6タイトル (農業土木学会要旨)



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.12page , 1開催年

発表番号 2講演番号

5タイトル(English)

4所属 講演者(English)

6タイトル

3所属 講演者(1)

10要旨

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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2022.4.15 2021年度データを追加 2019.3.29 2018年度データを追加

発表番号

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.7-8 , 2023

発表番号 [1-4]

Experiment of water and energy-saving irrigation system for rice cultivation in large sized paddy field

YOKOI Saeko[College of Agriculture, IBARAKI University]・ASAGI Naomi[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]

大区画圃場における省エネ型水稲栽培の試験

○横井 沙衣子[茨城大学]・浅木 直美[茨城大学]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

水稲の生産コスト削減のため,約5.6haの大区画圃場で乾田直播水稲栽培を行った.水管理には額縁明渠灌漑排水方式と圃場水位で制御できるインバータ式水中ポンプを使用し,電力量と水収支からその省エネルギー効果を明らかにした.また灌漑期間中の水質調査を行った結果,T-N差し引き排出負荷量は-1.4kg/haと吸収型になった.

Keyword: 大区画圃場,額縁明渠灌漑排水,節電, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.15-16 , 2023

発表番号 [1-8]

The effect that the wide-area pan breaker had on bulk densities in the depth direction

ZUKEMURA Chika[NARO]・KITAGAWA Iwao[MAFF]

全層心土破砕が圃場の各深さの乾燥密度に与える影響

○瑞慶村 知佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・北川 巌[農林水産省]

全層心土破砕機「カットブレーカーmini」施工による圃場の各深さの土壌物理性への効果を検証するため,カットブレーカーmini施工区と対照区で,定期的な土壌コア採取を行った.深さ30?35cmと40?45cmの乾燥密度は,対応のない2群のt検定で有意に下がると判定された.いずれの効果量dも検定力(1・β)も目安の値を超えたことから,カットブレーカーminiは下層土に対し高い効果があることが示された.

Keyword: カットブレーカー,乾燥密度,t検定,検定力分析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.17-18 , 2023

発表番号 [1-9]

Shear characteristics on soil specimen including roots of three types of exotic herbaceous plants in the freeze-thaw period- Slope conservation by revegetation in agricultural infrastructure improvement and rural development() -

Toshimi MUNEOKA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Monami UEHARA[Chuo Kaihatsu Corporation]・Ayumi YAMADA[NITTOC CONSTRUCTION Co., Ltd]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Masato KIMURA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Dai NAKAMURA[Kitami Institute of Technology]・Takayuki KAWAGUCHI[Kitami Institute of Technology]

凍結融解期における3種類の外来草本植物の根系を含む土供試体のせん断特性―農業農村整備における植生工と法面表層土の保全効果の検討()―

○宗岡 寿美[帯広畜産大学]・上原 もなみ[中央開発(株)]・山田 歩実[日特建設(株)]・中島 直久[帯広畜産大学]・木村 賢人[帯広畜産大学]・中村 大[北見工業大学]・川口 貴之[北見工業大学]

北海道の植生工で混播される3種類の外来草本植物を施工限界期前後(8月末・9月末)に播種し,生育1年目(冬期前)および凍結融解期に根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施した。その結果,根系を含む土供試体の粘着力cの増加量c は根系指標との間に正の相関が認められ,c 値の増大には節根が影響していた。あわせて,節根に伸長する側根が相互に絡み合い,高含水比条件下では引き抜き抵抗力を発揮していた。

Keyword: 凍結融解期,外来草本植物,一面せん断試験,粘着力c,節根・側根,法面保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2023

発表番号 [1-14]

A study on test method for particle size distribution to improve the applicability of WEPP model

Kazuki KONDO[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]

侵食解析モデルWEPPの適用性向上を目的とした粒度試験法の検討

○近藤 航樹[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]

土壌侵食の実態を予測・解析するために米国で開発されたWEPPモデルを日本に適用する際の課題として,粒度等の土壌の物理性を変数とした受食係数の決定方法が挙げられる.粒度試験法について検討した結果,粒度試験は個人差が生じやすく,比重計法,圧力による測定法,レーザー光による測定法のそれぞれに固有な特徴が見られた.これらの違いは受食係数推定値やWEPP解析値に影響を与えることが分かった.

Keyword: 農地保全,土壌侵食,数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.35-36 , 2023

発表番号 [1-18(P)]

The potential of Atriplex nummularia (halophytic plant) in the recovery of soils with saline-sodium contamination

Nampunda Junior Jose Mateus[Graduate school of agriculture Saga University]・Tomokazu HARAGUCHI[Faculty of agriculture Saga University]

The potential of Atriplex nummularia (halophytic plant) in the recovery of soils with saline-sodium contamination

○Nampunda Junior Jose Mateus[Graduate school of agriculture Saga University]・Tomokazu  HARAGUCHI[Faculty of agriculture Saga University]

塩性ソーダ質土壌の修復に資するため、塩生植物であるアトリプレックス・ヌンムラリアの生長及びナトリウム吸収特性を調べるための栽培実験を行った。50から400mS/mの4段階の塩分に調整した水をかんがい水として与えて栽培した結果、土壌塩分はかんがい水の塩分濃度と時間経過に応じて変化したが、塩分の高い処理区で生育が良く、また、1個体あたりのナトリウム吸収量は高塩分の処理区で高くなった。

Keyword: 塩生植物,塩分吸収能,塩性ソーダ質土壌,ファイトリメディエーション, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2023

発表番号 [1-19(P)]

Development of a Monitoring System for Long-term Crop and salinity changes in an Arid River Basin

Haochen Liu[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Takanori Nagano[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Akihiko Kotera [Global and Local Environment Co-creation Institute]・Kenji Tanaka[Disaster Prevention Research Institute,Kyoto University]

乾燥地域における長期作物判別・塩害挙動監視システムの開発

○劉 浩辰[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・小寺 昭彦[茨城大学地球・地域環境共創機構]・田中  賢治[京都大学防災研究所]

アムダリヤ流域では,土地利用の最適化による節水と塩害改善を目的として,長期的な耕作履歴や塩害挙動を把握することが重要である.作物のフェノロジーと特徴空間により,圃場レベルで過去20年間の8種類の土地利用の判別が可能となった.下流地域の農地では,2000年付近に中度以上塩害が全体の70%を占めていたが,近年は減少傾向であった.綿花の連続耕作においては,塩害が年を追うごとに悪化する傾向も示された.

Keyword: 土地利用計画,塩類化,リモートセンシング, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.47-48 , 2023

発表番号 [1-24]

Apply and evaluate uninterrupted water surveying technology to functional diagnostic in the DX Era.

Nakayama Nobuhiro[NIPPON KOEI CO.,LTD]・TAKARABE Shinichi[Walnut Ltd.]・TAKAIWA Tsunehiro[Walnut Ltd.]・SATO Kyosuke[NIPPON KOEI CO.,LTD]・MASUDA Mami[NIPPON KOEI CO.,LTD]

DX時代における通水点検技術の機能診断調査への適用

○中山 宣洋[日本工営(株)]・財部 伸一[(株)ウオールナット]・高岩 庸博[(株)ウオールナット]・佐藤 京介[日本工営(株)]・増田 真実[日本工営(株)]

新たな土地改良長期計画(R3〜R7)では、ロボットやICT等も活用した施設の計画的かつ効率的な補修・更新等による戦略的な保全管理の徹底が求められている。水路トンネルの状態把握に必要な(す表面の変状、∧す巻き厚と背面空洞の有無、トンネル内空断面情報、の内↓についても計測可能な新型通水点検装置を開発、機能診断へ適用した事例紹介とDX時代における維持管理への活用について提案する

Keyword: DX,ドローン,トンネル,通水点検,機能診断, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.57-58 , 2023

発表番号 [2-4]

Simulation of drainage control by smart TANBO dam in large-sized paddy field

Risa Toyoda[Graduate School of Natural Science and Technology]・Keigo Noda[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Koushi Yoshida[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Kazuhiro Yoshimi[Department of environmental and Civil Engineering, Toyama Prefectural University]・Taichi Tebakari[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]

大区画圃場におけるスマート田んぼダムの雨水貯留効果の試算

○豊田 理紗[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[東京大学大学院]・吉田 貢士[東京大学大学院]・吉見 和紘[富山県立大学]・手計 太一[中央大学]

「スマート田んぼダム」は、自動給水排水装置を活用し遠隔で堰板を上下させることで「田んぼダム」の確実な実施を図る取り組みである。大規模圃場での落水工が複数設置されている場合に、一か所だけ自動化するのか、すべての落水工に設置するのかという点を排水量モデルを作成し検討した。1か所を自動化する場合と全落水工を自動排水化する場合では1か所スマートでは従来の田んぼダムとあまり排水量は変わらないことが分かった。

Keyword: スマート田んぼダム,ピーク排水量,大区画圃場, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.65-66 , 2023

発表番号 [2-8]

Water Management in Paddies of Water dropwort in Natori, Miyagi prefecture

KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]

宮城県名取市におけるセリ田の水管理に関する研究

○加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

セリは冬の青物野菜として東北で古くから栽培されてきた。同時に,仙台セリ鍋を中心に新たな食文化として認知度が高まっている。しかし,セリ田には地域毎の特徴があるほか栽培方法を秘匿することで独自性を守ってきた側面があり技術の途絶が心配される。一方でSNSによる情報発信により産地間連携と共存を目指す動きが見られる。本報告では宮城県の生産者によるセリ田管理をデータ化することでこのような活動の支援を目指す。

Keyword: 灌漑水温,水田灌漑,セリ田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.67-68 , 2023

発表番号 [2-9]

Practical improvement of a siphon with a float valve to save paddy field irrigation labor

Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kohei OTAKE[Miyagi Prefectural Government]

水田水管理省力化に向けた浮き弁付きサイホンの実用化の検討

○飯田 俊彰[岩手大学]・大竹 康平[宮城県]

水田水管理省力化のためのブロック一括水管理が提案されている.その際に隣接区画間で水位を微調整するための浮き弁付きサイホンが考案されている.そこで,室内実験により,浮き弁付きサイホンの特性を把握した.浮き弁の太さと通過流量との関係を定量的に把握し,浮き弁が細い場合には上下流水位差が小さくなるまで閉鎖しないことを明らかにした.また,給水口を改良して,サイホンを満水にするための給水時間を削減した.

Keyword: 水田灌漑,用水管理,田越灌漑,サイホン, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.77-78 , 2023

発表番号 [2-14]

Inflow Hydrograph Setting Effects on Simulated Water Depth of Flood Analysis of Small Earth Dam

KOJIMA H.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・SHODA D.[NARO]・TAKEMURA T.[NARO]・MATSUDA S.[NARO]・HIROSE Y.[NARO]・LEE S.[NARO]

流入ハイドログラフ設定がため池決壊氾濫解析の最大浸水深に与える影響

○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]

中山間地にあるため池を対象とした決壊氾濫解析で,決壊点の流入ハイドログラフ形状の違いが最大浸水深に及ぼす影響を調べた.氾濫流が農道盛土で遮られ一時的に滞留する領域では,ピーク時刻遅れ,総流入量の増加とも影響が大きく顕れた.また,ピーク時刻を総流入時間の中間以降に変更した場合の影響度合いは,浸水域内上流側において,総流入量を25%増加した場合より大きかった.

Keyword: ため池,氾濫解析,ハザードマップ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.79-80 , 2023

発表番号 [2-15]

Observation of Drainage Flow at Abolished Small Earth Dam for Irrigation

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・ICHINOHE Emi[Hirosaki University]

廃止ため池での排水流量観測

森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]

青森県内の2箇所の廃止ため池で降水量と排水流量等の観測を実施した。降水量の増減に伴って排水流量が時間差で変化し、A項流量による洪水到達時間よりも実測値の方が遅く、廃止ため池でも一定程度の貯留機能が見られた。青森県内でも豪雨による廃止ため池の溢水被害が確認されており、200年確率洪水流量で設計された廃止ため池からの排水流量を、十分に排水できるよう、下流水路での設計洪水流量等の再検討が必要である。

Keyword: 廃止ため池,流量観測,溢水被害, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.81-82 , 2023

発表番号 [2-16]

Applicability of surface wave exploration for investigation planning of earth-dam

Kazauki Hashimoto[Nippon Koei Co.,Ltd.]・Takayuki Kawaguchi[Kitami Institute of Technology]・Marina Tate[Kitami Institute of Technology]・Noriaki Arisawa[Hokkaido Prefectural Government]・Yoshimune Kobayashi[Hokkaido Prefectural Government]・Masahito Aida[Sorachi General Promotion Bureau,Hokkaido Prefectural Government]

ため池堤体の調査計画検討に対する表面波探査の適用性

○橋本 和明[日本工営(株)]・川口 貴之[北見工業大学]・楯 真梨奈[北見工業大学]・有澤 紀昭[北海道]・小林 義宗[北海道]・相田 真人[北海道空知総合振興局]

北海道内にため池は約2,000箇所あり,堤体の健全性は,ボーリング等の地質調査と調査結果に基づく安定計算を行い評価している.地質調査においては,既存資料等から代表断面を定め,2〜3本程度のボーリングを行っているが,比較的堤頂が長いため池の場合に代表断面の決定が難しいことが課題となっている.このような背景を踏まえ,本論では代表断面検討に対する表面波探査の適用性を検討した.

Keyword: ため池,表面波探査,S波速度,調査計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.83-84 , 2023

発表番号 [2-17]

Observation of percolation water in the head works

Ohnishi Ryouichi[Uchiyama Survey Design Co.]・Uchiyama Yasuaki[Uchiyama Survey Design Co.]

頭首工の漏水観察

大西 亮一[(株)内山測量設計]・○内山 恭昌[(株)内山測量設計]

頭首工の漏水は大きな事故につながるので、ゴム堰の張替工事実施設計で左岸から漏水を見つけ、ゴム堰の張替のついでに、護岸の洗屈対策及び水路取入口の補修工事と共に、漏水対策を提案した。しかし、漏水対策は行われなかった。この原因の1つに、頭首工のストックマネジメント指針で、開水路指針のような漏水調査方法と診断基準が必要だと考える。

Keyword: 灌漑施設,地下浸透, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.85-86 , 2023

発表番号 [2-18]

Frequency Change of Gate Operation in Kottsu Yosui

Kentaro OTSUKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo NODA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

木津用水におけるゲート操作頻度の変化

○大塚 健太郎[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[東京大学大学院]

近年,土地改良区やゲート操作人の負担が増大している要因の1つとして挙げられるのが,排水処理のためのゲート操作頻度の増加であると考えられる.本研究では,木津用水における過去と現在のゲート操作頻度の違いを評価し,その要因を検討した.ほとんどの施設では,過去よりも現在の方がゲート操作頻度が高いことが分かった.また,その要因は単に降雨特性の変化だけではなく,複合的なものであると示唆された.

Keyword: 排水施設,排水管理,灌漑施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.87-88 , 2023

発表番号 [2-19]

Non-Functional Requirements in A District Irrigation and Drainage System

Hiroyuki TARUYA[Kitasato University School of Veterinary Medicine]

A地区農業水利システムにおける非機能要件の考察

○樽屋 啓之[北里大学]

SE分野でのシステム設計における非機能要件は,(1)可用性(2)性能・拡張性(3)運用・保守性(4)移行性(5)セキュリティ(6)システム環境・エコロジー等に分類され,主機能以外に備えるべき要件とされる.本報告は非機能要件を農家のシステムに対する満足度の指標と位置づけ,A地区農業水利システムを事例に農業水利システムの非機能要件を考察し,非機能要件が農業水利システム設計の不可欠項目であることを示す.

Keyword: 計画手法,用水管理,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.89-90 , 2023

発表番号 [2-20]

Actual irrigation water use by Porous tubes used for the purpose of spraying

Takumi Matsuzawa[NTC Consultants Inc.]・Emiko Mizoguchi[NTC Consultants Inc.]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Takeyoshi Furukawa[Tokai Agricultural Administration Office]

噴霧型多孔管を用いた散水灌漑の実態

○松澤 拓海[NTCコンサルタンツ(株)]・溝口 恵美子[NTCコンサルタンツ(株)]・伊藤 健吾[岐阜大学]・古川 剛巧[東海農政局]

愛知県大府市の畑地圃場にて,近年普及が進む噴霧型多孔管による散水灌漑に対し,情報集積や導入条件の検証を目的に実態調査を行った.多孔管は定植期にTRAM値程度の散水実施のため用いられており,多孔管1本を使用した場合の散布効率は約30%であった.また複数多孔管を散水幅の半分程度重複させ使用すると散布効率がスプリンクラー管の設計基準を満足すること,風速の増加により散布効率が減少傾向となることを示した.

Keyword: 畑地灌漑,用水計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.97-98 , 2023

発表番号 [2-24]

Evaluation of water consumption estimation methods using meteorological data in greenhouse

Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]

施設畑における気象データに基づいた消費水量算定手法の検証

○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]

本研究では,施設畑において気象データを用いた消費水量算定手法を検証することを目的とする.キュウリおよびイチゴが栽培されているビニルハウスを対象とし,気象観測,土壌水分調査および灌水量の実測を行った.得られた気象データを用いて,Penman法およびFAO Penman-Monteith法で蒸発散位および基準蒸発散量を算定した結果,前者は後者を 若干上回っていたが,大きな差はないことが明らかになった.

Keyword: 畑地灌漑,蒸発散,Penman法,Penman-Monteith法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.105-106 , 2023

発表番号 [2-28(P)]

Contribution to the Indo-Pacific by Disseminating Examples of Democratic Efforts in the Irrigation field at TICAD

Ryosuke Moritaki[Former JICA Expert]

灌漑分野での民主的取組(民主主義強靭化)事例TICAD発信によるインド太平洋への貢献

○森瀧 亮介[元JICA専門家]

アフリカ大陸には膨大な数の貧困農民がいる一方、多くは換金作物モノカルチャー農業に従事し、穀物自給できていない現状で、世界的穀物危機に際し負の影響を受ける。加えて昨今、巨大マネー背景の非民主主義国に席巻され、世界の民主主義が脅かされつつある。灌漑分野での民主的取組により、農業農村を継承している事例をTICADで発信を提案し、民主主義を守りつつ農業農村を継承する姿を提示する

Keyword: 農村計画,社会計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.107-108 , 2023

発表番号 [2-29]

Analysis of Evaluation and Future Issues of Farmer Adopted On-farm ICT Irrigation Devices

KITAMURA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]

ICT 自動給水栓 を導入した農家の評価と今後の課題の分析

○北村 浩二[農村工学研究部門]

水田作におけるICT自動給水栓を、国営のモデル事業を活用して導入した、農家へのインタビュー調査を行い、ICT自動給水栓に対する農家の評価や今後の課題について、質的研究の手法を用いて分析した。分析には、質的データ分析の手法であるSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いた。

Keyword: ICT,自動給水栓,農家,評価,質的研究,SCAT, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.117-118 , 2023

発表番号 [2-34]

Current status and issues of telemetry network in Vietnam

Eiji MATSUBARA[Japan Association for International Collaboration for Agriculture and Forestry]・Shozo OHIRA[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko YAGI[CDC International Corporation]・Hiroaki MATSUBARA[Agricultural Development Consultants Association]

ベトナムにおけるテレメトリ・ネットワークの現状と課題

○松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシー・インターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]

ADCAはベトナムのゲアン省の灌漑地区でJAIF事業により雨量・水位観測のためのテレメトリ(TM)ネットワークを構築し、2020年の大きな台風災害時に10分間データを計測できた。しかし灌漑管理者はTMデータを有効利用できていない。これはTMデータ表示システムが複雑で使いづらいのが問題である。このためJAIFフェーズ2事業において、安価で分かりやすく、全国展開可能なシステムを開発する予定である。

Keyword: TM,JAIF,台風モラヴェ,データ表示システム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.125-126 , 2023

発表番号 [2-38]

Effect of Leveling Accuracy on Water Management for Weed Suppression

SUZUKI Sho[Institute for Rural Engineering, NARO]・WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]

抑草を目的とした水管理に均平精度が与える影響

○鈴木 翔[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]

雑草の抑制を目的とした深水管理は一年性雑草などに効果的なことが知られている。一方で、一般的な慣行栽培と比較して用水量などの増加が懸念される。そこで、圃場の均平精度に着目し、その精度と用水量の関係について考察した。均平精度の低い圃場田面を水で覆うことを想定した場合に、その圃場をレーザーレベラーで均平作業した水準の均平精度に向上させることで目標の水位までに必要な用水量を80%削減できることを示した。

Keyword: 深水管理,均平精度,雑草抑制, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.127-128 , 2023

発表番号 [2-39]

Experimental cultivation of profitable crops in upland fields converted from paddy fields with underground irrigation system

MATSUMOTO Masaki[NTC Consultants Co.,Ltd.]・AGATA Youko[NTC Consultants Co.,Ltd.]・KANAZAWA Soutaro[NTC Consultants Co.,Ltd.]・HOSHINO Hirotaka[NTC Consultants Co.,Ltd.]

地下かんがいシステムを導入した水田転換畑における高収益作物導入の栽培実証

○松本 真樹[NTCコンサルタンツ(株)]・縣 葉子[NTCコンサルタンツ(株)]・金沢 宗太郎[NTCコンサルタンツ(株)]・星野 大空[NTCコンサルタンツ(株)]

農地再編整備事業「水橋地区」では、地下かんがいシステムの導入が検討されているが、高収益作物の栽培においてその有効性を検証した事例が少ないことから、実証試験を実施した。本年度(実証初年度)は、地下かんがい実証ほ場(A=26a)でにんじんを栽培し、地下かんがいシステムによって地下水位、土壌水分が制御可能であり、収量・品質は実証ほ場近傍地区のほ場と同等であることが確認された。

Keyword: 灌漑施設,地下排水,農地の汎用化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.131-132 , 2023

発表番号 [2-41(P)]

Effect of plastic charcoal input on water permeability and retention of converted paddy field soil

Atsushi Marui[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Kenichi Yataya[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Kanta Fukuda[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Tsubasa Henmi[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]

プラスチック炭化物が水田転換畑土壌の透水性と保水性に与える影響

○丸居 篤[弘前大学]・矢田谷 健一[弘前大学]・福田 幹太[弘前大学]・逸見 翼[弘前大学]

プラスチック炭化物の混入が水田転換畑土壌の飽和透水係数や容易有効水分量に与える影響を調査した。乾燥密度0.85g/cm3の条件で水田転換畑土壌を充填したポットに、各種炭化物を混入した栽培実験では、PET炭および粒形炭を混入した場合に栽培後の透水性が向上した。乾燥密度0.9 g/cm3の条件において、容易有効水分量はPET炭(3%混入)および粒形炭(3%混入)で保水性の向上が見られた。

Keyword: プラスチック炭化物,透水性,水田転換畑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.137-138 , 2023

発表番号 [2-44]

Subsidence Process of Irrigation Pipeline Immediately after Construction on Peat Ground

OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAGUMO Hitoshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・HAGIWARA Taisei[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

泥炭地盤における施工直後の農業用管水路の沈下過程

○大久保 天[寒地土木研究所]・南雲 人[寒地土木研究所]・萩原 大生[寒地土木研究所]

泥炭地に建設された農業用管水路は、施工後泥炭地盤の圧密によって管体はしだいに沈下する。しかし,管水路直下の地盤の圧密過程はいまだ正確に把握されていない。そこで、筆者らは泥炭地盤における管水路の敷設工事に際して管水路直下の地盤に層別沈下計を設置して,管体および地盤の経時的な沈下過程を観測した。本研究では、これまでに管水路施工後から通水試験までのデータを取得したので、その結果を報告する。

Keyword: 農業用管水路,泥炭地盤,層別沈下, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.145-146 , 2023

発表番号 [2-48]

Enhancing water vapor collection ratio in plastic tunnel by improved earth-air heat exchange water distiller

Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]

改良型地気熱交換蒸留によるビニルトンネル内水蒸気の回収率の向上

○池浦 弘[国際農林水産業研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

塩類を含む水から清水を得る技術である地気熱交換蒸留技術を改良し,ビニルトンネル内水蒸気の回収率向上に取り組んだ.熱交換パイプをφ100mm管1本ビニルトンネル内埋設からφ50mm管4本ビニルトンネル外埋設に変更することにより,熱交換パイプによる回収率が30%以上大きくなり,ビニルトンネル内面の結露を合わせると蒸発量の約46%を回収することができた.また,回収水量は積算日射量と正の相関を示した.

Keyword: 地気熱交換蒸留,水蒸気,回収率, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.147-148 , 2023

発表番号 [2-49]

Study of heating operation using a heat exchanger installed in an irrigation canal

MIKI Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・GOTO Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIYA Ryota[Institute for Rural Engineering, NARO]・OHASHI Yuta[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHII Masahisa[Institute for Rural Engineering, NARO]

農業用水路に設置したシート状熱交換器によるヒートポンプ暖房に関する実証試験

○三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・土屋 遼太[農村工学研究部門]・大橋 雄太[農村工学研究部門]・石井 雅久[農村工学研究部門]

農業用水路に熱交換器を水路床に鉛直設置し、水路近くの農業用ハウスにヒートポンプシステム(以下、HP)を用いて熱供給した結果を示した。実証試験では、既往の研究結果に比べて水温の影響により熱通過率は低く、HPシステムのエネルギー消費効率を示すSCOPも既往の室内試験より低くなった。実証試験によって室内試験よりも低い熱源温度で試験を実施できたことで現場に実装する上での課題を見出せた。

Keyword: 熱利用,流水熱,水熱源ヒートポンプ,再生可能エネルギー,施設園芸, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.157-158 , 2023

発表番号 [3-1]

Precise confidence interval for annual river loads

Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]

年間河川負荷量の正確な信頼区間の提案

○多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

我が国の公共水域で採用されている月1回の定期調査のような低頻度水質モニタリングデータに基づく,年間の河川負荷量の精度の高い推定方法を提案し,実際の水質観測データに対する適用結果を紹介する。この方法は不偏推定量であるHT推定量の持っていた広い信頼区間の課題を解決する,実用上有益なより幅の狭い信頼区間を与えることができ,蓄積された水質データへの利用が期待される.

Keyword: 河川,流出負荷量,信頼区間,LQ式,regression estimator, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.161-162 , 2023

発表番号 [3-3]

Impacts of highly turbid water on the groundwater in the Tedori River alluvial fan

Y. Fujihara[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・K. Otani[Kokusai Kogyo Company, Limited]・K. Takase[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・S. Chono[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・E. Ichion[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]

突発的な高濃度濁水が手取川扇状地の地下水環境に与えた影響

○藤原 洋一[石川県立大学]・大谷 健人[国際航業(株)]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

石川県手取川上流で生じた斜面崩壊により高濃度濁水が発生し、扇状地の地下水位が急激に低下した.そこで,濁水が河川の伏流に与えた影響,および,濁水が地下水位の低下にどの程度寄与したのかを調べた.濁水前は河川流量の約24%が伏流していたのに対して,濁水後の2015〜2017年は4%まで低下していた.また地下水位低下への濁水の寄与率は,2015年76%,2016年67%,2017年82%と推定された.

Keyword: 地下水,扇状地,高濃度濁水,伏流,シミュレーション, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.167-168 , 2023

発表番号 [3-6]

Field Experiment for Water Quality (DO) Conservation in Farm Pond

TANAKA Hisaichi[NTC consaltants Inc.]

ファームポンドにおける水質(DO)保全のための実証実験

○田中 藤一[NTCコンサルタンツ(株)]

Kダムでは,夏期の水温躍層の形成による貧酸素水塊の発生,FP及び受益地でかんがい用水の異臭などの水質悪化が報告され,水質の改善が課題となっている。このため,溶存酸素の改善を目的とした実証実験装置を開発し,Kダム掛りのFPに設置して効果を検証した。本報は,夏期に実証実験装置の効果検証を行い,検証の結果,実験装置の水質改善効果:4.0mg/L,供給する用水への改善効果:1.4mg/Lを確認した。

Keyword: 水質,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.171-172 , 2023

発表番号 [3-8]

Effectiveness of the stable isotopic ratios of water as a tool for impact assessment of return-flow from paddy fields on river flow

Takao NAKAGIRI[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・Taichi TAKAHASHI[Nikka Engineering Co., Ltd.]・Haruhiko HORINO[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・Shinji SAKURAI[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]

河川における水田還元水の影響評価に対する水の安定同位体比の有効性

○中桐 貴生[大阪公立大学大学院]・高橋 大地[日化エンジニアリング(株)]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]

兵庫県千種川の本流上流域および2支流域を対象に調査を行い,実河川における水の酸素・水素安定同位体比(以下,同位体比)が河川合流点における流量比の推定に利用可能であることを明らかにした。また,各地表水の同位体比特性を利用して,河川水に占める水田還元水の割合を推定した結果,その割合は特に灌漑期間中において流域面積に対する水田面積割合よりも顕著に大きな値となり,過去の検討結果と一致する結果が得られた。

Keyword: 水の酸素・水素安定同位体比,水田還元水,河川流量,影響評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.177-178 , 2023

発表番号 [3-11]

Research on evaluation of the embankment permeation flow rate in the reclaimed land of Hachirogata

Naoko KONDOH[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]

八郎潟干拓地における浸透流入水量の評価に関する研究

○近藤 尚子[秋田県立大学院]・近藤 正[秋田県立大学]

八郎潟干拓地において堤防浸透及び湧出水は直接排水路を経て放流されるため、この定量評価は農業由来の排出負荷量の削減対策・評価に必要である。非灌漑期、無積雪、連続少降水期間の最終日に当たる23年4月に中央干拓地内の支線排水路における流量及びEC値を測定した。その結果、23年の浸透流入水量は干拓地全域で1.41m3/sとなった。これは22年報告で求めた概算値約1.3m3/sを補完するものとなった。

Keyword: 干拓地,浸透流入,流出負荷, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2023

発表番号 [3-12]

Applicability of the method for evaluating the underground impermeable wall of subsurface dam using tidal response of groundwater levels

SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUMOTO Yuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]

地下水位の潮汐応答分析による地下ダム止水壁機能評価法の適用性

○白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・福元 雄也[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]

南西諸島には,透水性の地層が広く分布し河川ができず農業用水源を地下水に頼る地域がある。塩水浸入阻止型地下ダムでは,管理者は建設時に貯留域深部に残留した塩水の分布を定期的な一斉測定により把握し,地下ダムの止水機能を確認しながら農業用水源として運用している。本報告では,地下水位の潮汐応答分析による塩水浸入阻止型地下ダム止水壁の機能評価手法を開発する中で,その適用性について検討した結果を報告する。

Keyword: 塩水浸入阻止型地下ダム,地下水位,連続時系列観測,機能評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.181-182 , 2023

発表番号 [3-13]

Proposal of an index to evaluate rainwater storage in irrigation pond

YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・KOJIMA Hajime[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・LEE Sangyoon[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]

ため池の雨水貯留効果に関する評価指標の提案

○吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業用ため池の流域治水に資する雨水貯留効果を評価するために、一連降雨時の洪水流入ピーク付近の時間帯において求めた貯水増加量の最大値による新たな指標を提案した。流域比の異なるモデルため池を対象にした評価の試行では、従前の指標である洪水ピーク低減率については流域比の大きなため池では洪水調節効果が認められなかった一方、提案した新たな指標では、流域比の大きなため池においても効果が認められる結果となった。

Keyword: ため池,洪水流出,洪水調節,流域治水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.183-184 , 2023

発表番号 [3-14]

Changes of Discharge from Paddy Field and the Effect of Paddy Field Dam due to Agricultural Refinement

MATSUO Hiroki[Sansui Consultant Co.Ltd]・TAKIGAWA Noriko[Sansui Consultant Co.Ltd]

ほ場整備による水田流出量及び田んぼダム取組効果の変化

○松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]

愛媛県内の農地整備事業地区のA団地を対象として,ほ場整備による水田からの流出形態の変化および田んぼダムによる流出量抑制効果の変化を水田一筆内の水収支計算により試算した.計算の結果,ほ場整備により団地内の水田からの総流出量が低減する可能性が示された.また,ほ場整備を行った上で田んぼダムに取り組むことで,ほ場整備なしで田んぼダムに取り組むよりも高い効果が得られる可能性が示唆された.

Keyword: 流出特性,洪水流出,水収支・水循環,圃場整備, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.185-186 , 2023

発表番号 [3-15]

Evaluation of selected irrigation ponds with effective flood mitigation by water release

Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定とその評価

○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]

ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の推定に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式によるピーク低減率の推定精度が良好であることを示した.また,簡易推定法によるピーク低減率と流域面積の関係図に基づきピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を適用し,事前放流の実施効果が大きいため池が簡単かつ確実に選定できることを示した.

Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.187-188 , 2023

発表番号 [3-16]

Prediction of the probability of overflow by heavy rains assuming rise in temperature

MIHARA Takashi[Okayama University]・NISHIMURA Shin-ichi[Okayama University]・KUDO Ryoji[Okayama University]・SHIBATA Toshifumi[Okayama University]・SHUKU Takayuki[Okayama University]

気温上昇を想定した豪雨によるため池越流確率の評価

○三原 嵩史[岡山大学]・西村 伸一[岡山大学]・工藤 亮治[岡山大学]・柴田 俊文[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]

今後,気候変動による気温上昇に伴い,全国各地において豪雨によるため池の決壊リスクが高めまると考えられる.本研究は,将来降雨のデータベースより抽出した降雨データから得た確率統計的な特徴を基に疑似降雨の作成および,その疑似降雨を用いてため池の破堤確率の予測を行う.この結果を用いて,今後のため池改修に関する意思決定最適化に貢献することを目的としている.

Keyword: ため池 ,越流確率,気候変動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.189-190 , 2023

発表番号 [3-17]

Prediction of Water Storage in Irrigation Ponds Using CNN-GRU Neural Network

LEE Sangyoon[NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[NARO]・KOJIMA Hajime[NARO]

CNN-GRUを用いたため池貯水量の予測

○李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]

慣行的な水管理に基づくため池の貯水量は、降雨を入力とした出力の関係であるため、このデータの関係を反復学習させる深層学習をツールとして利用すれば、貯水量を直接予測することが可能であると考えられる。そこで、本報では、深層学習アルゴリズムのうち、データの関係から特徴抽出を得意とするCNNと時系列データの処理を得意とするGRUが結合されたものを用いてため池貯水量の予測を試行した。

Keyword: 深層学習,ため池,貯水量予測, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.191-192 , 2023

発表番号 [3-18]

Prediction of breach in earth-fill dams due to heavy rain by GPR and RSM

Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Yimeng CHEN[Okayama University]

Prediction of breach in earth-fill dams due to heavy rain by GPR and RSM

○Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Yimeng CHEN[Okayama University]

応答曲面法(RSM)とガウス過程回帰(GPR)法を使って、ため池の豪雨による決壊確率を求めた。最初に,厳密法により,ため池の破堤確率を算出した。次に,計算の効率化を目指して,最大流量と設計流量を説明変数とし、破堤確率の応答曲面式を作成した。応答式の予測値と真値の誤差が大きくなり、RSM法は適切でないと判断され,GPR法を適用した結果,破堤確率を予測精度が向上した。

Keyword: ため池,越流確率,応答曲面,GPR, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.195-196 , 2023

発表番号 [3-20]

Categorizing agricultural reservoirs based on flood control effects on residential areas

AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムの分類手法

○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・眦帖^〆士[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

全国277基の農業用ダムを対象に,洪水調節に最大限確保する容量の相当雨量とダム集水面積比が0.1以上の範囲までの下流域の人口について分析した.その結果,例えば相当雨量80mmおよび人口5000人の閾値により,居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムを分類できた.各ダムの分類に応じて,相当雨量の増強を図ることにより,居住地域の治水安全に対する農業用ダムの貢献度を向上できると考えられる.

Keyword: 農業用ダム,事前放流,流域治水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.197-198 , 2023

発表番号 [3-21]

Assessment of River flow Reduction in Large Basin due to Collaborative Management of Agricultural Facilities

MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

農業水利施設の協働が広域の河川流量に与える影響の評価

○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・高田 亜沙里[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

流域治水にむけて、農業分野からは利水ダムの事前放流や田んぼダムが注目されている。そこで、この両施設の協働による流域治水への貢献可能性を流域一体解析で評価した。最上川流域に分布型水循環モデルを適用し、利水ダムには治水協定条件を、水田では田んぼダムの計算を実装した。令和2年台風19号を対象に解析した結果、両施設が発揮する河川流量のピークカット効果を定量的に評価できた。また効果の流域内空間分布を示した。

Keyword: 流域治水,洪水流出,豪雨災害,農業水利施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2023

発表番号 [3-26]

A case study of accuracy verification of forecasted rainfall used for prior release

TANAKA Sayuri[Sansui Consultant Co.Ltd]・MORITA Koji[Sansui Consultant Co.Ltd]・MIYAJIMA Mariko[Sansui Consultant Co.Ltd]

事前放流に用いる予測降雨量の精度検証の事例

○田中 彩友里[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]

近年,洪水調節容量を持たない農業用ダムにおいても事前放流の取組みが推進されている.事前放流の実施判断を行うためには予測降雨量の精度が重要となる.そこで,本報告では青森県にある農業用ダムを対象に予測降雨量と実績降雨量の比較検討を試みた.その結果,事前放流の実施判断を行う3日前の予測降雨量と実績降雨量との誤差が大きいうえに,予測時間による大小のばらつきがみられ,対応策が必要である事が判明した.

Keyword: 事前放流,農業用ダム,降雨予測,洪水調節, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.211-212 , 2023

発表番号 [3-28]

A case study of estimation of flood mitigation function for upland fields on a plateau

Kubota Tomijiro[NARO]

台地上の畑を対象とした洪水緩和機能の試算

○久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]

近年,甚大な被害をもたらす豪雨,洪水災害が頻発する中で,国を挙げた流域治水の取り組みが始まっている.現在,農業農村工学分野においては,農業用ダムの事前放流や田んぼダムの活用が進められているが畑地の活用はほとんど考えられていない.本研究では,地下浸透が期待できる台地上の畑を対象として,過去の文献にある水文データを援用して畑地の洪水緩和機能を試算しその効果を例示する.

Keyword: 流域治水,畑地,洪水緩和機能, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.217-218 , 2023

発表番号 [3-31(P)]

How do observed data of discharge reflect the properties of experimental catchments?

TAKASE Keiji[]・OGURA Akira[Ishikawa Prefectural Foerst Research Center ]

流出量観測データは流域特性をどのように反映しているのだろうか?

○高瀬 恵次[石川県立大学・(株)ホクコク地水]・小倉 晃[石川県農林総合センター林業試験場]

流出量の観測は、様々な水に関わる計画・設計や気象変動など諸環境の変化が水循環に与える影響を評価する上で重要である。とくに、谷の収斂する地点で観測される流出量データは、その集水域内で生ずる流出特性だけでなく土壌特性、さらには蒸発散特性など多くの流域特性を反映する貴重なデータである。本研究では、筆者らが観測を行ってきた4流域の流量データを解析し、それぞれの流域の特性と比較・検討した。

Keyword: 流出特性,蒸発・蒸発散,水収支・水循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.227-228 , 2023

発表番号 [3-36]

Water balance analysis under climate change using SWAT in Cidanau watershed, Indonesia

Septian Fauzi Dwi Saputra[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Water balance analysis under climate change using SWAT in Cidanau watershed, Indonesia

○Septian Fauzi Dwi Saputra[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Tokyo University of Agriculture and Technology]

流出モデルであるSWATを用いて,気候変動の影響を受けている水資源の供給地であるインドネシア国チダナウ流域の水文応答特性を分析する。SWATでは2000年から2021年および2050年から2060年までの解析を実施した。この流域では降雨の39%が地下浸透しており気候変動下では大きく変化することが見込まれる。

Keyword: cidanau,hydrological modeling,SWAT,water availability,water balance, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.231-232 , 2023

発表番号 [3-38]

Bias correction for climate prediction information based on metastatistical extreme value distribution

SAKIKAWA Kazuki[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・KUDO Ryoji[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・MARUO Keita[National Agriculture and Food Research Organization]

メタ統計的極値分布による気候予測情報のバイアス補正

○川 和起[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・丸尾 啓太[農業・食品産業技術総合研究機構]

本研究では,気候予測情報を活用した排水事業等を想定し,気候予測情報(降雨量)を用いた確率雨量の算出を目的として,限られた降雨データから確率雨量を安定的に推定することができるMEV分布を用いたバイアス補正手法の検討を行った.検証の結果,本手法は実用に耐える精度と安定性を有していると判断した. 特に,安定性に関しては,限られた実測値に基づく補正においても,高い安定性を確保することができると考えられる.

Keyword: 極値解析,水文統計,メタ統計的極値分布,バイアス補正,d4PDF, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.233-234 , 2023

発表番号 [3-39]

Regional characteristics of climate-change-induced hydrological drought risk over Japan

Yoshida Takeo[National Agriculture and Food Research Organization]・Takada Asari[National Agriculture and Food Research Organization]・Aihara Seiya[National Agriculture and Food Research Organization]・Minakawa Hiroki[National Agriculture and Food Research Organization]

気候変動による日本域の渇水リスク変化の地域特性

○吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・眦帖^〆士[農業・食品産業技術総合研究機構]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]

高解像度の気候変動予測シナリオ及び流域水循環モデルを用い,将来の渇水流況の地域特性を検証した.気象研究所MRI-AGCM3.2S(解像度:20km)のRCP8.5および流域水循環モデル(解像度:1km)による150年解析の結果,2040年以降に渇水流量が現在より低下し,特に関東で渇水傾向が強まる結果を得た.また,地域ごとの渇水発生時期は現在と大きく変わらないものの,強度が高まることを示した.

Keyword: 気候変動,流域水循環モデル,渇水,高解像度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.237-238 , 2023

発表番号 [3-41]

Estimation of the change in hydro-met catchment environments due to the Hachiro-gata reclamation using the WRF model

SATO Yuya[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・SAWATA Akihiko[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University・Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Akita Prefecture]・MASUMOTO Takao[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]

WRFモデルを用いた八郎潟干拓による流域気象環境の変化推定

佐藤 友哉[東北農政局]・沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・○増本 隆夫[秋田県立大学大学院]

食糧増産を目的に八郎潟干拓事業が完成して50余年が経つが、その事業効果は経済評価が主で、周辺環境への影響は明らかにされていない。そこで、WRFモデルにより、八郎潟干拓による湖から水田農地、水田から畑地利用へと土地利用が大きく変わったと仮定したときの流域気象や水循環の変化を検討した。洪水年(大雪、大雨)には、干拓により山地部の降水量が増大し、水資源量の増大につながる等のプラスの効果も明らかになった。

Keyword: WRFモデル,八郎湖流域,干拓,環境変化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.247-248 , 2023

発表番号 [4-5]

Overwintering measures for olives in cold regions: Development of a technology to warm the entire tree in winter.

Chihiro Handa[Ishikawa Prefectural University]・Toshihiko Momose[Ishikawa Prefectural University]

雪国オリーブの越冬対策:冬の樹木全体を加温する技術の開発

○伴田 千紘[石川県立大学]・百瀬 年彦[石川県立大学]

石川県能登地方には耕作放棄地が多く存在している.その再利用法としてオリーブ栽培に着目した.能登のような寒冷地でオリーブ栽培を行うには一工夫が必要であると考えられる.地温は樹木生育にとって重要な要素の1つである.これまで,地中熱とヒートパイプを利用して,冬の根域を加温する技術の開発を行ってきた.そこからさらに,凍害を防ぐため地上部の加温にも挑戦する.本研究では,ヒートパイプを改良し加温性能を調べた.

Keyword: 土壌の熱的性質(土壌物理), ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.253-254 , 2023

発表番号 [4-8(P)]

Assessment of artificial growing media alternative to the soil for space agriculture

Saki HOSHINO[Graduate School of Agriculture, Meiji University ]・Naoto SATO[School of Agriculture, Meiji University]・Yuichi MARUO[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・Shinki HITOMI[Graduate School of Agriculture, Meiji University ]・Risa MAEBARA[Digital Blast, Inc.]・Kosuke NOBORIO[School of Agriculture, Meiji University]

宇宙農業を想定した土壌に代わる人工培地の検討

○星野 早紀[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・丸尾 裕一[明治大学研究・知財戦略機構]・人見 晋貴[明治大学大学院]・前原 理紗[(株)Digital Blast]・登尾 浩助[明治大学]

月や火星の長期有人探査ミッションには宇宙農業の実現が必要である。宇宙農業に地球上の土壌やそれに類似する培地を用いることは困難であるため、土壌に代わる人工培地を選択する必要がある。そこで本研究では、探査船や探査基地内などの閉鎖環境における宇宙農業に適した培地の選定を行った。粒状ロックウールは根焼率・枯死率が低く、発芽率が高かったことから宇宙農業に適した培地であることが明らかになった。

Keyword: 土壌環境と植物根系,宇宙農業,人工培地, ,
GET PDF=23/4-8(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.257-258 , 2023

発表番号 [4-10(P)]

Effect of heavy water infiltration on the soil water movement in Chinese yam fields by Kroboku soil

Hiroyuki Ochiai[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Kanemasa Igarasi[Chiba Prefecture]・Rieko Takamatsu[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Atsushi Mori[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

黒ぼく土ナガイモ圃場での急激な水浸透が植え溝の水分動態に与える影響

○落合 博之[北里大学]・五十嵐 兼政[千葉県]・眈勝〕恵子[北里大学]・森 淳[北里大学]

1mの植え溝を掘るナガイモ栽培では穴落ちと呼ばれる生育障害が存在する。その原因が水移動と関係が深いと考え、体積含水率の経時変化と土壌の物理性から植え溝への影響を青森県十和田市の黒ぼく土ナガイモ圃場で評価検討した。結果として、台風時の体積含水率の上昇及び灌水したことによる穴落ちを捉え、植え溝内でおきる急激な水移動により穴落ちが起きている可能性が示唆された。

Keyword: 水分動態,穴落ち,ナガイモ圃場, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.267-268 , 2023

発表番号 [4-15(P)]

Numerical analysis to evaluate availability of surface temperature data for unsaturated hydraulic conductivity estimation

Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]

数値実験による不飽和透水係数推定に対する地表面温度データの有効性の検討

○坂井 勝[三重大学大学院]

畑地の不飽和透水係数推定法に,地表面温度測定に対し,土中水分・熱移動の数値解析を適用する方法がある。この手法は,サーモグラフィ搭載UAVによる空間分布の評価にも応用が期待できるが,UAVでは観測数は一日数点程度に限られる。本研究では,観測数が限られた温度データの透水係数推定への有効性について,数値実験で評価した。その結果,減率蒸発段階の1回の観測でも,透水係数推定が可能であることが示唆された。

Keyword: 土中水分・熱移動,不飽和透水係数,地表面温度,HYDRUS-1D,逆解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.273-274 , 2023

発表番号 [4-18]

Elucidation of the Present Condition of Radio-active Cesium Diffusion in Paddy Fields in the Lower Reaches of Agano River, Niigata Prefecture and its Countermeasures

AODA Tadao[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KON Naruki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

新潟県阿賀野川下流域水田における放射性セシウム拡散の実態解明とその対策

○粟生田 忠雄[新潟大学]・近 成基[新潟大学]

阿賀野川下流の浄水場汚泥から放射性セシウムCsが検出され続けている。ここでは、阿賀野川下流域における営農水田45枚(阿賀野川用水32枚、五頭山系用水13枚)におけるCs拡散の実態とその対策について考察した。その結果、45枚のうち39枚からCs-137が検出された。また、1枚から玄米でCs-137が検出された。安全なコメ生産には、生産技術の向上と継続的な調査が必要であることが示唆された。

Keyword: 東日本大震災,放射性セシウム,X線回析,粘土鉱物,移行係数, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.275-276 , 2023

発表番号 [4-19]

Development and evaluation of soil gas measurement system for an artificial macropore of the shaft tillage method

Koharu Tasaki[Graduate school of Agriculture, Saga Univ.]・Ieyasu Tokumoto[Faculty of Agriculture, Saga Univ.]・Shujiro Komiya[Max Planck Institute for Biogeochemistry]・Kosuke Noborio[Faculty of Agriculture, Meiji Univ.]

局所耕うん法における人工マクロポア内の土壌ガス計測システムの構築・評価

○田崎 小春[佐賀大学大学院]・徳本 家康[佐賀大学]・小宮 秀治郎[Max Planck Institute for Biogeochemistry]・登尾 浩助[明治大学]

局所耕うん法の人工マクロポアは,土壌有機物分解速度や大気と土壌間のガス交換に影響すると考えられる.しかし,人工マクロポアのような土中の微小間隙内の土壌ガス濃度の計測手法は確立されていない.本研究では,人工マクロポア内のCO2ガス濃度計測システムの構築およびCO2校正ガスを用いた評価を行った.本システムにおける計測値は,0〜8000 ppmの濃度範囲においてCO2校正ガス濃度とおおよそ一致した.

Keyword: CO2,土壌ガス交換,密集根群, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.277-278 , 2023

発表番号 [4-20]

Profiles of CO2 and CH4 concentration in mineral topsoil and peat subsoil

Ryota Okuda[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,CERI]・Arata Nagatake[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,CERI]

泥炭下層土を有する転作畑における二酸化炭素とメタンの土中濃度分布

○奥田 涼太[寒地土木研究所]・長竹 新[寒地土木研究所]

転作田の排水は下層の泥炭土の乾燥と分解,農地の沈下速度を増加させる.転作田の持続的利用には泥炭分解量の抑制が必要だが,転作田における評価事例は少ない.そこで,深度別の泥炭分解量の定量化を目的とし,農地表面のCO2・CH4フラックスと土中のCO2・CH4の濃度分布を測定した.30〜70 cmの泥炭土層で分解によりCO2が発生し,嫌気的な下層で発生したCH4は上層に移動し消費されたと考えられた.

Keyword: 土壌空気,泥炭土,二酸化炭素,メタン,有機物分解, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.279-280 , 2023

発表番号 [4-21]

Mineralization in paddy soil applied with various amount of cow manure compost

Kaisei Ide[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

異なる量の牛糞堆肥を施用した水田土中の窒素の無機化について

○井手 海盛[三重大学大学院]・関谷 信人[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

異なる量の牛糞堆肥を施用した水田において,窒素の無機化速度と土中温度・水分量との関係を明らかにすることを目的とした.施用から収穫までの期間中,牛糞堆肥由来の無機態窒素量を測定した.窒素変化量に対して一次反応式を適合し,反応速度定数kを求めた.地温Tの上昇に伴いkは指数関数的に増加した.同地温では非湛水時のkは湛水時より大きかった.湛水時と非湛水時のkは,Tを指数とした近似式でそれぞれよく表せた.

Keyword: 窒素動態,無機化,無機態窒素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.281-282 , 2023

発表番号 [4-22(P)]

Effects of Cation Exchange on Colloidal Particle Behavior near Solid-Water Interface

Rikutaro Higashi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Naoyuki Ishida[Faculty of Science and Engineering ,Doshisha University]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

陽イオン交換反応が固液界面近傍におけるコロイド挙動に与える影響

東 陸太郎[東京大学大学院]・○濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・石田 尚之[同志社大学]・西村 拓[東京大学大学院]

陽イオン交換反応が生じるときのコロイド粒子挙動を明らかにすることを目的とし,AFMによる粒子表面間力測定及びマイクロ流路モデルを用いたコロイド輸送実験を行った. 多価陽イオン溶液条件で、マイクロ流路内のコロイド粒子沈着が増加した。一方で、CaからNa溶液への陽イオン交換時およびイオン強度低下に伴うコロイド粒子の脱離は見られず、多価陽イオン存在下でコロイド沈着に関わる強い引力の存在が示唆された。

Keyword: コロイド,陽イオン交換,マイクロ流路,原子間力顕微鏡, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.283-284 , 2023

発表番号 [4-23(P)]

On the Behavior of Dense Suspension under Vibration

Motoyoshi KOBAYASHI[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]・Takuya SUGIMOTO[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]・Shunsuke SATO[Graduate School Information Science and Technology,University of Tsukuba]・Ryouichi ISHIBASHI[Graduate School Information Science and Technology,University of Tsukuba]

振動下における高濃度の微粒子懸濁液の挙動について

○小林 幹佳[筑波大学]・杉本 卓也[筑波大学]・佐藤 駿介[筑波大学]・石橋 諒一[筑波大学]

粒子濃度が高くかつ振動を与えた条件で,微粒子シリカと水からなる懸濁液の振る舞いを観察した.その結果,高濃度シリカ懸濁液が容器壁面に沿って登ったり,液体状から固体状に転移したりする様子がみられた.粘度測定から,高濃度シリカ懸濁液はシェアシックニングを示すことが確認された.シェアシックニングを説明する内部機構が振動によって発現する登る懸濁液や固化といった現象に寄与することが推測された.

Keyword: 分散系,固体,液体,サスペンジョン,レオロジー, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.285-286 , 2023

発表番号 [4-24(P)]

The effect of cover crop introduction on the CO2 and CH4 movement in an agricultural field

Junko Nishiwaki[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kanae Inukai[College of Agriculture, Ibaraki University]

畑地圃場におけるカバークロップの導入とCO2,CH4ガス動態との関係

○西脇 淳子[東京農工大学大学院]・犬飼 佳菜絵[元茨城大学]

近年の地球温暖化問題への対抗策として,カバークロップによる土壌炭素貯留が注目されている.しかし,根張りによる土壌構造変化や土壌への炭素供給により,土壌中での物質動態変化と炭素分解にともなう温室効果ガスの生成・放出量の増加が懸念される.そこで,カバークロップの導入によるCO2およびCH4生成・放出量への影響を畑地圃場で調べた結果,ガス放出量の増加,土中ガス生成量の増加は確認されなかった.

Keyword: カバークロップ,温室効果ガス動態,土壌構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.287-288 , 2023

発表番号 [4-25(P)]

Evaporation and salt condensation in soil containing different type and concentration of salts under freeze-thaw cycles

Han Weinan[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

凍結融解が塩類を含む土からの蒸発や地表の塩の濃縮に与える影響

○韓 韋男[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

中国大慶地域は季節的凍結地域であり、炭酸塩による地表の塩害が生じている。そこで本研究では、寒冷地の塩害発生メカニズムを検討することを目的とした。供試土に様々な濃度の炭酸水素ナトリウム、あるいは塩化ナトリウムを加え、35cmの土カラムとした。そして土カラム表面に-10℃を24時間、10℃を24時間の凍結融解サイクルを与え、その間の蒸発量と土中の温度、水分、溶質濃度の変化を測定した。

Keyword: 凍土・凍結,ナトリウム塩,塩害, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.289-290 , 2023

発表番号 [4-26(P)]

The effects of biochar particle size on soil aggregate stability for long term incubation

TAKAMATSU Rieko[Kitasato University ]・TSUNODA Shouta[Chemical Grouting CO.,LTD.]・OCHIAI Hiroyuki[Kitasato University ]・MORI Atsushi[Kitasato University ]・FUJIKAWA Tomonori[Tokyo University of Agriculture]

バイオ炭粒径が長期培養による土壌の団粒形成・崩壊におよぼす影響

○眈勝〕恵子[北里大学]・角田 聖汰[ケミカルグラウト(株)]・落合 博之[北里大学]・森 淳[北里大学]・藤川 智紀[東京農業大学]

砂質土と黒ボク土に混入させた木質バイオ炭の粒径が長期培養(400日)による団粒の形成・崩壊に与える影響を検討した. 砂質土ではバイオ炭の粒径(1-0.85 mm, 0.5-0.2 mm)による影響は見られず,混入により長期培養によるマクロ団粒の崩壊が抑制された.黒ボク土へのバイオ炭混入によるマクロ団粒崩壊の抑制は細粒分の場合において見られた.黒ボク土の培養後の土壌ECも細粒バイオ炭のみで増加した.

Keyword: バイオ炭,団粒の安定性,長期培養, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.293-294 , 2023

発表番号 [4-28]

Estimation of soil moisture content by GNSS-IR for wet soil

KOBAYASHI Daiki[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・AOKI Shinsuke[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・KODAIRA shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・MARUO Yuichi[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・SATO Naoto[School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]

湿潤土壌でのGNSS-IRによる土壌水分量の推定

○小林 大樹[NTTアクセスサービスシステム研究所]・青木 伸輔[明治大学研究・知財戦略機構]・小平 俊介[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学研究・知財戦略機構]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

研究例の存在しない湿潤土壌へのGNSS-IRの適用を試みた。乾燥土壌の研究例の通りにGNSSで計測したSNRから位相φを求めて体積含水率θ との関係を検証した。その結果、湿潤土壌では、φθの相関は低く、φθの傾きも一定ではなかった。 φ以外のパラメータからθを推定することも含めて、湿潤土壌へのGNSS-IR適用に向けては解析手法の見直しが必要であることがわかった。

Keyword: 土壌水分計測,GNSS-IR,GPS-IR,マイクロ波, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.297-298 , 2023

発表番号 [4-30]

Applicability of radar vegetation index in low vegetated areas

SATO Naoto[School of Agriculture, Meiji University]・AOKI Shinsuke[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・KOBAYASHI Daiki[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・MARUO Yuichi[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]

低植生密度領域におけるレーダー植生指数の適用性

○佐藤 直人[明治大学]・青木 伸輔[明治大学研究・知財戦略機構]・小林 大樹[NTTアクセスサービスシステム研究所]・小平 俊介[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学研究・知財戦略機構]・登尾 浩助[明治大学]

レーダ植生指数(RVI)は植生の種類やバイオマス量に依存して、地表面の植生密度と一致しない場合があることが報告されている。本研究ではPALSAR-2によって撮影されたLバンドのSAR画像を用いて、植生密度が低い領域におけるRVIの適用性を検討した。SAR画像の前処理におけるスペックルノイズフィルターのウインドウサイズが大きい場合には、隣接する植生密度が高い領域が影響してRVIの推定精度が低かった。

Keyword: 土壌水分計測,合成開口レーダ,マイクロ波,RVI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2023

発表番号 [4-35]

Assessment of an AI pretrained model created for flood prediction using transfer learning

Nobuaki KIMURA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki MINAGAWA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Yudai FUKUSHIGE[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]

転移学習を用いた河川洪水イベントの事前学習モデルの構築と検証

○木村 延明[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・馬場 大地[(株)アーク情報システム]

河川洪水予測に利用されるニューラルネットワーク(ANN)について,転移学習の導入によって,予測精度の向上に資する,網羅的な洪水の水位変化の特性を学習した事前学習モデルを構築し,そのモデルを特定の地点で再学習した洪水予測の精度改善を試みた。再学習のための観測データが比較的多い地点は,事前学習モデルなしのANNと比べて差異が見られないものの,観測データが少ない地点は,大幅な予測精度の改善が見られた。

Keyword: 河川洪水予測,ANN,事前学習モデル,少ないデータ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.313-314 , 2023

発表番号 [4-38(P)]

Numerical simulation of seismic hydrodynamic pressure in an irrigation pipeline system

Taiki Hagiwara[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Hitoshi Nagumo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Daichi Ikegami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

灌漑用管水路で生じる地震時動水圧の数値シミュレーション

○萩原 大生[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]・南雲 人[寒地土木研究所]・池上 大地[寒地土木研究所]

地震時の管水路内では,地震時動水圧が発生することが確認されている.地震時動水圧の発生により,管内水圧は設計の許容範囲を超える可能性がある.地震時動水圧の評価は,適切な施設の維持管理および設計において不可欠な情報のひとつである.本研究では,既設管水路における管内水圧と地震動加速度の常時計測データに基づき,数値シミュレーションにより現象の再現と実態評価を試みた結果について報告する.

Keyword: 地震時動水圧,灌漑用管水路,数値シミュレーション,非定常流況,管綱, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.317-318 , 2023

発表番号 [4-40]

Experimental Verification of Long Siphon with special shape

NAMIHIRA Atsushi[AFFRC, MAFF]・HASEGAWA Shinya[Sansui Consultant Co.,Ltd]・KAWABE Yoshihiro[Sansui Consultant Co.,Ltd]・MOCHIDA Junya[Sansui Consultant Co.,Ltd]・YANO Satoe[Sansui Consultant Co.,Ltd]

特殊形状を有した長大サイホンの実験的検証

浪平 篤[農林水産技術会議事務局]・○長谷川 真也[サンスイコンサルタント(株)]・川邉 義裕[サンスイコンサルタント(株)]・持田 純弥[サンスイコンサルタント(株)]・矢野 聡恵[サンスイコンサルタント(株)]

既設頭首工では、堰がなく自然取水していることから、河川水位の影響を受けやすく日変動が著しいため安定取水できない。新たに幹線用水路である長大サイホン(管径3.5m)を整備し、取水樋管内に下流水位一定制御ゲートを設置してサイホン出口の引上げ式ゲートで流量制御する水管理方式に改修予定である。下流受益地へ確実に通水できる施設であることを検証とともに水理模型実験を行い、特殊形状の水路内の流況を調査した。

Keyword: 水理模型実験,管・開水路流れ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.327-328 , 2023

発表番号 [5-1]

Effects of exhaust conditions on strength and deformation properties of unsaturated silt under cyclic loading

Jin Takeda[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Hirotaka Saito[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Tomotaka Sato[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]

排気・非排気条件の違いが繰り返し載荷時に不飽和シルトの強度・変形特性に与える影響

○武田 迅[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・佐藤 友孝[東京農工大学大学院]

空気圧の測定が困難であることから地震時に想定される非排気・非排水条件下の繰り返し載荷による不飽和土の挙動については十分分かっていない.本研究では繰り返し三軸試験を実施し,繰り返し載荷に対する土の強度・変形特性を明らかにすることを目的とする.最大累積体積ひずみは,懸垂水不飽和状態のとき,排気条件<非排気条件で大きく,過渡的不飽和のとき,排気条件>非排気条件で大きくなることが分かった.

Keyword: 不飽和シルト,排気・非排気条件,強度・変形特性,繰り返し載荷, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.337-338 , 2023

発表番号 [5-6]

Effect of Rainfall Intensity of Ground Surface on Rainfall Infiltration Behavior

MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]

降雨強度が斜面からの降雨浸透挙動に与える影響

○眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]

近年,豪雨災害が頻発しており,ため池などの盛土構造物にとって斜面からの浸透量を適切に評価することは防災上非常に重要である.本研究では,降雨強度が斜面における終期浸透能に与える影響を明らかにするため,斜面模型地盤を対象に降雨実験を行なった.その結果,降雨強度の増加に伴い,斜面の終期浸透能は増加することが確認され,このことから降雨強度が終期浸透能を決定づけるパラメータの一つであることが示唆された.

Keyword: 斜面,降雨強度,浸透, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.341-342 , 2023

発表番号 [5-8]

Stability evaluation of agricultural reservoir considering water level fluctuation

Marina Tate[Graduate School of Engineering Kitami Institute of Technology]・Takayuki Kawaguchi[Kitami Institute of Technology]・Keita Matsuda[Hokkaido University of Science]・Kazuaki Hashimoto[Nippon Koei Co.,Ltd]

貯水位変動を考慮した農業用ため池の安定性評価

○楯 真梨奈[北見工業大学大学院]・川口 貴之[北見工業大学]・松田 圭大[北海道科学大学]・橋本 和明[日本工営(株)]

現在行われているため池の地震時安定解析では、一般に非洪水時の貯留最高水位での定常解析が実施される。しかし、貯水位変動に伴って堤体内水位も変化するため、中には過度に危険側に評価されているため池もあると推察される。そこで道内にある農業用ため池を対象とし、年間の堤体内水位挙動を再現した非定常浸透流ー安定解析を行った結果、ため池の改修に関する優先順位の決定にとって極めて有用な情報が得られることが分かった。

Keyword: 土構造物の解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.347-348 , 2023

発表番号 [5-11]

Seismic evaluation of earth-dam using Level2 earthquake

Kazuaki Hashimoto[Nippon Koei Co., Ltd.]・Hiroki Ishikawa[Nippon Koei Co., Ltd.]

ため池堤体のレベル2 地震動に対する耐震性能評価

橋本 和明[日本工営(株)]・○石川 裕規[日本工営(株)]

滋賀県のため池における耐震に対する安定性評価は,レベル1 地震動に対して円弧すべりによる安定解析を行い,必要な場合に耐震対策計画を行う.本報告では,ニューマークD 法1) 2)を用いて,レベル1 地震動対策計画断面のレベル2 地震動に対する耐震性能評価を実施した事例を紹介する.

Keyword: ため池,レベル2地震動,ニューマークD法,レベル1 地震対策, ,
GET PDF=23/5-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.357-358 , 2023

発表番号 [5-16]

Trapdoor Model Test Changed the Reinforcement Conditions

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・NISHIMURA Takeru[Hirosaki University]

補強材条件を変化させたトラップドア模型実験

森 洋[弘前大学]・○西村 武[弘前大学]

本研究では、地中内のゆるみ領域の発達を防ぐために設置した補強材の敷設条件や摩擦条件を変化させたトラップドア模型実験を実施した。主働モードでは、補強材を重ねるか補強材に摩擦角を持たせることで、補強材効果が確認できた。受働モードでは、ドア変位量+1.5mm以降で各補強材条件でのせん断帯の発達抑制を確認できなかったが、摩擦角を持たせた補強材では鉛直土圧が大きくなる補強材効果を顕著に示すことができた。

Keyword: トラップドア,補強材,主働モード,受働モード, ,
GET PDF=23/5-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.361-362 , 2023

発表番号 [5-18]

Strength characteristics of soil with fixed CO2 gas

Terui N.[Iwate Prefectural Office]・Ishiko Y.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Nakano A.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

CO2ガスを固定化した土の強度特性

照井 紀之[岩手県]・○石生 有希[九州大学大学院]・中野 晶子[九州大学大学院]・金山 素平[九州大学大学院]

本研究では,廃棄カキ殻とCO2を有効活用した土の固化処理方法を検討した.カキ殻の燃焼処理を行うことで炭酸水との反応が促進され,より多くのCO2を吸収することがわかった.供試体の一軸圧縮試験結果から,混合比が0.5:1,通水溶液が炭酸水,養生日数7日間が最適な条件であることが判明した.固化供試体の構造観察から,間隙に析出する炭酸カルシウムの量が一軸圧縮強度に関係していることがわかった.

Keyword: 廃棄カキ殻,CO2ガス,一軸圧縮強度,SEM,EDS, ,
GET PDF=23/5-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.367-368 , 2023

発表番号 [5-21]

Model Experiments on Debris Flow into Abolished Small Dams

Kotone TSUJIMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

廃止ため池に流入する土石流の挙動特性に関する実験的検討

○辻本 琴音[神戸大学大学院]・園田 悠介[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]

気候変動にともない土砂災害が増加する中,近年,使われなくなったため池を廃止する事例が増えている.本研究では,廃止ため池への土石流の流入を想定した模型実験を実施し,開削形状や貯水の有無を条件に下流への土砂流出量や衝撃圧を検討した.その結果,開削部の底上げや貯水によって,土砂もしくは流木の流出を抑制できる可能性が示された.一方,堤体への衝撃圧や越水量が増大するといったネガティブな影響も認められた.

Keyword: 廃止ため池,土石流,模型実験, ,
GET PDF=23/5-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.377-378 , 2023

発表番号 [5-26]

Seismic reinforcement method for Tamagawa Dam water intake tower

Watanabe Ryo[NTC Consultants Co.]・Hamazaki Junichi[NTC Consultants Co.]・Kawashita Tomomi[NTC Consultants Co.]・Hirai shuki[NTC Consultants Co.]・Takasuna Naoyuki[NTC Consultants Co.]

玉川ダム取水塔の耐震補強について

○渡邊 亮[NTCコンサルタンツ(株)]・濱崎 潤一[NTCコンサルタンツ(株)]・河下 知美[NTCコンサルタンツ(株)]・平井 就基[NTCコンサルタンツ(株)]・高砂 直幸[NTCコンサルタンツ(株)]

コンクリートダムの堤体附帯型取水塔について、簡易3次元解析により取水塔に作用するダム軸方向のレベル2地震時の応答加速度を再現し、耐震照査、耐震補強の設計事例について報告する。

Keyword: 地震工学,構造力学,数値解析,工法・施工, ,
GET PDF=23/5-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2023

発表番号 [6-1]

Challenges for introduction of remote observation system of irrigation pond

HIROSE Yuichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUDA Shuh[Institute for Rural Engineering, NARO]

ため池遠隔監視システムの導入に向けた課題

○廣瀬 裕一[農村工学研究部門]・吉迫 宏[農村工学研究部門]・松田 周[農村工学研究部門]

ため池遠隔監視システムの実証試験を実施している多気町丹生地区を対象に,同システムを利用した者を対象としたインタビュー調査からその特長と改善点を抽出した結果,特長としては労働負荷軽減や安心感,作業者の安全向上に対する評価が挙げられた.他方,改善点としては想定外の使用法ではあるが,カメラを通して量水標の文字が見えにくいことが挙げられ,水位の把握で水位計の利用に向けた技術的な支援が重要と考えられた.

Keyword: 防災,水管理,遠隔監視,評価グリッド法,インタビュー調査, ,
GET PDF=23/6-1.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.381-382 , 2023

発表番号 [6-2]

Reduction of Problem-solving Work of Irrigation Facility Management by Remote Monitoring System for Mountainside Irrigation Canals

Sayaka FUJII[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshifumi ASHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazuko ENDO[Institute for Rural Engineering, NARO]

山腹水路への遠隔監視システム導入による施設管理者の問題対応の負担軽減

○藤井 清佳[農村工学研究部門]・芦田 敏文[農村工学研究部門]・遠藤 和子[農村工学研究部門]

山腹水路に遠隔監視システムおよび遠隔制御水門を導入する実証を行い、施設管理者の問題対応に要する負担の軽減効果を検証した。各地点の様子を一覧することで、現地に行く前に問題の原因を想定して準備を行うことができ、1件当たりの対応がスムーズに実施できるようになった。遠隔操作が稼働することで、荒天時のリスク軽減の有効性が示された。ただし、中山間地域などの予算の少ない地域では、導入費用がネックとなる。

Keyword: 遠隔監視,遠隔制御,水利施設,中山間地域,山腹水路, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.383-384 , 2023

発表番号 [6-3]

Utilization of Date Weir Virtual Tour for agricultural structure

ASANO Koki[NIPPONKOEI]・KUDO Akiko[NIPPONKOEI]・OSUGI Misato[NIPPONKOEI]

農業水利施設を対象とした伊達西根堰バーチャルツアーの作成と活用の検討

○浅野 航輝[日本工営(株)]・工藤 晶子[日本工営(株)]・大杉 美里[日本工営(株)]

本報は地域住民などステークホルダーが農業農村を取り巻く現状や課題について理解を深めるため伊達西根堰を題材にバーチャルツアーの企画・実施例を紹介するものである。本取り組みは今後、施設の維持管理の場面でNN事業における機能診断調査結果の保管場所として役割を担うことができ、またバーチャルツアーをオンライン上で公開し施設の魅力を伝えることで施設体験や現地見学会に誘導する広報としての活用が期待できる。

Keyword: 農業・農村振興,土地改良区,ドローン,維持管理,3Dカメラ,DX, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.385-386 , 2023

発表番号 [6-4]

Study of use for other purposes (drone airway) for sustainable management of agricultural irrigation facilities

FUJIMORI Takuto[Nippon Koei Co., Ltd.]・KUDO Akiko[Nippon Koei Co., Ltd.]・MIKADO Akane[Nippon Koei Co., Ltd.]・MASUMOTO Mamoru[TrueBizon,ltd.]

農業水利施設の持続可能な管理に向けた他目的利用(ドローン空路)の検討

○藤森 拓人[日本工営(株)]・工藤 晶子[日本工営(株)]・三門 茜[日本工営(株)]・増本 衛[(株)トルビズオン]

農業水利施設の持続可能な施設管理手法の確立が求められているなか、水路上空をドローン空路として着目し、実現可能性の検討及び実証実験を実施した。実証実験を通してドローン飛行レベル4を見据えたドローン空路利用の実現可能性を周知と物流実証実験の体制構築のノウハウを獲得することができた。今後は本事業アイデアを全国農業水利施設管理者に提案していくとともに、物流事業者など利用者獲得のノウハウ蓄積を図りたい。

Keyword: 農業水利施設,土地改良区,ドローン,維持管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.387-388 , 2023

発表番号 [6-5]

Proposal and Future Prospects for Measuring Methods of Dams Using Waterborne Drones in Ehime Prefecture

Hideto OHKUBO[Japan Infra Waymark]・So YOKOYAMA[Japan Infra Waymark]・Kenji KUROIWA[Japan Infra Waymark]・Farzad AHMADINEJAD[Japan Infra Waymark]・Shinichiro MORI[Ehime University]・Noriyuki KOBAYASHI[Ehime University]

愛媛県における水上ドローンを活用したダムの計測手法の提案と展望

○大久保 英徹[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・横山 壮[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・黒岩 賢司[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・Ahmadinejad Farzad[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・森 伸一郎[愛媛大学]・小林 範之[愛媛大学]

愛媛県は被災すれば農業生産に多大な影響を与えるため池を多く保有していることに加え,洗掘による橋脚の傾斜や橋桁の流出という新たな問題も発生したことから,筆者らは愛媛県が主催するデジタル実装加速化プロジェクトである「トライアングル愛媛」へ参画,その中で「愛媛県ドローン活用推進協議会」を組成し,水上ドローンを活用したため池やダムの維持管理にかかる生産性向上および安全性向上について技術実証を行った.

Keyword: ダム,深浅測量,水上ドローン,自動航行,ソナーマッピング, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2023

発表番号 [6-6]

Evaluation of the Usage Situation of River Management Passages in the River and City Development Support System-Case Study of Akagawa River, Yamagata Prefecture-

Takumi IGARASHI[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahide HAYASHI[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

「かわまちづくり」支援制度登録河川における河川管理用通路の利用実態の評価−山形県赤川を事例に−

○五十嵐 匠[山形大学大学院]・標供[票[山形大学]・林 雅秀[山形大学]

効果的なかわまちづくりの実施に向けて、河川区域内の利用実態を把握することが肝要である。そこで本研究では、山形県赤川かわまちづくりの整備区域である赤川河川緑地の河川管理用通路において、タイムラプスカメラを用いた定点観測を行った。その結果を踏まえ、赤川河川緑地の日常的な賑わいづくりに向けて、女性や子ども・若者が複数人で遊べる仕掛けや、北側への人の流れを促す仕掛けが有効であることを提案した。

Keyword: 赤川,かわまちづくり,タイムラプスカメラ,河川管理用通路,利用実態, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.393-394 , 2023

発表番号 [6-8]

The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agriculture management(No.4).

Takashi Nobuoka[Toden Sekkei Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]・Yoshinobu Kinoshita[Kinoshita Ringo Farm]

農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その4 )

○信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・珍田 寛貴[(株)センシスト]・木下 佳信[りんごの木下農園]

近年,大量のデータを機械学習する人工知能を利用した画像解析サービスが提供されており,りんご果樹園の画像を取得して画像解析を行い,作況や作柄を定量的に評価して農業経営の効率化に寄与する手法の開発に取り組んでいる.2021年から駒ヶ根市のりんごの木下農園に固定カメラを設置して特定果樹の定点観測を行っており,本論文では,2年間の定点観測で得られた年度別の解析結果と評価方法,活用方法案を報告する.

Keyword: 農業効率化,画像解析,作況評価,ニューラルネットワーク,機械学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.397-398 , 2023

発表番号 [6-10]

Development of a robust rice detection method for diverse cultivation styles in Asia

Chen SANGYU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・RUDIYANTO -[Universiti Malaysia Terengganu, Malaysia]・Hung DINH[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Lan T. HA[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]

アジアの多様な栽培形態に対して頑強な稲作判別法の開発

陳 尚[神戸大学大学院]・RUDIYANTO -[Universiti Malaysia Terengganu]・Hung DINH[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Lan T. HA[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・○長野 宇規[神戸大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]

アジアは多様な気候と地形に適応し水稲の栽培形態が変化に富む.このような環境に対し頑強な水稲判別法の開発のため,新潟県とXuan Thuy(ベトナム)の灌漑区を対象にSAR時系列画像を用いた3つ判別法(閾値法,・DTW法,コンポジット法)を比較した.栽培開始時期が散逸し湛水条件も異なるXuan Thuyに対してDTW法とコンポジット法が閾値に比べ高い精度を達成した.

Keyword: リモートセンシング,水稲,アジア, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.407-408 , 2023

発表番号 [6-15]

Improvement of commercial cage trap to increase the capture efficiency of Procambarus clarkii

SUZUKI Masaki[Iwate Prefectural University]・SATO Miku[Iwate Prefectural University before]・TSUJI Morio[Iwate Prefectural University]

アメリカザリガニの捕獲効率向上を目的とした市販籠トラップの改良

○鈴木 正貴[岩手県立大学]・佐藤 未来[元岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]

国外外来種アメリカザリガニの駆除に利用される市販籠トラップは、捕獲個体の脱出や小型個体の低い捕獲率といった課題があることから、これらを克服するための改良を試みた。屋内実験による本種の行動観察結果をもとに、既存の材料を使って簡単・安価に製作可能で、市販籠トラップへの装脱着が容易なアタッチメントを考案した。そして、屋外にてアタッチメントの効果を検証した結果、捕獲個体数が増加することを確認した。

Keyword: 国外外来種,Red swamp crayfish,駆除, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.413-414 , 2023

発表番号 [6-18]

Estimation of amount of Alternanthera philoxeroides fragments discharged from drainage channels

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]

特定外来生物ナガエツルノゲイトウ定着地区における排水路から流出する断片量の推定

○嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]

特定外来生物ナガエツルノゲイトウは断片による高い再生力を有し旺盛な繁殖力で,侵入先の生態系に大きな影響を与える。本種のまん延地区において,農地排水路から水源となる河川に流出するナガエツルノゲイトウの断片を捕捉したところ,1時間で最大300断片が河川に流出していた。また,断片の流出は代かき・移植期間に最も多くなった。まん延地区の農地から河川には,年間9万本以上の断片が流出すると推察された。

Keyword: 水田潅漑,潅漑施設,外来種, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.417-418 , 2023

発表番号 [6-20(P)]

Preservation of Unionid Mussels at Drainage in Hiromi in Seki City

Naoya Funabashi[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Kengo Ito[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]

関市広見排水路におけるイシガイ類の保全

○舟橋 直哉[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学大学院]

イシガイ科二枚貝は現在その個体数を減少させており,保全が必要である.本研究では環境配慮型水路において,生物調査や遡上調査を行いイシガイ類の生活史をもとに水路の機能性評価を行った.イシガイ類の宿主魚は多く確認され,また宿主魚の遡上も確認できた一方で,イシガイ類の幼生放出や稚貝は確認できなかった.本調査地におけるイシガイ類繁殖の障害は幼生放出の段階にあり,個体数密度の低さが原因ではないかと考えられる.

Keyword: イシガイ類,環境配慮型水路,生物多様性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.427-428 , 2023

発表番号 [6-25]

Investigation and issues of reservoirs for translocation of Acheilognathus tabira tohokuensis in Nagano

Takahiro KOBAYASHI[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativity]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]

長野県におけるキタノアカヒレタビラ移殖可能ため池の検討と課題

○小林 孝浩[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]

「ため池特措法」により全国的にため池の防災工事が推進されており,廃止ため池に絶滅危惧種が生息していた場合は移殖が必要となるが,その手法は確立されていない。本研究では,長野県のキタノアカヒレタビラを対象に,防災工事以前に移殖先となるため池を発見する手法を検討した。調査の結果,対象地域において移殖先となり得るため池は少ないことが判明し,次善の移殖先の選出方法や移殖先の評価方法の改善が求められた。

Keyword: 生態系,移殖,キタノアカヒレタビラ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.433-434 , 2023

発表番号 [6-28]

Actual existence of loach in concrete irrigation channels in reclaimed paddy field areas during the non-irrigated season

Yuto OHASHI[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita prefectural University]

干拓水田域のコンクリート用水路における非灌漑期のドジョウの生息実態

○大橋 勇斗[秋田県立大学院]・近藤 正[秋田県立大学]

農業の生産性向上を目的として圃場整備が進む中、水田に生息する生物はその影響を受け、個体数を減らしている。そこでパイプライン化が図られている八郎潟干拓地の小用水路6路線の取水ボックスを対象に生息実態調査を行った。測定したボックス71箇所中47箇所でドジョウの生存が確認され、最大で400尾以上のドジョウが確認されたことから取水ボックスは水田域において越冬場となっている可能性が高いことが確認できた。

Keyword: 干拓地水田,用水路,ドジョウ,取水ボックス, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.437-438 , 2023

発表番号 [6-30]

A study on the shape of partitions on V-shaped portable fishway suitable for the upstream migration of Parabotia curtus

Uematsu S.[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Hamaguchi M.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]・Kobayashi K.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]・Takahashi N.[National Institute of Technology Kagawa College]・Kanao S.[Lake Biwa Museum]・Nakata K.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]

V形断面可搬魚道におけるアユモドキの遡上に適した隔壁形状の検討

○植松 桜矢[香川高等専門学校]・濱口 充幹[岡山大学大学院]・小林 圭[岡山大学大学院]・高橋 直己[香川高等専門学校]・金尾 滋史[琵琶湖博物館]・中田 和義[岡山大学大学院]

希少淡水魚アユモドキの遡上阻害解消を目的としたV形断面可搬魚道について,体長が大きな天然個体の遡上・休憩し易さを考慮して,隔壁を改良した.隔壁形状に関する検討の結果,魚道内の休憩用プールの体積を増加させることができた.また魚道内流速・水深は対象種が遡上・休憩可能と仮定した流速75cm/s以下,水深2.5cm以上の値であった.従って,改良型魚道は大型のアユモドキ天然個体が利用可能であると推測された.

Keyword: 遡上阻害,魚道,生態系保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.447-448 , 2023

発表番号 [7-1]

Current Status and Issues of the Local Resource Recycling System from the Perspective of Local Residents-A Case Study of Samegawa Village, Higashishirakawa-gun, Fukushima Prefecture-

Haruya OGITSU[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Teruaki IRIE[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Tomonori FUJIKAWA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Momoko MOGI[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Reiko MACHIDA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]

地域住民からみた地域資源循環システムの現状と課題−福島県東白川郡鮫川村を事例として−

○荻津 晴也[東京農業大学]・入江 彰昭[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・茂木 もも子[東京農業大学]・町田 怜子[東京農業大学]

福島県東白川郡鮫川村は小規模複合経営を営む典型的な中山間地域であり、村独自の「バイオマスヴィレッジ構想」を掲げ村営のバイオマスセンター「ゆうきの郷土」を運営するなど地域資源循環利用に取り組んでいる。本研究では鮫川村を対象に、村民へのアンケート調査や施設及び行政への聞取り調査を行い、地域住民からみた「ゆうきの郷土」を中心とした地域循環システムの現状と課題を明らかにした。

Keyword: 社会計画,集落計画,農村振興,中山間地域, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.457-458 , 2023

発表番号 [7-6]

Relationship between nationwide fish fauna reduction and land-use in the 1950s

Kosei OGAWA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya University]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

昭和30年代における全国の魚類相再現と土地利用との関係

○小川 洸生[帯広畜産大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・中島 直久[帯広畜産大学]

モデリングを用いて循環型社会がほぼ完成していた江戸期における魚類相の推定を行うため、昭和30年代に見られた河川魚類の在・不在に関する全国の農村で実施したアンケートの結果と全国の土地土地利用図を基にした魚類相の再現を行った。結果として、魚類の生態や、人為的な事象と魚類との関係などが考察でき、汎用性が高いデータになる可能性が示された。

Keyword: 生態系,生物多様性,環境保全,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.461-462 , 2023

発表番号 [7-8]

Study of financial analysis method for land improvement districts

Chujo satoshi[Nippon Koei Co., Ltd.]・KUDO Akiko[Nippon Koei Co., Ltd.]・SHIMIZU Taichi[ Fieldwork, Inc.]・ISHIKAWA Hirotoshi[midori]

土地改良区の財務分析手法の検討

中條 聡[日本工営(株)]・○工藤 晶子[日本工営(株)]・清水 太一[フィールドワーク(株)]・石川 博利[水土里ネット西根堰]

農業水利施設の維持管理を担う土地改良区は、R4年度に導入された複式簿記会計を活用し計画的な自立経営が求められている。そのためには会計・財務の専門知識に加え、土地改良施設に関する知識・技術を踏まえた、土地改良区特有の財務管理が課題となっていた。本研究は実際の財務関連資料を用い、新たに開発した財務分析モデルにより、現状及び将来の積立金の適正額を試算、妥当性を評価した事例について紹介するものである。

Keyword: 農村振興, 社会計画,ファイナンス, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.465-466 , 2023

発表番号 [7-10]

Property Damage Accident Cost Analysis of Agricultural Vehicles Using Mutual Aid Data

SUNAGA Ayana[PC Rail Way Consultant, Co., Ltd.]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・MORI So[Graduate School of Regional Development and Creativity]

共済データを用いた農業用車両の物損事故コスト評価

須永 彩七[(株)ピーシーレールウェイコンサルタント]・○田村 孝浩[宇都宮大学]・森 想[宇都宮大学大学院]

本研究では共済データに基づいて農業用車両の物損事故の実損害額と,実損害額に関する農家の想定と実補償額との乖離を定量的に評価した。農業共済データ約1.3万件を分析した結果,実損害額の最大値は2,659.8万円であった。とくに火災・墜落・転覆等の事故は実損害額が相対的に高く,農家の想定よりも実修理費が高くなる事例が確認された。また一部の農家は共済加入時に事故被害を過小評価している可能性が示唆された。

Keyword: 農作業事故,農業用車両,物損事故コスト,共済, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2023

発表番号 [7-11]

Issues related to flooding paddies and agricultural reservoirs in river basin flood control, Ryūiki-chisui

SUGIURA Mikiko[Sophia University]

流域治水における水田や農業用ため池の湛水に伴う課題

○杉浦 未希子[上智大学]

水田やため池の雨水貯留機能による流出抑制対策は,流域治水施策の一部となっているが,湛水により私人の土地を利用規制することによる損失相当分の支払いについては明言がない.これまで遊水地化に伴う対価の支払いは,河川区域として買収もしくは地役権の設定によってきた.流域治水の「あらゆる関係者の協働」を実現するには,これらの経験を踏まえた上で,湛水による「下流域の治水への貢献」という視点の共有が欠かせない.

Keyword: 遊水地,流域治水,対価の支払い,地役権, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.477-478 , 2023

発表番号 [7-16]

What support do users of the Half Famer, Half X Support Program need the local government?

Sunao Ogino[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

半農半昭汰者へのアンケート調査から読み取る行政機関に求めるサポート

○荻野 直夫[岡山大学大学院]・九鬼 康彰[岡山大学大学院]

半農半召寮験茲鮖屬弘椽纂圓悗了抉臉度を2010年度から行っている島根県を事例に,制度利用者へのアンケート調査を行いその実態と現状に対する評価を把握した。回答者の半数が生業を農業とするものの,自宅や農地の所有では約7割が賃貸を志向していた。また自然や自由な時間への満足を示す一方で行政への要望では情報の提供や交流機会の創出があげられ,特にIターン者で金銭的支援の声が多いことが明らかになった。

Keyword: 半農半,評価構造,情報提供,島根県, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.479-480 , 2023

発表番号 [7-17]

The relationship between rice production and drought during the Edo period in Japan

EKPELIKPEZE Adonis Russell[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[ Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[ Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

The relationship between rice production and drought during the Edo period in Japan

○EKPELIKPEZE Adonis Russell[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

江戸期の米価と自然災害発生について、年次データを別々の文献資料等から求めて比較検討してその関係を求めた。結果、米価が10%以上上昇した年が231年中69年あり、コメ不作年がたびたびあったこと、うち旱魃は7年と少なく有意な関係はないこと、霖雨が高米価と有意な関係があることがわかった。旱魃での凶作年が少なかった理由として、幕府や藩が地域の水争いを避けるため過剰な水田開発を認めなかったことが考えられる。

Keyword: 水田灌漑,米の米価,旱魃,江戸期, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.481-482 , 2023

発表番号 [7-18]

Current Status of Local Government Plans for Reducing Agricultural Environmental Impacts.

WATANABE Mayumi[for Rural Engineering, NARO]・FUJII Sayaka[for Rural Engineering, NARO]・ASHIDA Toshifumi[for Rural Engineering, NARO]・ENDO Kazuko[for Rural Engineering, NARO]

各都道府県におけるみどりの食料システム法に基づく活動推進計画の策定状況

○渡邉 真由美[農業・食品産業技術総合研究機構]・藤井 清佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・芦田 敏文[農業・食品産業技術総合研究機構]・遠藤 和子[農業・食品産業技術総合研究機構]

本研究では,各都道府県がみどりの食料システム法に基づき策定した基本計画を対象とし,各地域の水田作におけるGHG排出量削減に資する技術の普及方針を取りまとめた。その結果,47都道府県中24地域が秋耕・すき込みを,31地域が水管理を挙げていた。今後、地域で普及を担う主体への周知の状況や,この計画に沿った技術を指導するにあたって地域の課題を洗い出し,必要な支援を講じていく。

Keyword: みどりの食料システム戦略,脱炭素技術,普及, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.483-484 , 2023

発表番号 [7-19]

Acceptable Uninhabited Hamlets:Survey of Ishikawa Residents

Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]

容認可能な無住集落の形:石川県民を対象とした調査

○林 直樹[金沢大学]

本研究は,集落の無住化に関するものである。活性化が難しい場合の選択肢の一つである「再興可能な無住集落」の可能性を調査した(石川県民を対象としたアンケート)。主な結論は,次のとおりである。(1) 通いで維持される無住集落は,当事者にとって受け入れ可能な形であることが示唆された。(2) 無住集落になった場合の心残りの可能性として,家屋の管理や相続,墓石の管理などがあがった。

Keyword: 無住集落,再興,通い, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.485-486 , 2023

発表番号 [7-20]

The structure of agricultural landscapes in the middle reaches of Arakawa river

Ryotaro MORITA[Graduate School of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]・Teruaki IRIE[Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]・Yasushi TAKEUCHI[Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]・Tomonori FUJIKAWA[Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]・Reiko MACHIDA[Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

荒川中流域における農地景観の構造

○森田 涼太郎[東京農業大学大学院]・入江 彰昭[東京農業大学]・竹内 康[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・町田 怜子[東京農業大学]

農村の景観は地形などの自然条件・土地条件を読み、利活用しながら生業・生活の場となるよう人手によって形成されてきたものである。本研究では、荒川中流域の農業地帯を対象に流域がもたらす自然条件の恩恵を最大限享受しつつ、脅威を最小限に止めるために行われてきた人間の工夫の総体である固有の稲作集落景観がどのように変化したのかを探り、また自然的条件からみた集落景観の構造を明らかにすることを目的としている。

Keyword: 農村景観,集落形態,景観の構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.487-488 , 2023

発表番号 [7-21]

Runoff characteristics of "mountain grazing" sites in the satoyama area of Neba Village, Nagano

TAKEMURA Fumiki[Graduate School of Science and Technology, shinshu University]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]・FUKUYAMA Taijiro[Academic Assembly, Shinshu University]・ONO Hiroshi[Academic Assembly, Shinshu University]

長野県根羽村の里山域における「山地放牧」開設地の流出特性

○竹村 郁輝[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]・福山 泰治郎[信州大学]・小野 裕[信州大学]

新規に中山間地域農村の集落周辺部の里山域で山地放牧を導入するためにはまず放牧地開設が必要となる。そこでは流出量の変化や土壌保全への配慮が重要となるが研究事例はほとんどない。長野県根羽村では2018年に放牧地を開設し、水文・気象データの計測を行ってきた。そこでは、面積の3割程度の森林伐採が行われると流出量や濁度の値に顕著な差が見られた。要因として渓流を横断する流域内の未舗装道路の影響が考えられた。

Keyword: 中山間地域,山地放牧, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.489-490 , 2023

発表番号 [7-22]

Typification by the Operation Bodies of Allotment Gardens for Residents in Nagano

KAGAMI Taira[Graduate School of Science and Technology, Shinshu University]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]

長野県における地域住民向け市民農園の開設・運営・管理主体による類型化

○鏡 平[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]

農村地域住民向け市民農園の全体概況は明らかになっておらず, さらなる実態把握と類型化による枠組づくりが必要となっている。そこで本研究では, 長野県全域で実態調査を行い, 「開設・運営・管理」の各主体を整理することにより類型化を図った。その結果, 全20類型と現状の多様さが示された。また, 各類型を「主体の業務への関与度」によって構造的に配置したところ, 関与度合いにも多様性があることが示された。

Keyword: 市民農園,地域住民, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.497-498 , 2023

発表番号 [7-26]

Study on the Actual Situation and Sustainability of Ecosystem Conservation Activities in Okayama Prefecture under the Grant Program for Multifunctional Payments

Mitsutoshi KUSHIDA[Shiga Prefectural Office]・Yasuaki KUKI[Faculty of Environmental and Life Science, Okayama University]

岡山県における多面的機能支払交付金制度を活用した生態系保全活動の実態と継続に関する研究

○串田 光寿[滋賀県]・九鬼 康彰[岡山大学]

多面的機能支払制度で生態系保全活動に取組む組織では高齢化等の課題解決として今後外部委託の増加が懸念される.そこで岡山県の42組織を対象に活動実態や課題,委託に関する意向などを調べた.調査の結果全体の92.3%で活動に専門家が関与せず自治体も仲介できていないこと,半数が継続不安を抱えていることが分かった.また委託を行っている組織はなかったが希少種を保全する組織ほど導入に対する否定的な意識は低かった.

Keyword: 多面的機能支払,生態系保全,外部委託,広域化,岡山県, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.501-502 , 2023

発表番号 [7-28]

Trial by Residents to Revitalize under COVID-19 Crisis and Consolidation of Public Functions

SAKATA Yasuyo[Institute of Science and Technology, Niigata University]

コロナ禍における活性化に向けた住民の模索と公共機能の集約化

○坂田 寧代[新潟大学]

新潟県長岡市山古志地区では,2004年新潟県中越地震の復旧過程において,社会基盤に多大な投資が行われたが,地震から20年になる来年を控え,公共機能の集約化が進んでいる。本稿では,活性化に向けた住民の動きと公共機能の集約化の動きを生活者の目線で明らかにすることを目的として,2021年4月〜2023年3月の2年間の移住,および,山古志闘牛会と山古志木籠ふるさと会の会員としての参与観察をもとに報告する。

Keyword: コロナ禍,新潟県中越地震,中山間地域, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.507-508 , 2023

発表番号 [7-31]

Distribution Characteristics of Small Earth Dams for Irrigation in Japan

Mori Hiroshi[Hirosaki University]・Miura Keisuke[Hirosaki University]

全国の農業用ため池の分布特性

森 洋[弘前大学]・○三浦 恵祐[弘前大学]

農水省のため池データベースを参考にして今回分類した地域別でのため池数割合は、降水量のみではなく有人離島数や河川延長距離、過去の水田面積割合や石高割合等から説明できる可能性を示した。また、ため池数の多い地域では、江戸時代以前(不明)での築造年代割合が高く、堤高の高さやゾーン型などの形式においては、近代的な土木技術の発展が関与していることが統計的に伺えた。

Keyword: 農業用ため池,全国,分布特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.517-518 , 2023

発表番号 [7-36]

Long-life preparation system for reservoir construction

YAMADA Yuuichi[kyowa.co.]・TUKAMOTO Hiroshi[kyowa.co.]・MATUNARI Tetuo[kyowa.co.]・NAGANO Taisuke[kyowa.co.]

ため池工事の長寿命化準備システム

○山田 有一[(株)キョウワ]・塚本 浩士[(株)キョウワ]・松成 哲生[(株)キョウワ]・長野 太亮[(株)キョウワ]

鋼土によるため池工事が、施工上からも安定的に工事を実施することができる。新材料による新工法については、耐用年数の実績は不確定で設計基準も明確ではない。ベントナイトシートを例にとると、明確な根拠を持てない状況である。全ての工法に長短があるが、安定的・長寿命化を図れる工法は盛土工法であり、その実施の可能性を、最初に十分に検討すべきである。そのために、継続的に用土を捜すシステムを提案する。

Keyword: 前刃金工法,ベントナイトシート工法,長寿命化,準備システム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.519-520 , 2023

発表番号 [8-1]

SIFILES(Simplified Irrigation Facilities Input Line Entry System)

Yoshikazu TANAKA[NARO]

農業水利施設を線形表記する手法の提案

○田中 良和[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業水利施設の位置・接続関係の情報やその他の属性情報のIDとなるマスターデータをテキストエディタのような簡易なソフトウェアを利用して構築するための簡単な表記法を作成する。表記法は、化学構造式を文字列で表すSMILESのように農業水利施設の構造を文字列で表す。だれもが、ITスキルが不要で分散型のデータ構築・管理・分析が可能になる仕組み作りに資することを目的とする。

Keyword: マスターデータ問題,パイプライン,分散型管理,データ構築, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.521-522 , 2023

発表番号 [8-2]

Report on efforts to repair water cannel joints.

Kanehira Syusuke[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Takeda Toru[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Fujine Sadamitu[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Fujiwara Sakari[Iwate Prefecte Land Improvement Association]

水路目地補修の取り組み事例について

○金平 修祐[岩手県土地改良事業団体連合会]・竹田 徹[岩手県土地改良事業団体連合会]・藤根 貞光[岩手県土地改良事業団体連合会]・藤原 盛[岩手県土地改良事業団体連合会]

岩手県土地連の資源保全推進室では、多面的機能支払交付金に取り組む活動組織の水路補修技術力向上を目的とし、職員が講師となり水路簡易補修研修を行ってきた。既存の手引きやマニュアルを参考に、現場水路を対象に試行錯誤で施工改善した事例やR2〜R4年までに16会場714名に対して行った研修の実績およびWEBによる情報発信状況を報告する。

Keyword: 多面的機能支払い,水路目地補修,目地除去方法,情報発信, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.523-524 , 2023

発表番号 [8-3]

UAV operation training for “DX for disaster-resistant construction consultants”

TSUJI Osamu[Zukosha Co.,Ltd]・NAKAJIMA Shinya[Zukosha Co.,Ltd]・HOSHIYAMA Kenichi[Zukosha Co.,Ltd]・FUJIYAMA Shinichi[Zukosha Co.,Ltd]・SHIRAISHI Kouji[Zukosha Co.,Ltd]

「災害に強い建設コンサルのDX」に向けたUAV講習

○辻 修[(株)ズコーシャ]・中島 慎也[(株)ズコーシャ]・星山 賢一[(株)ズコーシャ]・藤山 真一[(株)ズコーシャ]・白石 恒士[(株)ズコーシャ]

北海道帯広市にある農業土木設計コンサルタントおいて,農業DXに取り組む一環として小型UAVの基本的な操縦技術を学ぶ研修を行った。その研修カリキュラムや進め方を報告することで,道内外の農業土木設計コンサルタントに所属する技術者の育成に寄与し,農業DX推進のためには技術者育成も重要な施策となるという認識を広げることにより,道内外の農業土木技術者育成の機運を高める一助としたい。

Keyword: DX,UAV,CIM,技術者養成, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.525-526 , 2023

発表番号 [8-4]

Improvement of accumulation technique on agricultural engineering by means of the construction video

Shinichi Teramura[Economic Research Association]

「施工動画」による農業土木の積算技術の向上

○寺村 伸一[経済調査会]

経済調査会では、令和2年12月にコンテンツ「施工動画!」を立ち上げ、Web上で農業土木工事でも扱う現場工事の説明を設計、積算、施工の一連の流れとして10分間程度で説明している。 今般、ほ場整備編が完成する。 弊会出版の「工事歩掛要覧」に準拠し、関係設計基準など概要はほぼ全てを網羅している。また、初心者でも読みやすいように、ほ場整備編の編集段階では、当職も一語一句綿密に精査させてもらった。

Keyword: 技術者育成,工法・施工,教育手法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.527-528 , 2023

発表番号 [8-5]

Development, review, and analysis of educational activities themed of soil and water conservation

Nanako Tameike[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Mayu Fukuda[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University ]

水土保全を題材とした授業展開の検討及び分析

○溜池 菜々子[宇都宮大学大学院]・福田 真由[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]

環境問題が深刻化しており次世代に向けた環境教育が重要である。本研究では,授業の中に実験を取り入れ,生徒の興味関心を引き出す授業展開を検討することを目的とした。結果より,実験は環境保全への興味・関心を高め理解を促進すること,また座学→実験の順で授業を行うことで,授業内容の理解が持続することが明らかとなった。今後は,授業を行う地域に関連性のある題材を扱い,それに関連する実験教材の開発などが求められる.

Keyword: 環境保全,土壌侵食,環境教育, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2023

発表番号 [8-6]

Prototype of WiFi-LoRa mesh network relay system in mountainous areas

MIZOGUCHI Masaru[University of Tokyo]・ITAKURA Yasuhiro[MisaoNetwork Ltd.]・KOBAYASHI Tomofumi[MisaoNetwork Ltd.]

中山間地域におけるWiFi-LoRaメッシュネット中継システムの試作

○溝口 勝[東京大学]・板倉 康裕[(有)ミサオネットワーク]・小林 知史[(有)ミサオネットワーク]

「デジタル田園都市国家構想」を実現するためには農業農村地域における通信インフラ整備が不可欠である。しかし日本には中山間地域が多く、山林が広域の通信インフラの整備を困難にしている。そこで、本研究では無線(WiFiとLoRa)中継器によって基地局から面的に通信範囲を拡張し、中継器の電池電圧をLoRa通信方式でモニターする現地実証実験を行い、RSSI通信限界以上の場所選定が重要であることがわかった。

Keyword: 電池電圧,IoT,LoRa,山林,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.531-532 , 2023

発表番号 [8-7]

Effect of continuous application of biochar produced from pelletized broiler manure at different pyrolysis temperatures on soil physicochemical properties

KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Yuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・HAMADA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]

温度条件の異なるペレット鶏ふん炭の連用が土壌理化学性に与える影響

○亀山 幸司[農村工学研究部門]・久保田 幸[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・霤帖々治[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]

本報告では,鶏ふん炭を過リン酸石灰の代替として利用し,温度条件の異なるペレット鶏ふん炭の連続施用が土壌理化学性の経年変化に与える影響について圃場レベルで検討した.

Keyword: バイオ炭,ペレット,土壌理化学性,圃場試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.533-534 , 2023

発表番号 [8-8]

Characteristics of soil oxidation-reduction potential in dry direct-seeded paddy fields

CHIBA Katsumi[Miyagi University]・ISE Ryota[Miyagi Prefectural Office]・GOKO Masaharu[Miyagi University]・KANMURI Hideaki[Tohoku Agricutural Research Center, NARO ]・KATO Koh[ Hirosaki University]

乾田直播圃場における土壌の酸化還元電位の特性

○千葉 克己[宮城大学]・伊勢 良太[宮城県]・郷古 雅春[宮城大学]・冠 秀昭[東北農業研究センター]・加藤 幸[弘前大学]

農林水産分野の温室効果ガスの排出量(二酸化炭素換算)は4,747万tであり,稲作からのメタンはその約25%を占める。本研究では稲作からのメタン発生の抑制を目的に,乾田直播圃場における土壌の酸化還元電位の特性を検討した。乾田直播圃場でも移植圃場と同様に湛水中は還元が進むが,湛水開始が1カ月以上遅いこと,地域の用水特性により無湛水となることが多く,強還元状態の期間が移植圃場より短いことが認められた。

Keyword: 酸化還元電位,乾田直播,メタン, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.535-536 , 2023

発表番号 [8-9]

Effects of pH in irrigation water on the chemical forms of copper in soil and the heavy metal immobilization of the organic amendments

SAKURAI Shinji[Grad. School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・NAKAYA Hikari[Wakayama Prefecture]・HORINO Haruhiko[Grad. School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・NAKAGIRI Takao[Grad. School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]

灌漑水pHが及ぼす土壌中のCu化学形態や有機質資材の重金属不動化効果への影響

○櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]・中屋 日花里[和歌山県]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・中桐 貴生[大阪公立大学大学院]

牛ふんや鶏ふんを原料とする資材はCuに対して高い不動化効果を有している.しかし,灌漑水pHによって農地に投与されるCuの化学形態は異なるため,Cu化学形態や不動化効果の変容を明らかにすることを目的とした.その結果,灌漑水pHのCu化学形態への影響は資材を投与しない場合,月単位で残存する一方,資材を投与すると灌漑直後,当該影響が生じるものの,不動化効果や化学形態への影響は少なくなることが判った.

Keyword: 銅,化学形態,灌漑水,pH,不動化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.537-538 , 2023

発表番号 [8-10]

Soil environment and fruit quality in apple orchards under conventional and organic cultivation

Takamitsu KAI[Kurokawa Field Science Center, Meiji University]・Motoki KUBO[College of Life Sciences, Ritsumeikan University]

慣行栽培と有機栽培によるリンゴ園地の土壌環境と果実品質

○甲斐 貴光[明治大学黒川農場]・久保 幹[立命館大学]

リンゴの慣行栽培と有機栽培の園地土壌の調査をした。その結果、有機栽培の土壌は,慣行栽培と比較して総細菌数が多く,窒素循環活性が活発であった。慣行栽培と有機栽培の果実の糖度、酸度、糖酸度比に有意差は見られなかった。慣行栽培の乾物重は,有機栽培と比較して有意に大きかった。慣行栽培と有機栽培の10aあたりの収量がそれぞれ同程度であったことから,有機栽培の着果数は,慣行栽培と比較すると多いことがわかった。

Keyword: 有機栽培,リンゴ,土壌微生物,窒素循環活性評価値,リン循環活性評価値, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.539-540 , 2023

発表番号 [8-11]

Effects of mulching with fresh bamboo chips in agricultural land

Takanori KANEKO[Department of Agricultural Engineering Faculty of Agro-Environmental Science, Tokyo University of Agriculture, Japan]・Tomonori FUJIKAWA[Department of Rural Science Faculty of Agro-Environmental Science, Tokyo University of Agriculture, Japan]・Toshimitsu ASAI[Department of Rural Science Faculty of Agro-Environmental Science, Tokyo University of Agriculture, Japan]

農地における生竹チップマルチングの効果

○金子 貴徳[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・浅井 俊光[東京農業大学]

現在,放置竹林の拡大が問題となっている.本研究では,竹粉より分解が遅い竹チップに着目し,生竹チップのマルチング資材としての利用可能性について明らかにすることを目的とした.結果から,生竹チップのマルチングをすることで,冬期の防霜効果や土壌動物の多様性を保つことができることが示された.しかし,C/Nが高いことから施用後長時間が経過しても窒素飢餓を発生する可能性があり,その施肥量には注意が必要である.

Keyword: 竹害,農地保全,地温,土壌動物,C/N, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.541-542 , 2023

発表番号 [8-12]

Development of soil erosion mitigation technique thorough mushroom bed cultivation

KIMURA Kenichiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・ANZAI Toshihiko[JIRCAS]・EGUCHI Fumio[Department of Forest Science, Tokyo University of Agriculture]

きのこ菌床栽培を用いた土壌流出防止対策技術の開発

○木村 健一郎[農村工学研究部門]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・江口 文陽[東京農業大学]

熱帯島嶼地域の中山間地域における農地からの土壌流出において,地域の未利用資源を活用したきのこ栽培技術と組み合わせた土壌流出防止の基礎技術について検証したので報告する。

Keyword: 土壌侵食,環境保全農業,熱帯島嶼,アラゲキクラゲ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.543-544 , 2023

発表番号 [8-13(P)]

Distribution of radioactive cesium-rich microparticles in forest soils of Fukushima Prefecture

Takahiro Tatsuno[Institute of Environmental Radioactivity, Fukushima University]・Hiromichi Waki[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Minato Kakuma[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Naoto Nihei[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・Nobuhito Ohte[Graduate school of Informatics, Kyoto University]

福島県森林域における放射性微粒子の土壌内分布

○辰野 宇大[福島大学環境放射能研究所]・脇 嘉理[京都大学大学院]・角間 海七渡[京都大学大学院]・二瓶 直登[福島大学]・大手 信人[京都大学大学院]

福島県浪江町の帰還困難区域の森林域を対象地に、土壌内の放射性微粒子(CsMPs)の土壌内鉛直分布および谷間地形の斜面における分布を調査した.土壌内鉛直方向の調査では,土壌表層にCsMPsが多く分布しているが,Cs137よりも土壌深くまで移動しやすい可能性も確認された.また,斜面における分布ではCsMPsとCs137の分布は類似した分布傾向がみられた.

Keyword: セシウム,放射性微粒子,森林土壌,福島, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.545-546 , 2023

発表番号 [8-14(P)]

Characteristics of the interannual behavior in the soil environment of apple tree vegetation greenhouses under high temperature and high CO2 environment

Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu Ito[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Masakazu Aoyama[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

高温・高CO2環境下におけるリンゴ樹群落ハウス土壌環境の経年変化の特徴

○遠藤 明[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]・青山 正和[弘前大学]

リンゴ樹群落ビニールハウス(A棟[対照区],外気温+3℃に設定のB棟[高温区],外気温+3℃かつ大気中CO2濃度+200 ppmに設定のC棟[高温・高CO2区])において4年間の気候改変実験を実施し,A棟以外の試験区において土壌水pHの経年的増加が確認された.そして,この土壌水pH増加の要因が,果樹根からの分泌物質と土壌基質との間の吸脱着応答や,果樹根や下草根のアニオン吸収にあることが推察された.

Keyword: リンゴ樹群落,気候変動,高温・高CO2環境,土壌水pH, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.547-548 , 2023

発表番号 [8-15(P)]

Amount of Plastic-coated Slow-release Fertilizer Remained and Flowed Out in Paddies

YOSHIDA Yoshiki[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・OOI Yusuke[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・HIROZUMI Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・OYAGI Maki[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]

緩効性肥料被覆樹脂の試験田からの流出量および土壌への残留量

吉田 祥希[四日市大学]・大井 佑介[四日市大学]・○廣住 豊一[四日市大学]・大八木 麻希[四日市大学]

海洋に流出するマイクロプラスチックの一部は水田に散布された緩効性肥料に由来する可能性が指摘されている。本報では,四日市大学構内の実験ほ場において,実際に小規模な水田を造成し,緩効性肥料被覆樹脂の水田からの流出量および水田土壌中への残留量を調べた。その結果,落水時における水田からの系外流出は確認されなかった。

Keyword: 環境保全,水環境,地球環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.549-550 , 2023

発表番号 [8-16(P)]

Consideration about salinity of sedimentation solids in aquaculture tanks for agricultural land application

YAMAOKA Masaru[University of the Ryukyus]・NAKAMURA Ichirou[University of the Ryukyus]・KINJO Kazutoshi[University of the Ryukyus]・ENDO Masato[Tokyo University of Marine Science and Technology]・YAMASHINA Fumika[University of the Ryukyus]

農地還元に向けた養殖水槽の沈殿固形物の塩分についての考察

○山岡 賢[琉球大学]・仲村 一郎[琉球大学]・金城 和俊[琉球大学]・遠藤 雅人[東京海洋大学]・山科 芙美香[琉球大学]

海水魚の養殖水槽から排出される沈殿固形物(魚の糞,残餌等)の農地還元利用に向けて,沈殿固形物の性状を調査した。沈殿固形物は,pH4.9,含水率62.6%,塩化物(Cl)イオン含有量1.2%(現物中),ナトリウム(Na)含有量0.72%(現物中)であった。海水のCl及びNaの文献値を用いて試算すると,沈殿固形物のCl及びNaの含有量は大部分が海水由来と言えた。また,市販堆肥のこれらの値と比較した。

Keyword: 資源循環,陸上養殖,EC,塩化物イオン,ナトリウム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.551-552 , 2023

発表番号 [8-17(P)]

Analysis of composition and microbial community of rural sewage sludge for co-digestion of rural sewage sludge and kitchen waste

ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・SHIBATA Hirohiko[JARUS]

農業集落排水汚泥と生ごみの混合メタン発酵を目的とした農業集落排水汚泥の成分と微生物群集の解析

○折立 文子[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]

生ごみは嫌気性条件での貯留により乳酸発酵が進行し、pH低下による腐敗抑制効果が期待できる。一方、集排汚泥との混合メタン発酵を目的とした混合貯留において、集排汚泥由来微生物による乳酸発酵阻害が生じる可能性が考えられる。本研究ではその検証のため、集排汚泥の成分と微生物群集の解析を行った。その結果、集排汚泥が乳酸発酵阻害を生じさせる要素は確認されなかったが、今後さらなる検証が必要であると考えられた。

Keyword: 資源循環,メタン発酵,集排汚泥,微生物群集,乳酸発酵,生ごみ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.553-554 , 2023

発表番号 [8-18]

Alternate wetting and drying irrigation and estimation of greenhouse gas emissions from paddy field in Southeast Asia

UNO Kenichi[Japan International Research Center for Agriculture Sciences]・MINAMIKAWA Kazunori[Japan International Research Center for Agriculture Sciences]・THAV Sopheak[Royal University of Agriculture]

東南アジアにおける間断灌漑による水田からの温室効果ガス削減

○宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・南川 和則[国際農林水産業研究センター]・サブ ソフェアック[カンボジア国王立農業大学]

地球規模での気候変動が進む中、発展途上国においても相応の温室効果ガス削減努力が求められる。本研究では、削減に有効な手段であるAWDの普及を視野に、カンボジア国プルサットに試験圃場を設け温室効果ガス排出量と収量を測定した。その結果は常時湛水水田において、1作あたり排出量は12.57 t CO2等価/ha、収量は3.72t/haである。当地でAWDを実施した場合、GHGを大きく削減できる可能性がある。

Keyword: 温室効果ガス,メタンガス,カンボジア,水田,間断灌漑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.555-556 , 2023

発表番号 [8-19]

Effect of fertilizer on dynamics of phosphorus released from paddy soil to flooded water by soil disturbance

HANAYAMA Susumu[Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

肥料が土壌撹乱によって田面水に放出されるリンの動態におよぼす影響

○花山 奨[山形大学]

肥料の種類が、土壌撹乱によって田面水に放出されるリンの動態におよぼす影響を調べた。その結果、化学肥料を連用した水田土壌を撹乱した場合、田面水中に無機態リンは溶存しなかった。一方、堆肥を連用した水田土壌を撹乱した場合、田面水中に無機態リンは安定して溶存した。この肥料によるリン動態の違いは、土壌中で生成された溶存有機物と鉄の錯体形成に関連があると示唆された。

Keyword: 物質循環,土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.557-558 , 2023

発表番号 [8-20]

Assessing the ecological impact of individual reservoirs by using QGIS

Hiroki SHOHARA[Gifu prefecture Gero Agriculture and Forestry Office]・Keigo NODA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Satosi WATANABE[Faculty of Social and Cultural Studies, Kyushu University]

QGISを用いた個々のため池の生態系への影響評価

○正原 大輝[岐阜県下呂農林事務所]・乃田 啓吾[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・渡部 哲史[九州大学大学院]

愛媛県西条市のため池を対象に、InVESTのHabitat Quality Modelを用いて生態系への影響評価を行った。その結果、生態系への影響が大きい3つのため池は対象ため池の中で面積の大きい上位3つのため池であった。そして密集しているため池においては影響が小さいという結果であった。影響評価を行うことが出来たが、3次元的な距離やその影響をどのように表すかということなどを考える必要がある。

Keyword: 生物多様性,ため池,生態系保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.559-560 , 2023

発表番号 [8-21]

Assessment of carbon dioxide emissions in burned tropical peatlands

Mayu Fukuda[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kunihiko Yoshino[Graduate School of Agricultural and life Sciences, The University of Tokyo]・Yudi Setiawan[Faculty of Forestry, Bogor Agricultural University]

泥炭火災後の熱帯泥炭地における二酸化炭素放出速度の評価

○福田 真由[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・吉野 邦彦[東京大学大学院]・ユディ セティアワン[ボゴール農科大学]

熱帯泥炭地はCO排出源のホットスポットである.その要因として泥炭火災や土壌呼吸によるCO2放出が挙げられる.本研究では,インドネシア共和国Riau州Rupat島の熱帯泥炭地を対象とし,火災を受けた泥炭土壌における土壌呼吸によるCO2放出量の評価を目的とした.火災直後と火災から数年後の泥炭地の2地点において測定した結果,火災直後の土壌でのCO2放出速度が非常に大きいことが明らかとなった.

Keyword: 農地保全,環境保全,地球環境,熱帯泥炭地,CO2, ,
GET PDF=23/8-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.561-562 , 2023

発表番号 [8-22]

Estimating the amount of spring water and water balance of a peat swamp under the terrace

Sota Tampo[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

台地の下に位置する泥炭湿地における湧水量と水収支の推定

○丹甫 奏太[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

北海道東部・網走湖畔の泥炭湿地である女満別湿生植物群落では、ヨシ原の拡大やハンノキの枯損が懸念されている。隣接する台地から湿地への湧水供給が確認されたことから、地下水位変動から湧水量を推定し、その季節変化と水収支について考察した。崖線付近の標高の高い地点で夏季の地下水位低下を緩和する役割を湧水が果たしているとともに、湧水のうち余剰分は低地側へ流去して湿地を涵養していると考えられた。

Keyword: 地下水位,有効間隙率,女満別湿生植物群落, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.563-564 , 2023

発表番号 [8-23]

Land Subsidence of farm plot and drainage ditch in peatland

HORIUCHI Kuta[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・YOKOCHI Minoru[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・INOUE Takashi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

泥炭地における排水路と圃場の地盤沈下

堀内 空汰[北海道大学大学院]・横地 穣[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・○井上 京[北海道大学大学院]

泥炭地を農地利用するには排水が必須であるが,同時に地盤沈下が不可避的に発生する。石狩川下流の篠津泥炭地でも圃場面の顕著な沈下が発生している。水田利用圃場では営農によりほぼ均一な沈下だったのに対し,畑利用圃場では排水路の近くほど大きな沈下を生じていた。圃場面が顕著に沈下している一方で,排水路床はほとんど沈下していないことから,泥炭沈下は排水路床よりも上部で発生していることが示唆された。

Keyword: 泥炭地,排水,沈下,高有機質土, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.565-566 , 2023

発表番号 [8-24(P)]

Novel study of water purification capacity by combining granulated filler and aquatic plants

KOKAWA Chisato[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

造粒フィラーと水生植物を組み合わせた新たな水質浄化能力の検討

○粉川 知里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]

造粒フィラーは無機態リンに対して有効的かつ持続的な水質浄化能力を有する。しかし,水中でアルカリ性を呈し,無機態窒素の浄化能力は劣るため,水生植物と組み合わせることで水質浄化能力の課題解決を図った.抽水植物のリーフスター及び浮遊植物のトチカガミを供試した結果,いずれの植物体も造粒フィラーと適合して生長し,pH上昇の緩和及び無機態窒素除去速度の有意な向上が確認されたため,新たな利用技術として提案する.

Keyword: 環境保全,水環境,砕石, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.567-568 , 2023

発表番号 [8-25(P)]

Evaluation of Applicability of Recycled Carbon Fiber to Water Environment

Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tomoya MARUYAMA[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tomoya SUGIYAMA[Tokyo University of Agriculture and Technology]

リサイクル炭素繊維による水環境保全対策の可能性の検討

○加藤 亮[東京農工大学]・丸山 智也[東京農工大学]・杉山 智哉[東京農工大学]

炭素繊維による水質浄化は,炭素繊維の持つ生物親和性を利用して微生物を集め,栄養塩類を吸収・分解することで行われる。この炭素繊維素材を農業排水路に投入し,窒素やリンといった肥料成分を回収することは,資源循環に貢献することが期待でき,炭素繊維のライフサイクルも長命化することができる。以上から本研究では,炭素繊維に付着するバイオフィルムによる窒素リンの吸着性能試験と農業排水路での実証試験を行う。

Keyword: 炭素繊維,水質浄化,回収技術,バイオフィルム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.569-570 , 2023

発表番号 [8-26(P)]

A Study on Utilizing Waste Solar Panel Cover Glass as Environmental Conservation Materials

INABA Takumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・YAMAKAWA Naoya[HIRAKIN Corporation]・IMAMURA Yosuke[HIRAKIN Corporation]

太陽光パネルの廃カバーガラスを環境保全資材として活用する一思考

○稲葉 匠海[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・山川 直也[平林金属(株)]・今村 陽介[平林金属(株)]

粉砕処理した太陽光パネルのカバーガラス(粉砕ガラス)の新たな利用法の開拓を目的として、抽水植物リーフスターの生育基盤として活用した。その結果、富栄養化した水を用いることで地上部及び根が伸長し、粉砕ガラスはリーフスターの生育基盤として適合した。また水質については、水田土壌が生育基盤の場合と同等以上に無機態リン濃度及び無機態窒素濃度が低下し、水質浄化能も効果的に発揮されることを確認した。

Keyword: 環境保全,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.571-572 , 2023

発表番号 [8-27(P)]

Effect of evacuation ponds for Aquatic Animals at Dam repair works

ITO Minami[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・ITO Kengo[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]

ため池改修工事に伴う生物退避水域の設置効果の検証

○伊藤 南[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学大学院]

改修工事で落水中のため池に生物退避水域を3つ設置し,生物の保全効果を検討した.事前モニタリングで確認された生物は2種であったのに対し,本調査では退避水域内で41種の水棲生物が確認され,限られた時期や回数の事前モニタリングでは生物相の把握が不十分であること,予防措置的な退避水域の造成は効果的であることが明らかになった.設置に際しては,水域と陸域の位置関係を考慮し,多様な環境をもつことが必要である.

Keyword: 生態系,環境保全,生物多様性,ビオトープ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.573-574 , 2023

発表番号 [8-28(P)]

Analysis of power consumption patterns of dairy farms using smart meter

NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering,NARO]・KARASAKI Takuya [Institute for Rural Engineering,NARO]・ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering,NARO]・ENDO Kazuko[Institute for Rural Engineering,NARO]

スマートメーターを活用した酪農家の電力消費パターンの解析事例

○中村 真人[農村工学研究部門]・唐崎 卓也[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]・遠藤 和子[農村工学研究部門]

スマートメーターを活用し、農業関連で電力消費量が多い酪農家の電力消費特性を把握した。電力消費の日変動については、1年を通じて、搾乳関連設備(真空ポンプやバルククーラー)の稼働と思われる朝と夕方にピークが見られた。また、季節変動ついては高温期に電力消費量が多い傾向が見られたが、これは高温に弱い乳牛のストレスを緩和するために使用する換気ファンの稼働の影響と考えられた。

Keyword: 再生可能エネルギー,スマートメーター,酪農,搾乳,電力消費, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.577-578 , 2023

発表番号 [9-2]

Monitorring of Test Construction on Wear protection Method at Apron of Inuyama Headworks

WATANABE Junko[Kisogawa River System Land Improvement Investigation and Management Office]・KUMAZAWA Akira[NTC Consultants Inc.]・TERASHIMA Hirotaka[NTC Consultants Inc.]・NAGAOKA Seiya[NTC Consultants Inc.]

犬山頭首工エプロンにおける摩耗対策工法試験施工のモニタリング

渡辺 純子[東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]・○熊澤 明[NTCコンサルタンツ(株)]・寺島 裕貴[NTCコンサルタンツ(株)]・長岡 誠也[NTCコンサルタンツ(株)]

頭首工エプロンの摩耗対策として、摩耗防止効果が期待できる4工法について、H24年度に試験施工が実施された。その後、7回に及ぶモニタリング調査が実施され、各工法の10年目の長期段階として各種試験結果に基づき工法を評価した。モニタリングにおいて、摩耗計測のバラツキ、付着強度不足等の特徴的な調査結果が確認された。これらを踏まえ、モニタリングの重要性、計画立案に当たっての留意点に関して考察を行った。

Keyword: 工法・材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2023

発表番号 [9-3]

Technology Development in the first ever Construction in Japan using Precast Concrete Technology for Weir Pillar of Headworks

Itoh Kouji[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Narumi Ryuichi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Hoteiya Akitsugu[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Kuribayashi Jun[TAISEI CORPORATION]

頭首工堰柱への日本初プレキャスト技術導入による施工革新

伊藤 浩二[東北農政局]・鳴海 竜一[東北農政局]・布袋屋 明嗣[東北農政局]・○栗林 潤[大成建設(株)]

取水機能を維持しながら複数年にわたり頭首工を改築する工事において,限られた非出水期に毎年水門を1門づつ完成させるために工程短縮が必須となった。その対策として,堰柱部をプレキャスト化した日本初の取り組みである。水門設備の設計や河川管理者との協議が完了していることを考慮し,外形寸法や構造形式に変更を加えずに,実績のある工法で,鉛直性の確保の検討や底版との一体化の方法を検討して実施したものである。

Keyword: 二次製品,工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.581-582 , 2023

発表番号 [9-4]

Case study on seismic retrofitting of the aqueduct bridge pier that requires base expansion reinforcement

EDO Sho[Sansui Consultant Co.Ltd]・IMAI Yutaka[Sansui Consultant Co.Ltd]・OTSUKA Masaki[Sansui Consultant Co.Ltd]

橋脚の底版拡大補強を必要とする水路橋の耐震補強事例

○江戸 翔[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・大塚 正樹[サンスイコンサルタント(株)]

本論文は、水路橋の耐震補強事例について記載している。対象は、単純RCT桁橋、3径間連続RCT桁橋、単純RCT桁橋からなる橋長62mの水路橋である。L1、L2地震動に対し、必要な耐力、安定性が確保できるように、橋脚柱のRC巻立て補強、橋脚底版の拡大補強を実施した。また、近接構造物への影響を避けつつ、工事の安全性を確保するため、偏心橋脚構造や分割施工法を採用した。

Keyword: 構造物の設計手法,耐震補強,工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.583-584 , 2023

発表番号 [9-5]

Behavior of Buried Ductile Iron Pipes in Peat Ground

TAKEYA Kazushi[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・SHIMIZU Takuo[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]・KANAMORI Sho[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]・INABA Tomokazu[Arutogiken Corporation]

泥炭性軟弱地盤に埋設されたダクタイル鉄管の挙動

○竹谷 和志[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・藤田 信夫[(株)クボタ]・清水 拓郎[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]・金森 翔[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]・稲場 友和[(株)アルト技研]

泥炭性軟弱地盤へ無基礎工法で埋設された呼び径800ダクタイル鉄管管路(沈下が予測される区間はNS形、それ以外はALW形)を対象に、地盤沈下に対する管の追従性確認を目的として経年的な管の挙動を観測した。現状、管路の沈下は想定の範囲内である。継手の動きは管路の沈下傾向と合致し、伸縮量は10mm未満と大きな変位は生じていない。発生ひずみは小さく、その分布は概ね対称で均等な変形を示している。

Keyword: パイプライン,軟弱地盤,沈下, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.585-586 , 2023

発表番号 [9-6]

Harf-buried method of Pipeline in Hatirougata Polder

SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・TANAKA Masaki[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]

八郎潟干拓地におけるパイプライン半埋設工法

○沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・田中 成季[サンスイコンサルタント(株)]

令和3年度に着工された国営八郎潟農業水利事業にて,前歴国営事業で築造された鋼製コルゲートフリューム形式幹線用水路をパイプライン化するにあたり,軟弱地盤対策として管半埋設工法を検討した。土地改良事業計画設計基準にはない管埋設工法であり,想定される条件にて,管体浮上,スラスト力,残留圧密沈下やリバウンド浮上などの将来の管体挙動,地震時慣性力,地震時液状化について安全性を照査した。

Keyword: パイプライン,半埋設,軟弱地盤,八郎潟,干拓地, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.587-588 , 2023

発表番号 [9-7(P)]

Analysis of the relationship between cracks and AE signal parameters in in-service concrete head works with accumulated damage

Nadezhda Morozova[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma Shibano[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

Analysis of the relationship between cracks and AE signal parameters in in-service concrete head works with accumulated damage

○モロゾワ ナデージダ[新潟大学大学院]・柴野 一真[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

本研究は,損傷が蓄積したコンクリート・コアを対象に圧縮応力場におけるAEを指標にひび割れとAEパラメータとの関係を考察した。検討の結果,ひび割れ損傷の発達形態(鉛直方向,水平方向)とAEパラメータ特性との関連が明らかになった。このことから,力学試験にAE計測を導入することによりコンクリート・コアに内在する損傷実態を定量評価できる可能性が示唆された。

Keyword: コンクリート,頭首工,AE(Acoustic Emission),破壊挙動,ひび割れ損傷, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.589-590 , 2023

発表番号 [9-8]

Design proposal for overtopping protection of farm pond embankment by using Smart Gabion

KOBAYASHI S.[Mizukuragumi Co., Ltd.]・KOBAYASHI R.[Mizukuragumi Co., Ltd.]・KOBAYASHI C.[Tomokogyo Co., Ltd.]・TANAKA T.[Oharagijutsu Co., Ltd.]・MURAYAMA K.[Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]・SUZUKI T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MORII T.[Professor Emeritus, Niigata University]

スマートガビオンを用いた農業用ため池の耐越水補強工の設計

○小林 秀一[(株)水倉組]・小林 龍平[(株)水倉組]・小林 千佳子[東網工業(株)]・田中 富雄[大原技術(株)]・村山 和夫[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学名誉教授]

ため池堤の耐越水補強工として,鉄線かご枠に粒径100〜200mmの粗石を詰めたスマートガビオンを提案し,越水下での構造安定性や斜面すべりへの影響について検討を行った。流域面積0.139km2のため池を対象とした事例検討により技術設計のフローが固まるとともに,実装施工が可能となった。外付け・後付けの工法であり低経費で短期に施工できるため,その開発と実装化はため池保全管理に十分に貢献しうると考える。

Keyword: 構造物の設計手法,ため池,耐越水補強工,スマートガビオン,安全性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.597-598 , 2023

発表番号 [9-12]

Vertical impervious wall construction method using Bentonite mixed soil

Kazuya Shimomura[Ieshima construction Co., Ltd]・Fumiaki Onishi[Ieshima construction Co., Ltd]・Isamu Natsuka[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi Sato[Kochi University]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]・Masayuki Mizuno[HOJUN Co., Ltd]・Kenichiro Mizobuchi[HOJUN Co., Ltd]・Yuki Sakoda[HOJUN Co., Ltd]

ベントナイト混合土を利用した溜池の鉛直遮水壁工法

○下村 和也[家島建設(株)]・大西 文明[家島建設(株)]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・上野 和広[島根大学]・水野 正之[(株)ホージュン]・溝渕 健一郎[(株)ホージュン]・佐古田 又規[(株)ホージュン]

漏水補修に対し過去に行っていたグラウチングによる改修を行ったため池が地震時にグラウチングラインにクラックが入った例が多くある。その補修に対しベントナイト混合土を用いた土質遮水壁を設ける工法を開発した。従来堤体に土質遮水壁を構築する技術はなかった。この工法はパイピングの発生した溜池の部分的な止水補修にも有効である

Keyword: 工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.607-608 , 2023

発表番号 [9-17]

Data analysis related to pump equipment diagnosis technology (lubricant diagnosis, vibration diagnosis)

MORINAGA Kazumi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tonegawa]・NAKAMURA Hiroki[Naigai Engineering Co.,Ltd.]

ポンプ設備診断技術(潤滑油診断、振動診断)に関するデータ分析

森永 一美[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]・○中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]

本報告では、ポンプ設備の内部の劣化状態を非分解状態で把握することを目的に国営造成水利施設ストックマネジメント推進事業で検証が行われているポンプ設備診断技術(潤滑油診断、振動診断)について、これまでの蓄積データの分析を行い、診断技術の課題や今後の方向性について検討した。

Keyword: 潤滑油診断,振動診断, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.609-610 , 2023

発表番号 [9-18]

Spectral analysis of AE waveforms during loading process of air-cured mortar with admixture

Takanori Ito[NTC Consultants Co. , LTD]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Motohei Kanayama[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu University]・Eichi Kurashima[Professor Emeritus, Iwate University]・Yuuki Satou[DAIICHI KENSETSU Co., LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETSU Co., LTD]

気中硬化した混和材料添加モルタルの載荷過程における AE波形のスペクトル解析

○伊藤 孝則[NTCコンサルタンツ(株)]・山本 清仁[岩手大学]・金山 素平[九州大学大学院]・倉島 栄一[岩手大学名誉教授]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]

コンクリート構造物の補修・補強対策に混和材料(膨張材および収縮低減剤)を添加したモルタル材が用いられている.ここでは,混和材料の添加量を変えたモルタル供試体を作製し,載荷課程におけるAE波形を計測した.その結果,混和材料を標準使用量添加した供試体において圧縮強度が最大となった.また,膨張材を多く添加した供試体において収縮低減剤はAEの発生を減少させており,破壊形態を延性的にさせるものと推察された.

Keyword: モルタル材,混和材料,アコースティック・エミッション, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.617-618 , 2023

発表番号 [9-22]

Fundamental examination on slip evaluation during management of irrigation facilities

HITOMI Tadayoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUJIYAMA So[Mie Regional Plan Co-creation Organization, Mie University]

農業水利施設の管理時のすべり評価に関する基礎的試験

○人見 忠良[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・藤山 宗[三重大学]

農業水利施設では,安全な管理作業のための対策を講じることが喫緊の課題となっている.安全性を高めるための対策を効果的に講じるためには,事故リスク評価を行い,リスクの高い施設や作業に対して対策を重点化させることが必要である.そこで本研究では,リスク評価の前段階として,農業水利施設における歩行時のすべり評価を実施した.この結果,スチール製縞鋼板が比較的滑り易く対策が必要な床材であることが示唆された.

Keyword: 安全性,管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.627-628 , 2023

発表番号 [9-27]

Physical Properties Evaluation of Crushed Stone By-products from Different Localities

Naoki Kayashima[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Meriko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazutaka Tomita[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Koki Matsumoto[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

産出地の異なる砕石副産物の物性評価

○萱島 直貴[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・冨田 和孝[神戸大学大学院]・松本 紘輝[神戸大学]・井上 一哉[神戸大学大学院]

人工骨材製造時に発生する脱水ケーキは産出地によって岩種が異なる.そこで本研究では,産出地の異なる砕石脱水ケーキなどの物理特性,力学特性を比較した.その結果,産出地の異なる砕石脱水ケーキの一軸圧縮強度は岩種への依存性を示したものの,その他物性は岩種や凝集剤への依存性は確認されなかった.また,砕石脱水ケーキは凝集剤の流出に伴う強度低下が発生しにくく,比較的安定した材料であることが明らかになった.

Keyword: 砕石脱水ケーキ,岩種,凝集剤,力学特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.629-630 , 2023

発表番号 [9-28]

Mechanical Behavior of Crushed Stone By-Products Stabilized by Cement and Lime

Kentaro Ishimoto[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoki Kayashima[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

固化処理した砕石副産物の力学挙動に関する一検討

○石元 健太郎[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・萱島 直貴[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

副産物である砕石脱水ケーキの有効利用を目指し,セメント,生石灰,消石灰を用いた改良を行った.その結果,固化材の添加率を3%とすれば,種類によらず,3日間の養生期間で第2種建設発生土の利用基準を満たした.また固化材添加後,砕石脱水ケーキのスレーキングに対する抵抗性が大きくなった.強度や長期安定性の面で所定の改良効果が得られたことから,砕石脱水ケーキを土木資材として幅広く利用できる可能性が確認された.

Keyword: 砕石脱水ケーキ,固化処理,締固め試験,一軸圧縮試験,スレーキング試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.637-638 , 2023

発表番号 [9-32]

Effects of Differences of Pre-curing of steam curing on forms and distribution of air voids in concrete

Yamasaki Koji[Department of Dryland Science Graduate school of Sustainability Science, Tottori university]・Suto Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Hyodo Masahiro[Department of Agricultural, Tottori university]・Ogata Hidehiko[The united graduates school of Agricultural Sciences, Tottori university]

蒸気養生における前養生時間の違いがコンクリート中の気泡の形態と分布に及ぼす影響

○山 康史[鳥取大学大学院]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]

本研究では、前養生時間が異なるコンクリート供試体に蒸気養生を行い、打設面および供試体中央部を対象に気泡の形態の観察および総気泡個数を評価した。研究の結果、総気泡個数は全ての供試体において中央部よりも打設面の方が多いことがわかった。また蒸気養生を行った供試体では、全ての断面に気泡同士が合体したような形態の気泡が数多く見られ、合体した気泡は粗大な空隙となり凍結融解抵抗性を低下させる可能性が示唆された。

Keyword: プレキャストコンクリート,蒸気養生,気泡, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.647-648 , 2023

発表番号 [9-37]

Study on the accuracy of load and deformation data obtained from open channel in service

MIMURA Yukino[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agriculture Sciences, Tottori University]・ISHII Masayuki[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・BETTO Yoshinori[KURIMOTO, LTD.]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO CO, LTD.]

供用中の開水路で取得した荷重−変形量のデータ精度についての検討

○三村 雪乃[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・石井 将幸[島根大学]・別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]

著者らは農業用コンクリート開水路の構造的耐力(力学的安全性能)を直接的に評価する手法として水路壁載荷法を提案している。本手法を供用中の開水路に適用し、数回取得したデータにはばらつきがあったため、統計的に同じ群に属するのかを検討した。また、ばらつきが大きいと、構造的耐力の評価基準作成が困難になるため、データ精度を向上させるために、ばらつきを小さくするデータ処理についても検討を行った。

Keyword: 水路壁載荷法,鉄筋コンクリート開水路, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.649-650 , 2023

発表番号 [9-38]

Effect of Different Measurement Methods of Dynamic Young‘s Modulus on Physical Property Evaluation for Damaged Concrete

Yuji ITO[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

計測方法の異なる動弾性係数が損傷コンクリートの物性評価へ及ぼす影響

○伊藤 勇志[農村振興局(旧新潟大学)]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

近年,コンクリート水利施設において老朽化対策が技術的課題となっている.老朽化対策には損傷度評価法の開発が不可欠であり,筆者らは損傷の進行したコンクリートにおいての物性評価を試みている.本研究では,X線CT法,P波速度計測と共鳴振動法による動弾性係数評価および圧縮強度試験を用いて,損傷が進行したコンクリート・コアの物性評価を試みた.

Keyword: コンクリート,X線CT法,P波計測,共鳴振動法,動弾性係数,損傷, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.657-658 , 2023

発表番号 [9-42(P)]

Detecting Concrete Damage using 3D Point Cloud with a Ground-based Laser Scanner

Atsushi Chiyoda[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Kakutaro Suematsu[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Yuki Tachibana[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Hisaya Ito[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Kazuma Shibano[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

地上型レーザスキャナによる3次元点群を用いたコンクリート損傷の検出

○千代田 淳[(株)日本水工コンサルタント]・末松 格太郎[(株)日本水工コンサルタント]・橘 勇貴[(株)日本水工コンサルタント]・伊藤 久也[(株)日本水工コンサルタント]・柴野 一真[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

近年,コンクリート構造物の維持管理に3次元データの適用が進められている.高精度な3次元点群の生成には地上型レーザスキャナが用いられている.既往研究では,画像処理による効率的な損傷検出手法の開発が行われてきた. 本報では,ひび割れ損傷が顕在化したコンクリート構造物を対象にレーザスキャニング計測を行い,3次元点群データによる表面損傷検出を行う.

Keyword: コンクリート,損傷検出,地上型レーザスキャニング,3次元点群, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.667-668 , 2023

発表番号 [9-47]

Construction example rehabilitation method using high-density polyethylene pipe

Jun SHIMOMURA[Kurimoto.Ltd]・Shigeki YAMAMURO[Kurimoto.Ltd]

高密度ポリエチレン製更生工法の施工事例

○霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・山室 成樹[(株)栗本鐵工所]

老朽化したパイプラインの長寿命化手法として、管きょ更生工法がある。当社は、2018年に小口径の圧力管路向け更生工法として、高密度ポリエチレン製の更生材を用いる「KU-LINER工法」を技術導入し、普及に努めてきた。現在、工業用水、農業用水分野合わせて3件の施工実績を積んだが、現場ごとに特有の事情や課題があり、それらへの対応、解決が知見の蓄積に繋がっている。本報ではその一例を紹介する。

Keyword: 二次製品,工法・施工,管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.669-670 , 2023

発表番号 [9-48]

Model Experiments on Uplift Resistance of Buried Pipes Using Geocells

Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yusuke INOUE[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yuki KONISHI[Faculty of Agricultural Science, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO, LTD]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ジオセルを敷設した埋設管の浮上抵抗力に関する実験的検討

永谷 太志[神戸大学大学院]・井上 優佑[神戸大学大学院]・○小西 優輝[神戸大学]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

本研究では,管路の浮上対策として,ジオセルを用いた新たな工法を提案するとともに,模型地盤内の管押上実験から本提案工法の有効性ならびにジオセルの設置条件が浮上抵抗力に及ぼす影響を検討した.その結果,提案工法の有効性が示されるとともに,設置条件としては,管側部へのジオセル設置が有効であり,特に管両側部のジオセルを不織布で連結することで一体化領域が大きくなり,大きな抵抗力が発揮されることが分かった.

Keyword: 管路,模型実験,ジオシンセティックス, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.677-678 , 2023

発表番号 [T-2-1]

Toward Vitalization of Study on Ecological Rural Engineering From a Point of View of OECM(Other Effective Area-based Conservation Measures)

Hirofumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]

OECM推進からみた農村生態工学研究の活性化

○角道 弘文[香川大学]

農村生態工学分野は,里山におけるOECMを推進するうえで重要な役割を担っている.本稿では,里山におけるOECMの社会実装を見据え,農村生態工学分野の課題について私見を述べる.

Keyword: 30by30,OECM,ため池,ガガブタ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.679-680 , 2023

発表番号 [T-2-2]

Success and failure in installing ecosystem conservation facilities

NAKAZATO Ryoichi[Japan Groundwork Association]

生態系保全施設の設置における成功と失敗

○中里 良一[日本グラウンドワーク協会]

生態系保全施設は水性昆虫の数の増加に効果的である。しかし、不十分な管理体制が生態系保全施設を消滅させた。生態系保全施設を維持するためには十分な管理体制が重要である。

Keyword: 生態系,わんど,どんぶち,ビオトープ,棚田保全,大学生サークル, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.681-682 , 2023

発表番号 [T-2-3]

Club activities of agricultural high schools for further revitalization of the field of rural ecological engineering

TAKEDA Seiji[Aichi Prefectural Saya High School]

農村生態工学分野のさらなる活性化に向けて農業高校のクラブ活動

○武田 誠司[佐屋高等学校]

農生態工学分野の活性化に向けて、教育現場で行っている実践例を紹介する。農業高校である愛知県立佐屋高等学校の科学部では、水田生態系の保全活動をテーマに活動を行っている。学校水田で見られるスクミリンゴガイの生態や駆除に関する研究、有機水田を中心としたドジョウの保全活動を中心に、多くの成果を出すことができた。外部との交流も活発に行い、将来、農業や自然保護に携わる仕事を目標とする生徒も増えてきている。

Keyword: 教育,科学部,保全活動,農業高校,連携, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.683-684 , 2023

発表番号 [T-2-4]

Overview of studies in rural ecology and civil engineering from a standpoint of the civil engineering consultant

TAHARA Mio[WESCO Co.,Ltd.]・FUKUYAMA Yukihiro[WESCO Co.,Ltd.]・SHIMIZU Kyoka[WESCO Co.,Ltd.]・UEKI Yuji[WESCO Co.,Ltd.]・SAITO Mitsuo[WESCO Co.,Ltd.]

建設コンサルタントから見た農村生態工学分野の展望

○田原 美桜[(株)ウエスコ]・福山 幸拓[(株)ウエスコ]・清水 杏香[(株)ウエスコ]・植木 祐次[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]

我が国では、今後30by30達成の鍵となる農村等OECM保全の動きが強まると予想され、農村生態工学分野の更なる発展が求められている。そこで、建設コンサルタントという立場から本分野の魅力と展望について整理する。農村における積極的な生物多様性保全実施のために、保全に対する認識の共有と人材育成、そして環境配慮工法及び設計基準の確立について、今後本分野における発展を期待したい。

Keyword: 環境保全,生物多様性,技術者育成,OECM,30by30, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.685-686 , 2023

発表番号 [T-3-1]

Agricultural infrastructure improvement and conservation in anticipation of changes in the situation such as population decline

Takanohashi Toshitaka[Rural Development Bureau,MAFF]

人口減少等の情勢変化を見据えた農業生産基盤の整備・保全

○鷹箸 俊孝[農村振興局]

農林水産省では、気候変動や農業者の減少等、食料・農業・農村基本法制定以降の情勢変化を踏まえ、同法改正を視野に、今後20年を見据えた施策の展開方向を検討している。特に、食料安保の観点から用排水路等のインフラ維持が重要であるが、急速な人口減少の下、農業者等の共同活動によって担われてきた管理機能の低下は避けられない状況である。管理の継続の在り方や持続可能な取組について検討内容を紹介する。

Keyword: 食料・農業・農村基本法,人口減少,生産基盤,保全管理,環境負荷低減, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.687-688 , 2023

発表番号 [T-3-2]

Conservation and management of kagawayosui land improvement facilities

Ichiro IGAWA[kagawa-yosui Land Improvement District]

香川用水施設の保全管理

○井川 一郎[香川用水土地改良区]

香川用水施設は香川県の重要なライフラインで、その内、農業用水専用区間約59kmについては香川用水土地改良区が管理しており、受益面積は22,291ha、組合員数は57,992名となっている。しかしながら、施設は建設から40年以上が経過し老朽化が進行してきたことから、今後、自然災害が一層頻発化・激甚化する中、施設の計画的な補修・更新やICTの活用による管理の省力化や防災減災対策の強化を図る必要がある。

Keyword: 水利施設,保全管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.689-690 , 2023

発表番号 [T-3-3]

The current status of agricultural land degradation and the government measures and examples

Kazuki HOSHI[Rural Development Bureau, MAFF]

農地の荒廃の状況やそれに対応した政策と事例

○星 一樹[農村振興局]

我が国の食料自給率の向上を図るためには、優良農地の確保と担い手への集積・集約が重要である。また、我が国の食料安定供給の確保のためには、優良農地の確保に資する荒廃農地の解消・発生防止が重要な課題となっており、農林水産省としても、各種政策ツールを活用して対策を講じてきている。本稿では、政策ツールの一つである、基盤整備を活用した荒廃農地の解消事例を紹介する。

Keyword: 圃場整備, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2023

発表番号 [T-5-1]

Future of Information Utilization in Agricultural and Rural Areas -Part 3-

MIZOGUCHI Masaru[University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[University of Tokyo]

農業農村地域における情報利活用の未来図

○溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]

スマート農業・農村等、農村地域における通信インフラ整備のニーズが高まってきているが、その整備方法とその情報利活用に関するビジョンは描けていない。本企画セッションでは、農水省の取り組みと電力と通信インフラが整備されていないような農業農村地域の特質を活かしデジタル技術を活用して地域振興につながるような提案を学生に発表してもらい、アイディアソン方式で近未来の農業農村地域に情報利活用について議論する。

Keyword: 農業農村地域,情報通信,インフラ,利活用, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.707-708 , 2023

発表番号 [T-5-6]

Idea-thon: Prompt Making toward Development and Utilization of Information and Communication Infrastructure Technology in Agricultural and Rural Area

SUGINO Hiroaki[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

アイディアソン:農業農村における情報通信環境整備を考えるための「人-機械間交流」と「世代間交流」

○杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

本講演では、先行する講演内容(農業農村地域における情報通信環境整備に関する現状と課題および事例紹介)を受けた上で、聴衆参加型のアイディアソンを試みる。昨年末から騒がれ始めた対話型AIに焦点を当て、学会の強みである学生を含む多様な人材の集積を活かした交流と共に、AIも議論の輪に巻き込んだ人-機械間交流を試行し、農業農村工学の実践と教育の現場におけるAIの活用方法も含んだ未来図について議論する。

Keyword: 農業土木カリキュラム,IT,インターネット,教育改善・FD,AI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.717-718 , 2023

発表番号 [T-6-5]

Trends in 3D Concrete Printing technology and its applicability for irrigation facilities

OOKA Wataru[Polyuse Inc.]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・KYOUMEN Tsuguhiko[Sato Kogyo Co, Ltd]

建設用コンクリート3Dプリンタの技術動向と農業農村工学分野における適用可能性

○大岡 航[(株)Polyuse]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・京免 継彦[佐藤工業(株)]

建設用コンクリート3Dプリンターは、型枠を使わずに構造物を造形でき、生産性を上げる技術として期待されている。2022年は同技術の実用化元年と呼ばれるなど現在急速に実用化が進んでいる。本報では同技術の動向と農業農村工学分野における適用可能性について、特にオーダーメード的にプレキャスト構造物を製作できるという性質に注目して述べる。

Keyword: 建設用コンクリート3Dプリンタ,オーダーメード型プレキャスト,BIM/CIM, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.721-722 , 2023

発表番号 [T-7-2]

Current situation and issues of slope citrus farm in Uwajima City, Ehime Prefecture

Azechi Issaku[Citrus farmer]

愛媛県宇和島市における傾斜地柑橘栽培の現状と課題

○安瀬地 一作[柑橘農家]

愛媛県宇和島市吉田町は総面積約468km2で平坦地が10%程度しかないほとんどが急傾斜地の小さな町である。吉田町は愛媛みかん発祥の地であり、入り組んだ複雑な地形の急傾斜地を利用して栽培されている多種多様な柑橘は国内有数の生産量を誇るが、後継者不足と高齢化により耕作放棄地も増加している。本稿では急傾斜地を利用したみかん栽培の歴史を紹介するとともに、現状と課題を報告する。

Keyword: 傾斜地,みかん栽培,耕作放棄地,獣害,適地適作, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.727-728 , 2023

発表番号 [T-8-1]

Ecosystem Services related with water environment under land use chain from forestry to paddy fields

Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Lorenzo Sanguanini[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yuri Adachi[Tokyo University of Agriculture and Technology]

森林から水田への連鎖的な土地利用下での水環境に関する生態系サービス

○加藤 亮[東京農工大学]・サングアニニ ロレンゾ[東京農工大学]・安達 侑里[東京農工大学]

水環境の生態系サービスに着目し,最上流域の中山間農地における森林から水田と地形の連鎖がある環境について,そのメカニズムを検討し,他の生態系サービスとのシナジーやトレードオフといったメカニズムの透明化に向けて基盤的な知見の共有を目的とする。

Keyword: 生態系サービス,水文環境,水質,地下水,雪解け, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.729-730 , 2023

発表番号 [T-8-2]

Effect of organic farming on soil ecosystem services in paddy field

Sugihara Soh[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Adachi Hayato[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yasuno Hideaki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Daiki[Tokyo University of Agriculture and Technology]

水田における有機農法の導入が土壌生態系サービスに与える影響の解明

○杉原 創[東京農工大学]・足立 隼人[東京農工大学]・安野 秀瑛[東京農工大学]・加藤 大樹[東京農工大学]

土壌生態系サービスの活用に向けて、福井県池田町内の水田地帯を対象に、有機農法の影響を評価した。その結果、堆積の影響が比較的少ないと考えられる上流域でのみ、有機農法の導入により、食料の供給サービスや気候の調整サービスと関連する炭素貯留の増加が見られた。一方でその他の流域では顕著な差はなかった。今後、他研究分野の観測結果と併せることで、当該水田生態系がもつ生態系サービスの評価をさらに進めていく。

Keyword: 生態系サービス,土壌環境,有機農法,水田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.731-732 , 2023

発表番号 [T-8-3]

Agricultural Landscape Evaluation Using Photographs:Case of rice cultivation in Ikeda Town

Daisuke KUNII[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Takashi HAYASHI[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Shingo Yoshida[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Nobuhiro ITO[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yuki MARUYAMA[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

写真を活用した農村景観の評価〜福井県池田町の米づくりを事例に〜

○國井 大輔[農林水産政策研究所]・林 岳[農林水産政策研究所]・吉田 真悟[農林水産政策研究所]・伊藤 暢宏[農林水産政策研究所]・丸山 優樹[農林水産政策研究所]

本研究では、農村地域における米づくり風景評価ため、福井県池田町で開催された祭り来場者を対象に、景観、生産、生物、食、文化のカテゴリで選定した米づくりに関する風景写真及びカテゴリへの投票により、回答者の選好を調査した。その結果、年代、性別、居住地による選好の違いが明らかとなった。地域の意思決定に文化的サービスを活用するためには、このような属性による選好の違いを考慮することが重要であると考えられる。

Keyword: 生態系サービス,文化的サービス,景観,稲作,風景, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.733-734 , 2023

発表番号 [T-8-4]

Effects of paddy field abandonment and conservation management on the hydrologic process

Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yoshihiro ISHIHARA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kaoru TAJIMA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Faculty of Agriculture, Niigata University]

水田の耕作放棄と保全管理が雨水流出過程に与える影響

○Natsuki YOSHIKAWA[新潟大学]・石原 佳紘[新潟大学]・田嶋 カオル[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]

水田の耕作放棄が流域スケールの雨水流出過程に与える影響を評価することを見据え,本研究では,圃場スケールで放棄経過年数や管理の違いが,雨水の流出過程に与える影響を評価した.観測の結果,乾燥した放棄地では雨水のほとんどが地下浸透するのに対し,恒常的に湿潤状態の放棄地では地表流出が卓越した.水田の立地,つまり排水性の違いが極めて重要な規定要因となることが示唆された.

Keyword: 生態系サービス,耕作放棄,雨水流出, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.735-736 , 2023

発表番号 [T-8-5]

Designing payment for ecosystem services to drive behavior change

KAMII Hiroyuki[nihon university]

行動変容を実現するための生態系サービス支払いのデザイン

○神井 弘之[日本大学大学院]

農業生態系からの生態系サービス(ES)の総合的で持続的な提供の実現のため、関係者の行動変容を進める生態系サービス支払い(PES)の効果的な実践が重要となっている。ESと投入活動の測定・評価に関する研究が進展することにより、PESが関係者の行動変容、社会変革に貢献するポテンシャルが高まると見込まれている。さらに、今後のPESの実践、普及に向けて、多様な関係者と研究者が連携・協働することが期待される。

Keyword: 農業生態系,生態系サービス,生態系サービス支払い, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.737-738 , 2023

発表番号 [T-9-1]

Support for Survey Recording and Wear Survey by Web Applications

KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

Webアプリによる作業等記録および摩耗調査支援

○川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]

2つのWebアプリ(SaaS)について紹介する。1つ目は日常点検等を支援するアプリで、写真・動画・テキストなどを位置情報とともにWeb上に記録し、メンバー間で共有できる。2つ目は安価で簡便な摩耗モニタリングを支援するアプリであり、モニタリングに必要な数値を型取りゲージの写真から自動で出力する。端末やOSに依存せずデータを蓄積、共有でき、GISに詳しくなくともGISライクに扱うことができる。

Keyword: SaaS型アプリ,点検,記録,摩耗モニタリング,画像処理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.739-740 , 2023

発表番号 [T-9-2]

Utilization of 3D Technology in Concrete Repair Maintenance and Management

MIURA Tomoka[Infrastructure Renewal Engineering Co.Ltd.]・JIMENEZ April[Infrastructure Renewal Engineering Co.Ltd.]・KAWABE Shohei[National Agriculture and Food Reserch Organization(NARO)]・MORI Mitsuhiro[National Agriculture and Food Reserch Organization(NARO)]

維持管理分野における三次元技術の活用

○三浦 冬萌花[(株)補修技術設計]・ヒメネズ エイプリル[(株)補修技術設計]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]

我が国の人口は2008年をピークに減少傾向にあり、建設業界ほか様々な業界で人手不足対策、働き方改革、新技術の導入など、将来持続可能な社会構造の構築に向け努力がなされている。構造物維持管理においても2016年度よりCIM導入が推進されてきている。本稿では、CIM適用に必要な機材特性および特徴を整理し、頭首工でのUAVを活用した試行事例を中心に、適用方法、三次元データの活用方法、課題について報告する。

Keyword: 三次元レーザースキャナー,自律飛行型UAV,三次元モデル上点検, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.747-748 , 2023

発表番号 [T-10-1]

Reorganization and Redevelopment of Citrus Orchards from Rain Disaster in 2018

Ootsuka Noriyuki[Nanyo RegionalOffice Firmland Development Division]

西日本豪雨災害からの創造的復興に向けた柑橘園地の再編復旧

○大塚 紀幸[愛媛県南予地方局]

平成30年7月の西日本豪雨災害により、愛媛県は甚大な被害を受け、県南部の柑橘産地は存続に影響を及ぼしかねない深刻な状況となった。県では、被災園地の復旧に加え、周辺の未被災園地を取り込み、作業効率が良く、災害にも強い園地へ再編し、さらに新技術・新品種の導入により高収益園地への復興を図る「再編復旧」を県下4地区で進めている。本稿では、令和2年度から「再編復旧」に事業着手した玉津地区の取組みを紹介する。

Keyword: 圃場整備,畑地灌漑,気象災害, ,
GET PDF=23/T-10-1.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.757-758 , 2023

発表番号 [T-11-4]

Vertification of Workability of Tiltrotator Machine Controrl Hydraulic Excavator

EDA Masatoshi[SatoKogyo.Co,Ltd]・KYOUMEN Tsuguhiko[SatoKogyo.Co,Ltd]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・TAGASHIRA Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization]

チルトローテータ式マシンコントロール油圧ショベルの施工性検証

○江田 正敏[佐藤工業(株)]・京免 継彦[佐藤工業(株)]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]

情報化施工用建設機械として、MG/MC機能を有するICT建機が種々の工事で導入されている。本取組では、模擬堰堤の掘削に使用する油圧ショベルについて、従来の3DMC機に加えチルトローテータ機能を有する機種を併用し、施工性の比較検証を実施した。チルトローテータは、バケットの水平360°回転に加え左右45°の傾斜機能を有し広範囲での制御を可能とする。運転技術の習熟度に頼らない生産性の向上を検証した。

Keyword: ICT建機,マシンコントロール,チルトローテータ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.767-768 , 2023

発表番号 [T-12-4]

Application of subsurface irrigation system (OPSIS) in a sandy field

Riko Fujita[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Karen Wada[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yasuteru Shikina[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Masahide Maetsu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tsuneo Onodera[Paddy Research Co., Ltd.]

地下灌漑システムOPSISの砂地圃場への適用

○藤田 理子[鳥取大学大学院]・和田 佳恋[内外エンジニアリング(株)]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・識名 安輝[国際農林水産業研究センター]・前津 雅英[国際農林水産業研究センター]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]

地下灌漑システムOPSISは下方への浸透損失や肥料溶脱の抑制が期待される灌漑方法である.本研究では砂地圃場にOPSISを設置し,灌水の影響範囲と水収支を明らかにするため,土壌水分の多点観測を行った.その結果,遮水シート上の土層の水分は概ね一定に維持され,遮水シートで雨水が集水可能であった.また,灌水による影響は概ね深さ15 cmまで及んだ.

Keyword: 畑地灌漑,水分分布,水収支, ,
GET PDF=23/T-12-4.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.775-776 , 2023

発表番号 [T-13-3]

International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)

Kenji Washino[MAFF]・Tetsuharu Mori[MAFF]・Daisuke Imamura[MAFF]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について

鷲野 健二[農村振興局]・○森 哲治[農村振興局]・今村 太輔[農村振興局]

INWEPFの活動はゝ蚕囘・政策的な講演を行う「シンポジウム」概ね年1回開催して活動方針等を決める「運営会議」3謄董璽泙鳳茲辰萄邏函Φ掴世鮃圓Α屮錙璽ンググループ」により構成される。2022年12月にタイ・チェンマイで開催したINWEPF・WGの会合報告および2023年8月28日、29日に開催予定の第18回INWEPF運営会議(エジプト・カイロ)の開催など今後の活動予定を紹介する。

Keyword: INWEPF, ,
GET PDF=23/T-13-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.777-778 , 2023

発表番号 [T-13-4]

Formulation and proposal process of a SATREPS project in Cambodia

Taro Izumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hiromichi Kitada[Japan International Cooperation Agency]

カンボジアにおけるSATREPSプロジェクトの形成と提案過程

○泉 太郎[国際農林水産業研究センター]・北田 裕道[国際協力機構]

2023年4月に公表された開発協力大綱の改定案には「提案型」ODAの導入,途上国をパートナーとした社会的価値の「共創」が含まれる.日本と途上国との国際共同研究を推進するSATREPSは「提案型」かつ「共創」のODAの先駆けと位置付けることも可能である.本報告ではカンボジアにおける水田水管理の改善を通じたメタン排出削減のSATREPSプロジェクトの概要,形成・提案過程を通じて得られた教訓を紹介する.

Keyword: 開発協力大綱,SATREPS,カンボジア,間断灌漑,グローバル・メタン・プレッジ, ,
GET PDF=23/T-13-4.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.779-780 , 2023

発表番号 [T-14-1]

Future Projections in Heavy Rainfall in Japan and Flood Managements

Yukari Naka[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]・Eiichi Nakakita[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]

日本における豪雨の温暖化影響予測と日本の治水における取り組みについて

○仲 ゆかり[京都大学防災研究所]・中北 英一[京都大学防災研究所]

近年は大規模な豪雨が毎年のように発生し,人的被害を伴う甚大な災害が発生している.こうした状況を踏まえ,治水計画が気候変動を考慮したものに見直されることとなり,加えて,流域全体で行う持続可能な治水対策「流域治水」への転換が目指されるようになった. 本発表では,地球温暖化によって予測されている日本の豪雨の将来変化と,その温暖化影響を踏まえて国土交通省でどのような取り組みが行われているのかについて述べる.

Keyword: 気象災害,地球温暖化,国土交通省,適応策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.781-782 , 2023

発表番号 [T-14-2]

Study of planning method in agricultural drainage project on climate change

Takigawa Takuya[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・ Watanabe Yasuhiro[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Tsuruda Shinya[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Yuasa Kazuhiro[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Hotta Naoyuki[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]

気候変動を踏まえた湛水防除事業の計画策定手法の検討について

瀧川 拓哉[農村振興局]・渡邉 泰浩[農村振興局]・○鶴田 晋也[農村振興局]・湯浅 和広[農村振興局]・堀田 直之[農村振興局]

本セッションでは,気候変動に伴う豪雨特性の変化について最新の研究知見を概観するとともに,将来の降雨強度の変化を踏まえた排水機場の設計方法の変更について紹介する.さらに,水稲生産に対する気候変動の負の影響を回避するための適応策が,水資源との間に働くトレードオフ・シナジー関係を分析する.これらの講演を踏まえ,農業農村整備における長期的な気候変動への適応戦略(インフラ整備,制度的改革)について議論する.

Keyword: 計画手法,排水施設,水文統計, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.783-784 , 2023

発表番号 [T-14-3]

Assessment of the impact of climatic changes on the yield and quality of rice and the effect of introducing adaptation measure

Yasushi Ishigooka[Hokkaido Agricultural Research Center, NARO]・Takahiro Takimoto[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Motoki Nishimori[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Tsuneo Kuwagata[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Toshihiro Hasegawa[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]

水稲の収量および品質に対する気候変動影響と適応策導入効果の評価

○石郷岡 康史[北海道農業研究センター]・滝本 貴弘[農業環境研究部門]・西森 基貴[農業環境研究部門]・桑形 恒男[農業環境研究部門]・長谷川 利拡[農業環境研究部門]

水稲はわが国の主要作物であり、予測される気候変動による生産性への影響と影響を軽減するための適応策に関する研究は継続的に取り組まれている。本稿では、全国の水稲栽培地域を対象とした、21世紀の気候変動条件下における収量と品質への影響と、適応策として移植期の移動を実施した場合の効果を調べた研究事例を中心に紹介する。

Keyword: 水稲収量,高温による品質低下リスク,適応策,移植日移動,CO2増収効果, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.785-786 , 2023

発表番号 [T-14-4]

Assessment of trade-off/synergistic relationship between water resources and climate change adaptive strategies for paddy rice production

Asari Takada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasushi Ishigooka[Hokkaido Agricultural Research Center, NARO]・Atsushi Maruyama[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

水稲生産者の気候変動適応策と水資源の競合/調和関係の評価

○眦帖^〆士[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・石郷岡 康史[北海道農業研究センター]・丸山 篤志[農業環境研究部門]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

本研究は,気候変動が水資源と水稲生産に及ぼす影響を加味した適応策の評価の枠組を提示した。渇水リスクと農業便益の観点から移植日変更という適応策を評価した結果,総収量が増加する移植日を選択すると渇水量が減少し(調和的),外観品質が向上する移植日を選択すると渇水量が増加した(競合的)。つまり,農業者の選択次第で適応策の実現しやすさが変わり,それを考慮せずに実施すると「適応の限界」に直面する可能性がある。

Keyword: 移植日変更,適応の限界,水循環モデル,水稲生育収量予測モデル,渇水,高温障害, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.787-788 , 2023

発表番号 [S-1]

Detection of Deformation in Service Pipeline under Unsteady Flow by Time-Frequency Analysis

Akimasa SEKIHARA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kazuki KITSU[Niigata Prefectural Ministry of Agriculture]・Touma TSUBOTA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

時間周波数解析を援用した非定常流況における既設送水パイプラインの変形検出

○関原 光優[新潟大学]・木津 和樹[新潟県(旧新潟大学)]・坪田 到馬[新潟大学大学院]・萩原 大生[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

パイプラインは,生活や営農において水を送るために不可欠な水利用システムである.水撃圧に代表される非定常流況下では,圧力波の発生に伴い管材の変形が起こるとされる.圧力波の挙動が管材に及ぼす影響を精緻に評価する必要がある.本研究では,常時計測により検出された既設送水パイプラインにおける管材変形を時間周波数解析によって通常時,ポンプOFF時,ポンプON時および地震時で評価した結果を報告する.

Keyword: パイプライン,管材変形,非定常流況,時間周波数解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.789-790 , 2023

発表番号 [S-2]

Development of Pipe Leak Detection Method Based on Assimilation of Pressure Transient Data

Shuzo Oyama[School of Engineering,The University of Tokyo]・Yohei Asada[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Kyoji Takaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

圧力変動テ?ータの同化に基つ?く管内漏水検知法の開発

○大山 修蔵[東京大学大学院]・浅田 洋平[筑波大学]・高木 強治[東京大学大学院]

管水路の漏水は重大な経済的問題や安全上の問題を引き起こす。先行研究で提案された圧力変動を用いた漏水検知法には、少量漏水の検知の困難さや漏水量推定の大きな誤差という問題がある。本研究では摩擦も考慮した数値シミュレーションと最適化手法を組み合わせて問題の解決を試みた。その結果、少量の漏水においても効率的かつ精度よく漏水を検知することができ,漏水量に関してもより高精度で推定が可能である事が示された。

Keyword: 管・開水路流れ,安全性,灌漑施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.797-798 , 2023

発表番号 [S-6]

Optimal Selection of Paddy Field Plots to Install Smart Irrigation Apparatus for Labor Reduction in Large-Scale Rice Cultivation

Runze TIAN[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kyoji TAKAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

大規模稲作農家での水田水管理におけるスマート水管理機器の最適導入法

○田 潤澤[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・高木 強治[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・久保 成隆[東京大学大学院]

水田農業におけるスマート水管理機器の効果的な利用に焦点を当て、持続可能な農業発展に向けて経営規模の拡大と農家の労働削減を同時に実現する方法を探求する。異なる水田に設置されたスマート水管理機器による労働削減を効果的に計算し、生産管理に関連する移動距離を最小化する方法である。本研究の選択法は、水田農業におけるスマート水管理機器の最適化と労働コスト削減に関する新しい視点を提供し、既存の知識に貢献する。

Keyword: 水田灌漑,巡回セールスマン問題,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.799-800 , 2023

発表番号 [S-7]

Differences between farmers' and beneficiaries’ perceptions towards the flood mitigation function of TANBO dam

Hiroki Kawai[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Risa Toyoda[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Taichi Tebakari[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]・Koshi Yoshida[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Keigo Noda[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

田んぼダムの洪水緩和機能に対する営農者と受益者の認識の違い

○川合 裕己[東京大学大学院]・豊田 理紗[岐阜大学大学院]・手計 太一[中央大学]・吉田 貢士[東京大学大学院]・乃田 啓吾[東京大学大学院]

流域治水の一つである田んぼダムの実施者(営農者)と受益者(地域住民)における認識・期待度の違いを把握する事を目的とした本研究では、認識度が大きいほど期待度が低く、認識度が小さいほど期待度が高い事が分かった。また、田んぼダム実施の有無が期待度に大きく影響を与えることが明らかになった。本結果を基に実施者と受益者間の意識の差を狭め、流域一体となって活動が推進されることが期待される。

Keyword: 田んぼダム,流域治水,洪水緩和施策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.801-802 , 2023

発表番号 [S-8]

Trends and analysis of reservoir water accidents based on newspaper article database

YOSHIDA Kaede[Mie University ]・OKAJIMA Kenji[Mie University ]・KONDO Masaaki[Mie University ]

新聞記事データベースに基づくため池水難事故の傾向および分析

○吉田 楓[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・近藤 雅秋[三重大学大学院]

農水省によると, 2012年度からの10年間にため池で亡くなった方の数は毎年平均で約25名程度である. ため池は, 農業用水の確保を目的に築造されたものであるので, その存在自体が人命を脅かすことは本末転倒である. 本研究では, 誰もが容易にアクセスできるオープンデータやツールを活用し, 原因を分析することでため池水難事故の傾向を明らかにした.

Keyword: ため池,水難事故,事故原因,安全性,親水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.803-804 , 2023

発表番号 [S-9]

Estimation of spatial distribution of appearance probability of wild boars in Nara prefecture, Japan

Yuki Katayama[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Okayama[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]

奈良県におけるイノシシの出没可能性分布の推定

○片山 裕貴[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・岡山 貴史[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]

奈良県内ではほぼ全域でイノシシの生息が確認されており、農業被害や人身被害が問題となってきた。本研究では、獣害リスクの高い地域を特定するために、生物の生息地を推定する機械学習法であるMaxentを使用し、イノシシの捕獲地点の位置情報と環境情報から、奈良県におけるイノシシの出没可能性分布の推定を行った。今後は学習データの偏りの改善や、新たな環境情報の追加と検証を行い、予測精度の向上を目指す予定である。

Keyword: 獣害,機械学習,GIS, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.805-805 , 2023

発表番号 [S-10]

Evaluation of microbubble application to reduce CH4 emissions

KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・SASAMOTO Ryouta[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・KAI Takamitsu[School of Agriculture, Meiji University]・TAMAKI Masahiko[School of Agriculture, Setsunan University]・NOBORIO Kousuke[School of Agriculture, Meiji University]

マイクロバブル施与のCH排出抑制効果の検討

○小平 俊介[明治大学大学院]・笹本 涼太[明治大学大学院]・甲斐 貴光[明治大学]・玉置 雅彦[摂南大学]・登尾 浩助[明治大学]

常時湛水状態の水田は日本国内の主要なCHガス排出源の一つである。CHの排出抑制には土壌を好気的条件にすることが有効である。そこで、水中に長期間とどまる性質があるマイクロバブルの暗渠管施与を行い、常時湛水区とCHfluxの比較を行った。2022年度実験では明確な差は確認出来なかったが、対照区においてもCHfluxが非常に小さかったことから、2023年度は栽培条件を見直し、実験を継続していく。

Keyword: 水田灌漑,環境保全,土壌環境と植物根系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2023

発表番号 [S-11]

Soil water and nitrate nitrogen profiles under root uptake of Komatsuna

MONIWA Riho[Faculty of Agriculture, Iwate University]・MORIYA Izumi[Faculty of Agriculture, Iwate University]・WATANABE Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]・MUTO Yoshiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]

コマツナの根が土壌水と硝酸態窒素の分布に与える影響

○茂庭 里帆[岩手大学]・森谷 泉水[岩手大学]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・武藤 由子[岩手大学]

作物の生育に大きく作用する土中の水分や養分の分布状況は、気象や土壌管理の条件に左右されるとともに作物の根による吸収によっても影響を受ける。しかし、根の影響についてはまだ不明な点が多い。そこで、一次元土壌カラムでコマツナの栽培実験を行い、根の伸長と働きが土壌中の水分と硝酸態窒素分布の変化に及ぼす影響を調べた。その結果、根が水分に対して硝酸態窒素を選択的に吸収している可能性が示された。

Keyword: 水分移動,窒素移動,根系,一次元土壌カラム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2023

発表番号 [S-12]

Inorganic carbon dynamics in andosol mixed with basalt rock powder

Takashi Horita[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[ Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takuhei Yamasaki[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]

玄武岩を混合した黒ボク土壌中の無機炭素動態に関する研究

○堀田 剛志[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・山崎 琢平[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

鉱物風化促進によるCO?固定を目的として、粉砕玄武岩を混入した黒ボク土壌カラムに模擬降雨を与え、土壌内のCO?濃度や水分量、マトリックポテンシャル及び排水のpHと無機炭素濃度を測定した。玄武岩を混入すると土壌内のCO?濃度が上昇した。また排水のpHと無機炭素濃度も玄武岩を混合することで上昇した。さらに、CO?分圧とpHで決まるCO?の溶解平衡の計算によって排水の無機炭素濃度変化がうまく表現できた。

Keyword: 岩石風化,CO?固定,土壌改良, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-810 , 2023

発表番号 [S-13]

Soil organic content and physical properties of paddy soils at different elevations

Masaaki Nawa[Faculty of Bioresources, Mie University]・Daigo Tomita[Faculty of Bioresources, Mie University]・Eri Higashi[Faculty of Bioresources, Mie University]・Natsumi Okinaka[Faculty of Bioresources, Mie University]・Mayuko Goto[Faculty of Bioresources, Mie University]・Hinata Kato[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Faculty of Bioresources, Mie University]

三重県の標高の異なる水田土壌の有機物量と物理性

○名和 将晃[三重大学]・冨田 大吾[三重大学]・東 映里[三重大学]・沖中 奈津美[三重大学]・後藤 真唯子[三重大学]・加藤 ひなた[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]・関谷 信人[三重大学]

標高、地温で、土壌の有機物量や物理化学性を比較するには、植生と水分が管理されている条件が必要である。そこで、三重県の中勢から伊賀地区にかけて標高の異なるコシヒカリ作付圃場において、調査を行った。結果、任意の地点の気温より、対象地区の様々な標高の水田の地温を推定可能とする近似式を導いた。また、標高が高いほど有機物量は増加し、低水分領域の保水性は有機物量に比例した。

Keyword: 強熱減量,可給態窒素,水分特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.811-812 , 2023

発表番号 [S-14]

Identification of Clay Minerals related to the Morphology of Radiocesium in Soils in Iitate Village, Fukushima Prefecture, Japan

HASHII Kazuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・SUNAKAWA Yuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]

福島県飯舘村の土壌における放射性セシウムの固定に関わる粘土鉱物の同定

○橋井 一樹[明治大学大学院]・砂川 優樹[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]

Csを固定する能力は粘土鉱物によって差があるため、土壌のCs固定能力を知るには、含有粘土鉱物を明らかにする必要がある。福島県相馬郡飯舘村の土壌に含まれる粘土鉱物について、同村比曽と佐須から土壌を採取し、沈降法で得た粘土画分を用いてX線回折法で同定した。比曽土壌はバーミキュライトとカオリナイト-ハロイサイト(7 Å)混合層が検出され、佐須土壌はカオリナイト-ハロイサイト(7 Å)混合層が検出された。

Keyword: 溶質移動,土粒子,農業復興,環境リスク, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.813-814 , 2023

発表番号 [S-15]

Visualization of fluids in the macropores of paddy field by X-ray imaging

Takeshi Yoshida[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kenji Iwama[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

X線撮影による水田土壌間隙中の流体挙動

○吉田 傑[滋賀県立大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]

水田土壌の粗間隙構造は層ごとに異なると考えられる。そこで,不攪乱土壌を異なる深さで採取し透水試験を行い,途中で造影剤に流入させてその陰影挙動をX線撮影した。そして,動画像から透水係数を求めたところ,耕盤(深さ20cm)以外は浸剤前の11%・36%と小さくなり,間隙構造に造影剤の物性が反映した結果と言える。また,間隙径分布を求めて比較したところ,粗間隙のほとんどが透水性に寄与しない結果となった。

Keyword: X線撮影,透水性,粗間隙,水田土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.815-815 , 2023

発表番号 [S-16]

Evaluation of TEROS-21 water potential sensor measurements for dry range

Kumi Wanaka[Faculty of Bioresources, Mie University]・Shuhei Nakamura[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]

TEROS-21を用いた低ポテンシャル領域の測定値の評価

○和中 久実[三重大学]・中村 周平[三重大学]・坂井 勝[三重大学大学院]

TEROS-21は広範囲の水ポテンシャルを測定できるが低ポテンシャル領域における出力値は充分に検量されていない。そこで低ポテンシャル領域における出力値を評価した。TEROS-21とWP4-Tの出力値を比較するとpF表記では設定圧に対して比較的正確な値を示したがkPa単位ではばらつきが目立った。低ポテンシャル領域においてより正確な測定値を得る場合、WP4-T測定値に基づいた補正が必要であると考える。

Keyword: 土壌,水ポテンシャル,TEROS-21,WP4-T, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2023

発表番号 [S-17]

Comparison of interpolation methods for stabilizing velocity analysis of sparse CMP data

OIKAWA Koki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・SAITO Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Takahashi Kazunori[OYO Corporation]

スパースCMPデータを用いた速度解析安定化のための補間方法の比較

○及川 航貴[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・黒田 清一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・高橋 一徳[応用地質(株)]

本研究では,トレース間隔が疎な(スパース)CMPデータから安定的に速度解析する手法を開発するために,周波数帯フィルターを用いた2種類の補間方法を適用し,結果を比較した.均一に川砂を詰めた土槽に給水し,水平な自由水面がある状態でCMPデータを計測した.計測データの一部のトレースを抽出したスパースCMPデータの補間結果を比較し,補間後CMPデータの土槽の底および自由水面付近からの反射波を速度解析した.

Keyword: 地下水,土壌構造,水分移動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2023

発表番号 [S-18]

Report on Summer Seminar in 2022 supported by JSIDRE

IKADATSU Haruka[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・TSURUTA Junya[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・IWASE Atsuki[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・NAGASE Yuka[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd]

農業農村工学サマーセミナー2022活動報告

○筏津 春花[鳥取大学大学院連合]・鶴田 純也[大阪公立大学大学院]・岩瀬 充季[東京大学大学院]・長瀬 由佳[サンスイコンサルタント(株)]

農業農村工学サマーセミナー2022は,対面形式とオンライン形式を組み合わせたハイブリッド開催で実施した。当日は参加者同士のアイスブレイクを目的としたレクリエーション,「専門以外のNN分野を知ろう」,「サマーセミナーのロゴを作ろう」のテーマでのディスカッション,懇親会,観光イベントなどを行った。本報では,農業農村工学サマーセミナー2022の活動内容および参加者の感想や意見を報告する。

Keyword: 若手交流,ハイブリッド開催,アンケート調査, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2023

発表番号 [S-19]

Effects of soil temperature on protein content of rice grains: An empirical investigation along elevation gradients

Maiko Goto[Faculty of Bioresources, Mie University]・Hinata Kato[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaaki Nawa[Faculty of Bioresources, Mie University]・Natsumi Okinaka[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresource, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Graduate School of Bioresource, Mie University]

地温が水稲の玄米タンパク含量に与える影響:標高を活用した実証調査

○後藤 真唯子[三重大学]・加藤 ひなた[三重大学]・名和 将晃[三重大学]・沖中 奈津実[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・関谷 信人[三重大学大学院]

温暖化により地温が上昇すると, 土壌有機物の分解と無機態窒素の溶出が促進され, 水稲の玄米タンパク含量が増加する可能性がある. 三重県では, 低地から高地まで同様な暦でコシヒカリが栽培されているため, 温暖化による地温上昇が水稲に与える影響を自然条件下で推定できる可能性がある. そこで標高の異なるコシヒカリ水田において, 地温と玄米タンパク含量を測定し, 温暖化が水稲に与える影響を評価する.

Keyword: 可給態窒素,気候変動,地力窒素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2023

発表番号 [S-20]

Measuring the distribution of surface temperature and rice plant height in paddy rice fields using UAV

Aoto Anzu[College of Bioresource Sciences, Nihon Univ.]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon Univ.]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. Tokyo ]・Shiraishi Kazuya[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. Tokyo ]・Kushida Keiji [College of Bioresource Sciences, Nihon Univ.]

UAVによる水田の表面温度および稲高分布測定

○青砥 杏[日本大学]・宮坂 加理[日本大学]・西田 和弘[東京大学大学院]・白石 和也[東京大学大学院]・串田 圭司[日本大学]

本研究では,UAVサーマル画像センサーで水田の表面温度,光学画像で稲体高さの測定を試みた。その結果とサーモグラフィによる水田の表面温度,稲体高さの実測値とを比較した。その結果,UAVサーマル画像により水田の表面温度分布が得られた。刈取後の稲体高さではUAV光学カメラにより4cmの精度で測定できた。精度を上げるには,サーマルカメラの温度補正と光学カメラ撮影時の条件設定が重要であることを指摘した。

Keyword: 水田,ドローン,稲,温度分布,稲高分布, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2023

発表番号 [S-21]

The effect of water management methods to decrease the damage by cold water on water temperature distribution in a paddy rice field

Shiraishi Kazuya[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]・Miyasaka katori[ College of Bioresource Sciences, Nihon Univ.]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]

水稲の低水温害抑制のための水管理法が水田の水温分布に与える影響について

○白石 和也[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・宮坂 加理[日本大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

水稲の低水温害を回避・軽減可能な灌漑方法が求められている。そこで、本研究では、水温予測モデルを用いた数値実験により、灌漑の時間帯と頻度が水稲の生育初期の水温分布に与える影響を調べた。その結果、同一灌漑水量の下では、灌漑頻度が少ない夜間灌漑が水口付近の時間平均水温を最も高くすることが明らかになった。このことから、水稲の低水温害を抑制するためには、灌漑頻度が少ない夜間灌漑が効果的であると考える。

Keyword: 水田灌漑,田面水温,低水温害, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2023

発表番号 [S-22]

A study on the feasibility of using multispectral and RGB images to determine field drainage characteristics.

Ren YABUSHITA[Graduate School of Agriculture , Hokkaido University]・Tadao YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture , Hokkaido University]

圃場排水性の把握のためのマルチスペクトル画像とRGB画像の利用可能性に関する検討

○藪下 廉[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]

マルチスペクトルカメラで取得した画像データから圃場表層の水分状態を推定した。また、トゥルーカラー写真による土壌水分推定の可能性についても検討した。マルチスペクトル画像から得られるD値と呼ばれる値は土壌水分と比較的良好な相関があった。また、トゥルーカラー画像では、色座標の利用や重回帰分析によって土壌水分との間で強い相関が得られた。土壌水分の推定にトゥルーカラー画像の利用が有効であることが示唆された。

Keyword: リモートセンシング,ソイルライン ,デジタルナンバー, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2023

発表番号 [S-23]

Relationship between stem diameter change and leaf water potential of soybean.

TAKAGI Rui[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]・KUBOTA Shigehiro[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu univ.]・NISHIDA Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]・YOSHIDA Syuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]

ダイズの茎径変化と葉の水ポテンシャルの関係

○高木 留緯[東京大学大学院]・久保田 滋裕[九州大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

茎径変動から葉の水ポテンシャルを推定する方法がある.この推定方法の畑作物への適用可能性の検討を最終目的として,ダイズの茎径とψleafの時間変化を圃場試験により調べた.その結果,日中の茎径の減少と葉の水ポテンシャル低下には,類似した動きが確認された.このことから,茎径変動からダイズの葉の水ポテンシャルを推定できる可能性があると考える.今後,現地調査や室内試験,さらに検討を進める予定である.

Keyword: 茎径変化,葉の水ポテンシャル, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2023

発表番号 [S-24]

Quantitative Analysis of Moisture Stress Condition of Persimmon Using Deep Learning

Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yuki Katayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]

深層学習を用いたカキの水分ストレス状態の定量的解析の検討

○岡山 貴史[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・片山 裕貴[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]

カキ栽培では農家の目視による灌水管理が一般的である.よって樹体画像から灌水判断するCNNモデルの可能性を検討するために,2つのCNNモデルを構築した.入力画像は,土壌水分を基準に灌水必要の有無と土壌水分自体を3つの基準で分類し,出力項目は灌水の有無の2値と土壌水分の分類基準の数である3値とした.高精度のモデルは構築されたが,学習枚数の不足や判定基準の把握など課題が生じた.

Keyword: 畑地灌漑,カキ,CNN,灌水判断, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2023

発表番号 [S-25]

Construction of a monitoring system using a low-cost soil moisture sensor and LPWA

KATO Sayaka[Mie University]・SAKAI Masaru[Mie University]・ITO Ryoei[Mie University]

低価格土壌水分センサーとLPWAを用いた土壌水分監視システムの構築

○加藤 沙耶香[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]

三重県東紀州地域では柑橘栽培が盛んで,高品質ミカン栽培のためマルドリ栽培方式が普及してきた.戸上ら(2011)はミカン園に農業IoTシステムを導入し一定の成果を上げたが,土壌水分センサーは高額なため実用化までには至らなかった.そんな折に1本200円程度で入手できる驚異的な安さのセンサーが商品化された.本研究ではこのセンサーを用いた土壌水分管理システムを作成し普及に向けて実験を行った.

Keyword: 土壌物理,水分センサー,arduino, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2023

発表番号 [S-26]

Development and verification of frost damage alert system

YAMAMOTO Tatsuki[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・TAKESHITA Shinichi[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・TOMOEDA Yusaku[Sofmo Co.,Ltd.]・KUROKI Tadaharu[Sofmo Co.,Ltd.]

霜害アラートシステムの開発とその検証

○山本 樹生[宮崎大学]・竹下 伸一[宮崎大学]・友枝 祐作[(株)ソフモ]・黒木 忠治[(株)ソフモ]

早霜や遅霜は深刻な気象災害の一つである.本研究では,宮崎県の山地にある唐辛子畑にて気象観測データ通信システムを構築し,ICT技術を組み合わせて葉面温度を予測し,降霜を判定するアルゴリズムを開発し,霜害アラートシステムとして運用を開始した.1ヶ月間のデータを用いて精度を検証したところ,葉面温度の精度は不十分だが,アラートシステムとしての要件は十分に満たす精度が得られることを確かめた.

Keyword: 早霜,遅霜,ICT/IoT,スマート農業,アラートシステム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2023

発表番号 [S-27]

Survival of the Asian Clams under sealed conditions with arranged dissolved oxygen

Masaki Fujishima[Mie Universuty]・Kenji Okajima[Mie Universuty]

溶存酸素を調整した密閉条件下でのタイワンシジミの生存率

○藤島 眞樹[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]

三重県の宮川用水では末端の給水栓においてタイワンシジミによる閉塞問題が生じている.その対策として,一時的に水を止め管内を閉塞することのできる水田の末端水路においてシジミを窒息死により死滅させ除去する方法の可能性を考えた.本研究では末端水路の管径100mmを想定したボトルにシジミと水を入れ, 蓋を閉め密閉状態にして溶存酸素濃度を調整しない区と調整する区の実験を行い,シジミの生存率と水質の関係を調べた.

Keyword: タイワンシジミ,溶存酸素,閉塞管路,生存率, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2023

発表番号 [S-28]

Estimation of angle of internal friction by SWS test considering earth pressure of penetration depth

Shota Uno[Graduate School of Environmental,Life,Natural Science and Technology,Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental,Life,Natural Science and Technology,Okayama Univ.]・Shinichi Nishimura[Graduate School of Environmental,Life,Natural Science and Technology,Okayama Univ.]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental,Life,Natural Science and Technology,Okayama Univ.]

深度探査の土圧を考慮したSWS試験による内部摩擦角の推定

○宇野 翔太[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

スクリューウエイト貫入試験では半回転数や一軸圧縮強さと支持力の関係を得ることができるが,土の強度定数である粘着力や内部摩擦角を直接求めることは難しい。SWS試験から内部摩擦角を求められれば,現地調査の段階で詳細な地盤評価をより簡易的に行うことができる。本研究では,3号,5号,7号珪砂を対象に三軸圧縮試験とSWS試験を行い,土圧の条件を考慮に入れた内部摩擦角の推定式を導出することを目的とする。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2023

発表番号 [S-29]

Effects of pore water pressure and pore air pressure on shallow slope failure during rainfall in a centrifuge field

May ThanThar CHO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Tomotaka SATO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Yuji KOHGO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Hirotaka SAITO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Akira IZUMI[NARO]

Effects of pore water pressure and pore air pressure on shallow slope failure during rainfall in a centrifuge field

○May ThanThar CHO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Tomotaka SATO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Yuji KOHGO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Hirotaka SAITO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Akira IZUMI[National Agriculture and Food Research Organization]

豪雨による斜面崩壊災害は大きな社会経済的損失をもたらす。そこで、遠心場において、降雨による斜面崩壊の挙動と封入空気の影響について調査した。降雨後浸透水が法先に到達すると先端部から斜面破壊が誘発された。豊浦砂の場合大きな表層崩壊が起こったが、珪砂の場合大きな崩壊は見られず、いずれも間隙空気圧は大きく変化しなかった。以上より、間隙空気より、表層土の粒径や相対密度が斜面崩壊に影響を与えることがわかった。

Keyword: 斜面安定, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2023

発表番号 [S-30]

A proposal on simple method for creating height-volume curve for irrigation ponds

Ryusei Okamoto[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Ryo Harasawa[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yuri Yamazaki[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]

ため池の簡易な水位容量曲線作成法の提案

○岡本 琉晴[鳥取大学大学院]・原澤 諒[鳥取大学大学院]・山崎 由理[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]

ため池の低水位管理や事前放流による洪水緩和機能の定量的な評価を行うためにはH-V曲線が必要である.H-V曲線は総貯水量,満水面積,堤高のみを用いることで作成(簡易法)できる.本研究では堤高から貯水深を推定する式を提案することで,貯水深,満水面積,総貯水量から簡易法によりH-V曲線を作成した.H-V曲線の精度検証の結果,満水位下1mまでで誤差10%の良好な精度を示した.

Keyword: 低水位管理,貯水深,流域治水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2023

発表番号 [S-31]

Investigation of irrigation pond management situation at the moutainous area

Ryo Harasawa[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yuri Yamazaki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]

谷池主体の流域におけるため池の管理実態の調査

○原澤 諒[鳥取大学大学院]・山崎 由理[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]

近年、ため池の治水利用に向けた検討の必要性が高まっているが、行政や研究機関によってため池の管理実態を把握している事例は少ない。本研究では鳥取市大路川流域に点在するため池65基の管理実態を把握するためにヒアリング調査を実施した。その結果、貯水量の観点から事前放流や低水位管理の実施は十分に可能であると考えられたが、多くのため池で実施のための管理体制が脆弱であることが明らかになった。

Keyword: 集中豪雨,流域治水,中山間地域,取水施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2023

発表番号 [S-32]

Identification of density of fill-dam body materials by cosmic ray muons

Ken Takahashi[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Shinichi Nishimura[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Syuhei Kaneko・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]

宇宙線ミューオンによるフィルダムの堤体材料密度の同定

○高橋 健[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・金子 周平・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

社会インフラ施設の地震対策や維持管理のためには内部探査が必要である.本稿では宇宙線ミューオンを用いてフィルダム内部の密度構造を探査することで,ミューオン探査手法の適用可能性を検討する.監査廊にてフィルダム堤体を透過したミューオン飛来数を計測した結果,ダムの一部の密度構造を解明することができた.この結果から適用可能性が示されたが,一方で他のエリアでは探査精度が低く課題が残る結果となった.

Keyword: 土構造物の解析,土構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2023

発表番号 [S-33]

Damage Evaluation of Deteriorated Concrete by Characteristics of Ultrasonic Attenuation

Moeka MUKAI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

損傷が進行したコンクリートの超音波減衰特性を用いた損傷度評価

○向井 萌華[新潟大学]・伊藤 勇志[新潟大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda  MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

コンクリート水利施設の維持管理には適切な損傷度評価が重要である.コンクリートの損傷度は圧縮強度試験や非破壊試験により推定される.筆者らは,損傷コンクリートを対象に弾性波法による損傷度評価を試みている.本論では,実験室で打設した無損傷コンクリートと既設構造物から採取した損傷コンクリートを対象にX線CT法とAU(Acousto-Ultrasonic)法を実施し,超音波減衰特性による損傷度評価を行った.

Keyword: コンクリート,X線CT法,AU法,損傷度評価,減衰特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2023

発表番号 [S-34]

Comparison of shear strength between subgrade and root-compacted material using medium-size box shear test

TERAGUTI Hiroki[Mie University]・OKAJIMA Kenji[Mie University]・SUZUKI Sora[Mie University]

中型一面剪断試験による根固め材の中込め材と根固め材間のせん断強度の比較

○寺口 拓希[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]・鈴木 宙[三重大学]

ICT施工で湛水状態のため池に袋型根固め材の設置し、押さえ盛土を行う技術がある。しかし、せん断強度φなどの材料諸元があきらかではない。本研究では、袋型根固め材等による抑え盛土工法を確立するため、設計に必要なパラメータのうち、袋型根固め材間のせん断強度φを実験的に評価することを目的とした。結果として、せん断強度のそれぞれの低減率は、川砂利の場合87%〜95%、砕石の場合94%〜99%の結果となった。

Keyword: 圧密・締固め,工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2023

発表番号 [S-35]

Metal corrosion and oil discoloration of the head part of slope reinforcement works in the island environment

Shota NAKASONE[Grad. School of agri.,Univ.of the Ryukyus]・S. NAKAMURA[Univ. of the Ryukyus]・K. HIGASHI[Japan Conservation Engineering & Co., Ltd.]・A. MURAYAMA[Sansui Navico Co. Ltd.]・O. KOMACHI[Sansui Navico Co. Ltd.]・A. ONAGA[Asahi Construction Co., Ltd.]

島嶼環境における斜面補強工頭部の腐食と防錆油の変色

○仲宗根 祥太[琉球大学大学院]・中村 真也[琉球大学]・東 康治[国土防災技術(株)]・村山 篤[サンスイ・ナビコ(株)]・小町 理[サンスイ・ナビコ(株)]・翁長 淳[(株)旭建設]

本研究は,斜面補強工の頭部の腐食や防錆油の劣化状況を調査したものである.頭部の点検で取得したデータと調査地の地理的条件等を分析した.この結果,斜面補強工の部材の腐食度合いは,海からの距離との関係性は薄く,塩害よりも湧水や浸入水などの影響が大きいと考えられる.また,今回の試みにより,刺激直読型測色計によって色をL*a*b値で表すことで防錆油の変色の評価が可能であることを確認することが出来た.

Keyword: 農地保全,斜面, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2023

発表番号 [S-36]

Mechanical characteristic of air-cured mortar with admixture during the compressive loading test

Kana Kikuchi[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of agriculture, Iwate University]

気中硬化した混和材料添加モルタルの圧縮載荷における力学特性

○菊地 夏奈[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]

混和材料の添加量を変化させ気中で硬化させたモルタル及び水中養生した混和材料無添加のモルタルの一軸圧縮試験を実施し,力学特性について考察した.水中養生と気中硬化の比較においては,結果に大きな違いが現れたが,気中硬化の配合パターン間の比較においては,圧縮強度の差が小さいことに加え,圧縮強度自体も全体的に低く,収縮低減剤を併用して膨張材を過剰添加した場合を除き,各結果に顕著な違いは生じなかった.

Keyword: コンクリートの性質,コンクリート材料,配合設計, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.7-8 , 2022

発表番号 [1-4]

Experimental remote control of flooding water temperature in a paddy field by smart irrigation devices

○Toshiaki Iida[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Keisuke Nakayama[Rural Development Bureau, MAFF]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yohei Asada[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

スマート水管理機器による水田湛水温の遠隔制御の試み

○飯田 俊彰[岩手大学]・中山 慶祐[農村振興局]・木村 匡臣[近畿大学]・浅田 洋平[筑波大学]

スマート水管理機器による現地圃場での湛水水温の遠隔制御を試みた.2種のスマート水管理機器を用いて自動で給排水操作を行い,どの程度までの水温制御が可能なのかを現地観測によって把握した.スマート水管理機器により遠隔で湛水水温をパイプライン内水温に近づける制御が可能であり,特に排水と給水を共に行った方が効果が高いことが示された.また,これを水稲の収量や品質の向上へ結び付けるまでの課題が考察された.

Keyword: 水田灌漑,IT,灌漑水温, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.15-16 , 2022

発表番号 [1-8]

Evaluation of irrigation regime and soil moisture condition in a cucumber greenhouse

○Kozue Yuge[Faculty of Agriculture,Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture,Saga University]

キュウリ栽培施設畑の水管理実態と土壌水分分布の評価

○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]

本研究は,施設畑における水管理実態を明らかにし,土層内の水分分布を評価することを目的とする.キュウリ栽培ビニルハウスにおいて,土壌水分,気象要素および灌水量を調査した.用水計画上では施設畑の深部の土壌水分状態は低いと想定されているが,本研究で対象とした圃場では深い層は湿潤状態に保たれていた.栽培期間を通じて間断期間ごとの土壌水分減少量,蒸発散量および水分補給量を比較し,水管理実態を明らかにした.

Keyword: 畑地灌漑,蒸発散,栽培管理用水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.17-18 , 2022

発表番号 [1-9]

Measure against salinization with ultrafine bubbles water

○Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kenichi Uno[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kayo Matsui[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kazunori Minamikawa[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ウルトラファインバブル水による塩類集積対策

○大西 純也[国際農林水産業研究センター]・宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・松井 佳世[国際農林水産業研究センター]・南川 和則[国際農林水産業研究センター]

乾燥地域では、灌漑農業に起因した塩類集積による被害が深刻になっている。本報では、塩類集積が顕著なウズベキスタンおよびインドの土壌を対象に、幅広い分野での応用が期待されているウルトラファインバブル(UFB)発生水による除塩について検証した内容を報告する。UFBの発生により、飽和透水係数が両土壌で約7%増加し、試験後の土壌に残留した塩分量はウズベキスタン土壌で約19%、インド土壌で約16%低下した。

Keyword: 乾燥地,塩類集積,ウルトラファインバブル,除塩, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2022

発表番号 [1-14]

Inspection for flood mitigation effect of a Smart Paddy Field Dam

○Takaki SHIMA[Graduate school of Science and technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Kazuhiro SATO[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]

スマート田んぼダムの効果検証

○嶋 尭希[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・佐藤 一浩[宮城県古川農業試験場]

本研究では,宮城県大崎市米袋排水機場流域を対象に,‥弔鵑椒瀬猗鷦損棔き田んぼダム実施,スマート田んぼダム実施の3シナリオの排水シミュレーションを行った.その結果,通常の田んぼダムと比較して,スマート田んぼダムは高い洪水緩和効果を発揮することが示された.

Keyword: 排水管理,スマート田んぼダム,内水氾濫, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.35-36 , 2022

発表番号 [1-18]

Development of simplified method for estimating drainage pump capacity under environmental changes

○Yohei TAKANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Etsuro AKABORI[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Kenji SATO[Niigata Pref]・Masanori INAGAKI[Nagaoka Regional Development Bureau, Niigata Pref]・Atsuhiro SATO[Niigata Pref]

環境変化条件下における農業用排水機場ポンプ能力の簡易評価手法の開発

○睫遏〕枴[新潟大学大学院・(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・赤堀 悦朗[(株)ナルサワコンサルタント]・佐藤 賢治[新潟県]・稲垣 政則[新潟県長岡地域振興局]・佐藤 淳亮[新潟県]

本研究では,水理モデル等の専門技術を要する解析を実施することなく,GIS上でのデータ操作と表計算による集計作業のみで,土地利用変化および降雨変化への対応が特に必要な排水機場を抽出する簡易評価手法を構築した.本手法による推定値と内水氾濫解析モデルによる詳細計算値を比較した結果,ポンプ能力増強の必要性や優先度を判断する上で十分な精度を有していることが確認された.

Keyword: 排水機場,ポンプ能力,簡易評価手法,内水氾濫解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2022

発表番号 [1-19]

Development of Water Controller with Triangular measuring weir for Paddy Field

○Takeo Kaneko[SOUKI Consturaction Co.Ltd]・Noriyuki Kimura[SOUKI Consturaction Co.Ltd]・Ryoichi Sakata[LImited partnership Sakatakikaisangyou]

三角堰を備えた水田の用水位調節器の開発

○兼子 健男[(株)創輝建設]・木村 憲行[(株)創輝建設]・坂田 良一[(合)坂田機械産業]

現在、農業の担い手の減少により水田での耕作は大規模化および集団化に進めざるを得ない状況である。水管理は大規模化された場合は大きな負担となる。そこで、水管理を容易にするため三角堰を備えた用水位管理器を備えた用水位調節器を開発した。操作は平たいフロートを利用して弁を開閉でき、一定水位に保つ用水位調節器であり、水田の減水深の測定が可能である。過去に開発した機種のよりフロートが1/5程度に縮小した。

Keyword: 水田灌漑,用水管理,用水位調節器,減水深, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.45-46 , 2022

発表番号 [1-23]

Analyzing water balance and quality in circulation irrigation toward development of sustainable water management systems

○Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hinako KIKKAWA[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Soji SHINDO[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

持続可能な水管理システムの開発に向けた循環灌漑における水収支・水質分析

○大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・吉川 日向子[農林水産省]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

循環灌漑の節水と水質保全の仕組みを持続的な水田農業の推進に資するため,循環灌漑における水利用と水質を明らかにした。2021年4〜8月に,千葉県の北印旛沼を取水源とする白山甚兵衛地区では,甚兵衛地区の流出入量は白山地区の2倍あり,白山地区のECは甚兵衛地区より高かったが,取水開始時期にほぼ違いはなかった。また,北印旛沼のECは両地区より低いことから,循環灌漑は汚濁負荷削減に貢献していると考えられる。

Keyword: 水田灌漑,循環灌漑,水管理, ,
GET PDF=22/[1-23].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.47-48 , 2022

発表番号 [1-24]

Case Study for Reduction of Energy by Reconstruction of Pipeline-nets in Paddy Fields

○SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co.,Ltd.]・MORITA Koji[SANSUI CONSULTANT Co.,Ltd.]

水田管網配管の水利システム再編によるエネルギー削減の検討事例

○沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]

低平地水田地帯でポンプ直結の管網配管が整備されている地区において,2段加圧を廃止して調整水槽からの自然圧方式に水利システム再編を計画するにあたり,現況の管網配管の水理的ネックを部分的に改良することで,揚水エネルギー削減が可能であることが判った.基幹水利施設に併せて,末端施設も一体的に水利システム再編整備を行うことにより,カーボンニュートラルに効果的であることが示唆された.

Keyword: かんがい揚水エネルギー削減,水利システム再編,管網配管,低平地水田, ,
GET PDF=22/[1-24].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.53-54 , 2022

発表番号 [1-27]

Remote training for irrigation facility function diagnosis in Laos and Vietnam

○Eiji MATSUBARA[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo OHIRA[Agricultural Development Consultants Association]・Hiroki MIZUNO[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko YAGI[CDC International Corporation]・Hiroaki MATSUBARA[Agricultural Development Consultants Association]

ラオス、ベトナムにおけるリモートによる灌漑施設機能診断研修

○松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・水野 浩樹[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシー・インターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]

ADCAはラオスとベトナムにおいて、施設長寿命化技術の研修を行った。本研修では、コロナ禍で現地へ行けなかったため、ADCAの開発した現地機能診断システム(ADCAS2)をベースとしてTEAMSによるリモート研修とした。この結果、ラオスでは40点、ベトナムでは59点の変状・損傷個所の位置とその現状が把握され、ラオスで35名、ベトナムで18名の灌漑技術者が灌漑施設の機能診断方法を習得することができた。

Keyword: 施設長寿命化,AM,ADCAS2,TOT,OJT, ,
GET PDF=22/[1-27].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.55-56 , 2022

発表番号 [1-28]

The technical manual for contributing water use efficiency at irrigation scheme

○HIROUCHI Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・HIROSE Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・YANAGIHARA Seiji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・YOKOYAMA Shigeki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・SHINDO Soji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・UNO Kenichi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・HOSHIKAWA Ken[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

アフリカのかんがいスキームにおける水資源利用効率化に資する技術マニュアル

○廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・柳原 誠司[国際農林水産業研究センター]・横山 繁樹[国際農林水産業研究センター]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]・宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・星川 健[国際農林水産業研究センター]

近年、アフリカのかんがい水田において、計画された面積にかんがいができていない事例が見られる。水資源は限られているため、かんがい面積を増加するためには、水資源の利用効率化を向上させる必要がある。タンザニア国ローアモシ地区において水資源利用効率化対策の実証試験を行い、かんがい面積が増加することが見込まれた。確認された技術について、他のかんがい地区において活用するためにマニュアルとしてとりまとめた。

Keyword: 水資源利用効率,マニュアル,アフリカ,水田, ,
GET PDF=22/[1-28].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.57-58 , 2022

発表番号 [1-29]

Factors Affecting OM Fee Collection Rate in an Large Paddy Irrigation Scheme in Uganda

○Paul Ayella[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

Factors Affecting OM Fee Collection Rate in an Large Paddy Irrigation Scheme in Uganda

○Paul Ayella[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

ウガンダにおける大規模水田灌漑地区(水田面積約1000 ha)の、OM費徴収率に影響する要因を分析した。11ある灌漑ブロック間、ブロック内の小用水路間、小用水路沿いの水田区画間で、いずれのレベルでも下流の徴収率が低く、不十分な用水供給が水利費の未払いに影響することが示唆された。また、ブロック内の番水や小用水路あたりの水田区画を減らす設計によって用水不足が改善され、徴収率向上に貢献しうることを論じた。

Keyword: 灌漑管理,水利組織,水利費, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.59-60 , 2022

発表番号 [1-30]

Effects of water reuse system on Land Improvement District activities for water distribution in a large paddy irrigation scheme in Japan

○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

Effects of water reuse system on Land Improvement District activities for water distribution in a large paddy irrigation scheme in Japan

○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

1980年代にポンプ65台を導入して用水反復利用を強化した岡堰土地改良区(水田面積約1600 ha)を対象に、導入前後の土地改良区の配水管理を分析した。作成した灌漑ブロック系統図をもとに元杁での必要水量を試算した結果、約40%削減できており、渇水時の配水労力削減効果が示唆された。土地改良区資料と職員聞き取り調査より実際に配水労力の削減が確認された一方で、電気代等とその財源が課題としてあった。

Keyword: paddy irrigation,water reuse, irrigation efficiency,LID, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.67-68 , 2022

発表番号 [1-34]

Current status and tasks of water-use adjustment between upstream and downstream by multiple water use organizations

○SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・ISHIMOTO Hono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・SAITO Akari[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・NAKAGAWA Minami[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]

複数農業水利組織による上下流間の水利調整の現状と課題

○申 文浩[福島大学]・石本 帆乃[福島大学]・佐藤 あかり[福島大学]・中川 実南[福島大学]

近年、営農形態の大規模化、法人化が進み、農業水利施設の水管理主体の変化に対応して効率的な灌漑管理システムの再構築が課題である。本研究では、福島県の灌漑地区を対象に農業水利施設の維持管理の現状を調べるとともに、農業水利施設を効率的に管理するための課題を検討した。その結果、担い手の確保や大規模農業者が参入しやすい環境づくり、土地改良区本来の役割に立ち返り、意識改革・体制整備が必要であることを示した。

Keyword: 用水管理,灌漑施設,水田灌漑,公的支援, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.75-76 , 2022

発表番号 [1-38]

Verification of nursling seedlings superiority and lodging resistance in SRI farming

○Yi ZHANGMING[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]

SRI農法における乳苗優位性と倒伏耐性の検証

○イ ソウメイ[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

SRI農法は間断灌漑の実施により、稲株の下位部の支持力が向上し、倒伏耐性が強いといわれているが、その科学的根拠は未だに検証されていない。本研究では同一圃場内にSRIと慣行農法の区域を設定し、三つの異なる移植深度(1, 2, 4 cm)で移植した稲株の倒伏抵抗性を測定し比較した。その結果、乳苗優位性は見られなかったが、倒伏耐性は移植深度1 cmと4 cmでSRIの方が慣行農法より強いことがわかった。

Keyword: SRI,乳苗優位性,倒伏耐性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.77-78 , 2022

発表番号 [1-39(P)]

Influence on Water Quality Concentration of Agricultural Drainage Canal by Changes of Pipelining with Land Consolidation and Paddy Rice Culture Methods

KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,CERI]・○OOTSU Takeshi[Hokkaido Regional Development Bureau, Muroran Development and Construction Department]

圃場整備に伴う小用水路形式および水稲栽培方式の変化が農業排水路の水質濃度に与える影響

越山 直子[寒地土木研究所]・○大津 武士[北海道開発局室蘭開発建設部]

北海道の水田地帯に位置する灌漑区域を対象として,タンクモデルおよび濃度係数を用いて,圃場整備に伴うパイプライン化および水稲栽培方式の変化が進んだ場合における排水路の水質濃度への影響を評価した.この結果,灌漑初期では,圃場整備に伴う配水管理用水量の減少により水質濃度が上昇するが,直播栽培面積の割合が増加すれば,水質濃度の上昇をある程度抑制できることが示された.

Keyword: 水田灌漑,圃場整備,タンクモデル, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.79-80 , 2022

発表番号 [2-1]

Actual Conditions of Agriculture and Agricultural Land in the Tsunami Recovery Areas

○CHIBA Katsumi[Miyagi University]・HIRATSUKA Miki[The General Incorporated Association Hito Machi Mori]・GOKO Masaharu[Miyagi University]・KATO Koh[Hirosaki University]

津波復旧地域における農業と農地の実情

○千葉 克己[宮城大学]・平塚 美紀[ひと・まち・もり]・郷古 雅春[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]

東日本大震災後、農地の復旧工事はかなり進んだが、営農再開後の農地で発生している問題、新規農業従事者の増加、スマート農業や新規作物の導入などの実情については不明な点が多い。そこで被災土地改良区にアンケート調査を行った。その結果、復旧農地ではがれきの出没や地力の低下などが問題であることがわかった。また、復旧だけでなく圃場整備を合わせて実施した地域では、新たな作物の導入などが進んでいることがわかった。

Keyword: 災害復旧,津波被災農地,土地改良区, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.81-82 , 2022

発表番号 [2-2]

Observation of Elavation on the Bank Coast of Matsuhonoura with GPS

○OHNISHI Ryouichi[Uchiyama Survey Design Co]・OHASHI Kazuki[Uchiyama Survey Design Co]・ABE Toshiki[Uchiyama Survey Design Co]・UGHIYAMA Yashuaki[Uchiyama Survey Design Co]

松帆の浦海岸における堤防頂のGPS観測

○大西 亮一[(株)内山測量設計]・大橋 和輝[(株)内山測量設計]・阿部 敏喜[(株)内山測量設計]・内山 恭昌[(株)内山測量設計]

松帆の浦海岸の防をGPSで観測した。その結果、海岸堤防が0.50m程度隆起していた。次にレベルで水準測量を行うと、長さ193mの海岸堤防は端から73m程度はが水平で、残りの堤防120m程度は隣の堤防に向かって低くなり、堤防高さが調整されていた。これらの結果は、地球温暖化による海面上昇’(0.40m程度)に対して、堤防のかさ上げ高さを小さくできると考える。

Keyword: 海岸保全施設,地球環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.83-84 , 2022

発表番号 [2-3]

Effect of pulse power on weed growth

○Takehiro FUKI[TODA CORPORATION]・Tooru TANAKA[TODA CORPORATION]・Douyan WANG[Institute of Industrial Nanomaterials, Kumamoto University]・Takao NAMIHIRA[Institute of Industrial Nanomaterials, Kumamoto University]・Mikiya MATSUDA[Technical Division, Kumamoto University]

パルスパワーが雑草の生育に及ぼす影響

○冨貴 丈宏[戸田建設(株)]・田中 徹[戸田建設(株)]・王 斗艶[熊本大学産業ナノマテリアル研究所]・浪平 隆男[熊本大学産業ナノマテリアル研究所]・松田 樹也[熊本大学]

人体や環境に対して負荷の少ない雑草防除法の開発を目的として、パルスパワー技術を用いて雑草へ瞬間的に電流を流すことで、これらを枯死させる技術を検討した。その結果、本試験条件下ではパルスパワーを週に4回印加した方が除草効果は高かった。また、電気処理によって枯死した雑草は、茎や葉が再生することはなかった。雑草が枯死した理由は、植物の茎部組織が破壊されたためであると考えられる。

Keyword: 圃場整備,農地保全,農地造成, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.85-86 , 2022

発表番号 [2-4]

Evaluation of salt tolerance of Moringa oleifera Lam. in paddy soil and Effects of Root Growth on Soil Permeability Improvement

○KUME Takashi[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・INADA Yuika[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・HARUTA Shinsuke[Graduate school of Agriculture, Ehime University]

水田土壌におけるワサビノキの耐塩性評価と根の伸長による土壌透水性の改良効果

○久米 崇[愛媛大学大学院]・稲田 唯花[愛媛大学大学院]・治多 伸介[愛媛大学大学院]

本研究では,塩類化した水田での転換畑作物として,ワサビノキの利用を検討するために,人工的に塩類化させた水田土壌におけるワサビノキの耐塩性を明らかにした.また,ワサビノキの根の伸長が土壌の透水性に与える影響を明らかにした.研究の結果、ワサビノキ栽培は,土壌塩分濃度が8 dS/m以下であれば,NaCl無添加の土壌(コントロール)同様に生長可能であり,根の伸長が土壌の透水性に寄与することが示された.

Keyword: 水田土壌,ワサビノキ,耐塩性評価,土壌透水性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.87-88 , 2022

発表番号 [2-5]

Challenges and development directions for soil carbon sequestration in agricultural land in the Asian monsoon region

○WATANABE Mamoru[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・MATSUMOTO Naruo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・IZUMI Taro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

アジアモンスーン地域での農地土壌炭素貯留の課題と展開方向

○渡辺 守[国際農林水産業研究センター]・松本 成夫[国際農林水産業研究センター]・泉 太郎[国際農林水産業研究センター]

国際農林水産業研究センター(国際農研)は、タイ農業局との共同研究により長期連用試験を通じた農地土壌への炭素貯留量を解析した。農地への炭素の長期・大量貯留はみどりの食料システム戦略にも掲げられている取組の一つである。本報告では、解析した結果とこれらを基にしたタイ関係部局に行っている政策提言の概要、さらには、みどりの食料システム戦略との関連も踏まえ、アジアモンスーン地域での展開を考察する。

Keyword: 農地保全,農地土壌炭素貯留,気候変動,NDC,アジアモンスーン地域, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.89-90 , 2022

発表番号 [2-6(P)]

Development of a Salt Removal Machine Equipped with Surface Suction Leaching Devices

○Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Satoru Inumochi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Kazuyoshi Nonami[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Akira Okuhashi[Ohmoto Gumi Co., Ltd.]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]

表層吸引溶脱装置を実装した自走式除塩作業機の開発

○猪迫 耕二[鳥取大学]・犬持 智[鳥取大学大学院連合]・野波 和好[鳥取大学]・奥橋 瑛良[(株)大本組]・齊藤 忠臣[鳥取大学]

本研究では,塩類集積の初期に見られる局所的な集積塩の除去を目的として開発された表層吸引溶脱装置を実装し,現場圃場での移動と効率的な除塩作業を可能にする自走式除塩作業機を試作した.本作業機では,パンタグラフ型アームとアウトリガーを用いることで,挿入部の土壌への差し込みを容易にした.また,電磁弁と水検知センサの利用により,除塩工程の自動制御が可能となった.

Keyword: 塩類集積,リーチング,乾燥地,農地保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.93-94 , 2022

発表番号 [2-8]

Study of the Standardization of the Farm Land Improvement Process to support Agricultural Technology.

TATSUYA NAGAMOCHI[JIID]・HIROKI DEI[JIID]・YUMIKO ONO[JIID]・○SHINTARO KANEDA[JIID]

スマート農業を見据えたほ場整備手法の標準化に向けた検討

永持 達也[日本水土総合研究所]・出井 宏樹[日本水土総合研究所]・小野 由美子[日本水土総合研究所]・○金田 慎太郎[日本水土総合研究所]

スマート農業や施設管理などにおける情報化技術に対応したほ場整備の標準的な実施手順等について、最新の知見に基づき検討を行った。
 始めに最新のスマート農業に関する技術動向について解説し、次にほ場整備におけるCIMの導入に関する考え方を説明します。最後に、将来的な情報化技術に対応する上で有効と考えられるほ場整備の実施手順等について、データ連携の流れや通信設備の共用等を踏まえた検討を説明します。

Keyword: ほ場整備,スマート農業,情報化施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.97-98 , 2022

発表番号 [2-10]

About frame-shaped open channel irrigation and drainage method to a large-sized paddy field

○KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・TASHIRO Asuka[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・ASAGI Naomi[College of Agriculture, IBARAKI University]

大区画水田への額縁明渠灌漑排水方式について

○黒田 久雄[茨城大学]・田代 明日香[茨城大学]・前田 滋哉[茨城大学]・浅木 直美[茨城大学]

5.6 haの圃場で乾田直播を行った.ブルドーザーを利用し±93.1と±99%の高い均平精度となった.その高い均平精度に対応した額縁明渠灌漑排水方式を開発した.さらに,水位センサーとインバータ制御の水中ポンプを組み合わせた水管理制御方式を開発し調査を行った.その結果,灌漑期間中,185.4 mmの小さな用水量と71.4 kWh/haの省エネルギー効果が得られた.

Keyword: 大区画水田,額縁明渠灌漑排水,水位制御,自動給水栓, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.107-108 , 2022

発表番号 [2-15]

Development of high-precision 3D position data collection technology for underdrainage

○WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・ONODERA Tsuneo[Paddy Research Co., Ltd.]

暗渠排水工における高精度な3次元位置情報の取得技術の確立

○若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]

農業農村整備事業において情報化施工は工事の生産性向上に資する技術として普及が期待されており、現在ガイドラインの策定が進められているが、暗渠施工で用いられるトレンチャ等においてはICT建機が存在しない。そこで、本研究では暗渠排水工における情報化施工の促進に寄与するため、既存の施工機にRTK-GNSSレシーバーとスマートフォンを用いて暗渠排水管の高精度な位置情報を施工しながら取得する技術を確立した。

Keyword: 圃場整備,暗渠排水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.111-112 , 2022

発表番号 [2-17(P)]

Tractor Underdrainage Machine “Cut Drainer” with the V-shape blade for digging soil and burying pipe

○KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]

V字刃で掘削・管埋設するトラクタ用本暗渠機カットドレーナー

○北川 巌[農村工学研究部門]

V字刃を有する本暗渠機「カットドレーナー」を開発した。本機は、石礫のある条件や堅密な条件の圃場に対して、V字刃の土塊の切断・持上げ・破砕作用により、圃場内の石礫が直径30cm以下の5%未満であれば、深さ80cm程度までに最大60cm幅の破砕溝とその側方に7cm幅の開削した溝を作り、内径50mm暗渠管とモミガラ等の疎水材を同時に埋設配置して、本暗渠を構築できた。

Keyword: 本暗渠機,V字刃,開削, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.113-114 , 2022

発表番号 [2-18]

Evaluation of Erodibility for Japanese Locally Distributed Problem Soil, and Relationship between Soil Physical Propeties and Erosion Coefficients

○Misa KAWANA[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Hiromasa ISHIZAKI[Aqua Environment Planning Co.,Ltd.]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]

特殊土壌の受食性の評価および土壌の物理的特性と受食係数の関係性の検討

○川名 未紗[宇都宮大学大学院]・石 弘真[(株)水環境プランニング]・大澤 和敏[宇都宮大学]

WEPPは土壌侵食量を推定する解析モデルであるが,入力値の一つである侵食の受けやすさを表現した受食係数は検討の余地がある.そのため本研究では,受食係数を説明する新たな指標の検討を目的とする.特殊土壌について各種室内試験を実施したところ,土粒子の粘着性が侵食量に影響すると示唆された.そのため液塑性限界試験を実施したところ,タフネス指数が受食係数を説明する有用なパラメータとなる可能性が新たに示せた.

Keyword: 農地保全,土壌侵食,特殊土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.117-118 , 2022

発表番号 [2-20]

Consideration of dust control technology using polyion complex

○Yuuji INABE[TODA corporation]・Tooru TANAKA[TODA corporation]・Noriyuki KUMAZAWA[Global and Local Environment Co-creation Institute, Ibaraki University]

ポリイオンコンプレックスを利用した粉塵抑制技術の考察

○稲邉 裕司[戸田建設(株)]・田中 徹[戸田建設(株)]・熊沢 紀之[茨城大学地球・地域環境共創機構]

農地造成等において、強風等で発生する粉塵は、健康被害や第三者とのトラブルの原因となる場合がある。そこで著者らは、高分子化合物から成る電解質複合体であるポリイオンコンプレックスを利用した粉塵抑制技術の開発を行った。開発した粉塵抑制剤を土壌に散布することで、未散布の土壌と比較して、粉塵飛散量を90%以上低減した。また、疑似降雨による耐水試験においても、流出土砂量を80%以下に低減した。

Keyword: 粉塵飛散抑制効果,ポリイオンコンプレックス,耐雨性能,造成工事, ,
GET PDF=22/[2-20].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.125-126 , 2022

発表番号 [2-24]

Probing the non-breeding season of the northeastern salamander using PIT tags

○Mitsuki AOYAMA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativuty]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]

PITタグを用いた非繁殖期におけるトウホクサンショウウオの探査

○青山 光生[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]

トウホクサンショウウオ(以下,本種)は,圃場整備に対する脆弱性が指摘されているが,非繁殖期の生態研究例は少ない.本研究では,福島県会津地方Y地区にて本種にPITタグを用いて追跡調査を行い,非繫殖期の利用環境・行動範囲の把握を行った.調査期間中の探知率は24%(9個体/37個体)で,調査地においては生息場に針葉樹林より約6.8倍広葉樹林を選択し, 9個体の平均移動距離は約109mであった.

Keyword: 生態系,PITタグ,小型サンショウウオ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.127-128 , 2022

発表番号 [2-25]

Example of hibernation places of giant water bug Kirkaldyia deyrolli by radio tracking

○Ryo YAGISAWA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativuty]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]

ラジオトラッキングによるタガメの越冬場に関する事例

○八木沢 諒[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]

本研究では,電波発信機を用いた追跡調査によりタガメの生活環に伴う生息場移動を明らかにすることを目指し,その第一段階として,追跡調査に適用可能な電波発信機の選定と,追跡調査による越冬場の解明を目的とした.紛失防止タグを装着した個体を陸上に放虫し追跡した結果,放虫場所から移動せず,林床で越冬することが確認された.また,かき分け調査により放虫個体とは異なる野外越冬個体が8個体林床で発見された.

Keyword: 生態系,ラジオトラッキング,タガメ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2022

発表番号 [2-26]

Observation and evaluation of the embankment permeation flow rate and intake loads into the Hachirogata central reclaimed land

○Tamae KUBO[Hokuriku Agricultural Administration Bureau]・Minako TANAKA[Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]

八郎潟干拓地におけるアメリカザリガニの生息状況と水田漏水被害実態について

○窪 珠恵[北陸農政局]・田中 湊子[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]

八郎潟干拓事業から58年経ち,アメリカザリガニが水田の畦畔を掘削することによる漏水被害が問題となっており,その漏水が八郎湖に流入する汚濁負荷の原因ともなっている.農家への被害アンケート調査を実施するとともに、ザリガニの生息状況について調査したところアメリカザリガニは大潟村において優占的な種となっているとともに巣穴の掘削による漏水や畦畔の崩壊などが生じていることが明らかになった.

Keyword: 干拓地,水田,アメリカザリガニ, ,
GET PDF=22/[2-26].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.133-134 , 2022

発表番号 [2-28]

Practice of environmental education for soil and water conservation and analysis of its effect

○Mayu Fukuda[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Naho Kanashiki[Research Center Tsukuba, CTI Engineering Co., Ltd.]・Osawa Kazutoshi[School of Agriculture,Utsunomiya University]

水土保全に関する環境教育の実践と効果の分析

○福田 真由[宇都宮大学大学院]・金敷 奈穂[(株)建設技術研究所研究センターつくば]・大澤 和敏[宇都宮大学]

近年,環境問題が深刻化しており,環境教育は重要である.本研究では水土保全に関する授業を行い,それによる理解や興味への効果を検証することを目的とした.また環境配慮行動モデルを提案し,教育を効果的に行う基盤を作った.授業のアンケート調査で理解と興味の向上が確認された.さらにモデルを示し,意図形成,行動へのアプローチが必要だと結論付けた.今後は教育を継続し,モデルの妥当性についても検証する必要がある.

Keyword: 環境教育,水度保全,赤土流出,アンケート調査, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.137-138 , 2022

発表番号 [2-30(P)]

Suitable elevation for growth of Phragmites australis and Phacelurus latifolius in the Yoshii estuary area

○KOMAKI Yuri[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OSHIMA Yuya[Wesco co., ltd]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

吉井川河口域におけるヨシ及びアイアシの生育に適した標高について

○小巻 友里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[(株)ウエスコ]・沖 陽子[岡山県立大学]

吉井川河口域において,ヨシ原の中核となるヨシとアイアシの試験植栽を試みた.植栽初期において,ヨシは潮間帯上位にあたるT.P.1.1m-1.6mが適していることが示唆された.アイアシは,約30僂亮太犬任論鍵蕕乏しく,特にT.P.1.1m-1.4m及びT.P.2.3m-2.5mにおいて,枯死株が多かった.しかし,約50僂亮太犬任△譴估韻孤弦發任盍Э紊箚チ腓悗梁兩が大きいと考えられた.

Keyword: 生態系,生物多様性,ビオトープ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.139-140 , 2022

発表番号 [2-31(P)]

Situation of Submerged Plants Accumulated at Drainage Pump Station in Okayama City

○NAKAINE Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yositaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

岡山市内における排水機場に集積する沈水雑草の実態

○中稲 涼[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]

岡山市浦安地区では大雨時に大量の沈水雑草が排水機場の除塵機に押し寄せ、排水が妨げられることによる内水氾濫の発生が危惧されている.本研究では集積する現存量を抑制するために、沈水雑草の防除体系を構築することを目的として種組成を調査した。2021年は最大で推定110立米が集積し、初夏にはコカナダモが約8割、盛夏にオオカナダモが約7割で優勢になり、秋季になるとセキショウモの割合も増大することを確認した。

Keyword: 生態系,排水施設, ,
GET PDF=22/[2-31(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.145-146 , 2022

発表番号 [2-34]

Flow velocity characteristics of a portable fishway system that is applicable to the weir disturbing the upstream migration of the kissing loach (Parabotia curtus)

○Hamaguchi M.[National Institute of Technology, Kagawa Collage, Advanced Course]・Yokoyama N.[National Institute of Technology, Kagawa Collage, Advanced Course]・Takahashi N.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Yanagawa R.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tagawa T.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kanao S.[Lake Biwa Museum]・Nakata K.[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

アユモドキの遡上阻害箇所に適用可能な可搬魚道システムの流速特性

○濱口 充幹[香川高等専門学校]・横山 七海[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]・金尾 滋史[琵琶湖博物館]・中田 和義[岡山大学]

提案魚道システムの希少淡水魚アユモドキ遡上阻害箇所への適用を目指し,魚道内流速特性について実験的に検討した.魚道設置角を大きくした場合,改良型魚道を用いることで,流量Q=3.78 L/sの条件では,魚道設置角θ=15°まではアユモドキが遡上可能な流況を創出できると推測された.また可搬魚道システムの試験設置にて,改良型魚道は,実水路においてアユモドキが遡上可能な流況を創出可能であることが確認された.

Keyword: アユモドキ,魚道,生態系保全, ,
GET PDF=22/[2-34].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.147-148 , 2022

発表番号 [2-35]

Swimming ability of small Japanese eels

○YATAYA Kenichi[Hirosaki University]・NISHIMURA Hikaru[Shizuoka Prefectural Office]・MARUI Atsushi[Hirosaki University]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki University]

ニホンウナギ小型個体の遊泳能力の計測

○矢田谷 健一[弘前大学]・西村 光[静岡県]・丸居 篤[弘前大学]・東 信行[弘前大学]

ニホンウナギの減少要因の一つとして,河川横断構造物の段差に伴う流程分布の制約が挙げられる.効果的な魚道整備等によって稚魚期の河川内移動を保障することが,本種の流程分布の拡大,さらには資源量増大に繋がるものと期待される.そこで,実験的研究によって,ニホンウナギ小型個体の遊泳速度や流水中の前進可能距離を調べた結果,体サイズによって遊泳能力が異なることを明らかにしたので,報告する.

Keyword: ニホンウナギ,遊泳能力,遊泳速度,遊泳距離,魚道, ,
GET PDF=22/[2-35].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.151-152 , 2022

発表番号 [2-37]

Population structure of the endangered Nagoya Daruma Pond Frog (Pelophylax porosus brevipodus) inhabiting paddy field areas of Mabi Town, Kurashiki City, Okayama after 3 years passed from Western Japan Heavy Rain in July 2018

○NAKAJIMA Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・TADA Masakazu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

西日本豪雨から3年が経過した岡山県倉敷市真備町に生息する ナゴヤダルマガエルの個体群構造

○中嶋 諒[岡山大学大学院]・多田 正和[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]

演者らは昨年度の本大会で,平成30年7月豪雨発生2年後において,岡山県倉敷市真備町に生息する絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルが激減していることを報告した。本研究では,同豪雨発生3年後における真備町の本種の個体群構造について検討するため,同地域の休耕田1筆で本種の捕獲調査を実施した。その結果,真備町に生息するナゴヤダルマガエルは,個体数が豪雨前と同程度にまで回復していることが明らかとなった。

Keyword: ナゴヤダルマガエル,平成30年7月豪雨(西日本豪雨),水田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.153-154 , 2022

発表番号 [2-38(P)]

Replacement of the Body Tissues of Ayu in Nagara River from the Viewpoint of Stable Isotope

○Hayafumi Hadano[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Makoto Takada[Tokai Research Institute of Applied Biology]・Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University ]・Shinichi Nishimura[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University ]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University ]

安定同位体?を基準とした?良川におけるアユ体組織の更新

○羽田野 隼史[岐阜大学大学院]・高田 誠[東海応用生物研究所]・大西 健夫[岐阜大学]・西村 眞一[岐阜大学]・平松 研[岐阜大学]

窒素・炭素安定同位体比を基に長良川のアユの体組織の更新状況と移動について検討した.藻類のδ15Nはほぼ一定の値を示したが,δ13Cは光合成活性と無機態炭素量により変動はあるものの地点ごとに特有の値を示した.アユのδ15N は4月の高い値から,6?頃に概ね藻類+3‰の値にまで低下し,体組織が藻類由来のものに徐々に置き換わっていることが示唆された.δ13Cは,夏以降,上流域の藻類に近い値を示した.

Keyword: ?良川,世界農業遺産,安定同位体?,アユ,藻類,溶存無機態炭素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.157-158 , 2022

発表番号 [3-1]

Cyclic load tests of cured-in place pipe having wrinkles

○Nishibori Yoshiaki[Kurimoto,Ltd.]・Watanabe Jun[Kurimoto,Ltd.]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

しわ部を有する現場硬化管の繰返し外圧試験

○西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

現場硬化管に発生するしわ部の変形特性や疲労等の長期特性を把握するため、2種類のしわを再現し、繰り返し外圧試験による安全性の検証を行った。結果として、口径の2%を超える高さのしわは管の性能に影響を及ぼすことを確認した。また、口径の2%以内であってもしわの位置によっては管の性能に影響を及ぼす可能性があり、しわの位置も重要な要因であることがわかった。

Keyword: 現場硬化型更生工法,更生管,構造設計, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.167-168 , 2022

発表番号 [3-6]

About the water quality of irrigation water by region in japan and influence on wear of concrete irrigation facilities

○Kanehira Syusuke[Iwate Prefecte Land Improvement Association]

わが国の地方別かんがい水の水質とコンクリート水利施設の摩耗への影響について

○金平 修祐[岩手県土地改良事業団体連合会]

流水下のコンクリート水利施設の摩耗は,研摩や衝撃などの物理的な作用と共に水によるCa成分の溶脱などの化学的作用で進行する可能性が指摘されている.水道水質データベースにより地方別かんがい水の水質推察を行った.北海道,東北,中国および九州地方地方では腐食性を示すランゲリア指数値より,Ca成分の溶脱や,摩耗進行に差が生じている可能性が示唆され,水質面での検討が必要である.

Keyword: 水道水質データベース,溶脱,全硬度,ランゲリア指数,摩耗, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.171-172 , 2022

発表番号 [3-8]

Method for correction of abrasion test results obtained by sandblasting

○Ueno K.[Shimane University]・Takahashi S.[Shimane University]・Yamamoto M.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]

サンドブラストによる摩耗試験結果の補正手法

○上野 和広[島根大学]・高橋 晋[島根大学]・山本 真生[島根大学]・石井 将幸[島根大学]

耐摩耗性の評価手法として,サンドブラストを用いた方法が検討されている.サンドブラストによる耐摩耗性の評価手法を確立するには,摩耗能力に影響を及ぼす要因を明確にした上で,安定した試験を実施できるよう試験方法を設定する必要がある.本研究では,ブラストガンと研磨材のすり減りに着目し,それらが摩耗能力へ及ぼす影響について検討を行った.

Keyword: サンドブラスト,摩耗能力,噴射口直径,真円度,補正手法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.177-178 , 2022

発表番号 [3-11]

Evaluation of bond strength durability of sealants using underwater fatigue test

○MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

水中疲労試験による目地補修材の接着耐久性照査

○森 充広[農村工学研究部門]

コンクリート開水路の目地補修に用いられる1液型シーリング材を対象として,気中および水中環境下において,厚さ12mmのシーリング材に±3mmの変位を0.2Hzで最大45,000回の繰り返し伸縮を与える疲労試験を行った.その結果,水中での試験では,引張力および圧縮力の保持率が気中での試験に比べて低下する傾向が確認され,本試験は,シーリング材の接着耐久性の評価に活用できる可能性があることが示された.

Keyword: 目地,シーリング材,はく離,疲労,接着耐久性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2022

発表番号 [3-12]

Estimating the Internal Temperature of the Side wall of a Concrete Open Channel where the Surface Covering Method was Applied in a Cold Region with Snow

○NAGASHIMA Shigeo[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・ISHIGAMI Akio[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・OHKUBO Takashi[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]

積雪寒冷地における表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路側壁の内部温度の推定

○長島 繁男[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]

本研究は,表面被覆材の熱的性質を把握し,表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路の側壁内部の温度変化の推定式を提案するとともに,北海道内の供用中の水路に設置した試験体の実測温度と推定式から得られた結果との比較を行い推定式の適応性を検証することを目的とする。本稿では,実用化されている無機系表面被覆材の実測温度と推定式から得られた結果について報告する。

Keyword: コンクリート開水路,表面被覆材,凍害劣化予測,非定常熱伝導解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.181-182 , 2022

発表番号 [3-13]

Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 5)

○ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAGASHIMA Shigeo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・MINAMI Masaki[Minamigumi ltd.]・KANAZAWA Tomohiro[Nippon Steel Cement Co., ltd.]・OGATA Hidehiko[Graduate school of Agriculture, Tottori University]・HAMA Yukio[Graduate school of Engineering, Muroran Institute of Technology]

超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その5)−付着性を判定指標とした耐凍害性の評価−

○石神 暁郎[寒地土木研究所]・長島 繁男[寒地土木研究所]・南 真樹[(株)南組]・金沢 智彦[日鉄セメント(株)]・緒方 英彦[鳥取大学大学院]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]

凍結融解作用に対して高耐久性を有する高炉スラグ系材料を用いた2タイプの補修・補強工法と,機械化施工技術ならびに養生技術から構成される,「超高耐久性断面修復・表面被覆技術」の開発を進めてきている。本稿では,本技術の根幹となる断面修復・表面被覆材料の耐凍害性について,付着性を判定指標として評価した結果の概要を報告する。

Keyword: コンクリート,凍害,補修・補強, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.183-184 , 2022

発表番号 [3-14]

In-situ strain measurement of medium flow concrete mixed with PP short fibers and other admixture materials

○OKUDA Yasuhiro[wakasuzu consultants co.,ltd.]・IWASAKI Yoshihiro[wakasuzu consultants co.,ltd.]・TAMURA Jyunya[wakasuzu consultants co.,ltd.]・MORIMUNE Yoshikazu[BarChip Inc.]・OHSAWA Takashi[BarChip Inc.]・ICHIKAWA Kensaku[Katecs Co.,Ltd.]・IWAMOTO Akihito[Katecs Co.,Ltd.]

PP短繊維等の混和材料を配合した中流動コンクリートの現場ひずみ計測に関する報告

○奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・岩 吉洋[若鈴コンサルタンツ(株)]・田村 純也[若鈴コンサルタンツ(株)]・森宗 義和[バルチップ(株)]・大澤 孝史[バルチップ(株)]・市川 健作[(株)カテックス]・岩本 昭仁[(株)カテックス]

筆者らは、2018年から普通コンクリート及び中流動コンクリートにポリプロピレン短繊維や膨張材、収縮低減剤を混和材として配合したひび割れの抑制効果が高いコンクリートの研究開発を行ってきている。 今回、3種類の配合の異なるコンクリートを用いて現場での試験施工を行った。その際ひずみ計を埋設してひずみ計測を行ったので、ひずみの推移について報告する。

Keyword: コンクリート材料,配合設計, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.185-186 , 2022

発表番号 [3-15]

Reduction of Canal repair work time by panel construction method using FRPM board

○BETTO Yoshinori[Kurimoto,Ltd]・TAKEDA Makoto[Kurimoto,Ltd]・HAZAMA Masaya[Kurimoto,Ltd]

FRPM板を用いたパネル工法の施工時間短縮

○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]

近年、供用中の水路において数日程度の短い断水期間中に補修する要望が増加していることから、従来のパネル工法ついて施工性を向上した新たな工法を開発した。

Keyword: 開水路,補修工法,アンカー固定方式パネル工法,FRPM板, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.187-188 , 2022

発表番号 [3-16]

Survey of the Groundwater Exudation in Service Steel Sheet Pile with Concrete Panel Coating(Part2)

○NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.,Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture,Niigata University]

パネル被覆工法に発生した滲み出し変状の実態調査(その2)

○長崎 文博[藤村クレスト(株)]・小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学]

ストパネ工法は,農業用鋼矢板護岸の腐食劣化対策として防食補修するパネル被覆工法に分類される.ストパネ工法が適用された施設の現地踏査の結果,大部分の施設が健全な状態にあることを確認した.しかし,一部施設で地下水の滲み出しが認められ,この変状の実態調査から防食性能に及ぼす影響を評価した.調査の結果,滲み出し変状に伴う顕著な腐食進行は無いことを確認した.

Keyword: 鋼矢板水路,腐食劣化,補修工法,パネル被覆工法,性能評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.189-190 , 2022

発表番号 [3-17]

Influence of conditions of concrete on bond strength to inorganic repair material

○Yoshida M.[Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]

無機系補修材料の付着強度に影響を及ぼす母材コンクリートの条件

○吉田 美里[島根大学]・上野 和広[島根大学]・石井 将幸[島根大学]

農業用用排水施設の老朽化に伴う機能低下へ対処するには,劣化状況に応じた補修・補強あるいは改修を行うことが重要となる.しかしながら,表面被覆工法を施工した構造物において,被覆材が早期に剥離を生じる場合がある.本研究では,被覆材の付着性に及ぼす母材コンクリートの条件について検討を行うため,多様な条件で作製した母材コンクリートとポリマーセメントモルタルの間の付着強度を評価した.

Keyword: 付着強度,表面粗さ,表面吸水試験,圧縮強度,無機系補修材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.191-192 , 2022

発表番号 [3-18]

Relationship between neutralization ratio of concrete and concentration of ettringite components

○HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・KISHI Hanayo[Faculty of Agriculture, Tottori University ]・OGATA Hidehiko[The United graduate school of Agricultural sciences, Tottori University]・ATARASHI Daiki[Academic Assembly, Shimane University ]

コンクリートの中性化割合がエトリンガイト構成成分の濃度濃縮に与える影響

○兵頭 正浩[鳥取大学]・岸 華代[元鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・新 大軌[島根大学]

開水路の特徴として長期供用に伴う中性化の影響で,硫酸塩が中性化フロントに濃縮することに着目し,中性化割合がエトリンガイトの生成に及ぼす影響を実験的に検討した。その結果,中性化の割合を変えた供試体においてエトリンガイトの構成元素であるCa,Al,S元素の濃度濃縮割合が異なることを確認した。

Keyword: エトリンガイト,中性化,暴露試験,水分供給,EPMA,マイクロスコープ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.197-198 , 2022

発表番号 [3-21]

Influence of Lime-based Expansion Material on Air-void Distribution During Freezing and Thawing Test

○OTSUKA Momona[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The united graduate school of agricultural science, Tottori university]・HYODO Masahiro[Department of agricultural, life and environmental science, Tottori university]

石灰系膨張材が凍結融解試験途中の気泡径分布へ及ぼす影響

○大塚 桃菜[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]

本報では、石灰系膨張材を混和、無混和のコンクリート供試体を用いて凍結融解試験を行った。その結果、石灰系膨張材を混和した供試体で相対動弾性係数を約80%まで低下させると50μm〜150μmの範囲の気泡比率が減少した。また気泡装置の画像では気泡内に白色析出物が析出し閉塞している気泡や、気泡円周部に析出し閉塞途中の気泡も確認された。一方で石灰系膨張材無混和の供試体では気泡径分布の変化は見られなかった。

Keyword: 石灰系膨張材,凍結融解試験,気泡, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.203-204 , 2022

発表番号 [3-24(P)]

Quantitative Evaluation of Ozone-Treatment in Rice Straw by Strain Energy Parameter

○Toma TSUBOTA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nagamitsu MAIE[Faculty of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]

ひずみエネルギを指標とした稲わらのオゾン処理効果の定量評価

○坪田 到馬[新潟大学]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・眞家 永光[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

稲わらは全世界で年間 8 億〜10 億 t 排出されており,その 80%は利用されていない.稲わらの再資源利用の1つの方法に天然繊維を含めた複合材料の開発が注目されている.本報では,オゾン処理を施した稲わらの引張特性を報告する.検討の結果,オゾン処理2時間と4時間で引張強度とひずみエネルギが上昇した.オゾン処理6時間では,オゾン処理後の稲わらの内部構造の影響と考えられる評価値の低下が確認された.

Keyword: 稲わら,オゾン処理,引張強度試験,ワイブル分布, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2022

発表番号 [3-26]

Stability of smart gabion constructed on soil embankment against tractive force due to overtopping flow

○Kobayashi R.[Mizukuragumi Co.Ltd.]・KOBAYASHI Shu-ichi[Mizukuragumi Co.Ltd.]・Itagaki T.[Mizukuragumi Co.Ltd.]・Aoki I.[Tomokogyo Co. Ltd.]・Takahashi N.[Tomokogyo Co. Ltd.]・Suzuki T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Morii T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]

越水掃流に対するスマートガビオンの構造安定性

○小林 龍平[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・板垣 知也[(株)水倉組]・青木 勇武[東網工業(株)]・高橋 直哉[東網工業(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学]

ため池堤の耐越水補強工として,鉄線かご枠に粒径100~200mmの石礫材を詰めたスマートガビオンを提案し,実装化に向け,越水掃流下の構造安定性を傾斜水路実験により調べた。国内フィルダムの設計事例に基づき,想定される最大越水流量を0.35m3/s/m,傾斜角を20と30度とした。無次元限界掃流力を逆算すると0.25ほどにもなり,鉄線かご枠によって十分に大きな構造安定性を有するとの定量評価が得られた。

Keyword: ため池堤,耐越水性能,耐越水補強工,スマートガビオン,越水掃流,構造安定性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.211-212 , 2022

発表番号 [3-28]

Improvement of Mechanical Test for Concrete by Combined Method of Elastic Wave and 3D Digital Image

○Tetuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

弾性波と3次元画像の複合計測によるコンクリート強度試験の高度化

○鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[東京農工大学大学院]

コンクリート強度は,既存施設の機能診断において重要や評価指標である.本報では,各種応力場にAEモニタリングと3次元画像解析を導入した新たなコンクリート力学試験方法を提案する.実験的検討の結果,コンクリート損傷は,AEエネルギ指標と画像解析結果により検出可能であることが明らかになった.

Keyword: コンクリート,強度試験,弾性波計測,3D画像計測,損傷度評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.217-218 , 2022

発表番号 [3-31(P)]

Development of Non-Destructive Damage Inspection for in-Service Concrete Structure- (1) Visualization and Quantification of Cracking Damage in-Service Concrete by X-ray CT Method -

○Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

Development of Non-Destructive Damage Inspection for in-Service Concrete Structure- (1) Visualization and Quantification of Cracking Damage in-Service Concrete by X-ray CT Method -

○Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

供用されているコンクリート構造物は局所的に欠損が蓄積する。その際,微細なひび割れが発達し,耐久性のが低下する。それゆえに,既存施設の損傷蓄積をモニタリングすることは不可欠である。筆者らは,AE法と関連する非破壊検査手法を用いてコンクリート損傷の推定方法を開発している。本研究では、X線CT法と2D/3Dのポスト処理によるひび割れ損傷の実態検出を試みた。

Keyword: Concrete,Damage,Physical properties,Durability,Non-destructive inspection,X-ray CT method, ,
GET PDF=22/[3-31(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.223-224 , 2022

発表番号 [3-34(P)]

Results of Inspection of Drainage Well in Landslide Area, Niigata Prefecture

○Kazunari INABA[Faculty of Agriculture Niigata University]・Suzuka MIZUKAMI[Kawasaki City Office]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture Niigata University]

新潟県内の地すべり地における「集水井」の点検結果

○稲葉 一成[新潟大学]・水上 涼香[川崎市]・鈴木 哲也[新潟大学]

新潟県農地建設課による計248基の集水井点検結果を整理した。健全度評価からは,軽微なものも含め何らかの補修が必要なものが全体の8割を占めていた。その内訳からは,集水ボーリングの閉塞・湛水が主なものであった。1960年代から1980年代に施工されたライナープレート製集水井を対象に錆の程度を調べた結果,施工年代の古いものほど錆の程度が酷くなる傾向が認められた。

Keyword: 集水井,地すべり防止施設,施設点検,新潟県, ,
GET PDF=22/[3-34(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.227-228 , 2022

発表番号 [3-36(P)]

Consideration of Diagnosis, Repair, Reinforcement and Renewal of in-Service Drainage Well

○Norihiro Otaka[Nippon Steel Metal Products Co.,Ltd.]・Takeo Harada[Nippon Steel Metal Products Co.,Ltd.]・Yukio Abe[Nippon Steel Metal Products Co.,Ltd.]・Yuji Fujimoto[Nippon Steel Metal Products Co.,Ltd.]・Kazunari Inaba[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

地すべり防止施設・集水井の調査診断,補修・補強および更新の一考察

○大高 範寛[日鉄建材(株)]・原田 剛男[日鉄建材(株)]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・稲葉 一成[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

地すべり防止施設の維持管理は,中山間地域の生活・生産環境の保全には不可欠である.新潟県では,1949年〜2018年までの70年間で約5,900件もの地すべりが発生している.このため,地すべり防止施設として,水抜きボーリング工や集水井工を中心とした地下水排除工が多く採用されている.本報では,既設集水井の適切な維持管理に資する調査診断,補修・補強および更新に関する技術課題を考察する.

Keyword: 地すべり防止施設,集水井,調査診断,補修・補強,更新, ,
GET PDF=22/[3-36(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.231-232 , 2022

発表番号 [3-38(P)]

Non-Contact Detection of Buckling in Cantilever Steel Sheet Pile Wall by using Hough Transform

○Taiki Hagiwara[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Shigeo Nagashima[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

ハフ変換を適用した自立式鋼矢板護岸における座屈の非接触検出

○萩原 大生[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・長島 ?男[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]

鋼矢板護岸の座屈による変形を捉えることは,鋼矢板と背面地盤の複合体としての安定性を評価する上で不可欠である.本研究では,画像解析の図形検出手法であるハフ変換により,座屈護岸の非接触評価を試みた.自立式鋼矢板の傾斜角度を座屈の評価指標として,角度の非接触検出を行った.ハフ変換を適用した角度検出により,実測角度を再現できることから,画像解析の適用は座屈実態の非接触評価に有用な手法と考えられる.

Keyword: 自立式鋼矢板,座屈,画像解析,ハフ変換,非接触計測, ,
GET PDF=22/[3-38(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.233-234 , 2022

発表番号 [4-1]

Investigation of receiver installation height for soil moisture content with GPS interferometric reflectometry

○KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・AOKI Shinsuke[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・MARUO Yuichi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]

GPS干渉反射法による土壌水分計測における受信機アンテナ設置高さの検討

○小平 俊介[明治大学大学院]・青木 伸輔[産業技術総合研究所]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]

GPS 干渉反射法による土壌水分計測において受信機アンテナの高さは信号対雑音比(SNR)理論式の変数に含まれる重要な要素だが,土壌水分量の推定精度に与える影響を調べた報告は少ない。そこで本研究ではh = 1.2, 1.8, 2.4(m)の高さにGPS受信アンテナを設置し、それぞれの高さでのSNRの位相φと体積含水率の関係を調査し、GPS干渉反射法による土壌水分計測に適するアンテナ高さについて検討した。

Keyword: 土壌水分計測,GPS干渉反射法, ,
GET PDF=22/[4-1].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.237-238 , 2022

発表番号 [4-3]

Development of soil moisture estimation method using inexpensive GNSS signal reception system

○Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Naoya Kadota[University of Guelph・Graduate School of Sustainability Science, Tottori Univ.]・Yuki Ueda[Tottori Prefectural Government]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Kosuke Noborio[Meiji Univ.]・Yasushi Mori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]

安価なGNSS信号受信システムを用いた土壌水分推定手法の開発

○齊藤 忠臣[鳥取大学]・門田 直哉[University of Guelph・鳥取大学大学院]・上田 侑輝[鳥取県]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]

本研究では安価なGNSS信号受信システムから得られるマルチパスデータの解析より土壌水分を推定する手法を開発することを目的とした.数千円で購入可能なGNSS受信機やマイクロコンピュータを組み合わせた受信システムを作成し,圃場に設置した上で各種衛星データを取得・解析した.水分推定に適した衛星と解析条件の検討を行った結果,いくつかの衛星・条件で水分との相関の高い解析データを得ることができた.

Keyword: GPS,広域土壌水分,マルチパス, ,
GET PDF=22/[4-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.247-248 , 2022

発表番号 [4-8]

Development of a technology to warm the entire root zone in winter without electricity

○Chihiro Handa[Ishikawa Prefectural University]・Toshihiko Momose[Ishikawa Prefectural University]

電力なしで冬の樹木根域全体を加温する技術の開発

○伴田 千紘[石川県立大学]・百瀬 年彦[石川県立大学]

地中熱を利用して,冬の樹木根域全体を加温する技術の開発を図る.高効率な熱輸送デバイスであるヒートパイプを活用し,これを地中に鉛直埋設することで,下層にある地中熱を表層へと輸送し,根域を暖める.これまでに,ヒートパイプによって根域周辺に温熱源を作り出すことに成功したが,その加温範囲が局所的であることが示唆された.本研究では,根域全体を加温するために考案したヒートパイプについて実証試験を行った.

Keyword: 土壌の熱的性質, ,
GET PDF=22/[4-8].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.257-258 , 2022

発表番号 [4-13]

Stability of Cd sorbed on humic acid-goethite adsorption composite

○WADA Masanari[Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]・MAEKAWA Ryoma[Chemical Grouting co.,LTD]・TAKAMATSU Rieko[Kitasato University]・OCHIAI Hiroyuki[Kitasato University]・MORI Atsushi[Kitasato University]

フミン酸-ゲータイト吸着複合体に収着したCdの安定性

○和田 真成[北里大学(院)]・前川 諒真[ケミカルグラウト(株)]・眈勝〕恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]・森 淳[北里大学]

本研究では,異なるpHでCdをHA-Gt吸着複合体に収着させた際のCdの安定性を脱離実験から評価したものである.脱離挙動から,低pH条件下でHA-Gt吸着複合体に収着したCdは,HAサイトに収着するため,Gtに収着したCdよりも安定性が高く,高pH条件下でHA-Gt吸着複合体に収着したCdは,Feサイトに収着するため,Gtに収着したCdよりも安定性が低いことが示された.

Keyword: コロイド・粘土,フミン酸,ゲータイト,複合体,脱離実験,安定性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.267-268 , 2022

発表番号 [4-18(P)]

Gelation time of shake-gel consisting of silica nanoparticle & poly(ethylene oxide)

○Shunsuke SATO[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・Motoyoshi KOBAYASHI[Faculty of Life & Environmental Sciences, University of Tsukuba ]

シリカナノ粒子と poly(ethylene oxide) のシェイクゲル : ゲル化時間について

○佐藤 駿介[筑波大学]・小林 幹佳[筑波大学]

シリカナノ粒子と高分子 poly(ethylene oxide) の水系混合懸濁液は,特定の条件下において,振盪や静置によりゾル状態とゲル状態の間で可逆的な状態変化を示すことからシェイクゲルと呼ばれる.本研究ではシリカ表面積あたりの高分子添加量 (Cp) に着目し,懸濁液がゾル状態からゲル状態へ状態変化するまでの時間を測定した.その結果,ゲル化時間が最小となる Cp の存在を初めて明らかにした.

Keyword: コロイド・粘土,レオロジー, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.269-270 , 2022

発表番号 [4-19(P)]

Nitrogen dynamics in paddy soil applied with various amount of rice bran

○Kaisei Ide[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Tasuku Eigen[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Peter Muchuno Alfred[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

有機物投入量の異なる水田土中の窒素動態

○井手 海盛[三重大学大学院]・永源 奨[三重大学大学院]・Peter Muchuno Alfred[三重大学大学院]・関谷 信人[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

異なる量の米ぬかを施用した水田において,無機化による土中の窒素量変化の推定をすることを目的に調査を行った.2021年の2〜4月,6〜7月,7〜8月において平均気温Tがそれぞれ一定とみなせた.各期間を湛水・非湛水に分け,一次反応式の反応速度定数kminをそれぞれ求めた.求めたkminから,Tを指数とした推定式を求めた。推定式と一次反応式から無機化の推定を行うと,硝化を考慮したとき実測値を概ね表した.

Keyword: 窒素動態,無機化,無機態窒素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.277-278 , 2022

発表番号 [4-23]

Relationship between Sediment Transport and Detachment of Benthic Algae on Hemisphere Roughness

○Jun Ito[Iwate University Graduate School ]・Kunihiko Hamagami[Iwate University]・Hidekazu Yoshioka[Shimane University]

半球粗度に対する流砂の挙動と付着藻類の剥離効果の関係

○伊藤 潤[岩手大学大学院]・濱上 邦彦[岩手大学]・吉岡 秀和[島根大学]

開水路実験を行い,半球粗度河床における流砂の挙動と,付着藻類の剥離効果の関係を検討した.半球礫直径,流量,単位幅流砂量をパラメータとしている.結果,多くの礫において,礫上部・下部は付着藻類の剥離が確認されず,礫中部での剥離が顕著であり,場所的な剥離の差が生じた.これは,砂の堆積の影響によるもので,堆積高の上昇に伴い,剥離率の減少が確認された.以上より,堆積の影響による剥離効果の低下が示唆された.

Keyword: 開水路流れ,土砂水理,付着藻類, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.279-280 , 2022

発表番号 [4-24]

Riprap methods with cobweb blocks, gravel mats for the prevention of scouring

○Naoto Tsunesumi[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuta Sekiya[Nakada Sangyou K.K.]

蜘蛛の巣状ブロック、グラベルマットによる堰直下の洗掘・河床低下対策

○常住 直人[農業・食品産業技術総合研究機構]・関谷 勇太[(株)ナカダ産業]

利水の便から河川中上流域に多い農業取水堰では経年的な河床低下で護床の傾斜化や沈下が進行し、堰エプロンの損壊に至る場合が有る。本報ではフルード相似に基づく水理実験結果よりネットを用いた蜘蛛の巣状ブロックやグラベルマットによる堰直下の洗掘・河床低下抑止工法を提案すると共に、更なる河床低下の進行に対する対策として同様の構造を護床直下静水池に適用した改修サイクルも提案した。

Keyword: 堰,護床,河床低下,洗掘,水理模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.281-282 , 2022

発表番号 [4-25]

Relation between Hydraulic Dimensions and Negative Pressure in Bar Screen Type Torrent Intake

○Michihiko KOJIMA[School of Agriculture, Meiji University]・Wakaba KUWAHATA[Rural Development Bureau]

バースクリーン型渓流取水工における水理諸元と負圧との関係

○小島 信彦[明治大学]・蛭 若葉[農村振興局]

バースクリーンの取水量や目詰まりにはバースクリーン裏側に生じる負圧の影響があると考えられる。本研究ではバースクリーンの隙間幅や開度を変えて水理模型実験を行い、水理諸元と負圧との関係を明らかにした。バースクリーン開度一定の場合には、バースクリーン裏側閉空間の体積が大きいほど負圧は小さくなるという傾向があり、バースクリーン裏側閉空間の体積増減は流下水脈に大きな影響を与えていることが明らかとなった。

Keyword: 渓流取水工,負圧,水理模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.283-284 , 2022

発表番号 [4-26]

Field Surveys for the Monitoring Points of ICT Water Management System Effective for Management at the Time of Water Utilization and Rainfall

○FUJIYAMA So[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

セミクローズドパイプラインシステムにおける利水時および降雨時の管理に効果的なICT水管理システムの監視箇所に関する現地調査

○藤山 宗[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]

本研究では,セミクローズドパイプラインシステムを対象とし,水田地区の支線でパイプライン掛りと開水路掛りが混在するA用水路にて現地調査を行い,利水時および降雨時における管理内容,労力およびその発生要因を明らかにし,両管理時の労力軽減に効果的なICT水管理システムの監視箇所を提示した.

Keyword: パイプライン,セミクローズドタイプ,水管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.285-286 , 2022

発表番号 [4-27]

Availability of the water level prediction model at a drainage pumping station for a small amount of training data using support vector regression

○Nobuaki KIMURA[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Hiroki MINAGAWA[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Yudai FUKUSHIGE[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]

少ない学習データでサポートベクター回帰を用いた排水機場水位予測モデルの可用性

○木村 延明[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・馬場 大地[(株)アーク情報システム]

低平農地の効率的・事前対応的な排水管理のために、迅速に予測可能な水位予測モデルとして深層学習(DNN)を用いる試みがある。しかし、DNNは観測データが少ない場合に、予測精度が低いことが知られている。そこで、別の機械学習であるサポートベクター回帰(SVR)を用いることで、少ないデータでも予測精度の良いモデルを構築する。SVRの数時間先までの予測結果は、DNNよりも6〜25%の精度改善が見られた。

Keyword: 排水機場水位予測,少ないデータ,Support vector regression,深層学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.287-288 , 2022

発表番号 [4-28]

Selection of Elastic Wave Parameters for Leak Detection by Machine Learning

○Tsukasa IKARASHI[Honma Corporation]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

機械学習による漏水現象の同定に用いる弾性波パラメータの選定

○五十嵐 司[(株)本間組(旧新潟大学)]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

上水道に代表される内水圧を利用した送配水パイプラインでは老朽化に伴い漏水事故が発生する.漏水現象の同定には,主に弾性波法が用いられている.既存の方法として,複数のセンサを用いた漏水位置の挟み込みによる同定があげられるが作業者の負担は大きい.本報では,単一センサによる漏水現象同定の検討結果を報告する.本検討ではAE波を機械学習することで漏水現象の有無を判別し,判別に有効なAEパラメータを選定した.

Keyword: パイプライン,漏水現象,弾性波計測,非破壊検査,機械学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.289-290 , 2022

発表番号 [4-29]

Water Hammer Generated in the Air Valve due to the Hydrodynamic Pressure Generated in the Irrigation Pipeline during Earthquake

○OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・TERADA kenji[]・NAGUMO hitoshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

農業用管水路中の地震時動水圧に伴い空気弁に発生する水撃圧

○大久保 天[寒地土木研究所]・寺田 健司[]・南雲 人[寒地土木研究所]

低水圧の管水路では,地震時の水圧変動に伴い空気弁内に水撃圧が生じることが,既往研究によって実験的に明らかにされている。その場合の水撃圧と考えられる水圧上昇が,筆者らが実施している地震時動水圧の現地観測データにおいて確認された。このことにより,地震時動水圧に伴う空気弁内の水撃現象が,実際に供用中の管水路において発生していることが示唆された。

Keyword: 農業用管水路,地震時動水圧,水撃圧, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.297-298 , 2022

発表番号 [5-1]

Study on Heat Balance in Rice Paddy Field using Eddy Correlation Method

○HAMAGAMI Kunihiko[Faculty of Agriculture, Iwate university]・SASAKI Keita[Faculty of Agriculture, Iwate university]・KURASHIMA Eiichi[Faculty of Agriculture, Iwate university]

渦相関法を用いた水田での熱収支の検討

○濱上 邦彦[岩手大学]・佐々木 啓太[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]

秋田県大潟村の水田において渦相関法の観測を行った.フットプリント解析により,大潟村は渦相関法を用いるのに十分な水平一様距離を有していることが確認された.熱収支の検討として,顕熱・潜熱の品質評価と整合比には高い相関があり,熱収支の検討には顕熱・潜熱がより支配的であることが示された.スペクトル補正での検討では,低周波補正が支配的であり,水平一様な距離を持つ場では整合比が1に近いデータが多く現れた.

Keyword: 渦相関,熱収支,インバランス問題,潜熱・顕熱, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2022

発表番号 [5-6(P)]

An attempt of river discharge measurement combining bathymetry by fish finder and STIV method

○Kento Otani[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

魚群探知機による水深計測とSTIV法を組み合わせた流量観測の試み

○大谷 健人[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

小型魚群探知機を搭載した水上ドローンによる水深計測と,STIV法による流速測定を組み合わせ,河川に入らずに安全かつ安価に行える流量観測を試みた.川幅21mの河川で検証を行ったところ,水深計測では最大14cmの誤差があったものの,断面積の誤差は-5%と比較的高精度な結果を得た.流量の誤差は-11%であり更なる改良が必要であるが,断面変化が激しい河川などで定期的な流量観測が可能になることが期待される.

Keyword: STIV,魚群探知機,水上ドローン,UAV,流量観測, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.311-312 , 2022

発表番号 [5-8]

Case Study of Effect of Climate Change on Design Flood Discharge of Irrigation Pond

○MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]

気候変動がため池の設計洪水流量に与える影響に関する事例検討

○眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]

d4PDF5kmデータと地域頻度解析法を用いて気候変動がため池の設計洪水流量に与える影響について事例的に検討した.その結果,d4PDF5kmデータの再現性については,一部地域では確率雨量を概ねよく再現できたが,日本海側の観測地点では過少評価となる可能性が示された.兵庫県高砂市内のA池における設計洪水流量の将来変化は2℃上昇実験の場合は約1.08倍,4℃上昇実験の場合は約1.19倍となった.

Keyword: ため池,設計洪水流量,気候変動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.317-318 , 2022

発表番号 [5-11]

Selection of irrigation ponds with large effect of flood mitigation by water release

○Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoya KIDA[Hyogo Prefecture]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定

○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・喜田 直也[兵庫県]・多田 明夫[神戸大学大学院]

ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,ため池事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の近似式に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式を作成し,その有効性を明らかにした.さらに,流域治水を目的として多数のため池から事前放流の実施効果が大きいため池を選定する方法を検討し,ピーク低減率と流域面積の関係図に基づいてピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を提案した.

Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.327-328 , 2022

発表番号 [5-16]

Long-term Changes in Rainfall Erosivity Factor in Hokkaido

○UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]・TANAKA Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]

北海道における降雨係数の長期的変化

○鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]

北海道内の主要な気象庁観測点を対象に、長期間のUSLEの降雨係数を算出し、過去から現在に渡る降雨状況に掛かる受食性の変化を評価した.近年の豪雨傾向により係数が上昇する地点がある一方で、変化のみられない地点もあった。今後、地域の農地保全計画を立てるうえでUSLEを用いるする場合、どの期間の平均値を採用するか議論する必要がある。

Keyword: 農地保全,降雨係数,気候変動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.331-332 , 2022

発表番号 [5-18]

The effect of yearly cycle of sugarcane cropping on the annual red soil runoff in different spatial scale

○Yo ASADA[Graduate School of Science, The University of Tokyo]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

異なる空間スケールにおけるサトウキビの作付け分布の年変動が赤土流出量に与える影響

○浅田 要[東京大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]

石垣島のサトウキビ畑において、異なる空間スケールでの作付け形態分布の年変動が赤土流出量に与える影響を調べた。作付け形態の特定には衛星データおよび教師付き分類アルゴリズムを、赤土流出量の推定にはUSLEを用いた。その結果、赤土流出量の推定には地形的要因が大きく影響すること、解析対象スケールの拡大に伴って降雨パターンの影響が強まること、および作物係数の変動は解析スケールに依存すること、が示された。

Keyword: 赤土流出,サトウキビ,USLE,石垣島, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.335-336 , 2022

発表番号 [5-20]

A study on groundwater movement analysis of the Tedori River alluvial fan using several tank models conected

○FUJII Sanshiro[Ishikawa Prefectural University]・MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa Prefectural University]

分布型タンクモデルによる手取川扇状地の地下水流動解析の試み

○藤井 三志郎[石川県立大学]・丸山 利輔[石川県立大学]

手取川扇状地の地下水は,地表と河川からの浸透水で構成されている.この状況を総合的に理解するため分布型タンクモデルを採用して地下水流動解析を行なった.その結果,地表からの浸透量と手取川からの浸透量の比が,左岸では19%:81%,右岸では65%:35%,全体では49%:51%となった.また,手取川から浸透した地下水が,地表からの浸透水の影響を受けながら日本海へ到達する状況もゾーン別に具体的に示された.

Keyword: 地下水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.337-338 , 2022

発表番号 [5-21]

A method for evaluating the underground impermeable wall of subsurface dam using tidal reponse of groundwater levels

○SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

地下水位の潮汐応答分析による地下ダム止水壁機能評価法の開発

○白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

南西諸島の多くの地域では透水性の地層が広く分布し,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域に残留した塩水塊の分布を継続的に監視し地下ダムの止水機能を確認しながら農業用水源として運用している。本報告では,地下水位の潮汐応答分析による帯水層の水理定数推定手法を応用した,塩水浸入阻止型地下ダムの止水壁の機能評価手法の開発について紹介する。

Keyword: 塩水浸入阻止型地下ダム,機能評価,地下水位,潮汐応答, ,
GET PDF=22/[5-21].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.347-348 , 2022

発表番号 [5-26(P)]

Watershed scale retention of paddy fields in case of the Gogyogawa and Kokaigawa waersheds

URAI Kaori[Kanto Reginal Agricultural Administration Office]・○MATSUI Hiroyuki[College of Agriculture, Utsunomiya University]・OSAWA Kazutoshi[College of Agriculture, Utsunomiya University]

五行川・小貝川を事例とした流域スケールでの水田の雨水保留機能

浦井 花織[関東農政局]・○松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]

流域治水が注目されているなか,栃木県に位置し隣接する五行川流域および小貝川流域を対象として,流域スケールで水田が有する雨水保留量の評価を行った。五行川流域は水田が7割を占める一方,小貝川流域は森林が半分を占めている。通年では両流域の雨水保留機能に大きな差はないものの,五行川流域は水田が多いため,灌漑期と比べて非灌漑期に大きな雨水保留機能を,洪水流量のピークカット機能を有することが分かった。

Keyword: 雨水保留量,灌漑期,非灌漑期,セグメント回帰分析, ,
GET PDF=22/[5-26(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.351-352 , 2022

発表番号 [5-28]

Simulating the daily change in stable isotopic ratios of water stored in an open tank placed outside

○Takao NAKAGIRI[Graduate School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]・Sayaka OZUMI[TAKUMA Co., Ltd.]・Haruhiko HORINO[Graduate School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]・Shinji SAKURAI[Graduate School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]

野外に設置した水槽における酸素・水素安定同位体比の変動特性

○中桐 貴生[大阪公立大学大学院]・尾住 さやか[(株)タクマ]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]

Gonfiantini式を用いて,野外に設置され,降水や自然蒸発を受ける水槽内における水の酸素・水素安定同位体比(以下,水同位体比)の経時変化の追跡計算を行い,再現精度を検証した.その結果,大気中の水同位体組成δaが適切に求められれば,実用的な精度で追跡できると思われた.また,10年程度の長期的な追跡計算の結果から,地表水は地域に固有の同位体組成が形成されると推察された.

Keyword: 水の酸素・水素安定同位体比,Gonfiantini式,追跡計算,長期手変動, ,
GET PDF=22/[5-28].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.357-358 , 2022

発表番号 [5-31]

Changes of amounts and maintenance costs for pumping excess water in a reclaimed land

Sachie ITO[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・KATO Kosei[NTC Consultants Inc.]・SAWATA Akihiko[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University・Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Akita Prefecture]・○MASUMOTO Takao[Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]

大規模干拓地区のパイプライン化に伴う余剰排水量と維持管理コストの変化

伊藤 禎恵[東北農政局]・加藤 晃成[NTCコンサルタンツ(株)]・沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・○増本 隆夫[秋田県立大学]

開始された八郎潟地区事業(開水路のパイプライン化)により、余剰水縮減による維持管理コストや労力の軽減が期待できる。そこで、分布型水循環モデルを低平地にも適用できるように改良し、全八郎湖流域(湖に流入する20余りの河川流域、八郎潟残存湖、干拓地区内)に適用して現時点とパイプライン更新事業後の余剰水量の変化量、さらには余剰水量の削減による経済効果がどれほどのものであるかを推定した結果を報告する。

Keyword: 分布型水循環モデル,大規模干拓,広域余剰水,パイプライン化, ,
GET PDF=22/[5-31].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.367-368 , 2022

発表番号 [6-3]

Adaptive state of regional activities in the COVID-19 crisis in rural area, Hokkaido

○IKEGAMI Daichi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・HORIO Yosuke[School of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

北海道の農村地域におけるコロナ禍の地域活動の状況把握

○池上 大地[寒地土木研究所]・堀尾 洋輔[北海道大学]・山本 忠男[北海道大学大学院]

2019年度末からの新型コロナウイルス感染症の蔓延による影響で,地域活動も制限を受けている状況にある。活動の自粛による住民同士のコミュニケーション頻度の低下は,ソーシャル・キャピタルの低下につながる恐れがある。本研究では,新型コロナウイルス感染症の蔓延前後の地域活動の実態把握と,地域活動の低下要因を検討し,レジリエンスの高い地域活動のあり方について考察した。

Keyword: 地域活動,COVID-19,CHAID分析,多変量解析, ,
GET PDF=22/[6-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.377-378 , 2022

発表番号 [6-8]

Development Cost of Establishment for "Mountain Dairy Farming" Pastureland in Neba Village, Nagano Prefecture

○TAKEMURA Fumiki[Graduate School of Science and Technology, Shinshu University]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]

根羽村における「山地酪農」放牧地開設にかかる費用収支の試算と実態

○竹村 郁輝[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]

中山間地域の持続的技術としての可能性を持つ「山地酪農」実現のためには、放牧地開設及びその費用試算方法の確立が必要となる。実践的な検証が行われている長野県根羽村を事例として、試算の一手法を検討・考察した。得られた結果を評価するため、実態と比較したところ誤差も見られたことからここでの試算方法は一つの目安と考えるべきという結論に至った。今後も実用化に向けた事例蓄積及び再検討が必要となる。

Keyword: 中山間地域,山地酪農, ,
GET PDF=22/[6-8].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2022

発表番号 [6-9]

Process design elements for orchard land consolidation planning

○FURUKAWA Natsumi[Faculty of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

樹園地整備を可能にする計画立案プロセスデザイン要素の解明

○古川 なつ実[愛媛大学]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

樹園地整備では,〔擬入期間の長さから,担い手が自らの営農地を圃場整備に供することが難しい.また,⊆囲との合意形成が難しい.さらに,新たな担い手の確保も課題である.そこで,本研究では,農地中間管理機構関連農地整備事業による樹園地整備に至った地区を対象に,3つの課題をクリアするための,既存の圃場整備計画策定プロセスに追加すべき樹園地特有のデザイン要素を解明した.

Keyword: 圃場整備,樹園地,傾斜地,合意形成,農地中間管理機構,農地集積, ,
GET PDF=22/[6-9].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.381-382 , 2022

発表番号 [6-10]

Current Status and Problems of the Legal Agricultural Land Use Zoning in Hilly and Mountanous Area

○TSUCHIYA Tsunehisa[Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]

中山間地域における農振農用地区域指定の現状と課題

○土屋 恒久[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]

全国の市町村の農振農用地区域の農地面積のデータを用い、中山間地域における農振農用地区域の指定率を求め、地域類型別、都府県別で比較分析を行った。80%以上と高い指定率の市町村が過半を占め、都府県内の市町村のバラツキが大きいこと、指定率が低い市町村でも指定率100%近い集落が目立つことが明らかになった。中山間地域で粗放的管理のゾーニングを行う際、農振農用地の除外が必要なケースもあることを論じた。

Keyword: 農業振興地域,農用地区域,中山間地域,遊休農地,ゾーニング, ,
GET PDF=22/[6-10].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.383-384 , 2022

発表番号 [6-11]

A Study on Farmland Ownership by Private Companies in Yabu City, Japan

○Akifumi ETO[Museum of Nature and Human Activities, Hyogo]・Tomoko KINUGASA[Graduate school of Economics, Kobe University]・Koji YASUDA[Faculty of Management and Economics, Aomori Public University]

農外参入企業による農地所有に関する一考察−「中山間農業改革特区」養父市を事例に−

○衛藤 彬史[兵庫県立人と自然の博物館]・衣笠 智子[神戸大学大学院]・安田 公治[青森公立大学]

企業の農地取得による地域社会への影響について,取得が限定的に認められている兵庫県養父市を事例に,実態調査に基づき参入企業による農地所有の実態や意向について明らかにした。 結果より,他の条件不利地域でも企業による農地取得を認めることによる地域社会への悪影響はないと思われるが,参入企業にとって所有による経営的なインセンティブがないため,企業による農地所有は現況下では進まないと思われる。

Keyword: 農用地計画,中山間地域,農地制度,中山間農業改革特区,養父市, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.385-386 , 2022

発表番号 [6-12]

Actual Situation and Structure of Allotment Gardens with Instructors for Rural Residents

○KAGAMI Taira[Graduate School of Science and Technology, Shinshu Univversity]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]

農村地域住民向け指導員付き市民農園の実態とその構造

○鏡 平[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]

農村地域住民向け市民農園の多くは区画を貸出すだけの「作物栽培の場」に留まるが、本研究では長野県内において指導員付き市民農園を3農園抽出し、実態を明らかにした。指導員が実施する栽培講習プログラムによって参加者が園内の維持管理を行う農園や、JA店舗に隣接し用具等も購入できる農園、区画に芝生のキャンプスペースが併設された農園など多様性が見られ、栽培指導に限定した指導員のあり方を見直す必要性が示唆された。

Keyword: 市民農園,農村生活, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.387-388 , 2022

発表番号 [6-13]

Transformation of local communities on Sakai city from the perspective of pond-abandonment

○KUDO Yosuke[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・KIMATA Takashi[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]

ため池の潰廃からみた堺市における地域の変容

○工藤 庸介[大阪公立大学大学院]・木全 卓[大阪公立大学大学院]

ため池は,古くから地域によって維持管理されてきた地域の財産である.ため池の維持管理を担う地域の姿や性格は,時代と共に変化を重ねてきた.社会構造の変化による農業の衰退に伴って多くのため池の潰廃が進む一方で,現存するため池を適正に管理・保全していくために,本研究では大阪府堺市を対象に,人口や農地面積の推移に加え,ため池の潰廃状況や農業用水路網の変化という観点から近世以降の地域の変化について考察した.

Keyword: ため池潰廃,地域,水路網, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2022

発表番号 [6-14]

Analysis on Actual Situation of Irrigation Pond Management and its Effect Factors in the Higashiharima Region, Hyogo Prefecture

○Isaki Hatano[ Faculty School of Agriculture, Kyoto-University]・Satoshi Hoshino[Graduate School of Agriculture, Kyoto-University]・Kouhei Shibazaki[School of Human Science and Environment, University of Hyogo]・Kenichiro Onitsuka[Graduate School of Agriculture, Kyoto-University]

兵庫県東播磨地域におけるため池管理の実態とその影響要因の分析

○波多野 功哉[京都大学]・星野 敏[京都大学大学院]・柴崎 浩平[兵庫県立大学]・鬼塚 健一郎[京都大学大学院]

兵庫県東播磨地域におけるため池管理について、その実態を調査した。また、その管理実態に影響を与える要因を分析し、ため池管理のあるべき方向性について考察を行った。ため池管理は多種多様な作業からなり、その作業主体も農家にとどまらず地域住民の参加が求められる場合もある。そこで本研究では、作業内容や参加主体に着目することで、ため池管理を明確に把握し、実態の調査や影響要因を分析を行った。

Keyword: ため池管理,要因分析,アンケート調査,統計分析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.397-398 , 2022

発表番号 [6-18]

Analysis of walking lines along irrigation canals by combining video recording and AI

○Hoshikawa Keisuke[Toyama Prefectural University]・Terada Kazuma[Toyama Prefectural University]・Tamura Satoshi[Dep. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Toyama Prefecture]・Sakakibara Kazunori[Toyama Prefectural University]・Nakamura Masaki[Toyama Prefectural University]・Motoyoshi Tatsuo[Toyama Prefectural University]

動画撮影とAIを組み合わせた用水路沿いの歩行動線の分析

○星川 圭介[富山県立大学]・寺田 和真[富山県立大学]・田村 悟志[富山県]・榊原 一紀[富山県立大学]・中村 正樹[富山県立大学]・本吉 達郎[富山県立大学]

富山県では歩行中に用水路に転落して死亡する事故が後を絶たない.歩行者が用水路に接近する要因を解明するため,電柱にビデオカメラを設置して24時間連続撮影を行った.撮影動画の各コマからAIを用いて歩行者の抽出を行い,その動線を分析した結果,動線は通行車両と水路への警戒感や,前後道路区間の通行路側帯,出発地と目的等に規定されることが示唆された.

Keyword: 用水路,転落事故,歩行動線,AI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.405-406 , 2022

発表番号 [6-22]

Evaluation of an apple field soil environment before and after removal of river flood sediment

○Takamitsu KAI[Kurokawa Field Science Center, Meiji University]・Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, Shinshu University]

リンゴ畑に堆積した泥土の除去前後の土壌環境評価

○甲斐 貴光[明治大学黒川農場]・鈴木 純[信州大学]

2019年10月台風19号の豪雨によって、長野市で堤防が決壊し、濁流が長沼地区の農地などに流れ込んだ。リンゴ畑には濁流が約3mの高さまで押し寄せ、泥土が約20cm堆積した。2019年8月から2021年10月まで土壌、泥土の分析を実施した。水害が発生しやすい地域では、今後も類似した被害発生が想定される。泥土に対して肥料供給が期待できる正の可能性と、土壌環境に悪影響を及ぼす負の可能性について紹介する。

Keyword: リンゴ栽培,泥土,土壌環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.407-408 , 2022

発表番号 [6-23]

Effect of pyrolysis temperature and livestock species on micronutrients concentration in livestock manure derived biochars

○KUBOTA Yuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

畜種と炭化温度の違いが家畜ふん炭化物の微量要素濃度変化に与える影響

○久保田 幸[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

微量要素を含む肥料成分に富んだ家畜ふんを炭化物に加工し農地に施用することで、循環利用および脱炭素化の実現への貢献が期待できる。家畜ふん炭は、与えられる飼料の違いや炭化温度による炭の理化学性への影響から、畜種や温度条件によって成分含有量に異なる特徴を持つと考えられる。本研究では採卵鶏、ブロイラー、豚のふんについて炭化温度による微量要素の可溶性濃度変化の特徴を明らかにした。

Keyword: バイオ炭,家畜ふん,微量要素,可溶性成分,炭化温度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.417-418 , 2022

発表番号 [6-28(P)]

Characteristics of NH3 volatilization and N2O generation after digestate application in soil

○NAKAMURA Masato[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・KITAGAWA Iwao[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・MATSUZAKI Morio[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・ORITATE Fumiko[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・FUJIKAWA Tomonori[Tokyo University of Agriculture]

消化液(バイオ液肥)の土中施用後のアンモニア揮散・一酸化二窒素生成特性

○中村 真人[農業・食品産業技術総合研究機構]・北川 巌[農業・食品産業技術総合研究機構]・松崎 守夫[農業・食品産業技術総合研究機構]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]・藤川 智紀[東京農業大学]

メタン発酵消化液の畑作での利用を進めるため、著者らは肥料成分であるアンモニア(NH3)の揮散を抑制して、多量施用が可能な改良型スラリーインジェクターの開発を行っている。本報では、インジェクターでの施用を模した条件(土中施用)における、消化液施用後のNH3揮散と温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)生成特性を表面施用した場合や化成肥料を施用した場合と比較することにより把握したので報告する。

Keyword: スラリーインジェクター,アンモニア,一酸化二窒素,メタン発酵,資源循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.423-424 , 2022

発表番号 [6-31]

Relationship between methane emissions and vertical percolation rate in pot rice cultivations

○Kenji Iwama[ School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Tomohiro Okano[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

イネのポット栽培における降下浸透速度とメタンフラックスの関係

○岩間 憲治[滋賀県立大学]・岡野 智広[滋賀県立大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

カラム長1mのポットに水田土壌を厚さ0.8mで充填して水稲を栽培し,浸透速度とメタンフラックスの関係を調べた。その結果,浸透速度0mm day-1のポットはDOCが20,40mm day-1のポットの平均2倍以上,メタン排出量も8,9月に3倍以上だった。一方,7月の中干し前までは40mm day-1のポットのメタン排出量は他の2ポットの6割程度であり,浸透速度がメタンフラックスの遷移に影響した。

Keyword: 水田灌漑,地球環境,排水管理,CH4,溶存炭素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.427-428 , 2022

発表番号 [6-33]

Nitrogen concentration and relationship between NO3--N budget and growth of algae in paddy field

○Koki NAKANE[Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Katsunori ISOBE[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Shingo UEDA[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Koji TSUSHIMA[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

水田における窒素濃度変化と藻類の影響について

○中根 昂輝[日本大学大学院]・長坂 貞郎[日本大学]・磯部 勝孝[日本大学]・上田 眞吾[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]・山嵜 高洋[日本大学]

水田の窒素収支に与える影響要因について、田面水中の藻類に注目し、その影響の程度を評価した。対象水田において、藻類の窒素吸収量を調査及び、水田の窒素収支を測定した。対象水田では、流入水、田面水ともに硝酸態窒素が無機態窒素の大部分を占めていた。田面水は流入水に比べ硝酸態窒素濃度は低かった。硝酸態窒素の差し引き負荷量に対する藻類窒素吸収量は、以前に推定した脱窒量と比較して、その割合が大きい結果となった。

Keyword: 水環境,水田灌漑,水質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.437-438 , 2022

発表番号 [6-38]

Overwintering status of Nagoya daruma pond frogs that were moved to paddy field after the field improvement project

○OI Yusuke[WESCO Co., Ltd.]・ICHIMORI Daisuke[WESCO Co., Ltd.]・YAMASHITA Hiroyasu[WESCO Co., Ltd.]・SAITO Mitsuo[WESCO Co., Ltd.]

圃場整備事業後の水田へ保護移動したナゴヤダルマガエルの越冬状況

○大井 裕介[(株)ウエスコ]・市守 大介[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]

京都府亀岡市で進められている圃場整備事業において, ナゴヤダルマガエル(ダルマ)の保護移動を行った.その際に,移動後のダルマの越冬状況についてPITタグを用いて追跡を行った.調査の結果,ダルマは移動後に,放逐地点から100m以内の範囲で越冬する個体が多かった. このことから,ダルマの保護移動を行う際は,ダルマの越冬にも適した環境を選定することが,その後のダルマの生存に重要であると考えられる.

Keyword: 環境保全,生物多様性,圃場整備, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.447-448 , 2022

発表番号 [7-1]

Fundamental Experiment on Debris Flow into Reservoirs in Storage Condition

Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・○Yusuke INOUE[Faculty of Agriculture , Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

貯留状態のため池に流入する土石流に関する基礎的実験

園田 悠介[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・○井上 優佑[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

谷部に造られるため池は土石流などの土砂災害により被災する可能性が考えられるが,現行設計では土石流がため池に流入することは想定されていない.本研究では,ため池に流入する土石流の挙動解明を目的とし,勾配45°の斜面を有するアクリル水路を用いて土石流流下実験を実施した.その結果,既往研究で示される貯水による土石流の減勢効果は見られず,むしろ急激な水位上昇により堤体への荷重の増加が確認された.

Keyword: ため池,土石流,貯留水,模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.457-458 , 2022

発表番号 [7-6]

Generalized velocity-based Space-Time FEM for elastodynamics

○Yuki KURODA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Vikas SHARMA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazanori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

一般化速度型Space-Time有限要素法と動的応答解析

○黒田 有紀[京都大学大学院]・ビカス シャルマ[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

速度型Space-Time有限要素法は,無条件安定かつ3次精度以上の時間積分性能をもつが,精度を落とすことなく高周波成分の減衰を与えられない点が課題である.本論では同手法をベースにSpace-Time有限要素法を一般化した一般化速度型Space-Time有限要素法を提案し,これに基づいた3次元弾性体の動的応答解析の結果を示す.

Keyword: 数値解析,固体力学,構造物の動力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.461-462 , 2022

発表番号 [7-8]

Estimation of groundwater level by Particle/Kalman hybrid filtering

○Atsushi MARUYAMA[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Reina YAONO[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Michael Conrad KOCH[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Kazunori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

粒子/カルマン混合フィルタを用いた地下水位推定

○丸山 篤志[京都大学大学院]・八尾野 怜奈[京都大学大学院]・マイケル コンラッド コック[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

地下ダムの建設や貯水状況の把握にあたっては,地下水位及び透水係数の推定が必要となり,データ同化手法は地下水位や透水性の推定には有用なツールとなる.本論ではデータ同化手法であるカルマンフィルタ(KF)と粒子フィルタ(PF)を組み合わせた混合手法を用い,被圧帯水層の透水量係数及び地下水位の推定を試み,その推定精度や初期条件の設定による推定への影響等について調べた.

Keyword: 逆解析,数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2022

発表番号 [7-11]

Examination of consolidation settlement prediction method for ground using machine learning

Sato K.[Faculty of Agriculture, Iwate University]・○Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Iwate University]

機械学習を利用した地盤の圧密沈下予測手法の検討

佐藤 快成[岩手大学]・○金山 素平[岩手大学]

本研究では,機械学習を利用した圧密沈下予測手法の構築を目的とし,学習済みモデルに対し新たな観測データを適用した際の予測精度について検討した.学習時と異なるデータを使用したとき,その最終沈下量の差が小さい場合,学習済みモデルは高い予測精度を有することが分かった.特に,学習した最終沈下量が新たに学習する最終沈下量より大きい場合,学習に使用するデータ数の増加にともなって予測精度が向上することが分かった.

Keyword: 圧密沈下,沈下速度,予測,機械学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.477-478 , 2022

発表番号 [7-16]

Behavior of the detachment prevention joint for PVC pipe buried

○Yoshikazu TANAKA[NARO]・Mitsuru ARIYOSHI[NARO]・Daisuke KABAYAMA[NARO]・Ryoichi FURUKAWA[Kawanishi Water Supply Equipment Co., Ltd.]

塩ビ管用離脱防止機能付き異形管の埋設後の挙動

○田中 良和[農業・食品産業技術総合研究機構]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・樺山 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・古川 僚一[(株)川西水道機器]

離脱防止機能付き異形管によるスラスト力の対策は、設計基準「パイプライン」では可とう性と伸縮性がない剛構造を想定しており、鎖構造による対策方法が記載されておらず、その挙動も詳細に検討されていない。そこで、離脱防止機能付き異形管及び周辺の塩ビ管の埋設後の内圧負荷時の挙動を調査した。離脱防止機能付き異形管は遊間の限界に達するまで滑動しており、送水管路の塩ビ管に引張と圧縮の応力が作用していると推察された。

Keyword: 滑動,異形管,スラスト力,水圧,変位, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.479-480 , 2022

発表番号 [7-17]

Shaking table tests on thrust restraint using soil solidification method

○Mitsuru ARIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]

固結工法によるスラスト力対策に関する振動実験

○有吉 充[農村工学研究部門]・泉 明良[農村工学研究部門]

埋設管のT字管や屈曲部のスラスト力の耐震対策について,固結工法を用いた工法の有効性を1G場での振動実験により検証した。振動実験では、供試管にT字管を用いて、内圧を負荷した状態で400galと600galの加振を行った。地震時に液状化や剛性低下が懸念される現地盤でなければ、固結工法を屈曲部背面の基礎材料に用いることで、地震時の管の変位を抑制できることを確認した。

Keyword: 埋設管,グラウト,スラスト力,耐震対策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.481-482 , 2022

発表番号 [7-18]

Gradual soil stabilization method for bottom sediment of creek with high water content by combinational use of lime and cement

○KONDO Fumiyoshi[Organization for General Education, Saga University]・YAHIRO Riko[Faculty of Agriculture, Saga University]・TAKAKI Yushi[Faculty of Agriculture, Saga University]

石灰とセメントを併用した高含水比クリーク底泥の段階的な地盤改良法について

○近藤 文義[佐賀大学]・八尋 理子[佐賀大学]・高木 雄史[佐賀大学]

石灰とセメントを併用したクリーク底泥の段階的な地盤改良に関して,実験的に検討を行った.その結果,石灰→セメントによる2段階配合は,初期含水比が液性限界以下の底泥であれば効果を発揮するものと推定された.また,初期含水比が液性限界を超える場合には石灰を使用せずセメントを単独で使用するのが有効であることが明らかとなった.なお,湿潤養生の条件下では一軸圧縮強さに及ぼす脱枠の影響は認められなかった.

Keyword: 地盤改良,初期含水比,2段階配合, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.483-484 , 2022

発表番号 [7-19]

Study on soil cementation treatment using waste oyster shells

○Abe N.[Integrated arts and sciences, Graduate school, Iwate University]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate university]

廃棄カキ殻を利用した土の固化処理に関する研究

○阿部 成香[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]

本研究では,新しい土の固化処理方法の開発とカキ殻の有効な活用方法の提案を目的とする.リン酸水溶液の濃度の最適条件と,粒径の最適条件を探るため,試験管に粉砕したカキ殻を入れ,リン酸水溶液を注入した.養生後のリン酸水溶液の各種測定値から化学反応が起きている過程を評価し,走査型電子顕微鏡やエネルギー分散型X線分光器を用いて微小領域の構造を評価した.

Keyword: カキ殻,リン酸カルシウム化合物,固化処理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.485-486 , 2022

発表番号 [7-20]

Material Strength Prameter of Small Earth Dam for Irrigation by SWS Test

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・○ICHINOHE Emi[Hirosaki University]

SWS試験を用いたため池堤体の材料強度定数

森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]

本研究では、青森県で実施されたSWS試験結果とSPTや三軸圧縮試験を伴う詳細調査結果を比較し、SWS試験から算出するφとcの適応性を検討した。σV'を考慮することで、N値とNsw/Wswおよびφ、cを関係付けることは可能であったが、cのばらつきは大きかった。SWS試験から算出したcと三軸圧縮試験から得られた試験値との相関性は低かったが、φCDに関しては比較的相関性が高い可能性を示した。

Keyword: ため池堤体,三軸圧縮試験,SWS試験,N値, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.487-488 , 2022

発表番号 [7-21]

Validation of tensile strength of fill dam materials

○WATANABE Tomoyuki[NTC consultants]

フィルダム材の土質の違いと引張応力の評価

○渡邉 友之[NTCコンサルタンツ(株)]

既往の大規模地震時に近傍に位置する2箇所の中心遮水型ロックフィルダムの遮水性ゾーンについて,一方では堤体天端部における引張クラックが確認され、一方では遮水性ゾーンの損傷はみられなかった。クラックが発生した遮水性ゾーンの塑性指数は比較的小さく、クラック発生に寄与したと考えられる。割裂試験による推定引張応力と三軸圧縮試験より推定した降伏曲面を用いて許容引張応力に関する評価を行った。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.489-490 , 2022

発表番号 [7-22]

Seismic Behavior Evaluation of Raised Fill Dam by Sequential Nonlinear Analysis

○TAGASHIRA Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・HAYASHIDA Yoichi[National Agriculture and Food Research Organization]・HONMA Yusuke[National Agriculture and Food Research Organization]

逐次非線形解析による嵩上げしたフィルダムの地震時挙動

○田頭 秀和[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]

下流側に嵩上げしたフィルダムの地震時の挙動について理想化した堤体モデルを対象にした修正H-Dモデルによる逐次非線形解析を実施して検討した。加振によって旧堤体部上部と新堤体部旧堤体側部分が旧堤体側に変位すること,堤体内の応答加速度の分布形態が振動方向によって異なること,旧堤体側斜面中央部から新堤体側斜面上部に向けて高せん断ひずみ領域が生じること,などが明らかになった。

Keyword: 嵩上げ,フィルダム,地震時挙動,逐次非線形解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.497-498 , 2022

発表番号 [7-26]

Risk evaluation for earth-fill dams due to heavy rains by response surface method

○Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]

Risk evaluation for earth-fill dams due to heavy rains by response surface method

○Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]

多くの防災重点ため池が指定されており,対策が講じられているが,数の多さからすべてのため池を改修することは不可能である.この事態に鑑み,豪雨によるため池の破堤被害を効率的に防ぐため,リスクに基づいた改修の優先順位をつける方法を提案する.多数のため池に対応するため,簡便な方法が求められるが,応答曲面を利用した手法を提案し,実際のため池のリスク評価に有効に働くことを確認した.

Keyword: リスク評価,ため池,応答曲面法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.501-502 , 2022

発表番号 [7-28]

Advection-dispersion phenomena in Kikai second subsurface dam

○Tomoka Inaguchi[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]・Kazuya Inoue[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]・Mariko Suzuki[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]

喜界第2地下ダム湖の移流分散現象

○稲口 知花[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]

地表水に乏しい喜界島で新設される塩水侵入阻止型の喜界第2 地下ダムは帯水層の一部に高透水層を有するため,北堤と南堤では異なる移流分散現象が生じると想定される.本研究では地下ダム場を対象として塩水浸入を伴う溶質輸送実験を実施し,空間モーメント法を用いた画像処理により移流分散挙動を定量化した.溶質輸送経路は塩水くさびの影響を受けて上昇し,ダム壁建設後は北堤より南堤の方が観測濃度は高くなる可能性を示した.

Keyword: 喜界島,地下ダム,移流分散現象,溶質輸送実験,塩水侵入, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.503-504 , 2022

発表番号 [7-29]

Forecasting nitrate nitrogen concentration in Miyako subsurface dams using machine learning

Yuriko Takeki[Kansai Electric Power Co., Inc.]・○Ai Takano[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

機械学習における宮古島地下ダム流域の硝酸態窒素濃度予測

武氣 祐璃子[関西電力(株)]・○高野 愛[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

本研究では,機械学習を用いて宮古島地下ダム流域の硝酸態窒素濃度の予測と濃度分布の可視化手法を構築した.12種類の水質項目ごとに観測イベント間の変化量を求め,変化量を正規分布とみなしてLatin hypercube samplingにてランダム抽出し,予測対象日の1つ前の観測値に加算することで説明変数とし,硝酸態窒素濃度を予測した.68日後,186日後までの予測結果は良好と判断された.

Keyword: 地下ダム,機械学習,宮古島,硝酸態窒素, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.507-508 , 2022

発表番号 [7-31]

Influence of Foundation Permeability on Phreatic Line in Embankments in Small Earth Dams

○Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Masayoshi SHIMIZU[ASIA CIVIL ENGINEERING]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]

基礎地盤の透水性がため池堤体内の浸潤線に及ぼす影響

○松本 赳[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・清水 正義[(株)エース]・河端 俊典[神戸大学大学院]

現行設計における傾斜コアを用いたため池改修の浸潤線計算は,簡単な幾何学計算で求められる利点をもつ一方,基礎地盤内の浸透流の影響を考慮できていない.本研究ではこの問題に対し,FEM解析をもとに検討を行った.解析の結果,基礎地盤の透水性が高い場合,基礎地盤からの浸透流により浸潤線が上昇し,現行設計の結果より高くなることがわかった.また,基礎地盤内の浸透を考慮できるように,式の修正を行った.

Keyword: ため池,浸潤線,FEM解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.509-510 , 2022

発表番号 [8-1]

Accuracy of gate openings and water level measurement of sluice gate from Image Analysis

○Toru Nakada[NARO National Institute of Rural Engineering]・Masahiko Shimazaki[NARO National Institute of Rural Engineering]・Ikuo Yoshinaga[NARO National Institute of Rural Engineering]・Kenji Sekijima[MAFF]

画像解析による水門のゲート開度および水位の測距精度の検証

○中田 達[農村工学研究部門]・島崎 昌彦[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・関島 建志[農村振興局]

農業用排水路の中小規模水門は,利水・治水の両機能を求められ,水門の遠隔監視には画像での状況確認の際,ゲートの単なる開閉のみならずゲート開度や水門上下流の水位を監視したいというニーズがある.3DカメラとAIによる画像解析技術を組み合わせたモニタリングシステムを開発し,水門の開閉状況と水位の計測精度について検証した.適切に画像取得できれば,直上でも斜め画角でも良好に測距できることを確認した.

Keyword: 水門,施設管理,防災,画像解析,AI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.511-512 , 2022

発表番号 [8-2]

Conparision of SfM software used for UAV image analysis on smart agriculture

○TSUJI Osamu[ Zukosha Co.,Ltd.]・MUNEOKA Tosimi[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・AKIMOTO Masahiro[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・KIMURA Masato[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・NAKASHIMA Naohisa[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・HOSHIYAMA Kenichi[ Zukosha Co.,Ltd.]・FUJIYAMA Shinichi[ Zukosha Co.,Ltd.]

スマート農業におけるUAV空撮画像解析に用いる3次元解析ソフトの比較

○辻 修[(株)ズコーシャ]・宗岡 寿美[帯広畜産大学]・秋本 正博[帯広畜産大学]・木村 賢人[帯広畜産大学]・中島 直久[帯広畜産大学]・星山 賢一[(株)ズコーシャ]・藤山 真一[(株)ズコーシャ]

最近スマート農業で使用されているUAV空撮画像の解析には、市販のSFMソフトが使用されているが、AGI社製とPIX社製がよく使用されている。そこで、作物の生育調査において、両ソフトの操作性の比較を行った。その結果、差分DEMを用いた作物の草高の比較においては、両者に実測値との比較において差異は見られなかった。なお操作時間に関しては、若干ではあるがAGI社の操作が、短時間で終了することがわかった。

Keyword: IT,UAV,SfM,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.513-514 , 2022

発表番号 [8-3]

Study on Image Analysis of Cyanobacteria Blooms in Hypertrophic Reservoir

○OZAKI Akinori[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・HARADA Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・HASEGAWA Kanae[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]

過栄養化貯水池におけるアオコの画像解析に関する検討

○尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]・原田 昌佳[九州大学大学院]・長谷川 佳苗[九州大学大学院]

閉鎖性水域のアオコ現象の気象変動応答特性を明らかにすることを目的として,局所水面領域を連続撮影した画像を用い,画像類似度を用いた閾値決定による連続画像の動的閾値処理による二値化手法について検討した.本研究により,水面に浮遊するアオコをを定量的に表現するとともに,気象変動と水面に対するアオコ占有率の関係について知見を得た.

Keyword: 水面画像,画像類似度,二値化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.515-516 , 2022

発表番号 [8-4]

Relationship Between Sentinel-1 Satellite Data and Surface Soil Moisture Content

○Kengo Shinohara[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Masato Fukumoto[National Institute for Rural Engineering, NARO]

Sentinel-1衛星データと表層土壌水分量の関係

○篠原 健吾[農村工学研究部門]・福本 昌人[農村工学研究部門]

本研究ではSentinel-1衛星によるSARデータを用いて,後方散乱係数と表層土壌水分量の関係を調べた.その結果,送受信時の偏波モードによって土壌水分量との関係式が異なり,VH偏波よりもVV偏波のほうが高感度な関係式が得られた.今後はSAR画像をSentinel-2 衛星データによる水田の排水性評価マップと比較し,Sentinel-1 衛星データの排水性評価への適用について検討する予定である.

Keyword: リモートセンシング,SAR,マイクロ波,後方散乱係数,裸地, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.517-518 , 2022

発表番号 [8-5]

Risk assessment by remote sensing of soil salinity in the Syrdarya region, Uzbekistan

○Aziz Omonov[United Graduate school of Tokyo University of Agriculture and Technology・Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Tokyo University of Agriculture and Technology]

ウズベキスタン国シルダリア地域におけるリモートセンシングによる塩害の評価

○おものふ あじず[東京農工大学大学院連合・東京農工大学]・フィトリヤ アティコツン[東京農工大学]・加藤  亮[東京農工大学]

ウズベキスタン国シルダリア地域は乾燥地のため綿花を中心とする灌漑農業を通じて塩害が拡大している。塩害の拡大を防止するためには,リモートセンシングデータを用いた予測が可能になれば有用と考えられる。本発表では,リモートセンシングによる塩害評価指標を比較し,本地域ではVSSIと呼ばれる指標が,実際の土壌塩害分布図にもっとも近い結果を示したことを報告する。

Keyword: soil salinity,remote sensing,risk mapping,statistical analysis, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.519-520 , 2022

発表番号 [8-6]

K-means clustering in Sentinel-1 time series data analysis for paddy fields mapping: Comparative study of Japan and Indonesia

○Atiqotun Fitriyah[International Innovation and Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fumi Okura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

Sentinel-1時系列分析におけるK-means法クラスタリングを用いた水田域図の作成:日本とインドネシアの比較研究

○アティコトゥン フィトリヤー[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]

本研究では一年間分のSentinel-1データに対してK-means 法を用いたクラスタリングを実施した。作付スケジュールの違いの影響による誤分類がよく観られたが時系列分析はこの影響を減らせると考えられる。したがって、日本の水田もインドネシアの多様作付スケジュール水田域も判別するとが できた。今後の稲作分析に対して、Sentinel-1時系列分データは有効なデータとして活用可能であると考えられる。

Keyword: 水田 ,時系列分析,sentinel-1,clustering, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.521-522 , 2022

発表番号 [8-7(P)]

Current Status of Agriculture-related Administrative Procedures and Issue of Shifting Them Online

○TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・MISHIMA Haruka[NTC International Co., Ltd.]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

農業行政手続きの現状とオンライン化に向けた課題

○谷口 智之[九州大学大学院]・三島 はるか[NTCインターナショナル(株)]・凌 祥之[九州大学大学院]

農林水産省は,行政手続きのオンライン化の推進に向けた取り組みを進めている.本研究では,農業行政手続きの現状を調査し,オンライン化の実現に向けた課題を検討した.その結果,農林水産省共通申請サービス(eMAFF)の導入促進に向けては,申請者と国の仲介役である自治体のインセンティブを高めることが不可欠であり,各自治体の業務効率化と維持管理負担の軽減に対する技術的サポートが必要であることを論じた.

Keyword: eMAFF,農業DX,オンライン申請, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.523-524 , 2022

発表番号 [8-8]

Evaluation of monitoring system using the public LoRaWAN for the water level of irrigation canals

○Yoshiharu TAKEZAWA[The association of land improvement service in toyama prefecture]・Kiyotaka INAGAKI[Hirota-yousui land improvement district]・Ryuuta Fujii[Horie Shokai Company]

行政LoRaWAN通信網を活用した農業用水路水位監視システムの検証

○竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]・稻垣 清貴[広田用水土地改良区]・藤井 隆太[(株)堀江商会]

頭首工、農業用水路等の水門操作、施設点検を担う施設管理従事者の担い手不足が懸念される中で、IoT技術を活用した施設管理の効率化に向け、行政LoRaWAN通信網を活用した乾電池を電源とする農業用水路水位監視システムの実証実験を行った。その結果、安定したデータ伝送、水位情報入手の効率化、緊急時対応の円滑化、土地改良区の防災管理対応の可視化などの効果を実証し、IoT技術活用の有用性を実証した。

Keyword: 施設管理,水位観測,IoT,LoRaWAN, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.525-526 , 2022

発表番号 [8-9]

Experiments on acquiring IoT sensor data from inside a mountain forest using the LoRa communication method

○Riko Ahmad MAULANA[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Masaru MIZOGUCHI[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

LoRa通信方式による山林内からのIoTセンサデータの取得実験

○リコ アハマド マウラナ[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

飯舘村は75%が山林である。原発事故後、帰村農家はサルやイノシシなどの獣害に悩まされている。村内の動物の行動や生息状況を把握するため、プライベートLoRaを用いて山林内からIoTセンサデータを取得する実験を行った。その結果、山林内から温度や湿度などの環境データを取得できること、電波強度が地形・森林密度・湿度などの影響を受けること、中継器を適切に配置すれば広域をカバーできることがわかった。

Keyword: スマート農業,IoT,LoRa,山林,環境データ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.527-528 , 2022

発表番号 [8-10]

The present condition and Vision on Improvement of Information and communication in Agriculture Area

○HORI Yasushi[NTC Consultants Co.,Ltd.]・KAMIWAKITA Futoshi[NTC Consultants Co.,Ltd.]・MURATA Mototsugu[NTC Consultants Co.,Ltd.]・YOSHIDA Nobuhiro[NTC Consultants Co.,Ltd.]・UCHIDA Kumiko[NTC Consultants Co.,Ltd.]

農村地域における情報通信環境整備と今後の展望

○堀 泰史[NTCコンサルタンツ(株)]・上脇田 太[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 信弘[NTCコンサルタンツ(株)]・内田 空美子[NTCコンサルタンツ(株)]

農林水産省では,農業農村のSociety5.0を支える情報通信環境整備を推進するため,財政面・人材面での支援制度を展開している。本稿では, 「農業農村における情報通信環境整備に関する勉強会」のメンバーとして参加した経緯から,これらの支援内容についてポイントを紹介し,農村地域の情報通信環境整備の今後の展望について考えを述べたものである。

Keyword: 情報通信環境,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2022

発表番号 [8-11]

Integrated GIS for Farmland Information in Municipality

○ASHIDA Toshifumi[Institute for Rural Engineering, NARO]

市町村における農地情報の統合型GISの構築

○芦田 敏文[農村工学研究部門]

市町村農業委員会が整備・管理している農地地図をベースに,農地台帳の属性に他の農政部署で利用する属性情報を追加し,市町村の農政部署で共通に利用できる農地情報の統合型GISとしてシステムを構築・利用することは極めて有用である。本報告では、モバイルGISを核とした「農地一筆調査支援システム」の現地実装の実践経験から、市町村における農地情報の統合型GISの構築・利活用について考察を行う。

Keyword: 農地情報,統合型GIS,モバイルGIS,現地実装, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.531-532 , 2022

発表番号 [8-12(P)]

Application of WebGIS on Mie Drone Sharing Project

○Nozomi SATO(KANEKO)[Office SoilCares・Graduate School of Bioresources, Mie University・Tsuji Farm Co. Ltd.]・Takeshi TSUJI[Tsuji Farm Co. Ltd.]・Yusuke ISHIZAKI[Tsu Regional Agricultural Development Center]・Shigeyuki ISOYAMA[Tsu Regional Agricultural Development Center]

三重ドローンシェアリング実証事業におけるWebGIS活用

○佐藤(金子) のぞみ[技術士事務所SoilCares・三重大学大学院・(株)つじ農園]・辻 武史[(株)つじ農園]・石 雄介[三重県津地域農業改良普及センター]・磯山 繁幸[三重県津地域農業改良普及センター]

三重県の中小規模の稲作農家4軒で、散布用とリモートセンシング用のドローン機材と、オペレーターをシェアリングするグループを作成した。シェアリングシステムとしてWebGISを活用し、複数の農家の圃場マップを共有、生育期に合わせた作業スケジュールの決定、オペレーターの作業記録、進捗状況の共有等のアプリケーションを構築した。個人購入とシェアリングの比較では、約40%の導入コスト削減効果があった。

Keyword: ArcGIS online,データ共有,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.533-534 , 2022

発表番号 [8-13]

The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agricultural management(No.3).

○Takashi Nobuoka[Toden Sekkei Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]・Yoshinobu Kinoshita[Kinoshita Ringo Farm]

農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その3)

○信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・珍田 寛貴[(株)センシスト]・木下 佳信[りんごの木下農園]

近年,人工知能を用いた様々な画像解析サービスが提供されている.筆者らは,りんご果樹園の画像を取得して解析を行い,作況や作柄を定量的に評価する手法に取り組んでいる.昨年度は,画像中の画素毎に色彩で果実を認識する手法を用いたが,本年度は,果実の形状特徴量を学習して物体検出する手法を用いた.本論文では,木下農園に固定カメラを設置して5ヶ月間自動的に画像を取得し,その画像を解析した成果を報告する.

Keyword: 農業効率化,画像解析,作況評価,ニューラルネットワーク,機械学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.535-536 , 2022

発表番号 [8-14]

Inspection of Methods for Predicting Apple bloom date by using Field data

○KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]

気温・地温を用いたリンゴの開花日予測方法の検証

○加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

全国最大のリンゴ産地の青森県は有数の豪雪地帯である。リンゴの収穫量は,晩冬期の剪定作業から開花に至る時期の園地管理に大きく影響される。そのため,開花日が的確に予測できれば春先の農作業を計画的に進めることが可能となり生産現場に大きなメリットをもたらす。本報では,過去10年間のリンゴ園地の気温,地温,開花日データから,既存の開花予測モデルの検証と実用的な活用方法について検討した結果を報告する。

Keyword: IT,農地環境,土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.537-538 , 2022

発表番号 [8-15]

Survey on corporate attitudes toward the promotion of ICT construction in agricultural and rural development

○NOGUCHI Yasushi[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]

農業農村整備におけるICT施工の促進に向けた企業の意識調査

○野口 康[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業農村整備の建設現場では、作業員の高齢化等に伴う人手不足の深刻化により、建設現場の生産性向上が喫緊の課題とされ、ICT(情報通信技術)を活用した情報化施工の普及が求められており、その取組を推進・加速化する必要がある。 本報では、農業農村整備におけるICT施工(情報化施工)の促進に向けて、農業農村整備に係る企業にアンケート調査を実施し、企業のICT投資に関する意識調査の結果について報告する。

Keyword: ICT施工,ICT投資,評価手法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.539-540 , 2022

発表番号 [8-16]

Improvement of accumulation technique on agricultural engineering 2

○Shinichi Teramura[Economic Research Association]・Yuji koga[Agricultural and Rural Development Information Center]

農業土木の積算技術の向上 2

○寺村 伸一[経済調査会]・古賀 祐治[農業農村整備情報総合センター]

農業土木の英知は、設計、積算、施工の3つの段階が一つの流れとして経過して具現化される。これら3つの段階は相互に関係し、積算を設計・施工と密接に関係のある「技術」として再認識していくことが、技術者養成で必要な教育手法の1つとなろう。このためには、民から民への公開学習の場があるので積極的に参加したり、経済調査会で公開している「施工動画」(現在、ほ場整備編を準備中)を視聴することが有効なはずである。

Keyword: 技術者育成,工法・施工,教育手法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.541-542 , 2022

発表番号 [8-17]

Sources of Interest in Commercial Board Games and Educational Effects of Game Development

Momoko NOMURA[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・○Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]

市販ボードゲームのおもしろさの源とゲーム開発の教育的効果

野村 桃子[金沢大学大学院]・○林 直樹[金沢大学]

ボードゲームの教材としての活用に向け,調査分析を行った。対象は,教育ゲームの試作などを行う金沢大学「環境形成戦略論」の受講者である。主に次の3点が示された。(1) ゲームをおもしろくするためには,「相手の心理を読むおもしろさ」「勝利条件のおもしろさ」などに力を入れるべき。(2) ボードゲームには,つくること自体にも教育的な効果がある。(3) ゲーム開発では,難易度・プレイ時間の調整などが難しい。

Keyword: ボードゲーム,おもしろさ,教育, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.547-548 , 2022

発表番号 [T-1-3]

Study on Flood Analysis Method of Small Earthen Dam Based on Observed Flood Traces

○KOJIMA H.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・SHODA D.[NARO]

浸水痕跡調査結果に基づくため池決壊氾濫解析手法の検討

○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]

多くのため池は古い時代に経験的な技術で築造され豪雨や地震に対し脆弱性を持つ可能性があり,浸水想定区域図やハザードマップの整備が求められている.流域治水の取組でも,水害リスク情報の空白地帯解消・避難体制の強化対策としてのハザードマップの作成・周知の対象にため池の決壊氾濫が位置付けられる場合がある.ここではため池の決壊氾濫解析に関する研究を概観し,近年の豪雨による決壊ため池での検討事例を紹介する.

Keyword: ため池,氾濫解析,ハザードマップ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.557-558 , 2022

発表番号 [T-2-3]

On-site issues related to converting cultivated land from a paddy field to an upland field

○Aoki Kenji[Hokkaido Land Improvement Association]・Yaokawa Tomoyo[Hokkaido Land Improvement Association]・Odajima Ryuji[Abashirigawa Land Improvement District]

水田の畑地化における現場での課題

○青木 謙治[北海道土地改良事業団体連合会]・八百川 朋世[北海道土地改良事業団体連合会]・小田島 龍児[網走川土地改良区]

網走川土地改良区の美幌川地区を事例に,水田の畑地化における現場での課題として新たな水利用計画に着目し,水利用計画に関する検討経緯と課題を整理した。美幌川地区の水利権は水田用水を前提とした暫定水利権であるが,実際には畑地化が進行しており,次回の水利権更新では実態に合わせた申請が必要になっている。課題としては,水利用方法,水利権更新,施設整備,維持管理,自然環境に関するものが挙げられる。

Keyword: 畑地化,水利用計画,水利権, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.561-562 , 2022

発表番号 [T-3-2]

Consideration on effective and efficient environmental survey method of agricultural ponds for irrigation

SATORU Hosokawa[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・○SASAKI Nobuyuki[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・KODAMA Ritsuo[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]

ため池の効果的・効率的な環境調査手法の検討

細川 悟[農林水産省]・○佐々木 伸行[農林水産省]・児玉 律雄[農林水産省]

ため池の防災工事時における環境配慮の効率的な推進を図るため、環境DNA調査の現場適応性を主体に、効果的・効率的な環境調査手法等を検討する調査を令和3年度より実施している。魚類では、採補調査で確認された種の88%が環境DNA調査で検出され、採補調査と同程度の調査精度が確認されている。今後、令和4年度の調査データも追加分析し、環境配慮の検討段階において活用可能な参考技術情報として取りまとめる。

Keyword: 防災重点農業用ため池,環境調査,環境DNA調査, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.563-564 , 2022

発表番号 [T-3-3]

Examples of Environmental Consideration Measures in Reservoir Disaster Prevention Works

○AKIYAMA HIROMI[ Union of Land Improvement Association of Hiroshima]

ため池防災工事における環境配慮対策の取り組み事例

○秋山 浩三[広島県土地改良事業団体連合会]

広島県内のため池数は,18,785箇所を有しており,全国2番目となっている。古くは江戸時代以前から築造されている。近年局所的な豪雨などが頻発する傾向があり,防災重点ため池6,811箇所を対象に安全性を検証し,危険度の高い順に改修を進めている。長年貯水利用されているため池には,希少性の高い種や駆除種などの定着が見られることから,施工に伴う保護及び駆除すべき種における対応について報告するものである。

Keyword: 堤体改修,動植物の保護と駆除,配慮対策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.567-568 , 2022

発表番号 [T-4-1]

Time Required for Urban-Rural Reconstruction:A Case in the Three Prefectures of Hokuriku

○Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Kyoto Prefectural University]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

都市農村再構築に必要な年数:北陸3県を事例として

○林 直樹[金沢大学]・関口 達也[京都府立大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]

この先は,人口減少に対応するため,みずからが移住,子ども世帯を呼び寄せる,といったものを検討する必要がある。今回は,それらが必要になることを想定してもらった上で,準備期間やきっかけについて問うアンケートを行った。(1)準備期間が10年あれば,過半数は対応可能。ただし,農村では30年が必要という回答も多い。(2)みずからの移住のきっかけとしては,自動車使用不能,体力低下,建て替えなどが多い。

Keyword: 都市農村,再構築,移住,立地適正化計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.577-578 , 2022

発表番号 [T-4-6]

Development and Evaluation of an Educational Game on River Environment

○Minami WATANABE[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]

河川環境に関する教育ゲームの開発と評価

○渡邉 陽[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]

価値観が大きく変化するなか,ある程度将来を予想し,環境と共生した「地域づくり」を行うための基礎力向上をめざして,河川環境に関する教育用ボードゲームの開発と,その効果の検証を行った。試遊会を開催し,その前後にアンケートを実施した結果,(1)的を絞らず,流域全体のバランスを(釣り未経験者のみ),(2)現状よりも将来の予測,(3)川に関する価値観は数年で変わる,という思考に変化したことが示唆された。

Keyword: 河川,えん堤,天然魚,ゲーム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2022

発表番号 [T-5-1]

Promotion of smart agriculture of Ishikawa model which connects agriculture in Noto area with the next generation

○Akinari Takeuchi[Ishikawa Prefecture Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]

能登の農業を次世代へつなぐ石川型スマート農業の推進

○武内 昭也[石川県]

石川県の「能登」は、世界農業遺産認定地域であり、トキの放鳥にも期待が集まっているが、ほぼ全域が中山間地域で営農条件が厳しく、担い手の確保、耕作放棄地の解消・未然防止が喫緊の課題である。県としては、能登の農業を次世代に継承すべく、ほ場整備や農地中間管理事業等を通じて担い手の確保に取り組むとともに、ものづくり産業と連携し、石川型スマート農業を推進し、担い手の収益性向上に取り組む。

Keyword: 条件不利地域の農業維持,石川型スマート農業,担い手の確保と収益性向上, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.581-582 , 2022

発表番号 [T-5-2]

The agricultural subject and the future view in the hilly and mountainous area

○Takahashi Yukiteru[Agriculture union corporation GENJO-NO-SATO]

中山間地域農業の課題と今後の展望

○高橋 幸照[元丈の里営農組合]

農事組合法人元丈の里営農組合は,R3よりスマート農業実証プロジェクトに参画し,獣害対策にICTツールを導入した。今後は,減少する労働力を補い、高度な栽培技術を発揮するツールとしてもスマート化を図りたい。中山間地域においてスマート技術の普及には、土地改良事業と併せ再生可能エネルギーや情報通信基盤の整備が不可欠となる。また、若者が夢をもって農業生産や農村での暮らしを志すような技術開発に期待したい。

Keyword: 中山間地域,スマート農業,獣害対策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.583-584 , 2022

発表番号 [T-5-3]

Demonstration of a method of consensus building among residents for labor-saving community activities in view of future population decline in the hilly and mountainous area

○Daichi TSUJI[Kyoto Prefecture]

中山間地域の将来人口減少を見据えた、地域共同活動の省力化に向けた住民合意形成手法の実証

○辻 大地[京都府]

一層の人口減少と高齢化を前提として「地域活動に要する負荷の総量を削減しつつ、可能な限り集落機能を維持する」ことを目的に試行している住民ワークショップの事例を紹介する。今回、地域活動の種類及び住民が負担している労力を可視化し、ひとり当たり将来負担量の増大を防ぐために求められる工夫について話し合った。その成果と残された課題を示しつつ、人口減少社会における集落機能維持の新たな手法の可能性として提案する。

Keyword: 集落計画,農村振興,中山間地域, ,
GET PDF=22/[T-5-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.585-586 , 2022

発表番号 [T-6-1]

Construction of information and communication network in mountainous areas

○Masahiro Nakanishi[NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE EAST CORPORATION]

中山間地域での情報通信ネットワークの構築

○中西 雄大[東日本電信電話(株)]

近年、情報通信ネットワークやIoTセンサー機器を活用し、農作業の効率化や生産性向上を図るスマート農業が推進されている。しかしながら、中山間地域では、光ファイバーや無線ネットワークの整備は難しく、定住人口が多い地域を優先して整備されてきたことから、中山間地域におけるスマート農業の事例は多くなかった。本報では必要性の高い中山間地域における情報通信ネットワークのスマート農業での活用可能性を示した。

Keyword: 中山間地域,情報通信ネットワーク,水路監視,LPWA,Wi-Fi, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.587-588 , 2022

発表番号 [T-6-2]

Open channel management utilizing information and communication networks

○AZECHI Issaku[Mie University Graduate School & Faculty of Bioresources]・OKAJIMA Kenji[Mie University Graduate School & Faculty of Bioresources]・SAMURA Isao[Kyowa Engineering Consultants]・IWATA Shoko[Mie University Graduate School & Faculty of Bioresources]・ENDO Kazuko[National Institute for Rural Engineering, NARO]

情報通信ネットワークを活用した水路管理

○安瀬地 一作[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・左村 公[(株)協和コンサルタンツ]・岩田 祥子[三重大学大学院]・遠藤 和子[農村工学研究部門]

開水路に遠隔監視カメラ29台と水位計8台、ゲート1台の遠隔電動化、および自営の光回線と電源ケーブルそれぞれ600mを設置し水路をスマート化した。これにより、水路の維持管理の効率化および水管理労力の軽減、さらには流域治水への貢献や獣害の監視など様々な目的に利用することができる。本セッションにおいて設置状況を報告し、課題等について議論する。

Keyword: 山腹水路,スマート水路,情報通信基盤, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.589-590 , 2022

発表番号 [T-6-3]

Detection of water level in a channel by image processing

○Shinya Ozeki[Faculty of Bioresources, Mie University]・Takumi Baba[Faculty of Bioresources, Mie University]・Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]

画像処理による水路水位の検出

○小関 伸哉[三重大学]・馬場 拓海[三重大学]・伊藤 良栄[三重大学大学院]

開水路において枝葉による通水阻害や破損による漏水は水の安定供給に影響を及ぼし,水位の変化として視認できる。そのため,定点カメラの画像から水面の位置を検出し,水位を算出することで水管理作業の軽減につながると考えた。画像処理でハフ変換を用いて水位を算出した。算出した水位と実測値との誤差は最大で26mm,平均は±4.5mmであり,水路の維持管理には十分な精度で測定を行うことができた。

Keyword: 用水管理,画像処理,リモートセンシング,水面検出,ハフ変換, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.597-598 , 2022

発表番号 [T-6-7]

Potential of Electricity Self-support by Agrivoltaic System in rural areas

○Keigo Sugimura[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]

営農型太陽光発電による中山間地域の電力自給の可能性

○杉村 桂伍[三重大学大学院]・森本 英嗣[三重大学大学院]

中山間地域におけるスマート農業を実施するうえで電力供給は不可欠である。まずは、その潜在的発電量を把握するため、本研究は中山間地域の農振白地、白白地での営農型太陽光発電施設(SS)による電力供給の可能性について議論した。三重県多気町H地区を対象に、2030年の人口予測をもとにした電力需要に対し、遮光率30%、40%のSSを実施した場合、それぞれ77.8%、103.8%の供給が可能になると推定できた。

Keyword: 中山間地域,測量・GIS, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.599-600 , 2022

発表番号 [T-6-8]

Independent Power Supply by Using Micro Hydro Power Generation in Rural area

○SAMURA Isao[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO., LTD.]・NOMURA Sumito[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO., LTD.]

農村地域での小水力発電を利用した独立電源確保

○左村 公[(株)協和コンサルタンツ]・野村 澄人[(株)協和コンサルタンツ]

農業用水路を利用した小水力発電への注目される中で,これまではFIT法を利用した売電型電事業が多く実施されてきた。しかしながら,開発は既に行われるかもしくは建設中であり,残された地点の多くは小規模落差工(例えば落差1.5m以下)となっている。そのため,農業用水路の小規模落差を対象とした小水力発電装置を開発し,スマート農業関連機器の水位計,カメラ,獣害監視装置といった装置の電源としての可能性を示した。

Keyword: 農業用水路,小水力発電,独立電源,相反転方式,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.607-608 , 2022

発表番号 [T-8-1]

Expected roles of research about farmland conservation on the strategy for sustainable food systems, MeaDRI

○Takanohashi Toshitaka[Rural Development Bureau,MAFF]

みどりの食料システム戦略の推進における農地保全研究への期待(イメージ)

○鷹箸 俊孝[農村振興局]

「みどりの食料システム戦略」(2021年5月策定)における農業農村工学分野の重要性と役割等を解説し,脱炭素化・環境負荷削減や持続可能な農山漁村の創造等を通じた農地整備,農地利用,農地防災,土壌環境等の農地保全分野に関連する技術や調査研究内容等について紹介する。また,「みどりの食料システム戦略」の推進と貢献に向けて,今後の農地保全分野における技術開発や研究活動等への期待について論じる。

Keyword: みどりの食料システム戦略,農地保全,バイオ炭,水田からのメタン排出, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.609-610 , 2022

発表番号 [T-8-2]

About the water quality purification effect of paddy fields with ICT automatic irrigation system

○KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]

ICT 自動給水栓による灌漑時の水質

○黒田 久雄[茨城大学]

ICT自動給水栓の節水と水質浄化の効果を明らかにするため節水区と対照区の2圃場を設定し,水量と水質の連続観測調査を行った.その結果,用水量は節水区434 mm,対照区754 mmと節水効果が認められた.COD,T-N,T-Pの差引排出負荷量は,対照区が全て排出型になったのに対し,節水区は全て吸収型となった.これらの結果から,ICT自動給水栓は用水と肥料の削減につながる効果が期待できると考えられる.

Keyword: 水質浄化,節水灌漑,スマート農業,ICT自動給水栓, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.611-612 , 2022

発表番号 [T-8-3]

Biochar Amendment of Agricultural Soils in Japan

○KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Yuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]

バイオ炭を用いた土壌改良に関する研究

○亀山 幸司[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・久保田 幸[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]

近年,温室効果ガス排出削減対策としてバイオ炭の農業利用が注目を集めており,活用に向けた動きが加速している.バイオ炭の農地施用は,炭素貯留に加え,土壌の理化学性を改善する可能性を有している.ここでは,バイオ炭を国内の農地土壌に施用した場合の土壌改良効果に関するいくつかの事例について報告する.

Keyword: バイオ炭,炭素貯留,土壌物理性,土壌化学性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.613-614 , 2022

発表番号 [T-8-4]

Impact of rainfall on abandoned cultivated and fallow lands on the soil walls of drainage channeles in Aomori

○Hiroyuki Ochiai[Kitasato University]・Wataru Kakino[Kitasato University]・Rieko Takamatsu[Kitasato University]・Atsushi Mori[Kitasato University]

耕作放棄地における降雨が土水路壁面や水環境に与える影響

○落合 博之[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・森 淳[北里大学]

中山間地域を中心に耕作放棄地の増加が進み,それに伴い水路の管理放棄も増えている.青森県の谷地では素掘り水路が多く存在しており,水路壁面の崩壊の危険は高い.本研究では谷津田が耕作放棄に至る要因と水路壁面内の水移動や水路崩壊の現状の把握を目的とし,集中豪雨などの水路の水位の増加に伴い壁面の崩壊が起きている可能性を示した.同時に水路の氾濫の増加による水田の破壊も耕作放棄の増加要因の可能性が示唆された.

Keyword: 谷津,耕作放棄地,水移動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.617-618 , 2022

発表番号 [T-9-2]

Changes in Agricultural Water Use System at the Tedori River Alluvial Fan

○Hiroshi TAKIMOTO[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

手取川の農業水利システムの特徴と変遷

○瀧本 裕士[石川県立大学]

手取川扇状地は古くから水田地帯が発達しているが,手取川の流況が不安定であるため水利システムの構築には困難を極めた経緯がある。つまり現在の豊かな扇状地環境は,長年の治水や利水事業の積み重ねの結果であると言える。したがって,今後の持続可能な保全を考える上でもこれまでの歴史を振り返ることは有意義であると考える。ここでは手取川扇状地の七ヶ用水における農業水利システムの歴史について,近世以降を中心に述べる。

Keyword: 用水管理,灌漑施設,水利用計画・水利権, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.627-628 , 2022

発表番号 [T-10-3]

Emulator Construction and Sensitivity Analysis of WEPP Model Simulation

○Kazuhito SAKAI[University of the Ryukyus]

WEPPモデルシミュレーションのエミュレータ構築および感度分析

○酒井 一人[琉球大学]

本研究では、WEPPモデルの計算結果を目的変数、パラメータ群を説明変数としたTreed Gaussian Process(TGP)回帰によりエミュレーターを構築し、パラメータの感度分析を行なった。TGP回帰を用いてWEPPのエミュレーター構築が可能であることが認められた。また、降雨強度によらず、砂含有量および傾斜の感度が最も高く、次に粘土含有量と斜面長の感度が高いことが認められた。

Keyword: WEPP,Treed Gaussian Process,エミュレーター, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.637-638 , 2022

発表番号 [T-11-4]

International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)

Hiromichi Kitada[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・○Hiroshi Matsuura[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Osamu Ishida[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について

北田 裕道[農村振興局]・○松浦 宏[農村振興局]・石田 宰[農村振興局]

INWEPFは政府関係者等が水田農業発展のために国際的な議論を行うフォーラムである。活動はゝ蚕囘・政策的な講演を行う「シンポジウム」概ね年1回開催して活動方針等を決める「運営会議」3謄董璽泙鳳茲辰萄邏函Φ掴世鮃圓Α屮錙璽ンググループ(WG)」により構成される。現在の第6フェーズ戦略では我が国はWG3のリーダー国として、水利用効率・水生産性の向上を考慮した政策・技術についての議論を進める。

Keyword: INWEPF, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.647-648 , 2022

発表番号 [T-12-4]

Experiment of value creation for agricultural landscape through an artwork on a rice field

○NODASAKA Shuyo[The university of Tokyo ]・HATAGAMI Taiyo[The university of Tokyo ]・SASHIHARA Yuka[The university of Tokyo ]

棚田アート制作による農地及び農村風景の新たな価値創造の試み

○野田坂 秀陽[東京大学]・畑上 太陽[東京大学]・指原 裕佳[東京大学]

日本国内には至る所に休耕地がある。私たちは現代のIoT技術による農地の新たな価値を発見するために、岐阜県の棚田休耕田を教育やレクリエーションの場として活用する方法を探った。地域の方々へのヒアリング、草刈り等の休耕田の整備、地域の子供と一緒に棚田にガーデンライトを飾り付ける屋外イルミネーション体験を行った。活動を通じて、農地には屋外で周囲への迷惑の心配も少ない遊び場としての価値があることを見出した。

Keyword: 農村風景,棚田,アート,イルミネーション,農地の価値, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.655-656 , 2022

発表番号 [T-13-3]

Support for Administrators by Hyogo Prefecture Irrigation Conservation Support Center

○YAMANE Noritaka[Hyogo Prefectural Land Improvement Business Association]・NOMURA Yoshikazu[Hyogo Prefectural Government]・ISHIKAWA Takaaki[Hyogo Prefectural Government]

「兵庫県ため池保全サポートセンター」による管理者支援

○山根 規孝[兵庫県土地改良事業団体連合会]・野村 純数[兵庫県]・石川 登章[兵庫県]

全国一ため池の多い兵庫県において、平成28年5月に全国初となる「淡路島ため池保全サポートセンター」を開設し、その成果を踏まえ、平成30年6月には県(本土)全域を対象とした「兵庫ため池保全サポートセンター」を開設し、活動の充実を図ってきた。サポートセンターが持続可能な取組となり、地域ニーズに答えられる活動となるよう支援サービスの向上を目指していきたい。

Keyword: 水資源開発・管理,灌漑施設,農地防災,農村計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.657-658 , 2022

発表番号 [T-13-4]

Reservoir Support Center Yamaguchi's activity report

○HIROMOTO atufumi[Yamaguchi Prefecture Federation of Land Improvement Association]

ため池サポートセンターやまぐちの活動報告

○廣本 淳史[山口県土地改良事業団体連合会]

令和3年4月に設置された「ため池サポートセンターやまぐち」の活動内容(点検活動、相談活動、指導活動、情報管理等)を紹介し、全国展開をしている関係機関との情報共有を図る。

Keyword: 技術者育成, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.667-668 , 2022

発表番号 [S-1-2]

AE behaviors of polymer cement mortar over mixed with expansive additive under uniaxial compression

○Takanori Ito[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of agriculture, Iwate university]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate university]・Eichi Kurashima[Professor Emeritus, Iwate University]・Yuuki Satou[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]

膨張材を過剰添加したポリマーセメントモルタルの一軸圧縮載荷過程におけるAE挙動

○伊藤 孝則[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学名誉教授]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]

ポリマーセメントモルタルの乾式吹付けにおいて,施工後に生じるき裂を抑制するために膨張材を添加することがある.ここでは,膨張材の添加なしと添加ありのモルタル供試体を作製し,載荷に伴うAEを計測した.得られた波形について短時間フーリエ変換を行い,スペクトログラムを作成した.その結果,モルタル供試体を判別するためには10kHz以下の範囲により算出された振幅の平均値の挙動を監視する必要があると考えられた.

Keyword: ポリマーセメントモルタル,混和材料,アコースティック・エミッション, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2022

発表番号 [S-1-8]

Study of Water Management in an Open Channel with Uniform Distribution System

○Atsuki IWASE[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kyoji TAKAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

開水路ブロック一括水管理における均等配水システムの検討

○岩瀬 充季[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・高木 強治[東京大学大学院]

大区画圃場ブロックにおける省力的な水管理の手法として、均等配水システムによるブロック一括水管理を検討した。ディストリビュータを用いない均等配水システムとして、引き込み水路の分水装置の開度を灌漑期間初期にのみ調節する方法を提案し、定量分水方式および定比分水方式の2方式を検討した。2方式の特性を数値シミュレーションおよび水理模型実験によって検証し、いずれの方式でも均等配水が可能であることを示した。

Keyword: 用水管理,灌漑施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2022

発表番号 [S-1-9]

Experimental study on attenuation characteristics of underwater ultrasonic for different particle sizes of suspended solids

○URAHATA Nozomu[Mie University]・IKAI Kento[Mie University]・OKAJIMA Kenji[Mie University]

懸濁物質の粒径による水中超音波の減衰特性に関する実験的考察

○浦畑 夢[三重大学]・猪飼 研人[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]

本研究では農業用排水路に流れる懸濁水中での水中超音波の減衰特性を検討し,粒径の影響を精査することを目的に研究を行った.その結果,粒径が2,4μmでは83,200kHzで減衰が見られず8μmでは200kHzの場合のみ減衰が見られた.そのため2,4μmであれば83,200kHz、8μmでは83kHzで水中超音波の反射波の最大振れ幅に粒径の影響がないことが確認された.

Keyword: 水中超音波,減衰特性,懸濁物質,粒径, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2022

発表番号 [S-1-10]

Fact-finding survey of paddy water balance in plots with automatic water taps

○Shimamura Yu[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Hama Takehide[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

自動給水栓導入圃場の水田水収支の実態調査

○島村 優[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]

水田への導入が進んでいる自動給水栓による影響について,作業時間の削減効果などが報告されている一方で,実際の農地での用水需要に与える影響に関する知見は十分ではない.本報告では自動給水栓導入済みの圃場と未導入の圃場の水収支の実態調査を行った.その結果,給水栓の種類やその設定によっては取水量と地表排水量が増加する可能性や,給水栓導入圃場では中干し後に湛水状態が常態化する傾向にあることが明らかになった.

Keyword: 自動給水栓,取水量,浸透量, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2022

発表番号 [S-2-1]

Paddy drainage water quality purification by microbiological activity with carbon fiber

○Tomoya SUGIYAMA[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]

炭素繊維素材による農業排水の水質浄化効果

○杉山 智哉[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]

本研究では,再生炭素繊維材料の水質浄化効果を検証することを目的とした。炭素繊維のリサイクルと農業排水による富栄養化という2つの問題を解決することが期待される。再生炭素繊維材料の導入により,微生物による窒素とリンの吸収量が増加することが確認された。なお、一部の炭素繊維には微生物の付着が確認できたが,全体的にみると密集しているとは言い難い状況で,炭素繊維への微生物の可能付着量にはまだ余裕がある。

Keyword: 水質・炭素繊維, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2022

発表番号 [S-2-2]

Drought Countermeasures in the Kiso River Basin Area Considering Dam Reservoirs

○Kentaro OTSUKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

ダム貯水池を考慮した木曽川流域圏における渇水対策

○大塚 健太郎[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]

本研究の目的は,水文モデルにおいてダムを考慮することによる渇水時流況再現精度の向上の可能性を検討する,とした.まず,各ダムの諸元などのデータを整備した.次に,SWATを用いてダムを考慮した場合としなかった場合に分けて解析を行った.解析結果は,実際の流量に対しておおむね再現精度が良いと言えるが,ダムありとダムなしでほとんど差が見られなかったため,ダムモデルへの入力値を再検討する必要がある.

Keyword: 水資源開発・管理,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2022

発表番号 [S-2-3]

Prediction of inflow to low-lying lake by machine learning using simulated rainfall events

○Kei AWANO[Faculty of Agriculture,Kindai University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture,Kindai University]・Tsumugu KUSUDO[Faculty of Agriculture,Kindai University]・Atsushi YAMAMOTO[Faculty of Agriculture,Kindai University]・Yutaka MATSUNO[Faculty of Agriculture,Kindai University]

模擬降雨イベントを用いた機械学習による低平地湖沼への流入量予測

○阿波野 景[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・楠堂 紡[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]

近年、機械学習による降雨流出予測に関する研究が盛んに行われているが、未経験の規模の豪雨に対する予測の難しさが課題として挙げられている。本稿では、新潟県新潟市の鳥屋野潟を対象として機械学習による流入量予測を行った。また、学習データに模擬降雨イベントを加えることで高強度降雨への予測精度が改善することを確認した。加えて、追加する模擬降雨イベントの総降雨量や数による予測精度の改良効果を検証した。

Keyword: 深層学習,排水解析,鳥屋野潟,亀田郷,排水管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2022

発表番号 [S-2-8]

Analysis of fish habitat using flow and bed evolution model in river and canal with eco-friendly physical structures

○Kanuka Yoshinari[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University ]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]

環境配慮工が設置された水路と河川における流れ・河床変動モデルを用いた魚類生息場の分析

○吉成 香貫花[茨城大学大学院]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

これまで水生生物保全のための水路づくりとして環境配慮工の施工がされ,環境配慮工の効果・機能の研究が進められてきた.しかし広域的な水域を含めた環境配慮工の適切性を分析した研究は少ない.本研究では霞ヶ浦流入河川と環境配慮工が設置された農業排水路を対象に,流れ・河床変動モデルNays2DHを用いた数値計算を行う.対象水域の流れや路床高を推定し,魚類生息環境の場所的な違いを分析することを目的とする.

Keyword: 魚類,土砂水理,数値計算,環境配慮工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2022

発表番号 [S-3-2]

Transformation of consciousness of junior high school students living in a mountainous area by drawing the future of their community

○Sayu Noda[Mie University Graduate School Environmental Science and Technology]・Kenji Okajima[Mie University Graduate School Environmental Science and Technology]

中山間地域に住む中学生の描く未来図と未来を考えることによる意識変化

○野田 紗由[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]

中山間地域では、人口減少や過疎化が問題となっている。これは、地方から都市への人口流出が原因であり、若い世代にとって魅力的な職業機会が地方に不足していることが人口流出の要因である。また、国や地方自治体では継続的に地域雇用の活性化のための事業を展開しているが、未だに人口流出は続いている。この様な状況から本研究では、中学生などの若い世代が将来地域で生活するビジョンを描けていないからだと考え調査を行った。

Keyword: 教育手法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2022

発表番号 [S-3-3]

Effect of pH on arsenic adsorption in an agricultural soil

○SATO Kenji[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HAMA Takehide[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TANAKA Rina[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・WAKITA Risa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TSURUTA Junya[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・SAKURAI Shinji[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]

農地土壌のヒ素吸着に与えるpHの影響

○佐藤 健司[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・田中 理奈[京都大学大学院]・脇田 梨左[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・鶴田 純也[大阪公立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]

硫黄山の2018年の噴火により,ヒ素が環境基準値を超えて観測された.今後もヒ素濃度は高まる可能性があるため,農地にヒ素が流入した場合を想定し,黒ボク土および灰色低地土について5価ヒ素を用いた吸着バッチ実験を行った.また,pHを変化させることで,ヒ素吸着へのpHの影響を調べた.その結果,黒ボク土の方が高いヒ素吸着能力を示した.また,黒ボク土と灰色低地土で異なるpH依存性を示した.

Keyword: ヒ素,黒ボク土壌,灰色低地土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2022

発表番号 [S-3-7]

Verification of the evaluation of the biodiversity conservation function of a group of reservoirs

○Hiroki SHOHARA[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Satoshi WATANABE[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]

環境DNAを用いたため池群の生態系保全機能評価の検証

○正原 大輝[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・木村 匡臣[近畿大学]・渡部 哲史[京都大学防災研究所]

本調査は柳原(2020)に開発した生物多様性評価手法を検証することを目的として、環境DNAの採取・分析を行い、生物多様性の指標であるQ値との関係を調べた。主成分回帰分析ではどのため池の生物多様性が大きいかということを分析し、ロジスティック回帰分析では実際に存在している可能性の高い生物種を分析した。本調査では分析の結果とQ値の相関は得られなかった。しかし解析データの選定等再度検討を行う必要がある。

Keyword: 生物多様性,ため池,環境DNA, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2022

発表番号 [S-3-8]

Examination of the prediction method of the peak date of harvest of 'Tonewase' and 'Fuyu'

○Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Tsumugu Kusudo[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]

‘刀根早生’・‘富有’の収穫最盛日予測方法の検討

○岡山 貴史[近畿大学大学院]・楠堂 紡[近畿大学大学院]・山本 純之 [近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]

1月1日からの積算気温と積算降水量を用いて‘刀根早生’と‘富有’の収穫最盛日を予測する中間層5層のANNモデルを構築し,評価をした.目的変数は1月1日から収穫最盛日までの日数、説明変数が積算気温のみ(Case1)と積算降水量を加えた(Case2)の2ケース行った.その結果,2品種の両方ともに,Case1とCase 2における精度に顕著な差は見られなかった.これからは精度向上を目指す予定である.

Keyword: カキ,深層学習,収穫最盛日, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.7-8 , 2021

発表番号 [1-4]

Field Observation of Changes in Stratification caused by Bubble Circulation in Small Iriigation pond in Okinawa Island

FURUSATO Eiichi[Kagoshima Univ.]・AYUKAWA Kazuhiro[Environment system Inc.]・NAKANO Takuji[University of The Ryukyus]・YAMAOKA Masaru[University of The Ryukyus]・OKUNISHI Suguru[Kagoshima Univ.]

沖縄地方の小規模農業用ため池における気泡循環による水温成層変形の現地観測

○古里 栄一[鹿児島大学産学地域共創センター]・鮎川 和泰[環境システム(株)]・中野 拓治[琉球大学]・山岡 賢[琉球大学]・奥西 将之[鹿児島大学産学地域共創センター]

農業用ため池における適切な水質管理に資することを目的として、沖縄県久米島の小規模水域において気泡循環による周囲水の水温成層変形過程の現地調査を実施した。湖水に対する循環作用の強い規模の圧縮空気吐出により、約1週間で複数のパターンの水温成層変形が確認された。さらに日々の気象条件による影響も評価できた。これらの結果から、今後の農業用ため池の水質管理における基礎的な情報が得られた。

Keyword: 気泡噴流, 全層循環, 混合外力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.17-18 , 2021

発表番号 [1-10]

A Hydraulic Study on Flood Control by Multiple Tidal Weirs in Can Gio Bay, Southern Vietnam

Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Jio Tanaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

ベトナム南部Can Gio湾における河口堰群による洪水制御効果の水理学的検討

○田畑 俊範[九州大学大学院]・田中 志旺[農林水産省]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]

本研究では,ベトナム南部に位置するCan Gio湾を対象に,ベトナム政府が検討している大規模な単一の潮受堤防の代案として,複数の小規模な河口堰を用いた水位制御法について水理学的視点から検討した.解析には2次元単層モデルを用い,干出・冠水スキームにより浸水領域の判別を行った.河口堰の設置位置による水位および浸水領域の解析の結果,十分に洪水制御が可能であることが示された.

Keyword: 数値流体力学, 河口・感潮域の水理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2021

発表番号 [1-15(R)]

Hydraulic Model Test on the Distance between Water Wheels of Joint Current Water Wheel

Ibuki Nakagawa[School of Agriculture, Meiji University]・Michihiko Kojima[School of Agriculture, Meiji University]

2連結水車の水車間距離に関する水理模型実験

中川 歩紀[明治大学]・○小島 信彦[明治大学]

水車出力を増大させるために流し掛け水車を水路横断方向に2基並べた2連結水車について、水車間距離に着目して水理模型実験を行った。その結果、上流側の水位上昇は水車間距離を有しないものが最も大きくなったが、発電出力は条件によっては水車間に若干の隙間のある方が大きくなった。したがって、水車間に隙間を開けたものは出力を下げずに稼働でき、水位上昇も小さいので既存の農業用水路への利用に適していると考えられる。

Keyword: 小水力発電, 2連結水車, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.33-34 , 2021

発表番号 [1-18]

Impact of Soil Dressing on Subsidence of Peatland Farm Field

Kuta Horiuchi[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Minoru YOKOCHI[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Mai MIYAZAKI[Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi INOUE[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

客土が泥炭農地の地盤沈下に及ぼす影響

○堀内 空汰[北海道大学大学院]・横地 穣[北海道大学大学院]・宮 真衣[北海道大学]・井上 京[北海道大学大学院]

泥炭地では農地利用に伴い地盤沈下が発生している。篠津泥炭地において泥炭農地の地盤沈下と客土層厚の関係を考察した。畑地利用では客土が厚いほど沈下量が小さくなる傾向があった。これは客土により泥炭層の地下水位が相対的に浅くなり酸化分解が抑制されたためと推察した。水田と田畑輪換利用では畑地利用圃場に比べ沈下量は小さく,客土層厚との有意な関係はなかった。また客土層厚が大きいほど泥炭は圧縮されていた。

Keyword: 泥炭地、客土, 地盤沈下, 北海道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2021

発表番号 [1-20]

Proposal new drainage index in upland fields converted from paddy fields

ZUKEMURA Chika[NARO]・OSARI Hiroshi[NARO]・MIYAMOTO Teruhito[NARO]

水田転換畑の新たな圃場排水性指標の提案

○瑞慶村 知佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・長利 洋[農業・食品産業技術総合研究機構]・宮本 輝仁[農業・食品産業技術総合研究機構]

水田転換畑において、耕盤上に発生しやすい滞水に着目し、現地圃場の特徴を内包した圃場排水性の評価を試みた。キャパシタンス式土壌水分計で測定した体積含水率の時系列データから土壌水分低減曲線を作成した。土壌水分特性を踏まえ、低減曲線を解析したところ、各圃場の排水性を評価できる可能性を見出した。

Keyword: 水田転換畑、圃場排水性, 耕盤直上, キャパシスタンス式土壌水分計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2021

発表番号 [1-26]

A Study of Agricultural Land Reorganization Design under Roads and Canals Network

Haruoki EBE[T-NET-Japan]

供用中の道路網、水路網を最大限尊重した農地再編整備構想策定の研究

○江部 春興[(株)ティーネットジャパン]

長野県中信平盆地は3期の土地改良により、圃場への道路網、水路網が整備されましたが、高齢化が進んでいます。更なる発展をするには、中型機、一部大型機を駆使した営農体系を導入する必要があることから、受託現場技術業務の中で、現況道路網、水路網及び圃場(ポリゴン)を忠実に描画したデジタル地形図を用意し、有力な再編候補のポリゴンについてはそれらの上に透過着色表示を試み「見える化」しました。

Keyword: 農地再編整備, 水田の畑地化, 機械化営農
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.52-53 , 2021

発表番号 [1-28]

Consideration of Land Improvement and Information and Communication Environment for Promoting Smart Agriculture

ONO Yumiko[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage, JIID]・NAKATO Naotaka[Rural Development Bureau]・KAWAMOTO Yosuke[Rural Development Bureau]・TANAKA Makoto[Kitai Sekkei Co.,Ltd]・KISAKI Takahiro[Sanyu Consultants Inc.]

スマート農業推進に向けた基盤整備及び情報通信環境等の検討

○小野 由美子[日本水土総合研究所]・中藤 直孝[農林水産省]・川本 陽介[農林水産省]・田中 信[キタイ設計(株)]・木 隆弘[(株)三祐コンサルタンツ]

農業後継者不足・労働力不足の解消に資するスマート農業の効果を最大限発揮するために農地基盤側で備えておくべき事項について、2020年2月に水田のほ場内の自動化を対象に「自動走行農機等に対応した農地整備の手引き」が策定された。この手引きに準じた農地整備の工事費並びに手引きで課題が残る中山間地域のほ場内、平地のほ場間移動の自動化に必要な農地整備及び情報通信環境整備等に対する検討内容について報告する。

Keyword: スマート農業、自動走行農機、情報通信環境, 除草ロボット、UAV直播, ほ場整備、法面勾配
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2021

発表番号 [1-31]

Predisposition to sand-dust generation from agricultural lands in Eastern Japan

Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・Yu SAKAI[Wakayama Prefectural Government]・Hiroshi ONO[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]

東日本の畑地から発生する砂塵の素因

○鈴木 純[信州大学]・酒井 優[和歌山県]・小野 裕[信州大学]

東日本各地の畑地から砂塵が発生することは知られている.砂塵は強風により地表から離脱して浮遊(飛遊)する微細な土の粒である.土の粒が地表から離脱して,転動,跳躍や浮遊の形態をとるかは,土の粒に働く力の釣り合いに起因する.この釣り合いには,土の粒の質量の影響が大きい.本報告では土の粒の密度を測定する方法によって得た各地の土の粒の密度の差異について述べる.

Keyword: 砂塵、微細な土の粒, 密度, 土壌炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2021

発表番号 [1-36(P)]

Update of soil erodibility estimation formula and verification of accuracy in WEPP

Hiromasa ISHIZAKI[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture, Utsunomiya University]

WEPPにおける受食係数推定式の更新と推定精度の検証

○石崎 弘真[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

世界各地で土壌侵食が問題となっている.水食を予測するために米国で開発された解析モデルであるWEPPを,日本に適用する際の課題として受食係数の設定が挙げられる.既往研究では日本土壌に適した推定式を構築したが,推定精度の検証は不十分であった.本研究では,受食係数の推定式を更新し,2事例の野外試験の実測値と比較した.その結果,一方では推定精度が向上し,他方では全ての解析条件で推定精度が低かった.

Keyword: 土壌侵食, WEPPモデル, 受食係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2021

発表番号 [1-38(P)]

Implementation of Polyacrylamide to control wind erosion and dust generation from the reclaimed agricultural lands

LEE Sangbong[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Minyoung[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Youngjin[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Heetae[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KANG Sanghyeon[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]

干拓農地における高分子凝集剤を用いた土壌侵食低減に関する研究

○LEE Sangbong[韓国農村振興庁]・KIM Minyoung[韓国農村振興庁]・KIM Youngjin[韓国農村振興庁]・KIM Heetae[韓国農村振興庁]・KANG Sanghyeon[韓国農村振興庁]

本研究では干拓農地(セマングムの広活地区)で発生する土壌侵食を抑えるための高分子凝集剤の適用方法について検討を行った。干拓農地の表土を採取して一定容器に入れ、表面に高分子凝集剤(DとR)を散布した後、風洞試験前後の重さを測定して飛散量を測った。その結果、30ppmと50ppm濃度の高分子凝集剤を0.5〜1.0mm散布する場合、地域最大風速の条件での土壌侵食を大幅減らすことが可能であった。

Keyword: 高分子凝集剤, 干拓農地, 土壌侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2021

発表番号 [2-2]

The sensitivity of CWSI, the crop water stress index, in rice under contrasting water regimes in greenhouse conditions

Samuel Godson-Amamoo[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technologynology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水稲栽培における異なる水管理下での水ストレス指標CWSIの解析

○Samuel Godson-Amamoo[東京農工大学大学院連合]・Tasuku Kato[東京農工大学大学院]

節水灌漑は今後の水資源の有効利用の観点から重要な技術である。本研究では水稲の水ストレスを表す指標としてCWSIを検討した。連続灌漑と間断灌漑のポット栽培試験をファイトトロンで実施し、実測された土壌水分量とCWSIとを比較し、間断灌漑と連続潅漑が明らかに違うことを明らかにした。このことから、CWSIが水ストレスの指標として有用であることを確認した。

Keyword: CWSI, aerobic rice, potential transpiration
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2021

発表番号 [2-3]

Study on Water Use and Effect of Irrigation Water at Irrigated Farming Areas of the Underground Dams in Southern Part of Okinawa Main Island

NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・NAKAMURA Shiya[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・NAKADA Masaki[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・TAMASHIRO Yuto[Ministry of Agriculture, Forestry and Fishery]・GOYA Marina[Cabinet Office Okinawa General Bureau]

沖縄本島南部地下ダム流域の水利用と灌漑用水の営農効果に関する研究

○中野 拓治[琉球大学]・中村 真也[琉球大学]・仲田 雅輝[沖縄総合事務局]・玉城 勇人[農村振興局]・呉屋 麻里奈[沖縄総合事務局]

沖縄本島南部地下ダム流域では,灌漑利用によって工芸作物から野菜,花卉,果樹を主体とする作物体系に営農形態が変化しており,灌漑用水の営農効果として作物への灌水による収量安定効果とともに,施肥量の低減等を通じた営農経費の節減に寄与できることが示唆された.地下ダム止水壁によって貯留域で還元的な環境条件が生み出された結果,地下水の窒素濃度の低下が生じ,地下水中の空間濃度分布に関与しているものと推察される.

Keyword: 地下ダム、灌漑用水, 灌漑水質、水環境, 営農効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2021

発表番号 [2-4]

Effect of Intermittent and Continuous Aeration on Odor of Cattle Manure Slurry

NAKAYAMA Hiroyuki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAKATANI Takenori[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・TANAKA Minoru[Previous affiliation, Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

間欠曝気と連続曝気が乳牛ふん尿スラリーの臭気へ及ぼす影響

○中山 博敬[寒地土木研究所]・中谷 壮範[寒地土木研究所]・田中 稔[前寒地土木研究所]

肥培灌漑施設では、ふん尿スラリーに水を加えて希釈した後、攪拌しながら曝気することでふん尿スラリー中の有機物が分解し、臭いが低下する。そこで、間欠曝気と連続曝気が臭気へ及ぼす影響について、室内曝気実験を実施した。その結果、連続曝気の場合は6時間以上の曝気で腐熟することがわかった。また、一日当たりの曝気時間が同じ場合は、間欠曝気よりも連続曝気の方が臭気を低減させる効果が大きいとわかった。

Keyword: 肥培灌漑、腐熟, 曝気、臭気, ORP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2021

発表番号 [2-5]

Changes in methane emission during AWD application in rice cultivation in pots

tomohiro okano[graduate school of enviromental science, the university of shiga prefecture]・kenji iwama[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・soken matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・takehide hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・kimihito nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

イネのポット栽培におけるAWD実施時の浸透速度の違いによるメタン排出フラックスの変化

○岡野 智広[滋賀県立大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]・松田 壮顕[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

間断灌漑の一種のAWD実施時の水田の降下浸透能とメタン放出の関係を水稲のポット栽培で調べた。浸透速度が0 mm day-1、9 mm day-1ではメタン排出が約1 g m-2、18 mm day-1ではほば全て出穂時に放出された上前2条件の3倍近い量だった。降下浸透により地表近くの溶存有機炭素が下層まで浸透しメタン生成菌が活発に活動した結果であるが、間断タイミングの制御により放出量を削減する可能性が示唆された。

Keyword: 稲作、CH4, 間断灌漑、温室効果ガス, 減水深
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2021

発表番号 [2-6]

Water Requirement for Protection of Blown Sand on a Coastal Sand Dune Field

Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ryoji Matsuda[Sanyu Consultants Inc.]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Tomoyuki Kawabe[Sanyu Consultants Inc.]・Akio Mikami[Chugoku Land Improvement Planning and Management Office, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]

砂丘畑における飛砂防止用水量の検討

○猪迫 耕二[鳥取大学]・松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・川辺 智幸[(株)三祐コンサルタンツ]・三上 明夫[中国四国農政局中国土地改良調査管理事務所]

砂丘畑の飛砂防止用水量を推定するために風洞実験と数値実験を行った.研究の結果,研究対象地区では,飛砂防止のために地表面の体積含水率を0.069以上に保つ必要があることが示された.また,最も飛砂が大きくなる2〜5月の現地気象条件に基づく数値実験の結果,灌水回数を少なくするには1回の灌水量を増やすのが効果的であり,灌水量を節約するためには1回の灌水量を小さくすることが有利であることが明らかとなった.

Keyword: 畑地灌漑, 摩擦速度, 農地保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2021

発表番号 [2-7]

The effect of laying state of subsurface drainage pipes in peat farmland on groundwater level

KIMOTO Yoshiki[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・SATO Keisuke[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

泥炭農地における暗渠管の埋設状態が地下水位低下に及ぼす影響

○木本 佳樹[北海道大学大学院]・佐藤 慶典[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]

暗渠排水は泥炭農地の排水性の改善に広く用いられているが、泥炭農地において暗渠管の埋設状態が機能に及ぼす影響については十分な検討がなされていない。そこで、無勾配・有勾配の暗渠を対象に、管の鉛直変位の測定と地下水位変動の調査を行った。勾配の有無にかかわらず不陸が確認され、逸脱は最大109.9mm、屈曲が20.8%であった。しかし、不陸が地下水位変動に大きく影響しているという判断には至らなかった。

Keyword: 無勾配暗渠, 屈曲, 逸脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.90-91 , 2021

発表番号 [2-8]

Development of Underdrain Cleaning with Pipe Cleaner Brush for Paddy Field

Takeo Kaneko[MIHAMA Survey & Planning CO.,LTD.]・Noriyuki Kimura[SOUKI Construction CO.LTD]・Ryoichi Sakata[Limited partnership Sakata machine industry ]

水田の暗渠清掃にパイプクリーナーブラッシを利用した技術の開発

○兼子 健男[(株)三浜測量設計社]・木村 憲行[(株)創輝建設]・坂田 良一[(合)坂田機械産業]

私は過去に高圧ポンプでしかできなかった暗渠の清掃を動力噴霧機利用した技術を開発した。しかし広く普及せずに目詰まりをした暗渠を放置したままである。そこでパイプクリーナーブラッシを利用した暗渠清掃技術を開発した。この技術は暗渠管内にブラッシと接続した紐をグラスファイバー線で通し暗渠管の道路側と排水路側から交互に紐を牽引して行う。またこの作業を容易にする巻取機を開発し、一人でも作業できることを確認した。

Keyword: 地下排水, 暗渠排水, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.92-93 , 2021

発表番号 [2-9]

Control of water supply by subsurface irrigation using permeable hose

Shogo Oka[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kenji Iwama[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

通水性ホースを用いた地中灌漑法による灌漑水量抑制効果

○岡 尚吾[滋賀県立大学]・岩間 憲治[滋賀県立大学]

消防用ホースにミシン針で穿孔した地中灌漑用のホースを作成し、コマツナ栽培で既存の散水試験と各3反復で比較した。その結果、総給水量は散水灌漑の62%と5%有意水準で有意に低く、水利用効率も1.38倍と良好であった。よって、ホース内の水圧を制御することで、水ストレスを与えずにコマツナが栽培できた。なお、地中灌漑の給水強度はホース内の水圧に対応したが、ホース内部に藻が詰まるなどの課題があった。

Keyword: 乾燥地農業、地中灌漑, 小松菜, 水利用効率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2021

発表番号 [2-12]

Evaluation of Consumptive Water Use on Sugarcane Field Based on Numerical Analysis

Nakano Mizuki[Graduate School of Agriculture, Forestry and Fisheries, Kagoshima University]・Hiyama Hiroki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Momii Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Takeuchi Shinichi[Undergraduate School of Marine Science and Technology, Tokai University]

数値解析に基づくサトウキビ圃場の消費水量の評価

○中野 瑞希[鹿児島大学大学院]・肥山 浩樹[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・竹内 真一[東海大学]

圃場における消費水量の推定は水資源の有効活用の観点から重要である。本研究では、沖縄サトウキビ圃場における水分消費を、リチャーズ式に基づいた数値解析プログラムにより推定し、実測値と比較した。計算値は実際の水分消費を概ね再現していたが、過剰に消費する傾向がみられた。根の分布のパラメータを変更した所、消費水量に大きな変化は見られないが、土壌水分鉛直分布に影響を与えることが示された。

Keyword: 畑地灌漑、サトウキビ, 消費水量, 数値解析
GET PDF=21/[2-12].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.100-101 , 2021

発表番号 [2-13(P)]

Pot cultivation experiment using subsurface string irrigation by the negative pressure difference

Atsushi Marui[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Yuya Tominaga[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

ヒモを用いた地中負圧差灌漑によるポット栽培実験

○丸居 篤[弘前大学]・冨永 侑弥[弘前大学]

ヒモの毛管現象を利用し,ヒモと土壌の負圧差による負圧差灌漑方式によりダイズの栽培実験を行った.直径3mmの綿、ナイロンおよび直径6mmの綿を使用し、ビニールハウス内でケイ砂土壌におけるポット栽培実験を行った結果、直径3mmの綿、ナイロンでは55~58 cm3/day程度の給水能力を示し、直径3mmの綿では栽培期間を通してpF1.8〜pF3.0に相当する体積含水率を維持した.

Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水
GET PDF=21/[2-13(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2021

発表番号 [2-17(R)]

Analysis of the Factors of Bad Drainage and Creation of Countermeasures for the Vineyard converted from Paddy.

KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]

水田から転換されたブドウ園における排水不良要因の検討と対策の立案

○加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

青森県弘前市にある水田から転作したブドウ園の排水対策について検討した。調査園地は周辺水田の深水管理期に地下水位の上昇が見られ,年により排水不良の兆候を示す。2018〜2020年の3年間では,園地や隣接水田の管理状況が同一であるにも関わらず2019年のみ排水不良の兆候が見られた。調査結果から土壌の乾燥に伴う水みち形成による浸入水の増加の可能性と園地内の面的な地下水流動の傾向が得られた。

Keyword: 排水管理、地下排水, 農地環境, 水田転作園
GET PDF=21/[2-17(R)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.110-111 , 2021

発表番号 [2-18(R)]

Case Study of Irrigation Area Expanding in Upland Irrigation Project Areas

Takumi MATSUZAKI[Tochigi Prefecture]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]

畑地かんがい整備事業の効果発現に関する事例的研究

松崎 匠[栃木県]・○松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]

関東地方の5つの畑地かんがい整備事業実施地区における利用実態を調べ,事業の効果発現を促進する要因および制限する要因について検討することを目的とした。その結果,事業効果が広く認められる地区では,ほ場および農道が整備され,大型機械の導入が可能となっており,担い手農家間の情報共有やJAとの連携が進んでいた。一方,後継者問題に端を発し圃場整備が進まない地区では事業効果の発現が制約される状況にあった。

Keyword: ほ場整備, 普及・制限要因, 後継者
GET PDF=21/[2-18(R)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2021

発表番号 [2-22]

Estimate of runoff ratio, rainwater retention curve and Curve Number in the basin of the Rainwater Harvesting Ponds in Tarama Island

Shiba Naoko[ Graduate School of Agriculture University of the Ryukyus ]・Sakai kazuhito[ Graduate School of Agriculture University of the Ryukyus ]

多良間島の畑面集水型貯水池集水域における流出率,雨水保留曲線およびカーブナンバーの推定

○芝 尚子[琉球大学大学院]・酒井 一人[琉球大学大学院]

多良間島は河川がなく灌漑水を天水や畑面集水型貯水池に頼っている.そのため常に干ばつ問題に晒されている.現在は地下水10%および畑面集水型貯水90%を利用した灌漑事業が計画されている.地下水資源を保全しながら灌漑を進めていくには貯水池を最大限有効に利用する必要がある.そこで本研究では,観測水位データのノイズ除去を行い流域の土地利用と流出特性の関係およびモデルによる貯水池流入量の再現性の検討を行った.

Keyword: 畑面集水型貯水池、淡水レンズ, 流出率、雨水保留曲線, カーブナンバー
GET PDF=21/[2-22].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2021

発表番号 [2-27]

Implementation of rice field dam Visualization of flooding factors in paddy fields

Yusuke SATO[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[ Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[ Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yuki IWAMURA[Graduate school of science and technology, Niigata University]

田んぼダム実施水田の溢水要因の可視化

○佐藤 雄亮[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・岩村 祐暉[新潟大学大学院]

田んぼダムの流出抑制機能は水田が溢水すると失うが,その要因は特定されていない.そこで新たに開発した解析手法を地形の異なる流域に適用し,溢水水田の発生形態を評価するとともに,対応策を検討した.その結果低平地では,背水により排水路水位が上昇し排水路からの流入による溢水が傾斜地と比較して多いことが明らかとなった.また,田んぼダムの効果を高めるには,畦畔高の嵩上げが効果的であることが明らかになった.

Keyword: 排水管理, 内水氾濫, 田んぼダム
GET PDF=21/[2-27].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2021

発表番号 [2-28]

Development of Simplified Construction Method on the Inundation Analysis Model

Tokio MATSUSHITA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Yuki IWAMURA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]

内水氾濫解析モデルの簡便構築手法の開発

松下 時生[新潟大学大学院]・○岩村 祐暉[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]

内水氾濫解析モデルは氾濫現象を高精度で再現できる一方で,氾濫原セルおよび水路データの作成労力が大きく普及が困難であるといった課題を持つ.そこで,モデルの普及を目指し,氾濫原を矩形格子で表現し,水路諸元を集水面積から推定する簡便手法を考案した.その結果,簡便手法を用いたモデルは構築時間を従来の420分の1に抑えつつ,従来手法と概ね同等の精度で計算が可能となった.

Keyword: 内水氾濫解析, 簡便化, GIS
GET PDF=21/[2-28].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2021

発表番号 [2-32]

A Case Study of Lot-management Water Requirement by Sub-irrigation in Paddy Fields with Ground Water Level Control System

OOTSU Takeshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

地下水位制御システムを有する水田における地下灌漑での栽培管理用水量の事例

○大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]

土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 計画「農業用水(水田)」における栽培管理用水量の定義では、その水量が生じるときの経路を地表流出としている。しかし、地下水位制御システムなどの整備によって地下灌漑が可能となった圃場では、新たな地下の経路での栽培管理用水量の需要が発生すると想定される。本稿の事例では、地下灌漑が可能な圃場での地下流出においても栽培管理用水量が発生すると考えられた。

Keyword: 水田灌漑、栽培管理用水量, 地下灌漑, 地下水位制御システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.140-141 , 2021

発表番号 [2-33(P)]

An analysis of characteristics and effects of a water reuse system installed in a large paddy irrigation scheme in Japan

EKPELIKPEZE Adonis[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government ]・AYELLA Paul[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]

大規模水田灌漑地区における反復水利用システムの導入とその効果

○EKPELIKPEZE Adonis[筑波大学]・KAMIMURA Ryohei[埼玉県]・AYELLA Paul[筑波大学]・ISHII Atsushi[筑波大学]

1980年代に多数のポンプ場を設置して灌漑用水の反復利用を開始した大規模水田灌漑地区を対象に、反復利用システム導入前後の用排水ブロック図を作成し、導入された反復利用システムの特徴と灌漑効率の向上の効果を求めた。反復利用ユニットには灌漑ブロック間の大規模なものと灌漑ブロック内の小規模なものがあり、灌漑効率は約1.5倍に上昇していた。これらにより土地改良区や集落の配水管理労力の軽減効果が考えられる。

Keyword: paddy irrigation、water reuse, irrigation efficiency, WUA
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2021

発表番号 [2-37]

Considerations on paddy ponding depth management using an automatically-controlled irrigation hydrant

Takumi Matsuzawa[NTC Consultants Corporation]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

自動給水栓による水田湛水深管理に関する考察

○松澤 拓海[NTCコンサルタンツ(株)]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]

滋賀県湖東平野の水田地区にて,自動給水栓を用いた水田水管理の実態調査を行った.その結果,調査圃場では中干後の浸透量増大に伴い,給水栓の設定上限水位に満たない時間が長くなり取水が停止せず,取水量が増大した.また,このような過剰取水を防ぐための条件について,湛水深・時間の2通りの制御方法で1段タンクモデルを用いた湛水深管理シミュレーションを行い,圃場浸透量に応じた適切な設定が重要であることを示した.

Keyword: 水田水管理, 自動給水栓, 1段タンクモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2021

発表番号 [2-38]

On-Farm Research of irrigation system using multifunctional automatic hydrant

TANAKA Tadashi[SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD. ]・TANIGUCHI Teruyuki[YAMANASHI SEKISUI CO.,LTD. ]

多機能自動給水栓を活用した水田水管理システムの現地実証について

○田中 正[積水化学工業(株)]・谷口 輝行[山梨積水(株)]

水田用多機能自動給水栓による新たな水田水管理システムによる現地実証を行い、水田水管理作業の省力化効果の確認を行った。水田水管理システムは遠隔設定型多機能自動給水栓を各ほ場に設置することで、水田水管理の遠隔操作、管理をおこなうシステムである。実証期間は令和元年度から令和2年度にかけて、新潟県上越市、新潟市、京都府亀岡市、滋賀県彦根市において実施し、約80%の省力化効果が得られた。

Keyword: スマート農業, 多機能自動給水栓, 水管理システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2021

発表番号 [2-42]

Remote sensing analysis on land surface temperature and soil salinity in agricultural area in Bukhara province, Uzbekistan

Aziz Omonov[United Graduate School of Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[Global Innovation Research, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

Remote sensing analysis on land surface temperature and soil salinity in agricultural area in Bukhara province, Uzbekistan

○Aziz Omonov[東京農工大学大学院連合]・Atiqotun Fitriyah[グローバルイノベーション研究院、東京農工大学]・Tasuku Kato[東京農工大学大学院]

ウズベキスタン国ブハラ州は、綿花の栽培が盛んであるが、その灌漑方式が原因で塩害が拡大している。塩害の影響を受ける面積と、塩害の強度についてはウズベキスタン政府が調査を進め、塩害の土壌図が作られているものの、毎年の状況把握は困難である。そこで、地表面温度のリモートセンシングデータを用いて塩害面積や強度との相関を調べ、塩害農地の管理に資することを目的に解析を実施した。

Keyword: soil salinity、remote sensing, LST、 NDVI , statistical analysis
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.160-161 , 2021

発表番号 [2-43]

Submerge process and paddling water volume at Lower Moshi Irrigation Scheme in Tanzania

Shinji HIROUCHI[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Chikako HIROSE[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko HORINO[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

タンザニア国ローアモシ地区における湛水過程と代掻き用水量

○廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

近年、アフリカのかんがい水田において、計画された面積にかんがいができていない事例が見られる。代掻き用水がかんがい用水に占める割合は大きく、これを抑制することで面積の増加が期待できる。タンザニア国において代掻き用水量を調査した結果、深部浸透量は0.054〜0.098m/hであることがわかった。湛水過程モデルを用いて計算すると、深部浸透量を抑制することで代掻き用水量が大幅に減少することがわかった。

Keyword: 湛水過程、深部浸透, 代掻き、アフリカ, 水田、水収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2021

発表番号 [2-47]

Study on suitable land evaluation for agricultural production based on Probabilistic Risk Assessment

MASANO Momoka[Ibaraki University]・NOBUOKA Takashi[Toden Sekkei Corporation]・YOKOTA Ayaka[Toden Sekkei Corporation]・MAEDA Shigeya[Ibaraki University]・KORODA Hisao[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[The University of Tokyo]

確率論的リスク評価に基づく農業生産適地の検討

政野 百花[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]・横田 彩加[東電設計(株)]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]・○吉田 貢士[東京大学]

本研究では気温・降水量・風速などの気象要因について,全国のアメダスデータから確率論的にハザードを分析し,農業栽培適地を気象被害リスクの視点から評価する手法を提案することを目的とする.具体的には,日本全国のアメダス観測所における気温のハザードを評価すると共に,気象要因が特定の作物に対して及ぼすであろうリスクの時代別変化を確認し,それらの情報から対象作物の生産適地について考察を行う.

Keyword: 気象リスク、ハザード曲線, 農業被害, 栽培適地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2021

発表番号 [2-48]

Study on developing AI based prediction model to asess nationwide meteorological risk.

YOKOTA Ayaka[tokyo electoric power service]・MASANO Momoka[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[The University of Tokyo]・NOBUOKA Takashi[Toden Sekkei Corporation]

AIを用いた全国の気象リスク予測モデルの構築に関する検討

○横田 彩加[東電設計(株)]・政野 百花[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・信岡 卓[茨城大学]

筆者らは,原子力施設の地震時リスクを確率論的に評価する手法(PRA)で,農作物の気象リスクを評価する検討を行っている.既往検討では,PRAにより全国のアメダス観測データから農業栽培適地を気象被害リスクの視点から評価した.本検討では,気象リスクと地域特性の関係をAIの一手法であるサポートベクタ―マシンで機械学習して学習精度の評価を行い,地域特性から農業栽培適地を予測するAIモデルの有効性を考察した.

Keyword: 機械学習、気象リスク, 農業被害, ハザード曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2021

発表番号 [2-52]

Climate change impact on water resources during irrigation period in a snow-dominated watershed

Yoshida Takeo[National Agriculture and Food Research Organization]・Kudo Ryoji[Okayama University]・Aihara Seiya[National Agriculture and Food Research Organization]・Minakawa Hiroki[National Agriculture and Food Research Organization]

気候変動が積雪流域の灌漑期水資源へ及ぼす影響

○吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・工藤 亮治[岡山大学]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]

気候変動による融雪の早期化や無降雨継続日数の長期化が指摘され,これまで以上に水資源の適切な管理が求められる.本報告では,信濃川水系の利水基準点を対象に,気候変動に伴う積雪量の減少・融雪の早期化による灌漑期の渇水リスクの変化を評価した.その結果,現在期間から近未来,将来にかけて,渇水期間の長期化,渇水量の増加傾向が示された.その原因として,少雪と灌漑期前半の少雨の同時生起確率の増加が示唆された.

Keyword: 気候変動、積雪, 水資源, 分布型水循環モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2021

発表番号 [2-53(P)]

Effect of spatial distribution of decreasing paddy rice on rice production in Northeast Thailand

Miki Nodera[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Taichi Tebakari[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]・Koshi Yoshida[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo ]

東北タイにおいて減少する水田の空間分布が水稲生産性に与える影響

○野寺 美輝[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・手計 太一[中央大学]・吉田 貢士[東京大学大学院]

東北タイでは水田面積が減少しているが、水田の空間分布変化は水稲の生産変動への影響として考慮されていない。土地利用図を解析した結果、水田が低地中心・高地中心に分布する県に分けられた。高地中心県は渇水に弱いと考えられたが、生産は安定傾向であった。これは降水量の増加トレンドにより渇水が起きていないからだと考えられた。将来的に降水量の変動幅が大きくなると、今の土地利用では渇水年に対応できない可能性がある。

Keyword: 降雨特性, 気象環境, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2021

発表番号 [2-54]

Estimation of flood mitigation effect of irrigation ponds by water release in Harima, Hyogo

Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoya KIDA[Hyogo Prefecture]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

兵庫県播磨地区のため池における事前放流の洪水軽減効果の推定

○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・喜田 直也[兵庫県]・多田 明夫[神戸大学大学院]

ため池事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率をため池諸元から推定することを検討した.兵庫県播磨地区のため池3,879箇所を対象として流出計算でピーク低減率を求めたところ,ピーク低減率と事前放流によって確保された空き容量の雨水保留量換算値(空き容量を流域面積で除したもの)との関係に2次曲線が当てはめられること,同曲線のパラメータが対象地区の降雨の大きさで決まることが示された.

Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流, ピーク低減率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2021

発表番号 [2-55]

An Examination for accuracy improvement of water level prediction focusing on Setting of Error function and training data in Deep Learning

FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Nobuaki[Institute for Rural Engineering, NARO]

深層学習モデルの損失関数と学習データの与え方による水位予測精度向上の検討

○福重 雄大[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]

水利施設の管理者の意思決定を支援する目的で,筆者らは深層学習モデルを用いた水位予測モデルを開発してきた.しかしその目的に反し,モデルの予測結果にはピークを後追いする傾向がみられた.本問題の解消のため,学習時の損失関数や学習データの与え方に注目し,これらが予測結果に与える影響について検討した.本検討では改善が見られず,本問題の解決には別のアプローチが必要と考えられた.

Keyword: 深層学習, 水位予測,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2021

発表番号 [2-56]

Development of a Real-Time Prediction System for Heavy Rainfall Disaster Risks−System Configuration and Verification on Typhoon No. 19 in 2019−

MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUDO Ryoji[Okayama University]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]

豪雨災害の軽減と対策に向けたリスク予測システムの構築−システム構成と令和元年台風19号時の事例検証−

○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・相原 星哉[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]

全国の豪雨災害リスクを予測するシステムを構築した.リスクは評価時点から過去24時間の累積雨量で示す内水リスク指標と,評価時点の河川流量を用いる外水リスク指標から判定され,1時間毎に更新する.令和元年台風19号を事例に検証すると,八斗島および取手地点で計算流量と観測水位のピーク発生時刻がよく合っていた上,上下流のピーク時刻の違いも表現された.一方で,計算精度の改善にむけてモデル改良の余地がみられた。

Keyword: 気象災害, 洪水流出, 降雨特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2021

発表番号 [2-57]

Flood Disaster in Yamagata Pref., July 2020

OKUYAMA Takehiko[formerly Faculty of Agr. Yamagata Univ. ]

令和2年7月豪雨による山形県の水害

○奥山 武彦[前山形大学]

2020年7月末に山形県内の広域で100舒幣紊梁膠となり,最上川の各地で氾濫が起きた。大江町左沢では最下位段丘部の無堤区間で浸水した。河北町押切では支川からの溢水により集落浸水が生じた。大久保遊水地は数m冠水し,多量の泥が水田に残った。最上小国川では治水対策として国内5例目の流水型ダムが建設された。農地の洪水対策機能については地域のコンセンサスが重要であると考えられる。

Keyword: 河川氾濫, 最上川, 治水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.190-191 , 2021

発表番号 [2-58]

Future Prediction and Risk Assessment of Flood Inundation in Low Lying Area by Diffusive Tank Model

TSUNO Kanako[PACIFIC CONSULTANTS CO.,LTD.]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KUDO Ryoji[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

低平地タンクモデルを用いた将来の内水氾濫予測とその危険度評価

○津野 加奈子[パシフィックコンサルタンツ(株)]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

岡山県笹ヶ瀬川流域を対象として,平成30年7月豪雨時のデータにより低平地タンクモデルを用いた降雨流出モデルを同定し,これを現在及び将来の気候データベース(d4PDF)に適用した流出・氾濫解析により,氾濫規模の将来変化を推定した。その結果,平成30年7月豪雨時の湛水面積は,現在では80〜100年確率であるのに対し,将来では20〜30年確率と評価され、将来にかけて内水氾濫危険度は上昇すると予測された。

Keyword: 内水氾濫、低平地タンクモデル, 危険度評価、将来予測, d4PDF
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2021

発表番号 [2-62]

Limitations of load estimation based on monthly water quality monitoring

Jun KAWAMURA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

月一回の定期水質調査による流出負荷量推定の限界について

○川村 純[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

月一回の定期水質調査に基づく,集水域からの年総流出負荷量の正確な推定を目的として、10年分の定期調査データを利用して、WRTDSモデルにSIR(Sampling Importance Resampling)を組み合わせる手法を検討した。その結果、単年度のみのデータに基づく場合よりも負荷推定量の偏りは改善されたものの十分に偏りが解消されたといえず、月一回の定期調査による負荷量推定の限界が示された。

Keyword: 流出負荷量、不偏推定, 定期調査、SIR, WRTDS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2021

発表番号 [2-67]

Geochemical indices on limestone dissolution to understand groundwater flow in Komesu basin

YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

石灰岩溶解に関する水質指標による地下水流動状況の検討:米須地下ダム流域での事例

○吉本 周平[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

沖縄県糸満市の米須地下ダムを対象として,地下水に溶存する主要イオンの濃度から推定される方解石飽和度と二酸化炭素分圧を中心に水質を整理した. その結果,これらを水質指標として地下水の流動過程が特徴付けられる可能性が示された.米須地下ダムの流域では,上流域の湧水は涵養過程の変化の影響が平準化されているが,大規模な空洞上の地下水は季節的な,あるいは短期的な涵養過程の変化に影響されやすいことが推定された.

Keyword: 炭酸岩塩、方解石飽和指数, 地下ダム、カルスト水文学, 水文地球化学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.210-211 , 2021

発表番号 [2-68]

Recovery state from tsunami-induced salinization of groundwater in Watari Town and Yamamoto Town, Miyagi Prefecture

SAMEJIMA Yuusuke[Rural Environment Division, Rural Development Bureau, Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・TOGAWA Yusuuke[Rural Environment Division, Rural Development Bureau, Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

宮城県亘理町・山元町における津波による地下水塩水化からの回復状況の報告

○鮫島 悠甫[東北農政局]・戸川 雄介[東北農政局]

東北農政局では、2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う津波により地下水が塩水化した宮城県亘理町・山元町において地下水の水質調査を行い、塩水化からの回復過程を把握している。震災後10年間の調査結果から、塩水状態となった浅層地下水は淡水への回復傾向にあるが、被災前の状態には戻っていないことが明らかになった。今後は地下水の農業用水利用を念頭に置きつつ、調査を継続していくこととしている。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2021

発表番号 [2-69]

Event-based analysis on runoff ratios for prior release of agricultural reservoirs based on precipitation conditions

AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]

降雨条件に基づく農業用ダムの事前放流における短期流出率の設定手法

○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]

農業用ダムにおいて新たに開始された事前放流による確保容量の算定に用いられる流出率の設定手法について、8基の農業用ダム流域を対象に、イベント総雨量と先行雨量に基づき検討した。流出率は、総雨量とほぼ線形に増加し、総雨量300mm以上では各流域の最大値に漸近した。流域に固有の閾値以上の先行雨量では、流出率は総雨量とは無関係に最大値程度に増加し、総雨量と先行雨量の双方を考慮した流出率の設定が重要である。

Keyword: 流出特性、流出率, 事前放流, 農業用ダム
GET PDF=21/[2-69].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2021

発表番号 [2-72(P)]

Geochemical investigation of recovery factors for tsunami-induced salinization of coastal groundwater

TSUCHIHARA Takeo[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・SHIRAHATA Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・YOSHIMOTO Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・NAKAZATO Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・ISHIDA Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

地球化学的調査による津波により塩水化した沿岸地下水の回復要因の検討

○土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

宮城県仙台平野南部の沿岸域の地下水を対象に主要イオン濃度,水の水素・酸素安定同位体比,六フッ化硫黄濃度を指標とした調査を行い,津波による塩水化後に形成されている淡水層がどの涵養源の影響を受けているかについて検討した。地点によって降水の浸透,水田涵養の影響が異なることが推測され,用いた複数の水質指標は,塩水化した地下水の回復要因の違いを検討する上で有用であると考えられた。

Keyword: 地下水、塩水化, 津波、水素・酸素安定同位体比, 六フッ素硫黄
GET PDF=21/[2-72(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2021

発表番号 [3-4]

Application of the New Low-Cost Gas Detecting Device for N2O Gas Monitoring in the Soil Atmosphere

Thusitha Bandara[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]・Kazuhito Sakai[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamotsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Kozue Yuge[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]

新型低コストガス検出装置を用いた土壌ガス中のN2Oモニタリング

○Thusitha Bandara[鹿児島大学大学院連合]・Kazuhito Sakai[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamotsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Kozue Yuge[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]

畑地土壌からの主な温室効果ガスはN2Oであるが、大気中のN2O濃度は低く、赤外を用いて土壌表面からのN2O排出量を測定する場合、精度の高い機器が必要である。そこで本研究では、大気中より濃度が高い土壌ガス内のN2Oを対象に、ガス透過性チューブと比較的安価なNDIRを用いた測定システムを構築しガス測定を行なった。その結果、100ppm程度になる土壌ガス内のN2Oを精度高く測定できることが認められた。

Keyword: NDIR, 土壌ガス, 亜酸化窒素
GET PDF=21/[3-4].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2021

発表番号 [3-5]

Estimate of mineralization for each period in winter rice bran application paddy fields

Tasuku Eigen[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Peter Muchuno Alfred[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

冬季米ぬか施用水田での期間ごとの無機化の推定

○永源 奨[三重大学]・Peter Muchuno Alfred[三重大学]・関谷 信人[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]

2020年2月6日に異なる量の米ぬかを施用した水田で、土中の米ぬかの無機化過程を明らかにする事を目的に土壌と水稲の調査を行った。2月6日から4月15日と6月2日から8月29日の期間は各平均気温が一定と見なせた。前者の期間の土中の無機態窒素量の変化に一次分解反応式を適合すると分解速度定数は0.0028 d-1となった。後者の期間の速度定数は前者より10倍程大きく、米ぬか施肥量に応じて大きくなった。

Keyword: 窒素動態, 圃場実験, 有機物分解
GET PDF=21/[3-5].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2021

発表番号 [3-8(P)]

Rheological Behaviors of Coagulated Montmorillonite Suspension under the Condition of Low Pressure Gradient Measured by Spiral Capillary Viscometer

Xin Yang[Graduate School of Life and Envrionmental Sicences, University of Tsukuba]・Takuya Sugimoto[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Yasuhisa Adachi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

螺旋状毛細管粘度計における凝集系モンモリロナイト懸濁液の低圧力勾配下の流れ

○Xin Yang[筑波大学大学院]・Takuya Sugimoto[筑波大学]・Yasuhisa Adachi[筑波大学]

螺旋状毛細管型粘度計を用い低圧力勾配下での希薄領域における凝集したNaモンモリロナイト懸濁液のレオロジー挙動を測定した。その結果、大きなフロックの形成される高塩濃度においては、最初の状態で粘度がむしろ減少し、しばらくすると流動が突如停止した.森ー乙竹式の適用がから、流動するフロックが立体的に重なりあう準希薄域であり、静止は目詰まりに対応すると考察した.その挙動はビンガムモデルに類似させ解析できる。

Keyword: コロイド(Colloid), レオロジー(Rheology), 凝集懸濁液(Coagulated suspension)
GET PDF=21/[3-8(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2021

発表番号 [3-9]

Optimization of the process to determine soil water characteristic curves near wilting point

Y. Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・K. Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・T. Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]

鏡面冷却露点計による生長阻害水分点付近の水分特性曲線決定の効率化の検討

○岩田 幸良[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]

鏡面冷却露点法(WP4T)による水分特性曲線の測定について、加圧板法等で測定されたpF3.0より湿潤側のデータとWP4Tで得られるデータを非線形回帰することで得られるモデル式による推定精度を検証した。その結果、WP4Tの測定結果に重みづけして得られたDurnerモデルによる回帰式が、土壌の種類によらず高精度にpF3.0からpF4.2の間の水分量を最も適切に評価できることが示唆された。

Keyword: WP4T, Durnerモデル, 非線形回帰
GET PDF=21/[3-9].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2021

発表番号 [3-12]

Creating low gravity environments using a 2 m drop device

Shinki Hitomi[Graduate School of Agriculture at Meiji University]・Yuichi Maruo[Graduate School of Agriculture at Meiji University]・Kento Nogawa[Graduate School of Agriculture at Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture at Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture at Meiji University]

2 m落下装置を用いた低重力環境の作出

○人見 晋貴[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・野川 健人[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

地上における低重力実験には多くの制限がある。それらの制限を解消するため本研究では2 m落下装置を改良し、簡易な重力可変装置の開発を行った。また、開発した重力可変装置を用いて低重力の作出を行った。得られた低重力(μG、0.17G、0.38G)は目的の重力(微小重力、月重力、火星重力)と概ね一致した。このことから2 m落下装置を用いて作出した低重力は多孔質体中の水分挙動の解明に役立つと考えられる。

Keyword: 水分移動, 間隙構造, 低重力環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2021

発表番号 [3-14]

Infiltration on Unsaturated Porous Particle under Microgravity.

Yuichi Maruo[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]・Kento Nogawa[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Natsumi Naganuma[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Maho Tsukano[School of Agriculture, Meiji University]・Hayato Mizutani[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

微小重力下における不飽和多孔質粒子上の浸潤現象

○丸尾 裕一[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・野川 健人[明治大学大学院]・長沼 菜摘[明治大学大学院]・塚野 真穂[明治大学]・水谷 隼人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

微小重力下において不飽和多孔質体中の浸潤が阻害される位置を同定するため、約2.4 s間の微小重力環境下において、直径0.8 mmのガラスビーズ多孔質体中への脱気水の浸潤現象を観察した。ビーズ粒子1個上において、濡れた部分の相対度数は0.1から0.3、0.7から0.9で大きく、0.4から0.6で小さかった。即ち、多孔質体中においても、間隙の拡張部において浸潤が阻害されることが明らかになった。

Keyword: 水分移動, 間隙構造,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.256-257 , 2021

発表番号 [3-18]

Optimization of Irrigation Depth considering the Cost for Water under a Saline Condition

Fujimaki, H.[Tottori University]・Junya, O.[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Abd El Baki, H. M.[Tottori University]

塩水灌漑条件下における水価格を考慮した灌水量の最適化

○Fujimaki, H.[鳥取大学乾燥地研究センター]・Junya, O.[国際農林水産業研究センター]・Abd El Baki, H. M.[鳥取大学乾燥地研究センター]

筆者らが提案してきた水価格と天気予報を考慮した灌水量の最適化法が塩水灌漑条件下でも適用可能で、意図的なリーチングを行わなくても塩ストレスを回避できるかどうかをガラス温室内の栽培実験により検討した。点滴灌漑でジャガイモを栽培した。清水で灌漑した区は収量が最も多かったものの、純収入は水価格を塩水の5倍に設定すると塩水を用いた最適化法と同程度となった。

Keyword: 灌漑, 塩ストレス, リーチング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2021

発表番号 [3-19]

Water temperature dependency of the digital TDR and TDT sensors

Ran MOTOJIMA[Graduate School of Agriculture, Forestry and Fisheries, Kagoshima Uni.]・Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Kagoshima Uni.]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima Uni.]

デジタルTDR,TDTセンサーの水温依存性

○元嶋 藍[鹿児島大学大学院]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]

米国Acclima製デジタルTDR,TDTセンサーで測定される誘電率と電気伝導度の水温依存性を室内実験によって調べた.最新型TDR-315Hの水温依存性は基準値と同等であり,高い補正効果が期待できた.一方,TDR-315とTDTは,水温依存性は異なり,測定誤差も大きく,水についてはセンサー毎に固有の補正式が必要と考えられた.今後,低誘電性媒質の土壌について温度依存性や測定誤差を調べる予定である.

Keyword: 誘電率, 体積含水率, 電気伝導度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2021

発表番号 [4-2]

Gradual soil stabilization for dredged mud by combinational use of PFBC fly ash

KONDO Fumiyoshi[Organization for General Education, Saga University]・NAGAI Kanta[Faculty of Agriculture, Saga University]・TAKAKI Yushi[Faculty of Agriculture, Saga University]

PFBCフライアッシュを併用した浚渫粘土の段階的な地盤改良について

○近藤 文義[佐賀大学]・永井 勘太[佐賀大学]・高木 雄史[佐賀大学]

通常の地盤改良で使用される石灰やセメントに加えて,PFBCフライアッシュを併用した浚渫粘土の段階的な改良効果に関して検討した.その結果,石灰→セメントによる2段階施工による地盤改良は,一軸圧縮強さだけでなくスレーキング抵抗性にも有効であることが明らかとなった.また,PFBCフライアッシュを使用する場合においては,石灰を第1段階の改良材とすることで,比較的良好な地盤改良の効果を得ることができた.

Keyword: 地盤改良, 一軸圧縮強さ, スレーキング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2021

発表番号 [4-7]

Importance of Tracer Test Design for Estimating Transport Parameters

Tomoki Kurasawa[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

パラメータ推定を目的とした溶質輸送実験にかかるデザインの重要性

○倉澤 智樹[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

本研究では,溶質輸送実験のデザインの要素である輸送距離や計測機器の計測限界に応じた推定パラメータの信頼性を,解析解を用いた計算によって評価した.結果として,流れ方向への分散性のパラメータである縦分散長の推定では,輸送距離や計測機器の測定限界とともに,相対誤差が増加する傾向にあった.一方で,実流速は溶質輸送実験のデザインに関わらず,真値どおり推定されることがわかった.

Keyword: 溶質輸送実験, トランケーション, 解析解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2021

発表番号 [4-8]

Continuous time random walk for quantifying anomalous solute transport phenomena

Miki Suzuki[West Japan Railway Company]・Maho Masumoto[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

連続時間ランダムウォークによる異常輸送現象の定量化

鈴木 美妃[JR西日本]・○増本 万穂[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

本研究では,カラム実験と移流分散方程式(ADE),連続時間ランダムウォーク(CTRW)により異常輸送現象を生成し,現象を定量評価した.粗粒媒体では異常輸送現象が発現し,CTRWにて異常輸送の再現とパラメータβの判断指標を示した.CTRWはβの評価,ADEは流速のべき乗で表される分散係数の非線形則の評価により場の流速依存性を判断でき,原位置トレーサ試験を通じて両者の適用性が実証された.

Keyword: 連続時間ランダムウォーク, 異常輸送現象, カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2021

発表番号 [4-9]

Retention Characteristics of Solute on Heterogeneous Porous Media with a Low Conductivity Area

Yoshitaro Takahashi[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Tomoki Kurasawa[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]

局所的な低透水域を有する不均質地盤の溶質保持特性

○高橋 仁太郎[神戸大学大学院]・倉澤 智樹[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

本研究では局所的な低透水域を有する不均質地盤を対象に,一次元カラムを用いて溶質輸送実験を実施し,低透水域の溶質保持特性と場の流速および低透水域の形状の関係を定量評価した.実験の結果より,低透水域の溶質保持特性は移流支配の場では低透水域の流れ方向の長さ,拡散支配の場では低透水域の比表面積に依存することが分かった.

Keyword: 溶質輸送実験, 移流・拡散, カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2021

発表番号 [4-10]

Groundwater modeling in Kikai subsurface dam using swarm intelligence and its application to nitrate management

Ayumi Kawada[Hanshin Expressway Co.Ltd.]・Yuriko Takeki[Faculty of Agriculture,Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

群知能による喜界地下ダム地下水流動モデルの構築と硝酸管理への応用

川田 歩美[(株)阪神高速道路]・○武氣 祐璃子[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

本研究では,群知能により喜界地下ダム流域の地下水流動について三次元モデルを構築し,既往の地下水位分布とよく一致する結果を得た.また施肥による地下ダムの硝酸汚染リスクを提示するため,逆推定した透水係数の空間分布を連結した溶質輸送解析により各集水井の水質に影響する農地を汚染ポテンシャルマップとして可視化した.結果として,夏季よりも冬季の施肥の方が地下水中の硝酸態窒素濃度の高濃度化を招くことを示唆した.

Keyword: 地下ダム、郡知能, 地下水流動, 硝酸汚染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2021

発表番号 [4-11]

Estimation of groundwater level by particle filter in Nakabaru, Miyakozima

YAONO Reina[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Gen[Sanyu Consultants Inc.]・FUJISAWA Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

粒子フィルタによる宮古島仲原流域の地下水位挙動推定

○八尾野 玲奈[京都大学大学院]・村上 玄[三祐コンサルタンツ(株)]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

本研究では,データ同化手法の一つである粒子フィルタを準3次元地下水解析に適用することで重要パラメータである透水係数を推定し,現在地下ダムが建設中である宮古島仲原流域における地下水位の再現性向上を目指した.結果として,再現性の高い地下水位挙動結果が得られた一方で,透水係数の重み分布では明瞭なピークが認められなかった.この主な原因としては,粒子フィルタにおいて用意した粒子数の不足が考えられる.

Keyword: 土構造物の解析, 逆解析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2021

発表番号 [4-12(P)]

Long-term Monitoring of Soil Moisture and Water Leakages at the Old Agricultural Reservoir

Matsui Moe[Sanin Kaihatsu Consultant Co., Ltd.]・Sato Mari[Academic Assembly, Shimane University]・Nakamura Naoki[Sanin Kaihatsu Consultant Co., Ltd.]

老朽ため池における漏水状況と土壌水分量の長期計測

○松井 萌[山陰開発コンサルタント(株)]・佐藤 真理[島根大学]・中村 直樹[山陰開発コンサルタント(株)]

ため池は防災減災事業が進められているが、管理者の自主的な漏水対策のみで使用され続けている場合も多い。漏水のある老朽ため池の堤体浅部に埋めた土壌水分センサーを用い、堤体中央部と漏水漏出部周辺の土壌水分量を長期間計測し、水位や降水量との関連を検証する。土壌水分量は堤体中央部より漏水漏出部周辺の方が水位に対して大きく反応し相関が強く、観測期間中に水位上昇後のパイピングホール拡大を確認した。

Keyword: 地下浸透・地下水流動, 農地保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2021

発表番号 [4-13(R)]

A study on the mechanism of sliding failure of small earth dam caused by the heavy rain event of August 2019

Tetsuo FUJIMOTO[Osaka Institute of Technology]・Atsushi KOYAMA[University of Miyazaki]・Iori HAYASHIBE[Osaka Institute of Technology]・Takumi YOKOO[Osaka Institute of Technology]・Daisuke SUETSUGU[University of Miyazaki]

2019年8月豪雨によるため池堤体のすべり破壊の発生メカニズムに関する一考察

○藤本 哲生[大阪工業大学]・神山 惇[宮崎大学]・林部 伊織[大阪工業大学]・横尾 匠[大阪工業大学]・末次 大輔[宮崎大学]

本研究では2019年8月豪雨によるため池堤体下流面のすべり破壊の発生メカニズムを明らかにするために,貯水位変動と降雨浸透を考慮した浸透流解析により堤内浸潤線を推定し,すべり破壊に対する安全率の経時変化を調べた.その結果,堤体下流面のすべり破壊は堤体表面からの降雨浸透の影響によって堤内浸潤線が上昇したために発生したことを明らかにした.

Keyword: ため池, 浸透流解析, すべり安定解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2021

発表番号 [4-17]

Numerical simulation of scour around the adjacent irrigation canal when main canal overflows

Tatsunori TOYOTA[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Noriyuki KOBAYASHI[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

幹線水路溢水時における隣接用水路周辺地盤の洗掘シミュレーション

○豊田 辰方[愛媛大学大学院]・小林 範之[愛媛大学大学院]

仙台市東部は平坦な地形をなした水田地帯が広がっているが,令和元年東日本台風(台風第19号)に伴う被害が発生し,幹線水路からの溢水により隣接道路沿いの用水路周辺地盤が洗堀され,用水路が破壊される事例が確認された.本研究では,土石の挙動を解析するDEMと流体を解析できるMPS法をカップリングした2D-DEM-MPS法に簡易侵食モデルを導入し,用水路周辺地盤の洗堀現象をシミュレートした.

Keyword: 侵食, MPS, 混相流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2021

発表番号 [4-18]

ESTIMATION OF STRENGTH DISTRIBUTION FOR EARTH-FILL DAM BY DATA ASSIMILATION

Ren YUXIANG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Takayuki SHUKU[Okayama University]

データ同化によるため池堤体強度分布の推定

○Ren YUXIANG[岡山大学]・Shinichi NISHIMURA[岡山大学]・Toshifumi SHIBATA[岡山大学]・Takayuki SHUKU[岡山大学]

ため池等の土構造物の維持や補強においては、地盤調査が必要とされている。従来の物理探査では、ある特定の値を求める逆解析手法が多く用いられるけど、確率分布の形で誤差を評価する方法は稀です。本研究は表面波の到達時間を観測値としてデータ同化の一種であるアンサンブルカルマンフィルタを用いてため池の強度分布を推定する方法を提案している。

Keyword: データ同化, 逆問題, アンサンブルカルマンフィルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2021

発表番号 [4-21]

Estimate of bearing capacity of wood piles driven into medium to very soft clay

MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata University]・ITO Hiroaki[Niigata Prefectural Government]・ODA Satoshi[Niigata Prefectural Government, Nagaoka Office]

中位から非常に軟らかい粘土地盤における木杭基礎の支持力の算定

○森井 俊廣[新潟大学フェロー]・伊藤 広明[新潟県]・小田 里司[新潟県長岡地域振興局]

木杭基礎の支持力特性を杭の押込み試験に基づき分析し,N値が8以下の中位から非常に軟らかい粘土地盤に適した支持力算定法を提示した。木杭の極限支持力は周面摩擦力と先端支持力の和で与えられる。周面摩擦力は非排水せん断強さで決まるため,これを既往の一軸圧縮試験に基づきN値から求めるようにした。先端支持力は,極限支持力に占める割合が小さいため,道路橋示方書や塑性解析などいずれの算定式でも大きな差は生じない。

Keyword: 木杭基礎、支持力算定式, 極限支持力、非排水せん断強度, N値、杭の押込み試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2021

発表番号 [4-22]

Experiments on Countermeasures against Insufficient Compaction at Bottom-Side of Buried Pipe

Mina Kawamura[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Tatsuya Aoki[Faculty of Agriculture, Kobe University ]・Chihaya Ikawa[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yusuke Sonoda[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Joji Hinobayashi[C.I.TAKIRONCIVIL Corporation]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]

たわみ性埋設管の管底側部の締固め不足に対する対策工に関する実験的検討

河村 未奈[神戸大学大学院]・青木 達也[神戸大学]・○伊川 千颯[神戸大学]・園田 悠介[神戸大学大学院]・日野林 譲二[タキロンシーアイシビル(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

パイプラインの管底側部は施工が難しく,不均一な締固めにより応力集中が生じる危険性がある.本研究では,管底側部の応力集中の緩和を目的とした基礎部材を提案し,部材の形状と弾性係数を変えた条件での模型実験を実施した.その結果,弾性係数による違いはほとんど無く,形状としては,管を面で支持する基礎部材に限らず,製作が容易な直線形の点で支持する部材でも局所的なひずみを抑制する効果が認められた.

Keyword: 管底側部、たわみ性管, 模型実験, 応力集中
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2021

発表番号 [4-27]

Impacts of River Structures on Fish in the Miyara River System in Ishigaki Island

KASAHARA Taichi[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA Shinji[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]

石垣島宮良川における河川人工構造物の魚類への影響

○笠原 太一[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

頭首工やダムなどの河川人工構造物は,魚類などの様々な水生生物に対して影響を及ぼすことが知られている.本報では,宮良川における河川人工構造物を考慮した物理環境の変動と通し回遊魚の応答行動の関係性について報告する.その結果,小礫割合と最大水深が一定以上の環境で通し回遊魚の種数が多様となる一方で,河川人工構造が通し回遊魚に対して魚種構造を変化させ,負の影響を及ぼしていることが明らかになった.

Keyword: 水域生態系、水環境, 生物多様性、環境影響評価, データ駆動解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.320-321 , 2021

発表番号 [4-28]

Image-based species identification of waterfowl using a convolutional neural network

NISHIMURA Takuma[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

畳み込みニューラルネットワークを用いた画像解析による水鳥の種判別

○西村 拓真[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本研究では,府中市の河川や農耕地などに生息する水鳥を対象とし,画像解析技術によって精度よく種同定可能なモデルの開発と適用可能性の検討を目的とする.具体的には,デジタルカメラで撮影した水鳥の静止カラー画像と深層学習に基づく鳥類種判別モデルを構築した.解析の結果,学習回数の増加に伴ってモデルの精度が向上した他,画像サイズや最適化関数といった手法の違いがモデルの精度に影響することが明らかになった.

Keyword: 機械学習、AI, 画像解析、生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2021

発表番号 [4-32(P)]

Evaluation of fish habitat after installation of pile groups in a straight section of a small river in a mountainous area

Wataru Kakino[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Kawashima Sae[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Nagamitsu Maie[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Taruya Hiroyuki[Kitasato University School of Veterinary Medicine]

中山間地域の小河川直線区間における杭群設置後の魚類の生息環境評価

○柿野 亘[北里大学]・川島 沙恵[北里大学]・眞家 永光[北里大学]・樽屋 啓之[北里大学]

中山間地域における管理放棄された小河川(渓流)での魚類の生息環境向上させるための方策に資する野外実験を行った。すなわち,杭群を渓流の左右岸に交互に千鳥に配置し,流れの形態やこれに伴う水深分布の変化,魚類等水生生物の生息状況の変化を調査し,設置した杭群の水制効果によって浅瀬と深みの境界が明確になったとともに,サクラマスが定着するなど生息分布に寄与した可能性がうかがわれた。

Keyword: 中山間地域, 渓流, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2021

発表番号 [4-37]

Movement of adult fish in Fish Nursery Paddy Fields during rainfall

MINAGAWA Akiko[The University of Shiga Prefecture]・KAMEMURA Mako[The University of Shiga Prefecture]・NAKAARAI Takashi[Stock Enhancement Center of Lake Biwa]・NISHIDA Kazuya[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office]

「魚のゆりかご水田」に産卵遡上した成魚の降下の実態について

○皆川 明子[滋賀県立大学]・亀村 真子[滋賀県立大学]・中新井 隆[琵琶湖栽培漁業センター]・西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]

滋賀県の「魚のゆりかご水田」プロジェクトに取り組む3筆の水田において、降雨時に産卵のため遡上・降下する成魚の個体数を計数した。その結果、フナ属では2〜6割、ナマズでは8〜10割以上の降下率となり、水田で繁殖した親魚は一定程度、水田から降下することができていると評価できる。一方で遡上魚に対する鳥類の捕食が見られたことから、こうした降下率の低下につながる要因の影響については今後明らかにする必要がある。

Keyword: 農業排水路、魚のゆりかご水田, 魚類、降下率, 捕食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2021

発表番号 [4-38]

Elucidation of migratory ecology of Japanese bagrid Pseudobagrus tokiensis using internal tags

Takuma HAYAKAWA[IDEA Consultants, Inc.]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]・Akira MORI[Chiba Biodiversity Center]

内部標識を用いたギバチ Pseudobagrus tokiensis の移動生態の解明

○早川 拓真[いであ(株)]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]

本研究ではギバチにPITタグとVIEタグの2種類の内部標識を使用し,本種の移動分散及び選好環境を調査した.調査地は栃木県の小河川とし,2019年冬季から2020年冬季にかけて採捕調査を行なった.その結果ギバチを累計732尾採捕した.最も移動した個体の移動距離は約250mであった.またギバチの個体数に対して流速に負の相関,沈水植物に正の相関が見られた.

Keyword: 生態系, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.344-345 , 2021

発表番号 [4-40(P)]

Sprouting ability of stem fragment of Potamogeton malaianus in autumn and winter.

SUZUKI Kentaro[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

秋季及び冬季におけるササバモの茎切断片の萌芽能力

○鈴木 健太郎[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]

岡山県児島湖のササバモ群落再生に向けた苗生産に当たり、10月から1月にかけて茎切断片の萌芽率を部位別で検証した。10月は先端部が92.2%で最も高かったが、冬季に向かうにつれ萌芽率は低下し、平均気温が15℃を下回った11月以降は基部が最も高くなった。特に中央部及び先端部の萌芽率は10月から11月にかけて80%以上から50%以下まで低下した。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2021

発表番号 [4-41(P)]

Examination of the Physical Control of Four Submerged Plants, Hydrocharitaceae spp.

NAKAINE Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KISHI Masaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

用排水路に過繁茂するトチカガミ科4草種の物理的防除法の検討

○中稲 涼[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・岸 正規[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]

岡山県浦安地区におけるトチカガミ科4草種の過繁茂被害を防ぐため、現存量削減を目的にキレモ定着初期と群状の植物体に対して遮光実験を実施した。光合成有効放射量が8〜50(?mol/m?/s)の遮光条件下でいずれの実験でも生育抑制効果を確認した。実験開始時からの乾物増加率を比較すると、遮光区は群状実験の方が増加率は低く、無遮光区の増加率を考慮するとオオカナダモ、特にコカナダモで生育抑制効果が著しかった。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 沈水植物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2021

発表番号 [4-42(R)]

The actual situation of Kaibori fishing in Tochigi pref.

Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

栃木県におけるカイボリ漁の実態

○守山 拓弥[宇都宮大学]

鬼頭(1996)は二次的自然では,そこに生息する生物を保全する際に人との関係を捉える必要があると指摘し,加藤ら(1998)は魚類の減少や生活様式の変化により魚とりが衰退したことを明らかした.特に近年,水抜き調査が各地で実施されており,その手法は魚とりの一つのカイボリ漁に酷似している.本研究では,人と二次的自然に生息する魚類との「新たな関係性」を構築しつつある例としてカイボリ漁を調べる.

Keyword: カイボリ漁, アンケート, 多面組織
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2021

発表番号 [4-47]

Study on Aquaculture Production Risk Induced by Heat Storage in Saline Aquaculture Ponds Observed in Tropics

OZAKI Akinori[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・PANITAN Kaewjantawee[Klongwan Fisheries Research Station, Kasetsart University]・NGUYEN Van Thinh[Faculty of Social and Cultural Studies, Kyushu University]・MATSUMOTO Masaru[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]

熱帯塩水養殖池の下層蓄熱現象による養殖生産リスクの検討

○尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]・パニタン カイウジャンタウィ[カセサート大学]・グエン ヴァン ティン[九州大学大学院]・松元 賢[九州大学熱帯農学研究センター]

熱帯塩水養殖池において発生可能性がある熱塩対流による蓄熱現象と水産病に関連する細菌の相関解明を目的として,実験水域における環境変動の連続観測および定期採水した水サンプルの16S rRNA細菌叢解析を行い検討した.この結果,蓄熱現象は,塩分成層が形成しやすい貝類,甲殻類,海藻などの養殖池に起こりうることを明らかにした.さらに細菌叢解析の結果から,蓄熱現象を契機として増加する水産病関連細菌を特定した.

Keyword: 熱塩対流、水産病害, メタゲノム解析, 生成分分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2021

発表番号 [4-48(P)]

Behavior of and Easy Countermeasures against Wild Boar on/around Irrigation Ponds

Nakanishi Tsuyoshi[Hiroshima Environment and Health Association]・Mita Kousuke[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Tanaka Kazuhiko[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Takeyama Emi[Graduate School of Agriculture,Ehime University]

農業用ため池におけるイノシシの活動と被害及び簡易な被害低減対策

○中西 毅[広島県環境保健協会]・三田 康祐[中国四国農政局]・田中 一彦[中国四国農政局]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

中国四国地方では、農業用ため池の堤体等でイノシシの掘り起こし被害が増長している。近年の集中豪雨と相まって災害の危険性が危惧されるため、ため池周辺におけるイノシシの活動状況や被害実態を調査した。その結果、管理が低調なため池では活発な掘り起こしや水辺利用がみられ、ため池を拠点に周辺農地や農業用施設に被害を及ぼしていた。また、堤体への侵入防止や掘り起こし防止等の簡易な対策を試行し、被害低減の効果を得た。

Keyword: ため池、イノシシ生態, イノシシ被害, 被害低減対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2021

発表番号 [4-49(P)]

Effect of Western Japan Heavy Rain in July 2018 on the population structure of the endengered Nagoya Daruma Pond Frog (Pelophylax porosus brevipodus) inhabiting paddy field areas of Mabi Town, Kurashiki City, Okayama

NAKAJIMA Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・TADA Masakazu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・ITO Kunio[Kurashiki City, Okayama Pref.]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

西日本豪雨が岡山県倉敷市真備町に生息するナゴヤダルマガエルの個体群構造に与えた影響の検討

○中嶋 諒[岡山大学大学院]・多田 正和[岡山大学大学院]・伊藤 邦夫[岡山県倉敷市]・中田 和義[岡山大学大学院]

2018年7月に発生した西日本豪雨に伴う生息地の浸水が,倉敷市真備町に生息する絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルに与えた影響を検討するため,2020年に休耕田2筆で本種の捕獲調査を行った。その結果について,西日本豪雨前の2017年および同豪雨直後の2018年10月に実施された調査結果と比較したところ,西日本豪雨は,真備町に生息する本種の個体群構造の変化と個体数の減少をもたらした可能性が示唆された。

Keyword: ナゴヤダルマガエル, 西日本豪雨(平成30年7月豪雨), 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2021

発表番号 [5-1]

Abrasion Resistance of Inorganic Surface Coating Materials Exposed to Freeze-Thaw Action

ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NISHIDA Mayumi[Hokkaido Regional Development Bureau, MLIT]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWAKAMI Akihiko[Kanto Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

凍結融解を作用させた無機系表面被覆材の耐摩耗性

○石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[北海道開発局]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・川上 昭彦[関東農政局]・森 充広[農村工学研究部門]

コンクリート開水路では,近年,種々の表面被覆材を用いた補修が行われている。積雪寒冷地に位置する開水路では,コンクリートにおける凍害と摩耗が確認されており,それら劣化外力は補修後の表面被覆材にも作用することが推察される。著者らは,凍害が摩耗に与える影響を確認するための検討を進めている。本稿では,モルタル材および無機系表面被覆材において,凍結融解を作用させ,その後の耐摩耗性を評価した結果を報告する。

Keyword: 無機系表面被覆材, 耐摩耗性, 凍結融解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2021

発表番号 [5-6]

Evaluation of Mechanical Characteristics of Resin - Concrete Composite in Split Stress Field by AE Energy Parameter

Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Science, Kitasato University]

AEエネルギ指標による割裂応力場の樹脂-コンクリート複合材の耐力評価

○鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]

本報では樹脂‐コンクリート複合材を対象にAE指標による材質評価を試み,損傷蓄積が進行した既存施設や補修工を施した施設の調査診断へのAE法の有用性を考察する。

Keyword: 補修工、画像診断, 樹脂-コンクリート複合材、割裂応力場, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2021

発表番号 [5-7]

Bending Reinforcement Effect of Plane Concrete by CFRP Strand Sheets and Resin Mortar

Shunta SAKURAI[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Masaki ARAZOE[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Nobuaki SUZUKI[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]

炭素繊維ストランドシートおよび樹脂モルタルを用いて補強した無筋コンクリート梁の曲げ補強効果

○櫻井 俊太[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・荒添 正棋[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・鈴木 宣暁[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]

炭素繊維ストランドシートおよび樹脂モルタルを用いて補強した無筋コンクリート梁曲げ試験を行い,曲げ補強効果を検証した.また,本試験では樹脂モルタルの厚さが大きく,補強効果に及ぼす影響が大きいと考えられるため,樹脂モルタルの断面剛性を考慮した数値計算を行い,その妥当性を検証した.その結果,曲げ補強効果の向上が確認され,樹脂の断面剛性を考慮した数値計算と実験の結果が良好に一致し,その妥当性が確認された.

Keyword: 炭素繊維ストランドシート、樹脂モルタル, 補強、曲げ試験, 無筋コンクリート、数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2021

発表番号 [5-8]

Report on test construction of medium fluidity concrete containing admixtures such as Polypropylene short fibers

Yasuhiro OKUDA[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.]・Yoshihiro IWASAKI[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.]・Jyunnya TAMURA[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.]・Yoshikazu MORIMUNE[BarChip Inc.]・Takashi OHSAWA[BarChip Inc.]・Kensaku ICHIKAWA[Katecs Co.,Ltd.]・Akihito IWAMOTO[Katecs Co.,Ltd.]

PP短繊維等の混和材料を配合した中流動コンクリートの試験施工に関する報告

○奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・岩 吉洋[若鈴コンサルタンツ(株)]・田村 純也[若鈴コンサルタンツ(株)]・森宗 義和[バルチップ(株)]・大澤 孝史[バルチップ(株)]・市川 健作[(株)カテックス]・岩本 昭仁[(株)カテックス]

筆者らは、2018年からコンクリートにポリプロピレン短繊維(PP短繊維)等の混和材料を配合することで、ひび割れの抑制効果が高いコンクリートの研究開発を行ってきている。しかし、PP短繊維を配合するとスランプが低下し、施工性に影響すると考えられ、比較的流動性が高い中流動コンクリート(中流動Co)に着目した。今回、混和材料を配合した中流動Coを含む3種類の試験施工を行ったので、打設状況について報告する。

Keyword: コンクリート材料, 配合設計,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2021

発表番号 [5-9]

Effect of surface preparation on durability of organic paints coated on steel sheet-pile in agricultural canals

Kazumi MAEDA[MAFF Hokuriku Land Improvement Engineering Office]・Isamu SAKANE[MAFF Hokuriku Land Improvement Engineering Office]・Toshihiro MORII[Institute of Science and Technology,Niigata University]

鋼矢板水路の補修に用いられる有機系被覆工法の耐久性に及ぼす素地調整程度の影響

○前田 和美[北陸農政局土地改良技術事務所]・坂根 勇[北陸農政局土地改良技術事務所]・森井 俊廣[新潟大学フェロー]

鋼矢板水路の補修で有機系被覆工を用いる場合、素地調整が重要であり、1種ケレンが望ましいとされているが、現場条件、母材の状態などから2種ケレンの採用を考慮すべきケースも多い。そこで、2種類の素地調整と4種類の塗装仕様にて耐腐食性と付着性に及ぼす影響を、室内試験のサイクル腐食性試験、付着強度試験を実施、分析を行った結果、素地調整の程度の違いは耐腐食性及び付着性に影響しないことが示唆された。

Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 有機系被覆工法、耐久性, サイクル腐食試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2021

発表番号 [5-10(P)]

Numerical Analysis of Heat Conduction in Steel Specimens Simulating a Steel Sheet Pile

Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yukio ABE[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Takeo HARADA[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Isamu ASANO[National Agriculture and Food Research Organization]・Mitsuhiro MORI[National Agriculture and Food Research Organization]・Shohei KAWABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Takuya KANAMORI[National Agriculture and Food Research Organization]

鋼矢板を模擬した鋼材供試体における熱伝導解析

○萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・原田 剛男[日鉄建材(株)]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]

農業用排水路の護岸に用いられる鋼矢板では,腐食対策の設計基準として腐食による板厚の減少を考慮した腐食代を加算して板厚が定められる.近年,鋼矢板護岸における腐食が顕在化していることから,既存施設の板厚を評価することは不可欠である.本研究では,鋼矢板を模擬した板厚の異なる鋼材供試体を用いた熱伝導解析により,板厚に応じた熱特性の評価を試みた結果について報告する.

Keyword: 鋼矢板、板厚, 熱伝導、数値シミュレーション, 鋼材供試体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2021

発表番号 [5-11(R)]

Aged deterioration survey of repair waterways by FRPM panel lining method

Betto Yoshinori[Kurimoto, Ltd]・Hazama Masaya[Kurimoto, Ltd]・Shimizu Kunihiro[Sanko Techno Co.,LTD.]・Ito Tsutomu[Docon Co., Ltd.]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,]

FRPM板ライニング工法による補修後の経年劣化調査

○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ株式会社]・伊藤 勉[株式会社ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]

農業用排水路の老朽化にともない施設の長寿命化を図るために様々な工法開発がなされている。FRPM板ライニング工法は軽量なFRPM板を水路躯体に取付け、表面状態を改善する工法として広く採用されている。パネル工法の耐用年数は40年とされているが、補修水路の長期特性について調査した例は少ない。そこで今回、施工から長期年数が経過した水路の目視観察を行うとともに、回収した補修材料の物性について評価した。

Keyword: 開水路、補修工法, アンカー固定方式パネル工法、繊維強化プラスチック複合板, 寒冷地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2021

発表番号 [5-12]

Examples of Approach and Work for Abolished Reservoir of some Prefectures

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・ICHINOHE Emi[Hirosaki University ]

各県の廃止ため池に関する取組みと工法例

森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]

調査を行った11県・26箇所の廃止ため池における廃止工法は、主に開削工法、暗渠(埋設管)工法、埋立工法の3種類であり、開削工法が18箇所と最も多かった。ため池の廃止時での開削工法では土砂処理が、埋立工法では排水処理が、暗渠(埋設管)工法では流木処理が課題であり、廃止後も引続き維持管理が必要となる。特に、暗渠(埋設管)工法では、砂防工事でよく見られる流木補足工の設置例も見られた。

Keyword: ため池, 廃止工法, 各県
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2021

発表番号 [5-16]

Report on the application results of the channel wall loading method for reinforced concrete flumes in a buried environment

Hidetoshi Kaneko[Technical Research Institute, Sanko-techno, Ltd]・Ryosuke Tsukuda[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Mitsunobu Huzimoto[Quality Assurance Dept, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd.]・Masaya Hazama[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

水路壁載荷法による供用中の鉄筋コンクリートフリュームに対する耐力評価

○金子 英敏[サンコーテクノ(株)技術研究所]・佃 亮介[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

水路壁載荷法とは、現在開発中のコンクリート開水路の構造安全性を評価する手法である。これまで著者らは、水路壁載荷法に関する室内及び実現場での試験を実施し、開水路の異常個所を特定する方法を検討してきた。今回、実現場で供用されている鉄筋コンクリートフリュームを対象とした試験を実施し、更なるデータの取得を行ったのでこれついて報告する。

Keyword: 開水路診断手法, コンクリート二次製品, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.402-403 , 2021

発表番号 [5-18]

Effect on Frost Resistance in Dam Body Behavior of Touri Dam in Winter

OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]

刀利ダムの冬期における堤体挙動が耐凍害性に及ぼす影響

○緒方 英彦[鳥取大学]

アーチ式ダムである刀利ダムは,凍害によるコンクートの劣化が懸念される地に建造されている。そのため,刀利ダムの保全管理対策を定めるためには,堤体における凍害劣化の現状の把握と将来予測を行う必要がある。本報では,刀利ダムにおける気温および貯水池水温をモデル化し,これらを用いた二次元有限要素法温度応力解析を行い,気象環境が堤体挙動に及ぼす影響,刀利ダム堤体の耐凍害性について考察を加えた。

Keyword: アーチ式ダム、温度応力解析, 凍害劣化、気温モデル, 水温モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2021

発表番号 [5-21]

Engineering properties on improved soils mixed with Cellulose Nanofibers in bamboo

Mizuki HIRA[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Chika FUKUMOTO[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

竹セルロースナノファイバーを混合した改良土の工学的特性

○平 瑞樹[鹿児島大学]・福元 千賀[鹿児島大学]

南九州に広く分布するシラスは、水に対して脆弱なため豪雨により法面崩壊が発生し、被害は甚大となる。一方、鹿児島県は全国有数の竹の産地で、竹林の未整備地区が増加し、間伐された竹は使用されることなく処分されている。竹の需要拡大や高付加価値化による活用を推進することが重要である。本報では、圃場の法面の侵食を抑制するために、竹セルロースナノファイバーを活用した法面被覆混合土の理工学的特性について検討した。

Keyword: 竹CNF, 改良土, 法面保護
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2021

発表番号 [5-26]

Lateral Loading Tests on Pipe Bends Buried in Existing Open Channel

Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko OHTA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

既設開水路内に敷設された圧力管路屈曲部における水平載荷実験

○永谷 太志[神戸大学大学院]・太田 遥子[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

本研究では,開水路への転落事故の防止,管路化への要望の高まりを背景として,既設開水路内に管路を設置する工法に着目した.当工法の屈曲部の合理的設計にむけ,開水路内に設置された管を模擬した水平載荷実験を実施した.実験条件として,開水路模型の劣化および管との距離を変化させた.結果より,開水路側壁が健全な場合,スラスト力に対する反力壁として働き,管と側壁の距離が近いほど管の抵抗力は増大することがわかった.

Keyword: 開水路, スラスト力, 水平載荷実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2021

発表番号 [5-28]

Effect of iteration applied internal loading method for buried VU pipe on data analysis

NISHIGUCHI Masaya[Graduate School of Sustainability Science , Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]

埋設VU管に対する内面載荷法の繰返し適用が取得データの分析に及ぼす影響

○西口 雅也[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・緒方 英彦[鳥取大学]

本研究では,模型地盤内VU管に対して内面載荷法を繰返し適用し,取得データの分析に生じる変化について考察した.その結果,1回目の測定後に変形が大きく残留しており,2回目以降の残留変形は減少していたため,1回目の測定で管体及び周辺地盤の形状が変化し,2回目以降の測定では弾性体に近い挙動を示すことが示唆された.よって,1回目からは変形係数の評価,2回目以降からは管の弾性係数の評価の可能性が考えられた.

Keyword: 内面載荷法, とう性管, 地盤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2021

発表番号 [5-31]

Applicability of AI-based degradation prediction to agricultural pipelines.

FUJIWARA Tetsuro[Nippon Koei Co., Ltd.]・KABAYAMA Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・MOMOSE Kaichi[ Fracta Japan]・MATSUDA Sadanori[Nippon Koei Co., Ltd.]

AIを活用した劣化予測の農業用パイプラインへの適用性の評価

○藤原 鉄朗[日本工営(株)]・樺山  大輔[農村工学研究部門]・百瀬 開智[フラクタジャパン]・松田 貞則[日本工営(株)]

モデル地区において漏水事故履歴等の限られた施設情報をもとにした農業用パイプラインのAIを活用した劣化シミュレーションを試行し、ストックマネジメントの効率化の可能性を評価した。この結果、AI劣化シミュレーションで漏水リスクの高い範囲(セグメント)を定量的に絞り込むことができること、これらの情報で部分更新などの対策コストの比較ができることなど、当技術のストックマネジメントへの活用有効性を確認した。

Keyword: AI、土地改良区, パイプライン、劣化予測, 漏水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.436-437 , 2021

発表番号 [5-35(R)]

Function monitoring survey of the FRPM pipe in consideration of long-term strength

Yoshiaki Nishibori[FRPM Pipes Association of Japan]・Toshihide Nonaka[FRPM Pipes Association of Japan]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

長期強度を考慮した強化プラスチック複合管の機能監視調査

○西堀 由章[強化プラスチック複合管協会]・野中 俊秀[強化プラスチック複合管協会]・有吉 充[農村工学研究部門]

管材の長期強度の更なる安全性を考慮して、長期強度を考慮した強化プラスチック複合管を新しく開発した。本管材について埋設時から通水時を含む1年間の変形を調査し、その安全性を評価した。結果として、たわみ率は1%以下、発生ひずみは50年後の極限曲げひずみ9,866×10-6と比較し、1/10程度のレベルで推移していることを確認した。

Keyword: 長期性能, 性能設計, ISO
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2021

発表番号 [5-36(R)]

Evaluation of long-term performance of cured-in place pipe having wrinkles

Jun Watanabe[KURIMOTO,LTD.,]・Yoshiaki Nishibori[KURIMOTO,LTD.,]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]

現場硬化管に発生するしわ部の長期性能評価

○渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・毛利 栄征[茨城大学]

近年、老朽化した農業用管路を補修及び補強するために、現場硬化管が適用されている。しかし、長期特性は十分に検証されておらず、将来にわたり安全に維持管理するためには、疲労やクリープ特性を把握することが重要である。本研究では、現場硬化管の屈曲部に発生するしわ部について、外圧試験及び外圧繰り返し試験により長期的な安全性を評価した。

Keyword: 現場硬化型更生工法, 更生管, 構造設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2021

発表番号 [5-38]

Co-digestion of rural sewage sludge, garbage and sudachi peel

NAKAMURA Masato[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・SHIBATA Hirohiko[JARUS]・ORITATE Fumiko[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・KAMACHI Noriyuki[JARUS]・YAMAOKA Masaru[University of Ryukyus]

農業集落排水汚泥、生ゴミ、すだち搾りかすの混合メタン発酵

○中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・折立 文子[農村工学研究部門]・蒲地 紀幸[地域環境資源センター]・山岡 賢[琉球大学]

集排汚泥、生ごみ、すだち搾りかすの混合メタン発酵における、搾りかすの混合可能割合について検討した。重量比で集排汚泥を50%とした時、搾りかすが20%を越える条件では、pHの下降、ガス発生量の減少が見られ、発酵不良状態に陥った。メタン発酵を安定的に行うためには、搾りかすの混合割合に上限があり、原料のうち50%が集排汚泥の場合には、搾りかすの混合割合を20%以下にする必要があることが示された。

Keyword: 農業集落排水施設、エネルギー, C/N比、肥料, 資源循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2021

発表番号 [5-41]

Relationships between pathway-dependent CH4 emissions and dissolved CH4 and Fe (II) concentrations, and their varietal differences

Takeru SAITO[Ibaraki University, Graduate School of Agriculture]・Masako KAJIURA[JSPS Research Fellow(RPD)、Institute for Agro-Environmental Sciences,NARO]・Junko NISHIWAKI[Ibaraki University, College of Agriculture]・Takeshi TOKIDA[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]

水田からの経路別メタンフラックスと土壌溶液中メタン濃度・二価鉄濃度との関係、及びその水稲品種間差

○齊藤 彪流[茨城大学大学院]・梶浦 雅子[日本学術振興会特別研究員、農業環境研究部門]・西脇 淳子[茨城大学]・常田 岳志[農業環境研究部門]

多品種を対象にしてメタンフラックスをイネ経由およびバブリング毎に測定し、溶存メタン濃度と溶存二価鉄濃度との関係を調べた。その結果、イネ経由フラックスは、幼穂形成期には溶存メタン濃度や溶存二価鉄濃度と比例する傾向があったが、出穂期には両指標とも有意な相関はなかった。一方、バブリングによるメタン放出の品種・生育時期による差は、溶存メタン濃度で大半が説明できた。

Keyword: メタンフラックス, 溶存メタン, 溶存二価鉄
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2021

発表番号 [5-43(P)]

Comparison of trace elements availability in poultry manure-derived biochar produced at different pyrolysis temperatures

KUBOTA Yuki[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]

生成温度の異なる鶏ふん炭の微量要素の可給性の比較

○久保田 幸[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

近年、バイオ炭は地球温暖化緩和の対応策として注目されており、原料である家畜ふんも今後の利用拡大が予想される。肥料成分を多く含む鶏ふん炭について、生成温度を変えた試料の亜鉛、銅、鉄の分析を行ったところ、亜鉛は生成温度500〜600 ℃、銅は300 ℃、鉄は800 ℃で可給性が高くなることがわかった。各要素に最適な温度で炭を生成し混合することで効果的な利用が考えられる。

Keyword: バイオ炭, 微量要素, 可溶性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2021

発表番号 [5-46]

Effects of coexistence of heavy metals in soils on absorption by soybean

Hiroko Matsumura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Science, Osaka Prefecture University]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Science, Osaka Prefecture University]

土壌中重金属の共存がダイズの重金属吸収に与える影響

○松村 寛子[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

土壌中重金属(Cd,Cu,Pb)の共存がダイズへの移行に及ぼす影響を2種の土壌について栽培試験により調べた.砂土では共存によるCdの可給性増加とCuの水溶態減少が生じ,植物体への移行に影響した.埴壌土ではCuとPbの可給性が増加したが,植物体への移行に大きく反映しなかった.重金属を地表に与える場合,埴壌土では可給化しても上層に保持されて下層に至らないことが植物体への移行に影響していると推察される.

Keyword: 重金属共存, 可給態, ダイズ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2021

発表番号 [5-48]

Dissolved Organic Carbon Discharge through Subsurface Drainage from Farm Fields on Peat

Minoru YOKOCHI[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Mai MIYAZAKI[School of Agriculture, Hokkaido University]・Kuta HORIUCHI[School of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi INOUE[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

暗渠を通じて泥炭農地から排出される有機炭素の動態

○横地 穣[北海道大学大学院]・宮 真衣[北海道大学]・堀内 空汰[北海道大学]・井上 京[北海道大学大学院]

泥炭地を巡る炭素循環が注目を浴びているが,排水中に含まれる有機炭素に着目した研究は少ない。本研究では,水田と転換畑として利用されている泥炭地の暗渠から排出される有機炭素の動態を調べた。水田と転換畑では流量の変化に対する,有機炭素濃度の応答が異なることが明らかになった。負荷は水田より転換畑圃場で大きい傾向が見られた。排水中の有機炭素の負荷は,泥炭地の炭素フラックスに対し無視できない割合を占めていた。

Keyword: 炭素プール,排水, 水質,溶存有機炭素, 泥炭
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2021

発表番号 [5-51(P)]

Dynamics of radioactive cesium in the forest, Minamisouma

Tomohiro Shibasaki[Kanagawa Prefectural Government]・Toru Nakajima[Tokyo University of Agriculture]

南相馬市の森林における放射線セシウムの動態

芝崎 朋博[神奈川県]・○中島 亨[東京農業大学]

除染が行われていない福島県南相馬市原町区大谷の森林地帯の一部を対象として空間放射線量の動態を調査した。調査地内で歩行サーベイ(地上1m)の空間線量率の測定と、飛行するUAV(ドローン)に放射線測定モジュールを取り付け、未除染の森林地帯の一部でUAVが安全に飛行できるように、調査対象地で離陸地から高度50mまで上昇させてから空間線量率の測定を行い、換算式より地上1mの空間線量率を導き出した。

Keyword: UAV、空間線量率, 放射性セシウム、除染/未除染, 森林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2021

発表番号 [5-56]

Application of ecosystem service model in InVEST in Vientiane city, Lao PDR

Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Ayaka KUMODE[Japan Water Agency]・Fumi OKURA[JIRCAS]・Keigo NODA[Gifu University]

ラオス国ビエンチャン市への栄養塩類の生態系サービスモデルInVESTの適用

○加藤 亮[東京農工大学]・口分田 彩夏[水資源機構]・大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・乃田 啓吾[岐阜大学]

生態系サービスモデルInVESTをラオス国ビエンチャン市に適用し、現在と将来の土地利用変化による水環境への影響について評価した。InVESTの栄養塩流達モデルNDRを用い、土地利用はScenrioGenratorの機能を活用して、都市化による予測と現状の汚濁負荷の発生状況について出力を得た。今後のラオスやASEANの都市と水田地帯が隣接するような地域開発に向け、有用なツールであることを示した。

Keyword: 生態系サービス、持続的開発, 水質、流達モデル, 窒素、リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2021

発表番号 [5-57]

Small hydropower generation using irrigation facilities in Japan

Fenglan Wang[The United Graduate School of Agricultural Science' Gifu University, Japan]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University, Japan]・Masateru Senge[The Union., Ltd.]

日本における農業用水利施設を利用した小水力発電

○Fenglan Wang[岐阜大学大学院連合]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University, Japan]・Masateru Senge[The Union., Ltd.]

農業用水利施設で未利用落差が多く存在しており、それを利用した小水力発電が注目されている。本論文は初めに日本の農業用水利施設の構成を概観し、次に農業用水利施設での小水力発電のメカニズム、特徴と代表的な事例をレビューした。

Keyword: irrigation facilities, small hydropower, water head
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2021

発表番号 [5-58]

Study on Local Production for Local Consumption of Renewable Energy

HORIKAWA Yoko[Faculty of Engineering and Design, Hosei University]

再生可能エネルギーの地産地消に関する考察

○堀川 洋子[法政大学]

今日,再生可能エネルギーの地産地消による地域づくりが推進されているが,明治末期から1919(大正8)年頃にかけても同様の動きがあった。だが,国際的な景気変動によって,地方分散型から大都市重視型に政策が転換され,県内送電は大消費地を持つ大都市送電に変更された。再生可能エネルギーの持続的な地産地消のためには,好不況の景気変動に負けない強い「地消」の在り方としくみづくりを検討する必要があると考える。

Keyword: 再生可能エネルギー、地産地消, 水力発電、第一次発電水力調査, 後藤新平、農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2021

発表番号 [5-59(P)]

Rediscovering and visualizing the value of ecosystem services in the mountainous regions of Okayama Prefecture

Rei Shoji[Okayama University]・Hiroaki Somura[Okayama University]・Toshitsugu Moroizumi[Okayama University]

岡山県の中山間地域が有する生態系サービスの価値再発見と見える化

○庄司 怜[(株)四電技術コンサルタント]・宗村 広昭[(株)四電技術コンサルタント]・諸泉 利嗣[(株)四電技術コンサルタント]

本研究では、岡山県内の流域を対象に、中山間地域が持つ生態系サービスの価値を見える化し、下流部の経済活動の評価額と比較することで、中山間地域の重要性を再認識することを目的とする。農林地の各機能の評価額は代替法で評価し、地形、地質、気象などの解析は、ArcGISを用いた。評価額により、各水系の生態系サービスの経済的価値は、二十万人から三十万程度の人口の地域の経済的価値に相当することが把握された

Keyword: 生態系サービス, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2021

発表番号 [5-60(P)]

Technic of the sustained water quality purification as using fresh water bivalve

NAKASHIMA Yoshitaka [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・ARAKAWA Tomoyuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

淡水二枚貝による持続的な水質浄化手法の検討

○中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・荒川 智之[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]

二枚貝はろ過摂食で濁度を低下させ,透明度を向上させる効果を有する.児島湖流域において,マツカサガイ及びイシガイを用いて持続的な水質浄化手法を検討した結果,砂を充填した籠内にて二枚貝を飼養する懸垂型が有機物の除去に最も効果を発揮した.籠を設置する水深は120cm未満が二枚貝の飼養に適していると推察され,特にマツカサガイは環境適応能力が高く,長期飼養に向いていると考えられた。

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2021

発表番号 [5-61(P)]

Water purification ability of the crushed stone filler granulate

KOKAWA Chisato[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

造粒化した砕石副産物フィラーの水質浄化能力の検討

○粉川 知里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]

本研究では、砕石の製造過程において発生する副産物であるフィラー(砕石粉)を造粒加工して、基礎的な水質浄化能力の把握を試みた。実験開始の翌日には、造粒フィラーによって無機態リン濃度及び無機態窒素濃度が低下し、供試水を更新した後も浄化能力は継続した。さらに、供試水のみの対照区では時間の経過とともに藻類が発生したが、造粒フィラーの存在する処理区では藻類発生の抑制が確認された。

Keyword: 環境保全, 水環境, 砕石
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2021

発表番号 [6-1]

The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agriculture management(No.2)

Takashi Nobuoka[Tokyo Electric Power Service Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]

農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その2)

○信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・珍田 寛貴[(株)センシスト]

近年,大量のデータを機械学習する人工知能が多くの分野に適用されており,様々な画像解析サービスが提供されている.筆者らは,りんご果樹園の画像を取得してAIを利用した画像解析を行い,作況や作柄を定量的でリアルタイムに評価して農業経営の効率化に寄与する手法の開発に取り組んでいる.本論文では,茨城大学試験農園に画像システム一式を設置してリモートで自動的に画像を取得し,その画像を解析した成果を報告する.

Keyword: 農業効率化、画像解析, 作況評価、ニューラルネットワーク, 機械学習
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2021

発表番号 [6-3]

Long-term variations of water temperature in Tonle Sap Lake using Google Earth Engine

Y. Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・K. Okuyama[Ishikawa Prefectural University]・K. Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・H. Fujii[Yamagata University]・T. Nakamura[Tokyo Institute of Technology]・S. Lun[Institute of Technology of Cambodia]

カンボジア・トンレサップ湖における水温変動解析-Google Earth Engineを活用して-

○藤原 洋一[石川県立大学]・奥山 浩気[石川県立大学]・星川 圭介[富山県立大学]・藤井 秀人[山形大学]・中村 恭志[東京工業大学大学院]・Sambo Lun[カンボジア工科大学]

カンボジア・トンレサップ湖を対象として、水温を衛星データから推定し、水温変動の特徴や変動要因を解明することを試みた。その結果、年最高水温は上昇トレンドである一方で、年最低水温は低下トレンド(10年あたり約0.8℃)となっていた。この要因を分析したところ、近年の水位(水量)低下によって湖の熱容量が小さくなり、湖の水温は地上気温の変化をより大きく受けるようになっていることが関係していると考えられた。

Keyword: 水温、MODIS, 気候変動、トレンサップ湖, Google Earth Engine
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2021

発表番号 [6-6(P)]

Easier, simpler remote monitoring system for smart agriculture - “SESAME-Xeco” makes farmer’s life better

ISHIDA Yasuhiro[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd.]・KOMATA Yuuki[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd.]・HAMADA Yohei[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd.]・SHIGENAGA Yukihisa[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd.]

農業用・簡単設置・確認できる各種監視システムの提案

○石田 恭弘[(株)みどり工学研究所]・小俣 友輝[(株)みどり工学研究所]・濱田 洋平[(株)みどり工学研究所]・繁永 幸久[(株)みどり工学研究所]

農家、自身の手で簡単に機器を設置でき、その結果をスマートホンで確認できるシステム、これまでは設置が複雑で、データの確認も手間がかかるものであった、特に末端小水路の監視、畑地帯の土壌水分等の監視が容易にできる。これまで高価で末端の水路まで設置できなかった水位計や、広大な圃場の土壌水分、EC等の監視により適切な畑地かんがいに使用できるシステムを提案する。

Keyword: 用水管理、農村振興, リモートセンシング、IT, インターネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2021

発表番号 [6-8]

Study of basic concept for utilizing advanced technology

KABAYAMA Daisuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAMURA Hiroki[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・NINOMIYA Ayami[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・NOMURA Takanori[Nippon Systemware Co.,Ltd.]

農業水利施設の保全管理への先進技術活用の検討

○樺山 大輔[農村工学研究部門]・中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・二宮 綾美[内外エンジニアリング(株)]・野村 貴律[日本システムウェア(株)]

農業水利施設の保全管理に先進技術を適用していくためには、施設造成者と施設管理者の役割分担とデータ連携による新たな保全管理のあり方を見据え、農業水利施設の特性に配慮した将来展望を描くことが必要である。本報告では、国営事業地区3地区をモデル地区としたケーススタディを踏まえ、先進技術を導入するに当たっての留意点と今後の検討の方向性について提案する。

Keyword: IT技術, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2021

発表番号 [6-11]

Potential of Board Games in School Environment Education

Momoko NOMURA[Graduate school of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University ]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]

学校の環境教育におけるボードゲーム活用の可能性

○野村 桃子[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]

環境教育における主体的な学習手法としてボードゲームに着目し、学校教育での活用に関する現場の声(小学校5年生担当)を収集した。主な結果は次の通りである。1.双六・カルタ・百人一首が利用されている。2.外国語活動の導入を契機に、ゲームを許容する雰囲気が高まった。3.時間的制約への配慮(動画を使ったゲーム説明)の必要性、4.デジタルとアナログ、既存品と半完成品で期待される効果の違い、などが確認できた。

Keyword: 環境教育, 小学校, ボードゲーム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2021

発表番号 [6-16]

Village Improvement with Double Track Considering Uninhabited Condition−Urban and Rural Strategy with Spatial and Temporal Continuity (1)−

Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Institute of Science and Engineering, Kanazawa University]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

無住状態を考慮した複線的な集落づくり論−時空間的な連続性のある都市農村戦略論の構築に向けて(1)−

○林 直樹[金沢大学]・関口 達也[金沢大学]・杉野 弘明[東京大学大学院]

本稿では,(1)「時空間的な連続性のある都市農村戦略論」に関する現時点での試論(例:ソフトランディングの「底」は存在しない。「個々人の対応力≧全体の変化」となるようにコントロール),(2)その各論の一つである「無住状態を考慮した複線的な集落づくり論」(複数の将来,複数のゴールを想定),(3)石川県における無住集落に関する調査結果(無住状態で生き残っている集落,活力ある無住集落)を示した。

Keyword: 連続性, 都市農村戦略, 農村計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2021

発表番号 [6-18(R)]

Comparison of profitability of value chain on japonica rice and conventional rice in Kenya

WATANABE Mamoru[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・SUMITA Yutaka[Takenaka Civil Engineering and Construction Company]・ITO Kengo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University ]・NODA Keigo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University ]

ケニアにおけるジャポニカ米と従来米のバリューチェーンの収益性の比較

○渡辺 守[国際農林水産業研究センター]・角田 豊[(株)竹中土木]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]

ケニアの国内コメ生産の強化を目的として、国産ジャポニカ米と従来米のバリューチェーンの収益性をバリューチェーン分析により評価した。生産、加工、販売の各段階において、ジャポニカ米のバリューチェーンの方が純利益が大きかったことから、従来米よりも収益性が高いと評価された。二つのバリューチェーンは、ともに加工段階で最大の付加価値率が示されたことから、精米業者が重要な役割を果たしていることが示唆された。

Keyword: 産業経済計画, 農村振興, フードバリューチェーン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2021

発表番号 [6-21(R)]

An Analysis of The Way for The Continuation of Small-Scale and Aging Community in Neba Village, Nagano Prefecture

UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]・ABE Megumi[Yamaguchi Prefecture]

長野県根羽村における小規模・高齢化集落の持続のあり方に関する一考察

○内川 義行[信州大学]・安部 恵海[山口県]

今後10年以内に消滅を危惧される集落は500超とされる。集落持続では地域外に住みながら多様な関わりをもつ「関係人口」が注目され,その確保に関する議論は多いが,定住人口の築いてきた何をどのように繋ぎ伝えるかという質的課題は必ずしも議論が進んでいない。本研究では,地区外からの関係人口と住民による協働活動が行われている長野県根羽村の小規模・高齢化集落を対象に,メタフィジカルな面の持続のあり方を考察した。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2021

発表番号 [6-26]

Geographical factors and damage management measures that enable sustainable damage control against Wild Boar (Sus scrofa)

YOSHIMOTO Junki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

イノシシ被害の持続的制御を可能にする地理的素因と被害管理手段

○吉元 淳記[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

H25年時点でイノシシによる深刻な農業被害が確認されていた愛媛県松山市の有人島全6島17地区で聞き取り調査を実施し、被害の変化を地区ごとに把握し、イノシシ被害の持続的制御を可能にする地理的素因と被害管理手段を解明した。地理的素因は森林面積、高標高面積、農地面積、被害管理手段は捕獲密度、柵の設置状況で構成され、R2年時点で被害の制御に成功した地区では地理的素因に即した被害管理手段を講じていた。

Keyword: 獣害、イノシシ, 島嶼、被害対策, 聞き取り調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2021

発表番号 [6-28]

Multidimensional Verification of Naturally Favorable Water Space: 30 Years after the Water Environment Improvement Program−Case Study of Koura Town, Shiga Prefecture−

MORIGUCHI Sawako[Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUJIMORI Takuto[Nippon Koei Co., Ltd]・NAKAJIMA Masahiro[Tokyo University of Agriculture and Technology]

水環境整備実施30年後の親水空間の多角的検証−滋賀県犬上郡甲良町を事例として−

○森口 佐和子[東京農工大学]・藤森 拓人[(株)日本工営]・中島 正裕[東京農工大学]

90年代に水環境整備事業により整備された親水空間(集落内水路や親水公園)の次世代への継承が喫緊の課題となっている。滋賀県甲良町を対象に“事業実施当時の整備方針や住民の積極性が、現在の施設整備状況や利用実態にどのような影響を与えているか”という問題意識に基づき親水空間を検証した。対象とした9つの親水空間は施設充実度により3つに類型化でき、事業整備方針・住民の積極性・利用実態との間に関係性がみられた。

Keyword: 水環境整備, 親水空間, 継承
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2021

発表番号 [6-29]

Impact of community structure changes on children's playing in irrigation channels

WATANABE Yota[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

地域社会構造の変化が農業用水路における子どもの水遊びに及ぼす影響

○渡辺 陽太[内外エンジニアリング(株)]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

1998年から地域用水機能増進事業による農業用水路の整備が盛んに行われた.愛媛県東温市牛渕地区でも2005年に親水水路が整備されたが,現在子どもたちがここで遊ぶことはないという.本研究は,この親水水路における子どもの水遊びが減少した要因を考察した.その結果,水路そのものの危険性に加え,様々な地域社会構造の変化が子どもの水遊びに対する保護者の考えに影響し,子どもの水遊びが減少したことが分かった.

Keyword: 農業用水路、子ども, 水遊び、地域用水, 親水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2021

発表番号 [6-31]

Elucidation of Dialectal Names Distribution of Freshwater Fish in Rural Areas in Japan

SUZUKI Takuya[Utsunomiya University Graduate School of. Regional Development and Creativity]・MORIYAMA Takumi[Utsunomiya University School Of Agriculture]

全国の農村部における淡水魚名の分布の解明

○鈴木 琢也[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]

SCBDとユネスコが生物文化多様性という考え方に基づいて共同でプロジェクトを発足した.日本で生物文化多様性を用いる主要なものとして,二次的自然とそれを用いた農村文化がある.特に稲作では,水田や水路に生息する魚類を獲り食べる漁撈文化がある.その中で私は,人と生きものとの関係が反映してきたとされる淡水魚の地方名を調べることで,日本の農村における生物文化多様性の一端を明らかにしていくことを目指した.

Keyword: 生物文化多様性, 地方名, アンケート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2021

発表番号 [6-36]

Adaptive state of regional activities in the COVID-19 crisis in rural area, Hokkaido

IKEGAMI Daichi[Graduate School of Agriculture , Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

北海道の農村地域におけるコロナ禍の地域活動の状況に関する考察

○池上 大地[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大は,都市と農山村の交流や地域内の活性化に取り組む活動を制限し,地域経済だけでなく,対人関係や地域コミュニティ形成にも大きな影響を及ぼしている。本研究では,COVID-19の感染拡大前後における地域活動団体の活動状況及び活動に対する満足度に着目し,その変容と特性を把握することを通じて,感染拡大による地域活動への影響を検討した。

Keyword: 地域活動、新型コロナウィルス感染症, レジリエンス, ソーシャル・キャピタル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2021

発表番号 [6-38]

Significance and effect of community empowerment involving radiology learning in a former evacuation area of a nuclear disaster

SAKAHARA Sakurako[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・NAGANO Takanori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・YASUTAKA Tetsuo[The National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・TAKADA Momo[The National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・KANAI Yumiko[]

原子力災害の旧避難地区における放射線学習を伴った地域交流活動の意義と効果

○坂原 桜子[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・高田 モモ[産業技術総合研究所]・金井 裕美子[]

福島県伊達郡川俣町山木屋地区で行われている放射線学習を伴った地域交流活動の意義と効果を検討した。地区外居住者を対象にアンケートを行い、参加動機と放射線不安度の変遷、参加前後の関心の変化を調査した。科学者の同伴する放射線学習には知識を裏付け不安を低減する効果が認められた。参加者は地元住民との定期的交流を一番の意義と感じており、地域愛着意識の形成や参加者同士の出会いを生む効果が認められた。

Keyword: 原子力災害, 放射線学習, 地域交流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2021

発表番号 [6-41]

Detection of agricultural parcels not classifiable by the use of synthetic aperture radar

Yuya Takayama[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Takanori Nagano[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]

合成開口レーダによる土地利用判別が困難な圃場区画の検出法

○高山 侑也[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]

中解像度のSAR画像を用いた農地利用判別において精度を低下させる幾何学的誤差が生じる地点の特定を試みた。解析にはDEMデータと耕区ポリゴンデータを用いた。新潟県上越市吉川土地改良区を解析対象とした。地形由来の歪みは見られなかったが、耕区の長辺方向とマイクロ波の照射方向にずれがある場合、耕区形状由来の誤差が確認された。誤差を生じうる耕区を特定し除外することで、その他の耕区における判別精度が向上した。

Keyword: SAR, GIS, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2021

発表番号 [6-42]

How to reduce the work which compiles the activity report in multifunction payment using ICT

ENDO Kazuko[Institute for Rural Engineering, NARO]・ASHIDA Toshifumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUJII Sayaka[Institute for Rural Engineering, NARO]

多面的機能支払交付金活動における事務負担のICTを活用した軽減

○遠藤 和子[農村工学研究部門]・芦田 敏文[農村工学研究部門]・藤井 清佳[農村工学研究部門]

多面的機能支払交付金活動の事務処理を担う広域事務局および個々の活動組織を対象に行った事務処理のITC化試験の結果、広域事務局が報告を効率化するためには、個々の組織の段階から国様式で記録を実施することで効率化が増すことが明らかになった。また、クラウドを介して組織と広域事務局双方のやりとりが簡易化されたことによりコミュニケーションの頻度が増し、事務局の広域化に有効であることがわかった。

Keyword: 多面的機能支払交付金活動, 広域事務局, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2021

発表番号 [6-43]

A suggestion for evaluating the risk of irrigation pond breach using hazard maps

Hidetsugu Morimoto[Mie University]・Takanori Watanabe[Aichi Prefecture]

ため池ハザードマップを活用した決壊リスク評価の提案

○森本 英嗣[三重大学大学院]・渡辺 宣典[愛知県]

ため池の破堤がわれわれの生活空間へ与える影響は少なくない。ため池の機能を維持していくためには,定期的な管理や点検などが欠かせないが,人口や農家の減少の著しい地域では,財政や人材等の制約上,管理体制の脆弱化が危惧される。本研究は,非農家を含めた住民自身が減災・防災対策の意識を持つことが重要と考え,市町村が発行するため池ハザードマップを活用した多角的なリスク評価を試みた。

Keyword: ため池, ハザードマップ, 主成分分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2021

発表番号 [6-44]

Quantitative Analysis of Persimmon Fruit Chronological Maturity Using Object Detection AI Algorithm−Toward Optimization of Irrigation Management−

Atsushi Yamamoto[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Makoto Shinoda[YuMake LLC.]・Tsumugu Kusudou[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]

物体検出AIを活用したカキの経時的成熟度の定量的解析−灌水管理の最適化へ向けて−

○山本 純之[近畿大学]・篠田 真[YuMake(同)]・楠堂 紡[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]

奈良県五條吉野地域は全国有数のカキ産地として知られるが,近年は温暖化によって収穫期等が不安定化している.筆者らは特にハウス栽培に着目し,AIによる新たな栽培管理システムの構築により問題解決を図ってきた.本研究ではカキ果実の成熟度判定AIを構築し,定点カメラ画像から定量的かつ経時的な成熟度を得た.成熟度は灌水管理の影響を受けることが示唆され,適切な灌水によって経営が安定化する可能性がある.

Keyword: IT, 中山間地域, 生産施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2021

発表番号 [6-45(P)]

Relationship between number of ears and solar radiation in Paddy Agro-photovoltaic

TOMARI Shoya[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

水田営農型太陽光発電における穂数と日射量の関係

○泊 昇哉[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]

本研究では、営農型太陽光発電適用水田における穂数分布調査と、栽培前期の積算日射量分布と穂数分布の関係の検討を行った。条ごとの穂数の平均は、区画外で区画に近づくほど減少し、区画に入ってから1〜2条目で遮光の影響を受けていない穂数の80%を下回った。栽培前期の積算日射量分布と穂数分布の比較から、穂数を80%以上確保するためには栽培前期の遮光を20%以下に抑える必要があると考えられる。

Keyword: 営農型太陽光発電, 水稲生育, 日射量
GET PDF=21/[6-45(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2021

発表番号 [6-46(R)]

Strengthening Business Continuity in Preparation for Earthquake Disasters for Irrigation Canal Systems

Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

灌漑水路システムにおける地震災害に備えた業務継続性の強化

○大久保 天[寒地土木研究所]

灌漑水路システムにおける事業継続計画(BCP)の実効性を高めるため,プロジェクトの時間管理手法であるPERTの適用を試みた。地震時における災害対応過程のアローダイアグラムを作成してクリティカルパスを明らかにした。クリティカルパス上の対応工程の所要時間を分析した結果,復旧の目標時間である7日以内に水路の通水を再開するためには,応急復旧工事を概ね3日間で完了する必要があることが分かった。

Keyword: BCP, 地震災害, PERT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.592-593 , 2021

発表番号 [6-48]

A Study of Irrigation Water Management Systems with ICT using Ostrom’s Design Principles

YAMASAKI Hirofumi[Institute for Rural Engineering, NARO]

ICT導入における水利秩序のオストロムの設計原理を用いた検討

○山崎 寛史[農村工学研究部門]

Ostromの持続的な資源管理の設計原則は、日本の水管理組織の状況によく合致しているとされている一方で、水利秩序の観点から詳細に論じた報告は少ない。Ostromの設計原則が有効に働くのは、対象となる資源の範囲、地域組織の規模が小さな集団であり、そのような集落組織における担い手の減少や高齢化、少数の大規模経営体への集約等の変化にどのように対応するかもICT導入に際しての重要な観点である。

Keyword: ICT, 水利秩序,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2021

発表番号 [6-51]

Quantification of Domestic Water Use in Rural Ghana for Irrigation Planning

OKA Naoko[JIRCAS]・Shaibu Abdul-Ganiyu[UDS, Ghana]

灌漑計画立案のためのガーナ農村における家庭用水使用量調査

○岡 直子[国際農林水産業研究センター]・シャイブ アブドゥル‐ガニユ[ガーナ開発学大学]

ガーナ北部において、ため池による灌漑事業の効果を計画通りに実現するには、事業開始前に、貯水容量と家庭用水使用を含む水需要推計に基づく現実的な灌漑計画を検討する必要があるが、ため池の主な水利用先である家庭用水について、水需要推計に利用できる詳細な情報はない。このため、ガーナ北部の農村の家庭用水使用量を定量的に把握し、水需要推計に向けた知見を得ることを目的に調査を実施した。この結果を報告する。

Keyword: 水利用計画、ため池, 水需要推計, 集落計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2021

発表番号 [T-1-3]

Potential use of farmland airspace as a highway for drone airlift

Kenji Okajima[Mie university]

農地上空はドローン空輸の幹線道路!?

○岡島 賢治[三重大学]

農地はドローンの経路として理想に近い特徴といえる.そこで,三重県南牟婁郡御浜町を対象地として農地上空のドローン経路としての可能性を検討した.それに加え,御浜町ではさまざまな情報化,スマート化技術の取り組みが始まっている.これらの取り組みについて,地域住民にみらいの暮らしを未来図として考えてもらうことで,積極的な関りを構築しつつある.

Keyword: ドローン空輸, スマート社会, 未来図
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2021

発表番号 [T-1-8]

Irrigation Management Based on Soil Water Measurement−A Case Study of Asparagus Rootstock-Planting Forcing Culture−

MUTO Yoshiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]・TSUTSUKI Yoshiki[Faculty of Agriculture, Iwate University]・AKASAKA Hisao[Iwate Agricultural Research Center]・MATSUOKA Haruna[Ninohe Agricultural Extension center]

土壌水分量モニタリングデータの灌水管理技術への活用−アスパラガス伏せ込み促成栽培を事例として−

○武藤 由子[岩手大学]・筒木 義基[岩手大学]・赤坂 尚生[岩手県農業研究センター]・松岡 遥奈[岩手県二戸農業改良普及センター]

アスパラガスの伏せ込み促成栽培の過程において栽培環境(気温・土壌温度・土中水圧)をモニタリングし,そのデータを1日に1度の頻度で農業関連従事者ら7名(生産者・農業協同組合職員・農業普及員・大学関係者)で共有して灌水計画について議論した.データ共有には通信機能付きデータロガーとインスタントメッセンジャーアプリケーションを用いた.栽培条件の可視化により作物の適切な管理がより容易になると感じられた.

Keyword: 農業農村ネットワーク、ICT, モニタリング、土壌水分量, アスパラガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2021

発表番号 [T-3-2]

Characteristics Evaluation of Mechanical in Service Revetments using Corroded Steel Sheet Pile

Takeo HARADA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yukio ABE[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Norihiro OTAKA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji FUJIMOTO[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

腐食鋼矢板護岸の腐食実態を考慮した力学特性評価に関する研究

○原田 剛男[日鉄建材(株)]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]

全国の農業用排水路で使用されている鋼矢板では,経年劣化により鋼材の腐食が進んでいる事例が見られ,補修・補強対策と長寿命化が課題となっている.これらの研究課題に対して農研機構・新潟大学・北里大学・日鉄エンジニアリング蝓ζ鉄建材蠅5機関で,農林水産省官民連携新技術研究開発事業に申請し採択されている.本研究では,本事業で実施した,腐食鋼矢板の板厚調査,並びに,その力学特性について報告する.

Keyword: 鋼矢板, 腐食, 力学特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2021

発表番号 [T-4-2]

Evaluation of flood control effect of irrigation pond incorporating rainfall characteristics

YOSHISAKO Hiroshi[NARO]・MAKI Riku[NARO]・SHODA Daisuke[NARO]・KOJIMA Hajime[NARO]・TAKEMURA Takeshi[NARO]

降雨特性を踏まえたため池の洪水調節効果の評価

○吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]

兵庫県高砂市A池において、降雨特性と降雨強度をともに確率的に扱い、計算モデルで求めた流域流入量の区分最大値の超過確率を尺度とする洪水調節効果の評価を試行した。試行ではこの超過確率と区分最大値,ならびに区分最大値に対応する一連降雨時の洪水吐等からの放流量の最大値について散布図を作成して評価を行い、A池では超過確率に関わらず、ため池の貯留効果、ならびに空き容量により洪水調整効果が発揮される結果を得た。

Keyword: ため池, 洪水流出, 降雨特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2021

発表番号 [T-5-3]

Paralympic flame with biogas made from food garbage by children

Chika TADA[Tohoku University Graduate School of Agricultural Science]

子供たちが生ごみからつくるバイオガスのパラリンピック聖火

○多田 千佳[東北大学大学院]

東日本大震災を機に、2012年から、子供たちに生ゴミからのエネルギーをつくろう!という体験型の出前授業を始めた。そして2014年、その活動が東京オリンピック・パラリンピックの聖火をつくろうという復興プロジェクトとして動き出した。宮城県のパラ聖火集火式は、子供たちがつくるバイオメタンを用いて実施することになっており、現在も、2021年の実現に向けて準備を進めている。これまでの活動の様子をご紹介する。

Keyword: バイオガス、出前授業, パラリンピック聖火, 資源循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2021

発表番号 [T-6-3]

Study on Adaptive Saline Soil Conservation by Salt Management and Utilization

KUME Takashi[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・SHIMIZU Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]

塩類の管理と利用による塩類土壌の順応的な管理・保全に向けた研究

○久米 崇[愛媛大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]

筆者らは、タイ王国コンケン県において、排水改良による除塩、耐塩性作物栽培、さらに高塩分濃度排水を製塩に資源利用する施設の導入により塩類土壌の管理・保全に関する研究を実施している。塩類化土壌の保全は、地域の特性・実情を理解した上で実施する必要がある。本発表は、筆者らがコンケン県で進めている塩類管理・利用システムの研究事例の経過を報告し、塩類土壌の保全について議論するものである。

Keyword: 塩類土壌、塩類管理・利用, 排水改良、土壌改良, 耐塩性作物栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2021

発表番号 [T-8-1]

specification of resurfacing material for weathered concrete flume wall

NOMURA Eisaku [Japan Association of Agricultural Engineering Enterprises]・SAMEJIMA Nobuyuki [Kajima Renovate Corporation]

コンクリート開水路の補修工事に用いられる表面被覆材料に関する品質規定

○野村 栄作[農業土木事業協会]・鮫島 信行[鹿島リノベイト(株)]

コンクリート開水路の劣化診断と保全対策の進め方が示された「農業水利施設の機能保全の手引き」における,補修工事等の要求性能や品質規格を示した「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル【開水路補修編】(案)」について,品質規格設定に関する経緯を振り返るとともに,残された課題について考察を行った.

Keyword: 開水路, 補修工事, 品質規格
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2021

発表番号 [T-8-2]

Suggestion of Adhesive Strength Test Method Using Circular Jig

YOSHIOKA Naoki[Sanko Techno Co., Ltd]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・YAGISAWA Yasue[Sanko Techno Co., Ltd]・SHIMIZU Kunihiro[Sanko Techno Co., Ltd]

円形治具を用いる付着強さ試験方法の提案

○吉岡 直輝[サンコーテクノ(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]

農業水利施設の表面被覆工法における新たな付着強さ試験方法として,熟練の技術を必要としない,円形治具を用いる試験方法を提案している。提案方法は,「貼付け時の仮固定が確実」「任意の深さかつ均一な切込みが容易」「補修における時間短縮と景観性の向上」という3つの特長を備えていることから,従来方法と比べ試験品質の確保が容易になり作業性の向上が可能となることを示した。

Keyword: 表面被覆工法, 付着強さ, 円形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2021

発表番号 [T-8-3]

Experimental verification of load-displacement curve pattern in adhesion evaluation of inorganic repair materials

KATO Satoshi[The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]・YAGISAWA Yasue[SANKO TECHNO Co., Ltd]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]

無機系補修材の付着性評価における荷重−変位曲線パターンの実験的検証

○加藤 諭[鳥取大学大学院連合]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

無機系表面被覆工法の施工管理等で行う付着試験では付着強さや破断位置,破断面の状態等を併せて観察・考慮して付着性評価を行う必要があり,試験者の知識・経験により評価が異なる可能性がある.そこで,著者らは荷重−変位曲線パターンを活用できないか検討している.本稿では室内試験において引張載荷中に材料内で生じたひずみ変化と描かれた曲線パターンを比較し,現地より得られた曲線パターンと発生原因を実験的に検証した.

Keyword: コンクリート製開水路、無機系表面被覆工法, 施工管理、モニタリング調査, 付着試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2021

発表番号 [T-8-4]

Proposal on Field Test on Surface Coating Method

Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]

表面被覆工法における現場試験に関する提案

○川邉 翔平[農村工学研究部門]

農業水利施設のストックマネジメントに対する取組がなされる中で,表面被覆工法の施工やモニタリングにより,貴重な知見が得られている.本報では,表面被覆工法の現場試験方法やモニタリングを主な対象として課題を再整理し,品質確保に向けた提案をする.

Keyword: 表面被覆工法, 試験方法, モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2021

発表番号 [T-9-3]

Improvement of Mechanical Test using Elastic Wave Energy in Stress Fields

Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Sena Tayfur[Ege University, Department of Civil Engineering]・Ninel Alver[Ege University, Department of Civil Engineering]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

応力場に発生する弾性波エネルギを指標とした力学試験の高度化に関する研究

○島本 由麻[北里大学]・Sena Tayfur[Ege University]・Ninel Alver[Ege University]・鈴木 哲也[新潟大学]

コンクリート水利施設に代表される農業水利施設群の適切な維持管理には,コア供試体を用いる力学試験を実施し,材料損傷を同定する必要がある.筆者らは非破壊損傷度評価法を開発する過程で各種応力場に発生する弾性波(Acoustic Emission)エネルギを指標にした損傷度評価法を検討している.本発表では,開発手法の概要と今後の展開について概説する.

Keyword: AE、機械学習, コンクリート, 損傷度評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2021

発表番号 [T-9-4]

Estimation of hydraulic conductivity distributuion in fill dams using deep learning

Yusuke HOMMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoichi HAYASHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Seiichiro KURODA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hidekazu TAGASHIRA[Institute for Rural Engineering, NARO]

深層学習を用いたフィルダム堤体内部の透水係数分布の推定

○本間 雄亮[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]

フィルダム堤体内部の透水係数分布を間隙水圧分布から深層学習の手法の一種であるpix2pixを用いて推定した。pix2pixは敵対的生成ネットワークの派生形で画像-画像変換を行う。設定した透水係数分布に対して、浸透流解析を行い、ペアとなる画像を学習データに用いた。学習後、堤体内部のコアの形状や位置、透水係数を推定できた。学習させていないパターンについては推定精度は低く、学習データの工夫が必要である。

Keyword: フィルダム, 深層学習, 透水係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2021

発表番号 [T-9-5]

Rehabilitation technique for irrigation earth dam using soil-bentonite mixture

Kazuhiro UENO[Shimane University]・Yuki SAKODA[Hojun]・Kenichiro MIZOBUCHI[Hojun]・Masayuki MIZUNO[Hojun]・Shushi SATO[Kochi University]・Isamu NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]

ベントナイト混合土を活用したため池改修に関する取り組み

○上野 和広[島根大学]・佐古田 又規[ホージュン]・溝渕 健一郎[ホージュン]・水野 正之[ホージュン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]

安全性が不足するため池の改修を行う際,前刃金工法が一般的に用いられる.しかしながら,近年ため池付近で遮水性を有する刃金土を確保することが困難になっている.遮水性材料の不足を解消する手法の1つとして,ベントナイトの利用がある.著者らは,遮水性材料の不足を解消する手法として,ベントナイト混合土を活用した工法開発を進めている.本稿では,その取り組みについて紹介する.

Keyword: ベントナイト混合土、締固め条件, 水分量履歴, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2021

発表番号 [T-10-1]

Habitat modelling using high-resolution hydraulic measurements and machine learning

FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

高解像度水理計測と機械学習を活用した生息場モデルの構築

○福田 信二[東京農工大学]

流水環境の時間的・空間的なダイナミクスとそれに対する生物の応答行動の解明は,生態水理学分野での中心的課題であり,近年の計測技術の発展により,今後の新展開が期待できる研究課題である.本報では,超音波多層流向流速計(ADCP)等によって得られた空間的に連続な物理環境データを使用し,生息環境の多様度を評価するとともに,そこに生息する魚類の空間分布を機械学習で予測した結果について報告する.

Keyword: 農業水路、魚類相, 生態水理、多様度, データ駆動解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2021

発表番号 [T-10-2]

Evaluation of fish habitat in a river and a canal using numerical analysis

Shigeya Maeda[College of Agriculture, Ibaraki University]・Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Hisao Kuroda[College of Agriculture, Ibaraki University]

数値解析を用いた河川・水路における魚類生息場の評価

○前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・黒田 久雄[茨城大学]

姉川(滋賀県)中流部を対象に,流れの数値計算と生息場適性指数(HSI)を組み合わせて魚類生息場を評価し,農業用水の取水による魚類生息場への影響を分析した.また,茨城県の農業用排水路で瞬間流速を計測して乱流特性を定量化し,環境配慮工と排水路における魚類生息場の特性を比較した.これらの研究を踏まえ,本報告では特に重要と考えられる生態水理学的課題を整理し,研究の方向性を考察する.

Keyword: 水理, 魚類生態, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2021

発表番号 [T-10-3]

Studies on fish movement using PIT tags and the number of scales in the upper row of the lateral line in the Tedori River alluvial fan

ICHION Eiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・ATAKA Kyosirou[Nakanoto Agriculture and Foresty General Office, Ishikawa Prefectural Government]・HIKITA Ryouma[Penta-Ocean Construction Co., Ltd.]・YAMAO Kanta[Daiwa Lease Co., Ltd.]・CHONO Shunsuke[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・FUJIHARA Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・FUJIHARA Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

手取川扇状地における PITタグと側線上方横列鱗数を用いた魚類の移動調査

○一恩 英二[石川県立大学]・安宅 京志朗[石川県]・疋田 凌麻[五洋建設(株)]・山尾 幹大[大和リース(株)]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]

手取川扇状地の七ヶ用水の一部や農業用水の取水を行う白山頭首工に設置されている魚道の機能をPITタグによる魚類移動調査とアユの側線上方横列鱗数を用いた天然アユと人工アユの判別を行って評価した。研究の結果、〇嚇舁竸4-2号支線水路の魚道型落差工や白山頭首工の魚道が機能していること、頭首工の取水口からアユが迷入していること、扇状地内のアユの移動・分散状況などが明らかになった。

Keyword: 人工アユ、移動調査, 魚道, PITタグ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2021

発表番号 [T-11-4]

Evaluation of Seismic Stability based on Residual Deformation of Fujinuma Dam

Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute, Ltd]・Fumio TATSUOKA[University of Tokyo and Tokyo University of Science]・Tadatsugu TANAKA[The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]・Yoshiyuki MOHRI[College of Agriculture, Ibaraki University]

藤沼ダム堤体の地震時残留変形による耐震性の評価

○デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・龍岡 文夫[東京大学・東京理科大学]・田中 忠次[地域環境資源センター]・毛利 栄征[茨城大学]

藤沼湖の旧本堤の2011年東北地方太平洋沖地震による崩壊と強化復旧本堤の耐震安定性を、同じ地震動に対して同じ手法で解析した。系統的な室内土質試験によって飽和盛土の地震時非排水せん断強度が非排水繰返し載荷によって経時的に低下することを測定し、その結果に基づいてNewmark法によって残留すべりを算定した。旧本堤の崩壊を説明するとともに、強化復旧した新本堤の高い耐震性を示した。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 数値解析, 締固め度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2021

発表番号 [T-12-4]

Toward the establishment of a water saving rice cropping system by ratooning rice

Shutaro SHIRAKI[Japan International Research Center for Agricultural Sciences ]・Thin Mar Cho[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]・Aung Kyaw Thu[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]

再生稲(ひこばえ)による節水型水稲作付け体系の構築に向けて

○白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・ティン マー チョウ[ミャンマー国農業畜産灌漑省農業研究局]・アン チョウ トン[ミャンマー国農業畜産灌漑省農業研究局]

ミャンマーのダム灌漑地区において水稲再生二期作の導入可能性について考察した。再生作は代かきが不要であり栽培期間は一期作より短縮するため、灌漑用水量は一作期より減少する。しかし、その灌漑期間や用水量は従来の水稲二期作と大きく異なるため、再生作を導入するための水管理手法を検討する必要がある。また、その低い収量性が普及の制限要因となっているため、一作期と同等の収量を確保できる栽培技術の確立が必要である。

Keyword: 再生稲, 水稲二期作, 灌漑水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2021

発表番号 [T-14-1]

Restoration of farmland soil fertility, resumption of farming and reconstruction of agriculture after decontamination

Yuzo Manpuku[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]

除染後の農地土壌の地力回復と営農再開、今後の農業復興について

○万福 裕造[農業環境研究部門]

農研機構は震災発生当初から農地除染、広域汚染土壌マップ、放射性セシウム吸収抑制、省力的農地管理等の技術開発に分野横断的に取り組んできた。除染後農地での営農再開は各地で進んでいるが、肥沃な土壌を除染で無くしたことによる肥沃度低下が生産力低下と関連し、帰還者の減少による労働力不足、風評被害など、複合する問題に直面している。これらを踏まえ、今後の農業復興に向けた市町村での事例などを紹介する。

Keyword: 農地除染, 土壌肥沃度, 農業復興
GET PDF=21/[T-14-1].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2021

発表番号 [T-14-6]

Scenario for agricultural recovery in Fukushima based on soil regeneration research

MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

土壌再生研究に基づく福島の農業復興シナリオ

○溝口 勝[東京大学]

原発事故から10年が過ぎた。復興庁が福島県浜通り地域に国際教育研究拠点を設置する計画を進めている中、農林水産業分野の参画が期待されている。農業の基本は土づくりにある。本発表では筆者が考えるIoTセンサを用いた堆肥の熟度診断技術開発等の「土壌再生研究に基づく福島の農業復興シナリオ」を紹介する。本学会の会員がこれをたたき台にして福島の農業復興を実現するより良いシナリオに修正してくれることに期待したい。

Keyword: 土壌再生、堆肥, 有畜複合農業、農業復興, 福島
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.737-738 , 2021

発表番号 [T-16-3]

Experience and future prospects gained by participating in summer seminars as a student / society

Kotaro NODA[NTC Consultants Inc.]

学生・社会人としてサマーセミナーに参加して得られた経験と今後の展望

○野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]

サマーセミナーとは、農業農村工学会において大会期間中に開催される、学生・若手社会人を対象としたセミナーである。本稿では、筆者が学生・社会人として参加して得られた経験と今後の展望について述べる。

Keyword: サマーセミナー, 若手懇親会, 人材育成
GET PDF=21/[T-16-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.747-748 , 2021

発表番号 [T-17-2]

Control for Alternanthera philoxeroides that spreads through agricultural irrigation facilities

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]

農業水利施設を介し拡がる侵略的外来水草ナガエツルノゲイトウの防除と対策

○嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]

特定外来生物ナガエツルノゲイトウは断片による高い再生力を有し旺盛な繁殖力で,侵入先の生態系に大きな影響を与える。日本では農業水利ネットワークを介して流域内に拡散するため,繁殖源における機械や水流ジェット,遮光シート等を用いた物理的駆除に加え,農地では茎葉処理剤等で防除する。また,用水機場前のダストフェンス設置などによる断片の流入・流出防止対策を行い,本種の拡散サイクルを止めることが重要である。

Keyword: 生態系, 水田灌漑, 灌漑施設
GET PDF=21/[T-17-2].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.753-754 , 2021

発表番号 [T-18-1(R)]

Introduction of the Asaka Irrigation

Yasuaki Chino[Department of Civil Engineering, College of Engineering, Nihon University]

安積疏水(猪苗代湖疏水)とは

○知野 泰明[日本大学]

安積疏水は明治初頭の殖産興業と士族授産政策の一環で実施された国営事業である。用水が乏しかった安積原野(現福島県郡山市)を開拓すべく、その水が猪苗代湖に求められ、奥羽山脈を貫く疏水計画が実施された。明治12年に起工、同15年に竣工し、全国から9藩士族500戸が入植した。本講演は、安積疏水を知る入口となるべく、西欧近代自然科学と合流しつつも我が国の人々が成し遂げてゆく経過を概観する。

Keyword: 灌漑施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.755-756 , 2021

発表番号 [T-18-2(R)]

A Background and Process of the Asaka Canal Project

ASHIDA Toshifumi[NARO]

安積疏水事業の実施背景と実施過程

○芦田 敏文[農村工学研究部門]

安積疏水事業は、民間からの発意と国家への請願を端緒としたが、当時の社会情勢を踏まえた士族授産策および殖産興業策を具現化するための国家プロジェクトとして実現した。本事業には多額の国費が投入されたが、民間側も、主体的に建設工事における労働者の提供や、資本提供を行っており、事業推進に大きな役割を果たしたといえる。疏水事業を実現するための官・民双方の強い熱意と行動力を確認できる。

Keyword: 安積疏水, 土地改良事業, 事業計画主体
GET PDF=21/[T-18-2(R)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.757-758 , 2021

発表番号 [T-18-3(R)]

On the use of teaching materials for hydroelectric power plants in school education−"Asaka Canal" and "Numagami power plant" as a local educational resource−

Tsutomu OKADA[Fukushima University]

学校教育における水力発電所の教材化について−地域の教育資源としての「安積疏水」と「沼上発電所」−

○岡田 努[福島大学]

学校教育で近年求められる教科横断的な視点や地域の教育資源の活用に関して,水力発電所が有効な教材となり得ることを東北地方の最初期の水力発電である宮城県の三居沢発電所と福島県の沼上発電所の設置状況や地理的な特徴の比較から考察した。安積疏水は農業用水・飲用水等の視点と同事業に関わった人物の顕彰などが主な学習内容であったが水力発電との関連により郷土学習や教科の枠を超えた有効な教材となることを提案した。

Keyword: 安積疏水, 水力発電, 学校教育利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.759-760 , 2021

発表番号 [T-18-4(R)]

Asakasosui status quo and historical value

Nemoto kazutoshi[Asakasosui land improvement district]

安積疏水の現状と歴史的価値

○根本 和俊[安積疏水土地改良区]

安積疏水は福島県中部地域の発展を支え続けて今年で139年を迎えようとしている。近年では「日本遺産認定」「世界灌漑施設遺産登録」等施設の歴史的価値は高まり続けている。我々はこれらの価値を広く周知・活用していく必要がある。本報告では、安積疏水施設の歴史的価値の活用及び厳しい情勢が続く現代農業の問題点を整理していく。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2021

発表番号 [S-1-2]

Development and Evaluation of Reservoir Water Level Prediction Model by Deep Learning

Tsumugu KUSUDO[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi YAMAMOTO[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka MATSUNO[Faculty of Agriculture, Kindai University]

深層学習を用いたため池水位予測モデルの構築とその評価

○楠堂 紡[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]

近年ため池では洪水抑制機能の付与が期待されている.本研究ではため池においても観測が容易な観測項目から将来水位の連続予測が可能な深層学習モデルを構築し連続的な入出力に適したLSTM Encoder-Decoderを用い従来手法との比較を行った結果24時間後予測においてRMSE0.068mの精度で予測が可能となり従来手法に比べRMSEが改善され長期的な予測における当モデル構造の有効性が示された.

Keyword: 溜池, 深層学習, LSTM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2021

発表番号 [S-1-3]

Neural Network Application for Predicting The Efficiency of Circulating Irrigation Pump System−Case Study in Inbanuma, Chiba, Japan−

Dhio Meydi Permana[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku KATO[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fumi Okura[JIRCAS]

Neural Network Application for Predicting The Efficiency of Circulating Irrigation Pump System−Case Study in Inbanuma, Chiba, Japan−

○Dhio Meydi Permana[東京農工大学]・Tasuku KATO[東京農工大学大学院]・Fumi Okura[国際農林水産業研究センター]

印旛沼における水田地帯の循環灌漑について、ポンプの稼働状況をニューラルネットワークを用いてシミュレーションを行った。また、GCMの温暖化シナリオRCP8.5の出力結果をダウンスケーリングし、降雨量の予測に基づくポンプ稼働の予測について、現行のデータと比較した。結果として、ポンプの稼働条件が今後変わることが明らかになった。

Keyword: circulation irrigation system, pump efficiency, neural network
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.767-768 , 2021

発表番号 [S-1-5]

Analysis of Paddy Water Use through Irrigation Reservoir Management−Case Study of Tasal Reservoir, Kampong Speu Province, Cambodia−

Hem Dea[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirotaka Saito[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

灌漑用ため池の水利用解析−カンボジア国カンポンスプ州タサル池の事例−

○Dea Hem[東京農工大学]・Tasuku Kato[東京農工大学大学院]・Hirotaka Saito[東京農工大学大学院]

カンボジア国タサル池は、水田灌漑の乾季の水源として活用されている。灌漑地区において、農業用水が不足していると考えられていることから、本地区でのタサル湖の水収支解析を実施した。結果として、2019年、2020年において1月及び2月の水不足が大きいことが示された。効率的な水利用のためには、今後のため池の運用ルールカーブの作成が重要と考えられる。

Keyword: 水収支, ため池, 流出入量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.773-774 , 2021

発表番号 [S-1-8]

Assessment of phosphorus adsorption by soil under water flow conditions

Rina Tanaka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

通水過程における土壌へのリン吸着特性の評価

○田中 理奈[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

通水過程における土壌へのリン吸着特性を明らかにすることを目的とし,バッチ試験とカラム試験の2通りの吸着実験によって土壌のリン吸着能を評価した.バッチ試験から得た吸着パラメータを用いて,移流分散方程式より求めた流出濃度の時間変化は,カラムにリン酸溶液を流した場合の流出濃度を再現することができた.適切な吸着パラメータを選択すれば,それらを通水条件下でのリン動態解析に用いることができる.

Keyword: 水田土壌, リン酸吸着, HYDRUS-1D
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.777-778 , 2021

発表番号 [S-1-10]

Evaluation model of labor reduction on introduction of remote irrigation apparatus at large scale rice cultivation

Runze TIAN[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

大規模稲作農家での水管理遠隔操作装置導入による労力削減量予測モデル

○田 潤澤[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・木村 匡臣[近畿大学]・久保 成隆[東京大学大学院]

水田農業における遠隔操作装置の最適な導入法の確立を目指し,SAと2opt算法で農家の可能な巡回経路をシミュレーションした。これらより,理論上各田圃の労力削減量を計算するシミュレーションモデルを開発した。また,開発したモデルを用いて,複数の遠隔操作装置を導入した状況下,圃場の水管理時間は如何に変化するかについて,労力削減量を指標として評価する。

Keyword: 水田灌漑, 巡回セールスマン問題, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.779-780 , 2021

発表番号 [S-2-1]

Stress-strain relationship and shear band generation for the soil in plane strain condition

Nana Yokoyama[Ibaraki University Graduate School of Agriculture ]・Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University ]

平面ひずみ状態における土の応力ひずみ関係とせん断帯の発生

○横山 なな[茨城大学大学院]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]

近年,豪雨や地震によるため池堤体などの土構造物の崩壊が頻発している。土構造物が崩壊する際には,地盤にすべり面を形成することが知られているが,そのすべり面で発揮されるせん断強度やひずみ量は十分に解明されていない。本研究では,平面ひずみ圧縮試験を実施し,土の破壊に重大な影響を及ぼすせん断帯の発生と進展過程を考察している。

Keyword: 土質試験, せん断帯, すべり面
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.781-782 , 2021

発表番号 [S-2-2]

A Study of Setting of Heat Transfer Coefficient for Thermal Analysis of Mass Concrete in Natural Environment

IKADATSU Haruka[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODOU Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]

自然環境下のマスコンクリートの温度解析における熱伝達率の設定に関する一考察

○筏津 春花[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

本報はマスコンクリートの温度解析について,熱特性値である熱伝導率,比熱,断熱温度上昇特性および境界条件である熱伝達率をパラメータフィッティングによって推定し,特に熱伝達率について考察したものである。その結果,温度解析における解析パラメータは,風,日射,降雨などの環境要因の影響を受け,自然環境下で暴露している長期材齢時の熱伝達率の値だけが既往の文献と大きく異なることが分かった。

Keyword: パラメータフィッティング, 高強度コンクリート, 熱特性値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.783-784 , 2021

発表番号 [S-2-3]

Damage Evaluation of Concrete using AE Energy Parameter

Kazuma SHIBANO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Hiroyuki NISHIDA[Nihon Samicon Co.Ltd.]・Masamitsu OSHIMA[Nihon Samicon Co.Ltd.]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]

AEエネルギを指標にしたコンクリートの損傷度評価に関する研究

○柴野 一真[新潟大学]・萩原 大生[寒地土木研究所]・島本 由麻[北里大学]・西田 浩之[(株)日本サミコン]・大嶋 雅光[(株)日本サミコン]・鈴木 哲也[新潟大学]

近年,コンクリート水利施設の損傷蓄積 が技術的課題となっている.筆者らは,AE 指標を用いた材料の損傷度評価を試みている .本報では,コンクリート・コアを用いた圧縮強度試験に AE 計測,デジタル画像相関法を導入し,検出波の AE エネルギ特性と解析面での応力場特性から圧縮載荷過程におけるコンクリート損傷度を評価した.

Keyword: AE、コンクリ―ト, 圧縮載荷過程、損傷度評価, AEエネルギ指標
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.785-786 , 2021

発表番号 [S-2-4]

Improvement of DICM Quality in Dynamic Loading Process by Vibration Noise Reduction

Tsukasa IKARASHI[Faculty of Agriculture ,Niigata University]・Ayaka KONISHI[Niigata Prefectural Government]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yohei ASADA[Institute for Rural Engineering. NARO]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

動的載荷過程におけるDICM精度の振動ノイズ処理による改善

○五十嵐 司[新潟大学]・小西 彩加[新潟県]・木村 匡臣[近畿大学]・浅田 洋平[農村工学研究部門]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

パイプラインは水撃圧に代表される非定常流況過程において管軸方向と周方向に応力場の影響を受けて変形する.既往研究では,欠損を施したモデルパイプラインを対象に,水撃圧により均一な応力場を形成し,三次元画像解析による管体挙動の同定を試みた.その際,解析結果に管体振動の影響が確認された.本報では,振動ノイズ処理により管体振動の除去を行い,三次元画像解析精度の改善を試みた結果を報告する.

Keyword: パイプライン、非定常流況, 動的載荷過程、画像解析, 非破壊検査、ノイズ処理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.787-788 , 2021

発表番号 [S-2-5]

Making a method of fully ripened compost more efficiency by remote-monitoring of temperature, water density, and EC

UCHIYAMA Kentaro[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・HARA Takuro[HIC Inc.]・MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

完熟堆肥製造過程における温度・水分等のリモートモニタリング

○内山 健太郎[東京大学大学院]・原 拓朗[株式会社エイチアイシー]・溝口 勝[東京大学大学院]

2050年までに日本の農地の25%にあたる100万haを有機農業にする目標が掲げられ、今後、高品質の有機肥料が求められることが予想される。本発表では堆肥中の温度・水分量・ECをIoTセンサを用いて連続モニタリングを行うことで腐熟度の定量的提示を目指し、各種腐熟度の測定方式や農業生産者の勘や経験による判断基準と突き合わせることで、完熟堆肥の製造工程の効率化と完成品の品質向上に繋げることを目的とする。

Keyword: 土壌再生、堆肥, 有畜複合農業、農業復興, IT、福島
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.789-790 , 2021

発表番号 [S-2-6]

The transition of the Internet utilization rate of the elderly people in all agricultural villages in Kyoto Prefecture

Tanaka Hatsu[Kyoto University Graduate school of Agriculture Division of Environmental Science & Technology Laboratory of rural planning]・Onitsuka Kenichiro[Kyoto University Graduate school of Agriculture Division of Environmental Science & Technology Laboratory of rural planning]・Hoshino Satoshi[Kyoto University Graduate school of Agriculture Division of Environmental Science & Technology Laboratory of rural planning]

京都府全農業集落における高齢者のインターネット利用率の推移

○田中 初[京都大学大学院]・鬼塚 健一郎[京都大学大学院]・星野 敏[京都大学大学院]

今後 都市部だけでなく、農村部においても、高齢者のインターネット活用率の上昇していくことが期待されている。しかしながら、どのようなタイムスパンで高齢者のインターネット活用者が増加していくのかを農村集落別に提示した情報は存在しない。そこで筆者らは、既存の人口推計及び年齢別インターネット活用率の政府統計データから、京都府内全集落における高齢者のインターネット利用率の推移を算出し、可視化を行った。

Keyword: 農村振興, 中山間地域,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.793-794 , 2021

発表番号 [S-2-8(P)]

Effect of curing anisotropy on the strength of oyster shell solidified soil

Abe N. [ Graduate school, Iwate university]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate university]

養生の異方性がカキ殻固化処理土の強度に及ぼす影響

○阿部 成香[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]

本研究では、産業廃棄物であるカキ殻の有効利用と、環境負荷の少ない土の固化処理方法の提案を目的とする。カキ殻と砂で構成される試料をカラムに詰め、リン酸水溶液を通水して養生を行う。その際試料カラムの異方性が強度に及ぼす影響を実験的に検討した。一軸圧縮試験や画像観察の結果から、養生の異方性が強度に影響を及ぼし、改良した養生方法で作製された供試体は改良前の約4倍の強度となることを確認した。

Keyword: カキ殻、標準砂, リン酸カルシウム化合物, 一軸圧縮強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.797-798 , 2021

発表番号 [S-2-10(P)]

AE behaviors of polymer cement mortar mixed with admixture on monotonic loading

Ito Takanori[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of agriculture, Iwate university]・Eiichi Kurashima[Faculty of agriculture, Iwate university]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate university]・Yuuki Satou[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]

混和材料を添加したポリマーセメントモルタルの圧縮載荷過程におけるAE挙動

○伊藤 孝則[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]

ポリマーセメントモルタルの乾式吹付けにおいて,施工後表面に生じる亀裂を抑制するために,混和材料(膨張材および収縮低減剤)の添加が検討されている.混和材料の添加量を変えたモルタル供試体を作製し,一軸圧縮試験,ひずみおよびAEの計測をする.実験結果より,混和材料がAE挙動に及ぼす影響を検討する.その結果,混和材料添加による剛性の向上および添加量によるAE挙動の差異が観察された.

Keyword: ポリマーセメントモルタル, 混和材料, アコースティック・エミッション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.7-8 , 2020

発表番号 [1-4]

Comparison of Water Management on Paddy Field in Flat Areas and Hilly and Mountainous Areas with Remote-controlled Water Management System

Sho Suzuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mami Shimmura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tatsumi Tomosho[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kousuke Wakasugi[Institute for Rural Engineering, NARO]

圃場水管理システムを導入した平地と中山間地における稲作の水回りに関する比較

鈴木 翔[農村工学研究部門]・新村 麻実[農村工学研究部門]・坂田 賢[農村工学研究部門]・友正 達美[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]

近年,スマート農業技術には農作業の安全性への期待も高い。平地に比べて中山間地は危険な農作業が多く,稲作の水回りも同様である。調査の結果,平地の水回りは圃場への移動時間が多くを占めるが,中山間地では急な法面の往復などにより給排水操作などの作業時間割合が平地よりも多かった。水管理システムの導入で危険な作業を必要最低限にすることができるため,今後の導入には安全性も考慮していくことが重要と考えられる。

Keyword: 水田の水管理, 農作業の安全性, 労働時間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.13-14 , 2020

発表番号 [1-8]

Detection of major flow bottle necks for subsurface drainage by measurement of vertical hydraulic head profile

Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sicences , The University of Tokyo]・Agun Honda[Graduate School of Agricultural and Life Sicences , The University of Tokyo]・Yoshihiro Matsumoto[Graduate School of Agricultural and Life Sicences , The University of Tokyo]・Taro Sato[Shibata Regional Development Bureau, Niigata Pref. ]・Tsutomu Sekikawa[Niigata Agricultural Research Institute]・Katsumi Chiba[Miyagi University]

鉛直水頭分布の計測による暗渠流出阻害要因の特定

吉田 修一郎[東京大学大学院]・本多 阿暉[東京大学大学院]・松本 宜大[東京大学大学院]・佐藤 太郎[新潟県新発田地域振興局]・関川 力[新潟県農業総合研究所]・千葉 克己[宮城大学]

水田の暗渠直上部における鉛直水頭分布の計測による暗渠の通水阻害要因の特定の可否を重粘土転換畑において検証した。降雨後、暗渠からの排水が生じているとき、3地点の計測では、水頭分布に特徴的な違いがみられ、動水勾配の大小と、暗渠からの排水速度を比較することにより、暗渠の通水阻害原因を診断できることを確認した。

Keyword: 転換畑、地下排水, 暗渠、ストックマネージメント, 機能診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.15-16 , 2020

発表番号 [1-9]

Water supply using subsurface string irrigation by the negative pressure difference

Atsushi Marui[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Mattashi Izumi[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

乾燥地のためのヒモを用いた地中負圧差灌漑による水分供給量

丸居 篤[弘前大学]・泉 完[弘前大学]

乾燥地において、節水型で低コストの地中灌漑方法の開発を目指し、ヒモによる負圧差灌漑方式を考案した.直径3mmおよび6mmの綿およびナイロンを用いて、実験ポットにおけるヒモ地中灌漑による給水実験を行った.その結果、3mmのナイロンが最速で最大となり、日最大給水量および積算供給量は300 cm3/dayおよび1768cm3/17dayであった.

Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.17-18 , 2020

発表番号 [1-10]

Maximum Water Requirement in a Wide Paddy Field Group for Three Rice Cultivation Methods

Takeshi OOTSU[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[civil engineering institute for cold region,PWRI]

3種の水稲栽培方式における広域の圃場群でのピーク用水量

大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

水稲直播栽培の作付面積が増加した場合でも移植栽培を想定した用水路の通水容量が不足することがないかを確認するために、移植栽培、乾田直播栽培、湛水直播栽培における広域の圃場群でのピーク用水量を推定した。その推定結果では、栽培方式間での減水深の差が小さい地域における直播栽培の作付面積が増加した場合のピーク用水量が移植栽培を想定した用水路の通水容量を上回ることはないと予想した。

Keyword: 水田灌漑、用水量, 水稲直播栽培, 大区画圃場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2020

発表番号 [1-18]

Simplified Method for Estimating Risks of Earth-dam Breaches due to Heavy Rains

Tsubasa Tateishi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Ryuya Hirata[Yamaguchi Prefecture]・Shuichi Kuroda[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Tomoo Kato[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Kentaro Kuribayashi[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Namihiko Tanaya[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]

豪雨時におけるため池の破堤リスクに関する簡易評価

立石 翼[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・平田 竜也[山口県]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]・加藤 智雄[(株)エイト日本技術開発]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・棚谷 南海彦[(株)エイト日本技術開発]

近年では国内各地で豪雨が頻発しており,ため池に対してはこれによる被害を防止するための対策が喫緊の課題となっている.しかし,ため池は対象数が多いため,簡便に破堤リスク評価を行うことが求められている.本研究では,ため池の破堤リスク評価に対する有効性が実証されてきた応答曲面法を被害額算出に導入し,広島県内のため池10か所に対して簡易リスク評価を行うことを目的としている.

Keyword: ため池, 破堤リスク, 簡易評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.31-32 , 2020

発表番号 [1-20]

Changes in odor of Cattle Manure Slurry by Laboratory Aeration experiment

Minoru Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hiroyuki Nakayama[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Okuda Ryota[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hironobu Yokokawa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

室内曝気試験による乳牛ふん尿スラリーの臭気の変化

田中 稔[寒地土木研究所]・中山 博敬[寒地土木研究所]・奥田 涼太[寒地土木研究所]・横川 仁伸[寒地土木研究所]

肥培灌漑施設による効率的な乳牛ふん尿スラリーの調整技術の解明に向けて、連続投入条件での1日当たりの曝気時間とスラリーの臭気の変化を調べる室内実験を行った。曝気時間は0、2、4、8h・d-1の4パターンを設定し、8h・d-1の試験区のみ臭気の低減が見られた。本実験装置の条件であれば、8h・d-1の連続曝気で臭気の低減効果が期待できることが確認された。

Keyword: 肥培灌漑、腐熱, 曝気、臭気, ORP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2020

発表番号 [1-27]

Evaluation of Deformation in Beam-Type Steel Sheet Pile Revetment by Image Analysis

Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

画像解析による切梁式鋼矢板護岸の変形評価

萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

切梁式鋼矢板護岸を対象に,画像解析手法のハフ変換を用いて,腐食劣化に起因する鋼矢板の変形の検出を試みた.検討の結果,ハフ変換による推定角度と実測角度は概ね一致することが確認された.カメラから対象までの位置がより遠方の場合において,推定角度と実測角度の相違が大きくなる結果となった.ディジタル画像を用いて鋼矢板の変形を評価できる可能性が示唆された.

Keyword: 鋼矢板、切梁式護岸, 画像解析、ハフ変換, 直線検出、角度推定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.39-40 , 2020

発表番号 [1-28]

Accuracy verification of UAV-SfM survey in terrace paddy fields

Konmei Li[Tokyo University of Agriculture, Agricultural Engineering]・Yuri YAMAZAKI[Tokyo University of Agriculture]・Ka CHOU[Tokyo University of Agriculture, Agricultural Engineering]・Hiromu OKAZAWA[Tokyo University of Agriculture]

棚田におけるUAV-SfM測量の精度検証

李 坤明[東京農業大学大学院]・山崎 由理[東京農業大学]・張 可[東京農業大学大学院]・岡澤 宏[東京農業大学]

近年、小型UAVの土木分野への活用が進められており、カメラ性能の向上によってSfM-MVS技術を利用した農地の画像収集が行われている。本研究では農地の中での傾斜地に展開する棚田を対象に、UAV-SfM測量による精度を検証することで、測量精度向上に必要な計測条件を明らかにした。また、地上既知点とUAVによる測点の位置情報を複数箇所で比較することで、UAV-SfM測量の精度を示した。

Keyword: UAV、SfM-MVS, GCP、地形測量, 棚田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.45-46 , 2020

発表番号 [1-38]

Experiments of Rainfall Infiltration on slope of Earthdams

Riku MAKI[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Haruki ABE[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Takeru Matsumoto[Kobe University]・Yutaka SAWADA[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Faculty of Agriculture, Kobe University]

ため池堤体法面内への降雨浸透に関する実験的検討

眞木 陸[神戸大学大学院]・阿部 春輝[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

降雨浸透によりため池堤体内の飽和度および浸潤線が上昇し,堤体の安定性 が低下することが指摘されている.本研究では,降雨強度と地盤密度がため池堤体法面内への浸透強度に及ぼす影響について検討するため降雨実験を行った.降雨強度が定常状態となる終期浸透強度に関しては,地盤密度が大きく影響することが分かった.また,既往の実験データも使用し,広範囲な斜面勾配に対する終期浸透強度の予測式を提案した.

Keyword: 降雨浸透特性, ため池, 降雨実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.47-48 , 2020

発表番号 [1-39]

Effects of Algal Ball Limestone on Solute Transport Behavior in Kikai Subsurface Dam Reservoir

Yosuke Kinoshita[Graduate School of Engineering, Kyoto University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

喜界地下ダム湖内の溶質輸送挙動に与える石灰藻球石灰岩の影響

木下 遥介[京都大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

喜界地下ダムサイトの帯水層下部は高透水性の石灰藻球石灰岩で構成される.本研究では,喜界地下ダム湖内の溶質輸送挙動に与える石灰藻球石灰岩の影響を定量評価した.石灰藻球石灰岩は厚さに応じて溶質の沈み込みと越流に伴う溶質の上昇を促進させる知見を得た.さらに溶質輸送挙動の観点から,地下ダム止水壁周辺において石灰藻球石灰岩が厚く,ドリーネなどの空洞が少ない地帯を揚水地点の候補として提示した.

Keyword: 地下ダム, 喜界島, 溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.57-58 , 2020

発表番号 [1-45]

Estimation of Lateral Resistance Force by Thrust Restraint on Buried Pipe Bends

Megumi Kitada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko Ohta[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

圧力管路屈曲部スラスト防護工法の水平抵抗力の推定

喜多田 恵[神戸大学大学院]・太田 遥子[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

圧力管路屈曲部のスラスト対策としてジオグリッドを用いた軽量スラスト防護工法が考案されているものの,その設計手法は確立されていない.本研究では,当工法の抵抗力をより正確に評価するため口径90 mmの模型管に対して水平載荷実験を実施した.既往研究の提案式から計算される剛体ブロックの抵抗力を基準値とし,実験結果からジオグリッドの曲げ,伸び変形による低減係数を与えた.その結果,計算値は実測値と概ね一致した.

Keyword: 模型実験、ジオグリッド, スラスト力, 水平抵抗力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.63-64 , 2020

発表番号 [1-48]

Experimental Investigation on Non-Fickian Transport

Miki Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]

非Fick輸送に関する実験的検討

鈴木 美妃[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

地下水中の溶質輸送現象のうち,粗粒媒体中や高透水性地盤内は非Fick輸送になり,溶質挙動の把握が困難である.本研究では,溶質輸送特性を表すD=α・unのべき数nを導出することで非Fick輸送を評価した.ここに,Dは分散係数,αは分散長,uは実流速である.粒径の増加とともにべき数nの値は1から増加し,非線形性を確認できた.また,流れ場の乱れにより,べき数nの値は変動しやすくなる結果を得た.

Keyword: 溶質輸送特性, カラム実験, 分散性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.67-68 , 2020

発表番号 [1-50]

Analytical solution of Darcy-Brinkman equation in unsaturated domain

Yuji Shimada[Graduation school of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduation school of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduation school of Agriculture, Kyoto University]

不飽和領域におけるDarcy-Brinkman式の理論解

嶋田 侑治[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

地盤や土構造物の不飽和・飽和領域の浸透流に加えて,水みちなどの流体領域の流れを同時に解析することで,施設の安定性を高精度に把握できる.本論では,飽和および流体領域を対象とするDarcy-Brinkman式を不飽和領域に拡張し,数値解の検証を可能とする理論解の導出を目的とした.具体的には,水分特性曲線の関数形を工夫し,同式を線形な消散型波動方程式に帰着させ,一次元の初期値境界値問題の理論解を求めた.

Keyword: 浸透流, 数値流体力学,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.77-78 , 2020

発表番号 [1-55]

Finite element analysis using actual material parameters by in situ tests at slope failure site

Mizuki Hira[Kangoshima University]・Sho Shirakawa[Kangoshima University]

法面崩壊箇所での原位置試験による材料定数を用いたFEM解析

平 瑞樹[鹿児島大学]・白川 翔[鹿児島大学]

現場の地形・地質や地盤の観察と法面崩壊地での原位置試験を行い,得られた材料係数を有限要素解析に導入した数値計算を実施し,崩壊現場を模した地盤の地下水位に着目した数値解析から法面崩壊のメカニズムを考察した。地盤の透水係数の違いが,地下水の低下速度に関係していることから,上部土塊が滑り落ちる現象が明らかとなった。法面崩壊の解明には,現地の地形や地質の違いを考慮した材料係数の選定と導入が必要である。

Keyword: 有限要素解析, 法面崩壊, 原位置試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.79-80 , 2020

発表番号 [1-56]

Assessing salt-water behavior in subsurface dam reservoir and soundness of cut-off wall

Hiroki Takada[Mie Prefectural Government]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

地下ダム貯水湖の塩水挙動と止水壁の健全性評価

高田 大輝[三重県]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

塩水阻止型地下ダムの長期供用に向けて,機能診断手法の立案,簡便な止水壁の健全性評価が求められており,本研究では,貯留域に残留する塩水塊を管理する目的で計測される電気伝導度分布に着目し,止水壁の健全性評価指標としての有用性を検討した.その結果,止水壁の状態に応じた残留塩水塊の変化傾向を捉え,止水壁上流で計測される鉛直方向の電気伝導度分布は止水壁の健全性と損傷部を示す指標となる可能性を示した.

Keyword: 地下ダム, 塩水浸入, 健全性評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.81-82 , 2020

発表番号 [1-57]

Influences of Soil Density and Sheet Pile Physical Properties on Buried Flexible Pipe

Mizuki Tokumasu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takuya Ishikawa[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

地盤密度および矢板の物理特性がたわみ性埋設管に及ぼす影響について

徳増 美月[神戸大学大学院]・石川 拓也[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

我が国では地盤条件や用地制約上の問題等から,埋設管の布設に矢板施工を用いることが多いが,矢板引抜きに伴う埋設管の変形挙動に関する研究は,未だ十分とは言えない.本研究では,地盤密度および矢板の物理特性が引抜き時に埋設管に及ぼす影響を解明することを目的とし,模型実験およびDEM解析を実施した.その結果,特に矢板が厚くなると引抜き中の水平反力が大きく低下し,変形量が増大することが明らかとなった.

Keyword: 矢板引抜き、埋設管, 地盤密度, 物理特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.83-84 , 2020

発表番号 [1-58]

DEM Analysis on Mechanical Behavior of a Shallowly Buried Flexible Pipe Using Geogrid during Sheet Pile Extraction

Noritake MIYAZAKI[Factually of Agriculture,Kobe University]・Mayu TODA[Factually of Agriculture,Kobe University]・Tatsuya Aoki[Factually of Agriculture,Kobe University]・Yutaka Sawada[Factually of Agriculture,Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Factually of Agriculture,Kobe University]

矢板引抜きに伴う浅埋設たわみ性管の力学挙動に関するDEM解析

宮崎 礼丈[神戸大学大学院]・戸田 茉優[神戸大学大学院]・青木 達也[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

我が国ではパイプライン埋設の際に,管と周辺地盤を一体化する浅埋設工法が用いられる.しかしながら矢板施工の場合,管側方地盤の緩みに伴う鉛直荷重の増加による管の変形が想定される.そこで本研究では,DEM解析によって浅埋設たわみ性管とその周辺地盤の挙動を検討した.その結果,ジオグリッドと砕石を用いて管を一体化することで,矢板引抜きに伴う管の変形が抑制されることが明らかとなった.

Keyword: 埋設管、浅埋設工法, 矢板、DEM解析, ジオグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.85-86 , 2020

発表番号 [1-59]

Experiments on Mechanical Behavior of a Shallowly Buried Pipe during Sheet-pile Extraction

Mayu Toda[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Noritake Miyazaki[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Yutaka Sawada[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Toshinori Kawabata[Graduate school of agricultural science of Kobe university]

矢板引抜きに伴う浅埋設パイプラインの力学挙動に関する実験的検討

戸田 茉優[神戸大学大学院]・宮崎 礼丈[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

老朽開水路の改修やコスト縮減の観点から,ジオグリッドを用いたパイプラインの浅埋設工法が適用される場合,施工中の矢板引抜きが埋設管に与える影響について未解明な点が多い.本研究では,矢板引抜きに伴う浅埋設パイプラインの力学挙動について検討するため,模型実験を行った.ジオグリッドと砕石を用いたケースでは管の変形が抑制されたが,支持角の減少により,管底部に土圧が集中することが示唆された.

Keyword: 模型実験、矢板施工, 埋設管, ジオグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.87-88 , 2020

発表番号 [1-60]

Evaluation of passive collapse region of the small earth dam reinforced by sheet piles

Takashi Momiyama[Nippon Steel Corporation]・Hiroaki Nakayama[Nippon Steel Corporation]・Shin Oikawa[Nippon Steel Corporation]・Tadashi Hara[Kochi University]・Kenta Yoshimoto[Kochi University]・Tomoo Katou[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Shuuichi Kuroda[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Kentarou Kuribayashi[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Namihiko Tanaya[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]

鋼矢板により補強したため池堤体の受働崩壊領域の評価

籾山 嵩[日本製鉄(株)]・中山 裕章[日本製鉄(株)]・及川 森[日本製鉄(株)]・原 忠[高知大学大学院]・芳本 健太[高知大学大学院]・加藤 智雄[(株)エイト日本技術開発]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・棚谷 南海彦[(株)エイト日本技術開発]

近年,地震に伴うため池の被害が頻発しており,ため池堤体の耐震性能向上は喫緊の課題である.著者らはこれまで,鋼矢板によるため池堤体の耐震補強効果を検証してきた.本工法を適用する場合,鋼矢板に作用する外力,特に下流側に位置する堤体及び基礎地盤から鋼矢板に作用する受働土圧が鋼矢板の発生応力に影響する.そこで,数値解析により受働崩壊領域を評価するとともに,試設計を行いその結果について考察した.

Keyword: ため池, 鋼矢板, 耐震補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.89-90 , 2020

発表番号 [1-61]

Stainless Steel Sheet Piles Suitable for The Environment Condtions of Agricultural Irrigation Facilities

Isamu Asano[Institute for Rural Engineering,NARO]・Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering,NARO]・Norihiro OTAKA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji FUJIMOTO[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Takafumi HAYASHI[NIPPON STEEL Stainless Steel Corporation]・Hiroshi URASHIMA[NIPPON STEEL Stainless Steel Corporation]

農業水利施設の環境に合ったステンレス鋼矢板

浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・林 隆史[日鉄ステンレス(株)]・浦島 裕史[日鉄ステンレス(株)]

全国で約4,000kmある鋼矢板水路では腐食による劣化が進んでいる.鋼矢板の補修補強のではコストの大部分を工事費が占め,鋼矢板の材料費は相対的に小さい.そこで,耐食性の良いステンレス鋼矢板を作成し施設の耐用年数を伸長すれば,材料費のわずかな増加でライフサイクルコストを大幅に低減することができる.本報では農業水利施設の環境にあった材料配合を行いコストを低減したステンレス鋼矢板について紹介する.

Keyword: 鋼矢板水路、ステンレス鋼矢板, ステンレス鋼材、異種金属接続腐食, LCC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.91-92 , 2020

発表番号 [1-64]

New initiatives in the safety inspection of embankment dams

yasushi yoshihisa[Water Resources Engineering Department , Japan Water Agency]・Akito Terazawa[Water Resources Engineering Department , Japan Water Agency]

調整池等の安全点検について

吉久 寧[水資源機構総合技術センター]・寺澤 明人[水資源機構総合技術センター]

水資源機構では、18箇所の調整池(堤高15m以上)を管理している。このうち、河川管理者によるダム定期検査を受検していない河道外にある調整池については、各事業所で点検しているものの統一的な基準で安全性の確認がされていないのが現状であった。そこで、当機構内で統一的な点検要領を定め2014年から安全点検を実施している。本報は、当機構における調整池等の安全点検の内容及び取組み効果等を事例として紹介する。

Keyword: 調整池、利水ダム, 堤体、安全管理, 点検
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.97-98 , 2020

発表番号 [1-67]

Performance evaluation of steel sheet-pile canal repaired by precast panel-concrete covering method

KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co. Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co. Ltd.]・MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata Univ.]

パネル被覆工法により補修された鋼矢板水路の性能評価

小林 秀一[(株)水倉組]・長 文博[藤村クレスト(株)]・森井 俊廣[新潟大学フェロー]

農業用の鋼矢板水路の補修にパネル被覆工法が多く用いられるようになった。鋼矢板前面に保護材としてプレキャストパネルを設置し,これらの間をコンクリートで充填することにより,腐食因子の水分,酸素等の侵入を抑制する被覆防食工法である。工法・施工の概要を紹介するとともに,「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル」に従い,一般的な軟弱地盤に建設された自立式鋼矢板水路の性能評価の試算例を示した。

Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 補修工法、パネル被覆工法, 性能評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.99-100 , 2020

発表番号 [1-68]

Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 1)

Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Masaki MINAMI[Minamigumi ltd.]・Tomohiro KANAZAWA[Nippon Steel Cement Co., ltd.]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yukio HAMA[Graduate school of Engineering, Muroran Institute of Technology]

超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その1)―予定供用期間中のメンテナンスフリーを目指した工法―

石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・南 真樹[(株)南組]・金沢 智彦[日鉄セメント(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]

凍結融解作用に対して高耐久性を有する高炉スラグ系材料を用いた補修・補強工法と,多種多様な形状を有する農業水利施設においても施工品質の確保・向上が図られる機械化施工技術から構成される,超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発を進めている。本稿では,超高耐久性断面修復・表面被覆技術の概要を示し,本技術の根幹となる断面修復・表面被覆材料の耐凍害性について報告するとともに,今後の開発の方向性について示す。

Keyword: コンクリート, 凍害, 補修・補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.103-104 , 2020

発表番号 [1-73]

Detection of Efflorescence in Reinforced Concrete Slab of Road Bridge by Machine Learning of Digital Image

Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

デジタル画像の機械学習による道路橋床版における遊離石灰の検出

島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

本研究では,道路橋RC床版を対象に,決定木および最大エントロピー法を用いて遊離石灰の検出を試みた.検討の結果,本提案手法は決定木のみや判別分析法の一つである大津の方法と比較して,正解率,感度,適合率,F値のすべての指標で精度が高く,正解率,感度,F値の3つの指標では0.85以上だった.本提案手法は遊離石灰の検出において有用であり,今後橋梁における遊離石灰の自動検出に寄与できるものと考えられる.

Keyword: 遊離石灰, 機械学習, 道路橋床版
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.107-108 , 2020

発表番号 [1-75]

The investigation method of PC pipe using ground penetrating radar and electromagnetic induction

Eisuke Tamura[Japan water agency]・Kozo Abe[Japan water agency]・Huuka Nagayasu[Japan water agency]・Kazuhiro Koizumi[Dia Consultants Company]・Kenji Nagano[Dia Consultants Company]

電磁波レーダ探査法と電磁誘導法によるPC管の調査方法

田村 英介[水資源機構]・阿部 耕三[水資源機構]・永易 風花[水資源機構]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]

PC管本体の外的要因による劣化は同じ埋設環境下においても劣化の進行は管体毎に異なるものの,管内排水・充水等の時間制約から全PC管の調査は困難なため定点調査が実施されている。本報告は,導水トンネル内に布設されたPC管破損の漏水に鑑み,同じ布設環境にある約700m区間の全PC管を対象に漏水復旧工事までの短期間で電磁波レーダ探査法と電磁誘導法による劣化調査・診断及び補強対策を実施した事例を報告する。

Keyword: 二次製品、プレストレストコンクリート管(PC管), 管理、非破壊調査, 劣化診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.111-112 , 2020

発表番号 [1-81]

Suppressant effect of the dry shrinkage cracking of the medium fluidity concrete containing admixtures

Okuda Yasuhiro[wakasuzu consultants co.,ltd.]・Iwasaki Yoshihiro[wakasuzu consultants co.,ltd.]・Tamura Junya[wakasuzu consultants co.,ltd.]・Morimune Yoshikazu[BarChip Inc.]・Ohsawa Takashi[BarChip Inc.]・Ichikawa Kensaku[Katecs Co.,Ltd.]・Iwamoto Akihito[Katecs Co.,Ltd.]

混和材料を配合した中流動コンクリートの乾燥収縮ひび割れ抑制効果に関する研究

奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・岩 吉洋[若鈴コンサルタンツ(株)]・田村 純也[若鈴コンサルタンツ(株)]・森宗 義和[バルップ(株)]・大澤 孝史[バルップ(株)]・市川 健作[(株)カテックス]・岩本 昭仁[(株)カテックス]

コンクリートの主要変状の1つであるひび割れの中で、乾燥収縮ひび割れが100%近くを占めている。乾燥収縮ひび割れを抑制できれば、農業水利施設の長寿命化等に貢献できることが期待できると考え、2018年から筆者らは短繊維等の混和材料を配合することでひび割れ抑制効果が高いコンクリートの研究開発を行ってきた。今回、施工性を考え流動性が高い中流動コンクリートへの混和材料の配合によるひび割れ抑制効果を検証した。

Keyword: コンクリート材料, 配合設計,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.113-114 , 2020

発表番号 [1-82]

Experimental Study on Strength Properties of Expansive Mortar Cured under High Pressure

Mio Sakai[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Eri Hiyoshi[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

加圧養生下における膨張モルタルの強度特性に関する実験的検討

境 美緒[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・日吉 恵理[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

コンクリートの混和材料である膨張材は,拘束条件下でケミカルプレストレスを発現する.膨張コンクリートの適切な強度発現は構造物の安全上極めて重要な問題であるが,拘束条件と強度の関係は明らかになっていない.本研究では,膨張材を配合したモルタル供試体を作製し,養生時の拘束条件の変化が強度発現に与える影響を評価した.さらに,強度特性に影響する要因を検討するためSEMを用いて供試体の微細組織観察を実施した.

Keyword: モルタル、膨張剤, 加圧養生、圧縮強度, FE-SEM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.115-116 , 2020

発表番号 [1-83]

Influence of Aged Water Glass on Geopolymer Mortar Properties

Daigo Itou[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]・Masashi Suto[ Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Kou Ishihara[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]

経年した水ガラスがジオポリマーモルタルの性質に及ぼす影響

伊藤 大悟[松江工業高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・石原 孔[松江工業高等専門学校]

本研究ではWGの経時変化がGPに与える影響に着目した.保管期間が異なるWGを複数用意し,WGの経年がGPモルタルの流動性,強度特性を確認した.その結果,WGが経年すると,WG中の水分が減少により強熱減量が低下し,流動性も低下した.また,蒸気養生では圧縮強度はわずかに増加する傾向を示し,この傾向は,材齢28日までの範囲では一様である.気中養生でも同様に圧縮強度は増加する傾向を示した.

Keyword: ジオポリマー、水ガラス, 強熱減量、フロー値, 圧縮強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.117-118 , 2020

発表番号 [1-84]

Difference in the Effects of Vibration on Relative Dynamic Modulus of Elasticity and Mass Decrease Rate

Ishihara Kou[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]・Suto Masashi[National Institute of Technology, Matsue College]・Ito Daigo[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]

相対動弾性係数と質量減少率に振動締固めが及ぼす影響の違い

石原 孔[松江工業高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・伊藤 大悟[松江工業高等専門学校]

本実験では,振動締固め時間が空気量と凍結融解抵抗性に及ぼす影響について検討を行った.その結果,長時間の振動締固めは,連行空気量を減少させ,凍結融解抵抗性を低下させることが確認された.一方で,スケーリング劣化に対しては,影響度合いが低いことが確認された.このことから,実構造物の点検において,外観上は劣化が確認されない場合であってもないでは凍害が進行している可能性があることに留意する必要がある.

Keyword: 振動締固め時間、空気量, 相対動弾性係数, 質量減少率
GET PDF=20/[1-84].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.127-128 , 2020

発表番号 [2-5]

Regional Characteristics of Secular Change in Daily Rainfall Intensity-Frequency Regime in Western Japan

Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Atsumi Fukuda[JR WEST IT SOLUTIONS COMPANY]

西日本地域における確率日雨量の経年変化とその地域特性

近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・福田 温巳[(株)JR西日本ITソリューションズ]

西日本における豪雨時の雨量の経年変化傾向を検討することを目的として,検討対象の雨量観測点を確率日雨量の経年変化の傾向を分類し,傾向型別に雨量データをまとめて地域頻度解析を適用することにより,確率日雨量の変化特性を調べた。その結果,100年確率日雨量の経年変化は増減型,増加型,減少型に分類され,減少型の地点が多く,増加型の地点が比較的少ないことが示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 経年変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2020

発表番号 [2-8]

Load estimation by improved importance resampling

Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]

改良IR法による負荷量推定

多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

定期調査や流量比例サンプリングなど期間中に一貫したルールで収集された既存の水質濃度と流量の標本集団から、河川の流出負荷量の府県推定と区間推定を行うImportance Resampling法の理論的な基礎を与えるとともに、手法の改良を行った。従来の方法と同等の負荷量推定の成功率を維持しつつ、より多くの標本を再抽出し、かつより偏りの小さな、信頼区間の被覆確率の向上した結果が得られた。

Keyword: Sampling/imprtance-resampling、面源, 負荷量、不偏推定, 区間推定
GET PDF=20/[2-8].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.137-138 , 2020

発表番号 [2-12]

Net effluent loads (NELs) of nitrogen, phosphorous and suspended solids (SS) from the Hachirogata central reclaimed land

Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]・Takao MASUMOTO[Akita Prefectural University]・Yukio YAJI[Akita Prefectural University]

八郎潟中央干拓地からの窒素・リン・SS差引排出負荷量の長期変動

近藤 正[秋田県立大学]・増本 隆夫[秋田県立大学]・矢治 幸夫[秋田県立大学]

八郎湖流域最大の水田地帯である八郎潟中央干拓地からの排出負荷と流入負荷の継続測定から、差引排出負荷量とその経年変化を調べた。中央干拓地15,640haから八郎湖に排出された2007年・19年の年差引排出負荷量の平均値はN:314t、P:59.9t、SS:24,900t、最大値はN:403t、P:84.4t、SS:37,500t、最小値N:167t、P:38.6t、SS:18,000tであった。

Keyword: 干拓地水田域、差引排出負荷量, N、P, SS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.147-148 , 2020

発表番号 [2-18]

Simple estimation method of flood mitigation effect of irrigation ponds

Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science]・Nobuto Tatebayashi[Hankyu Hanshin Holdings, Inc.]・Reina Mori[Hyogo Prefecture]・Shinichiro Itakura[Osaka Prefecture]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science]

ため池の洪水軽減効果の簡易推定法

田中丸 治哉[神戸大学大学院]・立林 信人[阪急阪神ホールディングス(株)]・森 怜菜[兵庫県]・板倉 慎一郎[大阪府]・多田 明夫[神戸大学大学院]

ため池の洪水軽減効果は,洪水前の空き容量による雨水貯留と,ため池水位が洪水吐敷高(常時満水位)を超えたときの一時的な雨水貯留によって発現するが,本報告では,前者の効果をピーク低減率で,後者の効果をピークカット率で表現した.兵庫県の淡路地区と丹波篠山地区のため池を対象として,洪水流出解析とため池貯留計算でピーク低減率とピークカット率を求めた後,これらをため池諸元から求める簡易推定法を提示した.

Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流、ピーク低減率, ピークカット率
GET PDF=20/[2-18].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.149-150 , 2020

発表番号 [2-21]

An application of DWCM-AgWU model to the Hachiro Lake basin

Masahiro ONUKI[Naigai Engineering Co., Ltd]・Takeo YOSHIDA[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Takao MASUMOTO[Faculty of Bioresources Science, Akita Prefectural University]

低平な大規模農地を内外に持つ八郎湖流域へのDWCM-AgWUモデルの適用

小貫 将宏[内外エンジニアリング(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[秋田県立大学]

秋田県八郎湖流域(894km2)を対象に、湖の内外に広がる大規模農地における農業水利用の実態を把握するとともに、流域内の水循環や水収支を明らかにするため、人為的な活動を組み込んだ分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)の適用を試みた。さらに、そのモデル適用により、将来的な東部・西部承水路、調整池の新しい水利用の提言を行い、干拓前と干拓後の八郎湖が果たしたであろう水収支に与える変化を検討した。

Keyword: 分布型水循環モデル、大規模干拓, 水不足, 流域水収支
GET PDF=20/[2-21].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.157-158 , 2020

発表番号 [2-27]

Situations of accidents falling into irrigation canals in Toyama Prefecture

Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Hideki Kawashima[Toyama Prefecture]・Yoshiharu Takezawa[The association of land improvement service in toyama prefecture]

富山県における用水路転落事故の実態解明

星川 圭介[富山県立大学]・川島 秀樹[富山県]・竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]

富山県では過去10年間に年間10件から20件程度の用水路転落死亡事故が発生していることを受け,事故防止のためのガイドライン策定を目的として,アンケート調査と現地調査により用水路転落事故の実態解明を進めた.その結果,高齢者は転落の際に頭部や頸部を負傷しており,これが溺死につながっている可能性があること,用水路の流速が概ね1.0m/sを超えると溺死に至る危険性が高くなることなどが示された.

Keyword: 用水路, 転落事故, 扇状地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.159-160 , 2020

発表番号 [2-28]

Formulation of BCP for a small number of Land Improvement Distinct, -focusing on Izumitagawa area in Yamagata prefecture-

Satoko Kawamura[Naigai Engineering Co Ltd.]・Manami Kakinuma[Naigai Engineering Co Ltd.]

少人数の土地改良区に向けたBCPの策定-山形県泉田川地区を対象として-

川村 智子[内外エンジニアリング(株)]・柿沼 愛海[内外エンジニアリング(株)]

地震や豪雨等の災害発生の危険性は近年急速に高まっている。こうした非常事態が発生した場合にも事業や活動を維持継続し早期復旧を可能とするために、必要な措置を予め検討しておく事業継続計画(BCP)の策定は急務である。山形県泉田川地区を対象として、土地改良施設が大規模地震の発生により被災した場合を想定してBCPの策定を行った。実地演習の結果、人員不足による配備体制や連絡体制の整備等の課題が挙げられた。

Keyword: 事業継続計画, 災害,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.165-166 , 2020

発表番号 [2-31]

Consciousness Analysis of Successors Conducting Maintenance Activities for Irrigation-based Environmental Stocks

Haruaki Onomitsu[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masahiro Nakajima[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki Nitta[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]

農業水利環境ストックの維持管理に対する担い手の意識分析ー滋賀県犬上郡甲良町を事例としてー

小野満 陽光[東京農工大学]・中島 正裕[東京農工大学]・新田 将之[東洋大学]

農業水利施設高度利用事業の創設以降、地域用水機能の維持・増進を図る水環境整備が全国で実施された。本研究では滋賀県甲良町を対象に「住民の価値観や生活様式が多様化する中、農業水利環境ストックを次世代へどのように継承するか?」を問題意識とし、第1世代(60〜80代)と第2世代(30〜50代)の意識を解明した。これに基づき、農業水利環境ストックの次世代型維持管理システムの構築に資する考察を行った。

Keyword: 水環境整備, 維持管理活動, 担い手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.167-168 , 2020

発表番号 [2-36]

An analysis of Yachida paddy fields in Uganda from a view point of water management conditions and challenges for higher rice production

Paul Ayella[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi Ishii[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Masayoshi Satoh[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

ウガンダ国における大規模谷地田の水利特性と生産性向上のための課題

ポール・アエラ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]・佐藤 政良[筑波大学]

ナイル川上流のウガンダ国において、水田の開発状況と水利・営農の特性を現地踏査と農民アンケート調査により求めた。水田は細長い低地に広がる谷地田が大半であること、そこでの稲作と水利は集水域面積と水田面積の比と傾斜で異なり、上・中流部は用水不足、下流部は洪水と用水不足対策による排水不良で、コメの収量が著しく低いことがわかった。今後のコメの生産量増大には、谷地田の水利改良が重要な課題になることを論じた。

Keyword: 水田開発, 開発途上国, 谷地田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.171-172 , 2020

発表番号 [2-38]

Current status and issues of abandoned farmland and judging it at non-farmland in area zoned for agricultural use

Chisato Fujiwara[Graduate School of Agriculture, Ehime univercity ]・Emi Takeyama[Graduate School of Agriculture, Ehime univercity ]

農用地区域の荒廃農地とその非農地判断における現状と課題―愛媛県松山市を事例に―

藤原 千里[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

愛媛県松山市を対象に,農用地区域の荒廃農地とその非農地判断における現状と課題について検討した.その結果,松山市の農用地区域のB分類(再生不可能な荒廃農地)の面積が比較的大きいこと,非農地判断は特に山際で利用実績があること等が分かった.今後,B分類の増加,B分類による非農地判断の選択と土地改良区からの除外,E效浪良区の経営悪化,きによるB分類の増加,の悪循環に陥る可能性があることを指摘した.

Keyword: 農用地区域、農地荒廃, 非農地判断、樹園地, 土地改良区
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.177-178 , 2020

発表番号 [2-42]

Community Based Farm Cooperative that is Essential in Community Activities in Heavy Snowfall Hilly and Mountainous Area

Momoka TERAO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yasuyo SAKATA[Institute of Science and Technology, Niigata University]

豪雪中山間地の集落活動において核となる集落営農

寺尾 桃香[新潟大学]・坂田 寧代[新潟大学]

集落営農が地域生活面で役割を果たしているか明らかにするため,2019年度に長岡市山古志地区の集落営農を対象に聞取りを行った。組合員による集落行事や住環境の維持での働きがみられ,生活面での役割が存在した。営農組合の設立にあたっては乾燥施設の譲渡,運営の継続では組合員の栽培意欲向上に寄与する米の食味コンテスト参加を支えるJAの長期的な関わりが有効であった。地域生活面での役割を考慮した支援も必要である。

Keyword: 集落営農, 地域生活, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2020

発表番号 [2-43]

The possibilities of Local Revitalization and Farm Stay in Hokkaido

TOKUYA NAGASE[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・KANICHIRO MATSUMURA[Faculty of Bioindustry, Tokyo University of Agriculture]

北海道における地域活性化と農泊の可能性

長瀬 督哉[内外エンジニアリング(株)]・松村 寛一郎[東京農業大学]

平成30年に北海道A郡B町観光商工課を事務局として運営されている「Bえこまち推進協議会」を訪問し,協議会の仕組みとまちの活性化状況について聞き取りした.また,農水省が推進している「農泊」の可能性を探るため,北海道D市の大規模経営農家を訪問しその可能性と課題について聞き取りした.聞き取り調査結果から,地方自治体での地域活性化の体制及びその効果,大規模農家が行う「農泊」における留意点をとりまとめた.

Keyword: 社会計画、農村振興, 生活施設、生産施設, 農泊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.181-182 , 2020

発表番号 [2-44]

Actual Condition and Significance of Homestay in Ojika Town

Akemi Saito[Doshisha Women's College of Liberal Arts]

小値賀町における民泊の実態とその意義

齋藤 朱未[同志社女子大学]

本報告では町の主産業を観光へ移行した長崎県小値賀町を対象に,観光業を支える民泊の実態を関係者の主観から,小値賀の民泊の意義とその実態について整理を試みた。その結果,民泊は島のリアルな生活を体験できるだけでなく,島への移住を希望する方にとっては,実際に小値賀の住民に触れ合う場,小値賀生活を知る一手段として意義を有し,民泊受入れ民家にとっては貴重な収入源としてその意義を有していることがうかがえた。

Keyword: 民泊、観光, 離島、宿泊実態, 意義
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.183-184 , 2020

発表番号 [2-45]

Development and Evaluation of an Environmental Education Game about the Kumaki Basin

Momoko NOMURA[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University ]・Naoki HAYASHI[Faculty of Human Science, Kanazawa University]・Seiya NAGAO[Institute of Nature and Environmental Technology, Kanazawa University]

熊木川流域の管理に関する環境教育ゲームの開発と評価

野村 桃子[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]・長尾 誠也[金沢大学]

流域環境の変化は、時間・空間的な広がりが大きく、地域住民が総合的に理解することは容易ではない。そこで本研究では、流域管理を題材としたボードゲームを開発し、小学校で実践、評価した。授業前後のアンケートの比較により、次の4つ、]辰傾腓い鮹羶瓦箸靴振力への意欲向上、長期的な流域管理に対する意識変化、取り組みに対する参加意欲の向上、ぜ然環境への関心の高まり、が確認できた。

Keyword: シリアスゲーム, 環境教育, 流域管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.185-186 , 2020

発表番号 [2-46]

Differences Attitudes toward Simplified Graves between Parents and Children

Minami WATANABE[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・Naoki HAYASHI[Faculty of Human Science, Kanazawa University]・Naoko YAMADA[Faculty of Human Science, Kanazawa University]

簡素化された墓地に対する親子間での評価の相違

渡邉 陽[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]・山田 菜匯[金沢大学]

墓地継承問題は墓地荒廃を通じて地域の景観悪化を招く可能性がある。現状維持が難しい場合の次善策として簡素化の可能性を模索した。大学生およびその両親を対象にアンケート調査を実施した。主な結果は次の2点。(1)親は自分自身については簡素化に肯定的であるが、「親に対する子の意向」を加味すると、実現性は大幅に低下する。(2)子の意見は親と自分自身で大きく異なり、自分自身については簡素化に肯定的である。

Keyword: 墓地, 弔い, 簡素化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.187-188 , 2020

発表番号 [2-49]

Possibility of the inter-regionally social capital

Junko Owada[Miyagi University, Graduate School of Project Design]

関係人口と都市農村協働力

大和田 順子[宮城大学大学院]

農山漁村の課題解決や地域活性化の政策として農林水産省「都市農村共生・対流事業」「農泊推進対策事業」ならびに総務省「関係人口創出・拡大モデル事業」に注目し,その成果と課題を把握する。また,ポストコロナ時代における都市と農村の関係を構築するキーワードとして,改めてソーシャル・キャピタルに注目し,都市と農村が支え合う社会のありかたについて考察し,新しい概念として「都市農村交流力」について明らかにする。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.189-190 , 2020

発表番号 [2-50]

Farmland management that connects new farmers with local farmers based on the situation of planting farmland

Fumi Iwasaki[Graduate school of Medicine, Science and Technology,Shinshu University]・Yoshio Fujii[Faculty of Engineering,Shinshu Unibversity]

農地作付状況をふまえた地域農業者と新たな担い手をつなぐ農地管理のあり方〜山間農業地域長野県伊那市長谷溝口地区の事例〜

岩 史[信州大学大学院]・藤居 良夫[信州大学]

山間農業地域では,今後の農地管理に関わる後継者不足や不在地主増加の課題が深刻な一方,UIターンや新規の農林業就業を考える田園回帰志向の流れもあり,この両者が発展的に結びつく場や機会の創出が求められる。本報では対象地おいて,現農地の作付状況と管理主体,さらに中山間地域での新しい暮らしを志向するUIターン者や移住・就農希望者の現況を分析し,両者をつなげる今後の農地管理のあり方について考察した。

Keyword: 中山間地域, 農用地計画, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.197-198 , 2020

発表番号 [2-54]

Examination of the relationship between Agricultural Land Consolidation Project and actions related Rice-farming

taiki furutaka[Naigai Engineering Co.,Ltd]・Naotaka Nakato[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

ほ場整備と水稲栽培に係る各取組の関係性の検討

古高 太規[内外エンジニアリング(株)]・中藤 直孝[日本水土総合研究所]

ほ場整備と水稲直播栽培や有機栽培、多面的機能支払交付金の活動等の水稲栽培に関連する取組との関係性について、農林水産省の統計データを用いた統計的手法による検討結果を報告する。

Keyword: ほ場整備、直播栽培, 有機農業, 多面的機能支払交付金
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2020

発表番号 [2-61]

The check and Inspection results of a seashore prorective facility (sluice) and future issues.

Harunobu Uchida[Kagoshima Prefectural Oshima Branch Office for Rural ConserVation Division]・Daisuke Youkai[Constraction Engineering Consultant]・Koichi Hongo[Constraction Engineering Consultant]

海岸保全施設(樋門)に対する点検調査結果とこれからの課題について

内田 治伸[鹿児島県大島支庁]・用皆 大輔[(株)建設技術コンサルタンツ]・本郷 幸一[(株)建設技術コンサルタンツ]

奄美大島の宇検村に位置する湯湾海岸には,干拓事業により造成された農地を守るための海岸保全施設がある。今回,平成30年度改定「海岸保全施設維持管理マニュアル」に基づき,樋門の調査を行ったところ,レベル2地震動における耐震性能を確保できない結果となった。レベル2地震動のような大規模災害の発生時には,周辺一帯のインフラ施設(道路等)も同時に被災する可能性が高いことを考慮の上,宇検村と対応を検討していく。

Keyword: 海岸保全施設, 樋門,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.217-218 , 2020

発表番号 [2-67]

Evaluation of measures to prevent red soil runoff in Okinawa,Japan

Ysushi Hori[NTC Consultants Co.,Ltd.]・Mototsugu MURATA[NTC Consultants Co.,Ltd.]・Toshihiro SHIMIZU[NTC Consultants Co.,Ltd.]・Kumiko UCHIDA[NTC Consultants Co.,Ltd.]

沖縄県における赤土等流出防止対策の評価

堀 泰史[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・志水 利宏[NTCコンサルタンツ(株)]・内田 空美子[NTCコンサルタンツ(株)]

赤土等流出防止対策は,農地の耕土流出を防ぎ,農業生産や水産業・観光業などへの影響を防ぐことによって沖縄県民の生活基盤である産業を守るとともに,国民にとってかけがえのない沖縄の海を守る重要な取り組みである。本稿では,赤土等流出防止対策による流出量削減状況,国民の意向及び経済的な観点から赤土等流出防止対策の評価を試みたものである。

Keyword: 赤土等流出防止対策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.219-220 , 2020

発表番号 [2-68]

Investigation on effective amendments for heavy metal immobilization in soils

Shinji Sakurai[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Naho Matsuo[Nippon Telegraph and Telephone West Corporation]・Shunsuke Kajimaya[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Haruhiko Horino[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Takao Nakagiri[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Kimihito Nakamura[Kyoto University Graduate School of Agriculture]

土壌中重金属の不動化に有効な投与材の検討

櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・松尾 奈保[西日本電信電話(株)]・梶間谷 俊介[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

土壌改良材を投与することで重金属を不動化し,農作物への移行を抑制する試みがなされている.本研究では,改良材投与による重金属の可給態濃度の変化と改良材の化学的性質を評価するとともに,重金属の不動化に有効な改良材の性質を検討した.その結果,対象重金属いずれに対しても牛ふんが最も不動化効果が高く,その要因として,他に比べCECおよびpHが高く,D-TOC含有量が少ないことが示唆された.

Keyword: 重金属、改良材, 不動化、可給態, 水溶性有機炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.227-228 , 2020

発表番号 [3-2]

Successful conditions for rare animal transplantation using landscape

Takuma Taniura[Mie University Graduate School&Faculty of Bioresources ]・Ken Ono[Mie University Graduate School&Faculty of Bioresources ]

景観を用いた希少生物移植の成功条件

谷浦 拓馬[三重大学大学院]・大野 研[三重大学大学院]

環境影響評価などの際、対象の生物を別の土地へ移す移植措置がよく用いられますが、この手法は失敗も多いため成功率の高い移植先選定方法を確立する必要があります。土壌粒度などの計測結果を元に移植先を選定すれば成功率は上がりますが、それらを調査するためには専用の機器が必要になり簡便性に問題があります。そこで本研究では、観測に特別な計器を必要としない「景観」を指標とし、移植先を選定できる可能性を模索します。

Keyword: 環境影響評価, 生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.233-234 , 2020

発表番号 [3-8]

Where do fishes spawn in drainage canals?

Kazuya Nishida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Mabuchi Kohji[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Yoshida Makoto[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]

魚は農業排水路のどこで卵を産むのか?ー滋賀県湖北地域における調査結果の予備的解析ー

西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]・馬渕 浩司[国立環境研究所琵琶湖分室]・吉田 誠[国立環境研究所琵琶湖分室]

滋賀県湖北地域の農業排水路において,環境条件と産着卵との関係について調査分析した.採集した卵はコイ在来型および導入型,ゲンゴロウブナ,ニゴロブナ,ギンブナ,ホンモロコ,ナマズのものであった.卵がなかった地点の流速は,各魚種の卵があった地点に比べて小さく,また,魚種によって卵が確認された地点の流速がやや異なっていたことから,流速の大小が魚類の産卵場選択に影響する可能性が示唆された.

Keyword: 農業排水路、魚類, 産卵環境, 琵琶湖流域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.237-238 , 2020

発表番号 [3-10]

Effect of physical environmental in a spring-fed stream on Lefua ehigonia migration

Masato Kondo[Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

湧水小河川の物理環境ホトケドジョウの移動に及ぼす影響

近藤 雅人[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

湧水小河川におけるホトケドジョウ移動個体の捕獲結果から,ランダムフォレストを用いて,降下および遡上と環境要因の関係性を解析した.本種は調査期間中ほぼ毎月捕獲され,成長段階別では成魚が多く捕獲された.方向別では遡上個体が少なく,本種の遊泳能力に起因するものと考えられた.また,変数の重要度が最も高かった水温の応答曲線から本種の産卵期における移動と,冬季の水温低下と流量減少に伴う移動が示された.

Keyword: 生態系、水環境, 機械学習, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.245-246 , 2020

発表番号 [3-18]

Effects of ion species and flow ceasing on transport of colloidal particles with cation exchange in porous media

Sho Ogita[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Takuya Sugimoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

イオン種および沈着時間が陽イオン交換反応を伴う土中コロイド輸送に与える影響

荻田 翔[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・杉本 卓也[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

土壌水のイオン種および停滞時間が,陽イオン交換反応を伴うコロイド粒子の移動に与える影響を調べるため,カラム通水実験を行った.陽イオン交換反応前はMg2+溶液通水実験で,反応後はCa2+溶液通水実験で,コロイド粒子の流出が多くなった.これは,両イオンのイオン半径の差異によって水和の維持しやすさが異なることで,充填試料表面およびコロイド粒子表面への吸着しやすさが異なっためであると考えられる.

Keyword: コロイド粒子, 溶質移動, 陽イオン交換
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.247-248 , 2020

発表番号 [3-19]

Manufacture of multiple optode fluorescent oxygen sensors and its applicability test

Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Seiya Minoura[Gifu Prefectural Office]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

多点光化学式酸素濃度センサーの製作と利用方法の検討

大西 健夫[岐阜大学]・箕浦 聖也[岐阜県]・平松 研[岐阜大学]

不均一な土壌における酸素濃度を多点で計測するために、光ファイバーを介した特定波長の照射と蛍光物質による光化学式酸素濃度センサーの製作と土壌中における適用可能性を検討した。直線を用いたキャリブレーションと温度依存性の補正を施したセンサーは測定誤差が大きかったため、区分的な直線を用いたキャリブレーションにより測定誤差をある程度まで抑制した。浸透実験により酸素濃度変動の検出が可能であることを確かめた。

Keyword: 酸素濃度、多点計測, 酸化還元, 動的消光
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.255-256 , 2020

発表番号 [3-28]

Change of soil temperature in the organic Kaki farm in snow covered area

Yoshiyuki Tanaka[International agricultural Informatic lab]・Masaru Mizoguchi[International agricultural Informatic lab]

積雪地域における有機栽培柿畑の地温変化

田中 陽之[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

有機農法では土壌有機物の挙動に未解明な点が多い。福島県会津若松市の有機栽培柿園で地温測定と定点カメラ観測を行った。冬期の積雪期間では各深さの地温は隣接する慣行園側より有機側の方が高くなった。4月~8月では有機側の地温が慣行側より低くなった。またカメラ観測により有機側の方が消雪が早いことがわかった。微生物の発熱項を考慮した熱伝導モデルにより有機と慣行園の積雪期の地温変化の違いをある程度再現できた。

Keyword: 土壌の熱的性質、土壌微生物, 降雪・融雪, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.257-258 , 2020

発表番号 [3-29]

Possibility study of soil moisture estimation using GPS multipath signals

Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Nozomi Adachi[Naigai Engineering]・Takayuki Kawai[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kosuke Noborio[Faculty of Agriculture, Meiji Univ.]・Yasushi Mori[ Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ. ]

GPSのマルチパス信号を利用した土壌水分推定の可能性検討

齊藤 忠臣[鳥取大学]・足立 望[内外エンジニアリング(株)]・河合 隆行[鳥取大学乾燥地研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]

近年,土壌水分の広域推定手法の開発が望まれている.本研究では,GPS衛星のマルチパス信号を利用し広域土壌水分の推定が可能かの検討を行った.砂地圃場の中央に安価なGPSアンテナと誘電率土壌水分計を設置した観測区を作成した.GPS信号の信号対雑音比(SNR)を解析し,位相のずれと土壌水分の関係を調べた.結果より,高仰角・低仰角データを排除して解析することで,土壌水分の推定値が可能であることが分かった.

Keyword: GPS, 広域土壌水分, マルチパス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.267-268 , 2020

発表番号 [4-5]

Management Issues and Countermeasures for Agricultural Irrigation Facilities in US Military Exercise Area

Testuya Yogi[ginozavillageoffice]・Yuuichi Nakama[okinawantc]・shinya kawamitsu[okinawantc]・Masato Iwamoto[okinawantc]

米軍演習場内における農業水利施設の管理上の課題と対応策

與儀 徹也[宜野座村]・仲間 雄一[沖縄NTC(株)]・川満 真也[沖縄NTC(株)]・岩本 昌人[沖縄NTC(株)]

宜野座村鍋川地区の基幹的農業水利施設は米軍演習場内に位置しており、訓練時に立入制限があるなど、容易に施設の点検、修理等ができない状況にある。一方、施設は老朽化が進行し突発的事故が増加傾向にあり施設管理者の負担が増大している。そこで施設管理にかかる提案として遠方操作監視制御の水管理システムの導入を提案した。本地区では維持管理費を縮減できる「グラウド方式」の導入を検討した。

Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.277-278 , 2020

発表番号 [S-1-4]

Actual irrigation water use for cultivating Statice (Limonium sinuatum)

Yuka Nagase[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]・Kimihito Nakamura[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]・Takehide Hama[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]

スターチス栽培における水利用実態

長瀬 由佳[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]

畑地灌漑施設が,実際の営農状況の変化に対応できているかどうかを把握することを目的として,和歌山県に位置する花卉栽培が盛んな地区の水利用実態を観測した.スターチス圃場での用水量,土壌水分量などの経時観測から,8月下旬〜9月上旬の定植期に,ほぼ計画上のTRAMと間断日数での灌漑が行われており,分水工掛内での栽培品種の単一化によって,水不足の危険性は小さいものの水利用が集中する時期の存在が示された.

Keyword: 畑地灌漑, 水利用, 間断日数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.279-280 , 2020

発表番号 [S-1-5]

Laboratory experiment of the constant rate irrigation system to paddy field plots along a field irrigation ditch

Kaito Shimizu[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Issaku Azechi[National Institute for Rural Engineering]

末端水路沿いに連続した水田区画への定量灌漑システムの室内実験

清水 海斗[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]

開水路の末端水路沿いに連続した複数の区画へ一定量を無操作,無動力で安価に給水する省力化システムを目標とした.各引込み水路の分岐点の直下流の末端水路を堰上げて各引込み水路の水深をほぼ一定に揃えつつ,各引込み水路にBaffle distributorを設置して,水理模型実験を行った.その結果,各区画への流入量をほぼ一定に揃えることと,必要な堰上げ高を簡単な水理計算で求めることの可能性が示された.

Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 水田灌漑
GET PDF=20/[S-1-5].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.281-282 , 2020

発表番号 [S-1-6]

Deformation of foundation of curved pipe section of pipeline caused by the 2018 Hokkaido eastern Iburi earthquake

Nana Yokoyama[College of Agriculture, Ibaraki University]・Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]

北海道胆振東部地震によるパイプライン曲管部基礎の変状について

横山 なな[茨城大学]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]

平成30年9月6日の北海道胆振東部地震によって被災したパイプラインの沈下状況とともに、地盤の物理的特徴や簡易動的コーン貫入試験を実施し、パイプと地盤の変状状況について確認したので報告する。

Keyword: 地盤の変形、泥炭, パイプライン、曲管, 地震被害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.283-284 , 2020

発表番号 [S-1-7]

Effect of water contents to seismic behavior of fill dam models in centrifugal shaking model tests

Mai Masutani[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tomotaka Sato[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hidekazu Tagashira[National Agriculture and Food Research Organization]・Yoichi Hayashida[National Agriculture and Food Research Organization]・Hirotaka Saito[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

遠心載荷振動実験によるフィルダム模型の動的挙動に対する含水比の影響

桝谷 麻衣[東京農工大学大学院]・佐藤 友孝[東京農工大学大学院]・田頭 秀和[農業・食品産業技術総合研究機構]・林田 洋一[農業・食品産業技術総合研究機構]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]

フィルダムのレベル2地震動に対する耐震性評価のため,堤体の破壊・変形過程を詳細に検討する必要がある.また加振時の不飽和土中の間隙水圧の挙動は未だ解明されていない.本研究では基礎的な検討として,砂質土を用いて,含水比5~14 %で締固めたフィルダム模型に対して遠心載荷振動実験を行った.その結果,高含水のとき変形が大きくなる傾向が観察された.また,含水比状態による変形挙動や応答加速度の違いがみられた.

Keyword: フィルダム, 地震時挙動, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.285-286 , 2020

発表番号 [S-2-1]

The effect of rainfall characteristics on soil erosion

Sotaro Makino[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

降雨特性の変化が土壌侵食に与える影響

牧野 宗太郎[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

水食の程度は,地域の降雨特性や植生により異なる.気候変動に伴い高強度降雨の頻度が増す中,従来の主流のUSLEでは降雨特性の変化を考慮できない.そこで,降雨シミュレーターMarkSimと降雨毎の侵食が予測可能なWEPPを用いて,降雨特性の変化と水食について検討した.東京都八王子市におけるシミュレーションの結果,年降水量が変わらなくても,日降水量が増加すると水食のリスクが増大することと考えられる.

Keyword: 気候変動, 降雨特性, 水食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.287-288 , 2020

発表番号 [S-2-2]

Quantitative Evaluation of Infiltration Phenomena using Array Antenna Ground Penetrating Radar based on Numerical Calculation

Koki Oikawa[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirotaka Saito[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Seiichiro Kuroda[National Agriculture and Food Research Organization]

数値計算に基づくアレイアンテナ地中レーダによる浸潤現象の定量的評価に関する研究

及川 航貴[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・黒田 清一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]

本研究では,アレイアンテナ地中レーダ(GPR)による浸潤前線の追跡,土壌の透水性の評価に土性が与える影響を,数値解析に基づいて検討することを目的とした.結果は,土の種類によらずGPRに基づく反射位置は浸潤前線とほぼ一致した.また,浸潤領域内の比誘電率から平均体積含水率を推定し,積算浸潤量とフラックスを求めた.積算浸潤量はGPRによって十分に推定され,フラックスは透水係数に近い値を示した.

Keyword: 浸透流, 水分移動, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.289-290 , 2020

発表番号 [S-2-3]

Effects of initial soil moisture content on water and ion movements in the vicinity of soybean roots

Rui Nakasone[Graduate School of Agriculturl and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agriculturl and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naoto Nihei[Graduate School of Agriculturl and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agriculturl and Life Sciences, The University of Tokyo]

初期土壌水分がダイズ根近傍の水・イオン動態に与える影響

仲宗根 瑠泉[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

一般に土壌の交換性カリウム(K)濃度を高めると作物による放射性セシウム(137Cs)吸収が抑制されることが知られている。ダイズでは,低交換性K濃度において137Csの移行係数と交換性K濃度の相関が低く, その要因解明が求められている。本研究では低交換性K濃度下におけるダイズへの137Cs移行の要因として初期土壌水分に注目し,根箱を用いて1週間ダイズを栽培し,ダイズ根近傍のCs、Kイオン動態を調べた。

Keyword: 放射性セシウム、土壌水分, 根箱実験, ダイズ根圏
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.297-298 , 2020

発表番号 [1-6(P)]

On the balance load of paddy field using automatic irrigation system by ICT

Hisao KURODA[College of Agriculture, Ibaraki University.]・Chihiro KONNO[College of Agriculture, Ibaraki University.]・Xiaolan LIN[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shigeya MAEDA[College of Agriculture, Ibaraki University.]・Koshi YOSHIDA[College of Agriculture, Ibaraki University.]・Takao OOUCHI[Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]・Tatusmi KITAMURA[Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]

自動給水栓を利用した水田の差し引き排出負荷量について

黒田 久雄[茨城大学]・紺野 ちひろ[茨城大学]・林 暁嵐[東京農工大学大学院連合]・前田 滋哉[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・大内 孝雄[茨城県霞ケ浦環境科学センター]・北村 立実[茨城県霞ケ浦環境科学センター]

ICTを利用した自動給水栓を設置した圃場で差し引き排出負荷量を測定した.自動給水栓に節水効果があると報告されているためである.自動給水栓を設置した節水区と対照区,そして文献値を比較した結果,差し引き排出負荷量は,COD,T-N,T-Pはどれも節水区の方が悪い結果となった.しかし,文献値よりは小さくなった.節水効果が小さかったのは落水口が低く設定され自動給水栓の効果が出にくかったためと考えられる.

Keyword: スマート農業, 自動給水栓, 差し引き排出負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2020

発表番号 [1-15(P)]

Annual variation of water temperature in Wasabi field in Shizuoka city

SHINICHI TAKEUCHI[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Kento Ozawa[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Yushi Noguchi[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]

静岡市のわさび田における水温の通年変化

竹内 真一[東海大学]・小澤 賢人[東海大学]・野口 裕志[東海大学]

静岡市の急傾斜地に整備されたわさび田において水温の通年測定を行った。水温は年間を通じて18℃以下に保たれていた。湧水が流入する上段部の水温は13.5℃前後で安定していたのに対し、中段以下では、夏に高温になり冬に低温となる傾向を示した。更に、夏季において降雨により一時的に水温が上昇する現象が確認された。水流を停滞させずに昇温を防ぐことがわさびの良好な生育に繋がることが水温の測定結果から示された。

Keyword: わさび田, 水温, 湧水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2020

発表番号 [1-22(P)]

Effect of floating garbage on water intake amount at diversion works in the Lower-Moshi scheme, Tanzania

Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

タンザニア国ローアモシ地区における取水施設での流下物が取水量に与える影響

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

アフリカのかんがい施設では気候変動の影響による降雨量の減少に伴う水資源量の減少や,脆弱な水管理体制,粗雑な施設維持管理や配水計画を無視した過剰な取水等に起因するほ場への配水不足等の問題が見られている.JIRCASではアフリカに適した水資源の効率的な利用促進を目的に計画面積に灌漑できない要因を分析しており,本稿ではタンザニア国ローアモシ地区の取水施設での流下物が取水量に与えている状況について報告する

Keyword: 水田かんがい, 除塵, タンザニア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.317-318 , 2020

発表番号 [1-32(P)]

Extraction of vegetation distribution in Tanzawa Mountains from high resolution satellites

kenki okumura[ Nihon University Graduate School of Bioresource Science Department of Bioenvironmental Science]・keiji kushida[ Nihon University Graduate School of Bioresource Science Department of Bioenvironmental Science]

高解像度衛生による丹沢山地の植生分布の抽出

奥村 健喜[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学大学院]

丹沢山地の蛭ヶ岳、塔ノ岳、丹沢山を含む5km×5kmの山岳地域を対象として、2017年7月10日と2018年2月13日の高解像度衛生画像World View-2と2019年9月3日と12月16日の現地グランドトルース調査により、常緑針葉樹、常緑広葉樹、落葉針葉樹、落葉広葉樹、無植生地、河川の画像分類を行った。画像分類に標高データ、土地の傾斜角、傾斜方位と合わせて植生の立地環境を解析した。

Keyword: リモートセンシング、高解像衛星画像, 丹沢, カラム試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.327-328 , 2020

発表番号 [1-43(P)]

FEM-BASED INVERSION OF SURFACE WAVE METHOD AT EARTH-FILL DAM

Yuxiang Ren[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

有限要素法によるアースダムでの表面波探査の逆解析

任 宇翔[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]

表面波探査は非破壊試験の一種として、地下の構造を推定することに用いられる。表面波探査の手順は、データの取得、処理、および逆解析である。本研究は岡山県におけるアースダムの調査データに基づいて、有限要素法によって逆解析を行ってダムの?度を推定した。

Keyword: Surface-wave method, Finite element method, Inversion
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.337-338 , 2020

発表番号 [1-71(P)]

Experimental reproduction analysis of water-way tunnel reinforced with CFRP strand sheet

Shunta Sakurai[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Atsuya Komori[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]

CFRPストランドシートを用いた水路トンネル補強の実験再現解析

櫻井 俊太[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]

農業用水路トンネルの覆工コンクリートへの補強工法として,トンネル内面へすだれ状の炭素繊維ストランドシートを接着する工法の有効性が既往の研究により確認された.そこで本稿では,覆工厚の異なる2種類の実物大供試体試験結果に基づくFEM解析により解析条件の妥当性を検証した.その結果,FEM解析によりトンネル模型実験を再現でき,解析条件の妥当性が確認され,本工法の解析的検討が可能となった.

Keyword: 水路トンネル、炭素繊維, 補強, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.341-342 , 2020

発表番号 [1-78(P)]

Behavior of buried and unburied RC pipes under application of internal loading method

Koki Oyama[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Yoshihara Osamu[Naigai Engineering Co., Ltd.]

内面載荷法を適用したRC管の地上および地盤内での挙動の比較

大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・吉原 修[内外エンジニアリング(株)]

本研究では地盤による拘束が埋設管の断面内剛性に与える影響を評価するために健全なRC管を埋設し,内面載荷法を適用した際の不とう性管の地上での管体挙動と地盤内挙動を実験的に比較評価した.その結果,埋設管において荷重を直接作用する載荷軸では管の鉛直方向への変形が拘束されることで曲げの局所化が生じ,ひずみが大きくなった.そのため,埋設管では荷重−変形量の傾きが管体の結果と比較して大きくなることがわかった.

Keyword: RC管、土圧, 周方向ひずみ、断面内剛性, 内面載荷法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.345-346 , 2020

発表番号 [1-80(P)]

Performance evaluation of the corroded steel sheet-pile in the agricultural canal

Koji Takashima[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・Kazumi Maeda[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・Toshihiro Morii[Institute of Science and Technology, Niigata University]

腐食した鋼矢板水路の構造性能評価

高島 攻次[北陸農政局土地改良技術事務所]・前田 和美[北陸農政局土地改良技術事務所]・森井 俊廣[新潟大学]

農業用の鋼矢板水路は一般に無防食であり,供用年数とともに腐食が進み構造性能が低下する。農林水産省により2019年9月に「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル」が制定され,鋼矢板水路の構造性能の評価手法が示された。当マニュアルに基づき,腐食による板厚減少と開孔・断面欠損を考慮した評価手法をまとめるとともに,軟弱地盤に建設された自立式鋼矢板の評価試算例を通して構造性能の低下の特徴を調べた。

Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 板厚減少、開孔・断面欠損, 構造性能、性能評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.347-348 , 2020

発表番号 [1-85(P)]

Availability of load - displacement curve at the adhesion evaluation of inorganic repairing materials

Satoshi Kato[The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]・Yasue Yagisawa[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Shohei Kawabe[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

無機系補修材の付着性評価における荷重−変位曲線の有用性

加藤 諭[鳥取大学大学院連合]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・緒方 英彦[鳥取大学]

無機系補修材の付着性評価において付着強さの採択・除去方法が定まっていないため,試験者は独自の経験と判断で行なわなければならない.よって,付着性評価の信頼性が得られない可能性があり,採択・除去方法を定める必要があると考えられる.本文では,付着性評価における荷重−変位曲線の有用性を示すとともに,著者らが提案する破壊形態と荷重−変位曲線より行う付着強さの採択・除去方法を,三箇所の現地試験結果を例に示す.

Keyword: コンクリート製開水路、無機系被覆工法, モニタリング調査 , 付着強さ試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.349-350 , 2020

発表番号 [1-86(P)]

Experimental study on leaching of coarse limestone aggregate

syusuke kanehira[Miyagi University Graduate School]・masafumi kitatuji[Miyagi University ]・yuu yoshida[PS Mitubishi]

石灰石粗骨材の溶脱に関する実験的検討

金平 修祐[宮城大学大学院]・北辻 政文[宮城大学]・吉田 侑生[(株)ピーエス三菱]

石灰石粗骨材溶脱メカニズム解明のため,コンクリート供試体を作製し,「流水環境下で長期溶脱再現実験」と「異なる流速下の溶脱再現実験」を行った.経過日数に伴い供試体の質量減少割合が縮小するのに対し,粗骨材の溶脱深さは比例的に増加した.この現象から現場水路構造物は,経年とともに粗骨材の溶脱深さがより顕著になると推察された.今後は,水質面の影響を考慮して溶脱メカニズム解明を行う予定である.

Keyword: 石灰石, 溶脱, 流速
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.351-352 , 2020

発表番号 [1-87(P)]

Experiential study of strengthen effect by modelled waterway tunnel using CFRP sheet

michikazu tawara[oriental shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]・Mitsuhiro Mori[National Agriculture and Food Research Organization]・Atsuya Komori[NIPPON STEEL Chemical and Material Corporation]

水路トンネル覆工模型実験による炭素繊維シート補強効果の検証

俵 道和[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]・上野 和広[島根大学]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]

農業用水路トンネルにおいて、トンネル側面に見られる軸方向ひび割れはトンネル天端の背面空洞の影響により生じた可能性がありトンネルの安全性喪失が懸念される。この変状に対する合理的な対策の実現には既設水路トンネルの耐荷性能評価に加え、適切な補強方法の選定が求められる。本研究では、馬てい形の頂部コンクリートの厚さが異なる場合および炭素繊維シートの貼付け範囲が異なる場合の耐荷性能や変形性能について検討した。

Keyword: 水路トンネル, 馬てい形, 補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.357-358 , 2020

発表番号 [2-13(P)]

Improved method for sap flow measurement with short-term heating

Yuki Nakamori[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]

蒸散流センサーを用いた短時間加熱による流速測定方法の提案

中森 勇貴[三重大学]・坂井 勝[三重大学大学院]

茎熱収支法を用いた蒸散流センサーによる蒸散流速測定について、短時間加熱により植物への影響を小さくし、かつ蒸散流の日変化を正しく表す推定法の提案を行った。加熱初期の測定電圧の上昇から外挿された電圧値を計算に用いることで、ポット栽培実験におけるダイズの蒸散流速の測定精度が向上した。得られた結果から、10分程度の短時間加熱で、蒸散流の測定が可能であることが示された。

Keyword: 蒸散流センサー, 茎熱収支法, 根の吸水速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.367-368 , 2020

発表番号 [2-32(P)]

A study of heat supplied possibility throughout the year in irrigation canal, Nasunogahara

Miki Takashi[Institute for rural engineering, NARO]・Masahiro Goto[Institute for rural engineering, NARO]・Koji Fukuda[Institute for rural engineering, NARO]

那須野ヶ原を事例とした農業用水路における年間の熱利用可能性の検討

三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・福田 浩二[農村工学研究部門]

本研究では、那須野ヶ原地区の農業用水路を事例に、年間を通して水熱源ヒートポンプシステムを用いた用水路における熱利用可能性について、現場で観測した水利データと既往研究をもとに検討した。那須野ヶ原地区の農業用水路では、水位0.3mかつ流速0.5m/s以上であれば、1/3サイズ熱交換器1枚で暖房、冷房のいずれにおいても家庭用エアコン (6畳用)に必要な熱量2.6kW得られることがわかった。

Keyword: 熱利用、熱交換量, 水熱源ヒートポンプ, 再生可能エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.377-378 , 2020

発表番号 [2-47(P)]

Factors of the cessation of Regional activities in Hokkaido rural area

Daichi Ikegami[Hokkaido Regional Development Bureau]・Moe Yamaoka[Hokkaido Government]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

北海道の農村地域における地域活動の休止要因に関する考察

池上 大地[北海道開発局]・山岡 萌[北海道]・井上 京[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]

農村地域における過疎化や高齢化は,地域コミュニティの空洞化の一因となっている。そのため,地域コミュニティの再生につながる多くの地域活動が行われてきた。一方で,地域活動が活性化した団体であっても,活動を休止した団体が存在する。本研究では,地域活動の成功事例及び休止事例の分析を行い,地域活動を継続するために必要な要件について検討した。

Keyword: 地域づくり、高齢化, 後継者、ソーシャル・キャピタル, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2020

発表番号 [2-48(P)]

Utilization of Forest Environmental Tax for Wildlife Management in Prefectures

Tomoya KISHIOKA[Organization of Frontier Science and Innovation, Kanazawa University]

都道府県における森林環境税の野生動物保護管理への活用実態と特徴

岸岡 智也[金沢大学]

都道府県の独自課税である森林環境税を活用し、野生動物保護管理を目的とした事業を設定している各自治体における活用実態を整理・把握した。その結果、半数以上の自治体で事業が実施されており、その事業内容は鳥獣害対策における生息地管理に関わるものが多かった。また、県の森林環境税の野生動物保護管理事業への活用は、市町村域を超えて広域的に実施する必要のある事業に充てることができる点で有効であることが示唆された。

Keyword: 社会計画, 農村振興,
GET PDF=20/[2-48(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.381-382 , 2020

発表番号 [2-58(P)]

The study of land preparation for vineyard

Junichi Kashiwagi[Hokkaido University, Research Faculty of Agriculture]・arisa sato[Hokkaido University, Graduate School of Agriculture]・yuichi tamagawa[Hokkaido University, Graduate School of Agriculture]・ryo inaba[Hokkaido University, School of Agriculture]

ワイン醸造用ブドウ畑における圃場整備について

柏木 淳一[北海道大学大学院]・佐藤 有紗[北海道大学大学院]・玉川 雄一[北海道大学大学院]・稲場 涼[北海道大学]

積雪寒冷地である北海道のワイン醸造用ブドウ畑では、良質なブドウを栽培するために圃場の排水性を高めることが不可欠である。そこでブドウの生育特性や地形条件を考慮して、通常よりも深い承水路型と吸水渠を組み合わせることにより排水改良を実施した。表面流去水や側方流が分断され乾燥化が促進される効果は確認されたが地下水位は比較的高く維持されていた。ブドウの根群域の増大や生育に関連した効果についてさらに検証する。

Keyword: 地下排水, 土壌侵食, 水循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.383-384 , 2020

発表番号 [2-59(P)]

Appropriate Moisture Condition of Surface Soil during Large-sized Farmland Consolidation

KUWABARA Jun[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OOTOMO Hidefumi[Former affiliation Hokkaido Regional Development Bureau]・YOKOHAMA Mitsuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

大区画化圃場整備時の表土の適正な水分状態

桑原 淳[寒地土木研究所]・大友 秀文[元帯広開発建設部]・横濱 充宏[寒地土木研究所]

圃場の大区画整備において、施工に伴う表土の物理性悪化を抑制する指標を明らかにするため、表土の施工時の土壌水分と施工前後の物理性を調査した。施工時の表土のpFが2.0〜2.5まで大きくなると固相率の変化率が0%程度となった。調査圃場ではpF2.0〜2.5に対応する表土の地耐力は0.6〜0.7MPaであり、降雨後に地耐力がこれ以上に回復してから施工を行えば、表土の物理性悪化は抑制されると考えられる。

Keyword: 大区画圃場, 土壌物理性, 土壌水分
GET PDF=20/[2-59(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.385-386 , 2020

発表番号 [2-64(P)]

Effect of distance from open ditch on desalinization

Naho Nohara[Kankyohozen science co.]・Takashi Kume[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Chuleemas Iwai[Faculty of Agriculture, Khon Kaen University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

排水路からの距離が除塩効果に及ぼす影響ータイ・コンケン県の事例研究ー

野原 菜穂[(株)環境保全サイエンス]・久米 崇[愛媛大学]・清水 克之[鳥取大学]・Chuleemas Boonthai IWAI[コンケン大学]・山本 忠男[北海道大学大学院]

タイ王国コンケン県では農地の除塩システムとして,小規模明渠が導入された。本研究では,圃場を排水路からの距離の違いでゾーニングし,土壌塩分濃度を比較することで排水路からの距離と除塩効果の関係を検討した。調査圃場に開削された排水路は,一般的な降雨規模では除塩を効果的に促進するが,豪雨時には塩分の供給源として作用する可能性が示され,排水路からの距離や降雨規模によって除塩効果は異なることが明らかとなった。

Keyword: 塩類集積, 排水路, 農地保全
GET PDF=20/[2-64(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.387-388 , 2020

発表番号 [2-71(P)]

Study on Limnological Environment including Coastal Area and Change of Coral Ecosystem in Eastern Area of Yoron Island, Kagoshima Prefecture in Japan

TAKUJI NAKANO[University of The Ryukyus]・KAZUO YAMAMOTO[Okinawa Environmental Research Co., Ltd.]・KYOKO HATA[IDEA Consultants, Inc. ]・KANA IKEDA [Yoron Sea Regeneration Network]・RINTARO SUZUKI[World Wide Fund for Nature Japan]

鹿児島県与論島東部地域の陸水環境とサンゴ礁生態系環境の変遷に関する研究

中野 拓治[琉球大学]・山本 一生[沖縄環境調査(株)]・畑 恭子[いであ(株)]・池田 香菜[NPO法人海の再生ネットワークよろん ]・鈴木 倫太郎[世界自然保護基金ジャパン]

鹿児島県与論島の東部地域を対象に陸水環境とサンゴ礁生態系環境の変遷について検討した.陸域からの栄養塩類の負荷流入に加えて,与論島東北部礁池内では礁池外の海域からの海水交換が少ないことに起因して,陸域からの窒素とリンの栄養塩が礁池内への滞留影響とともに,礁池内の海底地形条件に応じて水深が浅い場所においては潮流場が弱く,水温上昇や渦を生じて,海底への砂・礫の堆積が影響している可能性が示唆された.

Keyword: サンゴ、栄養塩類, 土地利用、与論島, 潮流場
GET PDF=20/[2-71(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2020

発表番号 [2-72(P)]

Development of alga-reef block using steel slag

Masafumi Kitatsuji[Miyagi University]

鉄鋼スラグを用いた藻礁ブロックの開発

北辻 政文[宮城大学]

東北地方の太平洋沿岸では海藻がなくなる「磯やけ」が,顕著になってきている。その原因の一つとして海水中の鉄イオンの減少等が考えられる。そこで本研究は,「磯やけ」対策として栄養塩および鉄イオンを恒常的に供給できる漁礁ブロックを開発し,岩手県および宮城県の漁港近くの海洋へ設置した。両地区における海藻類(昆布、アラメ)の生長をモニタリングしたので、その結果を報告する。

Keyword: 磯焼け、栄養塩, スラグ、鉄イオン, 藻礁ブロック
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.397-398 , 2020

発表番号 [2-76(P)]

Relationship between Physical and Chemical in Winter Flooding

Soichiro Hirukawa[ Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Katsuhiro Sasada[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kazuhiro Siowaki[Kanagawa Sagami-river Left bank Land improvement]

冬期湛水田における土壌物理性と化学性の関係

蛭川 聡一郎[日本大学大学院]・笹田 勝寛[日本大学]・塩脇 和弘[相模川左岸土地改良区]

本研究では、昨年度より継続している冬期湛水が土壌の理化学性と周辺地域の地下水位に与える影響に加え、冬期湛水田でも下方浸透量の差異による土壌化学性の違いについての調査と考察を行った。その結果、周辺の地下水を涵養する効果が認められた一方、下方浸透の大きい水田での冬期湛水は有機質や無機肥料成分の流亡をもたらす可能性があることから、冬期湛水の実施に当たっては床締めなどの漏水防止対策が必要といえた。

Keyword: 冬期湛水、土壌理化学性, 土壌化学性、地下水位, 透水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.401-402 , 2020

発表番号 [2-78(P)]

An experimental study on design of a portable fishway for use at agricultural channels for upstream migration of an endangered loach (Parabotia curtus)

Nanami Yokoyama[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Kento Kinosita[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Naoki Takahashi[ational Institute of Technology, Kagawa College]・Shigehumi Kanao[Lake Biwa Museum]・Yuki Misawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ryoichi Yanagawa[ational Institute of Technology, Kagawa College]・Tadashi Tagawa[ational Institute of Technology, Kagawa College]

希少淡水魚アユモドキが利用可能な可搬魚道構造に関する実験的検討

横山 七海[香川高等専門学校]・木下 兼人[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・金尾 滋史[琵琶湖博物館]・三澤 有輝[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]

水田域の小型水生動物用に開発した可搬魚道を,アユモドキの遡上環境構築に用いるため,対象魚の魚道内での挙動を分析し,魚道構造の改良点について検討した.その結果,流量Q=3.78L/s,魚道設置角θ=7°の条件では,提案魚道内は対象魚が遡上可能な流況であることがわかった.同条件での,堰高と魚道内流速に関する実験的検討より,上流側の見通しの改善のため,堰高を3.0cmとすることが有効であると考えられた.

Keyword: アユモドキ、遡上阻害, 魚道, 生態系保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.403-404 , 2020

発表番号 [3-5(P)]

Change extraction of alder distribution in low moors, Kushiro Shitsugen Wetland from high resolution satellites

Shota Iimura[ Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]・Keiji kushida[College of Bioresource Siences,Nihon University]

高解像度衛星による釧路湿原の低層湿原のハンノキ分布変化の抽出

飯村 翔貴[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学]

釧路湿原で唯一林を形成するハンノキの分布の変化は、生態系の変化に繋がる。釧路湿原の低層湿原である茅沼地区の2014年7月と2019年6月、同じく低層湿原である細岡地区の2011年7月と2015年8月の超高解像度衛星画像を、2019年8月25日から8月26日までの現地調査に基づいて判読し、それぞれの地区のハンノキ分布の変化地図を作成した。得られた変化地図からハンノキ林の分布の変化の要因を考察した。

Keyword: リモートセンシング, 高解像度衛星画像, 釧路湿原
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.407-408 , 2020

発表番号 [3-7(P)]

Follow-up Survey of Sedimentation Status of Drainage Widening Type Biotope

Yoshio Kida[Wesco Co., Ltd.]・Shogo Nishi[Wesco Co., Ltd.]・Mio Tahara[Wesco Co., Ltd.]・Mitsuo Saito[Wesco Co., Ltd.]・Hiroyasu Yamashita[Wesco Co., Ltd.]・Takahiro Yamamoto[Wesco Co., Ltd.]

排水路拡幅型ビオトープの土砂堆積状況の追跡調査

木田 善夫[(株)ウエスコ]・西 昇悟[(株)ウエスコ]・田原 美桜[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・山本 孝洋[(株)ウエスコ]

2019年度の農業農村工学会大会講演会において我々は、ビオトープの防災・減災機能に着目し、平成30年7月豪雨時にビオトープが災害土砂を受け止めた事例などを発表した。今回は、維持管理(土砂浚渫)に労力がかかることが地元住民より指摘されていることに着目し、土砂堆積の変動が大きかった排水路拡幅型ビオトープにおける土砂堆積状況を報告し、こまめな土砂浚渫作業の必要性について考える。

Keyword: ビオトープ、圃場整備, 環境保全, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.417-418 , 2020

発表番号 [3-20(P)]

Water and nitrogen transport in a freezing soil with different NO3-N concentration

Tsubasa Kiyomoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

凍結過程にある異なるNO3-N濃度の黒ぼく土中の水分・窒素移動について

清本 翼[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

溶質濃度が凍結過程にある土中の水やNO3-Nの移動をどのように変化させるのかを明らかにするために岩手黒ボク土を用いて凍結実験を行った.5 cmol/LのKNO3溶液で調整した試料と純水で調整した試料の未凍土から凍土への水分移動量は一致した.実験に用いた濃度は影響が小さかったと考えられる.凍土層のNO3-N濃度とNO3-N量は増加した.未凍土からの移流量が氷からの吐き出しを卓越したと考えられる.

Keyword: 凍上・凍結, カラム実験, 水分・窒素移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.419-420 , 2020

発表番号 [3-21(P)]

Nitrogen balance in a paddy soil applied rice bran

Tasuku Eigen[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

米ぬかを施用した水田土中の窒素収支

永源 奨[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

米ぬかを施用した水田土中の窒素収支を明らかにすることを目的に,2019年4月から8月のナツヒカリ生育期に三重大学内水田の米ぬか施用区と無施用区の観測を行った.気象データと土中水分・圧力データから水収支を,水収支から求めた下方浸透量と土中窒素量,稲の生育データから窒素収支を求めた.米ぬか施用区では生育初期の土中窒素量が無施用区より少なくなり,収量も減少した.米ぬかによる有機化の促進が原因と思われる.

Keyword: 窒素動態, 圃場実験, 水・窒素収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.427-428 , 2020

発表番号 [3-30(P)]

Influence of Partial Difference of Soil Physical Properties on Percolation Soil Water in a Chinese Yam Sand Dune Field

Momoko Yamaguchi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Kouji Inosako[ Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshikazu Kitayama[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Terumi Sakamoto[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Tadaomi Saito[ Faculty of Agriculture, Tottori University]

ナガイモ砂丘畑における土壌物理特性の局所的な相違が浸透現象に及ぼす影響

山口 桃子[鳥取大学大学院]・猪迫 耕二[鳥取大学]・北山 淑一[鳥取県園芸試験場]・坂本 輝美[鳥取県園芸試験場]・齊藤 忠臣[鳥取大学]

現在,ナガイモ砂丘畑で多発する黒陥没障害の発生要因を特定する栽培実験が実施されている.しかし,再現性のある結果は得られておらず,土壌物理特性の不均一性の影響が疑われている.そこで本研究では,土壌物理特性の違いが土壌水分の浸透現象に及ぼす影響を数値実験で解析した.その結果,土壌物理特性の局所的な相違が土壌水分の複雑な浸透現象を引き起こす要因となっていることが明らかとなった.

Keyword: 土壌水分, 点滴灌漑, 数値実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.431-432 , 2020

発表番号 [4-7(P)]

Consideration of Conveyance Improvement of Siphon with Strangeness Rising Water Level

Yoshiro Hattori[Sanyu Consultants Inc.]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuichi Inoue[Sanyu Consultants Inc.]

異常な水位上昇が生じたサイホンにおける通水能力改善の検討

服部 吉朗[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]・井ノ上 修一[(株)三祐コンサルタンツ]

幹線用水路の道路横断サイホンにおいて異常な水位上昇が発生した。3次元数値シミュレーションと水理模型実験により、要因特定と対策工法の検討を行った。要因は函体工呑口上部に発生する『渦』と特定し、対策工法は『渦』を解消するため函体工上流にクローズドトランジションを追加した。対策工事後の通水では、計画流量の87%であったため、検証には至らなかったが、サイホン上下流の水位差が大幅に改善された。

Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 数値流体力学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.433-434 , 2020

発表番号 [S-1-8(P)]

Evaluation of desalinization by utilizing precipitation and drainage system in northeast Thailand

Mei Suzuki[Ehime University Faculty of agriculture graduate school of agriculture]・Takashi Kume[Ehime University Faculty of agriculture graduate school of agriculture]・Tadao Yamamoto[Hokkaido University]・Katsuyuki Shimizu[Tottori University]

降雨と排水改良によるタイ東北部における塩類土壌改良評価

鈴木 芽偉[愛媛大学大学院]・久米 崇[愛媛大学大学院]・山本 忠男[北海道大学]・清水 克之[鳥取大学]

タイ東北部の塩類集積圃場を対象に排水不良と水資源確保の問題を考慮した、降雨と排水改良による除塩の実証的実験とその評価を行った。その結果、排水路掘削と降雨の効果によりEC1:5の顕著な低下がみられた。本圃場の水溶性塩類はNaClが主であり、降雨により溶解、排水路に排出されたこと、また排水路掘削による地下水位低下速度の上昇が確認できたことより難透水性土壌においても除塩効果を得ることができたといえる。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌改良, 排水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.437-438 , 2020

発表番号 [S-1-10(P)]

Development of MPS-DEM method for particle behavior with different particle sizes

Tatsunori Toyota[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Noriyuki Kobayashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

粒径の異なる粒子挙動のシミュレートを可能とするMPS-DEM法の開発

豊田 辰方[愛媛大学大学院]・小林 範之[愛媛大学大学院]

浸透流を表現する手法として,土石の挙動を解析するDEMと流体を解析するMPS法のハイブリッド解析手法であるMPS-DEM法がある.土石粒子による間隙を作り,そこを通過できる流体粒子を作ることで浸透流を表現できるが,従来のMPS法は均一粒子の解析のみに対応でき,非均一粒子の解析に適応できない.本研究では,非均一粒子の挙動のシミュレートを可能とするEMPS法に拡張し,EMPS-DEM法を開発した.

Keyword: 粒子法, 粒径, 混相流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.439-440 , 2020

発表番号 [S-2-7(P)]

Experiment of salt tolerance of Moringa Oreifera Lam. in saline paddy soils

Yuika Inada[Graduate School of Agricltural ,Ehime University]・Takashi Kume[Graduate School of Agricltural ,Ehime University]・Shinsuke Haruta[Graduate School of Agricltural ,Ehime University]

水田塩類土壌におけるワサビノキの耐塩性栽培実験

稲田 唯花[愛媛大学大学院]・久米 崇[愛媛大学大学院]・治多 伸介[愛媛大学大学院]

自然災害により沿岸域の水田では稲作への塩害が発生するが,除塩に時間がかかることから耐塩性作物への転作や一時的な代替作物の栽培が薦められている.本研究ではワサビノキが代替作物に適しているか検討するため水田塩類土壌を用いた耐塩性栽培実験を行った.その結果,水田土壌を用いた場合でもECeが8dS/mでも生存可能であることがわかった.今度は栽培環境を変え最適な栽培条件を検討する必要があると考えた.

Keyword: 農地環境, 土壌改良,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.447-448 , 2020

発表番号 [R-4]

Numerical analysis for flow fields and fish behavior in fishways

Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kohei Ozaki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Hidekazu Yoshioka[Fisheries Ecosystem Project Center, Shimane University]・Masayuki Fujihara[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

MPS法を用いた魚道の流況解析と魚の挙動解析

泉 智揮[愛媛大学大学院]・尾崎 浩平[愛媛大学大学院]・吉岡 秀和[島根大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]

魚道内の魚の挙動を数値的に予測することを目的に,魚道の流況解析結果をもとに魚の挙動解析を行う既往モデルにおいて,流況解析手法に,格子生成や移流項の取扱い,自由水面を有する流れを解析するうえで有利な粒子法(MPS法)を用いたモデルを提案し,バーティカルスロット式および階段式魚道の二次元解析への適用結果を示した.今後は,より現実的な解析ができるよう,現地観測結果等も踏まえた本モデルの検証が必要である.

Keyword: 魚道, 数値解析, 粒子法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.455-456 , 2020

発表番号 [R-8]

Comparison of actual evapotranspiration estimated by inverse analysis and penman evaporation

toshisuke maruyama[Ishikawa Prefectural University]・sanshiro fujii[Ishikawa Prefectural University]・kouzo ito[Ishikawa Prefectural University]

逆解析による実蒸発散量とペンマン蒸発散量の比較

丸山 利輔[石川県立大学]・藤井 三志郎[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県立大学]

本研究は、近年公表した新しい逆解析による実蒸発散量とペンマン蒸発散量を比較した内容である。逆解析法により正常に蒸発散量が算定できることを確認したうえ、北海道、東北、中国・四国、九州・沖縄農業研究センタ及び農業工学研究所の気象資料を活用して、月別のペンマン蒸発量と逆解析による実蒸発量との比をもとめ、全国ほぼ同一の値になることを示した。すなわち、従来、経験的に使われてきた関係が、理論的に証明できた。

Keyword: 蒸発, 熱収支, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.457-458 , 2020

発表番号 [R-9]

Analysis of long wave radiation and albedo for estimation of net radiation

Sanshiro Fujii[Ishikawa Prefectural University]・kouzo ito[Ishikawa Prefecture Okunoto Agriculture and Forestry General Office]・toshisuke maruyama[Ishikawa Prefectural University]

純放射推定のための長波放射とアルベドの分析

藤井 三志郎[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県奥能登農林総合事務所]・丸山 利輔[石川県立大学]

本研究は純放射の実測値がなく、日射と日照率が測定されている場合に、純放射を推定する内容である。北海道・羊が丘、東北・厨川、関東・筑波の気象資料により、長波放射とアルベドの分析を行った。長波放射の推定にはこれまで、使われてきた式を基本とし、係数を最適同定した。係数には地域性があること、北海道と東北とは互換性があること、FAOの推定式よりもベンマンの推定式が適切であることを示した。

Keyword: 蒸発・蒸発散, 熱収支,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2020

発表番号 [R-14]

Estimation of effect of return water from paddy fields on stream flow conditions using composite runoff model

Haruhiko Horino[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Hiroki Maekawa[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Takao Nakagiri[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]

地目別流出モデルによる水田還元水の河川流況への影響評価

堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・前川 洋貴[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]

水田灌漑用水はそのすべてが単純に消費されるわけではなく、少なからぬ還元水が生じ河川流況に影響する。この量の特定は流域水管理上も重要であるが、直接的な計測は困難である。そこでここでは、流域がほぼ山林と水田で構成されるシンプルな水系を対象に、地目別タンクモデルにより河川流量に占める水田還元水の割合を推定した。取水にも影響されるが、水田面積割合が4%以下でも灌漑期にはそれを上回る還元水の存在が示された。

Keyword: 水田還元水, 河川流況, 地目別流出モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.475-476 , 2020

発表番号 [R-18]

Assessment of climate change impact and farmer’s empirical knowledge on rice production in Cambodia with consideration of uncertainties

Kumiko Tsujimoto[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

カンボジアの水稲生産量に対する農家経験知と気候変動科学知の定量的評価とその不確実性の検討

辻本 久美子[岡山大学大学院]

本研究は,カンボジアの水稲生産量に対する気候変動の影響評価と適応策検討を目的として行った.熱帯域天水稲作に対して主な制約条件となる水ストレスに着目し,人工衛星データから水利条件と作付時期の過去の年々変動・関係性を解析することで,気象環境に対するこれまでの農家の適応特性を調べた.また,GCMと分布型水文-水稲生育結合モデルを用いて気候変動下の降水量と水稲生産量を解析し,将来予測情報について検討した.

Keyword: 農地環境、土壌, 大気、水環境, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.477-478 , 2020

発表番号 [R-19]

The behavior of Neonicotinoid pesticide in the paddy fields catchment basin

Ryuji Komura[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Kazusa Aoyagi[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Susumu Miyazu[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Naoki Harada[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Kazuki Suzuki[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Momoka Sugai[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Masaya Masaya[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tsuneo Sekijima[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]

水田流域におけるネオニコチノイド系殺虫剤の挙動

古村 龍志[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・青柳 一翼[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 一輝[新潟大学]・菅井 桃香[新潟大学大学院]・三浦 雅矢[新潟大学大学院]・関島 恒夫[新潟大学]

新潟県村上市神林地区笛吹川流域を対象に環境中のネオニコチノイド系殺虫剤の濃度変化を調査した.中流域地点での田植え期間の13日間における排水路への流出率は0.4 %,薬剤空中散布期間の6日間の流出率は1.3 %であった.また,ライシメーター実験を行い水田内変化要因の寄与率を調査した.その結果,光分解率は約8 %, 田面水中残存率は約6 %,土壌残存率は約21 %,植物体吸収率は約1 %,浸透率はほぼ0 %であった.

Keyword: 水環境・水質, 環境影響評価, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.479-480 , 2020

発表番号 [R-20]

Soil temperature profile and heat of wetting during infiltration into Andosols

Yoshiya Kawamura[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Faculty of Bioresources, Mie University]

水の浸潤にともなう黒ボク土の発熱と地温分布

川村 宣也[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]・坂井 勝[三重大学]

浸潤にともなう地温の変化に土の種類や吸着熱,乾燥方法が及ぼす影響を評価することを目的に,様々な黒ぼく土への浸潤実験を行った。湿潤熱により地温が浸潤前線で高くなった。この上昇温度は試料の熱伝導率,比表面積,浸潤速度により異なった。また黒ぼく土の熱伝導率と比表面積は炉乾により小さくなった。実験を再現するように数値解析を行ったところ,各試料について発熱に寄与する吸着分子層と発熱量の関係が明らかになった。

Keyword: 浸潤、浸潤熱, 比表面積, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.481-482 , 2020

発表番号 [R-21]

Effects of the soil porosity and soybean growing on greenhouse gas dynamics in the soil

Junko Nishiwaki[Ibaraki University, college of Agriculture]・Kaori Sawaki[Former Ibaraki University]・Tsuyoshi Okayama[Ibaraki University, college of Agriculture]

土壌間隙率とダイズの有無が土壌圏温室効果ガス動態に与える影響

西脇 淳子[茨城大学]・澤木 香織[元茨城大学]・岡山 毅[茨城大学]

土壌の間隙率と植生の有無が、土壌圏での温室効果ガス動態にどのように影響するかを把握するために、室内でポット試験を行った。実験条件は、ダイズ栽培・非栽培、非栽培条件下での間隙率3種類の合計4種類とした。土壌は2 mm篩を通過した特選赤玉土を用いた。その結果、CO2およびN2Oガスフラックス、土中ガス発生ともに植物の影響が大きいことが確認された。CO2の土中発生に関しては、間隙率の影響が示唆された。

Keyword: 温室効果ガス、ダイズ栽培, 土壌間隙率, ポット試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.483-484 , 2020

発表番号 [R-22]

Estimation of Water Flux in Saturated Soil Based on Temperature Measurements

Takahiro Zouza[Graduate School of Agricultural Science, Saga University]・Tomoko Shirahama[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hideki Miyamoto[Faculty of Agriculture, Saga University]

地温データを利用した飽和土中の水分フラックスの推定

藏座 隆寛[佐賀大学大学院]・白濱 智子[佐賀大学]・宮本 英揮[佐賀大学]

地温データを用いた水分フラックス推定法を検討するために,機械学習を利用して,地温プロファイルデータと照明および送風の有無を説明変数とした水分フラックス(q)推定式を決定し,それに基づくqの推定精度を評価した。地温のみを説明変数として与えるより,照明や送風の有無を考慮することによりqの推定精度が向上すること,また過去3時間分の各データに基づく推定の精度が最良であることが明らかになった。

Keyword: 機械学習, 水分フラックス, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.485-486 , 2020

発表番号 [R-23]

Analysis of root water uptake by monitoring soil water flow in-and-out of an artificial macropore for the shaft tillage method

Ieyasu Tokumoto[Saga University]・Koharu Tasaki[Saga University]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]

局所耕うん法の人工マクロポア内外の水分移動計測に基づく吸水量解析

徳本 家康[佐賀大学]・田崎 小春[佐賀大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

農地に人工的に作成した鉛直間隙(人工マクロポア)を用いた局所耕うん法は,土壌有機物(SOM)の蓄積効果が知られている不耕起栽培法の改良法である.人工マクロポアには密集した根群が形成される.本研究では,密集根群内外の圧力や体積含水率の変化を計測することにより,密集根群による吸水量を明らかにすることを目的とした.

Keyword: 人工マクロポア, 密集根群, 吸水量
GET PDF=20/[R-23].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.487-488 , 2020

発表番号 [R-24]

Evaluation of soundness of the slope including non-functional anchors

Toshinori Sakai[Mie University]・Tomoshi Hirota[Soai Co.,Ltd]・Toyokazu Higashi[Soai Co.,Ltd]・Yuuya Tanizaki[Soai Co.,Ltd]

不具合アンカーが存在する法面の健全性評価について

酒井 俊典[三重大学大学院]・弘田 朋志[(株)相愛]・東 豊一[(株)相愛]・谷崎 優也[(株)相愛]

2箇所のアンカーに損傷が見られた法面を対象に,アンカー緊張力に基づく健全性評価を行った結果,リフトオフ試験に基づく判定および現地踏査から健全と判断された当法面は,長期的なモニタリングから得られた結果より健全な状態が維持されていると判断された.また,背面地盤状況等に起因すると考えられる緊張力低下が2年程度継続し,この緊張力低下は夏場に示される緊張力の最高値に影響することが明らかとなった.

Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.489-490 , 2020

発表番号 [R-25]

Experimental study on estimating the residual frictional angle of soils by available indexes for agricultural reservoir embankments

Chen Fang[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Hideyoshi Shimizu[Gifu University]・Tatsuro Nishiyama[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Shin-Ichi Nishimura[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Fumitoshi Imaizumi[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]

貯水池盛土材料の諸指数と残留摩擦角の対応に関する実験的検討

房 晨[岐阜大学]・清水 英良[岐阜大学]・西山 竜朗[岐阜大学]・西村 眞一[岐阜大学]・今泉 文寿[静岡大学]

貯水池盛土材料の残留摩擦角を他のより簡易に得られる指数から推定することを目的として、土の室内試験を実施した上で、試験から得られた残留摩擦角と諸指数の相関を示した。採取材料の分級・混合により15種の試料を作成し、細粒分含有率0〜100%の範囲を網羅した検討を行った。その結果、いずれの指数においても残留摩擦角との間で相関が見出され、中でも特に細粒分含有率、液性限界の順で高い相関が現れた。

Keyword: 斜面安定、残留摩擦角, 細粒分、予測式, リングせん断試験
GET PDF=20/[R-25].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.491-492 , 2020

発表番号 [R-26]

Effects of particle sizes of uniform coarse grain on 2D seepage-flow and seepage-failure phenomena

Tsutomu Tanaka[Kobe University]・Shigeru Nagai[Osaka City]・Tetsuo Hirose[Kobe University (Former)]・Takashi Miki[NARO]・Naoto Maeta[Kobe University (Former)]

均一な粗粒土の平均粒径が二次元浸透流及び浸透破壊特性に及ぼす影響

田中 勉[神戸大学名誉教授]・永井 茂[大阪市]・廣瀬 哲夫[元神戸大学大学院]・三木 昂史[NARO]・前田 直人[元神戸大学大学院]

種々の粗粒土について、試料の平均粒径D50が二次元矢板締切り地盤の浸透流及び浸透破壊特性に及ぼす影響を考察し次の結論を得た。(1) 水頭差H〜流量Q15曲線は一次元浸透流特性に対応して線形、非線形の関係となる。(2) D50≦1.11mmでは、限界水頭差Hcはダルシー地盤と仮定したときの理論値HPFとほぼ等しい。(3) D50≧1.48mmでは、Hcはダルシー地盤と仮定したときのHPFよりも大きくなる。

Keyword: 浸透破壊, 平均粒径, 限界水頭差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.495-496 , 2020

発表番号 [R-28]

Dynamic centrifuge tests on thrust restraint using soil solidification method for pressure pipe bend

Mitsuru ARIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoko OHTA[Kobe University]・Yutaka SAWADA[Kobe University]・Megumi KITADA[Kobe University]・Yoshiyuki MOHRI[Ibaraki University]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshinori KAWABATA[Kobe University]

固結工法による圧力管路屈曲部のスラスト力対策に関する遠心振動実験

有吉 充[農村工学研究部門]・太田 遥子[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学]・喜多田 恵[神戸大学]・毛利 栄征[茨城大学]・泉 明良[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学]

農業用パイプの屈曲部は,大きな地震動を受けると,埋戻しに用いた基礎材料が液状化して,継手離脱等の被害が生じる場合がある.そこで,基礎材料のスラスト力作用方向にグラウトや固化処理土等の固結工法を用いたスラスト力対策方法の有効性を遠心振動実験で検証した。基礎材料が液状化しても,現地盤が液状化しない箇所では,固結工法を用いることで,管の変位量を抑制できることが分かった。

Keyword: 埋設管、屈曲部、耐震, 遠心実験、振動実験, グラウト、固化処理土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.497-498 , 2020

発表番号 [R-29]

Study on stability evaluation of small earth dam considering fluctuation of reservoir level and seepage of rainfall

Tetsuo Fujimoto[Osaka Institute of Technology]・Atsushi Koyama[Miyazaki University]・Motoyuki Suzuki[Yamaguchi University]・Eiji Nagamine[Yamaguchi Prefecture]・Kouji Douzen[Yamaguchi Prefecture]

貯水位変動と降雨浸透を考慮したため池堤体の安定性評価に関する研究

藤本 哲生[大阪工業大学]・神山 惇[宮崎大学]・鈴木 素之[山口大学]・長嶺 栄治[山口県]・同前 浩司[山口県]

本文では,平成30年7月豪雨時の山口県内のため池堤体の安定性を検証するために,貯水位変動と降雨浸透を考慮した浸透流解析により堤内浸潤線を推定し,それをもとに堤体のすべり破壊に対する安全率を算定した.その結果,豪雨時の堤内浸潤線は堤体表面からの降雨浸透の影響により上昇し,安全率が大きく低下することから,豪雨時の堤体のすべり破壊に対する安定性評価では,堤体表面からの降雨浸透を考慮することが重要である.

Keyword: ため池, 浸透流解析, すべり安定解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.507-508 , 2020

発表番号 [R-34]

Movement Prediction Analysis of Underground Pipe Bend due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・Kazushi SUZUKI[FRONTIER-Gike Co.,Ltd. ]・Shoji ONO[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]

地震時のパイプライン曲管部の移動量予測

毛利 栄征[茨城大学]・デュッティン  アントワン[(株)複合技術研究所]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]

地震時のパイプラインは曲管部に離脱などの被害が集中しやすいことから,スラストブロックの軽量化や屈曲部の一体化などの対策の重要性が指摘されている.平成30年北海道胆振東部地震では管路の一体化された曲管部においても離脱などの甚大な被災が確認された.本報告では,地震時に生じる地盤の強度と剛性の低下現象を導入した簡便な解析手法とその結果を示し,地盤評価の重要性を提示している.

Keyword: パイプライン、曲管, スラスト対策、地震時挙動, 耐震対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.509-510 , 2020

発表番号 [R-35]

The Damage of Pipeline due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]

北海道胆振東部地震における曲管部の被害について

鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]・毛利 栄征[茨城大学]

北海道で発生した胆振東部地震では,農業用パイプラインに甚大な被害が発生した.国営かんがい排水事業「勇払東部地区」で整備した厚幌導水路の幹線パイプラインでは,パイプの相対的な移動によって継手部の抜け出しや圧壊が生じている.特に管路の一体化を実施している曲管部においても全体が移動するなどの被災が確認された.本報告では,大口径管路全体の地震時の挙動を整理し,継手管路の地震時挙動を分析している.

Keyword: パイプライン、曲管, スラスト対策、地震時挙動, 耐震対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.513-514 , 2020

発表番号 [R-37]

Evaluation of long term hydrostatic strength about Glass fiber reinforced polyethylene fittings

Mitsuaki Tokiyoshi[Daipla corporation]・Joji Hinobayashi[Hish stiffness polyethylene pipes association]・Toshinori Kawabata[Graduate school of agricultural science, Kobe University]・Takashi Kuriyama[Graduate school of organic materials science, Yamagata university]

ガラス繊維強化ポリエチレン管継手の長期性能検証

時吉 充亮[ダイプラ(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・河端 俊典[神戸大学大学院]・栗山 卓[山形大学大学院]

農水パイプラインに適用されるガラス繊維強化ポリエチレン管は,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変状に追従することが期待できる.PE-GF管の長期性能は,ISO 1167-1,ISO 1167-2およびISO 9080に規定される熱間内圧クリープ試験で明らかにされているが,本研究では電気融着継手ならびにバット融着継手を含む長期性能評価を検証した.

Keyword: ガラス繊維強化ポリエチレン, 継手, 長期性能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.515-516 , 2020

発表番号 [R-38]

Effects of Dynamic Characteristics Evaluation Method of Unsaturated Area on Acceleration Response at Earth Dam

Hidekazu Tagashira[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Seiichiro Kuroda[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Yoichi Hayashida[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Yusuke Honma[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Teruhiko Yoshinaka[NTC Consultants Inc.]

不飽和領域の動的特性の設定方法がアースダムの応答加速度に与える影響

田頭 秀和[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]・吉中 輝彦[NTCコンサルタンツ(株)]

アースダムの耐震性能評価における堤体土の動的物性の一般的な設定方法(不飽和領域のせん断剛性−せん断ひずみ関係と減衰率−せん断ひずみ関係を飽和領域のもので代用する方法)が応答加速度に与える影響を,理想化したダムを対象にして等価線形解析で検討した。その結果,不飽和土の動的物性を採用する場合に比べて,不飽和領域で小さい加速度を,飽和領域の大部分で大きい加速度を得た。

Keyword: アースダム、動的物性, 不飽和領域, 応答加速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.517-518 , 2020

発表番号 [R-39]

Development of Repair Effect Evaluation Method for Concrete Crackusing Resin Material with Hollow Fine Particle

Jun Ohashi[Dept. of Civil Enginering, Fukuda Corporation]・Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Nobuyuki Fujii[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Athushi Kojima[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Tsubasa Suda[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

中空微粒子混和補修材によるひび割れコンクリートの補修効果評価法の開発

大橋 純[(株)福田組]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・藤井 伸之[(株)福田組]・小嶋 篤志[(株)福田組]・須田 翼[(株)福田組]・鈴木 哲也[新潟大学]

ひび割れ補修には,樹脂注入工法が提案されている.本研究では,樹脂に微細な中空粒子を混和した際の効果に着目し,コンクリート‐中空微粒子混和樹脂複合材に対して,割裂引張強度試験やデジタル画像相関法などによる力学特性評価を試みた.検討の結果,樹脂強度が母材と比較して高い場合,被着体破壊が発生した.樹脂材に中空微粒子を混和させることにより,接着破壊範囲での力学特性の改善が確認された.

Keyword: 補修材、コンクリート‐樹脂複合材, 中空粒子、割裂応力場, AE、DICM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.527-528 , 2020

発表番号 [R-44]

Study on Evaluation Method of Abrasion Resistance for Cementitious Repair Material in Situ

TAKUYA KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ryoji TAKAHASHI[Institute for Rural Engineering, NARO]

現地水路における無機系表面被覆材の耐摩耗性評価法に関する検討

金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・高橋 良次[農村工学研究部門]

現地で無機系被覆材料の耐摩耗性を評価できる試験法の開発を目的に,サンドブラスト法による促進摩耗試験を実水路で試行した.複数の吐出圧力・距離条件で試験を行い,現地の経年的な摩耗量と比較したところ,サンドブラスト法の吐出圧力は0.2MPa以下に設定することが適当であると考えられた.また,主に試験の作業性の観点から,摩耗深さの計測にはデプスゲージを用いることが有効であると考えられた.

Keyword: 無機系表面被覆工法、耐摩耗性, サンドブラスト, 現地試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.535-536 , 2020

発表番号 [R-48]

Accelerated Wear Test Method for Hydraulic Facilities Using a Rotating Underwater Abrasion Apparatus.

JUNICHI ARITA[Hokukon Co., Ltd.]・KANAMORI Takuya[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・KAWABE Shohei[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・AOYANAGI Kunio[M・T Giken Co., Ltd.]・ASANO Isamu[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・KAWABATA Thoshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University,]

回転式水中摩耗試験機用いた水利施設の促進磨耗試験法

有田 淳一[(株)ホクコン]・金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・青柳 邦夫[(株)M・T技研]・浅野 勇[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学大学院]

ダム、頭首工、開水路等の水利施設では、キャビテーションや衝撃による選択的摩耗が発生する。我が国や海外では選択的摩耗の再現可能な試験方法は提案されているが、用いられる供試体の寸法は比較的小さく、複数の材料による同時試験、既存施設からの採取した材料を試験する等に応じた試験方法となっていない。それらに対応可能な試験装置を大型化した回転式水中間も試験機を試作しした。試作機による試験結果を報告する。

Keyword: 無機系表面被覆工、配合, 耐摩耗性, 水流摩耗試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.537-538 , 2020

発表番号 [R-49]

Influence of calcium leashing for erosion properties of inorganic coating material

Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ryoji TAKAHASHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]

無機系表面被覆材料の耐摩耗性におよぼすカルシウム溶脱の影響

川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・高橋 良次[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]

農業用水路の無機系表面被覆工法を対象として,補修材料の耐摩耗性におよぼすカルシウム溶脱の影響について検討した.3種のモルタルについて促進溶脱試験後に促進摩耗試験を実施した.溶脱作用を受けた場合には耐摩耗性が低下すること,その影響は特に表層で顕著であることを確認できた.

Keyword: 無機系表面被覆工法, 耐摩耗性, カルシウム溶脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.547-548 , 2020

発表番号 [R-54]

Performance evaluation of Cured in place pipe

Jun Watanabe[Kurimoto,Ltd.]・Yoshiaki Nishibori[Kurimoto,Ltd.]・Satoshi Mamiya[Kurimoto,Ltd.]

現場硬化型更生管の管体性能評価

渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]

近年耐用年数を超過した農業用管水路は増加傾向にあり、今後更生事業は年々増加することが予想される。農業用管水路の改修に適用可能な現場硬化型更生管について、「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル パイプライン編(案)」に則り、各種強度確認および引込み時における更生材の保護と引込荷重低減を目指した摩擦低減材の性能評価を行った。

Keyword: 現場硬化型更生工法, 更生管, 構造設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.549-550 , 2020

発表番号 [R-55]

About temporary of irrigation canal with annual water flow(Example of diversion channel by using polyethylene pipe)

Hiroshi Honda[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Shigeki Matsubara[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Yuki Yoshimura[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Makoto Miyamot[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]・satoshi otsuka[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]

年間通水のある用水路の仮設について(ポリエチレン管を用いた仮廻し水路の事例)

本田 弘司[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・松原 茂樹[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・吉村 悠希[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・宮本 真[クリモトポリマー(株)]・大塚 聡[クリモトポリマー(株)]

三方原用水南部幹線11号サイホンはボックスカルバート(内空断面B=1.5m×1.5m、延長948m)の水路であるが、現行の設計では外圧に耐えられないため、全面改修が必要となった。しかし、農業用水の他に工業用水も供給していることから、長期の断水が不可能である。また、非かんがい期も1週間の内4日間を畑地に送水する必要があるため、1週間の内3日間断水という状況でも確実に施工できる方法を検討した。

Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.551-552 , 2020

発表番号 [R-56]

Construction technology of pipe-in-pipe method for small and medium diameter

satoshi otsuka[Kurimoto,Ltd.]・kenji nakamura[Re-Pipe System Association]・kogure hiroshi[Aikawa Kanri, Inc.]・takashi sakamoto[Arai Construction Company]

中小口径向けパイプインパイプ工法の施工技術

大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・中村 憲司[Re-パイプシステム工法協会]・小榑 弘[(株)相川管理]・坂本 隆[(株)新井工業]

老朽化した農業用管水路の更生に用いられている一般的なパイプインパイプ工法は、φ800以上を対象としており、農業用パイプラインの多くを占めるφ800以下のパイプには適用できない。そこで、呼び径500〜1000の農業用管水路に適用できるパイプインパイプ工法(以下、L-PIP工法)の開発を行った。

Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.555-556 , 2020

発表番号 [R-58]

Establishment of telemetry network in Viet Nam

Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Junji Kawano[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko Yagi[CDC International Corporation]・Hiroaki Matsubara[Agricultural Development Consultants Association]

ベトナムにおけるテレメトリ・ネットワークの構築

松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・河野 純士[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシーインターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]

ADCAはベトナムのゲアン省において、1ポンプ灌漑区1,300haを対象に、水位計4、雨量計1のテレメトリ(TM)機材を2017年に設置し、2年間で良好なポンプ運転割合を45%から75%へ改善した。ADCAはこのTM事業を契機に、2019年、JAIF事業により、約55,000haのポンプ灌漑地区を対象に水位計32、雨量計11、塩分計3のTM機材を設置した。

Keyword: TM、南ゲアンIMC, JAIF, ポンプ灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.557-558 , 2020

発表番号 [R-59]

Irrigation Scheduling for Stabilization of Carrot Seed Germination in Summer Season

Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]

夏季ニンジン播種時の出芽安定化のための灌水方法の検討

亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

本研究では,ニンジン種子の室内発芽試験と圃場出芽試験を行い,夏季ニンジン播種時の出芽安定化のための適切な灌水方法について検討した.今回の試験結果から,夏季の発芽には夜間の土壌環境条件の寄与が大きいことが推察され,夕方の灌水が夏季ニンジン播種時の出芽を安定化させる可能性が示唆された.

Keyword: 畑地灌漑、出芽率, ニンジン、土壌水分ポテンシャル, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.567-568 , 2020

発表番号 [R-64]

Sap flow movement on Avocado cultivated in Makinohara, Shizuoka field

Ryoji Izawa[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Takeuchi Shinichi[Faculty of Oceanography, Tokai University]・Ito Kengo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Matumoto Kazuhiro[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]

静岡県牧之原市における露地栽培条件下のアボカドの樹液流動特性

井澤 崚二[岐阜大学大学院]・竹内 真一[東海大学]・伊藤 健吾[岐阜大学]・松本 和浩[静岡大学]

本研究では、静岡県牧之原市の茶園跡傾斜地においてアボカドの露地栽培を試験し、樹液流速計測を用いて通年の樹体内水分移動の変化を捉えた。その結果、アボカドの葉面積を拡大させる旺盛な生育により、活発な樹液流動を11月まで維持するという特性が明らかとなった。また、基準作物蒸発散量との比較を行ったことで水ストレス状態を検出し、無降雨期間の補給灌水を目的とした灌水システムの検討が必要であることが示された。

Keyword: アボカド, 樹液流, 露地栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.575-576 , 2020

発表番号 [R-68]

The study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India()

Hirotsugu Kondo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Seishi Ninomiya[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]

インド・デカン高原の半乾燥農地における最適灌漑に関する研究()

近藤 紘嗣[東京大学大学院]・南岡 伸和[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・二宮 正士[東京大学大学院]

インドのデカン高原では灌漑施設が普及しているが、灌漑用水の効率的な利用技術の開発が進んでいない.この地域の食料の安定供給および持続的な水資源の利用を実現するために、2017年より国際共同研究「データ科学で実現する気候変動下における持続的作物生産支援システム」が実施されている.本発表ではその中の南岡らの研究を取り上げ、ICT技術を用いた節水灌漑技術の可能性と今後の課題について考察した.

Keyword: ICT、Irrigation management, Semi-arid area、Water Balance, Water Stress
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.577-578 , 2020

発表番号 [R-69]

Soil Water and Salinity Changes of a Capsicum Field Using Aquaponics Drainage as Irrigation Water

Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Enrique Troyo[Northwest Biological Investigation Center, Mexico]・Satoshi Yamada[Faculty of Agriculture, Tottori University]

アクアポニックス廃液を灌漑用水としたトウガラシ圃場の土壌水分・塩分変動

猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・トロヨ エンリケ[メキシコ北西部生物学研究センター]・山田 智[鳥取大学]

本研究では,乾燥地(メキシコ合衆国・ロスプラネス)に設置した露地栽培結合型アクアポニックスの実証実験施設において,アクアポニックス廃水を灌漑に利用した場合の露地圃場の土壌水分・ECの変動をモニタリングした.その結果,やや過大な灌漑が行われていたにもかかわらず,土壌水分は好適な状態が維持されていた.一方で,土壌間隙水のECは灌漑用水のECを大きく上回っており,塩類集積の発生が懸念された.

Keyword: 畑地灌漑, 塩類集積, 乾燥地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2020

発表番号 [R-70]

Field study of water shortage in irrigation canal system in Koura town

Hiroki Uneno[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

甲良町の農業水利システムにおける水不足状態の実態解明

釆野 大樹[滋賀県立大学院]・皆川 明子[滋賀県立大学]

滋賀県甲良町北落は、約30年前の灌漑排水事業によって用水が管路化され、集落上流部にある2つの吐出口以降は開水路で配水されている。2つの吐出口からの水田面積当たりの吐出量はほぼ同量であったが、水不足路線側の水路網は集落内で複雑に分岐する一方、水充足路線は分岐がなく末端では無効放流が多かった。また、水不足路線では反復利用施設が十分活用されていなかった。よって吐出比率の変更および反復利用が必要である。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.581-582 , 2020

発表番号 [R-71]

Water-saving and removal of accumulated salt by furrow irrigation in Haryana region of India

Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Rajender Kumar Yadav[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Gajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Bhaskar Narjary[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Vivek anand[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]

インド共和国ハリアナ州における畝間灌漑による節水と除塩

大西 純也[国際農林水産業研究センター]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・ラジェンダー・クマ・ヤダフ[インド共和国中央塩類土壌研究所]・ガジェンドラ・ヤダフ[インド共和国中央塩類土壌研究所]・バスカル・ナージャリー[インド共和国中央塩類土壌研究所]・ビベックアナンド[インド共和国中央塩類土壌研究所]

乾燥地域の灌漑農地では塩類集積による生産性の低下が生じている。本報では、国際農研と中央塩類土壌研究所(CSSRI)による節水と除塩に関する研究経過を報告する。インドでは広くボーダー灌漑が行われているが、畝間灌漑の適用によって10-55%節水できる可能性があり、隔畝間灌漑では塩分が畝側面に集積することを確認した。簡易サージフロー法では、事前通水によって畝間浸透が抑制されることを確認した。

Keyword: 塩類集積, 畝間灌漑, サージフロー灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.583-584 , 2020

発表番号 [R-72]

Evaluation of soil moisture condition and meteorological environment in a cherry tomato greenhouse

Kozue Yuge[Saga University]・Mitsumasa Anan[Saga University]・Yuta Hirashima[Saga University]

ミニトマト栽培ビニルハウスにおける土壌水分状態と気象環境の評価

弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]

本研究は,気象データを用いた施設畑の消費水量の推定方法の精度向上を目指し,ミニトマトが栽培されているビニルハウス内の土壌水分状態と気象環境を評価することを目的とする.大淀川右岸地区に位置するビニルハウス圃場において,土壌水分状態,気象要素および用水量を測定した.また,Penman法を用いてポテンシャル蒸発散速度を推定し,推定方法の検証を行った.

Keyword: 畑地灌漑計画, 蒸発散, 消費水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.585-586 , 2020

発表番号 [R-73]

Development of support system to decrease inundation for lowland rural area

Issaku Azechi[Institute for rural engineering, NARO]・Natsuki Yoshikawa[Dept. of Production & Environmental Science, Faculty of Agriculture, Niigata University]・Nobuaki Kimura[Institute for rural engineering, NARO]・Hirofumi Hayashi[Applied Technology Co., LTD]・Ryuta Wakutsu[Kokusai Kogyo Co., LTD]・Ikuo Yoshinaga[Institute for rural engineering, NARO]・Masaomi Kimira[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Kenji Sekijima[Institute for rural engineering, NARO]・Yudai Fukushige[Institute for rural engineering, NARO]・Hirohide Kiri[Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council, MAFF]

低平地農業地域の湛水被害軽減支援システムの開発

安瀬地 一作[農村工学研究部門]・吉川 夏樹[新潟大学]・木村 延明[農村工学研究部門]・林 博文[応用技術(株)]・和久津 龍太[国際航業(株)]・吉永 育生[農村工学研究部門]・木村 匡臣[近畿大学]・関島 建志[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・桐 博英[農林水産技術会議事務局]

気候変動に伴う降雨パターンの変化,宅地と農地の混在化による流出傾向の変化などによる湛水被害を軽減するために,湛水被害軽減支援システム を開発した .本 システム には, 排水機場運転支援のためのリアルタイム水位予測 システム と,湛水状況把握システム, 汎用的排水解析提供システム の 3 つのツールが含まれて おり,クラウドサーバ上で稼働する.

Keyword: 低平地、農業排水, 排水機場、湛水被害, 排水解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.587-588 , 2020

発表番号 [R-74]

Limitation of flood mitigation effect of Paddy field dam in gentle slope area

Tokio Matsushita[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Yuki Iwamura[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Susumu Miyazu[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]

緩傾斜地域における田んぼダムの限界

松下 時生[新潟大学大学院]・岩村 祐暉[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]

田んぼダムの流出抑制機能の大きさは孔の設計によって決まるが,設計値を超える降雨があると,水田水位が畦畔高を超えて溢水が生じ,この時点で田んぼダムの機能は喪失する.令和元年東日本台風によってもたらされた降雨規模の外力を与えて解析した結果,溢水が発生することが明らかになった.本研究では,栃木県杣井木川流域を対象にシミュレーションを実施し,田んぼダムが発揮できる浸水被害緩和機能の限界を検証した.

Keyword: 田んぼダム, 内水氾濫解析, 集中豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.589-590 , 2020

発表番号 [R-75]

Annual variations of maximum successive no-rain days in summer

Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuuki YAMATO[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Hiroaki SOMURA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

夏期の最大連続干天日数の経年変化

諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・大和 勇貴[岡山大学]・宗村 広昭[岡山大学大学院]

本研究では,農作物に甚大な被害を与える夏期における最大連続干天日数の長期変化を調べるとともに,Gumbel分布を当てはめ最大連続干天日数の確率値について検討した.その結果,最大連続干天日数は,地点によって増減傾向の違いがあるものの,どの地点においても周期性が見られることが分かった.また,夏期の最大連続干天日数の確率値は変化しており,今後の灌漑計画策定の際には十分に留意する必要があることが分かった.

Keyword: 最大連続干天日数, Gumbel分布, 灌漑計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.595-596 , 2020

発表番号 [R-78]

Simplification of creating method for inundation analysis model easier to use

Moeka Takahashi[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Miyazu Susumu[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Youhei Takano[NARUSAWA CONSULTANT]

内水氾濫解析モテ?ル作成作業の簡便化

高橋 萌香[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・睫遏〕枴[(株)ナルサワコンサルタント]

内水氾濫現象の高精度な解析を可能とする内水氾濫解析モデルは広く利用されつつある.しかし,モデルに情報を組み込むための計算セル作成に多大なる時間と労力を要することが,普及の障害となっていた.本研究では内水氾濫解析モデルの実用性を高めることを目的に,セル作成作業のプロトコルを再考し,計算点配置の低密度化,数値地図の利用の2つの方法を検討することで,大幅に省力化する手法を開発した.

Keyword: 内水氾濫解析モデル, 地形適合型セル, 数値地図
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.597-598 , 2020

発表番号 [R-79]

Investigation on the displacement of irrigation pipeline due to peat subsidence

Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Minoru Yokochi[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

泥炭沈下に伴う農業用管水路の変状要因の分析

関本 幸一[北海道大学大学院]・横地 穣[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

近年,北海道の泥炭農地では,農業用管水路の不同沈下に伴う漏水事故が増加している。泥炭層中に埋設された農業用管水路の縦断形状を計測し,不同沈下を引き起こす要因を調査した。盛土など上載荷重の局所的増加区間,および杭基礎構造物に接続する可とう管部分で不同沈下が発生していた。特に可とう管では大きな変位が発生しており,調査した11箇所中7箇所で20cmの許容偏心量を超過し,他の箇所もそれに近い変位であった。

Keyword: 灌漑施設、パイプライン, 泥炭、不同沈下, 可とう管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.599-600 , 2020

発表番号 [R-80]

Accuracy Verification of Dam Sediment Amount Prediction Formula by Statistical Analysis using the Latest Basin Data

Akie Mukai[The National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Masahiko Shimazaki[The National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

最新流域データを用いた統計的解析手法によるダム堆砂量予測式の精度検証

向井 章恵[農村工学研究部門]・島崎 昌彦[農村工学研究部門]

農業用ダムの維持管理のための堆砂量の予測には,比堆砂量を目的変数,堆砂影響因子を説明変数とした統計的解析による式が適用できる.本報では最新の流域データから説明変数を整備し,予測式の精度を検証した.その結果,堆砂量の増加が緩いダムでは予測値と実測値の乖離が小さく,堆砂量の増加が急なダムでは乖離が大きいことが分かった.堆砂量の急激な増加が測定可能になれば,予測式の精度は向上すると考えられる.

Keyword: 堆砂, 農業用ダム, 灌漑施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.601-602 , 2020

発表番号 [R-81]

Sustainable Agricultural Water Management in Savannakhet Province

Hiroki Oue[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Hiroyuki Takaishi[Participatory Agriculture Development Project in Savannakhet Province (JICA)]

ラオス・サバナケット県における持続的な農業用水管理に向けた課題

大上 博基[愛媛大学大学院]・高石 洋行[JICA サバナケット県における参加型農業振興プロジェクト]

ラオス・サバナケット県における参加型農業振興プロジェクトでは,水利組織が安定的で合理的な水管理を自立的に行えるようになるよう,水利組織に技術協力を行っている.各水利組織の灌漑地区における共通の問題は,灌漑システムの上流と下流またはブロック間における配水の不均衡である.本研究では,水利組織自身が解決の道を開きつつある優良事例を挙げるとともに,他地区における問題の原因とその改善方法を提案する.

Keyword: 用水管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.603-604 , 2020

発表番号 [R-82]

Soil Erosion Progress of Earthen Wall in Central Plateau of Burkina Faso

Haruyuki DAN[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・Fujio NAGUMO[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・Jonas DAMBINGA[Institut de l’Environnement et de Recherches Agricoles]・Albert BARRO[Institut de l’Environnement et de Recherches Agricoles]

ブルキナファソ中央台地における土塁の侵食度合い

團 晴行[国際農林水産業研究センター]・南雲 不二男[国際農林水産業研究センター]・ダビンガ ジョナス[ブルキナファソ環境農業研究所]・バロ アルベール[ブルキナファソ環境農業研究所]

緩傾斜であるにも係らず、激しい水食が生じているブルキナファソ国の中央台地においては、斜面長を短縮化する石積み工が水食防止対策として有効であるが、石材の不足等から広く畑地に設置されていない。特別な材料や道具を必要としない土塁は石積みと同様の水食防止効果が得られるものの、土塁自体が侵食されるので、より多くの維持管理作業が必要となる。2度の雨期を経た土塁の形状を計測することで、侵食の進度を定量化した。

Keyword: 土壌侵食、水土保全工, 土塁、雨滴浸食, 表面流去水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.605-606 , 2020

発表番号 [R-83]

Friction velocity and density of aggregates as indexes of sand-dust

Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・Kazane HOSODA[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]

砂塵発生の指標となる摩擦速度と土の粒の密度

鈴木 純[信州大学]・細田 風音[信州大学]

風食による砂塵の発生は農業生産の基盤である表土の亡失を意味し,また生活環境等への影響が懸念される。本報告では,風の基本理論と砂塵となる土の粒(以下,土粒)の密度(Suzuki and al.,2020)を用いて,土の粒が動き始める限界摩擦速度と土の密度について検討した。

Keyword: 土壌構造, 土壌侵食(風食),
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.607-608 , 2020

発表番号 [R-84]

Measurements of EC distribution of soil using electromagnetic survey in Hachiro-gata

Takato Konno[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Eiichi Kurashima[Faculty of Agriculture, Iwate University]

八郎潟における電磁探査による土壌EC分布測定

今野 雄太[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]

干拓地である八郎潟地区では,不同沈下が問題となっており,農地や水利施設の改修が急務とされている.本研究では土壌物性と電気伝導度(EC)との関係性から農地及び水利施設における地盤調査手法を検討する.電磁探査による見かけのEC分布結果と,表土及び深さ3mの土壌試料溶液による,EC及び各種イオン濃度測定の結果から,深さ2~3mにおいて,ECと各種イオン濃度ともに高い土壌が広がっていることが推定される.

Keyword: 電磁探査, 電気伝導度, 干拓地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.609-610 , 2020

発表番号 [R-85]

A Study of Farm Mechanization Area after Upland Crop Field Restructuring

haruoki EBE[t-net japan]

水田棚田を少しだけ緩い傾斜畑圃場に区画再編整備する研究

江部 春興[(株)ティーネットジャパン]

長野県松本市、安曇野市、塩尻市ほかにまたがる中信平の農地は3期の国営事業により、活気のある農業地帯に変貌しましたが、他の地域と同様に少子高齢化が急激に進んでいます。更なる発展をするには、耕面を広くして機械力を駆使し易くする必要があることから、受託した現場技術業務で再編構想を検討しました。

Keyword: 区画再編整備, 水田の畑地化, 機械化営農
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.611-612 , 2020

発表番号 [R-86]

Irrigation and drainage function of a simple sub-surface irrigation system developed by Niigata with a multi-layered subsurface drain in a rotational paddy field

Taro Sato[Shibata Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・TSutomu Sekikawa[Niigata Agricultural Research Institute]・Yuzo Takanami[Niigata Agricultural Research Institute]・Tomohiro Hosokai[Agricultural Land Division, Niigata Pref]

転換畑における重層的な補助暗渠が整備された新潟発の簡易な地下灌漑システムの灌漑排水機能について

佐藤 太郎[新潟県新発田地域振興局]・関川 力[新潟県農業総合研究所]・睿押〕技[新潟県農業総合研究所]・細貝 知広[新潟県]

本研究では、新潟県発の簡易な地下灌漑システムを整備した粘質土水田転換畑において、重層的かつ高密度に補助暗渠を施工し、エダマメ栽培時を対象に排水および地下灌漑時の地下水位等を調査した。その結果、透水性の低い粘質土水田においても、非常に高い圃場排水性および地下灌漑性が得られた。また、本地下灌漑システムは、既に本暗渠整備がなされた圃場においても導入が可能であり、現場適用性は高いものと考えられた。

Keyword: 転換畑、暗渠, 地下排水、地下灌漑, 補助暗渠
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.613-614 , 2020

発表番号 [R-87]

Estimation of soil erodibility for improvement of WEPP model applicability in Japan

Hiromasa Ishizaki[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[tsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[Utsunomiya University]

WEPPの日本における適用性向上を目指した土壌の受食性の評価

石崎 弘真[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

水食予測モデルとしてWEPP(Water Erosion Prediction Project)が米国農務省で開発されている.WEEPの粒度区分はUSDA法であり,国際法で整備された国内の土壌データを用いることができない.また,受食係数には推定式があるが,沖縄土壌において適切でない報告がある.そこで本研究では,粒度区分の変換式および新たな受食係数の推定式を提案し,国内の侵食量分布を評価した.

Keyword: 土壌侵食, WEPPモデル, 粒度区分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.615-616 , 2020

発表番号 [R-88]

Development of new technique ‘Drain Refresher Method’ for functional recovery on underdrainage

Kousuke WAKASUGI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tsuneo ONODERA[Paddy Research Co., Ltd.]

暗渠の機能回復を図る「ドレーン・リフレッシャー工法」の開発

若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]

近年,稲・麦・大豆以外に野菜作を取り入れた水田高度利用の需要が高まっており,それに伴い暗渠排水整備の必要性も高まっている。暗渠排水において疎水材の機能を維持することが排水性を確保する上で不可欠となるが,モミガラなどの有機資材を使用した場合,経年劣化により機能が低下してしまう。そこで,疎水材を既設暗渠直上に再充填し,低コストに暗渠を再生する「ドレーン・リフレッシャー工法」を開発した。

Keyword: 圃場整備, 暗渠排水, 疎水材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.617-618 , 2020

発表番号 [R-89]

Inspection of applicability of small automatic camera in diagnosis function investigation of drainage well

Hidenori Kojima[Chuo Kaihatsu Corporation]

集水井工の機能診断調査における小型自動カメラの適用可能性の検証

小嶋 英典[中央開発(株)]

2箇所の地すべり防止区域の集水井工6基において、機能診断における小型自動カメラを用いた画像診断技術の適用可能性を検証した。検証方法は、目視主体の立入点検との対比による結果の精度及び経済性(作業時間)の検証、各カメラで撮影した動画及び静止画の比較を実施した。なお、撮影に使用したカメラは、全方位カメラと動画・静止画カメラ(ジンバルカメラ)の2種類である。

Keyword: 農地保全施設, 機能診断調査, 集水井工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.627-628 , 2020

発表番号 [R-94]

Report on rural revitalization initiatives in GIAHS sites

Hagyeol You[ChungNam Institute]・Masahiro NAKAJIMA[Graduated School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Akane MATSUO[Kyoto University Graduate School of Global Environmental Studies]

世界農業遺産地域における地域活性化の取り組みに関する報告―韓国の世界農業遺産地域を事例として―

劉 鶴烈[忠南研究院(韓国)]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・松尾 茜[京都大学大学院]

韓国では2013年より韓国農業遺産(KIAHS)制度を導入した。2020年3月現在、15ヵ所が認定され、その内4ヵ所がFAOにより世界農業遺産(GIAHS)に認定された。本報では、世界農業遺産に認定後、各地では世界農業遺産というブランドと価値を利活用しながら地域活性化に向けた施策の実態を経済的側面、社会的側面、物理的側面から把握し、その成果と課題点を論じることにした.

Keyword: 農業遺産システム, 農業遺産価値, 地域活性化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.635-636 , 2020

発表番号 [R-98]

The present situation and problems of rice value chain in Mwea, Kenya

Mamoru Watanabe[Japan International Research Center for Agricultural and Sciences]・Yutaka Sumita[Takenaka Civil Engineering and Construction Company]・Keigo Noda[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]・Kengo Ito[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]

ケニア・ムエア地域におけるコメのバリューチェーンの現状と課題

渡辺 守[国際農林水産業研究センター]・角田 豊[(株)竹中土木]・乃田 啓吾[岐阜大学連合大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学連合大学院]

近年の農業農村開発分野の主な国際協力のテーマの一つに、フードバリューチェーン(FVC)の構築支援がある。アフリカ開発会議(TICAD)でも重要な支援と位置付けられている。ケニアではコメの消費量が増加し輸入に依存しているため、国内の安定的なコメの供給が急務である。ケニアのムエア地域におけるコメのバリューチェーンの現状及び課題を概観するとともに、コメのバリューチェーン構築の方向性を提示する。

Keyword: 産業経済計画, 農村振興, フードバリューチェーン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.637-638 , 2020

発表番号 [R-99]

Consideration of agricultural canal safety measures based on near-miss incident survey in Toyama

Takezawa Yoshiharu[The association of land improvement service in toyama prefecture]・Hoshikawa Keisuke[Toyama Prefectural University]・Kawashima Hideki[Toyama Prefecture]

農業用水路のヒヤリハット調査を通じた安全対策の検討

竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]・星川 圭介[富山県立大学]・川島 秀樹[富山県]

富山県では、農業用水路への転落事故防止対策の基本方針をガイドラインとして策定するにあたり、事故原因の究明をヒヤリハット活動に着目し、転落事故に至る行動やきっかけ、事故に対する意識に関するアンケート調査を通じて行った。その結果、水路沿いでの草刈りや水路沿いの歩行、自転車乗車時の危険経験が多く、水路横での滑り、水路を跨ごうとした、水路が見えていなかった経験などを分析して、危険啓発の水平展開を図った。

Keyword: 農業用水路, 転落事故, ヒヤリハット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.641-642 , 2020

発表番号 [R-101]

Database preparation of Laotian medicinal non-timber forest products for rural development

Kenichiro Kimura[JIRCAS]・Bounpasakxay Khampumi[FRC]・Singkone Xayalath[FRC]

農村開発に向けたラオスの薬用非木材林産物のデータベースの作成

木村 健一郎[国際農林水産業研究センター]・ブンパサクサイ カンプーミ[ラオス林業研究センター]・シンコン ザヤラス[ラオス林業研究センター]

ラオスの農山村住民の生計改善を目的とし、森林から採集される非木材林産物(NTFPs)のうち、薬用利用されているNTFPsのデータベースを作成した。薬用NTFPsは新薬開発の可能性があり、高付加価値化が期待できる。ラオスで販売利用されている薬用NTFPsは67種類であり、このうち38種類の学名を同定した。データベースは、薬用NTFPsの名称、別名、草本・木本、伝統的な利用方法と効果、写真を収録した。

Keyword: 薬用植物、非木材林産物(NTFPs), データベース、農村開発, 森林保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.647-648 , 2020

発表番号 [R-104]

Start-up of anaerobic digestion by self-degradation of rural sewage sludge

Masato Nakamura[National Agriculture and Food Research Organization]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[National Agriculture and Food Research Organization]・Fumiko Oritate[National Agriculture and Food Research Organization]

農業集落排水汚泥の嫌気性自己分解によるメタン発酵の立ち上げ

中村 真人[農業・食品産業技術総合研究機構]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]

集排汚泥のメタン発酵施設について、低コストな立ち上げ法である自己分解法(メタン発酵に関与する微生物群を増殖させる方法)の可否を検討した。その結果、メタン発酵における標準的なHRTである25日条件において、順調にバイオガスが発生し、その時のpHがメタン発酵に適していると言われる6.5〜8.2におさまっていることから、集排汚泥単独でも自己分解法によるメタン発酵槽の立ち上げが可能であることが示された。

Keyword: 農業集落排水施設、エネルギー, メタン、肥料, 資源循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.655-656 , 2020

発表番号 [R-108]

Soil erosion reduction effect on soil improvements by adding hardening agent

Yang Xin[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Nazuna Suzuki[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[School of Agriculture, Utsunomiya University]

土壌硬化剤を用いた改良土壌の侵食抑制効果

欣 陽[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・鈴木 なずな[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

沖縄地方では赤土流出は農地だけでなく周囲の生態系に影響を及ぼす.本研究では対策の一つとしての土壌硬化剤を施用することによって変化する土壌の受食性を降雨試験および流水試験によって定量化し,その結果を土壌侵食・土砂流出解析モデル(Water Erosion Prediction Project,WEPP)に組み込み,侵食量の解析を行った.結果として,土壌硬化剤散布量の増大に伴って削減効果が増加した.

Keyword: 土壌侵食, 土壌硬化剤, WEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.657-658 , 2020

発表番号 [R-109]

Evaluation of TWW Irrigation on Soil Organic Matters using Soil Column Experiments

Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito MIYAMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masaru YAMAOKA[Institute for Rural Engineering, NARO]

土壌カラム試験を用いた処理水灌漑が土壌有機物に与える影響の評価

霤帖々治[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]

ハウス内での灌漑を想定して、農業集落排水(WW)、処理水(TWW)、水道水(Tap)を土壌カラムに通水し、農業集落排水処理水を灌漑に利用した際の土壌有機物への影響を検討した。3系での比較によりWW区やTWW区では土壌から水抽出される成分が少なく、水抽出されにくいが土壌に蓄積される成分が多く含有されることが示され、その一部に微生物起源の微生物分解性が高い物質が含まれることが示された。

Keyword: 再生水、農業集落排水, 灌漑利用、施設農業, 溶存有機物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.667-668 , 2020

発表番号 [R-114]

Using environmental DNA upstream monitoring of Ayu juvenile in the downstream of the Fuji-gawa River

Noriyuki Koizumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeshi Takemura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji Watabe[Headquarters, NARO]

環境DNAを利用した富士川下流のアユ稚魚の遡上モニタリング

小出水 規行[農村工学研究部門]・竹村 武士[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]

環境DNAを利用して,2017〜2020年にアユ稚魚の遡上モニタリングを静岡県富士川下流の四ヶ郷頭首工で行った.各年共に頭首工周辺6地点で4〜6月に毎週1Lを採水し,環境DNAを抽出した.各年の分析結果から,2017年は稚魚の遡上ピークと頭首工下流での大量の滞留が推定され,2018年は遡上量の減少,2019年はいくらか遡上の回復する傾向が推察された.2020年は調査分析中のため,講演時に紹介する.

Keyword: 環境DNA, アユ稚魚, 富士川
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.675-676 , 2020

発表番号 [R-118]

Study on estimation of protein content of rice using UAV imagery

Taiki Kaneko[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Kengo Kakimoto[Kankyohozen Science .Co]・Taro Okuyama[Kankyohozen Science .Co]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Hiroshi Tani[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

UAV を用いた水稲のタンパク含有率の推定に関する研究

金子 大輝[北海道大学大学院]・柿本 健吾[(株)環境保全サイエンス]・奥山 太郎[(株)環境保全サイエンス]・山本 忠男[北海道大学大学院]・谷 宏[北海道大学大学院]

UAV画像から水稲のタンパク含有率を推定することを目的として,UAVでの撮影と生育調査を実施し,解析を行った。その結果,移植では出穂後15日のGNDVIおよび出穂後40日の各植生指数との間に高い正の相関があり,直播では出穂後20日の各植生指数との間に高い正の相関がみられた。UAV画像を用いたタンパク含有率の推定は可能であることが本研究を通して確認できた。

Keyword: 圃場整備, 測量・GIS, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.677-678 , 2020

発表番号 [RS-1]

Effective installation of baffle water tank as fish habitat

Nobuyuki Himeno[The University of Shiga Prefecture Graduate School of Enviromental Science]・Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture Graduate School of Enviromental Science]

魚類の生息場として適した曲り桝の取り付け方の検討

姫野 敦行[滋賀県立大学院]・皆川 明子[滋賀県立大学院]

曲り桝内において生物の生息場を増やすために、曲り桝内の緩流域の割合が大きくなる水路の取り付け方を見つけることを目的として模型実験を行った。曲り桝の一辺に対し水路の取り付け位置が中央(条件1)、内側(条件2)の2つの曲り桝を作製した。緩流域の割合は条件1より条件2の方が大きくなった。条件2の方が条件1より緩流域が多くなったので、水路は曲り桝の中央より内側に取り付けたほうが良いと考えられる。

Keyword: 水理構造物, 桝, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.679-680 , 2020

発表番号 [RS-2]

The relationship between farmers' perception of climate change and observed rainfall

MIKI NODERA[Gifu University Graduate School of Natural Science and Technology]・KEIGO NODA[Gifu University Faculty of Applied Biological Sciences]・KOSHI YOSHIDA[The University of Tokyo Graduate School of Frontier Sciences]・MALLIKA SRISTRUM[Khon Kaen University]

東北タイにおける農家の気候変動の認識と降水量の関係

野寺 美輝[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・吉田 貢士[東京大学大学院]・Mallika Srisutham[コンケン大学]

東北タイは天水依存の農業が大部分を占め気候変動の影響を受けやすい。ソフト対策の検討にあたって、農家の気候変動の認識となぜその認識に至ったのかを、客観データから考察した。アンケート調査より、農家は気候変動の影響で降水量が減り、収量が減ったと感じていることが分かったが、客観データからそのような結果は得られなかった。そこで、農家がそう感じる原因は毎年違う降雨のパターンに適応できていないからだと考えた。

Keyword: 気象環境, 水利用計画, 降水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.681-682 , 2020

発表番号 [RS-3]

Detection of Pipe Material Deformation in Unsteady Flow by 3D Images Analysis

Ayaka Konishi[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Maho Saito[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

3次元画像解析を用いた非定常流況における管材変形の検出

小西 彩加[新潟大学]・斎藤 真歩[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

内水圧を利用したパイプラインは,既存施設の劣化・損傷により接触型計測が困難な場合がある.本研究では画像解析を用いて非接触による変形特性の検出を試みた.その結果,水撃圧発生時の変位挙動は,軸方向変位において損傷部分と無損傷部分の相異が確認された.周方向変位は軸方向変位と比べ2倍の変形が確認され,理論値と一致した.これらから,非接触によって管材損傷を同定できる可能性が示唆された.

Keyword: パイプライン、3次元画像解析, 正規分布, 損傷・無損傷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.683-684 , 2020

発表番号 [RS-4]

Evaluation of Maximam Principal Strain of Concrete in Splitting Stress Field by Digital Image Correlation Method

Misato Ishizawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Jun Ohashi[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

デジタル画像相関法を用いた割裂応力場におけるコンクリートの最大主ひずみ評価

石澤 美聡[新潟大学]・大橋 純[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

近年,損傷が進行したコンクリート材料を精緻に評価する非破壊検査法の確立が技術的課題となっている.本研究では,割裂載荷過程における変形挙動をデジタル画像相関法(DICM)で求めた最大主ひずみにより評価可能かを検証する.割裂引張強度試験において定速で載荷した結果,DICMで評価した最大主ひずみは応力に対して直線的に増加し,その分布の特徴から破壊特性の評価が可能であることが示唆された.

Keyword: 最大主ひずみ、3次元画像解析, 正規分布、応力ひずみ挙動, 脆性材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.685-686 , 2020

発表番号 [RS-5]

Detection of Concrete Defects by Infrared Thermal Images with Different Time Series Data

Mizuho Kuboki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Thukiko Watanabe[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

赤外線画像の異時点間データを用いたコンクリート欠損検出

久保木 瑞穂[新潟大学]・渡辺 月子[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

ダムに代表される大規模コンクリート水利施設は,性能低下量を適正に把握する必要がある.本報では,表面水分状態の異なるコンクリートの赤外線画像のデータに着目し,健全部と損傷部における温度帯の差から,欠陥検出精度の改善を検討した結果を報告する.その結果,表面水分状態の異なる赤外線画像の異時点データの差分と差分2乗値を用いることで,コンクリート欠損検出精度の改善が可能であることが示唆された.

Keyword: 赤外線画像、コンクリート欠損, 異時点データ, 非破壊検査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.687-688 , 2020

発表番号 [RS-6]

Biologging survey of Hynobius lichenatus using the paddy waters around the mountains

Mitsuki Aoyama[utsunomiya university agriculture aepartment]・Takumi Moriyama[utsunomiya university agriculture aepartment]・Marina Motegi[totigi Prefecture]

山際周辺の水田水域を利用するトウホクサンショウウオのバイオロギング調査

青山 光生[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・茂木 万理菜[栃木県]

本研究の対象種であるトウホクサンショウウオ(以下本種)は農業農村整備事業の影響により,減少傾向にあるが生活史についての研究は少数である.本研究では,山際周辺の水田水域に生息する本種を,バイオロギングを用い追跡し,行動範囲を明らかにすることを目的とする.現在,福島県において本種の生息地を複数確認している。今後は野外において長期的なバイオロギング調査手法を検討するために,成体飼育実験を行う予定である。

Keyword: トウホクサンショウウオ, バイオロギング, 生息状況
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.689-690 , 2020

発表番号 [RS-7]

Accuracy survey of tracker Trackimo

Hiromi Kojima[Graduated School of Utsunomiya University]・Takumi Moriyama[tsunomiya University]

発信型GPSトラッカーTrackimoの精度確認

兒嶋 ひろみ[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]

フクロウは夜間に行動するため双眼鏡等による目視調査が困難である.本研究では,発信型のGPSトラッカーTrackimoに着目した.同製品は,生態調査用の機器ではないことから,生態調査への適用可能性の検討が必要となる.フクロウの追跡調査手法の検討の一環でGPSの測位精度の確認を行った.得たデータから誤差を算出したところ,既知の点と測位点とでは,平均15.28m,最大で106.74mの差がみられた.

Keyword: 発信型GPS, フクロウ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.691-692 , 2020

発表番号 [RS-8]

Assessment approach to biodiversity conservation of small reservoirs for sustainability evaluation

Mirei Yanagihara[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

ため池の持続的価値評価に向けた生物多様性保全基準の検討

柳原 未伶[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]

ため池は生物多様性維持など多面的機能を有している.近年廃止や補強改修といった対策が検討されているが,その判断基準は防災や利水状況である.本研究では今後も維持すべきため池の選定基準として,生物多様性に寄与する環境面の評価基準を検討する.対象地域のため池を防災・利水条件から分類し,ため池の基本諸元や地理・水文情報,維持管理状況と,生態環境情報と比較することでため池の生態環境を説明するモデルを構築する.

Keyword: ため池, 環境配慮, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.697-698 , 2020

発表番号 [RT-13-2]

GIAHS Takachihogo-Shiibayama Site

Kouhei Tasaki[Takachiho Land Improvement District]

世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域

田 耕平[高千穂土地改良区]

世界農業遺産制度は地域のシステム(活動)の保全を目的としている.2020年3月現在において,全世界で59の農業システムが遺産に認定されている.高千穂郷・椎葉地域は,農林業の優れた調和が高く評価され,2015年に世界農業遺産に認定された.本報では,特に世界農業遺産を支えるかんがい用水路とその維持管理を行う土地改良区の役割について紹介する.

Keyword: 棚田, 山腹用水路,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.707-708 , 2020

発表番号 [RT-14-4]

Seasonal variation of soil salinity and the effect of salinity control in northeastern Thailand

Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Naho Nohara[Kankyohozen Science.co]・Takashi Kume[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Chuleemas Iwai[Khon Kaen University]

タイ東北部における土壌塩分濃度の季節変動と除塩効果

山本 忠男[北海道大学大学院]・野原 菜穂[(株)環境保全サイエンス]・久米 崇[愛媛大学]・清水 克之[鳥取大学]・B.I. Chuleemas[コンケン大学]

塩害地における塩類の季節変動の把握と小排水路の開削が土壌塩分の低下に与える影響を把握することを目的としタイ東北部にて調査を行なった。その結果,この地域の塩類動態は,雨季の降水によって自然状態でも除塩されるものの,乾季には下層からの塩類の再供給によって上昇する傾向のあることが推察された。また,排水路を開削した圃場では,前年度の同時期にくらべて有意に値が低下しており,排水路による除塩効果が認められた。

Keyword: 電気伝導度(Eca), 排水路, drainage ditch
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.711-712 , 2020

発表番号 [RT-15-2]

Forest biomass use in Kagoshima

Yukio Teraoka[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

鹿児島における木質バイオマスの利活用

寺岡 行雄[鹿児島大学]

鹿児島県再生可能エネルギー導入ビジョンが2018年に策定された。そこでは、導入量だけでなくエネルギーの地産地消による雇用の創出や地域活性化も重視された。バイオマス発電は2022年には現在の2.5倍に増やし、木質だけでなく、畜糞メタン発酵や竹のエネルギー利用も含められている。森林から丸太を生産する林業がなければ、バイオマスエネルギーも利用できない。林業を産業として維持発展させてゆくことが重要である。

Keyword: 森林資源, 林業, エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.717-718 , 2020

発表番号 [RT-16-2]

Hitoshi MIYAMOTO[OKUMURAGUMI COOPORATION]

技術士制度改革について

○宮元 均[(株)奥村組]

技術士法が制定されて60年が経過し、技術士制度に関連する課題が散見されるようになってきている。日本技術士会では、これに対応するため2015年5月に「技術士制度検討委員会」を設置し、技術士制度に関する様々な論点の内、々洪契度の導入技術士補の在り方9餾歡麺兩の確保せ餝覆粒萢僂4項目に重点を置いて検討を進めてきた。2019年5月に、『技術士制度改革について(提言)「最終報告」』を取りまとめた。ここでは更新制度の導入に絞って報告する。

Keyword: 技術士制度改革, 更新制度, CPD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.727-728 , 2020

発表番号 [T-1-2]

Construction of the “Inbanuma Drainage Management System” and its utilization

yasuyuki ichikawa[Japan Water Agency,Chiba Canal Management Office]・akira ogawa[Japan Water Agency,Chiba Canal Management Office]

印旛沼排水管理システムの構築と運用

市川 康之[水資源機構千葉用水総合管理所]・小川 陽[水資源機構千葉用水総合管理所]

近年、気候変動に伴う降雨パターンの変化から渇水や大雨の頻度が増加傾向にある。印旛沼においても平成25年に台風接近に伴う豪雨により、沼周辺の広範囲で浸水被害が発生した。この事態を受け、より精度の高い沼水位の変動予測を行い最適な洪水排水計画の立案に資するため「排水管理システム」を構築し運用を始めた。本稿では、最適な排水操作の決定の補助となる「排水管理システム」の概要について報告するものである。

Keyword: 気候変動、予備排水, 排水管理システム, 流出予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.737-738 , 2020

発表番号 [T-2-3]

The Attempt for sustainable conservation of aquatic animals using agricultural irrigation ponds

Daisuke Utsunomiya[Sustainable Society and Ecosystems Office, Suzu City、Institute of Nature and Environmental Technology, Kanazawa University]

ため池の水生動物を持続的に保全することを目指す試み

宇都宮 大輔[珠洲市、金沢大学]

ため池を利用する水生動物を持続的に保全するためには、生態学の視点と人間社会からの視点が重要である。前半は、ため池の役割や重要性を考えるために必要となることを水生動物の生態から提示し、評価する際の現状と今後の研究に期待する点を述べる。後半は、人間社会との接点も考慮しながら保全策を推進する重要性を、石川県珠洲市での取り組みを事例として紹介する。

Keyword: 生物多様性、絶滅危惧種, 持続可能な保全, 自然資源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.745-746 , 2020

発表番号 [T-3-4]

Experiences as Development Consultant, and those Successions

KOSEI HASHIGUCHI[SANYU CONSULTANTS INC.]

開発コンサルタントの経験とその継承

橋口 幸正[(株)三祐コンサルタンツ]

1982年4月に民間コンサルタント会社に入社以来、9年間の国内業務を経て、その後は途上国における開発協力案件に従事してきた。その間、地域計画やマスタープランの作成に参画してきた。各々の国は自然環境が異なることは当然であるが、あわせて歴史的成り立ちなども大きく異なっている。そのような中、文脈を理解した計画策定、また適切な技術の適用が重要である。例を挙げながら、開発協力で得たことの継承について述べる。

Keyword: 文脈の中での技術, 総合力・マネジメント力,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.747-748 , 2020

発表番号 [T-3-5]

Establishment of agriculture and rural development cooperation platform

Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]

農業農村開発協力プラットフォームの提案

松原 英治[国際農林業協働協会]

途上国への農業開発協力の経験を次世代へ継承するためには、技術の見える化が必要である。少子高齢化が進みながらも、海外農業開発協力に関心を有する若者は確実にいるので、彼らの情報収集を容易にするために農業農村開発協力プラットフォームの構築を提案する。このプラットフォームへ多様な分野の機関、企業、専門家、経験者が参加することにより、技術の見える化を含むソフト分野の強化と新規参入者の増加を期待できる。

Keyword: ICT、見える化, アフリカ, プラットフォーム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.757-758 , 2020

発表番号 [T-4-5]

Improve productivity of renovating agricultural structures

Akira Kojima[Fujita Corporation]・Akira Kitajima[Fujita Corporation]・Jumpei Ishida[Fujita Corporation]・Katsunori Hirano[Fujita Corporation]

農業土木構造物改修の生産性向上

小島 秋[(株)フジタ]・北島 明[(株)フジタ]・石田 純平[(株)フジタ]・平野 勝識[(株)フジタ]

農業土木分野で構築される構造物は,一般土木構造物同様に経年劣化,機能劣化が進行するため,機能維持のための補修補強等のメンテナンスやリニューアルを欠かすことはできない.一方,財源確保や工事の制約,労働力確保が課題であり,劣化の進行に十分な対応ができていないのが現状である.本稿では農業土木構造物に適用された,これらの課題に対応する工法の適用事例を紹介するものである.

Keyword: 工法・施工、灌漑施設, 土構造, 農地保全施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.767-768 , 2020

発表番号 [T-6-2]

Prediction of Soil Erosion Control Effect Using WEPP

Keiji Unoki[Civil engineering research institute for cold region]・Kenji Tanaka[Civil engineering research institute for cold region]・Kiyomi Kawaguchi[Civil engineering research institute for cold region]・Kazuya Tatsumi[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station.]

WEPPを用いた土壌侵食対策の効果予測

鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]・巽 和也[道総研中央農業試験場]

農地の土壌侵食は,肥沃な土壌の流出による生産性低下などの問題を引き起こすため,効果的な対策を講じる必要がある.本研究では、土壌侵食・土砂流出モデルWEPPにより,上記土壌侵食対策の融雪期における効果について再現計算を行うとともに,様々な地形条件における効果の予測計算を実施した.再現計算は良好な結果が得られ、様々な地形条件における任意の削減目標に合った融雪期の侵食対策を検討することが可能となった。

Keyword: カットソイラー, 不耕起帯, 土壌流亡
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.773-774 , 2020

発表番号 [T-6-5]

Emulator Construction and Sensitivity Analysis of WEPP model using GEM-SA

KAZUHITO SAKAI[Faculty of Agriculture University of the Ryukyus]・Hideki MAEKAWA[Faculty of Agriculture University of the Ryukyus]

GEM-SAを用いたWEPPモデルのエミュレータ構築および感度分析

酒井 一人[琉球大学]・前川 英樹[琉球大学]

本研究では、WEPPモデルの計算結果に対して、GEM-SAソフトウェアを適用し、ガウス過程回帰によるエミュレーター構築について検討し、パラメータの感度分析を行った。その結果、今回用いた土壌に関する8個のパラメータでは、再現精度の高いエミュレーターを構築することができないことが認められた。また感度は有機物含有量、砂含有量、粘土含有量の順で高いことが認められた。

Keyword: WEPP、GEM-SA, エミュレーター, 感度分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.775-776 , 2020

発表番号 [T-7-1]

Influence and countermeasures to irrigation water by the volcanic activity of Ioyama, Kirishima Volcano, Japan

Tomijiro Kubota[NARO]・Satoshi Ishida[NARO]・Yoshinori Kajiwara[NARO]

霧島硫黄山の火山活動による農業用水への影響と対応―企画セッションの趣旨と構成―

久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・石田 聡[農業・食品産業技術総合研究機構]・梶原 義範[農業・食品産業技術総合研究機構]

2018年4月、霧島硫黄山が250年ぶりに噴火し、噴出した泥水の流入により河川水の白濁・酸性化やヒ素の環境基準値超えが生じた。これにより農業用水の利用ができず宮崎・鹿児島両県の農家1400戸で米の作付けができなくなった。本セッションでは、この火山災害に関して、関係機関が自然科学的、工学的、そして行政的観点から向き合った過程を集約し、その経験を火山国日本の農業土木技術者と広く共有する。

Keyword: 火山活動, 酸性水, ヒ素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.777-778 , 2020

発表番号 [T-7-2]

Water quality change of rivers affected by Mt.Io-yama volcanic water discharge

Takeshi Terada[Kyushu office, MAFF]・Tomijiro Kubota[NARO]・Satoshi Ishida[NARO]

硫黄山火山活動と河川水質の変化

寺田 剛[九州農政局]・久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・石田 聡[農業・食品産業技術総合研究機構]

2018年に噴火した霧島連山硫黄山に由来する熱泥水の流下によって下流の河川水質が酸性化等の影響を受けた。2箇年にわたる継続的な水質観測データ・分析データ等から、火山活動沈静化の過程での下流河川水質の特徴的な変化についてとりまとめた結果を報告する。

Keyword: 硫黄山噴火, 火山性ガス, 河川水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.779-780 , 2020

発表番号 [T-7-3]

Characteristics of arsenic discharge observed by frequent monitoring after the eruption of Mt. Iou

Takehide Hama[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]・Chika Komura[Kumamoto University, Graduate School of Science and Technology]・Yuki Ichinose[Kumamoto University, Graduate School of Science and Technology]・Takumi Hirayama[Kumamoto University, Graduate School of Science and Technology]・Tomijiro Kubota[NARO, Institute of Rural Engineering]・Kimihito Nakamura[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]

高頻度観測からみた硫黄山噴火後のヒ素流出の特徴

濱 武英[京都大学大学院]・小村 智香[熊本大学大学院]・一ノ瀬 裕稀[熊本大学大学院]・平山 拓実[熊本大学大学院]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]・中村 公人[京都大学大学院]

2018年に宮崎県硫黄山が火山活動を再開した.川内川支流の長江川には,強酸性の熱泥水とともに環境基準を超えるヒ素等の重金属が流出し,河川水質は著しく悪化した.現在,火山活動は低調となっており,河川水質は改善傾向にあるが,安全にかんがい用水を取水できる体制を整備するためには,ヒ素の流出の状況を詳細に把握する必要がある.ここでは,自動採水器により得られた高頻度のヒ素濃度の観測結果について報告する.

Keyword: 懸濁態ヒ素, 河床堆積物, 巻き上げ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.781-782 , 2020

発表番号 [T-7-4]

Neutralization and Arsenic Removal for Acidic Water from Mt. Iwo

Kenichi Ito[Miyazaki University]・Yoshihiro Suzuki[Miyazaki University]

硫黄山から流出する酸性水の中和とヒ素の除去

○伊藤健一[宮崎大学]・鈴木祥広[宮崎大学]

霧島硫黄山の火山活動による河川水の酸性化に対して、宮崎大学では水質改善を目的とした水や沈殿物の処理に関する研究に取り組んでいる。対象地区が国立公園内に位置するため場所の確保が難しく、また、噴火の危険から人が常駐できない等の制約がある中で、無人で動力源等を要しない小型設備による処理として、自然力活用型処理「パッシブトリートメント」を提案し、石灰石水路に酸性水を通して中和する方法を検討した。

Keyword: 中和, パッシブトリートメント, 石灰石水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.783-784 , 2020

発表番号 [T-7-5]

Measures and working prosess for volcanic pollution of river water, Mt.Io-yama

Makoto Iwamoto[Kyushu office, MAFF]・Shuzo Kai[Chugoku-Shikoku office, MAFF]・Takeshi Terada[Kyushu office, MAFF]

硫黄山火山による河川水質汚濁への対応経緯

岩元 誠[九州農政局]・甲斐 秀三[中国四国農政局]・寺田 剛[九州農政局]

2018年4月の霧島硫黄山噴火に伴って、下流河川の水質が悪化(白濁、酸性化、砒素濃度上昇等)、流域の水田では水稲の作付けを断念する事態となった。その後、徐々に水質が徐々に改善する中で、農業水路等長寿命化・防災減災事業を活用した水質監視・水門自動化システムの整備が進められ、取水・営農再開が進展している。本発表では、その過程での行政、研究機関が連携した体制づくり、検討経緯について報告する。

Keyword: 硫黄山噴火, 水質監視システム, 農業水路等長寿命化・防災減災事業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.785-786 , 2020

発表番号 [T-7-6]

Agricultural water contamination measures and future tasks in Ebino City

Kazuya Enokizono[Ebino City Office]

えびの市における農業用水汚染対策と今後の課題

榎園 和哉[えびの市]

2018年4月、霧島連山硫黄山が250年ぶりに噴火した。この影響で下流の河川水ではpH低下や環境基準を上回るヒ素が検出されたため、用水の取水ができず水稲作付けを断念する事態となった。市では、代替水源対策、営農対策、水質改善対策と様々な対応を行っている。噴火から2年が経過し、徐々に水質改善が進み水稲作付けも再開されているが、これまでのえびの市の対応と今後の課題について紹介する。

Keyword: 硫黄山噴火, 稲作断念, 農業用水対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.787-788 , 2020

発表番号 [T-7-7]

Measures to Secure Alternative Water Source Associated with Mt.Ioyama Eruption

Kajiki Hirofumi[Miyazaki Prefecture]・Iwamoto Hiroshi[Miyazaki Prefecture]

硫黄山噴火に伴う代替水源確保対策について

加治木 浩史[宮崎県]・岩元 浩[宮崎県]

宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の硫黄山が約250年ぶりに噴火し、長江川および川内川の水質の悪化により水田農業用水の取水が困難となった、宮崎県えびの市の代替水源確保のために実施した各種対策について、その概要を報告する。

Keyword: 硫黄山噴火、河川水質, 水質監視装置, 取水ゲート自動開閉システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.789-790 , 2020

発表番号 [T-7-8]

The response of Kagoshima prefecture to the eruption of Mount Iou.

Yamashita Yoshimi[Aira-Isa Regional Promotion Bureau Kagoshima-prefecture]

硫黄山噴火に伴う鹿児島県の取組について

山下 義美[鹿児島県姶良・伊佐地域振興局]

2018年4月19日硫黄山が約250年ぶりの噴火に伴い火山性の熱泥水が長江川,川内川に流入し水質が悪化した。川内川を農業用水の水源として利用する鹿児島県湧水町226ha,及び伊佐市545ha,計771haにおいて,5月から取水を停止し,水稲作付の休止を決定した。今回,硫黄山噴火対策として鹿児島県が2018年度から2019年度に実施した対策工事等について報告する。

Keyword: 硫黄山噴火、河川水質, 水質観測システム, 自動取水停止装置(ゲート・ポンプ)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.791-792 , 2020

発表番号 [T-8-1]

Report of Summer Seminar 2019 Supported by JSIDRE

Koki Oyama[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Asada Yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Matsuda Soken[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Suzuki Yushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kato Satoshi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

農業農村工学サマーセミナー2019 報告

大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・浅田 洋平[東京大学大学院]・松田 壮顕[京都大学大学院]・鈴木 友志[京都大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・加藤 諭[鳥取大学大学院連合]

サマーセミナーとは,農業農村工学会大会講演会終了後に複数の大学から学生や若手の社会人が集まり,農業農村工学に関わるテーマに関する議論やお互いの研究活動について情報交換を行う,学生による自主的な研修企画のことである.20回目の開催であったサマーセミナー2019では,「農業農村工学が令和で切り開く未来〜話と輪をつなぐ若手交流〜」をメインテーマとした.本稿では,その活動内容について報告する.

Keyword: 農業農村工学、広報, 若手交流, サマーセミナー
GET PDF=20/[T-8-1].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.793-794 , 2020

発表番号 [T-8-2]

The benefits of participation in young fellows meetings of the JSIDRE

Takao NAKAGIRI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

NN学会の若手の集いに参加することの意義

中桐 貴生[大阪府立大学大学院]

農業農村工学会の全国大会講演会の期間中に学生会員を中心とした若手懇親会が開かれている.この懇親会は1994年以来26年間ほぼ欠かさず開催されてきた.また,これとは別に,学生を中心とする若手だけで企画されたサマーセミナーも1996年以降,20回以上開催されてきた.本報告では,こうした若手の集いに参加することの意義について,自身の経験を踏まえながら述べた.

Keyword: サマーセミナー, 若手懇親会, 人的ネットワーク
GET PDF=20/[T-8-2].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.795-796 , 2020

発表番号 [T-8-3]

The benefits of participation in the summer seminar

kazuki sakikawa[Sanyu Consultants Inc]

サマーセミナーに参加するメリット

川 和起[(株)三祐コンサルタンツ]

サマーセミナーは,農業農村工学会本大会が開催される際に複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関するテーマの議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である.本稿では,筆者のサマーセミナー参加の体験談及びセミナーにおける学生交流のメリットについて述べたいと思う.

Keyword: サマーセミナー, 若手懇親会,
GET PDF=20/[T-8-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.797-798 , 2020

発表番号 [T-8-4]

Outline of Organized Session 13 titled by “Group discussion by the young fellows, for the young fellows”

Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Koki Ooyama[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yushi Suzuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Satoshi Kato[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

企画セッション13「学生による学生のためのセミナー体験」概要

浅田 洋平[東京大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・松田 壮顕[京都大学大学院]・鈴木 友志[京都大学大学院]・加藤 諭[鳥取大学大学院連合]

学会における若手の発表,議論の場としてスチューデントセッションやサマーセミナーが挙げられる。しかし,学会経験の少ない若手会員が研究発表以外のテーマで気軽に参加でき,積極的に議論を行える場も必要である。本企画では2019年のサマーセミナーの議題である「農業農村工学の魅力」に対するディスカッションを会場内で行い,若手会員間の活発な議論や農業農村工学分野への意識の向上に資することを目的とする。

Keyword: 農業農村工学、広報, 若手交流, サマーセミナー
GET PDF=20/[T-8-4].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.799-800 , 2020

発表番号 [T-9-1]

Activities of PAWEES and Its Prospect

Yutaka MATSUNO[School of Agriculture, Kindai University]・Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

PAWEES の活動とこれから

○松野 裕[近畿大学]・中村公人[京都大学大学院]

国際水田・水環境工学会(PAWEE)の近年の活動、特に2019 年11月に韓国・ソウルで開催されたINWEPFとの合同会議について報告する.韓国集会での参加者総数は235名で, PAWEES側160名,INWEPF側75名であった.また、今年台湾で開催予定だった研究集会は新型コロナの影響で1年延期となり、従って日本が担当する研究集会も2012年に延期をなる.セッションではPAWEES創立20周年に向けての、今後の方針などについて参加者と協議する予定である.

Keyword: PAWEES, 水田・水環境工学,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.801-802 , 2020

発表番号 [T-9-2]

Perspectives and latest 4 years’ progress of the PWE Journal of PAWEES

Takao MASUMOTO[Akita Prefectural University]

PWE(Paddy and Water Environment)誌の4年間と今後の展開

○増本隆夫[秋田県立大学]

一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支え、Springer社が発刊する国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。ここでは、2018年11月のPAWEES-INWEPF合同の奈良2018会議における優秀論文のPWE誌での特集号化の試みやPWEの現状等を踏まえ、同誌の今後を展望する。

Keyword: PWE、インパクトファクター(IF), 編集体制, 特集号
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.803-804 , 2020

発表番号 [T-9-3]

International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)

Kenji Miyagawa[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Jun Tajiri[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Atsuko Akita[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yusuke Tsutsumi[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について

宮川賢治[農村振興局]・○田尻 淳[農村振興局]・秋田敦子[農村振興局]・堤 酉介[農村振興局]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)は、2004年に設立され、「食料安全保障」、「持続可能な水利用」、「パートナーシップ」の実現に向け、政策・技術・研究の共有・議論を行い、国際社会に提言を行ってきた。我が国は、INWEPFをリードし、水田農業の多面的機能及び持続的な水管理について議論を進め、国際社会の理解醸成に努めてきた。今回は、我が国が取り組んできたINWEPFの活動について説明する。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.805-806 , 2020

発表番号 [T-10-1]

Hillside canals improvement project utilizing GIAHS certification and enlightenment activities

Shinichi Takeshita[Facultiy of agriculture, University of Miyazaki]・Yusuke YAGUCHI[Agriculture and Fisheries Department, Miyazaki prefecture]

世界農業遺産認定を活用した山腹用水路整備事業と啓発活動について

竹下 伸一[宮崎大学]・谷口 裕亮[宮崎県]

2015年に世界農業遺産に認定された宮崎県の高千穂郷・椎葉山地域では,これまで費用対効果条件を満足できず事業着手が難しかった山腹用水路の整備事業を実施した.山腹用水路を整備することは地域環境の保全に寄与する効果があるとした独自の効果を設定し,地域住民を対象にその支払意思額を調査し,その効果を計上して行ったものでこれについて紹介する.また用水路に関する様々な啓発活動を地域作りの一例として示す.

Keyword: 高千穂郷椎葉山, 山腹用水路, CVM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.807-808 , 2020

発表番号 [T-10-2]

Introduction and future prospect of smart agricultural technology in rice cultivation in the mountainous rural area

Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Tatsuaki OOWADA[National Agriculture and Food Research Organization]・Takuya SOUMA[Agriculture and Forestry Division, Sekikawa Village]・Yoshiei TOGASHI[Agriculture and Forestry Division, Sekikawa Village]

中山間地域の水稲栽培におけるスマート農業技術の導入と今後の展望

宮津 進[新潟大学]・大和田 辰明[農業・食品産業技術総合研究機構]・相馬 拓也[関川村]・冨樫 吉栄[関川村]

近年,情報通信技術(ICT)の急速な進展を背景として,農業農村整備分野においてもその技術を活用しようとする検討・研究が平野部を中心に進んでいる.一方,中山間地域ではICTの導入事例は少なく,端緒に就いたばかりである.本報では,新潟県関川村女川地区を事例として,中山間地域におけるICT水管理システムの導入の課題と今後の展望について論ずる.

Keyword: スマート農業, 水管理, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.809-810 , 2020

発表番号 [T-10-3]

Installation of ICT in the Community where the Preservation Activities of Local Community Use of Irrigation Water led to World Heritage Irrigation Structures Authorization

Kazuko ENDO[Institute for Rural Engineering, NARO]

地域用水の保全活動が世界かんがい施設遺産認定につながった地域におけるICT 導入

遠藤 和子[農村工学研究部門]

立梅用水(三重県多気町)は,人々の協働により長年水路を保全してきた経緯が評価され,世界かんがい施設遺産に認定されている。土地改良区は,農業用水に9つの機能を定義し積極的に活用することで水路の保全はもちろん,地域振興にも貢献してきた。一方,施設の老朽化や組合員の高齢化に対し,ICTを活かした施設管理情報のデータベース化等にも取り組んでいるが,新技術を活かした運営の仕組みづくりが次の課題である。

Keyword: 世界かんがい施設遺産, 地域用水, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.811-812 , 2020

発表番号 [T-11-1]

The Issues of Improvement of Information Network Environment in Rural Area

kuroda yuichi[Rural Development Bureau]・sotaro matsuoka[Rural Development Bureau]

農村の情報ネットワーク環境整備の課題

黒田 裕一[農村振興局]・松岡 宗太郎[農村振興局]

従来よりもカバーエリアが広く低消費電力な無線LPWAや、水路等の映像データの送信が可能な無線BWAなど、農村での利用が期待される無線が開発されている。一方、自治体等でICTに関心があっても、維持管理費や人材不足等を理由にその導入が進んでいない。令和2年度から行う「土地改良施設情報基盤整備推進調査」において、農業・農村における情報通信基盤の技術的・経済的な整備手や効率的な運営管理手法等を検討する。

Keyword: ICT、スマート農業, LPWA, BWA
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.813-814 , 2020

発表番号 [T-11-2]

Deployment of broadband infrastructure on small isolate islands

Masato Masuya[Computing and Communications Center, Kagoshima University]

小規模離島における情報通信基盤の整備

升屋 正人[鹿児島大学]

ブロードバンドの整備は技術的には難しくない.しかし,小規模多島村の十島村では費用の確保が難しかった.整備を果たすには,費用低減策の検討と啓発活動の二つが欠かせない.低減策の検討は総務省や大学により実証的に進められた.また,啓発活動として様々な機器やサービスの体験教室が各島で開催され,住民のブロードバンドへの欲求がより高まることとなった.これらの取り組みが実を結び,ブロードバンド整備が果たされた.

Keyword: インターネット, 中山間地域, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.815-816 , 2020

発表番号 [T-11-3]

Information network introduction cases in local governments

kise nobuyuki[iwamizawa city]

自治体における情報ネットワーク導入事例

黄瀬 信之[岩見沢市]

国内有数の農業地域である岩見沢市は、全国平均を上回るペースで人口減少・少子高齢化が進行し、農業の持続性確保と農村コミュニティにおける安全安心な生活環境構築が喫緊の課題となっている。これら課題への未来技術を用いた対応に向け、圃場など事業者サービスが困難な地域(条件不利地域)への公設民営型通信サービスを構築するとともに、複合的利活用による経済コスト対応を進めている。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.817-818 , 2020

発表番号 [T-11-4]

Infrastructure of information communication for rural area and a future beyond

Issaku Azechi[Institute for rural engineering, NARO]・Kazuko Endo[Institute for rural engineering, NARO]・Kenji Sekijima[Institute for rural engineering, NARO]

農村情報通信基盤整備とその先に見える未来

安瀬地 一作[農村工学研究部門]・遠藤 和子[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]

現在、自動給水栓や自動水管理システム、自動運転トラクタなど様々な技術が開発されているが、農村地域では通信基盤の整備が遅れているため思うように普及していない。そこで、農村地域の情報通信基盤整備として、基幹水路に光ファイバーと電線ケーブルを敷設することを提案し、その先に見える将来の農村について想像してみる。そこでは、農業だけでなく、防災や防犯、スマートグリッド、在農ワークなど様々な可能性が広がる。

Keyword: 基盤整備、情報通信, Society5.0, スマート農業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.819-820 , 2020

発表番号 [T-11-5]

Idea-thon: Let’s Picture the Future of Agricultural Villages Together

Hiroaki Sugino[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

アイディアソン:情報インフラ整備で農村はどう変わるのか?

杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

本講演では、先行する講演内容(農業農村の情報ネットワーク環境整備に関する現状と課題、および事例紹介)を受けた上で、聴衆参加型のアイディアソンを試みる。情報インフラは他のインフラと比べると実体の認識が難しい。だからこそ、整備された先の未来の農村がどう変わり、インフラをどう活かしていくのかについて先んじた議論が必要である。本講演を通して、未来の農村の姿を照らすアイディアが多数示されることを期待する。

Keyword: 農業土木カリキュラム、IT, インターネット, 教育改善・FD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.821-822 , 2020

発表番号 [T-12-1]

Nitrogen balance and leaching of andosol field under different fertilization conditions

Kazuhiro Nishida[Institute of Rural engineering NARO]・Hiroshi Sato[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

施肥条件の異なる黒ボク土畑の窒素収支と溶脱

西田 和弘[農村工学研究部門]・佐藤 寛[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

施肥量・条件の異なる黒ボク土の畑(小麦‐トウモロコシ)において,深さごとの土壌水中の各種窒素濃度を継続して測定し,施肥条件の違いが,窒素溶脱量,窒素収支,土壌中の正味の窒素無機化量に与える影響を調べた.その結果,施肥条件によらず,溶脱率(溶脱量/施肥量)は10%未満であり窒素の溶脱量は低いこと,年間を通して正味の無機化(年間で約100kg/haの窒素の損失)が生じていることが明らかになった.

Keyword: 窒素収支, 溶脱, 黒ボク土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.823-824 , 2020

発表番号 [T-12-2]

NO3-N leaching from cropped soil of Chinese-yam in the Byobusan sand dune in Aomori prefecture

Akira ENDO[Hirosaki University]・Chihiro KATO[Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Hirosaki University]

青森県屏風山砂丘畑におけるナガイモ生育期間中の硝酸態窒素の溶脱挙動

遠藤 明[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

青森県屏風山砂丘地のナガイモ作付け畑を対象に,ナガイモ栽培期間中の灌水処理の種類が,NO3-Nの溶脱に対してどのような影響を与えるのかを,数値解析により把握した.8月中旬に生起した60 mm/dの降雨に起因する浸透水は,降雨終了3日後に150 cm深に到達した。しかし,同一期間中のNO3-Nの動きに着目すると,地表面付近に高濃度で存在していたNO3-Nは約15cm深までしか溶脱しなかった.

Keyword: ナガイモ畑、青森県屏風山砂丘地, 硝酸態窒素、土壌間隙水, 溶脱、数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.825-826 , 2020

発表番号 [T-12-3]

Nitrogen Leaching Characteristics of Citrus Orchard Introduced Drip Irrigation and Liquid Fertigation System with Year-round Plastic Mulching

Motoko Shimura[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Yuta Shimizu[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Kasahara Yoshiaki[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Fujii Michiko[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Shuichi Watanabe[Kyushu Okinawa Agricultural Research Center, NARO]・Sadao Eguchi[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Kenji Matsumori[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]

周年マルチ点滴灌水同時施肥法が導入されたカンキツ園の窒素溶脱特性

志村 もと子[西日本農業研究センター]・清水 裕太[西日本農業研究センター]・笠原 賢明[西日本農業研究センター]・藤井 美智子[西日本農業研究センター]・渡邊 修一[九州沖縄農業研究センター]・江口 定夫[農業環境変動研究センター]・松森 堅治[農業環境変動研究センター]

マルチと点滴灌水を行うマルドリ栽培をかんきつ園に導入した際の窒素溶脱への影響を、キャピラリーライシメーターを用いて月1回、3年間調査した。溶脱水量は夏季に多く、慣行区よりマルドリ区の方が少なかった。窒素溶脱量も夏季に増えるがマルドリ区は慣行区より少なく、溶脱率も低いことが明らかになった。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2019

発表番号 [T-1-4]

Development of the Automatic Traveling Technology of CrawlerCarriers

Tetsuo AMAGAI[KUMAGAI GUMI CO.,LTD ]・Shigeo KITAHARA[KUMAGAI GUMI CO.,LTD ]・Atsushi FURUKAWA[KUMAGAI GUMI CO.,LTD ]・Tsubasa ASUMA[KUMAGAI GUMI CO.,LTD ]

不整地運搬車の自動走行技術の開発

天下井 哲生[(株)熊谷組]・北原 成郎[(株)熊谷組]・古川 敦[(株)熊谷組]・飛鳥馬 翼[(株)熊谷組]

Keyword: ネットワーク対応型無人化施工, 自動走行, 自動制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2019

発表番号 [T-2-2]

Infrastructure monitoring system“OKIPPA”(Inclination/ Extensometer)

Tomotaka Tsuruta[Nishimatsu Construction Co.,LTD]

インフラ監視システム OKIPPA(傾斜/伸縮計)

鶴田 大毅[西松建設(株)]

Keyword: 点検、監視 , 無線通信、傾斜監視 , 伸縮計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2019

発表番号 [T-2-7]

Water Management System by using Web Cloud(Mobile Phone &Satellite Telecommunication & Internet)

Yukihisa Shigenaga[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd. ]・Yohei Hamada[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd. ]・Junko Ebiko[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd. ]・Miho Seki[Midori Engineering Laboratory Co., Ltd. ]

Webクラウドを利用した水管理システム(SESAME)の紹介

繁永 幸久[(株)みどり工学研究所]・濱田 洋平[(株)みどり工学研究所]・蛯子 淳子[(株)みどり工学研究所]・関 美穂[(株)みどり工学研究所]

Keyword: WEB、監視システム, 携帯電話通信網、IoT, 水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2019

発表番号 [T-4-2]

Utilization of new industrial technology in Ina City

Kazunori HIRAYAMA[Agriculture and Forestry Department of Ina City]

伊那市における新産業技術の活用

平山 和徳[伊那市]

長野県南部に位置する伊那市。中山間地を多く抱える中、全域で組織化された集落営農が農地を守り、二つのアルプスに囲まれた眺望も維持してきたが、他の地域同様、高齢化と担い手不足が顕在化しつつある。当市では中間管理機構の活用や、新規就農支援などの対策に加えて、新産業技術の導入による農業生産性の向上や省力化を図り、地域の発展を目指している。

Keyword: 農村振興、中山間地域, 圃場整備、スマート農業, 鳥獣害対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2019

発表番号 [T-5-3]

Water leak detection method of a pipeline using a water leak detection robot

Isamu Asano[Institute for Rural Engineering, NARO]・shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

漏水探査装置を用いた管水路の漏水探査技術

浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[東北農政局]

管水路パイプラインの漏水事故を減少させるためには,漏水を初期段階で発見し大規模な事故が発生する前に適切な対策を講じることが望ましい本報では,通水中のパイプラインに空気弁から小型漏水探査装置を投入・回収し,記録した管内音から漏水位置を推定する漏水位置検出手法について述べる.

Keyword: 漏水探査, パイプライン, 音響解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.54-55 , 2019

発表番号 [T-6-1]

Utilization of Geophysical Exploration for Agricultural Sector in Thailand

KOSHI YOSHIDA YOSHIDA[Ibaraki University]・Desell Suanburi[Kasetsart Universituy]・SHIGEYA MAEDA[Ibaraki University]・HISAO KURODA[Ibaraki University]

タイ国農業セクターにおける物理探査技術の利活用

吉田 貢士[茨城大学]・Desell Suanburi[カセサート大学]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

本研究では,タイ国中央部に位置するスパンブリ県を対象として,地盤物理探査に基づく地下水位観測,サトウキビ生長モデルによる生産ポテンシャル評価を行った.比抵抗マップから推定した砂質土壌帯に観測井を設置し,計測した地下水位変動データから持続的に利用可能な浅層地下水資源量は2017/2018期において約400mmと見積もられた.今後の展望として,塩類集積地域における電磁探査法の適用について述べた.

Keyword: 浅層地下水, 電磁探査, 塩類集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2019

発表番号 [T-6-3]

A Potential of Sparse Modeling in Geophysical Methods

Takayuki Shuku[Okayama University]

物理探査におけるスパースモデリングの可能性

珠玖 隆行[岡山大学]

物理探査による地盤内の可視化は典型的な逆問題である。とくに,得られる計測データの数に対して,未知パラメータが圧倒的に多い劣決定問題を解かなければならない。劣定問題の解法としてlassoが注目されており,とくに圧縮センシングと呼ばれる分野で急速に発展している。本稿では,lassoを中心としたスパースモデリングの基礎とその物理探査の応用例について示す。

Keyword: 物理探査, 逆解析, 土構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2019

発表番号 [T-7-4]

Effects and utilization of abandoned cultivation land for the conservation of Hydrophyte Communities regenerated after the earthquake

Korehisa Kaneko[Miyagi University]・Hiroshi Jinguji[Miyagi University]

震災後に再生した湿生植物群落の保全に向けた耕作放棄地の活用とその効果

金子 是久[宮城大学]・神宮字 寛[宮城大学]

東日本大震災後、宮城県南三陸町波伝谷地区に絶滅危惧種を含む湿生植物群落が形成されていることが判明した。この湿生植物群落には、ミズオオバコ、ミズアオイおよびトリゲモ(以上、環境省RDB絶滅危惧粁燹宮城県RDB)など、保全上重要な植物群落が形成されていた。本報告では、耕作放棄水田を活用した絶滅危惧種を含む湿生植物群落の保全対策とその効果について報告する。

Keyword: 東日本大震災, 土壌シードバンク, 耕作放棄地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.70-71 , 2019

発表番号 [T-8-1]

Hydrodynamics pressure generated in an irrigation pipeline during earthquakes

Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Terada Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kawaguchi Kiyomi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]

農業用管水路に発生する地震時動水圧

大久保 天[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]・寺田 健司[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

地震動に伴い農業用管水路内に地震時動水圧が発生する。しかし,実際にそれを観測した事例は少ない。そこで,現在供用中の農業用管水路において地震動の加速度と水圧を観測した。地震動の速度の最大値と地震時動水圧の最大値の間に高い相関関係が認められた。その結果から,震度6強の地震時には,管水路の曲管部において約0.26MPaの地震時動水圧が発生することが推定された。

Keyword: 地震, 農業用管水路, 地震時動水圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2019

発表番号 [T-8-2]

Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Tohoku Pacific Ocean Earthquake

Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sato Nobumitsu[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sakamoto Daiki[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Yoshimura Hideto[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Manabe Takashi[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]

東北地方太平洋沖地震時における管路内動水圧変化の再現

伊藤 俊輔[水資源機構総合技術センター]・佐藤 信光[水資源機構総合技術センター]・坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]

霞ヶ浦用水施設では、東北地方太平洋沖地震時に動水圧が原因と推定された空気弁等の破損が確認されている。被害の状況より管路内動水圧の変動が破損の要因につながった可能性があることから、動水圧の挙動を再現するため、一次元管路流れ解析を実施し、動水圧の変化が管路に与える影響等について報告するものである。

Keyword: 流体力学一般, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2019

発表番号 [T-8-3]

Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions

Daiki Sakamoto[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Hideto Yoshimura[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Takashi Manabe[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Nobuteru Sato[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]

地震時における長距離管路内の動水圧変化に関する再現性検証

坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]・伊藤 俊輔[水資源機構]・佐藤 信光[水資源機構]

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では,茨城県の霞ヶ浦用水施設において管路に設置されている空気弁の破損が複数の箇所であり, 原因の一つとして地震の揺れに起因する管路内の動水圧変化が考えられる.当時の管路内の動水圧変化を把握するため, 水資源機構が同施設内において計測した地震加速度および管路内動水圧データを対象に1次元管路流れ解析を実施し,比較検討を行った.

Keyword: 水撃圧, 特性曲線法, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2019

発表番号 [T-8-4]

Basic experiment on damage mechanism of air valve during earthquake

Yoshikazu Tanaka[NARO]・Mitsuru Ariyoshi[NARO]・Silvia Petkova[TUAT]・Fukuo Shirahama[MAFF]・Masaaki Ishibashi[MAFF]

地震時における空気弁の被災メカニズムに関する基礎的な室内実験

田中 良和[農村工学研究部門]・有吉 充[農村工学研究部門]・Petkova Silvia[東京農工大学]・白陝”抖彙[農林水産省]・石橋 正匡[農林水産省]

熊本地震によって管路の空気弁が多数破損した。そこで、空気弁が破損した被災メカニズムを明らかにするため室内試験を行った。室内試験は、水路模型による振動実験と破面解析を行った。空気弁が閉塞して生じる水撃圧によって案内の内外に急激な圧力振動を発生させ案内の窓の枠が破壊に至ったと推察される。

Keyword: 地震, 空気弁, 破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2019

発表番号 [T-9-1]

3Rs and Waste Management in Tokyo

Yasuhisa Tsukada[Planning Section, Sustainable Materials Management Division, Bureau of Environment, Tokyo Metropolitan Government]

東京都の資源循環施策について

塚田 泰久[東京都]

今後、世界全体の資源消費量が増加すると見込まれ、それに伴い排出される温室効果ガスなどが、異常気象の頻発化、生物多様性の減少などを更に加速させ、人類の生存基盤である地球環境に決定的な影響を与えるリスクが高まっており、SDGsやパリ協定の趣旨も踏まえ、これら地球規模の環境課題に早急に対応する必要がある。本稿では、先進国の大都市として、持続可能な資源利用への転換を目指す東京の資源循環施策を紹介する。

Keyword: 資源循環施策, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2019

発表番号 [T-9-2]

Problem-solving co-design and seventh industrialization of agriculture

Satoru Shimada[Shimada Equipment Construction Co., Ltd]

課題解決型コ・デザインと農業の7次産業化

島田 敏[島田設備(株)]

持続可能な社会において競争力と活力を創出する課題解決型コ・デザインの手法を紹介する。また、発表者が具体的に取り組んだ原木シイタケのソーラーシェアリング、アクアポニクスシステム開発という2つの事例について解説する。また2つの事例に取り組む過程で、6次産業化に持続可能な循環を加えた7次産業化を考案することができたため、7次産業化のメカニズムと期待される効果について説明する。

Keyword: 課題解決型コ・デザイン, アクアポニクス,
GET PDF=19/T-9-2.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2019

発表番号 [T-9-3]

Reduction of environmental impacts in pig production using diet with improved amino acid balance

Akifumi Ogino[Institute for Livestock and Grassland Science, NARO]

アミノ酸バランス飼料による養豚の環境負荷低減

荻野 暁史[畜産研究部門]

家畜排せつ物の管理・処理過程からは、温室効果ガス、水質汚濁物質等、様々な環境負荷物質が排出され、削減が求められている。アミノ酸バランス改善飼料を肥育豚に給与すると、生産性に影響することなく窒素排せつ量を29%、排せつ物管理から発生する温室効果ガスを39%それぞれ削減でき、LCAによる評価では温室効果ガスに加え富栄養化への影響が削減された。

Keyword: 養豚, 温室効果ガス, アミノ酸バランス改善飼料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2019

発表番号 [T-9-4]

Sustainable swine manure management using solid-state anaerobic digestion

Shohei Riya[Institute of Engineering, Tokyo University of Agricultureand Technology (TUAT)]・Lingyu Meng[Institute of Engineering, Tokyo University of Agricultureand Technology (TUAT)]・Koki Toyoda[Graduate School of Bio-Applications and Systems Engineering, TUAT]・Akihiko Terada[Institute of Engineering, Tokyo University of Agricultureand Technology (TUAT)]・Masaaki Hosomi [Institute of Engineering, Tokyo University of Agricultureand Technology (TUAT)]

乾式メタン発酵による循環型豚ふん尿処理に関する研究

利谷 翔平[東京農工大学]・孟 令宇[東京農工大学]・豊田 剛己[東京農工大学]・寺田 昭彦[東京農工大学]・細見 正明[東京農工大学]

乾式メタン発酵と飼料イネ栽培を組み合わせた持続可能な豚ふん尿処理システムを提案した。乾式メタン発酵は固形分20%の固形で発酵させるため、排水の発生なく豚ふん尿処理できる。発酵残渣は飼料イネ栽培の肥料として利用する。収穫したモミは豚の飼料として利用し、わらはメタン発酵の基質として利用する。本研究では、メタン発酵条件や残渣の水田利用およびシステム解析を行い、上記システムの実現可能性を検討した。

Keyword: 豚ふん尿, 乾式メタン発酵, 飼料イネ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2019

発表番号 [T-10-1]

Analysis on the state of agricultural channel in Japan

Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

日本における水路資源の保全状況の分析

大西 健夫[岐阜大学]

日本の農業用用水路の総延長は基幹的な水路のみで約4万kmに及ぶが,老朽化,過疎高齢化,地域資源利用度の低下などにより,管理不全に陥っている地域も多い.効果的な利活用法および管理法を見出すためには,地域性のある水路に関する基本的な情報を系統的に整理することによる現状把握が必要不可欠である.そこで本研究では日本全体を対象として,農林業センサスデータにもとづいて水路保全に関する現状を分析した.

Keyword: 水路保全, 中山間地域, 農林業センサス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2019

発表番号 [T-10-2]

Flood control and water management through various channels in mounainous areas

Hiroyuki Taruya[kitasato university]

中山間地域の水路から見た治水と利水

樽屋 啓之[北里大学]

一般に地域の水利システムの持つ特徴は、用水システムと排水システムの個々の特性や両者の関係性によって表示できる。中山間地の用水システムでは、水源となる河川が受益地の低位を流れるため用水の活用が困難な場合が多い。また、近年の異常気象による集中豪雨によって受益地は一転集水域と化し多くの災害を引き起こす。本研究は、中山間地の水路が治水と利水に果たす役割を用・排水システムの持つ特性の違いによって考察する。

Keyword: 中山間地, 水利システム, 治水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2019

発表番号 [T-11-3]

Pinpoint pesticide spraying technology utilizing drone + AI

KYUSAKA Takeshi[OPTIM Corp.]

ドローン+AI を活用したピンポイント農薬散布テクノロジー

休坂 健志[(株)オプティム]

ドローンの産業・ビジネスへの活用が広がりつつある。農業向けにも上空から撮影を行い、圃場のモニタリングを行うことで生育状態を把握し、播種、農薬散布、施肥を最適化する技術が農業分野における効率化や大規模化の推進役になりつつある。オプティムでは、人工知能(AI)とドローンによる農薬散布技術を組み合わせた「ピンポイント農薬散布テクノロジー」を開発し、農薬使用量を抑えた農作物の栽培・販売を開始した。

Keyword: ドローン、AI, 農薬散布, ピンポイント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2019

発表番号 [T-12-4]

Adaptation Measures to Climate Change in Agricultural Sector, Thailand

KOSHI YOSHIDA YOSHIDA[Ibaraki University]・Kazuo Oki[The University of Tokyo]・Koki Homma[Tohoku University]・Masayasu Maki[Fukushima University]

タイ国農業セクターにおける気候変動適応策の検討

吉田 貢士[茨城大学]・沖 一雄[東京大学生産技術研究所]・本間 香貴[東北大学大学院]・牧 雅康[福島大学]

タイ国の農業セクターはGDPの12%,就業人口の40%,水使用量の90%を占める重要なセクターである.しかし,農地の大部分は天水農地であり,気象条件に脆弱な地域でもある.本報告では,世界有数のコメ輸出国であり,生産量の変動が国際市場にも影響を与えるタイ国の農業セクターについて,広域における気候変動影響評価と適応策の検討,および個別の優良事例の創出に関する調査研究成果について紹介する.

Keyword: 農業被害, 影響評価, 優良事例
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2019

発表番号 [T-15-1]

Musashi eastern lowland water-channel system‐the legacy of the greater Edo city plan-

FUJIWARA Tomoko[NPO Forum Aquarium(Water Forum)]

江戸のまちづくり計画が遺した武蔵東部低地の水ネットワーク

藤原 悌子[水のフォルム]

江戸のまちづくりは,城と城下を並行して外縁から後背地,全国まで視野に入れた総合計画に基づき進められた。お陰で強靭な江戸を築くことができ,その基盤は東京に引継がれている。そこで整備された利根川と江戸を結ぶ「葛西用水・見沼代用水」も,埼玉の水田のみならず周囲を潤す貴重な水みちとして遺されている。しかし今,その維持管理が脆弱になり,都市と農村の連携が模索されている。江戸初期のまちと村の総合開発を追った。

Keyword: 江戸のまちづくり、水路網, 利根川東遷、荒川西遷, 葛西用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2019

発表番号 [T-16-1]

Perspectives of the PWE Journal utilizing PAWEES NARA Conference 2018

MASUMOTO Takao[Akita Prefectural University]

PAWEES奈良2018会議にみるPWE(Paddy and Water Environment)誌の今後

増本 隆夫[秋田県立大学]

一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支え、Springer社が発刊する国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。ここでは、2018年11月のPAWEES-INWEPF合同の奈良2018会議における優秀論文のPWE誌での特集号化の試みやPWEの現状等を踏まえ、同誌の今後を展望する。

Keyword: PWE、インパクトファクター(IF), 編集体制、特集号, 奈良会議
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2019

発表番号 [T-16-2]

Activities of PAWEES and Its Prospect

Yutaka MATSUNO[Secretary General of PAWEES/School of Agriculture, Kindai University]・Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

PAWEESの活動と展望

松野 裕[PAWEES事務局長/近畿大学]・中村 公人[京都大学大学院]

国際水田・水環境工学会(PAWEES)の近年の活動状況および今後の展望について解説した。PAWEESの活動の中で中心となる研究集会、特に2018年に奈良で開催されたPAWEES-INWEPF国際会議についての報告があった。今後の展望として、研究機関だけでない様々な国内外の機関との連携強化および学会の運営体制を充実するための財政的基盤を確立する重要性が述べられた。

Keyword: PAWEES, 水田・水環境工学,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2019

発表番号 [T-17-1]

Education as an entrance to agricultural and rural engineering engineers Program approach

Yoshiyuki Shinogi[Department of Agro-environmetal Sciences, School of Agriculture, Kyushu University]

履修生を共通教育等の後に決める方法を取っている農業農村工学系教育プログラムにおける関心の引き方 〜九州大学農学部の事例紹介〜

凌 祥之[九州大学大学院]

農業農村工学を専門とする教育組織では,良質な履修生の確保に苦労している.優秀な人材を確保し,有益知識を提供し,社会を支える優秀な人材になってもらうのは,教員にとって最重要課題である.教員側も努力を続けているが,功を奏していない嫌いがある.そこで,九州大学農学部で我々教員がこの目的のために努力している事例を紹介し,優秀な人材の確保につながるアイデアが出,情報を共有できる契機になることを期待する。

Keyword: 教育手法, 技術者育成,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2019

発表番号 [S-1-1]

Report of JSIDRE Summer Seminar 2018

Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshikazu Tanaka[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Koki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Syunya Ozeki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Akira Maeda[Graduate School of Agriculture, University of Miyazaki]

農業農村工学会サマーセミナー2018 報告

松田 壮顕[京都大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]・田中 宣多[京都大学防災研究所]・辰野 宇大[東京大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・尾関 竣哉[大阪府立大学大学院]・関本 幸一[北海道大学大学院]・前田 顕[宮崎大学大学院]

サマーセミナーは,農業農村工学会本大会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関するテーマの議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である.19回目の開催であった昨年のサマーセミナー2018では,「平成ラストの若手交流,話したいことを話そう〜日本の農業とセミナーの今後〜」をメインテーマにディスカッションを行った.本稿では,その活動内容について報告する.

Keyword: 農業農村工学, 広報, 若手交流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2019

発表番号 [S-1-4]

The Relation Between Characteristics of Participants of Study Tour and Their Attachments

Natsumi Ebitani[University of Tokyo]・Hiroaki Sugino[University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]

被災地におけるスタディツアーが参加者の抱く訪問先への愛着に与える影響−農学部学生を中心とした福島県飯舘村訪問を事例に−

蛯谷 夏海[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]・溝口 勝[東京大学]

2018年10月〜11月に、福島県飯舘村にてスタディツアー(ST)を3回実施し、その前後に参加者計44名を対象とした質問紙調査を行った。質問項目は(1)STへの期待と感想、(2)飯舘村の魅力や課題、(3)訪問地への愛着の3つである。調査結果をテキストマイニングや因子分析により解析したところ、参加学生は地域愛着の構成要素のうち、「飯舘村は寛げる空間である」という認識を高めたことが分かった。

Keyword: スタディツアー, 農村交流, 地域愛着
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2019

発表番号 [S-1-6]

the investigation to reveal needs to water environment for the governmental institutions of Vientiane, Lao P.D.R.

ayaka kumode[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・tasuku kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

ラオス国ビエンチャン市の水環境問題における行政組織のニーズに関する調査

口分田 彩夏[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

Nature-based solutionsは環境にやさしく、経済的にも負担が少ない環境問題への対策方法である。それゆえ今日世界で広く採用されている。ラオス国の首都ビエンチャンでは、将来都市化により水環境の悪化が危惧されている。しかし下水処理場は設置されておらず、今後NBSに基づいた対策が求められる。対策を行う前に、実際の問題に対する住民のニーズを調査しておく必要がある。

Keyword: 水環境, NBS, ラオス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2019

発表番号 [S-1-8]

Tracing Inundation Area of Wetlands in Asia Using CubeSat

Fukuyuki Kondo[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]

キューブサット衛星画像を用いた湿地・水田域の氾濫域解析モデルの開発

近藤 福之[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]

本研究はラオスにおける大雨時の湿地・水田域の浸水範囲や時期の解明を目的とした。データは高頻度、高解像度で提供されるキューブサット衛星画像を使用し、雨季の毎日の氾濫範囲を追跡するモデルを開発する。また、開発したモデルの検証として現地調査を実施し、水面データのみからは判別の難しい土地利用の判別方法についても合わせて検討する。

Keyword: 水収支・水循環, リモートセンシング, 湿地・水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2019

発表番号 [S-1-11]

Detection of Concrete Defects using Different Time Series Infrared Image Data

Tsukiko Watanabe[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

異時点間の赤外線画像を用いたコンクリート欠損の検出

渡邉 月子[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

本報では,表面水分状態の異なる赤外線画像の異時点データに着目し,その差分と差分2乗値によるひび割れ欠損検出精度の改善を試みた結果を報告する.検討の結果,計測対象の比熱と密度の異なる状態の赤外線画像を比較することで欠損検出精度の改善が可能であることが示唆された.

Keyword: 赤外線画像、コンクリート欠損, 異時点データ, 非破壊検査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2019

発表番号 [S-2-3]

The establishment of the method of capturing Ardea cinerea and the consideration of thecapability of the backtrack exploration

Reiki TANAKA[Utsunomiya Univ.]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ.]・Hiromi KOJIMA[Graduate School of Utsunomiya Univ.]

アオサギの捕獲方法の確立と追跡調査の可能性の検討

田中 励起[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・児嶋 ひろみ[宇都宮大学大学院]

わが国では二次的自然の放棄が進行しており生態系にも影響を及ぼしている。その中で近年田園生態系の高位捕食者であるサギ類の研究が進んでいる。本研究では、アオサギを対象としその捕獲方法を確立し、民生品GPSロガーのTrackimo (TRKM010 Trackimo Inc. 社製)を用いて追跡調査を行う予定である。そして本研究で得られた技術をチュウサギ等の他のサギ類の捕獲,追跡調査に適用することを目指す。

Keyword: 生物多様性, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2019

発表番号 [S-2-8]

Effects of remote monitoring of floodwater depth in paddy fields on water management by a large-scale agricultural corporation

Kaito Shimizu[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]

湛水深遠隔監視が大規模稲作農家の水管理に与える影響

清水 海斗[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]

水田湛水深遠隔監視システムの導入が大規模稲作農家の水管理行動にどのような影響を及ぼすのかを定量評価する必要がある。そこで本研究では実際の大規模農業法人で11の調査圃場を選定し、湛水深遠隔監視システムを導入する年と導入しない年の2年間での、水管理状況を比較した。その結果、対象農家が湛水深遠隔監視システムで湛水深変動を察知できた事例が散見されたが、圃場への巡回数の減少は認められなかった。

Keyword: IT, 用水管理, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2019

発表番号 [S-2-9]

Effect of distribution tank on energy efficiency of pump irrigation system

Taisuke Sasaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

配水槽の有無がポンプ灌漑のエネルギー効率に与える影響

佐々木 泰介[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]

配水槽の有無がポンプ灌漑のエネルギー効率に及ぼす影響を,新利根川沿岸地区を対象地として調べた.用水機場の運転記録から電力投入量を計算したところ,ポンプのon/off調節が可能である配水槽がある場合の電力投入量は,ない場合の0.6倍の電力投入であった.配水槽がない地区で配水槽一括方式に変更した場合の電力量変化を計算したところ,ポンプの断続運転により約30%の電力量削減が可能だとわかった.

Keyword: 水田灌漑, 灌漑施設, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2019

発表番号 [S-2-10]

Influence of shading solar panel on rice growth in agro-photovoltaic

Shoya Tomari[School of Agriculture, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

営農型太陽光発電における太陽光パネルの遮光が水稲生育に及ぼす影響

泊 昇哉[九州大学農学部]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]

営農型太陽光発電において太陽光パネルの遮光が水稲生育に及ぼす影響を検討するため、香川県丸亀市において施工田と慣行田で坪狩り調査を実施した。パネル直下の水稲は遮光の影響で草丈が伸長し、収量は減少した。また、タンパク質含量も高く、パネル遮光は成分(食味)にも影響することが確認された。今後はパネルの角度・配置と、遮光による水稲の収量減少・品質低下の関係について検討する。

Keyword: ソーラーシェアリング, 水稲生育, 日射
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2019

発表番号 [S-2-11]

Water Allocation Assessment in Charek Irrigation Scheme, Pursat RiverBasin, Cambodia

Panha Thouk[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Tokyo University of Agriculture and Technology]

カンボジアポーサット川流域におけるチャレク灌漑地区の水配分計画

トウック パニャ[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

カンボジア国ポーサット流域の水配分は大きな課題であり、本研究はチャレック灌漑地区における現在の水配分状況を評価することである。水位センサーを5箇所設置し、h-qカーブを作成して流量を求め、各ブロックに供給される水量を決定する。ブロックの水需要については、水配分の管理記録を管理者に依頼するが、読み書きができないため、電話記録を残すようにし、補助者に文書で残すようにした。以上から、水需給を解析した。

Keyword: Water allocation, Water supply and demand, Pursat, Cambodia
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2019

発表番号 [S-2-12]

Farmer's perception of drought and its validation in Khon Kaen Province

Miki NODERA[Graduate School of Natural Science and Technology]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences]・Koshi YOSHIDA[College of Agriculture]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]

東北タイにおける渇水に対する農家の認識とその検証

野寺 美輝[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・吉田 貢士[茨城大学]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]

アジア・太平洋地域の途上国は気候変動の影響を受けやすいといわれている.気候変動の適応策として農事暦の修正が期待されているが,現地の農事暦やその前提となる季節に対する認識は明らかになっていない.本研究は,タイ・コンケン県でアンケート調査を行い,これらを明らかにした.その結果,降水量の年変動・地域間差が大きいことや,ドライスペルの出現などが,農事暦の違いや,気候変動の実感の原因であると考えられる.

Keyword: 降雨特性, 気象環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2019

発表番号 [S-2-13]

Analysis of water quality fluctuation at several days’ interval in the Kita-Imbanuma cyclic irrigation area

Sara Yatabe[The University of Tokyo faculty of agriculture laboratory of water environment engineering ]・Toshiaki Iida[The University of Tokyo faculty of agriculture laboratory of water environment engineering ]

北印旛沼循環灌漑地区における数日間隔での水質変動の解析

矢田部 沙羅[東京大学]・飯田 俊彰[東京大学]

循環灌漑による印旛沼への流出負荷量削減効果が期待されているが、実測データは十分に得られていない。本研究では白山甚兵衛機場掛りの流域について、灌漑期に水質データを週に2、3回の高頻度で取得し、気象条件や農家への聞き取り調査等から濃度変動を解析し、印旛沼への負荷量変動を具体的に算出した。低地排水路の流水を可能な限り用水にまわすこと、沼内の水を平面的に混ぜることが印旛沼の水質改善に繋がると考えられた。

Keyword: 水田灌漑、水質制御, 排水管理、水環境, 循環灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2019

発表番号 [S-3-3]

The situation of farmland disasters around Yoshida-cho, Ehime Prefecture in the heavy rainfall in July, 2018

masaya shiono[School of Bioresources,Mie University]・Kenji Okajima[Graduate school of Bioresources,Mie University]

平成30年7月豪雨における愛媛県吉田町付近の農地災害状況

塩野 将也[三重大学]・岡島 賢治[三重大学大学院]

平成30年7月豪雨に伴う斜面崩壊により愛媛県宇和島市吉田町は甚大な被害を受けた。そこで本研究では吉田町を調査対象地とし、崩壊箇所及び吉田町全域を地形解析し、比較することによって吉田町での崩壊箇所の規則性を検討した。その結果、標高、傾斜角度、傾斜方向の3つの要素において地域全体の傾向に対して顕著な違いを確認でき、崩壊の規則性が見られた。課題として他の要素での解析による規則性の要因の検討が挙げられる。

Keyword: 斜面崩壊, 地形解析, 平成30年7月豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2019

発表番号 [S-3-5]

Analysis of physiochemical properties of Cs-bearing micro paticles from a small forested catchment

Satoshi Hadano[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naoto Nihei[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]

森林小流域から流出したセシウムボールの分析

羽田野 聡[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

本研究では福島県相馬郡飯館村東部の森林小流域に調査流域を設定し,調査流域末端に自動採水器,水位計,濁度計を設置した.河川水のモニタリングを行ううとともに,降雨時等に水位が一定値を超えた際には河川水を採水するシステムを導入した.採水試料の濾過等をし,採水試料中の懸濁物質からセシウムボールを単離した.本研究では,計2個のセシウムボールを単離し,電子顕微鏡,放射光分析で物理化学特性の測定を行った.

Keyword: セシウムボール, 河川水モニタリング, 放射性セシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2019

発表番号 [S-3-8]

Changing of Bulk Density and Soil Hydraulic Property in Tilled Bare Soils

Yuki Sunakawa[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Thomas Sauer[USDA-ARS]・Robert Horton[Department of Agronomy, Iowa State University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

耕起された裸地土壌における乾燥密度と土壌水理特性の変化

砂川 優樹[明治大学大学院]・Thomas Sauer[USDA-ARS]・Robert Horton[Iowa State University]・登尾 浩助[明治大学]

耕起後の土壌の乾燥密度(Pb)、水分特性曲線(WRC)及び不飽和透水係数(Ku)の変化を調査した。深さ0-15cmの不撹乱土壌試料を5cm刻みで不定期に採取し、Pb、WRC及びKuを測定した。圃場のPbは不規則に変化し、深さ10-15cmで最も増加した。WRCとKuも同深さでPbの変化に伴い大きく変化した。Pbは一定でないことから、圃場における土壌水理特性も時間と共に変化すると考えられる。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌構造, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2019

発表番号 [S-3-10]

Estimation of Soil Hydraulic Properties under a Surface Point Source Using a Multi-Purpose Time Domain Reflectometry Probe

Takafumi Suzuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[Meiji University]

TDR法による点源灌漑下の土壌水分特性の推定

鈴木 隆文[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]

点源の存在する三次元的土壌水分流れにおいて、不飽和透水係数K(ψ)の推定に用いる飽和透水係数Ksとマトリックポテンシャルψの係数αを多目的TDRプローブを用いて推定した。α=0.0524 (cm/1)、Ks=0.006793 (cm/s)となった。αを用いた水分特性曲線は体積含水率は0.8(cm3/cm3)まで、ψは40(-cm)までよく適合した。Ksは、同じ実験地においての耕起状態のKsと近かった。

Keyword: 水分移動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2019

発表番号 [1-1]

Development of Local Area in Japan by Utilization Promotion of Biomass

NAGANO,N[CTI Engineering Co., Ltd.]・HORI,K[CTI Engineering Co., Ltd.]・SAITOU,K[CTI Engineering Co., Ltd.]・SAITOU,A[CTI Engineering Co., Ltd.]・IGAWA,K[KENICHI SHIZEN NOUEN]

地域内バイオマスを活用した農業・農村の振興−農業農村におけるグリーインフラ−

長野 紀章[(株)建設技術研究所]・堀 裕和[(株)建設技術研究所]・斎藤 宏二朗[(株)建設技術研究所]・齋藤 彩花[(株)建設技術研究所]・伊川 健一[健一自然農園]

我が国では中山間地域の里山環境の衰退が進行している。国土形成計画では、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりを進めている。これらの取り組みは、グリーンインフラとして認知されはじめているが、積極的に推進するには、経済的なリターンについての知見が乏しいため、地域内バイオマスを活用した循環モデルの可能性を検証した。

Keyword: 中山間地域, 農村振興, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2019

発表番号 [1-2]

Current situation of Prevailing Small Hydropower using Irrigation Facilities

Kyosuke Tamaki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Takuya Takigawa[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Ogura Kenichiro[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

農業水利施設を活用した小水力発電の展開状況

玉置 亨介[日本水土総合研究所]・瀧川 拓哉[日本水土総合研究所]・小倉 健一郎[日本水土総合研究所]

農業農村整備事業において、小水力発電は、昭和58年度に農業水利施設の附帯施設として導入が開始された。平成23年度までの導入は26箇所であったが、平成24年度のFIT制度(固定価格買取制度)創設等により、24〜29年度の導入は83箇所へと大きく伸長している。ここでは、小水力発電の導入促進対策や落差・流量から見た実績・傾向等を整理し、今後の導入に当たって留意すべき事項を検討した。

Keyword: 農業水利施設, 小水力発電, 固定価格買取制度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2019

発表番号 [1-6]

Field Study on the Water-use Facilities Management and Operation Carried Out by the Land Improvement District Staff

tadayoshi hitomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・tetsuo nakaya[Institute for Rural Engineering, NARO]・soji shindou[Kanto Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・hiroyuki taruya[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

土地改良区職員による水利施設の管理・操作に関する実態調査

人見 忠良[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・進藤 惣治[関東農政局]・樽屋 啓之[北里大学]

近年,土地改良区において人手不足による水利施設の管理労力の増大や維持管理財源の逼迫が問題となっており,その実態を把握した上で,対策を検討することが求められている.そこで,茨城県行方市の土地改良区において,職員の水利施設の管理労力の実態を調査した.調査から,土地改良区職員はポンプ揚水施設の管理に約5割の作業時間を割いていたこと,末端の圃場給水栓の管理も担っていたこと,等が明らかにされた.

Keyword: 水管理, 省力化, パイプライン灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.232-233 , 2019

発表番号 [1-8(P)]

Effect of domestic water supply by using agricultural water facilities considering resident’s evacuation and distribution of small-scale agricultural canals

Haruhi Izumi[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

住民避難と小規模農業水路分布を考慮した農業水利施設の生活用水供給効果

和泉 晴日[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]

災害に伴う断水時において被災者が避難所に移動するという想定のもと、福岡県福岡市を対象に農業水利施設の生活用水供給効果を推定した。避難を想定した場合の受益可能率は想定しない場合よりも値が大きく、また、同一市内でも行政区により差がみられた。さらに、小中規模水路の情報を加えた新たな解析手法を提案し、混住化地域に点在する水田間をつなぐ水路の影響を考慮した受益可能率を推定した。

Keyword: 断水, 水利施設, 生活用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2019

発表番号 [1-11]

Mismatch Factors in the Project Named Local Vitalization Cooperators

Yoshiki Kuwabara[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Keisuke Aoki[Yamagata Prefecture]

地域おこし協力隊におけるミスマッチの要因−山形県を事例に−

標供[票[山形大学]・青木 啓介[山形県]

本研究では山形県における任期中の隊員を対象としたアンケート調査を実施し,自治体や地域の受入体制を把握するとともに,受入体制が隊員の活動でのミスマッチに及ぼす影響を解明した。その結果,具体的な受入体制ではなく,隊員の特性と受入体制との組み合わせによる活動面での課題(「活動目的,活動内容の具体化,明確化」,「地域の課題やニーズの把握」)の発生が,活動でのミスマッチに影響していることを明らかにした。

Keyword: 地域おこし協力隊, ミスマッチ, アンケート調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2019

発表番号 [1-17]

Participation factors of residents on maintenance of irrigation channels improved by community participation

Yuichi HIROSE[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]

住民参画で整備された農業水路の維持管理作業への住民の参加理由

廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・新田 将之[東洋大学]

住民参画で整備された農業水路を有する集落に居住する住民の水路の維持管理作業への参加理由を,広瀬モデルを援用して検討した結果、水路の維持管理作業に参加している住民は,現状の作業量を負担に感じていないことや,集落の水路の維持管理は住民が行って当然といった意識を有していることが明らかになった.

Keyword: 維持管理, 住民参加, 心理プロセス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.250-251 , 2019

発表番号 [1-18]

Evaluation of Sustainability of Inspection and Functional Diagnosis for Irrigation Canals by Local Residents based on the Multiple Functions Payment Grant

Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・hiroyuki masaki[Mitsui Consultants Co.,Ltd]

多面的機能支払による活動組織の農業用水路の点検・機能診断の実態と持続可能性の評価−岡山県勝田郡奈義町の事例−

九鬼 康彰[岡山大学大学院]・正木 弘之[(株)三井共同建設コンサルタント]

これまで農業用水路の清掃については研究が行われてきたが、点検・機能診断の担い手には焦点が当てられていなかった。本研究では岡山県奈義町の多面的機能支払18組織に聞き取りを行い、水路の点検と機能診断等の実態を把握した。その結果、点検と機能診断を共同作業で行うか否かは水路延長に左右されること、非農家や土木関係者が参加している組織のリーダー層は水路の維持管理に対する考え方が柔軟であることが明らかになった。

Keyword: 農業用水路, 機能診断, 持続可能性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2019

発表番号 [1-22(P)]

Discussion about the problem of the activities in multifunctional payment system using the workshop approach, at Kahoku Town, Yamagata Pref.

Takuya KARASAKI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazuko ENDO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya MINETA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tetsushi SHIGEOKA[Institute for Rural Engineering, NARO]

山形県河北町におけるワークショップを活用した多面的機能支払交付金活動の課題検討

唐崎 卓也[農村工学研究部門]・遠藤 和子[農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・重岡 徹[農村工学研究部門]

山形県河北町の多面的機能支払交付金活動組織を対象とするワークショップの結果から,活動組織は,会計処理や報告書作成,交付金の使途,高齢化による事故,後継者の確保において困難を抱えていることがわかった。これに対し,WSにおける意見交換を経て,個々の組織の活動実績や経験,工夫を持ち寄るような情報共有の場として18の活動組織が主体となる町全体の協議会設立が提案されるなど課題解決に向けた検討が進んだ。

Keyword: 農村振興, 社会計画, 生産施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2019

発表番号 [1-27]

Factor analysis on the municipalities in the depopulation mountainous area where population influx is expected

Toshihide Matsui[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

人口の転入増等が見られる過疎・山村地域の市町村に係る要因分析

松井 俊英[日本水土総合研究所]

過疎・山村地域でありながら,近年人口の転入が増えているあるいは転出が少ない市町村が存在する。これら市町村がどのような分野に重点を置いた施策を展開しているのか,また,持続可能な農山漁村を形成するために有効な方策は何かを調査するためアンケートを実施し,その要因を主成分分析した。

Keyword: 過疎・山村地域, 人口転入, 主成分分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.270-271 , 2019

発表番号 [1-28(P)]

Community-led hometown education in Motoizumi, Kahoku Town,Yamagata pref.

Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]・Tetsushi SHIGEOKA[National Agriculture and Food Research Organization]

山形県河北町元泉地区における地域主導の「ふるさと教育」

嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合開発機構]・重岡 徹[農業・食品産業技術総合開発機構]

山形県河北町元泉地区では小学校と連携し多面的機能支払いを活用した地域主導の「ふるさと教育」を実施している。クラブ活動枠を通じたプログラムの受講により農村地帯に位置するふるさとの生物や自然環境に対する意識や満足度が高まった一方,年間の活動日や時間が少なく体系的なプログラムが組みにくい,自然観察や自然体験にとどまりがちで,農村資源を材料とした自発的な「深い学習」まで至らないなどが課題として挙げられた。

Keyword: 環境教育, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2019

発表番号 [1-32]

Situation of New Farmers Except Farmer’s Children in the Hirosaki Area

Hiroyuki FUJISAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Ema KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

弘前周辺における農家子弟以外からの新規就農者の状況

藤崎 浩幸[弘前大学]・加藤 絵麻[弘前大学]

今後の農業経営者確保に、農家子弟以外からの農業への新規参入者は重要であるが、農地や機械、技術や販路の確保が障壁となる。後継者のいない農業経営者の経営を継承する第三者継承という制度があるが実現事例は少ない。本研究では青森県弘前周辺の新規参入者10名に2019年に実施した聞き取り調査から、参入障壁の克服方法と、第三者継承への期待があることを把握した。

Keyword: 新規就農, 新規参入, 第三者継承
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2019

発表番号 [1-33]

redevelopment and maintenance of abandoned farmland by high school students

Fumi Iwasaki[Graduate school of Medicine, Science and Technology,Shinshu University]・Jun Suzuki[Faculty of Agriculture,Shinshu University]・Yoshio Fujii[Faculty of Engineering,Shinshu Unibversity]

高校生による耕作放棄地の再生と管理

岩崎 史[信州大学大学院]・鈴木 純[信州大学]・藤居 良夫[信州大学]

耕作放棄地率が高く農地の継承と担い手の育成が課題となる長野県木曽地域で、地元農業高校生が耕作放棄地の再生と管理に取り組んだ。条件が不利な圃場での人力中心の農地管理は、約2aでも適正規模を超え、設備や経験を持たない新規担い手が農地を再生し管理する際の課題がまとめられた。一方、高校生はこの課題解決に向け様々な力を発揮した。農地活用の取り組みはこの力を生かすことで新しく発展する可能性を持つと期待する。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2019

発表番号 [1-34]

Issues of the Tokyo Metropolitan Government Eco Agricultural Product Certification System Considered from Interviews of Certificated Farmers

Tomonori Fujikawa[Tokyo University of Agriculture]・Fuuka Ishiwata[Bureau of Port and Harbor, Tokyo Metropolitan Government]

東京都エコ農産物認証生産者の意識からみた制度の現状と課題

藤川 智紀[東京農業大学]・石和田 風果[東京都]

本研究では,東京都エコ農産物認証の現状と課題について調査するため認証生産者への聞き取りをおこなった。認証農家は認証制度により近隣の住民などの消費者への差別化の効果を感じている一方で,制度の周知に対しては不十分だと感じていた。制度のPR活動とともに,より分かりやすい制度への改善が求められる。また,制度を通じた周囲との連携についての効果も指摘され,新規就農者の支援などへの展開も期待された。

Keyword: 都市農業, 有機農業, GAP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2019

発表番号 [1-35]

Influences of rainfall on large scale rain-fed soy bean farming in Cerrado, Brasil

Kenji Hanada[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi Ishii[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

ブラジル・セラードの大規模天水大豆農業における降雨条件の影響−播種時期作業への影響を中心に−

花田 賢二[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]

大規模大豆農業を天水で行っているブラジル・セラード地域において、代表的大豆産地の5つの経営体を対象に現地調査を行って、大豆農業経営および播種作業の実態を明らかにし、これらに対する降雨の影響について考察した。調査対象経営体のうち、現在農地開発が進むバイア州の経営体ではいずれも、降雨が少なく雨季が短いため播種可能期間が短く制約され、それが経営規模拡大を制約していることが明らかになった。

Keyword: セラード, 天水大豆畑, 大規模経営
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2019

発表番号 [1-36]

Research on farmers’ consciousness and implementation of adaptation to climate change in rural area in Thailand

Kyoko Matsumoto[Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]・Supranee Sritumboon[Land Development Department]・Sompratana Ritphring[Kasetsart University]・Masashi Kiguchi[Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]・Taikan Oki[United Nations University, The University of Tokyo]

タイ農村部における農家の気候変動適応策に対する意識と実施に関する研究

松本 京子[東京大学生産技術研究所]・Srisutham M.[Khon Kaen University]・Sritumboon S.[Land Development Department]・Ritphring S.[Kasetsart University]・木口 雅司[東京大学生産技術研究所]・沖 大幹[国際連合大学/東京大学]

本研究では,タイ農村部の農家の気候変動適応策の意識と実施について,アンケート調査を実施した.気候変動や自然災害による生活変化が起きた場合,受け入れる,何もしない,作物の種類を変更する等の順に回答が多い結果となった.自然災害の発生頻度が増加した場合,適応策を実施すると回答したのは全体の8%であった.適応策実施の有無は,村の構成員と,自然災害時の政府からの支援に対する信頼度が関係していることが窺えた.

Keyword: 気候変動適応策, 住民意識, タイ農村部
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2019

発表番号 [1-37(P)]

Basic idea for planning and designing huge rice paddy fields and attached field irrigation/drainage facilities in Japan

Atsushi Ishii[Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

巨大区画水田に付帯する圃場水利施設整備の考え方

石井 敦[筑波大学]

国内外の巨大区画水田の事例分析結果に基づいて、日本において巨大区画水田を整備する際の圃場付帯水利施設の整備方法について、基本的な考え方と留意すべき点について論考した。日本の水田は区画規模が小さいだけでなく圃場水利施設が膨大で、その削減と単純化が必要であること、農区均平による巨大区画水田整備では用水路の施設容量拡大が必要になりうること、排水路の地表・地下排水機能の分離が有効であること等を論じた。

Keyword: 巨大区画水田, 圃場水利施設, 低コスト稲作
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2019

発表番号 [1-38(P)]

Relationship between farm forest area and using biological resources before 1960

Naoki YOSHIDA[Utsunomiya University Graduate School Faculty of Agriculture]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro TAMURA[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]

1960年以前の農用林面積と資源利用の関係性の把握

吉田 直樹[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

農用林の生物多様性が重要視されているが農用林の環境が良好であったとされる1960年以前の情報はほとんど残されていない。本研究では米軍空中写真の土地利用分析と聞きとり調査による資源利用の把握を行い、1960年以前の農用林面積と資源利用の関係性の把握を行った。聞きとり調査により農用林資源の採取権を周辺地区の農家に貸与している事例が確認された。その条件を農用林面積の供給可能量と需要量から考察する。

Keyword: 生物資源利用, 農用林, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2019

発表番号 [1-39]

Accuracy verification of UAV-SfM survey of terrace paddy fields

Yuri Yamazaki[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Hiromu Okazawa[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Ayako Sekiyama[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Tomonori Fujikawa[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Sawahiko Shimada[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

棚田におけるUAV地形測量の精度評価

山崎 由理[東京農業大学]・岡澤 宏[東京農業大学]・関山 絢子[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・島田 沢彦[東京農業大学]

測量現場におけるUAVのさらなる活用が期待されている。ここでは,傾斜地に位置する棚田を対象に,位置情報の補正に用いられる地上基準点(GCP)の個数や配置がUAV写真測量の精度に及ぼす影響を検証した。撮影高度70m,撮影重複率80%の一定条件において,水平誤差および標高誤差と地図情報レベルの比較から,5地点以上のGCPを設置することで地図情報レベル500相当の精度を満たすことができると考えられる。

Keyword: 地形測量, UAV, 棚田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2019

発表番号 [1-42]

Impact Evaluation Model of Systematic Farmland Accumulation to an Efficiency of Traveling Across the Farmland

Kensaku Morisawa[Graduate School of Biological Resource Environment, Ishikawa Prefectural University]・Ryohei Yamashita[Faculty of Bio-resources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

農地集積の計画性が圃場巡回の効率性に及ぼす影響予測モデル

森澤 健作[石川県立大学大学院]・山下 良平[石川県立大学]

圃場巡回の効率化支援を念頭に,最適な巡回経路を同定するシミュレーションモデルを開発した.そのモデルを用い,団地化を図る計画的な農地集積が巡回経路の効率性を高めうるか,ランダムに借地が増加する農地集積との比較から分析した.その結果,ランダム集積では農地数に比例して移動距離及び移動時間が単調増加した.対して計画的集積では,次第に徒歩移動区間が増加し,ランダム集積との効率性の差が逓増する傾向が示された.

Keyword: 農地集積, 圃場巡回, 効率性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2019

発表番号 [1-47]

Differences in motivation to participate management activities for irrigation pond and in perception to disaster response by experiential gap of cultivation

Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources]・Shunsuke Sato[Faculty of Tourism and Environmental Studies]

耕作経験の差異に伴うため池の保全・管理意欲と災害対応への認識の違い

森本 英嗣[三重大学大学院]・佐藤 駿将[長野大学]

本研究は,耕作経験の違いに着目し,ため池の保全・管理活動への参加意欲の要因ならびに災害対応への認識の差を明らかにした。経験の差に限らず生態系サービスの認識に差はなかったが,多面的機能とともに語句の認識の高さと保全・管理活動への参加には正の相関が見られた。また,耕作経験の差で災害対応の差異を確認したものの,全体的にハザードマップの保管場所や家族間での対処方法の情報共有が不十分であることが分かった。

Keyword: 環境保全, 集落計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2019

発表番号 [1-48]

Trends and backgrounds of pond abandonments in Sakai City, Osaka Prefecture

Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]・Kouki Matsuoka[Shiga Pref.]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]

堺市主要ため池の潰廃傾向とその背景

工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・松岡 浩暉[滋賀県]・木全 卓[大阪府立大学大学院]

近年の都市化の進展に伴い,その役割を終えたため池は潰廃されることが多い.しかし,多面的機能を有する地域資源であるため池は,存続して利活用することも必要である.そこで本報では堺市の主要ため池を対象に,潰廃傾向とその背景にある要因を,土地利用,都市計画,農地転用,所有形態の4つの観点で分析した.その結果,ため池の潰廃には都市計画による開発行為に加え,旧村に由来する地域的な事情も関係することがわかった.

Keyword: ため池の潰廃, 都市計画, 共有地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2019

発表番号 [2-2]

Land system and farmland consolidation in Sri Lanka

Masahiro Yagi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

スリランカの農地制度と圃場整備

八木 正広[日本水土総合研究所]

農家の高齢化、若者の農業離れが進行するスリランカでは人口増加に応えるコメ増産が課題となっている。対策としてスリランカ政府は農業機械化を推進する方針であるが、現況圃場は狭小・不整形で土地の権利関係も複雑なため土地境界内の畦畔除去による区画拡大に着手したところであり、今後は換地を伴う圃場整備にも取り組む方針である。

Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2019

発表番号 [2-7(P)]

Trial research on removal of weed roots of abandoned farmland by stabilizer

Masafumi Kitatsuji[Miyagi University]・Yositaka Murakami[Fukushima Prefe.]・Shinji Naruse[Toyo Stabi Co., Ltd.]

スタビライザによる放置農地における植物根の除去の試み

北辻 政文[宮城大学]・村上 由貴[福島県]・成瀬 慎司[(株)東洋スタビ]

東日本大震災から8年が過ぎたが,福島県では,復旧された農地面積は2690haに留まり,進捗率は60%を下回っている。1500ha以上が平成31年以降に復旧予定であるが,長年放置された農地では,草木が大きく生長しており,これらの根の除去が課題となっている。そこで,本研究では,地盤改良用建設重機であるスタビライザを用いて除根を試みたので報告する。

Keyword: 放置農地, 除根, スタビライザ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2019

発表番号 [2-8]

The Influence Gravel Distributed on Farmland Productivity in Kochi Nangoku Area

Taiichirow SATO[Fac. of Agri. and Mari. Sci., Kochi UNV]・Kana UEGAKI[Fac. of Agri. and Mari. Sci., Kochi UNV]

高知南国地区の農地に分布する礫が生産性に与える影響について

佐藤 泰一郎[高知大学]・上柿 佳菜[高知大学]

高知南国地区圃場整備事業が推進される農地に分布する礫とトラクタロータリ耕耘爪の摩耗,減水深,玄米収量を調査し,土層改良の必要性を明らかにする研究を行った.その結果,礫率が0.05 m3/m3を超える農地が21%分布し,大礫巨礫を含む農地が存在し,礫の増加が耕耘爪の摩耗を進行させ,減水深の増加による漏水,反収減に繋がり,徐礫による土層改良の必要性を圃場整備の過程で実施する必要性を示した.

Keyword: 圃場整備, 礫, 耕耘爪摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2019

発表番号 [2-12]

Effects of biochar and compost application on physicochemical properties in a decomposed granite soil

Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Hamada[Institute for Rural Engineering, NARO]

客土用山土へのバイオ炭と堆肥の混合施用が土壌理化学性に及ぼす影響

亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・濱田 康治[農村工学研究部門]

バイオ炭と堆肥の混合施用は,団粒構造の形成や作物生育の改善等に対して相乗効果を示すことが報告される一方,効果がみられないという結果も散見される.そのため,混合施用の効果は,バイオ炭,堆肥,土壌の組み合わせによって異なることが推察される.そこで,本報告では,客土用山土に対する木質バイオ炭と牛糞堆肥の混合施用が理化学性に及ぼす影響について検討した.その結果,保肥性において混合施用の効用が見られた.

Keyword: 土壌改良, バイオ炭, 客土用山土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2019

発表番号 [2-17]

Subsidence in peatlands used for rice paddy and upland crop fields

Minoru Yokochi[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

水田および転換畑として利用された泥炭地の地盤沈下

横地 穣[北海道大学大学院]・関本 幸一[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

泥炭地の農業利用は不可避的に地盤沈下を伴い,農地の機能低下を引き起こす。本研究では半世紀以上にわたって水田と転換畑として利用されている北海道篠津泥炭地で地盤沈下を計測し水田と転換畑の地盤沈下の挙動の違いを考察した。水田の地盤沈下量は転換畑に比べ有意に小さく,水田としての利用期間が長くなるほど沈下量は小さくなる傾向が見られた。泥炭地の水田利用は効果的に地盤沈下を抑制することが明らかになった

Keyword: 泥炭地, 農地の汎用化, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2019

発表番号 [2-18]

Improvement of applicability in WEPP model for simulating soil erosion in Okinawa

Gen Machida[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]

沖縄県における赤土流出の解析を目的としたWEPPモデルの適用性の向上

町田 元[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

WEPP(Water Erosion Prediction Project)を用い,沖縄県における農地からの侵食量の予測手法を確立することを目的とし,土壌入力データの決定方法と各種条件の値が計算に及ぼす影響を評価した.また,将来的な気候変動を反映した長期的な土壌侵食リスクの評価手法を検討した.さらに,営農管理の設定に対する応答を解析し,圃場整備と営農管理を組み合わせた侵食抑制対策の検討を行った.

Keyword: WEPPモデル, MarkSim, 赤土流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2019

発表番号 [2-22]

Working conditions of the simple judgment methhod of acid sulfate soil

Yamamoto Hiroki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Yokohama Mitsuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

酸性硫酸塩土壌の簡易判定法の作業条件

山本 弘樹[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]

酸性硫酸塩土壌は酸化により強酸性を示し、植生緑化を阻害するため盛土材などへの使用を避ける必要がある。現在の酸性硫酸塩土壌の判定には劇薬や高度な分析装置が必要なため工事現場で速やかに判定できず、工事の遅延が生じている。そのため工事現場で迅速かつ簡便に実施できるオキシドールを使用した酸性硫酸塩土壌の簡易判定法について検討した。

Keyword: 農地造成, 土壌,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2019

発表番号 [2-23]

Research on Adaptive Environmental Governance to Convert Salts into Resource Material by the Cascading Salts Using System in Agricultural Field

Takashi Kume[Graduate school of agriculture, Ehime univesity]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]

農地塩類のカスケード型利用システム導入による高濃度塩類を資源物質に転換する順応的環境ガバナンスの実践的研究

久米 崇[愛媛大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]

世界の灌漑農地には塩類土壌が多く存在しており、その面積は今後も増大するといわれている。筆者らは、「農地塩類のカスケード型利用システム」というコンセプトのもとで、「農地塩類のカスケード型利用システム導入による高濃度塩分を資源物質に転換する順応的環境ガバナンスの実践的研究」を2018年度より3年間の計画で実施している。本稿では、その概要とこれまでの活動の一部を紹介する。

Keyword: 土壌塩類化、順応的環境ガバナンス, 農地塩類, カスケード型利用システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2019

発表番号 [3-3]

3D FEM Analysis on the Behavior of Polyethylene Pipe in the Vicinity of Joints

Zenko Ueda[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miduki Tokumasu[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Gentarou Takahara[Daipura Co., Ltd.]・Joji Hinobayashi[Daipura Co., Ltd.]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

3次元FEMによる軟弱地盤内のPE管及び継手の挙動に関する検討

上田 前向[神戸大学大学院]・徳増 美月[神戸大学]・高原 源太郎[(株)ダイプラ]・日野林 譲二[(株)ダイプラ]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

近年,軟弱地盤に埋設されたパイプラインの事故を防止するためPE管の需要が高まり,剛性を増大させたPE-GF管が開発された.事故の多くは継手部付近で発生している.本研究では直管に加えBUTT継手,EF継手管モデルを対象に,3次元FEM解析を行い,地盤沈下に伴う継手部近傍の力学的挙動を検討した.応力分布や地盤追従性を比較した結果,地盤沈下時のEF継手管のBUTT継手管に対する優位性が明らかとなった.

Keyword: PE管, 地盤追従, 3次元FEM解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2019

発表番号 [3-8]

Identification of Hydraulic Conductivity by Particle Filter in Nakabaru, Miyakozima

Eiki Tanenaga[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Gen Murakami[Sanyu Consultants INC.]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

粒子フィルタを用いた宮古島仲原地域における透水係数の推定

種子永 栄輝[京都大学大学院]・村上 玄[(株)三祐コンサルタンツ]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

本研究では地下ダム建設中の宮古島仲原流域において、2次元地下水解析による水位データと実際の観測水位データに、データ同化手法の一つである粒子フィルタを適応することで、透水係数の推定を試みた。その結果、特定の領域において透水係数の推定を行うことができた一方、うまく推定がいかない領域も存在した。今後は精度向上のため、推定に用いるデータの期間を延ばすことやゾーン分けの再検討等ができればと考える。

Keyword: 土構造物の解析, 逆解析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2019

発表番号 [3-9]

Coupled Simulation of Navier-Stokes and Seepage Flows in Saturated/Unsaturated Domain

Yuji Shimada[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

有限要素法によるNavier-Stokes流と飽和/不飽和浸透流の同時解析

嶋田 侑治[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

浸透水は飽和/不飽和領域に加え流体領域を通過するため,多孔質領域と流体領域の異なる領域にまたがる流れを解析することが必要となる.そこでDarcy-Brinkman式を不飽和領域に拡張し,飽和/不飽和浸透流と流体領域の二つの流れを同時に解析できる方法を提案する.Tracy (2006)の厳密解との比較により計算精度が確認され,流体領域として水みちを想定した浸透挙動の矛盾のない数値解析結果が示される.

Keyword: 浸透流, 数値解析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2019

発表番号 [3-10]

On the Modeling of Consolidation Behavior for Peat Using Fractional Derivative

Kenji Terada[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Shinji Tateishi[Hokkaido Regional Development Bureau]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

非整数階微分を用いた泥炭の圧密挙動のモデル化について

寺田 健司[寒地土木研究所]・立石 信次[北海道開発局]・今泉 祐治[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]

近年、非整数階微分を用いて材料の複雑な力学挙動をモデル化する研究が多くなされている.本研究では,非整数階微分を含む粘弾性モデルを用いて,非常に圧縮性の高い特殊土として知られている泥炭の圧密特性のモデル化を試みた.泥炭の段階載荷圧密試験の結果に対してモデルの解析解によるフィッティングを行った結果,一つの式により,過圧密・正規圧密状態にある泥炭の沈下曲線を良好にとらえることができることがわかった.

Keyword: 圧密, 泥炭, 非整数階微分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2019

発表番号 [3-11]

Effect of matrial parameters on estimated settlement during earthquake in elastoplastic analysis

Yoichi Hayashida[NARO Institue for Rural Engineering]・Susumu Masukawa[NARO Institue for Rural Engineering]・Hidekazu Tagashira[NARO Institue for Rural Engineering]・Yusuke Homma[NARO Institue for Rural Engineering]

弾塑性解析による地震時沈下量予測に及ぼす入力パラメータの影響

林田 洋一[農村工学研究部門]・増川 晋[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]

近年、わが国では耐震性能照査を含めた既設ダムの安全性評価が実施されている。この中、地震時に発生する沈下量を定量的に評価するため、弾塑性モデルを用いた有限要素法による動的解析が実施される事例があるが、解析条件の設定により結果が大きく異なり、解析結果の妥当性の検証には基礎的な知見の蓄積が不可欠だと考える。そこで、材料のばらつきが、動的解析による地震時沈下予測量に及ぼす影響を検証したので報告する。

Keyword: 数値解析, 構造物の動力学的性質, 構造物・地盤等の連成問題
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2019

発表番号 [3-12]

Effects of drainage pipes against slope failures due to rainfalls by using 1g physicalmodel tests

May Than Thar Cho[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Anusron Chueasamat[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kazuya Ouchi[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Toshikazu Hori[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Effects of drainage pipes against slope failures due to rainfalls by using 1g physical model tests

May Than Thar Cho[東京農工大学]・Anusron Chueasamat[東京農工大学]・大内 和也[東京農工大学]・堀 俊和[農業・食品産業技術総合研究機構]・向後 雄二[東京農工大学]

降雨による斜面崩壊は甚大な被害をもたらしており、被害の軽減のための様々な模型を用いた実験が行われている。これまで、降雨による浅い斜面崩壊に関して模型実験を行い、浸透した降雨が集積した斜面法先から崩壊が進行することが明らかになっている。本研究では降雨を排水するためにパイプ付き蛇篭の設置を検討した。パイプの直径および貫入率を変えた実験の結果、より大きな直径と貫入率をもつパイプによる効果が顕著であった。

Keyword: Slope failure, Rainfall,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2019

発表番号 [3-13]

Flow of Water and Air around Composit Drainage Works

Takehiko Okuyama[Yamagata Univ.]

地すべり対策立体排水工の水と空気の流れ

奥山 武彦[山形大学]

大規模地すべり対策として実施された排水トンネルと落し込み井戸,集水井を組み合わせた立体排水工における地下水と空気の流れの調査を行った。排水トンネルから約50m離れた観測孔の深度別水頭は,施工後に粗粒玄武岩層中において大きく低下したことから,同層が主要帯水層であると考えられる。落し込み井戸では排水量が多いほど管内気圧が低く,天端から大気を吸い込み,深部にある排水トンネルの換気機能を果たしている。

Keyword: 地すべり, 地下水, 立体排水工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.392-393 , 2019

発表番号 [3-15]

Effects of average grain sizes of test sands on critical hydraulic head differences in H2D-model tests

Megumi Nakamura[Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Kobe University]・Shigeru Nagai[Osaka City]・Naoto Maeta[Kobe University]・Inoue Kazuya[Kobe University]・Suzuki Mariko[Kobe University]

小型二次元矢板締切り地盤の浸透破壊−試料砂の平均粒径の限界水頭差への影響−

中村 仁美[神戸大学]・田中 勉[神戸大学]・永井 茂[大阪市]・前田 直人[神戸大学]・井上 一哉[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学]

小型二次元矢板締切り地盤の浸透破壊における試料の平均粒径D50の限界水頭差Hcへの影響について理論的・実験的に考察を行い次の結論を得た。(1) 理論限界水頭差に関して, D50≦1.110mmの試料では, ダルシー則で近似してもあまり影響はない。(2) 平均粒径が大きい場合(D50=1.480mmの非ダルシー地盤の場合), プリズム底面と側面の過剰間隙水圧が小さくなり安全率が高くなり, Hcが大きくなる。

Keyword: 浸透破壊, 平均粒径, 限界水頭差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2019

発表番号 [3-18]

Effects of Soil Cement to Erosion and Infiltration due to Rainfall

Kinuko Hibi[Tokyo University of Agriculture and Technology]・PHENG Sokline[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Toshikazu Hori[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

降雨による土壌侵食と浸透へのソイルセメントの効果

日比 絹子[東京農工大学]・PHENG Sokline[東京農工大学]・堀 俊和[農業・食品産業技術総合研究機構]・向後 雄二[東京農工大学]

ソイルセメントによる土壌侵食の防止に関する効果および表面流出や浸透への影響を検討することを目的として、斜面型模型を用いた降雨侵食抵抗試験を行った。セメントを混合することにより、斜面表面の土壌侵食は降雨強度が大きい場合においても、大幅に抑制された。セメントの混合により、降雨の下層への浸透は促進され、また、セメント混合率の違いは、浸透やそれにともなう表面流の発生に影響を及ぼした。

Keyword: 土壌侵食, 浸透, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2019

発表番号 [3-23]

Changes of unconfined compressive strength of lime and cement stabilized mud soil due to slaking

Fumiyoshi KONDO[Organization for General Education, Saga University]・Shotaro ASANO[Kumamoto Prefectural Government Office]・Shohei KOSHIO[Fukuoka Prefectural Government Office]・Hiromi MURAOKA[Saga Prefectural Government Office]

石灰およびセメント改良土のスレーキングに伴う一軸圧縮強さの変化

近藤 文義[佐賀大学全学教育機構]・浅野 将太郎[熊本県]・小塩 祥平[福岡県]・村岡 洋美[佐賀県]

農業用土水路法面における石灰およびセメント改良土がスレーキング履歴を受けた場合の一軸圧縮強さについて検討した.その結果,石灰およびセメント何れを使用した場合においても適度な乾燥履歴は改良土の強度増加をもたらし,スレーキングの過程を経ても,材齢の経過とともに一軸圧縮強さは増加するものと予想された.一方,改良材の添加量が少ない場合においてはスレーキングによる崩壊が起こりやすいことが明らかとなった.

Keyword: 改良土, 一軸圧縮強さ, スレーキング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2019

発表番号 [3-26]

Estimation of the phreatic surface fluctuation of two irrigation tanks by the July 2018 heavy rain

Noriyuki Kobayashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Emi Takeyama[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

平成30年7月豪雨によるため池の浸潤線変動の検討

小林 範之[愛媛大学大学院]・泉 智揮[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

平成30年7月豪雨によるため池被害は187件であった.その被害のほとんどが後背地からの土砂が貯水池に流入したものであるが,宇和島市の鳥首池と今治市の塔の外池は決壊という重大災害となった.ため池の決壊形態は,浸透破壊,すべり破壊,越流破壊に大別されるが,どの形態も堤体内の浸潤線の動向がポイントとなる.本研究では,降雨データと貯水位から飽和-不飽和浸透流解析により,ため池堤体内の浸潤線変動を推定した.

Keyword: 平成30年7月豪雨, ため池, 浸潤線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2019

発表番号 [3-28]

Effect of frequency of waves to seismic behavior of sand dam models in centrifuge shaking model tests

Kei Eguchi[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tomotaka Sato[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Win Tuntun[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Mai Masutani[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hidekazu Tagashira[National Agriculture and Food Reserch Organization]・Yoichi Hayashida[National Agriculture and Food Reserch Organization]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

遠心載荷振動実験によるフィルダム砂模型の動的挙動への入力地震波周波数の影響

江口 慧[東京農工大学]・佐藤 友孝[東京農工大学]・ツンツン ウィン[東京農工大学]・桝谷 麻衣[東京農工大学]・田頭 秀和[農業・食品産業技術総合研究機構]・林田 洋一[農業・食品産業技術総合研究機構]・向後 雄二[東京農工大学]

レベル2地震動に対するフィルダムの耐震性を考える上で、堤体の変形過程を詳細に検討することは重要である。また、加振時の不飽和土中の間隙水圧の挙動の詳細は未だにわかっていない。本研究では砂質土(6号珪砂)を用いたフィルダム堤体模型に対して周波数の異なる入力地震波を入力する遠心載荷振動模型実験を行った。その結果、変形が進行するとともに堤体下部での間隙水圧の上昇と天端付近での間隙水圧の低下が観測された。

Keyword: 土の動力学的性質, 斜面安定・土圧・支持力, 土構造物の地震時挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2019

発表番号 [3-33]

Compaction Property and Sherar Strength on Material of Small Earth Dam for Irrigataion

masayoshi kikuchi[Oriental Consultants]・hiroshi mori[Hirosaki University]

ため池堤体材料の締固め特性とせん断強度について

菊地 雅義[(株)オリエンタルコンサルタンツ]・森 洋[弘前大学]

既存のため池堤体材料を対象として締固め度とせん断強度の関連性を定量的に評価するため、青森県内の堤体の締固め試験結果と過去に被災した調査結果をもとに締固め特性とせん断強度を整理した。ため池堤体材料を対象とした締固め特性とせん断強度特性を、含水比/最適含水比(w/wopt)、最適飽和度Sropt、及び飽和度/最適飽和度(Sr/Sropt)等で整理した結果、相関性の可能性があることが分かった。

Keyword: ため池堤体材料, 締固め度, 飽和度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2019

発表番号 [3-34]

Predicting residual frictional angle by different indexes for reservoir embankment soil

Chen Fang[Gifu University]・Hideyoshi Shimizu[Gifu University]・Tatsuro Nishiyama[Gifu University]・Shinichi Nishimura[Gifu University]・Fumitoshi Imaizumi[Shizuoka University]

貯水池盛土土壌の諸指数による残留摩擦角の予測

房 晨[岐阜大学]・清水 英良[岐阜大学]・西山 竜朗[岐阜大学]・西村 眞一[岐阜大学]・今泉 文寿[静岡大学]

貯水池盛土材料の残留摩擦角を他のより簡易に得られる指数から推定することを目的として、土の室内試験を実施した上で、残留摩擦角と液性限界、塑性指数および細粒分含有率の相関を示した。採取された材料を分級し、細粒分含有率を調整した8種の試料を用いた。残留摩擦角の測定はリングせん断試験によった。いずれの指数にも残留摩擦角との相関が見出され、中でも特に液性限界、次いで細粒分含有率との間で高い相関が得られた。

Keyword: 残留摩擦角, 液性限界, リングせん断試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2019

発表番号 [3-38]

Consideration for box casting method of bentonite mixed soil

KAZUYA SHIMOMURA[Ieshima Construction Co., Ltd.]・Isamu Natsuka,Syushi Sato,Kazuhiro Ueno,Fumiaki Onishi NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Syushi SATO[Kochi University]・Kazuhiro UENO[Shimane University]・Fumiaki ONISHI[Ieshima Construction Co., Ltd.]・Yuki SAKODA[HOJUN Co., Ltd]

ベントナイト混合土の函体打設工法の検討

下村 和也[家島建設(株)]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・上野 和広[島根大学]・大西 文明[家島建設(株)]・佐古田 又規[(株)ホージュン]

ため池の改修において、ベントナイト混合土を使用して堤体中央に連続した土質遮水壁を構築する事を目指している。打設方法として検討を行っている函体打ち込み工法において、函体内に充填し、締固め、更に締め固まったベントナイト混合土を地中に排出する方法で、構築したベントナイト混合土壁がため池堤体の構築に必要な締固め度を得る事が可能であるか確認を行うために、真砂土を用いて打設実験を行った。

Keyword: ベントナイト混合土, 鉛直遮水壁, 函体打設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2019

発表番号 [4-2]

Study on Surface Moisture Content Distribution of the Irrigation Canal inner Surface in Non-Irrigation season

syusuke kanehira[Tohoku Regional Agricultural Administration Office Iwatesanroku Natioal Irrigation Project Office]・masafumi kitatuji[Miyagi University]

非かんがい期の水路内面表面水分量分布に関する研究

金平 修祐[東北農政局岩手山麓農業水利事業所]・北辻 政文[宮城大学]

岩手県内の石灰石粗骨材由来した既設二次製品水路に溶脱が発生し、表面被覆工を施したが、短期間に特定工法にひび割れが生じた。現地で非かんがい期に対象厚さ指定可能な水分量計を用いることで、2ヵ年に渡って水路内面の水分量を測定した。表面被覆工の再劣化は、水路内面表面水分量の分布が関係していると推察。ひび割れ原因のメカニズムを研究する必要がある。

Keyword: 表面水分量(surface moisture), 表面被覆(surface coating),
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2019

発表番号 [4-7(P)]

Visualization and Quantification of Cracking Damage by X-ray Computed Tomography

Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Mitsuhisa Baba[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Toshihiro Sugiura[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

X線CT法によるひび割れ損傷状況の可視化・定量化

島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・馬場 光久[北里大学]・杉浦 俊弘[北里大学]

本研究では,機械学習を活用した画像処理によって,凍害が顕在化したコンクリートのひび割れおよび空隙の位置情報を正確に抽出し,集中度指数を用いてひび割れ分布を定量化した.機械学習の活用によって,遷移帯および粗骨材内部のひび割れの抽出精度が向上した.集中度指数の係数cを用いることで,ひび割れの空間分布特性を定量評価できることが示唆された.

Keyword: X線CT, 空間分布, 凍害コンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2019

発表番号 [4-8]

Effect of carbonation for erosion protection properties of cementitious coating material

Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]

無機系表面被覆材料の耐摩耗性におよぼす炭酸化の影響

川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・川上 昭彦[東北農政局]

農業用水路の補修工法の一つである無機系表面被覆工では,流水等により補修後も摩耗が生じている.また,同一工法であっても環境条件等により摩耗進行の程度が異なる.本稿では,無機系表面被覆工法の補修材料の摩耗に対する炭酸化の影響について水流摩耗試験を用いて調べた.炭酸化により,材料の緻密性が増加し,耐摩耗性も増加した.

Keyword: 無機系表面被覆工法, 耐摩耗性, 炭酸化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2019

発表番号 [4-12]

Comparison of Cracking Resistance of Concrete by Restraining Ring Test

mariko suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・yauhiro okuda[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd]・yoshikazu morimune[BarChip Inc.]・akhito morimune[Katecs Co.,Ltd.]

拘束リング試験法によるコンクリートのひび割れ抵抗性比較

鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・森宗 義和[バルチップ(株)]・岩本 昭仁[(株)カテックス]

ひび割れ抑制効果を有するポリプロピレン短繊維や膨張材、収縮低減剤を各種配合、あるいは組み合わせ配合することでコンクリートのひび割れ抑制効果を定量的に評価した。また、上述した混和材料を添加することにより生ずる施工性の低下を考慮し、中流動コンクリートへの適用を検討した。

Keyword: コンクリート材料, コンクリートの性質,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2019

発表番号 [4-14]

Long Term Strength Characteristics of Geopolymer Mortar with Different Curing Methods

Masashi SUTO[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Ryunosuke Mishiro[Advance Production and Constructions Systems Course, National Institute of Technology, Matsue College]

養生方法の異なるジオポリマーモルタルの長期における強度発現特性

周藤 将司[松江工業高等専門学校]・三代 龍之輔[松江工業高等専門学校]

本研究では,GPモルタルにおいて配合や養生方法を種々に設定し,半年材齢までの圧縮強度発現特性を確認した.その結果,(1)気中養生した供試体の圧縮強度が初期に蒸気養生を施した供試体の圧縮強度と同等になるのは,概ね材齢28日時点である(2) BFSを使用しない配合は,使用する配合と比較して初期の強度発現は鈍く,その後徐々に強度発現する(3)水中養生では,気中養生と比較して強度が小さいことが確認された.

Keyword: ジオポリマー, 蒸気養生, 圧縮照度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2019

発表番号 [4-17]

Development of a fast curing at low temperature and high multifactorial degradation including fatigue cycle durable silicone sealant

Keitaro Nishiya[Momentive Performance Materials Japan LLC]・Tatsuyuki Kamijo[Tanaka Civiltec.Corporation]・Noriya Matsuda[Tanaka Civiltec.Corporation]・Takehisa Mori[Ishikawa Prefectural University]

低温硬化性に優れ,伸縮疲労を含む複合劣化に強いシーリング材の開発

西谷 啓太郎[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社]・上條 達幸[田中シビルテック(株)]・松田 展也[田中シビルテック(株)]・森 丈久[石川県立大学]

低温下での硬化速度の遅さに起因するシーリング材の初期不良を解消すべく開発した3成分形シリコーン系シーリング材に対して-10℃下での硬化性評価を行ったところ,1成分形シーリング材よりも非常に優れた硬化速度を有していることが明らかとなった。また,シーリング材の耐久性を評価する場合,動的疲労試験を単独で実施するよりも,温水浸漬を組み合わせた複合劣化試験による評価が有効であることが分かった。

Keyword: シリコーン,シーリング材, 低温硬化性,耐疲労性,耐水性,耐熱性,目地充填工法 (Silicone, Sealant, fatigue durability, water durability, heat durability, joint filling method), ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2019

発表番号 [4-18]

The coloration of mortar using the burning sand of dam sediment

Genki HORIKAWA[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Satoru ISHIGURO[Graduate school of Bioresources, Mie University]

ダム堆砂の焼成砂を用いたモルタルの着色について

堀川 元気[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]

ダム堆砂の利用方法として建設利用、農業利用、窯業利用、環境利用の大きく分けて4つがある。本研究は、焼成した堆砂を細骨材として用い、モルタルの明度、色彩に及ぼす影響を検討した。堆砂を異なる温度で焼成した結果、赤色系の色彩が強くなり、火山灰の堆砂では色彩の変化が大きかった。また、焼成砂を細骨材と置換してモルタルを作製した結果、置換率が大きくなるほど使用する細骨材の色彩の影響が大きくなることが分かった。

Keyword: ダム堆砂, 着色, 色彩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2019

発表番号 [4-19]

Surface Temperature Reduction of the Pavement by Top Filling with Various Mortar

satoru ishiguro[Graduate School of Bioresources, Mie University]・masayoshi yamanaka[Asahidoboku company limited]

各種モルタルを表面に充填したアスファルト舗装路面の温度低減効果

石黒 覚[三重大学大学院]・山中 正善[朝日土木(株)]

かき殻、廃瓦などのリサイクル材料を細骨材としたセメントおよびジオポリマーモルタルを用いて遮熱性舗装を施工し、夏季の路面温度上昇に対する抑制効果を調べた。その結果、かき殻ジオポリマーモルタルを充填した路面の最高温度は、密粒度アスファルト舗装に比べて約11℃低下し、温度低減効果が最も大きかった。また、路面の明度と最高温度の間には強い負の相関が認められ、舗装表面の明度が大きいほど温度低減効果は増加した。

Keyword: 舗装, 工法・施工, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2019

発表番号 [4-20]

The Damage of Pipeline due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]・Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Kazutaka Genda[NTC Consultants Co.,Ltd.]・Eiichi Sanada[Sansui Consultant Co.,Ltd.]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]

北海道胆振東部地震におけるパイプラインの被災状況

小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・源田 和隆[NTCコンサルタンツ(株)]・真田 栄一[サンスイコンサルタント(株)]・毛利 栄征[茨城大学]・中村 和正[寒地土木研究所]

平成30年北海道胆振東部地震による厚幌導水路の被災状況を報告する。厚幌導水路は、事業実施中の国営かんがい排水事業「勇払東部地区」で整備する、口径2200〜900mmのオープンタイプパイプラインである。効用が発揮していた区間(延長26.7km)を対象とする管内調査の結果、管の破断・クラック、曲管部の抜け出し、管の不同沈下、浮上、管の継手部の異常などが生じていることがわかった。

Keyword: 地震工学, 水利構造物, 構造物の動力学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2019

発表番号 [4-21]

Verification of Accident Ratio based on Predictive Equations for Life-span of Pipes

hitone inagaki[ Faculty of Agriculture, University of Miyazaki ]

管体の機能劣化式予測における事故曲線の検証

稲垣 仁根[宮崎大学]

農業用管路の劣化特性については,事故や施設の履歴データが不足しており,長期間を対象とした個別の管径や管種の事故曲線が得られていない.管路の更新等を計画的に実施するためには,長期間の適切な管路の性能の低下予測が必要である.そこで,これまでに集積され,公表されたデータに基づいて,使用する各種の管種について,水道における実績に基づく事故曲線を参考にして,長期の事故曲線の検証を行った.

Keyword: 寿命予測式, 標準事故率, 劣化予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2019

発表番号 [4-22]

Information sharing of the suitable site on a developing surveying and diagnosing method for agricultural pipeline

Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture,Tottori University]

農業用パイプラインの調査・診断方法開発に対する実現場の情報共有

兵頭 正浩[鳥取大学]

農業水利施設のストックマネジメントが提唱されてから,かなりの年月が経過しているが,その実用化(機能診断・長寿命化方法)に向けた動きは今なお続いている。著者らも農業用パイプラインの耐力評価手法として内面載荷法を提案している。このような研究開発行為には実現場での評価試験が必要となるが,適切な現場を見つけることが困難である。そのため,本報では研究開発行為に適切となる現場情報の共有について論じた。

Keyword: 管種・管径, 情報共有, 内面載荷法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2019

発表番号 [4-23]

Accuracy improvement of measuring a pipe inside diameter by the development of a measuring apparatus.

Okuda Tadahiro[Kurimoto, LTD. ]・Murata hiroshi[Mie University]

管内径測定装置開発による内径測定精度の改善について

奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・村田 博司[三重大学大学院]

埋設管の機能診断においては、内径800mm以上では人が管内に進入して調査・診断することが可能であるが、内径800mm未満においては人が進入できないため、管内カメラ等を利用して実施しているのが現状である。また、管内カメラでは、精度の高い内径測定が困難である。本報では、レーザー距離計を用いた管の内径測定装置を製作し、測定精度を確認したので結果を報告する。

Keyword: 埋設管, 調査, 内径測定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2019

発表番号 [4-27]

Evaluation of long term hydrostatic strength by ring stiffness test about Glass fiber reinforced polyethylene pipe

Mitsuaki Tokiyoshi[Daipla corporation]・Gentaro Takahara[Daipla corporation]・Shizuya Idemoto[Daipla corporation]・Joji Hinobayashi[High stiffness polyethylene pipes association]・Takashi Kuriyama[Graduate scholl of oganic materials science, Yamagata university]

ガラス繊維強化ポリエチレン管の長期性能検証(環剛性試験)

時吉 充亮[ダイプラ(株)]・高原 源太朗[ダイプラ(株)]・井手元 静也[ダイプラ(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・栗山 卓[山形大学大学院]

農水パイプラインに用いられるガラス繊維強化ポリエチレン管(PE-GF管)の長期性能は、熱間内圧クリープ試験で明らかにされている.当該試験は,PE-GF管の最小口径で行われており,その製管成形条件によって口径毎に巻付角度が異なっている.そのため,口径差による長期性能を明らかにする必要がある.そこで,口径の異なるPE-GF管の環剛性試験を行い曲げ弾性率の観点からガラス配向による影響を明らかにする.

Keyword: ガラス繊維強化ポリエチレン, 環剛性, 曲げ弾性率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.500-501 , 2019

発表番号 [4-28]

Affection of conduit by displacement of block retaining wall in model ground layered with aluminum rods

Mizuki Hira[kagoshima University]・Yuki Tanoue[kagoshima University]

離散体ブロック擁壁の孕み出しによるアルミ棒積層地盤内に敷設した埋設管への影響

平 瑞樹[鹿児島大学]・田上 雄規[鹿児島大学]

アルミ棒積層体の模型実験により,ブロック擁壁が孕み出す場合を想定し,埋設管を敷設した地盤の挙動を視覚的に観察した.また,ブロック擁壁の崩壊による埋設管への影響を調べるために,擁壁の傾斜角度,敷設深さや擁壁からの距離の違いによる埋設管の移動現象を検討した.結果として,埋設管がすべり面の内側に敷設されている場合,積層地盤と一体になって移動した.一方,外側に敷設されている場合,埋設管は移動しなかった.

Keyword: ブロック積み擁壁, 埋設管, 擁壁の孕み出し
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2019

発表番号 [5-1]

Model analysis on fertilizer reduction in paddy fields in the case of the middle reaches of the Tagawa River

Tsubasa Oshima[Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, Kanto Regional Development Bureau.]・Hiroyuki Matsui[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]

田川中流域を事例とした水田の施肥量節減に関するモデル解析

大島 翼[関東地方整備局]・松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]

栃木県中央部を流れる田川には宇都宮市の下水処理水が放流されており,田川下流の水田では放流水中の窒素成分を活用することで施肥量を削減できる可能性がある。そこで,複合タンクモデルにSWATで採用されている窒素動態モデルおよび作物成長モデルを組み合わせたモデルを用いて,施肥節減量を試算した。その結果,窒素成分を多く含む下水処理水の放流により,標準施肥量に対して50%以上の節減が可能であることがわかった。

Keyword: 窒素循環, 地目別タンクモデル, SWAT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2019

発表番号 [5-6]

Assessment of Stream Flow Variability in Pursat River Basin of Cambodiausing SWAT Model

Davy Sao[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

SWAT モデルを利用したカンボジア・ポーサット川流域の河川流量評価

サオ ダビー[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

カンボジア国のコメの生産地域であるポーサット川流域の水資源の安定性を評価するため,過去30年間の河川流域の河川流量を評価し、流量の変動性を評価し、将来の傾向を予測する。SWATモデルにより1982年から2015年までをシミュレーションし,特に2000-2007と2008-2015の期間について,土地利用変化および気候変動を起因とするモデルパラメータの変化を検討した。

Keyword: Water resource availability, SWAT model, Pursat river basin
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2019

発表番号 [5-8(P)]

Future change in Tonle Sap Lake hydrology due to climate change

Ichiro Yoneda[Graduate School of Agricultural Science, Yamagata University]・Hideto Fujii[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

気候変動によるトンレサップ湖の水文環境の将来変化

米田 一路[山形大学大学院]・藤井 秀人[山形大学]

カンボジアに位置するメコン川流域のトンレサップ湖では、気候変動の影響で水環境や生態系が変化すると言われている。そこで気候変動によるトンレサップ湖への影響について、水理・水文モデルを用いて評価を行った。その結果、1)トンレサップ湖の最高水位、最大面積、最大の貯水量は増加すること、2)トンレサップ湖の水位上昇に伴う湖の浸水域拡大により、浸水域が水田域に拡大すること、が示された。

Keyword: トンレサップ湖, 気候変動, 水理・水文モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2019

発表番号 [5-10]

Monitoring of Discharge and Sediment transport in Agricultural Basin A Case Study in Keduang Sub-Basin,Central Java, Indonesia.

Andrianto Ansari[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo Universityof Agriculture and Technology]

農業地域からの土砂流出のモニタリング−インドネシア国中部ジャワケドゥアン流域の事例−

アンサリ アンドリアント[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

ケドゥアン流域から流出する土砂はガジャムンクル貯水池に堆積し、貯水能力に影響を与える。本研究の目的は、ケドゥアン流域における堆積物流出と輸送をモニタリングすることである。土砂輸送の動態を知るために、2018年8月から2019年3月にかけてモニタリングを実施した。結果として、最下流端での土砂流出が大きくなることが確認され、2月の流出負荷が大きくなることが示された。

Keyword: Gajah Mungkur Reservoir, Sedimentation, Rainy Season Discharge
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2019

発表番号 [5-11]

Seasonal Change of Phytoplankton in Hyper-eutrophic Water Area under Nitrogen Limitation

Takuma Kobayashi[Graduate School of Bioresource and Bioenvironment Sciences, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

窒素制限的な過栄養化水域における植物プランクトンの季節変化特性

小林 拓磨[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]

本研究では,定期的な水質観測を通じて,過栄養化水域の水質的特徴を抽出した.特に藻類の種構成と栄養塩の季節変化の観点から植物プランクトンの変動特性に着目し,近隣の富栄養化水域との比較によって検討した.その結果,対象水域はPO4-Pが極めて高く,窒素制限を強く受けることが分かった.同水域のChl.aの季節変化は,優占した藍藻類と梅雨時期の流入負荷によるNO3-Nの上昇で特徴づけられることが示された.

Keyword: 藍藻類, 水質観測, 農業用貯水池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2019

発表番号 [5-16]

Use of continuous time-series observations of water table and groundwater EC in saltwater penetration prevention type subsurface dam

Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]

塩水浸入阻止型地下ダムにおける地下水位・電気伝導度の連続時系列観測の意義

白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

南西諸島に多い地表水に乏しい地域では,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域に残留した塩水塊の分布を継続的に監視しながら農業用水源として運用している。本報告では,塩水浸入阻止型地下ダムで行ってきた自記計による連続的観測によって得られた知見と,今後開発しようとしている地下ダム機能評価のための新たな手法の着想を紹介する。

Keyword: 地下水, 水資源開発・管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2019

発表番号 [5-17]

Nitrate nitrogen concentration in groundwater and its fluctuation factor in reservoir area of Sunagawa underground dam in Miyakojima Island

Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]

宮古島砂川地下ダム貯留域における地下水中の硝酸態窒素濃度とその変動要因

石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]

沖縄県宮古島砂川地下ダム流域において2009年から2018年まで計4回,39箇所の地下水観測孔から深度別に地下水を採取し,硝酸態窒素濃度を測定した。その結果,サンプリング時までの1年間の降水量が大きいほど,流域の硝酸態窒素濃度平均は低くなり,一次近似の決定係数は0.99であった。宮古島の窒素負荷源は近年大きく変化していないことから,硝酸態窒素濃度は降水量に影響されながら変動していると考えられる。

Keyword: 地下水, 水質, 水資源開発・管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2019

発表番号 [5-18]

Classification of different recharge sources of groundwater in an alluvial fan using multiple environmental tracers

Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

環境トレーサーを用いた扇状地地下水の複数の涵養源の分類の検討

土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

地表水と地下水の両方が灌漑に利用される扇状地を対象に,浅層地下水中の複数の環境トレーサーを観測し,それらの結果から扇状地内の地下水の複数の涵養源の分類について検討した。対象地の那須野ヶ原扇状地の浅層地下水は四つのグループに分けられ,異なる河川の伏流水の影響を受ける地域,水田からの涵養の影響が相対的に異なる地域といった特徴を有していることが示された。

Keyword: 地下水, 水田涵養, 伏流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2019

発表番号 [5-19]

Assesment of global warming impacts on groundwater rsources in Tedorigawa alluvial fan

Takahiro Kaji[Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Hujiwara[Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]

地球温暖化が手取川扇状地の地下水に及ぼす影響評価

鍛冶 尚寛[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

地球温暖化が石川県手取川扇状地の地下水に及ぼす影響を評価するために、d4PDFより入手した気象予測値と現在の気象観測値に基づき、手取川扇状地の水収支モデルを用いて解析を行った。長期的な地下水位変化の傾向はみられなかった一方で季節的な水位変化に影響が生じた。将来の地下水位では通年水位変化が小さくなる傾向がみられ、現在と比べて将来では1〜3月にかけて水位上昇、6〜8月にかけて水位低下の傾向が見られた。

Keyword: 地下水, 地球温暖化, d4PDF
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2019

発表番号 [5-21]

Assessing changes in groundwater recharge mechanisms in August in the Tedori River alluvial fan before and after the huge landslide

Yumi Yoshioka[Academic Assembly, Shimane University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hiroshi Takimoto[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

斜面崩壊前後の手取川扇状地における8月の地下水涵養機構に関する評価

吉岡 有美[島根大学]・中村 公人[京都大学大学院]・瀧本 裕士[石川県立大学]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・土原 健雄[農村工学研究部門]

石川県手取川扇状地では,上流域での地すべり性の斜面崩壊が原因となり2015年5月から河川において継続的な濁水流下と,同時期に急激な地下水位低下がみられた.複数年の灌漑期8月の地下水と地表水の酸素・水素安定同位体比の違いを検討した.その結果,地下水位の上昇がみられた2017年と2018年においては,近い地点間においても河川と水田からの涵養の相対的な寄与率に違いが生じていた可能性が明らかになった.

Keyword: 酸素・水素安定同位体比, 地下水涵養源, 定期モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2019

発表番号 [5-26]

Improvement of the unbiased load estimation based on periodic samples

Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya Tanakamaru[Graduate school of agricultural science, Kobe university]

定期モニタリングデータに基づく負荷量不偏推定法の改良

多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

月1度や週1度程度の定期モニタリング(調査)水質データと連続的な流量データに基づいて河川を流下する水質負荷量の不偏推定や区間推定が行えると,過去に蓄積されたデータからの負荷量推定や現在進行中の水質モニタリングデータの有効利用につながり実用上有益である。著者らはこれを可能とする手法を開発しIR法と名付けていたが,理論的考察にもとづき拡張性・汎用性・データ利用の効率性を高めた改良法を発表する。

Keyword: 水質, 水環境, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.562-563 , 2019

発表番号 [5-28]

Investigating runoff, infiltration and sediment discharge using mini portable pressure head typerainfall simulator

Charoen Jiraratchwaro[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yutaka Suzuki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Norihide Saho[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Agyeman Onwona Siaw[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirozumi Watanabe[Tokyo University of Agriculture and Technology]

小型圧力水頭型降雨装置を用いた表面流出,浸透および土砂流出の解析

ジララーッチャワロー ジャレン[東京農工大学]・鈴木 豊[東京農工大学]・佐保 典英[東京農工大学]・スィアウ オンウォナ−アジマン[東京農工大学]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究の目的は,小型圧力水頭型降雨装置を用い室内試験における表面流出,浸透および土壌流亡の解析を行うことである。降雨流出実験は,降雨強度は70 mm/hrで実験が行われた。表面流出は,52 mm/hrで浸透水の流出は17 mm/hrであった。平均土壌流亡量は約3.81 ton/ha/hrであった。

Keyword: 降雨装置、表面流出, 浸透、土壌侵食, 黒ボク土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2019

発表番号 [5-31]

The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product damage considering the meteorological risk, No2.

Takashi Nobuoka[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Daiki Yamakawa[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Yuto Nagamine[Ibaraki University]

気象リスクにより生じる農業生産物被害への確率論的リスク評価手法の適用検討(その2)

信岡 卓[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・山川 大貴[東電設計(株)]・永峰 佑人[茨城大学]

土木構造物の安全性評価において,近年の原子力施設を代表とする電力関連施設では,地震時の健全性評価を確率論的リスク評価(PRA)手法で行っている.筆者らは報告その1で,暴風により生じる果樹被害をPRAで評価する手法を提案した.本報告では長野県の4都市を対象として,気象庁アメダスデータを基に農作物に影響を与える気象要因のハザード曲線を作成して気象リスクを定量的に比較する.

Keyword: 気象災害, 農業被害, リスク評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2019

発表番号 [5-34]

Factor analysis of ponds collapsed due to 2018 July heavy rain

YAMASHITA Tadashi[Former The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]・Takuya TAKIGAWA[The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]

平成30年7月豪雨によるため池決壊の要因分析

山下 正[元日本水土総合研究所]・瀧川 拓哉[日本水土総合研究所]

平成30年7月の西日本豪雨によって広島県では23箇所のため池が決壊した。他方、決壊ため池の周辺には決壊していないため池が多数存在しており、決壊・非決壊を分けた要因は明らかとなっていない。このため、決壊ため池等の現地調査を行った上で、ため池の諸元等を独立変数、決壊したか否かを従属変数とするロジスティック回帰分析を行い、防災減災対策の優先順位の判定手法等について検討した。

Keyword: ため池, ロジスティック回帰分析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2019

発表番号 [5-36]

Statistical Evaluation of Outliers in Extreme Rainfall Data by Regional Frequency Analysis

Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Yuhei Kondo[Ehime Prefectural Government]

地域頻度解析を用いた極値降水データの「外れ値」の統計的評価

近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近藤 祐平[愛媛県]

夏期に発生する豪雨時に観測される記録的雨量は,極値の中でも外れ値となることが多く統計的評価が難しい。本報告では,外れ値の評価に地域頻度解析の手法を適用し地点頻度解析による結果と比較した。その結果,地域頻度解析では解析対象資料の外れ値の非超過確率がより大きく評価され,適合する確率分布の外れ値への適合度が高くなること,その確率年の推定値は地点頻度解析に比べて長くなることが示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 外れ値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2019

発表番号 [5-37]

Frequency Analysis of Heavy Rain Events Based on the Compound Poisson Model Considering Their Causes

Kanako Tsuno[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]

豪雨の発生要因を考慮した複合ポアソンモデルに基づく豪雨頻度解析

津野 加奈子[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

わが国の豪雨の発生要因としては台風や前線が挙げられ、それぞれの発生要因によって降雨継続時間や降雨強度などの降雨特性が異なると考えられる。本研究では、豪雨発生要因を考慮して複合ポアソンモデルを適用し、得られた確率雨量の推定値を従来法である年最大値法による推定値と比較した。その結果、豪雨発生要因を考慮せずに複合ポアソンモデルを適用した場合に比べて年最大値法に近い確率雨量が得られた。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 複合ポアソンモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2019

発表番号 [5-38]

Long-term change of probability rainfall effected by climate change

KENICHIRO OGURA[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage:JIID]

気象変動の影響による確率降雨量の変化

小倉 健一郎[日本水土総合研究所]

近年、豪雨や短時間強雨の発生頻度が増加するなどの極端現象が起きており、自然災害のリスクが高まっている。こうした背景を踏まえ、排水計画策定時に用いる計画基準降雨量の算定に当たっては、近年の降雨形態の変化や周辺地域の降雨について考慮することが必要であり、これらを検討するため、確率降雨量の経年的な変化の解析、気象条件が類似する地域区分毎の確率降雨量の算定を行った。

Keyword: 確率降雨量, 地域最大雨量, 排水計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2019

発表番号 [5-39]

Comparision of estimation accuracy of mountainous precipitation from annual water balances

Hiroki Matsuo[Sansui Consultant Co.Ltd]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko Takigawa[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]

長期水収支からみた山地降水量の推定精度の比較

松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]

地形を考慮した内挿雨量データとレーダー解析雨量データを用いて,一級河川S川流域における支流スケール(流量観測点),山地小流域スケール(ダム地点)での長期水収支から,山間部の降水量分布の推定精度について比較した結果,解析雨量は内挿雨量より山地降水量の推定精度が高いことが示された.

Keyword: 降雨特性, 水収支・水循環,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2019

発表番号 [5-40]

Stochastic potential evaporation in Okayama city and its estimation equations

Makoto Katsugi[Faculty of Environmental Science and Technology]・Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

岡山市における確率可能蒸発量とその推定式

勝治 誠[岡山大学]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・宗村 広昭[岡山大学大学院]

本研究では,日単位における確率可能蒸発量を推定する方法について検討するとともに,連続干天日数の経年変化という観点からその必要性について考察した.その結果,提案した蒸発強度式は,何れの式も十分な精度で蒸発強度式として利用できることが分かった.また,かんがい期最大連続干天日数が経年的に増加していることから,確率可能蒸発量を推定することの重要性が示された.

Keyword: Penman式, 正規確率紙, 蒸発強度式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2019

発表番号 [5-41]

Application of the CMOS temperature-humidity sensor to evapotranspiration estimates

Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Yuta HIRASHIMA[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hideki MIYAMOTO[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

蒸発散量推定へのCMOS温湿度センサーの適用

伊藤 祐二[鹿児島大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]・宮本 英揮[佐賀大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]

本研究では,汎用性の高い半導体CMOSを内蔵する温湿度センサーSHT71を用い,Bowen比法によるET推定について検討した.提案したセンサー個体差補正法を適用すれば,従来のセンサーを用いた場合と同等のET推定精度が期待できることを論じた.今後,補正式の特に夏季における有効性および補正効果が及ばない特異なセンサーの排除方法の検討が必要である.

Keyword: Bowen比法, センサー個体差, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2019

発表番号 [5-46]

Sensitivity analysis and regionalization of Tank Model parameters

Chang Yang[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]

タンクモデルパラメータの感度分析と総合化に関する研究

楊 暢[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]

本研究は,直列4段タンクモデルのパラメータ総合化を目指したものである.まず総合化対象のパラメータ数を減らす可能性を探るためにパラメータの感度分析を行った.次に全パラメータないし高感度パラメータを流域特性値(流域面積,地質面積比率)から重回帰式で推定するモデルの適応性を18流域で検討した.その結果,重回帰モデルは最適同定されたモデルには劣るが,平均パラメータのモデルより再現性が良いことが示された.

Keyword: タンクモデル, 感度分析, 総合化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.602-603 , 2019

発表番号 [5-48]

Development of Real-time Forecasting System for Water Level and Discharge Implementing Flood Dam Operation

Koki Ono[NTC Consultants Co., LTD.]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

洪水時ダム操作を考慮した実時間水位・流量予測システムの構築

小野 航暉[NTCコンサルタンツ(株)]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]

仁淀川流域上流部のダム流域を対象に集中型流出モデルによるダム流入量の実時間予測を拡張し,洪水時のダム操作をモデル化することでダム放流量・貯水量の実時間予測を行い,さらに,放流先である仁淀川中流部・下流部において,ダムを起点とした河道流追跡による流量・水位予測を行った.その結果,当手法では,概ね2〜3時間先までの放流量,3〜5時間先までの放流先の水位,流量が予測可能であることが示された.

Keyword: 実時間洪水予測, 洪水時ダム操作, 河道流追跡
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2019

発表番号 [5-51]

Apply of Fish Finder for leisure fishing to investigation of dam sediment

Jitsuya Nagata[Kansai branch, Chuo Kaihatsu Corporation]・Noriaki Ikeda[Kansai branch, Chuo Kaihatsu Corporation]

魚群探知機を用いたダム湖底地形調査によるダム貯水池の土砂管理

長田 実也[中央開発(株)関西支社]・池田 典明[中央開発(株)関西支社]

ダム貯水池の堆砂状況を把握するため,市販の魚群探知機を適用する調査手法を試行.小型調査船(ゴムボート)に魚群探知機を搭載してダム湖上を航行し,位置情報付きの水深データを大量に取得.これらを市販ソフトウェアで処理し,湖底等深線図を作成.簡便で安価に実施できることから,繰返し計測によって湖底地形の変化を追跡すれば,堆砂メカニズムを検討する有力な資料となり,貯水池の土砂管理に貢献できるものと期待される.

Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, 湖底地形図
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2019

発表番号 [7-2]

Relationship between distribution of entrapped air and hydraulic conductivity in porous media

Hiroki Fukuma[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

多孔質体における封入飽和時の透水係数と封入空気の分布の関係

福間 大起[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

多孔質体における封入飽和状態において,透水係数は封入空気の体積だけでなく,その分布の違いの影響も受けると考えられる.そこで,気相の間隙径分布が異なる封入飽和状態における透水係数と気相率の関係をガラスビーズによる多孔質体を用いて実験的に検討した.その結果,気相がより大きな間隙径を占める場合に,透水係数が低くなる傾向が見られた.またこの要因に加え,気相の空間的分布の違いも影響する可能性が示唆された.

Keyword: 間隙構造, 封入空気, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2019

発表番号 [7-7]

The study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India

Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Tetsu Ito[XASN CO., LTD.,]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Seishi Ninomiya[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

インド・デカン高原の半乾燥農地における最適灌漑に関する研究()

南岡 伸和[東京大学大学院]・伊藤 哲[(株)XASN ]・溝口 勝[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・二宮 正士[東京大学大学院]

インド国、ハイデラバードの畝間灌漑を行うトウモロコシ畑に土壌センサーとカメラを設置した。土壌水分モニタリングから、栽培前期で根圏下に灌漑水が浸透していることが分かった。また、栽培後半ではpFが萎れ点付近に到達し土壌が乾燥していた。これは現地で節水灌漑が適切に行われていないことを示す。今後は、現地画像を利用しての乾燥度合いの把握やHYDRUSを用いた数値計算を組み合わせた最適灌漑方法の探求が必要だ。

Keyword: 畑地灌漑, IT, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2019

発表番号 [7-8]

Estimation of the Water Stress Response Function of Soybean based on Evapotranspiration Rates Measured by a Weighing Lysimeter

Moka Suzuki[Graduate School of Bioresources, Mie University.]・Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University.]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University.]

ライシメータで測定したダイズ栽培圃場の蒸発散速度を再現する水ストレス応答関数の推定

鈴木 萌香[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

ダイズ栽培圃場に設置したライシメータで実蒸発散速度ETaや土中水圧力hを観測し、水ストレス応答関数α(h)を推定することを目的とした。ライシメータ内の土中水分移動の数値計算を行い、測定したETaやhを再現するα(h)を推定した。対象期間で平均的なα(h)を用いた計算でETaの実測値を再現した。乾燥が進むにつれ、乾燥耐性を高めたα(h)を計算に用いることで、ETaの実測値に対する再現性が向上した。

Keyword: 蒸発散速度, 植物根の吸水, 水ストレス応答関数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2019

発表番号 [7-12]

Estimating leakage locations of a paddy field by resistivity survey

Keisuke I[National Agriculture and Food Research Organization]・Ryosuke Nomiyama[National Agriculture and Food Research Organization]・Yasuyuki Wakiyama[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroshi Yoshisako[National Agriculture and Food Research Organization]・Takeshi Kusumoto[National Agriculture and Food Research Organization]・Daisuke Shoda[National Agriculture and Food Research Organization]

電気探査による水田の漏水箇所推定

井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・野見山 綾介[農業・食品産業技術総合研究機構]・脇山 恭行[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・楠本 岳志[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]

平成28年熊本地震で被災した阿蘇の水田では,代掻き後でも湛水不良となったが,地表面では変状は見当たらず漏水箇所の特定が困難であった。災害後の湛水試験中に電気探査を実施し,比抵抗の変化から漏水箇所の推定が試みられ,水田下よりも畔部の漏水が示唆されたが,漏水部を直接確認する必要があった。本研究では,漏水が推定された畔部に水分計を設置し,災害後の試験と同等の調査を行い,水分量の変化と探査結果を比較した。

Keyword: 電気探査, 漏水箇所推定, 水分計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2019

発表番号 [7-17]

Seasonal fluctuation of soil CO2 concentration in gray lowland soil ofan apple orchard in Tsugaru region

Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Miku Hanaoka[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira Endo[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi Sasaki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu Ito[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

津軽地域の灰色低地土りんご園における土中CO2ガス濃度変動

加藤 千尋[弘前大学]・花岡 美来[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]

津軽地域の灰色低地土リンゴ園において,非積雪期の土中CO2濃度変動の把握を試みた.測定期間を通して深さ15cmの土中CO2濃度は,深さ40cmと比較して濃度が低かった.また,深さ15cmでは7月前半に土中CO2濃度のピークを示し,8月以降に低下する傾向を示した.数値計算によって,気象条件に加え下草やリンゴの根の呼吸特性が,現場の土中CO2濃度変動に寄与していることが示唆された.

Keyword: リンゴ園, 土中CO2濃度, 数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2019

発表番号 [7-18]

Measuring surface CO2 flux using a closed chamber equipped with a potable CO2 sensor

Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

簡易CO2センサーを使ったチャンバーによる地表面CO2フラックス測定

登尾 浩助[明治大学]

土壌圏は、地殻、海洋・湖沼、化石燃料に次いで大きな炭素貯留源である。土壌の炭素貯留量を正確に把握するためには、炭素収支を知る必要がある。本報告では、密閉式チャンバー法に安価なCO2測定器(7万円程度)を使った際の評価を行った。フラックスを計算すると、乾燥表面で497.6 mg/m2/h、湿潤表面で206.1 mg/m2/hであった。

Keyword: ガスフラックス, 密閉式チャンバー法, ガス濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2019

発表番号 [7-22]

Long-term radiation monitoring from buried soil containing radiocesium

Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]

放射性セシウムを含む埋設土壌からの放射線長期モニタリング

溝口 勝[東京大学]

2014年5月に放射性セシウムで汚染された土壌を50-80cm深さに埋設し、非汚染土で覆った水田で毎年イネの栽培実験をしている。この水田に設置した底付PVCパイプ井戸で土壌放射線量を測定した結果、土壌放射線量は深さ70cm辺りでピークを持つガウス分布となり、そのピーク位置がこの4年間ほとんど変化していなかった。この傾向は除染されていない畦を埋設した牧草地でも同様であった。

Keyword: 放射性セシウム, 埋設, 農地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2019

発表番号 [7-27(P)]

Effects of deposited colloidal particles on nano-bubbles transport in porous media

Takuya Sugimoto Sugimoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

多孔質媒体中のナノバブル輸送挙動へのコロイド粒子の沈着の影響

杉本 卓也[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

多孔質体中のナノバブル輸送挙動にコロイド粒子の沈着が与える影響を検討するために,ガラスビーズを充填したカラムへコロイド粒子およびナノバブルを逐次的に注入する通水実験を行った.その結果,先にコロイド粒子を通水させた場合には,ナノバブルのカラム内への捕捉率が増加するという結果が得られた.これは沈着したコロイド粒子がナノバブルの新たな沈着サイトとなったためだと考えられる.

Keyword: ナノバブル, コロイド粒子, 沈着
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2019

発表番号 [7-28(P)]

The rheology of mixed suspension consists of silica particles and PEO

Yi Huang[Graduate School of University of Tsukuba]・Motoyoshi Kobayashi[University of Tsukuba]

シリカ粒子とポリエチレンオキサイドから構成した混合懸濁液の流動特性

黄 逸[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]

シリコンやシリカナノ粒子、そしてそれらの懸濁液は、農業、地下水や地盤の改良などにおいての利用が報告されている。その際には、コロイドシリカのゲル化やレオロジー特性の制御が重要な課題となる。コロイドシリカの示す興味深いレオロジー特性の一つが、せん断率の変化による粘度増加とゲル化現象である。この現象の原因を解明するために行ったコロイドシリカとPEOの混合懸濁液のレオロジー特性について報告する。

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2019

発表番号 [8-1]

Result of Field Study with Climate Smart Irrigation Software aimed at Automatic Control of Water Management in Paddy Fields

suzuki sho[Institute for Rural Engineering, NARO]・maruyama atsushi[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・sakata satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・wakasugi kousuke[Planning Strategy Headguerters, NARO]

圃場水管理の自動化を目指したスマート水管理ソフトの現地試験

鈴木 翔[農村工学研究部門]・丸山 篤志[農業環境変動研究センター]・坂田 賢[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農業・食品産業技術総合研究機構]

近年,稲作の水管理は遠隔・自動制御が可能な装置が広まりつつある。一方で利用者は水管理の省力に加えて,高品質化などにも期待を寄せており,それらに応えられる技術の開発は重要である。我々は品種や気象などの条件に適した水管理スケジュールを作成するスマート水管理ソフトを開発した。例えば,農研機構の開発した圃場水管理システムなどに組み込むことで作期を通した水管理の自動化などが可能である。

Keyword: 水田の水管理, 遠隔・自動制御, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2019

発表番号 [8-2]

An Investigation of Short-range wireless Communication System Selection Method for Remote monitoring of Small Scale Solar-pump.

Masahiko Shimazaki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akie Mukai[Institute for Rural Engineering, NARO]

小規模ソーラポンプの遠隔監視に用いる近距離無線通信の選択手順の検討

島崎 昌彦[農村工学研究部門]・向井 章恵[農村工学研究部門]

傾斜地果樹園などでマルドリ方式などの水源として利用する小規模ソーラポンプシステムの運転状態を遠隔監視するシステムにおいて圃場内での通信に用いる,近距離の無線通信手段の適切な選択方法について検討した。現在使用できる可能性のある通信技術について整理するとともに,周波数帯の選択に関する検討を行い,920MHz帯が比較的適していることを明らかにした。

Keyword: 畑地灌漑、果樹, マルドリ方式、ICT, IoT、小電力無線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2019

発表番号 [8-3]

Diagnosis of Hydraulic and Water Serviceability Functions for the Primary Open Canal by Using ICT

So Fujiyama[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Yudai Nakazawa[Sanyu Consultants Inc.]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Natsuki Buma[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroyuki Taruya[Kitasato University]・Tatsumi Tomosho[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

開水路幹線系用水路におけるICT活用に向けた水理および水利用機能の評価

藤山 宗[農村工学研究部門]・中澤 雄大[(株)三祐コンサルタンツ]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・武馬 夏希[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[北里大学]・友正 達美[農村工学研究部門]

現在,県営用水機場掛かりのほ場システムを対象としたICTの現地実証が行われているが,上位の水管理システムと,ほ場システムの連携を図るためには,農業用水の需要を考慮した配水管理手法の開発等が急務の課題となっている.本研究では,開水路系の1次水路を対象としたICT活用に向けて,現地水路にて,流量観測による水理および水利用機能の評価を行い,用水管理にかかる課題を抽出することを目的とする.

Keyword: 開水路流れ, 水理機能, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2019

発表番号 [8-4]

Problem for the spread of water management system using ICT

masao kawamura[shizuoka prefecture]

ICTを活用した水田水管理システムの普及に向けた課題

河村 将雄[静岡県]

水稲栽培の生産コストの軽減を図る上では、水管理作業の省力化が必要である。静岡県を含むコンソーシアムでは、ICTを活用した安価な水管理システムを開発し、その普及に向けた課題を把握するため、約75haの圃場に水田センサー300基、自動給水栓100基を設置した大規模な現地実証等を実施している。大規模な現地実証および経営体アンケートから判明した普及に向けての課題について報告する。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2019

発表番号 [8-5]

Evaluation of Rice Cultivation Management in the hilly and mountainous area

Satoshi SAKATA[NARO]

中山間地域における集約化が進んだ経営体の稲作管理作業の定量評価

坂田 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]

担い手への農地集積・集約化が政策目標であることを背景として,中山間地域を対象に集約化が進んだ経営体の稲作実態の把握を試みた.方法は簡易型GNSS記録装置を耕作者の管理車両に装着し,作業内容を明確に分離できる時間帯の畦畔管理および水管理の作業時間を分析した.その結果,1回あたりの作業時間は草刈りが最も多く,水管理では圃場との接道の有無により取水口と排水口の作業時間が大きく異なることが示された.

Keyword: 水管理, 作業分析, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2019

発表番号 [8-6]

Effect of travel for water management work using water level sensorand irrigation device with ICT

Takeshi TANIMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]

ICT水管理システムによる水管理作業の移動への効果

谷本 岳[農村工学研究部門]

静岡県の実証実験で実施している、水管理の作業日報による調査とGPSロガーを用いた水管理時の車両移動調査データを基に、ICT水管理システム導入による水管理作業の低減効果を検討した。水管理一回あたりの所要時間、移動時間、移動距離のいずれも平均で約3割程度の削減がなされたなど、システム導入による水管理作業の一定程度の低減効果が確認できた。

Keyword: 水管理作業, GPSロガー, 移動時間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2019

発表番号 [8-7]

Relationship between Water management for Water dropwort paddies and the Growth state ofItchoda Seri (water dropwort) in Hirosaki, Aomori prefecture

Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・Katsumi CHIBA[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

青森県弘前市一町田地区におけるセリ田の水管理とセリの生育の関係

加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

青森県弘前市一町田地区のセリ栽培は江戸期から続くものの,セリ田の条件とセリの生育の関わりは十分に明らかにされていない。特に,セリ栽培は冬季が旬であるため,厳冬期の水管理や水温条件の検討がもとめられるが,関連する研究例はきわめて少ない。本研究では水源として湧水を有するセリ田に着目し,センサモニタリング,水温分布,生育調査から,セリ田の水温条件とセリの生育状況の関連について調査した結果を報告する。

Keyword: 灌漑水温, 水田潅漑, セリ田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2019

発表番号 [8-8]

Toward quantifying the dynamics of transpiration cooling in aerobic ricesystem

Samuel Godson-Amamoo[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

エアロビックライス生産システムにおける蒸散の冷却効果変動の定量化に向けて

ゴドソン アマム サムエル[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

エアロビックライス生産システムとは、湛水させないものの十分な水分を土壌に供給し,飽和状態を継続させた土壌でコメを栽培する方法である。しかし、蒸散冷却などのエネルギー収支に大きな影響を与え、収量に影響を与える可能性がある。本研究の目的はエアロビックライスの蒸散冷却の日変化を定量化するため,ファイトトロンを用いて鉢植え試験を実施することにある。

Keyword: Transpiration cooling, Aerobic rice, Spikelet sterility
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2019

発表番号 [8-9]

Examination on a Forecast Model of Paddy Water Temperature Applying Heat-Balance Modelin Paddies and Weather Forecasting Data

WENPENG XIE[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・MASAOMI KIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・TOSHIAKI IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・NARITAKA KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

水田熱収支モデルおよび気象予報データを利用した田面水温モデルの検討

謝 文鵬[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

温暖化の影響で地表面の温度が上昇し、稲の品質の低下が問題となっている。そこで、水田水温の動態を把握する必要がある。 最近、熱収支モデルを使って水温を求めるのが一般的な方法です。 ただし、水温の予測に焦点を当てた研究はほとんどない。 本研究では、気象庁の天気予報データを用いて水田の24時間水温変化を予測し、その結果を検討した。 また、実測水温を用いてLAIを計算する方法を紹介する。

Keyword: 灌漑水温, LAI,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2019

発表番号 [8-10]

Effect of drip irrigation on the yield of Japanese perssimon at the field in Sado island

Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Fumio Nakagawa[Niigata Prefecture Sado Office]・Nobuyuki Aida[Niigata Prefecture Sado Office]・Norio Nawa[The Agricultural Upland Development Association]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Jun Syobu[The Agricultural Upland Development Association]

新潟県佐渡市におけるカキ圃場のドリップ灌漑の効果

岩田 幸良[農村工学研究部門]・中川 文男[新潟県佐渡地域振興局]・相田 信幸[新潟県佐渡地域振興局]・名和 規夫[畑地農業振興会]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・菖蒲 淳[畑地農業振興会]

柿圃場における灌漑効果を調べるため、新潟県佐渡市の農家圃場でドリップチューブによる灌水を実施した。灌水区では高水分状態が常に維持されたのに対し、対照区では表層が乾燥し、対照区に比べ灌水区でL以上の等級が10%増加する効果が認められた。羽茂アメダスの過去40年間の降水量データと本試験結果から、同地区で灌漑効果が期待できる年は2年に1度程度であり、灌漑施設の導入により経営が安定化することが示唆された。

Keyword: 畑地灌漑, 増収効果, 果樹
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2019

発表番号 [8-11]

Evaluation of Water Consumption in Sugarcane Field Using Capacitance Sensors

Hiroki Hiyama[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Kazuro Momii[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Shinichi Takeuchi[School of Marine Science and Technology, Tokai University]

土壌水分測定に基づくサトウキビ圃場の消費水量の評価−種子島・沖永良部島試験圃場での検討−

肥山 浩樹[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・竹内 真一[東海大学]

灌漑計画の策定や地域水資源の有効活用の観点から、作物の消費水量を適切に評価することは重要である。本研究では、鹿児島県の島嶼域である種子島と沖永良部島にいて、基幹作物であるサトウキビ圃場の土壌水分を静電容量型土壌水分計で計測し、その日消費水量を評価した。また、従来からの課題であった土壌水分計の校正は、現地での定容積サンプリングを行うなどして、比較的簡便に必要な精度を確保した。

Keyword: サトウキビ, 消費水量, 静電容量型土壌水分計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2019

発表番号 [8-12(P)]

Water temperature change of percolation water under paddy plot and cause of variation.

Mami SHIMMURA[Institute for Rural Engineering, NARO]

一筆水田における浸透水の温度変化とその要因

新村 麻実[農村工学研究部門]

本研究では、浸透水の温度変化ならびに変動要因を把握することを目的として、夏季において水田内で湛水ならびに水田直下の地下水の水位・水温観測を実施した。その結果、水尻周辺の水田湛水と浸透水は夏季を通して数℃程度水温差を有していること、浸透水温は地温と同様に日内の変動が小さいこと、浸透水温は飽和状態において水田湛水温の涵養の影響を受けて変動することが示唆された。

Keyword: 水温, 灌漑排水, 浸透水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2019

発表番号 [8-13(P)]

Canopy conductance and root hydraulic conductance of soybean under soil drought and flood in a rotational paddy field

Shigehiro Kubota[The graduate school of agriculture and life science, The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[The graduate school of agriculture and life science, The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[The graduate school of agriculture and life science, The University of Tokyo]

ダイズ転換畑における土壌の乾燥・過湿が群落コンダクタンスおよび根の通水コンダクタンスにおよぼす影響

久保田 滋裕[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

ダイズ転換畑において土壌水分状態,葉の水ポテンシャル,蒸発散量の測定を行い,土壌の乾燥・過湿が群落コンダクタンスおよび根から葉までの通水コンダクタンスにおよぼす影響を調べた.その結果,長時間(93 h)の作土内滞水により根から葉までの通水コンダクタンスが低下することが分かった.このことから,過湿後は乾燥に対する耐性が低下することが示唆された.

Keyword: 畑地の灌漑・排水, 蒸発・蒸発散, 気象環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2019

発表番号 [8-14]

Water Requirement and Water Management for Various Rice Cultivation Methods of Early Irrigation in a Large-sized Paddy Rice field

Takeshi OOTSU[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Kiyomi KAWAGUCHI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]

大区画圃場での初期用水における水稲栽培方式ごとの水管理および用水量

大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]

大区画化および地下水位制御システムの整備が行われた圃場を対象として、移植栽培、乾田直播栽培、湛水直播栽培の初期用水期間において3年間の水管理および用水量を調査した。調査圃場では、初期用水期間における累加供給水量が最大となったのは移植栽培であった。さらに、初期用水期間における各栽培方式のピーク用水量は同程度であった。移植栽培を想定して計画された用水路の通水容量を超えるような用水量はみられなかった。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 大区画圃場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2019

発表番号 [8-15]

Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture-Basics of large scale and precision agriculture-

Torahiko TANIGAWA[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

隔離土耕栽培の給水法に関する研究−大規模化と精密農業化の基礎的検討−

谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

AIやIoT化も視野に入れ農産物の精密品質管理と生産性、低コスト化省エネ化環境負荷低減の観点からみて隔離栽培は有効な方法であり、例えば、低カリウム栽培や低窒素栽培などにも対応できる。本研究では隔離土耕栽培をベースに毛細管効果を応用した不織布採用の自動調節給水を採用し、管理の精密化・大規模化、その両立を目指した。先ず、基本となる装置構成において精密栽培に対応する。また、大規模化にも目途がついた。

Keyword: 畑地灌漑, 溶質移動, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2019

発表番号 [8-16]

Water Level Prediction at the Drainage Pump Pool Using LSTM Model

Nobuaki KIMURA KIMURA[The institute for Rural Engineering, NARO]・Issaku AZECHI[The institute for Rural Engineering, NARO]・Kenji SEKIJIMA[The institute for Rural Engineering, NARO]・Ikuo YOSHINAGA[The institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide KIRI[The Agriculture, Forestry & Fisheries Research Council]

長短期記憶(LSTM)モデルを利用した排水機場遊水池の水位予測

木村 延明[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・桐 博英[農林水産技術会議事務局]

排水管理を支援するための高精度な水位予測モデルを開発した。データ駆動型で長期時系列データの学習に有用な長短期記憶(LSTM)モデルを導入した。対象流域では学習データが不十分なため,人工的な豪雨データや排水機場遊水池の水位等を生成し,学習用の模擬観測データとした。学習後のLSTMモデルの水位予測結果は,模擬観測データの良好な再現と従来型モデルとの比較で精度の向上が見られた。

Keyword: 排水システム, 水位予測, LSTMモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2019

発表番号 [8-17]

Prediction of agricultural water supply using deep learning

Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yuya Motomura[Faculty of Bioresources, Mie University]・Takamitsu Kajisa[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Masaaki Kondo[Graduate School of Bioresources, Mie University]

深層学習を用いた農業用水の供給量予測

伊藤 良栄[三重大学大学院]・本村 侑哉[三重大学]・加治佐 隆光[三重大学大学院]・近藤 雅秋[三重大学大学院]

中勢用水をモデル地区とし,槻瀬(2018)に従って深層学習を用いた農業用水の供給量予測が可能か再検討した。さらにモデルの改良を行い,最も予測精度が高くなる学習手法や説明変数の最適化を試みた。その結果,深層学習により農業用水の供給量が十分予測可能であり,学習手法としてLSTMが最善であり,貯水ダムの有効貯留量や水利権量のいずれもが予測精度向上につながる重要な因子であることも分かった。

Keyword: IT, 機械学習, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2019

発表番号 [8-18]

Monitoring of rice growth using a multispectral camera: evaluation of nitrogen absorption

Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Tadashi Tsukaguchi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

普及型マルチスペクトルカメラによる水稲生育診断−窒素吸収量の評価を事例として−

藤原 洋一[石川県立大学]・塚口 直史[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]

マルチスペクトルカメラとUAVによる水稲生育診断に注目が集まっているが、誰でも利用可能な技術へと発展するためには事例の蓄積が必要である。本研究では、普及型マルチスペクトルカメラを用いた観測を行い、算出される植生指数と窒素吸収量との関係を検討した。その結果、近赤外と緑の反射率を組み合わせた植生指数が窒素吸収量の違いを最もよく表していた。また、正規化した植生指数の方が観測誤差に強いことも示された。

Keyword: UAV, マルチスペクトルカメラ, 水稲
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2019

発表番号 [8-19]

Development of simplified method for estimating drainage pump capacity under environmental changes

Yohei Takano[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Etsuro Akabori[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Shohei Tamaki[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Masanori Inagaki[Agricultural Land Planning Division, Department of Agriculture Land, Niigata Pref]・Atsuhiro Sato[Murakami Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]

環境変化条件下における農業用排水機場の必要ポンプ能力簡易評価手法

高野 陽平[(株)ナルサワコンサルタント]・赤堀 悦朗[(株)ナルサワコンサルタント]・田巻 翔平[(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・稲垣 政則[新潟県]・佐藤 淳亮[新潟県村上地域振興局]

本稿では,近年の環境変化条件下において,特に土地利用および降雨変化によるポンプ能力増強が必要な排水機場を抽出するための簡易評価手法を検討した.新潟県内の主要機械排水流域に適用した結果,69流域中67流域でポンプ能力増強の必要性が示唆された.また,土地利用変化に比べ降雨変化の方がポンプ能力増加率へのセンシティビティは高く,降雨量増加率が大きい流域ほどポンプ能力増強の必要性が高いことが示唆された.

Keyword: 排水機場, ポンプ能力, 簡易評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2019

発表番号 [8-20]

Investigation of Effect of Reducing Flood Damage Preliminary Drainage in Agriculture Drainage District

Naoto Okumura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Universit of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Universit of Tokyo]・Issaku Azechi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Yohei Takano[Narusawa Consultant Co., Ltd]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]

農業排水地区における予備排水による冠水被害低減効果の検討

奥村 直人[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・睫遏〕枴[(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]

低平農業地帯では,都市化により農地から宅地への転用が進行しているが排水施設の整備は遅れている現状がある.本研究では豪雨時に洪水対策として有効であると考えられる降水量予測に応じて予め内水位を下げておく予備排水の効果について検討することを目的とした.今回は基準水位を変更することによる被害地の分布,幹線水路の水位の変化について明らかにした.

Keyword: 排水施設, 予備排水, 内水氾濫
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2019

発表番号 [8-21]

Evaluation of flood mitigation effect of paddy field dam in Hachirogata reclaimed land

Susumu Miyazu[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Tadashi Kondo[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]・Kazumi Ikeyama[National Agriculture and Food Research Organization]・Iwao Kitagawa[National Agriculture and Food Research Organization]・Yohei Takano[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Shohei Tamaki[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Etsuro Akabori[Narusawa Consultant Co., Ltd.]

八郎潟干拓地における田んぼダムの洪水緩和効果の定量評価

宮津 進[新潟大学]・近藤 正[秋田県立大学]・池山 和美[農業・食品産業技術総合研究機構]・北川 巌[農業・食品産業技術総合研究機構]・高野 陽平[(株)ナルサワコンサルタント]・田巻 翔平[(株)ナルサワコンサルタント]・赤堀 悦朗[(株)ナルサワコンサルタント]

秋田県八郎潟干拓地では地区の排水全量を機械排水するため,排水能力を上回る豪雨時に農地の湛水被害が発生する.また,排水機場の契約電力量を超過した際に発生する違約金は,地元農家の大きな負担となっている.両問題を解決する方策として田んぼダムの取組が開始されたものの,その効果は定量化されていない.本稿では,田んぼダムの湛水被害軽減効果および排水機場運転時間の削減効果を定量評価した.

Keyword: 田んぼダム, 湛水被害軽減, 内水氾濫解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2019

発表番号 [8-22]

Modeling of rainwater runoff mechanism of paddy-upland rotation fields

Tokio MATSUSHITA[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yohei TAKANO[Narusawa Consultant Co., Ltd.]

転作田の雨水流出機構のモデル化

松下 時生[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・睫遏〕枴[(株)ナルサワコンサルタント]

水稲田と比較すると,地表湛水の迅速な排除が求められる転作田では,大雨時のピーク流出量が増加するため,大雨時の浸水被害が深刻化する危険性を孕む.こうした被害の軽減には,予測に基づいた対策を実施することが肝要である.そこで本研究では,転作田増加に伴う浸水被害を予測できる内水氾濫解析モデルの構築を目的として,現地観測に基づいて転作田の雨水流出機構を解明し,これをモデル化した.

Keyword: 転作田, 流出特性, 内水氾濫解析モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2019

発表番号 [8-23]

Development of Underdrain with Cleaner and Inclining Relief well

Takeo Kaneko[MIHAMA Survey & Planning CO.,LTD]・Noriyuki Kimura[SOUKI Construction CO.,LTD]・Rryoichi Sakata[SAKATA Limited Partnership]

清掃具と傾斜水閘を装着した暗渠の開発

兼子 健男[(株)三浜測量設計社]・木村 憲行[(株)創輝建設]・坂田 良一[(合)坂田機械産業]

筆者たちは暗渠吸水管内に清掃具を装備して、いつでも暗渠吸水管が清掃できる構造と一体化した傾斜水閘を開発した。清掃具は吸水管内上下に設置した滑車間をブラッシに繋いだガイドワイヤーをループ状に設置し循環できる。傾斜水閘は吸水管の末端において、塩ビパイプ継手のT字管とエルボの組み合わせにより2カ所の回転部を持ち、吸水管軸回り回転とT字管軸の回転が可能な構成であり、吐出口の移動で多くの水管理が可能である。

Keyword: 排水施設, 排水管理, 農地の汎用化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2019

発表番号 [8-24]

Temporal change of drainage effect for flat subsurface drain

Toshiharu Tanaka[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Junichi Kashiwagi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

無勾配暗渠の排水効果の経年変化

田中 寿治[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・柏木 淳一[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

圃場の大区画化にあたり施工費を抑制できる無勾配暗渠が検討されているが,排水機能の経年劣化が懸念される。本研究では,北海道の泥炭地に展開する大区画圃場において連続観測した雨量,地下水位,暗渠排水量から排水機能を評価し,暗渠勾配の有無と経年変化による比較を行った。無勾配暗渠の排水機能は,暗渠管のフラッシュ清掃による大きな改善が見られ,定期的な管内清掃により排水機能が維持できることが示唆された。

Keyword: 暗渠, 地下水位, 不陸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2019

発表番号 [8-25(P)]

Water management of paddy fields in flat and lower area from the viewpointof natural land conditions

Hideharu Kurita[National Agriculture and Food Research Organization]

自然立地条件からみた低平地水田の水管理

栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]

地域ごとのきめ細かな圃場の水管理に資することを目的に,新潟県西蒲原地域(馬堀幹線用水路地区)の低平地水田を対象に,地形や土壌などの自然立地条件の違いに起因する圃場の特徴が過去・現在の水田の水管理に及ぼす影響を検討した。当該地区には,地形及び土壌分類をもとに6つタイプの分類でき,排水性に難があると考えられる分類「後背低地−泥炭質グライ低地土」の分布は,かつての掘上田の分布と重なる。

Keyword: 自然立地, 低平地, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2019

発表番号 [8-26(P)]

Rain storage utilizing characteristics of paddy area during heavy rain and future measures

Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Shunsuke Imada[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences]・Takato Murai[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]

水田地域の特徴を活かした豪雨時における雨水貯留と今後の対策

谷口 智之[九州大学大学院]・今田 舜介[九州大学大学院]・村井 隆人[農林水産省]・凌 祥之[九州大学大学院]

九州北部豪雨と平成30年7月豪雨における福岡県朝倉市の水田地域内の用・排水路の水位連続記録をもとに,豪雨時に発生した雨水貯留と溢水の状況を分析した.その結果,設計流量を超える豪雨に対しては,水路構造等を考慮した上で溢水地点や浸水範囲をあらかじめ想定し,住宅地や畑地への被害を軽減させる必要があること,また,溢水を一時的に水田に流入させることで雨水貯留機能を効果的に発揮できる可能性があることを示した.

Keyword: 雨水貯留, 豪雨対策, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2019

発表番号 [8-27]

Water distribution for rice irrigation in the Lower-Moshi scheme, Tanzania

Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shunya Ozeki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

タンザニア国ローアモシ地区における水田かんがい用水の配分実態

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・尾関 竣哉[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

アフリカのかんがい施設では,気候変動の影響による降雨量の減少に伴う水資源量の減少や,脆弱な水管理体制,粗雑な施設維持管理や配水計画を無視した過剰な取水等に起因するほ場への配水不足等の問題が見られている.本調査では,アフリカに適した水資源の効率的な利用・促進を目的に,計画面積でかんがいできない要因を分析しており,これまでの調査で明らかにタンザニア国ローアーモシ地区内での水配分の現状について報告する

Keyword: 水田かんがい, 用水配分, タンザニア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2019

発表番号 [8-28]

Current situations and problems of irrigation facilities at Lower Moshi Irrigation Scheme in Tanzania

Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Motomu Uchimura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Seiji Yanagihara[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shigeki Yokoyama[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

タンザニア国ローアモシ地区におけるかんがいの現状と課題

廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・内村 求[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・柳原 誠司[国際農林水産業研究センター]・横山 繁樹[国際農林水産業研究センター]

アフリカではコメの増産が必要であり、日本政府はこれまで、資金協力等を通じて水利施設の建設や改修を行ってきたが、計画された面積にかんがいできない事例が見られている。ローアモシ地区を事例に計画段階および運用段階の水収支の分析を行った。またかんがい実績について調査した結果、運用段階の面積にかんがいができていないことがわかった。今後要因と対策について検討を行う

Keyword: かんがい施設, 水田, アフリカ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2019

発表番号 [8-29]

Analyzing the Irrigation Water Requirement in each bloc and Water Supply for Sustainable Agriculture in Mwea Irrigation Scheme, kenya

Takafumi KUDO[Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

持続可能な農業に向けたケニア国ムエア灌漑地区の各灌漑ブロックにおける灌漑用水要求量と水供給に関する分析

工藤 貴史[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

ケニア最大のムエア灌漑地区ではこれまで深刻な水不足が発生し効率的な水利用が課題となっている。効率的な水利用を実現するためには,ブロックごとの水利用の把握が必要である。そこで本研究では,ブロック毎の水収支を明らかにすることを目的とした。地区ごとに7月から11月までの月ごとの灌漑用水要求量と河川の取水可能量を比較し,水不足が発生する時期と灌漑用水量が不足する面積から,灌漑地区の水不足の状況を検討した。

Keyword: 水収支, 水不足, 途上国農業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2019

発表番号 [8-30]

EVALUATING IRRIGATION WATER RESOURCES AVAILABILITY ANDCLIMATE CHANGE IMPACTS ON SCHEME MANAGEMENT? CASE STUDY OF WATER BALANCE SIMULATION OF MWEAIRRIGATION SCHEME, KENYA?

George Otieno Akoko[United Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

灌漑用水資源量の可能性と気候変動が灌漑地区に与える影響の評価−ケニア国キリニャガ郡ムエア灌漑地区における灌漑シミュレーション−

アココ ジョージ[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

ムウェア灌漑地区は8,900haの水田灌漑地区であり,チバ川,ニャミンディ川を水源としている。チバ川,ニャミンディ川とも,上流にダムがなく,季節変動の大きい河川から取水しているため,乾期には取水が困難である。一方,雨期は年に2回あり,特にやや少雨の2回目の雨期が主要なコメ生産の時期である。この地区に対し,SWATモデルを適用し,水供給の現状の解析を試みた。

Keyword: SWAT, 水文モデル, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2019

発表番号 [8-31]

GREY WATER FOOTPRINT OF RICE CULTIVATION IN SOUTHERNPROVINCE OF SRI LANKA:COMPARISON BETWEEN TWO LEVELS OF FERTILIZER APPLICATION.

RHK Rathnappriya[University of the Ryukyus/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyus]・CM Navaratne[University of Ruhuna, Sri Lanka]・U Ratnayake[Agricultural Research Station, Labuduwa, Sri Lanka]

GREY WATER FOOTPRINT OF RICE CULTIVATION IN SOUTHERN PROVINCE OF SRI LANKA:COMPARISON BETWEEN TWO LEVELS OF FERTILIZER APPLICATION.

RHK Rathnappriya[琉球大学大学院/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[琉球大学大学院]・CM Navaratne[University of Ruhuna, Sri Lanka]・U Ratnayake[Agricultural Research Station, Labuduwa, Sri Lanka]

スリランカにおける稲作でのグレーウォーターフットプリント(GWF)をスリランカ農業局の推奨基準と農家の慣行施肥の2つの施肥方法での栽培実験により求めた。その結果、硝酸の流出に基づくGWFはL2の方がL1より高い結果となった。

Keyword: Grey water footprint、rice cultivation, fertilization rates, nitrate concentration
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2019

発表番号 [8-32]

Impact of irrigation asset management training in Myanmar

Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Masato Sako[Agricultural Development Consultants Association]・Takao Ikeda[Aero Asahi Corporation]・Eri Mokutani[Aero Asahi Corporation]

ミャンマーにおける灌漑施設アセットマネジメント研修のインパクト

松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・佐古 眞三東[海外農業開発コンサルタンツ協会]・池田 良三[朝日航洋(株)]・杢谷 栄里[朝日航洋(株)]

ADCAはミャンマーのBawni灌漑地区を対象として、全国の中堅灌漑技術者を対象に灌漑施設のアセットマネジメント(AM)のTOT及びOJT研修を実施した。研修では機能診断結果をQGISで視覚化した。灌漑水利用局(IWUMD)局長は研修成果を高く評価し、OJT参加者のAM指導チームへの再編、他地区でのAM技術の試行を指示した。今後の日本の技術協力によるIWUMDへのAM技術の導入と普及が期待される。

Keyword: アセットマネジメント, IWUMD, OJT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2019

発表番号 [8-33]

Issues of Cost Benefit Analysis of Land Improvement Project

KOJI KITAMURA KITAMURA[NARO Institute for Rural Engineering]

土地改良事業の費用便益分析に関する一考察

北村 浩二[農村工学研究部門]

土地改良事業の費用便益分析で用いられる総費用総便益比(B/C)計算においては、それに用いる社会的割引率や評価期間などの設定によって、その計算結果に相違が生じるため、慎重に検討することが望まれる。そのため、社会的割引率や評価期間などを変化させた場合の感度分析を行うことが望ましい。

Keyword: 費用便益分析, 感度分析, 社会的割引率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2019

発表番号 [8-34]

Success factors of participatory irrigation management in Japan: case of the Kako Land Improvement District

Ieko Kakuta[Faculty of International Relations, Asia University]

日本の参加型灌漑管理(PIM)の成功要因:兵庫県加古土地改良区の事例から

角田 宇子[亜細亜大学]

本発表は日本の参加型灌漑管理(PIM)の成功要因を考察するものである。日本の土地改良区は世界的にも参加型灌漑管理の成功事例と言われるが、その要因はオストロムとフリーマンが提唱する共有資源管理組織の13の成功条件、特にフリーマンが挙げる灌漑システムの水利組合の割当制度(水配分と負担の連動、上流と下流との格差の是正)が存在することであることを兵庫県加古土地改良区を事例に取り上げ解説する。

Keyword: 参加型灌漑管理(PIM), 共有資源管理組織, 水利組合(WUA)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2019

発表番号 [8-35]

Aeration experiment of Cattle Manure Slurry in with Laboratory Equipment

Minoru Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hiroyuki Nakayama[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hironobu Yokokawa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

室内実験装置を用いた乳牛ふん尿スラリーの曝気試験

田中 稔[寒地土木研究所]・中山 博敬[寒地土木研究所]・横川 仁伸[寒地土木研究所]

肥培灌漑施設による効率的な乳牛ふん尿スラリーの調整技術の解明に向けて、連続投入条件での曝気強度とスラリーの性状変化の関係を調べる室内実験を行った。pHは曝気強度が大きいほど高い値を示し、実験後半はほぼ一定の範囲で推移した。ORPは実験開始後数日で低下し、好気的な条件とはならない結果となったが、曝気量とORPの関係の整理から、曝気量の設定により好気的条件を維持できる可能性が示唆された。

Keyword: 肥培灌漑, 腐熟, 曝気
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2019

発表番号 [8-36]

Behavior of particulate radiocesium via irrigation water in paddy field

Rinji Inaba[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Ryosuke Tsuruta[CTI Engineering Co., Ltd.]・Naoki Aoyama[Daido Consultants co.,ltd.]・Naoki Ueyama[Department of Agriculture, Niigata Prefectural Government,]・Naoki Harada[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu Miyazu[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yoshimasa Suzuki[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Tatsuya Matsubara[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Moono Shin[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・Tomo Gomei[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]・Kentaro Ito[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]・Norio Nogawa[Fukushima Future Center for Regional Revitalization, Fukushima University]

灌漑水由来の懸濁態放射性セシウムの水田内動態

稲葉 麟士[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・鶴田 綾介[(株)建設技術研究所]・青山 尚樹[大同コンサルタンツ(株)]・上山 直樹[新潟県]・原田 直樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・松原 達也[新潟大学大学院]・申 文浩[福島大学]・五明 智夫[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・野川 憲夫[福島大学]

筆者らの調査で,玄米中の放射性セシウム(以下,Cs)濃度は水田の灌漑水流入点付近で高くなる傾向が確認され,灌漑水がイネ体のCs濃度上昇に寄与する可能性が示された.しかし,そのメカニズムは明らかでなく,灌漑水中のCsの吸収のほか,水温,流速分布など多様な要因の検討が求められている.本研究では,こうした要因のうち,灌漑水中の懸濁態Csの水田内での挙動に着目し,各種実験によって検証した.

Keyword: 放射性セシウム, 水田, 農業用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2019

発表番号 [8-37]

Effect of nitrogen concentration of irrigation water on grain protein content and chalky grains in a paddy field under continuous irrigation with cool running water

Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Yushi Matsumoto[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tadashi Tsukaguchi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

灌漑水の窒素濃度が冷水掛流し灌漑水田の玄米タンパク質濃度および白未熟粒割合に与える影響

西田 和弘[東京大学大学院]・松本 悠志[東京大学大学院]・塚口 直史[石川県立大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

灌漑水の窒素濃度が異なる水田で冷水掛流し灌漑試験を実施し,灌漑水の窒素濃度が,玄米タンパク質濃度および白未熟粒割合に与える影響を調べた.その結果,低窒素濃度の灌漑水を用いた掛流し灌漑では,玄米タンパク質濃度は減少,白未熟粒割合は増加したが,高窒素濃度では玄米タンパク質濃度は増加,白未熟粒割合は減少した.掛流し灌漑による高温障害抑制効果は,稲の温度低下ではなく窒素吸収量の増加によるものだと考える.

Keyword: 掛流し灌漑, 玄米タンパク質濃度, 白未熟粒割合
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2019

発表番号 [9-2]

Experimental study on the critical friction velocity of Asian clams on the smooth surface

Kenji OKAJIMA[Graduate school of Mie university]・Seiya NAGAOKA[Graduate school of Mie university]・Yuuga ASANO[Mie university]

滑面上に存在するタイワンシジミの移動限界摩擦速度に関する実験的検討

岡島 賢治[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]・浅野 友雅[三重大学]

パイプライン内でのタイワンシジミの移動量予測のための基礎研究として滑面上でのタイワンシジミの移動限界摩擦速度を検討した.タイワンシジミの移動限界摩擦速度は粒径20mm以下では掃流砂式のShields式より大きくなることが分かった.また,シジミが群れとなることで,移動限界摩擦速度が若干大きくなることが分かった.さらに,模擬粘糸実験より,模擬粘糸が流れに放出されることで流れやすくなることが分かった.

Keyword: タイワンシジミ, 水理実験, 移動限界摩擦速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2019

発表番号 [9-4]

Temporal changes in fish assemblage in agricultural drainage channels with environmental consideration

Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kosuke Nishitani[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Tatsuya Yamamoto[Mie Prefecture]

環境配慮施設の施工された農業排水路における魚類の生息状況の推移

皆川 明子[滋賀県立大学]・西谷 公佑[近畿農政局]・山本 達也[三重県]

環境配慮施設が施工された農業排水路を対象に、圃場整備後5年間の魚類の生息状況および環境条件の推移を調査した。2017年10月の台風の影響で2017年度の非灌漑期には個体数が激減したが、2018年度の灌漑期には回復し、内部で退避できた個体が繁殖できたことがうかがわれた。しかし、ミナミメダカの産卵が確実に確認された場所は一時的な寄り洲のみで、繁殖環境はぜい弱であり、植生の定着促進が必要と考えられる。

Keyword: 農業排水路, 魚類, 環境配慮
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2019

発表番号 [9-5]

Can improved drainage canals flowing into Lake Biwa provide spawning areas with fishes?

Kazuya Nishida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Kohji Mabuchi[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Makoto A. Yoshida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]

琵琶湖に流入する改修済み農業排水路は魚類の産卵場となり得るか?

西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]・馬渕 浩司[国立環境研究所琵琶湖分室]・吉田 誠[国立環境研究所琵琶湖分室]

2018年6月27日,29日に,滋賀県湖北地域の琵琶湖に流入する改修済み2面張り農業排水路・河川において魚類の産着卵を探索した.卵はいくつかの水路または区間に集中して存在していた.DNA分析の結果,これらの卵はコイ(在来型),ニゴロブナ,ギンブナ,ホンモロコが産み付けたものであることが分かった.2面張り護岸水路は工夫次第でこれら魚類の産卵を可能にする余地があると考えられた.

Keyword: 農業排水路, 魚類, 産卵環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2019

発表番号 [9-7(P)]

Experimental study on hydraulic characteristics of freshwater pearl mussels under flowing water

Yamato Irie[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University ]・Masataka Ohnishi[Kitaakita Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Wataru Kakino[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]・Motoi Takeuchi[Iwate Prefectural Kuji High School ]・Yuzuru Kato[Tohoku Bureau, Pacific Consultants Co.,Ltd. ]・Takahiro Horiai[Tohoku Bureau, Pacific Consultants Co.,Ltd. ]・Takeshi Nagayoshi[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University ]

カワシンジュガイが有する水理特性に関する実験的研究

入江 倭斗[秋田県立大学大学院]・大西 将嵩[秋田県北秋田地域振興局]・柿野 亘[北里大学]・竹内 基[久慈高等学校 ]・加藤 譲[パシフィックコンサルタンツ(株)東北支社 ]・堀合 孝博[パシフィックコンサルタンツ(株)東北支社 ]・永吉 武志[秋田県立大学]

本研究では,カワシンジュガイが有する水理特性を明らかにすることを目的として,流水中における流下応答実験を行った。その結果,供試個体が転動を開始する流速である移送限界流速に殻幅や殻長といった殻形状の違いが大きく影響すること,また,ヨコハマシジラガイやマツカサガイなど,他の流水性の二枚貝に比べて水理的攪乱の影響を受けやすい種であることがわかった。

Keyword: カワシンジュガイ, 水理特性, 移送限界流速
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2019

発表番号 [9-8(P)]

Long-term ecohydraulics survey in Yagawa and Fuchu Yosui irrigation system

Shinji Fukuda Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]

府中用水と矢川における長期生態水理調査

福田 信二[東京農工大学]

本報では,農業水路(府中用水)と湧水小河川(矢川)における定期調査から,流況と魚類相のダイナミクスについて検討し,両水域で異なる季節性を有することを報告した.また,同程度の流量であっても区間内の水理条件が異なることで,魚類の生息状況が異なることが確認できた.今後の農業水路の多様な利用形態と大きく変化する流況を考慮し,魚類群集を含む水域生態系の保全のあり方について議論する必要がある.

Keyword: 生態水理, 農業水路, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2019

発表番号 [9-12]

Longitudinal distribution of fish species and salinity in the Miyara river, Ishigaki ishland

TAICHI KASAHARA[tokyo university of agriculture and technology]・SHINJI FUKUDA[tokyo university of agriculture and technology]・KIMURA Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Science/Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]・NODA Keigo[Graduate School of Applied Biological Sciences and Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]

石垣島宮良川における魚類および塩分濃度の流程分布

笠原 太一[東京農工大学]・福田 信二[東京農工大学]・木村 匡臣[東京大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]

周縁性魚類や通し回遊魚が利用する汽水域は,塩分濃度等の物理環境が潮汐に伴い大きく変動するため,その時空間変動に適応した生活形態・行動特性を有していると考えられる.本報では,宮良川での潮汐に伴う塩分濃度分布などの物理環境に関する基礎調査について報告した.その結果,海水域の河川への浸入が限定的である一方で,干潮時には汽水域が湾内にまで拡大することや塩分濃度ごとに魚類群集が異なることが明らかになった.

Keyword: 生態系, 塩分濃度, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2019

発表番号 [9-16]

Example of hibernation places of Tokyo daruma pond frog among different land characteristics in multiple areas

Marina Motegi[Utsunomiya University Graduate School Faculty of Agriculture]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University department Agriculture]・Naohisa Nakashima[United Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Akira Mori[Chiba Biodiversity Center]

異なる土地特性を持った複数地区におけるトウキョウダルマガエルの越冬場に関する事例

茂木 万理菜[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・中島 直久[東京農工大学大学院連合農学研究科]・森 晃[千葉県生物多様性センター]

カエル類の保全策検討の第一歩として、異なる土地特性を持つ4地域においてトウキョウダルマガエルの越冬場を明らかとした。調査はPITタグを使用し、2018年度に1地区、2019年度に3地区で行った。調査の結果、水田が優占する地区では田面を選好し、畑地がある地区では畑地を選好する可能性が覗えた。また、土壌水分の高い水田を避けて越冬する事例も見られ、高い土壌水分を持つ越冬場を忌避する可能性が示唆された。

Keyword: トウキョウダルマガエル, 越冬場, PITタグ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2019

発表番号 [9-17]

Upstream migration monitoring of juvenile Ayu using environmental DNA: results comparison between 2017 and 2018

Noriyuki Koizumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji Watabe[Institute for Rural Engineering, NARO]

環境DNAを利用したアユ稚魚の遡上モニタリング:2017年と2018年の比較

小出水 規行[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]

環境DNAを利用して,2017年と2018年にアユ稚魚の遡上モニタリングを静岡県富士川下流の四ヶ郷頭首工で行った.各年共に頭首工周辺6地点で4〜6月に毎週1Lを採水し,環境DNAを抽出した.全地点のサンプルからアユDNAが検出され,2017年は稚魚の遡上ピークと頭首工下流での滞留が推定された.2018年はDNA量が前年の1/100程度に減ったが,4月上旬にはアユ稚魚が遡上していたと推察された.

Keyword: 定量PCR, 四ヶ郷頭首工, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2019

発表番号 [9-18]

Fish habitat assessment considering morphotypes of aquatic vegetation

Seiya Aihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水生植物の形態を考慮した魚類の生息環境解析

相原 星哉[農村工学研究部門]・福田 信二[東京農工大学大学院]

水生植物は生態系エンジニアとして物理環境を改変し,魚類の生息場に影響を及ぼしているため,水生植物群落の形態や在来/外来が魚類の生息環境に及ぼす影響について解析した.その結果,水生植物が生息場に重要である魚種と物理環境のみが重要である魚種に分類でき,水生植物と魚類の生息場の関係は魚種ごとに異なることが明らかになった.物理環境条件とともに水生植物の形態を考慮した生息環境評価の重要性が示唆された.

Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2019

発表番号 [9-19]

The actual situation and the change of Kaibori fishing

Ryota SUZUKI[Chiba Prefectural Goverment Office]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya univercity]

カイボリ漁の実態と変遷

鈴木 涼太[千葉県君津農業事務所]・守山 拓弥[宇都宮大学]

近年,水田水域における魚類の減少が顕著であると指摘されている。鬼頭(1996)は水田水域を含む二次的自然では,そこに生息する生物を保全する際に人との関係を捉える必要があると指摘している。近年,水抜き調査が各地で実施されており,その手法は魚とりの一つのカイボリ漁に酷似している。そこで本研究では,人と二次的自然に生息する魚類との「新たな関係性」を構築しつつある例としてカイボリ漁を調べた。

Keyword: 生物多様性, 環境教育, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2019

発表番号 [9-20]

Applicability test of an internal fish tag for japanese bagrid catfish Pseudobagrus tokiensis

TAKUMA HAYAKAWA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Agr. and Tec.]・TAKUMI MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr]・AKIRA MORI[Chiba Biodiversity Center]

ギバチ Pseudobagrus tokiensis への内部標識の適用可能性の検討

早川 拓真[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]

ギバチは環境省レッドリストの掲載種であるとともに,2016年に環境省から出された「保全のための提言」中で言及されており,水路整備等の影響を強く受けるため保全対象種となることが多い.しかしその生活史は未解明で有効な保全策の検討が望まれる.昨今では内部標識が発達し,詳細な追跡調査が可能となったが,内部標識挿入によるギバチ個体への影響は不明なため,飼育実験による標識挿入の影響評価を行った.

Keyword: 生態系, PITタグ, ギバチ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2019

発表番号 [9-21]

Preliminary study on survey methods for fish resource distribution in agricultural channels usingimproved diagnostic ultrasound imaging systems

NOBUHISA UMEKI[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NATSUKI YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・TARO SATO[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHITAKA MOTONAGA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・KOSUKE HOMMA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SUSUMU MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・TETSU KAWAMURA[Lequio Power Technology Corp.]・SATOSHI NAGAI[United Engineering New Generation Imaging Laboratory]

改良型超音波エコー画像装置を用いた魚類資源量分布の調査手法に関する研究

梅木 信尚[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・佐藤 太郎[新潟大学大学院]・元永 佳孝[新潟大学]・本間 航介[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・河村 哲[レキオ・パワー・テクノロジー(株)]・長井 裕[ユナイテッド・エンジニアリングN.G.I研究所]

筆者らの先行研究によって医療用超音波エコー画像装置は,水生生物資源量推定,とりわけ淡水魚密度の推定に効果的であることが示唆された.本研究では,水深1 m 程度の農業用水路におけるセンシングを可能とすることを目標に超音波エコー画像装置を新たに試作し,試作機の性能を検証するため,\纏濔魴錣任竜体の視認性および計数率,⇒訓望魴錣任竜体の視認性を室内実験で検討した.

Keyword: 超音波画像診断装置, 魚類資源量調査, 室内実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2019

発表番号 [9-22(P)]

Developing the distribution model of Tokyo daruma pond frogs considering fields’ conditions

Naohisa Nakashima[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University Agriculture Department]

圃場状況を考慮したトウキョウダルマガエルの生息分布モデルの構築

中島 直久[東京農工大学大学院連合農学研究科]・守山 拓弥[宇都宮大学]

トウキョウダルマガエルの生息分布モデルを構築した。本種は春先まで非湛水状況が確保される場で越冬している。したがって圃場の湛水状況および利用形態にその生息量を規定されると考えられた。これまで圃場状況の面的情報を広域で得ることが困難であった。本論ではUAVを活用して流域内の圃場状況を一筆単位で取得した。結果、湛水面積と非湛水面積の大きさが十分大きな地点において、最も生息量が大きくなると予測された。

Keyword: トウキョウダルマガエル, 生息分布モデル, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2019

発表番号 [9-27]

Effect of weed control methods on paddy plants in rice cultivation by organic agriculture

Takuya Minamitani[GIFU Prefecture]・Akira Mori[Chiba biodiversity Center]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University School of Agriculture]

有機農法稲作における抑草方法が水田植物に与える影響

南谷 拓哉[岐阜県]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・守山 拓弥[宇都宮大学]

有機農法における抑草方法が抑草対象種および水田植物の多様性に与える影響を明らかにすることを目的とした。いずれの指標も有機圃場が慣行圃場より有意に高かった。これは、除草剤不使用により除草剤に弱い植物が生育しやすくなったと考えられた。クログワイを抑えることで他の植物が発芽および発生しやすくなったことが考えられた。NMDSの結果、慣行整備田、有機整備田、有機陸田に分類された。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2019

発表番号 [9-28]

Infuluence of Soil Chemical and Physical Propeties on Mesofauna in The Fallow Soil at Tohoku Town

Mizuki Tamagawa[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Atushi Mori[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Rieko Takamatsu[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Hiroyuki Ochiai[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]

土壌の理化学性が土壌動物の個体数に与える影響−青森県東北町における休耕地の事例−

玉川 美月[北里大学]・森 淳[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]

青森県東北町の休耕地において土壌の理化学性と土壌動物の個体数の関係を分析した結果、土壌動物によって影響する土壌の理化学的要因は異なった。トビムシ類ではEC(正)および気相率(負)、ササラダニ類ではEC(負)および強熱減量(正)、トゲダニ類ではEC(正)、強熱減量(正)および地温(負)がそれぞれの個体数に影響を及ぼしたと考えられる。

Keyword: 土壌動物, 土壌の理化学性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2019

発表番号 [9-29]

Effects of residual chlorine on distribution of mollusks

Mizuki Yamashita[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu Univ.]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]

残留塩素が貝類の分布に与える影響

山下 みずき[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

塩素処理水が流入する河川において残留塩素が貝類の分布に与える影響について検討した.塩素処理水流入点より下流では,生貝の個体数が少なかった.そこで,生貝の分布に影響を与える環境要因を明らかにするために,一般化線形モデルとランダムフォレストを用いて解析を行った.その結果,水田排水路からの距離と残留塩素濃度,流速が生貝の分布に影響を与えることが明らかとなった.

Keyword: 残留塩素, 生態系, 集落排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2019

発表番号 [9-30(P)]

Change extraction of alder distribution in Akamuma area, Kushiro Sitsugen Wetland from ultrahigh resolution satellites and Landsat

Shota Iimura[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Keiji Kushida[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

超高解像度衛星とランドサットによる釧路湿原赤沼周辺のハンノキ分布の変化の抽出

飯村 翔貴[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学大学院]

釧路湿原の赤沼周辺で、2005年9月8日と2015年8月21日の超高解像度衛星画像を、2018年8月の現地調査により判読し、2005年と2015年のハンノキの分布地図を作成した。ハンノキの分布の変化とその変化の特徴を解析した。これらを基にして、2004年9月1日と2017年9月5日のランドサット画像の教師付き分類から、超高解像度衛星画像に見られたハンノキの分布を捉えることができるか評価した。

Keyword: リモートセンシング, 超高解像度衛星画像, 釧路湿原
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2019

発表番号 [9-31]

Analysis on Landscape Images Posted on SNS

Ken Ohno[Mie University]・Daiki Yagi[Mie University]・Takuro Mizutani[Mie University]

SNSに投稿された景観画像の分析

大野 研[三重大学]・八木 大貴[三重大学]・水谷 拓朗[三重大学]

どのような景観が人々に好まれるのかは、生態系サービスの文化的サービスを評価するうえで、重要な要素となるのは自明である。そこで、SNSに投稿された景観画像を収集しその特徴を分析した。画像を収集したSNSは、TwitterとFlickerである。収集された画像の分布、収集された画像に写っていた景観要素、収集された画像からの交通バイアスの除去について検討した。

Keyword: 生態系サービス, 景観, SNS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2019

発表番号 [9-32]

Successful conditions for rare animal transplantation using landscape

Takuma Taniura[Mie university]・Ohno Ken[Mie university]

景観を用いた希少生物移植の成功条件

谷浦 拓馬[三重大学]・大野 研[三重大学]

全国各地で環境保全措置を行う際,対象の生物を別の地域へ移す「移植」という措置がよく用いられるが,この手法は失敗例も多い.そのため,成功率の高い移植先選定手法を確立する必要がある.本研究では,景観の類似度で移植先を選定出来る可能性を模索した.その結果,類似度と移植結果に相関が示された.今後はサンプル数を増やし,今回考慮できなかった地形の概念等を取り入れ,更なる指標の改善を目指していきたい.

Keyword: 環境影響評価, 生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2019

発表番号 [9-33]

Spatial Distribution of crop damages by wild boars, shika deer and monkeys in Mie prefecture

Haruta Nakaoka[Mie University Department of Environmental Science and Technology]・Ken OHno[Mie University]

三重県におけるイノシシ、シカ、サルによる農作物被害の空間分布

中岡 治太[三重大学大学院]・大野 研[三重大学]

三重県の各集落におけるイノシシ、シカ、サルの農作物被害状況データをクリギング法によって空間補間し、三重県を分割した複数のグリッド内の森林率や農地率、個体数指標と相互相関解析を行った。結果、全体の傾向とは異なる地域が明らかになり、地域的に獣害の要因に差がある可能性が示唆された。今後はこうした要因の差を明らかにするため、風土の違いなどに着目して研究していく必要があると考えた。

Keyword: 獣害, クリギング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2019

発表番号 [9-34]

Identification of ecosystem service bundles in Mie Prefecture

Yusuke Imaeda[Mie University]・Ken Ohno[Mie University]

三重県における生態系サービスバンドルの特定

今枝 優介[三重大学]・大野 研[三重大学]

生態系サービスのバンドルとその位置を特定することは,複数サービスのホットスポットを把握することにつながり,保全的観点などから重要である.本研究では,三重県を対象に,主成分分析を用いてバンドルを調べ,複数のサービスが同時に発揮されている地点を把握することを目指す.

Keyword: 生態系, 生態系サービス, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2019

発表番号 [9-35(P)]

Growth reaction to cutting treatments of reed community in the blackish water area

Yoshitaka Nakashima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoko Oki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Wataru Kaneko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuya Oshima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki Sasada[Wesco co.,ltd.]

汽水域におけるヨシ原の刈り取りに対する生育反応

中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]・金子 航[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[岡山大学大学院]・笹田 直樹[(株)ウエスコ]

汽水域の吉井川河口部にはヨシ原が広がっているが,最盛期に比べて面積は減少している。本研究では,汽水域の干潟に現存するヨシ原の保全・維持のための適切な管理方法を提示するために,異なる環境条件下において刈り取りに対する生育反応を検討した。調査結果から,ヨシ原の9月刈り取りでは,標高がT.P.約0.95m以上の土壌が還元化していない地点では,地表面から20cmの刈り取りが新芽の生育を最も促進した。

Keyword: 生態環境, 生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2019

発表番号 [10-1]

Designing of portable Bagasse Powered Steam Generator for Preheating of SeedCane Hot-water Treatment Plant

Chathuranga Anshuka[University of the Ryukyu/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyu]・Ariyawansha K.T.[Sugarcane Research Institute, Sri Lanka]・Rupasinghe C.P.[University of Ruhuna, Sri Lanka]

Designing of portable Bagasse Powered Steam Generator for Preheating of Seed Cane Hot-water Treatment Plant

Chathuranga Anshuka[University of the Ryukyu/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyu]・Ariyawansha K.T.[Sugarcane Research Institute, Sri Lanka]・Rupasinghe C.P.[University of Ruhuna, Sri Lanka]

サトウキビの病気対策として熱水処理は広く用いられている。スリランカでの熱処理では、初期加熱過程でコストおよび時間がかかっている。この問題解決にバガス発電を用いて予熱するシステムを設計した。これにより、時間が37%、エネルギー消費を99%削減することができた。

Keyword: Seed cane、Bagasse, Hot water treatment、Biomass energy, Steam
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2019

発表番号 [10-2]

Resource Circulation by Methane Fermentation and Cultivation of Energy Crops

Takuya Iguchi[Graduate school of agriculture, Kyoto University]・Katsuaki Ohdoi[Graduate school of agriculture, Kyoto University]・Hiromu Kusuda[Graduate school of Energy Science, Kyoto University]・Hiroshi Shimizu[Graduate school of agriculture, Kyoto University]・Hiroshi Nakashima[Graduate school of agriculture, Kyoto University]・Juro Miyasaka[Graduate school of agriculture, Kyoto University]

メタン発酵とエネルギー作物の栽培を用いた資源循環の構築

井口 拓也[京都大学大学院]・大土井 克明[京都大学大学院]・楠田 啓[京都大学大学院]・清水 浩[京都大学大学院]・中嶋 洋[京都大学大学院]・宮坂 寿郎[京都大学大学院]

メタン発酵は,微生物の働きにより有機物を分解し,エネルギー源となるバイオガスを発生させるプロセスであり,低炭素化に有効である.一方,発酵の際に生じる消化液の処理に多くのコストを要するという課題がある.本研究では,消化液をエネルギー作物の栽培に液肥として用い,消化液の有効利用の可能性について調査した.また,エネルギー作物をメタン発酵の原料に用い,その発酵特性を調べ,資源循環の可能性を調査した.

Keyword: 物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2019

発表番号 [10-3]

Effects of forest management on soil water content

Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Ishii Takahiro[Ito Koumuten]

里山林整備が地表面土壌含水率に与える影響

星川 圭介[富山県立大学]・石井 孝宗[(株)伊藤工務店]

様々な整備状況にある里山林の6か所に土壌含水率センサと地温センサを設置し,2018年5月末から11月末まで10分間隔で観測を行った.その結果,含水率は樹冠が閉塞し開空度が最も低い地点において含水率が最も低くなる傾向がみられた.もっとも含水率が高い傾向がみられたのはアカマツが混交する疎林であり,次いで間伐を行ったコナラ林であった.

Keyword: 土壌含水率, 広葉樹, 里山林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2019

発表番号 [10-4]

Analysis of the relationship between land use change and soil environment in a tropical peatland

Takamitsu Kai[Kurokawa Field Science Center, Meiji University]・Tomotsugu Yazaki[School of Agriculture, Meiji University]・Masahiko Katoh[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

熱帯泥炭地における地目変更と土壌環境の関係解析について

甲斐 貴光[明治大学黒川農場]・矢崎 友嗣[明治大学]・加藤 雅彦[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

熱帯泥炭地は広く熱帯地方に分布し、植物体や土壌中に多くの炭素が貯留されている炭素貯留庫と考えられている。本研究対象地はマレーシアのセランゴール州である。本研究では、原生林からプランテーション、プランテーション後再生した二次林(再生林)へと地目変更した際、土地利用の変化が泥炭地の土壌環境に及ぼす影響を報告する。

Keyword: 熱帯泥炭, 土壌, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2019

発表番号 [10-5]

Studying the feasibility of eco-tours in Sakadura-district, Utsunomiya city

Ryo HATAKEYAMA[Tochigi Prefectural Goverment Office]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ.]

宇都宮市逆面地区での実現可能なエコツアーの検討

畠山 陵[栃木県栃木土木事務所]・守山 拓弥[宇都宮大学]

近年、農村部では高齢化や過疎化により集落機能の低下が懸念される。そこで、新たな地域活性化政策としてエコツアーが注目されている。本研究では、栃木県逆面地区を対象地として想定したうえで)エコツアーの顧客層の把握、)エコツアー参加者の参加スタイルの把握、鵝砲捻娠腸椎修淵┘灰張◆爾離法璽最聴、堯縫侫ロウを対象としたエコツアーのニーズ把握、をアンケートにより調査をした。

Keyword: 環境教育, 環境保全, 生態系
GET PDF=19/10-5.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2019

発表番号 [10-6]

The Study on Consumers' Perceptions and Satisfaction for Ecosystem Conservation

Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]・Yuusei ASAI[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

生態系保全米購入者の購入意識に関する研究−山形県元泉地区における事例−

守山 拓弥[宇都宮大学]・浅井 優星[宇都宮大学]

持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律等を背景に,生態系との調和に配慮した水田農業(生態系保全型水田農業)への取り組みが全国各地で展開されている。本研究では,生態系保全型水田農業を普及するための基礎知見として,山形県元泉地区のO農園を対象に,農家の生態系配慮の取り組みが実際の消費者にどれだけ認知されており,またその取り組みがどれくらい満足度に寄与しているのか明らかにすることとした。

Keyword: 環境教育, 環境保全, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2019

発表番号 [10-7(P)]

Installation of Radio Control Devices to Mowing Machine for Aquatic Plant in Irrigation Cannel

Masaru Yamaoka[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Kiyoshi Takano[Ibaraki Prefectural Tamatsukuri Technical High School]・Ikuo Yoshinaga[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Takuya Mineta[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Keiji Watabe[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]

農業用用水路向け水草刈り機のラジコン化

山岡 賢[農村工学研究部門]・高野 粋史[玉造工業高校]・吉永 育生[農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]

近年,農業用水路において水草や藻類の繁茂で,刈取り除去の労力や除塵機への負担が増加している。このため,著者らは,従来人力によっていた刈取り等の作業を機械化するとともに,機械の操作をラジコン化することで,作業者は水路岸から作業できることを目指した。刈取り技術として市販の刈払い機の刃のアタッチメントの水中での稼動を確認するとともに,フロートをつけた刈払い機にラジコン機材を取り付けた。

Keyword: 水草, 刈り取り, 遠隔操作
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2019

発表番号 [10-8(P)]

Trace metals requirements for methane fermentation of rural sewage sludge

Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]

農業集落排水汚泥のメタン発酵における微量元素の必要性

中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]

室内試験により,集排施設から発生する濃縮汚泥と家庭の生ごみの混合メタン発酵システムを検討したところ,メタン発酵における必須微量元素であるCoまたはNiの不足が原因と見られる発酵不良が起こった。集排施設の場合,汚泥のCoやNiが低濃度となることがあり,そのような汚泥と生ごみのようにCo,Ni濃度が低い原料との混合メタン発酵を行う場合には,CoやNiを添加する必要があることが示された。

Keyword: 農業集落排水処理施設, エネルギー, 資源循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2019

発表番号 [10-9(P)]

Basic research for the purpose of improve transparency of the Lake Kojima by the use of freshwater bivalve

Tomoyuki Arakawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoshitaka Nakashima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoko Oki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

淡水二枚貝を用いた児島湖の透明度改善に関する基礎研究

荒川 智之[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]

本研究では児島湖流域に生息する在来種の淡水二枚貝の内,イシガイ及びマツカサガイを選抜し,室内実験にて濁度及び有機物処理能力を検討した.懸濁物質除去能力においてはイシガイとマツカサガイに大きな差は認められなかったが,現場と同じ条件下では,マツカサガイよりもイシガイの濁度低下速度が大きかった.また,COD(懸濁態)についても現場と同じ条件下では,マツカサガイよりもイシガイの除去能力が最も高かった.

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2019

発表番号 [10-10(P)]

Estimation of Small Hydropower Generation on Headwork

fenglan wang[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu university]・Keigo Noda[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu university]・Issaku Azechi[National Agriculture and Food Research Organization, Japan]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]・Masateru Senge[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu university]

Estimation of small Hydropower Generation on Headwork

王 鳳蘭[岐阜大学大学院連合農学研究科]・乃田 啓吾[岐阜大学大学院連合農学研究科]・安瀬地  一作[農業・食品産業技術総合開発機構]・平松 研[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学大学院連合農学研究科]

小水力発電は再生可能エネルギーの一つとして環境に優しく、効率も高い等のメリットから注目を集まっている。そして、日本では小水力発電ポテンシャルが多くある中で、農業用水利施設を利用した小水力発電の開発も活発になっている。本研究では農業用水利施設の一つである頭首工での河川放流水に着目し、その発電ポテンシャルを検討し、頭首工での小水力発電実行可能性について検討する。

Keyword: 小水力発電, 頭首工, 発電量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2019

発表番号 [10-11(P)]

Evaluation of Acoustic Emissions in Plant by Wavelet-Transform Analysis

Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

ウェーブレット解析を用いた植物起源弾性波の特性評価

萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

植物の水ストレス応答として発生する弾性波をAE法により非破壊的に検出することは可能とされるが,検出波には異なる発生起源の信号が混在する.本研究では,検出されたAE信号に対してウェーブレット変換を用いた時間周波数解析による特性評価を行った.検討の結果,植物起源弾性波とノイズでは時間周波数領域における信号の重心位置に差異が確認された.以上より,ウェーブレット変換を用いた検出波分類の有用性が示唆された.

Keyword: Acoustic Emission(AE), ウェーブレット変換, 検出波分類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2019

発表番号 [10-12]

Reduction of drainage load from paddy field to Lake Hachiroko by non-drainage transplanting using GNSS Autonomous rice transplanter

Tadashi Kondo[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Yoshisada Nagasaka[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Masaya Kato[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Masanori Saito[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Koki Fujiwara[Ogata agricultural cooperatives]・Atushi Kato[TOPCON CORPORATION]・Satoshi Yamamoto[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Naoki Okada[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hirokazu Akahori[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hiroshi Nishimura[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hayato Shindo[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Yukio Yaji[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]

GNSS田植機を用いた無落水移植による八郎湖への水田排出負荷の抑制

近藤 正[秋田県立大学]・長坂 善禎[東北農業研究センター]・加藤 雅也[秋田県農業試験場]・齋藤 雅憲[秋田県農業試験場]・藤原 行毅[JA大潟村]・加藤 敦[(株)トプコン]・山本 聡史[秋田県立大学]・岡田 直樹[秋田県立大学]・赤堀 弘和[秋田県立大学]・西村 洋[秋田県立大学]・進藤 勇人[秋田県農業試験場]・矢治 幸夫[秋田県立大学]

RTK-GNSS直進アシスト田植機により、マーカー線不要、移植直前の強制落水不要、天候によらず湛水下高精度で苗移植でき、高収量を維持しつつ汚濁負荷を抑制できることが実証された。同一農家の2期目の作付けを行った実証試験結果を報告する。2年目、農家の移植湛水深は約30mmから約40mmへと増加し、負荷排出抑制量も増加し、等面積比で窒素、リン、SSとも平年5月の干拓地差引排出負荷量の5割以上に相当した。

Keyword: 排出負荷抑制, GNSS田植機, 無落水移植
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2019

発表番号 [10-13]

Effect ofperiphytonfeeding by snails on phosphate release in flooded water of paddy fields

Susumu Hanayama[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Yuuta Aita[Honma Co.]・Takeyuki Annaka[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

巻貝による付着藻類の摂食が田面水へのリン溶出におよぼす影響

花山 奨[山形大学]・會田  佑太[(株)本間組]・安中 武幸[山形大学]

水田土壌からのリン回収を目的として、ヒメタニシとモノアラガイによる土壌表面に発生した付着藻類の摂食が、田面水のリン溶出におよぼす影響を調べた。その結果、擬似水田の土壌表面に発生した付着藻類の両巻貝による摂食は、藻類からリンを溶出させることが明らかとなった。またモノアラガイは、ヒメタニシより多くのリンを溶出することが示された。

Keyword: 物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2019

発表番号 [10-14]

Effects of Fulvic Acid on EC50 of Zinc for Pseudokirchneriella subcapitata

Shinji SAKURAI[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Mako TAKIHANA[Nose Town]・Takao NAKAGIRI[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Haruhiko HORINO[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]

亜鉛を対象とした藻類のEC50に対するフルボ酸の影響評価

櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・瀧花 真子[能勢町]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

バイオアッセイが注目される中,多くの化学物質のEC50が明らかになってきたが,実環境下では有機物などがEC50値に影響を与える可能性がある.本研究では,Znに着目し,その毒性の緩和が期待されるフルボ酸の投与濃度に対するZnのEC50における変動性について実験的に検討した.その結果,EC50が環境による生物活性の違いによって変動し,実環境へのEC50の適用には慎重を要することが示唆された.

Keyword: Zn, EC50, フルボ酸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2019

発表番号 [10-15]

Application of the PCPF-F model for simulating pesticide fate and transportunder foliage application

Tu Hoang Le[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirozumi Watanabe[Tokyo University of Agriculture and Technology]

PCPF-F モデルを用いた葉面散布における農薬動態予測への適用について

Le Hoang Tu[東京農工大学]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究の目的は,コンピュータモデルを用いた葉面散布された農薬の動態予測である。開発されたPCPF-Fモデルは,葉面散布された殺菌剤トリシクラゾールの降雨による葉面からの脱着を精度よく予測した。また,田面水中のトリシクラゾール濃度も精度よく予測することができた

Keyword: The PCPF-F model, foliage application, rice pesticide fate and transport
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2019

発表番号 [10-16]

Change of concentration of dissolved radioactive Cs in water on paddy field

Tomijiro Kubota[NARO]・Tatsuhiro Nishikiori[NARO]・Moono Shin[Fukushima University]・Susumu Miyazu[Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Niigata University]・Naoki Harada[Niigata University]

水田湛水中における溶存態放射性Csの濃度変化

久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・錦織 達啓[農業・食品産業技術総合研究機構]・申 文浩[福島大学]・宮津 進[新潟大学]・吉川 夏樹[新潟大学]・原田 直樹[新潟大学]

本研究では、福島県請戸川下流から用水を取水する水田圃場において、水田湛水中の放射性Cs、特に溶存態Csの濃度変化について調べた。その結果、用水から水田に流入した溶存態Csの一部は、土壌吸着等により減少するものの、残りは少なくとも24時間程度は安定的に存在することがわかった。また、溶存態Csの存在割合は、水中の浮遊物質に含まれる懸濁態Csとの平衡だけでは説明できないことがわかった。

Keyword: 溶存態放射性セシウム, 水田, みかけのKd
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2019

発表番号 [10-17(P)]

Radiocesium Inter-Annual Variations and Dynamics in Iitate, Fukushima

Mari Saito[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

福島県飯舘村における放射性セシウム流出の経年変化

斉藤 真利[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]・西村 拓[東京大学大学院]

東日本大震災より飛散した137Csは土壌に吸着し,降雨により河川等へと流出するため,事故周辺地域での影響が懸念される.137Cs流出の影響評価を行うために,福島県飯舘村の137Cs沈着量の異なる2河川において長期に渡り現地観測を行った.結果として,SSに含まれる137Cs濃度は2015年以降では低濃度を維持しており,また,春先での降水でSSに含まれる137Cs濃度はやや上昇することが分かった.

Keyword: 放射性セシウム, 懸濁物質, 福島
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2019

発表番号 [10-18(P)]

Nitrate nitrogen leaching characteristics of an Andosol apple orchard in snowy cold region

Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

積雪寒冷地の黒ボク土リンゴ園における硝酸態窒素の溶脱特性

遠藤 明[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

青森県津軽地域の淡色黒ボク土リンゴ園を対象に,土壌間隙水を定期的に採取しNO3-N濃度を定量し,且つ,数値計算により土壌中のNO3-Nの時空間的動態と溶脱挙動を推定した.<16cmにおける数値計算および実測NO3-N濃度は,<300dにおいて比較的良く整合した.積雪寒冷地の当リンゴ園においては,6〜7月に施肥した肥料の大部分が,5〜6ヶ月経過して深度100cmに溶脱することが明らかになった.

Keyword: リンゴ園, 土壌間隙水, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2019

発表番号 [10-19(P)]

Methane emission by ebullitions in a paddy field in a temperate region

Tomoya Yumite[School of Agriculture, Meiji University]・Yuma Ishii[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Takashi Motobayashi[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

温帯地方の水田における気泡噴出によるメタン放出

弓手 友哉[明治大学]・石井 佑磨[明治大学大学院]・本林 隆[東京農工大学]・登尾 浩助[明治大学]

CH4は気候変動の原因とされる温室効果ガスの一つである。国内においてCH4放出の割合は農業活動が主であり、特に稲作由来が大きな割合を占める。水田におけるCH4放出経路の一つに気泡による放出がある。そこで本研究は自動開閉チャンバーを利用してCH4濃度の連続観測を行いCH4気泡噴出に影響を与える要因解明を目的として行った。その結果、気圧の上昇と気温の低下により気泡由来の放出が促進される結果となった。

Keyword: 気泡, 水田, 温室効果ガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2019

発表番号 [10-20(P)]

Characteristics Changing Concentration of During Nitrate Nitrogen Removal Process

Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Wataru ISHIKAWA・Hirofumi KIMURA・Akane MORI・Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

硝酸態窒素除去過程時の濃度変動特性

山嵜 高洋[日本大学]・石川 航・木村 紘史・森 あかね・長坂 貞郎[日本大学]

NO3-N除去過程時の濃度変動特性についての検討として、水質浄化実験の期間を延長し、水中での無機態窒素の詳細な濃度変化の把握を目的とした。その結果、時間経過するとともにNO3-NはNO2-Nに遷移しており、NO3-N濃度が0mg/L付近まで低下すると、それに付随してNO2-N濃度も低下すると考えられた。さらにNO2-N濃度の低下に伴い、NH4-N濃度が上昇傾向にあることも確認された。

Keyword: 水質浄化, 硝酸態窒素(NO3-N), 亜硝酸態窒素(NO2-N)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2019

発表番号 [10-21(P)]

Effect of Winter Irrigation on Physical and Chemical Property in Paddy Soil and Groundwater Level

Soichiro Hirukawa[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Katsuhiro Sasada[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kazuhiro Siowaki[Kanagawa Sagami-river Left bank Land improvement]・Yoichi Nakamura[Central Region Center Kanagawa Prefecture]

冬期湛水が土壌の理化学性および地下水位に与える影響

蛭川 聡一郎[日本大学大学院]・笹田 勝寛[日本大学大学院]・塩脇 和弘[相模川左岸土地改良区]・中村 陽一[神奈川県県央地域県政総合センター]

冬期湛水が土壌の理化学性に対する影響についてまだ十分に明らかにされていない。そのため本報では、過去10年間冬期湛水が行われている相模川左岸土地改良区内の水田を対象地として、土壌の理化学性の実験と地下水位測定を行った。その結果、冬期湛水の正の側面だけでなく負の側面についても明らかにできた。

Keyword: 冬期湛水, 地下水位, 土壌理化学性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2019

発表番号 [10-22(P)]

Production of CO2 and CH4 at upper and lower layer from soil hard pan and soilsurface gas fluxes.

Junko Nishiwaki[Ibaraki University]・Masakazu Komatsuzaki[Ibaraki University]・Masaru Mizoguchi[The University of Tokyo]

土壌耕盤上下層におけるCO2、CH4ガス発生と地表面ガスフラックス

西脇 淳子[茨城大学]・小松崎 将一[茨城大学]・溝口 勝[東京大学]

土壌耕盤上下層における土壌物理性と土中炭素動態の関係を年平均気温差の異なる茨城県と福島県において調べた。両地域ともCO2ガス放出は大きく、10月以降は耕盤ありで放出量が増加した。茨城と比較して福島でのCO2ガス放出は小さかった。CH4ガスは、茨城で11月に、福島で10月に耕盤あり地点での吸収量が耕盤なし地点を上回った。季節ごとの土中ガス濃度変化とガスフラックス変化に関係は認められなかった。

Keyword: 土壌耕盤, CO2ガス, CH4ガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2019

発表番号 [10-23]

Experimental Verification of Sectional Plan of Siphon and Curve Radius of Main Drainage Canal

Noriaki HAYASHI[Kanto Regional Agricultural Administration Office Nakagawa]・Kazuyuki Hashimoto[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tonegawa]・Tetsuya Kishikawa[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Noriyuki Kamachi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Daisuke Yamaoka[Sansui Consultant Co.Ltd]・Kosuke Ishiwata[Sansui Consultant Co.Ltd]・Shinichiro Yamada[Sansui Consultant Co.Ltd]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Sekiya[CTI Engineering Co., Ltd]

サイホン断面計画と幹線排水路の曲線半径の実験的検証

林 範昭[関東農政局那珂川沿岸農業水利事業所]・橋本 和幸[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]・岸川 哲也[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・蒲地 紀幸[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・山岡 大輔[サンスイコンサルタント(株)]・石渡 康介[サンスイコンサルタント(株)]・山田 慎一郎[サンスイコンサルタント(株)]・浪平 篤[農村工学研究部門]・関谷 明[(株)建設技術研究所]

与良川統合排水機場の機械排水時に、西部幹線排水路の流水は、河川横断東西連絡サイホンを流下して遊水池に放流され、東部幹線排水路と対面方向で合流するため,サイホン吐出し部を直角に曲げた構造とした.また、サイホン上流は,用地買収範囲を抑えるため、曲線半径を設計基準より小さい値で計画した。そこで,水理模型実験により、サイホンの断面設計手法と西部幹線排水路の曲率半径について検証し、問題ないことを確認した.

Keyword: 水理模型実験、排水機場, 排水路、サイホン, 排水路曲線計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2019

発表番号 [10-24]

Experimental Verification of Retarding Basin Shape of Drainage Pump Station and Inflow Plan of Main Drainage Canal

Noriaki Hayashi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Nakagawa]・Kazuyuki Hashimoto[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tonegawa]・Tetsuya Kishikawa[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Noriyuki Kamachi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Kosuke Ishiwata[Sansui Consultant Co., Ltd]・Daisuke Yamaoka[Sansui Consultant Co., Ltd]・Shinichiro Yamada[Sansui Consultant Co., Ltd]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Sekiya[CTI Engineering Co., Ltd]

排水機場の遊水池形状および幹線排水路の流入計画の実験的検証

林 範昭[関東農政局那珂川沿岸農業水利事業所]・橋本 和幸[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]・岸川 哲也[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・蒲地 紀幸[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・石渡 康介[サンスイコンサルタント(株)]・山岡 大輔[サンスイコンサルタント(株)]・山田 慎一郎[サンスイコンサルタント(株)]・浪平 篤[農村工学研究部門]・関谷 明[(株)建設技術研究所]

現在計画中の与良川統合排水機場は用地上の問題から,東部幹線排水路末端の湾曲区間の曲線半径を小さく計画せざるを得ず,また,その遊水池への流入方向は,吸込水槽への流入方向と正反対となり,吸込水槽への不安定な導水が懸念される.そこで,水理模型実験を行い,遊水池形状および東部幹線排水路の流入計画を検証した結果,顕著な水面動揺や大きな乱れは発生せず,吸込水槽への安定した導水が可能であることが確認された.

Keyword: 水利構造物, 開水路の流れ, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2019

発表番号 [10-25]

Experimental Verification of Retarding Basin Shape of Drainage Pump Station and Inflow Plan of Main Drainage Canal

Noriaki HAYASHI[Kanto Regional Agricultural Administration Office Nakagawa]・Kazuyuki Hashimoto[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tonegawa]・Tetsuya Kishikawa[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Noriyuki Kamachi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Daisuke Yamaoka[Sansui Consultant Co.Ltd]・Kosuke Ishiwata[Sansui Consultant Co.Ltd]・Shinichiro Yamada[Sansui Consultant Co.Ltd]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Sekiya[CTI Engineering Co., Ltd]

対向する排水が合流する与良川統合排水機場遊水池の排水性能の実験的検証

林 範昭[関東農政局那珂川沿岸農業水利事業所]・橋本 和幸[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]・岸川 哲也[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・蒲地 紀幸[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・山岡 大輔[サンスイコンサルタント(株)]・石渡 康介[サンスイコンサルタント(株)]・山田 慎一郎[サンスイコンサルタント(株)]・浪平 篤[農村工学研究部門]・関谷 明[(株)建設技術研究所]

与良川統合排水機場の機械排水時に,東部および西部幹線排水路を遊水池で合流させて,吸込水槽に導水させるが,遊水池では東部および西部幹線排水路からの流入方向が対向するため、二つの流水を計画通りに機械排水可能であるか懸念された。そこで,水理模型実験により、統合機場遊水池の合流時の排水性能を検証した結果、東部および西部ともに所定の水位以下で所定の流量を排水でき、排水性能として問題ないことを確認した。

Keyword: 水利構造物, 開水路の流れ, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2019

発表番号 [10-26]

Flood Analysis of Small earthen dam with 1-D Analysis Taking Account of Underpass

KOJIMA,H.[National Agriculture and Food Research Organization]・TAKEMURA,T.[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO,H.[National Agriculture and Food Research Organization]・MATSUDA,S.[National Agriculture and Food Research Organization]・HIROSE,Y.[National Agriculture and Food Research Organization]・SHODA,D.[National Agriculture and Food Research Organization]・LEE,S.[National Agriculture and Food Research Organization]

アンダーパスに一次元解析を導入したため池決壊氾濫解析

小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]

近年の豪雨災害の頻発を受け,改めてハザードマップの作成等ため池の防災対策が注目されている.ハザードマップ作成時の浸水域予測手法である氾濫解析では,対象地域の地形・地物を表現するため,航空レーザー測量や写真測量による数値標高モデル(DEM)が用いられる.本報では,DEMに現れないアンダーパスの表現方法として一次元解析を用いた方法を試行し,既報で提案した方法と比較した.

Keyword: 水理構造物, ハザードマップ, 氾濫解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2019

発表番号 [10-27]

Scenario analyses for the emergency solution to protect Hanoi Capital from flooddisaster of the Red River

Sai Hong Anh[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

Scenario analyses for the emergency solution to protect Hanoi Capital from flood disaster of the Red River

サイ ホン アイン[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]

ハノイ中心部を流れる紅河はベトナム北部最大の河川である.ハノイを洪水被害から守るため,紅河沿いに堤防が建設され,緊急時の対応策が計画されている.しかし,緊急時の操作手順を決定するための最適シナリオは,堤防保護区域外における洪水危険度の総合的評価に基づいた十分な検討が実施されていない.本研究では二次元単層モデルを構築し,設定シナリオによるシミュレーションおよび,緊急時の対応策を提案した.

Keyword: 数値流体力学, 洪水流出, 河川工学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2019

発表番号 [10-28]

On Energy Dissipation Effects of Tsunami by using Secondary Levee

Kenji SEKIJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO/United Graduate School of Agri. Sci. TUAT]・Hirohide KIRI[Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council, MAFF]・Issaku AZECHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nobuaki KIMURA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuji KOHGO[United Graduate School of Agri. Sci. TUAT]

後背地に配置した二線堤による津波の減勢効果について

関島 建志[農村工学研究部門/東京農工大学大学院連合農学研究科]・桐 博英[農林水産技術会議事務局]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]・向後 雄二[東京農工大学大学院連合農学研究科]

津波浸水災害においては,海岸線と平行する道路盛土や堀が津波遡上エネルギーを減勢する効果があると考えられており,沿岸部農業地域における津波被害の減災対策の一つとして,盛土構造物や排水路を活用した津波の減勢手法が研究されてきている.本研究では二線堤を設置した断面二次元模型による水理模型実験を行った.その結果,盛土タイプの農道を海岸堤防に並行に配置することで津波浸水を減勢する効果があることがわかった.

Keyword: 二線堤, 農道, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2019

発表番号 [10-29]

Study on natural frequencies of a real and small-scale model of a cylindrical tank

Silviya Sasheva Petkova[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Dimitar Kisliakov[University of Architecture, Civil Engineering and Geodesy]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Study on natural frequencies of a real and small-scale model of a cylindrical tank

Petkova Silviya[東京農工大学]・Dimitar KISLIAKOV[University of Architecture]・向後 雄二[東京農工大学]

実規模貯水タンクと小規模モデルの動的特性に関する数値解析を行った。両者の固有振動数の関係が提案された相似則と同じであるかどうか、また、それが水分密度にどのように影響を受けるか検討した。

Keyword: モード解析, タンク, 水−構造物相互作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2019

発表番号 [10-30]

Method of estimating the flow velocity coefficient of the steel pipe by absolute roughness

Takahiro Yabuguchi[Japan Water Steel Pipe Association]・Ichiro Kasahara[Japan Water Steel Pipe Association]・Takashi Anzaki[Japan Water Steel Pipe Association]・Shingo Maeda[Japan Water Steel Pipe Association]

絶対粗度による鋼管の流速係数の推定方法

薮口 貴啓[日本水道鋼管協会]・笠原 一朗[日本水道鋼管協会]・庵崎 高志[日本水道鋼管協会]・前田 真吾[日本水道鋼管協会]

水輸送用塗覆装鋼管(JIS G 3443)の内面塗装は,液状エポキシ樹脂塗装が主流となっているが,その流速係数は水理データが不十分なことから,旧来のタールエポキシ樹脂塗装と同等として扱われている。このような状況に鑑み,本稿では,新たな塗覆装材料に対する流速係数の算出方法として,絶対粗度による方法を提案し,その適用性を水理実験の結果と比較・検証した。

Keyword: 流速係数, 絶対粗度, 液状エポキシ樹脂塗装
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2019

発表番号 [10-31]

Measurement of Negative Pressure in Bar Screen Type Torrent Intake

Michihiko Kojima[School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Yoshida[School of Agriculture, Meiji University]

バースクリーン型渓流取水工に生じる負圧の測定

小島 信彦[明治大学]・吉田 直人[明治大学]

バースクリーン型渓流取水工の目詰まりの原因の一つとしてバースクリーン裏側に生じる負圧の影響が疑われている。本研究では水理模型実験を行い、バースクリーン裏側に生じている負圧を測定した。負圧の値は常に変動していたが、その幅は小さく、規則性も見られなかった。また、基幹水路流量の増加に伴い、その絶対値が大きくなることを確認することができた。

Keyword: 渓流取水工, 負圧, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2019

発表番号 [10-32]

Numerical model for non-Darcy flow based on Izbash’s law

Tomoki Izumi[Ehime University]・Naoyuki Yamashita[Ehime University]

Izbash則に基づく非ダルシー流の数値解析モデル

泉 智揮[愛媛大学大学院]・山下 尚之[愛媛大学大学院]

非ダルシー流の数値解析モデルとして,非圧縮流れにおいて指数則に基づく抵抗則を考慮した支配方程式に対してMPS法を用いて離散化するモデルを構築し,浸透実験結果に対する再現性の観点から本解析モデルの妥当性を検討した.その結果,流速に関して比較的高い再現性を確認できたが,解析値は実測値を過小評価することから,今後,さらに本解析モデルの改善が必要であると結論付けられた.

Keyword: 非ダルシー流, 数値解析, 粒子法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2019

発表番号 [10-33]

Study on Water Environment and Heat Storage Characteristics under a High-Water Temperature Conditions in Salinity Aquaculture Ponds in Tropics

Akinori Ozaki[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Panitan Kaewjantawee[Klongwan Fisheries Research Station, Kasetsart University]・Monton Anongponyoskul[Faculty of Fisheries Kasetsart University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Nguyen Van Thinh[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Matsumoto Masaru[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Okayasu Takashi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hamagami Kunihiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]

熱帯塩水養殖池における下層高水温環境下の水環境特性および熱特性に関する検討

尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]・パニタン カイウジャンタウィ[カセサート大学]・モントン アノンポニャスクル[カセサート大学]・原田 昌佳[九州大学大学院]・グエン ヴァン ティン[九州大学熱帯農学研究センター]・松元 賢[九州大学熱帯農学研究センター]・岡安 崇史[九州大学大学院]・濱上 邦彦[岩手大学]

本研究では,熱帯塩水養殖池において発生可能性がある熱塩対流による下層高水温現象について,下層高水温環境下の水環境特性および熱特性について検討することを目的として,現地塩水養殖池における現地観測を行った.現地観測結果から,下層高水温現象は,降雨および日射によって形成される塩分濃度勾配層が夜間の放射冷却効果を減衰することにより,水域中層から下層に蓄熱が進行することが明らかになった.

Keyword: 塩分成層, 水温成層, 熱塩対流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2019

発表番号 [10-34]

Salinity analysis after heavy rainfall in Hakata Bay using 3-dimensionalσ-coordinate model

Akihiro Fukuda[Graduate School of Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayohi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

3次元σ座標系モデルを用いた博多湾における集中豪雨後の塩分動態解析

福田 晃大[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]

集中豪雨後の閉鎖性海域における赤潮・貧酸素水塊の発生が近年,問題となっている.この影響評価の第一歩として博多湾を対象に3次元σ座標系モデルを用いて,2002年9月16日に発生した集中豪雨後の塩分動態解析を行った.なお河川流量の算定にはタンクモデルを用いた.解析の結果,豪雨数日後に湾奥部のほとんどで20psu以下となり,上下層の塩分差が最大で6psu以上となる強い塩分成層の形成を確認できた.

Keyword: 3次元σ座標系モデル, 赤潮・貧酸素水塊, 集中豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2019

発表番号 [10-35(P)]

Water Leak detection applying Wavelet Analysis for Pressure fluctuation in Pipeline

Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

管内の圧力変動に対するウェーブレット解析を利用した漏水検知法の検討

浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

近年,管路内の圧力変動から漏水を検知する方法が低コスト,少労力で漏水検知を実現できる可能性があることから,それらに関する数多くの研究がなされている。本研究では,時間周波数解析として有効な方法であるウェーブレット解析を用いて,圧力変動における漏水由来の不連続点の抽出を行い,数値シミュレーション結果では漏水比が0.5%という非常に小さい漏水に対しても検知可能であることが明らかになった。

Keyword: 流体力学一般、管水路流れ, 水理学的波動、周波数解析, 漏水検知
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.2-3 , 2018

発表番号 [T-1-1]

Current status of Universities related to Water, Land and Environmental Engineering

Takeshi KOIZUMI[Japanese society of irrigation,drainage and rural engineering]・yoshio hanatsuka[Japanese society of irrigation,drainage and rural engineering]

農業農村工学系大学の現状について

小泉 健[農業農村工学会]・花塚 賀央[農業農村工学会]

農業農村工学系に限らず,大学に対する運営費交付金の削減と人件費の抑制は益々厳しい状況にある。その一方で、国公私立大学間の経営統合、先端技術研究や地域創生の重点化などを推進する大学に対する補助金など学生の減少と地域の活性化をにらんだ対策が打ち出されている。これら農業農村工学系大学を取り巻く社会情勢を報告し、課題の緊急性・重要性を共有すると共に、今後の人材確保・育成と技術開発推進の一助とする。

Keyword: 大学の危機, 研究費の削減, 人件費の抑制
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.4-5 , 2018

発表番号 [T-1-2]

Current Status and Issues of JABEE Accreditation System and Future Direction

hidetaka tikamori[Okayama Univ.]・yoshio hanatsuka[Japanese society of irrigation,drainage and rural engineering]

JABEE認定制度の現状と課題および今後の方向性

近森 秀高[岡山大学大学院]・花塚 賀央[農業農村工学会]

JABEE認定制度は技術者教育の質の向上に寄与してきたが、昨今は受審時の作業負担軽減など、課題の改善を求める声も大きくなっている。そこでJABEEは文部科学省の支援を得て、2016年6月から2017年1月まで計4回、認定の在り方について検討がなされ、2017年3月に今後の方向性が公表された。本報では、JABEE認定制度の現状と課題を通して、技術者教育に関する望むべき方向性を示す。

Keyword: JABEE, 技術者教育認定制度,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.6-7 , 2018

発表番号 [T-1-3]

Current Status and Issues of CPD System and Future Initiatives

Ken Hiramatsu[Gifu Univ.]

CPD制度の現状と課題および今後の取組み

平松 研[岐阜大学]

農業農村工学分野では,2002年(平成14年)に 「技術者継続教育機構」を設立してCPD制度の運用を始めた。以後,農業農村工学分野に携わる15,000人を超えるCPD個人登録者の技術力の証明,日常の研鑚の評価・支援を行っている。本報では運用が始まって15年が経過したCPD機構のCPD制度の現状と課題および今後の方向性について述べる。

Keyword: 技術者継続教育制度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2018

発表番号 [T-1-4]

Collaboration and cooperation between universily and administration

Takashi MUROMOTO[Maff]・Ken Hiramatsu[Gifu Univ.]

大学と行政との連携・協力について

室本 隆司[農村振興局]・平松 研[岐阜大学]

新たな土地改良長期計画の政策目標の達成に資する土地改良事業等を効果的・効率的に推進する観点から、技術の開発・普及を一層推進していくこと、また、情報通信技術(ICT)の急速な発達や気候変動等に伴う災害リスクの顕在化といった技術開発を取り巻く情勢の変化等を踏まえ、技術開発を的確に進めていくことが求められている。本報では行政が取り組んでいる「大学との連携・協力」について報告する。

Keyword: 産学官連携, 人材育成,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.10-11 , 2018

発表番号 [S-1-1]

Creation of Future of Irrigated Agriculture employing the Concepts: Resilience, Local Environmental Knowledge and Transdisciplinary Approach

TAKASHI KUME[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

レジリエンス・地域環境知・超学際的アプローチから創る灌漑農業の未来

久米 崇[愛媛大学大学院]

本セッションでは、農業農村地域が種々のショックから迅速に回復し、地域に伝統的に伝わる知識・経験を科学的に使いこなし、多様なステークホルダーが協働で灌漑農業の未来を創出する方法・過程について議論する。ここでは、セッションの概要を説明した上で、灌漑技術を地域の実情にあわせた形で運用し、地域における地下水保全という課題解決を、地域環境知と超学際的アプローチにより解決しようとする事例を紹介する。

Keyword: レジリエンス, 地域環境知, 超学際的アプローチ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.12-13 , 2018

発表番号 [S-1-2]

Farmers’ capacities, farmers' resiliences: How local agricultural knowledge capitals, networks, and innovations aid in maintaining community well-being in Karapnal

Mayumi Fukunaga[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

「小回り」のきく農家経営とレジリエンス:在来知ネットワークは生存オプションを増やす一助となりうるか

福永 真弓[東京大学大学院]

本研究の目的は,生存オプションを増やす農業とはどのようなものでありうるかを,在来知ネットワークを生かした農業経営の「小回り」さに着目して明らかにしようとするものである.在来知ネットワークの更新とリスケーリングが,「小回り」のきく農業経営を可能にし,地域社会の環境資源と社会のレジリエンスに寄与し,かつ「食える」農業を目指す新しいイノベーターたちの営みを支える核となることを論じる。

Keyword: 在来知ネットワーク, 「小回り」, レジリエンス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.14-15 , 2018

発表番号 [S-1-3]

Place-specific certification schemes: the approach converting local issues into marketable forms

Reiko Omoto[Faculty of Regional Sciences, Tottori University]

生産地が創る流通の仕組み:課題をマーケタブルな形に変換する「ローカル認証」

大元 鈴子[鳥取大学]

本稿は、地域独自の環境認証制度であるローカル認証が、地域特有の環境問題の解決にどのように寄与し、また、地域全体の持続可能性を促すかを、米国のサーモン・セーフ認証を紹介することで検討する。ローカル認証は、地域の内発的プロセスによって新たな価値形成を促すとともに、その価値を評価する新しい流通ネットワークを構築するプラットフォームとなる。ローカル認証のトルコにおける事例地における導入可能性も検討する。

Keyword: ローカル認証, サケ, 価値形成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.16-17 , 2018

発表番号 [S-1-4]

A Brief Look at Enhancement of Resilience of Farmers to Soil Salinity in Northeast Thailand

Tadao YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Fumikazu UBUKATA[Graduate school of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hirotaka MATSUDA[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]・Takashi KUME[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Katsuyuki SHIMIZU[Faculty of Agriculture, Tottori University]

タイ東北部における塩害に対する農家のレジリエンス強化に関する一考察

山本 忠男[北海道大学大学院]・生方 史数[岡山大学大学院]・松田 浩敬[東京農業大学]・久米 崇[愛媛大学]・清水 克之[鳥取大学]

タイ東北部の農村において,地域住民の塩害への対応状況から地域のレジリエンスに影響する要素の考察をおこなった。農家家計に着目すると,塩類集積というダメージに対して,家計を維持するために住民の取る方策に違いのあることが示された。そして,その選択を決定づける要素として,農産物価格,土壌改良や施肥による増収効果,利用可能な水源の有無,農外雇用の需要などが関係していることが推察された。

Keyword: レジリエンス, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2018

発表番号 [S-2-1]

Treasure-hunting in Gonza

Minoru Ohnishi[Gonza, Suigo wo Mamori Sodateru Kai]

権座の取り組みについて:宝物と宝探し〜素晴らしい風景が農業を守る「水郷を活かした農の里づくり」

大西 實[権座・水郷を守りそだてる会]

重要文化的景観「近江八幡の水郷」の一部,西の湖(琵琶湖の内湖)の島「権座」の水田では連綿と耕作が続けられてきた。本報告では,「近江八幡の水郷」が重要文化的景観に選定されたことを契機として,権座が属する白王町を中心に進展してきた権座・水郷を守り育てる活動について,イベントなどの集いの機会提供がUターン者の誘致や地域磨き,郷土愛をもつ人づくりにつながり,むらづくりの基盤をつくってきた経緯を紹介する。

Keyword: 水郷, 重要文化的景観, 営農活動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.20-21 , 2018

発表番号 [S-2-2]

The details and prospects for Important culturallandscape「Scenery of the O-mihachiman lakeside region」

Toshiya Nara[Omihachiman Ci ty, board of educat ion]

重要文化的景観「近江八幡の水郷」の経緯と展望について

奈良 俊哉[近江八幡市教育委員会]

本稿では、滋賀県近江八幡市で重要文化的景観「近江八幡の水郷」として指定されている水郷の以前の姿やヨシ生産との関係について、さらには昭和30年代から始められた農地造成のための干拓事業の中で水郷が残されてきた経緯について紹介した。また、それらの風景が文化財のひとつである重要文化的景観として選定されるまでのプロセスについて紐解き、最後に今後の展望として合併した旧安土町域の追加指定等に言及した。

Keyword: 重要文化的景観, ヨシ地, ヨシ産業,干拓
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.22-23 , 2018

発表番号 [S-3-1]

Development of multifunctional automatic hydrant which contributes toreduction of water management effort

TANAKA Tadashi[SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD]・IIDA Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・KIMURA Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・TANIGUCHI Teruyuki[yamanashi sekisui]・ITOU Tetsu[X-Ability Co., Ltd.]

水管理労力軽減に資する多機能自動給水栓の開発

田中 正[積水化学工業(株)]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・谷口 輝行[山梨積水(株)]・伊藤 哲[(株)クロスアビリティ]

担い手農家の水管理の省力化や多様な水管理が可能となる水田用多機能自動給水栓を開発するとともにパイプライン化やICTの導入による需要主導型の新たな水田水管理システム」を構築する新技術を開発することを目的とした。今回開発した新たな水田水管理システムへのICT化の導入として、特定省電力無線によるネットワーク構成を有するシステムを現地圃場に導入した。

Keyword: ICT、水田, 多機能自動給水栓, 水管理システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.24-25 , 2018

発表番号 [S-3-2]

Research and development on technology for improving safety of pipeline foragriculture on soft ground such as peatland

G.Takahara[DAIPLA Corporation]・Z.Ueda[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Y.Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・J.Hinobayashi[DAIPLA Corporation]・I.Kago[Hokkai tochi kairyō-ku]・K.Nakamura[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・T.Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

泥炭地等軟弱地盤における農業用パイプラインの安全性向上技術に関する研究開発

高原 源太朗[大日本プラスチックス(株)]・上田 前向[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学]・日野林 譲二[大日本プラスチックス(株)]・加後 郁也[北海土地改良区]・中村 和正[寒地土木研究所]・河端 俊典[神戸大学]

本研究ではPE管の持つ柔軟性を維持しつつ管周方向のみを補強したガラス繊維強化ポリエチレン管(以下、PE-GF管)の適用性検証に着手した。自重変形により管形状を維持できない(偏平する)課題にはPE-GF管を使用することで簡単で安全なEF継手による施工を実施した。設計基準「パイプライン」の適用範囲(φ300)を超える中大口径の変形挙動にに対しては3点曲げ試験を実施し変形挙動を確認・検証し、管性能を確認した。

Keyword: 泥炭性軟弱地盤、内圧管, PE-GF管, EF継手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.26-27 , 2018

発表番号 [S-3-3]

R & D on earthquake resistance improvement technology of the bottom gutter of thereservoir made of precast concrete

Junichi ARITA[Hokukon]・Toshiaki AONUMA[daiwa-cres]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Isamu NAKAJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO]

プレキャストコンクリート製ため池底樋の耐震性向上技術に関する研究開発

有田 淳一[(株)ホクコン]・青沼 利明[大和クレス(株)]・河端 俊典[神戸大学]・中嶋 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]

プレキャスト製底樋管の不均等な盛土状態での挙動を解明し、耐震性を有する新たなプレキャスト製底樋管の開発ならびに設計手法の確立を目的とし本研究・開発に着手した。技術的課題には現況調査(変形・損傷等)の実施、堤体の沈下および地震時の挙動解析、柔構造となる底樋管の挙動解明のため、静的試験(強制沈下)を実施、底樋ブロックの継手構造の開発・試作、柔構造となる底樋管の挙動を振動台実験で把握するなどで対応した。

Keyword: プレキャスト、底樋, 耐震性, 大地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2018

発表番号 [S-3-4]

Development and dissemination of farmland and facilities information managementsupport system for land improvement district

Takashi TOMOMATSU[Imagic Design Co Ltd.]・Masaharu GOUKO[Miyagi University]・Tokuji YAMAMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]

土地改良区のための農地・施設情報管理支援システムの開発と普及について

友松 貴志[(株)イマジックデザイン]・郷古 雅春[宮城大学]・山本 徳司[農業・食品産業技術総合研究機構]

東日本大震災からの復興農地整備においては,圃場整備事業の換地や補完工事等に係る地元調整は土地改良区が重要な役割を担っていたが,限られた期間と限られたマンパワーで事業を推進する必要があった。農地基盤地理情報システム「VIMS」をベースにして,圃場整備事業の換地業務の効率化や合意形成の促進,水利施設等の管理のために必要な機能を開発し,土地改良区における土地利用調整業務を支援するシステムを開発した。

Keyword: 土地改良区、圃場整備, GIS、換地, 合意形成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2018

発表番号 [S-3-5]

Development of function diagnosis technology utilizing tribology for irrigation and drainagepumps

Masahiko KAWABATA[TRIBOTEX Co., Ltd.]・Tadashi KUNIEDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji MIZUMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]

トライボロジーを活用した農業用揚排水機の機能診断技術の開発

川畑 雅彦[トライボテックス(株)]・國枝 正[農村工学研究部門]・水間 啓慈[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]

全国2,700カ所以上の農業用揚排水機場は、施設ベースで66%が標準耐用年数を超過し、膨大な更新費用が課題となっていることから、「最適保全管理手法」の確立が有益であることが分かった。劣化モードを再現できる試験機を製作し、人為的に過負荷状態にした場合の性能劣化曲線を作成した。この性能低下を診断装置で計測することによって、新たに開発する診断装置の性能評価を行った。

Keyword: トライボ診断、簡易機能診断装置, 、潤滑油分析, トライボロジー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.32-33 , 2018

発表番号 [S-3-6]

A proposal of rehabilitation method that allows future monitoring of concrete open channelin cold district

Makoto TAKEDA[KURIMOTO, LTD]・Mitsunobu FUJIMOTO[KURIMOTO, LTD]・Koji WATABE[Docon]・Akio ISHIGAMI[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]

寒冷地におけるコンクリート開水路の将来的なモニタリングが可能な更生工法の提案

竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・渡部 浩二[(株)ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]

寒冷地のコンクリート開水路では、側壁背面からの浸透水が凍結融解を繰り返すことで躯体が劣化し、機能低下を生じている。従来の表面被覆工法は、水路内側に施すプライマーや表面被覆材が排水抑制層となり、背面からの浸透水を側壁内部に滞留させ、凍害劣化を助長する。そこで、1.水路側壁に浸透した水の排水工法の開発、2.側壁天端の補修工法の開発、3.合成構造の断面設計の確立、4.FRPM板の脱着機構の開発を行った。

Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.34-35 , 2018

発表番号 [S-3-7]

Development and application of measuring method of roughness coefficient of openchannel using aerial ultrasonic wave

WATANABE ken[MARUEI CONCRETE INDUSTRY CO.,LTD]・OKAJIMA Kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・ISHIGURO Satoru[Mie University Graduate School of Bioresources]・ITO Ryouei[Mie University Graduate School of Bioresources]・NAGAOKA Seiya[Mie University Graduate School of Bioresources]・ITO Tetsu[X-Ability Co., Ltd.]

空中超音波による開水路の粗度係数計測法の開発と活用について

渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]・伊藤 哲[(株)クロスアビリティ]

更新時期を迎えるコンクリート製農業用水路の多くは、表面の摩耗劣化による水理機能の低下が問題視されている。しかし、機能診断における摩耗・風化の判定は、現地での目視に依存しており、「簡便」に「面的な情報」を「短時間」に数値化できる計測器の開発が求められていた。そこで、空中超音波法を用いた粗度係数計測器を開発した。

Keyword: 表面劣化、粗度係数, 機能診断、空中超音波 , ストックマネジメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.36-37 , 2018

発表番号 [S-3-8]

Technique toward improving inspection efficiency for agricultural irrigation facilitiesutilizing sensing technology

Tetsu OOISHI[Kokusai Kogyo Co., Ltd]・Eisaku Shiratani[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide Kiri[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Mizukami[Kokusai Kogyo Co., Ltd]

センシング技術を活用した農業水利施設の点検効率化技術

大石 哲[国際航業(株)]・白谷 栄作[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]・水上 幸治[国際航業(株)]

今後、基幹的な水利施設では、毎年500施設程度が標準的な耐用年数を超過する。現場の農村では、水利施設の長寿命化及びLCCの低減を図るストックマネジメントの推進が急務である。そこで、今後の技術躍進が期待できる無人飛行機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)に搭載したデジタルカメラ等と、2時期の結果から精密に変状抽出する技術を融合することで、膨大な施設の損傷を効率的かつ高精度に把握する一次点検手法を開発した。

Keyword: ストックマネージメント、維持管理, UAV、ICP, 技術手引き
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2018

発表番号 [S-4-1]

Changing environments of agriculture and the college education on the rural engineering in Japan

Masayoshi Satoh[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]

農業農村工学を取り巻く環境変化と大学教育の現状

佐藤 政良[筑波大学]・吉川 夏樹[新潟大学]

近年の日本の農業農村の環境をめぐる劇的な変化は、農業土木学を農業農村工学に変えたが、それは、当該分野の技術者が物理的(力学的)側面だけでなく経済、環境、水質など、極めて多くの領域を考慮しなければならなくなったことに対応している。本報告では、新潟大学を例に、教員の削減、制度改変等もあるなか、社会的要請に応える大学教育のあり方、特に基礎学力と広い分野の関係、学生への魅力の提示等について問題提起を行う。

Keyword: 福島大学, 新潟大学, 農業土木カリキュラム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.40-41 , 2018

発表番号 [S-4-2]

The concept and structure of the new faculty in Fukushima University

Shinichi Shogenji[Fukushima University]

福島大学の新学類:理念と構成

生源寺 眞一[福島大学]

福島大学の食農学類(仮称)設置の背景には県内からの強い要請があり、地域に密着した課題解決型の教育研究を目指している。教育理念として実践性・学際性・国際性・貢献性の4つの観点から求める人材像を掲げており、震災・原発事故からの復興を強く意識している。専門コースはフードチェーンを念頭に生産環境学・農業生産学・食品科学・農業経営学から構成され、農業農村工学を専門とする教員は主として生産環境学を担当する。

Keyword: 食農学類, 原発事故, 地域貢献
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.42-43 , 2018

発表番号 [S-4-3]

Current state in Fukushima Prefecture and Role of Agro-environmental Science Course, Faculty of Agricultural and Food Sciences, Fukushima University

Moono Shin[Fukushima University]

福島県の現状と福島大学食農学類生産環境学コースの役割

申 文浩[福島大学]

東京電力福島第一原子力発電所の事故から7年が経過し、帰還困難区域を除くほとんどの居住制限が解除され、住民の帰還も段階的に進められている。これは、震災後これまで農業農村工学分野の研究者や技術者が活躍した結果であるに違いない。本報では、平成31年4月設置予定の福島大学食農学類の生産環境学コースを学会会員や、関係者に広く紹介するとともに、震災後の福島県の現状と農業農村工学分野の役割について議論する。

Keyword: 食農学類, 生産環境学, 原発事故
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.44-45 , 2018

発表番号 [S-5-1]

Electric Agricultural Cooperatives in the Chugoku Region

YASUKO HONDA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

中国地方の電化農業協同組合の現状と展望―コミュニティによる再エネ開発・維持の一例として―

本田 恭子[岡山大学大学院]

再生可能エネルギーの中でも小水力発電の歴史は古く、1950〜60年代には農林漁業団体による小水力発電の建設が活発であった。特に中国地方においては未だ50施設が稼働を続けている。そうした中本報告では、中国地方の小水力発電事業者のうち、コミュニティ・エネルギーの構想を最もよく体現し発電事業を専門とした住民出資による電化農協を取り上げ、その設立経緯と地域とのかかわり、FIT成立以降の動向を明らかにする。

Keyword: 中山間地域, 社会計画, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.46-47 , 2018

発表番号 [S-5-2]

Local Value Added Analysis of Renewable Energy Development at Municipal (Village) Level

TAKUO NAKAYAMA[Graduate School of Economics, Kyoto University]・YUKI OGAWA[E-konzal]

自治体(村)レベルの再エネ開発による地域付加価値創造分析―小水力発電と水質バイオマスの熱利用を中心に―

中山 琢夫[京都大学大学院]・小川 祐貴[(株)E-Konzal]

農山村地域経済の活性化にとって再生可能エネルギー事業は大きなポテンシャルを持っており、その定量分析が不可欠である。そのため、ドイツで開発・発展してきた経済分析モデルである地域付加価値分析を行った。その結果、採算性が確保されている事業については、自治体レベルにおいて確実に正の付加価値を創出することがわかったが、木質バイオマスの熱事業についてはより採算性を高める努力が必要であることがわかった。

Keyword: 農村振興, エネルギー循環, 産業経済計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2018

発表番号 [S-5-3]

Comparison of Community Characteristics at Different Stage of Renewable Energy Development

ARATA SUZUKI[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・HISASHI KOBAYASHI[College of Agriculture, Ibaraki University]・YASUSHI NARA[Research Group for Renewable Energy and Sustainable Rural Society]

再生可能エネルギー開発からみたコミュニティの比較

鈴木 耕太[茨城大学大学院]・小林 久[茨城大学]・奈良 泰史[「再エネ・農山村の持続戦略」研究会]

再生可能エネルギーの開発段階が違う全国の9地区を対象にしたアンケート結果をもとに、コミュニティの特徴の違いについて分析・考察した。数量化2類を用いた分析結果から、対人関係・交流の違いや再エネ開発への評価および関わり方などを要因として、再エネ開発について〇峺型⊇猗型I埔儀燭3つに分類できるのではないかと考えられた。本研究成果は、地域づくりに貢献する再エネ開発において活用できる可能性がある。

Keyword: 農村計画, 再生可能エネルギー, 数量化2類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.50-51 , 2018

発表番号 [S-5-4]

The Project of Suigen-no-sato in Ayabe

Naoki Asako[Teiju-koryu department Teiju・tiki seisaku division, Ayabe City]・Yutaka Ohigashi[Teiju-koryu department Teiju・tiki seisaku division, Ayabe City]・Hisashi Kobayashi[]

綾部市における水源の里の取組

朝子 直樹[綾部市]・大東  豊[綾部市]・小林 久[]

綾部市は,全国に先駆けて平成18年に5年間の時限条例として「水源の里条例」を制定し、集落を基礎単位とした地域振興をスタートした。各水源の里集落の取組により、平成19?29年度で22世帯46名が水源の里に移り住んだ。今後も水源の里集落の指定を増やし、「関係人口」に着目した取組の推進,集落間・他団体との連携促進などを通して,水源の里集落における後継者育成と集落維持・活性化に取り組んでいく予定である。

Keyword: 農村振興, 中山間地域,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.52-53 , 2018

発表番号 [S-6-1]

Suido of Kyoto - the “Millennial Capital” of Japan

Tsugihiro Watanabe[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

「千年の都」京都の<水土>

渡邉 紹裕[京都大学大学院]

京都は千年来の都である.平安京成立後の平安京の時代を経て,動きの大きかった中世でも,比較的安定した近世でも,都としてあり続けた.近代に入り,琵琶湖疏水開削などを契機として独自な発展を見せる.そこには集住人口を支える後背地があり,全国に展開する〈水土の知〉の先端地であり中心地でもあり続けてきた.京都の〈水土〉の形成に大きく関わった「水」のあり方を考えるために,その特徴や歴史的展開を改めて整理する.

Keyword: 水資源開発・管理, 灌漑施設, 京都
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.54-55 , 2018

発表番号 [S-6-2]

Modernization in Kyoto by Construction of Biwako Canal

Yoshiro Ono[Kyoto Institute of Technology]・Tsugihiro Watanabe[Kyoto University]

琵琶湖疏水の開削と京都の近代化

小野 芳朗[京都工芸繊維大学]・渡邉 紹裕[京都大学]

明治維新後の京都は,天皇の東京遷座,公家の東京移住とともに,神社仏閣は土地を国に収用され,産業や文化のパトロンを失い,都市として成立の危機に瀕していた.この打開のため,小学校の設立,西陣織機の革新を含む殖産興業,そして都市インフラとして琵琶湖疏水が起工された.疏水は水力発電により路面電車の展開や,工業育成,舟運による大津・京都・大阪間の流通など近代化に効果があった.この過程と意義を再考する.

Keyword: 水資源開発・管理, 琵琶湖疏水, 京都御所
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2018

発表番号 [S-7-1]

Conservation Measures for Frog Habitats in Paddy Field Area

Keiji Watabe[NARO]・Noriyuki Koizumi[NARO]・Takuya Mineta[NARO]

水田地域におけるカエル類の保全対策

渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業農村整備事業において保全対象生物に選定されることが多いカエル類について,以下3点を解説した。(1)水田や農業水利施設に生息する主な種・亜種の移動生態を整理した。(2)圃場整備によるカエル類への影響を整理した。(3)生息場の保全に向けて,コンクリート水路における転落防止用の蓋・脱出工等の移動対策や保全池の設置、越冬場の保全について知見を紹介した。

Keyword: 両生類, 生態系保全, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2018

発表番号 [S-7-2]

A Case Study of the Daruma Pond Frog Migration Using PIT Tag

Mitsuo Saito[Wesco co., ltd.]・Hiroyasu Yamashita[Wesco co., ltd.]・Yasuhiro Kashitani[Wesco co., ltd.]・Shogo Nishi[Wesco co., ltd.]

PITタグを用いたナゴヤダルマガエルの移動調査事例

齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・貸谷 康宏[(株)ウエスコ]・西 昇悟[(株)ウエスコ]

京都府亀岡市の生息地において、成体588個体をPITタグで標識し、繁殖期から越冬期までの行動パターンや越冬環境について調査した。また、約200m離れた場所で捕獲した50個体ずつを、場所を入れ替えて放逐する実験(異所放逐)を行い、同所に放逐した個体(同所放逐)との行動パターンの違いを調査した。それらの結果を報告するとともに、本種の保全上の留意点について考察する。

Keyword: ナゴヤダルマガエル, PITタグ, 越冬
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2018

発表番号 [S-7-3]

Conservation plots for habitat distribution of Rana ornativentris on farm land consolidation

Wataru Kakino[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]・Shinjyo Handa[Shinsyu Temple]・Arata Toriyabe[Aomori Prefecture]・Nagamitsu Maie[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]・Hajime Tanji[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]

圃場整備事業実施時のヤマアカガエル(Rana ornativentris)生息分布の保全対策

柿野 亘[北里大学]・伴田 眞誠[眞宗寺]・鳥谷部 新[青森県]・眞家 永光[北里大学]・丹治 肇[北里大学]

青森県におけるヤマアカガエルの越冬場は、主に結氷しない水域であり、水中の落葉落枝塊内で多数確認される(土中越冬は、確認されず)。圃場整備事業実施期間は、冬季が含まれることが多く、集中分布的な本種の局所個体群への影響が極めて大きいと考えられる。本発表では、本種の越冬環境を踏まえたミティゲーションを通じて、現段階の本種の保全対策について検討する。

Keyword: アカガエル科, 越冬, 環境配慮
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2018

発表番号 [S-7-4]

Distribution and annual life history of Tokyo daruma pond frogs in lowland paddy fields

Naohisa Nakashima[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Takumi Moriyama[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]・Kotaro Noda[NTC Consultants Inc.]・Marina Motegi[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Agr.]

平野部水田地帯におけるトウキョウダルマガエルの周年の生活史と生息分布

中島 直久[東京農工大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]・茂木 万理菜[宇都宮大学大学院]

平野部水田地帯において,PITタグを用いてトウキョウダルマガエルの標識再捕獲を周年にわたり実施した.さらに流域規模の生息分布を調査し,分布の偏在に関する考察を行った.越冬場として,畑地がある場合は畑地を選好している可能性があるが,圃場整備済みの水田のみの地区では,圃場の耕盤下で越冬していた.流域規模での分布の偏在には周辺畑地の有無や水田団地面積が規定要因として推測された.

Keyword: 生態系, 環境影響評価, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2018

発表番号 [S-8-1]

Social Expectations & Challenges of Kuzuryu-gawa Pipeline Irrigation Project

Yoshihiro OZAWA[SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.]

九頭竜川下流地区パイプライン −社会的期待と課題−

小澤 與宏[積水化学工業(株)]

九頭竜川下流域では、受益面積11600haの自然圧パイプラインシステムが構築された。これにより、水資源の有効利用、水質改善、水利施設維持管理費の削減、大規模水田農業経営体の育成、水田園芸への取組み、コメの品質向上、畑地農業の活性化、用水管理組織の再編整理と強化が図られている。本報では、これらのパイプライン整備の社会的側面からの意義について紹介する。

Keyword: 水田灌漑, 水質, 水利用計画・水利権
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2018

発表番号 [S-8-2]

Engineering Design on Pipelines of Kuzuryu-gawa Irrigation Project

Tatsuo Naka[The Japanes Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering]

九頭竜川下流地区のパイプラインシステム設計

中 達雄[農業農村工学会]

本地区は、扇端部の河川から自然取水でき、かつ水田受益地に重力灌漑が可能な扇状地の条件を活かして、前歴事業で整備された開水路形式の幹線水路を全線パイプライン化する挟事業である。本報では、本地区の右岸側の幹線水路について事業着工後に実施されたパイプライン形式の変更の技術的経緯を紹介する。

Keyword: 大口径パイプライン, セミクローズド, 水利用機能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2018

発表番号 [S-8-3]

Water Level Control System with Five Valves Varying in the Diameter in Jyugou Pressure Regulating Tank of Kuzuryu-gawa Irrigation Project

Yoshihiro Terakawa[NTC Consultants Inc.]

九頭竜川下流地区の十郷調圧水槽における異口径5台バルブによる水位制御方式

寺川 吉博[NTCコンサルタンツ(株)]

九頭竜川下流地区の十郷調圧水槽は直径36m、高さ30mのPCタンクであり、下流パイプラインの耐圧標高を確保する目的から25mに水位を維持するための調圧水槽である。流入制御弁は段階的流量管理の観点から5台異口径が選定された。本地区では複数バルブによる水位制御を安定的に行うため、バルブ群を一台と見なした「仮想バルブ制御」を採用し良好に運用されている。本報では本地区で採用した制御方式の概要を紹介する。

Keyword: 管・開水路流れ, 水利システムの計測・管理・制御, 数値流体力学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.70-71 , 2018

発表番号 [S-8-4]

Hydro-Control and Operation in Lower Chikugo Pipeline System

toshiyuki yoshioka[Japan Water Agency]

筑後川下流パイプラインシステムの水理と施設制御ー管理の実態と課題ー

吉岡 敏幸[水資源機構]

筑後川下流用水事業で築造した大口径長大パイプラインシステムでは、適正な水配分や施設の安全性等から、ポンプ運転や幹線流量調整弁、各分水工を集中管理する供給主導型の水管理システムを導入しました。管理開始から約20年を経過しているがこれまで水管理上の大きなトラブルはなく、昼夜や降雨時の流量変動時の水理変動をうまくシステム内で吸収しながら安定した水管理を実現しています。

Keyword: パイプラインシステム, 供給主導型水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2018

発表番号 [S-9-1]

Regarding farmland liquidation,community activities for maintenance and Land improvement district

Kazuhiko ODA[General Association Kyoto Prefectural Agriculture Council]

農地流動化,維持管理共同活動,土地改良区を語る!

小田 一彦[京都府農業会議]

中山間地域が7割を占める京都府の農山漁村では過疎化・高齢化が進行し,耕作放棄地,相続未登記農地も増加している。本報告では,京都府の「多様な担い手が共存・協働する持続可能な農業農村づくり」の中でも,農地流動化のための農地中間管理事業と維持管理共同活動(日本型直接支払い制度)の取り組み状況と課題を分析し,土地改良区への期待とその活動をサポートする農村の協働力を高める支援組織の取り組みについて語る。

Keyword: 農地流動化、維持管理共同活動, 農地中間管理事業、日本型直接支払い制度, 農村の協働力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2018

発表番号 [S-9-2]

Reform of Land Improvement District System

Kohei Aoki[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

土地改良区制度の見直し

青木 公平[農林水産省]

土地改良区制度の成立は、昭和24年の土地改良法制定に遡り、約70年が経過している。その間、農業・農村をめぐる状況は大きく変化しているが、土地改良区制度は法制定時からその形をほとんど変えておらず、そのために土地改良区の運営や土地改良施設の維持管理に支障が生じつつある。こうした情勢の変化に対応するとともに、土地改良区の業務運営の適正化を図るため、土地改良区の組合員資格や体制に関する制度の見直しを行った。

Keyword: 土地改良区, 土地改良法, 施設管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2018

発表番号 [S-9-3]

The Land Improvement District should develop with the local villages

Atsushi SHIGEMORI[Echigawa-Engan Land Improvement District]

土地改良区の歩みは集落と共に

重森 篤[愛知川沿岸土地改良区]

愛知川地区内の各集落で進められている「むらづくり」の一部を紹介し,土地改良区との関わりを考える.当土地改良区での課題としては,用水管理の効率化,土地改良施設の老朽化,重層土地改良区における維持管理の分担,大規模ほ場整備の実現,永源寺ダムの堆砂対策などが挙げられ,さまざまな取り組みが行われている.地域と連携した活動も定着しており,これからも「むらづくり自慢」は増えていくと思われる.

Keyword: 農村振興, 灌漑施設, むらづくり
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2018

発表番号 [S-9-4]

Conserving water resources by TOBAN-YOSUI LID

Nobuyuki FUKUDA[TOBAN-YOSUI Land Improvement District]

東播用水土地改良区の水源地保全活動

福田 信幸[東播用水土地改良区]

東播用水で最も重要な水源施設は篠山川から取水する川代ダムであり,水源地である篠山市と当土地改良区とのお付き合いは川代ダム建設前から継続されている.近年は,里山の環境を良くしようとする「丹波篠山木の駅実行委員会」との連携による間伐を進めており,その様子は神戸新聞,関西テレビで報道された.将来的にはため池管理者などの受益者が直接間伐などに参加するよう体制強化を図りたい.

Keyword: 農村景観, 環境保全, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2018

発表番号 [S-10-1]

The investigation method of PC pipe using ground penetrating radar

Morimitsu KIMURA[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Yoshiro SUZUKI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Kazuhiro KOIZUMI[Dia Consultants Company]・Kenji NAGANO[Dia Consultants Company]・Jun FUJITA[Dia Consultants Company]

電磁波レーダ探査法を用いたPC管の調査手法について

木村 守充[東北農政局]・鈴木 良郎[東北農政局]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・藤田 淳[(株)ダイヤコンサルタント]

近年,管水路におけるPC管のカバーコートの侵食による薄肉化やPC鋼線の発錆・破断など,PC管の外周部の劣化に起因した破損・破裂事故が発生している。長大かつ埋設されているPC管の調査について、ライン状に走査し効率的に調査が可能な電磁波レーダ探査法に着目し、アンテナの周波数やPC管の構造に適合したアンテナの配置を改善することで,管内からカバーコートの状態を把握できる調査手法について報告する。

Keyword: PC管, 電磁波レーダ探査, 模型試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2018

発表番号 [S-10-2]

Issues and Measures for Repairing Cracks in Concrete Open Channel

Takehisa Mori[Ishikawa Prefectural University]・Tatsuyuki Kamijo[Tanaka Civil Tec. Corporation]・Noriya Matsuda[Tanaka Civil Tec. Corporation]

コンクリート開水路のひび割れ補修における課題と対応策

森 丈久[石川県立大学]・上條 達幸[田中シビルテック(株)]・松田 展也[田中シビルテック(株)]

コンクリート開水路の躯体に発生したひび割れは,鉄筋の腐食を誘発するなど,耐久性や安全性等の構造機能を損なう要因となり得るため,適切なひび割れ対策が求められる。そこで,適切なひび割れ対策工法の選定に資するため,錆汁や水の滲出を伴うといったひび割れの発生状況や,劣化(中性化や凍害など),外力といったひび割れの発生原因を考慮した,2種類のひび割れ対策工法選定フロー(案)を新たに作成した。

Keyword: コンクリート開水路、ひび割れ, ひび割れ補修、表面被覆, 工法選定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2018

発表番号 [S-10-3]

Function Diagnosis Method corresponding to Frost Damage Deterioration in Concrete Facilities

Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hidetaka MAKANAE[Hokkaido Regional Development Bureau]・Satoshi SATO[Hokkaido Regional Development Bureau]・Masashi SUTO[National Institute of Technology, Matsue College]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]

コンクリート施設の凍害劣化特性に対応した機能診断手法

石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・蒔苗 英孝[北海道開発局]・佐藤 智[北海道開発局]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・緒方 英彦[鳥取大学]

凍害劣化を生じたコンクリート施設では,層状ひび割れなどによりその健全性が著しく損なわれるため,それら劣化状態を踏まえた機能診断技術を構築する必要がある。著者らは,北海道内に位置する開水路延べ36路線の446測点において,コア採取を含む劣化状態の詳細調査を行った。本報では,凍害劣化特性に対応した機能診断手法の必要性について述べるとともに,超音波法,機械インピーダンス法の適用性について考察する。

Keyword: コンクリート, 凍害, 機能診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2018

発表番号 [S-11-1]

Status and Prospect of PAWEES and PWE

Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]

PAWEESの活動と今後の計画

松野 裕[近畿大学]

PWEおよびPAWEESの状況、特に過去1年間の活動や運営状況について報告し、今度の展望について議論することを目的とする。PWEについては、編集委員から最新のインパクトファクター、論文の採択状況やその傾向などについて報告する。PAWEESについては、現況と課題、また11月に奈良で開催するPAWEES2018の準備状況、すなわち最終プラグラム、参加予定者数、サイドイベントの内容などについて報告する。

Keyword: PAWEES, PWE, 国際学会
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2018

発表番号 [S-11-2]

Status quo and perspectives of the PWE (Paddy and Water Environment) Journal

[]

PWE(Paddy and Water Environment)誌の現状と展望

増本 隆夫[秋田県立大学]

一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支える国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。一作年にIF(Impact Factor)が1.0を切る結果となり、その改善を目指してきた。ここでは、2016年7月に編集体制を新たにして2年間を経たことから、PWEの現状とその変化を踏まえ、今後を展望する。

Keyword: PWE、インパクトファクター(IF), 編集体制, 特集号
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.90-91 , 2018

発表番号 [S-11-3]

International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)

Yusuke Tsutsumi[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division,Rural Development Bureau Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Japan]・Hidefumi Murashita[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division,Rural Development Bureau Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Japan]・Mitsuo Ishijima[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division,Rural Development Bureau Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Japan]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について

堤 酉介[農村振興局]・村下 秀文[農村振興局]・石島 光男[農村振興局]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)は、2004年に設立、「食料安全保障」、「持続可能な水利用」、「パートナーシップ」の実現に向け、政策・技術・研究の共有・議論を行い、国際社会に提言を行ってきた。我が国は、INWEPFをリードし、水田農業の多面的機能及び持続的な水管理について議論を深め、国際社会の理解醸成に努めてきた。今回は、長年我が国が取り組んできたINWEPFの活動について説明する。

Keyword: 水田灌漑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.92-93 , 2018

発表番号 [S-12-1]

Designing subsurface irrigation system for vegetable production using HYDRUS-2D

Atsushi Sakaguchi[Yamaguchi University]・H. Sasaki[NARO]・Y. Yanai[NARO]

HYDRUS-2Dを用いた野菜向け地下灌漑システムの設計手法

坂口 敦[山口大学大学院]・佐々木 英和[農業・食品産業技術総合研究機構]・柳井 洋介[農業・食品産業技術総合研究機構]

ホウレンソウのように一斉収穫を行う野菜を対象とした地下灌漑を行うと,地下に埋設した灌水管からの距離に応じて根圏の土壌水分布が不均一となり,結果として野菜の生育が揃わなくなり収穫作業が煩雑になる恐れがある。したがって、土壌水分は灌水管からの距離に依らず水平方向に均一に管理される事が望ましい。本講演においては地下灌漑システムの設計に数値解析を応用した試みを紹介する。

Keyword: 水分移動, 土壌環境と植物根系, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.94-95 , 2018

発表番号 [S-12-2]

Soil Moisture Dynamics Analysis for Drip Irrigation Planning for Citrus Orchards.

Masahiko SHIMAZAKI[NIRE, NARO]・Hisayoshi INOUE[]・Hirohisa NESUMI[KARC, NARO]

点滴かんがいを行うカンキツ園の用水計画のための土壌水分動態分析

島崎 昌彦[農村工学研究部門]・井上 久義[]・根角 博久[九州沖縄農業研究センター]

カンキツの樹体水分を精緻に制御する「マルドリ方式」における実際のかん水は経験に多くを頼って行われている。汎用的なかんがいや施設計画の指針が強く求められているが,園地土壌の多様性などが策定を困難にしている。そこで,土壌データベースSolphyJ収納の果樹園土壌を水分特性により分類し,グループ毎の点滴かんがい時の土壌水分動態をHydrusを用いて分析し,指針策定の一つの方向性を提示した。

Keyword: 土壌の物理化学的性質、水分移動、畑地灌漑, 点滴灌漑、果樹, カンキツ、ウンシュウミカン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.96-97 , 2018

発表番号 [S-12-3]

Optimization of irrigation regime in a sand dune soil field using numerical simulation

Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koichi Sasaki[Regional Agriculture Division, Fukui Prefectural Government]

数値解析による砂丘未熟土畑における灌水操作方法の検討

亀山 幸司[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・佐々木 康一[福井県]

本研究では,砂丘未熟土畑において,作物の消費水量を満たしながら下方への浸透損失をできるだけ抑える灌水操作方法を検討するため,砂丘未熟土畑で行われている土壌水分を比較的高めに維持する少量頻繁灌水の下での土壌水分動態を再現すると共に,灌水パラメータを変化させたときのシナリオ解析を行った.

Keyword: 灌水制御, 数値解析, 間断灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2018

発表番号 [S-12-4]

A study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India

Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Tetsu Ito[XSAN co.;Ltd]

インド・デカン高原の半乾燥農地における最適灌漑に関する研究

南岡 伸和[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・伊藤 哲[(株)XSAN]

インドの半乾燥地域の持続的成長のため、最適な水利用を行うことが不可欠である。本研究では、インドのハイデラバードのトウモロコシ畑を実験地にとり、センサーとデータ送信機器により得た実測値とHYDRUSによるシミュレーションを組み合わせることで、最適な水管理法を提案できる可能性を見いだせた。今後は、HYDRUSに土壌の土性などのパラメータを入れて、精度の高い計算を行い、最適な水利用法を探っていきたい。

Keyword: 畑地灌漑, 数値解析, IT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.100-101 , 2018

発表番号 [S-13-1]

Business possibility of methane fermentation of livestock wastes

Yukio Shimizu[Yagi public agricultural corporation]

畜産系メタン発酵施設のビジネスとしての可能性について

清水 由紀夫[八木農業公社]

1998年に開業したメタン発酵施設である、南丹市八木バイオエコロジーセンターの収支、維持管理、改修計画等について報告する。運転開始から20年間に要した費用と見込まれる収入を考慮すると、民間企業によるバイオガス発電事業への参入は、受取る補助金の有無やメタン発酵消化液の液肥利用の可能性等、相当慎重に計画すべきであると言える。更に受入物単価の安価な畜産系は、ビジネスとして成立するには困難が予想される。

Keyword: 乳牛糞尿, 植物性残渣, 消化液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.102-103 , 2018

発表番号 [S-13-2]

Efficient Transport Method for Methanogenic Digestate as a Liquid Fertilizer

Naoto ISHIFURO[Meiji Holdings Co., Ltd.]・Katsuaki OHDOI[Kyoto University]・Hiroshi SHIMIZU[Kyoto University]・Hiroshi NAKASHIMA[Kyoto University]・Juro MIYASAKA[Kyoto University]

メタン発酵消化液の液肥利用における効率的な輸送手段について

石風呂 直人[(株)明治]・大土井 克明[京都大学]・清水 浩[京都大学]・中嶋 洋[京都大学]・宮坂 寿郎[京都大学]

再生可能エネルギーの一つである,バイオガス生成に伴って発生するメタン発酵消化液は,液肥として農地還元が可能であるが,大量の液肥運搬が必要となる.この運搬作業を効率化することにより,効率の良い散布作業が可能となる.本研究ではほ場内での散布作業をシミュレーションすることにより,輸送距離に応じた最適なリソース配分を決定した.

Keyword: 物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.104-105 , 2018

発表番号 [S-13-3]

Effects of combined heat and power plant using woodchips on local economy

Satoshi Akao[Faculty of Sci and Eng, Doshisha Univ]・Takanobu KATSMI[Faculty of Sci and Eng, Doshisha Univ]

木質バイオマス発電導入による地域経済効果の推計

赤尾 聡史[同志社大学]・勝見 公敦[同志社大学]

地域資源を利用し,地域外への支出を削減することで,地域活性化が期待できる.鳥取県日南町を対象に,木質チップを利用した小型熱電併給設備を1基導入した場合における地域経済効果を,小地域産業連関表を作成して推計した.その結果,域内生産額は約26.8百万円,粗付加価値額は約9.8百万円増加と試算された.小地域産業連関表を用いた事業評価は,特に採算性の乏しい事業に対して有効な評価方法と考えられる.

Keyword: 小地域産業連関表, 小型熱電併給,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.106-107 , 2018

発表番号 [S-14-1]

Application of Ground Penetrating Radar to Analyze Soil Water Dynamics

Hirotaka Saito[Tokyo University of Agriculture and Technology]

地中レーダを用いた土壌水分動態解析

斎藤 広隆[東京農工大学大学院]

近年,物理探査技術の農業土木分野や地盤工学分野への応用が進み,電磁波を用いる地中レーダによる不飽和地盤中の水分量やその動態の測定がおこなわれてきた.GPRは,送高周波の電磁波を放射し,反射・屈折などして地盤内を伝播してきた電磁波を捉え,地盤構造などを可視化する.ここでは,GPRによる土壌水分推定についてその原理と,近年応用が進んでいるアレイアンテナGPRによる浸潤前線位置推定について述べる.

Keyword: 地中レーダ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2018

発表番号 [S-14-2]

Can we monitor water flow below the surface by using Geophysical Explorations?

[]

地下の水の動きは物理探査で可視化できるか?

後藤 忠徳[京都大学大学院]

地下水や土中水の流動パターンは農作物育成に欠かせない情報である。本講演では地中を掘削せずに地下の水を可視化する方法として、電気探査・電磁探査を紹介する。電気探査技術において、地下の水の動きの可視化は困難な課題であったが、近年は探査技術の進歩によって実現しつつある。さらに自然電位に基づいた地下水流動の定量解析も可能となっている。

Keyword: 浸透流, 地下水, 地下浸透・地下水流動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.110-111 , 2018

発表番号 [S-14-3]

Subsurface investigation method by synthesized approach of sounding and gophysical survey

Shin-ichi Nishimura[Okayama University]・Tatsuya Ueta[Okayama University]・Kazunari Imaide[Okayama University]・Toshifumi Shibata[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]

サウンディングと物理探査の合成による地盤探査方法

西村 伸一[岡山大学大学院]・植田 起也[岡山大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

効率的な地盤強度調査方法として,非破壊試験である物理探査が有効であるが,精度の問題が指摘される.これを補うためには破壊試験との併用が必須と考えられるが,効率性から,サウンディング試験が有効である.本研究では,切り土斜面の表層の安定を対象とし,物理探査手法として表面波探査,サウンディング手法として,簡易動的コーン貫入試験を実施した.これらの結果を,地質統計学手法によって合成する方法を提案する.

Keyword: サウンディング, 物理探査, インディケータシミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.112-113 , 2018

発表番号 [S-14-4]

Soil per meability profiling using geophysical data

[]

物理探査を利用した土質地盤の透水係数の推定

高橋 亨[深田地質研究所]

広域の土質地盤や土構造物の透水性を効率的に把握できる手法の開発を目的に,筆者たちは,複数の物理探査データに物理モデルを適用し,土質地盤の間隙率と平均粒径を求め,コゼニーカルマンの式を用いて透水係数を推定する手法を提案する。河川堤防上で実施した物理探査で得られたS波速度と比抵抗データに適用し,ほぼ1桁以内の精度で透水係数を推定できることを示す。

Keyword: 土質地盤、透水係数, 物理探査, 物理モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.114-115 , 2018

発表番号 [S-15-1]

Possibility of using AI in agricultural rural engineering

Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]・Hiroaki Sugino[University of Tokyo]

農業農村工学におけるAI利用の可能性

溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]

囲碁や将棋の世界でロボットが人間に勝ったというニュースと共に、人工知能(AI)が注目されている。いずれはAIを持つロボットが人間の仕事を奪うようになるかも知れないという論調もある。しかし、AIが農業農村工学分野で役に立つのか皆目見当がつかない。そこで、本セッションでは情報工学のAI専門家から基本を学ぶと共に、農業農村工学分野で使ってみたいと考えている会員からAI利用の事例や可能性を語ってもらう。

Keyword: AI, 機械学習, データサイエンス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.116-117 , 2018

発表番号 [S-15-2]

AI and deep learning

KENSUKE AISHIMA[Faculty of Computer and Information Sciences, Hosei University]

人工知能と深層学習

相島 健助[法政大学]

近年,人工知能や深層学習という言葉が社会的にも非常に注目されている.本講演では,人工知能を学習の機構と解釈し,つまり大量のデータからの特徴検出およびパターン認識により,あたかも人が自律的に考えているかのように見せる技術と解釈しそのメカニズムについて議論する.農業農村工学分野においても,画像処理や水管理の技術は重要視されており,上記の意味でのパターン認識・汎化のための学習理論は重要と言える.

Keyword: 人工知能, 深層学習, ニューラルネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2018

発表番号 [S-15-3]

Machine learning application for measurement of agricultural water needs

makoto TSUKISE[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Kinki Regional Agricultural Administration Office]

機械学習を活用した農業用水需要の予測手法

槻瀬 誠[近畿農政局]

近年、機械学習により過去の観測値を用いて将来を予測する手法がサービス業等で使われ始めている。しかし、農業農村工学分野では気機械学習が十分に活用されているとは言い難い。そこで、気象条件から機械学習を活用して農業用水需要の予測を試みた。その結果、機械学習により気象条件から水需要を予測することが可能であることが確認できた。今後は他の農業農村工学分野においてもさらに機械学習の有効性を検証する必要がある。

Keyword: 機械学習, 水管理, 予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.120-121 , 2018

発表番号 [S-15-4]

Possibility of AI application to automatic judgment of the land readjustment level using aerial photographs map/GIS polygons

Masataka HORIGUCHI[Gifu Prefecture Federation of Land Improvement Associations]・Masaru MIZOGUCHI[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

航空写真/GIS ポリゴンを使った区画整理度合いの自動判定への AI 適用可能性

堀口 昌孝[岐阜県土地改良事業団体連合会]・溝口 勝[東京大学大学院]

都道府県が農業者の費用負担・同意なしに基盤整備を実施できるとする土地改良法の改正により、従来型の耕作者・所有者側の申請によるほ場整備でなく、行政側主体のほ場整備需要が予想される。そこで行政側担当者の視点に立って、基盤整備が不十分な農地の航空写真/GISポリゴンを自動判定する手法を検討した。その結果、区画整理度合いの設定に問題があることがわかった。この問題の解決法としてAI利用の可能性を議論した。

Keyword: GIS、耕区ポリゴン, ほ場整備、AI, 機械学習
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2018

発表番号 [S-15-5]

Data-driven model for species distribution analysis

Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]

データ駆動モデルによる生物の空間分布解析

福田 信二[東京農工大学大学院]

近年,生物多様性情報の集積・ビッグデータ化と解析技術の汎用化が相まって,機械学習等を用いたデータ駆動モデルの応用研究は,エコインフォマティクスの一分野として,急激な成長を遂げている.データ駆動モデルには,対象システムの素過程に関する事前情報が不要であるという利点はあるが,ブラックボックスモデルとして批判されることも多い.本報では,空間分布モデルを事例に,データ駆動モデルの応用研究について紹介する.

Keyword: 機械学習, 生態水理学, 人工知能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2018

発表番号 [G-1-2]

Behavior of Acoustic Emission of Polymer Cement Mortar Mixed with Admixture

Kazuki Goto[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Eichi Kurashima[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Satou Yuuki[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]

混和材料を添加したポリマーセメントモルタルのアコースティック・エミッション挙動

後藤 一稀[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]

ポリマーセメントモルタル乾式吹付工において表面に発生するき裂の抑制を目的とし,混和材料の添加が検討されている.膨張材と収縮低減剤を添加したポリマーセメントモルタルの一軸圧縮載荷時に,アコースティック・エミッション(AE)の計測を行い,混和材料がAE挙動に及ぼす影響を検討する.その結果,混和材料の添加方法によりAE波形の周波数分布特性に違いがあることが観察された.

Keyword: 混和材料, ポリマーセメントモルタル, アコースティック・エミッション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.126-127 , 2018

発表番号 [G-1-3]

Study on cementation technique of soil using waste oyster shell and its application

Akiho Shindo[NTC Consultants Inc.]・Motohei Kanayama[Iwate University]

カキ殻を利用した土の固化処理技術とその応用

進藤 あきほ[NTCコンサルタンツ(株)]・金山 素平[岩手大学]

環境負荷の少ない新たな材料を用いた地盤改良技術の構築を目的として、本研究ではカキ殻を採用した。カキ殻の主成分である炭酸カルシウムはリン酸水溶液と化学反応することによって、歯や骨と同じ成分であるリン酸カルシウム化合物を生成する。本研究では、リン酸カルシウム化合物の固化性能に着目し、種々の試験条件の下で養生した供試体に対し一軸圧縮試験を行い、その強度特性の変化について実験的に検討を行った。

Keyword: カキ殻, リン酸カルシウム化合物, 固化処理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2018

発表番号 [G-1-4]

Study of improvement of Attachment Shape for Aerial Ultrasonic Sensor

ichiro matsui[Mie University Faculty of Bioresources]・seiya nagaoka[Mie University Graduate school of Bioresources]・kenji okajima[Mie University Graduate school of Bioresources]・ryoei ito[Mie University Graduate school of Bioresources]・ken watanabe[Maruei concrete industry Co., Ltd.]

空中超音波センサ粗さ計測機の改良に向けたアタッチメント形状の検討

松井 一朗[三重大学]・長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]

摩耗計測手法として岡島ら(2016)による空中超音波センサを用いた粗さ計測の実用性が示されている。測定機の操作性から、計測をより簡便にすることが課題である。そこで、いくつかの種類のアタッチメントで、センサと測定面の垂直と距離の確保を簡便にすることを検討した。その結果、アタッチメントに有効な形状は測定距離40cmの円錐アタッチメントであると明らかになった。

Keyword: 摩耗, 空中超音波,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2018

発表番号 [G-1-5]

Analysis of nutrient concentration variation and water movement in a cyclic irrigation area in Inbanuma basin

Takahiro Ishikawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Masomi KIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Hiroki MINAKAWA[Kanto Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]

印旛沼循環灌漑地区における栄養塩類濃度変動と水移動の解析

石川 貴大[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・皆川 裕樹[関東農政局]・久保 成隆[東京大学大学院]

千葉県の印旛沼では、老朽化した機場を改修していくつかの機場に統合するとともに、循環灌漑の導入が行われている。循環灌漑は、公共水域への農業用水からの栄養塩類負荷量を削減する効果を期待されて各地で導入されているが、印旛沼においても循環灌漑の水質改善効果を定量的に評価することが望まれている。本研究では、栄養塩類濃度の時期ごと、地点ごとの変動の解析と用排水の水移動の様子についての解析を行った。

Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.132-133 , 2018

発表番号 [G-1-6]

Experiment on the critical friction velocity of the Asian clams on the smooth surface

Yuga Asano[Mie University, Faculity of Bioresources]・Kenji Okajima[Mie University, Graduate of Bioresources]・Seiya Nagaoka[Mie University, Graduate of Bioresources]

滑面上に置いたタイワンシジミの移動限界摩擦速度に関する実験的検討

浅野 友雅[三重大学]・岡島 賢治[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]

管水路内でのタイワンシジミの移動を把握するために実験開水路でのタイワンシジミがどの程度の流れで動くのかを把握した.その結果,Shields式における理論値とシジミの実測値を比較すると,常に実測値が理論値を下回る結果となり,殻長が12mmを超えると限界摩擦速度は0.011(m/s)で一定となった.また,灌漑期の間,水平なパイプラインでは殻長21.5mmまでのシジミは転がることが分かった.

Keyword: タイワンシジミ, 水理実験, 限界摩擦速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.134-135 , 2018

発表番号 [G-2-1]

Report of JSIDRE Summer Seminar 2017

Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Ken Maeda[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshikazu Tanaka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hikaru Shoji[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Kouki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

農業農村工学会サマーセミナー2017報告

浅田 洋平[東京大学大学院]・前田 顕[宮崎大学]・辰野 宇大[東京大学大学院]・田中 宣多[京都大学大学院]・東海林 光[宇都宮大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・松田 壮顕[京都大学大学院]

サマーセミナーは,年に一度,農業農村工学会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である。18回目の開催であった昨年のサマーセミナー2017では,「関東で農業農村工学を考える!」をメインテーマに現場見学会やディスカッションを行った。本稿では,その活動内容について報告する。

Keyword: 農業農村工学、広報, 若手交流会, サマーセミナー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.136-137 , 2018

発表番号 [G-2-2]

Moisture and Temperature Distribution in Frozen Dry Sand during Infiltration

Fumiya Sato[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

乾いた凍土中での浸潤水の凍結が浸潤や地温分布に与える影響

佐藤 郁弥[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

乾いた凍土への浸潤過程において,浸潤水の凍結が浸潤の形態や速度,温度分布の形成に与える影響を明らかにすることを目的に,一次元浸潤実験を行った.試料に挿入した熱電対から温度を,水分計から水分量を測定し,浸潤速度や水分・温度分布を求めた.浸潤は水みちを形成しながら進行すること,浸潤水の凍結が浸潤速度に影響を及ぼす滴下速度が存在すること,浸潤後地温は0℃に上昇,維持されることを明らかにすることができた.

Keyword: 凍土, 土中氷, 浸潤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2018

発表番号 [G-2-3]

Estimation of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Lower Water Content Range using the evaporation method with heat transport

Moka Suzuki[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University]

熱移動を考慮した蒸発法による乾燥領域の不飽和透水係数の推定

鈴木 萌香[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

蒸発法を用いて乾燥領域の不飽和透水係数Kを推定することを目的とした.土カラム側面を断熱した蒸発実験を行い,熱移動を考慮した数値計算で逆解析を行った.また,断熱の厚さがKの推定に与える影響についても検討した.その結果,h = -20 cmから急激に低下し,h<-60 cmで低下が緩やかになるKが推定できた.Kの推定結果がほぼ一致したことから,断熱の厚さがKの推定に与える影響は小さいと考えられる.

Keyword: 蒸発法, 不飽和透水係数, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.140-141 , 2018

発表番号 [G-2-4]

Latent Heat and Soil Surface Heat Fluxes in a Dent Corn Field

Yuna Takahashi[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]・Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]・Nobuo Toride[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

デントコーン畑における蒸発散潜熱と地表面熱フラックスの変化

高橋 由奈[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

純放射Rnに対する蒸発散潜熱LwETや地表面熱フラックスGsの割合変化と植物生長の関係を明らかにすることを目的とした.デントコーン畑で現場測定を行い,LwETやGsを推定した.LwET/Rnは0.8以降,草高とLAIで増加傾向を示したが,被覆率との相関は小さかった.Gs/Rnは,草高1 m,LAI 2までは減少,それ以上は一定値を示した.被覆率増加に対しては直線的に減少した.

Keyword: 地表面熱収支, 蒸発散潜熱, 地表面熱フラックス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2018

発表番号 [G-2-5]

Effects of application of soil conditioner on existence form and behavior of copper in apple orchard soil

Eriko Komori[Graduate School of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]

土壌改良材施用条件下のりんご園土壌の銅の存在形態とその挙動に及ぼす影響

小森 江里子[弘前大学大学院]

日本のりんご園では、長年ボルドー液等の使用によって、土壌表層の銅の蓄積が多いが、重金属の集積によるりんごの生育阻害については、問題とならなかった。一方で、土壌中において、コロイド粒子と結合した銅はコロイドと共に移動しやすく、環境中への銅の流出が懸念される。そこで本研究では、降水強度及び土壌改良材施用が可給性、移動性の異なる各形態の銅の挙動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。

Keyword: リンゴ園土壌, 銅, 土壌改良材
GET PDF=18/G-2-5.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2018

発表番号 [G-2-6]

Evaluation of poor drainage of farmland after decontamination in Iitate village

Naoto Okumura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

飯舘村における除染後農地の排水不良性の評価

奥村 直人[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]

2011年の福島第一原発事故により福島県を中心に放射性物質汚染が広がった。福島県飯舘村も被害を受けた地域である。生活圏内の空間線量率を下げるために除染工事が行われているが、その際に農地が踏み固められ、排水性が悪化しているとの指摘がある。しかし除染後農地の排水性不良の実態について不明な点が多い。本研究では除染後農地を対象に降雨直後の水溜りの分布と、排水性や硬度などの土壌物理性との関係を調査した。

Keyword: 農地除染、排水性, 土壌硬度, ドローン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.146-147 , 2018

発表番号 [G-2-7]

The influence of groundwater flow on soil properties in arid farmland

Tomohiro Iwamoto[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

乾燥地の農地における地下水流動が土壌特性に与える影響

岩本 智寛[東京農工大学大学院]

メキシコ州東部に位置するテスココはかつて湖が存在した影響で地下水位が高く、塩害が発生しやすい地域である。塩害の影響を受け、主要作物であるトウモロコシの生産性は、3.41(t/ha)と世界平均の4.9(t/ha)よりも低い。本研究では、テスココのグアダルペ地区の農地を調査地とし、地下水流動の土壌特性への影響を調査するために、2017年9月から10月へかけて、現地にて地下水位観測と土壌実験を行った。

Keyword: 地下水, 塩害, トウモロコシ
GET PDF=18/G-2-7.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2018

発表番号 [2-1]

Development of a web-based economic and environmental evaluation tool using an inter-prefectural input-output analysis

Tatsuki Ueda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoji Kunimitsu[Institute for Rural Engineering, NARO]

都道府県間産業連関分析による経済・環境評価WEBツールの開発

上田 達己[農村工学研究部門]・國光 洋二[農村工学研究部門]

農業農村整備事業や小水力発電事業等を実施する際に、農業や建設業のみならず地域経済に波及する便益を定量的に評価することがより一層求められている。そこで、行政機関やNPO等の実務者が、これら事業の経済波及効果や温室効果ガス排出量をWEB上で対話形式により評価できる「経済波及効果・環境影響評価ツール」を開発したので報告する。本ツールは、例えば国や県が事業の事後評価や広報活動を行う際に活用が期待される。

Keyword: 産業経済計画, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2018

発表番号 [2-2]

Changes in Regional Economic Structure Caused by Big Earthquake Disaster

Yoji Kunimitsu[National Agriculture and Food Research Organization]・Tatsuki Ueda[National Agriculture and Food Research Organization]

震災による地域経済構造の変化

國光 洋二[農業・食品産業技術総合研究機構]・上田 達己[農業・食品産業技術総合研究機構]

震災を期に農水産物の販売減少等を通じて地域経済構造が変化した可能性がある。その変化を評価することが研究の目的である。分析では、震災前後の産業連関表を用いて投入産出係数の変化を定量化し、各産業の投入構造(費用構造)は安定しているが、生産物の配分構造の変化がやや大きいこと、従って産業連関分析においてレオンチェフモデルの仮定は概ね満たされるが、ゴーシュモデルの前提条件は頑健でないことを明らかにした。

Keyword: 産業経済計画, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2018

発表番号 [2-3]

Development of farm exit prediction model using microsimulation

Ryo Teratani[Central Region Agricultural Research Center, NARO]

マイクロシミュレーションを用いた離農予測モデルの構築

寺谷 諒[中央農業研究センター]

近年、農業経営体数が年々減少している。適切な農地保全対策の実施のためには、将来的に離農する農業経営体の予測が重要になってくる。そこで、本研究では、ロジスティック回帰とマイクロシミュレーションを用いて、地域全体での離農農家数を推計する離農予測モデルを構築した。交差検定による精度の検証を行った結果、予測離農農家数の平均絶対誤差は2〜4程度となり、概ね精度良く予測できることが分かった。

Keyword: 社会計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.154-155 , 2018

発表番号 [2-4]

Questionnaire Survey on Future Prospects of Agricultural Corporations Regarding Development of Farming and Agricultural Infrastructure

Toshihide Matsui[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

農業法人の営農展開方向と農業基盤整備に対する要望に関する調査

松井 俊英[日本水土総合研究所]

近年、農業後継者の不足と高齢化が加速し,農業の構造改革が急速に進んでおり,少数の担い手が多くの農地を耕作する状況に変化している。このような中,地域農業の重要な担い手として急速に増加している農業法人がどのような営農を展開しようとしているか,また農業基盤整備に対してどのような要望をしているか,公益社団法人日本農業法人協会の協力を得てアンケート調査を行いとりまとめた。

Keyword: 農業法人, コスト低減, 大区画化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.156-157 , 2018

発表番号 [2-5]

An analysis of present state of natural cultivation by using questionnaires

Tadao AODA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kanae ITO[Faculty of Agriculture, Niigata University]

意識調査による自然栽培農作物普及の現状と課題

粟生田 忠雄[新潟大学]・伊藤 夏菜絵[新潟大学]

農薬も肥料も使わない作物栽培(以降,自然栽培と記す)は慣行栽培に比べ環境負荷が小さく,生産コストが抑えられる。また自然栽培農産物は,比較的高価格で取引できるため取り組む農家が増えている1)。ただし,この栽培技術は未確立で収量が安定しない,慣行栽培と比較して知名度が低いなどの課題が残されている。そこで,本研究では自然栽培の農作物流通を意識調査から検討した。

Keyword: 農村振興, 生態系, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2018

発表番号 [2-6]

Modelling variations in flow rate of water source for winter ponding rice field at Marumori Town in Miyagi Prefecture

Shigeki Harada[Dept. Environ. Sciences, School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]・Yoko Watanabe[Forest Research and Development Center]

宮城県丸森町における冬期湛水水田構築のための渓流水流量モデル化

原田 茂樹[宮城大学]・渡邉 陽子[森林総合研究所整備センター]

宮城県丸森町は宮城県南端にあり震災後はセシウム汚染が危惧されたが、現在は新しい町づくり目標を立案し、少子高齢化や人口減少の解決にむかう段階にある。取組の一つとして冬期湛水水田を構築し、環境保全とともに、かつて飛来していたタンチョウを呼び戻す活動がある。本研究では、冬期湛水水田の水源となる渓流において浮子法による流量実測を行い、そのモデル化、シミュレーションを経て今後の水量確保のための考察を示す。

Keyword: 農村振興, 中山間地域, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.160-161 , 2018

発表番号 [2-7]

Calculation method of intermediate storage tank volume for digested slurry transported by larger transporters

Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering,NARO]・Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering,NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]

大型輸送車の導入による消化液の中間貯留槽の容量算定法

山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]

本報では、既報で明らかにしたメタン発酵消化液を輸送散布において中間貯留槽を設ける際の同槽の容量の算定方法の別法を提案した。既報の方法は、車両の追加をせず、特定の期間に集中する作業量の均平化の機能を中間貯留槽が果たすための容量を求めるものである。今回提案する方法は、メタン発酵施設から中間貯留槽への輸送に大型輸送車を導入して、輸送効率の向上を目指す際に必要な中間貯留槽の容量を求めるものである。

Keyword: メタン発酵, 農地還元, 物流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2018

発表番号 [2-8]

Study on BOD Removal and Plant Operation Consideration in Rural Sewerage Facilities with Intermittent Aerobic Suspended-Growth Processes

Yutong Li[The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University]・Masami ABE[IDEA Consultants.Inc.]・Masaru YAMAOKA[NARO]・Takuji NAKANO[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]

連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設のBOD除去性能と運転操作因子

李 雨桐[鹿児島大学大学院]・阿部 真己[(株)いであ]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 拓治[琉球大学]

農業集落排水施設の適切な運転管理手法の確立に寄与するため,連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設の運転操作因子とBOD除去性能について検討した.連連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式のBOD除去性能の安定を図るためには,流入水の水温と流入負荷に応じて水理学的滞留時間を確保するとともに,ばっ気装置のタイプに対応して,ばっ気槽内のMLSS濃度とばっ気空気量を適切に設定することの重要性が示唆された.

Keyword: 集落排水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2018

発表番号 [2-9]

Calculation of benefit caused by environmental considerations

shuichi ohashi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・kenshi ishibashi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・yusuke hosomi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・atsuko akita[Land Improvement Engineering Office]

環境配慮に伴う効果の算出

大橋 修一[近畿農政局]・石橋 憲志[近畿農政局]・細見 勇介[近畿農政局]・秋田 敦子[近畿農政局土地改良技術事務所]

兵庫県の東播用水二期地区では、事前の環境調査で施工対象の水路トンネルにおいて、兵庫県版レッドデータブックの希少種に指定されているコキクガシラコウモリ及びモモジロコウモリが確認されたため、コウモリピットの設置を計画している。これを踏まえ、事業効果のうち景観・環境保全効果の算出では、地域住民にコウモリ生息環境の保全に対する支払意志額を尋ねることでその価値を評価する仮想市場法を用いて年効果額を算出した。

Keyword: 計画手法, 工法・施工, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.166-167 , 2018

発表番号 [2-10]

Clarification of evaluation structure of citrus farmer to MARUDORI System using Evaluation Grid Method

Yuichi HIROSE[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Jinzo SAITO[Western Region Agricultural Research Center, NARO]

評価グリッド法を用いた生産者のマルドリ方式に対する評価構造の解明

廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・齋藤 仁藏[西日本農業研究センター]

高品質な柑橘が生産できるマルドリ方式に対する生産者の評価構造を明らかにするために,評価グリッド法を用いたインタビュー調査を行った.その結果,肯定的な評価構造からは高品質な柑橘の生産ができること,労働負荷が緩和されることが挙げられた.否定的な評価構造からはコストや新たな労働の発生に関すること等が挙げられた.本手法は事業への利用者の心理的な評価構造が構築でき、事業評価手法として利用可能と考えられる.

Keyword: マルドリ方式, 事業後の評価,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2018

発表番号 [2-11]

Characteristics of Regional activities found from the awards districts in The "Making Our Village Beautiful - Hokkaido " Campaign

Tadao YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Daichi IKEGAMI[Hokkaido Regional Development Bureau, MLIT]

「わが村は美しく―北海道運動」授賞地区にみる地域活動の特徴

山本 忠男[北海道大学大学院]・池上 大地[北海道開発局]

「わが村は美しく―北海道運動」コンクールの受賞地区から,地域活動の内容や立地条件等をもとに地域活性化の促進要因について検討した。その結果,地域の取り組みの中心は,「都市・消費者交流」と「地域内活性化」,「特産品,地域資源」であった。また,都市的地域では「直売所・レストラン」,平地農業地域では「地域PR・ブランド化」,中間農業地域では「環境整備」に取り組む割合が高いなどの傾向がみられた。

Keyword: 農村振興, 地域資源, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2018

発表番号 [2-12]

Promotion of Communication Urban and Rural Area by Bicycle

Kunihiko TANAKA[NTC Consultants Inc.]・Mototusugu MURATA[NTC Consultants Inc.]・Hajime MATSUNO[NTC Consultants Inc.]・Yasushi HORI[NTC Consultants Inc.]

自転車を活用した都市農村交流の促進

田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・松野 肇[NTCコンサルタンツ(株)]・堀 靖史[NTCコンサルタンツ(株)]

奈良県では、全国的にも有名な歴史資源が多くある強みを生かし、自転車を活用した周遊観光施策を展開している。本論は、その強みを生かし、自転車で農村にも来てもらい、都市農村交流を促進するための「農村周遊自転車ルート」の構想に係る検討結果を示すものである。

Keyword: 都市農村交流, 自転車,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.172-173 , 2018

発表番号 [2-13]

Study on Introduction of Woody Biomass Energy,Aiming to Regional Resource Recycling in the Agricultural and Mountain Area

Yasushi Hori[NTC consultants Co.,Ltd.]・Mototsugu Murata[NTC consultants Co.,Ltd.]・Kunihiko Tanaka[NTC consultants Co.,Ltd.]・Kumiko Uchida[NTC consultants Co.,Ltd.]

農山村地域における地域資源循環を目指した木質バイオマスエネルギーの導入

堀 泰史[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・内田 空美子[NTCコンサルタンツ(株)]

近年,木質バイオマスエネルギーが再注目されている。一つは,地球温暖化抑制の一環としての「再生可能エネルギー導入促進」の観点から,もう一つは森林の適正な維持管理と林業振興による「地域資源循環」と「農山村地域活性化」という観点からである。本稿では,持続的な森林整備と林業振興が課題であるモデル地域において,農山村地域における木質バイオマスの地域資源循環を目指した発電施設導入のあり方を検討した報告である。

Keyword: 木質バイオマス, 地域資源循環, 熱利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.174-175 , 2018

発表番号 [2-14]

Report of 6 years weed management by ground cover plants around irrigation canals and reservoirs

takeshi miyashita[Japan Water Agency]・takatsugu makino[Japan Water Agency]・takafumi matsuki[Japan Water Agency]

カバープランツによる水路・調整池周辺での6年間の雑草管理報告

宮下 武士[水資源機構]・牧野 貴嗣[水資源機構]・松木 亙[水資源機構]

水資源機構が全国7水系で管理する約3,000kmに及ぶ長大な水路や調整池では、その状態監視と農村景観保全の観点から定期的な除草を実施しており、その費用は大きな負担となっていた。このため、平成23年度より全国10地区、合計約20万m2でカバープランツによる雑草管理を実施してきた。植栽後約6年が経過し、植栽方法やその後の維持管理方法によって定着状況に差異が見られた。これらを技術的な知見として報告する。

Keyword: カバープランツ, 雑草管理, 農村景観
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.176-177 , 2018

発表番号 [2-15]

Transition of ownership of commons such as irrigation ponds

Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]

ため池等共有地の所有権の変遷

工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪府立大学大学院]

近年の都市化の進展に伴い,ため池が埋め立て転用される事例も少なくない.ため池には所有権が曖昧な状態なものもあり,多面的機能を有する公共空間としての維持や利活用の障害となっていることがある.そこで本報では,今後のため池の利活用を考える端緒として,ため池等の共有地の所有権の変遷を整理した.その結果,ため池は近代的土地所有制度下においても旧村のローカル・コモンズ的な性格を持ち続けてきたことがわかった.

Keyword: 共有地, 旧村, 所有権
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2018

発表番号 [2-16]

Community based practical education program and Irrigation, Drainage and Rural Engineering

Masaharu Goko[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Shun Nakazawa[Miyagi University Faculty of Basic Education]・Katsumi Chiba[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Nobuto Takahashi[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Hideyuki Sasaki[Miyagi University School of Project Design]

地域連携型実践教育プログラムと農業農村工学について

郷古 雅春[宮城大学]・中沢 峻[宮城大学]・千葉 克己[宮城大学]・高橋 信人[宮城大学]・佐々木 秀之[宮城大学]

東日本大震災の復旧・復興の現場では技術者不足が問題となった。農業農村工学の技術者育成のためには,学校教育と行政・民間の実践フィールドとの強力な連携が必要である。宮城大学では,人材育成と地域社会への貢献のため,地域連携型実践教育を進めている。学生へのアンケートでは,地域への関心の向上が確認でき,農業農村工学など地域を対象とした専門分野に進む学生の基礎力になることが期待できることがわかった。

Keyword: 教育手法, 技術者育成,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2018

発表番号 [2-17(P)]

Transition of Landscape and Use of Biological Resources on Satoyama in Miyayamada-cho,Utsunomiya

Naoki Yoshida[Utsunomiya University Graduate School Faculty of Agriculture]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]

宇都宮市宮山田町における里山林の景観変遷及び資源利用の把握

吉田 直樹[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

里山林は人間活動により形成されてきた二次的自然環境であるが、現在は管理が行われず荒廃している。本研究では中山間地域の宇都宮市宮山田町を対象地とし一般に良好であったとされる昭和30年頃の里山林の景観と資源利用の把握、及びその変遷把握を行った。景観変遷では昭和22年の米軍空中写真と編成23年の空中写真を用いて土地利用分類を行った。加えて聞き取り調査により薪炭材などの資源利用や里山林の状況を把握した。

Keyword: 農村景観, 中山間地域,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2018

発表番号 [2-18]

Characteristic Analysis of School District Plans Led by Residents

Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ran Minamida[West Japan Railway Company]

校区レベルにおける住民主導型の計画の特徴分析―島根県邑智郡邑南町の夢づくりプランを事例に―

九鬼 康彰[岡山大学大学院]・南田 蘭[西日本旅客鉄道(株)]

これからの持続可能な農山村づくりには住民主導による計画プロセスが必要である.本研究では島根県邑智郡邑南町の夢づくりプラン事業を対象とし,13地区の計画書の内容分析を行った.その結果,計画書のボリュームや目標時点の設定に多様性があり,問題点や解決策の内容には住民目線が多く採り入れられている点が住民主導型の特徴として看取された.一方でモデル地区の計画書は後発地区で参照されない等,その限界も認められた.

Keyword: 計画, 校区, 住民主導
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2018

発表番号 [2-19]

A Method of Quickly Available Consensus Making with a Side of Co-Creation

Yoshitake Shimbo[NIKKA engineering Co., Ltd.]・Fumihiko Nikoshi[NIKKA engineering Co., Ltd.]

速効性と共創的側面を持つ合意形成手法

新保 義剛[日化エンジニアリング(株)]・二越 文彦[日化エンジニアリング(株)]

イメージを共有し創作を行う合意形成手法を,実践例を含め紹介する。従来型の持つ,時間・日数が必要,多様な視点からの議論が困難等の課題を解決するため,カードを使い,印象→手段手法→課題・問題点→解決法→結論・到達点とスッテプを踏む。1時間程度と比較的短時間で結論を得ることができる。多様性を確保するための工夫を行い,参加者自身によるカード整理・分類・掲出により参加意識が実感できる長所がある。

Keyword: 農村計画, 合意形成, IT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2018

発表番号 [2-20]

Survey research on rural development in Nanmoku village, the hughest aging villange in Japan

Susumu Sugatani[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

高齢化日本一の南牧村における農村振興に関するアンケート調査

管谷 晋[日本水土総合研究所]

群馬県南牧村は、高齢化率(65歳以上の人口の割合)が日本一であり、「日本創成会議」によって「最も消滅可能性が高い市町村」とされた村である。この南牧村において、「南牧村振興に関するアンケート」調査を実施し、南牧村村民の過疎化、高齢化に対する認識を把握、分析した。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2018

発表番号 [2-21]

Community Reorganization through “Creation of Tradition” after the Mid-Niigata Prefecture Earthquake in 2004

Yasuyo SAKATA[Institute of Science and Technology, Niigata University]

「伝統の創造」を通じた中越地震後のコミュニティ再編

坂田 寧代[新潟大学]

人口減少に直面する中山間地域では,集落などの地域コミュニティをどのように形成していくかが模索されている.本報告では,2004年新潟県中越地震で被災した旧山古志村を対象として,地域コミュニティを内部結束型と橋渡し型に分類しながら,中山間地域の復興・振興における地域コミュニティの形成を「伝統の創造」との関連で示す.2013〜2017年度の5年間に行った聞取り・参与観察にもとづく事例調査結果を整理した.

Keyword: 伝統, コミュニティ再編, 新潟県中越地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.190-191 , 2018

発表番号 [2-22]

Verification of prediction model of rural cooperation using census of agriculture and forestry in japan

Furutaka Taiki[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

農林業センサスを用いた農村協働力の予測モデル検証

古高 太規[日本水土総合研究所]

地域防災活動の実施を通じた農村協働力の活性化に関する影響を把握することを前提に,農村SC(ソーシャルキャピタル)算出の簡易化を目的として、農林業センサスを用いた農村SCの予測モデルの検証を試みた。検証した結果,「土地持ち非農家割合」や「農業経営者の平均年齢」等、農村SCと因果関係がある項目が説明変数として選択され、農村SCの値をある程度予測することが可能な有用なモデルと考えられた。

Keyword: 農村協働力, ソーシャル・キャピタル, 農林業センサス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2018

発表番号 [2-23]

Factors that Hinder Settlement Following Completion of Service by Community-Reactivating Cooperator Squad

Yoshiki Kuwabara[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahiro Nakajima[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

地域おこし協力隊員の任期終了後の定住の阻害要因―パーソナルネットワークに着目して―

標供[票[山形大学]・中島 正裕[東京農工大学大学院]

本研究では,地域おこし協力隊員の任期終了後の定住促進に向けて,他出した協力隊員の任期中のパーソナルネットワーク(以下PN)と他出理由を分析し,以下の結果を得た。ゞ力隊員が地域住民とのPNを構築しないことは,着任前からの他出意向が覆されないや仕事・住宅の獲得に関する協力を地域住民から得られないといった形で,定住の阻害要因となる。PNを構築したとしても地域住民への不満の発生が定住の阻害要因となる。

Keyword: 地域おこし協力隊, パーソナルネットワーク, 定住の阻害要因
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2018

発表番号 [2-24(P)]

Promotion of Expansion in Activity Organization for Multifunctionality

Mayuko Matsumoto[Kyoto Prefectural Federation of Land Improvement Associations]・Atsusi Mori[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Rieko Takamatsu[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Hiroyuki Ochiai[Kitasato University School of Veterinary Medicine]

多面的機能支払制度における活動組織の広域化の推進について―青森県の地域差に基づく検討―

松本 万由子[京都府土地改良事業団体連合会]・森 淳[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]

平成26年度に多面的機能支払交付金が創設され,農業者や地域住民などで構成された活動組織による活動が展開されている.活動組織数は年々増加しているが,事務処理の煩雑化などの問題が懸念される.この問題を解決するためには活動組織の広域化の推進が重要であるが,青森県では広域化が浸透していない.そこで本研究では活動組織の広域化に対する意識の違いとその背景に焦点を当て,広域化が進まない原因を検討した.

Keyword: 多面的機能支払交付金制度, 活動組織, 広域化
GET PDF=18/2-24(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2018

発表番号 [2-25(P)]

Evaluation of the potential of Hunting Local Association in Aomori Pref. for executing the measures against sika-deer damage

Susumu Tsubuku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Rieko Takamatsu[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ayumi Okada[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Atsushi Mori[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Hiriyuki Ochiai[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Toshihiro Hattori[School of Agriculture, Meiji University]

青森県猟友会支部のニホンジカ対策への実践力の評価

津布久 奨[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・岡田 あゆみ[北里大学]・森 淳[北里大学]・落合 博之[北里大学]・服部 俊宏[明治大学]

青森県ではニホンジカの被害拡大が憂慮されており,その対策の担い手となるのは青森県猟友会であるが,猟友会支部の活動の実態が明らかではなかった.支部別の実践力を評価することを目的とした.猟友会支部会員の減少率に地域差があり,県南地域での会員数減少が大きいことが示された.アンケートより支部活動に差があることがわかり,活動の活性度が低い支部に優先的に行政による支援や人材の育成が必要であることを提案した.

Keyword: 獣害, 狩猟者, ニホンジカ
GET PDF=18/2-25(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2018

発表番号 [2-26]

Preservation and maintenance status of "one of the Top 100 of rice terraces in Japan" whose shape was consolidation

Shoko Nishiwaki[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Eiji Yamaji[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

整形に整備された百選の棚田の維持保全状況

西脇 祥子[東京大学大学院]・山路 永司[東京大学大学院]

日本において,中山間地域の棚田の様な傾斜農地は重要な食糧生産の場であった.この保全を目指し1999年に日本の棚田百選が認定されたが,放棄地の増加や観光地化の促進により認定当時の情報と現状には差があると考えられる.本稿では比較的整形されている東北の棚田百選地域を対象にヒアリングを行い,維持保全の現状を調査した.保全状況は保全会の規模と周辺条件等に影響を受けることがわかった.

Keyword: 農地保全, 農村景観, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2018

発表番号 [2-27]

A Study of Map System Displays Large Section of Agricultural Land

Haruoki EBE[T-NET-Japan]

大区画化可能な圃場の存在を明示できる地図

江部 春興[(株)ティーネットジャパン]

中山間地域の農地は、小規模で不整形な区画に区分されている。圃場の区画等を示した正確な図面が無く、農用地計画・整備が進んでいない。今年度は、昨年考案した等勾配線技術を整理し、中山間長野県松本市梓川扇状地とその周辺圃場の全容を明示し、うち区画を拡大し、大区画化出来そうなカ所を強調表示させた。

Keyword: 農用地計画・整備, 大区画化, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2018

発表番号 [2-28]

Propose of the simple diagnosis method for successive procces toward extensive of agricultural land

IKEGITA Natsuki[Guaduate School of Engineering, Kagawa University]・Hirohumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]

農地粗放化の進行過程の簡易診断手法の提案―香川県M町における小規模集落の事例を通して―

池北 夏基[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]

稲作条件の厳しい中山間地域において生産可能な農地を効果的に維持するためには,遊休農地の選択的な保全が求められる.本研究では,耕区ごとの植生遷移に基づき,植生被覆率,優占種における多年生草本類の占有率および平均草丈を尺度として遊休農地の粗放化の進行過程の簡易診断手法を提案した.これは,復田が容易な遊休農地の抽出および荒廃農地の増加を防ぐための植生管理の目安となるものである.

Keyword: 中山間地域, 農地保全, 粗放化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2018

発表番号 [2-29]

Characteristics of Agricultural Land Use Change in Area of Rural-Urban Interchange

Masaaki KOMATSU[Graduated School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Emi TAKEYAMA[Graduated School of Agriculture, Ehime University]

都市農村交流の実践地域における農地利用変遷の分析―群馬県みなかみ町「たくみの里」を事例として―

小松 雅明[東京農工大学大学院]・標供[票[山形大学]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

都市農村交流の実践地域における農地保全計画の策定に向け、群馬県みなかみ町「たくみの里」エリアを対象に、農地利用変遷の類型化、分布特性の分析、及び観光資源周辺の実態解明を行った。その結果、1)クラスタ分析により農地利用変遷は8つに類型化できた。2)ホットスポット分析により農地利用状況が林縁部から連続的に悪化していることが解明された。3)散策者数が減少しているルート沿いの農地利用は悪化傾向にあった。

Keyword: 農地保全, 土地利用計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2018

発表番号 [2-30]

Accumulation of Farmland by Kubiki-Hokubu National Agricultural Land Reclamation and Readjustment Project

Naoki Yabiki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masataka Sato[Kakizaki Land Improvement District]・Takayuki Inoue[Yoshikawa Land Improvement District]・Hiroyuki Hirano[Yoshikawa Land Improvement District]・Toshimasa Mizusawa[Oogata-Asahi Land Improvement District]

国営農地再編整備事業頸城北部地区における農地集積状況

矢挽 尚貴[農村工学研究部門]・佐藤 昌貴[柿崎土地改良区]・井上 隆之[吉川土地改良区]・平野 浩之[吉川土地改良区]・水沢 利昌[大潟あさひ土地改良区]

国営農地再編整備事業頸城北部地区は,2町にまたがる地域で実施された(現在の新潟県上越市柿崎区・吉川区)。農地の整備と同時に農地集積を図るためのソフト事業が実施された。事業完了後15年を経過し,担い手への農地集積状況を調査したところ,農地集積先の集落営農に関して,両町で法人化の進展に大きな違いが見られた。これは,両町の農業振興方針の違いが大きく影響したものと考えられる。

Keyword: 農用地計画・整備, 圃場整備, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2018

発表番号 [2-31]

Comparison of C-band and L-band SARs for detection of signatures of different land uses in small agricultural parcels

Abudukeremu Ainalibanu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takanori Nagano Nagano[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoichi Fujihara[Graduate School of Bioresource and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]

Lバンド,Cバンド SARの中山間農用地特徴捕捉性能の比較

エネルバン アブドケリム[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学]・吉川 夏樹[新潟大学]

中山間地の小区画農用地の土地利用判別を目的として中解像度C-band SAR(Sentinel-1)と高解像度L-band SAR(Alos-2)の性能を比較した.対象は兵庫県篠山市と新潟県上越市の水田,大豆畑,耕作放棄地である.15a以下の小区画水田の判別性能は高解像度のAlos-2がSentinel-1を上回った.一方大豆と耕作放棄地についてはSentine-1でも5a以上で特徴が取得できていた.

Keyword: リモートセンシング, SAR, 水土里ネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.210-211 , 2018

発表番号 [2-32(P)]

An analysis of the method for realizing land consolidation projects constructing huge rice paddy fields for reducing rice production cost in Japan

Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]

真の低コスト稲作のための巨大区画水田整備の実現策

石井 敦[筑波大学]

真の低コスト稲作を実現するためには、大規模経営体に利用集積された水田を集団化し、5 ha以上の巨大区画水田群として整備し、250馬力以上のトラクター等の大型機械を導入して、専従者あたり60〜80 ha/人の大規模経営体を創出する必要がある。その際課題となる、個別的土地利用・処分が制約される巨大区画水田内に利用集積地を集団化する方策、担い手を少数に絞り込み経営規模/人を拡大する方策について論考した。

Keyword: 巨大区画水田, 農地利用集積, 大規模稲作経営
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2018

発表番号 [2-33]

Change of Significance and Future Potential in Management of Water Conservation Forest by the Meiji Water Land Improvement District

Yoshiyuki Uchikawa[Shinshu University Academic Assembly Institute of Agriculture]・Sora Kudo[Kanto Regional Agricultural Administration Office]

明治用水土地改良区による水源林管理の意義の変遷と今後の可能性

内川 義行[信州大学大学院]・工藤 空[関東農政局]

明治用水土地改良区は、発足直後から「水を使うものは自ら水をつくれ」との理念から、受益地上流部の水源林(約542ha)を各所に入手し、運営管理してきた。本研究は、その運営の変遷を、造林投資から木材収入による財産形成、木材価格下落による管理負担増、そして近年の一般非農家等も対象とした活発な啓発活動による基金等による運営までについて明らかにし、また今後の新たな農林一体的管理の可能性を考察した。

Keyword: 土地改良区, 水源林, 農林一体的地域資源管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.214-215 , 2018

発表番号 [2-34]

Development process of small-scale village water supply constructed by agricultural budget and it's management in Hokkaido, Japan

Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

北海道における営農飲雑用水施設の整備過程とその運営実態

関本 幸一[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

施設の老朽化や人口減少などにより,水道の維持管理が問題となりつつある。農村地域の小規模水道である営農飲雑用水施設も例外ではない。本報告では,対策検討のための基礎的知見として,北海道を対象に営農飲雑用水施設の整備過程と運営実態を調査した。さらに水道事業体との比較をし,営農飲雑用水施設の特徴把握と農村地域の水道の在り方についての考察を行った。

Keyword: 地域インフラ, 水道, 土地改良事業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2018

発表番号 [2-35]

Analysis of the Characteristics of the Organizational Forms that Support Continuous Management of the Irrigation-based Environmental Stocks

Masayuki Nitta[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yuki Miyakawa[Hokkaido Regional Development]・Masahiro Nakajima[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Jun Iwamoto[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]

農業水利環境ストックの継続的な維持管理を支えてきた組織特性の分析―滋賀県犬上郡甲良町北落地区を事例として―

新田 将之[東京農工大学大学院]・宮川 侑樹[北海道開発局]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・岩本 淳[八千代エンジニヤリング(株)]

1989年以降、農業水利施設を対象とした水環境整備の実施により農業水利環境ストックが創造された。しかし同ストックの維持管理に課題を抱える地域は多い。本研究では、滋賀県甲良町を対象に、維持管理を支えてきた組織特性を分析した。その結果、「7組織が重層的に作業工程を担うことで全ストックの維持管理が全うされる」という、補完性の原理に基づいたホラクラシー型の組織形態が形成されていたこと等を明らかにした。

Keyword: 農業水利環境ストック, 維持管理, 組織形態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2018

発表番号 [2-36]

The efforts to build rural consensus of succession of canals in Stage 2 Toban National Irrigation Project area

Mutsuki Sakai[Stage 2 Toban National Irrigation Project Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Masayuki Horiuchi[Stage 2 Toban National Irrigation Project Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Masakazu Tai[Stage 2 Toban National Irrigation Project Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]

国営東播用水二期地区における地域の合意形成を図る疏水継承の取組

坂井 睦規[近畿農政局東播用水二期農業水利事業所]・堀内 正之[近畿農政局東播用水二期農業水利事業所]・田井 真和[近畿農政局東播用水二期農業水利事業所]

地域の管理する水利施設に直接手を加える農業農村整備事業には、実施後の水利システムの適正な維持管理を見据え、多様な背景を踏まえながら地域関係者の合意を形成して事業を遂行する姿勢が求められる。本発表では、世界かんがい施設遺産にも登録された淡河川・山田川疏水の一部区間の廃用を行うに際し、利活用方策の検討など地域の水利遺産を将来に継承するために実施した国営東播用水二期農業水利事業の取組について報告する。

Keyword: 農村計画, 農村振興, 農業農村整備事業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2018

発表番号 [2-37]

Proporsal of a Method to Search Measures against Large-scale Earthquake Disaster

Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Shinji Tateishi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]

大規模地震災害に備えた対策の検討方法の提案

大久保 天[寒地土木研究所]・立石 信次[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]

灌漑用水路の施設管理者が実用的に大規模地震対策を検討できる方法の構築を目指して,従来のFTA手法を改良した。FT図が肥大化すれば,それに基づく対策検討の作業効率は低下する。これを避けるため,FT図作成において一定の原因事象が特定された段階で,対策の検討に切り替えるという方法を案出した。この方法を具体的な施設の対策検討に適用した結果、従来のFTA手法とほぼ同等な対策が効率よく引き出された。

Keyword: 大規模地震, 災害対応, FTA手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.222-223 , 2018

発表番号 [2-38]

A Case Study of the Improvement Activity for the Existing Irrigation Facilities by Irrigation Management Committee in Nyakomba Irrigation Area, Zimbabwe

Tomoaki KOYAMA[NTC International Co., Ltd.]・Shemsu Kemal Andeta[NTC International Co., Ltd.]・Mototaka NISHI[NTC International Co., Ltd.]

ジンバブエ国ニャコンバ灌漑地区の水利組合による既存灌漑施設補修への取組み

小山 知昭[NTCインターナショナル(株)]・シェムス ケマルアンデタ[NTCインターナショナル(株)]・西 元孝[NTCインターナショナル(株)]

「ジンバブエ国ニャコンバ灌漑事業のための灌漑開発計画」におけるソフトコンポーネント活動「灌漑施設の維持管理方法の指導」では、現地の水利組合から選抜された研修者に対し、灌漑施設に関する基礎講義と、灌漑水路の簡易補修方法の指導を行った。その結果、研修の受講者は、高い品質で既存水路補修を行うことができた。本稿では、この研修活動の内容と成果を取りまとめ、良い成果が得られた要因と共に報告する。

Keyword: 水利組合, 灌漑排水, 施設改修
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2018

発表番号 [3-1]

Evaluating of a tensile load of ground anchor after constructed

Syota TAKAHASHI[Mie Univercity Biological resources department]・Toshinori SAKAI[Mie Univercity Biological resources department]

グランドアンカー工施工後のアンカー荷重評価について

高橋 翔太[三重大学]・酒井 俊典[三重大学]

再施工が行われたアンカーを対象に施工直後からアンカー荷重と温度との計測を行った結果,アンカー施工直後にはアンカー荷重の初期低下が見られ,この間の両者の相関は低い値を示す.これに対し,のり面が安定した状態では初期低下終了後には両者の相関は高くなる.一方,初期低下終了後のアンカー荷重は,のり面が安定した状態であっても一定値を示さず,測定する時期によって数%程度変化することが明らかとなった.

Keyword: グラウンドアンカー, 斜面安定, アンカー荷重
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.226-227 , 2018

発表番号 [3-2]

Comparison of measured values and calculated values of settlement amount of flexible pipes in peaty soft ground

Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]

泥炭性軟弱地盤に埋設されたパイプラインの沈下量の実測値と計算値の比較

今泉 祐治[寒地土木研究所]

北海道では、大規模なパイプラインシステムが整備されている。しかし、広く分布する泥炭性軟弱地盤の一部では、不同沈下等に起因する漏水事例がみられ、随時補修を行っているが更新時における規定はない。更新時の設計方法を構築するためには、パイプラインの沈下量を定量的に推定する必要がある。そこで、本研究では、ボーリング調査および各種試験を行い、計算式により求めた沈下量と実測された沈下量を比較検討した。

Keyword: 圧密・締固め, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2018

発表番号 [3-3]

Experimental studies on nonlinearity of seepage flow and solute transport in porous media

Tatsuya Kitajima[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]

多孔質体内における浸透流と溶質輸送の非線形性に関する実験的検討

北嶋 竜也[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

一般に,地下水の流動は線形ダルシー則に従う一方で,高透水性多孔質体内などでは非ダルシー流れとなる.しかしながら,非ダルシー流れの形成機構や非ダルシー条件下における溶質輸送特性は十分に解明されていない.そこで本研究では,カラムを用いて土粒子の粒径に応じた非ダルシー流れの形成と分散性の変動に関する実験を実施し,レイノルズ数やペクレ数といった無次元数を用いて評価した.

Keyword: 非ダルシー流れ、Forchheimer式, 分散長, ペクレ数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2018

発表番号 [3-4]

Quantification of advective-dispersive behavior in subsurface dam corresponding to hydraulic barrier performance of cut-off wall

Hiroki Takada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Rinako Hamada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Department of Agricultural Science, Kobe University]

地下ダム止水壁の遮水性能に応じた移流分散挙動の定量化

高田 大輝[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・濱田 莉菜子[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

地下に構築した止水壁により地下水を貯留する地下ダムは,島嶼地域における農業用水の安定供給に寄与している一方で,貯留域における移流分散挙動に関する知見はほとんど得られていない.本研究では,地下ダム場を対象とした溶質輸送実験を実施し,空間モーメント法を用いた画像処理により移流分散挙動を定量化した.止水壁の遮水性能の向上は貯留域内の溶質分布に影響を与え,溶質の滞留時間の増加および濃縮を導く結果を得た.

Keyword: 地下ダム, 止水壁, 溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.232-233 , 2018

発表番号 [3-5]

Structural design and soil-water monitoring of shallow land waste repository using capillary barrier of soil

Toshihiro Morii[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Seiichiro Kuroda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenta Mutoh[Niigata Prefectural Goverment]・Kouki Takeuchi[Niigata City Government]

土のキャピラリーバリア機能を利用した盛土式廃棄物貯蔵施設の構造規模の決定と土中水分の計測点検

森井 俊廣[新潟大学フェロー]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・武藤 健太[新潟県]・竹内 宏起[新潟市]

危険な廃棄物や極低レベル放射性廃棄物を水理学的に安全に隔離保管するための,土のキャピラリーバリアを利用した低盛土式廃棄物貯蔵施設を提案し,その構造設計に必要となる限界長の推定式の実務性を大型土槽試験により確認した。合わせて,長期供用中における遮水機能の計測点検手法を開発するため,地表設置型地中レーダ法の適用性について検討し,走時計測に基づいて土の体積含水率の推定が可能であることを明らかにした。

Keyword: 土構造, 保水性, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.234-235 , 2018

発表番号 [3-6]

Discussion on seepage failure phenomena of H2D test soil using PIV analyses

Koji Kasamatsu[Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Kobe University]・Naoto Maeta[Kobe University]・Kazuki Kurokawa[Kobe University]・Kazuya Inoue[Kobe University]・Suzuki Mariko[Kobe University]

小型二次元地盤の浸透破壊実験とPIV解析−浸透破壊特性と地盤変形挙動の解明−

笠松 晃次[神戸大学]・田中 勉[神戸大学]・前田 直人[神戸大学]・黒川 和己[神戸大学]・井上 一哉[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学]

PIV解析を用いて二次元地盤の相対密度と浸透破壊特性の関係を考察し次の結論を得た。|飜度以下の地盤では変形開始前に下流側矢板下端付近で土粒子が微小移動する。∧儼然始時,矢板中央付近の土粒子移動幅はpfcによる限界プリズム幅と概ね一致する。その後,密な地盤ではその範囲を,緩い地盤では広い範囲を土粒子が移動する。Lな地盤ほど変形に対して抵抗を示し,高密度地盤では変形と破壊が同時に起こる。

Keyword: 浸透破壊, PIV解析, 相対密度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2018

発表番号 [3-7]

Study on modeling of compression behavior of tire chips mixed soil

Hikozou Okamoto[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

タイヤチップ混合土の圧縮挙動のモデル化に関する研究―チップ状試料の体積変化量についての考察―

岡本 彦蔵[大阪府立大学大学院]・木全 卓 [大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]

廃タイヤを地盤材料として用いた際の課題である圧縮量の増加と圧縮量の予測を行うために,円柱状のアルミチップとゴムチップを用いてタイヤチップ混合土を模擬した供試体に一次元圧縮試験を行い,圧縮挙動について調べた.また,粒子の体積変化量を幾何学的に計算しモデル式を求め,実測値との比較を行った.その結果,圧縮挙動を表せていない部分はあるものの,圧縮成分の値としては実測値に近い結果が確認された.

Keyword: 混合土, モデル化 , 圧縮特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2018

発表番号 [3-8]

Effect of Oyster Shell Particle Size on Strength of Cementation Treatment Soil

Sonoko Hachiya[Yamagata Prefectural Government]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]

カキ殻の粒径が固化処理土の強度に与える影響

八矢 園子[山形県]・金山 素平[岩手大学]

現在,環境保全や資源リサイクルなどの社会的関心が高まり,より環境負荷の少ない新たな材料を用いた地盤改良技術の実現が期待されている.本研究では,新しい土の固化処理技術の開発を目的とし,産業廃棄物であるカキ殻の主成分の炭酸カルシウムに着目した.具体的には,カキ殻とリン酸を用いたリン酸カルシウム化合物の析出による土の固化処理を行い,使用するカキ殻の粒径が固化処理土の強度に与える影響を実験的に検討した.

Keyword: カキ殻, 標準砂, リン酸カルシウム化合物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2018

発表番号 [3-9]

Study on engineering properties of lignin mixed soil

Satoko Kawamura[Graduated School of General Sciences]

リグニン混合土の工学的性質に関する研究

川村 智子[岩手大学大学院]

地盤改良では,多くがセメント系もしくは石灰系の固化材によって行われている.地盤改良技術の新たな代替案として,植物繊維を使用した古来の工法が注目されている.本研究では,里山への侵入が深刻化している放置竹林問題を取り上げ,竹廃材を利用した地盤改良効果を実験的に検討した.具体的には、竹の繊維を接合し竹の硬化に寄与するリグニンに着目し,リグニンを混合した土の工学的性質について実験的に検討を行った.

Keyword: 竹繊維、黒ボク土, リグニン、工学的性質, 一軸圧縮強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.242-243 , 2018

発表番号 [3-10]

Changes of the unconfined compressive strength of cement stabilized mud soil exposed to dry/wet repetition hysteresis

Fumiyoshi KONDO[Organization for General Education, Saga University]・Shohei KOSHIO[Fukuoka Prefectural Government Office]・Hiromi MURAOKA[Saga Prefectural Government Office]・Haruka OHBA[Kyushu Regional Agricultural Administration Office]

乾燥湿潤の繰り返し履歴を受けたセメント改良土の一軸圧縮強さの変化

近藤 文義[佐賀大学]・小塩 祥平[福岡県]・村岡 洋美[佐賀県]・大庭 春花[九州農政局]

農業用土水路に隣接する農道路肩に発生したクラックの原因を解明するための基礎研究として,法面を構成するセメント改良土が乾燥湿潤の繰り返し履歴を受けた場合の一軸圧縮強さの変化について検討した.その結果,セメント添加量が多くなるほど改良土はスレーキングによる崩壊の影響を受けにくくなるが,添加量が50kg/m3の場合においては,材齢による強度増加がスレーキングによる強度低下により相殺されると考えられた.

Keyword: セメント改良土, 一軸圧縮強さ, スレーキング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2018

発表番号 [3-11(P)]

The Utilization Shell Husks Waste as Recycle Aggregate for Ground Improvement

Siti Hanggita Rachmawati[Mie University]

The Utilization Shell Husks Waste as Recycle Aggregate for Ground Improvement

ラフマワチィ シチィ ハンギッタ[三重大学]

現在、日本では漁業や貝の養殖によって生じる貝殻の処理が大きな問題となっている。一部の貝殻は、粉砕して肥料や焼き石膏の原料として利用されるものの、多くは養殖地内で野積みされるため、悪臭・自然景観問題、周辺地域に大きな影響を及ぼしている。本研究では、廃棄貝殻を用いて地盤改良効果を三軸圧縮試験によって調べたとともに新しい建築材料の設計手順を確立するために、ジオテキスタイルを用いての数値解析を行った。

Keyword: Shell husks waste, Ground improvement, Triaxial test
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.246-247 , 2018

発表番号 [3-12]

2-D numerical simulation of liquefaction by solving directly sand and pore water

KITAO Tomohiro[Division of Environmental Science and Technology, Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・FUKUMOTO Yutaka[Environment and Disaster Prevention Engineering, Department of Civil and Environmental Engineering, Nagaoka University of Technology]・FUJISAWA Kazunori[Division of Environmental Science and Technology, Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Akira[Division of Environmental Science and Technology, Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

砂粒子と間隙水を直接解いた2次元液状化シミュレーション

北尾 朋広[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

本研究ではDEM-LBM連成計算モデルを用いて液状化の二次元シミュレーションを行った.その結果,地震動載荷中,粒子に作用する力のうち流体力の割合がほぼ100%となる粒子が多数となり,液状化現象発生時の地盤状態に一致する結果を得ることができた.今後の課題としてはモデルの設定をより液状化解析に適したものにすること,それを踏まえ地震動の周期や加速度の違いによる液状化現象発生の有無を行うことが挙げられる.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2018

発表番号 [3-13]

Evaluation method for the optimal location of additional site investigation based on sensitivity analysis with use of conditional simulation

Kazunari Imaide[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

条件付きシミュレーションを用いた感度解析による最適追加調査位置の評価法

今出 和成[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

本研究では,FL法を用いた多次元的な液状化解析を実施した.まず,地質統計手法を用いてボーリング結果から液状化確率の空間分布を推定する.さらに南海トラフ地震のハザードを考慮して,今後50年の液状化確率を求める.次に,地質統計手法に基づいて,ある地点に仮想実測データを追加した場合の液状化確率への感度を調べた.その結果,地盤物性の不確定性を考慮し,最も液状化確率に感度が高い追加調査位置を決定できた.

Keyword: 信頼性設計, 液状化確率, 最適調査位置
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.250-251 , 2018

発表番号 [3-14]

Experimental investigations on scour countermeasures against vertical jet assuming tsunami overflowing coastal dikes

Noki Takegawa[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mayu Toda[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

海岸堤防を越流する津波を想定した鉛直噴流に対する洗堀対策の実験的検討

竹川 尚希[神戸大学大学院]・戸田 茉優[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

津波越流による海岸堤防背後地盤の洗堀は,破堤要因として指摘されている.小型模型実験では,実現象と比較して,圧力レベルが著しく低いという問題があった.本実験では鉛直噴流を地盤に作用させることで圧力レベルを増大させ,様々な洗堀対策の効果について検証した.メンブレンを砂地盤に設置した場合,無対策と比較して洗堀深は,約50%減少し,また,液状化時においても洗堀抑制効果を発揮することが明らかとなった.

Keyword: 津波, 海岸堤防, 洗堀
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.252-253 , 2018

発表番号 [3-15]

Experimental study on pond embankment reinforcement using double sheet-piles

Takashi Momiyama[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Shinji Taenaka[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Kenrou Yoshihara[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Tadashi Hara[Kochi University]・Namihiko Tanaya[Kochi University]

二重鋼矢板構造によるため池堤の耐震補強技術に関する実験的検討

籾山 嵩[新日鐵住金(株)]・妙中 真治[新日鐵住金(株)]・吉原 健朗[新日鐵住金(株)]・原 忠[高知大学]・棚谷 南海彦[高知大学]

今後発生しうる大地震に備え、ため池堤防の耐震性能を確保することは喫緊の課題である。著者らは、貯水を抜かずに施工できる「二重鋼矢板構造」による耐震補強技術に着目している。これまで基盤が液状化するような条件を対象として検討を進めてきたが、一方で山間部のため池は堤体土が脆弱である場合が多い。そこで、堤体土が液状化するような条件を対象として振動台模型実験を実施し、二重鋼矢板構造の耐震補強効果を検証した。

Keyword: 鋼矢板, ため池堤防, 液状化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.254-255 , 2018

発表番号 [3-16]

Prediction of ground consolidation settlement based on measurement records and its high accuracy

Kanato Nakamura[Graduate School of General Scieces]・Tomoya Kanaizumi[Hokkaido Government]・Motohei Kanayama[Faculty of agricurture, Iwate University]

地盤の圧密沈下実測データに基づいた予測とその高精度化

中村 哉仁[岩手大学大学院]・金泉 友也[北海道]・金山 素平[岩手大学]

盛土構造物の圧密沈下は,農業農村工学および地盤工学上の重要な問題である.特に,沿岸低平地帯に分布する軟弱地盤上に建設される盛土構造物は,地盤の高い圧縮性と低い透水性のため,築造後も長期間にわたって沈下が継続する.本研究では,観測初期の限られた実測値に基づく地盤圧密沈下予測法の構築を目的とし,ニューラルネットワークによる沈下予測手法を使用し盛土地盤沈下の予測を行い,その予測精度について検討した.

Keyword: ニューラルネットワーク , エルミート補間 , スプライン補間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.256-257 , 2018

発表番号 [3-17]

Analysis of Consolidation Subsidence of Irrigation Canals in Hachirougata Polder

Tetsuya Sawabe[Sansui Consultant Co.Ltd]

八郎潟干拓地における用水路の圧密沈下分析

沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]

国内最大の干拓地である八郎潟地区の圧密沈下状況について解析したものである。八郎潟の湖底にはヘドロと呼ばれる微細粒子粘土が深く堆積しており,不同沈下対策は干拓当初からの課題であった。ほ場および幹線用水路の経年沈下量の分析から,エリア別のヘドロの圧縮指数を推定し,沈下量予測式を作成した。圧密沈下は現在も進行中であり、今後の開水路改修計画において将来沈下量予測を行うための基礎資料となる。

Keyword: 圧密沈下、地盤の変形, 八郎潟、干拓, 軟弱地盤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2018

発表番号 [3-18]

On the Problems of Implementing Seismic Performance Evaluation of Dam(JGS 0542)

Hideaki Kometani[NTC Consultants Inc]

ダムの耐震性能照査を実施する上での問題点について(JGS 0542)

米谷 英晃[NTCコンサルタンツ(株)]

フィルダムの地震応答解析は、一般的に等価線形化法解析を行う。この解析に用いる土質定数を求めるために『JGS 0542』を実施することが多いが、これは等価線形化法解析の手法とは論理的に合致していない。よって、『JGS 0542』に変わる新たな試験を実施し、試験結果について比較検討を行った結果、等価線形化法のパラメータとして『JGS 0542』の結果を用いた場合、過大な評価となる可能性がある結果を得た。

Keyword: JGS 0542, 等価線形化法,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2018

発表番号 [3-19]

Analysis of Cyclic Triaxial Test Data for Seismic Response Analysis Parameter Settings

Kotaro Sakai[NTC Consultants Inc.]

地震応答解析パラメータ設定に向けた繰返し三軸試験実績の分析

坂井 孝太郎[NTCコンサルタンツ(株)]

弊社ではフィルダム堤体材料の繰返し三軸試験を多数実施しており,これらの試験実績からフィルダムの地震応答解析パラメータである変形特性を設定することで、試験を実施しない場合においても信頼性の高い解析パラメータを設定できる可能性がある。そこで、実績中の変形特性を用いて地震応答解析を実施し、試験実績を分析した。その結果、実績による解析結果の分布は大きな振れ幅を持つことが判明した.

Keyword: 地震応答解析, 変形特性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.262-263 , 2018

発表番号 [3-20]

Estimation of strength distribution at river embankment with use of sounding test and geophysical exploration method

Tatauya Ueta[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazunari Imaide[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

サウンディング試験と物理探査の合成による河川堤防の強度分布推定

植田 起也[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

河川堤防の弱部を推定することは重要である.そのために本研究では,表面波探査(SWM)と電気式3成分コーン貫入試験(CPT)を行い,これらの結果を地質統計学手法のインディケータ・シミュレーションを用いて合成した.本研究ではCPT試験より得られるNc値と,SWM結果のS波速度からのNVsから,標準貫入試験のNSPT値への換算誤差を詳細に考慮している.その結果より,地盤内の低強度領域を明らかにする.

Keyword: サウンディング試験, 物理探査, 換算誤差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2018

発表番号 [3-21]

Foundation Strength Characteristic and Material Property Value of Small Earth Dam for Irrigation

Hiroshi Mori[Hirosaki University]・Toshiki Asakura[Hirosaki University Graduate School]

溜池堤体の地盤強度特性と材料物性値について

森 洋[弘前大学]・朝倉 紀樹[弘前大学大学院]

溜池堤体の地盤強度特性を一面せん断試験、ベーンコーンせん断試験、スウェーデン式サウンディング試験より検討した結果、各試験における相関性から、一面せん断試験に相当する地盤強度定数(c・φ)を推定することが可能であることを示した。特に、材料物性値と地盤強度定数の間に相関性が伺えたことで、比較的簡便な試験から得られる材料物性値から地盤強度定数を求めることができる可能性を示した。

Keyword: 溜池堤体, 地盤強度, 材料物性値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.266-267 , 2018

発表番号 [3-22]

Basic study on the mechanical property of embankment geomaterial

Takashi KIMATA[Osaka Prefecture University]・Daiki Kitanaka[Osaka Prefecture University]・Yosuke Kudo[Osaka Prefecture University]

ため池築堤材料の力学特性に関する基礎的研究―含水比の違いが三軸圧縮特性に及ぼす影響―

木全 卓[大阪府立大学大学院]・北中 大貴[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]

ため池やフィルダムの築堤材料に関して,含水比の違いがせん断時の強度特性に及ぼす影響について検討した。具体的には,含水比を変えて締め固めた供試体を作製し,そのまま飽和させずに三軸圧縮試験を行ってせん断特性を比較した。その結果,発揮されるせん断強度は最適含水比より乾燥側では徐々に増大する傾向にあるが,湿潤側になると急激に低下していくことが確認された。

Keyword: 築堤材料, 含水比, 三軸圧縮試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2018

発表番号 [3-23]

Stress-dilatancy relationships of unsaturated soil during cyclic triaxial compression loading

Yuji Kohgo[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tun Tun Win[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tomotaka Sato[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

不飽和土の繰り返し載荷時のストレスーダイレタンシー関係について

向後 雄二[東京農工大学大学院]・ツンツン ウィン[東京農工大学大学院]・佐藤 友孝[東京農工大学大学院]

フィルダム等の土構造物のレベル2地震動での耐震性を検討する場合,弾塑性構成式を用いた応答解析が有効である。しかし,地震時の変形を十分な精度で予測できるモデルはない。弾塑性モデルの精度向上をはかるため,不飽和土のストレスーダイレタンシー関係を繰り返し三軸圧縮試験の結果から検討した。その関係はおおむね線形な関係が成り立ち,その線の傾きは載荷除荷およびサクションの大きさに依存しなかった。

Keyword: ストレスーダイレタンシー, 不飽和土, 弾塑性モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.270-271 , 2018

発表番号 [3-24]

Upstream migration monitoring of juvenile Ayu using environmental DNA

Noriyuki Koizumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji Watabe[Institute for Rural Engineering, NARO]

環境DNAを利用したアユ稚魚の遡上モニタリング

小出水 規行[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]

環境DNAを利用して,アユ稚魚の遡上モニタリングを静岡県富士川下流の四ヶ郷頭首工で行った.頭首工周辺の6地点で2017年4〜6月に毎週1Lを採水し,環境DNAを抽出した.全地点のサンプルからアユDNAが検出され,経時的な変化からその年のアユ稚魚の遡上ピークは5月下旬〜6月上旬と推定された.また,頭首工下流のDNA量は上流よりも高い傾向にあり,多くのアユ稚魚が下流に滞留していると推察された.

Keyword: 定量PCR, 四ヶ郷頭首工, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.272-273 , 2018

発表番号 [3-25]

Preliminary experiments of oxygen consumption of swimming field gudeon

Takeshi TAKEMURA[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Keiji WATABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriyuki KOIZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]

タモロコの遊泳時酸素消費量測定予備実験

竹村 武士[西日本農業研究センター]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・小出水 規行[農村工学研究部門]

魚類は速度に応じて血合筋,普通筋を用いるが,長期の遊泳が前提となる生息場には血合筋のみで遊泳可能な流速域が必要である.それは普通筋が嫌気的代謝を行うためで,前述の流速域を明らかとするには流速に応じた酸素消費量を測定する必要がある.本研究では現在実施中の遊泳時酸素消費量測定の予備実験に基づき,これまで報告がない本種の基礎代謝レベル(水温条件21℃),試行錯誤段階にある増速時の酸素消費量等を報告する.

Keyword: 酸素消費量, 基礎代謝, 増速過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2018

発表番号 [3-26]

Study of the movement ecology of catfish and bagrid catfish in a small stream using the PIT tag

Mori Akira[Chiba biodiversity center]

PITタグを用いた小河川におけるナマズとギバチの移動行動の把握

森 晃[千葉県生物多様性センター]

ナマズとギバチは夜行性かつ穴居性の魚であることから、採捕調査や目視観察による調査は困難である。PITタグは近年開発された標識で、小型の魚類の行動生態解明に寄与している。そこで本研究では水田水域を流れる小河川(谷川)においてPITタグを用いてナマズとギバチの移動生態を把握することを目的とした。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2018

発表番号 [3-27]

Logistic regression between fish species richness and habitat composition

Kohei Yokota[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Masayuki Fujihara[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yasuhiro Takemon[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]

河川の生息場構造と魚類の種多様性に関するロジスティック回帰

横田 康平[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]・竹門 康弘[京都大学防災研究所]

鴨川(京都市)で魚類と生息場類型(瀬,淵,岸際植生等)を調査し,発見された魚種の生活型を河川流水型,河川止水型,池沼型に分け,生息場類型の構成と各生活型の種多様性の関係をロジスティック回帰した.その結果,どの生活型も利用できる場が種多様性を高めると判断された.裸地砂州の水際では河川流水型のみ発見されたが,他の生活型の種多様性も高めると判断され,適度な攪乱頻度が種多様性を高めることが示唆された.

Keyword: 魚類, 生息場, ロジスティック回帰
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2018

発表番号 [3-28]

Evaluation Program for Fish Habitats in Agricultural Canals

Keiji Watabe[NARO]・Noriyuki Koizumi[NARO]・Takuya Mineta[NARO]

水路における魚類生息場評価プログラムの開発

渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業水路における魚類生息場の評価を容易にするため,表計算ソフトのマクロ機能を利用して,データ整理・解析を支援する計算プログラムを開発した。本プログラムでは,水路の物理環境と魚類の種数・個体数との関連に基づき,水路区間を5点満点のスコアで評価する。岩手県の水路19区間で調査した魚類採捕および環境計測データを本プログラムで解析し,各区間の評価スコアと魚種数・個体数との間に正の相関があることを確認した。

Keyword: 魚類, 生態系保全, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2018

発表番号 [3-29]

Living condition for rare freshwater fish preservation in paddy field

kohei onishi[Kinki Agricultural Administration Office]・Kawakubo Sunao[Kinki Agricultural Administration Office]・Uchiumi Takao[Pre-Kinki Agricultural Administration Office]・Maene Toyokatsu[Pre-Kinki Agricultural Administration Office]・Kanao Shigefumi[Lake Biwa Museum]・Katafuchi Masashi[Marine Ecological Institute Co.]・Nagao Kousuke[Marine Ecological Institute Co.]

水田地域における希少な淡水魚保全のための生息条件

大西 公平[近畿農政局]・川久保 素尚[近畿農政局]・内海 孝雄[前近畿農政局]・前根 豊克[前近畿農政局]・金尾 滋史[国立環境研究所琵琶湖分室]・片渕 正志[(株)海洋生態研究所]・永尾 浩輔[(株)海洋生態研究所]

既存の環境配慮施設において、淡水の魚類の生息状況及び移動に係る水域の連続性を調査した。水路未整備区間において多くの種が確認され、魚類・貝類の整備中の避難場所および整備後の個体群の供給源となっていると考えられた。このことから、魚類・貝類群集の保全に向け、通年通水の実施や整備中における種の供給源となる水域の保全、それらの水域と整備後の水域との連続性確保等の条件を満たす施設整備が必要であると考えられた。

Keyword: 生態系保全, 淡水魚, 生息条件
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2018

発表番号 [3-30(P)]

Habitat assessment of macrophytes based on vegetation assemblages and their functions

Seiya Aihara[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水生植物群落の機能と構成に基づく生息環境解析

相原 星哉[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本報では,群落の構成と機能に基づく水生植物の生息環境特性を評価するために,定点調査と生息環境解析を行った結果を報告する.定点調査では10 mの調査区を14地点設定し,水生植物相調査と物理環境調査を行った.水生植物相を生活型と在来/外来の区分による植生タイプに分類し,ランダムフォレストを用いた生息場モデルを構築し,生息環境特性を評価した.その結果,植生タイプにより生息環境が大きく異なることが示された.

Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2018

発表番号 [3-31(P)]

Effects of residual chlorine on aquatic life and its countermeasures

Mizuki Yamashita[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu Univ.]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]

水生生物への残留塩素の影響とその対策方法に関する検討

山下 みずき[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

塩素処理水が混入する河川及び塩素処理水を利用したビオトープにおいて残留塩素が水生生物に及ぼす影響について検討した.残留塩素は河川水による希釈後の低濃度でも広範囲に水生生物へ影響を与えていた.塩素処理水を利用したビオトープでは付着藻類まで残留塩素の影響が見られ,その対策として紫外線による塩素分解を行う場合には大きなコストが想定された.

Keyword: 残留塩素, 集落排水, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2018

発表番号 [3-32(P)]

Characteristics Evaluation of Acoustic Wave Generated from Plants by AE analysis

Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Syohei Sugahara[Faculty of Agricutural Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agricutural Niigata University]

AE解析に基づく植物起源弾性波の特性評価に関する研究

島本 由麻[北里大学]・菅原 渉平[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

本研究では,AEパラメータとウェーブレット変換による周波数解析を用いて波形分類を行うとともに,水ストレスとノンストレス期間におけるAE発生数の比較検討から,AE法によって検出した植物起源弾性波の特性評価を試みた.検討の結果,AEパラメータとウェーブレット解析を用いることで,ノイズ除去が可能にない,水ストレスを評価できることが示唆された。

Keyword: 蒸散量, ウェーブレット変換, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2018

発表番号 [3-34]

Effect of Weed control methods with Different duraition on Paddy plants

Takuya Minamitani[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Akira Mori[Chiba Biodiversity Center]・Tukumi Moriyama[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]

継続年数が異なる抑草方法が水田植物に与える影響

南谷 拓哉[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

有機農法には様々な抑草方法があるが、同一の抑草方法を継続することで強害草が増加する可能性があること、抑草方法を切り替えることで抑草対象主が減少する可能性があることが考えられた。本研究の目的は、抑草方法の継続年数が、抑草対象種に与える影響および植物全体に与える影響を明らかにすることとした。解析の結果、緑肥栽培の継続年数が長いほどクログワイの出現回数が増加することが示唆された。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2018

発表番号 [3-35]

Elucidation of migration and habitat conditions for Tokyo daruma pond frog in consolidated paddy area

Marina Motegi[Graduate School Utsunomiya University of Agriculture and Technology]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University Department Agriculture]・Nakashima Naohisa[United Graduate School of Agriculture]・Akira Mori[Chiba Prefec Government]・Keiji Watabe[National Institute for Rural Engineering]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Department Agriculture]

圃場整備後の水田におけるトウキョウダルマガエルの移動と生息状況の解明

茂木 万理菜[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・中島 直久[東京農工大学大学院]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・田村 孝浩[宇都宮大学]

カエル類の保全策検討の第一歩として、圃場整備後の水田水域におけるトウキョウダルマガエルの通年での移動と生息状況の把握を試みた。調査はPITタグを用いた再捕獲、畦畔センサスを行なった。調査の結果、繁殖期では水の有無により生活場所を変化させる可能性が覗え、越冬期では、46個体の越冬個体を発見し、多くが田面の耕盤中での越冬であった。また、通水状況により大型の台形型水路横断の有無が分かれる可能性が覗えた。

Keyword: トウキョウダルマガエル, PITタグ, 移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2018

発表番号 [3-36]

The relationship between crawling out by Tokyo daruma pond frogs and environmental factors

Naohisa Nakashima[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kotaro Noda[NTC Consultants Inc.]・Takumi Moriyama[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]・Akira Mori[Chiba prefectural government, Chiba biodiversity center]・Keiji Watabe[National Institute for Rural Engineering]・Takahiro Tamura[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]

冬眠しているトウキョウダルマガエルの這い出し行動と環境要因の関係

中島 直久[東京農工大学大学院]・野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・田村 孝浩[宇都宮大学]

水田域の畑地にて冬眠しているトウキョウダルマガエルの這い出し条件について解明した.地上へ移動した際に残る這い出し穴の形状を特定した.這い出しは4月中旬〜5月下旬にかけて行われ,2山のピークが確認された.日最高地温が12℃以下において冬眠から覚醒する可能性があり,這い出し数は日最低地温が14.5℃以上において調査インターバル間で最大の連続雨量と正の高い相関を示した.

Keyword: トウキョウダルマガエル, 越冬, 這い出し
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.294-295 , 2018

発表番号 [3-37]

Elucidation of Life history for Tokyo daruma pond frog by using PIT tags

Kotaro NODA[NTC Consultants Inc.]・Naohisa NAKASHIMA[The United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agri. And Tech.]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya University]・Akira MORI[Chiba Biodiversity Center]・Keiji WATABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takahiro TAMURA[Utsunomiya University]

PITタグを用いたトウキョウダルマガエルの生活史の解明

野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]・中島 直久[東京農工大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・田村 孝浩[宇都宮大学]

近年、カエル類の減少が危惧されている。保全に寄与するには、生態学的な知見や調査が必要である。本研究ではPITタグを使用し、栃木県内に生息するトウキョウダルマガエルを対象に生活史の解明を試みた。繁殖期においては水深が分布規定要因であることが示唆された。また、越冬期においては畑地に移動し、土中20cm程度の深さにて越冬を確認した。さらに、同一個体を1年以上追跡できたことから、手法の有用性も示唆された。

Keyword: トウキョウダルマガエル, 生活史, 越冬
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.296-297 , 2018

発表番号 [3-38]

Possibility of introducing farmland drainage for preservation of Suizenji-nori (Aphanothece sacrum)

Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Shunsuke Imada[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]

スイゼンジノリ保全のための農地排水導入の可能性

谷口 智之[九州大学大学院]・今田 舜介[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]

福岡県朝倉市を流れる黄金川は,スイゼンジノリの世界唯一の自生地である.しかし,近年では湧水量の減少により生産量が大幅に減少しており,その対策が求められている.本研究では,文献調査と地元への聞き取り調査により,黄金川の歴史的経緯から湧水量減少の原因を検討した.さらに,今後のスイゼンジノリ保全対策の一案として,上流農地からの排水を黄金川へ導入することの可否について検討した.

Keyword: スイゼンジノリ, 農地排水, 湧水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2018

発表番号 [3-39]

Effect of damming-up of drainage ditches on groundwater table and vegetation in a small peat bog

Minoru Yokochi[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Ahyoung Lee[Botanic Garden, Field Science Center for Northern Biosphre, Hokkaido University]・Hiroko Fujita[Botanic Garden, Field Science Center for Northern Biosphre, Hokkaido University]

排水路水位の堰上げが泥炭小湿地の地下水位と植生に及ぼす影響

横地 穣[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]・李 娥英[北海道大学北方生物圏フィールド科学センター]・冨士田 裕子[北海道大学北方生物圏フィールド科学センター]

黒松内町の歌才湿原は稀少な高位泥炭湿地であるが,湿原内には排水路が開削され生態系の劣化が進んでいる。さらなる劣化防止のため排水路に堰を設け,地下水位の上昇による保全管理を試みることとなった。堰上げによって地下水位の上昇と変動幅の低下が認められたが,効果は排水路近傍にとどまった。また降雨に対する地下水位の応答については広域的に変化が見られた。堰上げ実施から2年では,植生に有意な変化は見られなかった。

Keyword: 泥炭地, 自然再生, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2018

発表番号 [3-40(P)]

Traps for capturing the North American invasive crayfish Procambarus clarkii inhabiting paddy field areas

Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Haruna Ushimi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Rika Shiraishi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sae Takehara[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

水田水域に定着した外来種アメリカザリガニの駆除に用いるトラップ

中田 和義[岡山大学大学院]・牛見 悠奈[岡山大学大学院]・白石 理佳[岡山大学大学院]・竹原 早恵[岡山大学]

演者らはこれまで,農業被害をもたらす外来種アメリカザリガニの捕獲駆除手法について研究を進めてきた(牛見ら,2015ab;白石ら,2015;中田ら,2017)。本発表では,これまでの研究で得られた知見に基づき,水田水域に定着したアメリカザリガニの捕獲駆除に有効なトラップとして,1)好適サイズの人工巣穴,2)エビ篭,3)ペットボトル製トラップについて紹介する。

Keyword: アメリカザリガニ, 外来種, 駆除手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2018

発表番号 [3-41(P)]

Influence of Muddiness of Water on Fish in Paddy Drainage Canal

Miki TANAKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Kengo ITO[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Masateru SENGE[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]

水田排水路における濁りが魚類に与える影響

田中 美季[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

魚類が急激に減少した環境配慮型の水田排水路において,濁りが魚類とその生息環境に与える影響について調べた.水理・水質測定より水路内は灌漑期にほぼ毎日明け方低酸素状態となっていた.濁りで日射が遮断され,光合成の抑制と,上下層の水温差の発達による攪拌の抑制により酸素供給量が減少し,還元化した底泥により酸素が消費されたためと考えられた.また懸濁液中で魚類の飼育を行ったところ,特に影響はみられなかった.

Keyword: 濁り, 水環境, 溶存酸素濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2018

発表番号 [3-42]

Dynamics of sediment deposition in the straight fish pools installed in agricultural drainage channel

Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture]・Takuya Okubo[The University of Shiga Prefecture]

排水路に施工された魚溜工への土砂堆積の実態

皆川 明子[滋賀県立大学]・大久保 卓也[滋賀県立大学]

圃場整備時に排水路に約10m間隔で施工された二つの魚溜工を対象に、供用開始から3年間にわたり土砂の堆積状況をモニタリングした。堆積高の縦断形状は、上流端の段落ち直下が最も高く、下流端も高くなった。上流側の魚溜工に土砂が捕捉されるため、下流側の魚溜工に占める土砂の体積は15〜18%に抑えられ、上下流に隣接させて施工することにより下流側の魚溜工の水深を維持できる可能性が示唆された。

Keyword: 農業水路, 環境配慮, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2018

発表番号 [3-43]

Temporal changes in fish assemblage and environments of a canal section improved in consideration of aquatic organisms habitation, in the Ichinomiya canal

Kazuya Nishida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office]・Yasuhito Yamamoto[Ministry of the Environment, Nature Conservation Bureau]

一ノ宮用水における生き物の生息に配慮して改修された水路区間の魚類相と水路環境の変化

西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]・山本 康仁[環境省]

多摩川低平地水田地帯を流れる一ノ宮用水の生物の生息に配慮して改修された区間において魚類と環境条件のモニタリング調査を実施した.当該区間では左岸側が木杭護岸で施工され,水路底には礫が敷かれた.改修後,砂泥が堆積し,沈水植物が生育したが,改修前に比べてフナ属の生息が少ない傾向にあった.造成した深みは大型のフナ属が確認されたが,砂泥・落葉落枝の堆積による水深の低下に伴い,生息が確認できなくなった.

Keyword: 環境配慮, 水路改修, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2018

発表番号 [3-44]

The effective physical conditions of sediment and cover for habitat of fish etc.in agricultural channel

tsuyoshi nakanishi[Hiroshima Environment and Health Association]・shingo ikeda[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・jiro sugamoto[Kyushu Regional Agricultural Administration Office]・mio kondo[Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefecture]

農業用水路における魚類等の生息に有効な堆積土砂及びカバーの物理的条件

中西 毅[広島県環境保健協会]・池田 新吾[中国四国農政局]・菅本 次郎[九州農政局]・近藤 美麻[大阪府立環境農林水産総合研究所]

三面張水路の堆積土砂や橋梁等のカバーは貴重な生息場所として機能している可能性があるため、.汽鵐茱Ε灰タスジシマドジョウとイシガイ類の生息に適した堆積土砂の性状、魚類の生息場所として有効なカバーの物理環境について調査した。その結果、〜萄淑が多い土砂で水通しが良く安定した堆積状況の土砂が有効、夏季は10,12mカバーが逃避場所として有効、冬季はL型カバーや土管が越冬場所として有効と考えられた。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2018

発表番号 [3-45]

An Attempt to Create Habitat for Inversiunio jokohamensis in Concrete Canal

MASAKI Suzuki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・HINAKO Yoshino[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・MORIO Tsuji[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]

コンクリート水路におけるヨコハマシジラガイの生息環境創出の試行

鈴木 正貴[岩手県立大学]・吉野 日菜子[岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]

岩手県内を流れる農業水路の一部コンクリート化された流程を対象に,絶滅危惧淡水二枚貝のヨコハマシジラガイが生息可能な環境の創出を試みた.越流部を斜角とした隔壁を等間隔に設置し,隔壁間に土砂を投入した後,供試個体を放流して秋季から一年間かけてモニタリングを行った結果,ほぼ全ての供試個体の越冬を確認した.また,夏季の増水によって一部の個体が流亡したが,残存個体については生息・成長が確認された.

Keyword: ヨコハマシジラガイ, 保全, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.312-313 , 2018

発表番号 [3-46]

Habitat of Asian Clams in the Miyagawa Irrigation Pipeline

Kenji OKAJIMA[Mie University Graduate School of Bioresources]・Seiya NAGAOKA[Mie University Graduate School of Bioresources]

宮川用水パイプライン内のタイワンシジミの生息状況

岡島 賢治[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]

2018年1月17日の国営2号幹線の管内調査に合わせて,田宮寺2号排泥工付近で管内のタイワンシジミ生息調査を行った.タイワンシジミの被害報告の無い国営2号幹線水路の管内調査の結果,堆砂しやすい継手部で多くの生きたタイワンシジミが確認でき,8年程度生存している個体も確認できた.また,継手には砂が堆積しており,タイワンシジミの生息に適した環境ができていることが分かった.

Keyword: 生態系, パイプライン, タイワンシジミ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2018

発表番号 [3-47]

Survival techniques of Ikarimon tiger beetle larvae under flooding conditions

Akito Mizuta[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Toshihiko Momose[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Ueda Tetsuyuki[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

冠水条件下におけるイカリモンハンミョウ幼虫のサバイバルテクニック

水田 陽斗[石川県立大学大学院]・百瀬 年彦[石川県立大学]・上田 哲行[石川県立大学]

イカリモンハンミョウ幼虫は砂浜に縦穴を掘ってその中に潜んでいるが,砂浜は高波時等に地下水が上昇し,冠水する危険性がある.幼虫は地下水が上昇すると,巣穴内に隔壁を作り,水没を免れる行動をとることを確認している.隔壁を作ることで巣穴内の気密性を保っていると考えられるが,なぜ巣穴の気密性を保つことができるのだろうか.この疑問に対する答えを導くため,人工的に巣穴と隔壁を作製し,冠水条件下を再現した.

Keyword: 海浜性ハンミョウ, 巣穴, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.316-317 , 2018

発表番号 [3-48(P)]

Habitat preference of freshwater fish depending on season and growth stages in an agricultural channel with restoration methods

Haruka Hosokawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuka Kubota[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

環境配慮工法が施工された農業水路における季節と成長段階に応じた魚類の選好環境

細川 晴華[岡山大学大学院]・久保田 由香[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]

魚類の保全を目的に農業水路において環境配慮工法の導入を検討する場合には,季節や成長段階に応じた魚類の環境選好性を考慮する必要がある。本研究では,7種の魚類を対象として,季節と成長段階に応じた選好環境を魚種別に明らかにすることを目的とし,環境配慮工法が施工された農業水路で野外調査を実施した。その結果,多くの魚種で成長段階に応じて生息に適した物理環境がシフトする可能性が示唆された。

Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2018

発表番号 [3-49(P)]

Effectiveness of a portable fishway for use at agricultural channels and clarification of the flow characteristics under multiple discharge conditions

Yuki Misawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki Takahashi[National Institute of Technology, Kagawa College]・Ryoichi Yanagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tadashi Tagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

農業水路用可搬式簡易魚道の有効性および複数流量条件での水理特性の解明

三澤 有輝[岡山大学大学院]・高橋 直己[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]・中田 和義[岡山大学大学院]

演者らは,農業水路の急勾配区間での水生動物の移動阻害を改善することを目的に,可搬式簡易魚道を提案した.本研究では,この魚道の有効性を検討するため,水生動物の移動阻害が確認された水路の急勾配区間で現場実験を行った.また,水路の流量変動を考慮し,複数流量条件での魚道内水理特性を室内実験で検討した.現場実験では小型魚の遡上を確認し,室内実験では本魚道を適用可能な流量の下限は約2L/sであると推定された.

Keyword: 可搬式簡易魚道, 農業水路, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.320-321 , 2018

発表番号 [3-50]

Survey on the local name of freshwater fish using a questionnaire in Tochigi prefecture

Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]・Hiroshi MORIYAMA[]

栃木県におけるアンケートを用いた魚類の呼称調査

守山 拓弥[宇都宮大学]・守山 弘[]

栃木県では,農民が様々な形態の漁撈を営んできたことが報告されているが、こうした文化は1970年代頃に急速に減少している。そのため筆者らはこうした文化を保存し次世代につなげることを目的に2回のアンケート調査により情報の集積を図った。その結果、1回目の調査で181集落、2回目の調査で111集落の情報が集積された。また、集積された魚類の呼称を5つの類型に分類することができた。

Keyword: 魚類、呼称, 生物文化多様性、田んぼの魚とり,, 多面的機能支払、アンケート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.322-323 , 2018

発表番号 [3-51]

Sensitivity analysis on the thresholds derived from an impulse control model for population management

Yuta Yaegashi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hidekazu Yoshioka[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・Koichi Unami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Masayuki Fujihara[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

個体群管理のためのインパルス制御モデルにおける閾値の感度解析

八重樫 優太[京都大学大学院]・吉岡 秀和[島根大学]・宇波 耕一[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]

近年,我が国では魚食性鳥類による内水面水産資源の食害が深刻化している.その代表例が水鳥カワウによるアユの食害である.地方自治体や漁業協同組合は,食害を減少させるために様々な対策を行なってきたが,「いつ,どの程度対策を行なうべきか」を意思決定する規範は確立されておらず,現場では経験的な判断に基づく対策がなされている.本稿では,確率制御の一種であるインパルス制御モデルによりこの問題を検討する.

Keyword: 食害, 個体群管理, インパルス制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.324-325 , 2018

発表番号 [3-52]

Issues of Harmful Wildlife Capture Carried Out Near Residential Area

Michio Naruoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Sekimata[Kanagawa Hunting Society]

住宅地の近傍で実施する有害鳥獣捕獲の問題

成岡 道男[農村工学研究部門]・関亦 孝二[神奈川狩猟協会]

本研究は、筆者らが神奈川県大磯町において実施しているイノシシの有害鳥獣捕獲の経験をもとに、住宅地の近傍で実施する有害鳥獣捕獲の問題について検討した。その結果、住宅地での有害鳥獣捕獲には、「捕獲方法が限定される」、「罠を設置できる場所が限定される」、「住民が罠に近づく」、「埋設処理できる場所が少ない」などの問題が判明した。

Keyword: 鳥獣被害対策, 有害鳥獣捕獲, 農村計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2018

発表番号 [3-53]

Modeling crop damages by sika deer and wild boar in Mie prefecture

Ken Ohno[Mie University]・Yuya Hayakawa[Mie University]

三重県におけるシカ、イノシシによる農作物被害のモデル化

大野 研[三重大学]・早川 雄也[三重大学]

よく知られているように、野生動物による農作物への被害が深刻化している。本研究では、獣害動物の個体数、地理的要因、人的要因を同時に取り扱い、農作物被害と諸要因の関係を総合的にモデル化することを目指した。シカ被害に関しては、人工林率、農地率、目撃効率、戸数密度の影響が有為で、大きく影響し、イノシシに関しては、森林エッジ、人工林率、耕作放棄地、農地率、戸数密度が有為で、大きく影響することがわかった。

Keyword: 獣害, シカ, イノシシ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2018

発表番号 [3-54]

Influence of Groundwater-level Decline on the Freshwater Type of Tomiyo (Pungitius sp.1) in the Tedori River Alluvial Fan

Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]・Asahi Yokoi[Ishikawa Prefectural Government, Kenou Agriculture and Forestry Office]・Suemitsu Kondo[Preservation Association for Harinko (Pungitius sp.1), Nomi City, Ishikawa]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]

手取川扇状地の地下水位の低下がトミヨ属淡水型に及ぼした影響について

一恩 英二[石川県立大学]・横井 朝日[石川県県央農林総合事務所]・近藤 末光[能美市はりんこ保存会]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]

手取川扇状地において2015年7月下旬から発生した地下水位の低下によって,湧水の減水や消失が発生し,トミヨの生息環境に影響を与えている.手取川右岸側のトミヨに与えた影響は明確ではなかったが,左岸側のトミヨに与えた影響は深刻で,地下水位が回復しつつある2017年においても主たる繁殖場所である竹藪用水,その下流の粟生用水,熊田川上流ではトミヨの個体密度は回復していない状況であることが明らかになった.

Keyword: 湧水, トミヨ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2018

発表番号 [4-1]

Estimation of the water stress response function based on diurnal transpiration rate in pot experiments

Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ippei Ohnishi[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University]

ポット栽培実験における蒸散速度の日変化に基づく水ストレス応答関数の推定

坂井 勝[三重大学大学院]・大西 一平[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

デントコーンとダイズのポット栽培実験を行い,湿潤ポットで可能蒸散速度Tpを,乾燥ポットで実蒸散速度Taを測定した.そしてTpとTaの比や数値計算に基づき,日単位・時間単位の短い時間スケールで水ストレス応答関数α(h)を推定した.α(h)は両植物とも乾燥の進行に従い,ストレスへの抵抗性が強まる形へ変化した.ダイズはα(h)の変動幅も大きく,ストレスに対する抵抗性も直ちに現れる性質を持つと考えられた.

Keyword: 植物根の吸水, 蒸散速度, 数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.332-333 , 2018

発表番号 [4-2]

Evaporation experiment from clods with different diameter

Yoshihiro Matsumoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]

異なる径の土塊土壌を用いた蒸発実験

松本 宜大[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

水田から転換初年目の粘土質転換畑のように、土塊が多く存在する土壌で乾燥が早く進むメカニズムを明らかにすることが求められている。人工的に作成した球形の土塊を規則的に充填したカラムからの蒸発実験を行うことで、土塊間の間隙構造が土壌中の水分分布及び蒸発量に与える影響について調べた。その結果、大土塊を充填したポットでは、小土塊を充填したポットに比べて蒸発量が多く、深部への乾燥の進行も顕著であった。

Keyword: 土塊, 間隙構造, 蒸発
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2018

発表番号 [4-3]

Quantifying Two-Dimensional Subsurface Evaporation Rates by Sensible Heat Balance

Yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Hirotaka Saito[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

顕熱収支法による二次元地中蒸発量の定量化

小島 悠揮[岐阜大学]・斎藤 広隆[東京農工大学]

ヒートパルスプローブと顕熱収支法を用いた地中蒸発量の二次元分布推定法を開発した.豊浦砂と黒ボク土を充填した容器からの2次元的蒸発量を推定した結果,豊浦砂側から支配的に蒸発が発生し,黒ボク土は主に豊浦砂側への給水により乾燥してゆく複雑な蒸発現象が観測できた.今後本手法を用いて様々な土壌・地表面条件下で測定を行うことで,二次元的な地中蒸発現象の理解,モデルの開発等に貢献できると考えられる.

Keyword: 地中蒸発量, 顕熱収支,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.336-337 , 2018

発表番号 [4-4]

In situ measurement of soil thermal properties using soil temperature and heat flux plate

Kosuke Noborio[Meiji University, School of Agriculture]

地温と熱流板を使った原位置における土壌の熱的性質測定

登尾 浩助[明治大学]

土壌の熱的性質は様々な分野で重要なパラメータの一つである。熱拡散係数、体積熱容量、熱伝導率を同時に測定するためにはDPHPなどの特殊なプローブが必要である。一方、農地の蒸発散量をボーエン比法やペンマン法などの熱収支式に依存する測定法では、地中熱流量と地温を同時に測定する場合が多い。ここで測定された地中熱流量と地温を使った原位置における熱拡散係数、体積熱容量、熱伝導率の測定法を提案する。

Keyword: 土壌物理, 熱的性質, 原位置測定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2018

発表番号 [4-5]

Investigation of Heat Exchange Coefficient of Freezing Andisol

Ryota Okuda[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

凍結過程にある黒ボク土の熱交換係数の検討

奥田 涼太[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

土壌が凍結する際の土中の凍結深や物質循環を予測するためには,凍結を考慮した不飽和土中の水分・熱移動方程式を解く必要がある.気温から地表の境界条件を考えることは有益だが,凍結過程の地表の熱交換係数を如何に与えるべきかよく分かっていない.本研究では,実験と数値解析により,凍結過程にある地表の熱交換係数を決定し,熱交換係数と含水率の関係を明らかにした.その結果,熱交換係数の含水率依存性が確認された.

Keyword: 凍土・凍上, 熱交換係数, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2018

発表番号 [4-6]

Formation of the Surface Oxidized Layer in a Paddy Soil based on a Reactive Transport Model with Decomposition of Organic Matter

Kensuke Matsuoka[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]・Nobuo Toride[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

有機物分解を考慮した反応移動モデルによる水田の表面酸化層の形成に関する考察

松岡 健介[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

有機物分解を考慮した反応移動モデルにより,有機物分解速度と灌漑水のDOが表面酸化層の形成と厚さに及ぼす影響について検討した.湛水による定常水分流れがある土層における有機物分解過程では,表面酸化層の厚さは有機物の分解定数に半比例し,灌漑水のDOに比例した.分解定数を稲わらの代表値とし,灌漑水のDOが光合成による過飽和状態のときの表面酸化層の厚さは通常の値より小さく,水みち流れ等の検討が必要である.

Keyword: 表面酸化層, 有機物分解, 酸化還元反応
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.342-343 , 2018

発表番号 [4-7]

Basic characteristics of current and voltage generations in andosols

Satoshi SAKAGUCHI[Graduate School of Environmental and Life Science (Ishikawa Prefectural Government))]・Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science]・Takeshi MIURA[Graduate School of Environmental and Life Science]

黒ボク土における電流・電圧発生の基本特性

坂口 哲司[岡山大学大学院]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・三浦 健志[岡山大学大学院]

黒ボク土壌電池の電流・電圧発生に関する基本特性を明らかにするために,炭素棒電極を取り付けた円筒形ユニット式カラムに, 黒ボク土と純水を充填して土壌電池を作成し,異なる8条件について実験を行った.その結果,電圧は測定開始と同時に急激に上昇し一定となった.その後, 電流測定の開始と同時に電流は一旦急上昇したものの, 放電によって電流と電圧は急激に低下した.

Keyword: 土壌電池, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.344-345 , 2018

発表番号 [4-8]

Flocculation and dispersion of imogolite-humic acids complex

Takanao Nomiya[University of Tsukuba]・Yuji Yamashita[University of Tsukuba]・Yasuhisa Adachi[University of Tsukuba]

イモゴライト−フミン酸複合体の凝集と分散

野宮 高由[筑波大学]・山下 祐司[筑波大学]・足立 泰久[筑波大学]

本研究では異なるイオン強度およびpH条件下で様々な濃度のフミン酸を分散イモゴライト懸濁液に添加し、その凝集と分散および形成された凝集体構造を評価することを目的とした。フミン酸はイモゴライトの凝集を阻害する作用を持つが、一定条件で凝集を促進する作用を持つことが分かった。塩濃度が高いほど凝集が促進された。凝集体の構造と沈降体積の関係性,また,異なる凝集体が形成される理由については今後の検討課題である。

Keyword: コロイド・粘土, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2018

発表番号 [4-9]

Application of the Langmuir adsorption equation to soils

Munehide Ishiguro[Hokkaido University]

土壌へのラングミュア吸着式の適用

石黒 宗秀[北海道大学大学院]

ラングミュア吸着式は,固相への分子吸着の基本理論式であり,吸着サイトが全て均質である場合に適用される.単純な条件の理論式であるため,その適用により,吸着現象を物理的に解釈できる.ここでは,土壌への適用例を示すとともに,更に単純な線形吸着式に帰着できること,その結果を汚染物質の移動予測に適用できることを示す.また,多種類の吸着サイトにラングミュア式を適用するとフロインドリッヒ型の式となる.

Keyword: 土壌, ラングミュア吸着式, ストロンチウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2018

発表番号 [4-10]

Prediction of radiocesium discharge from a forested catchment using GeoWEPP

Takuhei Yamasaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

GeoWEPPを用いた森林小流域からの放射性セシウム流出予測に関する研究

山 琢平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

森林からの放射性セシウム流出量推定を,セシウムが吸着した土壌の侵食量予測を通じて行うことを目標とし,その端緒として森林小流域の水土砂流出計算を行った.GeoWEPPによる計算は降雨イベントの水の流出を表現したが,融雪期と低水時の再現性は低かった.土砂流出の計算では,降雨イベント時にのみ土砂が流出した.また,その流出土砂はほとんどが河道に隣接した谷筋から生じていた.

Keyword: 放射性セシウム, 土壌侵食, GeoWEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2018

発表番号 [4-11]

Does radiocesium leak out from contaminated soil buried in a paddy field in Iitate Village?

Masaru Mizoguchi[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]

飯舘村の水田に埋設された汚染土壌から放射性セシウムは漏出するか?

溝口 勝[東京大学大学院]

2014年5月に放射性セシウムで汚染された土壌を50-80cm深さに埋設し、非汚染土で覆った水田で毎年イネの栽培実験をしている。この水田に設置した底付PVCパイプ井戸で半年間ごとに土壌放射線量を測定した結果、土壌放射線量は深さ70cm辺りでピークを持つガウス分布となり、そのピーク位置がこの3年間ほとんど変化していなかった。これは田面水が地中に浸透しても放射性セシウムが移動しないことを示している。

Keyword: 埋設, 放射性セシウム, 漏出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.352-353 , 2018

発表番号 [4-12(P)]

Diffusion coefficient of colloidal particles near bottom

Kazuya Hayakawa[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Motoyoshi Kobayashi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

水中のコロイド粒子の底面近傍での拡散係数

早川 員也[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]

水処理の固液分離における深層ろ過操作や,土壌中の微小粒子の輸送リスク評価のためには,壁面近傍における粒子の挙動の理解が重要となる.球形・非球形な微小粒子のバルク中,ならびに底面近傍での拡散係数を測定し、理論値との比較を行った.バルク中の各粒子の拡散係数は理論値と誤差1割以内で一致し,底面近傍での拡散係数はバルク中の値の約6割となった.また,イオンの添加に伴い各粒子の底面近傍での拡散係数は低下した.

Keyword: 拡散, アイラアイト, 光ピンセット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.354-355 , 2018

発表番号 [4-13(P)]

Effects of Dissolved Organic Matter on Transport of Cesium in weathered granite soil

Takahiro Tatsuno[Graduate School Agricultural and life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School Agricultural and life Sciences, The University of Tokyo]・Naoto Nihei[Graduate School Agricultural and life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School Agricultural and life Sciences, The University of Tokyo]

溶存有機物が土壌中のセシウム移動に与える影響

辰野 宇大[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

土壌中のセシウム(Cs)の移動に影響を与えるとして溶存有機物(DOM)の存在が考えられる.本実験ではCs溶液とDOM混合Cs溶液を用いたカラム通水実験を行い,DOM存在下でCsの移動が遅延する可能性があることを示した.一方,Cs溶液通水後の土壌にNaCl溶液またはDOM溶液を通水した場合,DOM溶液を通水した方が流出液のCs濃度は大きくなり,DOMは土壌に吸着したCsを脱離させることも確認された.

Keyword: セシウム, 溶存有機物, コロイド担体輸送
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.356-357 , 2018

発表番号 [4-14(P)]

Influence of Shape of Coarse Material Zone on Salt and Water Movement in Soil

Haruka Ikeuchi[Naigai Engineering Co.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]

土壌中の粗粒領域の形状が土壌水分・塩分の移動に及ぼす影響

池内 令香[内外エンジニアリング(株)]・猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]

塩害農地の安価な修復法である籾殻暗渠の単独利用では,その適切な形状などの設計情報が不足している.本研究では,粗粒領域の形状と土壌水分・塩分の移動との関係を降下浸透と毛管上昇を念頭においた数値実験で検討した.その結果,々濂漆仔における籾殻部への水分・塩分の速やかな輸送には,粗粒領域の傾斜が必須であること,¬售評緇困砲いては粗粒領域内への水分・塩分の浸入は限定的であることが明らかとなった.

Keyword: 除塩、籾殻暗渠, 降下浸透, 毛管上昇
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2018

発表番号 [4-15(P)]

Effects of ionic strength on nano-bubble transport in porous media

shoichiro hamamoto[the University of Tokyo]・Akihide Ejiri[the University of Tokyo]・Naoto Nihei[the University of Tokyo]・Takato Takemura[Nihon University]・Taku Nishimura[the University of Tokyo]

イオン強度が多孔質体中のナノバブル挙動に与える影響

濱本 昌一郎[東京大学大学院]・江尻 哲英[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・竹村 貴人[日本大学]・西村 拓[東京大学大学院]

本研究では,ガラスビーズ充填カラムへのNB水注入実験から,NB水のイオン強度がNBの流出特性に与える影響を明らかにすることを目的とした.異なるイオン強度条件で実施したカラム通水実験により,微細気泡の流出特性はイオン濃度およびイオン種に大きく影響を受け,高イオン強度条件でNBの捕捉は増加した.これらの結果は,NBの表面電位のイオン強度依存性によって説明することができた.

Keyword: ナノバブル, 多孔質体, イオン強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2018

発表番号 [4-16]

Soil CO2 and N2O gas concentration profiles and exchange in the grass land

Mao Mori[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Yuya Fujita[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Rieko Takamatsu[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Hiroyuki Ochiai[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tomonori Fujikawa[Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]・Atsushi Mori[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

採草地土壌のCO2とN2Oガス濃度分布の特徴と変化

森 麻緒[北里大学]・藤田 裕也[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・森 淳[北里大学]

農地土壌から大気へのCO2,N2Oの放出・吸収量を正確に見積るためには,土壌中におけるそれらガス挙動を把握することが重要である.N2Oガスは突発的に発生し変化が大きかったに対し,CO2ガスは常時発生・拡散阻害が考えられる安定した分布が得られた.ガス濃度の変化は降雨によるものが大きく,濃度分布や変化に対し,いくつかの要因が挙げられたため,今後はこれらを明らかにしていく必要がある.

Keyword: 採草地, 土壌ガス,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2018

発表番号 [4-17]

Effects of SRI methods on behavior of CH4 and N2O gases and Rice growth in Andisols

Toshihiro Doi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Tomohide Houjyo[ZEN-NOH MIE]・Kousuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

SRI農法が黒ボク土水田土壌でのCH4およびN2Oガス挙動およびコシヒカリの生育に与える影響

土井 俊弘[明治大学大学院]・保条 朋秀[JA全農みえ]・登尾 浩助[明治大学]

SRIが黒ボク土水田土壌におけるコシヒカリの生育・収量および温室効果ガス放出量に与える影響を調べた. 実験圃場はライシメーターを用い水管理の異なる二区画(湛水区と複合区)にてガス放出量と収量構成要素を比較した. CH4・N2Oガス放出量および単位面積当り穂数×登熟歩合×玄米重は複合区のほうが低い値を示した.このことからコシヒカリでのSRI農法はガス放出量低減効果があることが示唆された.

Keyword: SRI、CH4、N2O, CH4、N2O, コシヒカリ、収量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.364-365 , 2018

発表番号 [4-18]

Nitrification and Nitrate leaching in an Andisol under Different Temperature

Yuki Kusafuka[Faculty of Bioresources, Mie University]・Maki Nakanishi[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie University]

異なる温度の不飽和黒ボク土中のアンモニア態窒素の硝化と浸透

草深 有紀[三重大学]・中西 真希[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]

黒ボク土の硝化速度定数の温度依存性を求め,アンモニア態窒素溶存態と吸着態の硝化速度の違いと各態の硝化開始時間を検討することを目的に,様々な温度で同時に行ったバッチ試験と浸透実験の結果を解析した.その結果,黒ぼく土の硝化速度定数が26℃から4℃の低下で半減することを確認した.また,硝化菌は吸着態より溶存態のアンモニア態窒素を硝化しやすく,溶存態が少なくなった後に吸着態を分解する可能性が示唆された.

Keyword: 窒素動態, 一次分解反応,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.366-367 , 2018

発表番号 [4-19]

Structure Stability of Long-term Cultivated Soils from Guder Watershed, Ethiopia

Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]・MAMEDOV Amirakh[Arid Land Research Center, Tottori University]・Motoyoshi Kobayashi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba Tottori University]

Structure Stability of Long-term Cultivated Soils from Guder Watershed,Ethiopia:Effect of Soil Amendments

藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・MAMEDOV Amirakh[鳥取大学乾燥地研究センター]・小林 幹佳[筑波大学]

エチオピアの土壌試料について、異なる土性と吸水速度の組み合わせにおけるポリアクリルアミド(PAM)と石灰が飽和付近の保水特性と構造安定性に及ぼす影響を高エネルギー水分特性法により調べた結果、4つのうち3つの土壌は安定性が低く、水食が起こりやすいことが示唆された。PAMの施用は団粒径を顕著に大きくすることに寄与し、濃度を上げるほど飽和付近の保水性や安定指数を増加させることが本実験でも明らかとなった。

Keyword: 水食, 団粒, PAM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2018

発表番号 [4-20]

Geophysical Investigation at a Greenhouse after Liquification

Keisuke Inoue[National Agriculture and Food Research Organization]・Ryosuke NOMIYAMA[National Agriculture and Food Research Organization]・Nobuhisa KOGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroshi NIIMI[National Agriculture and Food Research Organization]・Hirotaka IHARA[National Agriculture and Food Research Organization]・Noriko YAMAGUCHI[National Agriculture and Food Research Organization]・Tsuyoshi YAMANE[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiko NAKANO[National Agriculture and Food Research Organization]

噴砂が発生したビニールハウスにおける地下部調査

井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・野見山 綾介[農業・食品産業技術総合研究機構]・古賀 伸久[農業・食品産業技術総合研究機構]・新美 洋[農業・食品産業技術総合研究機構]・井原 啓貴[農業・食品産業技術総合研究機構]・山口 典子[農業・食品産業技術総合研究機構]・山根 剛[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 恵子[農業・食品産業技術総合研究機構]

平成28年熊本地震では多くの農地・農業用施設が被災し,その後の営農に大きな被害を与えた。地震発生後の地中の状態を把握することは,適切な復旧方法の提示や地震による被害発生メカニズムの解明に寄与できる。本報では,熊本地震において,海沿いの干拓地に立地し噴砂が発生したビニールハウスにおいて,電気探査および電磁探査により地中の比抵抗分布の推定を行ったので,その結果を報告する

Keyword: 噴砂, 電気探査, 電磁探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2018

発表番号 [4-21(P)]

Consideration of snow cover and snowmelt upon the nitrate nitrogen leaching characteristics of an apple orchard in a Gray lowland soil

Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu ITO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

積雪と融雪を勘案した灰色低地土リンゴ園における硝酸態窒素の溶脱特性

遠藤 明[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

青森県津軽地域の灰色低地土リンゴ園を対象に,積雪と融雪を勘案した上で土壌中の硝酸態窒素濃度の時空間的動態を数値解析的に把握し,青森県内のリンゴ栽培における秋肥の必要性を検討した.環境保全の推進・環境負荷低減の視点より,冬期における土壌水分移動の重要性が数値計算により定量されたことを受け,春先における融雪水の浸透を勘案した上で土壌間隙水のNO3-Nの挙動や窒素収支に関する議論を行う必要性が示された.

Keyword: リンゴ園, 灰色低地土, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.372-373 , 2018

発表番号 [4-22(P)]

Behavior of scallop shell calcium in the apple orchard soil

Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira Endo[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi Sasaki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

リンゴ園土壌に施用したホタテ貝殻中カルシウムの挙動

加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

酸性矯正等を目的にホタテ貝殻粉末を施用した黒ボク土壌リンゴ園において,貝殻Caの土中の移動を,連続観測と数値計算によって検討した.団粒構造を考慮した水分特性パラメータを用い,リンゴ樹と下草の根の分布を考慮することによって,土中の水分移動を再現できた.土壌水分・ECの連続観測や土中溶質移動数値計算より,貝殻粉末は降雨や融雪などのイベントによって時間をかけて溶解し,土中を移動することが確認された.

Keyword: リンゴ園土壌, ホタテ貝殻, 土中水・溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.374-375 , 2018

発表番号 [4-23(P)]

Effects of the percolation patterns on copper uptake with the soil dressing paddy field

Yoshito TOIKAWA[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Fan JINHUN[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Nobuhiko MATSUYAMA[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

客土水田の浸透型が稲体の銅吸収に及ぼす影響

樋川 佳士[岩手大学大学院]・佐々木 長市[弘前大学]・范 津琿[岩手大学大学院]・松山 信彦[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]

土壌汚染対策として客土法や常時湛水栽培が実施されているが、Cdの研究はされているがCuの研究は少ない。そこで本研究は上乗せ客土の成層水田模型を作製し、下層(Cu汚染土)の浸透型が稲の生育収量および玄米中のCu濃度に及ぼす影響を検討した。本研究の条件下では生育収量に相違は生じなかったが、玄米中のCu濃度には明確な有意差が生じた。

Keyword: 稲, 銅, 浸透型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2018

発表番号 [4-24(P)]

Root water uptake and downward movement of water through high density roots in an artificial macro-pore for the shaft tillage cultivation method

Ieyasu Tokumoto[Saga University]・Mikio Michiwaki[Aomi Construction CO., LTD.]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]

局所耕うん栽培法の密集根群における吸水と下方浸透

徳本 家康[佐賀大学]・道脇 幹雄[あおみ建設(株)]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

局所耕うん栽培法とは,不耕起圃場にドリルで縦穴(人工マクロポア)を形成して苗を移植する部分耕起栽培法である.局所耕うん栽培法のメリットは,土壌侵食の防止効果が高いという点であり,点滴灌漑と併用した場合には節水効果も期待される.しかし,人工マクロポア内に密集した根群(密集根群)の吸水特性などに未解明な点が多い.本研究では,密集根群における吸水と下方浸透を明らかにすることを目的とした.

Keyword: 部分不耕起栽培, 密集根群, 人工マクロポア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2018

発表番号 [4-25(P)]

Charging and Aggregation Behavior of Polyion Complex and Their Inhibitory Effect on Soil Erosion

Chihiro Shimabukuro[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Motoyoshi Kobayashi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]

ポリイオンコンプレックスの帯電・凝集分散特性と土壌保全効果

島袋 智尋[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

ポリイオンコンプレックス (PIC)は、表土固化などの土壌保全効果を示す。PICを構成する高分子のアニオン基とカチオン基の荷電比を変化させ電気泳動移動度と光透過率を測定し帯電・凝集分散特性を評価した。PIC溶液を土壌表面に散布し、簡易降雨実験によって土壌侵食抑制効果の評価を行った。荷電比が1に近づくとき、PICは最も凝集することが確認され、土壌侵食抑制効果が認められた。

Keyword: 土壌侵食, ポリイオンコンプレックス, 高分子
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2018

発表番号 [4-26]

Movement of soil moisture and soil oxygen concentration in rotational upland field cultivating cabbage under low ground water level

Taro Sato[Niigata Agricultural Research Institute]・Tomohiro Hosokai[Niigata Agricultural Research Institute]・hiroyuki Takeda[Sanjyo Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・Ayu Yoshimura[Agricultural Land Improvement Division]

低地下水位下のキャベツ栽培転換畑における土壌水分・土壌酸素濃度の動態

佐藤 太郎[新潟県農業総合研究所]・細貝 知広[新潟県農業総合研究所]・竹田 宏行[新潟県三条地域振興局]・吉村 有由[新潟県]

重粘土水田が広く分布する新潟県においては,排水性,保水性など園芸作物導入にとって改善すべき課題が多い.本研究では,常時の地下水位が低い水田転換畑において,自然降水下でキャベツを栽培し,降雨や地下水位状況に伴う土壌水分と土壌酸素濃度の動態やキャベツの生育状況等について調査した.その結果,キャベツの適正な生育条件の把握には,土壌水分量に加え土壌酸素濃度に着目することが重要であることが示唆された.

Keyword: 土壌空気, 水分移動, 農地の汎用化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2018

発表番号 [4-27]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XIX)

Torahiko TANIGAWA[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XIX)―土壌水質の計測容易化と機能性野菜―

谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

近年低窒素化や低カリウム化栽培(腎臓等にやさしい)の機能性野菜が注目されている。これらの適切な価格、品質、収量を保証するには栽培の効率化と精密化が必要となる。本研究ではこの栽培高度化を給水と土壌中の水質管理を中心に物質拡散の観点も加え検討する。また、精密化には肥料の必要量やそれによる栽培環境の計測を頻繁に行う必要があるが、そのための土壌水分水質計測の容易化も目指した。

Keyword: 土壌水質, 溶質移動, 機能性野菜
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2018

発表番号 [4-28]

Nondestructive monitoring of sap flow, water content and water potential of a tree

Tadaomi SAITO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Koji INOSAKO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Haruyuki FUJIMAKI[Arid Land Research Center, Tottori University]

樹木の樹液流速・水分量・水ポテンシャルの非破壊同時モニタリング

齊藤 忠臣[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

樹木は樹種ごとに異なった水利用特性を有しており,これを解明することできれば,高品質果樹の生産,効率的な灌漑,森林水文,環境保全等の広い分野に貢献できる.本研究では,樹木の水分状態指標として樹液流速・樹体水分量・水ポテンシャル(2点)の非破壊同時モニタリングを行い,ポットに植栽したシラカシを対象に,各項目の日内・長期の変動や環境要因に対する応答等を観測し,各項目間の相互関係を解明した.

Keyword: 体積含水率, ヒートパルス速度, VPD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2018

発表番号 [4-29]

Development of a Dual Probe Heat Pulse Sensor to Measure Soil Matric Potential and Water Content Simultaneously

Tomoyuki Kawashima[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]・Koji Kamiya[Faculty of Engineering, Gifu University]

双子プローブ熱パルス法を用いた土壌水分量およびマトリックポテンシャルの 同位置測定法の開発

川島 知之[岐阜大学大学院]・小島 悠揮[岐阜大学]・登尾 浩助[明治大学]・神谷 浩二[岐阜大学]

マトリックポテンシャル(ψ)と体積含水率(θ)を同時に測定できるセンサを開発し,性能を評価した.多孔質体と双子プローブ熱パルス法を組み合わせ,多孔質体内と土壌の二ヵ所で熱特性を同時に測定する.そして熱特性の測定値からψとθを推定する.性能評価実験の結果,ψは10%,θは5%程度の精度で測定できた.これらは十分高精度であると考えられ,今後圃場での原位置水分特性曲線の把握等に活用できる.

Keyword: マトリックポテンシャル, 土壌水分量, 双子プローブ熱パルス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2018

発表番号 [4-30]

Monitoring water content of organic horticultural substrate using capacitance soil moisture sensor

Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yusuke Kiyohara[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Masaki Kawakami[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Yusuke Nakatsuka[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Satoshi Inaba[Tsukuba University]・Manami Nishiya[Tsukuba University]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]

キャパシタンスセンサーによる隔離栽培用有機質培地の水分量の測定

岩田 幸良[農村工学研究部門]・清原 佑介[長野県野菜花き試験場]・川上 暢喜[長野県野菜花き試験場]・中塚 雄介[長野県野菜花き試験場]・稲葉 智[筑波大学]・西谷 麻菜美[筑波大学]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]

キャパシタンス式土壌水分計により養液栽培における有機質培地の水分量の測定を実施した。4種類の培地について補正式を作成したところ、メーカーが提供する土壌や園芸用培土とは異なる補正式を用いる必要があることが明らかになった。これらの培地を用いて温室でトマトを栽培し、得られた補正式を用いてセンサーの出力値を水分量に換算した結果を解析したところ、概ね妥当な水分状態で管理されたことが明らかになった。

Keyword: 土壌水分センサー, キャリブレーション, 園芸用培地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2018

発表番号 [4-31(P)]

Applicability of 2 m drop tower for contact angle measurement under microgravity

Natsumi Naganuma[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Naoto Sato[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Yuichi Maruo[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Kento Nogawa[University of Meiji,Graduate School of Agriculture]・Kosuke Noborio[University of Meiji,Graduate School of Agriculture]

微小重力下における接触角測定のための2 m落下施設の適用性

長沼 菜摘[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・野川 健人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

微小重力下での多孔質体中の水分浸潤速度低下の原因に、接触角の増加による毛管力の低下が考えられる。従って、微小重力下で様々な溶液の接触角を測定する必要があるが、現在、国内での微小重力実験は主に50 m落下塔かパラボリックフライトの2つであり、これらの実験には多額の費用を必要とする。そこで本研究では、2 mの簡易な落下施設を用いて微小重力下における接触角の変化を観察し、2 mの落下施設の適用性を評価した。

Keyword: 水分移動, 微小重力, 間隙構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.392-393 , 2018

発表番号 [4-32(P)]

Integrated Wireless Sensor Network for Monitoring Earth Surface Environment

Hideki Miyamoto[Faculty of Agriculture, Saga University]・Masami Oyama[SmartLogic Ltd.]・Shinya Nakamura[Faculty of Agriculture, University of the Ryukus]・Yuta Hirashima[Faculty of Agriculture, Saga University]・Shouji Ohkita[CLIMATEC, Inc.]・Hisanori Tanaka[CLIMATEC, Inc.]

地球表層環境観測のための統合型ワイヤレスセンサネットワーク

宮本 英揮[佐賀大学]・大山 正巳[スマートロジック(株)]・中村 真也[琉球大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]・大北 昭二[クリマテック(株)]・田中 久則[クリマテック(株)]

各種センサ技術の統合を可能とする安価で利便性の高い省電力ワイヤレスセンサネットワークの開発し,野外圃場の複数点に設置した計4台の子機および各種センサを活用して,土壌水分量,土壌バルク電気伝導度,地温,降水量,温度,湿度等の地球表層環境データの統合観測を行った。観測期間は短いものの,センサネットワークによる良好な観測データを得るとともに,webブラウザによる観測データの可視化に成功した。

Keyword: モノのインターネット(IoT), センサネットワーク, モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2018

発表番号 [5-1]

Ground resistivity monitoring using TDEM survey system

Nakazato Hiroomi[NARO,NIRE]

仙台平野南部におけるTDEM法電磁探査による地盤比抵抗モニタリング

中里 裕臣[農村工学研究部門]

演者は仙台平野南部の亘理町・山元町において,東日本大震災以前からTDEM(Time Domain ElectroMagnetic)法電磁探査により平野を横断する東西測線上に配置した定点の過渡曲線及びそれを1次元逆解析して得られる比抵抗柱状図を求め,見かけ比抵抗及び地盤比抵抗の変化から地下水水質のモニタリングを試行している.本発表では探査測線におけるモニタリング結果を紹介する.

Keyword: 比抵抗, 地下水, 電磁法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.396-397 , 2018

発表番号 [5-2]

Estimation of Dam penetration flow path by water quality analysis

AKIRA FUKUDA[Tohoku Regional Agricultural Office]・Toshiya NISHIO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Takeshi KUSUMOTO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Fujitoshi KIKUCHI[Tohoku Regional Agricultural Office]・Tomoo HASHIMOTO[Chuo-Kaihatsu Co.]

水質分析によるダム浸透流経路の推定事例

福田 晃[東北農政局]・西尾 利哉[東北農政局]・楠本 岳志[東北農政局]・菊地 藤利[東北農政局]・橋本 智雄[中央開発(株)]

ダムの安全管理,施工後の挙動監視,正常・異常の判断および対策の検討にあたり,浸透流量は測定項目として非常に重要な指標であることが指摘されている。また変動要因の把握は,ダムの安全管理上重要である。今回,東北地方太平洋沖地震後に浸透流量が増加したロックフィルダムにおいて,浸透流量観測施設や監査廊に設置した浸透流観測孔等で採水した試料の水質分析結果を用いて浸透流の流動系について検討を行ったので報告する。

Keyword: ダム、浸透流, 水質, 安全性管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2018

発表番号 [5-3]

Relationship between increase in dam penetration and ground displacement caused by huge earthquake

AKIRA FUKUDA[Tohoku Regional Agricultural Office]・Toshiya NISHIO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Takeshi KUSUMOTO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Fujitoshi KIKUCHI[Tohoku Regional Agricultural Office]・Tomoo HASHIMOTO[Chuo-Kaihatsu Co.]

ダム浸透流量の増加と大規模地震に伴う地盤変位との関連性について

福田 晃[東北農政局]・西尾 利哉[東北農政局]・楠本 岳志[東北農政局]・菊地 藤利[東北農政局]・橋本 智雄[中央開発(株)]

ダムの安全管理,施工後の挙動監視,正常・異常の判断等検討にあたり,浸透流量は測定項目として非常に重要な指標であることが指摘されている。また,変動要因の把握は,ダムの安全管理上,堤体からの浸透流量を監視する上でも重要である。ここでは,平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後に浸透流量が増加したロックフィルダムにおいて,広域の地盤変位との関連性にも着目した検討を行ったので,その結果を報告する。

Keyword: ダム、浸透流, 地震、広域地盤変動, 安全性管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.400-401 , 2018

発表番号 [5-4]

Attempt of seepage flow separation by filter separation AR method -applying for dam management-

Toshiya NISHIO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Takeshi KUSUMOTO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Fujitoshi KIKUCHI[Tohoku Regional Agricultural Office]・Akira FUKUDA[Tohoku Regional Agricultural Office]・Hironori HARA[Chuo-Kaihatsu Co.]

フィルタ分離AR法による浸透流量分離の試み−ダム管理への適用−

西尾 利哉[東北農政局]・楠本 岳志[東北農政局]・菊地 藤利[東北農政局]・福田 晃[東北農政局]・原 弘典[中央開発(株)]

ダムの安全管理,施工後の挙動監視,正常・異常の判断および対策の検討にあたり,浸透流量は最も重要な指標の1つであることから,浸透流量の変動要因把握はダムの安全管理上,非常に重要な事項であるといえる。今回,水文流出解析の手法により浸透流量の成分分離を試みた結果,1系統の漏観施設でも浸透流量の増減要因を定量的に分析することができ,ダムの安全管理の参考資料とできる可能性があることが判ったので報告する。

Keyword: ダム、浸透流量, フィルタ分離AR法, 安全性管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.402-403 , 2018

発表番号 [5-5]

Tidal response method with frequency-decomposition techniques to determine hydraulic parameters of coastal aquifer

Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]

周波数成分分離を組み合わせた潮汐応答法による沿岸域帯水層の水理定数の推定

白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

水理定数推定のために一般的に用いられる揚水試験は,自然地下水位が潮汐の影響で周期的に振動するような沿岸域では,試験データの精度よい解析が難しくなる。本発表では,潮位変動の海岸から内陸に向かう伝播によって生じる,地下水位の周期的変動(潮汐応答)を分析して水理定数を推定する方法とその適用事例を紹介する。

Keyword: 地下水, デジタルフィルタ, 離散フーリエ変換
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2018

発表番号 [5-6]

CFCs, SF6 and major ion composition of groundwater in a freshwater lens, Majuro Atoll, Republic of the Marshall Islands

Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tsutomu Kobayashi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kazuhisa Koda[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]

マーシャル諸島共和国マジュロ環礁における淡水レンズ地下水中のフロン類,六フッ化硫黄ならびに主要イオン組成の分布

吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・小林 勤[国際農林水産業研究センター]・幸田 和久[国際農林水産業研究センター]・土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]

太平洋の環礁島を対象に,地下水中に溶存する微量ガスと主要イオンを指標として,淡水レンズ中の地下水流動状況を検討した. SF6濃度の断面分布によると,深度方向だけでなく周縁部ほど濃度が低く,これらは相対的に涵養年代の古い地下水であることを示している. Mg/Ca比が大きい地下水は炭酸塩鉱物との長期接触が示唆されることから,これらの地下水のSF6濃度が低く涵養年代が古い傾向にあることは整合的といえる.

Keyword: 地下水, 年代推定, 炭酸塩帯水層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2018

発表番号 [5-7]

Study on flood mitigation effect by water release from irrigation ponds

Nobuto TATEBAYASHI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池事前放流による洪水軽減効果に関する研究

立林 信人[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]

兵庫県・淡路地区では,ため池の治水活用を目的としたため池事前放流が進められている.本研究では,洪水吐に切欠きと可動堰を設けた寄合池と,放流管を設けた溝下池を含む寄合池流域を対象として,4豪雨時の洪水流出解析を行い,事前放流によるため池の洪水軽減効果を検討した.その結果,切欠き方式の事前放流では,降雨期間中でも雨水貯留容量の回復が生じており,より大きな洪水軽減効果が期待できることが示された.

Keyword: 総合治水, ため池, 事前放流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2018

発表番号 [5-8]

Statistical Evaluation of Regional Record Maximum Flood Curves

Shigeki Kariya[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hidetaka Chikamori[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ryoji Kudo[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]

地域別に見た既往最大洪水比流量曲線の統計的評価

刈谷 成希[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

日本全国15地域における近年の約50年間の最大面積雨量データに基づいて,各地域における最大洪水比流量曲線を推定した結果,従来の洪水比流量曲線による推定値を上回る比流量が推定された.また,北陸,紀伊南部,中国西部,四国南部の4地域を対象に,近年26年間のレーダー雨量データに基づく統計解析により既往最大面積雨量の確率年を推定した結果,既往最大規模降雨の発生頻度が高くなる傾向が示された.

Keyword: 水文統計、洪水流出, 洪水比流量、確率年, DAD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2018

発表番号 [5-9]

Evaluation Method of Flood Damage Risk on Low-Lying Paddy Regions According to Increasing of Rainfall Intensity due to Climate Change

Hiroki Minakawa[Imbanuma Phase 2 Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]・Takao Masumoto[Akita Prefectural University, Faculty of Bioresource Sciences]

気候変動に伴う豪雨強大化が低平水田域に与える水稲被害リスクの評価法

皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・増本 隆夫[秋田県立大学]

水田域における豪雨排水に関するリスクとその不確実性の評価法を開発した.そこでは,複数の気候シナリオから抽出した豪雨特性の不確実性を確率雨量の算定に反映させ,得られた雨量値の強度分布を排水解析の入力に用いる.結果より,将来は水稲被害量で表す水田被害リスクの分布のピーク位置や平均値が移動していた.さらに期待ショートフォールを指標とすることでリスク増加を定量的に評価できた.

Keyword: リスク分布, 水稲被害, 疑似気候シナリオ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.412-413 , 2018

発表番号 [5-10]

Effect of flood control by small reservoir setting and importance ground water recharge accompanied with urbanization

ITO Kouzo[Ishikawa prefectural university]・TAKIMOTO Hiroshi[Ishikawa prefectural university]・MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa prefectural university]

都市化に伴う調整池の設置による洪水調節効果と地下水涵養の重要性

伊藤 浩三[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]・丸山 利輔[石川県立大学]

本報告は,石川県倉部川を例として,都市化に伴って急激に増大する洪水ピーク流量を調節するために設けられている調整池の効果について,最近の研究成果の要点を紹介する.併せて,都市化が誘引となって新たに生じた地下水涵養機能の低下と,それが一因となって発生した地盤沈下の実態から,地下水利用に障害が生じつつあることを指摘し,地下水涵養を図ることの重要性を主張したものである.

Keyword: ピーク流量, 地下水位, 地盤沈下
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2018

発表番号 [5-11]

Economic Analysis Method of Design Rainfall for Flood Control Plan in River Basin

KEISUKE HIGUCHI[United graduate school of agriculture science, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・TASUKU KATO[Department of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・AKIRA GOTO[Department of agriculture, Utsunomiya Univ.]

河川治水計画における計画雨量の経済的分析方法

樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学]・後藤 章[宇都宮大学]

日本の治水計画の基準となる計画雨量の経済的合理性は検証されておらず,気候変動の影響から治水安全度の見直しが必要であると考えられるが,明確な分析方法は示されていない.本研究は,オランダの防潮堤の計画に用いられている経済的最適化手法と日本の治水対策の費用対効果分析手法を用いて,経済的に最適な計画雨量の推定方法の基本的な理論を示した.また洪水被害額の差異を反映した計画雨量が算出可能であることを確認した.

Keyword: 治水対策, 計画雨量, 費用便益分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2018

発表番号 [5-12]

Identification of Parameters of Tank Model Using Particle Filter

Tomohiro Furukawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

粒子フィルタを用いたタンクモデルのパラメータ推定

古川 智大[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

大雨による被害を減少させるために災害の危険性を未然に高い精度で評価することが重要である。降雨流出過程を再現するモデルの1つであるタンクモデルのパラメータは経験的な判断で決定される場合が多く、本研究では降水量と流出量の関係から粒子フィルタによってそれらを推定し降雨流出過程を再現することを目的とした。結果として、全てのパラメータの値を同時に正確に推定することはできなかったが、降雨流出過程は再現できた。

Keyword: 逆解析, 数値解析, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2018

発表番号 [5-13]

Evaluation of recent Indonesian drought conditions by standardized precipitation index

YUDHI PRAMUDYA[Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Masateru Senge[United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Mohammad Ridwan Nur Prasetyo[Indonesia Agency for Meteorology, Climatology and Geophysics (BMKG)]・Komariah Komariah[Faculty of Agriculture, Sebelas Maret University]

Evaluation of recent Indonesian drought conditions by standardized precipitation index

ユーディ プラムディア[岐阜大学大学院]・大西 健夫[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学大学院]・平松 研[岐阜大学]・プラセト ムハマド リドワン ヌル[インドネシア気象・気候・地球物理学研究所]・コマリア コマリア[セベラス・マーレ大学]

旱魃の主要因は極端に少ない降水量である。本研究ではインドネシア全域を対象として1961〜1990年の降雨量データから1991〜2006年のSPIを算出し、近年のインドネシアにおける旱魃状況を評価した。その結果、乾季(4〜9月)においてほとんどの地域のSPI値が-2を下回る極度に少ない降水イベントの頻度が高くなっていると評価された。特にボルネオ島と西パプアにおいてその程度が強いことが示唆された。

Keyword: standardized precipitation index, extreme drought, dry season
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.420-421 , 2018

発表番号 [5-14]

Estimation of River and Floodplain Water Level Using Only Satellite Images in Lower Mekong River Basin

Kenji Tanaka[Public Works Research Institute Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Hideto Fujii[Yamagata University]

メコン川下流域における衛星画像のみによる河川・氾濫原水位の推定

田中 健二[寒地土木研究所]・藤原 洋一[石川県立大学]・星川 圭介[富山県立大学]・藤井 秀人[山形大学]

近年の気候変動の影響により,世界中で大規模な洪水が頻発しており,即時性に優れる衛星画像を利用することで氾濫状況を把握することが期待されている.そこで本研究では洪水常襲地域であるメコン川下流域を対象とし,衛星画像のみで氾濫水位を推定する方法を開発することを試みた.推定された氾濫水位は,雨季における湖、河川,氾濫原の実測値の時系列変動を良好に再現し,即時的に氾濫状況を把握することが可能である.

Keyword: カンボジア・トンレサップ湖、SAR画像, 光学画像, SRTM3
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2018

発表番号 [5-15]

Application of Water Balance Model for Evaluation of Water Resources and Climate Change Impact in Upper Panj-Amu River Basin

Rasekhudin Sayed Hashemi[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Hiroaki Somura[Shimane University Faculty of Life and Environmental Science]

Application of Water Balance Model for Evaluation of Water Resources and Climate Change Impact in Upper Panj-Amu River Basin

ハシェミ サエド ラセフディン[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

中央アジア4カ国は,Panj-Amu川流域の水資源に依存しており,その大部分は農業用水として使用されている.しかしながら近年,河川流量の減少や旱魃が観測されており,将来的な気候変動が水資源に及ぼす影響に対する知見を得ることが非常に重要となっている.そこで本研究では,本流域に水文モデルを適用し,将来的な水需給バランスについて解析を進めている.

Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, 気象環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.424-425 , 2018

発表番号 [5-16]

FACTORS AFFECTING WATER QUALITY IN SEKAMPUNG AND SANGHARUS SUBWATERSHEDS, LAMPUNG INDONESIA

YUSTIKA DEWI RAHMAH[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Bustanil Arifin[Lampung University, Indonesia]・Slamet Budi Yuwono[Lampung University, Indonesia]・Raden Hanung Ismono[Lampung University, Indonesia]・Tsugiyuki masunaga[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・Hiroaki Somura[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

FACTORS AFFECTING WATER QUALITY IN SEKAMPUNG AND SANGHARUS SUBWATERSHEDS, LAMPUNG INDONESIA

ユスティカ ラフマ― デウィ[鳥取大学大学院]・Arifin Bustanil[ランプン大学]・Yuwono Slamet Budi[ランプン大学]・Ismono Raden Hanung[ランプン大学]・Masunaga Tsugiyuki[島根大学]・Somura Hiroaki[島根大学]

インドネシアのSekampung川とSangharus川を対象に調査し,2河川の水質の特徴を把握した.その結果,殆どの水質項目で隣接する両河川に比較的明瞭な違いが確認され,Ca,Mg,K,Si,Na,NO3,PO4,Cl,SO4はSangharus川の方がSekampung川よりも高い傾向を示し,Fe,Al,SSにおいては逆の傾向を示した.これは流域の地質や土地利用状況が関係していると考えられる.

Keyword: 水質, 水環境, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2018

発表番号 [5-17]

Estimation of soil moisture distribution in spate irrigation area of Gash Delta, Sudan

Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Araya Zeray Ghebreamlak[Hamelmalo Agricultural College, Eritrea]・Khalid Ali Eltaib Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Mohammed Ahmed Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における土壌水分分布の推定

田中丸 治哉[神戸大学大学院]・ゲブラムラク アラヤ[ハメルマロ農業大学]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アハメド アダム バシール[スーダン農業研究機構]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として,圃場内で十分な土壌水分量を蓄えた領域を簡便に抽出する方法について検討した.衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法であるSEBALの適用結果から土壌水分分布図を推定し,これを参照データとした.これとLandsat-7のBand-5(中赤外域),水域指標MNDWIの分布図を比較したところ,前者は参照データと良い対応を示すことが分かった.

Keyword: 洪水灌漑, ガッシュデルタ, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2018

発表番号 [5-18]

Climate Change Impact on Rice Production System in Northeast Thailand

KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]

タイ東北部のコメ生産システムに対する気候変動影響評価

吉田 貢士[茨城大学]

タイは世界有数のコメ輸出国であり,コメ生産量の変動は国際市場に影響を与える.タイ東北部はコメ生産量全体の6割を算出するが,90%以上が天水田で気象要因に脆弱な地域でもあり,将来の気候変動による影響が懸念される.そこで本研究では,全球気候モデルの将来予測値をもとに,タイ東北部のコメ生産量および被害額の長期トレンドを定量的に評価することを目的とした.

Keyword: 降水量変化, 気象災害, 農業被害推計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2018

発表番号 [5-19(P)]

Estimation of economic damages for upland crops in Northeast Thailand

Yuki Jikeya[Ibaraki University Agriculture]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Supranee Sritumboon[Land Development Department]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]

東北タイにおける畑作物を対象とした被害推計

寺家谷 勇希[茨城大学大学院]・吉田 貢士[茨城大学]・Sritumboon Supranee[Land Development Department]・Srisutham Mallika[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

本研究では、東北タイの主要畑作物であるサトウキビ,キャッサバに着目した農業被害推計を行い,米作から畑作に転換した際の農家世帯生計に及ぶすリスクを推計すると共に,作物別の転作適地を評価した.収入を増加させつつ被害率を抑える方策として,洪水に強いサトウキビと渇水に強いキャッサバを半々に栽培することにより生産額を2倍に増加させ,被害率を約1.8倍に抑えることが可能と試算された.

Keyword: 気象被害, サトウキビ, キャッサバ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2018

発表番号 [5-20]

Spatial arrangement of LED in cultivation facilities

Shigeoki Moritani[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]・Yudai Suzuki[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]・Kenji Itaka[Hirosaki University, Institute of Regional Innovation]

栽培施設におけるLED照明の配置設計

森谷 慈宙[弘前大学]・鈴木 雄大[弘前大学]・伊高 健治[弘前大学]

植物工場では、LED照明などの電気代が高く、維持費節約のためには栽培面以外への到達光を出来るだけ避ける必要がある。そのためにLED設置高を下げるなどの工夫が必要だが、下げ過ぎると光源直下の照度が高くなり、照度分布の偏りが大きくなる。そこで、本研究ではLEDが有する光度や配光特性などから、栽培面への照度分布や到達光のロスが最小となるLED配置について検討を行った。

Keyword: LED, 栽培施設,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2018

発表番号 [5-21]

Problems of the Bowen’s Ratio Method and comparison of the Inverse Analysis method

maruyama tosisuke[Ishikawa Prefectural University]・ito kouzo[Ishikawa Prefectural University]・takimoto hirosi[Ishikawa Prefectural University]

Bowen比法の問題点と逆解析法との比較

丸山 利輔[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]

蒸発散量を推定するためのBowen比法は, 2高度の気温と湿度の実測値を必要とする.この気温と湿度は同一時刻・同一場所のデ-タであるため,高度による差が小さく, 推定誤差が入りやすい.本研究はこの点に注目して,B0比および潜熱・顕熱に対する推定誤差を明らかにすると共に, 異常値を除去するための新しい条件(α×(Rn-G)>IE,H)法の比較・検討を行った.

Keyword: Bowen比法, 逆解析法, 蒸発散量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.436-437 , 2018

発表番号 [5-22]

Influence on Underdrain Caused by 2016 Kumamoto earthquakes

Naoko Omi[Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center Production environmental laboratory]・Kumiko Matsumoto[Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center Production environmental laboratory]・Yasuo Ishigori[Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center Production environmental laboratory]・Masaharu Nakayama[Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center Production environmental laboratory]

熊本地震による暗渠排水への影響

大見 直子[熊本県農業研究センター]・松本 久美子[熊本県農業研究センター]・石氷 康夫[熊本県農業研究センター]・中山 雅晴[熊本県農業研究センター]

2016年4月に発生した熊本地震は,水田に不陸や液状化などの甚大な被害を広範囲に与えた。これまで地震による暗渠への被害状況は十分に把握されていなかったが、本研究により,地震による田面の不陸と暗渠凹凸の関係性が認められ,地表面から暗渠の被害を推測することが可能であると考えられた。また,田面の不陸箇所数が多いあるいは凹凸の程度が大きい暗渠ほど排水能力が低下し,大豆の生育・収量への影響が認められた。

Keyword: 気象災害, 地盤の変形, 地下排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2018

発表番号 [5-23]

Case Study on Evapotranspiration by Bowen Method in Paddy and Upland in the Dry Season, Myanmar

shutaro shiraki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Aung Kyaw Tun[Department of Agricultural Research]

ミャンマーの乾季水稲作・畑作における熱収支ボーエン比法による蒸発散量

白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・アンチュウ トゥン[ミャンマー農業研究局]

ミャンマーの乾季水稲作,畑作における微気象観測から熱収支ボーエン比法により蒸発散量を評価した。時間平均観測値を用いた場合,純放射量が大きい日中では安定した蒸発散値を得たが,純放射量が小さい夜間等の時間帯では蒸発散値が発散したり符号が頻繁に反転したり,蒸発散量を評価できなかった。日平均観測値を用いた場合,畑地では日蒸発散量を過大評価したが,水田では積算時間蒸発散量との差が小さかった。

Keyword: 蒸発・蒸発散量, 気象環境, 熱収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.440-441 , 2018

発表番号 [5-24]

Reduction of drainage load of paddy field by non-drainage transplant using GNSS straight-ahead assist rice transplanter

Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]・Yukio YAJI[Akita Prefectural University]・Yoshisada NAGASAKA[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Hayato SHINDO[Akita Agricultural Experiment Station]・Masaya KATO[Akita Agricultural Experiment Station]・Masanori SAITO[Akita Agricultural Experiment Station]・Koki FUJIWARA[Ogata agricultural cooperatives]・Satoshi YAMAMOTO[Akita Prefectural University]

GNSS直進アシスト田植機を用いた無落水移植による水田排出負荷の抑制

近藤 正[秋田県立大学]・矢治 幸夫[秋田県立大学]・長坂 善禎[東北農業研究センター]・進藤 勇人[秋田県農業試験場]・加藤 雅也[秋田県農業試験場]・齋藤 雅憲[秋田県農業試験場]・藤原 行毅[大潟村農業協同組合]・山本 聡史[秋田県立大学]

八郎湖の流出水対策地区である八郎潟中央干拓地の水田において、GNSS直進アシスト機能を備えた田植機を用いて代掻濁水の無落水移植を行った場合の水田排出負荷の抑制効果を定量的に評価する現場実証試験を実施した。試験初年次であり農家が判断した移植湛水深は概ね25mmであったが、干拓地の比負荷との比較では5月の差引排出負荷の窒素約22%、リン約19%、SS約18%の排出削減となると推定された。

Keyword: 排出負荷, GNSS田植機, 無落水移植
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2018

発表番号 [5-25(P)]

Distinction between frost damage and freezing damage using TDR frost probe

Kazuki Shibuya[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

TDR霜センサを用いた霜害と凍害の判別

澁谷 和樹[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]

農作物が被害を受けた際に「凍害」と「霜害」のどちらによって被害を受けたのか判別する手法が目視以外にない。より効果的な対策や高精度は予測法の開発を行う上で「凍害」と「霜害」を判別するセンサが必要とされている。本研究では、降霜を検知可能なTDR霜センサの一部をキャベツの葉に貼付することで、降霜と葉の凍結を比誘電率の変動から同時に検知可能であり、「霜害」と「凍害」を明確に判別可能であることが示された。

Keyword: 霜, 霜害, TDR
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.444-445 , 2018

発表番号 [5-26]

Estimation of groundwater exfiltration with 87Sr/86Sr in extensive irrigated paddy areas

Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takanori Nakano[Research Institute for Humanity and Nature]・Ki-cheol Shin[Research Institute for Humanity and Nature]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Susumu Miyazu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tomijiro Kubota[Institute for Rural Engineering, NARO]

87Sr/86Srを用いた水田灌漑地帯における地下水湧出量の推定

吉田 武郎[農村工学研究部門]・中野 孝教[総合地球環境学研究所]・申 基[総合地球環境学研究所]・土原 健雄[農村工学研究部門]・宮津 進[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

本研究では,ストロンチウム(Sr)および水素・酸素安定同位体を用いて河川への地下水湧出量を定量化した.その結果,1)Sr同位体比から推定した地下水成分の混合比は水収支からの算定値とよく一致すること,2)地下水の水安定同位体比は時間的に変化するため端成分の定義が難しいこと,3)Sr同位体比により,直接的な観測が困難であった地下水湧出量,特にその時間的変化を定量化できる可能性があることが示された.

Keyword: ストロンチウム同位体, 水素・酸素安定同位体, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2018

発表番号 [5-27]

Pesticide runoff from upland field under simulated rainfall

Hirozumi Watanabe Watanabe[Toukyou University of Agriculture and Technology]・Ishwar Chandra Yadav[Toukyou University of Agriculture and Technology]・Thinh Van Lam[Toukyou University of Agriculture and Technology]

人工降雨装置を用いた畑土壌からの農薬流出

渡邊 裕純[東京農工大学]・ヤダブ イシュワール[東京農工大学]・ラム タン[東京農工大学]

本研究の目的は,畑土壌からの農薬流出について人工降雨装置を用いて再現し,農薬流出のメカニズムを明らかにすることである。供試農薬はクロチアニジンとイミダクロプリドであり,降雨強度は70mm/hrで試験を行った。人工降雨装置を使用した農薬の圃場からの流出は,水溶解度と土壌吸着係数がクロチアニジンよりそれぞれ約2倍高いイミダクロプリドが,表面流出に伴う農薬流亡も高くなる傾向にあった。

Keyword: 人工降雨装置, 農薬, 降雨流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2018

発表番号 [5-28]

Application of the PCPF-1@SWAT2012 model for predicting rice herbicides transport in the Sakura River watershed

Tu Hoang Le[Tokyo University of Agriculture and technology]・Julien Boulange[National Institute for Environmental Science]・Hirozumi Watanabe[Tokyo University of Agriculture and technology]

Application of the PCPF-1@SWAT2012 model for predicting rice herbicides transport in the Sakura River watershed

レ トゥ[東京農工大学]・ブランジェ ジュリアン[国立環境研究所]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究の目的は、PCPF-1 @ SWAT2012モデルを適用し,茨城県桜川流域でメフェナセット、プレチラクロール、ベンスルフロンメチル、イマゾスルフロンの4種類の水稲用除草剤の挙動を予測することである。モデルの予測結果は、2007年-2009年の間に観測されたデータを用いて調整および検証が行われた。計算されたNSEおよびRMSEは、予測結果が観測されたデータと良好に一致していることを示した。

Keyword: The PCPF-1@SWAT2012 model, pesticide fate and transport, rice paddy
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2018

発表番号 [5-29]

Variation in coliforms number during water storage in dark condition

Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tadayoshi HITOMI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tomijiro KUBOTA[Institute for Rural Engineering, NARO]

再生水の農業利用に向けた暗所貯水中の大腸菌数の変化に関する検討

浜田 康治[農村工学研究部門]・人見 忠良[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

再生水の農業利用において最重要と考えられる病原体について主に糞便性大腸菌を指標として、暗条件での送水を想定しての農業用水中での消長について検討した。暗所貯留・送水時における農業用水中での大腸菌類の消長には懸濁物質などの外的要因が影響する可能性があることを示した。しかしながら、影響因子の詳細が未解明であり、今後も更なる検討が必要である。

Keyword: 農業用水, 水質管理, 大腸菌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2018

発表番号 [5-30]

Where radiocesium that flowed out from forest watersheds in Fukushima came from

Sho Shiozawa[The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[The University of Tokyo]・Kohta Fujiwara[The University of Tokyo]

フクシマの森林流域から流出する放射性セシウムはどこからきたのか―大柿ダム上流域の河川敷から流出したCs総量の算定―

塩沢 昌[東京大学]・西田 和弘[東京大学]・吉田 修一郎[東京大学]・藤原 光汰[東京大学]

大柿ダム流域において、河川敷内の横断方向のCs表面濃度分布を測定する調査でCsが流出した豪雨時河道幅と流出率を集水域面積の関数として求め、この特性を使ってGISで流域全体の河川敷から流出したCsの総量を算定したところ、農水省が測定しているダムへの流入Cs総量に近い値となった。河川敷に沈着したCsが豪雨時に河川敷内を移動・堆積をしながら移動・流出していることが検証された。

Keyword: 放射性セシウム, 河川流出, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2018

発表番号 [5-31(P)]

Characteristics of Heavy Metal Fallouts from the Atmosphere in Sakai City

Shinji SAKURAI[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Shoki YOSHIZAKO[Tohzai Chemical Industry Co.,Ltd.]・Haruhiko HORINO[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takao NAKAGIRI[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

堺市における大気降下物中の重金属の降下特性

櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・吉廻 翔揮[東西化学産業(株)]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]

水環境の保全上,大気降下物中の重金属の中長期的モニタリングが必要であるが,その実態に関する報告例は少ない.本研究では降雨イベント内の濃度の変動,金属種ごとの乾・湿降下物の月別変動とその構成割合ならび重金属間の相関性の把握を試みた.これまでの観測から,降雨とともに降下する重金属が確認され,相互依存的な関係がみられた.一方,そのような傾向を示さない種もあり,重金属の性状を吟味する必要性が示唆された.

Keyword: 重金属, 大気降下物, 負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.456-457 , 2018

発表番号 [5-32]

Improvement of hydrological and hydraulic model in the Tonle Sap Lake applying satellite and gauge based precipitation data

Ichiro Yoneda[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Hideto Fujii[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bio-resources and Enivironmental Sciences,Ishikawa Prefectural University]

衛星降雨データ利用によるトンレサップ湖の水文・水理モデルの改善

米田 一路[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]・藤原 洋一[石川県立大学]

カンボジアのトンレサップ湖流域を対象地区とし、地上観測所の降雨データ(以下地上観測値)から衛星降雨データ(以下GPCP)に変更することで水文・水理モデルの再現性を改善することを目的とする。地上観測値とGPCPを比較したところ、GPCPに過大傾向があったため、補正を行い、利用する。結果として、降雨データを地上観測値から本手法で補正したGPCPに変更し、水文・水理モデルの再現性を改善できた。

Keyword: 衛星降雨量, 水文・水理モデル, トンレサップ湖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2018

発表番号 [5-33]

Spational Distribution of Parameters of Sherman’s Formulaand their Relations to rainfall charactertics

Shunsuke Hamamoto[Graduated school of Environmental and Life Science,Okayama University]・Ryoji Kudo[Graduated school of Environmental and Life Science,Okayama University]・Hidetaka Tikamori[Graduated school of Environmental and Life Science,Okayama University]

降雨特性からみた降雨強度式のパラメータの空間分布―栃木県を事例として―

雜機―嗟[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]

本研究では,降雨強度式の一つであるシャーマン式のパラメータの空間分布,および降雨特性との関係について吟味した.その結果,両対数紙上で直線の傾きを意味するパラメータcと標高との間に強い負の相関がみられた.これは,標高が高いほど長時間の降雨イベントが発生しやすくいことを表現しており,シャーマン式のパラメータcと地形性降雨との関係が示唆された.

Keyword: シャーマン式、降雨強度, 地形性降雨, 降雨継続時間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2018

発表番号 [5-34]

Statistical Evaluation of Outliers in Extreme Rainfall Data

Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuki Miyake[Kagawa Prefectural Government]

極値降水データの「外れ値」の統計的評価

近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・三宅 佑季[香川県]

過去の年最大日雨量データの中で他のデータから大きく離れた値を持つ「外れ値」が確率日雨量の推定値に及ぼす影響を,全国10カ所における雨量観測データを対象に検討した。各地点におけるBootstrap標本を「外れ値」である第1位の年最大値を含む標本と含まない標本とに分け,それぞれの一般化極値分布の母数と100年確率日雨量の分布を比較した結果,形状母数と確率日雨量の分布が大きく異なることが分かった。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 外れ値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2018

発表番号 [5-35]

Analysis of long-term change in the degree of time-concentration of rainfall at AMeDAS 5 stations

Kazumi Ikeyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Susumu Miyazu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tomijiro Kubota[Institute for Rural Engineering, NARO]

アメダス5地点での降雨の時間集中度の長期的変化に関する分析

池山 和美[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・宮津 進[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

気候変動に伴う極端現象の苛烈化によって、今後、降雨の空間的集中による被害増加に加えて、時間的集中度の増大によっても洪水被害が拡大することが指摘されている。しかしながら、1降雨イベント当たりの時間的集中度の観点から、その変化傾向を調べた事例は少ないため、本報では、全国5地点のアメダスにおける42年の時間雨量データから降雨の時間集中度を定量化し、その長期的変化を分析した。

Keyword: 降雨特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.464-465 , 2018

発表番号 [5-36]

Regional differences in mountainous precipitation estimated from annual water balances and snow depth time series

Hiroki MATSUO[Sansui Consultant Co.Ltd]・Mariko MIYAZIMA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo YOSHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko TAKIGAWA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji MORITA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takao MASUMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]

水収支と積雪深からみた山地降水量の地域性に関する検討

松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・増本 隆夫[農村工学研究部門]

S川流域における支流スケール(流量観測点),山地小流域スケール(ダム地点)での長期水収支および分布型積雪・融雪モデルにより得られた積雪深分布から,山地降水量の不足量およびその割増係数の地域性に関して考察した.検討の結果,降水量の割増係数は地域特有の地形効果に影響を受けることが示された.

Keyword: 降雨特性, 水収支・水循環, 降雪・融雪
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2018

発表番号 [5-37]

Influences of Precipitation Pattern on Amount of Required Release from Reservoirs

Mariko Miyajima[Sanui Consultant Co.Ltd]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko Takigawa[Sanui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sanui Consultant Co.Ltd]

降雨パターンがダムからの必要放流量へ及ぼす影響

宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]

本検討では鬼怒川流域を対象に構築した分布型水循環モデルを活用して、過去10年間の降雨パターンと推定したダム必要放流量の関係から特定の流域乾湿状態でのダム放流量の目安を分類し、降雨パターンの年々変動による必要ダム放流量の変化を評価した。観測値での検証では、初期の乾湿状態により必要ダム放流量に差がみられたため、今後は乾湿状態の違いによる河川流況への影響を検討する必要があることが示唆された。

Keyword: 水循環, 農業用水, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2018

発表番号 [5-38(P)]

Changes in low-flow frequency under global warming in Tanada catchments

Shinichi TAKESHITA[University of Miyazaki]・Rudzani TSHISWAISE[University of Miyazaki]・Hiroyuki SEO[University of Miyazaki]

温暖化における棚田水源流域の低水流量変化

竹下 伸一[宮崎大学]・TSHISWAISE Rudzani[宮崎大学]・瀬尾 公之[宮崎大学]

極端気象現象が棚田の灌漑水に及ぼす影響を検討することを目的に,宮崎県日南市の坂元棚田の灌漑水源流域を対象として,TOPMODELによる降雨流出応答を再現し,温暖化時流量を算出した.灌漑期降水量の確率密度分布を検討したところ温暖化によってとくに少雨頻度が増えていた.渓流量は灌漑期総流量の確率密度分布が少量・大量の双方へ広がり,再現期間10年の低水流量が,5.5年へと大幅に確率が高まった.

Keyword: 坂元棚田, d4PDF, 極端気象現象
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2018

発表番号 [5-39]

Monitoring of submarine groundwater discharge rate and phosphate concentration in the east coastal area of Yoron Island

Masahi Nozaki[Graduate School of Agriculture University of the Ryukyus]・Jun Yasumoto[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Kazumi Asai[Geo-Science Laboratory Co., Ltd.]・Shinji Nakaya[Faculty of Engineering Shinshu University]・Ko Yasumoto[Kitasato University School of Marine Biosciences]・Mina Hirose[Tropical Technology Plus]・Ryuichi Shinjo[University of the Ryukyus]

与論島東海岸域における海底地下水湧出の湧出速度とリン酸塩濃度

野崎 真司[琉球大学大学院]・安元 純[琉球大学]・浅井 和見[(株)地球科学研究所]・中屋 眞司[信州大学]・安元 剛[北里大学]・廣瀬 美奈[トロピカルテクノプラス]・新城 竜一[琉球大学]

鹿児島県与論島東海岸域において琉球石灰岩帯水層からの海底地下水湧出(SGD)の湧出速度の連続モニタリングを実施すると共に,SGD中の比色法リン(Col-P)および誘導結合プラズマ発光分光分析法リン(ICP-P)の比較を行った。その結果,調査地域のSGD湧出速度は,他地域の値と比べて非常に速い流速であった。また,SGD中に溶存するICP-PはCol-Pに比べて高濃度で存在していることが確認された。

Keyword: 地下水, 水質, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2018

発表番号 [5-40]

Observation of salinity distribution in canal network in the Mekong Delta by using the handheld castable CTD sensor

Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

携帯型投げ込み式CTD計を用いたメコンデルタ水路網における塩分観測

木村 匡臣[東京大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

メコンデルタ地域では,用水の取水や舟運を主な目的とする水路網が綿密に張り巡らされており,その大部分が感潮水域である.現状の河川・水路内の塩分濃度分布を詳細に観測すること,潮汐による塩水遡上における混合状況を把握することを目的に,本研究では携帯型投げ込み式のCTD計を用いて塩分濃度の鉛直分布の計測を行い,塩水遡上における混合の様子やその季節変化について調査した.

Keyword: 感潮水域, 塩分遡上, ベンチェ省
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.474-475 , 2018

発表番号 [5-41]

Preliminary survey on the salinity distribution and fish fauna in a canal network in the Mekong Delta, Vietnam

Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

メコンデルタ水路網における塩分濃度と魚類相に関する基礎調査

福田 信二[東京農工大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]

ベトナム国メコンデルタでは,大型インフラ整備の急速な進展から,環境への様々なインパクトが予想されており,継続的なモニタリングによる順応的な管理が求められている.本報では,防潮水門の建設が計画されている地区において,流況や塩分濃度の計測とともに,魚類を採集し,両者の関係性を解析した結果について報告する.塩分濃度によって魚類相が明確に異なることから,環境指標としての利用可能性が示唆された.

Keyword: 塩水遡上, 水田生態系, 水産養殖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.476-477 , 2018

発表番号 [5-42]

Field Survey on recovery situation from groundwater salinization in the southern part of the Sendai Plain

Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Michiaki Konno[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroomi Nakazato[Institute for Rural Engineering, NARO]

仙台平野南部における地下水の塩水化からの回復状況調査

石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]

津波によって地下水が塩水化した宮城県仙台平野南部にて,オールストレーナ井戸の塩水域と淡水域の境界部より上部に,空気パッカーを設置して井戸内の地下水流を遮断し,淡水域のみから揚水するパッカー付き揚水装置を用い,19箇所の地下水観測孔において揚水試験をそれぞれ4回実施した.地下水回復度の全体的な傾向としては,内陸側の地点ほど淡水地下水の利用可能性が高いと考えられるが,地点毎の相違もかなり見られた.

Keyword: 地下水, パッカー, 塩水化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2018

発表番号 [5-43]

Field Investigation for High Water Temperature in the Lower Layer, Observed in Saline Aquaculture Ponds in Tropical Areas

Akinori Ozaki[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Panitan Kaewjantawee[Klongwan Fisheries Research Station, Kasetsart University]・Monton Anongponyoskul[Faculty of Fisheries Kasetsart University]・Nguyen Van Thinh[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Masaru Matsumoto[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・Takashi Okayasu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

熱帯地域の水産養殖地で観測される下層高水温現象に関する現地観測

尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]・パニタン  カイウジャンタウィ[カセサート大学]・モントン アノンポニャスクル[カセサート大学]・グエン ティン[九州大学熱帯農学研究センター]・松元 賢[九州大学熱帯農学研究センター]・岡安 崇史[九州大学大学院]

本研究では,熱帯特有の気象条件下にある塩水を利用する水産養殖池において,発生可能性がある下層の高水温状態について,その契機となる気象条件および水環境条件を解明することを目的として,現地水産養殖池における気象環境および水環境の連続観測を行った.この結果,降雨後に塩分成層状態が低塩分層,中間層および高塩分層の3層に分かれることによって熱塩対流が発生し,下層に高水温状態が維持されることが明らかになった.

Keyword: 塩分成層, 水温成層, 熱塩対流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2018

発表番号 [5-44]

Applicability of environmental tracers to revealing the recovery process of tsunami-induced saline groundwater

Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Satoshi Ishida[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Michiaki Konno[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Hiroomi Nakazato[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

津波により塩水化した地下水の回復プロセス解明への環境トレーサーの利用可能性

土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]

東日本大震災の津波の浸水により宮城県沿岸部の地下水に塩水化が生じた。その後の降水や水田涵養等により塩水の上に新たな淡水域が形成される形で回復しつつあるが,淡水厚の空間的不均質性など再淡水化には不明な点が多い。本研究で適用した複数の環境トレーサーを組み合わせたモニタリングは,塩水化した地下水の回復要因となる涵養源の分類を可能とし,回復プロセス解明へ寄与すると考えられた。

Keyword: 地下水, 水質, 塩水化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2018

発表番号 [5-45]

Concideration of gross and net value of nonpoint loads

Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]

面源負荷量の和と差についての考察

多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

複数の河川からの合計の流入負荷量である総流入負荷量,ある系への流入・流出河川の差し引き排出負荷量の推定について,LQ式と重点的サンプリング法に基づいて検討を行った。これらの推定は,流量の同時分布を考慮する必要があり,これを考慮しないと推定量・信頼限界の推定はより大きなばらつきを持つ上に,信頼区間の被覆確率が著しく低下することが明らかとなり,流域水質汚濁管理に関する重要な知見が得られた。

Keyword: 水質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2018

発表番号 [5-46]

A field monitoring method for an unbiased load estimate and its evaluation

Atsushi Hirai[kobe university graduate school of agricultural science]・Akio Tada[kobe university graduate school of agricultural science]・Haruya Tanakamaru[kobe university graduate school of agricultural science]

流出負荷量推定のための現地モニタリング法とその評価

平井 淳志[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

面源からの排出負荷量を求めるための効率的な現地調査法を確立するため,定期採水データに従来よく利用されてきたLQ式法を適用する方法,定期採水データに不偏推定法であるIR法を適用する方法,一定積算流量毎の採水データにIR法を適用する方法の3つの方法について現地観測データに基づいて検証した.この結果,従来のLQ法は使うべきでなく,一定積算流量データ+IR法の組み合わせが最も効率的であることが示された.

Keyword: 流出負荷量, LQ式法, IR法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2018

発表番号 [5-47]

Possibility of water quality assessment in irrigation ponds using optical characteristics of water

Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Reika Kitanaka[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Ryosuke Endo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

水の光学特性によるため池の水質定量評価の可能性

中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・北中 玲加[農村振興局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・遠藤 良輔[大阪府立大学大学院]

ため池における水の光学特性(吸光,反射,蛍光)を利用した,新たな省力的水質定量評価の可能性を検討した.堺市内の6ため池を対象に調査分析した結果,池ごとであれば,どの光学指標でもTOC及びCODとの相関は高く,COD環境基準の類型化に資するおよその評価なら光学特性を利用できる可能性が窺われた.しかし,池ごとに回帰式が比較的大きく異なり,全池のデータを使った回帰式では推定誤差が大きくなる場合もあった.

Keyword: ため池, 水質, 定量評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2018

発表番号 [5-48]

Evaluation of impact of river water and paddy water on groundwater in the Tedori River Fan using oxygen and hydrogen stable isotopes

Yumi Yoshioka[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Maho Ito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hiroshi Takimoto[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

酸素・水素安定同位体比による河川と水田の手取川扇状地地下水への影響評価

吉岡 有美[鳥取大学]・中村 公人[京都大学大学院]・伊藤 真帆[京都大学大学院]・瀧本 裕士[石川県立大学]・土原 健雄[農村工学研究部門]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

石川県手取川扇状地では,上流域での土砂崩壊が原因となり2015年5月から河川において継続的に濁水流下と,同時期に地下水位低下がみられた。これ以降の2016年4月より2ヶ月間隔で採水調査を実施し,酸素・水素安定同位体比から河川と水田による地下水への影響を評価した.地下水位に回復傾向がみられた2017年8月においてはとくに手取川周辺の地下水において田面水や降水による涵養の寄与の増加が明らかになった.

Keyword: 地下水涵養, 地下水位, 定期モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2018

発表番号 [5-49]

Problem of a water right and measure case

okuda yasuhiro -[Wakasuzu Consultants copltd.]・iwata yukihiro -[Wakasuzu Consultants copltd.]

水利権の課題と対策事例

奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・岩田 幸大[若鈴コンサルタンツ(株)]

農業用水は、その多くが河川から取水しており、取水に当たっては河川管理者の許可を得る必要がある。本稿では、水利権水量の変更や、農業用水の慣行水利権の法定化など、河川法23条に係る水利権の課題と対策事例について紹介する。水利権に対する課題として、1.水利権水量の確保(かんがい面積が減少しても、単純に減量できない)、2.冬期維持用水の確保、の2点を挙げる。

Keyword: 水利権, 河川法,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.492-493 , 2018

発表番号 [6-1]

Odor evaluation of water and sediment in irrigation canal using gas chromatography olfactometry(GC-O)and threshold odor number (part2)

Misato Matsumoto[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Hiroyuki Cho[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Katsuhisa Sato[Nishikawa Keisoku, Co., LTD.]・Tomoko Kamimura[Nishikawa Keisoku, Co., LTD.]・Daisuke Ueno[Graduate School of Agriculture, Saga University]

におい嗅ぎガスクロマトグラフィー(GC-O)および臭気指数をもちいた農業用水および堆積物の臭気評価に関する基礎的検討(第2報)

松元 美里[佐賀大学大学院]・長 裕幸[佐賀大学大学院]・阿南 光政[佐賀大学大学院]・佐藤 克久[西川計測(株)]・上村 智子[西川計測(株)]・上野 大介[佐賀大学大学院]

農業用水路は、その多面的な機能の利用・維持管理が求められている。しかし近年の水質汚濁進行により臭気が発生し、農業生産環境や生活環境に支障をきたしている例もある。本研究は農業用水路における臭気評価手法の開発に着目し、”におい嗅ぎGC(GC-O)”を用いた臭気の原因物質特定と評価法の基礎的検討に取り組んだ。

Keyword: 水環境, 大気,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2018

発表番号 [6-2]

Environmental concentration and Sources of Halogenated Flame Retardants in Nepal

Ishwar Chandra Yadav[Tokyo University of Agriculture and technology]・Hirozumi Watanabe[Tokyo University of Agriculture and technology]

Environmental concentration and Sources of Halogenated Flame Retardants in Nepal

ヤダブ イシュワール[東京農工大学]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究の目的は、ネパールの4大都市からの屋内空気中の15臭素化および2塩素化難燃剤の空間分布および発生源を調査することである。新規臭素化難燃剤の総濃度は、ポリ臭素化難燃剤よりも20倍および100倍高かった。ハロゲン化難燃剤の全濃度は16.1-6750pg / m3。ネパールでは新規臭素化難燃剤の使用率がはるかに高いことが示された。しかし,ネパールの人間に対する健康リスクはわずかであった。

Keyword: Flame retardants, persistent organic pollutant, Nepal
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2018

発表番号 [6-3]

Water management for reducing methane emission from paddy plot in Red River delta, Vietnam

Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kengo Kadota[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Tran Hung[Institute for Water Environment, Vietnam]・Le Xuan Quang[Institute for Water Environment, Vietnam]・Hirotaka Komatsu[Kitai Sekkei Co., Ltd.]・Pham Thanh Hai[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・Noriko Oura[National Agriculture and Food Research Organization]・Ayaka W. Kishimoto-Mo[National Agriculture and Food Research Organization]・Seiichiro Yonemura[National Agriculture and Food Research Organization]・Shigeto Kawashima[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

ベトナム紅河流域における水田圃場からのメタン放出抑制のための水管理

松田 壮顕[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・門田 健吾[京都大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・Hung Tran[Institute for Water Environment, Vietnam]・Quang Le Xuan[Institute for Water Environment, Vietnam]・小松 宏隆[キタイ設計(株)]・Hai Pham Thanh[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・大浦 典子[農業・食品産業技術総合研究機構]・岸本 あやか[農業・食品産業技術総合研究機構]・米村 正一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・川島 茂人[京都大学大学院]

水田を主体とする農業地域においては,温室効果ガス抑制に配慮した節水型の水管理が求められている.これを達成する水管理手法の知見を得るためにベトナム紅河デルタにおいて実証試験を行い,メタン発生量,土壌酸化還元電位,湛水深の関係性を検討した.その結果,水管理上目標となる酸化還元電位が200mVであること,その値にするためには,降雨に左右されるが,4〜6日間の連続非湛水状態が必要であることがわかった.

Keyword: 間断灌漑, 酸化還元電位, 環境配慮型水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2018

発表番号 [6-4]

Effect of mulching in the cotton field in Uzbekistan

Sherzod Nizamov[Toukyou University of Agriculture and Technology]・Hirozumi Watanabe[Toukyou University of Agriculture and Technology]

Effect of mulching in the cotton field in Uzbekistan

ニザモフ シェルゾット[東京農工大学]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究の目的は、水不足に直面しているウズベキスタンのSyradrya地域での綿花畑におけるマルチの土壌の物理性への影響について調査を行った。マルチで覆われた区とマルチ無の2つの処理区を設け,土壌水分,乾燥密度,浸透能,綿花の成長についてデータを取得した。マルチで覆われた処理区は,マルチ無の区と比較して,土壌水分は多く,乾燥密度は小さく,浸透能は大きく,綿花の成長は15%大きかった。

Keyword: Mulching, Soil moisture, cotton crop
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.500-501 , 2018

発表番号 [6-5]

Difference in wildfire frequency between vegetation types in Indonesia and Australia

Keiji Kushida[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Suzuno Koike[Fukushima Prefecture]・Ryuta Takahashi[City of Yokohama]

インドネシアとオーストラリアにおける植生による原野・森林火災の頻度の相違

串田 圭司[日本大学]・小池 涼乃[福島県]・盒供[蟻[横浜市]

インドネシアとオーストラリアにおいて、2001年から2016年の植生区分別の原野・森林火災面積と土地面積とから火災の頻度を解析した。低木林の平均火災周期は、インドネシアとオーストラリアで、それぞれ46年、12年であった。インドネシア低木林は熱帯泥炭地を含み、低木林の燃焼は過去に蓄積した有機物をCO2として放出している。オーストラリア低木林では、十分生長しない時に火災を受ける低木林が広く存在する。

Keyword: 環境影響評価, 地球環境, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2018

発表番号 [6-6]

Synergy and trade-off analysis between ecosystem services in Mie prefecture

Yusuke Imaeda[Mie university graduate school of bioresources]・Ken Ohno[Mie university]

三重県における生態系サービス間のシナジーとトレードオフ解析

今枝 優介[三重大学大学院]・大野 研[三重大学]

生態系サービス間の関係が明らかになれば,サービスを最大化させる開発が可能になる.しかし日本を対象とし,複数のサービス間の関係性を扱った研究は少ない.そこで本研究では,三重県を対象に供給,調整,文化的サービスに分類される13項目のサービス間の関係を相関解析により明らかにするとともに,先行研究における石川県の事例と比較することで地域間のサービスの関係性の違いを検証した.

Keyword: 生態系, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2018

発表番号 [6-7]

Financial evaluation of the cultural service and the factor by the meta analysis

Haga Kosuke[Mie University]・Momoko Shimode[Mie University]・Ken Ohno[Mie University]

メタ解析による文化的生態系サービスの金銭的評価とその要因

芳賀 広亮[三重大学]・下出 桃子[三重大学]・大野 研[三重大学]

生態系サービスの中の一つである文化的サービスは,自然の中でのレクリエーションやアメニティなどの非物質的な便益であるため定量的な評価が難しい.そこで今回は既存の研究を統合し解析することで,あるテーマについて現段階における一般的な結論を出すことができる手法のひとつであるメタ解析により評価額と対象地の性質の関係を明らかにし,関数式を求めることで新しい場所の評価を容易にすることを目指した.

Keyword: 生態系, 緑地,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2018

発表番号 [6-8]

Influence of overwintering Tundra Swans against water quality and soil nutrients in winter-flooded paddy fields

Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Tatsuya Mori[Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]

コハクチョウ越冬による田面水や土壌への影響評価

宗村 広昭[岡山大学大学院]・毛利 竜也[島根大学大学院]

島根県安来市宇賀荘地区において,10枚の冬期湛水水田を対象に,コハクチョウ越冬に由来する,作物が利用可能な肥料分(窒素・リン等)の定量的な把握を目的に研究を進めた.その結果,冬期湛水水田の田面水の栄養塩濃度とコハクチョウ水田滞在羽数には関係性が認められ,越冬による影響が確認された.一方で,水田土壌の栄養塩濃度とコハクチョウ水田滞在羽数には明確な関係性は認められなかった.

Keyword: 農地環境, 水環境, 土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2018

発表番号 [6-9]

Effect verification of Naturalized Fish Protection System Using the Electrical Screen

Sayaka Hayashida[Yodo-River Basin Land Improvement Planning and Management Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Akio Irita[Yodo-River Basin Land Improvement Planning and Management Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]・mitsunori watai[Yodo-River Basin Land Improvement Planning and Management Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]

電気スクリーンによる外来魚迷入防止対策の効果検証

林田 清華[近畿農政局淀川水系土地改良調査管理事務所]・入田 明夫[近畿農政局淀川水系土地改良調査管理事務所]・渡井 弥周[近畿農政局淀川水系土地改良調査管理事務所]

揚水機場取水口前面に外来魚迷入防止対策として設置された電気スクリーンの効果検証を目的として調査を実施した。調査の結果、設計通りの電場の形成を確認でき、周辺に生息する外来魚が電気スクリーンを通過することはなかった。また魚類の遊泳の様子からも電気スクリーンが有効に機能していることが確認できた。しかし、瞬低による電源断が頻回に発生していることも明らかとなり、瞬低対策の必要性が示唆された。

Keyword: 環境保全, 生態系, 灌漑施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.510-511 , 2018

発表番号 [6-10]

Status of the utilization of small swimming fish on V-shaped portable fishway and the improvement of flow condition in the fishway

Naoki Takahashi[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kento Kinoshita[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Sho Murakita[Kagawa Prefectural Government]・Ryoichi Yanagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tadashi Tagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]

V型断面簡易魚道における小型遊泳魚の利用状況と魚道内流況の改善

高橋 直己[香川高等専門学校]・木下 兼人[香川高等専門学校]・村北 翔[香川県]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]

本研究では,V型断面簡易魚道の小型遊泳魚の遡上に対する有効性と魚道内流況特性を明らかにし,魚道構造を改良した.実河川での実験にて,本魚道を利用したアユの遡上を確認し,魚道両岸の水際の流れが遡上経路に適していることを明らかにした.また魚道隔壁の改良によって,隔壁部での流れの剥離を低減し,改良前の魚道両岸およびプール内の流況を維持しつつ,新たに遡上経路としての利用が期待される流れを創出できた.

Keyword: 環境保全, 簡易魚道, アユ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2018

発表番号 [6-11]

Increase of native fish using artificial spawning bed in agricultural drainage

Kota Ito[Graduate School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]・Hirotaka Sakai[Graduate School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]・Masaji Yamaguchi[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]・Shin-ichiro Furuta[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]・Takuya Okubo[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]

農業排水路に設置した人工産卵床による在来魚の増殖方法の検討

伊藤 弘太[滋賀県立大学大学院]・境 宏貴[滋賀県立大学大学院]・山口 晟司[滋賀県立大学]・古田 晋一郎[滋賀県立大学]・大久保 卓也[滋賀県立大学]

本研究は水田魚道に代わる安価で簡易な方法として人工産卵床を利用した在来魚の増殖手法を検討した。滋賀県内の農業排水路に様々な人工産卵床を設置し、各素材に付着した魚卵を計測した。人工産卵床に付着した魚卵を水田に投入し、2〜3ヵ月経過後、生育した稚魚を計測した。人工産卵床の中で最も付着魚卵数が多かったのはキンラン(21600個/m)で、水田に投入した魚卵が稚魚になるまでの孵化・生残率は5.7%だった。

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.514-515 , 2018

発表番号 [6-12]

Properties of Elements Plant Uptake by Treated Wastewater Application

Shinsuke Haruta[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Natsuko Sano[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Takashi Kume[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Takuji Nakano[Faculty of Agriculture, Ryukyu University]

農業集落排水処理水で生育させた作物の元素吸収の特徴

治多 伸介[愛媛大学大学院]・佐野 奈津子[愛媛大学]・久米 崇[愛媛大学大学院]・中野 拓治[琉球大学]

集排処理水の無希釈利用による畑作物の生育や元素吸収への影響を解明するために,集排処理水を無希釈で利用したポット試験を行った.その結果,集排処理水の利用は,コマツナ生育に効果があるとともに,コマツナの元素吸収状況を変化させることが分かった.また,処理水中の元素で,栽培に特に有効利用できる可能性が高いのはNとBで,今後の集排処理水利用では,これらの元素の効果を積極的に活用することが重要と考えられた.

Keyword: 集落排水, 処理水利用, 畑地かんがい
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2018

発表番号 [6-13]

Study on growth effect of wastewater in rural sewerage facility by the Chinese spinach cultivation examination

Takuji Nakano[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Md Amzad Hossain[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Shinya Nakamura[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Shinsuke Haruta[Faculty of Agriculture Ehime University]・Masaru Yamaoka[NARO]・Moritugu Oyama[Eve Green Corporation]

エンサイ栽培試験による農業集落排水処理水の生育効果の検討

中野 拓治[琉球大学]・ホサイン モハメド アムザド[琉球大学]・中村 真也[琉球大学]・治多 伸介[愛媛大学]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・大山 盛嗣[エバグリーン]

農業集落排水処理水の水質特性と作物生育効果について,エンサイの栽培試験を通じた検討を試みたところ,処理水には作物生育に必要な窒素,リン,カリの栄養塩類等が含まれており,処理水を利用した畑地農地においては減肥を通じた肥料の節約に繋がる可能性があることが示唆された.ポット試験におけるエンサイ生育量は,潅水期間中の窒素,リン,カリの栄養塩類に係る灌水供給量から一定の精度で推定できることが示唆された.

Keyword: 集落排水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2018

発表番号 [6-14]

Effects of organic compost on phytoavailability of heavy metals in sandy soil

TAKUYA KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・HARUHIKO HORINO[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・SHINJI SAKURAI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・TAKAO NAKAGIRI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

有機堆肥の投与が砂質土壌中の重金属可給性に及ぼす影響

金森 拓也[農村工学研究部門]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]

有機堆肥(牛ふん堆肥,メタン発酵消化液)が土壌中の重金属不動化に及ぼす影響を検証するために,Cu,Cd,Pbを対象に土壌バッチ試験を行った.その結果,牛ふん堆肥の投与が重金属の不動化に有効であることが示された一方で,メタン発酵消化液の不動化効果は小さかった.また,Cdは他種に比べて不動化効果が小さく,さらには重金属の共存状態によって化学形態が変化するなど,土壌中での挙動は重金属種によって異なった.

Keyword: 土壌, 重金属汚染, 不動化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.520-521 , 2018

発表番号 [6-15]

Incidence of occurrence of filamentous algae growing in open channel of the southern Ibaraki Prefecture

Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]・Ikuo YOSHINAGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiji WATABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Masaru YAMAOKA[National Agriculture and Food Research Organization]

茨城県南部の開水路に発生する糸状性藻類の発生消長

嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉永 育生[農業・食品産業技術総合研究機構]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]

茨城県南部の幹線開水路で大量に流下する糸状性藻類の発生消長および発生区間を把握するために,水路下流の除塵機にカメラを設置し,持ち上げられる藻類量を連続観測した。また,6月上旬および7月下旬の止水日に水路内の管理用ステップに付着した藻類量の測定を行うとともに,水路全線の踏査を実施し,藻類の発生期間は通水直後から7月中旬までの約2ヶ月で,その後は急速に収束することを明らかにした。

Keyword: 水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2018

発表番号 [6-16]

A water-jet removal method for submerged aquatic plant in an irrigation channel

Ikuo YOSHINAGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiji WATABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Masaru YAMAOKA[National Agriculture and Food Research Organization]

水路で繁茂する水草を水流によって除去する手法の開発

吉永 育生[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業用水路にて水草が過剰に繁茂すると水路の通水能力が低下するため、除去等の維持管理作業が必要である。水草を除去する作業は、労働負荷が大きく、土地改良区などの管理者にとって、大きな問題となっている。そこで、省力的な除去方法として、農業用ポンプの水流によって底質を乱して水草を除去する方法の検討結果を報告する。

Keyword: 環境保全, 灌漑施設,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2018

発表番号 [6-17(P)]

Characteristics of rural sewage sludge as a feedstock for methane fermentation

Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]

農業集落排水汚泥のメタン発酵原料としての特徴

中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]

6箇所の集排施設で採取した汚泥について,成分分析やバイオガス発生量の測定を行い,集排汚泥のメタン発酵原料としての特徴を把握した。その結果,汚泥の肥料成分濃度が低く,汚泥由来のバイオガス発生量は少ないため,地域で発生する生ゴミ,食品廃棄物等との混合発酵などの対策が必要であること,集排施設における水処理過程や集排汚泥の貯留方法の変更により,ガス変換効率を向上できる可能性があることが示された。

Keyword: 農業集落排水処理施設, エネルギー, 肥料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2018

発表番号 [6-18(P)]

Sterilizing effect of sodium carbonate on methane fermentation digested slurry and problems in analysis of fecal indicator microbes in this investigation

Fumiko Oritate[Headquarters, NARO]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]

炭酸塩資材によるメタン発酵消化液の殺菌効果と分析上の問題点の検討

折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]

加熱に代わる消化液の殺菌方法として,炭酸塩資材を用いた手法の検討を行った。試験の結果,資材の添加量(0〜16 g/kg)に応じたpHの上昇と時間経過に伴うふん便性大腸菌群数の減少が確認された。試験期間中(5日間)のアンモニア態窒素濃度の低下は2割程度であった。大腸菌群数については今回適用した分析方法では擬陽性のコロニーの検出率が高く,過大評価となってしまうことが明らかにされた。

Keyword: 消化液, 衛生指標菌, クロモカルトコリフォーム寒天培地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2018

発表番号 [6-19(P)]

Assessment of small hydropower project as a local resource in terms of residence

Kazuki Miyai[Gifu Prefecture]・Keigo Noda[]・Kengo Ito[]・Masateru Senge[]

地域資源としての小水力発電事業の住民視点による評価

見屋井 一輝[岐阜県]・乃田 啓吾[]・伊藤 健吾[]・千家 正照[]

本研究では,小水力発電事業が導入されている3地域を対象にアンケート調査を実施した.その結果,トップダウンの事業で合意形成が十分でない場合と比較して,ボトムアップで住民との合意形成を十分に図った事業では,地域の需要に対応した運用がなされ,それが住民からの高い事業評価にも結びついていることが分かった.また,地域住民に十分に理解された事業であれば,普及啓発の効果が高まる可能性が示された.

Keyword: 小水力発電, 地域資源, 住民視点
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2018

発表番号 [6-20]

Cultivation experiments on absorption of Cd and Cu in sand by Japanese Mustard Spinach

Momoka HARA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Kimihito NAKAMURA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Naoki MIYAZAKI[graduate school of agriculture, kyoto university]・U INHGA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Shinji SAKURAI[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Haruhiko HORINO[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Shigeto KAWASHIMA[graduate school of agriculture, kyoto university]

砂丘砂に含まれるCdとCuのコマツナによる吸収に関する栽培試験

原 百花[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・宮崎 直紀[京都大学大学院]・烏 英格[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・川島 茂人[京都大学大学院]

重金属汚染土壌での作物栽培管理に関する知見を得るために,カドミウム(Cd)と銅(Cu)を対象として,砂質土壌でのコマツナ栽培試験を実施し,土壌中の重金属の化学形態と植物への吸収の関係を考察した.その結果,Cd単一添加の場合,低水分管理によって葉と根のCd濃度が低くなること,重金属共存条件では単一添加と比較して土壌中のイオン交換態濃度が増加するが,これに伴って葉の濃度は増加しないことが明らかになった

Keyword: 土壌水分管理, 重金属共存, 化学形態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2018

発表番号 [6-21]

Evaluation of Radiocesium Dynamics Accompanying Soil Erosion in Iitate, Fukushima

Mari SAITO[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hiroyuki MATSUI[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

福島県飯舘村における土壌侵食に伴う放射性セシウムの流出動態評価

斉藤 真利[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・西村 拓[東京大学大学院]・松井 宏之[宇都宮大学]

2011年3月に発生した東日本大震災の福島第一原発事故により,大量の放射性物質が飛散し,土壌等へ沈着した.本研究では,福島県飯舘村の2河川を対象に現地観測を行いCsの流出形態の経年変化を明らかにすると共に,土壌侵食・土砂流出モデルを活用し,Cs動態を解析することを目的とした.Csの流出形態は2015年の豪雨を境に大きく変化した.観測結果と土砂流出量の解析結果を用いることで,Cs流出量が推定できた.

Keyword: 放射性セシウム, 懸濁物質, 福島
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.534-535 , 2018

発表番号 [6-22]

Changes of fractions of radiocaesium through an irrigation pond

Tomijiro Kubota[NARO]・Hirofumi Tsukada[Fukushima University]・Moono Shin[Fukushima University]・Sangyoon Lee[NARO]・Yuzo Manpuku[NARO]・Shioka Hamamatsu[NARO]・Mayumi Hachinohe[NARO]

ため池の流入/流出における放射性Csの存在形態の変化

久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・塚田 祥文[福島大学]・申 文浩[福島大学]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・万福 裕造[農業・食品産業技術総合研究機構]・濱松 潮香[農業・食品産業技術総合研究機構]・八戸 真弓[農業・食品産業技術総合研究機構]

東日本大震災時に発生した原子力発電所の事故に伴って、放射性物質の拡散による農業水利施設への影響が懸念された。本研究では、福島県阿武隈山地のため池を対象として、森林集水域から流入する水に含まれる放射性Csの存在形態がため池への貯水や流下を通じてどのように変化するかについて、現地調査から考察した。その結果、流入水中の交換態の割合は低いが、ため池中では交換態の割合がやや増加することが分かった。

Keyword: 形態別放射性セシウム, ため池, 底質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2018

発表番号 [6-23]

Water Analysis at Catching Fish by Draining Pond for TAMEIKE

Ryouichi ohnishi[Uchiyama Survey Design Co.]・toshiki abe[Uchiyama Survey Design Co.]・yasuaki uchiyama[Uchiyama Survey Design Co.]

ため池カイボリ時の水質調査

大西 亮一[(株)内山測量設計]・阿部 敏喜[(株)内山測量設計]・内山 恭昌[(株)内山測量設計]

ため池教室として小学生がジャコ捕りをした時に水質調査をし、カイボリの効果を考察した。ため池の全窒素濃度は貯留水に比べ、ジャコ捕り時は数百倍高濃度の泥水になる。この泥水が排泥を促進し、ため池の貯留機能を維持してきた。また、貯留水は硝酸態窒素をほとんど含まないが、カイボリすると含むようになり、カイボリ期間が長くなると濃度が高くなる。これがカイボリ(池干し)効果と考える。

Keyword: 灌漑施設, 水質, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2018

発表番号 [6-24]

Effects analysis on environmental load flow by introduction of cyclic irrigation

masao nagabuchi[Nihon Suido Consultants co.,Ltd.]・yuya okada[Nihon Suido Consultants co.,Ltd.]・hiroki minagawa[Imbanuma Phase Agricaltual Irrigation Project Office, MAFF]・tomijiro kubota[Institute for Rural Engineering, NARO]

循環かんがい施設の供用に伴う環境負荷物質の影響解析

永渕 正夫[(株)日水コン]・岡田 祐也[(株)日水コン]・皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・久保田 富治郎[農村工学研究部門]

国営印旛沼二期農業水利事業における循環かんがいでは末端の低地排水路内に戻った農地排水を農業用水として反復利用することにより、沼からの取水および沼への排水量が削減され、沼に対する栄養塩類の排出負荷の削減を目指すものである。本研究では、循環かんがい施設の供用を考慮して水質の変化を再現するための数値モデルを構築し、同一気象条件における栄養塩等の環境負荷物質の動態等について評価した結果を報告する。

Keyword: 水質, 水質制御, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2018

発表番号 [6-25]

Explore Method for Estimating the Input of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen and Indices of Organic Material in Water

Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Akira OTSUKA[Tokyo Metropolitan Sewerage Service Co.]・Nobuaki MUKAEZATO[oaso-suishitukanri Co., Ltd.]・Naoki KURASHIGE[KAJIMAROAD Co., LTD.]・Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Shigeo ISHIKAWA[]

硝酸態窒素および水中の有機物指標に基づく水質浄化資材量推定法の探索

山嵜 高洋[日本大学]・大塚 明[東京都下水道サービス(株)]・迎里 伸朗[大阿蘇水質管理(株)]・藏重 直輝[鹿島道路(株)]・長坂 貞郎[日本大学]・石川 重雄[]

これまでにNO3-N除去率、COD濃度および水質浄化資材量の関係から、汚濁水に対する水質浄化資材量が推定されてきた。本報告ではCOD濃度に加えてTOC濃度を用いた推定法に関して考察を行った。その結果、TOC濃度を推定に導入した方が、データと得られた関数式との当てはまりが良く、有機物汚濁を全有機炭素と断定できることから、今まで以上に精度が高く、より明確な推定結果が得られると考えられた。

Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素, 有機物指標
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2018

発表番号 [7-1]

Influence of the Surface Grind in Test Method for Bond Strength of Aged Inorganic Repairing Materials

Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kunihiro Shimizu[Sanko-Techno Co., LTD.]・Hidetoshi Kaneko[Sanko-Techno Co., LTD.]・Yasuei Yagisawa[Sanko-Techno Co., LTD.]・Akio Ishigami[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Mayumi Nishida[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

経年した無機系補修材料の付着強さ試験における表面処理の影響

緒方 英彦[鳥取大学]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]

経年した無機系補修材料に対する付着強さ試験では,被覆材−下地界面破壊ではなく治具界面破壊が散見され,その要因として供用期間中における表層部の材料の変質の影響が考えられる。本研究では,表面研磨の有無が付着強さ試験に及ぼす影響を現地試験により検討した。その結果,補修材料の表面に存在する薄層が試験結果に大きく影響を及ぼし,付着強さを適正に測定するためには薄層の除去が必要であることを明らかにした。

Keyword: 接着治具, 治具界面破壊, 被覆材−下地界面破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2018

発表番号 [7-2]

Comparison of Bond Strength Using Square and Circle Fixture in Different Materials

Satoshi Kato[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University]・Kunihiro Shimizu[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Hidetoshi Kaneko[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Ysuei Yagisawa[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture,Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture,Tottori University]

異なる材料における角形治具と円形治具の付着強さの比較

加藤 諭[鳥取大学大学院]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

角形治具を用いる既存の付着強さ試験は危険が伴うコンクリートカッタで深さ一定の切込を行う。しかし,治具形状とカッタの刃形の関係上,切込深さを一定にするには治具辺より長く切る必要があり,補修範囲が拡大してしまう。そこで著者らは,コアドリルで切込を行い,円形治具を用いる試験方法に注目した。本文ではPCM,モルタル,コンクリートにおいて両治具を用いた付着強さ試験を実施し,両試験結果の比較検討を行った。

Keyword: 無機系補修材料、付着強さ試験, 統計解析, 荷重−変位曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2018

発表番号 [7-3]

Bond behavior of concrete and CFRP Strand sheet

Nobuaki Suzuki[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・Atsuya Komori[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko Kawakami[Institute for Rural Engineering, NARO]・Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]

CFRPストランドシートとコンクリートとの付着特性

鈴木 宣暁[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・小森 篤也[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]

本研究は,CFRPシートを補強材に,セラミック骨材混合樹脂モルタルを結合材に用いた補強法を, JSCE-E-543-2012準拠しコンクリートと補強材のせん断付着特性を評価した。結果,せん断付着強度は0.44N/mm2以上を有し,土木研究所の規定する設計法が適応でき,界面剥離破壊エネルギーは0.5N/mm以上を有した為,限界状態設計法での剥離破壊耐力が算定可能であることを確認した。

Keyword: 炭素繊維, 付着強度, 剥離破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2018

発表番号 [7-4]

Verification of load and deformation of reinforced concrete flume assuming cracks

Mitsunobu Fujimoto[KURIMOTO,LTD.]・Kunihiro Shimizu[SANKO TECHNO.CO,LTD.]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

ひび割れを想定した鉄筋コンクリートフリュームの荷重と変形量の検証

藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学]

コンクリート開水路を診断する手法は,主に水路の内面から目視により調査する方法が実施されている。著者らは,水路壁載荷装置を用いた鉄筋コンクリート開水路の構造安全性を現地で評価できる非破壊診断手法の開発を進めている。本研究では,水路にひび割れを発生させた鉄筋コンクリートフリューム(以下,フリュームという)の試験体を製作し,本手法による荷重と変形量の関係を検証した。

Keyword: 水路壁載荷法, 鉄筋コンクリート開水路, 荷重と変形量の関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2018

発表番号 [7-5]

Investigate it after use for 30 years of the Okayama Prefecure Kigyoukyoku Awa power station existing aqueduct

SHUNJI HIGASHI[Sekisui Chemical Co.,LTD]

岡山県企業局 阿波発電所既設導水路の30年使用後調査

東 俊司[積水化学工業(株)]

阿波発電所は昭和61 年11 月より運転開始され、30 年以上経過していることから、導水路、水圧鉄管を対象として現地調査を実施した。導水路は昭和57 年製造品φ900 のFRPM 管とFRP 製異形管(以下FT-R 曲管)が使用され、管のたわみ、継手部間隔、管内外観調査を実施した。特にたわみ量の評価については、曲率計測によるFRPM 管の機能診断調査手法を適用し、パイプラインの安全性を診断した結果を報告する。

Keyword: FRPM管、FRP製異形管, デプスゲージ法、長期極限曲げひずみ, 小水力発電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2018

発表番号 [7-6(P)]

The Effects of Neutralization and Freeze-thawing Action on the Thin-layer generated at Wall-shaped Concrete Structure

Nobutoshi Takemi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

中性化と凍結融解作用が壁状コンクリート構造物の薄層の発生に及ぼす影響

武美 伸宗[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

積雪寒冷地に供用される壁状コンクリート構造物の表面には薄層が発生する場合がある。既往の研究では,薄層形成の原因は凍結融解作用によるひび割れであり,薄層が壁面に付着しているのは,炭酸化による緻密化の影響であると推察されていた。本研究では,供用環境の異なる2箇所から薄層を採取して中性化の進行状況を確認した。その結果,薄層の発生の要因は中性化と凍結融解作用の影響によって異なることが明らかとなった。

Keyword: 薄層, 凍結融解作用, 中性化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2018

発表番号 [7-7(P)]

Identification of Concrete Damage using AE Energy Parameter in Core Test

Tetsuya Suzuki[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Yuma Shimamoto[Kitasato University, School of Veterinary Science]・Saki Nishimura[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

圧縮応力場のAEエネルギを指標としたコンクリート損傷の同定

鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]・西村 咲紀[新潟大学]・石神 暁郎[寒地土木研究所]

近年,コンクリート製農業水利施設の老朽化が各地で顕在化し,非破壊損傷度評価法の開発が急務な技術的課題となっている.現状において主な構造材料であるコンクリートの損傷度評価法は十分に確立されておらず,圧縮強度を用いた力学特性のみが評価されることが多い.本報では,圧縮載荷過程で発生するAEとそのエネルギ指標によるコンクリート損傷度評価を行い,X線CT法を用いた材質評価との関連を検討した結果を報告する.

Keyword: 凍害コンクリート, X線CT, エネルギ指標
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2018

発表番号 [7-8]

Change of the roughness coefficient of the surface repair work

akihiko kawakami[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu Asano[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei Kawabe[Institute for Rural Engineering, NARO]

被覆工の粗度係数の変化

川上 昭彦[農村工学研究部門]・淺野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]

開水路における無機系被覆工について,レーザ距離計を用いて施工後の摩耗等の影響による凹凸形状から粗度係数を推定した.調査地区は施工後9年経過していたが,流水の影響を受ける範囲での粗度係数は0.011〜0.012と推定され,工法の差はほとんど無かった.また,気中部と比較することで,施工直後からの粗度係数の増加は小さいものと推定された.

Keyword: 開水路, 被覆工, 粗度係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2018

発表番号 [7-9]

Development of Measurement Method for Abrasion Irrigation Channel Using Underwater Ultrasonic Wave

Seiya Nagaoka[Mie University]・Kenji Okajima[Mie University]・Satoru Ishiguro[Mie University]・Ito Ryoei[Mie University]・Ken Watanabe[Maruei concrete industry Co., Ltd.]

水中超音波を用いたコンクリート表面粗さ計測技術の開発

長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]

摩耗計測手法として,コンクリートの粗さ計測センサの開発に関する研究は,多数行われている.しかし,水中での計測が可能である摩耗計測手法は存在しない.そこで,水中超音波に着目をし,水中での摩耗計測手法の開発を目的とした.基礎的研究として計測値のばらつきと反射強度と算術平均粗さの関係を検討した.使用した周波数は83,200kHzである.検討結果から,周波数200kHzは粗さ計測への有効性が確認できた.

Keyword: 摩耗, ストックマネジメント, 水中超音波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2018

発表番号 [7-10]

Influence of mix proportion on abrasion resistance of mortar material

Isamu Asano[NARO]・Akihiko Kawakami[NARO]・Mitsuhiro Mori[NARO]・Shohei Kawabe[NARO]

配合条件がモルタル材料の耐摩耗性に与える影響

浅野 勇[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]

空気量をほぼ一定に保ち,S/C及びW/Cを変化させたモルタルを練り混ぜ,水流摩耗試験に供した.その結果,モルタル材料の耐摩耗性を向上させるには,C/Wを大きくする,C/Wが2.0以下ではS/Cの増加させる,ことが有効であることを明らかにした.

Keyword: 無機系表面被覆工, 耐摩耗性, 水流摩耗試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.562-563 , 2018

発表番号 [7-11]

Follow-up of small earth dam constructed by using Bhutanese traditional wall making method

Kazuhiro UENO[Shimane University]・Isam NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi SATO[Kochi University]・Norio ONJO[Agricultural Development Consultants Association]

ブータン王国の伝統的技術を用いて築造した貯水池の追跡調査

上野 和広[島根大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・園城 典雄[海外農業開発コンサルタンツ協会]

ブータン王国の基幹産業である農業の生産性の向上に向け,2015年に現地の伝統的技術を活用した貯水池の築造が行われた.この貯水池の追跡調査で,堤体に対する簡易動的コーン貫入試験を実施した結果,得られたN値は現在の転圧工法によって構築された盛土で得られるものと比較して小さかった.したがって,版築工法を用いて堤体を築造する場合,建設する堤体の条件等に応じて転圧技術などの改善を行う必要があると考えらえる.

Keyword: ブータン王国, 版築工法, 簡易動的コーン貫入試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2018

発表番号 [7-12]

Conformity assessment on deterioration curve of wooden fence for unlined canal

Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

木製水路保護工の劣化曲線の適合性評価―ガーナ国クマシ市における事例―

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

ガーナ国では農民自身で整備可能な小規模な水田水路は土水路であり,現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し営農が妨げられる.水利施設は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られることが重要であり,木製水路保護工はこの条件を満たす工法であるが,現場導入のためには劣化診断を行う必要がある.ここでは,ロジスティック曲線による評価と国内の農業水利施設の評価に用いられている二次曲線による評価を比較した.

Keyword: 水路保護, 劣化診断, ロジスティック曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2018

発表番号 [7-13]

Issues of propulsion method

yasuda kenji[kinnkinouseikyokukotouheiyanougyousuirizigyousyo]

推進工法の課題

安田 憲司[近畿農政局湖東平野農業水利事業所]

玉石混じり砂礫層における推進工事の際に発生した、推進管の破損における対策と課題を報告する。

Keyword: 工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2018

発表番号 [7-14(P)]

Frost Damage and Abrasion Diagnosis of Concrete Facilities in Snowy Cold Regions

Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]

積雪寒冷地におけるコンクリート施設の凍害・摩耗診断

石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]

凍害劣化が発生したコンクリート施設では,その健全性が著しく損なわれることが明らかになっており,水利施設に特有の摩耗劣化が併発することで,その性能低下が加速される可能性がある。著者らは,北海道内に位置する頭首工および開水路を構成するコンクリートにおいて,主に水中に曝されている部位を対象とした詳細調査を行った。本報では,その結果の概要を示すとともに,凍害劣化と摩耗劣化との関係について考察する。

Keyword: コンクリート, 凍害, 摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2018

発表番号 [7-15]

Follow-up survey of silicate-based surface penetrant method in cold region

Takahiro Taniguchi[Aston Inc.]・Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi Univeristy]・Isamu Natsuka[Shimane University]

寒冷地におけるけい酸塩系表面含浸工法の追跡調査

谷口 孝裕[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

本報では,寒冷地の二現場を対象に含浸工法の試験施工を行った現場について,施工後一年経過時点で追跡調査を行った結果を報告する.各種非破壊試験の結果より,施工後一年では含浸工法による補修効果が継続しており,不具合などは生じていないことが確認できた.今後,本現場の追跡調査の継続や各地の含浸工法施工事例について,データ蓄積していく予定である.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 追跡調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2018

発表番号 [7-16]

Water Content of the Surface Protected Concrete Channel Sidewall in Cold Regions

Mayumi Nishida[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akira Yamada[Hokkaido Regional Development Bureau]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路側壁の含水率

西田 真弓[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・山田 章[北海道開発局]・緒方 英彦[鳥取大学]

寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路を対象に,補修効果の有効性やその持続性を検証するためのモニタリング調査手法,ならびにそれら性能を判定指標とした表面保護工法の評価に関する検討を行っている。そこで,表面保護工法適用後約10年が経過した開水路側壁における,表面保護工法の種別による含水率の調査結果と,含水率の測定に微破壊調査手法である電気抵抗式水分測定法を試行した結果について報告する。

Keyword: コンクリート開水路, 表面保護工法, 含水率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2018

発表番号 [7-17]

Monitoring survey results of surface coating materials applied to concrete open channels

Hiroki Nakamura[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hironori Shinomiya[]・Takeshi Ibata[Naigai Engineering Co.,Ltd.]

コンクリート開水路に施工された表面被覆材のモニタリング調査結果

中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・四宮 弘智[]・井端 洸[内外エンジニアリング(株)]

コンクリート開水路の表面劣化の対策工法の一つに表面被覆工法がある.本調査は,過去に表面被覆工(有機系)による補修が行われ,剥離等の変状が確認された施設を対象に,その原因究明を目的として,表面被覆工(有機系A,Bの2工法・無機系1工法)による再補修を行い,以降5年間のモニタリングを実施したものである。本報ではその調査結果概要,及び得られた知見について報告する.

Keyword: 工法・施工, 管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2018

発表番号 [7-18]

Effect of dry and wet cycle for surface strength of cementitious material coating work

Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Institute for Rural Engineering, NARO]

無機系表面被覆工の表面強度に対する乾湿繰返しの影響

川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]

農業用水路の補修工法の一つである無機系表面被覆工では,流水等により補修後も摩耗が生じている.また,同一工法であっても環境条件等により摩耗進行の程度が異なる.本稿では,無機系表面被覆工法の補修材料の表面強度に対する乾湿繰返しの影響について調べた.本研究で実施したひっかき試験およびサンドブラストでは,表層の強度および耐摩耗性は乾湿繰返し履歴を受けることで低下した.

Keyword: 無機系表面被覆工法, 表面強度, 耐摩耗性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2018

発表番号 [7-19]

Examination on thinness of inorganic surface covering material using silicate-based surface penetrant

Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi University]・Isamu Natsuka[Shimane University]

けい酸塩系表面含浸材の使用による無機系被覆材の薄肉化の検討

長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

本報では,開発を進めている表面含浸材と無機系被覆材との複合工法について,耐久性に関する試験結果を整理するとともに,被覆材の薄肉化に関する考察をまとめた.今後,現地で複合工法を施工する場合の実務上の留意点や材料選定方法,実環境における長期の耐久性について検討を進める予定である.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 無機系被覆材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2018

発表番号 [7-20]

Experiential study of strengthen effect by modelled actual size waterway tunnel using CFRP sheet

MINORU NISHISU[Oriental Shiraishi Corporation]・naoki horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・atsuya kmori[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・masayuki ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University.]・mitsuhiro mori[National Agriculture and Food Research Organization]・akihiko kawakami[National Agriculture and Food Research Organization]

実物大の水路トンネル覆工模型実験による炭素繊維シート補強効果の検証

にしす みのる[オリエンタル白石(株)]・ほりこし なおき[オリエンタル白石(株)]・こもり あつや[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・いしい まさゆき[島根大学大学院]・もり みつひろ[農村工学研究部門]・かわかみ あきひこ[農村工学研究部門]

水路トンネル構造物の点検調査では覆工コンクリートのひび割れや変形,落盤などの様々な変状や損傷が報告されており,水路トンネル覆工における補強工法の開発が求められている。そこで,本研究では,道路橋床版などで多数実績のある補強材をトンネル試験体に適用し,トンネル天端の空洞に起因するひび割れ状況を模擬した実物大の覆工モデルによる破壊試験を行い,補強効果を検証した。

Keyword: 水路トンネル, 実物大試験, 補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2018

発表番号 [7-21]

Fabrication of Concrete Using Low Quality Crushed Rock Waste

Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

低品質な砕石ズリを有効利用したコンクリートの作製

鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

近年,良質な骨材の入手が困難になり,骨材の安定供給が危ぶまれている.資源的および地域的制約により,コンクリート用骨材が極めて多様化する中で,安定した供給を目指すため,本研究では廃棄待ちの砕石ズリに着目し,粒度調整や表面加工することなく,コンクリート用粗骨材として再利用することを検討した.その結果,動的なフレッシュ性状に留意することで砕石ズリをコンクリート用粗骨材として利用できる可能性が示唆された.

Keyword: コンクリートの性質, 廃棄物, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2018

発表番号 [7-22]

Study on Utilization of Recycled Fine Aggregate M for Precast Concrete

masafumi kitatsuji[Miyagi Univercity]

再生細骨材Mのプレキャストコンクリート製品への利用に関する研究

北辻 政文[宮城大学]

本研究では,再生細骨材Mを用いたプレキャストコンクリートの評価,検討を行い以下の結果を得た。〆得減拗材Mの混入量が増えると,ブリーディングは減少した。∈得減拗材Mを用いたコンクリートの強度は,普通コンクリートと同等であった。再生細骨材Mを用いたコンクリートの耐凍害性は、空気量が5%の時は小さいものの,7%にすると,十分に高いことが分かった。

Keyword: 再生細骨材M, 強度, 凍結融解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2018

発表番号 [7-23]

Physical Properties and Thermal Insulation Effect of a Lightweight Interlocking block mixed with Shirasu

Mizuki Hira[kagoshima University]・Michito Muratomi[kagoshima University]・Takeshi Watanabe[kagoshima University]

しらすを混入した軽量インターロッキングブロックの物理性と遮熱効果

平 瑞樹[鹿児島大学]・村冨 成人[鹿児島大学]・渡邉 剛[鹿児島大学]

南九州に分布する地域資源としてのしらすを利用して,道路の温度上昇を緩和する軽量インターロッキングブロックを試作した。その遮熱効果を調べるために,ブロック材にランプ照射して温度変化と供試体の含水量の関係について考察した。屋外実験および個々のILBの違いを室内実験で詳細に検討した。洗い砂(まさ土)に対するしらすの混合比の違いが水分の保水性と遮熱効果にも影響を及ぼすことが実験により明らかとなった。

Keyword: しらす, インターロッキングブロック, 物理的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2018

発表番号 [7-24]

Study on surface moisture content of the Irrigation Canal inner surface in non-irrigation season

shusuke kanehira[Tohoku Regional agricultural Administration Office Iwatesanroku National Irrigation Project Office]・masafumi kitatuji[Miyagi University]

非かんがい期の水路内面表面水分量に関する研究

金平 修祐[東北農政局岩手山麓農業水利事業所]・北辻 政文[宮城大学]

岩手県内の石灰質粗骨材を用いた既設二次製品水路に溶脱が発生し、H26年度に表面被覆工を施したが、短期間に特定工法にひび割れが発現した。非かんがい期に、対象厚さ指定可能な水分量計を用いて水路内部の水分量分布からひび割れ原因のメカニズム、有効な対策工を研究する必要がある。

Keyword: コンクリート水路, 表面水分量(surface moisture), 表面被覆(surface coating)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.590-591 , 2018

発表番号 [7-25(P)]

The study of Thermal Characteristics Model used for the Thermal Analysis of Permeable Concrete under Freeze-thaw Environment

kikuchi shiori raniya[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・hyodo masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ogata hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・yoshioka yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]

凍結融解環境下におけるポーラスコンクリートの温度解析に用いる熱特性値モデルの検討

菊池 史織ラニヤ[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]

これまで凍結融解環境下において飽和したポーラスコンクリートを対象に、潜熱を考慮した温度解析を行うことができなかった。原因として、潜熱を考慮した熱特性値のモデルがないことが挙げられる。また、低温飽和状態においては熱特性値の温度依存性を考慮しなければならない。本研究では熱特性値の温度依存性を考慮したモデルの構築を行い、凍結融解環境下におけるポーラスコンクリートの温度解析に用いる熱特性値の検討を行った。

Keyword: 凍結融解, ポーラスコンクリート, 熱特性値モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.592-593 , 2018

発表番号 [7-26(P)]

Potential of new concrete admixture utilized lignin of vegetable reed powder

Shinya Shibahara[Graduate school of sustainability science,Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of agriculture , Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of agriculture , Tottori University]・Daiki Atarashi[Laboratory of synthesis science and engineering, Shimane University]・Yuma Kawasaki[Faculty of science and engineering, Ritsumeikan University]

ヨシ粉末に含まれるリグニンを利用した新規コンクリート用混和材料の可能性

柴原 新弥[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・新 大軌[島根大学大学院]・川崎 佑磨[立命館大学]

ヨシに含まれるリグニンは、構造骨格内のフェノール基がセメント粒子に静電反発力を付与することによる、流動性向上作用を持つと考えられる。そこで本研究では、粉末化したヨシ(ヨシ粉末)に含まれるリグニンの流動性向上性能と、ヨシ粉末の混和がモルタル強度に与える影響について評価した。その結果、ヨシ粉末の混和によるモルタルフローの向上と、材齢経過による、ヨシ粉末を混和したモルタルの強度低下量の減少を確認した。

Keyword: 混和材料, ヨシ粉末, リグニン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.594-595 , 2018

発表番号 [7-27(P)]

Experimental Study on Relationship between Curing Method and Product in Cured Geopolymer

Suto Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Mishiro Ryunosuke[Advanced Production and Construction Systems, National Institute of Technology, Matsue College]

養生方法とジオポリマーの硬化時に生じる生成物に関する実験的検討

周藤 将司[松江工業高等専門学校]・三代 龍之輔[松江工業高等専門学校]

本研究では,配合や養生方法によってジオポリマーの硬化時の生成物が異なることに着目し,C-S-H系生成物とジオポリマー反応生成物の生成がどのように進行していくのかを養生方法を変更させることで実験的に検討した。硬化体を作製して圧縮強度試験を行った結果,ジオポリマーペーストを用いた実験では,脱水縮重合反応によるジオポリマー反応生成物は蒸気養生時間が長くなるほど生成が促進されることが明らかになった。

Keyword: ジオポリマー, 蒸気養生, 圧縮強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2018

発表番号 [7-28]

Subsidence in peatland through agricultural land use

Kanako Mori[Shizuoka Prefectural Government]・Minoru Yokochi[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

泥炭地の農業的土地利用による地盤沈下の実態

森 香菜子[静岡県東部農林事務所]・横地 穣[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]

泥炭地の農業利用は不可避的に地盤沈下を伴い,不陸や過湿害など農地の機能低下を引き起こす。本研究では航空レーザー測量で得られたDEMを用いて,大規模な草地酪農が展開される北海道北部サロベツ泥炭地における地盤沈下の実態を明らかにした。様々な条件下での沈下事例を分析したところ,土地利用履歴や圃場の再整備状況などが影響して,場所ごとに異なる沈下の挙動を示すことがわかった。

Keyword: 排水, 暗渠, 置土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2018

発表番号 [7-29]

The Effects of Land Consolidation on Soil Physical Properties of Large-sized Field in Peat Soil Area

JUN KUWABARA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Hidefumi Ootomo[Hokkaido Regional Development Bureau]・Hironobu Yokokawa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭土壌地域における基盤整備が大区画圃場の土壌物理性に及ぼす影響

桑原 淳[寒地土木研究所]・大友 秀文[北海道開発局]・横川 仁伸[寒地土木研究所]

基盤層に泥炭土が分布する大区画圃場において、施工段階ごとの土壌物理性を調査した。調査圃場では、施工開始時の表土の含水比が液性限界以下であり、この含水比での施工では、施工前後で表土の土壌物理性が大きく悪化することはなかった。基盤層の泥炭土は、湿地ブルドーザによる押土作業が行われた圃場の切盛土直後の盛土区域において、表層の地耐力が、超湿地ブルドーザでも走行が難しい0.2Mpa以下まで低下していた。

Keyword: 大区画圃場, 泥炭土, 土壌物理性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.600-601 , 2018

発表番号 [7-30]

On the possibility of simple judgment method of acid sulfate soil

Yamamoto Hiroki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yokohama Mituhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

酸性硫酸塩土壌の簡易判定法の可能性について

山本 弘樹[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]

酸性硫酸塩土壌は酸化により強酸性を示し、建造物埋戻しや植生基盤、圃場整備に誤使用した場合に重大な悪影響を起こす。現在の酸性硫酸塩土壌の判定には劇薬や高度な機械が必要なため工事現場で速やかに判定できず、工事の遅延や誤使用を生じる原因となっている。そのため工事現場で迅速かつ簡便に実施できるオキシドールを使用した酸性硫酸塩土壌の簡易判定法について検討し、確立できる可能性が示された。

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 簡易判定法, オキシドール
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.602-603 , 2018

発表番号 [7-31]

Current Situation of Windbreaks in Obihiro, Hokkaido

Chou Ka[Obihiro University of Agriculture an Veterinary Medcine]・Osamu Tsuji[Obihiro University of Agriculture an Veterinary Medcine]

北海道帯広市における耕地防風林の現状

張 可[帯広畜産大学]・辻 修[帯広畜産大学]

北海道帯広市の畑作地帯において耕地防風林の現地調査を行うことにより,GISを用いデータベースを作成した。その結果,耕地防風林の総延長は2008年度〜2017年度の9年間において28%と大幅に減少した。一方、耕地防風林の主要樹種は落葉針葉樹から、常緑針葉樹に転換する傾向も明らかとなった。耕地防風林の量的更新には大きな問題が存在することが明らかとなったが,質的な向上が図られていることもわかった。

Keyword: 農地保全施設, 農村景観, 測量・GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2018

発表番号 [7-32]

The support for strengthening the food value chain in the central dry zone of Myanmar

Katsuyoshi Ishii[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Takahiro Nakane[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

ミャンマー中央乾燥地におけるフードバリューチェーンの強化支援

石井 克欣[日本水土総合研究所]・中根 隆裕[日本水土総合研究所]

ミャンマー国のフードバリューチェーンの強化を支援すべく、同国中央乾燥地のコメと畑作の輪作を行う灌漑地域に実証ほ場を設置し、ゴマの営農改善実証調査及びモデルほ場整備事業を実施した。前者では、畑地灌漑、収穫や乾燥工程における農業機械の導入等を行った。後者では、農家の合意形成を通じて、現況約60枚の小区画、不整形のほ場を24区画のほ場に集約した。また、すべてのほ場に農道や用水路、排水路を接続した。

Keyword: ミャンマー, 畑地灌漑, モデルほ場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2018

発表番号 [7-33]

Comparison of classification method to grasp the crop field information using synthetic aperture radar

Yuki Yamaya[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Hiroshi Tani[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Xiufeng Wang[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Rei Sonobe[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]・Nobuyuki Kobayashi[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Kanichiro Mochizuki[PASCO Corporation]

合成開口レーダを用いた圃場情報の把握における分類手法の比較検討

山谷 祐貴[北海道大学大学院]・谷 宏[北海道大学大学院]・王 秀峰[北海道大学大学院]・薗部 礼[静岡大学]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・望月 貫一郎[(株)パスコ]

本研究では,X, Cバンドの合成開口レーダで撮像された多時期の衛星データを用いて,作付作物の分類を行った。衛星データから,各偏波の後方散乱係数と2種類の手法による散乱成分を算出した。分類には3種類の機械学習アルゴリズムを使用した。まず,教師データ数や時期数を変更し,分類アルゴリズム間で精度の比較を行った。次に,CバンドとXバンドの精度や分類傾向に関する特徴を比較し,効率的な分類手法を提案した。

Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2018

発表番号 [7-34(P)]

Countermeasures against drainage of large compartment which can be constructed at farming level

chie michiai[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]・yasuo koizumi[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]

営農レベルで施工可能な大区画ほ場の排水対策

道合 知英[宮城県古川農業試験場]・小泉 慶雄[宮城県古川農業試験場]

宮城県における水田転作作物は,大区画ほ場に整備された汎用化水田を中心に水稲との輪作ローテンションで展開されていることが多い。そのため畑作時の排水能力が生産力を高めるうえで重要な課題となっている。そこで,営農レベルでも施工可能な明渠と弾丸暗渠を組合せた排水手法を用い,排水向上効果を検証した。その結果,明渠に弾丸暗渠を接続させることで明渠内の水溜まりの解消速度が速まり,排水向上効果が確認された。

Keyword: 暗渠排水、明渠, 弾丸暗渠、排水対策, 大区画ほ場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2018

発表番号 [7-35]

A guide to survey of farmland related slope disastar

toshinori sato[Rural Environment Division,Rural Policy Department,Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・masato asano[Rural Environment Division,Rural Development Department,Kinki Regional Agricultural Administration Office]・takashi mori[Rural Environment Division,Rural Policy Department,Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]

「農地等斜面災害調査手引き」について

佐藤 俊典[農村振興局]・浅野 将人[近畿農政局]・森 高志[農村振興局]

斜面災害では被害拡大防止や対策を進める上で迅速な現場状況の把握が必要であるが、対応できる技術者は限られていることから、初動調査を斜面災害の経験のない行政機関職員が担う場合も多く、被害全容や拡大の見通し等の早期把握は必ずしも容易ではない。農林水産省農村環境課では、初動調査時のポイント等をとりまとめた「農地等斜面災害調査手引き」を作成したので、その概要を紹介する。

Keyword: 斜面災害, 初動調査, 手引き
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2018

発表番号 [7-36]

Inspection of landslide prevention facilities (channel works, etc.) using of UAV-based aerial photography

Michiaki Konno[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroshi Yoshisako[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keisuke Inoue[Institute for Rural Engineering, NARO]・Daisuke Shoda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakazato Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kohei Harada[ASCO-DAITO CO., LTD.]

UAV空撮画像を用いた地すべり防止施設(水路工等)機能調査の試み

紺野 道昭[農村工学研究部門]・吉迫 宏[農村工学研究部門]・井上 敬資[農村工学研究部門]・正田 大輔[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・原田 耕平[(株)アスコ大東]

地すべり防止施設の省力化日常管理手法の開発を目的として、2018年2月に、千葉県鋸南町の細尾横根地すべり防止区域において、小型UAVを飛行させて撮影した画像による地すべり防止施設(水路工・フトンカゴ工)の昨日診断を試みた。その結果、画像の解像度は昨日診断に十分なものであること、樹木の下が撮影できない等の課題が明らかになった。

Keyword: 農地保全, 農地保全施設, 測量・GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.614-615 , 2018

発表番号 [7-37]

Collapse prevention of irrigation facilities by root system binding soil in Ghana

Haruyuki DAN[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・Shinji HIROUCHI[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・Emmanuel OFORI[KWAME NKRUMAH UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY]・Chikako HIROSE[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]

ガーナ国における植物根系の土壌緊縛による水田水利施設の崩壊防止

團 晴行[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・オフォリ エマニュエル[クワメ・エンクルマ工科大学]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

ガーナ国クマシ市周辺の内陸低湿地では、日常的に生じる激しい降雨や維持管理不足などの理由によって、水田水利施設が機能を満足に発揮していない状況にある。用排水路や畦畔といった水田水利施設が崩壊に至る過程は、雨滴侵食による土粒子の剥離、乾湿の繰り返しによって生じる亀裂に起因する。国際農研は植生工による低コスト水利施設の開発に伴い、亀裂の拡大を未然に防ぐ植物根系の土壌緊縛力を定量的に評価した。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2018

発表番号 [7-38]

"Made-to-order" or “step-by-step” installation of underdrain or sub-irrigation

Tatsumi Tomosho[National Institute for Rural Engineering, NARO]

暗渠排水および地下灌漑施設のオーダーメイド型・段階的整備の事例

友正 達美[農村工学研究部門]

水田地域での暗渠排水および地下灌漑施設について、オーダーメイド型・段階的整備が行われた事例では、圃場ごとの整備水準の不均一化が生じたが、一部では集落内で検討し地下灌漑施設を団地化された。整備水準の不均一化は将来地の利用集積の阻害要因となるため、計画上の調整を行うことが望ましい。

Keyword: 地下灌漑施設, 段階的整備, オーダーメイド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2018

発表番号 [7-39]

Application of GeoWEPP in large scale and sloping upland field watershed

Keiji Unoki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kou Murakami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

大規模傾斜畑流域におけるGeoWEPPの適用

鵜木 啓二[寒地土木研究所]・村上 功[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

土砂流出モデルWEPPとGISを連携させたGeoWEPPは設定作業が省力化され、広域解析に有用であるが、流出土砂量が過大に評価されるという報告がある。本報では、北海道の大規模畑作地域にGeoWEPPを適用し、実測値と比較して適用性を検討した。GeoWEPPはWEPPに比べて簡易に土砂流出予測が可能なツールであるが、適用に当たっては目的による使い分けが必要であることを示した。

Keyword: GeoWEPP, WEPP, 土壌流亡
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2018

発表番号 [7-40]

Movement of groundwater in the restored tsunami-hit-farmland

Katsumi Chiba[Miyagi University]・Koh Kato[Hirosaki University]・Masaharu Goko[Miyagi University]・Chiyuki Togashi[Miyagi University]・Toshiro Miyauchi[Nihon sougou chishitsu Inc.]

復旧後の津波被災農地における地下水の動態

千葉 克己[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]・郷古 雅春[宮城大学]・富樫 千之[宮城大学]・宮内 敏郎[(株)日本総合地質]

東日本大震災後,宮城県沿岸部では地下水の塩水化により,復旧後の農地で塩害が発生している地区がある。こうした塩害を防止するためには,地下水位の低下や塩水くさびを下方に移行することが有効である。宮城県石巻市の復旧後の津波被災農地において地下水の電気伝導度や水位変化などを調査した結果,地下水の塩水化は認められたが,灌漑期は水稲栽培時の湛水の浸透により,塩水くさびが下方に移行していることが認められた。

Keyword: 東日本大震災、塩害, 地下水、淡水層, 電気伝導度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.622-623 , 2018

発表番号 [7-41(P)]

Biological Soil Crust Effects to Soil Erosion for Representative Soils in Okinawa

Rui Kojima[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Maki Matsuura[Yamagata Prefectural Government]・Hisako Fujisawa[R&D Center, NIPPON KOEI CO., LTD]・Mineto Tomisaka[NIPPON KOEI CO., LTD]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

沖縄地方の土壌を対象とした藻菌類の被覆による侵食抑制対策の評価

小島 塁[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松浦 麻希[山形県置賜総合支庁]・藤澤 久子[日本工営(株)]・冨坂 峰人[日本工営(株)]・松井 宏之[宇都宮大学]

沖縄地方では農地の赤土等流出問題が深刻である.そこで新たな土壌侵食抑制対策の一つとして,藻菌類を土壌表面に被覆させ土粒子を巻き込んだコロニーを形成するBSC工法がある.BSCの効果は土壌や地形によって異なり,様々な条件下での検証が必要である.本研究では,沖縄地方の主要な土壌に対するBSCの効果を評価することを目的とする.

Keyword: 土壌侵食, Biological Soil Crust, WEPP モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.624-625 , 2018

発表番号 [8-1]

The Effects of Free-Floating Plant on Physical Environment in Reservoir

Koji Sai[Faculty of Agriculture and Marine Science, Kochi University]・Shohei Nomura[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Satoshi Urayasu[Tosajuku Junior & Senior High School]・Masahiro Murakami[Professor Emeritus, Kochi University of Technology]

浮遊植物の繁茂が小規模閉鎖性水域内の物理的環境に及ぼす影響について

齋 幸治[高知大学]・野村 昌平[(株)エイト技術開発]・浦安 慧[土佐塾中学校・高等学校]・村上 雅博[高知工科大学名誉教授]

小規模閉鎖性水域における浮遊植物の繁茂が水域内の物理的環境に及ぼす影響について定量的に検討した.高知県のため池を対象に,無人空撮機を用いた調査より植物による表面被覆率を求めた結果,夏季に被覆率は50%を超えた.この時期において,水域の成層化関数は高い値を示し,植物繁茂により夏季の成層状態はより安定することが予想された.また,植物による被覆は水面の潜熱フラックスに大きな影響を及ぼすことが示唆された.

Keyword: 閉鎖性水域, 浮遊植物, 物理的環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2018

発表番号 [8-2]

Research of controlling flow rate of open channel with check gates

Naritaka Kubo[The University of Tokyo]・Takeshi Sugiura[Shimizu Corporation]・Toshiaki Iida[The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[The University of Tokyo]

チェックゲート操作による幹線開水路流量調整に関する研究

久保 成隆[東京大学]・杉浦 武志[清水建設(株)]・飯田 俊彰[東京大学]・木村 匡臣[東京大学]

幹線開水路での供給主導型配水では、水路上流域での分水が過剰になり、下流域での分水に支障をきたすことがよく起こる。本研究の目的は、その様な場合に、チェックゲート上流側の設定水位をTM/TCにより操作することで、上流部での過剰取水を是正したり、需要に即した分水を行うことが可能かどうかを検討することである。研究対象は天竜川下流用水の社山幹線で、対象水路をモデル化し、数値実験によりその可能性を探った。

Keyword: 開水路, チェックゲート, 上流水位一定制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2018

発表番号 [8-3]

Study on Calculation Formula of Inflow Coefficient of Bar Screen Compound Type Torrent Intake

Michihiko Kojima[School of Agriculture, Meiji University]・Toshiki Tanaka[Yokohama City Government]・Naoya Taira[School of Agriculture, Meiji University]・Yoshihito Kaneko[Pacific Consultants Co., Ltd.]

バースクリーン複合型渓流取水工の流入係数算定式の検討

小島 信彦[明治大学]・田中 寿樹[横浜市役所]・平 直也[明治大学]・金子 幸人[パシフィックコンサルタンツ(株)]

本研究はバースクリーン複合型渓流取水工の流入係数について検討したものである。水理模型実験により、バー有効長が長くなると流入係数が小さくなるが一定以上長くしても変化しなくなること、同じ隙間幅の場合にはバーの外径が大きくなるほど取水量が大きくなることを明らかにした。また、設計基準に示されている0.5〜0.55の値では取水量が不足する可能性を指摘した。

Keyword: 渓流取水工, 流入係数, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2018

発表番号 [8-4]

Comparison of Attenuation Method for Pressure Fluctuation by MPS method for Energy Dissipation and Confluence of Supercritical Flow

Atsushi NAMIHIRA[Institute for Rural Engineering, NARO]

射流の減勢および合流に対するMPS法の圧力擾乱抑制方法の比較検討

浪平 篤[農村工学研究部門]

長野県の梓川右岸地区で設置予定の合流施設と同様の施設が今後整備される際の設計検討方法としてMPS法に着目し,その適用性の検討の第一段階として,同合流施設の水理模型実験の鉛直2次元モデルにおける射流の減勢および合流を対象に, MPS法による圧力擾乱の抑制のための各方法の比較検討を行った.

Keyword: 射流, 合流施設, MPS法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2018

発表番号 [8-5]

Comparison of coefficient models in non-Darcy flow model and its application to mixed porous media

Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Shota Kuroda[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Naoyuki Yamashita[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

非ダルシー流解析モデルにおける係数モデルの比較と混合試料への適用

泉 智揮[愛媛大学大学院]・黒田 翔汰[愛媛大学]・山下 尚之[愛媛大学大学院]

ダルシー則に従わない非ダルシー流の数値解析モデルとして,非圧縮流れにおいてフォルヒハイマー則に基づく抵抗則を考慮した支配方程式に対してMPS法を用いて離散化するモデルを構築し,単一試料および混合試料を用いた浸透実験を行い,解析モデルにおける係数のモデル化および混合試料への適用可能性を検討した.その結果,試料ごとに係数のモデル化を検討する必要があること,混合試料への適用可能性は高いことが示された.

Keyword: 非ダルシー流, 数値解析, 粒子法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.634-635 , 2018

発表番号 [8-6]

Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions (Part 1)

Daiki Sakamoto[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Hideto Yoshimura[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Takashi Manabe[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Nobumitsu Sato[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]

地震時における管路内動水圧変化の解析(その1)

坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]・伊藤 俊輔[水資源機構]・佐藤 信光[水資源機構]

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では,茨城県の霞ヶ浦用水施設において管路に設置されている空気弁の破損が複数の箇所であり, 原因の一つとして地震の揺れに起因する管路内の動水圧変化が考えられる.当時の管路内の動水圧変化を把握するため, 水資源機構が同施設内において計測した地震加速度および管路内動水圧データを対象に1次元管路流れ解析を実施し,比較検討を行った.

Keyword: 水撃圧, 特性曲線法, 地震波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2018

発表番号 [8-7]

Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions (Part 2)

Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sato Nobumitsu[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sakamoto Daiki[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Yoshimura Hideto[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Manabe Takashi[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]

地震時における管路内動水圧変化の解析(その2)

伊藤 俊輔[水資源機構]・佐藤 信光[水資源機構]・坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]

2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震では,霞ヶ浦用水施設の基準点で最大震度6強を観測し,空気弁のフロート弁体案内等が破損した。被害の状況より管路内動水圧の変動が破損の要因につながった可能性があることから,動水圧の挙動を把握するため,一次元管路流れ解析を実施した。

Keyword: 特性曲線法, パイプライン, 東北地方太平洋沖地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2018

発表番号 [8-8]

Relation between Damping of Pressure fluctuation by Water hammer and Leakage Point in Pipeline

Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

水撃作用による管路内の圧力波形の減衰と漏水位置との関係について

浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

本研究では,圧力波形の減衰と漏水位置との関係の解明を目的とし,管内の圧力波形の数値解析モデルを構築することで,同じ漏水量で漏水位置を変化させた場合の圧力波形の減衰の比較を行った。その結果,漏水部が下流側にあるほど,管内の圧力波形の減衰は早く進むことが明らかになった。今後,圧力波形の減衰と漏水位置との関係を詳細に調査することで,漏水量が既知の場合に,圧力波形の減衰から漏水位置を推定することを目指す。

Keyword: 流体力学一般, 管・開水路流れ, 水理学的波動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2018

発表番号 [8-9]

Identification of Pressure Waves in Pipeline using Elastic Wave Energy Parameter

Tetsuya Suzuki[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Yuma Shimamoto[Kitasato University, School of Veterinary Science]

弾性波エネルギ指標を用いたパイプラインに発生した圧力波の検出

鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]

農業用パイプラインの適切な維持管理や突発災害に関する安全性向上には,水撃作用に代表される非定常的な水理現象起源を対象とした非破壊計測法の確立は急務な技術的課題である.本論では,鋼管とダクタイル鋳鉄管で構築された内水圧型パイプラインで実施した圧力波発生実験を事例に,パイプラインでの圧力波伝播特性へ及ぼす水理条件とAEパラメータによる検出・評価の可能性について検討した結果を報告する.

Keyword: パイプライン, 圧力波, 非破壊検査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2018

発表番号 [8-10]

Estimation of Unexpected Accidents based on Degradation Prediction Formula of Pipe

HITONE INAGAKI[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]

管体の機能劣化予測式に基づく突発事故の推定

稲垣 仁根[宮崎大学]

管路の持つ優位性の高い機能を将来的に維持するために,水利システムの性能低下を適切に予測し,適確な機能保全を図る計画・設計手法の確立が求められている.年度別および累計事故件数に基づくパイプラインにおける事故曲線は,部分的な機能保全により一時的に事故率が低下し,上昇が緩やかになるが,時間の経過とともに,大部分の未改修の区間の機能劣化が顕在化し,事故が急増する結果となる.

Keyword: 経年パイプライン, 突発事故, 機能劣化予測式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2018

発表番号 [8-11]

Hydraulic Simulation of Pipeline System with Regulating Tanks Located in Series

Marie Mitsuyasu[Sanyu Consultants Inc.]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]

直列配置された調整水槽をもつパイプラインシステムの水理解析

光安 麻里恵[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農村工学研究部門]

水配分の均一化や維持管理費の低減を目的として低圧パイプラインに再編予定の地区を対象に、剛性モデルによる水管理時の課題の検討を行った。直列に並んだ2つの調整水槽間で、8分周期、最大振幅10cmのサージングが発生すること、調整水槽から近い水槽と遠い水槽では1日分の取水に必要な時間に2時間の差があることを確認した。

Keyword: 剛性モデル, 低圧パイプライン,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2018

発表番号 [8-12]

The Non-Exceedance Probability Map of Deviation of Tides in Japan

Hirohide Kiri[NARO Institute for Rural Engineering]・Issaku Azechi[NARO Institute for Rural Engineering]・Kenji Sekijima[NARO Institute for Rural Engineering]・Toru Nakada[NARO Institute for Rural Engineering]・Nobuaki Kimura[NARO Institute for Rural Engineering]

日本全域を対象にした高潮の非超過確率マップ

桐 博英[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]

沿岸部の農地は地盤標高が低く,気候変動影響による浸水や排水不良の増加が予想されている.本研究では,確率台風モデルで台風を発生させて高潮解析を行い,日本全国の沿岸部農地における高潮の非超過確率マップを作成した.得られたマップから,再現期間が長くなるごとに同じ地点で潮位偏差が高くなる傾向があること,北海道〜東北地方日本海側でも長期的には高潮被害の危険性があることを明らかにした.

Keyword: 高潮, 農地海岸, 気候変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2018

発表番号 [8-13]

Study on coastal embankment construction by simulation of tsunami inundation in Shizuoka city

Naoki Kajiyama[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Keiji kusida[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

静岡市における津波浸水シミュレーションによる沿岸堤防建設の検討

梶山 直輝[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学]

静岡市の海岸線で最大津波高さ12mを想定し、現状の堤防がない場合と15mの高さの堤防を新たに設置する場合とで、津波浸水シミュレーションを行った。堤防は、河川と漁港以外の海岸線に設置した。堤防を築くことで津波の浸水範囲や浸水速度が減少した。堤防を設置した場合でも、漁港や河川を遡上することによって内陸へと浸水した。安倍川では、海岸線に沿った堤防だけでは不十分であり、河岸堤防も同時に見直す必要があった。

Keyword: 津波, 浸水計算, シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2018

発表番号 [8-14]

A 1-dimensional drainage simulation by use of the implicit method to estimate innundation area

Issaku AZECHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide KIRI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenji SEKIJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toru NAKADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nobuaki KIMURA[Institute for Rural Engineering, NARO]

氾濫域に陰解法を用いた一次元排水解析手法

安瀬地 一作[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]

氾濫域の計算に移流項を省略した運動方程式の陰的差分を用いた陰陽混合型排水解析法と,従来から用いられている簡便な方法による湛水深の比較を行った.陰陽混合法では氾濫域の空間ステップを小さくしても安定的に計算できた.従来法では,氾濫後,水深はほとんど変化しないが,陰陽混合法では緩やかに増大する.また,従来法に比べて水深,湛水継続時間ともに大きくなった.今後は,様々な排水解析手法との比較を行う.

Keyword: 数値解析, 氾濫解析, 陰陽混合法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2018

発表番号 [8-15]

Simulation of Flow Alleviation Effects of Drainage Channels at Tsunami Inundation

Kenji Sekijima[]・Hirohide Kiri[Institute of Rural Engineering, NARO]・Issaku Azechi[Institute of Rural Engineering, NARO]・Toru Nakada[Institute of Rural Engineering, NARO]・Nobuaki Kimura[Institute of Rural Engineering, NARO]・Yuji Kohgo[United Graduated School of Agri. Sci, TUAT]

津波浸水の減勢における排水路の効果解析

関島 建志[]・桐 博英[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]・向後 雄二[東京農工大学大学院]

東北地方太平洋沖地震では,海岸線と平行する道路盛土や水路が遡上する津波を減勢する効果があったと考えられている.このため,沿岸部の農業排水路の減勢技術の効果を水理模型実験で検証してきたが,実験では評価できないものがある.本研究では,津波浸水時の排水路の流況について数値解析を行い,水理模型実験との比較を行った.その結果,浸水の流速や排水路内の流動について再現ができることが分かった.

Keyword: OpenFOAM, 浸水, 排水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.654-655 , 2018

発表番号 [8-16]

Experimental Study on the Flow in Cross Section Changing Unit Connecting with Culvert Pipe

So FUJIYAMA[Sanyu Consultants Inc.]・Hiroyuki TARUYA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

自由水面を有する暗渠管が接続する管理孔部の流れに関する実験的研究

藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]・籾井 和朗[鹿児島大学]

A地区において,自由水面を有する暗渠管による排水路の建設が計画された.同排水路区間には複数の管理孔が配置され,管理孔部では断面変化に伴う局所流の発生により,設計流量の流下が困難となる水理的な問題が生じることが懸念された.本研究では,自由水面を有する暗渠管が接続する管理孔部を対象に水理模型実験を実施し,断面変化に伴う局所流の発生に起因した水理的な問題を把握するとともに,対策案の提案を行う.

Keyword: 管理孔, 局所流, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2018

発表番号 [8-17]

Flood Flow following a Small Earth Dam Washout due to Heavy Rain in Northern Kyushu in July 2017

Hajime KOJIMA[NARO]・Hiroshi Yoshisako[NARO]・Takeshi Takemura[NARO]・Michiaki Konno[NARO]・Shuh Matsuda[NARO]・Yuichi Hirose[NARO]・Daisuke Shoda[NARO]

平成29年7月九州北部豪雨における小規模ため池の決壊氾濫

小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・紺野 道昭[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]

九州北部地方では,2017年7月5日から6日にかけて総降水量が多いところで500 mmを超え,7月の月降水量平均値を超える大雨となった.気象庁はこれを「平成29年7月九州北部豪雨」と命名した1).この豪雨により,福岡県朝倉市では決壊を含むため池の被災が報告されている.本報では,平成29年7月九州北部豪雨によるため池の決壊に伴う氾濫流の調査結果を報告する.

Keyword: 平成29年7月九州北部豪雨, 氾濫, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2018

発表番号 [8-18]

Analysis of Irrigation Tunnels with Void using Finite Element Method

Toshiyuki Tamoto[Nikka Engineering Co., Ltd]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

背面空洞を有する農業用水路トンネルの有限要素法による解析

田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

有限要素法における解析と模型実験結果の比較により,地山と背面空洞を有するトンネル覆工の相互作用について検討した。検討の結果,荷重の増加過程における内空変位量と,ひび割れの発生による急激な内空変位の増大については表現できなかったことから,定量的な評価には課題が残る。一方で,最終的な内空変位は再現できたことから,ひび割れ発生後の覆工の状態は良好に再現できることが示唆された。

Keyword: 農業用水路トンネル, 有限要素法, 背面空洞
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2018

発表番号 [8-19]

Examination of approaches to evaluating priority of measures against earthquakes related to headworks of high importance

toshio yamaguchi[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・hiroshi ueno[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・yusuke sonoda[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・kazuyuki takenaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

重要度の高い頭首工に係る耐震対策優先度評価手法の検討

山口 俊夫[内外エンジニアリング(株)]・上野 裕士[内外エンジニアリング(株)]・園田 悠介[農村振興局]・竹中 一行[農村振興局]

重要度の高い国営造成施設における耐震対策計画の策定では、各施設の構造や耐震性能不足の程度、立地条件等を考慮し、被災時の影響の総合的な評価が求められる。そこで、耐震照査結果やその他の評価指標に基づき「トリアージ(START方式)」を参考に優先度を評価する手法を定め、重要度の高い頭首工(AAランク)13施設に適用した結果、手法の有効性が確認された。同時に耐震照査の手順における課題が明らかになった。

Keyword: 水利構造物, 構造物の動力学的性質, 地震工学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2018

発表番号 [8-20]

Shaking table tests on seismic property investigation of dam body

Yoichi Hayashida[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Susumu Masukawa[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Tagashira Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

堤体振動特性評価に関する実験的考察

林田 洋一[農村工学研究部門]・増川 晋[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]

耐震照査において応答解析を実施する場合、再現解析が実施されるが、そのためには地震動の影響によらない堤体固有の振動特性を明らかにする必要がある。そこで、地震時の観測記録から堤体固有の振動特性を抽出することを目的に、振動模型実験を実施した。その結果、計測された加速度記録のフーリエスペクトル比(応答/入力)を検証することで、地震動の影響によらない堤体固有の振動特性を抽出できることが示唆された。

Keyword: フィルダム, 振動模型実験, 応答挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.664-665 , 2018

発表番号 [8-21]

The method of seismic performance verification for the combine dam

Takashi Nishijima[Land Improvement Engineering Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Shigeru Nakamori[Land Improvement Engineering Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]

複合ダムにおける耐震性能の照査手法―永源寺ダムの事例―

西嶋 卓[近畿農政局土地改良技術事務所]・中森 茂[近畿農政局土地改良技術事務所]

農林水産省では、平成24年度より全ての国営造成農業用ダムを対象に機能診断と併せてレベル2地震動に対する耐震性能照査を一体的に行い、総合的な安全性評価を実施している。本講演は、重力式コンクリートダムとロックフィルダムの複合ダムである永源寺ダムにおいて実施している3次元動的解析による照査手法を紹介するものである。

Keyword: コンバインダム, 耐震性能, 3次元動的解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2018

発表番号 [8-22]

Identification of Defects under the Ground by Particle Filter and Elastic Wave Simulation

Eiki Tanenaga[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]・Akira Murakami[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]・Kazuyuki Nakahata[Division of Engineering for Production and Environment, Graduate School of Science and Engineering, Ehime university]・Kazunori Fujisawa[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]

粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションによる欠陥の位置推定

種子永 栄輝[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・中畑 和之[愛媛大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

本論文では,データ同化手法の一つである粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションを用いて,仮想地盤内に複数存在する円形劣化領域や欠陥性領域の水平位置推定を試みた.その結果,劣化領域や欠陥性領域が空洞や液体成分であれば,他の劣化領域や欠陥性領域の物性によらず,問題なく水平位置を推定することができた.一方で劣化領域や欠陥性領域が固体である場合には,正確に推定することができなかった.

Keyword: 土構造物の解析, 逆解析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2018

発表番号 [8-23]

Experiment of Debris Flow Flowed into Agricultural Reservoir just below Slope

Daisuke Shoda[National Agriculture and Food Research Organization]・Keisuke Inoue[National Agriculture and Food Research Organization]・Naoki Sakai[Natinal Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience]・Hiroshi Yoshisako[National Agriculture and Food Research Organization]・Michiaki Konno[National Agriculture and Food Research Organization]

流下土砂が斜面直下にある貯水池に及ぼす影響に関する模型実験

正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・酒井 直樹[防災科学技術研究所]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・紺野 道昭[農業・食品産業技術総合研究機構]

土砂災害時の土砂の流入に関して,本実験では以下について検討している。模型貯水容量に対して2倍の土砂を流下させることを基本とし,貯水池に対する影響を確認した。貯水のない砂防堰堤を対象とした研究との比較のため,斜面直下に壁を設けて貯水の有・無の実験を行った。また,流下量の時系列的な変化であるハイドログラフについては不明である。そこで,土砂の流下回数を変えた実験により比較を行った。

Keyword: 模型実験, 土石流, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2018

発表番号 [8-24(P)]

Design and Investigation of Single Pile Composite Foundation for Solar Panels Subjected to Lateral Loading

ALEX OTIENO OWINO[MIE UNIVERSITY]

Design and Investigation of Single Pile Composite Foundation for Solar Panels Subjected to Lateral Loading

オリーノ アレックス[三重大学]

本論文では、太陽光発電システムにおける複合基礎の設計に関する土木構造相互作用を考慮した数値モデルを開発した。基礎の横荷重を決定するためにフラックを用いた。自動メッシュ生成とソルバーの問題を容易にするためにフィッシュプログラミングを開発した。大きな変形状態の数値モデルを解くために有限差分法が採用した。その結果、加えられた荷重が安全性の良好な自然環境条件のもとで構造全体を保持できることが分かった。

Keyword: Single Pile Foundation, Lateral load, FLAC2D
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2018

発表番号 [8-25]

2D LBM-DEM Study for Critical Tractive Force of Cohesionless Material under Upward Seepage Condition

Kentaro Morita[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yutaka Fukumoto[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

鉛直上向き浸透流の作用する非粘着性材料の限界掃流力についての2次元LBM-DEMシミュレーション

森田 健太郎[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

河川における護床ブロックなどの土構造物は,その表面に作用する水流によって,侵食や不安定化を招くことが多くある.このような現象を理解するためには,浸透流と地表面を流れる水流による影響が,どのように地盤に及ぶかを把握する必要がある.そこで,個別要素法(DEM)と格子ボルツマン法(LBM)による2次元シミュレーションを用いて,上向きの浸透流が非粘着性の土試料に作用している場合の限界掃流力について調べた.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2018

発表番号 [8-26]

Direct observation of seepage flow inside the soil matrix by using the method of refractive index matching scanning

Tomoaki UI[Nagaoka University of Technology]・Yutaka FUKUMOTO[Nagaoka University of Technology]・Satoru OHTSUKA[Nagaoka University of Technology]

屈折率マッチング手法を応用した土骨格内部の浸透流の直接観察

宇井 智章[長岡技術科学大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・大塚 悟[長岡技術科学大学大学院]

本研究では,屈折率マッチング手法(RIMS;Refractive Index Matching Scanning)と呼ばれる実験手法で,アクリル球を土粒子,蛍光粒子を浮遊させたシリコンオイルを間隙流体と仮定し,レーザー断面での間隙流体の流れを観察した.取得した撮影画像に対してPIVに基づく画像解析を行うことで,間隙流速の大きさを直接取得する方法の検討を行った.

Keyword: 屈折率マッチング, 浸透流, 画像解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2018

発表番号 [8-27]

Experimental study of the impact of correlation scale of solute macrodispersion phenomena

Yasuteru Kobi[Nara Prefecture]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaya Matsuura[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

溶質のマクロ分散性に与える空間相関性の影響に関する実験的検討

小尾 泰輝[奈良県]・井上 一哉[神戸大学大学院]・松浦 聖弥[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

本研究では,地球統計学に基づく室内溶質輸送実験によりマクロ分散現象に対する透水係数の空間相関性の影響を定量評価した.その結果,輸送経路に応じたマクロ分散長の推定結果が得られたとともに,透水係数の相関性が強くなるにつれて,マクロ分散長の推定値も増加した.また,単位相関長当たりのマクロ分散性について考慮すると,移動スケールに応じた単位相関長当たりの溶質の拡大度合いは同一である点が示された.

Keyword: マクロ分散, 不均質地盤, 溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2018

発表番号 [8-28]

Estimation of capture zone of pumping well

Sato Fujishiro[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]

地下水揚水法による汚染地下水浄化範囲の推定

藤白 沙都[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

地下水揚水法では,経済的な観点から揚水井が汚染地下水を浄化できる範囲を推定することが望まれる.本研究では,揚水井の汚染浄化範囲を解析手法により確率論を用いて求めた.不均質度や揚水量が汚染浄化範囲に与える影響を評価した.不均質度の増加による揚水井の汚染浄化範囲の拡大は浄化確率の低い領域の拡大に起因することがわかった.揚水井の汚染浄化範囲は揚水量により制限されていることがわかった.

Keyword: 地下水揚水法, 確率的手法, 無次元化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2018

発表番号 [8-29]

A Numerical Simulation of the Pull-out Tests Based on A Modified Node-To-Segment Method

Haruka Tomobe[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

安定化NTS法による抜根試験の再現シミュレーション

友部 遼[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

根混じり土の力学特性を予測することは,農業生産性の向上および土木現場における減災に寄与する.その力学特性を予測するため、根ー土接触面の摩擦接触特性を再現するシミュレータを開発した.シミュレータは,摩擦接触問題の支配方程式を有限要素法および安定化法を導入したNTS法により離散化することで実装した.本シミュレータを抜根試験の予測に適用した結果は,試験結果とよく一致した.

Keyword: 構造物・地盤の連成問題, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2018

発表番号 [8-30]

Behavior of pipe and backfill installed with narrow ditch condition

Nobuo Fujita[Kubota Corporation]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture,Ibaraki University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]

溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動

藤田 信夫[(株)クボタ]・毛利 栄征[茨城大学]・有吉 充[農村工学研究部門]

溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動を実験と数値解析で比較した。地表面沈下量、管のたわみ率は管周辺の基礎材の強度が小さいほど増大するが、管剛性の影響を受け、材料強度ほどの差は生じない。また、管上部の埋戻しに伴う間接的な締固めの影響を考慮する方が実測値をよく表現できることから、管上部の締固め効果や管の剛性を評価することにより埋設管の安全性を確保する新たな設計手法の可能性が示唆される。

Keyword: 埋設管, 埋戻し, 土中挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2018

発表番号 [8-31]

Practical Experiment for High Rigidity Pipe Installation under the Road by Backfilling Excavated Soil

Kazushi Takeya[Kubota Corporation]・Itani Yoshinori[Kubota Corporation]

高剛性管の発生土埋戻しによる道路下埋設実験

竹谷 和志[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]

高剛性なAL形ダクタイル鉄管(AL1種管)を市道下の一部で設計基準よりも狭い溝内に現地発生土を流用して布設(簡略化施工)し,管材の構造的な安全性および道路面への影響を確認した。施工から12ヵ月経過後も,AL1種管には管体発生ひずみに顕著な変化は確認されず,その応力換算値は設計基準の許容値以内であった。さらに簡略化施工位置の舗装面に大きな沈下は見られず,ひび割れや陥没などの異常も認められなかった。

Keyword: パイプライン, 現地発生土, 現地計測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2018

発表番号 [8-32]

Bending analysis about Fittings of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system

Mitsuaki Tokiyoshi[Dainippon plastics co.,ltd]・Kazuki Yamada[Dainippon plastics co.,ltd]・Atsushi Seto[Dainippon plastics co.,ltd]・Joji Hinobayashi[High stiffness polyethylene pipes association]・Takashi Kuriyama[Yamagata university]・Toshinori Kawabata[Kobe university]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムEF継手の曲げ変形挙動解析

時吉 充亮[大日本プラスチックス(株)]・山田 和毅[大日本プラスチックス(株)]・瀬戸 敦詞[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・栗山 卓[山形大学]・河端 俊典[神戸大学]

ガラス繊維強化ポリエチレン(PE-GF)管システムは,短繊維ガラスで管周方向を補強しているため,管周方向の内外圧強さを保持したまま,管軸方向に対しても可撓性し前報では設計曲率半径60Dとする報告を行った.本研究では,さらなる設計曲率半径を目指すため,管路システムの曲げ限界の一つであるEF継手部に対して,曲げ載荷時の挙動解析を実載荷試験結果3)およびFEM弾性解析により検討した

Keyword: 大口径, 内圧管, 曲率半径
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2018

発表番号 [8-33]

Behavior of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system by cyclic internal pressure with ground displacement

GENTARO TAKAHARA[DAINIPPON PLASTICS CO.,LTD.]・Zenko Ueda[Graduate school of Agricultural Science,Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate school of Agricultural Science,Kobe University]・Joji Hinobayashi[High Stiffness Polyethylene Pipes Association]・Ikuya Kago[Hokkai land Improvement District]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institude for Cold Region]・Toshinori Kawabata[Graduate school of Agricultural Science,Kobe University]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムの地盤変状による管軸方向変位が生じた場合の繰り返し内水圧による挙動

高原 源太朗[大日本プラスチックス(株)]・上田 前向[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・加後 郁也[北海土地改良区]・中村 和正[寒地土木研究所]・河端 俊典[神戸大学大学院]

PE-GF管は,製管成形条件により管周方向および管軸方向の曲げ特性を制御できる.よって,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の剛性を保持したまま,地盤変状に追随することが期待できる.軟弱地盤内に敷設されたパイプラインでは、地盤変状に追従した状態で長期に渡り運用される.本報告では,軟弱地盤の不同沈下を大型土槽で再現することによって、パイプラインでの内水圧の繰り返しによる管の挙動を評価した.

Keyword: 内圧管, 地盤変状, 繰返し内水圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2018

発表番号 [8-34]

Internal pressure analysis about Fittings of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system

Mitsuaki Tokiyoshi[Dainippon plastics co.,ltd]・Atsushi Seto[Dainippon plastics co.,ltd]・Kazuki Yamada[Dainippon plastics co.,ltd]・Gentaro Takahara[Dainippon plastics co.,ltd]・Joji Hinobayashi[High stiffness polyethylene pipes association]・Takashi Kuriyama[Yamagata university]・Toshinori Kawabata[Kobe university]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムEF継手の内圧挙動解析

時吉 充亮[大日本プラスチックス(株)]・瀬戸 敦詞[大日本プラスチックス(株)]・山田 和毅[大日本プラスチックス(株)]・高原 源太朗[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・栗山 卓[山形大学]・河端 俊典[神戸大学]

ガラス繊維強化ポリエチレン(PE-GF)管システムは,短繊維ガラスで管周方向を補強しているため,管周方向の内外圧強さを保持したまま,管軸方向に対しても可撓性を有し前報で設計曲率半径を60Dとする報告を行った.本研究では,さらなる設計曲率半径を目指すため,管路システムの曲げ限界の一つであるEF継手部に対して,曲げ,内圧及びそれらが重畳した載荷時の挙動解析を実載荷試験およびFEM解析により検討した.

Keyword: 大口径, 内圧管, 曲率半径
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2018

発表番号 [8-35]

Physical property evaluation for rehabilitation material of cured in place pipe

Makoto takeda[KURIMOTO,LTD.]・Yoshiaki Nishibori[KURIMOTO,LTD.]・Mitsunobu Fujimoto[KURIMOTO,LTD.]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]

現場硬化型更生管の更生材の物性評価

竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

現場硬化型更生管は、施工時の不十分な拡径や経年劣化によって、既設管との間に隙間が生じて地下水圧などに起因する座屈破壊の危険性が指摘されている。その対策として、円周方向にスライドする機構を採用し、既設管に密着する構造様式を開発したが、一方では、スライド部はガラス繊維が連続していないことから、強度面において弱部となる。そこで、スライド部分においても要求性能を満足する更生材の構造仕様を開発した。

Keyword: 工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2018

発表番号 [8-36]

Maintenance method and safety evaluation for buried pipeline

yoshiyuki mohri[Ibaraki Univ. College of Agriculture]・hiroki iri[Ibaraki Univ. College of Agriculture]・mitsuru ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

パイプラインの新たな維持管理手法と安全性評価

毛利 栄征[茨城大学]・入 栄貴[茨城大学]・有吉 充[農村工学研究部門]

農業水利施設の多くは、経年劣化により突発的な事故が急増しており、平成27年度では、施設全体で年間約1,600件の事故が発生し、その中でもパイプラインに関する事故は7割近くを占めている。本報告では、パイプラインの破壊事故を踏まえ、新たな維持管理手法として局所的な変形を把握するひずみ計測と材料劣化に起因するパイプの長期強度特性に着目した安全性評価手法について記述する。

Keyword: パイプライン, 劣化, 長期強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2018

発表番号 [8-37]

Application of steel pipe for large displacement in peaty ground

Nobuhiro Hasegawa[JFE Engineering Corpration]・Hayato Nakazono[JFE Engineering Corpration]・Masaru Koizumi[JFE Engineering Corpration]

泥炭性軟弱地盤における大変位吸収鋼管の適用について

長谷川 延広[JFEエンジニアリング(株)]・中園 隼人[JFEエンジニアリング(株)]・小泉 勝[JFEエンジニアリング(株)]

泥炭地帯に位置する八幡揚水機場から調圧水槽を繋ぐ配管は布設後20年以上が経過しているが、地盤沈下の収束がみられず、伸縮可とう管では設計値を超える変形が発生しており、今後も地盤沈下は進行していくものと考えられた。本稿では、大きな地盤変位が生じても亀裂発生や漏水することなく,通水機能を保つことができる「大変位吸収鋼管」の概要および適用性の検討について報告する

Keyword: 地盤沈下, 泥炭, 大変位吸収鋼管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2018

発表番号 [8-38]

Non-destructive diagnosis method for FRPM pipe using microwave

tadahiro okuda[kurimoto, LTD.]・Hiroshi Murata[Mie University]

マイクロ波によるFRPM管の非破壊診断方法

奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・村田 博司[三重大学大学院]

FRPM管は、農業用水管や下水道管などに埋設管として多く使用されている。地中に埋設された管路の管外面の亀裂や管周囲の埋設地盤に存在する木片ならびに空洞等の異物を把握する事は困難である。本報では、FRPM管の外面及び管底部の埋設状態を把握するために、マイクロ波を利用した非破壊診断試験を実施したので、その結果を報告する。

Keyword: FRPM 非破壊診断, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2018

発表番号 [8-39]

Evaluation for internal loading method applied to aged RC pipe and loading areas

Koki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]

経年したRC管に対する内面載荷法の適用性及び載荷面積の評価

大山 幸輝[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学大学院]

埋設管の耐力評価手法である内面載荷法では,経年した管路を評価対象とするため,管内面の劣化が本手法で測定する荷重−変形量の関係に影響を及ぼす可能性がある.本研究では,施工後から約46年経過したRC管に対して内面載荷法を適用した.その結果,経年管と新管の断面内剛性の挙動が同様になった.さらに,圧力測定フィルムによって,経年管は管底部の載荷面積が摩耗や材料劣化の影響により大きくなることがわかった.

Keyword: 内面載荷法,経年RC管, 断面内剛性, 載荷面積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2018

発表番号 [8-40]

Cross-sectional stiffness of PVC and RC pipes measured

Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kouki Ooyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Tetsuo Hatanaka[Kurimoto,LTD]・Keiji Kishimoto[Kurimoto,LTD]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

自動化した内面載荷装置で測定したPVCおよびRC管の断面内剛性

兵頭 正浩[鳥取大学]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・畑中 哲夫[(株)栗本鐵工所]・岸本 圭司[(株)栗本鐵工所]・緒方 英彦[鳥取大学]

内面載荷法に関するこれまでの研究では,小口径のPVC管,RC管を対象に手動装置で評価を実施してきた。実用化に向けては,装置の自動化が必須となる。本研究では作製した自動装置を用いて管の耐力を評価した。その結果,PVC管では手動装置と同じ荷重―変形量の関係が得られた。一方,RC管に対して自動装置で測定した荷重―変形量の傾きは,手動装置と比較して大きく評価され,その要因は車輪による応力分散と考えられた。

Keyword: 内面載荷法, 自動化, 荷重ー変形量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2018

発表番号 [8-41]

The survey method of bending angle of joint part of PC pipe

KOIZUMI Kazuhiro[DIA CONSULTANTS CO.,LTD.]・NAGANO Kenji[DIA CONSULTANTS CO.,LTD.]・KURAMAE Toyoshi[Japan Water Agency]・FUJITA Muneo[Japan Water Agency]

PC管の継手部曲げ角度の調査手法について

小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・蔵前 豊志[水資源機構]・藤田 宗夫[水資源機構]

農業水利施設における管水路は地中に布設されているため,点検・調査には管内排水などの制約が多く,劣化調査や情報も体系的に蓄積され難い施設である。特に,PC管における継手からの出水・漏水が顕在化してきているなかで,維持管理,機能保全計画の策定において問題となっている。本報告は,PC管の継手からの出水・漏水の主要因と考えられる継手の曲げ角度に着目し,新たな曲げ角度の調査手法について報告する。

Keyword: 二次製品、プレストレストコンクリート管(PC管), 管理、継手調査, 継手曲げ角度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2018

発表番号 [8-42]

Influence on Behavior of Buried Pipe with Joint under Local Loose Bedding

Ishikawa Takuya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ono Kohei[Graduate School of Science and Engineering, Ehime University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co. , Ltd]・Morikami Hironobu[Ministry of Agriculture , Forestry and Fisheries]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

基床部の緩みが埋設管継手部近傍の管体挙動に与える影響

石川 拓也[神戸大学大学院]・小野 耕平[愛媛大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・森上 浩伸[農林水産省]・河端 俊典[神戸大学大学院]

集中豪雨や地下水の影響により,埋設管周辺の基礎材料が緩むことが報告されている.しかしながら,基礎材料の緩みに伴う埋設管継手部近傍の変形挙動は明らかではない.本実験では,土槽底面から排砂を行うことで,基床部の緩みを再現し,埋設管継手部近傍の管体挙動を検討した.その結果,ゴム輪部の剛性が大きいことで,継手付近での応力集中の発生および,管斜め上部から管側の位置で降伏変形を引き起こす可能性が示された.

Keyword: 基床部の緩み, 継手, たわみ性管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2018

発表番号 [8-43]

Experiments on Dynamic Behavior of Concrete Flexible Outlet Conduits

Noritake Miyazaki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Junichi Arita[Hokukon Co.,Ltd]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

コンクリート製柔構造底樋の動的挙動に関する実験的検討

宮崎 礼丈[神戸大学大学院]・有吉 充[農村工学研究部門]・有田 淳一[ホクコン(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

近年地盤の不同沈下への追従性を備えた,コンクリート製柔構造底樋が提案されている.しかしながら,本底樋の耐震性に関しては未解明な部分が多い.本研究では振動実験を実施し,コンクリート製柔構造底樋の動的挙動に関して検討を行った.その結果,取水施設のコンクリート構造物付近では地震動に伴い継手部の抜出しが生じることが明らかとなった.また地震動が生じた際,底樋周りの水みちの発達が抑制される可能性が示唆された.

Keyword: 底樋, 振動台, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2018

発表番号 [8-44]

Discrete Element Simulations on Thrust Restraint for Buried Pipe Bends Using Geogrid

Kenji TERADA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Makoto HIROKAWA[Faculty of Agriculture,Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

ジオグリッドを用いた埋設管屈曲部のスラスト防護工法に関する個別要素法シミュレーション

寺田 健司[神戸大学大学院]・廣川 慎[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

圧力管路屈曲部に作用するスラスト力に対して,曲管周囲にジオグリッドを配置する防護工法が提案されている.しかしながら,補強メカニズムが解明されておらず,設計手法が確立されていない.本研究では,当工法の補強メカニズムを解明するため,3次元個別要素解析を実施した.その結果,管背面側のジオグリッドに大きな張力が発生し,これにより曲管部と周辺地盤が一体化することで,受働抵抗力が増大することが明らかとなった.

Keyword: 個別要素法, 埋設管, ジオグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2018

発表番号 [8-45]

Development of pipe rehabilitation method using polyethylene rehabilitating material

Mitsunobu Fujimoto[Kurimoto,LTD.]・Jun Shimomura[Kurimoto,LTD.]・Makoto Takeda[Kurimoto,LTD.]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering NARO]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]

ポリエチレン製更生材の強度試験及び施工性の検証試験

藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

著者らは,老朽化した小口径の農業用管水路について,ハート形に折り曲げたポリエチレン製更生材を用いた更生工法の開発を行っている。本研究では,更生材の折曲部の強度及び剛性を確認するため、引張試験と曲げ試験を行い,通常部との比較を行った。また、牽引時の更生材の影響及び曲線部分の内面状況を確認するために,実規模の模擬管路による試験施工を実施した。

Keyword: 管更生工法, ポリエチレン管, 試験施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2018

発表番号 [8-46]

Deformation analysis for irrigation tunnels under plastic pressure

Toshifumi Shibata[Okayama University]・Toshiyuki Tamoto[Nikka Engineering Co., Ltd.]・Shin-ichi Nishimura[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]・Yutaka Fukumoto[Ngagaoka University of Technology]

塑性圧作用時の農業用水路トンネルの変状解析

柴田 俊文[岡山大学]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・西村 伸一[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]・福元 豊[長岡技術科学大学]

日本の農業用水路トンネルは老朽化が社会な関心事となっている.特に矢板工法で施工されたトンネルに対し,塑性圧が作用しているトンネル覆工では背面空洞が形成されることが多く,内空変位の増大やひび割れ発生などの変状が見られることとなる.本論文では三次元の個別要素法を用い,模型実験の結果と比較することで,背面空洞を有するトンネルと地山の変状解析への適用性を検討する.

Keyword: 農業用水路トンネル, 背面空洞, 個別要素法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2018

発表番号 [9-1]

Experimental proof of the water management system that cooperate with farm field and pump station by using ICT

Tetsuo Nakaya[National Agriculture and Food Research Organization (NARO) Institute for Rural Engineering]・Atsushi Namihira[National Agriculture and Food Research Organization (NARO) Institute for Rural Engineering]・Hiroyuki Taruya[National Agriculture and Food Research Organization (NARO) Institute for Rural Engineering]

ICTを活用した圃場と用水機場が連携した水管理制御システムの実証

中矢 哲郎[農村工学研究部門]・浪平 篤[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]

圃場水管理を行う農家と用水機場等の土地改良施設を管理する施設管理者が連携した水管理制御システムを開発した。開発したシステムを水田パイプライン灌漑地区に設置し、実証試験を行った。試験においては、.櫂鵐廚亮要主導型運転による節水・節電効果、管内圧力低減による施設保全効果、ポンプ場、給水栓の遠方監視制御による水管理労力の省力効果、について検証を行い各項目について効果を有することを実証した.

Keyword: PLC, 水管理, 用水機場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2018

発表番号 [9-2]

Approach to Planning of Land Improvement Projects to Incorporate ICT with Irrigation System

tatsuaki oowada[National Agriculture and Food Research Organization]・noriaki takeda[Sanyu Consultants Inc.]・yasuharu yotsumoto[Sanyu Consultants Inc.]・ryoji matsuda[Sanyu Consultants Inc.]

農業水利システムにICTを導入するための事業計画作成手法

大和田 辰明[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹田 徳明[(株)三祐コンサルタンツ]・四元 泰晴[(株)三祐コンサルタンツ]・松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]

ICTを行政施策を通じて社会に適用するためには,自然科学に加えて社会科学的なアプローチが必要である。農業農村整備施策では,施設・担い手の状況,地区の自然社会経済条件,農政の方向,施策目標,事業内容,公共事業の性質など幅広い検討が必要となる。今回,農業水利システムにICTを導入する土地改良事業に関し,簡易モデルによる費用便益分析,事業目的を明確化する重要性,計画プロセス上の課題について考察した。

Keyword: 計画手法, 用水管理, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2018

発表番号 [9-3]

Cost-benefit Analysis in introduction of Next-generation Water Management Technologies

Soji Shindo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasuharu Yotsumoto[Sanyu Consultants Inc.]・Satoru Arakawa[Sanyu Consultants Inc.]

次世代型水管理技術導入における経済効果分析

進藤 惣治[農村工学研究部門]・中矢  哲郎[農村工学研究部門]・四元 泰晴[(株)三祐コンサルタンツ]・荒川 覚[(株)三祐コンサルタンツ]

ICTを活用した次世代型水管理技術を土地改良事業で実施するためには,導入による総便益(B)が総費用(C)を上回っていることが必要であるが,その算定手法は確立していない。そこで本研究では,実証試験の結果をもとに総費用総便益比(B/C)の算定を試みた。この結果,土地改良事業で実施するためには,あと一段の費用削減が必要であることが明らかとなった。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 土地改良事業計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2018

発表番号 [9-4]

Study on Visualization of On-Farm Water Management for Restructing of Open Channel System

Kyoko HIROTA[Agro-Bioresources Science and Technology, Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Hiroyuki Taruya[Agricultural and Food Research Organization]・Natsuki Buma[Agricultural and Food Research Organization]・Marie Mitsuyasu[Sanyu Consultants Inc.]

末端開水路システムの再編に向けた水利慣行の可視化に関する研究

広田 恭子[筑波大学大学院]・樽屋 啓之[農業・食品産業技術総合研究機構]・武馬 夏希[農業・食品産業技術総合研究機構]・光安 麻理恵[(株)三祐コンサルタンツ]

末端開水路システムによって用水が供給される水田圃場では、担い手の減少などにより用水管理労力が増大し、水利秩序の継承が困難になっている。この問題を解決するには、GISを用いたシステムの効率的再編のための可視化手法の確立が有効である。本研究では、水管理情報(水位,流量,聞取り調査等)を基に、1)現行水管理の可視化及び2)水利用機能の定量的評価及び3)水管理効率化に向けた水利慣行の可視化手法を提案する。

Keyword: 水田水管理, 用水システム, 分水工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2018

発表番号 [9-5]

Real-time Irrigation Schedule Adjustment based on Information about a Regulation Pond at a Downstream End of an Open Channel

Natsuki Buma[Institute for Rural Engineering, NARO]

開水路末端における調整池の情報を用いた灌漑スケジュールの即時的調整

武馬 夏希[農村工学研究部門]

開水路と管水路の接続点に調整池を持つ水路系について,上流側での弾力的な水利用を可能にしつつ調整池容量の必要量を減少させる手法の検討を行う.調整地の水深を引数として上流側の直接分水口からの取水量をリアルタイムで変更することにより,上流側で弾力的な水利用を行いつつ調整池容量の必要量を減少させられることが,仮想的なシミュレーション内で示された.

Keyword: 調整池, 水利システムの計測・管理・制御, 下流制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2018

発表番号 [9-6]

Effect of Labor for Water Management and Rice Yield in Paddy Field by Field Water Management System

Sho Suzuki[Institute for Rural Engineering, NARO]

圃場水管理システムの導入による水管理労力や米収量への影響

鈴木 翔[農村工学研究部門]

近年,農業へICT技術などが積極的に導入されつつある。その内,圃場水管理システムは水田の水管理にかかる労力を大幅に削減する技術として期待を受けている。一方,省力効果や収量への影響に関する知見の蓄積は十分ではない。そこで,本研究はシステムを導入した複数の試験圃場における省力や収量への影響を検討することを目的とした。その結果,水管理労力は6~9割程度削減され,収量は同等または微増となった。

Keyword: 水田の水管理, 遠隔・自動制御, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2018

発表番号 [9-7]

On-Farm Research of nighttime irrigation using multifunctional automatic hydrant

Tadashi Tanaka[SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD. URBAN INFRASTRUCTURE & ENVIRONMENTAL PRODUCTS COMPANY GENERAL INSTITUTE ENGINEERING CENTER]・KANEKO Kazuhiko[THE YAMAGUCHI PREFECTURAL AGRICULTURE & FORESTRY GENERAL TECHNOLOGY CENTER]・TANIGUCHI Teruyuki[YAMANASHI SEKISUI CO., LTD]

多機能自動給水栓を活用した夜間かんがいの現地実証について

田中 正[積水化学工業(株)]・金子 和彦[山口県農林総合技術センター]・谷口 輝行[山梨積水(株)]

酒米における栽培技術の高位標準化ならびに技術の伝承を行い、特定名称酒向けの高品質な酒米の生産拡大を図ることが必要である。山口県において酒米を栽培している現地圃場において、ICT型多機能自動給水栓を活用した新たな水田水管理システムを導入し、出穂期に夜間かんがいをおこなうことで水田水温や稲穂周辺温度の抑制効果による高温障害対策となることが分かった。

Keyword: 水田灌漑, 灌漑施設, 灌漑水温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2018

発表番号 [9-8]

Development of Low level Water Automatic Controller for Open Channel in Paddy Field

takeo kaneko[MIHAMA Survey & Planning CO.,LTD.]・noriyuki kimura[SOUKI Consturuction Co.Ltd]

開水路の浅水管理用水位管理器の開発

兼子 健男[(株)三浜測量設計社]・木村 憲行[(株)創輝建設]

現在、農業の担い手の減少により水田での耕作は大規模化および集団化に進めざるを得ない状況である。一戸の農家で数ヘクタールの経営では手動での水管理はそれほどの負担にはならないが、大規模化された場合は大きな負担となる。パイプラインでは自動給水栓が多く利用されているが、開水路での用水位調節器は少ない。また、開発した用水位調節器はイネの根に対して酸素供給を容易にするため浅水から制御できる構造である。

Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 浅水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2018

発表番号 [9-9]

Influence of flood water depth telemetering on irrigation management by large scale rice cultivating farmers

Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nobutaka Tone[Sanko Construction Industry]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

水田湛水深の遠隔監視が大規模稲作農家の水管理へ及ぼす影響

飯田 俊彰[東京大学大学院]・利根 伸隆[三幸建設工業(株)]・木村 匡臣[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

水田湛水深の遠隔監視が大規模稲作農家の水管理へ及ぼす影響について,対象農家を選定して観測を行った.実装区,対照区の湛水深の連続観測,サーバー上のアクセスログの解析,GPSロガーの携帯,営農記録により,遠隔監視と水田水管理行動との関係を解析した.湛水深の低下を遠隔監視システムによって把握して灌水を行った状況や,本システムの実装により対照区よりも湛水深の減少により迅速に対応していたことが示された.

Keyword: 水田灌漑, 水管理労力, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2018

発表番号 [9-10]

Analysis of travel time and distance of water management work using GPS logger

Takeshi TANIMOTO[Institute for Rural Engnnering, NARO]

GPSロガーを用いた水管理作業における移動時間と距離の解析

谷本 岳[農村工学研究部門]

静岡県袋井市の経営体を対象として、GPSロガーを用いて水管理時の車両の移動軌跡を取得し、水管理作業における移動時間と距離の解析を行った。結果、一回あたりの所要時間は約46分〜1時間21分、移動距離は約8.3〜11.0km、所要時間のうち移動時間が占める割合は47〜66%であり、移動時間が水管理作業において、多くの割合を占めていることがわかった。

Keyword: 水管理作業, GPSロガー, 移動時間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2018

発表番号 [9-11]

Prediction of water level of drainage pump pool by ANN model

Toru Nakada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nobuaki Kimura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenji Sekijima[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide Kiri[Institute for Rural Engineering, NARO]

ANNモデルによる排水機場遊水池の水位予測

中田 達[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]

ニューラルネットワークによる機械学習モデルを用い,常時機械排水地区において,直近数時間分の雨量・水位・流量から排水機場遊水池における数時間後の水位の予測を試みた.常時排水ポンプの運転の起動は予測が難しいものの,ピーク水位については2時間後までの予測がおおよそ可能であった.また,学習外の大きな降雨においても,水位予測精度は学習時に劣るものの,ピークを迎える時間は学習時と同程度に予測できた.

Keyword: 排水システム, ポンプ, ニューラルネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2018

発表番号 [9-12]

Pattern classification and regression analysis of drainage pump operation time using Random Forests

Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Koichiro Kondo[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Keiji Takase[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

ランダムフォレストによる排水ポンプ稼働時間のパターン分類と回帰分析

長野 峻介[石川県立大学]・近藤 浩一郎[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・田中 健二[寒地土木研究所]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

干拓地における排水管理の意思決定を支援するため,機械学習手法の1つであるランダムフォレストを適用することによって,灌漑期における排水機の稼働時間と降水量,ゲートの操作,用排水路の水位データ等との関係を解析し,管理者の状況判断と排水機操作のモデル化を行った.加賀三湖干拓地を調査対象地として,パターン分類および回帰分析による解析結果から,ランダムフォレストの回帰分析の有用性が確かめられた.

Keyword: 排水管理, 排水施設, 機械学習
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2018

発表番号 [9-13]

Evaluation of Rice Production Improvement in Terraced Paddy Fields under Water Shortage Condition

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Evaluation of Rice Production Improvement in Terraced Paddy Fields under Water Shortage Condition

加藤 亮[東京農工大学]・フィトリヤー アティコトゥン[東京農工大学]

棚田におけるコメの生産は,小規模で脆弱な水利施設のため,渇水に見舞われやすい。その生産性の安定化のため,そこで,水ストレスを考慮したコメの生長モデルに基づく水管理手法を構築するため,インドネシア国オノギリ地区でイネの生長と水収支をモニタリングした。結果として,棚田上段では地下水位が低いため,浸透が大きくなりやすい傾向が見られ,上下段での水収支に違いが見られた。

Keyword: 棚田, 水管理, 水収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2018

発表番号 [9-14]

DEMAND AND SUPPLY BALANCE ANALYSIS IN IRRIGATION PLAN TOWARDS IMPROVEMENT OF WATER USE EFFICIENCY

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・George Akoko[Tokyo University of Agriculture and Technology]

DEMAND AND SUPPLY BALANCE ANALYSIS IN IRRIGATION PLAN TOWARDS IMPROVEMENT OF WATER USE EFFICIENCY-CASE STUDY OF WATER BALANCE SIMULATION OF MWEA IRRIGATION SCHEME, KIRINYAGA COUNTY, KENYA-

加藤 亮[東京農工大学]・アココ ジョージ[東京農工大学]

ムゥエア灌漑地区はケニヤ最大のコメの灌漑地区であり,水管理が最大の課題である。本地区で見受けられる3種類の水管理手法に基づき,圃場での用水需要を予測した。結果として間断灌漑を活用した手法により用水需要を低下させることができることが示せた。現在,本地区ではダムが計画されており,どのように効率的に水資源を配分するかは,今後の本灌漑地区における水管理シナリオに左右される。

Keyword: irrigation scheme, scenario analysis, SWAT (Soil and Water Assessment Tool)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2018

発表番号 [9-15]

Trade-off Analysis on Rice Grain Quality and Productivity by Alternative Wet Drainage

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Mulana Naim Khairun[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Trade-off Analysis on Rice Grain Quality and Productivity by Alternative Wet Drainage

加藤 亮[東京農工大学]・カイラン ナイム ムラナ[東京農工大学]

コメの生産において収量と品質との間には,一部トレードオフの関係が存在すると言われている。本研究では,間断灌漑によって,許容しうる水ストレスを与えることで,コメの品質がどの程度影響を受けるかについて実験を行った。温室にて稲を栽培し,水ストレスを与える時期をずらした間断灌漑(三水準)と対照区で実験を行った。結果は,水ストレスを与えるとコメの白濁化は改善し,収量は減少することが示された。

Keyword: 間断灌漑, 水ストレス, 開花後
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2018

発表番号 [9-16]

Analyzing the Variability of Water Supply for Reliable Rice Production in Pursat River Basin, Cambodia

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Davy SAO[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Analyzing the Variability of Water Supply for Reliable Rice Production in Pursat River Basin, Cambodia

加藤 亮[東京農工大学]・サオ ダビー[東京農工大学]

カンボジア国プルサット川流域の灌漑地区では,水の安定供給が困難であるため,洪水と干ばつとが頻繁に発生している。そこで,本研究では水収支の現状と,稲の栽培スケジュール,稲の作付面積と収穫面積との比較から,洪水被害,干ばつ被害の特定を行った。

Keyword: 水の安定供給, コメ生産, プルサット川流域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2018

発表番号 [9-17]

Water productivity analysis at Sumani watershed, Indonesia

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nova Anika[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Water productivity analysis at Sumani watershed, Indonesia

加藤 亮[東京農工大学]・アニカ ノバ[東京農工大学]

インドネシア国スマニ川流域における灌漑地区の水生産性に関する分析を行った。灌漑地区の施設整備状況は,4タイプに分類され,年間3作作付けされている。特に乾季において水の利用量は作付面積に左右される。水生産性自体は,作付面積と収量に比例し,作付面積の拡大により水利用効率がどの程度変化するかによって異なる。今後,水利用効率と面積の関係を調べる。

Keyword: 水生産性, コメ生産, 灌漑整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2018

発表番号 [9-18]

Increasing annual yield and water productivity through applying Tropical Perennial Rice (ToPRice) farming systems

Kazumi Yamaoka[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]

熱帯多年生イネ栽培システムによる年間収穫量と水生産性の向上

山岡 和純[国際農林水産業研究センター]

インドネシアのスマトラ島西スマトラ州で近年開発されたSALIBU農法(熱帯多年生イネ栽培システム)は、独特の株出し栽培法により、何世代にもわたりヒコバエを連続的に育成し、本作の反収水準以上のコメを各世代で生産できる。ミャンマー中央乾燥地の縁辺地方で同システムによる試験栽培を行った結果、水生産性が慣行農法の2.3〜2.6倍となり、年間灌漑水使用量を約2割減じつつ年間収量を倍増できることが示唆された。

Keyword: 節水水田灌漑, ヒコバエ, ほ場容水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2018

発表番号 [9-19(P)]

Rice (Oryza sativa) production response of stems biomass to severe water deficit conditions

Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Samuel Godson-Amamoo[Tokyo University of Agriculture and Technology]

Rice (Oryza sativa) production response of stems biomass to severe water deficit conditions

加藤 亮[東京農工大学]・ゴッドソン・アマムー サミュエル[東京農工大学]

渇水条件によってコメの収量は影響を受けるが,収量に直接的な影響を与えるのは稲の成長状況である。本研究では,温室のポット栽培で,渇水条件(三水準)を与え,稲の茎のバイオマスの生長量および収量に関わる項目との関連性について分析した。

Keyword: イネの生長, 渇水, 茎のバイオマス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2018

発表番号 [9-20(P)]

Effects of planting density and silicate fertilizer application on yield components of rice

Kengo Kadota[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Kiyoshi Hasegawa[Kitai Sekkei Co., Ltd.]・Hirotaka Komatsu[Kitai Sekkei Co., Ltd.]・Tran Hung[Institute for Water Environment, Vietnam]・Le Xuan Quang[Institute for Water Environment, Vietnam]・Pham Thanh Hai[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・Shigeto Kawashima[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

栽植密度とケイ酸肥料の施用がイネの収量構成要素に及ぼす影響

門田 健吾[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・長谷川 清善[キタイ設計(株)]・小松 宏隆[キタイ設計(株)]・Hung Tran[Institute for Water Environment, Vietnam]・Quang Le Xuan[Institute for Water Environment, Vietnam]・Hai Pham Thanh[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・川島 茂人[京都大学大学院]

ベトナム紅河デルタ地域における水稲栽培において,収量と品質を向上させるためには,栽植密度の低下とケイ酸肥料施用が必要ではないかと考え,これらの効果に関する実証試験を行った.その結果,栽植密度の低下によって1株あたり収量が増加する傾向にあることがわかった.ケイ酸施肥による藁のケイ酸濃度の増加,収量構成要素の改善に関しては,その効果が現れる場合もあるが,3年間の5作期において結果にばらつきがみられた.

Keyword: ベトナム, 水稲栽培, 施肥管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2018

発表番号 [9-21]

An analysis of water management for high productivity in large paddy irrigation schemes in Uganda

Ayella Paul[Faculty of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]・Masayoshi SATOH[]

An analysis of water management for high productivity in large paddy irrigation schemes in Uganda

アエラ ポール[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]・佐藤 政良[]

開発途上国等で灌漑開発を行って、プロジェクト全体の農業生産性を高めるには、平等な配水管理が必要となる。ウガンダ国において用水管理方式の異なる2つの大規模水田灌漑地区の比較分析を行い、生産性の高い灌漑を行うための用水管理の課題と対策を検討した。生産性が高い地区では、各灌漑ブロック内の問題がプロジェクトの全体管理者に報告され、管理者に問題解決の強い権限とモチベーションがあることが明らかになった。

Keyword: 参加型灌漑管理, 開発途上国, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2018

発表番号 [9-22]

Causes of Irrigation Water Scarcity in Landakhil irrigation Canal, Nangarhar Province/Afghanistan

Tariqullah Hashemi[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Hiroaki Somura[Shimane University Faculty of Life and Environmental Science]

Causes of Irrigation Water Scarcity in Landakhil irrigation Canal, Nangarhar Province/Afghanistan

ハシェミ タリクラー[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

アフガニスタンNangarhar県Pachir-Agham地区にあるLandakhil灌漑水路を対象に,灌漑水不足の原因や水不足になる時期に関する調査を行った.特に,既存の水分配手法における問題点,水路構造の問題点,そして農家による農地水管理の問題点に着目して研究を進めた.

Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2018

発表番号 [9-23]

Introduction of a manual for low cost irrigation facility applicable to Africa

Shinji Hirouchi[Japan International Reasearch Center for Agricultural Sciences]・Haruyuki Dan[Japan International Reasearch Center for Agricultural Sciences]・Chikako Hirose[Japan International Reasearch Center for Agricultural Sciences]

アフリカで適用可能な低コスト水利施設のマニュアルの紹介

廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

サブサハラアフリカではコメ生産量が消費量を上回っており輸入量が年々拡大している。このため、コメの生産拡大が必要である。灌漑施設は生産拡大菜重要な要素であるが降雨等により施設が劣化し、機能が低下している。このため、「農民自らの技術で造成が可能で、かつ持続的に維持管理が可能な」低コスト水利施設の開発った。この取り組みの成果として、マニュアル(英語版)にまとめたものを紹介する。

Keyword: アフリカ, 灌漑施設, 低コスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2018

発表番号 [9-24]

Canal Type Selection Method Considering Life Cycle Cost

Junya Hanada[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Yoshiaki Inada[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Tomoaki Koyama[NTC International Co., Ltd]・Ayaka Matsuda[NTC International Co., Ltd]

東南アジアにおけるライフサイクルコストを考慮した水路タイプ選定手法

花田 潤也[日本水土総合研究所]・稲田 善秋[農林水産省]・小山 知昭[NTCインターナショナル(株)]・松田 彩花[NTCインターナショナル(株)]

経済発展が著しくかんがい面積が拡大している東南アジアの国々におけるかんがい施設の計画・設計に資するために、ライフサイクルコストを考慮して水路タイプを検討する計算プログラムを構築した。対象国の単価情報収集、水路タイプごとの維持管理シナリオ設定、及び感度分析を実施した結果、社会的割引率がライフサイクルコストに与える影響が最も大きい変数であり、社会的割引率を適正に設定することの重要性が示唆された。

Keyword: ライフサイクルコスト, 社会的割引率, 維持管理費
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2018

発表番号 [9-25]

Change estimation of water requirement due to policy change.

Yoshiyuki Shinogi[Kyushu University, Faculty of Agriculture]・Shoichi Ito[Former Kyushu University, Faculty of Agriculture]

政策変動などによる用水量の変動予測(福岡,佐賀地区を対象として)

凌 祥之[九州大学大学院]・伊東 正一[元九州大学大学院]

政策の変動による営農の転換を予測し,水需要に及ぼす影響を試算した.シミュレーションは福岡県と佐賀県の11市4町で行った.その結果,減反などの政策が緩和されなければ総用水量で約0.5%増加し,最大の月用水量については0.8%程増加した.一方価格と政策変動が同時に起こった場合は,総用水量で約5%,最大の月用水量で7%増加した.特にしろかき期において送水施設のひっ迫が懸念される.

Keyword: 用水量, 政策変動, 灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2018

発表番号 [9-26]

Introduction of simple telemetry system to Indonesia, Thailand and Viet Nam

Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration for Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Yukiharu Harada[Agricultural Development Consultants Association]・Masato Sako[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko Yagi[CDC International Corporation]・Michihiko Sakaki[VSOC]

インドネシア・タイ・ベトナムへの簡易なテレメトリーシステムの導入

松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・原田 幸治[海外農業開発コンサルタンツ協会]・佐古 眞三東[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[(株)CDCインターナショナル]・榊 道彦[(株)VSOC]

旧来のテレメトリーシステムは機材費、維持管理費とも高額であったが、近年はICTを含む技術進歩により機材価格、通信費が大幅に低下している。ADCAは農水省の補助事業により、国内で最も経済的、効率的なテレメトリーとしてSESAMEシステムを選定し、2015年よりインドネシア、タイ、ベトナムに導入した。この結果、インドネシアの乾期作では従来の水管理方法に比べ、10%以上の節水を達成した。

Keyword: テレメトリー、SESAME, クラウド, 水位管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2018

発表番号 [9-27(P)]

Agent-based modeling of water allocation system considering labor factors

Fumi Okura[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・I Wayan Budiasa[Faculty of Agriculture, Universities Udayana]

水配分における要因として労働力を考慮したエージェントベースモデルの構築―インドネシア,バリ島のスバックを事例として―

大倉 芙美[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・Budiasa I Wayan[ウダヤナ大学]

バリ島の水管理組織であるスバックでは,近代化により水配分や農業形態が変化している.そこで本研究では水配分に関わる要因である労働力を地理的条件で整理した.その結果,山間部では地域の連携による稲作が残るが,都市化が進んだ地方都市と州都では労働力の外部化が多かった。今後は水資源以外の労働力といった要因も含めたエージェントベースの水配分モデル構築を目指し,シナリオ分析を行う.

Keyword: 水田灌漑, 参加型水管理, スバック
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2018

発表番号 [9-28(P)]

Analysis on Water Allocation Between Farmer Groups for Sustainable Rice Production

Sokhom Khoeun[Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

Analysis on Water Allocation Between Farmer Groups for Sustainable Rice Production: A Case Study in Pursat River Basin, Cambodia

クン ソコム[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

参加型水管理はカンボジアでは2000年から導入されている.カンボジアではFWUCと呼ばれる水利組合が水利施設を維持管理することが望まれている.そこでFWUCに対し参加型水管理の実施について現状を農家にインタビューし課題を抽出する.本調査はカンボジア国プルサット川流域内の灌漑地区に対して行われた.結果,半数以上の農家が水配分に困難を感じるが,FWUCに全農家が入るべきかという問いは半々に分かれた。

Keyword: Farmers group, Interview, Water allocation
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2018

発表番号 [9-29]

A study on water intake management in an irrigation pond

Masaki Tanaka[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yumi Yoshioka[Faculty of Agriculture, Tottori University]

ため池の取水管理実態に関する考察―鳥取市七谷池の事例―

田中 成季[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]

鳥取市内の大規模ため池を対象に,ため池の取水管理労力軽減を検討するために取水管理者(樋守)によるため池の取水管理実態を明らかにすることを試みた。灌漑期間中にため池の取水管理のために,樋守が家とため池を往復した回数で取水管理労力を評価した。その結果,取水管理はおおむね規則通りに行われていたが,降雨量やため池水位に応じた取水管理がなされており,水を使うことで管理労力を軽減していたことが確認された。

Keyword: 管理労力, 水田潅漑, 水文観測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2018

発表番号 [9-30]

Consideration of Steel and Rubber Hybrid Gate of Head Works

Shinya HASEGAWA[Sansui Consultant Co]・Masaaki NAGAOKA[Sansui Consultant Co]・Koji MORITA[Sansui Consultant Co]・Yutaka IMAI[Sansui Consultant Co]・Satoe YANO[Sansui Consultant Co]

鋼製起伏堰(ゴム袋体支持式)を用いた頭首工洪水吐ゲートの検討

長谷川 真也[サンスイコンサルタント(株)]・長岡 正昭[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・矢野 聡恵[サンスイコンサルタント(株)]

少子高齢化の進む地域では,農業水利施設の操作管理者の高齢化や人員不足が課題となる。自然災害リスクが増大する中,今後は維持管理の軽減や治水上の安全確保が河川構造物を設計する上で必要となる。本報文では,設計者の立場から,地区事情に適した洪水吐ゲートとしてSR堰を採用し,設計上の課題を取り上げた。解決策として,当地区の水管理運用に適した管理の省力化,また洪水時の安全性を河床変動解析により検証した。

Keyword: 灌漑施設, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2018

発表番号 [9-31]

Investigation of irrigation water management for producing high quality orange

ayumi kotani[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・akihiko azumi[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]・kimihito nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

高品質ミカンを生産するための用水管理調査

小谷 あゆみ[近畿農政局]・安積  曉彦[北陸農政局]・中村 公人[京都大学大学院]

品質を考慮した畑地かんがいでは繊細な水管理を必要とするが,水管理はなお営農者の経験によるところが大きい.本調査では、温州ミカンのマルドリ方式栽培の用水管理の実態について調査を行った。マルドリ方式栽培区とその対照とする露地区での異なる水管理や乾燥状態での用水管理の実態が確認された.

Keyword: 灌漑, 温州ミカン, マルドリ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2018

発表番号 [9-32]

Water temperature prediction at branch drain of paddy area with independent irrigation and drainage canal settings

Mami SHIMMURA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Tomoyuki TANIGUCHI[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

用排分離水田地区における支線排水路の水温推定

新村 麻実[農村工学研究部門]・谷口 智之[九州大学大学院]・石井 敦[筑波大学]

用排分離水田地区において小排水路と配水管理用水の流入を考慮した支線排水路の水温予測モデルの構築をおこなった。その結果、流入割合により推定精度が変化し、その割合の検討が推定精度に影響することが確認された。また、推定精度が最も高い流入割合を検討したところ、その値は月別に異なり、既往研究の観測値と同様の傾向を示した。以上から、支線排水路の観測水温から2つの流入割合を逆推定できる可能性が示唆された。

Keyword: 水温, 灌漑排水, 管理用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2018

発表番号 [9-33]

Current situation and problem in canal function of irrigation and to flow snow

Shuetsu FUJIWARA[Akita Prefectural University ,Course of Bioresource Science]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University ,Faculty of Bioresource Sciences]

農業用水兼消流雪用水の水路機能における現状と課題

藤原 周悦[秋田県立大学大学院]・近藤 正[秋田県立大学]

積雪地域の流雪水路機能と水利権を有する農業用水路の利用実態について、灌漑期と非灌漑期の現状調査を実施し課題を抽出した。高齢化の急速な進行は農地の集積や分布形態を変えるのみでなく上流優先型の水利が強まり下流の利水条件に影響を及ぼすものと推測された。また高齢化と過疎化は流雪機能にも影響し、上流部での機械による急激な排雪が下流部の水路閉塞を招くなど流雪水路としての機能にも影響しているものと推察された。

Keyword: 農業用水路, 流雪機能, 地域用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2018

発表番号 [9-34]

Cropping patterns in the Gash Delta Spate Irrigation System, Sudan

Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Khalid Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における作付けパターンについて

藤原 洋一[石川県立大学]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アダム バシール[スーダン農業研究機構]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として、Landsat8画像によって年毎の土地利用を推定し、作付パターンの特徴を調べた。その結果、灌漑面積の変動は降水量の多寡と対応しており、変動係数は上流ブロックで小さく下流ブロックで大きくなる傾向があった。さらに、上流ブロックでは耕作と休閑を交互に行う2年ローテーションの割合が多く、下流ブロックでは2年間の休閑を行う3年ローテーションが主流であった。

Keyword: 洪水灌漑, 衛星解析, スーダン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2018

発表番号 [9-35(P)]

Actual conditions survey of the fall accident in an agricultural water channel

Takeshi Nagayoshi[Akita Prefectural University]・Seiki Saito[Senboku Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Junya Yamamoto[Akita Prefectural University]・Hisanori Sasaki[Akita Prefectural University]・Hikaru Ono[Akita Prefectural University]・Masataka Ohnishi[Akita Prefectural University]・Kazuma Sugimoto[Akita Bureau, Yomiuri Shimbun]

農業用用排水路における転落事故の実態調査

永吉 武志[秋田県立大学]・齊藤 星貴[秋田県仙北地域振興局]・山本 隼也[秋田県立大学]・佐々木 寿典[秋田県立大学]・小野 晃[秋田県立大学]・大西 将嵩[秋田県立大学]・杉本 和真[読売新聞社秋田支局]

本研究では、各都道府県庁及び土地改良事業団体連合会へのアンケート調査から、全国の農業用用排水路における転落事故の実態を明らかにし、得られたデータをもとに事故原因の分析を行うとともに、その予防対策について検討した。その結果、転落事故による死傷者数は4月と5月に多いこと、70 代以上の高齢者の事故が最も多いこと、排水路よりも用水路での事故が多いこと、自転車の運転中の事故が多いことなどがわかった。

Keyword: 農業用用排水路, 転落事故, アンケート調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2018

発表番号 [9-36]

Behavior of available radioactive cesium flowing through irrigation water in paddy

Susumu Miyazu[National Agriculture and Food Research Organization]・Tomijiro Kubota[National Agriculture and Food Research Organization]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Ryosuke Tsuruta[CTI Engineering Co., Ltd.]・Rinji Inaba[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Naoki Harada[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yoshimasa Suzuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Taiga Iizuka[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Moono Shin[Faculty of Agriculture, Fukushima University]・Sangyoon Lee[National Agriculture and Food Research Organization]・Yutaka Tanaka[Aichi Tokei Denki Co., Ltd.]・Kentaro Ito[Aichi Tokei Denki Co., Ltd.]・Shinya Hikigi[NTC Consultants Inc.]・Mitsuhiro Tsukidate[NTC Consultants Inc.]

農業用水由来の可給態放射性セシウムの水田圃場内動態

宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉川 夏樹[新潟大学]・鶴田 綾介[(株)建設技術研究所]・稲葉 麟士[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・飯塚 大河[新潟大学大学院]・申 文浩[福島大学]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・月館 瑞寛[NTCコンサルタンツ(株)]

本稿では水稲試験栽培を実施して,農業用水を介して新規流入した放射性Csのうち,とりわけ作物に移行し易い可給態Csの圃場内動態を評価した.その結果,圃場内流下過程における田面水の可給態Cs濃度には,低下傾向が確認され,水口から5m地点までの可給態Cs濃度は,圃場内の他地点と比べて高かった.また,灌漑水に含まれる放射性Csの玄米への移行の影響範囲は水口周辺に限られる可能性が示唆された.

Keyword: 放射性セシウム, 水田圃場, 水口
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2018

発表番号 [9-37]

Influence of particulate radiocesium via irrigation water on paddy rice

Rinji INABA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Ryosuke TSURUTA[CTI Engineering Co., Ltd.]・Naoki HARADA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yoshimasa SUZUKI[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tatsuya MATSUBARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Anna TANAKA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Susumu MIYAZU[National Agriculture and Food Research Organization]・Moono SHIN[Preparatory Office for Faculty of Agriculture, Fukushima University]・Yutaka TANAKA[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]・Kentaro ITO[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]

灌漑水由来の懸濁態放射性セシウムによるイネへの影響

稲葉 麟士[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・鶴田 綾介[(株)建設技術研究所]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・松原 達也[新潟大学大学院]・田中 安奈[新潟大学]・宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・申 文浩[福島大学]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]

玄米中のCs濃度は水田の灌漑水流入点付近で高くなる傾向が確認され,灌漑水がイネ体のCs濃度上昇に寄与する可能性が示された.本研究では懸濁態Csの影響に着目し,室内水田模型実験から流入点近傍の土壌中Cs濃度を局所的に上昇させることが判明し,ポット実験からイネの栽培期に懸濁態Csが吸収されることが示唆された.このことから,灌漑水によって供給されるCsが玄米に移行する可能性が示唆された.

Keyword: 放射性セシウム, 水田, 農業用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2018

発表番号 [9-38]

Vertical one-dimensional model of the dissolved oxygen concentration in the balancing reservoir

Hiroyuki Iwata[Graduate School of Natural Science and Technology ,Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

調整池における溶存酸素濃度の鉛直一次元モデル

岩田 浩幸[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・伊藤 健吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

豊川用水万場調整池では、下層部の溶存酸素濃度の低下が観測されており、特に夏季では還元化に伴う農業用水からの悪臭が問題となっている。本研究では、貯留水中のDOの変化を推測する鉛直一次元モデルを作成し、下層部のDOの季節変動の再現を目的とした。作成したモデルの検証から、DO消費速度定数は水温より幹線流入の水源の違いによる影響の方が大きいと示唆された。

Keyword: 灌漑施設, 水質制御, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2018

発表番号 [9-39]

Effect of continuous irrigation with running water on nitrogen environment and nitrogen uptake during rice ripening period in a paddy field

Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Satoko Shibata[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tadashi Tsukaguchi[Ishikawa Prefectural University]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

水稲の高温障害抑制のための掛流し灌漑が水田の窒素環境と稲の窒素吸収に与える影響

西田 和弘[東京大学大学院]・柴田 里子[東京大学大学院]・塚口 直史[石川県立大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

実際の水田を用いた掛流し灌漑試験により,掛流し灌漑が水田内の窒素環境(田面水の窒素濃度,土壌中の窒素量),水稲の窒素吸収に与える影響を調べた.その結果,掛流し灌漑により,灌漑水中の窒素の土壌への供給,および,地温低下に伴う土壌窒素の無機化抑制が生じることがわかった.灌漑水の窒素濃度が低く,水温も低い条件では,掛流し灌漑によって稲の窒素供給が阻害される.

Keyword: 掛流し灌漑, 水田の窒素環境, 稲の窒素吸収
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2018

発表番号 [9-40]

Operating Condition in Slurry Irrigation Facility and pH of Aerated Slurry

Hiroyuki Nakayama[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Jun Yoshizawa[Previous affiliation, Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Takeshi Oyama[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hironobu Yokokawa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

肥培灌漑施設の運転状況および調整液のpHについて

中山 博敬[寒地土木研究所]・吉澤 淳[前寒地土木研究所]・大山 武士[寒地土木研究所]・横川 仁伸[寒地土木研究所]

北海道東部の大規模酪農地帯では、家畜ふん尿に水を加えて曝気する肥培灌漑施設の整備が進められている。本発表では肥培灌漑施設の運転状況の実態および曝気量と調整液のpHとの関係について報告する。曝気ポンプ稼働時間、ふん尿スラリー滞留日数などの運転状況は施設によって大きく異なることが明らかとなった。また、固形物当たりの総曝気量が多いほどpHが高いことが明らかとなったが、曝気量不足が示唆された。

Keyword: 肥培灌漑, 曝気時間, 調整液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2018

発表番号 [9-41]

Sediment properties in Miyatake settling basin

Hiroshi Takimoto[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Kozou Ito[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Manabu Segawa[Ishikawa Agricultural and Forestry General Office, Ishikawa Prefecture]・Toshisuke Maruyama[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

宮竹用水沈砂池の堆砂特性

瀧本 裕士[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県立大学]・瀬川 学[石川県石川農林総合事務所]・丸山 利輔[石川県立大学]

石川県能美市に位置する宮竹用水沈砂池では,2015年5月に手取川上流域で大規模な土砂崩れが発生し,濁水と共に大量の土砂が沈砂池に流入したことから沈砂池の効果を定量的に評価する必要性が生じた.現地調査の結果,宮竹用水沈砂池では,土砂が沈砂溝に段丘状に堆砂すること,流入土砂は沈砂溝の右岸側に優先的に堆積すること,沈砂池の性能は計画を上回っており下流側農地への土砂流入の抑制に効果的であることがわかった.

Keyword: 沈砂池, 堆砂, 濁水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2018

発表番号 [9-42(P)]

Increasing Sugar Content of Tomato Fruits by Irrigating High Salinity Hot Spring Water

Akito Ito[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Toyokazu Hirozumi[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Yasunori Mori[Mie Prefecture Health and Environment Research Institute]

高塩分濃度の温泉水かんがいによるトマト果実の糖度向上効果

伊藤 旭人[四日市大学]・廣住 豊一[四日市大学]・森 康則[三重県保健環境研究所]

近年では高品質・高付加価値のブランド野菜が求められている。塩濃度の高い温泉水を活用することで,ブランドイメージの高い高品質な野菜を創出できる可能性がある。本実験では,ナトリウム─塩化物・炭酸水素塩温泉である亀山温泉「白鳥の湯」の施与が,トマト‘ホーム桃太郎’の果実糖度向上に効果があるか調べた。その結果,温泉水の施与頻度が多いほど,果実糖度が高くなることがわかった。

Keyword: 畑地灌漑, 水質, 土壌の物理化学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2018

発表番号 [9-43(P)]

Relationship between growth of algae and change of roughness coefficient

Nanako Ikeda[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Hideto Fujii[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

農業用水路における藻の繁茂と粗度係数の変化

池田 奈菜子[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]

研究目的は、1)藻類繁茂に伴う粗度係数の変化、2)FRPM板の藻類抑制効果、3)平成28年の水位上昇の原因を明らかにすることである。その結果、1)粗度係数は藻の繁茂に伴い0.011〜0.019まで変化する、2)FRPM板は藻の繁茂を抑え、粗度係数の上昇を抑制する、3)平成28年の水位上昇は、藻の生長に適する期間が長かったため発生したことがわかった。

Keyword: 用水管理, 粗度係数, 藻類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2018

発表番号 [9-44]

Changes in Groundwater Level During Early Irrigation Stage at a Large-sized Paddy Rice Plot with Groundwater Level Control System

Takeshi OOTSU[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

地下水位制御が可能な大区画化圃場での初期灌漑時の地下水位変化

大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

地下水位制御システムが整備された圃場において、初期給水時の地下水位上昇の変化を調査した。その結果、暗渠管が往路1本、折り返し以降3本のように配置されている場合、地下灌漑で吸水渠末端付近の地表に用水が到達するにはある程度の時間を要した。さらに、過去の作付履歴が異なる圃場を大区画化した場合は、土壌の間隙の違いなど、土壌条件の違いにより作土への水の広がり方に影響すると考えられた。

Keyword: 大区画圃場, 地下水位制御, 初期灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2018

発表番号 [9-45]

Factors Affecting Water Requirement among Various Paddy Rice Culture Methods in Bibai District of Hokkaido

Naoko Koshiyama[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Takeshi Ootsu[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

北海道美唄地区における水稲栽培方式ごとの用水量の決定因子

越山 直子[寒地土木研究所]・大津 武士[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

北海道の水田地帯では,農作業の省力化や生産コストの低減をめざして,圃場の大区画化や地下水位制御システムの整備が進められている。将来にわたり農業用水を安定的に利用するためには,整備済みの圃場における水管理や用水量の特性を明らかする必要がある。ここでは,大区画化および地下水位制御システムの整備が行われた圃場における,乾田直播栽培、湛水直播栽培および移植栽培の用水量を決定する因子を明らかにした。

Keyword: 水田灌漑, 大区画, 直播栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2018

発表番号 [9-46]

Evaluation of flat subsurface drainage in large-sized paddy fields

Naho Nohara[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

大区画圃場における無勾配暗渠の排水機能評価

野原 菜穂[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]

無勾配暗渠は施工費の縮減を図ることができる一方で,その機能の経年劣化が懸念される。本研究では,北海道の泥炭地に展開する大区画圃場において,無勾配暗渠の排水機能評価を行なった。調査圃場にて地下水位と降雨量の連続観測を行い,地下水位の変動と計画地下水位をもとに暗渠の排水性を検討した。暗渠勾配の有無と経年変化による排水効果の比較より,無勾配暗渠の排水機能は施工後3年間で低下傾向にあることが確認された。

Keyword: 地下排水, 圃場整備, 特殊土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2018

発表番号 [9-47]

Growing environment and methods of “Ichoda Seri (Oenanthe javanica)" in Aomori prefecture, the northern limit of the Seri production.

Koh Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki university]・Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki university]・Katsumi Chiba[School of Food, Agriculture and Environmental Sciences, Miyagi University]

北限の栽培セリ「一町田セリ」の生育環境と栽培方法

加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

青森県で栽培される「一町田セリ」は北限の栽培セリで、江戸時代より栽培が続いている.この地域では、セリを湿田で栽培するほか「鎌苅方式」と呼ばれる独自の栽培方法が用いられている.一方で、慣行栽培に頼るだけでなく他産地の方式を導入し、栽培方式の改善に努めている生産者も見られる.本報では弘前市一町田地区の若手生産者と協働で「一町田セリ」の生育環境についてモニタリング調査を行った結果を報告する.

Keyword: セリ田, 農地環境, 灌漑水温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2018

発表番号 [9-48]

Effect of changes of soil physical properties induced by crop roots on soil water distribution

Kosuke Hamada[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture , Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture , Kyushu University]・Hidetoshi Mochiduki[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Takeshi Takemura[Western Region Agricultural Research Center, NARO]

作物根による土壌物理性の変化が土壌水分動態に与える影響

霤帖々麺[西日本農業研究センター]・凌 祥之[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・望月 秀俊[西日本農業研究センター]・竹村 武士[西日本農業研究センター]

本研究では,作物根による土壌物理性の変化が土壌水分動態に与える影響を評価するために土壌水分動態予測モデルを構築した.モデルによる体積含水率の計算値は,検証実験時の実測値の変動傾向を概ね捉えており,モデルの妥当性が確認された.このモデルを援用し,土壌水分分布ならびに計算領域下端からの排水量を評価したところ,作物根による土壌物理性の変化により,根群域周辺の土壌水分状態が改善されることが明らかになった.

Keyword: 地中灌漑, 節水灌漑, 土壌水分分布
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2018

発表番号 [9-49]

Optimization of irrigation regime for wind erosion control in agricultural fields

Kozue Yuge[Faculty of agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of agriculture, Saga University]

畑地における風食防止を目的とした灌漑スケジューリングの最適化

弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]

本研究では,畑地における風食防止用水量を定量的に求めるとともに灌漑のタイミングを明らかにすることを目的とし,まず,裸地状態における畑地土壌面上の気流を解析するシミュレーションモデルを構築した.また,風洞を用いて裸地状態の畑地を再現し,土壌水分状態と風速を段階的に変化させて風食量を実測した.さらに,風洞実験で実測した風食量を用い,風によって輸送される土壌量を求めるための比例定数を逆推定した.

Keyword: 土壌侵食, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2018

発表番号 [9-50(P)]

Influence of Salinity of Irrigation Water on Growth of Habanero

Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Enrique Troyo[Northwest Biological Investigation Center, Mexico]

塩濃度の異なる灌漑水がハバネロの生育に及ぼす影響

猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・トロヨ エンリケ[メキシコ北西部生物学研究センター]

露地栽培結合型アクアポニックスでは,水耕栽培で除塩された排水を露地栽培で再利用するが,除塩が不十分な場合も起こりえる.本研究では,適用対象地域であるメキシコでの換金性の高いハバネロの生育に灌漑水の塩濃度が及ぼす影響を明らかにするためにポット実験を行った.その結果,2dS/mの用水でも,頻繁な灌漑が塩の集積とそれによる乾物量減少を引き起こすことが明らかとなり,適度なリーチングの必要性が示唆された.

Keyword: EC、蒸発散, 塩水ストレス, 乾物重
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2018

発表番号 [9-51]

Introduction of runoff mechanism of paddy-upland rotation fields to inundation analysis model and its application

Yohei Takano[]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]

内水氾濫解析モデルへの転作田流出機構の導入と実流域への適応

高野 陽平[]・吉川 夏樹[新潟大学]

「新たな土地改良長期計画」では政策目標に水稲栽培から高収益作物への転換が掲げられており,今後転作田面積の増加が予想される.転作田の雨水流出特性は水稲田とは異なり,広域における豪雨時の氾濫計算には,こうした流出特性の違いを考慮したモデルが必要となる.本研究では,現地観測により転作田からの流出特性を把握するとともに,その機構をモデル化し,今後予想される畑地転換の増加が氾濫現象へ与える影響を評価する.

Keyword: 転作田, 流出特性, 内水氾濫解析モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2018

発表番号 [9-52]

Prediction of Influence of Upland Fields of Paddy Fields in the Low plain Area on Drainage

Noriko Takigawa[SANSUI CONSULTANT Co.,Ltd.]・Koji Morita[SANSUI CONSULTANT Co.,Ltd.]・Mariko Miyajima[SANSUI CONSULTANT Co.,Ltd.]

低平地域の水田畑地化が地区排水に与える影響予測

瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]

水田畑地化によるピーク流出量増に伴い,排水路水位が上昇し,湛水面積・最大湛水深が増加する.湛水深は畑地化実施地域直下流で最も増加し,その影響は下流まで続く.増加する湛水ハード対策を経済的観点で考えると,水田畑地化実施地域が流域下流であるほど,排水路改修・流出抑制等の排水対策の選択肢も増え,係る費用も安価となる.

Keyword: 地表排水, 排水施設, 洪水流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2018

発表番号 [9-53]

Research on relation between Northern Kyushu heavy rain and damage on farm ponds

tadashi yamashita[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

九州北部豪雨によるため池被害に関する研究

山下 正[日本水土総合研究所]

九州北部豪雨により、一部のため池が決壊し下流側に大きな被害が生じた。その原因の1つに、洪水吐の容量不足が考えられる。そのため、現地調査や水理解析を行い、被害の原因を分析した。また、具備すべき洪水吐の規模等を検討した。その結果、洪水吐に角落用支柱があるため池を除き、ため池における水理解析の結果と被害の状況が一致した。また、必要な洪水吐幅の倍率は約3.9倍であった。

Keyword: 九州北部豪雨, 洪水吐の容量, 水理解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2018

発表番号 [9-54]

Visualization of Drainage Water in Area Where Urbanization Progresses

kazuki kawamura[Naigai Engineering Co.,Ltd]

都市化が進む地域の排水の見える化

河村 一樹[内外エンジニアリング(株)]

本報は、新潟県に位置する新津郷地区を対象に、新潟大学の吉川らが開発した「流域を微地形・土地利用毎に細分化し、空間情報を与えることで、溢水後の氾濫水の挙動を簡便かつ忠実に表現することができる内水氾濫解析モデル」に、農業側排水と非農業側排水の割合を濃度で表現することができる移流方程式を組み込むことで、再現性の高い排水解析モデルを用いて排水の見える化を可能とした事例を報告する。

Keyword: 排水管理, 排水施設, 洪水流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2018

発表番号 [9-55]

Impact of internal flooding on plant height extension and yield component of rice

Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ohno[Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Iwao Kitagawa[Institute for Rural Engineering, NARO]

冠水が稲の伸長および収量構成要素に与える影響

坂田 賢[農村工学研究部門]・大野 智史[中央農業研究センター]・北川 巌[農村工学研究部門]

集中豪雨等による都市域の浸水被害の軽減手法として水田の洪水緩和機能の活用が考えられる.本研究では,ポット試験で冠水処理による水稲の草丈伸長と収量構成要素に及ぼす影響を調査した.結果,節間伸長期では完全冠水の方が70%程度の冠水前後の方が草丈伸長は抑制されるが,下位節間の伸長が卓越し倒伏の危険性が高くなると考えられる.また,生育期ごとの冠水処理では,穂揃期の登熟歩合低下を原因とする減収が認められた.

Keyword: 冠水試験, 節間長, 収量構成要素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2017

発表番号 [S-1-4]

Current status of reconstruction and problems post the Fukushima disaster

Hattori Toshihiro[School of Agriculture, Meiji University]・Saito Akemi[Department of Human Life Studies, Doshisha Women’s College of Liberal Arts]

営農再開から考える被災農村の現状と課題

服部 俊宏[明治大学]・齋藤 朱未[同志社女子大学]

飯舘村を事例に,福島第一原発被災地の現状と課題を営農再開という視点から検討した。避難先で営農再開できているのは発災前に大規模に営農してきた農家がほとんどである。帰還しての営農再開の準備が進んでいるのもこれら大規模農家であり,高齢者を中心とした仮設住宅への避難者の帰還しての営農再開準備は進んでいない。産業としての農業だけではなく,自給的・生きがい目的の農業に対する支援が必要とされる。

Keyword: 福島第一原発被災地, 営農再開, 飯舘村
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.16-17 , 2017

発表番号 [S-2-3]

Strategy of information transmission using segmentation ? from a rural village to the whole of country

Okuda Hirohisa[Specified Nonprofit Corporation SARUSHIKA]

セグメント化による情報発信戦略〜農村から全国へ

奥田 裕久[特定非営利活動法人サルシカ]

三重県への移住促進などを目的とし、2008年にWebサイト「サルシカ」を開設した。「薪ストーブ」「秘密基地」などは、その際に策定した検索キーワードであり、セグメントである。セグメント化されたマニアックな発信と、メディアミックスによる情報拡散これがサルシカの情報発信戦略である。その結果、三重県観光協会が運営する「観光三重」よりも多く閲覧され、既に全国からの移住者が20名を超える成果をあげている。

Keyword: 農村振興, セグメント, 情報発信
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2017

発表番号 [S-2-4]

Challenges of Taiwanese Government for vitalizing rural information transmission utilizing ICT

Onitsuka Kenichiro[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]・Chun-jung Wang

台湾政府によるICTを活用した農村情報発信の取組

鬼塚 健一郎[京都大学大学院]・王 忠融

定住人口や交流人口の確保に向けて、農村地域の魅力を伝える情報発信が重要な課題である。近年はICTの進歩・普及が著しく、いつでもどこでも簡易に情報発信や交流を行うことが可能となっている。同時に、情報が氾濫するなかで、農村地域の情報の一元的な集約や魅力的なコンテンツが必要とされる。本報告では、台湾政府による農村情報発信の取組を事例として、その内容や構成を整理し、我が国への示唆について考察を行う。

Keyword: IT, インターネット,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2017

発表番号 [S-4-1]

Activity report of PAWEES and PWE and their future plan

Matsuno Yutaka[Kindai University]

PAWEESとPWEの現況と課題

松野 裕[近畿大学]

PAWEESおよびPWEの活動状況を報告するとともに、今後の方針について議論する。PAWEESについては、11月に台湾で開催される研究集会の準備状況や2018年に日本で開催される研究集会の計画について報告する。PWEについては、その出版状況、編集体制、最新のインパクトファクターなどについて報告する。

Keyword: 水田水環境工学, PWE,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.36-37 , 2017

発表番号 [S-5-2]

Regional revitalization by the Hotoku Shiho−Hotoku Shiho of Kataoka village and Kokujo-sha−

Hayata Tabito[Hiratsuka City Museum]

報徳仕法の地域再生−相州片岡村・克譲社仕法−

早田 旅人[平塚市博物館]

1838年、相模国大住郡片岡村の地主大澤市左衛門・小才太父子は二宮尊徳の指導を受け、同村で村復興・家政再建事業(報徳仕法)を開始した。尊徳は大澤父子に富者としての貧者救済の必要性を説き、父子はその実践で村の再生と地主経営の安定を果し、村を超えた地域再生もはかった。報徳仕法は「分度」「推譲」による富の再分配で村人との共生をはかる経営倫理を地主経営に導入し、その安定と村・地域復興を目指すものであった。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2017

発表番号 [S-6-1]

Crisis and opportunity: practice of unionid mussel conservation in farmland alteration

Nagayama Shigeya[Gifu University, River Basin Research Center]

ピンチとチャンス:農地改変におけるイシガイ類生息環境保全の実践

永山 滋也[岐阜大学流域圏科学研究センター]

水田地帯における生物と生息環境の保全は、地域の生物多様性や希少生物保護の観点から、極めて重要かつ喫緊の課題であることが広く認識されている。しかし、その具体的な手法についての報告は少なく、情報が共有されていないため、効果的な対策がとられているとは言い難い。ここでは、岐阜県における農地改変を伴う3つの事例を取り上げ、実践中であるイシガイ類保全について概説する。

Keyword: イシガイ科二枚貝類, 生息場, 圃場整備・土地区画整理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2017

発表番号 [S-7-2]

Development of the water management system in which land improvement facilities cooperated with the farmland by using ICT

NAKAYA TETSUO[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]・NAMIHIRA ATSUSI[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]・TARUYA HIROYUKI[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]

ICTを活用した圃場と土地改良施設が連携した水管理システムの開発

中矢 哲郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]・樽屋 啓之[農業・食品産業技術総合研究機構]

水管理の省力化と土地改良施設の効率的管理のために,圃場水管理を行う農家と揚水機場等の土地改良施設を管理する施設管理者が連携した,ICTによる水管理システムを開発した。クラウド上のSCADAを用いてシステムを構築することで,圃場から幹線土地改良施設まで情報通信を行えることを示した.開発したシステムを反復水利用を行うポンプ場‐パイプライン灌漑地区に実装し、省力化、節電のための配水制御手法を示した.

Keyword: SCADA, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.54-55 , 2017

発表番号 [S-8-1]

Difference in soil water profiles of field capacity and after irrigation of TRAM−Method to determine maximum amount of water during one irrigation period−

Iwata Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Miyamoto Teruhito[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Kameyama Koji[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

24時間容水量と灌水直後の水分量の違い−より適切な灌水量決定法の提案−

岩田 幸良[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]

土壌水分移動の数値計算を実施し、TRAMに相当する水量を灌漑した後の土壌水分の鉛直分布と、24時間容水量の土壌水分の鉛直分布を比較したところ、両者は一致しなかった。また、TRAMに相当する水量を与えた後に根群域より下に浸透した灌漑水が作物に有効利用されるとは限らず、根群域下端の積算水フラックスが0mmになるような灌水量を求めることで、より合理的に最大灌漑水量が決定できることが示唆された。

Keyword: 畑地灌漑計画, 水フラックス, 数値シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2017

発表番号 [S-8-2]

Simulation study for effective groundwater utilization of the upland farming area in islands

Anan Mitsumasa[Saga University]・Yuge Kozue[Saga University]

島嶼部畑地灌漑地帯における地下水有効利用の検証

阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]・霤帖々麺[九州大学大学院]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]

本研究は,島嶼部における地下水流動モデルを構築することで,新規水源を確保するための地下ダムおよび畑灌計画の検討手法としての有効性の評価検証を行うものである.モデルを用いて,新規地下ダムのダム軸位置を検討し,地下水貯留量の推定を行うことで,効果的なダム軸の位置および貯留効果を明らかにした.本手法は地下ダム計画を行う上で様々な条件下での検証を可能とし,畑灌計画のフィージビリティに寄与するものである.

Keyword: 農業用水開発, 地下水流動解析, 地下ダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2017

発表番号 [S-8-3]

Examination of consideration measures to field landscapes

Kitazawa Daisuke[JARUS]・Kawaguchi Tomoko[JARUS]

畑地景観への配慮対策の検討

北澤 大佑[(一社)地域環境資源センター]・川口 友子[(一社)地域環境資源センター]

平成13年の土地改良法の改正により,土地改良事業の実施に当たり,環境との調和に配慮することが義務づけられた。景観についても配慮の検討(「景観配慮対策」)を行うことが求められ,農林水産省を中心に各種の技術書を策定し,景観配慮対策の技術開発及び普及が行われている。本報では,これまでの策定された景観配慮対策に係る技術書における考え方や手法を整理し,畑地景観における配慮対策の要件と課題を考察する。

Keyword: 農村景観, 農業水利施設,
GET PDF=17/S-8-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2017

発表番号 [S-10-1]

Effectiveness and issues of Agricultural Zones in Yokohama City

Sekine Nobuaki[Yokohama City]

横浜市の農業専用地区制度の効果と課題について

関根 伸昭[横浜市]

横浜市が昭和46年に制定した「農業専用地区」制度では、市街化調整区域に位置するおおむね20ha以上の農地がある地域が対象となり、現在28地区1,071haが指定されている。市費単独事業の基盤整備事業などについて優遇措置があり農家の意向に応えている。また市内の農畜産物生産の確保だけでなく自然環境の保全にもつながっている。一方、再整備が必要な施設の増加や地域の営農意欲の低下への対策が今後の課題である。

Keyword: 農業専用地区, ,
GET PDF=17/S-10-1.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2017

発表番号 [S-10-2]

Preservation Policy of Agricultural Land in Urbanization Promotion Area of Tokyo

Takahashi Shinichi[Tokyo Metropolitan Government]

東京都の都市農地保全施策

盒供/唇[東京都]

東京都は都市農地保全施策として、「生産緑地保全整備事業」を平成6年度に、「農業・農地を活かしたまちづくり事業」を平成21年度に創設した。平成26年度からは「都市農地保全支援プロジェクト」がはじまり、区市町が行う都市農地保全の取組に対し整備支援(補助率3/4以内)と推進支援(1/2以内)を支援している。区市町との密接な連携のもと地域住民のニーズを十分に踏まえ多面的機能を発揮させることを目指している。

Keyword: 市街化区域内農地, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2017

発表番号 [S-11-4]

"Daigaku Lenkei" plan−Fostering and securing young researchers and students through land improvement matching−

Nakazato Ryoichi[MAFF]

「大学レンケイ」の企て−土地改良マッチングによる若手研究者・学生の育成、確保−

中里 良一[農林水産省関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]

国営土地改良事業は改修事業が中心となってきており,従来の知見では対応が難しい新たな課題が生じている。これら新たな課題に取り組む研究者を育成,確保する必要がある。一方,学生は農業農村整備分野以外に就職する者も見受けられ,農業農村整備に関する知識,理解,関心を深めるとともに,将来の担い手(民・官・学)確保につながる取り組みが必要である。これらの課題に対応するため当事務所で取り組んでいる「大学レンケイ」について報告する。

Keyword: 大学レンケイ, 土地改良マッチング, 担い手確保への取り組み
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2017

発表番号 [S-11-5]

Joint Project among University, MAFF and Consulting Company as Contribution to Local District

Cho Hiroyuki[Saga Univ.]・Terao Kazuhiko[MAFF]・Kihara Yasunobu[Gijyutu Kaihatu c.c]

地(知)の拠点大学としての事業協働機関との連携

長 裕幸[佐賀大学]・寺尾 和彦[九州農政局筑後川下流右岸農地防災事業所]・木原 泰信[(株)技術開発コンサルタント]

この数年において,地方国立大学の大部分は,各県における地(知)の拠点大学としての役割を果たすことが義務づけられ,その成果が運営交付金の査定対象になってきた。佐賀大学農学部では,県内にある国営事業所と,従来の枠組みを超えた連携の事業形態を模索し,コンサルタントを加えた連携事業体制を構築し,平成28年度にその事業を実施し,学生も参加できる地方貢献型事業への展開への可能性を明らかにすることができた。

Keyword: 共同研究, 地域貢献, 人材育成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2017

発表番号 [S-12-1]

Toward Effective Utilization of Satellite Data for Rural Engineering

Tsujimoto Kumiko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

農業農村工学分野における効果的な衛星データ利活用に向けて

辻本 久美子[岡山大学大学院]

衛星データは広域モニタリング手法として有用な一方,解像度や精度は農業農村分野のニーズと合致しにくいこともある.本セッションでは,JAXAから衛星データの紹介を頂き,学会員から衛星データ利用に関するアイデアや問題点等について話題提供頂いた上で,より効果的に衛星データを利用して研究・実務に役立てていくための課題や解決方法について議論し,衛星データアルゴリズム研究と衛星データ利活用の双方の発展を目指す.

Keyword: リモートセンシング, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2017

発表番号 [S-12-2]

Overview of Global Satellite Mapping of Precipitation

Kubota Takuji[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Yamaji Moeka[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Oki Riko[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]

衛星全球降水マップGSMaPの概要

久保田 拓志[宇宙航空研究開発機構]・山地 萌果[宇宙航空研究開発機構]・沖 理子[宇宙航空研究開発機構]

衛星全球降水マップ(GSMaP)とは、緯度経度0.1度格子にグリッド化した1時間雨量データである。本発表では、GSMaPの概要、アルゴリズムの考え方等について説明を行う。

Keyword: 降雨特性, リモートセンシング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2017

発表番号 [S-12-3]

Utilization of Global Satellite Mapping of Precipitation

Yamaji Moeka[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Kubota Takuji[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Oki Riko[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Ohyoshi Kei[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]

衛星全球降水マップGSMaPの利用事例

山地 萌果[宇宙航空研究開発機構]・久保田 拓志[宇宙航空研究開発機構]・沖 理子[宇宙航空研究開発機構]・大吉 慶[宇宙航空研究開発機構]

JAXAでは、衛星全球降水マップ(GSMaP)として、1時間雨量に変換し、緯度経度0.1度格子にグリッド化した世界の雨データを、様々なフォーマットで提供している。本発表では、農業農村工学分野でのより多くの利用に向け、GSMaPの最新の利用状況や様々な分野での利用事例を紹介し、配布しているGSMaPデータのフォーマットや取得方法についても説明し、本セッションでの議論に資することを目的とする。

Keyword: 降雨特性, リモートセンシング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2017

発表番号 [S-12-4]

Hydrological properties and dissolved iron production mechanism in the Amur River

Onishi Takeo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Yoh Muneoki[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shiraiwa Takayuki[Low Temperature Institute, Hokkaido University]・Nagao Seiya[Institute of Nature and Environmental Technology, Kanazawa University]

アムール川における溶存鉄生成メカニズムと水文現象

大西 健夫[岐阜大学]・楊 宗興[東京農工大学]・白岩 孝行[北海道大学低温科学研究所]・長尾 誠也[金沢大学環日本海域環境研究センター]

鉄が不足するオホーツク海への鉄供給源としてアムール川は重要な役割を果たす。流域の溶存鉄濃度を予測する水文モデルを構築した。またMODISの地表温度データより求めた気温データにより融雪期の再現性が改善した。さらに溶存鉄生成には永久凍土の活動層の季節変化が重要と考えられるが、活動層の空間分布推定は困難である。活動層推定へのX-band SAR後方散乱強度の有効性が指摘されておりこれに期待を寄せている。

Keyword: 溶存鉄, 融雪, 凍土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2017

発表番号 [S-13-3]

Deteriorated Characteristics of Landslide Prevention in Itoigawa, Niigata Prefecture−Case Studies of Steel Drainage Well−

INABA Kazunari[Faculty of Aguriculture Niigata University]・OKITA Satoru[Niigata Prefecture]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Aguriculture Niigata University]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering,NARO]

新潟県糸魚川地域における地すべり防止施設の老朽化実態−鋼製集水井を対象に−

稲葉 一成[新潟大学]・沖田 悟[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学]・浅野 勇[農村工学研究部門]

新潟県糸魚川市丸山地区の鋼製集水井(丸山3号,1976年施工)において,目視及びカメラ撮影,ライナープレートの板厚及び塗膜厚測定,画像解析に基づく腐食範囲の同定を行った。井戸内全体に腐食は見られるものの,機能不全に至るような状況は確認されなかった。今後も定期的な点検等によって経過観察を続ける必要がある。またその際,画像解析による腐食範囲の同定は,構造材料の腐食実態を把握する上で有効な手法となる。

Keyword: 地すべり防止施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.102-103 , 2017

発表番号 [S-14-1]

Technical cooperation for domestic wastewater treatment in the agricultural area of China

Mizuochi Motoyuki[National Institute for Environmental Studies]・Hiroshima Motoi[Data Design Co., Ltd]・Koyanagi Hideaki[Institute for Global Environmental Strategies]

中国農村部における生活排水処理への技術協力について

水落 元之[国立環境研究所]・広島 基[(株)データ設計]・小柳 秀明[(公財)地球環境戦略研究機関]

環境省は2008年から2014年まで中国農村部を対象とした分散型生活排水処理に関する技術協力を実施し中国全土に11箇所の処理施設をモデル設置した。処理規模は100tから数100tの範囲で、協力当初は維持管理を考慮して接触曝気法を中心に、次いで高度処理として連間法とMBR法について協力を行った。本報告では農集排での実績が多い連間法による処理施設を四川省徳陽市に設置したのでその概要を示す。

Keyword: 集落排水, 環境保全, 国際協力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2017

発表番号 [S-14-4]

Latest trend in bioplastic production

Takisawa Kenji[Faculty of Home Economics, Tokyo Kasei University]

バイオプラスチック生産の最新動向

滝沢 憲治[東京家政大学]

本研究では廃棄物系バイオマスである木質抽出液の有効利用を目的とし,木質抽出液の加水分解物を原料とした乳酸ベースポリマー生産の検討を行った。木質抽出液に活性炭およびイオン交換処理を行った精製糖液を用いてポリマー生産を行ったところ,試薬で作製されたキシロースおよびガラクトースの混合糖液に比べ90%のポリマー生産量を得ることができ,ポリマー生産のための炭素源としての利用可能性を見出した。

Keyword: 環境保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2017

発表番号 [G-1-5]

Thermal analysis of saturated permeable concrete of the thermal characteristics value considering thermal dependence

raniya kikuchi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]

熱特性値の温度依存性を考慮した飽和ポーラスコンクリートの温度解析

菊池 史織ラニヤ[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

ポーラスコンクリートの凍結融解作用による早期機能低下を解決するためには、飽和状態の温度変化を明らかにする必要がある。これまでの研究より、空隙中に存在する水が氷の状態である低温飽和状態の降温過程においては過冷却の影響により温度が下がるにつれて実測温度と解析温度に差が生じる事が分かった。本研究では、この問題を解決するために温度依存性を考慮した温度解析を行った。

Keyword: 凍結融解, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2017

発表番号 [G-1-8]

Report of JSIDRE Summer Seminar 2016

TANAKA Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TATSUNO Takahiro[Graduate School of Agriculture and Life Science, The University of Tokyo]・IMAIDE Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KOSUGI Shigeyori[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・HIGUCHI Keisuke[United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]・MIYAI Katsuya[Naigai Engineering Co., Ltd.]・SAKIKAWA Kazuki[Sanyu Consultants Inc.]

農業農村工学会サマーセミナー2016報告

田中 宣多[京都大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・小杉 重順[北海道大学大学院]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・宮井 克弥[内外エンジニアリング(株)]・川 和起[(株)三祐コンサルタンツ]

サマーセミナーは,農業農村工学会本大会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である.サマーセミナー2016では,「農業,農業工学の現状・課題・将来についての意識の共有」をテーマとし議論した.本稿ではサマーセミナーの歴史およびサマーセミナー2016の活動を報告する.

Keyword: 農業農村工学, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2017

発表番号 [G-2-2]

Numerical Study on Saltwater Intrusion by Opening of Drainage Gate at Isahaya Polder

mikami yumi[Graduate School of General Scientific, Iwate University]・hamagami kunihiko[Faculty of Agriculture Iwate University]・yuge kozue[Faculty of Agriculture Saga University]

諫早湾干拓排水門開門による農地への塩水遡上に関する数値解析

三上 悠美[岩手大学大学院]・濱上 邦彦[岩手大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]

諫早湾干拓排水門を開門した際に発生すると予想される干拓地内排水路における塩水遡上に関する数値解析を行った.排水状況確認のためにまず,流出解析と幹線排水路水位計算を行いその結果を用いて塩水遡上予測を行った.短時間でも塩水遡上距離は大きく変動すること,遡上距離は下流水位の影響を大きく受けるが流量が大きい場合は制限されて遡上距離は小さくなることが分かった.

Keyword: 河口, 感潮域の水理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2017

発表番号 [2-1]

Elucidation of issues for a small hydropower development of headworks managers

Miki Takashi[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Fukuda Koji[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Goto Masahiro[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Ueda Tatsuki[Institute for Rural Enginnering, NARO]

頭首工管理者の小水力発電導入に対する課題の解明

三木 昂史[農村工学研究部門]・福田 浩二[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・上田 達己[農村工学研究部門]

本報告は,小水力発電に対する地域の課題や意識および意欲の把握を目的として,小水力発電の既導入7地区と未導入8地区の頭首工管理者に聞き取り調査した.既導入地区は,地区ごとに課題を抱えつつも,エネルギーの自給や売電による利益により,小水力発電を導入したことに満足していた.未導入地区は,小水力発電に対して関心を示しつつも,地理的課題や制度的課題,資金的課題が懸念されるため,導入には消極的であった.

Keyword: 小水力発電, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2017

発表番号 [2-3]

Rural social capital research studies on land improvement project

Osuga Toshiki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

土地改良事業の実施を通じた農村協働力の活性化に関する調査分析

大須賀 寿樹[(一財)日本水土総合研究所]

ソーシャル・キャピタルの観点から農村における社会的資本を捉えるため,アンケート調査により農村協働力を定量的に算出し,平成18年度に実施された既往調査結果との比較により,土地改良事業による農村協働力の活性化の把握を試みた。平成18年度と28年度時点の協働型SCと互助型SCの変化について,事業実施集落と未実施集落,農地整備事業とかんがい排水事業等の事業種による違いなどの観点から比較分析を行った。

Keyword: 農村協働力, ソーシャル・キャピタル, 社会計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2017

発表番号 [2-6]

Flood retarding effect of “paddy field dam” in Omoigawa Western area, Tochigi

Shirahige Yumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Higuchi Keisuke[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Goto Akira[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

栃木県思川西部地区における「田んぼダム」導入の洪水被害軽減効果

白髭 祐未[宇都宮大学]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・後藤 章[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

本研究では、田んぼダムによる洪水被害軽減効果を定量的かつ経済的に評価することを目的とした。栃木県南部の低平地において、低平地タンクモデルを基本とした流出モデルを作成した。水田と河道の諸データを整理し入力した結果、貯水容量増加分としては約34万m3であることが明らかになった。代替法に基づいて建設費用を評価した結果、ダムや遊水池よりも低コストで経済的であることが明らかとなった。

Keyword: 農用地計画, 整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2017

発表番号 [2-7(P)]

The Actual Status of the Local Electric Power Companies

Suzuki Arata[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Makiyama Masao[College of Agriculture, Ibaraki University]

地域を対象とした小売電気事業者(地域電力)に関する実態把握

鈴木 耕太[茨城大学大学院]・牧山 正男[茨城大学]

電力自由化に伴い電力小売事業に参入した事業者のうち,特定地域を対象とした小規模事業者(地域電力)に注目し、その実態を把握した。地域電力の抽出には経済産業省のリストを用い,悉皆的に84事業者が抽出された。それらのホームページ等から情報収集した結果、新規参入,既存企業の事業拡大,行政が関与している事例が確認できた。これらの中には営利のみを目的とせず,当該地域への貢献を意図している事例も確認できた。

Keyword: 電力自由化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2017

発表番号 [2-8(P)]

Analysis of small hydropower generation using irrigation water in japan

miyai kazuki[Faculty of Applied Biological Science]・senge masateru[Faculty of Applied Biological Science]・onisi takeo[Faculty of Applied Biological Science]・ITO Kengo[Faculty of Applied Biological Science]・noda keigo[Faculty of Applied Biological Science]

国内の農業用水を利用した小水力発電の実態分析

見屋井 一輝[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]・大西 健夫[岐阜大学]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]

国内の2015年11月時点で稼動していた小水力発電設備661件及び農業用水を利用した発電設備116件の設置状況ついて取りまとめを行った.その結果近年では,より出力規模の小さい発電設備を中心に増加していた.特に農業水利施設の比較的小さい既存落差を利用し,水路に発電設備を直接設置する形式においてその傾向が顕著である.出力の小さい地域資源として小水力を地域ごとの需要に合わせて活用することが求められる.

Keyword: 水利用計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2017

発表番号 [2-11]

Study on the Barriers to Forming the Informal Relationships between the Members of "Chiiki Okoshi Kyoryoku Tai" and Local Residents

Kuwabara Yoshiki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

地域おこし協力隊員と地域住民の間でのインフォーマルな関係の構築の阻害要因とその解決方法

標供[票[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]

本研究では,地域おこし協力隊員と地域住民との間でのインフォーマルな関係の阻害要因とその解消方法の解明を,意識面・空間面・時間面の3つの分類から行った.その結果,意識面で5つ,空間面で2つ,時間面で3つの阻害要因を抽出した.阻害要因の解消において,集落行事や住民組織などを通じた両者間の交流が重要であった.また,協力隊事業の運用方法に起因する阻害要因が存在し,その解消には柔軟な事業運用が必要であった.

Keyword: 地域おこし協力隊, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2017

発表番号 [2-16]

Consideration about the Social Structure that Supports the Local Children to Play Safely around Rivers

Nitta Masayuki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造に関する考察

新田 将之[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]

子どもの情操教育において川遊びは多様な効果が期待されている。一方、その前提である川遊び場の安全性が問題視されている。本研究では郡上八幡を対象に、子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造を考察した。その結果、多様な主体の働きかけにより、子どもの溺れ時の救助機能の向上が図られていた。さらに、こうした社会構造を3つの観点(主体の働きかけ、働きかけの効果、溺れ時の救助機能)から階層的に整理した。

Keyword: 子ども, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.172-173 , 2017

発表番号 [2-18]

The intention survey for submerging bridge in Tsu city, Mie prefecture

Nishiwaki Shoko[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Okajima Kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・Inagaki Koki[Mie University Faculty of Bioresources]

三重県津市における沈下橋への意識調査

西脇 祥子[東京大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・稲垣 晃樹[三重大学]

沈下橋は昭和初期より地域住民が生活する上で重要な役割を担い地域の景観に溶け込んでいた.現在も日本全国に多くの沈下橋が存在するが,抜水橋の新設による利用頻度の低下等を理由に姿を消しつつある.一方で,四万十川流域では地域の文化的景観,観光資源として保存する動きもある.このような沈下橋は,三重県内においても存在する.本研究では沈下橋の地域資源としての利用の可能性を探るため,三重県津市で意識調査を行った.

Keyword: 潜水橋, 保全意識, 農村景観
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2017

発表番号 [2-21]

Characteristics and issues of padaek distribution patterns in Lao PRD

Hasada Katsumi[Japan Internatinal Research Center for Agricultural Sciences]・Marui Junichiro[Japan Internatinal Research Center for Agricultural Sciences]

ラオス国における魚発酵食品パデークの流通の特徴と課題

羽佐田 勝美[国際農林水産業研究センター]・丸井 淳一朗[国際農林水産業研究センター]

ラオス国における魚発酵食品パデークの流通の特徴と流通経路、各ステークホルダーが抱える課題を明らかにした。パデークの流通は7つに類型化され、農家−仲買業者−小売業者−消費者の流通経路が主流であると示唆された。また、農家の70%が魚の確保(資源)、仲買業者の31%がパデークの確保(資源)と市場での競争(市場競争)、小売業者の39%がパデークの購入資金や販売場所の場所代(資本)、の問題を抱えていた。

Keyword: パデーク, 流通形態, ビエンチャン特別市
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2017

発表番号 [2-22]

Study of farmer's inducement factors and administrative policies for implementing a flood control measure "TAMBO-Dam"

kondo makiko[Chiba Prefectural Goverment Office]・TAMURA Takahiro[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・SHIRAHIGE Yumi[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・HIGUCHI Keisuke[Tokyo University of Agriculture and Technology]・GOTO Akira[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]

田んぼダムの普及に向けた公的支援策と農家の参画動機の解明

近藤 万希子[千葉県]・田村 孝浩[宇都宮大学]・白髭 祐未[宇都宮大学大学院]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・後藤 章[宇都宮大学]

田んぼダムに取り組む地区の農家を対象にアンケート調査を行い,田んぼダムへの参画動機と普及のための公的支援策について分析を行った。その結果,農家の参画動機は「田んぼダムの認知度」や「回答者の洪水被害経験」を下地としつつ,「設置費用の負担」や「維持管理の多寡」によって諾否を判断する二重構造になっていると考えられた。また田んぼダムの普及には,設置費用の補助や取組内容の広報など公的な支援が有用と考えられた

Keyword: 田んぼダム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2017

発表番号 [2-23]

Toward New Policies for Rural Community Development in Metropolitan Suburbs

Koike Satoshi[Faculty of Urban Science, Meijo University]

大都市郊外における農村集落整備の方向づけ

小池 聡[名城大学]

名古屋都市圏に位置する岐阜県可児市での現地実態調査に基づく報告である。郊外農村集落の整備について,単に宅地需要へ都市計画的に対応するだけではなく,農村環境文化を活かしたむらづくりや市民農の新たなうごきを促進する形での総合的アプローチの必要性を指摘した。30年前に制定された集落地域整備法の理念を現段階の実態に即して見直し,簡易なほ場整備や地区計画制度を活用して実現させていく必要がある。

Keyword: 集落計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2017

発表番号 [2-24]

Temporary water right acquisition for Animal husbandry water in the South Kyushu area

hattori hiroshi[Asia Planning Co.,Ltd]・ino hideyoshi[Asia Planning Co.,Ltd]・takaki katsumi[Asia Planning Co.,Ltd]

南九州地域における畜産用水利用のための暫定水利権取得

服部 寛[アジアプランニング(株)]・井野 秀義[アジアプランニング(株)]・高木 克己[アジアプランニング(株)]

全国各地でかんがい事業が実施されており,ダム等の水源施設や幹線用水路等が国営事業で,末端かんがい施設が県営事業等で整備されている。近年、南九州地域で発生した口蹄疫等による影響もあり,畜産農家の経営状況は厳しく,水道水より安価なかんがい用水を畜産にも利用したいとの要望が高い。本稿では,国営事業完了後で関連事業が完了するまでの期間,畜産用水を利用するための暫定水利権取得について報告する。

Keyword: 水利用計画・水利権, 水田灌漑, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2017

発表番号 [2-25]

Landscape Character Assessment method for producing regional character maps

OHNO KEN[MIe University, College of Liberal Arts and Sciences]・TANABE YURIKO[Aichi prefecture]

地域特性を活かした地域づくりのための景観評価手法の検討

大野 研[三重大学]・田邊  祐里子[愛知県]

近年、地域特性を活かした地域づくりが注目されてきている.そこで必要となるのが,地域特性を適切に把握する方法である。地域特性を適切に把握すれば、地域の独自性を生かした地域づくりが行え、地域の魅力が増加すると考えられるからである。英国では、景観特性評価手法(LCA)が提案され、着実に実施されてきている。そこで本研究ではその手法を三重県津市に適用し、地域特性を生かしたエリアマップが作成できるかを検討した

Keyword: 景観特性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2017

発表番号 [2-26]

Study on Progress of Rural Regeneration Plan in Taiwan and its Background

Kuki Yasuaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hikoda Eri[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takeyama Emi[Graduate School of Agricultural Science, Ehime University]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

台湾の農村再生計画の進捗とその背景に関する考察

九鬼 康彰[岡山大学大学院]・彦田 恵里[岡山大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]

台湾の農村再生政策の特長や課題を解明するための基礎研究として,本報では縣市単位の統計指標を用いた民主化以降の動態を把握するとともに,それらの特徴と社区単位の農村再生計画の進捗との関連性を考察した.計画の認定は都市化が進む北部以外で進んでいるが,全体に偏りなく取り組まれている縣市と特定の基礎自治体に集中して取り組まれている縣市が見られた.またいずれの縣市でも,人口の社会減が特徴としてあげられた.

Keyword: 農村, 活性化, 計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2017

発表番号 [2-28(P)]

Reconsideration of Evaluation Method of Irrigation Canals as Domestic-water Supply Facility in Time of Water Cutoff−Case Study on Kyushu District−

Taniguchi Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ikeda Kenta[Sanyu Consultants Inc.]・Ujiie Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

断水時における生活用水供給施設としての農業用水路の評価手法の再検討−九州地方を対象として−

谷口 智之[九州大学大学院]・池田 健太[(株)三祐コンサルタンツ]・氏家 清和[筑波大学]・凌 祥之[九州大学大学院]

発表者らは,これまでに農業用水路を断水時の生活用水供給施設として活用することを提案し,その効果を評価する手法を検討してきた.しかし,既存の評価手法では活用できるデータの制約もあり,実際の災害現場との適合性についてまでは検討できていない.本研究では,九州地方,特に熊本地震の断水被害を事例として,これまでの農業用水路の評価手法を再検討した.

Keyword: 断水, 生活用水, 経済的価値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2017

発表番号 [2-31]

Assessing the Adoption Problems of System of Rice Intensification (SRI)−Case Study in Pagelaran, Malang, Indonesia−

Zahratunnisa Ekaputri[University of Tokyo Graduate School of Frontier Science]

インドネシアにおけるSRI導入の課題

ザハラツニサ エカプツリ[東京大学大学院]・山路 永司[東京大学大学院]

インドネシアは人口増加が著しく、人口増加による食糧不足に対応するために、米の生産性向上が望まれている。SRIは化学肥料を使わずに収量増加が期待できる稲作農法である。1997年の導入から、浸透している。本研究の目的は、SRIの阻害要因を特定し、SRIの普及促進に寄与することである。現地調査による農家面談を通じて、質的情報を元に要因特定を行った。土地所有の状態と農家のやる気がSRI導入に関係していた。

Keyword: SRI, 米, 技術適用・田植え
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2017

発表番号 [2-33]

Situations and Issues of Farmland Accumulation in Tsunami Disaster Area−A Case of Shichigahama Town, Miyagi Prefecture−

Koda Kazuya[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Shigeoka Tetsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fukuyo Narufumi[College of Agriculture, Ibaraki University]

津波被災地で加速する農地流動化の実態と課題−宮城県七ヶ浜町の事例−

幸田 和也[茨城大学大学院]・重岡 徹[農村工学研究部門]・福与 徳文[茨城大学]

東日本大震災の津波被災地である宮城県七ヶ浜町では、被災農家の離農により、中心となる経営体が大きく入れ替わり、担い手に農地の8割が集積されている。農地の権利移動は、被災前は相対小作を含め多様だったが、現在は農地中間管理事業の活用にほぼ一本化されている。一方で、急速な農地流動化により、利用集積した圃場の分散、草刈り作業の負担増大など、地域での合理的な土地利用や資源管理などに課題が生じている。

Keyword: 震災復興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2017

発表番号 [3-3]

Consideration on Behavior of Invading Fluid into Porous Media Using Percolation Theory

Shimizu Masatoshi[Faculty of Agriculture, Kyoto University]・Takeuchi Junichro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

パーコレーション理論を用いた多孔質媒体への浸入流体の挙動に関する考察

清水 雅俊[京都大学]・竹内 潤一郎[京都大学大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]

多孔質媒体へ流体が侵入する際に生じる選択的侵入などの様々なパターンは,毛管圧によって決まる多孔質媒体内のサブネットワークが原因と考えられる.このことを数値実験と軟X線を用いた可視化実験で確かめた.

Keyword: 水分移動, フィンガリング, 間隙ネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.214-215 , 2017

発表番号 [3-6]

Estimated Water Stress Response Function of Soybeanbased on Transpiration Rates in a Pot Experiment

Ohnishi Ippei[Mie University Graduate School of Bioresources]・Sakai Masaru[Mie University Graduate School of Bioresources]・Toride Nobuo[Mie University Graduate School of Bioresources]・Mori Yuna[Mie Prefectural Akeno High School]

ポット栽培におけるダイズの蒸散速度から推定した水ストレス応答関数

大西 一平[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]・森 優奈[三重県立明野高校]

蒸散速度Tを用いた水ストレス応答関数a(h)の推定を目的に,ダイズのポット栽培実験を行った.異なる水分条件を与えた2つのポットから可能蒸散速度と実蒸散速度を求め,それらの比からαを推定した.結果,h = -1880 cmからストレスを受け,h = -16,530 cmで蒸散が0となるa(h)が推定できた.また,推定したa(h)を用いた数値計算では,乾燥ストレスによるTの減少と水分量の低下をおおよそ再現できた。

Keyword: 植物根の吸水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2017

発表番号 [3-8]

Variation of Redox Status as a result of Decomposition of Organic Matters and Nitrification in Soils

Matsuoka Kensuke[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]・Toride Nobuo[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

土中の有機物分解と硝化に伴う酸化還元状態の変化について

松岡 健介[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

湛水条件の水田土中の有機物分解と硝化反応に伴う窒素・炭素成分の移動を予測するため,PHREEQCによる酸化還元平衡反応を加えた有機物分解モデルをHYDRUS-1Dと結合させた.有機物を与えた土層に湛水を与え重力排水させたところ,表層土では有機物分解と硝化に伴う酸素の消費によりpeは低下するが,排水により酸素の供給量が消費量を上回りpeが再び上昇した.また,還元の進行した下層土ではメタンが発生した.

Keyword: 溶質移動, 有機物分解, 酸化還元反応
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2017

発表番号 [3-13]

Contact angle of water droplet onto imogolite-humic acids complex membrane: effects of adsorption mass of humic acids and pH

Yamashita Yuji[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Umemoto Youhei[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Adachi Yasuhisa[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

イモゴライト―フミン酸複合体膜に対する水の接触角のフミン酸吸着量およびpH依存性

山下 祐司[筑波大学大学院]・梅本 陽平[筑波大学大学院]・足立 泰久[筑波大学大学院]

様々なpH条件での合成イモゴライトに対するフミン酸(HA)の吸着実験を行った上で,HA吸着量の関数としてイモゴライト―HA複合体膜に対する水の接触角を液滴法で評価した。pHが高いほどHAの最大吸着量が減少することが示された。イモゴライト膜の接触角はpHによらず約30°であった。また,HA吸着量の増加にともなって接触角が増加したことから,HA吸着により膜の疎水性が増大することが確認された。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2017

発表番号 [3-18]

Effect of Fertilization and growth of plants on amount of nitrogen in soil water and soil within root zone

Sato Hiroshi[The University of Tokyo]・Nishida Kazuhiro[The University of Tokyo]・Shiozawa Syo[The University of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[The University of Tokyo]・Kaneko Satoshi[The University of Tokyo]

施肥・生育に伴う畑地根圏の土壌水中窒素および固体貯留窒素の変動

佐藤 寛[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・金子 智史[東京大学大学院]

施肥条件の違いや作物の生育が,土壌水中の窒素量,および,土壌中に固体で貯留された窒素量(固体貯留窒素)の時間変化に与える影響を,圃場試験と窒素収支に基づく計算により調べた.結果,土壌水中窒素量は,夏季に無機化によって施肥量を上回る増加を見せること,固体貯留窒素量は,化学肥料施用では非栽培期に減少,栽培期間中に増加するが,堆肥施用では施肥直後の非栽培期のみ増加し以降は減少することがわかった.

Keyword: 土壌水中の窒素濃度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2017

発表番号 [3-23]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XV)−Moisture movement restricted by bottleneck and its water quality−

TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XV)−隘路で制限される水分移動とその水質−

谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

研究では、今後の発展の方向として「量に加え質の問題」、底面貯留槽を深い土層と見立てその上に負圧設定可能な親水不織布を敷設した下層から上層への微小連続給水装置を用い、積載した各種の鉢植栽を対象にして、肥料分などについて底面(下層)貯留水からの移動特性について検討を加えた。また、低窒素・低カリウム栽培や農薬の効率化などに関しても外部環境へのゼロエミッション化も視野に入れた検討を行った。

Keyword: 物質循環, 水分移動, 溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2017

発表番号 [3-28(P)]

Geostatistical interpolation of soil water retention curve using PTFs based on particle size distribution

Saito Hirotaka[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]・Shiga Wataru[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]・Kohgo Yuji[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]

粒度分布に基づくPTFを用いた土の水分保持曲線の地球統計学的補間

斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・志賀 渉[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]

不飽和土の透水係数や水分保持曲線などの水理特性の空間分布を求める際に,比較的測定しやすい土壌特性から間接的に水理特性を求めるペドトランスファー関数(PTF)とクリギングによる空間補間法を組み合わせる方法について土壌水理特性データベースを用いて検討した.粒度分布から水分保持特性を推定するPTFを用いた結果,データによる校正が可能なPTFであれば,どれも高い精度での予測が可能であることが示された.

Keyword: 水分保持曲線, ペドトランスファー関数, クリッギング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2017

発表番号 [4-1]

Approach to mosquito-borne viral disease, dengu, control by usingSympetrum frequens larvae

JINGUJI HIROSHI[miyagi university]・Kumagai Tasuku[miyagi university]

アキアカネを利用したデング熱媒介蚊の駆除手法の開発

神宮字 寛[宮城大学]・熊谷 祐[宮城大学]

本研究では、仙台市内のヒトスジシマカの季節的消長を把握するための蚊の産卵数調査を行うとともに、オビトラップを用いたアキアカネ幼虫のボウフラ捕食能力の推定実験を行った。以上の結果、アキアカネを用いた生物防除手法の有効性について議論する。

Keyword: アキアカネ, オビトラップ, デング熱・ヒトスジシマカ・生物防除
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2017

発表番号 [4-6(P)]

The planting of rice for food security and maintaining biological diversity.

Takazaki Tetsuji[Gifu senior High school of Agriculture & forestry]

食の安全と生物多様性の保全を目指した米づくり

磔 哲治[岐阜県立岐阜農林高等学校]

食料・農業・農村基本法において、農業基盤は食糧を生産する機能を持たせると共に、農業・農村が持つ多面的機能を有した農業基盤であることが求められている。本校では、岐阜県農政部農村振興課。県水産研究所、県情報技術研究所と連携を取り、校内の水田に魚道を設置し生物多様性の保全と食の安全が両立できる米づくりを目指している。また、食の安全をアピールしてブランド化を図り地域農業を活性化させていきたいと考えている。

Keyword: 環境保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2017

発表番号 [4-7]

Elucidating the relationship between habitat distribution of Tokyo daruma pond frog and environmental factors in Tagawa basin, Tochigi prefecture

Nakashima Naohisa[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Moriyama Takumi[Utsunomiya Univ. Dept. Agr.]・Mori Akira[Oyama City]・Tamura Takahiro[Utsunomiya Univ. Dept. Agr.]

栃木県田川流域におけるトウキョウダルマガエルの生息状況と環境要因の解明

中島 直久[東京農工大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[小山市]・田村 孝浩[宇都宮大学]

田川流域にてトウキョウダルマガエルの生息分布を調査した。生息量は夜中に鳴き声調査とラインセンサスを行い階級化した。環境調査は圃場構造や微環境を取得した。その他,地下水位の指標となる地形分類を行った。越冬環境を評価する試みとして周辺畑地の面積を集計した。決定木解析を行った結果,本種の流域における分布には,土水路の存在,地形条件,畑地の有無が有意な分岐を示すことが判明した。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2017

発表番号 [4-8]

Comparing Appearance of Plants of Organic Field's Groups Categorazed by Technique of Weed Suppression

Minamitani Takuya[Graduate school of Agliculture Utsunomiya University]・Moriyama Takumi[Graduate school of Agliculture Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Graduate school of Agliculture Utsunomiya University]

異なる抑草技術を用いた有機圃場間での出現植物の比較

南谷 拓哉[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学大学院]・田村 孝浩[宇都宮大学大学院]

本研究では、抑草技術の効果が植物の出現に影響を与えているのかを明らかにする。栃木県河内郡上三川町の有機圃場33枚にて植物出現調査を実施し、42種確認することができた。ゴロ押し、冬期湛水、生鶏糞の3種の実施・未実施と抑草したい3種の出現割合との比較を実施した。特定の植物に抑草技術の影響があると考えられたが、どの要素が原因かを明らかにはできなかった。量的な植物調査を行うことが課題として挙げられた。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2017

発表番号 [4-9]

Verification of fertilization reduction effects by Tundra swan in winter-flooded paddy fields

Mouri Tatsuya[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Soumura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]

コハクチョウ越冬による冬期湛水水田への施肥削減効果の検証

毛利 竜也[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

冬期湛水水田は,ロシア極東から飛来する渡り鳥の越冬場としても利用される.渡り鳥(特にコハクチョウ)が冬期湛水水田へと排出する糞尿は有機肥料としての活用が期待される.本研究では,コハクチョウによって水田へと供給された肥料分(窒素・リン等)を定量的に把握し,次期の稲作において,どの程度,施肥を削減できるか評価することを目的に研究を進めた.

Keyword: 農地環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2017

発表番号 [4-10]

Fish assemblage and environment of artificial wetland in paddy fields area: Temporal change and influence of dredging

Nishida Kazuya[Present affiliation is National Research Institute of Far Seas Fisheries, FRA]

水田地帯に造成された湿地における魚類相・環境条件の変化と泥上げの影響

西田 一也[国際水産資源研究所]

造成後約10年にわたって人工湿地の魚類相と環境条件,維持管理を調査した.維持管理として行われた泥上げにより,湿地は一定の水深を維持した.造成初期にはドジョウ,ホトケドジョウ,モツゴのCPUEが高く,仔稚魚が採捕されたことから湿地が繁殖場として利用されたと考えられた.しかし,その後アブラハヤ・タカハヤを除く魚類のCPUEが減少したことから,繁殖・成育場としての湿地の機能が低下した可能性が示唆された.

Keyword: 人工湿地, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2017

発表番号 [4-11]

An attempt to make the distribution map of the ancient fish fauna in Utsunomiya city

Yokota Atsuya[MOBILITYLAND CORP.]・Moriyama Takumi[Utsunomiya Univ.]・Tamura Takahiro[Utsunomiya Univ.]

宇都宮市内における過去の魚類分布推定図作成の試み

横田 敦也[(株)モビリティランド]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

本研究では、1950年代の分布推定図の作成とそれを基にした産物書上帳の記述内容の確認という試みを通じ、過去の魚類相とその分布を明らかにするための手法を考察した。魚類相情報は聞き取り調査を用い情報収集を行った。圃場整備を行なう以前の魚類相の記憶がある世代が今後減っていくことは明白である。このような情報の蓄積は、農村生態系の今後を考えていく上でも貴重な情報になりうるため、早急に行なうべき課題である。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2017

発表番号 [4-13]

Successin of the Roles of the Creek through the Environmental Study

Kato Shuichi[Shinanogawa River Bsin,Land Improvement Projects Survey and Management Office]・Sada Toshihiko[Chikugogawa River Ugan,National Farmland Disaster Prevention Project Office]・Akamatsu Youji[Chikugogawa River Ugan,National Farmland Disaster Prevention Project Office]

環境学習会を通じてクリークの多様な役割を伝える活動

加藤 修一[信濃川水系土地改良調査管理事務所]・佐田 俊彦[筑後川下流右岸農地防災事業所]・赤松 洋児[筑後川下流右岸農地防災事業所]

国営筑後川下流右岸農地防災事業等によるクリークの整備とともに環境保全活動の裾野を広げていくため,クリークの有する多様な役割を地域住民だけではなく,次世代の地域の担い手である子どもたちに理解させることが重要である。このためクリークの多様な役割を伝える活動として,平成26年度から28年度にクリーク工事地点及び周辺において環境学習会を行ったので,その成果及び今後の留意点について報告する。

Keyword: クリーク, ワークショップ, 環境学習・点検マップ・ESD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2017

発表番号 [4-16]

Proposal of a portable fishway for the steep slope section in irrigation channels

MISAWA Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College,Advanced Course]・NAGAO Ryohei[National Institute of Technology, Kagawa College,Advanced Course]・TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology, Kagawa College]・YANAGAWA Ryoichi[National Institute of Technology, Kagawa College]・TAGAWA Tadashi[National Institute of Technology, Kagawa College]

農業水路の急勾配区間に適用可能な簡易魚道の提案

三澤 有輝[香川高等専門学校]・長尾 涼平[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]

農業水路の急勾配区間に射流が発生することで,農村地域に生息する水生生物の移動経路が分断されている.そこで,本研究では急勾配区間に後付可能な簡易魚道を提案した.また提案魚道にて流れの減勢に用いる隔壁の配置間隔の違いが,魚道内の流速・水深特性に与える影響について実験的検討を行った.跳水区間を考慮した隔壁の配置によって射流の流れを制御し,魚道内に移動経路及び休息場となる流れを創出できた.

Keyword: 急勾配区間, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2017

発表番号 [4-18]

Evaluation of straight pool work and confluence work as fish refuge spots in flood period by hydraulic model experiment

Minagawa Akiko[The University of Shiga Prefecture]・Ishii Chigusa[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Yamamoto Tatsuya[Mie Prefecture]・Nishida Kazuya[National Research Institute of Far Seas Fisheries, FRA]

模型実験による魚溜工および合流桝の魚類の退避場としての機能の検証

石井 ちぐさ[中国四国農政局]・山本 達也[三重県]・皆川 明子[滋賀県立大学]・西田 一也[水産研究・教育機構国際資源研究所]

出水時の魚類の退避場としての機能を比較するため、深さ30僂竜溜工と合流桝に3L/s、5L/sの水を流し、ミナミメダカが遊泳できた時間および施設内の流速分布を測定した。その結果、両施設とも流量が大きくなるほど遊泳時間が短くなった。また、流速の全測点のうち、供試魚の最大瞬間遊泳速度未満の流速であった測点の割合を比較すると、合流桝の方が緩流域がより広く、流量の増加に対して緩流域が安定して維持された。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2017

発表番号 [4-21]

Preliminary study on the control of filamentous algae growing in open channel

MINETA Takuya[Institute for Rural Engineering,NARO]・YAMAOKA Masaru[Institute for Rural Engineering,NARO]・YOSHINAGA Ikuo[Institute for Rural Engineering,NARO]・WATABE Keiji[Institute for Rural Engineering,NARO]・KOIZUMI Noriyuki[Institute for Rural Engineering,NARO]

開水路に発生する糸状性藻類の抑制に向けて(予報)

嶺田 拓也[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・小出水 規行[農村工学研究部門]

茨城県南部の幹線開水路で大量に流下する糸状性藻類が繁殖しやすい環境条件を明らかにするために,流下している藻類の種類や用水水質・水温,水路内構造物への付着状況について予備調査を行ったところ,優占種は緑藻類のCladophora sp.や珪藻類のPleurosira laevisであった。また,通水期間中の用水はやや窒素濃度が高かったものの藻類が発生する要因を水質環境や水温に求めることは難しかった。

Keyword: 水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2017

発表番号 [4-24(P)]

Evaluation of the conservation method in agricultural channels on the habitat of freshwater fish and Unionid mussel.

Sanuki Shigeki[WESCO CO.,Ltd.]・Saito Mitsuo[WESCO CO.,Ltd.]

農業用水路の改修時に整備された魚類及びイシガイ科二枚貝への環境配慮工法の効果検証

佐貫 方城[(株)ウエスコ]・齋藤 光男[(株)ウエスコ]

香川用水土器川沿岸農業水利事では,既存の用水路等の補修・改修時に農業用水路生態系の維持・向上を図った.魚介類の生息に配慮した全8箇所の「生態系水路」では,マツカサガイやアブラボテ等を象徴種とし,緩流域の形成と堆砂機能を有する水路を検討・施工した.改修後,概ね3ヵ年のモニタリング調査により,配慮対象種の生息が確認され,魚種は17種増加したことから,生態系水路では概ね当初目標が達成されたと考えられる

Keyword: 魚類, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2017

発表番号 [4-26(P)]

Measurements of change in flooded water temperature caused by convectionwith peltier devices

Hanayama Susumu[Faculty of agriculture. Yamagata University]・Annaka Takeyuki[Faculty of agriculture. Yamagata University]

ペルチェ素子を使った田面水の対流にともなう水温変動の測定

花山 奨[山形大学]・安中 武幸[山形大学]

対流によって生じる田面水中の微小な温度変化をペルチェ素子によって測定可能か検討した。その結果、対流が大きくなるにつれ水中の温度変動が大きくなることが確認された。また、ペルチェ素子をつかって野外における水田の田面水の対流測定が可能であることが示唆された。

Keyword: 田面水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.322-323 , 2017

発表番号 [4-28]

Fish assemblage and microhabitat structure in an agricultural canal

Ohira Mitsuru[Institute of Agriculture University of Agriculture and Technology]・Fukuda Shinji[Institute of Agriculture University of Agriculture and Technology]

農業水路における魚類群集と微生息環境

大平 充[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

農業水路における微生息場環境の構造と魚類の分布の関係から,必要な水路構造の要件について検討することを目的とした. 平均約6mの流路幅の水路において,流路長75mの区間を設定した.流路を3mおきに区切り, 水面幅を横断面方向に3等分した, 3m×約2mの計75メッシュをつくり, メッシュごとに魚類の採捕を行った. メッシュの水深のレンジとは正の関係が示され, 平均水深とは負の相関が示された.

Keyword: 生態環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2017

発表番号 [4-31]

Preliminary estimation of fish inhabiting agricultural canals using environmental DNA metabarcoding method, MiFish

Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ham Seong[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Miya Masaki[Natural History Museum and Institute, Chiba]・Sado Tetsuya[Natural History Museum and Institute, Chiba]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takemura Takeshi[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoshinaga Ikuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]

環境DNAメタバーコーディング法‘MiFish’を用いた農業水路に生息する魚類の予備推定

小出水 規行[農村工学研究部門]・咸 成南[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]・宮 正樹[千葉県立中央博物館]・佐土 哲也[千葉県立中央博物館]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・森 淳[北里大学]・竹村 武士[西日本農業研究センター]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]

環境DNAメタバーコーディング法を用いて,農業水路に生息する魚類の予備推定を行った.広島県内の5つの農業水路で採水した水1リットルを分析した結果,水路全体で26魚種のDNA配列が検出された.各水路では9〜21種が確認され,ヤリタナゴ,オイカワ,カワヨシノボリ等の計6種が全水路で共通した.現行の個体採捕調査によってこれだけの種を一度で確認することは難しく,本手法の高精度さが追証された.

Keyword: 次世代シークエンサー, 生きもの調査, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2017

発表番号 [5-2]

Multipoint snow depth observations in a forest in warm snowy area

Fujihara Yoichi[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Takase Keiji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Chono Shunsuke[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Ichion Eiji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Ogura Akira[Ishikawa Agriculture and Forestry Center Forestry Experiment Station]・Tanaka Kenji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]

暖地積雪地帯の森林内における多地点積雪深観測について

藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]・小倉 晃[石川県農林総合研究センター]・田中 健二[石川県立大学]

森林内において多地点積雪深観測を行い、積雪深と標高、斜面方位、開空度との関係について調べた。その結果、堆積期においては標高と積雪深との相関が強いが、融雪期においては斜面方位、開空度との相関も強くなる、降雪の樹冠遮断率は約21%で降水の遮断率よりも大きいこと等が分かった。さらに、オープンと森林内における積雪深の減少速度を比較すると、融雪期はオープンの方が早いが、堆積期は森林内の方が早い結果となった。

Keyword: 積雪, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2017

発表番号 [5-7(P)]

Altitude effect on volume and period of snowmelt runoff

TAMAI Koji[Forestry & Forest Products Research Institute]

融雪流出量と融雪期間に流域の標高が及ぼす影響

玉井 幸治[森林総合研究所]

日本の森林は降水量の多い山岳地域に主に分布しており、特に積雪のある森林流域では、融雪に伴う流出量の増加が田植え時の水資源供給に大きく寄与している。それは山岳地域の標高の高さが、融雪時期を遅らせ、融雪による流出量を増やす効果があると考えられるからである。利根川上流域で観測を行っている、標高の異なる4つの小流域でのデータを用いて、小流域間での融雪流出量と融雪期間の違いを調べた。

Keyword: 融雪流出, 水資源開発・管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2017

発表番号 [5-8(P)]

Estimation of snow covered area and snow water equivalent by remote sensing in Arasawa dam basin

Fujii Hideto[Yamagata University, Faculty of Agriculture]・Sunakawa Takuya[Yamagata University, Faculty of Agriculture]

リモートセンシングを用いた荒沢ダム流域の積雪面積および積雪水量の推定

砂川 卓哉[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]

赤川上流域を対象に豪雪地域流域の積雪水量の推定方法を検討した.積雪面積はLandsat8の画像に林床雪の有無を判別できるS3指標を使用する.閾値は山形県内13地点の積雪深とS3値を照合し0.0を使用した.積雪深は周辺流域18地点の実測値をもとに求めた.積雪密度は高標高のデータがないため4地点の実測値(平均標高283m)と250〜400kg/m3を50kg/m3間隔で比較する方法で推定した.

Keyword: 降雪, 融雪,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2017

発表番号 [5-12]

Water temperature stratification and the characteristics of vertical movement of algae in the small pond

Hamagami Kunihiko[Faculty of agriculture, Iwate university]・Hiwatashi Satsuki[Tohoku Regional Agricultural Administration]

ため池における水温成層化と藻類の日周期鉛直移動の関係

濱上 邦彦[岩手大学]・樋渡 さつき[東北農政局]

藍藻の鉛直移動特性を把握するため,水理学的要因に着目しアオコの発生する浅いため池において水温成層化の日周期変動と藻類の挙動の観測を行った.その結果,浮上速度は水温成層強度を示す浮力周波数と負の相関性がみられた.また,水面付近へ移動した藍藻群の移動速度は既往の室内実験結果よりも大きく,フィールドでは外力として鉛直混合流が働くために,藍藻自身が持つ浮力調節能力よりも移動速度が増すことが推察された.

Keyword: 水温成層, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2017

発表番号 [5-17]

Rainwater storage capacity secured by water release in a catchment with series irrigation ponds

Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yarimoto Kenta[JFE Engineering Corporation]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

重ね池を含む流域において事前放流で確保できる雨水貯留容量

田中丸 治哉[神戸大学大学院]・鎗本 賢太[JFEエンジニアリング(株)]・多田 明夫[神戸大学大学院]

著者らは,総合治水の一手法として,台風期限定のため池事前放流による雨水貯留容量の確保について検討してきた.本研究では,複数の重ね池を含む兵庫県洲本市の相原川流域において,事前放流で確保できる雨水貯留容量を見積もる方法を提示し,単独ため池と重ね池が混在した同流域の雨水貯留容量は,全ため池を単独ため池と仮定した場合の約8割になることを示した.この結果に基づいて,淡路地区全体の雨水貯留容量を見直した.

Keyword: 総合治水, 重ね池, 雨水貯留容量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2017

発表番号 [5-18]

Evaluation of SWAT Hydrological Model for Streamflow Simulation in Yasu River Basin, Japan

Kimengich Kibet[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takeuchi Junichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

SWATモデルを用いた野洲川流域の流出解析

キメンギッチ キベト[京都大学大学院]・竹内 潤一郎[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]

琵琶湖南東部の野洲川を対象として,SWATを用いて流出解析を行う.流域内に存在する主要なダムにおける流入流出や頭首工からの取水を考慮に入れ,SWAT-CUPを用いてパラメータのキャリブレーションを行った.

Keyword: 流出特性, 感度解析, 不確実性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2017

発表番号 [5-22(P)]

A tsunami inundation numerical simulation by 5 m mesh elevation data in Shizuoka city

kajiyama naoki[Graduate School of Bioresouce Sciences, Nihon University]・Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

静岡市における5mメッシュ標高データによる津波浸水シミュレーション

梶山 直輝[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学]・宮坂 加理[日本大学]

これまでのハザードマップに関する研究は、津波の浸水予測の精度の向上の研究が主であった。そこでは過去の大きな地震に基づいた浸水計算がされている。これに対して、多種多様な津波発生の条件で浸水予測を比較する研究は和歌山県のものを除いてほとんどない。静岡市の海岸線で、8m, 12mの最大津波高さ、半周期10分、20分、30分の正弦波を仮定した6つの条件で、津波浸水の数値シミュレーションを行い、比較する。

Keyword: 津波, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2017

発表番号 [5-23]

Estimation of Planting Date for Climate Change Impact Assessment on Tidal Swamp Paddy in South Sumatra

Tsujimoto Kumiko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ohta Tetsu・Homma Koki[Tohoku University]

南スマトラ感潮湿地水田の気候変動影響評価のための作付日推定手法の検討

辻本 久美子[岡山大学大学院]・太田 哲・本間 香貴[東北大学大学院]

インドネシア南スマトラの大流域(ムシ川流域)の河口部に広がる感潮湿地水田地帯を対象に,その作付日が水文環境に応じてどのように決まっているのか検討し,水文諸量から作付日を推定する方法を提案した.こうした手法は,水文環境が大きく変わろうとする気候変動下での水資源・農業生産量の将来予測計算を行う際に有用になると考えられる.

Keyword: 水収支, 水循環,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2017

発表番号 [5-24]

Generation Method of Heavy Rainfalls to Evaluate Climate Change Risks Reflecting Its Uncertainty

Minakawa Hiroki[Imbanuma Phase 2 Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]・Masumoto Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Ikeyama Kazumi[National Institute for Rural Engineering, NARO]

不確実性を反映させた気候変動リスク評価のための豪雨の模擬発生法

皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・増本 隆夫[農村工学研究部門]・池山 和美[農村工学研究部門]

気候予測の不確実性を考慮した豪雨の模擬発生法を提案した。まず複数の気候シナリオから豪雨量と発生頻度の統計値を抽出し、両値の出現確率を確率分布を当てはめた。その分布から取り出した値を組み合わせて疑似の気候シナリオを多数設定し、それらの特徴を反映させた豪雨を模擬発生させた結果、将来にかけて発生頻度、豪雨量が増加する傾向を表現でき、さらに気候変動の不確実性を考慮した確率雨量の推定分布を得ることができた。

Keyword: 気候変動リスク, 不確実性, 豪雨模擬発生
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2017

発表番号 [5-25]

Flood retarding effects of paddy field installed with outflow control box in a watershed of Kamikawa Hokkaido

Higuchi Keisuke[United graduate school of agricultural science, Tokyo university of agriculture and technology]・Kuwabara Kazuhiro[Department of industry and economy, Shizuoka pref. govt.]・Goto Akira[Department of agriculture, Utsunomiya Univ.]

北海道上川盆地流域における田んぼダムによる洪水流出抑制効果

樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・標供^賤[静岡県]・後藤 章[宇都宮大学]

気候変動による治水施設の安全度の低下に対して、流域治水対策の必要性が高まっている。そこで本研究では,河川流域レベルにおける田んぼダムの洪水流出抑制効果を定量的に評価した。田んぼダムの機能を組み込んだ洪水流出モデルを作成し、洪水流出が平滑化されることを示した。また、田んぼダム導入による流域の貯水容量の増加量を算出し、同じ貯水容量を持つ治水ダムの建設費用と比較することで、その経済的有利性を示した.

Keyword: 田んぼダム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2017

発表番号 [5-26]

Evaluation of the flood mitigation effect of a Paddy Field Dam in a reclaimed land

Kondoh Tadashi[Akita Prefectural University]・Osaka Yuka[Akita Prefectural University]・Takahashi Junji[Akita Prefectural University]・Nagayoshi Takeshi[Akita Prefectural University]・Kitagawa Iwao[National Agriculture and Food Research Organization]・Minakawa Hiroki[National Agriculture and Food Research Organization]・Miyazu Susumu[National Agriculture and Food Research Organization]

干拓低平地土水路の水田群における田んぼダム洪水緩和機能評価の試み

近藤 正[秋田県立大学]・逢坂 祐香[秋田県立大学]・高橋 順二[秋田県立大学]・永吉 武志[秋田県立大学]・北川 巌[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]・宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]

八郎潟干拓地では集中豪雨による湛水被害や排水ポンプへの負荷集中の抑制対策として、田んぼダムの取組みが開始されたが、十分な実施と効果発揮には至っていない。そこで本地区を代表する大区画圃場・土水路排水路系の水田群において、田んぼダムの洪水緩和効果の測定を試みた。洪水時には背水があり水田群排水路での測定では流出抑制効果を直接測定できなかったことから、簡易モデルを作成し緩和効果の分離を試み効果を推定した。

Keyword: 洪水流出, 地表排水, 干拓地水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2017

発表番号 [5-27]

Impact of Flood to Residential Areas in Van Coc Lake, Hanoi Vietnam

Sai Anh[Department of Agro-environmental Sciences, Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Le Son[Institute of Water Resources Planning]

Van Coc Lakeにおける洪水が居住域に与える影響評価

サイ ホン アイン[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・レ ヴィエト ソン[Division for Water Resources Planning for the North Region]

1971年にベトナムでは,紅河の大氾濫が発生し首都ハノイにおいて甚大な洪水被害がもたらされた.ベトナム政府は緊急時にハノイを洪水から防ぐため上流側に位置する氾濫原であるVan Coc Lakeに洪水を誘導する対応策について検討を行っている.そこで,本研究ではVan Coc Lakeを対象とした洪水解析を行った.その際,Manningの粗度係数が洪水の挙動に及ぼす影響についても評価を行った.

Keyword: Day河川水系, Day堰, 紅河・二次元単層モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2017

発表番号 [5-28(P)]

Sensitivity Analysis of Climate Change Impact on Snow Processes: Amplification of Assessment Uncertainty through Impact Models

kudo ryoji[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]・yoshida takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・masumoto takao[Institute for Rural Engineering, NARO]

気温変化に対する積雪融雪過程の感度が影響評価の不確実性に与える影響

工藤 亮治[岡山大学大学院]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[農村工学研究部門]

GCMの不確実性と非線形過程を有する積雪融雪モデルの複合作用による不確実性について,地域ごとの不確実性の大きさやその発現メカニズムを吟味し,(1)温度変化に対する積雪融雪過程の感度の違いが評価結果の不確実性の差をもたらすこと,(2)積雪融雪過程の不確実性は,積雪融雪モデルの非線形な応答とGCMの不確実性の複合作用によって主にもたらされ,その大きさは予測気温とモデル閾値の関係に依存することを示した.

Keyword: 不確実性, 気候変動, 複合作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2017

発表番号 [5-32]

Water Availability Assessment for Rice Production in Solok Regency, West Sumatra

Anika Nova[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

西スマトラ島ソロ郡におけるコメ生産に対する水利用可能量の評価

ノバ アニカ[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

スマトラ島ソロ郡におけるコメ生産のために,流域スケールでの水収支を評価した。本流域はスマトラ島のコメ生産の中心地であるが乾季の生産性を向上するために,灌漑設備を充実させる必要がある。流域の河川は年間流出量が多いものの,乾季の流量が0.84mm/dと少なく,今後のインフラ整備や農業セクターへの投資が大きな鍵となる。

Keyword: 水需要, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2017

発表番号 [5-37]

Characteristics of water quality in the two rivers inflowing to Batutegi Dam reservoir, Indonesia

Somura Hiroaki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・YUSTIKA Rahmah[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・YUWONO Slamet[Faculty of Agriculture, Lampung University]

インドネシアBatutegiダム流入河川の水質の特徴

宗村 広昭[島根大学]・YUSTIKA Rahmah[鳥取大学大学院]・YUWONO Slamet[ランプン大学]

インドネシアBatutegiダム湖に流入するSekampung川とSangharus川を対象に2016年3月から7月にかけて河川水サンプリング調査を実施し2河川の水質の特長を把握した.その結果,殆どの水質項目において,隣接する両河川に比較的明瞭な濃度の違いが確認され,土地利用との関係が示唆された.

Keyword: 水質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2017

発表番号 [5-38]

Applicability of 87Sr/86Sr in examining surface-groundwater interactions in watershedscontaining extensive irrigated paddy

Yoshida Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakano Takanori[Research Institute for Humanity and Nature]・Shin Ki-cheol[Research Institute for Humanity and Nature]・Tsuchihara Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Miyazu Susumu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Minakawa Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kubota Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]

水田灌漑流域の地表・地下水の交流現象解明に向けた87Sr/86Srトレーサーの利用可能性

吉田 武郎[農村工学研究部門]・中野 孝教[総合地球環境学研究所]・申 基[総合地球環境学研究所]・土原 健雄[農村工学研究部門]・宮津 進[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]

地表水・地下水の交流現象が卓越した水田灌漑流域での流出の空間構造を把握するため,ストロンチウム安定同位体(87Sr,86Sr)の存在比に着目した.Sr同位体比には,時間変化を無視でき,同位体分別効果が小さい.鬼怒川扇状地の五行川は,二つの流出経路をもつ端成分の混合によって構成され,Sr同位体比を使えば,それぞれの寄与率の定量化や流出経路の時間的な変化を捉える可能性がある.

Keyword: ストロンチウム同位体, 水田灌漑, 地表水−地下水交流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2017

発表番号 [5-42]

Forecast and Evaluation for Sediment Production in a Watershed

SARUWATARI Nobuya[NTC Consultants]・MUTO Hiromu[NTC Consultants]

ダム流域における生産土砂量予測とその評価

柵木 勝利[東海農政局木曽川水系土地改良調査権利事務所]・坂 征樹[東海農政局新濃尾農地防災事業所]・猿渡 農武也[NTCコンサルタンツ(株)]・武藤 啓[NTCコンサルタンツ(株)]

ダムの耐砂量に重大な影響を及ぼす流域の生産土砂量について,その発生メカニズムを分析して予測システムを開発しその妥当性を検証した。

Keyword: ダム耐砂量, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2017

発表番号 [5-47]

Improvement of load estimation by rating curve regressed using weight on time

Hashimoto Wataru[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]

時間に関する重み付き回帰によるLQ式を用いた流出負荷推定法の改良

橋本 航[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

IR法は,水質データのサンプリング法に依存しない,面源流出負荷量の不偏推定法である.しかしこの方法は,時間とともにLQ式が変化する場合の推定精度に改善の余地がある.このため時間方向の重み付き回帰を用いて,LQ式の時間的変化を負荷推定法に組み入れ,IR法を改良した.高頻度観測データでの検証の結果,本改良法により上記の問題に対応し,かつ,負荷量の推定精度の向上が可能なことが示された.

Keyword: 流出負荷量, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2017

発表番号 [5-48]

Irrigable area of pair pond system estimated regression Curve Number

Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Furihata Hideki[Japan Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

回帰Curve Numberを用いて推計した親子ため池システムにおける灌漑可能面積

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・降籏 英樹[農村振興局]

サブサハラアフリカ地域の内陸低湿地で,既存のため池を水資源とした水田開発を計画する時,現行の主な用途である生活用水と競合しないことを前提に灌漑可能面積を算出する必要がある.途上国では少ない要素でかつ精度のよい算出法を用いることが望ましい。本研究では、降水量と旱天日数から導いた回帰式によるCurve Numberを組み込んだ水収支式を用いて,本地域における水田開発の可能性について考察する.

Keyword: CN, 紅河, 二次元単層モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2017

発表番号 [6-1]

Land use and river water quality of dairy farming area

MURAKAMI Kou[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,Public Works Research Institute]・UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,Public Works Research Institute]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,Public Works Research Institute]

大規模酪農地域の土地利用と水質環境

村上 功[寒地土木研究所]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

北海道東部の大規模酪農地域におけて平水時の河川水質と土地利用との関係について検討した。酪農専業地帯でも飼養牛頭数密度は集落ごとに異なり、全窒素の主要成分であるNO3-Nの濃度はそれを反映していた。流域の土地利用とNO3-N濃度の関係では、単位流域面積当たり飼養牛頭数と比較的高い相関があったが、草地率等その他の要因によるばらつきがみられ、複数の要因を加味した評価の必要性が示唆された。

Keyword: 水質環境, 土地利用,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2017

発表番号 [6-6]

Soil fertility status after restoration in tsunami-inundated farmlands of Miyagi prefecture

Roy Kingshuk[College of Bioresource Sciences, Nihon Univeristy]・Iwata Satoki[Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University]

宮城県の津波被災農地における復旧後の地力の実態

ロイ キンシュック[日本大学]・岩田 聖生[東北大学大学院]

本研究は、宮城県亘理町、山元町を調査対象とし、津波被災後の復旧作業の過程で実施された客土により農地土壌の地力がどのように変化したのかを検討した。比較検討のために採取土壌をゝ凖敘醒蓮↓¬亀凖敘醒蓮↓5凖攤燹↓て睥η醒呂4つに分け、土壌の化学性、物理性、生物性、収穫量について分析を行った。研究の結果、客土農地では、土壌地力や生産性の低下が全体的に確認された。

Keyword: 津波, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2017

発表番号 [6-8]

Germination and growth responses of Komatsuna to anaerobically-digested sludge compost

Maeda Morihiro[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Morimoto Takayuki[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Fujiwara Taku[Kochi University]・Inoue Daisuke[Kitasato University]

嫌気性消化汚泥堆肥の施用がコマツナの発芽および生育に及ぼす影響

前田 守弘[岡山大学大学院]・森本 貴之[岡山大学]・藤原 拓[高知大学]・井上 大介[北里大学]

嫌気性消化汚泥堆肥の利用促進が期待されている.本研究では,コマツナの発芽およびポット試験を行い,3種類の堆肥を評価した.その結果,発芽率には影響しないものの,対象とした堆肥には根の伸長を阻害する物質が含まれている可能性が示唆された.また,可給態窒素が少ない場合,施用量を増やしてもコマツナ生育が化学肥料区より劣った.以上より,消化堆肥を利用する際には,化学肥料と併用するなどの配慮が必要である.

Keyword: 土壌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2017

発表番号 [6-11]

Starting up of laboratory-scale dry methane fermenters for rice straws

Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakamura Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・Oritate Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]

稲わらを原料とした乾式メタン発酵室内実験の発酵立ち上げ

山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]

作物残渣を対象とした簡易なメタン発酵プロセスの研究開発のため,牛ふん尿を原料とした中温湿式メタン発酵の消化液を種汚泥に,稲わらを原料に高温乾式メタン発酵(55℃加温)を実験室内に立ち上げた。発酵槽として500mlのボトルを用い、立上げ開始後268日間の積算ガス発生量は約186L,ガス発生が安定した200日経過以降日平均発生量は600ml/d程度となった。

Keyword: 乾式メタン, 稲わら, 室内実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2017

発表番号 [6-16]

Effects of Soil Organic Matter on Transport of Cesium in soil

Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nihei Naoto[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]

土壌有機物がセシウムの移動に与える影響

辰野 宇大[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

土壌有機物はCsの移動に影響を与える可能性がある。本研究はカラム通水実験により、有機物及びその種類の違いが土壌中のCsの移動に与える影響について明らかにすることを目的とした。有機物と混合したCs溶液を通水した場合、土壌カラムからのCs流出濃度はCsのみの溶液を通水した場合より大きく、有機物錯形成態Csの吸着が下層の土壌でも確認された。溶液中の有機物はCsの土壌深くへの移動を促進させる可能性がある。

Keyword: セシウム, 溶存有機物, 腐植物質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2017

発表番号 [6-18]

Behavior of radioactive cesium newly flowing through irrigation water in paddy field

Miyazu Susumu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kubota Tomijiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Yoshikawa Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nakajima Kousei[SHIMIZU CORPORATION]・Tsuruta Ryousuke[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Yoshimasa[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Iizuka Taiga[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Harada Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nonaka Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Shin Moono[National Agriculture and Food Research Organization]・Tanaka Yutaka[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Ito Kentaro[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Hikigi Shinya[NTC Consultants Inc.]・Tsukidate Mitsuhiro[NTC Consultants Inc.]

農業用水を介して新規流入した放射性セシウムの水田圃場内動態

宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉川 夏樹[新潟大学]・中島 浩世[清水建設(株)]・鶴田 綾介[新潟大学大学院]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・飯塚 大河[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・野中 昌法[新潟大学]・申 文浩[農業・食品産業技術総合研究機構]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・月館 瑞寛[NTCコンサルタンツ(株)]

本稿では水稲試験栽培を実施して,農業用水を介して新規流入した放射性Csの圃場内動態を把握し,灌漑水が玄米への放射性Cs移行に与える影響を検証した.その結果,圃場内流下過程における田面水の溶存態・懸濁態137Cs濃度には低下傾向が確認された.また,当該圃場においては,灌漑水に含まれる放射性Csの玄米への移行の影響範囲は水口周辺に限られる可能性が示唆された.

Keyword: 放射性セシウム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2017

発表番号 [6-21]

Relationship between water quality items and radiocesium concentration in irrigation water on the Ukedo river system

Shin Moono[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Kubota Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Miyazu Susumu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hikigi Shinya[NTC Consultants Co., Ltd.]・Kurata Takashi[NTC Consultants Co., Ltd.]・Ota Takeshi[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]

請戸川水系における農業用水の水質項目と放射性セシウム濃度の関係

申 文浩[東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]・宮津 進[農村工学研究部門]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・倉田 高士[NTCコンサルタンツ(株)]・太田 健[東北農業研究センター]

今後、本格的な営農再開が期待される福島県浜通り地域の請戸川水系において、用水中の放射性セシウム濃度(137Cs)の実態を把握するとともに、水質項目による水中の137Cs濃度の推定方法を検討した。その結果、濁度、SS濃度と懸濁態137Cs濃度の関係を用いれば、懸濁態137Cs濃度を推定することは可能であり、溶存態137Csは濃度の変化が少ないことから、全137Cs濃度の推定も可能であると考えられた。

Keyword: 農業用水, 放射性セシウム, 営農再開
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2017

発表番号 [6-22]

Development of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system

Tokiyoshi Mitsuaki[Dainippon plastics co.,ltd]・Hinobayashi Joji[High stiffness polyethylene pipes association]・Kago Ikuya[Hokkai Land Improvement District]・Hanayama Kazunori[Land scape]・Kuriyama Takashi[Graduate school of Organic Materials Science, Yamagata University]・Kawabata Toshinori[Graduate school of Agricultural Science, Kobe University]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムの開発

時吉 充亮[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・加後 郁也[北海土地改良区]・花山 一典[(株)ランドスケープ]・栗山 卓[山形大学]・河端 俊典[神戸大学]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムは,製管成形条件により管周方向および管軸方向それぞれの曲げ特性(剛性及び強度)を制御できる.したがって,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変位に追随することが期待できる.本報告では,そのガラス繊維強化ポリエチレン管システムについて紹介する.

Keyword: 大口径, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2017

発表番号 [6-23]

Bending characteristics of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system

Tokiyoshi Mitsuaki[High stiffness polyethylene pipes association]・Aoyama Yuki[Dainippon plastics co.,ltd]・Hinobayashi Joji[High stiffness polyethylene pipes association]・Kago Ikuya[Hokkai Land Improvement District]・Hanayama Kazunori[Land scape]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kuriyama Takashi[Graduate school of Organic Materials Science, Yamagata University]・Kawabata Toshinori[Graduate school of Agricultural Science, Kobe University]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムの曲げ特性

青山 勇基[大日本プラスチックス(株)]・時吉 充亮[高耐圧ポリエチレン管協会]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・加後 郁也[北海土地改良区]・花山 一典[(株)ランドスケープ]・中村 和正[寒地土木研究所]・栗山 卓[山形大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムは,製管成形条件により管周方向および管軸方向それぞれの曲げ特性(剛性及び強度)を制御できる.したがって,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変位に追随することが期待できる.本報告では,大口径ガラス繊維強化ポリエチレン管を用いた曲げ試験を実行し限界性能評価を検討した.

Keyword: 大口径, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2017

発表番号 [6-24]

Bending characteristics of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system(Fittings)

TAKAHARA GENTARO[DAINIPPON PLASTICS CO.,LTD.]・Seto Atsushi[DAINIPPON PLASTICS CO.,LTD.]・Hinobayashi Joji[High Stiffness Polyethylene Pipes Association]・Kago Ikuya[Hokkai Land Improvement District]・Hanayama Kazunori[Land scape]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kuriyama Takashi[Graduate School of Organic Materials Science,Yamagata University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムの曲げ特性(継手)

瀬戸 敦司[大日本プラスチックス(株)]・盡供仝斬析[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・加後 郁也[北海土地改良区]・花山 一典[(株)ランドスケープ]・中村 和正[寒地土木研究所]・栗山 卓[山形大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムは,製管成形条件により管周方向および管軸方向それぞれの曲げ特性(剛性及び強度)を制御できる.したがって,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変位に追随することが期待できる.本報告では,大口径ガラス繊維強化ポリエチレン管を用いた曲げ試験を実行し限界性能評価を検討した.

Keyword: 大口径, 内圧管, 曲率半径・地盤追従
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2017

発表番号 [6-25]

Model Experiment for Deformation Behavior of Polyethylene Pipes and Joints with Ground Settlement

UEDA ZENKO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・TAKAHARA GENTARO[Dainippon Plastics Co., Ltd.]・HINOBAYASHI JOJI[Dainippon Plastics Co., Ltd.]・SAWADA YUTAKA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・KAWABATA TOSHINORI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

地盤沈下に伴うポリエチレン管及びその継手部近傍の変形挙動に関する模型実験

上田 前向[神戸大学大学院]・高原 源太朗[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[大日本プラスチックス(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

近年,泥炭地などの超軟弱地盤内において,地盤の不同沈下によるパイプラインの突発事故が増加している.そのような突発事故を防止するため,農業用管路として高密度ポリエチレン管(PE管)の需要が高まっている.本研究では,地盤沈下を再現した模型実験を実施し地盤沈下に伴うPE管の力学挙動を検討した.その結果,地盤の沈下によるPE管のひずみ分布および沈下は,管種や継手の有無,種類によって異なることがわかった.

Keyword: PE管, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2017

発表番号 [6-26]

Field test of Glass fiber reinforced polyethylene pipe system at soften ground

TAKAHARA GENTARO[DAINIPPON PLASTICS CO.,LTD.]・Hinobayashi Joji[High Stiffness Polyethylene Pipes Association]・Kago Ikuya[Hokkai Land Improvement District]・Hanayama Kazunori[Land scape]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kuriyama Takashi[Graduate School of Organic Materials Science,Yamagata University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

泥炭地盤におけるガラス繊維強化ポリエチレン管システムの埋設挙動

盡供仝斬析[大日本プラスチックス(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・加後 郁也[北海土地改良区]・花山 一典[(株)ランドスケープ]・中村 和正[寒地土木研究所]・栗山 卓[山形大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

ガラス繊維強化ポリエチレン管システムは,製管成形条件により管周方向および管軸方向それぞれの曲げ特性(剛性及び強度)を制御できる.したがって,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変位に追随することが期待できる.本報告では,大口径ガラス繊維強化ポリエチレン管を用いたフィールド試験を実際の泥炭地盤に敷設し泥炭地盤内での曲げ挙動と継手部の健全性を評価した.

Keyword: 大口径, 内圧管, 一体管路・地盤追従
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.492-493 , 2017

発表番号 [6-28]

Behavior analysis for RC pipe that was load locally from the inside

Ooyama Kouki[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University]・Hyodo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ishii Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

管内面から局所荷重を受けたRC管に対する挙動解析

大山 幸輝[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]

埋設管の耐力評価手法である内面載荷法の実用化には,測定した管の剛性を合理的に評価する基準が必要である.評価基準の一形態としては,数値解析を用いて埋設管の標準モデルを構築し,実測値と比較評価することを想定している.本研究ではその第一段階として,RC管の管体に対して内面載荷法を適用した際の管の挙動を解析した.その結果,RC管の挙動が実測値と同様な傾向を示し,標準モデルとしての妥当性が確認できた.

Keyword: RC管, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2017

発表番号 [6-31]

Study on low-temperature curing characteristics of Cured in place pipe

hirata makiko[KURIMOTO,LTD.,]・shimomura jun[KURIMOTO,LTD.,]・ariyoshi mitsuru[Institute for Rural Engineering]・mohri yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]

現場硬化型更生管の低温硬化特性に関する検討

平田 真樹子[(株)栗本鐵工所]・霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

現場硬化型管更生工法は、熱硬化性樹脂を含浸した円筒状更生材の内径側から水圧や空気圧で膨張させ、既設管内面に圧接した状態で内部媒体の温度を上昇させることにより硬化し、既設管内面に更生管を築造する工法である。既設管に滞水や浸入水が発生する悪条件下においても完全に硬化反応が進み、更生管として十分な物性を得るため、熱硬化性樹脂に常温硬化性触媒を添加することにより非加熱状態での硬化性を確認する実験を行った。

Keyword: 現場硬化型更生工法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2017

発表番号 [6-34]

Monitoring Technology for Damaged Pipeline by Kumamoto Earthquake

takeo kaneko[Mihamasokuryousekkeisha Co. Ltd.]

熊本地震被災パイプラインモニタリング技術

兼子 健男[(株)三浜測量設計社]

平成28年4月14・16日に震度7の大きな揺れに見舞われた平成28年熊本地震では農業用施設にも大きな被害があり、その把握に大変な労力を要した。中でも農業用水パイプラインは地下に埋設されているため被災箇所の確認が困難であり、パイプライン内部へ内視カメラの挿入にグラスファイバー線を束ねた挿入器具と車輪とソリを取り付けたカメラハウジングを利用することで被災箇所を証明することができた。

Keyword: 潅漑施設, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2017

発表番号 [6-36]

Pipeline damage point investigation from ground surface by nondestructive inspection

TAKEUCHI Yasushi[Tokyo Univ. of Agriculture]・Fujikawa Tomonori[Tokyo Univ. of Agriculture]

非破壊検査による地表面からのパイプライン損傷箇所調査に関する研究

志賀 大輝[東京農業大学]・豊田 和希[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・竹内 康[東京農業大学]・平井 和典[岩手県]・佐藤 公俊[岩手県]

本研究では,岩手県陸前高田市で実施された県営ほ場整備事業気仙川地区内のA工区の農道下に敷設されたパイプラインを対象に,電磁波レーダなど,道路の路面下空洞調査に用いられている非破壊検査装置を利用し,損傷箇所の検出方法について検討したので報告するものである。

Keyword: パイプライン, 非破壊検査,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2017

発表番号 [7-4]

Report(the dry starting of motor-driven horizontal shaft mixed-flow pump)from the site

Ito Yu[Tobu Regional Promotion office of Miyagi Prefecture]・Sasaki Kiduku[Tobu Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]・Sugawara Tsuyoshi[Tobu Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]・Kinoshita Ryusuke[EBARA CORPRATION]・Chiba Makoto[EBARA CORPRATION]

現場からの報告(モータ駆動横軸斜流ポンプのドライ始動について)

伊藤 裕[宮城県東部地方振興事務所]・佐々木 築[宮城県東部地方振興事務所登米地域事務所]・菅原 強[宮城県東部地方振興事務所登米地域事務所]・木下 竜介[(株)荏原製作所]・千葉 真[(株)荏原製作所]

宮城県北東部に位置する五ヶ村第1堀排水機場に新設するモータ駆動ポンプの工事にあたり,周辺地域の電気障害を防止するため,モータの電力使用に制限を受けた。これを受けて電気障害の発生を抑制するため導入した技術がドライ始動である。本技術はポンプケーシング内部に水が無い状態でポンプを始動することにより負荷トルク,始動電流を低減する。本技術を新設導入した機場は本機場が全国初であるため,現場から報告を行うもの。

Keyword: 工法, 施工,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2017

発表番号 [7-8(P)]

Evaluation of Frost Damage on Concrete using AE Energy Parameter

Nagata Mizuho[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

AEエネルギ特性に基づく凍害コンクリートの損傷実態評価

永田 瑞穂[新潟大学]・島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・石神 暁郎[寒地土木研究所]

コンクリート損傷の検出とその診断は、農業水利施設の長寿命化に不可欠な技術課題である。本論では、凍害環境に立地したコンクリート水路構造物より採取したコア供試体を対象に圧縮載荷過程で発生するAEとそのエネルギ指標による損傷度評価を試み、X線CT法を用いた供試体の内部評価との関連性を実証的に検討した。その結果、コンクリート損傷度評価におけるAEおよびそのエネルギ指標の有用性が明らかになった。

Keyword: コンクリート, 凍害, 圧縮強度試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2017

発表番号 [7-9]

Study on the missing of calcareous coarse aggregate in precast concrete canal

kanehira shusuke[Tohoku Regional agricultural Administration Office, Iwtesanroku National Irrigation Project Office]・kitatuji masafumi[Graduate School of Food,Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]

プレキャストコンクリート水路における石灰質粗骨材の欠落に関する研究

金平 修祐[東北農政局岩手山麓農業水利事業所]・北辻 政文[宮城大学]

宮城県内のコンクリート二次製品水路において、中性化や凍害、摩耗などの現象と異なり、水路内面の骨材が選択的に窪んだ状況が確認された。詳細調査の結果、石灰質粗骨材使用され、接水面で(Ca)の濃度が低いこと及び水質分析の結果軟水であることが明らかになった。水質分析の値から、全国平均とそれほど違いがなく、国産の石灰石骨材成分分析結果より純度が高く産地間の差がないことから、全国で発現する可能性がある。

Keyword: 二次製品, 石灰石骨材, 溶脱作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2017

発表番号 [7-14]

A Study on Development of Precast Concrete Product Utilizing Bio-Silica

MORIWAKI Yoshiyuki[School of Environment and Society, Tokyo Institute of Technology]・SUTO Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・UMEDA Junko[Osaka University, Joining and Welding Research Institute]・MICHIURA Yoshisada[KURIMOTO, LTD., Ductile Iron Pipe Division, Business Planning Department]・TAKATA Ryuichi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]

バイオシリカを利用したコンクリート二次製品の開発に関する基礎的研究

森脇 慶幸[東京工業大学]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・梅田 純子[大阪大学]・道浦 吉貞[(株)栗本鐵工所]・高田 龍一[松江工業高等専門学校]

バイオシリカは,農業副産物である籾殻を加工処理し,不純物を取り除くことでシリカ純度を高めた材料である.本研究では,バイオシリカを混和材として利用したコンクリート二次製品を製造することを目的とし,モルタルによる力学特性の検討を行った.試験は促進養生を施し,圧縮強度試験とした.その結果,強度面から見れば,バイオシリカはコンクリート二次製品への利用が可能であることが示唆された.

Keyword: コンクリート材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2017

発表番号 [7-15(P)]

Characteristics of Eluted Ions from Fly Ash Powder and Hardened Geopolymer Paste

Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]・Takashima Chizuru[Faculty of Education, Saga University]

フライアッシュ粉体およびジオポリマー硬化体からの溶出イオン特性について

八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]・高島 千鶴[佐賀大学]

波長分散型蛍光X線を用いてフライアッシュ粉体およびジオポリマー硬化体から溶出するイオンの分析を行った. 溶出したイオンで最も多かったものはフライアッシュ粉体ではCaであり, ジオポリマー硬化体ではNaであった. フライアッシュ粉体からは1日経過でイオンの溶出がほぼ完了したのに対し, ジオポリマー硬化体からは28日経過までイオンの溶出が続いたが, 28日から56日でイオンの溶出はほとんど止まると考えられた.

Keyword: ジオポリマー, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2017

発表番号 [7-18]

On cleaning method of measurement surface before wear measuring

KAWAKAMI AKIHIKO[NARO]・ASANO Isamu[NARO]・MORI Mitsuhiro[NARO]・KAWABE Shohei[NARO]

摩耗計測における測定面の清掃方法について

川上 昭彦[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]

無機系表面被覆材で被覆された水路は流水等で摩耗し劣化する。その摩耗についてはレーザ法等により各地で調査が行われている。一部の地区において、摩耗量が国の基準や他地区と比べ平均の倍以上大きい地区が出てきている。地区の測定法は他地区と同じながら、測定面の清掃方法が他地区と異なり、そのウォータジェット洗浄が使用されていた。今回現場試験により、その清掃方法が測定に与えるの影響を検討した。

Keyword: 開水路, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2017

発表番号 [7-19]

Estimation of Manning's Roughness Coefficient in Existing Concrete Open Channels by Using Roughness Coefficient Plates

FUJIYAMA So[Sanyu Consultants Inc.]・ITO Yuji[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・MOMII Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・NAKADA Toru[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・TARUYA Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

評価板を用いたコンクリート開水路の粗度係数の推定

藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・中田 達[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]

開水路の機能診断において通水性能を評価する場合には,粗度係数の既往の参考値と現地での計測値とを比較して,その性能の低下具合を評価する.粗度係数は,通水時の計測値をマニングの平均流速公式に代入して求められるが,この手順は,労力とコストがかかる上,観測誤差による不確実性が生じやすい.本研究では,湿潤および浸水状態で,容易かつ省力的に粗度係数を評価するために,粗度係数評価板を用いた推定法を提案する.

Keyword: 機能診断, 粗度係数評価板, 相当粗度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2017

発表番号 [7-24]

Verification of change in cross-sectional stiffness along longitudinal direction of reinforced concrete flume

FUJIMOTO MITSUNOBU[KURIMOTO,LTD.]・SHIMIZU KUNIHIRO[SANKO TECHNO CO.,LTD.]・HYODO MASAHIRO[Faculty of Aguriculture,Tottori University]・ISHII MASAYUKI[Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]・OGATA HIDEHIKO[Faculty of Aguriculture,Tottori University]

鉄筋コンクリートフリュームの断面方向剛性の軸方向変化に関する検証

藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

著者らは,水路壁載荷装置を用いた鉄筋コンクリート開水路の構造安全性を現地で評価できる診断手法の開発を進めている。本手法は,開水路側壁を載荷した際の変位量を測定し,荷重と変位量の関係から剛性を評価するものである。今回,鉄筋コンクリートフリュームによる軸方向位置による断面方向剛性の違いを評価し、フリュームの剛性を逆解析的に評価するために,弾性理論に基づく計算結果と比較検討した。

Keyword: 鉄筋コンクリート開水路, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2017

発表番号 [7-28]

Analysis of deformation behavior using distinct element method in irrigation tunnels

MURAKAMI Ryo[Okayama University]・Ishiko Yukiya[Okayama University]・Shibata Toshifumi[NIKKA Engineering co.,inc.]・Tamoto Toshiyuki[NIKKA Engineering co.,inc.]・Nishimura Shin-ichi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]

個別要素法を用いた農業用水路トンネルの変形挙動の解析

村上 椋[岡山大学大学院 ]・石故 有生也[岡山大学大学院 ]・柴田 俊文[日化エンジニアリング(株)]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・西村 伸一[岡山大学大学院 ]・珠玖 隆行[岡山大学大学院 ]

高度経済成長期やそれ以前に施工された農業用水路トンネルは,安定的な農業生産に必要な構造物であるが,老朽化の進行のため補修・補強が喫緊の課題となっている.そのため,トンネルの変形挙動を把握し,変状の発生原因を議論することが非常に重要である.本論文では,地山とトンネル覆工との相互の挙動の把握を行うため,大型模型実験と個別要素法(DEM)による解析を行い,その結果を比較する.

Keyword: 補強, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2017

発表番号 [7-29]

Workability and points of attention on silicate-based surface penetrant method for agricultural concrete canal

TANIMURA Naru[Aston Inc.]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]・UENO Kazuhiro[Shimane University]・SATO Shushi[Kochi University]・NATSUKA Isamu[Shimane University]

農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の施工性および施工上の留意点

谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

本報では,けい酸塩系表面含浸材を使用した含浸工法について,主にPCMと併用した場合の施工性や施工上の留意点を整理した.結果として,含浸工法の塗布工程は塗布量によらず簡易性に優れていること,本試験で使用した含浸材では,躯体の状況に応じて適切に散水し,躯体表面の水分率を調整すること,の二点が重要であることを確認した.また,事前の既設躯体のひび割れ処理の重要性とPCMの薄塗りの有効性を確認した.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2017

発表番号 [7-34]

Experimental study on mechanism of defective events occurrence near a channel joint

Mori Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[Institute for Rural Engineering]

開水路目地近傍の補修材変状発生メカニズムに関する実験的検討

森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]

目地近傍の無機系表面被覆材に発生する浮き,ひび割れなどの変状発生メカニズムを解明するために,ポリマーセメントモルタル(PCM)とコンクリートとの積層角柱供試体を作製し,各材料の硬化・収縮課程におけるひずみ挙動を観測した。その結果,PCM端部に最も大きい圧縮ひずみが生じること,コンクリートとPCMとのひずみ差は,中央部よりも端部で大きくなること,が明らかとなった。

Keyword: 補修材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2017

発表番号 [8-1]

Small scale shaking tests on dynamic behavior of small earth dams with geosynthetic clay liners

Shigemoto Rintaro[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Maki Riku[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kotake Nozomu[Department of Civil Engineering, Kagawa College, National Institute of Technology]・Suzuki Mariko[Department of Civil Engineering, Kagawa College, National Institute of Technology]・Shimizu Keizo[MARUBENI TETSUGEN CO., Ltd.]・Inoue Kazunori[MAEDAKOSEN Co., Ltd.]・Kaminobu Kouichi[Fukken Co., Ltd.]・Nakazawa Hiroshi[National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience]・Oda Tetuya[Hyogo Prefectural Government]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

遮水シート工法により改修されたため池堤体の動的挙動に関する小型振動実験

重元 凜太郎[神戸大学大学院]・眞木 陸[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・小竹 望[香川高等専門学校]・鈴木 麻里子[香川高等専門学校]・清水 敬三[丸紅テツゲン(株)]・井上 和徳[前田工繊(株)]・神信 浩一[復建調査設計(株)]・中澤 博志[防災科学技術研究所]・小田 哲也[兵庫県]・河端 俊典[神戸大学大学院]

近年,遮水シートを用いたため池改修が増加している.しかしながら,遮水シート工法の設計手法は確立されていない.本研究では,小型振動台を用いた模型実験により,遮水シートの敷設方法が堤体の動的挙動に及ぼす影響を検討した.その結果,シートの敷設により堤体の補強効果が得られ,天端の増幅率が減少する傾向が見られた.また,シートを直線状に敷設することでシートに沿ってすべり面が生じる可能性があることがわかった.

Keyword: ため池, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2017

発表番号 [8-2]

Centrifugal Model Tests on Dynamic Behavior of Dike Integrated Three Surfaces

IZUMI Akira[Institute for Rural Engineering, NARO]・HORI Toshikazu[Institute for Rural Engineering, NARO]

三面一体化堤防の動的挙動に関する遠心載荷実験

泉 明良[農村工学研究部門]・堀 俊和[農村工学研究部門]

粘り強い海岸堤防としてプレキャストブロックとジオグリッドとセメント改良土を用いた三面一体化堤防が開発されている.既往研究として津波越流時においても堤防が破堤しないことが明らかになっているが,耐震性に関しては未解明である.本研究では,三面一体化堤防の動的挙動を解明するために動的遠心載荷実験を実施した.実験結果から,従来堤防と比較して堤防の形状が小さく,耐震性を有していることが明らかとなった.

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 地盤の変形,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2017

発表番号 [8-3]

Study on sheet-piles reinforcement method for pond embankment against earthquake

Fujiwara Kakuta[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Momiyama Takashi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Okuda Youichi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Hara Tadashi[Faculty of Agriculture, Kochi University]・Tanaya Namihiko[Faculty of Agriculture, Kochi University]

鋼矢板を活用したため池堤の耐震補強に関する実験的検討

藤原 覚太[新日鐵住金(株)]・籾山 嵩[新日鐵住金(株)]・奥田 洋一[新日鐵住金(株)]・原 忠[高知大学]・南海彦 棚谷[高知大学]

ため池堤の被害を抑えるため、押え盛土による補強がなされることが多いが、主に円弧すべりを想定した対策工法であるため、基礎地盤の液状化を伴うような大規模な地震に対しては、堤体の沈下抑制に寄与しない可能性がある。そこで著者らは、海岸堤防の耐震補強にも実績のある鋼矢板を堤体内に配置する工法に着目した。本研究では、押え盛土工法および鋼矢板を用いた補強工法を対象に振動台模型実験により地震時の挙動を検証した。

Keyword: 鋼矢板, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2017

発表番号 [8-4]

Stone wall failure tendency by Kumamoto earthquake on rice terraces in Kumamoto city

Kano Nagi[Mie University Biological Resources Faculty Environmental Science and Technology Department Construction Materials and Environmental Works Laboratory]

熊本地震による熊本市の石垣棚田における法面の被災傾向について

加納 奈樹[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]

2016年4月の熊本地震を受け,熊本市の棚田地区である熊本市西区河内町と熊本市西区松尾町の石垣棚田の調査を行った.この調査において熊本市西区河内町面木地区で石垣棚田の法面崩壊が確認された.また,隣接する熊本市西区松尾町平山地区では棚田法面の崩壊は確認できなかった.本研究では,この石垣棚田の両地区についてGISによる地形解析を行い,棚田の立地条件の違いを示し,面木地区の被災状況との関係性を分析した.

Keyword: 熊本地震, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2017

発表番号 [8-5]

Seismic Measures under Existing Facilities by Compaction Grouting

Takeda Kozo[Sanshin Corporation]・Shinsaka Takashi[Sanshin Corporation]・Sasaki Kiyotaka[Sanshin Corporation]

静的圧入締固め工法を用いた既存構造物直下の耐震対策

武田 耕造[三信建設工業(株)]・新坂 孝志[三信建設工業(株)]・佐々木 清貴[三信建設工業(株)]

高精度の掘削ができる曲線ボーリング(ガイドアーク工法)と静的圧入締固め(CPG工法)を組み合わせ、構造物の隣接地から施工することにより、施設の稼働を妨げずに、また構造物を削孔することもなく直下の地盤を強化しての耐震対策が可能となった。喫緊の課題である国土強靭化に貢献できる新技術である。

Keyword: 工法・施工, 安定処理・地盤改良,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.590-591 , 2017

発表番号 [8-6(P)]

Study for methods on slope-stability analysis of a fill dam

Aoki Kenji[NTC Consultants Inc.]・Ota Tomoyuki[NTC Consultants Inc.]・Matsuura Masakazu[NTC Consultants Inc.]

フィルダムの斜面安定計算手法に関する検討

青木 謙治[NTCコンサルタンツ(株)]・太田 知之[NTCコンサルタンツ(株)]・松浦 正一[NTCコンサルタンツ(株)]

フィルダムを対象とするレベル1地震動の静的解析(斜面安定計算)では、農水省基準と国交省基準とで算定される安全率に異なる場合があることが指摘されていた。本研究では、安全率算定式の抵抗力と起動力について両基準の差分量に着目し、算定される安全率の差違を検証した。この結果、下流側円弧すべりの場合、水位が低下するスライス範囲が大きく、起動力と抵抗力の差分量の影響が安全率の差違に現れることを確認した。

Keyword: フィルダム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.592-593 , 2017

発表番号 [8-7]

Non-disturbance Sampling Method and Foundation Strength Characteristic of Small Earth Dam for Irrigation

Mori Hiroshi[Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]・Shimane Ryouta[Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]

ため池堤体での不攪乱試料採取手法と地盤強度特性について

森 洋[弘前大学]・島根 涼太[弘前大学]

本研究では、ため池堤体での不攪乱試料採取手法の確立と、3種類の試験方法による地盤強度特性を比較検討した。内部摩擦角に着目すれば、一面せん断試験、スウェーデン式サウンディング(SWS)試験、ベーンコーンせん断試験の順に大きく、また、粒度試験結果からSWS試験による土性判定とは異なる場合も見受けられた。更に、ベーンコーンせん断試験と一面せん断試験結果から、両者の相関性を見出す可能性を示した。

Keyword: ため池堤体, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.594-595 , 2017

発表番号 [8-8]

Estimation for angle of internal friction by Swedish sounding test

Kanamoto Takuya[Graduate school of environmeital and life science okayama univ]・Shibata Toshifumi[Graduate school of environmeital and life science okayama univ]・Nisimura Shinichi[Graduate school of environmeital and life science okayama univ]・Syuku Takayuki[Graduate school of environmeital and life science okayama univ]

スウェーデン式サウンディング試験による内部摩擦角の推定

金本 拓也[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

従来のスウェーデン式サウンディング試験(SWS)ではN値や一軸圧縮強さ,支持力を求める式は報告されているが,粘着力や内部摩擦角を直接得ることは困難である.本研究では三軸圧縮試験を二種類の珪砂を対象に単位体積重量を変化させて内部摩擦角を測定し,同様の珪砂を用いてSWSを単位体積重量を変化させて行う.これら2つの結果を比較することで,SWSの試験結果から内部摩擦角を推定する式を導出する。

Keyword: スウェーデン式サウンディング試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2017

発表番号 [8-9]

Evaluation of strength distribution at slope surface of decomposed granite with use of sounding and geophysical exploration method

Ueta Tatsuya[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nishimura Shinichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshihumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

サウンディングと物理探査の合成によるまさ土斜面表層強度分布の評価

植田 起也[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

サウンディング試験と物理探査の結果を地質統計学手法のインディケータシミュレーション(IS)によって合成し,詳細な表層部のN値分布を求め,表層崩壊の危険性を評価することを目的とし,簡易動的コーン貫入試験(DCP)と表面波探査(SWM)の結果をもとにISを行った.今回はISに用いる補助データを作成する際に,SWM結果のS波速度からN値への換算誤差を考慮し,補完データを用いていない点が特色である.

Keyword: 斜面安定, 土圧, 支持力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2017

発表番号 [8-10]

Bearing Capacity and Slip Surface Failure of Penetration Test in Various Mold Diameters

Kazuto Kimura[Hirosaki University]・Hiroshi Mori[Hirosaki University]

貫入試験用モールド径を変化させた場合の支持力とすべり面破壊形状について

森 洋[弘前大学]・木村 一登[弘前大学]

本研究では、2種類の地盤材料を用いた貫入試験用モールド直径を変化させた場合の支持力測定とモールド内でのすべり面形状を観測し、Terzaghiと須田らの支持力算定式と比較・検討した。地盤材料の違いやモールド径の大きさによって、ピーク支持力やすべり面の破壊形状が変化することが分かった。また、Terzaghiよりも須田らの支持力算定式の方が、実測値と一致する傾向にあった。

Keyword: 杭の支持力, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.600-601 , 2017

発表番号 [8-11]

Shear properties of clay specimen sampled atthe drainage tunnel for landslides

Kawamoto Osamu[Nihon University College of Bioresource Sciences]・Tsukada Hanayo[Nihon University College of Bioresource Sciences]・Ai Tomomi[Nihon University College of Bioresource Sciences]

地すべり地域の排水トンネル坑内で採取された粘土のせん断特性

川本 治[日本大学]・塚田 華世[日本大学]・藍 友美[日本大学]

地すべり地域の排水トンネル内ではらみ出しを生じた粘土試料を対象として、今後の地すべり防止対策を立案する上で重要な資料と考えられるリングせん断試験・三軸圧縮試験試験で測定した結果を示した。残留強度・完全軟化強度の測定結果と間隙比の関係等を明らかにした。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.602-603 , 2017

発表番号 [8-12]

Evaluation of spatial distribution of strength inside an earth-fill with use of geostatistics

Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]

地質統計手法に基づく複数の材料が混合されたため池堤体内部の強度分布評価

今出 和成[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

本研究では,ため池堤体でコーン貫入試験を実施したデータに対して,地質統計手法を適用し詳細に地盤強度の空間分布を評価した.まず強度データを平均データ,高強度データ,低強度データの3つに分類した.さらに,それぞれのデータ群に対して空間構造を考慮した空間補間シミュレーションを実施し,結果を再統合して詳細な強度分布を評価した.提案手法により,高強度部位の存在確率分布を適切に推定することが可能となった.

Keyword: コーン貫入試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2017

発表番号 [8-13]

Development of database about strength of small dam soil and new formula for strength and N-value

MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・hayashi mami[Ibaraki University]・bohan wang[Ibaraki University]・mitani hiroshi[GODAI KAIHATSU Corporation]

ため池堤体強度データベースの構築と新たな強度予測式の提案

林 真美[茨城大学]・王 博涵[茨城大学]・毛利 栄征[茨城大学]・三谷 浩司[五大開発(株)]

ため池堤体に適用する強度は土質試験から求めることを原則としているが、指針「ため池整備」にはN値から強度を予測する式が示されている。それらの式はN値10以下の予測値が大きく異なり、強度の低いため池堤体に用いるには大きな課題となっていた。本報告では、ため池の安全性を簡易的に予測するシステムの構築を目的とした「ため池堤体強度データベース」の構築と「ため池堤体強度予測式」を提案する。

Keyword: ため池, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2017

発表番号 [8-14]

Basic study on the mechanical property of embankment geomaterial−Effect of standing time on triaxial compression behavior−

Kimata Takashi[Osaka Prefecture University]・Kodai Atsuyoshi[Osaka Prefecture University]・Kudo Yosuke[Osaka Prefecture University]

ため池築堤材料の力学特性に関する基礎的研究−静置時間の違いが三軸圧縮特性に及ぼす影響−

木全 卓[大阪府立大学大学院]・高台 敦義[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]

ため池築堤材料の力学特性に関して,最適含水比に締め固めた試料の三軸圧縮試験を行い,静置時間の違いがせん断時の強度特性に及ぼす影響について検討した。その結果,静置時間が長くなると,含水比や乾燥密度などの物理特性は見かけ上同じであっても,せん断強度は増大していくことがわかった。また,この要因について粘着力や内部摩擦角を求めて検討した結果,粘着力の増加によるところが大きいこともわかった。

Keyword: 築堤材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2017

発表番号 [8-15]

Study on Strength of Reservoir Embankment considering Effect of Compaction

Nomura Hideo[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・Mukai Ryosuke[Hiroshima Prefectural Government]・Akasaka Yukihiro[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・Shimada Tetsuya[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]

築造過程の締固めの影響を考慮した,既存ため池の強度評価に関する考察

野村 英雄[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・向井 亮介[広島県東部農林水産事務所]・赤坂 幸洋[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・島田 徹也[基礎地盤コンサルタンツ(株)]

ため池の殆どは築堤年代が古いため,堤体土は人力によって締固められているが,締固めエネルギーの堤体強度に対する影響の評価方法は明確ではない.ため池の耐震性能の評価において,既存堤体の強度特性に対する締固めの影響はあまり注意が払われていないのが現状である..本報告では,現存するため池の堤体土を用いて,築造過程の締固めの影響を圧密試験とせん断試験から調べ,適切な強度の評価方法について考察した.

Keyword: 圧密, 締固め,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2017

発表番号 [8-16]

Mechanical Characteristics of Geosynthetic Clay Liners Installed in Small Earth Dams

SHIGEMOTO Rintaro[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SHIMIZU Keizo[MARUBENI TETUGEN CO., Ltd.,]・NISHIMURA Tatsuya[MARUBENI TETUGEN CO., Ltd.,]・KAMINOBU Koichi[Fukken Co., Ltd.]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池堤体内に設置されるベントナイト系遮水シートの力学特性に関する検討

重元 凜太郎[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・清水 敬三[丸紅テツゲン(株)]・西村 達也[丸紅テツゲン(株)]・神信 浩一[復建調査設計(株)]・河端 俊典[神戸大学大学院]

ため池の改修時に,上流側堤体にベントナイト系遮水シートを用いる事例が増えつつあるが,その設計手法は確立されていない.本研究では,堤体内におけるシートの遮水性,せん断特性を検討するために,圧密試験ならびに一面せん断試験を実施した.その結果,覆土前にシートが浸潤すると遮水性は低下すること,シートの浸潤によりせん断強度が低下することが明らかとなった.

Keyword: ため池, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2017

発表番号 [8-17]

Fundamental Experiment of Load acted to Embankment of Reservoir at Inflow Debris Flow

Shoda Daisuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kojima Hajime[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Sasakura Moeko[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Saito Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshisako Hiroshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

土砂流入時のため池堤体に作用する荷重に関する基礎的実験

正田 大輔[農村工学研究部門]・小嶋 創[西日本農業研究センター]・笹倉 萌子[内外エンジニアリング(株)]・斎藤 広隆[東京農工大学]・吉迫 宏[農村工学研究部門]

集中豪雨等の影響により土石流が発生し,下流に位置するため池が被災する事例がある。本報告では,ため池へ土砂が流入した場合を想定した小型模型実験を実施し,ため池堤体に作用する最大荷重について,砂防分野における既往の公式(たとえば国土交通省国土技術政策総合研究所,2016)を用いて算出を行った。また,算出時に使用する流動中の深さ・速度及び堆積挙動についての基礎的検討を行った。

Keyword: 土石流, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.614-615 , 2017

発表番号 [8-18]

Effects of relative density on seepage failure of soil in half 2D model

Tanaka Tsutomu[Faculty of Agriculture]・Maeta Naoto[Faculty of Agriculture]・Kasamatsu Kohji[Faculty of Agriculture]・Fujii Rio[Faculty of Agriculture]・Inoue Kazuya[Faculty of Agriculture]

小型二次元矢板締切り地盤において相対密度が浸透破壊に及ぼす影響

田中 勉[神戸大学]・前田 直人[神戸大学]・笠松 晃次[神戸大学]・藤井 理央[神戸大学]・井上 一哉[神戸大学]

小型二次元矢板締切り地盤において相対密度Drが浸透破壊に及ぼす影響を実験的に考察し次の結論を得た.(1)Dr≦ 60%の緩い地盤では変形が開始する前に透水性が低下する.(2)Dr≦60%の密な地盤ではHyがHcを上回る.(3)Dr= 84%の地盤では変形が突発的に生じ同時に破壊する.

Keyword: 小型二次元矢板締切り地盤, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2017

発表番号 [8-19]

Effects of relative density on anisotropic permeability of H2D soil

Tanaka Tsutomu[Faculty of Agriculture]・Sakamoto Tatsuhiko[Faculty of Agriculture]・Ueno Natsuki[Faculty of Agriculture]・Inoue Kazuya[Faculty of Agriculture]

小型二次元実験地盤における相対密度の異方透水性への影響

阪本 達彦[神戸大学]・田中 勉[神戸大学]・上野 夏貴[神戸大学]・井上 一哉[神戸大学]

小型二次元浸透破壊実験地盤の異方透水性の値を算定すべく,また高感度点分布を把握するためFEM浸透流逆解析を行い次の結論を得た.(1)実験地盤では相対密度が大きいほど異方透水性の値が小さくなる.(2)高感度節点は異方透水性の値が大きくなるほど地盤底部水平方向に広がるように分布する.(3)高感度節点を用いた逆解析は,全節点水頭値を用いた逆解析に対して,高い精度で異方透水性の値を求めることが可能である.

Keyword: 浸透流, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2017

発表番号 [8-20]

Observation of outflow of fine soils due to internal erosion in small experimental apparatus

Seino Hayate[Nagaoka University of Technology]・Yutaka Fukumoto[Nagaoka University of Technology]・Satoru Ohtsuka[Nagaoka University of Technology]

内部侵食に伴う細粒分流出の小型模型装置内での観察

清野 颯[長岡技術科学大学]・福元 豊[長岡技術科学大学]・大塚 悟[長岡技術科学大学]

土構造物が被害を受ける主要な要因の1つに内部侵食が挙げられる.内部侵食によって,様々な地盤災害の引き金となる.内部侵食は直接観察できず,土の侵食や流亡を扱うための基礎的な知見がいまだ十分ではない.そのため,通常は見えない内部侵食が発生・進行する様子を詳しく観察できる方法の研究開発が必要である.本研究では,小型模型装置内で,内部侵食によって生じる細粒分流出を観察できる方法の検討を行った.

Keyword: 土質力学, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2017

発表番号 [8-21]

Prediction of scour profile behind a coastal dike by tsunami overflow

Takwgawa Naoki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

津波越流により生じる海岸堤防背後における洗掘形状の推定

竹川 尚希[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

津波越流による海岸堤防背後地盤の洗掘は,破堤の要因として指摘されている.対策工を検討する上で洗掘形状の推定は重要である.本研究では,最大洗掘深及び洗掘長を推定するため,洗掘孔内に生じる渦及び次元解析に基づく2種類の手法について検討した.前者の手法では,東日本大震災における現地調査の結果と推定式が概ね一致した.また,両推定式において洗掘長及び最大洗掘深は,流量の約0.5乗に比例することが示された.

Keyword: 津波越流, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.622-623 , 2017

発表番号 [8-22]

Model experiments on a scour protection with geogrids at a landward toe of coastal dikes

Takegawa Naoki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Horio Yuka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kobe University]

ジオグリッドを用いた海岸堤防背後地盤の洗掘対策に関する模型実験

竹川 尚希[神戸大学大学院]・堀尾 有加[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

東日本大震災において,津波による海岸堤防背後地盤の洗掘が破堤の原因として指摘されており,有効な洗掘対策工法の確立は重要な課題である.本研究では,ジオグリッドを用いた洗掘対策工法を提案し,その効果について検証するため水理模型実験を実施した.実験結果から,ジオグリッドを地盤表層に設置することにより,洗掘が大幅に抑制されることが明らかとなった.

Keyword: 津波越流, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.624-625 , 2017

発表番号 [8-23]

Modal test with improved filter press for effective use of dredged soil

Shimomoto Manami[Yonden Consultants Incorporated]・Shin-ichi Nisihimura[Okayama University]・Shibata Toshifumi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]

フィルタープレス機の改良による浚渫土砂の有効利用に向けた模型実験

下元 愛美[(株)四電技術コンサルタント ]・西村 伸一[岡山大学]・柴田 俊文[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]

浚渫されたため池の底泥は,軟質な粘性土の割合が高く,有効利用のために改良が必要な上,高含水比であることが運搬によるコストへ大きな負担となる.そこで,本研究では既製フィルタープレス機の模型を改良し,新たなプロセスを加えることによって脱水効果を向上させ,より運搬しやすく,さらに農業資材および土質材料として利用価値の高い土への改良を目指し模型実験を行い,その効果を確認した.

Keyword: フィルタープレス機, ため池, 浚渫土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2017

発表番号 [8-24]

Study on Solidification Treatment of Soil Using Oyster Shell

Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Fujii Mei[Aomori Prefectural Government]・Kudo Motoi[Aomori Prefectural Government]・Shindo Akiho[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Hachiya Sonoko[Faculty of Agriculture, Iwate University]

カキ殻を用いた土の固化処理技術に関する研究

金山 素平[岩手大学]・藤井 芽衣[青森県]・工藤 基[青森県]・進藤 あきほ[岩手大学]・八矢 園子[岩手大学]

本研究では,産業廃棄物であるカキ殻を有効利用するとともにリン酸を用いた土の固化処理について実験的に検討した.カラムによる養生試験結果から,カキ殻とリン酸水溶液が反応しリン酸カルシウム化合物が析出することを確認した.また,一軸圧縮試験結果と画像観察から,養生日数の増加に伴い供試体の強度が増加すること,析出したリン酸カルシウム化合物が供試体の強度増加に寄与することを確認した.

Keyword: カキ殻, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2017

発表番号 [8-25]

Evaluation of Splitting Fracture Behavior Cement Improved Soil by AE Energy Parameter

Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tstsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

AEエネルギ指標に基づくセメント改良土の割裂破壊挙動評価

島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊広[新潟大学]

引張応力に対するひび割れの発生や進展の挙動を把握することは構造材の破壊現象解明において重要な課題である.本研究では,セメント改良土の割裂応力場におけるAEエネルギとエネルギ解放率との関係を考察した.エネルギ解放率が増加する以前に,AEエネルギが急増することが明らかになった.AEエネルギはエネルギ解放率を推定する指標として有効だと考えられる.

Keyword: セメント改良土, 割裂引張強度試験, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2017

発表番号 [8-26]

Practical applicability of a ground penetrating radar to evaluate non-destructively a structural quality of capillary barrier soil system and soil water movement in it.

Ishii Nobuyuki[Sendai City Goverment]・Kuroda Seiichiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

地中レーダを用いたキャピラリーバリア機能の非破壊診断手法の開発

石井 伸幸[仙台市]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・森井 俊広[新潟大学]

土のキャピラリーバリア(CB)を用いた廃棄物や汚染物質の盛土式保管工を対象に,盛土施工後の品質管理と性能照査のための試験法を検討した。CB土層の厚さは小さくかつ数十年にわたり稼動するため,遮水・保水機能を照査するにあたり,土層表面から非破壊的に水分動態を計測し可視化できる試験法がのぞまれる。本報告では,表面レーダー法をとりあげ,CB土層の施工厚さの間接計測と土層内の水分動態の計測結果をまとめた。

Keyword: 土構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2017

発表番号 [8-27]

Water diversion capacity of shallow land waste repository covered by capillary barrier of soil

Hanada Yoshinori[Niigata City Goverment]・Utsuno Masato[Aichi Prefectural Goverment]・Toya Tsubasa[Gunma Prefectural Goverment]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

土のキャピラリーバリアを用いた盛土式廃棄物貯蔵施設の遮水機能

花田 義徳[新潟市]・宇都野 真人[愛知県]・戸谷 翼[群馬県]・森井 俊広[新潟大学]

砂層の下に礫層を重ねた層状地盤(Capillary barrier; CB)では,両層の土の相対的な保水性の違いにより,砂層内で降下浸潤水が捕捉され,集積流として境界面にそって流下し,以深の領域は一定の範囲に渡って遮水される。危険な廃棄物を水理学的に安全に隔離するため,CBを敷設した低盛土式廃棄物貯蔵施設を提案してきた。本文では,CB機能が発揮される限界長の発現特性を室内大型土槽試験により検証した。

Keyword: 土構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.634-635 , 2017

発表番号 [8-28]

Intermediate-scale solute transport experiments for assessing macrodispersion phenomena

Kobi Yasuteru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

中規模溶質輸送実験によるマクロ分散現象の評価

小尾 泰輝[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

透水係数の不均質性に起因するマクロ分散現象は,汚染予測に重要であり,実験的・数値解析的定量化が検討されている.本研究では,ラボレベルの溶質輸送実験によるマクロ分散現象と溶質通過領域を定量評価した.
その結果,マクロ縦分散長のスケール依存性が確認され,動水勾配がマクロ分散長へ及ぼす影響は極めて小さい結果を得た.また,溶質は透水係数が相対的に高い領域を通過する点が示された.

Keyword: マクロ分散, 不均質地盤, 中規模溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2017

発表番号 [8-29]

LES coupled with seepage flow analysis by the Darcy-Brinkman equations

Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Nagaoka University of Technology]

Darcy-Brinkman 式による浸透流解析とLES のカップリング計算

藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学]

多孔質中を流れる浸透流と流体領域(流体のみで占められた領域)の水の流れを同時に解析することは,幅広い応用性を有する.本論では,流体領域の流れにLarge Eddy Simulation(LES)を適用するとともに,多孔質体中の浸透流と同時に解析する数値解法を提案し,その結果を報告する.

Keyword: 数値流体力学, 浸透流,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2017

発表番号 [8-30]

Improvement of coupled soil particles ? pore water numerical method based on laboratory experiment

Saito Masashi[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Fukumoto Yutaka[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Ohtsuka Satoru[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]

水中での砂柱崩壊実験に基づく土粒子-間隙水連成計算手法の高度化

齋藤 雅史[長岡技術科学大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・大塚 悟[長岡技術科学大学大学院]

液状化や内部侵食のような間隙水を伴う地盤の破壊現象を微視的に調べるために,土粒子と間隙水の両方をDEM(Discrete Element Method, 個別要素法)とLBM(Lattice Boltzmann Method,格子ボルツマン法)を連成させて直接解くことが出来る数値計算について検討した.特に本研究では,計算の妥当性を検証するために水中で砂柱崩壊実験を行い,解析で得られた結果と比較した.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2017

発表番号 [8-31]

A stochastic estimation methodology of time-related solute capture zones in pumping wells

Fujishiro Sato[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]

地下水揚水法による溶質流入空間の確率的推定手法

藤白 沙都[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

本研究では汚染物質の揚水井への流入空間を``集粒域"と称して,確率的に集粒域の推定手法を考案した.不均質度による集粒域の差異を,集粒域の実質的な体積とエントロピーにて定量評価した.その結果不均質度の増加に伴いエントロピーは増大し,集粒域の実質的な体積は不均質度によらず一致する結果を得た.さらに,PCE汚染サイトに提案手法を適用し,深い位置にある汚染物質は下流側の揚水井に流入する可能性が示唆された.

Keyword: 地下水揚水法, ランダムウォーク粒子追跡法, 確率的手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2017

発表番号 [8-32]

Numerical Analysis of Seepage Failure by DEM-LBM Coupling Method

Morita Kentaro[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Okada Hiroaki[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Graduated School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Fujisawa Kazunori[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]

粒子-流体連成計算モデルを用いた浸透破壊後の解析

森田 健太郎[京都大学大学院]・岡田 紘明[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

日本に現存するフィルダムやため池などの土構造物は,古くに築造されたものが多く,改修が必要とされており,浸透破壊や内部侵食によって崩壊することがある.土構造物に発生する被害を予測するには,浸透破壊の開始だけでなく,浸透破壊後の土の挙動を予測することが求められる.本研究では浸透破壊後に焦点を当て,個別要素法と格子ボルツマン法による粒子−流体連成計算を用いて,土と流体のミクロな挙動を同時に解いた.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2017

発表番号 [8-33]

Identification of Material Parameters of the Ground Using Particle Filter and Elastic Wave Simulation

Furukawa Tomohiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takamatsu Ryosuke[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nakahata Kazuyuki[Graduate School of Science and Engineering, Ehime University]・Fujisawa Kazuyuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションによる地盤パラメータの推定

古川 智大[京都大学大学院]・高松 亮佑[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・中畑 和之[愛媛大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

ダムやため池などの土構造物や農業用施設を建設する際,地中に空洞などの欠陥があると工事の大きな妨げになることがある.本研究では粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションを組み合わせることで,地中に存在する欠陥の位置や特性を推定することを目的とした.欠陥が岩など密度のあるものである場合,空洞と仮定するのではなく密度があるものと仮定して推定すると,高精度でパラメータが推定できた.

Keyword: 土構造物の解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2017

発表番号 [8-34]

Implimentation and Validation of the Numerical Simulation on the Root-Soil Contact Interface

Tomobe Haruka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

根-土接触計算コードの開発とベンチマーク計算による検証

友部 遼[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

根―土接触面の摩擦特性を明らかにすることは,倒伏のメカニズムや斜面に対する植生の保護効果を明かにするために必要である.これまでに,根―土接触面の摩擦特性を計測する試験機を開発し,根―土接触面の構成モデルを提案した.そこで,得られたモデルを実問題へ適用するために接触計算コードを開発した.コードの検証のため,ベンチマーク計算であるIroning problemを計算し,先行研究の結果との比較を行った。

Keyword: 根ー土接触面, 計算接触力学,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2017

発表番号 [9-1]

Topographical characteristic of hillside irrigation canals in globally important agricultural heritage system (GIAHS) area, Miyazaki

Shinichi Takeshita[Faculty of Agriculture,University of Miyazaki]・Yui Kitamura[Faculty of Agriculture,University of Miyazaki]

宮崎県世界農業遺産認定地域における山腹用水路の地形的特徴

竹下 伸一[宮崎大学]・北村 優衣[宮崎大学]

本研究では,宮崎県の世界農業遺産認定地域である高千穂郷・椎葉山地域の山腹用水路を対象に,幹線水路,受益水田,水源河川の標高分布をGISにより解析した.五ヶ瀬町,高千穂町,日之影町の13の用水路を対象に検討した結果,水源河川と受益水田の標高差が高く,受益水田のほとんどが水源河川ではなく,幹線水路と同じ高さに集中していた.これらは本地域の地形的特性を表し,山腹用水路成立の背景となることが示された.

Keyword: 世界農業遺産, 山腹用水路, 標高差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2017

発表番号 [9-6]

On Energy Dissipation Effects of Tsunami by using Drainage Channels

Sekijima Kenji[Institute for Rural Engineering, NARO、United Graduate School of Agri. Sci., TUAT]・Kiri Hirohide[Institute for Rural Engineering, NARO]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakada Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kohgo Yuji[United Graduate School of Agri. Sci., TUAT]

排水路による津波の減勢効果について

関島 建志[農村工学研究部門、東京農工大学大学院]・桐 博英[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・向後 雄二[東京農工大学大学院]

低平農業地域の減災対策として研究されてきている,海岸線と平行する排水路を活用した津波浸水の減勢対策について,幅と深さが異なる排水路を設置した水理模型実験を行い,排水路規模による減勢効果を検証した.その結果,津波水位が低い場合に,排水路が広く,深い排水路で減勢の効果があり,排水路が狭い場合には,継続する浸水に対して減勢効果があることが分かった.

Keyword: 津波, 排水路, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2017

発表番号 [9-8(P)]

Relation between installation interval of water leakage preventive bands and head loss

Matsuda Ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・Namihira Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Inosako Koji[Tottori University]

止水バンドの設置間隔と損失水頭の関係について

松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]・猪迫 耕二[鳥取大学]

止水バンド工法はパイプラインの継手部からの漏水に対し止水バンドを管内面に施工することで継手部の止水補修をする工法である.本工法は単体で用いられるだけでなく,対象区間の継手部に対し予防保全的に100箇所以上連続して施工される場合もある.本研究では,止水バンドの設置間隔を300mm以下にすることにより複数個の止水バンド施工の設置間隔と損失水頭の関係を明らかにすることを目的とし,水理模型実験を行った.

Keyword: パイプライン, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2017

発表番号 [9-11]

Numerical simulation coupling pipe flow analysis for seawater intrusion around catchment wells

Azechi Issaku[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Kiri Hirohide[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Sekijima Kenji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakada Toru[National Institute for Rural Engineering, NARO]

管水路流れ解析を結合した地下水集水井周りの海水侵入解析

安瀬地 一作[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]

移流項を省略した一次元管水路流方程式を陰的に離散化することで,移流速度および圧力伝播速度が著しく異なる管水路流れと地下水流れの効率的な連成解析が可能となった.これにより,これまでは考慮されていなかった集水管内の流れおよび圧力分布も考慮できるようになり,集水井による淡水レンズからの取水に伴う海水侵入解析が可能となった.

Keyword: 地下水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2017

発表番号 [9-16]

Application of Dynamic Programming to Operation of Rainwater Harvesting Systems

Fujikura Yamato[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Unami Koichi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

雨水ハーベスティングシステムの運用に対する動的計画法の応用

藤倉 大和[京都大学大学院]・宇波 耕一[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]

動的計画法の枠組みで,貯水槽における取水についての最適制御戦略を検討するために,雨水ハーベストにおいて,単位時間あたりの流入量が一定であるモデルを考える.このモデルでは,非線型偏微分方程式の1つであるHJB方程式が基礎式となる.貯留量が不足している場合の最適取水量は,任意だが目標取水量以下でなければならないと判明した.また,比較定理を用いて,HJB方程式の粘性解となる価値関数の一意存在性を示した.

Keyword: 雨水ハーベスト, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2017

発表番号 [9-17]

Proposal of demand oriented water distribution system using ICT

Yamamura Aiji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

ICTを活用した需要主導型配水システムの提案

山村 愛二[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]

農魚用水の支線や末端水路で管路化が進んでいることを受けて、TM/TCによるチェックゲート操作で需要主導型配水システムを実現できないか検討したい。そこで、プール下流側チェックゲートの上流水位をもとにプール上流側チェックゲートの下流水位を制御するMC方式が考えられる。今回、DC方式とMC方式で非定常流シミュレーションを行い、比較した。

Keyword: 水利システムの制御, 開水路流れ, 数値流体力学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2017

発表番号 [9-18]

Hydraulic Simulation for Effect of Controlling Opening Degree of Water Taps in Large Scale Field

NAMIHIRA Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・TARUYA Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]

大規模営農地区における給水栓の開度調整の効果についての水理解析

浪平 篤[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]

ICT 技術を活用した自動給水栓が普及した場合を想定し,大規模営農地区における給水栓の開度調整による給水量の不均衡の解消効果を水理解析によって検討した.その結果,事例地区では,目標値との相対誤差が大きい圃場のみを優先して開度変更を行うことで, 目標値との相対誤差の地区平均は,最小の年が13.5%(開度調整なしでは89.7%)で最大の年が18.1%(同156.0%)であり,大きな効果が確認された.

Keyword: 大規模経営体, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2017

発表番号 [9-19]

A New Method for Reorganization of Irrigation Systems Using Regulation Ponds at the Downstream End of the Main Canal

Buma Natsuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Matsuda Ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

幹線水路末端の調整池による水利システム再編手法

武馬 夏希[農村工学研究部門]・松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]

弾力的な水利用を目的とした農業水利システムの再編手法について述べる.幹線水路末端に調整池を追加整備し,その水位情報に応じて上流側農地への分水量を変更するような,下流制御を導入したシステム再編手法の検討を行う.仮想的な水利システムを対象として開水路及び調整池の非定常流計算を行ったところ,調整池の整備及びその容量増加は,調整池上流側の農地における水利用の弾力性を改善する可能性が示唆された.

Keyword: 調整池, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2017

発表番号 [9-20]

Experimental Forecast of Expansion of Darkhan, Mongolia and Water Demand

HIRAMATSU Ken[Gifu University]・Saito Hiroki[Japan Water Agency]・Otogonbayar Mendbayar[Gifu University]・Onishi Takeo[Gifu University]・Senge Masateru[Gifu University]

モンゴル・ダルハン市の拡大と水需要予測の試み

斎藤 大貴[水資源機構]・オトゴンバヤル メンドバヤル[岐阜大学]・平松 研[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]・大西 健夫[岐阜大学]

モンゴル・ダルハン市を対象に,一時的居住地であるゲルを組み入れたセルラオートマトン法を用いた都市拡大のモデルを構築し,さらに水資源量を制約とする簡易なシステムダイナミクスを組み入れることにより,当該都市の発展と水資源量の推定を行った.フラクタル次元による検証で,モデルが都市拡大の傾向を示しうることが確認されたが,シナリオにおける水資源の制約やゲルとアパートとの関係性などに改善が必要と考えられた.

Keyword: 土地利用計画, セルラオートマトン, 水資源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2017

発表番号 [9-21]

Effects to Soil Erosion by Biological Soil Crust Using Algae and Fungi

Kojima Rui[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Osawa Kazutoshi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Fujisawa Hisako[R&D Center, NIPPON KOEI CO., LTD]・Tomisaka Mineto[NIPPON KOEI CO., LTD]・Matsui Hiroyuki[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

藻菌類の土壌被覆による土壌侵食抑制対策の評価

小島 塁[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・藤澤 久子[日本工営(株)]・冨坂 峰人[日本工営(株)]・松井 宏之[宇都宮大学]

土壌侵食・土砂流出解析モデルであるWEPPで用いられている侵食係数に着目し,室内実験により藻類や菌類などの土壌被覆(BSC)の有無の条件で係数を同定し,BSCによる侵食抑制効果を評価した.実験の結果,BSCはインターリル侵食をある程度削減させ,リル侵食を受けないことがわかった.得られた侵食係数を用いて,WEPPによる解析を行った結果,リル侵食係数の違いが侵食量の削減に大きく寄与することがわかった.

Keyword: 土壌侵食, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2017

発表番号 [9-22]

Evaluation of soil loss control effect by drainage improvement using WEPP

Keiji Unoki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Tatsumi Kazuya[Hokkaido Research Organization, Agricultural Research Department Central Agricultural Experiment Station]・Murakami Kou[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

排水改良による土壌流亡抑制効果のWEPPを用いた評価

鵜木 啓二[寒地土木研究所]・巽 和也[北海道立総合研究機構中央農業試験場]・村上 功[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

新たな土層改良技術である有材補助暗渠「カットソイラー」施工によって圃場の排水性が改良された場合の土壌流亡抑制効果を、土砂流出モデルであるWEPPを用いて推測した。対象は北海道の畑地流域で、試験圃場の暗渠排水量がカットソイラー施工により2.87倍増加したことから、WEPPのパラメータである土壌の有効透水係数を2.87倍に設定して計算を行ったところ、流域末端の土砂流出量が34%減少する結果が得られた。

Keyword: 排水改良, 土壌流亡抑制, WEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2017

発表番号 [9-26]

Movement of freshwater lens in the restored tunami-hit-farmland

Chiba Katsumi[Miyagi university]・Kato Koh[Hirosaki university]・Goko Masaharu[Miyagi university]・Togashi Chiyuki[Miyagi university]・Miyauchi Toshiro[Nihon sougou chishitsu Inc.]

復旧後の津波被災農地における淡水レンズの動態

千葉 克己[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]・郷古 雅春[宮城大学]・富樫 千之[宮城大学]・宮内 敏郎[(株)日本総合地質]

東日本大震災で被害を受けた沿岸部では、地下水の塩水化が進み,復旧後に塩害が発生している地域がある。こうした塩害を防止するためには、淡水レンズを形成させることが有効である。本研究では,宮城県石巻市内の復旧後の津波被災農地において地下水の塩分濃度、電気伝導度を観測した。その結果、地下水の塩水化は認められるが、まとまった降雨や湛水により淡水レンズが生成され、大豆や水稲の塩害を防いだと考えられた。

Keyword: 東日本大震災, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2017

発表番号 [9-27]

An analysis of farm ditch and drain systems on huge rice paddy fields for reducing rice production cost in Japan

ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Science]

真の低コスト稲作のための巨大区画水田の圃場水利施設と水管理

石井 敦[筑波大学]

日本の平野部でも、5ha以上の巨大区画水田群を連坦して整備し、250馬力を超える大型トラクター等で直播稲作を行うことで、農業経営体専従員あたりの経営規模を60〜80ha/人に拡大でき、豪州なみの低コスト稲作農業が実現可能である。その際、巨大区画水田では用排水施設を大幅に再編・削減でき、圃場整備事業の建設費や維持管理費・労力の節減や節水効果が得られることを、国内外の事例を参照・分析して論考する。

Keyword: 農地利用計画・整備, 圃場整備, 水利用計画・水利権
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2017

発表番号 [9-28]

Land Consolidation and Water Management at Large-Sized Paddy Field in Australia

Yamaji Eiji[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

オーストラリア大区画水田の整備と水管理

山路 永司[東京大学大学院]

オーストラリア稲作は大区画および効率的な水管理で知られている。本稿では主産地であるニューサウスウェールズ州における圃場整備の進展および栽培方式の改善事項(地上筋蒔き直播、バンクレス方式の灌漑、冷害対策のための深水管理、衛星画像を用いた精密農業)を紹介し、日本での整備および水管理の参考とする。

Keyword: 大区画水田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2017

発表番号 [9-31]

development and evaluation of a construction method of shallow subsurface drain using a low power tractor

yamauchi chie[Miyagi Pref.Furukawa Agricultural Experiment Station]・suzuki keiki[Miyagi Pref. Ogawara Regional Development Office]・kanmuri hideaki[NARO Tohoku Agricultural Research Center]

低出力トラクタによる浅層暗渠の施工方法の開発と評価

道合 知英[宮城県古川農業試験場]・鈴木 桂輝[大河原地方振興事務所]・冠 秀昭[東北農業研究センター]

農家の所有するトラクタで,本暗渠を簡易に施工できる浅層暗渠施工器が開発された。本器は64kW(85ps)以上のセミクローラ型トラクタが必要とされているが,本研究では低出力トラクタで施工を可能とする方法を開発する。今回は暗渠溝開削位置を事前に掘削した状態での浅層暗渠の施工性能の検証を行った。その結果,暗渠溝開削時の抵抗を低減でき,安定な施工には推定抵抗値を18kN以下にすることが必要と推察された。

Keyword: 排水改良, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2017

発表番号 [10-5]

Theoretical Approach to Evaluate the Crop Coefficient Considering with Leaf Area and Plant Height of Maize

SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・KITANO Akiko[Oriental Shiraishi Corporation]

トウモロコシの草高と葉面積密度を指標とした作物係数の評価

鈴木 純[信州大学]・北野 晶子[オリエンタル白石(株)]

トウモロコシは草高hが高く2.5〜5.0m,葉面積指数LAIは5.0を超えることもある.このように「hとLAIが大きい作物」のaについて、草高hとLAIを指標として評価した.蒸発散が旺盛な時期は,作物係数aは1.2となるが,LAIをそのままにhを圧縮するとaが1.0〜1.1に減少した。多層モデルの詳細な解析は,トウモロコシの大きなaが粗な群落を風が通り抜けることが蒸散を活発にすることを示した。

Keyword: 蒸発, 蒸発散,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2017

発表番号 [10-8(P)]

Effect of irrigation intensity and timing on average water temperature during rice ripening period in a paddy field under continuous irrigation with running water

Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shibata Satoko[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shiozawa Sho[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

掛流し灌漑の灌漑強度・時間帯が出穂後の平均水温に与える影響

西田 和弘[東京大学大学院]・柴田 里子[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

水田内水温予測モデルを用いた数値実験により,灌漑強度(間隔),灌漑の時間帯が出穂後の平均水温に与える影響を調べた.その結果,同一灌漑水量の下では,灌漑強度が高いほど,水口付近の水温は高温となるが,水尻付近は低温となることがわかった.この結果より,掛流し灌漑によって水田内の広範囲に冷却効果を与えるには,低灌漑強度かつ長時間の掛流し灌漑よりも,高灌漑強度かつ短時間の掛流し灌漑の方が良いと考えられた.

Keyword: 掛流し灌漑, 水温, 灌漑条件
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2017

発表番号 [10-10(P)]

Relationship between Groundwater Level and Soil Water Potential of FOEAS Field for Upland Use

Miyamoto Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kameyama Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwata Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

FOEAS圃場の転換畑利用時の地下水位と土壌水分の関係

宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

FOEAS圃場の転換畑利用時における地下水位制御方法を検討するため,ダイズ栽培圃場で観測を行った.その結果,地下水位を地表面まで上昇させた後,速やかに下げる地下水位制御により,1日後にはpF1〜2,数日後にはpF2.7まで乾燥が進む土壌水分状態ができた.ただし,地下水位と水分ポテンシャルは連動しなかったので,地下水位を上げるタイミングは,水分ポテンシャル測定をもとに判断する必要がある.

Keyword: FOEAS, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2017

発表番号 [10-15]

Effects of Anthropogenic Water Demands Against Ecological integrity in Lower Limpopo River

Osvaldo Silva Zefanias Nhassengo[Shimane University Graduate School of Life and Environmental Science]・Soumura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]

リンポポ川下流における生態系の健全性に対する水需要の影響

ニャセンゴ オスバルド シルバ ゼファニアス[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

モザンビーク・リンポポ川は,かつて豊富な流量を有していたが,人口増加等に伴って汲み上げ量が増加した結果,下流域において流量不足を引き起こしている.その傾向は特に乾期に強く,下流域の水利用者や生態系に影響を与えている.本研究では,人為的な活動と健全な生態系とのバランスを考察するため,リンポポ川下流の生態系の健全性に対する水需要の影響を評価した.

Keyword: 水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2017

発表番号 [10-18]

Supplemental rice irrigation using pair pond system in Savanna

Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Science]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Science]・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Science]

サバンナ地帯における親子ため池による補給かんがい稲作

廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

ガーナ北部州はコメの生産が最も多い地域であり、多くのため池があるが、これらは主に飲用水等に利用されており、農業利用は少ない。しかし、ため池は雨季になると越流が発生し、その水は有効に利用されないまま下流へと流れている。この越流水を貯留して水稲栽培を行うシステム(親子ため池システム)を考案した。限られた水資源を有効に利用するため、イネの収量に最も影響する時期に限ってかんがいする補給かんがいを導入した。

Keyword: 親子ため池システム, 補給かんがい, サバンナ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2017

発表番号 [10-20(P)]

Characteristics of the Development of Rice Paddy Field in the Early Modern Era of Korea from the view point of River Water Resources

Lee Sangyoon[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Shin Moono[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Taniguchi Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Satoh Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

河川水資源の利用からみた韓国近代前期の水田開発の特徴

李 相潤[筑波大学]・石井 敦[筑波大学]・申 文浩[東北農業研究センター]・谷口 智之[九州大学大学院]・佐藤 政良[筑波大学]

近代前期の韓国を対象に主要河川流域の河川灌漑田の利水安全度を求め,当時の水田開発の特性を考察した.治水等の河川自流量以外の問題により灌漑田の開発が制限された漢江を除くと灌漑田は水不足の年発生確率が40〜90%と利水安全度が低く,近代前期で夏期渇水時流量をほぼ使いきって開発されていたこと,コメ需要に対する河川の夏期渇水時流量が少ないため利水安全度が低い灌漑田や天水田が多かったこと等が明らかになった.

Keyword: 韓国, 利水安全度, 水田開発
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2017

発表番号 [10-25]

Evaluation of water usage and estimation of water requirement rate from the pump operating time

Ito Ryoei[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]・Maeda Taiki[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kajisa Takamitsu[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]・Kondo Masaaki[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]

揚水機稼働時間からみた水利用実態評価と減水深の推定

伊藤 良栄[三重大学大学院]・前田 泰希[三重大学]・加治佐 隆光[三重大学大学院]・近藤 雅秋[三重大学大学院]

自動給水栓設置地区の揚水機稼働時間を計ることにより、水利用実態を把握し、自動給水栓の節水効果と問題点の探求を試みた。津市久居桃園西部地区を対象とした調査の結果、揚水機の稼働時間から給水量を算出し、降水量との関係を見ることで、対象地区では自動給水栓の節水効果が50%以上であることが確認できた。さらに今回開発した手法により地区全体の減水深を簡易的に推定可能なことが示唆された。

Keyword: 水田灌漑, 自動給水栓, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2017

発表番号 [10-28(P)]

Current condition and problems of the planning disconnection of irrigation water in Shinotsu district

Nishimura Shu[MAFF]・YAMAMAOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

石狩川流域篠津地域における計画断水の実態と課題

西村 収[農林水産省]・山本 忠男[北海道大学大学院]

篠津地域を対象に,灌漑のための揚水を一時的に停止する計画断水の実態を把握した。その結果,電気料金の値上がりに対応して計画的に断水を実施しているものの,営農には大きな影響は無いことが示された。20mm/日の降雨で断水可能と仮定した場合,計画断水の増加の余地はあると判断できるが,維持管理労力の負担が大きな問題となっており,いま以上に計画断水の回数を増やすことは難しいといえよう。

Keyword: 土地改良区, 灌漑, 節電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2017

発表番号 [10-29]

Plot-by-plot classification of agricultural land use by mid-resolution satellite imageries

Nagano Takanori[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Asano Tsuyoshi[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Kotera Akihiko[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Fujihara Yoichi[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoshikawa Natsuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

中解像度衛星画像を用いた毎筆作付判別

長野 宇規[神戸大学大学院]・浅野 剛[神戸大学大学院]・小寺 昭彦[神戸大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学大学院環境科学科]・吉川 夏樹[新潟大学]

兵庫県篠山と新潟県上越市吉川を対象に,オープンアクセスの中解像度衛星画像(Sentinel-1,Sentinel-2,ASTER)と水土里ネットが配信する農用地耕区データの併用し逐次抽出法による農地判別法の開発を行った.水稲・大豆・耕作放棄地の判別総合精度90%以上,Kappa係数0.75以上を得た.水稲は16.1a以上の圃場で98%の抽出精度を得た一方,耕作放棄地の抽出精度は低かった.

Keyword: リモートセンシング, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2017

発表番号 [10-30]

Evaluation of introduction of compact UAV for grasping wetland environment

Naito Yoshiki[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Sasada Katsuhiro[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Tsushima Kouji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

湿原環境把握における小型UAV導入の評価

内藤 義樹[日本大学大学院]・笹田 勝寛[日本大学]・串田 圭司[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]

貴重な湿原の環境把握において、その環境負荷を与えないICT技術を生かした手法が求められている。本研究では、小型UAVを用いて湿原の地形把握を試み、精度と実用性についての検証を行った。さらに、従来の測量手法との比較を通じて精度的、経済的な評価を行った。その結果、色別標高図や等高線図で、現地測量と同等の測量成果が得られ、外業期間の短縮と約90%のコスト削減の効果が見込まれた。

Keyword: 小型UAV, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2017

発表番号 [10-35(P)]

Determination of factors causing abandonment of cultivated land through spatial information analysis

Kawashita Takuki[Toyama Prefectural University]・Hoshikawa Keisuke[Toyama Prefectural University]

空間情報解析による都道府県別耕作放棄発生要因の解析

川下 拓希[富山県立大学]・星川 圭介[富山県立大学]

本研究では富山県、石川県、福井県、愛知県、山形県を対象に県単位で耕作放棄発生要因を重回帰分析によって求めた。石川県、福井県、愛知県において米に代わる代替作物の栽培面積の割合が高い地域で耕作放棄率が減少するという結果が見られた。一方、代替作物の数が少ない富山県では耕作放棄率の減少が見られなかった。富山県の様な水田比率が高い県では代替作物の推進を行うことで耕作放棄を抑制できる可能性がある。

Keyword: 数値解析 農地環境 測量, GIS,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2017

発表番号 [10-36]

Design of the user interface for the irrigation information service system

Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tomomatsu Takashi[Imagic Design Inc.]・Tone Nobutaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Mizoguchi Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

農業水利情報サービス提供システムのユーザインタフェイスの設計

飯田 俊彰[東京大学大学院]・友松 貴志[(株)イマジックデザイン]・利根 伸隆[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

農業水利情報サービス提供システムの普及を目的とし,農家のIT機器への不慣れを払拭する使いやすいユーザインタフェイスを設計した.システムを対象農家へ実装してユーザからのフィードバックを得た.実際には農作業中に使用される場合が多く,まず全体の概況を即時に把握できること,操作回数が少ないことなどがユーザインタフェイスに求められていた.ユーザが操作に慣れてくると,新たなニーズが生じる状況が確認された.

Keyword: 農業水利情報, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2017

発表番号 [10-37]

Problems actualized in reorganization of irrigation and drainage system through introduction of Information and Communication Technology (ICT)

Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, Agriculture and Food Research Organization]

情報通信技術(ICT)導入を契機に顕在化する農業水利システム再編上の問題点

樽屋 啓之[農村工学研究部門]

農業水利システムにおける情報通信技術(ICT)の導入については、従来幹線システムへの導入を中心に進められてきたが、近年農業のスマート化に向けた社会からの要請や農業の担い手構造の変化や農地集積などの動向を背景として、圃場システムへの導入が加速化しつつある。本研究では、圃場システムへのICT導入を契機として顕在化する、幹線から末端までを含む農業水利システム全体から見たシステム再編上の問題点を整理する。

Keyword: 計画手法, 水利システムの計測・管理・制御, 水利用計画・水利権
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2017

発表番号 [10-38]

Creation of Methodology for growing of Seri (Oenanthe javanica) using Field monitoring system

Kato Koh[Faculty of Agricultural and Life Science , Hirosaki University]・Fujikura Saki[Faculty of Agricultural and Life Science , Hirosaki University]・Matsuoka Natsuki[Faculty of Agricultural and Life Science , Hirosaki University]・Chiba Katsumi[School of Food, Agriculture and Environmental Sciences, Miyagi University]

フィールドモニタリングによるセリ栽培のメソッド化

加藤 幸[弘前大学]・藤倉 早希[弘前大学]・松岡 名月[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]

セリは,冬期の野菜として東北を中心に古くから栽培されてきた.伝統野菜は,栽培技術を秘匿し独自性を守ってきた側面があり後継者が不足する今日,技術の途絶が心配される.栽培過程をモニタリングし,篤農家の感覚知を数値化することで技術継承に繋げることができればその意義は大きい.本報告では,セリ田をモニタリング調査し,セリ栽培のメソッド化と技術継承の可能性を探った結果を報告する.

Keyword: セリ田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2017

発表番号 [10-39]

Study on overwintering site of Tokyo daruma pond frogs using PIT tags

NODA Kotaro[Utsunomiya University]

PITタグを用いたトウキョウダルマガエルの越冬場の把握

野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・中島 直久[東京農工大学大学院連合]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[小山市]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・田村 孝浩[宇都宮大学]

東日本に広く分布するトウキョウダルマガエルを対象種として、好適な越冬環境の把握に向けて、まず越冬する土地利用を把握したので報告する。PITタグを用いた調査の結果、越冬する本種を30個体確認した。そのうち28個体は畑地にて越冬しており、さらに多くの個体が水田から畑地へ移動していたことから、畑地が水田より良好な環境であることが示唆され、越冬場所の探索において本手法が有効であることが確かめられた。

Keyword: PITタグ, 越冬,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2017

発表番号 [10-40]

Trial case of 3D-CAD planning with CIM

nishiyama hironori[NTC CONSULTANTS Inc]

CIM対応に向けた3次元CADの試行的取り組み

西山 浩典[NTCコンサルタンツ(株)]

CIM(Construction Information Modeling)は一連の建設生産プロセスを3次元モデルデータで取り扱い生産性向上と建設コスト低減を図る手法で,近年建設現場への展開が進んでいる。当社においてもCIMに対応すべく3次元CADシステムを導入し,農業生産基盤事業への展開の可能性について試行を行っている。本報告は,現段階で得られている成果の報告と今後の課題について述べるものである。

Keyword: IT, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.7-8 , 2016

発表番号 [S-2-1]

Promoting regional revitalization by program for education engineer

Kobayashi Noriyuki[University of Ehime]

技術者教育プログラムによる地方創成推進事業の実施について

小林 範之[愛媛大学]

愛媛大学の地方創生推進事業は,愛媛県や企業,経済団体等と協働し,魅力ある就職先を創出するとともに,地域が求める人材を養成する教育カリキュラムを改革し,「ひと」の県内集積を目的としている。同農学部も地域の持続的発展に貢献する地域志向型カリキュラムの構築を計画しており,地域環境工学コースが実施するJABEE認定プログラムでも積極的に取り入れる予定である.ここでは,その地域指向型カリキュラムを紹介する。

Keyword: 技術者教育, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.17-18 , 2016

発表番号 [S-2-6]

"This is useful!?" Began flipped classroom ...

SAKAI Kazuhito[University of the Ryukyus]

“これはいける!?" 反転授業はじめました…

酒井 一人[琉球大学]

反転授業とは,学生が教室で講義を受ける前に自分で内容に関する動画を用いて予習をして講義に臨み,講義の時間は,これまでのように教員が話すのではなく学生がグループで議論し,学習を進める形式である。琉球大学農学部地域農業工学科では,平成27年度に複数の科目で導入しはじめた。ここでは,反転授業導入における成果および反省点について報告する。

Keyword: 技術者教育, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.25-26 , 2016

発表番号 [S-4-1]

Land consolidation project with huge-scale rice paddy plots for realizing sufficient low-cost rice farming in Japan

Ishii Atsushi[Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

真の低コスト稲作実現のための巨大区画水田整備

石井 敦[筑波大学]

日本の平野部で、国際市場価格に匹敵する真の低コスト稲作農業を実現するための必要条件とその実現可能性を論じる。国内外の事例調査分析を踏まえ、大規模経営体の専従者1名あたりの経営規模を60〜80ha/人に拡大する必要があり、そのためには水田区画は1枚5ha以上の巨大区画水田として超大型の農業機械を効率よく使う必要があること、区画規模拡大とあわせて末端水利施設を極力削減すべきこと等を論じる。

Keyword: 低コスト米作, 大規模稲作経営, 巨大区画水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2016

発表番号 [S-4-2]

New Standard Agricultural Lot (2ha) Construction in Miyagi Prefecture

Tokita Yutaka[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Hirono Osamu[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Mikami Koji[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Yamaki Satoru[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]

宮城県における「新たな標準区画(2ha区画)」の取組について

鴇田 豊[宮城県]・廣野 修[宮城県]・三上 浩二[宮城県]・八巻 智[宮城県]

宮城県では,東日本大震災による津波で特に甚大な被害を受けた10市町19地区約5,100haで東日本大震災復興交付金を活用した「農山漁村地域復興基盤総合整備事業」を実施している。実施に際し,県では「新たな標準区画(2ha区画)」を平成25年度に策定し,名取市,岩沼市を中心とした約1,300haで整備を実施している。本報では「新たな標準区画(2ha区画)」の導入目的や効果検証の取組等について報告する。

Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2016

発表番号 [S-6-1]

Long Life of Irrigation and Drainage Facilities and Seismic Disaster

Suzuki Hisato[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kojima Hajime[Tokyo University of Agriculture and Technology]

地震災害による農業水利施設被害と長寿命化の課題

鈴木 尚登[農研機構 農村工学研究部門]・小嶋 創[東京農工大学大学院]

東日本大震災伴う農地・農業用施設等の被害総額は約8,400 億円と報告され、地震動による施設被害額は、約1,300億円(92%)と推定されるが、それらは災害復旧事業を前提としたもので、地震外力による施設への損傷度を反映した資産減耗額とは必ずしも一致しない。本稿では、震度と施設被害の現状を概観し、災害復旧が適用の有無による施設残存寿命の違いを考察し、今後の防災・減災と長寿命化研究課題をまとめた。

Keyword: 地震災害, 被害情報, 長寿命化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.41-42 , 2016

発表番号 [S-6-3]

Issues of restoration and reconstruction on agricultural facilities in Fukushima Prefecture

KIKUCHI Kazuaki[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]・FUJIMOTO Hiroki[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]・NAGAOKA Manabu[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]

福島県における農業用施設の復旧・復興の課題

菊地 和明[福島県]・藤本 弘樹[福島県]・長岡 学[福島県]

本県は東は太平洋に面する浜通り地方、西は豪雪地帯の会津地方、その間の中通り地方に三分される。東日本大震災により、本県では最大震度6強が観測され、農地・農業用施設等の被災が4,358ヶ所、被害額は2,303億円に上った。津波被災を受けた農地と東京電力福島第一原子力発電所は、浜通り地方に位置している。本報では、他の被災県と異なる様相を呈している本県の被災及び復旧・復興の現状と課題を述べる。

Keyword: 東日本大震災, 復興, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.47-48 , 2016

発表番号 [S-7-2]

Empirical study on restoring farming from nuclear disaster in Kawamata village

NONAKA Akihisa[NARO Tohoku Agricultural Research Center]

川俣町における原子力災害復興に向けた実証研究

野中 章久[東北農業研究センター]

避難農家の帰還が始まる避難指示解除準備区域である川俣町山木屋地区を対象に,2013年から実施している農林水産省の営農再開に向けたプロジェクト・「エネルギー・資源循環型営農技術の実証研究」の一環として実施した農家調査の結果と.プロジェクト全体の概要を紹介する.

Keyword: 農業再興, メタン発酵, 社会モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.51-52 , 2016

発表番号 [S-8-1]

Strategy for Overseas Rural Development Assistance by Japan

NAGANO Takanori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

今後の海外農業農村開発援助に必要な視点を考える

長野 宇規[神戸大学大学院]

日本のODAは1990年代の約10年間,世界第1位を占めたが,現在第5位に後退している.その間被援助国の多くが援助国として台頭した.今後の海外農業農村開発援助は日本独自の明確な哲学・質・戦略が一層求められる.過去約60年の援助の成果と反省点,国内事業との一貫性,平和構築や貧困解消との連携など,考慮すべき点は多岐に渡る.官・民・学の対話を通して今後の方針を協創(Co-design)したい.

Keyword: 国際協力, Co-design, Co-production
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.53-54 , 2016

発表番号 [S-8-2]

Development and Perspectives of the International Cooperation In the field of Agriculture and Rural Development

MIYAZAKI Masao[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

今後の農業農村開発協力の展開と課題

宮崎 雅夫[農村振興局設計課]

1954年、わが国は、政府開発援助を開始し、農業農村開発協力では、1959年にブラジル等へのかんがい専門家の派遣を皮切りに協力が開始された。昨年は昨今の状況変化を踏まえ、新たに「開発協力大綱」が閣議決定されるなど、今後の農業農村開発協力の節目の年でもあった。本報では、これまでの農業農村開発協力の実績や変遷についてその概要を紹介するとともに、今後の農業農村開発協力の展開や今後の課題について報告する。

Keyword: 国際協力, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.55-56 , 2016

発表番号 [S-8-3]

A prospect of international cooperation in agriculture and rural development

MITSUGI Hiroto[Japan International Cooperation Agency]

国際農業・農村開発協力の展望

三次 啓都[国際協力機構]

2015年に国連総会で採択されたSDGsは17ゴール、169ターゲットからなり、農業・農村開発はゴール2(食料安全保障と栄養)やゴール14(海洋資源)の目標達成に大きく関わる。ゴール間の関連から分野横断的な課題への対応が求められる。 SDGsの目標達成には、従来の協力アプローチに加え新しいアプローチも必要である。これまでの我が国の協力を踏まえつつ将来の農業・農村開発分野の国際協力を展望する。

Keyword: SDGs, 分野横断的課題, 技術協力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.57-58 , 2016

発表番号 [S-8-4]

Changes and Issues of Agriculture and Rural Development in International Cooperation by Japanese Official Assistance

IWAMOTO Akira[NTC International Co., Ltd.]

政府開発援助における農業農村開発の変遷と課題

岩本 彰[NTCインターナショナル(株)]

筆者が携わった農業農村開発協力の内容を整理し,国際協力における農業・農村開発の変遷について述べるとともに,開発を進めていく過程で抽出された課題や将来の展望について問題を提起する.また最近の農業農村開発協力においては,紛争影響国に対する平和構築を主たる目的とする農業開発以外の他分野を包摂する総合的農村開発が実践されているが,この様な総合的案件実施をする上での課題を列挙する.

Keyword: 国際協力, 政府開発援助, 技術協力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.59-60 , 2016

発表番号 [S-9-1]

Summary of the New Long-Term Plan of Land Improvement

ABE Shinji[Rural Development Bureau, Rural Infrastructure Department Design Division]

新たな土地改良長期計画について

安部 伸治[農村振興局整備部]

 平成27年8月より、28年度を始期とする新たな土地改良長期計画の策定に向けて審議・検討を行ってきた。新たな長期計画は、農村協働力への働き掛けを通じて農村の潜在力を高めてきた土地改良事業の果たすべき役割を明らかにしつつ、「強くて豊かな農業」、「美しく活力ある農村」、「強くてしなやかな農業・農村」の3つの政策課題に対応するため、6つの政策目標を掲げ、12の施策を集中的に実施するものである。

Keyword: 土地改良法, 土地改良長期計画, 農村協働力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.67-68 , 2016

発表番号 [S-10-2]

Temporal Changes of the Fish fauna in the Nishikinugawa District during the 10 Years

MORIYAMA Takumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・MORI Akira[Oyama City]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

栃木県西鬼怒川地区における魚類相の経年変化

守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[小山市]・田村 孝浩[宇都宮大学]

西鬼怒川地区では、生態系に配慮した農業農村整備事業が実施され、約10年が経過した西鬼怒川地区における魚類相の変遷を経年的に調べたところ、魚類相の大幅な変化がみられたことから、ここに報告する。調査の結果、魚類相の変化が確認され、カワムツの著しい増加、ウグイ、ホトケドジョウ等の著しい減少が見られた。

Keyword: 魚類相, 経年変化, 国内移入種・種間関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.77-78 , 2016

発表番号 [S-11-2]

Monuments on Past Leaving at Uninhabited Villages in Akita

Asahara Akio[Team HEYANEKO]・Hayashi Naoki[Team HEYANEKO・Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

秋田県・無居住化集落(廃村)における離村関連記念碑

浅原 昭生[Team HEYANEKO]・林 直樹[Team HEYANEKO・東京大学大学院]

離村関連記念碑には、―戸遒領鮖砲鮓綫い謀舛┐襪海函↓転出した旧住民の心のよりどころになること、以上2点の意義があると筆者らは考えている。2015年秋、筆者らは秋田県内62か所の無居住化集落の調査を行った。調査項目のひとつとして離村関連記念碑の実際を調べたところ、碑がある集落跡は15か所であった(24%)。また、他の調査項目との関係の分析から、生活基盤が乏しい集落跡に碑が多いことがわかった。

Keyword: 無居住化, 廃村, 記念碑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.79-80 , 2016

発表番号 [S-11-3]

Living History and Culture in Uninhabited Villages

KOYAMA Mototaka[Specified Nonprofit Corporation TEAM TANIWA]・HAYASHI Naoki[School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・SEKIGUCHI Tatsuya[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]・SAITO Susumu[Institute of Landuse Reorganization]

無居住化集落における歴史文化の連続性について

小山 元孝[TEAM旦波]・林 直樹[東京大学大学院]・関口 達也[中央大学]・齋藤 晋[国土利用再編研究所]

筆者らは集落が無居住化しても歴史文化の連続性が残っていれば,「集落は消えていない」と考えている。そこで,無居住化集落の元住民に対する聞き取り調査を行なったところ,京丹後市では無居住化後約半世紀が経過した現在でも,記念碑を建立し周辺の清掃活動を続けたり,記録簿を作成し集落跡の草刈りなどについて記述をしたりするなど,歴史文化の連続性が維持されていることを確認することができた。 
 

Keyword: 中山間地域, 集落計画, 無居住化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.81-82 , 2016

発表番号 [S-11-4]

Local workshop viewing uninhabited villages in hilly and mountainous areas -"Fundamental conditions of villages continuance" and change of the awareness about uninhabited villages -

Sasaki Teppei[Specified Nonprofit Corporation TEAM TANIWA]・Koyama Mototaka[Specified Nonprofit Corporation TEAM TANIWA]・Hayashi Naoki[Graduate School of Agriculture and Life Science, The University of Tokyo]・Sekiguchi Tatsuya[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]

中山間地域における集落無居住化を見据えた住民ワークショップ 〜「集落存続の根本的な要素」と無居住化に対する意識の変化〜

佐々木 哲平[TEAM旦波]・小山 元孝[TEAM旦波]・林 直樹[東京大学大学院]・関口 達也[中央大学]

筆者らは集落無居住化を視野に入れた取組の必要性を感じ、京丹後市での住民ワークショップ及び付帯調査を通じて以下の点を分析した。
1.住民らが考える「集落存続の根本的な要素」
2.無居住化を直視した住民同士の議論の成立可能性
3.実例を知ることによる、無居住化に対する負のイメージの払拭可能性
結果、将来の集落無居住化の蓋然性を直視しながら、住民らが理性的に議論することの可能性を確認できた。

Keyword: 中山間地域, 無居住化, ワークショップ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.83-84 , 2016

発表番号 [S-11-5]

Relationship between theU-turn intension and the evaluation of living environment in one's place of residence and hometown

SEKIGUCHI Tatsuya[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]・HAYASHI Naoki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・SUGINO Hiroaki[Ocean Alliance, The University of Tokyo]・Yuuki TERADA[Graduate School of Engineering, The University of Tokyo]

現住地・出身地の生活環境評価と人々のUターン意向

関口 達也[中央大学]・林 直樹[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学海洋アライアンス]・寺田 悠希[東京大学大学院]

本稿では、出身地と現住地の比較からUターン意向を規定する生活環境要素を明らかにする。全国的なウェブアンケート調査に基づく分析により以下の結果が得られた。 1)人々の生活環境要因に対する評価意識は4つに分けられる、2)出身地へのUターン意向には地域愛着,気候の過ごしやすさ,家族・親族からのサポート環境,通信インフラの充実性が影響し、現住地よりも出身地の評価が高いほどUターンに積極的になりやすい。

Keyword: Uターン意向, 多変量解析, アンケート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.85-86 , 2016

発表番号 [S-11-6]

Dwelling and the Structure of Consciousness toward Environment: A Case Study of Otsuchi

Sugino Hiroaki[Ocean Alliance, The University of Tokyo]・Yagi Nobuyuki[Graduated School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hayashi Naoki[Graduated School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

居住と環境に対する意識構造: 大槌住民を事例として

杉野 弘明[東京大学海洋アライアンス]・八木 信行[東京大学大学院]・林 直樹[東京大学大学院]

近年,都市部から既存集落への移住や,無居住化集落の再居住化等,移住への注目が集まっている.しかし,時に自然に対する意識構造の違いから新住民と周辺の旧住民との間で摩擦が生じることも危惧されていることから,人々の自然環境に対する意識構造を明らかにする実証的研究が必要である.そこで,本発表では岩手県上閉伊都郡の漁村である大槌町の人々が身近な環境である海に対してどのような意識を持っているのかを論じる.

Keyword: 居住, イメージ, 自由連想記述
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.87-88 , 2016

発表番号 [S-12-1]

Present Situation and Problem based on the Great East Japan in Rural

Urushibara Takatoshi[Rural Development Bureau, MAFF]・Yoshida Akira[Rural Development Bureau, MAFF]

東日本大震災を踏まえた農村防災の現状と課題

漆畑 貴俊[農村振興局]・吉田 明[農村振興局]

本報告では、主にため池防災を中心に、大震災以降、行政的な取り組みがどのような認識のもと、どのような変貌を遂げたかを概観する。そして、現在取り組まれている農村地域防災減災事業等について紹介するとともに、土地改良長期計画の見直しに関して農村防災上の論点を整理する.

Keyword: 農村防災, ため池, 土地改良長期計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.89-90 , 2016

発表番号 [S-12-2]

Experience of National Food Research Institute through the support to the affected areas of the Great East Japan Earthquake

todoroki setsuko[Food Research Institute,NARO]

東日本大震災における食品総合研究所の技術支援の経験

等々力 節子[農研機構 食品研究部門]

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う食品への放射性物質の影響に関する情報発信や研究について,(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 (事故当時)が震災直後から行った取り組みを紹介する。これにより, 想定外の災害や緊急事故に直面した際に必要とされる情報提供や技術支援について, 研究者が出来ることをについて考える “きっかけ"を提供し, 防災に関する学会や研究機関の連携強化について議論したい。

Keyword: 農村防災, 食品, 技術情報
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.97-98 , 2016

発表番号 [S-13-3]

Applicability of Different Control Theories to Operation of Check-Gates

Unami Koichi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Mohawesh Osama[Faculty of Agriculture, Mutah University, Jordan]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

さまざまな制御理論のチェックゲート運用に対する適用可能性

宇波 耕一[京都大学大学院]・モハウェシ オサマ[ムタ大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]

さまざまな制御理論の視点に立ち,開水路形式の長大な幹線水路を中心とした広域水利システムの管理におけるチェックゲート運用の実態を理解し,また,自動化の可能性について検討する.まず,水収支式を基本とした支配式を,制御理論になじみやすい形で提示する.それに対し,最適制御,線型制御,動的計画法の各側面から考察する.さらに,ヨルダン渓谷における集中管理の事例を通じて,適用可能性について論じる.

Keyword: 開水路, チェックゲート, 制御理論
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.107-108 , 2016

発表番号 [S-14-4]

JIRCAS's International collaborative research activities and challenges for maxmization of social impacts of reserch outcomes

Fujiwara Nobuyoshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

JIRCASの国際共同研究と成果の社会実装に向けた取組み

藤原 信好[国際農林水産業研究センター]

JIRCASは、農林水産省農林水産技術会議が所掌する国立研究開発法人であるである。近年では、開発途上地域においても、収量増を目的とした品種改良のような従来から重視されてきた研究分野に加え、温暖化や気候の極端化現象への対応といった地球的規模の課題への取組みが求められている。そのような状況下において、JIRCASがどのように業務を進めているのか、また進めようとしているのかを紹介する。

Keyword: 地球規模課題, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.117-118 , 2016

発表番号 [S-16-1]

To capture and utilize On-site knowledge emerging through the reconstruction process for a large-scale earthquake disaster in the agricultural and rural development fields

uchikawa yoshiyuki[Academic Assembly , Shinshu University]・tamura takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・arita hiroyuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]

農業・農村整備分野の大規模地震災害への対応のための「現場知」の収集・活用 −行政における「現場知」−

内川 義行[信州大学大学院]・田村 孝浩[宇都宮大学]・有田 博之[新潟大学大学院]

筆者等の研究グループは「災害対応の現場で,担当者が当面する課題を解決してきた実用的な対策や工夫,気づき,教訓等を,後に再現,参照可能な形で定式化したもの」を『現場知』とし,当該分野におけるその重要性を指摘してきた.現場知の活用は,経営学分野等では関心が高いが,行政そして農業・農村整備分野では馴染みが薄い.ここでは,当該分野ならではの関係者の現場知への認識,その収集・活用・継承の各課題を概括した.

Keyword: 現場知, 震災, 復旧・復興事業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.127-128 , 2016

発表番号 [S-17-4]

The effects of agricultural experiences and gaming simulation material for agricultural value of elementary school students –In Musashi Murayama city-

Matsuki Takaaki[Leverages Co.,Ltd]・Hayashi Naoki[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]・Mizoguchi Masaru[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]

農業体験学習と農業教育におけるゲーミングシミュレーション教材が 児童の農業観に与える影響 -東京都武蔵村山市を事例として-

松木 崇晃[(株)レバレジーズ]・林 直樹[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

農業への理解の促進という目的のもと、全国の公立小学校の約80%で農業体験学習が実施されているが、それによる児童の農業観の変化を示した研究は少ない。また、食料自給率への関心を促すことも重視されているが、農業体験学習のみではその達成は難しいと考えられる。そこで、本研究ではゲーミングシミュレーションに着目し、食料自給率に対する関心を高める教材の開発とその教材が児童の農業観に与える影響を明らかにする。

Keyword: 教育手法, 継続教育, 教育改善
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.133-134 , 2016

発表番号 [S-18-1]

Roles of Water in Water Use and an Approach to Rational Water Use Adjustment

Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]

水利の水機能と合理的な水利調整へのアプローチ

小林 久[茨城大学]

水利は水の「量」,「質」,「エネルギー」,「環境維持」,「社会秩序維持」という機能の利活用として捉えることができ,循環過程における利用の健全性・妥当性という切り口で,合理性を評価できる可能性がある。水利用が水問題と認識されつつある今,多様な水利の秩序を適正なものとするための研究が求められているという立場から,このような水の機能に着目した合理的な水利の評価軸提示に関わる研究の考え方を紹介する。

Keyword: 水利の機能, 水利調整, 水力エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.135-136 , 2016

発表番号 [S-18-2]

Social and Political Structure of Dam Removal in the United States

Noda Koji[Faculty of Economics, Tokyo Keizai University]・Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Wada Kazuya[Faculty of Global and Media Studies, University of Nagasaki]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]

アメリカ合衆国におけるダム撤去の社会政治構造

野田 浩二[東京経済大学]・前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・和田 一哉[長崎県立大学]・小林 久[茨城大学]

本発表はアメリカ合衆国でのダム撤去の現状を報告することにある。オレゴン州からカリフォルニア州にかけて流れ、サケ類の重要生息河川であるクラマス川の事例を取り上げる。上流のかんがい農家、内務省開墾局、先住民、4つの水力発電所を所有する民間企業、下流の漁民、FERCなどが重要なステークホルダーになっており、電気利用者(その大半はオレゴン州負担)とカリフォルニア州政府がダム撤去費用を負担することになった。

Keyword: 河川管理, ダム撤去, 費用負担
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.137-138 , 2016

発表番号 [S-18-3]

Challenges on evaluation method of river environment influenced by dam removal

Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Noda Koji[Faculty of Economics, Tokyo Keizai University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

ダム撤去が河川環境に及ぼす影響の評価法に関する課題−Savage Rapids ダムの事例を中心として−

前田 滋哉[茨城大学]・野田 浩二[東京経済大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・小林 久[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

河川では,灌漑用,発電用等の取水と環境保全の競合をどう調整するかがしばしば問題となる.水利調整においては,河川環境変化を事前に精度良く予測することが望ましい.本報では米国のダム撤去事例に焦点を当て,ダム撤去による堆砂の移動について,事前にどのような影響予測や分析がなされ事後にどうなったかを整理する.そして事業が河川環境に与える影響の予測手法の到達点と今後の課題について考察する.

Keyword: 河川管理, 堆砂, 生態環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.139-140 , 2016

発表番号 [S-18-4]

Coordination Process of Interests: A Case Study of the Arase Dam's Removal in Japan

Ohno Tomohiko[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]

ダム撤去の利害調整過程 熊本県荒瀬ダムを事例として

大野 智彦[金沢大学]

近年、流域環境の再生を目的として、長年使用されてきたダムの撤去が行われるようになってきた。しかし、河川流域に関わりを持つ主体は多く、多様な利害関係者が存在する状況で長年存在してきたダムを撤去することは、その利害調整に極めて困難が伴うと想定される。そこで本研究では、日本初の大型ダム撤去事例である熊本県荒瀬ダム撤去を対象として、撤去実現に至る過程と、そこにおける複数の利害の競合状況を整理した。

Keyword: 水利用計画・水利権, 社会計画, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.147-148 , 2016

発表番号 [S-19-4]

Visualization of the rural landscape with GIS for farmland management

KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]

農地管理型GISを用いた農村ランドスケープの可視化

栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]

農村地域における持続的な資源の管理・活用に向けた農村ランドスケープの可視化と地域内での共有の手法について検討を行った。具体的には,1)農地管理型GIS「農村基盤地理情報システム(VIMS)」を用いた農地一筆ごとの特徴の可視化,2)小型UAVによる空撮と三次元形状復元技術(SfM-MVS)を用いた農村ランドスケープの可視化(三次元モデルの復元),の2点について取り組んだ内容を報告する。

Keyword: ランドスケープ・リテラシー, 三次元化, 棚田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.157-158 , 2016

発表番号 [S-20-3]

Agent-based modeling for water allocation scenarios of Subak system in Bali

Okura Fumi[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

エージェントベースモデルを用いたスバックの水配分システムのシナリオ分析

大倉 芙美[東京農工大学大学院連合]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

水文データ等の明瞭なデータと社会要因といった不明瞭なデータを考慮しながら,水配分の意思決定を明らかにすることは,水配分を考える上で助けになると考えられる.本研究では,バリ島サバ川下流域で,社会的要素と物理的要素で現地の水配分をモデル化しシナリオ分析を行い, 水配分ルールの提案とルール構成要素の分析を行う.分析にはエージェントベースモデルのシュミレーションソフトウエアの1つのnetlogoを用いた.

Keyword: 参加型水管理, 水田灌漑,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.167-168 , 2016

発表番号 [S-21-3]

The effective soil layer and SMEP of lily and asparagus fields

IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUMIYA Masakazu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NAKAMURA Toshiharu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・UKEGAWA Takashi[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]

ユリ圃場とアスパラガス圃場の有効土層と土壌水分消費型(SMEP)の検討

岩田 幸良[農研機構 農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農研機構 農村工学研究部門]・松宮 正和[北陸農政局]・中村 俊治[北陸農政局]・受川 隆志[北陸農政局]・成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]・亀山 幸司[農研機構 農村工学研究部門]

ユリとアスパラの圃場の土壌水分消費型を決定するため、新潟県の黒ボク土圃場で現地試験を実施した結果、有効土層の深さはユリ圃場で40cm、アスパラ圃場で60cmと判断された。根圏調査の結果、有効土層に比べユリ圃場の根群域は浅く、アスパラ圃場の根群域は深かった。有効土層を4等分して得られた土壌水分消費型は、上層から順にユリ圃場で33,30,21,16%、アスパラ圃場で35,27,28,10%であった。

Keyword: 畑地灌漑計画, SMEP, 有効土層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.177-178 , 2016

発表番号 [G-1-3]

Problems that Livestock Breeders have after the Nuclear power plant accident. ~In case of Iitate village, Fukushima prefecture~

sato sota[Graduate School of Agricultural and Life Sciences at the University of Tokyo]

原発事故後の畜産経営再開者が抱える課題 〜福島県飯舘村を事例にして〜

佐藤 聡太[東京大学大学院]

福島県飯舘村では肉牛の生産が盛んであり、飯舘牛という黒毛和牛が特産品であった。原発事故により村内における全畜産農家が廃業を迫られたが、避難後も畜産経営を再開した方々がいる。 本研究では、村外で肉用牛の経営を再開した飯舘村民を対象とし、避難後の畜産経営における課題を明らかにすることを目的とする。9名の対象者を確認し、うち5名の対象者の聞き取り調査を終えた。ここでは、その調査結果を紹介する。

Keyword: 飯舘村, 畜産経営再開者, 課題
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2016

発表番号 [G-1-4]

Changes in aquatic flora in irrigation ponds during 30 years in Lakes Shinji and Nakaumi areas

Hayasaka Yuya[Shimane University Graduate school of Life and Environmental Science]・Kunii Hidenobu[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Somura Hiroaki[Shimane University]・Haraguchi Noriko[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Tsujii Yousuke

島根県宍道湖・中海周辺のため池における30年間の水生植物相の変遷

早坂 裕也[島根大学大学院]・國井 秀伸[汽水域研究センター]・宗村 広昭[島根大学]・原口 展子[汽水域研究センター]・辻井 要介

1984年から10年おきに継続調査されている島根県宍道湖・中海周辺のため池に生育する水生植物を対象に、時間経過による変遷について調査・解析を行った。その結果、30年間でため池の個数・水生植物の多様性が共に減少傾向にあることが把握された。また観測水質項目の変化と多様性の減少に明確な関係性が見出されなかったことから、ため池の管理状況や光条件の変化なと複数の要因が影響を及ぼしていると考えられた。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 親水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.181-182 , 2016

発表番号 [G-1-5]

Substances cycles inside the Okura Dam during Asterionella dominant period

Kumagai Yurika[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Harada Shigeki[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Koshikawa Hiroshi[National Inst. Environemntal Studies]

大倉ダムにおけるAsterionella優先時の物質循環機構についての研究

熊谷 悠里香[宮城大学]・原田 茂樹[宮城大学]・越川 海[環境研究所]

大倉ダムで最も多く出現する植物プランクトンはAsterionellaで全生物数の半分程度をしめす。また、Asterionellaが優先する期間は、ダム内での鉛直方向での物質移動が盛んであることも明らかにしてきた。本研究では、Asterionellaの優先率とともに、クロロフィルaとフェオ色素を表層、中層、下層においてプロットし、その検証を行った。この動態をモデル化していく経過についても報告する。

Keyword: 水域生態系物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.183-184 , 2016

発表番号 [G-1-6]

Preliminary survey on the interspecific relationships between Lefua echigonia and other fish species in Yagawa river

Matsuzawa Yuki[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fukuda Shinji[Institute of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]

矢川の魚類相とホトケドジョウの種間関係に関する基礎調査

松澤 優樹[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本報では,矢川におけるホトケドジョウの移動と魚類相との関係性について報告する.現地調査では,区間長10 mの調査区(全14地点)を設定し,定置網とタモ網を用いて魚類を採捕した.その結果,同種の捕獲数は6月で最多となり,3地点において調査期間を通じて生息が確認できた.魚類相に注目すると,ホトケドジョウとタカハヤはやや上流側に,カワムツとアブラハヤはやや下流側に分布しており,棲み分けの可能性が示唆された.

Keyword: 生態系, 環境保全, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.185-186 , 2016

発表番号 [G-1-7]

Crop Classification by Random Forest Using TerraSAR-X Data

Yamaya Yuki[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Sonobe Rei[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]・Tani Hiroshi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Wang Xiufeng[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Kobayashi Nobuyuki[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Mochizuki Kanichiro[PASCO Corporation]

TerraSAR-Xデータを用いたランダムフォレストによる作付作物の分類

山谷 祐貴[北海道大学大学院]・薗部 礼[静岡大学]・谷 宏[北海道大学大学院]・王 秀峰[北海道大学大学院]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・望月 貫一郎[(株)パスコ]

従来の地上調査に代わる手法の確立を目的として,衛星データを利用した作付作物の分類を行った。TerraSAR-Xの2偏波データから,後方散乱係数や固有値の計4要素を算出し,機械学習アルゴリズムであるランダムフォレストにより,分類精度を評価した。その結果,5時期4要素のデータから約90%の分類精度が得られた。また,時期数を削減しても高い精度を維持でき,より低コストで作物を分類することも可能であった。

Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 農地保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.187-188 , 2016

発表番号 [G-1-8]

Discussion of new decontamination method considering deposition thickness of fine grained soil after pudding

Kurihashi Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Akita Kengo[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

代かき後の細粒土の堆積厚さから見た新たな除染工法の検討

栗橋 英徳[北里大学]・秋田 賢吾[北里大学]・長利 洋[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]

東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により農地が放射能汚染された.耕起した農地の除染工法として,濁水中の細粒土を選択的に除去する水による攪拌・除去がある.これに対し,代かき後の自然落水により表層に堆積する細粒土を剥ぎ取る新たな工法を堆積厚さから検討する.その結果,表層に細粒土を堆積させる方法として,分散のほかに凝集効果が挙げられ,新たな除染工法の可能性があることを明らかにした.

Keyword: 除染, 堆積厚さ, 分散・凝集
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.189-190 , 2016

発表番号 [G-1-9]

Basic research on an impact of the amount of soil nutrients by Tundra swan in winter-flooded paddy fields

Mori Tatsuya[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Somura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]

コハクチョウの越冬が冬期湛水水田の土壌栄養塩量に与える影響に関する基礎研究

毛利 竜也[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

冬期湛水水田とは,冬水田んぼとも呼ばれる,水稲収穫後の水田に冬から春にかけて水を張る農法のことであり,ロシア極東から飛来する渡り鳥の越冬場としても利用される。渡り鳥(特にコハクチョウ)がこの冬期湛水水田へ排出する糞は有機肥料としての活用が期待される。本研究では,コハクチョウの越冬が冬期湛水水田の田面水や土壌に与える影響を評価し,冬期湛水水田への施肥量削減の可能性を探ることを目的に研究を進めた。

Keyword: 農地環境, 水環境, 土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.197-198 , 2016

発表番号 [G-1-13]

Comparative Study of Compressive Strength of JIS Fly Ash-Based Hardened Geopolymer Paste for Different Discharge Lot

Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]

排出時期の異なるJISフライアッシュを使用したジオポリマー硬化体の圧縮強度の比較検討

八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]

圧縮試験において高い強度を示したのは平成27年2月25日排出のフライアッシュ(A)であった. Aは他の3種の異なる排出ロットのフライアッシュと比較して塩基度および均等係数が高い特徴がみられた. 圧縮試験において最も強度が低かったフライアッシュは, 塩基度が低くpH(H2O)において弱酸性を示し, また強熱減量の値が高い結果となった. 以上の結果に加えて流動性についても今後検討していく予定である.

Keyword: ジオポリマー, JISフライアッシュ, 排出ロット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.203-204 , 2016

発表番号 [G-1-16]

Reed combustion temperature and a pozzolan reaction

hara itsuki[NTC Consultants Inc.]・hyodo masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University KURIMOTO,LTD.]

ヨシの燃焼温度がポゾラン反応に及ぼす影響に関する研究

原 一生[NTCコンサルタンツ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]

ヨシの利用方法として、コンクリート用混和材が提案され研究が進められてきた。本研究ではヨシの焼燃温度について検討する。その結果、ヨシの燃焼温度を500℃にしたとき,含有するSiO2が80%以上であり,さらに非晶質であるため,ポゾラン反応性が高い材料であると推察された。また、モルタルに配合したヨシ灰は,材齢91日の段階で活性度指数が100以上となったため,ポゾラン活性を有する混和材となると考察した。

Keyword: ヨシ, ポゾラン反応, 燃焼温度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2016

発表番号 [G-2-2]

Relationship between forest management and stream water environment

Watanabe Yoko[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Harada Shigeki[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Ohno Naoko[Miyagi Prefectural Office]

宮城県南の丸森町における森林管理と渓流水の水量・水質に関する研究

渡邊 陽子[宮城大学]・原田 茂樹[宮城大学]・大野 菜穂子[宮城県]



丸森町をフィールドとし社会条件の変化にも着目しながら、森林管理のあり方を提案することを卒業論文として行う。特に、森林から流出する渓流水の水量と水質に注目する。丸森町は震災後の原発事故の影響が緩和され、新しい街づくり目標の立案が求められている。森林伐採も起こっており水文流出構造にげ影響を与えていると考えられるので、本報告では水量のデータを中心とし、モデル解析へと発展させる過程を報告する。

Keyword: 森林水文, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.217-218 , 2016

発表番号 [G-2-7]

Attractions and Challenges of Investigation in Abroad -A investigation in Thailand-

NAKAMURA SHUHEI[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

海外調査の魅力と課題―タイにおける調査から―

中村 周平[宇都宮大学大学院]

短期の海外研究派遣者数は増加傾向にあり、研究対象としての海外への関心は高まっているといえる。海外調査が魅力的なものとなっている一方で、課題も存在する。タイにおける米植付け方法の聞き取り調査から、新しい植付け方法の発見といった興味深い現象との出会いや、日本とは異なる言語・文化との触れ合い等魅力的な面をみることができた。しかし、仮説にない予想外の現象等困難な面もあり、これは魅力的な面と表裏一体である。

Keyword: 海外調査, タイ, 聞き取り
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.219-220 , 2016

発表番号 [G-2-8]

Analysis of irrigation system adaptive to natural environment ~ Flood plain of Mekong River, Cambodia~

Ikezono Kyoka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

自然環境適応型灌漑の実態分析〜カンボジアのメコン川氾濫原を対象として〜

池園 京佳[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]

カンボジアは熱帯モンスーン気候に属し、明確な雨季と乾季が存在する。メコン川の下流域に位置しており、毎年雨季には河川水位が上昇して洪水が起こり、氾濫原一帯は冠水する。メコン川氾濫原では、このような自然環境に適応した地域特有の灌漑方法が発達しており、タムノップ型灌漑システムはその代表例である。本研究ではタムノップ型灌漑システムに重点を置き、自然環境適応型灌漑の実態を明らかにした。

Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.227-228 , 2016

発表番号 [G-2-12]

A Portable Rainfall-Runoff Simulator-Microscale (PRRS-M) for assessment of Neonicotinoids and Fipronil insecticides transport via surface runoff.

Ayman Saber[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Saito Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Watanabe Hirozumi[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]

小型移動式降雨流出試験装置を用いたネオニコチノイドおよびフィプロニル殺虫剤の表面流出を介した挙動の評価

アイマン サベル[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・渡邊 裕純[東京農工大学大学院]

本研究では,小型移動式降雨流出試験装置を用いたネオニコチノイドおよびフィプロニル殺虫剤の表面流出を介した挙動の評価を行った。降雨強度50 mm/hr で60分間の人工降雨を充填土壌に降らせた。表面流出により流亡した殺虫剤量は,最高で薬剤処理量の6.6%であった。この研究では,小型移動式降雨流出試験装置の農薬動態試験への有用性が示唆された。

Keyword: 降雨流出試験装置, 農薬, 畑地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.237-238 , 2016

発表番号 [1-2]

Adsorption of selected pharmaceuticals and personal care products (PPCPs) in three soils

Kume Takashi[Graduate school of agriculture, Ehime University]・Haruta Shinsuke[Graduate school of agriculture, Ehime University]

3種類の土壌における生活系医薬品に対する吸着量の定量的解析

久米 崇[愛媛大学大学院]・治多 伸介[愛媛大学大学院]

本研究では,将来的に農業集落排水施設の処理水を灌漑水として利用することを目的として,処理水中に含まれる生活系医薬品(PPCPs)の動態を考える際に重要となる土壌吸着量を定量的に解析した.対象とした土壌は,処理水の利用が行われている愛媛県の水田土壌,今後その利用が検討されている沖縄県のマージとジャーガル土壌である.解析の結果,最も吸着量が多かったのは水田土壌で,ついでマージ,ジャーガルであった.

Keyword: 生活系医薬品(PPCPs), 土壌吸着, フロイントリッヒ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.247-248 , 2016

発表番号 [1-7]

Action to Utilize a Solar Power Plant for Restration from the Great East Japan Earthquake in Coastal Areas of Miyagi Prefecture

MIURA SAORI[Agricultural Land Improvement Division,Agriculture,Forestry and Fisheries Department,Miyagi Prefectural Government]・MIURA MAKIO[Agricultural Land Improvement Division,Agriculture,Forestry and Fisheries Department,Miyagi Prefectural Government]・NIKAIDO KAZUO[Agricultural Land Improvement Division,Agriculture,Forestry and Fisheries Department,Miyagi Prefectural Government]・KAGAMI TOSHIFUMI[Agricultural Land Improvement Division,Agriculture,Forestry and Fisheries Department,Miyagi Prefectural Government]

東日本大震災被災地における太陽光発電施設の整備について

三浦 早織[宮城県]・三浦 真紀夫[宮城県]・二階堂 和雄[宮城県]・加賀見 敏史[宮城県]

宮城県沿岸部においては,東日本大震災の影響により広域的な地盤沈下が確認されている。沿岸部における基幹的農業用排水機場の復旧においても地盤沈下の影響を考慮し,主原動機の出力を向上しなければならない施設も多数発生した。このことから震災前より施設の維持管理経費,特に電力料金の増大が懸念される状況となった。本報では被災農家の負担軽減を目的とした太陽光発電施設整備の概要及び課題を報告するものである。

Keyword: 太陽光発電, 固定価格買取制度, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.249-250 , 2016

発表番号 [1-8]

Application of the database built on GIS for succession of the management information about irrigation and drainage system facilities

ENDO Kazuko[National Agriculture and Food Research Organization]・SHINDO Soji[National Agriculture and Food Research Organization]・SAITO Akemi[Doshisha Womens College of Liberal Arts]

農業水利施設の管理情報継承のためのGISデータベースの適用

遠藤 和子[農業・食品産業技術総合研究機構]・進藤 惣治[農業・食品産業技術総合研究機構]・齋藤 朱未[同志社女子大学]

筆者らは、農業水利施設の施設概況(施設諸元や劣化の状況など)や管理方法を次世代に継承していくために、施設の維持管理に関する情報を記録するGISデータベース・システムの開発を進めている。三重県の立梅用水土地改良区を事例とする取り組みより、GISへの記録を行うことにより、地域農業の変化に伴う配水計画の見直しなど次世代継承以外にもデータベース活用のアイディアが様々に想起されるに至っている状況を報告する。

Keyword: 農業水利施設, 土地改良区, GISデータベース
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.257-258 , 2016

発表番号 [1-12(P)]

Land use change caused by cash crop farming in mountainous area of central Vietnam

Morita Hidenori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nguyen Huu Ngu[Hue University of Agriculture and Forestry]・Duong Quoc Non[Hue University of Agriculture and Forestry]・Matsumoto Yuki[FUKKEN CO.,LTD.]・Hironaka Shoya[Kurashiki City Office]

ベトナム中部山間地域における商品作物栽培に伴う土地利用変化

守田 秀則[岡山大学大学院]・グエン フー グー[フエ農林大学]・ジュオン クォック ノン[フエ農林大学]・松本 雄樹[復建調査設計]・弘中 奨也[倉敷市]

商品作物(ゴム,アカシア)の栽培が急速に広がりつつあるベトナム中部山間地域において,24戸の農家の農地(125区画)を調査し,現在の栽培作物カテゴリーを従属変数,農地の標高,傾斜,地表面曲率,斜面方位,日射量,幹線道路からの距離,河川からの距離,集水域面積,土地利用計画区分等の地理空間的属性を説明変数とした多項ロジットモデルによる回帰分析を行い,商品作物用地として選好される土地条件を明らかにした。

Keyword: 土地利用計画, GIS, ベトナム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.267-268 , 2016

発表番号 [1-17]

Procedures and Costs of Getting the Necessary Licenses for the Wildlife Control

NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]

鳥獣捕獲に必要な資格を取得するまでの手続きおよび経費

成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]

ここでは、筆者自らが狩猟免許を取得した経験をもとに、狩猟免許の取得に係わる「手続き」および「経費」を紹介し、狩猟免許の所持を妨げる要因について考察した。その結果、「手続き」の負担として、平日に役所で行わなければならないこと、取得試験に際して予備講習を受講しないと合格が困難なことなどが分かった。「経費」の負担として、狩猟免許の取得よりも、「猟銃等所持許可」を受けるための負担が大きいことが分かった。

Keyword: 鳥獣被害対策, 狩猟免許, 農村計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.269-270 , 2016

発表番号 [1-18]

Study on the effects and sustainability of the revitalization project by local government - A case of lei making at Kozagawa town, Wakayama prefecture -

Kuki Yasuaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Anzai Mika[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

身近な資源を利用した活性化の取組みの効果と持続可能性―和歌山県古座川町のハナアミを例に―

九鬼 康彰[岡山大学大学院]・安西 美翔[岡山大学]

本報では身近な地域資源を利用した活性化の事例を対象に,その効果と持続可能性について考察した.和歌山県古座川町におけるハナアミ活動の関係者への聞き取りから,趣味として定着しているもののメンバーや活動に広がりがみられず,住民の贈与を優先する価値観や集落間の対抗意識が活動の積極性を妨げていることが分かった.結論として,新たな取組みを始める際には住民意識や経済性に配慮と工夫が必要なことが得られた.

Keyword: 地域資源, 活性化, 山村
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.277-278 , 2016

発表番号 [1-22(P)]

Practical study for use of apple waste as swine feed

NAKAMURA Yuki[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]

リンゴ廃果の養豚飼料としての利用に向けた実践的な研究

中村 有希[岩手大学大学院]・原科 幸爾[岩手大学]

本研究では,リンゴ農家と養豚農家を連携させ,リンゴ廃果を飼料として利用しようとする際に発生する問題点を明らかにし,改善方法の検討を行った。アンケート調査,聞き取り調査を行い,リンゴ農家に養豚農家まで廃果を運搬してもらった。数軒のリンゴ農家でローテーションを組むことによって運搬できる可能性が高くなること,養豚農家にコンテナをあらかじめ用意しておくことで返却の手間を軽減できることがわかった。

Keyword: 資源循環, 飼料, 獣害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.279-280 , 2016

発表番号 [1-23(P)]

Evaluation of current and potential fuelwood use in Shiwa Town, Iwate Prefecture

HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]・OKADA Takayoshi[Toyo High School]

岩手県紫波町志和地区における木質バイオマス利用推進のための基礎調査

原科 幸爾[岩手大学]・岡田 崇良[東洋高等学校]

岩手県紫波町志和地区における地域のエネルギービジョン策定のための基礎情報として,薪に着目木質バイオマスの賦存量と薪の利用実態,利用者の意識等の調査結果を踏まえて,木質バイオマス利用者の増加可能性を検討した。その結果,地区の全1011世帯のうち,9.6%で薪積みが,6.7%で薪利用が確認された。今後10年で伐採可能な間伐材の賦存量評価からは,最大で約8割の世帯の薪を供給可能であることが分かった。

Keyword: 木質バイオマス, エネルギー, 薪
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.281-282 , 2016

発表番号 [1-24(P)]

Current status of involvement of young generation in hunting activities

ENDO Minami[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・HRASHINA koji[Faculty of Agriculture,Iwate University]

若者層の狩猟活動への参入における現状と課題

遠藤 みなみ[岩手大学大学院]・原科 幸爾[岩手大学]

本研究は,若手狩猟免許所持者の属性や意識を明らかにするとともに,狩猟を継続することに対して,自治体や猟友会がどのようなインセンティブを与えられるか検討する事を目的とした。特に学生は,猟友会への所属や関わりを持つことが実猟へ向けてのステップアップに必要であると示唆された。猟友会所属の意味を認知させ,所属のきっかけとなるような機会を設けることが,若手狩猟者獲得の為には望ましいと考えられる。  

Keyword: 狩猟, 鳥獣害, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.283-284 , 2016

発表番号 [1-25(P)]

Current Status of Abandoned Small Irrigation Ponds and Influence of Environmental Characteristics on Habitat of Endangered Submerged Plants.

ishii misaki[Graduate School of Engineering, Kagawa Univ.]・kakudo hirohumi[Faculty of Engineering, Kagawa Univ.]

小規模ため池の放棄実態の把握と沈水植物の生育に影響を及ぼす環境特性の検討

石井 美咲[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]

中山間地域の小規模ため池の放棄実態を把握することと,沈水植物の生育に影響を及ぼす環境特性について検討することを目的とする.踏査ため池の44%が放棄ため池であり,さらに同じ谷筋にため池が2箇所直列配置する場合,どちらか一方が放棄される可能性が高いことが明らかになった.また,中山間地域の小規模ため池では,堤体の草刈りや樹木の伐採などにより光環境が良好に保たれることが,沈水植物の生育にとって重要である.

Keyword: 小規模ため池, 放棄ため池, 生物多様性保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.285-286 , 2016

発表番号 [1-26]

Case for Land Consolidation project which Adopting the method of Orderly Reorganization of Land Use in Tsunami Disaste Areas

Utumi Naoki[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]・Miura Hiroshi[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]・Kondo Satoru[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]

津波被災地域における土地利用の整序化を取り入れたほ場整備

内海 直樹[宮城県気仙沼地方振興事務所]・三浦 洋[宮城県気仙沼地方振興事務所]・近藤 智[宮城県気仙沼地方振興事務所]

東日本大震災による津波被災地域では農地が被災しただけでなく,住居,作業場,農機具等も流出したことに伴い,農業経営意欲が減衰し離農を考えた耕作者も多かった。そこで,ほ場整備による農地の大区画化を行うとともに,併せて点在していた住宅跡地を集積再配置し一体的整備を行った。また,被災前の個別農家による営農から営農組合等による営農となったことで,生産性の向上と担い手の確保を行った事例を紹介する。

Keyword: 土地利用計画, 整序化, ほ場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.287-288 , 2016

発表番号 [1-27]

About the action of the business continuity plan

Kisara Kiyomitsu[Land Improvement Engineering Service Center Tohoku Regional Agricultual Administration Office]・Sugawara Kazuya[Land Improvement Engineering Service Center Tohoku Regional Agricultual Administration Office]

業務継続計画(BCP)の取組みについて

木皿 清光[東北農政局土地改良技術事務所]・菅原 和也[東北農政局土地改良技術事務所]

BCPとは災害や事故が発生した際でも業務を継続するための対応計画で業務継続計画と言われるものである。土地改良施設管理者は、BCPを策定する必要があるが、基準等がないため取組みが遅れている状況である。平成26〜27年度にかけてBCP策定マニュアルを作成するにあたっての、モデル地区での取組みなどを紹介するものである。

Keyword: 防災, 減災,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.289-290 , 2016

発表番号 [1-28]

Support program of farmland snowmelt disaster recovery support business

kon yasuhiro[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]・noro akihiro[Aomori Prefectural Government Chunan Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]

農地等融雪災害対策支援事業の取組

今 泰浩[青森県三八地域県民局]・野呂 明弘[青森県中南地域県民局]

近年、青森県では津軽地域の中山間部を中心に農地の斜面崩落等の融雪災害が頻発している。観測地点数等の問題により、災害復旧事業を適用することが難しく、復旧にあたり農家の費用負担が大きくなる状況にある。本報では、融雪災害を未然に防止・軽減するために、事前の予防対策と農家の意識啓発を図ることを目的として行った農地等融雪災害対策支援事業の取組について紹介する。

Keyword: 融雪, 中山間地域, 簡易対策工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.295-296 , 2016

発表番号 [1-31]

Land Use Change and its Factors in Disadvantaged Farmland of Hilly and Mountainous Areas -A Case Study of Misayamagodo District, Fujimi Town, Nagano Prefecture-

OTAKE Chihiro[Graduated School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・HOTTA Hayato[Chiba Prefectural Office]・NAKAJIMA Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

中山間地域における条件不利農地の利用変遷とその要因の解明 ―長野県富士見町御射山神戸地区を事例として―

大竹 千尋[東京農工大学大学院]・堀田 隼人[千葉県]・中島 正裕[東京農工大学大学院]

中山間地域における条件不利農地の将来的な保全のあり方が問われている。本研究では長野県富士見町の農地(18ha)の所有・利用者を対象に営農状況を把握した上で、農地の利用変遷のパターンと要因を解明した。その結果から優先的に対応すべき農地とその対策を検討した。これらの成果を題材に意見交換会を開催し、地域住民が一体となった農地保全への意識醸成が図れた一方で、実際の行動に移す際の課題の存在が明らかとなった。

Keyword: 中山間地域, 農地保全, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.297-298 , 2016

発表番号 [1-32]

Influences of agricultural experiences school trip on the consciousness changes

YAMAMOTO TADAO[Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]・GOTO YOKO[Kitaharima district office,Hyogo Prefectural Government]

農業体験型修学旅行が参加者の意識に及ぼす影響因子の検討

山本 忠男[北海道大学大学院]・後藤 陽子[兵庫県庁北播磨県民局]

高校生を対象としたアンケートより,農業体験型修学旅行の実施は,「精神的側面」よりも「自然とのつながりの側面」及び「社会生活の側面」の意識に影響(教育的効果)を与えることが示された。これらの意識変化に影響する要因は,回答者の属性である居住地や周辺環境,過去の農業体験とは関係が低く,旅行中の農家との会話や農業体験の印象が比較的強く影響する傾向がみられた。

Keyword: 数量化粁, 教育的効果, 高校生
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2016

発表番号 [1-35]

Estimation of the Ripple Effect on Regional Economy by the Agricultural and Rural Development Project

Harada Wataru[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Kawai Tadafumi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Tokuwaka Masazumi[Ministry of Agriculture]

農業農村整備事業による地域経済波及効果の推計

原田 亘[日本水土総合研究所]・川合 規史[日本水土総合研究所]・徳若 正純[農林水産省]

農業農村整備事業は、農業の生産性を向上させ、農産物の生産拡大、品質向上に寄与する。さらに、これらは農業を起点として、地域の関連産業へ波及効果が高まると考えられる。農業農村整備事業が果たしてきたこのような役割について、全国を対象とした産業連関分析により推計した。この結果、地域経済への波及効果は、川上産業へ約2.65兆円、川下産業へ約1.08兆円となり、両者合わせて約3.73兆円と推計された。

Keyword: 農業農村整備事業, 地域経済波及効果, 産業連関分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2016

発表番号 [1-37]

The demonstration project on farming recommencement in Suzaki district

Watanabe Kazuaki[Miyagi Prefecture Eastern Regional Development Office]

洲崎地区の営農再開実証プロジェクトについて

渡邉 一昭[宮城県東部地方振興事務所]

東日本大震災の地震が引き起こした大津波は,県内沿岸地域に甚大な被害をもたらした。東松島市洲崎地区も例外ではなく,農地(約80ha)が3年間以上の長きにわたり海面下に没した光景は,地元の営農意欲を阻害した。 昔と同じように営農できることを実証し,営農意欲を復活させることを目的として「奥松島地域営農再開実証プロジェクト」が平成26年5月に発足し活動している。ここではその活動の一部を報告する。

Keyword: 東日本大震災による復旧, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.317-318 , 2016

発表番号 [2-5]

Conservation of pond ecosystem at dam reinforcement using evacuation pond

ITO KENGO[Gifu Univ. Faculty of Applied Ecological Sciences]・SENGE MASATERU[Gifu Univ. Faculty of Applied Ecological Sciences]

ため池堤体補強工事における生物保護を目的とした退避水域の造成

伊藤 健吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

堤体補強工事は抜水期間が1から3年と長期にわたる。そのため,ため池に生息する水生生物にとっては致命的な問題である。しかし,生態系に対する配慮は十分行われているとは言えない。本報告では,堤体補強工事時において,〇前モニタリングをできるだけ幅広い情報から得ること,退避水域を同じ場所で設けること,H歓綮の救出作業は段階的に複数回行うこと等に留意することが必要であることに注視した。

Keyword: 生態系保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.319-320 , 2016

発表番号 [2-6]

Evaluation of fish habitat by numerical analysis of flow in river

Ishizaki Shu[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Noda Koji[Faculty Economics, Tokyo Keizai University]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

河川における流れの数値解析による魚類生息環境の評価

石崎 周[茨城大学大学院]・前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・野田 浩二[東京経済大学]・小林 久[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

滋賀県米原市の姉川において, 流れの解析を用いた魚類生息環境の評価を行った. 流れの解析と生息環境評価にはそれぞれiRIC Nays2DHとiRIC EvaTRiPを使用した. 流れの解析では, 解析区間を7875個のメッシュに分割した. 解析の結果, 区間全体の水深・流速分布の傾向について妥当な結果が得られた. また, 解析で再現した流速と水深は対象魚にとって好ましい環境であることが分かった.

Keyword: 生態系, 河川, 生息場適正指数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.323-324 , 2016

発表番号 [2-8]

Characteristics of the flow velocity in the small pit of canal and the behavior of aquatic animals

TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology, Kagawa College]・HONZU Mio[National Institute of Technology, Kagawa College]・NAGAO Ryohei[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]

水路内の小規模な掘り込みにおける流速特性と水生生物の挙動

高橋 直己[香川高等専門学校]・本津 見桜[香川高等専門学校]・長尾 涼平[香川高等専門学校]

水路内に小規模な掘り込みを設けることで,矩形断面水路の直線区間に簡易的に水生生物の生息場となる流況を創出することを試みた結果,深さ3~4.5cm,長さ15~30cmの掘り込みによって中層から底面においてゆるやかな流速場を創出することができた.また深さ4.5cm,長さ30cmの掘り込みにて水生生物の挙動を観察した結果,最も流れが減勢されていた掘り込み上流端底面を利用する様子が確認された.

Keyword: 環境配慮型水路, 局所流, 水田生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.327-328 , 2016

発表番号 [2-10]

Longitudinal distribution and habitat conditions of Lefua echigonia in Yagawa river

Matsuzawa Yuki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology]

矢川におけるホトケドジョウの流程分布と生息環境条件の解明

松澤 優樹[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本報では,圃場整備や河川改修,湧水の枯渇等の影響によって個体数が減少しているホトケドジョウの保全を目的とする流程分布調査と生息環境評価の結果について報告する.現地調査では,矢川における空間分布と物理環境を網羅的に調査し,調査結果にランダムフォレストを適用して,変数の重要度と応答曲線から生息環境条件を定量的に評価した.その結果,同種に必要な生息環境条件が明らかになり,本解析結果の妥当性が示唆された.

Keyword: 生態系, 環境保全, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2016

発表番号 [2-11]

Study on Proper Characteristics of Canal Bottom for Habitat for Endangered Species Pronodularia Japanensis

Kamada Yuta[Nippon Engineering Consultants CO., LTD]・Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ.]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

絶滅危惧種マツカサガイの生息に適した水路床の物性に関する研究

鎌田 侑汰[大日本コンサルタント]・近藤 侑也[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]

マツカサガイの生息状況を把握するとともに,生息に適した水路床の物性について検討することを目的とし,本種の生息する水路の底質を調査した.マツカサガイの平均生息密度は34.8個体/m2であり,主に底質組成を目的変数とした重回帰分析の結果,マツカサガイの生息数に影響を及ぼす環境要因としては,底質の粗砂の組成割合と,水路床表面の礫の被覆割合が挙げられた.両者は本種の生息数に対して負の相関を示した.

Keyword: マツカサガイ, 農業用水路, 底質環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.337-338 , 2016

発表番号 [2-15]

A study for estimation of population size of Oriental weather loach in a closed experimental paddy field

Takemura Takeshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ishizaki Syu[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]

閉鎖系実験水田を用いたドジョウ個体数推定方法の検討

竹村 武士[農研機構 農村工学研究部門]・森 淳[農研機構 農村工学研究部門]・渡部 恵司[農研機構 農村工学研究部門]・小出水 規行[農研機構 農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農研機構 農村工学研究部門]・石崎 周[茨城大学大学院]

実験水田に計数済ドジョウ個体を放流し,ウケ採捕個体の除去を繰り返し,個体数を推定した(実験1:2013年,実験2:2014年).実験1では水田全体に格子状に採捕定点を設置,分布様式をIδで検討した.分布はポアソン分布〜やや集中分布の傾向を示した.実験2では縁辺部のみに等間隔に採捕定点を設けた結果,推定数は放流数の49〜62%を示し,各定点が分布をカバーする範囲を検討する必要があると考えられた.

Keyword: ドジョウ, モニタリング, 除去法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.343-344 , 2016

発表番号 [2-18]

A research on migration and dispersal of Tokyo daruma pond frog in paddy waters

NODA KOTARO[Graduate School of Utsunomiya University]・MORIYAMA TAKUMI[Utsunomiya University]・TAMURA TAKAHIRO[Utsunomiya University]・MORI AKIRA[OYAMA City]

水田水域におけるトウキョウダルマガエルの移動分散に関する研究

野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]・森 晃[小山市]



近年、農村整備による移動経路の分断などによってカエル類の減少が危惧されている。保全に寄与するためには多くの生態学的な知見や調査が必要である。本研究ではトウキョウダルマガエルを対象とし、PITタグを用いて移動分散を明らかにすることを目的とした。本種は中干後の移動が顕著であり、水辺に依存することが分かった。また、PITタグ法は本種の移動分散の研究には実用的な方法であると考えられた。

Keyword: トウキョウダルマガエル, 移動分散, PITタグ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.347-348 , 2016

発表番号 [2-20]

Estimating landscape heterogeneity change over the years

OHNO Ken[Mie University, Faculty of Bioresources]・HATTORI Kazunari[Mie University, Faculty of Bioresources]

景観異質性の経年変化の推定

大野 研[三重大学]・服部 一成[三重大学]

人為的要因や自然的要因により地球の地表面は日々変化しており、地球上の景観異質性は日々変化している。景観異質性の変化は生態系に大きな影響を与えるため、その経年変化を定量的に推定・監視していくことは持続可能な発展に必要である。できる限り時間間隔が短くなるようデータを取得し、Hassett et al. (2012) で用いられた景観指数を用いて景観異質性の経年変化を推定し、その手法の有効性を検討した。

Keyword: 景観, 生態系, 持続可能な開発
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.357-358 , 2016

発表番号 [2-25(P)]

Effect of nitrogen dynamics in a paddy soil on growth of periphyton on the soil surface

Hanayama Susumu[Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]・Annaka Takeyuki[Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

水田土壌中の窒素動態が土壌表面上の付着藻類の増殖におよぼす影響

花山 奨[山形大学]・安中 武幸[山形大学]

田面水のpH上昇によって土壌から田面水へリンが溶出するためには土壌表面上の付着藻類の増殖が必要である.本研究は,水田土壌中の窒素動態が土壌表面に発生する付着藻類の増殖におよぼす影響ついて検討した.その結果,付着藻類の増殖は土壌中の窒素動態の中で土壌表層に形成される酸化層における硝化にともなう硝酸態窒素に影響されることが示唆された.

Keyword: 水田土壌, 付着藻類, 窒素動態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.363-364 , 2016

発表番号 [2-28]

Analysis of the Process of Paddy Field Expansion in a Rain-fed Rice Area

Hoshikawa Keisuke[Faculty of Engineering, Toyama Prefectural University]・Patarapong Kroeksakul[Srinakharinwirot University]

天水稲作卓越地域における水田拡大過程の解明

星川 圭介[富山県立大学]・Patarapong Kroeksakul[Srinakharinwirot University]

本研究では多時期合成開口レーダ後方散乱係数から作成した水文条件空間分布図に基づき,天水稲作が卓越するタイ国東北部を対象として,1950年代から2000年代にかけての水田分布の変化過程を水文条件の空間分布との比較の観点から分析した.その結果,人口の偏在や水文条件の空間分布形態などを背景として,対象地域内においても多様な水田拡大過程が生じていたことが示唆された.

Keyword: 水田拡大, 天水稲作, ALOS-PALSAR
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.365-366 , 2016

発表番号 [2-29]

Wildfire return intervals in Alaska from satellite remote sensing in the last 15 years

Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

過去15年の衛星リモートセンシングから見たアラスカ原野・森林火災の周期

串田 圭司[日本大学]・宮坂 加理[日本大学]

米国アラスカ州において、2001年から2015年のMODIS衛星データの火災検知を用いて、地域ごと植生区分ごとに火災の周期を求めた。ツンドラでは、平均3000年〜5000年程度であり、北方森林での平均値は、常緑樹は160年、落葉樹は210年、混交林は210年であった。常緑樹では、地域によっては、周期80年〜100年と、火災の頻度が高かった。南部の海岸林では火災の周期は10,000年程度であった。

Keyword: リモートセンシング, 原野・森林火災, 北方森林・ツンドラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.367-368 , 2016

発表番号 [2-30]

Estimation of Actually Cultivated Rice Paddy Area using L-Band SAR Images

Nakagiri Takao[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Tozaki Katsuhiko[Okinawa Defense Bureau]・Horino Haruhiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Sakurai Shinji[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Kato Hisaaki[The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University]

LバンドSAR画像を用いた水田作付面積の推定

中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・東 克彦[沖縄防衛局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・加藤 久明[大阪大学産業科学研究所]

インドネシアのバリ島北部に位置するサバ川流域を対象に,雲による遮蔽を受けにくいLバンドマイクロ波合成開口レーダ(SAR)画像を用いた水田の作付面積推定の可能性について検討した.その結果,数十ha規模の集約的な水田領域であれば,LバンドSAR画像のみでも水田ポリゴン面積に対し数%程度の推定精度が得られた.一方,急傾斜地や地目の混在した場所では誤差が著しく大きくなり,その精度向上が今後の課題である.

Keyword: リモートセンシング, SAR, 水田作付面積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.375-376 , 2016

発表番号 [2-34]

Introduction of the asset management system in Japan Water Agency

ogawa takeshi[Japan Water Agency]・kozakai tooru[Japan Water Agency]・nimura naoki[Japan Water Agency]

水資源機構におけるアセットマネジメントシステムの導入

尾川 毅[水資源機構]・小酒井 徹[水資源機構]・丹村 直樹[水資源機構]

ダム、水路等の水資源の開発又は利用のための施設を建設・管理している水資源機構では、業務水準を継続的に向上させるため、平成26年1月に発行されたアセットマネジメ ントシステムの国際規格である「ISO 55001」に沿った機構版のアセットマネジメントシステムを 構築し、平成28年4月から運用を開始した。本稿は機構AMSの構築方法、概要及び効果等を 報告するものである。

Keyword: 農業土木カリキュラム, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.377-378 , 2016

発表番号 [2-35]

Developing a tool for extension of technologies developed in the research project of Development of rice production technologies in Africa (DeriptA)

Yamaoka Kazumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

アフリカ稲作研究開発技術の普及のためのツール開発

山岡 和純[国際農林水産業研究センター]

インター・ディシプリナリーな研究開発プロジェクトでは、受益者の特性とニーズに応じた開発技術の的確な提示が、アウトプット(知的生産物)を超えた、アウトカム(結果、成果)と社会的インパクトの発揮のため重要である。そうした効果的で迅速な技術普及を実現するため、研究開発成果の自己評価と改訂を繰り返し、優先的な受益者及び適合する環境・社会・経済条件を示し得る実用的なガイドラインとなる対応表を完成させた。

Keyword: 水利構造物, 農村振興, インター・ディシプリナリー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2016

発表番号 [2-36]

A tangible geographical information display system in participatory learning

kotera akihiko[Organization of Advanced Science and Technology, Kobe University]・kato hisaaki[The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University]・Rampisera Dorotea Agnes[Faculty of Agriculture, Hasanuddin University, Indonesia]・Budiasa I Wayan[Faculty of Agriculture Udayana University, Indonesia]・Kubota Jumpei[Research Institute for Humanity and Nature]

参加型学習における立体地理情報表示システムの活用

小寺 昭彦[神戸大学]・加藤 久明[大阪大学産業科学研究所]・ランピセラ ドロテア アグネス[ハサヌディン大学]・ブディアサ イ ワヤン[ウダヤナ大学]・窪田 順平[総合地球環境学研究所]

本発表では参加型学習または意志決定過程における積極的な情報コミュニケーションを目的とした地理情報伝達装置”Visavis”の提案と、インドネシア農村部における参加型水管理の現場での活用事例について報告する。

Keyword: GIS, 教育改善, 水利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.381-382 , 2016

発表番号 [2-37]

Utilization case of UAV in developing countries

Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

途上国におけるUAVの活用事例

廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

農業農村開発を行う際、土地利用の現況や水文状況の把握、縮尺の大きな地形図が必要となる。途上国においては、道路の整備水準が低く、多くの労力が必要である。また、地形図も測量を自ら実施するか、現地の測量会社に委託する必要がある。このため、途上国で農業農村開発を行うにあたり、市販されている低価格なUAVを活用した現地調査の事例のうち1)地形図作成手段としての利用、2)画像としての利用について報告を行う。

Keyword: UAV, SfM, 地形図
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.383-384 , 2016

発表番号 [2-38]

Consciousness research of Mie university students on disaster volunteer activities for supporting rural areas

suzuki yui[Mie University Graduate school of Bioresources]・nishiwaki shoko[Mie University Graduate school of Bioresources]・okajima kenji[Mie University Graduate school of Bioresources]・ito ryoei[Mie University Graduate school of Bioresources]・narioka hajime[Mie University Graduate school of Bioresources]

三重大学における学生の農村災害ボランティアに対する意識調査

鈴木 唯[三重大学大学院]・西脇 祥子[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・成岡 市[三重大学大学院]

平成18年度より設置された三重県農村災害ボランティアは,災害発生時に農村災害ボランティアを派遣し,災害査定事前準備作業を支援することを目的として いる.平成26年11月,平成27年9月の出動では,ポール横断測量と平板測量などを実施した.本研究では,農村災害ボランティア登録者を含む,学生59 人を対象としてアンケートをとり,農村災害ボランティアの登録者・未登録者間の意識の違いに関する調査を行った.

Keyword: 測量・GIS, 農村災害ボランティア, 意識調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.385-386 , 2016

発表番号 [2-39(P)]

The Educational Effect for Students in Environmental Field of Case Study based Soil Survey on Site

Hirozumi Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Makita Naoko[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Oyagi Maki[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Ogawa Tsukane[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Sakai Masaru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Hasegawa Sachiko[Research and Development department, Akatsuka Botanical Garden Company Limited]・Miyatake Shinjiro[Community-University Research Cooperation Center, Mie University]・Sakamoto Tatsuhiko[Graduate School of Bioresources, Mie University]

現場で体験する土壌調査の環境分野の学生に対する教育効果

廣住 豊一[四日市大学]・牧田 直子[四日市大学]・大八木 麻希[四日市大学]・小川 束[四日市大学]・坂井 勝[三重大学大学院]・長谷川 幸子[(株)赤塚植物園]・宮武 新次郎[三重大学社会連携研究センター]・坂本 竜彦[三重大学大学院]

未経験の分野に対する学習では,座学による学習に加えて,実際に現場で体験することによる効果が大きい。本報では,農学分野を専攻していない環境分野の学生が,土壌調査を実際にやってみることで,その意識がどのように変化するか調べた。その結果,土壌調査の目的および方法に対する理解が深まること,土壌調査の環境保全・農業・地域社会に対する貢献への認識が高まることがわかった。

Keyword: 土壌調査, 見学, 教育効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.387-388 , 2016

発表番号 [3-1]

A pool is about a dam body in Shimoogunitakanoko repair case in maintenance business

IKEDA Katsuyuki[Aomori Prefectural Government tousei Regional AdministrationBureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・EBINA Takuji[Aomori Prefectural Government tousei Regional AdministrationBureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]

下小国たかのこ地区ため池等整備事業における堤体改修事例について

池田 勝行[青森県東青地域県民局]・蝦名 卓爾[青森県東青地域県民局]

青森県外ヶ浜町の「たかのこため池」では、洪水吐きの損壊や洗掘などによる斜樋の機能低下が見られるほか、堤体の地盤が脆弱であることが判明し、対策としてボンテラン工法による土質改良をした。 本報では、従来の安定処理工に古紙破砕物を添加することにより固化材の添加量を軽減させたボンテラン工法の概要、他安定処理工との比較。そして、たかのこため池における施工事例について紹介する。

Keyword: 安定処理・地盤改良, 工法・施工,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2016

発表番号 [3-2]

Estimation method of deformation property of surrounding ground of buried flexible pipes in peaty soil

TATEISHI Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ONODERA Yasuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭地盤に埋設されたパイプライン周辺地盤の変形特性の推定方法

立石 信次[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]・小野寺 康浩[寒地土木研究所]

泥炭地盤に埋設されたパイプラインの漏水事故の原因のひとつとして,パイプ基礎の泥炭改良土の劣化が考えられる。本研究では泥炭地に施工されたパイプ周辺地盤の変形係数とコーン貫入の相関性を明らかにするために,現地において孔内水平載荷試験と各種コーン貫入試験を実施した。その結果,両者には一定の相関が認められたことからコーン貫入抵抗から変形係数を推定し,泥炭改良土等の剛性の低下を推定できることが示唆された。

Keyword: パイプライン, 泥炭地盤, 変形係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.397-398 , 2016

発表番号 [3-6]

Numerical study on reinforcement for pond embankment using sheet-pile

Fujiwara Kakuta[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Otsushi Kazutaka[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Okuda Youichi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Kuribayashi Kentarou[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Hara Tadashi[Kochi University]

鋼矢板を用いたため池堤防の補強工法に関する解析的研究

藤原 覚太[新日鐵住金(株)]・乙志 和孝[新日鐵住金(株)]・奥田 洋一[新日鐵住金(株)]・栗林 健太郎[螢┘ぅ汎本技術開発]・原 忠[高知大学]

今後想定される巨大地震に備え、ため池堤防の耐震補強は重要である。著者らは、ため池堤防内に鋼矢板を設置する工法を提案し、浸透解析および液状化解析を実施し対策効果を検討した。浸透解析の結果、堤防内に鋼矢板を設置することで、堤防内の湿潤線が低下し堤防の強度低下が抑制されることを確認した。さらに液状化解析では、地震時の堤防の変形・沈下が抑えられ、ため池の溢水防止が期待できることを確認した。

Keyword: 鋼矢板, ため池堤防, 補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.401-402 , 2016

発表番号 [3-8(P)]

Study on engineering properties of bamboo chips mixed soil

Yamazaki Ruka[Sanyu Consultants Inc.]・Kawamura Satoko[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kanayama Motohei[Faculty of agriculture, Iwate University]・Yuge Kozue[Faculty of agriculture, Saga University]

竹チップ混合土の工学的性質に関する研究

山崎 瑠華[(株)三祐コンサルタンツ]・川村 智子[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]

本研究では,竹廃材を利用した地盤材料の改良効果を検討した.吸水試験によって,竹チップの吸水率は683.6〜775.4%と,非常に高い吸水率を保持していることが分かった.さらに,突き固めによる締固め試験および一軸圧縮試験によって,竹チップ含有率が増加すると,最大乾燥密度は減少し,一軸圧縮応力は増加することが分かった.このことから,材料は軽量になり,かつ強度は増すことが明らかとなった.

Keyword: 竹チップ, 黒ボク土, 工学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.407-408 , 2016

発表番号 [3-11]

Hvorslev's Strength Parameters and Irreversibility Ratios of Ariake Clay (Yamaashi Samples)

Higashi Takahiro[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ohtsubo Masami[Professor Emeritus, Kyushu University]・Nakano Akiko[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

有明粘土(山脚試料)のHvorslevの強度定数と非可逆比Λ

東 孝寛[九州大学大学院]・大坪 政美[九州大学]・中野 晶子[九州大学大学院]

現在の海岸線より約9km内陸の地点(佐賀県杵島郡白石町)で採取した乱さない有明粘土(山脚試料)のHvorslevの強度定数(粘着力係数,有効摩擦角)と非可逆比について,圧密定体積ならびに圧密・膨張定体積一面せん断試験結果をもとに検討した。その結果,山脚試料の粘着力係数,有効摩擦角,非可逆比の値は,それぞれ0.13〜0.18,11.5〜15.6°,0.71〜0.80の範囲であった。 

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.417-418 , 2016

発表番号 [3-16(P)]

Examination of accuracy for predicting ground settlement based on records

Kato Gai[Hachinohe City Office]・Nakamura Kanato[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University]

実測値に基づいた地盤沈下予測手法の予測精度の検討

加藤 凱[八戸市役所]・中村 哉仁[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]

本研究では,実測値に基づいた双曲線法,浅岡法,ニューラルネットワークを利用した方法(ANN法)を使用し,オランダ国内にて測定されたデータを用いて盛土地盤沈下の予測を行い,その予測精度について比較と検討を行った.ANN法,双曲線法ともに高い予測精度を有し,中でもANN法は平均予測率が0.92〜1.01,その変動係数が0.9〜4.1%であったことから,3つの予測手法の中で最も高い予測精度を示した.

Keyword: 盛土構造物, 動態観測, 沈下予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.421-422 , 2016

発表番号 [3-18]

Estimation of spatial distribution of N-value inside earth-fills with use of CPT

Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Syuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

CPTによるため池堤体内部N値の空間分布推定

今出 和成[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]

南海トラフ地震に備え,多くの老朽化ため池から危険ため池を抽出することが重要な課題である.また,現在の調査手法は,調査地点数が少なく,局所的な堤体内弱部を把握できない.このような背景から,本研究では,低コストで迅速に実施可能なCPT結果を用い,地盤定数の統計モデルを求め,空間補間を実施した.実測値と補間値の比較により補間結果の妥当性を確認できたため,提案手法はため池危険性評価に活用できるといえる.

Keyword: コーン貫入試験, ため池, 空間分布
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.427-428 , 2016

発表番号 [3-21]

The Examples on Applicaton to Reservoirs Investigation by using Simple measurement method of Groundwater Level in Hiroshima Prefecture

nomura hideo[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・nakamura hiroshi[Hiroshima Prefectural Government]・kawamura yoshirou[Hiroshima Prefectural Government]・akasaka yukihiro[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]

広島県における地下水位簡易測定法を用いたため池調査の取り組み事例

野村 英雄[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・中村 博[広島県]・河村 吉郎[広島県]・赤坂 幸洋[基礎地盤コンサルタンツ(株)]

広島県では,ため池調査時に簡易に地下水位を推定することができる『接地抵抗を利用した地下水位簡易測定法』を用いて,浸潤線位置の推定精度を向上させることを試みた.この手法は,地盤中の接地抵抗の特性を応用したもので,深度方向の連続的な接地抵抗の変化を測定することにより,地下水位の深度を推定できる.本報告では,この手法による地下水位測定結果と,それより推定した浸潤線について検証した結果を報告する.

Keyword: 地下水位, 接地抵抗, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.437-438 , 2016

発表番号 [4-4]

Evaluations of the pH buffering capacity as a result ofdecomposition of soil organic matters

Toride Nobuo[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Matsuoka Kensuke[Graduate school of Bioresources, Mie University]

土中の有機物分解過程におけるpH 緩衝能について

取出 伸夫[三重大学大学院]・松岡 健介[三重大学大学院]

土中の有機物分解過程における窒素・炭素循環モデルに対して,アンモニアの電離,硝化,CO2の溶解によるプロトン反応とイオン交換反応を加え,土のpH緩衝能として変異荷電モデルを用いた有機物分解モデルを構築した.有機物分解の初期段階ではアンモニウムとCO2の効果が相殺するが,硝化の進行によりpHが低下すること,プロトンの吸着による変異荷電量の変化がイオン交換に比べてpH緩衝作用が大きいことを示した.

Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.445-446 , 2016

発表番号 [4-8]

The Direct Measurements of P-V Curve and Permanent Welting Point in Crop Leaves by the Automatic Thermocouple Psychrometer

Sakakibara Masanori[Toyohashi University of Technology]・Ooishi Kazuhiko[Toyohashi University of Technology]・Iwasaki Yasuei[NARO. Institute of Vegetable and Tea Science]・Saigusa Masahiko[Toyohashi University of Technology]

自動計測サイクロメータによる作物葉P−V曲線と永久しおれ点の直接計測

榊原 正典[豊橋技術科学大学]・大石 和彦[豊橋技術科学大学]・岩崎 泰永[野菜茶業研究所]・三枝 正彦[豊橋技術科学大学]

新たに開発した自動計測サイクロメータを用いて、作物葉のP−V曲線の作成を試みた。その結果、作物ごとにP−V曲線は異なり、その永久しおれ点、液胞中のシンプラスト水濃度、細胞壁中のアポプラスト水濃度、作物の基礎代謝ストレスを明確な数値(MPa単位)として直接計測できた。作物葉のしおれ現象を明らかにすると共に、P−V曲線からシンプラスト水とアポプラスト水の構成比も算出した。

Keyword: 葉の水分保持曲線, 永久しおれ点, 自動計測サイクロメータ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.447-448 , 2016

発表番号 [4-9]

Estimation of water retention for dry soil using chilled mirror water potential meter

Ishii Mayu[Faculty of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Faculty of Bioresources, Mie University]

鏡面冷却式水ポテンシャル計を用いた乾燥領域の土の水分保持の評価

石井 麻友[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]

鏡面冷却式水ポテンシャル計を用いて,乾燥領域の水分特性曲線の乾燥密度依存性を調べた.乾燥過程では,黒ボク土については試料がスラリー状にならない場合,本装置で-300cm迄のマトリックポテンシャルを計測できた.また,マトリックポテンシャルが等しい土であっても,乾燥密度が大きいほど含水比が高くなった.湿潤過程では,何れの土についてもマトリックポテンシャル−含水比関係に乾燥密度依存性は見られなかった.

Keyword: マトリックポテンシャル, 乾燥密度, 水分特性曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.457-458 , 2016

発表番号 [4-14]

Development of the subsurface irrigation system of paddy fields to improve rice quality

AODA Tadao[Faculty of Agriculture, Niigata University]

高品質な水稲生産のための地下灌漑システムの開発

粟生田 忠雄[新潟大学]



水稲の高温登熟対策のため陶管暗渠を援用した地下灌漑システムを構築した。地下灌漑を行う試験区と地表灌漑を行う対照区において,それぞれ地下水位,作土層の土壌温度,水稲の収量と等級などを比較検討した。その結果,試験区では作土層(地表面下10cm)の土壌温度が対照区のそれより約1℃低かった。反収は試験区が対照区よりも16%高かった。以上から,陶管暗渠を用いた地下灌漑システムの有効性が示唆された。

Keyword: 水田灌漑, 地温, 水稲収量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.465-466 , 2016

発表番号 [4-18]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(X) - Water supply that has been standardized in flowerpot -

TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(勝 –鉢型における規格化された給水-

谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

一般に植物の鉢栽培では、土壌水分動態などについて、通常の畑地との間にかなりの差異がありそれのモデルとしては不都合なのはよく知られている。本研究では、先ず、マトリックポテンシャルの確実な設定による給水(ディクレ条件)を基本に、鉢栽培実験の給水条件の規格化を行い、さらには、鉢の内側面の根の集中現象などを検討するため、全面水分拡散が可能な不織布性ポッドの比較評価も行った。

Keyword: 境界条件, 土壌水分, ポッド栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2016

発表番号 [4-19]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XI) - Regenerative use of water using a soil container -

NAKAJIMA Ayaka[Yamato Takada City]・TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XI)-容器自体を使用した水分回生利用-

中島 彩華[大和高田市役所]・谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

鑑賞用植物類緑化について、今後、基本的に要求されるもののうち、節水性能、肥料成分等の流出抑制なども環境への負荷低減として高度に求められていく。本研究では、景観の一部として構成できる土壌容器(大型緑化プランタなど)に植栽した緑化用各種植生に関し、省エネ・雨水回生利用の検討として、底面潅水装置を内蔵した土壌容器内下部の空間に雨水貯留を行い、それによる節水効果を検討した。

Keyword: 緑化プランター, 雨水貯留, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.477-478 , 2016

発表番号 [4-24]

Cesium transport on a slope after decontamination in Iitate Village

Noborio Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]・Honda Ryuta[School of Agriculture, Meiji University]・Takagi Yuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Mizoguchi Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

飯舘村除染後斜面におけるセシウム移動

登尾 浩助[明治大学]・本多 隆太[明治大学]・高木 悠輝[明治大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

セシウムによる汚染から3年半後の2014年11月に福島県相馬郡飯舘村佐須地区においても住宅周辺の除染が完了した。住宅から20m以内の裏山も除染対象となり、除草と林床掃除がなされた。しかし、20m以遠の斜面上部は除染の対象外となっているので、斜面上部の未除染地から除染済み宅地へのセシウム移動による再汚染が懸念されている。除染後の斜面におけるセシウム濃度の変遷を約10ヶ月間測定したので速報する。

Keyword: セシウム濃度, 除染, 再汚染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.479-480 , 2016

発表番号 [4-25]

Characterization of radioactive Cs distribution in undisturbed soil at abandoned forest in Iitate, Fukushima

Quoc Thuyet Dang[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamomoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

福島県飯舘村の放棄林地内の不かく乱土における放射性Cs分布の特徴

Quoc Thuyet Dang[東京大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・井本 博美[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

飯舘村の林地で地表面の状態の異なる12地点を選び2013年から2015年まで毎年1回、表層30cmの土壌を採取して土壌中の放射性Cs濃度、全炭素、全窒素、土壌水分等の深さ方向の分布を測定した。上記値の他、標高、傾斜、リター被覆度等のデータと併せて主成分分析やLindeman, Merenda, and Gold法による解析を行い、放射性Cs含量と関連の深い量を考察した。

Keyword: 放射性Cs, 福島, モデリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.481-482 , 2016

発表番号 [4-26]

Fixing radioactive cesium by vermiculite in highly contaminated soil

Takagi Yuki[Graduate School of Agriculture,Meiji University]・Noborio Kousuke[School of Agriculture,Meiji University]・Mori Yasushi[Graduate School of environmental and Life Science,Okayama University]

高濃度汚染土壌におけるバーミキュライトによる放射性セシウム(Cs)の固定

高木 悠輝[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]

東北地方太平洋沖地震によって発生した津波により福島第一原子力発電所から大量の放射性セシウムが飛散した。土壌中のセシウムに着目し、粘土鉱物の一つであるバーミキュライトに固定できないかと考えた。高濃度汚染土壌とバーミキュライトの混合試料を蒸留水及びKCl溶液で洗浄し溶液へのCs溶出量を比較した。また、静置実験も行った。結果、高濃度の土壌においてCsがバーミキュライトに固定することが明らかになった。 

Keyword: 土壌汚染, 粘土鉱物,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.483-484 , 2016

発表番号 [4-27]

Effects of dissolved organic matter on transport of cesium in soils

Tatsuno Takahiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Furukawa Jun[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Nihei Naoto[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

土壌中の溶存有機物がセシウムの移動に与える影響

辰野 宇大[東京大学大学院]・井本 博美[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・古川 純[筑波大学]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

福島第一原子力発電所事故以降、森林内の放射性セシウム(Cs)動態の把握が課題となっている.森林土壌中の有機物はこのCs動態に影響を与えると考えられており,本研究では溶存有機物やその種類の違いが土壌中のCs移動に与える影響を室内実験で評価した.バッチ試験では腐植酸と混合したCs溶液で土壌へのCs吸着量が増加した.また,カラム実験では有機物と錯形成したCsが土壌深くまで移動する可能性が示された.

Keyword: Cs, 溶存有機物, 腐植酸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.485-486 , 2016

発表番号 [4-28]

Transport and Uptake of Water-soluble Cadmium, Zinc and Copper within Rhizosphere of Barley in Andosol

Sano Masahiro[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

黒ボク土におけるオオムギの根圏土壌の溶存重金属の移動・吸収メカニズム

佐野 雅広[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]

重金属の根への吸収や根滲出液による形態変化に直接的に関わるのは溶存態である.これまでの逐次抽出法ではなく,黒ボク土を用いたオオムギの根圏土壌における溶存重金属をイオン種や大きさ(分子量)で分画した.その結果,溶存Cdは陽イオン濃度が高く,マスフローによる移動・吸収が見られた.溶存Cuは腐植物質との結合が強いため根による分解が見られ,溶存Znはマスフローによる移動および分解・吸収が見られた.

Keyword: 根圏土壌, 黒ボク土, 溶存重金属
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.487-488 , 2016

発表番号 [4-29(P)]

"JST Project: Development of Science Technology Communication between Public-Private-University Partnership for Reconstruction of Agriculture" 2015 Project Report

Tokumoto Ieyasu[Faculty of Agriculture, Saga University]・Nishiwaki Junko[College of Agriculture, Ibaraki University]・Sakai Masaru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kato Chihiro[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Hirozumi Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Mizoguchi Masaru[College of Agriculture, The University of Tokyo]

土壌物理研究部会若手部会員による「JST事業: 復興農学による官民学連携協働ネットワークの構築」2015年度活動報告

徳本 家康[佐賀大学]・西脇 淳子[茨城大学]・坂井 勝[三重大学大学院]・加藤 千尋[弘前大学]・廣住 豊一[四日市大学]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・溝口 勝[東京大学]

土壌物理研究部会では、若手会員を中心に、国立研究開発法人科学技術振興機構の科学技術コミュニケーション推進事業において、被災地に関する科学的知識を社会に浸透させ、アウトリーチ活動を実施するためのネットワーク構築に注力している。 2015年度は、実験教室などの参加型活動および教材開発を軸に活動した。継続的な放射線や土壌教育のため、現場の小学校教員向け講習会の充実が今年度以降の課題となった。

Keyword: アウトリーチ, 放射線教育,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.489-490 , 2016

発表番号 [4-30]

The environment of soil water and non-uniform rainwater infiltration in Mongolian rangeland

Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Shiozawa Sho[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Siilegmaa Batsukh[Mongolian State Univ. of Agriculture]・Undarmaa Jamsran[Mongolian State Univ. of Agriculture]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

モ ンゴル草原における土壌水分環境と降雨浸入量の不均一性

宮坂 加理[日本大学]・塩沢 昌[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・Siilegmaa Batsukh[モンゴル農業大学]・Undarmaa Jamsran[モンゴル農業大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

乾燥地モンゴル草原のある地点において,地下水位が深く,数メートルしか離れていないにも関わらず,深部の土壌水分が大きく異なっていた.この原因として,降雨強度が浸透能を上回り湛水が生じたためではないかと考えた.そこで,標高が周りよりも10 cm程低い地点と高い地点において,豪雨前後に土壌水の増加量を測定した.その結果,降雨浸入量は高い地点では降水量を下回り,低い地点では上回った.

Keyword: 乾燥地, 浸透能, 放牧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.497-498 , 2016

発表番号 [4-34]

Electrophoretic mobility of model colloidal particles: Effects of hydrophobic monovalent counter-ions

Nishiya Manami[Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]・Sugimoto Takuya[Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]

モデルコロイド粒子の電気泳動移動度:疎水性イオンの効果

西谷 麻菜美[筑波大学大学院]・杉本 卓也[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]

疎水性カチオンを含む混合溶液中で、モデルコロイド粒子であるカルボキシルラテックスの電気泳動移動度の測定を行った。その結果、疎水性カチオンが存在する際は、低電荷時は疎水性相互作用によって、表面に疎水性カチオンが吸着し、粒子が正に帯電することが明らかになった。また、低イオン濃度において、カルボキシル基の脱プロトン化に伴い、粒子表面が正から負に反転することが示された。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.505-506 , 2016

発表番号 [4-38(P)]

Colloid transport in Toyoura sand:deposition behavior in water unsaturated condition at initial stage and late stage

Fujita Yosuke[Former Graduate School of Life and Environment Sciences, University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[Factry of Life and Environment Sciences, University of Tsukuba]

豊浦砂中のコロイド輸送:不飽和条件下での初期及び後期沈着挙動

藤田 洋輔[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]

不飽和砂中でのコロイド粒子の輸送挙動を明らかにするために,モデルカラム実験を実施した.不飽和条件においても沈着の初期過程と後期過程を明確に区別できることが確認された.

Keyword: コロイド輸送, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.507-508 , 2016

発表番号 [5-1]

Evaluation for the influence of nitratenitrogen leaching in sugarcane planting by using APSIM

nakamoto kazuki[Graduate of agriculture, Univ. of the Ryukyus]・sakai kazuhito[Univ. of the Ryukyus]

APSIMを用いたサトウキビ栽培における施肥管理が硝酸態窒素溶脱に与える影響の評価

仲本 一喜[琉球大学大学院]・酒井 一人[琉球大学]

今回,宮古島・伊良部島を対象にAPSIMを用いて施肥状況の違いが地下への硝酸態窒素溶脱に与える影響についてのシミュレーションを行った.シミュレーションの結果より,施肥量が多い伊良部島では,多量施肥の増収への効果は少なく,硝酸態窒素溶脱に関しては宮古島の約2倍である可能性がsることがみとめられた. 

Keyword: APSIM, 硝酸態窒素, 溶脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.517-518 , 2016

発表番号 [5-6]

Study on effects of water quality observation frequency on parameter estimation of loading and solute concentration model

YAMAMOTO FUKO[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・TANAKAMARU HARUYA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・TADA AKIO[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・WATANABE KOJI[Yachiyo Engineering Co,Ltd.]

河川水質モデルのパラメータ決定に水質観測頻度が与える影響に関する研究

山本 楓子[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・渡辺 浩二[八千代エンジニヤリング(株)]



奈良県五條市の山林小流域で高頻度観測されているナトリウムイオン濃度データに基づいて,長短期流出両用モデルにLQ式,CQ式を組み合わせた河川水質モデルのパラメータ決定に際し,水質観測頻度を10分間隔から2週間間隔まで低下させたときの流出負荷量,水質濃度の再現性の変化を調べた.その結果,観測間隔が1日ならば10分の場合と大きな違いはないが,1週間以上では出水時の再現性が著しく悪化することが示された.

Keyword: 長短期流出両用モデル, LQ式, 妥協計画法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.521-522 , 2016

発表番号 [5-8]

The study of changes in nitrogen removal in different flooding water depths

LIN Xiaolan[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・MASUDA Maiko[College of Agriculture, Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・KURODA Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

異なる湛水深による窒素除去の変化

林 暁嵐[東京農工大学大学院連合]・増田 舞子[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・前田 滋也[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

本研究は異なる湛水深による窒素除去能力の変化に着目した実験を行い,その関係を明らかにすることを目的とする.室内実験より,湛水深が深くても,24時間内に除去できる窒素量は変わらなかった.これは,窒素除去の速さに窒素濃度拡散が追いつかないことが原因として考えられる.実験結果から田渕式の検証を行うと,除去定数の値に約5倍の差があった.今後の課題として,新しいモデルの開発が必要だと考えられる.

Keyword: 湛水深, 窒素除去, 水質浄化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.527-528 , 2016

発表番号 [5-11]

Transition of Particle-size Distribution of Suspended Solids Included in Irrigation and Drainage Water in Paddy Fields

sunaga yoshiaki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・osawa kazutoshi[College of Agriculture, Utsunomiya University]・matsui hiroyuki[College of Agriculture, Utsunomiya University]

水田用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布の経時変化

須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

本研究では,栃木県宇都宮市の2地点において水田の用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布を,灌漑期を通して測定し,以下のことを明らかにした.(1)灌漑期を通して,排水に含まれる懸濁物質の粒度分布は粒径の大きい側に遷移する.(2)特に,代かき,田植えにより土壌が撹乱されているとき,細粒分(D50=5 μm程度)が多く流出しており,現場で濁度観測をする際,懸濁物質量算出の誤差の原因になる可能性がある.

Keyword: 水田, 懸濁物質, 粒度分布
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.535-536 , 2016

発表番号 [5-15]

Estimation of 137Cs load in Kutibuto River basin

Naito Kiyoto[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Onishi Takeo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Yasutaka Tetsuo[Aist]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Miyazu Susumu[Naro]

口太川流域における137Cs負荷量の推定

内藤 舜斗[岐阜大学大学院]・大西 健夫[岐阜大学大学院]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・中村 公人[京都大学大学院]・宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]

口太川中流域の流出モデルを構築し,137Csの流域あたりの負荷量と変動の推定を行った.その結果,137Cs年総負荷量は,懸濁態137Csが3.26×108〜2.38×1010Bq/yr/km2,溶存態137Csが1.01×106〜2.42×106
Bq/y

Keyword: 福島第一原子力発電所事故, 137Cs, SWATモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.537-538 , 2016

発表番号 [5-16]

Influence of Long-term Anoxic State on Improvement Effect of DO Environment in an Organic Polluted Water Body using an Underwater LED

Oniki Ayaka[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

長期的な無酸素化が水中LEDによる有機汚濁水域のDO改善効果に及ぼす影響

鬼木 彩香[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]

長期間の遮光状態と無酸素化が水中LED照射によるDO改善効果に及ぼす影響を実験的に検討した.その結果,還元物質の増大に起因して無酸素化解消に要する時間が長くなること,底質から溶出した栄養塩の高濃度化に伴ってDOの増加速度は高められること,さらに付着藻類の発生量の抑制によってDOの改善効果が低下することが示された.今後の課題として,付着藻類がDO動態に及ぼす影響の定量的把握が挙げられる.

Keyword: 無酸素化, 溶存酸素, 植物プランクトン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.541-542 , 2016

発表番号 [5-18]

A Study on Variation of Heavy Metal Loads in Atmospheric Fallouts

SAKURAI SHINJI[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・YOSHIZAKO SHOKI[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・HORINO HARUHIKO[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・NAKAGIRI TAKAO[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]

大気降下物中における重金属負荷量の変動特性に関する基礎的研究

櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・吉廻 翔揮[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]

大気・水環境の保全上,大気降下物中の重金属のモニタリングは重要である.本研究では大気降下物を乾性・湿性別に採取し,降下物中の重金属負荷量の変動特性について検討した.その結果,大部分の重金属は降雨として地上に到達し,降雨イベント内での負荷量の変動は大きいことが観察された.ただし,負荷量を降雨イベント単位や月単位で見るとその変動は小さく,降水量に伴ってその負荷量が増大する傾向も見られた.

Keyword: 大気降下物, 重金属, 負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.547-548 , 2016

発表番号 [5-21]

The Small- Scale Hydropower Generation Using the Drop of the Sanbongi Main Irrigation Canal Chut Works

Kogawa Tatsuya[Aomori Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Maintenance Division]・Oota Kouji[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]

三本木幹線用水路急流工の落差を活用した小水力発電

古川 達也[青森県]・太田 浩二[青森県西北地域県民局]

二級河川奥入瀬川から取水する国営三本木幹線用水路には,落差9.2mの急流工があり,豊富な水量と相まって小水力発電に適した条件を備えている。この落差を活用して小水力発電施設の整備を行い,その売電収入を農業水利施設の維持管理費や補修費として活用することで,農家負担の軽減や二酸化炭素の排出削減を図っている取り組みを紹介する。

Keyword: 小水力発電, 幹線用水路, 急流工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.557-558 , 2016

発表番号 [5-26]

Relationship between rainfall-runoff discharge into the end drainage canals and urbanization in the Kurabe River basin

SEGAWA Manabu[Ishikawa Prefectural University]・MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa Prefectural University]・TAKASE Keiji[Ishikawa Prefectural University]

都市化に伴う大雨時における末端排水路への流出量の変化−手取川扇状地内の倉部川流域を対象として−

瀬川 学[石川県立大学]・丸山 利輔[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]



本研究は,手取川扇状地内の倉部川流域を対象として,1960年代以降の都市化によって,大雨時に農地や宅地から末端排水路(側溝)への流出量がどのように変化してきたかを,計画論的な立場から解明することを目的として進めた.宅地面積の比率は年々増加する傾向にあり,1976年を基準とすると,2009年時点で,全体で約2.7倍の増加率であった.また,ピーク流出量についても,約2.0倍の増加率であった.

Keyword: 単位排水量, 土地利用, 都市化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.561-562 , 2016

発表番号 [5-28]

Time-variant estimation of return ratios from irrigated paddies

Masumoto Takao[NARO]・Yoshida Takeo[NARO]

時間的変化を考慮した灌漑水田からの還元率の推計

増本 隆夫[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]

農業用水は取水量の多さだけでなく,その一部が河川に還元することで河川流況を決定 づける要素の一つとなる.還元量の指標の一つである還元率は,無降雨が継続した通常灌漑期の集中的な観測に基づいて推定されることが多く,その時間的な変化はあまり扱われていない.この報告では,数値モデルを利用して還元率の時間的変化を推計した.還元率は,多雨時には大きく,少雨時には小さくなる傾向が見られた.

Keyword: 灌漑, 河川, 還元率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.567-568 , 2016

発表番号 [5-31]

An attempt to measure depths of rainwater entry to freshwater lens by auto-logging temperature observations at multiple depths

shirahata katsushi[NARO]・yoshimoto shuhei[International Water Management Institute (IWMI), Sri Lanka]・tsuchihara takeo[NARO]・ishida satoshi[NARO]

多深度自記温度観測による淡水レンズ地下水への降雨浸入深度把握の試み

白旗 克志[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉本 周平[国際水管理研究所]・土原 健雄[農業・食品産業技術総合研究機構]・石田 聡[農業・食品産業技術総合研究機構]

透水性の高い島嶼における貴重な水資源である淡水レンズ地下水の流動過程把握の一部として、小型自記温度計を地下水観測孔内の多深度に密に配置して水温を連続観測することにより、降水により地表から浸透し地下水に付加して間もない水を元々あった地下水部分と区別して把握する試行的研究の実施状況について報告する。

Keyword: 地下水, 水収支・水循環, 水資源開発・管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.569-570 , 2016

発表番号 [5-32(P)]

The relationship between the fluctuation of groundwater level and the moso bamboo density

kuroda hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・lin xiaolan[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・maeda shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・yoshida koshi[College of Agriculture, IBARAKI University]

モウソウチク林密度と地下水位変動について

黒田 久雄[茨城大学]・林 暁嵐[東京農工大学大学院連合]・前田 滋哉[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]

モウソウチク林の皆伐区と非皆伐区において水資源量に影響を与えない最適モウソウチク密度を求める調査を行っている.今回は,非皆伐区201本(0.49本m-2)を156本(0.38本m-2)にした.モデル検証結果から推定蒸発散量と可能蒸発散量が等しくなるには,0.297本m-2となった.今後,最適密度を求める調査がさらに必要であることがわかった.

Keyword: モウソウチク密度, 皆伐, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.577-578 , 2016

発表番号 [5-36]

Non-uniformity of water supply in spate irrigation area of Gash Delta, Sudan

Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Elamin Khalid Ali Eltaib[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Torii Kiyoshi[Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University]

スーダン・ガッシュデルタの洪水灌漑地区における水供給の不均一性について

田中丸 治哉[神戸大学大学院]・エラミン カリド アリ エルタイブ[スーダン農業研究機構]・多田 明夫[神戸大学大学院]・鳥井 清司[京都大学東南アジア研究所]

洪水灌漑は,季節性河川における雨季の洪水を水路によって圃場に導水する灌漑方法である.本研究では,大規模な洪水灌漑プロジェクトが実施されているスーダン・ガッシュデルタを対象として,衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法を利用した蒸発散量分布の解析とDEMによる地形解析を行った.その結果,洪水灌漑の圃場においては,地表の凹凸が激しい程,圃場内の蒸発散量のばらつきが大きくなることが示された.

Keyword: 洪水灌漑, 蒸発散, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2016

発表番号 [5-37]

Water balance and evapotranspiration in Mongolian Rangeland

Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences Nihon University]・Shiozawa Sho[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Siilegmaa Batsukh[Mongolian University of Life Sciences]・Undarmaa Jamsran[Mongolian University of Life Sciences]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

モンゴル草原の水収支と蒸発散

西田 和弘[東京大学大学院]・宮坂 加理[日本大学]・塩沢 昌[東京大学大学院]・シリグマ バツスキ[モンゴル生命科学大学]・ウンダルマ ヤムサラン[モンゴル生命科学大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

モンゴル国中央部に位置するフスタイ国立公園北部の草原において現場観測を行い,モンゴル草原における植生の生育期間(5月から9月)の水収支・蒸発散量変化を調べた.その結果,乾燥条件にあるモンゴル草原では,大きな降雨がなければ,表層30 cm以内の水分変化が見られるのみで下方への浸透は少ないこと,期間中の総降雨量243 mmのち85%(209 mm)が蒸発散によって失われていることがわかった.

Keyword: モンゴル, 水収支, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.581-582 , 2016

発表番号 [5-38]

New method for estimating sensible and latent heat fluxes at non-humid region using single height temperature and humidity based on the heat balance relationship

MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa Prefectural University]・SEGAWA Manabu[Ishikawa Prefectural University]

半乾燥地における熱収支を基礎とした最適化手法による潜熱と顕熱の分離-1高度の気温,湿度を利用した実蒸発散量の推定の新しい方法の提案-

丸山 利輔[石川県立大学]・瀬川 学[石川県立大学]


実蒸発散量を求める上で,Penman-Monteith法やバルク法は係数決定が困難であり,ボーエン比法や渦相関法は実用上の問題点が多い.本研究はFULUXNETから半乾燥地の資料を入手し,1高度の気温,湿度と純放射,地中熱フラックスを用いて,熱収支が成立する条件で潜熱,顕熱フラックスを逆同定することを提案したものである.研究の結果,地表面温度,潜熱フラックスともに実測値と良く一致した.

Keyword: 渦相関法, 最適同定, ボーエン比法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.583-584 , 2016

発表番号 [5-39]

CFD study on the effect of windbreak fence on flow and pressure fields around plastic greenhouses

Watanabe Shu[Kajima Corporation]・Okaze Tsubasa[Tokyo Institute of Technology]・Imano Masashi[Open CAE Laboratory]・Ishikawa Takeshi[Watari town-office]・Mochida Akashi[Tohoku University]・Kobayashi Hiroyasu[National Institute for Rural Engineering]

CFDに基づくパイプハウス風上に設置した防風フェンスの効果の検討

渡部 朱生[鹿島建設(株)]・大風 翼[東京工業大学]・今野 雅[(株)OCAEL]・石川 毅[亘理町役場]・持田 灯[東北大学]・小林 宏康[農研機構 農村工学研究部門]

本研究では、CFD(Computational Fluid Dynamics: 数値流体解析)を用いて、宮城現南部のイチゴ団地のパイプハウスに防風フェンスを設置した場合の風環境の数値予測を行い、防風フェンスの有無がパイプハウス周辺の風環境に及ぼす影響やパイプハウスに働く風圧に及ぼす影響を検討した。

Keyword: 数値流体力学, 防風フェンス, 風環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.585-586 , 2016

発表番号 [5-40]

Relationship between thermal mitigation effect and heat balance by the hydroponic system on roof

TANAKA Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・KAWASHIMA Shigeto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HAMA Takehide[Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

屋上水耕栽培における熱環境緩和効果と熱収支の関係

田中 宣多[京都大学大学院]・川島 茂人[京都大学大学院]・濱 武英[熊本大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]

ヒートアイランド現象の対策等を目的に屋上緑化が注目されている.都市における高温抑制には潜熱フラックスを増加させることが効果的であると考え,屋上にイネ水耕栽培システムを導入した場合の熱環境の緩和効果と,屋上面での熱収支各項との関係を解析した.その結果,気温に対する熱環境緩和指標は,熱収支項(潜熱,水体貯熱,伝導熱)を考慮した熱環境要因によって一般的に評価できる可能性が示唆された.

Keyword: 緑化, 熱収支, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.587-588 , 2016

発表番号 [5-41]

Pumping test of single scavenger well for the aquifer that was contaminated by the sea water that was brought by the tsunami of the Great East Japan Earthquake

Ishida Satoshi[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Shirahata Katsushi[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Tsuchihara Takeo[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

津波により地下水が塩水化した沿岸域における淡水地下水揚水試験

石田 聡[農研機構 農村工学研究部門]・白旗 克志[農研機構 農村工学研究部門]・土原 健雄[農研機構 農村工学研究部門]

津波によって帯水層が塩水化した宮城県亘理町において,1本の井戸の2深度から塩水と淡水を同時に揚水する二重揚水試験を2地点で行った.その結果揚水した地下水のECは淡水,塩水とも殆ど変化せず,安定的な淡水利用の可能性が見込まれた.一方,2地点のうち1地点では揚水後の井戸内のEC鉛直分布が変化し,揚水条件等についてより詳細な検討の余地があると考えられた.

Keyword: 地下水, 塩水化, 二重揚水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.589-590 , 2016

発表番号 [5-42]

Estimation of large-scale ground water distribution using small UAV and ground penetrating radar in sand dunes

Saito Tadaomi[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Nishimoto Takayuki[Graduate School of Agriculture, Tottori Univ.]・Kawai Takayuki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Inosako Koji[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Yasuda Hiroshi[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

小型UAVと地中レーダーを用いた砂丘の広域地下水分布の推定

齊藤 忠臣[鳥取大学]・西本 貴之[鳥取大学大学院]・河合 隆行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・安田 裕[鳥取大学乾燥地研究センター]

鳥取砂丘におけるオアシス発生・消滅メカニズム解明のため,小型UAVを用いた航空写真測量と,地中レーダ(GPR)探査を組みわせることにより,砂丘広域の地下水分布の推定を試みた.結果より,UAVを用いた写真測量は砂丘面における地形を十分な精度測量できることが明らかとなった.また,これを利用したGPR探査より,砂丘の広域3次元地下水分布が解明され,砂丘内の地下水の尾根や地下水盆の存在が明らかとなった.

Keyword: UAV, 地中レーダー, 地下水探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.593-594 , 2016

発表番号 [5-44]

Decoupling internal and external properties: significance on hydrological signatures in volcanic catchments

Yoshida Takeo[NARO]・Troch Peter A.[University of Arizona]

水文地質特性と気象条件の分離—火山岩流域の低水流況への影響—

吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・Troch Peter A.[アリゾナ大学]

この研究では,数値モデルを利用して気象条件の影響を取り除き,火山岩流域の水文指標と水文地質特性の関係を調べた.その結果,基盤岩への涵養量,不飽和帯の到達時間等の流域の内的な特性と流況の間に強い相関が見られることや,その特性に地質的な時間スケールでの流域の発達過程が支配的な影響をもつことを示した.

Keyword: 低水, 火山岩流域, Catchment Coevolution
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.597-598 , 2016

発表番号 [5-46]

A real-time PCR method for monitoring denitrification gene

YASUMOTO Jun[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・TAKADA Ryogo・HIROSE Mina・HOSONO Takahiro

リアルタイムPCRを用いた脱窒関連酵素遺伝子のモニタリング

安元 純[琉球大学]・高田 遼吾[信州大学大学院]・廣瀬 美奈[(一社)トロピカルテクノプラス]・細野 高啓[熊本大学大学院]

本研究では,リアルタイムPCRを用い,脱窒関連遺伝子である亜硝酸還元酵素遺伝子(nirS)の定量分析を実施し,脱窒過程における地下水中のnirS/nirKのDNAコピー数の変動特性を把握することを目的とした。さらに,硝酸性窒素や硝酸イオン中の窒素・酸素安定同位体比の分析結果と比較することで,両手法の脱窒の評価に係る相違点について検討した。

Keyword: リアルタイムPCR, 地下水, 脱窒関連酵素遺伝子
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.601-602 , 2016

発表番号 [5-48]

Flood runoff modeling in a watershed of Kamikawa, Hokkaido for evaluating flood retarding effects of paddy fields

saito tomonobu[agriculture of Utsunomiya Univercity]・goto akira[agriculture of Utsunomiya Univercity]・higuchi keisuke[agriculture of Utsunomiya Univercity]

北海道上川盆地流域における水田の洪水流出抑制効果の評価に向けた洪水流出解析モデル

齋藤 友順[宇都宮大学]・後藤 章[宇都宮大学]・樋口 慶亮[宇都宮大学]

近年、気候変動により治水施設の安全度の低下が懸念されている。樋口は北海道水田地域の排水計画安全度に関する分析において、農地の洪水流出抑制を含めた流域全体での治水対策安全度の検討が必要であることを指摘した。そうした農地の洪水流出抑制策の一つとして「田んぼダム」が有効である。そのため本研究では、田んぼダムの洪水流出軽減効果を定量的に評価するための洪水流出解析モデルを構築する。

Keyword: 流域治水, 洪水流出解析, 洪水抑制効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.607-608 , 2016

発表番号 [5-51]

The making of the standard storing water line for the adjustment of service water capacity of the irrigation pond

YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・SHODA Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・INOUE Keisuke[National Agriculture and Food Research Organization]

ため池の利水容量の調整に向けた基準貯水ラインの作成

吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]

豪雨に対する農村地域の防災力の向上の一環として、ため池を活用した洪水対策が求められている。ため池が洪水緩和効果を発揮するためには、降雨前の空き容量の確保が重要であるが、堤体の嵩上げや浚渫等で洪水調節容量を新規に確保できる場合以外は利水容量の調整により洪水調節容量を設ける必要がある。そこで、広島県内のため池において3カ年の水文観測データに基づき、利水容量の調整に向けた基準貯水ラインの作成を試みた。

Keyword: 基準貯水ライン, 減災対策, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.613-614 , 2016

発表番号 [6-1]

Report on damage to agricultural dam caused by the 2016 Kumamoto Earthquake

HARA Tadashi[Faculty of Agriculture, Kochi Univ.]・HAZARIKA Hemanta[Faculty of Engineering, Kyusyu Univ.]・KURODA Syuuichi[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・NOTANI Masaaki[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・FUJIMOTO Tetsuo[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・KURIBAYASHI Kentarou[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・NAKAMURA Kento[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・NISHIMURA Kengo[Faculty of Engineering, Kyusyu Univ.]

平成28年(2016年)熊本地震による農業用ダムの被害調査報告

原 忠[高知大学]・ハザリカ ヘマンタ[九州大学]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]・野谷 正明[(株)エイト日本技術開発]・藤本 哲生[(株)エイト日本技術開発]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・仲村 賢人[(株)エイト日本技術開発]・西村 謙吾[九州大学]

本文では熊本県西原村に位置するアースフィルダムを対象として平成28年(2016年)熊本地震の本震発生直後に実施した被害状況調査の結果を報告した.本調査結果のうち特筆すべきは地震により斜樋の取水ゲートが損傷し,制御できない貯水の流出が生じたことでダムの貯水機能が失われていた点である.今後は農業用ダムにおいてもダムの関連構造物を対象としてレベル2地震動に対する耐震性能照査を行うことが望まれる.

Keyword: 2016年(平成28年)熊本地震, アースフィルダム, 災害調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.617-618 , 2016

発表番号 [6-3]

Effect of water level fluctuations by the diversion weir operation

ANAN Mitsumasa[Faculty of Agriculture, Saga University]・YUGE Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・HAMADA Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]

農業用取水堰の倒伏条件が水位変動に与える影響評価

阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]・霤帖々麺[九州大学大学院]

複数の堰が設置されている遠賀川上流部を対象にして一次元不定流モデルを構築し,対象区間に存在する可動堰について堰の倒伏速度を段階的に変化させて,水位変動に与える影響を検証した.堰操作に伴う水位変動を定量的に評価するため,不定流解析結果に評価関数の導入を試みた.その結果,水位変動に影響が大きい堰を明らかにするとともに個々の堰群のゲート操作が河川の水位変動に及ぼす影響の予測を行うことができた.

Keyword: 水利施設の管理, 取水堰, 不定流解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.627-628 , 2016

発表番号 [6-8]

Simulation of water temperature variation in dual purpose canal network in Tedori-gawa Shichika irrigation area during spill-over irrigation

Kobayashi Satoru[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

手取川七ヶ用水の用排兼用水路網における掛流し灌漑実施時の水温変動シミュレーション

小林 聡[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・飯田 敏彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

水稲の高温障害対策としての掛流し灌漑には,低温の用水が大量に必要である.用排兼用水路網においては,上流側の水田で湛水され昇温した排水を下流側の水田で反復利用するため,水路内での水温変動の様子を解明し水田への取水水温を予測する必要がある.本研究では,用排兼用水路網を利用する手取川七ヶ用水を対象に,掛流し灌漑時の水路内および水田内での水温変動を再現するモデルを作成し,シナリオシミュレーションを行った.

Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.635-636 , 2016

発表番号 [6-12]

The effect of integrated operation of multiple reservoirs as the measures against the drought caused by global warming in Hokkaido

ITO Nobuo[Hokkaido Regional Development Bureau, Rumoi Development and Construction Department]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

北海道おける将来の温暖化による渇水へのダム統合管理の効果

伊藤 暢男[北海道開発局留萌開発建設部]・中村 和正[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・酒井 美樹[寒地土木研究所]

積雪寒冷地では,将来の温暖化による積雪量の減少や融雪時期の早期化に対応できる用水管理が必要になると考えられる。本研究では,北海道上川地域にある,流域標高の異なる農業用ダム2流域の流出解析を行い,将来(2046年〜2065年)は,現況(1980年〜1999年)よりも渇水傾向が強まることを予測した。また,将来における2ダムの統合管理をシミュレーションし,渇水被害軽減額等として現れる効果を示した。

Keyword: 降雪・融雪, 用水管理, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.637-638 , 2016

発表番号 [6-13]

Geographical and historic characteristics of the development of paddy field in Korea from the view point of river flow regime

Lee Sangyoon[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Enviromental Sciences, University of Tsukuba]・Taniguchi Tomoyuki[Bioproduction Environmental Sciences, University of Kyushu]・Satoh Masayoshi[Faculty of Life and Enviromental Sciences, University of Tsukuba]・Shin Moono[Tohoku Agricultural Research Center in NARO]

河川流量からみた韓国の水田開発の地理的・歴史的特徴

李 相潤[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・佐藤 政良[筑波大学大学院]・申 文浩[東北農業研究センター]

韓国の主要な河川の渇水時の流量等を分析し,文献から得られた近世・近代の流域内の水田面積と比較検討して渇水危険率を求めた.近世・近代の河川自流を主水源とした段階では渇水危険率が1/3〜1/5年程度と高く,「不安定な水田」が多かったこと,一定流量の灌漑用水供給に必要な貯水池容量が大きいため,大規模な貯水施設の建設技術がなく費用負担が困難だった近代までは貯水池灌漑田が少なかったこと等が明らかになった.

Keyword: 水田開発, 河川流量, 韓国
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.639-640 , 2016

発表番号 [6-14]

SWAT model application for Irrigation development project in Kenya – Case study of MWEA Irrigation Scheme, KIRINYAGA County, KENYA –

Akoko George[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

ケニアにおける灌漑計画に対するSWATモデルの適用

Akoko George[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

ケニア国ムウェア灌漑地区は,ケニアのコメ生産拠点である。現在,7つの国営灌漑計画があるがそのうちの1つである。水資源不足に対し灌漑設備を高度化し効率的な水配分を目指した計画であり,灌漑面積の拡大,水生産性の向上が掲げられている。その計画に向け,ダム開発前の状況についてSWATモデルを適用し,ダム運用による灌漑効果の評価を試みる。

Keyword: hydrological model, yield projection, irrigation planning
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.647-648 , 2016

発表番号 [6-18(P)]

A Water Distribution System of Traditional Irrigation Organization in Afghanistan

Abdullah SULTANI[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]・S.Ali Balkhi[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]・ISHII Atsushi[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]

アフガニスタンにおける伝統的灌漑組織による用水配分方式

アブドラ スルタニ[筑波大学大学院]・サイード アリ バルキ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]

アフガニスタンの伝統的灌漑水利システム“Mirab System”について、大規模灌漑地区(灌漑面積約4000
ha)を対象に現地調査を行い、用水配分のための施設設計思想、平常時と渇水時の用水配分方法、水利組織の構造について分析を行った。日本と同様、末端のコミュニティを基礎とした水利組織を形成していること、それにより組織が統治され、公平で持続的な用水管理が行われていること等が明らかになった。

Keyword: 灌漑水利組織, 共同体, 水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.657-658 , 2016

発表番号 [6-23]

Spatial distribution of crop root and soil physical properties under different irrigation methods

Hamada Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Yuge Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hirakawa Akira[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

灌漑手法の違いが作物根の空間分布および土壌物理性の変化に及ぼす影響

霤帖々麺[九州大学大学院]・弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]・凌 祥之[九州大学大学院]

本研究では,灌漑手法の違いが作物根の空間分布と土壌物理性に及ぼす影響を検証した.オクラを移植したアクリル製スリットを2つ設け,それぞれ地中灌漑および地表灌漑を実施した.実験終了後,スリット内土壌を採取し,透水性および保水性を評価した.この結果から地中灌漑および地表灌漑において,透水性の変化に空間的な違いが確認された.さらには,作物根の影響を受け,水分特性曲線に変化が生じることも明らかとなった.

Keyword: 土壌水分, 土壌構造, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.659-660 , 2016

発表番号 [6-24]

Inspection of damage from salt water restraint technology of soybeans after tidal tsunami-hit farmland restoration(Okawa,Ishinomaki-shi, Miyagi)

Suzuki Keiki[Miyagi Prefectural Furukawa Agricultural Experiment Station]・Michiai Chie[Miyagi Prefectural Furukawa Agricultural Experiment Station]

津波被災農地復旧後の大豆塩害抑制技術の検証(宮城県石巻市大川地区)

鈴木 桂輝[宮城県古川農業試験場]・道合 知英[宮城県古川農業試験場]

宮城県北東部に位置する石巻市釜谷地内の大川地区長面工区の水田(125m×80m)1筆で調査した。調査ほ場は30 の外部搬入土により作土深及び基盤土15僂魍諒檗い修谿平爾和論囘攤修領用により整地及びFOEAS設置を実施し平成25年度復旧工事完了した。平成26年は水稲作付を行い,試験年の平成27年に大豆を作付した。

Keyword: 東日本大震災による復旧, 地下かんがい,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.663-664 , 2016

発表番号 [6-26]

Experimental study of water management for the feed rice yield and runoff load

Ogiwara Masahiro[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life science]・Marui Atsushi[Hirosaki Univ. ]・Watahiki Yuka[Hirosaki Univ. ]・Izumi Mattashi[Hirosaki Univ. ]

飼料用米のポット栽培における水管理が収量と負荷量に与える影響

荻原 雅周[弘前大学大学院]・丸居 篤[弘前大学]・綿引 友香[弘前大学]・泉 完[弘前大学]

飼料用米は政策等の影響を受け、近年、作付面積が増加している。本研究では、飼料用米栽培における水管理が収量と負荷量に与える影響を調査した。施肥量(通常施肥と多肥)と灌漑方式(湛水と間断灌漑)と有機物の有無から8通り設定し、ワグネルポットで栽培実験を行った。結果として、有機物の有無に関わらず、水管理と施肥量によって各ポットに有意差が見られ、水管理では湛水区、施肥量では多肥の方で収量が増加した。

Keyword: 飼料用米, 間断灌漑, 物質負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.667-668 , 2016

発表番号 [6-28]

dissemination of a water-saving technology to paddy fields in the mekong delta

ishido kenji[japan international research center for agricultural sciences]・nguyen xuan loc[CanTho University]・taminato tomohiko[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・hosen yasukazu[japan international research center for agricultural sciences]・arai hironori[japan international research center for agricultural sciences]

メコンデルタの水田における節水灌漑技術の普及

石堂 憲二[国際農林水産業研究センター]・グエン シアン ロック[カントー大学]・田港 朝彦[農林水産省]・宝川 靖和[国際農林水産業研究センター]・新井 宏徳[国際農林水産業研究センター]

メコンデルタの年3作が可能な地域で常時湛水と節水灌漑の2つの水管理が温室効果ガス排出量及び収量に及ぼす影響を調査した結果、N2O排出量は常時湛水と節水灌漑とで大きな差はなかったが、CH4排出量は、節水灌漑が常時湛水に比較して低い値となった。また、収量は、常時湛水に比べ節水灌漑で高かく、節水灌漑技術普及のインセンティブとなることが期待できる。

Keyword: GHG, 水田, NAMA
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.677-678 , 2016

発表番号 [6-33]

Structural Equation Modelling of Rice Production for Rural Development At Sumani Watershed, Sumatera Barat, Indonesia

Anika Nova[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

インドネシア西スマトラスマニ流域における地域開発のための 構造方程式モデル

Anika Nova[東京農工大学大学院連合]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

インドネシア西スマオトラのスマニ流域において,コメ生産と地域開発との関連性についてSEMを用いて解析した。本流域では,灌漑開発がコメ生産の主要な要因であることが示された。その一方で,営農技術の投資に及ぼす要因である農家の貧困状況や,病害の発生に対処するための農業設備の整備状況等がコメ生産の向上に対する阻害要因であることが考えられた。

Keyword: SEM, Rice production, Yield
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.679-680 , 2016

発表番号 [6-34]

Problems and considerations for the drainage cost in the case of Niigata plain

TANAKA Koji[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office]

新潟平野における排水負担に係る課題と検討方針

田中 康嗣[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]

新潟平野は、農業側で造成した排水施設により維持されており、その管理においては、土地改良区が費用の一部を負担しているが、都市化等の進展に伴い、負担感は年々増加傾向にある。

農業側の排水機場が設置され、都市化が進展している地域において、‥效浪良区の経営状況の把握、都市側が排水施設に与える負荷の可視化、M竸紊排水に及ぼす影響の検証を行い、土地改良区の経営安定方策を検討する必要がある。

Keyword: 排水管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.681-682 , 2016

発表番号 [6-35]

Penalized Regression Model Application for Management of Drainage in Reclaimed Land

chono shunsuke[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・hayashi seiya[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・fujihara yoichi[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・takase keiji[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・ichion eiji[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]

干拓地における排水管理への罰則付き回帰モデルの適用

長野 峻介[石川県立大学]・林 成也[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

加賀三湖干拓地の灌漑期における排水管理に罰則付き回帰モデルを適用し,排水機場の排水量を予測した.最小二乗モデルと比較してElasticNetモデルによる回帰予測では,訓練データでのRMSEは大きくなるものの交差検定でのRMSEが小さくなり,罰則付き回帰モデルの有用性が確かめられた.今後の課題として,訓練データの収集とデータ項目の選定による予測精度の向上やパターン解析手法の導入などが検討される.

Keyword: 排水管理, 計画手法, 排水施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.683-684 , 2016

発表番号 [6-36]

Effect of oganic irrigation system in environmental conservation irrigation drainage project

MURAKAMI Kou[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・NISHIWAKI Yasuyoshi[Hokkaido Regional Development Bureau]・URA Yoshikazu[Hokkaido Regional Development Bureau]

環境保全型かんがい排水事業における肥培施設整備の効果

村上 功[寒地土木研究所]・西脇 康善[北海道開発局]・浦 義一[北海道開発局]

北海道東部の大規模酪農地帯で実施されている国営環境保全型かんがい排水事業では、家畜ふん尿の有効かつ適正利用を促進するため、肥培施設等の整備を行っている。本研究では、肥培施設で腐熟させた家畜ふん尿を主肥料として適正な施肥設計を行った場合の草地への施用効果や施設導入による経済性効果の検証を行った。その結果、安全で慣行区と同等以上の収量の牧草が生産できること、適正な施設運用による経費削減効果が示された。

Keyword: 環境保全型かんがい排水事業, 肥培施設, 家畜ふん尿
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.685-686 , 2016

発表番号 [6-37]

Temperature Changes of Manure Slurry in Slurry Irrigation Facility in winter

nakayama hiroyuki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・takeuchi hideo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・nishiwaki yasuyoshi[Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]・ogishi yuzuru[Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

肥培かんがい施設におけるふん尿スラリーの冬期温度変化

中山 博敬[寒地土木研究所]・竹内 英雄[寒地土木研究所]・西脇 康善[北海道開発局釧路開発建設部]・大岸 譲[北海道開発局釧路開発建設部]

家畜ふん尿に水を加えて曝気する肥培かんがい施設では、腐熟の目安としてふん尿スラリーの温度が指標の一つとして示されている。そこで本報告では、調整槽の冬期液温変化の計測結果を述べる。調査期間を通した液温は、調整槽が流入口より約6℃高く推移した。しかし、曝気中および曝気後の調整槽液温は変化が認められず、曝気に伴いふん尿スラリーが発酵しているかどうかを液温の変化からは判断することができなかった。

Keyword: 肥培かんがい, ふん尿スラリー, 温度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.687-688 , 2016

発表番号 [6-38(P)]

Present condition of the agricultual drainage at Yatsu areas in Towada

OCHIAI Hiroyuki[Kitasato University]・KUBOTA Syunsuke[Kitasato University]・KAKINO Wataru[Kitasato University]・OSARI Hiroshi[Kitasato University]・TAKAMATSU Rieko[Kitasato University]

谷津地帯における農業排水路の現状

落合 博之[北里大学]・久保田 俊介[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・長利 洋[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]

耕作放棄地は年々増加しており特に中山間地域ではこの現象は顕著である.その中の谷津地帯に流れる農業用排水路は,マイナーであるため農家による水路の管理が必要不可欠である.しかし耕作放棄の影響によりこの水路にも様々な影響が出始めている.21世紀になり突発性集中豪雨などの影響により排水路が壊れる可能性が示唆されている.そこで本研究では青森県を対象として,谷津地帯の農業排水路の現状を調査した.

Keyword: 谷津, 農業排水路, 崩壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.689-690 , 2016

発表番号 [6-39]

Quantitative evaluation of the paddy field plot distribution for estimation of water management labor

Sakai Mutsuki[Rural Development Bureau]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

水田水管理労力推定に向けた圃場分散状況の定量的評価に関する研究

坂井 睦規[農村振興局]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]

水田稲作経営の大規模化のために圃場の集約が望まれているが,集約の方針の策定や効果の比較のためには,圃場を巡回して行う水管理労働を現実的に表現しつつ圃場分散状況を定量的かつ客観的に評価できる指標が必要である.そこで,水田稲作農家が耕作する全圃場の位置が与えられた場合に,圃場の分散状況を評価して巡回経路長を推定する手法を提案した.また,この手法を実際のある1軒の農家の水管理労力の推定に適用した.

Keyword: 水田灌漑, 圃場分散度, 水管理労力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.693-694 , 2016

発表番号 [6-41]

Character of Water in Paddy Field with Remote Control and Automatic Tap

SUZUKI Sho[Institute for Rural Engineering, NARO]・WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]

遠隔操作・自動制御が可能な給排水装置による水田の用水量特性

鈴木 翔[農研機構 農村工学研究部門]・若杉 晃介[農研機構 農村工学研究部門]

水稲作の水管理労力を大きく省力するために,圃場内の状況を遠方から容易に確認・制御できる給排水装置を開発し,その効果や用排水特性を把握するための試験を行った。その結果,i)圃場内の水管理状況を遠方から問題なくモニタリングし,制御できたこと,ii)8/11から9/4の期間中に用水量を5割削減できたこと,などを得た。また,自動制御に適した水管理手法を提案したことで給排水装置の改良にも寄与した。

Keyword: 水田の水管理, 自動制御, 遠隔操作
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.695-696 , 2016

発表番号 [6-42]

The need for effective on-farm irrigation water management in Nigeria

Zaharaddeen Muhammad[Graduate School of Agriculture, Tottori University]・Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]

ナイジェリアにおける効率的な圃場水管理の必要性

ダヤブ ムハマド[鳥取大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]

ナイジェリアでは人口増加に伴う食料増産が急務であり,単収の増加や高い作付強度による食料増産を進める一方で,新規農地開発による食料増産も計画されており,農業水需要は大きくなることが予想されている。本報では,ナイジェリア国内で水需要量が大きい水系の1つであるHA-8を対象に,水不足問題とそれに対する政府の対策をレビューするとともに,末端の農業水利用の課題について整理した。

Keyword: 食料保障, 用水管理, 水不足
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.697-698 , 2016

発表番号 [6-43]

Trial of Alternate Furrow Irrigation in Uzbekistan

Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Paluashova Gaukharay[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]・Yulia Shrokova[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]・Okuda Yukio[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ウズベキスタン共和国における交互畝間灌漑法の試行

大西 純也[国際農林水産業研究センター]・パラショバ ガオファ[灌漑・水問題研究所]・ユリア シロコバ[灌漑・水問題研究所]・奥田 幸夫[国際農林水産業研究センター]

ウズベキスタン共和国は、ソ連時代の大規模な灌漑開発によってワタ・コムギ生産が拡大したものの、過剰灌漑等を要因とした塩害が深刻な課題となっている。本研究では、 ウ国の灌漑・水問題研究所の協力の下、過剰灌漑の抑制が期待できる交互畝間灌漑法(AFI法)を現地圃場に導入し、土壌塩分、土壌水分、収量への影響を検証した。AFI法によって灌漑水量が50%程度削減されるが、収量への影響が小さい可能性が示唆された。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 交互畝間灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.707-708 , 2016

発表番号 [6-48]

Structural changes in agriculture and water management

SEKIGAMI HARUKA[Graduate school of agriculture,Hokkaido University]・NGAYOSHI TAKESHI[Akita prefecture University]・TAKAHASHI JUNJI[Akita prefecture University]

農業構造変化に伴う水管理課題の現状と対策―秋田県横手地域を事例として―

関上 遼[北海道大学大学院]・永吉 武志[秋田県立大学]・高橋 順二[秋田県立大学]

本報では、秋田県横手地域を対象として、農業法人等の水管理実態や課題等の調査を行い、農業構造変化が用水計画・管理に与える影響について考察した。その結果、受益地に占める大規模経営体の増加とこれに伴う栽培方式の変化等による水管理の課題をもたらす可能性が明らかとなった。この対策としては、各地域の水利用・営農形態を十分に把握し、効率的な農地・水資源の効率的・省力的な利用を支える技術的対策の検討が重要となる。

Keyword: 水管理, ほ場整備, 規模拡大
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.717-718 , 2016

発表番号 [7-3]

Evaluation of FRPM and Grouting Method as rehabilitation method for open channels

FUJIMOTO Mitsunobu[KURIMOTO,LTD.]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・ISHII Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]

開水路の更生工法であるパネル工法のFRPM板および中込材が補強効果に及ぼす影響

藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]

FRPM板を用いたパネル工法は,老朽化した開水路を取り壊さずに水理機能を回復することができる更生工法である。本報では,実験供試体による載荷実験を実施してパネル工法の解析条件を明らかにした後,実規模の開水路を想定した解析を実施することで,パネル工法の補強効果を検証した。

Keyword: 二次製品, 工法・施工, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.727-728 , 2016

発表番号 [7-8(P)]

Development of Repair Method of Steel Sheet Pile Canal and Applied to the Actual Structure

NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・TAMURA Junya[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]

鋼矢板水路の補修工法の開発と実構造物への適用検証

長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・小林 秀一[(株)水倉組]・田村 淳也[藤村ヒューム管(株)]

鋼矢板水路をコンクリートで被覆保護する補修工法の環境負荷や施工性に着目し、水理試験と施工適用を検証した。水理試験はコンクリート被覆後の護岸の平滑化により、流水能力は保持しつつ渠底土砂の巻上げ流出が低減されることを確認した。排水機場での土砂堆積などによる環境負荷低減が示唆された。また、水利環境に影響されない施工法として、鋼製組立式仮設水路の適用を検証し、工期、仮設費および産廃処分の低減を確認した。

Keyword: 鋼矢板, 維持管理, 仮設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.737-738 , 2016

発表番号 [7-13]

Trial of repair work for micro reservoir in West Africa with utilisation of sand bag and soil cement

Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

西アフリカにおける土嚢とソイルセメントを用いた小規模ため池補修の試行

山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

西アフリカの農村部において、ため池は重要な水資源の1つであるが堤体等の損壊による機能低下が問題となっている。これに対し住民による補修が試みられているものの技術上の課題と資金の確保が制約となっている。そこで、現地において入手可能な土嚢とソイルセメントを中詰材とした、土嚢積みによる小規模ため池の補修(嵩上げ)を試行したので、その効果と課題について報告する。

Keyword: ため池, 土嚢, ソイルセメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.743-744 , 2016

発表番号 [7-16(P)]

Comparative Study of Filler Material for Hardened Geopolymer Paste and Geopolymer Mortar

Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]

ジオポリマー硬化体およびジオポリマー・モルタルのフィラー材料に関する比較検討

八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]

圧縮試験において最も高い強度を示したのはスラグ50%FA50%の供試体であった. スラグとFAの混合供試体は, スラグと土の混合供試体および焼成土100%供試体と比較して, 材齢28日までに圧縮強度において最大値を示した. 土と焼成土の比較では有機物の影響が考えられ, 引張強度ではさほど違いは見られないが, 圧縮強度および曲げ強度においては焼成土100%や焼成土混合供試体の方が高い値を示した.

Keyword: ジオポリマー, 強度特性, フィラー材料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.747-748 , 2016

発表番号 [7-18]

Monitoring method for measuring blisters occurred in a cementitious surface coating repair by image analysis

Asano Isamu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawakami Akihiko[National Agriculture and Food Research Organization]・Mori Mitsuhiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawabe Shohei[National Agriculture and Food Research Organization]

画像解析手法による無機系被覆工に生じた浮きの経年変化モニタリング

浅野 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]

無機系表面被覆工に発生した浮きの調査とその面積を画像解析により求める手法を提案した.現地被覆水路について4回の繰返し測定を行った結果,浮き面積の変動係数は約9%となり,測定誤差を変動係数の2倍程とすれば,今回の調査対象である2,000cm2程度の大きさの浮きに対しては,面積が20%程度変化すれば,本手法により浮きの大きさの経時変化の把握が可能と結論した.

Keyword: 無機系表面被覆工, 浮き, 画像解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.757-758 , 2016

発表番号 [7-23(P)]

Characteristics Evaluation of Detected Elastic Waves in Bonding Tests using Acoustic Emission

TAMURA Junya[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co., Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]

AE法を援用した鋼矢板‐コンクリートの付着試験時に発生する弾性波特性

田村 淳也[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・小林 秀一[(株)水倉組]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]

鋼矢板‐コンクリート複合材を構築する新たな鋼矢板補修工法において、長期耐久性能の更なる向上を目標に鋼矢板とコンクリートの界面に生ずる付着特性に着目した実験的検討を進めている。今回付着試験時に発生する弾性波に着目し、受動的な計測法であるAE(Acoustic Emission)法により付着特性を評価した結果、水中凍結融解処理や鋼材の腐食状況によりAE発生挙動が変質することが明らかになった。

Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, 付着試験, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.767-768 , 2016

発表番号 [7-28]

Verification of injection behind an irrigation tunnel lining using model experiment

MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWAKAMI Akihiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]

模型実験による水路トンネル覆工背面の空洞充填効果の検証

森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・浅野 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]

小規模な水路トンネル模型を用いて,覆工背面の空洞充填が水路トンネルの耐力に及ぼす影響を検証した。ゞ洞あり,△△蕕じめ空洞を充填,6洞ありで載荷し,覆工がひび割れた後で空洞充填,の3供試体により,模型実験を行った結果,覆工がひび割れた後であっても,空洞充填を行えば,耐力が向上する可能性があること,また,覆工が健全な状態で空洞を充填することにより,より耐力向上が期待できる可能性が示された。

Keyword: 水路トンネル, 覆工, 背面空洞
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.777-778 , 2016

発表番号 [7-33]

One examination about the evaluation of asphalt mixture by mechanical impedance

GODENKI Hajime[Kajima Road Co.,LTD.]・SAKAMOTO Yasufumi[Kajima Road Co.,LTD.]・SHIMADA Masafumi[Kajima Road Co.,LTD.]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]

機械Impedanceによるアスファルト混合物の評価に関する一検討

五傳木 一[鹿島道路(株)]・坂本 康文[鹿島道路(株)]・嶋田 誠文[鹿島道路(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]



農道の総延長距離は,平成26 年8 月1 日現在で172,011km に達しており,これらの膨大なストックは,限られた財政の中で老朽化に対する適切な性状把握等を行い,効率的な維持管理を図る必要がある。そこで本検討では,コンクリート構造物の診断で活用されている非破壊試験機を用いて,アスファルト舗装の診断へ向けた室内検討を行った。その結果,アスファルト混合物の特性を評価できる可能性が示唆された。

Keyword: 非破壊試験, アスファルト混合物, レジリエントモデュラス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.779-780 , 2016

発表番号 [7-34]

Estimation on fundamental characteristics of silicate-based surface penetrant for applying to repairing of irrigation canal

hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・tanimura naru[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]・natsuka isamu[Shimane University]

農業用水路の補修工法への適用に向けたけい酸塩系表面含浸材の基礎特性の評価

長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

本研究では,農業用コンクリート水路補修工法への適用に向け,けい酸塩系表面含浸材を選定し,その基礎特性を評価した.結果として,含浸材は製品ごとに特性が異なることが明らかとなった.とくに,躯体コンクリートとの反応に大きく関係する乾燥固形分率は,含浸材の種類により大きく異なり,比重との比例関係が確認された.含浸材を水路補修へ適用する場合,環境条件や複合工法などを十分に考慮する必要があると考えられた.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 乾燥固形分率, 反応性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.781-782 , 2016

発表番号 [7-35]

Penetration resistance of silicate-based surface penetrant against water and various deterioration factors

matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture, Tottori University]・hasegawa yuki[Aston Inc.,]・yamamoto masahiro[Aston Inc.,]・tanimura naru[Aston Inc.,]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.,]・sato shushi[Kochi University]・natsuka isamu[Shimane University]

けい酸塩系表面含浸材による水分と各種劣化因子の侵入抑止性

松本 拓[鳥取大学大学院連合]・長谷川 雄基[(株)アストン]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

けい酸塩系表面含浸材は,コンクリート表面に塗布・含浸させることで,表層部を緻密化し,水分や各種劣化因子の侵入を抑制することが期待できる.ただし,製品ごとに特性が異なるため,その効果は変化すると考えられる. そこで本研究では,市販のけい酸塩系表面含浸材を対象とし,水分と各種劣化因子の侵入抑止性を検証した.その結果,製品ごとに侵入抑止性に相違があり,乾燥固形分率が最も大きいものが良好な結果を示した.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 中性化, 塩害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.783-784 , 2016

発表番号 [7-36]

Water proofing effect of crack using silicate-based surface penetrant

asano zyunpei[Shimane University]・hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・tanimura naru[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]

けい酸塩系表面含浸材によるひび割れからの透水抑制効果

浅野 純平[島根大学]・長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]

けい酸塩系表面含浸材は,コンクリート中の水酸化カルシウムとの反応により,表層部を緻密化させる材料である.本研究では,市販のけい酸塩系表面含浸材を用いて,ひび割れからの透水量が異なる供試体を使用し,含浸材塗布によるひび割れ透水抑制効果を検討した.その結果,製品ごとにひび割れ透水抑制効果に相違が確認され,乾燥固形分率が大きい含浸材は原状供試体よりもひび割れ透水量が少なくなることが示された.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, ひび割れ, 透水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.785-786 , 2016

発表番号 [7-37]

Study on surface quality improvement applying composite method of silicate-based surface penetrant and inorganic surface covering material

tanimura naru[Aston Inc.]・hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]

けい酸塩系表面含浸材と無機系被覆材の複合工法による表層品質の向上に関する研究

谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]

本研究では,けい酸塩系表面含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法による表層品質の向上効果の検証を目的として,表層引張強度試験と表層透気試験を実施した.結果として,複合工法による表層品質の向上効果は,含浸材とポリマーセメントモルタルとの組み合わせにより大きく異なることが明らかとなった.水路補修への適用にあたっては,事前に良好な結果が得られる組み合わせであるかを確認する必要があると考えられた.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 透気試験, 表層品質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.787-788 , 2016

発表番号 [7-38]

Estimation on abrasion resistance of composite method of silicate-based surface penetrant and inorganic surface covering material

kojima keita[Graduate school of Integrated Arts and Science, Kochi University]・hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・tanimura naru[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]

けい酸塩系表面含浸材と無機系被覆材の複合工法における耐摩耗性の評価

小嶋 啓太[高知大学大学院]・長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]

本研究では,けい酸塩系表面含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法による耐摩耗性の向上効果について検討するため,含浸材とポリマーセメントモルタルとの組み合わせを様々に設定し,耐摩耗性の差異を評価した.結果として,含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法は,材料の組み合わせによって,耐摩耗性の向上が期待できる場合と,そうでない場合のあることが確認できた.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 耐摩耗性, サンドブラスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.789-790 , 2016

発表番号 [7-39]

Estimation of Manning's coefficient using hydraulic experiment and aerial ultrasonic sensor

watanabe masato[Mie University faculty of Bioresources]・nagaoka seiya[Mie University Graduate School of Bioresources]・okajima kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・ishiguro satoru[Mie University Graduate School of Bioresources]・ito ryoei[Mie University Graduate School of Bioresources]・watanabe ken[Maruei concrete industry Co,Ltd]

水理模型実験による空中超音波センサを用いた粗度係数の推定

渡邊 真人[三重大学]・長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業]

コンクリート水路の通水性能を評価する際,マニングの粗度係数がよく用いられる.効率的な保全管理を行うため,コンクリート水路の粗度係数を簡易に測定する手法が必要である.本研究では,粗さの異なるコンクリートパネルを設置した実験水路を用いて水理模型実験を行い,空中超音波の最大振れ幅から粗度係数を推定することを目的とした.空中超音波センサの最大振れ幅から,水理模型実験における粗度係数を推定できた.

Keyword: 空中超音波, 粗度係数, コンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.797-798 , 2016

発表番号 [7-43]

Durability evaluation of canal repair materials to the impact load

Matsuda Noriya[Tanaka Civil Tec. Corporation]・Miyamura Kazutaka[Hokuriku Regional Agricultural Office]・Mori Takehisa[Ishikawa Prefectural University]

衝撃荷重に対する水路補修材料の耐久性評価

松田 展也[田中シビルテック(株)]・宮村 和孝[北陸農政局]・森 丈久[石川県立大学]

石川県の手取川右岸に位置する七ヶ用水には,石礫の流下等により底版が著しく摩耗した落差工が多く見られる。摩耗個所の補修材として想定されるコンクリート,ポリマーセメントモルタル,繊維補強セメントモルタルで作製した供試体に対して,鉄球を用いた落下衝撃試験を行った。その結果,衝撃荷重に対する耐久性は,繊維補強セメントモルタルが最も高く,補修する際の施工厚さとして30mm確保する必要があることが分かった。

Keyword: 補修材料, 衝撃荷重, 摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.799-800 , 2016

発表番号 [8-1]

Estimation of the ratio of quantity of denitrification to nitrogen effluent load from paddy fields

Nagasaka Sadao[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Isobe Katsunori[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Ueda Shingo[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Tsushima Koji[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Roy Kingshuk[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Yamazaki Takahiro[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Ishikawa Shigeo[College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

水田における窒素流出負荷量に対する脱窒量の割合の推定

長坂 貞郎[日本大学]・磯部 勝孝[日本大学]・上田 眞吾[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]・ロイ キンシュック[日本大学]・山嵜 高洋[日本大学]・石川 重雄[日本大学]

水田からの窒素流出負荷量に対する脱窒量の割合を推定することを目的として,ポット試験による脱窒量の測定実験を行った.脱窒速度は中干しの後で少し上昇したが,落水前と収穫時の測定で検出限界未満となった.T-N流出負荷量と比較して,脱窒量はごくわずかな割合となった.脱窒活性について,土壌表面で大きい傾向がみられたが,変動が大きく,イネの根の影響が示唆された.また,栽培初期で脱窒活性が大きい傾向がみられた.

Keyword: 水環境, 水田灌漑, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.801-802 , 2016

発表番号 [8-2]

Detailed Consideration in the Estimation Method of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen (NO3-N) and Chemical Oxygen Demand (COD)

YAMAZAKI Takahiro[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・ISHIKAWA Shigeo[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・NAGASAKA Sadao[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

硝酸態窒素(NO3-N)および化学的酸素要求量(COD)に基づく水質浄化資材投入量の推定法における詳細な検討

山嵜 高洋[日本大学]・石川 重雄[日本大学]・長坂 貞郎[日本大学]

本研究では、水質浄化資材である処理木炭の汚濁水への最適な投入量の比率を、硝酸態窒素(NO3-N)除去率および化学的酸素要求量(COD)濃度から推定した。結果として、NO3-N除去率を100%と設定した際のCOD濃度予測値は52.75mg/Lと試算された。NO3-Nを100%除去し、かつ、COD濃度の上昇を抑え、コスト面からも優れた処理木炭と汚濁水の最適予測比率は、1:7.49と推定された。

Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素(NO3-N), 化学的酸素要求量(COD)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.803-804 , 2016

発表番号 [8-3]

PO4-P release and isotope fractionation of SO4-S in agricultural drainage sediment

Maeda Morihiro[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoden Teppei[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Chiba Hitoshi[Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]

農業用排水路底質におけるリン溶出と硫酸態硫黄の同位体分別の関係

前田 守弘[岡山大学大学院]・余田 哲平[岡山大学大学院]・千葉 仁[岡山大学大学院]

児島湖周辺水域で夏にPO4-P濃度が上昇する原因として,底質からのリン溶出があげられる.本研究では,還元状態でSO4-Sの安定同位体比(δ34S)が上昇する点に着目した.農業用排水路の底質を用いた培養試験を行ったところ,温度によらず,嫌気条件でPO4-Pが増加し,SO4-Sは低下した.また,PO4-Pとδ34Sの変化に高い相関が認

Keyword: 底質, リン, 硫黄安定同位体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.805-806 , 2016

発表番号 [8-4]

Experimental study on the application of the fowl droppings charcoal to the rice cultivation

Kawamura Tatsuya[Iwate University]・Urano Yuki[Iwate University]・Satta Naoya[Iwate University]・Tateishi Takahiro[Iwate University]・Muto Yoshiko[Iwate University]

イネ栽培における鶏糞炭の」活用に関する実験的検討

河村 達哉[岩手大学]・浦野 友貴[岩手大学]・颯田 尚哉[岩手大学]・立石 貴浩[岩手大学]・武藤 由子[岩手大学]

本研究では、窒素汚染地域の修復手法に役立つ可能性と農産物の生産に資するため、岩手県で製造している鶏糞炭が肥料効果を発揮する使用条件について、添加する窒素の存在形態の影響も含めて基礎的な検討をイネの水耕栽培により行った。
低濃度条件では、鶏糞炭のみでも生育を促進する効果がみられた。鶏糞炭に窒素分を添加した条件は、さらに大きな成長を示した。高濃度条件では、明確な促進効果がみられなかった。

Keyword: 鶏糞炭, 窒素, 生育促進
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.807-808 , 2016

発表番号 [8-5]

Study on conditions which make the utilization of digested in paddy fields by pouring method feasible from economical aspects

ORITATE Fumiko[National Agriculture and Food Research Organization]・YAMAOKA Masaru[National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAMURA Masato[National Agriculture and Food Research Organization]・YUYAMA Yoshito[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

経済性の観点からのベトナムの水田における 消化液の液肥利用が可能となる条件の検討

折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・中村 真人[農業・食品産業技術総合研究機構]・柚山 義人[農林水産省]

本研究では経済性の観点からベトナムの水田における消化液の液肥利用が可能となる条件を検討した。バキューム車および試作機を用いて現地水田における消化液の流し込み施用を実施し,得られたデータを用いて消化液施用にかかるコストを慣行栽培の施肥コストとの比較の下試算した。その結果,バイオガスダイジェスターへの畜舎の洗浄水の流入量を削減することにより,消化液の液肥利用が経済的に可能となることが示された。

Keyword: ベトナム, 消化液, 経済性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.809-810 , 2016

発表番号 [8-6]

Effect of Introduced Fish Meal as Fertilizer

Fujii Keisuke[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Satake Yusuke[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

外来魚魚粉の肥料としての有効性について

藤井 佳祐[京都大学大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]・佐竹 祐亮[滋賀県立大学大学院]

 オオクチバスとブルーギルを家庭用ゴミ処理機で魚粉(以下、外来魚魚粉)にしてコマツナの栽培に施用し、その肥料特性を化学肥料、鶏糞と比較・評価した。その結果、外来魚魚粉を1年間熟成させることで、化学肥料と同じ速効性から一般有機肥料と同じ遅効性に変化した。また、化学肥料より葉身のアスコルビン酸が高くなり、さらに熟成させた外来魚魚粉の方が柔らかくなるなどの品質向上の傾向がみられた。

Keyword: 外来魚, 肥料,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.811-812 , 2016

発表番号 [8-7(P)]

Temporal and seasonal variation in the water pollution situation in Lake Kojima and its basin

NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KADOWAKI Takahiro[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・YAMADA Kimiya[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

児島湖流域における水質汚濁の現況の時期別並びに経年変化の解析

中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]・門脇 孝弘[岡山大学大学院]・山田 貴都[岡山大学大学院]

岡山県南部に位置する児島湖は閉鎖性水域であり富栄養化及び有機汚濁が進行しやすい。本研究では水質汚濁の現況把握のために児島湖流域及び湖内において2年間水質調査を行い、時期別並びに経年変化を解析した。EC、COD濃度、全窒素濃度は9月に低い地点が増加し、全リン濃度は6月に高濃度の地点が多く確認された。下流域では富栄養化の影響を受けている地点及び富栄養化と有機汚濁の影響を両方受けている地点が確認された。

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.813-814 , 2016

発表番号 [8-8(P)]

Change in phosphorus concentration of water and sediments by using aquatic submerged plant,Vallisneria natans

SAITO Momoka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

沈水植物セキショウモを介した水中及び底質間におけるリン濃度の変化

齋藤 ももか[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]

沈水植物セキショウモを介した水中及び底質間のリン濃度の変化を検討するため、T-Pが0,0.17,1mg/lの3濃度区、まさ土区とヘドロ区の2処理区、各々に植栽区と無植栽区を設定した。まさ土区は実験開始時のT-P濃度は顕著に低い値だったが、 3週目以降増加し、植物体への移行が確認された。ヘドロ区は植物体へのリンの移行はまさ土よりも容易で、水中リン濃度が高いほどヘドロ中のT-P濃度は大きく減少した。

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.815-816 , 2016

発表番号 [8-9]

Effectiveness of soil gas concentrations to grasp GHG behavior in paddy field

Nakamura Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kitagawa Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Oritate Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]

水田での温室効果ガス挙動把握における土壌ガス濃度測定の有効性

中村 真人[農研機構 農村工学研究部門]・北川 巌[農研機構 農村工学研究部門]・山岡 賢[農研機構 農村工学研究部門]・折立 文子[農研機構 農村工学研究部門]

水田における土壌ガス濃度測定の有効性を明らかにするため,メタン,亜酸化窒素の土壌中濃度と土壌からのガスフラックスを測定した.その結果,メタンの場合,土壌中のメタン濃度の変動はメタンフラックスの変動とほぼ一致しており,土壌中濃度を測定することにより,フラックスの傾向を把握できることが示された.また,土壌中の亜酸化窒素濃度の測定により,微量の亜酸化窒素の生成を捉えることができる可能性が示唆された.

Keyword: 土壌, 大気, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.817-818 , 2016

発表番号 [8-10]

Seasonal variation of carbon dioxide flux in rice paddy fields in temperate and tropical regions

Kokubo Rin[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Noborio Kosuke[Meiji University]・Komiya Shujiro[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Nakazima Toru[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Watanabe Takuya[Meiji University]・Inoue Mariko[Meiji University]

熱帯域と温帯域の水田におけるCO2フラックス長期変動

國保 凜[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]・小宮 秀次郎[明治大学大学院]・中島 亨[明治大学大学院]・渡部 拓也[明治大学]・井上 真梨子[明治大学]

異なる気候帯の水田におけるCO2フラックスの変動について調査した。熱帯であるタイと温帯である日本の2つのサイトで行った。渦相関法を用いてCO2フラックスを測定し、季節変動を考慮した。両国とも出穂期直前でCO2吸収が最大になった。日本は移植後100以降、タイでは収穫直前でCO2放出を示した。休閑期(日本では移植後140日以降、タイでは移植後120以降)では、両国ともCO2放出を示した。

Keyword: 微気象, 水田, 温室効果ガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.819-820 , 2016

発表番号 [8-11]

Improvement of biogas combustion efficiency at farm households

Izumi Taro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tran Sy Nam[Can Tho University, Vietnam]

農家レベルでのバイオガス燃焼効率の改善

泉 太郎[国際農林水産業研究センター]・チャンシー ナム[カントー大学]

途上国では,温室効果ガスの排出削減や燃料経費節減の観点から,簡易なバイオガス発生装置の導入によるバイオガスの利用が促進されている.バイオガスを調理用燃料として利用する場合,不完全燃焼となり易く,排出削減に負の影響を及ぼす.本報では,ベトナムの農家におけるバイオガスの燃焼効率の改善を目的として実施した,バイオガスと空気の最適な混合比を検証するための試験結果及び調理用コンロの改良について報告する.

Keyword: バイオガス, 燃焼効率, 調理用コンロ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.821-822 , 2016

発表番号 [8-12]

Influences of Feedstock and Pyrolysis Temperatures on physical and chemical properties of Biochar as Soil Amendment

KAMEYAMA KOJI[Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA YUKIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO TERUHITO[Institute for Rural Engineering, NARO]

原料・生成温度がバイオ炭の理化学性に及ぼす影響

亀山 幸司[農研機構 農村工学研究部門]・岩田 幸良[農研機構 農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農研機構 農村工学研究部門]

本研究では,地域における発生バイオマス・土壌特性を考慮した適切なバイオ炭を選定するため,原料や生成温度の違いがバイオ炭の理化学性に及ぼす影響について検討した.その結果,保水性の改良には木質系やさとうきびバガス由来のバイオ炭が,保肥性の改良には低温生成の木質系や籾殻由来のバイオ炭の利用が推奨される.

Keyword: 物質循環, 土壌改良,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.823-824 , 2016

発表番号 [8-13]

Soil air pressure change and methane eruption from soil caused by infiltration during a rainfall event

izumoto satoshi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・hamamoto shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・imoto hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kawamoto ken[Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]・nishimura taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

降雨中の浸潤に伴う土中空気圧変化とメタンガス噴出

伊豆本 聡[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・井本 博美[東京大学大学院]・川本 健[埼玉大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

ガス生成速度や土の締固め度が浸潤に伴う土中ガス移動に与える影響を明らかにすることを目的とした。土を充填したカラムに降雨装置を用いて給水し,下端からメタン混合ガスを注入した。異なる乾燥密度,降雨強度,ガス注入速度条件下で行った実験の結果,降雨強度が大きい場合,土中空気圧が乱高下し,土中ガスの圧縮と噴出が生じた。乾燥密度が高いほど土中空気圧が高くなり,ガス注入速度が大きい場合,ガスが連続的に噴出した。

Keyword: 土中空気, 降雨浸潤, メタンガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.825-826 , 2016

発表番号 [8-14]

Decontamination of Radioactive Cesium in Small -Scale Agricultural Reservoirs of Fukushima Prefecture

okumura hiroshi[Faculty of Agriculture,Kindai University]・matsuno yutaka[Faculty of Agriculture,Kindai University]・yamamoto atsushi[Faculty of Science and Engineering,Kindai University]・inagaki masayo[Kindai University Atomic Energy Research Institute]・yamanishi hirokuni[Kindai University Atomic Energy Research Institute]・itoh tetsuo[Kindai University Atomic Energy Research Institute]

福島県における小規模農業用ため池の放射性Cs除染

奥村 博司[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・稲垣 昌代[近畿大学原子力研究所]・山西 弘城[近畿大学原子力研究所]・伊藤 哲夫[近畿大学原子力研究所]

ため池の除染では、本体の除染だけを実施するのではなく、ため池上流域と水路を含めた全体でのCs汚染実態に基づき、その除染・拡散防止手法を策定する必要がある。本報においては、福島県川俣町小神地区の小規模農業用ため池とその周辺部(上流集水域)のCs汚染実態を調査し、その結果から、今後のため池のCs除染・拡散防止手法に関して提案を行った。

Keyword: 環境保全, 物質循環, Cs
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.827-828 , 2016

発表番号 [8-15]

Comparison of dissolved radiocesium concentration in the in-flow and out-flow water of agricultural ponds

miyazu susumu[National Agriculture and Food Research Organization]・yasutaka tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・nakamura kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・tsuji hideki[National Institute for Environmental Studies]・suzuki hiroyuki[Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Chiba University]・kawabe yoshishige[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・watanabe mirai[National Institute for Environmental Studies]・takada momo[Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University]

農業用ため池の流入・流出水中の溶存態セシウム濃度の比較

宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・中村 公人[京都大学大学院]・辻 英樹[環境研究所]・鈴木 弘行[千葉大学大学院]・川辺 能成[産業技術総合研究所]・渡邊 未来[環境研究所]・高田 モモ[広島大学大学院]

東日本大震災により発生した東京電力福島第1原子力発電所事故によって,放射性Csが福島県を中心に拡散した.本事故を契機として,アジアモンスーン地域特有の土地利用形態である水田内のCs動態評価に関する研究が多数報告されている.一方,その灌漑用水源として利用される農業用貯水施設におけるCs動態は未解明な点が多い.本研究では,平水時におけるため池の流入水および流出水の溶存態Cs濃度について評価した.

Keyword: 放射性セシウム, 農業用ため池, 流入出水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.829-830 , 2016

発表番号 [8-16]

Impact on radiocesium concentration in brown rice by agricultural water from pond in Minamisoma City, Fukushima

SHIN MOONO[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・KUBOTA TOMIJIRO[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUNAMI HISAYA[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・OTA TAKESHI[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]

福島県南相馬市のため池からの農業用水による玄米中の放射性Cs濃度への影響

申 文浩[東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農研機構 農村工学研究部門]・松波 寿弥[東北農業研究センター]・太田 建[東北農業研究センター]

東京電力福島第一原子力発電所の事故後、除染後の水田において、実証栽培が行われているが、除染していないため池等を農業用水に用いた場合に用水中の放射性セシウムによる玄米への移行が懸念されており、農業用水中の放射性セシウムの動態を解明することは重要な課題である。本研究では、福島県浜通りに位置するため池を対象に農業用水中の放射性セシウムとため池の底質中の放射性セシウム濃度を分析し玄米への影響を検討した。

Keyword: 放射性セシウム, 農業用水, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.831-832 , 2016

発表番号 [8-17]

Behavior of Radiocesium in Irrigation Water inside Paddy Fields

TSURUTA Ryosuke[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NAKASHIMA Kosei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SUZUKI Yoshimasa[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NOGAWA Norio[Fukushima Future Center for Regional Revitalization, Fukushima University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]

灌漑水取水に伴う放射性物質の水田内動態

鶴田 綾介[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・中島 浩世[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・野川 憲夫[福島大学]・野中 昌法[新潟大学]

本研究では灌漑水に含まれるの放射性セシウム(以下Cs)が水稲・土壌へ与える影響を,田面水中Csの水田内流下過程における量的変化の観点から現地試験によって検証した.また,懸濁態Csによる土壌のCs濃度上昇を数値モデルによって再現することで,その汚染範囲・程度の定量的評価を試みた.結果として溶存態Csのイネへの移行可能性を示すとともに,懸濁態Csの堆積による水田土壌の局所的な汚染が明らかとなった.

Keyword: 放射性セシウム, 水田農業,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.833-834 , 2016

発表番号 [8-18]

Behavior of Radiocesium in Irrigation Water on Paddy Field

NAKASHIMA Kosei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SAKABA Masato[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TSURUTA Ryosuke[Graduate school of science and technology, Niigata University]・MIYAZU Susumu[National Institute for Rural Engineering]・YASUTAKA Tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・SUZUKI Yoshimasa[Graduate school of science and technology, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NOGAWA Norio[FURE, Fukushima University]・Ito Hisao[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd.]

水田を介した放射性セシウムの動態と水田の役割

中島 浩世[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・坂場 将人[新潟大学]・鶴田 綾介[新潟大学大学院]・宮津 進[農研機構 農村工学研究部門]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・野中 昌法[新潟大学]・野川 憲夫[福島大学]・伊藤 久生[愛知時計電機]

水田耕作は大量の用水を取水し土壌撹乱を伴うため,原発事故によって降下した水田内の放射性物質が系外に流出し,河川水経由で下流域に輸送されることが予想された.一方,筆者らの南相馬市の試験水田における調査で,用水経由で水田に流入する放射性Csに比べ,排水に伴う流出が小さいことが示された.本研究では,水管理方法の異なる複数の水田を対象に水田のCs収支を把握し,流域のCs動態における水田の役割を評価する.

Keyword: 放射性セシウム, 水田, 地表排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.835-836 , 2016

発表番号 [8-19]

Feature of Radioactive Cs within Bottom Sediment of Irrigation Canal

Kubota Tomijiro[NARO]・Shin Moono[NARO]・Hamada Koji[NARO]・Hitomi Tadayoshi[NARO]

農業用水路への放射性Csの堆積状況と経年変化の特徴

久保田 富次郎[農研機構 農村工学研究部門]・申 文浩[東北農業研究センター]・霤帖々治[農研機構 農村工学研究部門]・人見 忠良[農研機構 農村工学研究部門]

東日本大震災に起因する東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴って、放射性物質が拡散したが、それらの一部は、用排水路などの農業水利施設内においても堆積が確認されている。本報では、被災後4年が経過した福島県内のいくつかの農業用水路の底質に含まれる放射性Cs濃度の状況と経年変化について調べた。その結果、現在、営農が再開されている地区では、放射性Cs濃度は概ね8千Bq/kgを下回っていることが確認された。

Keyword: 放射性Cs, 農業用水路, 水路堆積物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.837-838 , 2016

発表番号 [8-20(P)]

The effect of the flooded soil inflow on rice yield and radioactive Cs concentrations after the top soil off decontamination in Iitate village.

NISHIWAKI JUNKO[College of Agriculture, Ibaraki University]・KOMATSUZAKI MASAKAZU[College of Agriculture, Ibaraki University]・MIZOGUCHI MASARU[College of Agriculture, The Univ. of Tokyo]・NOBORIO KOSUKE[College of Agriculture, Meiji University]

飯舘村除染後農地での水稲収量および放射性Cs濃度への洪水土砂流入の影響

西脇 淳子[茨城大学]・小松崎 将一[茨城大学]・溝口  勝[東京大学]・登尾 浩助[明治大学]

2011年の東電原発事故後、削り取り除染を実施した農地の地力再生を目指し、福島県飯舘村の農家宅水田において水稲栽培試験を行っている。試験区では、異なる有機資源を除染後農地に施用している。2015年9月の関東・東北豪雨において、飯舘村の本試験水田も河川氾濫による土砂流入の被害にあった。本研究では、関東・東北豪雨の影響を受けた飯舘村除染後農地での水稲栽培試験における、収量、および線量について報告する。

Keyword: 水稲収量, 洪水流入, 線量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.839-840 , 2016

発表番号 [8-21(P)]

Measurement examples of radiocesium concentration in irrigation ponds

Ogawa Asuka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yasutaka Tetsuo[AIST]・Kawabe Yoshishige[AIST]・Miyazu Susumu[NIRE, NARO]・Suzuki Hiroyuki[Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Chiba University]・Kawashima Shigeto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

農業用ため池中の放射性Cs濃度の測定例

小川 あすか[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・川辺 能茂[産業技術総合研究所]・宮津 進[農研機構 農村工学研究部門]・鈴木 弘行[千葉大学大学院]・川島 茂人[京都大学大学院]

福島第一原発から約70kmに位置する2つのため池の水の放射性Cs濃度を懸濁態と溶存態に分離し測定するとともに水質分析を行った.溶存態Cs濃度は農地排水に関連する水質項目と正の相関が見られた.また,流入出口の位置が近く,流入した排水が滞留しやすい構造であるため池において比較的高濃度の放射性Csが検出された.溶存態Cs濃度の高いため池では各種イオン濃度やTOC濃度も高く,分配係数とSS濃度が低かった
 

Keyword: 溶存態セシウム, ため池, 主要イオン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.841-842 , 2016

発表番号 [8-22]

Inverse Analyses and Anisotropic Permeability of H2D Soil

Saito Kan[Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Kobe University]・Sakamoto Tatsuhiko[Kobe University]・Inoue Kazuya[Kobe University]

小型二次元実験地盤における透水係数成分の逆解析とその異方性

齋藤 寛[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]・阪本 達彦[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

小型二次元浸透破壊実験地盤の異方透水性を明らかにすべく,FEM浸透流逆解析・感度解析,及び,水平・鉛直方向の採取試料透水試験を行い次の結論を得た。(1)地盤の異方透水性の値kh/kvはおよそ1.20である(khkvは水平・鉛直方向の透水係数)。(2)観測点数を減らしても,高感度点データを用いれば,正確に異方透水性の値が求められる。(3)異方透水性の値は水頭差が上昇してもほとんど変化しない。

Keyword: 異方透水性, 逆解析, 浸透破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.843-844 , 2016

発表番号 [8-23]

Intermediate-Scale Solute Transport Experiments for Assessing the Relation between Upscaling of Physical Heterogeneity and Macrodisperion of Solute

Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kurasawa Tomoki[Japan Water Agency]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

中規模溶質輸送実験による物理的不均質場のアップスケールと溶質マクロ分散の関係

井上 一哉[神戸大学大学院]・倉澤 智樹[水資源機構]・田中 勉[神戸大学大学院]

本研究では,透水係数分布のアップスケールが溶質のマクロ分散性へ及ぼす影響を実験的に明らかにした.溶質輸送実験による色素輸送の画像データに基づく,空間モーメント法の適用により,二軸方向のマクロ分散長を推定した.その結果,アップスケールに応じてマクロ縦分散長は減少し,マクロ横分散長は変化しないことがわかった.また,マクロ横分散長のアンサンブル推定方法を考案し,文献値と比べて良好な結果を得た.

Keyword: マクロ分散, アップスケール, 中規模溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.845-846 , 2016

発表番号 [8-24]

Analyses of causes of seepage failures

Nagai Shigeru[Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Kobe University]・Kasamatsu Kohji[Kobe University]

浸透破壊トラブル事例の集積とその要因の分析

永井 茂[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]・笠松 晃次[神戸大学大学院]

地下水位の高い地点の締切り掘削では浸透破壊が問題となる。綿密に設計された場合にも浸透破壊を起こすことがあるが, 詳しく解析された事例報告は大変少ない。トラブル事例を分析し要因を明らかにすることは, 浸透破壊理論解明に大変有用である。ボイリング, パイピング, 盤ぶくれによる浸透破壊トラブル事例を収集・分析し, トラブル形態・進行状況の把握, トラブル要因の分類, トラブルの事後対策を明らかにした。

Keyword: ボイリング, パイピング, 盤ぶくれ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.847-848 , 2016

発表番号 [8-25]

Measurement of critical tractive force with upward seepage flow

Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agticulture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agticulture, Kyoto University]・Fukushima Naoko[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

浸透流と表面流が作用する時の限界掃流力測定

藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・福島 直子[農林水産省]

農業ダム,ため池,堤防などの堤体が受ける被害の多くは豪雨によるものであり,越流とパイピングが懸念される.農業水利施設の強化が求められる現在において,越流とパイピングの複合的な現象のリスクを正しく評価する必要がある.浸透流と表面流が同時に作用しているときの侵食現象を理解する第一ステップとして,本研究では上向きの浸透流が生じているときの限界掃流力の測定を試みた.

Keyword: 室内実験, 限界掃流力, 動水勾配
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.849-850 , 2016

発表番号 [8-26]

Numerical analysis of seepage failure by DEM-LBM coupled scheme

Okada Hiroaki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Nagaoka University of Technology]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

DEM-LBM連成計算を用いた浸透破壊の解析

岡田 紘明[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]

不連続体の数値解析手法である個別要素法(DEM)と流体の計算手法である格子ボルツマン法(LBM)を連成計算させることで,浸透流に起因する地盤の侵食や破壊現象をシミュレートすることが可能になる.本研究では浸透破壊に焦点を当て,様々な動水勾配のもとで2次元シミュレーションを試みた. Terzaghiの限界動勾配式に基づく限界動水勾配とシミュレーション値がほぼ一致し,定量性が確認された.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.851-852 , 2016

発表番号 [8-27]

Seismic reinforcement design of the piers

sakurai mutsumi[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]・kudou shinichi[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]・kobayashi keisuke[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]

橋脚の耐震補強設計

櫻井 睦[農村振興局設計課]・工藤 真一[農村振興局設計課]・小林 圭介[農村振興局設計課]

岩手県中南部に位置する猿ヶ石川地区は、花巻市及び北上市にまたがる約2,500haの水田地帯であり、老朽化した施設の補修・改修等を平成20年度から27年度まで国営猿ヶ石川農業水利事業により実施した。この際、地区内の重要施設の1つである、JR釜石線を横断する水管橋について耐震性能の照査を行ったところ、橋脚の構造が耐震性能を満足しないことから、耐震補強設計及び施工を行ったためその概要を報告する。

Keyword: かんがい施設, 耐震設計, 構造物の設計手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.853-854 , 2016

発表番号 [8-28]

Decision-making in earthquake resistance measures based on risk management

Tamoto Toshiyuki[Nikka Engineering Co.,Inc]・Wakabayashi Takashi[Nikka Engineering Co.,Inc]・Shuku Takayuki[Graduate School of Envirinmental and Life Science, Okayama University]

被災リスクを考慮した頭首工耐震補強の意志決定

田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・若林 孝[日化エンジニアリング(株)]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]

杭基礎形式の頭首工の耐震性能照査の結果,レベル2地震動において耐震補強が必要であると判断された.耐震補強の実施時期及び対策内容について,リスク額(対象地震の発生確率×被害額)を考慮したLCCを比較した結果,2回の補修を経て補強を行う案が最も有利となった.この結果は,リスクを長期間負うことを意味し,本手法を有効に活用するには,円滑なリスクコミュニケーションを行い,合意形成を図っていく必要がある.

Keyword: 頭首工, 耐震性能照査, リスク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.855-856 , 2016

発表番号 [8-29]

The Case Study of Damage to Pipeline Caused by Earthquakes - Damage and Counter Measures for Pipeline Around Structures -

Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Miyata Tsutomu[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hattori Yoshiaki[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Murashima Katoshi[Land Improvement Engineering Office, Kyushu Bureau]・Hohguchi Tomoyuki[Land Improvement Engineering Office, Kyushu Bureau]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

農業用パイプラインの地震被災事例 −構造物周辺の被災と対策−

春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・服部 義明[内外エンジニアリング(株)]・村島 嘉利[九州農政局土地改良技術事務所]・寳口 智之[九州農政局土地改良技術事務所]・毛利 栄征[茨城大学]

土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」(平成21年3月)では、地震動による構造物周辺の地震応答対策が示されているが、対策を施す条件や範囲が明確ではない。本報では、構造物周辺の耐震設計手法の基礎資料とするため、東北地方太平洋沖地震において、被災した農業用パイプラインの被災状況や被災傾向の整理結果を示し、効果的な耐震対策についての一考察を述べる。

Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.857-858 , 2016

発表番号 [8-30]

Earthquake Resistant Design Method for Buried Pipeline

MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・YAZAKI Sumio[Integrated Geotechnology Institute]・FUJITA Nobuo[KUBOTA Co.Ltd]

パイプライン曲管部の耐震設計の考え方

毛利 栄征[茨城大学]・アントワン デュッティン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・藤田 信夫[(株)クボタ]

大規模地震では,地中に埋設されるパイプラインが大きな被害を受ける事例が後を絶たない。曲管部のスラストブロック周辺のパイプは、大きく抜け出すなどの地震時の最大のウィークポイントであるが、レベル2地震に対応する耐震設計手法は見当たらない。本報告では、地震時に基礎地盤の強度や剛性が低下する現象を導入したパイプライン屈曲部の耐震設計方法を示し、レベル2地震に適用可能であることを紹介する

Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.859-860 , 2016

発表番号 [8-31]

Example of simplified seismic analysis of buried pipeline taking into account degradation of soil peak strength and rigidity

DUTTINE Antoine[Integrated Geotechnology Institute Ltd]・Yazaki Sumio[Integrated Geotechnology Institute Ltd]・Fujita Nobuo[KUBOTA Co.,Ltd]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

地盤の強度・剛性低下を考慮したパイプラインの耐震診断事例

デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・藤田 信夫[(株)クボタ]・毛利 栄征[茨城大学]

高い内圧が作用する地中に埋設されたパイプラインは、その内圧によるスラスト力が曲管部に常時作用しているため、地震時に曲管周辺パイプが大きく変位して抜け出す場合がある。パイプが抜け出すような大きな変位を定量的に予測することが必要不可欠である。本報告では、地震時の地盤の強度低下や剛性低下を考慮したパイプラインの曲管部の変位を算定する「レベル2地震に適用可能な耐震設計システム」を開発したので紹介する。

Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.861-862 , 2016

発表番号 [8-32]

Earthquake Resistant Method for Pipeline Bend with Self-anchoring Flexible Joints

FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・MIYATA Tsutomu[Naigai Engineering Co.Ltd]・ARIYOSHI Mitsuru[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture,Ibaraki University]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]

鎖構造継手を用いた管路屈曲部の耐震工法

藤田 信夫[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]・河端 俊典[神戸大学大学院]

大規模地震による圧力パイプラインの被害は、構造物や屈曲部近傍での継手離脱が多くを占めており、構造上の弱点となることが過去の被害調査から明らかとなっている。この部分の耐震性を高めることができれば、管路全体の地震時安全性の向上につながる。 本報告では、管路挙動の検証結果を踏まえて曲管変位に伴う管路の変形モードをモデル化し、耐震化を実現するための最適な鎖構造継手配置とその設計手法を提示する。

Keyword: 埋設管, 屈曲部, 耐震設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.863-864 , 2016

発表番号 [8-33]

Inspection for the influence that an existing pipe gives to a rehabilitated pipe

Otsuka Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Mamiya Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

既設管が更生管に与える影響に対する検証

大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法は、老朽化した既設管内に更生用FRPM管を接合後、ジャッキにより順次挿入し管路を更生する工法であり、原則として中込材は打設しないため、既設管と更生管の隙間が存在する。このため、既設管の残存強度が著しく低下した場合、既設管が直接更生管に接触することが想定される。そこで、老朽管内に更生管を挿入した複合体による外圧試験を実施し安全性を検証した。

Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.865-866 , 2016

発表番号 [8-34]

Verification of pipe-in-pipe method for small and medium diameter using simulated pipe

okuda Tadahiro[Kurimoto,LTD]・Otsuka Satoshi[Kurimoto,LTD]・Shiwa Hirohito[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering,NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

模擬管路を用いた中小口径向けパイプインパイプ工法の施工性検証

奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・志和 裕人[(株)エステック]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

老朽化した農業用管水路の更生に用いられている一般的なパイプインパイプ工法は,φ800以上を対象としており,農業用パイプラインの多くを占めるφ800以下のパイプには適用できない。そこで,呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法の開発を行った。本稿では,既設管が継手部で規定以上の抜出しや段差,屈曲等が発生した現場の状況を再現した模擬管路による施工試験を実施したので報告する。

Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.867-868 , 2016

発表番号 [8-35]

Relationship between Horizontal Resistance Force of Buried Pipe and Degree of Liquefaction in Reinforced Soil with Geogrids

Yokota Yu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ジオグリッドを用いた補強地盤における埋設管の水平抵抗力と液状化程度の関係

横田 木綿[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

圧力管路のスラスト対策として,ジオグリッドを用いた工法の有用性が実験的に検証されているものの,依然として耐震設計に適用できていない.本研究では,ジオグリッドを用いた耐震工法の設計手法に資する知見を得ることを目的に,液状化地盤内で埋設管の水平載荷実験を実施した.実験結果より,管の周囲を砕石で埋め戻し,砕石層全体をジオグリッドにより一体化する工法が効果的であることが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 液状化, ジオグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.869-870 , 2016

発表番号 [8-36]

PIV Analysis on Lateral Loading Test for Buried Pipe in Liquefied Soil

Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yokota Yu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

液状化地盤における埋設管の水平載荷実験に関するPIV解析

小野 耕平[神戸大学大学院]・横田 木綿[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

埋設管路の地震被害は,埋戻し地盤の液状化によって甚大なものとなる.効果的な液状化対策を講じる上で,液状化時の地盤強度と管路挙動の関係性を明らかにすることが必要である.本研究では,液状化地盤内において模型管の水平載荷実験を実施した.実験結果から,地盤抵抗力は過剰間隙水圧の上昇に伴って減少することが確認された.また,PIV解析から,液状化状態に応じて管上部地盤の移動特性が異なることが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 液状化, PIV解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.871-872 , 2016

発表番号 [8-37]

DEM Analysis for Double-Layered Pipe under Shear Deformation Considering Damage Progress of Host Pipe

takahara sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・izumi akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・miki taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・ono kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・sawada yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・kawabata toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

せん断変形を受ける二重構造管の既設管損傷過程を考慮した個別要素法解析

高原 祥[神戸大学大学院]・泉 明良[神戸大学大学院]・三木 太貴[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

老朽管路の改修工法の一つである管路更生工法では,既設管が更生管に与える影響に関して未解明な点が多い.本研究では,地盤の繰返しせん断変形を受ける二重構造管について,既設管の損傷が進展する場合における埋設挙動を検討するため,既設管損傷過程を考慮した個別要素法解析を実施した.その結果,地盤のせん断変形時,既設管の斜め方向で亀裂が発生し,それに伴い更生管のたわみが急増することが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 管路更生工法, 個別要素法解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.873-874 , 2016

発表番号 [8-38]

DEM Analysis on Behavior of Buried Pipe during Sheet-pile Extraction under Different Ground Condition

Terada Kenji[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takahara Sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

異なる地盤条件における矢板引抜き時のたわみ性埋設管の力学挙動に関するDEM解析

寺田 健司[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・高原 祥[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

軟弱地盤に大口径パイプラインを埋設する際,矢板施工が一般的に採用される.本工法では,施工後の矢板引抜き時に,地盤内に空隙が生じることで地盤が緩むため,埋設管路に被害が生じることが多い.しかしながら,その詳細なメカニズムについては明らかになっていない.本研究では,砂質土または粘性土に埋設されたたわみ性管を対象にDEM解析を行い,矢板引抜き時の管の変形挙動について定性的に検討した.

Keyword: 個別要素法, 埋設管, 矢板施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.875-876 , 2016

発表番号 [9-1]

The farmer's intention survey for conservation of the farmland stone wall in stone wall area

NISHIWAKI SHOKO[Mie University Graduate School of Bioresources]・OKAJIMA KENJI[Mie University Graduate School of Bioresources]

農地石垣地域での農家の石垣保全意識調査

西脇 祥子[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]

農地内の石垣は,個人の所有地である農地の付帯構造物として存在する日本の農村地域の主要な景観要素である.石垣の保全や維持管理の実施には農地の持ち主である農家の積極的な保全意識が不可欠である.本研究では,アンケートにより石垣を含む農村景観や維持管理に対する農家の意識,次世代への石垣を積む技術の伝承の現状を調査し,保全意識向上に向けての対策を考察した.

Keyword: 農地保全施設 農村景観 農地石垣, 農村景観, 農地石垣
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.877-878 , 2016

発表番号 [9-2]

Predictive formula of amount of soil eroded from the stone wall in an orchard

OKAJIMA Kenji[Mie University]・SUGIURA Aki[Mie University]・NISHIWAKI Shoko[Mie University]

果樹園の農地石垣における流出土砂量モデル式の開発

岡島 賢治[三重大学大学院]・杉浦 亜紀[三重大学大学院]・西脇 祥子[三重大学大学院]

果樹園を対象に豪雨,長雨により農地石垣の土が流出し,空洞ができて崩壊するパターンに着目して,現地観測をもとにした降雨による流出土砂量の予測式の開発を目的とした.その結果,対象果樹園における農地石垣からの流出土砂量を精度よく計算できるモデル式を開発することができた.その結果,農地石垣における総流出土砂量は1年あたり約4300gであり,日常流出分の影響が大きいことが明らかとなった.

Keyword: 農地石垣, 土砂流出, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.879-880 , 2016

発表番号 [9-3]

Development and Utilization of automatic climate input data generation program for applying WEPP to Japan

Osawa Kazutoshi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Nakajima Syoko[Japan Railway Construction, Transport and Technology Agency]・Matsui Hiroyuki[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

日本でWEPPモデルを適用するための気象入力データ自動作成プログラムの構築と活用

大澤 和敏[宇都宮大学]・中島 祥子[鉄道建設・運輸施設整備支援機構]・松井 宏之[宇都宮大学]

日本でWEPPモデルを適用するための気象入力データ自動作成プログラムを構築することができた.本プログラムを用いて生成された仮想の気象出力値は,気象観測値とほぼ一致した.またWEPPモデルで計算された土壌侵食量も妥当であった.国内152地点の気象入力データを作成し,WEPPモデルによる解析を行った結果,国内の土壌侵食量の分布を表現することができた.

Keyword: 農地保全, 土壌侵食, 気象環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.881-882 , 2016

発表番号 [9-4]

Assessment of the causes of soil erosion in large-scale hill fields in Hokkaido

tatsumi kazuya[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・takeuchi harunobu[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・tsukamoto yasutaka[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・kitagawa iwao[National Imstitute for Rural Engineering]

北海道の大規模丘陵畑における土壌流亡の実態

巽 和也[道総研中央農業試験場]・竹内 晴信[道総研中央農業試験場]・塚本 康貴[道総研中央農業試験場]・北川 巌[農村工学研究部門]

集中豪雨に伴う土壌流亡が問題となる北海道の大規模丘陵畑において、土壌流亡の実態を把握するため、調査流域内で独自の評価法を用いてほ場における侵食程度を分類評価するとともに、ほ場環境と土壌流亡発生との関連性を検討した。その結果、侵食程度の違いは作物や畝方向による影響が大きく、土壌流亡の低減には表土を攪乱せず、被覆作物や残渣などにより表土を露出させないことが重要であった。 

Keyword: 集中豪雨, 土壌流亡, 緩和効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.883-884 , 2016

発表番号 [9-5]

Maintenance management of planting works for irrigation facility in Ghana

DAN haruyuki[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・HIROUCHI Shinji[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・OFORI Emmanuel[KWAME NKRUMAH UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY]・HIROSE Chikako[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]

ガーナ国における水田水利施設への植生工の維持管理

團 晴行[国際農林水産業研究センター]・広内 慎司[国際農林水産業研究センター]・オフォリ エマニュエル[クワメエンクルマ工科大学]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]

ガーナ国の内陸低湿地では、激しい降雨や維持管理不足などの理由によって、水田水利施設が機能を満足に発揮していない状況にある。国際農研は被覆植物を活用した低コストの水田水利施設の開発に取り組んでいるが、植生工は構造物工などと異なり、植物の生育と共に法面保護等の機能を増大させるため、施工が完了してからの維持管理が要求性能を永続させる要となる。このため、受益者自らが実施可能な維持管理計画を策定した。

Keyword: 圃場整備, 土壌侵食, 緑化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.885-886 , 2016

発表番号 [9-6]

Study of relationship between of weeding work and field shapes and gradient

matsuda ryo[Saitamakentyou]・tamura takahiro[Utsunomiya Univ.]・moriyama takumi[Utsunomiya Univ.]・matsui masami[Utsunomiya Univ.]

環境条件の異なる圃場における除草内容の実態把握

松田 亮[埼玉県]・田村 孝浩[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・松井 正実[宇都宮大学]

中山間地域の圃場整備では,長大な畦畔法面が出現し除草作業に難渋する事例が散見される。本研究では除草作業の軽減方策を検討する基礎として,地形勾配や区画形状の異なる中山間地域の圃場を対象として除草作業の実態把握を行った。その結果,―草作業に多大な労働を投入していること,⊇草効率の規定要因として使用機械・除草面積・区画形状が関係していること,除草の難易に法面高さが関係していることを明らかにした。

Keyword: 圃場整備, 除草作業, 地形勾配
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.887-888 , 2016

発表番号 [9-7(P)]

Study on suspended solid runoff from paddy levee

Nomura Miki[Moka municipal office]・Sunaga Yoshiaki[Tokyo university of agriculture and technology]・Osawa Kazutoshi[Utsunomiya university]・Matsui Hiroyuki[Utsunomiya university]

水田法面からの懸濁物質の流出に関する基礎的研究

野村 美喜[真岡市役所]・須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

本研究では,背後に湛水状態の水田がある勾配30度および45度の水田法面を造成し,植生が異なる試験区(芝生区,雑草区,裸地区)を設け,降雨による懸濁物質の流出量について観測および検討を行った。その結果,裸地区では大量の懸濁物質が流出しやすいこと,勾配45度の法面では勾配30度の法面より多くの懸濁物質が流出しやすいこと,背後に湛水状態の水田がある法面では多くの懸濁物質が流出しやすいことがわかった。

Keyword: 土壌保全, 侵食, 畦畔管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.889-890 , 2016

発表番号 [9-8]

Survey of gravel content at the northwest area of Mt. Gassan

Okuyama Takehiko[Faculty of agriculture, Yamagata University]

月山北西麓の石礫調査

奥山 武彦[山形大学]

山形県月山頂部の大規模崩壊による岩屑流堆積でできた北西麓にある畑地帯の石礫分布状況と石礫の性質の調査を行った。垂直電気探査により,崩積土層の厚さは50〜70mと見積もられた。試掘調査では3cm以上の含礫率は最大32%,礫の最大径は33cmであった。礫は凝灰岩質でスレーキングによる自然細粒化は起こりにくいが,吸水率から圧縮強度は100N/mm2以下と推定され,除礫には石砕工法が適すると考えられる。

Keyword: 土層改良, 除礫, 電気探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.891-892 , 2016

発表番号 [9-9]

Physical properties of soil until after two years of removing gravel in uplandfield

YAMAMOTO HIROKI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・KUWABARA JUN[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・ONODERA YASUHIRO[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・YOKOHAMA MITSUHIRO[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

除礫施工から2年後までの畑土壌の物理的性質について

山本 弘樹[寒地土木研究所]・桑原 淳[寒地土木研究所]・小野寺 康浩[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]

北海道内では除礫工法として石礫除去工が多用されているが、近年では石礫破砕工の施工が検討されている。本報では前年度に引き続き畑圃場作土層における両工法の施工から2年後までの粒径組成などの物理的性質を検討した。その結果、両工法とも除礫施工2年後において除礫の基準を満たしており、作土層の土壌硬度や透水性の物理的性質について経年による大きな変化はなく、工法の違いによる物理的性質に大きな違いはなかった。

Keyword: 土層改良, 除礫, 石礫破砕工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.893-894 , 2016

発表番号 [9-10]

Critical lines for landslide warning, Amami-Oshima Island.

Uehara Yumina[Graduate School of agriculture, Univ. of Ryukyu]・Nakamura Shinya[Univ. of Ryukyu]

奄美大島における崩壊性地すべりの発生危険雨量について

上原 弓奈[琉球大学大学院]・中村 真也[琉球大学]

近年、強雨の回数が増加するに伴い豪雨災害が多発している。平成22年、23年に奄美大島で豪雨災害があり、多くの地すべりが発生した。地すべり発生の主な誘因は降雨であり、直接的には地下水の水位や作用圧力の上昇と考えられている。本研究では、降雨と地下水位の変動の関係について調べ、奄美大島における崩壊性地すべり発生と地下水位との関わりを調べ、避難情報発令の手助けとなるクリティカルラインを設定した。

Keyword: 地下水位, 実効雨量, クリティカルライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.895-896 , 2016

発表番号 [9-11]

The occurring mechanism of the Kokugawa landslide

Miyata Shohei[Graduate school of natural science, Niigata university]・Inaba Kazunari[Niigata university]・Honma Hideyuki[BSN INET Co.,Ltd.]

国川地すべりの発生機構

宮田 翔平[新潟大学大学院]・稲葉 一成[新潟大学]・本間 英行[BSNアイネット]

国川地すべりは2012年3月7日,新潟県上越市板倉区国川地区で発生した。主な発生誘因は,2月末から発生した多量の融雪水が供給されたことによる。しかし,孔内水位観測と水質調査からは地すべり地内の地下水はほとんどが深層地下水であり,融雪水や降水とは直接的なつながりはないことがわかった。この深層地下水は地すべりの背後にある木成断層に沿って地表付近まで上昇し,地すべり頭部へ流入していると考える。  

Keyword: 地すべり, 孔内水位観測, 水質調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.897-898 , 2016

発表番号 [9-12]

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Okita Satoru[Niigata Prefecture]

谷根広田地区地すべり災害での農業水利施設の被災状況とその復旧計画

沖田 悟[新潟県]・坂詰 仁史[新潟県]・渡辺 秀一[新潟県]・稲葉 一成[新潟大学]・粟生田 忠雄[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

平成27年4月に糸魚川市谷根地内で発生した大規模地すべりにおいては、山腹の農業用水路等が被災し、30haの農地への用水確保が危ぶまれた。農業用水が必要な時期が迫る中で、復旧への資材確保の困難や短期間での施工、地すべりの特性を踏まえた対応が必要であった。これら課題に対し、行政が一体となって対応した山腹用水等に対する応急工事の事例と復旧計画を紹介する。

Keyword: 地すべり, 復旧計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.899-900 , 2016

発表番号 [9-13]

Management of compaction control in water content for embankment dam

SAKAI TOSHINORI[Mie University]・HORIE MASAYUKI[Mie Prefecture]・SATO JYUN[Mie University /Aichi Prefecture; present post/]

ため池堤体の締固めにおける含水比管理について

酒井 俊典[三重大学大学院]・堀江 正征[三重県]・佐藤 純[三重大学・尾張農林水産事務所]

ため池盛土の締固め管理におけるD値が90%(D90)と95%(D95)における含水比管理の差について,過去に三重県内で改修が行われた26箇所のため池の土質試験結果を基に検討を行った。その結果,最適含水比から湿潤側の含水比管理の範囲はD95において狭くなった。また,堤体の締固め管理をD95で行う場合,自然含水比が20%を超えると湿潤側含水比に比べ自然含水比の方が高くなった。

Keyword: ため池, 締固め, 含水比管理・最適含水比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.907-908 , 2016

発表番号 [9-17]

Building case of sub-irrigation(FOEAS) in CHIBIKI area

HASEGAWA Yukiharu[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・ODAWARA Koji[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・KON Yasuhiro[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・MIURA Hirotaka[MIURA Corporation]

地引地区における地下かんがい(FOEAS)の施工事例

長谷川 幸治[青森県三八地域県民局]・小田原 浩治[青森県三八地域県民局]・今 泰浩[青森県三八地域県民局]・三浦 弘貴[三浦建設(株)]

経営体育成基盤整備事業地引地区は、青森県三戸郡南部町の北部に位置し、一級河川馬淵川左岸沿いに展開する水田地帯である。地区内のほ場は小区画であるため、営農機械の作業効率が悪い。また地下水位も高く排水不良を起こしていたことから、当該事業により区画整理や暗渠排水等の生産基盤を整備した。本報では、その中で最適な地下水位を維持することが可能な「地下かんがい(FOEAS)」の施工事例について紹介する。

Keyword: 地下かんがい(FOEAS), ほ場整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.909-910 , 2016

発表番号 [9-18]

Creating Fresh Groundwater Zone by Subsurface Irrigation at Nagatsura Paddy Area in Miyagi Pref.

HARAGUCHI NOBURO[Institute for Rural Engineering, NARO]・WAKASUGI KOSUKE[Institute for Rural Engineering, NARO]・SASAKI MITSUAKI[Miyagi Pref.]・SAITO MINORU[Miyagi Pref.]・MIYAUCHI TOSHIRO[Nippon Synthesis Geology Co.,Ltd,]・OTA MANABU[Nippon Synthesis Geology Co.,Ltd,]・TAKATA YASUHIRO[Okayama Pref.]・OSAKI HIROO[Okayama Pref.]・

大川地区長面工区における地下かんがいによる塩害軽減効果

原口 暢朗[農研機構 農村工学研究部門]・若杉 晃介[農研機構 農村工学研究部門]・佐々木 晃明[宮城県]・斎藤 稔[宮城県]・宮内 敏郎[蠧本総合地質]・太田 学[蠧本総合地質]・高田 靖弘[岡山県]・大崎 浩夫[岡山県]

東日本大震災により耕作不可能な状態に陥った宮城県大川地区長面工区の管内水田地帯の復旧の一環として、営農再開後の転作における塩水地下水の影響を軽減するため、管内の1haの水田にFOEASシステムを設置して地下かんがい試験を行った。その結果、地下かんがいによって、ほ場直下の淡水地下水帯層の厚さが増加する傾向が認められ、地下かんがいによる塩害軽減の可能性が示唆された。

Keyword: 東日本大震災, 地下水位制御システム, 地下かんがい
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.917-918 , 2016

発表番号 [9-22]

Study about the Way of Underdrainage in the Acidic Soil Area

kano seiya[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]・otsuki akira[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]・kato kohei[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]

酸性硫酸塩土壌における暗渠排水施工方法の検討

加納 誠也[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]・大槻 彰[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]・加藤 公平[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]

仙台平野の水田土壌下には、県営ほ場整備事業(S40-60年代)より酸性硫酸塩土の存在が知られている。災害関連区画整理事業仙台東地区では、水田の汎用化を図るため大区画化と併せ暗渠排水を施工するが、暗渠施工時に酸性硫酸塩土が作土に混入し生育不良の発生が想定されることから、酸性硫酸塩土の分布を調査するとともに、調査結果に基づき暗渠排水の施工方法を検討した。

Keyword: 東日本大震災, 災害復旧, 区画整理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.921-922 , 2016

発表番号 [9-24]

Effect of effluent from calcareous materials on the surrounding environment

Umeda Tomonori[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Nishiwaki Shigeru[Yabashi Industries Co. Ltd.]・Aoyama Hiroyuki[Yabashi Industries Co. Ltd.]

人工石灰質資材からの流出水の影響

梅田 友紀[滋賀県立大学大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]・西脇 繁[矢橋工業(株)]・青山 浩之[矢橋工業(株)]

人工石灰質資材施工後の周辺環境の影響を評価するため、資材自体や周辺土壌、及び浸透水を調査した。その結果、浸透水のpHは試験開始時の12.4から266日後に11.6まで低下した。一方、資材自体も0.01mの深さまでは施工時の12.8から160日後には9前後まで低下したが0.05m以深では12を超えており、雑草対策として有効であった。更に施工下の土壌のpHが低下しないなど周辺への影響は見られなかった。

Keyword: 人工石灰資材, 高アルカリ, 浸透流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.927-928 , 2016

発表番号 [9-27]

Development of a Portable Rainfall-Runoff Simulator-Plot scale (PRRS-P) for investigating pollutant transport – in case of atrazine and metolachlor transport

Piyanuch Jaikaew[TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY, UNITED GRADUATE SCHOOL OF AGRICULTURAL SCIENCE, Department of Agricultural and Environmental Engineering]・Farag Malhat[TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY, UNITED GRADUATE SCHOOL OF AGRICULTURAL SCIENCE, Department of Agricultural and Environmental Engineering]・Julien Boulange[Meiji University]・Watanabe Hirozumi[TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY, UNITED GRADUATE SCHOOL OF AGRICULTURAL SCIENCE, Department of Agricultural and Environmental Engineering]

汚染物質の挙動解析のための圃場スケール移動式人工降雨装置の開発-アトラジンとメトラクロールの挙動について

ピヤヌッチ ジャイケーウ[東京農工大学大学院連合]・マルハト ファラグ[東京農工大学大学院連合]・ジュリアン ブランジェ[明治大学]・渡邊 裕純[東京農工大学大学院連合]

本研究では,汚染物質の挙動解析のための圃場スケール移動式人工降雨装置の開発を行い,畑地用除草剤アトラジンとメトラクロールに関して,降雨流出の挙動について解析を行った。降雨強度50 mm/hr で60分間の人工降雨による流出水中の除草剤濃度は,最高で0.46 mg/lであった。この圃場スケール移動式人工降雨装置は,畑土壌での農薬の降雨流出挙動の研究に有用であることが示唆された。

Keyword: 移動式人工降雨装置, 農薬表面流出, メトラクロール
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.929-930 , 2016

発表番号 [9-28]

Promotion project of efficient large scale farming system in northwest region of Aomori Prefecture

EBINA Yoshinori[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・ITO Hiroki[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・KAWASAKI Michio[Hirosaki University]・ENDO Akira[Hirosaki University]

青森県西北地域大規模整備型畑作「産地力強化」推進事業について

蛯名 芳[青森県西北地域県民局]・伊藤 裕希[青森県西北地域県民局]・川崎 通夫[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]

青森県の北西部には、国営農用地開発事業等により整備が行われた大規模畑作地帯(屏風山地区)が広がっている。本地区は生産基盤(ハード面)の整備は進んでいるものの、営農面やソフト面が産地力強化の課題となっている。これらの課題を解決し畑作振興を図るため青森県の重点枠事業により平成27年度と平成28年度の2ヶ年で取り組んでいる西北地域大規模整備型畑作「産地力強化」推進事業について紹介する。

Keyword: 大規模畑作, 産地力強化, 土壌水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.937-938 , 2016

発表番号 [10-1]

Review of small hydroelectric generation at head works

Miki Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Goto Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ueda Tatsuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fukuda Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]

頭首工における小水力発電のポテンシャルの検討

三木 昂史[農研機構 農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農研機構 農村工学研究部門]・上田 達己[農研機構 農村工学研究部門]・福田 浩二[農研機構 農村工学研究部門]

頭首工における小水力発電施設の導入ポテンシャルを検討するため、中部地方のA頭首工に小水力発電施設を設置すると仮定して、数値解析を実施した。その結果、発電使用水量や生産できる発電量などから、ある程度採算が取れることが見出せ、A頭首工で発電施設を運営できる可能性が示された。ゆえに、頭首工であっても一定の発電使用水量や落差が確保できれば、小水力発電を実施できると評価した。

Keyword: 小水力発電, 頭首工, 再生可能エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.947-948 , 2016

発表番号 [10-6]

Classical Analysis of Density-Driven Groundwater Flow

Takeuchi Junichiro[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]・Kawabata Makoto[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]・Fujihara Masayuki[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]

流れのある地下水における密度流の古典解析

竹内 潤一郎[京都大学大学院]・川畑 誠[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]

流れのある地下水においては,流速やレイリー数に応じて密度流の様式が変化することが知られている.ここでは,フーリエ級数を用いて熱対流の発生条件に関する解析を行った.その結果,熱対流が発生するレイリー数に関する条件は,ベナール対流における発生条件と同様であったが,数値実験の結果から,これは必要条件であることが示唆される.また,解は地下水流速と同じ速度で移動する進行波解となることが示された.

Keyword: 地下水, 密度流, フーリエ級数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.951-952 , 2016

発表番号 [10-8]

Hydraulic Model Test on the Discharge Coefficient of a Diversion Gate

Asao Kota[DAITO SEITO CO.,LTD]・Kojima Michihiko[School of Agriculture, Meiji University]

分水ゲートの流量係数に関する水理模型実験

浅尾 康太[大東製糖(株)]・小島 信彦[明治大学]

用水路末端において水源から十分な流量が供給されているにもかかわらず、用水不足が発生することがある。本研究では、各分水工の機能を検証するために幹線水路に直角に設置したゲート分水工を対象にもぐり流出の条件で水理模型実験を行った。その結果、ゲートの流量係数が幹線水路フルード数の増大に伴って小さくなる傾向にあること、設計基準技術書「水路工」に示された値を下回る場合のあることが分かった。

Keyword: 分水ゲート, 流量係数, もぐり流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.957-958 , 2016

発表番号 [10-11]

An Effect of a Disaster Reduction Technique Using Irrigation-Drainage Facilities in the Coastal Farmlands

Kiri Hirohide[Institute for Rural Engineering, NARO]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakaya Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Sekijima Kenji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakada Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]

農業水利施設を活用した沿岸低平農地における浸水津波の減災手法の効果

桐 博英[農研機構 農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農研機構 農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農研機構 農村工学研究部門]・関島 建志[農研機構 農村工学研究部門]・中田 達[農研機構 農村工学研究部門]

津波による沿岸部の低平農地への浸水被害を軽減するため,農業水利施設を活用した減災対策工法を導入した場合の効果を平面水理模型実験により検証した.対象とした減災対策工法は,海岸線と平行に走る排水路のほか,既存の排水路の側壁に傾斜を持たせた形の津波減勢工とした.南海トラフ巨大地震津波をモデルに津波の浸水実験を行い,これらの対策により浸水速度を1/3程度まで抑えることが可能であることが明らかとなった。 

Keyword: 水利構造物, 水理模型実験, 減災計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2015

発表番号 [S1-4]

What we must learn and inherit from rotative irrigation management in Okishinden reclaimed land

TARUYA HIROYUKI[National Agricultural and Food Research Organization]

沖新田干拓地の水管理(番水)から学び継承すべきこと

樽屋 啓之[農研機構]

番水システムは、水田灌漑用水のための水源に余裕が無い場合に採用される代表的な水配分システムであり,それらは長い歴史を背景とした水利慣行のひとつでもある。本講演では岡山県にある沖新田は旭川と吉井川に挟まれた児島湾の干拓地の番水システムを対象として農工研が実施した調査結果と分析結果を報告し,番水システムの実施のためには水路と水利施設の整備とともに運用を支える社会組織の維持が不可欠であることを示す。

Keyword: 岡山県沖新田, 水利ネットワーク, 社会ネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2015

発表番号 [S3-2]

Two Different Relations with Victim

Hattori Toshihiro[School of Agriculture, Meiji University]

被災者との二つの異なる関係

服部 俊宏[明治大学農学部]

報告者が行っている震災復興研究における二つの異なる被災者との関係を報告する。津波被災地である岩手県陸前高田市小友地区・広田地区においては,地域の代表者を主な対象に調査を行っている。一方,原子力災害被災地である福島県飯舘村においては,避難先での営農再開者や仮設住宅の住民を対象に調査を行っている。このような関係の中から,仮設住宅からの要望書作成の支援を依頼されたり,学生との交流企画が生まれている。

Keyword: 被災者, 津波被災地, 原子力災害避難区域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2015

発表番号 [S4-2]

Toatal riskevaluation on severe earthquakes and heavy rains

Nishimura Shin-ichi[Okayama University]・Kotaku Mizuho[Ehime Prefecture]・Shinbata Toshifumi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]・Mizuma Keiji[National Agriculture and Food Research Organization]

ため池の地震時および豪雨時の総合リスク評価

西村 伸一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・古宅 瑞穂[愛媛県]・柴田 俊文[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・水間 啓慈[農研機構]

本研究は,ため池を対象に,地震時の損傷確率と豪雨時の損傷確率を求めることを目的としている.第1に,岡山県における南海地震に対応する任意年の損傷確率を求めている.第2に,豪雨の統計モデルを作成し,この事象に対する損傷確率を求める.この二つの確率を総合化し,今後50年におけるため池の損傷確率を算定し,リスク評価する方法を提案した.改修前後の断面でリスクを比較し,改修の効果を評価することができた.

Keyword: ため池, 地震リスク, 洪水リスク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2015

発表番号 [S5-1]

Problems in Electricity Enterprises Law about the small hyadroelectric generation

TAJIMA Akihiko[OBAYASHI Corporation]

小水力発電に関するFIT制度の適用のための課題

田島 昭彦[(株)大林組]

平成24年7月1日から、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」により、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が施行された。小水力発電施設がFIT制度の適用を受けるためには、経済産業省の設備認定と電力会社の系統連系承諾書が必要であるが、手続きの過程で様々な課題がある。本報告では、小水力発電がFIT制度の適用を受けるために必要な申請から締結までを事例で報告する。

Keyword: 小水力発電, FIT制度, 設備認定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.42-43 , 2015

発表番号 [S5-3]

History and problems of Haseoiro power station

SHUTOU Yukinori[Haseo Land Improvement Districts]

長谷緒井路発電所の歴史と課題

首藤 幸徳[長谷緒土地改良区]

大分県南西部に位置する長谷緒土地改良区では、標高差180mをいかして、最大出力1,300kWの小水力発電を行っている。昭和59年に農山漁村電気導入促進法に基づき検討を開始して、平成2年3月に工事着工、平成3年3月25日に長谷緒井路発電所竣工式を迎え、運転を開始した。本報告では、発電開始から20年以上経過した本小水力発電所の歴史と課題を報告する。

Keyword: 小水力発電, 維持管理, 農山漁村電気導入促進法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2015

発表番号 [S6-2]

Present situation and perspective of PWE

Shinogi Yoshiyuki[Graduate School of Agriculture, Kyushu University]・Mizoguchi Masaru[Tokyo University]

PWE (Paddy and Water Environment) 現状と展望

凌 祥之[九州大学大学院農学研究院]・溝口 勝[東京大学]

PWE(Paddy and Water Environment)はPAWEESの正式な科学雑誌である.PWEの現状と問題点について,編集作業を行っている観点から整理して,読者や投稿を予定している研究者などに報告する.PWEのインパクトファクターは年々増加しながらも,オンライン化や印刷待ちの長期化などの問題を抱えている.これらを克服し,有益な学術的な発展を目指すための方策についても報告する.

Keyword: PWE, 雑誌, 編集
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2015

発表番号 [S7-3]

Actions to encourage young scientists in related fields of JSIDRE

Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

関連分野における若手研究者への働きかけ

西村 拓[東京大学大学院農学生命科学研究科]

奨学金の貸与化,大講座化や常勤職の定員削減,経常経費の削減など物理的にも精神的にも苦しい条件の下で若い研究者は頑張っている.これをサポートする策として,研究者間のネットワークをより密で活発なものにすることがある.そこで,農業農村工学会関連の地盤工学会,土壌肥料学会,日本生態学会,作物学会などで若い会員向けに実施されている企画を振り返って,今後の議論の参考にしたいと考える.

Keyword: キャリアパス, 若手支援, 学生会員
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2015

発表番号 [S8-1]

Effective use of irrigation water produced by capillary barrier of soil

Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]・Inoue Mitsuhiro[Professor Emeritus, Tottori University]

土のキャピラリーバリア機能を利用した効率的な畑地かんがい

森井 俊広[新潟大学農学部]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・井上 光弘[鳥取大学名誉教授]

土のキャピラリーバリア(CB)による根群域の保水性向上と地下水からの塩水侵入阻止の機能を,圃場実験に基づいて明らかにする。CBを条件不利地における新たな農地開発に適用するとなると,圃場全面に礫層を敷設する必要が生じ,工事費用と時間は多大なものとなる。この問題を解決するには,植栽位置の直下に円盤状の礫層を部分的に敷設する方法が効果的である。上記の圃場実験に続き,部分敷設した礫層でのCB機能を調べる。

Keyword: キャピラリーバリア, 畑地かんがい, 塩分集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2015

発表番号 [S8-2]

Evaluation of water saving effect of subsurface irrigation in Shimajiri Mahji field

Hamada Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Yuge Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Hirakawa Akira[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

島尻マージ圃場における地中灌漑の節水効果の定量的評価

霤帖々麺ぁ龍綵B膤愨膤惘\己資源環境科学府]・弓削 こずえ[佐賀大学農学部]・阿南 光政[(株)高崎総合コンサルタント]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]・凌 祥之[九州大学大学院農学研究院]

本研究は島尻マージ圃場における節水灌漑手法の確立を目指し,地中灌漑の節水効果を定量的に評価することを目的とするものである.まず,二次元場における土壌中の水分および熱輸送のシミュレーションモデルを構築し,地中灌漑時の土壌水分動態を解明した.地中灌漑を模した模型実験を行って,モデルの妥当性を確認した.このモデルを用いて,シナリオ分析を行い,地中灌漑の節水効果を定量的に評価することができた.

Keyword: 節水灌漑, 土壌水分動態, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2015

発表番号 [S8-3]

Responses of Water Status Indicators of Olive to Water Stress

Inagaki Misaki[Graduate School of Agriculture, Tottori University]・Inosako Koji[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Todorovic Mladen[CIHEAM-IAMB]・Saito Tadaomi[Faculty of Agriculture, Tottori University]

オリーブの水分状態指標の水ストレスに対する応答

稲垣 岬[鳥取大学大学院農学研究科]・猪迫 耕二[鳥取大学農学部]・ムラデン トドロビッチ[地中海農業研究所]・齊藤 忠臣[鳥取大学農学部]

本研究では,オリーブの水利用効率を最大化する水管理指標として,土壌水分,樹液流速,気孔コンダクタンス,樹体内水分に着目した.地中海農業研究所内のオリーブ畑で灌漑実験を行い,これらの指標の連続計測を行った.その結果,樹液流速がストレスの発生に対して最も鋭敏な反応を示すことが明らかとなったが,水管理のためには非ストレス状態にある木との対比が必須であり,さらに詳細な検討が必要であることが示された.

Keyword: 樹液流速, 樹体内水分量, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2015

発表番号 [S8-4]

Assessing Salt Concentration in Tsunami Affected Field Using Capacitance Sensor

Miyamoto Teruhito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Kameyama Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwata Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Naruoka Michio[National Institute for Rural Engineering, NARO]

キャパシタンスセンサーによる津波被災農地の土壌塩分モニタリング

宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・成岡 道男[農研機構農村工学研究所]

普及が進んでいる土壌水分量,バルク土壌ECと地温を同時計測できるキャパシタンスセンサーを用いると農地基盤中の塩分濃度を土壌水分変動下においても非破壊で連続的に監視できる.キャパシタンスセンサーのキャリブレーションを行った後,宮城県の津波被災農地における土壌塩分モニタリングに適用した.塩害被害の土壌指標として用いられる土壌ECの算定も可能であり,除塩の進行過程を把握することができた.

Keyword: 塩分濃度, 電気伝導度, センサー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2015

発表番号 [S9-1]

Develpment and Perspectives of the JST-JICA SATREPS

Asanuma Shuichi[Japan Science and Technology Agency]・Watanabe Tsugihiro[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

地球規模課題への対応を目指すJST-JICA SATREPSプロジェクトの展開と課題

浅沼 修一[国立研究開発法人科学技術振興機構]・渡邉 紹裕[京都大学大学院地球環境学堂]

現在の「地球規模課題」において,環境・エネルギー,災害,食料,資源管理など,農業農村工学分野の課題も多い.JSTとJICAは共同でこれに取組む国際科学技術協力プログラム「SATREPS」を実施していて,農業農村工学分野の研究者も参画して成果を上げている.報告では,その概要とこれまでの成果,今後の課題や,農業農村工学分野への期待を論じる.

Keyword: 地球環境, 国際共同研究,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2015

発表番号 [S10-2]

Estimate of head losses with water leakage preventive bands

matsuda ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・namihira atsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・nakada toru[National Institute for Rural Engineering, NARO]・taruya hiroyuki[National Institute for Rural Engineering, NARO]

複数個の止水バンド施工による損失水頭について

松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農研機構農村工学研究所]・中田 達[農研機構農村工学研究所]・樽屋 啓之[農研機構農村工学研究所]

止水バンド工法は,止水バンドを用いて管継手部の止水補修をする工法である.止水バンドの施工による通水断面の減少がわずか数%であるため,バンド単体での損失水頭は無視しても許容できる程度に小さいが,複数個のバンドが連続的に施工された場合,施工前に比べて大きな損失水頭が発生する可能性がある.そこで本研究では,複数個の止水バンド施工による損失水頭の扱い方を検討することを目的とし,水理模型実験を行った.

Keyword: 止水バンド, パイプライン, 損失水頭
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2015

発表番号 [S10-3]

Flow velocity coefficient of the water pipelines --case examples, problems in the facility evaluation--

Miyata Tsutomu[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Ueno Hiroshi[Naigai Engineering Co.,Ltd.]

管水路の流速係数 〜事例紹介、施設評価の課題〜

宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・上野 裕士[内外エンジニアリング(株)]

管水路の流速係数は新設時点では重要な性能指標として位置づけられているが、今後の維持管理や施設の長寿命化計画において、流速係数は健全度の指標とされていない。その理由は既設管路における測定の困難さから、経年変化の実態が適切に把握出来ないためであると考えられる。本報では計測方法と実測事例を紹介し、通水年数の影響を踏まえて施設評価の課題を整理し、流速係数の利用方法を提案する。

Keyword: 管水路, 流速係数, 粗度調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2015

発表番号 [S10-4]

Technological advancement and reduction of risk of accidents in pipeline systems

Inagaki Hitone[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]

パイプラインにおける技術の進歩と事故リスク低減の関係

稲垣 仁根[宮崎大学農学部]

農業用水路におけるパイプラインの進展と事故の発生は無縁ではなく,事故が発生する毎に原因が究明され,有効な対策が講じられてきた.本報告において,パイプラインの導入開始後,約40年間の技術の進歩と発生した事故について振り返り,今後の技術課題への取り組みについて,我々が経験を通して獲得した知識としての”経験知”を引き出すことを目的とする.

Keyword: パイプライン, 管種, 事故発生頻度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2015

発表番号 [S10-5]

Damaged accidents for small-diameter PVC pipes by Water Hammer

Tanaka Yoshikazu[National Institute for rural engineering]

水撃圧による小口径塩ビ管の破損事故

田中 良和[農研機構農村工学研究所]

一年を通して水が利用される畑地かんがいでは、管破損事故は営農や現場復旧に大きな損失と負担を強いるために極力避けなければならないことである。本稿は、塩ビ管の破壊の種類を特定して、どのような荷重が破損の原因であったかを同定し、破裂した塩ビ管の破裂事故原因の究明やストックマネジメントに資することを目的としている。

Keyword: 塩ビ管・破面解析, 疲労破壊, 水撃圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2015

発表番号 [S10-6]

Use of Elastic Waves for Safety Assessment of an Agricultural Pipeline - A Case Study of Gas-Liquid Flow Effects -

SUZUKI TETSUYA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TARUYA HIROYUKI[National Institute for Rural Engineering]・NAKA TATSUO[National Institute for Rural Engineering]

農業用パイプラインに発生する弾性波による非破壊安全性診断‐気液二相流を事例に‐

鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・樽屋 啓之[(独)農研機構 農村工学研究所]・中 達雄[(独)農研機構 農村工学研究所]

本報では,パイプラインから発生する弾性波に関する非破壊検査分野での議論を概観し,農業水利システムの安全性診断への弾性波計測の適用と技術課題について気液二相流を事例に考察する.

Keyword: 農業用パイプライン, 弾性波計測,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2015

発表番号 [S11-1]

Some proposals to conserve soil fertility of paddy-upland rotation fields.

NIRA Rikiya[Naro Agriculture Researc Center]

転作田における地力維持と大規模水田農家の課題

新良 力也[(独)農研機構中央農業総合研究センター]

水田の地力が低下しているとの懸念がある中、転作利用頻度に応じて窒素肥沃度が低下していることを明らかにしてきた。地力低下対策技術としては堆肥の施用が有効であるが、生産者に十分施用する労力と資金の余裕がなく、限られたコストで地力をどの水準で維持すべきかの議論が必要である。一方、転作田の食料生産性を高く維持する観点からは、大豆の生産性向上もひとつの方向性だと考える。

Keyword: 地力, 水田土壌, 転作田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.92-93 , 2015

発表番号 [S11-3]

Labor Saving Method of Direct-Seeding Rice Cultivation in Dry Paddy with Plow and Grain Drill

Kanmuri Hideaki[NARO Tohoku Agricultural Research Center]

プラウとグレーンドリルを用いた省力的な乾田直播技術

冠 秀昭[農研機構東北農業研究センター]

今後の大規模水田農業を支える技術と期待されるプラウ耕グレーンドリル体系乾田直播技術について紹介する。米生産のコスト低減には、移植栽培や湛水直播栽培よりもコスト低減効果の大きい乾田直播栽培の導入が効果的である。近年、大規模畑作用機械を汎用利用し、高速作業が可能なプラウ耕グレーンドリル体系乾田直播技術が開発され、東北地方を中心に800ha程度で普及しており、ここではその方法と導入効果について解説する。

Keyword: 水稲乾田直播, 大区画水田, 低コスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.94-95 , 2015

発表番号 [S11-4]

Farming practices using GPS aiming at better agricultural management in a large sized paddy field

WAKASUGI Kousuke[National Institute for Rural Engineering.]・HARAGUCHI Noburo[National Institute for Rural Engineering.]・TANABE Yoshio[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KAWANO Koichi[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・SATOH Shoichi[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KITAHARA Akira[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KISHI Keijun[NIKON-TRIMBLE CO.]・HIROTA Kenichi[NIKON-TRIMBLE CO.]

GPS測位を用いた大区画ほ場における均平化及びほ場管理技術

若杉 晃介[(独)農研機構 農村工学研究所]・原口 暢朗[農研機構農村工学研究所]・田辺 義男[スガノ農機(株)]・川野 浩一[スガノ農機(株)]・佐藤 正一[スガノ農機(株)]・北原 陽光[スガノ農機(株)]・岸 恵純[(株)ニコン・トリンブル]・広田 健一[(株)ニコン・トリンブル]

担い手への農地集積によって大規模・大区画ほ場が多くなっているが、そのスケールメリットを活かす営農体系の確立には至っていない。そこで、GPS測位を用いた営農技術の効果について検証した。RTK測位を用いたGPSレベラーはレーザーレベラーに比べて約4割程度の作業時間が短縮し、高い均平精度を得ることができた。また、GPSガイダンスによる薬剤散布ではガイダンスの有無によって重複散布面積が8%減少した。

Keyword: GPSレベラー, GPSガイダンス, 大区画ほ場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2015

発表番号 [S12-1]

Substantiative Research on Energy Saving of Rural Sewage Treatment Parts

harada masato[The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and esource Recycling]

農業集落排水施設の省エネ実証調査

原田 正人[(一社)地域環境資源センター]

農業集落排水施設については、今後急増する老朽化施設の更新や、電力料金及び汚泥処理費などに要する維持管理費の軽減が求められており、省エネ技術についての効果を現場において実証し、施設の更新整備と併せて速やかな導入が求められている状況であり、平成26年度に実証調査において、施設の更新整備と併せて省エネ技術の導入を図ることとして、更新整備地区において効果の検証を行う。

Keyword: 集落排水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2015

発表番号 [S13-3]

Agricultural Land and Rural Improvement Policy Study Group as a Science-Policy Interface

HASHIMOTO SHIZUKA[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

科学と政策のインターフェイスとしての農業農村整備政策研究部会

橋本 禅[京都大学大学院地球環境学堂]

農業農村整備事業の企画・計画・実施に実質的に関与するためには,研究者,技術者,行政担当者の間の密なコミュニケーションが不可欠だが,価値観や行動原理の違い,必要とする情報の内容や入手経路への期待などの認識の格差がそれを阻んでいる。本稿では,「科学と政策のインターフェイス」の先行研究の整理を通じて,研究者や技術者,行政担当者が集う本部会の運営のヒントとなる情報の整理を試みた。

Keyword: 科学と政策のインターフェイス, ナレッジ・ブローカー, CRELE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2015

発表番号 [S14-5]

Effect of biochar application on soil physical and chemical properties in a sandy soil field

KAMEYAMA KOJI[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA YUKIYOSHI[National Institute for Rural Engineering, NARO]・SASAKI KOICHI[Sakai Agriculture and Forestry General Office, Fukui Prefectural Government]・NARUOKA MICHIO[National Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO TERUHITO[National Institute for Rural Engineering, NARO]

砂質土圃場へのバイオ炭施用が土壌の物理・化学性に与える影響

亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・佐々木 康一[福井県坂井農林総合事務所]・成岡 道男[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]

本報では,バイオ炭(バーク炭)の砂質土圃場への施用が土壌の保水性・保肥性等の理化学性に与える影響について検討した.現地において,対照区(0t/ha施用区),炭多量区(48t/ha施用区),炭少量区(24t/ha施用区)を設定し,炭施用前,炭施用直後,一作栽培後の土壌理化学性の変化を比較した.その結果,炭多量区では,有効水分量やCEC等が増加し,水・肥料成分の下方移動が抑制される可能性が示唆された.

Keyword: バイオ炭, 保水性, 保肥性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2015

発表番号 [S16-1]

Outline and Prospect of Technical Training for Agricultural and Rural Development by the MAFF

Suzuki Toyoshi[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]

農林水産省における農業農村整備技術研修の概要と今後のあり方

鈴木 豊志[農村振興局]

「食を支える水と土の再生・創造」を基本理念に、新たな「土地改良長期計画」が平成24年3月に閣議決定され、その政策目標実現に向けて平成25年4月には「農業農村整備事業に関する技術開発計画」が策定された。技術開発計画の実施にあたり、それを踏まえた行政機関としての技術研修会の今後の方向性について述べる。

Keyword: 技術開発計画, 行政機関, 技術研修会
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2015

発表番号 [S17-1]

Establishment of the coordinator to support partnership between various participants in development of the rural area

Shimizu Natsuki[Educational Unit for Studies on the Connectivity of Hills, Humans and Oceans (CoHHO), C-PIER, Kyoto University]

農山村振興における協働を支えるコーディネーターの形成

清水 夏樹[京都大学学際融合教育研究推進センター森里海連環学教育ユニット]

地域振興には,地域住民・行政・企業,地域外の人びとなどさまざまな立場の人の参画と協働が必要とされ,核となる組織には,これらの主体をつなぎ実践に結びつけるコーディネーターの役割が求められる。農村計画研究分野では,多くの研究で主体間の連携の重要性が指摘されてきているが,農山村振興という大きな目的の中で連携の中核を担う組織の運営についての研究例は少なく,今後,より一層の研究の蓄積が望まれる。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2015

発表番号 [S18-1]

Improvement of SWAT model based on discharge process in paddy fields

Tsuchiya Ryota[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水田流出過程を考慮したSWATモデルの改良

土屋 遼太[東京農工大学大学院農学府]・加藤 亮[東京農工大学農学研究院]

アジア・モンスーン地域で特徴的な土地利用である水田における流出プロセスを考慮し、SWATモデルを次の3点について改良した。第一に、水田での湛水状態を表現するために新たな水質・水文サブモデルを構築した。第二に、乾燥地を想定したSWATの浸透モデルに改良を加え、水田における土壌の飽和状態を再現できるようにした。第三に、SWATの営農モデルを改良し、水田における水位管理や代掻きを表現できるようにした。

Keyword: 水田, 水質水文モデル, 長期流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.146-147 , 2015

発表番号 [S18-2]

Development of Water Circulation Model Representing Paddy Irrigation System in Monsoon Asia Region

KUDO Ryoji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・HORIKAWA Naoki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・MASUMOTO Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]

モンスーンアジアにおける水田水利システムを表現する水循環モデルの開発

工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]・堀川 直紀[国際農林水産業研究センター]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]

世界の水利用量のおよそ半分を占めるアジアでは,使用水量の大部分を水稲栽培に利用していることを考えると,流域内の水循環を検討する上で水田における水利用を無視することはできない.本報告では,モンスーンアジア域を対象に著者らの研究グループで開発されてきた水田灌漑を中心とする人為影響を考慮した水循環モデルを概説するとともに,近年の適用事例を示し,特に人為影響と河川流況の相互作用を解析した例を紹介する.

Keyword: モンスーンアジア, 水循環モデル, 水田水利システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2015

発表番号 [S18-3]

Application of iMOD Groundwater Model to Coastral Area of Mekong Delta, Vietnam

Nguyen Dinh Giang Nam[United Graduate School of Aguriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・GOTO AKIRA[Depertment of Engineering, Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

Application of iMOD Groundwater Model to Coastral Area of Mekong Delta, Vietnam

Nguyen Dinh Giang Nam[東京農工大学院連合農学研究科]・後藤 章[宇都宮大学農学部農業環境工学科]

過去20年ほどの間に地下水汲上げが急速に増大し,顕著な地下水位低下が見られるベトナム・メコンデルタ Cantho市地域に,地下水流動モデルiMODを適用して,気候変動下での地下水位の変動状況に関して予測を行った。その結果,降雨量が変化しなければ,汲上げ量の1%抑制によって地下水位の回復が見込まれること,降雨量が減少し汲上量が増大する場合には,さらに数メートルの地下水位低下が進行することが示された。

Keyword: 地下水位, 降雨,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2015

発表番号 [S18-4]

Impact Analysis of Future Population Growth on River Nitrogen Load in the Citarum River Basin, Indonesia

YOSHIDA KOSHI[Ibaraki University]・HARIYA RYUNOSUKE[Ibaraki University]・TANAKA KENJI[Ibaraki University]・MAEDA SHIGEYA[Ibaraki University]・KURODA HISAO[Ibaraki University]

将来の人口増加がチタルム川流域の窒素負荷量に及ぼす影響の評価

吉田 貢士[茨城大学農学部]・針谷 龍之介[茨城大学農学部]・田中 健二[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]

本研究では将来の人口増加が流域レベルの窒素負荷量の空間分布に及ぼす影響を定量的に把握するため、現地の水利用・水質・営農状況を把握するための現地調査を行い、それら水利用・物質動態を反映させたモデル構築を行った。また、構築したモデルを用いて、将来の人口増加に関するシナリオ分析を行い、より環境負荷の小さい流域圏のあり方、具体的には環境負荷の小さい人口分布について検討を行った。

Keyword: 水質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2015

発表番号 [1-01]

Historical change of governmental food relief for the emergencies

doi kunihiro[Japan International Reseach Center for Agricultural Sciences]・kimura kenichiro[Japan International Reseach Center for Agricultural Sciences]

災害時における政府の救済活動の歴史的変遷

土居 邦弘[(独)国際農林水産業研究センター]・木村 健一郎[(独)国際農林水産業研究センター]

我が国の災害発生時における政府の救済活動(炊き出しなどの食料供給)の歴史的変遷を学術文献から収集し、東日本大震災における政府の対応と比較することで、生産活動の効率化や集約化など経済や社会が発展していくことは、その反面において食料供給に対するリスクが拡大しつつあることを明らかにした。

Keyword: 大震災, 危機管理, 救済
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2015

発表番号 [1-06]

Simplified Estimation of Damage Costs from Floods due to Earth-Dam Breaches using Response Surface Methods

MIZUMA Keiji[National Institute for Rural Engineering]・NISHIMURA Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・SHIBATA Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・SHUKU Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]

応答曲面法によるため池破堤時の被害額の簡易推定

水間 啓慈[農研機構農村工学研究所]・西村 伸一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・柴田 俊文[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

我が国のため池は古くに築造されたものも含め数多く、地震や豪雨のリスクに常に直面している。このため、効率的な対策の実施が必要であり、破堤時の被害額を想定し優先度に応じて改修を進めることが求められている。しかしながら、規定の被害額算定手法は複雑であり、数多くのため池に一度に適用し優先度を評価することは難しい。この課題に対応するため、本報告は応答曲面法によるため池破堤時の被害額の簡易推定法を提案する。

Keyword: ため池, 応答曲面, 被害額
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.172-173 , 2015

発表番号 [1-08]

Cost and environmental impact assessment on pump irrigation using NORIA

HIROSE YUICHI[National Institute for Rural Engineering]・GOTO MASAHIRO[National Institute for Rural Engineering]・UEDA TATSUKI[National Institute for Rural Engineering]

揚水水車を用いた揚水灌漑の費用及び環境負荷の評価 〜倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に〜

廣瀬 裕一[農研機構農村工学研究所]・後藤 眞宏[農研機構農村工学研究所]・上田 達己[農研機構農村工学研究所]

倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に,これらが電動ポンプやガソリンポンプに置きかわった場合の費用とCO2排出量をLCI分析を通して明らかにした。その結果,ガソリンポンプでは費用とCO2排出量とも全ての地点で揚水水車より多くなるが,電動ポンプでは,費用は揚水水車より安くなる一方でCO2排出量は揚水量が約100m3/d以上の地点では,揚水水車より多くなることが明らかになった。

Keyword: 再生可能エネルギー, 揚水量, 伝統的農業水利施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2015

発表番号 [1-11]

Economical evaluation of the activity that residents repair an agricultural waterway and a road

ENDO Kazuko[National Institute for Rural Engineering]

住民による水路や農道の補修活動の経済評価

遠藤 和子[農研機構農村工学研究所]

施設の総合耐用年数の延長を長寿命化と定量化し、年減価償却費の節減効果を試算する方法を用いて、住民による水路や農道の補修活動(三重県多気町勢和地域)の経済評価を試みた。試算の結果、人々による補修は一般の公共事業で実施するのに比して年減価償却費の節減効果が高く、丁寧な作業により耐用年数を延長できれば一層高まることがわかった。併せて住民活動を可能とする仕組みこそが評価される点であることもわかった。

Keyword: 農村振興, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2015

発表番号 [1-12]

A Study of Structure and Requirements Intuitive Explanation Map for Large-scale Irrigation Channel Network

EBE HARUOKI[T-NET-JAPAN]

大規模灌漑水路網構造性能説明地図の研究

江部 春興[(株)ティーネットジャパン]

周辺高位部を含め地域一円を潤す大規模灌漑水路網が全国各地で構築されて久しい。その再整備を進めるに当っては、農家のみならず流域に住む住民等に対し、充分に説明責任を果たしておくことが重要です。土地改良の歴史を知らない若い後継者や住民でも馴染み易い、直感的で判り易い灌漑水路網の系統別物理構造と要求性能の情報提供方策について研究し、試作した情報説明地図を発表します。

Keyword: 水利構造物, 用水管理, 水利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2015

発表番号 [1-13]

Distribution Change and Variety of Business Facilities in Depopulated Area

Sekiguchi Tatsuya[School of Engineering, the University of Tokyo]

過疎地域における事業所立地の変遷と多様性に関する研究

関口 達也[東京大学大学院工学系研究科]

本稿では過疎地域と都市地域を比較しつつ、近年の事業所の空間分布に着目して、その多少や多様性を把握するための分析を行った。分析の結果から、過疎地域においては、鉄道駅周辺や幹線道路沿いにおいて、相対的に事業所の立地が多く、多様性が高い地区が確認された。一方で、都市地域と比較して、事業所の立地が多くかつ高い多様性を有する地区は非常に限定的であり、近年の事業所の開設も減少傾向にあることが明らかになった。

Keyword: GIS, 経済センサス, 空間分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2015

発表番号 [1-14]

Current Status and Issues for means of commuting to school : Case study on Sugane area, Shunan city, Yamaguchi Pref.

SAITOU Akemi[School of Agriculture, Meiji University]・HATTORI Toshihiro[School of Agriculture, Meiji University]・KOGUCHI Reo[A-TEC Co.]

山口県周南市須金地区における通学手段の現状と課題

齋藤 朱未[明治大学農学部]・服部 俊宏[明治大学農学部]・古口 黎旺[株式会社エイテック]

山口県周南市須金地区において,中山間地域における子育て世代の生活環境を考えていく上で重要な子供の通学について,その現状と課題について明らかにした。その結果,中学校,高校への通学すべてを公共交通である路線バスでまかなうことができていないことが明らかになった。また,高校進学に関しては,通学が困難なことから一人暮らしをする生徒の出現や一家で引っ越しを検討している世帯の存在も確認された。

Keyword: 通学手段, 公共交通, 子育て世代
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2015

発表番号 [1-15]

Possibility of Migration to Aid Parental Life

HAYASHI Naoki[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

親の生活を支援するための移住の可能性

林 直樹[東京大学大学院農学生命科学研究科]

山間地の維持について他出子が注目されるようになった。全国の18歳以上の男女を対象としたアンケートを実施し,(1)一定の仮定のもと,親と同じ市区町村に移住する可能性,(2)単純に出身地へ移住する可能性の2点を明らかにした。主な結論は次のとおりである。高齢者の通院や家事などの支援という点で,他出子は有力な戦力になる。特段のきっかけがない場合,山間の農村(出身地)への移住はあまり期待できない。

Keyword: 他出子, 通院, 出身地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2015

発表番号 [1-16]

A Study of the Management of Ba in Endogenous Development -A Case of Misato Town, Shimane Prefecture-

Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Futakami Takuma[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

内発的発展における「場」のマネジメントに関する研究 ―島根県邑智郡美郷町を事例として―

中島 正裕[東京農工大学大学院農学研究院]・二上 拓真[東京農工大学農学部]

本報告では経営学の「場」の論理を援用し、内発的発展の先進地(島根県美郷町)を事例に住民の内発性が醸成され発現していく過程と要件を解明した。内発的発展の過程(5段階19細目)を分析した結果、STEP4(実験圃場、直売所の開設)が発展過程の基盤となっていた。直売所で「場」が生まれ、その生成過程のタイプは「開花する場」であった。一連の分析を通して、課題設定、主体間連携、支援方法で有益な知見が得られた。

Keyword: 内発的発展, 中山間地域, 計画論
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2015

発表番号 [1-18]

Utilization of wildlife as foodstuffs in rural areas of central Laos

Hasada Katsumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Phomdouangsy Souny[Agriculture and Forestry Policy Research Centre, National Agricultural Forestry Research Institute]

ラオス中部農山村における食料としての野生動植物の利用実態

羽佐田 勝美[(独)国際農林水産業研究センター]・スニー ポンドゥアンシィ[ラオス国立農林研究所農林業政策研究センター]

ラオス中部農山村において食料として利用される野生動植物への依存度を明らかにした。異なる農家タイプ間で依存する野生動植物の違いも考察した。利用される食材は、相対的に野生動植物への依存度が高かった。採集される動物性食材は、水田農家は魚介類の割合が、焼畑農家は哺乳類の割合が高かった。採集される植物性食材は、農家タイプ間で違いはなかった。採集される動物性食材の種類は農家の生業の場と関係が深いと考えられる。

Keyword: 野生動植物, 食材, 採集
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2015

発表番号 [1-21]

Economic ripple effects of biomass electricity power plants for earthquake disaster reconstruction in the coastal area of Iwate prefecture

Kunimitsu Yoji[National Agriculture and food Research Organization]・Nakata Toshihiko[National Agriculture and food Research Organization]・Yoshimi Masaharu[National Agriculture and food Research Organization]

岩手県沿岸部の震災復興におけるバイオマス発電の経済波及効果

國光 洋二[農研機構]・中田 俊彦[農研機構]・吉見 勝治[農研機構]

バイオマス資源を活用したエネルギー生産システムの導入による地域経済の活性化とエネルギー自給力の向上が期待されている。本研究は、バイオマス発電施設導入の地域経済への波及効果を定量的に示すことを目的とする。産業連関分析を適用した結果、バイオマス発電施設の建設段階と施設稼働段階の生産誘発額及び雇用誘発額が投入額以上となり、施設の建設・稼働が私的経済のみでなく地域経済にとって意義あることを明らかにした。

Keyword: 産業連関分析, 生産誘発効果, 雇用誘発効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2015

発表番号 [1-23]

Present Situation about Unused Plots of Stay-type Allotment Gardens -From the Results of Inquiries on FY 2014-

kawano junji[Graduate School of Agriculture Ibaraki University]・aka hiromiti[College of Agriculture Ibaraki University]・makiyama masao[College of Agriculture Ibaraki University]

滞在型市民農園における空き区画の現状 〜2014年度の調査結果から〜

河野 純士[茨城大学大学院農学研究科]・阿嘉 洋典[茨城大学農学部]・牧山 正男[茨城大学農学部]

かつては人気を博した滞在型市民農園だが,近年では一部に空き区画が見られる。昨年度は その地理的な分布に注目して要因分析を試みた。ただし,その際に用いた空き区画の情報は単年度(2011年度)のものに過ぎず,時間変化を追うことはできなかった。本報は2014年度における滞在型市民農園(全78地区)に調査から得られた空き区画の情報を基に,その実態把握を行う。合わせて空き区画が生じる要因にも一部言及する.

Keyword: 滞在型市民農園(クラインガルテン), 区画の利用状況, 空き区画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2015

発表番号 [1-25(P)]

Current status of fuelwood use in Sumita Town, Iwate Prefecture

HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]・TAKEHANA Nobuyuki[Aomori Prefecture]

岩手県住田町における薪利用の実態

原科 幸爾[岩手大学農学部]・竹花 信之[青森県]

岩手県住田町における薪利用世帯を明らかにするために,町内のほぼ全世帯にあたる2082世帯で踏査を行ったところ,13.5%にあたる281世帯で薪を利用していることが分かった。これらのうち,122世帯で薪の利用形態,調達方法,利用量,利用に対する意識などについて聞き取り調査を行い,町内における薪利用の実態を明らかにした。また,これらの結果に基づいて,薪利用がしやすい環境づくりに向けた提言を行った。

Keyword: 木質バイオマス, エネルギー, 薪
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2015

発表番号 [1-26(P)]

Institution Process of the Water Source Area Conservation Regulations and its operations issue

Yamashita Ryohei[Faculty of Bio-resources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

水源地域保全条例の策定背景と運用上の課題

山下 良平[石川県立大学生物資源環境学部]

戦後の植林期に大量に植えられた人工林が一斉に伐採適齢期を迎える中,希少で良質の自然資源は,一部のグローバル資本では既に争奪の対象となっている。近年,注目すべき各都道府県独自の対応として,水源地域保全条例の制定が広まっている。買収による森林の所有権消失や乱開発が懸念されていることを念頭に置いて,地方自治体独自に策定が進む水源地域保全条例の運用体制からみる有効性や限界について検討する。

Keyword: 水源地域保全条例, 森林売買, 外資系企業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2015

発表番号 [1-28]

Constraint to irrigation expansion in Ethiopia and alternative strategy from LIDs' experience

Mekonnen B. Wakeyo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Senayit Shumi[Adama Irrigation Development Bureau, Ethiopia]・Oka Naoko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

Constraint to irrigation expansion in Ethiopia and alternative strategy from LIDs' experience

Mekonnen B. Wakeyo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Senayit Shumi[Adama Irrigation Development Bureau, Ethiopia]・Oka Naoko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

エチオピアの灌漑農地は5%に過ぎず、低投資、低率な状態にとどまっている。このため、灌漑事業を拡大するにあたっての財源の役割について、定性的な分析を行った。その結果、灌漑事業により利益が見込め費用対効果がある場合でも、財源及び体制の問題により灌漑事業の拡大が制約を受けていることがわかった。土地改良区の経験と地方組織の支援が、エチオピアの灌漑事業拡大の代替戦略となると考えられる。

Keyword: Irrigation-scheme expansion, Finance, LID
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2015

発表番号 [1-31]

Challenges and Countermeasures for Domestic Water Supply by Using Irrigation Facilities in Time of Disasters

TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SHIMADA Miroku[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・UJIIE Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

災害時における農業水利施設による生活用水供給実現に向けての課題と対策

谷口 智之[筑波大学生命環境系]・島田 実禄[筑波大学大学院生命環境科学研究科]・氏家 清和[筑波大学生命環境系]

阪神・淡路大震災や東日本大震災では,水道施設の破損や停電によって長期断水が発生した.震災後,自治体ではペットボトルの備蓄や貯水槽の整備が進んでいるが,その対象は主に飲用水であり,生活用水については十分な対策が立っていない.これまで断水時に農業用水路で生活用水を供給することを提案し,その効果と経済的価値を示したが,ここではその実現に向けての課題を整理し,必要な対策を検討した.

Keyword: 断水, 生活用水, 多目的利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2015

発表番号 [1-36]

Evaluation Method on Organization of Participatory Irrigation Management in Developing Countries

GOTO Mitsuki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・HAYASHI Toru[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

開発途上国の住民参加型水管理における組織化の評価手法

後藤 光喜[(一財)日本水土総合研究所]・林 亨[(一財)日本水土総合研究所]

住民参加型水管理を実施している開発途上国の水管理組織の現状を把握する際、多岐にわたる参加型水管理の成立要因を基礎調査するため、多大な時間と労力が必要であった。そこで、オストロムとフリーマンによる成功する組織の持つべき条件の理論をもとに、水管理組織の組織状況を簡易的かつ的確に評価する手法の検討を行った。

Keyword: 住民参加型水管理, 土地改良区, 水利組合
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.232-233 , 2015

発表番号 [1-38]

The Community Planner Training by University Cooperation Project

GOKO Masaharu[Miyagi University]・YAMAMOTO Satoshi[University of Hyogo]・CHIBA Katsumi[Miyagi University]・YANAGISAWA Mitsunori[Miyagi University]

大学間連携によるコミュニティ・プランナー育成の取組

郷古 雅春[宮城大学食産業学部]・山本 聡[兵庫県立大学緑環境景観マネジメント研究科]・千葉 克己[宮城大学食産業学部]・柳澤 満則[宮城大学食産業学部]

地域コミュニティの活性化とそれを担う人材の育成は,現代社会が共通して取り組むべき課題の一つである。宮城大学と兵庫県立大学は,地域住民や行政,企業等と協働して地域づくりの担い手になるような課題発見解決型の人材(コミュニティ・プランナー)育成のための教育プログラムの確立に取り組んでいる。本プログラムは,コミュニティと密接な関わりを持つ農業農村工学分野における今後の教育手法検討の題材としても期待される。

Keyword: 教育手法, 技術者育成, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2015

発表番号 [1-41]

Inhibiting effect in an abandoning cultivation land by community-based farm cooperatives

Yabiki Naoki[National Institute for Rural Engineering]

集落営農による耕作放棄地抑制効果

矢挽 尚貴[農研機構農村工学研究所]

集落営農は農業生産活動の維持・発展を目指した取組であるとともに、大部分の組織では農地の保全を目的としている。集落営農による耕作放棄地の有効活用・発生防止の効果を統計データと現地調査の結果から検証した。その結果、集落営農数が多い市町村においては耕作放棄地率が低い傾向が見られた。また、現地調査によって、集落営農が積極的に耕作放棄地の活用に取り組んでいることが確認できた。

Keyword: 耕作放棄地, 集落営農,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.242-243 , 2015

発表番号 [1-43]

The requirements for getting enough low cost production of rice in Japan today

ISHII Atsushi[Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

日本における(真の)「低コスト稲作」実現の必要条件

石井 敦[筑波大学生命環境系]

日本の平地地域において、国際競争力をもった低コスト稲作を行うための必要条件を示し、日本でも実現可能であることを、国内外の事例分析を踏まえて論述した。低コストのためには、経営規模80ha/人、区画規模5ha、250馬力のトラクター、直播の4つの要素を一気に実現する必要があること、日本でも平野部であればこうした条件を満たすことが可能であり、先駆的な実現例もあり技術的な問題はないことを示した。

Keyword: 巨大区画水田, 国際競争力, 利用集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2015

発表番号 [2-01]

Effects of expanding flood-season rice on hydrological situations in the Mekong Delta

Hoshikawa Keisuke[Toyama Prefectural University]・Fujihara Yoichi[Ishikawa Prefectural University]・Fujii Hideto[Yamagata University]・Yokoyama Shigeki[JIRCAS]

メコンデルタの水文状況に洪水期稲作拡大が及ぼす影響

星川 圭介[富山県立大学工学部]・藤原 洋一[石川県立大学]・藤井 秀人[山形大学農学部]・横山 繁樹[(独)国際農林水産業研究センター]

メコンデルタでは2000年代以降,輪中による洪水期稲作が拡大した.本研究ではこうした洪水期稲作の影響を,MODIS画像データを用いて分析した.各年の洪水期終盤以降48日間の正規化水指標(NDWI)の時系列変化パターンに着目したところ,輪中地域拡大後の2000年代末以降,輪中の上流側で洪水期の後も高NDWIを保つ地域が生じていることが確認され,輪中により氾濫水が滞留している可能性が示唆された.

Keyword: メコンデルタ, 洪水, MODIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2015

発表番号 [2-06]

Effect of Snowfall pattern to the Soil Temperature Profile in Apple Orchard

KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]

降雪形態がリンゴ園地の地温分布に及ぼす影響

加藤 幸[弘前大学農学生命科学部]

青森県津軽地方のリンゴ園地で3カ年にわたり初雪・根雪日と積雪下の地温分布について調査した.2014-2015年の冬期は初雪が遅く12/2であった.しかし,そのまま根雪となったことで,積雪による保温効果が大きく作用し,1,2月には地表から8,16cm深の地温が例年と比較し1℃以上高めの値となった.融雪期に入った3月下旬でもこの傾向は保持されており,降雪形態が積雪下の地温分布に及ぼす影響を確認できた.

Keyword: リンゴ園, 降積雪, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.262-263 , 2015

発表番号 [2-08]

Relationship between surface water index estimated from satellite image data and frog distributions in paddy fields

Watabe Keiji[NARO]・Mori Atsushi[NARO]・Koizumi Noriyuki[NARO]・Takemura Takeshi[NARO]・Zukemura Chika[NARO]

衛星データに基づく越冬期の水田圃場の乾湿とカエル類の分布との関連

渡部 恵司[農研機構]・森 淳[農研機構]・小出水 規行[農研機構]・竹村 武士[農研機構]・瑞慶村 知佳[農研機構]

Landsat 7 ETM+の中間赤外バンドの反射強度から非灌漑期の水田圃場の乾湿を表すCCT値を求め,現地の状況およびカエル類の分布との関連を解析した。対象地は茨城県桜川中流域の116地点とし,対象種はトウキョウダルマガエル,シュレーゲルアオガエル,ニホンアカガエルとした。解析の結果,CCT値は圃場の乾湿の相対的な指標として利用できること,圃場の乾湿がカエル3種の分布に影響することが確認された。

Keyword: 衛星リモートセンシング, 両生類, 生態系保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2015

発表番号 [2-11(P)]

Evaluation of Attenuation Characteristics of Acoustic Emission in Water-Stressed Plant

Takahashi Mao[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]

水ストレスの影響を受けた植物起源AEの減衰特性評価

高橋 茉央[新潟大学農学部]・島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]

植物の適切な維持管理には,水分状態を精緻に把握する必要がある。筆者らは弾性波を受動的に検出するAE(Acoustic Emission)法を用い,植物道管内で発生するキャビテーションを捉えることで,植物の水ストレス評価を試みている。本報では気泡の運動方程式を用い,弾性波検出に伴うAE波の減衰特性評価の結果を報告する。検討の結果,減衰特性Q値によるAE波の減衰特性評価の可能性が示唆された。

Keyword: 減衰, AE法, キャビテーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2015

発表番号 [2-16]

Where was domestic non-native fish species Rhynchocypris oxycephalus introduced to Kanto region, Japan from?

Nishida Kazuya[NARO, National Institute for Rural Engineering・FRA, National Research Institute of Far Seas Fisheries]・Koizumi Noriyuki[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Minagawa Akiko[University of Shiga Prefecture]・Watabe Keiji[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[NARO, National Institute for Rural Engineering]

関東地方の国内外来魚タカハヤはどこから移殖されたのか?

西田 一也[農研機構農村工学研究所・水研センター国際水産資源研究所]・小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・皆川 明子[滋賀県立大学]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]

ミトコンドリアDNA分析によって関東地方に定着したタカハヤの起源を推定するとともに,自然分布域の解明を試みた.関東地方移殖分布域の本種のハプロタイプの多くは東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれたことから,琵琶湖産アユの放流に伴う移殖の可能性が推察された.太平洋側の自然分布域東限とされる地域の本種のハプロタイプも東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれ,遺伝的な固有性が確認できなかった.

Keyword: タカハヤ, 国内外来魚, 移殖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2015

発表番号 [2-17]

Understanding of Host fish species and Behavior of Unionid mussel juvenile in Lake Anenuma,Aomori Prefecture

Uesugi Shota[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Kakino Wataru[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Itoh Toshishige[Enoshima Aquarium]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Osari Hiroshi[Kitasato University School of Veterinary Medicine]

青森県姉沼におけるイシガイ科二枚貝の宿主魚類の把握と脱落稚貝の行動生態

上杉 翔太[北里大学獣医学部]・柿野 亘[北里大学獣医学部]・伊藤 寿茂[新江ノ島水族館]・落合 博之[北里大学獣医学部]・長利 洋[北里大学獣医学部]

イシガイ科二枚貝は、河川改修や開発などの環境変化によって生息範囲の縮小や種多様性の低下が懸念され、イシガイ科の保全を行う必要がある。本研究は、青森県姉沼において、宿主魚種の特定、さらに寄生していた脱落稚貝を飼育し、稚貝の行動生態を把握することを目的とした。その結果、本水域ではワカサギ、ジュズカケハゼが主に宿主として考えられた。稚貝の行動において、水温が高いほど移動速度が早く頻繁に移動していた。

Keyword: 環境保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2015

発表番号 [2-18]

Spawning behavior and selectivity of host mussels on Acheilognathus melanogaster

suzuki masaki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・yamaya takahiro[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・tsuji morio[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]

タナゴの産卵行動と産卵母貝の種選択

鈴木 正貴[岩手県立大学総合政策学部]・山屋 貴広[岩手県立大学総合政策学部]・辻 盛生[岩手県立大学総合政策学部]

ため池改修により,絶滅危惧種タナゴの生息環境の消失が危惧されている.そこで本種の保全手法の一つである人工増殖に必要な基礎的知見を得るため,産卵実験を試みた結果,次のことが分かった.すなわち,1)タナゴは,バラタナゴ類やミヤコタナゴと酷似した産卵行動を行う.2)人工増殖時における産卵母貝として,カワシンジュガイが有用である.3)産卵母貝の種選択において,貝の姿勢が影響を及ぼしている可能性がある.

Keyword: タナゴ, 人工増殖, 二枚貝
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2015

発表番号 [2-19(P)]

Habitat utilization of freshwater fish in restoration areas of an agricultural channel

Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sanuki Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の生息場所利用様式

久保田 由香[岡山大学大学院環境生命科学科]・門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学科]・佐貫 方城[ウエスコ(株)]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学科]

環境配慮型水路における魚類の成長段階に応じた生息場所利用様式について明らかにすることを目的とし,複数の環境配慮工法が施工された農業水路で魚類調査を実施した。その結果,季節と成長段階に応じて,三面コンクリート区間より環境配慮区間を選好する魚種が認められた。さらに,異なる環境配慮工法が施工された水路区間を,成長段階に応じて選好する魚種が確認された。

Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2015

発表番号 [2-20(P)]

Mussel utilization of endangered bitterling species in artificial spawning beds in an agricultural channel

KOBAYASHI Souma[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MIYATAKE Yuta[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・AOE Hiroshi[NPOkurashikimizubenokannkyouwokanngaerukai]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

希少タナゴ類による人工産卵床の産卵母貝利用:農業水路での野外実験

小林 蒼茉[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・宮武 優太[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・青江 洋[NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

私達の身近にある農業水路に生息するタナゴ類はその多くの種が絶滅に瀕しており、保全が急がれている。そこで本研究では、先行研究において開発された人工産卵床を使用し、希少タナゴ類の人工産卵床利用条件および産卵母貝として選好する二枚貝類の解明を目的とし、農業水路において野外実験を実施した。その結果、利用が確認されていなかった希少タナゴ類の利用が認められた他、二枚貝類の利用状況について新たな知見を得られた。

Keyword: 希少タナゴ類, 人工産卵床, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2015

発表番号 [2-21]

Effect of number of open channel drainage systems on the escape of fish from paddy fields during mid-summer drainage

Minagawa Akiko[The University of Shiga Prefecture, School of Environmental Science]・Taniguchi Tomohiko[The University of Shiga Prefecture, School of Environmental Science]・Oshima Kazuki[Kuragi Co., Ltd.]・Kawashima Kazuhisa[The University of Shiga Prefecture, School of Environmental Science]

水田の中干し時における溝切り本数と魚類の降下との関係

皆川 明子[滋賀県立大学環境科学部]・谷口 智彦[滋賀県立大学環境科学部]・大嶋 和樹[クラギ株式会社]・川島 和久[滋賀県立大学環境科学部]

水田で成育した魚類を中干し時に水路へと降下させるため、溝切り本数を変えてニゴロブナの降下率を調べた。溝本数が8本/10a以上の場合、降下率は49〜53%であったが、4.3本/10a以下にした場合は60%以上となった。また、溝本数が多い場合には溝に残留する個体が多かったのに対し、溝本数が少ない場合は田面が低くなっている場所に残留する個体が多くなり、田面の均平が魚類の降下率に影響することが示唆された。

Keyword: 中干し, 溝切り, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2015

発表番号 [2-23]

Study on Experiment of Swimming Characteristic of Oryzias latipes latipes

SHIMIZU Hideaki[Hirosaki Univ. Agriculture and Life Science graduate course]・IZUMI Mattashi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・MARUI Atsushi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]

メダカの遊泳特性に関する実験的研究

清水 秀成[弘前大学大学院農学生命科学研究科]・泉 完[弘前大学農学生命科学部]・東 信行[弘前大学農学生命科学部]・丸居 篤[弘前大学農学生命科学部]

長方形管水路(幅 5cm・高さ 3cm)の実験装置内でミナミメダカを泳がせ、流れに逆らって泳ぐ供試魚の遊泳速度を計測し、メダカの遊泳特性を検討した。その結果、遊泳速度と遊泳時間の間に比例関係がみられ、実験式からメダカの突進速度38cm/s、巡航速度15cm/sが算出された。また、突進遊泳に着目すると、突進速度と体長の間に比例関係がみられ、突進速度が速いほど突進行動を素早く繰り返す傾向がみられた。

Keyword:  ミナミメダカ, 水田魚道, 遊泳速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.296-297 , 2015

発表番号 [2-25]

Study on burrowing behavior of Pronodularia japanensis and the velocity its transport

Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ]

絶滅危惧種マツカサガイの流れ場における潜砂行動特性と移送に関する研究

近藤 侑也[香川大学大学院工学研究科]・角道 弘文[香川大学工学部]

マツカサガイの流速の違いによる潜砂時間の差異を把握し,さらに,移送される流速について明らかにした.潜砂実験より,実験回数の大半(85回中83回)が60分以内で潜砂完了し,流速の違いによる潜砂時間の差は見られなかった.また,移送実験より,対象個体とした18個体の内9割のマツカサガイが移送される流速は概ね50cm/sであり,いくつかの個体が移送され始める限界流速は概ね31cm/sであると考えられた.

Keyword: マツカサガイ, 潜砂, 移送
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2015

発表番号 [2-26]

Experiment about climbing ability of Mauremys japonica

Yasunaga Kaori[Fukken Co., Ltd]・Taniguchi Mari[Graduate School of Engineering, Kagawa Univ.]・Kakudo Hirofumi[Faculty of Engineering, Kagawa Univ.]

ニホンイシガメの這い上がり能力及び登坂能力の検討

安永 香里[復建調査設計(株)]・谷口 真理[香川大学大学院工学研究科]・角道 弘文[香川大学工学部]

淡水ガメのイシガメとクサガメの這い上がり能力と登坂能力本を明らかにするために飼育下で実験を行った.両種とも段差の這い上がりは10cmまでは容易で,それ以上は困難であった.斜面の登坂は35度までは登坂でき,45度以上では登坂が困難になった.登坂時間を比較すると,イシガメは45度から登坂時間が長くなるのに対して,クサガメは40度から長くなり,イシガメはより急な斜面でも登坂できることがわかった.

Keyword: ニホンイシガメ, ネットワーク確保, 登坂能力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2015

発表番号 [2-27]

Analysis of food habit for the red-eared sliders using environmental DNA extracted from their feces

Koizumi Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・Mineta Takuya[National Institute for Rural Engineering]・Sawada Eiji[Tokushima Agriculture, Forestry and Fisheries Technology Support Center]・Watabe Keiji[National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[National Institute for Rural Engineering]

糞からの環境DNAを利用したアカミミガメの食性解析

小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・嶺田 拓也[農研機構農村工学研究所]・澤田 英司[徳島県立農林水産総合技術支援センター]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]

ミシシッピアカミミガメの糞に含まれるDNA(環境DNA,eDNA)を解析して,本種の食性を調べた.農業水路で捕獲したカメ8個体の糞サンプルのeDNAを対象に,水路の生育植物9種の遺伝子が増幅(存在)するかPCR分析し,遺伝子の増幅状況を電気泳動で確認した.結果として,カメ個体は植物2〜5種を摂餌し,個体によって摂餌する種が異なることが推察され,eDNAを用いた食性解析の有効性が明らかとなった.

Keyword: PCR, 要注意外来生物, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2015

発表番号 [2-28]

Feed origin of Ardeidae and material flow at a heronry

MORI Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・WATABE Keiji[National Institute for Rural Engineering]・KOIZUMI Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・TAKEMURA Takeshi[National Institute for Rural Engineering]

サギ類の餌起源とコロニーにおける物質フロー

森 淳[農村工学研究所]・渡部 恵司[農村工学研究所]・小出水 規行[農村工学研究所]・竹村 武士[農村工学研究所]

河北潟近くのサギコロニーで採取したサギ類の頭骨、アメリカザリガニ、ワラジムシ類などの炭素・窒素安定同位体比(δ13C、δ15N)を分析した。サギ類の多くは高いδ13Cを示し、藻類由来の有機物に依存していた。ワラジムシ類およびアブラゼミの抜け殻のδ15Nは高く、サギ類の糞などを直接的・間接的に利用していた。

Keyword: 生態系, 炭素・窒素安定同位体比, 食物網
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2015

発表番号 [2-29]

Examination of Mid-summer Drainage Time to Promote the Conservation for Sympetrum frequens -Estimation of the days for development of 10 instar larvae by lower threshold temperature and total effective temperature-

Saitou Yomitomo[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Jinguji Hiroshi[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]

アキアカネ保全を考慮した中干し時期の検討 -発育ゼロ点と有効積算温度を用いた10齢到達日の推定-

齋藤 四海智[宮城大学大学院 食産業学研究科]・神宮字 寛[宮城大学大学院 食産業学研究科]

本研究では,宮城県におけるアキアカネ保全を考慮した中干し開始時期を示すため,発育ゼロ点(T0)と有効積算温度(K)を利用して,10齢到達予測を行った.その結果,アキアカネ幼虫の10齢到達予測日は7月10日から7月27日の間となったが,7月16日までに80%の地域で10齢に到達していると予測できた.アキアカネ幼虫は6月下旬から7月上旬にかけて行われる中干しの影響を強く受けていることが懸念される.

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2015

発表番号 [2-31]

A discussion on the re-establishment of grassland species in levees after farm land consolidation

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]

ほ場整備後の畦畔における草原性植物の再定着に関する一考察

嶺田 拓也[農研機構]

水田畦畔に代表され人為的管理が適度に行われる半自然草地は,草原性植物のレフュージアとして機能する。水田周辺に良好な半自然草地が見られる谷津地域で,ほ場整備後に新たに築かれた畦畔において植生回復状況を調査するとともに,良質な畦畔植生を代表する草原性植物である多年生草本のワレモコウおよびツリガネニンジンを対象に,造成畦畔に侵入・定着を期待する上で,供給源となりうる群落までの最長距離の推定を試みた

Keyword: 生物多様性, 半自然草地, レフュージア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2015

発表番号 [2-32]

Comparison of Ecotoxicological Effects of Nursery Box Pesticides for Mud loach

MIYAI katsuya[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・JINGUJI hiroshi[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]

ドジョウを対象とした育苗箱施用殺虫剤4剤の生態毒性評価

宮井 克弥[宮城大学食産業学研究科]・神宮字 寛[宮城大学食産業学研究科]

ドジョウは, トキやコウノトリなど大型鳥類の餌資源である.本研究はドジョウを対象として,育苗箱施用殺虫剤の毒性評価試験を実施した.試験薬剤はイミダクロプリド,クロラントラニリプロール,フィプロニルとカルタップの4剤である. 小型ライシメータにドジョウを放流後,薬剤を散布したイネ株(ひとめぼれ)を移植した.放流4週間後のドジョウの肥満度と8週間後の生殖腺指数から評価と今後の課題について検討した.

Keyword: ドジョウ, 育苗箱施用殺虫剤, フィプロニル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2015

発表番号 [2-36(P)]

Effect of Marginal Transplantation of Rice Seedlings with Systemic Insecticide on Biota in Paddy Field

konno tomoki[Miyagi University Graduate School of Food, Agriculture and Environmental Sciences]・jinnguji hiroshi[Miyagi University Graduate School of Food, Agriculture and Environmental Sciences]

育苗箱施用殺虫剤の額縁散布による生物相への影響

今野 智貴[宮城大学大学院食産業学研究科]・神宮字 寛[宮城大学大学院食産業学研究科]

クロラントラニリプロール、フィプロニルを有効成分とする育苗箱施用殺虫剤の額縁散布を実施した。その結果額縁散布の薬剤成分濃度は田植え1日後において全面散布の10分の1の値をとり、その後も低い値をとり続けた。生物相へ与える影響は、アカネ属にはクロラントラニリプロールの全面散布、額縁散布ともに無使用と同程度の羽化殻発生密度となった。また他の生物への影響は全面散布に比べ、緩和できる可能性が示唆された。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2015

発表番号 [3-05]

Expansion of soil salinization on check dam farmland in Loess Plateau, China

Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Imai Michiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kitamura Yoshinobu[Arid Land Research Center, Tottori University]

中国・黄土高原チェックダム農地における塩害の進行に関する研究

清水 克之[鳥取大学農学部]・今井 通子[鳥取大学農学部]・吉岡 有美[鳥取大学農学部]・北村 義信[鳥取大学乾燥地研究センター]

黄土高原では水食防止策としてチェックダムが建設され,建設後数十年間に形成された土砂堆積地は農地利用されるが,一部のダム農地では塩害が発生する。ダム農地の塩害状況を調査した結果,対象チェックダム農地における塩害は2010年調査時よりも下流側へ400m進行した。その要因は,2013年の降水量増加やダム農地上流のチェックダム群の土地利用変化により対象ダム農地の地下水位が上昇したことであると考えられる。

Keyword: 塩類集積, 地下水位, 半乾燥地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2015

発表番号 [3-08]

Effect of continuous irrigation with cool running-water on water and soil temperature in paddy field, and rice quality.

Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tsukaguchi Tadashi[Ishikawa Prefectural University]・Ninomiya Yuki[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Uo Takuya[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

冷水掛流し灌漑が水田水温・地温・米の外観品質に与える影響

西田 和弘[東京大学大学院農学生命科学研究科]・塚口 直史[石川県立大学]・二宮 悠樹[東京大学大学院農学生命科学研究科]・宇尾 卓也[東京大学大学院農学生命科学研究科]・吉田 修一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]

実際の水田を用いた掛流し灌漑試験を行い,水資源の制約下での掛流し灌漑による水温・地温低下効果,および,米の品質への影響を調べた.結果,出穂後20日間の平均水温・地温は,平均気温と比べ,水口から25 m地点で1.6 〜2.0℃,50 m地点で0.9℃低温となった.しかし,白未熟粒の割合は,冷却効果が大きいと考えられる,水口に近い地点ほど少なくなったものの,掛流し灌漑と対照水田で差は見られなかった.

Keyword: 掛流し灌漑, 水温, 米の外観品質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2015

発表番号 [3-10]

Changes in the growing date of paddy rice by the global warming

ITO Nobuo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・NISHI Kyoji[Alpha Giken Co., Ltd.]・OOTSU Masanori[Alpha Giken Co., Ltd.]

温暖化による水稲の生育時期の変化

伊藤 暢男[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]・越山 直子[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・酒井 美樹[(独)土木研究所寒地土木研究所]・西 恭二[(株)アルファ技研]・大津 将則[(株)アルファ技研]

温暖化の影響により日本の平均気温は上昇している。温暖化の影響として,作付時期や収穫期の変化,生育期間の短縮などが考えられる。作付時期が早期化した場合,ダム依存開始日が早まり,ダム貯留計画に影響を与える。生育期間が短縮した場合,用水使用時期の集中化から,配水計画に影響を与える。本研究では水稲を対象に,近年の生育実績と気温データを用いて水稲の生育時期を予測した。また,近年と将来の各生育時期を比較した。

Keyword: 気候変動, 水稲, 気候モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2015

発表番号 [3-15(P)]

Gravityf-drip irrigated aerobic NERICA rice

Watanabe Seiya[Shizuoka Prefecture]・Takahashi So[Iwate Prefectural Land Improvement Projects Federation]・Fukumura Kazunari[Utsunomiya University, Faculty of Agriculture]

重力式点滴灌漑によるネリカ陸稲の生育比較

渡辺 聖弥[静岡県庁東部農林事務所]・高橋 颯[水土里ネット岩手]・福村 一成[宇都宮大学農学部]

アフリカ、サブサハラ地域でネリカ稲の普及が進められている。本研究では学内圃場で陸稲ネリカ4を含む4品種(陸稲2+水稲1)を点滴栽培により栽培し、その生育と収穫量について比較した。その結果、点滴灌漑(2mm/day)により陸稲の十分な生育が可能であること、特にネリカ稲では他の3品種よりも良好な生育を確認した。収穫量については栽培管理の都合で相対的な評価となったがネリカ陸稲の優位性を示すことができた

Keyword: 畑地灌漑, ネリカ稲, 国際協力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.354-355 , 2015

発表番号 [3-18]

Relationship between rice yield and irrigation energy in lowland paddy fields

KATO TASUKU[Graduate school of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・OMINO SATOKO[Graduate school of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・TABATA SATOMI[Graduate school of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

低平地水田地帯における収量と灌漑エネルギーの関連性

加藤 亮[東京農工大学農学府]・小美野 聡子[東京農工大学農学府]・田畑 聡美[東京農工大学農学府]

低平地水田地帯においてポンプによる灌漑用水の反復利用は,日本国内のみならず海外においても一般的に見られる灌漑技術である。本発表では,水環境,収量,ポンプエネルギーに関する分析を実施し,その中で収量減に対するリスクと,それに伴うエネルギー消費の増加に関する検討を行う。結果として,本地区では,コメ生産のための水需要は,供給量よりもかなり低く,栽培管理用水量としての水量が多いことが示唆されている。

Keyword: 水田灌漑・ポンプ, エネルギー消費・作物生長, 渇水リスク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2015

発表番号 [3-20]

Questionnaire survey on actual usage of automatic valve irrigation system

Ito Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kawai Kenji[Faculty of Bioresources, Mie University]・Orita Toshinari[Mie Prefectural Government]・Iwasaki Mitsuo[Mie yosui Land Improvement Districts]

自動給水栓の利用実態に関するアンケート調査

伊藤 良栄[三重大学大学院・生物資源学研究科]・河合 研治[三重大学・生物資源学部]・織田 敏成[三重県庁]・岩 光雄[三重用水土地改良区]

自動給水栓に関するアンケート調査を実施した。その結果,対象地区では約半数の農家が全く設置してなかったが,全ての水田に設置している3割程度の農家は水管理の軽減化を実感していた。設置しない理由は「センサの取り外す手間が面倒」が最も多く,次に「自分で田を見廻るから不要」であった。自動給水栓の設置率と年齢層の間に相関があり,高齢者は頻繁に田まわりに行くため,自動給水栓の必要性を感じていないことが分かった

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2015

発表番号 [3-25]

Water requirement for dry season cropping in low land rice fields in mountainous village of Lao PDR

Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Keokhamphui Khaykeo[Faculty of Engineering, National University of Laos]・Anzai Toshihiko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]・Inkhamseng Somphone[Faculty of Engineering, National University of Laos]

ラオス農山村における乾季水田畑作の用水量の検討

池浦 弘[(独)国際農林水産業研究センター]・カイケオ ケオカムプイ[ラオス国立大学工学部]・安西 俊彦[(独)国際農林水産業研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・ソンポン インカムセン[ラオス国立大学工学部]

ラオス農山村の低地水田において、乾季畑作の用水量、灌漑実施時の課題について検討した。昨年の天水栽培により算定された計画用水量は栽培期間中の蒸発散量とほぼ一致した。一方、3〜4週間断の灌漑では、土壌水分ポテンシャルは圃場容水量まで回復しなかった。乾燥に伴う圃場面の亀裂の発生と灌漑水の浸入、灌漑後の地下水位の変化から、集中的な灌漑では亀裂を通して浸透損失が増加し、適用効率が低下することが示唆された。

Keyword: 乾季水田畑作, 灌漑, 浸透損失
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.374-375 , 2015

発表番号 [3-28]

Impact of cropping pattern change on water use in Luohuiqi Irrigation District, China

Ishikawa Takashi[Guraduate School of Agriculture, Tottori University]・Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kitamura Yoshinobu[Arid Land Research Center, Tottori University]

中国洛惠渠灌区における作付割合の変化が取水管理に及ぼす影響

石川 敬[鳥取大学農学研究科]・清水 克之[鳥取大学農学部]・吉岡 有美[鳥取大学農学部]・北村 義信[鳥取大学乾燥地研究センター]

中国陝西省大茘県の洛惠渠灌区は洛河を水源とする。近年,灌区では換金作物の作付割合が増加している。本報では作付割合の変化が灌区の水需要パタンと需要量に与える影響を分析し,取水管理の妥当性を検証した。その結果,果樹の面積が大きく増加した一方で綿の面積が減少したが,必要水量は大きく変わらなかった。全灌漑期間では粗用水量に対して概ね十分な取水がされているが,夏灌漑期の用水充足率は0.2〜0.4と低かった。

Keyword: 用水管理, 作付割合, 半乾燥地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2015

発表番号 [3-30]

Determining Potential Sites of Water Harvesting Structures using Multi-Criteria Analysis and GIS in Khulm Watershed, Afghanistan

Mohammad Shoaib Saboory[Life and Environmental Sciences]・Somura Hiroaki[Life and Environmental Sciences]・S.Shobair S.Shobair[Ministry of Energy and Water, Afghanistan]

アフガニスタン・ホルム流域における雨水小規模灌漑施設の最適設置可能場所の探索

Moh. Shoaib Saboory[島根大学生物資源科学部]・H.Somura[島根大学生物資源科学部]・S.Shobair[アフガニスタン 水エネルギー省]

本研究はアフガニスタン・Khulm Watershedを対象に雨水を効率的に集水する農業用補助潅漑構造(Water harvesting structures)の設置場所を多基準分析および地理情報システムによって効率的に導き出すことを目的に行われた。その結果更なる調整は必要であるが、Terrace StructuresおよびMicro-Catchmentsにおいて最も好ましい地点を提案できた。

Keyword: Water Productivity, Curve_Number, WLC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2015

発表番号 [3-31]

Comparative Study to Develop Model for PIM -Case Study of Subak System in Bali -

OKURA Fumi[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・SEKINO Nobuyuki[Institute for Humanity and Nature]・I Wayan Budiasa[Faculty of Agriculture, Universities Udayana]・ICHIKAWA Jun[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

参加型水管理(PIM)の普及と定着を目指したサービス比較モデルの開発と検証 -バリ島の水利組合(スバック)を事例として-

大倉 芙美[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学農学研究院]・關野 伸之[地球環境学研究所]・イ ワヤン ブディアサ[ウダヤナ大学農学部]・市川 潤[東京農工大学農学府]

水配分の問題をエージェントベースモデルを用いて分析し,PIMの普及・定着を目指したモデルの開発と検証を行う事を目標とした。まず,バリ島の水利組合スバックを事例に現地調査を行い,モデル化を試みた。結果,水配分に関わるスバックの意思決定には,内的要因,労働資源,行政・組織の介入,土地利用,水資源・水利施設等が影響を与えているが,これら要素も相互的に影響を与え合っていると考えられた。

Keyword: 参加型水管理, 水田灌漑,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2015

発表番号 [3-32]

A case study on irrigation scheme improvement activity from the perspective of operation and maintenance in Tanzania

SATO KATSUMASA[RDI]

タンザニアの灌漑地区を対象とした維持管理改善活動の事例

佐藤 勝正[襯◆璽襯妊ーアイ]

タンザニアで2010年より3年半実施された技術協力プロジェクト「県農業開発計画灌漑事業推進のための能力強化計画」の維持管理分野では,前プロジェクトで策定した「包括的灌漑事業ガイドライン」に沿って維持管理改善のための活動を実施した。活動成果を評価するモニタリング調査の結果,選定灌漑地区で同分野の改善が図られたこと、自助努力の一つの事例として県が主体的に独自予算を使って研修を実施したことが確認された。

Keyword: タンザニア灌漑, 維持管理, モニタリング調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2015

発表番号 [3-33]

Maintenance and management conditions of paddy field irrigation facilities at lowland in Ghana

Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Horino Haruhiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Sampson Agodzo[Kwame Nkrumah University of Science and Technology]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ガーナ国低湿地における水田水利施設の維持管理状況

廣内 慎司[(独)国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]・サンプソン アゴゾ[クワメエンクルマ大学]・團 晴行[(独)国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[(独)国際農林水産業研究センター]

アフリカではコメの生産量が消費量に追いついておらず、コメの増産が課題となっている。コメの増産にはかんがい稲作を行うことが重要であり、このためには水田水利施設の機能が維持されることが必要である。ガーナ国における水田水利施設の維持管理状況について調査した結果、維持管理にコストがかかっているほか、維持管理がなされていない施設(畦畔)がほぼ半数あった。維持管理が容易な水田水利施設の導入が必要である。

Keyword: 水田水利施設, 土水路, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2015

発表番号 [3-34(P)]

SWAT model application for Irrigation development project in Kenya -Case study of MWEA Iriigation Scheme, KIRINYAGA County, KENYA-

Akoko George[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

ケニアにおける灌漑計画に対するSWATモデルの適用

ジョージ アココ[東京農工大学大学院農学府]・加藤 亮[東京農工大学農学研究院]

ケニアはコメ生産について,将来的に供給を増やすことが可能な地域である.本研究は,MWEA灌漑地区における,コメ生産のための水資源供給量の評価のため,水文モデルを用いた分析を行う.MWEA灌漑地区は,ケニアでは最大のコメ生産拠点であり,まだケニアでは消費量の少ないコメの生産という挑戦的な試みである.モデル分析からはコメ生産の収量向上および農業管理への提言が期待できる.

Keyword: hydrological model, yield projection, irrigation planning
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2015

発表番号 [3-35(P)]

Investigation data analysis for rice crop production model in watershed scale Study case: Singkarak-Ombilin river basin, West Sumatera, Indonesia

Anika Nova[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

流域レベルにおけるコメ生産モデルのための調査データの分析

ノバ アニカ[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学農学研究院]

インドネシア国西スマトラのオンビリン川流域はコメ生産拠点のひとつである.この地でのさらなるコメの増産には,水・土地利用の管理が重要である.管理に向けてはAPEX等の作物生産モデルが有益である.研究の目的は,対象地における作物生産モデルのためのデータ収集と分析である.水収支データから流出率が27%,収量は平均で5.0-5.6ton/haであり,上流域では水力発電のため過剰な取水が行われていた.

Keyword: crop production, water availability, river basin model
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2015

発表番号 [3-38]

Function of underdrainage in large-sized paddy fields

NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ITO Nobuo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

大区画圃場における暗渠排水の機能

中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]・酒井 美樹[(独)土木研究所寒地土木研究所]・越山 直子[(独)土木研究所寒地土木研究所]・伊藤 暢男[(独)土木研究所寒地土木研究所]

北海道内の大規模水田地帯では、地下灌漑の可能な大区画圃場の整備が行われている。このような圃場での地下排水の機能を検証するために、降雨後や地下灌漑後の地下水位の変化を分析した。転作田を含む4圃場での4年間、のべ16圃場のすべてで、計画基準に示されている降雨3日後および降雨7日目以降の地下水位の目安を満たしていた。また、泥炭土からなる下層土の透水性は、水田よりも転作田で大きいことが示唆された。

Keyword: 圃場整備, 農地の汎用化, 地下排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2015

発表番号 [3-40]

Impact on the Upward Flux to Root Zone with the Change in Field Condition

NARUOKA Michio[National Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO Teruhito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]

圃場条件の変化が上向き補給水量へ与える影響

成岡 道男[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]

本研究では、数値解析で上向き補給水量を計算し、圃場条件の変化が上向き補給水量へ与える影響について考察している。ここでは、降雨量の変化が上向き補給水量へ与える影響を検討するため、降雨量が実測値の場合と実測値の1/2の場合の上向き補給水量を計算した。この結果、降雨量の半減に対して上向き補給水量の減少が12%に止まっていることから、降雨量の減少割合に比べて上向き補給水量の減少割合の少ないことが分かった。

Keyword: 設計基準, 上向き補給水量, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2015

発表番号 [4-05]

The Flow of the Drop that set up a Cross-flow Type Water Turbine (2)

MAEKAWA Katsuro[Yamagata University]・MOTOHASHI Hajime Hajime[National Institute of Technology, Tsuruoka college]・HATADA Hitoshi[Hatada Iron Works Co., Ltd.,]・TAKEDA Hiroyuki[Watarai electrical construction Co., Ltd.]

落差工に設置したクロスフロー水車の流況への影響に関する基礎実験(2)

前川 勝朗[山形大学農学部]・本橋  元[鶴岡高専]・畑田  一志[(有)畑田鐵工所]・武田  啓之[(株)渡会電気土木]

まず,水理基礎実験的に落ち口直下流における水車設置と未設置の場合の流況を比較・検討した。その結果,水車設置によってナップのtoe水深を始端とする完全跳水時の後端水深、ナップ下面水深は,水車未設置時に比べて顕著に小さくなった。次に,導水板を取り付けて水車設置と未設置時の比較をしたところ,効率的な水車の設置位置があり、この状況は水車未設置時の流況に近いようである。

Keyword: 落差工, クロスフロー水車, 水理基礎実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2015

発表番号 [4-08]

Microhabitat survey using an acoustic Doppler current profiler in an agricultural canal

FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・OHIRA Mitsuru[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

超音波多層流向流速計を用いた農業水路におけるマイクロハビタット調査

福田 信二[東京農工大学大学院農学研究院 ]・大平 充[東京農工大学大学院農学研究院 ]

本研究では,特徴の異なる農業用水路において,2次元水理モデルと生息場モデルを統合し,メダカを対象とする生態水理解析を行った.その際,生息環境の質の評価には平均生息場適性値,空間的多様性の評価には情報量エントロピーを計算することで,生息場の質と多様性の両面から生息環境を評価した.結果として,土水路が比較的好適な環境を有し,流量の増大に対しても安定的に良好な生息環境を提供していることが明らかになった.

Keyword: 生態系, 水利システムの計測・管理・制御, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2015

発表番号 [4-09]

Data Mining for the Variation of Groundwater Level in Dogo Plain Using Non-negative Matrix Factorization

Izumi Tomoki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Kawahara China[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Nakamura Masashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kobayashi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]

非負値行列因子分解を用いた道後平野の地下水データマイニング

泉 智揮[愛媛大学農学部]・川原 千奈[愛媛大学農学部]・中村 壮志[愛媛大学大学院農学研究科]・小林 範之[愛媛大学農学部]

道後平野における地下水位観測井(見奈良)の時系列データに対して,データマイニングの一手法である非負値行列因子分解(NMF)を適用し,その特徴を抽出した.その結果,抽出された特徴は,道後平野における地下水位の一般的な年変動の特徴と一致した.しかしながら,1995年〜1999年の5年間と2008年〜2012年の5年間の特徴の比較から,近年,偏った地下水位の低下事象が発生している可能性が示唆された.

Keyword: 道後平野, 地下水, データマイニング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2015

発表番号 [4-10]

Development of water hammer analysis in pipelines with CIP and SMAC method

AZECHI Issaku[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Masaomi[The University of Tokyo, Graduate School of Agriculture and life science]・NAKAYA Tetsuo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KIRI Hirohide[National Institute for Rural Engineering, NARO]

CIP・SMAC法を用いた管水路水撃圧解析手法の開発

安瀬地 一作[農研機構農村工学研究所]・木村 匡臣[東京大学大学院農学生命科学研究科]・中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]・桐 博英[農研機構農村工学研究所]

管路の弾性体理論に基づく連続式および運動方程式を離散化するにあたって,移流段階と非移流段階の2段階に分け,移流段階では3次精度のセミラグランジュ手法であるCIP法を,非移流段階ではSMAC法を用いることにより,高精度でかつ比較的時間刻みを大きくとることのできる水撃圧解析手法を開発した.1次風上差分,Normal_CIP法と比較した結果,本解析手法は精度良く安定的に計算可能であった.

Keyword: 水撃圧, CIP法, SMAC法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2015

発表番号 [4-15]

The Analysis of the Characteristic Response in the Pipeline considered the Time lag of Water intake

Wada Natsuki[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of A &T]・Saeki Nobara[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of A &T]・Osato Koji[Graduate School of Agriculture,Tokyo Univ. of A &T]

取水時間差を考慮したパイプラインの応答特性解析

和田 夏樹[東京農工大学大学院農学府]・佐伯 のばら[東京農工大学大学院農学府]・大里 耕司[東京農工大学大学院農学研究院]

パイプラインでは、管体の施設故障を防ぐため設計水圧の算定が重要である。実際の水使用データをもとにある地点の動水位を、剛性モデルを用いた非定常流計算により求める。本研究では夏場の畑地灌漑における用水量の増減と動水位変化の関係を検討した。さらに、実際の営農で起こりうる取水時間に位相差を与えた場合における流量と動水位の変化の関連性を調べることで、パイプラインの漏水事故の特性解明を試みた。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 水利システムの計測・管理・制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2015

発表番号 [4-18]

Removal of heavy metals by electrokinetic treatment of cadmium contaminated lowland soil

KUBOTA Tomijiro[NARO]・HITOMI Tadayoshi[NARO]・MIENO Toshihiko[Shimadzu Co. Ltd.]・SHIOHAMA Keiji[Asanuma Co. Ltd.]・HAMADA Koji[NARO]・SHIRATANI Eisaku[NARO]

動電学的手法によるカドミウム汚染土壌の重金属除去

久保田 富次郎[農研機構農村工学研究所]・人見 忠良[農研機構農村工学研究所]・三重野 俊彦[(株)島津製作所]・塩陝〃充[(株)淺沼組]・霤帖々治[農研機構農村工学研究所]・白谷 栄作[農研機構農村工学研究所]

重金属土壌を対象とした動電学的浄化手法は,土壌に直流電圧を印加することにより,主に電気泳動や電気浸透流による汚染物質の移動・除去に期待するものである.しかし,これまでのところ国内では工場跡地等における現地実証試験が行われているものの,技術の普及には至っていない.本研究では,これまで検討事例が少ない実際の農地重金属汚染土壌を対象としてEK法を適用し,重金属の移動特性について調べた.

Keyword: 動電学的浄化法, 重金属汚染土壌, 電気泳動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2015

発表番号 [4-20]

Behavior of radiocesium through irrigation of paddy field

TSURUTA Ryosuke[Faculty of Agriculture, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SATO Iku[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TAMAKI Shohei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NAKAJIMA Kosei[Faculty of Agriculture, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MIYAZU Susumu[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・YASUTAKA Tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]

水田を介した放射性セシウムの動態

鶴田 綾介[新潟大学農学部]・吉川 夏樹[新潟大学自然科学系]・佐藤 郁[新潟大学農学部]・田巻 翔平[新潟大学大学院自然科学研究科]・中島 浩世[新潟大学農学部]・原田 直樹[新潟大学自然科学系]・野中 昌法[新潟大学自然科学系]・宮津 進[産業技術総合研究所]・保高 徹生[産業技術総合研究所]

多量の水を利用し土壌攪乱を伴う水田耕作は水田土壌流域内の放射性セシウム(以下Cs)の移動を促す恐れがある.水田はアジアモンスーン地域特有の土地利用形態であるため,水田におけるCs動態は他の土地利用と比較して未解明な点が多い.本研究では,試験水田のCs収支を把握し,取水および排水に伴う流域内のCs動態への影響を検討した.その結果,水田はCsのソースではなく,シンクとなっていることが明らかとなった.

Keyword: 放射性セシウム, 水田, 地表排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2015

発表番号 [4-25]

Development and application of the device for measuring the vertical distribution of radiocaesium concentration in Soil.

SUZUKI Shinya[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・ITAKURA Yasuhiro[MisaoNetwork Ltd.]・Mizoguchi Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

土壌中における放射能鉛直分布測定器の開発とその応用

鈴木 心也[東京大学大学院農学生命科学研究科]・板倉 康裕[(有)ミサオネットワーク]・溝口 勝[東京大学大学院農学生命科学研究科]

土壌中の放射性セシウム濃度を現場で簡易に測定することは重要であるため、土壌放射能鉛直分布測定器「土壌くん」を開発した。測定器の較正を行った上で推定されたCs濃度と採取土壌の値を比較したところ、土壌中の深さ0〜2 cmでは過小に評価したが、それ以外ではほぼ一致することが分かった。また、除染前後に適用した結果、減少傾向も捉えることができた。現場でCs濃度の鉛直分布の傾向を捉えられることは画期的である。

Keyword: 放射性セシウム鉛直分布, In-situ 測定, 土壌くん
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2015

発表番号 [4-27]

Radiation measurement in paddy soil layer that was buried contaminated topsoil

MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo・Group of "Resurrection of Fukushima"]・ITAKURA Yasuhiro[MisaoNetwork Ltd.]・KANNO Muneo[Group of "Resurrection of Fukushima"]・TAO Youichi[Group of "Resurrection of Fukushima"]

汚染表土を埋設した水田土層内の放射線測定

溝口 勝[東京大学大学院農学生命科学研究科・ふくしま再生の会]・板倉 康裕[(有)ミサオネットワーク]・菅野 宗夫[ふくしま再生の会]・田尾 陽一[ふくしま再生の会]

10本のGM管を10cm間隔で並べた放射線測定器を開発し、福島県飯舘村の汚染表土を50-80cmの深さに埋設した水田土層内の放射線量を測定した。この水田土層内には深さ150cmから地上50cmまでに内径10cm長さ200cmの底付の塩ビパイプが設置されている。測定器をパイプ底面から20cmずつずらしながら放射線量を測定したところ、土壌内の放射線量は深さ70cmをピークとする正規分布形を示した。

Keyword: 土壌放射線, 放射性セシウム, 農地除染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2015

発表番号 [4-28]

Distribution of radioactive cesium in organic colloid fractionated from polluted litter

Thuyet Dang Quoc[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

汚染リター中から分離した有機質コロイド画分に含まれる放射性Cs

ダン クォック トゥエット[東京大学大学院農学生命科学研究科]・井本 博美[東京大学大学院農学生命科学研究科]・濱本 昌一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]・西村 拓[東京大学大学院農学生命科学研究科]

土中の放射性Csの移行を考える時には,粘土,有機コロイド等へ収着したCsの移動を考慮する必要がある.そこで,放射性Csを含むリターから抽出したコロイド画分を対象に物理化学性,放射性Cs濃度ならびに有機コロイドの粒子密度を測定した.質量比で8%を占める有機コロイド画分がリターの放射性Csの30%以上を占めた.また,有機コロイドの粒子密度は1.06g/cm3程度と通常の有機物よりも小さな値となった.

Keyword: 有機コロイド, 粒径, Cs-137
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2015

発表番号 [4-30]

An Experimental Study of Shear Behavior on the Root-Soil Boundary

Tomobe Haruka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

根-土境界面におけるせん断挙動に関する実験的研究

友部 遼[京都大学大学院農学研究科]・藤澤 和謙[京都大学大学院農学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]

根混じり土は,堤体や斜面の表層を補強し,畑や水田においては風雨に際して作物体を支持することで,作物生産性の重要な要因となる.根混じり土に関する未解明な課題として,根-土境界のせん断挙動がある.本研究では,根の分布する低拘束圧領域を再現した室内抜根試験器の開発を行い,根-土境界面のせん断挙動の把握を試みた.結果として,根-土境界面においてMohr-Coulombの破壊条件が適用できることが示された.

Keyword: 土壌環境と植物根系, 斜面安定・土圧・支持力, 緑化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2015

発表番号 [4-35]

Can Surplus Mud from Quarries be Used to Improve Soil Physical and Chemical Properties ?

Hirozumi Toyokazu[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Sakai Masaru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Mizuno Takafumi[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ito Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]

採石残土の土壌改良材としての可能性

廣住 豊一[三重大学大学院生物資源学研究科]・坂井 勝[三重大学大学院生物資源学研究科]・水野 隆文[三重大学大学院生物資源学研究科]・伊藤 良栄[三重大学大学院生物資源学研究科]

採石場では,砂利や砕石などの粗粒分を採取し,残留した細粒分は残土として廃棄する。採石残土を活用できれば,資源の有効活用につながる。そこで本報では,採石残土の土壌改良材としての可能性を検討するため,粘質土および砂質土に対して採石残土を混合し,土壌の排水性・保水性・保肥性など物理化学性の変化を調べた。その結果,砂質土に対する保水性の改良材として,採石残土を活用できる可能性が示された。

Keyword: 土壌改良, 採石残土, 土壌の物理化学性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.474-475 , 2015

発表番号 [4-38]

Experiments on the Effects of Soil Pipe on Rainfall-Runoff Response

Yamasaki Takuhei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

土壌パイプが降雨流出応答に与える影響の実験的検討

山崎 琢平[東京大学大学院農学生命科学研究科]・井本 博美[東京大学大学院農学生命科学研究科]・濱本 昌一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]・西村 拓[東京大学大学院農学生命科学研究科]

降雨流出に大きな影響を及ぼす土壌パイプの働きを定量的に評価するため,人工的に土壌パイプを埋設した土槽を用いて,降雨中に土壌パイプが土槽内の水分分布と流出応答に及ぼす影響を実験的に検討した.降雨強度一定の定常状態では土壌パイプが埋設された部分ではそれ以外の部分に比べて動水勾配が小さくなった.また,降雨強度が変化した際には土槽内全体の圧力が同時に変化し,下流端からの流出量も即座に変化した.

Keyword: 土壌パイプ, 降雨流出応答,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2015

発表番号 [4-40]

Water and nitrogen dynamics during evaporation from the soil surface

Nakanishi Maki[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]

蒸発過程にある土中の窒素の硝化と移動

中西 真紀[三重大学大学院生物資源学研究科]・渡辺 晋生[三重大学大学院生物資源学研究科]

水の流れを伴う土中の窒素の挙動を理解するため、一次元カラム実験を行った。0.1Mの硫酸アンモニウム溶液で下端より飽和した畑土を、異なる蒸発条件下に静置した。土中のNH4態、NO2態、NO3態窒素の濃度分布を測定し、飽和過程のNH4の土粒子への吸着と蒸発過程の硝化の様子を明らかにした。窒素の形態変化を一次反応速度式の連鎖反応で表した水分溶質移動モデルを用い、吸着の分配係数や反応速度定数を検討した。

Keyword: 窒素循環, 不飽和水分移動, 一次元カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2015

発表番号 [4-41]

Nitrogen and microbe distribution in a soil column during drainage

MUTO YOSHIKO[Faculty of Agriculture, Iwate University]

排水過程にある畑地土壌中の無機態窒素及び土壌微生物の分布

武藤 由子[岩手大学農学部]

一次元カラムを用いた排水実験を行い,排水過程における水分量,NH4-N,NO3-N,ATP量の分布を同時測定した.その結果,水分量とNH4-N量が減少しNO3-N量が増加した.これらの変化は,排水にともなう試料への空気の侵入と硝化細菌の活動によると考えられた.今後,これらの分布とATP量の分布との関係を詳しく調べることで,水移動が窒素の形態変化と分布に与える影響が明らかになると思われる.

Keyword: 土壌微生物, 窒素動態, 排水過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2015

発表番号 [4-42]

Methane oxidation and its varietal differences in the rhizosphere of paddy rice studied by the use of a specific inhibitor

yamahata kyoko[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・arai miwa[National Institute for Agro-Environmental Sciences]・nishiwaki junko[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・tokida takeshi[National Institute for Agro-Environmental Sciences]

阻害剤を用いた水稲根圏におけるメタン酸化量とその品種間差の定量

山端  杏子[茨城大学大学院農学研究科]・荒井 見和[国立研究開発法人農業技術環境研究所]・西脇  淳子[茨城大学大学院農学研究科]・常田 岳志[国立研究開発法人農業技術環境研究所]

水田でのメタン放出量は, メタン生成菌と酸化菌の活動の差による. メタン放出量には稲による品種間差がある. 水稲4品種を用いたポット試験で品種間差の原因が酸化量にあるか検証した. 酸化阻害剤はCH2F2を用いた. メタン生成量の約3-6割が酸化された. 放出量の品種間差はメタン酸化菌が原因ではないと推察された. 酸化量は生成量に影響されるため, メタン発生の抑制には生成量削減が重要と考えられた.

Keyword: 水稲根圏, メタン酸化, 酸化阻害剤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2015

発表番号 [4-43(P)]

Effect of artificial macropore for different soil-texture

Sakikawa Kazuki[Graduate school of environmental and life science, Okayama University]・mori yasushi[Graduate school of environmental and life science, Okayama University]・Moroizumi Toshitugu[Graduate school of environmental and life science, Okayama University]

異なる土性に応じた人工マクロポアの効果

川 和起[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・森 也寸志[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

我々は土壌構造を人為的に再現する人工マクロポア技術を用いて降雨の浸透促進を図り,不適切な管理や気候変動の影響により発生する土壌流亡に取り組んでいる。本研究では土中水分・塩移動予測プログラムであるHYDRUS-2Dを用いて人工マクロポア技術の土性に応じた浸透現象の違いを観測した。その結果,土壌の水分特性がマクロポア構造部からマトリックスへの浸透に影響を与え,その効果を決定すると考えられた。

Keyword: 土壌構造, 間隙構造, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2015

発表番号 [4-44(P)]

Artificial Macropore Installation Effects on Soil Organic Matter

MORIWAKE Shuichi[Graduate school of environmental and life science, Okayama Univ.]・NASU Yoko[Graduate school of environmental and life science, Okayama Univ.]・MORI Yasushi[Graduate school of environmental and life science, Okayama Univ.]・AKAE Takeo[Graduate school of environmental and life science, Okayama Univ.]

人工マクロポアの導入が土壌中の有機物に与える変化

守分 秀一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・那須 遥子[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・森 也寸志[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・赤江 剛夫[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

土壌は陸域最大の炭素貯蔵庫であり,その分解を防ぐ必要がある.人工マクロポアは下方浸透を促進し,有機物量を増加させる初期の成果を得たが,保持については不明であった.本研究ではカラム実験により,有機物をどれだけ保持するか確認した.その結果,人工マクロポアを導入した場合では,水分状態を改善しつつも,耕耘管理の場合よりも有機物保持に有利であるとわかった.

Keyword: 炭素貯留, 土壌有機物, 浸透現象
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2015

発表番号 [4-45(P)]

Difference of Methane gas flux from the paddy field soil which is considered the difference between the amounts of solar radiation on

OCHIAI HIROYUKI[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・SAITO AYA[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・KAKINO WATARU[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・OSARI HIROSHI[Kitasato University School of Veterinary Medicine]

日射の異なる水田内土壌からのメタンガスの放出量の違い

落合 博之[北里大学獣医学部]・齋藤 綾[北里大学獣医学部]・柿野 亘[北里大学獣医学部]・長利 洋[北里大学獣医学部]

農耕地土壌から発生している温室効果ガスは、主に3種類であり、その中でもメタンはその多くが水田から発生している。十和田市の土壌は水田土壌としては特異な理化学性を持っており、そのメカニズムを理解することが今後の地球温暖化対策に重要な役割を果たすと考えられる。そこで、本研究では水田におけるガス採取を行い、水田起源のメタン放出量の違いの把握を行った。

Keyword: メタンガスフラックス, 多湿黒ボク土, 日射条件
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2015

発表番号 [4-48]

Effect of Soil Colloidal Properties on Surface Runoff

Yamada Kenta[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]

土壌コロイドの界面化学特性が表面流出に及ぼす影響

山田 健太[筑波大学大学院 生命環境科学研究科]・小林 幹佳[筑波大学大学院 生命環境科学研究科]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

小型人工降雨装置を用いて侵食実験を行い,降水のpH,電解質の種類が表面流出の発生に及ぼす影響について検討した.実験から,表面流出の発生は酸性で抑制され,アルカリ性で促進されることが明らかとなった.また,土粒子間の静電的反発力のない急速凝集領域にある10 mM NaCl,1 mM CaCl2では,Ca降水の方が表面流出を抑制する効果が高い.これら表面流出水量は土粒子のζ電位の大きさに対応していた.

Keyword: 3, 8,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2015

発表番号 [4-50]

Sensible heat balance estimates of transient soil ice contents for freezing and thawing condition

Kojima Yuki[Department of Agronomy, Iowa State University]・Joshua L. Heitman[Department of Soil Science, North Carolina State University]・Gerald N. Flerchinger[USDA-ARS]・Tusheng Ren[Department of Soil and Water sciences, China Agricultural University]・Robert Horton[Department of Agronomy, Iowa State University]

顕熱収支法による土壌凍結融解時の土壌氷量変化の推定

小島 悠揮[アイオワ州立大学農学科]・Joshua L. Heitman[ノースカロライナ州立大学土壌科学科]・Gerald N. Flerchinger[アメリカ農務省農業研究部]・Tusheng Ren[中国農業大学土壌水文学科]・Robert Horton[アイオワ州立大学農学科]

新しい凍土の氷量推定法としてヒートパルスプローブを用いた顕熱収支法が挙げられる。顕熱収支法は土壌中の熱収支に基づいて土壌氷量を推定する。本研究では顕熱収支法の有効性を土壌カラムを用いた室内実験にて検討した。顕熱収支法は0℃から−3℃の温度範囲において凍結融解にともなう潜熱量および土壌氷量の変化を示すことができた。また顕熱収支法と体積熱容量法を併用することで幅広い温度領域の土壌氷量が推定できた。

Keyword: 土壌凍結, ヒートパルスプローブ, 顕熱収支法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2015

発表番号 [4-54(P)]

Determining High Salinity Soil Layer Using Electromagnetic Induction Sensor EM38-MK2

Zukemura Chika[National Institute for Rural Engineering]・Haraguchi Noburo[National Institute for Rural Engineering]・Miyamoto Teruhito[National Institute for Rural Engineering]・Nakaya Tetsuo[National Institute for Rural Engineering]

電磁誘導探査機器EM38-MK2を用いた高塩分層の把握

瑞慶村 知佳[農研機構農村工学研究所]・原口 暢朗[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]

電磁誘導探査機器・EM38-MK2を用いて、塩分が多く含まれている土層の深さを特定する新たな手法を提案するため、人工的に準備した高塩分区画でほ場試験を行った。その結果、4つの異なる測定モードで得られるEM38の出力値を比較することで、深さ0〜20 cm、20〜50 cm、50〜75 cm、75〜150 cm、150 cm〜の5つの層の中で最も塩分が含まれている土層の特定が可能であることが示された。

Keyword: 電磁誘導探査, 除塩, 見かけの電気伝導度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2015

発表番号 [4-55(P)]

Soil Water and Salinity Distribution in the Maisze Vagetated Column

Tagawa Kenta[Faculty of Agriculture, Saga Univ.]・Cho Hiroyuki[Faculty of Agriculture, Saga Univ.]・Yanagisawa Haruhiko[Faculty of Agriculture, Saga Univ.]・Kitano Masaharu[Faculty of Agriculture,Kyushu Univ.]

トウモロコシ生育条件下における土壌水分・塩分の鉛直分布特性

田川 堅太[佐賀大学農学部]・長 裕幸[佐賀大学農学部]・柳澤 晴彦[佐賀大学農学部]・北野 雅治[九州大学農学部]

乾燥地の塩類化圃場においてTDTセンサーによるθ・バルクECのモニタリングを行った。比較のために埋設したTDRセンサーが高水分・高ECの影響により,θ計測の精度が悪くなった一方で,TDTセンサーの計測値はθ・バルクECともに高精度で,降雨などへの良好な応答が見られた。特に塩類集積が進んでいると思われる地点においては,TDTセンサーにおいてもエラーと思われる値が記録された。

Keyword: 塩類土壌, TDT, 土壌水分・EC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2015

発表番号 [5-04]

River Water Quality and Landuse of Watershed in North and Southwest Hokkaido

kuwabara jun[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・yokohama mitsuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・kamada hiroshi[Hokkaido Regional Development Bureau]

北海道北部および南西部における流域の土地利用状況と河川水質

桑原 淳[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]・鎌田 洋志[北海道開発局]

北海道の沿岸では、日本海側を中心に磯焼けが発生している。磯焼け対策の1つとして、陸域から河口に供給される物質に着目した研究がある。本研究の目的は、陸域での土地利用状況が河川の水質に及ぼす影響を明らかにすることである。全窒素比負荷量は比流量の増加とともに増加したが、増加する割合に違いがあり同じ比流量では声問川で高かった。声問川の全窒素濃度は森林と負の相関があり、牧草地や泥炭土と正の相関があった。

Keyword: 磯焼け, 腐植性土壌, フルボ酸鉄
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2015

発表番号 [5-08]

Evaluation of the impact of climate change for damaged risk and disaster prevention of the irrigation pond

YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・KUDO Ryoji[National Agriculture and Food Research Organization]・MASUMOTO Takao[National Agriculture and Food Research Organization]

気候変動がため池の被災リスクと減災対策に与える影響の評価

吉迫 宏[農研機構農村工学研究所]・工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]

気候変動に伴う将来降雨をCMIP5の温暖化予測実験結果から求め、洪水流出モデルを用いて流域比の異なるため池の被災リスクと減災対策の効果に対する影響を評価した。設定したため池においては、洪水吐の簡易改修は流域面積の大小にかかわらず将来においても減災効果が認められたのに対し、貯水位の低下管理については現在の降雨では効果が認められる流域比の小さいため池においても十分な減災効果が認められない結果となった。

Keyword: 洪水流出, 気候変動, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2015

発表番号 [5-09]

Study on mitigation of flood disaster by water release from irrigation ponds

Ozawa Ryosuke[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nakao Yasuki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池の事前放流による洪水軽減に関する研究

小澤 亮介[神戸大学大学院農学研究科]・中尾 泰規[神戸大学農学部]・田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]

兵庫県・丹波篠山地区では,ため池による洪水軽減を目的として,営農に支障がなく治水効果も期待できる9,10月にため池水位を下げ,11月〜翌年3月下旬を水位回復期とする事前放流手法の取り組みが始まっている.本研究では,その一環として,長期流出解析で推定した水位回復期の確率流入量に基づく事前放流手法を検討するとともに,地区全体の雨水貯留容量を推定し,水田貯水容量,一庫ダムの洪水調節容量と比較した.

Keyword: 総合治水, ため池, 事前放流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2015

発表番号 [5-14]

A technique of pumping simultaneously from two depths to prevent saltwater upcorning

Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Shirahata Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Tsuchihara Takeo[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]

地下水の塩水化を抑止する二重揚水技術

石田 聡[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構農村工学研究所]

沿岸域の井戸で地下水を揚水する際に発生する塩水と淡水の混合(アップコーニング)を抑止するため,1本の井戸内に止水性の仕切り(空気パッカー)を設け,その上下から同時に揚水する装置を考案した.農村工学研究所内の井戸による揚水試験では,揚水を継続してもパッカー上下の水質の差が保たれており,このような手法がアップコーニングの抑止に有効であると考えられた.

Keyword: 地下水, 二重揚水, 塩水化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2015

発表番号 [5-18]

Antecedent rainfall as a cause of slope failures and landslides in Amami-Oshima Island

Nakamura Shinya[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・Uehara Yumina[Graduate School of Agriculture, Univercity of the Ryukyus.]

奄美大島の崩壊・地すべり発生に関与した降雨の特徴

中村 真也[琉球大学農学部]・上原 弓奈[琉球大学大学院農学研究科]

H22,23年奄美豪雨で発生した崩壊・地すべりを対象として,先行降雨の特徴と地下水の降雨応答特性を調べた.実効雨量により,先行降雨は名瀬ユニットと役勝および湯湾ユニットとで異なる様相となることが示され,半減期解析により,同一斜面内における水理地質構造の違いが示唆された.奄美豪雨は,降雨継続時間2〜8時間の降雨強度が再現期間200〜350年の特にまれな豪雨に見舞われた箇所があったことが分かった.

Keyword: 降雨特性, 地下水, 気象災害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2015

発表番号 [5-19]

Improvement of applicability of a simple harmonic-analysis technique to extract major tidal components from groundwater observation time series

shirahata katsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・yoshimoto shuhei[National Institute for Rural Engineering, NARO]・tsuchihara takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・ishida satoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]

地下水位観測データから主要潮汐成分を分離する簡易調和解析法の適用性向上

白旗 克志[農研機構 農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構 農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]

白旗ら(2014)は,農業用地下水開発が期待される島嶼において潮汐に応答する地下水位観測データから帯水層の水理定数を推定する手法を開発する中で,369日間の観測データに対する簡易な調和解析法の適用事例を示した。本発表では,その簡易な調和解析手法をより短期間の観測データでも適用できるよう検討した結果を,検討過程で明らかになった調和解析出力の誤差の要因とあわせて報告する。

Keyword: 地下水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2015

発表番号 [5-24]

Development of ground water flow - crop model considering the water hydrological process

TANAKA Kenji[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・YAGUCHI Koichi[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[Ibaraki University]・MAEDA Shigeya[Ibaraki University]・KURODA Hisao[Ibaraki University]

地下水水文過程を考慮した地下水流動‐作物生長結合モデルの構築

田中 健二[東京農工大学大学院]・矢口 洪一[茨城大学農学部]・吉田 貢士[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]

本研究ではラオス国KM6灌漑地区を対象に,水文気象・地下水位・収量調査等の現地観測を実施し,既存の根圏水収支を考慮した作物生長モデルに,地下水の水文過程を表現可能なモデルを加えた地下水流動−作物生長結合モデルを構築した.雨季・乾季作にモデルを適用した結果,地下水変動および根圏・地下水層の水収支は高精度で成り立った.一方乾季作における灌漑取水量の推定に課題が残り,水ストレスに関して修正が必要である.

Keyword: コメ収穫量, 水ストレス, 灌漑取水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2015

発表番号 [5-28]

Evapotranspiration and Water Balance in Rice and Green Bean Fields in South Sulawesi in Dry Season

Oue Hiroki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Laban Sartika[United Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Rampisela Agnes[Faculty of Agriculture, Hasanuddin University・Research Institute for Humanity and Nature]

南スラウェシにおける乾季の水田・緑豆畑の蒸発散と水収支

大上 博基[愛媛大学農学部]・サルティカ ラバン[愛媛大学連合農学研究科]・アグネス ランピセラ[ハサヌディン大学農学部・総合地球環境学研究所]

インドネシア・南スラウェシ地域の潅漑システム末端地域において,2012年と2013年の生育期間中における総蒸発散量は水田でそれぞれ375 mm,398 mm,緑豆畑で327 mm,326 mmであった.各蒸発散比と群落抵抗をモデル化し,2013年第二乾季の蒸発散量を算定した結果,水収支の特徴として,約100 mmに達する土壌水分と地下水を蒸発散に消費することがわかった.

Keyword: 蒸発散, 水収支, 水田・畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2015

発表番号 [5-29]

Water balance of dugout using the curve number method in northern Ghana

Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Miyazaki Ryou[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

Curve Number法を用いたガーナ国北部の既設ため池の水収支

廣瀬 千佳子[(独)国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[(独)国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[(独)国際農林水産業研究センター]・宮 良[(独)国際農林水産業研究センター]

安定的に水資源を確保するため池の開発は、サブサハラ地域の天水田の収量向上のための有効な手段であるが、地域特性を考慮しかんがい用水量を算出する必要がある。しかし、水文等データが得にくい途上国では、少ない要素でかつ精度の高い算出法を用いらなければならない。ここでは、Curve Number法を用いて既存ため池の貯水量変動を再現し、貯水の利用可能量とため池を有効利用した水田開発の可能性について考える。

Keyword: ため池, 水収支, アフリカ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2015

発表番号 [5-32]

Interaction between River Water and Groundwater in the Middle Reach of the Shigenobu River

Nakamura Masashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Izumi Tomoki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Kobayashi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Sakamoto Keisuke[Ehime Federation of Land Improvement Association]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

重信川中流域における河川水と地下水の交流

中村 壮志[愛媛大学大学院農学研究科]・泉 智揮[愛媛大学農学部]・小林 範之[愛媛大学農学部]・坂本 敬介[愛媛県土地改良事業団体連合会]・藤原 正幸[京都大学大学院農学研究科]

本研究では,道後平野の地下水保全のために,扇状地河川である重信川のシンク・ソースとしての機能を明らかにすることを目的として,伏流と湧出が顕著な9.6kから16.8k区間を対象に,流量と沿川の地下水位の一斉観測を実施した.観測結果から,12.0kより上流では14.2kから16.8kにおける伏流により流量が減少し,12.0kより下流では11.0k付近における湧出により流量が増加することが分かった.

Keyword: 道後平野, 地下水保全, 扇状地河川
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2015

発表番号 [5-33(P)]

Factors causing water level rise in the Vietnamese Mekong Delta

Fujihara Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Hoshikawa Keisuke[Faculty of Engineering, Toyama Prefectural University]・Fujii Hideto[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Yokoyama Shigeki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

メコンデルタにおける河川水位上昇の要因分析

藤原 洋一[石川県立大学生物資源環境学部]・星川 圭介[富山県立大学工学部]・藤井 秀人[山形大学農学部]・横山 繁樹[国際農林水産業研究センター]

メコンデルタでは河川水位の上昇が見られるが、その原因は不明である。本研究では、々真紊梁腟模化、海面上昇、C枠彡晴次↓の愧翊號匹料設による氾濫原減少、の4要因を考え、これらの要因が河川水位上昇にどの程度寄与しているのかを明らかにすることを試みた。その結果、海面上昇、および、地盤沈下の影響が大きいことが示唆され、水位上昇に対する海面上昇と地盤沈下の寄与は、それぞれ約20%、80%と推定された。

Keyword: 海面上昇, 地盤沈下, 河川水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2015

発表番号 [5-34(P)]

Uncertainty Analysis of Climate Change Impact on Extensive Paddy Irrigation through Differences in Assessment Index

KUDO Ryoji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・MASUMOTO TAKAO[National Institute for Rural Engineering, NARO]・NAWA Norio[National Institute for Rural Engineering, NARO]

評価指標の違いからみた広域水田灌漑に対する気候変動影響の不確実性評価

工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]・名和 規夫[農研機構農村工学研究所]

本研究では,日本全域を対象として広域水田灌漑に対する気候変動のマクロ的な影響評価を行い,特に複数GCMによる影響評価を通じて評価の不確実性を吟味した.その結果,影響評価に用いる評価指標によって不確実性の大きさや性質,地域性が異なることが確認された.影響評価側でシナリオによる不確実性を低減させることは困難であるが,少なくとも評価結果とともに評価のばらつき(不確実性)の情報を付加することが重要である.

Keyword: 気候変動, 不確実性評価, 広域水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2015

発表番号 [5-35]

Distributions of hydrogen and oxygen isotopic compositions and 17O-excess of rainwater, surface water and groundwater in paddy area

Tsuchihara Takeo[National Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Institute for Rural Engineering]・Shirahata Katsushi[National Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Institute for Rural Engineering]

水田地域における降水・地表水・地下水の水素・酸素安定同位体比及び17O-excessの分布特性

土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]

水循環における水の起源を知るため,これまで用いられている水の安定同位体比に加えて,もう一つの酸素安定同位体の異常値である17O-excessの指標性について検討を行った.茨城県つくば市・稲敷市において,降水,河川水,地下水及びかんがい用水,田面水についてδ17O,17O-excessの分析を行い,その分布特性,変動特性を明らかにするとともに,他の同位体との関係を明らかにした.

Keyword: 水素・酸素安定同位体, 17O-excess, 水循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2015

発表番号 [5-36]

Effects of rainfall event on water qualities of discharge water in the catchments of a mountain composed of sedimentary rocks

Hashimoto Kohei[Faculty of Agriculture, Kyoto University]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kosugi Ken'ichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Katsuyama Masanori[Center for the Promotion of Interdisciplinary Education and Research, Kyoto University]・Itokazu Tetsushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Masaoka Naoya[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kawashima Shigeto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

堆積岩山地の複数の集水域における流出水の水質に及ぼす降水の影響

橋本 宏平[京都大学農学部]・中村 公人[京都大学農学研究科]・小杉 賢一朗[京都大学農学研究科]・勝山 正則[京都大学学際融合教育研究推進センター]・糸数 哲[京都大学農学研究科]・正岡 直也[京都大学農学研究科]・川島 茂人[京都大学農学研究科]

単峰性堆積岩山地の頂上から拡がる複数の集水域を対象に,降水イベント時における流出水の水質(溶存イオン,無機金属,酸素・水素安定同位体比)の変化特性を明らかにした.同一山地であっても水質の変化傾向は異なっており,降雨時の流出量に占める基底流の寄与が大きい流域では水質変化が小さかった.また,直接流出の寄与が大きい流域では水質の変化量が大きく,硝酸イオンなど流出負荷量が多くなる物質があることがわかった.

Keyword: 山地流出水, 短期流出, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2015

発表番号 [5-37]

Study of the Pre-processing Method in the Analysis of Deserved Radiocesium in Agricultural Water

SHIN MOONO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・YASUTAKA TETSUO[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, National Research and Development Agency]・MATSUNAMI HISAYA[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・TAKAHASHI YOSHIHIKO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・KUBOTA TOMIJIRO[National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・SHINANO TAKURO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]

農業用水中の溶存態放射性セシウムの分析における前処理方法の検討

申 文浩[農研機構東北農業研究センター]・保高 徹生[国立研究開発法人産業技術総合研究所]・松波 寿弥[農研機構東北農業研究センター]・高橋 義彦[農研機構東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農研機構農村工学研究所]・信濃 卓郎[農研機構東北農業研究センター]

東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故以来,農業用水中の放射性セシウムの動態を解明することは重要な課題である.用水中の放射性セシウム濃度は土壌や植物に比べ極めて低濃度であり,測定するために前処理として濃縮を行っているが,研究機関によって方法が異なるため,方法の標準化やガイドラインの必要性が指摘されている.本研究では,代表的な前処理方法を用いて分析し,各方法による測定値を比較検討した.

Keyword: 放射性物質, 溶存態, 放射性セシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2015

発表番号 [5-38]

Moving Projection Method of Suspended Solid and Radioactive Substance By a Distributed Water Circulation Model Incorporating a Suspended Solid and a Radioactive Substance Movement

Nawa Norio[National Institute for Rural Engineering]・Yoshida Takeo[National Institute for Rural Engineering]・Kudo Ryoji[National Institute for Rural Engineering]・Minakawa Hiroki[National Institute for Rural Engineering]

分布型物質移動モデルによる浮遊物質と放射性物質の移動予測

名和 規夫[農研機構農村工学研究所]・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]・工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・皆川 裕樹[農研機構農村工学研究所]

降雨による浸食で強度の土壌劣化を受けた土地は全世界で約2.2億haに及んでいる。さらに,東京電力福島第一原子力発電所事故によって広域に拡散した放射性物質は,豪雨時に表土の粘土等に吸着して浮遊物質とともに流下し,放射性物質が運搬・拡散される恐れがある。このため,本研究は,分布型物質移動モデルによって浮遊物質の移動予測を行うとともに,浮遊物質に吸着して移動する放射性物質の移動予測を試みるものである。

Keyword: 浮遊物質, 分布型物質移動モデル, 放射性物質移動モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2015

発表番号 [5-39]

The study of seasonal variation in the oxidation layer thickness and its influence on denitrification

LIN Xiaolan[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・KURODA Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

季節変化による酸化層の変化と脱窒活性の調査

林 暁嵐[茨城大学大学院農学研究科]・吉田 貢士[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]

土壌の酸化層と還元層の厚さの季節変化を観測し、その時の脱窒活性との関係を調べた。土層のDO濃度測定結果から、DO濃度1mgL-1以上を酸化層とした。その結果、還元層の脱窒活性は8月〜9月にかけて徐々に低下した。脱窒活性は、酸化層は9月 、還元層は8月が最も大きかった。したがって、脱窒は還元層で起こっており、酸化層の厚さの変化は、窒素除去に影響を与えていることが示唆された。

Keyword: 酸化層 , 脱窒活性 , DO濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2015

発表番号 [5-44]

Evaluation of exceedance probability of wind velocity to analyze blown sand problem in agricultural area using CFD simulation data.

WATANABE Shu[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・OKAZE Tsubasa[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・TAKANO Yoshiteru[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・IMANO Masashi[Open CAE Laboratory]・MACHIDA Akashi[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・KOBAYASHI Hiroyasu[National Institute for Rural Engineering]

CFDを利用した農業用地の飛砂の発生頻度検討のための風速の超過確率空間分布の算出

渡部 朱生[東北大学大学院工学研究科]・大風 翼[東北大学大学院工学研究科]・睫遏)П[東北大学大学院工学研究科]・今野 雅[(株)OCAEL]・持田 灯[東北大学大学院工学研究科]・小林 宏康[農村工学研究所]

2013年3月、宮城県亘理郡のイチゴ団地が強風被害を受けた。また東日本大震災以降、飛砂の発生が増加したとも言われている。原因の一つとして震災時の津波による防潮林の消失がイチゴ団地周辺の風速を増加させたことが考えられる。本研究では、防潮林の有無がイチゴ団地周辺の風環境に及ぼす影響を検討するため、数値流体解析を用いた風環境予測を実施。さらに、AMeDASを用いて飛砂発生風速超過確率の空間分布を求めた。

Keyword: 数値流体解析(CFD), 飛砂, 防潮林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2015

発表番号 [6-04]

Effect verification of farm-oriented enhanced aquatic system at a testing field in minamisuou

Fujimoto Toyoki[Minamisuo Farmland Improvement Project Office]・Sugiyama Naoya[Minamisuo Farmland Improvement Project Office]・Takahashi Kenji[Minamisuo Farmland Improvement Project Office]

「南周防地区」試験ほ場における地下水位制御システムの効果検証

藤本 豊記[南周防農地整備事業所]・杉山 直哉[南周防農地整備事業所]・高橋 賢司[南周防農地整備事業所]

「国営南周防地区」の暗渠排水施設(地下水位制御システム)整備の取り組みと試験ほ場での試験結果等について報告するもの。

Keyword: 農地の汎用化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2015

発表番号 [6-08]

Change in electrical conductivity of groundwater in the tsunami-hit-farmland

CHIBA KATSUMI[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]・GOKO MASAHARU[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]・KATO KOH[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・KANMURI HIDEAKI[National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]・TOGASHI CHIYUKI[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]

津波被災農地における地下水の電気伝導度の変化

千葉 克己[宮城大学食産業学部]・郷古 雅春[宮城大学食産業学部]・加藤 幸[弘前大学農学生命科学部]・冠 秀昭[農研機構東北農業研究センター]・富樫 千之[宮城大学食産業学部]

宮城県沿岸部の農地は,東日本大震災に伴い地盤が沈下し塩分濃度の高い地下水が相対的に上昇した。このため,今後は縦浸透法や溶出法による塩害対策に加え,地下水由来の塩害対策も検討していく必要がある。筆者らは平成24年から26年に宮城県岩沼市の沿岸部でモニタリングを実施した。その結果,復旧前,復旧後および営農再開後に地下水の電気伝導度が低下したことを確認することができた。

Keyword: 東日本大震災, 塩害対策, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2015

発表番号 [6-09]

Hard soil layer characteristic in Syrdarya region, Uzbekistan

OMORI KEISUKE[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・OKUDA YUKIO[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ウズベキスタン国シルダリア州における硬盤層の特徴

大森 圭祐[(独)国際農林水産業研究センター]・奥田 幸夫[(独)国際農林水産業研究センター]

ウズベキスタン国シルダリア州の塩類集積圃場において,表層20cm程度の作土層直下に硬盤が形成されており,リーチング水の下方浸透に影響を与えている可能性が考えられた.硬盤層の土壌物理・化学性について基礎的な分析を行った結果,硬盤層には硫酸Caが集積しており,Caイオンの割合が多い場合,透水性が低くなる傾向が見られ,共存するイオン種の構成割合や塩類の溶解度によって硬盤層の透水性は変化すると推測された.

Keyword: 硬盤層, 飽和透水係数, 石膏
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2015

発表番号 [6-14]

Nitrate leaching from upland fields of different fertilizer application

Okunaga Tomoyuki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shiozawa Sho[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Yamagishi Junko[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

施肥量の異なる畑地等からの窒素流出

奥長 知之[東京大学大学院農学生命科学研究科]・塩沢 昌[東京大学大学院農学生命科学研究科]・吉田 修一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]・西田 和弘[東京大学大学院農学生命科学研究科]山岸 順子[東京大学大学院農学生命科学研究科]

施肥による農地への窒素投入は地下への硝酸の流出を引き起こす。そこで異なる施肥条件を設定した畑地および自然状態の雑草地において根圏下の土壌溶液の採取を行い、畑地からの窒素の流出量を調べた。結果、雑草地にて窒素の大気損失は年間約20kgNha-1 であること及び過去に現在より多くの施肥を行った区にて窒素の溶脱量や収量にその影響が見られ、土壌内の貯留量が未だに定常状態となっていない事等が明らかとなった。

Keyword: 環境影響評価, 溶質移動, 浸透流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2015

発表番号 [6-18]

Effects of easily decomposable carbon and temperature on nitrous oxide emissions during biological soil disinfestation

Maeda Morihiro[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sato Taichi[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

土壌還元消毒における有機物の分解特性および温度が亜酸化窒素発生に及ぼす影響

前田 守弘[岡山大学大学院・環境生命科学研究科]・佐藤 太一[岡山大学環境理工学部]

農薬を用いない土壌病原菌防除である土壌還元消毒時において,施用有機物の易分解特性および温度が亜酸化窒素(N2O)発生に及ぼす影響を調べた.コメヌカ,トウモロコシ,ソルガム,クロタラリアを有機物として用いた室内試験を行ったところ,溶存有機態炭素/硝酸態窒素比が大きな有機物を施用し,地温を40℃以下に管理すれば,N2O放出量を低減できることがわかった.

Keyword: 亜酸化窒素・窒素, 有機物・易分解性炭素, 土壌還元消毒
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2015

発表番号 [6-19(P)]

Prevailing situation of water quality variation in irrigation and non-irrigation periods in the Lake Kojima Basin

yamada kimiya[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・oki yoko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・nakashima yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

児島湖流域における灌漑期・非灌漑期別水質変動の現況について

山田 貴都[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・沖 陽子[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

岡山県南部に位置する児島湖はその閉鎖性から富栄養化が問題となり、水質改善のために児島湖流域の水質汚濁状況を把握する必要がある。本研究では児島湖流域のEC、COD及び栄養塩類等を灌漑期と非灌漑期に分けて調査した。その結果、灌漑期初期(6月)と非灌漑期(12月)の水質汚濁状況が類似した。また土地利用による地点の差異はあるものの全リン、全窒素及びCODは灌漑期に、ECは非灌漑期に高い傾向にあった。

Keyword: 環境保全, 水環境,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2015

発表番号 [6-24]

SVAP2 and Meta-Protocol Issues of Healthy Irrigation Canals

Tanji Hajime[Kitasato University]・Kakino Wataru[Kitasato University]・Maie Nagamitsu[Kitasato University]

SVAP2と健全な農業用水のメタプロトコルの課題

丹治 肇[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・眞家 永光[北里大学]

SVAPとは流水の健全度を目視によって評価する手法である。SVAPは2009年の改訂を経て、SVAP2となり、世界各国で、活用されつつある。その理由は、SVAP2のプロトコルを誰が、どのような目的で、いつ使うのかというメタプロトコルの設定にある。ここでは、SVAP2を農業用水に適応する場合の検討を例に健全な農業用水のメタプロトコル問題を提起した。

Keyword: 水環境, 灌漑施設, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2015

発表番号 [6-28]

Land Development Planning Considering Soil Erosion and Sediment Runoff at Republic of Palau

OSAWA KAZUTOSHI[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・MARUYAMA NAOKI[Mouka city office]

パラオ共和国における土砂流出を考慮した土地開発の検討

大澤 和敏[宇都宮大学農学部]・丸山 直毅[真岡市役所]

土地開発に伴う土壌侵食が問題となっているパラオ共和国を対象として,土砂流出抑制型の開発適切地を,GeoWEPPによる数値シミュレーション技術を援用して提案することができた.また,開発適切地におけるゴルフ場化,畑地化等の開発に伴う土砂流出の増大を評価し,サンゴ保全のための開発許容面積を試算することができた.

Keyword: 環境影響評価, 水環境, 土壌侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2015

発表番号 [6-29]

Method for investigation of geotechnical environment of the protection forest damaged from the 2011 Tohoku tsunami using the electromagnetic survey

Eto Yu[Graduate school of agriculture, Iwate University]・Yamamoto Kiyohito[Faculty of agriculture, Iwate University]・Hashimoto Ryoji[Faculty of agriculture, Iwate University]・Muto Yoshiko[Faculty of agriculture, Iwate University]・Harashina Koji[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kurashima Eiichi[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kobayashi Akira[Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]

電磁探査による防潮林の地盤環境調査手法

衛藤 優[岩手大学大学院農学研究科]・山本 清仁[岩手大学農学部]・橋本 良二[岩手大学農学部]・武藤 由子[岩手大学農学部]・原科 幸爾[岩手大学農学部]・倉島 栄一[岩手大学農学部]・小林 晃[関西大学環境都市工学部]

東北地方太平洋沖地震による被害を受けた防潮林再生のための試験区が設けられている岩手県久慈市の試験区では、苗木の種類や位置によって成長に大きな違いが発生していた。植栽木の枯死と地質状況との関連性を調べるために、電磁探査と地下水及び土壌のイオン測定を行ったところ、NO3-やCl-などのイオン濃度が高いことがわかった。この事から、植栽木の枯死はこれらのイオン濃度が影響している可能性が高いと考えられる。

Keyword: 津波, 防潮林, 物理探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2015

発表番号 [6-34]

Effect of chemical form of halogen on rice growth

Kawamura Tatsuya[Iwate University]・Satta Naoya[Iwate University]・Tateishi Takahiro[Iwate University]

ハロゲンの存在形態がイネの成長へ及ぼす影響

河村 達哉[岩手大学]・颯田 尚哉[岩手大学]・立石 貴浩[岩手大学]

本研究ではハロゲンの存在形態がイネの成長へ及ぼす影響を評価するために、NaBrO3,KBrO3,KIO3,KIを用いて、測定項目として地上部、地下部の成長量、乾燥重量を評価することで検討した。その結果BrO3-,I-は、イネに対する成長阻害を明確に示した。IO3-は、成長量でやや成長阻害作用がみられたが、乾燥重量では不明確であった。

Keyword: ハロゲン, 成長阻害, イネ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2015

発表番号 [7-03]

The relation between reflection intensity of aerial ultrasonic wave and Manning's coefficient of roughness.

KOFURU TAKAAKI[Mie University faculty of Bioresources]・OKAJIMA KENJI[Mie University faculty of Bioresources]・ISHIGURO SATORU[Mie University faculty of Bioresources]・ITO RYOEI[Mie University faculty of Bioresources]・NAGAOKA SEIYA[Mie University faculty of Bioresources]

空中超音波による開水路の粗度係数測定方法に関する基礎式の提案について

小古 貴晃[三重大学生物資源学部]・岡島 賢治[三重大学生物資源学部]・石黒 覚[三重大学生物資源学部]・伊藤 良栄[三重大学生物資源学部]・長岡 誠也[三重大学生物資源学部]

コンクリート水路の通水機能を評価するにあたり,マニングの粗度係数がよく用いられる.維持管理の容易さのため,水路の粗度係数を簡易に測定する手法が必要とされている.本研究では,空中超音波の反射を利用し,その最大振れ幅と粗度係数の推定方法を確立することを目的とする.水路模型実験から得られた粗度係数と算術平均粗さや,最大振れ幅との関係を導いた.今後は,粗さの分類や目地の与える影響を考慮する必要がある.

Keyword: 開水路流れ, 粗度係数, 空中超音波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2015

発表番号 [7-04]

Evaluation of taber type abrasion test as alternative method of abrasion test using water jet with sand

matsumoto takumi[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University,]・natsuka isamu[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University,]・murata ryousuke[Shimane Prefectural Office]

テーバー形摩耗試験による水砂噴流摩耗試験の代替性

松本 拓[鳥取大学大学院連合農学研究科]・長束 勇[島根大学生物資源科学部]・村田 涼輔[島根県庁]

本研究では、テーバー形摩耗試験による水砂噴流摩耗試験の代替の可能性について、同条件のモルタル供試体を用いて水砂噴流摩耗試験とテーバー形摩耗試験を行い比較した。その結果、評価範囲に大きな差があること、テーバー形摩耗試験の摩耗速度は細骨材の影響を受けないこと、摩耗メカニズムが異なっていることが明らかとなった。以上のことから、テーバー形摩耗試験による水砂噴流摩耗試験の代替は適切でないことが示唆された。

Keyword: テーバー形摩耗試験, 水砂噴流摩耗試験, 無機系材料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2015

発表番号 [7-05]

Examination on evaluation method for abrasion resistance of repair material using sandblast

Kojima Keita[Graduate School of Agriculture, Kochi University]・Hasegawa Yuki[The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]・Sato Shushi[Faculty of Agriculture,Kochi University]

サンドブラストを利用した補修材料のすりへり抵抗性評価方法の検討

小嶋 啓太[高知大学大学院農学専攻]・長谷川 雄基[愛媛大学大学院連合農学研究科]・佐藤 周之[高知大学農学部]

本研究では,サンドブラストを利用した補修材料のすりへり抵抗性評価方法を検討するため,サンドブラストの基本性能と補修モルタルのすりへり抵抗性について評価した.結果として,サンドブラストを用いた補修材料のすりへり抵抗性評価は可能であることが明らかとなった.また,補修モルタルの強度とすりへり抵抗性には相関関係が見られず,すりへり抵抗性は力学的特性以外に別の特性が関与している可能性があることが示唆された.

Keyword: サンドブラスト, すりへり抵抗性, 補修材料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2015

発表番号 [7-06]

Monitoring analysis of rehabilitation test cases in the Gojo main canal

takahashi yoshiaki[Land Improvement Engineering Office in The Chugoku-shikoku]・nishina shinji[Land Improvement Engineering Office in The Chugoku-shikoku]

五條幹線水路における補修工法試験施工のモニタリング結果

高橋 良明[中国四国農政局土地改良技術事務所]・仁科 真治[中国四国農政局土地改良技術事務所]

香川県仲多度郡まんのう町にある五條幹線水路は、平成13年度〜21年度にかけて全国のコンクリート水路補修工法開発業者が約290mの区間に29の水路補修工法を展示しており、全国に先駆けて実施された試験施工事例の一つとなっていた。平成26年度の改修工事のため平成23年〜25年度にかけて実施した全体目視調査及び打音調査等によるモニタリング結果より各工法の適用の留意点をまとめたので報告するもの。

Keyword: 特殊コンクリート, 工法・施工, 高分子材料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2015

発表番号 [7-07]

Current status and prospects of concrete canal repairing by silicate-based surface penetrants

TANIMURA Naru[Aston Co Ltd]・HASEGAWA Yuki[The United Graduate School of Agricultural Sciences Ehime University]・SATO Shushi[Agriculture Unit Kochi University]・NATSUKA Isamu[Faculty of Life and Environmental Science Shimane University]

けい酸塩系表面含浸工法によるコンクリート水路補修の現状と展望

谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[愛媛大学大学院連合農学研究科]・佐藤 周之[高知大学農学部門]・長束 勇[島根大学生物資源科学部]

水利施設の主な建設材料であるコンクリートの表面保護工法の一つに,けい酸塩系表面含浸工法がある.これは硬化したコンクリート表面に液体材料を塗布・含浸させ,水や各種劣化因子の侵入を抑制し,耐久性の向上を図る工法である.既報では,けい酸ナトリウム系などに分類される国産材料のひび割れ補修効果を報告した.本報では,同材料を使用したコンクリート水路補修について,工法例,追跡調査結果および今後の展望を紹介する.

Keyword: コンクリート, 水路, けい酸塩系表面含浸材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2015

発表番号 [7-08]

Analysis study of the reinforcing effect in FRPM plate lining method

Yamamuro Shigeki[Kurimoto Co.,LTD]・Kishigami Nobuhiko[Kurimoto Co.,LTD]

FRPM板ライニング工法における補強効果の解析検討

山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・岸上 信彦[(株)栗本鐵工所]

国営事業等で造成された基幹的な農業水利施設は長年の供用による経緯から、躯体の老朽化や洗掘等による局部的な摩耗によって、水路の水理機能が低下している事例が多い。そこで、深刻な機能の低下が発生する前に適切な予防保全対策を実施し、施設の等寿命化を図ることが重要となっている。今回、老朽化した水路を取り壊さずに水理機能を回復する事が可能であるFRPM板ライニング工法の補強効果について検証した結果を報告する。

Keyword: 補強, 開水路, 水路更生工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2015

発表番号 [7-13]

Bend Strength of Plane Concrete Reinforced by a Grid

Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[National Institute for Rural Engineering]

グリッド補強した無筋コンクリート梁の曲げ耐力

森 充広[農研機構農村工学研究所]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]

水路トンネルのグリッド補強工法の効果を検証することを目的として,無筋コンクリートに炭素繊維グリッドをポリマーセメントモルタルで付着させた梁供試体の曲げ試験を行った.炭素繊維グリッドの補強範囲および付着範囲を変えて試験を行った結果,補強範囲が小さい場合には,効果が発揮されないこと,等曲げ区間が無付着であっても,外側端部が十分付着していれば,全面付着供試体と同等の補強効果が見込めることが示された.

Keyword: 水路トンネル, 炭素繊維グリッド, 補強
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2015

発表番号 [7-18]

Cavity survey in the ground covering water tunnel using surface wave method

INOUE Keisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・MORI Mitsuhiro[National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAZATO Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・SHODA Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]

表面波探査による水路トンネルかぶり部の空洞調査

井上 敬資[農研機構]・森 充広[農研機構]・中里 裕臣[農研機構]・吉迫 宏[農研機構]・正田 大輔[農研機構]

水路トンネルでは,施工後耐用年数を超える年月が経過し、周辺環境の変化等により土かぶり部に空洞が存在する場合があり,時には地表面で陥没が発生することもある.覆工背面の調査として多く用いられる地中レーダでは数mを超える規模の土かぶり地盤内の空洞の検出は困難であると考えられ,本研究では深度20m程度までのS波速度分布を推定する表面波探査を水路トンネルかぶり部において実施した事例を報告する.

Keyword: 水路トンネル, 空洞, 表面波探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2015

発表番号 [7-23]

The method of evaluating the block slipping out in the ground anchor reinforcement industrial method of the exisiting concrete block quay in earthquake-proof and the tsunami-proof measures

Ato Masaki[Mie Prefecture Ise Agricalture,forestry and fisheries office]・Nishidate Shinobu[Port Consultant Co.,Ltd]・Okawa Hiroshi[Mie Prefecture Ise Agricalture,forestry and fisheries office]・Suzuki Takayuki[Port Consultant Co.,Ltd]

耐震・耐津波対策における既設コンクリートブロック岸壁のグラウンドアンカー補強工法のブロック抜出しの評価方法について

阿藤 正樹[三重県伊勢農林水産事務所]・西舘 忍[ポートコンサルタント(株)]・大川 浩[三重県伊勢農林水産事務所]・鈴木 孝幸[ポートコンサルタント(株)]

三重県では南海トラフ地震に備えて県営漁港の地震・津波対策の機能診断を進めている。既設岸壁の耐震・耐津波対策として選定したグラウンドアンカー補強工法の設計にあたり,直接アンカーに拘束されないブロックの抜出し判定について,二次元平面ひずみのFEM解析による応力計算からブロック底面の滑動安全率を算定して評価した。ここでは,既設コンクリートブロック岸壁を事例にブロック抜出しの評価方法について紹介する.

Keyword: FEM解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2015

発表番号 [7-28]

Strengthening Effect of the Method for Rehabilitation of Channel of cold regions

WATABE Koji[Docon Co. LTD.]・NISHIO Satoru[Docon Co. LTD.]・TAKEDA Makoto[Kurimoto Co. LTD.]・ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]

寒冷地における水路更生工法の補強効果

渡部 浩二[(株)ドーコン]・西尾 悟[(株)ドーコン]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・石神 暁郎[(独)寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]

著者らは,凍害劣化したコンクリート開水路について更生工法の開発を進めている.本工法は既設躯体にFRPM板をアンカー固定し,隙間にポーラスコンクリートを充填することで,ポラコンの凍害抑制効果に加え,躯体の補強効果を期待するものである.供試体による載荷実験のシミュレーション解析をもとに,実構造物を想定した解析検証を行った結果,著しく凍害劣化した開水路に対して,本工法が補強可能であることが確認された.

Keyword: コンクリート開水路, 水路更生工法, 補強効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2015

発表番号 [7-33]

Characteristics of Deflection Resonance Frequency in Defected Concrete

Yamagishi Shuntaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Asano Isamu[National Institute of Rural Engineering]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

表層欠陥を模擬したコンクリートにおけるたわみ共振の周波数特性

山岸 俊太朗[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]

本報では、表層欠陥を模擬したコンクリートにスイープ波を入力し、欠陥の深さとたわみ共振の共振周波数との関係について考察した。検討の結果、人工欠陥を埋設したコンクリートの周波数応答は無筋コンクリートと比較してピーク周波数が高くなることが確認され、周波数により欠陥部の深さを推定できることが明らかとなった。

Keyword: コンクリート, 表面欠陥, たわみ共振現象
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2015

発表番号 [7-38]

Evaluation of Plant Growth on Improved Soil mixed with Rice Crop Residues by Image Analysis

Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kishi Naoto[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

画像解析を用いた稲副産物混和土における植物生長評価

島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・岸 直人[新潟大学農学部]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]

本研究では,農業廃棄物である籾殻灰および稲わら繊維を利用したMgOを固化材とする緑化基盤材の開発を目的としている。実験的検討では, MgOの添加率および稲副産物の混和量を変化させ,芝草を用いて栽培試験を行った。葉色・根系の状態は画像解析より評価した。検討の結果,MgO添加率が3 %以上で根系伸長の阻害,籾殻灰混和による植物生長の促進,稲わら繊維混和による植物生長の阻害が示唆された。

Keyword: リサイクル, 植物, 画像解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2015

発表番号 [7-40]

Effects of Ground Granulated Blast Furnace Slag on Mechanical Properties of Oyster Shell Aggregate Mortar

ISLAM MOHAMMAD RAIHANUL[Graduate school of Bioresources, Mie University]・ISHIGURO SATORU[Graduate school of Bioresources, Mie University]・YAMANAKA MASAYOSHI[Asahidoboku Co., Ltd.]

かき殻モルタルの圧縮強度に及ぼす高炉スラグ混合セメントの影響

ISLAM Mohammad Raihanul[三重大学大学院生物資源学研究科]・Satoru ISHIGURO[三重大学大学院生物資源学研究科]・YAMANAKA Masayoshi[Asahidoboku Co., Ltd.]

本研究では,川砂モルタル(RS),かき殻骨材モルタル(OS)の圧縮強度に及ぼす高炉スラグ微粉末の影響に関して,スラグの粉末度や混入率の相違,セメント種類,化学混和剤使用の観点から調べた。スラグはセメント85%まで置換でき,OSでは,75%置換で最も強度が発現した。OSの強度はスラグ混入の有無に関わらず,混和剤の使用で増加した。かき殻骨材は細骨材となり,スラグ混入で圧縮強度は増加することがわかった。

Keyword: 高炉スラグ微粉末, かき殻, 川砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2015

発表番号 [7-43]

Effect of artificial calcareous materials on the surrounding environment

Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Umeda Tomonori[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nishiwaki Shigeru[Yabashi Industries Co., Ltd.]・Aoyama Hiroyuki[Yabashi Industries Co., Ltd.]

人工石灰質資材の環境影響評価

岩間 憲治[滋賀県立大学環境科学部]・梅田 友紀[滋賀県立大学環境科学部]・中村 公人[京都大学大学院農学研究科]・西脇 繁[矢橋工業(株)]・青山 浩之[矢橋工業(株)]

防草対策用覆土に用いられる高pH人工石灰質資材の環境影響を評価した。施工後に資材は地表面が半年でpHが12.8から9.2まで低下したが、0.05m以深は低下せず、雑草が繁茂しない仕組みが明らかとなった。一方、表面散水流出試験では施工3日後から流出水のpHが8.3以下と環境基準を下回る結果となった。ただし、蒸留水を用いた連続浸透試験ではpHはほとんど低下せず、下層土への影響評価が課題となった。

Keyword: 土壌, 溶質移動, 土壌環境と植物根系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2015

発表番号 [7-48]

Road Surface Temperature in Gravel Paving Using Roof Tile Aggregate Under Lamp Irradiation Test

Ishiguro Satoru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Furuta Mana[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yamanaka Masayoshi[Asahidoboku Co.Ltd.]

廃瓦骨材を敷いた路面の温度上昇に関するランプ照射試験

石黒 覚[三重大学大学院生物資源学研究科]・古田 麻奈[三重大学大学院生物資源学研究科]・山中 正善[朝日土木(株)]

本研究では,廃瓦骨材の舗装材料への有効利用を目的とし,夏季の路面温度上昇の抑制効果を検討するため,ランプ照射試験を実施した.廃瓦は絶乾および表乾状態を用い,比較用として白色および黒色の骨材を使用した.その結果,表乾状態の廃瓦は蒸発熱により熱が蓄積されず,温度上昇の抑制効果が大きくなった.温度上昇には骨材の明度も関係し,絶乾廃瓦は砕石(黒)に比べ若干抑制効果が大きいことがわかった.

Keyword: 舗装, リサイクル,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2015

発表番号 [8-01]

Behavior of Flexible Joint Pipeline with Bend on Lateral Loading Tests

ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・YOKOTA Yu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・ARIYOSHI Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・MOHRI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

水平載荷実験による継手構造管路屈曲部の挙動

井谷 昌功[(株)クボタ]・横田 木綿[神戸大学大学院農学研究科]・藤田 信夫[(株)クボタ]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

圧力管路の屈曲部は,内水圧によって背面方向にスラスト力が常時作用するため,曲管背面の受働土圧などで安定するように設計されている.しかし,地震時には曲管背面の液状化や剛性低下によって,曲管が移動して継手が離脱するような被害が生じやすく,東日本大震災においても被害事例が報告されている.本報告では,液状化を模擬した地盤中で継手構造の埋設管路屈曲部を対象とした水平載荷実験を実施し,その挙動を確認した.

Keyword: 埋設管, 液状化, 水平載荷実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2015

発表番号 [8-02]

Dynamic Behavior of Flexible Joint Pipeline with Bend in liquefied Ground

FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・ARIYOSHI Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・MOHRI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

液状化地盤における継手構造管路屈曲部の動的挙動

藤田 信夫[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

埋設管路の地震時安全性を向上させるためには,周辺地盤が液状化した場合の管路挙動の把握が重要である.特に屈曲部には内圧によるスラスト力が常時作用し,曲管背面の受働土圧などで安定するように設計されているが,液状化によって地盤剛性が低下したときの管路挙動については未解明な部分が多い.本報告では,継手構造の埋設管路屈曲部を対象とした実規模振動実験を実施し,その動的挙動を確認した.

Keyword: 埋設管, 液状化, 振動実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2015

発表番号 [8-03]

Shaking Table Test on Axial Deformation of Liners in Liquefied Ground

Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takahara Sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mohri Yoshiyuki[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]

液状化時における更生管軸方向変形挙動に関する振動台実験

小野 耕平[神戸大学大学院農学研究科]・泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・高原 祥[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]・毛利 栄征[茨城大学大学院農学研究科]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]

近年,老朽埋設管路の改修工法として,管路更生工法の採用が進展している.本工法では,最低限の開削で効率的な施工が可能であるが,現行設計基準には,管軸方向の曲げ変形に対する規定はなく,既設管と更生管の相互作用は未解明である.本研究では,長尺の更生管路模型を対象とした振動台実験から,曲げ変形が既設管の継手部に集中することで,内側更生管の曲げひずみが卓越することが明らかとなった.

Keyword: 構造物の動力学的性質, 構造力学, 地盤の変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2015

発表番号 [8-04]

Influence of Ground Shear Deformation on Mechanical Behavior of Flexible Pipes

Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Terada Kenji[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

地盤のせん断変形がたわみ性管の力学挙動に与える影響

泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・寺田 健司[神戸大学農学部]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

通常の荷重条件下においては,埋設管の管頂部,管底部に曲げひずみが卓越する.しかし,地盤がせん断変形する際には,埋設管は斜め方向のたわみが卓越する.本研究では,地盤のせん断変形がたわみ性管横断面力学挙動に与える影響を解明するために,繰返しせん断実験を実施した.その結果,地盤のせん断ひずみに対する管のたわみ量は履歴ループを描く.また,地盤の変形係数-環剛性比と管のたわみ率の関係は非線形性を有する.

Keyword: 埋設管, せん断変形, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2015

発表番号 [8-05]

Cyclic Shear Tests on Deformation Behavior of Inner Rehabilitated Pipes

Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

管路更生管の変形挙動に関する繰返しせん断実験

泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

現行設計基準において,既設老朽管の改修工法である管路更生工法に関する規定がない.本研究では,地盤のせん断変形を受ける際に損傷した既設管が更生管の変形挙動に与える影響を解明するため,繰返しせん断実験を実施した.実験結果から,既設管の損傷レベルの増大に伴い,更生管のたわみ量の抑制効果は減少し,既設管の損傷が終局状態である16分割においては,既設管が更生管に与える影響がほとんどないことが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 管路更生工法, せん断変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2015

発表番号 [8-06]

DEM Analyses on Deformation Behavior of Inner Rehabilitated Pipes under Cyclic Shear Deformation

Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

繰返しせん断変形を受ける更生管の変形挙動に関するDEM解析

三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

管路更生工法は,既設管に更生管を内挿することで,管路の機能を維持する工法である.耐用年数を迎える農業用埋設管路の改修工法として,非開削施工が可能な管路更生工法の採用が増加している.しかし,現行の設計基準には管路更生工法に関する規定がない.本研究では,せん断変形を受けた場合の既設管が更生管に与える影響を解明するために実施した繰返しせん断実験をDEM解析により詳細に検討した.

Keyword: 管路更生工法, せん断変形, 個別要素法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2015

発表番号 [8-07]

Model Tests on Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipe Subjected to Eccentric Loading

ONO KOHEI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・TAKAHARA SHO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・TAKEGAWA NAOKI[Faculty of Agriculture, Kobe University]・SAWADA YUTAKA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・KAWABATA TOSHINORI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

偏心荷重を受ける更生管の力学挙動に関する模型実験

小野 耕平[神戸大学農学研究科]・高原 祥[神戸大学農学研究科]・竹川 尚希[神戸大学農学部]・澤田 豊[神戸大学農学研究科]・河端 俊典[神戸大学農学研究科]

近年,耐用年数を超過する農業水利施設の増加に伴い,施設の長寿命化対策が求められている.管路更生工法は,地盤内に老朽化した管路を残存させたまま,内部に新たな管を構築する非開削の改修工法である.しかしながら,既設管が更生管の力学的挙動に与える影響は複雑であり,現行の農業用管路設計基準には同工法に関して規定がなされていない.本研究では,埋設模型実験を実施し,偏心荷重下における更生管変形挙動を検討した.

Keyword: 管路更生工法, 偏心載荷, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2015

発表番号 [8-08]

Three-Dimensional Finite Element Analyses on Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipes under Eccentric Loading

takahara sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・ono kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・sawada yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・kawabata toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

偏心荷重を受ける更生管の力学挙動に関する3次元有限要素解析

高原 祥[神戸大学大学院農学研究科]・小野 耕平[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

農業用管路の合理的な改修工法として,管路更生工法の採用が増加している.しかしながら,現行の農業用管路設計基準には同工法に関して全く規定されておらず,地盤内に残存する既設管が内面に構築される管に与える影響の解明が求められている.本研究では,載荷位置が更生管力学挙動に与える影響を解明することを目的として,3次元有限要素解析により,軸方向の載荷位置による既設管と更生管の相互作用を検討した.

Keyword: 管路更生工法, 偏心載荷, 有限要素解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2015

発表番号 [8-09]

The Safety Verification of FRP Pipe affected by External Hydraulic Pressure

Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Mamiya Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Yoshihara Masahiro[Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

外水圧が作用する更生管の安全性検証

硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]・毛利 栄征[茨城大学]・有吉 充[農研機構]・吉原 正博[住友大阪セメント(株)]

老朽化トンネルおよび農業用パイプライン等の既設管内に新管を挿入して更生する場合、地下水が内挿管(更生管)に直接作用する場合がある。このため、更生管が外水圧により、内側に変形(座屈破壊)する事故が発生している。本報では、既設管の劣化が進行している更生管の外水圧に対する安全性を検討するため、更生管に外水圧が作用した際の拘束座屈試験を行った。

Keyword: 改修工法, 管路, 外水圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2015

発表番号 [8-10]

Deformation characteristics of the surrounding ground of pipeline laid in peat soil

TATEISHI Sinzi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・HOMMURA Yukio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭地盤に埋設されたパイプラインの周辺地盤の変形特性

立石 信次[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・本村 由紀央[(独)土木研究所寒地土木研究所]・大久保 天[(独)土木研究所 寒地土木研究所]

泥炭地盤に埋設されたパイプラインの機能低下を診断する技術は確立しておらず, 機能低下には管周囲地盤の変形特性が関係している。本研究では泥炭地盤の変形特性を推定する方法として, コーン貫入試験に着目しコーン貫入抵抗と孔内水平載荷試験からの変形係数との関係を現地試験から検討した。その結果, 両者には相関関係があったことから, コーン貫入試験は変形係数を推定する有効な手段の一つになり得ると考えられる。

Keyword: パイプライン, 泥炭地盤, 変形係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2015

発表番号 [8-11]

Influences of damages of existing pipes on deformation of liners

ARIYOSHI MITSURU[National Agriculture and Food Research Organization]・MOHRI YOSHIYUKI[Ibaraki University]

既設管の損傷が現場硬化管の変形に与える影響

有吉 充[農研機構]・毛利 栄征[茨城大学]

既設管の損傷が現場硬化管の挙動に与える影響を明らかにするため、模型実験を実施した。その結果、既設管にひびわれがある場合でも、鉄筋が健全であれば、現場硬化管はほとんど変形しないことが分かった。また、鉄筋が切断し、コンクリートにひび割れが生じた場合でも、既設管があることで、現場硬化管のたわみ量は減少する。但し、ひずみは、既設管があることで、現場硬化管単体よりも大きくなる場合がある。

Keyword: 埋設管, 模型実験, 現場硬化管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2015

発表番号 [8-12]

Study on applicability of the internal pressure loading method for Hume pipe

Tsukuda Ryosuke[Graduate School of Agriculture,Tottori University]・Hyodo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ishii Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Nonaka Tsuguhiro[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

ヒューム管への内圧載荷法の適用可能性に関する研究

佃 亮介[鳥取大学大学院農学研究科]・兵頭 正浩[鳥取大学農学部]・石井 将幸[島根大学生物資源科学]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]・野中 資博[島根大学生物資源科学]

埋設管路の耐力評価手法は,背面土圧や管種による損傷メカニズムの違いを考慮することが困難であるため,十分満足のいく評価がなされているとは言い切れない。そこで本研究では,新しく提案した内圧載荷法のヒューム管に対する適用可能性を,実験から確認した。結果より本手法は,内面に存在するひび割れの検知が可能であることがわかった。また,外面に存在するひび割れも内面同様に検知可能であることが確認できた。

Keyword: 内圧載荷法, 現有耐力, ヒューム管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2015

発表番号 [8-13]

Function diagnostic investigation method of FRPM tube due to bending strain

Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto Co.,LTD]・Kubota Kenzo[Sekisui Chemical Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]

曲率計測によるFRPM管の機能診断調査手法

硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・久保田 健藏[積水化学工業(株)]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]

現在、埋設管の変形に対する安全性は、撓み率により評価されている。しかし、撓み率では、破壊や漏水に対する余裕が明確でない場合も存在し、安全性に関して合理的な評価ができていない。そこで、円周方向の局所曲げひずみを曲率半径の変化から推定する手法をFRPM管に適用し、定量的な安全性評価手法を開発した。

Keyword: 診断, FRPM管, 性能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2015

発表番号 [8-14]

Development of Pipe in Pipe Method for Small and Medium diameter Pipeline

Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ishida Shinji[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]

中小口径用パイプ・イン・パイプ工法の開発

硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・石田 真司[(株)エステック]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]

耐用年数を超過した農業用管水路の中で、呼び径1000以下の中小口径管路は、管路全体の約8割を占める。一般に既設管の内径が900以上においては、更生工法として信頼性の高いパイプ・イン・パイプ工法が選択される場合が多いが、人が管内に入って作業することができない中小口径管においては、その技術が確立されていないため、著者等はその開発に着手し、新たに開発した内挿用FRPM管と摩擦低減材の基本性能を確認した。

Keyword: 管更生工法, 馬蹄形FRPM管, 薄肉FRPM管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2015

発表番号 [8-15]

Development of Pipe in Pipe Method for Middle and Small diameter Pipeline(Demonstration of Mock-Pipeline)

Otsuka Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Saito Shigeki[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]

中小口径管路に適用可能なパイプインパイプ工法の開発(模擬管路による実証試験検証)

大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・齋藤 成城[(株)エステック]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]

本稿では、呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法の模擬管路による実証試験について報告する。既設管路への追従性、施工性、摩擦低減材の有効性および更生管の引抜きを確認するため、継手部に段差、隙間、曲線を施したL=50mの模擬管路を組み立てた。その模擬管路の中に更生管を挿入する試験を実施した結果、既設管路(曲線配管部)の追従性、挿入性および施工性に優れていることが確認できた。

Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2015

発表番号 [8-16]

Leaving prevention mechanism of the FRPM pipes

Okuda Tadahiro[Kurimoto Co.,LTD]・Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]

FRPM管の離脱防止機構

奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]

L-PIP工法では、更生管が耐用年数を超過した場合には更生管を引抜き、新たに同口径の更生管を挿入できることを特徴としている。そのため、離脱防止機構を付与することを検討している。本稿ではFRPM管に適用可能な離脱防止機構を検討した結果、更生管に付与する離脱防止機構の基礎的な離脱性能を確認した。また、離脱荷重を測定した結果、呼び径500において、更生管は300mを引抜くことが可能であることを確認した。

Keyword: FRPM管, 耐震, 離脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2015

発表番号 [8-17]

Strength reduction model of soil for seismic stability analysis of small earth fill dam

MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・TATSUOKA Fumio[Tokyo University of Science]・Duttine Antoine[Integrated Geotechnology Institute]・YAZAKI Sumio[Integrated Geotechnology Institute]

ため池堤体の耐震診断のための土の強度低下モデルの提案

毛利 栄征[茨城大学農学部]・龍岡 文夫[東京理科大学理工学部]・デューティン アントワン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]

東北地方太平洋沖地震では,岩手県,宮城県,福島県の3県で1,951箇所のため池に被害が生じ,3箇所のため池が決壊している。決壊に至るため池を適正に峻別するために地震時の堤体土の強度が低下する特性を考慮したNewmarkD法が、実際のため池の耐震診断手法として適用されてきている。本報告では,累積損傷度理論に基づいてため池堤体土を代表する土質の強度低下パターンの基本となる標準強度低下モデルを提案する。

Keyword: ため池, 耐震診断, 標準強度低下モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2015

発表番号 [8-18]

Development of simplified seismic-stability analysis of small earth fill dams by modified Newmark-D method

DUTTINE ANTOINE[Integrated Technogology Institute IGI]・Yazaki Sumio[Integrated Technogology Institute IGI]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University, College of Agriculture, Department of regional and environmental science]・Tateishi Takahiko[NTC Consultants]・Tatsuoka Fumio[Tokyo University of Science Civil Engineering Department]

ため池の簡易耐震診断手法の開発

DUTTINE Antoine[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・毛利 栄征[茨城大学農業部地域環境科学科]・立石 卓彦[NTCコンサルタンツ株式会社]・龍岡 文夫[東京理科大学土木工学科]

約20万箇所の既設ため池の殆どは、経験的技術によって造られた。近代的な耐震設計に基づく施工による堤体に比べて、締固め度が低く土質が不適切な場合が多く、耐震診断が喫緊の課題となっている。H27年に改訂された土地改良事業設計指針「ため池整備」では、詳細ニューマークD法や動的応答解析による診断を規定している。本報告では、膨大な数の中小規模ため池を対象とした簡易ニューマーク法の開発と解析事例を示す。

Keyword: ため池, 耐震診断, ニューマークD法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2015

発表番号 [8-19]

Relationships between Damage Risk and Dimensional Shape Parameter of Earth Dams for Irrigation due to Earthquake Motions

Suzuki Hisato[National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]・Kojima Hajime[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakazato Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]・Kohgo Yuji[Tokyo University of Agriculture and Technology]

地震動による被災農業用ため池の堤体形状特性

鈴木 尚登[農研機構]・小嶋 創[東京農工大学]・中里 裕臣[農研機構]・向後 雄二[東京農工大学]

地震動によるため池被害に関する既往の研究では,ため池サイトの震度は捕捉されず,堤体形状では一般に被災リスクは堤高が高いほど増大し,堤頂長とは無関係とされるが,未だ統一的見解には至っていない.本稿では,2011年の東北地震で被災池が集中した福島県中・南域について,ため池DB,気象庁推計震度及び被災情報を用いた統計的分析により,堤体の縦断及び横断面形状と地震動被災リスクの関係を明らかにした.

Keyword: ため池地震被害, 推計震度, 被災率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2015

発表番号 [8-20]

Seismic response analysis using elastodynamic finite integration technology

Yamashita Nobuyuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nakahata Kazuyuki[Graduate School of Science and Engineering, Ehime University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

動弾性有限積分法を用いたダムの地震時応答解析

山下 伸幸[京都大学大学院農学研究科]・中畑 和之[愛媛大学大学院理工学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]

弾性波の波動伝播解析に用いられる動弾性有限積分法を用いて,ダムの地震応答解析を行う.コンクリートダムにあっては線形弾性解析を,アースダムおよびロックフィルダムにあっては材料の非線形性を考慮する等価線形解析を行い,それぞれ一般的な有限要素法による地震応答解析の結果と比較することで両者の解析結果の妥当性を評価する.

Keyword: 動弾性有限積分法, 等価線形化法, 地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2015

発表番号 [8-21]

Understanding Earthquake Response Analysis of Ground by Input of Pulse Wave

Ieda Hiroyuki[NTC Consultants Co., LTD.]・Yoshinaka Teruhiko[NTC Consultants Co., LTD.]

パルス形状波を用いた地盤応答解析の視覚的理解の方法

家田 浩之[NTCコンサルタンツ株式会社]・吉中 輝彦[NTCコンサルタンツ株式会社]

大規模なレベル2地震動を対象とした土木構造物の耐震設計の需要が増す中、必ずしも振動解析を専門としない技術者が地盤応答解析を行う機会が増加している。本稿では、技術者による地盤応答解析の理解の一助とするため、単純化した地盤モデル及びパルス形状の入力波による地盤応答解析を行い、その結果を視覚的に整理する方法を示した。

Keyword: 土構造物の解析, 地震工学, 技術者育成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2015

発表番号 [8-22]

Estimation of natural frequency of headworks using earthquake observation and microtremor measurement

TOKASHIKI Masaru[National Institute for Rural Engineering]・ASANO Isamu[National Institute for Rural Engineering]・MORI Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・KAWAKAMI Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・KAWABE Shohei[National Institute for Rural Engineering]・KURODA Seiichiro[National Institute for Rural Engineering]

地震観測および常時微動計測による頭首工の固有振動数の推定

渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・森 充広[農研機構 農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]・黒田 清一郎[農研機構農村工学研究所]

構造物の振動特性の変化を把握することで地震や経年劣化により発生する損傷の有無の評価が可能となる。本報文では,実頭首工における振動計測により堰軸方向の1次モードの固有振動数を推定した。その結果,振動計測による頭首工の固有振動数推定の有効性が示された。また,常時微動データから求めた固有振動数は地震動データから求めた固有振動数よりばらつきが小さく,分析可能なデータが多数収集できることが判明した。

Keyword: 頭首工, 常時微動, 固有振動数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2015

発表番号 [8-23]

Investigation on Scour under Different Level of Liquefaction

Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Murai Kazuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

液状化程度の異なる地盤の洗掘に関する検討

澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・村井 和樹[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]

東日本大震災では,津波により沿岸の構造物に甚大な被害が生じた.被災要因として構造物を越流した津波による地盤の洗掘が報告されている.一方,地震動による地盤の再液状化や引き波に伴う地盤の有効応力低下が指摘されている.本研究では,地盤の液状化程度が洗掘に及ぼす影響を解明するため,簡易模型実験およびMPS法を用いた数値解析を実施した.

Keyword: 液状化, 洗掘, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2015

発表番号 [8-24]

Measurement of velocity of sand particles during seepage failure

Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture]・Fujimaki Mayu[Tokyo Metropolitan Government]

浸透破壊時の砂粒子の移動速度測定実験

藤澤 和謙[京都大学大学院農学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]・藤巻 真由[東京都]

本論では限界動水勾配以上の水頭差を与えた際に動き出す砂粒子の移動速度を実験的に把握する.浸透流による土粒子移動に関連する既往研究では,土粒子の移動が始まる動水勾配や浸透流速を決定することに焦点が当ており,どのように土粒子が流出してパイピングや空洞化に発展していくかを予測することが不可能である.ここに示す実験結果からは,土塊が移動する際の浸透モデルと砂粒子の移動速度の予測式が得られる.

Keyword: 室内実験, 浸透破壊, 土粒子移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2015

発表番号 [8-25]

FEM flood analysis on small earth dams

Kojima Hajime[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kohgo Yuji[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shimada Kiyoshi[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shoda Daisuke[National Institute for Rural Engeneering]・Suzuki Hisato[National Institute for Rural Engeneering]

ため池決壊氾濫有限要素解析手法について

小嶋 創[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]・島田 清[東京農工大学大学院]・正田 大輔[(独)農研機構 農村工学研究所]・鈴木 尚登[農研機構農村工学研究所]

非構造格子によるため池決壊氾濫解析を行うため,有限要素法を用いた解析手法を構築した.本手法は,直線水路における段波の解析では,理論値と概ね一致する解析結果が得られたが,二次元ダム破壊流れの解析では,浸水域の形状が実験結果とは異なった.実際のため池決壊事例への適用に向け,風上化スキームの導入等により解析精度を向上させることが今後の課題である.

Keyword: 水利構造物, 有限要素法, ため池氾濫解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2015

発表番号 [8-26]

Effects of details of a soil condition on hydraulic head differences for seepage failure in two dimensions

Tanaka Tsutomu[Kobe University]・Yamamoto Takuji[Kobe University]・Nagai Shigeru[Kobe University]・Miki Takashi[Kobe University]・Sannabe Sosuke[Kobe University]・Kasamatsu Kohji[Kobe University]・Inoue Kazuya[Kobe University]

地盤の浸透破壊に対する安定性 −地盤の諸条件が限界水頭差に及ぼす影響−

田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]・山本 拓児[神戸大農学部]・永井 茂[神戸大学大学院農学研究科]・三木 昂史[神戸大学大学院農学研究科]・参鍋 漱祐[神戸大学大学院農学研究科]・笠松 晃次[神戸大農学部]・井上 一哉[神戸大学大学院農学研究科]

二次元浸透破壊問題において、矢板の根入れ比D/T、解析領域の幅L、矢板の厚さt、上流側掘削残土dが限界水頭差Hcに及ぼす影響について考察した。そして、D/T→大のときHc→大、L→大のときHc→小、t→;大のときHc→大、d→大のときHc→小がいえることを示した。地盤の浸透破壊に対する限界水頭差の算定にあっては、これら物理的諸量のHcへの影響を十分把握しておく必要がある。

Keyword: 地盤浸透破壊, 限界水頭差Hc, 地盤諸条件のHcへの影響
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2015

発表番号 [8-27]

Safety factors against seepage failure of soil and effect of upstream residual soil within a cofferdam

Nagai Shigeru[Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Kobe University]・Tachimura Ritsu[Kobe University]・Saitoh Kan[Kobe University]

矢板締切り地盤における基準類算定式による浸透破壊安全率と上流側掘削残土の影響

永井 茂[神戸大学大学院農学研究科]・田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]・舘村 立[神戸大学大学院農学研究科]・齋藤 寛[神戸大学農学部]

矢板締切り地盤について, 基準類による地盤浸透破壊に対する限界水頭差を考察し次の結論を得た。(1)実質的な安全率は, 掘削地盤の場合, 基準類算定式に含まれる安全率と設計安全率に上流側掘削残土による安全率を掛け合わせたものとなる。(2)上流側掘削残土による安全率の大きさを明らかにした。(3)基準類算定式による限界水頭差は, 概ね合理的であるものの, 地盤条件によっては不合理もしくは不経済となる。

Keyword: 各種流れ条件, 浸透破壊, 限界水頭差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2015

発表番号 [8-28]

Non dimensional formularization of hydraulic head differences in 2D seepage failure of soil

Miki Takashi[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Nagai Shigeru[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Sannabe Sosuke[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]

二次元地盤浸透破壊に対する限界水頭差の無次元化に関する研究

三木 昂史[神戸大学大学院農学研究科]・田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]・永井 茂[神戸大学大学院農学研究科]・参鍋 漱祐[神戸大学大学院農学研究科]・井上 一哉[神戸大学大学院農学研究科]

二次元地盤の浸透破壊に対する限界水頭差Hcの無次元化について考察を行った。まず、無限地盤における解析領域の取り方について述べ、Prismatic failureの考え方によるHcの無次元化について考察した。また、解析結果からこの考え方が正しいことを示した。そして、無限地盤と有限地盤についてHcの無次元化式を提案し、これらの無次元化式から、掘削のない二次元地盤についてHcを求められることを示した。

Keyword: 地盤浸透破壊, 限界水頭差, 無次元化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2015

発表番号 [8-29]

Direction of Axis on small Embankment Dams and Damage due to

Fujii Hiroaki[Okayama Prefectural Federation of Land Improvement Association]

1995年兵庫県南部地震時の淡路島北部のため池堤体の向きと被害

藤井 弘章[岡山県土地改良事業団体連合会]

野島領域を含む5町領域1562 (被害348:無被害1214) 個の多変量解析の結果,震央角度,断層角度のカテゴリースコアのピーク角度には直交関係が3,4組成立した。これは移動震源の放射特性方向とほぼ一致した。ピーク角度と理論値数(As系2組)の不整合から別の発震源As,系が想定され、両系の整合性からCSのピークは構造的な原因で生じ、As,As'に正対,直交,斜交の堤体が被害を受け易いと言える。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 多変量解析, 放射パターン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2015

発表番号 [8-30]

Survey of Sediment Disaster for Small Earthfill Dam due to Heavy Rain at Hiroshima in 2014

Shoda Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・Yoshisako Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・Hori Toshikazu[National Agriculture and Food Research Organization]・Nakazato Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization]・Yamagishi Yuichi[Chugoku-shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Udono Toshiaki[PASCO CORPORATION]

平成26年度広島豪雨災害におけるため池の土砂被害調査

正田 大輔[農研機構]・吉迫 宏[農研機構]・堀 俊和[農研機構]・中里 裕臣[農研機構]・山岸 雄一[中国四国農政局中国土地改良調査管理事務所]・鵜殿 俊昭[螢僖好魁

平成26年8月豪雨により広島市で土砂災害が発生し,農業用ため池が被災した。1時間に100mmを超える猛烈な雨により,ため池上流で土砂崩壊が発生し,ため池へ土砂が流入した。本報では,ため池上流からの土砂量を空中写真判読・地形解析により算出し,現地踏査により被災状況を確認して算出結果についての検証を行い,ため池の土砂災害時の機能について評価を行った。

Keyword: ため池, 土砂災害, 豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2015

発表番号 [8-31]

Liquefaction Analysis in Level-2 Earthquake Motion on Small Earth Dam

Mori Hiroshi[Hirosaki University]

ため池堤体を対象としたレベル2地震動の液状化解析

森 洋[弘前大学]

現在、液状化対策の検討が予定されている青森県内のため池を対象に、二次元動的弾塑性有効応力解析を適用し、レベル2地震動による盛土天端部での沈下量評価の可能性を検討した。今回採用した二次元動的弾塑性有効応力解析を用いることで、液状化地盤上にあるため池堤体の沈下量を含めた耐震対策効果等の評価が可能であり、特に、レベル2地震動に伴う性能規定設計による耐震性評価に寄与出来る可能性を示した。

Keyword: ため池堤体, レベル2地震動, 液状化解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2015

発表番号 [8-32]

Strength reduction characteristics of fill material of small earth dams subjected to cyclic loading

KOBAYASHI SEITA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SAWADA YUTAKA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・KAWABATA TOSHINORI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・NOMURA YOSHIKAZU[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・ODA TETSUYA[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・MIWA AKIRA[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・HUJISAWA DAIGO[Wesco Inc]・TABIRA KENJI[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office・Wesco Inc]

ため池堤体土の非排水繰返し載荷に伴う強度低下特性に関する実験的検討

小林 成太[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]・野村 純数[兵庫県農政環境部]・小田 哲也[兵庫県農政環境部]・三輪 顕[兵庫県農政環境部]・藤澤 大吾[(株)ウエスコ]・田平 健二[兵庫県農政環境部・(株)ウエスコ]

南海トラフ巨大地震の脅威が迫る中,東北地方太平洋沖地震では多数のため池が被災したことから,レベル2地震に対する既設ため池の安全性評価が緊急の課題となっている.数多くのため池を評価するには膨大な時間と費用を要するため,合理的かつ簡易な方法が要求される.本研究では,ため池堤体土を対象に,繰返し載荷後に単調載荷を行う三軸圧縮試験を実施し,繰返し載荷に伴う強度低下特性について検討した.

Keyword: ため池, 非排水繰返し載荷, 強度低下
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2015

発表番号 [8-33]

soil properties of the small earth dams adopted seismic hazard measure

Okuno Hizuru[Co.,Ltd. Asuka Soil Corner]・kimata Takashi[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

地震ハザード対策に採択されたため池堤体の土質特性

奥野 日出[螢▲好ソイルコーナー]・木全 卓[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

平成25年26年度にため池堤体の地震ハザード対策に採択された近畿圏39箇所の土質調査結果について整理した。約10m以下の均一型堤体の物理力学的性質が花崗岩類、大阪層群、火山岩類などの地域に影響されていたかどうかを、遮水性や老朽化などの定量的な把握と液状化対象の有無を詳細に調べた。

Keyword: 透水試験, 液状化, 土の分類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2015

発表番号 [8-34]

1G Shaking Table Model Test on Dynamic Behavior at Failure of a Fill Dam

TAGASHIRA Hidekazu[National Institute for Rural Engineering]・MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・IEDA Hiroyuki[NTC Consultants Inc.]・WATABE Daisuke[Sanyu Consultants Inc.]・MAEDA Masahiro[Naigai Engineering Co., Ltd.]・SATO Seiichi[Nippon Koei Co., Ltd.]

フィルダムの破壊時挙動に関する1G振動台模型実験

田頭 秀和[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]・家田 浩之[NTCコンサルタンツ(株)]・渡部 大輔[(株)三祐コンサルタンツ]・前田 真宏[内外エンジニアリング(株)]・佐藤 誠一[日本工営(株)]

堤体の破壊時挙動を詳細に把握することを目的にして,各種センサーを高密度に配置した1G振動台模型実験を実施した。含水比5%に調整した硅砂6号を相対密度65.2%で締め固めて模型を作製し,10Hzで50サイクルのサイン波で加振した。その結果,すべり発生に伴って堤体が全体的に長周期化した後に短周期化すること,堤体変状に対する感度は,周期変化,水平方向変位,鉛直方向変位の順に高いこと,等が判った。

Keyword: フィルダム, 破壊時挙動, 1G振動台模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2015

発表番号 [8-35]

Field examination of water diversion function in the test shallow land waste repository

Suzuki Kazuyoshi[Aichi Prefectural Goverment]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]

試験盛土によるフィールド条件下でのキャピラリーバリア機能の検証

鈴木 一兄[愛知県庁]・森井 俊廣[新潟大学農学部]・鈴木 哲也[新潟大学農学部]

長期貯蔵管理が必要な廃棄物は,拡散防止のため雨水と地下水からの遮断が必須である。キャピラリーバリア(CB)を導入した盛土形式の廃棄物貯蔵方法を提案した。上下CB層により降雨浸潤水と貯蔵廃棄物中の土中水を集水・排水できる二重の安全構造をもつ。盛土形式のため地下水の流入がない。CB盛土を試験造成し,前年に引き続き,野外条件下での遮水・排水性能を検証した。

Keyword: キャピラリーバリア, 廃棄物貯蔵施設, 遮水機能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2015

発表番号 [8-36]

A Study on Design and Development of Composite Pile Foundation for Solar Support

Hossain Zakaria[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ojiro C.[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ozumi, S.[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Harada, H.[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Okuyama, S.[Graduate School of Bioresources, Mie University]

野立てソーラーシステムにおける複合鋼材支柱基礎の設計・開発に関する研究

保世院 座狩屋[三重大学生物資源学研究科]・小代 力[三重大学生物資源学研究科]・小澄 省三[三重大学生物資源学研究科]・原田 等[三重大学生物資源学研究科]・奥山 茂樹[三重大学生物資源学研究科]

本論文では、中空円形鋼管と薄いセメント砂モルタル層からなる太陽光発電システムの複合基礎構造の設計と開発を提示した。鋼管セメント複合杭の引抜き、圧縮および横方向の現地実験を実証し、2つの杭に対して、支持力、横方向・引抜き強度および荷重~変位関係を示した。その結果、強風とソーラーシステムの重量に対して基礎の支持力が適していることが分かった。

Keyword: 複合基礎, 支持力, 荷重〜変位関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2015

発表番号 [8-37]

Strength Anisotropy of Ariake Clay (Yamaashi Samples)

Higashi Takahiro[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ohtsubo Masami[Professor Emeritus, Kyushu University]・Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Nakano Akiko[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

有明粘土(山脚試料)の強度異方性

東 孝寛[九州大学大学院農学研究院]・大坪 政美[九州大学名誉教授]・金山 素平[岩手大学農学部]・中野 晶子[九州大学大学院農学研究院]

乱さない有明粘土(山脚試料)の非排水せん断強度の異方性について,圧密定体積一面せん断試験結果をもとに検討した。その結果,供試体のせん断面と地表(水平)面のなす角αが45°のときの非排水せん断強度には,他の有明粘土で報告されているような顕著な異方性が存在した。一方,αが90°のときは,鉛直に(主働)せん断する場合と水平に(Y方向)せん断(する場合の非排水せん断強度はほぼ一致した。

Keyword: 有明粘土, 強度異方性, 非排水せん断強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2015

発表番号 [8-38]

Study on compressive property of soil mixed with elastic material - Consideration of one-dimensional compression properties of rubber chip mixture -

KIMATA Takashi[Osaka Prefecture University]・KUDO Yosuke[Osaka Prefecture University]・NUKAMI Yuki[Osaka Prefecture University]

弾性体材料を含む混合土の圧縮特性に関する研究 −ゴムチップ混合体の一次元圧縮メカニズムの考察−

木全 卓[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]・額見 悠生[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

弾性体材料を含む混合土の変形特性を解明するため,アルミ・ゴムチップ混合体を用いた一次元圧縮試験を行い,三次元状態における圧縮モデルの構築について検討した。その結果,三次元状態においても二次元モデルと同様の考え方が適用できることが確認されるとともに,混合比が小さいとアルミチップによる骨格がゴムチップの圧縮を抑制することなど,二次元積層体模型実験では把握できなかった特性も明らかになった。

Keyword: 弾性体材料, 混合土, 圧縮特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2015

発表番号 [8-39]

Conparison between two types of the in-situ rock shear tests through numerical experiments for virtual plaster model tests

Nishiyama Tatsuro[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Hasegawa Takashi[Professor Emeritus, Kyoto University]

仮想石膏模型の数値実験による原位置岩盤せん断試験2種の比較

西山 竜朗[愛媛大学農学部]・長谷川 高士[京都大学名誉教授]

ダム基礎岩盤の強度評価における理論的解釈への貢献を目的として,有限要素法を用いたひび割れ解析によって,ロックせん断試験とブロックせん断試験の相違に対する検討を行った.これまでに解析を進めてきたロックせん断試験型の石膏模型実験を比較対象として,新たにブロックせん断試験型の模型実験を仮想し,数値実験を行った.その結果,巨視的なせん断抵抗の相違とともに,破壊機構の相違が見出された.

Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2014

発表番号 [S2-2]

Why did 'right' nature restoration projects have a problem? : A case study of Lake Kasumigaura

TOMITA Ryoto
[Graduate School of Agriculture, Shizuoka University]

なぜ「正しい」自然再生事業がうまくいかないのか? ―霞ヶ浦の事例研究から

富田 涼都
[静岡大学大学院農学研究科]

自然再生事業では科学的知見や市民参加の理念などにもとづいて設計された「正しい」はずの事業がうまくいかないことがある。本報告では、茨城県霞ヶ浦の事例研究からその原因を考察し、科学的あるいは制度的に「正しい」設計からは零れ落ちた現場の生態系や社会状況の認識とその変化の歴史が事業に強く影響したことから、「正しい」はずの設計から零れるものをどう認識し、構造物や制度などの設計に反映できるかを検討する。

Keyword: 生物多様性, 合意形成, 環境ガバナンス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2014

発表番号 [S4-1]

Decade with Residents in the Sanga District from as Volunteer to as Rural Area Supporter

Sano Reiko
[Life in Motherland]

ボランティアから地域復興支援員へ、三ヶ地区と歩んだ10年

佐野 玲子
[(公財)山の暮らし再生機構 長岡地域復興支援センター 山古志サテライト]

避難所でのボランティア、生活支援相談員、地域復興支援員として、旧山古志村三ヶ地区のコミュニティー再生に関わった中越地震後の10年を振り返る。避難生活で、三ヶ地区の仮設集会所でのお茶会を通して住民との距離が縮まった。帰村後、お茶のみの際に出た昔の盆踊りの話から取り組んだ「三ヶ合同盆踊り」「三ヶ合同さいの神」のほか、直売所、3集落合同のお茶のみ会「ふさんこって会」に第3者として関わった経験を報告する。

Keyword: 地域復興支援員, コミュニティー再生, 三ヶ地区
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2014

発表番号 [S5-3]

Present conditions and problems on system of dugout in Ghana

Hirose Chikako・Hirouchi Shinji・Yamada Masakazu・Miyazaki Ryo・
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ガーナ国におけるダッグアウト方式ため池の現状と課題

廣瀬 千佳子・廣内 慎司・山田 雅一・宮崎 良
[(独)国際農林水産業研究センター]

サブサハラアフリカ内陸低湿地で行われている天水稲作の収量を増加させるためには、不安定な水供給を改善するかんがい稲作が有効であるが水資源の確保が必要となる。不安定な水資源を抱える代表的地域である西アフリカのサバンナ気候帯には、ダッグアウト(Dugout)方式ため池が多数あるが、稲作に有効活用が十分にされていない。ダッグアウトの現状と課題について述べ、稲作普及に向けた利活用の可能性について考える。

Keyword: ダッグアウト, ため池, アフリカ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2014

発表番号 [S7-1]

Freshman's Awareness of Construction and Materials Field in Agricultural Engineering

Suzuki Tetsuya
[Faculty of Agriculture, Niigata University]

大学新入生の材料施工分野の認知度‐新潟大学生産環境科学科の事例‐

鈴木 哲也
[新潟大学自然科学系(農学部)]

18歳人口の減少に伴い材用施工分野を担う次世代の育成が不可欠となっている.本報では,新潟大学農学部生産環境科学科の新入生に行ったアンケート調査を事例に材料施工分野を含めた農業工学がどのよう認知されているかを検討し,本分野の人材育成における現状と課題を考察する.

Keyword: 人材育成, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2014

発表番号 [S7-6]

A case for publicity activities in agricultural facilities engineering

Inoue Kazuya・Sawada Yutaka・Kawabata Toshinori・Tanaka Tsutomu・
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

材料施工分野の広報活動に関する事例紹介

井上 一哉・澤田 豊・河端 俊典・田中 勉
[神戸大学大学院農学研究科]

大学全入時代を迎えて,大学間のみならず,学内での学生獲得競争に直面しているのが大学の現状である.受験生にとって,農業土木という分野はかなりマイナーな分野であり,農業土木の中でも材料施工分野,いわゆる造構学系の分野となると農学部を志願する受験生の認知度はさらに低くなるため,今まで以上に広報活動の重要性が増してくると考えられる.本稿では,神戸大学農学部の造構学系分野の広報活動について紹介する.

Keyword: 材料施工, 広報活動, オープンキャンパス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.52-53 , 2014

発表番号 [S7-8]

Development of the Simple Experiment Apparatus for Disaster Prevention Education

Kobayahsi Noriyuki
[Faculty of Agriculture, Ehime University]

防災教育のための簡易実験教材の開発

小林 範之
[愛媛大学農学部]

実際に身の周りで地震が起こったとき,適切に対処をし,避難するためには,事前に知識と対処法を身につけておかなければならない.また,「こんな時には,こんな被害が出る.」というのは,なんとなくは頭ではわかっているかもしれないが,実際に見てみることでより理解が深まるに違いない.そのため,建物が地震に抵抗する仕組みや共振といった振動論の基礎を分かりやすく教えるために,振動実験教材の開発を行った.

Keyword: 防災教育, 振動実験, バネマスモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.54-55 , 2014

発表番号 [S8-1]

Cooperation between public, private and research sector in order to promote the technology development for demanded policy measures

IWAMURA Kazuhira
[Japan Water Agency (JWA)]

新分野の政策展開における官民学の役割と連携−ストックマネジメント施策の事例より−

岩村 和平
[(独)水資源機構]

平成19年度から本格実施されたストックマネジメントは、創生期の制約から技術的構成を相当程度単純化し、その後の広範な施設診断やデータ蓄積、実証研究による技術開発の進展に期した。診断、工法、施工では相当程度の成果があるが、リスク評価の判断やリスク・コミュニケーションなど農業農村整備施策の技術的仕組みに関わる分野ではなお課題が多い。これまでの官民学の役割分担を越えた情報交換等の取り組みを提案する。

Keyword: ストックマネジメント,リスク受容,官学民連携, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2014

発表番号 [S8-2]

A service system utilizing ICT for irrigation management in paddy fields

Iida Toshiaki
[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

ICTを活用した水田水管理へのサービスシステム

飯田 俊彰
[東京大学大学院農学生命科学研究科]

農業水利システムへサービス概念を導入することにより,受益者である農家の綿密なニーズ把握に基づいた需要主導型のサービスを提供するシステムとしての機能を発揮できる可能性がある.そこで,実際の水田圃場での詳細観測と聞き取り調査により,農家および土地改良区のニーズの抽出を行い,湛水情報サービスシステムを提案した.また,このシステムを普及させるための課題を検討し,その普及の可能性について考察した.

Keyword: 水田灌漑, ICT, 農業水利サービス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2014

発表番号 [S8-3]

Significant of policy reserch in the field of agricultural infrastructure improvement and rural development

SASAKI Akinori
[Rural Development Bureau]

農業農村整備政策研究の意義

佐々木 明徳
[農村振興局]

昭和24年の土地改良法制定以降の農業農村整備政策上の重要なターニングポイントを法制度、事業制度、予算制度の側面から概括し、農業農村を取り巻く状況の変化、時代の要請等に的確に対応してきたことを確認する。また、農業農村の置かれている現状及び農政改革の展開方向を踏まえた農業農村整備政策の展開方向を示す。さらに、これら政策の具現化に不可欠な研究との連携の重要性について、技術開発計画を軸に提言する。

Keyword: 農業農村整備政策研究,技術開発計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2014

発表番号 [S8-4]

Current Status and Direction of Investigation the New Land Improvement Technology in Niigata Prefecture

MARUYAMA Mitsuhisa・FUJIMURA Ippei・MATSUO Katsunori・HONDA Junichi・
[Niigata Prefectural Government]

新潟らしい新技術調査検討の取組の現状と展望

圓山 満久・藤村 一平・松尾 勝則・本田 純一
[新潟県]

新潟県では、農家の高齢化や後継者不足などの農業情勢の変化に加え,農業水利施設の老朽化など農業農村を取り巻く多くの課題に対応するため,平成22年度から農業農村整備技術を新たな視点で検証し,新潟発の技術を確立することを目的として,新潟大学農学部、県内の建設業界やコンサルとの産官学連携による調査研究を進めてきた。本報ではその取組の現状と今後の展開方向について紹介する。

Keyword: 新技術, 長寿命化, 省力化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2014

発表番号 [S9-4]

Structure and functions of sub-irrigation system for gently sloping upland fields

onodera tsuneo
[Paddy Institute Co. Ltd]

緩傾斜畑地用の節水型地下灌漑システムの構造と機能

小野寺 恒雄
[(株)パディ研究所]

傾斜を伴う畑地への灌漑方法は、スプリンクラーや点滴灌漑など、地表面からの灌漑以外に技術がない。地表面からの散水は、土壌面蒸発量が大きく、特にスプリンクラー灌漑では、作物の根域外への散水もあり、無効となる用水も発生する。そこで、従来は不可能であった傾斜が伴う畑地への節水型地下灌漑技術を開発した。本システムは、OPSISと呼称し、すでに、サトウキビ栽培等で増収効果や節水効果が発現している。

Keyword: 畑地用地下灌漑システム, 節水, 省力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2014

発表番号 [S10-3]

Estimating the Number of Medical Facilities Users under the Limitation of Maximum Moving Distance by Walk

SEKIGUCHI Tatsuya
[School of Engineering,The University of Tokyo]

徒歩移動可能限界距離の制約下における医療施設利用可能者の推定

関口 達也
[東京大学大学院工学系研究科]

「過疎」を多面的に測定する過疎度点数開発プロジェクトの一環として、一定の条件下における医療施設の利用可能者数を、地理情報システムを用いた簡便な試算方法を提案する。具体的には、徒歩による総動距離の制約下で、徒歩とバス利用による医療施設への到達を考える。実際の地域における人口・各施設の分布に基づく試算の結果、バス利用を考慮すると,各施設の利用可能者は約2.3~10.8倍に増加する事が明らかになった。

Keyword: 過疎,GIS,アクセシビリティ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2014

発表番号 [S11-1]

Improvement of water distribution management based onGIS technology


[Tedorigawa-Shichikayosui Land Improvement Districts]

GISを活用した土地改良区水管理業務の効率化

橋本 雅巳
[手取川七ヶ用水土地改良区]

手取川七ヶ用水土地改良区は、平成10年度から7年間農林水産省のモデル事業として水利施設総合管理システムモデル事業に取り組み、取水門や分水工及び堰上げ水門の遠方操作による集中管理とGISによる情報の一元管理を加えた水利施設総合管理システムを導入した。本報告では、あらたに管理システムを導入するに至った背景、新管理システムの概要と導入効果、システム運用後に判明した今後の課題について話題提供する。

Keyword: GIS, 水管理, 遠隔操作
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2014

発表番号 [S11-2]

Water management system in the future at Jousai canal


[Jousai Land Improvement Districts]

常西用水におけるこれからの水管理システム

立花 洋一・久保 崇
[常西用水土地改良区]

常西用水では,平成22年に農業用水の安定供給を図ることを目的とし,営農形態の変化に対応した用水管理,また降雨時の迅速な施設管理を可能とする新農業水利システム保全整備事業を実施した。本報告では、背景となる常願寺川流域農業用水利用の特徴を説明しつつ、ITを用いた水管理システムを採用するに至った社会的背景および運用後の状況について話題提供し、新しい水管理制御システムにむけての議論を行う。

Keyword: IT, 用排水管理, 小水力発電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2014

発表番号 [S11-3]

Introduction of a New Water Management System

Miura Katsuhiro・Takahashi Kotarou・Suzuki Satoshi
[Niigata Prefectural Government・Arakawa Coastal Land Improvement Districts]

新たな水管理システムの導入

三浦 雄大・高橋 幸太郎・鈴木 智
[新潟県・荒川沿岸土地改良区]

新潟県の北部に位置する荒川右岸用排水中央管理では従来システムと異なり、維持管理が容易、かつライフサイクルコスト低減を管理者である土地改良区から強く求められているため、テレメータ等の専門機器によらず,汎用的に使用されているプログラマブルロジックコントローラー(以下,「PLC」という)と汎用品を組み合わせた、新たな水管理システム導入を検討したので報告する。

Keyword: 水管理システム, ライフサイクルコスト低減, PLC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2014

発表番号 [S11-4]

A Study for the Induction of Cloud Computing Method for the Water Management System


[Hokuriku Regional Agricultural AdministrationOffice, Kuzuryu River Basin Irrigation and Drainage Project Office]

水管理システムへのクラウド方式の導入に関する検討

倉田 進・平井  亨弥
[北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]

九頭竜川下流地区では,国営九頭竜川下流農業水利事業において,開水路を管水路化し,農業用水の再編を行うことで,用水の安定供給を行い,農業生産性の向上と農業経営の安定を目指している。事業効果の早期発現を図るため,平成23年度以降部分供用開始を行い,「クラウド方式」の水管理システムを試験的に運用してきた。本報では,当地区で導入している「クラウド方式」による水管理システムの概要と今後の検討課題を説明する。

Keyword: 水管理システム, クラウド方式, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2014

発表番号 [S11-5]

On-site information systems to support agriculturalfacility management


[Imagic Design Co., Ltd.]

農業水利施設のストックマネジメントを支援するオンサイト情報システム

庄 直樹・友松 貴志・山本 徳司・重岡 徹
[螢ぅ泪献奪デザイン・農村工学研究所]

農業水利施設の維持管理の現場調査用にモバイル端末を使ったシステムを開発した。施設の諸元、図面、損傷箇所、保守履歴のデータベースをデスクトップPCのGISから切り出して持ち出し、現場で更新作業を行った後にデータ同期できるようにして情報更新の効率化を目指した。また、現場写真や地図へのメモ書き込みをメールでGIS情報の共有ができるほか、拡張現実(AR)で埋設物や調査箇所を探すのに役に立つ機能を開発した。

Keyword: GIS, ストックマネジメント, モバイル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2014

発表番号 [S12-1]

Ability of sustainable agriculture from the view of building resilience to environmental changes in arid areas

YAMAMOTO Tadao・KUME Takashi・SHIMIZU Katsuyuki
[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・Faculty of Agriculture, Ehime University・Faculty of Agriculture, Tottori University]

環境変動に対するレジリエンス強化からみた乾燥地農業の持続可能性

山本 忠男・久米 崇・清水 克之
[北海道大学大学院農学研究院・愛媛大学農学部・鳥取大学農学部]

干ばつや塩性土壌などのリスクを抱える乾燥地の灌漑農業は脆弱である。そのためこのような灌漑農業の持続には,人間活動や気候変動などの環境変動によるかく乱・ショックから速やかに回復するための能力強化、すなわちレジリアンスの強化が求められる。本セッションでは,まず乾燥地の灌漑農業に関する基本的な知見を共有し,次にレジリアンスの評価および強化に必要な基本的要件の整理・検討を試みる。

Keyword: レジリエンス, 灌漑, 乾燥地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2014

発表番号 [S13-3]

Evaluation of radiocesium movements using GeoWEPP in Iitate, Fukushima

Tatsuno Takahiro・Osawa Kazutoshi・Nishimura Taku・Mizogichi Masaru
[Gratitude School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo・Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

GeoWEPPを利用した福島県飯館村における放射性セシウムの動態評価

辰野 宇大・大澤 和敏・西村 拓・溝口 勝
[東京大学大学院農学生命科学研究科・宇都宮大学農学部]

福島第一原子力発電所事故により,福島県を中心に放射性物質が飛散した.本研究では,福島県飯舘村における2つの流域を対象に,土壌侵食・土砂流出モデルであるGeoWEPPを適用し,放射性セシウム動態の評価および除染対策効果を見積もった.その結果,モデルの適合性は概ね良好であり,除染促進対策として,植生伐採,土壌耕起といった土砂流出促進型の土地利用がCsの流出を促進することが確認された.

Keyword: 放射性セシウム, GeoWEPP, 福島県飯舘村
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2014

発表番号 [S13-8]

The actual situation of the decontaminated paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture

tsuji osamu・kimura masato・naya toshiki
[Obihiro University of Agricultural and Veterinary Medicine]

福島県飯舘村における農地除染対策実証試験圃場の現状

辻 修・木村 賢人・納谷 俊樹
[帯広畜産大学]

東日本大震災に伴う福島県の放射能汚染地域は広大な面積に及んだが、現在、農地においてもその除染作業が進められている。しかし、除染が完了した農地においても、山林から飛翔する枯葉等による再汚染が心配されている。本研究は、ここに着目し、農地除染対策実証試験圃場の現状を報告するものである。その結果、山林から離れている農地においては、飛翔枯葉による再汚染の傾向はみられなかった。

Keyword: 除染, 農地, 再汚染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2014

発表番号 [S14-4]

Importance of “On-site Knowledge” for disaster restoration

Tomosho Tatsumi・Arita Hiroyuki・Hashimoto Sizuka
[National Institute for Rural Engineering, NARO・Faculty of agriculture, Niigata University・Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

「現場知」の重要性−災害復旧過程の多様性・複雑性の視点から−

友正 達美・有田 博之・橋本 禅
[(独)農研機構農村工学研究所・新潟大学農学部・京都大学大学院地球環境学堂]

東日本大震災の後、農業農村の災害対応に携わった技術者が、その経験を「現場知」として記録し共有することが重要である。「現場知」の収集、整理によって、今後発生が懸念されている南海トラフを震源とする巨大地震等の大規模災害の発生時に、課題解決に役立つ情報が飛躍的に増大し、迅速、容易にアクセスできるようになる。多くの技術者、研究者の「現場知」の収集と継承への参加を期待したい。

Keyword: 現場知, 災害復旧, 東日本大震災
GET PDF=14/S14-4.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2014

発表番号 [S15-5]

Roughness investigation of the water pipelines deteriorated with age, and its problems

Ueno Hiroshi・Yamaguchi Toshio・
[Naigai Engineering Co.,Ltd.]

経年劣化した管水路の粗度調査と課題

上野 裕士・山口 俊夫
[内外エンジニアリング(株)]

ストックマネジメントにおける管水路の機能診断調査では、内面変状調査、外観変状調査、継手等からの漏水量調査が一般的である。しかし、通水量、流速係数に関する現地測定は一般的に実施されず施設管理者への問診調査に留められている。しかし、水路の通水性能は重要な性能であることから、本報文では、粗度調査を実施した事例を紹介するとともに、調査結果から判明した課題を報告する。

Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 粗度調査, 流速係数
GET PDF=14/S15-5.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2014

発表番号 [1-03]

The Role of Residents Organization in the Reconstruction of Tsunami Affected Colony-A Case of SAKIHAMA Village, Ofunato City, Iwate Prefecture

KITAMURA SUGURI
[Graduate School of Agriculture, Iwate University・Faculty of Agriculture, Iwate University・Iwate Community Support Center]

津波被災集落の復興における住民組織の役割-岩手県大船渡市崎浜地区を事例として

北村 直理
[岩手大学農学研究科・岩手大学農学部・(特非)いわて地域づくり支援センター]

大船渡市崎浜地区において、地域コミュニティが自発的に設置した復興推進組織である崎浜復興会議を事例とし、その役割を明らかにすることを目的とした。結果、復興会議は地区の意見を適切に集約し、合意形成を図り行政との復興協議を主導してきた点で、復興推進組織として大きな役割を果たしたことが判明した。成功要因として、優秀な事務局の存在、幅広い意見を組み上げる委員構成と会議の運営方法といった要因があると判明した。

Keyword: 東日本大震災   震災復興   復興住民組織, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2014

発表番号 [1-08]

Study on The return to the rural people's feature in Korea farm village

YOU HAGYEOL・LEE YOUNGOK・
[Chungnam Development Institute・Chungnam Development Institute]

韓国における帰農・帰村者の特徴に関する研究

劉 鶴烈・李 映沃
[忠南発展研究院農村農業研究部・忠南発展研究院6次産業化センター]

最近、韓国では都市民が農村へ移住する帰農・帰村する人口が増えつつある。本研究であは帰農者と帰農者の定着実態を比較することにした。その結果、帰農・帰村のための資金の内訳、移住後の家計所得源および既存住民との社会的交流面で相違点が見つかった。今後の政策的課題としては、帰村者への支援策拡大、帰農・帰村者の経験や才能を活かさせる新しい職場創造、既存住民との融合策などが挙げられる。

Keyword: 帰農・帰村, 農村社会活性化,
GET PDF=14/1-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2014

発表番号 [1-13]

Requirements for sufficiently cost-saving rice production -Large size farms, Huge size plots-

ISHII Atsushi
[ Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

十分なコスト削減米作の必要条件 −大規模経営・巨大区画−

石井 敦
[筑波大学生命環境系]

国際競争に対抗できる低コスト大規模米作は日本でも実現可能であることを、国内外の事例を分析して論じた。専従者1人あたり数十ha以上の米作を行う大規模経営体の創出が必要で、そのためには農地の利用集積・集団化・巨大区画化(1枚5ha以上を連担させる)を一気に行う必要があること、大規模経営体だけでなく2種兼業農家や施設園芸農家等の多様な農民・農業者が並存できるためのゾーニングが肝要であること等を論じた。

Keyword: 巨大区画水田, 農地利用集積, 十分大規模な経営規模
GET PDF=14/1-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2014

発表番号 [1-18(P)]

Land use change of farmland in the coastal area of central Vietnam

Morita Hidenori・Nguyen Huu Ngu・Matsumoto Yuki
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Faculty of Land Resource and Agricultural Environment, Hue University of Agriculture and Forestry]

ベトナム中部沿岸地域における農地の土地利用変化

守田 秀則・グエン フー グー・松本 雄樹
[岡山大学・大学院環境生命科学研究科・フエ農林大学・土地資源及び農業環境学部]

水田の土地利用変化が進みつつあるベトナム中部沿岸地域において,31戸の農家の農地(131区画)の土地利用変化を調査し,水田から畑への転換の有無を従属変数,農地の標高,傾斜,等級,区画面積,土地利用混在度,通作距離等の地理空間的属性を説明変数とした二項ロジットモデルによる回帰分析を行った.。区画面積が小さく,周辺の土地利用混在度が高い水田において畑への転換が生じやすい傾向にあることが明らかとなった。

Keyword: 土地利用計画, GIS, ベトナム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2014

発表番号 [1-23]

Comparative studies on the PIM and LIDs for technology transfer, specifically farmers' "PIM" organization problems

ISHII Atsushi・SUGIURA Mikiko・TAJIMA Masahiro・GOKO Masaharu・
[University of Tsukuba・Sophia University・Full Member・Miyagi University]

PIMと土地改良区の対比的考察 −農民参加型灌漑管理組織を中心に−

石井 敦・杉浦 未希子・田島 正廣・郷古 雅春
[筑波大学・上智大学・正会員]

世界銀行によって提唱されたPIM(農民参加型灌漑管理)は、現在、先進国が開発途上国の灌漑プロジェクトを支援する際の必須の付帯条件となっている。PIMが誕生した背景、基本コンセプト(民主主義と市場主義)、PIMの視点からみた日本の土地改良区の評価、現在のPIMにかけている点(官民協力、重層的灌漑組織の理解とその設立の手順)、途上国では実現が困難と考えられる点(経常経費の農民負担)等について論じた。

Keyword: PIM, 土地改良区, 経常経費
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2014

発表番号 [1-24(P)]

Economic Value of Domestic Water Supply by Using Irrigation Canals in Time of Disasters

TANIGUCHI Tomoyuki・SHIMADA Miroku・UJIIE Kiyokazu
[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

農業用水路による大規模断水時の生活用水供給の経済的価値

谷口 智之・島田 実禄・氏家 清和
[筑波大学生命環境系・筑波大学大学院生命環境科学研究科]

著者らは生活用水の供給施設の一つとして農業用水路を活用することを検討している.ここでは,その経済的価値を代替法により試算した.その結果,フェンス等に囲まれていない最も活用が容易な開水路のみを対象とした場合であっても,農業用水路の1日あたりの経済的価値は,神栖市で約500万円(給水車59台に相当),小山市で約8千万円(同951台に相当)となり,高い効果が見込めることを明らかにした.

Keyword: 断水, 多目的利用, 代替法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2014

発表番号 [1-25]

Pre-Feasibility Study on introduction of small-scale hydropower generation in rural area of Myanmar

Miyashita Takeshi・Otagaki Koichiro・Izumi Taro・Morishita Masaki・
[Japan Water Agency・Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ミャンマー農村部における小水力発電の導入可能性について

宮下 武士・太田垣 晃一郎・泉 太郎・森下 賢己
[(独)水資源機構・(独)国際農林水産業研究センター]

ミャンマー連邦共和国では、産業の発展に伴って発電所建設が鋭意計画されているが、地方部では無電化村も多く、政府は小水力発電の導入などによる無電化地帯の電化にも力を入れつつある。本報は(独)水資源機構と(独)国際農林水産業研究センターが平成25年12月に実施した、ミャンマー農村部における灌漑施設を利用した小水力発電導入の可能性について報告する。

Keyword: 水利構造物, 灌漑施設, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2014

発表番号 [1-26]

Study on social merits expected by introduction of small-scale hydropower

ohkubo takashi・hommura yukio・nakamura kazumasa
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

小水力発電導入により期待される社会的利点に関する考察

大久保 天・本村 由紀央・中村 和正
[独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]

 小水力発電の導入によりもたらされる社会的な効果を,具体的な発電事例の想定のもとに検討した。その結果,環境負荷低減効果に優れていること,および発電による経済波及効果が期待できることが分かった。また,災害時におけるリスク対策として,大規模停電時には小水力発電を通常の電力系統から切り離して,その電力供給を災害対策本部のある庁舎や避難所,病院などへ集中させる仕組みの構築が考えられる。

Keyword: 小水力発電, 経済波及効果,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2014

発表番号 [1-27]

Distribution Map Production of a Balance between Energy Demand and Renewable Energy Supply

KOBAYASHI Hisashi・ITO Akihiko・SHIRAHASE Kyoko
[Ibaraki University・Space Engineering Development Co. Ltd.]

再生可能エネルギーによる需要充足度の分布図作成

小林 久・伊東 明彦・白波瀬 京子
[茨城大学農学部・宇宙技術開発株式会社]

再生可能エネルギーの効率的利用のしくみを具体的に検討できる領域を抽出するために,再生可能エネルギーの供給可能量の需要に対する需要充足度を分布として表す手法を開発して,市域を対象に適用した。作成した小水力・太陽光の電源とバイオマス・太陽熱生産によるエネルギー供給の需要充足度分布図から,農山村地域には再生可能エネルギーによりエネルギー自給が成立する領域があると考えられた。

Keyword: 土地利用計画, 集落計画, 測量・GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2014

発表番号 [1-28]

Social Receptivity of Algae Biomass Use

YUYAMA Yoshito・WATANABE Makoto・YAMAOKA Masaru
[Institute for Rural Engineering, NARO・University of Tsukuba]

藻類バイオマス利用の社会受容性

柚山 義人・渡邉 信・山岡 賢
[農研機構農村工学研究所・筑波大学]

藻類バイオマス利用の担当者や関係者を対象とするヒヤリング、各種イベントでの意見や反響の収集等により、藻類バイオマス利用が社会に受け入れられるための条件や課題を整理した。課題解決に向けての方向性はSWOT分析により検討し、現場実証による展示効果の発揮、多様な人材や業種との連携、6次産業化による製品のブランド化、農地法に基づく農地転用の扱いの簡素化が、よい効果を発揮し社会受容性を高めるとした。

Keyword: バイオ液体燃料, つくば国際戦略総合特区, SWOT分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2014

発表番号 [1-33]

Risk analysis on disaster response targeting main irrigation canal at the time of a large-scale earthquake

hommura yukio・okubo takashi・nakamura kazumasa・watanabe masayuki・hiraoka shunzou
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI・Rural Engineer Co.,Ltd.]

大規模地震時における用水路施設の災害対応に関するリスク分析

本村 由紀央・大久保 天・中村 和正・渡部 正幸・平岡 俊造
[(独)土木研究所寒地土木研究所・(株)ルーラルエンジニア]

近年、農業水利施設における大規模地震時に備えた減災対策の構築が喫緊の課題となっている。本研究では、農業水利システムの管理における災害対応力の強化を目的として、実際の用水路の施設管理を対象に、施設管理者を含む技術者数名により、震災時の災害対応を阻害するリスク源の特定、対策案の検討およびその実現性の難易評価を行った。

Keyword: 大規模地震, 減災, 用水路施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2014

発表番号 [1-37]

Characteristic about increase of repair costs for irrigation-drainage pump stations

Mizuma Keiji・Kunieda Tadashi・
[National Agriculture and Food Research Organization]

農業用揚排水機場の整備補修に支出された費用の経年的な特性

水間 啓慈・國枝 正
[農研機構]

農業用揚排水機場の整備補修費の将来予測への活用を視野に、支出された費用の経年的な特性の分析を試みたので、その内容を紹介する。10年間以上の記録があった全国の28地区のデータをもとに整備補修費の累計額の経年変化の特性を抽出した。この特性を既往の研究で管理が良好な地区の整備費累計率とされる0.3を適用したアッカーマン曲線と比較したところ、供用後25年時点で実際の支出は4割を下回る結果となった。

Keyword: 農業用揚排水機場, 整備補修費, アッカーマン曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2014

発表番号 [1-38]

Maintenance and superannuated levels of irrigation ponds and land use changes in its service area

Oyama Shohei・Morita hidenori・
[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]

ため池の維持管理実態と受益農地の変化

大山 翔平・守田 秀則
[岡山大学大学院 環境生命科学研究科]

近年,我が国では農地は減少の一途をたどり,ため池も管理の不十分さから老朽化が進んでいる。本研究ではため池受益地域において課題とされている農地とため池の一体的な保全に向けた基盤的データの蓄積を目的として香川県さぬき市寒川町を事例とした約30年間での農地及びため池の変化の特徴を回帰分析により示した。分析から,「標高」や「香川用水受益地」といった変数で農地とため池の変化それぞれとの関連性が示された。

Keyword: 土地利用変化, ロジットモデル, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2014

発表番号 [2-01]

Comparison between gauze and pet-bottle traps for capturing loaches in paddy fields

Watabe Keiji・Mori Atsushi・Takemura Takeshi・Koizumi Noriyuki・
[National Institute for Rural Engineering, NARO]

金網製トラップとペットボトル製トラップで採捕した水田内のドジョウ個体数の比較

渡部 恵司・森 淳・竹村 武士・小出水 規行
[農研機構 農村工学研究所]

金網製トラップとペットボトル製トラップを用いた採捕試験を実施し,ドジョウ採捕数の比較を通じて両者の特徴を明らかにした.採捕数はペットボトル製トラップの方が多かった.金網製トラップでは仔魚・稚魚の採捕数が少なく,この理由の一つとして金網(目合い4mm)をこれらの個体がすり抜けた可能性が考えられた.未成魚・成魚の採捕数は,水深8cm以下ではペットボトル製,9cm以上では金網製トラップで多かった.

Keyword: 魚類, 漁具, モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2014

発表番号 [2-02]

Preliminary experiment for evaluating inhabiting situation of fish using environmental DNA extracted from water

Koizumi Noriyuki・Takahara Teruhiko・Minamoto Toshifumi・Doi Hideyuki・Mori Atsushi・Watabe Keiji・Takemura Takeshi
[National Institute for Rural Engineering・Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University・Graduate School of Human Development and Environment, Kobe University・Institute for Sustainable Sciences and Development, Hiroshima University]

水から抽出したDNAを用いて魚類の生息状況を評価する方法の試み

小出水 規行・高原 輝彦・源 利文・土居 秀幸・森 淳・渡部 恵司・竹村 武士
[農村工学研究所・広島大学大学院総合科学研究科・神戸大学大学院人間発達環境学研究科]

水路の水から抽出したDNA(環境DNA)を利用して,魚類の生息状況を評価する方法の予備実験を行った.ドジョウとタモロコが生息する水路の水1Lから環境DNAを抽出した.種特異的プライマーを用いてリアルタイムPCR解析を行った結果,両種のDNAが検出された.水路間におけるDNA量の差は生息量を概ね反映することが推察され,魚類モニタリング手法としての環境DNA分析の有効性を確認した.

Keyword: 環境DNA, 魚類モニタリング法, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2014

発表番号 [2-07(P)]

Effects of rapid changes in water levels on the distribution of freshwater fish in an agricultural channel during the non-irrigation period

Nakata Kazuyoshi・Kadowaki Yuki・
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

非灌漑期の農業水路における急激な水位変化が魚類の分布に及ぼす影響

中田 和義・門脇 勇樹
[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

本研究では,非灌漑期の農業水路における急激な水位変化が魚類の分布に与える影響を明らかにすることを目的に,環境配慮型工法が施工されている岡山県内の農業水路2区間で,維持管理に伴う急激な水位変化前後に魚類調査を行った。その結果,本水路区間は,非灌漑期の急激な水位低下時において魚類の避難場として機能していることが示唆された。

Keyword: 魚類, 分布, 環境配慮型工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2014

発表番号 [2-08(P)]

Effects of the difference of the restoration methods in an agricultural channel on the habitat conditions for freshwater fish during the non-irrigation period

KADOWAKI Yuki・SANUKI Shigeki・NAKATA Kazuyoshi
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Wesco Co., Ltd.]

非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響

門脇 勇樹・佐貫 方城・中田 和義
[岡山大学大学院環境生命科学研究科・株式会社ウエスコ]

魚類の生息環境に配慮した水路改修は、未だ発展途上の分野であるとともに、改修前後のモニタリング調査が十分に実施されていない。そこで本研究では、非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、岡山県内の農業水路で水路構造の異なる区間ごとに魚類調査を行った。その結果、水深を確保することのできる工法は、非灌漑期における魚類の生息条件として重要と考えられた。

Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2014

発表番号 [2-12]

Burrowing Activities of the Freshwater Mussel, Pronodularia japanensis in Stilling Basin

Matsumoto Kohei・Kakudo Hirofumi・
[Faculty of Engineering, Kagawa University ]

止水条件下でのマツカサガイの潜砂行動

松本 康平・角道 弘文
[香川大学工学部]

マツカサガイの生息に望ましい水路底質材料の検討に資するため,止水条件下における潜砂実験を室内で行った.冬季は,夏季に比べ潜砂行動を示す個体が少なく,このことは底質粒径が大きな場合に顕著に表れた.潜砂し易い底質粒径かどうかについて,殻長相当の深さだけ潜砂できているか,また,潜砂に要する時間が短時間であるか,という2つの側面より検討したところ,粒径が小さい底質がより有効であることがわかった.

Keyword: マツカサガイ, 潜砂, 水路底質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2014

発表番号 [2-17(P)]

Life history of an alien crayfish species Procambarus clarkii in agricultural channels

Ushimi Haruna
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

農業用水路における外来種アメリカザリガニの生活史

牛見 悠奈
[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

本研究では、水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除を効率的に行う上で不可欠な知見となる生活史を明らかにするため、農業水路で本種の定量採捕調査を実施した。その結果、アメリカザリガニの脱皮は一年を通じて行われると推察された。また、調査地におけるアメリカザリニの交尾時期は8月中旬〜11月中旬であると考えられた。得られた結果に基づき、水田水域に定着したアメリカザリガニの駆除時期について検討した。

Keyword: アメリカザリガニ, 生活史, 農業用水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.250-251 , 2014

発表番号 [2-18(P)]

Winter habitat conditions of Rana ornativentris at Shichinohe town Kamikita county, Aomori prefecture

Kakino Wataru・Asanuma Hikaru・Sato Naoki・Ochiai Hiroyuki・Osari Hiroshi
[Kitasato University school of Veterinary Medicine・Cainz Corporation・Toko Geotech Corporation]

青森県上北郡七戸町の谷津水路におけるヤマアカガエルの越冬環境条件

柿野 亘・浅沼 ひかる・佐藤 直生・落合 博之・長利 洋
[北里大学獣医学部・株式会社 カインズ・東興ジオテック 株式会社]

2012年1月,2013年2月に青森県上北郡七戸町に位置する谷津水路で実施した,ヤマアカガエルの採捕調査および越冬環境条件調査の結果,次のことが把握された.すなわち,1)ヤマアカガエルは,水路内に堆積した落葉中で多数採捕された,2)2年とも落葉体積と生息密度との間に有意な正の相関が認められた,3)土中での採捕調査では,本種は確認されず,ニホンアマガエルが1個体のみ採捕された.

Keyword: カエル類, 越冬, 水域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2014

発表番号 [2-22]

Effect of agroforestry in developing country as adaptation to climate change

Matsubara Eiji・Watanabe Mamoru・Shiraki Shutaro
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

途上国における気候変動対策としてのアグロフォレストリーの効果

松原 英治・渡辺 守・白木 秀太郎
[国際農林水産業研究センター]

アグロフォレストリー(AF)は、農地と林地を組み合わせた農林業で、樹木に炭素を隔離できることから、気候変動に対応した土地利用として注目されている。パラグアイのAFの例では、植林後5年経過した純人為的炭素隔離量は計画面積52.4haに対し5tC程度に過ぎなかったが、AFは林産物の追加収益のほか、土壌侵食防止、防風、庇陰、景観の改善等の環境改善効果があり、とくに小規模農家に有利であった。

Keyword: アグロフォレストリー, CDM, 小規模農家
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2014

発表番号 [2-27]

Study on Rice Cultivation for Animal Feeding with Circulated Irrigation of Treated Municipal Wastewater

Muramatsu Ayumi・Watanabe Toru・Ito Hiroaki・Kajihara Akihiko・
[Faculty of Agriculture, Yamagata University・Niigata Prefectural Government]

都市下水処理水の循環灌漑による飼料用米栽培に関する研究

村松 亜由美・渡部 徹・伊藤 紘晃・梶原 晶彦
[山形大学農学部・新潟県庁]

都市下水処理水の循環灌漑によって灌漑用水と肥料の使用量を削減した省資源型水稲栽培において,耐倒伏性に優れ,過剰な窒素を吸収しても食味低下の心配がない飼料用水稲を用いることで,処理水からより多くの窒素を除去することを目的に研究を行った。また,処理水の循環灌漑について2つの方式を試し,通常の水田と同様に循環しない対照系も含めて,下水処理水からの窒素除去効率,飼料用米の収量と品質等について比較を行った。

Keyword: 都市下水処理水, 循環灌漑, 飼料用米
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.270-271 , 2014

発表番号 [2-28]

Sorption property of bromate on upland soil

Sasaki Chisaki
[Iwate Prefectural Government・Iwate University]

臭素酸の畑土壌への収着特性

佐々木 千咲
[岩手県庁・岩手大学]

青森・岩手県境不法投棄現場の岩手県側では、廃水処理に促進酸化処理法を採用しているが、非意図的に有害な臭素酸イオンが副生成され、環境中に放流されている。そこで環境土壌中の臭素酸の挙動を検討するため、バッチ系による畑土壌への臭素酸の収着実験を試みた。その結果、短期間では臭素酸の収着や還元は起こりにくいこと、またそれらには有機物が関係している可能性があることが確認された。

Keyword: 水環境, 土壌, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2014

発表番号 [2-32(P)]

Mitigation effect of rice hydroponics system on high temperature and heat flux over the rooftop in summer.

TANAKA Yoshikazu・KAWASHIMA Shigeto・HAMA Takehide・NAKAMURA Kimihito・
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Graduate School of Science, Kumamoto University]

イネ水耕栽培システムによる屋上気温と屋上面熱フラックスの緩和効果

田中 宣多・川島 茂人・濱 武英・中村 公人
[京都大学大学院農学研究科・熊本大学大学院自然科学研究科]

建物屋上においてイネを水耕栽培することによって生じる気温低下や屋根面熱フラックスの減少効果を,実験的に解析した.夏期高温時の観測結果から,水面上と屋根面上の気温には,最も高温となる条件下において,約8℃の差が生じることが分かった.また,屋根面からの流入熱フラックスの日積算値は,非栽培区の約14%に軽減された.さらに,熱収支解析から,微気象緩和量と建物内への熱流量軽減に一定の効果が示された.

Keyword: 緑化, 大気, 環境影響評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2014

発表番号 [2-33]

The study of the vertical distribution of denitrification activity in different landuses

LIN Xiaolan・KITAMURA Tatsumi・YOSHIDA Koshi・MAEDA Shigeya・KURODA Hisao
[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University・Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center・College of Agriculture, Ibaraki University]

土地利用の違いによる脱窒活性鉛直分布調査

林 暁嵐・北村 立実・吉田 貢士・前田 滋哉・黒田 久雄
[茨城大学農学研究科・茨城県霞ケ浦環境科学センター・茨城大学農学部]

市街地、畑地、荒地、林地の4土地利用の地表面から深さ10 m のボーリング調査を行った。そしてすぐに各土層の脱窒活性をアセチレン阻害法で測定した。その結果、土地利用による脱窒活性に大きな差はなく、測定された値は水田表層のものと比べ非常に小さかった。また、鉛直方向別の脱窒活性の違いもほとんどなかった。これにより、地下に溶脱した窒素が地下水に到達するまでに除去される可能性は小さいものだと考えられる。

Keyword: 鉛直分布, 脱窒活性, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2014

発表番号 [2-34]

Pouring method of digested slurry with irrigation water to paddy field in Vietnam

ORITATE Fumiko・NAKAMURA Masato・YUYAMA Yoshito・YAMAOKA Masaru・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・SAKODA Akiyoshi
[National Agriculture and Food Research Organization・Hochiminh City University of Technology・Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]

ベトナムの水田におけるメタン発酵消化液の流入施用法

折立 文子・中村 真人・柚山 義人・山岡 賢・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・迫田 章義
[農研機構・ホーチミン市工科大学・東京大学生産技術研究所]

ベトナム南部都市近郊農村の水田で現地のバイオガスダイジェスターから発生するメタン発酵消化液の流入施用試験を実施し,現地への適用を想定した状況で,本施肥法において必要とされる作業や燃料使用量,肥料成分均一分布の程度を調査した.300m2の試験区の施肥に要した時間は2時間20分,635L/haのガソリンが使用され,試験区を12分割した際の収量のばらつきは変動係数にして0.37であった.

Keyword: ベトナム, メタン発酵消化液, 流入施肥法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2014

発表番号 [2-35]

The spatial variability of CH4 and N2O gas concentration in the rice paddy field.

Katano Kentaro
[Graduated School of Agriculture, Meiji University]

水田土壌中におけるCH4, N2Oガス濃度の空間的差異

片野 健太郎
[明治大学大学院農学研究科農学専攻]

水田土壌中の物理、化学性は単一の水田において微地形、水流、施肥履歴などの影響を受け空間変動が生じさせることが明らかになった。これらの空間変動が要因となり土壌中の CH4 と N2O 濃度にも空間的変動が生じる可能性がある。
本研究では、単一の水田の土壌中で生成される CH4 と N2O を多地点で測定することで水田土壌中CH4 と N2Oの空間分布を調査した。    

Keyword: 水田, 土壌中温室効果ガス, 空間変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2014

発表番号 [2-36]

Measurement of the methane emission and the methane concentration in drained water from paddy soil columns with rice plants with various percolation rates

Dei Hiroki・Iida Toshiaki・Okajima Kenji・Kimura Masaomi・
[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo・Faculty of Bioresources, Mie University]

水稲栽培下における異なる浸透速度の水田土壌カラムからのメタン放出と排水のメタン濃度の測定

出井 宏樹・飯田 俊彰・岡島 賢治・木村 匡臣
[東京大学大学院農学生命科学研究科・三重大学生物資源学部]

水田の成層土壌を再現した土柱模型で水稲を栽培し、浸透速度が異なる場合のガスフラックスと、排水のメタン濃度を測定した。その結果、浸透速度が大きいと、ガスフラックスは小さく、排水によるメタン輸送量は大きいことがわかった。また、メタンフラックスが安定した状態では、排水による輸送量はガスフラックスに比べ、浸透速度が5mm/dの場合1/7程度で、20mm/dの場合8倍程度であった。

Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2014

発表番号 [2-37]

Comparison of greenhouse gas emissions from paddy fields with two types of water-saving irrigation in the Mekong Delta

TAMINATO TAMOHIKO
[Japan International Research center for agricultural sciences]

メコンデルタにおける二種類の節水灌漑による水田からの温室効果ガス排出量削減の比較

田港 朝彦
[(独)国際農林水産業研究センター]

メコンデルタにおいて、常時湛水、節水灌漑(AWD)、慣行AWDの3種類の水管理による地球温暖化ガスの排出削減効果を確認するとともに、途上国が定める気候変動緩和行動へ位置づけ,我が国が提案してる二国間クレジット制度の適用のためのより簡便なMRVについて検討を行う




Keyword: AWD, GHG, MRV, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2014

発表番号 [2-38]

Exchange of methane gas between the sea surface and the atmosphere in Japan Sea during summer

Noborio Kosuke・Komiya Shujiro・Kondo Fumiyoshi・Uematsu Mitsuo・Matsumoto Ryo
[School of Agriculture, Meiji University・Graduate School of Agriculture, Meiji University・National Institute of Environment・Institute of Atmosphere and Ocean Science, University of Tokyo・Gashydrate Institute, Meiji University]

夏期日本海における海面−大気間のメタン(CH4)ガス交換

登尾 浩助・小宮 秀治郎・近藤 文義・植松 光夫・松本 良
[明治大学農学部・明治大学大学院・国立環境研究所明治大学ガスハイドレート研究所明治大学ガスハイドレート研究所・明治大学ガスハイドレート研究所]

海洋は気候変動に対して重要な役割を担っているが、メタンの放出源としては天然と人為起源の両方を併せた放出量の約2%と比較的小さいと考えられている。近年、海洋における二酸化炭素交換量を渦相関法で直接測定して、従来法によるフラックスの数倍大きいことが報告された。本報告では、主要な温室効果ガスであるメタンに関しても同様のことが有るのではないかと考えて、メタンフラックスの直接測定を試みた。

Keyword: 温室効果ガス, 、溶存ガス, 緩和渦集積法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2014

発表番号 [2-39]

Estimation the Input of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen (NO3-N) and Chemical Oxygen Demand (COD)

YAMAZAKI Takahiro・IGARASHI Masao・ISHIKAWA Shigeo・NAGASAKA Sadao・
[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

硝酸態窒素(NO3-N)および化学的酸素要求量(COD)に基づく水質浄化資材投入量の推定

山嵜 高洋・五十嵐 正夫・石川 重雄・長坂 貞郎
[日本大学生物資源科学部]

本研究では、窒素除去機能として稲わら成分浸出液を浸漬させた水質浄化資材に関して、NO3-N除去率およびCOD濃度から、汚濁水への最適な投入量の比率を推定した。結果として、NO3-N除去率を100%とした際のCOD濃度予測値は48.30mg/Lと試算された。NO3-Nを100%除去し、かつ、COD濃度の上昇を抑え、コスト面からも優れた処理木炭と汚濁水の最適予測比率は、1.00:6.48と推定された。

Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素(NO3-N), 化学的酸素要求量(COD)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2014

発表番号 [2-42]

Actual Conditions of Environmental Flow in Western Kamedagou Area of Niigata City

KOSHIYAMA Naoko・HIGUCHI Masashi・
[Kamedagou Land Improvement District・Rural Development Division City of Niigata]

新潟市亀田郷西部地区における環境用水の取水量の実態

越山 直子・樋口 将至
[亀田郷土地改良区・新潟市農林水産部農村整備課]

 新潟市亀田郷西部地区の環境用水について,その取水量の実態を調査した。環境用水は豊水水利権であるが,当地区では,信濃川が基準渇水流量を上回っていても,地区内の配水状況、水質事故,通水施設の補修工事,営農者からの要請,水路の凍結等によって取水が停止されることがあり,平均取水率は64%であった。こうした実態を踏まえて,今後の環境用水の利活用方法及び管理方法を検討することが望まれる。

Keyword: 環境用水, 配水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2014

発表番号 [2-47(P)]

Effect of pH of flooded water on phosphate release from paddy soil using chemical fertilizer

Hanayama Susumu・Annaka Takeyuki・
[Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

田面水のpH変化が慣行栽培土壌からのリン溶出におよぼす影響

花山 奨・安中 武幸
[山形大学農学部]

本研究は水田土壌からより多くのリンを回収することを目指し,化学肥料を用いた稲作をしている土壌(これを慣行栽培土壌とする)において田面水のpH変化によって土壌から田面水にリンが溶出するか室内実験により検証した.その結果,慣行栽培土壌において田面水のpH上昇による土壌からのリン溶出は土壌中の窒素量に影響されることが明らかとなった.

Keyword: 土壌,物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2014

発表番号 [2-48(P)]

Leaching behavior of the inorganic nitrogen under non-fertilizer condition in Apple orchard on the Gray lowland soil

ENDO Akira・MORI Ryutaro・
[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University・Kitatekku Co., Ltd.]

無施肥条件における灰色低地土リンゴ園における無機態窒素の浸透流出挙動

遠藤 明・森 龍太郎
[弘前大学農学生命科学部・(株)キタテック]

青森県のリンゴ生産においては、融雪時季における肥料成分の流亡や春以降の肥料成分の吸収効率の観点から春施肥を推奨している。しかし、消雪時季に花芽や新梢が生育し始めるにあたり、春施肥しか実施しないことに対して生産者や研究者から疑問が呈されている。本報では、この疑問を解決へと導くために、青森県津軽地域の無施肥リンゴ園土壌(灰色低地土)中における無機態窒素の時空間的な動態を明らかにしたので報告する。

Keyword: リンゴ園, 硝酸態窒素, 浸透流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.312-313 , 2014

発表番号 [2-49(P)]

Ecotoxicological assessment of nursery-box-applied chlorantraniliprole in micro paddy lysimeter

Saito Yomitomo・Yamauchi Rika・Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi・
[Miyagi University・Sankyo consultant・Miyagi University・Miyagi University]

フェルテラ育苗箱施用殺虫剤の生態毒性評価実験

斎藤 四海智・山内 理香・宮井 克也・神宮字 寛
[宮城大学食産業研究科・三協建設株式会社・宮城大学食産業研究科]

本研究では,2009年に新たに農薬登録されたフェルテラ粒剤がアキアカネに及ぼす影響を調査すること目的に,ライシメータを用いた毒性評価実験を実施した.額縁状散布を行ったフェルテラ粒剤は幼虫放流後28日目において高い幼虫生存率を示した.フェルテラ粒剤を使用した実験区では無処理区と比較して幼虫の生育が遅く,頭幅も小さかった.フェルテラ粒剤はアキアカネ幼虫の生育に影響を及ぼしていると推察される.

Keyword: 環境影響評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2014

発表番号 [2-50(P)]

Effect of marginal transplantation of rice seedlings treated with nursery-box-applied insecticide on Sympetrum species and harmful insect

Konno Tomoki・Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi
[Miyagi University・Miyagi University・Miyagi University]

育苗箱施用殺虫剤を使用した額縁栽培がアカネ属幼虫及び害虫に及ぼす影響

今野 智貴・宮井 克也・神宮字 寛
[宮城大学食産業研究科・宮城大学食産業研究科・宮城大学食産業研究科]

本研究では、殺虫剤の散布量を減らすことによって標的がい生物柄の影響を減らし、なおかつ害虫防除効果を発揮する額縁栽培方法の実証研究を行った。額縁栽培とは、畦畔に隣接した8〜10条の稲にだけ殺虫剤を散布する方法である。額縁栽培方法は、全面散布と同様の害虫防除効果があり、アカネ属の保全効果についても確認できた。

Keyword: 環境影響評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2014

発表番号 [3-01]

Soil Physical Environment and Cultivation Control on Reclaimed Greenhouse Tomato Field

Hirozumi Toyokazu・Sugiura Manami・Furutani Akira・Narioka Hajime・
[Graduate School of Bioresources, Mie University・Faculty of Bioresources, Mie University]

干拓地圃場における施設トマトの栽培管理と土壌の物理的環境の形成

廣住 豊一・杉浦 麻菜美・古谷 啓・成岡 市
[三重大学大学院生物資源学研究科・三重大学生物資源学部]

本報では,栽培管理の際に行われる人為的な働きかけによって,土壌の物理的環境がどのように形成されるかを調べるため,干拓地転換畑のハウス栽培トマト圃場において,土壌断面調査および各土層の物理性の測定を行った。その結果,トラクタによる耕耘によって作土層の細粒化と耕盤層の形成が促されていること,畝立てによって排水性の改善と粗間隙量の増加がはかられていることなどがわかった。

Keyword: 土壌構造, 間隙構造, 土層改良
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2014

発表番号 [3-06]

Unfrozen water content and hydraulic conductivity of frozen soil near 0C

Osada Yurie・Watanabe Kunio・
[Graduate School of Bioresources, Mie University]

融点近傍の凍土の不凍水量と透水係数

長田 友里恵・渡辺 晋生
[三重大学大学院 生物資源学研究科]

融点近傍の凍土の透水係数を不凍水量と共に明らかにすることを目的に、カラム実験を行った。–0.5℃以下では20 m以上の水圧をかけても凍土は通水しなかった。–0.5〜–0.23℃では凍土の透水係数が5オーダー以上変化した。–0.23℃以上では、透水係数は未凍土の飽和透水係数と等しく変化しなかったが、不凍水量は約10 %増加した。これは、間隙内の通水にあまり寄与しない部分の氷の残存が原因と考えられる。

Keyword: 凍結融解, 水分移動特性, 一次元カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.332-333 , 2014

発表番号 [3-08]

Influence of radioactive cesium via irrigation water on paddy rice

Tamaki Shohei・Ogasa Marie・Yoshikawa Natsuki・Harada Naoki・Nonaka Masanori
[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Institute of Science and Technology, Niigata University]

農業用水由来の放射性セシウムのイネへの影響

田巻 翔平・小笠 真理恵・吉川 夏樹・原田 直樹・野中 昌法
[新潟大学大学院自然科学研究科・新潟大学自然科学系]

日本は降水量が多く,地形が急峻であるため,森林に降下した放射性セシウム(Cs)が降雨流出に伴って森林系外へ運搬されることが懸念されている.森林からの流出水は下流域で農業用水に利用される.本研究では,福島県二本松市および南相馬市に試験水田を設け,農業用水,土壌,イネのモニタリングに加えて,現地・室内を実施し,農業用水経由のCsのイネへの影響を検証した.

Keyword: 放射性セシウム, 農業用水, 新規 Cs 負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2014

発表番号 [3-11]

A easy method to measure Radiocesium concentration of soil surface and its application

Shiozawa Sho・Yamano Yasuaki・
[The University of Tokyo]

放射性セシウム土壌表面濃度の簡易な現場測定法とその応用

塩沢 昌・山野 泰明
[東京大学]

放射農汚染地域において放射性セシウム(Cs)の土壌等の表面濃度(Bq/m2)を現場測定することは、その土地の平均濃度や詳細な分布を知る上で必要であるが容易でない。シンチレーションサーべーメータで測定するには、周囲からのガンマ線を遮蔽する十分な厚さの鉛遮蔽が必要であるが、ここでは不十分な鉛遮蔽でも直下のCs濃度を正確に測定できる方法を開発し、応用例として畝のある農地の濃度分布の例を示した。

Keyword: 放射性セシウム, 移行係数, 土壌への固定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.344-345 , 2014

発表番号 [3-14]

Estimation of hydraulic parameters with multi-scale parameterization method

Seki Katsutoshi・Ackerer Philippe・Lehmann François
[Toyo University・University of Strasbourg]

マルチスケール法による土壌水分変化からの水分特性パラメータの推定

関 勝寿・アッカラー フィリップ・レーマン フランソワ
[東洋大学経営学部・ストラスブール大学水文地球化学研究室]

インドネシアの熱帯雨林で測定された土壌水分変化と降水量(Sekiら, 2010)から、マルチスケール法(Hayekら, 2008)により、土壌水分パラメータを逆推定した。1つの実験区では、計算値が実測値をある程度再現でき、また初期値の違いによる推定値の差もあまりなかった。もう1つの実験区では、土壌水分変化の実測値と計算値があまり良い一致をせず、土壌の撥水性による不均一流が原因と考えられた。

Keyword: 土壌水分, 水分特性パラメータ, 逆推定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2014

発表番号 [3-16]

Estimation of oil content in unsaturated sandy soil using thermo-TDR sensor

Moroizumi Toshitsugu
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]

サーモTDRを用いた不飽和砂土の油汚染度推定

諸泉 利嗣
[岡山大学大学院環境生命科学研究科]

土壌・地下水中の油汚染度の非破壊測定法として,サーモTDRを用いて誘電率と体積熱容量を同時に測定することにより不飽和砂土における油汚染度の推定手法について検討した.その結果,油含有量の推定値は,含油率が少ない場合はバラツキが大きく推定精度が悪かった.一方,含水量は,すべての含水量に対して精度よく推定できた.

Keyword: 土壌・地下水, 誘電率, 体積熱容量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.352-353 , 2014

発表番号 [3-18]

Adsorption and transport of an anionic surfactant in highly humic non-allophanic andisol

OTSUKI HARUKA・ISHIGURO MUNEHIDE・
[Graduate school ofAgricuiture, Hokkaido University・Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

アニオン界面活性剤の多腐植質黒ぼく土中における吸着・移動現象

大月 遥・石黒 宗秀
[北海道大学大学院 農学院・北海道大学大学院 農学研究院]

界面活性剤の土壌中における挙動は十分明らかでない。様々なpHに調整した多腐植質黒ぼく土中において,アニオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)を用いて,吸着移動実験を行った。その結果,土壌pHやDBS濃度,DBSの構造の相違による流出・吸着量の相違を明らかにした。またDBSの流出の相違は固液分配比で説明できることを確認した。

Keyword: 溶質移動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2014

発表番号 [3-21(P)]

Analysis of Zeta Potential and Possibility of Charge Evaluation of Toyoura Sand

Honjo Yuta・Pham Tien Duc・Tsujimoto Yoko・Kobayashi Motoyoshi・Adachi Yasuhisa
[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Faculity of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

豊浦砂のゼータ電位の解析と電荷の算出の可能性

本荘 雄太・パム チェンダック・辻本 陽子・小林 幹佳・足立 泰久
[筑波大学大学院生命環境科学研究科・筑波大学生命環境系]

標準砂として広く用いられてきた豊浦砂のゼータ電位を流動電位法により算出し,その実験値を1pK Sternモデルにより解析することで,豊浦砂の荷電特性を調べた.また,クロマトグラフィー法による,豊浦砂の電荷の算出の可否を検討するため,豊浦砂充填カラムにおいてpHブレークスルーカーブ(pH-BTC)を測定し,既往研究と比較した.

Keyword: 豊浦砂, ゼータ電位, 1pK Sternモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2014

発表番号 [3-26]

Fate and Transport of Carbon Dioxide and Nitrogen as a result of decomposition of organic matters in soils

Miki Masataka
[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

土中の有機物分解に伴う二酸化炭素と窒素成分の移動予測

三木 真隆
[三重大学大学院生物資源学研究科]

土中の有機物分解に伴う地表面からの二酸化炭素の放出量やアンモニアや硝酸の土中の移動を予測するために,PHREEQCによる窒素・炭素循環連結モデルを組み込んだHP1プログラムに対して,気相中の二酸化炭素の拡散を追加した.これにより,土中に投入された有機物の分解過程におけるアンモニアの無機化と有機化,無機態窒素成分の移動,二酸化炭素の拡散,地表面から大気への二酸化炭素の放出量の評価が可能となった.

Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.372-373 , 2014

発表番号 [3-28(P)]

Development of unified predictive model for solute and gas diffusivities in soils

Hamamoto Shoichiro・Kawamoto Ken・Komatsu Toshiko・Moldrup Per・
[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo・Graduate School of Science and Engineering, Saitama University・Department of Civil Engineering, Aalborg University]

不飽和土壌の溶質・ガス拡散係数の統合的予測モデルの構築

濱本 昌一郎・川本 健・小松 登志子・Moldrup Per
[東京大学大学院農学生命科学研究科・埼玉大学理工学研究科・オルボー大学土木工学科]

ガス・溶質拡散係数は,土壌中のガス・溶質の拡散移動を規定する重要な輸送パラメータである.本研究では,Maxellモデルに基づき,ガス・溶質拡散係数に適用可能な統合的予測モデルを構築した.構築したモデルは,異なる土性を有する土壌にて得られた実験データに良く適合した.また溶質拡散係数は,土性の影響を強く受け,拡散阻害効果を表すパラメータを細粒分含有割合の関数とすることで予測精度は向上した.

Keyword: ガス拡散, 溶質拡散, 予測モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2014

発表番号 [3-31(P)]

Change of CH₄ gas flux with the melting snow in grassland

shibuya kazuki・ochiai hiroyuki・takamatsu rieko・osari hiroshi・
[School of Veterinary Medicine, Kitasato University ]

採草地における融雪に伴うCH₄ガスフラックスの変動

澁谷 和樹・落合 博之・高松 利恵子・長利 洋
[北里大学獣医学部]

融雪に伴うCH₄ガスフラックスの変化に深さ40cmまでの土壌水分量と地温の変動が与える影響を把握することを目的とした。CH₄ガスフラックスは除雪直後には正の高い値を示したが、深さ40cmまで水分飽和に達したあとは負の値に転じた。地温は深さ40cmの水分飽和に伴い低下し表層の地温に近づいていた。CH₄ガスフラックスは、水分フラックスまたは地温変化が関係しているのではないかと考えられた。

Keyword: CH₄ガスフラックス, 土壌水分, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2014

発表番号 [3-32]

Modelling Transport Phenomena in Surface Water Flows and Its Perspectives

Yoshioka Hidekazu・Unami Koichi・Fujihara Masayuki
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Research Fellow of the Japan Society for Promotion of Science]

地表流における輸送現象のモデル化とその展望

吉岡 秀和・宇波 耕一・藤原 正幸
[京都大学大学院農学研究科・日本学術振興会特別研究員]

農地を取り巻く水理・水文環境の定量評価には数理モデルの適用が有効である.水理学においては,古典力学や統計力学の範疇で導出された支配方程式により現象の記述がなされることが多い.ここでは,著者らが取り組んできた研究を中心とし,水理学や関連した研究分野における未解決課題とそれらの進展状況,今後の展望について論じる.とくに,地表水の流動と付随する溶質輸送を記述する数理モデルに焦点を当てる.

Keyword: 地表水, 流体輸送, 溶質輸送
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2014

発表番号 [3-33]

Improvement of one-dimensional water-quality model in flows through a paddy field

AZECHI Issaku・KURODA Hisao・SAKURAMACHI Kohei・YOSHIDA Koshi・
[National Institute for Rural Engineering, NARO・Ibaraki University, College of Agriculture]

水田内流れにおける一次元水質モデルの開発

安瀬地 一作・黒田 久雄・櫻町 航平・吉田 貢士
[(独)農研機構農村工学研究所・茨城大学農学部]

水田内の流れを主流域と滞留域に分け,それぞれにおける脱窒作用と,両領域間の水質交換作用を考慮にいれた質量保存側から,水田内水質を簡便に評価できる一次元水質モデルを開発した.開発したモデルと平面二次元解析,室内模型実験と比較した結果,主流域と滞留域の大きさを適切に取れば,水田内を流れる水の水質を精度よく評価することが可能であることがわかった.

Keyword: 水田内流れ, 水質交換, 一次元水質モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2014

発表番号 [3-34]

Computational Method for HJB Equations Governing Reservoir Operation Rules

Unami Koichi・Sharifi Erfaneh・Fujihara Masayuki
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

貯水池運用ルールを支配するHJB方程式に対する計算手法

宇波 耕一・シャリフィ エルファネ・藤原 正幸
[京都大学大学院農学研究科]

貯水池運用ルールの策定を合理的に行うため,連続干天ならびに貯水池水収支に関する確率過程モデルを構築して最適制御問題を定式化する.最適制御はHJB方程式によって記述されるので,その計算手法を提示して検証を行う.とくに,連続干天の継続が確率論的,かつ,貯水池からの流出流量が決定論的であるような,乾燥地の雨季を対象とする.自明な解析解と数値解の比較の結果,十分細かい計算格子の必要性が示される.

Keyword: 貯水池運用ルール, 確率過程, HJB方程式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2014

発表番号 [3-35]

Modeling of Permeability of Porous Media with Mixed Wettabilities Using Pore-Network

Takeuchi Junichiro・Sumii Wataru・Fujihara Masayuki
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Faculty of Agriculture, Kyoto University]

間隙ネットワークを用いた混合多孔質媒体の透水性のモデル化

竹内 潤一郎・住居 航・藤原 正幸
[京都大学大学院農学研究科・京都大学農学部]

疎水性粒子を含む単一粒径からなる多孔質媒体に関して,間隙ネットワークモデルを用いて管水路網流れを解くことによって透水係数の推定を行う.2つ以上の疎水性粒子によって形成される毛管は通水しないと仮定し,疎水性粒子の混合率を変化させて数値実験を行った.結果より,混合率が増加するにつれて媒体内の均一な流れから不均一な流れへと遷移していき,混合率が40%を越えると急激に透水性が低下することが示された.

Keyword: 管水路流れ, 浸透流, 間隙構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2014

発表番号 [3-36]

Pipe network flows in low-head drip irrigation systems

Unno Yusuke
[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

低水頭ドリップ灌漑システムにおける管路網流れ

海野 優介
[京都大学大学院農学研究科]

低水頭ドリップ灌漑システムにおける灌漑水の挙動を定量的に把握し,灌漑計画や水管理に役立てるため,タンクの水位変化を含む管路網流れに対する 解析モデルを構築する.層流と乱流の遷移領域の流れに対応するため,Reynolds数を用いて記述される一次補間式を導入する.実験によりモデルパラメータの値を推定した後に計算を行い,多重連結型の管路接続やタンクの複数基設置が潅漑水供給の安定化に有効であることを示す.

Keyword: ドリップ灌漑, 管路網, Reynolds 数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.392-393 , 2014

発表番号 [3-38]

Study of pumping property on Irrigation Water Wheel by full-scale model experiment

HIROSE YUICHI・GOTO MASAHIRO・UEDA TATSUKI
[National Agriculture and Food Research Organization,Institute for Rural Engineering]

実規模模型実験による灌漑用揚水水車の揚水特性の検討

廣瀬 裕一・後藤 眞宏・上田 達己
[農研機構 農村工学研究所]

揚水水車の揚水特性を実規模模型実験から明らかにした。具体的には、筒が水車軸に平行に設置されるV型は、筒の長さが400mmの最適角度は45°前後、800mmでは15°から35°であった。また、設置水路のFr数で適する筒の口径が異なることが明らかになった。筒が水車軸に垂直に設置されるH型は、水路のFr数の増加に併せて揚水量も増加する。両者とも、水車の水受板を十分に水没させると、良好な揚水性能を示した。

Keyword: 再生可能エネルギー, 揚水量, 伝統的農業水利施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2014

発表番号 [3-41]

Evolution of Bar screen Type Torrent Intake System in Nagano Prefecture

AKAHANE Akihiko・OANA Yoshiaki・HIRABAYASHI Takayasu・ENDO Ryusei・
[Nagano Prefecture・land improvement district]

長野県のバースクリーン型渓流取水工の進化と新たな展開

赤羽 昭彦・小穴 善彰・平林 孝保・遠藤 竜政
[長野県・長野県中信平右岸土地改良区]

山間渓流は,河川勾配が急で流量変動が大きく,洪水等により常に地形も変化しており,現場の施工条件も厳しく様々である。このため,取水工の設計・施工に当っては,それぞれの現地条件に合わせた工夫と対策が必要である。長野県では,近年,山間渓流に適応したバースクリーン型渓流取水工の普及に取り組んでおり,本稿では,主に,災害等にも強く,維持管理が容易で河川環境にもやさしい「床固めカスケード方式」について述べる。

Keyword: バースクリーン複合型, 床固めカスケード, 直角V字型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2014

発表番号 [3-45]

Experimental Study about the Flow around Bends in Circular Culvert

Fujiyama So・Nakada Toru・Taruya Hiroyuki
[Sanyu Consultants Inc.・National Institute for Rural Engineering]

自由水面を有する暗渠管屈曲部の流れに関する実験的研究

藤山 宗・中田 達・樽屋 啓之
[(株)三祐コンサルタンツ・農研機構 農村工学研究所]

洪水時の排水機能を増強させるため,暗渠管によるバイパス水路の設置が計画されている地区では,屈曲部を有する路線においても自由水面を確保することが求められていた.本研究では,屈曲部の流れを把握し,設計に反映するため,水理模型実験を実施した.2屈折での設計においては,大きな水面動揺が生じ,設計洪水流量を確実に流下できないものの,屈折角度を小さくし3屈折とすることで8割水深を満足する結果が得られた.

Keyword: 暗渠管, 屈曲損失, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2014

発表番号 [3-46]

Evaluation of Hydraulic Characteristics in Pipeline using Detected Elastic Waves

Suzuki Tetsuya・Naka Tatsuo・Taruya Hiroyuki
[Faculty of Agriculture, Niigata University・National Institute for Rural Engineering]

弾性波検出に基づく円形管の水理特性評価

鈴木 哲也・中 達雄・樽屋 啓之
[新潟大学自然科学系(農学部)・(独)農研機構・農村工学研究所]

農業用パイプラインの水理性能は,管内粗度と密接に関連している.本研究では,管内粗度を調整した対策管を製作し,弾性波計測の観点から特性評価を試みた結果を報告する.検討の結果,対策管では,通常管と比較して,水頭損失に起因する高エネルギ値の弾性波は確認されなかった.このことから,対策管は管内流況を安定化させる効果が高く,その定量評価には弾性波が有効であると考えられる.

Keyword: 農業用パイプライン, 粗度調整管, 水理性能評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.412-413 , 2014

発表番号 [3-48]

Experimental Studies on the Efficiency of Pipe Microhydropower

kikusawa masahiro
[Fukui Prefectural University, Center for Arts and Sciences]

管水路のマイクロ水力発電効率に関する実験的考察

菊沢 正裕
[福井県立大学 学術教養センター]

小水力事業は,経験知や事業サイトの判断に基づいて事業を進めることが多いために汎用的なデータが十分蓄積されていない.小水力事業の成否は,出力の予測精度に左右され,有効落差と発電設備効率の予測精度にかかっている.本稿では砂防ダム現場および室内で発電実験を行い,水車の存在する管水路の流れ,有効落差を決める摩擦損失水頭,負荷時の発電設備効率について得られた結果を考察した.

Keyword: 流体力学一般 , 管・開水路流れ, 水利システムの計測・管理・制御
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2014

発表番号 [4-01]

Necessity and Methods for Water Saving Irrigation Management in the Nile Delta, Egypt

Satoh Masayoshi・Yuan Xin・Taniguchi Tomoyuki・Hassan Waleed・Gamal Talaat・Zaki Nahla・
[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

エジプト・ナイルデルタの灌漑における節水の必要性と実現方策

佐藤 政良・袁 新・谷口 智之・ハッサン ワリード・ガマル タラート・ザキ ナハラ
[筑波大学生命環境系]

世界における水資源利用量の限界,需給の逼迫の中,将来の水需要増大に対しては,既存灌漑用水の利用効率を上昇させて対応すべきとの考えがある.エジプトにおける既存用水としてのナイルデルタと砂漠地域の農地開発はまさにそのような関係にある.本報告では,その考えを適用し,エジプト国全体の利益のためにデルタでの節水を図ろうとした場合に生じる実際の課題、必要な基本政策を、デルタの農業用水の調査をもとに検討する.

Keyword: ナイルデルタ, 節水, 公平性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2014

発表番号 [4-06]

Crop water requirement of Jatropha

Takeuchi Shinichi・Iwamoto Ranka・Fujimaki Haruyuki
[Minami Kyushu University Faculty of Environmental Horticulture・Tottori University Arid Land Research Center]

ジャトロファの消費水量の算定について

竹内 真一・岩元 蘭花・藤巻 晴行
[南九州大学環境園芸学部・鳥取大学乾燥地研究センター]

樹液流測定を用いて燃料作物であるジャトロファの消費水量を算定するための検討を行った。エジプトの圃場実験より得られた樹液流の測定結果を再現することを目的として,大型ポットを用いた秤量法による蒸散量との比較を行った結果,ジャトロファの幹部の盛んな肥大生長が消費水量の定量化に影響を与えることが明らかとなった。また,強度の水ストレスを蒸散抑制により回避する耐乾性を示す樹液流動が示された。

Keyword: ジャトロファ, 樹液流, 消費水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2014

発表番号 [4-07]

Input-output relationship between the amount of irrigated water and the accumulated yield of tomato in a rainwater harvesting system

Ishihara Hiroki・Unami Koichi・Fujihara Masayuki・Taomoto Akira・
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Advanced Technology Research Laboratory, Panasonic Corporation]

雨水ハーベストシステムにおける灌漑水量と累積トマト収量の入出力関係

石原 弘輝・宇波 耕一・藤原 正幸・田尾本 昭
[京都大学大学院農学研究科・パナソニック株式会社先端技術研究所]

8つの独立したプロットからなる小規模雨水ハーベストシステムにおいて,様々な潅漑戦略のもとでトマトの栽培実験を行い,潅漑水量と累積トマト収量の入出力関係を1日間隔の時系列データにもとづいて推定する.入出力関係を畳み込みで表すことより非適切な逆問題が定式化されるので,Tikhonov正則化法によって各潅漑戦略に固有な核関数を求める.また,適切な正則化パラメータの値についても言及する.

Keyword: 雨水ハーベストシステム, 逆問題, Tikhonov正則化法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2014

発表番号 [4-08]

Tomato cultivation experiment in rainwater harvesting farmland with underlying hydrophobic sand layer

Taomoto Akira・Tomiyama Morio・John Stephen ・Unami Koichi・
[Advanced Technology Research Laboratory, Panasonic Corporation・Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場によるトマト栽培実験

田尾本 昭・富山 盛央・ジョン ステファン・宇波 耕一
[パナソニック(株)先端技術研究所・京都大学大学院農学研究科]

撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場において,降水を制限することで,模擬降水の総量をほぼ同一として間隔と強度を変えた条件でトマト栽培実験を行った.雨水収集は模擬降水間隔が大きいほど効率が良くなり,トマト収穫量に反映することが明らかになった.雨水ハーベスト農場は,降水間隔が大きな気候下での補給潅漑農業に展開した際に,効果が大きく表われると期待される.

Keyword: 雨水ハーベスト, 模擬降水, 撥水砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2014

発表番号 [4-11]

Capacitance Sensor for Obtaining Irrigation Scheduling Parameters

Miyamoto Teruhito・Shiono Takahiro・Kameyama Koji・Iwata Yukiyoshi・
[National Institute for Rural Engineering, NARO・Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council]

畑地灌漑用水量計画へのキャパシタンス土壌水分センサーの適用

宮本 輝仁・塩野 隆弘・亀山 幸司・岩田 幸良
[農研機構農村工学研究所・農林水産技術会議事務局]

畑地灌漑用水計画へのキャパシタンスセンサーの適用性を確認するため,キャパシタンスセンサーとテンシオメータを用いて土壌水分測定を行い,測定結果を比較した.その結果,キャパシタンス土壌水分センサーは,現行の畑地灌漑用水量計画で標準的に使用されるテンシオメータ法と比較して,土壌が湿潤な時には同等,土壌が乾燥した時でも測定が可能であり,テンシオメータ法に代わる簡易な測定法として適用できることが確認された.

Keyword: 土壌水分, 畑地灌漑, 現地測定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2014

発表番号 [4-16]

Changes in Irrigation and Drainage Water Temperatures in a Paddy Field

SHIMMURA Mami・TANIGUCHI Tomoyuki・KOTATSU Ryosuke
[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Department of Agriculture and Forestry, Saitama Prefecture]

水田地域における用水・排水の温度変化

新村 麻実・谷口 智之・高達 良典
[筑波大学大学院生命環境科学研究科・筑波大学生命環境系・埼玉県農林部]

本研究では、水田地域内の水動態に着目し、用水ならびに各排水路レベルの排水の温度と流量の連続観測をおこなった。その結果、水田地域は水の熱交換の場として水温を変化させる働きを持ち、その応答は出穂期以前後および日中と夜間で異なるが、排水路流下にともない水は気温の影響を受けることで、水田内特有の水温変化は徐々に逓減していくことが明らかになった。

Keyword: 水温, 日射, 気温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2014

発表番号 [4-18]

Effect of continuous irrigation with cool running-water on rice, air temperature inside rice canopy, and soil temperature for preventing high temperature damage of rice

Nishida Kazuhiro・Uo Takuya・Yoshida Shuichiro・TSUKAGUCHI Tadashi・
[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo・Ishikawa Prefectural University,]

高温登熟障害抑制のための冷水掛流し灌漑による稲体温度、群落内気温、地温低下効果

西田 和弘・宇尾 卓也・吉田 修一郎・塚口 直史
[東京大学大学院農学生命科学研究科 ・石川県立大学 ]

試験圃場で掛流し灌漑試験を行い、掛流し灌漑による水温低下が稲体温度•群落内気温•地温に与える影響を調べた。結果、掛流し灌漑による稲体温度、群落内気温低下効果は、群落下部で大きく上部では小さいこと、その効果は水温のみでは決まらず、風速が弱いほど温度低下効果が大きいことがわかった。一方、地温低下は水温低下のみで決まり表層に近いほど平均地温の低下が大きいことがわかった。

Keyword: 掛流し灌漑, 稲体温度, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2014

発表番号 [4-21(P)]

Effect of Water Management on Water and Soil Temperature in Paddy Fields

Mitsuyasu Marie・Nishida Kazuhiro・Yoshida Shuichiro
[Sanyu Consultants Inc.・Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

圃場の水管理が水田の水温・地温に与える影響

光安 麻里恵・西田 和弘・吉田 修一郎
[(株)三祐コンサルタンツ・東京大学大学院農学生命科学研究科]

一般の耕作者が管理する水田で水温・地温・水深変化を測定し、水管理(水深変化)が水温・地温に与える影響を検討した。結果、水尻の水温は主に気温や日射などの気象条件と稲の生育によって決まり、水管理に伴う水深の増加は水温の日振幅を減少させることがわかった。また、気象条件・水深を独立変数とする水温日振幅の重回帰分析により,1 cmの水深上昇により水温振幅が0.15±0.08 ℃減少することがわかった.

Keyword: 水管理, 水温, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2014

発表番号 [4-26]

Factors for realizing multiple rice cropping in irrigation systems in Chao Phraya Delta-Effect of new varieties-

HASEGAWA Rie・GOTO Akira・Kaewrueng Sudsaisin
[Tokyo Metropolitan Government・Utsunomiya University・Kasetsart University]

Chao Phraya デルタ灌漑システムにおける米多期作実現の要因解明―品種改良の成果―

長谷川 理恵・後藤 章・カエルン スズサイシン
[東京都・宇都宮大学・カセサート大学]

チャオプラヤデルタにおける米多期作化の要因として3つの仮説を検証した.1つ目のポンプの活用ではモバイルポンプの利用により高灌漑効率が実現し,2つ目の末端水路整備では水路の整備によって水アクセスが向上した.この2要因によって,必ずしも十分ではない用水量で乾季稲作を実現してきた.3つ目の品種では乾季作に適した品種と政策によって農家の生産意欲を向上させた.これらの条件が組み合わさり多期作の実現に至った.

Keyword: 多期作, 灌漑システム, チャオプラヤデルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2014

発表番号 [4-28]

Analysis of Flushing of the Multifunctional Underdrain Systems with Stand Pipes

Aoda Tadao・Motai Mikako・
[Faculty of Agriculture, Niigata University・Niigata Prefecture]

立ち上がり管と多機能暗渠排水システムによる管内洗浄機能

粟生田 忠雄・罍  実佳子
[新潟大学農学部・新潟県]

排水不良水田は,暗渠による余剰水排除は不可欠である。本研究は,新潟県阿賀野市の重粘土の排水不良水田において,複合暗渠と多機能排水桝による土壌水管理システムの機能を考察した。その結果,余剰な土壌水や低透水性の圃場でも,立ち上がり管,補助暗渠と本暗渠,および多機能排水枡によって良好な地下灌漑・排水が確認できた。また流量調査および排水の定量的評価から,暗渠管内のフラッシングの効果が検証できた。

Keyword: 暗渠, 立ち上がり管, 管内洗浄
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2014

発表番号 [4-31]

Effects of differences of water use environments in the alluvial fan on water and mass balances in paddy plots

Iwama Kenji・Tsuji Erina・Nakamura Kimihito・Otsuka Ruka・Hashimoto Satoko
[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture・Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Research Institute for Humanity and Nature]

扇状地内の水利環境の違いが水収支・物質収支に与える影響

岩間 憲治・辻 衿奈・中村 公人・大塚 瑠香・橋本 慧子
[滋賀県立大学環境科学部・京都大学農学研究科・総合地球環境学研究所]

同一扇状地内にて、ダム水が豊富で取水管理が粗放的な上流側の水田と、水不足がちで反復利用水や地下水も用いてこまめに取水管理を行う下流側の水田の水・物質収支を比較した。その結果、上流水田の用水量が下流の1.5倍だが、浸透量が多いため排水量がほとんど無くどの負荷量も下流より低い。一方、下流水田の用排水の水質濃度が高いため排水管理にも注意する必要があるなど、圃場環境にも配慮した用排水管理が求められる。

Keyword: 水田灌漑, 水質, 水田水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2014

発表番号 [4-32]

Effects of Recycling Irrigation on Effluent Loads from Paddy Fields around Lake Biwa

SAKURAI SHINJI・HAYASHI YUKI・HORINO HARUHIKO・NAKAGIRI TAKAO・KIYAMA YUKI
[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University・Sanyu Consultants Inc.]

循環灌漑が琵琶湖沿岸水田域の排出負荷特性に与える影響

櫻井 伸治・林 友紀・堀野 治彦・中桐 貴生・木山 由希
[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科・株式会社三祐コンサルタンツ]

琵琶湖沿岸の一部の水田域で適用されている循環灌漑による排出負荷の実態を解明することを目的として,年間を通した検討を行った.その結果,循環灌漑による節水効果が確認され,さらに循環地区の方が見かけの排出負荷は大きかったものの,削減負荷も大きく,地区外への排出は抑制されることがわかった.一方,降雨出水時や非灌漑期における排出負荷の影響は決して小さくないことがわかった.

Keyword: 循環灌漑, 負荷収支, 降雨出水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2014

発表番号 [4-33]

Predictability of Radioactive Cesium Concentration by Other Water Quality Indicator in Irrigation Water

SHIN MOONO・KUBOTA TOMIJIRO・HAMADA KOJI・HITOMI TADAYOSHI・
[Tohoku Agricultural Research Center, NARO・National Institute for Rural Engineering, NARO]

水質項目等による農業用水中の放射性セシウム濃度の予測可能性について

申 文浩・久保田 富次郎・霤 康治・人見 忠良
[(独)農研機構 東北農業研究センター・(独)農研機構 農村工学研究所]

東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故以来,放出された放射性核種の農産物への移行が懸念されており,放射性物質の動態を解明し,その経年変化を予測する技術を開発することは,今後の震災復興に重要な課題である.本研究では,福島県中通り北部の灌漑地区を対象として,農業用水中の放射性セシウム濃度と水質項目等との関係を調べるとともに水質項目等による放射性セシウム濃度の予測可能性について検討した.

Keyword: 放射性物質, 農業用水, 灌漑排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2014

発表番号 [4-34(P)]

Rainfall-Runoff Characteristics from Rotational Paddy Field in which FOEAS was installed

Yoshimura Akiko・Haraguchi Noburo・Tanimoto Takeshi・Wakasugi Kousuke・
[National Institute for Rural Engineering (NARO)]

地下水位制御システム(FOEAS)が導入された転作水田での降雨流出特性

吉村 亜希子・原口 暢朗・谷本 岳・若杉 晃介
[農研機構 農村工学研究所]

地下水位制御システムの導入されたほ場において水田転作作物である麦・大豆栽培時の降雨流出特性について事例地区での観測および流出モデルを構築して検討を行った。その結果、麦・大豆栽培時はともに降雨流出率が高く、特に大豆栽培時は地下からの流出割合が高いことが明らかとなった。これは本システムの高い地下排水能力ののためであると考えられる。

Keyword: 地下灌漑, 流出特性, 水田転作
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2014

発表番号 [5-01]

Reducing of Dry-Seeding Paddy Field Percolation by Field Surface Compaction

Kanmuri Hideaki・Otani Ryuji・Sekiya Hiroyuki・Nakayama Souichi・Saito Hidefumi
[NARO Tohoku Agricultural Research Center]

水稲乾田直播栽培における鎮圧作業による縦浸透低減

冠 秀昭・大谷 隆二・関矢 博幸・中山 壮一・齋藤 秀文
[農研機構 東北農業研究センター]

水稲栽培の低コスト化を図るため、縦浸透が多い水田条件においても乾田直播栽培を実施できる技術が求められている。本研究では、ケンブリッジローラー用いた鎮圧作業による縦浸透低減手法を確立するため、2haおよび3haの巨大区画水田において実証試験を行った。その結果、山中式土壌硬度計でおよそ20mmを示すまで圃場表面を鎮圧することで、水田の減水深を目標値である2cm/d以下にすることができた。

Keyword: 水稲乾田直播, 水田高度利用, 減水深
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2014

発表番号 [5-06]

Suppression of weed overgrowth, seepage prevention, and safety strength at the levee -Mechanical effects of waste gypsum in the soil-

Ogawa Daiki
[Graduate School of Integrated Arts and Sciences ,Kochi University]

畦畔における雑草繁茂や漏水の抑制と安全強度 -廃石膏が土壌に与える力学的影響-

小川 大貴
[高知大学大学院総合人間自然科学研究科]

水田畦畔の草刈りは,直接生産に影響しないが,重要な作業である.また,産業廃棄物の処分の課題を抱えている.そこで,廃石膏を畦畔へ混入させ,雑草繁茂や漏水の抑制と,農業機械の安全走行を検討するために,室内実験を行った.その結果,廃石膏の混入により,土壌強度が増加し,透水性が低下した.廃石膏混入率が10%,乾燥密度が1.70g/cm3のとき,雑草繁茂や漏水の抑制と,安全強度の確保が期待できる.

Keyword: 圃場整備, 土壌改良, 土壌構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2014

発表番号 [5-08]

Estimating Surface Runoff Flow using Time-lapse Photography on a Sloping Field

Banzai Kenji・Shimizu Toko・Shibayama Michio・Yutaka Kojiro・Itahashi Sunao・Abe Kaoru・
[National Institut for Agro-Environmental Sciences・Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

自動撮影による傾斜畑表面流出量の推定

坂西 研二・清水 登子・芝山 道郎・綽 宏二郎・板橋 直・阿部 薫
[(独)農業環境技術研究所・鹿児島大学農学部]

傾斜枠で自動映像装置による1分間隔の撮影により、斜面下端の水たまり面積と流出量,雨量強度の関係を求めた結果,それぞれに直線的な関係が示された。一方,直線関係から離れるデータ群も見られた。これは,下流端で土砂,ゴミ等で流水が止められ,水たまり面積が拡大,画素数の増加につながったと考えられた。画素数目視4人による水たまり画素の抽出は,二枚のサンプルを選び,平均に対する変動係数が6%未満であった。

Keyword: 傾斜枠, 流出映像, 降雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2014

発表番号 [5-11]

Rise of the soil salt of paddy fields after desalinization and drainage measures

TAIRA Naoto・SUZUKI Tatsuya・KANMURI Hideaki・SEKIYA Hiroyuki・
[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station・Tohoku Agricultural Research Center]

除塩後転換畑の土壌塩分の上昇と排水対策

平 直人・鈴木 辰也・冠 秀昭・関矢 博幸
[宮城県古川農業試験場・農研機構 東北農業研究センター]

津波被災により除塩が完了した農地の中には,下層に塩分が残留し,転換畑の乾燥時に下層塩分が作土層へ上昇する農地も確認されている。本研究では,除塩後大豆転換畑において,地下水位と土壌塩分濃度が大豆生育に及ぼす影響を調査した。排水不良農地の排水対策のため,本暗渠を1本/1筆施工することにより,暗渠排水とともに塩素イオンの排出が可能となり,降雨による除塩が期待できることがわかった。

Keyword: 土壌塩分濃度, 電気伝導度, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2014

発表番号 [5-16]

New method of installing load cell for re-constructed ground anchor

Sakai Toshinori・Tsunekawa Yoshihiro・Isojima Haruyasu・Sakaguchi Kazuyuki・
[Mie University・Soai Co.,LTD.・Asia Air Survey Co., Ltd・Asia Air Survey Co., Ltd]

再施工されたグラウンドアンカーへの新たな荷重計設置方法

酒井 俊典・常川 善弘・磯嶋 治康・阪口 和之
[三重大学大学院生物資源学研究科・(株)相愛・アジア航測(株)]

本報では,2本のアンカーに破断等の不具合が見られた法面において,残存引張り力の面的調査を実施し法面の健全性の評価を行った上で,不足する必要抑止力を満足させるため破断したアンカー位置に再施工されたアンカーを対象に,施工後のアンカー維持管理のため着脱可能な荷重計の設置を行い,アンカー荷重をモニタリングする手法について示すとともに,アンカー法面の健全性を反映した適切な維持管理方法について紹介する。

Keyword: グラウンドアンカー工, 荷重計, 着脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2014

発表番号 [5-18]

Tendency of distribution of stone in the farmland stone wall when limestone is used as an index

NISHIWAKI Shoko・OKAJIMA Kenji・
[Mie University]

石灰岩を指標とした農地石垣の積石分布傾向

西脇 祥子・岡島 賢治
[三重大学]

農地石垣は日本の農村地域の景観を形作っている.地域景観を保全するような農地石垣の復旧を促すため,農地石垣に用いられる石材の分布傾向の調査を行った.和歌山県海南市下津町の蝶川周辺を調査対象地域とし,スポット的に産出する石灰岩に注目して分析を行った.その結果,農地石垣に用いられる石材は表層地質と密接な関係があり,石材の分布傾向は石材産出地点からの距離と高低差および農道の広さに関連することがわかった.

Keyword: 農地保全施設, 表層地質, 農地石垣
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2014

発表番号 [5-21]

Evaluation of Countermeasures for Snow Damage and Snow Removal system, using Winter Index

KATO Koh・OGATA Hidehiko・MIZOGUCHI Masaru
[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University・Faculty of Agriculture, Tottori University・Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

Winter Index(冬の厳しさ指数)を利用したリンゴ園の雪害と除排雪の評価

加藤 幸・緒方 英彦・溝口 勝
[弘前大学農学生命科学部・鳥取大学農学部・東京大学大学院農学生命科学研究科]

青森県では2013年の記録的豪雪により,リンゴ関連で107億円を超える雪害が生じた.樹体の被害は木の周りの除雪により軽減できるが,園地へのアクセスが大きな課題となる.多くの園地は雪で閉ざされるため農家は徒歩で園地に向い除雪を行わざるを得ない.本研究ではWinter Indexを利用し,道路除排雪の課題を検証した.また,農道除排雪への弘前市の取り組みをもとに,豪雪地帯における園地の雪対策を検討した.

Keyword: リンゴ園, 道路除排雪, Winter Index(冬の厳しさ指数)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2014

発表番号 [5-26]

Issues for Diversification of Applications of Power Tiller in Ghana

NARUOKA Michio・TANJI Hajime・KIRI Hirohide・NAKAYA Tetuo・AZECHI Issaku
[Japan Internaional Research Center for Agricultural Sciences・National Institute for Rural Engineering]

ガーナで耕うん機の用途を多様化するための課題

成岡 道男・丹治 肇・桐 博英・中矢 哲郎・安瀬地 一作
[(独)国際農林水産業研究センター・(独)農研機構 農村工学研究所]

ガーナで行った調査結果をもとに、現地で行われている灌漑稲作の状況から、耕うん機の稼働率の向上を目的に、その用途を多様化する上での課題について検討した。その結果、バーチカルポンプや脱穀機、トレーラー、アタッチメントの活用が有望なことが分かった。そして、これらの技術普及の課題として、補助金制度や支援制度の改善、農道や共同取水場の整備、南南協力の推進などが必要なことが分かった。

Keyword: ガーナ, 耕うん機, 普及
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2014

発表番号 [5-28]

Farmers Incentives to Introduce Field Monitoring ICT

Kawana Kei・Mizoguchi Masaru
[Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]

ICTを利用した圃場モニタリング技術導入のインセンティブに関する研究

川名 桂・溝口 勝
[東京大学農学部]

ICTを利用した圃場モニタリング技術を、農家が導入する際にどのような要因が影響するかを、実際に技術を導入した農家へのインタビューにより調査した。 また、これらの要因を導入の段階毎、技術の特性毎に分類し、最も影響を及ぼしている事柄を明らかにすることで、今後のモニタリング技術の普及や発展のための方策を提案した。

Keyword: ICT, 圃場モニタリング, 技術普及
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2014

発表番号 [5-31]

Crop discrimination using backscattering coefficient from TerraSAR-X

Sonobe Rei・Tani Hiroshi・Wang Xiufeng・Kobayashi Nobuyuki・Shimamura Hideki
[Hokkaido University・Hokkaido Intellect Tank・PASCO Corporation]

TerraSAR-Xによる後方散乱係数を用いた作付作物の分類

薗部 礼・谷 宏・王 秀峰・小林 伸行・島村 秀樹
[北海道大学・(社)北海道総合研究調査会・(株)パスコ]

本研究では機械学習アルゴリズムであるRandom Forest(RF)を3時期のTerraSAR-Xデータに適応することによって,作付作物の分類を実施した。全体精度は86.7%,カッパ係数は0.832と良好な結果が得られ,本手法の妥当性を示すことができた。

Keyword: Random Forest, TerraSAR-X, 分類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2014

発表番号 [6-02]

Calculation of Sediment Yield from Upland Watersheds in Snowy Cold Region by WEPP

TAKASUKA Toshiyuki・UNOKI Keiji・NAKAMURA Kazumasa
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

積雪寒冷地の畑地流域におけるWEPPによる土砂流出量の算出

高須賀 俊之・鵜木 啓二・中村 和正
[(独)土木研究所寒地土木研究所]

本稿では、積雪寒冷地の畑地流域における土砂流出量を算出するため、土砂流出モデルであるWEPP(Water Erosion Prediction Project)の適用方法と実測値の再現性を検討した。その結果、土地利用や地形条件に即した土砂流出ならびに積雪寒冷地に特徴的な冬季の積雪と融雪機の土砂流出を再現できることを確認した。

Keyword: 土砂流出, WEPP, 物理モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2014

発表番号 [6-07(P)]

Properties of sand-cover effect over sediment using oystershell

KATO Yuji・KONDO Masaaki・KAJISA Takamitsu
[Faculty of Bioresource, Mie University]

カキ殻を用いた覆砂の基礎的特性

加藤 祐士・近藤 雅秋・加治佐 隆光
[三重大学生物資源学部]

低平地排水路では水産系や農業系の排水および排水条件の悪さもあり著しい水質悪化が見られる。三重県のカキ殻発生量は年3800トンにのぼり、カキ殻の処分が大きな問題である。本研究では水質対策後における内部負荷の影響が顕著になるケースを想定して、様々な条件のカキ殻を用意し底泥からの内部負荷の抑制効果を調べ、カキ殻覆砂の最適条件を検討した。カキ殻の最適条件は未焼成温度・チップサイズの粒径でも十分と判断した。

Keyword: カキ殻, 水質, 覆砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2014

発表番号 [6-08(P)]

Study on appropriate management of a water purification system using water hyacinth

Katagiri Yamato・Haraguchi Tomokazu・
[Graduate School of Agriculture, Saga University・Center for Education and Research in Agricultural Innovation, Saga University]

ホテイアオイを利用した水質浄化システムの適正管理に関する研究

片桐 大和・原口 智和
[佐賀大学大学院農学研究科・佐賀大学農学部附属アグリ創生教育研究センター]

佐賀県内でのホテイアオイを用いた植生浄化法の実施と適正な維持管理を念頭に、水質浄化能力と生態系への影響について検討するため、栽培実験を行った。ホテイアオイの水面被覆度の違いによって、植物プランクトンの生態、水素イオン濃度、溶存酸素濃度、栄養塩濃度(無機態窒素濃度)に顕著な影響が表れることが示された。

Keyword: 水質浄化, ホテイアオイ, 植物プランクトン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2014

発表番号 [6-10]

Temperature Property of Water Purification Pond Using Natural Purification Function

unoki keiji・takasuka toshiyuki・nakamura kazumasa
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

自然の機能を利用した水質浄化池の温度特性

鵜木 啓二・高須賀 俊之・中村 和正
[(独)土木研究所寒地土木研究所]

北海道東部酪農地域に設置されている池状の水質浄化施設を対象に、流入水と流出水の調査を実施し、窒素成分の除去率を算出した。除去率の平均値は18%であったが、暖かい時期に高く、寒くなると低くなる傾向が見られた。水温との関係をみると、10℃以下になると浄化率が大幅に低下することが分かった。また、水処理用人工湿地の設計に用いられる係数の温度依存一次反応速度も同様に10℃を境に大きく低下していた。

Keyword: 温度依存一次反応速度, 水理学的滞留時間, 除去率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2014

発表番号 [6-12]

Variability characteristic of nitrate and denitrification in limestone aquifer

HIJIKAWA Kento
[Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus・Faculty of Aguriculture. University of the Ryukyus・Priority Organization for Innovation and Excellence, Kumamoto University]

地下ダム流域における石灰岩帯水層中の硝酸と脱窒の変動特性

聖川 健斗
[琉球大学大学院農学研究科・琉球大学農学部・熊本大学大学院先導機構]

本研究では,沖縄本島南部地域の地下ダム流域において,今後の水質管理を含めた地下水の適正な利用に資する観点から,石灰岩帯水層の地下水中の硝酸性窒素と脱窒の時間的な変動特性について検証したところ,地下水中の硝酸性窒素は地下水位の変動による影響が比較的強く,脱窒が確認された地点では,脱窒が起こる還元的環境が降雨に伴う地下水位の上昇により酸化的環境に変化していることが明らかとなった.

Keyword: 琉球石灰岩帯水層, 硝酸性窒素, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2014

発表番号 [6-13]

Microbial analysis of groundwater related to the denitrification in limestone aquifer

YASUMOTO Jun・HIROSE-YASUMOTO Mina・HIJIKAWA Kento・HOSONO Takahiro・NAKANO Takuji
[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Tropical Technology Plus・Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University]

石灰岩帯水層における脱窒に係わる微生物相解析

安元 純・廣瀬(安元) 美奈・聖川 健斗・細野 高啓・中野 拓治
[琉球大学農学部・一般社団法人 トロピカルテクノプラス・熊本大学大学院先導機構]

本研究では,沖縄本島南部地域の石灰岩帯水層において,微生物相解析を行い脱窒に係る微生物種の同定を行った。 その結果,細菌種は異なるものの,脱窒ポイントをはじめその他の地点においても脱窒能を持つと報告されている属と同じ細菌が検出された。しかし,リアルタイムPCRを用た脱窒関連遺伝子の定量を行ったところ同位体比から推定した脱窒ポイントとの高い相関が見られ,脱窒菌が数多く存在している可能性が示唆された。

Keyword: 石灰岩帯水層, 脱窒, 微生物相解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2014

発表番号 [6-14]

Study on Mechanism of Water Quality Formation in Ryukyu Limestone Aquifer - Case study on Groundwater in the Catchment Area of Komesu Sursurface Dam, Okinawa Island, Japan -

NAKANO TAKUJI・YASUMOTO JUN・HIJIKAWA KENTO・ABE MASAKI・HATA KYOUKO・YAMAMOTO KAZUO・
[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Idea Consultants Inc.・Idea Consultants Inc.・Idea Consultants Inc.]

琉球石灰岩分布帯水層の水質形成機構に関する一考察 −沖縄本島米須地下ダム流域を例として-

中野 拓治・安元 純・聖川 健斗・阿部 真己・畑 恭子・山本 一生
[琉球大学農学部地域農業工学科・琉球大学農学部地域農業工学科・琉球大学農学部地域農業工学科いであ株式会社いであ株式会社・いであ株式会社]

琉球石灰岩分布帯水層の水質形成メカニズムについて、沖縄本島米須地下ダム流域を対象に検討したところ,地下水水質には海塩とともに,農地排水と生活排水が影響を与えてしていることが確認された.また,地下水流動に伴う石灰岩溶解と地下ダム流域の流動特性が水質形成に関与する一方で,硝酸性窒素には地下ダム築造で形成された地下水流動による流入・混合作用と希釈・脱窒作用が影響していることを明らかにできた.

Keyword: 地下ダム, 水質形成, 琉球石灰岩帯水層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2014

発表番号 [6-15]

Numerical assessments of the climate change impacts on regional groundwater system in a paddy-dominated alluvial fan

Iwasaki Yumi・Nakamura Kimihito・Horino Haruhiko・Kawashima Shigeto・
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

気候変動が水田を主体とする扇状地地下水に及ぼす影響に関する数値計算

岩崎 有美・中村 公人・堀野 治彦・川島 茂人
[京都大学農学研究科・大阪府立大学生命環境科学研究科]

石川県手取川扇状地を対象として,HYDRUS-1D及びMODFLOWと,EPLS-JPが提供する複数のGHG排出シナリオ及びGCMに基づいた日別の気象値を用いて,2011年から2090年までの地下水位の変化予測を実施した.最大の地下水位低下量は,1.0m程度であり,地下水位変化は非灌漑期降水量変化と比較的高い相関がみられるが,高い降水強度の降水日数変化が地下水位に与える影響は小さいことわかった.

Keyword: 地下水, 気候変動, HYDRUS-1D
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2014

発表番号 [6-16]

Regional Assessment of Elevation Dependency of Climate Change Impact on Snowfall Amount

KUDO RYOJI・YOSHIDA TAKEO・MASUMOTO TAKAO・MINAKAWA HIROKI・NAWA NORIO
[National institute for rural engineering]

気候変動に対する降雪量変化の標高依存性と地域性評価の試み

工藤 亮治・吉田 武郎・増本 隆夫・皆川 裕樹・名和 規夫
[農研機構 農村工学研究所]

本報告では,詳細な標高を考慮するため5kmメッシュ化しバイアス補正を施した複数の気候シナリオを積雪融雪モデルに入力し,気候変動に伴う積雪融雪過程の変化,特に積雪量変化の標高依存性と地域による変化の特徴について検討した.その結果,気候変動に対する積雪量の変化傾向は標高により異なり,その特徴も地域によって異なることが示された.また,特に西日本でGCM間の予測のばらつきが大きくなることが示された.

Keyword: 降雪量,気候変動,標高依存性,マルチモデルアンサンブル,CMIP5, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2014

発表番号 [6-17]

Projection of Future Changes in Probabilistic Specific Flood-Peak Discharge by Climate Change

Chikamori Hidetaka・Nagai Akihiro・Nishimura Yuji
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Fujitsu Systems West Limited]

気候変動に伴う確率洪水比流量の将来変化予測

近森 秀高・永井 明博・西村 悠史
[岡山大学大学院環境生命科学研究科・富士通システムズ・ウェスト]

将来の気候変動に伴う洪水比流量の変化の確率的評価を目的として,岡山県吉井川流域を対象に,気象庁の地域気候モデルによる現在及び将来の時間雨量の空間分布データとレーダー解析雨量とを用い,これらのDAD関係から得られる確率洪水比流量曲線の比較により,確率洪水比流量の将来変化を評価した。その結果,200 年確率洪水比流量は100km2の流域では35%,1000km2では66%増加するとの結果が得られた。

Keyword: 洪水比流量曲線, 地域気候モデル, 水文統計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.590-591 , 2014

発表番号 [6-18]

Prediction of runoff of Tedori river, Japan using ELPIS-JP data set

Nishimura Taku・Hayashi Yusei・Kato Chihiro・Tada Kazuhiro・Iida Toshiaki
[School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo・Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University・Geosphere Environmental Technology Corporation]

ELPIS-JPデータセットを用いた手取川の将来流出予測

西村 拓・林 祐誠・加藤 千尋・多田 和広・飯田 俊彰
[東京大学大学院農学生命科学研究科・弘前大学農学生命科学部・(株)地圏環境テクノロジー]

気候変動の中で日本の積雪量の減少が予測されている.積雪に水資源の多くを依存する石川県手取川流域について,分布型水文モデルGetflowsとメッシュ気候値gamsDB,将来の気候シナリオELPIS-JPを用いて,温暖化時の手取川の流況予測を試みた.将来,降水量が現在と同程度であっても冬季の気温上昇に伴って積雪が減少する河川流量が増し,これと対応して春季の融雪流出が減る傾向が得られた

Keyword: 気候変動, 温暖化, 河川流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2014

発表番号 [6-22]

Prediction of the snow water equivalent in basins using AMeDAS data

ITO Nobuo・NAKAMURA Kazumasa・SAKAI Miki・KOHIYAMA Masayuki・YOSHIDA Kazumasa
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI・Idea Co., Ltd.]

アメダスデータを用いた流域の積雪水量の推定

伊藤 暢男・中村 和正・酒井 美樹・古檜山 雅之・吉田 一全
[(独)土木研究所 寒地土木研究所・いであ(株)]

積雪寒冷地では,融雪水が灌漑用水として大きな役割を果たしている。今後予想される温暖化を考えると,農業用ダムの流域に融雪開始時に存在する積雪水量を把握できれば,灌漑期の水管理にとって有用である。本研究では,北海道内の17流域を対象に,入手の容易な平地の降水量や気温等を用いて山地の積雪水量を推定し,推定精度を検証した。空知地域と上川地域での推定精度は10%程度であり,実用的な精度で推定が可能である。

Keyword: 積雪水量, 灌漑用水, 農業用ダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2014

発表番号 [6-27]

Modification of surface runoff generation scheme in DWCM-AgWU

Yoshida Takeo・Nawa Norio・Horikawa Naoki・Kudo Ryoji・Minakawa Hiroki
[Institute for Rural Engineering, NARO]

分布型水循環モデルにおける表面流出計算過程の改良

吉田 武郎・名和 規夫・堀川 直紀・工藤 亮治・皆川 裕樹
[農研機構 農村工学研究所]

本報告では分布型水循環モデル中の表面流出過程に改良を加え,短時間降雨の再現精度が向上することを確認した.また,流出経路ごとに流出ハイドログラフを分離するために各過程で生じた水を色分けし,河道流全体に占める濃度を追跡する手法を示した.この方法により,原理的には流出の空間的起源ごとに水を追跡し,河川水に占める各流出経路の寄与度を示すことができ,流域内に面的に分布する汚染物質の移動量の予測に活用できる.

Keyword: 表面流出, 流出経路, 分布型水循環モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2014

発表番号 [6-28]

Study to Build a Distributed Water Circulation Model Incorporating Suspended Solid etc. Movement

NAWA Norio・YOSHIDA Takeo・HORIKAWA Naoki・KUDO Ryoji ・MINAGAWA Hiroki
[National Institute For Rural Engineering]

浮遊物質移動を組み込んだ分布型水循環モデルの構築

名和 規夫・吉田 武郎・堀川 直紀・工藤 亮治・皆川 裕樹
[農研機構 農村工学研究所]

   降雨による浸土壌劣化を受けた土地は全世界で約2.2億haに及ぶ。更に,福島第1原発事故後は浮遊物質とともに流下する放射性物質によって水田域の汚染拡大が懸念されるなど,浮遊物質の移動を時空間的に明らかにすることが重要な課題となっている。本研究では,浮遊物質の生産と移動の基礎理論を整理し,浮遊物質移動を組み込んだ分布型水循環モデルの構築し,ダム集水流域での浮遊物質移動の試算を試みるものである。

Keyword: 浮遊物質, ウォッシュロード, 分布型物質移動モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2014

発表番号 [6-32]

Situation of the Freshwater Lens at Laura Island, Majuro Atoll, the Republic of the Marshall Islands

KODA KAZUHISA・KOBAYASHI TSUTOMU・ISHIDA SATOSHI・YOSHIMOTO SHUHEI・
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences・National Institute for Rural Engineering]

マーシャル諸島共和国マジュロ環礁ローラ島の淡水レンズの状況

幸田 和久・小林 勤・石田 聡・吉本 周平
[国際農林水産業研究センター・農研機構農村工学研究所]

環礁島では水資源を天水に依存し渇水期には地下水が重要な水資源となっていることから、淡水レンズの水資源としての有効利用と保全が求められている。マーシャル諸島共和国マジュロ環礁ローラ島の淡水レンズを対象としてSEAWATモデルによる数値シミュレーションを行った結果、アップコーニングによる塩水化を防止するためには降水量にみあった揚水量で淡水レンズから地下水を揚水する必要があることが判明した。

Keyword: アップコーニング, 環境保全, 淡水レンズ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2014

発表番号 [6-37(P)]

Development of a three-dimensional electromagnetic method for exploration of deep groundwater in a coastal zone

Takeuchi Mutsuo
[Nihon Chikatansa co.,Ltd.]

沿岸域深層地下水開発のための3次元電磁探査法の開発 

竹内 睦雄
[株式会社日本地下探査]

人工の信号源を持つCSMT(人工信号源地磁気地電流)法の実用的な3次元逆解析プログラムを開発し、その有効性を数値実験により検討した。その結果、3次元逆解析プログラムを開発するとともに、3次元数値実験により、開発したプログラムの有効性を明らかにした。

Keyword: 地下水、水環境、逆j解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2014

発表番号 [6-38]

Methodological Study about Groundwater Recharge Sources in Landslide Area using Altitude Effect of Hydrogen and Oxygen Isotopic Compositions

TSUCHIHARA Takeo・OKUYAMA Takehiko・YOSHIMOTO Shuhei・SHIRAHATA Katsuchi・ISHIDA Satoshi
[National Institute for Rural Engineering・Faculty of Agriculture, Yamagata University]

水素・酸素安定同位体比の高度効果からみた地すべり地の地下水涵養源の検討

土原 健雄・奥山 武彦・吉本 周平・白旗 克志・石田 聡
[農研機構 農村工学研究所・山形大学・農学部]

地すべりのすべり面に影響する地下水の涵養源を推定するために,山形県鶴岡市七五三掛区域の地すべり地および周辺流域を対象に,水素・酸素安定同位体比を指標とした調査を実施した.流域内の河川水の時期の異なる同位体比分布から高度効果を推定するとともに,地すべり地の異なる深度の地下水の同位体分布から涵養源について検討を行った.

Keyword: 地下水流動, 地すべり, 同位体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2014

発表番号 [6-42]

Development of Dataset for Application of Water Circulation Model to the Nile Central Delta, Egypt

Takeuchi Natsuki
[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]

エジプト国ナイルデルタへの水循環モデル適用に向けてのデータセットの整備

竹内 夏希
[筑波大学大学院生命環境科学研究科]

エジプト政府は、ナイルデルタ外の新規農地開発を進めており、新規農地への用水配分の可能性、ならびに、それがナイルデルタ農業へ及ぼす影響を検討するために、ナイル川の多くを灌漑用水として利用しているナイルデルタ内での水利用や水収支に関する情報を必要としている。その実態を再現・予測するため水田水利用を考慮した水循環モデルをナイルデルタに適用するにあたって必要なデータセットの整備、ならびにその課題を示した。

Keyword: モデル、用水配分、土地利用, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2014

発表番号 [7-01]

Study on properties for construction of the Neutral Plastic Filler

TANAKA TOORU・YANAGIYA SHOUHEI・MATSUYAMA YUUSUKE
[Toda Corporation・Taiheiyo Cement Corporation]

中性系可塑性充填材の施工性に及ぼす諸物性の検討

田中 徹・柳谷 昌平・松山 祐介
[戸田建設・太平洋セメント]

全技術の一つとして,開水路やトンネル等の各種構造物背面に発生した空洞を充填する「中性系可塑性充填材」の開発を実施している。本充填材は周辺環境への負荷軽減を目的としてフレッシュ時および硬化後においても中性域(水質汚濁防止法排水基準の水素イオン濃度pH=5.8〜8.6)を維持することが可能な材料である。本文では,本充填材の流動性や養生温度と強度との関係等,各種物性の検討結果について述べる。

Keyword: 充填材, 中性, 可塑性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2014

発表番号 [7-03]

Research on strength characteristic and water-holding property of cement-solidification material using bottom sediment in Lake KOYAMA

HYODO MASAHIRO・NISHIYAMA NORITAKA・OGATA HIDEHIKO
[Faculty of Agriculture, Tottori University・Hyogo Prefecture]

湖山池の底泥を用いたセメント固化土の強度特性と保水性に関する研究

兵頭 正浩・西山 法孝・緒方 英彦
[鳥取大学 農学部・兵庫県庁(元 鳥取大学 農学部)]

本研究では,底泥に湖山池の湖水が含まれた状態で,セメント固化土とした際の強度特性と保水性について検討した。その結果,本試験で用いた底泥はTW/C=100%以下では,10N/mm2以上の強度を確保できるが,それ以上のTW/Cになると強度発現を確認できなかった。その理由は,フミン酸による水和阻害の影響と推察された。また,保水性に関しては,TW/C値の増加とともに保水量が線形的に増加することを確認した。

Keyword: 底泥, セメント固化土, 湖山池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2014

発表番号 [7-08]

Detection of Inside Defect for Sidewall of Concrete Channel by Mechanical Impedance Method

Sato Satoshi・Ishigami Akio・Kato Daigo・Yasuda Syunichi・Osugi Syusaku・Makanae Hidetaka・
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Hokkaido Regional Development Bureau]

機械インピーダンス法によるコンクリート開水路側壁の内部変状の検出

佐藤 智・石神 暁郎・加藤 太吾・安田 俊一・大杉 周作・蒔苗 英孝
[(独)土木研究所寒地土木研究所・北海道開発局]

凍害劣化を受けたRC開水路の側壁を対象として,機械インピーダンス法による内部変状の検出に関する検討を行った。本法で得られる推定強度と部材厚方向の超音波伝播速度との関係を調べた結果,健全箇所,層状ひび割れ発生箇所においてそれぞれ相関関係がみられ,各関係式の交点である推定強度約30.1MPa,超音波伝播速度約4km/sを境界として,これを下回る場合は層状ひび割れ発生の可能性が高まることが考えられた。

Keyword: コンクリート開水路, 内部変状, 機会インピーダンス法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2014

発表番号 [7-13(P)]

Measurement of roughness of concrete surface using airborne ultrasound

Nagaoka Seiya
[Mie University Faculty of Bioresoureces]

空中超音波を用いたコンクリート面の粗さ測定

長岡 誠也
[三重大学・生物資源学部]

コンクリート水路の補修では,通水性能の低下が補修要因に挙げられることが多い.しかし,通水性能は定量計測されておらず,目視調査に依っているのが現状である.本研究では,安価で簡便な空中超音波を用いて算術平均粗さを計測する手法を開発することを目的とした.その結果,算術平均粗さと最大振れ幅の相関性から空中超音波の有効性を示し,測定に有効なコンクリート面からの距離と,距離が1mの場合の測定範囲がわかった.

Keyword: 空中超音波, 水利構造物, 粗さ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2014

発表番号 [7-18]

Evaluation on neutralization of irrigation canal tunnel supplied long-term period

HASEGAWA Yuki・UENO Hiroshi・SATO Shushi
[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University・Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District・Faculty of Agriculture, Kochi University]

長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化の評価

長谷川 雄基・植野 寛・佐藤 周之
[愛媛大学大学院連合農学研究科・山田堰井筋土地改良区・高知大学農学部]

本研究では,長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化を評価した.とくに,気中部と水中部という二種類の供用環境の違いに着目した検討を行った.結果として,本調査で対象とした水路トンネルでは,概ね施工後の経過年数が長いほど中性化は進行していた.加えて,中性化の進行は気中部と水中部とで異なることが確認できた.また,本水路トンネルの中性化の進行は緩やかなものであると推察された.

Keyword: 水路トンネル, 中性化, 中性化速度係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2014

発表番号 [7-19]

Experiments for measurement method of hollow behind concrete structure

IBATA Takumi・ASAO Hitomi・SAWADA Yutaka・KAWABATA Toshinori・
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

衝撃弾性波を用いたコンクリート構造物の背面空洞深さ測定に関する実験

茨田 匠・浅尾 瞳・澤田 豊・河端 俊典
[神戸大学大学院農学研究科]

トンネルなどのコンクリート構造物は地山の支持力を期待した構造を有する.この構造物において躯体コンクリート背面に空洞が存在した場合,構造物の機能低下や突発的な崩壊を招く恐れがある.そこで本研究では,衝撃弾性波法によりコンクリート構造物背面の空洞深さの検出可否及びその精度を検証するために模型実験を行った.その結果,有筋・無筋を問わず構造物の背面空洞測定が可能であり,十分な測定精度を持つことがわかった.

Keyword: 非破壊検査, 衝撃弾性波, トンネル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2014

発表番号 [7-20]

Destructive model test of irrigation horseshoe-shaped tunnel that has different scale of void behind the linning

MORI Mitsuhiro・ASANO Isamu・TOKASHIKI Masaru・NISHIHARA Masahiko・
[National Institute for Rural Engineering]

覆工背面の空洞分布範囲が異なる馬蹄形水路トンネルの破壊模型実験

森 充広・浅野 勇・渡嘉敷 勝・西原 正彦
[(独)農研機構 農村工学研究所]

矢板工法で建設された水路トンネルの多くでは,当時の施工技術上,天端覆工背面に空洞が存在する.本研究では,水路トンネル覆工背面の空洞が,水路トンネルの構造的な安全性に与える影響を明らかにすることを目的として,小規模な模型実験を行った.水路トンネルと覆工背面空洞を模擬した供試体に鉛直荷重を作用させた結果,天端に60°以上の範囲に空洞が存在する場合,覆工天端アーチ部が上側に変形して破壊に至った.

Keyword: 水路トンネル, 覆工背面空洞, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2014

発表番号 [7-21]

Evaluations for load bearing capacity of hood form tunnel with internal reinforcement

okamoto yuuki・matsumoto takumi・asano junpei・natsuka isamu・isii masayuki
[Kinki Regional Agricultural Administration Office・United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

内面補強を施したほろ型トンネルの耐荷性評価

岡本 祐輝・松本 拓・浅野 純平・長束 勇・石井 将幸
[近畿農政局・鳥取大学大学院連合農学研究科・島根大学生物資源科学部]

本研究ではほろ型トンネルの補強方法として内面補強に着目し、耐荷力の向上を目的として、構造と材料の観点から二つの載荷試験を行った。構造の観点から、側壁基部にハンチを加えて補強を施した供試体を用いた試験では、上部の変位を抑制できず、破壊形態が変化することが判明した。材料の観点から、HPFRCCを用いて補強を施した供試体を用いた試験では、耐荷力はひび割れの有無や付着強度の影響を受けることが判明した。

Keyword: ほろ形トンネル, FRPグリッド, HPFRCC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2014

発表番号 [7-22]

Internal reinforcement method considering conditions of irrigation tunnels in service

matsumoto takumi・natsuka isamu・isii masayuki・katou tomotake・uchiyama junichi
[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・SHO-BOND Corporation・Nippon Steel&Sumikin Materials Co.Ltd. Composites Company]

供用中の農業用水路トンネルの状態を考慮した内面補強工法

松本 拓・長束 勇・石井 将幸・加藤 智丈・内山 純一
[鳥取大学大学院連合農学研究科・島根大学生物資源科学部・ショーボンド建設(株)]

先行研究により、ほろ形水路トンネルにFRPグリッドを用いた内面補強を施すことで耐荷性の向上が確認された。そこで、本研究では供用中のトンネル躯体の状態を考慮し、トンネル躯体の圧縮強度とひび割れがグリッド補強の効果に及ぼす影響について検討を行った。その結果、グリッド補強は圧縮強度の大小とひび割れの有無に関わらず概ね等しい効果を発揮した。

Keyword: ほろ形トンネル, 内面補強, FRPグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2014

発表番号 [7-23]

kari

okita satoru・hosogai tomohiro・hafuka toshiaki・tanaka takao・ootaka norihiro・harada takeo・
[Niigata Prefecture・kari・kari]

鋼製集水井施設における調査手法の確立について

沖田 悟・細貝 知広・羽深 利昭・田中 隆男・大高 範寛・原田 剛男
[新潟県・新潟県土地改良事業団体連合会・日鐵住金建材株式会社]

後日、提出します

Keyword: 集水井, 機能診断,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2014

発表番号 [7-28(P)]

Actual Corroded Conditions of Steel Sheet Pile in Drainage Canal

HARA Hitoshi・MINEMURA Masanori・HAGIWARA Taro・MORII Toshihiro・SUZUKI Tetsuya
[Shinetsu Survey and Planning CO.Ltd・Niigata Prefectural Government・Faculty of Agriculture Niigata University]

鋼矢板排水路の腐食実態に関する実証的研究

原 斉・峰村 雅臣・萩原 太郎・森井 俊広・鈴木 哲也
[(株)信越測量設計・新潟県・新潟大学自然科学系(農学部)]

新潟県内の鋼矢板排水路において観察される腐食実態を紹介するとともに,その腐食機構を考察する。その結果,鋼矢板腐食は,排水路の水位変動や水質,大地抵抗率などの腐食要因の影響を強く受けることが示唆され,設置部位や鋼矢板の型式により腐食実態の相違が明らかになった。

Keyword: 鋼矢板, 腐食実態, 補修工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2014

発表番号 [7-33]

Test Construction of Shallow Land Waste Repository Using Capillary Barrier of Soil

Saka Eriko・Morii Toshihiro・Matsumoto Kazunobu・Kobayashi Kaoru・
[Shizuoka Prefectural Government・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute of Technology, Tobishima Corporation・Kobe City College of Technology]

土のキャピラリーバリア機能を用いた盛土形式の廃棄物貯蔵施設の提案

阪 絵梨子・森井 俊広・松元 和伸・小林 薫
[静岡県・新潟大学農学部・飛島建設(株)技術研究所]

 長期貯蔵管理が必要な廃棄物は,拡散防止のため雨水と地下水からの遮断が必須である。キャピラリーバリア(CB)機能を導入した盛土形式の廃棄物貯蔵方法を提案した。上下CB層により降雨浸潤水と貯蔵廃棄物中の土中水を集水・排水できる二重の安全構造をもち,盛土形式のため地下水の流入がない。CB盛土を試験造成し,野外条件下での遮水・排水性能を検証するとともに,限界長の推定方法を室内実験により検討した。

Keyword: キャピラリーバリア, 廃棄物貯蔵施設, 限界長
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2014

発表番号 [8-01]

Analysis of a Damage Factor to Irrigation Ponds in Central Fukushima due to the 2011 Offshore Pacific Coast Tohoku Earthquake

SUZUKI Hisato・KOHGO Yuji・NAKAZATO Hiroomi・KOJIMA Hajime・
[National Institute for Rural Engineering・Tokyo University of Agriculture and Technology Graduate School of Agriculture]

東北地方太平洋沖地震による福島県中域農業用ため池の被災要因分析

鈴木 尚登・向後 雄二・中里 裕臣・小嶋 創
[農研機構農村工学研究所・東京農工大学大学院農学府]

本講では2011年東北地方太平洋沖地震に伴い福島県内の農業用ため池で生じたスポット的被災集中要因について,震央及び強震動生成域(SMGA)に着目して,起震点距離及び時刻,推計震度分布及び地盤・地形等を用いて分析を行った。その結果,ため池被災集中エリアでは,揺れ易い地盤・地形環境に対して複数のSMGA地震波が波状的に到達したことで,強震動が長時間続いたことが要因の一つと推察された。

Keyword: ため池被害, 推計震度, 強震動生成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2014

発表番号 [8-02]

Estimation of the Failure Factor for an Earth Dam with Winding Embankment by 3D FEM

Matsuda Rie・Kobayashi Noriyuki・
[Ehime Prefectural Government・Faculty of Agriculture, Ehime University]

屈曲した堤体を有するため池における決壊要因の解析的検討

松田 理恵・小林 範之
[愛媛県・愛媛大学農学部]

2011年3月11日14時46分,太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生し,三つのため池が決壊した.三つのうち,福島県本宮市の青田新池は約90度に屈曲した堤体を持つ廻り堰であり,破壊は屈曲部で起きた.そこで,本ため池の形状的な特徴を表現するために有限要素法を用い,その動的挙動を解析して堤体に起こった被害の要因を検討した.

Keyword: ため池, 廻り堰, 動的解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2014

発表番号 [8-03]

Relation between Vibration Characteristic and Saturation Ratio of a Dam Body

Tadokoro Chihiro・Kobayashi Noriyuki・
[Ehime Prefectural Government・Faculty of Agriculture, Ehime University]

常時微動を用いた溜池の水位変動による振動特性の評価

田所 千尋・小林 範之
[愛媛県・愛媛大学農学部]

これまでの調査結果より,表面波探査による固有振動数と常時微動計測による卓越振動数は比較的よい一致をすることがわかった.しかしながら,貯水位を変動させると常時微動の値に変化が見られ,卓越振動数の値にも影響することが新たにわかった.そこで堤体内の飽和度に着目し,堤体の振動特性,すなわち,固有振動数,卓越振動数,減衰定数の変化を検討する.

Keyword: 溜池, 振動特性, 飽和度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2014

発表番号 [8-04]

Behavior of fill dams influenced by dam's shapes and input wave's directions

HAYASHIDA YOICHI・MASUKAWA SUSUMU・ASANO ISAMU・TAGASHIRA HIDEKAZU・
[NARO National Institute for Rural Engineering]

堤体形状および入力波の方向が堤体振動挙動に及ぼす影響

林田 洋一・増川 晋・浅野 勇・田頭 秀和
[農研機構 農村工学研究所]

地震時にフィルダム堤体が示す複雑な振動挙動を評価するため、振動模型実験を実施した。実験結果から、堤体の形状や加振方向および入力波の周波数によっては、加振方向に直交する方向への応答が誘起された。特にダム軸方向への加振の場合には、天端で応答が誘起されない地点が生じることが明らかとなった。

Keyword: フィルダム, 振動模型実験, 応答挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2014

発表番号 [8-05(P)]

Nondestructive Evaluation of Farm Pond Using Geophysical Exploration

Suzuki Wataru・Suzuki Tetsuya・Morii Toshihiro・Kawai Takayuki・
[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

物理探査を用いた農業用ため池の非破壊状態評価に関する研究

鈴木 航・鈴木 哲也・森井 俊広・河合 隆行
[農林水産省農村振興局・新潟大学農学部・新潟大学災害・復興科学研究所]

ため池は国内約21万箇所に存在し,その約70%が江戸時代に築造されたものである.多くの既存ため池では改修が必要となっているのが現状である.しかし現状技術では,施設の最適な更新時期を予測することは困難であり,既存施設の損傷状況を含めた状態評価が不可欠である.本研究では,農業用ため池堤体を対象に堤体物性を振動と電気的特性の観点から評価し,ため池の戦略的保全管理に資する非破壊状態評価について考察する.

Keyword: 農業用ダム, 常時微動計測, 電気探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2014

発表番号 [8-06]

The proposal of the time crunch about longtime performance evaluation of a FRPM pipe

Otsuka Satoshi・Mamiya Satoshi・Mohri Yoshiyuki・Ariyoshi Mitsuru・
[Kurimoto Co.,LTD・National Institute for Rural Engineering]

FRPM管の長期性能評価に関する時間短縮の提案

大塚 聡・間宮 聡・毛利 栄征・有吉 充
[(株)栗本鐵工所・農村工学研究所]

FRPM管の長期性能を評価する方法としては、ISO10471 規格に準拠した長期極限曲げ歪み試験が挙げられるが、試験期間が10,000 時間以上を要するため、結果を得るためには1年以上の期間を要する。
そこで、プラスチック等の粘弾性材料は温度による依存性があることに着目し、最も一般的な寿命予測方法である時間−温度換算則を適用して、FRPM管の長期性能評価に関する時間短縮について検証した。

Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISO
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2014

発表番号 [8-07]

Investigations for Performance Evaluation Method of Restraint Joints for Concrete Filled Steel Pipes

ISHII Masayuki・NONAKA Tsuguhiro・AKIMOTO Masanori・IGAWA Hideki・
[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・Nippon Hume Corporation]

合成鋼管用離脱防止継手の性能評価手法に関する検討

石井 将幸・野中 資博・秋元 昌哲・井川 秀樹
[島根大学生物資源科学部・日本ヒューム(株)]

離脱防止継手は管路の有効な耐震対策となり得るが,具体的な設計手法が確立されているとは言いがたい。合成鋼管に対して開発した離脱防止継手の試験を行うとともに,性能を評価し実構造の設計を行う手法について検討した。離脱抵抗力を向上させた改良型の継手は,より多くの管を引き出して幅の大きな地割れへの対応が可能となった。地割れの幅に関する研究成果を考慮して評価した結果,実用上十分な性能であることが確認できた。

Keyword: パイプライン, 耐震設計, 離脱防止継手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2014

発表番号 [8-08]

A study of the inspection technology by the inside-and-outside pressure examination of the independent pipe in a pipeline rehabilitation method

TAKASAKI MASANORI
[Japan Insituform Association]

管路更生工法における単独管の内圧および内圧負荷時の継手部曲げ変形性能試験による照査技術の検討

高崎 正宣
[日本インシチュフォーム協会]

管路更生工法はパイプラインの保全対策工法として,老朽管路の水密性や耐荷能力などの回復また向上を確保することができる。しかしながらそれらの要求性能に対して照査,試験方法などが整備されていない。。そこで,管路更生工法の単独管においては,水密性,継手部の曲げ変形性能と基礎物性評価について管路更生工法が所要の性能を有することを確認するための,標準的な評価項目と試験方法に関して検討を行った。

Keyword: 管路更生工法,工法・施工,高分子材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2014

発表番号 [8-09]

Field test of using curved pipelines formed with polyethylene pipes to internal pressure with soil structure of backfill

Tokiyoshi Mitsuaki・Kudo Hideo・Hinobayashi Joji・Mohri Yoshiyuki・Ariyoshi Mitsuru
[High stiffness polyethylene pipes association・National institute for rural engineering]

中口径ポリエチレン管を用いた曲線管路の局所荷重負荷および内水圧負荷実験

時吉 充亮・工藤 秀穂・日野林 譲二・毛利 栄征・有吉 充
[高耐圧ポリエチレン管協会・農研機構]

農業用パイプラインは,屈曲点に曲管を配置し,スラストブロックで防護する方法が一般的である.しかしながら,スラストブロックは管路の構造的弱点となることがある.そのため,一体化した直管を曲げて敷設する曲線配管は,構造的弱点を回避する効果的な方法である.本報では中口径ポリエチレン管路の屈曲部(曲線配管中央部)にT[d1] -25相当以上の集中荷重を与えた状態で,内水圧を負荷した実験について報告する.

Keyword: ポリエチレン管, 曲線布設, 一体化管路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2014

発表番号 [8-10]

Deflection of flexible buried pipes subjected to shear deformation

Kobayashi Seita・Sawada Yutaka・Izumi Akira・Harada Aya・Kawabata Toshinori
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・Faculty of Agriculture, Kobe University]

せん断変形を受ける埋設管のたわみ量に関する一考察

小林 成太・澤田 豊・泉 明良・原田 文・河端 俊典
[神戸大学院農学研究科・神戸大学農学部]

通常,埋設管では管頂部・管底部に曲げひずみが卓越するが,阪神淡路大震災では管の斜め方向で亀裂が発生した例が報告されている.本研究では,せん断変形を受ける埋設管の横断面力学挙動を解明するために,可視化単純せん断土槽を用いた模型実験を実施した.その結果,環剛性の増加,地盤剛性の低下に伴い,斜め方向のたわみは減少することが明らかとなった.さらに,実験結果よりせん断ひずみとたわみの関係の定式化を行った.

Keyword: 埋設管, せん断変形, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2014

発表番号 [8-11]

An investigation for influence of several factors on safety of pipelines -data expansion and new trends-

Ibata Takeshi・Nishiyama Tatsuro・
[Faculty of Agriculture, Ehime University]

農業用パイプラインの事故要因分析−調査対象拡充と新たな傾向−

井端 洸・西山 竜朗
[愛媛大学農学部]

農業用パイプラインの適切な設計・維持管理への貢献を目的とし,その事故実態を調査した。過去の研究で管種ごとの事故発生頻度の差異が確認されつつあり,本研究ではその成果をさらに発展させ,対象地区を大幅に追加した調査を実施した.実務資料の情報から布設延長ならびに供用年数あたりの事故件数と,管種,口径ならびに供用年数との関係を整理し,その結果,管種や口径に対する事故の起こりやすさとして一定の傾向が得られた.

Keyword: パイプライン, 維持管理, 事故率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2014

発表番号 [8-12]

Development and evaluation of combined loading test method for composite renobated pipes

Nishitani Kenzo・Kakine Shinji・Nonaka Tsuguhiro・Ishii Masayuki・
[KUBOTA-CI.Co.LTD・SEKISUI Chemival Co.LTD・Shimane University]

複合管における内外圧同時裁荷試験方法の検討と適用評価

西谷 憲三・垣根  信次・野中  資博・石井 将幸
[クボタシーアイ(株)・積水化学工業・島根大学生物資源学科]

本研究は製管工法(複合管)の「耐荷性」に関する評価手法として、 内外圧合成式のパラメータの一つである係数nの推定を目的として研究・試験をおこなった。 内外圧同時裁荷できる専用の試験装置を独自開発した。その妥当性は新管を用いて検証した。 そのうえで、老朽した既設管としてあらかじめ外圧試験にて破壊した管の内面に 製管工法で更生した複合管を作り、内外圧同時裁荷試験を行いその係数nを推定した。

Keyword: 管路更生 , 複合管 , 内外圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2014

発表番号 [8-13]

The analytical examination on the applicability of loading the internal pressure method in residual resistance estimation of a pipeline

Tsukuda Ryosuke・Hyodou Masahiro・Ogata Hidehiko・Nonaka Tsuguhiro・Ishii Masayuki
[Graduate School of Agriculture,Tottori University・Faculty of Agriculture, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

パイプラインの現有耐力評価における内圧載荷法の適用性に関する解析的検討

佃 亮介・兵頭 正浩・緒方 英彦・野中 資博・石井 将幸
[鳥取大学大学院農学研究科・鳥取大学農学部・島根大学生物資源科学部]

現状におけるパイプラインの劣化診断は,適正な評価を得ることが困難といわれている。本報では,新たな評価手法として内圧載荷法を提案し、その適応性について,検討した結果を報告する。内圧載荷法とは,管に内圧を載荷し、荷重-変形量の関係から剛性を求め、新管との比較により管の劣化程度を評価するものである。解析の結果、新管のRC管では弾性領域内の荷重−変形量の関係を適切に評価できる可能性があることが示唆された。

Keyword: 内圧載荷法, 現有耐力, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2014

発表番号 [8-14]

Centrifuge Model Tests for Flexible Pipes Having Different Thickness and Equivalent Bending Ring Stiffness

Izumi Akira・Sawada Yutaka・Inoue Kazuya・Hinobayashi Joji・Ling Hoe I.・Mohri Yoshiyuki ・Kawabata Toshinori
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・High Stiffness Polyethylene Pipes Association・Columbia University・National Institute for Rural Engineering]

同一環剛性を有する管厚の異なるたわみ性パイプの遠心力模型実験

泉 明良・澤田 豊・井上 一哉・日野林 譲二・Ling Hoe I.・毛利 栄征・河端 俊典
[神戸大学大学院農学研究科・高耐圧ポリエチレン管協会・コロンビア大学]

パイプラインの設計基準を満足していても,管厚の過度な薄肉化は座屈を引き起こす可能性が懸念される.本研究では,土槽内で地盤条件を変化させ,口径130mmの同一環剛性を有する管厚の異なるたわみ性パイプを用いた遠心模型実験を行い,大口径たわみ性パイプの埋設挙動について検討した.その結果,大口径たわみ性パイプにおいて,管厚がパイプに発生する軸応力に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 遠心力模型実験, ひずみ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2014

発表番号 [8-15]

Effect of backfill material on the behavior of rehabilitated pipe

ARIYOSHI MITSURU
[National Agriculture and Food Research Organization]

裏込め材が更生管の埋設挙動に与える影響について

有吉 充
[農研機構]

近年、既設管の中に更生管を挿入する更生工法が適用され始めた。しかし、更生管の挙動は不明な点が多く、特に、裏込め材が挙動に与える影響は、ほとんど検討されていない。そこで、裏込め材の有無が更生管の埋設挙動に与える影響を明らかにするため、模型実験を実施した。その結果、裏込め材は、更生管の荷重たわみ関係(剛性)や土圧分布にはほとんど影響を与えないが、更生管の局所的な変形を抑制できることが分かった。

Keyword: 埋設管 裏込め材 模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2014

発表番号 [8-16]

Horizontal resistance force of different cross-sectional pipes in liquefied ground

FUJITA Nobuo・ITANI Yoshinori・SAWADA Yutaka・ARIYOSHI Mitsuru・MOHRI Yoshiyuki・KAWABATA Toshinori・
[Kubota Corporation・Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・National Institute for Rural Engineering]

液状化地盤における断面形状の異なる埋設管の水平抵抗力

藤田 信夫・井谷 昌功・澤田 豊・有吉 充・毛利 栄征・河端 俊典
[(株)クボタ・神戸大学大学院農学研究科・農村工学研究所]

液状化地盤における埋設管路の安全性を考える上では,その管路挙動や管体に作用する力などを把握することが重要である.特に圧力管路の屈曲部では内圧によりスラスト力が生じるため,その対策が必要となる.本報告では,液状化地盤中の埋設管の水平抵抗力に対する断面形状の影響を把握することを目的として,スラスト力を受ける曲管部をモデルとした模型実験を実施した.

Keyword: 埋設管, 模型実験, 液状化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2014

発表番号 [8-17]

Horizontal resistance force of buried pipe depending on the degree of liquefaction

ITANI Yoshinori・FUJITA Nobuo・SAWADA Yutaka・ARIYOSHI Mitsuru・MOHRI Yoshiyuki・KAWABATA Toshinori・
[Kubota Corporation・Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・National Institute for Rural Engineering]

埋設管の水平抵抗力と液状化程度の関係

井谷 昌功・藤田 信夫・澤田 豊・有吉 充・毛利 栄征・河端 俊典
[(株)クボタ・神戸大学大学院農学研究科・農村工学研究所]

土地改良事業計画設計基準「パイプライン」では地盤変状に対する地震応答対策の記載はあるものの,具体的な設計方法は述べられていない.液状化地盤中の管路挙動や管体に作用する力など,埋設管路の安全性を考える上で解明すべき項目が数多く残されている.本報告では,液状化地盤中の埋設管に作用する水平抵抗力と液状化程度の関係を明らかにすることを目的として,スラスト力を受ける曲管部をモデルとした模型実験を実施した.

Keyword: 埋設管, 模型実験, 液状化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2014

発表番号 [8-18]

Material long-term performance required for the pipeline rehabilitation methods and reflection of the design specifications

Nakatani Masafumi・Kakui Kunihiro・Ochi Syunsuke・Kawabata Toshinori・
[SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.・ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.・Polyethylene-lining Method-of-Construction Association・Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

管路更生工法に要求される材料長期性能と設計緒元への反映

中谷 政史・角井 邦大・越智 俊介・河端 俊典
[積水化学工業(株)・芦森工業(株)・ポリエチレンライニング工法協会]

農業用水用パイプラインの保全対策として有効な管路更生工法において,単独管(反転・形成工法)の更生材料に求められる長期評価項目を整理し,許容引張応力度は長期の強度特性を見込んだ値を用いる必要があると結論付けた。評価方法として,平板による長期引張破断試験による評価を実施し,評価結果から求めた長期試験値から許容引張応力度を算出する方法を提案した。

Keyword: 管路更生工法, 工法・施工, 高分子材料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2014

発表番号 [8-19]

Long-term durability test by cyclic loading for composite renovated pipes

suzuki takayuki
[Ashimori Industry Co., Ltd.・Sekisui Chemical Co., Ltd.・Faculty of life and Environmental Science,Shimane University・Graduate School of Bioresources,Mie University]

管路更生工法による複合管の長期耐荷性能

鈴木 崇之
[芦森工業(株)・積水化学工業(株)・島根大学生物資源科学部]

管路更生工法は老朽管路の補修・補強対策として強度補強を行うことができる。道路下に埋設されている既設管に施工された更生管は、埋設条件から定まる上限荷重と下限荷重を繰り返し載荷されている。繰り返し荷重が載荷された場合の更生管の耐荷力(破壊荷重)を確認し長期的な耐荷能力を評価するとともに、長期性能試験方法について検討を行った。

Keyword: 管路構成工法、複合管、長期耐荷性能, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2014

発表番号 [8-20]

The construction examinations using an independent pipe in a pipeline

SATO Toshiaki
[TOA GROUT KOGYO CO.,LTD]

管路更生工法による単独管施工性試験

佐藤 敏明
[東亜グラウト工業株式会社]

単独管型更生工法の適用で、施工性能を評価する統一的な指標等がないために、評価が困難である。農業用パイプライン特有の曲管を含む配管系を考慮した模擬配管を地上に配置して施工性試験を行った。 ”床噌猝棔評価方法の確立(段差・曲がり等)、∋楾システムのグレード分け、施工管理・品質管理の妥当性確認等を実施した。得られた試験結果から管理項目の妥当性評価と施工管理マニュアル(案)共通編と個別編を作成した。

Keyword: 更生, 単独管, 施工管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2014

発表番号 [8-21]

Workability Evaluations of Filling Mortar for Composite Renovated Pipes .

Nonaka Tsuguhiro・Ishiguro Satoru・Ishii Masayuki・Uemichi Tsukasa・Ochi Shunsuke・Ishida Makoto・
[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・Graduate School of Bioresources, Mie University・SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.・Polyethylene-Lining Method-of-Construction Associatin・Shonan Plastic MFG.,CO.,LTD.]

管路更生工法による複合管施工性試験

野中 資博・石黒 覚・石井 将幸・上道 司・越智 俊介・石田 誠
[島根大学 生物資源科学部地域環境科学科・三重大学 生物資源学研究科・積水化学工業(株)(株)湘南合成樹脂製作所(株)湘南合成樹脂製作所・(株)湘南合成樹脂製作所]

管路更生工法による更生管のうち、既設管と更生部材が一体構造を構成するとみなすものを複合管と呼ぶ。既設管と内面更生材のすき間に、モルタル等を充填することで一体構造となることから、本試験では既設管の強度復元に欠かせない充填材に焦点を絞り施工性試験を行った。長距離送られた充填材の品質の確認と、凹凸形状の模擬管路を用いて充填を行い、充填材硬化後に模擬管路を脱型して目視により確認をした。

Keyword: 更生, 複合管, 充填材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2014

発表番号 [8-22]

Centrifuge Model Tests for Influences of Different Damage Level of Outer Aging Pipes on Deformation of Inner Rehabilitated Pipes

Sawada Yutaka・Inoue Kazuya・Sonoda Yusuke・Ono Kohei・Miki Taiki・Takahara Sho・Izumi Akira・Mohri Yoshiyuki
[Kobe University, Graduate School of Agricultural Science・Kobe University, Faculty of Agriculture・National Institute for Rural Engineering・Columbia University]

損傷レベルの異なる既設管が更生管変形特性に与える影響に関する遠心力模型実験

澤田 豊・井上 一哉・園田 悠介・小野 耕平・三木 太貴・高原 祥・泉 明良・毛利 栄征
[神戸大学大学院農学研究科・神戸大学農学部・(独)農村工学研究所]

近年,老朽化管路の更新方法として管路更生工法の採用が進んでいる.しかしながら,更生管の設計は現行の設計基準には規定されていないのが現状である.本研究では,大口径管を想定した遠心力模型実験を実施し,既設管が更生管に与える影響について検討した.その結果,既設管の存在により,更生管の水平たわみは抑制される傾向を示すが,既設管の損傷レベルによっては,更生管に局所ひずみが生じることが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 管路更生工法, 遠心力模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2014

発表番号 [8-23]

The Safety Evaluation of FRPM Pipe affected by External Hydraulic Pressure

Mamiya Satoshi・Koyama Tomoyoshi・Ariyoshi Mitsuru・Mohri Yoshiyuki・
[Kurimoto Co.,LTD・Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD・National Institute for Rural Engineering]

外水圧作用時における更生管の安全性評価について

間宮 聡・小山 智芳・有吉 充・毛利 栄征
[(株)栗本鐵工所・住友大阪セメント(株)・農村工学研究所]

老朽化トンネルおよび農業用パイプライン等の既設管内に内挿管を挿入して更生する場合、通常の埋設条件と比較して地下水が高くなる場合がある。そのため、更生管が外水圧により、座屈破壊する事故が生じている。そこで、本試験では、更生管の外水圧に対する安全性を明らかにするため、剛性の異なる管材を用いた自由座屈試験および中込材が充填された更生管に外水圧が作用した際の拘束座屈試験を行ったので報告する。

Keyword: 改修工法, 管路, 外水圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2014

発表番号 [8-24]

Evaluation of splitting characteristics of magnesium improved soil by AE parameters

Shimamoto Yuma・Kishi Naoto・Suzuki Tetsuya
[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University]

AEパラメータ解析による酸化マグネシウム改良土の割裂特性評価

島本 由麻・岸 直人・鈴木 哲也
[新潟大学大学院自然科学研究科 ・新潟大学農学部 ・新潟大学自然科学系(農学部)]

本研究では,もみ殻灰混入土(シリーズMR)および未混入土(シリーズM)において割裂試験を行い,破壊過程をAE計測および画像解析により評価した。検討の結果,もみ殻灰混入の有効性が示唆されるともに、シリーズMRはAE発生挙動にシリーズMとの差異が確認された。AEパラメータ解析により、供試体の内部構造および破壊過程を詳細に評価できる可能性が示唆された。

Keyword: AE法, 酸化マグネシウム改良土, 割裂破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2014

発表番号 [8-25]

Repair of drainage canal revement on the poor ground by load control

yamada akio
[Niigata Prefecture]

軟弱地盤における荷重コントロールによる排水路護岸改修

山田 秋夫
[新潟県]

軟弱地盤上の排水路護岸改修について各施工段階ですべり破壊を生じさせないように検討を行った事例について述べる。対象施設は腐食の進んだ軽量鋼矢板護岸排水路であり、県営基幹水利施設ストックマネジメント事業で改修を行っているものである。

Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, 土構造物の解析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2014

発表番号 [8-26]

Study on compressive property of soil mixed with elastic material - Modeling of the components of compression by using rod-stack test -

KIMATA Takashi・KUDO Yosuke・MORI Shohei
[Osaka Prefecture University・Osaka Prefecture University]

弾性体材料を含む混合土の圧縮特性に関する研究 −積層体模型実験による圧縮成分のモデル化−

木全 卓・工藤 庸介・森 匠平
[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科・大阪府立大学生命環境科学部]

弾性体材料を含む混合土の変形特性を明らかにするため,アルミ・ゴム棒積層体模型を用いた一次元圧縮試験を行い,圧縮量をメカニズムに応じて分類しモデル化することを試みた.その結果,ゴム棒の変形量とポアソン比を用い,圧縮過程における積層体断面を幾何学的に考察することで各圧縮成分が算出可能なことが示された.また,ゴムの変形に起因する圧縮成分は間隙部分の体積変化に大きく影響されることもわかった.

Keyword: 弾性体材料, 混合土, 圧縮特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2014

発表番号 [8-27]

Examination for ground settlement predicting method by using neural network model

Kanayama Motohei
[Faculty of Agriculture, Iwate University・Sanaru Co., Ltd.・Deltares・Delft University of Technology]

ニューラルネットワークモデルを使用した地盤沈下予測の検討

金山 素平
[岩手大学農学部・蠅気覆襦Ε妊襯織譽]

本研究は,過去に構築したニューラルネットワークモデルによる沈下予測手法を改良し,オランダ国内のBloemendalerpolderおよび熊本県玉名市横島町にて測定されたデータを用いて盛土地盤沈下の予測を行い予測精度と有用性について検討した.その結果,実測値とほぼ等しい予測値を算出することを確認した.本研究で提案したネットワークモデルの汎用性と早期の沈下予測に高い精度を有することを明らかにした.

Keyword: 動態観測, 沈下予測, ニューラルネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2014

発表番号 [8-28]

Identifying Macrodispersion in Stratified Formations Using Spatial Moment Approaches

Kurasawa Tomoki・Inoue Kazuya・Fujiwara Takayuki・Tanaka Tsutomu・
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

空間モーメント法による成層地盤のマクロ分散推定

倉澤 智樹・井上 一哉・藤原 隆之・田中 勉
[神戸大学大学院農学研究科]

本研究では,不均質場の一例として成層地盤を対象とした中規模溶質輸送実験を実施することで,地下水汚染の予測や浄化対策を実施する上で重要な因子であるマクロ分散現象の定量化に向けて検討した.この結果,マクロ縦分散長は溶質輸送スケール依存性が確認された.また,不均質性の度合いが増加するとともに,マクロ縦分散長は増加し,また,漸近的に収束する結果を得た.

Keyword: 空間モーメント法, マクロ分散, 成層地盤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2014

発表番号 [8-29]

Electromagnetic investigation for the forest of the shoreline damaged by the 2011 Tohoku tsunami

Eto Yu・Yamamoto Kiyohito・Hashimoto Ryoji・Kobayashi Akira・Harashina Koji・Kurashima Eiichi・
[Graduate School of Agriculture, Iwate University・Faculty of Agriculture, Iwate University・Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]

津波被災防潮林における電磁探査調査

衛藤 優・山本 清仁・橋本 良二・小林 晃・原科 幸爾・倉島 栄一
[岩手大学大学院農学研究科・岩手大学農学部・関西大学環境都市工学部]

本研究では、東北地方太平洋沖地震の地震動と津波により被害を被った岩手県宮古市田老地区の防潮林の原因を調べるために電磁探査を行った。電磁探査により調査地の比抵抗分布を推定し、実際の調査地の土を用いた粒度試験の結果と比較検討する。その結果、粒度分布の影響による比抵抗の明確な違いは認められなかったが、比抵抗が低い領域と枯死が進行している領域は比較的良好に対応していることがわかった。

Keyword: 防潮林, 電磁探査, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2014

発表番号 [8-30(P)]

Splitting process of magnesium improved soil by AE-SiGMA analysis

Kishi Naoto・Shimamoto Yuma・Suzuki Tetsuya
[Faculty of Agriculture, Niigata University・Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University]

AE-SiGMA解析による酸化マグネシウム改良土の割裂破壊過程の考察

岸 直人・島本 由麻・鈴木 哲也
[新潟大学農学部 ・新潟大学大学院自然科学研究科 ・新潟大学自然科学系(農学部) ]

本報では,もみ殻灰混入土(シリーズMR)および未混入土(シリーズM)において割裂試験を行い,破壊過程をAE-SiGMA解析および画像解析により評価した結果を報告する。検討の結果,もみ殻灰混入の有効性が示唆されるともに、AE-SiGMA解析および画像解析より、割裂破壊過程を詳細に評価できる可能性が示唆された。

Keyword: SiGMA解析, 画像解析, 酸化マグネシウム改良土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2014

発表番号 [8-31]

Slope stability analysis based on the detection of high permeability part by resistivity monitoring of rain infiltration at a slope

INOUE Keisuke・NAKAZATO Hiroomi・HORI Toshikazu・KAWAMOTO Osamu・YOSHISAKO Hiroshi・SHODA Daisuke
[National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

降雨浸透比抵抗モニタリングによる高透水部検出と斜面危険度評価

井上 敬資・中里 裕臣・堀 俊和・川本  治・吉迫 宏・正田 大輔
[農研機構農村工学研究所]

地震等により被災した斜面ではその後の豪雨によって、2次災害につながる可能性があり、危険度を評価し適切な対策を行う必要がある。しかし、被災時に地表面から観測できる変状は限られており、危険度を評価することは困難である。そこで、電気探査により降雨時の浸透モニタリングを行い、解析範囲から被災部の検出を試みる。そして、推定された箇所の位置によって降雨時の斜面の安全率がどのように変化するかを検討する

Keyword: 降雨浸透, 比抵抗モニタリング, 斜面安定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2014

発表番号 [8-32]

Effects of compaction degree and fine fraction content on liquefaction strength

UENO Kazuhiro・MOHRI Yoshiyuki・HORI Toshikazu・MATSUSHIMA Kenichi・ARIYOSHI Mitsuru
[National Institute for Rural Engineering]

締固め度と細粒分含有率が液状化強度に与える影響

上野 和広・毛利 栄征・堀 俊和・松島 健一・有吉 充
[農研機構農村工学研究所]

細粒分を含む土について,施工時の管理基準として用いられる締固め度と液状化強度の関係は未だ明確でない.本研究では,粒度分布の異なる試料を用いた液状化試験を複数の締固め条件下で行い,締固め度と細粒分含有率が液状化強度に与える影響について検討した.液状化強度は締固め度の上昇に伴って増加し,締固め度約90%から急増した.また,締固め度が同程度の場合,細粒分含有率の増加に伴って液状化強度は大きくなった.

Keyword: 液状化, 細粒分含有率, 締固め度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2014

発表番号 [8-33]

Liquefaction Analysis on Reclaimed Landfill in Port of Tokyo

mori hiroshi
[Hirosaki University]

東京港埋立地盤を対象とした液状化解析

森 洋
[弘前大学]

現在、レベル2地震動や液状化挙動に対応すべく、ため池堤体の耐震性照査の検討が進められている。本報告では、地震時での間隙水圧上昇を物性パラメータの少ないEndochronicモデルで評価し、2011年東北地方太平洋沖地震時に東京港埋立地盤で観測された応答加速度や間隙水圧挙動と比較した結果、弾完全塑性体モデルとEndochronicモデルを組み合わせた一次元有効応力解析より再現し得る結果となった。

Keyword: 液状化解析, Endochronicモデル, 東京港埋立地盤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2014

発表番号 [8-34]

Designation of initial state in one-dimensional compression tests for rockfill materials with relative density

Kageura Koki・Nishiyama Tatsuro・Hasegawa Takashi
[Faculty of Agriculture, Ehime University・Professor Emeritus,Kyoto University]

ロックフィル材の一次元圧縮試験における初期相対密度制御

影浦 弘樹・西山 竜朗・長谷川 高士
[愛媛大学農学部・京都大学名誉教授]

ダム堤体の長期供用への貢献を目的として,関連する研究成果を発展させ,ロックフィル材の耐劣化性を把握するための試験方法に対する検討を行った.これまでの検討から,岩種毎に最大間隙比と最小間隙比が異なるために初期間隙比の統一が難しいことが分かっているため,その解決策として相対密度による試験初期状態の統一を検討した.初期相対密度を統一して行った一連の試験から,材料の耐劣化性評価として妥当な結果が得られた.

Keyword: ロックフィル材料, 耐劣化性, 相対密度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2014

発表番号 [8-35]

Risk evaluation in downstream area of earth fill dams due to earthquakes

Kiyari Haruka・Nishimura Shin-ichi・Shuku Takayuki・Shibata Toshifumi・
[Okayama City・Okayama University]

ため池の地震時の下流域におけるリスク評価

寄鑓  東加・西村 伸一・珠玖 隆行・柴田 俊文
[岡山市・岡山大学]

本研究は,地震発生〜ため池破堤による氾濫被害までの一連の現象をモデル化し,ため池の地震時リスク評価を行っている.第一に,岡山県における50年間の南海地震に対応するハザード曲線を求めている.第二に,地震応答解析を実施し,推定された応力状態に円弧すべり解析を適用することによって,ため池堤体のフラジリティ評価を行っている.最終的に,これらに基づき,損傷確率と浸水被害額から地震時リスクを評価している.

Keyword: ため池, 南海地震, リスク評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2014

発表番号 [8-36]

Evaluation of the Permeable Flood-control Reservoir in the Shogawa Alluvial Fan

SHIBUYA Tatsuya・SUDANI Gaku・
[TOYAMA Prefecture, Tonami Agricultural & Forestry Promotion Center]

庄川扇状地における浸透型洪水調整池の機能評価

澁谷 達也・酢谷 岳
[富山県砺波農林振興センター]

庄川扇状地の庄川左岸地域では、近年頻発している内水氾濫の減災・防災対策の一環として、調整池の底面から自然排水する浸透型洪水調整池を造成している。洪水時、大量の濁水が流入することから、目詰まりによる浸透機能の低下が当初より懸念されていた。このため、砺波西中調整池において洪水負荷実験を行い、浸透型洪水調整池の機能が維持されていることを確認した。

Keyword: 地下浸透, 不飽和浸透, 目詰まり
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2014

発表番号 [8-37]

Influence of Darcy number on seepage flows through porous media with cavities

Sakai Kotaro
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

空洞を有する多孔体中の浸透流に対するダルシー数の影響

坂井 孝太郎
[京都大学大学院農学研究科]

Keyword: Darcy-Brinkman方程式, 浸透, 空洞
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2014

発表番号 [8-38]

Seepage flow and seepage failure of multi-layered soil within sheet piles in two dimensions

Shibata Nao・Tanaka Tsutomu・Miki Takashi・Inoue Kazuya・
[Kobe University]

二次元矢板締切り層状堆積地盤の浸透流及び浸透破壊特性

柴田 奈緒・田中 勉・三木 昂史・井上 一哉
[神戸大学大学院農学研究科]

二次元矢板締切り層状地盤の浸透流及び浸透破壊特性について, 小型二次元浸透破壊実験を想定して, 理論的・実験的に考察を行い次の結論を得た。1) 11層地盤について, 異方透水性の値は, 理論地盤の算定式による理論値及びFEM浸透流逆解析値, 実験地盤の採取試料透水試験及び逆解析値はおおよそ一致している。2) 浸透破壊特性(限界水頭差)の収束値への漸近のし方は浸透流特性(流量や透水係数)よりも遅い。

Keyword: 二次元浸透破壊, 層状堆積地盤, 締切り矢板
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2014

発表番号 [8-39]

Seepage failure experiments on sand in a 2D half model –The mechanism and practical approach to analyze–

Sannabe Sosuke・Tanaka Tsutomu・Tachimura Ritsu・Inoue Kazuya・
[Kobe University]

小型二次元地盤の浸透破壊実験 −破壊メカニズムの解明に向けて−

参鍋 漱祐・田中 勉・舘村 立・井上 一哉
[神戸大学大学院農学研究科]

小型二次元地盤の浸透破壊について実験的に考察を行い次の結論を得た。1)水頭差の増加につれて, 流量は最初直線的に増加するが流量急増時水頭差で急激に増加し, 破壊時水頭差で地盤が破壊する。2)変形開始時水頭差は流量急増時水頭差, 理論限界水頭差とほぼ等しい。3)変形から破壊に至るまでに水頭差に余裕がある。4)大型と小型二次元浸透破壊にはスケール効果がない。

Keyword: 小型二次元浸透破壊, ,スケール効果, 限界水頭差
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2014

発表番号 [8-40]

Numerical Analysis of Fluidization of Sandy Materials Induced by Seepage Flow with CWENO Scheme

Fujisawa Kazunori・Murakami Akira・Tsujimura Kosuke・Sakai Kotaro・
[Graduate School of Agriculture]

CWENOスキームを用いた浸透による土質材料の流動化シミュレーション

藤澤 和謙・村上 章・辻村 康佑・坂井 孝太郎
[京都大学大学院農学研究科]

砂の浸透破壊現象では,固体としての砂は水の浸透力により有効応力を失い流動化を始めることで流体のような挙動を示す.本論では,オイラー的な数値解析手法を用いて固体解析を行うことで,固体から流体へと変化する土の状態を数値解析することを試みた.ここでは解析手法としてCWENOスキーム1),2)を用いて行った二次元土粒子流出現象の数値解析結果について報告する

Keyword: CWENOスキーム, 浸透破壊, 流動化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2014

発表番号 [8-41]

Introduction of the water level estimation system for small earth dams during heavy rainfalls

HORI Toshikazu・Kojima Hiroaki・AOKI Hiroaki・Hayashi Takashi・Hashimoto Makoto・YOSHIKSAKO Hiroshi・
[National Institute for Rural Engineering・OSASI Technos・Yamaguchi Prefecture・YAMAGUCHI PREFECTURAL AGRICULTURE & FORESTRY GENERAL TECHNOLOGY CENTER]

豪雨時のため池の簡易な貯水位予測システムの紹介

堀 俊和・古島 広明・青木 寛明・林 貴史・橋本 誠・吉迫 宏
[農研機構・(株)オサシ・テクノス・山口県]

近年、全国に頻発している集中豪雨により数多くのため池で越流による決壊被害が発生し、下流域に多大な被害を及ぼしている。本報告では,豪雨時の貯水位上昇を予測し,堤体越流の危険度を簡易に判定するシステムを開発した結果を紹介する。また,決壊を防止するために,低水位管理や緊急放流による貯水位低下対策を行うことを目的として,貯水位の必要低下量を算定したり,放流の対策効果を算定するシステムについて紹介する。

Keyword: ため池、豪雨、貯水位, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2014

発表番号 [8-42]

Method of evaluating small earth dam's breach and its verification comparing an actual dam failure

HORI Toshikazu・MOHRI Yoshiyuki・MATSUSHIMA Kenichi・ARIYOSHI Mitsuru・UENO Kazuhiro・KOJIMA Hiroaki・Aoki Hiroaki
[NIRE・OSASI Technos]

豪雨時のため池の決壊予測手法と被災事例を用いた予測結果の検証

堀 俊和・毛利 栄征・松島 健一・有吉 充・上野 和広・古島 広明・青木 寛明
[農研機構・(株)オサシ・テクノス]

近年、全国に頻発している豪雨により数多くのため池で被害が発生し、下流域に多大な被害を及ぼしている。本研究では,既に提案している越流破壊とすべり破壊を考慮したため池の決壊予測手法を用いて,実際のため池の決壊事例を対象に,決壊確率を算定し,実際の破壊現象と比較し,予測手法の検証を行った。検証の結果,豪雨により若干の越流を伴いながら下流斜面にすべり破壊が発生した実際の破壊現象を良く再現することができた。

Keyword: ため池,豪雨,決壊予測, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2014

発表番号 [8-43]

Development of the simple technique to predict water level of irrigation ponds using runoff model

YOSHISAKO Hiroshi・INOUE Keisuke・SYODA Daisuke・HORI Toshikazu・
[National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

流出モデルを用いた簡便なため池貯水位予測手法の開発

吉迫 宏・井上 敬資・正田 大輔・堀 俊和
[農研機構農村工学研究所]

ため池減災対策のための貯水位予測システム開発の一環として、谷池に適用する貯留関数モデルの簡易なパラメータ決定・補正法を提案する。モデル定数は既往の定数推定法からため池に適合するものを検討し、表面波モデル定数による簡略推定式を適用する。有効雨量の推定は1次流出率と飽和雨量を用い、一定値を設定する。流域面積の補正は補正係数を流域面積に乗じて行う。提案した方法は実用的な精度を備えていることを検証した。

Keyword: 土構造物の解析, 洪水流出, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2014

発表番号 [8-44]

Analysis of Flow of Water Storage due to Failure of Earthfill Dam

SHODA DAISUKE・MOHRI YOSHIYUKI・SUZUKI HISATO・KOJIMA HAJIME・
[National Agriculture and Food Research Organization・Tokyo University of Agriculture and Technology Agency]

ため池決壊時における貯水流下に関する解析

正田 大輔・毛利 栄征・鈴木 尚登・小嶋 創
[農研機構・東京農工大学]

 ため池の決壊時には,人命や家屋,農地等に対して大きな被害を与える可能性がある。このような中,災害発生時に迅速に対応できるよう,ハザードマップ等の減災対策が進められている。本報では,ハザードマップ作成の際に浸水域把握のために用いられる氾濫解析を,比較的規模の大きいため池の決壊事例を対象に実施した。解析結果のうち,下流の河川の観測所近傍の水深や水深コンタ図に着目し検討を行った。(188字)

Keyword: ため池, 氾濫解析, 決壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2014

発表番号 [8-45]

Effects of digital elevation model resolutions in flood analyses of a small earth dam

KOJIMA Hajime・KOHGO Yuji・SHIMADA Kiyoshi・SHODA Daisuke・SUZUKI Hisato
[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of agriculture and Technology・National Institute for Rural Engeneering ]

ため池の決壊を想定した氾濫解析における地形標高データ解像度の影響

小嶋 創・向後 雄二・島田 清・正田 大輔・鈴木 尚登
[東京農工大学大学院農学府・(独)農研機構農村工学研究所]

東日本大震災の地震による決壊ため池を対象に氾濫解析を行った.入力データに対して現地の状況を踏まえた改良を施すことにより,5 mDEMと2 mDEMのどちらを用いた場合においても,実際の浸水域とほぼ一致する結果が得られた.ただし,5mDEMを用いた場合には,2 mDEMを用いた場合よりも地形の起伏部近傍で流速が大きくなり,浸水域がより速く拡大するという違いが生じた.

Keyword: 水利構造物, 数値解析, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2014

発表番号 [8-46]

Development of a Self-waking Auxiliary Dike for Alleviating Floods in Coastal Area

Kiri Hirohide・Nakaya Tetsuo・Azechi Issaku・Tanji Hajime・Naruoka Michio
[National Institute for Rural Engineering, NARO・Kitasato University School of Veterinary Medicine]

沿岸地域の溢水被害を軽減する自己起立型補助堤防の開発

桐 博英・中矢 哲郎・安瀬地 一作・丹治 肇・成岡 道男
[農研機構 農村工学研究所・北里大学獣医学部]

農地海岸では沈下が堤防の性能劣化を引き起こし,維持管理に多くの費用がかかっている.本研究では,中小規模の高潮の際に堤防の天端高不足を補うため,水位上昇とともに起立して溢水を防ぐ,補助堤防を開発した.本補助堤防は,くの字型の堤防遮水板を回転運動が可能な形でフレームに固定し,フレームによって堤防遮水板を釣る形態をとる.補助堤防の動作機構は水理模型実験で確認し,水位と堤防起立角度の関係を明らかにした.

Keyword: 高潮, 減災, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-08]

Compositions of accumulated substances in biogas digester tank in 7 years

NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering, NARO]
ABE Kunio [Wago corporation]
AIHARA Hideki [Wago corporation]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering, NARO]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering, NARO]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering, NARO]

7年間稼働後のメタン発酵槽内に蓄積する成分の特徴

○中村真人 [農村工学研究所]
阿部邦夫 [和郷]
相原秀基 [和郷]
山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山義人 [農村工学研究所]
折立文子 [農村工学研究所]

運転開始から7年半経過したメタン発酵施設について,発酵槽内の蓄積物の分布や成分を把握することを目的として調査を行った.発酵槽内で確認された蓄積物は,発酵槽底部の砂を主成分とする堆積物,攪拌機周辺付着したMAPを主成分とした白色の結晶物などが確認された.安定的な運転管理のためには,原料由来の砂による機器の埋没やMAP等の結晶化により槽内の機器周辺が固着に留意する必要があることが明らかとなった.

Keyword: メタン発酵, MAP, 乳牛ふん尿
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-18]

Analysis of disaster measures of irrigation system against large scale earthquake

ohkubo takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
honmura yukio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
onodera yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応に関する分析

○大久保 天 [寒地土木研究所]
本村由紀央 [寒地土木研究所]
中村和正 [寒地土木研究所]
小野寺康浩 [寒地土木研究所]

 灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応モデルの策定を目標とした研究を開始した。本研究では、その第一段階として水利施設の管理者への聞き取り調査を実施し、現状の災害対応を整理するとともに、その災害対応についてFTA手法を用いた地震災害時リスクの要因分析を試みた。その結果、地震災害時の対応行動を阻害する基本的なリスク要因が明確となり、それらに対する具体的な対応策が挙げられた。

Keyword: 灌漑システム, 大規模地震, 災害対応
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-28]

Improvement and Characteristic of Conventional Fence for Animal Damage in Niger

dan haruyuki [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]
Osuga kimio [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]
Yasuhisa Jotaro [JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION AGENCY NIGER OFFICE]

ニジェール国における慣行食害防止柵の特徴と改善策

○團 晴行 [国際農林水産業研究センター]
大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]
保久丈太郎 [国際協力機構]

ニジェール国において、乾期野菜栽培の促進を制限している要因の一つとして、家畜の食害が深刻であることが挙げられる。食害防止対策を講じるにあたっては、対象地域で実施している対策の特徴を把握し、短所を必要に応じて改善することを第一義に考えた。今回の発表では、食害防止対策の支援手法を確立する目的で実施した実証調査の結果のうち、農民自助の取組みによる慣行の食害防止柵の特徴と改善策について報告する。

Keyword: 農用地計画・整備, 農地保全施設, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-38]

Promotion Subject of Land Improvement for Agri-Welfare Relationship Supporting Resource Management

ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
ONIMARU Tatsuji [National Institute for Rural Engineering]
SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
KATAYAMA Chie [National Institute for Rural Engineering]
UENO Miki [National Institute for Rural Engineering]

地域資源管理を支える農福連携からみた農業農村整備の推進課題

○石田憲治 [農村工学研究所]
鬼丸竜治 [農村工学研究所]
坂根 勇 [農村工学研究所]
片山千栄 [農村工学研究所]
上野(徳岡)美樹 [農村工学研究所]

農業の多様な担い手育成と障がい者の就労支援を目指した農業と福祉のマッチングの仕組みづくりに関する研究を通して得られた成果を、農業農村整備の推進視点から整理することにより、農業と福祉の相利共生的な関係構築が、農村地域の振興や資源管理に大きな役割を有していることを明らかにすることを通して、農福連携に着目した人口減少時代の農業農村整備の推進課題を考究する。

Keyword: 地域資源管理, 耕作放棄地, 農福連携
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-04]

Comparison of Number of Japanese Brown Frog Egg-masses before and after Land Improvement Project

Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Nishida_Kazuya [National Institute for Rural Engineering]

土地改良事業前後のニホンアカガエルの卵塊数の比較

○渡部恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水規行 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]
西田一也 [農村工学研究所]

土地改良事業前後のニホンアカガエルの生息量を比較するため,受益地区内・外で,本種の成熟メス個体数の指標となる卵塊数を調べた。地区内の卵塊数の線密度(/km)は,事業前の2008〜2009年に25〜107,事業後の2011〜2012年に1〜12であった。地区外の線密度に対する地区内の線密度の比を求めると,事業前は平均0.6,事業後は平均0.04であり,地区内では事業後に卵塊数が減少したと考えられた。

Keyword: アカガエル科, Rana japonica, 卵塊調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-08]

The function of winter flooding paddy fields as habitat of aquatic animals in consolidated paddy area

yamashita tomomi [Kyushu University, Faculty of Engineering]
yokouchi ryousuke [Kyushu University, Faculty of Engineering]
hyoudou hiraku [Kyushu University, Faculty of Engineering]
shimantani yukihiro [Kyushu University, Faculty of Engineering]

圃場整備済み水田域における冬期湛水田の水生生物生息場としての機能

○山下奉海 [九州大学大学院 工学研究院]
横内良介 [九州大学大学院 工学府]
兵頭 拓 [九州大学大学院 工学府]
島谷幸宏 [九州大学大学院 工学研究院]

熊本県の圃場整備済み水田域で冬期湛水田の水生生物生息場としての機能を検証した.検証の結果,圃場整備済み水田域で冬期湛水を行った場合,冬期湛水田は冬期に数種の水生生物の生息場とはなっていたものの,その種数は多くなく,生息場としての機能は限定的であると考えられた.今後,冬期湛水田を生物の生息場として機能させるためには,落水時に水生生物を水田外に移出させない工夫などが必要であると考えられた.

Keyword: 冬期湛水, 圃場整備済み水田, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-18(P)]

Population Dynamics of Four Species of Unionidae in the Biotope Pond

KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

ビオトープ池におけるイシガイ科二枚貝4種の個体群変動

○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究では,休耕田利用ビオトープ池に生息するイシガイ科二枚貝4種の個体群変動とその影響要因を検討した.2005年から7年間にわたりビオトープ池においてイシガイ科二枚貝の採捕調査を行なった.また,再生産に不可欠である宿主魚種を検討するための寄生実験を行なった.その結果,イシガイ科二枚貝の個体群変動には宿主魚種の有無や,隣接排水路からビオトープ池へ給水される水量の年変化が影響している可能性が示唆された.

Keyword: ビオトープ, イシガイ科二枚貝, 個体群変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-20]

Analysis of influence on the distribution of field gudgeons accompanied with a habitat arrangementin a canal by using the Fish population dynamics model for planning of networking water areas

Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO]

生息場配置による水路内縦断的個体分布形への影響−ネットワークモデルによるタモロコ個体群の存続可能性分析−

○竹村武士 [農村工学研究所]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
小出水規行 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
渡部恵司 [農村工学研究所]
西田一也 [農村工学研究所]

著者らの開発してきた水域のネットワーク化による個体群再生予測モデルを用いて遊泳可能空間規模に関するPVAを実行するとともに生息場間の位置関係による個体分布への影響,同モデルの確からしさについて考察した.1本の仮想水路における遊泳可能空間規模800m以上では個体群はほぼ安定的に存続した.この規模の水路における縦断方向個体分布形は現地データに類似する結果を示し,生息場の配置やその評価の重要性が示唆された.

Keyword: タモロコ, PVA, 空間規模
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-28]

Estimation of Optimum Water Requirements and Salinization Risk Using Satellite Remote Sensing

Fujimoto Masakazu [Graduate School of Environmental,Okayama University]
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]

衛星リモートセンシングによる塩類化リスク評価と適正用水量の推定

○藤本雅一 [岡山大学大学院環境学研究科]
守田秀則 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
赤江剛夫 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]

本研究は“水資源の有効利用”“塩類集積の改善”の観点から“塩類集積の状況に適した用水量の提案”を最終目的とした.その過程で塩類集積地の同定を試み,その結果と用水量,蒸発量データ等から塩類化リスク地域の検討を行った.対象は中国内蒙古自治区河套灌区とした.塩類化リスク評価は,蒸発量と用水量の過剰度指標から一定の説明が可能となった.最終的に対象区全体で年間5.4億m3の取水削減が可能であることが試算された.

Keyword: リモートセンシング, 塩類集積, 水資源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-38(P)]

Construction of minimum air temperature prediction system using the Internet

mishima takuya [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
miura takeshi [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
inoue masaki [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
moroizumi toshitsugu [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]

インターネットを利用した最低気温予報システムの構築

○三島拓也 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
三浦健志 [岡山大学大学環境生命科学研究科]
井上雅喜 [岡山大学大学環境生命科学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学大学環境生命科学研究科]

春先の凍霜害を防ぐために,夕方の時点で翌朝の最低気温を予報できれば農家の方が対策を立てることができる。そこで,ホームページの形式で最低気温を予報するシステムを構築した。現地で測定してインターネット上にアップロードさせている気象データを基に予測値を計算し,予測結果を岡山大学のサーバーにアップロードするシステムである。最低気温は重回帰式を用い,夕方からの気温低下量を推定した。

Keyword: 気象災害, インターネット, 最低気温予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-01]

Efficiency of dry season rice irrigation in two irrigation projectsin the Chao Phraya delta, Thailand

HASEGAWA Rie [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]

チャオプラヤデルタ灌漑システム内の2地区における乾季稲作の灌漑効率

○長谷川理恵 [宇都宮大学農学系大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]

チャオプラヤデルタにおける当初計画以上の乾季稲作の普及には、用水の反復利用による高末端灌漑効率が貢献していると考えられる。本研究では、灌漑システム全体の灌漑効率を、送配水効率と末端灌漑効率の2視点から評価した。流量観測データと末端灌漑水源に関するアンケート調査の結果から、灌漑効率を送配水効率と末端灌漑効率に分けて評価した。システム全体の灌漑効率85%と高い値が示された地区では、末端における高効率が全体の高効率に起因していることがわかり,システム全体の灌漑効率51%と非常に低い値となった地区では、送配水効率が57〜64%と低い値を示していた。このように、灌漑効率を2視点から評価する有効性が示された.

Keyword: 灌漑効率, 作付強度, チャオプラヤデルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-08]

Analysis on effective rainfall of paddy at intake weir site

YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]
TAKASE Keiji [Ishikawa prefectual university]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]

元入れ取水量から見た水田有効雨量の分析

○吉田 匡 [石川県立大学]
丸山利輔 [石川県立大学]
高瀬恵次 [石川県立大学]
瀧本裕士 [石川県立大学]

1つは末端水田に貯留されて,灌漑水と全く同様に利用される降水(田面有効雨量),他は降水時に取水口あるいは頭首工地点において,取水(送水)制限量を降水に換算して元入れ有効雨量とする方法である。水源計画の立場から考えると後者の取水制限量を以て有効雨量を評価するのが適切と考える。本研究はこのような考え方に基づき実際の取水制限量を有効雨量として分析を行ったものである。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 排水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-11]

Microirrigation scheduling models supported with database system compiling for meteorological data

Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center Tottori University]
Moritani Shigeoki [Hirosaki University]
Andry Henintsoa [Arid Land Research Center Tottori University]
Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]

気象データベースを利用したマイクロ灌漑の用水計画

○山本太平 [鳥取大学]
森谷慈宙 [弘前大学]
Andry Henintsoa [鳥取大学]
Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]

蒸発散量の推定法として、ライシメータや土壌サンプリングなどの実測法や気象観測データによる計算法が利用されるが、その精度を高めるには、長期間のフィールドワークや、数多くの観測データの解析が必要である。ここでは、地球上に数多くの観測点を有する気象観測データベースを取り上げ、マイクロ灌漑の用水計画に関するシミュレーションモデルへの導入と、その利用方式のマニュアル化などについて検討を行った。

Keyword: マイクロ灌漑の用水計画, 気象データベース, 2008Visual Basic
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-18(P)]

Study on the control of soil diseases by solar heat disinfection

Dai Yanyan [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

太陽熱消毒法による土壌病害虫の防除の検討

○戴 燕燕 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]

近年、食品の安全性、環境への低負荷などに関心が高まる中、有機栽培・減農薬栽培が広く行われている。土壌消毒においては、臭化メチルの規制以降、用水と太陽熱による土壌消毒が再び行われるようになっている が、このような陽熱処理に必要な栽培管理用水は現行の計画基準において記述がなく、用水計画への反映が難しい。このため本研究では、太陽熱による土壌消毒の方法と利用実態を調査し、使用水量の定量化を検討した。

Keyword: 太陽熱消毒法, 土壌病害虫, 防除効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-28(P)]

Effects of hot water irrigation on soil temperature in greenhouse

YANO Atsuhisa [Faculty of Agriculture, Univercity of Miyazaki]
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, Univercity of Miyazaki]
KUDO Masaomi [Agriculture and Fisheries Dep., Miyazaki Prefecture]
SUGIMURA Yukiyo [Agricultural community development bureau., Miyazaki Prefecture]

加温されたかんがい水が施設内地温に与える影響

○矢野敦久 [宮崎大学農学部]
竹下伸一 [宮崎大学農学部]
工藤正臣 [宮崎県]
杉村幸代 [宮崎県中部農林振興局]

畑地かんがい施設内と受益農地のかんがい水温について実態を把握するための調査を実施した.またかんがい水温が施設栽培ほ場の地温に与える影響についても検討した.その結果,下流側の農業水利施設ほど水温は高くなっていたが,末端の受益農地に配水された水温は非常に低かった.施設内の地温は日当たりに左右され,かんがいに際して加温された水を使用することで,地温の上昇が促されていることがわかった.

Keyword: 灌漑水温, 灌漑施設,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-38]

Hydropower potential of irrigation ponds in Tottori Prefecture

Kusaka Yasuyuki [Sanyu Consultants Inc.]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]

鳥取県におけるため池の水力発電ポテンシャル

○日下靖之 [三祐コンサルタンツ]
清水克之 [鳥取大学農学部]
北村義信 [鳥取大学農学部]

中山間地域の多い鳥取県では,小規模かつ未利用な水力エネルギーが豊富であるが,ため池の有する水力発電ポテンシャルは把握されていない.そこで,ため池台帳に記載されている情報から発電出力,発電量を容易に推定できるモデルを開発し,鳥取県のため池584基を対象にそのモデルを適用した。その結果,灌漑期を通して見込まれる総発電量は189MWh,出力の合計が221kWであった。

Keyword: 再生可能エネルギー, 余水灌漑, 水管理決定曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-40]

Electric consumption in small irrigation facilities and electricity supply by photovoltaic generation

YAMAOKA Masaru [Institute for Rural Engineering, NARO]
SHINO Takashi [Kanna-River National Irrigation Project Office, MAFF]
NAGATA Hiroaki [Kanna-River National Irrigation Project Office, MAFF]
YUYAMA Yoshito [Institute for Rural Engineering, NARO]
NAKAMURA Masato [Institute for Rural Engineering, NARO]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]

小規模水利施設の電力消費調査と太陽光発電による供給検討

○山岡 賢 [農村工学研究所]
志野尚司 [関東農政局 神流川沿岸農業水利事業所]
永田浩章 [関東農政局 神流川沿岸農業水利事業所]
柚山義人 [農村工学研究所]
中村真人 [農村工学研究所]
折立文子 [農村工学研究所]

再生可能エネルギーの電力供給の拡大に向けて、電力の需要と供給のマッチングを図るため検討した。電力需要量の調査として、国営神流川沿岸農業水利施設の分水工の自動除塵機の消費電力量を約7カ月間測定した。消費電力量は0.8〜1.4kwh/dだった。同電力需要に対応する太陽光発電モジュールの面積をJIS C 8907(2005)に基づき算定すると約4m2との結果で、水路上部や水路敷で対応可能と考えられた。

Keyword: かんがい施設, 電力消費, 太陽光発電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-02]

Evaluation of the Non-Exceedance Probability of Year-Maxmum Deviation of Tides in Ariake Sea

Kiri Hirohide [National Agriculture and Food Research Organization]
Tanji Hajime [National Agriculture and Food Research Organization]
Nakaya Tetsuo [National Agriculture and Food Research Organization]

有明海における年最大高潮潮位偏差の非超過確率の評価

○桐 博英 [農村工学研究所]
丹治 肇 [農村工学研究所]
中矢哲郎 [農村工学研究所]

確率台風モデルにより有明海の高潮潮位偏差の非超過確率を評価した.確率台風モデルでは,台風のベストトラックデータから台風属性を1.5°格子で抽出し,得られた統計値をもとに8次の自己回帰モデルにより台風を生成した.2000年分の台風を発生させ,有明海の20地点における高潮潮位偏差を評価し,沖ノ端の100年確率が約4.1mであることを示した.

Keyword: 農地海岸, 高潮, 確率台風モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-04]

Experimental study with ripraps destruction and its progression mechanisms in the downstream of irrigation barrages

tsunesumi naoto [National institute of rural engineering]
takaki kyouji [National institute of rural engineering]
shimazaki masahiko [National institute of rural engineering]
yoshinaga ikuo [National institute of rural engineering]

農業取水堰下流の護床変形状況、変形過程について

○常住直人 [農村工学研究所]
高木強治 [農村工学研究所]
島崎昌彦 [農村工学研究所]
吉永育生 [農村工学研究所]

取水堰の下流河床低下、護床変形の状況を全国67河川161堰について調査した。その結果、河床低下はミオ側で最大12mと見込まれること、堰直下の河床低下はより小さく今後も下流河床低下が波及しうること、護床は最大1/8まで急勾配化していることが分かった。また、標準的諸元での水理実験により、護床変形メカニズムが洪水規模によって局所洗掘進行、傾斜進行に大別出来ることと、それらの想定最大被害を明らかにした。

Keyword: 水利構造物, 土砂水理, 河川工学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-08(P)]

Sediment Runoff Analysis by GeoWEPP for a Watershed including Land Development Area in Republic of Palau

kudo masashi [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
osawa kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
sato kotaro [Graduate School of Engineering, shibaura Institute of Technology]
kan kazutoshi [College of Engineering, Shibaura Institute of Technology]
ikeda syunsuke [CTI Engineering Co., Ltd]

パラオ共和国での造成地を含む流域におけるGeoWEPPによる土砂流出解析

○工藤将志 [宇都宮大学大学院農学研究科]
大澤和敏 [宇都宮大学農学部]
佐藤航太郎 [芝浦工業大学大学院理工学研究科]
菅 和利 [芝浦工業大学工学部]
池田駿介 [建設技術研究所]

本研究ではパラオ共和国ガリキル川流域南部のイコレンゲス小流域でGeoWEPPによる土砂流出解析を行い,GeoWEPPの適合性を確認し,造成地での土砂生産による流域土砂動態の変化を検討した.その結果,GeoWEPPによる解析結果は良好であり,造成地における顕著な土砂生産を表現可能であった.また,造成地の有無による解析より,流域土砂動態の変化が明らかになった.今後,土地開発シナリオに沿った流域土砂動態の評価が期待できる.

Keyword: 流域土砂動態, 造成地, GeoWEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-11]

Resistance of Clearance in Joints for Pipeline Flow

Ohnishi ryouichi [individual ]

パイプライン流れに対する継手隙間の抵抗

○大西亮一 []

パイプライン抵抗は公称口径5cm、長さ0.20mの水道用塩ビ管と排水用塩ビ管を用いた水理実験で求め、長さ4.00m塩ビ管を用いた水理実験と比較して、継手の抵抗を求めた。この結果、0.20m管のパイプラインは4.00m管のパイプラインより抵抗が大きくなり、継手の抵抗は無視できないことがわかった。また、継手隙間の幅が大きくなると抵抗係数は水道用塩ビ管が2.2倍、排水用塩ビ管が1.8倍に大きくなることがわかった。

Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 灌漑施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-18]

Bundle-of-capillary-tubes model for estimating water retention characteristics of mixture of hydrophilic and hydrophobic particles

Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takahashi Takuya [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
Ijiri Yushi [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
Fujihara Masayuki [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

毛管束モデルによる疎水性粒子を含む多孔質媒体の水分保持特性のモデル化

○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
高橋拓弥 [京都大学農学部]
井尻悠士 [京都大学農学部]
藤原正幸 [京都大学大学院農学研究科]

管径が変化するタイプの平行毛管束モデルを用いて,疎水性粒子を含む多孔質媒体の水分保持特性を推定するための定式化を行った.粒径0.2mmのガラスビーズをオクタデトリクロロシラン(OTS)を用いて処理した疎水性粒子を様々な混合割合で含む多孔質媒体を対象試料として,本モデルを適用した.毛管の合成接触角の推定式など課題が残るものの,推定結果は測定結果と同様の傾向を再現することができ,本モデルの有効性が示された.

Keyword: 接触角, 排水過程, 浸潤過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-4-1]

Present situation and future prospects in PWE

MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
SHINOGI Yoshiyuk [Kyushu University]

PWE誌の現状と課題

○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
凌 祥之 [九州大学大学院 農学研究院]

PWE誌は今年で11年目を迎え、昨年はIF=0.986の評価を受けた。この数値は、農業工学系で7位(12誌中)、農学系41位(71誌中)で、国際ジャーナルとして客観的に高い評価である。しかし、一方で,投稿数が急増したため、昨年は58件の論文が掲載待ちになり、2013年は1-4号の合併号を出さざるを得ない状況になった。本発表では、PWEの現状と課題を報告すると共に、効果的な解決策について議論したい。

Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-28]

Water retention curves of relatively dry soils

osada_yurie [Graduate School of Bioresources, Mie University]
watanabe_kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
toride_nobuo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

低水分領域における土の水分保持曲線について

○長田友里恵 [三重大学大学院生物資源学研究科]
渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]

水分吸脱着測定装置VSAを様々な土に適用した。VSAにより水分保持曲線の吸水主曲線や様々な走査曲線を高精度かつ迅速に測定できた。熊本黒ボク土については、初期水分量によって乾燥過程の水分保持曲線が異なった。ベントナイトの水分保持曲線は、Cs型では直線的であったが、層間イオンが異なるとイオンの水和や膨潤の影響が表れた。土性が異なると、構造や比表面積によって低水分領域の水分保持曲線のヒステリシスが異なった。

Keyword: 水ポテンシャル, ヒステリシス, 水分吸脱着
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-38]

Xylem water monitoring of trees in arid lands using dielectric probes

Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Misaki Inagaki [Graduate School of Agriculture, Tottori Univ]
Yasuda Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Kiyotsugu Yoda [Faculty of Science and Engineering, Ishinomaki Senshu Univ.]
Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mohamed. A. Elbasit [Arid Land Research Center, Tottori University]
Ahmed. M. Eldoma [College of Forestry and Range Science, Sudan Univ. of Science and Technology]

誘電率水分計を用いた乾燥地樹木の樹体内水分モニタリング

○齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
稲垣 岬 [鳥取大学大学院農学研究科]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
依田清胤 [石巻専修大学理工学部]
猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
M. A. Elbasit [鳥取大学乾燥地研究センター]
A. M. Eldoma [スーダン科学技術大学森林牧畜学科]

乾燥地樹木の水利用戦略の解明のため,通常土壌水分の測定に用いられる誘電率水分計を樹体内に挿入し,樹体内水分のモニタリングを行った.対象樹木はスーダンにおいて外来侵入種として問題を引き起こしているメスキートである.ハルツーム近郊の調査サイトで,誘電率水分計を用いた樹体内・土壌水分観測や気象・地下水・樹液流等の観測を実施し,雨期と乾期における樹体内の水分変動特性や,利用する水の水源の解明を試みた.

Keyword: 樹体内水分, 誘電率水分計, スーダン
GET PDF=13/13004-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-4-3]

Soil moisture condition of unused low land rice field in dry seasonand possibility of second cropping in Northern part of Lao PDR

Ikeura Hiroshi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Somphone Inkhamseng [Faculty of Engineering, National University of Laos]

ラオス北部における乾季未利用水田の土壌水分条件と裏作利用の可能性

○池浦 弘 [国際農林水産業研究センター]
ソンポン インカムセン [ラオス国立大学工学部]

ラオスでは、乾季の水田面積は雨季水田面積の14%に過ぎない。乾季にほとんど降雨がなく、乾季の水田の裏作利用は、主として雨季に貯留された土壌水分に依存する。ラオス北部の乾季の未利用水田を対象に、土壌水分特性と、土壌水分の変動を測定した。生長有効水分量(pF1.8〜3.0)は圃場容水量の1/3程度であり、pF3.0以上で利用可能な水分がどれだけ残存しているかが、乾季水田裏作の成否を左右すると考えられる。

Keyword: 乾季未利用水田, 裏作, 生長有効水分量
GET PDF=13/13S04-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-40(P)]

Improvement of Apparatus for Practical Application of the Surface Suction Leaching Method

Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Miyoshi Chika [Osaka Prefecture]
Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Tuboi Masayuki [Toyo Tire & Rubber Co.,Ltd]

表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の改良とその問題点

○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
三好智加 [大阪府]
齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
坪井正行 [東洋ゴム工業]

本研究では,表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の大型化を行い,それに伴う問題点を明らかにした.実験の結果,土壌への挿入には打ち込み用金属円筒の接続が有効であることが確認できた.リーチング用水の回収率は80 %に達したが,土壌塩の回収量は少なかった.集積塩の回収量と除塩サイクル数との間には正の相関関係があることから,除塩率向上のためには供給水量の増加が効果的であることが明らかとなった.

Keyword: 除塩, 東日本大震災, 排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-45]

Fate and Transport of Nitrogen and Organic Matter in Soils based on a Coupled Nitrogen-Carbon Cycling Model

TORIDE Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]
[]
[]

窒素・炭素循環連結モデルによる土中の有機物分解と窒素移動の予測

○取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
森田陽子 [三重大学大学院生物資源学研究科]
陳 代文 [三重大学大学院生物資源学研究科]

Johnsson et al. (1987)の有機物のC/N比に基づき窒素成分の無機化と有機化を表現するモデルは,LEACHM (Hutson, 2005) などの土中の窒素成分の移動予測プログラムに用いられている.しかし,現状ではそれらのプログラムの改良は難しい.そこで,LEACHMの窒素・炭素循環連結モデルをPHREEQCプログラムで表現した.そして,HP1プログラムを用いて土中の有機物分解と窒素移動の計算を行い,有機物分解と窒素成分の移動特性を検討し,今後の発展性について検討した.

Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 溶質移動
GET PDF=13/13004-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-4-5]

Evolution of irrigated agriculture and its prospects in Myanmar

Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kink Universiy]
Matsuno Yutaka [Faculty of Agriculture, Kink Universiy]
Maung Maung Naing [Min. of Agri. & Irrig., Myanmar]

Evolution of irrigated agriculture and its prospects in Myanmar

○Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kinki University]
Matsuno Yutaka [Faculty of Agriculture, Kinki University]
Maung Maung Naing [Irrigation Department, Ministry of Agriculture and Irrigation, Myanmar]

ミヤンマーにおける灌漑農業の発展を歴史的に分析するとともに、1988年以降の灌漑政策について考察を加える。灌漑に長い歴史を有する「上ミヤンマー」(ドライゾーン)と灌漑の導入が比較的新しい「下ミヤンマー」(雨期の大量降雨)に区分し、歴史や気象条件の違いによる灌漑稲作農業の特徴について分析を加える。さらに、近年急速に拡大した水源施設の整備と事業成果についても検討を加え、米の生産拡大と灌漑事業の今後について展望する。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 灌漑施設
GET PDF=13/13S04-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-06]

The Applicability of WEPP Model in Soil Erosion Prediction under the Upland Vegetable Crop Production System in Sri Lanka

WEERAPPULI HEWAGE ARUNA SHANTHA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
okada_kensuke [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
takahashi_taro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
MANOJ KODIKARA [Regional Agricultural Research and Development Center, Department of Agriculture, Sri Lanka]

The Applicability of WEPP Model in Soil Erosion Prediction under the Upland Vegetable CropProduction System in Sri Lanka

○Shantha HEWAGE [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kensuke OKADA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Taro TAKAHASHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Manoj KODIKARA [Regional Agricultural Research and Development Center]

研究目的はWEPPモデル(hillslope version)の適用性を評価することである.スリランカのUma-Oya流域内の畑地帯に製作した土壌侵食試験枠(幅1.5m,長さ8m,勾配30%)を用いて,キャベツまたはトマト栽培条件下における土壌侵食量などを一雨ごとに1年間観測した.WEPPモデルの計算値と観測値を比較した結果,WEPPモデルの適用性は良好であった.

Keyword: Upper watershed area, Soil erosion prediction, WEPP model
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-08(P)]

Determinants and Estimating Equations of Suspended Sediment Runoff from Paddy Fields

sunaga yoshiaki [Grad. Sch. of Agri., Utsunomiya Univ.]
hashimoto takuya [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]
hiyoshi masaki [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]
matsui hiroyuki [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]

水田からの浮遊土砂流出の発生要因と流出量推定式に関する考察

○須永吉昭 [宇都宮大学大学院農学研究科]
橋本拓也 [宇都宮大学農学部]
日吉正樹 [宇都宮大学農学部]
松井宏之 [宇都宮大学農学部]

水田からの土壌流出の発生要因と流出量推定式について、宇都宮大学内に造成した試験水田での実験を通して以下のことを明らかにした。水田では強風が吹くと浮遊土砂が発生し,水尻方向に風が吹くと、流出水のSSが高くなる。攪乱期は粒径の大きい土壌の流出量が増大し、それにより濁度-SS式が変化する。攪乱期は流量に関係なく流出水のSSが変化するため、L-Q式の精度が低下する。

Keyword: 浮遊土砂, 濁度-SS式, L-Q式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-18]

Mechanisms of Transport and Uptake of Cadmium in Rhizosphere of Barley and Sorghum

hashimoto toshiro [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
takamats rieko [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
osari hirosi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

オオムギとソルガムの根圏土壌におけるカドミウムの移動・吸収メカニズム

○橋本勇郎 [北里大学大学院獣医学系研究科]
高松利恵子 [北里大学獣医学部]
長利 洋 [北里大学獣医学部]

Cdを対象としたファイトレメディエーションの効果を上げるためには,根圏土壌におけるCd移動・吸収メカニズムの解明が必要である.本研究では,根浸出液が異なるイネ科のオオムギおよびソルガムを改良した根箱にて栽培し,両植物のCd移動・吸収メカニズムを明らかにすることを目的とした.形態別Cd分布や吸収量,蒸発散量などから根圏土壌でのCd移動・吸収メカニズムが,オオムギとソルガムで異なることが示された.

Keyword: ファイトレメディエーション, ライゾボックス, カドミウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-01]

Impact of regional warming on continuous hipolimnetic anoxia over 21 years in Lake Ikeda

ito yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]
momii kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

地域温暖化が池田湖深層の21年間の無酸素化に及ぼす影響

○伊藤祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]
籾井和朗 [鹿児島大学農学部]

本研究では,気候変化が池田湖深層の無酸素化に及ぼす影響を解明するために,1978〜2011年の水温と湖の安定性を解析した.同期間の池田湖は0.033°C/yの温暖化傾向を示した.1980年代後半の気温の大きな上昇傾向は,池田湖の水温と安定性を増大させ,深層への酸素供給に重要な全循環の喪失と21年間の深層無酸素化のきっかけになったと考えられた.解析により,これらの結果はSchmidt安定性指数に基づいて説明できることを示した.

Keyword: 溶存酸素濃度, 湖の安定性, 気候変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-08(P)]

Evaluation of the impact of climate change for flood peak mitigation by irrigation ponds group

YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering, NARO]

気候変動がため池群の洪水緩和効果に与える影響の評価

○吉迫 宏 [農村工学研究所]
皆川裕樹 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]

気候変動に伴う降雨の変化がため池群の洪水緩和効果に与える影響を広域洪水流出モデル、ならびに地域気候モデルRCM20から作成した降水量の将来予測値を用いて評価した。この結果、気候変動に伴い河川上の基準点における溢水の発生頻度は大きく上昇すること、その一方ため池群が基準点における溢水発生を抑止し得る頻度は高くなることが判った。

Keyword: 洪水流出, 降雨特性, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-18]

Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area

Nakazato_Hiroomi [NARO]
Johmori_Akira [Neo Science Co., Ltd.]
Johmori_Nobuhide [Neo Science Co., Ltd.]
Kondou_Takashi [Neo Science Co., Ltd.]
Takahashi_Tetsuya [Neo Science Co., Ltd.]

沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発

○中里裕臣 [農研機構]
城森 明 [ネオサイエンス]
城森信豪 [ネオサイエンス]
近藤隆資 [ネオサイエンス]
高橋哲矢 [ネオサイエンス]

津波等により地下水障害が発生した際に、迅速な代替水源確保のための深層地下水調査法として、作業能率に優れるCSMT法電磁探査システムの改良を行った。試作受信器では同時多点受信により作業能率を向上させ、新しい信号処理により探査精度を向上させており、現地試験により所定の性能を確認した。

Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-21]

Estimation of formation mechanism of groundwater using multi-tracer techniquein the Tedori River Fan

Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental SiGraduate School of Agriculture, Kyoto Universitycences, Osaka Prefecture University]
Hashimoto Satoko [Research Institute for Humanity and Nature]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

マルチトレーサーによる手取川扇状地の地下水体形成メカニズムの推定

○岩崎有美 [京都大学農学研究科]
中村公人 [京都大学農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
橋本慧子 [総合地球環境学研究所]
川島茂人 [京都大学農学研究科]

石川県手取川扇状地において,地下水,湧水,河川水,田面水を対象としてマルチトレーサーの分析を行った.手取川に近い領域で低く,手取川から遠い領域で高くなる分布特性がδ18O,δD,EC,Mg,Na,Cl,SO4でみられた.水田灌漑による影響を受けるとともに,手取川からの浸透水によりとくに扇状地南部の地下水は希釈効果を受けるものと推察された.この水質分布傾向は,現地水文観測,地下水流動解析の結果と整合的であった.

Keyword: 地下水水質, 水田, 扇状地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-27]

A study on optimization of runoff loading model

Watanabe Koji [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanakamaru Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tada Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

流出負荷量モデルの最適化手法に関する研究

○渡辺浩二 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

長短期流出両用モデルに流出成分別のLQ式を組み合わせた流出負荷量モデルを用いて奈良県の山林小流域におけるナトリウムイオンの流出負荷量を推定した.決定すべきパラメータは,流出モデルが14個,LQ式が8個である.これらを同定する手法として,河川流量と流出負荷量の再現誤差を最小化する3通りの手順が検討されたが,妥協計画法によれば,河川流量と流出負荷量の再現性を両立させたモデルが得られることが示された.

Keyword: 水質, 長期流出, 流出負荷量モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-28]

Improved PCPF-1@SWAT model for watershed simulation of pesticide fate and transport

Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Boulange Julien [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Zhang Minghua [Univ. of California, Davis]
Luo Yuzhou [Univ. of California, Davis]
Arnold Jeff  [USDA/ARS]

Improved PCPF-1@SWAT model for watershed simulation of pesticide fate and transport

○Julien Boulange [Tokyo Univ.of Ag.&Tech.]
Hirozumi Watanabe [Tokyo Univ.of Ag.&Tech.]
Minghua Zhang [Univ.of California]
Yuzhou Luo [Univ.of California]
Jeff Arnold [USDA/ARS]

本研究では、新規開発された流域スケール農薬動態予測モデルPCPF-1@SWATの改良を行った。PCPF-1@SWATは流域スケール物質循環モデルSWATの水田での水・物質循環のプログラムを改良し、その上に農薬動態予測モデルPCPF-1を移植したものである。今回、水田での止水期間、横浸透を考慮し、実際の圃場管理を反映したモデル化を可能とした。

Keyword: 物質循環モデル, 水田, 農薬
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-38]

Possibility of COD Measurements in Irrigation Ponds Using a Digital Camera

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
OSAWA Mutsuki []
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
SAKURAI Shinji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
HAYASHI Yuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

デジタルカメラによるため池のCOD計測の可能性

○中桐貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
大沢睦樹 [紀陽銀行]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
櫻井伸治 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
林 友紀 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]

市販のデジタルカメラによるため池水のCOD評価の可能性について検討した.複数のため池水面を近紫外光のみを透過するレンズフィルタを通して撮影した画像から抽出したデジタル値と各池のCODに高い相関が見られた.また,撮影日によって両者の回帰式に比較的大きなバラツキが見られたが,撮影時の日射量または上空画像から抽出したデジタル値を用いて基準化を行うことによって,回帰式のバラツキが小さくなることがわかった.

Keyword: デジタルカメラ, 近紫外画像, COD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-06]

Anisotropic Permeability of Soil and its Effects on Seepage Failure Stability

shibata nao [Kobe University]
tanaka tsutomu [Kobe University]
kusumi shinya [Kobe University]
inoue kazuya [Kobe University]

実験地盤における異方透水性の値および実験地盤と実地盤における異方透水性の効果

○柴田奈緒 [神戸大学]
田中 勉 [神戸大学]
久住慎也 [神戸大学]
井上一哉 [神戸大学]

三次元実験地盤における採取試料の異方透水性の値に関する統計的考察, 実地盤における異方透水性の効果に関する考察から次の結論を得た。(1)三次元実験地盤について, 100ml及び1000mlモールドから得られるkx/kz及びky/kzはそれぞれ同一の母集団に属し, まとめてkh/kvとして扱える。kh/kvの平均値はそれぞれ1.14及び1.18である。(2)異方透水性の値が増すと, 流量が増大し, 浸透破壊安定性が低下し, 間隙水圧の影響が広い範囲に及ぶ。

Keyword: 浸透破壊, 異方透水性の値, 異方透水性の効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-08]

Estimation of change in the salt concentration in the embankment of irrigation tank using electric exploration

YAMAMOTO_KIYOHITO [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KOBAYASHI_AKIRA [Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]
MUTO_YOSHIKO [Faculty of Agriculture, Iwate University]
HARASHINA_KOJI [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KURASHIMA_EIICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]

電気探査によるため池堤体内部の塩分濃度変化の推定

○山本清仁 [岩手大学農学部]
小林 晃 [関西大学環境都市工学部]
武藤由子 [岩手大学農学部]
原科幸爾 [岩手大学農学部]
倉島栄一 [岩手大学農学部]

津波が越流したとされる岩手県陸前高田市広田町のため池堤体において,2011年と2012年の計2回,電気探査と簡易的な弾性波探査を行った.電気探査では電気伝導度の分布図を得た.弾性波探査では反射の強度を示す相対強度の分布図を得た.その結果,時間の経過とともに堤体内の塩分濃度は減少し,塩分濃度が高い領域は地下水面より上に存在し,震災から1年以上経過しても局所的に塩分濃度の高い領域が存在していると考えられる.

Keyword: ため池, 電気探査, 弾性波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-18]

The quality control of the chemical grouting method for liquefaction countermeasure

Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
Hashimoto Kaname [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]

液状化対策を目的とした薬液注入工法の品質管理について

○吉久 寧 [水資源機構 筑後川局]
橋本 要 [水資源機構 筑後川局]

埋設管路周囲の埋戻し材(砂基礎)が液状化した場合、管路の構造機能の低下及び地表部の変状(沈下、陥没)などの影響が懸念されるため、地盤改良による対策工事を実施することとした。本報は、液状化対策を目的とした地盤改良工法の品質管理の事例について報告する。

Keyword: 液状化, 薬液注入, 品質管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-23]

Soil strength characteristics of the landslides in Amami-Oshima Island

ose anna [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
nakamura shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

奄美大島における崩壊・地すべりの土質強度特性

○大瀬杏奈 [琉球大学大学院農学研究科]
中村真也 [琉球大学農学部]

2010年および2011年の奄美大島豪雨に伴って発生した崩壊・地すべりの土質強度特性を明らかにした。芦花部試料は,粘土含有量が高いことと含有鉱物の影響からWL,IPおよびSSAが他試料よりも高い値が得られた。三軸圧縮試験によるピーク強度定数はcf′=4kN/m2,φf′=34.5°であり,リングせん断試験によるφfsおよびφrはそれぞれ38.2°,17.7°となった。また,ピーク値から急激に低下する応力―変位曲線を示した。

Keyword: せん断強度, リングせん断, 粘土鉱物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-01]

Elution of Radioactive Cs from Undisturbed Core Sample of Irrigation Pond Sediments

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]

未攪乱コアによる農業用ため池底質からの放射性セシウム溶出の評価

○霤長治 [農村工学研究所]
吉永育生 [農村工学研究所]
久保田富次郎 [農村工学研究所]
白谷栄作 [農村工学研究所]

底泥の放射性セシウム汚染が確認された2箇所の農業用ため池で採取した未攪乱底泥コアサンプルを用いて、底泥から水中への放射性セシウムの溶出量を評価した。また、湖水中の放射性セシウム濃度はため池の回転率に依存するため、回転率が重要な管理指標であることを示した。

Keyword: 生分解性有機物, 福島第一原発, Ge半導体検出器
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-02]

Spatial distribution and particle-size fractional distribution of radiocesium in irrigation pond sediments

YOSHINAGA Ikuo [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
SHIMASAKI Masahiko [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
TSUNESUMI Naoto [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]

ため池底泥におけるCsの堆積状況と粒径別のCs濃度の比較

○吉永育生 [農研機構農村工学研究所]
島崎昌彦 [農研機構農村工学研究所]
常住直人 [農研機構農村工学研究所]
高木強治 [農研機構農村工学研究所]

福島県の3つのため池にて、底泥へのCsの堆積状況を調査した。Csの濃度は場所によって異なっており、池内の最大値と最小値の比は3箇所のため池にてそれぞれ4.2、7.7、10.8であった。また、同一地点においてもCs濃度のバラツキは非常に大きかった。ストークス径によって底泥を分画した結果、粘土相当の画分のCs濃度は、分画前のサンプルの値の約1.5倍以下であった。

Keyword: 水質, 放射線, コアサンプリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-03]

From where radiocesium run off into river system

SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Takuya Zaitsu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
Hiroaki Yamano [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

放射性セシウムはどこから水系に流出したのか ― 福島県のため池における蓄積量調査から −

塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○財津卓弥 [農林水産省]
山野泰明 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

福島県のため池や河川の一部に放射性セシウム(Cs)濃度の高い底泥が堆積しているホットスポットがある。そのCs流出源が森林(山)ではなく市街地であることを、上流域が森林であるため池と市街地であるため池において池の底泥に集積したCsの全量と湖面にフォールアウトしたCs量を測定し、その比を比較するする調査によって明らかにした。

Keyword: 放射性セシウム, 流出, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-04]

Runoff Characteristics from Non-Point Sources of Radioactive Cesium

obara hitomi [Graduate school of science and technology, Niigata University]
yoshikawa natsuki [Institute of science and technology, Niigata University]
ogasa marie [Graduate school of science and technology, Niigata University]
miyazu susumu [Graduate school of science and technology, Niigata University]

流域面源からの放射性セシウムの流出特性

○小原ひとみ [新潟大学大学院自然科学研究科]
吉川夏樹 [新潟大学自然科学系]
小笠真理恵 [新潟大学大学院自然科学研究科]
宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]

降水量が多く,急峻な地形の多い福島県では,降雨時の表面流の発生に伴う放射性Csの森林系外への移動が懸念されている.森林からの渓流水を農業用水として取水している里山地域では,農地の2次汚染,農作物への移行が危惧されている.本研究では,(1)現地において農業用水の採水および流出量の観測,(2)水質分析を実施し,これらの結果と(3)各流域の流域特性を踏まえ, 農業用水中の可給態 Cs の流出特性を把握した.

Keyword: 放射性セシウム, 福島第一原子力発電所, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-05]

Suzuki Shinya [Meiji University]
Iwase Hiroshi [KEK]
Mizoguchi Masaru [University of Tokyo]
KObayashi Daiki [[University of Tokyo]
Ito Tetsu[X-ability]
Noborio Kousuke[Meiji University]

土壌における簡易な放射能濃度鉛直分布測定器の開発

○鈴木心也 [明治大学農学部]
岩瀬 広 [高エネルギー加速器研究機構]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
小林大樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [クロスアビリティ]
登尾浩助 [明治大学農学部]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-06]

Development of a portable rainfall-runoff simulator for investigating pollutant transport from agricultural soil --- bromide and Cs transport ---

Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Somjunyakul Piniti [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Ok Junghun [National Academy of Agricultural Science,Republic of Korea]
Jaikaew Piyanuch [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Boulange Julien [Tokyo University of Agriculture and Technology]

Development of a portable rainfall-runoff simulator for investigating pollutant transport from agricultural soil --- bromide and Cs transport ---

○Piniti Somjunyakul [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Junghun Ok [National Academy of Agricultural Science, Republic of Korea]
Piyanuch Jaikaew [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Julien Boulange [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Hirozumi Watanabe [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]

本研究では、農地からの汚染物質の流出解析のための移動式降雨流出試験装置を開発し、その降雨流出評価をおこなった。移動式降雨流出試験装置での流出係数は既往研究と同様の範囲にあることを確認した。また、東京農工大学の土壌による臭素トレーサ降雨流出試験、および福島県二本松市土壌を用いたセシウム降雨流出試験を行い、トレーサおよびセシウムの降雨流出特性を評価した。

Keyword: 降雨流出装置 , 表面流出,  セシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-07]

Development of a method for a rapid and simultaneous monitoring of particulate and dissolved radiocesium in water with nonwoven fabric cartridge filters

Tsuji Hideki [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
Kondo Yoshihiko [Japan Vilene Company, Ltd.]
Suzuki Yasukazu [Fukushima Agricultural Technology Centre]
Yasutaka Tetsuo [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]

カートリッジ型不織布フィルタを用いた水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの迅速な同時モニタリング技術の開発

○辻 英樹 [産業技術総合研究所]
今藤好彦 [日本バイリーン]
鈴木安和 [福島県農業総合センター]
保高徹生 [産業技術総合研究所]

孔径1 μmの不織布とプルシアンブルー担持不織布を用いた、水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの同時モニタリング技術を開発した.河川水モニタリングにおいて本手法と濾過及び蒸発濃縮法による137Cs濃度を比較した結果、懸濁物質付着態・溶存態の137Cs濃度は計数誤差を含めた測定値範囲内で一致した.本手法の濃縮時間は水20 Lの場合8分間であり、濾過及び蒸発濃縮法の所要時間に比べはるかに短縮された.

Keyword: 放射性セシウム, 水環境, 懸濁物質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-08]

Burial experiment of soil contaminated by radiocesium at a paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture

Mizoguchi_Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Ito_Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]
Tao_Yoiichi [Group of Resurrection of Fukushima]

福島県飯舘村の水田におけるCs汚染表土の埋設実験

○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [クロスアビリティ]
田尾陽一 [ふくしま再生の会]

福島第一原発から放出された放射性セシウムは土壌表層に大部分が蓄積されている。そのため表土剥ぎ取り法による除染が行われているが、汚染土の最終処分地は決まっていない。NPO法人「ふくしま再生の会」は福島県飯舘村の農家と一緒に水田の表土を剥ぎ取り、地中に埋設し、埋設型土壌放射線計により漏洩の有無を常時監視している(までい工法)。本発表では埋設実験の概要について述べると共に本法の有効性を検証する。

Keyword: 土壌除染, 浸透, 放射線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-09]

A new method for removal of radioactive-contaminated topsoil in farm fields under soil freezing

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
OGURA Chikara [National Institute for Rural Engineering]

放射性物質に汚染された農地の凍結土壌における冬期の表土剥ぎ取り工法の開発

○若杉晃介 [農村工学研究所]
原口暢朗 [農村工学研究所]
小倉 力 [農村工学研究所]

放射性セシウムに汚染された農地土壌の除染は地表2、3cmの剥ぎ取りが有効とされている。しかし、冬期の福島県山間部は氷点下になり、凍土が10cm以上形成される。凍土は強度が強く、数センチの削り取りは困難なため、除染作業の停滞が懸念される。そこで、本研究では汚染土壌表層のみを事前に耕起し、多くの空隙を持つ土塊状態を作り出すことで凍土形成を部分的に制御し、厚い凍土条件下でも効率的な除染が可能な工法を開発した。

Keyword: 東日本大震災, 放射性物質汚染, 農地の除染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-10]

Measurement of N2O emission from Shimajiri-maji soil fertilized with coated fatilizers

sakai kazuhito [University of the Ryukyus]
nakandakari tamotu [University of the Ryukyus]

緩効性肥料を施肥した島尻マージ土壌からのN2O排出測定

○酒井一人 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]

島尻マージを用い、緩効性肥料と普通肥料を施肥した土層の温度(約20度と約30度)および土壌水分(飽和からの重力排水)を変化させた実験により、N2O排出と肥料の種類と温度、土壌水分変化の関係について検討した。その結果、全ての円筒管において排水直後にN2O排出がみられた。N2O排出量は、緩効性肥料よりも普通肥料の方が大きく、また、20度よりも30度の方が大きかったという結果を得た。

Keyword: N2O, 緩効性肥料,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-11]

Nitrate Removal by Application of Sulfur Denitrification Process in Groundwater

Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Yasumoto Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Kamori hiroshi [Nippon steel & sumikin engineering co., LTD.]
Majya Kose [Meiken co. LTD]

特殊硫黄資材を用いた地下水中の硝酸性窒素の脱窒について

○中野拓治 [琉球大学農学部]
安元 純 [琉球大学農学部]
嘉森裕史 [新日鉄住金エンジニアリング]
真謝孝正 [名建産業]

沖縄本島南部地域地下水の硝酸性窒素濃度は,近年,横ばい又は上昇傾向を示すとともに,環境基準値を超過する地下水観測地点も存在している.このような状況を踏まえ, 地下水硝酸性窒素を対象として,特殊硫黄資材を用いた浄化効果を考察した結果,琉球石灰岩を特殊硫黄材の支持材として混合したカラムにおいては,砕石等を支持材として用いたカラムに比較して硝酸性窒素をより低い濃度に処理できることが確認された.

Keyword: 特殊硫黄材, 硝酸性窒素, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-12]

Invest Natural Materials with Nitorogen Functional and Change of Water Purification Function by Difference of Water Temperature

yamazaki takahiro [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
ishikawa shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
nagasaka sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

天然資材への窒素除去機能付与と水温の相違による浄化機能について

○山嵜高洋 [日本大学生物資源科学部]
石川重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]

本研究では窒素除去機能を付与した鹿沼土ペレットに関して、水温差による窒素およびリンの除去機能変化について検討した。結果として、窒素除去機能では、水温25℃と30℃でNO3-Nの除去率が100%を示した。一方で水温5℃ではNO3-Nの除去率が6.9%と低い値であった。NH4-Nはペレットを800℃で加熱処理したことに、より全ての水温で高い除去率を示した。リン除去機能は、T-Pにおいて水温差が現れ、除去率は30℃>25℃>5℃の順となった。

Keyword: 水環境, 水質浄化, 窒素・リン同時除去
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-13]

Effect of biochar application to soil on komatsuna growth and nutrient dynamics

Maeda Morihiro [Okayama University]
Miyamoto Kazuki [Okayama University]
Azhar Md. Uddin [Okayama University]
Satoshi Hayashi [Nisshoku Corporation]
Riei Yokoyama [Nisshoku Corporation]

バイオ炭の土壌施用がコマツナ生育と栄養塩動態に及ぼす影響

○前田守弘 [岡山大学]
宮本一機 [岡山大学]
Uddin Md. Azhar [岡山大学]
林 聡 [日本植生グループ本社]
横山理英 [日本植生グループ本社]

農業系廃棄物であるモミガラおよびヤシガラを原材料としてバイオ炭を作成し,その農業利用効果を検証した.その結果,原材料や焼成温度の違いはバイオ炭の特性に影響するものの,バイオ炭の肥料効果は大きくなかった.しかしながら,バイオ炭を土壌施用すると,作物の窒素,リン吸収が促進されるとともに,全リンおよびアンモニア態窒素の溶脱低減効果が認められたことから,バイオ炭の農業利用価値は高いと判断された.

Keyword: バイオ炭, 窒素, リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-14]

Phosphorus adsorption and non-point load reduction using biogenic iron oxides collected on woody biomass by the iron-oxidizing bacteria method

Makihara Sayuri [Graduate school of Life & Environmental Science. Shimane University]
Takeda Ikuo [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Somura Hiroaki [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Sato Hirokazu [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]

木質担体が収集した鉄バクテリア集積物のリン吸着特性と面源負荷の削減効果

○槇原さゆり [島根大学大学院生物資源科学研究科]
武田育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村広昭 [島根大学生物資源科学部]
佐藤裕和 [島根大学生物資源科学部]

鉄バクテリアを用いたリンの回収における酢酸の効果を調べたところ,酢酸処理の担体のリン吸着量は多くなるものの,統計的な有意差は見られなかった.担体の撹拌条件での吸着特性は,約2日で10mg/Lのリン酸溶液が3.1mg/Lにまで低下し,吸着速度は静置条件の約13倍であった.また,これまで報告したBray-2リンは全リンの約65%を占め,全リンを基に算出した面源負荷削減量は0.308kg/ha(原単位の平均値の約27%)となった.

Keyword: 物質循環, 水環境, リン回収
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-15]

The relation between the denitrifying activity and the nitrogen removal rate by different nitrogen concentration

yagisawa hirotoshi [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
kitamura tatsumi [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
hirose kouji [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
kuroda hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]

湛水液濃度の違いによる窒素除去速度と脱窒活性について

○八木澤弘敏 [茨城大学農学研究科]
北村立実 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
広瀬浩二 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

湖沼の富栄養化の対策に水田の脱窒作用を活用した自然浄化が注目されている。本研究では室内実験にて水田の湛水液の硝酸態窒素濃度とCN比を変化させた際の窒素除去速度と土壌の脱窒活性の関係について検証した。その結果、湛水液の硝酸態窒素濃度増加により窒素除去速度が増加したが、土壌の脱窒活性には変化がみられなかった。また、湛水液のCN比増加により窒素除去速度と土壌の脱窒活性の両方に増加傾向がみられた。

Keyword: 窒素除去, 水質浄化, 脱窒活性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-16]

Study of Nitrogen Purification Function on Paddy Fields by Using Two-Dimentional Analysis

sakuramachi kouhei [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
azechi issaku [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
yoshida koshi [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
maeda shigeya [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
kuroda hisao [Collge of Agriculture, Ibaraki University]

平面二次元解析モデルを適用した水田の窒素浄化機能に関する研究

○櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]
安瀬地一作 [茨城大学 農学部]
吉田貢士 [茨城大学 農学部]
前田滋哉 [茨城大学 農学部]
黒田久雄 [茨城大学 農学部]

 畑地から溶脱した高濃度窒素水を下流部の休耕田で脱窒により除去する方法が提案されている。本研究では水田の窒素除去効果と水流の関係を平面二次元数値解析により検討した。解析は水深を変化させた場合と水田内にシートを加えた場合で検証した。その結果、水深が浅くなるほど高濃度窒素水が流出しやすくなった。また水田内にシートを設置することで、同じ水深、滞留時間でも流出する窒素濃度が低くなることがわかった。

Keyword: 水質浄化, 平面二次元解析, 短絡流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-17]

A Study on the Management of Non-supplying Water Management toward Reduction of Nitrogen Lad on the Paddy Field-A Case Study in Inbanuma Land District, Kashima Area-

AZECHI Issaku [Ibaraki University,College of Agriculture]
YOSHIDA Koshi [Ibaraki University,College of Agriculture]
KAMEI Misa [Ibaraki University,College of Agriculture]
KURODA Hisao [Ibaraki University,College of Agriculture]
MAEDA Shigeya [Ibaraki University,College of Agriculture]
IIDA Toshiaki [University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]

水田の窒素排出負荷軽減に向けた止水管理の評価に関する研究‐印旛沼土地改良区・鹿島地区における調査検討結果‐

○安瀬地一作 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
亀井美沙 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
前田滋哉 [茨城大学農学部]
飯田俊彰 [東京大学大学院]

水田では排出水窒素濃度は比較的低いものの排水量が多いため排出負荷は大きい.本研究では,窒素排出負荷削減対策として止水管理に着目し,負荷削減効果の検討を現地調査および簡易シミュレーションにより行った.現地調査は印旛沼土地改良区・鹿島地区で実施した.現地調査を基にシミュレーションにより止水管理の窒素負荷削減効果を試算した.試算の結果,止水管理をした場合には現状から6割の窒素排出負荷削減効果が得られた.

Keyword: 水田, 止水管理, 窒素排出負荷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-18]

The Effect of Nitrogen Inflow on the Amount of Nitrogen Removal and Denitrifying Activity of Paddy Soils

LUFANGHUA [Tokyo University of Agriculture and Technology]
SAKURAMACHIKOUHEI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性に与える影響

○? 芳? [東京農工大学大学院連合農学研究科]
櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]
安瀬地一作 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
前田滋哉 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

本論では、流入負荷量(流入水量)のみを変化させ、窒素除去室内実験を行った。アセチレン阻害法を用いて土壌の脱窒活性を測定し、流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性におよぼす影響を検討した。その結果、流入負荷量(流入水量)の増大とともに流出水の窒素濃度は上昇したが、窒素除去量には大きな差はなかった。また、土壌の脱窒活性は滞留時間24 hと3 hに大きな差はなかった。

Keyword: 流入負荷量, 窒素除去量, 脱窒活性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-19]

takahashi kei [Graduate School of Bioresource, Nihon Univercity]
isikawa sigeo [College of Bioresouuce Sciences, Nihon Univercity]
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ため池(轡堰)の食用作物の水耕栽培における水質浄化に関する基礎的研究

○高橋 啓 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]
山崎高洋 [日本大学生物資源科学部]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-8-1]

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日本学術会議大型研究計画「再生可能なエネルギーと資源を有する循環共生型地域空間に必要な革新的科学技術の創成」の概要

○宮崎 毅 [東京大学名誉教授]

日本学術会議は、現在、大型研究計画マスタープランを作成中であり、農学関連でも諸分野横断的な大型研究計画案を検討中である。農業農村工学の立場からは、地域総合農学分科会における検討を経て「再生可能なエネルギーと資源を有する循環共生型地域空間に必要な革新的科学技術の創成」という研究計画に、主体的に取り組んでいる。本企画セッションでは、この研究計画の概要を紹介し、その内容の充実に向けた議論を深化させたい。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-20]

Measurement of the methane emission and the methane concentration in drained water from paddy soil columns with various percolation rates

Dei Hiroki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kenji OKAJIMA [Faculty of Bioresoureces, Mie University]
Masaomi Kimura [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

異なる浸透速度の水田土壌カラムからのメタン放出と排水のメタン濃度の測定

○出井宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
岡島賢治 [三重大学生物資源学部]
木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型で、浸透速度が異なる場合の、土壌面からのガスフラックスと、排水のメタン濃度を測定した。その結果、浸透速度を大きくすると、土壌面からのガスフラックスは小さくなるが、排水によるメタン輸送量は大きくなることがわかった。排水によるメタン輸送量はガスフラックスに比べ10〜100倍程度大きく、土壌内で生成したメタンの大部分は移流によって下方移動していた。

Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-21]

Study on CO2,CH4 Gas Emissions under the Wetting and Drying Soil Condition

HIROKO SAKAI [Ibaraki University]
YUKA TANABE [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

土壌の乾湿におけるCO2,CH4ガスの動態に関する研究

○酒井博子 [茨城大学]
田邊裕加 [茨城大学]
吉田貢士 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

本研究では、土壌の水分条件と土中炭素の形態変化の関係を把握するため、室内カラム実験により、CO2、CH4フラックスの測定および炭素収支の評価を行った。また、離散的であったガスフラックスのデータを補間するため、モデルを構築し、炭素収支を算出した。間断灌漑では、土壌が酸化条件になることによりCO2放出量が増加した一方で、常時湛水・排水では、大部分の炭素が浸透水中に溶解して流出していることが分かった。

Keyword: 間断灌漑, メタン, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-22]

Methane Gas Emission and Uptake in Rice Paddy Field during Fallow Period

Komiya Shujiro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
Katano Kentaro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

休閑期の水田におけるメタンガスの発生・吸収

○小宮秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]
片野健太郎 [明治大学大学院農学研究科]
登尾浩助 [明治大学農学部]

本研究では、非湛水・非栽培期である休閑期の水田において温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、水蒸気)フラックスを測定することによって、温室効果ガスの発生・吸収具合を調査した。実験は神奈川県平塚市の営農水田において行った。本結果により、休閑期の水田において、メタンが水田土壌へと吸収されることが観察された。また、土壌温度の上昇により、メタン吸収が大きくなったことが考えられた。

Keyword: メタン, 休閑期, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-23]

The best water management practice for mitigating greenhouse gas emissions and maintaining rice yield in paddy fields

kudo yusuke [MIC medical corporation]
noborio kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
shimoozono naoto [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
kurihara ryuki [School of Agriculture, Meiji University]

水田における温室効果ガス放出量の削減と水稲収量・品質の維持が可能な水管理法

○工藤祐亮 [MICメディカル]
登尾浩助 [明治大学農学部]
下大園直人 [明治大学大学院農学研究科]
栗原隆輝 [明治大学農学部]

ライシメータを用いて,水田における水管理の違いが温室効果ガス(CH4およびN2O)放出量と水稲収量・品質に及ぼす影響を調査し,比較検討を行った.その結果,複合区の水管理は収量を減らさずに温室効果ガス放出量を抑制できる水管理法であると言えた.

Keyword: 水田, 水管理, メタン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-24]

Differences in soil respiration by spraying organic fertilizer

Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Kuwabara Jun [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Machida Mika [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

有機質肥料散布に伴う土壌呼吸量の違いについて

○中山博敬 [寒地土木研究所]
桑原 淳 [寒地土木研究所]
町田美佳 [寒地土木研究所]
横濱充宏 [寒地土木研究所]

筆者らは、有機質肥料(無処理の家畜ふん尿液、メタン発酵消化液、曝気スラリー等)を採草用草地へ施用することによる、草地土壌中への炭素貯蔵効果の比較検討を行っている。本稿では一番草刈取後の施肥直後から初冬までの土壌呼吸量の観測結果を報告する。観測結果は、消化液区および曝気スラリー区の土壌呼吸量が化学肥料区と比べて増加したが、有機物施用量の多かった原料スラリー区での土壌呼吸量は化学肥料区と同様であった。

Keyword: 有機質肥料, 有機物施用量, 土壌呼吸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-25]

katano kentaro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
komiya syujiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
noborio kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
[]
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タイ国の水田から発生する温室効果ガスフラックスの測定

○片野健太郎 [明治大学大学院農学研究科]
小宮秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]
登尾浩助 [明治大学農学部]
Theerayut Toojinda [Rice Gene Discovery Unit, Kasetsart University]
TiwaPakoktom [Department of Agronomy, Kasetsart University]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-26(P)]

Study on simplification of the monitoring method of GHG from paddy field

Taminato Tomohiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

水田から発生するGHG測定手法の簡素化に関する研究

○田港朝彦  [国際農林水産業研究センター ]
松原英治 [国際農林水産業研究センター ]

NAMAs策定におけるMRV手法策定のため,水田からのGHG測定手法の簡素化について,ベトナム国アンジャン省に設置した試験圃場にてサンプリング調査を行う。

Keyword: GHG, 水田, MRV
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-27(P)]

Green House Gases Transportation inside and from the soil.

nishiwaki junko [College of Agriculture, Ibaraki University]
watanabe tatsuya [Fukushima Prefectural Government]
komatsuzaki masakazu [College of Agriculture, Ibaraki University]
sato tatsuo [College of Agriculture, Ibaraki University]

土壌を介した温室効果ガスの挙動に関する実験的検討

○西脇淳子 [茨城大学農学部]
渡邉達也 [福島県 ]
小松崎将一 [茨城大学農学部]
佐藤達雄 [茨城大学農学部]

本研究では、土壌-大気間での温室効果ガス交換メカニズムを理解することを念頭に、‥攵輒未任硫梗叱果ガス交換把握、ならびに土中ガス発生量測定を目的とした。対象物質は二酸化炭素(CO2)と亜酸化窒素(N2O)である。土壌面でのガス交換はクローズドチャンバー法、土中ガス濃度はガス採取管を土中に埋設して測定した。その結果、土壌面ガス交換と土中ガス発生に根や根圏微生物、窒素量が関係することが推察された。

Keyword: 温室効果ガス, 発生と放出, ダイズ圃場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-28(P)]

Application of the chelating agents for the neutralization of the acid water flowing out from construction site

Masaaki Abe [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

工事現場で発生した酸性水の中和処理へのキレート剤の適用

○阿部正明 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]

工事現場では地下水が偶発的に酸性になる場合がある。原因物質(黄鉄鉱など)を除去できない場合、アルカリ性の溶液を混ぜて中和処理を行うが、しかし、析出により白濁化してしまう。本論では、景観のため、キレート剤を処理前に地下水に混ぜ中性水の透明さを確保することを提唱した。そのために、室内実験で酸性水を作成し、添加する溶液濃度の最適な組合わせを検討した。その結果、濁度に極値が発生すること等を確認した。

Keyword: 酸性水, 中和処理, キレート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-29]

Monitoring of forest CDM project in Paraguay and carbon credit

Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Watanabe Mamoru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

パラグアイ植林CDM事業のモニタリングと炭素クレジット

○松原英治 [国際農林水産業研究センター]
渡辺 守 [国際農林水産業研究センター]
白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]

パラグアイで2009年に国連CDM理事会に登録された植林CDM(クリーン開発メカニズム)事業について、2012年にモニタリングを行い、2013年2月には審査機関の検証を受けた。この結果、81.5haの植林地から約7,000tCO2の炭素クレジットが得られる見込みである。しかし、炭素クレジット価格は低迷しており、植林CDM事業の普及のためには、制度の改善とODAの追加等の支援策が必要である。

Keyword: 植林, CDM, 炭素クレジット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-8-2]

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農工水産連携による環境保全と付加価値創出の両立を目指して〜面的水管理・カスケード型資源循環システムの提案〜

○藤原 拓 [高知大学]

農業地域に豊富に存在するバイオマスを水質汚濁源とすることなく,付加価値を創出する資源として有効活用するには,カスケード型の循環システムの構築が重要であり,その実現のためには,従来の学問分野や産業分野を横断する視点が不可欠である。本講演では,農工水産連携研究として構築中の「面的水管理・カスケード型資源循環システム」を紹介するとともに,持続可能な循環型社会システムに必要な地域総合農学について考えたい。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-30]

Approach to forest programme CDM in Paraguay

Watanabe Mamoru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Fukuo Ayumi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

パラグアイにおける植林プログラムCDMの取り組み

○渡辺 守 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]
白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]
冨久尾 歩 [国際農林水産業研究センター]

パラグアイの東部地域5県において、2012年度から植林プログラムCDM形成の取り組みを開始した。同時に、5県のひとつであるカアグアス県で植林CDMプロジェクトを形成するため、植林地の特定に着手した。農家による植林地の適切な管理を行う上で必要な動機づけのため、今後実施する農村開発活動が重要な役割を果たすとともに、事業の持続性を確保するために苗生産を含む植林活動および調査の手法の効率化がカギとなる。

Keyword: 植林, プログラムCDM, 農村開発
GET PDF=13/13008-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-31]

Regional diagnosis of biomass use in a suburban village of southern Vietnam

ORITATE Fumiko [Institute for Rural Engineering, NARO]
YUYAMA Yoshito [Institute for Rural Engineering, NARO]
NAKAMURA Masato [Institute for Rural Engineering, NARO]
YAMAOKA Masaru [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nguyen Phuoc Dan [Hochiminh City University of Technology]
Dang Vu Bich Hanh [Hochiminh City University of Technology]
SAKODA Akiyoshi [Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]
MOCHIDZUKI Kazuhiro [Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]

ベトナム南部都市近郊農村におけるバイオマス利用に関する地域診断

○折立文子 [農村工学研究所]
柚山義人 [農村工学研究所]
中村真人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
Nguyen Phuoc Dan [ホーチミン市工科大学]
Dang Vu Bich Hanh [ホーチミン市工科大学]
迫田章義 [東京大学生産技術研究所]
望月和博 [東京大学生産技術研究所]

ベトナム南部農村においてバイオマス利用に関する現状を調査し,農業生産および家畜ふん尿処理における物質収支に着目した地域診断モデルを作成した。診断の結果,未処理のふん尿の水域負荷への寄与率が高く改善が求められた。そこでこれらをバイオガス生産に利用,消化液を全量液肥利用するシナリオを作成したところ,水域への窒素負荷が52%削減,化学肥料施肥量が46%削減,バイオガス生産量が8倍になることが示された。

Keyword: ベトナム, 地域診断, バイオガスダイジェスター
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-32]

Clean Development Mechanism Project as Green Economy in Viet Nam

izumi taro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
iizumi yoshiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
matsubara eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ベトナムにおけるグリーン経済としてのCDM事業

○泉 太郎 [国際農林水産業研究センター]
飯泉佳子 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]

ベトナムメコンデルタにおいて実施中の農家用小規模バイオガスダイジェスターの導入によるクリーン開発メカニズム事業について、環境保全と貧困の解消を図る「グリーン経済」の観点から、その可能性を評価した。その結果、本事業はバイオガスの利用による温室効果ガスの排出削減のほか、調理用燃料の節減による農家の支出削減にも効果があり、「グリーン経済」の実践として、大きな可能性を秘めていることが確認できた。

Keyword: グリーン経済, CDM, バイオガス
GET PDF=13/13008-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-33]

Actual status of the diffusion for the improved cook stove in the rural area of Niger

Miyazaki Ryo [Japan International Research center for Agricultural Sciences]

ニジェール農村部における改良かまどの普及実態

○宮 良 [国際農林水産業研究センター]

ニジェール農村部では薪需要削減による森林資源の保全に取り組んでおり、そのため改良かまどの普及を進めている。しかし、その有効性について明確でないため、普及実態について調査した。結果は対象村では普及していないことが判明した。さらに今後の改善策を検討するため、改良かまどの使用阻害要因について調査をした。その結果「家事労働負担の多さ」「耐久性」及び「世代間技術移転困難」の3点が重要であることがわかった。

Keyword: ニジェール, 改良かまど, 普及
GET PDF=13/13008-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-34]

The study of circadian variation of pharmaceuticals concentration at the rural wastewater treatment plant

suzuki gaku [Graduate School ofAgriculture, Ibaraki University]
kuroda hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]
shibata hirohiko [JARUS]
haruta shinsuke [College of Agriculture, Ehime University]

農業集落排水処理施設における医薬品の日変動調査について

○鈴木 岳 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
柴田浩彦 [地域環境資源センター]
治多伸介 [愛媛大学農学部]

農業集落排水処理施設の処理水中の医薬品濃度の日変動調査を行った。検出された各医薬品の検出濃度に大きな差がみられた。同じ処理工程でも時間によって、異なるピーク時間を示す医薬品と終日一定濃度で推移する医薬品の存在が明らかになった。本研究で行った農集終日調査より特徴的な日変動がみられる医薬品が明らかになった。今後、冬期終日調査等が必要と考えられる。

Keyword: 医薬品, 農業集落排水処理施設, 日変動
GET PDF=13/13008-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-35]

Pharmaceuticals Accumulation in Paddy Soil Irrigated with Advanced Treated Wastewater of Rural Sewerage

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Nakaya Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Kume Takashi [Ehime University]

集落排水高度処理水を利用した水田における生活排水由来医薬品の土壌蓄積

○治多伸介 [愛媛大学農学部]
中矢雄二 [愛媛大学農学部]
久米 崇 [愛媛大学農学部]

集落排水高度処理水を,12年間,無希釈灌漑した水田を調査した.その結果,処理水を利用した水田の土壌には,医薬品が蓄積しうることが分かった.ただし,調査した最終2年間で,土壌蓄積量の増加傾向は無く,12年間の土壌への医薬品蓄積率は,流入負荷量の数%程度と推定された.すなわち,処理水を長期的に水田に利用しても,医薬品土壌蓄積量の単純な増加には必ずしも繋がらないことが明らかとなった.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, 医薬品
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-36]

Elimination of PPCPs from Reclaimed Wastewater Using Paddy Soil

Kume Takashi [Ehime University]
Haruta Shinsuke [Ehime University]

集落排水処理水に含まれる生活系医薬品の水田土壌における除去

○久米 崇 [愛媛大学農学部]
治多伸介 [愛媛大学農学部]

本研究では、カラム浸透実験を行い、水田土壌によるPPCPsの除去能力を検討した。その結果、水田土壌が高いPPCPsの除去能力を有することを確認した。そして、水田土壌でのPPCPsの除去には次の3つの傾向、1)早い段階から高い除去率を示すもの、2)徐々に除去率が上昇するもの、3)それらより比較的除去率が低く大きく上昇しないもの、が示された。また、土壌厚さが増加することで除去率が上昇するものがあることが明らかになった。

Keyword: 土壌, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-37]

Filter materials in sedimentation tank for eliminating coliform bacteria efflux

ISHIKAWA Yuta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

大腸菌群の流出抑制を目指した土砂溜のフィルター構造

○石川裕太 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原真智人 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では土砂溜に様々なフィルター層を設け、大腸菌群の流出抑制効果の比較検討を行った。その結果、玉砂利区や活性炭区では流出抑制効果が見られなかったが、石灰窒素区において、大腸菌群が検出されなかった。また、流出水のpHを測定したところ、石灰窒素区のみ、大腸菌群の生育限界を上回った。これらのことから、土砂溜内に石灰窒素などの高pHなフィルター材を用いることで、大腸菌群の流出抑制が可能であると結論付けた。

Keyword: 大腸菌群, 土砂溜, pH
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-8-3]

[]

中山間地の持続的発展を目指して〜(株)じょうえつ東京農大の挑戦〜

○藤本彰三 [東京農業大学]

中山間地は農業生産基盤および生産額の両面において日本農業全体の40%を占めるが、高齢化、後継者不足、耕作放棄地など持続的発展を妨げる諸問題が山積している。じょうえつ東京農大は平成18年4月に設立された株式会社で、新潟県上越市西部中山間地で耕作放棄地を再開発し有機農場を経営している。本報告では、同社の取組を紹介しつつ、中山間地の持続的発展のための方策を考察する。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-8-4]

[]

小水力発電からみた持続共生社会創成の可能性〜再生可能エネルギーを管理する農山村〜

○小林 久 [茨城大学農学部 ]

社会の持続性は,エネルギー抜きに語ることができない。そこで,将来の持続的な社会は再生可能エネルギーを有効利用することになるという立場で,向かうべきエネルギーシステムのかたち,必要な技術選択の視点,環境に及ぼす影響のとらえ方や農山村に求められる役割などを,とくに小規模な水力に着目して俯瞰する。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-08]

Improvement Effect of Mechanical Properties using Grouting Method for Concrete Sidewall of Open Channel Deteriorated by Frost Damage

SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
YAMAGISHI Syuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]

凍害劣化した開水路側壁コンクリートの注入工法による力学性能改善効果

○周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
緒方英彦 [鳥取大学農学部]
石神暁郎 [寒地土木研究所]
佐藤 智 [寒地土木研究所]
鈴木哲也 [新潟大学 自然科学系]
山岸俊太郎 [新潟大学大学院自然科学研究科]

寒冷地におけるコンクリート構造物の代表的な劣化には,凍害が挙げられる。既往の研究では,RC開水路側壁の凍害劣化による内部変状として層状ひび割れの発生が確認されている。本研究では,凍害によって層状ひび割れの生じたRC開水路側壁に対して注入工法を実施し,注入材充填前後の力学性能の改善効果について検討した。結果として注入工法では,躯体の一体化は図られるが力学性能の回復には至らないことなどが明らかとなった。

Keyword: 凍害, RC開水路, 内部変状
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-09]

Study on the comparison method of accelerated weathering test time and exposure period

OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]

促進耐候性試験時間と実暴露期間との比較方法に関する研究

○奥野倫太郎 [日本基礎技術]
森 充広 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]

有機系表面被覆材を対象に促進耐候性試験の劣化状態と,現地での劣化状態を比較する手法について検討した。比較では,現地で紫外線量を測定し,公表されている調査地点近隣の全天日射量との相関を求め,これに基づき現地での供用期間中の紫外線受光量を推定した。この方法により,促進耐候性試験結果と現地調査結果を比較した結果,四国地区の日当たりの良い面の供用期間3年11ヶ月は,促進耐候性試験1800時間に相当していた。

Keyword: 有機系表面被覆材, 促進耐候性試験, 変状面積率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-18(P)]

Compressive Strength and Hydrolytic Characteristics of Biodegradable Concrete

kubo kyoko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
suzuki mariko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
hata eizou [SUNREC CO.,LTD]
nakamura makoto [Kizai Tecto Corp.]
yoshimura atsushi [Suncoh Consultants Co.,Ltd]
suzuki takeshi [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
kawabata toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

生分解性コンクリートの劣化による圧縮強度変化および加水分解性に関する一考察

鈴木麻里子 [神戸大学大学院農学研究科]
○久保京子 [神戸大学大学院農学研究科]
秦 栄三 [サンレック]
中村 誠 [キザイテクト]
吉村 睦 [サンコーコンサルタント]
鈴木武志 [神戸大学大学院農学研究科]
河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]

近年進行する都市化により,老朽管渠や仮設資材を埋設残置するケースが増加している.このような地中残存構造物が,以後の施工時に障害となるほか,土地流動性の制限に繋がる可能性がある.本研究では,短期間のみ強度を有し,経年劣化により最終的に骨材に帰する生分解性コンクリートの有用性を考え,その強度低下のメカニズム解明を目的とし,一定埋設期間後との圧縮強度試験および加水分解試験を実施した.

Keyword: 生分解性コンクリート, 圧縮強度, 加水分解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-22]

Evaluation of structural safety of FRPM pipe by a bend strain

ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HAZAMA Masaya [Kurimoto ltd]
HIGASHI Syunji [Sekisui chemical co.ltd]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]

曲げひずみによるFRPM管の構造安全性の評価について

○有吉 充 [農村工学研究所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
硲 昌也 [栗本鐵工所]
東 俊司 [積水化学工業]
堀 俊和 [農村工学研究所]

曲率半径の変化から曲げひずみを推定する手法をφ800のFRPM管に適用し、その精度を検証した。その結果、パイプが局所的な変形をしている場合でも、本手法により曲げひずみを推定できることが分かった。また、FRPM管の内面の状態が真円ではないため、200mmのベース長では、局所的に曲げひずみの精度が低くなる箇所が生じるが、300mmのベース長を用いた場合は、80%以上の精度で曲げひずみを推定できることが分かった。

Keyword: 埋設管, 性能照査, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-28]

Maintenance cost prediction method based on repair recordsof pump station for irrigation and drainage

Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]

農業用揚排水機場の補修履歴に基づく機能保全コスト予測手法

○水間啓慈 [農村工学研究所]
國枝 正 [農村工学研究所]

農業用揚排水機場の補修履歴を活用した機能保全コストの予測を試みたので、その内容について紹介する。稼働後一定の年数が経過した揚排水機場を対象に、劣化による部品の交換や突発的な故障時の復旧工事に支出された費用の経年変化の特性を求めた。この特性を用いて、同一地区内で後に建設された機場の補修費の予測を行い、実績値との比較を試みることを通じて、予測手法としての適用性を概略的に検証した。

Keyword: 農業用揚排水機場, 補修履歴, 計画手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-37]

Mechanical Properties of Deteriorated Concrete in Oonogi Ishibashi Headworks

ato_masaki [Mie Prefecture]
ishiguro_satoru [Mie University]
kurata_takashi [NTC Consultants Corporation]
nakayama_mutsuhito [NTC Consultants Corporation]
miyaoka_noriyuki [NTC Consultants Corporation]

大仰石橋頭首工における劣化コンクリートの力学特性

○阿藤正樹 [三重県庁]
石黒 覚 [三重大学生物資源学部]
倉田高士 [NTCコンサルタンツ]
中山睦人 [NTCコンサルタンツ]
宮岡則行 [NTCコンサルタンツ]

三重県は1951年築造のコンクリート固定堰の耐震照査を実施した。本調査では劣化コンクリート構造部材の地震時のひび割れ抵抗性に着目し,現地採取コアの圧縮強度特性に加え,引張強度特性のコンクリート試験と解析を行った。58年経過したコンクリートの圧縮強度や弾性係数の試験結果から,水利施設の長年の流水作用に伴う溶出によって,コンクリートの組織が疎となり,その強度や弾性係数の低下傾向が見受けられた。

Keyword: コンクリートの性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-38]

Relationship between the loss of cross-section and flexure resistance in the open channel6

Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Laboratory of Facilities Engineering]
Tokashiki Masaru [同上]
Mori Mitsuhiro [同上]
Nishihara Masahiko [同上]

開水路側壁の断面欠損と耐力低下の関係

○浅野 勇 [農村工学研究所]
 渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
西原正彦 [農村工学研究所]

摩耗による断面欠損を模擬した梁供試体(鉄筋比1.1%)の曲げ載荷試験を行い,断面欠損量と耐力の関係を求めた。その結果,圧縮縁を断面欠損させると断面欠損量に比例して梁の耐力は低下,引張縁を断面欠損させても耐力は低下しなかった。この結果から,1)鉄筋比1%程度の開水路部材では鉄筋が健全であれば断面欠損により耐力は大きく低下しない。2)圧縮縁欠損による耐力低下は断面の有効高さの減少が原因,などが推測できる。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 安全性, 管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-48]

Characteristics Identification of Local Damage of Structural Materials using AE Parameters

Takeuchi Ryota [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Yamagishi Shuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kawai Takayuki [Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

AEパラメータによる局所損傷を有する構造材の特性情報の抽出

○武内良太 [新潟大学大学院自然科学研究科]
山岸俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]

本報では,局所損傷を有する構造材料の圧縮破壊挙動を対象にAEパラメータを用いて局所損傷の圧縮破壊挙動の特性評価を試みた結果を報告する。

Keyword: 構造材料, 局所損傷, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-16]

Feasibility study on pumped storage hydroelectricity system using irrigation ponds

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

複数のため池を利用した揚水発電システムの導入可能性の検討

○廣瀬裕一 [農村工学研究所]
後藤眞宏 [農村工学研究所]
上田達己 [農村工学研究所]
浪平篤 [農村工学研究所]

本研究は,複数のため池を利用した揚水発電システムの導入可能性を検討することを目的に,灌漑の有無による発電量の年変動の解明と,同性能の蓄電池とのコスト比較を行った.その結果,月ごとの日平均発電量は,灌漑期で112.5〜228.4kWh,非灌漑期で750kWh前後であった.また,蓄電能力600kWhでの蓄電池とのコスト比較ではkWあたり単価が960万円を下回れば蓄電池より優位になることが明らかになった.

Keyword: 蓄電, 揚水発電, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-18]

Hydropower generation potential using agricultural dams in Tohoku region

Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Mamihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Hirose Yuichi [National Institute for Rural Engineering]

東北地方の農業用ダムを利用した小水力発電ポテンシャル

○上田達己 [農研機構 農村工学研究所]
後藤眞宏 [農研機構 農村工学研究所]
浪平篤 [農研機構 農村工学研究所]
廣瀬裕一 [農研機構 農村工学研究所]

発電用水車は,一般に流量・落差の変化にともない発電効率が増減するため,放流量・貯水位の季節変化が大きい農業用ダムにおいて利水従属発電を行う場合には,適正な規模の水車を選定することが肝要である。そこで,既設の農業用ダムに賦存する発電ポテンシャルを,確率流量を考慮して推計・評価する手法を提示し,それを東北地方の農業用ダムを対象とした事例研究に適用する。

Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 水利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-23]

Study on establishing a practical utilization system of highly purified bio-methane and the feasibility in its distribution

Yasui Seiichi [Zukosha Co., Ltd.]
Noguchi Noboru [Hokkaido University]
Kawabata Toshiaki [MLIT, Hokkaido Regional Development Bureau]

家畜ふん尿を由来とする高純度バイオメタンの利活用システム構築と流通可能性

○保井聖一 [株式会社ズコーシャ]
野口 伸 [北海道大学]
河畑俊明 [国土交通省北海道開発局]

家畜ふん尿由来の高純度バイオメタン利活用システムを構築したところ、都市ガス規格12A相当の精製ガスを製造できた。バイオガスプラントで生産されたエネルギーの33.7%が精製ガスに移行し、そのうち15.6%が経営系内で利用でき、18.1%が経営系外のLPG器具代替燃料として供給が可能であることが示された。近年ではLPG価格の上昇が著しく、精製ガスの農村部への流通可能性が高まりつつあると考えられた。

Keyword: バイオガス, ガス精製, 再生可能エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-27(P)]

Fate of nitrogen in Vietnamese paddy field soil applied methane fermentation digested slurry

Oritate Fumiko [Institute for Rural Engineering]
Nakamura Masato [Institute for Rural Engineering]
Kitagawa Iwao [Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液を施用したベトナム水田土壌中の窒素形態変化

○折立 文子 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
北川 巌 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]

ベトナム南部の水田におけるメタン発酵消化液の液肥利用を目的とし、ベトナムの水田から採取した土壌およびこの比較対象として日本の水田から採取した土壌、それぞれについて消化液を添加、湛水条件下で28日間の培養試験を行った。土壌由来窒素、消化液由来窒素ともに両土壌試料では全く異なった挙動を示し、特に今回用いたベトナム土壌のような土壌においては地力を十分評価した上での施肥設計が重要になってくると考えられた。

Keyword: メタン発酵消化液, ベトナム, 窒素無機化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-28]

Land improvement project for Diversification & Improvement of Agricultural Management in Tottori Prefecture

SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
SAWANO Kumi [Meiji University]

鳥取県における土地改良事業と農業経営の多角化・高度化の関係

○坂根 勇 [農研機構 農村工学研究所]
石田 憲治 [農研機構 農村工学研究所]
澤野 久美 [明治大学]

鳥取県の独自施策「チャレンジプラン支援事業」の実績を6次産業化の動きを指標するものとして着目し、土地改良事業の実績との関係を位置情報等により分析した。生産性の向上という土地改良事業本来の機能が求められていることが実績から確認され、加えて特色ある農産物の生産のための特殊・高度な性能も要求されることが確認された。

Keyword: 6次産業化, 土地改良事業, 農業経営の多角化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-35]

Current Situations and Issues of Endogenous Farmland Preservation in Hilly and Mountainous Areas -A Case Study of Misayamagodo District, Fujimi Town, Nagano Prefecture-

Nakajima Masahiro [Institute of AgricultureTokyo University of Agriculture and Technology]
Hayashi Seira [Faculty of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hiroshige Yutaka [Faculty of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]

中山間地域における内発的農地保全の実態と課題‐長野県富士見町御射山神戸地区を事例として‐

○中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究院]
林 聖麗 [東京農工大学農学部]
弘重 穣 [東京農工大学農学部]

中山間地域で内発的農地保全を志向する長野県富士見町御射山神戸地区の農地約18ha(圃場整備未実施)では、I・Uターン者や住民組織などによる新たな試み(ソバやブルーベリー栽培,羊の放牧)もあり、この10年で約4haの耕作放棄地を解消した。本研究では農地利用者20名と住民組織へのヒアリング調査及びGISによる分析により、同地区での営農実態、農地利用の変遷、及び農地保全の担い手と将来課題を明らかにした。

Keyword: 中山間地域, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-38]

Enterprise of farmers’ restaurants by rural women’s and their human relationships

saitou akemi [The United Graduate School of Agricultural Science, IWATE University]
fujisaki hiroyuki [Faculty of Agriculture & Life Science, HIROSAKI University]

農村女性による農家レストラン開業とその人的関係

○齋藤 朱未 [岩手大学大学院連合農学研究科]
藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]

本研究では、5名の農家レストラン経営女性に注目し、どのような人的関係の中で開業に至ったのかを分析した。その結果、飲食店経営の経験がなく、運営施設も個人所有である場合には、開業資金や許認可等の問題に行き当たり、手助けを得るため、人的関係が多い傾向にあった。逆に、飲食店経験がある人や行政が主導している場合には、問題に行き当たることが低いため、人的関係が少ない傾向にあることがわかった。

Keyword: 農家レストラン, 農村女性起業, 人的関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-5]

Spatial characteristics of hunter’s activity in a buffer zone between farming and forest areas

Emi Takeyama [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Mitsuteru Ohno [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yasuaki Kuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

集落−山林間バッファーゾーンにおける狩猟者の活動空間特性

○武山 絵美 [愛媛大学農学部]
大野 光輝 [愛媛大学農学部]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]

 GPSを用いて,愛媛県松山市郊外で主にイノシシ猟を行う銃猟グループの活動空間および捕獲位置を計測した.その結果,銃猟者の移動経路は,獣害対策として重要性の高い集落周辺600mバッファー内で86%を占めた.また,銃猟者の活動は狩猟エリアの標高および道路整備と密接な関係があるほか,樹園地が一塊に立地する環境が集落バッファー内にイノシシの生息地を提供して狩猟活動を容易にしている現状が明らかとなった.

Keyword: バッファーゾーン, 獣害, 狩猟
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-7]

Increase of Expenditure for Disaster Prevention by Extinction of Upstream Villages

HAYASHI_Naoki [Socio-economic Research Center, Central Research Institute of Electric Power Industry]

過疎集落の消滅による防災関連支出の増加

○林 直樹 [電力中央研究所・社会経済研究所]

農村の洪水防止機能などに注目して,集落消滅の影響を試算した。山間農業地域の1集落が消滅すると,洪水防止機能の評価額が16.7万円減少する(年間)。これは防災関連支出(治水ダムの建設費など)が16.7万円増加することを意味する。また,二酸化炭素吸収機能の評価額も126.8万円減少する。集落消滅によって,防災関連支出は増加するが,金額をみるかぎり,現在の予算でも対応できることが示唆された。

Keyword: 土地利用計画, 中山間地域, 多面的機能
GET PDF=12/12001-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-8]

Proposal on Forest Land Conversion Regulation and Forest Maintenance Support System

SAKATA YASUYO [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Pref. Univ.]

林地転用規制と森林管理支援制度の提案

○坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]

小千谷市東山地区では中越地震で養鯉池が崩壊し,土石流による人家への被害が発生した.養鯉池の立地を規制する案として,森林からの新規造成抑制策が考えられる.一方,東山地区の森林は林業不振,過疎化を背景として管理が粗放化されてきたが,中越地震後の人口流出,不在地主の増加により深刻化することが予想される.本報告では,森林管理の実態把握に基づき,林地転用規制と森林管理活動支援を目的とした一体的制度案を示す.

Keyword: 防災型土地利用計画, 中越地震, 中山間地域
GET PDF=12/12001-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-9]

Analysis of Disaster Date of Stone Walls in Farmland in Disaster Reconstruction Project in Kumamoto City

Ban Ichiharu [MieUniversity]
Okajima Kenji [MieUniversity]

熊本市小災害復旧事業データを用いた農地石垣の被災状況の分析

○番 一晴 [三重大学]
岡島 賢治 [三重大学大学院]

農地石垣の保全を考えるうえで,その被災状況は正確に把握されておらず,岡島・鏑木ら(2010)による既往の研究からも農地石垣の被災状況を解明することは課題となっている.そこで本研究では,平成18年に行われた熊本市単独による小災害復旧事業のデータを整理することで被災状況の傾向を分析するとともに,石垣の崩壊と斜面破壊について比較を行った.

Keyword: 農地石垣, 被災面積, 傾斜度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [2-18]

A study on population dynamics and extermination measures of Procambarus clarkii in paddy waters in wintering season

Aoki Shunsuke [ Graduate school of Utsunomiya univercity ]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]
Goto Akira [Utsunomiya univercity]

水田水域におけるアメリカザリガニの越冬期の生態解明および駆除対策の検討

○青木俊輔 [宇都宮大学大学院(前)]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤章 [宇都宮大学]

アメリカザリガニは日本各地の湿地環境に生息する外来種のザリガニである。本種は水田水域において稲作被害や生物多様性への悪影響などの問題を引き起こすとされ、外来生物法により要注意外来生物に指定されている。本研究では水田環境において本種が引き起こすとされる諸問題を解決するため本種の駆除対策を検討することとし、特に知見の少ない越冬期に着目して駆除対策の検討および生態の解明をすることを目的とした。

Keyword: 生態系, 環境保全, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [2-22]

Preliminary analysis of fall action and escape action of frogs in experimental concrete canal

Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Nishida_Kazuya [National Institute for Rural Engineering]

実験水路におけるカエル類の転落行動と脱出行動の予備解析

○渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
西田 一也 [農村工学研究所]

カエル類のコンクリート水路への転落行動とその後の脱出行動の特性を把握するため,土羽,脱出用のスロープおよび橋を設けた実験水路において,ニホンアカガエルの挙動を予備的に解析した。個体を土羽に放し,その後4時間にわたって10秒間隔で水路の写真を連続撮影した。写真から個体を判別し,位置座標を計測した。全体の98%の写真から位置座標が得られ,これをもとに土羽や水路内での特徴的な行動や個体の軌跡を解析した。

Keyword: ニホンアカガエル, Rana japonica, 農業水路
GET PDF=12/12002-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [2-28]

Movement of Tail beat of Ice Goby,Leucopsarion Petersi,with Stamina Tunnel in River

oota toshiki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science graduate course]

河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの尾ひれの運動について

○大田 敏貴 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]

高さ3.0cm×幅5.0cm,長さ80cmと47cmの長方形スタミナトンネルを用いてシロウオが遊泳する挙動を高速度カメラで撮影し,遊泳速度と尾部の運動との関係を検討した.その結果,尾ひれの振幅/全長の値は遊泳速度が変化してもばらつきがあるもののほぼ一定の傾向にあり,平均0.13となった.また,シロウオ(平均全長4.8cm)は遊泳速度12〜133cm・s-1で尾ひれを1s間に5.8〜36.2回振って,全長の3〜28倍の速さで遊泳できることがわかった.

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [2-7]

Movement of Tail beat of Ice Goby,Leucopsarion Petersi,with Stamina Tunnel in River

Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Izumi Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]

河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの尾ひれの運動について

○小出水 規行 [農村工学研究所]
西田 一也 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]

高さ3.0cm×幅5.0cm,長さ80cmと47cmの長方形スタミナトンネルを用いてシロウオが遊泳する挙動を高速度カメラで撮影し,遊泳速度と尾部の運動との関係を検討した.その結果,尾ひれの振幅/全長の値は遊泳速度が変化してもばらつきがあるもののほぼ一定の傾向にあり,平均0.13となった.また,シロウオ(平均全長4.8cm)は遊泳速度12〜133cm・s-1で尾ひれを1s間に5.8〜36.2回振って,全長の3〜28倍の速さで遊泳できることがわかった.

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [2-8]

Habitat requirements for conservation of Lethenteron reissneri in the paddy field

Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]
Ikeda Meiko [Field Science Center, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]

水田地帯におけるスナヤツメの生息環境

○伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
池田 明子 [岐阜大学フィールド科学センター]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究では、水田地帯においてスナヤツメの保全に必要な環境について検討した。その結果、本種は上流域に産卵の場があり、その付近に幼体の退避場所となる緩流域が存在するごく限られた水路にしか生息していなかった。幼体は順次水路を流下するが、上流部に留まった小さな個体群が生態遡上を促す可能性も指摘されていることから、本種の保全にはこのような生活史を考慮した環境を整えることが重要であると思われる。

Keyword: 生態系, 環境保全, スナヤツメ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-15]

Analysis of Farmer’s Senses about Public Management System ? A case of Tapjung Project in Nonsan City -

SHIN_Moono [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
SATOH_Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
ISHII_Atsushi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
KIM_Taicheol [College of Agriculture and Life Sciences, Chungnam National University, Korea]

韓国の公的灌漑管理制度に対する農民意識の分析 - 論山市塔亭地区の例 -

○申 文浩 [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
石井 敦 [筑波大学生命環境科学研究科]
金 泰 [忠南大学農業生命科学部]

発展途上国における灌漑管理の効率性・持続性向上のため,世界銀行を始めとして各地域の国際銀行が灌漑排水事業の融資条件としてPIMを導入するようになった.一方,韓国では,1980年代から公的補助管理が行われ,2000年に農民の水利費負担を免除するとともに農業水利施設を全面的に管理することとなった.本研究は,公的管理の下で農民は水管理について,どのような意識を持っているのかについてアンケート調査を中心に検討した.

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 公的管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-18]

Performance Assessment of Government Maneged at Main Irrigation Network in the Nile Delta

Ahmed M. Aly [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

エジプト・ナイルデルタの灌漑地区における政府管理の灌漑実効評価

○Ahmed M. Aly [鳥取大学農学部大学院連合農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]

エジプトのナイルデルタでは、用水系統の改善のために、効率的な灌漑技術を導入している。改善点は、機械化ゲートと必要な量と順序で自動的に配水する制御装置の利用である。我々は、導入前後で政府管理下の灌漑システムの評価を行った。その結果、配水能力の向上に成功した。このシステムは、水が必要な際に灌漑地区への配水および、灌漑地区間で公平な水分配を可能にする。加えて用水路の送水能力・配水能力・柔軟性を改良した。

Keyword: main irrigation system, irrigatioin district, Water delivery performance
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-28(P)]

Efficiency of dry season rice irrigation in an irrigation systemin the Chao Phraya deita, Thailand

HASEGAWA RIE [Graduate school of Agriculture Utsunomiya univ]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]

タイ・チャオプラヤデルタ灌漑システムにおける乾季稲作の灌漑効率のついて

○長谷川 理恵 [宇都宮大学農学研究科]
後藤章 [宇都宮大学]
水谷正一 [宇都宮大学]

チャオプラヤデルタにおける当初計画以上の乾季稲作の普及には、用水の反復利用による高末端灌漑効率が貢献していると考えられる。本研究では、灌漑システム全体の灌漑効率を、送配水効率と末端灌漑効率の2視点から評価した。流量観測データと末端灌漑水源に関するアンケート調査の結果から、灌漑システム全体の灌漑効率84%には、95〜120%という高い末端灌漑効率が起因していることが明らかとなった。

Keyword: 灌漑効率, 作付強度, チャオプラヤデルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-33]

The mechanism of soil nitrogen control by underground irrigation for low-protein rice production

Okita Masataka [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
Kashiwagi Junichi [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]

低タンパク米生産に向けた地下潅漑による土壌中の窒素制御

○沖田政崇 [北海道大学大学院農学院]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]

北海道の泥炭地水田地域では、出穂期に地下灌漑を行うことで米のタンパク含量が低下することが実証されてきている。しかし土壌中の窒素制御の詳しいメカニズムに関しては不明である。15日間に渡る地下灌漑と排水の繰り返しで、深さ60cmまでの土壌中のアンモニウム態窒素が22.8kg/ha減少した。この減少は、暗渠排水に伴う洗脱によるものではなく、窒素は地下灌漑により表層に移動し、表面排水や脱窒により消失したと推察された。

Keyword: 地下灌漑, 土壌窒素, 低タンパク米
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-38]

Drainage control to reduce nitrate leaching in a clayey agricultural field

Miyamoto Teruhito [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Kitagawa Iwao [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Shiono Takahiro [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Kameyama Koji [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]

暗渠排水位制御による粘土質転換畑からの流出負荷削減

○宮本輝仁 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
塩野隆弘 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
亀山幸司 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

農地のフル活用が推進され,多くの水田を転換畑として利用する際,暗渠から排出される流出負荷の低減対策が重要となる.本研究では,粘土質転換畑を対象に圃場試験を行ない,暗渠口への立ち上がり管の取り付けにより地下水位が容易に制御できること,暗渠排水位制御により硝酸態窒素の排出が抑制されることが確認された.また,農地からの温室効果ガスの発生量における暗渠排水位制御の影響も小さいことを示唆する結果も得られた.

Keyword: 暗渠, 硝酸態窒素, 脱窒作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-39]

An examination on performance estimation of drainage canal in the upland field area in Hokkaido

NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]
SATO Satoshi [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]
ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]
SAWADA Kazuo [FRONTIER-Giken Co.,Ltd]
SUENAGA Toshio [FRONTIER-Giken Co.,Ltd]
RIMPO Shinya [FRONTIER-Giken Co.,Ltd]

北海道の畑作地帯における排水路の性能低下予測に関する一考察

○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
佐藤 智 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
金田 敏和 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石神 暁郎 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
澤田 和男 [(株)フロンティア技研]
末永 俊雄 [(株)フロンティア技研]
林保 慎也 [(株)フロンティア技研]

寒冷地の畑作農業では排水対策が不可欠であり、北海道では1960年代から80年代にかけて国営の排水路整備が盛んに実施された。今後は適切な維持管理が必要である。一般的な機能保全の手引きでは、地域性のある水路形式やそこでの性能低下要因については詳述されていない。そのため、北海道内の明渠排水路の機能診断結果を用いて、性能低下の要因分析や単一劣化曲線モデルの適用を試みた。

Keyword: 排水施設, 維持管理, 機能診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-8]

Changes of Paddy Percolation in Paddies with Concrete Frame

Taniguchi Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Kanatsuka Chiaki [Ibaraki Prefecture]
Satoh Masayoshi [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

コンクリート枠を有する水田における水田浸透量の変動

○谷口智之 [筑波大学生命環境系]
金塚千晶 [茨城県庁]
佐藤政良 [筑波大学生命環境系]

計画用水量は減水深をもとに決定されるが,実際に減水深を測定すると漏水や畦畔を通した水移動の影響で安定した値を得ることが困難である.そこで,これらの影響を受けないと考えられるコンクリート枠で四方を囲まれた水田複数筆を対象に減水深を測定し,その時間的・空間的変動を検討した.結果,中干し前は安定した浸透量が得られるが,中干し後は耕盤下を通した隣接水田間での水移動が発生し,値が不安定になることがわかった.

Keyword: 減水深, 畦畔浸透, 中干し
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-18]

Measurement of water content at 800m deep in the sea floor by TDR method

OCHIAI_HIROYUKI [University of Tokyo]
NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]
MATSUMOTO_RYO [University of Tokyo]

TDR法を用いた水深800mにおける堆積物中の水分量測定

○落合博之 [東京大学大学院]
登尾浩助 [明治大学]
松本良 [東京大学大学院]

新たなエネルギーの開発が必要となった日本では、ガスハイドレートのエネルギーへの転用が急速に進んでいる。ガスハイドレートの集積物では海底堆積物でもフリーガスを含む可能性がある。ガス体積量を計算で求めることを最終目標とし、本研究ではTDR法を用いて水分量測定を試みた。結果として海底堆積物中には水が50%以上存在し、測定地点によって異なることがわかった。

Keyword: TDR, 深海, 海底堆積物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-28]

Evaluation the effect of crop canopy on micro-scale advection and soil water condition

YUGE Kozue [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ANAN MITSUMASA [Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]
SHINOGI YOSHIYUKI [Faculty of Agriculture of Kyushu University]

マイクロ灌漑圃場における作物体が小規模移流現象と土壌水分動態に及ぼす影響

○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
阿南 光政 [(株)高崎総合コンサルタント]
凌 祥之 [九州大学大学院農学研究院]

本研究は,マイクロ灌漑圃場における作物体が小規模移流現象および土壌水分動態に及ぼす影響を解明することを目的とする.まず,作物体による風の乱れを解明し,土壌面近傍の空気中の水蒸気圧と温度の分布を推定した.これらを用いて土壌面におけるエネルギー収支を求め,これを境界条件として土壌中の水分および熱輸送をシミュレートした.これらの結果の妥当性を評価するため,風洞を用いて検証実験を行った.

Keyword: 土壌面蒸発, シミュレーションモデル, 風洞実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-30(P)]

Application of Neural Networks for Soil Moisture Estimation in SRI Paddy Field with Limited Meteorological Data

Chusnul Arif [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Budi Indra Setiawan [Dept. of Civil and Environmental Engineering, Bogor Agricultural University]
Masaru Mizoguchi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ryoichi Doi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

限られた気象データからSRI水田の土壌水分を推定するニューラルネットワーク法

○クスヌル・アリフ [東京大学大学院農学生命科学研究科]
ブディ・インドラ・セチワン [ボゴール農科大学環境土木学科]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土居良一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

SRI水田の灌漑計画には土壌水分SMの測定が重要である。本研究では2つのニューラルネットワークモデル(NNM)を組み合わせて、限られた気象データからSMと蒸発散量ETを推定した。まず実測された気温の最大・平均・最小値からETを推定した。次に動的NNMにより推定ETと実降水量からSMを求めた。作付期間の異なる気象条件で検証した結果、本推定法は寄与率0.80で実測SMを良好に再現できることが分かった。

Keyword: 土壌水分, SRI水田, ニューラルネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-38]

Aggregation and dispersion of model colloidal particles in the presence of imogolite -part 3-

KOBAYASHI_Motoyoshi [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
NITANAI_Miki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
SATTA_Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]
ADACHI_Yasuhisa [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

イモゴライトの存在下における標準コロイド粒子の凝集分散−その3−

○小林 幹佳 [筑波大学生命環境系]
似内 美貴 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
足立 泰久 [筑波大学生命環境系]

イモゴライトを添加することによるラテックス粒子の凝集分散・荷電特性の変化を実験により検討した.その結果,イモゴライトとラテックス粒子が異符号に帯電している場合は,2つの凝集作用が期待できると考えられた.すなわち荷電中和と,イモゴライトの凝集体による粒子の取り込み(スウィープ凝集)である.一方,同符号に帯電している場合には,スウィープ凝集において,イモゴライトの荷電量が影響する可能性が示唆された.

Keyword: 粘土・コロイド, 火山灰土, 凝集剤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-48(P)]

How much is the amount of N-fertilizer which nitrogen concentration of soil pore water does not exceed 10 mg L-1?

Akira ENDO [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Kazunori KHOYAMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

農耕地土壌間隙水のNO3-N濃度が10 mg L-1を超えない条件を満たす施肥量の算定

○遠藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]

近年、農耕地への窒素施肥量は減少傾向にあるが、野菜と飼料作物については2000年頃から増加傾向にある。本研究の目的は、農耕地に投入する窒素肥料が環境に対し負のインパクトを与えないような具体的方策を模索することにある。今回、黒ボク土と灰色低地土の水田・畑地・樹園地・牧草地において、年間の土壌中のNO3-Nの動態を把握し、土壌水中のNO3-N濃度が10 mg L-1を超えない条件を満たすような施肥量を推定した。

Keyword: 農耕地, NO3-N濃度のイソプレット, 推定施肥量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-8]

Study on Nesting Techniques for Tidal Flow Simulations in Coastal Waters

Honda Yuri [Gruduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

沿岸浅海域潮流シミュレーションにおけるネスティング計算法の検討

○本田 裕理 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

仮想海域と博多湾を対象に,潮流シミュレーションにおけるエリアタイプ・ラインタイプという2つのネスティング計算法に関して検討し,複雑な地形に対応した計算の効率化を図った.その結果,潮流速・干潟の発生において良好な再現性が得られた.今後の研究課題は,再現精度向上のために,ネスティング計算による計算結果を全体の計算結果にフィードバックさせる計算法に関する検討である.

Keyword: 2次元単層モデル, 博多湾, スポンジ領域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-18]

Remediation of saline soil by calcium carbonate and organic manure

Ishibashi Sakuya [University of Tokyo]
Imoto Hiromi [University of Tokyo]
Nishimura Taku [University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Professor Emeritus, University of Tokyo]

炭酸カルシウム及び有機肥料を用いた塩害土壌の修復に関する研究

○石橋咲耶 [東京大学]
井本博美 [東京大学]
西村 拓 [東京大学]
宮崎 毅 [東京大学名誉教授]

塩類を含む土壌に対し炭酸Ca及び堆肥を施用し培養・溶脱を行い、これら資材の除塩への効果を評価した。堆肥,炭酸Caともに溶脱中の透水性低下の抑制に効果があった。溶脱後、ほぼ全てのカラムで交換性Na+が減少し、Ca2+が増加した。堆肥と炭酸Caをともに施用したものは培養初期においても交換性Ca2+濃度が高かった。これは堆肥の分解によるCO2濃度上昇によると考えられる。

Keyword: 塩類土壌, 堆肥, リーチング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-28(P)]

Analysis of Sediment Yield under different Sugarcane Cultivation Systems in Urajigawa Watershed Area in Kume Island, Okinawa

WEERAPPULI HEWAGE ARUNA SHANTHA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
okada_kensuke [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

久米島浦地川流域のサトウキビ圃場の赤土流出解析

○WEERAPPULI HEWAGE ARUNA SHANTHA [東京大学大学院農学生命科学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]
岡田謙介 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

GeoWEPPモデルを用いて久米島浦地川流域のサトウキビ圃場の赤土流出を解析した.無対策の慣行栽培の場合,春株出しの赤土流出量が最も少なく,夏植えの赤土流出量が最も多かった.夏植え・春植えを春株出しに変更し,さらにサトウキビ残渣を用いてマルチングすることで赤土流出量は減少し,最大で71.6%の削減効果が得られた.夏植え・春植えを維持する場合には,クロタラリアを用いた被覆・緑肥対策が有効といえた.

Keyword: 赤土流出, GeoWEPP, Soil conservation measure
GET PDF=12/12005-28P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-31]

Effects of charcoal treatment on plant growth and soil nutrient loss

ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Sadao NAGASAKA [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Shigeo ISHIKAWA [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

土壌の木炭処理が作物生育及び養分流出に及ぼす影響について

○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]

農地からの養分流出が下流の水域の汚濁原因になることがしばしば指摘されている。本研究では、2種類の土壌(黒ボク土と国頭マージ)に粒径別処理した3種類(1mm以下、1〜5mm、5〜8mm)の木炭を容積比10%で混合させ、木炭処理法の違いがコマツナの生育度合いと養分流出防止にどのような影響を及ぼすかについて調べた。その結果、黒木ボク土と国頭マージはそれぞれ1mm以下と1〜5mmの木炭処理法がより効果的であることが分かった。

Keyword: 農地保全, 農地環境, 水質
GET PDF=12/12005-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-34]

Correlation of a Set of Moving Average Daily Precipitation Data measured nearby Bramaptra River

TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIURA Kouki [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
TANAKA Jun [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
NAKAMOTO Shinpei [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
Akihito Nishio [Aichi Prefecture Government]

ブラマプトラ川付近における移動平均日雨量の相関係数

○田中賢治 [国土防災技術株式会社]
朝日伸彦 [国土防災技術株式会社]
杉浦弘毅 [国土防災技術株式会社]
田中淳 [国土防災技術株式会社]
中本真平 [国土防災技術株式会社]
西尾亮人 [愛知県庁]

ブラマプトラ川付近の日雨量データの相関係数について、移動平均が60日と長い場合、2地点間の相関係数は0.8と大きく、区間距離が開いてもあまり減少しない傾向があることに注目し、原因を考察した。そして、雨季と乾季が目立つように加工した日雨量データについては、日本で得られたデータであっても、同様の相関係数の傾向が得られることを示した。すなわち、雨季と乾季の存在が、2地点間の相関係数について重要と言える。

Keyword: バングラデシュ, ブラマプトラ川, 点雨量
GET PDF=12/12005-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-38(P)]

Chemical properties of the compost maturity on waste mushroom medium

EGUCHI MASAAKI [college of Bioscience and Biotechnoloty, Chubu University]
KURITA YASUHISA [college of Bioscience and Biotechnoloty, Chubu University]
HASHIMOTO MAKOTO [M-Style Co., Ltd.]

きのこ廃菌床を主原料とした堆肥の完熟化過程における化学特性

○江口雅昭 [中部大学応用生物学部]
栗田泰尚 [中部大学応用生物学部]
橋本 真 [(株)エムスタイル]

きのこ廃菌床を主原料とした堆肥の完熟化を低コストで容易に判定できる化学的指標としてのpHの検討およびその化学的根拠を明らかにすることを目的とした実験を行った.pHは温度と類似した経時変動をしており,数回の変動の後に最終的にpH7.5付近で約5日間安定することで完熟化判断が可能なことが示された.堆肥化初期には乳酸や酢酸が高濃度であり,中期以降には酸性物質が低濃度であることがこのpH変動の背景となっていた.

Keyword: きのこ廃菌床, 堆肥化判定基準, pH
GET PDF=12/12005-38P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-39(P)]

Effects of the applied organic matter on soil gaseous-transport properties: case at the 1st year after the application

Purwoko Hari Kuncoro [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]

施用した有機物が土壌のガス輸送特性に与える影響:施用1年後の結果

○Purwoko Hari Kuncoro [岩手大学大学院連合農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学農学部]

 モミガラ,稲ワラ片,バーク堆肥,オガクズ,バーク片を体積比で10%,20%,30%混入した小試験区(1m×0.8m×0.15m深)を造成し,直後および1年後に採土した試料を静的荷重で締固め,ガス拡散係数,通気係数を測定した。有機物混入の結果,ガス拡散係数,通気係数は概ね対象区より大きくなったが,時間経過により効果は減った。ガス拡散係数の増加は間隙の屈曲性の低下,通気係数の増加はマクロポアの連続性の増加が主な原因と考えられる。

Keyword: 土壌空気, 土壌改良,
GET PDF=12/12005-39P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-8]

Quantitative Analysis of Salt Composition Ratios Using Mixing Model in an Irrigation District

Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Nakano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

混合モデルによる灌漑農地における塩類起源の定量的解析

○久米崇 [総合地球環境学研究所]
長野宇規 [神戸大学大学院農学研究科]
中野孝教 [総合地球環境学研究所]
渡邉紹裕 [総合地球環境学研究所]

本研究ではSr安定同位体と微量元素の分析結果に混合モデルを適用し、灌漑農地における排水中の塩分起源の定量的解析を行った。解析の結果、営農管理の違いに起因すると思われる塩分混合比に明確な差異が認められた。排水サンプルD10には海水起源の塩分が21%、肥料起源の塩分が57%含まれていた。一方、D12には海水起源の塩分が2%しか含まれておらず、肥料起源の塩分が78%含まれていた。灌漑水起源の塩分はどちらも20%程度であった。

Keyword: 排水管理, 水環境, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-12]

Correlation of a Set of Moving Average Daily Precipitation Data measured nearby Bramaptra River

Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

ブラマプトラ川付近における移動平均日雨量の相関係数

○加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]

ブラマプトラ川付近の日雨量データの相関係数について、移動平均が60日と長い場合、2地点間の相関係数は0.8と大きく、区間距離が開いてもあまり減少しない傾向があることに注目し、原因を考察した。そして、雨季と乾季が目立つように加工した日雨量データについては、日本で得られたデータであっても、同様の相関係数の傾向が得られることを示した。すなわち、雨季と乾季の存在が、2地点間の相関係数について重要と言える。

Keyword: バングラデシュ, ブラマプトラ川, 点雨量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-15]

Estimation of water quality from oxidative DNA damage in rice

Satta naoya [Iwate University]
Tateishi Takahiro [Iwate University]
Yonezawa Ayako [Iwate University]
Miyano Sachiko [Iwate University]

イネの酸化的DNA損傷を指標とした灌漑水の水質異常評価の試み

○颯田 尚哉 [岩手大学]
立石 貴浩 [岩手大学]
米澤 彩子 [岩手大学]
宮野 幸子 [岩手大学]

本研究では、イネの根の細胞中のDNA酸化損傷の指標であるdGと8-OH-dGについて、HPLCを用いた同時分析条件を確立した。臭素酸を含むモデル灌漑水を用いて、寒天培地でイネの栽培実験を行い、成長への悪影響を把握した。イネの根について8-OH-dGの評価を試みたが、臭素酸濃度とは明確な関係は今回得られなかった。

Keyword: 臭素酸, イネ, DNA酸化損傷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-17]

Pharmaceuticals Removal Function of Paddy Field Irrigated with Advanced Treated Wastewater of Rural Sewerage

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Nakaya Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]

農業集落排水高度処理水を利用した水田における生活排水由来医薬品の除去

○治多伸介 [愛媛大学農学部]
中矢雄二 [愛媛大学農学部]

集落排水高度処理水を,10年以上,無希釈灌漑した水田を,平成23年灌漑期に調査した.その結果,処理水中の解熱消炎鎮痛剤3種類は,87.8%〜45.5%が水田で除去された.それら医薬品の含有量は,水田土壌では灌漑期前後で減少した.また,それら医薬品は水稲の茎・葉で検出され,籾からは検出されなかった.以上より,水田は医薬品除去機能を有し,その機能には土壌の分解作用と水稲吸収が重要であることが分かった.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, 医薬品
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-18]

First two years efficiency of hybrid sub-surface constructed wetland system for the treatment of mixture of point source and non-point source load

Sakuragi Hiroaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaidou University]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture,Hokkaidou University]
Kato Kunihiko [National Agricultural Center for Hokkaidou Region]
Yokota Takashi [National Agricultural Center for Hokkaidou Region]
Wu Da [Graduate School of Agriculture,Hokkaidou University]
Ietsugu Hidehiro [Tusk Corporation]
Pradeep K Shalma [Graduate School of Agriculture,Hokkaidou University]

浄化槽処理水と面源負荷の処理を目的としたハイブリッド伏流式人工湿地の最初の2年間の性能評価

○櫻木 宏明 [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]
横田 岳史 [北海道農業研究センター]
呉 妲 [北海道大学大学院農学院]
家次 秀浩 [株式会社たすく]
プラディープ・クマール・シャルマ [北海道大学大学院農学院]

縦型と横型を組み合わせたハイブリッド伏流式人工湿地は浄化率が高く、主に点源負荷対策に利用されてきた。この人工湿地を面源負荷対策の一部に利用したところ、人工湿地からの流出水の濃度は環境基準A類型をほぼ満たしており、効果的に浄化できることがわかった。またSSの流入変動が大きかったが、流出水の濃度はほぼ一定であり、年間を通して安定した濃度浄化ができていた。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-1]

Inspection for flood mitigation effect of a Paddy Field Dam on Niigata-Fukushima heavy rainfall in July 2011

Miyazu Susumu [Graduate school of Science and technology, Niigata University]
Yosikawa Natsuki [Institute of Science and technology, Niigata University]
Abe Satoshi [Graduate school of Science and technology, Niigata University]
Misawa Sin-ichi [Institute of Science and technology, Niigata University]

平成23年7月新潟・福島豪雨における田んぼダムの効果検証

○宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]
吉川 夏樹 [新潟大学自然科学系]
阿部 聡 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学自然科学系]

近年発生頻度が増加傾向にある局所的な豪対策として,新潟県では,水田からの落水量を人為的に抑制する取組「田んぼダム」の普及が進んでいる.本研究では,筆者らが構築した内水氾濫解析モデルを用いて,田んぼダムを実施している3流域(長岡市深才流域(198ha),見附市貝喰川流域(8,435ha),新潟市白根郷流域(7,460ha))を対象に,2011年7月の新潟・福島豪雨発生時の洪水緩和効果を検証した.

Keyword: 田んぼダム, 平成23年7月新潟・福島豪雨, 洪水緩和効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-20]

The relation between the amount of nitrogen removal on paddy fields and inflow loads

KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
TAKAISHI Risa [College of Agriculture IBARAKI University]
YOSHIDA Koshi [College of Agriculture IBARAKI University]
KITAMURA Tatsumi [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
YOSHIO Takahiro [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
HIROSE Kouji [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]

流入負荷と水田の窒素除去量の関係について

○黒田久雄 [茨城大学農学部]
高石梨沙 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
北村立実 [霞ヶ浦環境科学センター]
吉尾卓宏 [霞ヶ浦環境科学センター]
広瀬浩二 [霞ヶ浦環境科学センター]

窒素濃度が高い鉾田川上流部に窒素除去用に複田した4つの水田を用いて窒素除去試験を行った.2010年と2011年に調査を行い6つの年間窒素除去量のデータを得た.その結果,1)流入と流出のTN濃度差は,3.5〜3.8 mg・L-1程度の範囲であった.2)水田IIの結果から滞留時間が長くなると窒素浄化がすすみ流出濃度は低くなるが,総除去量にはあまり差がない.3)流入負荷量と差引排出負荷量の関係には高い関係がある.以上のことがわかった.

Keyword: 窒素除去, 水田, 流入負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-28]

Effect of Land Use Distribution on Nitrogen Concentration of River Water in the Western Part of Hokkaido

ABE_Kazuki [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]
OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]

北海道西部における土地利用分布が河川窒素濃度に与える影響

○阿部 和生 [東京農業大学大学院農学研究科]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]

北海道西部の貫別川と尻別川の支流を対象とし,土地利用が河川窒素濃度に与える影響を検討したところ,畑草地率とT-N濃度との間に高い相関が得られた.さらに,流域内部の土地利用分布や配置に着目し,T-N濃度の関係を検討した. その結果,河川周辺に林地を集約する、畑草地のパッチ面積を小さく保つ,または林地のパッチ面積を大きくするといった土地利用分布が河川水室保全に有効なことが明らかになった。

Keyword: 土地利用, 河川, 窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-2]

Evaluation of Flood Mitigation Function of Paddy Fields with Runoff Control Devices at Sakura River Basin

TADA Asuka [Ibraki University]
KOSHI YOSHIDA [Ibaraki University]
ISSAKU AZECHI [Ibaraki University]
HISAO KURODA [Ibaraki University]

桜川流域における田んぼダムの洪水緩和機能評価

○多田飛鳥 [茨城大学]
吉田貢士 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

茨城県霞ヶ浦周辺内の桜川流域において水田の貯留機能を人為的に強化する田んぼダムの効果の評価を行った。手法として完全分布型TOPMODELと水田土壌水収支モデルを用いて解析を行った。モデルは最も流出量の大きかった9/28のデータに合うように同定した。上記モデルを用いて田んぼダム導入によるピークカット効果の検討を行った。具体的には水田の排水口の直径を11cmから4.1cmへと減少させた結果、25%のピークカット率が得られた。

Keyword: 完全分布型TOPMODEL, 水田面積率, 降雨流出関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-38]

Effect of Cyclic Irrigation on Reduction of Nitrogen and Phosphorus Loadings

Kurihara Kazuyuki [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]
Fujii Kenji [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]
Matuno Yutaka [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]
Hatcho Nobumasa [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]

循環灌漑水田からの窒素・リン流出負荷特性

○栗原和幸 [近畿大学大学院農学研究科]
藤井健嗣 [近畿大学大学院農学研究科]
松野裕 [近畿大学大学院農学研究科]
八丁信正 [近畿大学大学院農学研究科]

滋賀県にある循環灌漑水田を対象に全窒素・全リン流出負荷特性について検討を行った。対象とした循環灌漑水田では循環取水率が高くなる程、排水中の全窒素・全リン濃度が高くなることが判明した。また、循環灌漑による負荷削減効果を定量的に把握するため、循環灌漑における水・物質収支モデルを構築した.観測データを用いて、このモデルのキャリブレーションを行いパラメータ-を同定した.

Keyword: 水質, 水田灌漑, 水収支・水循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-3]

Selection of suitable sites for allocating Paddy Field Dam project

Abe Satoshi [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Yoshikawa Natsuki [Institute of Science and Technology, Niigata University]
Miyazu Susumu [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Akeda Kaoru [Niigata Prefectural Federation of Land Improvement Association]
Misawa Shin-ichi [Institute of Science and Technology, Niigata University]

田んぼダム適地の選定

○阿部 聡 [新潟大学大学院 自然科学研究科]
吉川 夏樹 [新潟大学自然科学系]
宮津 進 [新潟大学大学院 自然科学研究科]
明田 薫 [新潟県土地改良事業団体連合会]
三沢 眞一 [新潟大学自然科学系]

近年増加傾向にある洪水被害への対策の一つとして田んぼダムが注目を集めている.田んぼダムの浸水軽減効果は取組地域毎に発現規模が異なるため,今後の普及にあたっては,戦略的な取組地域の拡大が求められる.本研究では,「洪水緩和の必要性」および「洪水緩和の効果」の両側面から新潟県内の田んぼダム取組適地を選定した.その結果,1058流域中63流域が取組適地となった.

Keyword: 田んぼダム, 取組適地, 洪水緩和機能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-48]

Effect of paddy irrigation on groundwater level in the Tedori River Fan

Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Ozaki Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]
Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

手取川扇状地における地下水位への水田灌漑の影響

○岩崎 有美 [京都大学大学院農学研究科]
尾崎 正志 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

手取川扇状地の地下水流動モデルを,地下水位分布等の現地観測データをもとに構築し,水田面積の減少が灌漑期の地下水位に与える影響を評価した.また,水田面積の減少による地下水位低下を抑制するための揚水規制の検討を行った.その結果,水田面積減少による地下水位低下は,扇頂部から手取川に近い扇央部で大きく,水田面積の減少率が30 %を超えると揚水規制では現況の地下水位を維持できないことが明らかになった.

Keyword: 地下水, 扇状地, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-6]

Dyke systems in the high flood rice granary area in the Mekong Delta

Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Fujihara Yoichi [Ishikawa Prefectual University]
Izumi Taro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Iizumi Yoshiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

メコンデルタ高洪水稲作地域のダイクシステム

○藤井秀人 [国際農林水産業研究センター]
藤原洋一 [石川県立大学生物資源環境学部]
泉 太郎 [国際農林水産業研究センター]
飯泉佳子 [国際農林水産業研究センター]

メコンデルタは温暖化の影響を強く受けるデルタとして懸念されている。カンボジア国境に近いメコンデルタ上流部は氾濫水位が1〜3mになる高洪水稲作地域である。この地域では、洪水を完全に防ぐ堤高の高い「フルダイク」と、稲収穫時期(8月頃)までの洪水を防ぎ、収穫後は洪水を農地に流入させる低堤高の「セミダイク」が建設されている。本報は、現地調査と農家や行政官への聞き取りを基に、両ダイクの現状と長短について報告する。

Keyword: 気候変動, メコンデルタ, 洪水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-7]

Wrestling with Themes of the Dainitsutsujigaoka's Association Downstream for the Regulating Runoff Reservoir in the West Neighbour Park of Tagu

Ohnishi Ryouichi [individual]

田宮西近隣公園調整池に対する直下流・第二つつじが丘自治会の取り組み

○大西  亮一 [個人]

雨水調整池は治水ダムや河川の遊水地に比べて規模が小さいので、標準設計で造られるが、田宮西近隣公園調整池は特殊な地形条件や直下流に住宅密集地があるため、下水道雨水調整池技術基準(案)の形式が当てはまらない特殊な調整池である。また、水収支と水理計算によって、調整池は余水吐が必要である。下流排水管は下流から399m付近の1,200mm管が能力不足であるがバイパス管で解消し、0.8m3/s程度の余水吐が設置できる。

Keyword: 排水, 雨水調整池, 排水管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-8]

Flood Simulation considering Probability of Heavy Rains and Uncertain of Soil Properties of Earth-fill Dams

NAGAO Haruna [Okayama University]
NISHIMURA Shin-ichi [Okayama University]
TAKAGI Takuto [Okayama University]
FUJISAWA Kazunori [Okayama University]
SHUKU Takayuki [Okayama University]

降雨の確率特性と地盤物性の不確定性を考慮したため池堤体の破堤と洪水解析

○長尾遥奈 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]
高木 拓人 [岡山大学]
藤澤 和謙 [岡山大学]
珠玖 隆行 [岡山大学]

本研究では,ため池決壊の主な原因である越流現象を対象に周辺地域における被害を考慮した豪雨時の越流破堤リスクを評価することを目的としている.まず実降雨の確率特性を有する擬似降雨を作成し,ため池堤体の越流確率及び越流水深を算定する.さらに決壊時の洪水解析を堤体物性値の不確定性を考慮して行い被害域を推定する.特定地点の浸水深の確率分布の算定を行い,越流確率と一定値以上浸水する確率から被害確率を求めた。

Keyword: 降雨確率モデル, 越流確率, 洪水解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [7-18]

Identification of elastoplastic constitutive model and its parameters using the particle filter

Shimmura Hayato [Kyoto University]
Kataoka Motoharu [Kyoto University]
Murakami Akira [Kyoto University]
Ohno Shintaro [Kajima Co.]

粒子フィルタを用いた弾塑性モデル/パラメータの同定

○新村隼人 [京都大学農学研究科]
片岡資晴 [京都大学農学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]
大野進太郎 [鹿島建設]

地盤挙動のメカニズムを推定し,予測精度を向上させる手段として粒子フィルタによるデータ同化を用いる.具体的には,データ同化によってECモデルにおける降伏曲面の形状を定めるパラメータnEを推定することでモデル同定を行い,同時に構成式中のパラメータも同定する.提案手法の有効性を検証するために,三軸CD試験ならびに神戸空港島基礎地盤を対象として観測値を用いたデータ同化を行う.

Keyword: 粒子フィルタ, EC/LCモデル, データ同化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [7-28]

Information system for agricultural water usage using public data on the Internet

Ito_Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Kondo_Masaaki [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Kajisa_Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]

インターネット上で公開されているデータを利用した農業用水情報システム

○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤 雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐 隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]

国土交通省がインターネットで公開している「川の防災情報」には、農業用ダムの貯水量・流入流出量等のデータも含まれている。最新値のみが閲覧可能なので、本研究では定期的にこれら水管理データを取り出してデータベースに格納し、経時的な変化の様子を視覚的に表示するシステムを作成した。これにより、渇水傾向や洪水時の対応などが容易に閲覧でき、農業用水のユーザおよび管理者によって有用なツールとなることを示した。

Keyword: IT, 水管理, データベース
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [7-3]

Estimation of Traveling Speed of Seismic Wave in ARATOZAWA Dam Body

AOYAMA Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]

荒砥沢ダム堤体における地震波伝播速度の推定

○青山咸康 [石川県立大学生物資源環境学部]

荒砥沢ダムは国営迫川上流農業水利事業で建設され,1998年以降供用されている堤高74.4mのフィルダムである.このダムは,試験湛水期間を含め,宮城県北部,岩手宮城内陸,東北地方太平洋沖の3地震を経験し,それらの加速度記録が収録されている.特に岩手宮城内陸地震では堤体に被災を生じたが,その加速度記録は通常の加速度応答特性と異なっている.この点の解明のため,クロススペクトルの解析を通じ伝播速度の推定を試みた.

Keyword: 構造物の動力学的性質, 地震工学, 土構造物の地震時挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [7-8]

Estimation of Dominant Frequency Measured by Microtremor on Crest of Irrigation Tank

Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Takimoto Ryo [Faculty of Agriculture, Ehime University]

ため池天端で計測した常時微動による卓越振動数の検討

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
滝本 亮 [愛媛大学農学部]

東日本大震災ではため池決壊のために,死者7名,行方不明者1名が出るなどの大きな被害が発生し,ため池の耐震性強化が求められている.耐震補強を講じる上で,ため池の固有振動数を把握することが必要である.本研究では,常時微動測定による卓越振動数fdと,表面波探査から得られるVs構造と1/4波長則から固有振動数fnを求めた.fdの値はfnと近い値を示し,その振動パターンを明らかにすることができた.

Keyword: ため池, 表面波探査, 常時微動計測
GET PDF=12/12007-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-06(P)]

Spatial distribution of radioactive cesium concentration in soil at a paddy plot and estimation of its loading through irrigation water

Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

作付け実施水田における放射性セシウムの濃度分布と灌漑用水による負荷量の推定

○中村公人 [京都大学農学研究科]

2011年度に作付けを行った福島県内の阿武隈高地に位置する3筆の水田圃場を対象に土壌中の放射性セシウム濃度の空間分布を測定した.その結果,取水口付近の表層土壌の濃度が,圃場内のそれ以外の場所に比べて高い場合があることがわかった.これは,灌漑用水の流入に伴うものと考えられる.濃度分布をもとに灌漑用水の流入に伴う放射性セシウム負荷量を試算したところ,フォールアウトによる沈着量の1%程度と推定された.

Keyword: 放射性セシウム, 水田土壌, 灌漑用水
GET PDF=12/12008-06P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-10]

Basic study on decontamination of paddy field using soil particle classification in water

ISHIWATA_NAOYUKI [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]
MIZOGUCHI_MASARU [Guraduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

沈降分級を用いた水田除染法の基礎実験

○石渡尚之 [東京大学農学部]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

福島原子力発電所の事故で放出された放射性セシウムは表層の粘土に強く吸着している。粘土粒子が水中で沈降が遅いこと(ストークス則)を利用し、セシウム汚染土壌を代かきすることで、粘土粒子を泥水中または沈殿土層の上部へと集積させるための基礎実験を行った。その結果、厚さ2cmの土の線量が、代かきの泥水を強制排水することで41%下がること、および代かき後の沈殿土の表土剥ぎによって66%下がることが分かった。

Keyword: 除染, 代かき, ストークス則
GET PDF=12/12008-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-11]

Development of Dry Process for Removing Cs from Soil Contaminated with Radioactive Materials

Yuzo Manpuku [Japan International Research Center for Agricultural Science ]
Keiichi Miura [Taiheiyo Cement Corporation]
Tadashi Sasaki [JGC Corporation]
Takeshi Kimura [National Agriculture and Food Research Organization]
Takashi Kuwabara [Tokyo Electric Power Company]

放射性物質汚染土壌等からの乾式Cs除去技術の開発

○万福裕造 [国際農林水産業研究センター]
三浦 啓一 [太平洋セメント株式会社]
佐々木 忠志 [日揮株式会社]
木村 武 [農研機構]
桑原 隆 [東京電力株式会社]

除染を推進していく上で、大量に発生する除去物の減容化は中間貯蔵施設の設置がなかなか進捗しないことから重要な課題となっている。そこで、今回の研究では福島県内の放射性物質に汚染された農地土壌に、高性能反応促進剤を添加して小型回転式昇華装置を用いて高温で連続昇華させることにより、土工資材等に利用可能なレベルにまで、当該汚染土壌からその含有する放射性セシウムを分離・除去する技術(乾式セシウム除去技術)を開発した。この技術を用いることにより中間貯蔵施設で管理する土量を大幅に低減することができる。

Keyword: 東日本大震災, 農地除染, 復興対策
GET PDF=12/12008-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-12]

Constraints and measures to establish rural communities with low greenhouse gas emission in developing countries

Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Izumi Taro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

開発途上国における低炭素型農村社会構築の課題と対策

○松原英治 [国際農林水産業研究センター]
泉太郎 [国際農林水産業研究センター]

土地、水、植生等の地域資源の有効利用を進めることによる、開発途上国における低炭素型農村社会の構築に向け、プログラムCDM事業化(PoA)又は途上国の適切な緩和行動(NAMA)による事業化の可能性を報告する。

Keyword: 低炭素型農村, PoA, NAMA
GET PDF=12/12008-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-13]

Comparison of methane fluxes by the opened unstable chamber method and the energy balance flux ratio method in a paddy field

ODANI Hiromichi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
KOMAE Minami [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
MATSUOKA Tomomi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
SUE Haruka [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]

通気型非定常チャンバー法と熱収支フラックス比法による水田におけるメタンフラックスの比較

○小谷廣通 [滋賀県立大学環境科学部]
小前 陽 [滋賀県立大学環境科学部]
松岡知美 [滋賀県立大学環境科学部]
須江晴香 [滋賀県立大学環境科学部]

通気流量が小さい非定常チャンバー法と熱収支フラックス比法による水田からのメタンフラックスの測定値を比較検討した。植被上の風速が大きいとき前者の方法による測定値はかなり過小評価されること、また、風速が小さいとき両者の方法による測定値は同程度になることを示した。さらに、チャンバー法の測定手順が同じならば、両方法による測定値間には一定の関係が成立することを示した。

Keyword: 水田, メタン, チャンバー法
GET PDF=12/12008-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-14]

Study on influences of fertilization for Nitrous Oxide emission from soil in sugarcane farming

YAJIMA Tamiko [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
NAKANDAKARI Tamotu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

サトウキビ畑における施肥法の違いが土壌からのN2O排出に及ぼす影響

○矢島 民子 [琉球大学大学院農学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]

本研究は沖縄県の土壌においてサトウキビ栽培における施肥法の違いがN2O排出量に及ぼす影響を検討した。肥料には緩効性肥料、速効性肥料を使用した。その結果、速攻性肥料の方がN2O排出が早く、大きいことが認められた。また、緩効性肥料については施肥を2回に分けた方がN2O排出量が小さくなることが認められた。また、N2O排出量は畝上とうね間ではその差が大きく、同じ畝上でもそのばらつきが大きいことが認められた。

Keyword: N2O, 緩効性肥料, 硝化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-15]

Behaviors of Greenhouse Gasses in soil and at the soil surface after Soil Sterilization with Hot Water

SUZUKI Fumiya [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
ITO Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
OTA Kazuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]
NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

熱水土壌消毒後の土中と地表面との温室効果ガスの動態

○鈴木文也 [明治大学大学院農学研究科]
伊東雄樹 [明治大学大学院農学研究科]
太田和弘 [神奈川県農業技術センター]
登尾浩助 [明治大学農学部]

従来土壌消毒には臭化メチルが用いられてきた。しかし、臭化メチルはオゾン層の破壊原因であることが報告され、モントリオール議定書により禁止された。このため代替法である熱水を用いた土壌消毒法への注目が高まり、利用が広がっている。熱水土壌消毒法は臭化メチルを用いるより環境負荷が小さいという報告と、温室効果ガスの多量発生の報告がある。そこで、本研究ではより環境負荷の小さい土壌消毒管理を目指す。

Keyword: 熱水土壌書毒, 温室効果ガス,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-16]

CO2 emission from acid soils under calcium carbonate application as amendment

Miyazaki_Tsuyoshi [Professor Emeritus, University of Tokyo]
Hirai_Kenta [Kajima Corporation]
Imoto_Hiromi [University of Tokyo]
Nishimura_Taku [University of Tokyo]

酸性土壌への炭酸カルシウムの施用と土壌CO2発生

○宮崎 毅 [東京大学名誉教授]
平井健太 [鹿島建設]
井本博美 [東京大学]
西村 拓 [東京大学]

酸性土壌改良に伴うCO2発生に着目し、酸性土壌(黒ボク土、赤黄色土)を用いて実験した。土壌に炭酸Caを混合して、25℃で60日間培養し、CO2発生速度、水溶性有機炭素(DOC)、微生物バイオマス炭素(SMBC)を測定した。全炭素量の少ない赤黄色土では、CO2発生に対してDOCの方がSMBCよりも重要であるが、黒ボク土では、量だけでなく、微生物相まで考慮しないと結果が説明できないことが示唆された

Keyword: 二酸化炭素, 酸性土壌, 土壌改良
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-17]

Influence of Drain Ditch to the Discharge and Carbon Balance in Sarobetsu Mire

TAKECHI Ryohei [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University ]
TAKADA Masayuki [Faculty of Humanity and Environment, Hosei University]

サロベツ湿原における流路が流出と炭素収支に及ぼす影響

○武地遼平 [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
高田雅之 [法政大学人間環境学部]

本報告では,サロベツ湿原の降雨,流路流出および溶存態炭素の挙動に着目し,高位泥炭地における流路が流出と炭素収支に及ぼす影響について考察した。流路流出は集水域内の降雨の約4割を流出させていた。流出水の溶存有機炭素濃度は平均19.6 mg/lで,湿原地下水位が低下するほど濃度が高くなる傾向が見られた。流路流出の負荷は年間5.27 gC/m2/yで,サロベツ湿原の正味の炭素収支の約11%を放出していた。

Keyword: 水環境, 物質循環,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-18]

Analysis for Soil respiration with Soil temperature and Water level in Tropical Peat Land

TERUYA Yo [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
NAGANO Toshihide [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
ISHIDA Tomoyasu [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

熱帯泥炭地域における土壌呼吸の地温・水位に対する応答解析およびモデル化

○照屋 央 [宇都宮大学大学院農学研究科]
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
長野 敏英 [宇都宮大学農学部]
石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]

タイ国南部における土壌呼吸量長期観測システムによる長期観測データを用い,地温・地下水位に対する土壌呼吸の応答を評価するとともに,熱帯泥炭地域における土壌呼吸モデルの構築を行った.長期観測データを解析した結果,土壌呼吸モデルの変数として,地温と地下水位が適切であると確認できた.また,解析結果を基にモデルを構築した結果,実測値との適合性も概ね良好であった.

Keyword: 物質循環, 地球温暖化, 熱帯泥炭土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-19]

CH4 and CO2 Emissions as Reflooding condition in Tropical Peatland

SUZUKI Yusuke [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
NAGANO Toshihide [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
ISHIDA Tomoyasu [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

熱帯泥炭地の再湛水に伴うCH4及びCO2放出速度の測定

○鈴木 優輔 [宇都宮大学大学院農学研究科]
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
長野 敏英 [宇都宮大学農学部]
石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]

タイ国南部のオイルパーム園において,農地開発された泥炭地と再湛水化された泥炭湿地から発生するCH4とCO2の放出速度を測定し比較した.その結果,泥炭地及び泥炭湿地から発生する温室効果ガスの大きな割合を占めているのはCO2であり,CH4の寄与は小さかった.また,泥炭地を再湛水化することで,7.59tC/ha/yrの温室効果ガス放出が削減可能であり,湿地への復元が有用であることが示唆された.

Keyword: 物質循環, 温室効果ガス, 熱帯泥炭地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-1]

Measurement of Gamma-ray Spectrum in Air on Farmland using Balloon and Radio Controller Helicopter

ISHIDA Satoshi [Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
IMAIZUMI Masayuki [Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
YOSHIMOTO Shuhei [Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
YUUKI Youichi [Oyo Corporation]
HIRATA Ryoji [Oyo Corporation]
OKUSHIMA Shuji [Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
NAKA Tatsuo [Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

気球およびラジコンヘリコプターを用いた農地の空間ガンマ線スペクトル測定

○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]
結城洋一 [応用地質株式会社]
平田諒次 [応用地質株式会社]
奥島修二 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]

気球およびラジコンヘリに搭載可能な,NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いた空間ガンマ線測定装置を作成し,福島県飯館村の水田にて除染作業前後の空間線量を測定した.除染前後の測定結果を比較すると除染した範囲で線量率が明瞭に低減していた.また気球とラジコンヘリとの比較では,除染範囲と線量率低減範囲がより明瞭に合致したのは前者であり,土壌の放射能の正確な把握には低空での測定が必要であると考えられた.

Keyword: ガンマ線スペクトロメトリー, 放射線測定, 除染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-2]

Analytical procedures of monitoring for radiocesium emission in muddy water using a NaI(Tl) scintillation detector

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Shiono_Takahiro [National Institute for Rural Engineering]
Okushima_Shuji [National Institute for Rural Engineering]
Naka_Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いた濁水中の放射性セシウム排出の連続モニタリング解析法の検討

○吉本周平 [農村工学研究所]
今泉眞之 [農村工学研究所]
石田聡 [農村工学研究所]
塩野隆弘 [農村工学研究所]
奥島修二 [農村工学研究所]
中達雄 [農村工学研究所]

ヨウ化ナトリウムシンチレーション検出器を用いて、除染を目的に代掻きをした水田からの濁水中の放射性セシウムを連続モニタリングした。放射性セシウム濃度は、得られたガンマ線スペクトルで該当するエネルギーピークのカウント数から求めた。連続モニタリングの結果は、持ち帰り測定した濁水試料の濃度変化傾向とよく一致していた。ピークカウントの計算は煩雑なので、連続観測では総計数値から解析する方法が効率的と思われる。

Keyword: 放射能測定, ガンマ線スペクトロメトリー, 除染評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-20]

GHGs Emission from Paddy Fields due to Winter-ponding and Injection of Organic Materials

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
FKUKUTOMI Manami [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]
HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

水田における冬期湛水と有機資材投入が温室効果ガス放出へ与える影響

○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
福富 真奈美 [宇都宮大学農学部]
池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]
平井 英明 [宇都宮大学農学部]

里山地域の水田で,冬期湛水の実施及び有機資材の投入がCO2やCH4の温室効果ガス(GHGs)の放出へ与える影響について,生産性の評価とともに比較検討した.冬期湛水のみをした場合,慣行農法と比較すると,GHGs放出量はやや大きくなり,収量はやや小さくなった.有機資の投入のみをした場合,GHGs放出量は同程度またはやや大きくなり,収量は小さくなった.これらを併用した場合,GHGs放出量は大きくなり,収量はやや小さくなった.

Keyword: 物質循環, 温室効果ガス, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-21]

Effects of Differences in Water Management Practices on Greenhouse Gas Emissions and Yields in Rice Paddy Fields

KUDO Yusuke [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
KATO Takashi [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
SHIMOOZONO Naoto [Graduate school of Agriculture, Meiji university]

水田における水管理の違いが温室効果ガス放出と収量におよぼす影響

○工藤祐亮 [明治大学大学院農学研究科]
登尾浩助 [明治大学農学部]
加藤孝 [明治大学大学院農学研究科]
下大園直人 [明治大学大学院農学研究科]

ライシメータを用いて,水田における水管理の違いが温室効果ガス(CO2,CH4およびN2O)放出量と水稲収量におよぼす影響を調査し,比較検討を行った.その結果,落水日数を2日間に設定した間断灌漑区の水管理は,大幅な収量低下をもたらさずにCH4とN2Oの放出を抑制することが可能であることがわかった.

Keyword: 温室効果ガス放出量, 間断灌漑, 水稲収量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-22]

Greenhouse Gas Emissions and Movement of Ions in Soil with SRI Farming

SHIMOOZONO Naoto [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
KATO Takashi [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
KUDO Yusuke [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

SRI農法における土壌中イオンの動向と温室効果ガス発生

○下大園 直人 [明治大学大学院農学研究科]
加藤 孝 [明治大学大学院農学研究科]
工藤 祐亮 [明治大学大学院農学研究科]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

疎植, 1本植え, 乳苗移植, 間断灌漑の4つの要素を組み合わせたマダガスカル発の稲作法であるSRI(System of Rice Intensification)農法は,資源投入を減らしながら収量増加を達成できる技術として注目され始めている.湛水せずに間断灌漑を行うことで,CH4の発生の抑制が考えられるが,N2Oの発生を促進する可能性がある.そこで,日本での導入例が少ないSRI農法を行い,温室効果ガス発生量の削減に対する効果と,収量に与える影響を把握することを目的とした.

Keyword: SRI農法, 温室効果ガス,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-23]

Data assimilation of ground behavior under vacuum consolidation

Masutani Yu [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Murakami Akira [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Shibata Toshifumi [Matsue College of Techonology Department of Civil and Environmental Engineering]
Fujii Makoto [NTC Consultants Co.,Ltd.]

大気圧工法による地盤挙動を対象としたデータ同化

○増谷 優 [京都大学 農学研究科]
村上 章 [京都大学 農学研究科]
柴田 俊文 [松江工業高等専門学校 環境・建設工学科]
藤井 睦 [NTCコンサルタンツ株式会社]

大気圧工法を施した軟弱地盤の弾塑性パラメータについて,データ同化を行った.構成式はSYSカムクレイモデルに依り,データ同化に入力する観測値には,負圧吸引開始140日後までのプレロード盛土直下の地表面沈下量を用いた.当該地盤を部分区域に分割し,一次元モデルで推定したパラメータ同定結果に対し,水〜土連成有限要素解析と粒子フィルタの連成によるデータ同化手法を採用し,その適用性について考察した.

Keyword: 大気圧工法, データ同化, 粒子フィルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-24]

Mechanical behaviors with the rotation of retaining wall on the ground layered by aluminum rods

Hira Mizuki [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Kataoka Kentaro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Takagi Azuma [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

アルミ棒積層地盤を用いた擁壁転倒時の地盤内の変形挙動

○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
片岡 賢太郎  [鹿児島大学農学部]
高木 東 [鹿児島大学農学部]

アルミ棒積層体を砂地盤と仮定した2次元模型実験装置を用いて,擁壁の転倒問題に着目した実験を行い,擁壁背面地盤の変形挙動や崩壊形状,またジオシンセティックにより補強した地盤の挙動について考察した。結果として,補強材を地盤の適切な位置に敷設することで,地盤の変形や強度に影響を及ぼすことが実験的に確認できた。また,主働と受働の載荷方向の違いにおいて,補強材料の種類による影響の違いが確認できた。

Keyword: 擁壁, ジオシンセティック, 補強土工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-25]

Temperature effects of mechanical properties in an unsaturated soil

Pyone Win Win [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Minamino Hirokiyo [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Moritani Shigeoki [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]

不飽和土の力学的特性に対する温度依存性について

○Pyone Win Win [東京農工大学]
南野 浩清 [東京農工大学]
森谷 慈宙 [東京農工大学]
斎藤 広隆 [東京農工大学]
向後 雄二 [東京農工大学]

温度の違いによる不飽和土の力学的特性を調べるため,温度調整機能型三軸圧縮試験機を用いた.試料 にはDL クレイを用い,圧密排水(CD)条件下で行われた.拘束圧は基底応力で150kPaとした.温度依存性を調べるため,20,30,40℃の一定温度,0,20,50kPaの一定サクション下で実施した.試験結果より,DL クレイについて,今回の試験範囲では,温度の違いがせん断強度・変形特性に与える影響は比較的小さいことが分かった.

Keyword: 地盤の熱的性質, 土の静力学的性質, 地盤の変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-26]

Study on utilization of crushed EPS mixed soil- Consideration of the deformability and shock absorbency -

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
SAKAGUCHI Kosuke [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片混合土の有効利用に関する研究− 混合土の変形性と衝撃吸収性に関する考察 −

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
阪口 皓亮 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

EPS破砕片混合土の変形性が衝撃吸収性に及ぼす影響を検討するため、締固め試験を模した衝撃載荷試験を行い、混合土の変形メカニズムを考慮して変形量や仕事量を個別に算出するとともに、衝撃吸収性との関係を考察した。その結果、衝撃加速度はEPS破砕片の混合比とともに低下し、その割合は破砕片自身の弾性変形量にほぼ比例することが明らかになり、EPS破砕片による衝撃吸収効果解明への手がかりがつかめた。

Keyword: EPS破砕片, 混合土, 衝撃吸収性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-27]

Characteristic of Shear Stress with Composite Ground Using Agar Materials

Mori Hiroshi [Tokyo Metropolitan Government]

寒天材料による複合地盤の剪断強度特性

○森 洋 [東京都港湾局]

 複合(互層)地盤に対する剪断強度特性を、寒天材料を用いた一軸圧縮試験とUU試験で検討した。砂質土を対象とした強度の異方性に似た水平地盤面と改良体堆積面との成す角度によって、地盤強度が変化することを両試験で示した。また、改良体の堆積面を変化させた実験結果と提案式による計算結果には差異があり、提案式に係る再検討が必要であることが分かった。

Keyword: 複合地盤, 寒天材料, 要素試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-28]

Direct Shear Strength Characteristics of Ariake Clay (Yamaashi Samples)

Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
He Phanny [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]

有明粘土(山脚試料)の一面せん断強度特性

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
He Phanny [九州大学大学院生物資源環境科学府]

 内陸部(佐賀県杵島郡白石町大字馬洗)で採取した乱さない有明粘土(山脚試料)の強度特性について,圧密定体積一面せん断試験結果をもとに検討した。その結果,他地点の多くの有明粘土と同様に圧密降伏応力の1.5倍以上の圧密圧力で圧密すると,正規圧密状態の強度特性を示すことを確認した。正規圧密状態における山脚試料の強度増加率,内部摩擦角は,それぞれ大半が0.279〜0.318,24.5〜29.0°の範囲にある。

Keyword: 有明粘土, 強度特性, 圧密定体積一面せん断試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-29]

Model test for development of improved filter-press machine

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Ohkubo Itsuki [Okayama University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Shuku_Takayuki [Okayama University]

改良型フィルタープレス機の開発に向けた模型実験

○西村伸一 [岡山大学]
大久保 樹 [岡山大学]
藤澤和謙 [岡山大学]
珠玖 隆行 [岡山大学]

本研究は,泥土脱水に用いる従来型のフィルタープレスを,より脱水効率の高いものに改良することを主目的とする.主な改良点としては,従来の浸透圧密を利用した脱水システムに,未圧密泥土の吸引と圧縮空気の透気・乾燥のプロセスのサイクルを加えることにより,フィルターの目詰まりを防止し,脱水効率を飛躍的に促進させようとすることである.今回は,模型試験機を試作し,改良効果を検証する.

Keyword: フィルタープレス, 浚渫土, 浸透圧密
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-30]

Numerical simulation of seepage failure of soil using CWENO scheme

Tsujimura kousuke [Kyoto University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]

CWENOスキームを用いた土質材料の浸透破壊シミュレーション

○辻村 康佑 [京都大学農学研究科]
藤澤 和謙 [岡山大学環境生命科学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]

砂の浸透破壊現象では、土粒子間の有効応力が失われ砂が流動化を始める.このような現象を固体解析によりシミュレートする場合、ラグランジュ的な固体解析では大きな変位を伴う流動化した材料の変形過程を追跡することは困難であるため、オイラー的な固体・流体解析により、流動化する固体と流体が混在する状態の数値解析を試みた.解析手法としてCWENOスキームを用い、簡単な条件下での浸透破壊現象の数値解析結果を報告する.

Keyword: 浸透破壊, CWENOスキーム, 流動化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-31]

Seismic behavior of irrigation tank by shaking table tests with image-processing technique

MIYANAGA_Yasumitsu [Kyoto University]
KOBAYASHI_Akira [Kansai University]
MURAKAMI_Akira [Kyoto University]

画像解析を用いた振動台実験によるため池堤体の地震時挙動

○宮永 泰光 [京都大学大学院]
小林 晃 [関西大学]
村上 章 [京都大学大学院]

本研究では,ため池堤体の小型模型振動台実験を行った.堤体法面と水槽の接する部分がゴム膜で出来た特殊な水槽を用いて,浸透水はないが動水圧が堤体に作用する状態を再現した.堤体の上下流断面の挙動を分析するために、模型断面に多数の標点を設置して振動中の連続写真を撮影し、それを画像解析して各標点の変位を求めた.変位を元にせん断ひずみ分布や体積ひずみ分布を調べることで,堤体の地震時挙動を検討した.

Keyword: 振動台試験, 画像解析, 堤体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-32]

DEM Analysis for Seismic Behavior of Masonry Retaining Wall: Effects of Block Shape

Fukumoto Yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kikkawa Wataru [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Murakami Akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

築石形状が地震時の石垣挙動へ与える影響の個別要素法による検討

○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]
吉川 航 [農林水産省]
村上 章 [京都大学大学院農学研究科]

築石形状が城郭石垣の安定性へ与える影響について2次元の個別要素法を用いて考察した。四角形の築石と楔形の築石を組み合わせた4種類の石垣をモデル化した解析を行い,遠心模型実験で得られた結果と比較することで,栗石層を適切に表現するためのパラメータの与え方を決定した。このパラメータを用いて,同じ地震荷重条件における4種類の石垣の動的挙動を考察し,各々の安定性と変形モードの違いを示した。

Keyword: 石積み擁壁, 地震応答解析, 個別要素法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-33]

Deformation properties of an unsaturated soi due to cyclic loading

Sato Tomotaka [Tokyo university of Agriculture and Technology]
Fujii Kento [Tokyo university of Agriculture and Technology]
Saito Hirotaka [Tokyo university of Agriculture and Technology]
Kohgo Yuji [Tokyo university of Agriculture and Technology]

不飽和土の繰り返し載荷による変形特性

○佐藤 友孝 [東京農工大学]
藤井 健人 [東京農工大学]
斎藤 広隆 [東京農工大学]
向後 雄二 [東京農工大学]

筆者らは,フィルダム等の土構造物の耐震性能設計を目指した研究を行っている。そのためには,土構造物を構成する不飽和土の繰り返しを考慮した弾塑性モデルの構築が必要である。本研究では,その前段として不飽和土の繰り返し応力―ひずみ関係について,三軸および等方圧縮試験を実施して調べた。その結果,弾性特性に対するサクションの影響は小さいが,塑性挙動へのその影響が大であることなどが明らかとなった。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 土の静力学的性質, 地盤の変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-34]

Relationship between degree of compaction and liquefaction strength of back-fill soil around pipe

UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

パイプライン埋戻し土の締固め度と液状化強度の関係

○上野 和広 [農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
毛利 栄征 [農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
堀 俊和 [農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
松島 健一 [農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
有吉 充 [農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]

パイプラインの埋戻しで使用されるような細粒分を含む土を用い,施工時に管理基準として用いられる締固め度(Dc値)と液状化強度の関係について検討した.締固め度を大きくした土はサイクリックモビリティを示し,有効応力がゼロに至った後も破局的な破壊には至らず,徐々にひずみが増加した.また,今回使用した土はDc値を大きくすることで液状化に対する抵抗が増し,レベル1地震動に対して十分な液状化強度にまで改善された.

Keyword: 液状化, 細粒分, 締固め度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-35]

Dynamic Centrifuge Model Tests about the Influence of Parapet on Dynamic Deformation of Fill Dam

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
KURODA Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
TSURUDA Shinya [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau]

フィルダムの地震時変状へのパラペットの影響に関する遠心載荷模型振動実験

○田頭秀和 [(独)農研機構農村工学研究所]
林田洋一 [(独)農研機構農村工学研究所]
黒田清一郎 [(独)農研機構農村工学研究所]
増川 晋 [(独)農研機構農村工学研究所]
鶴田晋也 [農林水産省農村振興局]

パラペットがフィルダムの地震時変状に与える影響について、遠心載荷模型振動実験を実施して検討した。豊浦砂とカオリンの混合材料で均一型アースダム堤体を再現し、パラペットはアルミ片で模擬した。最大加速度100,200,300,400,500cm/s2の1.5Hz(1G場換算)のサイン波を入力波として用いて順次加振した結果、パラペットがある場合はパラペットがない場合よりも鉛直変位と水平変位が小さいにも拘わらず深い亀裂が天端に発生した。

Keyword: パラペット, 地震時変状, 遠心載荷模型振動実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-36]

Numerical simulation model of seepage flow using Spreadsheet

AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]
OZAWA Naoki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori University]

表計算ソフトを用いた浸透流解析モデルの開発

○粟生田忠雄 [新潟大学 農学部]
小澤 尚輝 [新潟大学 農学部]
安田 裕 [鳥取大学 乾燥地研究センター]

表計算ソフトを用いて矩形堤体の飽和・不飽和定常浸透流の差分法による数値解析を行った.表計算ソフトの2次元セルに差分化した浸透流の支配方程式(ポテンシャル,および流れ関数の連続式),および水分特性曲線や不飽和透水係数を実測値に即して規定し,境界条件を与えることで解析した.その結果,流れ関数の解から合理的な流線を描くことができた.また,ポテンシャルの解からも実験値をほぼ合理的に再現することできた.

Keyword: 浸透流, 差分法, 境界条件
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-37]

Studies on Seepage Flow of Crack in Core Zone by Electrical Analogue Method

KADONO_MIYOSHI [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
YAMAGUTI_YUSUKE [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
YASUDA_NAOYA [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]

電気アナログ法による遮水層に亀裂が生じた場合の浸透流に関する研究

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
山口 祐介 [弘前大学農学生命科学部]
安田 尚弥 [弘前大学農学生命科学部]

自由水面を有する電気アナログ法の改良版を用い、フィルダム遮水層の任意深さに亀裂が生じた場合の浸潤線に与える影響を検討した。この結果、亀裂が貯水位の約1/2の位置に生じると浸潤線が最上昇することが分かった

Keyword: seepage, electrical analogue method, crack
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-38]

Case study of permeation path investigation on basement of irrigation pond using time-lapse resistivity survey

Nakazato_Hiroomi [NARO]
Inoue_Keisuke [NARO]
Abe_Jinichi [Yonezawa Heiya LID]
Ikuta_Hiroshi [Yonezawa Heiya LID]

時系列電気探査によるため池地山浸透水調査

○中里裕臣 [農研機構]
井上敬資 [農研機構]
安部仁一 [米沢平野土地改良区]
生田 裕 [米沢平野土地改良区]

ため池下流の湧水の浸透経路調査に時系列電気探査を適用した.その結果主として時期による地温変化に起因すると考えられる比抵抗変化が解析され、浸透経路を推定することができた.

Keyword: ため池, 地山浸透水, 電気探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-39]

Development of numerical procedure to solve seepage and laminar flow based on Navier-Stokes equations

Kawanami Shunsuke [Kyoto University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]

Navier-Stokes方程式に基づく浸透流及び層流の同時解析手法の開発

○川並俊輔 [京都大学農学研究科]
藤澤和謙 [岡山大学環境学研究科]
村上章 [京都大学農学研究科]

地盤内部の流体挙動の把握には,空洞や水みちの有無によりDarcy流れに基づく浸透流解析だけでなく,浸透流解析に加えて空洞部分においてNavier-Stokes方程式を解き層流解析を行う必要がある。しかし,浸透流解析において,慣性項を考慮すればNavier-Stokes方程式と同様の方程式を得ることができる。この性質を利用し,本論では,流体と浸透流の同時解析手法を提案し,用いた数値解析手法の説明と解析結果について述べる。

Keyword: 浸透流解析, 層流解析, 有限体積法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-3]

Development of monitoring technology of radioactive cesium in the water for irrigation using nonwoven fabric with Prussian blue

Yasutaka Tetsuo [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
Kawamoto Toru [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
Kawabe Yoshishige [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
Sato Toshio [Japan Environment Science Corporation]
Sato Mutsuto [Fukushima Agricultural Technology Center]
Nakamura Kimihito [Kyoto University]

プルシアンブルー不織布を用いた灌漑用水中の低濃度の放射性セシウムモニタリング技術の開発

○保高 徹生 [産業技術総合研究所]
川本 徹 [産業技術総合研究所]
川辺能成 [産業技術総合研究所]
佐藤利夫 [日本環境科学株式会社]
佐藤睦人 [福島県農業総合センター]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]

福島県内では灌漑用水中に含まれる低濃度の放射性セシウムにより、除染後の水田の再汚染や作付水田へ新たなセシウムの流入が懸念されているが、低濃度の放射性セシウムの測定には時間・費用がかかるという課題がある。本研究では、環境水中に存在する低濃度の放射性Csを対象として、溶存態の放射性Csを特異的に吸着するプルシアンブルーを担持させた不織布を用いて、放射性Csを簡易的にモニタリングする技術を開発した。

Keyword: 水環境, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-40]

Critical hydraulic head differences for seepage failure of soil ?Safety factors included in standards, design and real safety factors?

So So [Kobe University]
Hirao Takuya [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

地盤の浸透破壊に対する限界水頭差 −基準類算定式に含まれる安全率, 設計安全率及び実質的な安全率の関係−

○宋   爽 [神戸大学大学院農学研究科]
平尾 拓也 [神戸大学大学院農学研究科]
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]

 地盤の浸透破壊に対する限界水頭差に関して, 「基準類算定式による安全率Fs(Formula)」, 「設計安全率Fs(Design)」, 「実質的な安全率Fs(True)」の関係について考察した。そして, 二次元流, 二次元集中流について, (1) 時代(改訂)とともに実質の安全率が小さくなっていること, (2) 二次元集中流では不合理な結果が生じること, (3) 地盤条件によっては, 浸透破壊安定性に関して危険になる可能性があること, などを明らかにした。

Keyword: 浸透破壊, 限界水頭差, 基準類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-41]

Numerical analysis of concentrated erosion on embankments due to overflow

Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Shuku Takayuki [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]

越水によって集中的に生じる堤体侵食の数値解析

○藤澤 和謙 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]
珠玖 隆行 [岡山大学]
村上 章 [京都大学]

近年,台風や集中豪雨時に堤防やため池等の土構造物が決壊に至る事例が多く報告されており,その主要な原因として越水が挙げられる.堤体の侵食解析については,これまでにいくつかの手法が提案されているが,越水によって集中的に生じる3次元的な破堤過程を表現したものは少ない.本研究では,堤体の3次元的な越流侵食過程を安定的にシミュレートできる数値解析手法の開発に取り組み,その手法の再現性について考察した.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-42]

Landslides induced by heavy rains in Amami-Oshima Island

Ose_Anna [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]
Nakamura_shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Eguchi_Yuto [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus(Ashikita town office,Kumamoto)]

奄美大島における集中豪雨に伴って発生した崩壊・地すべり

○大瀬杏奈 [琉球大学大学院農学研究科]
中村真也 [琉球大学農学部]
江口佑人 [琉球大学大学院農学研究科(現芦北町役場)]

2010年の奄美大島における豪雨に伴って発生した崩壊・地すべりの5箇所の発生場について,特徴を調べた。沖縄島島尻層群泥岩地域の地すべりとの比較では,c′軸切片の値の範囲は広く,tanφ′軸切片の値の範囲 は狭かった。奄美大島での崩壊・地すべりの形状は相似性に乏しく,また,滑動力に対する垂直応力の比が変わらないような間隙水圧が崩壊・地すべり停止時に作用していたことが示唆された。

Keyword: 気象災害, 安定解析, 土の静力学特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-43]

Strength recovery mechanism of landslide soils

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Eguchi_Yuto [Graduate School of Agriculture,Univercity of the Ryukyus (Ashikita town office, Kumamoto Pref.)]
Kimura_Sho [Researcher at Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Okinawa Study Center, The Open University of Japan]

地すべり土の強度回復メカニズムに関する一考察

○中村真也 [琉球大学農学部]
江口佑人 [琉球大学大学院農学研究科(現熊本県芦北町役場)]
木村匠 [琉球大学農学部協力研究員]
宜保清一 [放送大学沖縄学習センター]

物理的性質鉱物学的性質の異なる3種類の地すべり土についてリングせん断試験により回復強度を測定し,回復強度の発現メカニズムについて考察した。再圧密時間2〜14日間までは強度の回復の様相に違いは見られなかった。有効垂直応力を厳密に制御してダイレイタンシー効果を低減させてリングせん断試験を行い,回復強度の発現について,インターロッキング作用とダイレイタンシー効果が関与していることを明らかにした。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-44]

The variation of fully softened shear angle in two soils of volcanic origin

Vithana_Shriwantha_Buddhi [The United Graduate school of Agricultural Sciences,Kagoshima University]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Kimura_Sho [Researcher at Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai_Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

二種類の火山性地すべり土における完全軟化強度定数の差異

○ヴィタナ シワンタ ブッディ [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
中村真也 [琉球大学農学部]
木村匠 [琉球大学農学部協力研究員]
酒井一人 [琉球大学農学部]

2種類の火山性地すべり土について,物理試験,鉱物分析およびリングせん断試験を行い,得られた完全軟化強度定数の差異について垂直応力,粒度組成および鉱物組成を基に考察した。粘土含有量が高く,スメクタイトを主鉱物とする試料の完全軟化強度定数は垂直応力の依存性が大きかった。一方,シルト分・砂分が多く,石英を主とする試料の完全軟化強度定数は垂直応力依存性が小さく,粘性土試料のそれよりかなり大きかった。

Keyword: 土の静力学的性質, 地すべり土, 完全軟化強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-45]

The evaluation of permanent displacement in landslideduring large earthquake near irrigation dam site

Kawamoto Osamu [Institute for Rural Engineering]
Yoshisako Hiroshi [Institute for Rural Engineering]
Inoue Keisuke [Institute for Rural Engineering]
Shoda Daisuke [Institute for Rural Engineering]

大規模地震時における農業用基幹施設周辺地すべりの残留変形評価

○川本 治 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
井上敬資 [農村工学研究所]
正田大輔 [農村工学研究所]

再活動地すべりと考えられているAダム上流斜面に発生した地震時地すべりを対象として地震時の残留変形を評価した。地震前に長期条件(圧密排水条件)で発生した地盤破壊を評価して地盤内応力及び地盤物性パラメータを求めた後にこれらを初期条件として地震時応答解析を行って塑性変形を求めた。過去に発生した地すべりの履歴により崩土内の広範囲が塑性化した状態で、塑性変位を含む地震応答が解析できていると考えられた。

Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, 地盤の変形,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-46]

Fundamental Study for Prediction of Slope Hazard using MPS Method

Shuku_Takayuki [Okayama University]
Nishimura_Shin-ichi [Okayama University]
Fujisawa_Kazunori [Okayama University]

MPS法による斜面災害の予測に関する基礎的研究

○珠玖 隆行 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]
藤澤 和謙 [岡山大学]

本稿では、粒子法の一つであるMPS法に着目し、その斜面災害予測への適用性について検証している。具体的には、斜面上の崩壊土砂をNewton流体としてモデル化し、土砂の崩壊過程をシミュレートした。さらに、パラメータのバラツキを考慮したモンテカルロ法により、崩壊土砂の最大到達距離の頻度分布を求めた。本計算によって、崩壊土砂の到達範囲を定量的に評価できること、斜面災害のリスクに応用できる可能性を示した。

Keyword: MPS法, 斜面災害, モンテカルロ法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-47]

Method of in-situ shear test for embankments by “Bore-hall Rotation Shear Test”

HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
OKITA Kozo [Okita-ko Corporation]
HAMANO Kunihiko [Okita-ko Corporation]
TAKAMORI Masakazu [Okita-ko Corporation]
KONDO Takumi [K&O corporaion]

盛土斜面の原位置孔内回転せん断試験法〜ため池堤体への適用〜

○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]
毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
大北耕三 [大北耕商事]
浜野邦彦 [大北耕商事]
高森政和 [大北耕商事]
近藤 巧 [K&O corporaion]

農業用ため池の安定性診断を目的として、軽量なサウンディング試験機に特殊なせん断刃付きバルーンを装着し、小径の孔内で回転せん断試験を行うことにより、簡便に盛土斜面の強度定数を求める手法を開発した.実際のため池に適用した結果、別途実施した不攪乱試料を用いた三軸圧縮試験の結果と良く一致し、従来のボーリングと室内せん断試験に代わる原位置せん断強度試験法として適用可能であることが分かった。

Keyword: サウンディング, 盛土, せん断強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-4]

Migration of Radioactive Cesium in Soil Monitored in Fukushima

SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Kentaro Fukazawa [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]
SHUICHIRO YOSHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
KAZUHIRO NISHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

福島県における土壌中の放射性セシウムの挙動

○塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
深澤健太郎 [東京大学農学部]
吉田 修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

シンチレションサーベイメータを用いて、現場の土壌中で非破壊で放射性Csの平均移動量をモニタリングする方法を開発し、原発事故以降の福島県の現場土壌中の放射性セシウムの移動の実態を明らかにした。降下から2-3ヶ月間のCs移動速度は水分子移流速度の1/10〜1/30程度で速かったが、その後およそ一桁低下しており、土壌へのCsの強い固定は数ヶ月かそれ以上の時間を要するプロセスである。

Keyword: 放射性セシウム, 溶質移動, 水移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-5]

Estimation of reduction in dosage rate by decontamination of farmlands

Yoshida Shuichiro [The University of Tokyo]
Adachi Jun [The University of Tokyo]
Arimitsu Katori [The University of Tokyo]
Nishida Kazuhiro [The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [The University of Tokyo]

農地の除染が実効線量率の低減にもたらす効果の推定法

○吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
安達純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
有光加理 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩澤昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

GISと簡易放射線遮蔽計算法を用いた農地およびその周辺部での実効線量率の比較的簡易な推定方法を考案し、放射性セシウムによる被汚染農地内および周辺部での実効線量の実測値によりその妥当性を検証した。また、耕耘や剥ぎ取りを行った場合の実効線量の低下量の推定を本手法により試行し、農地の除染が空間線量率の低下にどれだけ寄与するのかを定量化する方法の一つとして提案した。

Keyword: 農地保全, 土層改良, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-7]

Cesium Adsorption Properties of Selected Soils

Tamura Akinori [United graduate school]
Nishiwaki Junko [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]

各種土壌のセシウム吸着特性

○田村 昭典 [東京農工大学連合農学研究科]
西脇 淳子 [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]

土壌のセシウム(Cs)吸着特性を調べた.モンモリロナイト,カオリナイトは添加したCsを99%以上,黒ボク土は88%吸着した.Csは水洗浄ではほとんど溶出せず,1M KCl洗浄では1回目に多少溶出した.畑土壌溶液中のK濃度は低いので,施肥によるCs溶出は少ないと考えられる.土壌の分配係数はCs初期濃度が低いほど増加する傾向が見られた.土壌はCsを強く吸着して汚染の拡大を防いでいると言える.

Keyword: セシウム, 土壌, 分配係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-8]

Development of Surface Soil Peeling Technology Using a Soil Solidification Agent on farmland Contaminated by Radioactive Substances

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
ZUKEMURA Chika [National Institute for Rural Engineering]
KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]

放射性物質に汚染された農地における土壌固化剤を用いた表土剥ぎ取り技術の開発

○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
瑞慶村 知佳 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

東京電力福島第1原発の事故に伴い、広範囲にわたる農地が放射性物質により汚染された。高濃度に汚染された農地では表土の剥ぎ取りが有効とされるが、一般的な建設機械では、処理土量の増加や施工費の増大、取り残しの発生などが懸念される。そこで、土壌固化剤を用いて汚染土壌層を固化し、油圧ショベルの操作方法やバケットを改良することで、目標とする剥ぎ取り厚さに制御でき、かつ安全・確実に剥ぎ取る工法を開発した。

Keyword: 東日本大震災, 放射性物質汚染, 農地の除染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-9]

Attempts of the development of soil decontamination methods using agricultural engineering at a paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture

Masaru Mizoguchi [Group of Resurrection of Fukushima]

福島県飯舘村の水田における農業土木的な土壌除染法開発の試み

○溝口勝・岩瀬広・登尾浩助・田尾陽一 [ふくしま再生の会]

福島第一原発から放出された放射性セシウムは土壌表層5cm以内に大部分が蓄積されている。「ふくしま再生の会」では環境省や農水省の取り組みとは別に、平成23年6月から飯舘村農業委員会と一緒に様々な土壌除染法を現場で試験している。その一つとして凍土剥ぎ取り法がある。本発表では会が独自に実施した水田の現地調査や除染方法について述べると共に、研究者とボランティアの共同作業のあり方について議論したい。

Keyword: 土壌除染, 農村計画, 凍土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-18(P)]

Damage Evaluation of Concrete Pipe affected by Hydrogen Sulfide in Plate Loading Test

Hisaya ITO [Nihon Suiko Consultant Co., Ltd.]
Tetsuya SUZUKI [Faculty of Agriculture, Niigata University]

平板載荷による硫化水素の影響を受けたコンクリート管の損傷度評価

○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [新潟大学農学部]

農業水利施設におけるアセットマネジメントの重要性が見直されることに伴い全国的な規模で既存施設の機能診断や補修・補強が進められている.本報では,既存配管施設の埋設条件に近い環境下で載荷条件を変化させ,AE計測により発生する特性値から損傷度の評価を試みた結果を報告する.

Keyword: AE法, 損傷度評価, Calm比
GET PDF=12/12009-18P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-19]

Factor analysis of failure of rubber flexible pipe

Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
Osamu Nishikawa [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]

ゴム製可とう管の破損原因の分析について

○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 筑後川局]
西川 修 [独立行政法人水資源機構 筑後川局]

福岡導水は、最大2.767m3/s(当分の間、最大2.164m3/s)を福岡県久留米市の筑後川右岸から取水し、佐賀県基山町で分水した後、福岡県大野城市まで導水する総延長約25kmの導水路である。平成22年8月、導水路本管から排泥工バルブに向けた分岐管に位置する可とう管で漏水が発生した。本報は、漏水の概要と破損の要因究明のために行った分析調査結果の事例について報告する。

Keyword: 可とう管, ゴム, 劣化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-28]

Use of Estimated Initial Physical Properties for Damage Evaluation of Concrete

YAMAGISHI Shuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
OHTSU Masayasu [Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University]

コンクリート初期物性の推定に基づく損傷度評価に関する研究

○山岸 俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木 哲也 [新潟大学自然科学系(農学部)]
大津 政康 [熊本大学大学院自然科学研究科]

コンクリート構造物の長寿命化が社会的に求められており,構造物の適切な補修・補強工法が検討されている。それに伴いコンクリートなどの複合材料に関する定量的損傷度評価法の開発が急務な課題となっている。本論では,既設コンクリート製開水路より採取したコンクリート・コアを用いて,AE法による圧縮試験を試みた結果を報告する。

Keyword: コンクリート, 維持管理, 損傷度評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-38]

Damage of Head Works by the 2011 off the Pacific Coast of Tohoku Earthquake

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
NISHIHARA Masahiko [National Institute for Rural Engineering]

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による頭首工被害

○渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
西原正彦 [(独)農研機構 農村工学研究所]

東北地方太平洋沖地震による頭首工被害について,宮城県,福島県,茨城県における資料調査および現地調査を実施した。その結果,地震による頭首工の施設別損傷率は,「護岸・堤防」が62 %で最も高く,「固定堰」,「機側操作室」,「操作室・管理棟」,「ゲート・戸当り」,「堰柱・門柱」,「エプロン」の順であることが判明した。一方,津波による損傷は,ゲート施設であり,ゴム引布製ゲートと鋼製起伏ゲートの損傷が見られた。

Keyword: 東北地方太平洋沖地震, 頭首工, 津波
GET PDF=12/12009-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-40]

Seismic reinforcement of pier and gate using plate anchored shear reinforcing bar technology

Okamoto_Susumu [Seiwa renewal works corp.]
Fukuura_Naoyuki [Taisei corp.]
Ryo_Takako [Taisei corp.]

後施工プレート定着型せん断補強鉄筋を用いた堰柱・水門の耐震補強

○岡本 晋 [成和リニューアルワークス]
福浦 尚之 [大成建設]
龍 尊子 [大成建設]

後施工プレート定着型せん断補強鉄筋は部材のせん断耐力の向上に利用され、近年、経済性の高い耐震補強工法として活用され、下水・上水施設などの地下構造物を中心に、これまでに150件以上の事例がある。しかし、堰柱・水門など地上構造物の補強に活用されることが少なかった。本報では、地上構造物への活用に向け実施した試験結果と、2011年8月に変更した建設技術審査証明の内容を報告する。

Keyword: 鉄筋コンクリート構造物, 耐震補強, せん断補強
GET PDF=12/12009-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-47]

Development and Application of the Neutral Filler Plasticizers

Tanaka_Tooru [ Toda Corporation]
Takayanagi_Kazuya [ Toda Corporation]
Saitou_Masaaki [ Toda Corporation]

中性系可塑性充填材の開発と適用

○田中 徹 [戸田建設株式会社]
高柳 一也 [戸田建設株式会社]
齋藤 正昭 [戸田建設株式会社]

充填材施工に伴う周辺環境への影響低減を目的として,中性域(水質汚濁防止法排水基準pH5.8〜8.6)の可塑性充填材を開発した.本文では本充填材の概要と各種性状確認試験結果および現場適用した結果について報告する.現場適用の結果,スランプフローの変化やpHの経時的変化を把握した.

Keyword: 工法施工, 充填材料, 環境保全
GET PDF=12/12009-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-8]

Ultrasonic Propagation Velocity with or without Injectable Material on L-Shaped Open Channel Block with Frost Damage

SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Ishigami Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Kaneta Tosikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

凍害が発生している開水路L型ブロックの注入材充填前後の超音波伝播速度

○周藤 将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
石神 暁郎 [土木研究所寒地土木研究所]
金田 敏和 [土木研究所寒地土木研究所]

寒冷地におけるコンクリート製開水路は,特徴的な凍害劣化形態を示し,表面変状と内部変状の発生形態は異なることが報告されている。表面変状については凍害劣化深さを評価する推定式が示されているが,内部変状については評価方法が確立されていない。そこで本研究では,内部変状である層状ひび割れが発生している開水路側壁のL型ブロックを対象に,注入材充填前後の超音波伝播速度の傾向の違いについて考察した結果を示す。

Keyword: 凍害, 表面走査法, 内部変状
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2011

発表番号 [1-05]

The variation of forest in the agricultural areas in Tokachi,Hokkaido

Ote Hiroto [Obihiro University of Agricultural and Veterinary Medicine]
Tsuji Osamu [Obihiro University of Agricultural and Veterinary Medicine]

北海道十勝地域における農村地域の樹林地の経年変化

○大手 裕人 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]

 農村地域の樹林地は生物多様性の保全や持続可能な農業に必要不可欠な存在であるが,近年減少傾向にある。本研究は,GISを用いて北海道十勝地域の農村地域を対象とした樹林地データベースを作成し,既存のデータと樹林地面積の経年変化を解析した。その結果,農村地域全体の樹林地面積は減少していた。しかし,法規による適切な管理が行われている樹林地は大きく増加したことから,法規制を含めた樹林地の保全が望まれる。

Keyword: 樹林地, 農地保全, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.104-105 , 2011

発表番号 [1-08]

Habitat use of Japanese squirrel in patchy woodland landscape

Harashina Koji [Faculty of Agriculture]
Goto Masafumi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

パッチ状樹林地におけるニホンリスの環境利用

○原科幸爾 [岩手大学農学部]
後藤雅文 [岩手大学大学院農学研究科]

岩手県南部の胆沢扇状地を対象として,パッチ状樹林地におけるニホンリスの利用分布を調査した結果,178箇所中108箇所で利用が確認された。つぎに,樹林地利用の有無を規定する環境要因を検討し,これらを用いて,リスの樹林地利用予測モデルを作成したところ,クルミの有無,樹林地面積,最近接樹林地までの距離の3つが説明変数として選択された。追加調査によって精度検証を行った結果,予測的中率は79.3%であった。

Keyword: 生態系, 農村景観, 生息地の連結性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.106-107 , 2011

発表番号 [1-09]

Presumption and distribution expansion forecast in inhabitable region of Cervus nippon in Iwate Prefecture

JIN Daishi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
AKATUKA Syusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
HARASHINA Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

岩手県におけるニホンジカ生息可能域の推定と分布拡大予測

○神大士 [岩手大学大学院農学研究科]
赤塚脩介 [岩手大学大学院農学研究科]
原科幸爾 [岩手大学農学部]

2001〜2008年度までの岩手県シカ狩猟報告のデータを用いて,1)岩手県の現時点におけるシカの生息域を推定する生息域推定モデル,2)現時点での分布とは無関係にシカが生息可能な環境を推定する生息可能域推定モデル,および3)2008年度生息域推定モデルを適用した2009年以降の分布予測モデルの作成を行い,これらの結果から外部要因である環境要因と内部要因である個体群圧が生息域の拡大にどのような影響を与えるかを検証した。

Keyword: 生態系, ニホンジカ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2011

発表番号 [1-10]

Habitat Evaluation of Hynobious Nebulosus Using HEP

OHNO KEN [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Ooe Mami [Graduate School of Bioresources, Mie University]

HEPを用いたカスミサンショウウオの生息地評価

○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]
大江 真未 [三重大学大学院生物資源研究科]

日本においても、HEPの適用が検討されてきているが、その適用性が十分に検証されてきたとは言い難い。我々も三重県津市に生息する希少種のカスミサンショウウオの2か所の生息地の価値をHEPを用いて検討してきたが、その信頼性を示せていない。そこで、更にもう1か所の生息地のデータ用い、計3ヶ所の産卵場の評価を行い、HEPの信頼性を検証した。その結果、ある程度広い範囲で考えたときの有効性を示せた。

Keyword: 生息地評価, HEP , 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.114-115 , 2011

発表番号 [1-13]

Comparison of mussel juvenile growth of Inversiunio jokohamensis suspended in ditches where source were difference in hill-bottom valleys

Kakino Wataru [National Research Institute of Fisheries Science]
Itoh Toshishige [Enoshima Aquarium]
Kobayashi Atsushi [Keika Boy’s Junior & Senior high school]
Yoshida Yutaka [Tochigi Prefectural Fisheries experimental station]

水源が異なる谷津水路に垂下したヨコハマシジラガイ幼貝の成長の比較

○柿野亘 [(独)水産総合研究センター]
伊藤 寿茂 [新江ノ島水族館]
小林 敦 [京華学園中学・高等学校]
吉田 豊 [栃木県水産試験場]

水源が異なる複数の谷津水路でのヨコハマシジラガイの成長を比較するために、谷津水路ごとに幼貝を複数垂下した。その結果、湧水由来のひとつの垂下地点では12カ月後の成長量は5.38mmであり、本種が自然分布する谷津で報告された10mmより小さかった。また、餌資源の多少を把握するためにこの地点と自然分布する谷津水路との微小藻類の属数を比較した結果、微小藻類、珪藻ともに、有意に自然分布の谷津水路で多いことが認められた。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2011

発表番号 [1-15]

A research on identification accuracy of local people participatory survey on paddy waters animals

FUNAKAWA Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]

水田水域における住民参加型生きもの調査の同定精度に関する研究

○船川 はるか [宇都宮大学大学院(前)]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

栃木県では、「農地・水・環境保全向上対策」の一環として「田んぼまわりの生きもの調査」が全活動組織で行われている。本研究では、栃木県の375組織が行った調査結果を用いて住民参加型の生きもの調査における同定精度を把握することとした。対象種を16種とし、詳細な同定精度を把握すると同時に、同定を間違えやすい種を把握し、同定を間違えないための対策を検討した。

Keyword: 田んぼの生きもの調査, 同定精度, 住民参加
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2011

発表番号 [1-18]

Movement of Tail beat and Swimming Speed of Masu salmon Fingerlings,Oncorhynchus masou masou,in high flow velocity

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Yamamura Masahiro [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science graduate course]
Kato Koh [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Azuma Nobuyuki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]

高流速条件におけるヤマメ稚魚の遊泳速度と尾ひれの運動

○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
山村 真弘 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
東 信行 [弘前大学農学生命科学部]

長さ150cm,内径横縦4.0cm×5.0cmの長方形スタミナトンネル内をヤマメ稚魚が高速で遊泳する挙動を高速度カメラで撮影し、遊泳速度と尾部の運動との関係を検討した.その結果,ヤマメ稚魚33尾(平均全長5.8cm)は管内流速93〜142cm・s-1の範囲で遊泳速度120〜200cm・s-1,尾部の振動数30〜38Hzとなった.また,尾ひれの運動と遊泳速度の関係を最小遊泳速度と尾ひれの最小振動数を加味して整理し関係式を得た.

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.126-127 , 2011

発表番号 [1-19]

Swimming Ability of Ice Goby,Leucopsarion Petersi,with Stamina Tunnel in River

oota toshiki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science graduate course]
Izumi Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]

河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの遊泳能力について

○大田 敏貴 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]

長さ100cm,内径5.4cmの円形スタミナトンネルを用いてシロウオの遊泳実験を2009年に引き続き行った.管内流速は、13〜59cm/s,計測個体数は14尾で,平均体長4.6cmである.2008,2009年の実験と合わせた104尾のデータより遊泳曲線式V=66t-0.22が得られた.また,体長4cm台のシロウオの遊泳能力指数のSAI値を求めると5.1となり,これは,体長7cm台のドジョウとほぼ同じであることが分かった。

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2011

発表番号 [1-20]

Experimental Study on Curuising Speed of Largemouth Bass (Micropterus salmoides)

NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
IMANISHI Yohei [Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]
SATO Teruo [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
OUCHI Takato [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]

オオクチバスの巡航速度に関する遊泳実験

○永吉 武志 [秋田県立大学 生物資源科学部]
今西 洋平 [秋田県立大学大学院 生物資源科学研究科]
佐藤 照男 [秋田県立大学 生物資源科学部]
嶋田  浩 [秋田県立大学 生物資源科学部]
大内  威人 [秋田県立大学 生物資源科学部]

本研究では,河川や水路といった流れのある水域でのオオクチバスの遊泳能力を解明するため,実験的に巡航速度を求めた.その結果,オオクチバスの巡航速度の値は,標準体長5cm〜15cmの個体で40cm/s前後,15cm以上の個体では50cm/s前後の範囲にあることがわかった.標準体長と遊泳速度の関係にはオオクチバスの捕食・摂餌戦略等が関与しているものと推察された.

Keyword: オオクチバス, 巡航速度, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2011

発表番号 [1-25]

Discriminant between Dojo and Kara-dojo loach using morphological data

Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Nishida_Kazuya [National Institute for Rural Engineering]
Nakakuki_Genichi [Medaka Satooya]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

形態データを利用したドジョウとカラドジョウの判別式

○小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
西田 一也 [農村工学研究所]
中茎 元一 [メダカ里親の会]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

DNA解析で判別したドジョウとカラドジョウを用いて,5形態部位(標準体長,頭長,体高,尾柄高,尾柄長,髭最大長)を変数とする種判別式を作成した.標準体長で除した(標準化)各部位はカラドジョウの方が大きく,変数選択して得られた判別式は髭最大長と尾柄高を有意な変数にもつ.当式は統計的に意味があり,ドジョウとカラドジョウの正判別率は95%と高く,今後,サンプル数の追加による判別式の精緻化が期待された.

Keyword: ドジョウ類, 種判別式, 形態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2011

発表番号 [1-28]

Assessing diurnal changes of habitat preference of Japanese medaka (Oryzias latipes) based on a laboratory experiment

FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
KIYOTA MAHO [Fukuoka Prefectural Government]
MASUDA SHINYA [Kumamoto Prefectural Government]
ISHIBASHI SHUNICHIRO [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
HARADA MASAYOSHI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

メダカの生息場選好性の日周性に関する基礎的実験

○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
清田 真帆 [福岡県庁]
増田 慎也 [熊本県庁]
石橋 俊一郎 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では,メダカ(Oryzias latipes)の生息場選好性の日周性を定量的に評価するために室内開水路実験を実施した.具体的には,メダカの行動を通日観察した結果から,時間帯ごとに選好曲線を作成し,考慮した環境因子間の因子ウェイトを算出した.得られた選好曲線および因子ウェイトから,メダカの行動に影響を与える要因は,メダカが活発に活動する時間帯には流速であり,休息する時間帯には遮蔽や水深であることが示唆された.

Keyword: 生息場選好性, メダカ, 日周性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2011

発表番号 [1-30]

Comparison between multivariate and univariate models in habitat preference evaluation of Japanese medaka (Oryzias latipes) using a HSI model

MASUDA SHINYA [Kumamoto Prefectural Government]
FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
HARADA MASAYOSHI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

HSIモデルを用いたメダカの生息場選好性評価における多変量モデルおよび単変量モデルの比較

○増田 慎也 [熊本県庁]
福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では,メダカ(Oryzias latipes)を対象に,多変量型および単変量型のHSIモデルを構築した.HSIモデルの構築の際には,既に開発済みのカテゴリー化手法を用いて最適なカテゴリー数を決定し,独立した複数のデータを用いて多変量モデルおよび単変量モデルの再現性を比較した.その結果,多変量モデルの方が良好な再現性を示したことから,生息環境評価において環境因子間の相互影響を考慮することの重要性が示唆された.

Keyword: 生息場選好性評価, HSIモデル, 多変量モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2011

発表番号 [1-35]

Inverse Modeling of Seepage Flow in Non-isothermal Soil

Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]

非等温土壌における地下水浸透流の逆解析手法

藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
○泉 智揮 [愛媛大学農学部]

地温の水分移動への影響を考慮した水分‐熱連成モデルにおけるモデルパラメータである不飽和透水係数の逆解析による同定手法を提案する.未知変数である不飽和透水係数は,自由形式のパラメータ化手法により区分的多項式関数で表現され,Levenberg-Marquardt法にもとづくシミュレーション最適化手法を用いて同定される.本手法の有効性について畑地における土壌水分の観測データをもとに検証した.

Keyword: 不飽和透水係数, 自由形式パラメータ, 水分‐熱連成モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2011

発表番号 [1-38]

Wettability indices and hydraulic characteristics of fluorocarbon water-repellent sand

Ninomiya Seiya [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nagamitsu Sachio [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
Mino Norihisa [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

フッ化炭素系撥水砂のぬれ性指標と水理特性

二宮 聖也 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
長光 左千男 [パナソニック株式会社先端研究所]
美濃 規央 [パナソニック株式会社先端研究所]
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]

豊浦標準砂に対してフッ化炭素化合物を用いて撥水性を付与し,撥水砂と標準砂との混合砂のぬれ性指標(水滴浸入時間,見かけの接触角,水浸入圧)と水理特性(水分特性,飽和透水係数)を測定した.見かけの接触角と水浸入圧に対する撥水性有無の閾値から,混合率50%と75%の間で親水性から疎水性へと変化することが示され,これは給水過程の水分特性とも矛盾しない.また,飽和透水係数は混合率に依存せず一定であった.

Keyword: WDPT, 接触角, 水浸入圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2011

発表番号 [1-40]

The Difference between SMAC Method and Fractional Step Method in results when Collocated Arrangement

Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Shimada Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
Kouketsu Hikaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]

変数をコロケート配置した場合のSMAC法と部分段階法の結果の違い

浪平 篤 [農村工学研究所]
島田 正志 [筑波大学生命環境科学研究科]
○纐纈 光 [東京大学農学生命科学研究科]

流れの数値解析では,堰・魚道等の複雑な形状を計算で表現するために,座標を曲線にした一般座標系を導入し,コロケート配置した方がよいとされる.しかし,非圧縮流れの解法であるSMAC法では,この場合,部分段階法より不安定になりやすいとされている.この違いをカルマン渦流れの計算から明らかにした.その原因としては,SMAC法では,圧力とその補正値とで勾配の計算に用いられる格子点の範囲が異なることが考えられる.

Keyword: 数値流体力学, 非定常非圧縮性流れ, カルマン渦
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2011

発表番号 [1-45]

Quasi-2-dimensional numerical calculation method by combining unsaturated vertical flow and saturated horizontal flow with dynamically-computed specific yield

HIDEKI TSUJI [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
KAZUHIRO NISHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

鉛直不飽和流と比浸出量の動的計算を用いる水平地下水流を連立した準二次元流数値計算法

○辻 英樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

台地流域からの降雨流出は鉛直不飽和流と水平地下水流を連立した準二次元流によってモデル化が可能である. 従来の準二次元流計算法として、反復計算により地下水面の位置と地下水涵養を求めるものがあるが、本研究では地下水流に貯留項を含む拡散型方程式を用い、貯留係数(比浸出量)を時間と水平位置ごとに不飽和層の鉛直水分分布から動的に計算し、鉛直不飽和流と水平地下水流を交互に解く新たな数値計算法を考案した.

Keyword: 数値計算法, 準二次元流, 比浸出量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2011

発表番号 [2-01]

Effects to temperature and growth of YAMADA-NISHIKI by the water management in the heading date

TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
KATO mai [Saga Agricultural Co-operative]
IKEGAMI Masaru [Hyogo Prefectural Technology Center for Agriculture,Forestry and Fisheries]

出穂期の水管理が温度及び山田錦の生育に与える影響

○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
加藤 真衣 [JA佐賀]
池上 勝 [兵庫県立農林水産技術総合センター]

出穂期の水管理が温度環境に与える影響を評価するために,酒米・山田錦をポット栽培し擬似水田群落を3試験区作成した上で,潅漑条件を出穂後10日間連続の夜間掛流潅漑と節水型潅漑,間断潅漑(対象区)の3条件に変え,温度環境および生育状況について観測した.その結果,夜間掛流潅漑は明け方にかけて通常よりも地温が3.3℃低下するとともに,ほぼ常に地温が低く保たれていた.生育条件についても穂の発達が確認された.

Keyword: 酒米, 高温障害, 水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2011

発表番号 [2-02]

Economically optimum flood control measures in Igarashi River and Kariyata River, Niigata Prefecture

Ito Katsumi [Taisei Rotech co.ld.]
Sato Nozomi [Japan Post]
Goto Akira [Utsunomiya University]

新潟県五十嵐川・刈谷田川における経済的に最適な治水対策

○伊東 勝実 [大成ロテック株式会社]
佐藤 望 [郵便事業株式会社関東支社]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

本研究では超過洪水による洪水被害額の期待値と治水対策費用の合計(総社会費用)が最小となる計画安全度を経済的に最適な治水安全度と考え、新潟県五十嵐川・刈谷田川を対象にそれらを算出した。その結果、最適な治水安全度は、五十嵐川0.9905、刈谷田川0.989と計算された。2004年洪水後の改修工事の安全度は両河川とも最適安全度に近い水準であることがわかった。

Keyword: 治水対策, 洪水被害, 総社会費用
GET PDF=11/11002-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2011

発表番号 [2-03]

Development and effectiveness of coaxial TDR probe to measure interface level between fresh and salt water layers

ITO Yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
MIYAMOTO Hideki [Faculty of Agriculture, Saga University]
CHIKUSHI Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]

淡塩水境界位計測のための同軸型TDRプローブの開発と有効性の評価

○伊藤 祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]
宮本 英揮 [佐賀大学農学部]
筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]

 本研究では,淡塩水境界面の位置(淡塩水境界位)を計測するためのプローブを開発するために,同軸型TDRプローブを作製し,その有効性を室内実験によって評価した.カラム内に創出した境界位の変動に対し,プローブで計測した境界位は,淡水層と塩水層の境界付近に存在した両層の電気伝導度の中間値とよく一致することを確認した.今後は,同プローブを野外で適用し,計測システム全体の妥当性を検証する予定である.

Keyword: 時間領域反射法, 海水侵入, 淡水資源
GET PDF=11/11002-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2011

発表番号 [2-04]

Estimation of regional surface heat flux using bulk transfer method-based energy balance model

Nakamichi Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]

バルク式を用いた熱収支モデルによる広域地表面熱収支の推定

○中道丈史 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦健志 [岡山大学大学院環境学研究科]

衛星データおよびバルク式を用いた熱収支推定モデルにより広域の地表面熱収支を推定した.その結果,水田の潜熱フラックスや草地の顕熱,潜熱フラックス,市街地の顕熱フラックスについては衛星データを用いた場合でも十分推定可能であった.また,推定した顕熱,潜熱フラックスの分布図から,推定モデルは土地利用分布を考慮できていることが分かった.

Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 水資源開発・管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2011

発表番号 [2-07]

Seasonal Change of Heat Balance at Barley-Rice Double Cropping Field

Kuwano Ryota [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]

大麦‐水稲二毛作圃場における熱収支の季節変化

○桑野亮太 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

本研究では,大麦‐水稲二毛作圃場において微気象の長期観測を行い,各微気象法により潜熱・顕熱フラックスを測定し,熱収支各項の季節変化をとらえた.大麦と水稲という植生の違いや湛水の有無によって熱配分が大きく異なり,水田では熱エネルギーの8割が潜熱に回され,大麦畑では顕熱,地中熱伝導量が水田の2倍ほどになるなど,圃場面状況の違いが熱配分におおきく影響を及ぼすことを確かめた.

Keyword: 熱収支, 二毛作圃場, 潜熱フラックス
GET PDF=11/11002-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2011

発表番号 [2-08]

Investigation of minimum air temperature prediction methods in a mountainous area.

Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Inoue Yuuki [Ryobi Systems co., ltd.]
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]

傾斜地における最低気温予測方法の検討

○三浦健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
井上雄貴 [株式会社両備システムズ]
諸泉利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

凍霜害による被害を防ぐには,翌朝の最低気温を予測し対策を取る必要がある。17時から最低気温までの気温低下量を推定するのに,17時の気温と湿度および16〜17時の日射量を説明変数とした重回帰式を用いることで精度の高い予測が行えること,また最低気温には標高,曲率といった地形因子が密接に関わっていることが分かり,地形データから他地点すなわち地域全体の最低気温を予測する方法を検討するヒントを得た。

Keyword: 最低気温, 予測, 傾斜地
GET PDF=11/11002-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2011

発表番号 [2-09]

Examination of Probability Rainfall considering Amount of Precipitation analyzed by Radar-AMeDAS in Hokkaido

SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
USUTANI Tomohide [Japan Weather Association]
SAITO Masami [Japan Weather Association]

北海道におけるレーダーアメダス解析雨量を考慮した確率雨量の検討

○佐藤 智 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
金田 敏和 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
臼谷 友秀 [(財)日本気象協会]
齋藤 正美 [(財)日本気象協会]

農地の排水計画を考えるうえで、局地的な強雨をどのように扱うかを検討するため、レーダーアメダス解析雨量を用いた確率評価を試みた。その結果、農地に分布する地域についての確率等雨量線図は、地上雨量に基づくものとレーダー雨量を用いたものとの間に大きな相違はなく、レーダー雨量による確率雨量の評価が可能であることが示唆された。レーダー雨量データの蓄積が進めば、より精度の高い検討が期待できる。

Keyword: 確率雨量, レーダーアメダス解析雨量, 北海道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2011

発表番号 [2-14]

Expected impact of climate change on rainfall erosivity

Shiono Takahiro [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Miyamoto Teruhito [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Kameyama Koji [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]

気候変動が畑地の土壌侵食の降雨因子に与える影響

○塩野隆弘 [(独)農研機構 農村工学研究所]
小川茂男 [(独)農研機構 農村工学研究所]
宮本輝仁 [(独)農研機構 農村工学研究所]
亀山幸司 [(独)農研機構 農村工学研究所]
上田達己 [(独)農研機構 農村工学研究所]

日本全国の畑地を対象として、地球温暖化の気候変動が土壌侵食の降雨因子に与える影響について予測した。影響予測には、地域気候モデルRCM20の日降水量データを用いて過去および将来のUSLEの降雨係数Rを推定し比較した。その結果、将来の降雨係数Rの全国平均値は過去の値に比べて1.23〜1.26倍となり、将来の気候変動により畑地の土壌侵食量は増加することが示唆された。

Keyword: 土壌侵食, 降雨係数, 気候変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2011

発表番号 [2-18]

Effect of Land Use Agglomeration on Nitrogen Concentration of River Waterin the Large-scale Watersheds with Upland Farming

ABE_Kazuki [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]
OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
MUNEOKA_Toshimi [Obihiro Univ. of Agr. And Veter. Medi]
TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]

大規模畑作流域における土地利用の集塊性が河川窒素濃度に及ぼす影響

○阿部 和生 [東京農業大学大学院農学研究科]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]

 北海道の斜網地域,十勝地域を対象に,土地利用指標である畑草地率と河川窒素濃度との関係を検討したところ,高い相関が確認された.また,畑作流域における畑草地と林地の分布特性に着目し,河川窒素濃度との関係を検討したところ,林地のパッチ面積が大きい流域では河川窒素濃度が低濃度となることが明らかになった.このことから,大規模な林地を保全することで河川窒素濃度が低下すると考えられる.

Keyword: 土地利用, 集塊性, 窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2011

発表番号 [2-19]

Simulation of Nutrient Load Runoff Based on Detailed Watershed Data for a Semi-urban Watershed

Iseri Haruka [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

混住化流域を対象とした精緻な流域情報に基づく栄養塩負荷流出解析

○井芹 晴香 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

福岡県福岡市西部に位置する瑞梅寺川流域を対象に,分布型流出モデルによる窒素・リン負荷流出解析を行った.家畜飼養やし尿処理を中心に詳細な流域情報を収集し,ArcGISにより精緻な流域圏データベースを作成した.特に,水田作付状況に関しては水稲以外の作物も考慮し,施肥量や施肥スケジュールをデータベースに組み込んだ.それを基に解析を行った結果,河川流量およびTN・TPの経時変化を概ね良好に再現できた.

Keyword: 水質, 水収支・水循環, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2011

発表番号 [2-24]

Interval estimation of suspended solids loads with censored data using stochastic sampling

TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]

確率的サンプリングを利用した打ち切りデータに基づく懸濁物質負荷量の区間推定

田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

山林流域からの懸濁物質濃度は低水時にはゼロとなる打ち切りデータである。このようなデータに基づく場合の,流域からの総流出負荷量の適切な区間推定法について検討した。打ち切りでないデータが全データの3%強と少なく流量に強い依存性を持つため,標本抽出にはSALT法という確率的サンプリングを適用する必要がある。これとべき乗型LQ式による方法が,実用に耐えうるだけの最良の区間推定結果を与えた。

Keyword: 懸濁物質, 負荷量, 区間推定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2011

発表番号 [2-28]

Changes in Runoff Characteristics of Small Basins due to Cultivation Conditions of Hilly Paddies

Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]

中山間水田の耕作放棄が小流域の流出特性に及ぼす影響

○吉田武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
堀川直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]

土地利用・水田耕作放棄状況が異なる中山間地の試験流域(耕作水田主体・放棄水田主体・森林流域)での水文観測結果から,ピーク流出係数,流域保留量,直接流出率等の短期流出特性を評価した.ピーク流出係数の最大値は,日雨量の再起確率5年の降雨で生じ,耕作水田主体流域0.24、放棄水田主体流域0.30となった.試験流域の流出特性は流域の乾湿状態で異なり、湿潤状態で放棄水田主体流域の洪水流出の増大が見られた。

Keyword: 中山間水田, 耕作放棄, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2011

発表番号 [2-29]

Feasibility of SWAT application for lowland paddy fields

KATO TASUKU [College of Agriculture, Ibaraki University]
SARUWATARI CHISA [College of Agriculture, Ibaraki University]
NODA KEIGO [College of Agriculture, Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [College of Agriculture, Ibaraki University]
KURODA HISAO [College of Agriculture, Ibaraki University]

低平地水田地帯におけるSWATモデルの適用に関する考察

○加藤亮 [茨城大学農学部]
猿渡ちさ [茨城大学農学部]
乃田啓吾 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

SWATモデルは土地利用によって異なる流出状況や、面源負荷の抑制を考慮するため、農業関連のデータベースが重視されている水質流出モデルである。ただし、SWATモデルの適用例は東南アジアの水田流域では少ない。本研究はSWATモデルを霞ヶ浦流域内の低平地水田地帯を含む小流域に適用し、モデル構造に関する水田地帯の適用への問題点の抽出と、入力データおよびパラメータ操作等の運用による問題点の回避方法について検討を行う。

Keyword: 水質モデル, 灌漑方式, 窒素動態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2011

発表番号 [2-34]

Economic Effect of the Paddy Field Dam

Yosikawa Natuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Misawa Sinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Miyazu Susumu [Graduate school of Science and technology, Niigata University]
Koide Hideyuki [Daiichi Sokkou CO.,Ltd]

田んぼダムの経済効果

吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]
○小出 英幸 [第一測工株式会社]

田んぼダムの本格的な普及には実施主体である農家のインセンティブ形成が重要である.これには取り組みの経済効果を定量的に把握し,その一部を実施農家に還元する仕組みづくりが必要となると考える.本研究では,筆者らが開発した内水氾濫解析モデルにより想定浸水域を求め,「治水経済調査マニュアル(案)」を参考に直接積算法によって,田んぼダムの経済効果を定量的に評価した.

Keyword: 田んぼダム, 経済効果, 内水氾濫解析モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.256-257 , 2011

発表番号 [2-38]

Relationship between changes in groundwater level and soil water content in Kasumigaura Myoginohana bog

iwama yuki [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
nakada toru [National Institute for Rural Engineering]
nishida kazuhiro [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
shiozawa sho [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

霞ヶ浦妙岐ノ鼻湿原における地下水位変化と土壌水分量変化の関係

○岩間 勇貴 [東京大学大学院農学生命化学研究科]
中田 達 [農村工学研究所]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命化学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命化学研究科]

妙岐ノ鼻湿原における地下水位変化と土壌水分量変化の関係を現場観測と室内実験により求めた。現場観測では地下水位の測定とTDRを用いた土壌水分量の測定より、不撹乱土壌カラムを用いた室内実験では任意に設定した地下水位と水収支から求めた土壌水分量より、比浸出量(土壌水分変化量/地下水位変化量)を得た。結果、地下水位が変動する0-20 cmでの比浸出量は地点によるバラツキはあるが平均して約0.2となった。

Keyword: 湿原, 地下水位, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2011

発表番号 [2-39]

Features and applicability of a method using polystyrene film to measure radon concentration in groundwater

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

ラドン吸収フィルムを用いた地下水ラドン濃度測定法の特徴と適合性

○吉本周平 [農村工学研究所]
土原健雄 [農村工学研究所]
石田聡 [農村工学研究所]
今泉眞之 [農村工学研究所]

ラドン吸収フィルムによる地下水ラドン濃度測定法は,採水可能な水が僅少で従来法の適用が困難な地点への適用が期待される.フィルムのラドン吸収量は4日を超えるとほぼ横ばいなので,フィルムを設置する期間は1週間が実用的である.ラドン濃度が安定している地点で従来法によるラドン濃度とフィルムのラドン吸収量を予め測定して回帰曲線を作成し,分配率を求めれば,フィルムのラドン吸収量からラドン濃度を算定できる.

Keyword: 地下水, ポリスチレンフィルム, 液体シンチレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2011

発表番号 [2-40]

A study on the characteristics of groundwater by stable isotope in Luohui irrigation scheme, China

Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

中国・洛恵渠灌区における安定同位体を用いた地下水特性に関する研究

北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
○李  鴻 [鳥取大学連合農学研究科]

中国・黄土高原東部の洛恵渠灌区の地下水特性を明らかにするために,降水,河川水,地下水の水素・酸素同位体分析を行った.その結果,以下の知見が得られた.地下水は降水と河川水で涵養されており,重水素・酸素18の同位体比は一貫している.同一気象条件下において,浅い地下水では水素・酸素同位体比が高い傾向がみられた.さらに,冬季の水素・酸素同位体比は高くなるが,夏季には低下する季節変動が確認された.

Keyword: stable isotope, groundwater movement, China
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2011

発表番号 [2-44]

Daily Water Level of Bramaptra River Measured at Sirajganj

Akihito Nishio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]

ブラマプトラ川のシラジガンジのおける水位変動特性

西尾亮人 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]

ブラマプトラ川のシラジガンジにおける日水位変化を貯留関数法で計算した際、1地点の点雨量のみを適用いたのにもかかわらず、実測水位に似た計算水位を得たという報告がある。著者らはその主な理由がバングラデシュの平坦な地形から想起される雨量データの空間的均一性、または流域が広く勾配がゆるやかな河川の流況にあると考えて、両者を検討した。その結果、後者の妥当性がより高いことを示した。

Keyword: 流出特性, 河川工学, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.272-273 , 2011

発表番号 [2-46]

Concentration of Nitrate Nitrogen in Groundwater of Reservoir Area of Sunagawa Subsurface Dam in Miyakojima Island, Japan

YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
KOBAYASHI Tsutomu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
KODA Kazuhisa [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
MANPUKU Yuzo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]

マーシャル諸島共和国マジュロ環礁における物理探査による塩淡境界深度測定

吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]
小林 勤 [(独)国際農林水産業研究センター]
幸田 和久 [(独)国際農林水産業研究センター]
土原 健雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
万福 裕造 [(独)国際農林水産業研究センター]
今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]

マーシャル諸島共和国マジュロ環礁ローラ等にて地下水の電気伝導度測定,ループ・ループ法による電磁探査,垂直電気探査を行い,塩淡境界深度分布を求めた.調査の結果,淡水域は島の中央部で厚くなっており,最大厚で8mを超えた.またその中心はややラグーン側に寄っていたが,これは既往の研究と整合的であった.以上より物理探査と地下水電気伝導度測定の組み合わせで,島内の淡水地下水賦存量が推定可能であると考えられる.

Keyword: 塩淡境界深度, 電磁探査, 電気探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2011

発表番号 [2-48]

Analysis of water pollution process from water movement in the Inbanuma Lake

KUBO Naritaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
SATO Shuta [Ichikawa City Office]

印旛沼における湖水流動に伴う水質汚濁プロセスの解析

久保 成隆 [東京農工大学]
○佐藤 周太 [市川市役所]

湖沼など閉鎖系水域における水質汚濁が進行している。この要因の一つとして、河川からの汚濁物質の流入が挙げられる。本研究では、河川からの汚濁物質の動態を把握することを目的とし、平面2次元水質汚濁シミュレーションモデルを開発した。また、汚濁物質の動態を時空間的に把握するため、このモデルに物質の流入経路、流入時期を特定するためのモジュールを追加した。これを対象地に適用し、汚濁プロセスの解析を行った。

Keyword: 水環境・水質, 環境影響評価, 数値流体力学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2011

発表番号 [2-49]

Effects of land-use and management changes on water chemistry of irrigation ponds in Chita Peninsula, central Japan

Kizuka Toshikazu [Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University]

土地利用及び管理方法の変化が知多半島におけるため池の水質に及ぼす影響

○木塚 俊和 [名古屋大学大学院環境学研究科]

生物多様性の保全という観点からため池の価値が再認識され、水質の適正な管理が求められている。本研究では丘陵地の典型的なため池が数多く分布する愛知県の知多半島を対象に、ため池の水質を広域的に調査した。池の物理環境や土地利用などの環境変量から池の水質を予測する統計モデルを作成し、これまでの土地利用や管理方法の変化が水質に及ぼした影響を調べた。

Keyword: 集水域, 栄養塩, 地理情報システム(GIS)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2011

発表番号 [2-50]

Formative factors for dysoxic water in a dam lake

SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

ダム湖に発生する貧酸素水塊の形成要因

○白谷 栄作 [農村工学研究所]
霤帖々治 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]

農業用ダム湖において溶存酸素濃度,蛍光クロロフィルその他の現地観測を行った結果,夏期には水温躍層及びその近傍に貧酸素水塊の形成と植物プランクトンの集積がみられた.生態系モデルによる解析結果から,湖内酸素濃度の分布には秋季〜冬期の湖内循環と夏期の植物プランクトンの増殖が強く関与し,水温躍層の貧酸素水塊の形成は躍層上部で増殖した植物プランクトンの死滅・呼吸によるものであることが判明した.

Keyword: 農業用水, 植物プランクトン, 水温躍層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2011

発表番号 [2-51]

Formation Mechanism of Hypoxic Water in the Interior Parts of Ariake Sea

SEGUCHI Masahiro [Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
ISHITANI Tetsuhiro [Graduate School of Agricultural Science,Saga University]

有明海奥部における貧酸素水塊の形成機構について

瀬口 昌洋 [佐賀大学]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]
○石谷 哲寛 [佐賀大学大学院農学研究科]

夏季の有明海奥部における貧酸素水塊について,現地観測データを基に検討・考察した結果,貧酸素水塊は,底質の含泥率やCODが高く,底層の酸素消費量が大きい西岸域において頻発していた.また鉛直拡散係数KZは常に底層の貧酸素化を解消する方向に,逆に底層の生化学的酸素消費速度Rは常に底層の貧酸素化を進める方向に作用したが,感度解析の結果,底層の貧酸素化に最も強く影響する要因はRであることが明らかになった.

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 2層ボックスモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2011

発表番号 [2-52]

Seasonal Variation of Inorganic Nitrogen Flux Between Bottom Sediment and Water Column in Inner Area of Ariake Bay

Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Ito Yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]
Ishitani Tetsuhiro [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]
Iwamoto Yuka [Faculty of Agriculture, Saga University]
Araki Keisuke [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海奥部における底泥-海水間の無機態窒素フラックスの季節変化

郡山 益実 [佐賀大学農学部]
伊藤 祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]
石谷 哲寛 [佐賀大学大学院農学研究科]
岩本 優桂 [佐賀大学農学部]
○荒木 啓輔 [佐賀大学農学部]

 本研究は,有明海奥部における海水―底泥間の無機態窒素フラックスの季節変化について現地調査や室内実験に基づき検討,考察した.その結果,有明海奥部における海水と底泥の栄養塩濃度の季節変化が把握された.また,フラックス実験により,海水−底泥間の無機態窒素フラックスの季節変化が明らかにされ,海水中の栄養塩濃度と底泥からの栄養塩供給の季節変化との関連性が明らかとなった.

Keyword: 無機態窒素, フラックス, 有明海
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2011

発表番号 [2-53]

Optimization of water-sampling times for efficient water quality investigation

KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

水域における効率的な水質調査のための最適採水時点の決定手法

河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]

水域における水質調査において費用や労力の制約がある場合に,獲得情報量を最大にするような採水時点を決定する問題を,ベイズ決定の枠組みを用いて示す.設定期間内における採水回数を固定し,全ての採水が終わった段階で消滅する水質モデル中の未知パラメータについての不確実性を,情報エントロピーで表現した効用関数で定義する.期待効用関数を最大化する採水時点の数値計算法としてマルコフ連鎖モンテカルロ法を検討する.

Keyword: 水質, 最適スケジューリング, ベイズ決定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2011

発表番号 [3-02]

Verification of Actual Evapotranspiration from a Field Calculated by HYDRUS-1D

TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]
CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]

HYDRUS-1Dを用いた圃場の実蒸発散量の推定に関する研究

○田川 堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
長 裕幸 [佐賀大学農学部]

中国乾燥地畑地圃場において, HYDRUS-1Dを用いて土中水分移動解析を実施した結果,2008年の作物生育期間内においては,土中水分量の実測値に対し,良好な再現性を示す事ができた。本研究では,2008年で用いた解析条件を2009年に適用し,実用性の検証を行った。次に,その結果を踏まえて,土壌水分移動解析から求めた実蒸発散量の値に関して,ボーエン比法で求めた蒸発散量との比較を行い,解析結果の有効性を確かめる事ができた。

Keyword: 水分移動, 蒸発・蒸発散,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2011

発表番号 [3-05]

Development of the Precise Measurement Method of Soil Moisture Balance -Threshold Matric Potential and Sampling of Solution-

TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測法の開発() ?スレショルドマトリックポテンシャルと溶液サンプリング-

○谷川寅彦 [大阪府立大学大学院]

本報では、親水給水不織布について大きな不飽和給水性能が担保されるマトリックポテンシャル領域をスレショルド(しきい)値を定義し検討した。スレショルド値は実用面からみて、5cm〜10cmH2O程度の負圧領域に存在していることを明らかにした。なお、本装置ではセシウム他を含む土壌水分溶質の上下移送をかなり簡単に連続計測できると予想され、今後の東北地方の農業再生にも貢献できることが十分期待できる。

Keyword: 親水不織布, しきい値, 溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2011

発表番号 [3-08]

The study of soil moisture change under the slash-and-burn cultivation in northern Laos

Kashiwagi Junichi [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
Tanahashi Maiko [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
Fijihara Yoichi [Japan International Reserch Center for Agriculture Science]
Hasegawa Shuichi [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]

ラオス北部焼畑地域における土壌水分の変動特性について

○柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
棚橋麻衣子 [北海道大学大学院農学研究院]
藤原洋一 [国際農林業研究センター]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究院]

ラオス北部山岳地域では、短期休閑短期耕作の焼畑形態が行われており、水食による土壌劣化が進行している。その対策として養水分の受け皿としての天水田を斜面下方に造成した。2カ年に渡りTDR土壌水分計を用いた土壌水分のモニタリング結果から、天水田における高収量は、流入水を捕捉し高水分状態が維持されることが一因であると考察された。さらに流域斜面が休閑になると、乾燥ストレスの頻度が高まることが明らかになった。

Keyword: 焼畑, 土壌水分モニタリング, ラオス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2011

発表番号 [3-10]

Comparison of salt accumulation in soil with and without vegetation

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Kawamura Masataka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]

植物被覆の有無による土壌中の塩類集積過程の比較

○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
川村 方孝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

植物被覆の有無による土壌中の塩類集積過程の違いを比較・検討するため,浅い地下水位条件を想定したポット実験と土壌中の水・塩移動理論,土壌-植物-大気連続体モデルによる数値解析を行った.結果,裸地では,蒸発が生じる表面に高濃度の塩類集積が生じるが,植物被覆下では,塩濃度が上昇すると根の吸水が阻害されるため,上部での集積が停止し,下方においても塩類集積が生じることが明らかになった.

Keyword: 塩類集積, 植物被覆, 土壌中の水・塩移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2011

発表番号 [3-15]

Change in Soil Redox Potential during Evaporation

Muto Yoshiko [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Katou Kie [Faculty of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresources, Mie University]

蒸発過程にある土中の酸化還元電位の変化

○武藤由子 [岩手大学農学部]
加藤希枝 [三重大学生物資源学部]
渡辺晋生 [三重大学生物資源学部]

農地における炭素・窒素循環をより正確に予測するためには、様々な水移動過程における土中水分と酸化還元電位分布の変化を調べることが重要である。そこで本研究では、還元状態の水田土壌を試料とした一次元カラム蒸発実験を行った。その結果、土中水圧の変化は試料の深さや蒸発速度によって異なったのに対し、酸化還元電位が示す還元状態から酸化状態への変化は深さや蒸発速度によらずほぼ一定であった。

Keyword: 蒸発過程, 酸化還元電位, 窒素循環
GET PDF=11/11003-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.324-325 , 2011

発表番号 [3-18]

Study on characteristic of N2O emission from Shimajiri marge soil fertilized with chemical fertilizer

Yajima Tamiko [Faculty of Agriculture and Agriculture engineering, Ryukyu University]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, Ryukyu University]
Yoshinaga anshun [Faculty of Agriculture, Ryukyu University]
Nakandakari Tamotsu [Faculty of Agriculture, Ryukyu University]

化学肥料を施肥した島尻マージからのN2Oの排出特性に関する研究

○矢島 民子 [琉球大学大学院亜熱帯農学専攻地域農業工学コース]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]

本研究では、さとうきび用化学肥料を施肥した島尻マージを用いた土層実験において、土壌表面からのN2O発生量および排水からの硝酸態・亜硝酸態窒素溶脱量を測定する事により、沖縄県の島尻マージは立ち土壌からのN2O排出特性について検討した。その結果、N2O排出量は施肥量が多いほうが多くなること、N2O発生は主に硝化過程で起こることおよび不飽和であるが土壌水分が多い状態でおこることが認められた。

Keyword: N2O, 硝化, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2011

発表番号 [3-20]

Water and Solute Movement of Deep Soil During Soil Sterilization with Hot Wate

ITO YUKI [Meiji University]

熱水土壌消毒時の深層土壌における水分・溶質移動

○伊東 雄樹 [明治大学]

熱水土壌消毒時に溶質が溶脱され深層へと移動すること(加藤ら, 2009)、また、一定期間経過すると溶質が深層から表層へと移動することがわかっている(落合ら, 2009)。しかし、水分・溶質移動長期間の経時的なデータは見当たらない。そこで、本研究では熱水消毒時及びその後の水分と溶質の移動を把握するためのデータを収集した。 実験結果より、消毒後の溶質移動は拡散によるものだとわかった。

Keyword: 溶質移動, 水分移動, 熱水土壌消毒
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2011

発表番号 [3-25]

Prediction Method of Soil Cd Content Change by Phytoextraction in Andisol Fields

KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]
TANI SHIGERU [NTC International Corporation]
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
SHIONO TAKAHIRO [National Institute for Rural Engineering]

ハタザオを用いた浄化による黒ボク土圃場のCd含有量変化予測手法の検討

○亀山幸司 [農研機構 農村工学研究所]
谷茂 [NTCインターナショナル(株)技術本部]
宮本輝仁 [農研機構 農村工学研究所]
塩野隆弘 [農研機構 農村工学研究所]

これまでの研究から,ハクサンハタザオと呼ばれる越冬植物が黒ボク土において高いCd除去能力を持つことが確認された.ただし,植物浄化技術の適用にあたっては,対象圃場における浄化所用期間の把握が重要である.また,浄化所用期間推定のためには,栽培回数による土壌Cd含有量の変化等の予測が必要である.そこで,本報告では,ハクサンハタザオを用いた植物浄化による土壌Cd含有量変化を簡便に予測するための手法を検討した.

Keyword: 土壌, 環境保全, カドミウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.344-345 , 2011

発表番号 [3-28]

Aggregation and dispersion of model colloidal particles in the presence of imogolite -part 2-

NITANAI_Miki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
TAKAHASHI_Masanosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]
OHUCHI_Takashi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KOBAYASHI_Motoyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]

イモゴライトの存在下における標準コロイド粒子の凝集分散−その2−

○似内 美貴 [岩手大学農学部]
高橋 政之輔 [岩手大学農学部]
大内 岳 [岩手大学農学部]
小林 幹佳 [岩手大学農学部]

イモゴライト存在下のラテックス粒子の凝集分散特性および使用したイモゴライトの荷電特性を実験により検討した.その結果,イモゴライトは酸性では正電荷を持ち,pH6付近からpHの上昇と共に負電荷が発現・増大し,pH9.5以上では負電荷を持つことがわかった.イモゴライト・ラテックス混合系のpH10付近での凝集過程は,イモゴライトの自己凝集によるラテックス粒子の物理的な取り込みが支配的であることが示唆された.

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2011

発表番号 [3-30]

The effect of excess tillage on the soil physical condition

Soma Katsuyuki [Res. Fac. Of Agr.,Hokkaido Univ.]
Takai Megumi [Undergrad. School of Agr., Hokkaido Univ.]

耕耘管理における「過度の砕土」が農地の物理的構造に与える影響

○相馬 尅之 [北海道大学農学研究院]
高井 愛 [北海道大学農学部]

北海道の畑圃場の多くは耕耘管理土層Ap層がAp1層とAp2層に分化し、播種・定植の場となるAp1層は「過度の砕土」によりマクロ間隙が著しく多く、Ap2層は逆にマクロ間隙が少ないために難透水性の耕盤層と化している。本報告は、Ap1層に対する「過度の砕土」が畑圃場の物理的構造に与える問題点について保水性と圧縮性の面から指摘し、「過度の砕土」の回避の必要性を論じたものである。

Keyword: 耕耘管理, 過度の砕土, マクロ間隙
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2011

発表番号 [3-35]

Early effects of applied organic matter on soil water and gas transport properties

Arai Syun [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Purwoko Hari Kuncoro [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

混入した有機物の土壌透水性、通気性への初期における影響

荒井 駿 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
○Purwoko Hari Kuncoro [岩手大学大学院農学研究科]

 深さ15cm,幅100cm,長さ80cmの小試験区にモミガラ,稲ワラ片,バーク堆肥,オガクズ,バーク片を体積比で10%,20%,30%混入した。試験区造成直後に採土した試料を静的荷重で締固め,飽和透水係数とガス拡散係数,通気係数などを測定した。有機物混入の結果,透水係数,ガス拡散係数,通気係数は概ね対象区より大きくなり,混入割合の増加に伴い増加する傾向が得られた。また,乾燥密度とpF2.0における空気率の間に強い負の相関が見られた。

Keyword: 土壌空気, 土壌改良, 水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.364-365 , 2011

発表番号 [3-38]

Influence of shear rate on residual strength of landslide soils

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Kimura_Sho [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Shriwantha VITHANA Buddhi [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Eguchi yuto [Graduate student, Facluty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Ganeko Takumi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus (Department of Agriculture, Forestry and Fisheries, Okinawa Prefecture)]

地すべり土の残留強度に及ぼすせん断速度の影響

○中村真也 [琉球大学農学部]
木村匠 [琉球大学農学部]
Shriwantha VITHANA Buddhi [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
江口 佑人 [琉球大学大学院]
我如古 巧 [琉球大学農学部(現沖縄県農林水産部)]

地質・土質の異なる地すべり土について,せん断速度を変化させてリングせん断試験を行い,鉱物学的観点から残留強度に及ぼすせん断速度の影響を考察した。残留強度に及ぼすせん断速度の影響の違いは,配向性粘土鉱物(スメクタイト,バーミキュライト,緑泥石,雲母)総量によって大別できる。また,残留強度の速度依存性は,含有される主要粘土鉱物種によって異なることが示された。

Keyword: 土の静力学的性質, せん断強度, 安定解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2011

発表番号 [3-40]

Measurement of fully softened strength of landslide soils using ring shear test

Kimura_Sho [Researcher at Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Eguchi_Yuto [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]
Vithana_Buddhi_Shriwantha [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Higa_Kentaro [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus (Department of Agriculture, Forestry and Fisheries, Okinawa Prefecture)]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

リングせん断試験による地すべり土の完全軟化強度測定

○木村匠 [琉球大学農学部協力研究員]
江口佑人 [琉球大学大学院農学研究科]
Vithana Buddhi Shriwantha [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
比嘉健太郎 [琉球大学農学部(現沖縄県農林水産部)]
中村真也 [琉球大学農学部]

物理的性質の異なる地すべり土について,リングせん断試験および三軸圧縮試験を行い,得られた完全軟化強度定数の差異について粒度組成を基に考察した。リングせん断試験の測定値が三軸圧縮試験の測定値より小さくなり,シルト・砂質土で差異が大きかった。これらは,各試験の圧密による粒子配列とせん断方向の関係,粒度特性と有効荷重の影響が示唆された。

Keyword: 土の静力学的性質, 完全軟化強度, リングせん断試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2011

発表番号 [3-45]

Study on utilization of crushed EPS mixed soil- Consideration of the mechanism of shock absorbency -

SAKAGUCHI Kosuke [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片混合土の有効利用に関する研究− 衝撃吸収性のメカニズムに関する考察 −

阪口 皓亮 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

EPS破砕片の混合に起因する衝撃吸収のメカニズムを定量的に考察するため、混合土の変形係数や衝撃載荷時の変形量などを求め、これらが衝撃加速度の低下にどのように影響しているかを検討した。その結果、衝撃加速度はEPS破砕片の混合比とともに低下し、その割合は破砕片自身の弾性変形量にほぼ比例することがわかった。このことは、EPS破砕片による混合土の衝撃吸収効果の予測に役立つものと考えられる。

Keyword: EPS破砕片, 混合土, 衝撃吸収性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2011

発表番号 [3-46]

Zoning Pattern of Fill-type Dam Embankment for Rehabilitation by Cement-mixed Soil

Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NRI of Rural Engineering]

砕・転圧盛土工法によるフィルダム改修における堤体ゾーニングパターン

福島 伸二 [(株)フジタ 建設本部]
北島 明 [(株)フジタ 技術センター]
○谷 茂 [(独)農研機構 フェロー]

砕・転圧盛土工法は老朽化したフィルダムなどの堤体改修が築堤土の入手難や池内底泥土の処分地の確保難のために計画的に実施できない問題を解決すべく開発され,底泥土をセメント系固化材により固化改良して築堤土に活用した堤体改修技術である。本稿では,砕・転圧盛土工法により堤体改修されたフィルダムの事例を紹介し,そこで採用された堤体ゾーニングの特徴について述べた。

Keyword: 堤体改修, 固化改良土, ゾーニング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2011

発表番号 [3-47]

Applicability of Large Ball-drop Test to Estimate In-situ Strength of Cement-mixed Muddy Ground

Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NRI of Rural Engineering]
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]

砕・転圧盛土工法の固化改良地盤の強度管理での大型球体落下試験の適用性

北島 明 [(株)フジタ 技術センター]
谷 茂 [(独)農研機構 フェロー]
○福島 伸二 [(株)フジタ 建設本部]

砕・転圧盛土工法では、初期固化土と砕・転圧土の日常強度管理には球体落下試験を実施している。当初採用したFW-26型は目標強度レベルが低い場合を想定しており、目標強度レベルが高くなると落下球質量が軽く、試験地盤に生じる凹径の差が小さく強度評価感度が悪くなる。そこで、本稿では、落下球の直径と質量を大きい大型球体落下試験機FW-62 型を製作し、その適用性を調べた結果を報告した。

Keyword: 球体落下試験, 固化土, 強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2011

発表番号 [3-48]

Experimental investigation of velocity of soil particles subjected to seepage force

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]
Nakatani Ayumi [Yamato Kogyo Co., Ltd.]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]

浸透力による土粒子の移動/輸送速度の実験的把握

西村 伸一 [岡山大学大学院]
村上 章 [京都大学大学院]
中谷 亜友美 [大和工業株式会社]
○藤澤 和謙 [岡山大学大学院]

これまで浸透流による土粒子移動に関連する研究では、移動開始時の動水勾配や浸透流速を予測することに焦点が当てられた。しかし、土粒子の移動開始のみを把握するだけでは、土粒子の移動開始後に土粒子の流出によるパイピングや空洞化の発展過程を予測できない。本研究では限界動水勾配以上の水頭差を与えた際の浸透力による土粒子の移動/輸送速度を定量的に把握することを目的として、実験的研究に取り組んだ。

Keyword: 浸透破壊, 土粒子移動,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2011

発表番号 [3-49]

Numerical Analysis of Dynamic Behavior of Seepage Flow

Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Fukuda Keigo [Okayama University]

浸透流の動的挙動に関する数値解析

藤澤和謙 [岡山大学大学院]
西村伸一 [岡山大学大学院]
○福田 啓五 [岡山大学大学院]

本論ではこれまでの浸透流解析(浸透流が層流かつ定常な時に成立するダルシー則を連続式に適用し解析)では求めることのできない浸透流の動的挙動を求めるため、浸透流の連続式とともに運動方程式も支配方程式に加え解析を行った。解析手法としては移流項を安定的に解くため近似リーマンソルバーを用いた有限体積法を適用し、TVDルンゲクッタ法から求めたい変数の時間変化、すなわち浸透流の動的挙動の解析を行った。

Keyword: 浸透流, 数値解析, 有限体積法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2011

発表番号 [3-50]

Seepage flow and seepage failure of soil in three dimensions

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Kusumi Shinya [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]
Shiba Yuki [Kobe University]

三次元地盤の浸透流及び浸透破壊特性

田中  勉 [神戸大学大学院農学研究科]
久住 慎也 [神戸大学農学部]
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○芝  優大 [神戸大学農学部]

三次元地盤の浸透破壊について理論的・実験的に考察し次の結論を得た。(1)実験結果には浸透流及び浸透破壊特性に関して再現性がある。(2)地盤の破壊形状について, 上流側では矢板角点を中心としたすり鉢状沈下, 下流側では全体的隆起が起こる。(3)Prismatic failure 3Dの考え方による理論限界水頭差は, 実験による変形開始時頭差とほぼ等しい。(4)掘削なし地盤では, 変形から破壊に至るまでに水頭差に関して19〜47%の余裕がある。

Keyword: 三次元地盤の浸透破壊, 実験と解析, Prismatic failure concept 3D
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2011

発表番号 [4-02]

Behavior of the buoyancy due to properties of Liquified Soil

Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

流動化処理土の性状と浮力の関係

○小山 智芳 [住友大阪セメント]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
吉原 正博 [住友大阪セメント]

流動化処理土の打設で生じる浮力は時間の経過に従って小さくなる。ベーン抵抗を浮力消失の指標にする可能性を示した。浮力消失時のベーン抵抗は1〜5kN/m2を示した。この値はセメント種別、流動化処理土の母材、添加量で異なり、流動性には影響されないことが分かった。また、浮力は10時間以内に消えるケースが多く、高炉セメントや低添加量では強度発現に不利なため、浮力の消失時間が長くなる。

Keyword: 流動化処理土, 浮力, 強度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2011

発表番号 [4-06]

Development of method to estimate strain of buried pipe

Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]

埋設パイプラインのひずみ推定手法の開発

○有吉充 [農村工学研究所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
堀俊和 [農村工学研究所]
松島健一 [農村工学研究所]
上野和広 [農村工学研究所]

パイプラインの構造安全性を定量的に評価するために、曲率半径の変化からひずみを推定する手法を開発した。本手法の有効性を確認するために、φ800の鋼管を用いて模型実験を実施したが、ひずみゲージで測定した値と本手法により推定したひずみは、高い精度で一致しており、本手法の有効性が示された。

Keyword: 埋設管, 性能照査, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2011

発表番号 [4-07]

The Earth Pressure for the Pole Foundation Acting Torsional Load

Ryuichi Takata [Matsue College of Technology]
Yasunori Mitani [Matsue College of Technology]
Eriko Mishiro [Matsue College of Technology]
Toshifumi Shibata [Matsue College of Technology]

ねじり荷重作用時に生じるポール基礎の土圧

高田龍一 [松江工業高等専門学校]
三谷泰礼 [松江工業高等専門学校]
三代江里子 [松江工業高等専門学校]
○柴田俊文 [松江工業高等専門学校]

本研究で示すポール基礎は,プレキャストコンクリートのパーツをポールに設置して施工するものであり,基礎部分が複雑な形状をしていることから,これまでの設計方法が適用できない可能性がある.さらに片持式の道路標識の場合,風によりポールを軸に回転するねじり荷重が発生することが考えられる.以上より本研究では,ねじり荷重作用時の砂地盤の状態を確認することを目的に,模型を用いて実験を行い,土圧について検討する.

Keyword: 砂地盤, ポール基礎, ねじり荷重
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2011

発表番号 [4-08]

A method of failure analysis for layered rock masses

Nishiyama, Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Hasegawa, Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]

層状岩盤の破壊解析手法の検討

○西山 竜朗 [愛媛大学農学部]
長谷川 高士 [京都大学名誉教授]

ダム基礎岩盤の強度評価の妥当性向上に資する目的の下で,有限要素法による層状岩盤の破壊解析手法に対する検討を行った.岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象とし,破壊過程における局所破壊を界面内蔵有限要素を用いて表現しつつ,層状構造を成す初期不連続面の挙動を二重節点の接触解析により表現した.その結果,計算において,実験に類似した破壊機構およびせん断抵抗が得られた.

Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2011

発表番号 [4-12]

Data assimilation for elastoplastic model/parameters

KATAOKA Motoharu [Kyoto University]
SHINMURA Hayato [Kyoto University]
MURAKAMI Akira [Kyoto University]
OHNO Shintaro [Kajima Co.]
FUJISAWA Kazunori [Okayama University]

データ同化による弾塑性モデル/パラメータの同定

○片岡 資晴 [京都大学大学院]
新村 隼人 [京都大学大学院]
村上 章 [京都大学大学院]
大野 進太郎 [鹿島建設株式会社]
藤澤 和謙 [岡山大学大学院]

大野らによるEC/LCモデルは、降伏関数の形状を規定し、異なるモデル連続的に表現できる。そのパラメータを地盤の実挙動に基づき粒子フィルタにより同定することで、地盤挙動をよく表現する弾塑性モデルを定めることができる。物性パラメータを同時に定めることも可能である。本稿では、EC/LCモデルを組み込んだ水〜土連成有限要素解析と粒子フィルタとによるデータ同化を行い、前述の方法の有効性を検討した。

Keyword: データ同化, EC/LCモデル, モデル同定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2011

発表番号 [4-16]

Water requirement in soybean cultivation in a rotational upland field with subsurface water level regulation system

KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]

地下水位制御システムによる転作大豆の地下かんがい用水量

北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

近年、水田の高度利用を目的に地下かんがいを可能とする地下水位制御システムが普及している。特に大豆では地下かんがいの増収効果が高く、新たな用水需要として見込まれるが用水量に関する知見はない。そこで、鹿児島県内の灰色台地土の転作田において、大豆栽培時の地下かんがい用水量を調査した結果、総用水量は118mmと182mmで無かんがいの対照ほ場に比べて増加するが、地下水位制御の効果により大豆の増収効果は顕著であった。

Keyword: 地下水位制御システム, 地下かんがい用水量, 転作大豆
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2011

発表番号 [4-17]

The estimation of the amount of usable groundwater as considered with groundwater quality in Luohui irrigation scheme, China

Yamada Naoaki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

中国・洛恵渠灌区における地下水質による適切な地下水利用可能量の推定

○山田 直明 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
李 鴻 [鳥取大学大学院連合農学研究科]

中国・洛恵渠灌区では冬,春,夏の各灌漑期に1回程度灌漑が行われ,また天候や作物の状況に応じて地下水を補助的に利用する.しかし,地下水の水質は灌漑水として不適であるため作物への影響が懸念される.そのため,本研究では作物の耐塩性と地下水のEC,SAR,降水量の変化,作物収量を考慮して井戸別,地区別,作物別に評価を行った.そして,栽培に適した作物とその時に期待できる収量と地下水利用可能量の推定を行った.

Keyword: 塩類集積, 用水管理, 地下水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2011

発表番号 [4-18]

Study on agricultural structure of Qira based on balance of water supply and demand

Abdulsattar MUHAMMADIMIN [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

用水需給バランスに基づくチラ県の農業構造の検討

○阿布都沙塔尓 買買提明 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

中国・新疆ウイグル自治区のチラ県は,工業化・都市化が進んでおらず,農業が主産業であることから,耕地と水資源の十分な活用と合理的な農業構造の確立が望まれる.この地域では河川流量が夏季に集中している一方,春季の農業用水需要が多いため,春季の水不足が問題となっている.農作物ごとに水需要,水供給,単位用水量当たり収益について調べたところ,春季用水量の高い小麦栽培が水不足の主因であることが指摘された.

Keyword: 用水需給, 灌漑用水量, 農業構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2011

発表番号 [4-19]

Evaluation of irrigation system performance using comparative indicators; A case of Bwanje Valley Irrigation Scheme in Malawi

Kumbuyo Chisomo [Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

灌漑システムの実効評価 ―マラウィ国・ブワンジェ灌漑地区の事例―

○Kumbuyo Chisomo [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]

マラウィ国・ブワンジェ灌漑地区における土地および水の生産性を評価した。2007年,2008年における農地および水の生産性はそれぞれ,534$/ha ,540$/ha,水の生産性は0.26$/m3,0.48$/m3であった。これらは非常に低い値であり,作付強度を高めることによる生産効率の改善,冬季における水管理の改善,付加価値の高い作物の導入による生産高の増加など改善策が挙げられる。

Keyword: comparative indicators, performance assessment, relative irrigation supply
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2011

発表番号 [4-22]

Evaluation of vertical percolation in a direct seeded dry paddy field

Kanmuri Hideaki [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]
Ootani Ryuji [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]
Sekiya Hiroyuki [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]
Amaha Kouichi [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]
Nakayama Souichi [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

乾田直播圃場における地下浸透量の評価方法

○冠 秀昭 [東北農業研究センター]
大谷 隆二 [東北農業研究センター]
関矢 博幸 [東北農業研究センター]
天羽 弘一 [東北農業研究センター]
中山 壮一 [東北農業研究センター]
千葉 克己 [宮城大学食産業学部]

プラウ耕・グレーンドリル播種体系の乾田直播水田における減水深測定方法の適用性ついて検討した。本体系のように、播種精度の向上と漏水防止のため、播種床を硬く鎮圧した水田では、代かき水田に用いられる測定器の適用は難しく、硬い田面に挿入可能な測定器を用いることが必要であった。乾田直播では、入水後の浸透抑制が困難であるため、入水前に準備を十分に行えるように圃場の透水性を的確に把握することが重要である。

Keyword: 乾田直播, 農地の汎用化, 漏水対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2011

発表番号 [4-27]

Study on paddy rice water management and field environments using seawater farming

NAKAMURA Yoshio [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
MAEKAWA Akihide [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]

海水農法による水田稲作の水管理と圃場環境に関する研究

中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]
○前川 顕秀 [東京農業大学大学院農学研究科]

海水や海水由来の塩を用いた海水農法は、肥料の削減、雑草抑制や病虫害防止による農薬の削減、または食味向上などに効果があるとされる。しかし、一方で塩類集積や作物の生育阻害に悪影響を及ぼすことが懸念される。本研究は、海水農法による水稲栽培における水管理と圃場環境に与える影響について調査を行い、海水農法の安全性を検討した。その結果、状況に応じた水管理を行うことにより、海水農法は安全に行えることがわかった。

Keyword: 海水農法, 用水管理, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2011

発表番号 [4-28]

Simple Technique for Checking Fucntion of Tube Dranage

OOGISHI Yuzuru [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]
OFUKA Masanori [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]

暗渠排水工の簡易な機能診断手法の提案

○大岸 譲 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

暗渠排水工の機能を診断する際には、降雨後の地下水位の低下や地耐力の回復を確認するために、地下水位調査や地耐力調査が実施されている。この地下水位調査は、ほ場に地下水位観測孔を設置して計測を行うため、設置に手間がかかり、また、営農に支障をきたす場合がある。そこで、地耐力調査の結果から地下水位を推定することによる、簡易な暗渠排水工の機能診断手法の提案を試みた。

Keyword: 暗渠, 地下水位, コーン指数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2011

発表番号 [4-32]

Simulations concerning Surface Drainage at Rainfall to Multi-purpose Paddy Fields

SUZUKI_Sho [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
MAKIYAMA_Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]

汎用水田への降雨に対する地表排水のシミュレーション

○鈴木翔 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

著者らは,水田からの地表排水に関するコンピュータシミュレーションを行ってきている.昨年度の発表では,水田からの地表排水終了時の残留水についてシミュレーションを行い,地表排水の促進に関する検討を行った.今年度の発表はそれを進展させ,岩渕ら(2001)を参考に,田面残留水の量や分布,地表排水速度の時間変化を表現できるプログラムを開発し,汎用水田への降雨に対する地表排水のシミュレーションを行った.

Keyword: 地表排水, 田面残留水, シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2011

発表番号 [4-37]

A study on crop rotation system and water distribution in the lower part of the Ili River Basin, Kazakhstan

Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Anzai Toshihiko [The United Graduate School of Agricultural Sciences , Tottori University]
Takahashi Natsumi [Graduate School of Agriculture, Tottori University]

カザフスタン・イリ川下流域における輪作体系と用水配分に関する研究

北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
安西 俊彦 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
○高橋 夏実 [鳥取大学大学院農学研究科]

カザフスタン・イリ川下流域は上流側との間で水利調整問題が起こっている.そのため今後の取水可能量の削減が懸念され,持続的な輪作農業を行うために効率的な用水配分が求められる.本研究では,輪作体系の順守状況と用水配分の実態の定量的評価を試みた.輪作体系の順守状況は水稲作圃場面積率を求めて評価し,灌漑実効評価は必要水量に対する供給水量の割合で表す供給率と,供給率の変動係数で表す信頼性を用いて評価を行った.

Keyword: 水稲作圃場面積率, 充足率, 信頼性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2011

発表番号 [4-38]

Water management in a traditional irrigation system in the Nile Delta, Egypt.

Tanimura Kentaro [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

エジプト国ナイルデルタの伝統的灌漑システムにおける水管理

○谷村建太朗 [筑波大学生命環境科学研究科]
谷口智之 [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

エジプトでは急速な人口増加に伴い食糧増産が急務であり、そのための新規農地開発が進められている。本研究では、エジプトの食糧生産の古くからの中心地であるナイルデルタにおける灌漑の歴史的変遷を各種文献から整理した。その上で、伝統的な支線用水路にある灌漑地区を選定し、現地調査に基づき農民の水管理行動と用水配分の実態を把握した。

Keyword: ナイルデルタ, 灌漑システム, 伝統的灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2011

発表番号 [4-42]

Water distribution in a modernized irrigation district of Bahr El Nour in the Nile Delta, Egypt

Fukuda Akihiro [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Waleed Hassan [Water Management Research Institute, National Water Research Center]
Mohamed Meleha [Water Management Research Institute, National Water Research Center]
Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

エジプトナイルデルタの近代化灌漑地区における水配分 −バハルヌールを対象として−

○福田明広 [筑波大学生命環境科学研究科]
ワリードハッサン [水資源研究センター水管理研究所]
モハメドメレハ [水資源研究センター水管理研究所]
谷口智之 [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

本研究では、エジプトナイルデルタの近代的灌漑地区を対象に、支線以下のレベルの水配分を現地観測、農民インタビュー等から検討した。その結果、支線水路レベルでは、実取水時間という意味で、均等な水配分が実現されており、末端レベルでは、取水経路の制限をてこに、共有ポンプの交替利用を含む参加型水管理が一定の成果を挙げていることが明らかになった。さらに、用水の効率的利用法として、夜間取水の有効性が示唆された。

Keyword: 水配分, 参加型水管理, エジプト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2011

発表番号 [4-43]

Effects for agricultural water use by change to pipeline from open channel

Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Oikawa Taku [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

農業用水路のパイプライン化が農業水利に及ぼす影響

山本忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
○及川拓 [北海道大学大学院農学院]

農業用水路のパイプライン化が水管理に及ぼす影響を把握するため,比較的整備規模の小さい地区を対象に,取水量の経年・日取水量の変動等を検討した。対象地区では代かき期の取水量が増加する用水ブロックと普通期の取水量が減少する用水ブロックが存在した。また,既往の研究に示された大規模水田地区とは異なる取水変化を示した。この差異には水管理やパイプライン整備状況,受益地面積の違いが関係すると推察された。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2011

発表番号 [4-44]

An canal system evaluation which can consider both irrigation function an multi function in HIGASI YOUSUI

SHIMA Takeo [National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region]
KUBOTA Tomijirou [National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region]
HIROSE Yuuichi [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]

岡山県東用水を事例とした水路システムの利水機能と多面的機能の連係的評価

○島 武男 [九州沖縄農研センター]
久保田富次郎 [九州沖縄農研センター]
廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
吉永育生 [農村工学研究所]

本研究では,岡山県東用水地区を対象として,これまで個別に扱われることが多かった水路システムの利水機能と水質保全機能,魚類生態保全機能,親水機能といった多面的の関連に着目して調査を行った。その結果,水位の変動が少ない区間で魚類が多く捕獲された。また,流量が確保されている区間では水質も良好で,洗い場等の親水空間が存在しており,,各機能の関連して,水路システムとして機能を発揮していることが確認できた。

Keyword: 水路システム, 多面的機能, 水路計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2011

発表番号 [4-45]

A study on function and mechanism of a hydro-driven dust extractor

Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Oku Tomoyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Takumai Wataru [Tottori Prefecture]
Sugihara Yoshihito [Tenjinno Land Improvement District]

水力式除塵機の機能とその仕組みに関する一考察

○清水 克之 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
奥 睦志 [鳥取大学農学部]
澤米 渉 [鳥取県]
杉原 義人 [天神野土地改良区]

鳥取県倉吉市関金町の南谷発電所に設置されている除塵機は水の流れのみを動力とする。本除塵機は約50年前から使用されているがその機能や仕組みは十分に明らかにされていないため,本研究ではその除塵機能と周辺の流向・流速ベクトル分布を調査した。山腹水路のように木の葉や枝のゴミが多く,また電力を得にくい地点においては,低コストで水路の除塵労力を削減する技術として有効であると言える。

Keyword: 天神野土地改良区, 流速ベクトル, 堆砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2011

発表番号 [4-46]

Water saving effect of furrow irrigation by land leveling works

Yamanaka Isamu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Okuda Yukio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Onishi Junya [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Ikeura Hiroshi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

圃場の均平化による畝間灌漑の節水効果

山中 勇 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
奥田 幸夫 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
大西 純也 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
○池浦 弘 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]

ウズベキスタン国において畝間灌漑時の浸透損失を減少することを目的として圃場の均平化を実施した。均平化圃場では対照区に比べて畝間を流れる灌漑水の到達距離が長くなり、同一距離の到達に要する経過時間も短縮された。灌漑水の先端が100mに到達した時点の畝間の浸透水量は、対象区を100%とした場合、畝間勾配i=1/2,000の均平区で90%、i=1/600の均平区で約70%に節減された。

Keyword: 畝間灌漑, 圃場均平化, 浸透水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2011

発表番号 [4-47]

A Test of Flow Rate Stability of Pressure Compensating Drip Tubes

Hoshi_Norihiro [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Nesumi_Hirohisa [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Shimazaki_Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]

圧力補正型点滴チューブの流量特性試験

星 典宏 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
根角博久 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
○島崎 昌彦 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]

傾斜地果樹園で点滴かん水を行う場合,圧力補正型点滴チューブの使用を推奨している。しかし,点滴チューブ製品の詳細な流量特性は不明である。そこで,いくつかの製品について圧力変動に対する流量特性の試験を行った。その結果より,製品によって差はあるものの,個体差および圧力に対する変動ともに,現在の栽培技術で要求される性能は満たしていると考えられた。

Keyword: 畑地灌漑, 点滴かん水, 果樹
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2011

発表番号 [4-48]

Evaluation of Flood Mitigation Function of Paddy Fields with Runoff Control Devices at Niihari Village Land Improvement District

YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
IIJIMA AZUSA [Ibaraki University]
NODA KEIGO [Ibaraki University]
KATO TASUKU [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

新治村土地改良区における田んぼダムの洪水緩和機能評価

○吉田貢士 [茨城大学]
飯島あずさ [茨城大学]
乃田啓吾 [茨城大学]
加藤亮 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

水田の多面的機能の1つである洪水緩和機能を人為的に強化する田んぼダムの取り組みが新潟県で先進的に行われている。本研究では、茨城県土浦市旧新治村の土地改良区において、田んぼダムの取り組みを行った場合、どれだけピーク流量をカットできるかを数値実験により評価した。また、畦畔の決壊を招かない「安全な田んぼダム」の設計について提案を行った。

Keyword: 田んぼダム, 洪水緩和機能, 水田・土壌水収支モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2011

発表番号 [5-03]

Runoff, soil erosion, and nutrient losses at a slash-and-burn agricultural area of Laos

Fujihara Yoichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Kashiwagi Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

ラオス焼畑地域における流出・土壌浸食・養分損失の特性について

○藤原洋一 [国際農林水産業研究センター]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]

ラオス北部の焼畑斜面における直接流出・土壌浸食・養分損失の観測を通年行い、これらの実態を明らかにすることを試みた。表面流出率は雨季初期の植生被覆が少ない4月が最も高いが、降水量の最も多い8月の流出率は4月に匹敵する値となっていた。一方、土壌浸食量、これに伴う養分損失量は、4、5月に明瞭なピークとなり、流出率の高かった8月などの雨季中期の土壌浸食・養分損失量はかなり少ないこと等が明らかになった。

Keyword: 焼畑, 降雨流出, 土壌浸食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2011

発表番号 [5-08]

Abrasion resistance index of cementitious repair materials

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]

セメント系補修材料の耐摩耗性指標

○渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
奥野倫太郎 [日本基礎技術]

セメント系補修材料の耐摩耗性指標の確立を目的として,水噴流摩耗試験機を用いた促進摩耗試験を実施した。そして,JIS モルタルの摩耗速度に対するセメント系補修材料の比摩耗速度を求め,その逆数を耐摩耗性指標として提案した。促進摩耗試験機の仕様が確立されていない現時点では,この耐摩耗性指標は,異なる試験機,また,異なる試験条件下で実施された試験結果を比較する上で,有効な指標であると判断された。

Keyword: セメント系補修材料, 耐摩耗性, 指標
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2011

発表番号 [5-13]

Properties and an installation example of rubber concrete protecor

Uno Kazuya [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]
Nishimura Yoshiki [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]

ゴム製コンクリート保護材の性能と設置事例について

宇野 一也 [シバタ工業株式会社]
○西村 佳樹 [シバタ工業株式会社]

頭首工エプロン部等のコンクリート構造物は、流水や砂礫の衝突により摩耗、損傷する事例が多く、必要に応じて補修を行う必要がある。また、補修工法は、耐摩耗性、耐衝撃性に優れること、また、長寿命化を図ることで、ライフサイクルコストの低減が図れる工法が望ましいと考えられる。ここでは、ゴム製のコンクリート保護材(ラバースチール)について、耐摩耗性、耐衝撃性の性能と頭首工エプロン部への設置事例について報告する。

Keyword: ゴム, コンクリート, 摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2011

発表番号 [5-16]

Consideration of the Estimating the Thickness of a Layer of Inferior Quality Concrete by Ultrasonic Pulse Method of BS4408

OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]

BS4408の超音波法によるコンクリートの表面劣化深さ推定方法の検討

○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]

凍害の進行が懸念されるコンクリート構造物においては,表面からの劣化深さである凍害劣化深さの推定が行われる。非破壊で表面劣化深さを推定する方法には超音波法があり,この方法のオリジナルは1974年に制定されたBS4408 Part 5に記されたものである。本文では,非破壊による表面劣化深さの推定精度を向上することを目的として,BS4408 Part5に記されている方法の誘導過程および適用条件を検討した。

Keyword: BS4408, 超音波法, 表面劣化深さ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2011

発表番号 [5-18]

Performance evaluation of organic surface coating method after accelerated weathering test

OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]

有機系表面被覆工法の促進耐候性試験後の性能評価

○奥野倫太郎 [日本基礎技術]
森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
石黒覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]

促進耐候性試験前後で中性化深さ試験と付着強さ試験を行い,促進耐候性試験により有機系表面被覆材の表面に発生する微細ひび割れがそれらの性能の低下に及ぼす影響について確認した。その結果,促進耐候性試験により表面の微細ひび割れが大きく発達したもの(促進耐候性試験3,000時間経過後)でも劣化因子(二酸化炭素)が遮断されており,付着強度は1.5N/mm2以上あることが確認された。

Keyword: 有機系表面被覆工法, 促進耐候性試験, 性能評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2011

発表番号 [5-22]

Investigation of FRPM Pipes and Fitting made of FRP buried underground

Higashi Syunji [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
Murakami Masahide [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
Kenichirou Watanabe [Sekisui Chemical CO.,LTD.]

FRPM管およびFRP製異形管FT−Rの埋設使用調査

○東 俊司 [積水化学工業(株)]
村上 優秀 [積水化学工業(株)]
渡邊 賢一郎 [積水化学工業(株)]

適切な保全管理により施設の長寿命化を図る「ストックマネジメント」の取り組みがなされています。しかしながらFRPM管やFRP製異形管の埋設後実態を調査した事例は少ない。そこで、平成14年度に工事完了し供用している北海道開発局内中樹林4幹線南8線工区区画整理建設工事内のφ1200、φ800の工区を選定しFRPM管とFRP製異形管のたわみと継手部隙間を測定した。特に過去の知見からFRPM管とFRP製異形管のたわみ差に着目しその安全性を確認し8年間経過後も十分な安全性があることを確認したので報告する。

Keyword: FRPM管, FRP製異形管, ストックマネジメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2011

発表番号 [5-23]

Construction of Large Diameter Pipeline Foundation by Mechanically Stabilized Crushed Stone (M40)

Sora_Shuichi [Kyushu Regional Agricultural Administration Office, Chikugo River Basin Irrigation and Drainage Project Office]
Misaka_Akihiko [Kyushu Regional Agricultural Administration Office, Chikugo River Basin Irrigation and Drainage Project Office]
Eto_Shunji [Kyushu Regional Agricultural Administration Office, Chikugo River Basin Irrigation and Drainage Project Office]
Kajiwara_Tetsuro [Fujita Corporation, Kyushu Office]

基礎材に粒度調整砕石(M40)を使用した大口径FRPM管の管体基礎工の施工

○空 周一 [九州農政局筑後川下流農業水利事務所]
三坂 明彦 [九州農政局筑後川下流農業水利事務所 ]
江藤 俊児 [九州農政局筑後川下流農業水利事務所]
梶原 哲郎 [(株)フジタ九州支店]

 φ2800mmの大口径FRPM管の布設施工について、設計では管基礎材をクラッシャーラン(C40)で施工することとしていたが、FRPM管への影響により一層配慮し、粒度調整砕石(M40)を用いて施工した。施工にあたり、管基礎材の現場締め固め密度が最大乾燥密度の90%以上となるように管理を行い、施工段階における管のたわみを計測した結果について報告する。

Keyword: 管体基礎工, 締固め密度, 粒度調整砕石
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2011

発表番号 [5-28]

Leak Detection of Siphon Structure using ROV and Self-Controlled survey system

FUJIWARA Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]
NAKAYAMA Nobuhiro [Nipppon Koei Co. ,LTD]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]

水中ロボットカメラ・自律型管内漏水検知システムを用いたサイホン漏水調査事例

○藤原鉄朗 [日本工営株式会社]
中山宣洋 [日本工営株式会社]
森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]

長期断水が困難なサイホンにおいて管内からの漏水検知手法について、水中ロボットカメラ・自律型管内漏水検知システム等の新技術の適用性を検討した。この結果、自律型管内漏水検知システムではノイズが大きく漏水を検知できなかったが、水中ロボットカメラにより継目の吸い込みを検出し、漏水位置を特定することができた。

Keyword: サイホン, 水中ロボットカメラ, 漏水検知
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2011

発表番号 [5-33]

Applicability as the performance verification method to the earth-and-sand system road metal of a repeated loading California Bearing Ratio test

SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture,Tottori University]
TASSO Yasutaka [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]

繰返し載荷CBR試験の土砂系舗装材料への性能照査手法としての適用性

坂本 康文 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
○達増 康隆 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]

多層弾性理論による舗装設計法に使用する粒状材料の材料定数は,実際に試験結果から求めるには実施面における検討が必要である。特に弾性係数はレジリエントモジュラス試験で求めるが,試験装置が特殊で標準的に使用するには困難である。そこで,従前の試験装置で検討可能な繰返し載荷CBR試験に着目し,土砂系舗装材料の性能照査手法としての適用可能性を検討した。

Keyword: 繰返し載荷CBR試験, 土砂系舗装材料, 弾性係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2011

発表番号 [5-38]

Fundamental study on the searching rusting area in neutralized concrete using Tropaeoline O

SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
YOKOI Katsunori [Kochi National College of Technology]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
MASUMA Yoshihiro [Graduate School of Agriculture,Kochi University]

トロペオリンOを用いた中性化した躯体内の発錆領域の特定に関する基礎的研究

佐藤 周之 [高知大学農学部]
横井 克則 [高知工業高等専門学校]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
○増馬 義裕 [高知大学大学院農学専攻]

コンクリート中性化の詳細評価技術の確立に向け,フェノールフタレイン(以下,PP)およびトロペオリンO(以下,Tr)を用いて,変色領域の特性に関する検討を行った.その結果,ある特定領域のpHにおいて,両指示薬のR,Gの明度はほぼ線形に変化した.また,変色深さの比較により,コンクリートのpHを3段階に区分でき,目視および画像解析の各々から鉄筋の発錆予測が可能であることが示唆された.

Keyword: 中性化, PP溶液, Tr溶液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2011

発表番号 [5-43]

Damage evaluation of concrete by DeCAT system

SUZUKI Tetsuya [Niigata University]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
SATO Tomoyuki [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]

DeCATシステムによるコンクリートの損傷度評価

鈴木 哲也 [新潟大学農学部]
千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]
佐藤 智之 [株式会社 日本水工コンサルタント]
○本間辰之介 [株式会社 日本水工コンサルタント]

本報はこれまで困難であったコンクリートの定量的な評価を目的とし,開発したコンクリート損傷度評価システムDeCAT(Damage Estimation of Concrete by Acoustic Emission Technique;デキャット)を用いて,刈谷田川右岸地区(新潟県)より採取されたコンクリート・コア21本に関する損傷度評価を試みた結果を報告する.

Keyword: コンクリートの性質, 管理, 機能診断
GET PDF=11/11005-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2011

発表番号 [5-44]

Function Diagnosis of Agricultural Water Supply Facilities in Kariyatagawaugan District

SATO Tomoyuki [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]

刈谷田川右岸地区における農業水利施設の機能診断調査

佐藤 智之 [株式会社 日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [新潟大学農学部]
○千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]

本報は農業水利施設の機能診断業務を実施した内容について平成22年度 国営造成水利施設保全対策指導事業 刈谷田川右岸地区機能保全計画策定業務を例に報告するものである.

Keyword: コンクリートの性質, 管理, 機能診断
GET PDF=11/11005-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2011

発表番号 [5-45]

Possibly on Elution Control of Cr(VI) from the Recycled Concrete Materials by Using Slag

Hiroki Haryu [Miyagi University]
Masanori Konno [Miyagi University]
Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]

再生コンクリート材からの6価クロム溶出低減に関するスラグ利用の可能性

針生泰希 [宮城大学食産業学部]
今野政憲 [宮城大学食産業学部]
○北辻政文 [宮城大学食産業学部]

コンクリート再生材を用いた場合,ごく微量の6価クロムが溶出する可能性が指摘されている。本研究では,再生材の6価クロム溶出を抑制を目的として,還元効果のある鉄鋼スラグおよび廃棄物溶融スラグを用いて,6価クロムを3価クロムに還元し,無害化することを試みた。その結果,5%程度のスラグ添加により再生材を無害化することが分かった。  

Keyword: 再生材, スラグ, 6価クロム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2011

発表番号 [5-46]

Hardening effect of heat-treated fine demolished concrete

Ohata Katsunori [A gladuate of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Fukuoka Takahiro [A gladuate of Gladuate School of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

加熱処理した解体コンクリート微粉末の硬化作用に関する研究

大畑 勝徳 [島根大学生物資源科学部卒]
福岡 孝紘 [島根大学大学院生物資源科学研究科卒]
○野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

コンクリート塊の再資源化率の維持・向上を目的として,利用用途が未確立である解体コンクリート微粉末の硬化作用と,底泥の固化材への利用について検討を行った。その結果,解体コンクリート微粉末は加熱処理することにより水和物が分解され,再水和および硬化が可能となることが明らかとなった。また,底泥の固化材として利用した場合,添加量の増加によりセメント以上の硬化作用が発揮されることが明らかとなった。

Keyword: 加熱処理, 解体コンクリート微粉末, 硬化作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2011

発表番号 [5-47]

Materials for solidification of non-hardening Geopolymer

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
YONEKURA Hideshi [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]

非硬化ジオポリマーの固化に用いる材料について

近藤 文義 [佐賀大学農学部]
○米倉 英史 [佐賀大学大学院農学研究科]

固化や硬化をしにくいジオポリマーにおいて,土木材料としての利用を促進するため,ジオポリマーに用いられる材料のpH変化,ケイ酸ソーダ粉末添加による材料温度の変化や特徴,二水石膏を添加した場合について調査した。また,石膏を添加した際の固化や硬化の妨げは,普通ポルトランドセメントや塩化カルシウムで収まったことから,ジオポリマー内外部の温度もしくは内部の化学反応熱が固化や硬化に関わっていると考察した。

Keyword: フライアッシュ, ジオポリマー, ケイ酸ソーダ粉末
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2011

発表番号 [5-48]

Compressive, tensile and bending strengths of geopolymer using mixed fly ash

URABE Daisuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]
MORIYAMA Naozumi [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]
KOUMOTO Tatsuya [Professor Emeritus, Saga University]
KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]

混合フライアッシュを使用したジオポリマーの圧縮,引張,曲げ強度について

卜部 大輔 [佐賀大学大学院農学研究科]
森山 尚純 [佐賀大学大学院農学研究科]
甲本 達也 [佐賀大学名誉教授]
○近藤 文義 [佐賀大学農学部]

化学成分の異なる2種類のフライアッシュ(石炭灰)を混合したジオポリマーの圧縮,引張,曲げ強度について実験的に検討した.その結果,苅田産フライアッシュのみを使用したジオポリマーは引張および曲げ強度の両面に優れていることが明らかとなった.次に,苅田灰の25%を松浦灰に置き換えただけで引張強度比は松浦灰単独の場合とほぼ等しくなるが,曲げ強度比は苅田灰単独の場合とさほど変化していない結果となった.

Keyword: フライアッシュ, ジオポリマー, 強度特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2011

発表番号 [6-01]

Actual Conditions of Policies about Preservation and Formation of Rural Landscape-Case Study in Hondera, Ichinoseki City, Iwate Pref.-

TATEISHI Kousuke [Graduate School, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
SENGA Yutaro [Graduate School, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]

農村景観の保全・形成に関する諸施策の実態―岩手県一関市本寺地区を事例として―

○立石 宏介 [東京農工大学大学院]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院]

近年、過疎・高齢化をはじめとする農村における諸問題により、農村景観は失われつつある。そのような中、近年景観に関する諸施策が多く施行されてきた。本研究は、岩手県一関市本寺地区を対象に、農村景観の保全・形成に関する諸施策の実態を明らかにすることを目的とした。研究の成果として、届出制度における事前協議の場が重要であること、様々な主体と協定を結ぶことが土水路の整備に有効であることを示唆した。

Keyword: 農村景観, 届出制度, 水路整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2011

発表番号 [6-06]

The Formation Process of the Support System by the Extension Officers for Measures to Agricultural Damage by Wildlife

HIROSHIGE Yutaka [Education and Research Center for Frontier Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech. ]
MIWA Masahiro [Graduate School of Agriculture Department, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
SENGA Yutaro [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
NAKAJIMA Masahiro [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]

獣害対策を支援する普及指導員の活動体制構築プロセス

○弘重 穣 [東京農工大学フロンティア農学教育研究センター]
美和将弘 [東京農工大学大学院農学府]
千賀裕太郎 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]
中島正裕 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]

普及指導員が獣害対策支援を組織的に展開している自治体を事例として、活動体制の構築プロセスを明らかにした。その結果、’誓部局が獣害対策の対応を行わない段階、⊇坦佳从の試験研究開始と普及組織内での獣害への認識醸成の段階、B从技術を地域に普及する段階、そ戸遒亮臑寮・合意を形成しながら技術普及を行う「集落環境点検」の開始と普及・試験研究機関の組織体制を確立する段階、というプロセスが明らかになった。

Keyword: 獣害, 普及指導員,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2011

発表番号 [6-07]

The Cases of the Privately Operateld Kleingartens

INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]

個人が主体となって開設された滞在型市民農園の事例

○井上真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
牧山正男 [茨城大学農学部]

滞在型市民農園(クラインガルテン,以下KG)は,全国に72地区ある(2011年4月現在,以下同).その開設主体は,行政(57地区,約8割)が中心だが,民間会社や個人など,行政以外が建設したもの(15地区,約2割)も近年では増えつつある.本稿では,行政以外によるもののうち,個人が開設し,管理運営を行っているKGの事例のいくつかについて,特に開設への経緯とその経費に注目して紹介する.

Keyword: 滞在型市民農園, 個人の出資, 開設主体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2011

発表番号 [6-08]

Analysis about a settlement factor of agricultural entrants focusing on the behavior characteristic of actors

YAMASHITA RYOUHEI [Tokyo University of Science]

経営主体の行動特性に着目した農業参入企業の定着要因分析

○山下良平 [東京理科大学理工学部]

本研究では,利潤最大化を指向する企業が農業参入した場合の影響を,農地保全と経済性の観点からMulti Agent Simulationによって予測した。分析の結果,以下の点が明らかとなった。1つ目は,企業参入による遊休地解消の効果は高くないこと。2つ目に,赤字経営による参入企業の撤退を直接規制しない限り早期撤退は避けがたいこと。3つ目に,人件費等を外部から補填可能な企業の場合は定着の可能性があることである。

Keyword: 企業の農業参入, Multi-Agent Simulation, 定着条件
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2011

発表番号 [6-11]

Case Study on Cooperation between Agriculture and Welfare in Tottori Prefecture

TOKUOKA Miki [National Institute for Rural Engineering]
SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]

鳥取県における農福連携事例の考察

○徳岡 美樹 [農村工学研究所]
坂根 勇 [農村工学研究所]
石田 憲治 [農村工学研究所]

鳥取県で平成22年度から実施されている「鳥取発!農福連携モデル事業」を取り上げ,農作業を通じた農業分野と福祉分野の連携を推進するための条件整備や課題を考察した.連携が特に進んだ西部地域の農作業事例を分析し,参加事業所は不参加事業所に比べて職員数,利用者数が多いこと,ほ場や農道整備により障がい者が作業を行う際のほ場へのアクセスを容易にすることの重要性を明らかにした.

Keyword: 農村振興, 農福連携, 生産基盤整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2011

発表番号 [6-16]

Possibility for the Micro-hydropower System Utilizing Irrigation Channel

NOTO Fumikazu [Ishikawa Prefectural University]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa Prefectural University]

農業用水を利用したマイクロ水力発電の可能性

能登史和 [石川県立大学]
丸山利輔 [石川県立大学]
○瀧本裕士 [石川県立大学]

本研究の目的は,農業用水の落差工に注目し,規模の小さい条件下でも効率よく稼働し,かつ維持管理が容易で耐久性の優れたマイクロ水力発電用の水車を設計し開発することである.本研究では落差工にそのまま設置可能な新しいタイプの水車を考案し,低コストかつ高効率の発電システムを開発することに成功した.

Keyword: 農業用水, マイクロ水力発電, 包蔵水力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2011

発表番号 [6-18]

A study on potential of micro-hydropower generation using irrigation ponds

Kusaka Yasuyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Fukatsu Tatsuya [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

農業用ため池を利用したマイクロ水力発電量の推定・評価

○日下 靖之 [鳥取大学大学院農学研究科]
深津 竜也 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]

自然エネルギーとして水力エネルギーの注目が高まっている昨今,本研究では鳥取県内の2つの農業用ため池の持つ発電量ポテンシャルを推定,評価した.現行の取水管理をサイホン取水によって再現した上,発電への利用を想定した.結果,総貯水量の近いため池でも取水管理の違いが総発電量と発電パターンに影響を与え,同じため池でも年によって,降水量だけでなく降雨パターンもまた発電量を左右することが分かった. (193字)

Keyword: 自然エネルギー, 発電量推定モデル, 取水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2011

発表番号 [6-21]

Economic evaluation of methane fermentation plant

YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵プラントの経済性評価

山岡 賢 [農村工学研究所]
中村真人 [農村工学研究所]
清水夏樹 [農村工学研究所]
○柚山義人 [農村工学研究所]

家畜ふん尿,食品残さ,生活廃水汚泥を原料とし,消化液とバイオガスを生産するメタン発酵プラントについて,物質・エネルギー収支と運営コスト収支を事例的に試算した。プラント経営の観点では,消化液の液肥利用が前提で,原料受入と消化液の価格設定,原料の固液分離,消化液の貯蔵・搬送・散布方法,余剰熱利用,トラブルを教訓とした運転の改善,地元企業やシルバー人材活用によるコスト削減が重要である。

Keyword: メタン発酵, 経済性評価, エネルギー収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2011

発表番号 [6-22]

LCA for Sweet Sorghum cultivation in abandoned agricultural area

YOSHIDA Kunpei [Graduate School of Agriculture ; Ibaraki University]
NODA Keigo [College of Agriculture, Ibaraki University]
YOSHIDA Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]
KATO Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]

バイオ燃料作物スィートソルガムの耕作放棄地栽培におけるLCA評価

○吉田薫平 [茨城大学大学院農学研究科]
乃田啓吾 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]

バイオ燃料作物スィートソルガムの耕作放棄地栽培におけるエネルギー消費・CO2排出評価を、茨城県阿見町を対象にLCAを用いて行った。インベントリ分析では栽培作業の方法を機械作業と手作業に大別して行い、その結果、投入したエネルギー量と算出したエタノールのエネルギー量とのエネルギー収支は平均で8TJとプラスになった。また、エタノールをガソリン代替した時のCO2削減効果も平均で860tあることがわかった。

Keyword: バイオエタノール, 耕作放棄地, LCA
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2011

発表番号 [6-26]

The Effects of Long-term Application of Fermented Cow Excreta on the Physico-chemical Properties of Ordinary Andosol and Grass Yield/Quality

Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Ofuka Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Oogishi Yuzuru [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Kuwabara Jun [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

家畜ふん尿発酵液の長期連用が黒色火山性土の土壌理化学性と牧草収量・品質に及ぼす影響

横濱充宏 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
大深正徳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
大岸譲 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
○桑原淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

本研究では実圃場で調査を行い、家畜ふん尿発酵液の散布が、黒色火山性土の土壌理化学性と牧草収量・品質に及ぼす影響について検証した。その結果、家畜ふん尿発酵液を散布している圃場では、腐植の集積、陽イオン交換容量の増大などの土壌理化学性の改善効果が見られた。牧草収量は各圃場で有意な差はなく同程度であった。また、家畜ふん尿発酵液の散布によって、牧草の養分含量や硝酸態窒素が異常に蓄積することはなかった。

Keyword: 家畜ふん尿発酵液, 土壌理化学性, 牧草収量・品質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2011

発表番号 [6-28]

Attachment of ammonia extracted from digested liquid supernatant on charcoal

NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液ろ液から抽出・固形化したアンモニアの木炭への添着

中村 真人 [農研機構 農村工学研究所]
折立 文子 [農研機構 農村工学研究所]
柚山 義人 [農研機構 農村工学研究所]
○山岡 賢 [農研機構 農村工学研究所]

メタン発酵消化液の脱水ろ液に全還流蒸留処理と二酸化炭素ガス注入を行うことで,消化液中のアンモニア性窒素を抽出・固形化する技術(「DAF法」と命名)を開発した。本報では,DAF法で生成した窒素化合物の回収方法として,土壌改良用の木炭に添着させ,その後木炭とともに農地施用することを構想して実験した。木炭にDAF法を適用すると木炭の窒素含有率が約2%増加した。

Keyword: メタン発酵, アンモニア, 木炭
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2011

発表番号 [6-31]

Effects of the hydraulic time on mesothermal methane fementation of milk-cow excreta

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

水理学的滞留時間が乳牛ふん尿を原料とする中温メタン発酵に及ぼす影響

○大深正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

乳牛ふん尿を原料とする中温メタン発酵の最適な水理学的滞留時間(以下、滞留日数)を検証した。バイオガス発生効率は、10〜50日の滞留日数の範囲であれば、滞留日数を長くした方が有利であった。一方、施設建設費の減価償却費を含めた維持管理費は滞留日数の違いによる差は小さく、化学肥料購入費節減効果も滞留日数の違いで差がなかったことから、滞留日数がバイオガスプラント運営上、経済的に及ぼす影響は小さいと考えられた。

Keyword: メタン発酵, 水理学的滞留時間, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2011

発表番号 [6-36]

Analyzing the structure of participation in activities to maintain irrigation/drainage facilities by non-farmers

ONIMARU Tatsuji [National Institute for Rural Engineering, NARO]

非農家住民による水利施設の維持管理労力負担構造の分析

○鬼丸 竜治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]

本研究では,水利施設の維持管理労力負担構造を,非農家住民687人のWeb調査データを用いた構造方程式モデリングにより表現・分析した。その結果,今回の回答者では,労力負担行動には労力負担意欲が,意欲には農業用水に対する関心,労力負担の必要性意識,所属組織に対する義務感が強い影響を及ぼしていること,その一方で,農業用水に対する受益意識などは意欲にほとんど影響を及ぼしていないことが明らかになった。

Keyword: 維持管理, 労力負担, 構造方程式モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2011

発表番号 [6-38]

The actual conditions of the management of small irrigation ponds

FUKUMOTO Masato [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MATSUMORI Kenji [National Agricultural Research Center for Western Region]
SEGAWA Noriko [Dep. of Environment, ISHIKAWA Prif.]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]

小規模ため池の施設管理実態

福本昌人 [農研機構農村工学研究所]
嶺田拓也 [農研機構農村工学研究所]
松森堅治 [農研機構近畿中国四国農業研究センター]
瀬川徳子 [石川県環境部]
○吉迫 宏 [農研機構農村工学研究所]

小規模ため池を主とする石川県珠洲市のため池を対象に、施設管理実態をアンケート分析と聞き取りにより明らかにした。アンケート分析対象ため池の約9割において何らかの施設の点検、補修・管理が行われていること、農地・水・環境保全向上対策を取り組んでいるため池においては堤体の漏水箇所・法面浸食や取水施設、安全柵等の補修が行われていること、またこれらの管理・補修は予防保全に相当するものが含まれることを把握した。

Keyword: ため池, 管理, 補修
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2011

発表番号 [6-41]

Analysis of the Functional Assessment and Transitional Process of Autonomous Organizations in Hachirogata Reclaimed Land

Nakajima Masahiro [United Graduate School Of Agricultural Science Tokyo Universisty Of Agriculture and Technology]
Shimada Kiyoshi [United Graduate School Of Agricultural Science Tokyo Universisty Of Agriculture and Technology]
Masunaga Yoshino [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technolog]

八郎潟干拓地における自治組織の機能評価と変遷プロセスの解明

中島 正裕 [東京農工大学大学院農学研究科]
島田 清 [東京農工大学大学院農学研究科]
○増永 佳乃 [東京農工大学大学院農学府農業環境工学専攻]

本研究では八郎潟干拓地における自治組織の実態把握,機能評価と類型化,変遷プロセスとその要因の解明を行い,次のことを解明した.ー治組織は村の生産・生活を支える上で多様な役割を果たしている.⊆治組織の変遷プロセスにおいて農業政策(生産調整等)による影響はなく,持続的な生産活動や生活上での必要性に応じて設立・合併等がなされた.8綏兌埓ぢ紊料反イ任漏萋圧模が縮小傾向にあり,持続性に不安が残る.

Keyword: 9.集落計画, 9.社会計画, 9.農村振興
GET PDF=11/11006-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2011

発表番号 [6-42]

Visualization of time series variation on the local community organization in organizational restructuring by application of social embedded concept

Hoshino Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hashimoto Sizuka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hagihara Kazu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

「埋め込み」概念に基づく住民自治組織における組織再編の可視化

星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]
橋本 禅 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼康彰 [京都大学大学院農学研究科]
○萩原 和 [京都大学大学院農学研究科]

本研究は,ソーシャルネットワーク(以下SN)として組織間関係を捉える「埋め込み」概念に基づき,SN構造の描画ならびにブロックモデリングによる縮約によって住民自治組織の再編の可視化を試みた。その結果、同組織の再編は「既存組織の合流が不十分な場合」,「体制は構築されても,名目上の組織連携に留まる場合」,「既存組織がしっかりと位置づけられ,実質的な組織連携が進んでいる場合」の3つに大別することができた。

Keyword: 住民自治組織の再編, 「埋め込み」概念, ブロックモデリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2011

発表番号 [6-43]

Examination of a method which grasps a rural social capital from human's network formation

ENDO Kazuko [National Institute for Rural Engineering]

人々のネットワーク形成から農村協働力を把握する方法の検討―三重県多気町勢和地域を事例として―

○遠藤和子 [(独)農研機構 農村工学研究所]

20年ほど前に始まるあじさい一万本運動を契機に,農村における資源保全活動に長年取り組んできた三重県多気町勢和地域を対象に,当地域におけるヒアリング調査を通し,人々のつながりが施策やイベントなどの契機を得て変化していく状況を時系列的に整理した。その結果から,資源保全活動が良好に推進される中で伸展してきた,多様で密な人のつながりを農村協働力の形成として捉えることができると考えられた。

Keyword: 農村協働力, 人のつながり,
GET PDF=11/11006-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2011

発表番号 [6-44]

Greening activities and social capital in school education

Takahashi HIROSHI [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
Shima EIKICHI [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
Ito HIKARU [Gratuate school of Veterinary Medicine, KITASATO University]

学校教育における緑化活動とソーシャルキャピタルについて

高橋 弘 [北里大学獣医学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
○伊藤 輝 [北里大学大学院獣医学系研究科]

本稿では、学校教育における緑化活動の現状と課題を挙げ、解決策とするソーシャルキャピタルについての定義と方向性・今後の考え方について述べている。そこから学校教育における緑化活動へのソーシャルキャピタルの展開と方向性を論じ、最後に学校教育における緑化活動の課題である社会的ネットワークの構築にはボランティアなど学外での市民活動への参加によるSCの蓄積が必要だとまとめた。

Keyword: 社会計画, ソーシャルキャピタル, 緑化活動
GET PDF=11/11006-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2011

発表番号 [6-45]

The Distribution and Characteristics of Urban Shrinking Area

Hattori Toshihiro [Faculty of Agriculture, Meiji University]
Ueno Hiroshi [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Mori Akiyosi [Graduate School of Agriculture, Meiji University]

都市縮退地域の分布と分布地域の特徴

服部 俊宏 [明治大学農学部]
上野 裕士 [内外エンジニアリング]
橋本 禅 [京都大学大学院農学研究科]
○森 映喜 [明治大学大学院農学研究科]

人口減少に伴い発生している都市縮退がみられる地域の抽出と、そのような地域の特徴を明らかにすることを目的とした。対象は、東京の通勤圏の市区町村である。その結果、都市縮退は通勤圏の最外縁部で、都市として十分成熟していない地域で発生していることが確認された。しかし、最外縁部でも縮退の様相に相違があるので、縮退を規定している条件を特定するためには、さらなる検討が必要である。

Keyword: 都市縮退, 都市近郊, 首都圏
GET PDF=11/11006-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2011

発表番号 [6-46]

The Expectancy Role of Agricultural and Rural Engineering in Pursuit of Create Communities with Systems of Coexistence and Cooperation

Tsutomu Maeda [Kagoshima Prefectural Government Citizens Affairs Bureau Coexistence and Partnership Promotion Division]

共生と協働の地域社会づくりに向けて農業農村工学へ期待される役割

○前田 勉 [鹿児島県県民生活局共生・協働推進課]

 急激な少子高齢化や社会構造の変化により農村部をはじめ地域社会は大きな変革期を迎えている。このような中、地域の自治会、ボランティア、NPOなどの多様な主体が連携・協力した共生・協働の地域社会づくりが進められており、これらの取り組みと、農村地域で取り組まれてきた農村振興の関係や農業農村工学へ期待される役割などについて、鹿児島県における事例をもとに紹介する。

Keyword: 共生・協働, 農村振興,
GET PDF=11/11006-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2011

発表番号 [6-48]

Research on effects of agricultural and rural improvement provide promotion and activation of rural environment

Kohara Toshikatsu [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
Yamamoto Takuro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
Kanbashi Takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
Kinoshita Takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]

農業農村の振興と活性化に及ぼす農業農村整備事業の効果に関する研究

小原 利勝 [熊本県土地改良事業団体連合会]
山本 拓郎 [熊本県土地改良事業団体連合会]
上橋 崇宏 [熊本県土地改良事業団体連合会]
○木下 貴裕 [熊本県土地改良事業団体連合会]

農業農村の振興や活性化を目的として実施されてきた種々の農業農村整備事業の効果が、それぞれどのように相互に影響し合い、相乗的な効果として当該地域やその周辺にもたらされているのかを評価する手法に関する研究。

Keyword: 農村振興, ,
GET PDF=11/11006-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2011

発表番号 [6-51]

Comparative study on huge rice paddy plots in U.S.A., Australia and Japan

ISHII Atsushi [Graduate School of Bioresources, Mie University]

外国と日本の巨大区画水田の実態と比較検討

○石井 敦 [三重大学大学院生物資源学研究科]

国際競争力をもつ稲作農業を日本で実現するには、水田区画を5ha以上に巨大化し、経営規模を数十ha/人以上に拡大する必要がある。米国の64ha、32haという超巨大区画水田の創出は困難だが、豪州では5ha程度の区画で1人数十ha程度の国際競争力を持つ稲作経営を行っており、日本でも実現可能である。複数集落営農組織を作り、農地を利用集積、集団化、巨大区画化するのが有効である。圃場整備の事業費も大きく削減しうる。

Keyword: 大区画水田整備, 農地の利用集積, 集落営農
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2011

発表番号 [7-02]

Estimation of carbon stock and its mapping at Sarobetsu peatland

Inoue Takashi [Hokkaido University]
Hirano Takashi [Hokkaido University]
Takada Masayuki [Hokkaido Research Organization]

サロベツ湿原における泥炭中の炭素蓄積量とその空間分布推定

井上 京 [北海道大学]
平野高司 [北海道大学]
○高田雅之 [北海道立総合研究機構]

北海道上サロベツ湿原(約1,500ha)を対象に現地調査及び炭素分析から泥炭の堆積構造と堆積開始年代を明らかにし、これに基づいて炭素蓄積量と蓄積速度を推定するとともに、GISを用いて炭素蓄積量分布図を作成した。その結果、炭素蓄積量は2,164tC/ha、炭素蓄積速度は22.6〜87.3gC /m2/ yrとなり、最新報告による熱帯泥炭地や温帯〜北方泥炭地に比べて高く、世界で最も炭素蓄積効果の高い地域のひとつであることを明らかにした。

Keyword: 泥炭地湿原, 炭素蓄積, 地理空間情報
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2011

発表番号 [7-03]

Relationship between Decomposition of Tropical Peat Soil and Organic Matter Constituents

IWATA Shinichi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
ISHIDA Tomoyasu [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
NAGANO Toshihide [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
KOJIMA Katsumi [ANESC, The University of Tokyo]
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

熱帯泥炭土壌の分解特性と有機物成分の関係

岩田 真一 [宇都宮大学農学部]
石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]
長野 敏英 [宇都宮大学農学部]
小島 克己 [東京大学アジア生物資源環境研究センター]
○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]

東南アジア各地域における泥炭土壌のポテンシャル分解速度を比較した結果,土壌中のリグニン含有率が小さい程,分解速度は大きくなった.また,地層毎のポテンシャル分解速度を比較した結果,下層程,土壌中のリグニン含有率は大きくなり,分解速度は小さくなった.これらの結果より,泥炭土壌の有機物成分は,その分解速度を評価するための重要な物性値となることが分かった.

Keyword: 熱帯泥炭土壌, 温室効果ガス, 土壌有機物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2011

発表番号 [7-08]

Soil Organic Carbon Storage with Injection of Organic Materials to Farmlands

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
NAKAI Kaori [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]

農地における有機資材投入に伴う土壌有機炭素貯留

大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
中井 香緒里 [宇都宮大学農学部]
平井 英明 [宇都宮大学農学部]
○池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]

農地は作物生産に加え,土壌での炭素貯留による温暖化防止への貢献が期待される.農地の炭素貯留機能を向上させる方法に有機資材投入や、水田では冬期湛水の実施が挙げられる.そこで,施肥条件の異なる冬期湛水水田,慣行水田,畑地における有機炭素貯留の比較を行い,炭素貯留機能を高める営農方法を検討した.その結果、農地への有機資材の投入や水田での冬期湛水の実施は、炭素貯留機能を向上させる傾向にあることがわかった.

Keyword: 炭素貯留, 有機肥料, 冬期湛水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2011

発表番号 [7-09]

The relation between growth and salt removal of Tamarix in salinizing soil

Iwama Kenji [The University of Shiga Prefecture]
Minagawa Akiko [The University of Shiga Prefecture]
Yano Hideaki [The University of Shiga Prefecture]

塩性土壌におけるTamarixの生長と除塩量の関係

岩間憲治 [滋賀県立大学]
皆川明子 [滋賀県立大学]
○箟英晃 [滋賀県立大学]

吸塩性植物であるTamarixを塩類集積土壌で挿し木から栽培し、その生長状況を評価し除塩効果を検証した。土壌水中のNaClが1%となるように土壌にNaClを均等に直接混合した場合、生長は抑制されたが乾燥重量あたりのNa含有量は平均0.88%とNaClを混合しない対象区(0.27%)より優位に高かった。さらに吸収したNaの約9割が枝葉に蓄積しており、枝葉を除去するだけで土壌中のNaを効率的に除去できる可能性を示した。

Keyword: 土壌改良, 砂漠化, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2011

発表番号 [7-13]

Trial construction of creek revetment harmonized with natural environment

okamura akihiko [ashimori industry co.,ltd]
kurata masahiro [ashimori industry co.,ltd]
nakano yoshisuke [kyusyu univercity]
saeki hiroyuki [ps mitubishi construction.co.,ltd]
sugimoto masayoshi [ps mitubishi construction.co.,ltd]
hanaoka sinichi [ps mitubishi construction.co.,ltd]

自然融和型クリーク緑化護岸の試験施工(2)植生調査

○岡村昭彦 [芦森工業]
倉田正博 [芦森工業]
中野芳輔 [九州大学]
佐伯博之 [ピーエス三菱]
杉本昌由 [ピーエス三菱]
花岡信一 [ピーエス三菱]

筑後川下流域に広がるクリークは粘性土であるため、水位の上下動によりスレーキングが発生している。現在おこなわれている修復事業は、コンクリートを主体とした保護工法が中心で、魚類、植物、昆虫にすみよい環境ではない。袋詰脱水処理工法は、多自然護岸として実績があり、さらにホウライチクなどで植生した法面は、地下茎による緊縛効果で安定した法面が形成できる。報告では試験施工後の植生について述べる。

Keyword: 地盤の変形, クリーク, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2011

発表番号 [7-18]

Factors influencing the infiltration of an infiltration trench filled with woodchip

yoshinaga_anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

ウッドチップを充填した浸透トレンチの浸透に影響を与える要因

吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
○仲村渠 将 [琉球大学農学部]

ウッドチップを充填した浸透トレンチ貯水位の時間変動を分析して浸透特性に影響を与える要因を調べ,さらに赤土等流出防止対策効果との関係を考察した.その結果,容積の小さい浸透トレンチの方が大きい方より貯水位の低下が早かった. その一因として,小さい浸透トレンチの方が単位飽和空隙容積当りの浸透面積が大きいことが考えられた.したがって,小規模な浸透トレンチを分散配置した方が効果的に対策できると考えられた.

Keyword: 赤土流出防止対策, 浸透トレンチ, ウッドチップ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2011

発表番号 [7-23]

Effects of Pollens and Yellow Sand on Seasonal Variation of Atmospheric Deposition Constituents

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
KASHIMURA Shiori [Himeji City Government, Hyogo]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

大気降下物成分の季節変動に対する花粉および黄砂の影響

中桐貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
柏村志織 [兵庫県姫路市役所]
○堀野治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]

大気からの乾性・湿性沈着成分には栄養塩類や酸化性物質も少なからず含まれており,生産基盤への直接的な影響も否定できないことから,その変動要因を検討することは重要である.今回は,花粉および黄砂に着目し,堺市での定点観測から,これらがCODや各種無機イオンなどの沈着成分変動の主要因となっているかを検討した.その結果,黄砂がCaイオンに若干影響を与える程度で,特定の沈着成分と強く関連した傾向は示されなかった.

Keyword: 総沈着量, 花粉, 黄砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2011

発表番号 [7-28]

The Effect of Atmospheric Pressure on Greenhouse Gas Emissions in a Tropical Rice Paddy Field

Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
[Rice Science Center, Kasetsart University, Thailand]
Komiya Shujiro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]

熱帯地域の水田における温室効果ガス発生に対する気圧の影響

登尾浩助 [明治大学農学部]
Theerayut Toojinda []
○小宮 秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]

本研究では、タイ国カセサート大学カンペンセーン校内の実験水田の水田土壌において、温室効果ガス(CO2、CH4、N2O)発生に対する気圧の影響について調査した。本結果により、熱帯地域の水田土壌において、気圧の低下に伴い、CO2、CH4、N2Oのフラックス値が上昇することが測定された。また、湿原と同様に、気圧の低下により気泡が噴出することで、フラックス値が大きくなったことが示唆された。

Keyword: 水田土壌, 気圧, ガスフラックス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2011

発表番号 [7-33]

Watershed-scale scenario analyses of agricultural nutrient managementfor reducing the risk of groundwater nitrate pollution

Eguchi Sadao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Urakawa Rieko [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Aoki Kazuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Itahashi Sunao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Nakamura Ken [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Katou Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Asada Kei [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

農業由来窒素の負荷軽減シナリオによる地下水の窒素汚染リスクの広域評価

江口定夫 [農業環境技術研究所]
浦川梨恵子 [東京農工大学農学部]
青木和博 [農業環境技術研究所]
板橋 直 [農業環境技術研究所]
中村 乾 [農業環境技術研究所]
加藤英孝 [農業環境技術研究所]
○朝田 景 [農業環境技術研究所]

農業由来窒素による地下水汚染軽減対策を提示するには,土壌・地形等の違いによる環境脆弱性と共に作付体系・肥培管理等を反映した水質汚染リスク評価を行う必要がある.本研究では,農業集落単位毎に,水・溶質動態モデルを用いたシナリオ分析を行い,窒素溶脱削減効果の検討を行った.化学肥料による窒素施肥量を耕種基準から半減させ,削減分を堆肥で代替するシナリオでは,地下水への窒素溶脱量は耕種基準の約4割に低下した.

Keyword: 環境影響評価, 地下水の窒素汚染, 窒素の溶脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2011

発表番号 [7-38]

Evaluation of Paddy Field Function in Suburban River Basin Area and Critical Irrigation Water Concentration

ishikawa shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
nagasaka sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
yamazaki takahiro [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]

都市近郊河川流域水田の機能評価と限界用水濃度

石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
○山嵜 高洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]

本調査は神奈川県藤沢市内の引地川流域において、当該河川水を灌漑用水とする水田の、灌漑用水中の栄養塩類除去機能調査を行い、都市河川流域水田の有用性を検討し、また、水質浄化が機能する限界用水濃度の判定を行った。結果として、CODおよびNH4-Nが排出型に作用したが、その他の窒素成分およびリンにおいては高い浄化能力を発揮した。また、灌漑用水濃度および差引負荷量から当該地域における限界用水濃度が明らかとなった。

Keyword: 水田機能, 水質浄化, 都市近郊河川
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2011

発表番号 [7-39]

Case study of Estimation for the water leak prevented method

Matsu Masao [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Turuga Toshimasa [Shiga Prefecture Otsu and Southern Shiga Agricultural and Rural Development Promotion Office]
Aiba Naoki [Shiga Prefecture Otsu and Southern Shiga Agricultural and Rural Development Promotion Office]

漏水防止工の評価の事例について

松 優男 [内外エンジニアリング株式会社]
敦賀 利昌 [滋賀県大津・南部農業農村振興事務所田園振興課]
○饗庭 直樹 [滋賀県大津・南部農業農村振興事務所田園振興課]

 滋賀県においては琵琶湖に流入する負荷削減にあたり、面源負荷削減に一層取り組む必要があり、循環かんがい等により農業排水の排出抑制を実施しているところである。流出負荷削減を目的とした対策の中の発生源対策として、水田溝畔からの漏水を削減するために遮水シートを用いた漏水防止工を施工した。本報告では、その効果の評価について、現地調査の結果により検討した事例を報告するものである。

Keyword: 負荷削減, 漏水,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2011

発表番号 [7-40]

Examination of Zinc Fractionation on Ponded Water in a Paddy Field

SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

水田湛水中における亜鉛の形態分析

白谷 栄作 [農村工学研究所 水利工学研究領域]
霤帖々治 [農村工学研究所 水利工学研究領域]
○人見 忠良 [農村工学研究所 水利工学研究領域]

水中の重金属類の毒性は存在形態によって異なり,亜鉛はフリーイオンの形態で強い毒性を示すことが報告されている.本研究では,水田湛水中に含まれる亜鉛の形態別濃度を定量した.田面を流下することで亜鉛の懸濁態画分の濃度が上昇し,水尻部の田面水では懸濁態画分の割合が高かった.また,土壌攪乱によって田面水中の亜鉛濃度は上昇するため,濁水流出は水田からの亜鉛流出を増大させると考えられる.

Keyword: 形態分別, 田面水, 代かき濁水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2011

発表番号 [7-41]

3D modeling of a farm pond and estimation of its water storage based on measurements with a portable 3D LiDAR

Nissaka Akira [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ohnishi Ryouichi [The former National Research Institute of Agricultural Engineering]
Omasa Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Hosoi Fumiki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

可搬型3Dライダー計測によるため池の3Dモデリングと貯水量の推定

日坂 彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大西 亮一 [元(独)農業工学研究所(現(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所)]
大政 謙次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○細井 文樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農業用水源として重要なため池の現況構造の把握は重要な課題であるが、その構造を正確に計測することは今まで困難であった。今回、可搬型3Dライダーを用い、ため池の構造計測を行い、そのデータをもとにため池の3Dモデルを作成し、そのモデルによる現況構造把握の有効性について検証を行った。さらに得られたため池の3Dモデルから、水位毎の貯水量の推定も行った。

Keyword: 可搬型3Dライダー, 3Dモデリング, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2011

発表番号 [7-42]

Aerial Photogrammetry for around Headworks with Unmanned Helicopter

TAKAKI KYOJI [National Institute for Rural Engineering]
NAMIHIRA ATSUSHI [National Institute for Rural Engineering]

頭首工周辺を対象としたラジコン無人ヘリによる空中写真撮影

睫據ゞ治 [農村工学研究所]
○浪平 篤 [農村工学研究所]

ラジコン無人ヘリによる空中写真撮影は,頭首工周辺の堆砂状況の概要を把握する方法として有効であることを確認した.大規模な頭首工を対象とする場合は,堆砂除去の目安とされる区間を1枚に収める撮影はできないが,数枚をラップさせて撮影すれば全体の状況を把握できる.また,地上のテレビモニターで撮影範囲を確認できるようにすることにより,定期観測に対しても適用しうると考えられる.

Keyword: 頭首工, 堆砂, ラジコン無人ヘリ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2011

発表番号 [7-43]

Integration of multiple sensor-nodes using Linux Box

Yamaguchi Chiaki [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Ito Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]

Linux Boxを用いた複数センサーノードの統合化

山口 千明 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]

三重県熊野市のみかん園に複数ベンダーのセンサーノードを設置し,携帯データ通信回線を通じたリアルタイム計測の実証実験を行った.センサーノードからのデータ収集および遠隔サーバへのデータ転送機能をLinux Boxに実装することにより,安価かつ拡張性の高いシステムが実現できた.これにより気象や土壌水分など複数の異なるベンダーの計測系の統合化が容易となり,より自由度の高い圃場情報の計測・収集が可能となった.

Keyword: インターネット, IT, 圃場情報
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2011

発表番号 [7-48]

Estimation of Evaporation from Arid Irrigated Area using MODIS Satellite Imagery

Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Xue Zhu [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

MODIS衛星画像を用いた乾燥灌漑地域の蒸発量の推定

赤江剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
守田秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]
○薛 鋳 [岡山大学大学院環境学研究科]

乾燥灌漑農地の効率的な水利用では、広域蒸発量分布の正確な推定が重要である。そこで、最高地温差と最低地温を用いて日蒸発量を推定するMSTモデルに、MODIS衛星画像より求めた表面温度分布を適用して、内蒙古河套灌区の蒸発量分布を推定した。2009年灌漑期間(4〜10月)の平均日蒸発量は、西部地域で2.14、中部は2.14、東部は2.36mm/日となり、東部地域で多くなる傾向を示した。推定結果は、灌区の水収支から見て妥当な値であった。

Keyword: 蒸発, 表面温度, 衛星画像
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2011

発表番号 [7-49]

Analysis on spatial distribution of evaporation and saline land using satellite remote sensing

Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science,Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science,Okayama University]
Fujimoto Masakazu [Graduate School of Environmental Science,Okayama University]

衛星リモートセンシングを用いた蒸発量と塩類集積の空間分布の分析

守田秀則 [岡山大学環境学研究科]
赤江剛夫 [岡山大学環境学研究科]
○藤本雅一 [岡山大学環境学研究科]

本研究は中国内蒙古自治区河套灌区を研究対象地にして(1)Landsat/ETM+画像から蒸発量の推定式を作成する(2)蒸発量、NDVI、NDWI等のデータを指標にして研究対象地の塩類集積地の空間分布の分析する。以上の2点を目的とした。ロジスティック回帰分析の結果、塩類集積地を顕著な地域に限定すると高い精度での判別が可能であり、塩類集積地の空間分布はNDVIとは負、NDWI・蒸発量とは正の関係にあることが示唆された。

Keyword: 蒸発, リモートセンシング, 塩類集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2011

発表番号 [7-50]

Estimation of land surface variables using remote sensing and surface energy balance algorithm of land (SEBAL) in Gash Delta, Sudan

TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Khalid Ali Eltaib Elamin [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

スーダン・ガッシュデルタを対象としたリモートセンシングとエネルギー収支法による地表熱収支の推定

田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
○Khalid Ali Eltaib Elamin [神戸大学大学院農学研究科]

スーダン東部に位置するガッシュデルタ灌漑地区を対象として,衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法であるSEBALを適用し,地表面のパラメータであるアルベド,NDVI,表面温度の空間分布,地表面熱収支のうち純放射量と地中への熱移動量の空間分布をそれぞれ推定した.対象地区における各推定項目の統計量(平均,標準偏差,変動幅)を求めるとともに,各推定項目の値と土地利用との関係について考察した.

Keyword: 熱収支, 蒸発散, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2011

発表番号 [7-51]

Classification of rain-fed paddy fields in Northeast Thailand with ALOS PALSAR data

Hoshikawa Keisuke [Center for Integrated Area Studies, Kyoto University]

ALOS PALSAR画像データを用いた東北タイ天水田分類の試み

○星川圭介 [京都大学地域研究統合情報センター]

天水稲作においては水田の地形的立地条件によりその水条件や生産安定性が大きく左右される。タイ東北部に代表される天水稲作地域においてコメ生産性の評価や農地の改良を実施するためには、まず立地条件に基づく水田の分類が重要である。本研究では、人工衛星ALOS搭載の合成開口レーダーPALSARの多時点観測データを用いて、立地条件に基づく天水田の分類が可能かどうかの検討を行った。

Keyword: ALOS-PALSAR, リモートセンシング, 天水田
GET PDF=11/11007-51.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2011

発表番号 [7-52]

Detection of Abandoned Rice Paddies with Satellite Remote Sensing

MOTOHKA Takeshi [Japan Aerospace Exploration Agency (JAXA)]
NASAHARA Nishida Kenlo [University of Tsukuba]
ZUKEMURA Chika [National Institute for Rural Engineering.]

人工衛星を用いた水田地帯における耕作放棄地の判別

本岡 毅 [宇宙航空研究開発機構]
奈佐原顕郎 [筑波大学]
○瑞慶村知佳 [(独)農研機構 農村工学研究所 ]

耕作放棄が進む水田の分布を低コスト・定期的・空間的に把握するには, 人工衛星が有用である. 本研究では, 地上観測で水田と耕作放棄地のNDVIの季節変化の違いを明らかにし, 田植え後以外の季節の人工衛星データを用いた耕作放棄地の判別の可能性について検討した.

Keyword: 耕作放棄地, 人工衛星, NDVI
GET PDF=11/11007-52.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2011

発表番号 [7-53]

Estimation of a crop calendar by mixel decomposition of time-series satellite images

Kotera Akihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Nagano Takanori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Fujita Aito [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

時系列衛星画像を用いたミクセル分解による作付暦推定

小寺 昭彦 [神戸大学大学院農学研究科]
長野 宇規 [神戸大学大学院農学研究科]
○藤田 藍斗 [神戸大学大学院農学研究科]

ミクセルとは1つの画素に様々な地目を含む不均質な画素のことであり、低解像度の衛星画像を用いた土地利用分類の際誤分類を招く原因となる。本研究では、ミクセルにおけるNDVIはそれを構成する個々の地目の面積率とNDVIとの線形結合で表されるという仮定を用いて、低解像度のNDVI時系列データから個々の地目のNDVI時系列変化を抽出することに成功した。

Keyword: リモートセンシング, NDVI, ミクセル
GET PDF=11/11007-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2011

発表番号 [7-54]

Detection of agricultural land use patterns using time-series images of NDVI in the lower Mekong River Basin

Kotera_Akihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Nagano_Takanori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Omori_Shinya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

NDVI時系列解析によるメコン川下流域の農業土地利用形態の同定

小寺 昭彦 [神戸大学大学院農学研究科]
長野 宇規 [神戸大学大学院農学研究科]
○大森 伸哉 [神戸大学大学院農学研究科]

メコン川下流域では雨季の氾濫と乾季の渇水の季節性に規定されながら、それに適応する形で農業が営まれている。本研究は、NDVIの時系列解析により過去11年の土地利用と農業生産性の推移の分析を試みた。分析の結果、水田の三期作や氾濫原での減水期の稲作といった特徴的な土地利用を正確に判別することができた。また、降雨の年変動に伴う作期のずれも検出できた。

Keyword: リモートセンシング, NDVI, 土地利用分類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2011

発表番号 [S10-03]

Analysis of Effect of Rural Sewerage Advanced Treated Wastewater to Rice Plants Growth

Shinsuke Haruta [Faculty of Agriculture Ehime Univercuty]

集落排水高度処理水の水稲生育への影響解析

○治多 伸介 [愛媛大学農学部]

高度処理型施設は,今後,益々の普及が見込まれるため,これからの集落排水処理水の再利用を考えるにあたっては,高度処理型施設の処理水(以下,高度処理水)の再利用技術確立に関する研究を推進することが重要と考えられる.以上のことから,本研究では,実際に稼働している愛媛県O 地区の窒素・リン除去型集落排水施設(凝集剤注入方式間欠曝気OD 法)の高度処理水を,無希釈で利用した水稲ポット試験を行った.

Keyword: 処理水利用, 水田, 集落排水高度処理水
GET PDF=11/11S10-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2011

発表番号 [S11-01]

Current Status and Problems on Study of Torrent Intakes

Kojima Michihiko [School of Agriculture, Meiji University]

渓流取水工研究の現状と課題

○小島 信彦 [明治大学農学部]

最近の渓流取水工研究の現状と課題について、バースクリーン方式と水クッション方式を取り上げて報告した。また、一般の頭首工と渓流取水工では適切な施工位置が異なること、既存の施設を利用する場合には理想的な位置を選定できないことを指摘した。今後は個々の取水工のより良い水理構造の追及のみでなく、河床変動を前提とした水理構造や設計方法の研究も必要である。

Keyword: 渓流取水工, 水利構造物, 設計方法
GET PDF=11/11S11-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2011

発表番号 [S11-02]

Development of water hammer analysis by rational function CIP - method of characteristics

TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]

有理関数CIP特性直線法による水撃解析の開発

○田中良和 [農村工学研究所]

 土地改良事業計画設計基準「パイプライン」が改訂され,水撃圧の数値解析の必要性が高まっている.著者は空間補間にCIP法を適用し,CFL数を0.4以上1.0以下とすれば数値減衰は0.95以上となり,容易に計算格子を設計する手法を開発したが,低CFL数域(0.1〜0.4)において振幅が厳密解よりも大きくなる問題があった.本稿では,この問題を解決するために有理関数CIP法を適用した.

Keyword: 水撃圧, 特性直線法, CIP法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2011

発表番号 [S11-03]

Conservative Numerical Methods for Flows in One-Dimensional Open Channel Networks

Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

1次元開水路網の流れに対する保存型数値手法

○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]

送水系における水理現象の多くは,1次元の浅水方程式に基づいた解析を行うことが適切である.数値解析においては,分合流によって面的な広がりを有する水路網を対象とする場合,水路諸元が空間的に変化する場合,支配式の湧出項が卓越する場合,常流と射流が混在する場合に困難が生じるとされている.ここでは,有限要素法と有限体積法を同時に使用することにより,十分満足のいく数値モデルが得られることを示す.

Keyword: 浅水方程式, 1次元開水路網, 数値手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2011

発表番号 [S2-01]

Situation of use of methane fermentation digested liquid as liquid fertilizer in Japan

Yoneda Taichi [The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling (JARUS)]

日本におけるメタン発酵消化液の液肥利用の現状

○米田 太一 [社団法人 地域環境資源センター]

社団法人地域環境資源センター(以下「JARUS」という。)では,全国5,200地区以上で整備されている農業集落排水施設を中心にバイオマスの有効活用を図るため,農村地域に適した小規模かつ経済的なバイオマス利活用システムの検討を行っている。本報では同システムの1つであるメタン発酵後のメタン発酵消化液(以下「消化液」という。)の農地施用等に関する検討結果を踏まえ,液肥利用の現状を報告する。

Keyword: メタン発酵消化液, 液肥, 肥料成分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2011

発表番号 [S3-01]

Performance-Based Design Approach for Irrigation and Drainage Structures.

Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Laboratory of Facilities Engineering]

農業水利施設の性能設計に向けた取り組み

○浅野 勇 [農研機構農村工学研究所施設工学研究領域]

現在,農業水利施設の性能設計に向けた取り組みが行政および研究機関において積極的に行われている。一方,現場における性能設計の導入・活用が進んでいるかと言えば,未だ十分とは言えない。本報告では,現場における性能設計の導入を促進することを目的に,現状における性能設計の必要性,課題,今後の取り組みについて考察する。

Keyword: 農業水利施設, 性能設計, 限界状態設計法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2011

発表番号 [S4-01]

New Cooperative Relationships with Non-Agri-Groups for Rural Environment

OKUDA Toru [National Federation of Land Improvement Association]

農業・農村環境への新たな関わり合い

○奥田 透 [全国土地改良事業団体連合会]

農地・水・環境保全向上対策の共同活動の中に多くはないが福祉団体の参画が見られる。福祉団体にとっては地域への社会貢献や融和の観点から、活動組織にとっては農地の利活用や農村環境資源の保全活動の担い手確保の観点から、相互に積極的な価値を認めている例もある。本対策の質的向上と継続を図るには、そのような相互に価値を見いだせる活動の選定と実践時の様々な主体への積極的な呼びかけが有効な手段である。

Keyword: 農村環境, 活動組織, 福祉団体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2011

発表番号 [S5-03]

Effect of the water management on avoidance of high-temperature injury of rice

SAKATA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]

稲の高温障害回避のための水管理の有効性

○坂田 賢 [農研機構 農村工学研究所]

夏の平均気温が観測史上最高となった2010年は,稲の高温障害が多く発生した.米の出荷量上位20県の営農者に対し,高温対策目的の営農手法と品質に関するアンケート調査を行った.灌漑期間に中干し,水の見回り等の水管理に留意した営農者が栽培した米の品質が高い結果が示された.また,出穂期以降の水管理では,用水が十分に供給されている場合に品質が高くなり,水管理方法の選択よりも水量の影響が大きいことが明らかとなった.

Keyword: 高温障害, 1等米比率, 水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2011

発表番号 [S7-01]

MATSUMOTO seiichi [TORISHIMA MFG,CO.,LTD]

純資本ストックからみた農業基盤整備資本の現状

○松本 精一 [蠧單臉什扈]

『公共投資実績』の投資額(農業基盤整備)を用いて、『日本の社会資本』における資本ストックの概念を農業基盤整備資本に適用し、都道府県別の国県営事業、市町村営事業の資本ストックを推計することで、農業基盤整備資本ストックの状況を明らかにするもので、農業基盤整備の粗資本ストックは2005年度頃をピークとして減少基調に変化し、純資本ストックは2000〜2002年度をピークとして、減少している実態を報告する。

Keyword: 産業経済計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2011

発表番号 [S8-01]

Review System and Editing policy in PWE

MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

PWE誌の査読システムと編集方針

○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

PWE誌は今年で9年目を迎えた。この間、中野芳輔前編集長の献身的な努力により、2009年12月にSCIE(Science Citation Index Expanded)への収録を実現した。今後は、国際誌としての地位を維持するための継続的な努力が必要である。その一つはスムーズが査読システムの運用である。本発表では、PWEの編集方針について述べるとともに、査読システムの具体的な利用法について説明する。

Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2011

発表番号 [S8-02]

Irrigation development and dissemination of SRI in Indonesia

YAMAJI_EIJI [duate School of Frontier Sciences, the University of Tokyo]

インドネシアでの灌漑開発とSRIの普及活動について

○山路永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

インドネシアで大規模灌漑開発事業の持続性および地域開発効果についての研究に着手した。研究は現地の大学および事業実施主体との共同研究であり、現状での課題や、取水量や各種産業での生産量といった基礎データを整理し、分析にかかろうととしている。一方、近年の地域に合った小規模な灌漑開発事業では、効率向上のためにSRIを取り入れているが、これまでの共同研究をレビューし、今後の国際共同研究の展望を述べる。

Keyword: 水田灌漑, 水利用計画, SRI
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2011

発表番号 [S8-03]

Field Level Nitrogen Cycle in Red River Delta, Vietnam

Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kinki University]

ベトナム紅河デルタ地域における農地レベルの窒素循環

○八丁 信正 [近畿大学農学部]

ベトナム紅河デルタの農地レベルでの窒素、水の循環をモデル化しその再現性を検証するとともに、持続可能な農地の管理方法を検討した。

Keyword: 窒素循環, モデル, ベトナム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2011

発表番号 [S8-04]

Rural Development Model using Clean Development Mechanism in Mekong Delta, Vietnam

Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

メコンデルタにおけるクリーン開発メカニズムを活用した農村開発モデル

○松原 英治 [(独)国際農林水産業研究センター]

低所得農村における温室効果ガス排出削減に係るクリーン開発メカニズム事業の活用による、地域資源の有効利用、環境保全、所得向上に資する農村開発モデルを実証するために、2008年よりベトナム・メコンデルタにおいて実施してきた調査の報告。受益農家917戸へのバイオガスダイジェスターの導入により、再生不可能な調理用燃料(薪、LPG)を削減するCDM事業を形成し、2011年1月に国連登録の審査機関により審査を受けた。

Keyword: CDM, 炭素クレジット, バイオガスダイジェスター
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2011

発表番号 [S9-03]

The long-term projection of climate change using the earth system model for the 5th assessment report of IPCC

HAJIMA TOMOHIRO [Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology]

IPCC第5次報告書にむけた地球システムモデルによる長期気候変動予測実験

○羽島知洋 [海洋研究開発機構]

IPCCの第5次報告書に向け、現在、地球システムモデルによる長期的な気候変動予測実験が行われている。地球システムモデルでは、大気・海洋大循環モデルに加え、陸域や海洋の生態系における物質循環プロセスが導入されており、RCPsシナリオという新たな濃度シナリオを基に実験が実施されている。今後、各国で開発されている地球システムモデルの結果を持ち寄り、モデル間比較が行われる予定である。

Keyword: 地球環境, 物質循環, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2011

発表番号 [S11-04]

Numerical Approach to Flow in Hydraulic Systems

Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]

水利施設に関わる流れ

○藤原正幸 [愛媛大学農学部]

魚道研究への数値的アプローチとして取り組んできた3つの研究事例を紹介する.1.水平二次元浅水流方程式を基礎式とし,計算格子に解適合四分木格子を採用したバーティカルスロット式魚道と粗石付き斜路式魚道のモデル.2.三次元VOF法を採用したアイスハーバー式魚道のモデル.3.ランダム性を考慮したニュートンの運動方程式を基礎式とした遡上魚の挙動モデル.

Keyword: 数値流体力学, 管・開水路流れ, 水利構造物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2010

発表番号 [1-01]

Soil water characteristics and unsaturated hydraulic conductivity near freezing front in directionally frozen unsaturated silt loam

Kito_Tetsuya [Graduate School of Bioresorces, Mie University]
Toride_Nobuo [Graduate School of Bioresorces, Mie University]
Watanabe_Kunio [Graduate School of Bioresorces, Mie University]

凍結過程にあるシルトロームの凍結面近傍の水分保持特性と透水係数

紀藤 哲矢 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]

不飽和シルトロームの一次元カラム凍結実験を行い、温度、水分、圧力分布の経時変化を測定した。この結果、凍土は温度低下速度が速いほど、常温の平衡時の水分特性曲線より多量の不凍水を持つことが明らかになった。また、観察された水分特性曲線とそこから導かれた不飽和透水係数を用いることで、抑制係数を用いなくても未凍土から凍土への水分移動や、凍結時の不凍水量や圧力変化を数値計算で再現することができた。

Keyword: 凍土, 水分特性, 不飽和透水係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.110-111 , 2010

発表番号 [1-02]

Characteristic of Soil Moisture on Watered Grass Car Park by Underground Irrigation with Textiles

SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Corporation Technical Research Institute Environmental Engineering Department]
AKAGAWA_HIROYUKI [Obayashi Corporation Technical Research Institute Environmental Engineering Department]

底面潅水によるシバ舗装駐車場の土壌水分特性

○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所環境技術研究部]
赤川 宏幸 [(株)大林組技術研究所環境技術研究部]

都市の緑地は、景観の向上や人が楽しむ空間の機能に加え、ヒートアイランド現象など熱的な環境改善にも有効とされる。最近、道路や駐車場等でシバなどの植物を使う緑化舗装の採用が増えている。筆者らは、駐車場に底面給水システムを利用したシバ舗装試験体を造り、土壌水分特性を調べた。その結果、2008年と2009年の夏季測定データより、底面給水システムは、シバ舗装駐車場の土壌水分を適切に管理できることが分かった。

Keyword: 水分移動, 潅水, ヒートアイランド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2010

発表番号 [企-10-4]

Pollutant Load Analysis by a Distributed Runoff Model Considering Detailed Watershed Data

Iseri Haruka [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

精緻な流域情報を考慮した分布型流出モデルによる汚濁負荷解析

○井芹 晴香 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

福岡県福岡市西部に位置する農業流域である瑞梅寺川流域を対象に,分布型流出モデルによる汚濁負荷解析を行った.モデルの入力データに関しては,対象流域の水環境に特に影響を与えていると考えられる要素として,畜産飼養状況,し尿処理状況ならびに水稲栽培に関する詳細なデータを収集し,データベース化を行った.構築したデータベースを基に解析を行った結果,水量およびTN・TPに関して良好な再現結果が得られた.

Keyword: 水文水質モデル, GIS, 汚濁負荷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2010

発表番号 [1-06]

Influence of winter ground heat flux on snowmelt infiltration in early spring

iwata yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
nemoto manabu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
hasegawa shuichi [Hokkaido University]
yanai yosuke [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
kuwao kazunobu [Hokkaido University]
hirota tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

真冬の雨とその後の気温低下がもたらした春先の融雪水の浸透抑制

○岩田幸良 [北海道農業研究センター]
根本学 [北海道農業研究センター]
長谷川周一 [北海道大学]
柳井洋介 [北海道農業研究センター]
桑尾和伸 [北海道大学]
廣田知良 [北海道農業研究センター]

土壌凍結と春先の融雪水の浸透量の関係を評価するため、農地で水と熱の移動に関する観測をおこなったところ、凍結深がほぼ同じにもかかわらず、融雪水の浸透が凍結層により抑制される場合とされない場合があることが明らかになった。融雪水の浸透が抑制される場合には寒い時期に一時的に気温が高くなり降雨が発生し、その後、再び気温が低下することで地表面付近の氷が増加するためであることが、数値解析の結果から示唆された。

Keyword: 凍上・凍結, 水分移動, 熱移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2010

発表番号 [1-08]

Development of Frost Sensor Based on Time Domain Reflectometry

Miyakawa Rei [School of Agriculture, Meiji University]
Kato Takahiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
?Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

TDR法を用いた霜検知センサの開発

宮川 麗 [明治大学農学部]
加藤 高寛 [明治大学大学院農学研究科]
○登尾 浩助 [明治大学農学部]

降霜による農産物への被害は、日本全国で繰り返される。そこで、降霜被害を軽減する目的で、屋外においてリアルタイムで降霜を検知するセンサーの開発を行ったので報告する。TDR法を使って、プリント基板上にエッチングで切り出した全長57cmの2線式渦巻状電極を使って基盤の比誘電率を測定した。大気の相対湿度が高い程、結露量と降霜量が大きかった。本センサーによる屋外における霜検知を目視観察によって確認した。

Keyword: TDR法, 比誘電率, 霜害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2010

発表番号 [1-11]

Origin of accumulated and distributed salts above shallow ground water

KATO Chihiro [University of Tokyo]
NISHIMURA Taku [University of Tokyo]
ISHIDA Shuya [University of Tokyo]
IMOTO Hiromi [University of Tokyo]
MIYAZAKI Tsuyoshi [University of Tokyo]

地表面および土壌中に分布する塩の濫觴(らんしょう)に関する研究

○加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
石田 周也 [東京大学農学部]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

乾燥地や半乾燥地の塩類集積地で、地表面および土壌中に分布する塩の濫觴(物事の起源)を明らかにするため、灌漑水、土壌水、地下水にそれぞれ異なる塩を含む土壌カラムを作成し、地下水位を2条件設定し、灌漑-蒸発を繰り返す室内実験を行った。吸着の影響のない土壌において、地表面近傍に集積する塩の濫觴は、地下水位が比較的深い場合は灌漑水、地下水位が浅い場合は灌漑水と地下水であった。

Keyword: 塩類集積, 地下水位, ゼロフラックス面
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2010

発表番号 [企-11-1]

Countermeasures to agricultural damage by wildlife in Shiga prefecture

Yamanaka_Seigen [Shiga Prefecture Agricultural Technology Promotion Center]

滋賀県における獣害対策の取り組み

○山中 成元 [滋賀県農業技術振興センター]

全国的に野生獣による農作物被害が跡を絶たない。これまでは有害駆除や柵の設置などの対策が講じられてきたが十分な効果があがっていない状況にある。被害が減らない原因は一体どこにあるのか?それらを探るべく、滋賀県では被害管理の試験研究や現場での普及活動を通じて、様々な実態を明らかにし被害管理を行ってきた。そこで本県の試験研究で得られた知見や実際の防除方法について紹介し、今後の獣害対策の議論の素材としたい。

Keyword: 獣害対策, 緩衝地帯, 普及活動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2010

発表番号 [企-11-2]

New Perspectives of Countermeasures toward Agricultural Damage by Wildlife

INOUE Masateru [National Agricultural Research Center for Western Region]

新しい獣害対策の視点

○井上 雅央 [近畿中国四国農業研究センター]

筆者は個々の圃場をそれぞれ独立した一つの生産システムとみなし,病害虫,気象,野生鳥獣といった種々の支障要因がなぜ被害に拡大するかを解明してきた。獣害発生現場において検証作業を重ねた結果,人慣れ学習や恒常的な餌供給のような事項が被害成立に密接な関係にあることを明らかにした。そこで人慣れ学習と餌供給が成立したしくみについて,農地以外のシステムによる餌付け成立などから被害防止の実証例について紹介する。

Keyword: 生産システム, 餌付け, ヒューマンエラー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2010

発表番号 [企-11-3]

Rural Community Revitalization through Promoting Land Use Measures to Prevent Agricultural Damage by Wildlife

okamura_narumi [Agriculture and Farming Village Improvement Division]

集落レベルでの土地利用型獣害防止対策検討による地域活性化

○岡村 成実 [和歌山県農林水産部農林水産政策局農業農村整備課]

近年増加する加害獣による農作物被害は、営農意欲の衰退という農村集落の地域力の減退の大きな原因のひとつとなっている。そのため、土地利用から見た対策と地域ぐるみの取り組みのために実施した獣害防止対策改善手法検討調査の集落活動活性化への効果及び獣害をきっかけとする農業農村整備における行政の役割について、実施事例をもとに報告する。

Keyword: 獣害, 高齢化, 地域活動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2010

発表番号 [企-11-4]

Perspectives of Countermeasures and Research toward Agricultural Damage by Wildlife

KUKI_Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

獣害をめぐる対策と研究の展望

○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]

全国的に被害が深刻化しているイノシシやサル,シカをはじめとする獣害に対して,法律や事業の制定等,国や地方自治体では迅速かつ多様な対応が図られている.また獣害を効果的に防止できる対策の開発を目指し,加害動物の生態の解明や新たな栽培技術に関する研究も進められてきた.本報告では今後獣害対策を続けていく上で必要となる視点を整理し,そのために求められる研究・実践の方向性について検討する.

Keyword: 獣害, 対策, 計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2010

発表番号 [1-16]

Anionic Surfactant Adsorption for Surface Layer of Volcanic Ash Soil

Ishiguro Munehide [Okayama University]
Farook Ahmed [Okayama University]
Moriguchi Kazuki [Okayama University]

火山灰土表層土におけるアニオン性界面活性剤の吸着特性

石黒 宗秀 [岡山大学]
ファルーク アハムド [岡山大学]
○森口 一輝 [岡山大学]

合成界面活性剤は、生物細胞を破壊するため、環境問題・健康問題を引き起こすことが指摘されている。一方、有害有機物で汚染された土壌の浄化剤として利用が試みられている。本研究では火山灰土表層土における界面活性剤の吸着特性を明らかにするために吸着実験を行った。実験にはアニオン性界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた。吸着実験ではpH、電解質濃度、吸着時間の影響について調べた。

Keyword: 界面活性剤, 吸着, 火山灰土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2010

発表番号 [1-18]

Hot water infiltration in soil with hard pan

KATO_TAKAHIRO [Meiji University]
KITA_NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]
NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]
OCHIAI_HIROYUKI [Meiji University]

熱水土壌消毒における硬板層の影響

加藤 高寛 [明治大学]
北 宜裕 [神奈川県農業技術センター]
登尾 浩助 [明治大学]
○落合 博之 [明治大学]

近年、環境維持のための土壌消毒法の1つとして熱水消毒法が使われるようになった。しかし、新しい消毒法のためほとんど研究がされておらず熱水消毒の際に硬板層が水分と熱の移動にどれだけ影響するかはこれまで研究されていない。そこで、本研究では硬板層のある土壌中の土壌水分量と温度を深さごとに経時測定することによって熱水土壌消毒ににおける硬板層の影響を調べた。結果は温度上昇に影響があることがわかった。

Keyword: 熱水土壌消毒, 硬板層, 水分移動
GET PDF=10/10001-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2010

発表番号 [1-21(P)]

An analysis of the intrinsic viscosity and the pair interaction coefficient of Montmorillonite Suspension under low pressure gradient

Tsujimoto Yoko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]

低圧力勾配下におけるNaモンモリロナイト懸濁液の固有粘度と流体力学的相互作用係数に対する考察

○辻本 陽子 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

粘土懸濁液の凝集体同士に働く相互作用を解析する上では、固有粘度と流体力学的相互作用係数の関係が重要である。本研究では、モンモリロナイト粒子の表面荷電による相互作用に対して固有粘度と流体力学的相互作用係数の比に着目し、粘度測定を行った。その結果、凝集直後の固有粘度の増加が確認された。また、得られた比からpH6で凝集したモンモリロナイトフロック間の流体力学的相互作用が小さいことが示された。

Keyword: レオロジー, モンモリロナイト, 固有粘度
GET PDF=10/10P01-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2010

発表番号 [企-12-1]

Biological Survey of Irrigation Ponds and Extermination of Introduced Species

Watanabe_Yuji [Gifu Prefectural Kamo Region Agriculture and Forestry Office]

ため池の生きもの調査と外来種駆除活動を実施して

○渡辺 祐次 [岐阜県可茂農林事務所]

ため池の外来種(魚)駆除活動(池干し)と生きもの調査を実施して、昔から行われてきた“池干し”の役割と外来種(魚)の繁殖抑制効果、ため池本来の生態系(生物多様性)について考察。

Keyword: 生態系, 環境保全,
GET PDF=10/10S12-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.96-97 , 2010

発表番号 [企-12-5]

Action for COP10 by MAFF tokai

omoto osamu [Tokai Regional Agricultural Administration Office]

東海農政局における生物多様性保全への取組

○大本 修 [東海農政局 整備部 地域整備課]

平成21年8月、「COP10に向けた農業農村整備の取組」をテーマに企画セッションを設け、東海農政局及び関係機関、関係各県の取組を紹介した。COP10開催まで1年を切り、その後、更に農政局が関係機関とも連携して取り組んだ活動等の概要を紹介させていただく。

Keyword: 生物多様性, COP10,
GET PDF=10/10S12-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2010

発表番号 [1-26]

Screening the bacteria that ingest nitrate ion

Ota Mitsuaki [Meiji University]
Murakami Syuichiro [Meiji University]
Noborio Kosuke [Meiji University]

硝酸イオンを吸収する微生物の探索

○太田 光昭 [明治大学]
村上 周一郎 [明治大学]
登尾 浩助 [明治大学]

農耕地から発生する一酸化二窒素量は人為的発生量の52%を占める。この量を削減する方法の1つとして一酸化二窒素を生成する脱窒反応を妨げる微生物の活用が考えられる。そこで本研究では好気的に硝酸イオンを吸収する微生物の分離を試みた。その結果取り込んだ硝酸イオンを他の窒素化合物に変換する特性をもつ微生物が分離でき、今後はこの化合物の構造を明らかにし、これが脱窒反応に寄与するか否かを調べる必要がある。

Keyword: 一酸化二窒素, 微生物の分離, 分離菌株の同定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2010

発表番号 [1-28(P)]

Greenhouse Gases emissions in the condition of drip irrigation

Ota Shinpei [ School of Agriculture, Meiji University]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]
Anyouji Hisao [Arid Land Research Center, Tottori University]

点滴灌漑条件下における温室効果ガス発生

○太田 晋平 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
落合 博之 [明治大学農学部]
安養寺 久男 [鳥取大学乾燥地研究センター]

異なる液肥濃度の点滴灌漑法を用いて鳥取砂丘砂でホウレンソウ栽培を行った際の地表面からのGHG発生量と土壌ガス中のGHG濃度を測定し、また、土壌水分量、電気伝導度等を調査し、点滴灌漑法のもつGHG発生量の削減に対する効果を把握する事を目的とした。

Keyword: 温室効果ガス, 点滴灌漑, 砂耕
GET PDF=10/10P01-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2010

発表番号 [企-13-1]

Adaptive management of rural agroecosystem 〜Construction of risk management for avoidance from falling into uncertain traps〜

HIDAKA Kazumasa [College of Agriculture, Ehime University]

農村生態系における順応的管理 〜多様性の不確定性の罠に陥らない事業リスク管理へ〜

○日鷹 一雅 [愛媛大学農学部]

順応的管理という概念は、「21世紀「環の国」づくり会議報告」や「新・生物多様性国家戦略」、「自然再生推進法」などに盛り込まれてきたものの、実際には、行き当たりばったりの管理で終始することも少なくなく、より実際性を伴った順応的管理とは具体的にどう構築するのかが、ハード・ソフトの両面において問われている。ここでは、主に農村生態系における順応的管理に関わる諸問題、特に農村環境事業について論点を整理した。

Keyword: 順応的管理, リスク管理, リスク・アセスメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2010

発表番号 [1-31]

Micro hydro-power at agricultural irrigation and drainage canal

Ooe Shinya [Kyoto University]
Akira Kobayashi [Kyoto University]

農業用用排水路を用いたマイクロ水力発電

○大江 慎哉 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

農業用用排水路においてマイクロ水力発電を行うことにより,低炭素社会の実現に貢献できる.本研究では,数ある水車の中から低流量・低落差にて適応できる螺旋水車に注目した.そして,ケーシングの施されていない螺旋水車が最大回転数を得る設計及び設置法に関して,模型実験及び数値計算を通して検討を行った.また,複数個設置した際の相互作用に関して実験的に調べた.その結果,およそ20%程回転数が上昇した.

Keyword: マイクロ水力発電, 模型実験, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2010

発表番号 [1-32]

Development of Overshot Waterwheel Generation System for Open Canal at Low head Locations

KOBAYASHI Hisashi [Ibaraki University]
GOTO Masahiro [NIRE]
OKAMURA Teppei [SHINODA Co.,Ltd.]

開放水路用低落差上掛け水車発電システムの開発

○小林 久 [茨城大学]
後藤 眞宏 [農村工学研究所]
岡村 鉄兵 [蠎津沈什扈]

農業用水路の落差工等を利用する小水力発電システム開発のために,開放水路の低落差に適合する3タイプの上掛け式水車発電設備を設計・試作し,性能試験を実施した。水車軸出力効率および発電までの総合効率は,設計流量0.1m^3 /sでそれぞれ75.0%(1.7kW),65.4%(1.5kW),0.2m^3 /sでそれぞれ67.3%(3.2kW),59.4%(2.8kW)となり,概ね設計通りの性能が確認された。

Keyword: 小水力発電, 上掛け水車, 分散電源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2010

発表番号 [1-36]

Three dimensional analysis of the Wind Induced Flow in the closed water body with the aquatic plants

HAMAGAMI Kunihiko [Faculty of Agriculture,Kyushu University ]
NAKATAKE Syo [Faculty of Agriculture,Kyushu University ]
MORI Ken [Ex-professer of the Faculty of Agriculture,Kyushu University ]
HIRAI Yasumaru [Faculty of Agriculture,Kyushu University ]
YOSHIOKA Hidekazu [School of agriculture,Kyushu University]

水生植物が繁茂する閉鎖性水域における吹送流場の三次元数値解析

濱上 邦彦 [九州大学大学院農学研究院]
中武 聖 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [前九州大学大学院農学研究院教授]
平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]
○吉岡 秀和 [九州大学農学部]

閉鎖性水域における吹送流は,閉鎖性水域内の物質循環に大きな役割を果たす.一方,閉鎖性水域の水面に繁茂する水生植物は風の作用を妨げ,吹送流場の有する乱流構造に三次元的な影響を与え,水域の水質挙動を変化させることが考えられる.そこで本研究では,三次元数値解析により植生周辺の吹送流場の乱流特性に関する検討を行った.その結果,植生と水面の境界付近において吹送流場の乱流構造が大きく変化することが示された.

Keyword: 三次元定常数値解析, 乱流モデル, 吹送流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2010

発表番号 [1-37]

Optimization of an Ecosystem Model Simulating Water Quality in a Eutrophic Pond using Simple Genetic Algorithm

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Do Thuy Nguyen [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]

生態系モデルによる富栄養化貯水池の水質シミュレーションと単純GAを利用したモデルパラメータの最適値探索

原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
○ドゥ ツュイ グエン [九州大学大学院生物資源環境科学府]

本研究では,植物プランクトンとして4つの藻類綱を考慮したワンボックス型生態系モデルを構築し,富栄養化が進む農業用貯水池の水質シミュレーションを行なった.同モデルでは多くのパラメータを含むことから,SGAを用いてパラメータの最適値を探索した.その結果,藻類綱別クロロフィルa,有機炭素,TN,TP,栄養塩,DOの全ての項目で良好な再現結果が得られ,パラメータ値の設定も含めてモデルの妥当性が示された.

Keyword: 水環境・水質, 富栄養化, 生態系モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2010

発表番号 [1-38]

Scenario Generation for Lake Water Quality Management Using Multiple Level Model

KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

マルチレベルモデルを用いた湖沼水質管理のためのシナリオ作成

河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]

湖沼へ流入するCOD負荷量の許容最大値を求め,それを各流入河川/水路に配分するための2目的線形計画問題を定式化する.湖沼を3次元的に取り扱い,水理・水質環境の不確実変動を考慮するため,湖沼の流れ場に関するシナリオを作成する.マルチレベルモデルを採用して湖流の運動方程式と連続式を有限要素法で解く.滋賀県の貫川内湖にモデルを適用し,流れ場に関するシナリオを作成する.

Keyword: 湖沼, 水質管理, 流れ解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2010

発表番号 [1-39]

Hydro-environmental watershed model with unsteady open channel flow submodel for drainage canals

Imagawa Chie [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

農業用排水路の非定常開水路流を組み込んだ地域水循環モデルの開発

○今川 智絵 [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

山地‐扇状地‐低平地からなる水田農業地域の水環境の形成機構を推定することを目的とする.これまでに構築した分布型水循環モデルに改良を加え,農業用排水路を1次元開水路流モデルによって表し非定常流として計算できるようにする.これにより,灌漑期や降雨時,堰の操作時における水路内の水位変動が考慮され,浅層地下水流モデルで表される地下水と水路内の地表水との間で,流入・流出量をより合理的に推定できるようになる.

Keyword: 分布型水循環モデル, 浅層地下水, 非定常開水路流モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2010

発表番号 [1-40]

Identification of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Mass-conservative Seepage Flow

Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

Mixed Form Richards式を用いた浸透流解析における不飽和透水係数の同定手法

○泉 智揮 [愛媛大学農学部]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

浸透流解析におけるモデルパラメータの逆解析による同定手法を提案する.浸透流の基礎式には水収支をより厳密に取扱うことのできるMixed Form Richards式を用いる.逆問題における未知変数は,自由形式のパラメータ化手法により区分的多項式関数として表現される不飽和透水係数とし,勾配法にもとづく最適化手法を用いて同定する.本手法の有効性について畑地における土壌水分量の観測データをもとに検証した.

Keyword: 逆解析, Mixed Form Richards式, 自由形式パラメータ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2010

発表番号 [1-41]

Modeling of Richards equation Using LSFEM

Ito Akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

LSFEMを用いたRichards式のモデル化

伊藤 陽 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]

Richards式に対して,LSFEMを適用した数値モデルの提案を行う.この定式化により,水位境界においても同精度でフラックスを計算できる.また,地表水と地下水を連成させる場合,質量保存は満たされ,かつ湛水深と地表面における圧力水頭に関して矛盾のないモデルを構成することができる.LSFEMとGalerkin FEMを用いた計算例では,累積浸潤量に関してLSFEMの方がメッシュ分割に依存せず計算できることが示された.

Keyword: 数値解析, 浸潤量, 地表水-地下水連成解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2010

発表番号 [1-46]

Finite Element Model of Shallow Flow Applied the CIP Method to the Quasi-Bubble Function Element

KIRI Hirohide [National Agriculture and Food Research Organization]
TANAKA Yoshikazu [National Agriculture and Food Research Organization]
SHIRATANI Eisaku [National Agriculture and Food Research Organization]
TANJI Hajime [National Agriculture and Food Research Organization]

擬似気泡関数要素にCIPを適用した有限要素モデル

○桐 博英 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
田中 良和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
白谷 栄作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
丹治 肇 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]

擬似気泡関数要素を用いた浅水波流れの有限要素モデルにCIP法を適用したモデルを構築し,解析の安定性を検証した.その結果,本モデルは,シンプルでありながら,CIPを適用しないモデルで必要だった人工粘性項がなくても安定した解析を行うことができた.また,本モデルでは,常流と射流が混在する状況でも段波の進行を良く再現でき,水利施設を含む水路系への適用が期待される.

Keyword: 数値流体力学, 開水路流れ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2010

発表番号 [1-48]

Evaluation of Gas-Liquid Flow using AE Parameter Analysis

suzuki tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
aoki masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
saito ryota [Kubota Construction Co., Ltd.]

AEパラメータ解析による気液二相流の特性評価に関する研究

鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
○斉藤 遼太 [株式会社クボタ工建]

近年, 老朽化が進行したパイプラインシステムでは,非破壊モニタリングによる安全性診断の需要が急増している。本報では,パイプライン内で発生する気液二相流現象に着目し,AU(Acousto-Ultrasonic)法による特性評価を試みた結果を報告する。検討の結果,モデルパイプラインで再現した4種の流動形態は,その弾性波特性を変質させ,AEパラメータを用いることにより定量的評価が可能であることが明らかになった。

Keyword: 気液二相流, AU法, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2010

発表番号 [企-1-4]

Estimation of spatial distribution of an alien grass Eragrostis curvula through airborne hyperspectral imagery.

Shimizu Yo [The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
Miyauchi Akira [The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
Lu Shan [Northeast Normal University]
Ishii Jun [The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
Washitani Izumi [The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
Omasa Kenji [The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]

航空機ハイパースペクトルデータによる外来植物シナダレスズメガヤの分布推定

○清水 庸 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
宮内 輝 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
盧 珊 [東北師範大学]
石井 潤 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
鷲谷 いづみ [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
大政 謙次 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

鬼怒川河川敷では外来植物シナダレスズメガヤの分布域が拡大しており,固有種の生育適地が縮小する可能性がある。分布域拡大の動態把握および除去計画策定のための空間情報として,航空機ハイパースペクトルデータを使用し,シナダレスズメガヤの空間分布の推定を試みた。開花前後の2時期のデータを用いることにより,Kappa係数0.68(一致率89.7%)の精度にてシナダレスズメガヤの分布を推定することができた。

Keyword: 生物多様性, モニタリング, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2010

発表番号 [2-02]

Investigation of the water surface temperature in Lake Ikeda using Landsat ETM+ data

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
HIRASAKA Haruna [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]
ITO Yuji [Biotron Institute, Kyushu University]
MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

ランドサットETM+データを利用した鹿児島県池田湖の水温調査

○近藤 文義 [佐賀大学農学部]
平坂 張菜 [佐賀大学大学院農学研究科]
伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]

鹿児島県池田湖における水温の現地測定データおよびランドサットETM+データを利用して、湖表面水温の季節変化ならびに水温推定式について検討した。水温の実測値から、午前10時の水温は日平均の水温とほぼ一致することが明らかとなった。次に、水温の実測値を目的変数、衛星データである各バンド毎のDN値に気象データを組み合わせたものを説明変数として重回帰分析を行った結果、精度の高い水温の推定式が得られた。

Keyword: リモートセンシング, 水温, 池田湖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2010

発表番号 [2-07]

Estimation and Verification of Reference Evapotranspiration Using Temperature Methods

Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Kobayakawa Naoya [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]

温度法による基準蒸発散量の推定と検証

諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
○小早川 直也 [岡山大学大学院環境学研究科]

FAO Penman-Monteith式による基準蒸発散量の算定には,気温,湿度,風速,日照時間の気象データが必要であり,気象観測の設備が整っていない地域では,この式による推定が難しい。本研究では,気温のみで可能蒸発散量を推定できる温度法(Hamon式とThornthwaite式)を用いて,FAO Penman-Monteith式の基準蒸発散量を推定できるように,温度法において経験的な定数を提案した。これを用いることで精度が向上することが分かった。

Keyword: 基準蒸発散量, FAO Penman-Monteith式, 可能蒸発散量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2010

発表番号 [2-08]

Estimation of soil evaporation from soil column under different soil water content by maximum surface temperature

Xue Zhu [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

最大表面温度を用いた異なる水分をもつ土壌からの蒸発量の推定

○薛 鋳 [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]

日蒸発量を地表面温度だけから推定できる「最大表面温度モデル(MSTM)」を開発した。MSTMは、地表面のエネルギー収支と地表面温度の周期的変動に基づく。異なる水分量の塩類土と非塩類土からの土壌蒸発実験でモデルの有効性を検証した。推定累積蒸発量は実測値の変化傾向と一致し、3.3%大きい結果となったことから、MSTMにより蒸発量の推定が可能なことがわかった。また、塩類土の表面温度は非塩類土より高いことが認められた。

Keyword: 土壌蒸発, 塩類土, 表面温度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2010

発表番号 [2-12]

Spatial Distribution of Irrigation Water Requirements for Drought Years in the Kanto Region

Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]

関東地方における計画用水量を指標とした干ばつの空間分布

増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]

水田用水計画において減水深を一定としたときの用水量を関東地方のアメダス観測点の日降水量から求めて干ばつの指標としてその空間分布を検討した。関東地方のいずれかでリターンピリオドが10年を越える干ばつが発生する率は50%を越えている。干ばつの及ぶ範囲が狭い小規模な現象の発生も見られる。また、継続期間と規模の関係は明瞭ではなかった。

Keyword: 気象災害, 水文統計, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2010

発表番号 [2-16]

Assessment of tree thinning on runoff rate using a simple discharge pattern model

SETO Shota [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

簡易な流出パターンモデルを用いた間伐が流出率に与える影響の評価

○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

森林の流出特性を示す代表的な指標である流出率を算定する方法として,流出比(降雨イベント内の総降雨量に対する総流出量の比率)と初期流出量(流出パターンの立ち上がり点での流出量)を用いて評価する手法を提案した.その結果,間伐前の流出率が0.108,間伐後の流出率が0.161となり,間伐による流出率の増加が示された.このモデルを用いることで流域のもつ代表的な流出率を算定できる可能性が示唆された.

Keyword: 流出比, 初期流出量, 流出率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2010

発表番号 [2-17]

Comparison of the flood runoff characteristics by the parameters of a river runoff model

kurashima Eiichi [Iwate University]
Kudou Akira [Hirosaki University]
Shoji Satoshi [Iwate University]

流出モデルのパラメータによる洪水流出特性の比較について

倉島 栄一 [岩手大学農学部]
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
○庄司 諭 [岩手大学大学院連合農学研究科]

 『緑のダム』に関する議論が過熱化している中,客観的にこれらの議論を評価する必要性が増している.本研究は,自然林が優勢な白神山地流域と高度に農地開発された平糠川流域にセル分布型Kinematic wave法を適用し,同定されたパラメータによる流出特性の比較を試みたものである.その結果,両流域とも再現性が良好であった.また,両流域における等価粗度の差は小さく,計算上の地表流の差は少ないようである.一方,飽和透水係数には5倍の差が認められ,この差は地覆状態の違いに起因すると考えられる.

Keyword: 洪水流出特性, セル分布型Kinematic wave法, 白神山地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2010

発表番号 [2-18]

Development of Estimation System for Flood Runoff of Yasugawa Dam

ISHIGUMA Kazutaka [Yasu River Basin Reclamation Project to Land Disaster Prevention Project Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]

野洲川ダム洪水流出予測システムの開発

○石隈 和崇 [近畿農政局野洲川沿岸農地防災事業所]

本報告は平成21年度に野洲川ダムの施設改修工事が完了し、また、自然的・社会的状況の変化により洪水流出形態が変化してきたことから、精度の高い流出予測が必要になったため、野洲川ダム洪水流出予測システムの開発を行ったものである。

Keyword: 長短期流出, 蒸発・蒸発散, 降雪・融雪
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.242-243 , 2010

発表番号 [2-19]

Unsaturated seepage flow analysis on the sugarcane filed in Miyako island using Macro model

Okamoto Ken [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakandakari Tamotu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

宮古島サトウキビ畑におけるMACROモデルを用いた不飽和浸透解析

○岡本 健 [琉球大学大学院農学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]

本研究では不飽和水分移動汎用プログラムMACROモデルを宮古島サトウキビ畑の土壌水分量、蒸発散量の観測に適用して、モデルで用いる水理特性の違いによる適用性を検討した。土壌水分量の変化は水分特性パラメータの実測値を入力することにより、再現性が向上することが認められた。解析期間60日の合計蒸発散量は計算値86.9mm、実測値84.1mmとなり長期水収支の把握には十分な精度であった。

Keyword: MACROモデル, 粒径分布, 飽和透水係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2010

発表番号 [2-22]

Difference in Groundwater Recharge and Flow between Shallow and Deep Aquifers in Coastal Alluvial Fan Evaluated by Environmental Isotopes

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Minakawa_Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]

環境同位体からみた沿岸扇状地における浅層・深層地下水の涵養・流動特性の差異

吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
皆川 裕樹 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

手取川扇状地の浅層地下水は,かんがい期同様,非かんがい期においても南西部は河川水の混合割合が高く,北東部に向かうに従い降水や水田涵養水の混合割合が高くなることが酸素安定同位体比より明らかとなった.また,深層地下水は浅層地下水に比して,経年的に低い同位体比を示し,両層の地下水は交流が小さく,流動経路が異なることが推測された.特に深層地下水は放射性同位体より60年以上の滞留時間を有することが示された.

Keyword: 環境同位体, 浅層・深層地下水, 涵養
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2010

発表番号 [2-27]

Development of Diffusive Flood Model Applied to Low-Lying Area for Evaluation of Impact of Global Warming

Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]

低平農地における温暖化影響評価のための排水解析モデルの構築

増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]

温暖化が低平農地排水に与える影響を評価するため、石川県加賀三湖地区を対象に排水解析モデルを構築した。非氾濫域にはキネマティック流出モデル、氾濫域には低平地タンクモデルを適用した。実測豪雨による再現解析では、非氾濫域からの流入は実測水位からの変換流量と、氾濫域では実測水位と計算値の比較を行っている。また、計算で求めたピーク堪水深より、低標高の水田でかなりの堪水が生じていたことが推定された。

Keyword: 排水解析, 低平地, 地球温暖化影響評価
GET PDF=10/10002-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2010

発表番号 [2-28]

Future Projection of Agricultural Water Use under Climate Change in an Irrigation Dominant River Basin

Kudo Ryoji [National institute for rural engineering]
Masumoto Takao [National institute for rural engineering]
Yoshida Takeo [National institute for rural engineering]
Horikawa Naoki [National institute for rural engineering]

灌漑主体流域を対象とした気候変動下における農業水利用の変化予測

○工藤 亮治 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
堀川 直紀 [農村工学研究所]

これまで開発してきた農地水利用を考慮した分布型水循環モデルおよび全球気候モデルによる温暖化予測実験結果を利用し,気候変動が農業水利用に与える影響予測を行った.その結果,河川流況の変化のみではなく,融雪流出の減少により代かき期の取水量が減少すること,代かき日数の年ごとのばらつきが大きくなること,少雨年の水田作付面積が現在よりも減少することなど,農業水利用に対して具体的な影響評価が行えることを示した.

Keyword: 温暖化影響評価, 農地水利用, 分布型水循環モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2010

発表番号 [2-32]

Flood Detention Mechanism of a Flat Paddy Area

SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences. Univ. of Tsukuba]
SHIMODAIRA Tetsuya [Takahagi Land Improvement Office]

低平水田地域における洪水流出抑制機構

佐藤 政良 [筑波大学大学院]
○下平 哲也 [茨城県高萩土地改良事務所]

低平水田地域において排水路から水田への浸水の様子の観測ならびに幹線排水路の流量観測を行った.水田への浸水は地形的に低い場所,排水路の合流部などの排水がたまりやすい水田で起こり始め,次第に浸水範囲,箇所が拡大する.水田へ浸水することで,幹線排水路への流出の増大が抑制される.したがって,低平水田地域においては水田の主要な洪水流出抑制機能は流域内水田への浸水によって生じるものと考えられる.

Keyword: 洪水流出, 流出特性, 水田貯留
GET PDF=10/10002-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2010

発表番号 [2-35]

Concentration of Nitrate Nitrogen in Groundwater of Reservoir Area of Sunagawa Subsurface Dam in Miyakojima Island, Japan

ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

沖縄県宮古島の砂川地下ダム貯留域における地下水中の硝酸態窒素濃度

○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]
土原 健雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]
皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]

沖縄県宮古島の砂川地下ダム流域の地下水観測孔39地点にて採水を行い,地下水中の硝酸態窒素濃度の測定を行った.2009年の測定平均値は6.1mg/lであり,2003年の5.8mg/l,2000年の6.4mg/lの中間的な値であった.また硝酸態窒素濃度は左岸側が右岸側より高い傾向を示したが,これは土壌分類と土地利用により単位面積あたりの硝酸態窒素溶脱量を推定した既往研究と整合的であった.

Keyword: 地下ダム, 硝酸態窒素, 琉球石灰岩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2010

発表番号 [2-37]

Extremely rapid and localized submarine groundwater discharge from Ryukyu limestone aquifer

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Taharazako_Kenji [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yasumoto_Jun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

琉球石灰岩からの非常に速く局所的な海底地下水湧出

中村 真也 [琉球大学農学部]
田原迫 健二 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
○安元 純 [琉球大学農学部]

 沖縄本島南部の糸満市名城ビーチにおいて,Seepage meterを用いて琉球石灰岩からの海底地下水湧出(SGD)の現地観測を行い,その流速と栄養塩負荷量を推定した.観測されたSGDの流速は,1潮汐における流速の平均値は14.4m/dayと世界的にも非常に速いものであった.加えて,SGD中の硝酸態窒素濃度は15.5mg/Lと環境基準値を超える値を示し,同沿岸域への栄養塩負荷量は硝酸態窒素が58.9 kg/dayと非常に高い値を示した.

Keyword: 海底地下水湧出, 琉球石灰岩, 栄養塩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2010

発表番号 [2-38(P)]

The flood peak reduction by irrigation ponds group in Mukunashi-gawa Basin

FUKUMOTO Masato [National Institute for Rural Engineering, NARO]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]

椋梨川流域におけるため池群の洪水軽減効果

福本 昌人 [農研機構農村工学研究所]
小川 茂男 [農研機構農村工学研究所]
○吉迫 宏 [農研機構農村工学研究所]

広島県東広島市の椋梨川流域ため池群において、ため池貯水位の現地観測を行った。水稲作付面積の大幅な減少に伴い、梅雨入り前のため池貯水率は少雨年でも60%と余裕があることを明らかにした。広域洪水流出モデルで求めた河川ピーク水位を指標として、ため池用水利用状況の変化に伴う洪水軽減効果の現況を評価した。この結果、ため池群による洪水軽減効果は水稲作付面積の減少前と比較して後退していることを明らかにした。

Keyword: 洪水流出, ため池, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2010

発表番号 [2-39]

Extraction of Water Environmental Characteristics in a Eutrophic Reservoir by Self-Organizing Maps

Matsumoto Akiko [Japan Irrigation drainage and Rural engineering Consultants]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Atsushi Marui [New Campus Planning Office, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

自己組織化マップを用いた富栄養化貯水池の水環境特性の抽出

松本 晶子 [株式会社ジルコ]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室]
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

富栄養化が進む農業用ため池を対象に,3年間の水質・植物プランクトン調査結果を用いて水環境解析を行なった.まず,自己組織化マップによる水質データのクラスタリングを行ない,その特徴を抽出した.その結果,クラスタの経時的推移を通じて水質環境の変動特性の把握が可能となった.また,植物プランクトンの優占綱のデータと2次元マップの重ね合わせにより,水質環境特性と植物プランクトンの出現特性の対応関係を見出せた.

Keyword: 水質, 富栄養化, 閉鎖性水域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2010

発表番号 [企-2-3]

Temporal and spatial characteristics of groundwater fluctuation in irrigated area in the lower Ili river basin, Kazakhstan

Anzai Toshihiko [The Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

カザフスタン・イリ川下流域における灌漑地区の地下水位変動特性

○安西 俊彦 [鳥取大学農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]

イリ川下流域の水稲−畑作物輪作地区では畑作物へ直接灌漑を行わず,水路・水田での浸透で上昇した地下水より水を供給するため,地下水位管理は作物生産の上で重要である。そこで,本研究では灌漑地区の地下水位の変動特性を分析した。8mであった地下水深は,水稲作導入後に急激に上昇し,以後 2〜3mで保たれている。非灌漑期の地下水位は地表面と平行であるが,灌漑期の地下水位の上昇は一様ではないことが明らかとなった。

Keyword: 畑地灌漑, 水田灌漑, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2010

発表番号 [2-40]

Behaviors of Nitrogen and Phosphorus Loadings in Nishinoko

FUJII Kenji [School of Agriculture, Kinki University]
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Hatcho Nobumasa [School of Agriculture, Kinki University]

西の湖に流出入する窒素とリン動態の研究

○藤井 健嗣 [近畿大学農学部]
松野 裕 [近畿大学農学部]
八丁 信正 [近畿大学農学部]

本研究では,琵琶湖の内湖である西の湖への窒素、リンの流出入負荷量を算定することによりその特性を把握することを目的とした.西の湖に流入する全窒素流入総負荷量は年間183トン、全リン流入総負荷量は23トンであった.代掻き期や田植え期には特に流入負荷量が増加し,灌漑期の流入負荷量が非灌漑期に比べて大きくなった。また,年間の流出負荷量が流入負荷量よりも少ないことが確認された.

Keyword: 水質, 窒素・リン, 内湖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2010

発表番号 [2-41]

Study on the fluorescence properties of dissolved organic matter in lake Ogawarako

Abe Youichiro [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato]
Naasaki Masayasu [Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center Inland Water Fisheries Resarch Institute ]
Ebina Hideki [Japan Fisheries Co-operatives, Lake Ogawarako]
Kado Yuuetsu [Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center Inland Water Fisheries Resarch Institute ]
Shioya Yusuke [School of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato]

小川原湖における溶存有機物の蛍光特性に関する研究

○阿部 陽一朗 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 長光 [北里大学獣医学部]
長崎 勝康 [青森県農業技術センター内水面研究所]
蛯名 秀樹 [小川原湖漁協組合]
角 勇悦 [青森県農業技術センター内水面研究所]
塩谷 悠介 [北里大学獣医畜産学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

本研究では、青森県東部に位置する小川原湖を調査対象とし、EEM-PARAFACを用い、小川原湖水中に含まれる溶存有機物(DOM)の蛍光成分組成とその動態の把握を行った。その結果、小川原湖におけるDOMの蛍光成分は動態の異なる5つに分離され、その組成は地理的及び季節的に変動することが明らかとなった。また、季節的変動の方が地理的変動よりも顕著に見られた。

Keyword: EEM-PARAFAC, 蛍光成分組成, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2010

発表番号 [2-42]

Seasonal and geographical variations of water quality in the Takasegawa River system

Imai_Hikaru [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]
Maie_Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]
Abe_Youitirou [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]
Ito_Tomonori [School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]
Sima_Eikiati [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]

高瀬川水系における水質の季節的および地理的変動

○今井 光 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
阿部 陽一朗 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
伊藤 友範 [北里大学獣医畜産学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

近年、河川・湖沼の水環境の悪化が問題になっている。湖沼のような閉鎖性水域では、一度水質が悪化するとその改善は容易ではない。そのため、河川から流入する汚濁物質の質や量およびその起源を把握することは、水質保全にとって重要である。本研究では小川原湖に流入する高瀬川水系を対象として水質モニタリング調査を行い、水質の特徴を把握するとともに、流域内の土地利用状況との関係を明らかにすることを目的とした。

Keyword: 水質, 水環境, 環境影響評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2010

発表番号 [2-47]

Study on the optical properties of dissolved organic matter in Shirakami mountain range

Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine ,Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine ,Kitasato University]
Nishimura Satoshi [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Sciences,Kitasato University]

白神山地における溶存有機物の光学的特性に関する研究

眞家 永光 [北里大学獣医学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
○西村 怜史 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]

本研究は白神山地を調査対象地とし、溶存有機物の組成や量が地理的環境および季節の違いでどの様に変化するか把握することを目的とし、2008年5月〜2009年11月にかけて白神山地を流れる渓流15地点から毎月採水を行い、溶存態有機炭素濃度、紫外可視吸収スペクトル、3次元蛍光スペクトルの測定を行った。その結果、溶存有機物の組成や量は、地理的要因や季節の違いによって変化することが明らかとなった。

Keyword: 水質, 環境保全, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2010

発表番号 [2-48]

Water Environment and Mechanism of Nitrogen cycling in the Tedori River Basin

Noto_Fumikazu [Ishikawa prefectual university]
hayase_yoshio [Ishikawa prefectual university]

手取川流域における水環境と窒素循環機構

能登 史和 [石川県立大学]
○早瀬 吉雄 [石川県立大学]

手取川流域を対象に地表水,地下水のT-N値を分析した。植林比率の大きい支流は小さく,白山頭首工で0.28mg/L,扇状地七か用水路は0.5mg/L以下である。水田の暗渠水は,灌漑期で0.5mg/Lであるが,稲刈り後の大雨時に6mg/Lを超え,9月〜1月の浸透窒素量は施肥窒素量の22%に相当する。地下水のNO3-N値は,広範囲で2mg/Lを超えているが,手取川の沿岸域では伏流水で希釈されている。地下水の湧水帯では,水生生態系が形成されている。

Keyword: 手取川, 扇状地, 窒素動態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2010

発表番号 [2-52]

Effect of pF during cleaning crop cultivation on nitrate leaching and N2O emission

Inoue Kenta [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Kondo Keisuke [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Fujiwara Taku [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Maeda Morihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayanma University]
Ohtoshi Kunio [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Yamane Shinzo [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Nagare Hideaki [Faculty of Engineering, Kitami Institute of Technology]
Akao Satoshi [Faculty of Engineering, Tottori University]

クリーニングクロップ栽培時のpFが窒素溶脱および亜酸化窒素におよぼす影響

○井上 賢大 [高知大学農学部]
近藤 圭介 [高知大学農学部]
藤原 拓 [高知大学農学部]
前田 守弘 [岡山大学環境理工学部]
大年 邦雄 [高知大学農学部]
山根 信三 [高知大学農学部]
永禮 英明 [北見工業大学工学部]
赤尾 聡史 [鳥取大学工学部]

施設園芸ハウスでの除塩湛水の結果,窒素溶脱による地下水汚染や温室効果ガスであるN2Oの放出が生じる.これらの対策として湛水期間にクリーニングクロップを栽培する研究がなされているが,窒素溶脱とN2O放出を同時に抑制する観点で栽培条件を検討した事例は少ない.そこで本研究では,クリーニングクロップ栽培時のpFの違いが上記に及ぼす影響を検討した.その結果,本実験の条件下での最適なpFは1.5±0.2となることが示された.

Keyword: 水質, pF, クリーニングクロップ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2010

発表番号 [3-02]

Analysis for direct shear adopting a finite element with an embedded interface

Hasegawa, Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
Nishiyama, Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]

界面内蔵有限要素を用いた直接せん断の解析

長谷川 高士 [京都大学名誉教授]
○西山 竜朗 [愛媛大学農学部]

ダム基礎岩盤の強度評価における妥当性向上を目的として,数値計算の援用による破壊解析に対する検討を行った.岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象とし,破壊過程における局所破壊を界面内蔵有限要素を用いて表現した.計算において,実験に類似した破壊機構,変形特性およびせん断抵抗が得られた.さらに,応力算定値を整理することにより,材料強度との比較を基本として,せん断抵抗の発現機構を考察した.

Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2010

発表番号 [3-07]

Investigation of ground motion characteristics along agricultural canal using surface-wave method

INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]

表面波探査による水路周辺地盤の震動特性調査

井上 敬資 [(独)農研機構]
○中里 裕臣 [(独)農研機構]

農業用水路周辺地盤の震動特性調査法として2次元表面波探査によりS波速度構造を求め,それに基づく等価線形解析による地表の相対変位量を求める手法を提案する.相対変位量の急変部の抽出は,地震時の要点検箇所および事前の要詳細調査箇所抽出に資する.

Keyword: 農業用水路, 震動特性, S波速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2010

発表番号 [3-08]

New inference method of irrigation tank by elastic wave expolation

Okada Kengo [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

新しい弾性波探査によるため池の内部推定

○岡田 謙吾 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

ため池などの土構造物も点検による現状調査を中心とした維持,管理をすべきである.その一つ手法が非破壊検査である.今回はその中の弾性波探査における新しい手法の開発を試みた.本提案手法により反射面の従来の推定と2次元の弾性波速度分布の推定を一回の調査で可能とした.

Keyword: 非破壊探査, 弾性波探査,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2010

発表番号 [3-12]

The Actual Measurements and Finite Element Analysis about Excavation of Grounds in The Trenchless Box Culvert Construction Method

Okajima Kenji [The University of Tokyo]
Tanaka Tadatsugu [The University of Tokyo]
Sotokoba Yasumasa [Okumura Corporation]

非開削函体築造工法における地盤掘削に関する現場実測と有限要素解析

岡島 賢治 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]
○外木場 康将 [株式会社 奥村組]

本研究では,農業用排水路を構築する工法の一つである非開削函体築造工を対象に有限要素解析と現場実測を行い,現場レベルでの数値解析手法の有効性と実現場での施工の安全性の確認を行った.解析結果は,計測結果の施工ステップに応じた土圧変動を一定評価できており,実現場への適用性が確認できた.また,解析結果の最大せん断ひずみの分布において,大きなひずみの集中は生じておらず,施工法の安全性も確認できた.

Keyword: 土構造物の解析, 地盤の変形, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2010

発表番号 [3-17]

Countermeasure of small earth dams against heavy rainfall by Surface Cover Method

TSUSHIHASHI Kazunori [Maeda Kosen Co.]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
FUJIYAMA Tetsuo [Maeda Co.]
TKAHASHI Hiroshi [Maeda Co.]
MAEDA Kazuyuki [Maeda Co.]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]

堤体表面被覆工法によるため池の豪雨対策

土橋和敬 [前田工繊株式会社]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
藤山 哲雄 [株式会社前田建設]
高橋 浩 [株式会社前田建設]
前田 和亨 [株式会社前田建設]
○堀 俊和 [農村工学研究所]

近年、豪雨によるため池被害が数多く報告されており、老朽化したため池の改修が急務となっている。一方、国、地方の逼迫した財政状況から、従来のため池設計指針による全面改修によらない簡易な改修工法の開発が求められている。本稿は、堤体を大きく掘削することなく、堤体表面にヘチマ構造の浸食防止マットを設置することで、豪雨時の堤体の安定性が向上する「堤体表面被覆工法」を開発した結果を報告する。

Keyword: ため池, 豪雨, 改修
GET PDF=10/10003-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2010

発表番号 [3-18]

Effects of prevention against rainfall infiltration, overflow erosion and wave erosion by Surface Cover Method

TSUSHIHASHI KAZUTAKA [Maeda Kosen Co.]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
FUJIYAMA Tetsuo [Maeda Co.]
TKAHASHI Hiroshi [Maeda Co.]
MAEDA Kazuyuki [Maeda Co.]

堤体表面被覆工法の降雨浸透、越流浸食,波浪浸食の防止効果

○土橋 和敬 [前田工繊株式会社]
堀 俊和 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
藤山 哲雄 [株式会社前田建設]
高橋 浩 [株式会社前田建設]
前田 和亨 [株式会社前田建設]

近年、豪雨によるため池被害が数多く報告されており、低コストな改修対策が求められている。前報では、堤体表面にヘチマ構造の浸食防止マットを設置することで、豪雨時の堤体の安定性を向上することができる「堤体表面被覆工法」の概要および機能について報告した。本報では、「堤体表面被覆工法」が持つ降雨浸透、越流浸食、波浪浸食を防止する機能について、模型実験により効果を検証した結果を報告する。

Keyword: ため池, 豪雨, 改修
GET PDF=10/10003-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2010

発表番号 [3-22]

Estimation of average shear strength parameters along the slip surface of landslides- Shimajiri-mudstone landslides, Okinawa -

Kimura_Sho [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

地すべりのすべり面平均強度定数の推定-沖縄,島尻層群泥岩地すべり-

○木村 匠 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]

沖縄,島尻層群泥岩地すべりのすべり形態の異なる4事例について,地すべり土の強度図を活用してすべり面平均強度定数(c′・φ′)を求め,測定せん断強度適用のc′・φ′と比較検討した。両者のc′・φ′は,すべり面に破砕ピーク強度が関与する地すべりでも差は小さく,残留強度および完全軟化強度が関与する地すべりでは一致した。せん断強度測定が困難な場合には,強度図を活用してc′・φ′を推算できると考える。

Keyword: 土の静力学的性質, せん断強度, 安定解析
GET PDF=10/10003-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2010

発表番号 [3-27]

Evaluation of Arching Action Generated in Embankment between Outlet Pipe and Existing Dam Body

Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Sumita Yutaro [Matsuyama city office]
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

底樋改修時の盛土に発生するアーチ作用の定量的評価

吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
隅田 勇太郎 [松山市役所]
○小林 範之 [愛媛大学農学部]

既存ため池の底樋を改修する場合,堤体を掘削,樋管の設置,築堤という手順で施工が行われるが,樋管と既存の堤体に挟まれた盛土内部でアーチ作用が発生する可能性がある.この現象は,水浸時の水理的破壊や地震時のせん断破壊に発展する危険性がある.本研究では,掘削勾配,掘削幅をパラメータとしてアーチ作用の大きさを検討した.また,近年柔構造底樋として可撓管の設置が提案されており,底樋周辺の応力状態も検討した.

Keyword: ため池, アーチ作用, 盛土
GET PDF=10/10003-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2010

発表番号 [3-28]

Characteristics of the Earth Pressure in Sand Depositfor the Pole Foundation Using Precast Concrete

Toshifumi Shibata [Matsue College of Technology]
Yoshinobu Hayashi [Soseikan]
Ryuichi Takata [Matsue College of Technology]

砂地盤におけるプレキャストコンクリートポール基礎の土圧特性

○柴田 俊文 [松江工業高等専門学校]
林 芳信 [創生館]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]

本研究では,均質な乾燥砂地盤において,ポール基礎に水平荷重を作用させた際に発生する土圧について検討する.ここで,パーツの段数を変化させたときのポール基礎最下段の土圧についても検討を加える.また,水平荷重・変位を測定することで力学的な挙動を把握し,安定計算法・設計指針確立のための基礎情報とする.

Keyword: 砂地盤, ポール基礎, 水平載荷
GET PDF=10/10003-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2010

発表番号 [3-32]

Direct Shear Strength Characteristics of Mexico City Clay

Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kihara Akihiko [School of Agriculture, Kyushu University]

メキシコシティ粘土の一面せん断強度特性

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
木原 明彦 [九州大学農学部]

 含水比が極めて高くかつ圧縮性が極端に大きなメキシコシティ粘土から成る地盤(湖成層)の強度特性について,不攪乱試料に対する圧密定体積一面せん断試験結果をもとに検討した。その結果,有効土被り圧で圧密したときの非排水せん断強度は深さ方向にほぼ直線的に増加すること,および圧密降伏応力の1.5倍以上の圧密圧力で圧密すると,強度増加率,内部摩擦角は各々ほぼ一定となり,正規圧密状態の強度特性を示すことが分かった。

Keyword: メキシコシティ粘土, 強度特性, 圧密定体積一面せん断試験
GET PDF=10/10003-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2010

発表番号 [3-33]

Study on utilization of crushed EPS mixed soil -shock absorbency as geomaterial-

Kimata Takashi [ Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univesity]
Kudo yosuke [ Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univesity]
Sakaguchi Kosuke [Life and Environmental Sciences Osaka Prefecture Univesity ]

EPS破砕片混合土の有効利用に関する研究 -地盤における衝撃の低減効果について-

木全 卓 [大阪府立大学 大学院 生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学 大学院 生命環境科学研究科]
○阪口 皓亮 [大阪府立大学 生命環境科学科]

廃棄物の有効利用と地盤の軽量化の観点から廃棄発泡プラスチックに着目し、これを用いた混合土の、衝撃緩衝性についての検討をした。具体的には、ランマーを落下させた際の衝撃加速度とそのとき供試体に伝わる衝撃荷重を混合比別に測定し比較した。その結果、混合比が0.75のとき、土のみに比べて、加速度では25%、衝撃荷重では15%程度それぞれの最大の値が小さくなることが確認できた。

Keyword: EPS破砕片, 混合土, 緩衝性
GET PDF=10/10003-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2010

発表番号 [3-34]

Study of Compression Characteristic of Soil Mixed with Deformational Particles- Classification of Compressive Component caused by Particle Movement -

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
MASAKI Yuya [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

変形性粒子を含む混合土の圧縮特性に関する研究−粒子の移動に起因する圧縮成分の分離−

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
正木 裕也 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

変形性粒子を含む混合土の圧縮特性を検討するため,積層体模型を用いた一次元圧縮試験を行った.これまでの研究で,粒子の移動が無い場合には幾何学的なモデルで圧縮メカニズムが説明できることがわかっているため,今回は特に変形性粒子の移動に起因する圧縮成分の定量的な分離・評価を試みた.その結果,この成分は明確に分離でき,ダイレイタンシー的な扱いで評価できる可能性が明らかになった.

Keyword: 変形性粒子, 混合土, 圧縮特性
GET PDF=10/10003-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2010

発表番号 [3-35]

Degradation of Soil-Channel Slope in Ariake Sea Coastal Area

Kanayama_Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Higashi_Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo_Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Nakayama_Eri [Kagawa Prefectural Office]

有明海沿岸平野部における土水路斜面の劣化

○金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
中山 絵理 [香川県庁]

有明海沿岸平野部では,近年,土水路斜面の劣化が大きな問題となっている.現状のまま放置すれば,法面崩壊に伴う道路・電柱等の被害や,排水機能障害による湛水被害の増大が予測される.本研究では土の乾湿の繰返しと劣化の関係に着目し,収縮限界試験とスレーキング試験を行い現地土の劣化特性を評価した.その結果,土の含水比が収縮限界付近になるとスレーキングによる崩落率が100%近くになり,激しく崩落することが分かった.

Keyword: 土水路斜面, スレーキング, 収縮限界
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2010

発表番号 [3-36]

Study on the Dynamic Characteristic in Consolidated-Undrained Triaxial Compression Test for Sandy Soil

Saito Tetsuo [Central Giken Co.,Ltd]
Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]

砂質土の圧密非排水三軸圧縮試験結果からみる動的特性の考察について

斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]
○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構総合技術センター]

砂質土の動的特性として、緩い砂質土と密な砂質土では液状化とサイクリックモビリティーのように異なる場合がある。一方、三軸圧縮試験(Cub)における間隙水圧の挙動について、密な砂質土の場合、正のダイレイタンシーにより負の間隙水圧が生じることがある。本報文は、攪乱材料の砂質土を用いて繰返し三軸試験(液状化特性)の挙動と三軸圧縮試験(Cub)の間隙水圧の挙動について報告するものである。

Keyword: 液状化, 間隙水圧, 繰返し三軸試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2010

発表番号 [3-37]

Earhquake Behavior of Earth Fill Dams Estimated from Model Shaking Tests

ARAI TABITO [Agricultural and Environmental Engineering,Fuculty of Agriculture,Kyoto University]
KOBAYASHI AKIRA [Graduate School of Agricultural Facilities Engineering, Kyoto University]
YUTANI HIROAKI [Agricultural and Environmental Engineering,Fuculty of Agriculture,Kyoto University]

模型振動実験からみたため池堤体の動特性

○荒居 旅人 [京都大学農学部地域環境工学科]
小林 晃 [京都大学農学研究科施設機能工学分野]
湯谷 啓明 [京都大学農学部地域環境工学科]

全国に20万個以上存在する農業用ため池においては、整備にかかる費用を最小限に抑えつつ、安全性を高める必要がある。本研究では地震時におけるため池堤体の動特性把握、安全性向上に資するデータの収集を目的とし、低コストかつ簡便な小型模型振動実験を提案した。第一に模型堤体の基本的な振動挙動を調べ、次に物性・形状を変化させその影響を調べた。その後、実験データを用いて数値解析を行い実堤体挙動の再現性を検討した。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 構造物の動力学的性質,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2010

発表番号 [4-04]

Fundamental study on ecosystem support canal utilizing porous concrete

kassai_hirofumi [Water Environment Section,Kaihatsu Concrete Co.,Ltd.]
yamada_toshio [Water Environment Section,Kaihatsu Concrete Co.,Ltd.]
tanaka_motohiro [Water Environment Section,Kaihatsu Concrete Co.,Ltd.]
masuma_yoshihiro [faculty of agriculture,Kochi University]
sato_shushi [faculty of agriculture,Kochi University]

ポーラスコンクリートを活用した生態系支援のための水路に関する基礎的研究

○葛西 博文 [開発コンクリート株式会社 水環境室]
山田 登志夫 [開発コンクリート株式会社 水環境室]
田中 基博 [開発コンクリート株式会社 水環境室]
増馬 義裕 [高知大学農学部]
佐藤 周之 [高知大学農学部]

本研究では,農業用水路に幅広く使用されているコンクリートへの環境配慮対策として,空隙を有するポーラスコンクリートの適用に着目し,生態系支援水路の材料としての基本物性特性の把握を行った.骨材粒径,空隙孔および空隙率の違いによる農業用水路の強度や生態系支援性能に及ぼす影響について明らかにするため,本報告では,第一報として,粒径が異なる3種類の粗骨材を用い,構造性能に及ぼす影響因子を明らかにした.

Keyword: 農業用水路, ポーラスコンクリート, 生態系支援
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2010

発表番号 [4-08]

A Study of Inside and Outside Deformation by Freezing and Thawing Action in Reinforced Concrete Channel

OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
SUTO Masashi [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
MORITA Masataka [Graduate School of Agriculture, Tottori University]

RC開水路の凍結融解作用による表面・内分変状の一考察

緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
周藤 将司 [鳥取大学大学院農学研究科]
○森田 匡隆 [鳥取大学大学院農学研究科]

寒冷地におけるRC開水路の側壁の凍害は,表面変状と内部変状に区別される。表面変状と内部変状のひび割れは,現地観察やコア観察により同一壁面においてひび割れの発生方向が異なることが確認されている。本文では,既存のRC開水路を想定した比較的水セメント比の高いnon-AEコンクリートの凍害について検討し,表面変状と内部変状の発生形態が異なることの一考察を行う。

Keyword: 凍害, 乾湿繰返し, ひび割れ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2010

発表番号 [4-09]

Deteriorating Feature of Concrete Waterway in Hokkaido

HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

北海道におけるコンクリート水路構造物の劣化の特徴

○秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

北海道における水路の構造物機能調査等を基に、経年的な劣化の進行の様子や具体的な劣化機構を考察し、その結果を報じる。また、薄い部材厚の水路では、コンクリートの耐久性が凍結融解履歴回数と供用年数の両者から説明できる基礎的資料を得た。また、健全度の推移確率行列について事例解析結果を報じた。

Keyword: 予防保全, 推移確率, 凍結融解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2010

発表番号 [4-14]

Development of DeCAT Sysytem for Damage Evaluation of Concrete Material based on Damage Mechanics

AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]

損傷力学理論に基づくコンクリート損傷度評価法DeCATの構築

青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]

近年,既存施設の施設機能診断の普及に伴いコンクリート損傷の定量的評価は不可欠な評価項目となっている.筆者らは,損傷力学理論に基づくコンクリート損傷の定量的評価法DeCATを提案している.既往の研究により人工劣化させた供試体(凍結融解処理,促進炭酸化)や既設橋梁などで提案手法の有効性を確認している.本報では,構築システムを概説した後に構造体コンクリートに関して適用した結果を報告する.

Keyword: 損傷力学, DeCAT, AE法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.424-425 , 2010

発表番号 [4-18]

Study on Recycling Concrete Products in Land Improvement Project of Miyagi Prefecture

KOMATSU TSUTOMU [Miyagi Prefecture]
KITATSUJI MASAFUMI [Miyagi University]
KIKUTA HIROYUKI [Miyagi Prefecture Concrete Products Cooperative Society]
OOBA KAZUTOYO [Senpoku Intermediate Processing Industry Connecting Council]
YURI KANAKO [Miyagi Prefecture]

宮城県農業農村整備事業におけるコンクリート製品再生利活用促進事業の取り組み

小松 力 [宮城県]
北辻 政文 [宮城大学]
菊田 浩之 [宮城県コンクリート製品協同組合]
大場 一豊 [仙北中間処理業協議会]
○由利 佳菜子 [宮城県]

農業農村整備事業で発生した廃コンクリートから再生粗骨材を生成し、これを新たなコンクリート二次製品の骨材と再利用することで、資源の有効活用による循環型社会の形成及び新たな骨材確保を目指し、再生利活用の仕組みを構築した。

Keyword: 再生骨材, リサイクル, 二次製品
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2010

発表番号 [企-4-1]

Some discussion points for realization of land improvement facilities considering environmental problems

KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]

環境に配慮した土地改良施設の実現に関するいくつかの論点

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

平成13年に土地改良法が改正され、環境との調和に対する配慮が事業実施の原則として位置づけられてから10年が経とうとしている。しかし、環境との調和という概念は広範かつ曖昧であり、多くの技術者にとっては依然として難題であり続けている。本稿は、土地改良施設の計画・設計・評価の諸段階において環境を考えるための論点を整理し、環境との調和に配慮した施設を実現するための理論的な体系を確立する契機となることを目指す。

Keyword: 環境との調和, 生活環境主義, 水平的価値
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2010

発表番号 [4-20]

Issues in the Application of Pipe Rehabilitation Methods to Agricultural Pipeline Systems

suzuki takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]
satou toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]
suzuki takayuki [ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.]
takasaki masanori []

パイプラインの特性を踏まえた管路更生工法の適用への留意点

○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]
鈴木 崇之 [芦森工業株式会社]
高崎 正宣 [日本インシチュフォーム協会]

老朽化したパイプラインの保全対策工法として、「管路更生工法」の適用が進んできている。ストックマネジメントの取組みでは性能管理を導入しており、今後、パイプラインの対策工法の実施においても、性能照査型の設計・発注が基本になると考えられる。本報では、管路更生工法の農業分野の適用にあたっての性能規定化への留意点を述べる。

Keyword: 管路更生工法, 性能規定, 性能照査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2010

発表番号 [4-26(P)]

Development of Verification Method for Water-Tightness in Repaired Pipeline using Acoustic Emission () ? Evaluation of Monitoring Quality affected by Sensor Characteristics-

SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]

AE法を用いた補修パイプラインの新たな水密性照査法の開発(供法哨札鵐菊胆の影響評価‐

鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
○千代田 惇 [株式会社 日本水工コンサルタント]

農業用パイプラインの老朽化は,漏水事故により顕在化する.漏水事故後のパイプライでは,補修工事後に充水過程において通水試験が行われる.筆者らは,補修パイプラインの水密性能に関する非破壊照査法を開発している.既往の研究から,計測に用いるセンサの特性によりAEパラメータの評価値が変動することが明らかになった.本報では,センサ特性の異なる4センサにより補修後の充水過程を評価した結果を報告する.

Keyword: 補修パイプライン, 通水試験, 弾性波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2010

発表番号 [4-28]

Development and Embodiment of Renovation (Lift-in Method Floating Type) with FRPM Discrete Pipes

Akita Eiki [Ministry of Agriculture Kanto Agricultural Administration Bureau]
Nakamura Nozomu [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
Murakami Masahide [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
Mamagome Kazunari [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
Higashi Syunji [Sekisui Chemical CO.,LTD.]

FRPM管による更生工法(リフトイン工法フローテイング方式)の開発と実施例

秋田 英毅 [農林水産省 関東農政局]
中村 臨 [積水化学工業(株)]
村上 優秀 [積水化学工業(株)]
鎌込 和成 [積水化学工業(株)]
○東 俊司 [積水化学工業(株)]

適切な保全管理により施設の長寿命化を図る「ストックマネジメント」の取り組みがなされていますが、工事中に水利用を妨げない要望があると考えた。そこで、あらゆる水利施設を対象に通水しながら管更生できる工法開発を実施した。FRPM管内に浮力を発生させる浮体を設置する方式で運搬と配管した後に、裏込注入を行う。鬼怒中央地区左岸幹線水路清原トンネル工事として60cm水深を確保通水しながら完工したので報告する。

Keyword: FRPM管更生工法, ストックマネジメント, 機能保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2010

発表番号 [4-31]

The Pipe in Pipe Method with Felt Backfilling

ZHANG MANLIANG [Toa Grout Kogyo Co.,]
MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.,]
ARIYUKI MITSURU [National Research Institute for Rural Eng.,]
KIDO MASAKAZU [Nihon Hobas Co.,]
OHTANI HIDEYUKI [ ISEKI Poly-Tech Inc]
WATANABE SHINYA [Kajima Renovate Co.,]

フェルト中込め材を用いた被膜鞘管工法

○張 満良 [東亜グラウト工業株式会社]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]
城戸 雅和 [日本ホーバス株式会社]
大谷 英之 [株式会社イセキ開発工機]
渡邉 伸野 [カジマ・リノベイト株式会社]

 従来のモルタル等の中込め材に代わって圧縮変形可能なフェルト材を用いた被膜鞘管工法を提案し、地上φ250模擬管路において新管の挿入実験を行い、施工可能であることが確認された。また、リング外圧試験を行い、フェルト中込め場合とモルタル材中込め場合の内挿新管に発生するひずみを比較して、フェルト材のクッション効果で新管の変形が大幅に抑えられたことが確認された。

Keyword: 鞘管, 中込め, 工法・施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2010

発表番号 [4-36]

The pilot test of countermeasure against wave erosion for road embankment in Bangladesh

MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
YANADA Kouji [Ministory of Agriculture, Forestry and Fisheries]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]

バングラデシュにおける道路盛土の波浪侵食対策に関するパイロット試験

○松島 健一 [(独)農村工学研究所]
毛利 栄征 [(独)農村工学研究所]
山田 耕士 [農林水産省]
堀 俊和 [農林水産省]
有吉 充 [(独)農村工学研究所]

バングラデシュは、毎年の洪水による波浪侵食が深刻な問題となっている。脆弱な社会基盤施設は、人命・財産を守れないばかりか、補修費の増大を招き、貧困が貧困を生む悪循環を引き起こしている。そこで、我々は、波浪侵食に伴う問題を軽減・緩和するため、低コストで耐久性が高い侵食対策工の開発に着手した。本研究では、農村工学研究所が開発した土嚢工法をベースに、現地で入手可能な材料と、人力を主体とする施工技術を組み合わせた方法を確立し、現地にカスタマイズさせたパイロット試験について報告する。

Keyword: 国際協力, 土嚢, 波浪侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2010

発表番号 [4-38]

Application of GPS Displacement Monitoring System to a Small Fill Dam

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
SATO Tetsuro [Keisoku Net Service Co., Ltd.]
SUZUKI Toshiyuki [Topcon Sales Co., Ltd.]

GPSを用いた堤体表面変位観測の小規模フィルダムへの適用事例

○田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]
佐藤 哲郎 [計測ネットサービス(株)]
鈴木 敏之 [(株)トプコン販売]

GPSを用いた堤体表面変位観測の小規模なフィルダムへの適用性について、堤高14.9m、堤頂長80mの傾斜遮水ゾーン型フィルダムで現地観測を行って検討した。GNSS(GPS/GLONASS)受信機を使用し、1周波スタティック方式で実施した。その結果、適当なデータ処理を施すことによって、堤体変位量が小さい小規模なフィルダムでも有効な測定精度を保持できることがわかった。

Keyword: GPS, 表面変位, フィルダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2010

発表番号 [4-41]

Study on Flow Transmissibility of Irrigation Canals Considering Hydraulic Conditions

Otagaki Koichiro [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]
Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Hasegawa Yuki [Faculty of Agriculture and Agricultural science program, Kochi University]
Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]

水理条件を考慮した農業用水路の通水性能評価に関する研究

○太田垣 晃一郎 [独立行政法人水資源機構]
齋 幸治 [高知大学農学部]
長谷川 雄基 [高知大学農学部農学科]
佐藤 周之 [高知大学農学部]

農業用水路の通水性能の評価・規定化に向けた基礎研究として,供用後の水理条件が粗度係数に与える影響について検討した.その結果,粗度係数の値は流況によって大きく変動し,とくにフルード数およびレイノルズ数との間に高い相関性が確認された.以上から,同一の材料・部材を用いて設計・補修された水路においても,供用後の水理条件により粗度係数が設計段階に用いられる標準値とは大きく異なる可能性が示唆された.

Keyword: 農業用水路, 通水性能, 粗度係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2010

発表番号 [4-42]

a quakeproof diagnosis in Koudaike dam

katou kouji [Hyogo Prefecture Sumoto Land Inprovement Office]

上田池の耐震機能診断について

○加藤 浩司 [兵庫県洲本土地改良事務所]

上田池は昭和7年に粗石モルタル重力式ダムとして農業土木技術者により日本で初めて築造されたダムである。築造後約80年が経過し堤体の老朽化に不安があるため、今後発生する確率の高い「東南海・南海地震」のような大きな地震に備え、耐震機能診断を実施することとなった。ダムの耐震機能診断における粗石モルタルの特性を踏まえた強度の判定方法と結果について事例紹介する。

Keyword: 耐震機能診断, 粗石モルタル,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2010

発表番号 [5-01]

Spatial variation of water requirement rate in paddy irrigation area - Case study in Fukuoka-zeki district, Ibaraki prefecture -

Endo Chiharu [College of Agrobiological Resource Sciences, University of Tsukuba]
Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

水田灌漑地区における減水深の空間的変化 -茨城県福岡堰川又地区を対象として-

遠藤 千春 [筑波大学生物資源学類]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
○谷口 智之 [筑波大学生命環境科学研究科]

本研究では,水田必要水量を正確に求めるための基礎として,同一の減水深タイプとみなされる狭い範囲における減水深の空間的ばらつきを検討した.その結果,同一地区内においても減水深は大きくばらつき,それには隣接水田間での畦畔を通じた水移動が影響していることが示唆された.また,減水深は農家がどの程度畦畔管理を行うかによっても変化するため,必ずしも物理的要因だけでは決定できず,空間的にばらつくと考えられる.

Keyword: 減水深, 用水管理, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2010

発表番号 [5-02]

Deep ponding and non-ponding release irrigation system and paddy field lot environment in Mikawa region, Aichi prefecture

Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Yoshio [Tokyo University of Agriculture]

愛知県三河地方における深水無落水による水田灌漑と圃場環境

駒村 正治 [東京農業大学]
中村 貴彦 [東京農業大学]
藤川 智紀 [東京農業大学]
○中村 好男 [東京農業大学]

愛知県三河地方では、夏季高温時の水温上昇を抑制するために深水灌漑と水管理労働の省力化を図るための無落水灌漑が試みられている。そこで、深水無落水灌漑が圃場内の水温・地温および水質に及ぼす影響について検討した。その結果、最大23cmの湛水深の水管理が行われ最高水温や最高地温が低く維持されていた。また圃場内で高濃度となった貯留水が圃場外へ排出される頻度は少なく、この方法は環境に配慮した水管理技術といえる。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 農地環境
GET PDF=10/10005-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2010

発表番号 [5-03]

Water management improvement in the Nile Delta associated with the water resources in Egypt

SATOH_Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
FUJIMAKI_Haruyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
INOUE_Mitsuhiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]
KITAMURA_Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ISHII_Atsushi [Graduate school of Bioresources, Mie University]
TANIGUCHI_Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
YUAN_Xin [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]

エジプトの水資源状況とナイルデルタにおける灌漑管理改善

○佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
藤巻 晴行 [鳥取大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
石井 敦 [三重大学生物資源学部]
谷口 智之 [筑波大学生命環境科学研究科]
袁 新 [筑波大学生命環境科学研究科]

アスワンハイダムが建設されて以後44年間,エジプトの農地は洪水を経験していない。また,全水量がコントロールされるようになって,上下流農民間で用水配分の対立が生じ,下流農民は,排水の再利用によって水不足を補っている。そのような状況のなか,ナイルデルタで,農地の持続性を検証する必要があること,また沙漠の新規農地化のために用水供給が減らされた場合の水管理対応と農地持続性の確保が課題になることを示す。

Keyword: 用水管理, 水利用計画・水利権, 農地保全
GET PDF=10/10005-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2010

発表番号 [5-04]

Elastic Water Supply Model for the Efficient Distribution of Irrigation Water

Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Miyazu Susumu [Faculty of Agriculture, Niigata University]

農業用水の効率的配分を現実する「弾力的用水供給モデル」の提案

三沢 眞一 [新潟大学農学部]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
○宮津 進 [新潟大学農学部]

近年,水稲生産のための農業用水の需要は兼業農家数の増加に伴って,朝・夕の特定の時間帯に集中する傾向が高まっている.需要の時間的偏在にも関わらず,用水は需要量とは無関係に一定量が慣例的に供給されている.この結果,時空間的な需給のアンバランスが顕在化している.本研究では,新潟県S市を事例とし,用水需給の時空間的不均衡を解消する「弾力的用水供給モデル」を提案し,効率的な水資源管理手法の検討を行う.

Keyword: 弾力的用水供給モデル, 用水需給の是正, 調整池
GET PDF=10/10005-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2010

発表番号 [5-05]

Effect of water saving irrigation on upland rice under drip irrigation

FUJIKAWA Tomonori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
YATO Shoko [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]

点滴灌漑における灌漑水量の節減と陸稲の生育

藤川 智紀 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
○谷藤 祥子 [東京農業大学大学院農学研究科]

本研究の目的は省水資源,省エネルギーを目指した畑地灌漑として雨水利用と節水灌漑方法について検討するものである。本研究では大型ハウスにおいて,栽培作物を陸稲とし,雨水を集水利用した点滴灌漑方式による灌漑試験の結果より,灌漑水量の節減を検討した。灌漑効果を維持しつつ,消費水量相当分水量とした灌漑水量の25%節減が可能であることが明らかとなった。

Keyword: 施設栽培, 節水灌漑, 土壌水分
GET PDF=10/10005-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2010

発表番号 [5-08]

A study on the factors in salinization on the farmland formed by check-dam in the Loess Plateau, China

Tojo Masayuki [The Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Uemura Erika [The Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Iwabuchi Naoki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

中国・黄土高原のチェックダム農地における塩類化の要因

○東條 雅行 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
上村 江里佳 [鳥取大学大学院農学研究科]
李 鴻 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
岩渕 直紀 [鳥取大学農学部]

中国・黄土高原で土砂流出を防止する対策にチェックダムがある.この土砂の堆積により形成されるダム農地で塩類化の問題が顕在化している.本研究では農地利用の面から持続可能なチェックダムシステム構築のあり方を考察した.その結果,チェックダムの規模と原地盤の勾配から,建設の計画段階で塩類集積の発生をある程度予測できることが示唆された.また,地下水位の上昇が土性よりも塩類集積に大きく影響していると考えられた.

Keyword: 塩類集積, 原地盤勾配, 地下水位
GET PDF=10/10005-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2010

発表番号 [5-10]

Irrigation performance assessment of Luohui irrigation scheme in China

Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamrua Tetsuya [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

中国・洛恵渠灌区における灌漑実効評価

○清水 克之 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
北村 哲也 [鳥取大学農学部]
李 鴻 [鳥取大学大学院連合農学研究科]

中国・黄土高原の麓に位置する洛恵渠灌区では,高塩分濃度の地下水の補助灌漑利用による二次的塩類集積が本地区の塩害の一因となっており,適切な用水配分は重要である.そこで,本灌区東部を対象に供給率,効率,信頼性,公平性の点から用水配分の評価を試みた.その結果,短期間での評価は不適切であったが,長期間での評価は概ね良好であった。また,東幹線の充足率が他の幹線よりやや低いことが明らかになった。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2010

発表番号 [5-12]

Irrigation scheduling under saline water

Yamamoto Tahei [Arid land research center Tottori University]
Moritani Shigeoki [Arid land research center Tottori University]
Andry Henintsoa [Arid land research center Tottori University]

塩水灌漑の用水計画

○山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
Andry Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]

限りある水資源条件下では、ある程度塩類化した灌漑水の利用が余儀なくされる。灌漑水が良質水の場合、灌漑水量の求め方は普及しているが、塩水を用いる場合の算定フローは少ない。本研究では、良質水を対象にした現行の用水計画をベースにして、塩水灌漑下の算定フローについて検討を加え、シミュレーション手法(2008Visual Basic)を利用して、少量頻繁と間断灌漑下におけるリーチングや適正用水量などの評価を試みた。

Keyword: 塩水灌漑の用水計画, 2008Visual Basic, リーチング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2010

発表番号 [5-13]

Water budget evaluation in paddy fields with subsurface water level regulation system

KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]

地下水位制御システムが水田用水需要量に与える影響

北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

地下水位制御システムFOEASは暗渠排水と地下灌漑の機能を併せ持ち、湿害と干ばつを回避し各作物に最適な地下水位の維持を可能とする。FOEASの導入による灌漑方法や営農形態の変化が地区の用水計画に与える影響についての検討はほとんどされていない。そこで、鹿児島県蒲生地区においてFOEASによる水稲栽培時の用水量を調査したところ、一般的な水田と比べて約40%(404mm)削減した。また、大豆栽培時の地下灌漑用水量は118mmであった。

Keyword: 地下水位制御システム, 水田用水量, 排水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2010

発表番号 [5-15]

Comparison of crop water productivity by rice ecologies in West Africa

Dawuni Busia [ Ghana Irrigation Development Authority]
Tahiru Fulera [Savanna Agriculture Research Institute ]
Yangyuoru Macarius [Institute of Agricultural Research, College of Agriculture and Consumer Sciences, University of Ghana]
Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

西アフリカにおける栽培方式の違いによる稲の水生産性の比較

ダウニ ブシア [ガーナ灌漑開発庁]
タヒル フレラ [国立サバンナ農業研究所]
ヤンギョル マカリアス [ガーナ大学農業消費者科学部農業研究所]
○藤井 秀人 [国際農林水産業研究センター]

西アフリカの3種類の稲の栽培方式(陸稲,天水低地,灌漑)の水生産性を比較した.水生産性は,作物収量を作物生産に使われた水量で除した値である.2008年雨季にガーナの沿岸サバンナ帯,ギニアサバンナ帯,半落葉樹林帯から各々3圃場を選び栽培試験を実施した.その結果,稲の水生産性は,陸稲圃場で0.18kg/m3,天水低地0.41 kg/m3、灌漑圃場で0.40 kg/m3となり、天水低地は灌漑圃場と同程度の水生産性が示された。

Keyword: 水生産性, 西アフリカ, 稲栽培方式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.510-511 , 2010

発表番号 [5-16]

Determination of Irrigation Amounts Using a Numerical Model

Fujimaki Haruyuki [Tottori University]
Sasaki Yu [Univ. of Tsukuba]

植物の生長モデルと天気予報の灌漑スケジューリングへの応用

藤巻 晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター緑化保全部門]
○佐々木 優 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

自動灌漑システムによる灌漑区と数値天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで、仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを試みた。また供試作物の生長モデル中のパラメーターの測定を行った。昨年は2008年に行った、大豆を用いた同様の研究について報告したが、今回は陸稲(トヨハタモチ)を用いた実験の結果について報告する。

Keyword: 植物の生長モデル, WASH_1D, 数値天気予報
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.514-515 , 2010

発表番号 [5-18]

Examination of evapotranspiration in open field multi farming and applicability of Penman-Monteith method

HISADA SHIGETA [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

露地マルチ栽培における蒸発散量の検討とペンマン-モンティース法の適用可能性

○久田重太 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]

露地・マルチ栽培のタマネギ畑において気象観測を行い、ペンマン法(P法)およびペンマン・モンティース法(PM法)による推定蒸発散量を比較した。観測した57日間ではボーエン比法(B法)による値と比べ、P法で0.87mm/d、PM法法では0.61mm/d多い結果となった. また、B法が5.0mm/d以上の日では、B法に対しP法で−0.55〜0.68mm/d、PM法で−1.2〜0.33mm/d多いが、いずれも最大蒸発散量を概ね再現できていると考えられる.

Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.34-35 , 2010

発表番号 [企-5-1]

Effective Use of JABEE‘s Accreditation System in Private University

Kohno Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihonn University]

私立大学におけるJABEE認定制度の活用

○河野 英一 [日本大学生物資源科学部]

国立大学では、今後とも、JABEE認定制度による技術者教育プログラムが第2期中期目標等に強く位置づけられようとしている。私立大学においても、18歳人口の減少・全入時代を迎え、今後とも推薦・AO・一般・編入等の多様な入試により、資質が多様に異なる学生が多く入学してくることから、これらの学生諸君の教育に当たっては、教育方法の向上・改善などに成果をもたらしたJABEE認定制度の活用が大いに有用であることを述べる。

Keyword: 私立大学, JABEE, 技術者教育
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2010

発表番号 [5-20(P)]

Assessment of Permability of Nonwoven Fabric Sub-irrigation Tube

Mori_Yuichiro [Graduate School of Environmental Sciences, University of Shiga Prefecture]
Iwama_Kenji [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

地中潅漑に用いる不織布製給水チューブの透水特性評価試験

○森 雄一朗 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]

地中潅漑に用いる給水チューブの通水特性について、砂質土壌を対象に複数の部材で評価した。その結果、通水性の良い部材ほどチューブを水中に配して実施した通水試験結果に一致した。また、どの部材でもチューブ内の設定水圧に応じた変化は見られなかった。つまり、チューブ表面近傍の土壌の飽和度に通水量が制御されることが判明した。

Keyword: 畑地潅漑, 地中潅漑,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2010

発表番号 [5-25]

Improvement of drainage capacity in paddy fields for rapeseed cultivation

LEE_SANGBONG [Rural Development Administration of Korea]
KIM_MINYOUNG [Rural Development Administration of Korea]
JEON_JONGGIL [Rural Development Administration of Korea]
YUM_SUNGHYUN [Rural Development Administration of Korea]

菜種生産性向上のための排水性改良に関する研究

○李 尚奉 [韓国農村振興庁]
金 ?永 [韓国農村振興庁]
全 鐘吉 [韓国農村振興庁]
廉 成顯 [韓国農村振興庁]

本研究では、菜の慣行栽培を行っている水田の排水対策や排水性が生育や収量に与える影響を調査し、また排水性改良や除塩を目的とした暗渠の導入可能性に対して検討を行った.その結果、田面小溝が主な排水対策であり、排水性によって菜種の収量の差が2.8倍にもなり、排水性の向上が安定的な収量確保に重要な要因であることが分かった.また無勾配暗渠の設置は土壌EC値の低下に効果があると思われる.

Keyword: 菜種, 暗渠, 排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.534-535 , 2010

発表番号 [5-28]

Case study of Functional Diagnosis on the case of Steel Pipe

atago_tokuyuki [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]
yamamoto_masaya [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]
sakashita_kiyoaki [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]

管水路機能診断調査の事例について

○愛宕 徳行 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]
山本 昌也 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]
坂下 浄明 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]

石川県の手取川扇状地には8,600haの水田が広がっており、白山連峰を水源とする豊富な水を農業用水として白山頭首工で右岸側に一括取水している。左岸側の宮竹用水へはφ2,400mmの鋼管で手取川を逆サイホン形式で渡河している。本報では、昭和43年に築造されて以来41年が経過している鋼管において、初めて水を抜いて機能診断を実施したため、その手法と内容について報告を行うものである。

Keyword: 灌漑施設, 金属材料,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2010

発表番号 [5-30]

Sutudy on simplified check gate (No.2) : the middle third hinge structure

KUMAZAWA Akira [NTC consultants Co.,Ltd.]
OHOTA Tomoyiki [NTC consultants Co.,Ltd.]
OHOTA Yoshinobu [NTC consultants Co.,Ltd.]
WADA Kiyoo [NTC consultants Co.,Ltd.]
MATSUURA Masakazu [NTC consultants Co.,Ltd.]

簡易チェックゲートの研究開発(その2)

熊澤 明 [NTCコンサルタンツ]
太田 知之 [NTCコンサルタンツ]
太田 好重 [NTCコンサルタンツ]
和田 清男 [NTCコンサルタンツ]
○松浦 正一 [NTCコンサルタンツ]

既設水路、新設水路を問わず、開水路における分水位を確実に確保できる簡易なチェックゲートを研究開発している。このゲートは従来型ゲートにある戸当り金物や水密板を必要としないため、安価で取り付けが容易である。また、ゲート回転軸を水中の水圧等がバランスする位置に置くことによって開閉動力を非常に小さく出来る利点がある。

Keyword: チェックゲート, 損失水頭, 塵芥流下
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2010

発表番号 [5-32]

Miniaturization and reducing the cost approach for drainage pump station by use of new technology

FUJII Motoaki [Hyogo Prefectural Government Nishi-harima District Administration Bureau, Kouto Office of Land Improvement]

新技術の活用による排水施設の小型化・低コスト化

○藤井 基明 [兵庫県西播磨県民局光都土地改良事務所]

排水対策特別事業大川地区は、兵庫県淡路島南部に位置し瀬戸内海式気候に属する。梅雨時期を除き降水日数が少ないため、用水用のため池が多いことが特徴で、年間を通じて温暖な気候を活かしたタマネギやレタス、水稲の三毛作が盛んな地域である。 この地域においては、低地帯の内水排除対策は重要な課題となっており、安定した農業経営がおこなえるよう、昭和38年より5つの農業用排水機場を整備している。本発表では、ポンプ形式や配置位置を工夫してコスト縮減や維持管理労力の軽減に努めた排水機場の整備事例について紹介する。

Keyword: 排水施設, 河口・感潮域の水理, 工法・施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2010

発表番号 [5-35]

Simulation about the Volume of Remain Water on Paddy Field - The Application of Three-dimensional Enclosure Method for ExcelVBA -

SUZUKI_Sho [Graduate School of Agriculture, IBARAKI University]
MAKIYAMA_Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]

田面残留水量に関するシミュレーション−ExcelVBAによる3次元囲い込みモデルの応用−

○鈴木 翔 [茨城大学大学院農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

水田での地表排水の促進は,大区画化や直播稲作などに重要である.丸山(1975),山路ら(1981)によるシミュレーションが過去に行われた.近年ではコンピュータの発達により,同様の研究でも多量のデータを用いた統計的な検討が行えるようになった.本報ではExcelVBAを用いて,3次元囲い込みモデルを応用したプログラムの開発と,それを用いたシミュレーションを行い,地表排水の促進に関して検討した.

Keyword: 田面残留水, シミュレーション, 均平精度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2010

発表番号 [5-38]

Lysimeter Study on Water Purification Function of Forest Buffer zone

unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
tada hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
toriumi masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
suzuki sinya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

ライシメータによる緩衝林帯の水質浄化機能の検討

○鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
鳥海 昌彦 [北海道開発局釧路開発建設部]
鈴木 信也 [北海道開発局釧路開発建設部]

国営環境保全型かんがい排水事業で整備された緩衝林帯の水質浄化機能の評価のためにライシメータを設置した.降雨時に草地から流入する表面水を想定し,牛ふん尿スラリーを河川水に溶解した人工濁水をライシメータに注水して地下水の水質低下状況を観測した結果,浸入能の高い林地が草地よりも大きな水質浄化効果を持つことを明らかとした。また,裸地区との比較によって緩衝帯における植生の有用性を確認した。

Keyword: 草地酪農, 水質浄化, 窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2010

発表番号 [企-5-3]

Isn’t Nogyodoboku Charming?

KOJIMA Michihiko [School of Agriculture, Meiji University ]
NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University ]

農業土木は魅力的でない?

○小島 信彦 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

明治大学農学部は改組により、農業土木分野は「農業土木・緑地学専修」という独立した組織から「農学科」の中の一分野という位置づけに変わった。それに伴い学生の農業土木への帰属意識も低くなってきた。また、農学科は2008年度にJABEEの認定を「農学一般関連分野」で受けたが、学生の意識は変わっていない。したがって、教員の方が意識を変え、農学科の中の数物系教育として農業土木教育を行うことが必要であろう。

Keyword: 農業土木, 就職, JABEE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2010

発表番号 [5-40(P)]

Trend of Spread of Direct Seeding Culture in Paddy Field in Recent Japan

ETOH Daisuke [College of Agriculture, IBARAKI University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]

近年の各都道府県における直播稲作普及の動向

○衛藤 大輔 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

近年,我が国の直播稲作の面積は増加傾向である.しかし,その都道府県ごとの普及状況については,坂田ら(2003)以降は検討されていない.そこで本報では近年の直播稲作の普及状況を都道府県別に分析した.その結果,'00年前後の全国の直播面積の増加は直播面積率が上位の県によるもの,その後は一部の県の増加によるものであったと考察された.さらに,特異的に普及が進む福井県,愛知県の状況について概観した.

Keyword: 直播稲作, 技術の普及状況, 面積変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2010

発表番号 [5-45]

Field Survey on the Disaster Recovery of the Stone Wall in the Farmland

OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
KABURAKI Ryo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

農地内石垣の被災と復旧に関する実態調査

○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
鏑木 諒 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農地内の石垣は西日本を中心に日本中に広く分布しており,農地と国土の保全にとって重要構造物である.本研究では多地域にまたがる農地内石垣の構造に関する調査を初めて行った.その結果,道路擁壁などと比較し,農地内石垣の構造上の特徴を明らかにした.また被災に関し,要因を素因と誘因に分け,項目を挙げ分析を行うとともに,崩壊パターンの検討を行った.復旧に関し,その方法や地域による特徴などを明らかにした.

Keyword: 農地内石垣, 被災要因分析, 復旧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2010

発表番号 [5-48]

The analysis and mapping of shallow seepage flow in farmlands at the disaster caused by heavy rainfall

Kawamoto Osamu [National Institute for Rural Engineering]
Yamada Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
Shoda Daisuke [National Institute for Rural Engineering]
Segawa Noriko [Ishikawa Prefecture]

集中豪雨による土砂流出地域における浅層地下水流動解析とマップ化

○川本 治 [農村工学研究所]
山田 康晴 [農村工学研究所]
井上 敬資 [農村工学研究所]
正田 大輔 [農村工学研究所]
瀬川 徳子 [石川県農林水産部]

浅層地下水流動のシミュレーションの結果に基づいて、中山間・傾斜地水田において農地の乾燥型・湿潤型を考慮した定量的な防災・管理指標の評価を試みた結果を示している。平成19年10月15〜16日に発生した豪雨時に一部の圃場とその周辺部が被災した石川県七尾市内に調査現地を設定し、調査結果をもとにして中山間・傾斜地水田に於ける防災管理マップを作成して浅層地下水の実測結果との比較を行った。

Keyword: 農地保全, 地下浸透・地下水流動, 浸透流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2010

発表番号 [5-50]

Application of GeoWEPP for Regional Scale Estimation of Soil Erosion and Sediment Runoff in Ishigaki Island

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
YOKOO Shinya [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
AKAMATSU Yoshihisa [Faculty of Science and Technology, Tokyo University of Science]
IIZUMI Keiko [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]

GeoWEPPを利用した石垣島における土壌侵食・土砂流出量の広域評価

○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
横尾 真矢 [宇都宮大学農学部]
赤松 良久 [東京理科大学理工学部]
飯泉 佳子 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]

WEPPとGISを結合したGeoWEPPの適合性の検証および広域評価を行った.GeoWEPPはUSLEよりも精度が高く,観測値との適合性も概ね良好であり,広域評価モデルとして有望であることを確認した.また,GeoWEPPを沖縄県石垣島全域に適用した結果,対策優先流域は宮良川流域であると決定でき,対策シミュレーションから,土壌侵食が顕著な地域から優先的に対処することが,効果的であることが分かった.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, GeoWEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2010

発表番号 [5-51]

Soil erosion from sloped areas and its prediction for further use of agricultural

KIM_MINYOUNG [Rural Development Administration of Korea]
LEE_SANGBONG [Rural Development Administration of Korea]
JEON_JONGGIL [Rural Development Administration of Korea]
YUM_SUNGHYUN [Rural Development Administration of Korea]

持続可能型農地基盤を目的とした斜面侵食量予測に関する研究

○金 ?永 [韓国農村振興庁]
李 尚奉 [韓国農村振興庁]
全 鐘吉 [韓国農村振興庁]
廉 成顯 [韓国農村振興庁]

本研究では、農地や農地斜面の土壌侵食を抑制するために土壌改良剤(Polyacrylamide, PAM)の使用可能性について検討を行った.またUSLE公式を用いて年間土壌流失量の予測も実施した.

Keyword: soil erosion, polyacrylamide, prediction
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2010

発表番号 [5-52]

Red soil runoff prevention effects of an infiltration trench filled with woodchips

nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
yoshinaga_anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
masubuchi_miho [Graduate school of Agricultural Science, Utsunomiya University]

ウッドチップを充填した浸透トレンチの赤土等流出防止対策効果

○仲村渠 将 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
増渕 実穂 [宇都宮大学大学院農学研究科]

ウッドチップを充填した浸透トレンチの大きさおよび配置形態と赤土等流出防止対策効果の関係を明らかにするため実験を実施した.その結果,浸透トレンチが大きいほど対策効果は大きく,また単独配置より分散配置のほうが対策効果は大きいことが明らかとなった.一方,浸透トレンチ内の水位変動が対策効果に影響することが示唆され,浸透トレンチ周辺の水分動態を明らかにすることが今後の課題となった.

Keyword: 赤土流出防止対策, 浸透トレンチ, ウッドチップ
GET PDF=10/10005-52.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2010

発表番号 [5-53]

Particulated nitrogen trap efficiency of ideal tank

Shimabukuro Rio [Graduate School of Agriculture,Universtiy of the Ryukyus ]
Nakandakari Tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

理想沈殿池における懸濁態窒素の削減率

○島袋 理央 [琉球大学大学院農学研究科]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

本研究では,赤土と共に流出する懸濁態窒素に着目し,理想沈殿池における懸濁態窒素の削減率を求めた.各粒径の懸濁態窒素濃度,沈降速度,理想沈殿池の任意の表面負荷率から削減率を算出した.結果,理想沈殿池では懸濁態窒素は削減されることがわかった.また,最も懸濁態窒素濃度が大きかったのは細砂分であった.これは,懸濁物質が集合体として存在しているからだと考えられる.

Keyword: 懸濁態窒素, 沈降速度分布, 表面負荷率
GET PDF=10/10005-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2010

発表番号 [5-54(P)]

The study of water erosion mechanism under slash-and-burn cultivation in northern Laos

Kashiwagi Junichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Nishigaki Tomohiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Fujihara Yoichi [Japan International Reserch Center for Agricultural Science]
Hasegawa shuichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]

ラオス北部焼畑地域における水食発生機構に関する一考察

○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
西垣 智弘 [京都大学大学院農学研究科]
藤原 洋一 [国際農林水産業研究センター]
長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究院]

現場での土壌水分および降水量の観測結果と室内における土壌侵食枠試験結果から、ラオス北部焼畑地域における水食の発生機構について検討した。降雨強度が30mmh-1以上の雨は総降水量の1/4程度を占め、降水量の24〜34%が水食の要因となる表面流として流亡することが推定された。また表面流去水の発生には土壌クラストが深く関与しており、クラストは流去水量を増大するが、浸食土量を軽減させることを確認した。

Keyword: 表面流去水, 土壌侵食, 焼畑
GET PDF=10/10P05-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2010

発表番号 [6-05]

Attempt to measure of Participation Potential of Social Group in Rural Community to the Environmental Conservation Activities

Shigeoka Tetsushi [National Institute for Rural Engineering]
Yamamoto Tokuji [National Institute for Rural Engineering]
Kurita Hideharu [National Institute for Rural Engineering]

農村における社会集団の環境保全活動への参加性向測定の試み

○重岡 徹 [(独)農研機構 農村工学研究所]
山本 徳司 [(独)農研機構 農村工学研究所]
栗田 英治 [(独)農研機構 農村工学研究所]

地域の主体的な環境保全活動の円滑な推進のためには、活動の担い手となる地域社会集団の保全活動への参加性向を事前に把握し、環境資源と社会集団の活力を総合化した活動推進手法を開発する必要がある。本報告では、社会集団の活動参加性向の測定法を開発する上での基礎情報となる社会集団の社会的活力を把握するための調査方法を考案する。

Keyword: 農村振興, 社会的活力, 集団構造
GET PDF=10/10006-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2010

発表番号 [6-08]

Development of Repair and Maintenance of “Plural Ittigation ponds”in Hyogo

Hasesaka_Kenji [Hyogo Pref. Farmland Reutilization Division]
Iiboshi_Kiyohito [Hyogo Pref. Farmland Reutilization Division]
Takabayashi_Kazuyoshi [Hyogo Pref. Farmland Reutilization Division]
Katou_Kouji [Hyogo Pref. Sumoto Land Improvement Office]

兵庫県における“ため池群”の整備・保全の展開

○長谷坂 兼司 [兵庫県農地整備課]
飯干 清人 [兵庫県農地整備課]
高林 主佳 [兵庫県農地整備課]
加藤 浩司 [兵庫県洲本土地改良事務所]

農家の高齢化等により、ため池の適正な管理が困難になっていることに加え、集中豪雨の発生等により老朽ため池の被災の危険性が高まっている。このような状況のなか、ため池の密集する兵庫県では、個々のため池整備・保全ではなく、ため池群の整備・保全を進めている。また、ため池の安全性や下流への影響等から優先度を決め、地域住民参画のもと総合的な整備計画を策定して進めている。これらの地域防災対策について紹介する。

Keyword: ため池, 農地保全,
GET PDF=10/10006-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2010

発表番号 [6-10]

The action of taking care of Kamatani irrigation ponds in Akashi City

Fujimoto_Hisao [Kakogawaryuiki Land Improvement Office, Kitaharima District Administration Office, Hyogo Prefectural Government]

明石市釜谷池群におけるため池保全の取組みについて

○藤本 久雄 [兵庫県北播磨県民局加古川流域土地改良事務所]

ため池数全国1位を誇る兵庫県では、一部のため池において、農業従事者の高齢化により維持管理が粗放化したり、水質悪化・悪臭・ゴミの不法投棄による環境の悪化など、管理面での問題が生じている。そのなかで、ため池管理者である水利組合とため池に隣接する新興住宅地住民が協働してため池の保全活動に取り組んでいる事例を報告する。

Keyword: ため池, いなみ野ため池ミュージアム, ため池協議会
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2010

発表番号 [6-15]

An Impact of Public Irrigation Management Systems of Korea

SATOH_Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]
ISHII_Atsushi [Facuplty of Agriculture, Mie University]
KIM_Taicheol [College of Agriculture and Life Sciences, Chungnam National University, Korea]
SHIN_Moono [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ]

韓国農漁村公社による公的灌漑管理システムの効果

佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
石井 敦 [三重大学生物資源学部]
金 泰 [忠南大学農業生命科学部]
○申 文浩 [筑波大学生命環境科学研究科]

農業に対する補助金削減の立場から,水利施設の設置および維持管理を,農民自身に負担させるべきだとの主張があり,発展途上国の場合,より多くの農民参加,負担を求める参加型水管理が急速に進められている.一方,韓国や先進国である日本等では逆に用水の公的管理が求められている.本研究では±漑施設を全面的に公的管理にした現在の韓国でどのような改善がされたのか⊃經浜上どのような問題が起きているかを検討する.

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 公的管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.624-625 , 2010

発表番号 [6-18]

Probrems and Improvements on Residents' Activities for a Neighbor River Environment -Case Considerations on Ookawa Riv. in Matsuyama City-

IIDA_Kai [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

身近な河川環境改善を対象とした住民等活動における課題と改善方向−松山市の大川と清水町周辺住民を事例として−

飯田 海 [愛媛大学農学部]
○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]

都市部周辺では、都市外延部が拡大し都市開発が進む一方、混住化により地域における生活空間の利用態様の均質性が薄れ、地域コミュニティが弱体化するなどの問題を抱えている。また、市町村合併により行政の所管エリアが拡大し、住民が「新たな公」となり地域管理を担う必要性が出てきた。本報では、松山市を流れる大川とその周辺住民等活動を事例とし、これらの問題点における課題の明確化と改善方向について考察した。

Keyword: 河川環境, 共同清掃活動, アンケート調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2010

発表番号 [6-20]

Method and Tasks of Rural Development in Southeast Africa

SHIMBO Yoshitake [Land Improvement Engineering Office, the Kinki Regional administration Office, MAFF]

東南部アフリカにおける農業農村の振興手法と課題

○新保 義剛 [近畿農政局土地改良技術事務所]

天水農業に頼る東南部アフリカの小農をターゲットとした技術協力では、農業生産の量的質的向上と共に基礎的な生活環境の向上が課題であり、適切な技術導入や農業生産と一体となった農村の振興が必要である。アフリカ・サバンナの特徴は、多彩な主食や脆弱な地域資源管理等を挙げることができる。また、小農にも多様性や能力の差異があるが、リスク分散型の複合農業の可能性もある。さらに、現金収入の機会創出も重要な要素である。

Keyword: 農村振興, 畑地灌漑, 農地保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2010

発表番号 [6-25]

Change of Management Work Area by a Land Consolidation Project

TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]

圃場整備前後における維持管理作業面積の定量的評価

○田村 孝浩 [宇都宮大学農学部]

圃場整備による維持管理労力の節減効果を評価するための基礎として,平地農業地域の工区を対象として,圃場整備前後における畦畔・水路・農道の管理作業面積の変化を定量的に評価した。その結果,圃場整備後の管理作業対象面積は,畦畔は従前の約4割,水路は約8割,農道は7割に減少していた。また管理内容に着目すると,水路床などの江払い作業は大幅に縮小された一方,法面の草刈り作業は従前よりも増大したものと推察された。

Keyword: 圃場整備, 維持管理作業, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2010

発表番号 [6-28]

Analysis of Transport CO2 Emission, by the Route Extraction Algorithm

Ngano takanori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Nagashima Mahito [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

経路抽出アルゴリズムによる、輸送に伴う環境負荷解析

長野 宇規 [神戸大学大学院農学研究科]
○長嶋 真人 [神戸大学大学院農学研究科]

農業における二酸化炭素の排出量削減のためには、農業生産だけではなく流通に伴う排出量への着目が必要である。そこで本研究では兵庫県を対象として、道路網と地形解析から市町村役場間を結ぶ経路を多対多で抽出するアルゴリズムを開発し、輸送負荷の定量化に取り組んだ。 解析の結果、兵庫県の道路網において走行距離と燃料消費量は比例関係にあることがわかった。また、解析から高速道路の利便性を定量化することができた。

Keyword: 経路抽出アルゴリズム, 道路計画・整備, フードマイレージ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2010

発表番号 [6-30]

Preliminary Study on Initial Process to Create a Decentralized and Self-organized Society

TAKEDA Rie [Graduate School of Agriculture, Ibaraki Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, Ibaraki Univ.]

分散自立型社会形成への構図

○武田 理栄 [茨城大学大学院 農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

地域資源活用による分散自立型農山村社会形成の基本的構図について考究する為、平成15年まで村内の電力を村有の小水力発電所により自給していた愛媛県旧別子山村における村資源開発の経緯を把握した。当村は水力発電事業(1100kW)による売電と、この電力を利用した森林事業を行っていた。「地域の将来像に関する先見的予測」「有効資源の発見」「資源利用に向けた構想力」が分散自立型社会形成の要点として抽出された。

Keyword: 分散自立型社会, 農山村地域, 地域資源利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2010

発表番号 [6-35]

Rural Women’ Motive of Enterprise of Farmer’s Restaurant and Their Family Approval- With Facing Investigation in TOHOKU Region

Saitou Akemi [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]
Fujisaki Hiroyuki [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]

農村女性起業による農家レストラン開業動機と家族理解〜東北地方における聞き取り調査より〜

○齋藤 朱未 [岩手大学大学院連合農学研究科]
藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]

本研究では東北地方で農家レストランを起業した農村女性14軒から開業動機と家族の理解状況について対面聞き取り調査した。その結果、開業動機では、周囲から推された場合はもちろん、自家・地場農産物や郷土料理を活用したい場合でも地域活性化を意識しており、収入確保という意識は希薄であった。また、家族の理解状況では、賛成から消極的反対まで多様であったが、いずれの場合でも女性自らの強い意思を開業につなげていた。

Keyword: 農村女性起業, 農家レストラン, 東北地方
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.664-665 , 2010

発表番号 [6-38]

Improvement on the condititions of vitalization of farm villages from the viewpoint of regional economic geography

saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
takahashi jyunji [National Institute for Rural Engineering]

地域経済からみた農村集落の活性化条件

齋藤 信也 [荘銀総合研究所]
石川 敬義 [荘銀総合研究所]
○高橋 順二 [(独)農研機構 農村工学研究所]

 地域経済面から集落の活性化対策を検討するため、山形県、高知県等の集落・市町村の人口増加率、中心市までの時間距離、事業所就業者数等を観測変数とし、人口変動、経済活力等を潜在変数とする共分散構造分析を実施した。その結果、変数間の因果関係の同定によるモデル化が可能であり、対策により集落の経済活力等の人為操作可能な変数を1単位上昇させた時の高齢化率等他の変数の期待値を求めることができることを示した。

Keyword: 農村振興, 産業経済計画, 集落計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2010

発表番号 [6-40]

Transition and Maintenance Strategies of Satoyama Landscapes through Landscape Structure

kurita hideharu [National Institute for Rural Engineering]
shigeoka tetsushi [National Institute for Rural Engineering]
yamamoto tokuji [National Institute for Rural Engineering]

景観構造からみた里山景観の変遷と保全策の検討

○栗田 英治 [農研機構 農村工学研究所]
重岡 徹 [農研機構 農村工学研究所]
山本 徳司 [農研機構 農村工学研究所]

農村地域における資源保全の取り組みを発展させていく上では,水田・用水路・里山林などの様々な要素を含む農村地域全体で,利用・管理のあり方を検討していくことが重要である。本研究では,様々な要素を含む農村地域を里山景観として捉え,里山景観を構成する要素を成立させてきた地域の営み(生業・生活)とその変化の解明を行い,結果をもとに,今後の保全策について検討を行った。

Keyword: 資源保全, 里山, 農村景観
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2010

発表番号 [6-45]

Negotiations with Nonresident Landowners in Replotting Planning of Land Consolidation - In case of Land Consolidation Project in Yamaguchi Prefecture-

Sakamoto Makoto [National Institute of Rural Engineering (NARO)]
Kubo Takeo [Yamaguchi Prefecture Agriculture and Forestry General Engineering Center]

圃場整備に伴う換地計画における不在地主への対応ー山口県内の圃場整備事業を事例としてー

○坂本 誠 [農研機構 農村工学研究所]
久保 雄生 [山口県農林総合技術センター]

不在村者による農地所有が圃場整備実施に与える影響を調査するため、近年の圃場整備実施事例を調査した。山口県S市I土地改良区での聞き取りから、不在地主への対応に種々のパターンがあることを把握した。圃場整備実施農地はすべて耕作管理されているが、整備されなかった農地はいずれも耕作放棄されていた。圃場整備後の農地利用管理を考慮し、事業参加に難色を示す不在地主との交渉を中途で断念したケースも見られた。

Keyword: 農用地計画・整備, 土地利用計画, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2010

発表番号 [6-46]

The Problem and Limit toward Decrease of Uncultivated Farmland based on the Stakeholder's Intention

KUKI YASUAKI [Kyoto University]
YAMASHITA RYOUHEI [Tokyo University of Science]

関係主体の意向を踏まえた耕作放棄地解消の課題と限界

九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
○山下 良平 [東京理科大学理工学部]

約40万haに上る耕作放棄地の解消は,食料生産基盤の確保,良好な景観形成,あるいは生物多様性保全の観点からも極めて重要な政策課題である。耕作放棄地の解消を円滑に進めるには,担い手や農家の意向や限界に関する実態踏まえた支援が重要である。本研究では,神戸市を対象にした農家アンケートと中核的な担い手へのヒアリングから,それぞれのニーズの接点や乖離を明らかにして,実効性のある耕作放棄地対策のあり方を探った。

Keyword: 耕作放棄, 遊休農地, 神戸市
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2010

発表番号 [6-47]

Analysis of relationships between the afforested cultivated land and agricultural damage by a wild boar using GIS

Shikano Sho [School of Agriculture, Kyushu University]
Marui Atsushi [New Campus Planing Office(Faculty of Agriculture), Kyushu University ]

GISを用いた耕作放棄地とイノシシ被害の関係解析

○鹿野 翔 [九州大学農学部]
丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室(兼任:大学院農学研究院)]

福岡県旧前原市においてイノシシ被害に関するアンケート調査を行い,耕作放棄地とイノシシ被害の関係解析を行った.その結果,耕作放棄地とイノシシ被害に有意な相関がみられた.GISを用いた解析より,被害農地の92.3%が山林から100m以内に存在し,耕作放棄地と被害農地との近接性も影響していることが明らかとなった.また,500mメッシュを用いた解析を行い,イノシシ被害を受けやすい地域を表すことができた.

Keyword: イノシシ被害, GIS, 耕作放棄地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2010

発表番号 [6-48]

The Influence on Wildlife Appearance by Continued Management of Uncultivated Farmland

Okumura Hirofumi [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]

獣害対策の継続が野生動物の出没状況に及ぼす影響

○奥村 啓史 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
武山 絵美 [愛媛大学農学部]

荒廃地の除草管理の継続が動物の出没に及ぼす影響を調べることを目的として,和歌山県の水田農業集落を対象に,赤外線センサーカメラを用いた動物行動調査を行った。その結果,夜間の活動が多い「夜型」の動物は出没頭数の割合が増加したが,日中の活動が目立つ「昼型」の動物は減少した。また,管理実施地点では多くの動物の出没頭数が減少した。以上から管理の継続により,「昼型」の動物の出没頭数が減少することが示唆された。

Keyword: 獣害, 荒廃地管理, 赤外線センサーカメラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2010

発表番号 [6-49]

Design of Separation Zone between Wildlife and Agricultural Field for Sustainable Management

Yasuaki Kuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hirofumi Okumura [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Emi Takeyama [Faculty of Agriculture, Ehime University]

持続的管理が可能な野生動物と農地のセパレーションゾーンの設計

九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
奥村 啓史 [京都大学大学院農学研究科]
○武山 絵美 [愛媛大学農学部]

和歌山県中山間水田農業地域において,防獣柵を基本要素としたセパレーションゾーンを創設し,アンケートにより有効性を検討した。荒廃地の草刈りは,防獣効果と同時に景観改善効果が評価された。一方,電気柵の位置を堤防や道路に変更したケースでは,防獣効果と同時に共同管理がしやすくなったとの評価を得た。共同管理下にある既存構造物の利用により,セパレーションゾーンの持続的な共同管理が容易になると考えられる。

Keyword: 獣害, セパレーションゾーン, 防獣ベルト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2010

発表番号 [企-6-4]

Application of Liquefield Stabilized Soil for Constructing Large Diameter Pipes

KAWASHIMA HIDEKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
MINOYA SHIGEJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
Yanagiura Mitsuo [Hokuriku agricultural administration office]
Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]

流動化処理土を用いた大口径パイプラインの埋設とその有効性について

川島 秀樹 [農林水産省北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
毛利 栄征 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○美濃谷 茂次 [農林水産省北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
柳浦 光男 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]

国営九頭竜川下流農業水利事業では、パイプラインの施工時に大規模な掘削によって多量の現地発生土が生じることから、この発生土を母材とした流動化処理土を埋戻し材料と活用している。現地発生土をさらに有効に利用し環境負荷の軽減とコスト縮減を図るために、大口径パイプに要求される埋戻し材料の性能に適合する簡便な流動化処理土の製造方法を開発した。本報ではその製造方法と強度、変形性能を報告する。

Keyword: 大口径パイプライン, 流動化処理土, コスト縮減
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2010

発表番号 [6-50(P)]

Geographical characteristics of crop damage distribution by wild animal in Sumita Town ,Iwate Prefecture

HARASHINA Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]
JIN Daishi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

岩手県住田町における農業被害分布の地理的特性

原科 幸爾 [岩手大学農学部]
○神 大士 [岩手大学大学院農学研究科]

中山間地域における鳥獣による農作物被害について岩手県住田町を対象として、被害分布の地理的特性、被害作物と加害鳥獣との関係、対象地の被害リスクの評価を行った。結果として、対象地の広範囲において注意が必要であることが予想された。

Keyword: 野生鳥獣, 地理情報システム(GIS), 農作物被害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2010

発表番号 [企-6-8]

Consideration on Agricultural Promotion of Kuzuryu-gawa Irrigation Project

YOSHIDA HIROAKI [Ministry Agriculture,Forestry and Fisheries]
YONEDA NAOTAKA [Ministry Agriculture,Forestry and Fisheries]
KAWASHIMA HIDEKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]

国営事業を契機とした農業振興方策の検討

○吉田 弘明 [九頭竜川下流農業水利事業所]
米田 直孝 [九頭竜川下流農業水利事業所]
川島 秀樹 [九頭竜川下流農業水利事業所]

 本地区は、国営事業の実施段階から受益地区の農業振興に係る取組みの支援や、パイプラインの持つ潜在能力の顕在化への検討を行っており、国営事業完了後のスムーズな営農の定着、更には地域全体の農業ポテンシャルの向上を目的に、関係機関との協力のもと、受益地区内の導入作物や環境保全型農業等の適応を確認しながら一体的に検討を進ている。本報告では、その取組みの概要を紹介するものである。

Keyword: パイプライン, 環境保全, エネルギー利活用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2010

発表番号 [7-02]

The Effects of Anaerobically Digested Slurry Spreading on Trace Elements in Soil and Grass

Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Oogishi Yuzuru [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Kuwabara Jun [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

消化液散布が土壌・牧草の微量元素含量に及ぼす影響について

横濱 充宏 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
大岸 譲 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

消化液は,窒素,リン酸,カリウムを含んでおり牧草地に散布すれば肥料成分となるが,亜鉛や銅などの微量元素も含んでいる。消化液は,毎年牧草地に散布されるため,土壌表層や牧草体内に微量元素が蓄積する可能性はある。本研究では実圃場で調査を行うことで,消化液の散布が,土壌や牧草の微量元素含量に及ぼす影響について検証した。結果,消化液を8年間散布した圃場であっても土壌や牧草に微量元素が蓄積する様子はなかった。

Keyword: 消化液, 微量元素,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2010

発表番号 [7-04]

Effect of the Lengths from Application of Fermentation Manure Liquid to Flooding onFate of Nitrogen in Paddy Soil

Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Nobuharu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Watanabe Satoko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

メタン発酵消化液投入から湛水までの期間が水田土壌中の窒素動態に及ぼす影響

中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 信晴 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
○渡部 慧子 [京都大学大学院農学研究科]

メタン発酵技術の発酵過程で生じる消化液の水田への施用技術の向上を目的として,水田土壌を用いた室内培養実験を行い,消化液施用から湛水までの期間(施肥-湛水期間)を4段階に変化させた条件で土壌内窒素の形態変化を調べた.その結果,施肥-湛水期間を長くするほど湛水後のアンモニア濃度が高く推移したことから,湛水後28日間のイネの養分吸収には施肥-湛水期間を長く設定することが有効であることが明らかになった.

Keyword: 土壌, メタン発酵消化液, 施肥計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2010

発表番号 [7-08]

Analysis and estimation of plan for further use of methane fermentation digestive juice by extending supply area

Morimoto Hidetsugu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
HANAI Kensuke [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

供給エリアの広域化によるメタン発酵消化液利用拡大策の検討と評価

森本 英嗣 [京都大学大学院農学研究科]
橋本 禅 [京都大学大学院農学研究科]
星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
○花井 健佑 [京都大学大学院農学研究科]

メタン発酵によって発生する消化液は肥料として利用できるが、農家の受入率の低さや消化液の供給範囲の制約により消費量は少なく、残りの消化液を浄化処理する為の費用が施設経営を圧迫している。本研究では消化液の供給範囲拡大および農家の受入率上昇による消化液の利用拡大を想定したケースを設計し、収益性の向上を定量評価した結果、消化液消費拡大に対する課題が明らかになった。

Keyword: メタン発酵消化液, サービスエリア解析,
GET PDF=10/10007-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2010

発表番号 [7-09]

Energy Balance in Cultivation of Rice for Bioenergy Based on Case Study of Feed Grain Rice Cultivation

YUYAMA_Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
SHIMIZU_Natsuki [National Institute for Rural Engineering]

飼料米栽培事例に基づくバイオ燃料原料米栽培のエネルギー収支

柚山 義人 [農研機構農村工学研究所]
○清水 夏樹 [農研機構農村工学研究所]

国内5地区の飼料米栽培に係るエネルギー消費を算出してバイオ燃料原料米栽培の可能性を検討した。各事例とも生産可能なエネルギーは,農業機械の燃料や農業生産資材から算出されたエネルギー消費を上回ったが,エネルギー消費の中で委託作業や除草剤の使用などの省力化に伴う間接エネルギー消費が高い割合を占めており,作業体系において省力化とエネルギー消費のバランスを検討する必要があることがわかった。

Keyword: 多収量米, 間接エネルギー, 作業委託
GET PDF=10/10007-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2010

発表番号 [7-14(P)]

Lessons from troubles at the Methane Fermentation plant

Abe Kunio [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]
Aihara Hideki [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
Oritate Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵プラントのトラブル対策からの教訓

阿部 邦夫 [農事組合法人和郷園]
相原 秀基 [農事組合法人和郷園]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
清水 夏樹 [農村工学研究所]
折立 文子 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [東京農業大学]
○中村 真人 [農村工学研究所]

メタン発酵プラントの運転開始から4年7カ月の間に発生したトラブルの時期的な傾向を分析し,安定運転を実現するための情報として整理した.運転開始1年目には,設計時に想定した原料の性状や気象等の条件が,現実と合致していなかったことに起因する各種トラブルに注意する必要がある.また,2年経過後に部品の消耗が始まることを認識し,調達に時間を要する部品の準備を行うことにより,運転中断期間を短縮することができる.

Keyword: メタン発酵, 乳牛ふん尿, 硫化水素
GET PDF=10/10P07-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2010

発表番号 [7-18]

About the behaviors of the negative environmental impact materials and micro-nutrients in a slurrigated field

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
MATSUZATO Kouji [Kankyohozen-Science Co.,Ltd ]
SATO Kouichi [Kankyohozen-Science Co.,Ltd ]

肥培潅漑圃場における環境負荷物質および微量要素の動態について

○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
松里 浩二 [(株)環境保全サイエンス]
佐藤 貢一 [(株)環境保全サイエンス]

 肥培潅漑開始後年数が経過した牧草採草地において再生長過程の牧草ならびにその作土層に含まれる環境負荷物質(ここでは、窒素とリン酸を検討対象とした)や微量要素の含有量を調査し、各々の動態を把握した。環境負荷物質および微量要素は土壌中での含有量に肥培区と非肥培区で差が生じることがなかった。一方で、これらの成分の牧草中での蓄積もなく、曝気スラリーも化学肥料と同様に使用しても差し支えないことが推察された。

Keyword: 肥培潅漑, 環境負荷, 微量要素
GET PDF=10/10007-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2010

発表番号 [7-19]

Effect of disposal of kitchen garbage in to soil on soil environment

Tanimoto Kenta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Fujikawa Tomonori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

生ごみの土壌廃棄に伴う土壌環境におよぼす影響

○谷本 健太 [東京農業大学大学院 農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学 地域環境科学部]
藤川 智紀 [東京農業大学 地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学 地域環境科学部]

食品廃棄物の廃棄量に関してはCO2の発生や最終処分場の不足が問題となっている。しかし、現行の有効利用はシステムとして確立していない。そのため土壌へ直接廃棄するという方法を考え、そのことが環境におよぼす影響を地下水への窒素溶脱と臭気の発生によって明らかにすることを目的とした。今回の実験条件下では窒素溶脱と臭気の発生は起こらなかったが、更なる検討が必要であることが分かった。

Keyword: 環境保全, 窒素溶脱, 食品廃棄
GET PDF=10/10007-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2010

発表番号 [企-7-1]

Success of PWE for Listing in SCIE and Expected Effect Hereafter

Nakano Yoshisuke [Kyushu University]

PWE誌のSCIE収録とその波及効果

○中野 芳輔 [九州大学]

Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2010

発表番号 [7-20]

Analysis of nitrogen pollution in Kasaoka-bay reclaimed fields by using stable isotope natural abundances

Asano Yuichi [Okayama University]
Hyodo Fujio [Okayama University]
Nakajima Yasuhiro [National Institute of Agro-Environmental Sciences]
Fujiwara Taku [Kochi University, JST, CREST]
Nagare Hideaki [Kitami Institute of Technology, JST, CREST]
Akao Satoshi [Tottori University, JST, CREST]
Maeda Morihiro [Okayama University, JST, CREST]

安定同位体比を用いた笠岡湾干拓地内窒素汚染の解析

浅野 裕一 [岡山大学]
兵藤 不二夫 [岡山大学]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]
藤原 拓 [高知大学, JST, CREST]
永禮 英明 [北見工業大学, JST, CREST]
赤尾 聡史 [鳥取大学, JST, CREST]
○前田 守弘 [岡山大学, JST, CREST]

岡山県笠岡湾干拓地では排水路の窒素濃度が高い.本研究では,水路,土壌,植物に含まれる窒素,酸素,炭素の安定同位体自然存在比(δ15N,δ18O,δ13C)を分析し,窒素汚染の原因を考察した.その結果,窒素濃度の高い水路では堆肥の影響を受けていることがわかった.また,水路あるいは圃場内において脱窒が生じていることが示唆された.さらには,牛舎近郊の土壌および牧草にはアンモニア揮散の影響が認められた.

Keyword: 水質, 土壌, 有機物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2010

発表番号 [7-24]

Estimation of Water Purification Function of the Constructed Wetland in Nishinoko Basin

Tanida Kiyoshi [School of Agriculture, Kinki University]
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Hatcho Nobumasa [School of Agriculture, Kinki University]

西の湖流域内の人工湿地における水質浄化機能の定量化

○谷田 清史 [近畿大学農学部]
松野 裕 [近畿大学農学部]
八丁 信正 [近畿大学農学部]

本研究は,琵琶湖内湖のひとつである西の湖流域内に湖の水質劣化抑制のために設置された人工湿地における水質自然浄化機能の定量化を目的とした.そこで,人工湿地における全窒素および全リンの物質収支を算定した.結果として,年間を通じての全窒素,全リンの浄化率はそれぞれ約30%,10%とされたが,代?き期,通常灌漑期,非灌漑期の違いによる浄化率の変動が大きいことが確認された.

Keyword: 物質循環, 人工湿地, 水質浄化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2010

発表番号 [7-25]

Purification performance of reed bed constructed wetland system during snow melt season

SHARMA Pradeep [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
KATO Kunihiko [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
IETSUGU Hidehiro [Tusk Co.,Ltd]
TOMITA Kunihiko [Town office of Embetsu]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

ヨシ濾床人工湿地の融雪期の水質浄化効果

○Pradeep Sharma [北海道大学大学院農学院]
加藤 邦彦 [(独)農研機構・北海道農業研究センター]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
家次 秀浩 [(株)たすく]
富田 邦彦 [遠別町]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

酪農パーラー排水を浄化するためのヨシ濾床人工湿地が2006年秋から寒冷地の北海道北部で稼働している。大量の融雪水の流入があり、また濾床のヨシが芽吹いていない融雪期の浄化能について、2008年春の状況を報告する。融雪水による希釈効果ともあいまって処理水の濃度は通常期と同程度かそれ以下と清浄であり、十分な浄化効果が発現されていた。ただし調査した施設では系外からの一時的流入があり、これを防ぐ必要がある。

Keyword: 酪農パーラー排水, ハイブリッド伏流式人工湿地, 融雪
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2010

発表番号 [7-28]

Release Flux of Inorganic Nitrogen in Bottom Sediments in Tidal Flat of Interior Parts of the Ariake Sea

Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Seguchi Masahiro [Saga University]
[Ariake Sea Research Projects, Saga University]

有明海奥部の干潟域底泥における無機態窒素の溶出フラックス

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学]
Alim Isnansetyo [佐賀大学有明海総合プロジェクト]

 現地調査より,有明海奥部白石沖の泥質干潟域においてNH4-N溶出速度は夏〜秋季に高く,NO3-N溶出速度は年間を通して低いことが明らかになった.また,含泥率とNH4-N溶出速度の間には高い相関性が見られ,含泥率の増加に伴いNH4-N溶出速度は増加した.さらに,両者の関係式を用いて,夏季における奥部海底からのNH4-N全溶出量が推定され,全溶出量は陸域からのDIN負荷量と同程度であることが分かった.

Keyword: 窒素, 溶出, 有明海
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2010

発表番号 [7-29]

Effect of urban development to drying-up of the marsh in Ooyama park,Obihiro

igarashi kanae [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
tsuji osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

帯広市大山緑地の湿地乾燥化と周辺市街化との関係

五十嵐かなえ [帯広畜産大学]
○辻 修 [帯広畜産大学]

帯広市に位置する大山緑地は、自然湿地林として市民に親しまれてきたが、周辺の市街化によって、湿地が乾燥しつつある。そこで、その復元を目的として地下水位等の調査を行った。大山緑地の季節的地下水位の傾向や植生調査より、大山緑地では周辺環境の影響が大きい辺縁部から乾燥化が進行しているが、中央部は、湿地の地下水位動向・植生は残しており、湿地復元の可能性はあるものと考えられる。

Keyword: 湿地, 地下水位, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2010

発表番号 [7-34]

Study on phosphorus removal ability of porous concrete filter made from Local unused resources

Takahashi Kazuhisa [Shinseigiken Corporation]
Fukuoka Takahiro [Gladuate School of Life and Envirmental Science, Shimane University]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

地域未利用資源を用いたポーラスコンクリート型濾材のリン酸除去能力に関する研究

高橋 一寿 [辰星技研株式会社]
福岡 孝紘 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
○野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

平成19年度における高度処理人口普及率は全国平均で16%程度に留まっている。そのため、全国的に高度処理技術を普及させ、水質保全に寄与して行く必要がある。そこで、安価で簡素に高度処理が行える地域未利用資源を用いたポーラスコンクリート型濾材を作製し、その性能を使用した骨材単体と濾材全体の観点から評価した。その結果、濾材のリン酸除去能力は、濾材の配合設計並びに骨材の表面積に依存していることが明らかとなった。

Keyword: 未利用資源, 濾材, ポーラスコンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2010

発表番号 [7-35]

A Study on a Water Purification Function and the Circulation Use of the Natural material

Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Ogawa Nana [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

天然素材の水質浄化機能と循環利用に関する研究

○石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
小川 奈々 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

リン吸着能の大きい鹿沼土を用いてリン吸着機能向上と窒素除去機能の検討を行った.その結果,FeSO4を添加することによりリン酸吸収係数の増加が示された.また,800℃加熱の場合には,無添加でも十分なリン除去能力,可給態リン酸の増加が得られた.さらに,鹿沼土ペレットを稲藁成分浸出液に浸漬処理することにより,NO3-NおよびNH4-N等の高い除去機能が付与され,除去率がほぼ100%を示し,窒素・リンの同時除去が可能となった.

Keyword: 浄化資材, 鹿沼土, 稲藁成分浸出液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2010

発表番号 [7-38]

Phytoextraction of soil Cd by Arabidopsis halleri ssp. gemmifera in Andisol Fields

TANI SHIGERU [National Institute for Rural Engineering]
SUGAWARA REIKO [Technical Development Division, Fujita Corporation]
KITAJIMA NOBUYUKI [Technical Development Division, Fujita Corporation]
ISHIKAWA YUICHI [Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]

黒ボク土圃場におけるハクサンハタザオを用いた土壌カドミウムの浄化

谷 茂 [農研機構 農村工学研究所]
菅原 玲子 [(株)フジタ 技術センター]
北島 信行 [(株)フジタ 技術センター]
石川 祐一 [秋田県立大学生物資源科学部]
○亀山 幸司 [農研機構 農村工学研究所]

コーデックス基準に基づく農作物のCd汚染リスクがある農地の修復技術として,ファイトレメディエーションが注目を集めている.この技術は,Cd吸収能力の高い植物を農地で栽培し,収穫物を農地から持ち出すことにより,土壌からCdを吸収除去するものである.本研究では,アブラナ科植物「ハクサンハタザオ」を土壌Cd含量の異なる黒ボク土圃場において栽培し,ファイトレメディエーションによる黒ボク土圃場の修復可能性を検討した.

Keyword: 土壌, 環境保全, カドミウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2010

発表番号 [7-39]

Research on Soil Contamination by Heavy Metal in Fertilizer

Nishimura Naomasa [Faculty of Applied Biological Sciences , Gifu University]
Horibe Tsuyoshi [Graduate School of Applied Biological Sciences , Gifu University]

肥料由来の重金属による土壌汚染に関する研究

西村 直正 [岐阜大学 応用生物科学部]
○堀部 剛史 [岐阜大学大学院 応用生物科学研究科]

リン酸を含む化学肥料中にはカドミウムが、また家畜ふん堆肥中には銅が含まれていることがある。そこで、農用地土壌中の重金属量と、肥料によって投入される重金属量とを測定し、両者の因果関係を求めた。その結果、銅の投入が一定量を超えると、土壌中に銅が蓄積する傾向が見られた。一方、化学肥料による土壌中のカドミウムへの影響は軽微であったが、いくつかの圃場ではその他のカドミウム汚染源の存在が示唆された。

Keyword: 土壌汚染, 重金属, 肥料
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2010

発表番号 [7-44]

Purification of nitrogen and phosphorus using idle farmland in the downstream of hennery

SHIMURA MOTOKO [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]
MOCHIZUKI HIDETOSHI [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]

養鶏場下の休耕田における窒素・リンの水質浄化試験

○志村 もと子 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
望月 秀俊 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]

養鶏場からの排水が流入するため池の水を用水として使った水田で、水質浄化試験を行った。用水は、全窒素濃度8〜17mg/l、全リン濃度0.1〜0.8mg/lで、アンモニア態窒素濃度が窒素の約1/3を占めるのが特徴である。水中の窒素・リン濃度は、水田内を通過する際に低下した。窒素は水温が高くなる夏期に濃度が低下し、脱窒による除去効果が高いことが示された。リンは水稲区の濃度が低下し、植生(稲)吸収による除去効果が大きかった。

Keyword: 水環境, 窒素, リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2010

発表番号 [7-45]

Evaluation Function of City Neighboring River Basin Paddy Field

Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Yamazaki Takahiro [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]

都市近郊河川流域水田の機能評価

石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
○山嵜 高洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]

都市近郊河川水は、栄養塩類が高いことから、湖沼、海洋等の河口において富栄養化の原因となる。この軽減の一つに当該河川の流域水田を利用した浄化対策が挙げられる。本調査は、神奈川県下の相模湾に注いでいる延長約21km、流域面積約67km2の2級河川引地川流域に位置する水田で、当該河川水を灌漑用水としており、その灌漑用水中の栄養塩類の除去機能について検討し、都市河川流域水田の有用性及び重要性について検討した。

Keyword: 水田浄化機能, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2010

発表番号 [7-46]

Effect of infiltration rate on nitrification and denitrification at paddy field

Harada Shingo [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

浸透速度が水田における硝化・脱窒に与える影響

○原田 真吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田土壌を充填したポットにアンモニア態窒素を様々な濃度・浸透速度で供給し,窒素除去速度の測定を行った.窒素除去速度は窒素供給速度に比例し,供給した窒素の60 %程度が除去された.これは硝酸態を供給した場合(塩沢ら2007)の90 %に比べ小さかった.また,土壌水の水質分析より硝化で生じた硝酸態窒素はほぼ完全に脱窒されていることが分かった.以上より,硝化速度が窒素除去速度を律速していると考えられる.

Keyword: 硝化, 脱窒, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2010

発表番号 [7-47]

The study of nitrogen removal capacity of paddy fields from different inflow water quality

KATSUMATA Kaori [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
YOSHIDA Koushi [College of Agriculture IBARAKI University]
KITAMURA Tatsumi [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
NEGISHI Masami [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]

流入水質の異なる水田の窒素除去能力ついて

勝又 香織 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
吉田 貢士 [茨城大学農学部]
北村 立実 [霞ヶ浦環境科学センター]
根岸 正美 [霞ヶ浦環境科学センター]
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]

平成19年度に硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素濃度の年間平均値が11mg/lであった茨城県鉾田川上流部に4箇所の休耕田を復田し(水田II,III,IV,V),窒素除去試験を行っている.復田工事終了後の2009年9月から全水田での毎週一回の比較調査を開始した.秋季・冬季の結果であるが,窒素除去量は滞留時間が13.4日と長い水田が年間推定で約1,000kg/ha,それ以外の滞留時間が1日弱の水田は約300kg/ha程度であった.

Keyword: 硝酸態窒素, 脱窒, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2010

発表番号 [7-48]

Consideration on change in concentration of each form of nitrogen in paddy water

Matsuda Keisuke [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hama Takehide [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

田面水の各態窒素濃度の変化に関する考察

松田 圭介 [京都大学農学研究科]
濱 武英 [京都大学農学研究科]
川島 茂人 [京都大学農学研究科]
○中村 公人 [京都大学農学研究科]

環境保全型の水田水管理の一つである循環灌漑の流出負荷削減効果をモデル化する際には,田面水の水質変化メカニズムの解明が不可欠である.そこで,田面水の各態窒素濃度の変化特性に関する知見を得ることを目的とした室内実験を行った.その結果,代かき〜中干しまでの時期における田面水窒素濃度と除去速度の関係は,代かきの影響の有無で異なるが,窒素形態(硝酸態,アンモニア態,有機態)に依存しないことがわかった.

Keyword: 田面水, 窒素濃度, 窒素除去速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2010

発表番号 [7-49]

Potassium Effect in Advanced Reclaimed Wastewater Application to Rice Plant−Reuse of Rural Sewerage Reclaimed Wastewater to Farm Land (将 )−

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Sakurai Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]

高度処理水中のナトリウムが水稲に及ぼす影響−農業集落排水処理水の農地への再利用(将将 )−

○治多 伸介 [愛媛大学農学部]
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]

通常の灌漑水に比較して,高度処理水に高濃度で含まれるNa+が,水稲の栄養吸収や生育に及ぼす影響をポット試験で検討した.その結果,高度処理水中のNa+は,草丈短縮,有効分げつ数の増加,登熟歩合の増大といった効果を生じさせること等が明らかとなった.ただし,Na+は,高度処理水利用による水稲乾燥重量の増大要因ではなく,その効果は処理水中の別の高濃度成分,例えばK+などの影響であると考えられた.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, ナトリウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2010

発表番号 [7-53]

Subsidence and groundwater level in tropical peatland

Sato Sora [Graduate Schoool of Agriulture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Untung Darung [University of Parangka Raya, Indonesia]
Adi Jaya [University of Parangka Raya, Indonesia]
Suwido Limin [University of Parangka Raya, Indonesia]

熱帯泥炭地の地盤沈下と地下水位

○佐藤 空 [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
ウントゥン・ダルン [インドネシア・パランカラヤ大学]
アディ・ジャヤ [インドネシア・パランカラヤ大学]
スウィドゥ・リミン [インドネシア・パランカラヤ大学]

インドネシアに広く分布する熱帯泥炭地では近年の開発により人為的な攪乱が進み、温室効果ガスの排出や地盤沈下が問題となっている。中部カリマンタン州の熱帯泥炭地において、土地利用や植被状態の異なる地点での地盤沈下と地下水位の調査を行った。2001年から2009年の間、6.2cm〜28.3cmの沈下が生じていた。地下水位が低下する地点ほど地盤沈下量が大きいことが示された。また泥炭火災により大きな泥炭焼失も生じていた。

Keyword: 熱帯泥炭湿地林, 泥炭火災, 地下水位変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2010

発表番号 [7-54]

Differences in soil respiration controlled by the groundwater level in peaty farmland

Ishida Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Okamura Yuuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

泥炭農地の地下水位制御による土壌呼吸の違い

石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
岡村 裕紀 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
○中山 博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

泥炭農地の地下水位を営農に支障をきたさない程度に高く維持し、泥炭の分解を抑制する試験に取り組んでいる。泥炭の分解が抑制されると温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)の大気中への放出が抑制される。そこで、地下水位を人為的に調節した泥炭農地において土壌呼吸量を測定した。その結果、堰上げ区の土壌呼吸速度が小さい結果となった。すなわち、地下水位を高く維持することにより、土壌からのCO2放出を抑制することが可能である。

Keyword: 泥炭農地, 地下水位, 土壌呼吸速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2010

発表番号 [7-55]

Comparison of Soil Organic Carbon Storage in Different Water and Fertility Management at Paddy Fields

IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
HIRUKAWA Jun [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]

水田の水管理・肥培管理の違いによる土壌有機炭素貯留の比較

○池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
肥留川 淳 [宇都宮大学農学部]
平井 英明 [宇都宮大学農学部]

低炭素社会の確立のため,農地は炭素貯留の場として期待されている.水田の炭素貯留機能を向上させる方法に,冬期湛水および有機資材投入が挙げられる.そこで本研究では,施肥条件の異なる冬期湛水水田及び慣行水田において,土壌の有機炭素含有量および土壌呼吸量の比較を行い,炭素貯留機能を高める水管理,肥培管理を明らかにした.その結果、本研究の試験条件の中で最も有効な管理方法は冬期湛水と籾殻牛フン施用であった.

Keyword: 炭素貯留, 物質循環, 有機肥料・冬期湛水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2010

発表番号 [7-56]

Decomposition of Tropical Peat Soils in Southeast Asia

Osawa Kazutoshi [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Hakamada Naoki [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Ishida Tomoyasu [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Nagano Toshihide [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Munakata Yusuke [Graduate School of Agriculture,Utsunomiya University]

東南アジア各地域における熱帯泥炭土壌の分解特性

大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
袴田 直幹 [宇都宮大学農学部]
石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]
長野 敏英 [宇都宮大学農学部]
○宗像 勇介 [宇都宮大学大学院農学研究科]

本研究では,東南アジアにおける複数地域の泥炭土壌のポテンシャル分解速度を室内実験によって計測し,その差異を土壌の性質の違いと合わせて検討することを目的とした.東南アジアにおける土壌のポテンシャル分解速度は傾向が類似しており,最大値は4×10^-9 kgC/kg soil/s程度の値を示した.しかし,現地の平均気温に近い30?Cでは最大で2倍程度の違いが見られた.

Keyword: 熱帯泥炭湿地, 物質循環, 土壌呼吸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2010

発表番号 [8-01]

Project for editing agroinformatics wikipedia

Seki Katsutoshi [Faculty of Business Administration, Toyo University]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

Webによる「農業農村情報用語集」編集プロジェクト

○関 勝寿 [東洋大学経営学部]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

オンライン百科事典のウィキペディアで使われているウィキシステム(MediaWiki)を使って、「農業農村情報用語集」のWebサイトを開設し、共同編集プロジェクトを始動させた。このシステムは、ウェブブラウザを使って誰もが簡単に執筆、編集できるという特徴があり、今後学会員による共同編集作業で内容を充実させる。農業農村工学会にとって、貴重な知的資源を整備することは重要な社会貢献となるものと期待される。

Keyword: インターネット, ウィキ, 用語集
GET PDF=10/10008-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2010

発表番号 [8-02]

Information Sharing System on WWW Adopted by Institute of Strategic Rural Reorganization

SAITOH Susumu [Otani Univercity]
HAYASHI Naoki [Yokohama National University]

共同研究会「撤退の農村計画」のネット上での情報共有システムの特徴

○齋藤 晋 [大谷大学]
林 直樹 [横浜国立大学]

共同研究会「撤退の農村計画」では,情報共有システムを構築・運用し,その上で研究活動を行っている。そのシステムは, (1)匿名性の排除による安心・安全の醸成,(2)共有情報への「型」の付与によるデータベース性の獲得,(3)記事投稿のメール通知による即時性の生成という特徴をもっている。これにより一般的な Web サービスをそのまま使うことでは困難なことを可能にし,活発な研究活動を支えている。

Keyword: インターネット, 撤退の農村計画, 情報共有
GET PDF=10/10008-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2010

発表番号 [8-03]

Potential of service science in irrigation, drainage and rural engineering in Japan

Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yamaoka Kazumi [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Okajima Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kimura Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

わが国の農業農村工学におけるサービス科学の可能性

○飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
山岡 和純 [農林水産省農村振興局]
岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
木村 匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

人々の生活の質の向上の観点でサービスは重要な因子でありサービス産業の重要性が高まっている.学術分野でも近年のサービス科学の進展は著しい.そこで農村地域でのサービス科学研究の可能性を探るため,土地改良区に対してサービスへのニーズをアンケート調査した.用水路を流下する水量の時々刻々のデータや,異常気象時の水利データ提供サービスのニーズが高かったが,市況や販売状況の情報はあまり必要とされていなかった.

Keyword: サービス科学, IT, 農村振興
GET PDF=10/10008-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2010

発表番号 [8-04]

Verification of Traditional Microclimate Forecasting (Kandameshi) by Farmer Participatory

SATO Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]
KATO Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]
KISHI Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]

農家参加による伝統的な気象予測手法(寒試し)の検証

○佐藤 江里子 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
加藤 幸 [弘前大学 農学生命科学部]
岸 知彦 [弘前大学大学院 農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

本研究では,青森県津軽地方のリンゴ農家グループ(津軽煉成会)に聞き取り調査を行い,農地情報のニーズを把握し,その結果をもとに農家と協働で農地モニタリングを行った.さらに,得られたモニタリングデータを伝統的な気象予測手法(寒試し)に利用し,農家が参加してその検証を行い,園地の微気象の解明を試みた.また,農家参加の検証を通して農地モニタリング技術への理解向上・栽培管理への利用可能性の検討も試みた.

Keyword: 農地の微気象, モニタリング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2010

発表番号 [8-05]

Development of Indicator for Apple Production using Simple Monitoring System

Kato Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]
Sato Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]
Kishi Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]

簡易園地モニタリングによるリンゴ栽培知識の指標化

加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
佐藤 江里子  [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○岸 知彦 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]

本研究では,青森県弘前市近郊のリンゴ園で簡易装置による園地モニタリング実験を実施した.システムの構築にあたり,地元農家グループと協働作業を進め,生産の現場におけるICTの導入・運用の課題を検討した.さらに,得られたモニタリングデータを利用し,ベテラン農家が,長年の経験によって培い,習得してきた優れた栽培技術を指標化し,次世代の担い手へ継承する可能性も検討した.

Keyword: ICT, リンゴ栽培, 農地モニタリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2010

発表番号 [8-06]

Setting up of a sensor network in open agricultural farm and its problems

ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
YAMAGUCHI CHIAKI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
TOGAMI TAKASHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
KAMEOKA TAKAHARU [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

露地農園におけるセンサネットワーク構築と問題点

○伊藤良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
山口千明 [三重大学大学院生物資源学研究科]
戸上崇 [三重大学大学院生物資源学研究科]
亀岡孝治 [三重大学大学院生物資源学研究科]

露地農園における熟練農家のノウハウの定量化やデータベース化を目指して,三重県南紀地域のみかん園をモデル農園として,フィールドサーバを中核とした圃場情報収集のためのセンサネットワークを構築した.そこでの運用実験から,中山間地の農地におけるインターネット接続回線の確保,商用電源や建屋の重要性,海外で開発されたセンサネットワーク機器を日本で適用する際の問題点等を指摘した.

Keyword: IT, 圃場情報, センサネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2010

発表番号 [8-07]

Evaluation of Adaptive Management in Consolidated Paddy Fields for achievement of life history of Medaka(Oryzias Latipes)

Azuma_Atsuki [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]
Hirota_Junichi [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]
Fukuhara_Taichi [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]
Nagumo_Jyou [Graduate School of Agriculture、Iwate University]
Tamai_Yusuke [Graduate School of Agriculture、Iwate University]

メダカの生活史の実現を目指した圃場整備水田における順応的管理の評価

○東 淳樹 [岩手大学農学部]
広田 純一 [岩手大学農学部]
福原 太一 [岩手大学農学部]
南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]
玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]

岩手県一関市川崎町の圃場整備対象地区である門崎地区は、メダカが水田で繁殖する環境が残されており、事業実施に当たっては、本種が本来の生活史を完結できる圃場整備水田の実現を目標に計画・設計が行なわれた。また、供用開始後における本種の行動のモニタリング調査結果を踏まえ、施設およびその維持管理方法について順応的管理が行なわれた。本研究では、メダカの生態調査から得た結果をもとに、順応的管理の評価を行なった。

Keyword: メダカ, 生態系保全, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2010

発表番号 [8-08]

Water Management of the Medaka canal aiming at the coexistence of agriculture and life history of Medaka(Orizias latipes)

hirota jun-ichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
azuma atsuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
kinndaichi ayano [Sennken Co.,Ltd ]
nagumo jyou [ Graduate School of Agriculture,Iwate University]

メダカの生活史と営農の両立を目指したメダカ水路の水管理

広田 純一 [岩手大学]
東 淳樹 [岩手大学]
金田一 綾乃 [仙建工業株式会社]
○南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]

岩手県一関市川崎町門崎地区では、メダカに配慮した圃場整備事業が実施され、平成20年度から一部の水田で供用が開始された。メダカに配慮した施設においてはメダカの保全上、適切な水管理を必要とすることからメダカの保全と営農を両立しうるような水管理方法を検討し、地元農家と協同で水管理を実践した。本報では我々が考察した水管理方法を示し、農家による水管理の実態と課題を明らかにする。

Keyword: 生態系, 農用地計画・整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2010

発表番号 [8-09]

Consideration to Environment in Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Project

Kato Syuichi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]
Hino Hidenori [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]
Shigaki Hitoshi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]

国営総合農地防災事業筑後川下流左岸地区における環境配慮

○加藤 修一 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]
日野 英登 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]
紫垣 等 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]

国営総合農地防災事業筑後川下流左岸地区は、昭和50年代から前歴事業により整備された土水路構造のクリーク約70kmについて、法面の保護整備を行うものである。事業実施に当たり、水路内に絶滅危惧種のニッポンバラタナゴ等が確認されたため、これらの生息に配慮した水路整備を行うとともに、地区内全体の生物多様性保全と伝統的なクリーク文化の景観整備を含めた環境配慮のあり方について検討を進めている。

Keyword: 生物多様性, 順応的管理, エコロジカルネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2010

発表番号 [8-10]

On the transferability of habitat preference model for Japanese medaka (Oryzias latipes)

FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]

メダカの生息場選好性モデルの転用可能性に関する一考察

○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]

本報では,複数のデータを用いてメダカの生息場選好性モデルを構築し,その転用可能性について評価した.結果として,各モデルとも選好曲線は同様の傾向を示したが,モデルパラメータの収束性は大きく異なっていた.また,NSEを用いることにより各モデル間の比較が容易になることが示唆された.以上から,生物の生息場選好性を定量化する際には,モデルの転用可能性やデータの質的要因の影響を考慮する必要があると考えられる.

Keyword: 生息場選好性, メダカ, 農業生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2010

発表番号 [8-11]

Verification on population density and distribution of benthos in habiting ecologically-sound land consolidated field

Matsuzawa Shinichi [Nagano Prefecture]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]

生態系保全型圃場整備地域におけるベントスの生息状況の検証

○松澤 真一 [長野県]
水谷 正一 [宇都宮大学]

谷津田で施工された生態系配慮型圃場整備地域において、水路底の底生動物を圃場整備前後で生物相、個体数を比較した。その結果、保全対象種であるホタル類、サワガニの個体群の維持が確認された。また、底生動物の約8割の分類群については圃場整備前後で生息が確認され、総個体数も大きな変化は認められなかった。

Keyword: 生物多様性, 圃場整備, 底生動物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2010

発表番号 [8-12]

Influence of mowing in secondary woodlands of Yatsu-habitat on L. temporalis SELYS in the pre-breeding period

Kimura Yutaro [Tochigi Agriculture Public Corporation]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University ]
Gotou Akira [Utsunomiya University ]

谷津環境の二次林における下草刈りが前繁殖期のオオアオイトトンボに及ぼす影響

○木村 雄太郎 [(財)栃木県農業振興公社]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

谷津環境の二次林では、人間の働きかけである下草刈りが生物にどのような影響を及ぼすのかほとんどわかっていない。二次林で下草刈りを実施し、下草刈りが谷津環境を利用するオオアオイトトンボに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。調査の結果、オオアオイトトンボは成虫の発生場から近い場所、草本響愎∪姑鐡戮発達した場所を好み生息していた。そして、下草刈りの実施は本種の生息に負の影響を及ぼすと考えられた。

Keyword: オオアオイトトンボ, 下草刈り, 二次林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2010

発表番号 [8-13(P)]

Effects of Winter-Flooded rice field on egg development and hatching in Sympetrum spp.

OSADA Yuki [Graduate School of Engineering, Tohoku University ]
UEDA Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
Jinguji Hiroshi [Miyagi University]

非灌漑期の水田の湛水化がアカネ属の卵の発育と孵化に及ぼす影響

長田 祐輝 [東北大学]
上田 哲行 [石川県立大学]
○神宮字 寛 [宮城大学]

本研究では、室内実験によって水田の冬期湛水化が赤とんぼ類の卵の発育や孵化率に及ぼす影響を実験により検証した。実験では、アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボの卵を用いて、卵が湛水条件下に置かれた時の卵(胚)の発育と孵化率について調べた。ナツアカネやノシメトンボのように乾燥〜湿った場所に産卵を行う種は、湛水かつ高温条件で卵が短期間で孵化する可能性が示唆された。

Keyword: 冬期湛水, アカネ属, 胚発育
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2010

発表番号 [8-14(P)]

Cannibalism and Inter guild prey of early instar larvae in three Symprtrum species

Osada Yuki [Graduate School of Engineering, Tohoku University]
Jinguji Hiroshi [Miyagi University]

アカネ属3種の若齢幼虫のカニバリズムとギルド内捕食

○長田 祐輝 [東北大学]
神宮字 寛 [宮城大学]

本研究では、水田を主な生息場所としているアキアカネ、ナツアカネおよびノシメトンボのカニバリズムとギルド内捕食の実態を実験的に検証し、アキアカネの減少にかかわる生物間の相互作用について考察した。本実験の結果からアキアカネとナツアカネでは2齢から5齢までの若齢幼虫期では、カニバリズムによる生存率の低下は生じないと考えられた。一方、ノシメトンボは、アキアカネとナツアカネを捕食することが明らかとなった。

Keyword: アカネ属, カニバリズム, ギルド内捕食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2010

発表番号 [8-15(P)]

Effects of Imidacroprid and Fipronil insecticide application on the larvae and adults of Sympetrum darwinianum

Dang Quoc THUYET [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Jinguji Hiroshi [Miyagi University]
Sakai Hiroshi [Tokyo University of Agriculture and Technology]

フィプロニルとイミダクロプリドを成分とする育苗箱施用殺虫剤がナツアカネの幼虫と羽化に及ぼす影響

Dang Quoc THUYET [東京農工大学]
渡邊 裕純 [東京農工大学]
神宮字 寛 [宮城大学]
○酒井 裕史 [東京農工大学]

本研究では、ナツアカネSympetrum darwinianumに対する箱施用殺虫剤の生態毒性評価を行った。毒性評価実験には、小型ライシメータを用いて実際の栽培管理を再現し、ナツアカネ幼虫の発生から羽化に至るまでの影響を検討した。イミダクロプリド区と無処理区では、ナツアカネの羽化成虫個体に差は生じなかった。また、フィプロニル区での幼虫および羽化成虫個体の消失はなかった。

Keyword: 育苗箱施用殺虫剤, ライシメータ, ナツアカネ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2010

発表番号 [8-16(P)]

Environment Conservation Activity by Local Residents at Aisaka District in Hyogo Prefecture

ODA Tetsuya [Himeji Land improvement Office, Hyogo Prefecture]
URYU Takahiro [Kobe Land-improvement Office, Hyogo Prefecture]
OZAKI Nobukazu [Himeji Land-improvement Office, Hyogo Prefecture]

兵庫県相坂地区における地域住民による環境配慮の取組みについて

○小田 哲也 [兵庫県姫路土地改良事務所]
瓜生 隆宏 [兵庫県神戸土地改良事務所]
尾崎 展一 [兵庫県姫路土地改良事務所]

改正土地改良法(平成14年4月1日施行)で環境との調和への配慮がうたわれ,農業水利施設における環境配慮の取組みが各地で実施されている中,ため池数全国一の兵庫県では多様なため池保全活動が実践されている。本報は姫路市香寺町相坂地区の奥三谷池における小学校との連携によるため池教室やヒメコウホネの保全活動の取組みについて紹介する。本取組みが副次的に人・地域づくりにつながってきていることが特徴的である。

Keyword: 環境教育, 生態系,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2010

発表番号 [8-17(P)]

Geospatial analysis for the expansion factor of dwarf bamboo at Sarobetsu mire

Inoue Takashi [Hokkaido University]
Fujita Hiroko [Hokkaido University]
Mishima Yoshio [Hokkaido Institute of Technology]
Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]

サロベツ湿原におけるササ分布拡大要因の地理空間的解析

井上 京 [北海道大学]
冨士田 裕子 [北海道大学]
三島 啓雄 [北海道工業大学]
○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]

北海道サロベツ湿原を対象として、地形、水文、土壌等の地理空間情報を用いた重回帰分析により、広域的な視点からササの拡大要因について解析した。その結果、1977年から2000年にかけて拡大した区域は、湿地溝までの距離、平均傾斜、平均植生高が寄与しており、ササの拡大が水文環境と最も関わることを明らかにすることができた。

Keyword: 泥炭地湿原, 地理空間情報, ササ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2010

発表番号 [8-18]

Consideration of the preservation method for fishes utilizing environment-conscious canals in the multi-use puddy field

Toshihiro Tsukamoto [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Kengo Ito [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Masateru senge [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

圃場整備実施地域における環境配慮型水路を利用した魚類の保全方法の検討

○塚本 敏博 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

圃場整備が実施されたことで衰退した水田生態系を保全することを目的として,水田の汎用化整備が行われた地域である岐阜県安八郡輪之内町本戸地区に位置する人工池及び水路において魚類の採捕調査を行い,魚類の好適生息環境を把握するとともに,継続的な保全に有効であると考えられる整備方法の検討を行った。

Keyword: 生態系, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2010

発表番号 [8-19]

Fish migration in a drainage canal considering mitigation measures during non-irrigation period

Aoki Shunsuke [Graduate school of Utsunomiya Univercity]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]
Goto Akira [Utsunomiya univercity]

ミティゲーション対策が施された水田排水路における非灌漑期の魚類の移動

○青木 俊輔 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

本研究では、環境配慮型の圃場整備が実施された栃木県日光市小代地区において、事業後の水田排水路における魚類の移動を把握することで魚類の移動に関するミティゲーション対策の効果の検証を行った。10月下旬から1月中旬にかけての非灌漑期にトラップを用いた魚類の採捕調査を行った結果、同地区における魚類の移動について様々な特徴が判明し、それによりミティゲーション対策の効果や問題点を確認することができた。

Keyword: 圃場整備, 環境保全, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2010

発表番号 [企-8-1]

Migration of Small Fish in Ooe Drainage Channel

HIRAMATSU Ken [Department of Environmental Science, Gifu University]

大江排水路における小型魚類の移動

○平松 研 [岐阜大学応用生物科学部]

コンクリート水路化による改修が行われた大江排水路における小型魚類の移動について調査を行った.魚種構成,採補数の変動,水理条件からスゴモロコ類が灌漑期を中心に排水路内に進入していること,タイリクバラタナゴがその逆の行動をとっていることを示した.モツゴについてはマイクロサテライトやミトコンドリアDNAの解析を行い,水路内で移動がやや制限されていること,オスがメスよりも移動していることなどを示した.

Keyword: 小型魚類, 移動, DNA
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2010

発表番号 [8-20]

Hydraulic experiment on drawdown impact to fish behavior (2)

Takaki Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Minagawa Akiko [National Institute for Rural Engineering]

水位低下時の魚類の行動変化に関する実験(2)

睫據ゞ治 [農研機構 農村工学研究所]
浪平 篤 [農研機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農研機構 農村工学研究所]
○皆川 明子 [農研機構 農村工学研究所]

一部の淡水魚にとって、水田は繁殖・成育場として重要である。中干しや落水の際には水田から多数の魚類が移出するが、水田内部に多く取り残されて斃死する場合もあることが明らかにされてきた。よって、より多くの魚類を水田から移出させられる落水方法を開発するための基礎的知見として、水位の低下に対する魚類の行動の変化を明らかにすることを目的に行なった実験の結果を報告する。

Keyword: 水位低下, 落水, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2010

発表番号 [8-21]

Habitat use of fish in marsh that was constructed by land readjustment project

NISHIDA_KAZUYA [National Institute for Rural Engineering/Japan Society for the Promotion of Science]
OHIRA_MITSURU [United Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
SENGA_YUTARO [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture and Technology]

土地区画整理事業によって造成された湿地における魚類の利用

○西田 一也 [日本学術振興会/農村工学研究所]
大平 充 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]

本研究では,湧水を水源として造成した湿地における魚類の利用実態を調査した.その結果,ドジョウとホトケドジョウの成魚の湿地への移入および仔稚魚の移出が認められた.また湿地内では,これらの魚類に加えてモツゴ,メダカ,アブラハヤの生息が認められた.以上のことから当該地域に造成した湿地は,ホトケドジョウ・ドジョウの繁殖・成育場,アブラハヤの成育場,モツゴ・メダカの生息場となったことが明らかとなった.

Keyword: 湿地造成, 魚類, 自然再生
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2010

発表番号 [8-22]

Growth rate for modeling reproductive processes of fish populations

Mizutani_Masakazu [Faculaty of Agriculture, Utsunoimya University]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Park_Myeong Soo [Rural Research Institute, KRC]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]

魚類個体群の再生過程の予測モデルにおける増加率パラメータ

水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
朴 明洙 [韓国農漁村研究院]
○竹村 武士 [農村工学研究所]

著者らは,水域のネットワーク化により新たに利用可能となる生息地における魚類個体群動態を予測し,効果的なネットワーク化の在り方を様々なシナリオから比較,検討できる,個体群動態モデルの開発を目指している.本研究では,タモロコを対象に,全長組成調査結果と再生産に係る既往知見を基に,また,野外個体群動態の貴重な知見である,イワナ属の知見を援用して,増加率パラメータrの設定値について検討した.

Keyword: 魚類個体群, 個体群動態, 増加率
GET PDF=10/10008-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2010

発表番号 [8-23]

Movement of Tail beat and Swimming Speed of Masu salmon Fingerlings,Oncorhynchus masou masou,with Stamina Tunnel in River

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Kato Koh [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Yamamura Masahiro [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science graduate course]

河川におけるスタミナトンネルを用いたヤマメ稚魚の尾ひれの挙動と遊泳速度

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
○山村 真弘 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]

長さ80cm,内径横縦4.0cm×5.0cmの長方形スタミナトンネル内をヤマメ稚魚が一気に遊泳する挙動を高速度カメラで撮影し、遊泳速度と尾部の運動との関係を検討した.その結果,ヤマメ稚魚15尾(平均全長6.4cm)は管内流速57cm・s-1〜96cm・s-1の範囲で遊泳速度102cm・s-1〜176cm・s-1,尾部の振動数21Hz〜33Hzとなった.また,尾ひれの運動と遊泳速度の関係を最小遊泳速度と尾ひれの最小振動数という要素を加味して整理し関係式を得た.

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
GET PDF=10/10008-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2010

発表番号 [8-24(P)]

Utilization and migration of fish in paddy waters where fish migration from rivers is possible

FUJISAWA Yuki [Utsunomiya Univ.]
ISHIJIMA Hisao [Tochigi Prefectual Fisheries experiment Station]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
YOSHIDA Yutaka [Tochigi Prefectual Fisheries experiment Station]

河川からの魚類の移動が可能な水田水域における魚類の利用・移動様式

藤澤 祐紀 [宇都宮大学]
石嶋 久男 [栃木県水産試験場]
水谷 正一 [宇都宮大学]
○吉田 豊 [栃木県水産試験場]

河川・水田水域間における魚類の利用・移動様式を明らかにするため、栃木県大田原市の水田水域において、灌漑期に遡上・降下魚の採捕を、非灌漑期に魚類の生息状況の確認を行った。これらの結果、主要種10種は水田水域の利用様式で4タイプ、移動様式で6タイプに分けられた。種ごとに異なる特徴を持つことから、水田水域で増殖および保全活動を行う際には、それぞれの特徴に合わせた方法を検討する必要があることが考えられた。

Keyword: 魚類, 河川, 水田水域
GET PDF=10/10P08-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2010

発表番号 [8-25(P)]

Experimental Study on Curuising Speed of Largemouth Bass (Micropterus salmoides)

IMANISHI Yohei [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
SATO Teruo [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
HATA Kenji [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]
SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectual University]

オオクチバスの巡航速度に関する実験

○今西 洋平 [秋田県立大学 生物資源科学部]
永吉 武志 [秋田県立大学 生物資源科学部]
佐藤 照男 [秋田県立大学 生物資源科学部]
端  憲二 [秋田県立大学 生物資源科学部]
嶋田  浩 [秋田県立大学 生物資源科学部]

本研究では,河川や水路といった流れのある水域でのオオクチバスの遊泳能力を解明するため,実験的に巡航速度を求めた。その結果,オオクチバスの巡航速度の値は,標準体長の違いによらず,40cm/s前後の範囲にあることがわかった.また,20cm/s以上の流速条件下では,すべての個体において強い向流性が認められた。このことから,比較的に流れの速い水域においてもオオクチバスの生息や繁殖の危険性があることが示唆された。

Keyword: オオクチバス, 巡航速度, 生態系
GET PDF=10/10P08-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2010

発表番号 [8-26]

Estimation of extinction risk and examination of conservation plan for Lefua echigonia by Population Viability Analysis (PVA)

YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
MATSUZAKI Masumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

個体群存続性分析を用いたホトケドジョウの絶滅リスクの推定と保全策の検討

山口 亮 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]
○松 真澄 [農林水産省農村振興局(元宇都宮大学大学院)]

生物多様性の高い谷津環境では近年の環境改変により、水田水域に生息する個体群の生息状況の悪化が懸念されている。個体群存続性分析(PVA)はシミュレーションにより、絶滅リスクの推定やリスク分析を実施できる手法である。本研究では生態系保全型圃場整備が実施された栃木県市貝町の谷津環境において、ホトケドジョウにPVAを適用し、絶滅リスクの推定を行うとともに、感度分析や現場の問題点を基に必要な保全策を検討した。

Keyword: PVA, リスク分析, 保全策
GET PDF=10/10008-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2010

発表番号 [8-27]

Elucidation of genetic clades for loach in Tochigi Prefecture

Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Nakakuki_Genichi [Medaka Satooya]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Nishida_Kazuya [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Park_Myeong Soo [Rural Research Institute, KRC]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]

栃木県におけるドジョウの遺伝的クレードの解明

森 淳 [農村工学研究所]
中茎 元一 [メダカ里親の会]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
西田 一也 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
朴 明洙 [韓国農漁村研究院]
○小出水 規行 [農村工学研究所]

ミトコンドリアDNAのシトクロームb遺伝子の塩基配列(ハプロタイプ)を分析し,栃木県内のドジョウの遺伝的クレード(分岐群)を推定した.ハプロタイプの系統樹からは,ヨーロッパ系,中国系,韓国系,在来系,カラドジョウ系のクレードが推定された.渡良瀬川,鬼怒川,那珂川水系のクレード組成は互いに異なり,ヨーロッパ系と在来系は県内に古くから生息し,中国系は地殻変動等により移動してきたように思われた.

Keyword: ドジョウ, ミトコンドリアDNA, 栃木県
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2010

発表番号 [8-28]

The evaluation of reconnecting between small stream, irrigation ditches and rice paddy fields on loach (Misgurnus anguillicaudatus) migration using PIT tag system

KAWAGUCHI Yoichi [Institute of Technology and Science, The University of Tokushima]
AOYAMA Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science]
SHIMATANI Yukihiro [Facility of Engineering, Kyusyu University]

ICタグを用いたドジョウの遡上調査による水系ネットワーク再生の評価

○河口 洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]
青山 直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
島谷 幸宏 [九州大学大学院工学研究院]

佐渡島の小河川を対象に、河川−水路−水田間の繋がりが分断された水系でネットワークの再生を行った。再生した水系ネットワークを対象に、ICタグ(Pit tag)を用いたドジョウの遡上調査を行い、ドジョウの遡上と水位や水温といった環境要因との関係性から、どういった条件の時にドジョウが河川から水路そして水路から水田に遡上するのかを明らかにした。解析結果から水系ネットワークの再生ポイントについて発表する。

Keyword: PIT tag, トキ野生復帰, 佐渡島
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2010

発表番号 [8-29]

Improvement of physical environment by dredge up on the irrigation canals and realization of results

Tashiro Yushu [Tokushima University]

泥上げによる農業水路の物理環境改善効果とその実感方法

○田代 優秋 [徳島大学]

農業水路の泥上げによる環境改善効果の定量的把握を目的に,底泥の酸揮発性硫化物濃度を泥上げ前後で比較した.その結果,泥上げによって底質が22〜51%程度改善された.また,この改善効果を維持管理者である農家がより感覚的に理解する方法として,泥上げ実施水路に水田魚道を設置し,泥上げ前にはみられなかったドジョウの遡上を泥上げ後に確認した.これにより,農家が維持管理が持つ公益的な役割を認識できると考えられた.

Keyword: 維持管理, 底質改善, 水田魚道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2010

発表番号 [企-8-2]

Migration of Fresh Water Fish in Spring-Fed Canal

ICHION_Eiji [Ishikawa Prefectural University]
NOTO_Tatsuya [Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
UEDA_Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
KITAMURA_Kunihiko [Ishikawa Prefectural University]

湧水水路における淡水魚類の移動

○一恩 英二 [石川県立大学]
能登 達也 [石川県立大学大学院]
上田 哲行 [石川県立大学]
北村 邦彦 [石川県立大学]

石川県能美市寺井町の湧水水路において,環境省絶滅のおそれのある地域個体群(LP)や石川県絶滅危惧砧爐忙慊蠅気譴討い襯肇潺茵淵肇殴Ε科トミヨ属)とその他の淡水魚類の移動実態を水路改修工事期間を通じて調査している.同様にトミヨが生息する石川県羽咋郡志賀町の湧水地と湧水水路の間に設置する小規模魚道を室内実験と現地実証試験の両面から検討してきた.これらの調査,実験および実証試験の概要について報告する.

Keyword: トミヨ, 遡上調査, 魚道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2010

発表番号 [8-30]

Development of Small-scale Fishway using Ponding water release box

OBA Takasi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
KANEKO Katsuhiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
NEMOTO shinichi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
MITSUDUKA Takehiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
MITSUDUKA Makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]

落水口を利用した小規模水田魚道の開発について

大場  喬 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
金子 勝宏 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
根本 信一 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
三塚 岳洋 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
○三塚 牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]

「伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会」は,「波付のU型」と「波付の丸型」の既製品を利用した小規模水田魚道の設置工法を平成15年から19年の遡上実験に基づき確立させた.さらに安価な工法で,圃場整備事業地区にも設置するため,平成20年に落水口を利用した波付の丸型水田魚道を考案し遡上実験をした.その結果,良好な成果が得られたので,平成21年に落水口を製品化したので設置方法について報告する。

Keyword: 小規模水田魚道, 落水口, 波付の丸型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2010

発表番号 [8-31]

A study on the flow and the swimming up of ayu on a barrage

Takahashi Naoki [The United Graduate School of Agricultural Sciences , Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Tanaka Hiroki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

越流堰における流況とアユの遡上実態

○高橋 直己 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
田中 浩基 [鳥取大学農学部]

近年,多くの堰堤やダムに魚道が設置されている.しかし,設置後の機能評価に関しては十分に検討されていない.一般的に遡上数が重視されているが,魚道内の個体数は把握できても,堰下流部の個体数を把握することは難しい.そこで,遡上数と共に魚道評価に用いることができる要素として,魚道への遡上経路における流況に着目し,流況調査を行った.そして,得られた流速・流向データを用いて魚道への遡上し易さの定量化を試みた.

Keyword: 魚道の機能評価, アユ, 流向
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2010

発表番号 [8-32]

Application of the fish counter to corrugated pipes for paddy field fishway

SAITO Keigo [Graduate School of Science and technology, Niigata University]
MISAWA Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
SATO Takenobu [Center for Transdisciplinary Research, Niigata University]
YOSHIKAWA Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

波付き管水田魚道における魚カウンターの適用

○斎藤 敬吾 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
佐藤 武信 [新潟大学超域研究機構]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]

本研究は波付き管水田魚道において,自動的・連続的に遡上数を計測できる魚カウンターの適用を検討したものである.魚カウンターは,河川魚道用を遡上する中大型魚を対象に開発されたものであり,波付き管水田魚道やドジョウのような小型の底生魚に適用した例はなかった.そこで計測部構造の改良を試みた.その結果,改良型では80%以上の割合で計測でき,体長5cm以上であれば体長に関わらず計測可能であることがわかった.

Keyword: 波付き管水田魚道, 魚カウンター, ドジョウ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2010

発表番号 [8-33(P)]

Forecasting on population dynamics of Cobitis biwae in hill-bottom paddy field by PVA

MATSUZAKI Masumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]

PVAを用いた谷津田におけるシマドジョウの個体群動態の予測

松崎 真澄 [農林水産省農村振興局]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
○山口 亮 [宇都宮大学大学院]

谷津地形では、圃場整備や耕作放棄地の増加といった影響を受けて、水田水域の個体群の生息状況の悪化が危惧されている。種の個体群動態や絶滅リスクを推定する方法としてPVAが挙げられる。本研究では、圃場整備が実施された栃木県の杉山入の谷津と大谷津でシマドジョウにPVAを適用する。シマドジョウの絶滅リスクに最も影響を与える要因を明らかにし、今後必要とされる保全策を検討する。

Keyword: PVA, 個体群動態, 保全策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2010

発表番号 [8-34(P)]

Development of a fauna data-base system using the data obtained by the paddy waters animal surveys

Funakawa Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]

水田水域の生きもの調査に基づく生息種のデータベース化と環境要因の分析

○船川 はるか [宇都宮大学大学院]

栃木県では、「農地・水・環境保全向上対策」の一環として「田んぼまわりの生きもの調査」が全活動組織で行われている。本研究では、栃木県の375組織が行った調査結果を用いて県内の生物生息分布を把握し、環境要因がどのように影響しているのか分析する。対象種は計15種とした。また、15の組織に、生き物調査を実施したことによる営農方式の変化や、生き物や環境への意識の変化について聞き取りアンケート調査を実施した。

Keyword: 生態系, 環境教育, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2010

発表番号 [8-34(P)]

Development of a fauna data-base system using the data obtained by the paddy waters animal surveys

ONISHI Tomoya [Okayama city hall]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]

水田水域の生きもの調査に基づく生息種のデータベース化と環境要因の分析

大西 智也 [岡山市役所(元宇都宮大学)]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

栃木県では、「農地・水・環境保全向上対策」の一環として「田んぼまわりの生きもの調査」が全活動組織で行われている。本研究では、栃木県の375組織が行った調査結果を用いて県内の生物生息分布を把握し、環境要因がどのように影響しているのか分析する。対象種は計15種とした。また、15の組織に、生き物調査を実施したことによる営農方式の変化や、生き物や環境への意識の変化について聞き取りアンケート調査を実施した。

Keyword: 生態系, 環境教育, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2010

発表番号 [8-35]

Study on the benthos of Ogawara lake

Okada Tatsuhiro [Graduate School of Veterinary Medicine&Animal Sciences,Kitasato university.]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine,Kitasato University.]
Tomimasu Akimitsu [School of Veterinary Medicine&Animal Science,Kitasato University.]
Nagasaki Masayasu [Aomori Prefectual Industrial technology Research Center Inland Water Fisheries Research Institute]
Ebina Hideki [Japan Fisheries cooperative Lake Ogawarako]
Kado Yuuetsu [Aomori Prefectual Industrial technology Research Center Inland Water Fisheries Research Institute]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine,Kitasato University.]

小川原湖のベントスに関する研究

○岡田 竜洋 [北里大学大学院獣医畜産学研究]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
富桝 朗充 [北里大学獣医畜産学部]
長崎 勝康 [青森県産業技術センター内水面研究所]
蛯名 秀樹 [小川原湖漁業協同組合]
角 勇悦 [青森県産業技術センター内水面研究所]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

近年、小川原湖における富栄養化の進行などが問題とされ生態系に大きな影響を及ぼしている。底泥は富栄養化に伴いその質が変化し、ベントスの生息に直接的影響を及ぼすと考えられているが、ベントスとの関係については不明な点が多く、解明が望まれている。本研究では、小川原湖の南・中・北部の底泥とベントスを月1回採取・調査し、ベントス群集構造の時期的・地理的変動とベントスと底泥の組成との関係を明らかにした。

Keyword: 生物多様性, 生態系,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2010

発表番号 [8-36]

Benthic Fauna of each Construction Method of Environment-Conscious Canals

WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
PARK Myoung Soo [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

環境配慮型水路の整備工法とベントス相

渡部 恵司 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
朴 明洙 [農村工学研究所]
○森 淳 [農村工学研究所]

農業排水路のベントス相は底質により異なり,砕石はベントスの生息環境として適している.しかし細粒分が堆積すると生物量が減少する.適切な維持管理・出水による攪乱はベントス相の更新に貢献する.ユスリカのδ13Cは流速の大きなところで高く,深みのような流速の遅いところで低かった.流速は水深や底質など他の環境要因に影響するからユスリカのδ13Cを水域環境の多様性の指標として利用できる可能性がある.

Keyword: 生態系配慮, 生息場所の多様性, 炭素・窒素安定同位体比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2010

発表番号 [8-37]

Effect of Sand Banking on Benthos Habitation in the Inner Area of the Ariake Sea

Yoshinaga Naohiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Tsurumaru Masayuki [Graduate School of Agriculture, Saga University]
Kato Osamu [Professor Emeritus, Saga University]
Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海湾奥部における覆砂の底生生物生息への効果

吉永 直弘 [佐賀大学農学部]
峇檗_軫 [佐賀大学大学院農学研究科]
加藤 治 [佐賀大学名誉教授]
○原口 智和 [佐賀大学農学部]

佐賀県が実施した有明海湾奥部の覆砂工区において、平成17年から平成21年にかけて底質環境と底生生物の調査を行なった結果、以下のことが明らかとなった。細砂分の堆積しやすい東部では、覆砂の有無によらず二枚貝類が多く生息する。西部では、還元状態になりやすい北側の地点の覆砂工区において効果が確認されたが、泥分の堆積しやすい南側の地点においては覆砂の有無によらず底生生物はほとんど生息しない。

Keyword: 覆砂, 底生生物, 底質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2010

発表番号 [8-38]

Distribution and habitat environment of Inversiunio jokohamensis inhabit a reservoir in a hill-bottom valley

Kakino Wataru [Seisho region prefectural administration center of Kanagawa pref]
Itoh Toshishige [Enoshima Aquarium]
Kobayashi Atsushi [Keika Boy’s Junior & Senior high school]
Yoshida Yutaka [Tochigi prefectural fisheries experimental station]

谷戸地形のため池におけるヨコハマシジラガイの生息分布と生息環境−神奈川県鎌倉市の谷戸のため池を事例として−

○柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]
伊藤 寿茂 [新江ノ島水族館]
小林 敦 [京華学園中学・高等学校]
吉田 豊 [栃木県水産試験場]

谷戸にあるため池において,ヨコハマシジラガイの生息分布の調査を行った結果,岸側で生息密度が高かった.平均殻長は、サイズが大きく老齢と考えられる個体が多かった。流出水路では、ホトケドジョウが1個体採捕されたが、流入水路では採補されなかった。ため池では魚類は採捕されなかった。以上から、ため池において、ヨコハマシジラガイは再生産ができていない可能性が考えられた.

Keyword: イシガイ類, ため池, 生息環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2010

発表番号 [8-39]

Breeding damages and adhesive characteristics of Limnoperna fortunei in an irrigation canal

Nakamura Yoshio [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]
Sawada Takashi [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture.]

農業用水路におけるカワヒバリガイの繁殖被害と固着特性

中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]
○澤田 崇 [東京農業大学大学院農学研究科]

特定外来生物である淡水棲二枚貝カワヒバリガイが農業用水路や揚水機場で大量繁殖し、固着によって水路幅を狭め通水機能障害を引き起こしたり、スクリーンや管路の目詰まりを起こしたりしており、各地で被害を及ぼしている。農業用水路における貝の生態があまり明らかにされていないことから、農業用水路における貝の固着力と水流に対する固着方向を計測して固着特性とその生態について検討した。

Keyword: 生態系, 用水管理, 外来種
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2010

発表番号 [企-8-3]

the paddy fish way

YABE_Seiichi [naigai engineering corp.]

水田魚道

○矢部 誠一 [内外エンジニアリング]

環境への負荷を軽減する様々な取組が始まっている。ここでは、コウノトリの野生復帰の取組の中で、農業生態系の環境保全機能を高め、生物多様性の確保、野生生物生息地の確保に焦点を当て、環境保全型農業技術の導入、併せて、生き物のゆりかごと言われる水田から、排水路、河川へと繋がり、水系を連続させるために設置した水田魚道、生態系保全型水路、水路型ビオトープ等について報告する。

Keyword: 水系の連続, 水田魚道,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2010

発表番号 [8-40]

Research on spread of Uniodae 〜Migration of Nipponocypris sieboldii〜

Kondo_Mio [Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Ito_Kengo [Faculity of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Senge_Masateru [Faculity of Applied Biological Sciences, Gifu University]

イシガイ類の拡散に関する研究〜寄生主であるヌマムツの移動距離について〜

○近藤 美麻 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

イシガイ類の寄生主であるヌマムツを対象として,夏季におけるイシガイ類幼生の一般的な寄生期間である1週間の移動距離について検討した.その結果,ヌマムツは,流れの上下方向に関係なく約2,000m移動することが分かった。そのため、イシガイ類が高密度で生息するビオトープ水田のような場所が少なくとも4,000m程度の間隔で整備されれば,その地域における広域的なイシガイ類の保全に有効であると考えられた.

Keyword: ビオトープ, イシガイ類, 寄生主
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2010

発表番号 [8-41]

Impact of proportions crossing concrete canals on frog population disappearance

Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Park_Myeong Soo [Rural Research Institute, KRC]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]

コンクリート水路における横断率がカエル個体群の消失可能性に与える影響

森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
朴 明洙 [韓国農漁村研究院]
○渡部 恵司 [農村工学研究所]

カエル類のコンクリート水路横断を可能にする転落防止工や脱出工等について,水路の横断率が個体群の消失に与える影響を検討した。ニホンアカガエルの水田―水路―斜面林間の移動を表したモデルを作成し,水路横断率ごとに40年間での個体群の消失確率を反復計算した。消失確率はパラメータ値により大きく異なったため,その値の推定が課題であるが,消失確率を低くするには極めて高い横断率が要求されることが明らかになった。

Keyword: 農業水路, ニホンアカガエル, 脱出工
GET PDF=10/10008-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2010

発表番号 [8-42]

Water Temperature Simulation of Observation Pond for the Conservation of Itasenpara Fish

Takahiro Kashima [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]

イタセンパラ保護観察池の水温シミュレーション

○鹿島 崇弘 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤 雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐 隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]

繁殖について水温の影響が大きい天然記念物イタセンパラの保護池も水田と同様に熱収支をモデル化して利用できれば良いと考え、アメダスデータから低水時の水温を求めるモデルの構築を目的にした。いくつかの近似や仮定を導入したが、夏期69日間の検証期間内については、降雨後に冷水温から気温に接近する直列の池群(調整池と流水池)の水温、常に気温に近い止水池の水温などが再現できたように思う。

Keyword: イタセンパラ, 水温, 流出量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2010

発表番号 [8-43]

Characteristic landscape of hunting area for Gray-faced Buzzards in Iwate prefecture

Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]
kawamura shirou [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

岩手県におけるサシバButastur indicusの狩場選択に影響する景観要素

東 淳樹 [岩手大学農学部]
○河村 詞朗 [岩手大学大学院農学研究科]

サシバの生息数が近年減少しており、保全の必要性が唱えられている。本種の生息地において、狩場は特に重要な環境であり、本研究ではこの狩場の景観的特徴を把握した。今回の結果から水田地帯に電柱が散在している環境を狩場として利用していることが明らかとなり、止まり木の存在が狩場の条件となることが推測された。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 測量・GIS
GET PDF=10/10008-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2010

発表番号 [8-44]

Effects of Flooding of Rice Fields during Winter on Population of Geese

Oono_Ken [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Shimada_Naoto [Graduate School of Bioresources, Mie University]

冬期湛水がガン類飛来数に与える影響

大野 研 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○嶋田 直人 [三重大学大学院生物資源学研究科]

蕪栗沼(宮城県)周辺水田では、ガン類にねぐらを提供するために、大規模な冬期湛水が行なわれている。それに伴い、この冬期湛水によってガン類が増加したという研究も多くなされている。しかし、ガン類は1970年代以降、全国的にも増加傾向にあり、蕪栗沼での増加が純粋に冬期湛水の成果であるとは断定できない。本研究では、蕪栗沼と他の越冬地で飛来数を比較することにより、蕪栗沼における飛来数増加の要因を明らかにした。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境
GET PDF=10/10008-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2010

発表番号 [8-45]

Effect of transparency on habitat of largemouth bass and bluegill

Shibutani Ayumi [Faculty of Applied Biological Sciences]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences]

オオクチバス・ブルーギルの生息場所に水の透視度が及ぼす影響

○渋谷あゆみ [応用生物科学部]
伊藤健吾 [応用生物科学部]
千家正照 [応用生物科学部]

現在,特定外来生物であるオオクチバス・ブルーギルに関して駆除等の対策が,全国各地で実施されている.この対策は,既知である2種の生態から講じられているが,効果的な方法は確立されていない.よって,2種の個体数増加を防ぐためには,新たな視点からの生態解明が必要である.そこで,2種が視覚に頼った採餌を行うことに注目し,オオクチバス・ブルーギルの生息分布と透視度に関連があるかを検討した.

Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境
GET PDF=10/10008-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2010

発表番号 [8-46(P)]

Research on drop of frogs using experimental ditch

Kudo Naoto [Graduate School of Utsunomiya University]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]
Goto Akira [Utsunomiya University]

実験水路を用いたカエル類の転落に関する研究

○工藤 直人 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

転落したカエルの救出のための工法に関する研究やそれに関するカエルの能力についての研究は多数報告されているが、カエルの転落に着目して研究を行っている例は見当たらない.本研究では,桝屋ら(2000),土井(2000)を参考にトウキョウダルマガエル・ニホンアカガエルの跳躍力についての再実験,また,室内実験ではトウキョウダルマガエル・ニホンアカガエルの転落の動態についての詳細を定量的に把握することを目的とした.

Keyword: カエル類, 転落, 実験用水路
GET PDF=10/10P08-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.900-901 , 2010

発表番号 [8-47(P)]

Selection of biodiversity indicator in frogs inhabiting Aichi plains paddy field

TAKI Katsutoshi [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]
HAYASHI Motoki [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]
OGA Toshiya [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]
TANAKA Yuichi [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]

愛知県平野部水田に生息するカエル類における多様性指標の選定

瀧 勝俊 [愛知県農業総合試験場]
林 元樹 [愛知県農業総合試験場]
尾賀 俊哉 [愛知県農業総合試験場]
○田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]

生物多様性に配慮した水田営農の効果を評価するために、愛知県平野部の水田に生息するカエル類について、指標種を選定するとともに、その保全に関与する環境要素について考察した。9市町44ほ場における生息種数は計5種で、その生息状況は栽培やほ場の条件に関する環境要素に影響されていた。ナゴヤダルマガエル、ツチガエルの生息するほ場は種数が多いことから、両種は指標候補として適すると考えられた。

Keyword: 指標種, 生物多様性, カエル類
GET PDF=10/10P08-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.902-903 , 2010

発表番号 [8-48(P)]

Spatial distribution of forest patches and habitat use of Japanese squirrel in Isawa alluvial fan, Iwate Prefecture, Japan

Goto Masafumi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Harashina Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

胆沢扇状地における樹林地の空間分布とニホンリスの生息地利用

○後藤 雅文 [岩手大学大学院農学研究科]
原科 幸爾 [岩手大学農学部]

本研究では胆沢扇状地中位段丘面における樹林地の空間分布の変化を詳細に把握した。そしてニホンリスを樹上性動物の代表として取り上げ,樹林地の利用状況についての調査を行い,樹林地の特性との関係について検討を行った。その結果、1951年から1968年にかけて対象地の樹林地の分断化が顕著に進行したことがわかった。また、ニホンリスを対象とした場合、分断化後も,生息地の連結性が保たれていることが示唆された。

Keyword: 生物多様性, 環境保全, 農村景観
GET PDF=10/10P08-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.904-905 , 2010

発表番号 [8-49(P)]

Relationships between land-cover history and black bear home-range overlapping in Kitakami high land, Iwate Prefecture, Japan

Harashina Kouji [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Aoi Toshiki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Takahashi Hirokazu [The united Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]

岩手県遠野市における土地被覆の変遷とツキノワグマの環境利用との関係

原科 幸爾 [岩手大学農学部]
青井 俊樹 [岩手大学農学部]
○高橋 広和 [岩手大学連合大学院連合農学科]

本研究は人為的な影響により形成された景観構造の変遷把握と、クマの環境利用の関係とを検証することを目的とした。土地利用図と空中写真の解析により、馬の生産のための山地上部の草地利用から、牛の飼育のため山地下部の草地利用へとシフトし、その後、拡大造林と草地の放棄によって、里近くの採草地が人工林とナラなどの自然林へと景観構造が変化していった事が、クマの里近くの生息に関与している事が示唆された。

Keyword: 生態系, 地理情報システム(GIS), 環境影響評価
GET PDF=10/10P08-49.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2010

発表番号 [企-8-4]

Movement of Tail beat and Swimming Speed of Fingerling Char,Salvelinus leucomaenis, with Stamina Tunnel in Field

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]
Yamamura masahiro [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science graduate course]
Kato koh [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]

フィールドにおけるスタミナトンネルによるイワナ稚魚の尾部の運動と遊泳速度

○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
山村 真弘 [弘前大学大学院農学研究科]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]

青森県西目屋村の養殖場において長方形スタミナトンネルを用いてイワナ稚魚が高速で遊泳する際の尾部の運動と遊泳速度との関係について検討した。管内流速66cm・s-1〜102cm・s-1で遊泳したイワナ稚魚13尾(平均全長8.2cm)の遊泳速度と尾ひれの振動数は,105cm・s-1〜166cm・s-1,18Hz〜29Hzであった.ヤマメ稚魚と同様に,尾ひれの最小振動数とその最小遊泳速度の概念を導入して整理し,遊泳速度と尾ひれの振動数との関係式を得た。

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
GET PDF=10/10S08-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.906-907 , 2010

発表番号 [8-50(P)]

Relativity of crop damage according to expansion of distribution of sika deer in Iwate Prefecture

Akatsuka_Shusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Harashina_Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

岩手県におけるニホンジカの分布域拡大とそれに伴う農業被害の関連性

○赤塚脩介 [岩手大学大学院農学研究科]
原科幸爾 [岩手大学農学部]

本研究では、岩手県内のシカの分布の変化を把握すると同時に、近年シカの分布が確認されている岩手県川井村を調査対象として、より詳細なシカの目撃・農作物被害の地理的分布を明らかにし、さらに村内の農作物被害地点周辺のシカの空間的・時間的な密度変化を検証することを目的とした。

Keyword: ニホンジカ, 農作物被害, 地理情報システム(GIS)
GET PDF=10/10P08-50.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.70-71 , 2010

発表番号 [企-9-1]

Performance Evaluation of the Irrigation Water Wheels

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]

かんがい用揚水水車の性能評価

○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]

現存する揚水水車は、直径1.5mから2.5mが最も多い。例えば、容積が約2.2?の筒を8つ有する直径2.0mの揚水水車は,用水路の流速が約0.7m/sの場合、100m3/d程度の汲み上げ量が期待できることが明らかになった。揚水水車はわが国で古くから利用される技術であり,CO2排出削減にも寄与することから利用の拡大が期待される。

Keyword: 揚水水車, 水土の知, 自然エネルギー利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.- , 2010

発表番号

GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
[]

後藤 章 [宇都宮大学農学部]
[8-34(P)]874 []

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.- , 2010

発表番号

Damage Detection of Concrete Siphon Structure using Neural Network Model

SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]

ニューラルネットワークを援用したサイホン構造物の損傷同定に関する研究

鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
千代田 惇 [株式会社 日本水工コンサルタント]
伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
○本間 辰之助 [株式会社 日本水工コンサルタント]

サイホン構造物の老朽化は,漏水事故により顕在化する。本研究では,漏水現象に伴うサイホン内の水圧変動に着目し,検出精度の向上を試みた.解析データはニューラルネットワークモデルにより階層型モデルとして検討した.その結果,検出データに対する漏水同定精度は構築モデルにより89%であることが明らかになり,実構造物での提案手法の適用の可能性が示唆された.

Keyword: サイホン構造物, ニューラルネットワークモデル, クラスター解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2009

発表番号 [1-14]

Energy-independent agriculture using biomass for stable food supply

YOSHIDA SHUICHIRO [National Agriculture and Food Research Organization]

食料の安定供給のためのバイオマスによる農業用直接エネルギーの地域内自給

○吉田 修一郎 [農業・食品産業技術総合研究機構]

農業生産で直接使用する化石燃料を、地域内の農地や畜産で生産されるバイオマスエネルギーで完全に代替しつつ、食料生産を維持・拡大するための農地利用のあり方を稲麦二毛作地帯および稲麦大豆2年3作地帯を対象に線形計画法を用いて構想した。わらを利用した第2世代のバイオ燃料技術の実用化と、稲麦二毛作による農地利用率の向上が、エネルギー供給を確保しつつ食料生産を拡大するために有効であることを確認した。

Keyword: 食料自給力, エネルギー自給, バイオマス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.176-177 , 2009

発表番号 [1-18]

Systematization of Environment and Cost Evaluation on Integrated Regional Biomass Use Plan

doi kazuyuki [Naigai Engineering Co.Ltd.]
nakagami ken'ichi [Ritsumeikan University.]
morimoto hidetsugu [Kyoto University.]
yuyama yoshito [National Institute for Rural Engineering.]

バイオマス総合利活用地域構想についての環境・経済評価のシステム化

○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
仲上 健一 [立命館大学]
森本 英嗣 [京都大学]
柚山 義人 [農村工学研究所]

バイオマス総合利活用の地域構想を策定する上で複数のシナリオを設定し検討・評価することが重要と考え,経済・環境を評価項目とするバイオマス総合利活用評価モデルを構築した。このモデルの内容については前年に報告したが,今回,公表中のバイオマスタウン構想のなかで数値の明確な多数事例をモデルにより分析し,新たなシナリオを相対的に評価するための基準を提示することで利活用構想の経済・環境に関する評価をシステム化した。

Keyword: バイオマスタウン, 環境経済評価, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2009

発表番号 [1-19]

Scenario Evaluation about Biomass Used Effects for a Region −Case Study of K-City, Chiba Prefecuture-

MORIMOTO Hidetsugu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University ]
DOI Kazuyuki [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
HOSHINO Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
KUKI Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

地域へ与えるバイオマス利活用効果に関するシナリオ評価 −千葉県K市を事例として−

○森本 英嗣 [京都大学大学院農学研究科]
土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]
柚山 義人 [農村工学研究所]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]

地域にとっての「総合的かつ効率的」なバイオマス利活用を検討するため,大都市圏周辺地域の千葉県K市を対象に,バイオマス総合利活用評価モデルを用いて,バイオマス利活用が地域に与える効果(経済性,環境影響)を総合的に評価した。その結果,筆者らが立案する計画では温室効果ガス排出,エネルギー消費の削減,抑制が可能であるが,K市のように家畜の多い地域では,堆肥や液肥の過剰生産による窒素過剰を招く恐れを示唆した。

Keyword: 環境影響評価, 物質循環, 地球環境
GET PDF=09/09001-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2009

発表番号 [1-20]

Analyzing the present state to evaluate sustainability of assistance projects for participatory irrigation management

ONIMARU Tatsuji [National Institute for Rural Engineering, NARO]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

参加型水管理支援事業の自立発展性評価の現状分析

○鬼丸 竜治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
佐藤 政良 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

開発途上国では,参加型水管理の実現へ向けた支援の効果が必ずしも持続していない。本報では,参加型水管理を支援するためアジアモンスーン地域で実施された技術協力プロジェクトを対象として,効果の持続性(自立発展性)の視点から事業評価の現状を分析した。その結果,評価指標の相互関係を十分に認識していないと,1つの指標を達成するための活動が別の指標の達成を意図せず阻害することになりかねないこと等を明らかにした。

Keyword: 参加型水管理, 自立発展性, 評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2009

発表番号 [1-21]

Factor affecting the determinants of participating motive in preservation activity of water wheels

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

揚水水車保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因

○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]
石田 憲治 [農村工学研究所]
島 武男 [九州沖縄農業研究センター]

本研究は農村資源の適切な保全方法を検討するために,揚水水車を事例に非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因を,環境心理学的手法を用いて解明した.「景観・文化」と「機能」の判断が非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼすことが示された.前者は多面的機能について,後者は本来的機能について重視していることが推察された.

Keyword: 揚水水車, 農村計画, 心理プロセス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2009

発表番号 [1-22]

Analysis of the feelings of the burden with maintenance for infrastructures

KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]

基盤施設の維持管理に伴う負担感の分析

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

基盤施設は、その機能を十分に発揮し続けるために適切な維持管理が必要である。本研究では、景観形成を目的とした事業に伴う施設の維持管理や景観活動に対する負担感の構造を、判別分析によって明らかにした。その結果、維持管理活動を健全に維持していくには受益者全体の参画が、景観活動をより良く継続していくには活動主体が活動に対する意義と価値を理解し、また積極的に価値を創造していくことが必要だという結論が導かれた。

Keyword: 環境配慮型事業, 維持管理負担, 判別分析
GET PDF=09/09001-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2009

発表番号 [1-23]

Fundamental Research for the Establishment of Optimal Management of Agricultural Pond located in an Urban Sprawl Area

Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Nishide Satoshi [Fuji oil Co., Ltd.]
Yamasaki Shutaro [Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]

混住化が進行する農業農村地域におけるため池の最適管理に向けた調査研究

○齋 幸治 [高知大学農学部]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
西出 聡 [不二製油株式会社]
山崎 周太郎 [高知大学大学院総合人間自然科学研究科]

混住化地域における農業用ため池の現状把握と課題解決策の提案を目的に,高知市絶海池を対象として,水質調査及び周辺住民の同池への意識調査を行った.水質調査の結果,池内は富栄養状態にあり,とくに排水路整備が不十分な南岸の水路から高栄養塩濃度の水の流入が確認された.意識調査の結果,住民の多くが池の環境保全活動に対して参加の姿勢を示した.とくに,現住地域への高感度が高い回答者ほど活動に対し積極的であった.

Keyword: 農業用ため池, 水環境, 混住化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2009

発表番号 [1-24]

Farmers Participation in On-Farm Irrigation Management in Thailand and Cambodia

MATSUI Wato [Graduate School of Agriculture Utsunomiya]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
SAITO Miho [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University Agriculture and Technology]

タイ及びカンボジアの末端灌漑管理における農民参加

○松井 和土 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
齋藤 未歩 [東京農工大学連合大学院]

開発途上国で進められてきた灌漑プロジェクトの多くで末端灌漑管理が不十分であることが指摘され、この解決策として参加型灌漑管理(PIM)の導入が推進されている。しかしその効果の検証が十分になされているとはいえない。そこで、本研究ではタイとカンボジアの灌漑プロジェクト地区を調査対象地とし、PIMの現状評価を行った。その結果、現在のPIMは行政主導の面が強く、農家の自発的な参加が必要であることが明らかになった。

Keyword: 参加型灌漑管理, 末端水路, 水利組合
GET PDF=09/09001-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2009

発表番号 [1-28]

Probrems and Countermeasures on Rural Improvement Model Activities-Case Considerations on Model Activity's Reports-

MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
MORIGUCHI_Chihiro [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

農地・水・環境保全向上対策の取組み時の問題点と工夫点−モデル支援事業地区の活動報告による検討−

○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
森口 千洋 [愛媛大学農学部]

平成18年度にモデル的に開始された全国568地区の農地・水・環境保全向上対策の活動が公表されている。活動報告より、活動の組織や計画づくりでの苦労点や工夫点を整理し、共通的な問題を抽出した。工夫内容は問題点の解決策ともなることから、問題点と工夫点を関連づけを試行し、問題事項に関連づけられた工夫点を解決方策とする改善方向としてとりまとめ、取組み時の計画づくりにおける視点から位置づけた。

Keyword: 農村環境保全, 共同活動, 環境保全型営農活動
GET PDF=09/09001-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2009

発表番号 [1-29]

The promotion conditions of the environmental conservation activities by a local resident-In case of settlement activities for improvement of field, irrigation water and rural environment-

TOKUOKA Miki [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]

地域住民による環境保活動の促進条件−「農地・水・環境保全向上対策」実施地区事例の考察から−

○徳岡 美樹 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
石田 憲治 [農村工学研究所]

本研究では、共同活動における参加団体数や種類、子供たちの参加状況に着目し、環境保全活動の促進条件を考察した。秋田県I地区、宮崎県A地区の事例から、共同活動への参加団体が多い地区では、各団体の特色ある活動の実施が活動を相互に支援したり関係者を仲介して、地域住民の参加を促進していた。また、多様な団体の参加を促すためには、子供たちを主人公にした活動が有効で、環境保全活動を促進することが示唆された。

Keyword: 資源管理, 環境保全, 共同活動
GET PDF=09/09001-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2009

発表番号 [1-33]

Points at Policy Evaluation of Biomass Use

YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]

バイオマス利活用政策評価の論点

○柚山 義人 [農村工学研究所]

バイオマス・ニッポン総合戦略に関わる総務省による政策評価が行われている。農林水産省はプロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発」の中間評価を2008年度末に行った。利活用推進の目的の中には数値目標を設定しづらいものがある。国費を投入しての施策の評価にあたっては,定性的目標に対する効果の発現状況を調査・分析する方法が重要になる。本稿では,研究開発部門からみた,論点を抽出した。

Keyword: バイオマス, 評価指標, ライフサイクル
GET PDF=09/09001-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2009

発表番号 [1-34]

Energy Balance and Profitability in Cultivation of High-yield Rice as Energy Crop

SHIMIZU_Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA_Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA_Masato [National Institute for Rural Engineering]

バイオ燃料原料としての多収米栽培におけるエネルギー収支と経済性

○清水 夏樹 [農研機構農村工学研究所]
柚山 義人 [農研機構農村工学研究所]
中村 真人 [農研機構農村工学研究所]

水田活用方策の一つとして期待されるバイオ燃料原料としての多収米の栽培特性を検討するため,実圃場で多収米を粗放的に栽培し,農業機械の燃料消費量,投入資材量・価格,労働時間等を調査した。エタノール化を前提とした産出可能エネルギー,燃料原料としての販売価格を試算し,栽培時投入エネルギー・コストと比較したところ,現行技術下ではエネルギー収支はプラスだが経済性は大きくマイナスの値となることが明らかとなった。

Keyword: 多収米, バイオ燃料, エネルギー収支
GET PDF=09/09001-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2009

発表番号 [1-38]

Structure of common component to waterscape in Harie District, Shinasahi-cho, Takashima City, Shiga Prefecture

KITAZAWA Daisuke [Advice Center for Rural Environment Support]
FUJIMOTO Nobuyoshi [Tochigi Collaboration Design League]
SAITOH Yukihiko [Graduate School of Horticulture, Chiba University]
MOCHIZUKI Hisae [Hongo Planning Office Co.,Ltd.]

滋賀県高島市新旭町針江地区における水辺景観に共通する景観構成要素の成り立ち

○北澤 大佑 [社団法人 農村環境整備センター]
藤本 信義 [とちぎ協働デザインリーグ]
齋藤 雪彦 [千葉大学園芸学研究科]
望月 久恵 [株式会社 本郷計画事務所]

本報告では、滋賀県高島市新旭町針江地区を事例として、当該地区の水辺景観に共通して見られる景観構成要素に着目し、これらを地域固有のデザインコードと位置づける。デザインコードは、農村の営みの意図的な表れの中にあり、社会が受容している法則性または拘束性により形成され、継承されてきたものであり、デザインコードの成り立ちを読み取ることで、農業農村地域における景観特性を理解することができるといえる。

Keyword: 水辺景観, デザインコード, 景観特性
GET PDF=09/09001-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2009

発表番号 [1-4]

Characteristics of small-scale and scattered community from viewpoints of population, industry, transportation, and life

takahashi jyunji [National Institute for Rural Engineering ]
saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]

人口・産業・交通・生活からみた小規模・散在集落の特徴

○高橋 順二 [(独)農研機構 農村工学研究所]
齋藤 信也 [荘銀総合研究所]
石川 敬義 [荘銀総合研究所]

山形県、鹿児島県等の4県を対象として、メッシュ人口データとGIS等を活用して「小規模・散在集落」を抽出し、人口、産業、交通、生活等の面から当該集落および当該集落が多い市町村の特徴を分析した。当該集落では、人口減少率・高齢者人口率が大きく30分時間圏の事業所等の就業者数が少ない、当該集落が多い市町村ほど、財政力が脆弱で中心市までの時間距離が大きい等の特徴がみられ、これらを踏まえた対策が必要である。

Keyword: 人口減少・高齢化, 地域活力, 交通時間圏
GET PDF=09/09001-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.156-157 , 2009

発表番号 [1-8]

Feasibility study of modeling based on review of green tourism - A case study of Nasu Town , Tochigi Prefecture -

YUKI Hisato [Nasu Town. Dept. of Agriculture and Forestry promotion]
TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]

グリーンツーリズム実践に向けた活動モデルの構築とその適用−栃木県那須町を事例として−

○結城 寿人 [那須町役場]
田村 孝浩 [宇都宮大学農学部]

栃木県那須町を対象地域として、GISを用いて賦存資源を空間データベースとして整理した。また、既存のグリーンツーリズム(以下GT)活動を類型化し、運営主体と地域資源を関係づけたGTの活動モデルの構築を行った。空間データベース上にGT活動モデルを適用することで、GT活動パターンやGT実践地区の具体化が可能となり、実際にGTを行う際の行動モデル(行程表)の作成が可能となった。

Keyword: グリーン・ツーリズム, GIS, 地域資源
GET PDF=09/09001-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2009

発表番号 [1-9]

Information on Farm Restaurants with simple management and Regional specialties

Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

簡易営業型農家レストラン開設の可能性と地域の食情報の発信 −食資源を生かした地域活性化と情報利用に関する研究−

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]

「食と情報」の関連を考える場合、ネットが注目される。ネットには多くの情報がある一方、その多さが、逆に情報を分かりにくくしている部分もある。本研究では、農家レストランを地域の食情報と消費者が直接結びつく場とし、青森県平川市尾上地区の「のほほん」を事例とした検証を行った。その結果、簡易営業型農家レストラン間の「小さな連携」をベースにした地域の食情報の共有が、ネット情報を補強し、地域振興に繋がる可能性があることを示した。

Keyword: インターネット, 農村振興, 農家レストラン
GET PDF=09/09001-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2009

発表番号 [2-10]

Long-Term Change in Regional t-year Rainfall

KUDO RYOJI [Okayama University]
NAGAI AKIHIRO [Okayama University]
CHIKAMORI HIDETAKA [Okayama University]

地域ごとにみた確率雨量の経年変化

○工藤 亮治 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]

ここでは,気象・水象条件が類似する地域では確率雨量は等しく,その地域では同一規模の豪雨はどこでも発生しうると仮定して,「地域最大雨量」の概念を導入するとともに,地域内の年最大雨量にGumbel分布を適用し,全国11地域における確率雨量の経年変化を検討した.その結果,10年確率日雨量は11地域中8地域で,10年確率1時間雨量は3地域で,10年確率10分雨量は2地域で増加傾向にあることがわかった.

Keyword: 地域確率雨量, 地域最大雨量, Gumbel分布
GET PDF=09/09002-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2009

発表番号 [2-11]

Studies on Grandwater Flow by Three Dimensional Analysis of F.E.M.

Kadono Miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science]

三次元地下水流動に関する研究

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]

青森県つがる市の広域畑地において、F.E.M.三次元地下水流動のシミュレーションを行った。解析は、平成20年4月のデータを境界条件として、ほぼ80ha畑地土壌の地下水流動に関与する砂丘山体の透水性(Km)と畑地(Kf)の一部領域の不透水層(Ks)の変化について解析した。この結果、砂丘山体が畑地の地下水流動に及ぼす影響園はほぼ40mであり、解析畑地ではKsが10倍程度変化すると地下水分布に大きく影響することなどが分かった。

Keyword: 地下水流動, 数値解析, 地下排水
GET PDF=09/09002-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2009

発表番号 [2-15(P)]

Modekling of Land Subsidence Caused by Groundwater Expolitation

MORITA_Nanako [Fukisawa Construction Consultants Co.,Ltd.]
GOTO_Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI_Masakazu [Utsunomiya University]

地下水過剰揚水による地盤沈下のモデル化

○森田 七子 [株式会社富貴沢建設コンサルタンツ (元宇都宮大学大学院)]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

北関東平野では,地下水揚水による地盤沈下が現在でも続いている。そこで本研究では、地下水揚水による地盤沈下の影響要因を評価するための地盤沈下モデルを構築した。揚水量推定のための水田水収支サブモデル,深層地下水位推定のための帯水層水収支サブモデル,地盤収縮量推定のための地盤収縮サブモデルの3つのサブモデルから構成される。3つのサブモデルはそれぞれ各現象を上手く再現できた。

Keyword: 地盤沈下, 地下水, レオロジーモデル
GET PDF=09/09P02-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.254-255 , 2009

発表番号 [2-18]

Impact of Climate Change on Water Balance of an Irrigation Dam in Cold and Snowy Region

Nakamura Kazuamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Saito Masami [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
Matsuoka Naoki [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]

気候変動が積雪寒冷地の農業用ダムの水収支に与える影響

○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
齋藤 正美 [(財)日本気象協会北海道支社]
松岡 直基 [(財)日本気象協会北海道支社]

気象庁・気象研究所による水平解像度20kmの地域気候モデルの計算値を用いて、北海道内の水田灌漑用ダムであるAダムにおける2031年〜2050年の水収支を試算した。その結果、将来は現在に比べて融雪流出が早まるため、融雪水の流出時期と灌漑期間の重複時期が短くなることで、灌漑初期のダム貯留水の利用が早まり、生産調整を行わない場合には現況のダム容量で不足する頻度が高まることがわかった。

Keyword: 地球温暖化, 水田灌漑, 積雪寒冷地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2009

発表番号 [2-20]

Drought Prediction in Chao Phraya River Basin, Thailand

HIGUCHI_KATSUHIRO [NTC Consultants Co.,LTD.]
WATANABE_HIROSHI [NTC Consultants Co.,LTD.]
MASUNAGA_YAHIRO [NTC Consultants Co.,LTD.]
MIYAZATO_TETSURO [Japan Institute of Irrigation and Drainage]
OHSHIMA_SOTARO [Japan Institute of Irrigation and Drainage]
KUSUNOKI_SHOJI [Meteorological Research Institute]

タイ国チャオプラヤ川流域の将来の渇水予測

○樋口 克宏 [NTCコンサルタンツ(株)]
渡邊 博 [NTCコンサルタンツ(株)]
益永 八尋 [NTCコンサルタンツ(株)]
宮里 哲郎 [日本水土総合研究所]
大島 創太郎 [日本水土総合研究所]
楠 昌司 [気象研究所]

直近の気象解析データを基に流域の渇水状況を把握するため、タイ国チャオプラヤ川流域を対象として流域全体の渇水予測を行なった。まず、現状と将来の各20年分の年降水量データをもとに渇水量をガンベル法により算出し、現状と将来の渇水状況の比較を、グリッド毎ならびに流域毎に行なった。その結果、上流部の谷地や海岸部で年降水量の減少が見られた。また、流域全体では、ピン川上流域全体は15.3mm/year減少、チャオプラヤ川流域全体は、7.7mm/year増加であった。

Keyword: 地球温暖化, 渇水, タイ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2009

発表番号 [2-25]

Design of Vertically Installed Runoff Control Devices for the Paddy Field Dam practice

Koide Hideyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]

田んぼダムにおける垂直設置型調整板の流出孔の設計

○小出 英幸 [新潟大学農学部]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]

田んぼダムにおける落水量調整板の設置位置は,排水マスの構造によって異なる.低平地帯の水田では,排水路側出口と田面の落差が大きく取れないため,排水マス壁面に排水管が接続されている場合が多く,調整板を排水マス開口部に垂直に設置せざるを得ない.本研究は,このような垂直設置型調整板を対象に,室内実験及びシミュレーションを通じて流出孔面積と孔形状の提案を行うことを目的とする.

Keyword: 田んぼダム, 垂直設置型調整板, 流出孔設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2009

発表番号 [2-28]

Relationship between nitrogen isotope ratios of nitrate and its origins in groundwater in the Southern Part of Okinawa Island, Japan

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

沖縄本島南部地区における地下水硝酸性窒素の窒素同位体比と負荷源の関係

○吉本 周平 [農村工学研究所]
土原 健雄 [農村工学研究所]
石田 聡 [農村工学研究所]
今泉 眞之 [農村工学研究所]

近郊農業地域の琉球石灰岩帯水層の地下水硝酸性窒素の負荷源について窒素同位体比と土地利用から考察した.集落付近のδ15N値は比較的高く,集落内で発生した家畜排泄物や生活排水の影響を反映している.畑地付近のδ15N値は集落付近より低いが,化学肥料のみ由来よりもかなり高く,堆肥の混合が示唆される.洞窟近傍では,洞窟内の卓越した地下水流動によって直近の土地利用が反映されないため,δ15N値が分散している.

Keyword: 硝酸性窒素, 安定同位体, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2009

発表番号 [2-30]

Nitrate concentrations of groundwater in a subtropical limestone island

YOSHINAGA Ikuo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
SUMI Hidekazu [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
HARAGUCHI Noburou [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
IKOMA Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

琉球石灰岩地域における地下水の硝酸態窒素濃度

○吉永 育生 [九州沖縄農業研究センター]
住 秀和 [九州沖縄農業研究センター]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]

沖縄本島北部の伊江島で,地下水の硝酸態窒素濃度に着目して水質環境を調査した。2,3の地点にて高いNO3-N濃度の値を示すものの,大半の地点で10 mg/L以下であった。各地点における濃度の季節変動は小さかった一方で,観測井ごとの値の差は大きく,約200 mの距離であっても4〜7 mg/Lの差が生じることもあった。観測井近傍の農地からの影響が考えられたため,作付や施肥量との関連を検討してみたものの,明確な傾向は得られていない。

Keyword: 地下水, 水質, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2009

発表番号 [2-31]

Deep soil, geology and water quality survey for understanding of water and nitrogen movement on Kimotsuki river basin, Kagoshima Prefecture

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Tomoyoshi Hashimoto [Kyushu Okinawa National Agricultural Research Center]
Shoichi Tanaka [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
Hidemi Wakikado [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
Tsutomu Takahashi [Yachiyo engineering Co., LTD.]
Tadayoshi Hitomi [National Institute for Rural Engineering]
Koji Hamada [National Institute for Rural Engineering]
Eisaku Shiratani [National Institute for Rural Engineering]

鹿児島県肝属川流域の水・窒素循環把握のための深層土壌・地質および水質調査

○久保田 富次郎 [農村工学研究所]
橋本 知義 [九州沖縄農業研究センター]
田中 正一 [鹿児島県農業開発総合センター]
脇門 英美 [鹿児島県農業開発総合センター]
高橋 努 [八千代エンジニヤリング(株)]
人見 忠良 [農村工学研究所]
濱田 康治 [農村工学研究所]
白谷 栄作 [農村工学研究所]

農業系窒素負荷を対象とした流域の水・物質循環の把握にあたって,深層土壌〜地質圏の窒素循環特性の解明が不可欠である.演者らは鹿児島県肝属川流域において水・窒素循環を把握するため,流域の水理基盤を形成する基盤岩を含めたGL ?97mまでのボーリング調査,関連分析および地下水調査を行った.本講演では地質層序,ボーリングコアの生物・化学・水理地質特性および観測井の地下水水質について得られた知見を紹介する.

Keyword: 水質, 深層土壌, 窒素循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2009

発表番号 [2-32]

Impacts of acid rain on springwater in Syounai Region, Yamagata

YOKOSAWA Satoshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
KAJIHARA Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

山形県庄内地方における酸性雨が湧水に与える影響について

○横澤 怜史 [山形大学農学部]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]

酸性雨は世界規模の環境問題の一つであり、特にpHの低い酸性雨が降下する地域では土壌肥沃度の減少などの土壌への影響が見られている。山形県庄内地方でもpH4前半の酸性雨が観測され、土壌中で交換性塩基の溶脱が起こる可能性が考えられる。本研究では山形県庄内地域の土壌中の交換性塩基溶脱の可能性を検討・考察することを目的として、酸性雨傾向を小集水域ごとに把握し、その集水域からの湧水水質を調査・分析することとした。

Keyword: 地下水, 水質,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2009

発表番号 [2-33]

Interval estimation of solute mass loads from a small forested catchment

TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

山林小流域からの溶存物質総流出負荷量の区間推定法について

○多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]

本研究は,流域からの総流出負荷量の区間推定法について述べたものである.具体的には,山林小流域からの,2004年度の8ヶ月間での溶存イオン総流出負荷量について検討した.この結果,流量と負荷量の間に,流量の2次までの項を含めた重回帰式をLQ式として採用すると,信頼区間のパフォーマンスが向上した.またランダムサンプリングや流量層別サンプリングよりも定期サンプリングの方がよい推定値を与えた.

Keyword: 水質, 水環境, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2009

発表番号 [2-34]

Study on the fluorescence properties of dissolved organic matter in the Takasegawa river system

Abe Youichiro [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato]
Naitou Masashi [School of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato]

高瀬川水系における溶存有機物の蛍光特性に関する研究

○阿部 陽一朗 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
内藤 将史 [北里大学獣医畜産学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

本研究では、青森県内を流れる高瀬川水系を対象とし、蛍光分光光度計を用い、河川および湖沼中の溶存有機物(DOM)の組成とその動態の把握を行った。その結果、河川と湖沼ではDOM組成が異なり、また、DOM組成には季節的な変動が見られることが明らかとなった。特に河川では地理的変化よりも季節的変化のほうが顕著に見られた。また、その変化には特定の蛍光成分が寄与していることが明らかとなった。

Keyword: 水質, 溶存有機物, 蛍光分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2009

発表番号 [2-35]

Study on the optical properties of dissolved organic matter in Shirakami mountain range

Nishimura Satoshi [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Sciences,Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine ,Kitasato University]
Sima Eikichi [School of Veterinary Medicine ,Kitasato University]

白神山地における溶存有機物の光学的特性に関する研究

○西村 怜史 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

本研究は白神山地を調査対象地とし、溶存有機物の組成や量が地理的環境および季節の違いでどの様に変化するか把握することを目的とし、5月〜10月にかけて白神山地を流れる渓流14地点から毎月採水を行い、溶存態有機炭素濃度、紫外可視吸収スペクトル、3次元蛍光スペクトルの測定を行った。その結果、溶存有機物の組成や量は降雨時に大きく変化すること、地理的要因や流域の大きさの違いによっても変化することが明らかとなった。

Keyword: 水質, 環境保全, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.294-295 , 2009

発表番号 [2-38]

Application of SWAT model for Water, Sedment and Nutrients Outflow in Subtropic Islands Watershed-Targeting Todoroki-river in Ishigaki Island-

Noda_Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Osawa_Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Iizumi_Keiko [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]
Ozawa_Kiyoshi [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]

亜熱帯島嶼地域における水・土砂・栄養塩流出モデル(SWAT)の適用‐石垣島轟川流域を対象として‐

○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
飯泉 佳子 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]
小沢 聖 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]

石垣島轟川流域においてSWATを適用した結果,モデル上で栄養塩の動態を規定する水,土砂の動態を再現可能であり,観測値に対する適合性も概ね良好であることがわかった.一方,大規模降雨時の水収支については,亜熱帯島嶼地域特有の地形を考慮して今後パラメータを検討することが必要であることが確認された.

Keyword: SWATモデル, 土壌侵食, 栄養塩流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2009

発表番号 [2-3]

Comparison of Characteristic of Water Balance between Coniferous and Broad-leaved Forests.

HISADA SHIGETA [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

人工針葉樹林流域と落葉広葉樹林流域における水収支特性の比較

○久田 重太 [岐阜大学応用生物科学研究科]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]

岐阜大学位山演習林内の, 隣接した人工針葉樹林流域と落葉広葉樹林流域で流出観測を行い, 水収支特性を比較した. 観測された年流出率は針葉樹流域で61.3%, 広葉樹流域で73.6%であった. 短期水収支法で5月から10月の蒸発散量を求めたところ, 前者で587.6mm, 後者で488.0mmと差が見られた. そこで, Komatsu(2005)の方法で蒸散量を推定したところ, 蒸散量は針葉樹流域で262.8mm, 広葉樹流域で320.9mm, 遮断蒸発量は前者で324.7mm, 後者で167.1mmという結果となった.

Keyword: 水収支・水循環, 長期流出, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2009

発表番号 [2-40]

Combination of a nitrogen/carbon circulation model and a watershed water quality model

OZAWA Yuko [Nihon Suido Consultants Co., Ltd.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]

窒素・炭素物質循環モデルと流域水質水文モデルの結合

○小澤 悠子 [株式会社 日水コン]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

多くの環境問題は窒素・炭素などの物質循環の歪みに起因しており、流域レベルにおける詳細な物質循環の把握が必要である。既往の流域水質モデルは脱窒などの表現が困難であった。また、土壌内物質変化を表現できるPBMを流域に適用させた事例も少ない。そこで、本研究では流域水質モデルとPBMを結合させた。モデリングの結果、精度の向上など課題は多いが、流域水質・PBMの二種のモデルが結合され、矛盾なく動作した。

Keyword: 流域水質モデル, DNDC, 窒素・炭素循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2009

発表番号 [2-45]

Effects and Efforts of Reduction of Nitrogen, Phosphorus and Suspended Solid Effluent Loads in Hachirogata Reclaimed Land

KONDOH Tadashi [Akita Prefectural University ]

八郎潟干拓地における排出負荷削減対策とその効果について

○近藤 正 [秋田県立大学生物資源科学部]

2007年12月に全国11番目の指定湖沼となった八郎湖の流出水対策地区、八郎潟干拓地において、2008年度より本格的な濁水・負荷流出防止対策および負荷量観測が大潟村農地・水・環境保全対策推進会議を中心に展開され、明らかな差引排出負荷量の削減となって観測された。排水量の大きい代かき田植時期、5月と6月で、懸濁物質(SS)は60、47%まで削減された。N、Pもこの時期減少したが、年間の排出では大幅な削減とはならなかった。

Keyword: 窒素・リン・SS, 差引排出負荷量, 面源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.312-313 , 2009

発表番号 [2-47]

Function of Water Purification Pond in Dairy Grassland Watershed

unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
tada hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
toriumi masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
suzuki sinya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

草地酪農流域における水質浄化池の効果

○鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
鳥海 昌彦 [北海道開発局釧路開発建設部]
鈴木 信也 [北海道開発局釧路開発建設部]

北海道東部の酪農地域に整備された水質浄化池の機能について,平水時と降雨出水時を対象に検討した。平水時の機能として全窒素濃度の低下浄化率は18%であることを明らかにし,全窒素濃度の低下率と水質浄化池の滞留時間と水温に正の相関があることを確認した。また,降雨出水時の効果として,池の沈砂機能により土壌(SS)と土壌に吸着して流出する成分(T-P)が大幅に削減されることを確認した。

Keyword: 草地酪農, 水質浄化池, 窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2009

発表番号 [2-48]

Functional Assessment of Purification Drainage Channel in Dairy Farming Basin during Rainfall-runoff Event

YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
ONO Ikuma [Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

酪農流域における浄化型排水路の降雨時の機能評価

○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
小野 郁磨 [北海道大学農学部]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

酪農流域河川の水質浄化を目的に整備された排水路を対象に,降雨時の水質浄化効果を検証した。その結果, NH4-Nを除く項目で,流下にともなう濃度と負荷の低下傾向が認められた。さらにT-N負荷の削減効果は,約0.04m3s-1以下の流量において有効であり,全流出量の多いときにも負荷の削減率が高いことが確認された。降雨時の浄化作用は,希釈や脱窒だけでなく,植物による懸濁態物質の捕捉も寄与していることが示唆された。

Keyword: 降雨出水, 水質浄化, 面源負荷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.316-317 , 2009

発表番号 [2-49]

The study of ANAMMOX activities in a paddy soil

KURODA_HISAO [College of Agricultuer, IBARAKI University]
YAEGASHI_TAKAO [College of Agricultuer, IBARAKI University]
YAMAGISHI_TAKAO [National Institute of Advances Science and Technology]
INUBUSHI_KAZUYUKI [Graduate School of Horticulture, CHIBA University]
SUWA_YUICHI [Faculty of Science and Engineering, Chuo University]

水田土壌のアナモクス活性について

○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
八重樫 大祐 [茨城大学農学部]
山岸 昂夫 [産業技術研究所]
犬伏 和之 [千葉大学大学院]
諏訪 裕一 [中央大学理工学部]

陸圏の水田土壌中でANAMMOX活性を測定することに成功した.無植生の試験区では,ANAMMOXと脱窒活性で,ANAMMOX活性は,5月24.0%,8月15.5%,11月8.0%であった.ANAMMOX反応のピークは5月にあり,夏から秋にかけて低下することがわかった.水田土壌中の窒素除去は,脱窒活性の方が大きいが,ANAMMOX活性も決して無視できる大きさでないことがわかった.今後,ANAMMOX反応の特徴を明確にしていきたい.

Keyword: ANNAMOX反応, 脱窒, 水田土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2009

発表番号 [2-50(P)]

Water quality change in the river of agricultual basin increasing Dadacyamame upland field

KAJIHARA Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
ANZAI Toshihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
YOKOSAWA Satoshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
MIYAMA Masatake [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

だだちゃ豆畑地化が進む農業集水域河川の水質変動

○梶原 晶彦 [山形大学農学部]
安西 俊彦 [山形大学農学部]
横澤 怜史 [山形大学農学部]
深山 正健 [山形大学農学部]

本研究では、だだちゃ豆畑の作付面積が急増している山形県鶴岡市白山地区を流下する湯尻川を調査対象として、畑地化が河川水質に与える影響について検討を行った。結果から、集水域の畑地化が進んでいる地域ではNO3-濃度・負荷量とも大きく増加しており、特に降雨時および降雨直後で顕著であった。また、中流域(畑地帯)でのNO3-負荷量を求めたところ、灌漑期の負荷量が年間負荷量の74.1%に達していた。

Keyword: 水質, 河川, 畑地化
GET PDF=09/09P02-50.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2009

発表番号 [2-5]

Change of Quantity and Cause of Rainfall in Tokachi and Abashiri District

Sato Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]
Yokoki Junichi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]
Koshida Tomoki [IDEA Consultants,Inc]
Takenaka Hideyoshi [IDEA Consultants,Inc]

十勝・網走地域における降雨形態の変化傾向

○佐藤 智 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横木 淳一 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
越田 智喜 [いであ(株)]
武中 英好 [いであ(株)]

北海道の大規模畑作地帯である十勝・網走地域の降雨形態の変化傾向を気象庁アメダスの長期雨量データから分析した。その結果、両地域とも近年雨量が増加する傾向が確認された。また、近年の傾向として台風や熱帯低気圧といった大規模擾乱が要因となる大雨が増えている傾向が特に十勝地域で示された。

Keyword: 降雨特性, 大雨, 北海道
GET PDF=09/09002-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.234-235 , 2009

発表番号 [2-8(P)]

Research of minimum air temperature prediction method of the following morning

Inoue Yuuki [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]

翌朝の最低気温予測方法の検討

○井上 雄貴 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

凍霜害による被害を防ぐには,翌朝の最低気温を予測し対策を取る必要がある。気温低下の原因は放射冷却であり,夜間の積算有効放射量から最低気温を予測できる。本研究では,夕方の時点で予測する必要性から,積算有効放射量の代わりに17時の有効放射量から,また一般気象観測項目の日照時間から最低気温を予測する方法等を検討した。また風速を考慮に入れると推定精度が向上することも示した。

Keyword: 気象災害, 最低気温, 有効放射
GET PDF=09/09P02-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2009

発表番号 [2-9]

Intensity change and occurrence distribution of heavy rainfall events for long-term precipitation data in Kanazawa

Minakawa_Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]

金沢の長期降水データにみる豪雨の強度変化と発生分布

○皆川 裕樹 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]

金沢における1940年から2008年までの降水データより、閾値を設けて豪雨を選定し、その豪雨イベント時の時間雨量を抽出し23年毎にA〜C期に分割して分析・比較すると,A期に比べ近年のC期は最大6・12・24・48時間雨量平均値が4〜9%程度増加していることが分かった。さらに最大6時間雨量の強度別発生割合を見ると,近年では小さい強度の発生割合が低くなり,中間程度の強度の発生割合が高くなっていた。

Keyword: 地球温暖化, 豪雨, 降雨特性
GET PDF=09/09002-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2009

発表番号 [3-14(P)]

Experimental Study on Excess Sampling of Wick Samplers

INOSAKO_KOJI []
KOZAKI_SATOKO []
INOUE_MITSUHIRO []

ウィックサンプラーの過剰採取に関する実験的研究

○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
古崎 智子 [中外テクノス株式会社]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

本研究では,室内において定常浸透実験を行い,ウィックサンプラーの過剰採水の原因について検討を加えた.その結果,ウィックサンプラーはウィック自身の水理特性により砂丘砂に対して過剰採取する特性を持つこと,および,採水部の面積を大きくしても採水効率がそれに比例して大きくなるわけではないことが明らかとなった.また,ウィックサンプラーの採水効率は降下浸透フラックスの大きさの影響を受ける可能性が示唆された.

Keyword: 不飽和浸透, フラックス, 鳥取砂丘砂
GET PDF=09/09P03-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.356-357 , 2009

発表番号 [3-18]

Effect of Global Warming on the Dissolution of Limestone

Ei Kei Ei Adohamu [Kyoto University]
Akira Kobayashi [Kyoto University]

石灰岩の溶解への地球温暖化の効果

○AKM Adham [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

地球温暖化による石灰岩の溶解の様子が数値解析を用いたシミュレーションにより得られた.酸性雨と気温の上昇により石灰岩の溶解量が増える.それに伴い土壌の有孔性が高まる.これらは帯水層により多くの水を蓄えることを示すと同時に地下ダムの機能を低下させていることを示している.降雨強度の増加と同時に起こる入り江の流速の増加は石灰岩の溶解の減少を引き起こした.この場合,pHの影響により化学反応が活発になる.

Keyword: 石灰岩, 溶解, 地球温暖化
GET PDF=09/09003-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2009

発表番号 [3-19]

Measurement of soil solution electrical conductivity in an Andisol using mobile type moisture-salinity sensor

MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]

携帯型水分塩分計を用いた黒ボク土の土壌溶液の電気伝導度測定

○宮本 輝仁 [農村工学研究所]
亀山 幸司 [農村工学研究所]
凌 祥之 [農村工学研究所]

携帯型水分塩分計ECH2O-TEを用いて誘電率と土壌の電気伝導度の同時測定を行い,Hilhorstモデルにより土壌溶液の電気伝導を推定する方法の黒ボク土への適用性を検討した.その結果,ECH2O-TEで測定される誘電率はTDRで測定される誘電率より小さい値となること,また,ECH2O-TEで求められる土壌溶液の電気伝導度は遠心抽出法で求められるものと比較的良く一致することを確認した.

Keyword: 土壌溶液, 電気伝導度, 誘電率
GET PDF=09/09003-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2009

発表番号 [3-24]

Aggregation of colloidal silica in the presence of alginate:Mixing effect of two cations

ABE Tsutomu [Faculty of Agliculture, Iwate University]
KOBAYASHI Motoyoshi [Faculty of Agliculture, Iwate University]

アルギン酸存在下でのシリカ粒子の凝集:二種類の陽イオンの混合効果

○阿部 勉 [岩手大学農学部]
小林 幹佳 [岩手大学農学部]

二種類の陽イオンの混合がアルギン酸の存在下でのシリカ粒子の凝集に与える効果を実験により検討した。凝集過程の評価には実験により得られた粒子直径の変化速度を凝集速度として用いた。実験結果から、アルギン酸と一種類の陽イオンを加えた場合に比べてアルギン酸と二種類の陽イオンを加えた場合は凝集速度が低下することが明らかになった。これは、イオン交換によりアルギン酸ゲルの形成が妨害されたためと考えられる。

Keyword: コロイド・粘土, 水環境・水質, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2009

発表番号 [3-28]

The Character of Mixture of Clay Soil and Organic Materials after Fermentation

SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Corporation Technical Research Institute Environmental Engineering Department]
MORITA_KOJI [Obayashi Corporation Civil Engineering Technology Division]

粘性土と有機質の混合土の発酵処理による理化学性

○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所環境技術研究部]
森田 晃司 [(株)大林組生産技術本部基盤技術部]

建設工事の副産物を緑農地に使う場合には、植物の生育に適した物理的・化学的性状を有する資材への加工が望まれる。粘性土と有機物の混合土を発酵処理して、植物栽培用の土壌を製造する技術を開発した。発酵処理後の土の理化学性を調べた結果、発酵処理により有機物が分解して、土構造が発達して有効水分が増え、陽イオン交換容量が高い状態になることが分かった。

Keyword: 物理化学的性質, 発酵, 粘性土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2009

発表番号 [3-29(P)]

Relationships between permeable air content and air permeability for sand

FUKADA Kotaro [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research center, Tottori University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]

砂の連続空気量と通気係数の関係

○深田 耕太郎 [京都大学農学研究科]
中村 公人 [京都大学農学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
川島 茂人 [京都大学農学研究科]

著者らが提案した土壌空気量と通気係数の測定方法(共鳴法)を用いて砂の通気係数を測定し,既往の研究結果と比較した.また,共鳴法により求めた気相率と通気係数の関係を調べた.結果,共鳴法によって砂の通気係数を十分正確に測定できることが分かった.また,通気に寄与する空気量が急激に増加する段階と全ての空気が通気している段階が存在すること,通気係数は気相率のべき乗に比例することなどが明らかとなった.

Keyword: 共鳴, 土壌空気量, 通気係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2009

発表番号 [3-30]

Effect of liming on CO2 emission from acid soils

Hirai Kenta [The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [The University of Tokyo]
Nishimura Taku [The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [The University of Tokyo]

酸性土壌への石灰施用が二酸化炭素放出に及ぼす影響

○平井 健太 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮院ゝ [東京大学大学院農学生命科学研究科]

日本の酸性土壌である黒ボク土と国頭マージを用いて培養実験を行い、土壌炭素量、土壌水分量の違いが石灰施用に伴うCO2放出に与える影響を検討した。石灰施用は微生物活性を高め、石灰由来のCO2の放出だけでなく、土壌炭素を起源とする微生物呼吸によるCO2の放出も増加させた。土壌炭素量の多い黒ボク土において、また土壌水分量の多いときに、微生物呼吸によるCO2の放出が増加した。

Keyword: 酸性土壌, 石灰, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2009

発表番号 [3-31]

Effect of infiltration of on behavior of soil carbon dioxide gas

KANNO Yuichiro [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]
TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]
TANAKA Katsuyuki [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]
FUJIKAWA Tomonori [Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]
IMOTO Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Science,The University of Tokyo]

土壌水の浸潤が土壌二酸化炭素ガス挙動に与える影響

○菅野 祐一郎 [北里大学獣医学部]
高松 利恵子 [北里大学獣医学部]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
藤川 智紀 [東京農業大学地域環境科学部]
井本 博美 [東京大学院農学生命科学研究科]

土壌カラムを用いて,採草地においてみられた特徴的な土壌構造とその比較として全層で均一な土壌構造を再現し,浸潤に伴う土壌CO2ガス濃度の変化を連続的に観測することで,浸潤が土壌CO2ガス挙動に与える影響について検討した.その結果,土壌水の浸潤の違いにより土壌微生物からの呼吸量が変化すること,土壌水への溶解反応が生じることで土壌CO2ガス挙動が大きく異なることが示唆された.

Keyword: 土壌CO2ガス挙動, 土壌水, 浸潤過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2009

発表番号 [3-32]

Measurement of methane fluxes from a paddy field using data in the time of unequilibrium measured by an opened chamber

ODANI Hiromichi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
MORIMOTO Shinji [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
YOSHIMURA Shintaro [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
IWAMA Kenji [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]

開放型チャンバーによる非平衡データを用いた水田からのメタンフラックスの測定

○小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]
森本 慎治 [滋賀県立大学環境科学部]
吉村 慎太郎 [滋賀県立大学環境科学部]
岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]

水田からのメタンフラックスの測定は、通常開放型チャンバーではなく閉鎖型チャンバーを用いて測定される。開放型チャンバーが用いられないのは平衡時間とチャンバー内外の気圧差の問題があるためである。しかし、閉鎖型チャンバーを用いるとフラックスが過小評価されるといわれている。そこで、通気流量があまり大きくない開放型チャンバーを用い、非平衡時データからメタンフラックスを測定する方法を提案し検討した。

Keyword: メタンフラックス, 開放型チャンバー, 非平衡時データ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2009

発表番号 [3-33]

Development of system for continuous measurement of green house gases flux with relaxed eddy accumulation method

Shoji Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University ]
Yazaki Tomotsugu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region, Bibai Branch]
Noborio Kosuke [School of Agriculture]

簡易渦集積法による温室効果ガスフラックス自動連続測定システムの開発

○庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]
矢崎 友嗣 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 寒地温暖化研究チーム]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

水田はメタン・亜酸化窒素の重要な発生源であるが経時測定はほとんど行われていない。本研究では、簡易渦集積法によるメタン・亜酸化窒素フラックス自動測定システムを開発し、実際の営農水田で測定を行った。本測定システムで使用したガスアナライザの測定精度により、測定結果は既往値に比べてかなり大きい値を示した。

Keyword: 簡易渦集積法, 連続測定, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2009

発表番号 [3-34]

Effect of percolation condition on methane emission from paddy soil columns

Dei Hiroki [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

水田土壌試料からのメタン放出への浸透状況が及ぼす影響

○出井 宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型からのメタンフラックスを測定した。同一の土層構造で地下水位と空気浸入の条件を変えた実験を、平行して行った。空気侵入の有無に関わらず、地下水位の変化によってメタン生成に大きく関与すると考えられる作土層のEhには影響しないことが分った。しかし、地下水位が低いときのメタンフラックスは、高いときのそれに比べて小さく、浸透量がメタンフラックスに影響を与える可能性が指摘された。

Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2009

発表番号 [3-3]

Laboratory investigations of short-term fluctuations of shallow groundwater in response to recharge events

Ibrahimi Mohamed Khaled [Unversity of Tokyo]
NISHIKAWA Kouhei [Unversity of Tokyo]
NISHIMURA Taku [Unversity of Tokyo]
IMOTO Hiromi [Unversity of Tokyo]
MIYAZAKI Tsuyoshi [Unversity of Tokyo]

微量地下水涵養に伴う浅層地下水位の変動

○Ibrahimi Mohamed Khaled [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西川 航平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮院ゝ [東京大学大学院農学生命科学研究科]

降雨や灌漑が浅層地下水の変動に与える影響を検討した。豊浦砂と千葉県の水田土壌(LiC)を円筒カラムに充填し,初期地下水位を設定し,擬似降雨量またはカラム下端からの給水量と地下水面上昇高の関係を評価した。地下水面上昇は初期水位の影響を強く受け,初期地下水位20cm(40cm)の時,豊浦砂,水田土壌の地下水面の上昇高は,それぞれ給水水深の106〜140倍(38〜145倍),32倍(70倍)であった

Keyword: Shallow ground water, fluctuation, recharge
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2009

発表番号 [3-4]

Water and heat flow in frozen layered soils

Watanabe_Kunio [Department of Bioresorces, Mie University]
KITO_Tetsuya [Department of Bioresorces, Mie University]

黒ぼく土を用いた成層土の凍結実験

○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
紀藤 哲矢 [三重大学大学院生物資源学研究科]

凍結に伴う土中の水・熱移動に、土の成層構造や黒ぼく土の性質が及ぼす影響を調べるべく、実験を行った。黒ぼく土のみが凍結する場合に比べ、黒ぼく土とクレイロームの成層土では、下層土の水分特性の違いにより凍結面への水移動が抑制された。また、シルトロームに見られる凍土内の水移動が黒ぼく土の場合は見られなかった。黒ぼく土と無機質なシルトロームでは等量の不凍水を有してもその保持機構が異なる可能性が示唆された。

Keyword: 凍土, 成層土, 黒ぼく土
GET PDF=09/09003-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.336-337 , 2009

発表番号 [3-8]

Anionic Surfactant Movement in Humic Soil and Influence of Electrolyte Concentration

ISHIGURO Munehide [Okayama University]
MORIGUCHI Kazuteru [Okayama University]
NAKAMORI Noriyuki [Former position; Okayama University]
SUGIYAMA Shinya [Former position; Okayama University]
ISHIOKA Akiko [Former position; Okayama University]

アニオン性界面活性剤の腐植質土壌中における移動と電解質濃度の影響

○石黒 宗秀 [岡山大学大学院環境学研究科]
森口 一輝 [岡山大学大学院環境学研究科]
中森 紀幸 [前岡山大学環境理工学部]
杉山 真也 [前岡山大学環境理工学部]
石岡 亜希子 [前岡山大学環境理工学部]

電解質濃度と疎水基形状が,アニオン性界面活性剤の腐植質土壌中での移動に及ぼす影響を明らかにするために,溶液浸透実験と吸着実験を行った.分枝状炭素鎖の活性剤は,電解質濃度の増大により吸着量が増大し,土壌中での移動が遅れた.直鎖状炭素鎖の活性剤は,分解反応により流出が抑制された.特に,実験後半で低電解質濃度で顕著であった.

Keyword: 溶質移動, 腐植質土壌, 界面活性剤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2009

発表番号 [3-9]

Fundamental studies on solute movement to improve water quality at sand dune marches

AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]
FUJIE Kotaro [Faculty of Agriculture, Niigata University]

砂丘地湖沼の水質改善のための溶質移動に関する基礎的研究

○粟生田 忠雄 [新潟大学農学部]
藤江 孝太郎 [新潟大学農学部]

閉鎖砂丘域の湖沼において,周辺農地からの肥料成分集積により富栄養化が問題となっている。本研究は,作物根圏における間隙水の保水形態に着目し,溶質移動特性を実験的に明らかにした。実験から懸垂水帯における間隙水は,地下水との圧力的な連続が無いため,地下水中の溶質を根圏に移動させる溶媒として役割を果さないことを明らかにした。これより,懸垂水帯でダルシー則を適応することは困難であることが明らかになった。

Keyword: Darcy則, 懸垂水, 移流・分散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2009

発表番号 [4-13]

Field Observation and Numerical Simulation of Time-varying Soil Temperature and Moisture in Farmland

IZUMI Tomoki [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ., JSPS Research Fellow DC]
TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

農地における地温と土壌水分の観測と数値シミュレーション

○泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科,JSPS特別研究員DC]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

農作物の生育に影響を与える農地での熱や水分輸送の相互関係について考察するために,熱・水分連成解析モデルを定式化し,実際に非灌漑期の農地に適用し,地温と圧力水頭の観測結果とシミュレーション結果の比較を行った.比較の結果から,このモデルを用いることにより適用地における熱・水分同時移動を表現できることが示された.

Keyword: 熱・水分連成解析, 有限要素法, 地下水浸透流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2009

発表番号 [4-18]

Appropriate Management of Feedback Sluice Gate and Effective Use of Irrigation Water

Miyazu Susumu [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

フィードバック取水ゲートの適切な運用方法と農業用水利用の効率化

○宮津 進 [新潟大学農学部]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]

需要に応じて取水を行うフィードバック取水ゲートは,無効放流量を縮減する効果が期待でき,農業用水利用の効率化に有効であると考えられている.しかし,運用方法次第では,本来の能力が充分に発揮されない.本研究では,フィードバック取水ゲートが設置されている地区を事例として,システムの節水効果を明らかにし,更にシステムの効率的な運用方法について検討し,それによる用水節減効果の向上を定量的に検証した.

Keyword: フィードバック取水ゲート, 農業用水利用, ファームポンド
GET PDF=09/09004-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2009

発表番号 [4-23]

Deep ponding and non-ponding release irrigation system and paddy lot environment in the case of winter puddling and direct seeding culture on well-drained paddy field

Nakamura Yoshio [Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]

冬季代掻き乾田直播栽培水田における深水無落水灌漑と圃場環境

○中村 好男 [東京農業大学]
駒村 正治 [東京農業大学]
中村 貴彦 [東京農業大学]

温暖化に伴う水田水温の上昇が水稲の無効分げつを促進させ、収量や品質の低下を招くことが懸念されている。そこで、愛知県三河地方で実施されている深水無落水灌漑方法を用いた水田の圃場環境を調査した結果、日減水深は灌漑期が6〜12mm/d、冬季代掻き後の湛水期が5〜7mm/dであった。水温は表層が21〜37℃、底部が21〜32℃、地温は20〜28℃の範囲で変動し、高気温時でも底部水温は水稲生育の適正な水温を維持した。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2009

発表番号 [4-27]

Change of runoff characteristics in a citrus orchard due to setting of mulch

Arai Yohko [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Nishimura Shiro [Land Improvement Associations of Mie Prefecture]

マルチの設置に伴うカンキツ果樹園の流出変化

○新井 羊子 [岐阜大学応用生物科学研究科]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]
西村 四郎 [三重県土地改良事業団体連合会]

近年,果実の高品質化を目的として,マルドリ方式によるカンキツ果樹の栽培が急速に広まっている.しかし,マルチシートによる降雨時の地表面流出量の増加が予想され,適切な排水対策のための基礎的知見が必要とされる.そこで,マルチ設置区と非設置区を設け,両者の流出特性を比較したところ,マルチ設置区は降雨量の増大に伴い,流出量が直線的に増加した.流出率も大幅に上昇し,降雨が100mm以上では80%を越えた.

Keyword: 地表排水, 流出特性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2009

発表番号 [4-28]

Changes of soil water condition with drainage in clayey paddy utilized for soybean with furrow

ADACHI KAZUHIDE [National Agriculture and Food Research Organization, National Agriculture Research Center]
OHNO SATOSHI [National Agriculture and Food Research Organization, National Agriculture Research Center]
FURUHATA MASAMI [National Agriculture and Food Research Organization, National Agriculture Research Center]
OGURA CHIKARA [National Agriculture and Food Research Organization, National Agriculture Research Center]
TANIMOTO TAKESHI [National Agriculture and Food Research Organization, National Agriculture Research Center]

重粘土転換畑における畝立て大豆栽培時の排水性と土壌の水分環境

○足立 一日出 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
大野 智史 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
古畑 昌巳 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
小倉 力 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
谷本 岳 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]

排水条件の異なる重粘土転換畑で、畝立て大豆栽培期間中の降雨、暗渠排水量、湛水状況、土壌の物理性等を調査し、排水条件と圃場の水分環境について検討した。その結果、暗渠排水性の良否は、鋤床上の湛水深や湛水時間に大きく影響し、暗渠排水性が悪い圃場では、梅雨期の降雨によって、鋤床上への湛水は深く、長時間に及び、畝下部が湿潤状態になることによって、pF-水分特性曲線の変化や、土壌物理性の悪化に繋がることを示した。

Keyword: 地下排水, モミガラ暗渠, 重粘土転換畑
GET PDF=09/09004-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2009

発表番号 [4-33(P)]

Factor analysis of rice production increase in Chaophraya delta, Thailand

Saito Miho [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ of Agri. and Tech.]
Ito Yuka [Tohoku Bank]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]

タイ国チャオプラヤデルタでの米生産量増大の要因分析

○齋藤 未歩 [東京農工大学連合大学院]
伊藤 侑可 [(株)東北銀行]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

本研究の目的は,タイ国チャオプラヤデルタでのここ10数年間の飛躍的な乾季作付面積と米生産量の増加の要因の分析である.現地での聞き取り調査及び踏査の結果,乾季作の拡大及び生産量の増大は井戸や排水反復利用などの水源確保の工夫やポンプの普及,年間を通しての非感光性の高収量品種の普及が主な要因であることがわかった.このうち,水源確保の工夫とポンプの普及は農家単位の個別的水利用を可能にしていると考えられる.

Keyword: グレーターチャオプラヤプロジェクト, 米生産, 個別的水利用
GET PDF=09/09P04-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2009

発表番号 [4-34]

Selective Acceptance of SRI Principles by Cambodian Farmers in Rainfed Area

TSURUI Jun [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

カンボジア天水農家によるSRI農法の選択的受容

○鶴井 純 [東京大学新領域創成科学研究科]
山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]

カンボジア国コンポンスプー州で天水稲作を行っている農家を対象に、慣行稲作農法とSRI(System of Rice Intensification)農法の比較栽培試験を実施した。比較栽培試験は、農家の主体性に基づいて実施されたため、農家は立地条件や経営戦略に基づいて、SRI農法の要素を選択的に導入した。2008/2009年雨季作においては、農家は省力・省資源的要素を積極的に導入した。

Keyword: System of Rice Intensification, 天水農業, カンボジア
GET PDF=09/09004-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2009

発表番号 [4-35]

The Potential of SRI in the Temperate Climatic Environment in Japan

CHAPAGAIN Tejendra [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

温帯気候の日本におけるSRI農法の可能性

○テジェンドラ チャパガイン [東京大学新領域創成科学研究科]
山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]

SRI(System of Rice Intensification)農法については、これまで熱帯・亜熱帯気候のもとで多くの研究が行われてきた。本研究では、温帯気候である日本の千葉県で、SRI農法の栽培試験を行った。試験では、灌漑方法、苗齢、株間を比較要素とし、計8栽培管理法を分割区法で比較した。結果として、SRI農法は、高収量、低環境負荷、節水、省労働力であることが明らかになった。

Keyword: System of Rice Intensification (SRI), Alternate Wet and Dry Irrigation (AWDI), Water productivity
GET PDF=09/09004-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2009

発表番号 [4-38]

Actual Conditions of Water Utilization in Orchard Field with Irrigation System―A Case Study of Hamanako-Hokubu Irrigation Project―

INOKUCHI Takuma [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
SUZUKI Tetsuya [College of Bioresource Sciences Nihon University]
SUZUKI Naoya [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]

灌漑施設を持つ樹園地地区における水利用の実態―静岡県浜名湖北部用水事業を例として―

○猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
鈴木 直也 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]

本研究では,静岡県浜名湖北部用水事業の受益地区内の樹園地灌漑地区を事例とし,気象および地区レベルの使用水量の各変化の調査を1998年〜2007年に行い,気象変化および地区レベルの使用水量変化の相互関係から地区レベルの水利用実態を把握した.さらに地区レベルの有灌漑および無灌漑TRAM残量の変化を算出し,その結果から正常生育有効水分の充足状況を把握した。

Keyword: 樹園地灌漑, 水利用, TRAM
GET PDF=09/09004-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2009

発表番号 [4-3]

Discharge Coefficient of the Inclined Channel with Rough Stones

Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Ohkubo Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Hanafusa Tetsuichiro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

粗石付斜路式魚道工の越流係数

前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
○花房 哲一朗 [山形大学農学部]

魚道工の粗石の大きさと配置、床勾配を変えた状況下で水理基礎実験を行い、越流係数(流量係数)について検討した。流量係数Kの関与因子は、流量Q、越流水深h、床勾配I、堰頂から粗石始点までの距離Xa、粗石の大きさ等と配置と想定された。実験データを統計処理して、Kの因子をh、hd、Xa、Q、I(hd:堰高)とした関係式を示して算出精度を検討した。求めた各係数は概ね定数であることなどがわかった。

Keyword: 粗石付魚道, 流量係数, 水理実験
GET PDF=09/09004-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2009

発表番号 [4-43]

A reservoir irrigation plan for the dry season in the Southeast Asia

Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]

東南アジアの貯水池灌漑地区の乾季灌漑計画の実態

○堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
谷口 智之 [(独)農研機構 農村工学研究所]

東南アジアにおいて水田を主な受益地とする貯水池灌漑地区の多くは乾季において毎年もしくは渇水年に貯水量が受益地全域の水田灌漑用水を供給できなくなる。このため、安定した生産を確保するために、雨季作とは異なる作付け体系を含んだ灌漑計画が乾季には立てられている。生産の拡大のためには、このような作付け計画を含んだ灌漑計画を改良していくことが必要である。乾季灌漑計画における作付け計画の実態を明らかにした。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水資源開発・管理
GET PDF=09/09004-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2009

発表番号 [4-44]

Water and Agricultural Assessment for Sustainable Development of Sinai, Egypt

Abou El-Hassan W.H. [Arid Land Research Center, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

エジプト・シナイ半島における持続的開発のための水利用および農業の評価

○Abou El-Hassan W.H. [鳥取大学乾燥地研究センター]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
清水 克之 [鳥取大学農学部]

エジプト・シナイ半島の北シナイ開発計画は灌漑農地面積26万haに及ぶ大規模計画である。しかし,水資源が不足するためにナイル川の水と農業排水を1対1の割合で混合して灌漑水として利用している。本報では,北シナイ開発計画における作付けパタンに応じた水需要,灌漑水質,気象条件,作物の耐塩性,灌漑効率に加え,水の生産性を考慮した作付け計画を提案している。

Keyword: North Sinai Development Project, Conjunctive use of water, Water use efficiency
GET PDF=09/09004-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2009

発表番号 [4-45]

Water use of paddy rice - upland crop rotation in the lower Ili River Basin, Kazakhstan

Katsuyuki Shimizu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yusuke Tsukamoto [Graduate School of Agricultural, Biological and Environmental Sciences, Tottori University]
Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]

カザフスタン・イリ川下流域における水稲−畑作物輪作地区の水利用

○清水 克之 [鳥取大学農学部]
塚本裕介 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]

カザフスタン・イリ川下流域で展開されている大規模灌漑農業において,近年,農業用水はひっ迫した状況にある.イリ川下流域は乾燥気候に属しており,灌漑は不可欠であり,適切な灌漑水利用が求められる.そこで,イリ川下流域の灌漑農業の持続性・妥当性を検討するための基礎として,農地・水利用の実態を明らかにすることを目的として作付け体系,水管理,水収支,水利用の効率に関する調査・分析を行なったので報告する.

Keyword: 乾燥地, 水田, 塩類集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2009

発表番号 [4-46]

GIS Based Water Management Approach for Sustainable Groundwater Use, Case Study: Nganjuk District, East Java, Indonesia

Liyantono [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Tasuku KATO [College of Agriculture, Ibaraki University]
Hisao KURODA [College of Agriculture, Ibaraki University]

持続的地下水利用に向けたGISによる水管理計画−インドネシア国東ジャワナンジュック地域の事例−

○Liyantono [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]

インドネシア国ナンジュック地域における水収支解析と井戸の分布に関するGIS解析を行った.本地域での水田稲作にとっては,乾期作が重要であるが,乾期の前半で灌漑用水がなくなり,乾期後半では農家が浅井戸から用水を得ている.そこで,乾期−雨期に分けて水収支を解析し,農地や井戸の地理的な分布を考慮するためGISによる解析を行った.井戸の空間的密度と乾期における地下浸透量および汲み上げ量について相関がえられた.

Keyword: Ground water, GIS, Water balance
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2009

発表番号 [4-47(P)]

Drainage function recovery of underdrain by addition maindrain

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Ito Haruki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

本暗渠の追加による暗渠排水機能回復の検討

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
伊藤 春喜 [宮城大学食産業学部]

わが国の水田輪作農業では暗渠排水と営農排水の普及により作物増産等に成果をあげているが,今後は老朽化した暗渠の機能回復が課題となる。本研究では農家から排水効果の低下が指摘された暗渠の機能回復を目的として実施した本暗渠を1本追加する工法についてその効果を検討した。その結果,地下水位の低下,暗渠排水量の増加の効果が認められ,この工法は暗渠排水の再整備に有効な技術となりうると考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 地下排水, 土層改良
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.400-401 , 2009

発表番号 [4-4]

Estimation of Suspended Sediment Load by Power and Logarithmic Function Methods Using Mean Load within Discharge Classes

Lapong Edward [Graduate school of Agriculture, Ehime University]
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Kakihara Toshiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]

階層別流量の平均負荷量を用いた指数関数法と対数関数法での浮遊土砂流出量の推定

○Edward Lapong [愛媛大学大学院農学研究科]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
小林 範之 [愛媛大学農学部]
垣原 登志子 [愛媛大学農学部]

最後の清流といわれている四万十川への土砂流入量を推定する目的で,愛媛県下を流れる3つの支流において,流量と土砂流出量の関係を指数関数モデルと対数回帰モデルを用いて定式化した.使用したデータは,1時間間隔で測定した水位と12時間あるいは24時間間隔で自動採水したサンプルから測定したSSである.検定結果から,指数関数モデルの方が信頼性が高いことがわかった.観測期間(9ヶ月間)において,合計した土砂流出量は約2.8×106kgであった.

Keyword: Suspended sediment Load, Water quality, Tributaries of Shimanto River
GET PDF=09/09004-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2009

発表番号 [4-8]

Numerical Solution of Elliptic-Parabolic Partial Differential Equations

Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Ishida Kei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

楕円放物型偏微分方程式の数値解

○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
石田 桂 [京都大学大学院農学研究科]

確率過程モデルにおいて現れる楕円放物型偏微分方程式のディリクレ問題について数値周期解を得るため,有限要素法と完全陰形式差分法を用いた手法を開発する.有限要素法の重みには,局所ペクレ数にもとづいて定められる風上関数を利用する.この数値解析手法を2つの例題に適用し,それぞれにおいて自明でない解が得られることを示す.また,移流拡散や浸透流などの水理,水文学の諸問題に対する応用についても言及する.

Keyword: 楕円放物型偏微分方程式, 有限要素法, 陰形式差分法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2009

発表番号 [5-10]

Estimation method of LCC of a small earth dam considering heavy rainfall risks

HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコストの算定手法

○堀 俊和 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
松島 健一 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]

近年、ため池の豪雨被害が数多く報告されており、老朽ため池の改修が急務となっている。一方、公共事業費が削減される中、限られた改修コストで豪雨による被害を最小限にする必要がある。本研究では、最適な改修方法を選定することを目的として、豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコスト(LCC)を算定する手法を提案した。ため池の破壊形態として、越流破壊とすべり破壊を考慮して破壊確率を求め、LCCを算定した。

Keyword: ため池, ライフサイクルコスト, 豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2009

発表番号 [5-15]

Frost Damage Diagnosis of Concrete Channel by Ultrasonic Pulse Method- Estimation of Degradation by Frost Damage using Surface Scanning Method -

OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TAKADA Ryuichi [Matsue National College of Technology]
SUZUKI Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
YAMAZAKI Daisuke [SHO-BOND Corporation]
SATO Syushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]

超音波法によるコンクリート製開水路の凍害診断に関する研究―表面走査法による凍害劣化の評価―

○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
山崎 大輔 [ショーボンド建設株式会社]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]

コンクリート構造物の凍害は,構造形式,供用される環境条件に応じた特徴があり,農業水利施設の多くの割合を占めるコンクリート製開水路でも,特徴的な凍害が生じる。本文では,超音波の表面走査法による凍害劣化深さ推定方法を供用中の凍害が生じているコンクリート製開水路に適用し,コンクリート製開水路における凍害の発生特徴を踏まえた凍害劣化評価を試みた。

Keyword: 開水路, 凍害診断, 超音波法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2009

発表番号 [5-18]

Non-Destructive Identification of Water-Leak Waves in Inner-Water Pressure Conditions

Ito Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO.,LTD]
SUZUKI Tetsuya [Nihon University]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
FUJITA Shigeru [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
Aoki Masao [Nihon University]

内水圧条件における漏水起源弾性波の非破壊同定

○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]
藤田 茂 [株式会社 日本水工コンサルタント]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]

既設農業用パイプラインの漏水起源弾性波を非破壊計測した。その結果,内水圧条件下での検出波特性が漏水点近傍で変質することが検出波エネルギーと周波数の関係から明らかになった。

Keyword: 非破壊計測, パイプライン, 漏水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2009

発表番号 [5-20(P)]

Influence of Environmental Conditions for Detection of Concrete Damage by Infrared Thermography Method

Yamamoto Daisuke [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
Aoki Masao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

赤外線画像を用いたコンクリート欠損検出へ及ぼす外部環境の影響評価

○山本 大祐 [日本大学大学院]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]

近年,コンクリート構造物の早期劣化が社会問題化し,非破壊検査に関する技術開発が急務な課題となっている.筆者らは,赤外線画像の空間特性の観点から損傷度評価法の開発を行っている.本報では,赤外線サーモグラフィ法の計測結果へ及ぼす外部環境の影響を既設農業用コンクリート開水路において検討した結果を報告する.

Keyword: コンクリート水路構造物, 損傷, 地質統計学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2009

発表番号 [5-25]

Examination on utilization of three kinds of dewatered sludge as construction material

Munakata Yusuke [Graduate School of Agricultural Science Utsunomiya University]
Tomita Heishiro [Faculity of Agriculture Utsunomiya University]
Osawa Kazutoshi [Faculity of Agriculture Utsunomiya University]

3種類の砕石スラッジの土木材料としての利用検討

○宗像 勇介 [宇都宮大学 大学院農学研究科]
富田 平四郎 [宇都宮大学 農学部]
大澤 和敏 [宇都宮大学 農学部]

現在,砕石製造工程の副産物として発生する砕石スラッジを再資源化するための技術が求められている.そのため,砕石スラッジ用いて骨材化を行い,各種試験を行った.試験結果より砕石スラッジを用いた再生骨材はコンクリート構造物への利用可能性は期待できるものとなった.また,路盤材料としては下層路盤の基準を満たしたが,上層路盤の基準を満たさなかった.保水性路盤に対しては期待できる結果となった.

Keyword: 砕石スラッジ, 路盤材料, CBR試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2009

発表番号 [5-26]

Study on Pop-Out of the Concrete with Molten Slag

Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]
pyao renzu [Miyagi University]

溶融スラグを用いたコンクリートのポップアウトに関する研究

○北辻 政文 [宮城大学食産業学部]
朴 仁哲 [宮城大学食産業学部]

ごみ溶融スラグは,資源の有効利用の観点から,利用普及が進んでいる。しかし,2008年に溶融スラグを混入したコンクリート構造物にポップアウト現象が発生し,社会的な問題となっている。現在、ポップアウト試験方法の規定がないため,溶融スラグのポップアウト現象の有無を早期に判断する迅速試験方法が必要である。そこで,本研究においてはポップアウト試験法について検討をおこなったので報告する。

Keyword: 溶融スラグ, ポップアウト, Free-CaO
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2009

発表番号 [5-28]

Basic study on autogeneous-disintegration vegetation base using unused resources

Fukuyori Yu [Staff of SHIMANE prefecture]
Nagahara Hironori [KOSEI CORPORATION]
Hyoudou Masahiro [SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty ofLife and Environmental Science,SHIMANE univ.]

未利用資源を骨材とした植栽基盤材の崩壊性に関する基礎的検討

○福頼 優 [島根県職員]
長原 宏憲 [広成建設株式会社]
兵頭 正浩 [積水化学工業株式会社]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

ヨシのポーラスコンクリート型植栽基盤材の検討として,ヨシの地下茎が活着後の生育阻害を防止することを目的に,植栽基盤材に崩壊性を付与することが可能であるか,リサイクル骨材の使用,および膨張材を添加することにより検証した。その結果,島根県の廃瓦は骨材として十分に初期強度を有しており,また膨張材を標準添加量以上用いることで,経時的な強度をコントロールできる可能性が示唆された。

Keyword: 崩壊性植栽基盤材, 膨張材, リサイクル骨材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2009

発表番号 [5-30]

LCA assessment of fine demolished concrete used for a soil conditioner

HYODO_Masahiro [SEKISUI CHEMICAL CO.LTD]
OMURA_Tetsuo [KOUSEI Corporation]
FUKUYORI_Yu [SHIMANE Prefecture]
NONAKA_Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]

コンクリート微粒分を土壌改良材として利用した際のLCA評価

○兵頭 正浩 [積水化学工業]
小村 哲夫 [広成建設]
福頼 優 [島根県庁]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

これまでにコンクリート解体時に発生する微粒分を酸性土壌の改良材とした研究を進めてきた。しかし,単純に再資源化するだけではコストが嵩むこと,また地球温暖化の要因といわれているCO2排出量を増加させることが危惧されたため,本報では微粒分を再資源化した際と,消石灰を生産した際に発生するCO2発生量を比較した。その結果,微粒分を再資源化することで3割程度のCO2発生量を削減することが可能であった。

Keyword: コンクリート微粒分, 土壌改良材, LCA評価
GET PDF=09/09005-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2009

発表番号 [5-35]

Effects of CaO content in fly ash on the compressive strength of geopolymer

ZHAO Yuqing [Graduate School of Agricultural Science, Saga University]
KOUMOTO Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University]
KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]

フライアッシュのCaO含有量がジオポリマーの圧縮強度に及ぼす影響

趙 宇清 [佐賀大学大学院農学研究科]
甲本 達也 [佐賀大学農学部]
○近藤 文義 [佐賀大学農学部]

ジオポリマーの力学性や流動性は,フライアッシュの化学組成の影響を顕著に受ける.本報では,フライアッシュのCaO含有量の違いがジオポリマーの圧縮強度に及ぼす影響について実験的に検討した.全ての材齢において,圧縮強度と変形係数はCaO含有量が8〜10%の場合に最大値を示した.この結果は,ジオポリマーの脱水過程とCaOの吸水過程とが釣り合った状態で最大の強度特性が発揮されたことによるものと推定される.

Keyword: ジオポリマー, フライアッシュ, 酸化カルシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2009

発表番号 [5-38]

Effects of Reservoir Water Level Changing on the Permeability of Stabilized Sand by Silicate Grout

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]

貯水池の水位変動が水ガラス系固結砂の止水性に与える影響について

○田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]

ダム貯水池の繰返し水位変動が水ガラス系固結砂の止水性に与える影響を室内実験により検討した。使用した薬液は、懸濁型、無機溶液型、有機溶液型の3種類である。所定の相対密度(40、60、80%の3種類)で充填した豊浦砂に薬液を浸潤させて供試体を作製した。貯水位変動を模して水圧を繰返し作用させた結果、有機溶液型ホモゲル以外は止水性が減少した。拘束条件や養生条件等の影響について今後の検討が必要である。

Keyword: 水ガラス系固結砂, 透水性, 貯水位変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2009

発表番号 [5-40]

Improvement of brittleness for liquefied stabilized soil

Hanazawa Takafumi [Graduate school of agricultural science, Kobe University]
Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science, Kobe University]
Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]
Shimura Kazunobu [Hokuriku agricultural administration office]
Nakashima Hirofumi [Hokuriku agricultural administration office]
Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science, Kobe University]
Izumi Akira [Graduate school of agricultural science, Kobe University]
Kanda Motohiro [Faculty of Agriculture,Kobe University]

流動化処理土の脆性改良に関する検討

○花澤 貴文 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
志村 和信 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
中島 博文 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]
泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]
神田 基宏 [神戸大学農学部]

圧力管曲部には,その曲角度と内圧の大きさに応じてスラスト力が作用する.筆者らはこのスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を提案し,検討を進めている.本報では,スラスト防護工法として流動化処理土を用いる際の各種補強材の脆性改善効果について,曲げ試験を行い,さらにPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像測定法)による画像解析を行うことにより検討を加えた.

Keyword: 流動化処理土, 補強材, 曲げ試験
GET PDF=09/09005-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2009

発表番号 [5-45]

Evaluation method of repairing materials for agricultural irrigation canal

OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
MORI Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]

農業用水路に使用する補修材料の性能評価に関する考察

○奥野 倫太郎 [日本基礎技術蝓頁逝執学研究所講習生)]
森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
森 丈久 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中矢 哲郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]

現在、多くの農業用水路で使用されている表面被覆材について、他分野を含めた各機関で規定されている表面被覆材の性能評価手法を温度変化、乾湿、耐候性について整理する。そして、その結果から、農業用水路の補修材料として表面被覆材を用いる場合の性能評価手法について考察する。

Keyword: 農業用水路, 補修材料, 性能評価
GET PDF=09/09005-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2009

発表番号 [5-46]

Mechanical characteristics of surface coating methods for old RC open canals

Tajima Akihiko [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Atago Noriyuki [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Ide Yoichi [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Maeno Yasunari [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Shimada Kazuhisa [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Kawabata Toshinori [Kobe University]
Fujimoto Natsuko [Kobe University]
Nouso Reiko [Kobe University]

老朽RC開水路改修における表面被覆工法の力学特性について

田島 明彦 [近畿農政局]
愛宕 徳行 [近畿農政局]
井出 洋一 [近畿農政局]
前野恭成 [近畿農政局]
○島田 和久 [近畿農政局]
河端 俊典 [神戸大学]
藤本 夏子 [神戸大学]
能祖 玲子 [神戸大学]

大和紀伊平野農業水利事業で鋭意施設の改修を推進しているところである.今回,表面被覆工法として採用している9工法を対象とした耐摩耗性試験,付着強度試験を行った結果,耐摩耗性はコンクリートの磨耗量より小さく,付着強度に関しても全工法において一般的な評価基準である1N/mm2以上であることから,今回検証した本工法は,水路改修工法として有効であると評価できる

Keyword: 老朽化, 表面被覆, 耐摩耗性
GET PDF=09/09005-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2009

発表番号 [5-47]

Improvement of Following Performance of Sheet Lining Method on Concrete Canal

Ishigami_Akio [SHO-BOND Corporation]
Kato_Tomotake [SHO-BOND Corporation]
Tokashiki_Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya_Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Takehisa [National Institute for Rural Engineering]

コンクリート水路におけるシートライニング工法の伸縮追従性向上対策

○石神 暁郎 [ショーボンド建設(株)]
加藤 智丈 [ショーボンド建設(株)]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

農業用コンクリート水路では,躯体の凍害・侵食などにより断面欠損を生じて構造性能が低下している事例や,穿孔・漏水に至り水利用性能が低下している事例がみられる。筆者らは,柔軟性を有する高分子系シート材料をコンクリート躯体に接着する表面被覆工法の開発を進めており,現在,伸縮挙動への追従性の向上を目的とした接着層における改良を行っている。本稿では,軟質接着剤の適用による追従性向上効果について報告する。

Keyword: シートライニング工法, 追従性, シリコーン樹脂系接着剤
GET PDF=09/09005-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2009

発表番号 [5-48]

Evaluation on sealing performance of cracked ECC

TSUCHIYA Takuma [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]
UENO Kazuhiro [United Graduate school of Agricultural Science, Tottori University]
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]

ひび割れが発生した高靭性セメント複合材料の遮水性能評価

○土屋 拓万 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]
上野 和広 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
長束 勇 [島根大学生物資源科学部]
石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]

高靭性セメント複合材料(ECC)がため池堤体の表面被覆材料として有効であるかを評価するため、人為的にひび割れを発生させたECC供試体を用いて高水圧条件下における透水試験を行った。その結果、ECCは自己修復性や目詰まりによって優れた遮水性を発揮することが明らかとなった。さらに、透水試験を3ヶ月間継続して行った結果、時間の経過に伴って遮水性が回復し、長期間遮水性を保持することが明らかとなった。

Keyword: 高靭性セメント複合材料(ECC), ひび割れ分散性, Hagen-Poiseuilleの法則
GET PDF=09/09005-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2009

発表番号 [5-49]

Durability of Repairing Method using Flexible Sheet for the Joint

Tomotake_Kato [SHO-BOND Corporation]
Masanori_Miki [Shibukawa Rural Development and Improvement Center]
Yukihisa_Hayakawa [KATSUNO Corporation]
Takehisa_Mori [National Institute for Rural Engineering]
Masaru_Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro_Mori [National Institute for Rural Engineering]
Tetsuo_Nakaya [National Institute for Rural Engineering]

遮水シートを活用した目地補修工法の耐久性

○加藤 智丈 [ショーボンド建設]
三木 昌憲 [群馬県 渋川農村整備センター]
早川 行久 [勝野建設]
森 丈久 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]

近年,コンクリートフェーシング貯水池において,既設目地材の劣化などの目地部の変状に起因する貯水機能の低下が問題となっている.筆者らは,こうした貯水池の貯水機能を回復するため,遮水シートを活用した目地補修工法の開発を進めている.本稿では開発した目地補修工法の適用事例について報告する。また,施工後1年経過時に追跡調査を実施した結果,貯水池の目地補修工法に想定される変状は確認されなかった.

Keyword: 貯水池, 目地補修, 遮水シート
GET PDF=09/09005-49.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2009

発表番号 [5-5]

Erosion Process of Concrete in Water Jet Erosion Test

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
MORI Takehisa [National Institute for Rural Engineering]

水噴流摩耗試験におけるコンクリート試験体の摩耗過程

○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

水セメント比の異なる3種のコンクリート試験体を用いて,水噴流摩耗試験を実施した。その結果,コンクリート試験体の摩耗過程は,セメントペーストの脱離が先行し,細骨材,粗骨材の順で骨材が露出し,試験表面における骨材露出領域の拡大がセメントペーストの脱離を抑制し,摩耗進行が逓減する過程であると考えられた。

Keyword: 水噴流摩耗試験, コンクリート, 摩耗過程
GET PDF=09/09005-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2009

発表番号 [5-8]

Supporting System of Deterioration Prediction and LCC Evaluation for Iirrigation Canals

Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]
Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]
Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]

農業用水路の劣化予測とLCC評価を支援するシステムの構築

○本間 新哉 [農村工学研究所]
加藤 敬 [農村工学研究所]
北村 浩二 [農村工学研究所]

ストックマネジメントを推進する上で、施設の劣化予測を行い、施設のライフサイクルコストの算定と対策実施時期の調整を行うことは非常に重要な工程であり、これらの作業を効率的に行うための技術習得へ向けた支援が事業実施現場で求められている。そのため、鉄筋コンクリート製農業用開水路を対象とし、診断結果と設定された補修・補強工法等を用い、劣化予測からLCC算定までの一連の作業を実施するシステムを作成した。

Keyword: 農業用水路, 劣化予測, LCC
GET PDF=09/09005-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2009

発表番号 [6-10]

Groundwater analysis at the underground dam with the statistical method

Teranishi Shun [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

統計的手法を利用した地下ダムにおける地下水の挙動解析

○寺西 俊 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

宮古島の地下ダムの地下水流動モデルを作成するためには、精度の高い透水性の分布の推定が必要である。しかし、実際は地盤内の透水性の分布は複雑であり、実測される透水係数等は費用がかかるなどして情報が限られている。そこで本研究では、対象地域を宮古島の砂川ダムとして統計的手法によって透水性の分布を推定することを試みた。そして、有限要素メッシュの全要素を不均一にして浸透流解析を行った。

Keyword: 透水性の分布, クリギング, 浸透流解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2009

発表番号 [6-15]

The study on Buckling Mechanism of a Slender Pile in Liquefied Ground − Impact of Liquefied Ground Thickness on Buckling Load of a pile −

OKAJIMA Kenji [The University of Tokyo]
IMAI Jyunichi [The University of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [The University of Tokyo]

液状化地盤中における杭の座屈メカニズムに関する研究 − 液状化地盤厚さが座屈荷重に及ぼす影響に着目して ―

○岡島 賢治 [東京大学大学院]
今井 淳一 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]

液状化地盤の厚さの異なる地域を想定した杭の座屈問題に関して平面ひずみ条件を仮定した模型実験と有限要素解析を行った.その結果,本解析手法が地盤中での座屈現象の解析に適用可能であることが分かった.また,液状化のおそれのある層が厚い地域は,地盤の液状化によって杭の座屈荷重が大幅に低下する可能性が示された.また,杭の深い部分で地盤から受ける土圧が,地盤中での杭の拘束効果の要因であることが示された.

Keyword: 基礎工, 斜面安定・土圧・支持力, 構造物の設計手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.624-625 , 2009

発表番号 [6-18]

Atmospheric correction for tropospheric delay in the landslide monitoring by GPS

NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
YAMADA Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]
KAWAMOTO Osamu [National Institute for Rural Engineering]
KUBOTA Masakazu [Chugoku- Shikoku Agricultural Administration Office]

GPSによる地すべり移動量観測における対流圏遅延の気象補正

○中里 裕臣 [(独)農研機構]
井上 敬資 [(独)農研機構]
山田 康晴 [(独)農研機構]
川本 治 [(独)農研機構]
窪田 正和 [中国四国農政局]

基準点との高度差が大きい点でのGPSによる地すべり移動量観測では、現地もしくは近傍観測所の気象データを利用することにより、大気中の水分量の季節変化に起因する誤差を補正することができ、移動状況把握や対策工の効果確認の精度を向上できる。

Keyword: GPS, 地すべり, 気象補正
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2009

発表番号 [6-20]

AE measurement of soil sample with single-axial compression test

TANAKA SHINJI [Kyoto Univercity]
KOBAYASHI AKIRA [Kyoto Univercity]

砂質土供試体の一軸圧縮試験におけるAE計測

○田中 信爾 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

砂質土の供試体に対し一軸圧縮試験を行い、その過程でのAEを測定する実験を行った。今回、その手法と結果を報告する。

Keyword: 非破壊検査, AE, 砂質土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2009

発表番号 [6-25]

Relationship between residual strength and surface area of landslide soils

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Kimura_Sho [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Vithana_Shriwantha [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

地すべり土の残留強度と比表面積の関係

○中村 真也 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
木村 匠 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
Vithana Buddhi Shriwantha [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

本研究では,粘土鉱物と密接な関係があり,短期間で測定が可能な土の比表面積と残留強度φrの関係について明らかにした。せん断試験後の供試体から分取した細片の比表面積は,非せん断面細片よりせん断面細片で大きかった。φrと比表面積の関係は良好で,φrは比表面積の増加に伴い低下する傾向を示した。この関係を充実させることによって,比表面積によるφrの迅速推定が可能になると考える。

Keyword: 土の静力学的性質, 残留強度, 比表面積
GET PDF=09/09006-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2009

発表番号 [6-26]

Influence of Overconsolidation Ratio (OCR) on Residual Shear Strength of Miaowan & Kamenose Landslide Soils

Vithana_Shriwantha [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Kimura_Sho [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

地すべり土の残留強度と過圧密比の関係−亀の瀬および廟湾地すべり−

○Vithana Buddhi Shriwantha [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
木村 匠 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

亀の瀬および廟湾地すべりからの採取土について,異なる過圧密比(OCR=1,2,4)でリングせん断試験を行い,残留強度と過圧密比の関係について検討した。 残留摩擦係数τr /σn′は,粘土含有量が73%と高く,スメクタイトが含有粘土鉱物の77%を占める亀の瀬試料と,シルト・砂含有量が81.3%と高く,含有粘土鉱物の56%が石英である廟湾試料の両試料において,残留強度はいずれのOCRでもほぼ同じ値が得られた。

Keyword: 土の静力学的性質, 残留強度, 過圧密比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2009

発表番号 [6-28]

Characteristics of liquefaction between undistrurbed samples and disturbed samples

Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
Saito Tetsuo [Central Giken Co.,Ltd]

不攪乱と再構成した砂質土の液状化特性について

○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構総合技術センター]
斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]

砂質土の繰返し三軸試験を行う場合、試料の乱れなどの影響が大きいことが知られている。本報文は、原位置から採取した不攪乱試料と一度試験に使用し乱した試料を再構成した試料を用いて繰返し三軸試験を行い、その液状化特性の比較検討した事例を報告する。

Keyword: 液状化, 再構成試料, 繰返し三軸試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2009

発表番号 [6-5]

Risk evaluation and reliability-based design of earth-fill dams for overflow due to heavy rains

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Mori Shunsuke [Okayama University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Murakami Akira [Okayama University]

豪雨時の越流被害に対するため池堤体の信頼性設計

○西村 伸一 [岡山大学]
森 俊輔 [岡山大学]
藤澤 和謙 [岡山大学]
村上 章 [岡山大学]

ため池は,江戸時代以前に建造されたものも多く,老朽化が激しく,豪雨によって毎年ため池が決壊するという事態が起こっている.ため池が決壊することにより周辺地域に災害が確実に及ぶことになる.本研究では,周辺への被害額を考慮して,改修の判定基準を決定する際の,豪雨時におけるため池堤体の越流のリスク評価を目的とする.ここでは,改修の前後における総コストの計算を行い,余水吐の改修効果について議論する.

Keyword: ため池, 越流確率, 信頼性設計
GET PDF=09/09006-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2009

発表番号 [6-8]

Inverse analyses of permeability of test soil in two dimensional concentrated flow condition

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Iwatani Ayumi [Kobe University]
Iwaishi Sakiko [Kobe University]
Ishiwatari Masako [Kobe University]
Kashima Yasurou [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

二次元集中流実験地盤における透水係数の逆解析

田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
○岩谷 あゆみ [神戸大学農学部]
岩石 早季子 [神戸大学農学部]
石渡 雅子 [神戸大学農学部]
鹿島 靖朗 [神戸大学農学部]
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]

二次元集中流実験地盤における透水係数の逆解析について考察を行い次の結論を得た。(1)目視法, 逆解析によって得られた異方透水性の値は実験により少しばらつきはあるが大きな差異はない。(2)逆解析において, パラメータkxx, kzz, kxzは初期値にかかわらず効率よく収束し, kxz=0.0である。(3)残差処理により測定誤差の影響を除外することができる。(4)残差処理法ではγ法, w法が最適である。(5)実験地盤の異方透水性の値kxx/kzzは1.164である。

Keyword: 二次元集中流地盤, 異方透水係数, 逆解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2009

発表番号 [7-11]

Experimental and Numerical Investigation for Capture Zone and Capture Probability of Well

Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Takao_Yukihiro [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tabata_Misa [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Mitsuda_kazuki [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

取水井の集水域分布と物質捕獲率に関する実験的・解析的検討

井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
高尾 幸宏 [神戸大学大学院農学研究科]
田畑 見紗 [神戸大学大学院農学研究科]
○光田 和希 [神戸大学農学部]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]

地下水汚染対策として地下水揚水を実施する際,取水井の位置や揚水量選定の基準として取水井に水が流入する範囲,すなわち集水域の評価は重要である.また地下水を飲用目的に供する場合,集水域の評価は取水井への汚染物質の流入を予測することが可能なため価値の高い課題と言える.本研究では,この集水域近傍に存在する水溶性汚染物質が取水井において流入する確率を実験的ならびに解析的観点から検討する.

Keyword: 集水域, ランダムウォーク法, 後方粒子追跡法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2009

発表番号 [7-16]

Lumping of distributed erosion and sediment runoff model, WEPP

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
WATANABE Yuta [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
IIZUMI Keiko [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

分布型土壌侵食・土砂流出モデル(WEPP)の集中化

○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
渡部 勇太 [宇都宮大学農学部]
飯泉 佳子 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]
乃田 啓吾 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

分布型プロセスモデルであるWEPPの農地情報の集中化に伴う誤差を評価した結果,土地利用,土壌に関しては同一条件の組み合わせであれば複数の圃場を1筆に集中化でき,勾配は5%間隔,斜面長は80m間隔で集中化した場合,誤差は10%程度であった.さらに,流域全体へ集中化を適用した結果,観測値に対する適合性も高く,対策評価でも妥当な結果が得られ,実用に関して有望な手法であることがわかった.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, WEPP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2009

発表番号 [7-17]

Estimation of trap efficiency of sedimentation tank

Nakandakari_Tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga_Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai_Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

沈砂池の浮遊土砂捕捉率の推算

○仲村渠 将 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

沖縄県では周辺水環境の水質保全を図るため,降雨時における畑地からの土砂や富栄養化成分の流出防止対策が重要である.沈砂池は土砂流出防止対策のひとつとしてこれまで利用されてきているが,浮遊土砂や富栄養化成分の削減効果については十分把握されていない.本研究では,表面負荷率と沈砂池へ流入する浮遊土砂の粒径分布を基にした沈降速度分布とを用いて沈砂池の遊土砂捕捉率を推算した.

Keyword: 粒径分布, 沈降速度分布, 表面負荷率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2009

発表番号 [7-18(P)]

Comparison of Suspended Sediment Budget for Paddy Fields in Ishigaki Island and Utsunomiya

MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
YAMAKI Ayanori [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
FUKUHARA Norifumi [Mitsui precon, Inc.]

石垣島・宇都宮の水田における浮遊土砂収支の比較

○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
八巻 礼訓 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
普久原 朝史 [三井プレコン株式会社]

石垣島および宇都宮の水田群を対象とし、浮遊土砂収支を検討するとともに、両地区の比較を通じて、それぞれの特徴を明らかにすることを目的とした。その結果,両地区の比較から,石垣島の水田土壌が宇都宮の水田土壌と比較して流出しやすい土性をもっていることがわかった。また,宇都宮での観測より水田における土壌保全機能は,浮遊土砂を含んだ濁水の流入が前提となることが示唆された。

Keyword: 水田, 土壌流亡,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2009

発表番号 [7-19]

Effects of Bio-char as Soil Amendment on Nitrate leaching

KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]

バイオマス炭化物の土壌混入が硝酸態窒素吸着特性及び水分特性に与える影響

○亀山 幸司 [農村工学研究所]
宮本 輝仁 [農村工学研究所]
凌 祥之 [農村工学研究所]

有機性資源の炭化から生成されるバイオマス炭化物は,土壌の保水力を改善することや硝酸イオンを吸着することが報告されている.更に,バイオマス炭化物を土壌に施用することは,温暖化緩和策として近年注目を集めている.そこで,バガス炭化物の島尻マージ土壌への施用が硝酸態窒素の溶脱抑制に対して有効な対策となりうるか検討を行った.具体的には,バガス炭化物混入土壌の硝酸態窒素吸着特性及び土壌水分特性の測定を行った.

Keyword: 土壌改良, 炭化, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2009

発表番号 [7-1]

Estimation of Non-Exceedance Probability for Seismic Residual Displacement of Embankment

Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Sato Rie [Asahi Kasei Pharma Corporation]

地震による盛土残留変位に対する非超過確率の算定

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
佐藤 吏恵 [旭化成ファーマ株式会社]

土木構造物の設計を行う場合,その材料定数などに平均値(確定値)を用いて,安全性を評価する.しかし,土のような自然の材料には不確実性が多く存在するため,近年では確率概念を導入する方法がとられ始めている.本研究では,土質定数のばらつきに着目し,地震による盛土残留変位に対する非超過確率を算定した.

Keyword: モンテカルロシミュレーション, 地震応答解析, 盛土構造物
GET PDF=09/09007-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2009

発表番号 [7-20]

Experimental examination on soil hardening depression effect of biomass charcoal

KOMIYA YASUAKI [University of the Ryukyus]
UENO MASAMI [University of the Ryukyus]
KAWAMITSU YOSHINOBU [University of the Ryukyus]
SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]

バイオマス炭の土壌硬化抑制効果についての検討

○小宮 康明 [琉球大学]
上野 正実 [琉球大学]
川満 芳信 [琉球大学]
凌 祥之 [農村工学研究所]

バイオマス炭の土壌硬化抑制効果について検討するため、バガス、ススキ、ギンネムなどの粒状バイオマス炭を製造して重粘土に混合し、炭混合率の異なる4試料(乾燥土質量当り0〜4.5%)を作成し土壌圧縮試験と乾湿繰返し試験を実施した。その結果、バイオマス炭の土壌混合によって土壌圧縮や乾燥収縮による高密度化が抑制されるが、土壌硬化に対しては37kPa以下の圧縮を受けた土において効果が発揮されることを示した。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 特殊土壌, 土壌改良
GET PDF=09/09007-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2009

発表番号 [7-21]

EFFECT OF SLAKING AND DRYING ON DESALINIZATION FROM SALINE SOIL

Abul Hasnat Md. Shamim [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

塩類土壌の除塩に及ぼすスレーキングと乾燥の効果

○Abul Hasnat Md. Shamim [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]

スレーキングは土塊の水浸に対する安定性の観点から研究されてきたが、本研究では塩類土の効果的な除塩方法におけるスレーキングの効果を実験的に評価した。異なる乾燥程度を与えた塩類土の初期含水比を10〜60%に調整し、スレーキング率と土塊から解放される塩分量を測定した。風乾以上の乾燥はスレーキングを増大した。また、初期含水比20〜30%で最大のスレーキング率を生じ、この時、解放される塩分量も最大となった。

Keyword: 除塩, スレーキング, 乾燥
GET PDF=09/09007-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2009

発表番号 [7-26]

Drain Function Continuity of Tube Drainage with Filter Materials

Jun Kuwabara [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Yuuki Okamura [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Masanori Ofuka [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Hiroyuki Nakayama [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

疎水材型暗渠の排水機能の持続性

○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
岡村 裕紀 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
大深 正徳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中山 博敬 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

近年,北海道では,掘削土の代わりに,カラマツチップ,ホタテ貝殻等の透水性に優れた地域特産の資材を疎水材として埋め戻す暗渠工が施工されるようになってきた。しかし,これらの施工の歴史は浅いため,長期的な機能性は不明であり,的確な機能診断手法や維持管理手法の提案が求められている。そこで,北海道北部,浜頓別町に試験的に設置された疎水材型暗渠の長期供用後の機能調査を行ってきたので,その結果を報告する。

Keyword: 暗渠, 疎水材, 機能持続性
GET PDF=09/09007-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2009

発表番号 [7-28]

Water Environmental Measures and its Effects in Akaiyachi Mire

SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences Nihon University]
KOTAKI Mitsuo [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]
SHIMADA Masafumi [Junior College Nihon University]

赤井谷地湿原における水環境保全策とその効果

○笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
小瀧 光生 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
島田 正文 [日本大学短期大学部]

赤井谷地湿原周辺の水田では泥炭地由来の軟弱な圃場で生産性が低く、後継者維持のためにも早急な場整備事業が望まれていた。平成13年から福島県および地元土地改良区の事業により行われている湿原の保全と圃場整備事業の両立を図るための土木的対応策について、これまでも保全策と湿原環境の状況を報告してきたが、さらにその後のモニタリングによる湿原の現状とこれまでの保全策の有効性について検討した。

Keyword: 湿原, 地下水位, モニタリング
GET PDF=09/09007-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2009

発表番号 [7-29]

Analysis of factors effecting subsidence of tropical peatland

Sato Sora [Guraduate Schhool of Agriculture, Hokkaido University ]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Untung Darung [University of Palangka Raya]
Adi Jaya [University of Palangka Raya]

熱帯泥炭地における地盤沈下の要因分析

○佐藤 空 [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
ウントゥン・ダルン [インドネシア・パランカラヤ大学]
アディ・ジャヤ [インドネシア・パランカラヤ大学]

開発により熱帯泥炭湿地林の人為的攪乱が進んでいるインドネシア・中部カリマンタン州において,泥炭地の地盤沈下量と,沈下に対する各要因(分解,収縮・圧密)の寄与率を推定した。推定全沈下量は71.3〜206.8[cm]となり,分解が沈下に寄与した割合は34〜70%で,人為的攪乱の度合いが大きいほど分解の割合が大きくなる傾向があった。分解により消失した炭素量は16.7〜82.2[kgC・m-2]と算出された。

Keyword: 分解, 収縮・圧密, 排水
GET PDF=09/09007-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2009

発表番号 [7-31(P)]

The soil amelioration using conservation tillage following the land conservation-The action program of regional network to the government-operated integrated agricultural land disaster prevention project in Shimo-Urahoro district

Kawase_Yasunari [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
Kitada_Hisashi [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
Soma_Katsuyuki [Res. Fac. of agr.,Hokkaido Univ.]

農地の「機能回復」から「機能向上」へ−国営総合農地防災事業下浦幌地区地域ネットワーク協議会の取組み

◯川瀬 康成 [北海道開発局帯広農業事務所]
北田 久志 [北海道開発局帯広農業事務所]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究院]

国営総合農地防災事業「下浦幌地区」の施行に際して設立された「下浦幌地区地域ネットワーク協議会」は、農地保全工により機能回復が図られた圃場の生産性向上に向けて、過年度施工圃場の物理的構造の調査を実施した。その結果、慣行的な耕耘管理が機能回復圃場の排水不良をもたらす可能性が見いだされたことから、新たな圃場管理技術「省耕起」を導入するための試験圃場を設置し、「省耕起」が機能回復圃場の機能保全・機能向上に有効であることを確認するとともに、その普及啓発に取り組んでいる。

Keyword: 農地保全工, 農地の機能回復, 省耕起
GET PDF=09/09P07-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2009

発表番号 [7-36]

Followup Survey of Forest Buffer Zones after Planting

Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Kato Mitio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Hanyuu Tetsuya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

草地周縁に設けた緩衝林帯の植樹後の状況調査

○多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
加藤 道生 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
羽生 哲也 [北海道開発局釧路開発建設部]

北海道東部の酪農地帯において、農地からの汚濁物質流出抑制対策として2001〜2007年に整備された林帯10地点で、土壌の理化学性調査及び樹木の生育調査を行った。林帯の浸入能は草地に比べ大きな値を示し、草地からの表面流出水の浸透を期待できる状況にあることを確認した。また、植樹を行った樹木は植栽方法(ポット苗木、生態学的混播法)、及び樹種にかかわらず60%程度の生存率であることを確認した。

Keyword: 草地酪農, 緩衝林帯, 土壌理化学性
GET PDF=09/09007-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2009

発表番号 [7-3]

Seismic behavior of Aratozawa Dam in the Iwate-Miyagi Nairiku Earthquake in 2008

Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]

平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震における荒砥沢ダムの地震時挙動

○増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]

平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の震央から約16kmにあった荒砥沢ダムは大きな入力加速度を経験した。本地震による被災の概要と地震観測記録の加速度波形の特徴について報告している。大きな入力加速度にもかかわらず,現設計基準はダムの安全性を確保している。応答波形の振動数のピークは数十または100Gal程度の入力加速度に比べ低い振動数にピークが現れ、築堤材料の非線形性を現していると考えられる。

Keyword: ロックフィルダム, 土構造物の地震時挙動, 地震観測記録
GET PDF=09/09007-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2009

発表番号 [7-6]

Setting of Spiral Water Mill in Micro Hydro-power

Ooe Shinya [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

マイクロ水力発電における螺旋水車の設置法に関する研究

○大江 慎哉 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

マイクロ水力発電における螺旋水車の設置法について研究した.螺旋水車の軸を水流に対し傾けて設置することにより効率的に動力を作用させることができると考え,その傾き角度を三種類提案した.また木板とアクリル板で水路を作成し,アクリル製の螺旋水車の模型を三体作成し,室内において1/10型の模型実験に取り組んだ.そして既往の研究を元に算出された結果との比較を試み検証した.

Keyword: マイクロ水力発電, 螺旋水車, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2009

発表番号 [7-8]

Field test of curved pipeline formed with DCI pipe subject to high internal pressure

Fujita_Nobuo [JDPA]
Mohri_Yoshiyuki [NIRE]

曲線布設されたダクタイル管路の高水圧負荷時の挙動

○藤田 信夫 [日本ダクタイル鉄管協会]
毛利 栄征 [(独)農研機構 農村工学研究所]

曲線布設されたダクタイル管路に高水圧が作用する時の挙動を計測した.2MPaの内圧を繰り返し負荷した後,水平変位が収束するまで内圧を保持した.その結果,管路の最大変位は1.6mmと小さく,また特定箇所に変位が集中して増加するような傾向は認められなかった.管背面の抵抗土圧は曲線布設箇所全体に幅広く分布し,作用範囲を仮定した計算値や地盤材料特性を考慮した数値解析結果とも符合することがわかった.

Keyword: 曲線布設, スラスト力, 背面土圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2009

発表番号 [8-10]

Comparing the effectiveness of considering fuzziness into fish habitat models for Japanese medaka (Oryzias latipes)

FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]

メダカの生息場選好性モデルへのあいまいさの導入の有効性に関する比較研究

○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]

本報では,メダカの生息場選好性の定量化において,モデルをファジィ化することの有効性について比較・検討した.対象は,ファジィ生息場選好性モデル(FHPM)およびファジィ・ニューラルネットワークモデル(FNN)とする.結果として,FHPMは選好曲線が滑らかになり予測精度が向上した.またFNNでは,予測能力が向上するともに,選好曲線がFHPMと同様の傾向を示しており,ファジィ化の有効性が示唆された.

Keyword: 水環境, 生態系, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2009

発表番号 [8-11]

Dispersion and movement of Japanese rice fish Oryzias Latipes in Consolidated paddy fields aiming at ecological consideration

Nagumo jyou [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Azuma Atuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Hirota junnichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Sato Takanori [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Kinndaichi Ayano [Faculty of Agriculture, Iwate University]

生態系に配慮した圃場整備水田におけるメダカの移動・分散

○南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科 ]
東 淳樹 [岩手大学農学部]
広田 純一 [岩手大学農学部]
佐藤 貴法 [岩手大学大学院農学研究科 ]
金田一 彩乃 [岩手大学農学部]

本研究の対象地区である一関市川崎町門崎地区では,メダカが多数存在し,種を対象とした環境保全場所を確保することの必要性に基づきメダカの生息が可能な生態系配慮型の圃場整備が行われた。その後,メダカの移動・分散のモニタリング調査を通して,メダカ配慮施設の機能評価を行なう為の基礎データを得ることにした。

Keyword: 環境保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2009

発表番号 [8-12]

Population dynamics of Frogs (ANURA) around a Winter flooded rice field after three years cultivation

Atsuki AZUMA [Faculty of Agriculture]
Michiko KYOYA [Faculty of Agriculture]
Kensuke SUZUKI [Graduated from Faculty of Agriculture, Iwate University]
Masahide YOSHIDA   [Graduated from Faculty of Agriculture, Iwate University]
Masato HONMA [Graduated from Faculty of Agriculture, Iwate University]
Tatsuya ONO [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Manabu KUDO [Graduated from Faculty of Agriculture, Iwate University]
Yusuke TAMAI [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

耕作継続した冬期湛水水田におけるカエル目の季節的消長

○東 淳樹 [岩手大学農学部]
京谷 美智子 [岩手大学農学部卒業生]
鈴木 研介 [岩手大学農学部卒業生]
吉田 昌秀 [岩手大学農学部卒業生]
本間 将人 [岩手大学農学部卒業生]
大野 達矢 [岩手大学大学院農学研究科]
工藤 学 [岩手大学農学部卒業生]
玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]

宮城県伊豆沼三工区に隣接して設置した冬期湛水水田,有機水田,慣行水田において,2006年から3年間,カエル類の季節的消長を調査した。その結果,冬期湛水水田においては,ニホンアカガエルの産卵場としての機能をもち,耕作の継続によってその卵塊数が増加することが確かめられた。また,生息が確認された3種のカエル類の季節的消長は,3水田で違いは認められなかった。

Keyword: 生態系, 圃場整備, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2009

発表番号 [8-13]

Characteristics of water environment of paddy field in early spring for preservation of spawning spots for the Brown Frogs

Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]

アカガエルの産卵場保全に向けた早春期水田の水環境特性の解明

○渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]

圃場整備による乾田化は,早春期に水田の水たまりに産卵するアカガエル類に負の影響を与えやすい.本研究では,アカガエル類の産卵場の保全策を確立するため,基礎的知見となる早春期の水田の水環境(水温変動,減水深,蒸発量)の特性及びニホンアカガエルの産卵特性を明らかにした.水たまりの減水深及び水温変動と卵塊の有無との間に関連はなく,ニホンアカガエルの産卵場選択においてこれら因子の寄与は小さいと考えられた.

Keyword: 水田生態系, ニホンアカガエル, 環境配慮
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2009

発表番号 [8-14(P)]

Genetic diversity of mitochondrial DNA in Tochigi wild populations of Medaka, Oryzias latipes

saida keita [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]
matsuda masaru [Utsunomiya University]
mizutani masakazu [Utsunomiya University]

ミトコンドリアDNAを指標とした栃木県産野生メダカの遺伝的多様性の解析

○齋田 圭太 [宇都宮大学大学院]
松田 勝 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

近年、メダカは絶滅危惧種に指定され注目されている。Takehana et al. (2003)では、日本全国でメダカmtDNAを解析し、遺伝子レベルの地域集団があることが判明している。本研究では1地点から多検体のメダカを採集し、栃木県産野生メダカの遺伝的多様性を把握することを目的とした。1地点当り1〜5種のクレード/サブクレードに分類されるマイトタイプで構成され、その割合が地点により異なっていた。結果より、遺伝的多様性を考察する。

Keyword: メダカ, ミトコンドリアDNA, PCR-RFLP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2009

発表番号 [8-15]

Trial of constructing a fishway using waterbags

Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

水のうを主材料とする簡易魚道の試験設置

○竹村 武士 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

水のうを主材料として省力化を図った簡易魚道を試験設置し,流況測定を行った.魚道機能は遡上試験の実施を待たねばならないが,試験設置に至る迄の作業は幾つかの利点と課題を明らかとした.利点は設置に係る省力化と設計に係る簡易化,課題は水のうの積み上げ限界,安定性,流路水量の確保で各々に対策を施した.任意に並べられた土のうにより形成された流路においては,多様な水深,流速が形成されていることが示唆された.

Keyword: 魚道, 再ネットワーク化, 水のう
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2009

発表番号 [8-16]

A study on river flow condition downstream of a barrage for considering setting-up a movable fish way

Naoki Takahashi [Graduate School of Agricultural, Biological and Environmental Sciences, Tottori University]
Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsuyuki Shimizu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yasushi Takemoto [Faculty of Agriculture, Tottori University]

簡易魚道の導入に向けた堰堤下流部の流況把握

○高橋 直己 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
竹本 康史 [鳥取大学農学部]

鳥取県千代川水系では,近年アユの漁獲高が減少している.さらに,遡上が困難な堰堤や魚道が多数確認されている.この遡上阻害の対策の一つに,簡易魚道の導入が挙げられる.そこで,簡易魚道を設置する位置および時期を検討するため,支流の八東川永野堰にて,堰堤下流部の流況把握調査を行った.結果,既設魚道の時間的な機能状態の変化,簡易魚道の設置位置・時期を把握し,簡易魚道と既設魚道の効率的な併用方法を提言した.

Keyword: アユ, 遡上阻害, 選好流速
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2009

発表番号 [8-17]

Monitoring of Half Cone Type Fishway in Kannagawa Head Works

Tazawa Kanako [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Kato Syuichi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Kanazawa Michio [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]

神流川頭首工ハーフコーン型魚道におけるモニタリング調査について

○田澤 加奈子 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
加藤 修一 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
金澤 道夫 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]

一級河川利根川水系神流川に位置する神流川頭首工は、施設の老朽化及び河床低下に伴う機能低下が著しく進行しているため、国営神流川沿岸農業水利事業において改修工事を実施し、平成19年度完成した。魚道改修に当たりハーフコーン型を採用し、ゝ類の遡上・降河状況、土砂掃流状況について2ヵ年間モニタリング調査を行った結果、これまで分断されていた上下流の魚類のネットワーク復元と土砂掃流効果が確認された。

Keyword: ハーフコーン型魚道, 遡上母集団, 適応型管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2009

発表番号 [8-18]

Distribution, Migration and Habitat of Ninespine Stickleback in Spring-Fed Canal

ICHION_Eiji [Ishikawa Prefectural University]
OOSAWA_Aiko [United Efforts Co., Ltd.]
UEDA_Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
KITAMURA_Kunihiko [Ishikawa Prefectural University]

湧水水路におけるトミヨの分布・動態とその生息環境について

○一恩 英二 [石川県立大学]
大沢 藍子 [株式会社ユナイテッド・エフォーツ]
上田 哲行 [石川県立大学]
北村 邦彦 [石川県立大学]

石川県能美市寺井町粟生の延長約350mの湧水水路において,環境省絶滅のおそれのある地域個体群(LP)に指定されているトミヨの生息環境,動態,個体密度のモニタリングを行った.その結果,トミヨは産卵時期の4月から7月に湧水水路の上流区間に遡上し産卵繁殖していたが,11月には上流区間より下流区間のトミヨの個体密度が大きくなっていることが分かった.

Keyword: トミヨ, 動態, 個体密度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2009

発表番号 [8-19]

Swimming Speed of Ice Goby,Leucopsarion petersi,with Stamina Tunnel in River

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]

河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの遊泳速度の測定

○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]

シロウオが遡上してくる青森県蟹田川において,内径5.4cmの挿入式スタミナトンネルを用いて天然のシロウオの遊泳実験を現地で実施し,その遊泳速度について検討した.管内流速条件は31cm・s-1と35cm・s-1である.実験の結果,123尾のうち57尾(平均体長4.3cm,S.D:0.3cm)が計測され,シロウオは32cm・s-1〜35 cm・s-1・の平均管内遊泳速度で平均17.9s〜20.5s間遊泳することがわかった.また,わずかな流速の違いでも流速に応じて遊泳する傾向を示した.さらに,30cm〜35cmの距離を瞬間的に遊泳した管内最大遊泳速度は,平均管内遊泳速度に比較して約2倍速いこともわかった

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2009

発表番号 [8-1]

A study on changes in population density and distribution of fishes before and after the farmland consolidation

YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
KAKINO Wataru [Seisho Region Prefectural Administration Center]
MATSUZAWA Shinichi [Nagano Prefecture]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]

圃場整備前後における魚類の生息密度と分布の変化に関する研究

○山口 亮 [宇都宮大学大学院]
柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政センター]
松澤 真一 [長野県庁]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

栃木県小貝川上流域の杉山入の谷津では生態系保全型の圃場整備事業が行われ、これに隣接する大谷津では従来型の圃場整備が実施された。本研究ではそれぞれの谷津における魚類の生息密度と生息分布の時系列的な変化を把握し、生態系保全工法が魚類の生息に及ぼす効果を明らかにすることを目的とした。両谷津で魚類の減少が起こっており、その原因は杉山入の谷津では水深の低下、大谷津では水路内構造の変化であると考えられた。

Keyword: 生態系, 圃場整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2009

発表番号 [8-20]

Ichthyic spawning in a drainage channel improved with eco-friendly works

Nakane Masanobu [Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Hramatsu Ken [Gifu University Faculty of Applied Biological Sciences]
Nishimura Shinichi [Gifu University Faculty of Applied Biological Sciences]
Shimizu Hideyoshi [Gifu University Faculty of Applied Biological Sciences]

生態系に配慮された改修が行われた排水路における魚類の繁殖状況

○中根 正喜 [岐阜大学大学院]
平松 研 [岐阜大学応用生物科学部]
西村 眞一 [岐阜大学応用生物科学部]
清水 英良 [岐阜大学応用生物科学部]

2003〜2007年の大江排水路生態系調査において,メダカの減少が確認された.それに対して,モツゴやヨシノボリ類のような産卵に植生を必要とせず,ある程度の流れに順応できる種の増加が確認された.水藻類が多く発生した8月では,藻類が流速の遅くなる魚溜区間に留まり,フナ類の産卵床として有効であった.また,橋の橋脚部に植生や人工物が集まり,コイやフナ類の産卵床として機能していることが分かった.

Keyword: 産卵, 生態系配慮, 改修排水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2009

発表番号 [8-21]

Growth and multiplication of the rice-paddy-fishes in the winter flooded rice field after three years cultivation

Tamai_YUSUKE [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Ono_TATSUYA [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Kudou_MANABU [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Azuma_ATSUKI [Faculty of Agriculture, Iwate University]

耕作3年目の冬期湛水水田における水田魚類の成長と増殖

○玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]
大野 達矢 [岩手大学大学院農学研究科]
工藤 学 [岩手大学農学部]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)に生息するドジョウの越冬個体の捕獲,米ぬか散布によるメダカの成長への影響を検証するための米ぬか有無区画設置による成長量の比較、各圃場からの降下調査による水田魚類の成長と繁殖について調査した.その結果,耕作3年目の冬期湛水水田では水田魚類の成長や繁殖に必ずしも良い影響を与えていない可能性が示唆され,また米ぬかはメダカの成長量に影響を与えている可能性が考えられた。

Keyword: 冬期湛水水田, 水田魚類, 個体識別
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2009

発表番号 [8-22]

Relationship between cropping season and breeding season of fish

Minagawa Akiko [National Institute for Rural Engineering]
Takaki Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

水稲の作期と魚類の繁殖時期との関係

○皆川 明子 [農研機構 農村工学研究所]
木 強治 [農研機構 農村工学研究所]
後藤 眞宏 [農研機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農研機構 農村工学研究所]

この数十年の間に水稲の作期は早期化している.田植え時期が4月の三重県松阪市上七見町と,6月の東京都国立市とでドジョウ成魚の水田への移入時期を比較した結果,国立市では取水直後に移入していたのに対し,上七見町では移入時期が後半にずれた.また,中干し時に移出した未成魚以下のドジョウの体長は,国立市の方が有意に大きかった.作期が早期化すると,ドジョウは繁殖・成育のピーク時に水田を利用しにくい可能性がある.

Keyword: 作期, 早場米, ドジョウ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2009

発表番号 [8-23]

The parasitic relation between larvae of Unionidae and fishes in environment-conscious paddy field

Kondo_Mio [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Ito_Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Senge_Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

ビオトープ水田におけるイシガイ類幼生と魚類の寄生関係

○近藤 美麻 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究ではビオトープ水田に生息するイシガイ類を対象に,イシガイ類幼生と魚類との寄生関係および魚類を介した移動状況について調査した.その結果,各種イシガイ類幼生において寄生主として適していると考えられる魚種が明らかになった.また,隣接する排水路とのイシガイの生息状況・寄生状況の比較より,本水田がイシガイの繁殖場所としての機能を持ち,イシガイの分布域の拡大に貢献していると考えられた.

Keyword: ビオトープ, グロキディウム, イシガイ類
GET PDF=09/09008-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2009

発表番号 [8-24]

Evaluation of Spatial Configuration of Artificial Fish Reefs in River Using Fractal Dimension

MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
NANAEDA Taku [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

フラクタル次元を用いた河川における人工魚礁配置の定量的評価

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
七枝 拓 [京都大学大学院農学研究科]

河川に複数の立方体状ブロックから成る人工魚礁を導入し,そこでの生態系保全価値を定量的に評価する手法を提案する.ブロック数一定条件の下,ブロックの配置を魚巣ブロック型,規則型,千鳥格子型に大別した上で系統的に変化させ,魚礁のフラクタル次元を求めることで,生息域が最も複雑な魚礁配置を調べる.仮想河川を対象とした計算により,各配置型におけるブロックの流下方向間隔とフラクタル次元の関係を明らかにする.

Keyword: 生態環境, 河川, フラクタル
GET PDF=09/09008-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2009

発表番号 [8-25]

Migration of released juvenile fishes in the mountainous stream in Shonai region

Terunuma Yuta [Yamagata University]
Okubo Hiroshi [Yamagata University]
Maekawa Katsuro [Yamagata University]
Hasegawa Eiichi [Yamagata University]
Ohi Akihiko [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
Kawauchi Masayuki [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]

庄内の山地渓流における放流魚の移動分散

○照沼 雄太 [山形大学]
大久保 博 [山形大学]
前川 勝朗 [山形大学]
長谷川 瑛一 [山形大学]
大井 明彦 [山形県内水面試験場]
河内 正行 [山形県内水面試験場]

庄内地方の山地渓流にてイワナとヤマメの稚魚の標識放流再捕調査を行い移動分散速度を把握した.両種の放流魚の移動分散特性には違いが見られ,ヤマメはイワナに比べ下流への移動個体が多く,これは海から遡上してきた降海型サクラマスから採卵孵化させたものなのでその特性が反映したと考えられた.イワナは当歳魚の平均移動速度は18.5m/日,1年魚は2.5m/日となり放流当年より1年経過後の移動速度が遅くなっていた.

Keyword: 山地渓流, 放流魚, 移動分散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2009

発表番号 [8-26]

The distribution and settlememt of domestic alian species Phoxinus oxycephalus jouyi in Tamagawa basin

NISHIDA_KAZUYA [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]
SATO_TOSHIYUKI [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture]
SENGA_YUTARO [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture]

多摩川流域における国内外来種タカハヤの分布と定着−mtDNA解析によるアブラハヤとの判別結果から−

○西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
佐藤 俊幸 [東京農工大学大学院大学院共生科学技術研究院]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院大学院共生科学技術研究院]

アユ等の放流に伴って多摩川流域に移入したと考えられる国内外来種タカハヤの分布と定着を明らかにするため,形態測定およびmtDNA解析を行ってタカハヤと在来種アブラハヤとの判別を行った.その結果,タカハヤは多摩川上流に分布・定着しており,さらには降下可能な農業水路・小河川にも移入していた.一方,多摩川との間に存在する落差工によって溯上移入不可能な支流では,アブラハヤ個体群が残存していた.

Keyword: 国内外来種, 遺伝子解析, 水域ネットワーク
GET PDF=09/09008-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2009

発表番号 [8-27]

Distribution of Grey-headed Lapwing Vanellus cinereus in Gifu paddy-field areas

Kaneshima Kaori [Grad.Sch.of Applied Biological Sciences, University of Gifu]
Senge Masateru [Grad.Sch.of Applied Biological Sciences, University of Gifu]
Ito Kengo [Grad.Sch.of Applied Biological Sciences, University of Gifu]

岐阜県水田地帯におけるケリ分布の季節変化

○兼島 香織 [岐阜大学応用生物科学研究科]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]

水田に依存する多くの生物が減少する一方で,ケリは水田地帯を中心にその分布域を拡大している.そこで,水田地帯における本種の生息分布をルートセンサスを用いて調査し,本種が分布を拡大している要因を検討した.結果,中干し期間において本種は休耕田を選択的に利用しており,近年増加傾向にある休耕田の存在が本種の分布拡大の要因のひとつではないかと推測される.

Keyword: ケリ, 分布, 水田生態系
GET PDF=09/09008-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2009

発表番号 [8-28]

Engineering Cares to Conserve Wild Birds Habitats and Monitoring in Kannagawa Irrigation Project

Kato Syuichi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Kanazawa Michio [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]

国営神流川沿岸地区における野鳥保全対策とモニタリング調査

○加藤 修一 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
金澤 道夫 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]

一級河川利根川水系神流川を水源とする神流川沿岸地区は、前歴事業から30〜50年以上が経過し、施設の老朽化や機能低下が著しく進んだため、国営事業により改修工事を実施している。工事実施において、近接して希少種である野鳥のオオタカやバンの繁殖地が発見されたため、影響配慮のための保全対策を講じ、工事完了後モニタリング調査を行った結果、保全対策の効果を確認することができた。

Keyword: 代償措置, 人工浮島, 適応型管理
GET PDF=09/09008-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2009

発表番号 [8-29]

Approaches to Preserving the Native Habitat of the Japanese Crested Ibis In Agricultural Infrastructure Improvement Projects

kazama_juujiro [Sado Regional Promotion Bureau, Niigata Prefecture]

トキの生息環境に配慮した基盤整備事業の取り組み

○風間 十二朗 [新潟県佐渡地域振興局]

新潟県佐渡市で実施する生物多様性対応基盤整備事業の取り組み。トキの餌場の確保と餌となる生物を増やすことで、トキの生息環境を向上させ、トキの野生復帰を支援する。

Keyword: 生物多様性, 環境整備,
GET PDF=09/09008-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2009

発表番号 [8-2]

The food chain structure of small ditches in a hill-bottom paddy field and it changes induced by the farm land consolidation project using the stable isotope ratio method

Matsuzawa Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

安定同位体比法による谷津内水路の食物連鎖構造の推定と圃場整備による変化

○松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
森 淳 [農村工学研究所]

谷津内水路の生態系に対して圃場整備前後に安定同位体比法を適応させることで,整備事業が谷津内水路の生物群集にどのような影響を与えたかを解明することを目的とした.その結果,主要な栄養の供給を外部に依存し,一部の昆虫は藻類に依存しているという食物連鎖構造に変化はなかった.しかし,動物の栄養段階,食物連鎖長を推定すると低下傾向が認められ,圃場整備のかく乱が生態系に対して負の効果を与えたと考えられた.

Keyword: 生態系, 圃場整備, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2009

発表番号 [8-30]

Relationships between wild boar (Sus Scrofa) ,nippon deer (Cervus Nippon)and vegetation based on hunting reports in Mie

Keisuke Ando [Faculty of Bioresources Mie University]
Ken Ohno [Faculty of Bioresources Mie University]

出猟報告に基づいた三重県におけるイノシシ、ニホンジカと植生の関係

○安藤 啓介 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

獣害対策には野生鳥獣との共生を前提とした整備が重要とされている。過去の研究においては坂田らは、シカの食害による植生の衰退によってイノシシの生息数が減少し、これによって目撃効率が下がっている可能性を示唆している。そこで、三重県におけるイノシシ、シカの目撃効率を利用して、これらの動物の出没しやすい植生の特徴、両者が及ぼしあう影響を考察し、目撃効率を左右する原因を推定した。

Keyword: イノシシ, シカ, 目撃効率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2009

発表番号 [8-31]

Study on The Habitat distribution of Corbicula leana in a irrigation Canal

Kobayashi Ryoh [Niigata orefectural Takada agricultural high school ]
Satoh Tkenobu [Niigata University]
Misawa Shinichi [Niigata University]
Yosikawa Natsuki [Niigata University]

農業用水路におけるマシジミの生息分布について

○小林 亮 [新潟県立高田農業高校]
佐藤 武信 [新潟大学]
三沢 眞一 [新潟大学]
吉川 夏樹 [新潟大学]

近年生息域の減少が懸念されているマシジミが生息している農業用水路が発見されたので、その生息状況を調べた。50m間隔のコドラート調査の結果、幅0.7m、長さ600mの水路に1m2当たり平均2000個以上のマシジミが生息し、全水路ではおおよそ1,100kgの生息量になることが分かった。このようにこの水路で高密度のマシジミが生息しているのは、水質や流況がマシジミの生息に適していたためと考えられる。

Keyword: マシジミ, 農業用水路, 生息環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2009

発表番号 [8-32]

Do bamboo forests exert a harmful influence on water and material cycles?

Otsuki_Kyoichi [Kyushu University Forest]
Onozawa_Yuka [Kyushu University Forest]
Chiwa Masaaki [Kyushu University Forest]
Kume_Tomonori [School of Forestry and Resource ConservationNational Taiwan University]
Komatsu_Hikaru [Kyushu University Forest]
Tsuruta_Kenji [Kyushu University Forest]

竹林は水・物質循環に悪影響を及ぼすのか?

○大槻 恭一 [九州大学演習林]
小野澤 郁佳 [九州大学演習林]
智和 正明 [九州大学演習林]
久米 朋宣 [台湾大學森林・環境資源学系]
小松 光 [九州大学演習林]
鶴田 健二 [九州大学演習林]

立竹密度4,000~6,800本/haの竹林では,樹冠通過雨73.9%,樹幹流15.3%,遮断10.8%で,遮断が少なく,樹幹流が多いことを示した。また,竹林は樹冠におけるK+等の溶脱によって酸性雨に対して緩衝能を示し, Cl-やSiO2の溶脱が特異的に大きいことを示した。さらに,竹林の蒸散量は比較的多いが,遮断蒸発量が少ないため,蒸発散量は他の樹種の蒸発散量と同程度であることを示した。

Keyword: 生態系, 環境保全, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2009

発表番号 [8-33(P)]

Preference factor of utility poll for perch by Gray-faced Buzzard in Iwate prefecture

Kawamura Shirou [Graduate School of Agriculture ]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture]

岩手県におけるサシバButastur indicusのパーチとしての電柱の選択要因

○河村 詞朗 [岩手大学大学院農学研究科]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

岩手県の繁殖地内ではサシバが電柱を頻繁に使用することが確認されており、保全上電柱が重要な役割を果たすことが示唆されている。本研究ではサシバの電柱へのパーチ選択の選好性を明らかにすることを目的とし、電柱の周囲の土地利用、巣からの距離、林縁からの距離についてサシバが使用した電柱と使用しなかった電柱の比較を行なった。その結果、電柱周囲の農地環境が重要であることが明らかとなった。

Keyword: サシバ, 電柱, パーチ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2009

発表番号 [8-34(P)]

Spatial distribution of crop damage by sika deer in Kawai Village, Iwate Prefecture

Akatsuka_Shusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Harashina_Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

岩手県川井村におけるニホンジカによる農作物被害の地理的分布

○赤塚 笙介 [岩手大学大学院農学研究科]
原科 幸爾 [岩手大学農学部]

本研究は岩手県川井村を調査対象地とし、シカの農作物被害・目撃の地理的分布と、シカによる農作物被害への住民の意識を明らかにすることを目的とした。川井村全域でアンケートを実施し、シカの目撃・被害地点を把握したところ、1)川井村東部から中央部にかけて古くからシカの分布が確認され、西部へ近年分布が拡大傾向にある、2)防除を行っている地域は古くからシカの目撃・被害が見られる地域に集中していることがわかった。

Keyword: ニホンジカ, 農作物被害, 地理情報システム(GIS)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2009

発表番号 [8-35]

Aquatic fauna and their biological diversity in the winter fooded rice field after three years cultivation

ONO_Tatsuya [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
AZUMA_Atsuki [Faculity of Agriculture, Iwate University]
KUDO_Manabu [Faculity of Agriculture, Iwate University]
TAMAI_Yusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

耕作3年目の冬期湛水水田における水田生物相とその多様性

○大野 達矢 [岩手大学大学院農学研究科]
東 淳樹 [岩手大学農学部]
工藤 学 [岩手大学農学部]
玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]

農法の異なる3つの圃場(冬期湛水水田・有機水田・慣行水田)における水生生物(プランクトン・水田土壌動物・ベントス・ネクトン・ニューストン)の個体数と種構成を把握し,各圃場の比較をすることで冬期湛水水田の生物学的評価を行なうことを目的とした.農法の違いにより分類群における優占種や種構成および個体数密度に違いが見られたことから,耕作3年目冬期湛水水田が与える影響は分類群によって異なる可能性が示唆された.

Keyword: 冬期湛水水田, 水生生物, 多様性指数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2009

発表番号 [8-36]

A Study on Soil Moisture of Natural Growth Area of Drosera tokaiensis in Tokai Hill Land Area

NAKANO Koki [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
UENO Kaoru [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
AICHI Makiko [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
MINAMI Motoyasu [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
TERAI Hisayoshi [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]

東海丘陵地域におけるトウカイコモウセンゴケの生育土壌水分環境

中野 孝輝 [中部大学応用生物学部]
○上野 薫 [中部大学応用生物学部]
愛知 真木子 [中部大学応用生物学部]
南 基泰 [中部大学応用生物学部]
寺井 久慈 [中部大学応用生物学部]

東海丘陵要素植物であるトウカイコモウセンゴケの保全を目標とし,本種自生地の土壌水分環境の連続観測を行った。その結果,本種の生育に適するpFは2.0〜3.3,生育可能な土壌水分状態は湛水状態〜pF4.2程度までであった(ただし,pF4.2の連続時間が長くなると生育不可).pF3.7以上の連続時間の長さが生育阻害条件となり,pF4.2以上の連続時間が26時間以上になると生育不可能になると考えられた.

Keyword: モウセンゴケ属植物, 低湿地保全, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2009

発表番号 [8-37]

Community Structure of Microorganism Collected from Surface Drainage from Paddy

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
FUJITA Masafumi [Faculty of Engineering, Ibaraki University]
KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]

水田排水から採取した微生物の群集構造

○田 康治 [農研機構 農村工学研究所]
人見 忠良 [農研機構 農村工学研究所]
藤田 昌史 [茨城大学 工学部]
久保田 富次郎 [農研機構 農村工学研究所]
白谷 栄作 [農研機構 農村工学研究所]

水田からの表面排水をトラップすることにより水田由来の微生物を回収して、微生物の群集構造をキノンプロファイル法により把握した。結果より、灌漑期間であれば水田土壌の表層付近での微生物群集構造の時間変化が小さい可能性が高いことが示された。

Keyword: 微生物, 群集構造, キノンプロファイル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2009

発表番号 [8-38]

Effectiveness of Aquatic plants for Habitats of Aquatic Insects in an Irrigation Tank

Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Shirai_Keiko [Graduate school, Kagwa Univ.]
Kato_Sazuto [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Kinbara_Hiroshi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]

ため池における水生昆虫の生息場としての水生植物の有効性

○角道 弘文 [香川大学工学部]
白井 恵子 [香川大学大学院]
加藤 授人 [香川大学工学部]
金原 浩志 [香川大学工学部]

ため池のトンボ目幼虫および甲虫目の生息場としての水生植物の有効性を重回帰分析によって推察した.トンボ目種数は,沈水植物の乾燥重量,堆積物(水生植物)体積などが,個体数は,堆積物(水生植物)体積,アシカキ植被密度が正の影響を示すとされた.甲虫目種数,個体数では,カンガレイ植被密度,堆積物(水生植物)体積などが正の影響を及ぼすと推察された.水生植物枯死による堆積物が,トンボ目,甲虫目の生息場として有効である.

Keyword: 水生昆虫, ため池, 水生植物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2009

発表番号 [8-39]

Distribution of Stable Isotope Ratio of Benthos Living in Drainage Canals

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
HIROSE yuichi [National Institute for Rural Engineering]

農業排水路に生息するベントスの炭素・窒素安定同位体比の分布

○森 淳 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
廣瀬 裕一 [農村工学研究所]

国営いさわ南部地区の原川排水路において環境要因とベントス(底生生物)の炭素・窒素安定同位体比(δ13C,δ15N)を解析した.ベントスの個体数が最も多かったのは三面張り水路だったが,種数は少なかった.コガタシマトビケラのδ13Cとδ15Nの標準偏差は三面張り区間で小さく,二面張り区間の幅広水路部と急流落差工部で大きかった.コカゲロウのδ13Cはコガタシマトビケラより有意に低く,また標準偏差は大きかった.

Keyword: 生態系の多様性, 水域環境, 食物連鎖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2009

発表番号 [8-3]

An experimental study on refugia of freshwater fishes using dummy log mattress

Kudo Naoto [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
Takahashi Nobuhiro [Federation of land improvement associations in Tochigi prefecture]
Mizutani Msakazu [Utsunomiya University]
Goto Akira [Utsunomiya University]

井桁模型を用いた淡水魚の退避場利用に関する実験的研究

○工藤 直人 [宇都宮大学大学院]
高橋 伸拓 [栃木県土地改良事業団体連合会]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

筆者らは井桁構造内部の退避場機能の解明を目的とし,擬似井桁研究での優占魚種であるギンブナ,アブラハヤ,ウグイ,ドジョウ,ギバチを供試魚とした室内実験を行った.その結果,次のことが明らかになった..ンブナとアブラハヤは影への選好性が強く,▲Ε哀ぢ膩燭藁水部への移行,小型は流速回避傾向があること,ドジョウは中流速以上で流速回避し,ぅバチは常に影に潜むということが確認された.

Keyword: 井桁模型, 淡水魚, 退避場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2009

発表番号 [8-40]

Genetic structure analysis of populations of the Japanese eight-barbel loach in the upper basin of Kokai River, Tochigi Prefecture by microsatellite DNA

Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

マイクロサテライトDNAによる栃木県小貝川上流域におけるホトケドジョウ集団の遺伝構造解析

○小出水 規行 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
竹村 武士 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]

マイクロサテライトDNAを利用して小貝川上流域におけるホトケドジョウ集団の遺伝構造を解析した.近隣の4河川を含めて計26地点のサンプルを分析した結果,各サンプルの遺伝的多様性に劣化は認められなかった.小貝川のサンプルは近隣の河川と遺伝的に異なるが,河川内における差は小さかった.どのサンプルも共通祖先をもつと仮定した場合,河川流程が小貝川集団の遺伝構造を支配する要因になり得る可能性が示唆された.

Keyword: DNA, ホトケドジョウ, 栃木県小貝川上流域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2009

発表番号 [8-41(P)]

Estimation of extinction risk and examination of conservation plan for Lefua echigonia and Rana japonica by population viability analysis (PVA)

Matsuzaki Masumi [Graduate School of Utsunomiya University]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]
Goto Akira [Utsunomiya University]

個体群存続性分析を用いたホトケドジョウ・ニホンアカガエルの絶滅リスクの推定と保全策の検討

○松 真澄 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

生物多様性の高い谷津では、現在圃場整備事業の進行や耕作放棄地の増加により、水田周りの生物の生息状況が悪化していることが懸念される。個体群存続性分析(PVA)はシミュレーションにより、個体群や種の絶滅リスクの推定やリスク分析を実施できる手法である。本研究では圃場整備事業の終了した谷津においてホトケドジョウ・ニホンアカガエルにPVAを適用し、両種の絶滅リスクの推定と保全策の検討を試みる。

Keyword: PVA, 個体群動態, リスク分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2009

発表番号 [8-42(P)]

Effect of experimental vegetation management on L. temporalis SELYS in secondary woodlands on Yatsu-habitat

Kimura Yutaro [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University ]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University ]
Gotou Akira [Utsunomiya University ]

谷津環境における二次林の実験的下草刈りがオオアオイトトンボに及ぼす影響

○木村 雄太郎 [宇都宮大学大学院農学研究科]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

谷津環境の二次林において、人間の働きかけが生物にどのような影響を及ぼすのかほとんどわかっていない。二次林で下草刈り実験を行い、下草刈りが谷津環境を利用するオオアオイトトンボに及ぼす影響を明らかにすることを研究目的とした。実験前の予備調査では、オオアオイトトンボが、草本響愎∪姑鐡戮発達し、水田からの距離が近い放棄地区を好むと考えられた。今後、実験後の本調査を行い、解析を進める予定である。

Keyword: オオアオイトトンボ, 下草刈り, 二次林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2009

発表番号 [8-4]

The interaction experiment of fresh water fish in the indoor environment

TAKAHASHI_Nobuhiro [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
KUDO_Naoto [Environmental Engineering, Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_Masakzu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
GOTO_Akira [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

室内実験環境下における淡水魚類の相互作用

○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
工藤 直人 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

これまで室内の実験水路および井桁模型を使用し,淡水魚類の退避場としての井桁の機能を検証してきた.本報では,複数種の相互作用を検証すべくギンブナ(被食者)とナマズ(捕食者)を用いた.その結果,ギンブナ単独の場合よりナマズと混泳した場合は井桁内部生息割合が低下した.また,ナマズの捕食活動時は非活動時に比べ井桁内部生息割合が低下した.これらは被食者の体長により差がみられ,小型が大型より影響を強く受けた.

Keyword: 室内実験, 淡水魚類, 相互作用
GET PDF=09/09008-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2009

発表番号 [8-5]

Development of precise HSI model and handy HSI model for Tamoroko

FUNAKAWA Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MATSUMOTO Yusuke [NIPPON KOEI.Co.,LTD]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]

タモロコを評価種としたHSIの精密モデルと簡便モデルの構築

○船川 はるか [宇都宮大学大学院]
松本 佑介 [日本工営株式会社(元宇都宮大学大学院)]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

生態系へ影響を及ぼす開発事業においてミティゲーションを検討する際に、定量的に生態系を評価する手法としてHEP(ハビタット評価手続き)がある。本研究では、日光市小代地区の水田水域において、タモロコを評価種にHEP利用を前提としたHSIの精密モデルと簡便モデルを作成し、簡便モデルの利用可能性を検討することを目的とした。その結果、簡便モデルにおいても十分に生息場適性を表現することが可能であることが示唆された。

Keyword: HEP, HSIモデル, ミティゲーション
GET PDF=09/09008-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2009

発表番号 [8-6]

Habitat suitability evaluation of benthic fish in paddy field waters using HEP

MATSUMOTO_YUSUKE [Nippon Koei Co., Ltd.]
MINAMI_YUSAKU [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]

HEPを用いた水田水域における底生魚の生息場適性評価

○松本 佑介 [日本工営株式会社]
南 雄策 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]

新たに圃場整備事業が実施される水田水域にHEPを適用し、ミティゲーション措置の効果を評価する前段階として、事業前における現況の環境価値を把握し、評価種(ホトケドジョウ、シマドジョウ)の生息場適性を評価した。その結果、HEP適用対象区はホトケドジョウにとって非繁殖期の生息・越冬の場として高い適性を示し、シマドジョウにとっては繁殖期の繁殖場や仔稚魚の生育場として高い適性を示すことがわかった。

Keyword: HEP, 水田生態系, ミティゲーション
GET PDF=09/09008-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2009

発表番号 [8-7(P)]

Examination of Adaptive Management using HEP for mitigation facilities in paddy field waters

Minami Yusaku [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
Matsumoto Yusuke [Nippon Koei Co.,Ltd.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Gotou Akira [Utsunomiya Univ.]

水田水域におけるHEPを取り入れたミティゲーション施設の順応的管理の検討

○南 雄策 [宇都宮大学大学院]
松本 佑介 [日本工営株式会社(元宇都宮大学大学院)]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

圃場整備事業のミティゲーション措置として造成されるミティゲーション施設の管理には、順応的管理の考え方が重要となる。本研究では栃木県日光市小代地区の圃場整備事業によって造成されたミティゲーション施設の現場にHEPを適用し、事業前の環境価値、魚類の生息密度を把握した。今後は事業後の環境価値、生息密度を把握し、魚類生息密度に負の影響を与えている環境要因を推定し、具体的な環境改善方法を検討する。

Keyword: HEP, 水田水域, 順応的管理
GET PDF=09/09P08-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2009

発表番号 [8-8]

Evaluation of facilities for Conservation of Medaka(Oryzias Latipes)

HIROTA Junichi [Iwate University]
KINDAICHI Ayano [Iwate University]
NAGUMO Jyou [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
SATO Takanori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
AZUMA Atsuki [Iwate University]

生態系に配慮した圃場整備におけるメダカ配慮施設の評価

○広田 純一 [岩手大学]
金田一 彩乃 [岩手大学]
南雲 穣 [岩手大学大学院]
佐藤 貴法 [岩手大学大学院]
東 淳樹 [岩手大学]

岩手県一関市川崎町の県営圃場整備事業門崎地区で計画されたメダカ配慮施設が,当初の計画通りに機能したかどうかを,圃場整備工事直後の5月から12月までのモニタリング調査を基に検証した。その結果,水田からメダカ水路への降下等に課題を残したものの,メダカ水路から水田への遡上,水田での繁殖,水路への降下後の生息については概ね所期の目的を達成し,メダカ配慮施設が機能したことが検証された。

Keyword: メダカ, 生態系保全, 圃場
GET PDF=09/09008-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2009

発表番号 [8-9]

Reproductive behavior of Japanese rice fish Oryzias Latipes in consolidated Paddy Fields aiming at ecological consideration

Sato Takanori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Hirota Jun-ichi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Nagumo Jyou [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
Kindaichi Ayano [Faculty of Agriculture,Iwate University]

生態系に配慮した圃場整備水田におけるメダカの繁殖

○佐藤 貴法 [岩手大学大学院農学研究科]
東 淳樹 [岩手大学農学部]
広田 純一 [岩手大学農学部]
南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]
金田一 彩乃 [岩手大学農学部]

研究対象地である岩手県一関市川崎町門崎地区は、メダカが水田と水路を行き来し、本来の生活史を送っていることが確認されている希少な地区である。本地区の圃場整備はメダカの生息に配慮した生態系配慮型圃場整備が採択され、平成20年度小白・千妻地区と清水沖地区の整備が完了した。本研究は、圃場整備後の水田環境で繁殖が可能かを検証することにより、メダカに配慮した圃場整備の評価を行なうことを目的とする。

Keyword: メダカ, 繁殖, 生活史
GET PDF=09/09008-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2009

発表番号 [9-10]

Nitrogen leaching from andosol upland field applied with methane fermentation digested liquid

Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液を施用した黒ボク土畑からの窒素の溶脱特性

○中村 真人 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [東京農業大学]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]

メタン発酵消化液を施用した畑地からの窒素の溶脱特性を明らかにするために,消化液,硫酸アンモニウムをそれぞれ施用したモノリスライシメータを用いて調査を行った.2年間の調査の結果,施用した窒素に対する作物吸収,溶脱の割合は,消化液区で27%,44%,硫酸アンモニウム区で32%,46%であった.消化液は,硫安と同等の速効性肥料として作物に利用されるとともに,硫安と同様の窒素の溶脱特性を示した.

Keyword: 硝酸汚染, バイオマス, 地下水
GET PDF=09/09009-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2009

発表番号 [9-11]

The Examination of Degradation of Estrogen in Methanogenic Digestate of Livestock Excrements

ORITATE FUMIKO [National Institute for Rural Engineering]
FUJIKAWA YOKO [Kyoto University Research Reactor Institute]
FUKUI MASAMI [Kyoto University Research Reactor Institute]

メタン発酵消化液中のエストロゲンの分解性の検討

○折立 文子 [農村工学研究所]
藤川 陽子 [京都大学原子炉実験所]
福井 正美 [京都大学原子炉実験所]

畜産廃棄物メタン発酵処理後の消化液を肥料として農地に施用することで資源循環型サイクルの構築を図るために、消化液中に含まれる物質の性状や農地投与後の挙動を調べることが重要である。本研究ではこれらのうち微量汚濁物質として知られるエストロゲンに関して、消化液中および消化液を施用した水田中における分解性の検討を行った。

Keyword: 環境保全, 環境影響評価, 物質循環
GET PDF=09/09009-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2009

発表番号 [9-12]

Production of CH4 and CO2 following application of residue from a bio-ethanol plant to paddy field

Nishimura Taku [The University of Tokyo]
Shinohara Takashi [Asahi Kasei Co.]
Imoto Hiromi [The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [The University of Tokyo]

バイオエタノール糖化残渣を施用した水田におけるCH4およびCO2生成

○西村 拓 [東京大学大学院]
篠原 貴志 [旭化成株式会社]
井本 博美 [東京大学大学院]
宮院ゝ [東京大学大学院]

バイオエタノール実験プラントから得た稲ワラ糖化残渣を水田土壌に加えた時のCH4,CO2ガス発生を実験的に検討した。室内培養実験では,糖化残渣を加えると密封容器内で,CH4,CO2ガス共に濃度が上昇した。イネ栽培カラム実験では,化肥施用区は下層土で,糖化残渣施用区では表層の作土で,土中CH4ガス濃度が上昇した。糖化残渣中の炭素分と糖化用の酵素の作用でこのような結果になったと考えられる。

Keyword: バイオエタノール糖化残渣, 温暖化ガス, 飼料イネ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2009

発表番号 [9-13]

Runoff Load of Zinc and Suspended Solid from Slope Framework with Livestock Waste Compost Fertlization

BANZAI KENJI [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
KASUYA MASAHIRO [Aichi-ken Agricultural Res. Center]
ABE KAORU [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
ITAHASHI SUNAO [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]

家畜排泄物堆肥施用の傾斜枠からのZn及びSS流出負荷量

○坂西 研二 [農業環境技術研究所]
糟谷 真宏 [愛知県農総試東三河農業研究所]
阿部 薫 [農業環境技術研究所]
板橋 直 [農業環境技術研究所]

亜鉛等が河川等へ流達する過程を解明するため,家畜糞堆肥を施用した傾斜枠から降雨イベント時に流出する亜鉛等の排出実態を観測した。土壌は黄色土と黒ボク土とし,前者はキャベツを後者は白菜を栽培した。降雨流出時に2種の土壌とも,SS濃度が高いときにはZnの濃度が高く,Znの移動は土壌に含有して移動すると考えられた。黄色土傾斜枠の流出量とTZn負荷量の相関では,全てが同一直線にのるほど近似しており,各測定点間のバラツキも小さかった。

Keyword: 傾斜枠, 懸濁物質, 亜鉛
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2009

発表番号 [9-14]

Movement of Dissolved N2O into Undersoil Layer in New Multi-Purpose Paddy Field

Hasegawa Akihiko [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地での地下水飽和土層帯 における溶存亜酸化窒素の動態

○長谷川 晃彦 [山形大学 大学院農学研究科]
石川 雅也 [山形大学農学部]
飯田 俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]

閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地において作物栽培に悪影響を与えない環境条件下で地下に閉鎖型の貯水空間を創出することで、亜酸化窒素ガスの放出抑制強化を目的とした長期野外試験を行った結果、土壌溶液中に溶存する亜酸化窒素ガスの生成によって強還元層での独立栄養型脱窒作用の促進と同時に亜酸化窒素ガス放出抑制が認められたことから、雨水や灌漑、地下水の貯水が亜酸化窒素ガス削減に有効である可能性が示唆された。

Keyword: 水質, 大気, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2009

発表番号 [9-15]

On the Nitrogen Removal into Undersoil Layer in New Multi-Purpose Paddy Field

Hashimoto Saki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Shimoda Yousuke [Amatake Co.,Ltd.]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

転換畑心土層における脱窒による窒素除去と地下水飽和土層厚の推定

○橋本 紗希 [山形大学 農学部]
下田 陽介 [株式会社 アマタケ]
石川 雅也 [山形大学 農学部]
梶原 晶彦 [山形大学 農学部]

閉鎖型野外ライシメータによる長期水質試験を行い、化学量式を用いた脱窒量の算出を行った結果、投入窒素量の87%にあたる657kg・N/haが独立栄養型脱窒菌により除去された。さらに、地下水飽和土層帯と地下水不飽和土層帯の境界土層を弱還元土層と定義し、弱還元土層での全窒素減少量の積算実測値と化学量式による脱窒算出量との比較を行った結果、従属栄養型脱窒菌の活性土層の厚さは1.49cmと試算された。

Keyword: 水質, 農地の汎用化, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2009

発表番号 [9-16]

The effect of redox potential and rice on greenhouse gas emissions from paddy soil

Kato_Takashi [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
Uno_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Shoji_Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
Noborio_kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

水田土壌から発生する温室効果ガスへの酸化還元電位及び稲による影響

○加藤 孝 [明治大学大学院農学研究科]
宇野 浩輔 [明治大学農学部]
庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

クローズドチャンバー法を用いて、圃場とカラム実験を行い、酸化還元電位及び稲の存在による水田土壌からの温室効果ガスフラックスへの影響を調査した。圃場とカラム実験において、N2Oフラックスはほぼ同一の値を示したが、CH4とCO2フラックスに差が見られた。よって、水田からCH4とCO2の発生には稲の存在による影響が大きいと考えられる。

Keyword: 温室効果ガス, 水田, 酸化還元電位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2009

発表番号 [9-17]

Effect of iodine for growth of plants

Kawamukai Yukiko [Iwate University]
Satta Naoya [Iwate University]
Tateishi Takahiro [Iwate University]

植物成長に及ぼすヨウ素の影響

○川向 有希子 [岩手大学]
颯田 尚哉 [岩手大学]
立石 貴浩 [岩手大学]

コマツナのポット栽培により、高濃度のヨウ化物イオンは成長阻害を引き起こすことが分かった。また、成長抑制効果とヨウ化物イオン濃度には強い正の相関があり、回帰曲線によって近似できることが分かった。ヨウ素酸イオンにおいては、対イオンがカリウムの場合でも、ナトリウムの場合でも成長阻害を引き起こさなかった。

Keyword: 水環境, 環境影響評価, 土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2009

発表番号 [9-18]

Study on Relationship between Transparency and SS・BOD Concetrations in Rural Sewerage Facilities

Nakano Takuji [Land Improvement Engineering Center Office, Tokai Regional Agricultural Administration Office]

農業集落排水施設における透視度とSS・BODの関係について

○中野 拓治 [東海農政局土地改良技術事務所]

農業集落排水施設における透視度とSS・BODの関係について, 供用中の施設から得られた観測データに基づき検討した.透視度を説明変数とするSS濃度に係る推定式が得られ, これを維持管理作業の実務に活用できることが示唆された.また, 各供用施設において透視度とBOD・SSの関係を整理・分析することを通じて, 透視度の変化から反応槽の処理性能や処理状態の把握に役立てることが可能であり, 日常管理や運転管理上の課題の発生に的確に対応できるものと考えられる.

Keyword: 農業集落排水施設, 透視度, 維持管理作業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2009

発表番号 [9-19(P)]

Water purification effect, nature of soil and soil water quality by lotus root cultivation with no manure

YAMAMOTO Mamiko [Ibaraki Kasumigaura Envaironmental Science Center]
MOTOKI Tsutomu [Ibaraki Kasumigaura Envaironmental Science Center]
KATAKURA Yoichi [Ibaraki Kasumigaura Envaironmental Science Center]
KITAMURA Tatsumi [Ibaraki Kasumigaura Envaironmental Science Center]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture Ibaraki Univ.]
NEGISHI Masami [Ibaraki Kasumigaura Envaironmental Science Center]

レンコン無施肥栽培による水質浄化効果・土質・土壌水質

○山本 麻美子 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
元木 努 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
片倉 洋一 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
北村 立実 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
根岸 正美 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]

レンコンは施肥量が多く,水環境に与える影響が懸念されている.一方,水質浄化効果や土壌水中のPO4-Pの吸収効果が報告されている.そこで,レンコンを無施肥栽培し水質浄化効果などを検討した.調査田の植生状態がマコモ(無管理)とレンコン(無施肥)であった時の浄化率を比べるとCOD,TNはほぼ同等であったがTPはレンコンの方が約8倍値が高く,レンコンによるP吸収が影響していると思われる.

Keyword: ハス田, レンコン, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2009

発表番号 [9-1]

Impact of the application of distillation residual of bio-ethanol to farmland on vegetable and sugarcane growth

CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MAEDA Goki [Okinawa Prefectural Agricultural Research Center ]
KUBA Mineko [Okinawa Prefectural Agricultural Research Center ]

エタノール残渣液の農地還元が野菜およびサトウキビ生育に与える影響

○陳 嫣 [独立行政法人 農村工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農村工学研究所]
前田 剛希 [沖縄県農業研究センター]
久場 峯子 [沖縄県農業研究センター]

本研究では,バイオエタノール蒸留残渣液のカリ肥料としての利用の可能性および作物に悪影響を与えない農地還元の許容範囲を検討するため,野菜およびサトウキビ栽培試験を行った。その結果,慣行肥料のカリ成分の1/3程度の残渣液の農地還元は,野菜生育に悪影響を及ぼしていないことが明らかになった。但し,許容範囲を超えた残渣液の大量投入がサトウキビの生育に悪影響を与えていたことが分かった。

Keyword: バイオエタノール蒸留残渣液, 野菜栽培, サトウキビ栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2009

発表番号 [9-20]

Seasonal Variations of Nitrogen in Bottom Sediments in Tidal Flat and Shallow Sea Areas of Interior Parts of the Ariake Sea

Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Koga Akane [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
[Ariake Sea Research Projects, Saga University]

有明海奥部の干潟・浅海域底泥における窒素の季節変動

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
古賀 あかね [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
Alim Isnansetyo [佐賀大学有明海総合プロジェクト]

有明海奥部泥質干潟域から浅海域を対象に1年間現地調査を行った結果,以下のことが明らかになった.1.NH4-Nの季節変化には,夏季の河川流入量の増加と冬季のノリ養殖における海底への有機物供給量の増加が密接に関連した.また,NH4-Nは年間を通してほぼ底泥から溶出傾向であるが,特に夏〜秋季に高かった.2.NO3-Nの季節変化には,底泥の酸化還元環境とNH4-N濃度が大きく影響するものと考えられた.

Keyword: 窒素, 溶出, 有明海
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2009

発表番号 [9-21]

Habitation Distribution of Denitrifier in the Tidal Zone and Sublittoral Zone of the Ariake Sea

Koga_Akane [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Seguchi_Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Koriyama_Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海の干潟域及び浅海域における脱窒菌の生息分布について

○古賀 あかね [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

本研究は,有明海の環境浄化を支える脱窒作用に着目し,それを担う脱窒菌の生息分布について,干潟域及び浅海域など底質環境の違いが及ぼす影響について,実験データを基に検討及び考察を行った.その結果,有明海奥部の干潟域及び浅海域における脱窒菌の生息分布が把握された.底質が冠水と干出を繰り返すことで,硝化及び脱窒作用が活性化され,また,脱窒菌は干出時に比較的早く増殖するものと考えられた.

Keyword: 有明海, 干潟, 脱窒
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2009

発表番号 [9-22]

Discussion on Heat and Temperature Environment, and its Effects on the Biologic Activity on the Muddy Tidal Flat of the Ariake Sea

Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Yoshino Katunori [Faculty of Agriculture, Saga University]
Tanaka Fumiya [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海奥部泥質干潟の温熱環境とその生物活動への影響について

○瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
吉野 克則 [佐賀大学 農学部]
田中 文也 [佐賀大学 農学部]

本研究では,有明海奥部に広がる泥質干潟やそこに生息する貴重な底生生物を保全するための基礎的知見を得るために,底生生物の生息と活動に大きな影響を及ぼす泥質干潟の温熱環境の特性さらには温熱環境と巣穴形成や摂食などの生物活動との関連性を詳細な現地観測データに基づき,検討,考察した.干潟における夏季と冬季の熱収支構造や底質中の温度分布の特性,干潟面での温熱環境と表在性底生生物の生物活動の関連性,さらにはその生物活動の埋在性底生生物形成の巣穴の消長過程への影響が明かにされた.

Keyword: 有明海, 泥質干潟, 温熱環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2009

発表番号 [9-23]

Occurrence and Disappear of Hypoxic Water in the Interior Parts of Ariake Sea

ISHITANI Tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science,Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]

有明海奥部における貧酸素水塊の消長について

○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]

本研究では,有明海奥部における貧酸素水塊の消長について,現地観測データを基に検討・考察した.その結果,水深が浅く酸素消費量の大きい沿岸部では,短時間で底層付近のDOは低下するが,波浪や潮流の影響をより直接的に受けやすいため,発生した貧酸素水塊は少しの風や波でも解消されること,逆に水深の深い地点では,一度発生した貧酸素水塊は容易に解消されず,長期間滞留することなどが明らかになった.

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 酸素消費量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2009

発表番号 [9-24]

Effect of Antecedent Rainfall on Salinity Stratification in Ariake Bay

Shiratani Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]
Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
Hamada Koji [National Institute for Rural Engineering]
Hitomi Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

有明海の塩分成層に対する先行降雨の影響

○白谷 栄作 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]
田 康治 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]

有明海のような内湾の潮流は,陸域からの淡水流入の影響を受け,塩分成層しやすく,密度流を伴った複雑な流れとなる.佐賀県が毎年定期的に実施している浅海定線調査の結果を使い,有明海湾奥の塩分成層に対する先行降雨の影響を分析した.その結果,有明海湾奥の淡水流入の影響は,有明海湾奥に留まらず湾央の潮流にも及び,潮流特性の解析のためには,3週間以上の先行降水量の影響を考慮する必要があることを示唆している.

Keyword: 潮流, 密度流, 浅海定線調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2009

発表番号 [9-25]

Quasi-Three Dimensional Finite Element Model of Tidal Current of the Ariake Sea

KIRI HIROHIDE [National Agriculture and Food Research Organization]
SHIRATANI EISAKU [National Agriculture and Food Research Organization]
TANJI HAJIME [National Agriculture and Food Research Organization]

有明海潮流の準3次元有限要素モデル

○桐 博英 [農業・食品産業技術総合研究機構]
白谷 栄作 [農業・食品産業技術総合研究機構]
丹治 肇 [農業・食品産業技術総合研究機構]

有明海の潮流の局所的な3次元流動構造を再現できるモデルの構築を目指して,有限要素モデルを開発した.モデルでは,鉛直方向にσ座標系を導入するとともに,水平方向の離散化には,非線形の気泡関数要素を用いた混合補間により有限要素法による定式化を行った.30昼夜の再現計算の結果,基本的な潮流変動や,島原沖の潮流速の鉛直分布が再現できることを確認した.

Keyword: 数値シミュレーション, 有限要素法, 潮流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2009

発表番号 [9-26(P)]

Durable Effects of Sand Banking in the Eastern Inner Area of the Ariake Sea

Tsurumaru Masayuki [Graduate School of Agriculture, Saga University]
Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Saga University]
Kato Osamu [Professor Emeritus, Saga University]

有明海湾奥東部における覆砂の効果と持続性

○丸 雅之 [佐賀大学大学院農学研究科]
原口 智和 [佐賀大学農学部]
加藤 治 [佐賀大学名誉教授]

佐賀県が平成14年に覆砂を実施した湾東の2工区において、平成20年に底質環境と底生生物の調査を行なった。二枚貝類を主とする底生生物が多く生息する北側の工区では、覆砂直後からそれらの生息に適した環境に改善され、シルト分の堆積が進行しているものの、6年経過後もその効果が持続していることが示された。南側では細砂分が堆積し、二枚貝類も周辺の未施工地と同様に少ないことから、覆砂の効果は認められなかった。

Keyword: 覆砂, 粒度組成, 底生生物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2009

発表番号 [9-27]

Land use and environmental pollution analysis of Tedorigawa alluvial fan by GIS soft program

Tano Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]

GISによる手取川扇状地の土地利用と環境汚濁解析

○田野 信博 [石川県立大学]

地球温暖化が手取川扇状地の用排水環境に及ぼす影響を明らかにするため、GISを用いて一筆毎の水田や畑地からなる手取川扇状地の土地利用図の作成と生活排水系や農林系の原単位法による汚濁負荷量算定、同汚染マップの作成、及び農業系負荷の水平・垂直方向流出解析に必要な精密標高地図を作成した。

Keyword: GIS, 手取川扇状地, 土地利用図
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2009

発表番号 [9-28]

Analysis on the distribution of saline area in the Hetao Irrigation District, Inner Mongolia, China

Yoneura Daisuke [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

中国内蒙古自治区河套灌区における塩類集積地分布の分析

○米浦 大輔 [岡山大学大学院環境学研究科]
守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]

中国内蒙古自治区河套灌区は大規模な塩類集積の発生に悩まされている.本研究では,GISや衛星リモートセンシングにより,塩類集積地の分布を把握するとともに,その特徴や要因,経年変化について分析を行った.この結果,塩類集積地の分布は下流になるほど多くなり,また,水路分布との関係性が示された.衛星画像から塩類集積地を判別し,経年変化を分析した結果,分布的にも濃度的にも均等化の傾向にあることが示唆された.

Keyword: 塩類集積, GIS, リモートセンシング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2009

発表番号 [9-29]

Relationship between irrigation block and water distribution for land preparation in paddy fields

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
WAKISAKA KENJI [Tokai Regional Agricultural Administration]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

衛星データを用いた水田への水入れ時期と用水ブロックとの関連解析

○小川 茂男 [農村工学研究所]
脇阪 賢二 [農林水産省 東海農政局]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

水田への水入れが1ヶ月以上になる新濃尾地区の状況を知ることは、用水計画の見直しを図る上で重要である。水入れ水田を広域で客観的に調査するため、衛星データを用いて用水ブロック単位に集計して分布状況を把握した。市町村および用水ブロック単位で水田面積をみると、精度良く推定できた。さらに、用水ブロック単位で水入れの割合を5日毎に推定し、水田への水入れが30%に達したときの日数を示す図を作成した。

Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2009

発表番号 [9-2]

Crop cultivation using methane fermentation effluent and its impact on environment

SHIBATA Kanzou [Nihon Suido Consultants]
INOUE Eiichi [IBARAKI University College of Agriculture]
SATO Tatsuo [IBARAKI University College of Agriculture]
FUKUSHI Kenji [JARUS]
IWASHITA Kohji [JARUS]
KATO Tasuku [IBARAKI University College of Agriculture]

メタン発酵消化液を用いた作物栽培と環境への影響

○柴田 鑑三 [(株)日水コン]
井上 栄一 [茨城大学農学部]
佐藤 達雄 [茨城大学農学部]
福司 健治 [地域資源循環技術センター]
岩下 幸司 [地域資源循環技術センター]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

バイオマス資源として注目されるメタン発酵消化液を液肥として農地還元するにあたり、消化液の肥料効果と環境への影響を確認しなければならない。肥料効果試験として、2種のポット栽培とフィールド栽培試験を行った。結果として、ポット栽培から溶脱の可能性は示唆されたが、フィールド栽培では1年という期間では影響が出ないという結果が得られた。

Keyword: バイオマス, メタン発酵消化液, 栽培試験
GET PDF=09/09009-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2009

発表番号 [9-30]

The improvement of reliability of the field monitoring system by solid state media

ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
NAKANISHI KEN-ICHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
UKMEKAWA HAYATO [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

ソリッドステート化によるフィールドモニタリングシステムの信頼性向上

○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 健一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
梅川 逸人 [三重大学大学院生物資源学研究科]

電源やネットワーク事情が不安定な地域ではセンサーネットワーク系のシステムは欠測データを生じやすい。これに対し、筆者らはローカルストレージの重要性を主張し、多くの現場でその有効性を示してきた。しかし、高温多湿などの過酷な自然環境下では、可動部品を持つHDDが故障する事例が多発した。そこで、HDDのかわりにCFなどの半導体系メディアを利用することにより耐久性を増加させ、システムの信頼度向上に成功した。

Keyword: IT, ソリッドステート, インターネット
GET PDF=09/09009-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2009

発表番号 [9-31]

Estimation of Basin Evapotranspiration Using ASTER Data

SHIN Yonghee [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

ASTERデータを用いた流域蒸発散量の推定

○申 龍熙 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

対象流域を土壌面と植生キャノピーに分離し、潜熱フラックスを求める2層モデルに、ASTERデータを適用し、対象流域における蒸発散量を推定した。まず、植生キャノピー内の電磁波吸収・散乱過程に基づき、ASTERデータのVNIRバンドからLAIを推定し、TIRバンドから地表面温度を推定した。次いで、2層モデルにASTERデータから求めたLAIと地表面温度を適用し、対象流域における蒸発散量を求めた。また、2層モデルから推定した値とFAO Penman-Monteith式から推定した値を比較し、推定法の妥当性を検証した。

Keyword: 2層モデル, ASTER, 葉面積指数(LAI)
GET PDF=09/09009-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2009

発表番号 [9-32(P)]

Study on Wetland Environment Monitoring with High-Resolution Satellite Imagery

YANAGIHARA Shiyo [GraduateSchool of Agric.Sci.,Miyazaki Univ.]
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ.]
SUZUKI Kenji [Japan Space Imaging]

高分解能衛星画像を用いた湿原環境のモニタリングに関する研究

○柳原 志代 [宮崎大学大学院農学研究科]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
鈴木 研二 [日本スペースイメージング]

本研究では,衛星リモートセンシングを利用した湿原環境のモニタリングのための試みを行った.植生の活性度を示す指標として広く利用されているNDVIについて,異なる時期に撮影された衛星画像を用いて比較検討した.NDVIの変化を解析した結果から,湿原内各ピクセルの状態変化を「湿潤化」,「植生活性化」等の6パターンに分類し,これらの空間的分布を把握した.

Keyword: 湿原, リモートセンシング, NDVI
GET PDF=09/09P09-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2009

発表番号 [9-33(P)]

Development of Investigation Support for Agri-Biodiversity Information System using UMN MapServer

MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]

UMN MapServer を利用した生きもの調査情報登録システム(ABDIS)の開発

○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]
松森 堅治 [農研機構・農村工学研究所]

近年,農村において農業者による生きもの調査活動が全国で展開されている。そこで,オープンソースのGISソフトウエアであるUMN MapServerを利用して,生きもの調査で得られたデータを誰でも簡単にWeb上で登録できるシステムの開発を進めている。そこで,調査特性に合わせてポイント(点)・ライン(線)・ポリゴン(面)での登録・削除がWEB上でも簡単にできるようなプロトタイプシステムを設計した。

Keyword: オープンソースGIS, 地域生物資源管理, WEB
GET PDF=09/09P09-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2009

発表番号 [9-34(P)]

Rapid Analysis of Flood inundated areas using Morphological method and ALOS/PALSAR data

Yamada_Yasuharu [National Institute for Rural Engineering, NARO]

モルフォロジカル解析手法とALOS衛星PALSARデータを利用した洪水湛水域の迅速推定手法について

○山田 康晴 [独)農研機構農村工学研究所]

著者がJERS-1衛星の合成開口レーダデータを用いて開発したモルフォロジカル非線形フィルタ手法により、水田地帯での通常水田と洪水水面を識別する手法は洪水時の1回の観測で可能であり、洪水域の迅速推定に役立つ。この手法をALOS衛星のPALSARセンサデータにも適用した。タイ中央平原北部の2006年5月の洪水域推定では解析結果は良好である。

Keyword: リモートセンシング, IT,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2009

発表番号 [9-35]

Possibility of agricultural water utilization for the wind erosion prevention in Hokusou plateau in Chiba - A trial of “Yachibokori” monitoring ?

MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Interfaculty Initiative in information Studies, The University of Tokyo]
MITSUISHI Shoichi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
ITO Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
KOJIMA Yuki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
FUKATSU Tokihiro [National Agricultural Research Center]

北総台地における風食防止のための農業用水利用の可能性−「やちぼこり」モニタリングの試み−

○溝口 勝 [東京大学大学院情報学環]
三石 正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
小島 悠揮 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
深津 時広 [中央農業総合研究センター]

千葉県北総中央地区は、春先の強風によって土埃「やちぼこり」が舞うことで有名である。本研究では、農業用水の多面的利用の一つとして春先に農業用水を散水することにより土埃飛散を防止できるのではないかと考え、その技術開発に必要な基礎データを得るための「土埃モニタリングシステム」を構築した。観測結果を解析したところ、土埃飛散量はパラメータX(風速/相対湿度)の指数関数で良好に近似できることが明らかになった。

Keyword: 土埃, 農業用水, 風
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2009

発表番号 [9-36]

Applicability of artifical zeolite and cotton as water holding materials to the farmlands

NISHIMURA Taishi [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

安価かつ廃材を利用した保水材の野外農場への適応性〜人工ゼオライト及び綿を利用した場合〜

○西村 太志 [日本大学生物資源科学部]
Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]

砂漠化は、環境問題の1つとして指摘されている。砂漠化地域では土壌の保水性が悪いという特徴があり、これを改善する目的で日本大学生物資源科学部国際環境保全学研究室では、現地型保水材の開発に関する研究が行われている。その一環として本研究では、これまで行われてきた室内実験の結果を基に、人工ゼオライト及び綿の実際の現場への適応性について調べることを目的として野外圃場実験を行ったので、ここに結果を報告する。

Keyword: 保水材, 砂漠化, 適応性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2009

発表番号 [9-37]

Study on the variation of grassland environment in West Ujimqin Banner of Inner Mongolia,China

OTSUKI Yohei [United Graduate School of Applied biological Science, Gifu University]
AMAYA Takao [Faculty of Applied biological Science, Gifu University]

中国内モンゴル西ウジュムチン旗における草原環境の変動に関する検討

○大槻 陽平 [岐阜大学応用生物科学研究科]
天谷 孝夫 [岐阜大学応用生物科学部]

西ウジュムチン旗草原の、量的及び質的変動の解明を進めると同時に変動要因を分析し、持続的な牧畜経営を可能とする草原環境の確立を目指すことを目的とした。その結果、調査地域の大部分では、植生の量的及び質的変化が起こり、退行遷移していることが推測された。しかし中には、特殊な土壌であるにも関らず、退行遷移していない地域や、退行遷移ではなく周囲の環境の変化に起因する草原の変化が引き起こされた地域も確認された。

Keyword: 自然環境, 退行遷移, 内モンゴル草原
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2009

発表番号 [9-38]

Research of the tree planting technique very corresponding to strong acid nature soil

TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
TANAKA Saburou [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIURA Kouki [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIMOTO Hiromichi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
KOUKETU Hiromi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]

極々強酸性土壌に対応した緑化手法の研究

○田中 賢治 [国土防災技術株式会社]
田中 三郎 [国土防災技術株式会社]
朝日 伸彦 [国土防災技術株式会社]
杉浦 弘毅 [国土防災技術株式会社]
杉本 弘道 [国土防災技術株式会社]
纐纈 裕美 [国土防災技術株式会社]

火成性酸性硫酸塩が広域に分布することによって極々強酸性土壌(土壌pH3.5以下)となり,周辺からの植物の侵入や生育が阻害されて自然復元が進まない地すべり地に対して,竹炭を緩衝材として用いた客土を地山と接する面に下地処理として用い,森林土壌の化学的緩衝能力に近似する特徴を持つ腐植土を混合した植生基材を客土上面に吹き付けた2層の緩衝ゾーンを設けることにより,酸性の緩衝を行うことが可能となり,植物が中長期的に生育可能となった。

Keyword: 緑化, 土壌, 極々強酸性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2009

発表番号 [9-39]

Regional Water Re-considered: A case study in Higashi-cho, Shimada city

sugiura mikiko [The University of Tokyo]
yamaoka kazumi [The University of Tokyo]

「地域用水」における現代的課題:島田市東町を事例に

○杉浦 未希子 [東京大学大学院]
山岡 和純 [東京大学大学院]

島田市東町における水環境は、複雑な農業用用排水路を前提とした「農業用水から河川への還流システム」といえる。ここで求められる「地域用水」とは何か。冬期の水枯れ・水質悪化・悪臭の解消という点で農業従事者および非農業従事者は意見を共有する一方、農業従事者にとっては「地域」の水環境保全の中心的役割を担うという新たな負担も意味する。地域の取り組みとして評価の高い東町を取り上げ今後の取り組みへの示唆を得る。

Keyword: 地域用水, 水環境, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2009

発表番号 [9-3]

Effect of application of digested liquid from methane fermentation on paddy soil permeability

Azuma Nozomu [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

メタン発酵消化液施用による水田土壌試料の透水性への影響の検討

○東 望 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型にメタン発酵消化液2種と対照試料として化学肥料を散布し、浸透量と水圧を測定した。試料散布後、全ての区で浸透量の低下が観測され、作土層と心土層ではほとんど透水性の低下が見られなかったのに対し、耕盤層では顕著な低下が見られた。これにより、メタン発酵消化液を肥料として水田土壌に散布することによる透水性への影響は、化学肥料と同程度であることが示された。

Keyword: メタン発酵消化液, 水田土壌, 透水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2009

発表番号 [9-40]

Application of qualitative reasoning in modeling the function of inhabitant environment of irrigation ponds

Kudo_Yosuke [Osaka prefecture university]
Gohei_Yuta [Osaka prefecture university]
Kimata_Takashi [Osaka prefecture university]

定性推論を応用したため池の環境保全機能のモデル化

工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
○五幣 雄太 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

環境との調和に配慮した農業用水利施設の整備・改修のためには、多面的機能を設計基準・指針の中で適切に規定する必要がある。しかし多面的機能には複雑かつ曖昧で定性的な事象が多く、それに関する知識を統合・整理する事は困難である。そこで本研究では、定性推論の手法を応用したため池の環境保全機能のモデル化を試みた。その結果、概ね妥当性を有したモデルを構築でき、若干の改良が必要な点についても特定することができた。

Keyword: 環境保全機能, 定性推論, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2009

発表番号 [9-41]

Water remediation in Mizusu pond by means of technology combined charcoal with reed

Uda Takeshi [Wakayama Prefectural Naga Promotions Bureau]
Sasaki Seiichi [Wakayama National college of Technology]

間伐材の炭と葦を利用した水路による水栖大池の水質浄化

○宇田 毅 [和歌山県 那賀振興局 農地課]
佐々木 清一 [和歌山工業高等専門学校]

和歌山県岩出市に位置する周辺が市街化した老朽ため池(水栖大池)の改修事業において、悪化する水環境を改善するために、池内部に間伐材の炭と葦を利用した環境保全型の水路L=40mを施工した。この水路において水質浄化に関する通水実験を試みた結果、アンモニウムイオンや濁度、COD等の指標において水質が改善されていることが確認できた。

Keyword: 水環境, 水質浄化, 間伐材炭
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2009

発表番号 [9-42]

Recovery of phosphorus resources using woody biomass and iron-oxidizing bacteria (1) Mass balance of iron and recovery of phosphorus contents

Takata Ryunosuke [Shimane University]
Takeda Ikuo [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]

木質バイオマスと鉄バクテリアを用いた水域からのリン資源の回収(1) 水田流域における鉄の収支とリンの回収量

○高田 竜之介 [島根大学生物資源科学部]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]

著者らは,木質バイオマスを用いた担体を自然水域に浸漬させ,これをリン酸肥料又はリン吸着材として利用できる形態に回収することを試みているが,鉄バクテリア集積物の多い水田群流域における鉄の物質収支を把握するとともに,木質担体に吸着される鉄とリンの定量評価を行った。その結果,25.79 kg/haの鉄の排出があり,また,灌漑期間にはリン酸の高濃度を反映して,木質担体によるリンの回収量も多くなった。

Keyword: 物質循環, 木質バイオマス, 鉄バクテリア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2009

発表番号 [9-43]

Efficiency of hybrid reed bed system for treating?milking parlor waste water under cold climate conditions of northern Hokkaido

Pradeep K. Sharma [Guraduate Schhool of Agriculture, Hokkaido University ]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Kato Kunihiko [National Agricultural Research Center for Hokkaido]
Ietsugu Hidehiro [TUSK Co.Ltd.]
Tomita Kunihiko [Embetsu Town Office]
Nagasawa Tetsuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

北海道北部寒冷地におけるハイブリッド型ヨシ濾床による酪農パーラー排水処理の評価

○Pradeep K. Sharma [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]
家次 秀浩 [株式会社たすく]
冨田 邦彦 [遠別町役場]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

BODで1,500mgL-1を越える酪農雑排水(パーラー排水)の浄化を目的としたヨシ濾床人工湿地を2006年11月から連続運用した。この人工湿地は2つの縦型濾床(砂利充填、面積各160m2)と1つの横型濾床(砂充填、面積336m2)を組み合わせたハイブリッド型で、寒冷条件下での実用化を目的に北海道北部遠別町に設置した。TSSとCODで浄化率90%以上、除去率88%以上、TNとTPで浄化率80%以上、除去率75%以上を達成し、流入負荷の変動にも安定した性能を発揮した。

Keyword: パーラー排水, 人工湿地, ヨシ濾床
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2009

発表番号 [9-44]

Plant-derived soil flocculants and their effectiveness

ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

植物由来土壌凝集材の開発とその有用性について

○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]

本研究では、農地から流出する濁水中の土粒子を沈殿させる目的で植物体内のイオンを活用した環境に低負荷な有機系凝集材の開発とその有用性を調べた。その結果、18種類の供試植物の中で、凝集能力があるものとしてサツマイモ、ニンジン、キャベツ、カブ、カボチャとブロッコリーの6種類の植物抽出液は濁水中の土粒子を凝集させるために有用なものであり、また凝集にかかる時間はおよそ24時間だということがわかった。

Keyword: 環境保全, 植物エキス, 農業環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2009

発表番号 [9-45]

A Fundamental Study on Improvement of Water Purification Function and Available Phosphorus by KANUMA soil

Ogawa Nana [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

鹿沼土の水質浄化機能と可給態リン酸の向上に関する基礎的研究

○小川 奈々 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

リン吸着能の大きい鹿沼土を用い, FeSO4添加,無添加及び焼成温度による諸機能の改善・改良の検討を行った.その結果, FeSO4添加によりリン酸吸収係数の増加が示された.500℃焼成では高いリン除去率を示すが,可給態リン酸の値は低く,800℃焼成では可給態リン酸は急激に増加するが,リンの除去は抑制された.なお,800℃焼成の場合には,無添加でも十分なリン除去能力,可給態リン酸の増加が得られるということが明らかになった.

Keyword: 水質浄化, 浄化資材, 鹿沼土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.904-905 , 2009

発表番号 [9-48(P)]

Measurement of convective velocity of ponded water in the vegetated paddy lysimeter

Susumu Hanayama [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Takeyuki Annaka [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

植生下の田面水の対流速度の測定

○花山 奨 [山形大学農学部]
安中 武幸 [山形大学農学部]

本研究は、植生下の田面水の対流速度を測定し、対流速度に対する植生の影響について検討した。対流速度は稲を栽培したライシメータに熱線風速計の原理を応用した対流センサーを設置し測定された。その結果、植生によって対流速度が遅くなることが確認された。そして、植生による田面水上の風速の減少が、対流速度の減速の一因であることが明らかとなった。

Keyword: 水環境, 物質循環, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2009

発表番号 [9-4]

Numerical Analysis of Advection and Diffusion of Digestion Sludge of Methane Fermentation in Paddy Fields

Inomura, Keisuke [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Yuge, Kozue [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Anan, Mitsumasa [Takasaki Sogo Consultant, Co., Ltd.]

メタン発酵消化液の灌水同時施肥水田における移流拡散現象の解明

○井之村 啓介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
阿南 光政 [(株) 高崎総合コンサルタント]

本研究の目的は消化液濃度分布を明らかにすることである.水平二次元場の流動および移流拡散方程式を用いて,水田における消化液の移流拡散現象を推定するシミュレーションモデルを構築した.モデルの妥当性を検証するため,水田ライシメータにおいて消化液の灌水同時施肥を行い,消化液の濃度分布を実測した.計算値は実測値の変動傾向を概ね再現しており,モデルの妥当性を確認することができた.

Keyword: 水田灌漑, バイオマス, メタン発酵消化液
GET PDF=09/09009-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2009

発表番号 [9-5]

Relationships of Fermentation Manure Liquid Nitrogen in Paddy Soil and Growth of Rice

Watanabe Satoko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Ryu Chanseok [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Umeda Mikio [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

メタン発酵消化液を投入した水田土壌中の窒素動態とイネの生育との関係

○渡部 慧子 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
柳 讚錫 [京都大学大学院農学研究科]
梅田 幹雄 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

メタン発酵技術の発酵過程で生じる消化液の水田への施用技術の向上を目的として,水田土壌中の窒素動態を調べた.今回は,基肥の際に無機化期間を考慮して液肥を施用した場合の土壌中の窒素量について調べた.また,どの時期の土壌窒素量がイネの生長に影響を及ぼすのかを推定した.その結果,無機化期間を設けた圃場では田植え後約20日の時期にNH4-Nが現れ,またこの時期のNH4-Nがイネの生長に関わっていることが明らかとなった.

Keyword: 土壌, 物質循環, 溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2009

発表番号 [9-6]

Effect of Percolation Rate in Paddy Appled with Advanced Treated Wastewater to Rice Growth and Nutrients Uptake−Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land (将 )−

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Sakurai Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]

高度処理水利用水田での浸透条件が水稲の生育と栄養吸収に及ぼす影響−農業集落排水処理水の農地への再利用(将 )−

○治多 伸介 [愛媛大学農学部]
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]

本研究では,高度処理水を無希釈で利用した場合,水田での浸透条件の違いが,水稲の生育や栄養吸収に及ぼす影響を検討するため,水稲ポット試験を行った.その結果,高度処理水利用下における水稲の生育や栄養成分の吸収状況は,浸透の有無で大きく異なることが明らかとなった.また,浸透の有る条件で,高度処理水が利用された場合に水稲生育は良好となり,その際には,窒素に富んだ水稲が生育すること等が分かった.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2009

発表番号 [9-7(P)]

Transformation of nitrogen form methane an aerobically digested and influence crop cultivation

KOYAMA Tomoaki [IBARAKI University College of Agriculture]
INOUE Eiichi [IBARAKI University College of Agriculture]
SATO Tatsuo [IBARAKI University College of Agriculture]
FUKUSHI Kenji [JARUS]
IWASHITA Kohji [JARUS]
KATO Tasuku [IBARAKI University College of Agriculture]

メタン発酵消化液に含まれる窒素形態の変化と作物栽培への影響

○小山 知昭 [茨城大学大学院農学研究科]
井上 栄一 [茨城大学農学部]
佐藤 達雄 [茨城大学農学部]
福司 健治 [地域資源循環技術センター]
岩下 幸司 [地域資源循環技術センター]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

バイオマス資源として注目されるメタン発酵消化液を液肥として農地還元するにあたり、消化液の肥料効果と環境への影響を確認しなければならない。肥料効果の向上のために、消化液内に多量に含まれる有機態窒素が肥料効果を持つ無機態窒素に変化する時間を見越し、液肥施肥日を作物播種日を基準として「当日」「3日前」「7日目」という施肥方法を行った場合における肥料効果と環境への影響を確認した。

Keyword: バイオマス, 循環型社会, メタン発酵消化液
GET PDF=09/09P09-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2009

発表番号 [9-8]

New method of ammonia extraction from digested liquid

YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液からのアンモニアの新たな抽出方法の検討

○山岡 賢 [農研機構 農村工学研究所]
柚山 義人 [農研機構 農村工学研究所]
中村 真人 [農研機構 農村工学研究所]

著者らは,メタン発酵消化液ろ液の減量・濃縮方法として蒸留分離を適用したSimdcap法及び同法にリン酸マグネシウムアンモニア(MAP)生成反応を適用するSimdcap-SD法を開発した.より一層のアンモニアの抽出・濃縮の効率化を目指して,新たな方法(DAF法)を開発した.同法は環流蒸留で抽出したアンモニアに二酸化炭素を混合して固定化するものである.

Keyword: 消化液, アンモニア, 二酸化炭素
GET PDF=09/09009-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2009

発表番号 [9-9]

Estimation of behaviors of nitrogen compounds in methane fermentation digested liquid by soil column experiments

Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]

土壌カラム実験によるメタン発酵消化液由来窒素の動態解明

○藤川 智紀 [東京農業大学]
中村 真人 [農村工学研究所]
中村 貴彦 [東京農業大学]
駒村 正治 [東京農業大学]

農地施用後の肥料中の窒素化合物の挙動は肥料効果と環境負荷に大きな影響を与える。そこで,室内カラム実験を行い,消化液施用後の土壌中の硝酸態窒素の濃度変化の測定結果から,農地施用後の消化液中の窒素化合物の挙動を考察した。測定の結果,消化液に含まれる窒素化合物はNH4Clに比べて硝化を受けやすいことが示唆され,消化液施用後の降雨や灌漑までの日数によって土壌中の硝酸態窒素濃度が異なることが明らかになった。

Keyword: 環境保全, 室内実験, 硝酸態窒素
GET PDF=09/09009-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2009

発表番号 [企-1-4]

Present Situations and Issues of Integrated management of many dams

MISHIMA Tsutomu [The Yodo River Basin Land Improvement Planning and Management office]

ダム群の統合管理における現状と課題

○三島 勉 [近畿農政局淀川水系土地改良調査管理事務所]

農業、工業、上水用の5ダムを統合管理している現状と課題について報告する。洪水時、渇水時、平常時に分けて管理・運営している。当事業で整備した水管理施設は経年とともに故障が増加し更新の必要に迫られている。

Keyword: 管理, 灌漑施設, 用水施設
GET PDF=09/09S01-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2009

発表番号 [企-10-1]

Issues of Applied Hydraulics for Conservation on Hydraulic ability of Irrigation and drainage facilities

Naka_Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

農業水利施設の水理機能保全のための応用水理の課題

○中 達雄 [(独)農研機構農村工学研究所]

農業水利施設のマネジメントの中の機能保全や更新整備の局面においては,自ずとその機能・性能に対して,より詳細に着目した性能照査型技術の導入が必要である.また,この動向は,工学的設計技術の合理化や高度化に対応する必然的な潮流であると考えられる.ここでは,性能照査技術体系の整備に対し,用水路工を対象に応用水理分野での課題と今後の方向性について考える.  

Keyword: 水理機能, 水利用機能, 性能照査
GET PDF=09/09S10-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2009

発表番号 [企-10-2]

Diagnosis of Hydraulic and Water Serviceability Functions for Rehabilitate Irrigation Canal Systems

Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]
Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

用水路システムにおける水理学的な機能の調査と診断について

○樽屋 啓之 [農村工学研究所]
三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]
田中 良和 [農村工学研究所]
向井 章恵 [農村工学研究所]
中 達雄 [農村工学研究所]

本報告では,水理学的な機能診断を行う際の参考とするために既往機能調査および機能診断項目を整理して紹介した。特に,調査・分析ツールとしての水路カルテの有効性を示した。さらに,これまでの現場での調査経験に基づき,用水系で見られる典型的問題とその発生原因を考察することによって,水理学的な機能診断の留意点を整理した。用水系の水理・水利用機能に関する重要な問題は,分水工とその周辺に発現する場合が多い。

Keyword: 管・開水路流れ, 用水管理, 水利構造物
GET PDF=09/09S10-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2009

発表番号 [企-10-3]

Applied hydraulic technology for clarification of relation between degradation of irrigation canal and functions for hydraulic and water serviceability

Tetsuo_Nakaya [National Institute for Rural Engineering]
Masaru_Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro_Mori [National Institute for Rural Engineering]
Takehisa_Mori [National Institute for Rural Engineering]

水路の変状が水理・水利用機能に及ぼす影響解明のための応用水理技術

○中矢 哲郎 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

長期供用された農業用水利施設の経年劣化や損傷が,水理・水利用機能に及ぼす影響の解明は,施設を有効利用する上での大きな課題である.本報告ではこの課題の解決に向けて,まず農家や土地改良区が考える水利用に影響を及ぼす農業用水路の劣化・損傷の内容を明らかにする.次に水路の経年劣化が粗度係数に与える影響や,水路の状態と通水性能の関係の診断事例について報告し,最後に今後の応用水理の課題を提案する.

Keyword: 水理・水利用機能, 水路の劣化, 不定流解析
GET PDF=09/09S10-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2009

発表番号 [企-10-4]

A Dilemma about Hydraulics or Design Method −A Case of Bar Screen Compound Type Torrent Intakes−

Kojima Michihiko [Meiji University, School of Agriculture]

理論と設計のジレンマ ―バースクリーン複合型渓流取水工の場合―

○小島 信彦 [明治大学農学部]

 水理現象は理論だけではその全容を表現できず、経験則を一般には係数の形で与えて表現している。これは経験の積み重ねや水理模型実験(計測器)の精度の上昇に伴い、より複雑で厳密になっていくと考えられるが、計算機の発達により計算は可能となってきている。一方、設計の現場においては、この係数の持つ意味が明確であり、適切に扱いやすい方が好ましい。このジレンマについて、バースクリーン複合型渓流取水工を例として考えた。

Keyword: 水理構造諸元, 設計方法, 渓流取水工
GET PDF=09/09S10-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2009

発表番号 [企-11-1]

Environmental Isotope-based Investigation of Groundwater Flow for Impact Assessment of Global Warming

Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Minakawa_Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

温暖化影響評価にむけた環境同位体観測による地下水流動特性の把握

○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
皆川 裕樹 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

石川県手取川扇状地において,扇状地内の地下水及び手取川流域の地表水の環境同位体の観測を行った.手取川右岸側の地下水は酸素安定同位体比が小さく,扇状地南西部の地下水は河川水の混合割合が高く,北東部に向かうに従い降水や水田涵養水の混合割合が高くなると考えられる.また扇端部に位置する農業用排水路の地表水は高いラドン濃度を示し,水路を流下する河川水中に占める地下水の割合が高いことが示された.

Keyword: 環境同位体, 扇状地, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2009

発表番号 [企-12-1]

Water development for agriculture and rural in Edo/Tokyo

Ohashi Kinji [Kajima Corp.]

江戸・東京の農業水利開発

○大橋 欣治 [鹿島建設(株)]

日本の首都・東京は、政治・経済・文化・情報等の中心であり、世界に開かれた大都市である。この社会産業基盤が形成されたのは、徳川家康が、16世紀末に江戸に移封され、17世紀初頭に江戸幕府を開いたことにある。以来徳川幕府は、江戸の街づくりおよび後背地である武蔵野等の新田開発、利水・治水、舟運等のインフラ整備に力を入れた。その代表の一つが、玉川上水等の江戸六上水、多摩川流域の農業水利の開発であった。

Keyword: 江戸・東京, 武蔵野台地・多摩川, 農業水利
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2009

発表番号 [企-13-4]

Current Status and Prospect of Irrigation Management in Lower Myanmar

Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Horino Haruhiko [Graduate School, Osaka Prefecture University]
Hatcho Nobumasa [School of Agriculture, Kinki University]

ミャンマー低平地における灌漑管理の現状と展望

○松野 裕 [近畿大学農学部]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院]
八丁 信正 [近畿大学農学部]

農業分野が経済の中核的役割を担っているミャンマーでは、灌漑農業の発展に伴うコメ生産の向上が至上課題となっている。本稿では、灌漑開発については他のアジア・モンスーン地域諸国より比較的初期の局面である同国における灌漑農業の概況を述べると共に、今までの研究活動で得られた知見を基に、今後の課題について米生産の中心地である低平地の農民水利組織および圃場レベルでの用水管理を中心に考察した。

Keyword: ミャンマー, 水田灌漑, 農民組織
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2009

発表番号 [企-16-1]

The actual proof examination of the methane fermentation system for the rural communities

shibata hirohiko [Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
okaniwa yoshiyasu [Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
koizumi yosiko [Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]

農村向けメタン発酵システムの実証試験

○柴田 浩彦 [地域資源循環技術センター]
岡庭 良安 [地域資源循環技術センター]
小泉 佳子 [地域資源循環技術センター]

農業集落排水処理施設の汚泥と生ごみを混合し、VSを10%前後に調整した原料でメタン発酵の実証試験を行った。試験では汚泥と生ごみのTS比率を1:3及び1:2に設定し、VS負荷を投入量で調整したところ、以下の知見を得た。(1)VS負荷6〜8kg-VS/(m3・日)程度までは、安定した処理ができる。(2)生成ガス中のメタンガス濃度は、60%前後で安定する。(3)除去COD量当たりのメタンガス生成量は、理論値0.35前後で推移する。

Keyword: メタン発酵, 農業集落排水汚泥, 生ごみ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2009

発表番号 [企-17-3]

A viewpoint of application residents’ taxonomic proficiency to survey on lives

MORIYAMA Takumi [Advice Center for Rural Environment Support]

地域住民の生物分類技能を活用した「生きもの調査」の視点

○守山 拓弥 [社団法人 農村環境整備センター]

全国的に取り組みが広がっている「田んぼの学校」では,生きもの調査を実施している団体が多数ある.また,農地・水・環境保全向上対策事業でも農業土木技術者が講師を務めるケースが増えている.そこで本発表では,農業土木技術者の参考とすべく,筆者が実施してきた魚類を対象とした調査の経験を基に、地域住民の生物分類技能を活かした調査方法の視点を報告する.

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2009

発表番号 [企-3-1]

Irrigation-system described in Mura-Meisaichou

Seiichi MATSUMOTO [Construction Research Institute]

「村明細帳」に残された農業水利

○松本 精一 [建設物価調査会]

江戸時代の村々が書き記した村明細帳は、今で言えば「市勢便覧」にあたる。この村明細帳には、村高、人数から神社・仏閣、用水などが事細かに記載され、その時代の村の様子を知る有効な資料である。山梨県八ヶ岳南麓台地に位置する北杜市の標高600mから1,000mの地域を対象に、村明細帳を利用して、江戸時代の村レベルでの農業水利の実態について述べる。

Keyword: 灌漑施設, 農業水利, 村明細帳
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2009

発表番号 [企-4-3]

Trials of Experimental Evaluation of Global Warming on Irrigation by a Distributed Water Circulation Model

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[Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]

kousuke@affrc.go.jp

○増本 隆夫 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
堀川 直紀 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
吉田 武郎 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
工藤 亮治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

将来の地球温暖化が灌漑や農業用施設へ及ぼす影響評価、さらには評価結果に対するシナリオ分析や対策の提案については、具体的に例示することが重要である。そこで、ここでは、大流域としてメコン河流域、中流域として関川流域を取り上げ、そこでの灌漑の特徴を考慮できる分布型水循環モデルの開発ならびに気候モデルによる温暖化実験結果を水循環モデルに取り入れて将来の温暖化に対する灌漑への影響予測を行った試みを紹介する。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2009

発表番号 [企-5-3]

Deployment of “Aggressive Farming” by promoting Upland Farming

SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MIYAMOTO Koichi [The Agricultural Upland Development Association]

畑地農業の推進による「攻めの農業」の展開

○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
宮本 幸一 [社団法人畑地農業振興会]

畑地における基盤整備事業は,実施地区の作物生産の体系を一変させるほど大きな影響をもたらす.本研究では,積極的な畑作経営を展開する地区にアンケートを実施し,畑整備事業の効果について調査を行った.営農方針のキーワードでは,ブランド化が最も多く,輸出等の他のキーワードと組合せて回答する傾向が示された.また,用水の利用目的は,病害虫防止,播種・定植,液肥散布等の省力化に寄与する用途が多くみられた.

Keyword: 攻めの農業, 畑作基盤整備, 用水利用目的
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2009

発表番号 [企-6-4]

A way of the relocation of settlement learning from a method for moving into the temporary housings

YAMAZAKI Ryo [studio-L inc.]

仮設住宅の入居方法に学ぶ集落移転のあり方

○山崎 亮 [株式会社studio-L]

中山間地域における集落の移転は、個別に行うと離れる側も残される側も結果的に孤立してしまうことになる。震災時の仮設住宅の入居方法についても同じことがいえる。阪神・淡路大震災では、抽選で入居先を決めたためにコミュニティが分断され、結果的に200人を超える孤独死が発生した。一方、中越地震では従前のコミュニティを破壊しないよう集落ごとに仮設住宅へ入居させた。集落の移転時にも同様の配慮が必要である。

Keyword: 震災, 仮設住宅, コミュニティ入居
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2009

発表番号 [企-7-4]

Effects of its Molecular Size and NaCl Concentration on Deposition of Humic Acid in Columns Packed with Glass Beads

TANABE Yosuke [Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]
YAMASHITA Yuji [School of Engineering, University of Tokyo]
Yasuhisa Adachi [Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]

ガラスビーズ充填カラムでのフミン酸の沈着に対する分画分子量およびNaCl濃度の影響

○田邊 洋祐 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
山下 祐司 [東京大学大学院工学系研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

分子量分画した2種類のフミン酸を用い,酸性条件下でNaCl濃度を様々に変化させたときのガラスビーズ充填カラムにおけるフミン酸の移動現象をコロイド安定性の観点から解析した.両分画分子量において,ガラスビーズに対するフミン酸の沈着量は塩濃度の増加と共に増加することを確認した.また,同じ塩濃度に対して,分子量の小さいフミン酸は分子量の大きいフミン酸よりも沈着しにくいことが示された.

Keyword: フミン酸, 沈着, コロイド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2009

発表番号 [企-8-1]

Current understanding of habitat environment and mechanisms of habitat degradation for unionoid mussels

Negishi_Junjiro [ARRC, Public Works Research Institute]
Kayaba_Yuichi [ARRC, Public Works Research Institute]
Kitamura_Jyun-ichi [Kannonzaki Nature Museum]
Sagawa_Shiro [ARRC, Public Works Research Institute]

イシガイ類の生息環境とその劣化機構に関する理解の現状

○根岸 淳二郎 [土木研究所 自然共生研究センター]
萱場 祐一 [土木研究所 自然共生研究センター]
北村 淳一 [観音崎自然博物館]
佐川 志朗 [土木研究所 自然共生研究センター]

イシガイ類は、様々な人為的な影響によってその種多様性が低下し、さらに生息数の減少を伴い生息域が急速に縮小している。国内で見られる18種のうち13種が絶滅危惧種として指定を受け、このうち5種は都道府県レベルで絶滅している。主に国外の知見から、生息環境の物理的な改変により生息環境が劣化する機構を理解できる。今後、わが国特有の生息環境の維持機構を科学的に理解し、生息域の保全や再生を進める必要がある。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2009

発表番号 [企-8-2]

Distribution and habitat environment of Inversiunio jokohamensis in hill-bottom valleys waters

Kakino Wataru [Seisho region prefectural administration center of Kanagawa pref]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津地形の水域におけるヨコハマシジラガイの分布と生息環境

○柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

谷津地形の小河川において,生息分布調査を行った結果,瀬尻で生息密度が高かった.瀬尻では,流速が大きく,平均水深が浅く,河床の平均柔らかさが浅く,礫被覆面積率が高く,シルト被覆面積率が低く,DOが高かった.瀬尻の直下流にある淵では生息分布が確認されなかったことから,瀬尻が本種の生息に好適であると考えられた.2ヶ月に1度に行った再捕調査によって,平瀬よりも瀬尻で再捕個体数が多かった.

Keyword: イシガイ類, 谷津, 生息分布
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2009

発表番号 [企-8-3]

Seasonal and diel flow patterns of glochidia, the freshwater unionid mussel Pronodularia japanensis and Inversiuno jokohamensis in paddy field ditch.

Itoh Toshishige [Enoshima Aquarium]
Yoshida Yutaka [Tochigi prefectural fisheries experimental station]
Kakino Wataru [Seisho region prefectural administration center]
Maruyama Takashi [Tokyo university of marine science and technology]

水田用水路におけるマツカサガイとヨコハマシジラガイの幼生の流下生態

○伊藤 寿茂 [新江ノ島水族館]
吉田 豊 [栃木県水産試験場]
柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]
丸山 隆 [東京海洋大学]

水田用水路を流下するマツカサガイとヨコハマシジラガイの幼生をプランクトンネットで採集し,観察,計数して,その出現状況を調べた。マツカサガイは4月から10月まで、ヨコハマシジラガイは2月から10月まで幼生が出現した。ネットを使用した調査では成貝にダメージを与えることなく繁殖期を調べることができる。サンプルの採集方法などをさらに改善することにより、より優れたモニタリング方法となる。

Keyword: グロキディウム幼生, イシガイ類, 流下
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2009

発表番号 [企-8-4]

Analysis of the Feeding Habit of Pronodularia japanensis by Stable Isotope Ratio Method

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Yotaka [Tochigi Prefectural Fisheries Experimental Station]

安定同位体を用いたマツカサガイの食性の解析

○森 淳 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
吉田 豊 [栃木県水産試験場]

炭素安定同位体比分析とプランクトン調査により,マツカサガイは複数の餌資源を成長段階に応じて利用していることが示された.窒素安定同位体比は淡水二枚貝と環境との関係を調べるために分析したマシジミ属より高く,動物プランクトンの摂食が示唆されたが,水の硝酸態窒素のδ15Nより2.4〜3.1‰高かったことから,主要な餌は植物プランクトンと考えた.複数の生息地におけるプランクトン種構成から珪藻の重要性が示唆された.

Keyword: 淡水二枚貝, 炭素安定同位体比, 植物プランクトン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2009

発表番号 [企-8-5]

Problem to conservation technology development of riffle-pool that is appropriate for fresh-water bivalves (unionidae)

NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
KAKINO Wataru [Seisho Region Prefectural Administration Center, Kanagawa Prefecture]
SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
SATO Teruo [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
HATA Kenji [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
KONDO Tadashi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]

イシガイ類の生息に適した瀬-淵の保全・創出技術開発への課題

○永吉 武志 [秋田県立大学生物資源科学部]
柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]
嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学部]
佐藤 照男 [秋田県立大学生物資源科学部]
端 憲二 [秋田県立大学生物資源科学部]
近藤 正 [秋田県立大学生物資源科学部]

イシガイ類などの淡水二枚貝は,近年の河川改修や圃場整備に伴う生息環境の変化によって各地で個体数が減少しており,絶滅が危惧されている.そこで,イシガイ類の生息環境と深くかかわっていると思われる砂州・砂礫堆に関する知見をもとに,河川ならびに用・排水路での瀬-淵の保全・創出技術開発の課題について考察する.

Keyword: イシガイ類, 瀬-淵, 砂洲・砂礫堆
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2009

発表番号 [企-9-5]

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国立系大学の次期中期目標に期待する人材育成と研究の活性化

斎藤 政満 [農林水産省農村振興局]
小林 祐一 [農林水産省農村振興局]
○室本 隆司 [農林水産省農村振興局]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.294-295 , 2008

発表番号 [2-31]

Production of Hydrogen Gas and Aromatic Compound by Biomas in Dairy Farming Region

Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Shudo Yukoh [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

酪農村のバイオマスから水素などの化学原料の製造

秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
○大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
主藤 祐功 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

酪農村の乳牛糞尿バイオマスの変換利用方法の開発を行い、バイオガスから水素や芳香族炭化水素を併産する技術を実証した。バイオガスから水素等を生産する際の物質収支・エネルギー収支を示したほか、併産したベンゼンの地域利用についての実験・考察結果を論じた。

Keyword: バイオマス, 水素, 芳香族炭化水素
GET PDF=08/08002-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2008

発表番号 [1-9]

Irrigation Management Transfer in Laos

SHIODA KATSURO [The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]

ラオスにおける灌漑管理移転

○塩田 克郎 [(財)日本水土総合研究所]

ラオスでは1998年の首相令以降,水利組織への灌漑管理移転が進められているが,うまくいっていない。水利組織やその指導機関の能力不足,水利費の低徴集による不十分な維持管理等の問題点を列挙した。対策としては,事業の計画段階からの農民参加によるオーナーシップ感覚の醸成,完全な施設所有権の移転ではなく,水利組織の管理能力の範囲内でのO&Mの移転による政府と水利組織の共同管理とすること,研修の拡充等が挙げられる。

Keyword: ラオス, IMT, JWM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2008

発表番号 [9-33]

Expansion of Simdcap to Simdcap-SD

YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

Simdcap(シンドキャプ)法からSimdcap-SD(エス・ディ)法への発展

○山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]

メタン発酵消化液ろ液の減量・濃縮方法として開発したSimdcap法にリン酸マグネシウムアンモニア(MAP)生成反応を適用するとろ液中のアンモニア性窒素のより一層の濃縮が可能となることが確認できた.同法をSimdcap-SD法と名付け,同法のメタン発酵プロセスへの組み込みの展望を示した.

Keyword: 資源循環, バイオマス, 消化液
GET PDF=08/08009-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2008

発表番号 [1-25]

Quantification of Soil Water Environment for Optimum Afforestation at Horqin Sand land

HAO Aimin [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]
HARAGUCHI Tomokazu [Department of Environmental Sciences, Faculty of Agriculture, Saga University]
FUJIHARA Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]
WATANABE Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]
NAKANO Yoshisuke [Emeritus Prof., Faculty of Agriculture, Kyushu University]

科爾沁沙地における植林地の土壌水分環境の定量化と最適植栽間隔

○? 愛民 [総合地球環境学研究所]
原口 智和 [佐賀大学農学部生物生産学科]
藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
中野 芳輔 [九州大学農学研究院]

中国科爾沁沙地中南部の奈曼旗を対象にポプラ群落の蒸発散による土壌水分・熱動態について推定を行った.まず,当地の気象データを利用してポテンシャル蒸発散量を求め,これに植物係数を導入して実蒸発散を推定した.結果から1次元コンパートメントモデルを用いて植栽間隔の異なるポプラ群落の4類型を設定し,植林地の土壌水分と地温の時間変化の推定を試みた.本手法は,植林地における土壌水分環境の解明に利用可能であり,砂漠地域の緑化効果の評価および持続的な砂漠化防止対策,適切な土地利用計画にも有効に利用されると考えられる.

Keyword: 植林地, 植物係数, モデル
GET PDF=08/08001-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2008

発表番号 [4-12]

The Frost Damage of Reinforced Concrete Canals

OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TAKADA Ryuichi [Matsue National College of Technology]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]

RC開水路の凍害

○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]

コンクリート構造物に凍害が生じるメカニズムは,構造物の構造形式,供用される環境条件に応じた特徴があり,農業水利施設の多くの割合を占めるRC開水路においても,特徴的な凍害が生じる。本文では,RC開水路における凍害診断の開発とその評価の確立に資することを目的に,RC開水路に生じる特徴的な凍害がどのようなメカニズムにより生じるのかを,特に凍害発生位置の観点から述べる。

Keyword: 開水路, 凍害, 凍害診断
GET PDF=08/08004-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2008

発表番号 [7-28]

Measurement of the Velocity of Water Flow through the Weeds in a Canal

HIROSE Shinichi [Toyama Prefectural University]
HAMADA Akira []

水路の水草と流速の関係

○広瀬 慎一 [富山県立大学]
浜田 明 [石崎産業]

近自然水路工法においては、魚類を保全の対象にすることが多い。小魚の生息には流速を緩和し、産卵にも使われる水草の存在が不可欠である。水路の流速が50cm/sを越えるとトミヨの生息数が急激に減少することも分かっている。水生植物の繁殖する底幅5.1mの玄手川で、電磁流速計を用いて詳細に断面流速を調査した。12回の観測結果で得られた散布図から、水草内の平均流速は水の部分の平均流速の約30%に緩和されていることが分かった。

Keyword: 電磁流速計, 水草, 平均流速
GET PDF=08/08007-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2008

発表番号 [9-32]

The elucidation of the methane fermentative condition for viscosity suitable for the pipeline transportation of the slurry

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

スラリーのパイプライン輸送に適した粘性確保のためのメタン発酵条件の解明

○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

家畜ふん尿を水で希釈し、パイプラインで搬送可能な濃度に薄めてメタン発酵させる場合の希釈限界濃度を明らかにしたく、室内で発酵実験を行った。希釈後の原料スラリーのTSが4%程度までであり、かつ、投入原料スラリー量(投入有機物量)が同量であり、さらに、滞留日数が同一であれば、原料スラリーの希釈はバイオガスの発生に支障をきたさないことがわかった。

Keyword: メタン発酵, スラリー, パイプライン
GET PDF=08/08009-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2008

発表番号 [3-2]

Numerical Simulation of Tidal Current in and around Nori Aquafarming Grounds in the Ariake Sea Coastal Waters

Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Iwabuchi Mitsunobu [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]
Ikeura Shigeru [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]
Kuno Katsutosi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]
Syuto Toshio [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]
Yoshida Yukihumi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]

有明海浅海域ノリ養殖漁場における潮流シミュレーション

○平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
岩渕 光伸 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]
池浦 繁 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]
久野 勝利 [佐賀県有明水産振興センター]
首藤 俊雄 [佐賀県有明水産振興センター]
吉田 幸史 [佐賀県有明水産振興センター]

有明海浅海域を対象に,ノリ養殖施設の流体抵抗を定量化するとともに,これを組み込んだ2次元単層・潮流シミュレーションモデルを開発した.まず,入手した海底地形データとノリ区画漁場データから100mメッシュサイズの空間データを作成した.次に,ノリ養殖施設の流体抵抗をノリ網と支柱の抵抗から検討し定量化した.以上を用いた2次元単層・潮流シミュレーションモデルにより,潮流速の観測値を良好に再現することができた.

Keyword: 河口・沿岸域の水理, 水産土木, ノリ養殖
GET PDF=08/08003-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2008

発表番号 [3-32]

Nitrogen and phosphorus runoff modeling in a flat low-lying paddy cultivated area

Le Van CHINH [Garaduate School of Bioresource and Bioenvironment Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Makito MORI [Faculty of Agriculture, Kochi University]

低平水田地域における窒素とリンの流出に関する数値モデリング

○レ バン チン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [高知大学農学部]

本研究では,灌漑期の低平水田地域における全窒素,全リンの流出量を算定する数理モデルを構築した.まず,タンクモデルにより水田からの排水量や排水路の流量を求め,算定した排水路の水位を観測値と比較することで,モデルの精度を評価した.そして,観測によって推定された水田からの栄養塩類の汚濁負荷量に基づいて,全窒素,全リンの流出量を算定した.その結果,高濃度の全窒素,全リンが対象水田地域から下流域へ流出していることが示唆された.

Keyword: 全窒素, 全リン, タンクモデル
GET PDF=08/08003-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2008

発表番号 [3-3]

Dynamic Characteristics of Dissolved Oxygen in a Eutrophic Water Body under Scarce Underwater Light Environment

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Saitoh Takashi [Nippon Koei Co., Ltd.]

寡少な水中光環境下にある富栄養化水域のDOの動態特性

○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
齋藤 孝 [日本工営株式会社]

本研究では,寡少な水中光環境下での水質の動態特性を明らかにするために,フミン質の存在により透明度が極めて低い貯水池を対象に水質観測と生態系モデルによる水質動態解析を行った.まず,水質観測から水中光強度,水温,DOの鉛直分布の季節的な変動特性および光の消散係数と透明度の関係を検討した.次に,数値シミュレーションを通じて,生産,消費および鉛直拡散輸送のDOの変動要因の観点から,その動態特性を検討した.

Keyword: 水環境・水質, 富栄養化, 溶存酸素
GET PDF=08/08003-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2008

発表番号 [5-32]

Sorption of radionickel in agricultural soils

Ishikawa Nao [National Institute of Radiological Sciences]
Uchida Shigeo [National Institute of Radiological Sciences]
Tagami Keiko [National Institute of Radiological Sciences]

放射性ニッケルの農耕地土壌への収着挙動について

○石川 奈緒 [放射線医学総合研究所]
内田 滋夫 [放射線医学総合研究所]
田上 恵子 [放射線医学総合研究所]

ニッケル(Ni)の放射性同位体であるNi-59とNi-63は,放射性廃棄物が地層処分後環境中に放出される可能性がある核種である。これらの放射性核種が農耕地に到達した場合,農耕地−作物−人体へと移行することが考えられる。したがってNiの土壌環境中での挙動を明らかにしなければならない。そこで本研究では,日本全国の農耕地土壌についてバッチ収着実験を行い,Niの収着挙動と収着に関係する因子について検討を行った。

Keyword: 放射性ニッケル, 収着, 農耕地土壌
GET PDF=08/08005-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2008

発表番号 [9-2]

The dynamic alteration of nitrogen and function of paddy fields in Betsuyama river basin

HAYASE_Yoshio [Ishikawa Prefectural University]
KAJIWAR_Chikanobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]

別山川流域における窒素動態と水田域機能に関する研究

○早瀬 吉雄 [石川県立大学]
梶原 親信 [柏崎周辺農業水利事業所]

別山川流域を対象に,潅漑期及び非潅漑期の低水流況時に,水源森林域,溜池,水田,排水河川の水,反復利用の潅漑水及び集落排水を採水・分析して無機態・有機態の窒素成分の動態を検討した。その結果,農業用水が反復利用されることによって,地域の水環境の改善に寄与していることが解明された。

Keyword: 窒素動態, 水環境, 集落排水
GET PDF=08/08009-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2008

発表番号 [1-31]

Improvement of drainage in clayey paddy utilized for soybean with furrow

ADACHI KAZUHIDE [National Agricultural Research Center]
FURUHATA MASAMI [National Agricultural Research Center]
OBARA HIROSHI [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
OHNO SATOSHI [National Agricultural Research Center]
YOSHIDA SHUICHIRO [National Agricultural Research Center]
TANIMOTO TAKESHI [National Agricultural Research Center]

重粘土転換畑における畝立て大豆栽培時の営農排水技術

○足立 一日出 [中央農業総合研究センター]
古畑 昌巳 [中央農業総合研究センター]
小原 洋 [農業環境技術研究所]
大野 智史 [中央農業総合研究センター]
吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]
谷本 岳 [中央農業総合研究センター]

重粘土転換畑において、本暗渠に直交したモミガラ簡易暗渠を施工し、モミガラ簡易暗渠と本暗渠を縦型暗渠で連結することによって、大豆畝立て栽培時の畝間湛水排除等の排水効果を検討した。その結果、暗渠からの排水量が増加し、耕盤上の湛水時間も短縮され、グライ層の位置も低下した。しかし、畝下部の土壌物理性の改善には繋がらず、明瞭な大豆収量の増加にはいたらなかった。

Keyword: 地下排水, モミガラ暗渠, 農地の汎用化
GET PDF=08/08001-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2008

発表番号 [5-14]

Modeling of changes in soil hardness and water retentivity of Andisol by sawdust incorporation

TOBE_Takeshi [Foundation of Hokkaido Agriculture Modernization Center]
SUGATA_Mayumi [East Nippon Expressway Co.,Ltd.]
FUJII_Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
IIYAMA_Ippei [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]

木くず混入による黒ボク土の硬度・保水性変化のモデリング

○戸部 岳志 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]
菅田 麻由実 [東日本高速道路(株)]
藤井 克己 [岩手大学農学部]
飯山 一平 [岩手大学農学部]

本研究は畑への未利用バイオマスの有効活用を目的とした。木くずを黒ボク土へ混入させて供試体を作成し実験を行い、木くずの混入が硬度と保水性に与える影響をモデル化することを検討した。測定した木くず混入土の硬度変化を、木くず混入率および気相増加率を変数とした相対弾性式で再現した。また、混入土における木くずの保水性を水分特性曲線の形状変化と間隙径分布で表し、混入に伴い増加した木くずの水分の所在を推測した。

Keyword: 土壌構造, 保水性, バイオマス利用
GET PDF=08/08005-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.366-367 , 2008

発表番号 [3-34]

Field Observation for Sediment and Nutrients in Coastal Area

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
KUBOTA RYUZABURO [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

沿岸域における土砂・栄養塩動態に関する現地観測

○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
久保田 龍三朗 [東京工業大学大学院理工学研究科]
乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

沖縄地方では,赤土流出問題として農地における土壌侵食が流域圏の水環境に甚大な影響を及ぼしている.人為的な影響が顕著である石垣島名蔵湾と人為的影響が比較的少ない石西礁湖を対象として,土砂および栄養塩に関する現地観測を実施した.具体的には,無降雨時,降雨時,そして台風時における採水および観測機器による観測を行い,沿岸域における土砂・栄養塩動態について考察した.

Keyword: 水質, 沿岸域の土砂・栄養塩動態, 赤土流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2008

発表番号 [5-43]

Development of Farmland Leveling System Utilizing RTK-GPS Technology

FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
KISHI Keijun [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]
HIROTA Kenichi [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]
TANABE Yoshio [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]
LI Wen [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]
NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization      Technology Research Center]

RTK−GPS測位技術による圃場の整地均平化システムの開発

○藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
岸 恵純 [(株)ニコン・トリンブル]
広田 健一 [(株)ニコン・トリンブル]
田辺 義男 [スガノ農機(株)]
黎 文 [スガノ農機(株)]
南部 雄二 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]

RTK-GPS測位技術を活用した圃場整備及び営農における整地・均平技術を開発し、省力・軽労化の実現と整備コストの大幅削減を目的に、制御システム(ソフトウエア・ハードウエア)の検証、実用化のための課題とその対応を検討した。既存技術のレーザーレベラーと比較してGPSレベラーの作業時間は水準測量で-80%、整地均平作業で-30%の削減となった。

Keyword: 圃場整備, 農地の汎用化, RTK-GPSレベラー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.424-425 , 2008

発表番号 [4-13]

Detrioration Survey of Concrete Structures for Irrigation and Drainage in Aomori Prefecture

Yurugi Masahiro [Hirosaki University]
Saitoh Takahiro [Maeda Corporation ]

青森県における農業水利用コンクリート構造物の健全度調査

○万木 正弘 [弘前大学]
齋藤 貴洋 [前田建設工業]

農業水利用コンクリート構造物の総合的な維持管理計画策定に必要な資料を得る目的で、青森県岩木川流域の合計34箇所の施設について健全度調査を行った。目視調査の結果、各構造物にはひび割れ、剥離、内部鋼材の腐食などの変状が確認されたが、その劣化程度は大きくばらついていた。凍害、アルカリ骨材反応等による劣化は、建設後20年を経過すると顕著に表れる傾向があり、予防保全を行うためにはそれ以前に詳しい健全度調査を行うことが望ましい。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 耐久性, 健全度調査
GET PDF=08/08004-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2008

発表番号 [7-32]

Genetic structure of the Japanese eight-barbel loach in the upper basin of Kokai River: preliminary analysis using microsatellite DNA markers

KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
GAO Zhenli [Graduate School of Agricluture, Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

小貝川上流域におけるホトケドジョウの遺伝的構造の解明:マイクロサテライトDNAマーカーを用いた予備解析

○小出水 規行 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
高 振麗 [宇都宮大学農学系大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
竹村 武士 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]

小貝川上流域におけるホトケドジョウの遺伝的構造を明らかにするため,12マイクロサテライトDNAマーカーによる予備解析を行った.小貝川上流5地点及び近接の荒川上流1地点の各集団は遺伝的に同等の多様性レベルをもち,2流域間で遺伝的な分化傾向が確認された.マイクロサテライト・マーカーの利用は近接流域や流域内における集団構造の解明に有効と推察され,今後,地点数やサンプル数を増やしての詳細解析が期待される.

Keyword: ホトケドジョウ, マイクロサテライトDNA, 小貝川上流域
GET PDF=08/08007-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2008

発表番号 [1-33]

Deterioration Forecast of Irrigation Canals and Development of LCC Evaluation System

Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]
Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]

農業用水路の劣化予測とLCC評価モデルの構築

○北村 浩二 [農村工学研究所]
本間 新哉 [農村工学研究所]
加藤 敬 [農村工学研究所]

膨大な社会資本ストックである農業水利施設の今後増大する維持補修費に対応するため、予防保全によってライフサイクルコスト(LCC)の低減と施設の長寿命化が求められている。そのため、農業用水路を対象として、各種劣化機構ごとの劣化予測曲線を作成し、LCCの比較計算、予算の平準化まで一貫して行うLCC評価モデルを構築している。

Keyword: 農業用水路, 劣化予測, LCC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.932-933 , 2008

発表番号 [8-P-16]

Analysis of sediment removal efficiency of Centipede Grass strip

Shiono Takahiro [National Institute for Rural Engineering]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Miyamoto Kuniaki [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Shinogi Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Miyamoto Teruhito [National Institute for Rural Engineering]
Kameyama Koji [National Institute for Rural Engineering]

センチピードグラス草生帯の赤土流出軽減特性解析

○塩野 隆弘 [農村工学研究所]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]
凌 祥之 [農村工学研究所]
宮本 輝仁 [農村工学研究所]
亀山 幸司 [農村工学研究所]

草生帯の土砂捕捉過程を再現するモデルを用いた解析を行って,センチピードグラスを用いた草生帯の赤土流出軽減率と諸因子との関係を明らかにした.草生帯の長さと流入水の流量が,赤土流出軽減率の変動に対して大きく影響することが明らかとなった.赤土流出軽減率は,草生帯の長さとともに増加する.その増加率は長さの増加とともに減少し,3m以上ではわずかとなる.

Keyword: 土壌侵食, 環境保全,
GET PDF=08/08P08-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2008

発表番号 [5-35]

Control of greenhouse gases emission during tree pruning chips composting using Bacillus.sp

Takarada Kotaro [Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Youhei Noguchi [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Kazue Watanabe [kankyouhozenjigyou, Inc]
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

バチルス属細菌を利用した剪定枝葉堆肥化過程における温室効果ガス抑制

○宝田 浩太郎 [東京農業大学大学院農学研究科]
野口 陽平 [東京農業大学 地域環境科学部]
渡邉 万衛 [環境保全事業株式会社]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]

バチルス属細菌添加と水分含量の違いによる剪定枝葉堆肥化過程での温室効果ガス発生抑制の効果を調べるために,堆肥化実験を行った。重量含水率60%区は45%区に比較してメタンガスの濃度が低くなった。また,バチルス属細菌添加区は無添加区よりもメタンガス濃度が低くなった。この結果から,適切な水分含量の調節とバチルス属細菌の添加は剪定枝葉堆肥化過程でのメタンガスの発生抑制に効果があることが分かった。

Keyword: バチルス属細菌, 温室効果ガス, 剪定枝葉堆肥化
GET PDF=08/08005-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2008

発表番号 [2-30]

Comparison of Productivity Characteristics in Cultivation of Energy Crops

SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]

資源作物の生産特性の比較

○清水 夏樹 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]

バイオエタノール原料として期待されるソルガム及び多収量米の栽培事例において,収量,収穫物成分,栽培に係る燃料消費量,投入資材量・価格,労働時間等を調査し,生産特性を把握した。また,国内で栽培可能な資源作物について同様のデータを収集整理し,生産性,エネルギー消費,経済性,労働生産性の観点から生産特性の比較を行った。以上から,各資源作物の栽培技術体系の確立にあたって考慮すべき点が明らかとなった。

Keyword: 資源作物, エネルギー消費, 経済性
GET PDF=08/08002-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2008

発表番号 [1-43]

A Presumed Method of Soil Moisture Using Weather Data

Arimori Masahiro [Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Mabechiengan Agricultural Wate Utilization Office]
Endo Yasushi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Mabechiengan Agricultural Wate Utilization Office]

気象データを利用した土壌水分の推定手法

○有森 正浩 [東北農政局馬淵川沿岸農業水利事業所]
遠藤 泰 [東北農政局馬淵川沿岸農業水利事業所]

我が国では,気象官署やアメダスなどの気象観測網が全国に展開している.これらを有効活用し,降水量,気温,湿度などの気象データから土壌水分を推定することができれば,畑地かんがい計画の策定や,実際の圃場における土壌水分の管理などに役立てることができる.気象データとタンクモデルの手法を用いた簡単なモデルで土壌水分の変動状況を試算したが,計算値は実測値をほぼ再現することができた.

Keyword: 土壌水分, タンクモデル, 畑地かんがい
GET PDF=08/08001-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2008

発表番号 [4-42]

Damages of concrete lining canals due to Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007

MORI TAKEHISA [National Institute for Rural Engineering]
MORI MITSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI MASARU [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]

平成19年(2007年)新潟県中越沖地震におけるコンクリート開水路の被害

○森 丈久 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]

平成19年(2007年)新潟県中越沖地震における農業用水路の被害調査を行ったところ,現場打ちコンクリート三面張水路において目地部に損傷が集中しているという特徴的な損傷形態が明らかとなった。目地部損傷のメカニズムについては,埋込式の止水板で躯体の部材厚が薄くなっている部分が,地震力による躯体同士の衝突もしくは急激な圧縮により破壊されたと推定された。

Keyword: 新潟県中越沖地震, コンクリート開水路, 地震被害
GET PDF=08/08004-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.562-563 , 2008

発表番号 [5-36]

Study on characteristic of E.coli loss with soil erosion in upland field

Saito Yu [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Kawai Toshiyuki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Mihara Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

きゅう肥を施した畑地での土壌侵食に伴うE.coliの流出特性に関する研究

○斉藤 優 [東京農業大学大学院 農学研究科]
川井 聡之 [東京農業大学大学院 農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]

本研究では畑地での土壌侵食に伴うE.coliの流出特性を解明するため、人工降雨装置を用いて流出実験を行った。その結果、土壌の流亡に伴ってE.coliも流出していることが分かった。更に、流亡土壌中の有機物含量を測定し、E.coliの流出との関連性を調べた結果、流亡土壌よりも高い相関がみられ、E.coliの流出は有機物の流出に依存していることが分かった。

Keyword: 土壌侵食, 大腸菌, きゅう肥
GET PDF=08/08005-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2008

発表番号 [9-26]

Planning of water-environment in the Cidanau watershed, Indonesia

YAMANAKA_Noriyuki [SANSUI Consultant Inc.]
GOTO_Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Arien_Heryansyah [Bogor Agricultural University]

インドネシア・チダナウ流域における水環境管理計画

○山中 規之 [サンスイコンサルタント]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
アリン ヘリアンサ [ボゴール農科大学]

インドネシア・ジャワ島のチダナウ流域では生活排水や農地への施肥による汚濁負荷排出によって水質悪化が問題となっている.本研究では,対象流域において水環境管理が適切に実施されるように,事前に管理の方法を計画することを目的とした.そのためのアプローチ手段として,水質モデルによる流域内全域の水質予測,種々の対策に関する将来予測シミュレーション,意思決定手法を用いた最適案選定の3点に着目して計画を行った.

Keyword: 流域管理, 水質, 意思決定
GET PDF=08/08009-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2008

発表番号 [9-1]

Study on the origin of dissolved organic matter in a river using organic molecules

MAIE Nagamitsu [Shool of Veterinary Medicine, Kitasato University]
SHIMA Eikichi [Shool of Veterinary Medicine, Kitasato University]

有機分子組成を用いた河川中の溶存有機物の起源に関する研究

○眞家 永光 [北里大学獣医学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]

有機分子組成を用いた溶存有機物の起源の推定に関する研究の第一歩として、青森県内を流れる砂土路川水系中の溶存有機分子組成の地理的、および、季節的変化を調べた。その結果、河川中の有機分子組成は、起源の変化を受けて、地理的、および、季節的変化を示したことから、土地利用形態に特徴的な有機分子組成を把握することができれば、この手法は、河川中に含まれる有機物の起源を推定するための有用な手段になると期待された。

Keyword: 水環境, 環境影響評価, 水質
GET PDF=08/08009-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2008

発表番号 [3-1]

Analysis of Tidal Current by Ensemble Mean of Measured Value with Hydraulic Model Test in the Ariake Bay

ohnishi ryouichi [ex-National Institute for Rural Engineering]
shiratani eisaku [National Institute for Rural Engineering]
kiri hirohide [National Institute for Rural Engineering]

水理模型実験のアンサンブル平均による有明海の潮流解析

○大西 亮一 [元農村工学研究所]
白谷 栄作 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]

有明海の水理模型実験は数多く行われているが潮流の乱流や測定誤差について検討が行われていない。本研究では桐ら(2007)の水理模型で再度測定した35〜40周期の測定値を日野・大西(1971)の方法に従って、アンサンブル平均値を求め、諫早湾干拓潮受堤防締切りによる潮汐・潮流変化を評価する。また、変動流速の時間的な変化を明らかにした。

Keyword: 有明海, 水理模型実験, 潮流
GET PDF=08/08003-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.372-373 , 2008

発表番号 [3-37]

Characteristics of Groundwater Flow in Ryukyu Limestone Aquifer ?Study on Artificial Recharge to Groundwater at Miyako-jima, Okinawa, Japan?

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

沖縄県宮古島の琉球石灰岩帯水層における地下水流動特性の検討 ―地下水人工涵養試験をとおして―

○吉本 周平 [農村工学研究所]
土原 健雄 [農村工学研究所]
石田 聡 [農村工学研究所]
今泉 眞之 [農村工学研究所]

沖縄県宮古島において地下水人工涵養試験を実施した。中性子水分検層の結果から琉球石灰岩における不飽和浸透特性を検討した。また、ピラニン、電気伝導度、ラドンによるトレーサ濃度測定の結果から、飽和帯における地下水流動特性および物質輸送特性を検討した。

Keyword: 地下水, 琉球石灰岩, 不飽和浸透
GET PDF=08/08003-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.664-665 , 2008

発表番号 [7-1]

Study on the Monitoring of Grazed Grassland with GPS and GIS

Suzuki Kimihito [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Shimada Hiroshi [College of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]
Tanaka Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Machida Hiroaki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

GPSとGISを用いた放牧草地のモニタリングに関する基礎的研究

○鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学科]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
町田 拡彰 [北里大学獣医学部]

近年、リモートセンシングを利用してのモニタリングが盛んに行われている。本研究では、放牧草地においてRTK−GPS測位を用いたデータの取得と、GISによる異種のデータの結合・解析を行うモニタリングシステムの構築とその利用について考察を行った。その結果、GPSとGISを組み合わせることにより効率的な情報の生産が可能になった。特に、高度で広域な情報を処理する場合において有効であることが示された。

Keyword: GPS, GIS, 放牧草地
GET PDF=08/08007-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.252-253 , 2008

発表番号 [2-10]

A study on phased promotion factor of irrigation management by the residents participation

miyata ryo [Mito Agricultural Cooperative]
hattori toshihiro [Kitasato University,School of Veterinary Medicine]
takahashi hiroshi [Kitasato University,School of Veterinary Medicine]

住民参加による地域用水機能管理の段階的促進要因に関する研究

○宮田 亮 [JA水戸]
服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
高橋 弘 [北里大学獣医学部]

農業用水路の維持管理は農家で構成される土地改良区が行う。しかし混住化・高齢化におり農家は弱体化し維持管理に困難が生じている為、今後は非農家が参加し、地域住民が一体となる管理形態を構築する必要がある。そこで本研究では実際に住民参加により地域用水機能の維持管理を行う青森県十和田市における事例と、5つの先進事例を調査対象地とし段階的に維持管理を促進させる要因を明確にした。

Keyword: 地域用水, 住民参加, 維持管理
GET PDF=08/08002-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.154-155 , 2008

発表番号 [1-10]

Present situation and problems of the assistance for sustainable water use in Thailand

ONIMARU Tatsuji [National Agri. & Food Research Organization]
SHIODA Katsuro [Japanese Institute of Irrigation & Drainage]

タイにおける持続可能な水利用に対する支援の現状と課題

○鬼丸 竜治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
塩田 克郎 [(財)日本水土総合研究所]

開発途上国では参加型水管理(PIM)の実現に向けた各国・機関による支援が本格化している。しかし,支援を受けたモデル的な地区ではPIMの実現事例が散見され始めたものの,国全体への普及は進んでいない。ここでは,わが国による支援が最も進んでいるタイの現状について報告するとともに,農民水管理組織が持続的に機能していくためには,農民の能力強化に加えて、組織の活動を支える制度や法律の整備が必要であることを提言する。

Keyword: 持続可能な水利用, 参加型水管理, タイ
GET PDF=08/08001-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2008

発表番号 [5-47]

The development of the siphon connecting a reservoir and the pipeline district-type water intake device

ONODERA Tuneo [Paddy Institute Co., Ltd.]
FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]

ため池とパイプライン地区を繋ぐサイホン式取水装置の開発

○小野寺 恒雄 [(株)パディ研究所]
藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

従来のため池からの取水施設は取水量の調節機能がないため、用水路に導水されれば取水がなくとも流下し無効放流から水不足が発生する恐れがある。そこで、パイプライン化された受益地とため池を直結すれば必要水量のみが送水され、節水と水管理の省力化が実現することから、堤防の上をサイホンで越えパイプラインと直結する低コストで高性能なサイホン取水装置を開発した。

Keyword: ため池, 取水施設, サイホン
GET PDF=08/08005-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2008

発表番号 [9-12]

Salinization of farmland in northern region of Taklamakan Desert-Relationship of salinization and agricultural wateruse in semi-arid zone (1)-

NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Abdisalam JALALDIN [Institute of Resource and Environment Science, Xinjiang University]

タクラマカン砂漠北縁地域の農地における塩類集積の状況?半乾燥地の農業水利と塩類集積 (1)?

○長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]

タクラマカン砂漠周辺の農地を対象に,農業水利が塩類集積に及ぼす影響を検討した。その結果,用水路側より排水路側で塩類集積被害が大きく,また地下水位も高く推移した。しかし,夏季の地下水深は十分に深く,塩類集積の直接的な原因では無いと判断された。この地域の塩類集積は,夏季には土性に起因する土中水の移動が,また冬?春季にはこれに加えて冬期潅漑による地下水位と土壌水分の状態が影響しているものと推察された。

Keyword: 塩類集積, 陽イオン, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2008

発表番号 [9-13]

Salinization of farmland in northern region of Taklamakan Desert-Relationship of salinization and agricultural wateruse in semi-arid zone (2)-

YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
UNOKI Keiji [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Abdisalam JALALDIN [Institute of Resource and Environment Science, Xinjiang University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

タクラマカン砂漠北縁地域の農地における塩類集積の要因?半乾燥地の農業水利と塩類集積 (2)?

○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
鵜木 啓二 [北海道大学大学院農学研究院]
阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

タクラマカン砂漠周辺の農地を対象に,農業水利が塩類集積に及ぼす影響を検討した結果をもとに,この地域の塩類集積の発生メカニズムを考察した。その結果,塩類集積被害の少ない圃場では作土層下に透水性の高い層があり,塩類被害の大きい圃場では作土層下に難透水性の層があることから,このことが塩類集積に大きく影響しているものと判断された。さらに融解時の地下水位上昇が土壌表層に塩類を供給しているものと推察された。

Keyword: 塩類集積, 地下水, 土壌浸出液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.140-141 , 2008

発表番号 [1-3]

Estimation of Public Cost Share for Drainage Facility Operation in Urbanized Low-lying Paddy Area

GOTOU_Shin-ichi [Nishikanbara Land Improvement District]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
HORIKAWA_Naoki [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA_Takeo [National Institute for Rural Engineering]

低平都市化水田域における公的な排水経費の負担割合の算定

○後藤 慎一 [西蒲原土地改良区]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
堀川 直紀 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]

土地利用変化の著しい低平水田地帯では、基幹排水施設等の維持管理費に関わる農業者側と都市側の適正な負担割合の指標は明らかにされていない。そこで、地目別流出量の違いを根拠とした排水経費の農業側に対する都市の負担割合の検討を行った。西蒲原地区を対象に、関数近似化した流出ハイドログラフを利用し、流出波形の違いを考慮して、排水経費に対する都市側の負担割合を算定する方法を示すとともにその推定値が求められた。

Keyword: 洪水緩和(防止)機能, 低平地水田, 排水経費
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2008

発表番号 [9-18]

The nitrogen removal improvement examination using the vinyl sheet tunnel

KURODA_HISAO [IBARAKI University College of Agriclture]
KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriclture]
NAKASONE_HIDEO [IBARAKI University College of Agriclture]

ビニールトンネルを利用した窒素除去向上試験

○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

地形連鎖系を活用した窒素浄化は,面源系の汚濁負荷削減にとって有効な対策である.この窒素浄化能力をさらに向上させるために水温に着目し試験を行った.水温を上昇させるためにビニールトンネルを用いた.その結果,平均水温は1.6℃上昇させることができた.その結果,夏季においてはビニール区のT-N濃度は低下させることができたものの,冬季は,脱窒に必要な水温まで上昇しづらかったために窒素除去の向上は認められなかった

Keyword: 窒素除去, 水温, ビニールトンネル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.312-313 , 2008

発表番号 [3-7]

Analytical Study on Water Environment in Lake Togo using an Eco-hydrodynamic Model

Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture,Kochi University]

低次生態系−3次元水理学モデルを用いた鳥取県東郷池の水環境に関する解析

○齋 幸治 [高知大学農学部]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [高知大学農学部]

低次生態系−3次元水理学モデルを用いて,鳥取県東郷池の水環境動態に関する解析を行った.まず,東郷池における適切なモデルパラメータ値の設定および本モデルの再現性の検証を行った.つぎに,本モデルによるDOの動態に関する数値実験を行った.その結果,年平均風速程度の風が作用した場合,3m以深の底層では移流・拡散による酸素供給量よりも底泥による酸素消費量が大きく上回り,底層の貧酸素化が生じることが分かった.

Keyword: 富栄養湖, 生態系−水理学モデル, 溶存酸素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2008

発表番号 [2-22]

Transition on Geographical Distribution of Ponds Breeding Fancy Carp under Competitive Relationship with Paddy Field Use in Niigata Chuetsu

SAKATA Yasuyo [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Pref. Univ.]
ARITA Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
MORISHITA Kazuo [Faculty of Engineering, Kagawa University]

中越地域における水田利用との競合関係の下での養鯉池の地理的分布の変遷

○坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]
有田 博之 [新潟大学農学部]
森下 一男 [香川大学工学部]

小千谷市A集落を対象に、70〜90年代の空中写真を基に水田と養鯉池の推移を分析した結果、養鯉池の立地は、水田の転換、山頂部の開発、一区画の拡大により拡がってきたことが明らかになった。水田の転換によって養鯉池の拡大が進む余地は大きくなく、残された造成可能地は急傾斜地と山頂部である。今後養鯉池の立地がそこに向かうかは経営戦略次第だが、中越地震での養鯉池の決壊を鑑みれば、防災型土地利用計画が必要である。

Keyword: 中越地震, 中山間地域, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2008

発表番号 [6-12]

Damage to rural community sewerage systems during the Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007

Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

新潟県中越沖地震による農業集落排水施設の被害

○有吉 充 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]

新潟県中越沖地震により柏崎市を中心に農業集落排水施設は甚大な被害を受けた。施設の主な被災は、マンホールの浮上、管路の蛇行・不陸、管路埋戻し部の路面沈下などである。被害の程度は基礎材料や管種によって異なっており、新潟県中越地震の復旧時に基礎材料として用いた固化処理土が、管路施設の被害低減に大きな効果を発揮したことが確認された。

Keyword: 農業集落排水施設, 新潟県中越沖地震, 固化処理土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.962-963 , 2008

発表番号 [11-P-31]

Habitat environment evaluation method of fauna and flora inhabiting paddy field waters using HEP

MATSUMOTO_YUSUKE [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]
GOTO_AKIRA [Utsunomiya Univ.]

HEPを用いた水田水域における生物種の生息地環境評価の方法

○松本 佑介 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

改正土地改良法により、各地の圃場整備事業でミティゲーションが検討されている。しかし、ミティゲーションの検討が不十分な現状がある。定量的な生態系評価手法であるHEPは、事業の影響やミティゲーション効果の評価に非常に有効である。本報告では、新たに実施される圃場整備事業においてHEPを適用する前段階として、評価種の選定、HEP適用対象区の選定、評価種のHSIモデルの作成を試みたので、これを報告する。

Keyword: ヘップ(HEP), 水田生態系, ミティゲーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.594-595 , 2008

発表番号 [6-3]

Study on the dynamic characteristic of sandy soil

Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
Saito Tetsuo [Central Giken Co.,Ltd]

砂質土の動的特性に関する一考察

○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]
斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]

サイクリックモビリティーは、繰返し荷重を受けて有効応力がゼロに近づいてから載荷時にせん断剛性の回復、除荷時に有効応力の減少を繰返していくがひずみは有限の大きさにとどまる現象として液状化と区別されることがあるとされている。本報文は、液状化とサイクリックモビリティーの現象について検討するため、砂質土を締固めて供試体を作製し繰返し三軸試験を行った事例を報告するものである。

Keyword: 土の動力学的性質, 液状化, サイクリックモビリティー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2008

発表番号 [5-33]

Influence of percolation pattern on the removal of soluble elements in downward water and the performance of rice plant in cadmium contaminated paddy field models

SASAKI CHOICHI [Hirosaki University]
YOSIMURA TAKESI [Hirosaki University]
MATUYAMA NOBUHIKO [Hirosaki University]
KUNOTA MASATSUGU [Ibaraki University]
NODA KAORI [Hirosaki University]
KATO KOH [Hirosaki University]

カドミウム汚染水田模型の浸透型が物質動態および水稲に及ぼす影響(后

佐々木 長市 [弘前大学]
○吉村 孟 [弘前大学]
松山 信彦 [弘前大学]
久保田 正亜 [茨城大学]
野田 香織 [弘前大学]
加藤 幸 [弘前大学]

カドミウム汚染水田から採取した土を用いて、円筒模型を作製し、浸透型と稲の生育収量及び玄米中のカドミウム濃度について調査した。円筒模型は、常時湛水条件下で、客土の有無の相違によるカドミウムの影響を比較できるようにした。その結果、収量は全層閉鎖浸透層模型が下層の汚染土が開放浸透となる模型に比べ良好となった。玄米中のカドミウム濃度は、客土の有無にかかわらず、下層に開放浸透層を持つ模型の値が高まった。

Keyword: 稲, カドミウム, 浸透型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2008

発表番号 [8-12]

Construction method selection which evaluated the physics-and-chemistry nature of the field for tree planting

TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIMOTO Hiromichi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
KOUKETU Hiromi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]

緑化対象面の理化学性を評価した工法選定

○田中 賢治 [国土防災技術株式会社]
朝日 伸彦 [国土防災技術株式会社]
杉本 弘道 [国土防災技術株式会社]
纐纈 裕美 [国土防災技術株式会社]

農道等において緑化工を決定する際に考慮する項目を従来の物理性評価に加えて,化学性,生物性を加えることによって対象となる法面に最適となる緑化工を提案することが可能となった。また,法面緑化の進行に伴って植生が変化する過程や降雨等の環境ストレスによって植生基盤の流亡が起こることを土壌侵食防止マットを用いることで解決でき,周辺環境と調和できる遅速緑化を行うことができるようになった。

Keyword: 緑化, 土壌理化学性, 侵食防止
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.272-273 , 2008

発表番号 [2-20]

Activation of Depopurated Rural Area after Earthquake Disaster

Takahashi_Tsuyoshi [Ishikawa Prefectural University]
Aoyama_Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]
Murashina_Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
Sakata_Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]

能登半島地震後の過疎・高齢化社会における安全・安心な地域づくりの課題

○高橋 強 [石川県立大学]
青山 咸康 [石川県立大学]
村島 和男 [石川県立大学]
坂田 寧代 [石川県立大学]

能登半島地域では過疎化の進行が顕著である上に、平成19年3月にはマグニチュード6.9の大地震が発生し、多大な被害を受けた。過疎地域のこのような災害は、住民に転出の契機を与え、その結果、過疎化が一段と促進されることが危惧される。そこで、震災復旧後の安全・安心な地域づくりについて検討した結果、甚大な震災被害にもかかわらず、定住意向、農業継続意向が強いが、若年層の転出のため、将来への展望が開けないでいるのが実情であり、過疎化の進行は震災被害と同程度以上に地域資源やコミュニティの維持に影響を及ぼしていることを示した。

Keyword: 過疎化, 高齢化, 能登半島地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2008

発表番号 [6-11]

Characteristics of Jamuna river embankment material and the use of sandbag

Bellal Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]
Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]

ジュムナ河川堤防材料の性質及び土嚢の利用について

○ベルラル ホッセイン [三重大学生物資源学研究科]
酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]
座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]

バングラデシュでは堤防破壊がしばしば発生し、社会経済的に多大のダメージを与え、人命や農作物などに被害を及ぼしている.本研究では,2007年度に現地調査を行い被害状況の確認を行った.その結果,現地の土質材料は堤防盛土として適切でなく,洪水による堤防浸食が発生しやすいことが分かった。また,堤防改修にあたって,一部で土嚢による改修工法が採用されているものの,工法を改良する余地があることが明らかとなった.

Keyword: バングラデシュ, 材料性質, 土嚢
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2008

発表番号 [9-16]

On the Nitrogen Removal in a New Multi-Purpose Paddy Field:Theory and Practice

Shimoda Yousuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
Shiozawa Sho [ Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

転換畑土層内T-N濃度の予測式の導出と適用

○下田 陽介 [山形大学 大学院農学研究科]
石川 雅也 [山形大学 大学院農学研究科]
塩沢 昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

転換畑作土層からの溶脱窒素を除去するための新しい汎用農地構造を想定し、土中埋設型野外ライシメータでの長期水質試験と室内での窒素除去試験を行った。野外試験結果から収支法と積算法により脱窒量を算出した。さらに、室内実験結果から硝酸態窒素の初期濃度と水温をパラメータとするT−N濃度予測式を新たに導出した。実測値から得られた硝酸態窒素存在量と比較した結果、予測値は実測値に対して精度の高い一致が認められた。

Keyword: 脱窒, 水質浄化, 汎用化水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2008

発表番号 [9-7]

Mechanism of Brackish Water Structure in the Miyakojima Mangrove Forest

Naito Minako [Faculty of Bioresources, Mie University]
Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]
Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]

沖縄県宮古島マングローブ林内における汽水環境成立のメカニズム

内藤 美菜子 [三重大学生物資源学部]
○廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
 甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]
成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]

マングローブは、海水と陸水が混じり合う汽水域を生活圏とする特異な生態で知られ、人間生活とも密接な関係を持っている。しかしながら近年では、乱伐等によるマングローブ林の破壊が深刻な問題となっている。マングローブ林を保護し、その再生をはかるためには、マングローブの生活環境を的確に把握することが重要である。そこで本報では、沖縄県宮古島の川満マングローブ林を対象に行った調査をもとに、マングローブ林内における汽水環境成立のメカニズムについて考察した。

Keyword: マングローブ林, 潮汐, 汽水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2008

発表番号 [9-9]

Tidal Changes and Mangrove Mud Structure in the Miyakojima Mangrove Forest

Sakamoto Kazunori [Faculty of Bioresources, Mie University]
Takai Mami [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]
Ueno Kaoru [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]

沖縄県宮古島マングローブ泥土層の構造と潮汐に伴う水質変化

阪本 和憲 [三重大学生物資源学部]
高井 真実 [三重大学生物資源学部]
○甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]
上野 薫 [中部大学応用生物学部環境生物科学部]
成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]

植物の適正な生育、作物生産を妨げる土壌の一つに酸性硫酸塩土壌(ASS)がある。このASS分布域の多くは、熱帯・亜熱帯沿岸域などの汽水環境に分布し、同じくマングローブ林も同様の立地条件を選んでいる。この土壌調査や土壌水の分析は、潮汐を伴う沿岸域のさまざまな環境を理解する上で重要な調査項目となる。本報では、マングローブ林保全等の観点から、潜在的酸性硫酸塩土壌の分布・存在形態を理解するために、酸性硫酸塩土壌の調査、その存在形態の判定、土壌・土層構造の調査などを試みた。

Keyword: マングローブ土壌, 潮汐, 潜在的酸性硫酸塩土壌
GET PDF=08/08009-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2008

発表番号 [9-8]

Tidal Changes and Mangrove Community Structure in the Miyakojima Mangrove Forest

Hasegawa Yuka [Faculty of Bioresources, Mie University]
Asano Yoshine [Faculty of Bioresources, Mie University]
Takai Mami [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]
Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]

沖縄県宮古島マングローブ林流域の潮汐に伴う水質環境変化とマングローブ群落構造

長谷川 有花 [三重大学生物資源学部]
浅野 美音 [三重大学生物資源学部]
○高井 真実 [三重大学生物資源学部]
甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]
成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]

多様な生命を育む熱帯・亜熱帯雨林のマングロ−ブに対する関心は、近年ますます増えている。しかし、マングロ−ブの生態やその役割の重要性については、充分に認識されているとは言い難い。本報ではマングロ−ブ生態を理解するために、マングロ−ブ林流域の潮汐による水質環境変化を調査し、さらにマングロ−ブ植生分布の特性を明らかにした。

Keyword: マングローブ群落, 潮汐, 汽水環境
GET PDF=08/08009-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2008

発表番号 [6-10]

Performance and Maintenance of River Embankments in Bangladesh

Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]

バングラデシュにおける河川堤防の性能と維持管理について

○座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]
酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]

バングラデシュでは,洪水期の堤防破壊により社会経済的に多大のダメージを与えている.本研究は,2007年に発生した主要河川であるJAMUNA川およびPADMA川の堤防被害状況についての調査結果報告である.調査の結果,洪水期に堤防を崩壊から守るため,コンクリートブロックや土嚢による保全工法が一部で使用されているものの、多くの地点では,適切でない堤防材料の使用による大規模な浸食・崩壊が発生していることが分かった。

Keyword: バングラデシュ, 河川堤防, 性能
GET PDF=08/08006-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.614-615 , 2008

発表番号 [6-13]

Effective of soil improvement exmained by Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007

Nishino Nobuyuki [Niigata prefecture Government]
Morii Toshihiro [Factly of Agriculture, Niigata University]

2007年新潟県中越沖地震の被災事例から探る液状化対策工法の有効性

○西野 信之 [新潟県]
森井 俊広 [新潟大学]

2007年7月16日に新潟県中越沖地震が発生し、集落排水管路が大規模な被害を受けた。刈羽村でも集落排水管路に大きな被害が発生したが、2004年に被災し復旧を行った管路ではほとんど再被災が生じなかった。これは復旧の際に採用された石灰系固化材を用いた地盤改良工法の効果によるものだと考えられる。そこで管路周辺の被災状況や現地の砂を用いた室内土質実験を行い、この工法の耐液状化効果を検証した。

Keyword: 新潟県中越沖地震, 地盤の液状化, 地盤改良
GET PDF=08/08006-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2008

発表番号 [6-19]

Alternative Procedure for Soil Slope Stability Using Capillary Barrier of Soil

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Uehara Rurika [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kanda Misa [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research center, Tottori University]

キャピラリーバリアを利用した斜面減災に関する技術検討

○森井 俊広 [新潟大学農学部]
上原 るり香 [新潟大学農学部]
神田 美沙 [新潟大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

キャピラリーバリアは,砂層とその下部に礫層を重ねて傾斜させた成層地盤をいう。保水性の違いにより,両層の境界はあたかも不透水性の障壁として機能し,それ以深の領域は水の浸入から保護される。この機能を利用することにより,浸透した降雨水を表層部で効果的に捕捉し,地盤深部の土の強度低下あるいは自重の増大を抑制できる。このようなキャピラリーバリアがもつ雨水浸透抑制効果を,小規模斜面に造成した地盤で確認した。

Keyword: キャピラリーバリア, 斜面安定, 降雨浸潤
GET PDF=08/08006-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2008

発表番号 [7-12]

Study on Preferences of Exotic Fishes for the Habitat of an Irigation Tank

Motizuki_Satishi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Shirai_Keiko [Graduate school, Kagwa Univ.]

ため池における外来魚の選好性に関する研究

望月 聡史 [香川大学工学部]
角道 弘文 [香川大学工学部]
○白井 恵子 [香川大学大学院]

小規模ため池を対象とし,ブルーギルの生息状況および生息空間の選好性について把握し,採補個体数を目的変数に,環境特性を説明変数に用い,回帰分析を行った.この結果ブルーギルの選好する空間に大きく寄与すると考えられる環境特性は,抽水植物の生息分布を規定する底質組成であると推察された.ただし,未成魚には負の影響,成魚には正の影響を与え,成長段階で選好性に違いがあることが明らかになった.

Keyword: ため池, 外来生物, 選好性
GET PDF=08/08007-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2008

発表番号 [5-40]

Sediment runoff from paddy fields on water manegement

SHIMIZU_Satoshi [NEWJEC Inc.]
MATSUI_Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

水管理の影響による水田からの土砂流出 ‐水田が赤土流出に果たす機能に関する研究‐

○清水 智 [株式会社ニュージェック]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

沖縄県石垣島では水田に沈砂池的機能が期待されているが,水田からの局時的な土砂流出が数多く報告されており,水田の土砂収支については不明な点が多い.そこで,石垣島の対象水田群にて流入・流出土砂量の連続観測を行った.これまでに,降雨時の土砂流出を確認し,灌漑期間全体で対象水田群が土砂流出のソースであることを報告した.本報告では,それに続き無降雨時の土砂収支について検討を行ったので報告する.

Keyword: 水田, 水管理, 赤土流出
GET PDF=08/08005-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.964-965 , 2008

発表番号 [11-P-32]

Biological evaluation of the winter flooded rice field of the second year cultivation

Yoshida Masahide [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]

耕作2年目の冬期湛水水田の生物学的評価

○吉田 昌秀 [岩手大学農学部]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

耕作を2年継続した冬期湛水水田,有機水田,慣行水田でそれぞれ水田生物相を調査し,冬期湛水やそれを継続することによる水田生物相と生物多様性へ及ぼす影響について評価した。その結果,冬期湛水による影響は,動物プランクトンや水生ミミズ類ではプラス,ベントスなどではマイナスとなり,生物群または種によって異なる傾向がみられた。また,冬期湛水の継続により,生物多様性や種数が増加する可能性が示唆された。

Keyword: 冬期湛水水田, 水生生物, 生物多様性
GET PDF=08/08P11-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.966-967 , 2008

発表番号 [11-P-33]

Growth and multiplication of the rice-paddy-fishes in the winter flooded rice field of the second year cultivation

Honma Masato [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]

耕作2年目の冬期湛水水田における水田魚類の成長と増殖

○本間 将人 [岩手大学農学部]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)に生息するドジョウの越冬個体の捕獲,また各水田からの降下調査により水田魚類の成長と繁殖について調査した.その結果,耕作2年目の冬期湛水水田は水田魚類の成長や繁殖に必ずしも良い環境とは言えない可能性が示唆された.

Keyword: 冬期湛水水田, 水田魚類, 個体識別
GET PDF=08/08P11-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2008

発表番号 [3-4]

Stochastic Optimization for Allocating Pollutant Loads to Influent Rivers for Lake Water Quality Management

MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

湖沼水質管理のための河川流入負荷配分の確率論的最適化

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

湖沼水質管理のため,湖沼の流入河川それぞれに対し許容COD負荷量を最適に配分する確率論的最適化モデルを提案する.湖沼でのCOD輸送式を仮定し,式中のCOD減衰係数と内部生産量の不確実な時間変動をシナリオに整理し,3目的の線形計画問題を定式化する.定常浅水流方程式を解いて湖流解析を行い,それに基づいてシナリオごとにCOD輸送式を離散化し,等式制約条件とする.諏訪湖にモデルを適用し,各流入河川への最適COD配分量を得る.

Keyword: 湖沼, 水質管理, 不確実性
GET PDF=08/08003-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.400-401 , 2008

発表番号 [4-1]

Ca Leaching Test form Mortar by Electro-Chemical Method

MORI MITSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]
MORI TAKEHISA [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI MASARU [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]

電気泳動によるカルシウム溶脱試験

○森 充広 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
中矢哲郎 [農村工学研究所]

カルシウムが溶脱したモルタルの力学的性状を把握するため,電気泳動によってカルシウムを加速溶脱させる装置を試作し,EPMAより分析した。その結果,電圧を作用させる日数が多いほど,また,高い電圧を作用させるほどより深部までカルシウムが溶脱することや,カルシウムの溶脱とともに表層部分の硫黄濃度が低下し,カルシウム溶脱部と未溶脱部との境界で硫黄が濃縮して存在することが明らかとなった。

Keyword: カルシウム溶脱, 表層劣化, EPMA
GET PDF=08/08004-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2008

発表番号 [1-39]

The effect of no-till direct seeding puddled in winter seasonfor paddy water requirement

WATABE Tsutomu [Aichi-ken Agricultural Research Center]
SUZUKI Hiroyuki [Aichi-ken Owari Agriculture, Forestry, and Fisheries Office]
MIYAMOTO Akira [Aichi-ken Agricultural Research Center]

冬季代かきを導入した不耕起V溝直播栽培の使用水量

○渡部 勉 [愛知県農業総合試験場]
鈴木 博之 [愛知県農業総合試験場]
宮本 晃 [愛知県農業総合試験場]

代かきを行わない不耕起乾田直播栽培水田は亀裂などにより耕盤層が弱まり、慣行移植栽培に比べ日減水深が約2倍に増加すると報告されている(岐阜県瑞穂市巣南地区)。一方、愛知県農業総合試験場が開発した不耕起V溝直播栽培は、冬季利水が可能な地域においては冬季代かきを推奨している。しかし、冬季代かきによるV直水田の水需要量は未解明なため、調査研究(平成16〜19年までの4年間)により明らかにした。

Keyword: 水田, 冬季代かき, 不耕起
GET PDF=08/08001-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2008

発表番号 [9-57]

Possibility to Reduce Lifecycle Fossil Energy Consumption in Biomass Use System

YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]

バイオマス利活用による化石エネルギー消費量の削減可能性

○柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
清水 夏樹 [農村工学研究所]

バイオマス利活用の目的の1つに環境保全がある。筆者らが着手した農林水産省のプロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発(バイオマス利用モデルの構築・実証・評価)」では,研究開発の目的に,ライフサイクルでのコスト及び化石エネルギー消費量20%削減をあげている。本稿では,バイオマス利活用システムにおける化石エネルギー消費量について論点整理を行うとともに,削減可能性を考察した。

Keyword: バイオマス, 化石エネルギー消費, ライフサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2008

発表番号 [9-54]

LCA on domestic bioethanol production with agricultural biomass

UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]

農業系バイオマスによる国産バイオエタノール生産に関するLCA

○上田 達己 [農研機構 農村工学研究所]

本研究では、LCAの手法を用いて、エネルギー効率および温室効果ガス排出削減効果の観点から、国産バイオエタノール生産の評価を行った。燃料変換工程の投入エネルギーについて、基本的に化石燃料に依存するタイプと作物残渣等を最大限利用するタイプの2つのシナリオを比較検討した。結果として、作物残渣等の熱・発電利用および発酵廃液の農地還元によって化石燃料の投入を極力削減することの重要性が示された。

Keyword: 物質循環, バイオマス, LCA
GET PDF=08/08009-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2008

発表番号 [2-25]

Proposition of the program to improve the method of decreasing agricultural damage by wildlife considering future land use

Yasuaki_Kuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Emi_Takeyama [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yoko_Ueyama [Faculty of Agriculture, Kyoto University]

将来の土地利用を踏まえた獣害対策改善プログラムの提案

○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
武山 絵美 [愛媛大学農学部]
上山 葉子 [京都大学農学部]

筆者らは,獣害対策を効果的かつ継続的に行えるように改善するための調査及び合意形成プログラムの確立をめざしている.本稿では高齢化の進んだ水田集落を対象に,獣害対策の改善に必要な種々の調査を行い,住民への結果説明会の実施を通して調査の有効性について検討した.その結果,10年後の土地利用予測を提示することや,集落に現れる加害動物を写真で確認することなどが住民の意識づくりに役立っていることが分かった.

Keyword: 獣害, 土地利用, 水田集落
GET PDF=08/08002-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2008

発表番号 [9-35]

CH4 and N2O Removal Method from Undersoil Layer in New Multi-purpose Paddy Field

Hasegawa Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Shimoda Yousuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地からの温室効果ガス削減方法

○長谷川 晃彦 [山形大学農学部]
下田 陽介 [山形大学 大学院農学研究科]
石川 雅也 [山形大学農学部]
飯田 俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]

閉鎖型農地構造を有した転換畑地において、作物栽培に悪影響を与えない環境条件下で、温室効果ガス放出量が一般的な畑地よりも多く放出される場合を想定した最悪の水管理試験を行い、温室効果ガス放出量の削減方法の検討を試みた。その結果、独立栄養型脱窒菌の脱窒活性を高めるために溶存態硝酸が残存する土層帯を強還元層にするような地下水位管理(雨水や灌漑)が温室効果ガスの削減に有効であることが示唆された。

Keyword: 水環境, 大気, 環境保全
GET PDF=08/08009-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2008

発表番号 [6-5]

Anisotropic permeability of soil in two dimensional concentrated flow condition

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Horii Keishi [Kobe University]
Doi Hisashi [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

二次元集中流地盤の異方透水特性

田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
堀井 敬之 [神戸大学農学部]
○土居 央 [神戸大学大学院農学研究科]
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]

異方透水性の浸透破壊安定性への影響について考察し、異方透水性の値が大きくなるほど限界水頭差が小さくなり、異方透水性の値が0.33〜2の範囲で限界水頭差に急激な減少があることを明らかにした。22ケースの実験地盤について、実際に試料を採取し異方透水性の値を求め、平均的に水平方向の透水係数が鉛直方向よりも大きいこと(異方透水性の値は1.18)、目視法や逆解析法で得られた異方透水性の値とほぼ同じ値であることがわかった。

Keyword: 二次元集中流地盤, 異方透水係数, 浸透破壊安定性
GET PDF=08/08006-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2008

発表番号 [7-19]

Estimation of Japanese Brown Frog Movement by Stable Isotope Ratio Method

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]

安定同位体比を用いたニホンアカガエルの移動の推定

○森 淳 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]

ニホンアカガエルの成体の生息地を卵の炭素安定同位体比を用いて推定した。水田周辺ので成育した個体は全体の1割に満たず、里山が重要な生息地であることが定量的に示された。水路がコンクリート化されたインパクトは大きいことがルートセンサス調査で裏付けられた。凹凸をつけた壁を傾斜させたタイプの脱出工はカエル相の変質を防ぐ効果は認められなかった。水路設計の際、横断方向の連続性に配慮すべきである。

Keyword: 水田生態系, 安定同位体比, ニホンアカガエル
GET PDF=08/08007-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2008

発表番号 [7-31]

Phylogenetic analysis of the Japanese eight-barbel loach population in the eastern part of Tochigi Prefecture using mitochondrial DNA sequences

GAO_Zhenli [Graduate school of Utsunomiya Univ.]
KOIZUMI_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
MIZUTANI_Masakazu [Utsunomiya Univ.]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

ミトコンドリアDNAによる栃木県東部のホトケドジョウの系統分析

○高 振麗 [宇都宮大学大学院]
小出水 規行 [農村工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]

栃木県東部のホトケドジョウを対象にミトコンドリアDNAのD-loop塩基配列による系統分析を行った.小貝川・大川・谷川の標本35個体の配列には17ハプロタイプ(配列の種類)が特定され,タイプ間の塩基置換率は2%にとどまった.全国域を含めたハプロタイプの系統樹には全標本が北関東集団に属したが,各地点を反映する地域集団までは形成されなかった.マイクロサテライト等による詳細分析の必要性が示唆された.

Keyword: ホトケドジョウ, ミトコンドリアDNA, 栃木県東部
GET PDF=08/08007-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2008

発表番号 [9-4]

Relationship between Cyclic Irrigation Ratio and Net Effluent Loadings

HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Emeritus Professor of Kyoto University]

循環取水率と差し引き排出負荷の関係

○濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学名誉教授]

琵琶湖岸の低平地水田流域に実施された循環灌漑を調査し,循環取水率と窒素およびリンの差し引き排出負荷の関係を推定した.その結果,窒素の差し引き排出負荷は,循環取水率を増加させることによって必ずしも削減できるわけではないことが示された.また,窒素の差し引き排出負荷の削減には,用水の効率的な利用が有効であることが示された.そして,循環灌漑の効果は,窒素よりもリンに対して現れやすいことが明らかとなった.

Keyword: 循環取水率, 差し引き排出負荷, 栄養塩類
GET PDF=08/08009-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.910-911 , 2008

発表番号 [3-P-5]

Improvement of the measurement apparatus for convective speed of ponded water in paddy fields

Susumu Hanayama [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Tatsuaki Kasubuchi [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Takeyuki Annaka [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

田面水の対流速度を測定する装置の改良

○花山 奨 [山形大学農学部]
粕渕 辰昭 [山形大学農学部]
安中 武幸 [山形大学農学部]

Fujimaki et al.(2000)が開発した田面水の対流速度を測定する装置を改良した。改良点は、.札鵐機爾防嫦紊靴慎に△砲茲訛定値への影響を取り除くため、センサーに気泡を付着させない装置の作製、∧狆譴任梁定を容易にするため、直流電源で測定できるよう測定装置の改良、の2点である。この改良装置を用いて現地圃場で測定した結果、改良装置は従来装置と同等の能力を有することが示された。

Keyword: 水分移動, 物質循環, 対流速度
GET PDF=08/08P03-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2008

発表番号 [8-11]

Characteristics of the heat boundary at the water surface with degree growing thickly of aquatic plants

Hamagami Kunihiko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University ]
Mori Ken [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]
Hirai Yasumaru [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]

水生植物の密生度による水面熱境界の応答特性

○濱上 邦彦 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]

水生植物の繁茂が熱対流の規模に及ぼす影響について,水槽実験より検討した.吸収日射量に関しては,植物体の葉が厚くなるほどその遮蔽率が大きくなり,水中照度は大きく減少した.その結果,受熱期における水面での熱フラックスは小さくなった.また放熱期においても植物体の存在が水域から大気へむかう熱移動を阻害し,水面における熱フラックスが小さくなるため,混合層の発達速度も小さくなる結果を得た.

Keyword: 閉鎖性水域, 熱対流, 照度
GET PDF=08/08008-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2008

発表番号 [1-34]

Evaluation Method for Wear of Reinforced Irrigation Canals

Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]
Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]
Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]

農業用鉄筋コンクリート製開水路壁面の凹凸評価手法

○本間 新哉 [農村工学研究所]
北村 浩二 [農村工学研究所]
加藤 敬 [農村工学研究所]

農業用開水路は、その施設状態が目視でき,長大な延長を有するという特徴を有することから,維持管理においては,目視もしくは簡易な器具を用いた点検が主と考えられる。本研究では、農業用鉄筋コンクリート製開水路を対象とし、健全度評価基準設定に資する簡易な調査手法の開発を目的として、型取りゲージを用いて水路壁面の凹凸を測定するとともに、その数値化を行い、その評価指標としての適用性を検討した。

Keyword: 農業用水路, 型取りゲージ, 算術平均粗さRa
GET PDF=08/08001-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.902-903 , 2008

発表番号 [1-P-1]

Gate Closing Trouble Caused by Sand Deposition on the sill of Diversion Dam

Miwa_Hajime [Faculty of Agric., Iwate Univ.]
Sakuraba_Shusei [Graduate School of Agric, Iwate Univ.]
Takai_Kazuhiko [U.G.S.A.S, Iwate Univ.]

取水堰敷上堆砂によるゲート閉鎖障害

○三輪 弌 [岩手大学農学部]
櫻庭 主盛 [岩手大学大学院農学研究科]
高井 和彦 [岩手大学大学院連合農学研究科]

河川構造令によって現況より低い計画河床高に合わせた堰敷上に,洪水で発生した堆砂のためゲート閉鎖に支障を来している頭首工が数多くみられる。トラブル事例として,岡山県田原井堰とゴム堰が起立不能に陥った岩手県滝名川中央頭首工をとりあげ,河川構造令との関係を明らかにした。堆砂予防は,堰上下流で河道幅の数倍長さ区間の河床掘削で可能になるが,河川管理者の理解を得,対策事業への補助の仕組みを作る必要がある。

Keyword: 頭首工, 堆砂, 河川構造令
GET PDF=08/08P01-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.592-593 , 2008

発表番号 [6-2]

Strength Characteristics on Cement-mixed Muddy Soil under Triaxial Extension

Kitajima Akira [技術センター生産技術開発部]
Fukushima Shinji [土木本部土木技術統括部]
Tani Shigeru [資源施設部]
Gonoi Jun [土木本部土木技術統括部]

固化処理した底泥土からなる築堤土の三軸伸張状態における強度特性

○北島 明 [(株)フジタ]
福島 伸二 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]
五ノ井 淳 [(株)フジタ]

底泥土を固化処理した築堤土の三軸圧縮試験と三軸伸張試験を実施して、固化処理土の低応力域での強度特性を調べた結果を報告するものである。両試験における応力〜ひずみ特性の相違があったことを考えると、応力状態や異方性の影響は応力〜ひずみ特性にあらわれるものの、強度特性には影響は少ないといえよう。

Keyword: 固化処理土, 三軸伸張, 強度パラメータ
GET PDF=08/08006-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2008

発表番号 [6-24]

Earthquake-proof analysis on stable earth-fill dam after decades of completion

Daiki Okamoto [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]

長期間安定経過しているアースフィルダムの耐震性の検討

○岡本 大樹 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]
吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]

本報は、完成後40年超の長期間安定経過しているアースフィルダムである豊川用水・駒場池の大規模地震時の健全度を評価するために、まず堤体から不攪乱試料を採取して三軸圧縮試験等実施し現在の堤体の物性値を得た。そして、その物性値を用いて動的解析により堤体の耐震性について検討を行ったものである。

Keyword: アースフィルダム, 耐震検討, 動的解析
GET PDF=08/08006-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2008

発表番号 [9-40]

The swimming behavior of fishes in the pool of Full-cross-sectional Overflow Stepped-pool Type Fishways

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]
Kamiyama Kouhei [Hirosaki Univ. Agriculture and Life Science graduate course]
Yamamoto Hiroyuki [Hirosaki Univ. Agriculture and Life Science graduate course]
Fujiwara Masayuki [Ehime Univ. Faculty of Agriculture]

全面越流型階段式魚道プールにおける魚類等の遊泳行動特性

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
○神山 公平 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
山本 泰之 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]

岩木川取水堰の全面越流型階段式魚道プールにおいて水中TVカメラを3台用いて魚類等の遊泳行動を観察し,その行動実態について検討した.その結果,魚類は切り欠きや潜孔から遡上した後,プール中央部下層の低流速域空間を利用して休息し,切り欠き背面や潜孔周辺の局所的低流速域を利用して遡上する様子が確認された.また,切り欠き背面では遊泳魚や底生魚による上昇流の利用も確認され,切り欠き部を一気に遊泳していくことや底生魚では吸盤で吸い付きながら移動し,切り欠き部を遊泳していく行動が確認された.

Keyword: 遊泳行動, 階段式魚道, 現地観測
GET PDF=08/08009-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2008

発表番号 [9-41]

The burst speed of japanese Dace using the Natural induucement type stamina tunnnel in the high flow velocity condition

IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Yamamoto Hiroyuki [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
Kamiyama Kouhei [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]

高流速条件における自然誘導式スタミナトンネルを用いた野生ウグイの突進速度

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
○山本 泰之 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
神山 公平 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]

遊泳魚に対してストレスを与えない自然誘導式スタミナトンネルの実験装置を用いて、野生ウグイの突進速度の上限値を調べるため、高流速条件で実験を行った。その結果、131尾(平均体長10.4cm)の突進速度と遊泳時間は283cm/s・2.57sで、体長7cm台では高流速条件の範囲で突進速度の上限値が見られた。また、既往の研究の供試魚挿入式実験と比較すると自然状態に近いこの実験がより実際的な数値であると考えられた。

Keyword: 突進速度, スタミナトンネル, 野生ウグイ
GET PDF=08/08009-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2008

発表番号 [5-9]

Application of Temporal Moments to Dispersion Characterization and Hydraulic Conductivity Identification

Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tabata_Misa [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Kawabata_Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Uchida_Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanaka_Tutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

時間モーメント情報による分散特性評価と透水係数推定への応用

井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○田畑 見紗 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]

地下水汚染対策や環境リスク管理では限られた情報下で迅速かつ効率的な地盤特性の把握が求められる.特に,物質挙動予測の信頼性向上を図る上で不均質性,すなわち透水係数の空間分布推定は重要な因子となる.そこで本研究では,層地盤を対象に物質移動実験を実施し,時系列濃度データを基に分散特性に与える地盤性状の影響を検討するとともに,時間モーメント情報の透水係数推定への応用を試みる.

Keyword: 時間モーメント, 分散特性, 透水係数
GET PDF=08/08005-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.624-625 , 2008

発表番号 [6-18]

Overflow failure tests for small earth dams reinforced on downstream slopes

HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

下流斜面表層を補強したため池堤体の越流実験

○堀 俊和 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
松島 健一 [農村工学研究所]
有吉充 [農村工学研究所]

築造年代が古い農業用ため池では,豪雨時に越流崩壊する事例が数多く報告されている.本研究では、豪雨時の一時的な洪水に対応するため、堤体の表層を簡易に補強した二次的な洪水吐を開発することを目的として、補強地盤の越流模型実験を行った。この結果、ソイルセメント工法が越流に対して高い耐浸食性を持つことが分かった。また、総越流量と浸食量の関係から越流に対する補強地盤の耐浸食性能を評価する手法について提案した。

Keyword: ため池, 越流, 模型実験
GET PDF=08/08006-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2008

発表番号 [8-6]

Arsenic behavior and transport in groundwater

[Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

地下水中のヒ素の挙動特性

○A.K.M. Adham [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

バングラディッシュではヒ素(As)による地下水汚染が深刻な問題となっている。本研究ではバングラディッシュの3地域を研究対象として、リン(P)を地下水中の濃度によりvery low,low,medium,high,very highの5つに分類し、それぞれの地下水中のリンとヒ素の濃度の相関性を調べた。リンの濃度が高い地域ではヒ素とリンの濃度には負の相関性が、リンの濃度が低い地域ではヒ素とリンの濃度には正の相関性がそれぞれ観察された。

Keyword: 環境保全, 地下水流動, 土壌
GET PDF=08/08008-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2008

発表番号 [3-36]

Effect of groundwater recharged from paddy field on river stream in alluvial fan evaluated from environment isotope

Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Fukuda Takemasa [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

環境同位体からみた水田涵養された地下水が扇状地内河川の流況へ及ぼす影響

○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
福田 武真 [(財)日本水土総合研究所]
吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

鬼怒川左岸部の五行川流域において,河川水及び地下水を対象に環境同位体であるラドンを指標とした調査を行った.これにより,扇状地の扇頂から扇央に近い部分であっても,かんがい期・非かんがい期を通じて地下水が河川内に流出しており,河川の流況安定に寄与していることが明らかとなった.特にかんがい期は水田からの涵養により地下水位が上昇し,非かんがい期とは異なる地下水流出形態を取ることが示された.

Keyword: 環境同位体, 地下水, 扇状地
GET PDF=08/08003-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2008

発表番号 [7-20]

Transferability of habitat preference models for 4 species of frogs living in paddy areas

WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHI Terutake [Tochigi Prefectural Museum]

生息確率モデルの他地区への適用性:水田水域に生息するカエル4種を対象として

○渡部 恵司 [農研機構 農村工学研究所]
森 淳 [農研機構 農村工学研究所]
松森 堅治 [農研機構 農村工学研究所]
島 武男 [農研機構 農村工学研究所]
林 光武 [栃木県立博物館]

水田水域に生息するニホンアマガエル・トウキョウダルマガエル・ニホンアカガエル・シュレーゲルアオガエルの生息確率モデルを比較的近距離の2地区(栃木県高根沢町及び茨城県つくば市)において作成し,そのモデルを別の地区に適用した際の予測精度を検討した.個別地区で作成したモデルを別地区に適用すると予測精度が著しく低いことがあったが,2地区のデータを統合して作成したモデルは個別地区を概ね精度よく予測できた.

Keyword: 生息確率モデル, 水田生態系, 定量的評価
GET PDF=08/08007-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.946-947 , 2008

発表番号 [10-P-23]

Relationship between inorganic N-leaching and soil surface N-balance in Andosol and Gray lowland soil

Akira ENDO [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Kazunori Kohyama [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

黒ボク土と灰色低地土農耕地の無機態窒素浸透流出量と地表面窒素収支量の関係

○遠藤 明 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]

本研究の目的は,農耕地の余剰窒素が環境にどの程度の負のインパクトを与えるのかという事象を,広域規模で把握するための指標を開発することにある。この目的を達成するため,2種類の土壌型の農耕地における,無機態窒素の浸透流出量と地表面窒素収支量との関係を明らかにした。その結果,地表面収支量から窒素流出量を推定できることを示唆した。また,双方の土壌型の農耕地において,深度・時季ごとの窒素流出特性を把握した。

Keyword: 無機態窒素流出量, 地表面窒素収支量, 農業環境リスク指標の開発
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.920-921 , 2008

発表番号 [4-P-10]

Consolidation characteristics and microstructure of sand-clay mixed soils

Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohira Tsuyoshi [Nichigi Crown Inc.]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

砂‐粘土混合土の圧密沈下特性と微視的構造

金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
○大平 剛士 [日技クラウン株式会社]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]

混合土の圧密特性を検討するとともに圧密や砂分含有量に起因する間隙構造の変化について検討した.砂分含有率の違いにより,混合土の間隙径分布は大きく異なった.有明粘土は団粒構造を有しており,間隙は団粒間間隙と団粒内部間隙に分けられ,圧密によって崩壊するのは団粒間間隙であり,圧密による間隙の崩壊は大きな間隙から起こることを確認した.また,混合土の圧密定数と崩壊する間隙の大きさの間に相関があることを認めた.

Keyword: 圧密, 間隙径分布, 微視的構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2008

発表番号 [9-P-19]

The Operation of Nadeshiko in Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District

HIGASHIYAMA Ikuko [Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District]
UENO Hiroshi [Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District]
ARIMA Kouichi [Central east of Kochi prefectural Agriculture Development Center]
SATO Taiichirow [Kochi University]

高知県物部川流域山田堰井筋土地改良区“なでしこ”の活動

○東山 郁子 [山田堰井筋土地改良区]
植野 寛 [山田堰井筋土地改良区]
有馬 弘一 [高知県中央東農業振興センター]
佐藤 泰一郎 [高知大学]

高知県物部川流域にある山田堰井筋土地改良区には,農家,農地の減少,施設の劣化・老朽化による更新,都市化進行に伴う水環境,改善,整備が求められている.そこで,地域社会とつながりを持ち,これまでの土地改良区の考え方と異なる視点を持つ女性部(なでしこ)を土地改良区内に組織し,活動をはじめた.この試みは,食,教育の場を通じて,土地改良区の認知や理解に寄与できると考えられる.

Keyword:  土地改良区, 女性部, 地域貢献
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.136-137 , 2008

発表番号 [1-1]

“SIMAJIRI” National irrigation project using Recycled water -Water Recycling Project-

Nakazato ryouichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]
Nakamura hajime [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]
Hagane yukihiro [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]

日本初、再生水利用大規模かんがいプロジェクトの推進方策等について −もったいない水のリサイクルプロジェクト−

中里 良一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
○仲村 元 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
鋼鉄 幸博 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]

国営土地改良事業地区調査「島尻地区」においては、下水処理水を再処理した水(再生水)を地区内の畑地かんがい用水として利用する調査計画を進めている。 今回、日本初の再生水利用による大規模かんがいプロジェクトの事業構想や農業用水として利用するために策定した「島尻地区再生水水質管理指標」及び再生水利用に対する農家、消費者の意向について報告する。

Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 再生水
GET PDF=08/08001-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2008

発表番号 [4-4]

Effect of Discharge Pressure on Abrasion Rate in Water Jet Abrasion Test

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
MORI Takehisa [National Institute for Rural Engineering]

水流摩耗試験における吐出圧力が摩耗速度に及ぼす影響

○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

水流摩耗試験の適切な条件を設定するための基本的な性能確認を目的として,水噴流の吐出圧力がセメントペースト試験体の摩耗速度に及ぼす影響について検討した。その結果,摩耗進行が吐出圧力の影響を受けること,摩耗速度は試験体の水セメント比に依存していること,吐出圧力と摩耗速度との関係は累乗関数で近似できること,などが判明した。

Keyword: 水流摩耗試験, 吐出圧力, 摩耗速度
GET PDF=08/08004-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2008

発表番号 [9-37]

GHG Emission from Upland Field Applied with Digested Liquid and Rural Sewage Sludge Compost for two years

Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液,農業集落排水汚泥コンポストを2年間連用した畑地土壌からの温室効果ガス発生

○中村 真人 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]

メタン発酵消化液と農業集落排水汚泥コンポストを連用した畑地からの温室効果ガスの発生特性を調査した.消化液区では化成肥料区と比較して,施肥直後と高温期のN2Oの発生量が大きい傾向があった.2年間のN2O発生量は消化液区で施肥されたNの0.41%,汚泥コンポスト区,化成肥料区ではそれぞれ,0.24%,0.11%であった.CH4は消化液区において,施用した直後に発生していたが,ごく微量であった.

Keyword: 亜酸化窒素, バイオマス, 大気
GET PDF=08/08009-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2008

発表番号 [1-27]

Change of paddy field irrigation by canal rehabilitation in Cambodia

Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Ikeura Hiroshi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

カンボジアにおける水路整備による水田灌漑の変化

○友正 達美 [(独)農研機構・農村工学研究所]
山下 正 [(独)農研機構・農村工学研究所]
池浦 弘 [(財)日本水土総合研究所]

カンボジアの水田地域において、末端水路を含む水路の整備を行なった場合の、農民の灌漑方法と水利慣行の変化を、現地調査に基づいて検討した。2003年の末端水路の新設は、田越し灌漑の短所を回避できる利点があることから農民に受け入れられ、新たな水利慣行が形成された。しかしながら、水路からの引水は田越し灌漑(ポンプ利用を含む)と同様に個人で行う灌漑方法であり、農民による水路の補修労力が利用範囲を制限していた。

Keyword: カンボジア, 灌漑, 水利慣行
GET PDF=08/08001-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2008

発表番号 [6-27]

Estimation of the time up to embankment break

fujisawa_kazunori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
kobayashi_akira [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University ]
murakami_akira [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

越流による破堤時間の推定

○藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]

近年、異常気象などに起因した豪雨災害の増加によって、堤防やため池などの水利構造物の被害が頻発している。中でも越流は主要な破堤原因であるため堤体の越流に対する耐久性を評価することは防災上非常に重要な課題である。破堤に至るまでの時間は、越流に対する耐久性を示す簡単かつ実用的な指標であり、本論ではその推定法について、堤体が越流によって浸食を受ける際のフルード限界点の移動と土の侵食速度に着目して言及する。

Keyword: 堤体, 越流, 侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2008

発表番号 [3-39]

Predictability of seasonal river flow in the Seyhan River basin, Turkey

Fujihara Yoichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Tanaka Kenji [Research Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
Kojiri Toshiharu [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]

トルコ・セイハン川流域における季節流量の予測可能性について

○藤原 洋一 [国際農林水産業研究センター]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
田中 賢治 [京都大学防災研究所]
小尻 利治 [京都大学防災研究所]

トルコ・セイハン川流域を対象として、予測対象とした月流量と0〜4ヶ月前のそれ自身、流域平均降水量、流域の総積雪相当水量といった予測子との相関関係を調べ、季節流量の予測可能性について検討した。その結果、4月流量は、1ヶ月前の降水量との相関が強いだけでなく、3ヶ月前の総積雪相当水量とも相関が強いことから、リードタイム3ヶ月の予測が可能であり、その予測情報は貯水池操作に活用できることが示された。

Keyword: 季節流量, 積雪相当水量, 予測可能性
GET PDF=08/08003-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2008

発表番号 [9-47]

Function of Forest Buffer Zone in Dairy Grassland

unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
tada hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
toriumi masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
osugi shusaku [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

草地酪農地域における緩衝林帯の機能

○鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
鳥海 昌彦 [北海道開発局釧路開発建設部]
大杉 周作 [北海道開発局釧路開発建設部]

降雨時に草地で発生した表面流出水に含まれる全リンと全窒素は,緩衝林帯土壌に浸入する過程で,それぞれ95%,60%濃度低下した。浸入後,土壌中を25m程度横浸透すると地下水に含まれる硝酸態窒素濃度は流入時の20%以下,もしくは0.1mg・L-1以下まで低下した。このとき,硝酸態窒素濃度の低下割合のうち降雨直後では1/4が希釈であったが,降雨後5日では大部分が生物的浄化であった。

Keyword: 草地酪農, 緩衝林帯, 浄化機能
GET PDF=08/08009-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2008

発表番号 [3-20]

The evaluation of flood mitigation function of paddy field with run-off control device at a plot scale

Nagao Naoki [Toyama Prefectural Federation of Land Improvement Association ]
Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]

耕区スケールにおける「田んぼダム」の洪水緩和機能の評価

○長尾 直樹 [富山県土地改良事業団体連合会]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]

新潟県村上市神林地区では,水田を利用した洪水緩和のための「田んぼダム」の取り組みが行われている.これは,直径5cmの孔が開いた落水量調整板を排水マス内に設置し,既存の排水孔15cmを縮小し,水田からの落水を抑制することで,一時的に雨水を水田内に貯めるという試みである.本研究では,この「田んぼダム」の洪水緩和機能を圃区及び耕区スケールで評価する.

Keyword: 田んぼダム, 洪水緩和機能, 水田水収支
GET PDF=08/08003-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2008

発表番号 [3-21]

The evaluation of flood mitigation function of paddy fields with run-off control device at a watershed scale

Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Nagao Naoki [Toyama Prefectural Federation of Land Improvement Association ]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]

流域スケールにおける「田んぼダム」の洪水緩和機能の評価

○吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
長尾 直樹 [富山県土地改良事業団体連合会]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]

新潟県村上市神林地区では,大雨時に流出水が集中し,流域の排水を担う笛吹川の水位上昇をもたらすことから,下流部の市街地に湛水被害が生じる.そこで,洪水緩和を目的とした「田んぼダム」の取り組みが行われている.これは,落水量調整板を既存の排水マス内に設置し,一時的に雨水を水田内に貯めることで,ピーク流量を平滑化するという試みである.本研究では,この「田んぼダム」の洪水緩和機能を流域スケールで評価する.

Keyword: 田んぼダム, 洪水緩和機能, 流出解析
GET PDF=08/08003-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2008

発表番号 [1-35]

Study on the restoration of disaster-affected hillside irrigation canals

YONEYAMA Jun [Faculty of Agriculture, Niigata University]
MISAWA Shin-ichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
YOSHIKAWA Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

被災山腹水路の復旧に関する研究

○米山 純 [新潟大学農学部]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]

中越地震等の自然災害は,中山間地域に大きな被害を残した.中山間地域圃場への用水供給を受け持つ山腹水路も,多くの箇所でその機能を失うこととなった.山腹水路はその構造上維持管理が不可欠であり,今後はより手のかからない形状となることが現地でも望まれている.本研究では度重なった自然災害の体験を踏まえて,査定設計書及び農家へのアンケート調査から今後の中山間地域に適した山腹水路形状として管水路の有用性を示した.

Keyword: 山腹水路, 中越地震, 中山間地域
GET PDF=08/08001-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2008

発表番号 [7-21]

Verification on population density and distribution of frogs in habiting ecologically-sound land consolidated field

Matsuzawa Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech.]
Matsuzaki Masumi [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Yoshida Daisuke [Shizuoka Prefecture]

生態系保全型圃場整備地域におけるカエル類の生息状況の検証

○松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]
松崎 真澄 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
吉田 大祐 [静岡県]

谷津において実施された生態系保全型圃場整備のカエル類モニタリング調査を通じて,密度・分布を把握し,圃場整備事業の攪乱による影響を検討した.その結果,カエル類は攪乱の影響が非常に大きかったが,ツチガエルはその後密度の回復傾向が認められた.それに対しニホンアカガエルは回復傾向が認められなかった.これは圃場整備による乾田化やU字溝への転落の影響が大きいと考えられた.

Keyword: 生態系, 圃場整備, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2008

発表番号 [7-11]

Development of HSI models for Tamoroko and Sunayatume inhabiting water zone in paddy field area

MINAMI_YUSAKU [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MATSUMOTO_YUSUKE [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]

水田水域におけるタモロコとスナヤツメのHSIモデルの開発

○南 雄策 [宇都宮大学大学院]
松本 佑介 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]

生態系へ影響を及ぼす開発事業においてミティゲーションを検討する際に、定量的に生態系を評価するモデルとしてHSIモデルがある。本研究では日光市小代地区の水田地域を対象に、地区内に広く分布し地区を代表する魚種といえるタモロコ、希少種であるスナヤツメの2種のHSIモデルの開発を行い、既往の知見との比較を行った。

Keyword: HSIモデル, 水田生態系, ミティゲーション
GET PDF=08/08007-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.336-337 , 2008

発表番号 [3-19]

Effect of Colmatage System on Expansion of Naturaln Levee in the Cambodian Mekong Delta

NAKADA_HARUKA [Toyama prefectural office]
GOTO_AKIRA [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]

カンボジア・メコンデルタにおけるコルマタージュによる自然堤防増殖効果

○中田 晴香 [富山県庁]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

カンボジア・メコンデルタに存在するコルマタージュの自然堤防増殖機能を定量的に把握するため、主要河川の水位の年変動や水路構造の違いを考慮して、広域的土砂収支を用いたモデルより堆積土砂量と増殖速度を推定した。これより、縮流が起こる水路や流入日数の多い水路においてより多くの土砂が堆積するという結果を得た。また、自然堤防は100年後においても拡大し、今後も畑地拡大による収入増加が期待できると考えられる。

Keyword: コルマタージュ, 自然堤防, 洪水氾濫
GET PDF=08/08003-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2008

発表番号 [7-7]

Verification on population density and distribution of fishes inhabiting ecologically-sound land consolidated field

Matsuzaki Masumi [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
Matsuzawa Shinichi [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and tech.]
Kakino Wataru [Non-profit Organization of Rice Research Institute]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]

生態系保全型圃場整備地域における魚類の生息状況の検証

○松 真澄 [宇都宮大学大学院]
松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]
柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学]

2001年の土地改良法改正を受け、2005年冬から2006年春にかけて栃木県の谷津で生態系保全型圃場整備が実施された。圃場整備後1年目の調査の結果、魚類の多くの種で生息密度・生息場が減少したため、本研究では圃場整備事業が魚類に対して与えた影響の把握を目的とした。調査の結果、事業後に生息密度が大きく減少した種とそうでない種がいること、また分布状況に大きな変化が見られる種がいることがわかった。

Keyword: 生態系, 圃場整備,
GET PDF=08/08007-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.904-905 , 2008

発表番号 [1-P-2]

Modeling of Land Subsidence Caused by Excessive Groundwater Exploitation

Morita Nanako [ Graduate School of Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Matui Hiroyuki [Utsunomiya Univ.]

地下水過剰揚水による地盤沈下のモデル化

○森田 七子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
松井 宏之 [宇都宮大学]

地下水採取規制が強化され,現在地盤沈下は沈静化しつつある。しかしながら,関東平野北部は地下水の過剰揚水により,未だ沈下が進行しており全国でも注目を浴びている地域である。地下水位低下の要因となる地下水揚水,地下水位,地盤変動量それぞれの関係を明らかにし,モデル構築を行うことで地盤沈下の再現と予測を行う。

Keyword: 地盤沈下, 地下水, レオロジーモデル
GET PDF=08/08P01-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.948-949 , 2008

発表番号 [10-P-24]

Watershed Scale Modeling of Nitrogen-Carbon Circulation

Ozawa Yuko [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]

窒素・炭素連動型流域物質循環モデルの構築

○小澤 悠子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

多くの環境問題は物質循環の歪みに起因しており、流域などの広域での物質循環を詳細に把握する必要がある。本研究では、窒素及び炭素とその連動的動態に着目した。窒素・炭素・水の連動を考慮できるプロセス指向モデルを流域モデルに組み込み、詳細な物質収支が算出できる流域モデルの構築を行った。また、モデル精度向上のため、データの分散について考慮する手法について検討した。

Keyword: 窒素循環, 炭素循環, Process-Based Model
GET PDF=08/08P10-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2008

発表番号 [4-40]

Construction of Shield Tunnel with Steep Slope on Boulder Gravel Deposit

yasuyuki ichikawa [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
yasuhiro okamura [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
kenji sakamori [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]

シールド工法における巨レキ層・急勾配掘進の施工技術

○市川 康之 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
岡村 康弘 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
坂森 研二 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]

群馬用水では、供用開始から35年以上経過し老朽化が進み漏水事故等が懸念される施設について緊急改築事業により改築工事を行っている。本発表は、当事業の一環として実施した「利根川サイホン併設水路工事」の施工事例について発表するものである。本工事は、シールド工法により併設水路を築造するもので、発進直後から下り22.1%の急勾配掘進を行うため、急勾配掘進における技術的課題とその克服のために現場で行った対策等について紹介するものである。

Keyword: シールド工法, 急勾配, 斜め発進
GET PDF=08/08004-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2008

発表番号 [1-32]

Function of underdrain on peaty farmland with high water level drainage

Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭農地における排水路堰上げ条件下の暗渠機能

○多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

泥炭農地における泥炭の分解抑制対策として,排水路を堰上げて圃場の常時地下水位を高くした試験圃場を設けた。この場合の圃場の排水方法を検討するため,試験圃場に深さ50cmで間隔の異なる暗渠を施工した。排水路水位を調整して降雨後の地下水位低下状況を検討した結果,排水路水位を圃場表面下20cmに設定すると地下水位が十分には低下せず,50cmに設定すると暗渠間隔7.5m以下でおおよそ低下することを確認した。

Keyword: 泥炭農地, 地下水位, 堰上げ
GET PDF=08/08001-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2008

発表番号 [9-36]

Effects of methane fermentation digested liquid application on GHGs emission and gas concentrations in the agricultural soil

Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液の農地施用が温室効果ガス発生と土中ガス濃度に及ぼす影響

○藤川 智紀 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]

消化液施用後のN2O,CO2のガスフラックスと土中のガス濃度の変化を明らかにするためにコマツナの栽培試験を行った。N2Oガスフラックスは消化液施用後一時的に増加し,CO2ガスフラックスは栽培全期間で大きいままであった。N2O濃度は施用後一時的に高くなった。N2O濃度の上昇は深さ50cmまで達した。CO2濃度は深さ20cmまでは変化が小さかった,20cmより深くでは施用直後から大きく変化した。

Keyword: 大気, 物質循環, 地球環境
GET PDF=08/08009-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2008

発表番号 [1-2]

A Study of System for Changing Shape of Property of Sewage System for Treated Wastewater Irrigation by Agricultural Sector

Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering]
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]
Yamaguchi Sinji [Land ImprovementGeneral Office]

下水処理水の農業利用における下水道財産の形状を農業側が変更するための制度の研究

○山下 正 [農村工学研究所]
友正 達美 [農村工学研究所]
山口 信司 [土地改良総合事務所]

沖縄の島尻地区では、農業に利用しようとしている塩素イオン濃度の高い下水処理水の塩分低下対策はバイパス案が適当との結論を得ている。しかしながら、バイパス案は農業側が下水道財産の形状を変更する前例のない工事を行うものである。そのため、関係機関の利害特質を踏まえ、類似事例の河川拡幅工事や関係法令等を分析し、バイパス案は下水道法16条に基づき工事を行うことが適当との結論を得た。また、このことを踏まえ、他者の財産の形状を農業側が変更するための制度の検討手順を提案した。

Keyword: 下水処理水, 農業用水, 下水道財産
GET PDF=08/08001-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2008

発表番号 [3-40]

Estimation and Verification of water demand and supply depth by a water circulation model considering agricultural water use

Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]

農地水利用を考慮した分布型水循環モデルによる水需給量の推定と検証

○谷口 智之 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
堀川 直紀 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]

これまで,農地水利用が水循環に与える影響を考慮した0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発してきた.ここでは,新たに灌漑水量の推定方法を改良し,さらに水田での雨水貯留効果の導入した本モデルをメコン河流域に適用した.その結果,任意の時点・地点において灌漑水量,水田作付面積などの各種推定結果を得た.さらに,推定流量と実蒸発散量については現地観測値との比較を行い,高い適合性を確認した.

Keyword: 水収支・水循環, ,
GET PDF=08/08003-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2008

発表番号 [3-31]

Influence of climate change on the hydrological regime in a headwater basin, Niigata

Yoshimura Ayu [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Andrew Whitaker [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Sugiyama Hironobu [Japan International Cooperation Agency, Tukuba International Center]

気候変動が積雪森林山地域の水循環に与える影響

○吉村 有由 [新潟大学農学部]
ウィタカ アンドリュ- [新潟大学農学部]
杉山 博信 [国際協力機構 筑波国際センター]

積雪森林山地域に設置した試験流域(三面川支流)での観測水文諸量を用いて、温暖化の進行が流出量特性に与える影響をIPCC A2シナリオに準拠して検討した。その結果、最も気温が上昇した場合(約+3℃)、約100年後には厳冬期(1、2月)の総流出量は現在の2〜3倍に増加し、融雪期(4、5月)の総流出量が現在の2分の1になること、また平均温度の上昇に伴い消雪時期が早期化する傾向があることが明らかになった。

Keyword: 気候変動, 積雪山地域, 水循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2008

発表番号 [5-48]

Investigation and Repair Work of Cavern behind Earth Tunnei Lining

yosihiro hunyu [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
hiroshi kuroiwa [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]

空洞の確認された土砂トンネルの調査・対策工について

○舟生 義広 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
黒岩 浩 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]

群馬用水は、建設後38年を経過し老朽化が著しく平成14年度から緊急に対策の必要な水路橋やサイホン施設について、群馬用水施設緊急改築事業として実施している。トンネル施設は、緊急改築事業の対象となっていないため、管理を行う中で施設の機能調査を行っており、調査の結果、一部トンネルで覆工コンクリート背面に空洞が確認されたことから、応急対策を実施したものであり調査・対策工について報告するもある。

Keyword: 土砂トンネル, 機能調査, 背面空洞
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2008

発表番号 [7-2]

Spatial distribution analysis of soil and hydrological factor at Sarobetsu mire

Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]
Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Natsume Shosuke [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]

サロベツ湿原における土壌水文因子の空間分布解析

○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
棗 庄輔 [北海道環境科学研究センター]

土壌の理化学特性や水文環境因子に関する空間変動把握に資することを目的として、北海道サロベツ湿原を対象に現地データを基にしたセミバリオグラム解析、GISデータによる推定、衛星画像(合成開口レーダ)データによる推定を行い土壌水文因子の空間分布推定手法を比較検討した。その結果、表層土壌の体積密度、N%、C/N比について空間分布を推定する可能性が明らかとなった。

Keyword: 空間分布, 泥炭地, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.392-393 , 2008

発表番号 [3-47]

Effects of Water Surface Temperature and Wind Velocity on Thermal Mitigation Function in Ponds

Honjo Yukiko [Graduate School of Agric.Sci.,Miyazaki Univ]
Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]

湖面温度と風速がため池の気候緩和機能に与える影響

○本荘 友紀子 [宮崎大学農学研究科]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]

本研究では,大阪府岸和田市の傍示池を対象に,気候緩和機能をもたらす因子として,湖面温度と日中に卓越していた海風に着目し,気候緩和効果についての数値実験を行った.その結果,湖面温度が高くなると緩和効果は小さくなり,湖面温度が低くなると緩和効果は大きくなることがわかった.ただし,この現象は日中2〜3m/s程度の風速がある場合に顕著に発生すると考えられる.

Keyword: 気候緩和機能, ため池, 湖面温度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2008

発表番号 [7-27]

On Relationship between Children’s Activities in Water and River Environment of a River Park

Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Tanizawa_Makoto [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]

河川敷公園における子どもの親水活動と河川環境との関係について

○角道 弘文 [香川大学工学部]
谷澤 真 [香川大学工学部]

河川敷公園における子どもの親水活動の選好性について分析するとともに,同公園の利用促進に向けた提案を行った.低水路の区域によって親水活動の頻度に違いが見られたが,これは,水深等の流れの状態,魚類の生息状況,低水路へのアプローチ性が要因であると考えられた.本対象地では,魚とり,魚観察が主な親水活動である.利活用の促進のために,生息する魚類を掲示するなどした河川環境の情報提供が有効であろう.

Keyword: 親水計画, 水遊び,  
GET PDF=08/08007-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2008

発表番号 [3-8]

Optimal Allocation of Allowable Discharged Total Nitrogen Loads to Field Lots in Agricultural Watershed

YOSHIKAWA Kazuki [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

農業集水域における耕区への許容排出全窒素負荷量の最適配分

○吉川 和樹 [京都大学大学院農学研究科]
前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

近年, 農業集水域において面源(水田, 畑地, 市街地など)からの過剰な窒素流出により河川や湖沼の水質悪化が起きている. こうした水域の水環境保全のため, 水田と畑地の耕区毎の許容排出全窒素負荷量を算出する最適化モデルを開発する. 窒素の自浄作用を考慮に入れ, 環境と経済の両面に配慮した2目的の線形計画問題を定式化する. 滋賀県北西部のI町の農業集水域にモデルを適用し, 耕区毎の許容排出全窒素負荷量を算出する.

Keyword: 窒素, 面源, 負荷配分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2008

発表番号 [9-20]

An Evaluation on sustainability of livestock farming incorporating with land-use agriculture referring nitrogen flows

SHIRAHASE Kyoko [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

窒素フローによる土地利用型畜産の持続性評価

○白波瀬 京子 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

飼料自給率が類似する耕畜複合経営の『飼料栽培タイプ』と放牧・飼料栽培をともなう『放牧タイプ』の資源/農地利用実態を調査し,物質・窒素フローを作成・比較した。作成した窒素フローをEmergy分析の概念を援用し,家畜飼養システムの持続性に関する評価指標を検討した。その結果,『放牧タイプ』は『飼料栽培タイプ』に比べ自然サイクルに由来する窒素生産が多く,持続性の高い家畜飼養システムであると考えられた。

Keyword: 放牧, 窒素フロー, 持続性評価
GET PDF=08/08009-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2008

発表番号 [4-22]

Heat-insulating Property of Soil Mixed with Crushed EPS

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
NISHIDA Mari [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片混合土の断熱性に関する検討

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
西田 真理 [大阪府立大学農学部]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

EPS破砕片混合土を軽量な屋上緑化基盤材に用いることを想定し,混合土としての断熱効果を温度変化と熱伝導率の観点から検証した.その際,保水性試験も行って混合土中水の質的な状態を確認するとともに,熱的特性を検討するための水分条件を決めた.その結果,土に破砕片を混合すると混合土としての熱伝導率を低下させることができることや,その効果は軽量化による比熱容量の低下を上回るものであることなどがわかった.

Keyword: EPS破砕片, リサイクル, 土壌の熱的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2008

発表番号 [3-15]

Hydraulic Characteristics of Fish Traps for AYUs going downstream at Oguni River

OGAWA Ryo [Graduate School of Agriculture at Yamagata University]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

小国川における鮎簗(魚取部)の水理基礎実験

○小川 亮 [山形大学大学院農学研究科]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]

鮎簗は、河川を堰き止め鮎を誘導する「堰部」と鮎を捕獲する「魚取部」とからなる。山形県小国川河道内にある6つの鮎簗の調査結果を基に、魚取部模型を一部製作した。すのこ勾配、すのこ取付部と上流床との段差、流量を変化させ80通りの水理基礎実験を行った。その結果、段差などによって傾向は異なるが、l?/Eとh?/Eには一義的関係が見られた。l?:すのこ上の流れの終点、h?:取付部の水深、E:上流全水頭。

Keyword: 鮎簗, 水理基礎実験, 小国川
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2008

発表番号 [3-42]

Modification of the grid-based hydrological model, Kinu-Kokai model, for the accuracy improvement of calculated ground water levels

MATSUI HIROYUKI [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]

地下水位の再現性向上のためのグリッド型流出モデル(鬼怒・小貝モデル)の改良

○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

流域水循環における農業用水の役割を検討する際,分布型流出モデルは有効な分析ツールの一つとなる.しかし,多くの分布型流出モデルでは河川流況の再現に重点がおかれ,地下水位変動の再現には課題が残されている.そこで,開発してきたグリッド型流出モデル(鬼怒・小貝モデル)での地下水位変動の再現性を向上させるため,そのモデル構造について検討した.その結果,水田浸透水による地下水涵養を明示的にモデル化することにより地下水位変動の再現性を向上させることができた.

Keyword: 水田浸透, 地下水涵養, 流域水循環
GET PDF=08/08003-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2008

発表番号 [1-14]

Studies on Groundwater Flow of BYOBUSAN Area

Kadono_Miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
Takarada_Nabi [Faculty of Agriculture and Life Science]
katou_kou [Faculty of Agriculture and Life Science]

屏風山地区における地下水流動に関する研究

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
宝多 南日 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]

青森県つがる市屏風山開畑地帯800haの一画に約48haの調査地を設定し地下水位調査と電導度調査を行った。地下水位は39本のパイプを打設し,電導度はパイプ内の出現水を測定した。調査値を基に地下水流動マップと電導度マップを作成し流動方向や営農マップとの関係を調べた。この結果,地下水は溜池水位に影響されながらも日本海側へ流動し,伝導度の高低は営農作物と管理の優劣そして地下水流動方向に関与することなどが分かった

Keyword: 農地環境, 地下水, 環境保全
GET PDF=08/08001-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2008

発表番号 [3-44]

Large-scale evapotranspiration estimation using satellite imagery

Tasumi_Masahiro [University of Miyazaki]

衛星画像を利用した広域蒸発散量推定手法について

○多炭 雅博 [宮崎大学農学部]

衛星リモートセンシング技術を活用した広域蒸発散量推定手法について、アメリカおよびスペインにおける研究活動及び実務事例を中心に紹介する。衛星画像を利用した熱収支や植生指標による広域蒸発散量推定手法と推定結果の地域水資源管理への適用、斜面傾斜情報を利用した蒸発散位推定手法など。

Keyword: 蒸発・蒸発散, 水環境, リモートセンシング
GET PDF=08/08003-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2008

発表番号 [3-26]

Relationship between tank-model parameters and hydrological characteristics in two artificial coniferous forests

Toda Yukihito [Shimane University]
Takeda Ikuo [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]

2つの針葉樹人工林の水文特性とタンクモデル定数との関係

○戸田 政仁 [島根大学生物資源科学部]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]

針葉樹人工林における「間伐遅れ」が汚濁負荷流出に与える影響を把握するため,1998年より2つの針葉樹人工林において水質水文調査を行った。そして,これにより得られた水文データをもとに,タンクモデルを適用し,パラメーターを比較することによって,それぞれの針葉樹人工林における水文特性を考察した。その結果,「間伐遅れ」の流域では,中程度の降雨による表面流出が多くなる構造にあることなどがわかった。

Keyword: 長期流出, 針葉樹人工林, 間伐
GET PDF=08/08003-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2008

発表番号 [8-17]

Phosphorus recycle by using wood biomass and iron oxidizing bacteria (1) characteristics of phosphorus adsorption

Honda Hiroki [Shimane University]
Narahara Miharu [Shimane University]
Takeda Ikuo [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]

木質バイオマスと鉄バクテリアを用いたリンの循環利用(1) リン吸着特性

○本多 弘樹 [島根大学生物資源科学部]
楢原 未遥 [島根大学生物資源科学部]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]

自然水域の底質とともに存在する鉄バクテリア集積物は,リン吸着能を持つ鉄化合物を多く含むので,リン資源の循環利用に重要な役割を果たすことができる。本研究では,木質バイオマスを担体として自然水域に浸漬させ,鉄バクテリア集積物を,リン酸肥料またはリン吸着材として利用できる形態で効率的に収集することを試みた。そして,担体には十分なリン吸着能と,リン酸肥沃度を持つ事が分かった。

Keyword: 物質循環, 鉄バクテリア, 木質バイオマス
GET PDF=08/08008-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2008

発表番号 [8-18]

Phosphorus recycle by using wood biomass and iron oxidizing bacteria (2) Behavior and of iron compounds and availability

Narahara Miharu [Shimane University]
Honda Hiroki [Shimane University]
Takeda Ikuo [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]

木質バイオマスと鉄バクテリアを用いたリンの循環利用(2) 鉄成分の挙動と利用可能性

○楢原 未遥 [島根大学生物資源科学部]
本多 弘樹 [島根大学生物資源科学部]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]

本研究では,自然水域に浸漬させた木質バイオマスに担持する鉄バクテリア集積物量と,それに影響を与える河川の水質環境について調べるとともに,木質担体の利用可能性について考察した。その結果,ここで用いた担体は,排水路を以前よりも深く掘ることによって,水路が赤く変色し鉄バクテリア集積物の堆積に苦慮している場所などで,リンに関する環境保全や資源循環に寄与する地域整備に貢献できる可能性などが考えられた。

Keyword: 物質循環, 鉄バクテリア, 木質バイオマス
GET PDF=08/08008-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2008

発表番号 [6-26]

Analysis of seisimic damage od irrigation tank

Hayashi Takuma [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

ため池の地震被害の分析

○林 太矩馬 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

2004年10月23日の中越地震により、約550個もの農業灌漑用のため池が被害を受けた。本研究では中越地震で被害を受けたため池および無被害ため池に対して悉皆調査を実施し、ため池データベースによる要因として堤体量と築造年代、ため池の位置による要因として震央距離と断層からの水平距離とため池の被害の関連性を調べた。築造年代を除くすべての要因が地震被害と関連性があることが分かった。

Keyword: ため池防災, 地震,
GET PDF=08/08006-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.926-927 , 2008

発表番号 [7-P-13]

Drainage and Irrigation Function of Low-cost Subsurface Drainage System

Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Isinomaki Miyagi Prefecture]

低コスト暗渠排水の用排水機能の検討

○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
岩佐 郁夫 [宮城県石巻地方振興事務所]

営農排水技術との組み合わせを前提とした,水田の畑利用および維持管理に効果的となる暗渠内水位調節の可能な低コスト暗渠排水を考案し,その排水機能と用水供給機能を検討した。その結果,新方式の総暗渠排水量は,従来方式に対し69%〜107%の値でを示し,新方式暗渠が従来方式暗渠と同等の排水効果があることが確認された。また,暗渠内水位の調節により圃場の保水性が高まる傾向が見られた。

Keyword: 暗渠排水, 水田輪作, 土壌水分
GET PDF=08/08P07-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2008

発表番号 [1-30]

Development for Rice-husk Filter Material Refilling Method in Underdrains

Sugawara Tsuyoshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Isinomaki Miyagi Prefecture]
Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]

暗渠もみ殻疎水材の簡易開削充填機「モミタス」について

○菅原 強 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県石巻地方振興事務所]
石川 毅 [宮城県古川農業試験場]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]

宮城県内では、水田の畑利用が本格化し、本暗渠もみ殻疎水材の腐植化により、充填部の空洞化が見られる。一部地域では、本暗渠直上田面の陥没が起こり、汎用化水田としての機能(排水機能・安全性)維持が困難になっている。公共事業での本暗渠補修は難しく、全額自己負担のため、補修対応できなかった。そこで、営農組織等が自ら施行できる低コスト・シンプルな機械「モミタス」を開発し、実用化に至った。本機は、県内各地に普及しつつあるので紹介する。

Keyword: 暗渠排水, もみ殻の腐植化, 疎水材
GET PDF=08/08001-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2008

発表番号 [5-7]

Experiment and numerical analysis on salt accumulation induced by root water uptake

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Yaoka Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]

根の吸水に伴う塩類集積に関する実験と数値解析

○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
矢岡 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

根の吸水に伴う塩類集積過程を明らかにするために,地下水位一定のポット実験と土壌−植物−大気系(SPAC)における水・塩移動に基づいた数値解析を行った.結果,根の吸水および塩類の集積は根の多い上部で多く生じるが,塩濃度の増加は植物と土壌の水ポテンシャル差を減少させるため,上部では時間の経過と共に根の吸水が阻害され塩類の集積は減少し,下部では根の吸水と塩類集積が増加することが明らかになった.

Keyword: 塩類集積, 根の吸水, 土壌-植物-大気系(SPAC)
GET PDF=08/08005-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.420-421 , 2008

発表番号 [4-11]

Flexural Strength Of RC Beams With Exposed Reinforcements

MURAYAMA Yasuo [Okayama University]
TSUNO Shoutaro [Okayama University]
INOGUCHI Satoshi [Shizuoka Pref.]
KAMATA Hikaru [The Iyo Bank]

露出鉄筋を有するRC部材の曲げ耐力と鉄筋比の関係

村山 八洲雄 [岡山大学環境学研究科]
○津野 将太郎 [岡山大学環境学研究科]
井ノ口 諭 [静岡県]
鎌田 光 [伊予銀行]

補修工事などで鉄筋を露出させると,鉄筋とコンクリート間の付着力は全くない状態となる。この状態を想定し,鉄筋比1.2%,1.9%,2.5%でスパンの91%(有効高さの12倍)の鉄筋を露出させた試験体の曲げ加力実験を行った。その結果,耐力は健全試験体に比べて低下し,耐力低下は鉄筋比が大きいときに顕著となった。これは,鉄筋降伏前にコンクリートが圧壊することおよび鉄筋の鉛直移動のため有効高さが減少するためである。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 鉄筋露出, 安全性
GET PDF=08/08004-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2008

発表番号 [2-27]

Evaluation of multifunctionality of winter flooded farming system in rice fields (1)A case of summer weed emergence

MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]

冬期湛水田に期待される多面的機能の評価 (1)宮城県田尻地区における夏雑草の発生状況

○嶺田 拓也 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
石田 憲治 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

宮城県田尻地区の冬期湛水田8筆において夏雑草の発生状況を調査し,冬期湛水田の多面的機能のひとつである雑草抑制効果について評価した。夏雑草の発生は,0.4〜360g /屬板敢鎖綸調屬蚤腓くばらつき,冬期湛水の導入による普遍的な夏雑草の抑制効果は認められなかった。また,水稲移植後の間もない時期に多数の雑草発生が認められた水田も多く,期待されるイトミミズや深水の効果も充分に機能していなかった。

Keyword: 冬期湛水田, 多面的機能, 夏雑草
GET PDF=08/08002-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.968-969 , 2008

発表番号 [11-P-34]

Effect of difference habitat for growth and food habit of medaka, Oryzias latipes

Watanabe Kengo [Graduate of Agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Mizota Chitoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]

生息環境の違いがメダカの成長・食性に与える影響

○渡部 憲吾 [岩手大学大学院農学研究科]
東 淳樹 [岩手大学農学部]
溝田 智俊 [岩手大学農学部]

メダカにとっての水田の重要性を示すため、水田と浅い、または深い止水域にそれぞれ生息していた本種の成長、およびその生息環境の食物量を把握し、本種の食性解析を行なった。その結果、水田に生息していたものが最も大きくなった。また生息環境の違いにより食性が異なっていた。水田に生息した個体が大きくなった要因として、)富な栄養塩類、多くの食物の発生、水深が浅いことにより容易に採食できたことが挙げられた。

Keyword: メダカ, 成長, 食性
GET PDF=08/08P11-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.396-397 , 2008

発表番号 [3-49]

The effectiveness by geophysical prospecting on some deep well plans

Hizuru Okuno [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]
Shuhei Koyama [Osaka Prefecture University , Life and Environmetal Sciences.]

深井戸計画に用いた物理探査の有効性について

○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]
小山 修平 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

深井戸計画は,地下水盆下が水理地質的素因に支配されるため,適切な調査手法を選定して地質性状区分を精度よく求める必要がある. 本報では,深井戸計画の調査フローを示すと共に,物理探査の有効性について電磁探査,電気検層,井戸構造などの対比を行い,また測定 周波数に基づく解析精度を検討した. この結果,帯水層の乾湿・飽和状態と基盤面の地質区分が明らかとなった.

Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 環境保全
GET PDF=08/08003-49.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2008

発表番号 [3-18]

Coefficient of Roughness of an Open Channel Repaired with Flexible FRP Lining

OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
TAKEUCHI Yasushi [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

軟質FRPライニング工法による開水路の粗度係数

○岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]

FRPを補強・補修板に用いたライニング工法について,開水路実験により粗度係数を求め,通水性能を検討した.補修水路の粗度係数は0.0094であった.また,粗度係数と平均流速,径深,動水勾配との関係を検討したところ,粗度係数と動水勾配との関係が最も強かった.さらに,レイノルズ数を用いて,粗度係数との関係を検討したところ,レイノルズ数が大きくなるにつれて粗度係数の変動が大きくなる傾向がみられた.

Keyword: 開水路, 補修板, 粗度係数
GET PDF=08/08003-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2008

発表番号 [9-23]

Relationship between Nitrogen Concentration of River Water and Land Use on Syamo Region, Hokkaido

OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
AMAGAI Tetsuo [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
YAMAMOTO Daiji [SATAKE CORPORATION]
MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
TOYODA Hiromichi [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

北海道斜網地域における土地利用と河川窒素濃度の関係

岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
○天下井 哲生 [東京農業大学大学院農学研究科]
山本 大司 [株式会社サタケ]
牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]
豊田 裕道 [東京農業大学地域環境科学部]

北海道斜網地域に位置する36流域を対象に河川窒素濃度と土地利用との関係を明らかにした.河川周辺に林地が多く存在すると,河川窒素濃度は低濃度になる傾向が見られた.また,河川水質を保全するためには,河川周辺の林地面積と流域内の畑草地面積の比が0.07以上必要であることがわかった.本地域において土地利用の面から水質保全対策を考える場合,河畔林の幅や面積に加えて,畑地面積を加味する必要があるといえる.

Keyword: 河川, 窒素, 土地利用
GET PDF=08/08009-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2008

発表番号 [9-42]

An Action of the Environmental Measures in Kannagawa Head Works

Kato Syuichi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Ikoma Kouichi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Sato Atsusi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]

神流川頭首工における環境配慮の取組み

○加藤 修一 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
生駒 孝一 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
佐藤 敦史 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]

一級河川利根川水系神流川に位置する神流川頭首工は、建設以来50年が経過し、施設の老朽化及び河床低下に伴う機能低下が著しく進行しているため、平成16年度着工の国営神流川沿岸農業水利事業において改修工事を実施している。改修に当たり、魚道タイプにハーフコーン型を採用、護床工は旧堰ブロックの再利用、沈砂池や土砂吐操作室の改修に当たり周辺景観に配慮するなどの環境に配慮した取組みを行った。

Keyword: ハーフコーン型魚道, 再利用型ブロック護床工, 三連高窓式住居
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2008

発表番号 [7-17]

Study on types of Corrugated pipe suitable for paddy field fishway

sato takenobu [niigata University]
misawa shinichi [niigata University]
yoshikawa natsuki [niigata University]

水田魚道に適した波付き管に関する研究

○佐藤 武信 [新潟大学]
三沢 眞一 [新潟大学]
吉川 夏樹 [新潟大学]

ドジョウ用の水田魚道として,内径100mmの波付き管を3種類使用し,どのような波付き管が適しているか検討を行った.その結果,波が最も大きな管で遡上成功率が最も高くなった.また,波付き管の設置勾配は,5度が遡上しやすく,10度になると遡上しにくくなることから,勾配10度では休憩所の設置によって,遡上しやすさを改善できないか試みた.その結果,大きい波の波付き管において遡上しやすさが2倍以上に改善した.

Keyword: 波付き管, 水田魚道, ドジョウ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.922-923 , 2008

発表番号 [6-P-11]

Evaluation of Water-Tightness in Repaired Pipeline Using Detected Elastic Wave

Ito Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO.,LTD]
SUZUKI Tetsuya [Nihon Univ. ]
FUJITA Shigeru [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]
Aoki Masao [Nihon Univ. ]

弾性波検出による補修パイプラインの水密性能照査に関する研究

○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
藤田 茂 [株式会社 日本水工コンサルタント]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]

本報では,既設PCパイプラインの水密性能照査をAE法を用いて試みた結果を報告する.試験の結果,補修後充水過程でのAE計測において,自由水面を有する状態から内水圧条件下での配管内流況の変化をAEパラメータにより定量的評価が可能であることが明らかになった.

Keyword: パイプライン, AE, 水密性能評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2008

発表番号 [4-6]

Quantitative Damage Evaluation of Concrete by Fracture Process Monitoring in Core Test

SUZUKI Naoya [Nihon Univ. ]
SUZUKI Tetsuya [Nihon Univ. ]
HONDA Mitsuru [Nihon Univ. ]
Aoki Msao [Nihon Univ. ]
OHTSU Masayasu [Kumamoto Univ. ]

コンクリート・コアの破壊挙動モニタリングに基づく定量的損傷度評価に関する研究

○鈴木 直也 [日本大学生物資源科学部]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
本田 充 [日本大学生物資源科学部]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
大津 政康 [熊本大学大学院]

近年,農業水利構造物の長寿命化が求められることに伴い,コンクリート損傷の定量化技術の開発が急務な課題となっている.筆者らは,圧縮強度試験にAE計測を導入し,コア供試体の破壊過程モニタリングに基づく定量的損傷度評価法を開発している.現在までに実験室内で人工劣化させた供試体に加えて,既設橋梁などの構造体コンクリートにおいて,損傷の進行と圧縮破壊挙動との有意な関係を確認している.本報では,構造体コンクリートを対象に,圧縮破壊過程のAE発生挙動からコンクリート損傷の定量的評価を試みた結果を報告する.

Keyword: 構造体コンクリート, AE, 損傷力学
GET PDF=08/08004-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2008

発表番号 [4-20]

Evaluation of Two-Phase Flow in Open Type Pipeline by Non-Destructive Inspection

SUZUKI Tetsuya [Nihon Univ. ]
Naka Tatuo []
Taruya Hiroyuki []
Tanaka Yoshikazu []
Miharu Koichi []
Aoki Msao []

オープン型パイプラインに発生する気液二相流の非破壊特性評価

○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
中 達雄 [(独)農村工学研究所]
樽谷 啓之 [(独)農村工学研究所]
田中 良和 [(独)農村工学研究所]
三春 浩一 [(独)農村工学研究所]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]

パイプラインシステムにおける空気混入現象は,気液二相流の発生に伴う脈動や通水断面の減少に留まらず,空気塊のブローバックなどによる維持管理や送水操作への影響が問題となっている.オープン型パイプラインの場合,流入部のシール不足などにより空気混入が発生し,現象を放置した場合,漏水事故の誘因となる.本研究では,空気混入による気液二相流が発生している既設オープン型パイプラインを対象に検出波特性の解析的検討から,空気混入範囲の特定とその特性解析を試みた結果を報告する.

Keyword: パイプライン, 気液二相流, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.924-925 , 2008

発表番号 [6-P-12]

Damage Evaluation of Concrete Channel Wall Using Spatial Thermal Properties

YAMAMOTO Daisuke [Nihon Univ. ]
SUZUKI Tetsuya []
Aoki Msao []
NAKAZATO Yoshimitu []

熱画像の空間分布特性を用いたコンクリート水路壁面の損傷度評価

○山本 大祐 [日本大学生物資源科学部]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
仲里 義光 [神奈川県]

コンクリート構造物の早期劣化が社会問題化し,補修・改修工の需要が近年増大している.この状況下において,コンクリート損傷の定量化は重要な課題となっている.本研究では,損傷が進行したコンクリート水路壁面を対象に,赤外線サーモグラフィ法により計測した熱画像を空間分布構造の観点から評価し,定量的損傷度評価を試みたものである.評価手法には,空間データの解析手法の一つであるセミバリオグラムを用いて行った.

Keyword: コンクリート構造物, サーモグラフィ, 地質統計学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2008

発表番号 [3-10]

A Stochastic Process Model for Time Series Data of Rainfall and Suspended Sediment Concentration

Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

降雨量と浮遊砂濃度の時系列データに対する確率過程モデル

○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

降雨と河川における浮遊砂濃度の入出力関係を記述する確率過程モデルを提示する.降雨量の時系列から減衰効果を含んだ累積降雨量を生成し,浮遊砂濃度の時系列と回帰モデルによって関連付ける.その回帰モデルを確率微分方程式の離散版としてみなすことにより,幾何型の確率過程モデルを導く.モデルを熱帯サバンナで観測されたデータに適用し,カイ自乗検定により妥当性を確認し,また,手法の拡張性について考察する.

Keyword: 浮遊砂濃度, 確率過程モデル, パラメータ推定
GET PDF=08/08003-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.412-413 , 2008

発表番号 [4-7]

Utilization of Preform AE Agent for Fly-ash Concrete

Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]
Aoyama Hiroaki [Mirukon Co.,Ltd. ]
Saito Kazuhide [Takemoto Oil and Fat Co.,Ltd. ]

フライアッシュコンクリートへのプレフォーム型AE剤の利用

○北辻 政文 [宮城大学食産業学部]
青山 宏昭 [螢潺襯灰鵝]
齊藤 和秀 [竹本油脂蝓]

フライアッシュ(以下FA)は,FAに含まれる未燃カーボン量の変動が大きいため現行の方法(ミキシングフォーム型:以下MAEという)ではコンクリートの空気量を適正に管理することが難しくなる。そこで本研究では,ムース状の微細な空気泡を先に生成したプレフォーム型のAE(以下PAEという)を練混ぜ時に投入することにより,未燃カーボンの影響を低減し,耐凍害性を高めることを試みた。実験では,PAEおよびMAEを用いた高流動FAコンクリートについて,フレッシュ性状,強度および耐凍害性等を検討した。さらに応用実験として,再生粗骨材MとFAを同時に用いたプレキャスト製品も試作し,実用の可能性を検討した。

Keyword: プレフォーム型AE剤, フライアッシュ, プレキャストコンクリート製品
GET PDF=08/08004-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2008

発表番号 [9-53]

Carbon sequestration potential with farmland application of bagasse char

KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
SHIONO TAKAHIRO [National Institute for Rural Engineering]
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
AGARIE KOYU [NPO Subtropical Biomass Research Center]

バガス炭化物の農地還元による炭素固定能に関する検討

○亀山 幸司 [農村工学研究所]
凌 祥之 [農村工学研究所]
塩野 隆弘 [農村工学研究所]
宮本 輝仁 [農村工学研究所]
東江 幸優 [NPO亜熱帯バイオマス利用研究センター]

IPCC第4次評価報告書によれば,農業分野における有力な温暖化抑制対策技術として,農用地管理による土壌炭素固定能の向上が挙がられている.炭化されたバイオマスは,微生物分解に対して耐久性があることが知られている.このため,バイオマスを炭化して農地還元することは,温暖化抑制対策として有望と考えられる.そこで,サトウキビの圧搾残渣であるバガスを炭化し,農地還元した場合の正味の炭素固定能について解析を行った.

Keyword: 炭化, バイオマス, 環境影響評価
GET PDF=08/08009-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2008

発表番号 [4-8]

Fracture Properties of Porous Concrete with Small Size Aggregate

Ishiguro_satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]

小粒径ポーラスコンクリートの破壊特性

○石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]

本研究では粒径0〜10mmの比較的小粒径の骨材を用いてポーラスコンクリートを作製し,その破壊特性を調べるために楔挿入割裂法による破壊試験を実施した。計測した荷重−開口変位の結果から破壊エネルギーや引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを算定し,ポーラスコンクリートのひび割れ抵抗性は,単位ペースト量が増加するほど,空隙率が小さいほど,粒径の大きい骨材ほど大きくなることを確認した。

Keyword: コンクリートの性質, 特殊コンクリート,
GET PDF=08/08004-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2008

発表番号 [9-43]

Escape of Pungitius sp. 2 from water grass placed on revetment in weeding operations

Takemura Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Jinguji Hiroshi [Miyagi University]
Koizumi Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Atsushi Mori [National Institute for Rural Engineering]
Keiji Watabe [National Institute for Rural Engineering]
Miyazawa Yasuhito [Nippon Kaiyo Co., Ltd.]

護岸上に取り置かれた水草からのイバラトミヨの脱出実態

○竹村 武士 [農村工学研究所]
神宮字 寛 [宮城大学]
小出水 規行 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
宮澤 康人 [日本海洋(株)]

秋田県駒場北地区にはトミヨ属雄物型が生息する保全池がある.地元は年2回の除草作業の際,刈り取った水草を護岸上から水面へと垂下するように取り置き,そこから生物種が水面へと脱出(落下)できるよう配慮しているが,その実態は不明であった.本研究では,トミヨ属雄物型の脱出および残留について,4月と9月の除草作業時に現地調査を実施し,その有効性等について考察した.

Keyword: トミヨ属雄物型, 維持管理, 除草
GET PDF=08/08009-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2008

発表番号 [9-38]

Exchange of greenhouse gases in a tideland of brakish water

Kawachi, Kumiko [Formerly School of Agriculture, Meiji University]
Nomura, Yuta [Formerly School of Agriculture, Meiji University]
Yazaki, Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

汽水域干潟における温室効果ガス交換

河内 久美子 [元明治大学農学部]
野村 雄太 [元明治大学農学部]
矢崎 友嗣 [明治大学農学部]
○登尾 浩助 [明治大学農学部]

多摩川下流域の汽水域干潟において、温室効果ガスであるメタン(CH4)、二酸化炭素(CO2)、一酸化二窒素(N2O)の発生と吸収を密閉式チャンバー法を使って2007年8月から12月にかけて調査した。その結果、CH4は季節変化に余り影響されずに干潟から発生したり、干潟に吸収された。CO2は夏季には発生するが、冬季には吸収された。また、N2Oはほとんどの状況で発生していることがわかった。

Keyword: 土壌, 大気, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.950-951 , 2008

発表番号 [10-P-25]

Function of refuge from the risk of funa and dojou at dummy log mattres used in riverbank protection

Nobuhiro_TAKAHASHI [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Akio_TANAKA [Environmental Engineering, Utsunomiya Univ.]
Masakazu_MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Akira_GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

井桁模型におけるフナとドジョウの退避場機能

○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
田中 章雄 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

環境修復の工法の一つに、大空隙な井桁護岸があげられる。筆者らは、擬似井桁を用いて内部空隙に生息する水生動物の定量把握を行ったが、生息場機能については未解明である。そこで本研究では、実験水路を用いて、退避場機能の解明に取り組んだ。実験の結果、次のことが明らかとなった。1)フナ属は、大型の集団がより低流速で回避行動をとった。2)ドジョウは、体長の違いで差は少なく、流速・大と小の間で回避行動がみられた。

Keyword: 実験水路, 退避場, 井桁模型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2008

発表番号 [7-22]

A study of road-kill of Rana japonica on farm road

ONO TAKASHI [Federation of land improvement associations in Tochigi prefecture]
TAKAHASHI NOBUHIRO [Federation of land improvement associations in Tochigi prefecture]

農道におけるニホンアカガエルのロードキルに関する研究

○小野 敬之 [栃木県土地改良事業団体連合会]
高橋 伸拓 [栃木県土地改良事業団体連合会]

農村地域におけるニホンアカガエルの減少要因の1つに、ロードキルがある。しかし、有効な対策が検証されていない。そこで本研究では、県道の迂回路となり交通量の多い農道を対象として、ロードキルの実態を調査し、ロードキル対策の基礎資料とすることを目的とした。その結果、林縁部と水田の間に配置された農道で、ロードキルが多い実態を確認した。また、抱卵個体も多く轢死し、卵塊数の減少に影響していることが示唆された。

Keyword: ニホンアカガエル, ロードキル, 農道
GET PDF=08/08007-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2008

発表番号 [1-41]

Water Storing System Development for Extension of Double Rice Cropping in Mekong Delta, Cambodia

SAITO Miho [United Graduate School of Agricultural Scienc. Tokyo Univ. of Agric. and Tech.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]

カンボジア・メコンデルタにおける米二期作拡大のための水貯留システム

○齋藤 未歩 [東京農工大学連合大学院]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

毎年洪水氾濫が起こるカンボジア・メコンデルタ氾濫域では、減水期稲作が主流であり、二期作は限定的である。近年カンボジアでは米の輸出が盛んであることから、本研究では氾濫域に適する二期作パターンの提示、新規タムノップの建設計画を例にタムノップの貯水機能を利用した水貯留システムの効果推定を行った。その結果、早期雨季稲作を導入、潰れ地発生を抑制するタムノップの設置により二期地拡大が可能となることがわかった。

Keyword: 米二期作, タムノップ, メコンデルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.246-247 , 2008

発表番号 [2-7]

Effects and Problems on Experience Learning of Agriculture and Environment Using Regional Resources

ISHIDA Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]
MINAMINO Takeshi [Hyogo University of Teacher Education]
TAMURA Takahiro [Utsunomiya University]

地域環境資源を活用した体験学習の効果と課題

○石田 憲治 [農村工学研究所]
南埜 猛 [兵庫教育大学]
田村 孝浩 [宇都宮大学]

農作業体験学習の事例分析と「農地・水・環境保全向上活動」のマクロ的分析を通して、学校教育と地域活動の連携視点から、体験型学習の継続には両者の調整的役割の存在と体験学習に要する学校側の労力面での配慮が重要であることを示した。また、全国17,144地区の分析結果では、共同活動への子供会の参画割合が6割を超えており、子供たちの参画する地域活動が体験型の環境学習に重要な役割を有する可能性が示唆された。

Keyword: 都市農村交流, 体験学習, 地域活動
GET PDF=08/08002-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.590-591 , 2008

発表番号 [6-1]

Evaluation of entrapped air pressure and volume in compacted soil using two steps pressurization method

SAKAMOTO Hirotaka [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
KOGA Kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
UMEDA Naoto [Faculty of Agriculture,Iwate University]

2段加圧法による締固め土の封入空気の圧力・体積測定

○坂本 浩貴 [岩手大学農学部農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
梅田 直人 [岩手大学農学部]

締固め土に外部から2回に分けて圧力を加え、これによる体積変化を測定して封入空気の圧力と体積を非破壊的に測定する「2段加圧法」(太田ら,2004)の測定装置を改良した。締固めた火山灰土について測定を行った結果,封入空気圧は大気圧より低く,時間の経過に伴い減少した。また,封入空気体積も時間の経過に伴い減少し,実験終了後に水中置換法により実測した空気体積と概ね一致した。

Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧
GET PDF=08/08006-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2008

発表番号 [5-4]

Turbulent Coagulation Rate Constant from Absorbance Measurements

Kobayashi Motoyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Ishibashi Daigo [Faculty of Agriculture, Iwate University]

乱流中における凝集速度定数の吸光度法による評価

○小林 幹佳 [岩手大学農学部]
石橋 大悟 [岩手大学農学部]

水環境におけるコロイド粒子の凝集過程を予測し制御するためには,凝集過程を記述する凝集速度定数についての理解が重要となる。本研究では,乱流中における凝集速度定数を得る方法として,吸光度測定とT-matrix法を用いた推定法の有効性を検討した。その結果,この手法が,乱流凝集においても適用できることを確認した。

Keyword: コロイド・粘土, 流体力学一般, 物質循環
GET PDF=08/08005-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.912-913 , 2008

発表番号 [3-P-6]

Effects of Hydrophobic and Hydrophilic Organic Matter on Water Repellency of Sandy Soils

D.A.L.Leelamanie [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]
Yoshida Aya [Ibaraki University]

砂質土の撥水性に及ぼす疎水性有機物と親水性有機物の影響

○D.A.L.Leelamanie [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
吉田 綾 [茨城大学農学部]

撥水性の指標となる接触角は全有機物含有量が増大すると増大した。疎水性有機物が一定のとき接触角は大きな違いを示さなかった。土粒子が疎水性有機物で不完全に被覆されている状態では、疎水性有機物含有量が増大するにつれて土の接触角も増大した。全有機物含有量、疎水性有機物/親水性有機物の比、疎水性有機物含有量を比較すると、疎水性有機物含有量が土の撥水性により強く関係すると考えられた。

Keyword: 撥水性, 有機物, 接触角
GET PDF=08/08P03-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.914-915 , 2008

発表番号 [3-P-7]

Clay Effects on Contact Angle and Water Drop Penetration Time

Yoshida Aya [Ibaraki University]
D.A.L.Leelamanie [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]

接触角と水滴浸入時間に及ぼす粘土の影響

○吉田 綾 [茨城大学農学部]
D.A.L.Leelamanie [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]

粘土含有率が接触角と水滴浸入時間(WDPT)に及ぼす影響を調べた。その結果、粘土含有率が高くなるほど接触角に及ぼす疎水性有機物の影響が小さくなると考えられた。試料が撥水性を示すときには,粘土がWDPTを大きくするとは言えなかった。WDPTが大きく変化する接触角の範囲は,試料の粘土含有率によって異なった。粘土含有率はWDPTより接触角に大きく影響した。

Keyword: 撥水性, 粘土, 接触角
GET PDF=08/08P03-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2008

発表番号 [8-19]

Capture of Excessive Salt from Soil by Using Artificial Zeolite

Kaneuchi Tsutomu [Graduate School of Agriculture,Tottori University]
Roy Kingshuk [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center,Tottori University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center,Tottori University]

人工ゼオライトを用いた土壌の塩類捕集について

○金内 敦 [鳥取大学大学院農学研究科]
ロイ キンシュック [日本大学生物資源科学部]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

再利用可能な資材の有効利用の視点から、石炭灰を簡易アルカリ化処理した人工ゼオライトによる砂質土壌における塩類捕集効果について検討した結果,塩類捕集効果が確認させた.

Keyword: 塩類捕集, 人工ゼオライト, 砂質土壌1
GET PDF=08/08008-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.940-941 , 2008

発表番号 [9-P-20]

Farmland Area Based on Dietary Reference Intake Concerned with Vitamin A and C

SAITOH Masaki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

食事摂取基準のビタミンAおよびCを充足するために必要な農地面積

○齋藤 正貴 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

食事摂取基準のビタミンAおよびCを指定野菜の摂取により充足させる計画を立て、その農作物栽培に必要な農地面積を試算した。まず、指定野菜の全国収穫量と栄養素含有量との積の比を、国民一人当たりの野菜の摂取量比と仮定し、ビタミンCを充足するように、一人1日当たりの野菜摂取量を求めた。続いて、不足するビタミンAをニンジンまたはホウレンソウで補填し、一人当たりに必要な農地面積を求めたところ、それぞれ47m2、58m2となった。

Keyword: ビタミン, 食事摂取基準, 農地面積
GET PDF=08/08P09-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.172-173 , 2008

発表番号 [1-19]

Characteristics of water quality environment in paddy field area -Study on water environment in Shinotsu district(2)-

KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
KOGITA Yukiko [Sansui Consultants Co.ltd.]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

水田地帯の水質環境特性 −篠津地域の水環境に関する研究(2)−

小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]
○小木田 有紀子 [サンスイコンサルタント株式会社]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

石狩川下流の篠津地域において,代かき期の水状況と下流域の水環境に及ぼす影響を調査した。月形では,パイプライン化による施設管理用水量の減少により,用水量は削減された。また,排水の汚濁物質濃度は,用水の水質濃度,用排水量,降水量により推定をすることができた。用水量と用水濃度は,排水濃度に大きな影響を与えていることが示唆された。一方,畑地利用の多い美原では,水田への流出入のみでの予測は困難であった。

Keyword: 灌漑排水, 水質, 重回帰分析
GET PDF=08/08001-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2008

発表番号 [1-18]

Influences of water use by irrigation system change from open channel to pipeline -Study on water environment in Shinotsu district(1)-

KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

農業用水路のパイプライン化による水利用への影響 ー篠津地域の水環境に関する研究(1)ー

○小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

石狩川下流の篠津地域において,用水路のパイプライン化等の農業水利再編の実態を調査し,水環境に与える影響を検証した。取水量は減少傾向にあるが,排水量は減少していない。パイプライン化による施設管理用水量の減少を示唆している。また,間断灌漑による用排水量の時間的偏りもみられ,パイプライン化は需要主導の水管理に資することも示された。しかし,土地利用形態によっては,効果の発現が異なっていた。

Keyword: 灌漑排水, 用水管理, 間断灌漑
GET PDF=08/08001-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.510-511 , 2008

発表番号 [5-10]

Impact of Spatial Distribution of Water Retention Curves on Variably-Saturated Water Flow

Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture & Technology]
Seki Katsutoshi [Toyo University]
Simunek Jirka [University of California, Riverside]

水分保持曲線の空間分布が不飽和水分移動に与える影響

○斎藤 広隆 [東京農工大学共生科学技術研究院]
関 勝寿 [東洋大学]
シムネック ユッカ [カリフォルニア大学リバーサイド校]

不飽和帯中の正確な水分分布の予測のためには,土の水理特性の空間分布をより正確に求める必要がある。しかし現実的には,網羅的なサンプリングは不可能であり,限りあるデータからの不完全な水理特性情報しか通常持ち合わせていない。そこで,任意の場所での水理特性の値は,限りあるデータから地球統計学的補間法によって推定される。本研究は,地球統計学的に求められた水理特性場が水分移動計算に与える影響を調べた。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.270-271 , 2008

発表番号 [2-19]

The characteristic of agricultural infrastructure and institution damages caused by the Mid Niigata Prefecture Earthquake

Yuzawa Kenta [Agricultural Administration Department of Nagano Pref]
Arita Hiroyuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]

中越地震における農業基盤・施設の被害特性

○湯沢 顕太 [長野県下伊那地方事務所農地整備課]
有田 博之 [新潟大学・自然科学系]

中越地震災害後の実態調査によると大規模地震災害には以下のような特徴があると考えられる。‖腟模被害と同時に、小規模被害も多く発生した。災害復旧においては小規模災害への配慮が求められる。∋慨崔呂帽圓につれて単位農地面積当たり被害件数・事業費は増加した。条件不利地域である中山間地の被害が大きかった。C録霧綰を経ても復旧需要は継続しており、被害は短期に収束せず、長期の対応が求められる。

Keyword: 農村振興, 中山間地域, 生産施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2008

発表番号 [5-34]

A shot at waste fluid from biomass-energy production inject into Shimajiri-maji soil

CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

島尻マージ土壌におけるエタノール廃液の農地還元について

○陳 嫣 [独立行政法人 農村工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農村工学研究所]

バイオエタノール生産において,製造過程で多量の高BODの蒸留廃液が発生する。宮古島では貴重な水資源である地下水に減少や水質悪化が懸念される。大気および水域への環境負荷を高めない農地還元の現場適用型技術を開発することが必要である。本研究では,エタノール廃液の有機物資材としての利用の可能性を検討するため,エタノール廃液の素性を明らかにし,エタノール廃液の農地還元が土壌の理化学性に及ぼす影響についても検討した。

Keyword: バイオエタノール廃液, 農地還元, 島尻マージ土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2008

発表番号 [9-15]

The preliminary examination for outflow control of fertilizer from hillside grassland

Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

傾斜草地からの肥料成分流出抑制にむけた予備的試験

○中山 博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

土壌浸透能が小さい傾斜草地からの肥料成分流出を抑制する方法を検討するため、既存草地から切り取った牧草サンプルを用いて、スラリーを表面散布した試験区と切り込みを入れて地中に浸透させることを想定した試験区を設け、人工的に散水する簡易な室内試験を実施した。その結果、算出した窒素流出量は、流出水量の大小が大きく影響し、傾斜2°のインジェクション区が最も少ない値となった。

Keyword: ふん尿スラリー, 傾斜草地, 流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2008

発表番号 [9-25]

Water quality of the Likas river basin in Malaysia

ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
NAGASAKA Sadao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
SHIMOWATARI Toshiharu [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
James A. Alin [Universiti Malaysia Sabah]

マレーシア国Likas川流域における水質環境について

○ロイ キンシュック [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
下渡 敏治 [日本大学生物資源科学部]
James A. Alin [マレーシア国サバ大学]

マレーシアは、経済発展が急速に進んでいる東南アジアを代表する国として注目されている。生活排水を対象とする下水処理関連インフラの整備が周辺諸国(フィリピン、インドネシアなど)に比べて進んでおり、環境行政上での水質汚濁規制の優先度も高いものの、水質汚染に関しては解決すべき点は山済みされている。著者らは2004年から定期的にマレーシアの行政区画の1つであるサバ州の各地域における生態環境の実態調査を行っている。その一環として、サバ州のコタキナバル市を流れるLikas川流域の水質調査を行ったので報告する。

Keyword: Likas川流域, 水質, 生態環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2008

発表番号 [7-5]

Studies of Good Agricultural Practice and Information Usage for Securing Food Safety

Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Katayama Hisanobu []
Kimura Hakaru []

生産現場における食の安全・安心の確保に向けたGAPの取り組みと情報利用

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
片山 寿伸 [日本GAP協会・岩木山りんご生産出荷組合]
木村 図 [岩木山りんご生産出荷組合]

食の安全の確保と情報利用の関係について考える場合、トレーサビリティ情報など、消費者に向けた生産現場からの情報提供と考える場合が多い。しかし同時に、食物流通の起点である生産現場において、GAPの実践にあたって必要とされる情報の整備も必要である。本研究では、GAPを実践する生産者の聞き取り調査から、現状と課題の分析および農業用水の水質情報への高いニーズを明らかにした。

Keyword: 食の安全・安心, GAP, 情報利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2008

発表番号 [8-5]

Effect of aging on Cadmium solidification on polluted soil using Magnesium Oxide

Oishi Shogo [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Science, Kitasato University]
Takamatsu Rieko [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Sato Koichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Tanaka Katsutoshi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

酸化マグネシウムによる土壌中のカドミウム固化に対するAgingの効果

○大石 翔吾 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医学部]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]

農用地汚染対策地域に指定された黒ボク土及び灰色低地土の2土壌に対して,Cdを固化させるためにMgOを添加した.時間経過(Aging)の効果を明らかにするため,0.1Mと0.025MHCl抽出を用いて評価した.その結果,MgOを添加後,反応時間1日よりも30日の方に高い固化率が得られた.今後,形態分別を行うことによりCdの動態を把握することが必要である.

Keyword: 土壌, カドミウム, 固化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.456-457 , 2008

発表番号 [4-29]

Basic study on autogeneous disintegration of vegetation base considering water environment

NAGAHARA Hironori [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]
ITOTAGAWA Kei [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

環境に配慮した崩壊性植栽基盤材の基礎的検討

○長原 宏憲 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
糸田川 啓 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

これまでに,ポーラスコンクリート型植栽基盤材の検討を進めてきた結果,波浪の強い環境においても,植栽したヨシが流亡することなく生長することや,稚貝や幼魚の棲み処となることを確認している.しかし、植栽基盤材に植栽したヨシの根茎が底質に活着した後には植栽基盤材は,ヨシの生長を阻害することおよび景観配慮の観点から形状を維持する必要性が無いことが考えられる.そこで本研究では崩壊性植栽基盤材の基礎的検討を行った.

Keyword: 崩壊性植栽基盤材, ヨシ, 再生骨材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2008

発表番号 [4-28]

Basic study on stability of functional overlying sand

Fukuyori Yu [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]
Hyodo Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
Kuwabara Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

敷設した機能性覆砂材の安定性に関する基礎的研究

○福頼 優 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
桑原 智之 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

機能性覆砂材についての研究を進めている。これまでに、機能性覆砂材散布による内部負荷抑制効果、また実湖沼における生態系へのリスク評価を行ってきた。本研究では機能性覆砂材の実用化までのプロセスの一環として、機能性覆砂材を敷設した際の安定性の検討を行った。安定性評価として、シールズ数を用いるとともに、目視によってその流れの形態を調べた。その結果、機能性覆砂材は天然砂以上の安定性を持つことを確認した。

Keyword: 機能性覆砂材, 安定性, シールズ数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2008

発表番号 [4-3]

Proposal of method of examining promotion deterioration that evaluates longterm durability of surface repair material such as millraces

Nabeshima Masuhiro [Osaka City University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

用水路等の表面補修材料の長期耐久性を評価する促進劣化試験方法の提案

○鍋島 益弘 [大阪市立大学工学研究科]
小林  晃 [京都大学農学研究科]

高度成長期等に築造された用水路を長寿命化させるため,従来よりポリマーセメントモルタル等により補修がなされている.しかし,施工後数年でポリマーセメントモルタルが剥離したり,目地付近にクラックが発生し,漏水の原因となる欠点も指摘されている. そこで,本研究は表面補修材料の長期耐久性を評価することを目的に,約60分の1の期間で検証することのできる促進劣化試験方法を提案し、その評価結果を報告する.

Keyword: 水路, 補修材料, 促進劣化試験
GET PDF=08/08004-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2008

発表番号 [9-22]

Change on River Water Quality after The Law Enforcement of Livestock Manure Management()

SHIMOKAWA Shota [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

「家畜排泄物適正処理法」の施行による河川水質環境の変化(供

○下川 昇大 [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

2004年に家畜排泄物の管理に関する法律が完全施行された。本研究では,北海道東部の二つの酪農流域を対象に,法律施行前後の河川水質環境変化を調査した。降雨時の河川水質を比較した結果,法律施行後にT-N,TON,T-Pの流出が低下している状況が確認された。家畜排泄物の適切な処理が,汚濁負荷流出の減少につながり,平水時と同様,降雨時にも河川水質環境の改善に効果を発揮していると推察された。

Keyword: 降雨流出, 懸濁態成分, L-Q
GET PDF=08/08009-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2008

発表番号 [2-14]

A study of consensus building by VE technique

Koizumi Yasumichi [KV net Tokyo]

VE手法を活用した合意形成法の考察

○小泉 泰通 [KVネット東京]

VE基本ステップ「機能評価」の目的は「価値の低い機能分野を知ること」で、3段の詳細ステップにより、造る立場と買う立場の評価から改善対象機能を絞る。合意形成を円満に進めるために、VEメンバーには高い見識と適切な評価手法を選択する技量が求められる。重要度を比較する技法として、強制決定法(FD法)、DARE法、AHP法の概要と特徴を述べる。

Keyword: 合意形成, VE手法, 機能の評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2008

発表番号 [2-26]

Is a Depopulated Area Activated by Migration in Vacant Houses?

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
SUNADA Kazunori [College of Agriculture, Ibaraki University]

空き家利用の農村移住は過疎地活性化策になりえるか?

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
砂田 一慶 [茨城大学農学部]

空き家移住の過疎地活性化効果について事例を挙げながら考察し,現状では効果にあまり期待できないと結論づけた.まず人口減に見合うだけの定住者を得るのは難しく,経済力低下の速度を緩和する程度しか望めない.一方,地域活動の維持には移住者・地元住民双方の排他性の払拭が前提である.さらに産業や医療等に乏しい過疎地に現実的に移住可能なのは前期高齢者に限られるため,彼らの期待できる作業は質・量ともに限定される.

Keyword: 農村移住, 空き家利用, 過疎地活性化策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2008

発表番号 [5-42]

Soil Profiles and Soil Physical Properties in a No-tillage Farming Rice Field -A Case Study on Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming at the Tone Basin(3)-

HASHIMOTO Mitsumasa [Graduate School of Agriculture, IBARAKI University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
HIGASHI Teruo [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of TSUKUBA]
TADA Atsushi [Professor Emeritus, University of TSUKUBA]

不耕起水田(冬期湛水的管理)の土壌断面および土壌物理性 ―利根川流域の不耕起・冬期湛水田の事例(3)―

○橋本 光理 [茨城大学大学院農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
東 照雄 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
多田 敦 [筑波大学名誉教授]

不耕起水田の不耕起部と畔畦付近の代かき部とで土壌断面調査を行い,各層位の土壌物理性を測定した.その結果,弱い亜角塊状構造だった第響悗蓮ぢ紊き部(18〜23cm)には耕盤が見られるが,不耕起部(6〜23cm)ではなくなってきており,このことは土壌硬度にも表れていた.またこの層は酸化的環境ではあるが,不耕起部が厚いのは,根成孔隙が原因であると考えられる.根成孔隙の影響は第形悵平爾砲盡られた.

Keyword: 不耕起栽培, 土壌断面, 土壌物理性
GET PDF=08/08005-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2008

発表番号 [2-8]

The Adequate Events Program for Planning Urban-Rural Exchange in Kleingartens -In case of Fudouson Kleingarten-

INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]

クラインガルテンでの都市農村交流形成に向けた適切なイベントのあり方−不動尊クラインガルテンを事例に−

○井上 真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

クラインガルテンでの都市農村交流形成に適切なイベントのあり方について,事例的に考察した.イベントは,交流の進展にあわせて時期ごとに内容を変化させる必要があると考えられる.すなわち各時期のイベントは,年度頭には利用者と地元住民とが「出会う」こと,利用者が多く集まる時期にが交流が「広がる」こと,そしてその後は協働的な準備・開催によって交流が「深まる」ことを,それぞれ目的とすることが適切だと考察した.

Keyword: クラインガルテン, 都市農村交流, 交流のためのイベント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2008

発表番号 [6-28]

Inverse analysis and data assimilation by Ensemble/Unscented Kalman filter

MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
KASAMATSU SATOSHI [Fukui Prefectural Government]
HOMMELS Anneke [Delft University of Technology ]
NISHIMURA SHIN'ICHI [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

Ensemble/Unscentedカルマンフィルタによる逆解析とデータ同化

○村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]
笠松 諭 [福井県庁]
Anneke HOMMELS [デルフト工科大学]
西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]

土構造物の性能設計に際しては、基礎地盤や構造物に関する施工中の挙動観測から、沈下など照査性能が担保されるように設計変更を行うことが想定される。この目的に対しては逆解析が有用な手段となり、工学における逆解析法ではカルマンフィルタがしばしば用いられている。しかし、拡張カルマンフィルタで線形化する際の誤差や、弾性モデルを当てはめることの制約といった問題が残された。そのための手段として、ここではカルマンフィルタを発展させたUnscentedカルマンフィルタ(UKF)およびEnsembleカルマンフィルタ(EnKF)を用いることで、上記問題の解決をはかる。特にEnKFは、観測値をシミュレーションモデルに取り入れ、パラメータ同定を行いながら将来予測を行うこと(気象学・海洋学などの分野では「データ同化」と呼ばれる)を可能とする。この手段によれば、用いるモデルは基本的に弾性/弾塑性によらないという利点がある。本稿では、まずUKF・EnKFとカルマンフィルタとの違いや利点を説明するとともに、データ同化の概念に言及する。ついで、例題について逆解析例を示し、フィルターの適用性を検討する。

Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析
GET PDF=08/08006-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2008

発表番号 [8-4]

Effect of inorganic bromine on growth of plants using hydroponic experiment

Kawamukai Yukiko [Iwate University]
Satta Naoya [Iwate University]
Tateishi Takahiro [Iwate University]

水耕栽培による無機態臭素の植物への影響に関する実験的検討

○川向 有希子 [岩手大学]
颯田 尚哉 [岩手大学]
立石 貴浩 [岩手大学]

コマツナの水耕栽培において、適正窒素成分条件は、2mg/Lであることが生長量・乾燥重量の検討結果よりわかった。この条件を用いて、コマツナの生長に及ぼす無機態臭素の影響を水耕栽培法により10mg-Br/Lで検討した。臭素酸イオン処理区では、地下部に生長抑制効果がみられ、カリウム塩はナトリウム塩より抑制効果は小さかった。臭化物イオンはコントロールと差が生じなかった。

Keyword: 環境影響評価, 水環境,
GET PDF=08/08008-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2008

発表番号 [4-18]

Deterioration evaluation of PC tube cover court mortar that receives invasion with separation carbonic acid

NEGISHI_Masaya [Taiyo Consultants Co.LTD]
GOTOU_Hideki [Taiyo Consultants Co.LTD]
ITOU_Hiroshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
KAJIHARA_Yoshinori [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

遊離炭酸による侵食を受けるPC管カバーコートモルタルの劣化評価

○根岸 将也 [太陽コンサルタンツ株式会社]
後藤 秀樹 [太陽コンサルタンツ株式会社]
伊藤 廣志 [東北農政局]
梶原 義範 [東北農政局]

試掘調査による炭酸侵食を受けるPC管カバーコートモルタルの劣化深さの平均値と室内試験による劣化深さとの相関から劣化の予測式を得た。PC管破損事故はカバーコートが最も劣化した部位から発生すること,試掘調査による平均劣化深さと最大劣化深さの間に高い相関が見られることに着目し,標準偏差の範囲内を劣化危険範囲と設定し,遊離炭酸濃度の経年累積値から予防保全を要する劣化予測範囲を示した。

Keyword: PC管, 遊離炭酸, 劣化予測
GET PDF=08/08004-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.500-501 , 2008

発表番号 [5-5]

Flocculation Process of Colloidal Particle with Polyelectrolyte−Effect of Charge Density of Polyelectrolyte−

Aoki Kenji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]
Hara Takuya [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]

高分子電解質を用いたコロイド粒子の凝集過程について−高分子電解質の荷電密度依存性−

○青木 謙治 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
原 拓也 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

荷電密度(τ)を変化させた高分子電解質を用いてコロイド粒子のブラウン凝集と乱流凝集の実験を行い,凝集過程に対するτ依存性を検討した.その結果,ブラウン凝集においては,高τではコロイド粒子は塩による急速凝集とほぼ同じ凝集速度で凝集したが,低τではほとんど凝集しなかった.乱流凝集においては,どのτでもコロイド粒子は凝集した.また,高τでは凝集が溶液イオン強度に依存したが、低τではあまり依存しなかった.

Keyword: 高分子電解質, 凝集過程, 荷電密度
GET PDF=08/08005-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.942-943 , 2008

発表番号 [9-P-21]

Farmland resource conservation activity in the Edano District in Kakuda City, Miyagi Prefecture.

togashi_chiyuki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
kato_toru [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
chiba_katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
watanabe_hitoshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
terui_tosihiro [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
sato_isao [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
yagihashi_sinya [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

宮城県角田市枝野地区における農地資源保全活動について

○富樫 千之 [宮城大学食産業学部]
加藤 徹 [宮城大学食産業学部]
千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
渡部 均 [東北農政局]
照井 敏弘 [東北農政局]
佐藤 功 [東北農政局]
八木橋 信也 [東北農政局]

本研究は、東北地方における農地資源保全活動の実態を明らかにし、今後の事業推進に寄与しようとするもので、報告は、宮城県大河原管内の角田市枝野地区における菜の花栽培を通した農地保全、遊休農地活用活動から「農地・水・環境保全向上対策」事業に展開している事例を紹介した。地域資源循環活動、地域の自立を中心とした菜の花プロジェクト活動としての菜の花栽培は農地資源保全活動に有効と考えられた。

Keyword: 農地資源保存, 菜の花栽培, バイオマス
GET PDF=08/08P09-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2008

発表番号 [4-44]

Damage evaluation based on the flood analysiscaused by earth dam break

Tani Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]
Keisuke Inoue [National Research Institute for Rural Engineering]

ため池等決壊による氾濫解析に基づく被害評価について

○谷 茂 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所施設資源部]
井上 敬資 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所農村総合研究部]

ため池が決壊し、下流域に2次災害を引き起こすことがある。事前に氾濫域の把握および経済的被害についても評価しておくことが重要である。本報告では既開発の「ため池氾濫解析システム」により想定される被害範囲や最大水深、最大流速等の被害状況から、ため池氾濫による被害額を算定、評価する方法について、その基本的な算定項目、算定方法、評価方法を検討したものである。

Keyword: ため池, 氾濫解析, 被害算定
GET PDF=08/08004-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.320-321 , 2008

発表番号 [3-11]

Identification of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Non-isothermal Groundwater

IZUMI Tomoki [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

非等温地下水浸透流における不飽和透水係数の同定手法

○泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

地下水浸透流の数値解析に必要なモデルパラメータの逆解析による同定手法について提案する.土壌表面の水分移動は熱の影響を受けることから順問題として水分−熱連成問題を考える.逆問題における未知変数は不飽和透水係数とし,それを自由形式のパラメータ化手法により有効飽和度に関する区分的多項式関数として定義する.逆問題は勾配法に基づく最適化法により定式化される.最後に数値的な検証から本手法の有効性を示す.

Keyword: 逆解析, 自由形式パラメータ, 水分−熱連成解析
GET PDF=08/08003-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2008

発表番号 [7-33]

The distribution of Hotoke-dojo loach in a spring water stream

takumi moriyama [Advice Center for Rural Environment Support]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

湧水河川におけるホトケドジョウの分布形態

○守山 拓弥 [(社)農村環境整備センター]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

本研究ではホトケドジョウの生息環境を把握することを目的に,調査を実施した.調査は,栃木県西鬼怒川地区の湧水河川に調査地点を80地点設け1月と9月に実施した.採捕には,エレクトロフィッシャーを用い,同時に環境要因調査を実施した.調査結果を解析したところ,ホトケドジョウの分布は,1月には水温と泥底に,9月には水深と抽水植物にそれぞれ有意な相関関係が確認された.

Keyword: 生態系, 環境保全,
GET PDF=08/08007-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2008

発表番号 [3-35]

Characteristics of Groundwater Quality in Hiokimae Alluvial Fan, Shiga Prefecture

Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Imagawa Chie [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

滋賀県日置前扇状地における地下水の水質特性

竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
○今川 智絵 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

滋賀県日置前扇状地において,地下水の水質調査を行った.その結果,本扇状地の地下水の水質が,地下水流動だけでなく,地質や水田における営農活動等の局所的な影響を受けやすいことが示された.特に硝酸態窒素に関して,扇頂から扇端へかけて濃度が上昇したが,それに続く平地では濃度が低かった.また,水田地域では灌漑期に濃度が低下した.

Keyword: 扇状地, 地下水, 水質
GET PDF=08/08003-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.214-215 , 2008

発表番号 [1-40]

Water Management of the Paddy Plot with an Individual Fish Ladder

Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]
Fukami Aya [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]
Horino Haruhiko [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Nakagiri Takao [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]

個別付帯型魚道を有した水田圃場における水管理

○中村 公人 [京都大学農学研究科]
深見 彩 [京都大学農学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
川島 茂人 [京都大学農学研究科]

階段式魚道を水田圃場に個別に設置する個別付帯型魚道を対象に,同整備が魚類生態系に及ぼす効果に加え,水田での水・物質収支の変化を定量的に検証し,水田による魚類保全機能の発揮を考慮した水管理法の検討を行った.その結果,魚道設置田における魚類生態系保全を意図した水管理においては,天端管理などによる栽培管理用水量や無効降雨増大に寄与するために必要な新たな用水量の考え方の導入が必要になることを示唆した.

Keyword: 水田魚道, 水収支, 物質収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2008

発表番号 [1-8]

Social capital on and design for agricultural water management systems accompanying with ecosystem functions

YAMAOKA KAZUMI [The University of Tokyo]
SUGIURA MIKIKO [The University of Tokyo]

環境保全機能を伴う農業用水の管理制度設計とソーシャル・キャピタル

○山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
杉浦 未希子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本研究は、農業用水が地域に果たす環境保全機能が、近年の農地転用や混住化を背景に、どのような制度設計のもと維持管理されていくべきか、をソーシャル・キャピタルの観点から検討した。この環境保全機能で共通点をもつ「環境用水」に着目し「地域用水」との比較からそれぞれの特徴を明らかにした。また、後者の利点のひとつが、長年蓄積された農業用水管理関係者間の知見、即ちソーシャル・キャピタルの活用である点を示した。

Keyword: 用水管理, 環境用水水利権, ガバナンス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.156-157 , 2008

発表番号 [1-11]

Problems accompanying movements for agricultural water ecosystems promoted by Water Environment Committee in Shimada city

SUGIURA MIKIKO [The University of Tokyo]
YAMAOKA KAZUMI [The University of Tokyo]

島田市東町水環境委員会における地域用水機能増進の取り組みに伴う諸問題

○杉浦 未希子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本研究は、大井川用水土地改良区庄右ヱ門用水掛り地区(島田市東町)における地域用水機能増進の取り組みを事例に、その概要と今後の課題を明らかにした。その際、健全な流域の水循環系の確保という現代的課題を共有し、地域の巻き込みや協働を不可欠とするという意味で共通点を持つ環境用水水利権取得事例と比較し、今後の課題に一定の指針を得た。

Keyword: 用水管理, 環境用水水利権, ソーシャル・キャピタル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.916-917 , 2008

発表番号 [3-P-8]

Effect of humic acid on the water repellency of imogolite membrane

Kumagai Mitsuhiro [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
Watanabe Yukitaka [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]

イモゴライト膜の撥水性に対するフミン酸の影響

○熊谷 光洋 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
渡邉 志貴 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

火山灰由来の粘土鉱物であるイモゴライトを用いて平坦な膜を作製した。さらに,火山灰土壌の接触角と表面張力の関係を物理化学的な概念から解明するために,イモゴライト膜を用いて接触角をフミン酸の添加量の関数として定量的に測定した。フミン酸添加量に伴う接触角の増加には閾値が存在することが明らかになった。また,2M NaCl水溶液を膜に滴下した場合,蒸留水を滴下したときに比べ接触角は大きくなることが確認された。

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.374-375 , 2008

発表番号 [3-38]

Analysis of Water Use in Way Jepara, Indonesia and Tha Ngon, Laos PDR

Higuchi_Katsuhiro [Taiyo Consultants]
Nakamura_Yoshifumi [Japan Institute of Irrigation and Drainage]
Torigoe_Kazutaka [Japan Institute of Irrigation and Drainage]

インドネシア国ワイジェパラ潅漑地区およびラオス国タゴン潅漑地区における水利用

○樋口 克宏 [太陽コンサルタンツ(株)]
中村 義文 [日本水土総合研究所]
鳥越 和貴 [日本水土総合研究所]

近年、海外開発援助として投資してきた潅漑施設が老朽化し、更新時期を迎えている。現地では、適切な機能診断・維持管理計画・補修工法が求められている。本報では、潅漑施設の機能診断として、水利用状況に着目し、インドネシア国ワイジェパラ潅漑地区およびラオス国タゴン潅漑地区に関する文献ならびに現地資料をデータベース化し、水利用に関する資料の整理を行った。その結果、ワイジェパラ潅漑地区では、上流からの流出率は増加しているが、無効放流が多いため、潅漑用水量は減少していた。タゴン潅漑地区では、潅漑用水量が雨期・乾期とも計画基準より大きい取水をしていた。

Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.906-907 , 2008

発表番号 [2-P-3]

Analysis on Suspended Solid Discharge by using SWAT Model

Somura Hiroaki [Shimane University]
Takeda Ikuo [Shimane University]
Mori Yasushi [Shimane University]

SWATモデルを用いたSS成分の流出量解析

○宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]

島根県東部に位置する斐伊川流域および飯梨川流域において,SWATモデルを用いてSS成分の流出挙動の再現を試みた.再現性はモデル化係数を用いた.再現期間は斐伊川については1988年から2001年まで,飯梨川については2007年とした.その結果,両流域とも比較的良く再現された.斐伊川流域からの年間平方キロメートル当たりのSS負荷流出量は平均約12トンと推定された.また,飯梨川流域では平均約11.8トンと推定された.

Keyword: GIS, モデル解析, 浮遊微粒子
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2008

発表番号 [1-26]

Stem Flow Rate of Tomato Plants on a Cultivation Method of Two-rowed a North-south Line

Asai Osamu [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]

南北2条植え栽培におけるトマト体内の水分動態について

○淺井 修 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

茎熱収支法を用いて南北2条植え栽培における東西株のトマトの茎基,葉柄,果梗の茎内流量を測定し,日射量や飽差との関係について検討した.その結果,茎基および葉柄の茎内流量は,東株では午前に,西株では午後に日最大茎内流量が観測された.葉柄の茎内流量と日射量(葉柄測定高の0.6m高さ)との相関が強いことからも,蒸散活動が直達光に大きく影響を受けていることが確認できた.

Keyword: 茎熱収支法, トマト, 裂果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2008

発表番号 [7-25]

The influence of winter flooding on preservation of dragonfly

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]

冬期湛水がトンボ類の保全に与える影響

○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

非灌漑期の落水は水田で幼虫越冬するトンボの保全に与える影響が大きいことから、非灌漑期にも湛水する冬期湛水水田とビオトープ水田におけるヤゴの生息状況を調査した。ビオトープ水田では多くの種が採取されたが、冬期湛水水田はコンバイン収穫を目的とした落水期間があるため、乾田状態と同じ種しか採取されなかった。一方、アカネ属は乾田で多く採取されており、ビオトープ水田との組合せにより多様な種の保全が示唆された。

Keyword: トンボ保全, ビオトープ水田, 冬期湛水水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2008

発表番号 [7-23]

Relationship between food habits of Rana Fejervarya linmocharis and farm land consolidation

Ogawa mitsuru [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
Iwasawa Atsushi [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
Senge Msateru [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]

食性からみた圃場整備とヌマガエルの関係について

○小川 充 [岐阜大学応用生物科学部]
岩澤 淳 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

カエルは環境変化の影響を受けやすい生物をされているが、ヌマガエルは周辺状況に応じて食性を変化させており、食性に関しては適応しやすいと考える。しかし、本調査地では餌動物の生息数に見合った個体数のヌマガエルが生息しており、重要なのは餌動物の種類ではなく生息数であると考えられた。圃場整備によって餌動物が減少し、ヌマガエルの棲みにくい環境になっていると考えられた。

Keyword: ヌマガエル, 水田生態系, 食性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2008

発表番号 [7-24]

Fejervarya limnocharis in farm land consolidation

Yoshimura Yuri [United Graduate School of Agricultural Science,Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]

圃場整備された水田におけるヌマガエルの生息状況

○吉村 友里 [岐阜大学大学院農学研究科]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]

近年,世界的に両生類の減少が報告され,わが国ではその要因の一つに圃場整備を含めた水田環境の変化が指摘されている.しかし,ヌマガエルは圃場整備が進んだわが国で近年分布域を拡大しており,圃場整備による負の影響は小さいようにも思われる.本研究では岐阜県の水田地帯において圃場整備年度を基準に調査ルートを設けて捕獲調査を行い,本種の個体数と体長組成の推移からその生息状況を把握して圃場整備の影響を検討した.

Keyword: 圃場整備, 水田生態系, カエル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2008

発表番号 [7-36]

Habitat of Unionidae in environment-conscious paddy field

Nishizawa kei [Faculty of Applied Biological Scienses Gifu]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Scienses Gifu]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Scienses Gifu]

ビオトープ水田におけるイシガイ科の生息域

○西澤 慧 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

イシガイ・トンガリササノハガイ・ドブガイ(A型及びB型)が生息するビオトープ水田で生息域を把握し,水深及び流速と比較することによって,保護地に必要な水域環境を検討した.その結果,イシガイは水深が浅く水の入れ替えが少ない水域に障害物を設けることが,トンガリササノハガイは水の入れ替えを頻繁に起こし水底の溶存酸素量を保つことが,ドブガイでは水の入れ替えを少なくすることが保護には重要だという結果となった.

Keyword: イシガイ, トンガリササノハガイ, ドブガイ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2008

発表番号 [2-3]

A Study on the Formation of Consciousness to the Landscape in the Creek Region

Tomita Keiko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University ]
Kisanuki Yoriko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University ]
Hirai Yasumaru [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]
Mori Ken [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]

クリークを主体とした景観に対する意識構成に関する考察

○富田 景子 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
木佐貫 順子 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]

クリークと周辺環境の景観に対する意識について、地域住民を対象に調査を実施したところ、クリークの周辺環境および護岸によって、景観に対する評価は異なった。また、市町によって評価に違いが生じた。

Keyword: クリーク, 農地景観, 意識調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2008

発表番号 [4-36]

Development Repair Method of Joint Using Flexible Sheet

Kato_Tomotake [SHO-BOND Corporation]
Kishimoto_Tatuya [SHO-BOND Corporation]
Ishigami_Akio [SHO-BOND Corporation]

シート材料を活用した目地補修工法の開発

○加藤 智丈 [ショーボンド建設]
岸本 達也 [ショーボンド建設]
石神 暁郎 [ショーボンド建設]

近年、農業用水利構造物において、現在ある施設を有効利用するという考え方の拡充により、水利用機能を回復する補修工法の開発が求められている。筆者らはその機能低下原因の一つである目地部の損傷を対象とした補修工法を開発している。本報では、開発したシート材料を活用した目地補修工法について、止水性試験等の結果から農業用水利構造物への適用性について考察を行った。

Keyword: 農業用水利構造物, 目地補修, シート材料
GET PDF=08/08004-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.654-655 , 2008

発表番号 [6-33]

The study of Buckling of Slender Pile with Vertical Load in Modelled Liquefied Soil

OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
SUHARA Kazuo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

液状化を想定した地盤中において鉛直荷重を受ける杭の座屈に関する研究

○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
栖原 和郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

液状化に伴う杭基礎座屈現象のメカニズムについては不明な点が多い.本研究では,杭のみの静的座屈模型実験と,液状化を想定した地盤中の杭の静的座屈模型実験とを比較し,弾塑性有限要素解析による有限変形解析を通じて,単杭の座屈に伴う地盤の挙動を検討した.その結果,地盤中では杭の初期鉛直変位が,地盤のないときよりも進行しやすい傾向が実験と有限要素解析の双方から得られた.

Keyword: 基礎工, 座屈, 有限変形解析
GET PDF=08/08006-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2008

発表番号 [3-43]

Development of landslide stability forecasting system in a shear zone landslide area

NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
UNNO Toshiyasu [National Institute for Rural Engineering]
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
TAKAGI Keisuke [Chugoku- Shikoku Agricultural Administration Office]

破砕帯地すべり地における地すべり安定度予測システムの開発

○中里 裕臣 [(独)農研機構]
海野 寿康 [(独)農研機構]
井上 敬資 [(独)農研機構]
高木 圭介 [中国四国農政局]

破砕帯地すべり地において,実効雨量から地下水位を介して地すべりブロックの安全率を推定するシステムを開発した.試験地では豪雨時と平常時で異なる水位変化モードが見られ,これに対応してバイリニア式により実効雨量から地下水位を推定した.モードの切替は連続雨量によった.地下水位−安全率の関係は主断面の標準スライス法により安定解析から求めるが,地中変位データからFs=1.0に相当する地下水位を補正した.

Keyword: 地すべり, 実効雨量, 安全率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2008

発表番号 [6-29]

A Study for the Subgrade Reaction Coefficient of the Pole Foundation Using Precast Concrete

Toshifumi Shibata [Matsue National College of Technology]
Yoshinobu Hayashi [Soseikan]
Ryuichi Takata [Matsue National College of Technology]
Saki Kuwagaki [Matsue National College of Technology]

プレキャストコンクリートを用いたポール基礎の地盤反力係数に関する研究

○柴田 俊文 [松江工業高等専門学校]
林 芳信 [創生館]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
桑垣 早希 [松江工業高等専門学校]

本研究では,プレキャストコンクリートを用いたポール基礎に対し,逆解析により地盤反力係数を求める.そして,プレキャストコンクリートの模型を用いて実験を行い,ポール基礎と地盤の動きを検討する.変位を計算で求め,実験値と比較することで,力学的な挙動を把握し,設計指針確立のための基礎情報とする.

Keyword: プレキャストコンクリート, ポール基礎, 地盤反力係数
GET PDF=08/08006-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.222-223 , 2008

発表番号 [1-44]

Changes on Soil Texture in Different Water Irrigation Systems in Green House

KANEKO Aya [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

施設栽培下における灌水管理条件の違いによる土壌構造の変化

○金子 綾 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

2005年から3年間異なる栽培管理が行われた同一ハウス内の2系統の灌漑圃場において土壌物理性の調査を行った。その結果、pF水分曲線に違いがみられ、乾湿の大きな点滴灌漑では空気間隙が深さ方向に増大し、夏期(灌漑期)湿潤・冬季乾燥条件であった地中多孔菅灌漑では表層で乾燥密度が増加し固相率が増加した。成長有効水分量はともに2005年よりも増加したが、全層で点滴区よりも地中多孔菅灌漑区が多い結果となった。

Keyword: 畑地灌漑, 土壌物理性, 点滴灌漑
GET PDF=08/08001-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2008

発表番号 [6-32]

The finite element analysis of foregoing pipe-roof protection for excavation of grounds and bearing capacity of surrounding soils

Sotokoba Yasumasa [Okumura Corporation]
Morita Syuji [Okumura Corporation]
Okajima Kenji [The University of Tokyo]
Tanaka Tadatsugu [The University of Tokyo]

掘削に伴う先受ルーフの支持機構と周辺地盤への影響に関する有限要素解析

○外木場 康将 [株式会社 奥村組]
森田 修二 [株式会社 奥村組]
岡島 賢治 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]

本研究では,先受ルーフ工法の地盤挙動解析に有効な解析手法の確立を目的に,有限要素解析と土質模型実験を実施した.有限要素解析は,1)弾完全塑性有限要素解析,2)ひずみ硬化・軟化を考慮した弾塑性有限要素解析,3)ひずみ硬化・軟化,せん断帯を考慮した弾塑性有限要素解析の3種類行った.3)の解析結果が最も実験結果を模擬できており,先受ルーフ工法の地盤挙動解析に有効な手法であることがわかった.

Keyword: 土構造物の解析, 地盤の変形,
GET PDF=08/08006-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2008

発表番号 [3-16]

Relation between Nappe and Structural Dimensions on Bar Screen Compound Type Torrent Intake

Kojima Michihiko [Meiji University, Faculty of Agriculture]

バースクリーン複合型渓流取水工における流下水脈と水理構造諸元

○小島 信彦 [明治大学農学部]

バースクリーン複合型渓流取水工において、流下水脈の形状を考慮してバースクリーン上部の遮蔽を行ったところ、出水時にバースクリーンの目詰まりが生じた。そこで、この問題を解決するために水理模型実験を行った。その結果、バースクリーン隙間と遮蔽板との間に負圧が生じ流下水脈が遮蔽板に引き寄せられ、取水量が遮蔽しない場合と比べて減少することが明らかになった。この流下水脈の形状が目詰まりの原因と考えられる。したがって、バースクリーン隙間部に負圧が生じない水理構造とするべきである。

Keyword: 渓流取水工, 水理構造諸元,
GET PDF=08/08003-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.324-325 , 2008

発表番号 [3-13]

Extension of Explicit Chang-Moll Scheme for Computing One-Dimensional Unsteady Open Channel Flows

KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

非一様断面開水路1次元非定常流解析のためのChang-Moll法の拡張

○木村 匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

近年、多自然型の河川・水路に対する事業が進んでおり、断面積が一様でない用排水路や自然河川において、様々な水理現象を正確に把握し送排水の効率を検討する必要性が高まっている。本研究では、非一様断面開水路1次元非定常流解析のモデルを構築することを目的とし、Chang-Moll法の理論を拡張した新たな解析手法を確立し、非一様断面開水路での流れの定常状態・非定常状態の両方において検証をおこない、手法の有効性を示した。

Keyword: 数値流体力学, 非一様断面開水路, Chang-Moll法
GET PDF=08/08003-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2008

発表番号 [8-10]

Study of Occurrence Mechanism of Hypoxic Water in the Western Inner Parts of the Ariake Sea Using a Two-Layer Box Model

Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Ishitani Tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

2層ボックスモデルによる有明海奥部西岸域の貧酸素水塊発生機構の検討

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

本研究では,1972〜2005年の浅海定線調査データを用いて2層ボックスモデルより,有明海奥部西岸域の鉛直拡散係数(Kz),生化学的酸素消費速度(R)及び成層強度(P)の解析を行った.その結果,1972〜2005年のKz及びPの平年値に変化は見られないが,1980年代以降夏季のRは増加した.このことから,対象海域における底層水の貧酸素化には,DO消費の増加が大きく寄与するものと推察された.

Keyword: 貧酸素水塊, ボックスモデル, 有明海
GET PDF=08/08008-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2008

発表番号 [7-3]

Estimation of LAI Using ASTER Data in Summer and Winter Season

SHIN Yonghee [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

ASTERデータを用いた夏季と冬季のLAI推定

○申 龍熙 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

本研究では,佐賀県小城市周辺の夏季と冬季のLAI現場実測データと対象区域の衛星データ(ASTER)を電磁波放射伝達モデルに適用して算出したLAI値を比較した.その結果,実測値と推定値の間にR2=0.84の高い相関性が見られ,ASTERデータを用いた広域におけるLAIの定量的推定法の有用性が実証された.また,山間部では算出されたLAIが夏季には6以上の所が多く,冬季には6以下の所が多く分布した.

Keyword: 葉面積指数(LAI), ASTER, 分光反射率
GET PDF=08/08007-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2008

発表番号 [9-3]

Water purification effects of paddy fields on streaming water from reservoir to river in Higashiyokegawa river basin, Osaka prefecture

Mochizuki Hidetoshi [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]
Shimura Motoko [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]
Mori Tatsuma [Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government]
Aiko Nobuyuki [Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government]
Shibahara Fujiyoshi [Shiga Prefecture Agricultural Technology Promotion Center]

大阪府東除川流域におけるため池から河川に流れ込む水への水田の浄化効果

○望月 秀俊 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
志村 もと子 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
森 達摩 [大阪府環境農林水産総合研究所 食とみどり技術センター]
相子 伸之 [大阪府環境農林水産総合研究所 食とみどり技術センター]
柴原 藤善 [滋賀県農業技術振興センター]

田渕(1998)の提案したモデルとため池の全窒素濃度の実測値や文献値・統計値を用いて,ため池から水田を経由して,東除川に流れ込む水の水質を予測した.その結果,ため池の水は,水田を経由することによって水田への降雨との混合による希釈や水田の浄化機能により,大幅に水質が改善されてから,東除川に流れ込んでいることが予測された.また,水田面積の減少が水質を悪化させることも予想された.

Keyword: 水質, 水田, ため池
GET PDF=08/08009-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.474-475 , 2008

発表番号 [4-38]

Cracking in aqueduct tunnel lining caused of insufficient filling and its countermeasures

CHEN Xing [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
UENO Kazuhiro [United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
MIZOUE Tatsuya [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
TOMIYAMA Kazuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

水路トンネルの覆工背面空洞がひび割れ発生に与える影響とその補強工法

○陳 星 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
長束 勇 [島根大学生物資源科学部]
上野 和広 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
溝上 辰弥 [島根大学生物資源科学部]
冨山 和城 [島根大学生物資源科学部]

水路トンネルの中には,側壁のある決まった高さ(スプリングライン付近)にひび割れが発生しているものが数多く存在している。その発生原因や補修・補強工法のあり方について,様々な議論や提案がなされている。本報告では,数値解析により,天端覆工背面の空洞の存在状況とひび割れ発生の関係を明らかにするとともに,その補強工法として効果的と考えられる裏込め注入工法施工時の適切な注入圧について検討した。

Keyword: トンネル覆工, 数値解析, ひび割れ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.332-333 , 2008

発表番号 [3-17]

The study of application availability of particle method for designing falling works

TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

落差工の設計における粒子法の適用可能性の検証

○田中 良和 [農村工学研究所]
向井 章恵 [農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農村工学研究所]

落差工では水面が大変形する水理現象が生じる.粒子法は移流による数値拡散や格子の破綻が生じないため,このような水理現象に適した解法である.よって,落差工の数値解析を行い,水理模型実験との比較から水理設計における適用可能性を検討した.その結果,MPS法とSPH法による解析結果は,水理模型実験の水面形状,落下水脈の軌跡および流況と非常に良い近似を示し,落差工の水理学的な効果の検証に有効であった.

Keyword: 粒子法, 落差工, 自由水面
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2008

発表番号 [7-P-14]

Study on the evaluation of the irrigation effect on the groundwater behavior

Fukumoto Gun [Sanyu Consultants Inc.]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori Univ.]

灌漑が地下水挙動に及ぼす影響の評価に関する研究

○福本 群 [ (株)三祐コンサルタンツ]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
烏日楽瑪 [鳥取大学連合大学院]

土壌の塩類化が問題となっている中国洛恵渠灌区での水収支を定量化するため、涵養過程にタンクモデルを援用した二次元不圧地下水差分モデルを構築した。本モデルを用いた現地地下水挙動の再現結果は、水位の浅い箇所において高い再現性を得た。また,灌漑が与える影響についての数値実験を行うことにより、適用効率が60%程度であれば地下水水位は安定し、適用効率が40%と低くなると大きく水位を上昇させる結果を得た。

Keyword: 半乾燥地, 不圧地下水, 涵養タンクモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.936-937 , 2008

発表番号 [9-P-18]

Land use changes in the Isawa alluvial fan, Iwate Prefecture, Japan

Goto Masafumi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Harashina koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

胆沢扇状地における土地利用の変遷

○後藤 雅文 [岩手大学大学院農学研究科]
原科 幸爾 [岩手大学農学部]

本研究は胆沢扇状地における土地利用の変化を、長期的かつ広域的に把握することを目的とした。1913年から2001年までの4時期の土地利用図を作成し、扇状地全域、また段丘面の変化を把握した。その結果、1)国営胆沢開拓建設事業は樹林地を切り開いて水田を造成した,2)最も土地利用の変化がみられたのは中位段丘面である,3)各段丘面によって傾斜や、水の利用のしやすさにより、土地利用の変遷の様子が異なる事が明らかになった。

Keyword: 土地利用変化, GIS, 農村整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2008

発表番号 [7-18]

Effects of the fishways in the Yatabe head works in Fukui Prefecture on fish fauna

SUZUKI Masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
SASAKI Shigekazu [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
AOKI Jinichiro [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]

福井県谷田部頭首工に設置した魚道が生息魚に及ぼす効果

○鈴木 正貴 [福井県土地改良事業団体連合会]
佐々木 繁一 [福井県土地改良事業団体連合会]
青木 甚一郎 [福井県土地改良事業団体連合会]

福井県谷田部頭首工に設置されたハーフコーン型魚道が生息魚に与える効果について調査したところ,次のことが分かった.1)15種類の溯上と遊泳魚・底生魚の溯上,および未成魚の溯上をそれぞれ確認したことから,当魚道は生息魚の溯上を概ね保証している.2)溯上魚は,魚道内の流れを学習しながら溯上している.3)盛夏時に多種が溯上したことから,アユの溯上期のみ調査することは,魚道調査として不十分である.

Keyword: ハーフコーン型魚道, 溯上, 学習能力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2008

発表番号 [4-35]

Simplified Water Leak Repair Tape of Aqueduct on Construction of Operating Directly

Mori_Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya_Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
Tokashiki_Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Ishigami_Akio [SHO-BOND Corporation]
Kato_Tomokake [SHO-BOND Corporation]
Eguchi_Kazuo [SHO-BOND Corporation]

直営施工を想定した用水路の簡易漏水補修テープの開発

森 丈久 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
○石神 暁郎 [ショーボンド建設(株)]
加藤 智丈 [ショーボンド建設(株)]
江口 和雄 [ショーボンド建設(株)]

農業用水路の維持管理は,施設管理者,農家,地域住民らによって実施されており,直営施工による簡易的な補修も行われている。筆者らは,”要な止水性が確保できること,電動工具などによる作業を伴わず,直営施工が可能な作業性を有すること,I甬擴椎修雰从兩と必要な耐久性を有すること,などを目的とした簡易に施工できる漏水補修テープの開発を行っている。本稿では,簡易漏水補修テープの検討内容について報告する。

Keyword: 用水路, 簡易漏水補修テープ, 直営施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.402-403 , 2008

発表番号 [4-2]

Influence of CO2 included Underground Water on the Deterioration of Mortar

TORICHIGAI Takeshi [KAJIMA Technical Research Institute]
YOKOZEKI Kosuke [KAJIMA Technical Research Institute]
NEGISHI Masaya [Taiyo Consultants Co.LTD]
GOTOU Hideki [Taiyo Consultants Co.LTD]
OZAWA Katsuyuki [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
ITOU Hiroshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

地下水中の遊離炭酸がモルタルの劣化に及ぼす影響

○取違 剛 [鹿島建設技術研究所]
横関 康祐 [鹿島建設技術研究所]
根岸 将也 [太陽コンサルタンツ]
後藤 秀樹 [太陽コンサルタンツ]
小澤 勝幸 [東北農政局阿武隈土地改良調査管理事務所]
伊藤 廣志 [東北農政局阿武隈土地改良調査管理事務所]

25年程度前に建設された幹線用水路に使用されていたPC管が破損漏水する事例が発生した。現地調査により,PC管に作用する地下水中に含まれる遊離炭酸が劣化原因のひとつとして想定された。そこで,遊離炭酸水へのモルタルの浸漬試験を行った。その結果,遊離炭酸の存在によりモルタルは表面から脆弱化すること,および中性化が促進されることを確認した。また,遊離炭酸によるモルタルの劣化速度について検討した。

Keyword: カバーコートモルタル, 遊離炭酸, 中性化
GET PDF=08/08004-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2008

発表番号 [7-35]

The agricultural canal for Japanese loach Misgurnus anguillicaudatus avoiding from shortage water disturbance

EGUCHI Tadashi [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]
OKUBO Hiroshi [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]

非灌漑期におけるドジョウの渇水撹乱回避水路に関する実験

○江口 憲 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

非灌漑期の開水路では渇水・無水状態となり,ドジョウが水路に取り残されると死に至る(渇水撹乱).そこで本研究では深み(蓋つき)を設けた実験水路を製作し,3タイプの蓋の開口部位置(壁際・中央部・水路横断)について,体高水深以下の場合でのドジョウの深みへの入り易さを検討した.結果は一元分散分析およびTukey-KramerのHSD検定の結果,壁際に開口部を設けた構造が統計的に最もよいという結果となった.

Keyword: ドジョウ, 渇水撹乱, 回避施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2008

発表番号 [7-30]

Feature of Japanese Charr (Salvelinus pluvius) populations after closed fisheries in the mountainous streams

HASEGAWA Eiichi [Graduate school of Agriculture,Yamagata Univ.]
OKUBO Hiroshi [Faculty of agriculture,Yamagata Univ.]
OOI Akihiko [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
KAWAUCHI Masayuki [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
TAKASAWA Toshihide [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of agriculture,Yamagata Univ.]

山地渓流における禁漁後のイワナ個体群の特徴

○長谷川 瑛一 [山形大学大学院農学研究科]
大久保 博 [山形大学農学部]
大井 明彦 [山形県内水面水産試験場]
河内 正行 [山形県内水面水産試験場]
高澤 俊秀 [山形県内水面水産試験場]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

山地渓流域において禁漁区設定を行った際の的確な資源管理を行うためには,その定量的な増殖効果を示すためにその検証が必要である.そこで本研究ではH19年度より禁漁区に設定された河川と遊漁河川の2河川において渓流魚の捕獲調査を開始した.その結果,河川間や調査区間,調査時期の間において得られた差が禁漁の効果だけでなく,生息環境の違いや区間内外への流入出の影響を受けていることが推察された.

Keyword: イワナ, 禁漁, 山地渓流
GET PDF=08/08007-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2008

発表番号 [7-29]

Retention of allochthonous organic matter on woody debris dam

MATSUMOTO Yoshifumi [Graduate school of Agriculture,Ymagata Univ.]
OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata Univ.]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata Univ.]

Woody debris dam における外来性有機物の滞留について

○松本 善史 [山形大学大学院農学研究科]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

河川の上流域に生息する水生生物群集は,エネルギーを外来性有機物に依存している.その有機物を滞留させるものとしてwoody debris dam (以下dam)が有効的であると言われている.そこでdam16地点を含めた27地点で水生昆虫を採取した.その結果,dam の地点でシュレッダーは有意に多かったが,コレクターに有意な差はなかった.そのため,damは大きな有機物を滞留させるが,小さな有機物には有効的ではないのではないかと思われる.

Keyword: ウッディデブリダム, 水生昆虫, 外来性有機物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2008

発表番号 [8-7]

Experiment of elution and oxidation of Mn2+ using Sabo dam sediments and river-bed gravel

TSUYUKI Ken [Graduate school of Agriculture,Yamagata University]
HOSHINO Yukihiro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
HIROSHI Okubo [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

砂防ダム堆積土砂からのマンガンの溶出および河床礫による酸化

○露木 健 [山形大学大学院農学研究科]
星野 幸広 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

砂防ダム下流ではMn2+濃度が上昇し下流部で徐々に低下する。砂防ダム堆積土内の有機物分解によりMn2+が溶出した後に酸化され沈着したためと考えられる。そこで堆積土内の有機物量を変化させ水質の経時変化について検討し,Mn酸化菌による濃度低下に着目し河床礫添加により検証した。結果堆積土内のMn2+の溶出は還元状態でみられ,河床礫添加ではMn2+濃度の低下が起きたがpHが低い条件で高濃度の溶出があった。

Keyword: マンガン, 酸化還元, 砂防ダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2008

発表番号 [5-41]

The relations of between rain and soil outflows in the paddy field

YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIONO Takahiro [National Institute for Rural Engineering]

水田における土壌流出と降雨の関係

○吉迫 宏 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
塩野 隆弘 [農村工学研究所]

島根県下の棚田4地点で観測したデータとアメダスデータを用い、一連降雨毎に流出土壌量、流出水量、降水量、及び降雨侵食指数を求め、流出土壌量と後三者間で相関分析を行った。相関係数は一部を除き、0.7以上であり、流出土壌量と流出水量や降水量、降雨侵食指数の間には、高い相関が認められることが判った。従って、観測水田においては、降水量や降雨侵食指数で表される降雨強度に応じて土壌流出が生じているといえる。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2008

発表番号 [8-16]

Direct Treatment System for lake using Artificial algal bed made from Carbon Fiber

tanaka takashi [Hakodate college of tech.]

炭素繊維藻場を用いた湖水直接浄化システムについて

○田中 孝 [函館工業高等専門学校]

湖水直接浄化法として炭素繊維は汚泥が多量に固着し活性生物膜として水質浄化効果している。汚泥平均吸着量は炭素繊維自重の10.1〜25.9倍であり設置した水域の水質に影響を受けた。直接浄化装置により,最適な接触時間1.1hr・CF-Skg-1でCOD浄化率 19%,処理水量20?・CF-Skg-1・hr-1を得た。膨大な湖水量に対する処理効率は低い。植生復元困難な湖沼では,炭素繊維の水質浄化と水生生物の生育環境改善効果を生かすことは可能である。

Keyword: 環境保全, 水環境, 炭素繊維
GET PDF=08/08008-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.952-953 , 2008

発表番号 [10-P-26]

Influences of land and water use on the water quality of Shinotsu Canal

Mohammed Kamrul Hasan [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

篠津運河の水質に及ぼす水土利用の影響

○モハメド カムラル ハッサン [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

石狩川下流の篠津地域において,水土利用が水質環境に与える影響を検討するために, 2006年5月?2007年10月の期間,篠津運河最上流部から末端までの11地点で調査を行った。その結果,代かき期においては,SS濃度と水田面積に相関がみられ,積雪期及び融雪期においても特徴的な状況が認められた。篠津地域の水土利用は,運河と石狩川下流の水質環境に影響を及ぼしていることが明らかになった。

Keyword: SS, 土地利用, 水質
GET PDF=08/08P10-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2008

発表番号 [5-24]

Calibration and theoretical background of temperature dependences of ECH2O probes

SAITO Tadaomi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
FUJIMAKI Haruyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

ECH2O水分プローブの温度依存性の理論的背景と校正

○齊藤 忠臣 [鳥取大学乾燥地研究センター]
藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

誘電率水分計は土壌水分の非破壊経時モニタリングに不可欠なツールであるが,その出力値は,土壌の見かけの誘電率の温度依存性等に起因する,複雑な温度応答性を示すことが知られている.本研究では,静電容量法を採用した安価な誘電率水分計として知られるECH2O水分プローブに対し,出力値温度依存性校正法を適用し,その妥当性を評価すると同時に,得られた実験結果を元に,温度依存性の理論的背景について検討した.

Keyword: 水分移動, 誘電率水分計, 水資源開発・管理
GET PDF=08/08005-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2008

発表番号 [1-36]

The various technical problems annd countermeasures of subsurface damu

Nakazato ryouichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]
Nakama yuuichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]

世界に誇れる環境にやさしい地下ダムの技術的諸課題と対応策

中里 良一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
○仲間 雄一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]

沖縄県内では宮古島を始めとして、地下ダムによる水源開発が実施されている。各々の地下ダムは地質地下水条件、施工条件に特性があり、工法選定や工事実施上の課題も異なっている。今回、沖縄県内で施工された地下ダムの特徴や工事にあたっての課題と対応策等、地下ダムに関する技術的諸課題と対応策について報告する。

Keyword: 畑地灌漑, 地下ダム,  
GET PDF=08/08001-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2008

発表番号 [5-18]

Soil temperature affected by the amount hot water applied during hot water sterilization

OCHIAI HIROYUKI [MEIJI UNIVERSITY]
NOBORIO KOSUKE [MEIJI UNIVERSITY]
KITA NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]
KATO TAKAHIRO [MEIJI UNIVERSITY]

熱水投入量の違いによる地温の変化

○落合 博之 [明治大学]
登尾 浩助 [明治大学]
北 宣裕 [神奈川県農業試験センター]
加藤 高寛 [明治大学]

土壌消毒における臭化メチルの使用が全面撤廃となったことから、それに変わる環境への負荷の少ないものとして脚光を浴び始めた熱水土壌消毒について土壌中の水と熱の移動という観点から実際に効果的かどうかを検証した。

Keyword: 熱水土壌消毒, TDRプローブ, 土壌水分量
GET PDF=08/08005-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2008

発表番号 [9-52]

Animal waste treatment by using paddy rice as energy and forage crop

Shinohara Takashi [University of Tokyo]
Kato Chihiro [University of Tokyo]
Shimowada Yoshiki [University of Tokyo]
Kamachi Noriyuki [University of Tokyo]
Hoshikawa Akira [Hoshikawa Farm]
Nishimura Taku [University of Tokyo]

資源・飼料作物としての水稲を用いた家畜排せつ物浄化

○篠原 貴志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
下和田 嘉己 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
蒲地 紀幸 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
干川 明 [干川農場]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

畜産廃棄物を肥料として多収飼料イネを栽培する、資源作物水浄化システムの試行として、石垣島で現場実験を行った。2006年はクサホナミ、2007年はタポルリを栽培した。日長応答のためクサホナミはバイオマス生産量が低かったが、台湾原産のTaporuriは、移植後80日間で11〜15t/haの生物生産を示した。また、水田下層土の土中水の分析では、多肥投入による窒素の溶脱は無視できる結果となった。

Keyword: 植生浄化, 飼料イネ, 畜産廃棄物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2008

発表番号 [5-30]

Measurement of changes in soil carbon dioxide under rainfall events by using a gas permeable tubing

Endo Toshifumi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tokida Takeshi [JSPS Research Fellow,National Institute of Agro-Environmental Sciences]
Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

ガス透過性チューブを用いた降雨時の土壌中二酸化炭素濃度変動に関する研究

○遠藤 敏史 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
常田 岳志 [日本学術振興会特別研究員PD、農業環境技術研究所]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]

土壌からの温室効果ガス発生量を捉える際に、土壌中でそのガスがどのように発生・移動しているのかを知ることは重要である。本研究では、ガス透過性チューブを用いた土壌中二酸化炭素濃度連続測定装置を作成し、野外で連続測定を行った。その結果、降雨イベントに対する土壌中CO2濃度の応答が非常に素早いことが分かった。また、土壌に水分を添加する室内実験を行った際も、水分添加後CO2発生量の急激な増加が見られた。

Keyword: 土壌中CO2, 連続測定, 降雨イベント
GET PDF=08/08005-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2008

発表番号 [5-3]

Effect of water quality on critical coagulation concentration of Yello loess

Nishimura Taku [University of Tokyo]
Suzuki Mitsuo [Tokyo University of Agriculture and Technology]

水質が黄土の臨界凝集濃度に与える影響

○西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
鈴木 光雄 [東京農工大学大学院農学府]

中国甘粛省武威市で採取した黄土から粘土分を分画し、粘土鉱物分析ならびに臨界凝集濃度の測定を行った。黄土粘土はカオリナイトが主体であった。臨界凝集濃度は、純粋カオリンと比べてかなり低く、SAR=0、∞でそれぞれ0.4、2.9 mmolc/L程度であった。土中に存在する炭酸CaによるpH緩衝能とCaイオン供給があり、SAR=∞の溶液や蒸留水に対して、予想よりも分散し難い傾向を示した。

Keyword: 分散凝集, 炭酸カルシウム, SAR
GET PDF=08/08005-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.262-263 , 2008

発表番号 [2-15]

Effects of human relations between construction industry and attribution of directors and workers

Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine]
Matsumoto Satoshi [NATORI CO., LTD]

建設会社の農業参入に及ぼす農業との人的つながりの影響

○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
松本 聡 [株式会社なとり]

農業に参入した建設会社が農業とどのような人的つながりを有しているかを明らかにするために、青森県でアンケート調査を実施した。参入企業の経営者は農家出身者が中心であり、耕作している農地も経営者の所有地であるか企業の遊休地が大半である。農業部門従事者も既雇用の農家出身者が中心である。このように、参入企業は経営者・労働者双方で農業とのつながりを有しており、非参入企業にはない特徴となっている。

Keyword: 農業参入, 建設業, 人的関係
GET PDF=08/08002-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2008

発表番号 [9-30]

Evaluation of aerobically-digested slurry application effects on physico-chemical properties of soils

Jun Kuwabara [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Mitsuhiro Yokohama [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

曝気スラリー施用が土壌理化学性に及ぼす影響の評価

○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

北海道では広大な酪農地帯が分布し、家畜ふん尿を液肥として草地圃場に散布している。もともと家畜ふん尿には、有機物が含まれており、散布することで、長期的には土壌性状の改善をもたらす可能性がある。実圃場レベルで長期的調査を行い、曝気スラリー散布による土壌理化学性の経年変化を検証した。結果、曝気スラリー散布圃場表層において、腐植の集積、CEC増大、容積重の低下等、土壌理化学性改善効果が確認された。

Keyword: 曝気スラリー, 土壌理化学性, 腐植
GET PDF=08/08009-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.322-323 , 2008

発表番号 [3-12]

Explicit scheme for mixed form of Richards equation

Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Tomoki Izumi [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

Mixed-Form Richards式のための陽的スキームの開発

○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科]

水の質量保存を満たすMixed-Form Richards式に対して,空間に関して有限体積法を用いて離散化し,時間に関して陽解法である4次のRunge-Kutta法を用いて計算するスキームを提案する.圧力水頭ベースのRichards式をPicard法を用いた陰解法で計算する際に生じていた飽和付近での拡散数の増大による計算の不安定性は,このスキームにより解消され,かつ水収支も一致することが示された.

Keyword: 数値流体力学, 4次Runge-Kutta法, 質量保存
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2008

発表番号 [5-39]

Reduction of soil and nutrient losses by type of grass

Kawamura Sei [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Saeko Amai [Faculity of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Matito Mihara [Faculity of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

草本種の違いが植生帯の流出抑制効果に与える影響に関する研究

○河村 征 [東京農業大学大学院農学研究科農業工学専攻]
天井 沙江子 [東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科]
三原 真智人 [東京農業大学]

本研究では、日本在来種を含めた4種類の植生帯の違いが、土壌および窒素・リン成分の捕捉特性に与える影響について検討した。土壌と窒素・リン成分の分析から、トールフェスク区が裸地区に比べ高い流出抑制効果を発揮し、本実験における適切な草本種であると判断した。また、土壌と窒素・リン成分の対応関係から、植生帯は土壌の捕捉が富栄養化成分の流出抑制に繋がる効果的な方法であると判断できた。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 農地造成
GET PDF=08/08005-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2008

発表番号 [4-16]

Strength evaluation of waterway concrete structures by means of mechanical impedance measurement

Kubo Genki [Nitto Construction Co. Ltd]
Sakai Tomoaki [Applied Research Inc.]
Okada Kaneyoshi [Kitami Institute of Technology]
Gomi Shintaro [Abashiri Development and Construction Department]
Arakawa Jyun [Abashiri Development and Construction Department]

機械インピーダンス法による水路コンクリート構造物の強度推定

○久保 元樹 [日東建設株式会社]
境 友昭 [アプライドリサーチ株式会社]
岡田 包儀 [北見工業大学]
五味 慎太郎 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]
荒川 潤 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]

表面劣化を受けたコンクリートをリバウンドハンマで測定するには,劣化部を削り落としてから測定する必要があるが,水路構造物のように長大な構造物では,多大な時間と労力を要する.一方,表面状態の影響を軽減した強度指標値の算出が可能な機械インピーダンス法が最近実用化された.本論は,表面劣化を受けたコンクリートに対し,機械インピーダンス法が有効性を検討し,有用な結果が得られたのでこれを報告するものである.

Keyword: 機械インピーダンス, 圧縮強度, 表面劣化
GET PDF=08/08004-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2008

発表番号 [7-4]

Construction of Information Network System for Disaster Prevention

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

生物生息からみた土地利用状況判別の高度化および類型化

○小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

衛星データデータを用い生物生息に関連する土地被覆図を作成した。田植え前後と収穫前後後のランドサットデータを分類することにより、水田を水稲作田、転換畑、水田地帯の屋敷林、建造物等が分類できた。過去の田植え後の衛星データの分類結果から水田の耕作放棄地を抽出した。この他に、8月5日の衛星データを用い、鳥類の餌場や休憩地としての役割が考えられる水張り水田(休耕田)を抽出することができた。

Keyword: リモートセンシング, 生態系,
GET PDF=08/08007-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2008

発表番号 [7-40]

Influence of drainage channel improvement on environment of channel and fish fauna in the channel−Case study of drainage channel in Isawa, Oushu, Iwate−

NISHIDA_KAZUYA [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]
MITSUIO_YOSHITO [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]
MINAGAWA_AKIKO [National Institute for Rural Engineering]
TSUNODA_HIROSHI [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]
NISHIKAWA_HIROMI [Jikkyo Shuppan Co., Ltd.]
OHIRA_MITSURU [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]
SHONO_YOUHEI [Japan Engineering Consultants Co., Ltd.]
SENGA_YUTARO [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture]

農業排水路における水路改修が水路環境および魚類相に及ぼす影響−岩手県奥州市胆沢区の農業排水路を事例として−

○西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
満尾 世志人 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
皆川 明子 [農村工学研究所]
角田 裕志 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
西川 弘美 [実教出版株式会社]
大平 充 [東京農工大学大学院農学府]
庄野 洋平 [日本技術開発株式会社]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院大学院共生科学技術研究院]

本研究は,1998年から国営農地再編整備事業が進行中の岩手県奥州市胆沢区の農業排水路において魚類および水路環境のモニタリング調査を実施し,水路改修が水路環境および魚類相に及ぼす影響の解明を目的として行った.その結果,二面張りにした場合,魚巣ブロックの設置だけでは元の魚類相を回復することは困難であり,屈曲部を設けることにより寄洲および抽水・湿生植物帯の回復を計ることが有効であることが考えられた.

Keyword: 農業排水路, 水路改修, 生態系配慮工法
GET PDF=08/08007-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2008

発表番号 [5-19]

Temporal changes of heat, water and solute movement under the heat water sterilization in a green house

Kato Takahiro [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Kita Nobuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]
Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]

熱水土壌消毒時における熱・水分量・溶質の経時変化

○加藤 高寛 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
北 宣裕 [神奈川県農業技術センター]
落合 博之 [明治大学農学部]

有望な臭化メチル代替土壌消毒法として注目されている熱水土壌消毒では、圃場に熱水を投入することで地温を上昇させ土壌病害虫の防除を行う。熱水土壌消毒の課題のひとつに熱水投入量の問題がある。必要な熱水投入量は決定するのが難しく、最適な熱水投入量を決定する方法は未だ確立されていない。そこで、本研究では熱水土壌消毒時における熱に加え、水・溶質移動も測定し適切な熱水土壌消毒管理のためのデータを収集した。

Keyword: 熱水土壌消毒, TDR, 土壌水分量
GET PDF=08/08005-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.254-255 , 2008

発表番号 [2-11]

Study on Regional Leaders Promotion and Support in Korea farm village

YOU_Hag-yeol [Chungnam Development Institute]
CHO_Young-jae [Chungnam Development Institute]
SENGA_Yutaro [Tokyo Univ. of Agr. And. Tech]

韓国農村における地域リーダー育成および支援に関する研究

○劉 鶴烈 [忠南発展研究院]
帖 ̄忘 [忠南発展研究院]
千賀 裕太郎 [東京農工大学]

韓国では、2004年より中央政府,地方自治体、民間団体が多様な農村地域リーダー育成プログラムを開発、普及を始めた。例えば、「農村開発人力育成教育」、「韓国地方分権アカデミー」、「マウル事務長支援制度」などがある。これらの政策によって農村地域の人材不足、住民力量低下の問題解決に成果が出始めている。その理由は,教育方式が一方的な講義方式から、ワークショップ、分科討論、住民発表に変わったことである。

Keyword: 地域リーダー, 事務長支援制度,
GET PDF=08/08002-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.934-935 , 2008

発表番号 [8-P-17]

The topographical effect on the distribution of soil properties and glass yield on the pasture

kashiwagi junichi [hokkaido university graduate school ]
oono hiroyuki []
hirii tadato []
maruyama kenji []

採草地における土壌及び牧草生育と地形変化の関連性

○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
大野 洋幸 [北海道大学農学部]
堀井 惟人 [北海道大学大学院農学院]
丸山 健次 [財団法人北海道農業開発公社]

草地内の地表面の起伏は、土壌理化学性や牧草生育のバラツキに影響を及ぼしていると考えられてきたが、その実態は明らかにされていない。そこで調査を行ったところ、牧草収量や草種割合は土壌理化学性よりも地形条件と強い関連性を示し、地形解析によってそれらの分布を推定することが可能であった。草地の高度利用のため地形改修が行われているが、土壌や牧草生育の均質化の面でも有効な手段となることが実証された。

Keyword: 圃場整備, 土壌の物理化学的性質, 土壌環境と植物根系
GET PDF=08/08P08-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2008

発表番号 [1-42]

Regulating Function of a Farm Pond in Pressured Pipeline Paddy Irrigation System Reusing Self Drain

SHIMODAIRA Tetsuya [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

還元水利用型水田パイプライン灌漑におけるファームポンド調整機能

○下平 哲也 [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

還元水利用型の水田ポンプ−パイプライン灌漑において,現地にて用水利用の実態を調査した。ポンプ運転の時間を操作することにより,各農家の水管理労力を大幅に軽減させる灌漑方法が可能となる。一方,用水利用の計画論上,還元水を利用することにより得られる効果は2項目が考えられる。一つ目は幹線取水量の節減であり,二つ目はFP容量の節減である。これらの効果は還元水の流出特性によって大きく影響される。

Keyword: 灌漑施設, 水田灌漑, 用水管理
GET PDF=08/08001-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.256-257 , 2008

発表番号 [2-12]

Comparison between a WUA and two IWUGs? Case studies in the Chao Phraya Delta, Thailand

TEAMSUWAN Vipob [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]

水利組合および水利組合連合の管理運営の比較−タイ国チャオプラヤデルタにおける事例−

○TEAMSUWAN Vipob [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

タイ国における参加型水管理の導入の歴史は古いが、設立された農民水管理組織(WUO)の活動は十分とはいえない。本研究は、WUGとIWUGが同時に設立されたコカティアム地区及び国王からその活動が表彰された二つの地区(一つは揚水灌漑)を対象に、その水管理システムを比較検討した。揚水灌漑地区の成功要因は、乾期の灌漑に先立って灌漑面積を登録するとともに事前に費用の一部を支払う等、契約の考え方が組み込まれていることである。

Keyword: 水管理, 水利組合連合, タイ王国
GET PDF=08/08002-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2008

発表番号 [9-50]

Hydrochemistry of a mire pool in an agricultural watershed

Kizuka Toshikazu [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University・JSPS Research Fellow DC]
Yamada Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Hirano Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Niwa Ichiro [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

農業流域における泥炭地湖沼の水文化学環境の実態

○木塚 俊和 [北海道大学大学院農学院・日本学術振興会特別研究員DC]
山田 浩之 [北海道大学大学院農学研究院]
平野 高司 [北海道大学大学院農学研究院]
丹羽 一郎 [北海道大学大学院農学研究院]

周囲の農地開発が著しい石狩泥炭地の宮島沼を対象に,水収支と水質の現状を調べた.その結果,営農に伴う水門操作によって,非灌漑期に湖水位が大きく低下した.灌漑期においては灌漑用水の流入によって湖沼を出入りする水量が多く,水収支の大部分を水路流入出水が占めていた.宮島沼の水文化学環境は,営農に伴う水管理の影響により,健全な泥炭地湖沼とは大きく異なることが示唆された.

Keyword: 水質, 農地排水, 水収支
GET PDF=08/08009-50.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2008

発表番号 [9-17]

Effect of Infiltration Rate on Denitrification in a Ponded Soil Column

WATANABE Satoko [Graduate School of Agriculture, Kyoto]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto]
HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture, Kyoto]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto]

浸透速度が湛水土壌の脱窒特性に及ぼす影響

○渡部 慧子 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

農耕地からの硝酸態窒素流出による地下水汚染や湖沼の富栄養化対策として排水路堰上げが検討されている.排水路堰上げにより浸透速度が低下,脱窒特性が変化し,脱窒量が増加する効果が期待される.本研究では浸透速度が脱窒速度に及ぼす影響を検証するため浸透速度が異なる脱窒過程の室内湛水土壌カラム実験を行った.その結果、浸透速度が100〜450mm/dayの範囲で、浸透速度低下による脱窒率の上昇が見られた。

Keyword: 脱窒, 浸透速度, 水田土壌
GET PDF=08/08009-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2008

発表番号 [5-21]

Snow removing effect to the soil water flux below frozen layer

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hasegawa Shuichi [Hokkaido University]
Arima Junichi [Hokkaido University]
Suzuki Shinji [Tokyo University of Agriculture]
Kuwao Kazunobu [Hokkaido University]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

除雪処理による土壌凍結層の発達が下層の土壌水分移動に与えた影響

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
長谷川 周一 [北海道大学]
有馬 純一 [北海道大学]
鈴木 伸治 [東京農業大学]
桑尾 和伸 [北海道大学]
広田 知良 [北海道農業研究センター]

除雪を行い40cmまで凍結層が発達した試験区(除雪区)と雪の断熱効果により10cmまで凍結層が発達した試験区(対照区)を設置し、凍結層の発達に伴い下層から凍結層に移動する水分量を比較した。除雪処理を行った25日間に深さ40cmにおいて除雪区で20mm、対照区で4mmの水が移動するなど、浅い層で顕著な違いが認められた。一方、同期間の深さ95cmの鉛直上向きの水移動量は除雪区でも1mmと小さかった。

Keyword: 水分移動, 凍上・凍結, 気候変動
GET PDF=08/08005-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2008

発表番号 [2-21]

Restoration on terraced Paddy Fields and Ponds after the Chuetu Great Earthquake Disaster in Aikawa area,Kawaguchi town(2)

IKARASHI Keisuke [Grad. Scool of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
UCHIKAWA Yoshiyuki  [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
MURAKAMI Kei [Grad. Scool of agr, Shinshu Univ. ]
MORISHITA Kazuo [Fac. of eng, Kagawa Univ.]

中越大震災後における棚田・ため池の復旧とその後の状況―川口町相川地区の事例(2)―

○五十嵐 啓介 [信州大学大学院農学研究科]
木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]
村上 啓 [信州大学大学院農学研究科]
森下 一男 [香川大学工学部]

中山間地域に甚大な被害を与えた中越大震災から3年半が経過した。復旧区画では作付けや養鯉が再開されている。川口町相川地区を対象に、棚田・ため池の復旧とその後の状況を検討した。これらの区画は災害復旧事業や手づくり田直し等支援、自力により復旧された。復旧区画の中には未だに手直しを要する区画が存在する。地震被害への対応は復旧事業等だけでは不十分な場合が多く、これらは今後の土地利用にも影響を与えるだろう。

Keyword: 中越大震災, 棚田・ため池, 災害復旧事業
GET PDF=08/08002-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.234-235 , 2008

発表番号 [2-1]

Actual Condition of Seki (irrigational management system) and Land Use in the Obasute Terraced Paddy Fields

TAKESHITA Eishin [Grad. School of agr,Shinshu Univ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
UCHIKAWA Yoshiyuki  [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

姨捨棚田における堰の実態と土地利用

○竹下 英臣 [信州大学大学院農学研究科]
木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]

姨捨棚田では,水利組合によって水利施設の維持管理が行われている。水利組合による維持管理の実態と土地利用,特に荒廃化の関係について検討した。組合が存在する区域では,荒廃地の割合が,存在しない区域に比べて低率であった。これらの組合は荒廃化への取り組みとして,様々な活動を行っている。しかし,水利組合の解散や各組合の活動内容の差異,等の様々な問題も生じている。そのため,今後も継続して検討する必要がある。

Keyword: 姨捨棚田, 荒廃化, 堰
GET PDF=08/08002-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2008

発表番号 [7-38]

APPLICABLE POSSIBILITY OF HEP IN JAPAN ~HYNOBIOUS NEBULOSUS LIVING IN TSU CITY, FOR EXAMPLE~

Yamazaki Shogo [Faculty of Bioresources Mie University]
Tanizaki Kazuhito [Faculty of Bioresources Mie University]
Ohno Ken [Faculty of Bioresources Mie University]

日本におけるHEPの適用可能性 〜三重県津市に生息するカスミサンショウウオを例として〜

○山崎 将吾 [三重大学生物資源学部]
谷崎 一仁 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

カスミサンショウウオを含む希少種の生態系の定量的な評価手法は日本で確立されていない。そこで、アメリカ等で生態系の定量的な評価手法として使われているHEPを用いて、三重県津市に生息するカスミサンショウウオの生態系を評価する。これによりHEPを日本に適用することが可能であるか、また適用するためにはどのような課題があるかということを検証した。

Keyword: カスミサンショウウオ, HEP, 定量的評価
GET PDF=08/08007-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2008

発表番号 [2-4]

Preservation and Improvement of Landscape in Rural Area~The effect of various landscape elements on terraced paddy field landscape~

Tashima Waki [Faculty of Bioresources Mie University]
Kobayashi Atsuko [Faculty of Bioresources Mie University]
Ohno Ken [Faculty of Bioresources Mie University]

農村地域における景観の保全と整備〜棚田景観における景観構成要素の影響について〜

○田島 和希 [三重大学生物資源学部]
小林 敦子 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

近年、高度経済成長を背景とした農村景観の悪化が懸念されている。本研究では農村景観の中でも棚田に着目し、その景観構成要素について解析することで、景観と景観構成要素の関係性を明らかにした。また、今後の農村景観保全への取組みにおいて配慮されるべき景観構成要素を提示した。

Keyword: 農村地域, 景観構成要素, 棚田
GET PDF=08/08002-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2008

発表番号 [1-45]

The Actual Situation of irrigation for the Fruit Farm

SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

果樹園における灌漑実態

○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

畑地灌漑における効率的な水利用を考慮するために,和歌山県みなべ町南紀用水地区の梅林においてファームポンドの水収支を1時間単位で測定した.灌水量の多い日には,1日に2回のピークが確認されたが,施設の持つ給水能力と比較すると灌漑期間全体を通じて需要を十分に賄えていることが示された.また,ファームポンドによって発現した調整容量からは,需要の少ない期間では,より効率的な灌漑が実施できる可能性が示唆された.

Keyword: ファームポンド, 灌漑計画, ウメ
GET PDF=08/08001-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2008

発表番号 [5-28]

Effect of temperature, moisture and carbon content on carbon mineralization of Japanese forest andosols.

Yoshida Taisuke [Graduate School of Public Policy, The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Faculty of Business Administration, Toyo University]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

温度、水分、および炭素含量が森林黒ボク土の二酸化炭素放出に及ぼす影響

○吉田 泰輔 [東京大学公共政策大学院]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
関 勝寿 [東洋大学 経営学部]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]

本研究では、炭素含有率の高い西東京市の森林黒ボク土(深さ0-5、5-10、10-15 cm)における二酸化炭素放出の温度・水分依存性を検討した。二酸化炭素放出速度は表層に近いほど大きく、温度上昇に伴い指数関数的に増大し、土壌水分の増加に伴い増大した。Q10値は2.76-3.52の値を示した(平均値は3.23)。また、二酸化炭素放出速度は全炭素量と指数関数的関係にあり、微生物数と線形関係にあった。

Keyword: 二酸化炭素, 温度, 土壌水分
GET PDF=08/08005-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2008

発表番号 [9-56]

Evaluation Methods of Biomass Total Use Scenario on Ecology and Costs

doi kazuyuki [Naigai Engineering Co.Ltd.]
nakagami ken'ichi [Ritsumeikan University.]
morimoto hidetsugu [Kyoto University.]
yuyama yoshito [National Institute for Rural Engineering.]

バイオマス総合利活用シナリオの環境・経済評価手法

○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
仲上 健一 [立命館大学]
森本 英嗣 [京都大学]
柚山 義人 [農村工学研究所]

物質収支,経済収支,エネルギー収支,温室効果ガス増減に着目してバイオマス利活用の変換技術別の原単位を収集・整理し,複数の変換技術を組み合わせた総合的利活用シナリオを分析するための「バイオマス総合利活用評価モデル」を構築した。このモデルを使って既存のバイオマスタウン構想を多数分析し,バイオマス利活用状況をランク分けすることで新たな検討地域のシナリオを相対的に評価できる手法を開発する。

Keyword: バイオマスタウン, 物質循環, 環境経済評価
GET PDF=08/08009-56.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2008

発表番号 [1-5]

Seeking water management practices to mitigate the emission of greenhouse gases from a rice paddy field using DNDC model

Kato_Takashi [School of Agriculture, Meiji University]
Tokumoto_Ieyasu [Texas A&M University]
Yazaki_Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio_kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

温室効果ガス発生を抑制する水田水管理のDNDCモデルによる探査

○加藤 孝 [明治大学農学部]
徳本 家康 [テキサスA&M大学]
矢崎 友嗣 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

近年、温室効果ガスの排出量の急激な増加により地球温暖化が進行している。温室効果ガスのメタンや亜酸化窒素の排出量はわずかであるが、その温室効果は無視できない。水田はメタン、亜酸化窒素の発生源となっており、水田からのガス発生の抑制が地球温暖化防止に大きな意味を持つと考えられる。本研究ではDNDCモデルを用いて、収量を減らさずに水田における温室効果ガスの発生を最小に抑えるような水管理を探査した。

Keyword: DNDCモデル, 水田灌漑, 温室効果ガス
GET PDF=08/08001-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2008

発表番号 [9-51]

Effect of Peat Subsidence to its Carbon Content

SUZUMURA Taichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
TAKADA Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]

泥炭地盤沈下の炭素含有率への影響

○鈴村 大地 [北海道大学大学院農学院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
高田 雅之 [北海道環境科学センター]

サロベツ泥炭地では農地と農地に隣接する湿地の一部で排水にともなった地盤沈下が生じている。隣接する農地1地点と湿地2地点で泥炭層のC,N含有率とCN比の変動を分析した。C含有率は40〜60%,N含有率は1〜3%で推移した。CN比は深部で標高と正の相関があり,嫌気的分解による炭素量の減少によるとみられる。農地と排水路に近い湿地では、表層部のC含有率およびCN比に差異があり,沈下が炭素量に影響していた。

Keyword: 泥炭地湿原, 沈下, 炭素含有率
GET PDF=08/08009-51.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.974-975 , 2008

発表番号 [12-P-37]

Supporting and Cooperating to promote the policy for conservation of farmland, water and environment in rural area, by national land-improvement project office

Muneoka Kazumasa [Mogamigawa-Karyu-Engan Irrigation Project Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, M.A.F.F.]
Nakai Masashi [Mogamigawa-Karyu-Engan Irrigation Project Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, M.A.F.F.]
Sato Shoetsu [Mogamigawa-Karyu-Engan Irrigation Project Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, M.A.F.F.]
Suda Ryuji [Mogamigawa-Karyu-Engan Irrigation Project Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, M.A.F.F.]

国営事業所の農地・水・環境保全向上対策への支援・協力について

宗岡 一正 [最上川下流沿岸農業水利事業所]
○中井 雅 [最上川下流沿岸農業水利事業所]
佐藤 章悦 [最上川下流沿岸農業水利事業所]
須田 隆嗣 [最上川下流沿岸農業水利事業所]

東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所では、平成19年度から本格的に実施された「農地・水・環境向上対策」の推進に関し、平成17年度から3年間支援・協力してきた。これまでの活動と今後の支援・協力に向けての留意点を整理してみると「常識的な事柄」が多かった。しかし、これらは単に知識として得たものではなく支援活動を通じて実感したものである。事業所としてもこれまでの経験を活かし地域の発展に貢献できるよう努力したい。

Keyword: 農地・水・環境保全向上対策, 国営事業所, ワークショップ
GET PDF=08/08P12-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.296-297 , 2008

発表番号 [2-32]

Effectiveness of Educational Activity for Separate Collection of Raw Garbage Suitable to Methane Fermentation at Rural Communities

MIHARA Yukimune [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
UEKI Hirokazu []
OKANIWA Yoshiyasu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
NAKASHIMA Yasuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
SIBATA Hirohiko []
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

農村地域におけるメタン発酵用生ごみ分別回収の啓発活動の有効性

○三原 千宗 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
植木 博数 [東京大学農学部]
岡庭 良安 [社団法人地域資源循環技術センター]
中嶋 康博 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
柴田 浩彦 [社団法人地域資源循環技術センター]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農村バイオマス利活用の一つである生ごみからのメタン発酵施設実用化に向けてはランニングコスト縮減と社会的便益が必要であり、本研究では分別の面倒や匂いといった問題の中で、農村地域に介入し、行政に頼らずいかに効率よく生ごみ回収率を上げていくか、同時に、住民の意識・知識向上による自発的な行動を促せるかを農村のネットワークに着目して、啓発活動を行い、その有効性を検討した。

Keyword: メタン, 農村社会, 生ごみ
GET PDF=08/08002-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2008

発表番号 [3-24]

Monitoring and Evaluation of the Flood Mitigation Capacity in Dry Terrace Field

Hideki Tsuji [Graduate School of Agric. and Life Sciences]
Yuji Imanishi [Graduate School of Agric. and Life Sciences]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agric. and Life Sciences]
Koshi Yoshida [Graduate School of Agric. and Life Sciences]

台地畑における洪水緩和機能の測定と評価(農地の洪水緩和の研究3)

○辻 英樹 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
今西 雄二 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

畑地の洪水緩和機能を定量的に評価するため、銚子市赤塚町の台地上の畑地帯2.0haを対象として水文観測を行った。得られた流量データより流域の水文特性を表すタンクモデルを同定し、これを基に降雨パターンに依存しない洪水緩和機能の評価指標であるピーク流量緩和時間を算出した。ピーク流量緩和時間を他流域と比較した結果、対象地とした台地上の畑地の洪水緩和機能は水田や樹林地・植林地に比べて大きいという結論を得た。

Keyword: 洪水流出, 流出特性, タンクモデル
GET PDF=08/08003-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2008

発表番号 [6-25]

Comparison of analysisi results by several codes for dynamic response analysis

Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]

複数の解析コードによる動的有効応力解析結果の比較

○林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]
向後 雄二 [東京農工大]
増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]
田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]

平成17年3月に「大規模地震に対するダム耐震性能照査指針(案)・同解説」が示され、農業用ダムにおいても耐震照査の実施が検討されている。そこで、土地改良事業計画設計基準 設計「ダム」技術書フィルダム編及び土地改良施設耐震設計の手引きに記載されている解析手法のうち3つの動的有効応力解析コードを用いて、振動実験及び実ダムでの事例についてシミュレーションを実施し、その結果の比較検討を行った。

Keyword: フィルダム, 耐震照査, 動的有効応力解析
GET PDF=08/08006-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2008

発表番号 [1-24]

Application of Indicators to Assess Salinization Threat to Sustainability of Irrigated Agriculture in Luohui Irrigation Scheme, China

Solomon Habtu [Japan Society for the Promotion of Science]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]

中国・洛恵渠灌区における灌漑農業の持続性のための塩類化評価指標の適用

○Solomon Habtu [日本学術振興会]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]

中国・洛恵渠灌区東部地区では1950年代の灌漑開始当初から塩類集積が問題となっている。果樹、小麦、綿花が栽培されており、近年果樹面積が増加している。本研究では複数の指標を用いて灌区における塩類化の程度を空間的に評価した。その結果、灌区中央部の地下水のECとSARは共に高く、また地下水位も上昇しているため、塩類化の危険度が非常に高いことが判明した。このため耐塩性の低い果樹の減収が予想される。

Keyword: Luohui Irrigation Scheme, Groundwater, Salininization
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.970-971 , 2008

発表番号 [11-P-35]

Construction of database on spring water and the spatial distribution of spring water quality in Tottori Prefecture

Suzuki Kentarou [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Isobe Mari [Faculty of Agriculture, Tottori University]

鳥取県における湧水データベースの構築と水質の空間分布

○鈴木 謙太郎 [鳥取大学大学院農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
磯部 茉里 [鳥取大学農学部]

鳥取県には名水百選に選ばれた米子市の天の真名井をはじめ多くの湧水が点在している。本研究では、鳥取県の湧水の健全な保護・保全に役立てるために湧水データベースを構築し、水質分布特性について考察を行なった。

Keyword: 湧水, 親水, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2008

発表番号 [4-17]

Estimation of the Coefficient of Roughness for Irrigation Canals by Transcription Method for Concrete Surface

Uchida_Kohichi [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]
Ishida_Masao [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]
Ogawa_shoichi [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]

コンクリート開水路の表面形状測定による粗度係数の評価

○内田 晃一 [太平洋セメント株式会社]
石田 征男 [太平洋セメント株式会社]
小川 彰一 [太平洋セメント株式会社]

簡易的な測定法により、コンクリート水路の粗度係数を得ることができるか検討した。粗度係数が既知の材質に対して、粘土で表面形状を写し取り、レーザー変位計で測定したデータを処理し、性能指標値に変換して粗度係数との相関を調べた。結果、性能指標値として標準偏差および算術平均粗さが粗度係数と良い相関があり、本方法により粗度係数が簡易に推定できる可能性が示唆された。

Keyword: コンクリート水路, 粗度係数, 摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2008

発表番号 [2-23]

Relationship between depopulation/aging and socioeconomic activities in rural communities in the Tohoku region

takahashi junji [National Institute for Rural Engineering]
saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]

東北農山村における過疎化・高齢化と社会経済活動の関係

○高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]
斉藤 信也 [荘銀総合研究所]
石川 敬義 [荘銀総合研究所]

限界集落化を抑制し集落再生を図るためには、地域経済、過疎化・高齢化、地方財政、公共サービスなど、相互に関係する事象を一体的に扱い、活力低下の構造を把握して対策を講じていく必要がある。ここでは、山形県の農山村を対象として、地域の社会経済的な変化が活力低下・過疎化に及ぼす影響要因にかかる統計手法による分析結果及び人口減少に比例して減少できない公共サービスのコスト分析結果を報告する。

Keyword: 限界集落, 地域経済, 公共サービス
GET PDF=08/08002-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2008

発表番号 [1-23]

Analysis of water and salt dynamics in irrigated field in arid region by measurement of stable isotopes of hydrogen and oxygen

NAKAO CHIAKI [Graduate school of environmental science, Okayama university]
AKAE TAKEO [Graduate school of environmental science, Okayama university]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Kume Takashi [Arid Land Research Center, Tottori University]

水素,酸素安定同位体比測定による乾燥地灌漑農地の水・塩分の動態分析

○中尾 千晶 [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [鳥取大学乾燥地研究センター]

中国内蒙古河套灌区を対象に,用排水路および地下水中の塩分組成および水の安定同位体比を計測し,各排水ブロックでの蒸発率および洗脱効果係数を算定した.灌漑水の蒸発率は平均0.53%,地下水の蒸発率は平均1.46%であった.また,排水は下流に向かって蒸発率が増加し,最下流では8.8%であった.また,排水ブロックごとの洗脱効果係数を算定したところ,0.21〜0.69,平均0.40となった.

Keyword: 安定同位体比, 灌漑, 洗脱効果係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2008

発表番号 [5-31]

Estimation of air permeability of soil based on the principle of sound resonance

FUKADA Kotaro [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
Mitsuno Toru [Professor Emeritus at Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
NISHIZU Takahisa [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]

音波の共鳴現象を利用した土壌の通気性の評価

○深田 耕太郎 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学名誉教授]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
西津 貴久 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

音波の共鳴現象を利用して試料の通気性を評価することを目的とした.試料とパイプを接続した実験装置を用いて,共鳴が起きたときの周波数を求め,試料の空気量との関係について調べた.そして,共鳴の条件式を用いて振動に対する抵抗の大きさを推定し,ダルシーの法則を用いて通気係数に変換した.得られた通気係数は測定値と線形な関係を示した.試料内の振動に対する抵抗を知ることで通気性を評価できる可能性がある.

Keyword: 音波, 土壌空気, 通気性
GET PDF=08/08005-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2008

発表番号 [8-3]

Fluctuations in Heavy Metals Concentrations in the Agricultural Water of Drainage Canals in a Paddy Field Block

hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
yoshinaga_ikuo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
miura_asa [National Institute for Rural Engineering]
hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]
takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]

水田灌漑ブロックにおける農業排水路中の重金属濃度の変化

○人見 忠良 [農村工学研究所]
吉永 育生 [九州沖縄農業研究センター]
三浦 麻 [農村工学研究所]
霤帖々治 [農村工学研究所]
睫據ゞ治 [農村工学研究所]

亜鉛(Zn)が水質環境基準に設定され,環境水における重金属動態が水生生物の生息環境の保全とういう観点から調査研究が進められつつある.本報ではZnおよびカドミウム(Cd)の水田灌漑ブロック内の農業排水路における濃度変化について報告する.ZnおよびCdは懸濁態として排水路内を移動していたと推定され,水田へ灌漑水が供給され始めた灌漑期間初期では堆積物のフラッシュと考えられる濃度上昇が確認された.

Keyword: 環境保全, 水環境, 水質
GET PDF=08/08008-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2008

発表番号 [8-8]

Activity of Denitrification in the Mud-Tidal flat of the Interior Part of Ariake Sea

Koga_Akane [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Seguchi_Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Koriyama_Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海奥部泥質干潟域における脱窒活性について

○古賀 あかね [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

本研究は、有明海奥部泥質干潟における脱窒特性を明らかにすることを目的とし、特に脱窒菌群の生息分布及び脱窒活性の季節推移やそれらと底質環境との関係などについて、調査及び実験データを基に検討、考察した。その結果、脱窒活性は、その作用を担う脱窒菌の数量のみに影響されるのではなく、泥温やEhなどの環境的要因及び炭素源である底質中の有機物量、基質となる窒素酸化物などによって複合的に影響されることが把握された。

Keyword: 有明海, 干潟, 脱窒
GET PDF=08/08008-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2008

発表番号 [5-17]

Field management against overpercolation in winter flooding - non-tilled rice culture system on the coast of the Ariake Sea.

NAKANO Keiko [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
KUBOTERA Hideo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
SUMIYOSHI Tadashi [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

有明海沿岸地域における冬期湛水−不耕起水稲作体系の漏水防止管理方法

○中野 恵子 [九州沖縄農業研究センター]
久保寺 秀夫 [九州沖縄農業研究センター]
住吉 正 [九州沖縄農業研究センター]

有明海沿岸クリーク地帯への冬期湛水〜不耕起水稲作導入に際しては、圃場の漏水が問題となる。この防止策として冬期湛水前の代かきや耕耘の効果を調べた。不耕起区、耕耘区および代かき区の3区を設け、冬期入水期間中の部分的な日減水深と区全体の湛水状況を確認した。また土壌薄片による構造観察を行った。耕耘は部分的には過剰な降下浸透を抑制するが、区全体の湛水維持のためには代かきが必要であることが示された。

Keyword: 日減水深, 土壌構造, 代かき
GET PDF=08/08005-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2008

発表番号 [5-27]

Effect of soil moisture on the behavior of soil carbon dioxide gas

UCHIDA Kumiko [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
FUJIKAWA Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
SUZUKI Yuta [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
TANAKA Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
SATO Kouichi [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]

土壌水が土壌二酸化炭素ガスの挙動に与える影響

○内田 空美子 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医学部]
藤川 智紀 [農村工学研究所]
鈴木 祐太 [北里大学獣医学部]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医学部]

青森県十和田市の採草地とデントコーン畑において,土壌水が土壌CO2ガスの挙動に与える影響を検討した.その結果,深さ30cmを境に上層と下層の降雨前後におけるCO2ガス濃度の増減を植物根や土壌微生物の呼吸の活性,拡散阻害,および土壌水へのCO2ガスの溶解から土壌水による影響を分類することができた.さらに,それらが生じる環境条件(降水量,体積含水率,温度)を示し,土壌水の浸透の違いによりCO2ガスの挙動が大きく異なることがわかった.

Keyword: 土壌CO2ガスの挙動, 土壌水, 浸透
GET PDF=08/08005-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.226-227 , 2008

発表番号 [1-46]

Preventive Irrigation of the Wind-blown Sand in the Sand Dune Field

HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]
SENGE Masateru [Gifu University]
ITOU Kengo [Gifu University]

砂丘地露地畑の飛砂防止栽培管理用水

○橋本 岩夫 [石川県立大学]
千家 正照 [岐阜大学]
伊藤 健吾 [岐阜大学]

日本海沿岸砂丘地の露地畑で,3〜4月,スイカ圃場作り前の飛砂防止灌水を調査した。灌水日の1時間毎の気象値から,有意水準 5%の閾値(最高気温>9.4℃,最小相対湿度≦45%,最大風速≧4.7m/s)の該当日を,過去15ヶ年の記録から求めると,3月は 5日(実際は2日),4月は 13日(実際は5〜8日)で,実際よりも多い日数となった。差異の原因は,圃場作り後は飛砂防止効果も有る「定植準備灌水」に移行するためと考える。

Keyword: 栽培管理用水, 飛砂防止灌水, 砂丘地畑
GET PDF=08/08001-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2008

発表番号 [4-37]

Application of Direct Spraying ECC Retrofitting Irrigation Canal

uchida Takeshi [KAJIMA Technical Research Institute]
hiraishi masanori [KAJIMA Technical Research Institute]
sakata noboru [KAJIMA Technical Research Institute]
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Mori Takehisa [National Institute for Rural Engineering]

高靱性セメント複合材料を用いた吹付け補修工法の農業用水路への適用

○内田 雄士 [鹿島建設技術研究所]
平石 剛紀 [鹿島建設技術研究所]
坂田 昇 [鹿島建設技術研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

農業水路の補修材料には,目地部やひび割れ部の開口幅の変動に伴うひび割れ追従性が求められる。本研究では,それらの変動に対し,追従することが期待されるひび割れ分散性に優れた高靱性セメント複合材料(ECC)を用いた実証実験を行なった。結果,用水路目地部において,ひび割れ追従性の向上を目的とした無付着区間および圧縮応力の軽減を目的とした箱抜き部を設けることにより,目地部の変動幅の抑制が可能となった。

Keyword: 特殊コンクリート, 工法・施工, 水理構造物
GET PDF=08/08004-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2008

発表番号 [8-9]

Relationship Between DO and Vertical Diffusion Coefficient , Oxygen Consumption rate in the Western Interior Parts of Ariake Sea

ISHITANI Tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science,Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]

有明海奥部西岸域における底層DOと鉛直拡散係数及び酸素消費率の関係

○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]

本研究では,2007年夏季に実施した現地観測により得たデータと,二層ボックスモデルを用いて,有明海奥部西岸域における,底層DO濃度に対する鉛直拡散係数及び酸素消費率の影響度について考察した.その結果,底層DO濃度及び貧酸素化時間と鉛直拡散係数及び底層の酸素消費率との関係性,また,底層DO濃度及び貧酸素化時間に及ぼす鉛直拡散係数及び底層の酸素消費率の影響度の概略が把握された.

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 二層ボックスモデル
GET PDF=08/08008-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2008

発表番号 [5-20]

Winter Monitoring of Field in Cold Upland using Field-Server

KOJIMA YUKI [The University of Tokyo]
MITSUISHI SHOICHI [The University of Tokyo]
MIZOGUCHI MASARU [The University of Tokyo]

フィールドサーバによる高冷地畑の冬期モニタリング

○小島 悠揮 [東京大学]
三石 正一 [東京大学]
溝口 勝 [東京大学]

高原キャベツの生産地として名高い群馬県北部地方の畑地では、融雪期における土壌侵食が深刻な問題となっている。本研究では、近年開発中の農地モニタリングシステムと従来の測定法を組み合わせて、冬期畑土壌の地温・土壌水分量変動の特徴を分析した。その結果、地温・土壌水分量変動は、積雪状況による影響を大きく受けた。また、フィールドサーバの視覚情報によって冬期畑における土壌水分動態をよりリアルに知ることができた。

Keyword: フィールドサーバ, 土壌水分, 地温
GET PDF=08/08005-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2008

発表番号 [5-23]

Measuring temporal changes in ponding depth in a rice paddy field using time domain reflectometry

Shoji Yuki [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
Yazaki Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji university]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji university]

TDR法による水田湛水深の経時測定

○庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]
矢崎 友嗣 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

水田の湛水深と土壌水分量は、水田における温室効果ガスの動態に影響を及ぼす。土壌水分測定の際にTDR法で湛水深を測定することができれば、測器の数を減らすことができるため、野外測定には好都合である。本研究では、水田においてTDR法と圧力式水位計で湛水深を測定し、比較を行った。湛水深が大きいとき、TDR法と圧力式水位計で測定した水深はよく一致した。

Keyword: TDR法, 湛水深, 連続測定
GET PDF=08/08005-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2008

発表番号 [9-11]

Effect of soil salinity content on salinity tolerant characteristics of halotorerant plant

SAKAI_MAMI [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
KOBAYASHI_KOJI [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
IWAMA_KENNJI [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
YABE_KSTSUHIKO [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

土壌中の塩分量と耐塩性植物ケイリュウの耐塩特性の関係

○堺 麻実 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
小林 功二 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

塩類集積地を想定した環境下において、塩がケイリュウの生長にどのように影響するのかを調べ、また、ケイリュウの耐塩限界を調べた。試験は、はじめに所定濃度に調整したNaCl溶液を用いて、土壌に塩類を蓄積させて行った。その結果、土壌中の塩分濃度が0%の試験区と比較した場合、1%では最大新条伸長量が抑えられる一方、地際幹直径の肥大量は0%に比べて1.5倍となった。耐塩限界は根の位置の土壌の塩分濃度に左右されることがわかった。

Keyword: 環境保全, 土壌, 土壌改良
GET PDF=08/08009-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2008

発表番号 [4-10]

Temperature Changes of Concrete Slabs with Different Covering State

Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]

被覆状態の異なるコンクリートスラブの温度変化

○中園 健文 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]

本研究では冬季における緑化の効果を把握するために,外気へ露出したスラブや異なる植物で被覆したスラブの下部に空間を施した供試体を作製し温度計測を行った.その結果,外気へ露出した場合は日射や外気温に応じた温度変化になること,植物で被覆すると日射の遮断や蒸発散作用により外部との熱の授受が抑えられた保温効果が期待できること,植物の繁茂状態が悪いとスラブ内部や下部空間の温度が高くなること等が明らかになった.

Keyword: コンクリート材料, 緑化, 温度変化
GET PDF=08/08004-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2008

発表番号 [9-55]

Study by Diagnostic Assessment Model for Japanese Biomass Towns

MORIMOTO Hidetsugu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
DOI kazuyuki [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
NAKAGAMI Ken,ichi [College of Policy Science, Ritsumeikan University]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
HOSHINO Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KUKI Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

バイオマスタウンの地域診断評価モデルの適用に関する研究

○森本 英嗣 [京都大学大学院農学研究科]
土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
仲上 健一 [立命館大学政策科学部]
柚山 義人 [農村工学研究所]
星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]

バイオマスタウン構想の政策判断や合意形成を実施するためには,他市町村との相対比較や指標を用いて評価をする重要がある。そこで,「バイオマス総合利活用評価モデル」,環境評価指標と経済性指標を用いて38市町村の構想を評価し,それら指標と地域特性との関連性を検討した。その結果,約60%の市町村は有効な物質利用がされている点や環境負荷・負荷軽減に影響する要因がそれぞれ堆肥化,BDF化にあると推測された。

Keyword: バイオマスタウン, 環境経済評価, 主成分分析
GET PDF=08/08009-55.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.364-365 , 2008

発表番号 [3-33]

Water quality and purification of irrigation pond in downstream area of rural area

SAKURAI Yuuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]
MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
KIJI Masato [YONDEN Consultants Inc.]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]

農村集落下流域にあるため池の水質と浄化

櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
○皆川 裕樹 [農村工学研究所]
生地 正人 [(株)四電技術コンサルタント]
増本 隆夫 [農村工学研究所]

近年、ため池等でアオコの大量発生が問題となっている。本研究では、調査地におけるアオコ発生原因を解明するため、調査ため池内及び用水路の水質を調査し把握した。その結果、人間活動と底泥からの栄養塩溶出がアオコ大量発生の原因の一つであることがわかった。また、傾斜土槽法による水質浄化の検討を行い、傾斜土槽法がアオコ除去による水質浄化に効果があることを明らかにした。

Keyword: 水質, 浄化, アオコ
GET PDF=08/08003-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2008

発表番号 [3-45]

Changes in energy and water balances in a rice paddy field in several growth stages.

Yazaki Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

水田における生育ステージごとのエネルギー・水収支の変化

○矢崎 友嗣 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]

水田の地表面のエネルギーの配分を決定する要因を明らかにするために、神奈川県内の水田でボーエン比法を用いてエネルギー収支を測定した。その結果、成育初期では午前中に地表面に入射した正味放射量の多くが表層水を温めるのに用いられていたが、中干し以降では一日を通して正味放射量の多くが蒸発散に用いられていた。水田では、植被の状態、水温、風速によってエネルギー収支や蒸発散量が変化しやすいことが推察された。

Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 地球環境
GET PDF=08/08003-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2008

発表番号 [9-14]

Evaluation of pellet compost based on water resistance and crop growth

Kobayashi Michiko [ Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture (Ichikawa City Hall)]
Lalita SIRIWATANANON [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Mihara Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

耐水性と作物生育に基づいたペレット堆肥の評価

○小林 美智子 [東京農業大学 地域環境科学部(現 市川市役所)]
Lalita SIRIWATANANON [東京農業大学大学院 農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学 地域環境科学部]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]

ペレット堆肥の形状による耐水性や肥効の違いを明らかにするとともに、化学肥料や従来型堆肥と比較し、ペレット堆肥の評価を行うことを目的とした。攪拌実験に基づいた耐水性の検証より、肥料成分の流出抑制効果を確認できた。作物生育実験に基づいた肥効の検証より、5 mm、10 mmペレット堆肥は化学肥料、従来型堆肥と同等の効果が得られた。以上のことから5 mm、10 mmペレット堆肥は有効性が高いと評価できた。

Keyword: ペレット堆肥, 耐水性, 作物生育
GET PDF=08/08009-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.954-955 , 2008

発表番号 [10-P-27]

The Water Quality Characteristic of Rural Basin River appeared by LQ Equation

Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Kasuya Masahiro [Aichi-ken Agricultural Res. Center]
Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]

LQ式に見られる農村流域河川の水質特性

○坂西 研二 [農業環境技術研究所]
糟谷 昌宏 [愛知県農総試東三河農業研究所]
神田 健一 [農業環境技術研究所]

流量とSS負荷量のLQ式,流量とリン負荷量のLQ式について桜川中流域,八郷帆崎川,石垣島宮良川,梅田川支流阿羅多川,精進川,安城稗田川のデータを流域面積で割り,標準化して解析した。5流域の流量とSS負荷量の関係において流域面積の大きい桜川では降雨に対する応答が鈍く,その最大値と最小値の範囲は狭い。石垣宮良川では台風等の豪雨により比流量の範囲が広い,またその豪雨による侵食も高まると見られた。

Keyword: 懸濁物質 , リン,  LQ式
GET PDF=08/08P10-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2008

発表番号 [6-22]

Interparticle force and characteristics of movement of particles caused by a vertical upward seepage flow in soil using DEM

hirose tetsuo [Kobe University, Graduate School]
tanaka tsutomu [Kobe University]
uchida kazunori [Kobe University]
kawabata toshinori [Kobe University]
nakase hitoshi [Toden Sekkei Co. Ltd.]

個別要素法を用いた地盤の一次元上昇浸透流による粒子間力と粒子移動特性の把握

○廣瀬 哲夫 [神戸大学大学院]
田中 勉 [神戸大学]
内田 一徳 [神戸大学]
河端 俊典 [神戸大学]
中瀬 仁 [東電設計株式会社]

浸透水による土構造物および基礎地盤の破壊は, 性能設計における主要課題の一つである。さらに, 性能照査の観点から破壊メカニズムの解明が重要になる。ここでは, 個別要素法による地盤の粒状体モデルと差分法による浸透流モデルを組み合わせることによって, 一次元上昇浸透流における地盤のモデルを構築しシミュレーションを行った。ミクロな視点からとらえた地盤構成砂粒子の粒子間力や粒子移動特性について考察した。そして, マクロな視点で地盤を土塊全体としてみときには得られない有意義な結論を得た。

Keyword: 個別要素法, 浸透流, 粒子間力
GET PDF=08/08006-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2008

発表番号 [5-25]

Dielectric Relaxation of High-Moistened Clays in Microwave Frequency

Miyamoto Hideki [Biotron Institute, Kyushu University]
Shimomachi Takashi [Faculty of Environmental Studies, Nagasaki University]
Chikushi Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]
Yasunaga Eriko [Biotron Institute, Kyushu University]

マイクロ波信号領域における高水分粘土の誘電緩和

○宮本 英揮 [九州大学生物環境調節センター]
下町 多佳志 [長崎大学環境科学部]
筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
安永 円理子 [九州大学生物環境調節センター]

マイクロ波信号領域における高水分粘土の誘電特性を調べるために,体積含水率(θ)を調整したカオリナイトとベントナイトの複素誘電率の実数部(ε’)と虚数部(ε’’)のスペクトルを,0.1〜3 GHzの周波数領域で計測した。両試料とも,ε’とθ との間に強い相関性が認められ,その関係を表す校正式を周波数ごとに得ることができた。ε’’のスペクトルから,信号の吸収特性がθと周波数に依存することが確認された。

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性
GET PDF=08/08005-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2008

発表番号 [5-26]

Propagation Velocity of Microwave Signal in Clays

Miyamoto Hideki [Biotron Institute, Kyushu University]
Shimomachi Takashi [Faculty of Environmental Studies, Nagasaki University]
Chikushi Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]
Yasunaga Eriko [Biotron Institute, Kyushu University]

高水分粘土中のマイクロ波信号の伝播速度

宮本 英揮 [九州大学生物環境調節センター]
下町 多佳志 [長崎大学環境科学部]
○筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
安永 円理子 [九州大学生物環境調節センター]

マイクロ波信号の伝播速度(V)に基づく粘土の体積含水率(θ)計測の有効性を検討するために,カオリナイトとベントナイトに対するVの周波数スペクトルを評価し,各粘土のθ−V関係を0.1〜3 GHzの周波数領域で検証した。Vはθとの高い相関性より,Vに基づいて各粘土のθを十分に評価できることが分かった。ただし,Vが周波数に強く依存するベントナイトでは,高周波ほど計測の感度が向上すると考えられた。

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2008

発表番号 [8-15]

A study on improvement of water purification function that the materials have

MIZUNO TAKAKO [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon Universuty]
ISHIKAWA SHIGEO [College of Bioresource Sciences,Nihon Universuty]
NAGASAKA SADAO [College of Bioresource Sciences,Nihon Universuty]
KONO Eiichi [College of Bioresource Sciences,Nihon Universuty]
SAITO Kozo [College of Bioresource Sciences,Nihon Universuty]

水質浄化資材の機能改善に関する研究-接触材量と検体液量との最適除去比率の検討-

○水野 多香子 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
齊藤 公三 [日本大学生物資源科学部]

自然への負荷が少なく還元可能な3種の接触材の窒素成分の除去に関して、接触材量の経済面を考慮した検体液量との効果的比率について検討した。その結果、NH4-Nは、「ゼオライト:検体液」の比率1:3で100%、「木炭:検体液」の比率1:5で38%であった。一方、稲藁はCODの上昇とNO3-Nの除去効果も考慮しての検討が必要であり、結果としては「稲藁:検体液」の比率1:50で100%の高い除去率を示した。

Keyword: 水質浄化, 稲藁, 接触材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2008

発表番号 [8-2]

Water content and water quality of soil water at farmland in acid sulfate soil area

Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Kono Eiichi [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Kang Dong-Jin [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Ueda Shingo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Vijarnsorn Pisoot [Acid Sulfate Soil Improvement Project under Royal Initiatives, Thailand]

酸性硫酸塩土壌の畑地における土壌水分量および土壌水水質の変化

○長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
姜 東鎮 [日本大学生物資源科学部]
上田 眞吾 [日本大学生物資源科学部]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
Pisoot Vijarnsorn [Acid Sulfate Soil Improvement Project under Royal Initiatives, Thailand]

酸性硫酸塩土壌地域内の農地において土壌水分量および土壌水水質を測定し,カラム実験の結果との比較を行った.土壌水分量について,深さが深くなるほど高い値となった.また,表層では変動が大きかった.土壌水の硫酸イオン濃度について,測定開始時は高い濃度を示し,時間が経過するにつれ濃度が減少した.また,深い方が浅い方に比べて濃度が高い傾向があった.この傾向は,カラム実験の結果と同様であった.

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 洗脱, タイ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2008

発表番号 [2-2]

Psychological processes of residents for preservation of water-wheels in Kurashiki

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]

倉敷市祐安地区における揚水水車保存に対する地域住民の心理プロセス

○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]
石田 憲治 [農村工学研究所]

本研究は揚水水車をランドマークとして捉え、揚水水車の保存活動への住民参加動機に影響を及ぼす要因を意思決定の心理プロセスの構築を通して解明した。具体的には、揚水水車の保存活動参加意欲(動機)の有無に特に影響を与える項目として、揚水水車の歴史や利用実態といった情報に関わる知識と、活動実施に対する有効感の有無であることが明らかになった。また地域に長く住む住民ほど、保存活動への参加に肯定的であった。

Keyword: 揚水水車, 農村計画, 心理プロセス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.166-167 , 2008

発表番号 [1-16]

Drainage Characteristics in Plot-to-Plot Irrigation Paddy Plots in Low-Lying Area

HIGASHIOKA Hidetaka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAZIMA Yoshitsugu [Kitai Sekkei Co.,Ltd.]
KAWASHIMA shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

低平地の田越し灌漑区における排水特性

○東岡 秀高 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
中島 吉嗣 [キタイ設計株式会社]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

滋賀県高島市の農地集積後の試験圃場にて、ジグザグ式と2口式の2方式による田越し灌漑を実施し、降雨時の排水特性について検討した。対照区と比べて、田越し区のほうが総排水量、ピーク排水量共に抑えられ、ピーク時間差も遅れる傾向を示した。また、耕作者から、2口式が実用的であること、水管理がしやすいなどの利点も挙げられた。一方で、2方式間の排水特性の比較は行えず、水質の変化の検討も十分には行えなかった。

Keyword: 水田灌漑, 田越し灌漑, ピーク排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2008

発表番号 [6-30]

Studies on method of strength analyses suitable for renovated RC culvert

ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
WATANABE Mitsuhiko [Sekisui Chemical Co.LTD]
SUZUKI Takayoshi [Sekisui Chemical Co.LTD]
ITO Hideyuki [Matsue College of Technology]

更生管に適した強度解析手法に関する検討

○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]
鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]
伊藤 秀幸 [松江工業高等専門学校]

更生管の設計条件に応じて最適な強度解析手法を選ぶ基準を明らかにするために,更生されたカルバートが断面破壊に至る内水圧を求める手法について検討した。フレーム解析と限界状態設計法の組合せ,および破壊解析の2手法によって解析を行い,各手法の特徴を調べた。適切な安全余裕を持たせるうえでは限界状態設計法を用いる手法が現状では優れているが,既設管の劣化・損傷状況を反映する点で課題があると考えられた。

Keyword: 更生管, 限界状態設計法, 破壊解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2008

発表番号 [6-14]

A comparison of nondestructive investigations using frequency analysis

Tsunematsu Hideshi [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]
Kobayashi Akira [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]
Yamamoto Kiyohito [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]

周波数解析を用いた非破壊検査手法の比較

○常松 英史 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]

ため池などの土構造物の改修のための計画立案のために調査の効率化を目指し、コンクリートで用いられる周波数特性を利用した分析手法を援用した解析手法を非破壊である弾性波探査と電磁波探査に適用し、現場計測での結果の検証を行った。

Keyword: 土構造物, 非破壊検査,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2008

発表番号 [6-31]

research on behavior analysis of spiral water mill in micro hydro-power

Ooe Shinya [Kyoto Univirsity]
Kobayashi Akira [Kyoto Univirsity]

マイクロ水力発電における螺旋水車の挙動解析に関する研究

○大江 慎哉 [京都大学農学部]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

マイクロ水力発電は、小さな水源でも発電が出き、比較的簡単な工事で発電が出き、太陽光発電と異なり昼夜での電力差が少ない(安定供給)といった特徴があり、注目を浴びている。本研究では、その中でもより低流量、低落差に適応できる螺旋水車に注目し、動的特性の理論的解明を行うために、流体力学・水理学の観点から挙動解析を行った。その結果、特定の条件化において、流速に対する角速度を導出することができた。

Keyword: マイクロ水力発電, 螺旋水車, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2008

発表番号 [4-5]

Change in AE parameters due to degradation of mortar by mixing EPS beads

YAMAMOTO Kiyohito [Grad. Sch. of agricultural sci., Kyoto Univ.]
KOBAYASHI Akira [Grad. Sch. of agricultural sci., Kyoto Univ.]

モルタルのEPSビーズ混入劣化によるAEパラメータの変化

○山本 清仁 [京都大学 大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学 大学院農学研究科]

モルタルにEPSビーズを混ぜて劣化試料を作製してそのAEパラメータを調べた.AEパラメータと空気量の関係より,空気量増加によるモルタル劣化度を推定する方法について考察する.その結果より,発振源近傍に設置した1つのAEセンサを利用し,カウントの平均値および立上がり時間の標準偏差を複数箇所で計測し,その情報を計測箇所間で比較して劣化度を定性的に推定する方法が提案できる.

Keyword: 管理, モルタル, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2008

発表番号 [1-15]

Determinants of shallow water table fluctuation in a large irrigation district

Nagano Takanori [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Onishi Takeo [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Hoshikawa Keisuke [CIAS, Kyoto University]
Kume Takashi [ALRC, Tottori University]
Watanabe Tsugihiro [Resarch Institute for Humanity and Nature]

大規模灌漑地における浅層地下水変動の要因

○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
大西 健夫 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [京都大学地域研究統合情報センター]
久米 崇 [鳥取大学乾燥地研究センター]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコのセイハン河下流域灌漑プロジェクトを対象として浅層地下水の変動の決定因子の分析を行なった.標高,土壌,作付けなど,地下水観測点の諸元はいずれも地下水変動と相関が低かった.灌漑排水設備の整備に伴い,空間的な不均一性が解消されている傾向が見られた.灌漑排水路の密度や管理状況に応じて漏水や栽培管理用水の分布を正確に取り扱うことが浅層地下水変動の再現性向上に有用と考えられる.

Keyword: リモートセンシング, 灌漑排水, 地下水
GET PDF=08/08001-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.352-353 , 2008

発表番号 [3-27]

Effect of forest vegetation phenology on flood mitigation function in a basin

SETO Shota [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

森林植生の季節変化が流域の洪水緩和機能に与える影響

○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]
濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

森林の洪水緩和機能を評価するために,Linら(2007)の提案した直接流出-基底流出分離法を応用して新たな指標化を試みた.ホートン浸透曲線から実浸透曲線を導出し,実初期浸透速度や逓減係数の推定方法を考案した.実初期浸透速度,逓減係数がともに夏季に高くなる傾向があることが分かった.また,植生量(NDVI)の季節変化と一定の関係性が見られ,洪水緩和機能の指標としての有用性を示すことができた.

Keyword: 洪水緩和機能, ホートン浸透曲線, NDVI
GET PDF=08/08003-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.146-147 , 2008

発表番号 [1-6]

Research on the Practical Application of the Continuous Subsurface Irrigation (XV)Vegetable production module of the GAP & ISO14000 correspondence

TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

地中連続灌漑の実用化に関する研究(将)-GAPとISO14000対応の野菜生産モジュール-

○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

モジュール型浸透給水マット式平面緑化システムの弱点を補正した給水シート式新システムについて提案した。すなわち、毛管水分移動テープ・シートの利用で知られるSIMERUSフロートを原型として、平面緑化あるいはプランタ(コンテナ、隔離)栽培による植物工場的適用向けに汎用高性能給水・生産システムを開発した。食の安全にかかわるGAPや環境管理について超ISO14000レベルへの対応が容易に可能である。

Keyword: GAP, SIMERUS, ISO14000
GET PDF=08/08001-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2008

発表番号 [8-13]

Meteorological and Biological Parameters in relation to Pollen Emission of Rice

TAMAUCHI Shoko [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
SHIBAIKE Hiroyuki [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]

イネ花粉の放出に関わる気象的及び生物的パラメータ

○玉内 翔子 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
芝池 博幸 [農業環境技術研究所]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

近年,スギ・ヒノキ等による花粉症や遺伝子組換え作物の環境影響の問題などから,花粉の飛散動態についてモデリング手法の研究が行われている。これまでの実験データから,空中花粉飛散量の経時的変動と,群落の開花数の経時的変動に差違が見られることがわかった.そこで,より正しく花粉の放出量や飛散動態を評価するために,開花数と飛散量の関係を結びつける気象的及び生物的パラメータについて検討した.

Keyword: イネ花粉, 飛散動態, 開花
GET PDF=08/08008-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2008

発表番号 [9-39]

Control of GHG Emissions in Agricultural Activities

ONODERA Azusa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

農業活動におけるGHG放出量抑制

○小野寺 あずさ [琉球大学大学院農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

沖縄県伊江島を例に、農業活動におけるGHG放出量の算定を行い、GHG放出量抑制の方向性について検討した。まず、DNDCとLCA、現在に至るまでの農業活動の変遷データを基にGHG放出量の算定を行った。次に、農業分野が排出量取引の枠組みに入った場合を想定しGHG放出量の経済的評価を行った。その結果、施肥管理の最適化によって、生産量をあまり落とさず、GHG放出量を減らすことができる方向性が見出せた。

Keyword: DNDC, LCA, GHG
GET PDF=08/08009-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2008

発表番号 [9-46]

Evaluation for the Preservative Countermeasure of Drainage Channel in Dairy Farming Watershed

KURIHARA Nozomu [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

酪農流域排水河川の水質保全対策と評価

○栗原 望 [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

酪農流域河川の水質浄化を目的に整備された浄化型排水路の効果を評価した。その結果,排水路の改修後,平水時は流下に伴いNO3-N濃度の低下が見られ,その要因は生物的作用による浄化が効果を発揮していることが認められた。一方、降雨流出時においてもNO3-N,懸濁態リンなどが流下に伴い負荷量が減少していた。このことから溢水が高水敷の湿生植物による捕捉作用を受け,下流への負荷流出を抑制したものと推察できた。

Keyword: 浄化型排水路, 降雨流出時, N
GET PDF=08/08009-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2008

発表番号 [4-9]

Characteristics of Recycled Porous Concrete made with Waste Shell of Scallop

hosokawa yoshiharu [Kitasato University]

ホタテ貝殻をリサイクルした再生ポーラスコンクリートの特性

○細川 吉晴 [北里大学 獣医学部]

ホタテ貝殻と再生粗骨材を,高炉スラグ微粉末や普通ポルトランドセメントで結合した再生ポーラスコンクリートを製造し,この特性を比較した。ホタテ貝殻の混合比率が高いほど透水係数が低下し,またその比率が%のとき圧縮強度が最大となった。貝殻と再生粗骨材のかみ合わせが良かったものと推察される。

Keyword: ポーラスコンクリート, リサイクル, ホタテ貝殻
GET PDF=08/08004-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2008

発表番号 [7-16]

Hydraulic experiment on drawdown impact to fish behavior

Minagawa Akiko [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

水位低下時の魚類の行動変化に関する実験

○皆川 明子 [農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農村工学研究所]
後藤 眞宏 [農村工学研究所]
中 達雄 [農村工学研究所]

小規模魚道等によって魚類が水田に溯上できても、水田からの移出数が少ない場合があることが報告されている。魚類が水田から移出するきっかけは主に水田の湛水深の低下、降雨等によると考えられているが、詳細は明らかにされていない。水田における水管理と深く関わる水位の低下に対する魚類の行動の変化を明らかにすることを目的として実験を設計し、予備実験を実施した。今後、複数の実験条件を試みる予定である。

Keyword: 水位低下, 落水, 魚類
GET PDF=08/08007-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2008

発表番号 [9-10]

Basic studies on removing salts from saline soil halophytes -Critical concentration of the salt in groundwater for Tamarix-

kobayashi_kouji [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
iwama_kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
yabe_katuhiko [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

塩生植物を利用した除塩に関する基礎的研究−地下水の塩分とTamarixの耐塩特性の関係ー

○小林 功二 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

半乾燥地に自生する耐塩性植物を利用した塩類土壌の改善について研究を進めている。今回、0、1、4、7%の塩水を地下水として与え、これら各濃度の塩水がケイリュウの生長や蒸散に与える影響と土壌の塩分濃度の変化について検討を行った。その結果、地下水として与える塩水の濃度が7%では、ケイリュウは生長が困難になり、枯死に至ることがわかった。また、その際の土壌中の塩分濃度(土:水=1:2)は約0.8%であった。

Keyword: 環境保全, 土壌, 緑化
GET PDF=08/08009-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2008

発表番号 [4-34]

The development of rehabilitation method of agricultural irrigation canal using Light-Cured FRP sheet

Masato Naniwa [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
Nobutaka Miura [Asahi Kasei Geotechnologies Co.,Ltd.]
Isamu Natuka [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
Kazuhiro UENO [Confederation Graduate of Tottori University]

光硬化型FRPシートを用いた三面水路更生工法の開発

○浪花 直人 [積水化学工業(株)]
三浦 信隆 [旭化成ジオテック(株)]
長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]
上野 和広 [鳥取大学 連合大学院]

今までの補修・補強工法は、他の分野で開発された技術が水利施設分野に導入されたものであり、農業用水路に要求される性能、水路特有の変状、厳しい施工環境条件に合致した技術の開発は甚だ不十分である。本報告書は、農業用水路特有の条件である耐摩耗性やゼロスパン追随性、目地伸縮追随性等の評価手法の確立や、これらの要求項目に対応できる補修・補強工法の開発した事例を紹介します。

Keyword: 更生, FRPシート,
GET PDF=08/08004-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2008

発表番号 [5-6]

Effect of humic acid on the deposition of kaolinite particles in sand column.

SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]
YAMASHIT Yuji [Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]
ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Environmental Science, Tsukuba University]

カオリナイト粒子の砂充填カラム内での沈着挙動に対するフミン酸の影響

○白鳥 克哉 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
山下 祐司 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]

カオリナイト粒子の砂充填カラム内での沈着挙動に対するフミン酸吸着の影響を考察した。カラム実験の結果、フミン酸吸着カオリナイトのカラム内沈着率は単体のカオリナイトに比べ小さかった。これは、フミン酸の吸着によりカオリナイト粒子の負電荷量が増加することで、マトリクス表面との静電反発力が大きくなったためと考えられる。また、フミン酸吸着粒子の沈着挙動は、粒子間相互作用にも依存することが示唆された。

Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質,
GET PDF=08/08005-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.520-521 , 2008

発表番号 [5-15]

Soil Water on the Improvement Soil of Cement-Blended

SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Co. Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Yoshimi_Yamamoto [Obayashi Corporation Kyushu Branch Office]

ソイルセメント排泥の改良土の土壌水分

○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市居住環境研究室]
山本 義己 [(株)大林組九州支店]

建設工事で排出される泥土の内、セメント混じりのpH11〜12の高アルカリ性を示す排泥は、農地の土壌改良材に利用できる。排泥を原料とする改良土を作り、作物栽培の試験が実施された圃場から試料を採取し、土壌水分特性を調べた。その結果、排泥および改良土は、排泥が発生する工事事業地の周辺の畑土に比べて、保水性が高く、有効水分量も多いことが分かった。

Keyword: セメント, 土壌水分, 土壌改良
GET PDF=08/08005-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2008

発表番号 [2-13]

Analysis of methods for participatory on-farm irrigation development

KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Tassanee Ounvichit [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

農民参加型末端灌漑開発の実現方策に関する検討

○河野 賢 [筑波大学生命環境科学研究科]
タッサニー ウンヴィチット [タイ王国 王室灌漑局 ]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

タイ半島部に位置するThadi灌漑プロジェクト地区における最下流部FTO4地区における農民参加型末端灌漑開発を事例に、その実現方策の検討を行った。本地区では設計段階から農民が開発に参加し、一連の活動と実際に完成した施設の効果を経験することによって自らが土水路を建設し、灌漑管理を行うに至った。このことより農民を適切に誘導し、さらに末端開発の実際の効果を経験させることが参加型末端灌漑開発には有効であることがうかがえる。

Keyword: 農民参加型水管理, 末端灌漑開発, 農民組織
GET PDF=08/08002-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2008

発表番号 [7-15]

Vertical Distribution of the Freshwater Fishes of the Shichika Irrigation Scheme, Ishikawa, Japan

ICHION_Eiji [Ishikawa Prefectural University]
UEDA_Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
HURASHIMA_Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
YAMAMOTO_Kunihiko [Ishikawa Zoo]

手取川七ヶ用水の淡水魚類の垂直分布について

○一恩 英二 [石川県立大学]
上田 哲行 [石川県立大学]
村島 和男 [石川県立大学]
山本 邦彦 [石川動物園]

手取川扇状地の右岸に位置する七ヶ用水で実施された魚類調査の結果を整理し,扇状地水路における魚類の垂直分布図を作成した.幹線水路では上流は魚類の出現種数は少なく、下流ほど出現種数が多くなる傾向があった.幹線水路で確認された26種のうち,純淡水魚は13種,回遊魚が11種,汽水魚が2種であり,半分が海域と関係がある淡水魚類であった.それに対して,小用水路は2種,小排水路は3種と少ない確認種数にとどまった.

Keyword: 淡水魚類, 垂直分布, 扇状地
GET PDF=08/08007-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2008

発表番号 [3-46]

Transect Analysis of Meteorological Environment in Tibetan Plateau

SAWA Risa [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
DU Mingyuan [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
YONEMURA Seiichiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

チベット高原における気象環境のトランゼクト解析

○澤 理紗 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
杜 明遠 [農業環境技術研究所]
米村 正一郎 [農業環境技術研究所]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

チベット高原は自然条件が厳しく、温暖化の影響を受けやすい地域と考えられている。本研究はチベットの当雄において、標高差約1200mのトランゼクトを設定し、標高の異なる10地点に設置した簡易気象観測システムで気象要素の長期モニタリングを行っている。これまでに、特徴的な現象がいくつか明らかにされつつある。成果をまとめるとともに、今後も観測を継続する事が重要である。

Keyword: 気象環境, 地球温暖化, 局地気象
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2008

発表番号 [9-34]

Effect of percolation condition on methane emission from paddy soil columns

Dei Hiroki [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

水田土壌試料からのメタン放出への浸透状況が及ぼす影響

○出井 宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型からのメタンフラックス を測定した。同一の土層構造で地下水位と空気浸入の条件を変えた実験を、平行して行った。 心土層で開放浸透が起きEhが大きく上昇しても、メタン生成に大きく関与すると考えられる作土層のEhには影響しないことが分った。しかし、開放 浸透状態で のメタンフラックスは閉鎖 浸透状態で の それ に比べて小さく 、 浸透量がメタンフラックスに影響を与える可能性が 指摘された 。

Keyword: 水田水管理, メタン, 開放浸透
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2008

発表番号 [1-17]

Discussion about a position showing the peak water quality in a branched main drainage channel

Kajisa Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie Univ.]
Kondo Masaaki [Graduate School of Bioresources, Mie Univ.]
Ito Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie Univ.]

分岐した幹線排水路内での水質濃度のピーク発生地点に関する考察

○加治佐 隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤 雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]
伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]

幹線排水路に沿って分布する水質濃度については点源以外のピークの発生理由を知っておくことも重要と考え,富栄養化の湖沼モデルを連結して幹線排水路のモデルとし,境界条件を代えて得られたいくつかのシミュレーション結果を比較した。その結果,幹線排水路に流入してきた負荷量の不均一性のみでなく,離れて配置された複数のポンプの影響で生じた移動しにくい水塊の存在などが,理由のひとつに思われた。

Keyword: 幹線排水路, 富栄養化, 水質シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.976-977 , 2008

発表番号 [12-P-38]

Calculations of the Farmland of the NecessaryBased on Dietary Reference Intakes

MASANO Junpei [Granduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

適切な食事摂取を考慮した必要最小限度の農地面積の試算

○正野 隼平 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では栄養バランスを考慮し、性別と年齢に応じた適切な食事摂取を可能とするために必要となる食品類ごとの食料供給量から、日本で必要となる最小限度の農地面積を試算した。その結果、現在の食料消費を維持しつつ最低限必要となる農地面積はおよそ1300万haとなり農林水産省試算の1700万haとは400万haの差があり、この差が廃棄あるいは過剰に消費されている食料と考えられる。

Keyword: 食料供給量, 農地面積, 食事摂取基準
GET PDF=08/08P12-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2008

発表番号 [9-21]

Effect of Behavior of Grazing Cattle on Water Quality in Grassland

Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences,Kitasato University]
Yokoyama Hiroki [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences,]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences,Kitasato University]
Tsutsumi Satoshi [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences,Kitasato University]

草地における牛の行動が水質に及ぼす影響

○嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
横山 大樹 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
堤  聰 [北里大学獣医学部]

畜産地域の水質汚濁が問題となり、放牧草地における水質変動の実態把握が課題である。そこで、本研究では青森県の横浜牧場を事例に草地における牛の行動と流出水の水質を調べ、牛の排泄行動に伴う糞分布の季節的、場所的な変動の特徴を明らかにした。さらに草地における牛の行動が水質に及ぼす影響を考察した。

Keyword: 草地, 牛, 水質
GET PDF=08/08009-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.534-535 , 2008

発表番号 [5-22]

Evaluation of sampling performance of the wick sampler for multi-points observation in a sand dune field

Kozaki_Satoko [Graduate School of Agriculture,Tottori University]
Inosako_Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Inoue_Mitsuhiro [Arid Land Research Center,Tottori University]
Takuma_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]

砂丘畑における多点観測用ウィックサンプラーの採取性能の評価

○古崎 智子 [鳥取大学大学院農学研究科]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

砂丘畑における肥料成分の溶脱量を定量化するためには,不飽和浸透水を直接採取し測定する必要がある.そこで本研究では,多点観測に適したタンク一体型ウィックサンプラーを製作した.それをラッキョウ栽培条件下にある砂丘圃場に適用し,採取性能の評価を行った.その結果,送水部の直径は採水量に影響しないことが明らかになった.また,降雨に対する採水応答性は良好で,採水装置として有効な機能を持つことが示された.

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 不飽和浸透
GET PDF=08/08005-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.174-175 , 2008

発表番号 [1-20]

Field survey in salt-affected paddy rice fields in Nakajima along Nanao Bay, Ishikawa Pref.

Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
Maedera Seiichi [Ishikawa Prefectural Government]
Ishigaki Hiroo [Ishikawa Prefectural Government]
Nakata Yoshio [Ishikawa Prefectural Government]
Aoyama Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]
Takahashi Tsuyoshi [Ishikawa Prefectural University]
Sakata Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]

七尾湾沿い水田地帯の塩害について

○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]
前寺 清一 [石川県中能登能農林総合事務所]
石垣 広男 [石川県中能登能農林総合事務所]
中田 芳夫 [石川県中能登能農林総合事務所]
青山 咸康 [石川県立大学生物資源環境学部]
高橋 強 [石川県立大学生物資源環境学部]
坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]

昨年の中干し期と落水期に、七尾市中島地区の6枚の水田で塩害が発生した。特に1枚の水田では収量は皆無であった。地元農家と行政担当者の間では、平成19年3月に発生した能登半島地震による液状化などによるものと考えられていた。刈取り時に調査(土壌、塩分濃度、地下水位、暗渠機能、圃場整備工種のなどの項目と農家聴取り)を開始し、塩水の浸入経路の特定を試みるとともに、塩害発生の原因とその対策を探った。

Keyword: 塩害, 水田灌漑, 暗渠排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2008

発表番号 [7-P-15]

Case of investigation on the low-cost underdrain system at Shinkaba community,Miyagi Pref(2)

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]

宮城県新蒲地区における低コストな暗渠排水の調査例(2)

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]

土地改良事業費が縮小している現在,暗渠排水の普及を図るためには低コストで排水機能が高い技術を確立することが緊要である。本研究では,宮城県新蒲地区で施工した低コストな暗渠の排水機能を,作土の土壌水分過湿期間と暗渠排水量から検討した。その結果,従来暗渠と比べ作土の過剰水が早期に排除される傾向があり,常時地下水位の低い乾田を汎用化する技術として実用化が期待できると考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 暗渠排水, 低コスト
GET PDF=08/08P07-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.956-957 , 2008

発表番号 [10-P-28]

Physical properties of wall greening board using recycled coniferous bark

INOSAKO_Koji [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
KONISHI_Masayoshi [Earth Environmental Service Co.Ltd.]
KOBAYASHI_Kiyoshi [Japan Ryokka Corporation]
TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]

針葉樹皮リサイクル材を利用した壁面緑化ボードの物理特性

○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
小西 正芳 [アース環境サービス株式会社]
小林 清 [ジャパン緑化株式会社]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

本研究で針葉樹皮のリサイクル資材を原材料とする壁面緑化ボードの性能評価の一環として,その物理特性(硬度,透水性,保水性,熱特性)を定量化した.測定の結果,県境対象ボードは,表面が固く,外来からの植物の混入は困難であることが明らかとなった.また,透水性が高く,保水性が小さいことから,適切な灌漑によって湿潤状態を維持することが不可欠であり,乾燥に強い種を緑化に用いる等の対策が必要になると思われた.

Keyword: 景観, 緑地, 緑化
GET PDF=08/08P10-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2008

発表番号 [7-39]

Field test of method which forms Riffle-Pool Structure and Variations in Habitat of Benthic invertebrates

MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]

瀬淵工法の現地実証試験と底生動物の生息状況の変化

○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

瀬淵工法は排水路内に瀬淵構造を形成する機能を持つ.現地実証試験の結果,瀬淵構造は年に3〜4回発生する出水時に形成され,その後,出水ごとに発達,変形を繰り返すが,工法の水みちを安定化させる機能を通じてその構造が維持されることが明らかになった.また,瀬淵工法の導入後に底生動物の種数が増加し,多様な生息場が創出されることを確認した.

Keyword: 瀬淵工法, 現地実証試験, 底生動物
GET PDF=08/08007-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2008

発表番号 [1-47]

Structural proPerty of Microclimate Environment of Chinese Style Greenhouse in Yan'an city

BAI_Yanmei [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
INOSAKO_Koji [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
LIANG_Yinli [Insititution of soil and water conservation, CAS]
INOUE_Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]

延安における中国式温室の構造上の特徴と微気象環境

○白 艶梅 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
梁 銀麗 [中国科学院水土保持研究所]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

中国陝西省延安地区に展開する中国式温室の構造上の特徴を詳細に調査し,2003年から2006年にわたる温室内の気温,湿度,日射量,地温のモニタリングを実施した.その結果,温室外の最低気温が-16℃でも温室内は2℃を保っており,−21℃まで低下した状態でも0.2℃を維持することが確かめられた.この保温性の高さは黄土を壁として使用する本温室の構造上の特徴からくるものであることが明らかとなった.

Keyword: 畑地灌漑, 気象環境, 温室
GET PDF=08/08001-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.634-635 , 2008

発表番号 [6-23]

Two dimensional dynamic elasto-plastic finite element analysis of shaking table model test on small earth dam with soil bags

Hamada_Hideki [The University of Tokyo]
Matsushima_Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
Mohri_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Okajima_Kenij [The University of Tokyo]
Tanaka_Tadatsugu [The University of Tokyo]

土のうを用いたため池堤体振動実験の2次元動的弾塑性有限要素解析

○濱田 英希 [東京大学大学院]
松島 健一 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
岡島 賢治 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]

土のうを用いたため池堤体の振動台実験(土のう水平積み・傾斜積み)に対して2次元動的弾塑性有限要素法による解析を行い,土のうの傾斜積みの効果について,模型実験と解析の比較を行った.500gal加振の段階で土のう水平積みでは下流側土のう間で滑っているのに対し,傾斜積みでは下流側土のう部分にはひずみの集中は見られず一体的な挙動を示すなど実験と同じ傾向を示したが今後解析条件に関する更なる検討が必要である。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 数値解析,
GET PDF=08/08006-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2008

発表番号 [7-26]

Alternative Wetlands Creation and Evaluation for Endangered Aquatic Insect Conservation on Paddy Farmland Consolidation

SAITO kunihito [Naigai Engineering CO. LTD.]
KOUCHI hideki [The Promotional Center of Agriculture, Forestry of Isumi]
NISHIHARA shougo [The Conservation Society of Dytiscus sharpi in Chiba]
KARUBE haruki [The Japanese Society of Coleopterology]
KURANISHI ryoiti [Natural History Museum and Institute, Chiba]

ほ場整備での絶滅危惧種昆虫保全に向けた代替湿地環境の創出

○齋藤 邦人 [内外エンジニアリング株式会社]
高地 英樹 [夷隅農林振興センター]
西原 昇吾 [千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会 代表者]
苅部 治紀 [日本鞘翅学会]
倉西 良一 [千葉県立中央博物館]

中山間地域ほ場整備予定地において絶滅危惧I類(環境省)の水生昆虫の生息の確認を受けて、ミティゲーション手法を事前に検討し、代替湿地環境を創出した事例である。湿地環境の創出では、現生息地に隣接して造成し種の供給を図ったこと、深み形成など生活史を考慮した工夫や順応的管理を実施したことから、水生昆虫の定着と多様な湿地環境の形成が図られた。

Keyword: ミティゲーション, 順応的管理, 環境影響評価
GET PDF=08/08007-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2008

発表番号 [7-13]

Relationships between distribution of within-basin fish assemblage and environmental conditions in a small stream and an irrigation cannels

Ohira Misturu [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishida Kazuya [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
Senga Yutaro [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]

小河川・農業水路における魚類の流程分布と環境条件

○大平 充 [東京農工大学大学院]
西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院共生技術研究院]

小河川・農業水路により形成される小流域において、魚類の流程分布とそれに及ぼす環境条件の把握を目的とした。特に夏期において明確な流程分布が見られ、上流からホトケドジョウ、アブラハヤ、カワムツ、下流側にタモロコ、オイカワ、ギンブナが分布した。これに及ぼす環境要因として、水温、水深が挙げられ、これらの流程での環境傾度と魚類の選好性の違いが分布に影響していると考えられた。

Keyword: 生態系, 魚類, 流程分布
GET PDF=08/08007-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2008

発表番号 [3-P-9]

Measurement of Air Permeability Coefficient of Andisoil

Nakajima Toru [Graduate School, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Tojyo Seishu [Graduate School, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Saito Hirotaka [Graduate School, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [Graduate School, Tokyo University of Agriculture and Technology]

黒ボク土の透気係数の測定

○中島 亨 [東京農工大学大学院]
東城 清秀 [東京農工大学大学院]
斎藤 広隆 [東京農工大学大学院]
加藤 誠 [東京農工大学大学院]

畜舎や堆肥化施設などから発生する悪臭ガスを土壌の吸着作用等を利用して脱臭する技術がある.土壌の脱臭作用を促進するには,透気性・保水性が高く,土壌微生物が繁殖しやすい土壌が適しており黒ボク土が多く用いられている.本報告では透気試験装置を作製し,黒ボク土の透気係数の測定を試みた.透気試験は既往の装置を改良した装置を用い,黒ボク土を測定する場合測定技術上どのような条件が妥当であるか検討した.

Keyword: 透気係数, 黒ボク土, 土壌脱臭
GET PDF=08/08P03-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2008

発表番号 [5-16]

Effects of livestock manure application on soil physical properties

ASADA Kei [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATO Makoto [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and life science, the University of Tokyo]

家畜ふん堆肥の施用が土壌の物理性に与える影響

○朝田 景 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

堆肥施用が土壌の物理性、特に、水の飽和・不飽和浸透特性に与える影響について検討した。化成肥料区、豚ぷん堆肥標準量区及び3倍量区で不かく乱土の物理性と負圧浸入計を用いた地表面の原位置透水係数を測定した。堆肥施用による乾燥密度の低下、間隙率の増加は作土層を超えて耕盤直上まで及んでいた。また、堆肥の施用量が多くなると、浸潤開始時の土の乾湿の違いによって発現する不飽和浸透特性のヒステリシスが顕著に現れた。

Keyword: 原位置飽和・不飽和透水係数, 負圧浸入計, 有機性廃棄物の農地還元
GET PDF=08/08005-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.190-191 , 2008

発表番号 [1-28]

Extension of irrigation periods and its preventing factors in low-lied irrigation schemes of Southeast Asian delta

HORIKAWA Naoki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering, NARO]
YOSHIDA Takeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
TANIGUCHI Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]

東南アジアデルタ低平灌漑地区の灌漑期間の拡大とその阻害要因

○堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
谷口 智之 [(独)農研機構 農村工学研究所]

東南アジアのデルタ地帯に見られる水位制御による水管理を行う灌漑地区を調査した。灌漑期間の拡大の観点から見た発展系列を整理した。また、阻害要因として洪水防止機能の維持、水質悪化、水量把握の不備があることを明らかにした。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水収支・水循環
GET PDF=08/08001-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2008

発表番号 [6-36]

Improvement on the procedure of the one dimensional compression tests

Fujii Akiko [Ehime University]
Nishiyama Tatsuro [Ehime University]
Fujii Makoto [Nichigi Crown Inc.]
Hasegawa Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]

ロックフィル材料の一次元圧縮試験における手法の改善

○藤井 章子 [愛媛大学]
西山 竜朗 [愛媛大学]
藤井 睦 [日技クラウン株式会社]
長谷川 高士 [京都大学名誉教授]

昨今は,長期供用施設の適切な管理が求められるようになっている.本研究では,ロックフィルダム堤体の材料劣化を評価することを目的として,著者らが検討を進めてきた,一次元圧縮試験による耐劣化性評価手法の改善に対する検討を行った.第一に,試料粒径の変更により,試験から得られる指標の読み取りやすさが改善された.第二に,自然環境下で風化した試料との比較により,試料を人工的に劣化させる手法の妥当性が確認された.

Keyword: ロックフィル材料, 強さ, 劣化
GET PDF=08/08006-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.354-355 , 2008

発表番号 [3-28]

Real-time Flood Forecasting at Arbitrary Points in the River Channel

KUDO RYOJI [Okayama University]
CHIKAMORI HIDETAKA [Okayama University]
NAGAI AKIHIRO [Okayama University]

河道の任意地点における実時間洪水予測

○工藤 亮治 [岡山大学大学院環境学研究科]
近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]

集中型流出モデルと河道流モデルを組み合わせた流出モデルを用いて,河道の任意地点を対象とした実時間流量予測を行った.予測の際,流量観測点をモデルの最適同定や状態修正に用いる参照観測点と,これらに用いない検証観測点に分け,検証観測点を任意地点として扱った.このモデルを江の川流域に適用した結果,検証観測点でも良好な精度が得られており,河道の任意地点でもある程度の予測精度が得られることがわかった.

Keyword: 実時間洪水予測, 河道流モデル, 集中型流出モデル
GET PDF=08/08003-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2008

発表番号 [3-25]

Selection of experimental basins in view of areal ratio of abandoned terrace paddies and comparison of their runoff characteristics

Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]
Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineerign]

中山間水田の耕作放棄率に着目した観測試験流域の選定と流出特性の比較

○吉田 武郎 [(独)農研機構農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構農村工学研究所]
堀川 直紀 [(独)農研機構農村工学研究所]
谷口 智之 [(独)農研機構農村工学研究所]

流域内の土地利用の違いが流出に及ぼす影響を評価するため,耕作放棄率に着目して3観測流域を設定し水文観測を開始した。流域間の洪水流出率の大小関係は,耕作期と非耕作期で逆転することが示された。これは,1)流域が強い乾燥状態にあった8月下旬に,耕作田が耕作放棄田に比較して湿潤状態に保たれ浸透量が少なかったこと,2)10月下旬に秋代のために人為的に取水が行われていたことを反映したものと考えられる。

Keyword: 流出特性, 水資源開発・管理, 洪水流出
GET PDF=08/08003-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.972-973 , 2008

発表番号 [11-P-36]

Factors influencing the distribution and the abundance of dragonflies in terraced paddy field

Kimura Yutaro [Utsunomiya University ]
Takahashi Toshimori [Utsunomiya University ]

棚田におけるトンボ成虫分布とそれを規定する要因について

○木村 雄太郎 [宇都宮大学農学部]
高橋 俊守 [宇都宮大学農学部]

近年、棚田の持つ多面的機能が評価され、多様な維持・保全活動が行われている。活動の一環として、トンボ種に注目した調査や保全活動も行われている。そこで本研究は、トンボ種に注目した棚田の維持・保全活動のあり方を検討するため、トンボ成虫分布と、その分布を規定する棚田の環境要素を明らかにすることを目的とした。この結果、相対照度、樹林距離、土壌水分率が分布規定要因となることが明らかとなった。

Keyword: トンボ成虫分布, 棚田, 環境要因
GET PDF=08/08P11-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2008

発表番号 [1-7]

Introduction of the Asset Management to Irrigation and Drainage Facilities

Osato Koji [Tokyo Univ. of A & T]
Nakazawa Akira [SANYU Consultants Inc.]
Senga Yutaro [Tokyo Univ. of A & T]

農業水利施設へのアセットマネジメントの導入

○大里 耕司 [東京農工大学]
中澤 明 [(株)三祐コンサルタンツ]
千賀 裕太郎 [東京農工大学]

農林水産省が平成7年度に調査した基幹水利施設整備状況の資料によれば,用排水路の総延長は約41,700km,ダム,頭首工,用排水機場等の施設数は約7,000ヵ所に及ぶ。また,農業用水路全体では約40万kmもの資産を有している。しかし,これら農業水利施設の資産価値の評価法として,広く合意を得られた手法は未だ確立されていない。水利施設が資産としての地位を確保するためのアセットマネジメント導入へむけた取り組みを解説する。

Keyword: 農業水利施設, アセットマネジメント, ストックマネジメント
GET PDF=08/08001-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2008

発表番号 [1-29]

Irrigation Model Considering for Grand Water Movements at KM6 Irrigation Project, in Laos

Toda Osamu [Graduate School of Tokyo University]
Yoshida Koshi [Graduate School of Tokyo University]
Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Tokyo University]

ラオスKM6灌漑地区における地下水の動向を考慮した灌漑モデル

○戸田 修 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

ラオスKM6灌漑地区における現地調査より下流で不足する灌漑水を補っている可能性が示唆された.モデル化の第一段階として地下水の動向を把握するために灌漑地区に設置した11本の簡易井戸の水深変動から,定性的な地下水の動向を捉えた.結果,地表面に湛水された灌漑水が地下を通って下流もしくは近辺の地下水面に影響を及ぼしている可能性が極めて高いことが分かった.今後,地下水を考慮した統合的な灌漑モデルの構築が急務である

Keyword: 灌漑計画, 地下水, アジアモンスーン
GET PDF=08/08001-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2008

発表番号 [2-6]

A study of maintenance costs for infrastructures involved projects considered landscape

KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
MONCHO Momoyo [Osaka Prefecture University]

景観に配慮した事業に伴う基盤施設の維持管理負担に関する研究

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
門長 百世 [大阪府立大学生命環境科学科]

近年の環境意識の高まりで、基盤施設にも本来の機能に加えて環境へ配慮することが強く求められている。水利施設などは、その機能を十分に発揮するために適切な維持管理が必要であるが、付加価値的に環境へ配慮された施設の維持管理負担は、従来のそれよりも増す可能性がある。そこで本研究では、特に良好な景観形成を目的とした事業に伴う基盤施設の維持管理負担の現状を、アンケート調査を通して明らかにすることを目指した。

Keyword: 景観, 維持管理負担, アンケート調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.944-945 , 2008

発表番号 [9-P-22]

Number of Houses with Thatched Roof and their Retaining Possibility in Northwest Area of Hirosaki City, Aomori Prefecture

HONDA Atsuko [Grad. School of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]
FUJISAKI Hiroyuki [Fac. of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]

弘前市北西部における茅葺き民家の現存数と存続の可能性

○本田 敦子 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]

本研究は、青森県弘前市北西部を対象に茅葺き民家の現存数を調査し、茅葺き工事状況を把握すると共に、存続可能性を、茅葺き民家住民の意向、茅生産者、茅葺き工事業者の面から検討した。結果として、人が生活している茅葺き民家が54棟確認され、長寿命なヨシを昭和初期以前から購入して用い、茅葺き職人に依存した工事を行っていた。今後の存続には住民の意向と維持費用負担の他に、茅生産業の採算確保が課題である。

Keyword: 茅葺き, 農村景観, 弘前市
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2008

発表番号 [9-48]

Purification effect of water quality in Miyakozawa wetland for effluent water from pond

Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Komuro Atsushi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

都沢湿地におけるため池放流水の水質改善効果

梶原 晶彦 [山形大学農学部]
○小室 淳 [山形大学農学部]

山形県鶴岡市の大山下池は農業用ため池であるが、近年富栄養化が問題になっている。放流水の水質改善策として、隣接する都沢湿地の一部が浄化区域として整備された。本研究では浄化区域の水質改善効果の評価・検討を目的に調査を行った。浄化区域の流入口、流出口、放流水がそのまま流れる親水水路の3点で測定と採水を行った。流入口と流出口、それらの濃度と負荷量の比較により、水質改善効果の評価・検討を行った。

Keyword: 水質浄化, 湿地帯,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2008

発表番号 [5-37]

Influence of incorporated composted cattle-manure on runoff and sediment loss from bare soil

ONISHI Taisuke [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATO Makoto [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]

牛糞コンポストの混入が傾斜裸地からの地表面流出および土壌流亡に及ぼす影響

○大西 泰介 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

牛糞コンポストの混入施用に焦点をあて侵食土砂の生成に及ぼす影響を室内人工降雨条件下で検討した。無施用を対照に、牛糞コンポストの混入(異なる施用量・混入深さ)、被覆を行なった土槽充填黒ボク土からの地表面流出量、土壌流亡量を測定した。施用方法の違いによる地表面流出量への影響は見られず、被覆施用についてのみ流出発生の遅延効果が認められた。また、侵食抑制効果は混入よりも被覆施用において高かった。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 土壌の物理化学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.356-357 , 2008

発表番号 [3-29]

Change of flow characteristics in a forest catchment due to tree thinning

Tanakamaru Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Takeuchi Minoru [Nara Prefecture]
Takeda Ikuo [Faculty of Life and Environmantal Science, Shimane University]
Tada Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

間伐に伴う山林流域の流況変化について

○田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
竹内 稔 [奈良県]
武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

間伐が実施された島根県東部の山林小流域に水循環モデル(Hycymodel)を適用し,間伐の実施に伴う流況変化について検討した.間伐後の降雨遮断量と蒸散量を間伐前の7割程度に減らすことで,間伐前後のハイドログラフを概ね再現できた.間伐を実施した場合と実施しなかった場合の計算ハイドログラフを比較したところ,間伐してから数ヶ月経過した後は,間伐有りの流量が間伐無しの流量よりも常時大きいことが示された.

Keyword: 水収支・水循環, 長期流出, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2008

発表番号 [3-30]

Long-term Change in Severity of Droughts found at 52 observatories in Japan

Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Omuro Yoshitaka [SunTechnos Co., Ltd]

長期気象資料からみた全国 52 地点における少雨・渇水状況の経年変化

○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
小室 佳隆 [(株)サンテクノス]

近年の降雨パターンの変動が少雨・渇水状況に与える影響を統計的に評価するために,全国の最近の約100年間の水文量および水資源賦存量の経年変化を調べた結果,近年,年間雨量は減少傾向,蒸発散量は増加傾向,水資源賦存量は減少傾向にあることが分かった。また,これらのデータを用いた標準タンクモデルによる流出解析の結果,渇水量および低水量の全国的な減少傾向と,これに伴う流況の不安定化の可能性が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 渇水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2008

発表番号 [9-6]

Estimation of leached nitarate nitrogen in the sunagawa groundwater basin

Fujiie_Rie [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]
Nakagawa_Yoko [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]
Shima_Takeo [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]
Shiono_Takahiro [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]
Shinogi_Yoshiyuki [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]

宮古島砂川地下水流域における硝酸態窒素溶脱量の推定

藤家 里江 [農村工学研究所]
中川 陽子 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
塩野 隆弘 [農村工学研究所]
○凌 祥之 [農村工学研究所]

宮古島砂川地下水流域の農地を対象に,各ほ場の作付け状況を把握し,それらをGISを用いて可視化した.また,DNDCモデルを用いて各ほ場から溶脱する硝酸態窒素量を推定し,それをGISのデータベースに組み込むことにより,流域における硝酸態窒素溶脱量を推定した.その結果,硝酸態窒素溶脱量の変化は作付け状況や営農方法の変化に伴うものであることが解明された.

Keyword: GIS, DNDCモデル, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2008

発表番号 [2-29]

Study of biomass use in Thailand (Present situation)

Yoshifumi_Nakamura [Japanese Institute for Irrigation and Drainage]
Shinogi_Yoshiyuki [National Institiute for Rural Engineering, Japan]
Nantawan Sarobol [Field Crop Reserch Institute,Thailand]

タイのバイオマス利用実態解明

○中村 義文 [日本水土総合研究所]
凌 祥之 [農村工学研究所]
Nantawan Sarobol [タイ国作物研究所]

タイ中央部を対象に,村落,農家レベルでのバイオマスの利用状況を調査した.その結果,以下のことが解明された.Suphan Buriでは,約3万lのバイオエタノール生産が可能であり,トウモロコシ飼料は十分自給でき,圏外にも搬出できる.また,Rachaburiバイオガス施設は数年で減価償却が可能なモデルが描ける.

Keyword: バイオマス, 東南アジア,  
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.266-267 , 2008

発表番号 [2-17]

Production Effects of Agricultural Public Facilities - Production function approach by using crossectional data by towns -

Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]
Shyoko Wakabayashi [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Atsushi Fujiwara [Japanese Institute of Irrigation and Drainage]

農業生産資本ストックの生産力効果−市町村別クロスセクション・データによる生産関数の推計−

○國光 洋二 [農村工学研究所]
若林 祥子 [太陽コンサルタンツ(株)]
中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
藤原 篤志 [日本水土総合研究所]

農業粗生産額に対する農業生産資本の生産力効果を,市町村別のクロスセクションデータで定量化し,同様な方法で計測した道路資本の生産力効果と比較することを目的とする。推定結果から社会資本の生産弾力性及び限界生産性を計算すると,前者の値は農業生産資本と道路資本とはほぼ同程度の大きさを示すが,道路資本の後者の値は時系列的に低下し,2005年度時点では農業の4倍程度にまで低下している。

Keyword: 社会資本, 生産弾力性, 限界生産性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2008

発表番号 [9-29]

Adaptability of dredged sludge to agricultural use

takisawa tomoaki [Okayama University]
murakami akira [Okayama University]
nishimura shin-ichi [Okayama University]
murakami kenji [Okayama University]
ito hiroyuki [Okayama University]

ため池底泥の農地客土への適用性

○滝澤 倫顕 [岡山大学]
村上 章 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]
村上 賢治 [岡山大学]
伊藤 寛之 [岡山大学]

ため池は全国に21万箇所以上あり、その多くが老朽化しており、水漏れや堆積土砂による貯水量の減少のため浚渫事業が行われている。発生した浚渫土は、その性質から改良し建設材料としての利用や、産業廃棄物として処分されている。しかし、建設材料としての利用に限界があるため更なる利用法の開発が望まれている。本研究では、ため池底泥の農地還元への適応性について、植生試験と化学分析によって検討した。

Keyword: ため池底泥, 植生利用, 成分分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2008

発表番号 [9-49]

Nitrogen balance and water quality fluctuations during a flood in a fen located at lakefront of Kasumigaura

Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yoshida Koshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

霞ヶ浦湖岸湿原植生帯における洪水時の水質変化と窒素収支

○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

茨城県霞ヶ浦湖岸の妙岐ノ鼻湿原において,洪水プロセスでの河川からの流入水と流出水の窒素濃度変化を観測し,湿原内の年間の水収支と窒素収支を求め,湿原の窒素除去量を定量化した.増水時には無機態の多い河川水が湿原に流入し,流出に転じると,NO3-Nはほぼ0で,有機態窒素がほとんどを占める湿原内の水が流出した.窒素収支から,総流入の43%に当たる19.8kg/haが植物体の持ち出しと大気放出として除去されたことがわかった.

Keyword: 窒素収支, 湿原, 霞ヶ浦
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.958-959 , 2008

発表番号 [10-P-29]

Water quality environment of ponds and groundwater in a subtropical limestone island

YOSHINAGA Ikuo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
SUMI Hidekazu [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburou [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
IKOMA Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

亜熱帯離島におけるため池と地下水の水質環境

○吉永 育生 [九州沖縄農業研究センター]
住 秀和 [九州沖縄農業研究センター]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]

沖縄本島北部に位置する伊江島を対象として,ため池と地下水の水質環境を調査した。地下浸透が卓越する地理的条件のため島内に河川はなく,ため池は路面排水と生活排水を貯留している。大半のため池では藍藻の増殖が確認されたが,栄養塩類濃度はさほど高くなかった(0.6〜1.9mg/L)。地下水は地点毎の変動が大きく,周辺の土地利用の影響を強く受けること,鉛直や水平方向の地下水流れが一様でないこと,が考えられた。

Keyword: 栄養塩類, ため池, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.344-345 , 2008

発表番号 [3-23]

Monitoring and Evaluation of Flood Mitigation Capacity in Paddy Field Area

Yuya Hamaguchi [The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [The University of Tokyo]
Koshi Yoshida [The University of Tokyo]
Masayoshi Sato [Tsukuba University]

水田における洪水緩和機能の測定と評価(農地の洪水緩和機能の研究2)

浜口 裕也 [東京大学]
塩沢 昌 [東京大学]
○吉田 貢士 [東京大学]
佐藤 政良 [筑波大学]

水田における洪水緩和機能を定量評価するため,茨城県福岡堰土地改良区における水田群9.1haを対象として,長期間の水文観測を行った.実測データより流域の流出特性を表すタンクモデルを同定し,降雨パターンによらない評価指標であるピーク緩和時間を用いて,洪水緩和機能を定量的に評価した.その結果,潅漑期の水田は土壌が飽和し,湛水状態にあるため,非潅漑期と比較して洪水緩和機能は小さいことが示された.

Keyword: 洪水流出, 流出特性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2008

発表番号 [9-31]

Environmental impact of applying methane fermentation digestion to vegetable fields

SHIBATA_KANZO [IBARAKI University College of Agriculture]
KURODA_HISAO [IBARAKI University College of Agriculture]
KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriculture]
INOUE_EIICHI [IBARAKI University College of Agriculture]
SATO_TATSUO [IBARAKI University College of Agriculture]

メタン発酵消化液の液肥利用における環境への影響

○柴田 鑑三 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
井上 栄一 [茨城大学農学部]
佐藤 達雄 [茨城大学農学部フィールドサイエンスセンター]

バイオマス利活用の観点からメタン発酵技術が注目されている。本研究は消化液の液肥利用を試みており、その肥料効果と環境への影響について検討している。栽培試験から、消化液は適切な水管理を行えば化学肥料と同程度の肥料効果を持つことが分かった。しかし、用水供給量が大きい状況では窒素溶脱が生じやすく、消化液を液肥として利用する場合、適切な施肥設計や水管理の実施が重要となる。

Keyword: バイオマス, メタン発酵消化液, 栽培試験
GET PDF=08/08009-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2008

発表番号 [8-14]

Algae Control using submerged plant add carbon dioxide (Vallisneria asiatica Miki)

KUWAHARA_TOHRU [Graduate School of Agriculture,IBARAKI University]
KURODA_HISAO [IBARAKI University College of Agriculture]
ISHIKAWA_YOUICHI [ABLE Co.,LTD]

沈水植物(セキショウモ)に炭酸ガスを利用した藻類の抑制実験

○桑原 透 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
石川 陽一 [ABLE株式会社]

沈水植物は水質浄化機能を持っているが、藻類が発生した水域では水深が深いと沈水植物への炭酸ガスの供給が不足するためその機能は十分に働かない。そこで本研究では炭酸ガスを水中へ溶出することができる特殊チューブを使用し、沈水植物へ炭酸ガスの供給をおこない光合成を活性化させ、沈水植物を藻類との栄養塩類の競争に勝たせることにより藻類を抑制することができた。

Keyword: 炭酸ガス, 沈水植物, 藻類
GET PDF=08/08008-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2008

発表番号 [9-19]

A method of improving nitrogen removal ability by the effect of increased water temperature

KOSHIGOE_YUKI [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
KURODA_HISAO [IBARAKI university college of Agriculture]
KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriculture]
Shinogi_Yoshiyuki [National Institute for Rura Engineeriing ]

水温上昇効果による窒素除去能力向上手法

○腰越 悠気 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
凌 祥之 [農村工学研究所]

農地からの窒素流出を抑制するために、地形連鎖系を活用した窒素除去の研究が行われている。この窒素除去能力をさらに向上させるために水温に着目し実験を行った。水温を上昇させるためにビニールシートと木炭を使用した。その結果、水温を上昇させることができた。それによって、窒素除去能力が向上したことが示唆された。

Keyword: 窒素除去, 水温, ビニールシート
GET PDF=08/08009-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2008

発表番号 [2-P-4]

Characteristic of water and mass balances from paddy fields of different irrigation systems

USUDA_KAORU [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]
SUGISHITA_ARATA [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]
KATO_TASUKU [College of Agriculture,IBARAKI University ]

灌漑方式が異なる水田地帯の水・物質収支特性

○臼田 薫 [茨城大学大学院農学研究科]
杉下 新 [茨城大学大学院農学研究科]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

水田には窒素除去能力があることが認められており、それを利用した流出対策、流域管理方法などは今後持続性のある灌漑農業のために欠かせないものである。そこで本研究では、異なる灌漑様式が混合している水田地帯を対象に、用排水系統を調査し、灌漑様式の異なるブロックに分割した後、水収支式を立式し、物質収支を算出することで、灌漑様式毎の汚濁負荷収支特性の差異を明らかにする事を目的とする。

Keyword: 流出特性, 水田管理, 排水管理
GET PDF=08/08P02-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.342-343 , 2008

発表番号 [3-22]

A General Index for Flood Mitigation Capacity of Watersheds: Peak Relaxation Time

Sho Shiozawa [The University of Tokyo]

流域等における洪水緩和機能の一般的指標:ピーク流量緩和時間(農地の洪水緩和機能の研究1)

○塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]

異なる流域や土地の洪水緩和機能を定量的に比較・評価するには、降雨パターンとは独立の流域特性の指標が必要である。ここに提案する方法は、流域の流出特性をまず流出モデル(タンクモデルが簡単)で表し、モデル上で、基準化した瞬間降雨を与える仮想実験を行ってピーク流量の増分を求め、瞬間降雨量に対する比をピーク流量緩和時間(τ)と定義し指標とするものである。既存のタンクモデルから日本の河川流域のτを求めた。

Keyword: 洪水流出, 流出特性, タンクモデル
GET PDF=08/08003-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2008

発表番号 [1-12]

Irrigation water management at the Shaya District in the Tarim River Watershed

Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Abdisalam Jalaldin [Institute of Resource and Environment Science, Xinjiang University]
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

タリム河流域シャヤ灌区における灌漑用水の管理

○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]

タリム河流域のシャヤ灌区で水管理の現地調査を行った。幹線水路や支線水路では、比較的厳密な供給主導型の送配水管理がなされていた。また、圃場間の灌漑水量の均等性も水管員により確保されていた。経費のかかる水路のライニングや灌水チューブの導入を除けば,灌漑効率を向上策として最も有効なものは,作物ごとの作付面積から算出した適切な灌漑水量となるようなローテーションブロックへの給水時間の管理であると考えられた。

Keyword: タリム河, 半乾燥地, 灌漑
GET PDF=08/08001-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2008

発表番号 [1-22]

Evapotranspiration characteristic of salt tolerant plant under saline water irrigation

Moritani Shigeoki [Arid land research center, Tottori University ]
Yamamoto Tahei [Arid land research center, Tottori University ]
Tanaka Satoshi [Arid land research center, Tottori University ]
Inoue Mitsuhiro [Arid land research center, Tottori University ]

塩水灌漑条件下における耐塩性植物の蒸発散特性について

○森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田中 聡 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

本研究では, 塩水灌漑条件下で芝, 常緑キリンソウ, タイトゴメを生育させ, 耐塩性について評価を行った. その結果, 以下のことが分かった. (1)常緑キリンソウ及びタイトゴメの場合, 土壌水の水ポテンシャルの低下に伴って蒸発散比が急激に低下した. (2)タイトゴメの場合, 灌漑水濃度の増加に伴った収量の低下は見られなかった. (3)以上のことから, セダムでは芝に比べて水ポテンシャルが低下するとすぐに気孔が閉鎖し, 蒸散活動が低下した. このため, 植物体内への塩類の流入を防ぎ, 芝よりも高い耐塩性機構を有するものと思われる.

Keyword: 耐塩性植物, 土壌水ポテンシャル, 蒸発散特性
GET PDF=08/08001-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2008

発表番号 [8-1]

Environmental diagnosis in the irrigation district using stable isotopes

Kume Takashi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Hoshikawa Keisuke [Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University]
Fujihara Yoichi [Japanese Society for the Promotion of Science]
Nakano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

安定同位体を用いた灌漑農地の環境評価

○久米 崇 [鳥取大学乾燥地研究センター]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [京都大学東南アジア研究所]
藤原 洋一 [日本学術振興会特別研究員]
中野 孝教 [総合地球環境学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]

本研究では溶存成分とSとSrの同位体を用い,灌漑区の水と栄養塩類の特性把握を試みた.灌漑水と排水におけるδ34SとSO4濃度の変化は農薬と肥料によるところが大きいと考えられた.ラグーン周辺で海水よりもδ34Sが大きくなった地下水採水地点では,海生起源の硫黄の存在,もしくは還元状態が影響していると推測された.排水では土壌からの溶出により,87Sr/86Srが低下し,その濃度が上昇したと考えられた.

Keyword: 環境影響評価, 水環境, 畑地灌漑
GET PDF=08/08008-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2008

発表番号 [5-38]

Field Test about Nutrient Runoff from Upland Field

Noda_Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Osawa_Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Tanaka_Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ikeda_shunsuke [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]

畑地からの栄養塩流出に関する現地試験

○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]

本研究では、裸地、牧草地、サトウキビ畑を対象とた現地試験を行い、大規模降雨時の表面流出及び浸透による窒素及びリンの流出量を測定した。その結果、栽培作物や施肥の条件によって流出特性が大きく異なるということが明らかになった。

Keyword: 農地環境, 土壌侵食, 栄養塩流出
GET PDF=08/08005-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2008

発表番号 [1-4]

Rediscovery from Traditional Canal Works

SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
HIROSE Yuuichi [National Institute for Rural Engineering]

歴史的水利施設(水路システム)からの再発見−熊本県通潤用水を事例として−

○島 武男 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
廣瀬裕一 [農村工学研究所]

歴史的水路システムである熊本県山都町通潤用水を事例として、現在の水路システムの基本計画・機能設計でも活用できる工夫を考察した。通潤用水水路システムでは,幹線水路を上段,下段に配置し反復利用を可能としていること,支線水路の水路断面を受益水田面積に応じて決定し過剰分水が行えないこと等の水利用に関する工夫や,施設管理に対する工夫がなされている。これらの工夫,技術を,現在の土木技術に取り入れていくという視点も今後重要である。

Keyword: 歴史的水利施設, 水路システム, 水利用計画
GET PDF=08/08001-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2008

発表番号 [4-43]

Disaster information system of earth dam on WEB

Keisuke Inoue [National Research Institute for Rural Engineering]
Tani Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]

ため池防災情報WEB閲覧システムの構築

○井上 敬資 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所農村総合研究部]
谷 茂 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所施設資源部]

ため池DBで判定される複数のため池の危険度の推移がWEB上で一覧表示されるシステムを構築したのでその内容について報告する.このシステムにより対応すべきため池の優先順位をつけることが容易となり,豪雨や地震発生時の緊急対策において有効な手段となると期待される.

Keyword: 防災, ため池, WEB
GET PDF=08/08004-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2008

発表番号 [7-37]

Relationship between Irrigation Management and Carbon・Nitrogen Stable Isotope Ratio of Corbicula

MAYAHARA Takeyuki [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]
SASADA Katuhiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
MIYACHI Shunsaku [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]

用水管理とシジミ類の炭素・窒素安定同位体比の関連性

○馬谷原 武之 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
宮地 俊作 [日本大学生物資源科学部]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]

生物の同位体比は移動範囲,生息時期により一定期間,一定面積の環境状況を反映しているといえる。年間を通し利用状況に変化がみられる農業用水路,排水路においてシジミ類,底質等の炭素・窒素安定同位体比分析を行い,用水管理状況との関連性について検討を行った。結果,灌漑期前後で地点毎に異なった同位体比変化がみられ,用水管理による影響が各地点のシジミの同位体比に反映されている事が考えられた。

Keyword: 安定同位体比変化, 用水管理, 地域環境指標
GET PDF=08/08007-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2008

発表番号 [5-44]

Development of the Grassland Reclamation Adjustment Method using Information Technology

NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
KOBAYASHI Yoshihiro [Hokkaido Prefecture]
MIYAZAKI Yasuhiro [Hokkaido Prefecture]
NOGUCHI Noboru [Hokkaido University]
KASHIWAGI Junichi [Hokkaido University]
MARUYAMA Kenji [Hokkaido Agricultural Development Public Corporation]

IT技術を活用した草地整備の新たな指標と手法の検討

○南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
小林 義広 [北海道農政部]
宮崎 泰弘 [北海道農政部]
野口 伸 [北海道大学]
柏木 淳一 [北海道大学]
丸山 健次 [財団法人 北海道農業開発公社]

IT技術を活用して北海道の草地を対象に、新たな指標値の設定と整備手法を検討している。GPSとIMUの利用により、現況地形把握、トラクタの振動・走行性評価、収量と圃場傾斜形状の評価、しゅう曲修正計画、土壌改良資材の可変散布の制御を行った。指標の検討として作業の快適性を評価しマップ化すると、不快となる領域としゅう曲修正区域が合致した。また、雑草の混入割合と地形の曲率では良好な相関性(決定係数=0.814)を得た。

Keyword: 草地整備, IT, RTK-GPS
GET PDF=08/08005-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2008

発表番号 [7-9]

Significance of paddy field and artificial pond as biotop for Medaka (Oryzias) in breeding

Shima Kanako [City of Morioka]
Hirota Junichi [Iwate University]
Azuma Atsuki [Iwate University]
Watanabe Kengo [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

メダカの生息環境としての水田および人工池の意義−繁殖環境に着目して−

○嶋 佳奈子 [盛岡市役所]
広田 純一 [岩手大学農学部]
東 淳樹 [岩手大学農学部]
渡部 憲吾 [岩手大学大学院]

水田は温かい止水域であり、メダカの繁殖場所として優れた環境だと言われているが、同じ止水域である池と比べて、どれだけ優れているのか、野外での繁殖の実態調査の例はほとんどない。そこで本研究では、水田と人工池について、メダカの繁殖環境としての機能を野外調査と室内実験によって比較・評価することで、その意義を明らかにした。さらに、その知見を基に、メダカ保全を主目的としたビオトープの計画案を検討した。

Keyword: メダカ, 水田生態工学, ビオトープ
GET PDF=08/08007-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.176-177 , 2008

発表番号 [1-21]

Evaluation of drought tolerance and salt tolerance of upland rice

HAYASHI Shion [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
OMIYA Kyouko [College of Agrobiological Resource Sciences, Universe of Tsukuba]
HUZIMAKI Haruyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]

陸稲の耐乾性と耐塩性の評価

○林 詩音 [筑波大学生命環境科学研究科]
大宮 恭子 [筑波大学生物資源学類]
藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

ネリカ米の栽培実験を行い,蒸散量の逆解析により吸水モデル中の耐乾性,耐塩性のパラメータを求め、他品種と比較するため、まず比較対象となるトヨハタモチを用いた実験およびパラメータの逆解析を行った。トヨハタモチは耐塩性は比較的高いものの、耐乾性はそれほど高くなかった。

Keyword: 蒸散, 吸水, 畑地灌漑
GET PDF=08/08001-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2008

発表番号 [2-28]

Efficiency for Weeding Work of Levee Slope by Goats

Kimura Kazuhiro [Shinshu University]
Nakajima Sora [Nagano travel Co. Ltd.]
Uchikawa Yosiyuki [Shinshu University]
Fujisao Machiko [Shinshu University]

山羊による傾斜地水田の畦畔除草の軽減化

○木村 和弘 [信州大学農学部]
中島 空 [(株)長野トラベル]
内川 義行 [信州大学農学部]
藤竿 真知子 [信州大学農学部]

畦畔法面の除草作業は、農家に最も嫌われる作業である。農家が行っている除草作業を動物に置き換えることで除草作業の軽減化を検討してきた。傾斜地に適合する「山羊」に注目し、様々な形状の畦畔法面で山羊の繋牧実験を行ってきた。本報告では、)〔未侶梗弌Ψ曽が山羊の行動に与える影響、畦畔植生と山羊の行動との関係の検討を行い、山羊の導入に適した畦畔法面形状を示す。

Keyword: 畦畔除草, 山羊による除草, 畦畔法面形状
GET PDF=08/08002-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2008

発表番号 [4-30]

Seismic resistance on small earth dam using geosynthetics soil bags stacked in inclined and horizontal directions

MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]

水平および傾斜積層した土嚢堤体の耐震性

○松島健一 [(独)農村工学研究所]
毛利栄征 [(独)農村工学研究所]
山崎真司 [三井化学産資株式会社]
堀俊和 [(独)農村工学研究所]
有吉充 [(独)農村工学研究所]

水平および傾斜積層した模型堤体(堤高2.7 m、下流勾配1H: 1V)の振動実験を実施した。土嚢を傾斜した場合は水平力の増加に伴って積層面の垂直力を増加させるため、通常の水平積みに比べて大幅に滑動抵抗力が増加する。事実、水平積みの場合では最大入力加速度500gal時で土嚢間に顕著な滑動が生じたが、傾斜積みの場合では土嚢積層構造が維持され、1,000gal時においても顕著な滑動は表れなかった。このことから耐震性の向上に傾斜積みが有効であることがわかった。

Keyword: 土のう, 振動実験, ため池
GET PDF=08/08004-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2008

発表番号 [4-31]

Construction of Small Dam with Reinforced Earth

YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]

補強土工法によるため池堤体の構築−能登での適用−

○山崎 真司 [三井化学産資株式会社]
毛利 栄征 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
堀 俊和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
松島 健一 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
有吉 充 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

平成19年3月25日に発生した能登半島沖を震源とする地震によって石川県内の多くのため池が被災を受けた.本報では,ため池の自然災害の復旧や新設堤体の高耐久性を目的として,従来,土質材料のみで築堤されていたため池堤体に,ジオグリッドを用いた補強土工法によるため池堤体を構築した.これより,急勾配でありながら,安全なため池堤体を構築でき,ジオグリッドを用いてもため池に十分適用できることがわかった.

Keyword: ため池, 補強土, ジオグリッド
GET PDF=08/08004-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2008

発表番号 [6-16]

Zoning Pattern in Rehabilitation of Fill-type Dam Embankments

Fukushima Shinji [土木本部土木技術統括部]
Gonoi Jun [土木本部土木技術統括部]
Tani Shigeru [資源施設部]
Kitajima Akira [技術センター生産技術開発部]

フィルダムにおける堤体改修事例の堤体ゾーニングの特徴

○福島 伸二 [(株)フジタ]
五ノ井 淳 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]
北島 明 [(株)フジタ]

築造年代の古いフィルダムは全国に約1700〜1800箇所あるとされ,その多くが老朽化して断面不足や漏水により安定性が不足し、早急な堤体の補強や漏水防止が求められている。また,新規ダムの建設が投資余力の減少や環境保全の高まりにより抑制されている現状から,既設ダムの有効利用としての貯水容量拡大のための堤体嵩上げが求められている事例もある。本稿は,主な堤体改修事例を調査して、各事例で採用されたゾーニング形式を既設堤体の堤高HOに対する嵩上げ高HRの大・小によりおおよその分類を行い,それらの特徴について報告した。

Keyword: フィルダム, 堤体補強, 嵩上げ
GET PDF=08/08006-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.440-441 , 2008

発表番号 [4-21]

Performance Evaluation of Clinker Ash in Asphalt Pavement

TAKEUCHI_Yasushi [Tokyo University of Agriculture]
EMUKAI_Toshihumi [Maeda Road Construction Co.,Ltd]
MURAKAMI_Yoshitaka [Fukushima Prefecture]
MIURA_Takao [Fukushima Prefecture]
SUZUKI_Atsushi [Fukushima Prefecture]

アスファルト舗装におけるクリンカアッシュの性能評価

○竹内 康 [東京農業大学]
江向 俊文 [前田道路株式会社]
村上 由貴 [福島県]
三浦 隆雄 [福島県]
鈴木 敦 [福島県]

福島県川内村において施工された,クリンカアッシュを路床置換材料として用いた広域農道アスファルト舗装に対して,FWDを用いた非破壊試験によるの支持力評価を行った。その結果,施工時のクリンカアッシュの締固め不足が懸念されたが,設計条件を下回ることはないことがわかった。

Keyword: 舗装, 建設残土・廃棄物, リサイクル
GET PDF=08/08004-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2008

発表番号 [1-48]

Estimation of Design Daily Consumptive Water Use for Field Irrigation Plan by Determining Method of TRAM Remainder―Case Study at Hokuso-toubu Irrigation Project, Chiba Prefecture―

INOKUCHI Takuma [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]
SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences Nihon University]
ISHIKAWA Shigeo [College of Bioresource Sciences Nihon University]

TRAM残量算出方式を用いた畑地灌漑計画における計画日消費水量の推定―千葉県北総東部用水事業を例として―

○猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]

TRAM残量算出方式を用いた計画日消費水量の新たな推定法を提案した。これは、TRAMおよび気象台等のデータによる蒸発散量と降水量とをTRAM残量算出方式に代入し、TRAM残量が0mmにならない範囲で節水となるように各月の計画日消費水量を推定するものである。本研究の事例地区では、この方式で推定した計画日消費水量および計画最大日消費水量が計画諸元よりも低めのものとなった。

Keyword: 畑地灌漑, 計画日消費水量, TRAM
GET PDF=08/08001-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2008

発表番号 [4-45]

Application of wireless transducer to embakment dams

Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Asano Isamu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]

ワイヤレス埋設計器によるフィルダム堤体の挙動観測

林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]
向後 雄二 [東京農工大]
浅野 勇 [農林水産省]
田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]

フィルダムにおける施工性の向上、埋設計器による計測の安定性の向上を目的に、筆者らが開発を行ったワイヤレス埋設計器のフィルダム堤体への適用性について、実際のダムでの埋設事例、観測データに基づき検討を行った。その結果、ワイヤレス埋設計器の施工性は極めて優れており、また計測についても、計測トラブルなく安定的に実施されており、計測結果も従来のケーブル付センサと比較し遜色ないことが示された。

Keyword: フィルダム, 計測, 埋設計器
GET PDF=08/08004-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2008

発表番号 [4-14]

Deterioration and surface temperature of decrepit head works in cold region

ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
YOKOKI Junichi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
KUSANAGI Shinobu [Ministry of Land, Infrastructure and Transport, Hokkaido Regional Development Bureau]
KITO Masashi [Ministry of Land, Infrastructure and Transport, Hokkaido Regional Development Bureau]

寒冷地の老朽頭首工の劣化と表面温度

○小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]
横木 淳一 [土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]
佐藤   智 [土木研究所 寒地土木研究所]
草薙   忍 [国土交通省 北海道開発局]
木藤 真志 [国土交通省 北海道開発局]

北海道内の頭首工の中には、長年にわたる寒冷環境下での供用を経て老朽化が著しいものもみられる。本報では、積雪寒冷地における老朽頭首工の補修技術開発の一環として、寒冷地で長年供用されてきた頭首工にみられる劣化の傾向や老朽頭首工のコンクリート表面温度などを検討した。

Keyword: 頭首工, 経年劣化, 凍結融解
GET PDF=08/08004-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2008

発表番号 [6-15]

Health monitoring of irrigation tank embankment and evaluation of restoration effect

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Itou Takuma [Okayama University]

ため池の健全性診断と改修効果

○西村 伸一 [岡山大学]
伊藤 卓真 [岡山大学]

現在,ため池の多くが経年劣化により老朽化している.改修が進められつつあるが,改修方法には最適化が求められており,適切な改修効果の評価方法が必要である.改修後の堤体の破壊試験は不可能であるため,改修効果を評価するためには非破壊探査が適切である.本研究では,弾性波探査により,改修による強度増加の状況を調査する.さらに,改修前後の堤体の地震時安定性を動的有限要素法によって確認し,改修効果を評価する.

Keyword: ため池, 弾性波探査, 有限要素法
GET PDF=08/08006-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2008

発表番号 [7-8]

Study on characteristics of environmental condition for fishes at paddy field watersheds in Tohoku region

Endo Toshiyuki [Rural Development Division,Rural Planning Department,Tohoku Regional Agricultural Administration Office,Ministry of Agriculture,Forestry and Fishery]
Higuchi Kohei [Rural Development Division,Rural Planning Department,Tohoku Regional Agricultural Administration Office,Ministry of Agriculture,Forestry and Fishery]

東北地方の水田地域に生息する魚類と環境特性について

○遠藤 敏之 [農林水産省東北農政局農村計画部農村振興課]
樋口 康平 [農林水産省東北農政局農村計画部農村振興課]

水田地域に生息する生物の実態把握等を目的として、農林水産省と環境省の連携による「田んぼの生きもの調査」が地方自治体、土地改良区、小学校、子供エコクラブ等の多様な関係機関等の協力を得て実施されている。本報告においては、2001〜2007年度の調査結果から、東北地方の水田地域に生息する魚類の生息状況と水質環境特性を考察した。

Keyword: 田んぼの生きもの調査, 水質環境, 魚類の生息状況
GET PDF=08/08007-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2008

発表番号 [9-27]

Study on Evaluation and Consideration Issue on BOD Removal in Rural Sewerage Facilities with Biofilm Processes

Nakano Takuji [Rural Planning Department, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fishery]

生物膜法を活用した農業集落排水施設におけるBOD除去性能の評価とその課題について

○中野 拓治 [農林水産省東北農政局農村計画部]

生物膜法を活用した農業集落排水施設においては, 所要のBOD除去性能を発揮している一方, 沈殿槽流出水BODは窒素化合物による硝化反応の影響を受けて高い値を示していることが確認された.また, 処理水の採取箇所を沈殿槽流出部から消毒槽・放流ポンプ槽流出部に変更することは, 処理水のBOD測定値をC‐BODに近づけるための有効な手段であり, BODが有機物の汚濁指標として適正に評価できるような対応を検討することの必要性が示唆された.

Keyword: 農業集落排水施設, 生物膜法, BOD測定法
GET PDF=08/08009-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2008

発表番号 [5-45]

The operation of precision farming on the glass land soil formed by landform consolidation

horii tadato [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]
oono hiroyuki [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]
kashiwagi junichi [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]
maruyama kenji [Hokkaido Agricultural Development Public Corporation]

低コスト草地整備における局所的な土壌改良の成果と課題

○堀井 惟人 [北海道大学大学院農学院]
大野 洋幸 [北海道大学大学院農学院]
柏木 淳一 [北海道大学大学院農学院]
丸山 健次 [(財)北海道農業開発公社]

草地において簡易的な表土扱いを行った地形改修を試みた。地形改修によって土壌の空間変動が増大したために可変散布による土壌改良を実施した。土壌の緩衝能の地点差の問題点に着目することで可変散布による土壌改良の効果は期待することができたが、実際の事業に精密な可変散布は難しいため、地形改修前に土壌改良資材の散布量を推定することが必要である。 *可能であれば財団法人北海道農業近代化技術研究センター南部氏の直後に発表させていただければ幸いです。

Keyword: 土壌改良, 地形改修, 局所散布
GET PDF=08/08005-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.514-515 , 2008

発表番号 [5-12]

Pressure transmission of liquid water in film stage in coarse porous media

AOKI Shinya [Dept. of Agriculture, Forestory and Fisheries, Ibaraki Prefecture ]
AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]

粗粒間隙系の低水分領域における液状水の圧力伝達について

○青木 信也 [茨城県農林水産部]
粟生田 忠雄 [新潟大学 農学部]

液状水の圧力伝達特性の把握は,溶質移動の解明等に不可欠な知見である。ここでは粗粒間隙系において,水分,圧力およびECを連続測定した。実験から,/絨気麓由水面から約12cmまでで静水圧分,⊆由水面から12cm以高で静水圧分布とならず,水分が不変,2蔀雫界から溶質を吸水させると,静水圧を示す領域のみで電圧の上昇が確認できた。以上から,液状水が圧力的に連続である毛管水帯でのみ溶質移動が生じると結論づけた。

Keyword: ダルシー則, 水分測定, マトリックポテンシャル
GET PDF=08/08005-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.316-317 , 2008

発表番号 [3-9]

Optimization of Fertilizer Application and Irrigation to Control Nitrate Leaching

FUJIWARA Violeta Sakura [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

硝酸態窒素溶脱抑制のための施肥と灌漑の最適化

○FUJIWARA Violeta Sakura [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

施肥計画と灌漑水量を決定するシミュレーション最適化モデルを提案する. 過去数十年分の降雨パターンから, 溶脱量を抑制し, かつ栄養不足を起こさない施肥を行うために, 追肥の最適な日時と施肥量が決定される. また, 降雨予測から降下浸透を発生させない水量が決定され, 用水の節約と溶脱量低減も期待される. 計算結果から, 最適な施肥計画と灌漑方法に従った場合, 栄養不足は解消され, 溶脱量は約2割消滅できることが示された.

Keyword: Groundwater pollution, Simulation-optimization model, Irrigation decision rules
GET PDF=08/08003-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2008

発表番号 [4-15]

Damage Evaluation of Concrete Canal by Binarization Image Analysis

Aoki Masao [College of Bioresource Scienses, NIHON UNIVERSITY]
Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Scienses, NIHON UNIVERSITY]
Daisuke Yamamoto [Graduate School of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]
Naoya Suzuki [Graduate School of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]

二値化画像解析によるコンクリート用水路の損傷度評価

○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
山本 大祐 [日本大学大学院環境科学研究科]
鈴木 直也 [日本大学大学院環境科学研究科]

コンクリート用水路の損傷度を評価するため、水路壁面の可視画像および採取した供試体の研磨画像から、画像の二値化処理を施し、画像解析を行った。画像計に際し、損傷の程度に応じて、平面法と立体法を検討した。普遍的方法として、適用が可能である。

Keyword: 画像解析, 二値化, 損傷度
GET PDF=08/08004-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2008

発表番号 [5-8]

Numerical Estimation of Salt Accumulation at Wet Soil Surface under Drip Irrigation

AMANO Takahisa [Univ. of Tsukuba]
FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]

点滴灌漑における湿潤域での集積塩の数値予測

○天野 貴久 [筑波大学生命環境科学研究科]
藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]

塩クラスト分布を正確に予測できる数値モデルを開発し、点滴灌漑における塩類集積の対策に活かす礎とすることを目指し、数値モデルの精度検証と問題点を明らかにするために室内実験を行った。塩集積開始時の土壌水分塩濃度を飽和水溶液の濃度より低く与えることで、実際と近い塩クラスト分布が得られた。

Keyword: 塩類集積, 蒸発, 点滴灌漑
GET PDF=08/08005-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2008

発表番号 [5-46]

The Improvement Method of Soft Peat Paddy Field

Dobashi_yoshihiko [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government    ]
Sato_Wataru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government    ]

ほ場整備における泥炭性軟弱地盤対策工法

○土橋 好彦 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]
佐藤 亘 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]

泥炭等の軟弱地盤対策としては、これまで基盤土の置換が主流で、泥炭の掘削撤去・山砂等の投入により農家負担の増大を招いていた。本工法では、北海道における泥炭対策を参考にして、事前に排水対策を行って地下水を低下させ、浮力の低減を図りながら泥炭層に十分な転圧(タイヤローラー)を加え、圧密された良質の泥炭地盤を作り出すことができた。なお、沈下部については山砂で高さ補正し、表土を戻し整地した。

Keyword: 土壌改良, 農地環境, 工法・施工
GET PDF=08/08005-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2008

発表番号 [6-9]

Measures work in the prevention landslide area of Hatiyama

Oki_Hiroshi [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Ogati Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
Endo_Yasuhiro [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Ogati Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
Sato_Takeshi [Dia Consultants Co.,LTD]

鉢山地区地すべり防止区域における対策工事例

大木 寛 [秋田県雄勝地域振興局農林部農村整備課]
○遠藤 康弘 [秋田県雄勝地域振興局農林部農村整備課]
佐藤 武志 [螢瀬ぅ筌灰鵐汽襯織鵐判田支店]

秋田県南部に位置する、横手市大森地内にある地すべり指定区域鉢山地区において、平成14年の大雨により地すべりが発生した。区域内は主に水田及び牧草畑として利用されており、牧草畑の端部斜面で滑落した土塊は、末端部農作業道にまで移動している状況であったため、早急に対策工を実施する必要があった。地すべりの発生状況・調査・対策工および対策工実施後の調査を経て、平成20年度予定している地区概成までの経緯を紹介する。

Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, 農地保全施設,
GET PDF=08/08006-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2008

発表番号 [2-18]

Effects of Land Consolidation Project in Akita

Nagashima_Mitsuru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government    ]
Ishii_Manabu [Agriculture Management Division Agriculture and Forestry Sector Kitaakita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]

秋田県におけるほ場整備事業等の効果・効用調査

長嶋 満 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]
○石井 学 [秋田県北秋田地域振興局農林部農村整備課]

本調査は、ほ場整備事業を通して様々な効果や効用が見られることを県内の完了地区を対象に、事業の有効性を検証するとともに、実行性を高める目的で直接的効果として生産費・労働時間の調査と間接的効果としてアンケート調査と聞き取り調査から試みた。ここでは、ほ場整備を契機に設立された秋田県内第1号の特定農業法人「立花ファーム」を例に今後の条件整備されたほ場機能を最大限に発揮していくために必要な事由を分析し考察する。

Keyword: ほ場整備, 直接効果, 面的集積
GET PDF=08/08002-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.444-445 , 2008

発表番号 [4-23]

Rehabilitation Works for Irrigation Tank Embankment Using Stabilized Muddy Soils by Lime-Gypsum

Sasaki_Sadakatsu [Technology Management Office Department of Public Works and Transportation Akita Prefecture Government]
Hukuoka_Yoshitaka [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Senboku Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]

石灰系固化材による改良土を利用したため池堤体の改修

○佐々木 定勝 [秋田県建設交通部建設管理課技術管理室]
福岡 義貴 [秋田県仙北地域振興局農林部農村整備第一課]

老朽化したため池の堤体改修では、原堤土を最大限利用した上で良質な土取場土を搬入し築堤を行うのが一般的である。本稿は、近傍で良質な築堤土を確保することができず、自然状態で含水比低下が困難とされる高含水比粘性土(原堤土、土取場土)を、石灰系固化材を混合することによって築堤土として有効利用を図ったものである。この結果、コスト縮減と同時に自然環境への負荷低減にも貢献することが可能となった。

Keyword: ため池, 石灰系固化材, 改良土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2008

発表番号 [9-44]

The Method of Reservoir Maintenance considering Migratory Birds

Sato_Hiromi [Agriculture Management Division Agriculture and Forestry Sector Kitaakita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]

ため池整備における渡り鳥等に配慮した施工事例

○佐藤 弘巳 [秋田県北秋田地域振興局農林部農村整備課]

秋田県の北部能代市に位置し、ガン、カモ類の渡りの中継地として重要な役割を担っている「小友沼ため池」は、渡り鳥等の動植物に対する環境に配慮した工法で県営ため池等整備事業により改修工事を行っている。配慮工法にて工事を実施した結果、平成18年度〜19年度実施のモニタリング調査では、飛来するガン類は近年最大の飛来数となっている。

Keyword: 環境配慮, 渡り鳥, ため池整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2008

発表番号 [2-16]

Amalgamation Simulation of Land Improvement Districts by Double-entry Bookkeeping

Shimoyama_Noboru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Akita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
Fujita_Kaoru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Akita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]

複式簿記を活用した土地改良区合併シミュレーション

○下山 昇 [秋田県秋田地域振興局農林部農村整備課]
藤田 馨 [秋田県秋田地域振興局農林部農村整備課]

土地改良区の合併では、一般会計の他、土地改良区ごとに違いの大きい特別会計や維持管理費、所有財産など「全てを考慮」し、合併後に組合員が納付する賦課金に不公平感を生じないように配慮する必要がある。複式簿記は「全ての会計情報を計上」し「連結」するので、個別(地域別、事業別など)と全体の会計を把握でき、算出した賦課金の明確な根拠を示すことができる。複式簿記を活用し、4土地改良区の合併をシミュレートした。

Keyword: 複式簿記, 土地改良区合併, シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.250-251 , 2008

発表番号 [2-9]

Farmers' Attitude to Farm-inn −In case of Hirosaki City in Aomori prefecture−

FUJISAKI Hiroyuki [Fac. of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]
TANIGUTI Ken [Fac. of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]

農家民宿に対する農家意識−青森県弘前市における調査から−

○藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]
谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]

弘前市におけるグリーンツーリズム振興を検討する一環として、市内の認定農業者を対象に2006年にグリーンツーリズムの認知度、農家民宿への取り組み意欲等について意識調査を行った。その結果、リンゴ生産農家がほとんどである弘前市では、農家民宿に1割強の農家が積極的で、ワーキングホリデーへの関心が高かった。しかし、全体には、グリーンツーリズムの認知度が低く、労力不足や現状満足な農家で取り組み意欲が弱かった。

Keyword: 農家民宿, 意識調査, 弘前市
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2008

発表番号 [5-29]

Study on soil respiration in tropical and sub-tropical regions

SAKAI KAZUHITO [Univ. of Ryukyus]
YOSHINAGA ANSHUN [Univ. of Ryukyus]

熱帯・亜熱帯林地における土壌呼吸特性の検討

○酒井 一人 [琉球大学]
吉永 安俊 [琉球大学]

熱帯造成林・亜熱帯自然林における土壌呼吸特性を把握するために、現場での土壌呼吸量測定、室内実験での土壌呼吸量測定、試験による土壌分析を行い、土壌呼吸量とそれらの結果との関係について検討を行った。その結果、室内実験では土壌呼吸量は温度特性を持つこと、土壌の状況が大きく違う場合には有機物量による差異も明確になること、根密度が根呼吸量に影響すること、斜面では谷で小さく尾根で大きくなることが認められた。

Keyword: 土壌呼吸, 熱帯・亜熱帯, 林地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2008

発表番号 [7-6]

The contribution of Japanese ancestry and Japanese internationa coperation in Brazilian agriculture

Tazawa Hiroyuki [The Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries of Japan]

ブラジル農業における日系人の貢献と日本の国際協力

○田澤 裕之 [農林水産省大臣官房国際部国際協力課]

2008年は、日本ブラジル交流100周年の年である。ブラジル農業における日本人移住者の果たした役割は大きい。また、日本との国際協力事業<セラード農業開発事業>によりブラジル大豆生産は、世界第2位となった。今後は、日系社会のネットワークを活用して、さらなる技術協力を実施するとともに、アフリカ諸国における南南協力も連携して推進することが重要である。

Keyword: 国際協力, 技術協力, 研究交流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2008

発表番号 [7-14]

Analysis of Influence on Fish and Shellfish Inhabitation by Installation of Environment-Conscious Irrigation Canals

NAKAGIRI_Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
HORINO_Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
HASHIMOTO_Hiroki [Kurita Water Industries LTD.]

環境配慮型用水路敷設による魚介類生息への影響分析

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
橋本 裕樹 [栗田工業(株)]

滋賀県木之本町黒田地区では,用水路の一部で魚介類生息に配慮した改修がなされた.本研究では,改修後間もない時期と,やや年数の経過した時期に水路内での魚介類採捕及び水路環境の調査を行った.その結果,改修後,魚介類は増加し,数年後に生息状況が安定しつつある様子がうかがわれた.また,数量化砧爐砲茲蝓た爾澆陵無や水路の底面構造が,他の環境因子に比べ,魚介類生息に大きな影響を及ぼしている可能性が示された.

Keyword: 環境配慮型用水路, 魚介類生息, 数量化砧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2008

発表番号 [9-28]

Effect of Advanced Treated Wastewater Application to Cation Absorption in Rice Plant−Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land (将 )−

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Sakurai Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]

高度処理水利用が水稲の塩基類吸収に及ぼす影響−農業集落排水処理水の農地への再利用(将 )−

○治多 伸介 [愛媛大学農学部]
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]

本研究では,今後の広い普及が見込まれる高度処理型集落排水施設の処理水が,水稲の塩基類吸収に及ぼす影響を解明することを目的として,ポット試験を実施した.その結果,高度処理水利用は,施肥条件に関わらず,水稲の塩基類含有量を高める効果を有することが分かった.また,処理水利用は水稲生育に対して,収穫量増大・耐倒伏性の向上といった好影響を生じさせた.これらの影響は水稲の塩基類含有量上昇に起因した可能性がある.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, 塩基類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2008

発表番号 [1-37]

The changes of flood control and water usage efficency by an irrigational dam under altered operation rules

ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
TORITA MISAKO [Oriental Consultants Co., LTD.]
ISHII ATSUSHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

運用方法変更による農業用ダムの洪水緩和機能と利水効率の変化について

○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
部田 美紗子 [株式会社オリエンタルコンサルタンツ]
石井 敦 [三重大学大学院生物資源学研究科]

農業専用ダムでの実運用データをもとに、ダム運用ルールの変更により農業用ダムの洪水緩和機能と利水効率がどの程度変化するかについてシミュレーション計算により評価した。その結果、管理貯水位を5m下げると13年のうち管理洪水量を超える放流を8回から2回に減らせ、4月の灌漑開始時に満水とする頻度にも影響はないが、渇水年の2年間で最低貯留量に達する危険を生ずることが分かった。

Keyword: 用水管理, 農業用ダム, 洪水緩和機能
GET PDF=08/08001-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.436-437 , 2008

発表番号 [4-19]

The inspection and diagnostics Approach for deteriorated Pre-stressed Concrete Pipe

Misushima Yoshihiro [Japan Water Agency]
Ito Yasuhiro [Japan Water Agency]
Koizumi Kazuhiro [Dia Consultants Company]
Mohri Yoshiyuki [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]

劣化PC管の調査・診断手法の検討

○水島 淑博 [(独)水資源機構]
伊藤 保裕 [(独)水資源機構]
小泉 和広 [(株)ダイヤコンサルタント]
毛利 栄征 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構          農村工学研究所]

独立行政法人水資源機構では、地下水や土壌中に含まれる侵食性因子等により管本体の劣化が進行し、破裂して大規模な浸水被害、地表面の陥没などに至る出水が顕在化しつつあるPC管について、適切かつ効果的な維持管理・更新・改築に資することを目的として、調査・診断手法の確立に向けた検討を行ってきた。本報は、これまでに実施した調査結果から得られた知見をもとに、PC管の調査・診断手法について提案するものである。

Keyword: PC管, カバーコート, 非破壊調査
GET PDF=08/08004-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.602-603 , 2008

発表番号 [6-7]

Influence of geometric elements and groundwater level of landslides on the c′−tanφ′diagram of stability analysis

Kimura_Sho [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Chuansheng_CHEN [Visiting Researcher, University of the Ryukyus]

地すべり断面形状と安定解析図の関係

○木村 匠 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
陳 伝勝 [琉球大学客員研究員]

モデル地すべりを想定し,地すべり斜長L,地すべり厚D cosα,斜面勾配αおよび地下水位の安定解析図に及ぼす影響をc′−tanφ′線のc′軸切片,tanφ′軸切片および傾きβの変化より捉えた。c′−tanφ′図に及ぼすLの影響は小さく,D cosαの影響はc′とβに,αの影響はc′とtanφ′に顕著に現れ,地下水の影響はtanφ′の右側方への大移動,βの緩やかな変化として現れることが明らかになった。

Keyword: 土の静力学的性質, 安定解析, モデル地すべり
GET PDF=08/08006-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2008

発表番号 [6-8]

Application of soil strength in relation to normal effective stress for stability analysis of landslides

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Vithana_Shriwantha_Buddhi [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]

地すべり安定解析における垂直応力を考慮した土質強度の適用−中国・薛城鎮地すべりを事例として−

○中村 真也 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
ヴィタナ シワンタ ブッディ [琉球大学大学院農学研究科]

滑動・停止を繰り返す再滑動型の中国・薛城鎮地すべりを事例として,安定解析における残留強度および回復強度の垂直応力を考慮した適用について検討した。リングせん断試験より得た残留強度および回復強度を,すべり面の土かぶり圧を勘案して安定解析に適用し,地すべりの停止時および再滑動時の地下水位を算定した。雨期に滑動を繰り返す滑動形態を合理的に説明できた。

Keyword: 土の静力学的性質, 土質強度, 安定解析
GET PDF=08/08006-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2008

発表番号 [9-5]

Nitrogen circulation in deep soil studied from groundwater quality by aquifer

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Hiroshi Miura [Meiji Consultant]
Kyoji Takagi [National Institute for Rural Engineering]
Tadayoshi Hitomi [National Institute for Rural Engineering]
Koji Hamada [National Institute for Rural Engineering]
Kenji Matsumori [National Institute for Rural Engineering]

帯水層別の地下水水質からみた深層土壌・地質圏の窒素循環

○久保田 富次郎 [農村工学研究所]
三浦 理司 [明治コンサルタント(株)]
睫據ゞ治 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]
濱田 康治 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]

農業系窒素負荷を対象とした3次元流域水・物質モデルの構築とその適用にあたって,深層土壌〜地質圏の窒素循環特性の解明が不可欠である.本研究では茨城県恋瀬川流域における広域水理地質・井戸調査から,帯水層別の地下水水質から深層土壌〜地質圏における窒素循環について検討する.その結果,石崎層や友部層の深層の一部において帯水層中に還元的な環境が形成され,脱窒が進行していることが伺われた.

Keyword: 地下水水質, 深層土壌, 窒素循環
GET PDF=08/08009-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.476-477 , 2008

発表番号 [4-39]

Construction of FRPM pipe in Tunnel Method

Okutani Atsushi [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Kuroki Ikushi [Agricultural District Coordination Division of Hyuga City]
Kuroiwa Eiichiro [Estec Co.,LTD]
Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

馬蹄形FRPM管パイプイントンネル工法(F・PIT工法)施工実施例

○奥谷 篤史 [栗本化成工業株式会社]
毛利 栄征 [農村工学研究所土質研究室]
黒木 郁志 [日向市農村整備課]
黒岩 英一郎 [株式会社エステック]
小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]

老朽化した隧道の耐荷機能の回復を目的として馬蹄形FRPM管パイプイントンネル工法(F・PIT工法)を実施した。本件は流量と施工を考慮して、従来とは異なる縦長馬蹄形管(2R1350mm-1450mm)を採用した。そこで縦長馬蹄形FRPM管の安全性や水平屈曲(θ=約24°)のある線形での施工性及び中込材(滞水施工型エアミルク)の長距離圧送における品質と施工性を確認したので報告する。

Keyword: 更生工法, 隧道改修, 馬蹄形FRPM管
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2008

発表番号 [3-5]

Probrems and Efforts on Rural Improvement Activities at Model Districts-Case Considerations from Model Activities Starting in Fiscal Year 2006-

MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
TSUCHIDA_Kentarou [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

農地・水・環境保全向上対策の取組状況と取組率による考察と知見−平成18年度開始のモデル地区を事例対象とした検討−

○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
土田 健太郎 [愛媛大学農学部]

平成18年度にモデル的に開始された全国568地区の農地・水・環境保全向上対策の取組が公表されている。本報はその公表資料により、地区活動の取組面積(協定対象農地)の道府県農地に占める比率(取組率)を資源保全管理の指標として求め、これの上下位の取組活動における問題点や工夫点を抽出した。取組率の高い県では、集落営農組織が既存、これまでの活動の質の向上という観点からの計画策定といった具体性があることなどを指摘した。

Keyword: 農村環境保全, 共同活動, 環境保全型営農活動
GET PDF=08/08003-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2008

発表番号 [3-6]

Evaluation on Future Contract Farms and Operation Efficiency in Production Association-Based on Farmer's Intention for Retirement and GIS Tool in U City, T Town-

NOGI_Akihiro [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

農業生産組合の受託農地の動向と作業効率の評価−U市T町M地区における農家営農継続意向に基づくGIS処理−

○野木 明博 [愛媛大学農学部]
松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]

高齢化、後継者不足が進行する農村地域の農地保全に期待される生産組織の受託作業の効率化に関するGIS処理を行った。農家意向調査により作業受託農地を推計し、圃場面積から既往成果を援用し圃場内作業時間を、同組合作業工程表に依拠した圃場作業順により移動時間を推定した。その結果、相対的に区画面積の大きな平場地区への集中、飛地区画の例外的対処、畦抜(仮畦畔除去)の有効性を、作業効率面から事例実証的に明らかにした。

Keyword: 圃場内作業時間, 移動時間, 畦抜
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2008

発表番号 [9-45]

Ecological Services on Paddy Field and Physical Modeling for Assessment

TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
MINAGAWA Akiko [National Institute for Rural Engineering]
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

生態系サービスを評価するための水田類型景観と物理構造

○樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
皆川 明子 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
後藤 眞宏 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
中 達雄 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

平成18年度より農工研の水工関係2研究室が省庁連携型研究PJである科振調伊勢湾流域圏研究PJに参画している。本報告では当PJ内で議論されている研究戦略や,参画研究者が相互に共有している生態系サービスや類型景観などの基礎的概念を中心に説明する。さらに具体的な研究調査フィールドを示しながら,農工研が類型景観として水田を含む農業水利システムを選択し生態系サービスの評価に取り組む現状を説明する。

Keyword: 伊勢湾流域圏, 生態系サービス, 農業水利システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2008

発表番号 [3-48]

Soil moisture redistribution and infiltration in frozen soils

Watanabe_Kunio [Graduate School of Bioresource, Mie University]
Dun Shuhui [Washington State University]
Markus Flury [Washington State University]

凍土への浸潤と土中水の再分布

○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
Dun Shuhui [ワシントン州立大学]
Markus Flury [ワシントン州立大学]

凍土への浸潤過程の詳細を明らかにするために、シルトロームの一次元凍結実験と融解・浸潤実験を行い、修正版HYDRUS1Dを用いて結果を解析した。実験から、凍土にも水が浸潤すること、浸潤より先に熱が伝導すること、0度に達しても間隙氷はすぐには消失しないことが明らかになった。計算は、試料の凍結過程をよく再現したが、融解過程の浸潤量を過大評価した。また、浸潤量の凍結前の水分量依存性、温度依存性が示された。

Keyword: 凍土, 浸潤, 数値計算
GET PDF=08/08003-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2008

発表番号 [5-13]

Solute effect on water flow and hydraulic conductivity in frozen sand

Wake Tomomi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]

凍結にともなう不飽和土中の水分移動と透水係数に与える溶質の影響

○和気 朋己 [三重大学大学院生物資源学研究科]
渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]

寒冷地の土壌の水分分布を考える際、凍結に伴う土中の物質移動や土の性質の変化を理解することが重要である。そこで本研究では、不飽和砂を一方向から凍結し、土中の水分・地温・溶質分布を調べた。その結果、凍結面近傍の水分挙動が明らかになった。また、溶質の添加により温度の低下が早くなり、凍土層への水分増加が小さくなった。凍土の不飽和透水係数は、溶質濃度に関わらず、不凍水量により決まることが明らかになった。

Keyword: 凍土, 水分移動, 透水係数
GET PDF=08/08005-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2008

発表番号 [6-20]

Reinforcing Effects of Geogrid on Uplift Resistance of Shallow Buried Pipe in Highly Compressible Foundation

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
IKEDA Tsukasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

高圧縮性土地盤における埋設管の浅埋設工法の浮上抵抗力増強効果

○田頭 秀和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
池田 司 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

高圧縮性土中の浅埋設工法の埋設管浮上防止機構の解明のために土槽実験を行い、浮上変位量と管にかかる荷重を計測した。3種類の断面(A:管頂高さでジオグリッドを結合する標準的なタイプ、B:管頂高さのジオグリッドがないタイプ、C:ジオグリッドがないタイプ)を設定し、地盤材料には人工試料を使用した。その結果、Cに対してAは約2割、Bは約1割のジオグリッドの有効上載荷重増強効果を見込めることが判った。

Keyword: 高圧縮性土, 浅埋設工法, 土槽実験
GET PDF=08/08006-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.978-979 , 2008

発表番号 [12-P-39]

Proposal and feasibility study for the divide decision method using shadow information

Nobuhara Yuko [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ. ]
Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ. ]

陰影を用いた分水界判定法の提案と季節による誤差の検討

○信原 優子 [宮崎大学農学部]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]

本報告では,陰影情報から分水界を判定する手法を提案し,その季節ごとの推定精度を検討した.擬似地形上に,5つの季節・3つの時間毎の陰影画像を作成し,東西方向および南北方向の分水界を想定してその推定精度をRMSEにより検討した.その結果,季節・時間帯によっては判定が困難な場合がある一方で,季節では春分,時間帯では朝方の陰影情報であれば良好な結果が得られることが明らかとなった.

Keyword: 擬似陰影画像, 分水界判定法, 地形の明暗の変化
GET PDF=08/08P12-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.492-493 , 2008

発表番号 [5-1]

Evaluation of Soil Buffering Capacity using a Variable Charge Model

Chen_DaiWen [Graduate school of Bioresources,Mie University]
Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]

変異荷電モデルによる土の緩衝能の評価

○陳 代文 [三重大学生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]

反応性高い表面反応基を持つ土は,アルカリや酸性溶液の添加に対し,反応基の解離や付加より変異荷電を発現され,変異荷電は土中溶液のpHや溶質濃度などによって影響される。そこで本研究は,アルカリや酸溶液の添加対し,土の表面反応基の解離や付加によって,アルカリや酸を緩衝すると伴い,変異荷電の発生し,変異荷電のpHやイオン濃度の依存性をモデルした。その上で,土の緩衝能の評価を行った。

Keyword: 緩衝能, pH, 変異荷電モデル
GET PDF=08/08005-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2008

発表番号 [5-2]

Calcium Hydroxide Transport in a Soil with Buffering Capacity using a Variable Charge Model

Chen_DaiWen [Graduate school of Bioresources,Mie University]
Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]

変異荷電モデルを用いた緩衝能を持つ土中の石灰溶液浸透移動予測

陳 代文 [三重大学生物資源学研究科]
○取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]

石灰系固化材を用いた建設汚泥に対する火山灰土を敷土にする埋設方法の評価のために,緩衝能を持つ土中の石灰溶液の移動予測が必要である。本研究では,土の表面反応基に対するH+の解離と付加反応を定義した変異荷電モデルを溶質移動式に適用し,Ca(OH)2溶液の土中の移動とpHの変化をモデル化し,土の緩衝能特性と石灰溶液の移動について考察した。

Keyword: 緩衝能, pH, 変異荷電モデル
GET PDF=08/08005-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2008

発表番号 [7-10]

An application of mathematical models to nonlinearity assessment of habitat preference of Japanese medaka (Oryzias latipes)

FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]

数理モデルを用いたメダカの生息場選好性に関する非線形性の評価

○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
奥島 修二 [(独)農村工学研究所]

農業用水路に生息するメダカの生息場選好性をファジィ生息場選好性モデルにより定量化した.その際,生息場選好性に内在する環境因子間の非線形的な相互関係を考慮し,その影響を選好曲線の変化として表現した.その結果,遮蔽因子と植生因子は線形的な関係があり,流速因子は遮蔽および植生の各因子と非線形的な関係があることが示唆された.予測精度が向上したことから,非線形性を考慮する本アプローチの妥当性が示された.

Keyword: 生態系, 水環境, 環境保全
GET PDF=08/08007-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.622-623 , 2008

発表番号 [6-17]

Risk assessment and reliability-based design for overflow of irrigation tank

Mori_Shunsuke [Okayama University , Graduate School of Environmental Science]
Nishimura_Shinichi [Okayama University , Graduate School of Environmental Science]

ため池の越流を想定したリスク評価と信頼性設計

○森 俊輔 [岡山大学環境学研究科]
西村 伸一 [岡山大学環境学研究科]

ため池が決壊することにより周辺地域の農作物、農業用施設のみではなく家屋その他の施設にも二次的災害が確実に及ぶことになる。そこで、ため池の改修を想定し、改修前後の被害想定シミュレーションを行った。その結果に基づいて、本研究では豪雨時におけるため池の越流リスクを評価し改修前後についての比較検討を目的とする。

Keyword: ため池, リスク評価, 被害想定シミュレーション
GET PDF=08/08006-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2008

発表番号 [5-11]

Characteristics of soil water reduction in a surface layers for Kalman filtering analysis

Kiyosawa Hideki [Graduate School of Bioresources, Mie University]

カルマンフィルターによる表層土壌水分変動解析のための水分減少特性

○清沢 秀樹 [三重大学大学院生物資源学研究科]

表層土壌水分の時系列データを状態空間(state-space)様式で表しカルマンフィルターで解析するには、対象土層の平均水分量と上下境界面を通る水分フラックスとの関係を定式化する必要がある。ここでは、様々な地下水条件や蒸発散条件を設定した差分解から表層の土壌水分減少速度を求め、透水係数〜水分量関係式を植生の有無等に応じて調整した関数形を提案した。この関数形に含まれる係数は、水分変動データの解析の際に決定できる。

Keyword: 土壌水分, カルマンフィルター, 畑地灌漑
GET PDF=08/08005-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2008

発表番号 [3-41]

An Analysis of Paddy Irrigation’s Contribution to Stabilized Discharge in the Upper Reaches of Gogyo-River Basin

TANAKA Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
MORITA Kouji [SANSUI Consultant INC.]
MIYAMOTO Kouichi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
SATOH Masayoshi [Univercity of TSUKUBA]

農業用水が五行川上流域の河川流況安定に与える影響の分析

○福田 武真 [(財)日本水土総合研究所]
森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]
宮本 幸一 [(財)日本水土総合研究所]
佐藤 政良 [筑波大学]

農業用水が河川流況の安定に果たす役割を五行川上流域において検証した。検証は水位計による毎日の五行川流量の観測結果と、一斉流量観測による流域境界の表流水の流入出量の観測結果から流域内の水収支を計算することによって行った。その結果、かんがい期に水田の地下に貯留された農業用水は非かんがい期において五行川に徐々に還元し、五行川の流況安定に貢献していることが定量的に明らかになった。

Keyword: 水収支・水循環, 水田灌漑, 地下水
GET PDF=08/08003-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2008

発表番号 [7-34]

Estimation of Loach Fish and Benthic Population on Organic Rice Fields and Modern Agricultural Field

wataru kakino [Non-profit organization of rice farming center]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
genich nakaguki [Tochigi prefecture]
atsushi mori [National Institute for Rural Engineering]
husaosioyama [Tochigi prefecture]

有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウとベントス類の現存量の推定

○柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
中茎 元一 [栃木県]
森 淳 [(独)農村工学研究所]
塩山 房男 [栃木県]

水田でのドジョウの再生産に伴う個体数の増加は,トキやコウノトリの自然馴化に欠かせない条件となっている.また,米の価格低迷を受け,ドジョウを販売することによる収入が期待され,その試みが一部で始まっている.これを踏まえ,水田内における淡水魚の繁殖技術の確立がのぞまれている.そこで本研究では,有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウの現存量を除去法によって把握した.また,これに併せベントスの現存量を把握した.

Keyword: 現存量, 繁殖技術, ウケ調査
GET PDF=08/08007-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.242-243 , 2008

発表番号 [2-5]

Preservation form Classification of Cultural Landscape in Rural Environment Improvement

Shigeoka Tetsushi [National Institute of Agricultural Engineering]
Yamamoto Tokuji [National Institute of Agricultural Engineering]
Kurita Hideharu [National Institute of Agricultural Engineering]
Kinoshita Takahiro [Advice Center for Rural Environment Support]

農業農村整備における文化的景観の保全方針の諸形態

○重岡 徹 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 農村環境部 景域整備研究室]
山本 徳司 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 農村環境部 景域整備研究室]
栗田 英治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 農村環境部 景域整備研究室]
木下 貴裕 [(社)農村環境整備センター]

近年文化的景観の観点から農村環境を再評価する気運が高まる中で、農業農村整備の文化的景観の保全への貢献のあり方が問われている。本報告では文化的景観の保全に配慮した農業農村整備を実施している地区を事例として、農村地域における文化的景観資源の保全管理への農業農村整備の貢献のあり方について、現状を変更しない「凍結保全型」、ある程度の変容を許容する「動態保全型」、変更を代償する「意味保全型」の3形態への分類を試みる。

Keyword: 文化的景観, 保全管理, 地域振興
GET PDF=08/08002-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2008

発表番号 [4-27]

A field experiment on liquefied soil stabilization in cold ground

MOURI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
ONO Shoji [Sapporo Development and Construction Department of Hokkaido]
NAKANISHI Hiroki [Sapporo Development and Construction Department of Hokkaido]
SHIMIZU Kazunari [CHUKEN CONSULTANT Co.,Ltd.]
MANABE Takua [Estec Co.,LTD]

寒冷地における流動化処理土打設実験

毛利 栄征 [独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
小野 尚二 [北海道開発局札幌開発建設部札幌南農業事務所]
中西 浩輝 [北海道開発局札幌開発建設部札幌南農業事務所]
○清水 和也 [株式会社中研コンサルタント]
真鍋 拓吾 [株式会社エステック]

パイプラインを流動化処理土で埋め戻す場合の簡易な養生方法の有効性を確認するため現地における施工実験を実施した。流動化処理土の初期温度をある程度高くしておけば発泡スチロールを上に乗せる等の簡易な養生で硬化し、強度発現することが確認できた。寒冷状況でも大口径パイプラインの基礎材料に要求される強度を期待することは、十分可能であり、高品質の基礎材料を製造できることが分かった。

Keyword: 埋め戻し, 流動化処理, 温度
GET PDF=08/08004-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2008

発表番号 [6-35]

Verification Test on Lightweight Thrust Restraint for Buried Bend

Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
Sawada Yutaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
Izumi Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
Hanazawa Takafumi [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Totsugi Akihito [Taisei Kiko Co., Ltd]
Hirai Takao [Mitsui Chemicals Industrial Products Co., Ltd]
Takeda Hisakazu [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Cane]
Fukuda Takeharu [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Cane]

埋設管曲部軽量スラスト防護工法の現場実証試験

河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]
泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]
○花澤 貴文 [神戸大学農学部]
戸継 昭人 [大成機工(株)]
平井 貴雄 [三井化学産資(株)]
武田 久和 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所 ]
福田 武治 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所 ]

筆者らは,圧力管曲部に作用するスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を提案し,これまでに模型実験,数値解析,大規模模型埋設実験験さらに振動台実験などによって当提案工法がスラスト対策工法として有効であり,耐震性に優れていることを明らかにしてきた.本報では,群馬県東部3号支線荒砥川サイホン部の施工に際して,当提案工法を採用し,その有効性について検討した.

Keyword: 埋設管, ジオシンセティックス, 水平抵抗
GET PDF=08/08006-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2008

発表番号 [4-26]

Bending Tests of Liquefied Stabilized Soil with Geogrids

Shoda Daisuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Iwade Ikumi [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Fujimoto Natsuko [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]
Shimura Kazunobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
Nakashima Hirofumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
Uchida Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ジオグリッドを敷設した流動化処理土の曲げ試験

正田 大輔 [神戸大学大学院農学研究科]
○岩出 郁美 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
藤本 夏子 [神戸大学農学部]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
志村 和信 [北陸農政局]
中島 博文 [北陸農政局]
内田 一徳 [神戸大学農学研究科]

流動化処理土工法の特徴は,締固めを伴わずに材料の流動性により空間を充填できることである.しかし,この流動化処理土工法の欠点は脆性的な性質である.近年,流動化処理土中への補強材の敷設が,脆性を改善すると考えられているが,未解明な部分が多い.本報では,流動化処理土中にジオグリッドを敷設し,流動化処理土の変形・強度特性への影響を,曲げ試験を行い検討した.

Keyword: 流動化処理土, ジオグリッド,
GET PDF=08/08004-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2008

発表番号 [6-34]

Shaking Table Tests for Buried Bend in Saturated Ground

IZUMI Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
SAWADA Yutaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
UCHIDA Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]

埋設曲管スラスト対策に関する振動台実験

○泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]

著者らは圧力管曲部に作用するスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量スラスト防護工法を提案した.しかし,液状化地盤における当提案工法の安全性は未だ明らかにされていない.そこで本研究では,振動台実験を行い,当提案工法の耐震性について検討した.その結果,従来用いられてきたコンクリートブロック工法より,当提案工法は管の移動量が小さく,曲管部の離脱が抑制されることが明らかとなった.

Keyword: 液状化, ジオシンセティックス, パイプライン
GET PDF=08/08006-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2008

発表番号 [4-32]

Model test for thrust protection by reinforcement of back side ground using geogrid

Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science]
Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]
Sawada Yutaka [Graduate school of agricultural science]
Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]
Hanazawa Takafumi [Fuculty of agriculture]
Shimura Kazunobu [Hokuriku agricultural administration office]
Nakashima Hirofumi [Hokuriku agricultural administration office]

ジオグリッドを用いた曲管部背面地盤の補強効果に関する模型実験

○柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
花澤 貴文 [神戸大学農学部]
志村 和信 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
中島 博文 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]

内圧負荷管路の屈曲部にはスラスト力が作用する.通常,曲管は背面地盤の受働抵抗力により支持される.農林水産省設計基準において,この受働抵抗力はランキン受働土圧から計算される水平抵抗力の65%と定められている.本研究では曲管の背面地盤を補強する新たなスラスト防護工法を考案し,水平載荷実験によりその有効性について検討を行った.その結果,当工法によって水平抵抗力が増加することが確認された.

Keyword: 埋設管, 水平抵抗, ジオシンセティックス
GET PDF=08/08004-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.600-601 , 2008

発表番号 [6-6]

Effect of Geogrids on Permeability of Reinforced Soil

MATSUDA_KOUHEI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
UCHIDA_KAZUNORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
KAWABATA_TOSHINORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
MATSUKAWA_TETSUYA [Graduate School of Science and Technology, Kobe University ]
IWADE_IKUMI [Faculty of Agriculture, Kobe University]

補強土の透水性に対するジオグリッドの影響

○松田 光平 [神戸大学農学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学農学研究科]
松川 哲也 [神戸大学自然科学研究科]
岩出 郁美 [神戸大学農学部]

本研究は,ジオグリッドの敷設が補強地盤の透水特性に与える影響を明らかにすることを目的としている.今回の実験では,大型三軸セル透水試験装置および大型土槽透水試験装置を用いた。前者では締固めエネルギーを変化させた改良土において、それぞれジオグリッドの有無による透水性への影響を比較した。後者では同じ地盤条件のもと、砂地盤に対するジオグリッドの影響を調べた。

Keyword: 透水性, ジオグリッド,
GET PDF=08/08006-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.464-465 , 2008

発表番号 [4-33]

DEM Analysis for Reinforcement Effect on Backside Ground of Buried Bend

Sawada Yutaka [Graduate school of agricultural science]
Nadamoto Yuta [Graduate school of agricultural science]
Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]
Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]
Nakashima Hirofumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
Shimura Kazunobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
Uchida Kazunori [Graduate school of agricultural science]

DEMによる曲管部背面地盤の補強効果検討

澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]
○灘本 優太 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
中島 博文 [北陸農政局]
志村 和信 [北陸農政局]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]

内圧管屈曲部に作用するスラスト力に対して,曲管背面の地盤を矩形形状のジオグリッドにより補強する新たなスラスト防護工法を考案した.本研究では,個別要素法による埋設管の水平載荷シミュレーションを実施し,当提案工法による水平抵抗増加メカニズムについて検討した.その結果,縦方向に敷設されたジオグリッドの引張力により水平抵抗力が増加していることが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, ジオシンセティック, 個別要素法
GET PDF=08/08004-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2008

発表番号 [6-4]

Dynamic Deformation Characterristic of Kasumigaura Sand using Cyclic Triaxial and Bender Element Test

NAKAGAWA KEI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
SHIGENAKA AYUMI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
UCHIDA KAZUNORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

繰返し三軸試験とベンダーエレメント試験による霞ヶ浦砂の動的変形特性

○中川 慶 [神戸大学農学研究科]
重中 亜由美 [神戸大学農学部]
内田 一徳 [神戸大学農学研究科]

本研究室では,耐震性に優れたため池洪水吐の検討をするため,霞ヶ浦砂で模型地盤を作製し,振動台実験を行った.そこで本研究は,有限要素法で動的解析する際に必要な振動台実験で用いられた試料である,霞ヶ浦砂の動的変形特性を繰返し三軸試験,ベンダーエレメント試験を行い検討した.

Keyword: 繰返し三軸試験, ベンダーエレメント試験, ポアソン比
GET PDF=08/08006-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2008

発表番号 [6-21]

Dynamic behavior of lightweight spillway on small earth dam

WATANABE_KOJI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
KAWABATA_TOSHINORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
UCHIDA_KAZUNORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
KITANO_TOMOHIRO [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
MOHRI_YOSHIYUKI [Geotechnical Laboratory, National Institute for Rural Engineering]

軽量なため池洪水吐の動的挙動

○渡邊 康治 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
北野 知洋 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所施設資源部]

農業用ため池の洪水吐は,鉄筋コンクリート製の重量構造物である.兵庫県南部地震では,多くの農業用ため池が被災し,ため池洪水吐と堤体間のはく離とそれに伴う地盤の破壊が報告された.洪水吐周辺部が破壊する主要因として,洪水吐重量による慣性力および側壁に作用する土圧が指摘された.そこで著者らは洪水吐の耐震性向上を目的として,重量と断面形状,および補強材の有無に着目した振動台実験を行い,動的挙動を検討した.

Keyword: 振動台, 補強土, 洪水吐
GET PDF=08/08006-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2008

発表番号 [2-24]

A Study on community’s income structure and main factors for settlement marginalization in hilly and mountain agricultural areas

saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
takahshi jyunji [National Institute for Rural Engineering]

中山間農業地域における集落の所得構造と限界集落化の要因に関する一考察

○齋藤 信也 [(株)荘銀総合研究所]
石川 敬義 [(株)荘銀総合研究所]
高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]

山形県西川町の課税対象所得額のデータを用いて農村集落における集落ごとの過疎化・高齢化の態様を調べると、必ずしも一律に過疎化・高齢化が進展しているわけではなく、その態様は集落によって大きく異なっている。集落の世帯所得の観点から考察すると、集落にとどまることによって失う経済的損失が大きい集落ほど過疎化・高齢化が進んでおり、そうでない集落との間で過疎化・高齢化の進捗状況に格差が生じている。

Keyword: 中山間地域, 農村振興, 産業経済計画
GET PDF=08/08002-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2008

発表番号 [4-24]

Consideration concerning backfill material of pipeline

nakase susumu [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
kakiuchi seigou [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
higuchi takashi [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
ootsuka naoki [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
ootubo yoshiaki [Tokura Construction Co., Ltd.]
mitsui tatsuya [Tokura Construction Co., Ltd.]
yamabe kazumasa [Tokura Construction Co., Ltd.]

パイプラインの埋戻し材料に関する一考察(流動化処理土の有効性確認)

中瀬 進 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
垣内 誠豪 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
樋口 崇 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
大塚 直輝 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]
三ツ井 達也 [徳倉建設株式会社]
○山邊 一正 [徳倉建設株式会社]

農業農村整備事業で行われているパイプライン事業において、その埋戻し材料の問題点の解決策として流動化処理土を提案する。施工を通じて確認された有効性を報告する。

Keyword: リサイクル, パイプライン, 埋戻し
GET PDF=08/08004-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2008

発表番号 [4-25]

Introduction of backfill case with pipeline

kawabata shouichi [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
tamura hiroyuki [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
kanemura hiroshi [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
nakashima hirofumi [hokurikunouseikyoku kuzuryugawakaryunogyosuirijigyosyo]
ootubo yoshiaki [Tokura Construction Co., Ltd.]
mitsui tatsuya [Tokura Construction Co., Ltd.]
yasuda tomoyuki [Tokura Construction Co., Ltd.]

パイプラインの埋戻し事例紹介(流動化処理土によるパイプラインの埋戻し事例紹介)

川端 正一 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
田村 弘幸 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
金村 博 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
中島 博文 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]
三ツ井 達也 [徳倉建設株式会社]
○安田 知之 [徳倉建設株式会社]

大口径パイプライン工事に現場発生土をリサイクルした埋戻し材料「流動化処理土」で埋戻しを行った事例を報告する

Keyword: リサイクル, パイプライン, 埋戻し
GET PDF=08/08004-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2008

発表番号 [9-24]

Agricultural Land Use and River Water Quality under Normal Flow Conditions in Tokachi River Watersheds

MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
FUNAKOSHI Mika [HOKUO CONSULTANT Co., Ltd.]

十勝川水系における流域の農業的土地利用と平水時の河川水質

○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
船越 美香 [北王コンサルタント]

十勝川水系の本川・支川(平水時,合計37地点)を対象として2007年6月,8月および10月に水質調査を実施した。十勝川本川のT-N(とくにNO3-N)濃度は採水時期にかかわらず中流域以降で高く,本流域の農用地面積率が20%以上のときに河川水中のT-N濃度は1.0mg/?以上を示していた。とくに,農用地面積率が顕著に高い支流域(支川)からの流入水が十勝川本川の水質環境に大きく影響を及ぼしていた。

Keyword: 十勝川水系, 農業的土地利用, T-N濃度
GET PDF=08/08009-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.160-161 , 2008

発表番号 [1-13]

Water balance and nitrogen balance under Alternate Wetting and Drying irrigation in tropical paddy field

okusa michiko [Graduate school of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
shiozawa sho [Graduate school of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
T.P.Tuong [Crop, Soil and Water Sciences division, International Rice Research Institute]

熱帯水田の間断灌漑における水収支と窒素収支

○大草 宙子 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
T.P.Tuong [-]

2007年乾季の熱帯地域の水田において、AWD(Alternate Wetting and Drying system )という間断灌漑方法を用いて水稲栽培を行った。栽培期間全体の水田の水収支を実測し、土壌乾燥時の稲の蒸散低下量を土壌水分測定器により測定し、AWD灌漑の節水メカニズムを解明した。また、AWD灌漑下における大気への窒素損失量は明確ではないため、窒素収支を求めた。

Keyword: 熱帯水田, 間断灌漑, 水・窒素収支
GET PDF=08/08001-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.210-211 , 2008

発表番号 [1-38]

ITOU Eri []
KONISHI Toshirou []
KIMOTO Yoshio []

愛知県式不耕起V溝直蒔栽培の水管理−とくに冬季代掻きについて−

伊藤 英里 [愛知県知多農林水産事務所整備課]
小西 敏郎 [愛知県西三河農林水産事務所農業改良普及課]
○木本 凱夫 [個人会員]

愛知県農業総合試験場が開発した、不耕起V溝直蒔栽培(以下、V溝)の水管理の報告。代掻きを冬季、12月〜3月に行い、続いて随時播種に入る。発芽期は移植栽培とあまり変わらない。冬季代掻は従来の作業量と用水量ピークを崩すので、これまでの水利秩序を変革する画期的な栽培法である。V溝自身の大きな問題は除草剤の散布時期と回数にあり、これにともなう水管理と代掻用水量ならびに冬季水利権が今後の農業水利の課題になる。

Keyword: 水管理, 直蒔き, 冬季代掻き
GET PDF=08/08001-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2008

発表番号 [3-14]

Sekiguchi_Miho []

農業用開水路における流量計設置位置の検討

○関口 美穂 [東北農政局平鹿平野農業水利事業所]

本事業地区において、分水工ゲート上流の農業用開水路に流量計を設置することとなったが、設置予定地はゲートの堰上げ背水の影響を受けると予測された。そこで、流量計設置予定地の適否を判断するために、設置予定地にて流量観測を行い、観測結果と速度分布図及び不等流計算、現地条件をもとに、水路路線上および水深方向での流量計設置予定位置について検討した。その結果を整理したものを事例として紹介する。

Keyword: 流量計, 開水路の流れ, 不等流
GET PDF=08/08003-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2008

発表番号 [4-41]

kazuhiko_oouchi [Tohoku regional agricultural administration officeYonezawaheiya lrrigation Project Office]

バイパス管の河川横断工(固定アーチ式水管橋)について

○大内 和彦 [東北農政局米沢平野農業水利事業所]

本バイパス管及び河川横断工は、本事業で実施する東幹線用水路1号サイホンの改修に先立ち、工事期間中の通水(工業用水)確保のために設置するものである。川幅約33mの一級河川天王川の河川横断工法の検討結果と採用工法について紹介する。

Keyword: 材料・施工, 工法・施工, 水管橋
GET PDF=08/08004-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.960-961 , 2008

発表番号 [10-P-30]

Evaluation of the Nitrogen and Phosphrus Pollution Potential to the Environment from the Perspective of the Diffrence between the Objective Yield and The Fertilizer Application Standard

Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Prefectural University]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Prefectural University]
HIroshi TAKIMOTO [Toysma Prefectural Colledge]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Prefectural University]

作物別の目標収量,標準施肥量から見たN, P収支と環境負荷ポテンシャルの研究

○丸山 利輔 [石川県立大学]
橋本 岩夫 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
村島 和男 [石川県立大学]

窒素とリンの環境汚染のアセスメントのために、標準施肥量と目標収量の差等が環境負荷ポテンシャル(NPおよびPP)との考えに基づき、収穫物中のN,Pの量を食品分析表を使って算出し、NPおよびPPを求めた。その結果、水稲と大豆のNP、PPはきわめて小さいが、畑作物のそれらはきわめて大きいこと、この結果を西尾の非吸収量N,P量」と比較した結果、両者にはきわめて高い相関(NP=0.923、PP=0.877)が認められた。

Keyword: 負荷potential, N,P収支, 地下水汚染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.2-3 , 2008

発表番号 [企-01-01]

About V E ( Value Engineering ) action at the field of construction

matsuda setsuo [East Chapter, Society of Japanese Value Engineering]

VE(バリュー・エンジニアリング)の建設分野における取組み状況について

○松田 節夫 [(社)日本バリュー・エンジニアリング協会東日本支部]

現在各所でVE活動が行われているが、VEとはどのような手法なのか。その生い立ちから、建設分野におけるVE取組み状況の変遷を説明し、VEの定義、VEの基本原則及び、実施手順についてのごく基本的なことを解説し、VE対象の価値を向上させようとする創造活動について説明する。また、いろいろな場面におけるVEの活用方法について紹介する。

Keyword: VEの定義, VEの基本原則, VE実施手順
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.4-5 , 2008

発表番号 [企-01-02]

oohara kazutoshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

「右岸調整池基本設計において設計VEを取り入れた事例」

○大原 一敏 [東北農政局和賀中部農業水利事業所]

本事業で建設予定である右岸調整池において、基本設計作業と同時進行で「設計VE検討会」を実施した。この調整池の設計を行う際の制約条件は、上下流既設水路との引継ぎ水位による水理的条件の制約並びに地形的条件の制約がある。今回のVE検討会において、この制約条件を踏まえた調整池の形状及び構造の検討を行ったことにより、右岸調整池の建設に係るコストの縮減を図ることができた。

Keyword: 設計VE, 機能向上, コスト縮減
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.6-7 , 2008

発表番号 [企-01-03]

The case report of design VE in Akita prefecture

Suga_Naofumi [Technology Management Office,Akita prefecture]

秋田県における設計VEの事例報告

○菅 尚文 [秋田県建設交通部技術管理室]

公共事業におけるコスト縮減と職員の技術力向上を目的に秋田県では設計VEに取り組んでいる。農林分野にも裾野を広げるためVEを試行したところ、大きな成果を得ることが出来たことから、農林各分野ではVEを実践する機運が高まった。実践のワークショップには使用者(地元地権者)に参加いただくなど秋田県独自の取り組みも行っており、価値向上となるVE提案が取りまとめられている。

Keyword: 設計VE, 使用者優先, 価値向上
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2008

発表番号 [企-01-04]

Attempts of VEL training in Midori-net Akita

Kazawa_Ryusho [Management and Information division, the Federation of land improvement in Akita prefecture]

水土里ネット秋田のVEL育成の試み

○加澤 隆昌 [水土里ネット秋田管理情報部]

国土交通省が進めている公益法人等との随意契約見直し計画により、随意契約が一般競争入札等に移行する。この流れは農業農村整備事業にも及ぶことから、従来の同種業務実績などの外、企画提案書が必要となる。水土里ネット秋田では提案の中に設計VEを行うことを予定して、VEリーダーの育成に注力している。そのための具体策として経営者に対する理解醸成法などを述べている。また職員全員のVEリーダー合格を目指した取り組みと受験成績ならびにVE実務での活躍状況を述べている。

Keyword: 設計VE, 農業インフラ, 価値向上
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.10-11 , 2008

発表番号 [企-01-05]

VE activity in construction consultant company

Abiko_Masaki [Sagae Survey Civil Engineering]

建設コンサルタントでのVE活動

○安孫子 正樹 [蟯┣蝋沼量設計事務所]

公共工事トータルコストの削減と、より資質の高い技術の提供と成果を得るために、全社員がVELの取得を目指しコンサル業務全般にVE活動を取り組むこととした。関係者の聞き取りや社内における違う部門の立場からの意見を参考にVE活動を行うことにより、より良い成果品を提供するという品質目標に対する意識付けが高まった。

Keyword: 設計VE, 品質目標, VE研修
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.12-13 , 2008

発表番号 [企-02-01]

The Policy for Global Warming Countermeasureson the Agricultural Infrastructure Improvement and Rural Development

Seiyama_Kenji [Project Planning Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

農業農村整備における地球温暖化対応策の方向

○青山 健治 [農林水産省農村振興局事業計画課]

農業農村整備における地球温暖化対応策は、農地、農業用水等の機能の保全、農業生産活動の変化への対応、適応策・緩和策・貢献策による総合的な対応を基本的な考え方とし、今後取組みの具体化を進める必要がある。

Keyword: 地球温暖化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.14-15 , 2008

発表番号 [企-02-02]

Continuous Monitoring of Meteorological Environment in Tibetan Plateau

Kawashima Shigeto [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]
Sawa Risa [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]
Du Mingyuan [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Yonemura Seiichiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Nakamura Kimihito [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]

チベット高原における気象環境の長期モニタリング

○川島 茂人 [京都大学大学院 農学研究科]
澤 理紗 [京都大学大学院 農学研究科]
杜 明遠 [農業環境技術研究所]
米村 正一郎 [農業環境技術研究所]
中村 公人 [京都大学大学院 農学研究科]

地球の第3の極と言われ、自然的条件の厳しいチベットにおいて、中国科学院の協力を得て、長期間の環境モニタリングを開始し、継続的にデータを収集している。これまでに、一般には見られないめずらしい現象がいくつか明らかになりつつある。成果をまとめるとともに、観測を継続することが重要と考える。

Keyword: 地球温暖化, チベット, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.16-17 , 2008

発表番号 [企-02-03]

Long-term Change in Characteristics of Daily Precipitation in Japan

Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Omuro Yoshitaka [SunTechnos Co., Ltd]

日本全国における日降水特性の長期的経年変化

○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
小室 佳隆 [(株)サンテクノス]

地球温暖化に伴う気候変動の一つとして懸念される降水特性の経年変化を調べることを目的として,近年 100 年程度の日降水量データを対象として,全国52地点における降水特性の経年変化を統計的に吟味した。その結果,確率日降水量,降水の時間的集中度,降水日の平均降水量,日降水量の変動係数のいずれもが全国的に増加する傾向にあり,近年になるに従って降水が短期間に集中しその変動幅が大きくなる傾向が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2008

発表番号 [企-02-04]

Analysis of Effects of Global Changes in Water Cycle on Agricultural Water Use

Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]

地球規模水循環変動が農業水利用に及ぼす影響評価の試み

○増本 隆夫 [農村工学研究所]
堀川 直紀 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
谷口 智之 [農村工学研究所]

モンスーンアジア地域の水資源や農業水利用は多様性を持っているが,そのモデル化の試みについて論述した。さらに,地球規模の水循環変動や地球温暖化に対して,モデルを用いてその影響評価をどのように行い,またその対策に農地水利用の持つ多様性と持続性をいかに利活用するかの実例について紹介した。

Keyword: 地球温暖化, 水収支・水循環,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.20-21 , 2008

発表番号 [企-02-05]

Rice-Based Agriculture under Changing Climates

Hasegawa Toshihiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

温暖化環境における水稲生産

○長谷川 利拡 [(独)農業環境技術研究所]

温暖化に対する広義の適応として,温暖化に伴い農業気候資源がどのように変化するかを見通し,地域資源を高度に利活用するための生産技術を提示するとともに,それを実現するための生産基盤の必要性と効用を明らかに必要がある。

Keyword: 地球温暖化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.22-23 , 2008

発表番号 [企-03-01]

Accurate measurement of geospatial information of agricultural structures using 3-D lidar imaging

Hosoi Fumiki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Omasa Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

3Dライダー計測による農業施設の高精度空間情報化について

○細井 文樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大政 謙次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

構造物の3次元形状計測が可能な可搬型スキャニングライダーにより水門や水路などの農業施設の3次元形状データを取得し、これにGPSデータやデジタルカラーデータを加えて3次元精密現況図を作成する方法や、水路の3次元形状計測データから断面形状や水位の算出を行う方法について解説する。

Keyword: 地理情報システム, 3次元計測, 3Dライダー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.24-25 , 2008

発表番号 [企-03-02]

Networking of Water Management Systems by Standaization of Data Styles etc.

Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering]
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]

データ表現方法の統一等による水管理システムのネットワーク化

○山下 正 [農村工学研究所]
友正 達美 [農村工学研究所]

農業水利施設については適正かつ効率的な水管理が求められており、今後広域的な視点に立った水管理が進むと考えられる。しかしながら、現在普及している水管理システムについては、異なる企業が設置したものは通信規約やデータの表現方法が統一されておらずネットワーク化が困難である。そのため、これらが統一されている農業集落排水施設の維持管理支援情報システムを紹介するとともに、その考えを活かした農業水利施設の水管理システムのネットワーク化について考察した。

Keyword: 水管理システム, ネットワーク, 通信規約
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.26-27 , 2008

発表番号 [企-03-03]

Construction of Information Network System for Disaster Prevention

OKAMOTO Yoshihisa [Agricultural and Rural Development Information Center]
KAMATA Tomoya [Ministry of Agriculture, Forestry, and Fisheries]

防災情報ネットワークの構築

○岡本 佳久 [(社)農業農村整備情報総合センター ]
鎌田 知也 [農林水産省]

近年、集中豪雨、台風の襲来等による大規模な災害が頻発する中、防災・減災対策の取組強化が求められている。とりわけ防災情報は、あらゆる防災・減災対策の基礎であることから、農林水産省では、防災面にも有益な、国営造成土地改良施設の観測データ等を収集、整理し、降雨・水位等の危険情報と併せて、提供するためのシステムを構築・運用し、施設管理の効率化・高度化及び地域の防災力の向上を図ることとした。

Keyword: 防災, 情報,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2008

発表番号 [企-03-04]

Summary and Direction of Database for Irrigation and Drainage Facilities Information

KURITA_toru [Tone River Basin Agricultural Land & Water Planning and Management Office]

農業水利ストック情報データベースの概要と展開方向について

○栗田 徹 [関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]

全国にストックされた膨大な数の農業水利施設に対して、効率的かつ効果的なストックマネジメントを行っていくためには、各種情報(施設諸元、機能診断調査・評価結果、補修等履歴、維持管理履歴等)を一元的に管理し、集計・分析するためのデータベースが必要である。ここでは、農業水利ストック情報データベースの開発経緯や、システムの内容、今後の活用方向等について報告する。

Keyword: データベース, 農業水利施設, ストックマネジメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2008

発表番号 [企-03-05]

Development of Management System of Irrigation and Drainage Facilities using Third Generation Mobile Phone Network

YAMAMOTO Tokuji [Nationa Institute for Rural Engineering]
OKAMOTO Yoshihisa [Agricultural and Rural Development Information Center]
FUKUSHIMA Takao [NTT DoCoMo, Inc.]
NOJIMA Masayoshi [Fujitsu Limited]

第三世代携帯通信網等を利用した土地改良施設管理システムの開発

山本 徳司 [農村工学研究所]
岡本 佳久 [(社)農業農村整備情報総合センター ]
福嶋 隆雄 [(株)NTTドコモ]
○能島 雅良 [(株)富士通]

本技術開発にて構築したシステムは、土地改良施設の点検等を行った際の記録を高速な第三世代携帯通信網及び携帯端末を利用して、現場情報(テキスト及び画像情報)、GPS機能による位置情報等を管理用サーバのデータベースに登録し、画面地図上およびリストにて表示するシステムであり、報告のリアルタイム性を活かして、平常時の点検記録の用途だけでなく、災害時等の緊急現場報告も可能にしている。

Keyword: 第三世代携帯通信網, 土地改良施設, 管理システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.32-33 , 2008

発表番号 [企-04-01]

Agricultural Techniques on the Conservation of the Water Quality of Lake Biwa

KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

琵琶湖の水質保全の現状と課題―農業と水質保全―

○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

琵琶湖のBOD,COD,T-N,T-P濃度の変動傾向を検討した。BODは低下しているもののCODは増加し、BODとCODの乖離現象が進んでいる。T-N、T-Pは徐々に低下しているが、北湖のT-P以外は環境基準を上回っている。これを改善するべく、滋賀県は2000年に「マザ−レイク21計画」を策定しているが、その対策の一部を紹介するとともに、農業農村で取るべき水質保全対策について提案する。

Keyword: 水質, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.34-35 , 2008

発表番号 [企-04-02]

Present state and some problems on water quality environment in Lake Shinji and it's watershed

Takeda Ikuo [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]

宍道湖とその周辺集水域における水質環境の現状と課題

○武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]

宍道湖に流入する最大河川である斐伊川において,1991年から調査している水質変動と,流域特性との関連性について考察した。その結果,点源系の対策や人口減少にもかかわらず,斐伊川の水質には明確な低下傾向がみられなかった。そして,LQ式の傾きに相当するベキ数の値は近年になるにつれて大きくなる傾向にあり,これには十分に管理されない山林や,リンが集積傾向にある農地の管理粗放化の影響が考えられた。

Keyword: 水質, LQ式, 宍道湖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.36-37 , 2008

発表番号 [企-04-03]

Outline and subject of the water quality security measure of Lake Hachiro

Sugawara Tokuzo [Outline and subject of water quality preservation policy of Lake Hachiro]

八郎湖水質保全対策の概要と課題−流出水対策地区と水質保全−

○菅原 徳蔵 [秋田県生活環境文化部環境あきた創造課八郎湖環境対策室]

八郎湖は、平成19年12月、全国11番目の指定湖沼の指定を受け、湖沼水質保全計画(1期)を策定した。湖沼法に基づく流出水対策地区の指定は、水田からの排出負荷が最も大きい中央干拓地全域を指定し、水質保全型農業を中心とした水質保全対策の概要と農業農村サイドで今後検討すべき課題や対策について紹介する。

Keyword: 水質, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2008

発表番号 [企-05-01]

Engineering Characteristics of Noto Hanto Earthquake and Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007

AOYAMA Shigeyasu [Faculty of Bioresources & Environmental Science, Ishikawa Prefectural University]

能登半島地震と新潟県中越沖地震の工学的特徴

○青山 咸康 [石川県立大学生物資源環境学部]

平成19年に,北陸で,新潟県中越沖地震および能登半島地震の2つの大規模な地震が生じた。これら2つの地震の物理データを比較し,発生メカニズムから地震の工学的特徴をまとめた。K-netで観測された水平成分加速度時刻歴から新潟県中越沖地震と能登半島地震の周波数特性,ならびに速度応答スペクトルの違いをまとめた。これらより,両地震における被災実態のちがいを考察した。

Keyword: 新潟県中越沖地震, 能登半島地震, 地震加速度波形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.40-41 , 2008

発表番号 [企-05-02]

TAMURA Keiko []

過去の災害対応経験をふまえた新潟県における行政対応の実態

○田村 圭子 [新潟大学災害復興科学センター]

平成19年7月16日新潟県中越沖地震が発生し,地域に甚大な被害を引き起こした。新潟県災害対策本部会議は,効果的な災害対応のため,平成16年の新潟県中越地震での教訓を踏まえ様々な工夫を導入して運営された。また,研究者チームと新潟県防災部局との連携により,災害対策本部会議において,状況認識の統一を果たすための地図作成ニーズにこたえる23日間にわたるオペレーション活動が進められた。

Keyword: 2007年新潟県中越沖地震, 災害対策本部, 災害対応支援GISチーム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.42-43 , 2008

発表番号 [企-05-03]

Urgent corrspondence of the farm village part in the Niigataken Chuetsu-oki Eaehquake

SAKAGUCHI Mitsuo [Niigata Prefecture, Kashiwazaki area Promotion Bureau]
AGEISHI Noboru [Niigata Prefecture, Kashiwazaki area Promotion Bureau]
KONDO Minoru [Niigata Prefecture, Kashiwazaki area Promotion Bureau]

中越沖地震における農村部の緊急対応

坂口 光男 [新潟県柏崎地域振興局農業振興部]
○上石 昇 [新潟県柏崎地域振興局農業振興部]
近藤 実 [新潟県柏崎地域振興局農業振興部]

新潟県中越沖地震では,被害件数の9割強が,氾濫沖積地盤からなる刈羽平野中央部に集中し,農地・農業用施設や生活関連の農業集落排水施設に多くの被害が生じた。ライフラインの確保やコシヒカリ出穂期対策としての農業用水確保などの点から,農業集落排水施設と農業用パイプラインに対する応急仮工事と応急本工事による初期対応が緊急の課題となった。農業・農村地域でとられたこれらの初期対応について,5事例を紹介した。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.44-45 , 2008

発表番号 [企-05-04]

Report on the Disaster of Agricultural Pond by The Niigataken Chuetsu-oki Earthquake

ONO Hideo []

新潟県中越沖地震によるため池被災状況調査報告について

○小野 英雄 [NPO法人にいがた水土里支援センター]

新潟県中越沖地震では,農地・農業用施設の被災調査要員の確保が急務と判断し,発生と同時に,県農地部とNPO法人にいがた水土里支援センターの協議のうえ,柏崎地域振興局農業振興部長の要請により初期調査に入った。地震発生直後から4日間で56名,延べ75名を速やかに被災地に派遣し,要請に応えた。NPO法人設立の背景と組織・災害時の支援体制,支援に至る経緯と活動内容,ため池被災状況調査内容等を紹介した。

Keyword: 中越沖地震, NPO法人, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.46-47 , 2008

発表番号 [企-05-05]

Brief Report on Field Inspection made by the JSIDRE Advance Team in the Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007

MORII Toshihiro []
ARAI Ryo []
ONO Hideo []
MATSUMOTO Seiichi []

2007年新潟県中越沖地震での学会復興支援委員会の現地調査活動

○森井 俊広 [新潟大学自然科学系(農学部)]
荒井 涼 [富山県立大学短期大学部]
小野 英雄 [NPO法人にいがた水土里支援センター]
松本 精一 [(財)建設物価調査会]

新潟県中越沖地震では,地震発生の直後から,新潟県農地部,柏崎地域振興局,北陸農政局などによって被災調査が実施され,復旧に向けたすばやい対策検討が開始された。(社)農業農村工学会においても,「新潟県中越沖地震復興支援委員会」を組織し,農業用施設や集落排水処理施設の被災調査を進めた。その調査活動経緯をまとめるとともに,時機を得て迅速な成果報告が必要との判断のもとに公表した,現地調査報告文を紹介した。

Keyword: 2007年新潟県中越沖地震, 復興支援委員会, 現地調査報告
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2008

発表番号 [企-06-01]

Hidaka Kazumasa [college of agriculture, Ehime University]

各種農法における水田生物多様性の捉え方  −農生物多様性の農法間比較アプローチ−

○日鷹 一雅 [愛媛大学農学部]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.50-51 , 2008

発表番号 [企-06-02]

Effects of agricultural practices on birds in rice fields

Fujioka Masahiro [University of Tsukuba]

農法・水田管理と鳥類

○藤岡 正博 [筑波大学]

日本では環境省の絶滅危惧種19種を含む120種以上の鳥が水田を利用する。耕作期に水田を使うサギ類やクイナ類は小動物を餌とするのに対して、非耕作期に水田を使うカモ類やツル類は稲籾を含む植物質の餌を採る。圃場整備や耕作放棄の増加、調整水田の減少により一部の鳥が減っている。冬期湛水は乾田化の影響を補う意義が大きいものの、耕作期の鳥に対しては、一定割合の水田を調整水田とする方が効果は大きい。

Keyword: 水田生態系, 生物多様性, 冬期湛水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.52-53 , 2008

発表番号 [企-06-03]

Weed management under organic farming system in rice fields and sustainability of the agroecosystem

MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]

有機農法水田における雑草管理と農生態系の持続性

○嶺田 拓也 [農村工学研究所]

有機農業とは単に化学的に合成した製品の使用を避けるだけでなく,生物多様性等にも配慮した永続的な農法を希求していると理解される。現在,有機稲作では機械による除草をはじめとして,米ぬかなどの有機物施用や除草用動物の利用,マルチ栽培など様々な雑草管理が実施されている。しかし,水田生態系への影響が懸念されている外来生物の利用なども見られ,生態学的見地から持続的な技術であるかどうか検証する必要がある。

Keyword: 有機農法水田, 抑草方法, 農生態系の持続性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.54-55 , 2008

発表番号 [企-07-01]

Okaniwa Yoshiyasu [Japan rural resouce recycling solutions]

メタン発酵技術を用いた資源循環システムの構築

○岡庭 良安 [(社)地域資源循環技術センター]

現在稼働しているメタン発酵施設は、廃棄物処理の観点から整備されているものが多く、エネルギーとしての利用、メタン発酵液の利用を積極的に行っている例は少ない。このため集落排水の受益区域を対象にした地産地消型のシステムを実証するため、汚泥と生ごみを主原料とするメタン発酵施設の試験を行った。その結果、ー鎹泥を用いずメタン菌が馴養できる、汚泥と生ごみの混合比率を変えても安定した運転が可能、等の結果を得た。

Keyword: メタン発酵, 農業集落排水汚泥, 生ごみ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2008

発表番号 [企-07-02]

Utilization of wood biomass as the source of energy production

Kuwahara Masaaki [Akita Wood Technology Transfer Foundation]

木質バイオマスのエネルギーへの利用

○桑原 正章 [(財)秋田県木材加工推進機構]

木質バイオマスの利用は、建築・土木材料としての利用、糖ポリマーやリグニンなどの芳香族ポリマーの利用及びそれ以外の化合物の成分が利用でき、カスケード利用が可能であることが最大の特徴である。また廃棄物系バイオマスの利用形態として、燃焼、ガス化、液化などの方法によるエネルギー利用が開発されている。

Keyword: 木質バイオマス, エネルギー利用,
GET PDF=08/08S07-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2008

発表番号 [企-07-03]

Production of bioethanol from cellulose biomass

Shindo Sho [Akita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Reserch Center]

セルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産

○進藤 昌 [秋田県農林水産技術センター総合食品研究所]

食料と競合しないバイオエタノールの原料として、稲わらや雑草などの草木系バイオマス、間伐材や廃木材などの木質系バイオマスの利用が課題となっている。このため草木系バイオマスと木質系バイオマスの前処理方法、及び5炭糖からバイオエタノールが生産可能な酵母を用いた検討を行い、効率良く生産する技術開発に成功した。

Keyword: バイオエタノール, バイオマス,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2008

発表番号 [企-08-01]

Experimental study on the water environment in rural areas and water quality improvement using a regional resources as the contact material

KUDO Akira [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
KUDOU Fumihito [Hirosaki Univ.Graduate School of Agriculture and Life Science]
IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]

農村地帯の水環境と地域資源を利用した水質改善

○工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
工藤 文人 [弘前大学農学生命科学研究科]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]

農村地帯の水質を調査した結果、生活雑排水が混入している水路は他の水利施設に比較してかなり高濃度であり、悪臭もあるため地域住民から改善の要望が高い。そこで、入手しやすい地域資源(ホタテ貝殻)を接触ろ材に使用した水質改善実験を行った。水槽と小型水路を用いた実験では経過時間と共に浄化率は上昇する傾向を示した。現地に設置された浄化水路でも15〜40%程度の平均浄化率を示したが、年々その効率は低下している。

Keyword: 水環境, 水質改善, 接触ろ材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2008

発表番号 [企-08-02]

Adhension properties of sweetfish(Plecoglossus altivelis altivelis) spawn due to the substrate

OKUBO Hiroshi [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]
TAKAHASHI Kunihiko [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of agriculture, Yamagata Univ.]

アユの卵の河床への付着性

○大久保 博 [山形大学農学部]
高橋 邦彦 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

アユの卵はその粘着力で河床に付着するが,産卵があっても河床の状態によっては必ずしも河床に付着するとは限らないと思われる.そこで本研究はアユの卵の付着性に着目して,河床表面の微小な土砂や藻類などの付着物と卵の付着性との関係について試験を行い検討した.試験の結果,河床への藻類・微粒径の土砂などの付着物が卵の付着性に影響を与え,水流で容易に除去できる程度の付着物が卵の付着に影響を及ぼすことが示唆された.

Keyword: アユ卵, 産卵床, 付着性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2008

発表番号 [企-08-03]

Hydraulic characteristics of inclined canal type fishway with embeded stones

Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Asami Azusa [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Okano Morihiro [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

粗石付き斜路式魚道の水理特性

○前川 勝朗 [山形大学農学部]
阿佐美 梓 [山形大学農学部]
岡野 守浩 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]

山形県寒河江市を流れる寒河江川に位置する昭和堰頭首工に設置された魚道(粗石付斜路式)は、河川幅100mに対し、魚道は河川中央付近に22m設置されている。この魚道は、流下方向に床勾配が約1/18で、魚道横断方向に対し1/63の勾配を有している。このような魚道を念頭におき、水理基礎実験を行い、越流部付近の水面形、流量係数の関与因子などについて考察し、粗石を考慮した流量係数の実験式を示して精度等について検討を加えた。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2008

発表番号 [企-08-04]

New Velocity Indexes for Fish Habitat Conservation - A Case study on Oryzias latipes

Hata_Kenji [Akita Prefectural University]
Ngayoshi_takeshi [Akita Prefectural University]
Kondo_Tadashi [Akita Prefectural University]
Satoh_Teruo [Akita Prefectural University]

魚類の生活環境要素としての流速の新指標 -メダカを対象事例として

○端 憲二 [秋田県立大学]
永吉 武志 [秋田県立大学]
近藤 正 [秋田県立大学]
佐藤 照夫 [秋田県立大学]

水の流れは水中に生息する生物の生活環境として重要な要素である。魚類の生息環境保全に配慮して水路の流速を考える場合、従来の突進速度や巡航速度といった遊泳速度に対応する流速のみならず、生活上の危険な流速や休息に適した流速などについても検討することが不可欠である。本報告では、メダカを対象とした実験に基づき、新たな指標として「避難流速」や「休息適流速」等を提案した。

Keyword: メダカ, 流速, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2008

発表番号 [企-09-01]

Evaluation of the soil water movement considering the effect of the crop root on the soil physic

YUGE_Kozue [Faculty of agriculture of Kyushu University]
MITSUHARA_Keisuke [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]

作物根が土壌物理性に及ぼす影響を考慮した土壌中の水分動態の評価

○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
光原 圭祐 [九州大学大学院生物資源環境科学府]

本研究は,作物根が土壌の保水性および透水性に及ぼす影響を考慮して,土壌中の水分動態を解明することを目的とするものである.まず,作物根が土壌の透水性および保水性に及ぼす影響を考慮して土壌中の水分動態を推定するシミュレーションモデルを構築した.モデルの妥当性を確認するためにスリットで大豆を栽培した.スリットで実測した土壌水分状態の変化と計算値はよく一致しており,モデルの妥当性を確認することができた.

Keyword: 土壌水分動態, 作物根, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.70-71 , 2008

発表番号 [企-09-02]

Investigation of Irrigation water requirement in a Greenhouse.

MIURA_Takeshi [Okayama university]
MORIMOTO_Yuji [Okayama university]
HIRANO_Emi [Nikken Gijutsu Consultants Co., LTD.]
MOROIZUMI_Toshitugu [Okayama university]

施設畑における潅漑用水量の検討

○三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]
平野 絵美 [日建技術コンサルタント]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

白瓜栽培ビニールハウスにおいて微気象,土壌水分量,潅水量を測定し蒸発散量と上向き補給水量の推定を行った。得られた結果を基に,土壌中での水分移動と作物根による吸水を考慮して潅漑用水量の削減方法等の検討を行った。潅水開始時のpF値が同じであれば,少量多数回潅漑によって潅漑用水量が削減できるが,高水分状態に保つ場合には,1回の潅水量が同じであっても必要水量が増加すること等を明らかにすることができた。

Keyword: 畑地潅漑, 施設畑, 用水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2008

発表番号 [企-09-03]

The Present Problem of Field Irrigation

ito_kengo [GIFU UNIVERSITY, Faculty of Applied Biological Sciences]

畑地用水計画における検討課題

○伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]

畑地灌漑の計画基準として,計画設計基準書がある.その内容は,多くの研究者や行政担当者がその時代に問題となった畑地灌漑に関するテーマについて調査・検討を行ってきた結果の集大成といえるものである.これまで,基準策定に深く関わってきた基礎諸元全国調査(畑)における最近の調査課題を整理し,将来の畑地灌漑整備に求められる設計基準のあり方について検討する.

Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2008

発表番号 [企-10-01]

Recent Activities of PAWEES

Matsuno Yutaka [Kinki University, School of Agriculture]
Nakamura Kimuhito [Kyoto University, Graduate School ]
Masumoto Takao [National Institute of Rural Engineering]

PAWEESの活動状況

○松野 裕 [近畿大学 農学部]
中村 公人 [京都大学 大学院]
増本 隆夫 [農村工学研究所]

国際水田・水環境工学会(PAWEES)はその事務局が現在台湾に置かれているが、来年度以降に再び日本が事務局を担当する予定である。そのような状況下での近年の活動状況、特に昨年度韓国で開催された大会の内容を報告すると共に、学会の現状および将来の展望について述べた。

Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2008

発表番号 [企-10-02]

Trials for the Improvement of Paddy and Water Environment

NAKANO Yoshisuke [Kyushu University]

Paddy and Water Environmentの活性化の取り組みと改善方策

○中野 芳輔 [ 九大名誉教授]

PWE誌が発行されて6年目を迎えた。この間、活性化に向けて様々な取り組みが行われてきたが、まだ問題点も残されている。これまで事務局が行ってきたSCIへの登録申請、査読システム、宣伝活動等について状況説明と今後の改善方針について議論する。

Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2008

発表番号 [企-11-01]

SUIDO Culture studies(Culture of Land and Water),2002-2007

Yamashita Yusaku [National Institute for Rural Engineering]

水土文化部会、その五年間の軌跡と内省

○山下 裕作 [(独)農研機構 農村工学研究所]

水土文化研究部会の五年間の活動を整理し、今後への展望を行う。これまで本部会では、研究会と企画セッションを実施し、学会誌に講座を連載した。それによって農業農村工学、民俗学、歴史学、歴史地理学、農村社会学等々、多様な領域の研究者により、水土文化研究の多様な可能性を提示いただいてきた。これよりは、提示された可能性を承け、農業農村工学者自身の歴史観を構築するため、当事者としての歴史を紡ぐことが必要となる。

Keyword: 水土文化研究, 歴史, アイデンティティー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2008

発表番号 [企-11-02]

A consciousness change of Irrigation, Drainage and Rural Engineer by SUIDO Culture studies(Culture of Land and Water)

Tokuji YAMAMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Masahiro GOTO [National Institute for Rural Engineering]

水土文化研究によってもたらされる農業農村工学技術者の変革

山本 徳司 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○後藤 眞宏 [(独)農研機構 農村工学研究所]

技術者として、総合的知性を鍛えながら、水土文化研究に取り組むことは、技術感性を磨くために必要な過程である。政策や事業に携わる者、農業農村工学研究者は、専門技術者としての役割を果たしながら、常に総合的知性を得る努力をし、景観や文化や生態系等の問題に対しても、他の分野の専門家に任せるだけでなく、進んで自分たちの分野の中で発展させていくことが重要ではないか。この変革の契機として水土文化研究を行う意義がある。

Keyword: 水土文化, 農業工学技術者,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2008

発表番号 [企-12-01]

Research and Development with the help of JSPS Projects including Grants-in Aid for Scientific Research Research Fellowships for Young Scientists

Watanabe_Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

日本学術振興会事業の活用に向けて−科学研究費補助金と特別研究員について−

○渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]

新たな研究課題の発掘や研究の展開に,研究者の意志・発想に基づく独創的・先駆的な研究を支援する科学研究費補助金の役割は大きい.また,研究の進展や社会的な貢献を考えると,分野としての若手研究者の育成は大事な仕事であり,日本学術振興会の特別研究員制度は大きな役割を持つ.本報告では,こうした学振の研究者支援の各種事業の活用に向けて課題を整理し,研究の一層の展開への検討材料を提供する.

Keyword: 日本学術振興会, 科学研究費補助金, 特別研究員
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2008

発表番号 [企-12-02]

“Kakenhi” Grants-in Aid for Scientific Research and Other Programs of JSPS- Are you missing the opportunity for getting competitive research fund? -

MIYAJIMA KAZUO [JSPS]

科研費をはじめとする日本学術振興会事業について−競争的資金を獲得するチャンスを見逃していませんか?−

○宮嶌 和男 [独立行政法人 日本学術会議]

平成20年度の科学技術関係経費は約3.6兆円であり、このうち競争的資金は4,800億円(うち文科省分:約3,700億円)となっている。大学をめぐる競争的資金の概要の紹介と科研費をはじめとする日本学術振興会事業について、最近の制度改善状況等を含め説明し、情報を提供したい。

Keyword: 日本学術振興会, 科学研究費補助金,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2008

発表番号 [企-13-01]

Rural Concerns

OHNO Ken [Graduate School of Bioresources, Mie Univ.]
SAKATA Yasuyo [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Pref. Univ.]
KUDO Yosuke [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
TAKEYAMA Emi [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

むらが直面する問題

○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]
坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
武山 絵美 [愛媛大学農学部]

景観法の制定、農地・水・環境保全向上対策の開始、国土形成計画の答申を経て、地域の特性に応じた景観を形成することへの社会的要請が高まると同時に、その実現には「新たな公」の必要性が高まっている。本稿では、「水土の知」に関わる複数の研究領域を代表する中堅・若手の研究者を本セッションのパネリストに招き、それぞれの研究や実践が景観形成にどのように寄与するのかを議論するにあたり、農山村が直面する問題を示す。

Keyword: 農村景観, 水土の知, 新たな公
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2008

発表番号 [企-13-02]

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
KURODA Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]

景観を考える−水土の知の結集−

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
竹村 武士 [農村工学研究所]

農村景観研究小委員会は,多様な特性を有する各地域に適した景観整備を行うためには,農業土木の視点から,高い応用性を目指した新たな景観研究が必要だという趣旨によって設置された.この趣旨に基づき,本パネルディスカッションでは,「水土の知」に関わる様々な研究領域からの景観への認識について横断的に整理・把握し,その上で各分野の研究や実践の経験を景観研究へと結実させられるのかについて展望することを目指す.

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.90-91 , 2008

発表番号 [企-14-01]

Tips for applying research fund

Nishimura Taku [University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [University of Tokyo]
Mori Yasushi [Shimane University]
Nakamura Kimihito [Kyoto University]
Kawamoto Ken [Saitama University]
Saito Hirotaka [Tokyo Unversity of Agriculture and Technology]

経験から学んだ競争的研究資金応募のノウハウ

○西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川本 健 [埼玉大学工学部]
斎藤 広隆 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]

農林水産省、環境省、国土交通省、NEDOなど様々な公的機関が競争型の研究資金の公募を行っている。科研費や民間財団への公募と異なり、これら公的研究資金への応募にあたっては、国の科学技術基本計画や各機関の中期計画、重点施策などを考慮して申請書を書くことが望ましいと考えられる。また、計画の内容のみならず、年齢や業績も研究目標達成可能性の評価の対象になると思われる。

Keyword: 競争的資金, 科学技術基本計画, 重点施策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.92-93 , 2008

発表番号 [企-14-02]

Outcomes and Issues Obtained through Several Applications to Strategic Research Funding

Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Watanabe_Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
Kakudo_Hirofumi [Kagawa University]
Suzuki_Tetsuya [Nihon University]
Nakamura_Kimihito [Kyoto University]
Mizoguchi_Masaru [The University of Tokyo]
Mihara_Machito [Tokyo University of Agriculture]
Watanabe_Shiro [M.A.F.F.]

農業農村工学会の戦略的研究申請支援について

○石田 聡 [農村工学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
角道 弘文 [香川大学]
鈴木 哲也 [日本大学]
中村 公人 [京都大学大学院]
溝口 勝 [東京大学大学院]
三原真智人 [東京農業大学]
渡辺 史郎 [農林水産省]

戦略的研究推進小委員会は,競争的研究資金の獲得に向けた積極的な活動を支援・促進するための企画立案を行っている.その一環として,競争的研究資金の獲得を計画している会員のグループに対して活動費の助成を行った.本報では,研究資金獲得にかかる成果,教訓,課題について,各助成グループのこれまでの取り組み状況をもとに整理した.

Keyword: 競争的研究資金, 研究資金応募,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.94-95 , 2008

発表番号 [企-14-03]

Interim report of activities granted by “Strategic application for research funds”

Iida_Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Sakai_Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Nakamura_Masato [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa_Tomonori [National Institute for Rural Engineering]

「戦略的研究申請書作成」の助成金による活動の中間報告

○飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
中村 真人 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [農村工学研究所]

著者らのグループは,平成18年度および19年度に,競争的資金の獲得を目指す本学会員を助成する本助成金を受け,これまでに5つの大型競争的資金への申請を行った.現在まで競争的資金の獲得には至っていないが,これまでの活動の中で得たものを広く本学会員に還元するべく中間報告を行い,申請書作成の際に留意した点や新たな試みを紹介する.また,本学会と関連の深い競争的資金について,最近の動向の一部を紹介する.

Keyword: 研究費, 競争的資金, 申請書
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.96-97 , 2008

発表番号 [企-14-04]

On the Invitation of Interface Against Polluiton 2008

Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]
Ooi Setsuo [National Institute for Rural Eng., Department of Regional Resources]
Ishiguro Munehide [Graduate School of Environmental Sciences, OkayamaUniversity]

国際会議「Interface Against Pollution2008」の招聘から開催まで

足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
大井 節男 [農村工学研究所]
○石黒 宗秀 [岡山大学 環境理工学部]

環境汚染の対策技術にはコロイド界面科学が関与する.Interfaces Against Pollution(IAP)は,環境におけるコロイド界面科学を議論する国際会議である.前回の会議で2008年IAPの日本の京都での開催が決定した.IAP京都会議では,コロイド界面科学に基づく環境技術の工学的基礎の展開を示し,日本的特徴を生かした情報発信を目指した.本報ではIAP京都会議への取り組みについて報告する.

Keyword: IAP, コロイド界面科学, 環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2008

発表番号 [企-15-01]

Land use change and the distribution of the aging areas in Iwate Prefecture, Japan

SAITO Kensuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]
TAKAHASHI Masaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
HARASHINA Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]

岩手県における土地利用の変遷と限界集落の分布動態

○齊藤 健祐 [岩手大学農学部]
高橋 将輝 [岩手大学農学部]
原科 幸爾 [岩手大学農学部]

過疎・高齢化や担い手不足に直面している中山間地域において,限界集落や耕作放棄の問題が顕著になっている。限界集落に関する研究は,今まで西日本を対象としたものが多く,東北地方における報告はあまり見られなかった。本研究では,岩手県全域を対象とし,国土数値情報の土地利用メッシュによる土地利用変遷の把握,また,国勢調査の年齢別人口データを用いて,限界集落および準限界集落の分布動態把握と将来予測を行った。

Keyword: 限界集落, 耕作放棄, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.100-101 , 2008

発表番号 [企-15-02]

The required number of volunteers to maintain farmland

HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]

農地の維持に必要なボランティアの人数

○林 直樹 [総合地球環境学研究所]

農地の維持に必要なボランティアの人数を試算した。年間の作業の量について,農業従事者1人と等しくなるボランティアの人数を5人としても,(2025年の)農業従事者の不足の5%を補うためには,65万人のボランティアが必要であることがわかった。

Keyword: 農業従事者, ボランティア,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.102-103 , 2008

発表番号 [企-15-03]

The next choice of medical service in depopulated areas

MAEKAWA Hideki [ISRR(Institute of Strategic Rural Reorganization)]
HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]

過疎地域における医療サービスの現状と今後の選択肢

○前川 英城 [共同研究会「撤退の農村計画」]
林 直樹 [総合地球環境学研究所]

過疎地域における医療サービスの現状を整理し,医療サービスの水準維持と集落の位置という2つの視点から今後取りうる選択肢を4つ示し,それぞれについて検討した。その結果,医療サービスの水準を維持しつつ,集落をそのまま維持することは無理であることが分かった。そこで,医療サービスの水準を維持するためにも集落の移転が必要であることを示し,併せて移転後の医療サービス水準維持の対策について若干の提言を行った。

Keyword: 医療, 撤退,
GET PDF=08/08S15-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.104-105 , 2008

発表番号 [企-15-04]

The Effect of the Habitat Relocation on the Cost-cutting of Roads Maintenance and Management, Case Study in ex-M town, Kyoto Prefecture

SAITOH Susumu [Department of Literature, Otani University]
HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]

居住地再配置による道路維持管理コスト削減効果 ―京都府旧M町を事例として―

○齋藤 晋 [大谷大学文学部]
林 直樹 [総合地球環境学研究所]

京都府旧M町を事例として,居住地再配置による道路維持管理コストの削減効果を試算した。今回の分析手法・仮定値においては,少なく見積もって年間525万円,最大で年間1695万円のコスト削減が実現できることがわかった。

Keyword: 道路維持管理, コスト削減, 撤退
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.106-107 , 2008

発表番号 [企-15-05]

The Present Condition and the Subject of a Marginal Village seen from the Problem about Construction of the Industrial Waste Final Disposal Facility in Wajima-city, Ishikawa Prefecture

YAMASHITA Ryouhei [JSPS, Reseach Fellow]
HOSHINO Satoshi [Graduate school of Agriculture, kyoto University]
KUKI Yasuaki [Graduate school of Agriculture, kyoto University]

石川県輪島市における産業廃棄物最終処分場建設問題に見る限界集落の現状と課題

○山下 良平 [日本学術振興会特別研究員]
星野 敏 [京都大学大学院]
九鬼 康彰 [京都大学大学院]

共同体機能の維持が困難な限界集落の地域計画は,現在の重要な政策課題であり,社会的関心も大きい。その中でも,平成18年度からの石川県輪島市の産業廃棄物最終処分場誘致に係る一連の動きは,限界集落の現状が如実に表出した事例として,注目を集めている。本研究では,当該地区が今後各地で起こりうる限界集落の動向に対する示唆的な事例と位置づけ,本件に関わる一連の動きを整理し,対応策について検討する。

Keyword: 産業廃棄物最終処分場建設問題, 限界集落, 集団移転
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2008

発表番号 [企-16-01]

Professional Accreditation of Master's Program in Graduate Schools Linked with the “Graduate School Education for the Coming Era”

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]

「新時代の大学院教育」と修士課程プログラム認定への取り組み

○森井 俊広 [新潟大学農学部]

2005年答申の「新時代の大学院教育−国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて−」による大学院実質化の方向を踏まえながら,2007年度より具体的な審査活動が始まった大学院修士課程プログラム認定の概要を紹介した。修士課程プログラム認定の基本的な考え方をまとめるとともに,あらたに前文が取り入れられた基準の構成,ならびに学習・教育目標の設定およびその達成の評価に関する基準の紹介と説明を行った。

Keyword: 修士課程プログラム認定, 新時代の大学院教育, 大学院教育の実質化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.- , 2008

発表番号 [企-16-02]

SHINODA Syoji []

ボローニャ宣言と今後の大学教育動向について(仮題)

○篠田 庄司 [中央大学]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.110-111 , 2008

発表番号 [企-16-03]

PROMISING CANDIDATE FOR PROFESSIONAL ENNGINEER REQUIRED BY CONSULTANT FIRM

OHORI TADASHI [NICHIGI-CROWN CONSULTANTS Inc.]

コンサルタント企業が求めるプロフェッショナル候補生像

○大堀 忠至 [日技クラウン株式会社]

「大学院生に関して、産業界など社会のニーズと大学院教育に乖離がある。」との指摘が見受けられる。農業農村に係るコンサルタントの企業として「求めるプロフェッショナル候補生像」を述べる。まず第一に「所定の大学院等の教育を受けた人材」を求めるのではなく、「将来プロフェッショナルとなりうる潜在能力」を求める。潜在能力とは主に「幅広い見識」に裏打ちされた「物事の課題を自ら見い出し、それを解決する能力」である。

Keyword: 技術者育成, 教育手法,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.112-113 , 2008

発表番号 [企-16-04]

Reorganizing Strategy of Graduate School for Systematic Curriculum Development

Uchida Kazunori [Graduate School of Agriculturral Science, Kobe University]

大学院教育の実質化と改組戦略

○内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]

神戸大学の自然科学系大学院における最近の改組を事例に,大学院教育の実質化に向けたBMD一貫の大学院改組戦略を紹介した。改組にあたり,農学の教育理念と育成する人材像を検討し,学生や就職先企業等に分りやすいキーワードが選定された。農学部・農学研究科で設定されたキーワードとそれを実現するための組織構成を紹介するとともに,国際連携教育科目や戦略的国際連携支援事業等に基づいた教育課程の組織的展開をまとめた。

Keyword: 教育改善・FD, 技術者教育, 農業土木カリキュラム
GET PDF=08/08S16-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.114-115 , 2008

発表番号 [企-17-01]

Training Seminar for Fostering of Coordinators who are Revitalizing Akita Hometown Communities

KUMAGAI Yoshitaka [Akita International University]

「Akitaふるさと活力人養成セミナー」の概要

○熊谷 嘉隆 [公立大学法人 国際教養大学]

本報では,地域活性化を推進する「担い手」の育成を目的とした「Akitaふるさと活力人養成セミナー」の事例紹介を行う。受講生は,自治体・団体職員,NPO法人スタッフ,大学職員,料亭経営者,自然体験ツアーガイドなど多岐にわたる。セミナーでは,講義・ワークショップ形式による基礎・応用科目の学習,セミナー修了後に受講生がそれぞれの地域で実施したい活動プロジェクトの企画・立案など実践的な取り組みを行っている。

Keyword: 地域活性化, 担い手育成, 官学共同
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.116-117 , 2008

発表番号 [企-17-02]

Regional Activities with Polder Museum of Ogata Village

USUI Noriyuki [Polder Museum of Ogata Village]

大潟村干拓博物館と地域活性化

○薄井 伯征 [大潟村干拓博物館]

本報では,大潟村の地域的課題を踏まえ,大潟村干拓博物館が進めてきた実践活動の概要紹介を行う。具体的には,博物館の文化資源(収蔵資料)を生かし,地域住民が持っている知識・技術・能力・成果を文化資源として顕在化させ,そして地域住民と連携し,地域活性化につなげるための手法として,ヽ惻厖珊腓砲茲訝楼茲領鮖砲鮓綫い謀舛┐襪燭瓩龍軌藏戯牾発,農産物をテーマとした参加体験・交流型の企画展示事業などを行った。

Keyword: 地域活性化, 博物館, 学社融合
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2008

発表番号 [企-17-03]

Outline of MAFF's rural power support model project for rural village activation

MUNETA Isao [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau,]

農山漁村地域力発掘支援モデル事業の概要

○宗田 功 [農林水産省 農村振興局]

本報では,平成20年度に農林水産省の新規事業として創設された「農山漁村地域力発掘支援モデル事業」の概要紹介を行う。この事業の特徴は,地域資源を活かした持続可能かつ活力ある農山漁村の実現に向けて,地域住民・都市住民・NPO・企業など多様な主体を地域づくりの新たな担い手としてとらえ,これらの協働により「農山漁村生活空間」の保全・活用を行うモデル的な取り組みに対して直接支援する点にある。

Keyword: 農村振興, モデル事業, 直接支援
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.120-121 , 2008

発表番号 [企-18-01]

Activity to Stock Management for Irrigation and Drainage Facilities

KATO Kouhei [Tone River Basin Agricultural Land & Water Planning and Management Office]

農業水利施設ストックマネジメントに関する最新の取組み

○加藤 公平 [関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]

 国営造成施設については、平成19年度から23年度までの5年間で、全ての施設の機能診断及び施設機能保全計画の策定等を実施することとなり、「農業水利施設のストックマネジメント」が本格的に開始された。 ここでは、ストックマネジメントに係る取組みのこれまでの経緯と、実際に機能診断を実施して判明した課題や今後の展開方向等について報告する。

Keyword: 農業水利施設, 機能診断, ストックマネジメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2008

発表番号 [企-18-02]

An Assignment on Stock Management Practically Looking through the Functional Diagnosis of Agricultural Irrigation Facilities.

INO Akihiko [Sansui Consultant co.ltd.]

農業水利施設の機能診断の実務を通してみるストックマネジメントの課題

○伊納 昭彦 [サンスイコンサルタント(株)]

 昨今制定された手引きやマニュアルに基づく「機能診断」の実務を通して「機能診断調査〜計画策定」の段階を主に、改善されることによる効果が大きいと思われるストックマネジメントの課題を述べる。

Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, 劣化予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2008

発表番号 [企-18-03]

Degradation Prediction and Timing of measures in Stock-Management

WATANABE HIROSHI [TAIYO CONSULTANTS CO.LTD]

ストックマネジメントにおける劣化予測と対策のタイミング

○渡邊 博 [太陽コンサルタンツ(株)]

開水路やパイプラインのような長物施設では、個別構造物ごとに様々な劣化パターンや劣化速度が混在している。このような施設群では、個別構造物ごとに劣化を評価、予測するよりも、劣化階層の確率分布、あるいは漏水事故率などによる間接的評価と予測、及び対策のタイミングを検討するのが有効である。

Keyword: 管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.126-127 , 2008

発表番号 [企-18-04]

Estimation method for coefficient of roughness from surface shape characteristic of worn concrete

NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI MASARU [National Institute for Rural Engineering]
MORI MITSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]
MORI TAKEHISA [National Institute for Rural Engineering]

摩耗したコンクリート水路の表層形状からの粗度係数推定手法

○中矢 哲郎 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]

摩耗により骨材の露出したコンクリートを模擬した水路の粗度係数を水理模型実験により測定し,表層の凹凸形状から粗度係数を推定できる表面粗さパラメータを検討した.その結果,粗度係数はn=0.013であり,コンクリート水路の設計基準値以内となった.模擬摩耗板の表層形状は,凹凸の高さ分布の偏りを示すスキューネスにより特徴付けられ,相当粗度ksはRaが0.5mm(±0.12mm),Rzが4mm(±1.43mm)の範囲においては,ks =0.26×Rz,又はks =2×Raで表せることを示した.

Keyword: コンクリート水路, 摩耗, 粗度係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2008

発表番号 [企-18-05]

Study on abrasion resistance of concrete canal and its future scope

UENO Kazuhiro [United Graduate school of Agricultural Science, Tottori University]
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]

コンクリート水路の耐摩耗性に関する研究と今後の展望

○上野 和広 [鳥取大学大学院 連合農学研究科]
長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]
石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]

近年,ストックマネジメントの重要性が認識されるに伴って,流水条件下で生じるコンクリートの摩耗について研究が進められるようになってきている.しかし,そのメカニズムや摩耗の進行に起因する水利用への影響などに関しては未だ明らかになっていない状況にある.本報告では,コンクリート水路における摩耗の論点を整理することを目的とし,摩耗のメカニズムおよび粗骨材が露出した際の表面粗度の悪化などに関して考察を行った.

Keyword: コンクリート水路, 摩耗, 表面粗度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2008

発表番号 [企-19-01]

The origin of the summer seminar as the student independence project

NAKAGIRI_Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]

学生自主企画サマーセミナーの発端

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

第1回目のサマーセミナー開催に至るまでの流れと,当時の企画担当者としての考え方を紹介した.また,サマーセミナーをはじめとする学生主体の活動に参加してきた筆者の経験を踏まえ,こうした参加することの意義を述べた.

Keyword: 学生自主企画, サマーセミナー, 発端
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2007

発表番号 (1-10)

AZECHI Issaku [NICHIGI CROWN INC.]
KINOSE Koichi [Faculty of Agriculture, Ibaraki Univ.]
SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
TANAKA Tadatsugu [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]

水路側岸に水没した植生群を有する開水路流れの平面二次元解析

○安瀬地 一作 [日技クラウン株式会社]
木ノ瀬 紘一 [茨城大学農学部]
島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水路側岸に植生群が水没している場合,流れの解析には三次元解析が有効であると考えられる.しかし,三次元解析は解析手法が複雑であり,また多大な計算時間を要するという問題のため三次元解析を行うことは実用上困難である.本研究では植生群の抵抗Manning粗度係数で置き換え,植生の影響を考慮した水深平均渦動粘性係数を導出することにより流れの実用的な平面二次元解析モデルを提案する.

Keyword: 平面二次元解析, Manning粗度係数, 渦動粘性係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.174-175 , 2007

発表番号 (1-13)

Riverbed Fluctuation around Suburban Headworks.

Naoto Tsunesumi [National Institute for Rural Engineering]
Masahiro Gotou [National Institute for Rural Engineering]
Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]

大都市近郊圏の頭首工周辺における経年河床変動

○常住 直人 [農村工学研究所]
後藤 眞宏 [農村工学研究所]
浪平 篤 [農村工学研究所]

中京圏の主要頭首工についてその維持管理や環境影響に関する基礎情報を得るため、堰付近の河床変動の経年変化を調査した(8河川、21堰)。その結果、全ての河川で下流域〜中流域にかけて人為的要因(経済活動)に依ると見られる河床低下が続いていたこと、近年、河床低下は終息しつつあるものの、既に平均3mと目される堰落差が生じていること、このため、護床工が平均1/25以上に急勾配化していることが分かった。

Keyword: 頭首工, 河床変動, 魚道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2007

発表番号 (1-15)

Study of Computing One-Dimensional Unsteady Open Channel Flow Applying Explicit Chang-Moll Scheme

KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

Chang-Moll法による非一様断面開水路1次元非定常流解析に関する研究

○木村 匡臣 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

近年、多自然型の河川・水路に対する事業が進んでおり、断面積が一様でない用排水路や自然河川において、様々な水理現象を正確に把握し送排水の効率を検討する必要性が高まっている。本研究ではChang-Moll法を拡張することにより、断面幅や勾配が様々に変化する矩形断面開水路の1次元非定常流解析のモデルを構築し、静止状態・流れのある状態の両方において検証をおこない、手法の有効性を示した。

Keyword: 数値流体力学, Chang-Moll法, 非一様断面開水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2007

発表番号 (1-16)

Study of water hammer analysis method which has high-precise and better managerial expansibility

TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

高精度かつ拡張性の優れた水撃圧解析手法に関する研究

○田中 良和 [農村工学研究所]
向井 章恵 [農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農村工学研究所]

特性曲線法による水撃圧解析では時間ステップの調節が必要であるが、現実的なパイプラインシステムを解析する場合、適切な調節は容易ではなく、格子間を線型補間するために精度が悪かった。また、コードは、水利構造物の種類数に比例してサブルーチン内の条件分岐が増し煩雑になり、拡張・メンテナンス性が悪かった。そこで、時間ステップを調節する必要がなく、既存のコードに触れずに差分修正できる水撃圧解析手法を提案した。

Keyword: 特性曲線法, CIP法, オブジェクト指向
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2007

発表番号 (1-17)

Tank Irrigation in Dry Seasons of Ghanaian Coastal Savanna Climate Zone

Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

ガーナ国沿岸サバンナ気候区の乾季における溜池灌漑

○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]

ガーナ国の沿岸サバンナ気候区に建設された試験用溜池灌漑スキームにおいて,オクラの乾季栽培に関する栽培実験を行っている.溜池からの取水政策を,栽培期間中の無降雨を前提に数値シミュレーションにより検討し,溜池管理者の手間と技術も考慮に入れて実際に実行可能なものを選択する.オクラの生育に対する灌漑の効果が顕著であることを,実測された詳細な気象,溜池水位データとともに示す.

Keyword: 沿岸サバンナ気候区, 供給主導型溜池灌漑, オクラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2007

発表番号 (1-18)

Hydraulic Analysis Methods for Inland Valleys of Guinea Savanna Climate Zone

Miyauchi Ayako [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

ギニアサバンナ気候区の内陸谷に対する水理学的解析手法

○宮内 彩子 [京都大学農学研究科]
宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]

西アフリカのギニアサバンナ気候区では,雨季に地下水が滲出して一時的な湿地帯となる内陸谷の低地を利用し,天水農業が行われている.ガーナ国北部州,Bontanga川の一支流域には,低地を横断する形で地下水涵養目的の小ダムが建設されており,内陸谷の水環境に影響を与えている.そこで,小ダム開発がおよぼす影響について,地下水と地表水の流れモデルを用いた水理学的解析手法により評価する方法論を示す.

Keyword: 内陸谷, ガーナ北部州, 浅水方程式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2007

発表番号 (1-19)

Planning of Embankment for Extension of Double Rice Cropping in the Inundation Area of the Cambodian Mekong Delta

Morita Nanako [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Goto Akira [Utunomiya University]
Khem Sothea [JIRCAS]
Mizutani Masakazu [Utunomiya University]

カンボジア・メコンデルタ氾濫原における米二期作普及のための堤防設置計画

○森田 七子 [宇都宮大学農学研究科]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
ケム・ソティア [国際農林水産業センター]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

カンボジア・メコンデルタにおいて、米生産増大のための二期作を可能にするために、本研究では、既存の洪水氾濫モデルを用い、作期の確保のための堤防設置による洪水遅延効果と二期作可能地域拡大について検討した。結果としては、調査地全域で二期作期待値の増加は390haにとどまり、期待していたほどの堤防の効果を得ることができなかった。

Keyword: 洪水氾濫, 堤防設置, 洪水遅延
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2007

発表番号 (1-20)

Modeling of Mae Lao Irrigation System Using Saint-Venant Equations

Ohkubo Yuki [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Unggoon Wongtratoon [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kubo Naritaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]

Saint-Venat方程式によるMae Lao灌漑システムのモデル化

大久保 優紀 [東京農工大学農学部]
アングーン ウォングトラツーン [東京農工大学農学部]
○久保 成隆 [東京農工大学農学部]
丹治 肇 [農村工学研究所]

本研究の目的は、灌漑システムにおいて水利用効率向上を図るため、影響因子を水理学的に探求するため、灌漑システム内の水の動きを忠実に再現できるモデルを開発することである。このモデルでは、水路網での水の動きは、Saint-Venat方程式による非定常流解析で、また、水田での水の動きはタンクモデルにる水収支解析で行なった。その結果、140日の水の動きを、灌漑システム全域において追跡することが可能となった。

Keyword: Saint-Venat Eqs., タンクモデル, 灌漑システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2007

発表番号 (1-25)

Calibration for temperature dependence of ECH2O probe

SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]
FUJIMAKI Haruyuki [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

ECH2O水分プローブの温度依存性校正

○齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]
藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]

誘電率水分計は,出力値が温度依存性を示すことが知られており,正確な水分量決定には校正が必要である.本研究では,静電容量法を用いたECH2Oプローブを例にとり,室内実験によるプローブ出力値の温度依存性校正手法を提案した.結果より,黄土と砂丘砂が異なる温度依存性の傾向を示し,それぞれに対し校正式が作成された.また,作成した校正式を用いることにより,中国黄土高原における時系列土壌水分データが校正された.

Keyword: ECH2O, 温度依存, 校正
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2007

発表番号 (1-28)

Temporal Moment Analysis on Solute Transport in Layered Porous Media

Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Kawabata_Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Uchida_Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

層地盤内の物質輸送に関する時間モーメント特性評価

○井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]

一般的に,移流分散方程式では分散長を時空間的不変量として扱うため,各観測点の破過曲線に基づいて推定される分散長は場の不均質度に応じた値となる.一方,不均質性に依存してテーリング形状は変化することから,破過曲線の情報は場の不均質性評価に応用できる可能性がある.本研究では層地盤と均質地盤を対象として物質移動実験を実施し,時間モーメント解析により層地盤内の移行に伴うモーメント量の変化について検討する.

Keyword: 時間モーメント, 層地盤, 移流分散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2007

発表番号 (1-30)

Solute Transport in Heterogeneous Porous Media Using Particle Tracking Method

Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Matsunaga_Naoko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

粒子追跡法による不均質浸透場内の物質移行に関する検討

井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○松永 尚子 [神戸大学大学院農学研究科]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]

自然地盤は不均質性を有しており,地盤内の流速分布が汚染物質の移行に及ぼす影響は大きい.そのため,不均質性と物質移行特性,特に不均質性の影響を大きく受ける分散現象の評価は重要であるといえる.そこで本研究では,粒子追跡法を用いて所与の確率分布に従う流速分布を有する物質粒子の挙動を解析し,時間モーメント解析と空間モーメント解析を適用して,分散長に及ぼす不均質性の影響について検討する.

Keyword: 粒子追跡法, 不均質性, 時間・空間モーメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2007

発表番号 (1-35)

Effects of volume fraction and ionic strength on settling velocity of flocculated clay suspensions

Sofue Ryosuke []
Nakaishi Katsuya [Ibaraki University]
Ooi Setsuo [National Institute for Rural Engineering]
Kinose Koichi [Ibaraki University]
Truya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

粘土フロック懸濁液の界面沈降に及ぼす試料濃度効果と塩濃度効果

○祖父江 亮介 [茨城県境土地改良事務所]
中石 克也 [茨城大学]
大井 節男 [農村工学研究所]
木之瀬 紘一 [茨城大学]
樽屋 啓之 [農村工学研究所]

本報告では、自己相似構造をもつフロック特性を界面沈降速度式に導入し、試料濃度と沈降速度との関係を用いてフロック構造を決定した。さらに、フロックの界面沈降に及ぼす塩濃度効果を示した。結果は塩濃度増加とともに沈降が遅れるという特異な現象が確認された。

Keyword: コロイド, レオロジー, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2007

発表番号 (1-38)

Mechanism of the snowmelt infiltration to slight freezing soil

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hayashi Masaki [University of Calgary]
Suzuki Shinji [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

土壌凍結の発達が弱いときの融雪水の凍結土壌への浸透メカニズム

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
広田 知良 [北海道農業研究センター]
林 正貴 [カルガリー大学]
鈴木 伸治 [北海道農業研究センター]

森林や火山灰土の農地など、多雪で土壌凍結の発達が比較的弱く、透水性が高い圃場において、非凍結時と同程度の融雪水が凍結層に浸透する原因を考察した。観測結果から融雪期に凍結層の地温を0℃に上昇させるために必要な熱量を計算し、水の融解線熱と比較した結果、再凍結量は間隙率の0.7%程度であった。再凍結量を少なくするためには凍結層の地温上昇が必要であり、多量の積雪による断熱が融雪水の浸透に寄与すると考えられた。

Keyword: 土壌凍結, 融雪水, 浸透
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2007

発表番号 (1-40)

Effect of organic matter content on thermal conductivity of sand

MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
KOIWASAKI Makoto [Graduate School of Agriculture, Tottori University]

砂の熱伝導率に対する有機物量の影響について

○望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
小岩崎 真 [鳥取大学大学院農学研究科]

有機物量が砂の熱伝導率に与える影響を明らかにするため、鳥取砂丘砂と園芸用ピートモスを用いて、3種類の体積含水率条件のもと、熱伝導率を実測した。その結果、本研究の体積含水率の範囲では、熱伝導率は、有機物混合率の上昇に伴って著しく低下し、有機物自身の熱伝導率に漸近することがわかった。また、有機物を含む土壌の熱伝導率の変化のメカニズムの解明には、三相分布などの物性値を同時に測定する必要があることが示された。さらに、有機物の熱伝導率も、その起源等によって変化することが示唆された。

Keyword: 土壌, 熱伝導率, 有機物
GET PDF=07/07001-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.232-233 , 2007

発表番号 (1-42)

Soil property in tropical forest soil after forest fire in Indonesia

Suzuki Kaori [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miziguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]

火災を受けたインドネシア熱帯森林における土壌特性に関する研究

○鈴木 香織 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

本研究はインドネシア・カリマンタン島で、1998年に大規模な森林火災を受けた場所で行った。本研究では森林火災が生じたことによる土壌特性の変化を明らかにすることを目的として現地調査および室内実験を行った。火災の被害を受けた地点では受けなかった地点よりも有機物含量が減少していた。また、撥水性は火災被害地、無被害地の両地点で確認された。保水性、透水性に関しては土性による影響を強く受けていたと考えられる。

Keyword: 森林火災, 熱帯林, 土壌水分量
GET PDF=07/07001-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2007

発表番号 (1-45)

Evaluation of hydraulic property functions for the evaporation method

Sakai_Masaru [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]

蒸発法における水分移動特性関数の評価

○坂井 勝 [三重大学生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]

蒸発法における水分移動特性の推定には,適切な水分移動特性関数の選択が不可欠である。本研究では,砂丘砂にFayerモデルを,黒ボク土にDurnerモデルを用いてパラメータを推定し,水分移動特性関数の適用性と推定法に関して検討を行なった。広く使われるVGモデルが,低水分領域の不飽和透水係数を過小評価した。一方Fayerモデル,Durnerモデル共に正しく評価し,実測の圧力変化,水分保持曲線をよく再現し,蒸発法への有用性が示された。

Keyword: 蒸発法, Fayerモデル, Durnerモデル
GET PDF=07/07001-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2007

発表番号 (1-48)

Prediction of Salt Accumulation to a Wet Soil Surface under Drip Irrigation

FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
SHIMANO Takahiro [Univ. of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
NAKANE Kazurou [National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention]

点滴灌漑における湿潤土壌面への塩類集積の数値予測

○藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
嶋野 隆寛 [筑波大学生命環境科学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
中根 和郎 [防災科学技術研究所]

2次元的塩類集積過程を正確に予測できる数値モデルを開発し、点滴灌漑における塩類集積の対策に活かす礎とすることを目指し、数値モデルの精度検証と問題点を明らかにするために室内実験を行った。数値予測では湿潤域の周縁部に塩が集積し、エミッタの近傍には塩クラストが生成されなかったが、実験では湿潤域全域に塩クラストが生成されていた。また、数値解は湿った土壌面の範囲を過小評価した。

Keyword: 塩類集積, 蒸発, 点滴灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2007

発表番号 (1-50)

Salt accumulation of alkaline soil in Northeast China

Ishihama Yoshio [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miziguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Wang Li [Institute of Soil and Water Conservation, Chinese Academy of Science]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]

中国東北部アルカリ土壌地帯における塩類集積

○石濱 嘉夫 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
王 力 [中国科学院水土保持研究所]
宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

中国東北部は、世界的に有数な規模のアルカリ土壌地帯であり、東北平原の19%が塩類集積地であるとされている。この地域内試験地における塩類集積の実態を調べた。地表面および土壌断面のEC,pH、イオン組成を調べたところ、アルカリ土壌あるいはアルカリ塩性土壌となっていた。ポテンシャル蒸発量が降水量を上まっているにも関わらず、地下水位が降水期に50cmまで上昇していた。地下水中の塩類が地表に集積したと考えられた。

Keyword: アルカリ土壌, 塩類集積, 地下水
GET PDF=07/07001-50.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2007

発表番号 (1-55)

Development and Application of a New Soil Air Permeability Test Device

Toru NAKAJIMA [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Makoto KATO [Tokyo University of Agriculture and Technology]

土壌の透気試験器に関する研究

○中島 亨 [東京農工大学大学院]
加藤 誠 [東京農工大学大学院]

土壌の透気特性は土中のガス移動等の研究において重要である。透気係数は土壌脱臭装置や揮発性有機化合物による土壌汚染の浄化技術において基礎的な係数である。そこで、本研究では透気係数を測定するための実験装置の試作を行い土性の異なる3種類の砂質系土壌の透気係数を測定した。その結果、試作した透気試験器でほぼ妥当な透気係数を測定することができ、透気係数は土壌間隙の保水状態に強く影響されることが示唆された。

Keyword: 透気係数, 透気試験器, 土壌脱臭装置
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2007

発表番号 (1-58)

Physical and Chemical Character of Cement-Blended Soil by Neutralizer Improvement

SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Co. Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Yoshimi_Yamamoto [Obayashi Corporation Kyushu Branch Office]

ソイルセメント排泥の改良土の理化学的性状

○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
山本 義己 [(株)大林組九州支店]

セメント系材料と原位置土とを混合攪拌して得られるソイルセメントは、遮水壁工法を採用する地下ダム建設などで使用されている。この工事で排出される泥土(以下、排泥)は、pH11〜12の高アルカリ性を呈し、産業廃棄物となる。その排泥を採取して、理化学的性状を分析し、土壌改良時の変化を調べた。その結果、排泥は、炭酸化処理と中和処理をすれば、理化学的性質が変化し、植物に必要な養分を持つことが分かった。

Keyword: セメント, 理化学性, 土壌改良
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2007

発表番号 (1-5)

Thermal convection in a shallow closed water body with aquatic plants

Hamagami Kunihiko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University ]
Mori Ken [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]
Hirai Yasumaru [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]

水生植物のある浅い閉鎖性水域の熱対流

○濱上 邦彦 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]

水生植物の繁茂する浅い閉鎖性水域を対象として,熱的擾乱に基づく水温・DO濃度の日サイクル変動について鉛直2次元モデルによる数値実験を行い次の結果を得た。水草の存在による不均一冷却によって水平方向への密度流が生じ,対流セルの発達過程は複雑に変化する。混合層の発達速度は水草のない場合よりも大きくなり,全層循環への移行に要する時間も短くなった。DO濃度は流れに大きく依存し,植生部での変動量は小さくなった。

Keyword: 閉鎖性水域, 熱対流, 水生植物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2007

発表番号 (1-60)

Numerical simulation of fingered flow: 1. Representation of dynamic water entry pressure as a continuum scale hydraulic property

Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Fujimaki Haruyuki [Institute of Agric. And Forest Engi., Univ. of Tsukuba]

フィンガー流のシミュレーション:1. 連続体水理特性としての動的水侵入圧の表現

○塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]

フィンガー流は、初期乾燥の粒状媒体への浸潤で動的水侵入圧(hwe)が存在することにより必然的に生じる。多次元でのフィンガー流シミュレーションを可能にするために、不飽和透水係数K(h)を、サクションhがhweに低下するまで0とすることで浸潤前線を拡散させずにhをhweに保つ新たな計算方法を考えた。一次元浸潤の計算で、この方法が前線に移動圧力境界hweを与える方法と同じ解を与えることを確認した。

Keyword: フィンガー流, 浸潤, 水侵入圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2007

発表番号 (1-8)

Interval length between a series of orifice gates for constant offtake

Kojima Michihiko [Faculty of Agriculture, Meiji University]
Miura Tomotake [Graduate school of Agriculture, Meiji University]

定量分水を目的とする連続したオリフィスの設置間隔

○小島 信彦 [明治大学農学部]
三浦 智丈 [明治大学大学院農学研究科]

流量変動の大きな河川や水路において、水位の変動に影響されにくく、より操作が容易な定量分水工の開発を進めている。分水路に連続してオリフィスを設置した際、3基のオリフィスを連続して設置すると定量分水が期待できる。このとき、1基目のオリフィス上流から3基目のオリフィス下流までの長さを潜没跳水長よりも大きくすると有効であることを明らかにした。

Keyword: 定量分水, オリフィス, 潜没跳水長
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2007

発表番号 (2-12)

Relation in Plant Water Use and Plant Growth under Drip Irrigation in Green House(供

KANEKO Aya [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

施設栽培下の点滴灌漑における積算消費水量と作物生育との関係(供

○金子 綾 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

本報では点滴灌漑による作物の生育調査を行い積算消費水分量の観点から灌漑水量の縮小の可能性を探った。その結果品種によっては灌漑水量の増加が必ずしも消費水量および収量の増大につながらないことがわかった。湿潤状態が続くと収量のばらつきが生じるため、灌漑水を有効に利用するためには作物に適した少量頻繁灌漑採用する必要があると考えられる。

Keyword: 節水灌漑, 点滴灌漑, 消費水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2007

発表番号 (2-17)

Estimation of Hydraulic and Water utility Performances for Rehabilitation of Irrigation Canal Systems

Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]
Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

用水路システムの水理・水利用性能に関する機能診断調査

○三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]
田中 良和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
向井 章恵 [(独)農研機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]

農業用水路において、構造機能面からの健全度評価指標は「農業水利施設の機能保全の手引き(案)」で公表され、意見徴集されている。一方、水理および水利用機能を含めた総合的な機能診断調査法やその性能評価指標は、今後の技術的課題と考えられる。本報では、用水路システムの性能設計手法の開発に向けて、水理および水利用機能診断調査を実施し、水路カルテから用水路システムの現況の性能を診断した検討事例を紹介する。

Keyword: 機能診断, 用水路システム, 水路カルテ
GET PDF=07/07002-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2007

発表番号 (2-18)

Study on Deterioration of Irrigation Canals and Change in Roughness Coefficient

Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]
Shinya HONMA [National Institute for Rural Engineering]
Koji KITAMURA [National Institute for Rural Engineering]
Masayuki IMAIZUMI [National Institute for Rural Engineering]

コンクリート水路壁面経年劣化と水理機能変化

○加藤 敬 [農村工学研究所]
本間 新哉 [農村工学研究所]
北村 浩二 [農村工学研究所]
今泉 眞之 [農村工学研究所]

長期に供用されたコンクリート水路の壁面は劣化し、建設当初に比べ凹凸は大きくなる。水路壁面の凹凸を測定して、水理的性能について考察する。壁面の粗さRaは、供用8年の水路ではRa=0.2mmと小さく、40年の水路では0.6〜1.0mmと大きい。相当粗度kの値を2×Ra〜Ryまでの範囲と見つもれば、k=0.4〜6 mm程度となる。調査地区の粗度係数はn=0.012〜0.017程度と見積もられる。

Keyword: 農業用水路, 施設劣化, 粗度係数
GET PDF=07/07002-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2007

発表番号 (2-22)

Estimation of Water Consumption in a Paddy Prevailing River Basin by Water Balance Method

KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
MORI Yoshiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
TANIGUCHI Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

水収支法による水田流域消費水量の推定

○河野 賢 [筑波大学生命環境科学研究科]
森 尚子 [筑波大学生命環境科学研究科]
谷口 智之 [農村工学研究所]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]

水収支法により水田流域の消費水量を定量的に推定した。推定された普通期の消費水量は非常に安定していた。また、転作率が変化しても推定した消費水量の経年変化はみられなかった。転作による土地利用変化の影響を受けない可能性があり、これは畑地からの消費水量があるためと考えられる。減水深法に従い、水田転作が進行・定着した場合に水田用水量を減少させ、元入の取水量を減らせば、下流への還元水が減少する可能性がある。

Keyword: 水田流域, 消費水量, 水収支法
GET PDF=07/07002-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2007

発表番号 (2-27)

Prediction for Water Temperature in a Paddy Field by Using Horizontal Two Dimensional Model with the Effect of Growth of Paddy Rice

Ozaki Akinori [Faculty of agriculture Kyushu University]
Mori Ken [Faculty of agriculture Kyushu University]
Hirai Yasumaru [Faculty of agriculture Kyushu University]

水稲の生長を考慮した水平2次元モデルによる水田水温の予測

○尾 彰則 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]

本研究は,経時的な水温変動を面的に把握するために,水平2次元モデルによる水田水温予測を行っている.さらに、このモデルに,水稲の成長に伴う水田環境の変化を取り込むことにより,水稲の全生育期間を通しての水田水温変動の予測を目指している.具体的には,水稲の成長に伴う日射の減衰をLAIを用いて表現し,水温予測モデルに組み込んだ.本発表では,このモデルの妥当性について検討する.

Keyword: 水田灌漑, 灌漑用水管理, LAI
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2007

発表番号 (2-28)

Characteristic of Sedum’s evapotranspiration on Slope

Tanaka Satoshi [Graduate school of Agricultural Sciences, Tottori University]
Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
Inoue Mituhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
Moritani Shigeoki [The United Graduate School of Agricultural Sciences Tottori University]

斜面緑化におけるセダムの蒸発散特性

○田中 聡 [鳥取大学大学院農学研究科]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷 慈宙 [鳥取大学大学院連合農学研究科]

近年、主に都市部において、ヒートアイランド現象が問題になっている。このヒートアイランド現象に対する解決策の1つとして、屋上緑化が注目されている。屋上緑化は建造物の屋上に土壌を敷き詰め植栽する事である。本研究では、傾斜を有する屋根の緑化を想定し、屋上緑化に多用される緑化植物のセダムを供試して灌漑実験を行い、セダムの蒸発散量及び蒸散に関する特性を把握することを目的とした。

Keyword: 屋上緑化, セダム, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2007

発表番号 (2-2)

Steady and Non-Steady State Formulae of Subsurface Drain Spacing

Murashima Kazuo [Faculty of Bioresources and environmental sciences, Ishikawa prefectural University,]

暗渠間隔公式に関する2,3の考察

○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]

2000年に改訂された暗渠排水の計画基準には,計画基準値として計画暗渠排水量と計画地下水位の2種類があって,しかも相互の関係については触れられていない.いわば折勿拿摂折-爪になっている.そこで本論では,計画暗渠排水量の意義について触れたあと,(1)これに基づく暗渠間隔の計算が非定常的な意味を有していること,(2)地下水位の低下速度に基づいて計算した暗渠間隔と等しいこと,及び(3)暗渠排水実験による検証,を試みた.

Keyword: 暗渠排水計画, 暗渠間隔公式, 定常・非定常
GET PDF=07/07002-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2007

発表番号 (2-32)

Managers’ Attitude toward Weeding on Levees

SAKATA Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]

畦畔の除草にみる管理者の意識

○坂田 寧代 [石川県立大学]

石川県手取川扇状地のA集落の田の畦畔を,2006年5月から9月に写真撮影し,除草剤の散布と草刈りの頻度を調査した.除草剤の散布は管理者による頻度の差が小さい一方,草刈りでは通行量が多い道路に面した側で多い傾向がみられ,「見る・見られるの関係」を通して,畦畔という私有地に総有の網がかかっていることが推察された.また,A集落に在住の農業法人が借入耕作する水田において管理不十分でないことが確認された.

Keyword: 畦畔管理, 総有, 農業法人
GET PDF=07/07002-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2007

発表番号 (2-37)

Effects of roots on soil water holding capacity and permeability

MITSUHARA Keisuke [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences,Kyushu University]
YUGE Kozue [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture of Kyushu University]

植物根が土壌の保水性・透水性に及ぼす影響

○光原 圭祐 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]

本研究は植物根が土壌の保水性・透水性に及ぼす物理的影響を評価することを目的としたものである.試料には植物根を含む土壌を使い,保水性実験と透水性実験を行った.保水性実験の結果,植物根は土壌の保水性を高めていることが確認された.透水性実験においては根の混入率が大きいほど透水性が増しているという結果が得られた.今回の実験で,植物根は土壌構造を安定化し,保水性・透水性を改善させているということが分かった.

Keyword: 植物根, 保水性, 透水性
GET PDF=07/07002-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2007

発表番号 (2-38)

Soil moisture controlling with subsurface irrigation in soybean fields

Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Kanzaki Masaaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]

大豆栽培時における地下潅漑による土壌水分調節について

○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
神崎 正明 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
石川 毅 [宮城県古川農業試験場]

水田輪換畑において,暗渠排水を利用した地下潅漑手法を用い,大豆栽培期間中の暗渠内水位と作土層内の土壌水分の関係および大豆生育への影響を調査した箔熕・30cmに設定した固定区,-30cmを基本に作土の乾燥に応じて暗渠内水位を上昇させた変動区の土壌水分は,暗渠内水位を設定しない無処理区より高く推移した謔乾燥時に作土層への水分供給がなされ,特に大豆の出芽に影響が見られた=:07/07002-38.pdf

Keyword: 地下潅漑, 土壌水分, 水田輪作
GET PDF=350-351



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2007

発表番号 (2-3)

Simple estimate method to curtail electric power of drainege pumps for operation water level

OHNISHI Ryouichi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
KURATA Kazuhiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
KOIZUMI Koji [AGANOGAWA-UGAN Drainage Project Office, MAFF]

内水位の管理による排水電力削減量の簡易評価法

○大西 亮一 [(財)日本水土総合研究所]
倉田 和彦 [(財)日本水土総合研究所]
小泉 亘司 [農水省北陸農政局阿賀野川右岸農業水利事業所]

排水ポンプの実揚程に対する性能曲線と単位時間使用電力を排水ポンプの操作記録と水位観測記録で検証し、排水機場の管理内水位の下限水位を高くした場合に電力使用量を簡単に計算する方法を提案した。この計算方法を用いて、新井郷川排水機場を対象に排水ポンプの電力使用量を計算し、年間の電力削減量を評価した。この結果は排水機場の経費節減対策の検討に有効な検討資料を提供できることを示した。

Keyword: 排水管理, 排水施設, 排水情報
GET PDF=07/07002-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2007

発表番号 (2-42)

The trial construction of shallow ground water collecting system in sandy soil area, Northeast Thailand

Ogura Chikara [National Institute for Rural Engineering]
Wakasugi Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
Fujimori Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
Somsak Sukchan [ Land Development Department, Thailand]

東北タイ砂質土壌地帯における浅層地下水集水装置の試作

○小倉 力 [農村工学研究所]
若杉 晃介 [農村工学研究所]
藤森 新作 [農村工学研究所]
Somsak Sukchan [タイ国農業共同組合省土地開発局]

東北タイ砂質土壌地帯では地下1〜2mに存在する不透水層上に浅層地下水が存在する場合が多い。この地域に多く建設されているため池の水は浅層地下水に連続していると考えられ、結果的に地下水を蒸発させているとみられる。ため池は多目的に利用されているが、利用目的により地表に多量の貯水を必要としない場合も多い。水資源利用の効率化をはかるため、浅層地下水位の測定と簡易な地下水集水装置を試作した結果を報告する。

Keyword: 東北タイ, 浅層地下水, 灌漑施設
GET PDF=07/07002-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2007

発表番号 (2-47)

Factors influencing change of salt affected area in Luohui irrigation scheme, China

Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Solomon Habtu [Japan Society for the Promotion of Science]
Nagasawa Ryohta [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Nishiyama Soichi [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]
Li Zhanbin [Institute of Soil and Water Conservation, Chinese Academy of Science]

中国・洛恵渠灌区における塩類集積農地面積の変動要因

○烏日楽瑪 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
Solomon Habtu [日本学術振興会]
長澤 良太 [鳥取大学農学部]
西山 壮一 [山口大学農学部]
李占斌 [西安理工大学]

半乾燥地に属する中国・陝西省の洛恵渠灌区では開発以来、綿花、小麦を中心とした畑作が行われており、近年では果樹・野菜の栽培も増えている。本報では、洛恵渠灌区における1950年から1990年までの塩類農地面積の変動を、その変動の特徴から6期間に分けて、各期間での灌区の地下水位の変動、灌漑排水事業の推移、営農指導の歴史、および社会背景などの資料をもとに、その変動要因を分析したので報告する。

Keyword: 塩類化対策, 地下水利用, 灌漑排水事業
GET PDF=07/07002-47.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2007

発表番号 (2-48)

An Analysis of Participatory Irrigation Management in the Tieshan Irrigation District, China

REN Yonghuai [National Institute for Rural Engineering]
TOMOSHO Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Kazumi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
LIU Yulong [China Institute of Water Resources and Hydropower Research]

中国鉄山灌区における水管理組織に関する分析

○任 永懐 [農村工学研究所農地・水資源部]
友正 達美 [農村工学研究所農地・水資源部]
山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
劉 玉龍 [中国水利水電科学研究院]

中国鉄山灌区は1995年から独立採算の水供給会社を設立し、また、農民参加型水管理が導入され、支線レベル以下の水管理は農民へ移譲された。その結果、農民の参加による平等な配水、効率的な用水が実現し、農民の水利費負担が軽減でき、農家の節水インセンティブが働く。また、農業部門の節水によって、水供給会社は工業用水等他部門への配水量が増え、水代の収入も増加し、水供給会社は積極的に灌漑施設に投資するようになった。

Keyword: 節水, 転用, 用水戸協会
GET PDF=07/07002-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2007

発表番号 (2-4)

Estimation of the optimum volume of a farm pond for paddy fields

sasagawa asako [Hokuriku Regional Agricultural Administration]
misawa shinichi [Niigata University]
yoneda hiroto [Hokuriku Regional Agricultural Administration]
yoshikawa natsuki [Niigata University]

水田用ファームポンドの適正容量推定

○笹川 亜紗子 [北陸農政局]
三沢 眞一 [新潟大学]
米田 浩人 [北陸農政局]
吉川 夏樹 [新潟大学]

水田用ファームポンド(以下FPと略記)は、日間の需給調整機能のために用いられた施設である。本研究では、新潟県の西蒲原平野に設置されたFPを対象に需給調整にどの程度頼っているのか、また、適正容量はどの程度いるのか、さらに適切なFP運用方法についての検討を行った。

Keyword: 水田用FP, 計画流入量, FP容量
GET PDF=07/07002-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2007

発表番号 (2-52)

Development on restoration technique for water environment using functioned vegetation base

NAGAHARA Hironori [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]
HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

機能性植栽基盤材を用いた水環境修復技術の開発

○長原 宏憲 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

停滞・閉鎖性水域の水環境を修復するために,ヨシ原の再生が行われている。しかし,波浪の影響に伴い底質土壌が撹乱され,植栽したヨシが根茎から流亡することが数多く報告されている。そこで,本研究では,ポーラスコンクリート型の植栽基盤材を作製し,その利用性について実証的に検討した。その結果,植栽したヨシは流亡することなく,良好に生長した。また,植栽基盤材の空隙部が生物の棲み処となることも確認した。

Keyword: 生物多様性空間, ヨシ, 植栽基盤材
GET PDF=07/07002-52.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2007

発表番号 (2-53)

Evaluation of Corbicula japonica growth on overlaying sand made of cement binder

Fukuyori Yu [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]
Hyodo Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
Kuwabara Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

セメント系覆砂材直上におけるシジミの生育評価

○福頼 優 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
桑原 智之 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

停滞・閉鎖性水域の内部負荷を抑制するために、セメント系覆砂材の利用性について検討している。しかし、実際に湖底にセメント系覆砂材を沈設した場合、セメント系材料に起因するアルカリ分の溶出が、底生生物に影響を与えることが懸念される。そこで、本報では、実湖沼にてヤマトシジミの生育実験を行った。その結果、セメント系材料による生育阻害は確認されず、ヤマトシジミは現地の砂質環境と同等の生存率、成長量を示した。

Keyword: 解体コンクリート微粒分, セメント系覆砂材, ヤマトシジミ
GET PDF=07/07002-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2007

発表番号 (2-54)

Study on the functional evaluation of phosphorous removal ability of functioned overlaying sand made of cement binder

HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
ASHIDA Hidemasa [Nippon Jikkou Co.Ltd]
KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
SATO Shushi [Faculty of Aguriculture,Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

リン除去機能を付与したセメント系覆砂材の性能評価に関する研究

○兵頭 正浩 [鳥取大学大学院 連合農学研究科]
芦田 英聖 [日本ジッコウ株式会社]
桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]
佐藤 周之 [高知大学 農学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

停滞・閉鎖性水域の水環境を修復する一つの手法として覆砂が挙げられるが,覆砂材となる海砂や山砂などの天然資源の枯渇が危惧されている。本報では,新たな覆砂材として解体コンクリート微粒分をセメントバインダーで造粒化し,その利用性について検討した。その結果,セメント系覆砂材は水中からリンを除去することを確認した。また,セメント系覆砂材を造粒後,焼成することでリン除去性能が向上することが明らかとなった。

Keyword: 解体コンクリート, セメント系覆砂材, リン除去性能
GET PDF=07/07002-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2007

発表番号 (2-55)

Mitigation of the red soil runoff from paddy fields with the application of coral dust

Matsumoto Yusuke [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
Matsui Hiroyuki [Utsunomiya Univ.]

サンゴ砂を活用した水田濁水の抑制に関する基礎的検討

○松本 佑介 [宇都宮大学大学院]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

沖縄県において、港湾の整備等によって排出される浚渫土砂にはサンゴ砂が非常に多く含まれ、サンゴ砂は容易に入手できる。そこで、地域資源ともいえるサンゴ砂を活用して、水田濁水の抑制が可能かどうか検討した。その結果、サンゴ砂は塩酸の添加によって有用なCa源となり凝集剤の原料となり得るものの、実用面では施用量(1haあたりサンゴ砂240kg,2M塩酸480L)の点で、現実的には困難であることがわかった。

Keyword: 水田, サンゴ砂, 凝集沈降
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2007

発表番号 (2-56)

Fundamental Study on Recycling Technology of Muddy Sediments in Inner Bay and Lakes as Phosphorus Adsorbing Material

Nishihara Daisuke [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

内湾・湖沼等底土(ヘドロ)のリン吸着材としての資源化に関する基礎的研究

○西原 大祐 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

本研究では、内湾剪齠yをリン吸着材としての開発を目的に、中海及び印旛沼の堆積底土を用いて資源化について検討を行った。中海はpH4.5以下、印旛沼はpH5.5以下であるとPO4-Pを効果的に除去することが確認された。カキ殻を添加してもpHが5.0以下であれば、T-Pとの乖離を改善する傾向が確認されたことから、pH5.0以下に酸性化を図ることで、リン吸着材としての資源化が可能なことが示された。

Keyword: 水質浄化, ヘドロ, 再資源化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2007

発表番号 (2-57)

Recycling of Kanuma soil residual substance as phosphorus adsorption materials  -A Fundamental study about development of water purification material-

Nakamura Tadashi [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

リン吸着材としての鹿沼土残渣の再資源化 -水質浄化資材の開発に関する基礎的研究-

○中村 将 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

本実験では、火山灰土壌である鹿沼土に硫酸第一鉄を添加及び焼成させることで、リン吸着能力の更なる向上を試みた。硫酸第一鉄水溶液9%添加のPO4-P除去率は1時間後には97.7%、11%添加は96.3%と高い除去率を示した。本実験の特徴は、園芸用土を製造の際に排出される粉末土で、この廃棄される粉末土をリン吸着材としての再資源化にあり、かつ吸着固定したリンの分離・利用化の検討である。

Keyword: 水質浄化, 鹿沼土, 再資源化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2007

発表番号 (2-5)

Actual Condition Analysis of the Water Leakage Accident in the Pipeline for Agriculture using Time Series Data

Osawa Yusuke [The Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of A & T]
Osato Koji [Tokyo Univ. of A & T]
Miharu Koichi [SANYU Consultants Inc.]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

時系列管理データを用いた農業用パイプラインの漏水事故実態分析

○大沢 侑祐 [東京農工大学大学院農学府]
大里 耕司 [東京農工大学]
三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]
中 達雄 [農村工学研究所]

パイプラインは開水路と異なり,地中に埋設されており,日常管理において目視による状態監視が困難な施設である。従来の保全管理では,経年劣化等による機能の低下や施設の損傷に対し,事後保全にとどまっていた。パイプライン事例地区において,土地改良区が保有する26年間の漏水事故履歴データ,平成6年度の用水時系列管理データ等を収集した。パイプラインの信頼性研究の一環として,事例地区における漏水事故歴を調査分析した結果を報告する。

Keyword: パイプライン, 漏水事故,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2007

発表番号 (2-6)

Study on Aging Degradation of Pipe Drainage Performance

INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
HORIUCHI Daisuke [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

暗渠機能の経年変化に関する研究

井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
○堀内 大輔 [北海道大学大学院農学研究科]

暗渠機能とその効果の経年変化を評価するため,暗渠を導入した牧草畑において施工後6年にわたる暗渠流出量と圃場地下水深の観測を行った.その結果,暗渠からの流出率は年々低下した。この原因として、暗渠埋戻し部の性状変化が考えられた.そのいっぽうで降雨後の地下水深低下速度は年々大きくなり、地下水位は低下しやすくなった.このことは暗渠周辺土壌の排水性そのものが改良されたことを示唆する.

Keyword: 暗渠機能, 地下水深, 経年変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2007

発表番号 (2-7)

Influences in Water Balance by Restructuring Agricultural Water Utilization

KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

農業水利再編による水環境への影響

○小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

石狩川下流の篠津地域において,用水路のパイプライン化等の農業水利再編の実態を調査し,水質・水文環境に与える影響を検証した。取水量は減少傾向にあるが,排水量は減少していない。土地利用や営農方法に変化はないため,パイプライン化による施設管理用水量の減少を示唆している。しかし,パイプライン化後に揚水量が増加するケースがあり,検討する必要がある。また,残水率の上昇は,SS差引負荷を増大させる結果となった。

Keyword: パイプライン, 用水管理, 水収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2007

発表番号 (2-8)

Permissible diurnal fluctuation range of water distribution for branch open canal

Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Yamada Nobuhisa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Isobe Takeshi [Sapporo Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
Dobashi Hiroyuki [Hokkaido Nougyoudoboku Consultant Co., Ltd.]
Teshima Masumi [Hokkaido Nougyoudoboku Consultant Co., Ltd.]

支線開水路に対する分水量の日変動の許容範囲

○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
山田 修久 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
磯部 武 [北海道開発局札幌開発建設部]
土橋 博幸 [北海道農業土木コンサルタント(株)]
手嶋 真澄 [北海道農業土木コンサルタント(株)]

北海道内の水田用水では、支線水路の管水路化が進むと、普通期における幹線水路の水位・流量に日内変動が生じる。これに伴って生じる支線開水路への分水量日内変動が大きくなると、圃場への配水不均等や水路からの溢水が生じるおそれがある。そこで、支線開水路への分水量日内変動の許容範囲をシミュレーションにより検討した。圃場への配水の面では計画用水量の±25%が、フリーボードの確保の面では±15%が許容範囲となった。

Keyword: 水田灌漑, パイプライン, シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2007

発表番号 (2-9)

Basic Investigation on Irrigation Water Quantity of the Sand Dune Field - Radish Cultivation -

HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]

砂丘地畑の灌漑用水量に関する基礎的調査 −ダイコン栽培−

○橋本 岩夫 [石川県立大学]

石川県の海岸砂丘地畑で,ダイコン栽培の栽培管理用水と生育用水の基礎諸元を調査してきた。そして,飛砂防止用水量は23个任△襪,1日当たりの水量は12个如と鷯鏤の用水として欠かせない。これと準備用水とを栽培管理用水として一括りにすると,合計量は約 92弌ち澗里棒蠅瓩覲箙腓鰐 24%となり,ダイコン栽培の全用水量の約 1/4が,8月上旬の 1週間余と台風襲来の2日間で使用されていること等を明らかにした。

Keyword: 砂丘地畑, 栽培管理用水, ダイコン栽培
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2007

発表番号 (3-14)

Irrigation Facilities and their Management for Conservation of Rice Terraces

ISHII Atsushi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
SAKUMA Taiichi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

棚田保全に必要な水利施設とその管理

○石井 敦 [三重大学大学院生物資源学研究科]
佐久間 泰一 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

棚田の持続的保全すなわち棚田での水稲栽培の継続のためには、ごく一部の天水田を除き灌漑が必須で、水源から棚田群までの水利施設とその維持管理が不可欠である。しかし、これに要する労力や費用は膨大なのにもかかわらず、これまで軽視されてきた。本稿では、こうした棚田保全に必要な緒施設とその維持管理について、水源から棚田群までの用水の取水・導水と、棚田群内での田越し灌漑に分け、各種の事例を分析し考察した。

Keyword: 棚田, 水利施設, 水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2007

発表番号 (3-16)

The Change of Agricultural Land Use after The Chuetu great Earthquake Disaster in Aikawa area,Kawaguchi town

IKARASHI Keisuke [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
UCHIKAWA Yoshiyuki  [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
MURAKAMI Kei [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
MORISHITA Kazuo [Fac. of eng, Kagawa Univ.]

中越大震災による棚田・ため池の被害と復旧後の土地利用−川口町相川地区の事例−

○五十嵐 啓介 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]
村上 啓 [信州大学農学部]
森下 一男 [香川大学工学部]

中越大震災により中山間地域の棚田・ため池の多くが被災した。川口町相川地区を対象に、棚田・ため池の被災状況・復旧状況とその後の土地利用を検討した。対象地の被災区画は全てが復旧対象となるわけではなかった。2006年、復旧対象となった区画の水田やため池は、一部を除いて作付け・利用が行われたが、復旧対象外の区画は82%が不作付けとなっていることが明らかとなった。今後、復旧対象外区画の荒廃化が危惧される。

Keyword: 中越大震災, 棚田・ため池被害, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.424-425 , 2007

発表番号 (3-17)

Actual Condition and problems of Farmers and Groups who preserve Cultural Landscape for Obasute Rice Terraces, Nagano prefecture

UCHIKAWA Yoshiyuki  [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
YASUDA Kazushi [Tottri Pref.]

長野県・姨捨棚田地区における文化的景観形成の担い手

○内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]
安田 和司 [鳥取県職]

長野県千曲市は約75haの姨捨棚田景観を,文化財保護法の重要文化的景観区域として申請すべく計画検討している。棚田景観は持続的耕作の結果のため,これを踏まえた担い手対策が求められる。現在は約180名の地元農家と地権者以外の4団体がこれを担っている。地権者以外の団体への期待は大きいが,日常・非常時の管理,文化の継承者の役割から,地元及び近隣在住者の担い手が重要であること明らかにし,その取組状況を報告する。

Keyword: 棚田, 文化的景観, 担い手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2007

発表番号 (3-18)

Study on the Geographical Feature of the Expansion Sites of Bamboo Grove ― A Case Study of the Lake Kojimako Basin, Okayama Prefecture ―

Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Chieko Akagi [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
Osada Akiyuki [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

竹林拡大地点の地理的特徴に関する研究 ― 岡山県児島湖流域を事例として ―

○守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]
赤木 智英子 [中国四国農政局]
長田 晃幸 [岡山大学大学院環境学研究科]

岡山県児島湖流域を事例地域として,1974年から2000年にかけての竹林の拡大状況を空中写真より判読し,どのような地理的条件の地点で竹林の拡大が顕著であったのか(あるいは拡大が抑えられていたのか)について,地形(標高,傾斜度,斜面方位,地形分類),土壌分類,従前の土地利用,既存の竹林からの距離,集落の耕作放棄率との関係を分析した。これらの指標を説明変数とした回帰分析では,あまり高い適合度は得られなかった。

Keyword: 竹林, 里山, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2007

発表番号 (3-19)

Multi-agent simulation for reproducing acceptance and wider expansion of agricultural technologies

SUZUKI Kenji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
TAWEEKUL Krailert [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ODA Masato [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

農業技術の受容と広域拡大に関するエージェントモデルシミュレーション

○鈴木 研二 [国際農林水産業研究センター]
ガイラート タウィークン [国際農林水産業研究センター]
小田 正人 [国際農林水産業研究センター]

開発途上地域におけるより効果的な農業技術の導入・普及を検討するためのツールとして、マルチエージェントモデルのプロトタイプを構築する。本報告では、特にエージェントの持つリスク許容値や普及開始の地点数を変化させた場合における普及技術の消長に関する動態追跡について検討する。対象地域を水条件の経年変動の大きい東北タイとし、所与の降雨・立地条件下で、エージェントが農業技術を受容・放棄する様子を再現した。

Keyword: 天水農業, 東北タイ, 農民参加型研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2007

発表番号 (3-20)

Analysis of Management of Integrated Water User Group -A case study in the Chao Phraya Delta, Thailand

Teamsuwan Vipob [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ONIMARU Tatsuji [Design Division, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
BOONKIRD Va-son [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]

農民水利組合連合の活動分析 −タイ国チャオプラヤデルタにおける事例研究

○ティームスワン ウィポップ [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
鬼丸 竜治 [農林水産省設計課]
ブングッド ワサン [タイ王室灌漑局]

タイ国チャオプラヤデルタで設立されたIWUG18Rの活動実態を現地調査し、決定・操作・監視・フィードバックという4機能の視点から分析した。1)乾期稲作に対する用水配分は上下流の不平等を回避できず、下流農民は排水の利用に頼っている。2)これによって上下流の対立が生じ、下流部はIWUGに非協力的な姿勢である。3)用水配分における監視活動が十分でない。4)用水の平等配分の基本原則が十分成立していない。

Keyword: 水管理, 水利組合連合, タイ王国
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2007

発表番号 (3-24)

An canal system evalutation method which can consider both irrigation function and multi function

SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

○島 武男 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
中 達雄 [農村工学研究所]

Keyword: 多面的機能, 水路システム, 水利用計画
GET PDF=07/07003-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2007

発表番号 (3-28)

Study of Farmer's Intention to Practice of Green Tourism on Nasunogahara District

TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]
FISHIMI Makot [Shizuoka Pref. Dept. of Agriculture, Forestry and Fisheries]

那須野ヶ原地区を事例としたグリーンツーリズムの実践に対する農家意識

田村 孝浩 [宇都宮大学農学部]
○伏見 真 [静岡県農林水産部]

GTの実践可能性を検討するための基礎として,農家のGT推進に対する意見や参加意思を把握することを目的に,栃木県那須野が原地区を対象地区に選定しアンケート調査を行った。 その結果,全回答者の約6割がGTを州と回答し,GTの推進や農地貸与に関しても慎重な意見が支配的であった。農地貸与の規定要因について考察し,休耕地の有無や参加意思に応じた参加形態を検討することが有用であることを確認した。

Keyword: グリーンツーリズム, 農家意識, アンケート調査
GET PDF=07/07003-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2007

発表番号 (3-29)

The indifferent of Stay Type Grraden's Users Toward Urban-Rural Exchage-In case of Kleingarten Yachiyo, Ibaraki Pref.-

INOUE Mami [Graduate College of Agriculture, Ibaraki University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]

滞在型市民農園利用者の都市農村交流に対する意識の低さ〜クラインガルテン八千代(茨城県)を事例として〜

○井上 真美 [茨城大学大学院農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

クラインガルテン(以下KG)八千代における都市農村交流の現状と,利用者のKGへの目的意識と地元行政の意図との齟齬を把握した.利用者と地元住民との交流は一部に限定されており,交流への積極的な意志を持つ利用者は約半数であった.利用者の意識が農作業体験などにあることから,その農村訪問は物質的な欲求によるものだと考えられる.よって,利用者との交流による地元住民の意識改善をめざす地元行政の意図とは乖離する.

Keyword: クラインガルテン, 都市農村交流, 利用者の目的意識
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2007

発表番号 (3-32)

Questionnaire Survey on Rural Landscape and Land Use

SAKURAI Yoshimi [Institute of Environmental Studies, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
OCHIAI Mototsugu [Rural Development Planning Commission]
YAMAJI Eiji [Institute of Environmental Studies, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]

農村景観と土地利用に関する全国市町村アンケート

○櫻井 芳実 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
落合 基継 [財団法人農村開発企画委員会]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

全国1821市町村の農村整備担当者の方を対象として、「農村地域の景観洛iに関するアンケート調査」を2006年12月に実施した。それぞれの市町村の「○○町らしい農村の景観洛i」として、思い浮かぶものを回答していただいたところ、「自然景観」の割合が最も高く、次に「水田」、「畑n」となった。このような農村景観に対して、景観計画の策定状況に関して伺ったところ、策定済みの市町村の割合は低かった。

Keyword: 農村景観, 景観法, 土地利用
GET PDF=07/07003-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2007

発表番号 (3-34)

Fractal Analysis of Village Structure Using Aerial Image

Yamazaki Shogo [Faculty of Bioresources Mie University]
Ohno Ken [Faculty of Bioresources Mie University]

航空写真を用いた村の構造のフラクタル解析

○山崎 将吾 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

これまで建設事業は、利便性、安全性、経済性を重視するあまり、その地域特有の景観が忘れ去られてきた傾向がある。しかし、近年では地域特有の景観が重要視されてきており、より良い景観を造るために、景観の定量的評価が行われるようになってきた。本研究ではフラクタル解析を用いて、「最も美しい村」連合に選ばれた村の構造を定量的に評価し、都市との比較を行い、美しいとされる村の指標となり得る可能性を検討した。

Keyword: 景観, 村の構造, フラクタル解析
GET PDF=07/07003-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.464-465 , 2007

発表番号 (3-37)

A case study on fodder supply and farmland use in livestock farming using abandoned cultivated land

SHIRAHASE Kyoko [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

耕作放棄地利用型畜産の飼料構成および農地利用実態把握

○白波瀬 京子 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

放棄地利用型放牧が畜産分野の窒素負荷軽減や耕作放棄地活用対策として有効か評価することを目的とし、山口県の放牧農家(7戸)でヒアリングし飼料構成_地利用面積の実態を把握した.結果,放牧した繁殖牛1頭当り農地利用面積は0.4-0.6haで,農家における飼料構成は自給飼料(41.5%野草(42.8%)購入飼料(15.6%)となった.山口県の放牧農家は地域資源に依存した畜産であることを確認した.

Keyword: 放牧, 飼料構成, 耕作放棄地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2007

発表番号 (3-38)

Production and Utilization System of Hydrogen Energy Produced from Biogas Originated with Cow Slurry (4)

OHKUBO TAKASHI [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SHUDO YUKOH [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

乳牛糞尿起源バイオガスからの水素エネルギー生成と利用(4) ― 地域におけるマイクログリッドシステム ―

○大久保 天 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
秀島 好昭 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
主藤 祐功 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

マイクログリッドとは、複数の分散型電源と負荷をローカルにネットワークすることで需要家個々の電熱需給のアンバランスを補完し、分散型電源のより効率的な電源運用を図ることを目的としたシステムである。酪農村地域においては、バイオガス発電およびバイオガス改質の水素による燃料電池発電を主力に構成されたマイクログリッドシステムが想定され、本報ではその電源制御パターンや規模などの試算について述べる。

Keyword: バイオガス, 水素・燃料電池, マイクログリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2007

発表番号 (3-39)

A feasibility study of supplying raw material for biothanol by utilizing abandoned upland field

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
HIDESHIMA Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Kabasawa Masayuki [Docon Co.,Ltd]
Wada Hiroyuki [Docon Co.,Ltd]

低利用農地を活用したバイオエタノールの原料供給方法についてのフィージビリティスタディ

○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
樺沢 雅之 [株式会社 ドーコン]
和田 洋之 [株式会社 ドーコン]

北海道十勝地域を検討対象とし、いくつかのバイオエタノール原料供給モデルを作成して比較検討を行い、バイオエタノール原料用の資源作物に適する農作物種と輪作体系を明らかにした。小麦、てんさい、青刈りとうもろこし、ばれいしょの組合せや牧草、青刈りとうもろこしの組合せの輪作体系に基づいた資源作物によるエタノール原料の供給方法が有望であることがわかった。これらの輪作体系は既に地域で奨励されている体系である。

Keyword: バイオエタノール, 資源作物, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2007

発表番号 (3-4)

Practice of the interview that utilized coaching, NLP

GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
TSUTSUI Yoshitomi [National Institute for Rural Engineering]
NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
TSUNESUMI Naoto [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]

コーチング、NLPを活用したインタビューの実践 -住民の潜在意識を掘り起こし、行動を促す手法として-

○後藤 眞宏 [農村工学研究所]
筒井 義冨 [農村工学研究所]
浪平 篤 [農村工学研究所]
常住 直人 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

Keyword: インタビュー, コーチング, NLP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2007

発表番号 (3-7)

Detecting land use change in Tsukuba using ALOS/AVNIR-2 image and land use map

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

ALOS/AVNIR-2データ等を用いたつくば市周辺の土地利用変化把握

○小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

2005年8月につくばエクスプレスが開通し、沿線の駅周辺が開発され始めた。つくば市がどのような変貌をしつつあるのか、解像度が10mのALOS/AVNIR-2データ、30mのLandsat/ETM+データ、10mメッシュ土地利用図を用いて土地利用状況を把握した。その結果、研究学園駅やみらい平駅では中心部から広範囲にわたって開発が進行し、万博記念公園駅やみどりの駅では駅に近いところで土地利用の変化が大きく、守谷駅では外に行くに従って開発されていた。

Keyword: リモートセンシング, 土地利用変化, AVNIR-2
GET PDF=07/07003-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2007

発表番号 (3-8)

On Aging Rural matters and their Countermeasures-Case Analysis based on the Articles from Asahi News Paper in Recent 23 years-

MATSUO Yoshio [Ehime Univ. Fac. of Agr.]
TAKEDA Iyo [Ehime Univ. Fac. of Agr.]

新聞記事掲載件数にみる農村高齢化の問題とその対応−最近23年の朝日新聞記事を事例対象とした分析−

○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
武田 伊代 [愛媛大学農学部]

朝日新聞を事例として、農村の高齢化に関する取組状況を掲載記事から検討した。新聞記事データベースU沚\な最近の23年間を対象に、_業&農村&高齢化Y当する448件の記事を抽出した。記事に頻出するキーワードを摘出・整理し、同時掲載数により問題や対策のキーワード配置を行うとともに記事構造を4区分し、それらに基づき、主要なキーワードによる農村高齢化に対する問題と対策の連鎖構造を提示した。

Keyword: 新聞記事, 聞蔵, キーワード検索
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2007

発表番号 (3-9)

Labor saving of control of maintenance after farm land consolidation in hilly and mountainous area

SANO Shuji [Unnan Prefectural LandDevelopment Office,Shimane Prefectural Government]

中山間地域優良農地における維持管理の省力化について

○佐野 修司 [島根県雲南県土整備事務所]

地理的及び経済的条件が厳しい中山間地域では、ほ場整備後にあっても、農地の維持管理に多大な維持管理労力と危険が伴う作業であるため、今後解決していかなければならない問題である。また行政サイドとしても農業農村の将来のために積極的に支援する必要があると思われる。島根県雲南県土整備事務所では、中山間・ふるさと水と土保全対策事業において畦畔の維持管理の省力化を目的とした地元住民参加型作業を試験的に行っており、今回はその試験施工並びにアンケート調査を基に検討を試みた。

Keyword: 中山間地域, 農地の維持管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2007

発表番号 (4-12)

The fauna and flora in a ponding fallow field(供

Sakurai Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yano Kazuyuki [United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
Nakamura Mayuko [Graduate School of Agriculture, Ehime University]

湛水休耕田における動植物相(供

櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
○矢野 和之 [愛媛大学連合農学研究科]
中村 真由子 [愛媛大学農学研究科]

筆者らは休耕田を水田としてのポテンシャルを維持し、その管理に手間をかけない方法として深水による湛水管理を提唱している。その提案手法により管理されている3ヶ所の休耕田における生物相の検討を行った。結果、植物は1-9種、動物は8-19種が出現した。草本ではコナギ、アオミドロ、動物ではイトミミズ、ユスリカ幼虫が最優占種となった。

Keyword: 湛水休耕田, 生物相, 水田生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2007

発表番号 (4-13)

Population Status of Aquatic Insects in an Abandoned Irrigation Tank

Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Kagawa_Keiichi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Fujimoto_Tomonori [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]

廃止ため池における水生昆虫の生息状況

○角道 弘文 [香川大学工学部]
香川 恵一 [香川大学工学部]
藤本 知規 [香川大学工学部]

廃止ため池の水際部を対象に水生昆虫の生息状況を把握し,出現種数を目的変数,環境要素を説明変数として重回帰分析を行ったところ,出現種数には,池底の堆積厚,落枝・落葉由来の堆積物の乾燥重量,堆積物に占める水生植物由来の割合の3変数が正の相関をもっていることがわかった.以上より,廃止ため池の環境修復に際しては,水生植物の生息環境の確保,背後地における樹木の適度な植生管理が必要であることが示唆された.

Keyword: 廃止ため池, 水生昆虫, 環境修復
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2007

発表番号 (4-18)

Biological evaluation of the winter flooded rice field of the first year cultivation

Kyoya Michiko [Faculty of agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]

耕作1年目の冬期湛水水田の生物学的評価

○京谷 美智子 [岩手大学農学部]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)に生息する水生生物の種別個体数を調査し,冬期湛水水田の生物学的評価を行った.その結果,耕作1年目の冬期湛水水田は,種によって冬期湛水の影響が異なり,特定種が総個体数の大半を占める傾向が強かったことから,水生生物にとって必ずしも生物多様性の高い環境ではないことが示唆された.

Keyword: 冬期湛水水田, 水生生物, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2007

発表番号 (4-22)

Population density of Rana porosa porosa in the paddy fields which are different in the farm land consolidation years

Makiko Sato [Faculty of agriculture,Iwate University(Hatimanntai city hall)]
Satomi Suzuki [Faculty of agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]

圃場整備年度の異なる水田におけるトウキョウダルマガエルの生息密度とその要因

○佐藤 麻季子 [岩手大学農学部(現八幡平市役所)]
鈴木 さとみ  [岩手大学農学部(現日本協同生活組合連合)]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

圃場整備がトウキョウダルマガエルに与える影響を明らかにするために生息密度調査を行なった。その結果、畦畔単位では施工4年後から本種成体の生息密度が回復傾向にあり、回復要因として畦畔植被率が関与していると示唆されたが、本種の生活場所である畦畔の畦畔総延長が2/3に低下した。そのため、本種の生息数は地区全体で約8,400匹も減少したと推測され、圃場整備前の水準に回復することはないと示唆された。

Keyword: トウキョウダルマガエル, 圃場整備, 生息密度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2007

発表番号 (4-23)

A study of effects of log mattress used in canal-bank protection on Rana Rugosa

Nobuhiro_TAKAHASHI [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]
Akira_GOTO [Utsunomiya Univ.]
Naohisa_YOSHIDA [Graduate School of Agriculture Utsunomiya Univ.]

農業排水路に設置した大空隙構造物内部のツチガエルに対する効果

○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
吉田 尚寿 [宇都宮大学大学院]

環境の異なる農業排水路に設置した,擬似井桁内部のツチガエルの生息状況を調査した.その結果,画一的なコンクリート水路環境の擬似井桁で多くの生息が確認され,活動開始時期の漂着場としての機能が示唆された.また双方のステーションにおいて,冬季に継続的な越冬利用が認められた.なお,それらツチガエルは,頭胴長35mm以下の小さな個体が主であり,水中移動能力の低い幼体の漂着・退避場としての機能が示唆された.

Keyword: 井桁護岸, ツチガエル, 環境配慮工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2007

発表番号 (4-28)

Possibility of Ecological Assessment by HEP at K town,Tsu

Ohno Ken [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Taniguchi Shusuke [Graduate school of Bioresources, Mie University]

HEPを用いた津市K町の生態系評価の可能性

○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]
谷口 周資 [三重大学大学院生物資源研究科]

三重県においてもレッドデータブックに登録されている生物が多数存在している。しかし、日本では生態系を定量的に評価する仕組みが確立しておらず、生態系への影響を緩和できていない場合も多い。一方、米国ではHEPという手法が開発され生物の生息地の価値を定量化し、保全事業、開発事業に役立てている。本研究ではHEPを用いて対象地域の対象生物にとっての価値(対象生物の棲みやすさ)評価を試みた。

Keyword: 生態系, HEP, 評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2007

発表番号 (4-33)

Genetic population structure of the Japanese loach based on mitochondrial DNA

KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]

ミトコンドリアDNAの塩基配列分析による日本産ドジョウの遺伝的集団構造

○小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
奥島 修二 [農村工学研究所]

日本産ドジョウを対象に、ミトコンドリアDNAにおけるチトクロームb遺伝子及びD-loop調節領域の塩基配列から、国内の遺伝的集団構造を解析した。その結果、ドジョウは3つの遺伝的集団(集団A〜C)から構成され、集団Aは中国産ドジョウに近い配列をもち、関東から東海地方にかけて分布した。集団BとCは純国産のものが分岐したと考えられ、集団Bは日本縦断型、集団Cは中国地方型と全国型にそれぞれ分けられた。

Keyword: ドジョウ, DNA, 遺伝集団
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2007

発表番号 (4-38)

Estimation of changes in a food web in hill-biottom fields in before and after farm land consolidation by measurement of δ13C and δ15N

OMIYA Hiroki [Janpn Irrigation dranaige and Rural Engineering Consultants]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya univ.]
MATSUZAWA Shinichi [United Graduate of Agricultural Science ,Tokyo Univ.Agri.And Tech.]
MORI Atsushi [Nationnal Institute for Rural Engineering]

炭素・窒素安定同位体比法を用いた圃場整備前後の谷津内食物網の変化の推定

○大宮 裕樹 [株式会社 ジルコ]
水谷 正一 [宇都宮大学 農学部]
松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]
森 淳 [農村工学研究所]

土地改良事業による群集構造の変化を理解するには、事業前後の食物網や環境との相互作用、個体群の食性変化を明らかにする必要がある。本研究は、安定同位体比法を用いて圃場整備事業の前後に谷津内食物網がどのように変化するかを検討した。その結果、圃場整備前後で水田内植物のδ15Nが平準化したこと、畦畔陸生昆虫の連鎖系に変化が見られたこと、水田内に生息するアシナガグモ科の食性に変化が見られたことなどが推察された。

Keyword: 安定同位体, 圃場整備, 食物網
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2007

発表番号 (4-3)

Development of Self-Regulating Flash-board with Fish way for Irrigation and Drainage through residential participation in order to reproduce nature

WATABE Tsutomu [Aichi-ken Agricultural Research Center]
TANAKA Yuuichi [Aichi-ken Agricultural Research Center]
MIYAMOTO Akira [Aichi-ken Agricultural Research Center]

自然再生のための住民参加型農業水路用魚道付き転倒堰の開発

○渡部 勉 [愛知県農業総合試験場]
田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]
宮本 晃 [愛知県農業総合試験場]

改修を終えた農業用排水路の多くは、コンクリート3面張りで、流速が大きく、水深が浅いため、流れが単純で魚類の生息に望ましくない環境となる。そこで、農業用排水路の通水阻害面積が小さく、低コストで、魚類の生息環境を改善する魚道付き転倒堰を開発した。降雨等により水位が上がると水圧で扉体が転倒し、水位が下がると自重により復元する。ここでは愛知県長久手町地内の排水路で行った現地実証試験の結果について紹介する。

Keyword: 転倒堰, 魚道, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2007

発表番号 (4-42)

Soil Moisture of Natural Growth Area of Drosera rotundifolia and D. tokaiensis on Toki Gravel Beds of Ena City, Gifu Prefecture

SHIMAJIRI Junichi [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
UENO Kaoru [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
AICHI Makiko [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
MINAMI Motoyasu [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
TERAI Hisayoshi [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]

岐阜県恵那市の土岐砂礫層地帯におけるモウセンゴケ属植物二種の生育土壌水分

島尻 純一 [中部大学応用生物学部]
○上野 薫 [中部大学応用生物学部]
愛知 木紀子 [中部大学応用生物学部]
南 基泰 [中部大学応用生物学部]
寺井 久慈 [中部大学応用生物学部]

東海丘陵要素植物群落および湿地帯の保全を目標とし,管理の指標植物となり得るモウセンゴケと東海丘陵要素植物であるトウカイコモウセンゴケの自生地の土壌水分環境の連続観測を行った。その結果,トウカイコモウセンゴケとモウセンゴケは同属でありながら自生地の土壌水分状態は大きく異なり,前者が観測期間平均でpF3.8を超える乾燥条件である一方,後者は湛水状態〜pF1.0までの安定した湿潤条件でよく生育することが明らかとなった。

Keyword: モウセンゴケ属植物, 低湿地保全, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2007

発表番号 (4-43)

Studies on the salt tolerance characteristics of halopytes in saline soil -The salt tolerance characteristics of Tamarix-

Kobayashi koji [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
iwama kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga prefecture]
yabe katuhiko [School of Environmental Science, The University of Shiga prefecture]

塩類土壌における塩生植物の耐塩性特性に関する研究-Tamarixの耐塩特性-

○小林 功二 [滋賀県立大学環境科学研究科]
岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

半乾燥地に自生する耐塩性植物を利用した塩類土壌の改善について研究を進めている。第一段階として、本試験ではTamarixの耐塩特性に関する基礎的な試験を実施した。その結果、潅漑水の塩分濃度が5%でも生育が可能であることが示された。また、1%と3%の間で生育や蒸発散への影響に質的な変化が生じることが示唆された。また、ケイリュウの植栽により塩類の地表面への集積が抑制される傾向があることがわかった。

Keyword: 耐塩性植物, 塩類土壌, 土壌改善
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2007

発表番号 (4-48)

Effect on Rainfall Runoff Characteristics by Roof Planting Facility

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
KADOWAKI Yutaka [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

屋上緑化施設による降雨流出特性への影響

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
門脇 裕 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]

屋上緑化による降雨流出の量的および質的特性への影響を評価するため,大学校舎屋上に試験プロットを設置し実験を行った.屋上緑化施設の設置により,土壌への保水によって降雨の総流出量が軽減される傾向が確認された.特に,土層厚はピーク流出量の軽減に関与し,植栽の有無による蒸発散量の大小は総流出量に影響していた.水質については,施設が汚濁側に作用することが多いが,T-Nでは浄化側に作用する場合もみられた.

Keyword: 屋上緑化, 降雨流出, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2007

発表番号 (4-4)

Influence that change in environment in consideration of ecosystem gives fishes

Mori Sumiko [United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

環境配慮型水路の環境の変化が魚類に与える影響

○森 須美子 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究では、圃場整備により消失した自然河川の代替環境として設置した環境配慮型水路において調査を行い、これら人工的に作り出された環境が生物の生息状況にどのような影響を与えるのかについて考察した。この結果、花いかだやソダ護岸など設置した施設によって生息する生物に違いが見られ、今後このような水路を整備するに際に考慮すべき環境条件を把握することができた。

Keyword: 生態系, 環境保全, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2007

発表番号 (4-53)

Mode of retention for lead and the role of carbonate in some bentonites

Nakano_Akiko [Graduate school of Bioresource and Bioenvironmental Science,Kyushu University]
Ohtsubo_Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
[The University of British Columbia,CANADA]
Higashi_Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kanayama_Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

ベントナイトにおける鉛の保持形態と炭酸塩の役割

○中野 晶子 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
Loretta Li [ブリティッシュコロンビア大学]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]

選択的連続抽出法(SSE)を用いて,物性の異なるベントナイトの鉛の保持形態を調べた結果,いずれのベントナイトにおいてもイオン交換態と炭酸塩態による鉛の保持が支配的であった.ベントナイト中の炭酸塩は微量の含有量でも鉛の保持に大きく影響した.とくに国産ベントナイトは炭酸塩を多く含有していたため,炭酸塩態による保持割合が高かった.

Keyword: ベントナイト, 炭酸塩, 鉛保持形態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2007

発表番号 (4-54)

Risk Management on Construction Planning of Landfill Sites for Stable Industrial Waste

OZAWA Yuko [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]

安定型産業廃棄物最終処分場建設計画におけるリスクマネジメント

○小澤 悠子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

リスクマネジメントの視点から安定型産業廃棄物最終処分場に対する環境影響評価において評価されるべき項目の検討を行なった。主な調査対象は、那須塩原市青木地区の処分場建設計画である。被害発生を予防する視点と被害を軽減する視点という二つの視点から検討した。その結果、現状の環境影響評価ではリスクに対する評価が不十分であり、具体的なリスク軽減方法とその信頼性を評価対象として加える必要があると推察された。

Keyword: リスクマネジメント, 環境影響評価, 地下水汚染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2007

発表番号 (4-55)

Movement of Hypoxic Water in the Interior Parts of Ariake Sea

ISHITANI Tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science,Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]

有明海奥部における貧酸素水塊の動態について

○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]

有明海奥部における貧酸素水塊の動態について検討・考察した.貧酸素水塊は流速の低下する小潮期に発生していた.その際海域の混合状態は弱混合となっており,躍層より下方の海底付近で貧酸素状態となっていた.海底付近のDOの分布は短時間で大きく変化しており,貧酸素水塊が潮汐に伴う潮流により移動することが明らかになった.そのため場所によっては数時間という短い周期でDOの増加・減少が起こっていた.

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 密度成層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2007

発表番号 (4-56)

Denitrification and Environment in the Tidal-sediment of the Interior Part of Ariake Sea

Koga_Akane [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
Seguchi_Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Koriyama_Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Noda_Miyuki [TAKAGI Co. Ltd]

有明海奥部干潟域における脱窒と底質環境について

○古賀 あかね [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]
野田 美幸 [株式会社タカギ]

本研究では、有明海の環境浄化機能を大きく支えている脱窒作用に注目し、奥部沿岸域で採取した底質試料について、脱窒実験及び脱窒菌の計測、底質分析、間隙水中の無機態窒素濃度の分析を行った。その結果、含泥率の高い底質では、泥温の上昇する夏季において脱窒菌の生息環境に適した還元的部位が拡大し、有機物が増加するため脱窒活性が高まるなど、有明海奥部干潟域における脱窒特性と底質環境との全般的な関連性が把握された。

Keyword: 有明海, 干潟, 脱窒
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2007

発表番号 (4-57)

Study of Occurrence Mechanism of Hypoxic Water in the Western Inner Parts of the Ariake Sea Using Box Model

KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
ISHITANI Tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science,Kagoshima University]

ボックスモデルを用いた有明海奥部西岸域における貧酸素水塊発生機構の検討

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

本研究では,1972〜2000年の浅海定線調査データから2層ボックスモデルを用いて,移流,鉛直拡散及び生化学的酸素消費量の有明海奥部西岸域における底層DOの季節変化に及ぼす寄与分ついて検討,考察した.その結果,春季及び冬季では,移流量が底層DOの変動に大きく寄与した.しかし,夏季では,移流量が減少し酸素消費量と同オーダとなるため,移流量と酸素消費量が底層DOの変動に寄与するものと推察された.

Keyword: 貧酸素水塊, ボックスモデル, 有明海
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2007

発表番号 (4-58)

Development of 3-dimensional Eco-hydrodynamic Model for an Eutrophic Lake

Sai Koji [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

富栄養湖を対象とした低次生態系−3次元流体力学モデルの構築

○齋 幸治 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]

Operator splitting法を援用した低次生態系−3次元流体力学モデルを構築し,夏季の鳥取県湖山池を対象に,同湖の溶存酸素の短期的な動態解析を行った.その結果,夏季の平均風速程度の風が1〜2日継続したとしても,水域は成層化し,最深部付近の底層で貧酸素水塊が発生することが確認された.さらに,平均風速程度の風が継続した場合,貧酸素領域は湖北部から中央部にかけて広がっていくことが示唆された.

Keyword: 富栄養湖, 生態系−流体力学モデル, 溶存酸素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2007

発表番号 (4-5)

Experiments on Small-Scale Fishways for Ninespine Stickleback, Pungitius sinensis

ICHION_Eiji [Ishikawa Prefectural University]
KITAMURA_Kunihiko [Ishikawa Prefectural University]
U?DA_Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
HIRAMATSU_Ken [Gifu University]

トミヨのための小規模魚道の実験

○一恩 英二 [石川県立大学]
北村 邦彦 [石川県立大学]
上田 哲行 [石川県立大学]
平松 研 [岐阜大学]

石川県の絶滅危惧I類および希少野生動植物種に指定されているトミヨはトゲウオ科の淡水魚類で,その生息場所の分断化が懸念されている.本研究は,トミヨの生息場所の連続性を回復するため,(1)全面越流型潜孔なし,(2)全面越流型潜孔あり,(3)アイスハーバー型潜孔なし,(4)アイスハーバー型潜孔ありの4タイプの小規模魚道模型を製作・実験を実施したもので,その実験結果の報告を行う.

Keyword: トミヨ, 小規模魚道, 遊泳実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2007

発表番号 (4-6)

SUZUKI Masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
SASAKI Shigekazu [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
AOKI Jinichiro [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]

小規模魚道を利用した水田生態系保全に対する意識の醸成

○鈴木 正貴 [福井県土地改良事業団体連合会]
佐々木 繁一 [福井県土地改良事業団体連合会]
青木 甚一郎 [福井県土地改良事業団体連合会]

地域住民に対する水田生態系保全の意識の醸成を最終的な目標とし,まず小規模魚道の工法を用いて小学生を対象とした環境学習を行った.その結果,対象となった小学生に生き物を保全するという意識が助長され,得られた知見は地域住民である家族にも享受されていた.したがって,直営施工が可能な工法を環境学習に導入することは,地域住民が水田生態系の保全に対して,具体的なイメージを持って取り組む助けになると考えられた.

Keyword: 小規模魚道, 水田生態系, 環境学習
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2007

発表番号 (4-7)

Water and mass balances in the paddy plot with a small fish ladder

FUKAMI Aya [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

小型魚道を付帯した水田における水・物質収支

○深見 彩 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

小型魚道が設置された水田を対象に水収支と物質収支を調査し,特に掛流し灌漑を行った影響を検討した.掛流しの結果,魚道の通水と圃場内の湛水深が維持され,魚類が遡上,成育しやすい環境が形成された.しかし,掛流しによる用排水量の増大と窒素流出負荷の増大がみられた.リン流出負荷には大きな違いはみられなかった.掛流し期間の短期集中化や掛流しの時間帯の制限によって,用排水量,流出負荷量を削減できると考えられる.

Keyword: 水田魚道, 水収支, 物質収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2007

発表番号 (4-8)

Effects of ecosystem conservation works on fishes and frogs in the farmland consolidatedarea

TANOUE Kahori [Taiyo Consultants Co., Ltd]
MIZUTANI masakazu [Utsunomiya Univ]
MATSUZAWA Shinichi [United Graduate School of Agricultural Scienc,Tokyo Univ.of Agri.and Tech]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ]

生態系保全型圃場整備が魚類・カエル類の生息に及ぼす効果の検証

○田上 かほり [太陽コンサルタンツ(株)]
水谷 正一 [宇都宮大学]
松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]
後藤 章 [宇都宮大学]

2001年の土地改良法改正で圃場整備を行う際、環境との調和へ配慮することが義務化され、栃木県の谷津で生態系保全型圃場整備が実施された。本研究ではこの圃場整備における生態系保全工法の効果検証を目的とした。保全対象種の魚類とカエル類、5種について整備前後の生息状況を調査し比較することで保全工法の効果検証をする。調査結果から、効果があったと考えられる工法もあるが、施工時期等改善が必要な面も示唆された。

Keyword: 生態系保全型圃場整備, 谷津, 魚道
GET PDF=07/07004-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2007

発表番号 (5-14)

Bacterial Community Structure in Water Treatment Equipment Filled with Charcoal

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]

木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造

○田 康治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
三浦 麻 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉永 育生 [(独)農研機構 農村工学研究所]
人見 忠良 [(独)農研機構 農村工学研究所]
木 強治 [(独)農研機構 農村工学研究所]

農業地域での水質浄化における微生物の役割に着目した研究は少ない。本研究では、木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造をキノンプロファイリング法により検討した。その結果、装置内には好気性刹C性微生物が混在する多様な生物生息環境が存在することが確認できた。また、木炭表面には多様な微生物が生息可能であること、それらの相互作用により微生物を利用した水質浄化効果を高めることが可能なことが示唆された。

Keyword: キノン, 微生物群集, 水質浄化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2007

発表番号 (5-18)

The algae control experiment using by carbon dioxide and submerged plants

Kuroda Hisao [College of Agriculture,IBARAKI University]
Kawaguchi Rie [College of Agriculture,IBARAKI University]
Ishikawa Youichi [ABLE Corporation]

炭酸ガスと沈水植物を利用した藻類抑制実験について

○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
川口 理恵 [茨城大学農学部]
石川 陽一 [エイブル株式会社]

炭酸ガスを直接水に溶け込ませることができる特殊なチューブを利用して,アオコ等の藻類抑制実験を行った.これは,沈水植物に選択的に炭酸ガスを供給し光合成を活発化させ栄養塩類を優先的に吸収させることで,藻類への栄養塩類を減少させ藻類抑制を行うというものである.実験の結果,炭酸ガス圧力を0.1MPaで供給させると,沈水植物が水中の溶存態窒素濃度を急激に減少させ藻類抑制させる効果が得られることがわかった.

Keyword: 藻類抑制, 沈水植物, 炭酸ガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2007

発表番号 (5-19)

Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Open Channel Magnetic Separation Facility

INOSAKO KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kishida Satoshi [Faculty of Engineering, Tottori University]
TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]

開水路型磁気分離装置による赤土濁水の固液分離処理

○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
岸田 悟 [鳥取大学工学部]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

本研究では,沖縄の生態系に大きな負の影響を及ぼす赤土濁水の効率的な処理のために磁気シード法を用いた開水路型磁気分離装置を開発し,その処理性能の評価を行った.その結果,鉄製フィルターの使用により,90%以上の除去率が確保でき,かつ,凝集剤の添加量を少なくし,処理水のECの上昇を抑制できることが明らかとなった.また,使用するフィルターはフロック回収の容易さから目の粗いものが適していると思われた.

Keyword: 環境保全, 水質, 凝集処理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2007

発表番号 (5-24)

Fundamental study on estimation of carbon stock at peatland

Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]

泥炭地湿原における炭素蓄積量評価に関する基礎研究

○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]

北海道利尻島の種富湿原において、GISを用いて、現地計測データから湿原の三次元形状を推定するとともに、泥炭の炭素含有量を分析し、湿原の炭素蓄積量を算出した。その結果、泥炭内に蓄積されている全炭素量は913.9t(面積当たり506t/ha)という結果を得た。この数値をもとに北海道の湿原全体での炭素蓄積量を推定した結果、全道の年間二酸化炭素排出量の約1.5倍という試算結果が得られた。今後は広域化手法の精度向上に取り組む。

Keyword: 炭素蓄積, GIS, 泥炭地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2007

発表番号 (5-28)

Change on River Water Quality after The Law Enforcement of Livestock Manure Management

SHIMOKAWA Shota [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

家畜排泄物の管理に関する法律施行による河川水質環境の変化

◯下川 昇大 [北海道大学大学院農学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

2004年に家畜排泄物の管理に関する法律が完全施行された。本研究では,北海道東部の複数の酪農流域を対象に,法律施行前後の河川水質環境変化を調査した。その結果,法律施行後に窒素濃度の低下が見られた。また,窒素濃度の変化率と草地面積率,飼養牛頭数密度の変化率に相関関係は認められなかった。家畜排泄物の適切な処理が,汚濁負荷流出の減少につながり,流域環境の改善に効果を発揮していると推察された。

Keyword: 草地面積率, 飼養牛頭数密度, 窒素濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2007

発表番号 (5-29)

Water Quality of the Shinotsu Canal in the Lower District of Ishikari River Basin

MOHAMMED Kamrul Hasan [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

石狩川下流域の篠津運河における水質について

○モハメド カムラル ハッサン [北海道大学大学院農学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]

篠津運河は北海道の篠津地域を流れ石狩川に注いでいる。本研究では,篠津地域の土地,水利用が篠津運河の水質に与える影響を調査した。その結果,篠津運河の下流のSS,T-N濃度が,最上流の濃度と比べて高い傾向がみられた。特に,代かきや降雨,融雪の影響を強く受けていた。これにより,篠津地域の土地,水利用が石狩川の水質環境に影響を与えることが示唆された。

Keyword: SS, T−N, Land use
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2007

発表番号 (5-31)

Nitrate Nitrogen Concentration and Conservation Measure in Tokachi River Watersheds (forecast)

Muneoka Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

十勝川水系の硝酸態窒素濃度と保全対策(予報)

○宗岡 寿美 [帯広畜産大学 ]

十勝川水系を対象とした河川水質調査を2006年10月に合計50地点で試行した。十勝川の硝酸態窒素濃度は0.1〜3.5mg/?の範囲にあり,最下流点は1.9mg/?であった。また,十勝川に直接流入する各支流河川(最下流点)の硝酸態窒素濃度は0.1〜8.1mg/?の範囲にあった。試算の結果,主要汚濁6河川では十勝川流域の33.1%の面積から73.7%の汚濁負荷を流出していた。以上をもとに,十勝川水系における今後の水質保全対策を考える。

Keyword: 十勝川水系, 硝酸態窒素濃度, 水質保全対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2007

発表番号 (5-34)

Evaluation Method of Water Environment at Agricultural Land under the Low-Water Flow

HAYASE_Yoshio [Ishikawa Prefectual Univ.]

農林業地域における低水流況時の水環境評価法  新潟県別山川流域のダム開発事例

○早瀬 吉雄 [石川県立大学]

農林業地域における「静的な水環境」を評価するため,用水計画の水計算に水質計算を組み合わせた簡便な手法を提案した。夏期の晴天継続日の低水時には,流況・全窒素動態も定常と見なされる。渓流潅漑・循環潅漑系を持つ新潟県別山川流域を例に,潅漑水の流れを追跡して水量・全窒素の動態を計算した結果,現況の実測値とも一致した。さらにダム開発水が流域内の水量・水質の水環境の改善効果についても評価できることが分かった。

Keyword: 水環境評価, 全窒素動態, 水計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2007

発表番号 (5-38)

The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Water Quality of the River SEIMEI -A Case Study on Puddled Water at the KASUMIGAURA Basin(1)-

Makiyama Masao [Ibaraki Univ.]
Kemmochi Takaaki [Ibaraki.Univ]
Tabuchi Toshio [Honorary Member of JSIDRE]
Nakada Yumi [Nihonkai Consultants]

代かき濁水が清明川の水質に及ぼす影響―霞ヶ浦流入河川における代かき濁水に関する研究(1)―

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
剣持 貴明 [茨城大学農学部]
田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]
中田 佑美 [(株)日本海コンサルタント]

霞ヶ浦流入河川・清明川を対象に,代かき濁水が上流から下流まで,並びに各支流の水質濃度と負荷量の変動に及ぼす影響について調査した.その結果,1)SS,T-P濃度は代かき期に大幅に増大し,T-Nはその影響を受けなかった.2)代かき期の河川流量が非灌漑期と同等だったことから,SS,T-P負荷量も代かき期に増大した.3)各支流における代かき期のT-P負荷量の増大分は,水田面積と高い正の相関があった.

Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, T-P
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2007

発表番号 (5-39)

The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Load of Rivers -A Case Study on Puddled Water in the KASUMIGAURA Basin(2)-

NAKADA Yumi [Nihonkai Consultants Co. ,Ltd.]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
TABUCHI Toshio [Honorary Member of JSIDRE]

代かき濁水が霞ヶ浦流入河川の負荷量に及ぼす影響―霞ヶ浦流入河川における代かき濁水に関する研究(2)―

○中田 佑美 [日本海コンサルタント]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]

昨年の発表では,霞ヶ浦流入河川での水質濃度調査の結果,代かきの影響がSSとT-Pに見られることを明らかにした.今回は濃度とともに河川流量を測定し,代かき濁水による負荷量の変動について調査した.その結果,各河川の代かき期間の平均負荷量はそれ以外の期間に比べ,SSで平均4倍に,T-Pで平均2倍に上昇した.また,代かき期に増大する負荷量の年間割合はSSで平均8.7%,T-Pで平均5.4%であった.

Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, 負荷量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2007

発表番号 (5-44)

Effluents of nitrogen and phosphorus in a paddy field

Matuura Yuto [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]
Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
Watanabe Kazuya [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]

水田における窒素とリンの流出

○松浦 悠人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]
 堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
渡辺 一哉 [北里大学獣医畜産学部]

水田からの肥料成分の流出が問題となっている。そこで、青森県の水田を事例に、灌漑期間に調査を行った。その結果、流入負荷は取水開始時に最も大きくなり、取水量に伴って変動し、排水量は代かき期と中干し期に最も多くなり、流出負荷はともに代かき期に最大となった。灌漑期間全体で見ると、TN負荷は流入負荷よりも小さく、TP負荷は流入負荷よりも大きかった。

Keyword: 水田, 水質, 窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2007

発表番号 (5-45)

Research for Amounts of Surface Drainage from Paddy Fields on Several Water Managements

hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
yoshinaga_ikuo [National Institute for Rural Engineering]
miura_asa [National Institute for Rural Engineering]
hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]
takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]

水管理の異なる水田における表面排水量の調査事例

○人見 忠良 [農村工学研究所]
吉永 育生 [農村工学研究所]
三浦 麻 [農村工学研究所]
田 康治 [農村工学研究所]
木 強治 [農村工学研究所]

肥料成分が土壌を通過することなく直接流出する表面排水を抑えた水管理は,水田からの排出負荷量の抑制に有効な手段の1つである.本報では表面排水を抑えた水管理を実施している水田の表面排水量に係る調査事例について報告する.灌漑水量を少なくし灌漑期間を通して田面水深を低く抑えることや表面排水口の越流高さを常に高く保つことが表面排水量の抑制に寄与することが示された.

Keyword: 環境保全, 水田灌漑, 地表排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2007

発表番号 (5-46)

Reduction of Surface Runoff Loads from Paddy Fields

KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
ISHIBASHI Kazunori [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
ONISHI Yukari [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
NAKATA Hiroyuki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

水田からの表面流出負荷削減対策

○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
石橋 一憲 [滋賀県立大学環境科学部]
大西 優佳里 [滋賀県立大学環境科学部]
中田 博之 [滋賀県立大学環境科学部]

8筆の圃場を用い、浅水代かき、止め水灌漑、減肥料の3つの対策による水質改善・表面流出負荷削減効果を検討した。浅水代かきは表面流出水量やSS流出負荷削減に効果が見られ、止め水灌漑は灌漑水量、表面流出水量、COD・Pの流出負荷削減などに効果が見られた。減肥料については施肥量に大きなバラツキを生じたために、その効果は明らかにならず、収量や食味についても有意な差は生じなかった。

Keyword: 水質, 環境保全,
GET PDF=07/07005-46.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2007

発表番号 (5-47)

Effect of Environmentally Friendly Agricultures on Reduction of Pollutant Loads of Paddy-Fields

SUGIMOTO_Yoshitaka [Environ. Sci. Grad. Sch., Grad. Sch. of Univ. of Shiga Pref.]
KUNIMATSU_Takao [Environ. Sci. Grad. Sch., Grad. Sch. of Univ. of Shiga Pref.]
KOMAI_Yukio [Hyogo Pref. Inst. of Public Health and Environ. Sci. (Present, Osaka Inst. of Tech.)]

「環境こだわり農業」による水田の汚濁負荷削減効果

○杉本 好崇 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
國松 孝男 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
駒井 幸雄 [兵庫県立健康環境科学研究所 (現在, 大阪工業大学)]

滋賀県が推奨している「環境こだわり農業」による水田の汚濁負荷削減効果を定量的に評価した。水田実験小流域で、1年目は慣行栽培、2年目は環境こだわり農業を実施し、両年度の負荷量を比較した。慣行作の窒素、リンの正味排出負荷量はそれぞれ40.7、14.1 kg/ha・であったが、環境こだわり農業によってそれぞれ26、48%削減された。期間別に比較すると、田植え時期の削減効果が最も大きかった。

Keyword: ノンポイント汚染, 栄養塩流出, 汚濁負荷対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2007

発表番号 (5-48)

The Restriction of Irrigation Period of Paddy Field Caused by Climate Change

Tazawa Hiroyuki [The Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries of Japan]
Nakajima Isamu [The Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries of Japan]

気候変動による水田かんがい期設定の制約

○田澤 裕之 [農林水産省大臣官房国際部国際協力課]
中嶋 勇 [農林水産省技術会議事務局研究開発企画官室]

地球温暖化は、現在直面している広範囲な環境問題であり、気候変動の大きな要因である。気候変動による農業への影響として、水稲登熟期における高温障害や水稲作期及びそれに付随する水田かんがい期の設定が考えられる。その原因は、気温上昇、台風上陸・接近時期の変化、積算日射量変化などがあげられ、水田かんがい期設定の制約となっていると考えられるので、これを検証する。

Keyword: 地球環境, 地球温暖化, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2007

発表番号 (5-49)

Greenhouse gas emission from paddy fields with early mid-summer drainage or intermittent irrigation

Iida Toshiaki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Okada Maki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

早期中干しおよび間断灌漑を行った水田からの温室効果ガス放出

○飯田 俊彰 [山形大学農学部]
岡田 麻希 [山形大学農学部]

水田からの温室効果ガス放出への水管理の影響を調べるため,稲をポット栽培して早期間断灌漑,早期中干し,慣行の3つの処理区でメタンと亜酸化窒素の放出量を測定した。早期間断灌漑と早期中干しによりメタン放出は約4割抑制され,土壌の還元化進行の抑制による効果であると考えられた。平均亜酸化窒素フラックスでは3処理区間で有意な差が認められなかった。より高い測定頻度での亜酸化窒素放出観測の必要性が指摘された。

Keyword: 地球環境, 大気, 用水管理
GET PDF=07/07005-49.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2007

発表番号 (5-4)

Effective biomass use in Thailand.

SHINOGI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Yoshifumi [Japanese Institute for Irrigation and Drainage]

タイ国におけるバイオマスの有効利用

凌 祥之 [農村工学研究所]
○中村 義文 [日本水土総合研究所]

東南アジア,タイ国を対象に,バイオマスの生産可能量を推測し,これを基に回収可能なマテリアル量やエネルギー量を推測した.その結果,作物由来の未利用バイオマスから生成されるエネルギー量は最大で994PJになり,これはわが国未利用バイオマスから回収される260PJの3.8倍にもなった.また,畜産ふん尿からは31.5PJのエネルギーが回収可能であると推測された.

Keyword: バイオマス, タイ, エネルギー
GET PDF=07/07005-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2007

発表番号 (5-53)

The research on prevention of red soil erosion by Infiltration band

Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture,University of the Ryuukyuus]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture,University of the Ryuukyuus]
Nakandakari Tamotu [The United Graduate School of Agriculture Sciences Kagoshima University]
Fujita Tomoyasu [Aoi Consultant(Ltd.,)]
Nakamura Gen [Department of Land Imprrovement, Okinawa General Office]

浸透帯を用いた赤土微細土粒子の流出防止に関する研究

○吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
藤田 智康 [碧コンサルタンツ]
仲村 元 [沖縄総合事務局土地改良課]

赤土流出防止対策として,浸透帯及び吸水管を用いた土中排法を考案し,その効果を検証した.土中排水法とは,土壌表面から0.8m程度の深さに埋めた吸水管に透水性に富んだ浸透帯を通して地表水を流し込み排水する方法である.一定間隔の浸透帯の設置は地表水の流下距離の短縮と流量の低減が図られ,土壌侵食の抑制効果がある.また,浸透帯には地表水に含まれる微細土粒子に対する濾過作用があり,SS濃度は著しく低下した.

Keyword: 地表排水, 地下排水, 赤土流出
GET PDF=07/07005-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2007

発表番号 (5-54)

Agricultural Erosion Reduction Methods for Red-soil runoff Problem in Okinawa -Field Test about Intercropping Pumpkin in the Sugarcane field-

Noda_Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Osawa_Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]
Tanaka_Tadastugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ikeda_Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]

沖縄赤土流出問題における営農的侵食抑制方法-サトウキビ栽培におけるカボチャの間作試験-

○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]

沖縄赤土問題における営農的侵食抑制対策としてサトウキビ畑におけるカボチャの間作を現地試験により検証した.その結果,この対策により年間の侵食量は大きく抑制でき,さらに慣行的な栽培方法と比較して増収が見込まれるという結果を得た.

Keyword: 赤土流出, 土壌侵食, 発生源対策
GET PDF=07/07005-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2007

発表番号 (5-58)

Research Study on Evaluation of the Water Quality Purification Function of Rice Paddies, Especially, of Upland Fields Converted from Rice Paddies

Kaji Takahiro [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

水田の水質浄化機能および田畑輪換の機能評価に関する調査研究

○梶 高洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

湖沼等の閉鎖水域の富栄養化防止の一方法として、水田を利用しての浄化機能を検討した結果の報告である。2003年まで水田、2004年、2005年の2年間を田畑輪換として大豆栽培、2006年度から再び水田へと転換された。これまでの調査結果から、水田を利用しての水質浄化は、用水濃度がある程度以上(限界用水濃度値)の時に発揮されること、及び田畑輪換によって、N系の負荷量が多くなり水質劣化の傾向が示唆された。

Keyword: 水田浄化機能, 田畑輪換, 物質収支
GET PDF=07/07005-58.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2007

発表番号 (5-59)

Purification experiment of outflow water from lotus fields

YAMAMOTO Mamiko [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
NEGISHI Masami [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]

ハス田からの流出水浄化の試み

○山本 麻美子 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
根岸 正美 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]

霞ヶ浦への負荷流入が懸念されているハス田において流出水の実態を把握するとともに、流出水を休耕田に通し浄化実験を行った。流出水は濃度変動が大きく施肥後に濃度が上昇する項目(COD)と夏季に濃度が上昇する項目(T-N、T-P)があった。浄化率はSSでは平均で37%であったが、他の水質項目では低かった。手を加えずに休耕田に通すことだけではハス田からの流出水を浄化するのは難しいと考えられる。

Keyword: ハス田, 水質, 浄化
GET PDF=07/07005-59.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2007

発表番号 (5-8)

Recycle and treatment of animal wastes by forage rice cropping in subtropical region

Shinohara Takashi [Tokyo University]
Nishimura Taku [Tokyo University]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hoshomi Masaaki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Toyoda Kouki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

飼料イネを用いた亜熱帯地域における家畜排せつ物の浄化と再資源化

○篠原 貴志 [東京大学]
西村 拓 [東京大学]
加藤 誠 [東京農工大学]
細見 正明 [東京農工大学]
豊田 剛己 [東京農工大学]

石垣島で、飼料イネによる畜産廃棄物処理ならびに粗飼料自給率向上のための基礎実験を行った。化学肥料または牛ふんによって75〜545 kg-N/haの窒素負荷を与えクサホナミを栽培した。3月に田植えし、その後、収穫後のヒコバエによる再生産を試み、10月までに3回の収穫を得た。3作合計で10t/ha程度の収量であったが、これは、日長応答の鈍い品種を選ぶことで改善できると考えられる。

Keyword: 植生浄化, 飼料イネ, 畜産廃棄物
GET PDF=07/07005-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2007

発表番号 (5-9)

Behavior of nitrogen and environmental load of forage rice field under anerobically digested cattle slurry application

Asada Kei [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Okuda Maiko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Sunaga Kaoruko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yoshikawa Miho [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [Tokyo University]
Toyoda Kouki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

メタン消化液施用水田における窒素動態と環境負荷

○朝田 景 [東京農工大学]
奥田 舞子 [東京農工大学]
須永 薫子 [東京農工大学]
吉川 美穂 [東京農工大学]
西村 拓 [東京大学]
豊田 剛己 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

飼料イネを用いた有機廃棄物の再資源化を視野にライシメータ実験を行った。リーフスターを栽培するライシメータに、化学肥料またはメタン消化液によって300〜600kg-N ha-1の窒素負荷を与え、イネの生長量、窒素収支を検討した。飼料イネは、化学肥料、メタン消化液投与共に19〜21t/ha収量を得た。窒素収支から施用窒素の大半はイネによる吸収と脱窒・気散で消費されたと考えられた。

Keyword: 植生浄化, 飼料イネ, 畜産廃棄物
GET PDF=07/07005-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2007

発表番号 (6-13)

Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemical CO., LTD.]
Miyazaki Toshihiko [Nippon No-Dig Technology Ltd.]
Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University ]
Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University ]

非開削・置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)による石綿セメント管更新後の周辺環境評価

○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
宮崎 俊彦 [日本ノーディッグテクノロジー株式会社]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]

管路施設のなかでも石綿管は、大半が耐用年数を経過しているが、開削除去・交換作業が困難な場合も多く、石綿粉塵の大気飛散を極力抑え、耐久性、水理性を改善する技術開発が求められている。アーバンノーディッグR工法は、非開削で老朽化した小中口径の石綿管や陶管を破砕し、その配管路に新設管を置換更新する工法である。本報では石綿セメント管更新に対する地下水および大気飛散に関する環境評価が得られたので報告を行う。

Keyword: 石綿セメント管, 非開削工法, 管置換工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2007

発表番号 (6-18)

Application of a New System for fast diagnosing of aging agricultural cannels

Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]
Yutaka Saito [Walnut Co. ,LTD]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]

壁面連続画像計測システムによる農業用水路の急速診断事例

○藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]
斉藤 豊 [株式会社 ウォールナット]
森 充広 [独立行政法人農業工学研究所]
増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]
渡嘉敷 勝 [独立行政法人農業工学研究所]

Keyword: 農業用水路, 機能診断, 非破壊調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2007

発表番号 (6-19)

Non-destructive test for cavity survey inside concrete

MORI Mitsuhiro [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]

コンクリート内部空洞の非破壊検出実験

○森 充広 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
増川 晋 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
中矢 哲郎 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

コンクリート内部欠陥を有するコンクリート供試体に対し,電磁波を用いた2種類の非破壊調査法を適用し,その検出性能を比較した。RCレーダ法では,100×100mmの内部空洞を検出することができた。一方,フォログラフィックレーダでは,アンテナ配置形状パラレル,周波数3.6GHzおよび3.8GHzにおいて,内部空洞の平面的な位置およびその形状を高い精度で検出することができた。

Keyword: フォログラフィックレーダ, 非破壊調査, 内部空洞
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2007

発表番号 (6-23)

Effects of Crack Characteristic of Cast-in-site RC Open-Channel on Long Use

MASARU KIKUMOTO [Kochi University Graduate School of Agriculture]
SHUSHI SATO [Kochi University Faculty of Agriculture]
KAZUO SHINO [Kochi University Faculty of Agriculture]
SHINSUKE MATSUMOTO [Kochi University Faculty of Agriculture]

長期供用された現場打ちRC開水路のひび割れ特性が各種性能に及ぼす影響

○菊本 勝 [高知大学大学院農学研究科]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
篠 和夫 [高知大学農学部]
松本 伸介 [高知大学農学部]

本研究では,ストックマネジメントを考える上での基礎的データとするため,既存水路のひび割れの現状を把握し,ひび割れ特性が水路の性能へ及ぼす影響について検討した.ひび割れ調査の結果より,種類や頻度などのひび割れ特性は施工時の状況に影響を受けている可能性が考えられる.環境応力に起因するひび割れであれば,頻度に関わらず水理性能に影響はほぼ無いと考えられるが,内部鉄筋の腐食への影響までは判断できなかった。

Keyword: RC開水路, ひび割れ, 農業用水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2007

発表番号 (6-28)

Void and permeability of the porous concrete using the aggregate of small particle

Tsukioka Susumu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Ooya Saeko [Faculty of Bioresources, Mie University]

小粒径ポーラスコンクリートの空隙率と透水係数について

○月岡 存 [三重大学大学院生物資源学研究科]
大矢 紗恵子 [三重大学生物資源学部]

2種類の粒径範囲の異なる細骨材(川砂)を用いて,小粒径ポーラスコンクリートの主に空隙率と透水係数に関する実験を行った。その結果、フレッシュ時と硬化後の空隙率の関係、コンクリートの配合(単位ペースト量)と透水係数の関係、および、空隙率と透水係数の関係を示した。また、粒径の小さいものを含まない川砂を使用したほうがコンクリートの透水係数が大きいことが分かった。

Keyword: 特殊コンクリート, コンクリートの性質, 舗装
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2007

発表番号 (6-33)

RETROFITTING OF ARCHED HYDRAULIC STRUCTURES USING CFRP

Anwar A. M. [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mandula [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

CFRPを使用したアーチ形水利構造物の補強

○Anwar A. M. [鳥取大学連合農学研究科]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
満 都拉 [鳥取大学連合農学研究科]

アーチ形水利構造物では,有害環境に直接面することによる問題や老朽化のために,劣化やひび割れが起こっている。このような構造物を補強する材料としては,化学侵食や腐食に対する耐久性を有し,高強度化を行えることが望ましく,炭素繊維強化プラスチック(CFRP)がその一つとしてあげられる。そこで本研究では,CFRPで補強したアーチ形水利構造物の補強効果について検討を行った。

Keyword: Strengthening, repair, CFRP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2007

発表番号 (6-34)

Trial of Concrete Recycling System Establishment in Miyagi Prefecture

Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]
Miura Jinichi [Miyagi Prefecturl Government]
Sibuya Kenichi [Miyagi Prefecturl Government]
Sasaki Tsutomu [Miyagi Prefecturl Government]

宮城県におけるコンクリートリサイクリングシステム構築の試み

○北辻 政文 [宮城大学食産業学部]
三浦 仁一 [宮城県農林水産部]
渋谷 健一 [宮城県農林水産部]
佐々木 努 [宮城県農林水産部]

循環型社会の構築の観点から,農業土木事業においても環境負荷の少ない,いわゆるグリーン購入特定調達品目の使用が求められている。宮城県においては「コンクリート製品再生利活用促進事業促進連絡会」を設立し,県工事において発生するコンクリートガラから再生骨材を製造し,これを用いたプレキャストコンクリート製品を再び、県工事へ利用するリサイクルシステムの構築を目指すこととなった。本報では,これらの概要を報告する。

Keyword: 再生骨材, リサイクリングシステム, プレキャストコンクリート製品
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2007

発表番号 (6-35)

Properties and Reactivity of Sugarcane Bagasse Ash

Ajay Goyal [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mandula [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

サトウキビ絞りかす灰の特性と反応性

○Ajay Goyal [鳥取大学連合農学研究科]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
満 都拉 [鳥取大学連合農学研究科]

環境に優しく持続的に供給できる代替結合材の開発は,セメントの需要と消費の増加および廃棄物管理の背景から必要になっている。一方,サトウキビから糖分を取り出した後の副産物であるサトウキビの絞りかすは多量に発生することから,その処分方法を早急に検討しなければならない。そこで本研究では,サトウキビの絞りかすを灰化し,その灰の特性と反応性について検討した。

Keyword: Sugarcane bagasse, pozzolan ash, silica
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2007

発表番号 (6-36)

Evaluation of the Combined Pozzolanic Activities of Fly Ash and Blast Furnace Slag by Thermal Analysis

ASHRAF Muhammad [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Ajay Goyal [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

熱分析によるフライアッシュと高炉スラグのポゾラン活性の評価

○ASHRAF Muhammad [鳥取大学連合農学研究科]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
Ajay Goyal [鳥取大学連合農学研究科]

ポルトランドセメントに無機質混和材であるフライアッシュと微粉砕高炉スラグをさまざまな割合で混入した材料を作製し,その熱分析(示差熱分析,熱重量分析)を行うことで,ポゾラン活性を検討した。検討したのは,無機質混和材を無混入のコントロール,フライアッアシュ25%混入,フライアッシュ25%と微粉砕高炉スラグ25%混入,微粉砕高炉スラグ50%混入の4種類である。

Keyword: Thermal analysis, Pozzolanic material, Fly ash
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2007

発表番号 (6-37)

Properties and Scanning Electron Micrographs of Ashes From Oil Palm Wastes

Zakaria Hossain [Mie University, Graduate School of Bioresources]
Sakai Toshinori [Mie University, Graduate School of Bioresources]

オイルパーム廃棄物の灰の電子顕微鏡写真及び性質に関する研究

○座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]
酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]

オイルパーム廃棄物とその灰が特にマレーシアや熱帯地域で重大な環境問題の原因になっていることはよく知られている。 これらの灰は、ただ経済的な見返りを伴わずに捨てられるだけではなく、多大な資金がその処分のために使われている現状を考え、コンクリート製品への効果的な使用を研究するに至った。本論文は普通ポルトランドセメントの部分的代用としてのヤシ油燃料灰を含んだコンクリートの性能に関するポゾラン特性及び凝結時間の実験結果を示している。その結果はヤシ油燃料灰の固有の特性が重要なポゾラン特徴をもたらしたことを示した。コンクリートに対するヤシ油燃料灰の使用は凝結時間を顕著に遅らせ、夏期の工事において、ヤシ油燃料灰は適すると考えられる。

Keyword: ヤシ油燃料灰, 電子顕微鏡写真, 性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2007

発表番号 (6-38)

Study on steam curing effect for suppression of ASR

Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Masasi SUTOU [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Masasi KAKITA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]

促進養生がASR抑制に及ぼす影響に関する検討

○高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
周藤 将司 [松江工業高等専門学校]
垣田 真志 [松江工業高等専門学校]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

本研究では,促進蒸気養生による抑制効果及びガラス微粉末の混和材としての利用による抑制効果について詳細な検討を行った。結果より,廃ガラスを骨材として利用するには,初期蒸気養生にあたって,高温かつ十分な養生時間によりASR膨張抑制の傾向があることが明らかとなった。また,ガラスパウダーを混和材として使用し混入率10%以上にすることにより,ASR膨張抑制効果があることが確認できた。

Keyword: 廃ガラス, 促進養生, アルカリシリカ反応
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2007

発表番号 (6-3)

Most suitablelocation identification of a temporary pipeline at the disaster with GIS

Hayashi takuma [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]
Kobayashi Akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]
Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]

GISを用いた災害時の仮農業用パイプラインの最適路線選定手法

○林 太矩馬 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]

緊急時の仮設パイプラインを対象としてGISを用いた最適な路線選定の手法の開発を行った。加重コスト距離という概念を用いることでより効果的な路線選定を可能にした。路線の評価基準を作り出し選定された路線に適用した。その結果用いるコストにより経済性や安全性の特徴を持った路線が選定されることが分かった。

Keyword: パイプライン, 路線選定, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2007

発表番号 (6-42)

Estimate of Building Space for Greenhouse Construction at Rice Terrace

HOSOKAWA MASATOSHI [National Agricultural Research Center for Western Region]
UCHIDA HARUO [National Agricultural Research Center for Western Region]

傾斜地の小規模な面整備におけるハウスの建設可能面積

○細川 雅敏 [近畿中国四国農業研究センター]
内田 晴夫 [近畿中国四国農業研究センター]

傾斜地の未整備圃場を整備した際に、どの程度の面積のハウスが建設可能なのかを明らかにするため、まち直し整備50例を対象に、整備前・後の圃場や区画面積を調査するとともに、ハウスが建てられている不整形区画(15筆)で区画面積とハウス面積との関係について調査した。その結果、ハウス面積(yh)と整備前の圃場面積(fb)とには、yh=0.58・fbの関係があった。

Keyword: まち直し, ハウス, 不整形区画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2007

発表番号 (6-43)

Estimation of Distribution State of Irrigation Canal using GIS - For the calculation of Life Cycle Cost -

Sumita Kazuya [Graduate school of Agriculture, Kochi University ]
Shino Kazuo [Faculty of Agriculture, Kochi University ]
Matsumoto Shinsuke [Faculty of Agriculture, Kochi University ]

GISを利用した農業用水路の分布状況の把握 − ライフサイクルコストの算定に向けて −

○澄田 和矢 [高知大学大学院農学研究科]
篠 和夫 [高知大学 農学部]
松本 伸介 [高知大学 農学部]

 水路システム全体のライフサイクルコストの算出を行うためには,構造的劣化などに起因する価値の低下が軽視されがちな末端の小規模水路に対しても,資源量を把握し,どの程度のストック(価値)を有しているか確認する必要がある.そこで本研究では,GIS航空写真を活用し,高知県香長平野に存在する小規模水路の資源量を推計した.推計手法は,目標とした許容誤差内での精度を発揮しており,本手法の有用性が認められた.

Keyword: ライフサイクルコスト, 農業用水路, 推計延長
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2007

発表番号 (6-44)

Logging of bulldozer's tracks using portable GPS

SUGAI Takayuki [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
KOGA Kiyosi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
NUMAKURA Kouhei [Faculty of Agriculture, Iwate University]
WADA Syouri [Faculty of Agriculture, Iwate University]
SUDOU Hayato [Iwate Agricultural Research Center]
OHTUKI Akira [Resources Division, Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]

簡易GPSによるブルドーザーの走行軌跡記録

○菅井 貴之 [岩手大学大学院農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
沼倉 昂平 [岩手大学農学部]
和田 象理 [岩手大学農学部]
須藤 勇人 [岩手県農業研究センター]
大槻 彰 [東北農政局資源課]

傾斜地水田の圃場整備において、盛土転圧を管理するために省力的で実用的な方法が求められている。そこで簡易GPSによるブルドーザーの走行軌跡記録を行うと同時に、その軌跡から転圧回数による濃淡分布図を作成するプログラムを作製した。これによって、ブルドーザーによる転圧の状況が視覚的に確認することができた。今後始動する補正情報のシステムにより、測位精度の向上が期待される。

Keyword: 圃場整備, 管理, GPS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2007

発表番号 (6-45)

The operation of precision farming on the glass land soil formed by landform consolidation

kashiwagi junichi [hokkaido university graduate school ]
hirii tadato [hokkaido university graduate school ]
maruyama kenji []

表土扱いを省略した地形改修における局所的な土壌改良の成果と課題

○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
堀井 惟人 [北海道大学大学院農学研究院]
丸山 健次 [財団法人北海道農業開発公社]

草地において表土扱いを省略した地形改修を試みた。地形改修により土壌の空間変動が増大したために局所散布による土壌改良を実施した。土壌の変動性を軽減する結果は得られなかったが,改良に向けて土壌の性質や可変施肥機の構造上の問題点について整理した。

Keyword: 圃場整備, 土壌改良, 精密農法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2007

発表番号 (6-46)

Research on the renewal of appropriate of the windbreak in Memuro, Hokkaido

umezawa koichi [The United Graduated School of Agricultural Sciences, Iwate Univ.]
tsuji osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

北海道芽室町における耕地防風林の適正更新に関する研究

○梅澤 弘一 [岩手大学大学院連合農学研究科]
辻 修 [帯広畜産大学]

芽室町においてランダムに抽出した耕地防風林の樹高と年輪の実測を行うことにより、樹高から樹齢を推計することを試みた。その結果、両者の関係は決定係数0.66と高く樹高から樹齢を推計することは可能であることがわかった。またこの結果を用い芽室町耕地防風林適正更新図を描いた結果、耕地防風林の更新が進んでいる地区と進んでいない地区が明らかとなり、風害を最小限に抑えるための更新計画に役立つことがわかった。

Keyword: 土壌侵食, 防風林, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2007

発表番号 (6-47)

Development of a simple type rooftop greening system (1)

ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
TAKASAKI Ayumi [Environment Division, Fujisawa-shi, Kanagawa-ken]

簡易型屋上緑化システムの開発について(その1)

○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]
高崎 亜由美 [神奈川県藤沢市役所環境部 ]

一般的に、屋上緑化システムの多くは固定式で、コストが高く、維持管理に手間がかかり、その上日本式の屋根の形状などの点から一般家庭になかなか普及しないのが現状である。そのため、本研究では、屋上だけでなくベランダなどのような狭い空間に設けられる安価な材料(綿、発砲スチロールなど)を利用した簡易型かつ移動式緑化システムの開発を目指し、各種実験を行い、その有用性について調べた。

Keyword: 屋上緑化, 低コスト, 廃材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2007

発表番号 (6-48)

The effect of physico-chemical properties of artificial soils on water erosion resistance and efficient irrigation scheduling for green roofs

Moritani Shigeoki [Arid land research center, Tottori University ]
Yamamoto Tahei [Arid land research center, Tottori University ]

屋上緑化用人工土壌の理化学的特性が耐水食性及び効率的な灌漑計画に及ぼす効果

○森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

人工土壌における理化学的特性を明らかにし, 耐水食性及び効率的な灌漑計画に及ぼす効果について検討を行った. 供試土壌は4種類(KS, VS, PP, GP)の人工土壌と3種類の自然土壌である. 人工土壌はいずれも砂分が多く軽量であり, 飽和透水係数が高かった. また人工土壌は耐侵食性を有していた. 過去30年間の日降雨量を利用して補給灌漑水量および有効雨量を求めた結果, 人工土壌は自然土壌より有効雨量が多く, 補給灌漑水量が少なかった. 

Keyword: 屋上緑化, 人工土壌, 土壌の理化学的特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2007

発表番号 (6-49)

Estimation of hillslope interrill soil erosion using empirical modeling approach

ABDELBASIT Mohamed [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
ANYOJI Hisao [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]

経験式を用いた丘陵斜面インターリル土壌侵食の推定

○ABDELBASIT Mohamed [鳥取大学乾燥地研究センター]
安養寺 久男 [鳥取大学乾燥地研究センター]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]

インターリル侵食は流送土砂の重要な発生源である.本研究では,インターリル侵食による堆積物発生を,いくつかの経験モデルにより評価した.降雨実験装置を用いた侵食実験を,2種の降雨強度と3種の傾斜条件下で実施した.結果より,降雨強度と流出量,土砂量,土砂濃度の間に正の相関が見られた.また,流出量と線形降雨強度を用いた非線形回帰モデルが,インターリル侵食を最も良く表現できることが分かった.

Keyword: Empirical modeling , interrill soil erosion, rainfall simulator
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2007

発表番号 (6-50)

Rehabilitation and Conservation of Salt Affected Soil in Northeast Thailand

Shoji Kota [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Ikeda Yutaka [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Machito Mihara [ Tokyo University of Agriculture]

タイ国東北部における塩類集積土壌の修復保全に関する研究 −最適なリーチング方法に関する実証的検討−

○荘司 康太 [東京農業大学大学院]
池田 裕 [東京農業大学地域環境科学部]
三原 真智人 [東京農業大学]

Keyword: 農地保全, 土壌改良, 土壌の物理化学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2007

発表番号 (6-51)

A shot at digestive slurry and Bagasse carbide inject into Shimajiri-maji soil

CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

島尻マージ土壌におけるメタン発酵消化液やバガス炭の施用について

○陳 嫣 [独立行政法人 農村工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農村工学研究所]

本研究では,地下水の硝酸態窒素の低減対策として,サトウキビとソルガムの輪作および畜産廃棄物に由来する有機性肥料とバガス炭の農地還元による水質改善効果を検討した.その結果,バイオマス炭化物や消化液などの有機物の投入はサトウキビの生育に良好な効果を与え,さらに,硝酸態窒素の浸透流出を抑制したことが認められた.また,サトウキビやソルガムによる窒素の吸収は硝酸態窒素の流出を抑制したことを確認できた.

Keyword: バガス炭, メタン発酵消化液, 地下水水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2007

発表番号 (6-52)

Influence of Artificial Zeolite and Hydrated Lime Amendments on the Erodibility of an Acid Soil

ANDRY Henintsoa [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMAMOTO Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]

酸性土壌の受食性に及ぼす人工ゼオライトならびに消石灰の影響

○ANDRY Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

山口県産の酸性土壌に人工ゼオライトと消石灰を添加し、表面流出量と土壌流亡量の軽減効果を評価した。2週間放置した場合と、2日間断灌漑を5ヶ月継続した場合の2通りの前処理を行った。散水強度が30と60 mm h-1で土壌侵食の実験を行い、前処理による相違を比較した結果、いずれの散水強度でも長期灌漑の場合が侵食量は減少した。人工ゼオライト10%混合の方が消石灰0.5%混合よりも侵食防止効果が高かった。。

Keyword: 酸性土壌, 土壌団粒, 土壌侵食
GET PDF=07/07006-52.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2007

発表番号 (6-53)

Sediment balance evaluation of paddy fields in Ishigaki island, Okinawa

fukunaga ryuji [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
matsui hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]

現地観測に基づく水田の土砂収支-水田が赤土流出に果たす機能に関する研究(3)−

福永 隆二 [宇都宮大学大学院]
○松井 宏之 [宇都宮大学]

沖縄県での赤土流出に対し、水田は現状の土地利用を生かす緩和対策として期待されている。そこで、石垣島の水田で土砂の流入・流出を連続観測し、その収支を求めた。その結果、観測期間を通した土砂量は流出量が流入量を上回り、水田が流出源となっていることがわかった。また、期別毎では田植え前は降雨・無降雨時問わず土砂流出のソースに、無降雨時の田植え後から中干しまでの間は水管理によりシンクとして働いている。

Keyword: 赤土流出, 水田, SS負荷量
GET PDF=07/07006-53.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2007

発表番号 (6-54)

Reddish sediment control by buckwheat cultivation

Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Hara Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Yamamoto Nobuyuki [Haneji-okawa Irrigation Project Office, OGB]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Ikoma Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

ソバ栽培導入による営農的赤土流出軽減対策

○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
原 貴洋 [九州沖縄農業研究センター]
山元 伸幸 [沖縄総合事務局羽地大川農業水利事業所]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]

沖縄地方のサトウキビ畑を対象とした労力的・経済的負担を軽減する営農的赤土流出軽減対策法として,ソバ栽培導入による対策技術に着目し,本対策法の赤土流出軽減に対する有効性とその負担について調査した.本対策法による土砂流出軽減率は39%で,対策法の有効性が示唆された.また,ソバワラ生産量の増加が対策効果の向上に寄与すると推察された.本対策法の負担費用はサトウキビの粗収益の4%に相当すると試算された.

Keyword: 土壌侵食, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2007

発表番号 (6-55)

Using a geonet for controlling channel erosion on a sloping grassland

Nakao Seiji [National Institute of Livestock and Grassland Science]

傾斜草地における水みち侵食抑制のためのジオネットの利用

○中尾 誠司 [畜産草地研究所]

放牧牛によって形成される牛道では,雨水が集中しやすい.とくに排水路周辺部などの斜面下流境界部では,侵食溝の発達が顕著になる.本研究では,既に侵食溝が発達した傾斜放牧地の侵食流路に,土木資材であるジオネットを設置し,その後の侵食状況を調査した.その結果,ジオネット上流部では流送土砂の堆積が促進される.ジオネット下流部はやや侵食を受けるが,ジオネット上流部への侵食遡上が抑えられることが明らかとなった.

Keyword: 傾斜草地, 土壌侵食, ジオネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2007

発表番号 (6-56)

Effect on various length of grass buffer strips for soil,nitrogen and phosphorus

Sei Kawamura [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]
Toshiyuki Kawai [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]
Matito Mihara [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

土壌および窒素・リン成分の捕捉特性に与える植生幅の影響

○河村 征 [東京農業大学大学院]
川井 聡之 [東京農業大学大学院]
三原 真智人 [東京農業大学]

本研究では、10〜50cm間での植生幅の変化させる事により、植生帯による土壌の捕捉特性に与える影響を検討した。水質の分析と植生帯周辺の堆積土壌の全窒素・全リンを調べた結果、植生幅の増加に伴って土壌および窒素・リン成分の捕捉能も増加した。更に、窒素・リン成分に関しては、幅の増加に伴い下流側が上流側に比べて濃度が高くなることが明らかとなった。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 農地造成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2007

発表番号 (6-57)

Evatuation of cover crop in soil and water conservation

Toshiyuki Kawai [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]
Toru Sumiya [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]
Matito Mihara [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

土壌および水環境保全からみたカバークロップの評価

○川井 聡之 [東京農業大学大学院]
住谷 徹 [東京農業大学大学院]
三原 真智人 [東京農業大学]

本研究ではカバークロップを用いて土壌侵食とそれに伴う窒素の流出抑制効果について検討した。その結果、カバークロップは土壌の流出抑制には効果的であるが、窒素の流出抑制は困難であることが分かった。しかし、窒素固定により土壌に窒素成分を供給するため、裸地状態の土地と比べ土壌の窒素濃度を高い状態で維持できる事が明らかとなった。以上よりカバークロップの施用は持続的な農業形態の一環として評価できると判断した。

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 土壌改良
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2007

発表番号 (6-58)

Response analysis between precipitation and ground water level

NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
UNNO Toshiyasu [National Institute for Rural Engineering]
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
TAKAGI Keisuke [Chugoku- Shikoku Agricultural Administration Office]

破砕帯地すべり地における地下水位の降雨応答解析

○中里 裕臣 [(独)農研機構]
海野 寿康 [(独)農研機構]
井上 敬資 [(独)農研機構]
高木 圭介 [中国四国農政局]

演者らはレーダアメダスによるリアルタイム解析雨量及び短時間予測雨量を基にして,農地地すべりの安定度の変化を予測するシステム開発を行っている.このシステムの中核となる降雨−地下水位応答について四国の破砕帯地すべり地域で検討した結果,実効雨量を指標として水位変動予測が可能であるが,豪雨時には水位変動モードが異なり,これに対応する手法検討が課題となることが明らかになった.

Keyword: 地すべり, 実効雨量, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2007

発表番号 (6-59)

Case of investigation on the low-cost underdrain system at Shinkaba community,Miyagi Pref

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

宮城県新蒲地区における低コストな暗渠排水の調査例

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]

暗渠排水は圃場整備のなかでも農家の関心と整備要望が特に高い工種であるが,その普及には多大な経費がかかるため,低コストな技術の確立が緊要である。本研究では宮城県新蒲地区の低コストな暗渠排水の性能を,降雨後の暗渠排水量と土壌水の動態変化から検討した。その結果,本暗渠を従来の半分に減らしても簡易暗渠を組合せることで,8〜9割の暗渠排水量が期待でき,作土の過剰水も早期に排除されることが確認された。

Keyword: 農地の汎用化, 暗渠排水, 低コスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2007

発表番号 (6-60)

The water level management device that is low cost to manage on the paddy field water level of underground irrigation time and the normal period automatically

FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
ONODERA Tuneo [Paddy Institute Co., Ltd.]

地下灌漑時及び普通期の田面水位を自動管理する低コストな水位管理器

○藤森 新作 [農村工学研究所]
若杉 晃介 [農村工学研究所]
小野寺 恒雄 [(株)パディ研究所]

水田の畑作時の地下灌漑と水稲栽培時の普通期における水位管理を自動的に行う、低コストな水位管理を開発し、作動、性能確認試験を実施した。低圧用と高圧用の2タイプがあり、両タイプ共に給水管からの吐出流量は、1.0〜1.2/secを前提としている。低圧用は自然圧パイプラインや開水路からの取水用で、水圧0.2m〜5.0mに対応する。高圧タイプは、パイプライン地区用であり水圧4.0m〜20mに対応している。

Keyword: 水管理, 水位調節, 地下灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2007

発表番号 (6-61)

The paddy field water leak realities by Procambarus claekii and the measures technology

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]

アメリカザリガニによる水田漏水実態とその対策技術(その1)

○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

水田の水管理は営農や水資源を保全する上で重要な作業であり、漏水の発生は水管理労力の増大に加え、農薬や化学肥料の流出、掛け流し灌漑の助長による用水量の増大といった問題を引き起こす。そこで、漏水発生の一因として深刻な問題となっているアメリカザリガニを研究対象とし、現地圃場における被害実態や畦畔管理状況調査、及び水槽実験による掘削能力調査を行い、ザリガニの掘削穴に対する漏水防止技術について検討した。

Keyword: アメリカザリガニ, 水田漏水, 畦畔管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2007

発表番号 (6-62)

Pore structure and physical properties of paddy field at the Yayoi period

SASAKI CHOICHI [Hirosaki University]
OOKAWA SHINYA [Hirosaki University]
TAKEDA YOSHIHIKO [Inakadate Center for cultural heritage]
SASE TAKASI [Boreal laboratory for Phytolith research]

弥生水田土の間隙構造と物理性

○佐々木 長市 [弘前大学]
大川 晋哉 [弘前大学]
武田 嘉彦 [田舎館埋蔵文化象摂
佐瀬 隆 [北方ファイトリス研究室]

弥生水田遺跡の土(水田内と畦)を採取し、その間隙構造と物理性を調査した。その結果、水田内の作土層の間隙は、稲根の根成孔隙により形成され、かつ平面的に変動は見られなかった。鉛直方向に得られたX線影像にはヨシの根ようの根成孔隙が認められた。畦の間隙影像も、鉛直方向に水田内と同じ形態の根成孔隙が認められ、畦にも稲を植えていたことが推察された。また、作土層の影像は、代掻きを伺わせるものとなっていた。

Keyword: 弥生水田 , 間隙構造, 畦
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2007

発表番号 (6-63)

Tillage system for field drainage

Terada Daisuke [Gra. School of Agr., Hokkaido Univ.]
Soma Katsuyuki [Res. Fac. Of Agr., Hokkaido Univ.]

農地の排水不良をもたらす「耕耘管理」の改善法

◯寺田 大輔 [北海道大学大学院農学院]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究院]

北海道の畑作における慣行的な耕耘管理「プラウ反転耕起・ロータリ撹拌砕土」は、Ap層の土層分化による難透水性土層「Ap2層」の出現を通じて、畑圃場の排水不良の原因となっている。また、Ap2層の形成には、過度の砕土ならびに高水分状態での繰り返し載荷が土壌圧縮を促進する工程が関与している。畑圃場の排水不良を改善するには、耕耘管理の抜本的な見直し、すなわち「プラウ反転耕起」と「過度の砕土」の排除に加えて、高水分状態での機械踏圧の回避、マクロ間隙の再生による余剰水の速やかな排水などを組合せたトータルな対応が不可欠である。

Keyword: 耕耘管理, 排水不良, マクロ間隙
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2007

発表番号 (6-8)

Trend of Aging and Ground Classification of Buried Asbestos Cement Pipe

ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
YOKOKI Junichi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
TAKAHASHI Masakazu [Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan, Hokkaido Regional Development Bureau]

石綿セメント管の経年劣化と布設地盤の傾向

○小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]
横木 淳一 [土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]
高橋 雅一 [国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部]

かんがい用水の管水路化が早期に実施された地域では、長年の供用を経て老朽化した管水路の更新や再整備が必要となっている。一方、地中における既設管水路の劣化の実態については未だ不明な点も多く、経年劣化の形態や、漏水発生の要因を把握することは重要と考えられる。本報では、石綿セメント管を事例に、管路の経年劣化や漏水がみられた布設地盤の傾向などを述べた。

Keyword: 埋設管, 石綿セメント管, 有機質土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2007

発表番号 (7-10)

Examination of Indexes to Evaluate Flood Prevention Function of Paddies by Using Tokai Heavy Rainfall

Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya_Katsuhiko [Tokai Regional Agricultural Administration Office]
Shimizu_Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro_Kubota [National Institute for Rural Engineering]

東海豪雨にみる水田域の持つ洪水防止機能評価法の精度検証

○増本 隆夫 [農村工学研究所]
中家 加津彦 [東海農政局]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]

用排水路を含めた低平水田域の持つ洪水緩和機能の評価法については幾つかの検討が行われてきており、数理モデルにより評価する方法や流域の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法等が考案されている。ここでは、後者の方法を平成12年に発生した東海豪雨に伴う氾濫災害に適用し、その評価法の精度を検討した。その結果、洪水緩和機能の評価において、提案した推定法は、東海豪雨時の氾濫に対しても十分に整合性が認められた。

Keyword: 洪水防止機能, 土地利用変化, 東海豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2007

発表番号 (7-11)

Runoff characteristics due to discrepancy between surface and underground catchment and its modeling 

Yoshida_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Kubota_Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]

地表・地下の集水域が異なる台地小流域の流出特性とそのモデル化

○吉田 武郎 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]

鹿島台地から北浦に注ぐ小河川の特徴的な流出機構として,地表流域界(地形によって決められる集水域の境界)外からの地下水流入(以下,単に地下水流入)の存在が挙げられる。そこで,長期水収支解析および流域外の地下水流向・流速観測の結果から,その流出機構のモデル化を試みた。今後さらに精度を向上させるために,初期貯留量を合理的に推定する方法や,灌漑期の水田からの流出機構を加えたモデルの構築を行う。

Keyword: 平地湖台地, 地下水流入, 水収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2007

発表番号 (7-12)

Long-term change of apparent infiltration capacity by different cultivation on upland

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Yoshida [National Institute for Rural Engineering]
Shoichi Tanaka [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
Koji Furue [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]

畑地管理の違いによる見掛け浸入能の変化特性

○久保田 富次郎 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
田中 正一 [鹿児島県農業開発総合センター]
古江 広治 [鹿児島県農業開発総合センター]

これまで畑地帯の圃場管理が地下水涵養や洪水緩和に及ぼす影響については国内では十分に整理されていない。そこで,作物栽培やマルチ被覆の有無,耕耘方法など畑地管理の影響をみる圃場流出試験を実施して,自然降雨に対する流出応答から見掛け浸入能の算出を試み,それを指標として浸入能の変化特性を調べた.その結果,裸地圃場と比べて植生がある圃場では浸入能の低下が小さいことが認められ,裸地面の被覆の影響と考えられた.

Keyword: 浸入能, 営農管理, 地表流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2007

発表番号 (7-13)

An Analysis of Paddy Irrigation’s Contribution to Stabilized Discharge in the Upper Reaches of Gogyo-River Basin

TANAKA Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
MORITA Kouji [SANSUI Consultant INC.]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
SATOH Masayoshi [Univercity of TSUKUBA]

五行川上流域における農業用水が河川流量の変化に果たす役割の分析

○田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]
森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]
今泉 眞之 [(独)農村工学研究所]
佐藤 政良 [筑波大学]

農業用水が流域水循環の形成に果たす役割を五行川上流域において検証した。検証方法は既往の地下水位記録から連続干天期間を抽出し、その変化を図化することで行った。その結果、五行川上流域ではかんがい期には農業用水により地下水が安定的に涵養され、非かんがい期には一部鬼怒川からの伏流水も含まれるが、地下水に蓄積された農業用水が時間遅れを持って河川に還元し、河川流況安定化に貢献していることが明らかになった。

Keyword: 農業用水, 流域水循環, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2007

発表番号 (7-14)

Mathematical simulation for optimal gate operation of a main drainage canal in a flat low-lying agricultural area

Le Van Chinh [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

低平農地域の幹線水路における最適ゲート管理に関するシミュレーション

○レイ・バン・チン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]

筑後川下流低平農地域では,洪水時には速やかな雨水の排除が求められる一方,洪水後の灌漑用水の確保も必要であるため,難しい施設管理が求められている.本報告では,同地域の農地流域を対象に,連続貯水池モデルを用い,幹線排水路に設置されたチェックゲートの実際の管理操作も組み込んだ流域モデルを構築した.得られたモデルが流域内の観測水位を精度よく再現可能であることを確認するとともに,最適なゲート操作案を示した.

Keyword: 排水管理, 排水施設, 地表排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2007

発表番号 (7-15)

Development of a water circulation model considering various patterns of agricultural water use

Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]

多様な農地水利用を考慮した分布型水循環モデルの開発

○谷口 智之 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
吉田 武郎 [農村工学研究所]

農地水利用が水循環に与える影響を考慮した0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発した.本モデルでは,灌漑の有無,灌漑体系の違いによって水田水利用を分類することで,灌漑水量や作付け状況の違いを考慮した実蒸発散量,表面流量などの各種推定結果を得ることができる.本研究では,1999年から2003年のメコン河流域を対象に本モデルを適用し,その有効性と問題点を検討した.

Keyword: 農地水利用, 水田, 分布型流出モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2007

発表番号 (7-16)

Water balance analysis for Roleang Chrey Irrigation Scheme in Prek Thnot River Watershed, Cambodia

SAM CHHOM SANGHA [Tokyo Univ. of A & T]
GOTO AKIRA [Utsunomiya University]
MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]

カンボジア・プレックタノート 川流域におけるロリアンチレイ灌漑スキームのための水収支分析

○SAM CHHOM SANGHA [東京農工大学大学院連合農学研究科]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]

この論文は潅漑用水量に関する見積りについて説明します。 水のバランス式は引き出されます。 最大蒸発散は、毎月の時系列のためにFAO Penman-Monteith方法を使用することで計算されました。 蒸発散、米のバラエティー、土壌型、および潅漑された領域は、稲田で潅漑用水量を計算するのに使用されます。 この紙の結果と議論は学会に提示される予定です。

Keyword: 水収支, 灌漑用水量, カンボジア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2007

発表番号 (7-17)

Interaction between groundwater and river water in alluvial fan evaluated from environmental isotope as indicator

Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Tanaka_Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

環境同位体からみた扇状地における河川・地下水交流現象

○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]
吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

扇状地における河川n下水の交流現象を明らかにするために,3つの扇状地を流れる河川及び地下水を対象に環境同位体であるラドンを指標とした調査を行った.これにより,扇状地内帯水層への河川水の浸入,扇端部での湧水帯の分布が示された.また一方,通常地下水の涵養域と考えられる扇頂〜扇央部であっても旧河道との交差部において地下水が湧出するなど,河川と地下水の交流現象が頻繁に生じていることが明らかとなった.

Keyword: 環境同位体, 地下水, 交流現象
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2007

発表番号 (7-18)

Seepage flow analysis of Shirakawata basin in Miyakojima using pseudo-3D seepage flow model

SAKAI KAZUHITO [Univ. of the Ryukyus]
YOSHINAGA ANSHUN [Univ. of the Ryukyus]

疑似3次元モデルを用いた宮古島白川田流域の流動解析

○酒井 一人 [琉球大学]
吉永 安俊 [琉球大学]

本研究では、疑似3次元モデルをもちいて宮古島市の白川田水源流域において長期地下水流動シミュレーションを行い、疑似3次元モデルの広域流域への適用性を確認し、また粒子追跡法による物質移動解析により、広域流域での物質移動の特性を明らかにした。その結果、本モデルが長期・広域地下水解析に適用可能であり、物質移動において不飽和域での挙動を捉えることが可能であると認められた。

Keyword: 疑似3次元浸透流モデル, 有限要素法, ランダムウォーク法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2007

発表番号 (7-19)

Water cycle and water level change in Myoginohana fen, Kasumigaura

Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yoshida Koshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

霞ヶ浦 妙岐ノ鼻湿原における水位変化と水循環

○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

茨城県霞ヶ浦湖岸の妙岐ノ鼻湿原において,湿原内の水位と気象のモニタリングを行い,洪水時および乾燥時の水位変化と水循環を明らかにした.増水時の湿原内の水位上昇は主として河川・湖からの水の浸入によって引き起こされ,4回の洪水による流入量はほぼ年間の降雨量に匹敵し,洪水時の水交換量は湿原の窒素循環に大きく影響することが推察された.また,乾燥時には蒸発散量と比浸出量で水位変化が決まると考えられた.

Keyword: 湿原, 水循環, 霞ヶ浦
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2007

発表番号 (7-1)

Characteristics of Rainfall in Northeast Thailand

Higuchi_Katsuhiro []
Toda_Osamu [University of Tokyo]
Yoshida_Koshi [University of Tokyo]
Somura_Hiroaki [Shimane University]
Tanji_Hajime [National Institute for Rural Engineering]

タイ東北部の降水特性

○樋口 克宏 []
戸田 修 [東京大学大学院]
吉田 貢士 [東京大学大学院]
宗村 広昭 [島根大学大学院]
丹治 肇 [農村工学研究所]

本研究では,タイ東北部の降水量の年変動特性を議論した.タイ東北部南西部の年降水量の減少傾向の議論を補足したほか,四半期別変動をみることにより,新たにタイ東北部中央部,特にカラシンでの水源の確保の必要性を見いだした.なお,タイ東北部の年降水量・四半期別降水量はSen法により,トレンド分析をおこなった.また,対象地点には,観測期間が48年以上であるタイ東北部北部・タイ東北部中部・タイ東北部南部の16地点を選んだ.

Keyword: 年変動, タイ東北部, 降水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2007

発表番号 (7-20)

Basic research on mass balance of agriculture system load by lysimeter

Tano Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]
Maruyama Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]

ライシメータによる農業系負荷の物質収支に関する基礎的研究

○田野 信博 [石川県立大学]
丸山 利輔 [石川県立大学]

河北潟水質保全手法確立調査(北陸農政局からの受託)の基礎的研究として、ライシメータによる水稲栽培と野菜栽培試験を行い、用排水の水質分析や土壌と作物の化学定量分析(ケルダール法)から農業系汚濁負荷の発生機構と窒素を中心とした物質収支を解明した。この結果、水田、畑地とも植え付け前の土壌と比べて収穫後土壌に残留する窒素量が多く、環境汚濁型と結論された。

Keyword: 農業系負荷, ライシメータ, 物質収支
GET PDF=07/07007-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2007

発表番号 (7-21)

Monitoring of pH and EC of Rain, Stem Flow and Mountain Stream in a Forest Basin

MORIOKA Megumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
TAKIGAMI Nobuko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

森林流域での降雨,樹幹流,渓流水のpHとECの測定

○森岡 めぐみ [京都大学大学院農学研究科]
滝上 伸子 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

森林流域で林外雨,樹幹流,渓流水のpHとECの観測を行った結果から,本流域の降雨はあまり酸性化しておらず,渓流水は酸緩衝能を有すると考えられるが,樹幹流のpHは乾性沈着等の影響を受けて低い値を示しており,樹幹近傍の土壌酸性化が懸念される.また降雨量や無降雨期間との関係について考察を行い,降雨特性が林外雨と樹幹流のpH,ECに影響することを確認した.

Keyword: pH, EC, 酸性雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2007

発表番号 (7-22)

The Effect of Land Uses on some Hydrological Properties of a Tropical Ultisol,― A Case Study of Ihiagwa in Imo State of Nigeria ―

UZOMA Kingsley Chinyere [Arid Land Research Center, Tottori University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
IRSHAD Muhammed [Arid Land Research Center, Tottori University]

○UZOMA Kingsley Chinyere [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
IRSHAD Muhammed [鳥取大学乾燥地研究センター]

異なる土地利用条件で土壌水文学特性を明らかにすることは土中の水管理のために重要である。熱帯のナイジェリアに分布するウルチゾル土壌の,連作地,休閑地,大型農園という3つの土地利用形態が異なる実験サイトで,土性,透水係数,乾燥密度,有機物含量,浸潤速度などを深さ1mまで調査した。その結果,土地利用形態が異なると土壌の水文学特性は異なり,特に,有機物含量が透水性に大きく影響することを明らかにした。

Keyword: 透水性, 有機物含量, 土壌構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2007

発表番号 (7-23)

Ecosystem Modeling and Scenario Analysis of Water Quality Dynamics in an Agricultural Pond

Hour Ix [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

農業用ため池の水質動態に関する生態系モデリングとシナリオ解析

○フーア・エッ [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]

Keyword: 水質水文, 生態系, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2007

発表番号 (7-24)

Characteristics and Predictability of Dynamics of Nitrate in Groundwater on Ryukyu Limestone Area ?Case Study in Reservoir Area of Komesu Subsurface Dam, Okinawa, Japan?

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

琉球石灰岩地帯における地下水硝酸性窒素動態の特性と予測可能性 ―米須地下ダム流域を例として―

○吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

沖縄本島南部地区における水位・水質データから、琉球石灰岩分布地域では、洞くつ附近では地下水位及び硝酸性窒素濃度が短期的に激しい変動を示すが、長期的な変動傾向は洞くつが存在しない箇所と同じであることを明らかにした。また、窒素溶脱モデルを適用して硝酸性窒素濃度の変動を推算し、長期的変動について良好な結果を得た。

Keyword: 地下水, 硝酸性窒素, 琉球石灰岩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2007

発表番号 (7-25)

Applicability of Fall Cone Method to Determine the Plastic Limit of Clays

KOUMOTO Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University]
KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
HOULSBY Guy T. [Department of Engineering Science, Oxford University]

粘土の塑性限界測定におけるフォールコーン法の適用性について

○甲本 達也 [佐賀大学農学部]
近藤 文義 [佐賀大学農学部]
HOULSBY Guy T. [オックスフォード大学工業科学科]

カサグランデ法による粘土の塑性限界側定法は簡単ではあるが,試験者の手加減が影響し易く,物理的・力学的意義がはっきりしない,などの欠点が指摘されている。本論文はコーン先端角β=60°,コーン重量Q=60gのコーン及びβ=60°,Q=1500gのコーンを用いたフォールコーン試験による粘土の塑性限界測定の可能性を検討したものである。

Keyword: 粘土, 塑性限界, フォールコーン試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2007

発表番号 (7-26)

Four types of Constant Volume Direct shear Box Test on Normally Consolidated Kaolin Clay

Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]
Kawamoto Osamu [National Institute for Rural Engineering]
Yamada Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]
Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

4種類の制御方法による正規圧密カオリン粘土の定体積一面せん断試験

○古谷 保 [(独)農村工学研究所]
川本 治 [(独)農村工学研究所]
山田 康晴 [(独)農村工学研究所]
中里 裕臣 [(独)農村工学研究所]
井上 敬資 [(独)農村工学研究所]
有吉 充 [(独)農村工学研究所]

一面せん断試験機によって、垂直力載荷側の制御装置及び反力側に取り付けられたせん断面の間隙を制御するネジを利用して、垂直荷重の載荷側制御、反力側制御、両側制御による定体積試験及び無制御の擬似定体積試験を行い、定圧排水試験の結果と比較した。どの方法も結果に差が無く、周面摩擦を補正した場合には、定体積試験において、上下せん断箱の間隙0.05〜0.2 mm程度の垂直方向の変位がせん断抵抗角に与える影響は小さかった。

Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定, 農地保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2007

発表番号 (7-27)

Estimation of average shear strength parameters for slip surface based on the shear strength diagram of mudstone of the Shimajiri group, Okinawa

Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Iwasaki_Fumito [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]

強度図を活用したすべり面平均強度定数の推定

○中村 真也 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
岩崎 史人 [琉球大学大学院農学研究科]

島尻層群泥岩地域の地すべり3事例について,強度図を活用してすべり面平均強度定数を推定し,強度測定試験結果により得られたすべり面平均強度定数と比較検討した。両者のすべり面平均強度定数の差は小さく,推定した破砕ピーク強度および残留強度はすべり面において発揮される強度を的確に捉えていた。強度図は,すべり面平均強度定数c,φの推定に有効であることから,適切で合理的な防止対策のために,活用が期待できる。

Keyword: 土の静力学的性質, 強度図, すべり面平均せん断強度定数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2007

発表番号 (7-28)

Shear strength characteristics and slide mechanism of mudstone landslide, Asato, Okinawa

Kimura_Sho [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

沖縄,安里地すべりの発生機構と土質強度

○木村 匠 [琉球大学大学院農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]

沖縄の地すべり災害において特異な形態と規模であった安里地すべりについて,まず,すべり面付近土の土質強度特性を明らかにした。次に,土質強度測定試験により得られた強度定数を活用して安定解析を行い,地すべりの発生機構と土質強度の関係を検討した。「残留係数を導入した安定解析法」の結果により,地すべり発生には残留係数R=0.37の残留強度の関与が必要であることが明らかとなった。

Keyword: 土の静力学的性質, 土質強度, 安定解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2007

発表番号 (7-29)

Consideration of dynamic parameter using Cyclic Torsional Shear Test

UCHIDA KAZUNORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
KEI NAKAGAWA [Faculty of Agriculture, Kobe University]

繰返しねじりせん断試験による動的パラメータの検討

内田 一徳 [神戸大学農学部]
○中川 慶 [神戸大学農学部]

本研究室では,耐震性に優れたため池洪水吐の検討をするため,霞ヶ浦砂で模型地盤を作製し,振動台実験を行った.そこで本研究は,有限要素法で動的解析する際に必要な振動台実験での地盤の物性値を明らかにすることを目的とし,静的ねじりせん断試験,繰返しねじりせん断試験を行い検討した.

Keyword: 中空ねじりせん断試験, 繰返し試験, 霞ヶ浦砂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2007

発表番号 (7-2)

Periodic Variability of Precipitation Characteristics along the Sea of Japan Coastal Region

Kubota Haruka [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Andrew C Whitaker [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Sugiyama Hironobu [Japan International Cooperation Agency, Tsukuba International Center]

日本海沿岸域における降水量特性の周期変動

○久保田 晴香 [新潟大学農学部]
アンドリュ ウィタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]
杉山 博信 [国際協力機構 筑波国際センター]

CD-ROMに収録されている日降水量データ(1903〜2004年)を用いて、日本海沿岸域に位置する6地点における降水量特性の周期特性を統計的に評価してみた。得られた主な結果は、秋田と山形での年降水量には、20年ほどの卓越した周期成分が存在すること、寒候期降水量の周期変動には、気候区分ごとに卓越した周期成分が存在していること、さらに各地点における年降水量には10年以上の周期成分が顕著であること等が分かった。

Keyword: 降水量特性, 周期変動, 水文統計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2007

発表番号 (7-34)

Studies on Seepage of Front Core Type Dam by Hele-Shaw Model(3)

kadono miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki Univ.]
igarashi yuuya [Graduate School of Agriculture and Life Science,Hirosaki Univ.]
gotou youhei [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki Univ.]
kon yasuharu [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki Univ.]

ヘルショーモデルによる傾斜遮水ゾーン型フィルダムの浸潤線について(3)

角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
○五十嵐 悠也 [弘前大学農学生命研究科]
後藤 陽平 [弘前大学農学生命科学部]
今 康治 [弘前大学農学生命科学部]

本報告では土層の透水係数に異方性がある問題例として傾斜遮水ゾーン型フィルダムのコア部に亀裂が生じた場合のヘルショー実験を行った。コア部を表現する資材に空間率が同じで穿孔径の異なる3Caseの丸穴アルミ板を用意した。この結果空間率が同じでも穿孔径が小さくなるに従いコア下面で浸潤線の現れる位置が収束することなどが分かった。これは粘性液を必要とするヘルショー模型の特徴と思われる。

Keyword: ヘルショーモデル, 傾斜遮水ゾーン型フィルダム, 亀裂
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.916-917 , 2007

発表番号 (7-38)

Investigation of strength control in cement-stabilization in muddy soil accompanied with changes of water content and grading

Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Gonoi Jyun [Fujita Corporation]
Sakamaki Katsuyuki []

含水比と粒度が変化する底泥土の砕・転圧土の現場実証試験

○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]
福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]
谷  茂 [(独)農村工学研究所]
五ノ井 淳 [(株)フジタ 土木本部 ]
酒巻 克之 []

底泥土の粒度分布が堆積場所により異なることが予想されるフィルダムの改修を前提とした室内試験により底泥土の固化処理強度に及ぼす含水比と粒度の影響を調べ,これらを考慮した強度管理法を提案してきた.本稿では,実際の池に堆積した含水比と粒度が変化する底泥土を用いて実施工レベルの固化処理試験を実施し、提案した含水比と粒度を考慮した強度管理法の適用性を確認した結果について報告するものである。

Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2007

発表番号 (7-39)

Overburden pressure behavior of conduit under small earth dam embankment

Fukushima Shinji [土木本部土木技術統括部]
Tani Shigeru [企画管理部防災研究調整役]
Kitajima Akira [技術センター土木研究部]
Gonoi Jyun [土木本部土木技術統括部]

ため池堤体改修における底樋上・pする土圧挙動の計測

○福島 伸二 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]
北島 明 [(株)フジタ]
五ノ井 淳 [(株)フジタ]

老朽化したため池の堤体改修では堤体内に設置された底樋も改築されることが多く,既設堤体を逆台形状に掘削して既設底樋の撤去と底樋を新設してから,掘削部の埋戻しをするのが一般的である。底樋のような剛な構造物が堤体内にあると,その周辺は堤体と底樋の剛性の差に起因した複雑な土圧挙動を示し,底樋上には土柱質量に相当する土被り圧以上の土圧が集中し,底樋下の基礎地盤に想定以上の荷重が作用する。そこで,本稿では底樋に作用する土圧の正確な評価のために,堤体改修中のため池において底樋の上・pする土圧の測定を行った結果を報告する。

Keyword: ため池, 底樋, 土圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2007

発表番号 (7-3)

Long-term Change in Temporal Concentration of Daily Rainfall

Chikamori_Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai_Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Yoneyama Kosuke [Ehime Prefectural Government]

日降水量の時間的集中度の経年変化

○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
米山 幸佑 [愛媛県]

全国44地点における104年間の日降水量データを対象に,日降水量のエントロピーを計算し,日降水量の時期的集中傾向の経年変化を調べた。その結果,全対象地点において 1980 年以降,日降水量が時期的に集中して発生する傾向が強くなることが分かった。また,日降水量の平均値と変動係数について同様の検討を行った結果,変動係数は経年的に大きくなる傾向が示されたが,平均値には目立った変動は見られなかった。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, エントロピー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2007

発表番号 (7-44)

Quantitative Consideration on One Dimensional Compression Characteristic of Aluminum and Expanded Styrene Rods Stacks

kimata takashi [Osaka Prefecture University]
shimada kazuhisa [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

アルミ棒と発泡スチレン棒による積層体の一次元圧縮特性に関する定量的考察

木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
○島田 和久 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

本研究では、アルミ棒と発泡スチレン棒を用いた積層体の一次元圧縮試験を行い、画像解析により変形性粒子を含む混合土の圧縮特性を検討した。その結果、発泡スチレン棒に起因する圧縮成分が定量的に把握でき、さらにその圧縮成分の一つである変形性粒子の変形に起因する更なる骨格変形による体積変化には、粒子間の相対移動を伴わない成分と粒子間の相対移動を伴う成分とに分類されることがわかった。

Keyword: 圧縮特性, 積層体, 変形性粒子
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.936-937 , 2007

発表番号 (7-48)

Vertical Loading Test for Pile with Multi - Stepped Two Diameters

SHODA DAISUKE [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
UCHIDA KAZUNORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
NADAMOTO YUTA [Faculty of Agriculture, Kobe University]

部分拡幅杭の鉛直載荷実験

正田 大輔  [神戸大学大学院 自然科学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学部]
河端 俊典 [神戸大学農学部]
○灘本 優太 [神戸大学農学部]

本報では,部分拡幅杭を用いた鉛直載荷実験を行い,杭に作用する土圧などについて検討を行った結果,以下の結論を得た.(1) 全支持力について,いずれの部分拡幅杭も直杭より大きな支持力を発揮し,部分拡幅杭の凹部長さが長い杭が,最も大きな支持力を発揮する. (2) 拡大部支持力について,凹部長さが短い杭の方がせん断特性の影響を強く受け,凹部長さの違いにより支持機構が異なる.

Keyword: 支持力, 土圧, 杭
GET PDF=07/07007-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2007

発表番号 (7-49)

Inclined Loading Test for Pile with Multi - Stepped Two Diameters

SHODA DAISUKE [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
UCHIDA KAZUNORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
NADAMOTO YUTA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
SHIGENAKA AYUMI [Faculty of Agriculture, Kobe University]

部分拡幅杭の傾斜載荷実験

正田 大輔  [神戸大学大学院 自然科学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学部]
河端 俊典 [神戸大学農学部]
灘本 優太 [神戸大学農学部]
○重中 亜由美 [神戸大学農学部]

Keyword: 支持力, 土圧, 杭
GET PDF=07/07007-49.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2007

発表番号 (7-4)

Heat Budget Analysis of Lake Ikeda from 1981 to 2005

ITO Yuji [United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

池田湖の1981年から2005年の熱収支解析

○伊藤 祐二 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]

本研究では,熱収支解析モデルを用いて1981年から2005年にわたる25年間の池田湖の熱収支解析を行った.湖水温の計算値は鉛直水温の実測値と概ね一致し,潜熱量の計算値はBowen比法およびPriestley-Taylor法の結果と概ね一致した.解析によれば,潜熱量は4月に最小となり10月に最大となる.また水深の深い池田湖では,熱収支の季節変化は主に水温と気温の季節的な変動特性によって特徴づけられる.

Keyword: 湖, 熱収支, 気象環境
GET PDF=07/07007-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.948-949 , 2007

発表番号 (7-54)

The behavior of collapse slope which arose in the Cyuetu earthquake and Farmland maintenance by the drainage promotion.

NAGUMO JYUNICHI [Niigata Prefecture Nagaoka Regional Promotion Bureau Agriclture and Forestry Promotion Department]
MATSUO KATUNORI [Niigata Prefecture Nagaoka Regional Promotion Bureau Agriclture and Forestry Promotion Department]
KAZAMA JYUJIRO [Niigata Prefecture Nagaoka Regional Promotion Bureau Agriclture and Forestry Promotion Department]
NAKANO TOSHIRO [Niigata Prefecture Nagaoka Regional Promotion Bureau Agriclture and Forestry Promotion Department]

中越地震で発生した崩壊斜面の挙動と排水促進による農地保全

南雲 順一 [新潟県長岡地域振興局農林振興部]
松尾 勝則 [新潟県長岡地域振興局農林振興部]
○風間 十二朗 [新潟県長岡地域振興局農林振興部]
中野 俊郎 [新潟大学自然科学系農学部]

Keyword: 気象災害, 斜面安定・土圧・支持力,
GET PDF=07/07007-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.956-957 , 2007

発表番号 (7-58)

Reliability analysis of irrigation tank embankment for earthquakes by finite element method

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Matsuura Ken [Okayama University]

有限要素法によるため池堤体の地震時信頼性解析

○西村 伸一 [岡山大学]
松浦 健 [岡山大学]

本報告では,有限要素法を利用したため池堤体の信頼性設計を行う.具体的には,ため池の改修(前刃金工法)を例とし,地震時の改修効果について検討している.この課題に関して,有限要素法にモンテカルロ法を適用した方法を用いており,これまでは,非連成解法を用いてきた.この方法は,非排水・排水状態の別を厳密に規定できないため,曖昧さを生じる.従って,今回は,水・土連成解法を適用している.

Keyword: 信頼性解析, ため池, 有限要素法
GET PDF=07/07007-58.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.958-959 , 2007

発表番号 (7-59)

Drained shear strength characteristics of Shimajiri mudstone

Komiya Yasuaki [University of the Ryukyus]
Setouchi Hideki [University of the Ryukyus]
Hayashi Satoru [University of the Ryukyus]

島尻層泥岩の排水剪断特性

小宮 康明 [琉球大学]
瀬戸内 秀規 [琉球大学]
○林 諭 [琉球大学]

島尻層泥岩について0.1〜10MPaの広範囲な圧密圧力にわたって等方圧密排水剪断特性を調べた。圧密降伏応力7.8MPaより小さい圧密圧力4.9MPaを境に変形はひずみ軟化挙動からひずみ硬化挙動に転じ、これ以下では圧密圧力の増加とともに弾性降伏応力と排水剪断強度は増加するが、これ以上では圧密圧力の増加とともに降伏応力は低下した。また、破壊抱絡線は曲線を呈し、4.9MPa以下では非排水剪断と排水剪断の破壊抱絡線は一致したが、これ以上では違いがみられた。

Keyword: 島尻層泥岩, 排水剪断, 弾性変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2007

発表番号 (7-5)

Study of catchment information from high resolution satellite imgery for hydrological prediction

Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
Suzuki Kenji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Onishi Takeo [Research Institute for Humanity and Nature]
Tasumi Masahiro [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]

水文予測のための高解像度衛星画像からの流域情報に関する研究

○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
鈴木 研二 [国際農林水産業研究センター]
大西 健夫 [総合地球環境学研究所]
多炭 雅博 [宮崎大学農学部]

本研究では大阪府と京都府を事例に,流域情報の抽出をQuickBirdを用いた目視判読のみで試みた.その結果,大阪府岸和田市ではため池と水路の判読と,これらを利用したため池集水域を特定できることを示した.京都市左京区では傾斜地水田の形状から斜面の推定と,陰影を利用した背後流域や河道網を推定できることを確認した.これらの結果は未観測地域の水文量予測に資する有益な情報を与えうることが示唆された.

Keyword: リモートセンシング, 流域, PUB
GET PDF=07/07007-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2007

発表番号 (7-6)

Relevance of LAI and Spectral Reflectance and Transpiration of an Oak

SHIN Yonghee [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

樫のLAIと分光反射特性及び蒸散量の関連性について

○申 龍熙 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

本研究では、植生に関する情報の中植生の分布量を定量的に評価する葉面積指数(LAI)の測定方法を検討し、LAIと植生の分光反射特性及び蒸散量の関連性について実験的に検討した。検討の結果、植生指数NDVI、SR及びNVIとLAIとの間には高い相関性が見られた。特に、SR及びNVIはLAIの増加に伴い線形的に増大する傾向が見られた。一方、LAIと茎内流測定法による蒸散量との間に密接な関連性が存在した。

Keyword: 葉面積指数(LAI), 分光反射, 蒸散量
GET PDF=07/07007-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2007

発表番号 (7-7)

Difference in the rain runoff and the snowmelt runoff judged from the parameters of the storage routing model

SATO ERIKO [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KUDO SYUICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KURASHIMA EIICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]

貯留関数法からみた降雨および融雪流出の比較

○佐藤 江里子 [岩手大学農学部]
工藤 修一 [岩手大学農学部]
倉島 栄一 [岩手大学農学部]

Keyword: 融雪浸透, 貯留関数法,
GET PDF=07/07007-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2007

発表番号 (7-8)

Evaluation of flood mitigation function of forest basin in terms of the leveling time theory

SETO Shota [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

平均化時間を用いた森林の洪水緩和機能の評価

○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

著者らは,森林の洪水緩和機能評価の指標として平均化時間理論を提案し,その導入を試みた.平均化時間と流域内平均降雨強度の関係には角屋・福島式にみられる相関がみられ,その降雨−流出応答関係を十分に示すことがわかった.また,流出係数が平均値で0.17であり,花崗岩地質である本流域の特徴を示す結果となった.

Keyword: 平均化時間, 洪水到達時間, 流出係数
GET PDF=07/07007-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2007

発表番号 (7-9)

The special quality of the flood peak reduction by irrigation ponds group in Mukunashi-gawa Basin

YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]

椋梨川流域におけるため池群の洪水ピーク軽減効果の特性

○吉迫 宏 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

広島県下を流れる椋梨川・椋梨ダム上流域を対象に、ため池群による下流河川の洪水ピーク軽減効果の特性をシミュレーションにより検討した。下流河川に対する満水時のピーク流量軽減効果は小さいこと、中央集中型降雨に対しては空き容量の存在によって効果が発揮されること、また後方集中型降雨では降雨ピーク直前にため池の水位を低下させることで中央集中型降雨の場合と同様の効果が期待できると考えられることを明らかにした。

Keyword: 洪水流出, ため池, シミュレーション
GET PDF=07/07007-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.986-987 , 2007

発表番号 (P-10)

Elasto-Plastic Fine Elemnt Method Analysis of Buried Pipe

MUHTAR Sader [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATO Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

埋設管を有する地盤の弾塑性有限要素解析 -弾塑性有限要素法プログラムの開発-

○ムフタル・サディール [東京農工大学大学院]
加藤 誠 [東京農工大学大学院]

農地地盤の表面に荷重の作用によって発生する埋設管の力学挙動を把握することは非常に重要である。埋設管の変形問題および安定性についての研究は多数の報告がある。本研究では、既往の研究の続きとして埋設管を有する地盤の弾塑性有限要素法解析プログラムを開発し、荷重に対する荷重と地盤沈下量の関係に加え、各荷重段階での地盤及び埋設管の変形と応力分布、荷重の増加に伴う地盤内の破壊領域の進展状況等を調べた。

Keyword: 弾塑性有限要素法, 多層地盤, 埋設パイプ
GET PDF=07/07P00-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.988-989 , 2007

発表番号 (P-11)

Teaching Method and Faculty Development on the Experiment of Construction Materials over a Quarter of a Century

Hosokawa Yoshiharu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

環境マテリアル工学(土木材料学)実験の指導法とその教育改善−四半世紀にわたる教育実践から−

○細川吉晴 [北里大学獣医学部]

環境マテリアル工学(土木材料学)の実験では,各種構造物建設に利用されるマテリアルの諸性質を理解させる必要がある。この指導については,試行錯誤しながら四半世紀にわたり教育実践してきた。ここでは,本実験の指導法とその教育改善の取り組みについて報告する。

Keyword: 環境マテリアル工学実験, 指導法, 教育改善
GET PDF=07/07P00-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.994-995 , 2007

発表番号 (P-14)

Paddy Yield grown by System of Rice Intensification Method and Its Unevenness

YAMAJI_EIJI [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
SATO_SHUICHI [Overseas Consulting Administration, Nippon Koei Co., Ltd.]

SRI稲作の収量と不均一性

○山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]
佐藤 周一 [日本工営蟶飮拈C外事業本部]

SRI稲作は世界各国で実践され、インドネシアでは982haで実施・拡大中である。本方式の特徴は、出芽後1週間程度の乳苗を、30cm程度の広い間隔で、一本植えし、栄養成長期に湛水せず間断灌漑を行う、というものである。この方法によって、種籾と灌漑用水とが大幅に削減できると同時に、高収量が達成される。スラベシ島での調査の結果、高収量は確認されたものの、圃場内のばらつきが大きいことが明らかとなった。

Keyword: SRI, 乳苗移植, 間断灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.998-999 , 2007

発表番号 (P-16)

Estimation of Upward Soil Water Flux and Evapotranspiration in Oriental Pickling Melon Greenhouse.

MIURA_Takeshi [Okayama university]
HIRANO_Emi [Okayama university]
MORIMOTO_Yuji [Okayama university]
MOROIZUMI_Toshitugu [Okayama university]

白瓜ビニールハウス内の上向き補給水量と蒸発散量の推定

○三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
平野 絵美 [岡山大学大学院環境学研究科]
森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

白瓜が栽培されているビニールハウスにおいて微気象,土壌水分量,潅水量の測定を実施し,根域への上向き補給水量をvan Genuchtenモデルを用いて,蒸発散量は根域の水収支式から算出した。2005年は上向き補給水量が117mm,蒸発散量は330mm,2006年ではそれぞれ13mm,186mmとなった。ペンマン蒸発散位に対する比は0.88,0.66とほぼ妥当な結果が得られた。

Keyword: 施設畑用水量, 蒸発散量, 上向き補給水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1002-1003 , 2007

発表番号 (P-18)

Change of peak runoff coefficient resulting from mulching at a citrus orchard

Shimazaki_Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Fukumoto_Masato [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Yoshimura_Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Kusaba_Shinnosuke [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Hoshi_Norihiro [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]

カンキツ園におけるマルチ敷設によるピーク流出係数の変化

○島崎 昌彦 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
福本 昌人 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
吉村 亜希子 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
草塲 新之助 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
星 典宏 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]

カンキツ園におけるマルチ栽培の普及が拡大している。マルチ栽培の安全な導入には,表面流出の増大に対する適切な評価と対策が必要である。本報では,傾斜地のウンシュウミカン園の一圃場において,マルチを全面に敷設したときのピーク流出係数の変化を,現地測定データより評価した。その結果,ピーク流出係数は,マルチ敷設により約3.5倍に増加した。

Keyword: ピーク流出係数, マルチ, 果樹園
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.968-969 , 2007

発表番号 (P-1)

Agriculture and Forestry Disaster Due to The Tornado caused by Typhoon No.13 in Nobeoka City,2006

YAMAMURA Yoshihiro [Miyazaki University Faculty of Agriculture]

2006年台風13号に伴う延岡竜巻による農林被害

○山村 善洋 [宮崎大学農学部]

2006年9月17日台風13号に伴って宮崎県延岡市で発生した竜巻被害について報告する。藤田哲也博士の竜巻発生理論を参考に延岡竜巻被害の実態・特徴を,特に農林業(作物=稲,樹木)の観点から調査した。また延岡市の過去の竜巻被害を調査・分析した。その結果,延岡竜巻が農林被害を含め典型的なSuction Vortexによる竜巻被害であることを確認できた。市街地を通過した竜巻であるため被害は人的にも物的にも広範yぶ。

Keyword: 気象災害, 竜巻, 藤田哲也理論
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1008-1009 , 2007

発表番号 (P-21)

Runoff and Sediment Loss from Bare Soil under Application of Composted Cattle Manure

ONISHI Taisuke [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATO Makoto [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]

牛糞コンポスト施用を行なった傾斜裸地の受食性変化

○大西 泰介 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

牛糞コンポスト施用の傾斜裸地における受食性変化を調べるため、異なる方法(無施用、20、40t/ha鋤き込み施用、20t/ha表面施用)によりコンポスト施用を行なった野外侵食試験枠からの表面流去水量、侵食量変化を1年間観測した。コンポスト施用区からの表面流去水、侵食各量は無施用区に比べ抑制された。これら流出抑制は、観測終了時における耐水性団粒分析結果より表層団粒構造の保持が寄与したものと考えられた

Keyword: 土壌保全, 受食性, 牛糞コンポスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1014-1015 , 2007

発表番号 (P-24)

Calculations of Working Hours for Environmental Symbiotic Life

SAITOH Masaki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

人間と環境との共生を成立させるための労働時間の試算

○斉藤 正貴 [東京農業大学大学院農学研究科]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]

人間と環境との共生を成立させるための計画及び評価方法を提案した。成人男性一人の栄養バランスを考慮して、必要となる農地面積を求めた上で、統計資料を用いて最も人力のみに近いと判断される農作業時間を抽出して合計労働時間を求めた。千葉県の環境条件下では、信頼度50%収量において成人男性一人の生存に必要な農地面積は1,440m2、年間労働時間は789時間となり、無理のない労働時間となった。

Keyword: 人間, 環境共生, 労働時間
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1018-1019 , 2007

発表番号 (P-26)

Characterizing Hydrological Processes in Vadose Zone by Direct Infiltration Water Sampling.

Sunao Takada [Shimane University]
Yasushi Mori [Shimane University]
Naoko Higashi [Kyushu University]
Hiroaki Somura [Shimane University]
Ikuo Takeda [Shimane University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University ]

土壌浸透水直接採取による流域水物質循環の解明

高田 直 [島根大学]
○森 也寸志 [島根大学]
東 直子 [九州大学]
宗村 広昭 [島根大学]
武田 育郎 [島根大学]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

山林の粗放化の影響を調べるため,ある程度管理された斜面と粗放的な管理しかされてない二つの隣接する斜面において,グラスファイバーの毛管力を利用した土壌浸透水直接採取装置を開発し,水質形成過程を比較・検討した.粗放管理の斜面では浸透が弱く,流出端で計測された負荷量の違いを浸透水データから推測できた.また,溶存態イオンの濃度から粗放管理の斜面では土壌の緩衝能が機能していないことが推察された.

Keyword: 土壌浸透水, 水文循環, 人工林
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1022-1023 , 2007

発表番号 (P-28)

The Long‐term Discharge Tendency of Nitrogen Load from Unlined Storage Ponds

HATTORI _YUTA [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO_TASUKU [College of Agriculture IBARAKI University]
KORODA_HISAO [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE_HIDEO [College of Agriculture IBARAKI University]

素掘り貯留池からの窒素負荷の長期的な流出傾向

○服部 雄太 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

素掘り貯留池からの窒素負荷の影響を調べるため、素掘り貯留池が行われていた地域の1992年、2002年、2006年の水質と流量,土地利用データを用いて年間発生負荷量と年間排出負荷量を求めた。そして、この対象地域を家畜ふん尿の処理形態の違いより3つの小集水域にわけて考察した。その結果、素掘り貯留池をやめて14年間経った今でも年間約100kgの窒素負荷の排出が起こっていることがわかった。

Keyword: ふん尿処理, 排出率, 土壌蓄積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1028-1029 , 2007

発表番号 (P-31)

Reduction Effect of Load Runoff from the Paddy Field by Using Weir on the Drainage

HIGASHIOKA Hidetaka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
YAMAMOTO Arata [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

排水路の堰上げによる水田からの流出負荷削減効果

○東岡 秀高 [京都大学大学院農学研究科]
山本 新 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

滋賀県近江八幡市の水田試験地において,水田排水路の堰上げによる水田からの流出負荷の削減効果について検証した.堰上げによって,圃場内の水の滞留時間の増加,および中干し期までにおける浸透量抑制の可能性が示唆された.また,還元反応の促進によって硝酸態窒素負荷の削減も認められた.一方で,用水量においては,水管理による影響が大きく,堰上げによる用水削減効果は確認されなかった.

Keyword: 堰上げ, 滞留時間, 浸透量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1030-1031 , 2007

発表番号 (P-32)

Estimation of Annual Load Volume of Nutrient Salts with Suspended Solid in Middle Reaches Basin of Sakura River

Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Sasaki Yuka [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Nakajima Yasuhiro [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]

桜川中流域における懸濁物質を含む栄養塩の年間負荷推定量

○坂西 研二 [農業環境技術研究所]
佐々木 由佳 [山形大学農学部]
神田 健一 [農業環境技術研究所]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]

桜川中流域において,水位計を用いて年間の流量値を,SS濃度値と固定式濁度計値の相関から年間のSS流出量、SS値とリンの相関からリンの年間流出量、窒素と流量関係から年間の窒素流出量を推定した。濁度計の値は,30分毎に記録されているので,その値をSSに変換すれば,欠測なく年間の値が得られる。2004年1月〜12月までの雨量,流出量,SS,T-P,T-Nの総負荷量は,各々1429mm, 788mm, 20730ton, 277.5ton, 22.1tonであった。

Keyword: 水質調査, 懸濁物質, リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1038-1039 , 2007

発表番号 (P-36)

The investigation of live inhabiting in the concrete waterway in the Hiikawa river coastal area

Fukada Mistuo [Faculty of Agricultural, Yamaguchi University]
Kimura Kazumasa []
Miyajima Hiromi []

○深田 三夫 [山口大学農学部]
木村 和正 [斐伊川沿岸農業水利事業所]
宮島 廣美 [斐伊川沿岸農業水利事業所]

斐伊川沿岸地区農業用水再編事業は,農業用水が持つ生態系保全などの地域用水機能の増進を図ることが目的の一つである.この地域は水田,用排水路に生息する生き物も多様であるが調査記録は少ない.既設の農業用水路において生き物調査を行った.用水路は流速が大きく底質がたまりにくいこと,非灌漑期は水が存在しないことなど,生息場所として好ましい環境ではないが水路に沈砂池などを設けることにより環境改善が見込まれる.

Keyword: 農業用水路, 生き物調査, 粒度分布
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1042-1043 , 2007

発表番号 (P-38)

Renewal of Water Management System using Information Technology in Mie Canal 

Taguchi Tomohiro [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]
Oikawa Takuji [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]

三重用水のITを活用した水管理システム更新

○田口 智浩 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]
及川 拓治 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]

三重用水では、施設を監視制御するための通信網を平成15,16年度に更新したのに伴い、インターネットなどで利用されている通信規格TCP/IPを利用できるインフラ整備を完了してIP電話やネットワークカメラを導入し、引き続き平成17,18年度に水管理制御処理設備の更新を行った。設備更新に伴い管理上の懸案事項を整理しIT技術により改善を行った水管理システムについて報告する。

Keyword: IT, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1048-1049 , 2007

発表番号 (P-41)

Monitaring of Field Ecological Information by Balloon Observation System

Kaneishi Atsushi [Graduate School of Agriculture, Yamaguchi University]
Yamamoto Haruhiko [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]
Tsuchiya Yasushi [Graduate School of Agriculture, Yamaguchi University]
Iwaya Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]
Harada Yoko [Graduate School of Agriculture, Yamaguchi University]

気球空撮システムによるフィールド生態情報のモニタリング

○兼石 篤志 [山口大学大学院農学研究科]
山本 晴彦 [山口大学農学部]
土谷 安司 [山口大学大学院農学研究科]
岩谷 潔 [山口大学農学部]
原田 陽子 [山口大学大学院農学研究科]

水田及び土地利用型農業が持つ多面的機能の評価を行うためには、農作物のバイオマス量、窒素濃度、活性度等のフィールド生態情報の把握が重要である。本研究では、コンパクトカメラ用の11m3の気球を用いたシステムと、一眼レフカメラ、熱赤外画像装置が搭載可能な21m3の気球を用いた気球空撮システムを開発した。本システムにより、水田内の正規化植生指数(NDVI)を高い解像度で推定できることを明らかにした。

Keyword: リモートセンシング, 農地環境,
GET PDF=07/07P00-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.978-979 , 2007

発表番号 (P-6)

Development of undisturbed soil core sampler for solute transport experiment

INOUE Mitshiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
TORIDE Nobuo [Faculty of Biosources, Mie University]
YAMAMOTO Sadahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University ]

溶質移動実験のための不撹乱土壌採取器の開発

○井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]
山本 定博 [鳥取大学農学部]

不撹乱土壌を採取して,土壌中の溶質移動特性として,分散係数,分散長などの平均間隙流速や体積含水率との依存性を調べることは,農地や林地の溶質移動を把握するために必要である。また,根圏から下方への浸透水量と水質を測定するライシメータに,不撹乱土壌カラムが有益である。ここでは,圧入式と自重落下式の不撹乱土壌採取器の開発と,サンプリング時の問題と対策について言及した。

Keyword: 不撹乱土壌, 浸透, 乾燥密度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.980-981 , 2007

発表番号 (P-7)

Sorption and fixation of radiocesium in agricultural soils

Ishikawa Nao [National Institute of Radiological Sciences]
Uchida Shigeo [National Institute of Radiological Sciences]
Tagami Keiko [National Institute of Radiological Sciences]

放射性セシウムの農耕地土壌への収着・固定能について

○石川 奈緒 [放射線医学総合研究所]
内田 滋夫 [放射線医学総合研究所]
田上 恵子 [放射線医学総合研究所]

セシウム(Cs)の放射性同位体であるCs-135,Cs-137は,放射性廃棄物の処理・処分に伴い今後環境中に放出される可能性がある。環境中においてこれら核種が農耕地から作物へ,さらに作物から人体へと移行する経路が考えられるため,土壌中でのCsの挙動を解明する必要がある。本研究では,農耕地土壌へのCsの収着・固定能についてバッチ収着実験と逐次抽出実験を行い,さらに土壌特性との関係についても検討した。

Keyword: 放射性セシウム, 収着・固定, イライト
GET PDF=07/07P00-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.982-983 , 2007

発表番号 (P-8)

Analysis of Polyelectrolyte Adsorbed layer on Colloidal Particle by Soft Particle Electrophoresis Theory

Aoki Kenji [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]
Kusaka Yasuyuki [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]

コロイド粒子表面における高分子電解質吸着層の電気泳動移動度による解析

○青木 謙治 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
日下 靖之 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]

高分子電解質(PE)によるコロイド粒子の凝集において,コロイド粒子の電気泳動移動度を測定し,Ohshimaの式を適用してPE吸着層のZNと1/λを求め,PE吸着層を検討した.その結果,溶液が高イオン強度ではZNと1/λがPE濃度によらずほぼ同じ値となり,PE吸着は動的過程に依存しないこと,PE分子量が大きい場合の方がZNは小さい値,1/λは大きい値となり,厚い吸着層になることが示唆された.

Keyword: 高分子電解質, PSL粒子, 電気泳動移動度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.984-985 , 2007

発表番号 (P-9)

Sampling of percolating Water on a Dune Field Using a Container Wick Sampler-Long Term Test on a Bare Sand Dune Field-

KOZAKI SATOKO [Graduate School of Agriculture,Tottori University]
INOSAKO KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
HIRONO KENTA [JA Kyousairen Shimane]
INOUE MITSUHIRO [Arid Land Research Center,Tottori University]
TAKUMA KATSUTOSHI [Faculty of Agriculture, Tottori University]

コンテナウィックサンプラーによる砂丘畑降下浸透水の採取―裸地圃場における長期運用試験―

○古崎 智子 [鳥取大学大学院農学研究科]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
広野 健太 [JA共済連島根]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

砂丘畑における肥料成分の溶脱量を定量化するためには,降下浸透水を直接採取し測定する必要がある.そこで,本研究では,比較的安価なコンテナウィックサンプラー(CWS)に着目し,裸地圃場における長期測定から,その採取性能の評価を行った.その結果,CWSは過剰採取する傾向が見られるが,降雨が高頻度で発生する場合には,鋭敏に反応しリアルタイムでの採水が可能であることが明らかとなった.

Keyword: 地下水, 水分移動, 保水性
GET PDF=07/07P00-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2007

発表番号 (企-10-2)

Water purification and carbon balance through Corbicula Japonica

Yamaguchi Keiko [Shimane University]
Fujioka Katsuki [Shimane University]
Aizaki Morihiro [Shimane University]

汽水域二枚貝ヤマトシジミによる水質浄化と炭素バランス

○山口 啓子 [島根大学]
藤岡 克己 [島根大学]
相崎 守弘 [島根大学]

ヤマトシジが物質循環と水質浄化に果たす役割について,季節を通じて評価するため,人工湿地を用いた長期飼育実験を行った.その結果、軟体部の生産は季節変化が大きく、夏季には生産量が負になること、懸濁有機炭素の除去効果は5月から6月に高く,水中の有機物濃度が高い時期ほどシジミのろ過による水質浄化の効果が発揮されるということ、ヤマトシジミが優占することにより,系全体としてはCO2の吸収に働くことがわかった.

Keyword: ヤマトシジミ, 炭素収支, 水質浄化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2007

発表番号 (企-11-2)

A hydrological evaluation on the green-dam effect in small watersheds of artificial coniferous forests

Takeda Ikuo [Shimane University]
Toda Yukihito [Shimane University]
Somura Hiroaki [Shimane University]
Mori Yasushi [Shimane University]

針葉樹人工林における「緑のダム」の水文学的評価

○武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]
戸田 政仁 [島根大学生物資源科学部]
宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]

針葉樹人工林における「間伐遅れ」が汚濁負荷流出に与える影響を把握するため,1998年より2つの針葉樹人工林において水質水文調査を継続しているが,これまでに得られた水文データをもとに,「緑のダム」機能の水文学的評価を,主として基底流量の変動,および渇水時の流量を対象として試みた。その結果,「間伐遅れ」の流域では,間伐を行っても十分な下層植生が回復せず,基底流量の増加が長く続くことなどがわかった。

Keyword: 緑のダム, 針葉樹人工林, 間伐
GET PDF=07/07S11-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2007

発表番号 (企-12-1)

Strategic rural reorganization study under a declining population

HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]
SAITOH Susumu [Otani University]
ICHINOSE Tomohiro [University of Hyogo]
MAEKAWA Hideki [Kyoto University]

共同研究会「撤退の農村計画」

○林 直樹 [総合地球環境学研究所]
齋藤 晋 [大谷大学]
一ノ瀬 友博 [兵庫県立大学]
前川 英城 [京都大学]

主として、共同研究会「撤退の農村計画」の紹介を行う。この研究会では、居住地の移転により、過疎地の生活と共同体を守ること、移転後に、環境の持続性を高めることについて、議論を進めている。さらに、ネット上の情報共有・討論の場、いわば、大学のゼミが広域化、IT化したもの、そして、その効果などについても報告する。

Keyword: 共同研究会, 撤退,
GET PDF=07/07S12-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2007

発表番号 (企-12-2)

The forecast of the number of rural villages on the verge of disappearance in Kyoto prefecture

SAITOH Susumu [Department of Literature, Otani University]

京都府下における消滅危惧集落の将来予測

○齋藤 晋 [大谷大学文学部]

京都府下の消滅危惧集落の将来予測を、コーホート変化率法を参考にした人口推計を用いて行った。その結果、今後30年間で、65歳以上高齢者率50%超の集落は10%前後を推移し続け、推定戸数4戸以下の集落や、出生の消滅が危惧される集落は、増加していくことがわかった。2035年には、このような集落は数にして100を超え、過疎地の中途半端な延命策で状況を打破するのは難しいことが示唆された。

Keyword: 人口推計, 限界集落, 撤退
GET PDF=07/07S12-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2007

発表番号 (企-12-3)

The theoretical background of strategic rural reorganization under a declining population

Maekawa Hideki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

「積極的な撤退」の理論的背景

○前川 英城 [京都大学大学院農学研究科]

我々の共同研究会が提唱する「積極的な撤退」の理論的背景を示す。高齢化による自家用車の運転困難と公共交通機関の衰退によって高齢者の移動手段は徒歩に限定される。一方、高齢者は新しい環境への適応力が弱く移転によって特に近所づきあいに不満を感じる。また行政主導の個別移転は住民に不満を持たれるおそれがある。以上の点から、交通利便性がよいところに集落のまとまりを維持して移転させることが必要であると考えられる。

Keyword: 交通利便性, 集落のまとまり,
GET PDF=07/07S12-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2007

発表番号 (企-12-4)

New conservation strategy of secondary nature on hilly and mountainous areas under a declining population

ICHINOSE Tomohiro [University of Hyogo]

過疎化が進行する中山間地域の二次的自然保全の再構築

○一ノ瀬 友博 [兵庫県立大学]

過疎化が進行する中山間地域においては、耕作放棄をはじめとした人間の農業活動が低下していくことにより二次的自然の質が変化しつつある。ここでは兵庫県を例にとり、1971年以降の土地利用の変化、水田と森林の境界長の変化、高齢化率の高い地域の分布を明らかにした。その上で中山間地域の二次的自然を保全するための4つの選択肢を示し、戦略的な保全の再構築を広域的なスケールで行う必要であることを議論した。

Keyword: 二次的自然, 中山間地域, 生物多様性
GET PDF=07/07S12-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2007

発表番号 (企-13-1)

Effective Utilization of Crushed Expanded Plastic Wastes for Geomaterial

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
SHIMADA Kazuhisa [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

廃棄発泡プラスチック破砕片の地盤材料への有効利用に関する考察

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
島田 和久 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

環境問題への貢献として,廃材や使用済み製品などを地盤材料として有効に利活用することは重要である.本研究では,廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量な地盤材料としてリサイクルするための検討を行った.具体的には,地盤材料としての基本的な力学特性に加え,透水性,保水性や熱的特性に関する実験結果を示し,リサイクル材料として廃棄発泡プラスチック破砕片が有する特性を活かした適用方法について考察した.

Keyword: EPS破砕片, リサイクル, 地盤材料
GET PDF=07/07S13-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2007

発表番号 (企-13-2)

Application of Rice Husk Ash to Concrete Materials

Ishiguro_satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]

籾殻灰のコンクリート材料への再資源化

○石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]

籾殻灰は,質量で約90%の二酸化けい素(SiO2)を含んでおり,この含有率はフライアッシュよりも多く,シリカフュームの含有率に匹敵する。その成分組成ならびにポゾラン効果に着目し,1970年代後半から国内外でコンクリート用混和材としての研究が進められてきた。本発表では,コンクリート用混和材としての籾殻灰の再資源化について,既往の文献資料に基づいて報告する。

Keyword: 農業副産物, 籾殻灰, コンクリート用混和材
GET PDF=07/07S13-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2007

発表番号 (企-14-1)

Morii Hideyuki [Ministry of agriculture, forestry and fisheries]

農林水産省が進める国産バイオ燃料施策について

○森井 秀之 [農林水産省農村振興局整備部地域整備課]

平成18年3月に閣議決定された新たなバイオマス・ニッポン総合戦略では、輸送用バイオ燃料の利用促進が一つの項目として明記された。バイオ燃料の大幅な生産拡大には、^族舛埜率よく収集・運搬する技術の開発、▲┘織痢璽襪鯊舂明源困任る作物の開発、0陲錣蕕箚嵌穏爐覆匹らエタノールを大量製造する技術の開発に向け、官民挙げて取り組む必要がある。

Keyword: バイオ燃料, バイオマス・ニッポン総合戦略, 資源作物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2007

発表番号 (企-16-1)

takumi moriyama [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of A&T.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

水田水域における魚類個体群の移動分散と保全に関する研究

○守山 拓弥 [東京農工大連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

近年,農業水域の魚類の移動分散に関する知見が蓄積されてきた.昨年度の大会における企画セッションでは,水路−河川における移動分散研究を行った.本発表では,河川中流域の水田水域を対象とし,農業水路,小河川および河川により形成された水域ネットワークにおけるウグイとホトケドジョウの移動分散を対象とした既発表内容をとりまとめ,その内容をもとに,魚類の移動分散の視点から魚類の保全策の検討を行った.

Keyword: ウグイ, ホトケドジョウ, 水域ネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2007

発表番号 (企-18-1)

How Can We Orientate “Climate” and “History” within Framework of Rural Landscape?

SAKATA Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]
HATTORI Toshihiro [Kitasato University]

農村景観体系に「風土」「歴史」をどのように位置づけるか?

○坂田 寧代 [石川県立大学]
服部 俊宏 [北里大学]

「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」では,「そもそも良い農村景観とは何か」という問に対して幹事間の共通認識を得,「研究の枠組み」を構築することに重点を置いて2006年度の活動を進めてきた.その議論の中で課題として残されたのが,「風土」「歴史」の定義,および,それらと農村景観の関わりである.本報では「農村景観の捉え方」を本セッションのテーマに選定するに至った経緯を述べる.

Keyword: 水とみどりの「美の里」プラン21, 農村景観, 研究の枠組み
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.120-121 , 2007

発表番号 (企-18-2)

Rural Landscape Policy

Oyadomari Yasutsugu [Rural Development Policy Division, MAFF]

農村景観政策

○親泊 安次 [農林水産省農村政策課]

安全で安心な食料を国民に供給する場として、また、自然環境や景観、安らぎの場といった多面的な機能を発揮する場として、個性的で魅力ある農村空間に対する国民の関心、期待が高まっている。なかでも、美しい田園風景は、農村における魅力の大きな構成要素の一つであるが、昨今の過疎化、高齢化、混住化といった情勢の変化を受けて、いかに地域固有の景観を保全し、地域の活性化に結びつけていくかということが課題となっている。

Keyword: 農村景観, 地域資源, 多面的機能
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2007

発表番号 (企-18-3)

History in Rural Landscape

Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine]

農村景観における歴史

○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]

農村景観体系の中での歴史の位置づけについては,二つの検討軸があるように思われる。一つは歴史が他の概念、例えば風土、眺望というような体系の中の概念とどのように関係しているかである。もう一つは時間軸の流れの中で、現在存在する景観と過去・未来の影響の関係をどのように整理するかである。これらについて、どのような考え方ができるかについての提案を行いたい。

Keyword: 農村景観, 歴史, 時間軸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2007

発表番号 (企-18-4)

Roles of milieu for the formation of rural landscape

Kudo Yosuke [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]

農村景観形成に対する風土の役割

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

最近策定された各種の政策や計画では、地域の景観づくりにおいて、その風土を活かすことの重要性が強調されている。そこで本発表では、風土をある自然条件下での人間活動の結果として概念整理し、風土が景観とどのように関係しているのかについて考察する。また、単なる自然保全や歴史的遺構の保存・再生に留まることのない、真の意味で風土を活かした景観創造をしていくための、工学的・計画学的な問題提起を行う。

Keyword: 農村景観, 風土, 人間活動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2007

発表番号 (企-19-2)

Perspective of upland agriculture and irrigation in Japan

SHINOGI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

わが国の畑作農業の将来展望と畑地かんがい

○凌 祥之 [農村工学研究所]

わが国の畑作農業及び畑地かんがい,畑地整備に関して,主に行政が主管する委員会活動を通して,概観する.後に農村工学研究所農地工学研究室が推進する研究課題の概要について紹介し,私見を述べる.

Keyword: 畑作農業, 畑地整備, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2007

発表番号 (企-2-2)

Is humic substance present as colloid or solute?

Yuji Yamashita [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]
Tadao Tanaka [Nuclear Safety Research Center, Japan Atomic Energy Agency]
Yasuhisa Adachi [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]

腐植物質はコロイドとして扱えるか

○山下 祐司 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
田中 忠夫 [日本原子力研究開発機構安全研究センター]
足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]

土壌中におけるコロイド担体輸送において,腐植物質は重要な役割を果たす.この移動現象を考えるとき,腐植物質はコロイドか溶質か,という疑問に出会う.前年度,ガラスビーズ充填カラムにおけるフミン酸の流出挙動を速度論的に解析できる可能性を述べた.そこで今回,衝突係数をイオン強度の関数として実験的に求めた.結果,臨界沈着濃度が存在することが明らかとなり,フミン酸の移動特性を速度論的に整理できることを示した.

Keyword: コロイド, 腐植物質, カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.136-137 , 2007

発表番号 (企-20-3)

For making the habitat potential map of paddy fields area of fishes

TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]

水田域における魚類のハビタットポテンシャルマップ作成に向けて

○竹村 武士 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
長利 洋 [農村工学研究所]

水田域における魚類のハビタットポテンシャルマップ作成に向け,全国規模での魚類調査データとして関東甲信域における田んぼの生きもの調査5ヶ年分を対象に,出現魚種のグルーピングを図った.多次元尺度法及びクラスター分析を用いた結果,対象の55種または属は8グループに分けられた.図鑑情報等と突き合わせた結果,グルーピングは概ね良好と考えられた.今後は,調査地点やその周辺環境と関連づけた解析が必要といえる.

Keyword: 田んぼの生きもの調査, 多次元尺度法, クラスター分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2007

発表番号 (企-20-4)

Environmental factors of Frogs in TSUKUBA City

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIOYAMA Fusao [National Institute for Rural Engineering]
NAKAKUKI Genichi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUZAWA Shinichi [National Institute for Rural Engineering]

つくば市におけるカエル類の生息環境要因

○森 淳 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]

わが国におけるカエル類の減少は,水田の転用,耕作放棄など土地利用形態の変化や農業農村整備事業の実施が主な原因として挙げられる。水田や水路のハビタットポテンシャルを評価するためには,カエル類の生息を決定している環境要因を把握することが不可欠である。つくば市における環境要因調査の結果,圃場整備など人為の程度と緑地との連続性など地形条件がカエル類の生息に影響していることが示された。

Keyword: 水田生態系, カエル, 環境要因
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2007

発表番号 (企-4-1)

Research Project of RIHN on Impact of Climate Changes on Agricultural Production System in Arid Areas

Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Hoshikawa Keisuke [Research Institute for Humanity and Nature]
Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]
Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]
Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]

地球研プロジェクト「乾燥地域の農業生産システムに及ぼす地球温暖化の影響」

○渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [総合地球環境学研究所]
藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]

地球温暖化の農業に及ぼす影響の研究はまだ始まったばかりといえる.総合地球環境学研究所のプロジェクト「乾燥地域の農業生産システムに及ぼす地球温暖化の影響」では,地中海東岸地域のトルコ・セイハン川流域を対象にして,気候変化の影響の方向や様相を,描き出すことを試みてきた.本報告では,このプロジェクトの全体像を紹介し,温暖化の農業への影響に関する研究課題や手法についての議論を誘導する.

Keyword: 気候変動, 灌漑排水, 総合研究
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.20-21 , 2007

発表番号 (企-4-2)

Long-term change in irrigaion environment of the Lower Seyhan Irrigation Project in Turkey

NAGANO Takanori [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Suha Berberoglu [Cukurova University]
KUME Takashi [Resarch Institute for Humanity and Nature]
HOSHIKAWA Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
WATANABE Tsugihiro [Resarch Institute for Humanity and Nature]

トルコ・セイハン河下流平野の灌漑環境の長期変化

○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
スハ ベルベルオール [チュクロバ大学]
久米 崇 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコ有数の大規模灌漑地であるセイハン河下流域灌漑区の土地利用,施設整備,水収支について過去20年間の変遷を検証した.1985年台から現在までに作付けが多様化し,これに伴い浅層地下水位変化の季節性が失われたことが明らかになった.過去20年で水消費量が増大した一方で灌漑効率は向上せず,加えて暗渠の老朽化が進んだが,高地下水位の危険度の増加は確認されなかった.

Keyword: リモートセンシング, 灌漑排水, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2007

発表番号 (企-4-6)

Climate Change and Alternative Cropping Patterns in Lower Seyhan Irrigation Project: A Regional Simulation Analysis with MRI-GCM and CCSR-GCM

UMETSU Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]
K. Palanisami [Tamilnadu Agricultural University]
Coskun, Ziya [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Sevgi, Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
NAGANO Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
FUJIHARA Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]
TANAKA Kenji [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]

気候変動とセイハン河下流灌漑プロジェクトの作物選択 - MRI-GCMとCCSR-GCMによる地域分析

○梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
K. パラニサミ [タミルナドゥ農業大学]
ジヤ ジョシュクン [トルコ水利総局第6管区]
セブギ ドンマ [トルコ水利総局第6管区]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
田中 賢治 [京都大学防災研究所]

トルコ・セイハン河流域灌漑プロジェクトでの温暖化による影響を2つの気候変動モデルから2070年代の水資源制約と作物灌漑要求量を予測し、リスク対応としての農民の灌漑作物の選択をE−Vモデルによって分析した。将来の高度水資源開発シナリオからシミュレーションを行った結果、農民はより粗収入の高い作物を選択する傾向にあり、スイカ、柑橘、果物、野菜の農地は51%、22%、8%、4%となり、粗収益は現在より低下した。

Keyword: 灌漑, 水利用, 作付体系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2007

発表番号 (企-5-4)

Management system of small scale land improvement facilities with practical use GIS in Hitotsusegawa of Land Improvement Associations

TAKEDA Humio [Miyazaki prefectural Hitotsusegawa of land improvement district]

水土里ネット一ツ瀬川におけるGISを活用した土地改良施設管理システム

○武田 冨美夫 [水土里ネット一ツ瀬川]

水土里ネット一ツ瀬川ではパイプラインの幹線44.3km、支線72km、末端500km以上をGISを活用した土地改良施設管理システムを構築して管理し、日常の水管理や施設の維持管理に貢献するだけでなく、漏水対策等緊急時に迅速に対応して二次災害の防止にも威力を発揮している。このシステムの内容、運用状況を説明して、今後の展開方向を考察し、GIS活用システムの構築に一石を投じ、GISの普及に寄与したい。

Keyword: 測量・GIS, IT, 施設管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2007

発表番号 (企-6-3)

Action plan to improve the JSIDRE research environment

MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
WATANABE Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
KAKUDOU Hirobumi [Graduate School of Engineering, Kagawa University]
NAKAMURA Kimito [Graduate School of Agricultural , Kyoto University]
WATANABE Shirou [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

農業土木分野の研究環境を向上させるための学会行動計画案

○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]
角道 弘文 [香川大学工学部]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
渡邊 史郎 [農林水産省 農村振興局]
石田 聡 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

農業土木分野における戦略的研究の推進を目的とし、昨年度の学会本大会において報告書「農業土木分野における戦略的研究展開のあり方について」が公開された。その後、戦略的研究推進小委員会は、この報告書のフォローアップの一つとして、「戦略的研究申請書作成助成制度」を設立した。本発表では、この助成制度を中心に農業土木分野の研究環境向上のために学会が取り組むべき事項について議論するための題材を提供する。

Keyword: 戦略的研究, 学会, 研究資金獲得
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2007

発表番号 (企-8-1)

What is V E ( Value Engineering )

matsuda setsuo [East Japan Chapter, Society of Japanese Value Engineering ]

VE(バリュー・エンジニアリング)とは何か

○松田 節夫 [(社)日本バリューGンジニアリング協会 東日本支部]

現在各所でVE活動が行われているが、VEとはどのような手法なのか。その生い立ちから、VEの定義、VEの基本原則及び、実施手順についてのごく基本的なことを解説し、VE対象の価値を向上させようとする創造活動について説明する。また、いろいろな場面におけるVEの活用方法について紹介する。

Keyword: VEの定義, VEの基本原則, VE実施手順
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2007

発表番号 (企-8-2)

Design VE example:Design for execution of drairage tunnel in Takase district

tsuchie hiroshi [takase agricultural land conservation project]

「直轄地すべり対策事業・高瀬地区における排水トンネルの実施設計」-設計VEを取り入れた事例-

○土江 博 [高瀬農地保全事業所]

本事業における排水トンネルは、地すべり地域における地下水低下を促進し地すべりの抑制を図る。このため、基本設計を了し、実施設計の前段における「設計VE検討会」において、トンネル坑口付近の仮設計画及び断層破砕帯部の補助工法を含む掘削工法に関して、コスト縮減工法の妥当性を確認した。VEメンバーには、公募にて選任された民間トンネル技術者の協力を得て実施した。

Keyword: 農地造成・整備・保全, 農地保全, 地すべり
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2007

発表番号 (企-8-3)

Practical case of Value Engineering

Tomikawa Tetsu [JIID]

設計VEの実施状況

○冨川 哲 [財団法人 日本水土総合研究所]

(財)日本水土総合研究所は、地方農政局が実施する設計VE検討会にVEリーダーを派遣するとともに会の運営を行っている。これまでに基本設計12件、実施設計43件の設計VE検討会を実施した。工種別には、水路25件、ポンプ場8件、頭首工5件、ダム4件などで、国営事業のコスト縮減に大きな成果を上げた。ほぼ全ての検討会で安全性や施工性向上、工期短縮など機能向上が図られている。

Keyword: コスト縮減, 機能向上, VE事例
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2007

発表番号 (企-8-4)

The agricultural engineering works engineer's VE training and VE leader examination

Yasumichi Koizumi [KV net Tokyo]

農業土木技術者のVE研修とVEリーダー資格取得の現状

○小泉 泰通 [KVネット東京]

農業土木の設計VE適用数を拡大し充実させるために、VE手法を身につけて設計VEを実践できる高度な技術者を多数育成する必要がある。この視点から農業土木技術者のVE研修とVEリーダー資格取得の現状を述べる。ある団体の調査によると、VE研修修了者は400名程になった。認定試験にCBT方式が導入され、試験会場が全国約200ヶ所になり、試験日数も大幅に増加した。

Keyword: 設計VE, VE研修, 技術者育成
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2007

発表番号 (企-8-5)

Results in public construction cost reduction plan fiscal year 2005 of Shimane Prefecture

Shishido Toshiaki [solve consulting]

島根県公共工事コスト縮減対策に関する新行動計画 平成17年度実績概要

○宍戸 利彰 [ソルブ コンサルティング]

島根県では公共工事のコスト縮減対策を推進している。本資料は県HPに公表された報告を本セッションのオーガナイザーが取りまとめたものである。平成17年度には、971件に取り組み、13施策、81具体施策を実施した。総事業費:44,195百万円、概算縮減額:4,702百万円、概算縮減率 : 9.6%の成果を得た。公表された代表13事例には、コストを縮減しかつ品質向上・環境保全・工期短縮等の機能向上を果たした例が多数あった。

Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2006

発表番号 2-10

Study on Nitrogen movement from paddy field on a slope

Go Kobayasi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]
Kuniaki Miyamoto [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]
Noburo Haraguti [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Takahiro Siono [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

棚田における窒素動態に関する研究

○小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]

棚田における窒素動態を明らかにするために,熊本県上益城郡山都町城原地区の棚田流域で地表水および水田土壌中の間隙水の水質観測を行った。観測結果より,棚田流域の下流地点の硝酸性窒素濃度は上流地点のそれより低く,対象水田においても取水地点の硝酸性窒素濃度に比べ排水地点のそれは低い値を示した。これは,水田での硝酸性窒素濃度の低下が,下流地点での硝酸性窒素濃度の低下を引き起こしていると推察される。

Keyword: 窒素動態, 棚田, 硝酸性窒素濃度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2006

発表番号 2-15

Seasonal Variations in Vertical Diffusion Coefficient and DO Consumption Rate in the Western Inner Part of Ariake Sea

Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Ishitani Tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数及び酸素消費速度の季節変動

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

本研究では,1972〜2000年の浅海定線調査データから,1次元の水温成層モデルを用いて有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数(K)及び酸素消費速度(R)を推定し,それらの季節変動の平年像について検討した.その結果,Kは夏季〜秋季に減少し,冬季〜春季に増加する季節変動を示し,成層度のそれと対応関係が見られた.また,Rは春季〜夏季に正(O2消費)となり,秋季〜冬季に負(O2生産)となる傾向を示した.

Keyword: 貧酸素水塊, 鉛直拡散係数, 酸素消費速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2006

発表番号 2-18

The water quality Model in Kameda Basin

Kazumata Noriyuki [Public Health Society of Miyagi Prefecture]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]

亀田郷における水質推定モデル

○数又 紀幸 [財団法人 宮城県公衆衛生協会]
三沢 眞一 [新潟大学 農学部]

鳥屋野潟では浄化用水の導水などにより水質が改善されてきている.しかしまだ全体的に潟の環境基準を満たすまでにはいっていない.そこで浄化用水の影響を把握するために鳥屋野潟の水質(COD)推定モデルが提案されたが,このモデルには問題も残されていた.そのため本研究では,この水質推定モデルの改良を行った.まず代かき田植え期の濃度係数を上げることと,潟の濃度上昇係数を月によって変化させ,精度の向上をはかった.

Keyword: COD, 水質推定モデル,
GET PDF=06/06002-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2006

発表番号 2-20

Material Balance Investigation in the Coastal Paddy Field of Kahokugata- Lake - A Series of Research on Improving Water Quality of Kahokugata- Lake -

HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University ]
TAKIMOTO Hiroshi [Toyama Prefectural University, College of Technology ]
TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University ]
MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural University ]
MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural University ]

河北潟沿岸水田におけるN,P収支(3)− 河北潟の水質改善の関する一連の研究 −

○橋本 岩夫 [石川県立大学]
丸山 利輔 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
田野 信博 [石川県立大学]
村島 和男 [石川県立大学]
皆巳 幸也 [石川県立大学]

石川県河北潟における水質低下の原因の一つに,沿岸水田からの負荷が指摘されている。そこで,筆者らはその基礎的研究として,潟沿岸に試験田を選定し,負荷発生の物質を搬送する水の収支と,T−NとT−Pの収支を調査した。そして,10月から翌年9月の間を期間とする収支調査から,河北潟沿岸の稲作はN,Pを用水,降水,土壌から吸収・利用しており,河北潟の水質保全に資しているという結果を得た。

Keyword: 閉鎖性水域, 物質収支, 河北潟
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2006

発表番号 2-25

Policy and Method for Water Quality Conservation of the Kahokugata Lake -Studies of Water Quality Improvement of the Kahokugata Lake-

MARUYAMA Toshisuke []
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural Univ.]
Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
TAKIMOTO Hirosi [Toyama Prefectural Univ.]
TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]
Kobayashi Masahiro [Ishikawa Prefectural University]
HASEGAWA Kazuhisa [Ishikawa Prefectural University]
MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural University]

河北潟の水質保全に対する方策と政策提言 河北潟の水質浄化に関する一連の研究(6)-

○丸山 利輔 [石川県立大学]
橋本 岩夫 [石川県立大学生物資源環境学部]
村島 和男 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
田野  信博 [石川県立大学]
小林 雅裕 [石川県立大学]
長谷川 和久 [石川県立大学]
皆巳  幸也 [石川県立大学]

これまでの一連の研究をまとめ,河北潟干拓地以外の流域から河北潟に流入する汚濁物質を減少させるための水田レベル,流域レベルの政策を提案した。また,河北潟地内には,畑地のほかに,約1800頭の牛が飼育されている。この糞尿は「ゆうきの里」で処理され,固体部分は堆肥として系外に搬出されるが,尿の部分は一定の処理をした後,河北潟承水路に放流されている。この排水の農地還元を提案した。

Keyword: 環境保全, 灌漑排水,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2006

発表番号 2-26

Optimal Allocation of Allowable Discharged Total Nitrogen to Point and Nonpoint Sources Using Fuzzy Optimization Model

MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

ファジィ最適化モデルを用いた点源・面源に対する全窒素許容排出負荷量の最適配分

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

流域内の点源・面源に対し,全窒素許容排出負荷量を最適に決定するためのファジィ線形計画モデルを提案する.面源は,流域を統一規格のグリッドセルに分割してできた土地管理単位ごとに取り扱い,全窒素の輸送に伴う減衰を流下距離の指数関数として定式化する.変数の上・下限制約のいくつかと3個の目的関数をファジィ制約条件に変換することにより,より現実に即した最適化問題を考案する.そして滋賀県野洲川流域内の小流域にモデルを適用する.

Keyword: 排出負荷管理, 最適化, ファジィ理論
GET PDF=06/06002-26.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2006

発表番号 2-27

Estimation of nitrogen load factor in a tropical paddy watershed

Yoshikawa Natsuki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ardiansyah [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Budi Indra Setiawan [Bogor Agricultural University (IPB)]

統計的手法による熱帯水田流域における窒素負荷原単位の推定

○吉川 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Ardiansyah [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Budi Indra Setiawan [ボゴール農科大学]

インドネシアの水田流域を対象に,河川水への窒素排出に着目し,窒素の主な面源である水田,負の面源である湿地,及び点源である人口の排出原単位を,現地調査で取得した河川水サンプルの全窒素濃度を使い統計的手法によって推定し,それぞれの水質への影響を把握した.

Keyword: 窒素負荷原単位, 熱帯流域, 重回帰分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2006

発表番号 2-28

Analysis on factors of water pollution in Cidanau watershed, Indonesia

ISHIZUMI Wataru [Graduate school of Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
KANAZAW Ryo [Graduate school of Utsunomiya Univ.]

インドネシア・チダナウ流域における水質汚濁機構の解明

○石積 航 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
金沢 亮  [宇都宮大学大学院]

ジャワ島では,汚濁物質の排出増加などによる水受給の逼迫や水質悪化が起こっている。そこで,本研究ではチダナウ流域を例に取りこれらの問題を考えていく。水質(TN・COD)調査・統計データの収集を行い,得られたデータから発生及び流出負荷量を算出した。これらのデータと流域を土地利用別に分割した結果,流域内部のラワダナウ湿地帯が流域に対して濁源になっていること,水田地帯が浄化の役割をそていることが分かった。

Keyword: COD, TN, 水質問題
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2006

発表番号 2-29

Water quality of irrigation ponds that is located in suburban area

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]

都市近郊地域に位置するため池の水質環境

○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
石田 憲治 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]

本研究は都市近郊に位置するため池の水質環境とその集水域内の土地利用との関係を考察したものである。かんがい期に採水を実施し,水質分析を行った結果,集水域内の土地利用の多くが宅地のため池(以下宅地タイプ)ではNO2,NO3のイオン濃度が相対的に高い値を示した。畑地タイプではCa,Mg,SO4の各イオン濃度が相対的に高い値を示した。山林タイプではCOD濃度が相対的に高い値を示した。

Keyword: ため池, 水質, 土地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2006

発表番号 2-30

Heavy Metall Discharge from Low Farmland

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [Ministory of Agriculture, Rorestry and Fisheries]

クリーク地帯に位置する低平地農地ブロックからの微量金属負荷量の把握

○田 康治 [農村工学研究所]
吉永 育生 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]
三浦 麻 [農村工学研究所]
高木 強治 [農村工学研究所]
白谷 栄作 [農林水産省]

福岡県柳川市西部に位置する11.2haの農地ブロックを対象として平成17年8月21日から9月5日の期間に実施した.対象ブロックは福岡県柳川市に位置しており,筑後川を水源としたクリーク地帯である.また,水収支・負荷収支の計算が比較的容易な立地条件である.結果より,農地ブロックからの差引排出負荷量を算出した.各微量元素はともに農地を経ることによって,水中濃度が上昇するだけではなく,負荷も増大していることが示された

Keyword: 低平地農地, 微量金属, クリーク
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2006

発表番号 2-35

Economic Analysis on Biogas Plants with slurry form livestock excreta in Nasunogahara

YAMANAKA Noriyuki [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]

那須野ヶ原におけるスラリー状糞尿を主原料としたバイオガスプラントの経済分析

○山中 規之 [宇都宮大学農学研究科農業環境工学専攻]
後藤 章 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]

酪農が盛んである栃木県那須野ヶ原地域では,多量に発生する糞尿スラリーの処理・有効利用の方策として,バイオガスプラントの建設が構想されている。しかし,那須野ヶ原でバイオガスプラントの建設を行う場合,建設費や維持管理費が多大にかかるため,各処理費や生産物の収入のみでの運営は収支のバランスに問題が生じる。そのため,プラントの経済性を左右する項目を評価し,解明することを目的に研究を行った。

Keyword: バイオガスプラント, メタン発酵, 経済分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2006

発表番号 2-38

Seasonal Fluctuation of River Water Quality in the Dairy Farming Watersheds, Eastern Hokkaido

WAKOU Sachiyo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
SHIMURA Motoko [National Agricultural Research Center for Western Region]
YOSHINO Kunihiko [Graduate School of Systems and Information Engineering , University of Tsukuba]
TABUCHI Toshio [Former Professor , the University of Tokyo]

北海道東部の大規模酪農流域における平水時河川水質の季節変化

○若生 沙智代 [帯広畜産大学]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
志村 もと子 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
吉野 邦彦 [筑波大学大学院システム情報工学研究科]
田渕 俊雄 [前東京大学教授]

根室地域(酪農11流域)で1992年に実施された河川水質調査を2003〜2005年に継続実施した。2005年5〜11月に月1回定期調査した結果,家畜排せつ物法の施行後初年度には河川水質の改善効果は認められなかった。ここで,畑草地面積率が20%程度以下の場合,T−N濃度は1mg/?以下に抑制された。しかし,畑草地面積率が25%以上であればT−N中のNO3−Nの割合は70%以上と高く,調査時期が遅いほどT−N濃度も増大していた。

Keyword: 大規模酪農流域, 畑草地面積率, T−N濃度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2006

発表番号 2-40

Water Quality Trends in Makinohara Plateau, Shizuoka

Hirono Yuhei [National Institute of Vegetable and Tea Science]
Watanabe Ikuo [National Institute of Vegetable and Tea Science]
Matsuo Kiyoshi [National Institute of Vegetable and Tea Science]
Nonaka Kunihiko [National Institute of Vegetable and Tea Science]

静岡県牧之原台地周辺水系における水質トレンド解析

○廣野 祐平 [野菜茶業研究所]
渡部 育夫 [野菜茶業研究所]
松尾 喜義 [野菜茶業研究所]
野中 邦彦 [野菜茶業研究所]

本研究では,過去10年間の水質測定データを用いて,近年茶園への窒素施肥量が削減されるようになってから,静岡県牧之原台地周辺水系の硝酸性窒素濃度にどのような変化が現れているかを統計的手法により検証した.その結果,多くの測定地点において濃度の減少傾向,すなわち水質改善の傾向がみられた.特に台地の北部および中部においてその傾向が大きかった.しかし,南部の小河川については有意な減少傾向はみられなかった.

Keyword: 硝酸性窒素, トレンド解析,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2006

発表番号 2-45

Sediment control characteristics of vegetative filter strips in a sugarcane field plot

Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Tamashiro Kazuya [Haneji-okawa Irrigation Project Office, OGB]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

サトウキビ栽培試験区での草生帯による赤土流出軽減

○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
玉城 和也 [沖縄総合事務局羽地大川農業水利事業所]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

筆者らは,沖縄地方の赤土流出軽減対策として草生帯に着目し,その現地適用に向けて観測データを蓄積している.本報では,サトウキビ栽培条件における草生帯の赤土流出軽減に関する調査結果を報告する.サトウキビ栽培条件における幅0.5mの草生帯の土砂流出軽減効果は68%であった.また,草生帯設置試験区の下流部では降雨終了後に一時的な湛水が観察されたが,これによるサトウキビ生育への悪影響はみられなかった.

Keyword: 草生帯, 赤土流出, サトウキビ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2006

発表番号 2-48

Fine-sediment runoff from paddy fields in Ishigaki, Okinawa

shimizu_satoshi [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
fukunaga_ryuji [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
matsui_hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]

水田内における細粒画分土粒子の生産とその流出 −水田が赤土流出に果たす機能に関する研究(2)−

○清水 智 [宇都宮大学大学院]
福永 隆二 [宇都宮大学大学院]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

石垣島での現地観測で,水田からの細粒画分の土粒子の流出が多かったことに着目し,本研究では1)水田土壌の粒度分布の把握,2)化学肥料による水田土壌の分散作用,3)細粒画分が流出する要因について検討した。その結果,1)流出水と水田土壌の粒度分布が類似していること,2)添加実験の結果より化学肥料による分散の程度はあまり大きくないこと,3)細粒画分の土粒子の流出には主として田面水の流れが影響していることがわかった。

Keyword: 赤土流出, 水田, 細粒画分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2006

発表番号 2-50

Reduction of Loads in Creek Water using Carbonized Wastes

Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Saga University]
Kato Osamu [Faculty of Agriculture, Saga University]
Inoue Rie [Graduate School of Agricultural Science, Saga University]

廃材炭化物を用いたクリーク水の負荷削減

○原口 智和 [佐賀大学農学部]
加藤 治 [佐賀大学農学部]
井上 理恵 [佐賀大学大学院農学研究科]

廃材(杉間伐材,松葉)の炭化物を利用したクリークの水質浄化に関する実験を行った。循環型カラム通水装置を用いて行い,試料水には代かき時の田面落水を模した水および硝酸カリウム水溶液の2種類を用いた。木炭(杉間伐材)は粒径2mm以上とそれ以下の2種類に分け,松葉炭は長さ10mm以下に砕いた。嫌気条件下では,粒径2mm以下の木炭の全窒素除去能力が高く,松葉炭は硝酸態窒素の除去に効果があることが示された。

Keyword: 水質浄化, 松葉炭, 木炭
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2006

発表番号 2-55

Development of low-cost and small-scale rural sewage treatment plant with FRP structure

akita tomonari [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
motida etuo [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
sato susumu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
miki syuuichi [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]

低コストで小規模なFRP製農業集落排水処理施設の開発

○秋田 倫成 [(社)地域資源循環技術センター]
持田 悦夫 [(社)地域資源循環技術センター]
佐藤 進 [(社)地域資源循環技術センター]
三木 秀一 [(社)地域資源循環技術センター]
山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]

本研究では,処理対象人数が51人から700人までの小規模な農業集落排水処理施設向けに,低コストで処理性能に優れたFRP製の膜分離活性汚泥方式の開発を行い,その処理性能を農業集落排水汚水を原水とした59人槽規模(16m3/日)の実証試験(平成16年8月〜平成17年3月)により確認した.その結果,週1回の巡回管理で,処理水BOD濃度:5,COD:10,SS:5,T−N:15,T−P:1.0mg/L以下の処理性能が得られることが確認できた.

Keyword: 集落排水, 活性汚泥, 膜
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2006

発表番号 2-58

Heavy metal concentration in the sediments of the To Lich River and the Kim Nguu River in Hanoi City

Nguyen Thi Lan Huong [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Li Loretta [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Higashi Takahiro [The University of British Columbia]

ハノイ市のトーリク川およびキムユー川の底泥に含まれる重金属の濃度

●グエン チラン フン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
ロレッタ リー [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [ブリティッシュコロンビア大学 土木工学科]

 ハノイ市を流れる二つの小河川は,生活排水や工場廃水により汚染が進行しており,その底泥にはさまざまな汚染物質が蓄積している。二つの河川水は現在近郊農業のための灌漑用水として使われており,灌漑水の安全性をを評価する上で底泥の汚染物質を調べることは重要である。本報告では,二つの河川底泥の物理・化学的性質,および含有する重金属濃度を調べ,立地する工場と重金属濃度との関係,重金属濃度と有機物含有量との関係について考察した。

Keyword: 重金属, 河川底泥, ハノイ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2006

発表番号 2-5

Reduction of Surface Runoff Loads by a Irrigation-Drainage Control Unit

KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
FURUKAWA Masayuki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
NAMIKAWA Haruka [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
TANAKA Tadashi [Sekisui Chemical Co.,Ltd]

給排水調節ユニットによる水田からの表面流出負荷削減

○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
古川 政行 [滋賀県立大学環境科学部]
並河 治香 [滋賀県立大学環境科学部]
田中 正 [積水化学工業(株)]

給排水調節ユニットは給水および排水操作が1ヶ所ででき,水管理の省力化に資するとともに,可動式の排水調節器により表面流出水量・肥料流出量が削減され,環境保全効果が期待される。ここでは3年間に亘ってその効果を検証した。ユニット区の表面流出水量は対照区の22〜30%削減された。表面流出負荷の削減率はSSで10〜26%,COD16〜40%,T−N11〜35%,T−P25〜55%に上った。

Keyword: 水質, 環境保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2006

発表番号 2-60

NEW MEMBRANE FILTER SYSTEM FOR MUDDY WATER

SHIBUYA KEIJI [SHIMIZU CORPORATION]
OKAMURA KAZUO [SHIMIZU CORPORATION]
SASAKI KIYOTAKA [SHIMIZU CORPORATION]
HUWA TAKASHI [MUTSUMI-SHOUJI]

特殊膜濾過による高度清澄濁水処理システム

○澁谷 啓司 [清水建設株式会社]
岡村 和夫 [清水建設株式会社]
佐々木 清貴 [清水建設株式会社]
不破 隆 [株式会社睦商事]

工事で発生する濁水は適切に処理し排水する必要がある。高濃度濁水を直接,高度清澄濾過が可能で,コンパクトな膜式濁水処理システムを開発・実用化し,2件の適用実績をあげた。その報告をする。

Keyword: 濁水処理, 膜濾過, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2006

発表番号 2-65

Suppressive effects of magnesium oxides on cadmium uptake by rice plant (1) Cadmium adsorption characteristics of magnesium oxides

Okazaki Masanori [Tokyou University of Agriculture and Technology]
Kimura Sonoko Dorothea [Tokyou University of Agriculture and Technology]
Kikuchi Tetsuro [Tokyou University of Agriculture and Technology]
Ishida Yoshito [Kanazawa University]
Jamsranjava Baasansuren [Tokyo Institute of Technology]
Ogiyama Shinichi [Chiba University]
Motobayashi Takashi [Tokyou University of Agriculture and Technology]
Hattori Takayuki [Pacific Biotechnology]
Abe Toshio [Ams Engineering]
Okada Kikuo [Ams Engineering]

酸化マグネシウム資材による水稲のカドミウム吸収抑制効果 (1)酸化マグネシウム資材のカドミウム吸着特性

○岡崎 正規 [東京農工大学]
木村園子ドロテア [東京農工大学]
菊地 哲郎 [東京農工大学]
石田 義人 [金沢大学]
ジャムスランジャワ バーサンスレン [東京工業大学]
荻山 慎一 [千葉大学]
本林 隆 [東京農工大学]
服部 隆行 [パシフィック バイオテクノロジー]
阿部 登壽男 [アムスエンジニアリング]
岡田 喜久男 [アムスエンジニアリング]

これまで,水稲に対しては,いくつかのカドミウム吸収抑制材の効果が試されてきたが,本研究では,酸化マグネシウム資材を用いたカドミウム吸収抑制効について,(1)では,酸化マグネシウム資材の特性を報告する。

Keyword: 環境保全, 土壌, 土壌環境と植物根系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2006

発表番号 2-8

An influence to nitrogen removal capability for wetland soil under temperature and illumination condition

HIRANO Mayumi [United Graduate School TUAT]
KUROD Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]

光と温度の変動が湛水土壌の窒素除去能力に与える影響

○平野 真弓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

光と温度を一定にした条件と,光または温度一方を変化させた条件で湛水土壌系の窒素除去試験を行い比較した.その結果,光変動したものが連続照射のものより窒素除去能力が高かった.有機物の増加量は,連続照射のものが大きかった.しかし,TOC濃度の増加量が小さかった光変動の除去係数が,水温が高く連続照射の実験値と同様であったことから,発生した有機物量よりも光の変動が窒素除去能力により影響を与えたと推察される.

Keyword: 窒素除去, 光量, 有機物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.31-32 , 2006

発表番号 29

15

6 [8]

14

24 [7]

27

Keyword: 18, 19, 20
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2006

発表番号 3-10

Now Report on Shimozawa Hikita type Fishway.

TERAUCHI FUMIAKI []

下沢引田式魚道の現状について

○寺内 文明 [栃木県畜産振興課]

平成12年度に実施した,圃場整備事業において河川から取水し流下,また河川に放流となる常時水を流せる排水路があった。標準設計で工事を進めれば1mを超える落差工が何カ所も出てきて,魚類等の移動阻害は明らかであった。地元理事より事業完了後も魚捕りのできる水路にならないかという相談を受け,20箇所以上の落差工の魚道化を行った約5年経過後の施設状況を報告する。

Keyword: 生態系保全, 魚道, 効果検証
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2006

発表番号 3-11

Dissolution of the Obstacle of Fishes in Intermediate and Mountainous Area

nishijima_takashi [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
hirai_takuya [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
nakanishi_tsuyoshi [Hiroshima Environment & Health Association]

中山間地域における魚類の移動障害の解消

西島 太加志 [中国四国農政局農村計画部資源課]
○平位 拓也 [中国四国農政局農村計画部資源課]
中西 毅 [財団法人広島県環境保健協会]

農村地域の生物多様性を保全するため中国四国農政局資源課において河川・農業用排水路の落差工等に魚類の遡上施設を設置し,その効果を把握・評価し,類似地域への適用性を検討する生態系保全技術検討調査「山口東部地区」を山口県周南市八代で実施した。施設設置後のモニタリング調査の結果,魚類の流程分布が拡大し個体数も増加したことから,魚類の移動経路が改善され設置した生態系保全施設が有効に機能していたことが伺えた。

Keyword: 環境保全, 生態系, 水田魚道
GET PDF=06/06003-11.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2006

発表番号 3-12 

Experiments of small-scale fishways' migration in paddy fields around Izunuma, Uchinuma(2)

MITUDUKA Makio [Agricultural Land planning Division, Miyagi Pref]
YUSA Takahiro [OOjozi C0mpensation Constractio Office, Miyagi pref]
WATANABE Makoto [Ishinomaki industry department Office, Miyagi pref]
OBA Takasi [Ishinomaki industry department Office, Miyagi pref]
YUKI Ayumi [OOgawara industry department Office, Miyagi pref]

伊豆沼・内沼周辺における小規模水田魚道の遡上実験(2)

○三塚 牧夫 [宮城県農村基盤計画課]
遊佐 隆洋 [宮城県王城寺原工事事務所]
渡邊 真 [宮城県石巻地方振興事務所]
大場 喬 [宮城県石巻地方振興事務所]
結城 あゆ美 [宮城県大河原地方振興事務所]

ほ場整備で分断された水田―排水路間の水域ネットワークを再構築する「小規模水田魚道」の効果は既に実証されている。本実験は普及のため安価で施工が容易な,木材,波付き丸型管,電線管,ベンチフリューム,波付き角形U字溝を材料とた,「小規模水田魚道」の開発,遡上実験である。平成16年まで,設置勾配8°でドジョウ,メダカ等の遡上が確認できたので,平成17年は設置勾配15°〜30°で実験し遡上を確認した。

Keyword: 小規模水田魚道, ドジョウ, 水域ネットワーク
GET PDF=06/06003-12 .pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2006

発表番号 3-17

Effects of fishway directly connected with paddy field using a polyethylene U-shaped flume on fish fauna

YOSHIDA Sayaka [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]

ポリエチレン製U字溝を用いた水田直結型魚道の効果検証

○吉田 清華 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

近年,圃場整備による水域ネットワークの分断が魚類の生息環境を悪化させている。その対策として,魚道を用いた水域ネットワークの再構築が取り組まれている。PE製U字溝を用いた魚道は,千鳥X型魚道の特徴をそのままにし,費用が安価という利点を持つ。既往の調査では,勾配8°で遡上が確認されている。本研究では,急勾配(15°,20°)でも遡上可能か検証した。調査の結果,3科6種の魚類の遡上を確認した。

Keyword: 魚道, 水域ネットワーク, 圃場整備
GET PDF=06/06003-17.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2006

発表番号 3-18

Development of a Simple Device to Control Flow of Paddy Field Fishways

Iwasa Ikuo [Miyagi Prefecutural Furukawa Aguricultural Experiment Station]
Chida Tomoyuki [Miyagi Prefecutural Furukawa Aguricultural Experiment Station]

水田魚道の簡易流量調節器の考案

○岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

水田魚道を流せる水量は,本来の水利使用目的や揚水機などの維持管理経費の節減の観点から,自ずと制限を受けるものであり,効率的に運用すべきである。そのため,気象条件,水稲の生育ステージや中間管理作業および地域毎の用水慣行に合わせた給排水操作などにより水田の水位が一定範囲で変動しても,ほぼ一定流量を流せる簡易な流量調節器を考案した。

Keyword: 水田魚道, 流量調節,
GET PDF=06/06003-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2006

発表番号 3-22

What does Distribution of Carbon Isotope Ratio of the Animal Population Show?

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
MIZUNANI Masakazu [Utsunomiya University]
MATSUZAWA Shinichi [Utsunomiya University]

動物個体群の炭素安定同位体比分布は何を示すのか?

○森 淳 [農業工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
松澤 真一 [宇都宮大学農学部]

水田生態系の安定同位体比による,解析により食物網とともに動物生態に関する知見が得られつつある。小貝川上流域で動物の炭素安定同位体比(δ13C)を分析したところ,コバネイナゴのδ13C分布は100m離れた水田間で異なり,あまり移動していないことが明らかになった。ドジョウには水田に遡上しない個体が存在することが示唆された。トウキョウダルマガエルの個体群に上流から流下して参加した個体が混在していた。

Keyword: 行動生態, 炭素安定同位体比, 水田生態系
GET PDF=06/06003-22.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2006

発表番号 3-27 

The Preservation Technique of Networks of Water in Rice Field Environment

Yabe Seiichi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
Katou Kouyou [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
Tawa Yutaka [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
Takabayashi Kazuyoshi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]

水田環境における水域ネットワークの保全手法

矢部 誠一 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
加藤 幸洋 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
○田和 豊 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
高林 主佳 [兵庫県豊岡土地改良事務所]

兵庫県では,コウノトリの餌場となる生物の豊かな水田を復元するために,水域ネットワークの保全を進めている。特に,河川と排水路,または排水路間の連続性について,樋門の段差解消や接続幅を拡大すること,および排水路と水田の連続性について,水田魚道の設置や水田内に水路型ビオトープを設けることの有効性を検証した。また,排水路を環境保全型とすることや,減農薬農法の実施により,その効果が増すものと考えられる。

Keyword: 水域ネットワーク, 連続性, 水田魚道
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.320-321 , 2006

発表番号 3-28

Study on the habitat of Misgurnus anguillicaudatus in Sado

Anjitsu chisato [Fukui prefectural office]
Misawa Sin-ichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
Sato Takenobu [Graduate School of Science and Technology Niigata University]

佐渡におけるドジョウの生息状況について

○安実 千智 [福井県]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
佐藤 武信 [新潟大学大学院自然科学研究科]

トキの放鳥が予定されている佐渡において,トキの餌となるドジョウの生息量をコドラート調査とトラップ調査で調べた。栽培法による生息量の差を求めたが,有意な差はなく,むしろ水分の多い棚田と乾田化する平野部で差が明らかであった。またコドラート調査は水田が乾く非灌漑期には向かないことも分かった。調査が簡単なトラップ調査による生息量の推定は可能性が認められたものの,まだ精度的に問題が残る事が分かった。

Keyword: トキ, ドジョウ, コドラート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2006

発表番号 3-2

Fishes preference in environmental factors on drainage canals

Sato Takumi [The local Promotion Bureau of Toukamachi,Niigata prf]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture,Niigata Univ]

農業排水路における魚類の環境選好性

○佐藤 匠 [新潟県十日町地域振興局]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]

環境との調和に配慮した排水路の整備を目的に,新潟県亀田郷を対象とし,魚類の生息状況と環境要因の関係について検討を行った。調査排水路計10地点で,30m区間の追い込みを行って,魚を採捕した。生息数と要因の因果関係を求めるため数量化砧爐髻だ限状況の特性判断と判別にクラスター分析・数量化粁爐鰺僂い拭その結果,本地区における魚類の生息に強く関わる要因として,水深,流速,植生の有無などが挙げられた。

Keyword: 魚, 環境, 排水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2006

発表番号 3-32

Relationships between seasonal prevalence of Rana porosa porosa and paddy field environments

SATO Taro [Sado Regional Promotion Bureau,Niigata Pref]
SATO Jiro [Faculty of Agriculture,Iwate Univ]
Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate Univ]

トウキョウダルマガエルの季節的消長と水田環境との関係

○佐藤 太郎 [新潟県佐渡地域振興局]
佐藤 次郎 [岩手大学農学部農林科学科]
東 淳樹 [岩手大学農学部農林科学科]

トウキョウダルマガエルの季節的消長と水田の湛水深との季節的変化との関係を調べた.その結果,本種の好適環境として,長期間,安定した湛水が継続し,適度な植生が存在する環境の重要性が指摘された。また中干しや草刈りの時期や期間のばらつきが,このような環境を地域内に長期に存在させることが示唆された。本種の保全には,中干しや草刈りを行なう時期・期間について,ばらつきをもたせた維持管理の取組みが有効である。

Keyword: 生態系, ビオトープ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2006

発表番号 3-37

Interaction of colonization of aquatic insects with roughness of the concrete materials surface

YUMOTO Hiroki [Nippon Engineering Consultants CO., LTD]
OKUBO hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

コンクリート表面の粗さと水生昆虫の定着

○湯本 宏紀 [(株)大日本コンサルタント(4/1以降)]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

本研究では,滑らかなコンクリート表面に凹凸をつけることによって,初期定着個体数を増加させることができた.その関係を生活・摂食型から検討した結果,大きな凹凸は巣の形成,速い流れでは小さな個体の避難場所として利用され,filterersが増加していた.流速が遅い流れではFPOMが沈殿しgathersが増加した.藻類の付着は最大の凹凸で付着量も最大となり,これはスクレイパーの増加につながると示唆された.

Keyword: 水生昆虫, コンクリート表面, 定着
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2006

発表番号 3-38

A study of effects of log mattress used in canal-bank protection on freshwater fishes

Nobuhiro_TAKAHASHI [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]
Akira_GOTO [Utsunomiya Univ.]
Naohisa_YOSHIDA [Graduate School of Agriculture Utsunomiya Univ.]

農業排水路の井桁護岸が淡水魚類の生息に及ぼす効果に関する研究

○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
吉田 尚寿 [宇都宮大学大学院]

環境の異なる農業排水路に設置した多空隙護岸の代表である井桁護岸を対象に,その周辺と内部の魚類生息密度を比較した。また,内部の魚類生息特性を踏まえ,井桁護岸が魚類の生息に与える効果を明らかにするとともに,生態系配慮工法としての利用を検討した。その結果,魚類にとって井桁護岸は,単調で直線化された水路にて大きな効果を発揮することが明らかとなった。多様な環境の水路でも穴居性の魚種には高い効果が見られた。

Keyword: 井桁護岸, 魚類, 環境配慮工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2006

発表番号 3-42

Activities of ecosystem preservation measures in paddy area at hill-bottom.

Saito Kyoshi [Minaminasu Agricultural Promotion Office.]

谷津田における生態系保全工法の取り組み −圃場整備事業栃木県荒川南部を事例として−

○齋藤 清 [南那須農業振興事務所]

谷津田の動植物が受ける圃場整備工事の影響を軽減するため,生態系保全工法について検討をおこなった。ポリエチレン製波状管の魚道設置により可能になった,ホトケドジョウの移動ネットワーク構築や生態系保全用地の検討過程から生態系保全工法実施後の評価について報告する。

Keyword: 保全工法, ホトケドジョウの魚道, 生態系保全用地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2006

発表番号 3-47

A View on the Protection of Genji Fireflied in connection with the Reconstruction of the Zenkoji Irrigation Channel

kai takamitsu []

善光寺用水改修におけるゲンジボタル保護への一考察

○甲斐 貴光 [長野県長野地方事務所]

善光寺用水は,長野市大字南長野妻科地籍における裾花川を取水源とする用水路です。食料生産といった農業用水のほか,防火・消雪用水であり,長野市街地の景観・都市排水機能を兼ね備えた地域用水として親しまれています。また用水路にはゲンジボタルが生息し,観測されることが判明しました。そのためゲンジボタルを中心とした生態系を把握し,善光寺用水の改修工事による影響,生態系保護策を講ずるための一考察を行った。

Keyword: 生態系, 環境保全, 景観
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2006

発表番号 3-48

Resources Use on Rural Area in Early Modernization Period of Japan - A Case Study on Material Flow in Nishitoyoda, Ibaraki Prefecture ?

Nishikawa Tomoko [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
Kobayasi Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

近代化初期の農村における資源利用実態 −茨城県八千代町旧西豊田地区を対象とした物質フロー分析−

○西川 智子 [茨城大学農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

資源循環の変遷を追うための第一段階として,一農村の大正時代の資源利用実態を把握する。聞き取り,統計資料,調査研究報告および取引記録などから必要なデータを整備し,資源利用の実態を物質フロー図として表現する。さらに域内物質収支を推計するために土地利用図を作成し,各地目の資源生産/利用量を算定する。最後に,農村全体の物質フローと域内物質収支を比較して物質の域内依存度を推計し,当時の資源利用実態を考察する。

Keyword: 地域資源, 物質フロー, 近代化初期
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2006

発表番号 3-52

Dynamics of Nitrate Nitrogen Concentration in Groundwater in Southern Part of Okinawa Island

Yoshimoto Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Ishida Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

沖縄本島南部地区における地下水硝酸性窒素濃度の動態

○吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

沖縄本島南部地区はサトウキビおよび畜産を主体とした農業地域である。当地区では,既往の研究により地下水中の硝酸性窒素濃度の上昇が報告され,その原因として化学肥料の影響が指摘されている。本稿では,当地区における地下水硝酸性窒素濃度の動態を既存の水質データから整理し,負荷源ごとの窒素負荷量の推移の推定結果と比較により汚濁の原因となる負荷源の検討を行う。

Keyword: 地下水, 硝酸性窒素, 化学肥料
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2006

発表番号 3-57

Estimating an N2O gas emission pathway in the field using d15N

Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Mizota, Chotoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Mukaida, Yoshiro [Faculty of Agriculture, Iwate University]

圃場におけるN2Oガス発生経路のd15Nを使った推定

○登尾 浩助 [明治大学農学部]
溝田 智俊 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
向井田 善朗 [岩手大学農学部]

農地からのN2Oガスは,アンモニアイオンの硝化と硝酸イオンの脱窒の両過程から発生する。圃場においてはどちらの過程からN2Oガスが発生しているのかを窒素安定同位体の自然存在比を援用して調査した。N2Oガスは,尿散布直後は硝化過程から主に生じ,その後硝酸イオン濃度が上がる時期(尿散布後9日程度)には,硝化と脱窒の両方から生じた。降雨後の急激なガスフラックスの上昇は,優勢な脱窒によると考えられる。

Keyword: 家畜ふん尿還元, 窒素同位体比, 黒ボク土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2006

発表番号 3-58

Property of nitrous oxide emission from a grass field applied with Cow manure and related influence factors

sato masaaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
satta naoya [Faculty of Agriculture,Iwate University]
noborio kosuke [School of Agricultural,Meiji University]
tateishi takahiro [Faculty of Agriculture,Iwate University]
koga kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]

糞尿還元連用牧草地における亜酸化窒素ガスの発生実態と影響因子の検討

○佐藤 正明 [北海道大学大学院農学部生物資源科学専攻]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部農林環境科学科]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
立石 貴浩 [岩手大学農学部農業生命科学科]
古賀 潔 [岩手大学農学部農林環境科学科]

近年,糞尿の農地還元による地下水汚染・地球温暖化への悪影響が懸念され,重要課題となっている。本研究では,地球温暖化の原因であるN2Oと地下水汚染の要因となる無機態窒素を野外で測定し,N2O発生への影響因に関する室内実験を行った。その結果,尿散布直後にN2Oガスが発生し,その後のN2Oフラックスの上昇は,降雨に影響されることがわかった。室内実験からこれらを支持する結果が得られた。

Keyword: N2Oガス, クローズドチャンバー法, 糞尿還元
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2006

発表番号 3-59 

CH4 and N2O fluxes from different land-use peat land

Nagata Osamu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region ]
Obinata Yutaka [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Ishida Tetsuya [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Ishiwata Teruo [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Onodera_Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Sameshima_Ryoji [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region ]
Yasuda_Michio [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region ]

土地利用が異なる泥炭地におけるメタン・亜酸化窒素フラックス

○永田 修 [(独)北海道農業研究センター]
大日方 裕 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石渡 輝夫 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
小野寺 康浩 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鮫島 良次 [(独)北海道農業研究センター]
安田 道夫 [(独)北海道農業研究センター]

泥炭地の客土圃場,無客土圃場,未墾地の湿原および,草地圃場でメタン,亜酸化窒素フラックスを測定した。メタンフラックスは土地利用に関係なく小さい値で推移した。亜酸化窒素フラックスは,湿原,草地圃場で値が小さかったが,客土および無客土圃場で顕著に高い値であった。この値は近隣のタマネギ畑での測定値に匹敵するものであった。本研究より温室効果ガス発生の面から泥炭圃場の適切な管理が必要であることが示された。

Keyword: 泥炭地, 温室効果ガス, 土地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2006

発表番号 3-60

Physical and chemical properties and ammmonia volatilization properties of anaerobically digested slurry

KAMEYAMA Koji [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液の理化学性とアンモニア揮散特性

○亀山 幸司 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
凌 祥之 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]

近年,バイオガスプラントの発酵残渣物であるメタン発酵消化液を耕種農地において液肥利用する試みが数少ないものの行われている.ただし,消化液の液肥利用はいくつかの問題点を有しており,搬送・施用の効率化,施用時のアンモニア揮散の抑制方法の確立などが強く望まれている.このため,本研究は,消化液の効率的な搬送・施用手法を確立するための予備的研究として,各種消化液の理化学性の把握,各種消化液が地表施用された場合のアンモニア揮散特性の評価を行った.

Keyword: メタン発酵消化液, アンモニア揮散, 物質循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2006

発表番号 3-61

Nitrogen Outflow Load from Paddy Field Applied Methane Fermentation Manure Liquid

Funamoto Kensei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

メタン発酵消化液の水田施用による窒素流出負荷

○船本 健正 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

メタン発酵消化液を液肥として水田に投入したときの,環境への窒素負荷量を化学肥料施用水田と比較した.その結果,液肥投入後の田面水中の窒素は施肥翌日までに土壌表面に沈着するため,懸濁態負荷量は化学肥料区と大差はなく,投入全窒素量が多い分溶存態窒素による負荷が若干高いことがわかった.地下水への浸透流出はほとんどなかった.施肥直後の止水管理により極端な環境への負荷増大は抑制できることが示された.

Keyword: メタン発酵消化液, 水田, 窒素流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2006

発表番号 3-62

Improve Rural Environment using Forage Paddy Rice

Muto Yoshiko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hou Hong [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Thai Khanh Phong [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Koda Shiori [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Toyota Koki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

飼料イネを用いた地域物質循環の改善に関する研究

○武藤 由子 [東京農工大学]
侯 紅 [東京農工大学]
Thai Khanh Phong [東京農工大学]
香田 詩織 [東京農工大学]
豊田 剛己 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]

メタン消化液を施用して飼料イネを栽培した。その結果,メタン消化液でも化学肥料と同等の収量を得た。収量は,メタン消化液の施用量が多いと減少したが,施肥回数を増やして1度の施用量を減らすと増加した。窒素の環境への流出は,浸出水によるものが施用したアンモニア態窒素の1%以下,アンモニアと亜酸化窒素によるものが最大で17%であった。今後は,アンモニアの揮散を抑制するための技術開発が必要である。

Keyword: 飼料イネ, メタン消化液, 環境浄化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2006

発表番号 3-7

Conditions of habitat of loach Misgurnus anguillicaudataus in the valley with paddy fields using stream as agricultural canal

ITOH Syuiti [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
WATANABE Kazuya [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO Univ.]

中山間地小渓流掛かり水田地帯におけるドジョウの生息環境

○伊藤 修一 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
渡邉 一哉 [北里大学獣医畜産学部]

中山間地域の小渓流では出水撹乱からの回避場所がドジョウの生息環境の条件として必要である.この仮説の検証のために,佐渡市加茂湖に流入する歌滝川・長江川・貝喰川・外城川におけるドジョウの採捕調査を行い,歌滝川に比べ他の河川の採捕数が少ない要因を考察した.また円形実験水槽を作成し,砂礫サイズに対するドジョウの選好性の実験を行った.結果は歌滝川の礫河床区間で生息数が多いことを支持するものであった.

Keyword: ドジョウ, 中山間地, 選好性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2006

発表番号 3-8

Habitat environmental conditions of Simadojyo(Cobits biwae)in ditch at hill-bottom valley

wataru kakino [Non-profit organization of rice farming center]
takumi moriyama [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津に生息するシマドジョウの生息環境条件の把握

○柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]
守山 拓弥 [東京農工大学連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

シマドジョウは魚食文化の一端を為し,地域資源としてのポテンシャルが高いにも関わらず,本種に対する保全の意識が低いのが現状である.筆者らはこれまで,シマドジョウが谷津の代表種であり,通年で谷津に生息し,特に淵やよどみといったプールを示す生息環境条件下で生息密度が高い傾向があることを明らかにした.そこで,プールの役割を解明することを目的として調査を行った.その結果,プールが越冬場となっていることが明らかになった.

Keyword: 微環境, プール, 底質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2006

発表番号 3-9

yamada norihisa []

小貝川西挟地区における環境配慮

○山田 宜央 [栃木県芳賀農業振興事務所]

小貝川西挟地区は,一級河川小貝川を水源とする地形勾配の緩やかな地域です。地区内では小貝川に生息するナマズやクサガメが多数確認され,水田は,ナマズの産卵・繁殖の場となっています。そこで,ほ場整備後も水田と排水路のネットワークを確保するため,水田魚道を施工しました。また,排水路に落ちたクサガメは,脱出不可能となってしまうことから,それを解消するための登坂路も設置しています。

Keyword: 水田魚道, 拡幅水路, ナマズ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2006

発表番号 4-12 

Consciousness of Residents in Maintenance of Irrigation and Drainage Facilities-Questionnaire Survey on Multifunctionality of Irrigation and Drainage System ()-

Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Kita Takenori [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

農業水利施設の維持管理に関する地域住民意識−農業水利システムの多面的機能に関するアンケート調査(供法

○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
喜多 丈典 [北海道大学大学院農学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]

アンケートの結果をもとに,今後の農業水利システムの維持管理に必要な方策などを検討した。程度の差はあれ,地域住民は農業水利システムの多面的機能について認識していることが明らかになった。地域住民による農業水利システムの維持管理を実現するためには,非農業従事者に農業水利システムを身近に感じてもらい,これらの積極的な利用を通じて多面的機能への認識をより深めてもらうことの必要性が示唆された。

Keyword: 多面的機能, 農業水利システム, 維持管理
GET PDF=06/06004-12 .pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2006

発表番号 4-17

Sutdy on discrimination of animal roadkill points

IMAI Tosiyuki [Kitasato University]
MATUMOTO Hiroyuki [Kanagawa Pref.]
YAHAGI Kiyohide [Co-op Tokyo]
HATTORI Tosihiro [Kitasato University]

ロードキル多発地点の位置判定に関する研究

○今井 敏行 [北里大学]
松本 紘行 [神奈川県]
矢作 英聖 [生協とうきょう]
服部 俊宏 [北里大学]

野生動物のロードキル対策のために多発区間の特色を把握したので,具体的対策のために多発位置判定のために現地調査を行い道路に接続する未舗装通路の状況により位置を特定できた。

Keyword: 道路計画・整備, 環境保全, ロードキル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2006

発表番号 4-18

Predictability of the Field Infiltration Probability by Wild Boar

Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Kawano Makiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

イノシシの圃場浸入確率の予測可能性について

○守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]
河野 真紀子 [岡山大学環境理工学部]

イノシシによる農業被害について,圃場ごとの被害発生確率(圃場ごとの被浸入確率)がどの程度予測可能なのかについて検証した。岡山県内の3集落を対象とした現地調査により得たデータを用いて,圃場への浸入確率(被害発生確率)を従属変数,圃場の土地利用や隠れ処からの距離等の圃場の属性を説明変数としたロジットモデルによる回帰分析を行った。結果として,被害発生確率が,かなり高い精度で予測可能であることが示された。

Keyword: 獣害, イノシシ, ロジットモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2006

発表番号 4-22

Study on Actual Conditions and Characteristics of Rural-Urban Interchange in Korea - Case study of Hwacheon-gun, Gangwon-do

YOU Hagyeol [Japan Society for the Promotion of Science]
SONG Miryung [Korea Rural Economic Institute]
CHOI Suumyong [Hwacheon-gun, Gangwon-do]
SENGA Yutarou [Tokyo Univ.of Agr.and.Tech]

韓国における都市農村交流の実態と特徴に関する考察−江原道華川郡を事例として-

○劉 鶴烈 [日本学術振興会]
宋 美玲 [韓国農村経済研究院]
崔 秀明 [韓国江原道華川郡]
千賀 裕太郎 [東京農工大学]

本稿では,韓国における都農交流の特徴を把握することを目的にし,以下のような4点をあげられた。1.地域農業を育成しながら農家所得の向上を目的とした都農交流を推進していること。2.「家族会員制度」や外部企業との連携(一社一村運動)など外部とのネットワークを構築していること。3.マウル独自のHome−pageを構築するなどIT技術を活用しながら交流事業を進めていること。4.持続的かつ活発な都農交流を推進するために有能な人材を有給で募集する「事務長制度」を導入したこと。

Keyword: 都市農村交流, 一社一村運動,
GET PDF=06/06004-22.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2006

発表番号 4-27

Activation and Population Movement of Depopulated Noto Area

Takahashi Tsuyoshi [Ishikawa Prefectural University]
Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
Sakata Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]

能登地域の人口動態と活性化対策の課題

○高橋 強 [石川県立大学]
村島 和男 [石川県立大学]
坂田 寧代 [石川県立大学]

石川県内の市町村を単位として人口移動の実態を分析した結果,能登では地域内に有力な就職先が少ないために学校卒業後は他地域に転出し,これが少子高齢化の実態であることがわかった。アンケートによれば,地域内には若者の定住を図るための企業や住宅の誘致を求める声が大きいが,豊かな自然と地域資源に着目して空き家,廃校跡の活用やシルバー世代受け入れ等の可能性を探ることが活性化の鍵となることが示された。

Keyword: 中山間地域, 少子高齢化, 人口動態
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2006

発表番号 4-28

Study on integrated improvement project in less favoured area

Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]

中山間地域総合整備事業の効果について

○加藤 敬 [独立行政法人・農業工学研究所]

中山間地域でどのような整備が求められるかを見るため農業生産額の統計データと中山間地域総合整備事業の有無の関係を比較した,また,記述式の事業効果調書の中で語句を文字検索で抽出し,た。事業の中で道路の整備は労働軽減,生産活動のみでなく生活全般において影響が広く重要な要素であることが分かる。中山間地域での効果ある整備内容は道路を中心とした生活改善につながり,かつ生産にも寄与するものと考えられる。

Keyword: 中山間地域, 農道,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2006

発表番号 4-2

Examination of case with circulation use model of organic resource in rural area composed of dairy farming and upland agriculture, hokkaido

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
HIDESHIMA Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
Seiichi YASUI [Zukosha Co.,Ltd.]

北海道の畑酪混合地域における有機性資源の循環利用モデルの事例検討

○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
保井 聖一 [(株)ズコーシャ]

北海道の畑酪混合地域における有機性資源の循環利用実態を,窒素フロー図から把握した。2地域をモデルケースとした。また,資源化施設の導入等によって循環利用が促進した場合を想定し,その窒素フロー図の変化から循環利用促進が環境等へもたらす効果を考察した。有機性資源の循環利用促進は,農地の窒素蓄積,溶脱を抑制し,環境への負荷軽減に繋がり,また,地域のエネルギーの需給構造に改善を促すことが示唆された。

Keyword: 有機性資源, 循環利用, エネルギー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2006

発表番号 4-32

The Approach toward The conservation of Regional Resources and their Practical Usein northern Motegi Town

aoki hirokazu []

茂木町北部地域における地域資源の保全とその活用に向けた取組について

○青木 寛和 [栃木県農務部農村振興室]

中山間地域の抱える課題に対し,様々な事業を取り入れ,農村の持つ豊かな地域資源を発掘・利活用しながら,都市と農村の交流により,地域の活性化や地域資源の保全に向けて取り組んでいる栃木県茂木町北部の地域活動から,地域の活力向上に繋がるヒントが見えてきた。本報では,その活動事例と成果について紹介を行う。

Keyword: 地域資源, とちぎ夢大地応援団,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2006

発表番号 4-37 

Study of Farm Land used by Curvaceous Figure in Terraced Paddy Field

KIMURA Yohihisa [National Institute for Rural Engneering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engneering]
KURITA Hideharu [National Institute for Rural Engneering]

棚田における曲線要素を活かした区画による圃場整備の検討

○木村 吉寿 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
栗田 英治 [農村工学研究所]

棚田における基盤整備の整備率は低く,生産基盤としての劣悪な環境等から荒廃化が危惧されている。他方,圃場整備を実施すると,直線基調の画一的で単調な区画に改変され,棚田景観への影響が懸念される。このため,地形の持つ曲線要素を活かした整備方式の導入可能性を検討した。評価試験の結果,景観(見栄え),経済性(整備費)の面からは,曲線基調の整備方式が,直線基調の整備方式よりも高い評価となることが示唆された。

Keyword: 棚田景観, 圃場整備, 曲線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2006

発表番号 4-38

Local base color estimation using surface soils

OHNO KEN [Mie University]
MIZUFUNE SHINSUKE [Mie University]

表土色による地域の基調色の推定

○大野 研 [三重大学生物資源学部]
水船 慎介 [三重大学生物資源学部]

欧州の古い街並みの基調色は,その地域の石材の色に由来するといわれている。我々は日本の地域の基調色として,土の色が良いのではないかと類推し,土の色からの三重県各地域の基調色の決定,さらに広い地域での基調色の決定へと研究を進めてきている。ここでは,愛知,岐阜,石川,大阪,兵庫,滋賀の表土色のデータを利用し,流域単位で基調色を推定できることを目指し,統計的にその確認を行った

Keyword: 農村景観, 基調色, 風土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2006

発表番号 4-7

Economic Evaluation on irrigation water for paddy-fields

Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]

水田灌漑用水の経済評価

○國光 洋二 [農村工学研究所]

本研は,農家の評価に基づく用水の価値額と影響要因を明らかにし,需要面からみた用水評価額と灌漑施設の建設・維持管理面から見た用水のフルコストを比較検討することを目的とする。具体的には,確率的選択モデルをアンケート調査データに適用して農業用水の評価額を求め,需要側から見た用水価格とフルコストの比較を行うとともに,日本の農業におけるWP施策の可否を検討した。

Keyword: ウォーター・プライシング, 確率的選択モデル, アンケート調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2006

発表番号 4-8

Economic Evaluation of Food Security Benefit from Farmlands

Terada Kenji [Ministry of Agriculture & Forestry & Fisheries ]
Yoshida Kentaro [University of Tsukuba]

農地が有する食料安全保障機能の経済評価

○寺田 憲治 [農林水産省農村振興局整備部水利整備課]
吉田 謙太郎 [筑波大学大学院システム情報工学研究科]

農地が有する食料安全保障機能に係る便益は,農地の存在そのものに由来するものであり,また受益の及ぶ範囲が国民全体であることから,費用便益分析への汎用性が高いものの,未だ実用的な結果を得られていない。本稿では農地が有する食料安全保障便益機能について,他の代替手段と比較しながら選択型実験を用いて評価を行った。分析の結果,1haの農地を粗放管理した場合の年間便益評価額は約93万円であるという結果を得た。

Keyword: 農地保全, 食料安全保障,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2006

発表番号 5-13

Quantification of the water collection effect by crop in the spray-irrigated field

YUGE Kozue [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
SHIMOSE Kousaburou [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
ANAN Mitsumasa [Graduate school of Kyushu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture of Kyushu University]

散水灌漑圃場における作物の自己集水効果の定量評価

○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
下瀬 耕三郎 [農林水産省農村振興局]
阿南 光政 [九州大学大学院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]

本研究は,散水灌漑圃場における効率的な灌漑計画のため,作物体が集水し,根群域付近土壌面に到達する水分量を定量化することを目的とするものである.散水装置を用いて形状の異なる2種類の作物を用いて実験を行った.これらの作物体に散水し,遮断された水を,集水量・葉面貯留量・土壌面到達量の3成分に分離して定量化した.この結果,作物の種類によって葉面貯留特性や集水効果に差が生じることが明らかとなった.

Keyword: 集水効果, 散水灌漑, マルチング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2006

発表番号 5-18

Macro-indicator on Performace Reduction for Irrigation Pipe Systems

naka tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
nakanishi norio [National Institute for Rural Engineering]
oosato kouji [Tokyo Univ. of A and T]

農業用パイプラインのマクロ的劣化指標について

○中 達雄 [(独)農業工学研究所]
中西 憲雄 [(独)農業工学研究所]
大里 耕司 [(国)東京農工大学]

農業水利施設の水利機能等の低下に対して機能評価を行い,改修等の整備計画を策定する手法開発が課題である。構造機能の物理的な機能低下に関しては,施設の長寿命化を図るための施設の維持管理や改修・更新事業の必要性を判断しようとする技術開発が先行している。一方,農業水利の特徴として,水利用機能に着目したマクロ的な劣化指標の定義と開発が必要である。本報では,供用中のパイプラインについて,維持管理データを分析することにより,マクロ的な劣化指標について考察する。

Keyword: パイプライン, 劣化, 指標
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2006

発表番号 5-23

Determination of benefit-cost ratio in economic analysis of Ngamoeyeik Irrigation Project, Myanmar

Ye Myint [United Graduate School, Tottori University]
ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]

Myanmar国Ngamoeyeikかんがい計画に対する費用便益比の計算

●Ye Myint [鳥取大学連合大学院農学研究科]
ISHII Masayuki [島根大学生物資源科学部]
NONAKA Tsuguhiro [島根大学生物資源科学部]

ミャンマー国のNgamoeyeikにおけるかんがいプロジェクトについて,内部利益率の値を変化させて費用と便益に関する分析を行った.アジア開発銀行による貸付利率と同程度の内部利益率12%では,費用便益比はほぼ1.0程度の値となった。また,内部利益率として16%が要求される場合には,費用便益比が1.0を割り込むことが明らかになった。かんがいによる収量増大に加え,耕地使用率の大幅な増大が必要である。

Keyword: 費用便益比, 経済解析, かんがい計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2006

発表番号 5-28

Long-term Changes of Shallow Groundwater Level and Salinity in the Lower Seyhan Plain, Turkey

Sevgi Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works, Turkey]
Nagano Takanori [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Hoshikawa Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Kume Takashi [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Resarch Institute for Humanity and Nature]

トルコ・セイハン河下流平野における浅層地下水位と塩害の長期変化

セブギドンマ [トルコ国家水利総局]
●長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [総合地球環境学研究所]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコ有数の大規模灌漑地であるLower Seyhan Irrigation Projectにおいて過去20年継続されてきた地下水位調査と地下水塩分濃度調査の結果を分析した.過剰灌漑が進行しながらも,地下水位は高位であまり変化せず,塩害は大幅に減少していることが明らかになった.排水路が良く機能し,灌漑水の水質が良く,灌漑導入で土壌水分フラックスが比較的下向きで安定したことが貢献したと考えられる.

Keyword: 塩害, トルコ, 大規模灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2006

発表番号 5-33

A View for Paddy Field in Australia

ISHII Hiroshi []

JICA OBの見た豪州稲作

○石井 宏 [元福島県農地整備課長]

豪州中央部の年間降水量は400mm程度で,ダムからの補給水により,毎年15万haの水田を経営する。飛行機による播種,化学肥料と農薬の散布と,大型ハーベスター利用の収穫量は130万tonに達し,単位収穫量は10ton/haの記録もある。米の大部分は中近東に輸出される。他のモンスーン地帯の稲作方法とは栽培環境が違う豪州の稲作に就いては有機・無農薬の米作りとは別の評価基準が必要であろう。

Keyword: 灌漑排水, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2006

発表番号 5-38

Improvement Effect on Water Use Efficiency in two Large Irrigation Projects, Northeast Thailand

HIGUCHI KATSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]
TODA OSAMU [University of Tokyo]
YOSHIDA KOSHI [Japan Science and Technology]
HIROAKI SOMURA [Shimane University]
TANJI HAJIME [National Institute for Rural Engineering]

東北タイ大規模潅漑2地区の水利用改善効果

○樋口 克宏 [(独)農業工学研究所]
戸田 修 [東京大学大学院]
吉田 貢士 [東京大学大学院]
宗村 広昭 [島根大学]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]

地区降水量を考慮した日必要取水量の算定モデルを作成し,取水量実態と比較した.また,対象地区の水利用の改善手法と効果について検討した.その結果,NW地区に適用した結果,乾期ではモデルと実流量がほぼ一致し,雨期では大きな差が見られた.2地区の水利用効率は,平水年では低く,36%以上であった.モデルに近づける取水操作を行った場合,特にNW地区で水利用効率に改善が見られ,46%以上に改善された.

Keyword: 水資源, メコン川,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2006

発表番号 5-3

Analysis of Effect and Factor related Sedum’s Water Consumption on Slope

Tanaka Satoshi [Tottori University Aguricultural Faculty]
YAMAMOTO Tahei [Tottori University Arid Land Reserch Center]
KITAMURA Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Inoue Mitsuhiro [Arid land research center, Tottori University ]
Moritani Shigeoki [Arid land research center, Tottori University ]

斜面緑化におけるセダムの水消費要因とその影響度の解析

○田中 聡 [鳥取大学農学部 ]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]

傾斜を有する屋根の緑化を想定し,屋上緑化に多用されるセダムを供試して灌漑実験を行い,その水消費要因について多変量解析を試みた。その結果,蒸発散量,蒸発散比共に土壌の種類による影響度が大きかった。また,蒸発散量では灌水後の経過日数,蒸発散比では日射量と経過日数による影響が特に大きいことが明らかとなった。これは,灌水後の経過日数の増加に伴い,土壌水分量が減少し蒸発散量が著しく低下したためと考えられる。

Keyword: 屋上緑化, セダム, 水消費
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2006

発表番号 5-43

Change of Water Table below Crop Changed Paddy Field and the Adjacent Paddy Field

SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

転作田および隣接する水田における地下水位の変化

○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

転作や耕作放棄の増加に伴い,水田の圃場水収支が変化する可能性が考えられる.本研究では,転作田と周辺の水田で水収支と地下水位の測定を行い,地下水位の短期的な変化から圃場水収支に与える影響を検討した.転作田周辺の地下水位の変化と同様の傾向を示す圃場では減水深が大きくなる傾向が示された.また,転作が長期に継続することによって,構造的に減水深が大きい圃場に変化する可能性がうかがえた.

Keyword: 転作田, 地下水位, 圃場水収支
GET PDF=06/06005-43.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2006

発表番号 5-4 

Performance of hybrid reed bed system to treat dairy wastewater in cold climate in eastern Hokkaido, Japan

Kato Kunihiko [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Koba Toshinobu [Hokkaido Prefectural Konsen Agricultural Experiment Station]
Ietsugu Hidehiro [TUSK Co.,Ltd.]
Saigusa Toshiya [Hokkaido Prefectural Konsen Agricultural Experiment Station]
Katsuji Kitagawa [TUSK Co.,Ltd.]
Nozoe Takuhito [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Sohei Kobayashi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Yanagiya Shuji [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

極寒の道東におけるハイブリッド伏流式人工湿地による酪農雑排水の処理効果

○加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]
木場 稔信 [北海道立根釧農業試験場]
家次 秀浩 [(株)たすく]
三枝 俊哉 [北海道立根釧農業試験場]
北川 勝治 [(株)たすく]
野副 卓人 [北海道農業研究センター]
小林 創平 [北海道農業研究センター]
柳谷 修自 [北海道農業研究センター]

地下水等の汚染源として問題となっている搾乳牛舎排水を浄化するため,酸化・還元ハイブリッド構造をもつハイブリッド伏流式人工湿地を極寒の道東に造成し,2005年秋から汚水処理を始めた。開始3ヶ月間(冬季)における有機物や窒素,リン,大腸菌の除去率は92−99%で,水質汚濁防止法の排水基準を大きく下回った。低コスト,低エネルギー,かつ,省力的で自然に優しい汚水処理技術の寒地での適用可能性を検証する。

Keyword: 排水浄化, 汚水処理, 伏流式人工湿地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2006

発表番号 5-5

Movement of Drainage Water Quality in Phased Repair Works

Yoshii Akihiro [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Samura Isao [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Yoshio [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

農業排水路の段階的改修時における排水の水質変動について

○吉井 明央 [東京農業大学大学院]
左村 公 [東京農業大学大学院]
中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では,土水路からコンクリート水路に改修中であり,両水路の混在状態である農業排水路を取り上げ,その水路における改修工事による水質変動を明らかにした。その結果T−N,CODでは土水路区間が多かった2004年の排出負荷が,土水路区間の短い2005年の排出負荷より上回った。T−Pに関しては顕著な差は出なかった。土水路区間で汚濁源が沈殿し,それが流量の多くなる灌漑期に流出したものと思われる。

Keyword: 排水改良, コンクリート水路, 土水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2006

発表番号 5-6

Influences in Water Balance and Water Quality by Changes of Irrigation System from Open Channel to Pipeline

Kowada Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

農業用水路のパイプライン化による水収支と水質への影響

○小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]

石狩川下流域の篠津地域では,用水路のパイプライン化が行われている。本研究では,パイプライン化による水収支と水質への影響を調査した。その結果,水資源の有効利用,ランニングコスト削減について,一定の効果があることを確認した。一方,水質環境の変化は明確に確認できなかった。今後,さらに徹底した水管理を行うことで,排水量を削減できれば,流量に大きく依存するSS負荷流出の抑制効果が期待できる。

Keyword: パイプライン, 篠津運河, 水収支
GET PDF=06/06005-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2006

発表番号 5-7

Soil water movement and estimation of upward soil water fluxin oriental pickling melon greenhouse

HIRANO Emi [Okayama university]
MIURA Takeshi [Okayama university]
MORIMOTO Yuji [Okayama university]
MOROIZUMI Toshitugu [Okayama university]

白瓜ビニールハウスにおける土壌水分動態と上向き補給水量の推定

○平野 絵美 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

白瓜を栽培しているビニールハウスで測定した微気象,土壌水分量,潅水量をもとに,蒸発散量および上向き補給水量の推定を行った。上向き補給水量は,実測した土壌水分勾配に,van Genuchtenモデルで推定した不飽和透水係数をかけて計算した。根域の水収支から求めた蒸発散量のハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する比は,生育期の4〜6月では0.71,0.78,0.71,全期間では0.81とほぼ妥当な値となった。

Keyword: 畑地潅漑, 施設畑, 蒸発散量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2006

発表番号 5-8

Basic Investigation on Irrigation Water Quantity of the Sand Dune Field - Watermelon Cultivation -

HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]
TOZAWA Yasuhiro [Hokuriku Regional Agricultural Administratin Office ]

砂丘地畑の灌漑用水量に関する基礎的調査 −スイカ栽培−

橋本 岩夫 [石川県立大学]
○戸澤 康博 [北陸農政局]

砂丘地・露地野菜農業の用水量に関する基礎諸元を得るために,石川県を代表する海岸砂丘地畑で,スイカ栽培における栽培管理用水と補給用水(生育用水)の実態を調査してきた。そして,風食(飛砂)防止用水,栽培準備用水の期間,日数(回),1回の灌水量,全用水量の実態から,それらの用水量はスイカ栽培の全用水量の約 20%を占めており,4月上〜中旬の約 2週間の中の,約 7日間で使用されていること等を明らかにした。

Keyword: 砂丘地, 栽培管理用水, スイカ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2006

発表番号 6-10

Flow Ability of Section Restoration Method Using Polymer Cement Mortar for Concrete Canal

Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]
Takahashi Akira [SHO-BOND Corporation]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]

ポリマーセメントモルタルによるコンクリート水路の断面修復工法の通水性

○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓頁逝執学研究所 共同研究員)]
高橋 晃 [ショーボンド建設]
森 充広 [農村工学研究所]
増川 晋 [農村工学研究所]

農業用コンクリート水路の補修工法として開発した特殊ポリマーセメントモルタル断面修復工法の粗度係数および平滑性保持性の性能確認試験を実施した。その結果,粗度係数では,一般的なセメント系材料に比べ小さな0.0097が得られ,平滑性保持性では,摩耗が進行しても平滑性が良好に保持されることが確認される,など本工法が通水性に優れることが明らかとなった。

Keyword: コンクリート水路, 断面修復, 通水性
GET PDF=06/06006-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2006

発表番号 6-11

Deterioration evaluation of Asbestos Cement Pipe by Impact Elastic-Wave Methods

Minagi Takushi [Sekisui Chemical CO., LTD.]
Asano Masanori [Sekisui Chemical CO., LTD.]
Toshiro Kamada [Gifu University]
Fujita Shigeru [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]
Itou Hisaya [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]

衝撃弾性波検査法による石綿セメント管の劣化度評価

○皆木 卓士 [積水化学工業株式会社]
浅野 雅則 [積水化学工業株式会社]
鎌田 敏郎 [岐阜大学]
藤田 茂 [株式会社日本水工コンサルタント]
伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]

管路施設の機能診断の需要が増加しており,管体の劣化を定量的に評価することが必要となっている。石綿セメント管においても例外ではない。そこで,石綿セメント管の劣化度評価法として,衝撃弾性波検査法の有効性を検証した。その結果,衝撃弾性波検査における周波数分布を解析することから,クラックの発生(管体の剛性変化)を確認することができ,石綿セメント管の劣化度評価法として有効性であることが明らかになった。

Keyword: 劣化度評価, 衝撃弾性波検査法, 石綿セメント管
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2006

発表番号 6-12

Leakage reduction effect by multiple cracking feature of ECC

UENO Kazuhiro [Graduate school of Life and Environmental Science,Shimane University ]
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]

高靭性セメント複合材料が有するひび割れ分散性の透水量低減効果

○上野 和広 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]
長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]
石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

本研究では,ECCの有するひび割れ分散性がひび割れからの透水量低減に与える効果について評価した.割裂により模擬的にゼロスパン現象を発生させた供試体を用い透水試験を行ったところ,ひび割れ分散性による約1/250の透水量低減効果を確認できた.また,ひび割れからの透水量は実験開始後から徐々に減少し,約50時間後には透水がほぼ停止した.これは,自己修復性もしくはフィルター効果の発揮によるものと考えられた.

Keyword: ゼロスパン現象, 高靭性セメント複合材料(ECC), ひび割れ分散性
GET PDF=06/06006-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2006

発表番号 6-13

Design of Ferrocement Elements for Soil Reinforcement

Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]

補強土工法のためのフェロセメン要素の設計に関する研究

●座狩屋 保世院 [   三重大学生物資源学部]
酒井 俊典 [三重大学生物資源学部]

補強土工法への適用を念頭に置いてモルタル内の高張力ワイヤーメッシュからなるフェロセメントの性能を検討する.つまり,高張力ワイヤーメッシュによって引張り強度が確保される一方,埋込め土とセメントモルタル間には十分な大きさの摩擦抵抗が発生する.これらの条件は個々にコントロールすることができるので与えられた条件の下で複合材としての最適設計が可能となる.本研究では,引抜きテストやせん断テストによるフェロセメントの破壊メカニズムの解析とそれに伴う応力技術を考察する.

Keyword: フェロセメント, せん断強度, 引抜き強度
GET PDF=06/06006-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2006

発表番号 6-14

Case Study for Deterioration Degree Evaluation in a Minor Caliber (φ600) Pipeline

Hagane Yukihiro [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office, Shikoku Agricultural Land & Water Planning and Management Office]
Itou Hisaya [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]
Fujita Shigeru [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]

中小口径(φ600mm)管水路における劣化度評価のための調査事例

鋼鉄 幸博 [中国四国農政局四国土地改良調査管理事務所]
○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
藤田 茂 [株式会社日本水工コンサルタント]

管水路老朽化の機能診断において,大口径(概ねφ800mm以上)では人が入っての管内調査が一般的であるが,中小口径管水路の調査方法については確立されていない。また,石綿セメント管の調査,評価手法は,「水道用石綿セメント管診断マニュアル」が用いられているが,300mm程度以下が適用対象である。ここに,φ600mm石綿セメント管本体の劣化度評価について,「同診断マニュアル」及びTVカメラ以外の調査手法事例を報告する。

Keyword: 劣化度評価, 衝撃弾性波検査法, AE法
GET PDF=06/06006-14.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2006

発表番号 6-18

Prototype Test of Small Dam with Reinforced Earth

YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]

補強土工法を用いたため池堤体の実物大実験

○山崎 真司 [三井化学産資株式会社]
毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]
松島 健一 [(独)農業工学研究所]

老朽化や地震の被害により整備・改修が必要な農業用ため池が全国に多数ある.そこで,補強土工法による高耐久性ため池の開発を目的として,ジオグリッドで堤体補強した実物大のため池を構築し,その挙動を確認した.これより,次のことが確認できた.,燭畸喞藺里吠箒土工法を適用し,急勾配のため池を構築することができた.∋楾後約1年間の計測においても,大きな変動はなく,安定を保っている.

Keyword: ため池, 補強土, ジオグリッド
GET PDF=06/06006-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2006

発表番号 6-19

The evidential examination of Pipe in Pipe method of construction

Futagawa Toshiaki [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Kurihara Toshio [Japan Water Agency]
Inoue Koji [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]

超軽量官俎pいた鋪果濂殃濂餅工法の実証試験工事(中込材打設時の管路安全性について)

○二川 敏明 [住友大阪セメント株式会社]
毛利 栄征 [(独)農業工学研究所構造部]
栗原 俊夫 [(独)水資源機構 豊川用水総合事業部]
井上 孝治 [栗本化成工業株式会社]
志和 裕人 [株式会社エステック]

老朽化した既設管に更生管に薄肉FRPM管と中込材に超軽量エアミルクを用いたパイプインパイプ工法を新たに開発し,実証試験工事を行った。今回,中込材の充填前後に計測した発生ひずみ,温度等のデータを基に,中込材の打設が薄肉FRPM管及び既設RC管に及ぼす影響と,打設時の安全性について検証した。

Keyword: 改修工法, 管路, 中込材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2006

発表番号 6-24

Influence of curing methods on the mechanical properties of concrete

Kim Koulan [Gifu Univ. Graduate School of Agriculture]
Shimizu Hideyoshi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]
Iwata Naoki [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]

養生方法の違いがコンクリートの力学的性質に及ぼす影響について

○金 紅藍 [岐阜大学大学院農学研究科]
清水 英良 [岐阜大学応用生物科学部]
岩田 直樹 [岐阜大学応用生物科学部]

土地改良施設には農業用ダムをはじめとしてコンクリート材料が多く用いられており,コンクリートの力学的性質は,弾性定数と圧縮強度によって表される。本研究では,養生の違いによる動弾性係数の変化を,非破壊試験の一つである共振法により調べると共に,圧縮強度も求めた。その結果,動弾性係数と圧縮強度における養生方法の影響はどちらも同様な傾向にあり,両者には強い相関があることが分かった。

Keyword: コンクリート, 動弾性係数, 圧縮強度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2006

発表番号 6-28

Characteristics and Utilization of filling material with pulp sludge

kitatuji masafumi [Miyagi University]
shin hasegawa [Kanagawa Prefect.]
takayuki abe [Meikou bousui co.,LTD]

パルプスラッジを用いた充填材の特性と利用

○北辻 政文 [宮城大学]
長谷川 慎 [神奈川県]
阿部 孝行 [明興防水株式会社]

現在抱えている隙間充填材の欠点の改善と廃棄物を資源として有効利用する事を目的として,パルプスラッジを用いた充填材の性状,特性の把握,利用用途についての検討を行った。

Keyword: 工法・施工, リサイクル, パルプスラッジ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2006

発表番号 6-29

Evaluation of Tension Softening Diagrams of Dam Concrete

Ishiguro satoru [Faculty of Bioresources, Mie University]

ダムコンクリートの引張軟化曲線の解析

○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]

コンクリートの有効な破壊力学パラメータとして破壊エネルギーと引張軟化曲線が提案されている.既報ではダムコンクリートの破壊エネルギーの算定結果を報告した.本研究ではダムコンクリートの引張軟化曲線を提案し,供試体の破壊解析を行ってその適用性を検討した.提案した引張軟化曲線は単純な関数で表すことができ,また,他の引張軟化モデルに比べて適用性は良好であった.

Keyword: 引張軟化曲線, ひび割れ, 破壊解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2006

発表番号 6-34

Rehabilitation method of agricultural irrigation canal using Light-Cured FRP sheet

Naniwa Masato [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
Sasaki Yukio [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
Natsuka Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]

光硬化型FRPシートを用いた農業用水路の更生工法(PPSライニング工法)

○浪花 直人 [積水化学工業(株)]
佐々木 幸男 [積水化学工業(株)]
鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]
長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]

近年,農業用排水施設等のライフサイクルコストを低減する補修・補強技術の開発が課題となっている中,紫外線硬化型のFRPシートを使用した農業用排水路の更生工法を開発し,その施工事例の紹介と現場で確認した性能試験結果を報告する。

Keyword: コンクリート水路, 更生, FRPシート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2006

発表番号 6-38

The study of the integrated environment for particle method as a way of analyzing the rapidly varied flow which makes free water surface largely deform

TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

自由水面が大変形する急変流のための粒子法数値流体解析の統合環境の開発

○田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
島 武男 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
中 達雄 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

自由水面が大変形する現象は,農業水利構造物内のサージングを誘発するため,設計上詳細に検討すべき水理現象である.技術者が容易に解析できるように,粒子法による数値流体解析の統合環境を開発した.統合環境は,前処理,流体解析および後処理の処理過程で構成され,グラフィックユーザインタフェースによって容易に行えるように工夫した.活用例として,落差工における落下水脈ついて解析し,本統合環境の有効性を示した.

Keyword: 粒子法, 統合環境, 自由水面
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2006

発表番号 6-39

Study of the cross section and longitudinal dispersion coefficient at the lower Mekong river

Kataoka Daisuke [Graduate School of Agriculture, TUAT]
Kubo Naritaka [Faculty of Agriculture, TUAT]
Hoan Ngan Ging [United Graduate School og Agricultural Science, TUAT]
Yazawa Yusuke [Kajima Corporation]

メコン河主要派川における断面特性と縦分散係数に関する研究

○片岡 大祐 [東京農工大学大学院農学教育部]
久保 成隆 [東京農工大学農学部]
Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院連合農学研究科]
矢澤 雄介 [鹿島建設株式会社]

メコン河下流域において塩水遡上を解析するために移流分散方程式を用いた数値シュミレーションという手法があるが,移流分散方程式に含まれる縦分散係数は直接測定する事が出来ず,複雑な計算式によって導かれる。この縦分散係数を近似式で表す事ができれば,塩水遡上の数値シミュレーションの精度向上につながると考えた。

Keyword: 縦分散係数, 塩水遡上, メコン河
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2006

発表番号 6-44

Studies on connected structure of diversion ditch and collecting ditch

Tsukamoto Hironori [Graduate School of Agriculture, Miyazaki University]
Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Yamamura Yoshihiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Takeshita Shinichi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]

承水路と集水路との連結構造に関する研究

○塚本 裕則 [宮崎大学大学院農学研究科]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
山村 善洋 [宮崎大学農学部]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]

我が国では,受益区域背後地からの流出水を排水するために,承水路と集水路が連結されている.連結部に流水減勢の目的で桝が用いられているが,その桝に土砂等が堆積し,流水が溢水して水路構造物が破壊される問題が生じている.そこで,らせん流水路を用いて,安全かつスムーズな流水制御を行うことを研究の目的とした.矩形水路実験装置とらせん流水路実験装置をそれぞれ1/10の縮尺で作製し,流水制御能力を比較検討した.

Keyword: らせん流, 承水路, 集水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2006

発表番号 6-48

Application of Distributed Soil Moisture Model to Estimate Groundwater Recharge -Case Study of Unconfined Shallow Groundwater in Imazu Area-

Abul Hassan Md. Badiul Alam [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

分布型土壌水分モデルを用いた地下水涵養量の推定 -滋賀県今津町の浅層地下水を事例として-

●Abul Hassan Md. Badiul Alam [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

土壌水分は蒸発や浸透,直接流出などに影響を与えるため,水文過程において重要な構成要素である.そこで,土壌水分量によりそれらの水文要素を動的に扱う土壌水分モデルを用いて,低平地の浅層地下水への涵養量を推定する.メッシュに分割された分布型土壌水分モデルからの涵養量を,地下水面までの到達遅れ時間を考慮して,Dupuitの仮定を用いた不圧地下水FVMモデルへの入力として与え,地下水流れの解析を行う.

Keyword: Unconfined groundwater flow, Groundwater recharge, Soil moisture model
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2006

発表番号 6-49

3-D FEM modeling of moutainous area based on error estimation

Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

誤差推定に基づいた山地流域の三次元FEMモデリング

○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]

山地流域における飽和不飽和浸透流モデルによる解析の精度を保証するために,アダプティブ法を用いて三次元領域のモデル化を行う.要素形状の特徴から擬似二次元であるとみなし,三角形要素を用いて要素分割を行う.構造型の初期メッシュでは地形勾配が急な地点で解析誤差が大きかったが,アダプティブ法により得られた要素分割では,勾配が大きい地点では細かく分割され,それにより誤差は低減することが示された.

Keyword: 飽和不飽和浸透流, アダプティブFEM, 誤差推定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2006

発表番号 6-4

Environmentally Friendly Disaster Prevention Method

OTSUBO Yoshiaki [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]
MITSUI Tatsuya [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]
YASUDA Tomoyuki [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]

環境にやさしい防災工法(災害に強い農業水利施設の構築をめざして)

大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]
三ツ井 達也 [徳倉建設株式会社]
○安田 知之 [徳倉建設株式会社]

近年,環境問題が叫ばれる中,建設工事により発生する建設残土の処分は増加する一方である。建設発生土を有効に利用した環境にやさしい埋戻し材料を作成し,工事に流用できる流動化処理工法について施工事例を交えて報告する。

Keyword: 防災, 沈下, 充填性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2006

発表番号 6-8

Experiments on mortar erosion by carbonic acid

Yurugi Masahiro [Hirosaki University]
Watanabe Hitoshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
Watanabe Kenzo [Kajima Technical Research Institute]

炭酸イオンを含む溶液のモルタル侵食性試験

○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部]
渡部 均 [東北農政局]
渡邉 賢三 [鹿島技術研究所]

日本で一般的に見られる農業用水を対象に,セメント系材料に対する炭酸イオンを含む溶液の侵食性について実験的に検討した。実験はモルタル供試体を高濃度の遊離炭酸を含む溶液に浸漬し,浸漬前後の供試体についてEPMA測定などを行った。遊離炭酸1000mg/lの濃度の溶液に30日間浸漬した結果,モルタル供試体は表面部分から2mmの範囲でCa濃度の低下しているのが認められた。これはセメントの水和物が溶出したためと考えられる。

Keyword: コンクリート材料, 耐久性, 遊離炭酸
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2006

発表番号 6-9

Water Pressure Resistance of Facing Method for Irrigation Canal Using Flexible Sheet

Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]
Takahashi Akira [SHO-BOND Corporation]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]

シート材料を活用した農業用水路の表面被覆工法の耐水圧性

渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]
○石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓福米函貿清塙学研究所 共同研究員)]
高橋 晃 [ショーボンド建設]
森 充広 [(独)農業工学研究所]
増川 晋 [(独)農業工学研究所]

農業用水路では,ブロック積水路の継目部分などから漏水を生じ,水利機能が低下している事例がみられる。筆者らは,湾曲水路部への適用が可能で,施工性,維持管理性および耐久性に優れる,柔軟性を有する高分子系シート材料を活用した農業用水路の表面被覆工法を開発している。本稿では,現場条件を想定した耐水圧性試験を行い,通常部,促進耐候性試験後,溶着部の各試験体について耐水圧性を確認したので,その結果を報告する。

Keyword: 農業用水路, シート材料, 耐水圧性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2006

発表番号 7-10

Long-term trend of temperature and precipitation in the rural area of Tochigi and Gumma prefectures

SEKI Hiroshi [Tochigi Prefecture]
MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]

栃木・群馬における気温と降水量の長期トレンド

○関 広志 [栃木県]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

都市化の影響を抑えた気候の温暖化の程度を検討するため,都市化の影響が少ない栃木県・群馬県の気象観測所を対象として,最高(最低)気温,降水量のトレンド分析を行った.その結果,1)最低気温はほとんどの気象観測点で上昇する,2)最高気温は人口の多い市町村にある観測点では上昇し,人口の少ない市町村にある観測点では下降する傾向にある,3)降水量は多くの地点で減少トレンドにあることが分かった.

Keyword: トレンド, 都市化, 最高(最低)気温
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2006

発表番号 7-11

Impacts of climate change on the water resources of the Seyhan River Basin and adaptation

Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]
Tanaka Kenji [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
Kojiri Toshiharu [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

温暖化がセイハン川流域の水資源に及ぼす影響と適応

○藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
田中 賢治 [京都大学防災研究所]
小尻 利治 [京都大学防災研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]

SRES A2に基づいたGCMをダウンスケーリングしたデータを用いて陸面および流出モデルを駆動し,温暖化がセイハン川流域に及ぼす影響を評価した。その結果,年間水収支で見ると,降水量は−147mm,蒸発散量は−49mm,流出量は−98mmと見積もられた。さらに,現在の水需要で温暖化時の水文状況となれば,深刻な渇水が生じるが,非灌漑期における発電への配分を現在の6割程度まで制限すれば,現在と同程度の利水安全度を確保できることが示された。

Keyword: 温暖化, 水資源, ダウンスケーリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2006

発表番号 7-12

Water Scarcity and Alternative Cropping Patterns in Lower Seyhan Irrigation Project: A Simulation Analysis

Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]
K. Palanisami [Tamilnadu Agricultural University]
Coskun, Ziya [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Sevgi, Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]

セイハン河下流灌漑プロジェクトの水資源制約と作付体系

●梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
K. パラニサミ [タミルナドゥ農業大学]
ジヤ ジョシュクン [トルコ水利総局第6管区]
セブギ ドンマ [トルコ水利総局第6管区]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]

トルコのセイハン河流域灌漑プロジェクトでの温暖化による水資源量の制約が将来的に変化した場合のリスク対応として農民による灌漑作物の選択をE−Vモデルによって分析した。作物収入の年変動と水資源量制約を考慮に入れシミュレーションを行った。リスク回避パラメターが1%の場合,スイカ,柑橘,果物,野菜の農地は77%,12%,10%,1%であった。農民はより粗収入の高い作物を選択する傾向にあった。

Keyword: 灌漑, 水利用, 作付体系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2006

発表番号 7-17

Effect of the flood peak reduction by irrigation ponds group in the Mukunashi-gawa Basin

YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
KOYAMA Jun [Hydro Systems corp.]

椋梨川流域におけるため池群による洪水ピーク軽減効果

○吉迫 宏 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
小山 潤 [螢魯ぅ疋蹈轡好謄]

谷池型のため池群を持つ椋梨川・椋梨ダム上流域を対象に,河川・水路等に不定流解析法を,後背地からの降雨流出に貯留関数法を適用した洪水流出モデルを作成し,シミュレーション計算によりため池群による椋梨川の洪水ピーク軽減効果を明らかにした。ため池群はため池の空き容量が大きいほど,また後方集中型よりも中央集中型の降雨においてより顕著に洪水ピーク軽減効果を発揮し,ため池満水時の洪水ピーク軽減効果は小さい。

Keyword: 洪水流出, ため池, シミュレーション
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2006

発表番号 7-18

Evaluation of Contribution of an Irrigation Pond to Flood Mitigation Function in a Basin Consisting of Farmland and Forest

HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
KAMEI Masaki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

農地・山林流域の洪水緩和におけるため池の寄与

○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
亀井 真咲 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]

大阪府岸和田市の農業ため池流域を事例として,洪水緩和率や流域全体あるいは地目別の貯留量などを指標に,ため池の存在やその空き容量の有無が洪水緩和効果に及ぼす影響を議論した.これまでため池単体で評価されることの多かった洪水緩和機能を流域全体の中で位置づけ,その関わりを統合的に評価したところ,ため池は面的な観点からすると非常に効率的な防災施設にもなっており,取水管理が重要であることが示された.

Keyword: 洪水緩和, ため池, 貯留量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2006

発表番号 7-22

Flood Prevention Roles of Paddies in Low-lying Areas by a 2D-FEM Flood Model

Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]
Rowshon Kamal [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]

2D-FEMモデルによる低平水田域の洪水防止機能

●Pham Thanh Hai [農業工学研究所]
Rowshon Kamal [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]

2次元FEM法による洪水氾濫モデルを開発し,メコン河下流の低平域を対象に,1996年から2003年までの解析を行った。このモデルには,道路,堤防,コルマタージュ,開放水路などの効果も取り入れてある。次に,このモデルを用いて,水田や畑地が持つ洪水緩和機能の評価を行った結果,全氾濫量の1/5の量がトンレサップ湖周辺の水田上に貯えられ,水田上の洪水位が低下した後に,農地として利用されることが分かった。

Keyword: FEM氾濫解析, 低平水田, 洪水防止機能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2006

発表番号 7-27 

Trial calculation of water budget in no vegetation plots with consideration of long-term change of infiltration capacity

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Yoshida [National Institute for Rural Engineering]

無植生畑地における浸透能の長期変化を考慮した水収支の試算

○久保田 富次郎 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]

これまで,畑地帯の圃場管理が地下水涵養や洪水緩和に及ぼす影響の定量化は十分ではなかった。そこで,耕耘方法やマルチ被覆など人為的に制御可能な地表面の管理が水収支に与える影響について,浸透能の長期変化を考慮した数理モデルで検討した。年間の水収支では,流出率で深耕が3%,標準的耕耘が9%であったのに対して,マルチ被覆では45%となるなど,地表面の管理によって流出率に大きな差が生じることがわかった。

Keyword: 水収支, 営農管理, 浸透能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2006

発表番号 7-28

Effective Porosity and Fluctuation of Groundwater Table in Tropical Peat of Central Kalimantan, Indonesia

Miyake Ryuhei [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Adi Jaya [University of Palangka Raya, Indonesia]
Untung Darung [University of Palangka Raya, Indonesia]

カリマンタン熱帯泥炭の有効間隙率と水分動態

○三宅 龍平 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学院]
アディ ジャヤ [パランカラヤ大学]
ウントゥン ダルン [パランカラヤ大学]

インドネシア中部カリマンタンでは熱帯泥炭湿地林の保全と修復が課題となっている。森林火災や土地利用改変が泥炭の水分保持能に及ぼす影響を調べるため,有効間隙率を雨量と地下水位上昇量の関係から算出し,これより減水量(=蒸発散量+流出量)を推定した。自然の林地と,排水路の開削・森林火災・農地化などの撹乱を受けたところでは,泥炭の有効間隙率や雨季の排水性に大きな差があり,撹乱により保水性が減少していた。

Keyword: 有効間隙率, 熱帯泥炭, 地下水位変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2006

発表番号 7-2

Heat budget of Lake Ikeda ― Hydrologic budget of a lake as a water resources (3) ―

ITO Yuji [United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
NAKAGAWA Kei [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

池田湖の熱収支に関する研究 ― 水資源としての湖の水収支に関する研究 (3) ―

○伊藤 祐二 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
中川 啓 [鹿児島大学農学部]

本研究では,水資源として利用されている池田湖の熱収支の季節変化について,著者らが収集した現地観測データに基づいて検討を行った.その結果,移流熱フラックスが池田湖の熱収支に及ぼす影響は小さく,温暖な地域に位置する池田湖においては,ボーエン比が小さい.また,放射および湖水温の鉛直分布のデータが得られれば,プリーストリー・テーラー式によって,池田湖の潜熱フラックスは推定可能である.

Keyword: 熱収支, エネルギー循環, 気象環境
GET PDF=06/06007-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2006

発表番号 7-32

Effects of various mulching materials on salt accumulation and water use efficiency of Swiss chard irrigated with diluted sea water

Qingtao ZHANG [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Mitsuhiro INOUE [Arid Land Research Center, Tottori University]
Kensuke KONDO [Arid Land Research Center, Tottori University]
Tahei YAMAMOTO [Arid Land Research Center, Tottori University]

塩水灌漑下の塩集積と不断草の水利用効率に及ぼす種々マルチ材の効果

●張 清涛 [鳥取大学大学院農学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
近藤 謙介 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

マルチによる蒸発抑制は節水と塩集積防止に効果がある。水道水,低濃度塩水(4.8 dS/m),高濃度塩水(7.4 dS/m)の灌漑条件下,ハウス内で不断草を栽培し,礫マルチ,稲藁マルチ,松葉マルチ,マルチなしの効果を調べた。その結果,礫マルチでは積算蒸発散量が少なく,礫マルチと松葉マルチは稲藁マルチよりも塩集積が少ないこと,高濃度塩水の礫マルチが収量と水利用効率が高いことを明らかにした。

Keyword: Mulching materials, Salt accumulation, Water use efficiency
GET PDF=06/06007-32.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2006

発表番号 7-37

Suspended Solid Runoff from Upland Field Basin

Nakandakari Tamotsu [Dr.Student,The United Graduate School of Agricultural Sciences,Kagoshima University]
Yoshinaga Ansyun [Professor,Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Sakai Kazuhito [Associate Professor,Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Oosawa Kazutoshi [Assistant Professor,Graduate School of Engineering,Tokyo Institute of Technology]

畑地流域からの懸濁物質流出量

○仲村渠 将 [鹿児島大学大学院連合農学研究科博士課程]
吉永 安俊 [琉球大学農学部教授]
酒井 一人 [琉球大学農学部助教授]
大澤 和敏 [東京工業大学助手]

畑地流域からの懸濁物質流出量を把握するため沈砂池における物質収支を求めた.流出量の流入量に対する割合は土粒子31%,懸濁態全窒素7%となり,懸濁物質流出量は沈砂池通過によって減少した.両者の流出割合の差については原因を特定していないが有機物の影響が考えられる.貯水池兼用の沈砂池の場合,長期的には全窒素収支における脱窒,固定,同化,底泥からの溶出等も考慮すべきであり,他の栄養塩類の検討も必要である.

Keyword: 土粒子, 懸濁態全窒素, 物質収支
GET PDF=06/06007-37.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2006

発表番号 7-38

Influences of fertilization method on soil erosion and Nutrient Losses

Kohagura Yasufumi [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus.]
Yosinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus.]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus.]

施肥方法が土砂流出および肥料成分流出に及ぼす影響について

○古波蔵 保文 [琉球大学大学院農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

施肥方法と赤土流出および肥料成分流出との関係を明らかにするために室内実験を行った結果,次のことがわかった。化学肥料の表面散布は,裸地,被覆型よりも多くなる傾向にあることがわかった。また,表面散布条件での表面流出水には,裸地や被覆型に比べて多くの肥料成分が含まれている。以上のことから,施肥後に土で被覆することで,表面流出水に伴う赤土および肥料成分の流出抑制が可能だと考えられる。

Keyword: 赤土流出, 化学肥料, 施肥方法
GET PDF=06/06007-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2006

発表番号 7-42

Measurement of groundwater potential using a partially sealed borehole

Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]
Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
Otsuka Fumiya [Kanto Regional Agricultural Administration Office]
Kikuchi Shigefumi [Cabinet Office]
Tokita Takahiro [Kanto Regional Agricultural Administration Office]

区間遮断構造のボーリングによる深度別水頭測定

○奥山 武彦 [(独)農村工学研究所]
黒田 清一郎 [(独)農村工学研究所]
有吉 充 [(独)農村工学研究所]
大塚 文哉 [関東農政局]
菊池 茂史 [内閣府]
時田 剛弘 [関東農政局]

地すべり斜面における深度別地下水水頭を測定するために,深度1m間隔で遮断できる構造をもつボーリングの現場試験を行った。無孔の遮断部は孔壁との間を膨張性樹脂で充填し,管内部でパッカーを展張させる。その他の部分は5%の開孔率をもつので温度検層等を実施できる。孔内水位より上にも9kPa程度の正水圧が生じており,降雨後には水圧が増大した。高感度孔内流量計により管内流動が発生していることが確認できた。

Keyword: 地すべり, ボーリング, 間隙水圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2006

発表番号 7-47

Property of subsurface drainage in well-drained paddy field with low permeability layer

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

難透水性層が存在する転作乾田の地下排水特性

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]

わが国では水田の汎用耕地化について数多くの考究がなされている。しかし,そのほとんどは湿田の汎用耕地化を目的としたものであり,乾田の汎用耕地化についてはあまり検討されてこなかったと考えられる。そこで本研究では,難透水性層が存在する転作乾田において土壌水分と地下水位の関係を調査した。その結果,降雨後地下水位が−40cm以下に低下しても作土内に過剰水が長期間停滞することがわかった。

Keyword: 農地の汎用化, 乾田, 地下排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2006

発表番号 7-48

Changes of underground water table in the peaty farmland by raising water level of farm drain with wier

Yutaka OBINATA [Civil Engineering Research Institute of cold region]
Yasuhiro ONODERA [Civil Engineering Research Institute of cold region]
Ishida Tetsuya [Civil Engineering Research Institute of cold region]
Teruo ISHIWATA [Civil Engineering Research Institute of cold region]
Mitsuyoshi SONOU [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]
Masahiro MATSUI [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]
Yuki OKAMURA [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]

附帯明渠堰上げによる泥炭農地の地下水位変動

○大日方 裕 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
小野寺 康浩 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
石田 哲也 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
石渡 輝夫 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
園生 光義 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]
松井 征博 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]
岡村 裕紀 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]

北海道豊富町に位置する泥炭農地(採草地)に附帯する明渠排水路の水位を堰上げし,泥炭農地周辺の地下水位を上昇させる実験を開始した。堰上げ処理によって圃場内の地下水位は上昇し,堰上げの影響がみられた。また,堰上げ圃場では降雨後の水位低下が抑制されている傾向もみられた。今後は観測地点を増やし,圃場内の面的な地下水位変動や堰上げ処理に伴う地下水位上昇範囲等を検証する予定である。

Keyword: 泥炭農地, 地下水位, 堰上げ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2006

発表番号 7-52

Construction of Erosion and Sediment Runoff Model to Calculate Temporal Variation

OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
SAKAI Kazihito [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]

時系列出力型の侵食・土砂流出モデルの構築

○大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]

沖縄における赤土流出問題に対応して,時系列出力型の侵食・土砂流出モデルの構築を行った.既往の代表的な土壌侵食モデルであるWEPPの機構を一部援用することによって,土壌侵食に関わる機構を現象に即した形でモデル化した.また,土砂の運搬過程に仮想粒子を生成し追跡する方法を用いて,土砂流出量の経時変化を効率良く表現した.構築したモデルを適用した結果,土砂流出量の経時変化を概ね良好に表現できた.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2006

発表番号 7-57

Investigation of Tsunami Disaster Reduction Technology by Coastal Forest

NAKAYA Tetsuo [ National Agriculture and Food Research Organization,Nationaln Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [ National Agriculture and Food Research Organization,Nationaln Institute for Rural Engineering]
KIRI Hirohide [ National Agriculture and Food Research Organization,Nationaln Institute for Rural Engineering]

海岸林による津波減災技術の検討

○中矢 哲郎 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
桐  博英 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

インド洋津波災害を受けたタイ南部において海岸林の津波減衰効果の現地調査を行った.調査結果を基にマングローブ林,ココヤシ林を用いた津波復旧計画案を作成した.数値計算より計画した海岸林の津波減衰効果を検討した.

Keyword: 海岸林, 津波, 海外調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2006

発表番号 7-58

Application of DD Lime for Soil Degradation in Arid Lands

ONODEAR Hiroaki [Tottori University Arid Land Reserch Center]
YAMAMOTO Tahei [Tottori University Arid Land Reserch Center]
TAKEDA Makoto [NIPPON CARBIDE INDUSTRIES CO., INC]
Lionel Martin [Curtin University of Technology]

乾燥地における土壌劣化とDD Limeの有効利用

○小野寺 弘晃 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
武田 誠 [日本カーバイド工業(株)]
ライオネル・マルティン [カーティン工科大学]

DD Limeは,石灰窒素からジシアンジアミドを製造する際に副生するもので,主成分は炭酸カルシウムと炭素である。現在,産業廃棄物(汚泥)として扱われているが,有害物質を含まないことから,有用な環境資源物質として乾燥地の劣化土壌の修復に潜在的可能性が考慮される。本研究では,乾燥地及び我国の砂丘畑地を対象に適用実験を行い,DD Limeの土壌改良材としての役割を検討し,その用途開発を行うことを目的とする。

Keyword: 産業廃棄物, 土壌改良材, 炭酸カルシウム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2006

発表番号 7-59

The cadmium absorption repression technology of the paddy field soybean due to the magnesia soil hardening medicine

FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]

マグネシア系土壌硬化剤による水田大豆のカドミウム吸収抑制技術

○藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

水田におけるカドミウム汚染対策は,水稲栽培では水管理で可能なことが明らかになりつつある。しかし,水田の約半分はコメの過剰問題や自給率の向上のために大豆栽培が求められているが,転作大豆のカドミウム対策は確立されていない。そこで,マグネシア系土壌硬化剤マグホワイトによるカドミウム吸収抑制技術を開発し効果の検証を行った。

Keyword: カドミウム, 土壌汚染, マグネシア系土壌硬化剤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2006

発表番号 7-60

Percolation in a Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming --A Case Study on Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming at the Tone Basin(1)--

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
TSUKAMOTO Takayuki [College of Agriculture, Ibaraki University]

不耕起・冬期湛水田の漏水量 ―利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(1)―

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
塚本 尊之 [茨城大学農学部]

冬期湛水(非稲作期の水田への人為的な湛水)と不耕起移植栽培とを組み合わせた農法が,生物保全などの点から注目されている.著者らはこの農法の需要を特別米栽培の観点から整理している.ところがこの農法には,不耕起栽培による根成孔隙も相俟って,漏水増加や,特に非稲作期の用水確保に課題が残る.本報では乾田化されているにもかかわらずこの農法が行われている水田を対象に,特に冬期湛水期の漏水の実態を把握した.

Keyword: 冬期湛水, 不耕起栽培, 漏水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2006

発表番号 7-61

Organic Soil Materials in Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming-A Case Study on Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming at the Tone Basin(2)-

TSUKAMOTO Takayuki [College of Agriculture, Ibaraki University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
TADA Atsushi [Emeritus Professor of TSUKUBA University]

不耕起・冬期湛水田における土壌有機物量―利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(2)―

○塚本 尊之 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
多田 敦 [筑波大学名誉教授]

不耕起移植栽培と冬期湛水管理を組み合わせた水稲作が注目されている.本報ではこの農法を行なっている茨城県,千葉県の水田において,深さ別の土壌中の有機物量(強熱減量)を測定した.結果として,不耕起・冬期湛水田では慣行水田に比べて,特に表層付近での土壌有機物量が多いことを指摘し,その原因として,有機物量の施肥,藻類などの動植物の発生,また還元状態にあるなどのために有機物の分解が遅くなることを考察した.

Keyword: 不耕起栽培, 冬期湛水, 土壌中の有機物量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2006

発表番号 7-62

Result of Land Consolidation and Cultivation Technique Distribution in Tanzania

Yamaji_Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
SANG-ARUN Janya [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]

タンザニアにおける水田整備事業および営農普及活動の効果

○山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
サンアルン・ジャンヤ [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

タンザニア・ローアモシ地区では大規模な水田開発および圃場整備を行ない,先進的な水田営農を導入した。加えて農業技術の普及活動を行なうことで,周辺地区へも大きな影響を与えている。本講演ではローアモシ地区および周辺の伝統的灌漑地区,近代的灌漑地区数地区を比較調査することにより,事業地区における水田生産力の伸びと周辺への波及効果を明らかにし,加えて各集落の生活水準向上への影響を考察した。

Keyword: 圃場整備, 水田灌漑, 普及活動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2006

発表番号 7-7

The result of precipitation observed in Khon Kean, Northeast Thailand

Ogura Chikara [National Institute for Rural Engineering]
Somsak Sukchan [ Land Development Department, Thailand]

東北タイコンケンにおける降雨観測結果について

○小倉 力 [農業工学研究所]
ソムサック スクチャン [タイ国農業共同組合省土地開発局]

東北タイは平均年1200伉度の降雨がありながら,量とパターンの変動が大きい地域である。このため水資源有効利用の立場等から,降雨量の変動や時間的空間的配分について研究が行われてきた。一方,圃場レベルの水資源活用や農地保全の観点からは,さらに短時間の降雨特性を明らかにする必要がある。本報告では東北タイコンケン近郊で行った降雨観測から,1日内の降雨分布や高強度の降雨発生等についての検討結果を報告する。

Keyword: 東北タイ, 降雨特性, 農地保全
GET PDF=06/06007-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2006

発表番号 7-8

Concentration Ratio Distribution of Rainy Days and Its Long-Term Change in Japan

Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

降雨日の時間的集中度とその長期的変化

○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]

降雨日生起の時間的集中度を,降雨日の時期的分布および降雨日数の頻度分布のエントロピーで定量的に評価する方法を提案し,この方法を用いて,全国43地点における降雨日の時間的集中度の経年変化を,104年間の日雨量データを基に調べた。その結果,多くの地点で,近年になるに従って降雨日の時間的集中度が高くなる傾向が見られ,四国南部,東海地方,南西諸島など冬季の降水量が少ない地域でその傾向が強いことが示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, エントロピー
GET PDF=06/06007-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2006

発表番号 7-9

Periodic Variability of Precipitation Characteristics in the Region of Niigata Prefecture

Zhang Yu [Graduate School of Science and Technology]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science and Technology]
A.C.Whitaker [Graduate School of Science and Technology]

新潟県における降水量特性の長期的変動

○張 玉 [新潟大学大学院自然科学研究科]
杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]
アンドリュ ウイタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]

新潟県内にある各地方気象台において観測記録されてきた降水量データを使用して,降水量特性の長期的変動傾向を統計的に検討した。その結果,新潟,村上,高田の各地点での年降水量時系列の周期は20年前後,年降雪量時系列のそれは10〜15年であり,長岡と十日町地点での年降水量時系列の周期は30〜40年であること,湯沢での20年前後は,年降雪量時系列のそれは30〜40年であること,さらにまた村上,十日町及び湯沢での暖候期降雨量時系列の周期は20年前後,年降水量時系列のそれと同じ程度であることを明らかにした.

Keyword: 降水量特性, 長期的変動, 水文統計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2006

発表番号 8-10

Model tests for chemical injection to an outlet pipe of small earth dams

HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
NIWANO Kouichi []
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]

ため池底樋沿いに発生する漏水対策のための薬液注入に関する模型実験

○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]
毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
庭野 孝一 [日新特殊建設]
松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]

ため池の底樋沿いに漏水が発生し決壊に至る事例が数多く報告されている。本研究では,底樋沿いの漏水発生メカニズムを明らかにするとともに,漏水を止水する薬液注入工法を開発することを目的として,模型実験を行った。実験の結果,底樋にかかる上載圧の増加によって,底樋底面に水みちが発生することを確認し,アクリル系注入材を用いた薬液注入によって底樋周りの土圧が回復し,水みちを止水できることが分かった。

Keyword: ため池, 底樋, 薬液注入
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2006

発表番号 8-11

Mechanical Property of Suffered Farm Pond Dike Subjected to Aging Effect

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
OGAWA Masahiro [Osaka Prefecture University]

経年変化を受けた被災ため池堤体の力学特性に関する考察

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
小川 正宏 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

平成16年の台風23号により決壊したため池について,不攪乱状態における堤体材料の三軸圧縮試験を行い,その力学特性について考察した.また,練返した試料の三軸圧縮試験も行い,堤体の力学特性が経年変化によって受ける影響についても検討した.その結果,ため池堤体として直接決壊につながるような状態にはないことが確認できるとともに,経年変化によって堤体の強度が減少しても内部摩擦角は増大することがわかった.

Keyword: 被災ため池, 三軸圧縮試験, 経年変化
GET PDF=06/06008-11.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2006

発表番号 8-12

Damages of irrigation ponds by The Mid Niigata Prefecture Earthquake in 2004

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Teradate Shunsuke [Mogami Board, Yamagata Prefecture Government]

2004年新潟県中越地震で生じたため池被災の調査

森井 俊広 [新潟大学農学部]
○寺舘 俊祐 [山形県最上総合支庁(前 新潟大学農学部生産環境科学科)]

2004年新潟県中越地震で生じた農業用ため池の被災状況を調査した。甚大な農業被害を受けた長岡地域振興局管内において,代表的なため池34箇所を選定し,所見観察,断面測量,原位置密度試験,室内土質試験等を行った。被災レベルと震源距離,堤体規模との間には明確な関連性が見出せなかった。隣接するため池で被災状況が極端に異なるいくつかのケースを確認し,両者の締固め密度に大きな違いがあったことを示した。

Keyword: 新潟県中越地震, ため池, 被災
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2006

発表番号 8-13

Predicting of Residual Strength of Landslide Soils

Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Kimura_Sho [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]

地すべり土の残留強度の類推について

○宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
木村 匠 [琉球大学大学院農学研究科]

地質・土質,物理的・鉱物学的性質を異にする地すべり土の<420μmふるい通過試料について,鉱物分析および残留強度測定試験を行った。配向性粘土鉱物総量−φr図より推定したφrとリングせん断試験で得た実測φrを比較検討した。すべての試料で,推定φrと実測φrは近い値となった。配向性粘土鉱物総量−φr図は配向性粘土鉱物総量の異なる広範囲の地すべり土試料のφrの推定において有効であることが明らかになった。

Keyword: 土の静力学的性質, 残留強度, 配向性粘土鉱物総量
GET PDF=06/06008-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2006

発表番号 8-14

Shear strenghth characteristic of soil samples and slide mechanizm, Erdaocha landslide, loess plateau, China

Shinya_Nakamura [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Keizo_Sasaki [Tone Consultant Company Ltd.]
Tingning_Zhao [Soil and Water Conservation College, Beijing Forestry University]
Chuansheng_Chen [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

黄土高原二道岔地すべりの土質強度特性と発生・再発生

○中村 真也 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
佐々木 慶三 [利根コンサルタント]
趙 廷寧 [北京林業大学水土保持学院]
陳 伝勝 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

黄土高原二道岔地すべりについて,土質強度特性を明らかにし,それらを活用した安定解析によりすべりの発生・再発生を検討した。馬蘭黄土試料φsf =36.1°・φr =31.9°,頁岩試料φsf =28.2°・φr =10.8°を得た。すべり再発生時の解析により再発生に至る地下水位を明らかにし,すべり初生時の解析によりすべり発生に残留強度が発揮される地質弱面の関与が不可欠であることを明らかにした。

Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2006

発表番号 8-15

Mineralogical Properties and Shear Strength Characteristics of Soil Samples from the Loess Landslides

Yamashita_Tomomi [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]
Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

中国・黄土高原地すべり土の鉱物学的性質とせん断強度特性

○山下 友美 [琉球大学大学院農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]

廟湾地すべりおよび二道岔地すべりからの採取土について,鉱物分析およびリングせん断試験を行い,その鉱物学的性質およびせん断強度特性を明らかにした。馬蘭黄土試料は,高い砂分と非配向性鉱物の影響により,φsf=36.1°・φr=33.0〜31.9°と大きくなった。一方,頁岩試料は,約8割を占める粘土分と配向性粘土鉱物の影響により,強度の低下が著しく,φsf=28.2°・φr=10.8°と小さくなった。

Keyword: 土の静力学的性質, リングせん断, 鉱物学的特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2006

発表番号 8-16

Direct Shear Box Test on Kaolin Clay and Characteristic of Side Friction

Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]

カオリン粘土の一面剪断試験と周面摩擦特性

○古谷 保 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
有吉 充 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
黒田 清一郎 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
奥山 武彦 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

カオリン粘土を用いて,正規圧密及び過圧密の供試体を作成し,圧密定圧排水及び定体積一面剪断試験を行い周面摩擦特性を検討した。 定圧試験では周面摩擦を減少することが難しく,正規圧密・過圧密供試体とも常に一方向に作用したが,定体積試験では周面摩擦は比較的小さくなった。定圧・定体積試験ともに,周面摩擦を上下供試体厚さで比例配分して補正すると直線性が大きく改善された

Keyword: 土の静力学的性質, ,
GET PDF=06/06008-16.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2006

発表番号 8-17

Constant Pressure and Constant Volume Direct shear Box Test on Normally Consolidated Kaolin Clay

Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]
Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]
Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]

正規圧密カオリン粘土の一面剪断定圧排水試験と定体積試験

○有吉 充 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
古谷 保 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
奥山 武彦 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
黒田 清一郎 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

カオリン粘土を用いて正規圧密状態の供試体を作成し,一面剪断試験による圧密定圧排水試験と定体積試験を行い,両者の結果を比較し,定体積試験による強度定数の求め方について検討を行った。 試験結果は,剪断面積や周面摩擦を補正して整理した。垂直応力を載荷側,反力側,補正値について整理して比較すると,定圧排水試験と定体積試験のベクトルカーブの崩落線が,直線性が良く,また良い一致を示した。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
GET PDF=06/06008-17.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2006

発表番号 8-18

On the Mechanism of Electronic Cone Penetration Testing

Koumoto Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University ]
Mohamed Abo El-Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]

電気式コーン貫入試験機構について

○甲本 達也 [佐賀大学農学部]
Mohamed Abo El−Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]

原位置地盤調査法として電気式コーン貫入試験法が多用されつつあり,当試験法の機構も明らかにされつつある。本報告は,これまでに電気式コーン貫入試験機構について解明されたものについて紹介し,その解析結果の適用性を佐賀平野及び諫早干拓地における試験結果を用いて検討したものである。

Keyword: 電気式コーン, 非排水せん断強さ, 粘性土
GET PDF=06/06008-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2006

発表番号 8-19

Direct Shear Strength Characteristics of Ariake Clay (Yokoshima Sample)

Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Furuta Yoshiyuki [Taiyo Consultants Co., Ltd. ]
Taira Hisanori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Fukui Katsunori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]

有明粘土(横島試料})の一面せん断強度特性

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
古田 良幸 [太陽コンサルタンツ株式会社]
平 尚矩 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
福井 克典 [九州大学大学院生物資源環境科学府]

有明海東岸に位置する横島干拓(熊本県)の堤防直下から採取した不攪乱有明粘土試料の強度特性について,圧密定体積一面せん断試験結果をもとに検討した.その結果,試料土の強度増加率は,従来の研究結果と同様に段階載荷による圧密試験から求まる圧密降伏応力の1.5倍以上の圧密圧力で圧密すると一定となること,および強度増加率と内部摩擦角は,それぞれ乾燥密度が0.90g/cm3以上の範囲では,乾燥密度が大きくなるほど大となることが分かった.

Keyword: 有明粘土, 強度増加率, 内部摩擦角
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2006

発表番号 8-1

Prospect for determination method of coefficient of cosolidation

Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Chikushi Jirou [Biotron Institute, Kyushu University]

土の圧密係数決定法に関する一考察

○金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]

土の圧密係数は,通常,一次元圧密理論における時間係数と圧密度の関係を,測定データである圧密量−時間曲線に適用することによって得られる.本文では√t 法および近年提案された方法から求まる圧密係数,一次圧密量,初期補正値について検討した.その結果,簡略√t 法は√t 法による値とほぼ一致した.また,修正log t法や変曲点法を使用して各値を求める場合,初期補正値の決定方法に留意する必要がある.

Keyword: 圧密係数, 初期補正値, 一次圧密量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2006

発表番号 8-20

Hvorslev's strength parameters and irreversibility ratios of Ariake Clay(Yokoshima sample)

Fukui Katsunori [Graduate School of Bioenviromental Scienses, Kyushu University]
Higashi Takahiro [Facuty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Facuty of Agriculture, Kyushu University]
Kanayama Motohei [Facuty of Agriculture, Kyushu University]
Furuta Yoshiyuki [Taiyo Consultans Co.,Ltd.]
Taira Hisanori [Graduate School of Bioenviromental Scienses, Kyushu University]

有明粘土(横島試料)のHvorslevの強度定数と非可逆比Λ

○福井 克典 [九州大学生物資源環境科学府]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
古田 良幸 [太陽コンサルタンツ]
平 尚矩 [九州大学生物資源環境科学府]

本研究では,有明海東岸域の横島干拓堤防直下から採取した不撹乱有明粘土試料の過圧密領域における強度特性について,圧密定体積および圧密・膨張定体積一面せん断試験結果をもとに検討した.その結果,試料土を含む有明粘土のHvorslevの強度定数κ,φeの大小関係は粒度組成の違いに特徴付けられること,および非可逆比Λはほぼ0.6〜0.8の範囲にあり,塑性指数や粒度組成に依存しないことが分かった.

Keyword: 有明粘土, Hvorslevの強度定数, 非可逆比Λ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2006

発表番号 8-21

Tank Test of Shallow Buried Pipe Reinforced with Geogrid Using Artificial Peat (1)

SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]
TAGASHIRA Hidekazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]

模擬泥炭を用いた埋設管の浅埋設工法に関する土槽実験(その1)

○佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]
田頭 秀和 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]

泥炭等の軟弱地盤地帯における埋設管路では,融雪期の管内空虚時に地下水位上昇により管が浮上する問題に対応するため,ジオグリッドを使って上載荷重を増加させる工法が普及しつつあるが,その効果発現機構は明確にされていない。このため,模擬泥炭を用いて土層内に埋設した管を人為的に浮上,沈下させ,発生する浮上抵抗力の変化を観察する模型実験を行い,ジオグリッドの効果の検証を行った。

Keyword: 泥炭, 浅埋設工法, 浮上抵抗力
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2006

発表番号 8-22

Tank Test of Shallow Buried Pipe Reinforced with Geogrid Using Artificial Peat (2)

TAGASHIRA Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

模擬泥炭を用いた埋設管の浅埋設工法に関する土槽実験(その2)

○田頭 秀和 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]
佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]

泥炭地盤中の浅埋設工法の埋設管浮上防止機構の解明のために土槽実験を行い,管引上げ時にジオグリッドに発生する歪履歴を計測した。土槽内地盤は模擬泥炭で作製し,ジオグリッド敷設方法(結合面あり,なし)と管引上げ方法(単調引上げ,繰返し引上げ)を変えて試験を行った結果,荷重増加により引張歪が管周上では増加を続け,スプリング面や地山境界面では途中で減少に転じること,繰返し載荷により歪が蓄積すること等が判った。

Keyword: 泥炭, 浅埋設工法, ひずみ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2006

発表番号 8-23

Compressibility and Ground Subsidence of Snow Season in tha Peaty Farmland

ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
OBINATA Yutaka [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
NAGATA Osamu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
ISHIWATA Teruo [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭農地の圧縮性と積雪期の地盤変動

○小野寺 康浩 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
大日方 裕 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
永田  修 [(独)北海道農業研究センター]
石渡 輝夫 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

北海道美唄泥炭地に位置する泥炭農地などの圧縮特性と地盤標高変動などを調査した。造成から長年を経過した泥炭農地は,泥炭層の浅部は低圧縮性を示す傾向にあることや,積雪期に生じる地盤標高の変動量は未墾地よりも小さいことなどが分かった。

Keyword: 泥炭農地, 圧縮性, 地盤変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2006

発表番号 8-24

Influence of Drainage System to Peat Subsidence in Sarobetsu Mire, Hokkaido, Japan

INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
SUZUMURA Taichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
TAKADA Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]

サロベツ泥炭地における地盤沈下と排水系の影響

井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
○鈴村 大地 [北海道大学大学院農学院]
高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]

北海道北部のサロベツ泥炭地では,近年,泥炭上に造成された農地と,農地に隣接する湿地の一部で地盤沈下が顕在化している。1956年作成の地形図と2002年作成の1mメッシュDEMデータをもとに,GISを用いて46年間の地盤沈下量図を作成し,排水系の湿原域への沈下影響を分析した。排水系の影響は概ね300mにまで及んでいること,排水系が深いほど沈下の影響が大きいことが判明し,排水系の深さと距離の関係式を得た。

Keyword: 泥炭地湿原, 排水, 沈下量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2006

発表番号 8-25

Experimental study of Seepage Failure on Embankment Model in Centrifuge Model Test

Mori Hiroshi [Foundation for Riverfront Improvement and Restoration]

遠心模型実験による河川堤防を対象とした浸透破壊の実験的考察

○森 洋 [財団法人リバーフロント整備センター]

前回の発表では,水平地盤を対象とした浸透破壊現象の再現実験を行い,過剰間隙水圧比変化等を検証した。本論文は,盛土堤防を対象とした液状化時における耐震性評価の一つであるΔu法の検証を行うため,遠心載荷装置を用いた浸透実験を試みた。盛土の破壊過程を地表面変状や画像撮影により捕らえることができ,地盤変状が始まる時点を安全率1が切れる時点と仮定した場合,Δu法はかなり安全側の評価手法であることが分かった。

Keyword: 盛土, 遠心模型実験, 液状化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2006

発表番号 8-26

Seepage flow and seepage failure of subsoil under the Yokoe Barrage in Joganji River (No.1) -Effects of temporary grouting cutoff wall-

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Yokoyama Toyoaki [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

常願寺川横江頭首工の改修における基礎地盤の浸透流特性と浸透破壊安定性(その1)―仮設グラウト止水壁の効果―

田中 勉 [神戸大学 農学部]
○横山 豊彰 [神戸大学 農学部]
井上 一哉 [神戸大学 農学部]

横江頭首工基礎地盤に関して, FEM浸透流解析及び浸透破壊安定解析を行い, 仮設グラウト止水壁の効果について考察し次の結論を得た。(1)グラウトの打込み深さの増加に伴い浸透破壊安全率が向上し, 仮止水壁の完成によって構築前の約1.7倍になる。(2) 堤体底面直下に5mの仮設グラウトを先に打つことの効果はほとんどないが, グラウト先行打込みがない場合, 堤体底面直下の地盤において大きな流速が生じ, ルーフィングの危険性が高くなる。

Keyword: 浸透破壊, 頭首工基礎地盤, 事例解析(成功事例)
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2006

発表番号 8-27

Seepage flow and seepage failure of subsoil under the Yokoe Barrage in Joganji River (No.2) -Effects of grouting cutoff wall and unification of secondary barrage-

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Yokoyama Toyoaki [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

常願寺川横江頭首工の改修における基礎地盤の浸透流特性と浸透破壊安定性(その2)―本設グラウト止水壁及び副堤一体化の効果―

○田中 勉 [神戸大学 農学部]
横山 豊彰 [神戸大学 農学部]
井上 一哉 [神戸大学 農学部]

横江頭首工改修工事における基礎地盤について, 本設グラウト止水壁及び副堤一体化の効果を考察し次の結論を得た。(1)基礎地盤の浸透破壊に対する安全率は, 最初, 本堤と副堤が分離しており止水壁なしのときには2.048とやや小さいが, 最終的な状態(本設止水壁のみ考慮)に対して, 本堤と副堤が分離している場合5.049, 副堤が本堤と一体化した場合11.005(一体化しない場合の2.180倍)となる。(2)グラウト止水壁は基礎地盤の浸透破壊安定性に大きな効果がある。

Keyword: 浸透破壊, 頭首工基礎地盤, 事例解析(成功事例)
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2006

発表番号 8-28

Measurement of Behaviour of Wireless Pore Water Pressure Transducers

Kohgo Yuji [National Institute of Rural Engineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Ryoichi Towmezuka [Sakata denki Co.,Ltd.]

ワイヤレス間隙水圧計の挙動観測

浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
○遠目塚 良一 [坂田電機株式会社]

土中通信100m以上可能なワイヤレス間隙水圧計を開発した.現地実験より,ワイヤレス間隙水圧計の設置作業時間は1台当たり40分程度であり,従来の設置方法の1/10以下であることを確認した.また,中岳ダム及びKダムのワイヤレス間隙水圧計の挙動観測値と従来型間隙水圧計の挙動観測値は良く一致した.現在まで設置された27台のワイヤレス間隙水圧計は故障なく稼働しており,ワイヤレス間隙水圧計の動作の安定性を確認した.

Keyword: フィルダム, 挙動観測, 間隙水圧計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2006

発表番号 8-29

Anisotropic permeability of an impermeable zone of a fill-type dam using inverse analysis

hirose tetsuo [Kobe University, Graduate School]
tanaka tsutomu [Kobe University]

逆解析によるフィルダム遮水性ゾーンの異方透水性把握

○廣瀬 哲夫 [神戸大学大学院]
田中 勉 [神戸大学]

フィルダム堤体の遮水性ゾーンにおける土質材料の異方透水性について考察した。不撹乱試料に関する室内試験によると, 異方透水性の値kh/kvは15.00(平均値)となり, よく知られていると同様に水平方向の透水係数khが鉛直方向kvよりも大きくなった。16地点の間隙水圧計測データ(築堤後6年経過)を用いたFEM浸透流逆解析によると, kh/kvは0.254となり, 予想とは異なる結果が得られた。本ダム堤体の特殊な現象なのか, あるいはよくある現象なのかはわからない。

Keyword: フィルダム遮水性ゾーン, 異方透水性, 逆解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2006

発表番号 8-2

Investigation of water leakage for the face of slope in dam body by temperature distribution observation

Takahashi Ryosuke [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]
Yamamoto Kiyohito [Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]

堤体法面の温度分布観測による漏水状況の把握

○高橋 涼介 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

本研究の目的は漏水箇所の同定を温度観測で可能かどうかを調べることである。他の観測結果では漏水部への堤体内の浸潤は左岸側からではなく,堤体中央方向からの流れが原因であり,その浸潤は漏水箇所に集中して浸出しており,自由水面を形成するような流れではなく,水みち的な流れであることが推察された。観測の結果,法面表面の温度を測ることにより,漏水箇所を同定できることが分かった。

Keyword: 土構造物, 非破壊検査, サーモグラフィー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2006

発表番号 8-30

Studies on Seepage of Front Core Type Dam by Hele-Show Model(2)

kadono miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
igarasi yuya [Faculty of Agriculture and Life Science]
yosida kazusi [Faculty of Agriculture and Life Science]

ヘルショーモデルによる傾斜遮水ゾーン型フィルダムの浸潤線について(2)

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
五十嵐 悠也 [弘前大学農学生命科学部]
吉田 和史 [弘前大学農学生命科学部]

地下水流動の二次元解析をヘルショー模型で再現する場合,模型に用いる平行板の幅,流動液の粘性が重要な要素になる。さらに土中の流動に異方性がある場合は流動幅を変化させる事で対応することが一般的であるが困難な場合が多い。そこで,本報告では異方性(透水係数比)の表現にメッシュ網目の大きさを変えることで対応した。適用実験は傾斜遮水ゾーン型フィルダム模型を例に,この方法の有効性・問題点などについて検討した。

Keyword: ヘルショーモデル, 傾斜遮水ゾーン型フィルダム, 浸潤線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2006

発表番号 8-31

Investigation on Grading and Physical Property of Muddy Soil in Old Filldam Reservior

Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Shigeru Tani [National Research of Rural Engineering]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Kouji Nishimoto [Fujita Corporation]

老朽化フィルダムの堤体改修を目的とした池内堆積底泥土の粒度・物理特性調査

○福島 伸二 [株式会社 フジタ 土木本部]
谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]
北島 明 [株式会社 フジタ 技術センター]
西本 浩司 [株式会社 フジタ 土木本部]

フィルダムでは池や流入河川の規模が大きく,砂礫のような粗粒土が流れ込み粗粒から細粒までの底泥土が堆積しやすく,固化処理時の強度管理には含水比だけでなく粒度の影響も考慮する必要がある。そこで,本報告ではフィルダムやため池の池内に堆積した底泥土の粒度と物理特性の分布調査を行い,底泥土を固化処理する時の粒度の取扱いについて検討したものである。

Keyword: 安定処理・地盤改良, 土構造,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2006

発表番号 8-32

Influence of grading on strength of cement-mixed muddy soil

Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Nishimoto Kouji [Fujita Corporation]
Hirota Osamu [Fujita Corporation]

底泥土の固化処理土の強度におよぼす粒度の影響

○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]
福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]
谷  茂 [(独)農業工学研究所]
西本 浩司 [(株)フジタ 土木本部 ]
廣田 修 [(株)フジタ 土木本部 ]

本工法は堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できるので規模の大きいフィルダムに適用すれば経済的で効率的な改修が期待できるが,問題点としてフィルダムでは貯水面積が大きく流入する河川の規模も大きいため,砂礫のような粗粒土砂が流れ込み粗粒から細粒までの幅広い粒度の底泥土が堆積しやすい.したがって,本工法を適用した場合に粗粒から細粒までの広範囲な粒度の底泥土を使用することになり,固化処理時の強度管理には含水比だけでなく粒度の影響も考慮しなければならない.

Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2006

発表番号 8-33

Strength Conrolling Method Considering Effect of Grading on Strength of Cement-mixed Muddy Soil

Shigeru Tani [National Research of Rural Engineering]
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Kouji Nishimoto [Fujita Corporation]

固化処理底泥土の粒度の影響を考慮した固化材添加量の決定法

○谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]
福島 伸二 [株式会社 フジタ 土木本部]
北島 明 [株式会社 フジタ 技術センター]
西本 浩司 [株式会社 フジタ 土木本部]

 ため池では固化処理時の強度を含水比だけで管理できたが,フィルダムでは池内で底泥土の粒度が異なり固化処理時の強度管理には粒度の影響も考慮する必要がある。本報告では,フィルダムの堤体改修を想定し,池内で粒度の異なる底泥土を所要の強度に固化処理するための粒度の影響を考慮した強度管理法を提案する。

Keyword: 安定処理・地盤改良, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2006

発表番号 8-34

Quantitative Consideration on Compression Characteristic of Tire Tip Mixed Soil

kimata takashi [Osaka Prefecture University]
shimada kazuhisa [Osaka Prefecture University]
kakiuchi youichiro [Osaka Prefecture University]

タイヤチップ混合土の圧縮特性に関する定量的考察

木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
○島田 和久 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
垣内 陽一郎 [大阪府立大学農学部]

本研究では,吸水性を有せず,変形もほぼ弾性的に生じるタイヤチップを用いて,基本的な骨格構造が同じになるように作製した供試体で一次元圧縮試験を行い,タイヤチップが混合土全体の圧縮特性に及ぼす影響について検討した。その結果,タイヤチップに起因する圧縮成分が定量的に把握でき,またタイヤチップ自身の圧縮は混合比によらず圧縮応力に応じて同じ割合で生ずることが分かった。

Keyword: タイヤチップ, 混合土, 圧縮特性
GET PDF=06/06008-34.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2006

発表番号 8-35

Compaction characteristic of water-stable aggregate on Kanto loam

KANEKO Satoshi [Tokyo University of Agriculture and Technolog]
NISHIMURA Taku [Tokyo University of Agriculture and Technolog]
KATOU Makoto [Tokyo University of Agriculture and Technolog]

関東ロームの耐水性団粒の締固め特性

○金子 慧 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

関東ロームを用いて締固め試験を行い,いくつかの条件について団粒が締固め特性にどのような影響を与えるかを調べた。試験の結果より,単一団粒も団粒混合土もw=102%〜105%付近で最適含水比を示し,混合団粒土の密度は単一粒径団粒の乾燥密度の中間値を示すことが認められた。また,養生期間や自然土の水洗いの有無が最適含水比と最大乾燥密度に影響を与えることも認められた。

Keyword: 締固め試験, 耐水性団粒, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2006

発表番号 8-36

Effect of the Degree of Saturation of Compacted Soil on Engineering Properties

Sasaki Masashi [Graduate School of Engineering, Hokkaido Institute of Technology]
Tada Tetuzi [Hokkaido Muroran Technical High School]
Kamiya Mitsuhiko [Hokkaido Institute of Technology]

締固めた土の飽和度が工学的性質に及ぼす影響

○佐々木 将士 [北海道工業大学大学院工学研究科]
多田 哲司 [北海道室蘭工業高等学校]
神谷 光彦 [北海道工業大学工学部]

現場における締固め管理は,一般に密度管理により行われているが,合理的な締固め管理を行うには,土粒子・水・空気系を考慮した管理が必要であると考え,締固め後の飽和度を指標として強度やスレーキング特性について纏めた。 締固めエネルギーが異なる場合でも,ある飽和度を境に強度やスレーキング特性が急変することが確認され,締固め管理を行う際,密度に加え飽和度も考慮した管理を行うことが妥当である。

Keyword: 締固め, 飽和度, 一軸圧縮強さ
GET PDF=06/06008-36.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2006

発表番号 8-37

Effect of Lightweight Thrust Restraint Method for Buried Bend

SAWADA YUTAKA [Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]
MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]
UCHIDA KAZUNORI [Kobe University]

曲管部軽量化スラスト防護工法の有効性の検討

○澤田 豊 [神戸大学]
河端 俊典 [神戸大学]
毛利 栄征 [農業工学研究所]
内田 一徳 [神戸大学]

農業用パイプラインなどの圧力管曲部に作用するスラスト力に抵抗するために,管の曲率内側にジオグリッドを籠状に取り付けた軽量スラスト対策工法を考案した.本報告では,口径90mmの模型管を用いて乾燥砂中での水平載荷模型実験を実施し,当提案工法の有効性について検討を行った.

Keyword: パイプライン, 模型実験,
GET PDF=06/06008-37.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2006

発表番号 8-38

Dynamic Fine Element Method analysis of buried pipe

MUHTAR Sader [Tokyo University of Agriculture ]
KATOU Makoto [Tokyo University of Agriculture ]

暗渠パイプを持つ地盤の動的有限要素解析

○ムフタル・サディール [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

農地地盤の表面に静的及び動的な荷重の作用によって発生する埋設パイプの力学挙動を把握することは非常に重要である。従来では,埋設されたパイプの安定性についての研究は多くされている。本研究は暗渠パイプを持つ多層地盤の動的有限要素法解析プログラムの開発し,荷重によって埋設されたパイプの応力,ひずみ,パイプの断面力等の分布を調べた。また,埋設管の土かぶりと管底モーメントの関係も調べました。

Keyword: 動的有限要素法, 多層地盤, 暗渠パイプ
GET PDF=06/06008-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2006

発表番号 8-39

The analysis of behavior for a square FRPM pipe under the ground

Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Koji Inoue [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]

埋設下における角形FRPM管の挙動解析

○宮崎 徹 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井上 孝治 [栗本化成工業]

老朽化した水路の改修法の一つとして,水路内に角形FRPM管を設置後,水路上面まで隙間に裏込めし埋設することで暗渠化する工法の確立を目的として,縮小モデルの角形FRP管を作成し,模擬土槽を用いた土圧載荷試験を行った。本報告では,その模擬土槽試験により得られたデータと,以前行った円形管及び馬蹄形管における挙動との比較,さらにFEM解析による解析結果との比較,検証を行った。

Keyword: FRPM管, 水路, 解析
GET PDF=06/06008-39.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2006

発表番号 8-3

Proper Use of Geostatistics-complemented Groundwater Model to Improve Observation-updating Sensitivity in Identifying Distributed Permeabilities

Hamaguchi Toshio [DPRI, Kyoto University]
Kojiri Toshiharu [DPRI, Kyoto University]
Nakakita Eiichi [DPRI, Kyoto University]

透水係数分布同定時の観測更新感度向上のための地球統計補完地下水モデル利用法

○浜口 俊雄 [京都大学防災研究所]
小尻 利治 [京都大学防災研究所]
中北 英一 [京都大学防災研究所]

本研究では,地下水モデルの透水係数分布同定において未知数が観測数よりも多い条件を改善すべく,地球統計補完地下水モデルの利用を提案した.同モデルから得た疑似観測データの導入により,部分的に観測更新感度の低い区域も他と同じ高感度になり,かつ,一意性があって推定精度の高い分布同定結果を得られるようになることが数値実験を通してわかった.本提案は分布同定について秀逸な手法の一つであると確認できた.

Keyword: 透水係数, 地球統計学, 同定
GET PDF=06/06008-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2006

発表番号 8-40

Elasto-plastic finite element analyses and experiments about collapse analysis of flexible retaining structure by excavation

OKSJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
TANAKA Tadastugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

たわみ性抗土圧構造物における地盤破壊現象の弾塑性有限要素解析と実験

○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

土留め工などの抗土圧壁体問題において,壁体は工事規模に比較すると薄く,たわみの影響が考慮されなければならない。しかし,壁体を剛とみなして設計されることが多い。そこで,本研究では,たわみのある抗土圧壁体における背面地盤の掘削破壊を,模型実験より剛な壁体との破壊メカニズムの違いを検討した。また,弾塑性有限要素解析を行い,たわみのある抗土圧壁体の転倒破壊において,解析手法の有効性を検証した。

Keyword: たわみ, 抗土圧構造物, 掘削
GET PDF=06/06008-40.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2006

発表番号 8-41

Earth Pressure for a Pile with Multiple Stepped Two Diameters under Lateral Load

SHODA DAISUKE [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
UCHIDA KAZUNORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
OHARA AKI [Faculty of Agriculture, Kobe University]
NADAMOTO YUTA [Faculty of Agriculture, Kobe University]

水平載荷を受ける部分拡幅杭に作用する土圧の検討

○正田 大輔  [神戸大学大学院 自然科学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学部]
河端 俊典 [神戸大学農学部]
小原 亜季 [神戸大学農学部]
灘本 優太 [神戸大学農学部]

本報では,部分拡幅杭を用いた水平載荷実験を行い,載荷時に杭に作用する土圧からその基本的な載荷時挙動について検討を行った.その結果,以下の結論を得た.もっとも投影面積の大きな直杭よりも部分拡幅杭のほうが大きな支圧応力を発揮する.杭の水平載荷時に凸部底面にある砂粒子が押込まれることで,杭に作用する土圧が増加する.また,杭の長さ方向に作用する土圧分布は,直杭・部分拡幅杭ともに同じような形状である.

Keyword: 支持力, 土圧, 杭
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2006

発表番号 8-42

Model Experiment on Mechanical Property of Batter Piles for Sandy Ground

Kimata Takashi [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]
Kudo Yosuke [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]
Yamaguchi Tomonori [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]

砂地盤における斜杭の力学的特性に関する模型実験

木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
○山口 智功 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

著者らはこれまで,粘性土地盤で斜杭の引き抜き試験を行い,斜杭の有効性を確認してきた。砂には粘着力がなく力のメカニズムが考察しやすいと考えられるので,今回は砂地盤で斜杭の引き抜き試験と押し込み試験を行い,砂地盤における斜杭基礎の力学特性について検討した。その結果,砂地盤においても斜杭は直杭よりも大きな引き抜き抵抗力を発揮すること,傾斜角を大きくすると押し込み抵抗力も大きくなることがわかった。

Keyword: 斜杭基礎, 砂地盤, 力学特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2006

発表番号 8-43

Circumstances of Water Users’ Organizations in Monsoon Asian Countries with respect to PIM

SHIODA KATSURO [The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]

PIMに関係するモンスーンアジア各国水利組織の状況

○塩田 克郎 [(財)日本水土総合研究所]

農民参加型水管理(PIM)の推進母体となる農民水利組織を取り巻く現況をモンスーンアジア6カ国で調査した。3次水路整備が比較的進んでいるのは,タイ,フィリピン,スリランカであり,水利組織の設立も含め遅れているのはカンボジアとミャンマーである。維持管理費の徴収額・率は国によって大きな差がある。水利組織だけに納めるタイ,スリランカ,カンボジアは低く,上部機関にも納めるベトナムとフィリピンは高い。

Keyword: PIM, 水利組織, モンスーンアジア
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2006

発表番号 8-44 

The consensus building process on Indus Water Treaty in 1960

YAMAMOTO Shuntaro [Graduate School of Public Policy, the University of Tokyo]

インダス水協定(1960年)における合意形成過程

○山本 俊太郎 [東京大学大学院公共政策学教育部 公共政策学専攻]

1960年にインド・パキスタンの間で締結された,インダス水協定の合意形成過程を追う。インダス川流域は,両国の重要な農業地域であるパンジャブ地方と重なっており,その水をめぐる争いはきわめて決着が困難なものだった。この紛争が,どのような経緯を経て,なぜ決着したのかを詳細に分析する。

Keyword: 合意形成, 国際河川, 農業用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2006

発表番号 8-45

Measurement of training effectiveness by questionnaire

Nakamura Yoshifumi [National Institute for Rural Engineering]
Hirayama Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Watanabe Yoshihiro [National Institute for Rural Engineering]
Iwabuchi Yuko [National Institute for Rural Engineering]

アンケートによる研修効果の測定

○中村 義文 [農業工学研究所]
平山 真大 [農業工学研究所]
渡邊 芳弘 [農業工学研究所]
岩渕 祐子 [農業工学研究所]

近年,自主的キャリア形成が求められる時代になっており,どこでも通用する職業能力の向上支援が盛んになっている。すなわち人材育成の動向として研修生が自律的であるかどうかに沿って効果測定や研修評価を行いながら,より受講者の役に立ちかつ業務への貢献度の高い研修を模索しなければならなくなってきている。ここでは,農業工学研究所における21コースの研修を通じて行ってきたアンケートによる効果測定について述べる.

Keyword: 農業土木教育, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2006

発表番号 8-46 

Current Activities and Future Prospects of Water-Environment Study Group (WESG)

TANAKA YUKIO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
NAGAYOSHI HIROYUKI [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
YAMAMOTO SHUNTARO [Graduate School of Public Policy, University of Tokyo]

水環境勉強会のこれまでの活動と今後の展望

○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
永吉 洋之 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
山本 俊太郎 [東京大学公共政策大学院]

本稿は「水」をキーワードとする東京大学の学生を中心に2004年1月に設立された水環境勉強会(WESG)についての紹介である.WESGはこれまでに定例の勉強会,フィールドツアー,教官や他の学生組織との連携,国際会議への学生派遣など様々な活動を通し,若手水研究者同士のネットワーク構築,キャパシティビルディングを行ってきた.今後はより幅広い参加者を募り,組織としての可能性を拡げる.

Keyword: 水, 学問領域横断, 学生主体勉強会
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2006

発表番号 8-47

E-Learning at University of Florida

ITO RYOEI [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
TAGUCHI HIROSHI [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

フロリダ大学におけるE-learning

○伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]
田口 寛 [三重大学生物資源学部]

平成16年度「海外先進教育研究実践支援プログラム」事業に採択され,E−learningについて先進的な取り組みがなされているフロリダ大学の事例について調査を行った。現在,フロリダ大学ではWebCTを用いたオンライン授業などの導入が進み,利用者も急激に増加しているが,これはOffice of Academic Technologyを中心とした強力なサポート体制によるものであり,E−learning普及における人的サポートシステムの重要性が認識された

Keyword: 農業土木教育, E−learning, ネットワーク
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2006

発表番号 8-48

Production and Utilization System of Hydrogen Energy Produced from Biogas Originated with Cow Slurry (3)

OHKUBO TAKASHI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
SHUDO YUKOH [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
TATEYAMA TOMEO [Docon Co.,Ltd]
KABASAWA MASAYUKI [Docon Co.,Ltd]
YAMAZAKI SHINYA [Docon Co.,Ltd]

乳牛糞尿起源バイオガスからの水素エネルギー生成と利用(3)

○大久保 天 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]
主藤 祐功 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]
舘山 留男 [(株)ドーコン]
樺沢 雅之 [(株)ドーコン]
山崎 真也 [(株)ドーコン]

酪農地域に大量に賦存するバイオガスから水素を製造・貯蔵を行う実証実験を平成15年度より行ってきた。これまでのプラント運転実験結果を基礎としたシミュレーションより,実規模を想定したプラントのエネルギー収支と水素製造量等の試算を行った。また,その試算結果基づく環境負荷低減効果の検討や酪農村地域における水素エネルギー利活用方法について報告する。

Keyword: 水素エネルギー, バイオガス, 燃料電池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2006

発表番号 8-49

Available field information from high resolution satellite imagery by image interpretation

Kenji SUZUKI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Takeo OHNISHI [Research Institute for Humanity and Nature]

高解像度衛星画像の目視判読から抽出可能なフィールド情報

○鈴木 研二 [国際農林水産業研究センター]
大西 健夫 [総合地球環境学研究所]

本報告では,高解像度衛星画像の目視判読を通じて抽出可能なフィールドの情報について検討することを目的とする。目視判読の結果,京都・左京区の棚田では,田面の植生や耕作放棄水田の畦畔の雑草に関する状態が把握された。東北タイ・コンケンの天水田では,水田の落水口の位置や浸食の痕跡や流下経路等について把握された。目視判読の有効性とともに,撮影時期特有の圃場状態を確認できる可能性が示唆された。

Keyword: 棚田, 天水田, リモートセンシング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2006

発表番号 8-4

Contaminant Transport in Seawater Intrusion Condition

M. Makokha [Kyoto university]
Kobayashi Akira [Kyoto university]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto university]

塩水くさび場にける物質移行

●M. Makokha [京都大学]
小林 晃 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学]

沿岸地域には地下ダム,井戸など貴重な農業水利施設があり,その水質の保持は重要な課題である.その塩水くさび場における物質移行特性を把握するために,二次元水槽において模型実験を行い,トレーサの動きを画像解析して実流速,分散係数を求めた.その結果,境界面では流速が早く,縦分散が卓越していること,塩水場で横分散が大きいこと,また,3つの場に共通の流速の依存性が成り立つことがわかった.

Keyword: 塩水くさび, 分散, 流速
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2006

発表番号 8-50

Crop classification using time series satellite data sets in Northeast Thailand

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
OGURA CHIKARA [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIM TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

時系列衛星データを用いた東北タイの作付分類

○小川 茂男 [農村工学研究所]
小倉 力 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

地域の水利用と密接に関連する土地被覆分布情報や土地利用分布情報を広域に把握するために,現地調査や水稲作付けカレンダーを作成し,2時期ランドサットデータから東北タイのコンケン周辺を対象として土地被覆・水稲畑作物の作付け状況図を作成した。その結果,雨季作,乾季作水稲の推定値は統計値にほぼ等しいか,若干多い値となった。畑作物は過推定となり,さらに精度向上のための検討が必要である。

Keyword: リモートセンシング, 東北タイ, 作付分類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2006

発表番号 8-51 

Analysis of Land Cover Variations at Miho River Basin Using Landsat Imaginary and Digital Elevation Model(DEM)

NA, Sang-Il [Chungbuk University]
PARK, Jong-Hwa [Chungbuk University]

Landsat映像と数値高度模型(DEM)による美湖川流域の土地被服変化量分析

○羅 相一 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]
朴 鍾和 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]

本研究ではLandsat衛星画像,DEM資料と投影法によるイメージ製作技法を利用して韓国中部を流れている美湖川流域の土地被服DEMの製作と土地被服変化量を検討し,その結果を報告する。10年の間に美湖川流域で変化した土地被服変化量は農耕地が−33.42km2,森林−29.94km2,草地−4.53km2,水域−3.68km2が順で減少した反面,都市域+44.9km2,裸地+26.67km2が大きく増加した.10年の間に美湖川流域での土地被服変化は河川周辺に分布する平野部を中心に大きいことが把握できた。

Keyword: DEM, Landsat, Land cover variations
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2006

発表番号 8-52

NDVI Variation Analysis in Korean Peninsula Using MODIS Data

PARK, Jong-Hwa [Chungbuk University]
KIM, Jin-Soo [Chungbuk University]
NA, Sang-Il [Chungbuk University]

MODIS画像による韓半島のNDVIの変動分析

○朴 鍾和 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]
金 鎮洙 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]
羅 相一 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]

本研究ではMODISデータを用いて2004年韓半島のNDVIの季節・緯経度の変動について検討した。その結果,旬別NDVIの場合8月が一番高く,12月が低い値を示した。NDVIの季節変化は冬から春にかけてNDVIの増加が南から北へ,東から西へ広がって,8月中旬を境に逆の傾向を示す。また,韓半島NDVIの緯度,経度の変動傾向が把握できた。

Keyword: NDVI, MODIS, Land cover
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.900-901 , 2006

発表番号 8-53 

a soil-water map based on LIDAR(Light Detection And Ranging) data

Kobayashi Nobuyuki [TSUKEN ADVANCED SYSTEMS CORPORATION.) ]

航空レーザ計測データを用いた土壌水分マップ

○小林 伸行 [株式会社つうけんアドバンスシステムズ]

土壌水分量計測において,従来の計測手法では,圃場内の代表点データの収集に過ぎず,圃場を面として捉えたデータ取得にはなり得ていない。又面的情報取得が可能なリモートセンシング的手法ではデータ取得に際し,解像度・雲量・リクエスト日などの注意が必要となる。本報告は従来手法の問題点を解決すべく,レーザ測器で取得されたデータを利用してリモートセンシング的解析を行い,土壌水分マップ作成について報告する。

Keyword: 土壌水分, リモートセンシング, 航空レーザ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.902-903 , 2006

発表番号 8-54

Regional Salinity Assessment Based on Relationship between Land Use and Salinity

Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Hoshikawa Keisuke [Research Institute for Humanity and Nature]
Erhan AKCA [?ukurova University]
Sevgi Donma [DS?]
Selim Kapur [?ukurova University]
Suha Berbeloglu [Research Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

土地利用と塩分濃度の関係を利用した地域的な塩類集積評価

○久米 崇 [総合地球環境学研究所]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
Erhan AKCA [チュクロバ大学]
Sevgi Donma [国家水利局]
Selim Kapur [チュクロバ大学]
Suha Berbeloglu [チュクロバ大学]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]

本発表では,現地調査データから土地利用と土壌塩分濃度の関係を分析し,その結果を衛星データに反映し,地域的な土壌塩分評価を実施する方法について報告する.分析の結果,コットン畑と裸地は高塩分地域に位置していた.コットン畑と裸地におけるNDVIと土壌塩分濃度は線形の関係を示した.これにより,50点の現地観測データから,NDVIを土壌塩分濃度の逆指標に用い数十キロ単位の地域的な塩分分布解析が可能になることが示された.

Keyword: 土壌塩類化, 土地利用, 環境評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.904-905 , 2006

発表番号 8-55

Development of a support system for watching and inspecting of farmland landslide disasters by GIS

NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
NAKANISHI Norio [National Institute for Rural Engineering]

GISを利用した農地地すべり災害警戒・点検支援システムの開発

○中里 裕臣 [(独)農業工学研究所]
井上 敬資 [(独)農業工学研究所]
中西 憲雄 [(独)農業工学研究所]

豪雨や地震に伴う農地災害による人的被害及び作物・生産施設等の被害を軽減するためには,災害発生予測と的確な防災情報の発信を可能にする農地災害ハザードマップの整備が必要である。このため本研究では,豪雨時や地震発生時の地すべり防止区域における地すべり兆候の早期把握のための点検調査に必要な情報を抽出できる警戒・点検支援システムの開発を行った。

Keyword: 農地地すべり, GIS, 豪雨
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.906-907 , 2006

発表番号 8-56

Management technique of government constructed irrigation and drainage facilities that utilized GIS(1)

Takeicti kentarou [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
Kojima yasuhiro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
Kikucti shomi [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]

GISを活用した国営造成施設の管理手法(1)〜管理予定者の意思と管理手法を中心として〜

武市 健太郎 [東海農政局土地改良技術事務所]
○小島 康宏 [東海農政局土地改良技術事務所]
菊池 正巳 [東海農政局土地改良技術事務所]

東海農政局管内では,国営事業から施設管理者に引き継ぐ施設に係る図書の管理を容易に行い,GISから必要な情報を得ることができるシステムの構築を行った。施設管理者の視点からシステムに期待する効果及び,真に必要な情報について調査検討したところ,情報の優先順位,情報蓄積の有効性等いくつかの重要な点が明らかとなった。本報告では,管理予定者へのアンケート調査結果による分析,検討委員会の議論等について述べる。

Keyword: GIS, 施設管理, 国営造成施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2006

発表番号 8-57

Management technique of government constructed irrigation and drainage facilities that utilized GIS(2)

Takeicti kentaro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
Kojima yasuhiro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
Kikucti shomi [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]

GISを活用した国営造成施設の管理手法(2)〜管理方法とGISの導入を中心として〜

○武市 健太郎 [東海農政局土地改良技術事務所]
小島 康宏 [東海農政局土地改良技術事務所]
菊池 正巳 [東海農政局土地改良技術事務所]

東海農政局管内における国営事業を対象とし,管理者に引き継ぐ完成図書及び点検・補修履歴等を容易に管理・検索し,GISから必要な情報を得ることができる完成図書利用システムの構築を行った。このシステムの基本機能,特徴を述べるとともに,利用者が試行した後に行った。意識調査結果からいくつかの重要な点が明らかとなった。本報告では,これらの調査結果から得られた知見及び今後の課題等について報告する。

Keyword: GIS, 施設管理, 国営造成施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.910-911 , 2006

発表番号 8-58

Reservoir flooding simulation using the two-dimensional flow models and a hazard map

Ohtake_Tadashi [Inami Town]
Motooka_Toshiaki [Inami Town]
Nakagawa_Tuyoshi [Inami Town]
Kitamura_Satoshi [Japan Engineering Consultants Co.,Ltd]
Kato_Koji [Japan Engineering Consultants Co.,Ltd]
Ohtake_Yukio [Japan Engineering Consultants Co.,Ltd]

2次元平面モデルを用いたため池はん濫解析とため池ハザードマップ

大竹 正 [稲美町役場]
本岡 利章 [稲美町役場]
中川 剛 [稲美町役場]
○北村 聡 [日本技術開発株式会社]
加藤 宏司 [日本技術開発株式会社]
大竹 由紀夫 [日本技術開発株式会社]

ため池密集地域である兵庫県稲美町において,ため池の堤防が決壊した場合におけるはん濫水の挙動を2次元平面モデルにてシミュレーションした.また,その結果を用いて浸水ハザードマップを作成した.要避難者の想定および避難所・避難路の検討を行ったが,避難所の収容人数に対し避難対象者が多い箇所があることや,近い避難所が氾濫流の主流路の対岸にある区域があることが分かり,地域防災計画を見直す際に有用な情報を得た.

Keyword: ハザードマップ, ため池, 氾濫解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.912-913 , 2006

発表番号 8-59

Future Developments of Agricultural Irrigation Management System

FUNADA Hiroshi [Rural Engineer Co.,Ltd.,]
HIRAOKA Shunzo [Rural Engineer Co.,Ltd.,]

農業水利施設管理支援システムの導入と今後の展開について

舟田 洋史 [株式会社 ルーラルエンジニア]
○平岡 俊造 [株式会社 ルーラルエンジニア]

農業農村整備事業によって多くの農業水利施設が建設された。今後,地元管理組織において限られた財政と人員で農業水利施設を機能維持・更新するには,合理的な施設の運営管理が求められる。この課題に対応するため,維持管理業務を支援するため,農業水利施設管理支援システムを構築した。本報では,斜網地域における国営小清水地区を対象としたシステム構築事例の紹介とシステム導入後の展開方向について報告する。

Keyword: 施設管理, 情報化, 畑地灌漑
GET PDF=06/06008-59.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2006

発表番号 8-5

Spatial statistical model of earth fill strength

Matsuura Ken [Okayama University]
Nishimura shin-ichi [Okayama University]

ため池提体強度の統計モデル

○松浦 健 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]

本研究は,ため池の信頼性設計を行うための第一段階として,ため池提体の土質定数の空間的分布の評価を行った.今回は,提体の空間的な強度特性を同定するためにスウェーデン式貫入試験によりN値を求め,統計モデルを決定した.第一に,統計モデルはAICを最小化することによって決定することを試みた.第二に,空間的な相関特性の決定のために,バリオグラムを用い相関距離を決定した.

Keyword: バリオグラム, 情報量基準最小化,
GET PDF=06/06008-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.914-915 , 2006

発表番号 8-60

Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT method)()

Okuno Hizuru [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]
Koyama Shuhei [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]

電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定(掘

○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]
小山 修平 [大阪府立大学大学院環境情報工学研究室]

筆者らは地下水涵養域の乏しい洪積台地下で電磁波探査を行い,基盤岩に近い比抵抗変化点を追跡して地下水盆を明らかにし新設井戸を選定した結果,豊富な揚水量が得られた。本報ではその井戸性能と地質条件との関係や井戸損失の少ない設計施工方法について考察した。

Keyword: 電磁波, 地下水盆, 井戸性能
GET PDF=06/06008-60.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2006

発表番号 8-6

Evaluation of Volume Compressibility Coefficient by Artificial Neural Networks for the Low Rise Building

Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Keisuke TAKEDA [Hannan Corporation, Ltd.]
Hiroshi MATSUBARA [Matsubara Construction Co., Ltd.]

低層建物を対象としたニューラルネットワークによるmvの評価方法

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
武田 圭介 [蟶綟逎魁璽櫂譟璽轡腑]
松原 洋志 [松原建設]

低層建物の圧密沈下計算では簡便かつ経済的な方法が望まれるため,圧密試験によらない土質定数から体積圧縮係数mvを推定する経験式がいくつか提案されているが,統一的な方法がないのが現状である.本研究では,圧密試験によらない新しいmv推定法の提案を目的として,mv推定における最適な土質パラメータの組み合わせをニューラルネットワーク(ANN)によって評価する. 

Keyword: ニューラルネットワーク, 体積圧縮係数, 低層建物
GET PDF=06/06008-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2006

発表番号 8-7

Estimation of water leakage for farm pond using electromagnetic wave and electrical surveys

yanagimoto tomoya [kyoto university]
kobayasi akira [kyoto university]
yamamoto kiyohito [kyoto university]
aoyama sigeyasu [kyoto university]

電磁波と電気探査によるため池漏水状況の推定

○柳本 智也 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]
山本 清仁 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学]

漏水が懸念されるため池の,省力化・効率化を目指した非破壊検査を目的として,現地で電気探査装置および電磁波探査装置の二つの物理探査装置を用いて計測を行った。そして両探査の解析結果を比較することでため池堤体内部の漏水状況を推定した。本講演では,電気探査と電磁波探査の計測方法とその結果検討について発表する。

Keyword: 土構造物, 非破壊検査, 比抵抗
GET PDF=06/06008-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2006

発表番号 8-8

Failure mechanism of an embankment at the early stage of overflowing from a reservior

fujisawa kazunori [Graduate School of Agricultural Science]
momoki shohei [Graduate School of Agricultural Science]
kobayashi akira [Graduate School of Agricultural Science]
aoyama shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science]

ため池の越流破壊初期過程に関する考察

○藤沢 和謙 [京都大学大学院農学研究科]
桃木 昌平 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

これまでため池を対象にして越流破壊現象を取り扱った報告はほとんどなく,理論的に破壊メカニズムについて言及した報告は見あたらない.そこで本研究では,浅水流方程式を用い理論的な越流破壊メカニズムの解明に着手した.

Keyword: 越流破壊, 浅水流方程式, 線形安定性解析
GET PDF=06/06008-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2006

発表番号 8-9

Risk Assessment of Failure of Farm Pond due to Downpour

Kobayashi Akira [Kyoto university]
Oka Takahito [Kyoto university]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto university]
Inoue Keisuke [NIRE]

豪雨によるため池被害のリスク評価

○小林 晃 [京都大学]
岡 敬人 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学]
井上 敬資 [(独)農業工学研究所]

ため池の補強工事の優先順位を決定する際に役立たせるため,破壊のリスクという指標で評価する手法を提案する.本研究では,農業工学研究所のため池防災データベースと,淡路島で平成16年にもたらされた台風23号によるため池被害のデータを用いて決壊確率や損失を統計的に予測する式を求め,その式からある特定の範囲内のため池の評価を行う

Keyword: ため池, 決壊, リスク
GET PDF=06/06008-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2006

発表番号 9-11

Consideration of the Effects of Environmental Factors on the Growth of Wasabi Cultivated in Low Upland Field

Shinjo Akira [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]
Kajisa Takamitu [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]
Ito Minoru [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]

低標高畑ワサビの栽培環境の検討

○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]
加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]
伊藤 稔 [三重大学生物資源学部]

本研究は5年間の継続結果を併せて考察したものである。平成16年,17年と続けて,生存率は良好であった。しかしながら,土壌の理化学性にはなお改善の必要性が残されている。17年度の環境改善で判明したことは,一,沢水を活用することにより,盛夏時期ワサビ畝地温の上昇を1℃程度抑制できること,ニ,化学肥料の投入が必要であること,三,牛糞等の投入により,C/N比の安定化と炭素,窒素量の大幅な増強が望めること,である。

Keyword: 農村振興, 中山間地域, 土壌環境と植物根系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.948-949 , 2006

発表番号 9-16

Restructuring of Small Flocs Formed with Polyelectrolytes

Aoki Kenji [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]

高分子電解質によって形成される低次フロックの再配列過程

○青木 謙治 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]

カチオン性高分子による負に荷電したコロイド粒子の凝集において,溶液イオン強度と高分子分子量を変化させて凝集実験を行ない,形成されるフロックの構造の再配列過程を検討した。その結果,低分子量または高イオン強度の場合には,フロックは平均的に密な構造となり,再配列しやすいことを示していた。この結果は,この条件においてコロイド表面に吸着した高分子電解質は再配列しやすいということに対応している。

Keyword: フラクタル次元, 高分子電解質, 再配列
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.952-953 , 2006

発表番号 9-18

Effect of pH on deposition of kaolinite particles in Toyoura sand

SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
YAMASHITA Yuji [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]

豊浦砂充填カラムへのカオリナイト粒子の沈着におけるpHの影響

○白鳥 克哉 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
山下 祐司 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

豊浦砂へのカオリナイト粒子の沈着特性とpHの関係を明らかにするために,イオン強度一定の条件下でpHを変えてカオリナイト懸濁液を豊浦砂充填カラムに通水した。破過曲線よりpHが低くなるほど,カオリナイト粒子の通過率が減少することが確認された。これはカオリナイト,豊浦砂のゼータ電位測定の結果及びカオリナイトの凝集分散特性に対応する。

Keyword: 沈着, カオリナイト, 豊浦砂
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2006

発表番号 9-1 

Seismic behavior of dam models due to different directions of input seismic waves

Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
Kohgo Yuji [National Institute for Rural Engineering]
Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]

入力波の方向の違いによるダム模型の振動挙動

○林田 洋一 [農業工学研究所]
向後 雄二 [農業工学研究所]
浅野 勇 [農業工学研究所]
増川 晋 [農業工学研究所]

本研究では,形状の異なる弾性ダム模型を対象に,入力波の方向を変化させた振動実験を実施した。その結果,入力周波数によっては上下流方向よりもダム軸方向への振動が卓越する場合があることが明らかとなった。ダム軸方向への大きな振動は,堤体の上下流方向にクラックを発生させる可能性があるため,ダム堤体の振動挙動については,上下流方向のみでなく,ダム軸方向ついても検討する必要があると考えられる。

Keyword: 振動実験, アースダム, 応答特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.958-959 , 2006

発表番号 9-21

Electrophoretic mobility measurement of Kunigami Maaji

Toguchi_Maki [The Master’s Program in Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
Adachi_Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]

国頭マージの電気泳動移動度測定

○渡久地 真希 [筑波大学大学院環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

国頭マージのフロックについて,pH変化と分散剤添加の有無と対応した電気泳動移動度の測定を行った。分散剤にはヘキサメタりん酸ナトリウムを使用した。移動度は,分散剤添加の有無に関わらず,フロックごとにばらついた。分散剤無添加時は,pH依存性を示した。添加時は,分散剤がフロックに吸着して負荷電量を増加させ,pH依存性は示さなかった。移動度のばらつきは粒径あるいはフロックの鉱物組成が原因と考えられる。

Keyword: 国頭マージ, 電気泳動移動度, ヘキサメタりん酸ナトリウム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.968-969 , 2006

発表番号 9-26

Cadmium desorption from soil by organic acids

Kano Noritoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Noriko Yamaguchi [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Hiromi Imoto [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

有機酸による土壌中のカドミウム脱離に関する研究

○加納 宜敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
山口 紀子 [農業環境技術研究所]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

重金属による汚染土壌の浄化が求められている。本研究では,Cd汚染土壌に3種の有機酸をそれぞれ浸透させ,その抽出性と移動性を調べた。その結果,Cdの脱離量はクエン酸がシュウ酸・酢酸に比べ多かった。また,0.1Mシュウ酸はFeを多く脱離させ,飽和透水係数も大きく低下させることが明らかになった。シュウ酸・酢酸では,pHが低下したが,クエン酸(0.01M・0.001M)ではpHが低下しなかった。

Keyword: カドミウム, 有機酸, 土壌浄化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.972-973 , 2006

発表番号 9-28

The change of Cd concentration in phytoremediation

Okawa kohei [The university of Tokyo]
Imoto Hiromi [The university of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [The university of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [The university of Tokyo]

ファイトレメディエーションにおけるCd濃度の変化

○大川 浩平 [東京大学農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学農学生命科学研究科]

耕作地のカドミウム汚染の浄化手法としてファイトレメディエーションが注目されている。本研究ではイネを用いた室内実験により土壌中のCdの移動について調べた。根を一定区画に閉じ込める根箱にイネを移植し,植物体からの水平距離,地表面からの鉛直距離ごとのCd濃度,pH等を測定した。その結果,土壌Cd濃度分布は鉛直深さごとに異ること,Cdの移動には土壌pHが大きく影響することがわかった。

Keyword: ファイトレメディエーション, Cd, 物質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.978-979 , 2006

発表番号 9-31

Prediction Method for Oil content in Contaminated Soil

KOIWASAKI Makoto [Graduate School of Aguricultural, Tottori University ]
MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
SUKO Takeshi [National Institute of Avanced Industrial Science and Technology]

油汚染土壌中の油分予測法について

○小岩崎 真 [鳥取大学大学院農学研究科 ]
望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
須甲 武志 [産業技術総合研究所]

現在,環境汚染は世界中で急速に拡大しており,本研究では油汚染に焦点を当てて,熱伝導率と比誘電率のモデル式を使うことによって,油汚染土壌中の体積含水率と油含油率を求めることを試みた.その結果,実験を行ったすべての条件について,予測値を得ることができた.体積含水率は,よく予測されたが,油含油率はよく予測されなかった.これは,土粒子・水・ナタネ油の比誘電率の違いによるものである.

Keyword: 土壌汚染, モデル, ナタネ油
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.980-981 , 2006

発表番号 9-32

Discussion on water and solute dynamics for sustainable irrigated agriculture in semi-arid region

Noguchi Takuma [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Liu Xinmin [Ranzhou Institute for Desert Research, China]

乾燥地圃場における持続的農業確立のための水・塩動態の検討

○野口 拓馬 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]
劉 新民 [中国科学院蘭州砂漠研究所]

本研究では中国甘粛省武威市郊外の灌漑農地を研究対象地とし,半乾燥地域農耕地の生産性の維持及び持続的な利用を目的に圃場における水・塩動態の把握を試みた。また採取した現場土壌の物理特性および灌漑水の水質を測定し,2次元土中水分・塩分移動予測汎用プログラムHYDRUS−2Dで検討した結果,当該圃場では灌漑回数を増やし,1回あたりの灌漑量を減らすことによって塩の集積が抑制できる可能性を得た。

Keyword: 節水灌漑, 灌漑排水, 塩類集積
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.982-983 , 2006

発表番号 9-33

Cation composition of irrigation water and drainage water and evaluation of Leaching requirement of Hateo irrigation District,Inner Mongolia,China

Nakao Chiaki [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Akae Takeo [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Xia Liu [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Shi Haibin [Inner Mongolia Agricultural Univ.]

中国内蒙古自治区河套灌区の用排水イオン組成と除塩用水量の評価

○中尾 千晶 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
劉 霞 [岡山大学環境理工学部]
史 海濱 [内蒙古農業大学]

内蒙古自治区河套灌区の土壌,用排水路系統の陽イオン組成についての系統的な採水調査で陽イオン組成の変化を分析した.加えて模擬灌漑水を用いて,リーチングカラム実験を行った.その結果から灌漑に伴い土壌から主にNa+が排出され, Ca2+,Mg2+は土壌中に析出していることが確認された. また,従来の全塩濃度による除塩用水量よりもNa+濃度での除塩用水量の方が,「塩害地は拡大していない」という現状を正しく説明する結果となった.

Keyword: 塩分集積, 陽イオン組成, 除塩用水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.984-985 , 2006

発表番号 9-34

Physical properties of alkaline soil in Northeast China

Ishihama Yoshio [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Tokida Takeshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miziguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]

中国東北部アルカリ土壌の物理性について

○石濱 嘉夫 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
常田 岳志 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

世界の主要なアルカリ土壌地帯の一つである中国東北部において,土壌表層に塩類の集積が生じている地点と,生じていない地点との土壌特性の違いを明らかにすることを目的に行った現地調査の結果を報告する。現地の土壌には非常に粘土分が多く含まれていることがわかったが,地表面の水溜りの高いpHやパッチ状に集積するメカニズムなど未だ不明な点が多い。

Keyword: アルカリ土壌, 塩類集積, 土壌の物理性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.986-987 , 2006

発表番号 9-35

Hysteresis in plant response to salinity stress

FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
ASAI Masahiro [Univ. of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

植物の塩ストレス応答のヒステリシス

○藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
浅井 正浩 [筑波大学生命環境科学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

多くの植物根による吸水と蒸散量のモデルでは,塩ストレス負荷後にストレスから解放すれば,直ちに蒸散速度が可能蒸散速度まで回復するとしている。しかしながら,塩ストレスからの解放後の日蒸散量を計測したところ,実際には,回復するまでに3日程度の日数が必要であり,塩ストレスと日蒸散量との間にヒステリシスが観察された。また,蒸散比の回復幅は,いずれの塩ストレス強度でも大差ないことが明らかとなった。

Keyword: 蒸散, 吸水, 塩類集積
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.988-989 , 2006

発表番号 9-36

Estimation of soil moisture and salt balance in the irrigated field and in the adjacent saline field

Xia_Liu [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
Akae_Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

灌漑耕地と隣接塩害地における圃場レベルでの水分、塩分収支の推定

○劉 霞 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

耕地の灌漑水から地下水への涵養量 ,地下水から塩害地への毛管上昇量を推定した.また,耕地と塩害地では,水分・塩分収支の解析も行った.灌漑期間中,耕地では降雨量と灌漑量あわせの流入量は798mmで,蒸散量,地下水への涵養量,不飽和の横浸透量あわせの流出量は794mmであり,耕地および隣接塩害地の水分収支がほぼ一致した.塩分集積量を推定したところ,耕地の0.07kg/m2に対して,塩害地では0.4kg/m2で,耕地より約5.7倍多く集積したことがわかった。

Keyword: 耕地, 塩害地, 水分・塩分収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.992-993 , 2006

発表番号 9-38

Snowmelt infiltration at slight soil freezing and snow acumulated farmland

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hayashi Masaki [University of Calgary]
Shinji suzuki [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

土壌凍結の発達が弱いときの融雪水の浸透

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
広田 知良 [北海道農業研究センター]
林 正貴 [カルガリー大学]
鈴木 伸治 [北海道農業研究センター]

最大凍土深が20cm程度で融雪期に数cm程度の凍土深の場合の融雪水の土壌中への浸透を調査した。融雪期前後の圧力水頭等の推移から融雪水が下層に浸透する時期を検討した結果,土壌凍結が存在しても融雪水の進入時期はほとんど遅れないことが明らかになった。また,融雪期後期の下層における浸透量と融雪水量を比較した結果,凍土層は融雪水の浸透の抵抗としてはほとんど機能していないことが明らかになった。

Keyword: 土壌凍結, 水分移動, 融雪期
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.998-999 , 2006

発表番号 9-41

Parameter estimation for hydraulic properties of a dune sand using the evaporation method

Sakai Masaru [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Toride Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]

蒸発法による砂丘砂の水分移動特性の推定

○坂井 勝 [三重大学生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]

砂丘砂を対象に,蒸発過程における圧力変化から水分移動特性を推定する蒸発法を行ない,dual porosityモデルの有効性,水蒸気移動の考慮が推定結果に与える影響について検討した。高水分領域の間隙流,低水分領域の膜流という2つの水分移動メカニズムを想定したdual porosityモデルは,蒸発過程の圧力変化をよく再現し,全水分量域の不飽和透水係数を正確に表した。また,水蒸気移動の有無によるパラメータ推定への影響は,ほとんど見られなかった。

Keyword: 蒸発法, dual porosityモデル, 水蒸気移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1008-1009 , 2006

発表番号 9-46

Seasonal changes of CO2 gas flux at greenland and dent corn field

UCHIDA Kumiko [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
FUJIKAWA Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
SATO Kouichi [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]

牧草地・畑地におけるCO2ガスフラックスの季節変動

○内田 空美子 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
藤川 智紀 [農業工学研究所]
佐藤 幸一 [北里大学獣医畜産学部]

青森県十和田市の牧草地およびデントコーン畑においてCO2ガスフラックスを継続的に測定し,地温・降雨および土地利用の違いがCO2ガスフラックスに与える影響を研究した。ガスフラックス量は,デントコーン畑より牧草地の方が多く,気温と共に上昇し,8月上旬のピークで一番高い値を示した。また,ガスフラックスは含水率よりも地温による影響が大きく,地温を変数にした指数関数の関係式で精度良く表すことができた。

Keyword: CO2ガスフラックス, 地温, 土壌水分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1012-1013 , 2006

発表番号 9-48

Anionic Surfactant Movement in Surface Volcanic Ash Soil

Munehide Ishiguro [Okayama University]
Takahiro Torigoe [Torigoe Farm]

黒ぼく土中におけるアニオン界面活性剤の移動

○石黒 宗秀 [岡山大学環境理工学部]
鳥越 崇宏 [鳥越農場]

黒ぼく土中におけるアニオン界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム;SDS)の移動現象を明らかにするため,SDS溶液の浸透実験を行った。臨界ミセル濃度以下の溶液を浸透させると,初期に若干SDSが流出したが,その後流出が認められなかった。一方,臨界ミセル濃度以上の溶液を浸透させると,初期からSDSの流出が始まり,徐々に濃度が上昇して流入液濃度と等しくなった。吸着・分解・イオン排除が影響したと考えられる。

Keyword: 溶質移動, 吸着, 界面活性剤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1018-1019 , 2006

発表番号 9-51

The Simulation of Water Transfer in Multilayer Soil

Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University]
Noborio Kosuke [Meiji University]
Katamachi Kentaro [Iwate Prefectural University]
Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]

多重成層土壌中の水移動シミュレーション

○菊池 貴 [岩手県立大学]
登尾 浩助 [明治大学]
片町 健太郎 [岩手県立大学]
阿部 芳彦 [岩手県立大学]

土中の物質移動を考える上では,水移動が基本になる。水移動は土中のポテンシャルエネルギー勾配によって起こるが,多重成層土壌における移動を考えた場合には,層間でマトリック・ポテンシャルが連続になるという境界条件を適用する必要がある。そこで,本研究では,この層間の境界条件を適用し差分法を用いて定式化を行った。そして二層構造の土壌における水移動シミュレーションを行った。

Keyword: 水分移動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1028-1029 , 2006

発表番号 9-56

Field measurements of soil water flux and solution electrical conductivity in Andisol using time domain reflectometry

Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

TDRを用いた土壌水分フラックスと土壌溶液ECの同時測定法の黒ボク土畑への適用

○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター ]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]

TDRで測定される体積含水率と土壌ECをもとにした土壌水分フラックスおよび土壌溶液ECの推定法の黒ボク土畑への適用性を検討した.TDR測定をもとに推定される土壌水分フラックス量は水収支法の結果と比較的一致したが,不飽和透水係数の推定に大きく依存すること,また,TDRで測定される土壌溶液ECは土壌溶液採取法と良く一致するが,土壌が一旦乾燥した後降雨があった際,従来法と値が乖離することが確認された.

Keyword: TDR, 浸透量, 土壌溶液の電気伝導度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1032-1033 , 2006

発表番号 9-58

Verification of TDR method for measuring liquid water amount in freezing soil

Wake Tomomi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]

TDR法を用いた凍結過程にある不飽和土中の液状水量の測定について

和気 朋己 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]

寒冷地の資源利用や物質循環を考える場合,土の凍結に伴う水分や熱,溶質移動の正確な把握が重要である。土壌水分の調査によく利用される測器の一つにTDR法がある。しかしながら,温度変化や凍結に伴う溶質移動がTDR法の精度に及ぼす影響はよくわかっていない。そこで本研究では,凍結過程にある異なる土の水分量のTDR測定とNMR測定の比較から,TDR法の凍結環境での使用留意点の整理し,測定精度の向上を目指した。

Keyword: TDR法, 凍土, 不凍水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1038-1039 , 2006

発表番号 9-61

Experimental study on the occurrence of water repellency in volcanic ash soils

Kawamoto Ken [Faculty of Engineering, Saitama University]
Yoshikawa Yasutaka [Faculty of Engineering, Saitama University]
Per Moldrup [Department of Biotechnology, Chemistry and Environmental Engineering, Aalborg University]
Komatsu Toshiko [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
Oda Masanobu [Faculty of Engineering, Saitama University]

火山灰土壌の撥水性発現に関する実験的研究

○川本 健 [埼玉大学工学部]
吉川 康高 [埼玉大学工学部]
Per Moldrup [オルボー大学]
小松 登志子 [埼玉大学理工学研究科]
小田 匡寛 [埼玉大学工学部]

団粒構造の発達した火山灰土壌を用いて土壌撥水性の発現度合いと土壌有機物,土壌水分量,土壌水分ポテンシャルの関係を実験的に調べた。その結果,土壌撥水性はpF=3.5付近で最も強まることが明らかになった。そして,土壌に撥水性を生じさせるために必要となる土壌有機物量の下限値を与えることができる新たな指標を提案した。

Keyword: 土壌撥水性, 土壌有機物, 火山灰土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1048-1049 , 2006

発表番号 9-66

Evaluation for farmland soil from viewpoint of distribution of wild animals and plants in Khon Kaen, Northeastern Thailand

NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]
MINAMI Motoyasu [Fuculty of environmental biology, College of bioscience and biotechnology, Chubu university]
UENO Kaoru [Fuculty of environmental biology, College of bioscience and biotechnology, Chubu university]
HAMADA Hiromasa [Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]

東北タイ・コンケンにおける野生動植物の分布や生態からみた農地土壌の評価について

○成岡 市 [三重大学生物資源学部]
南 基泰 [中部大学応用生物学部]
上野 薫 [中部大学応用生物学部]
濱田 浩正 [国際農林水産研究センター]

土壌の面的広がりを評価する方法の一つに統計学的空間変動性の評価法等がある。しかし,実際その地を農地として利用する場合は,その地域の野生動植物の分布や生態を評価することによって,土壌の広がり程度や諸機能を判断することができる場合がある。本報では,乾期・雨期が明瞭,表層が砂壌土,乾期の野焼で地表面が一掃され,かつ水田・畑・休閑地・共有林を含む東北タイの一地域を事例にして,土壌物理学・野生植物学・野生動物学の視点から本題目の可能性の若干を検討した。

Keyword: 農地土壌, 野生動植物, 土地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2006

発表番号 9-6

Verification for result of bending test of RC panel by ultimate limit state and numerical analysis

IWANARI Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Science. Shimane University]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]

RC版の曲げ試験結果に対する限界状態設計法および破壊解析による照査

○岩成 聡 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]
石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
佐藤 周之 [高知大学 農学部]

高流動コンクリートによるRC版の曲げ試験結果を対象に,弾性解析,限界状態設計法,および破壊解析による照査を実施した。その結果,弾性解析と破壊解析によるたわみは実験結果と一致しなかった。限界状態設計法による終局曲げ耐力は,鉄筋降伏強度の規格値ではなく実測の引張強度を用いなければ,実験結果に近い値が得られなかった。さらなる精度向上のため,材料強度に加えて応力−ひずみ関係なども測定する必要がある。

Keyword: 限界状態設計法, 破壊解析, 性能照査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.932-933 , 2006

発表番号 9-8

Soil Moisture and Temperature Profile under Crop Residue Mulching and Maize Canopy

Komariah [United Gradute School of Gifu University]
Enomoto Eri [Alumnus of Agriculture Faculty , Gifu University]
Itou Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

有機物マルチ及びトウモロコシの植栽が土壌水分、地温のプローファイルに与える影響について

●コマリア [岐阜大学大学院連合農学研究科]
榎本 絵里 [元岐阜大学農学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]

有機物マルチが土壌水分,地温のプローファイルに与える影響検討した。,トウモロコシの植栽有りと植栽無しの各実験区のそれぞれに裸地,籾殻,稲わら,米ぬか及び黒色ビニールによるマルチを行い,計10個の実験区を設けた。籾殻,稲わらマルチ実験区は地温が低くなったが,米ぬかマルチの地温が高かくなった。米ぬかマルチでは,籾殻,稲わらマルチに比べて土壌水分が高く維持され,その結果トウモロコシの蒸散量が増加した。

Keyword: organic mulching, soil moisture, soil temperature
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2006

発表番号 企画1-04

Partnership between NIRE and the institutions concerned

Kobayashi_Hiroyasu [National Institute for Rural Engineering]

農村工学研究所における関連する事業実施主体との連携・協力

○小林 宏康 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

(独)農業工学研究所は、研究成果を行政部局や現場へ還元する一方で、農業工学分野の技術者養成、行政・国際機関・学会等との連携・協力を通じて社会貢献に努めてきた。第1期中期目標期間(H13〜H17)における当所と外部機関との連携・協力の実績を紹介するとともに、第2期中期目標期間(H18〜H22)において産学官の持続的・発展的なパートナーシップの確立に向けた当所の役割と取り組み方針について報告する。

Keyword: 産学官の連携, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2006

発表番号 企画10-03

A Preliminary Study on Material Circulation by Living Things in Paddy Water Environment by Stable Isotope Ratios

Konagaya Satoru [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]
Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Onogawa Syuuichi [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]
Kobayashi Hisashi [School of Agriculture,IBARAKI,Univ.]

安定同位体比による水田水域の生物を介した物質循環に関する予察的検討

○小長谷 暁 [茨城大学大学院農学研究科]
森 淳 [独立行政法人農業工学研究所]
小野川 周一 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

水田水域の生物を介した物質循環を検討するために、水田と溜池におけるトンボ目幼虫・成虫とプランクトン/デトリタス(P/D)の安定同位体比を比較分析した。その結果P/Dは、藻類や陸上起源有機物等が混在して複雑な構成を成し、これらに依存するトンボ目幼虫のδ値はそれら多様な有機物を反映していると考えられた。また、幼虫時期の生息場所の違いを反映した成虫のδ値は、採餌時期を経て平均的な値になると考えられた。

Keyword: 安定同位体比, 食物網, 水田生態系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2006

発表番号 企画11-04

Conditions and Problems about Using Water under Greenhouse

komamura-masaharu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
kondo-shinichiro [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

ハウスにおける水利用の実態と課題−静岡県三方原用水地区事例−

○駒村 正治 [東京農業大学]
近藤 晋一郎 [東京農業大学]

静岡県三方原用水地区のハウスおよびハウス地帯における水利用の実態を調査した。本地区ではハウス栽培が盛んであり、そのため冬期の使用水量が多く、基準水量の限界まで取水している。この理由としては、基準水量が少ないことと、ハウスでは降雨を利用できず消費水量よりも多量な灌漑を実施していることである。今後の対策としては天竜川からの基準水量の見直し、節水灌漑の実施などが重要である。

Keyword: 畑地灌漑, ハウス, 灌漑水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2006

発表番号 企画11-05

Examination of water requirement in tunnel cultivation

Zengame Tatsuhiko [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Fujii Daisuke [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

トンネル栽培における用水量の検討

○錢亀 達彦 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
藤井 大輔 [岐阜大学応用生物科学部]

トンネル栽培は,農業用施設の設置実面積において高いウェイトを占めているにも関わらず,その消費水量や有降雨量は明らかになっていない.そこで,豊川用水受益地区内のトンネル栽培圃場を対象に2年間の用水量調査を行い,トンネル内における蒸発位及び有効雨量について検討を行ったところ,露地や施設と異なる結果となったため,露地として扱われる現在の用水計画を見直すとともにトンネル独自の用水計画を確立する必要がある.

Keyword: 用水計画, 蒸発位, 有効雨量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2006

発表番号 企画12-01

Study on Fish Movement between Dual-purpose-channel and Unimproved Paddy Field

MINAGAWA Akiko [United Graduate School of Agri., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
NISHIDA Kazuya [United Graduate School of Agri., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
SENGA Yutaro [United Graduate School of Agri., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]

用排兼用型水路と未整備水田との間の魚類の移動について

○皆川 明子 [東京農工大学大学大学院連合農学研究科]
西田 一也 [東京農工大学大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学大学院連合農学研究科]

一部の淡水魚にとって,水田が繁殖や成育の場として重要であることが指摘されているが,近年水田は魚類が利用しにくい構造・営農条件に変わってきている.そこで用排兼用型水路と接続する未整備水田において,水路―水田間の魚類の移動を調査した結果,用排兼用型水路からは繁殖目的の成魚のほかに多数の当歳魚も水田に進入し成育すること,湛水後40日頃,中干し,落水時に脱出のピークがあることが明らかとなった.

Keyword: 魚類, 移動, 水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2006

発表番号 企画12-02

Research on migration and dispersal of fish that reproduce in temporary water area

NISHIDA Kazuya [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. and Tech. ]
FUJII Chiharu [Ecosystem Conservation Society, Japan]
SENGA Yutaro [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. and Tech. ]

一時的水域で繁殖する魚類の移動・分散に関する研究−東京都日野市の向島用水を事例として−

○西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
藤井 千晴 [(財)日本生態系協会]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院連合農学研究科]

本研究では、水田等の一時的水域を繁殖の場とするドジョウなどの魚類の一時的水域への繁殖のための移動および一時的水域からの分散の範囲を、魚類を再採捕することにより把握した。その結果、一時的水域との接続地点からドジョウは100〜300m、タモロコは300〜500mの範囲内を移動・分散しており、この範囲内に両種の生息に適した水路環境を保全・復元することがそれぞれの個体群存続に重要であると考えられた。

Keyword: 魚類, 移動・分散, 農業水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2006

発表番号 企画12-03

Migration of Gnathopogon elongatus elongatus in agricultural canals

TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

個体識別法によるタモロコの追跡調査

○竹村 武士 [農業工学研究所]
小出水 規行 [農業工学研究所]
奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農業環境技術研究所]

千葉県下田川流域下の農業水路2本で,個体識別法によるタモロコの追跡調査を行った.約1年に及ぶ調査の結果から以下のことを報告した.”玄永流後暫くの間は個体が落ち着かず通常の動きと異なる動きであると推察され,解析には留意が必要と考えられた.個体が移動する力は,移動後に個体が散らばっている範囲によって間接的に示されると考えて体サイズとの関係を解析した結果,両者の間に有意で強い相関関係を見出した.

Keyword: 生態系, 魚類生息場, 農業水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2006

発表番号 企画12-04

Immigration of fishes from a diversion weir to irrigation canal

takumi moriyama [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of A&T.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

取水堰から農業用水路への魚類の移入

○守山 拓弥 [東京農工大連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

農業用水路で魚類の保全を行うには、水域ネットワークの構築が重要であると言われており、魚類の移動の研究が始まっている。しかし、取水堰からの魚類の移入を正確に調査した知見は少ない。そこで、本研究では、下流からの遡上による移入と上流からの取水堰からの移入個体が農業用水路での繁殖に寄与する度合いを把握することを目的とし研究計画を設計した。今後、平成18年の4・5月に本調査を実施する予定である。

Keyword: 水域ネットワーク, 魚類の移動, 人工産卵場
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2006

発表番号 企画13-05

Remote Monitoring of Mandarine Orange Fram with FieldServers

ITO RYOEI [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
HIROZUMI TOYOKAZU [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

フィールドサーバを用いたミカン園の遠隔モニタリング

○伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]
廣住 豊一 [三重大学生物資源学部]

中央農業研究センターで開発されているモニタリングロボットであるフィールドサーバを用い,インターネット経由で遠隔地にあるミカン園をモニタリングする実証実験を行った.屋外用広指向性アンテナを用いたフィールドとデータ中継地点間の無線LAN通信の確立やローカルデータストレージサーバの導入により、データ冗長性を保ちながら、気温、湿度、土壌水分といった数値データや樹体画像データを安定に取得できることを示した.

Keyword: インターネット, 計測, フィールドサーバ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2006

発表番号 企画15-03

The Possibility of Micro Hydro-power System using The Spiral Turbine

TAKIMOTO Hiroshi [Toyama Prefectural University]

らせん水車を活用したマイクロ発電システムの可能性

○瀧本 裕士 [富山県立大学]

富山県の産業遺産であるらせん水車をマイクロ発電システムとして現代に活かす取り組みを紹介する.水力発電は風力や太陽光発電に比べ24時間安定した出力が得やすい発電方式である.ただ,らせん水車の動力特性については科学的に未解明の状態であり実用化に向けた研究が必要である.企画セッションでは,らせん水車に関する動力特性の実験結果を踏まえ,マイクロ水力発電の可能性について検討する.

Keyword: エネルギー, らせん水車, マイクロ水力発電
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2006

発表番号 企画16-02

Structure of Height wall style fish way and the report of the measurement result of the speed of the water inside the experiment and fish way that release the fish

Mabuti Kazumi [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University./Yamatatsu-gumi Construction Company]
Itagaki Hirosi [Faculty of Agriculture, Gifu University]

「たて型壁面魚道」の構造と遡上実験・水理実験結果報告

○馬渕 和三 [岐阜大学連合農学研究科/株式会社山辰組]
板垣 博 [岐阜大学応用生物科学部]

高低差の大きな堰堤において魚類を遡上させるには,遠く離れた箇所から折り返しながら高度を上げる形式の魚道が一般的であったが広い面積を要した.設置面積を少なく考慮した螺旋状の魚道も開発されたが,流れが加速して魚道の機能を発揮できなかった.堰堤壁面に直接取り付けることで設置面積を大幅に縮減し,遡上経路をS字状にして流れの加速を防ぐ新型魚道の構造と特長を遡上実験と水理実験を通し生態水理学的に報告する.

Keyword: 魚道, S字経路, 壁面
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2006

発表番号 企画3-02

Application for Special Coordination Funds for Promoting Science and Technology and Problematic Points

Mitsuno Toru [Kyoto University]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
Mizoguchi Masaru [The University of Tokyo]
Yamaoka Kazumi [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Kobayashi Shintaro [Kyoto University]
Senga Yutaro [Tokyo University of Agricluture and Technology]
Nishimura Taku [Tokyo University of Agricluture and Technology]
Nakamura Kimihito [Kyoto University]

科学技術振興調整費獲得への取組みと課題

三野 徹 [京都大学]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]
溝口 勝 [東京大学]
山岡 和純 [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]
小林 愼太郎 [京都大学]
千賀 裕太郎 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]
○中村公人 [京都大学]

競争的研究資金の獲得は,農業土木分野における研究の維持・活性化,若手研究者育成にとって必要不可欠なものである.ここでは,科学技術振興調整費の獲得に向けての取組みと課題を報告した.問題解決型の研究課題に対しては,様々な分野の研究者の連携が必要であるにも関わらず,直ちにそうした研究組織体制を作ることができなかった.研究者,研究組織の情報と人的ネットワークの構築が不可欠で,早期からの準備をすべきである.

Keyword: 科学技術振興調整費, 流域圏環境管理技術, 公益指向流域ガバナンス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2006

発表番号 企画5-02

Evaluation of individual faculty members through education activities

NAGAI Akihiro [Okayama University]

教員の個人評価(教育の領域)について

○永井 明博 [岡山大学]

JABEEの基準では教員の教育貢献の評価について方法の存在,開示,評価の実施が求められている。岡山大学では,教育,研究,社会貢献,管理・運営の4領域の活動内容について教員の個人評価を実施している。この評価は3年に1度行われるが,ここでは,教育の領域についての評価項目および評価の視点,ならびに評価体制,各領域の評価と総合評価,評価結果の通知,開示と公表について話題提供を行う。

Keyword: JABEE, 教員の個人評価, 教育活動の評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2006

発表番号 企画6-03

Syumitsu Kurokawa [Tonami-City Office Agricultural Land and Forestry Section]

田園空間整備事業となみ野地区における散居景観・伝統文化等の保全の取り組みについて

○黒河 修光 [富山県砺波市役所  商工農林部農地林務課]

砺波平野の散居村は、屋敷林に囲まれた農家が点在し、緑で覆われた小島が大海原に浮かぶ姿にも似て大変美しく、わが国を代表する農村の原風景のひとつです。となみ野地区を構成する市では、「美しい農村地域全体が博物館である」との考え方に基づき、地域住民による「散居景観を活かした地域づくり協定」の締結や屋敷林の維持保全活動等の取組みを実施し、美しい散居村を後世に伝える施策を推進している。

Keyword: 散居景観, 屋敷林,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2006

発表番号 企画7-05

Exchanges of Greenhouse Gases between Farmland and Atmosphere

Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Kachanoski, R.G. [University of Alberta]

農地−大気間の温室効果ガス交換

○登尾 浩助 [明治大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
R.G.カチャノスキ [アルバータ大学]

温室効果ガスの内、N2OとCH4は、その起源が農業である割合が多いと言われている。密閉式チャンバー法と条件付採取法を使って、小麦畑やふん尿還元牧草地におけるガス交換を測定した。土壌診断による推奨施肥量を超過して施用された窒素肥料分はN2Oガスとして大気へ放出された。ふん尿還元草地では、両測定法による測定値に良い一致が見られた。積雪期にも畑地−大気間でガス交換が行なわれていることが分かった。

Keyword: 亜酸化窒素ガス, 密閉式チャンバー法, 条件付採取法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.50-51 , 2006

発表番号 企画8-01

The Promotion of farmland reform which considered and The Environmental resource management by residents participation

Akira Iwata [kawachi town government office indutrial section]

環境に配慮した農業農村整備の推進と住民参加による環境資源管理

○岩田 昭 [河内町産業経済課]

栃木県と河内町は、生態系を保全しながら農業基盤整備を行うために「農村自然環境整備事業」を導入した。町は、事業完成後の自然環境の保護や施設の管理は住民主体になると考え、地元自治会、土地改良区、既存のボランティアグループ等の各種団体を中心に住民組織を立ち上げた。魚や水生植物の救出作戦や生態系保全水路の整備等の活動を経験しながら、この住民組織は農村の自然を保全するNPO法人になった。

Keyword: 農村自然環境, 住民参加,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.52-53 , 2006

発表番号 企画8-02

Pond management for the conservation of aquatic plants based on the collaboration between citizens and scientists

ISHII Jun [The University of Tokyo]
KADOYA Taku [The University of Tokyo]

生物多様性保全のための市民・研究者の協働によるため池管理のあり方を探る取り組み:水草を例として

○石井 潤 [東京大学大学院]
角谷 拓 [東京大学大学院]

少子・高齢化に伴うため池の管理放棄は、今後増加する可能性がある。兵庫県の新池での調査では、水草の生活史と水位変動との間の密接な関係が明らかになった。さらに茨城県の宍塚大池での調査では、管理放棄によって水草相が衰退する事例が示された。宍塚大池では市民と研究者との協働によって新しいため池管理の方法が模索されており、人とため池の新たな関係の構築の可能性が示されている。

Keyword: ため池管理, 市民・研究者の協働, 水草
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2006

発表番号 企画9-03

Factor Analysis about Failure of Irrigation Pond Embankments by GIS and High-Resolution Satellite Image DEM

YAMAMOTO YUSUKE [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KOBAYASHI AKIRA [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
AOYAMA SHIGEYASU [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

GISと高分解能衛星画像DEMを用いたため池決壊の要因分析

○山本 裕介 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

平成16年の台風23号による淡路島のため池決壊に対してGISとDEMを用いて要因分析をおこなった。ため池流域内での傾斜角平均と標準偏差、洪水吐の形式と材料、既往最大流量/総貯水量の5つを決壊要因として数量化粁爐砲茲訶計分析をおこなった。結果、決壊に対して影響度の大きかったものは順に、既往最大流量/総貯水量が0.005m3/s/m3以上、傾斜角標準偏差が12°以上、洪水吐形式が越流堰式であった。

Keyword: GIS, DEM, 数量化粁
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2005

発表番号 2- 2

Monitoring stem moisture content by TDR under different irrigation management

Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

異なる土壌水分管理のもとでのTDRによる樹体水分のモニタリング

○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター ]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]

植物体の水分状態をTDRによってモニタリングし,水分ストレスの診断法としての実用評価を行うため,水分ストレスを付与した極早生温州ミカンでの樹体水分変動をTDRで測定した.7月上旬から水分ストレスをかける水管理を行ったが,樹体水分量は8月上旬から減少し始めたこと,また,7月下旬から9月上旬の期間で,水分ストレスをかけた樹体の水分量は水分ストレスをかけない樹体のものに比べて少なくなったことが観測された.

Keyword: TDR, 温州ミカン, 水分ストレス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2005

発表番号 2- 7

CRITICAL WATER CONTENT AND WATER STRESS COEFFICIENT OF SOYBEAN (Glycine max [L.] Merr.) UNDER DEFICIT IRRIGATION

Rosadi Bustomi [Faculty of Agriculture, the University of Lampung]
Afandi [Faculty of Agriculture, the University of Lampung]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
ITOU KENGO [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Adomako John  [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

節水灌漑下におけるダイズの成長阻害水分点と水分ストレス係数

○Bustomi Rosadi [ランポン大学農学部]
Afandi [ランポン大学農学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
John Adomako [岐阜大学応用生物科学部]

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Keyword: soybean, critical water content, deficit irrigation
GET PDF=05/05002-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.140-141 , 2005

発表番号 2- 8

Permeability of mole drain in under-irrigated fields

Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Chida Tomoyuki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]

地下灌漑を行う圃場における弾丸暗渠の通水機能について

○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

圃場の地下水位の制御を行うためには,補助暗渠等を組み合わせることが必要であり,それらの機能が地下灌漑,地下排水に大きな影響を与える。今回,地下水位制御を行った圃場において,弾丸暗渠の機能について調査を行った。その結果,地下水位を弾丸暗渠付近まで上昇させた場合,浸水による渠孔内壁の戻りが多いことが確認された。しかし,元の孔の15%程度の空隙部が残っていれば用排水の機能が維持されていると考えられた。

Keyword: 地下灌漑, 暗渠排水, 水田輪作
GET PDF=05/05002-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2005

発表番号 2-12

Underdrainage water-quality model considering gravity water and capillary water

Matsumoto Shinji [Gradute School of Bioresources, Mie University]
Kajisa Takamitsu [Faculty of Bioresources, Mie University]

重力水と毛管水を考慮した暗渠排水水質モデル

○松本 真治 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]

暗渠排水モデルを作り、測定間隔を長くした直後に高濃度のCODが発生するメカニズムを解明する事が目的である。水質モデルはすべてに適用できた。CODを重力水に関するCOD1と毛管水に関するCOD2との2つに分け、考察をおこなった。測定間隔の長さによらず、排水ごとにCOD1は減少していく。長期の測定間隔後のCODはCOD2の項に支配される。以上ように、高濃度のCODが発生するメカニズムは解釈できる。

Keyword: 暗渠排水, COD, 籾殻
GET PDF=05/05002-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2005

発表番号 2-17

Leaching Potential of Fresh and Sea Wate

Ahmed Al-Busaidi [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Mori Yasushi [Shimane Uhiversity]
Peter Cokson [Sultan Qaboos University]

海水と淡水によるリーチング効果の比較

○アハメッド アルブサイリ [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森 也寸志 [島根大学]
Peter Cokson [Oman]

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Keyword: continuous, intermittent, ponding
GET PDF=05/05002-17.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.160-161 , 2005

発表番号 2-18

Influence of salt concentration on measurement of soil water content by profile probe

INOUE MITSUHIRO [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMASAKI SINGO [Arid Land Research Center, Tottori University]
Zhang QingTao [Arid Land Research Center, Tottori University]

プロファイル水分計による土壌水分測定に及ぼす塩濃度の影響

○井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山崎 真吾 [鳥取大学乾燥地研究センター]
張 清涛 [鳥取大学乾燥地研究センター]

適切な栽培条件下では土壌溶液の電気伝導度は、2−4dS/mの範囲にあり、この範囲で降雨後から灌漑直前までの砂丘畑土壌水分範囲を、精度良く測定できるプロファイル水分計の性能試験を行った。PR1は水分を過大評価するが、改良型プロファイル水分計のPR2は、土壌溶液の電気伝導度が6dS/m以下では、塩による影響は少なく、0.01cm3/cm3以下の測定誤差で土壌水分を測定できることを校正試験で確認した。

Keyword: 土壌水分測定, 電気伝導度, 砂質土壌
GET PDF=05/05002-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2005

発表番号 2-22

Study on utilization of fallow paddy field for purifying water quality

ANAN Mitsumasa [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
OHGA Nana [Department of Bioresource and Bioenvironment School of Agriculture, Kyushu University]

休耕水田を利用した水質浄化型水管理手法の検討

○阿南 光政 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
大賀 菜々 [九州大学農学部生物資源環境科学科]

排水収支型のライシメータを用いて,休耕田を利用した水管理手法を想定したモデルを構成し,水質浄化効果を検証した.循環灌漑モデルにおいては,循環の頻度によらず,水質が改善された.湛水休耕田モデルでは,田面水の水質によらず,地下水水質は一様に低濃度であり,地表水が地下浸透過程で浄化されることが確認された.水耕栽培モデルでは,本実験に用いた3種類の植物に関しては顕著な水質改善効果は現れなかった.

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2005

発表番号 2-27

The function of the farm pond for paddy fields

MOURI Tadashi [Graduate School of Science and Technology Niigata University]
MISAWA Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
TOZAWA Yasuhiro [The Ministry of Agriculture. Forestry and Fisheries of Japan Hokuriku Regional Agricaltual Administration Office]

水田用ファームポンドの機能

○毛利 正志 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学 農学部]
戸澤 康博 [農林水産省北陸農政局]

近年、工業用水・生活用水の需要が急速に伸び農業用水と競合するようになってきた。更には、ダム等による新規の水資源開発も難しくなってきている。この様な社会状況の中で農業用水も合理的に水を使うことが求められるようになってきている。そこで本研究では、まだ実用例の多くない水田用ファームポンドを対象として調査を行い、ファームポンドの機能解析。更にはファームポンドのビオトープ効果について報告する。

Keyword: ファームポンド, 無効放流, ビオトープ
GET PDF=05/05002-27.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2005

発表番号 2-28

Irrigation Management for Safe and secure Rice Production

FUKUOKA Hosyo [Graduate School of Sciense and Technorogy ,Niigata Univercity ]
MISAWA Shin-ichi [Faculty of Agriculuture ,Niigata Uniivercity]
AODA Tadao [Faculty of Agriculuture ,Niigata Uniivercity]

安全・安心な米作りのための水管理

○福岡 宝昌 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
粟生田 忠雄 [新潟大学農学部]

水稲のカドミウム吸収抑制のために、弱い中干しと出穂期前後延べ50日間の湛水管理が推奨されている。この水管理には刈取り前の迅速な排水が要求される。そこで、本調査は、暗渠の有無が湛水深変動に及ぼす影響を検討した。

Keyword: 米, 減水深, 暗渠
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2005

発表番号 2-29

Comparative Analysis of Paddy Rice Production in Different Development Status in Irrigated Area of Myanmar

Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Horino Haruhiko [Graduate School, Osaka Prefecture University]
Myo Zaw Zaw [Irrigation Technology Center, Ministry of Agriculture and Irrigation, Myanmar]
Takahashi Takashi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
Okuno Rintarou [TheJapanese Institute of Irrigation and Drainage]

ミャンマー灌漑地域における圃場整備レベルの相違による乾季米生産性の比較分析

○松野 裕 [近畿大学農学部]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院]
Myo Zaw Zaw [ミャンマー農業灌漑省灌漑技術センター]
高橋 峻 [日本農業土木総合研究所]
奥野 倫太郎 [日本農業土木総合研究所]

本研究では、ミャンマーの末端整備状況の異なった3灌漑地区の水文特性、圃場整備状況、ならびに米生産性の比較分析をおこなった。用排分離を含む日本型圃場整備を導入した地区では、乾期水田稲作の水管理に問題はなく生産性も高いことが明らかになった。他の2地区は地盤勾配と水路配置に問題を抱えているため、水田耕作面積に限界がありかつ収量も低い。生産性向上を図るためには低コストで実現可能な整備手法の導入が望まれる。

Keyword: ミャンマー, 水田灌漑, 末端水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2005

発表番号 2-30

Water Use efficiency of the Selected Tertiary Canals in the Lower Seyhan Irrigation Project Area, Turkey

Hoshikawa Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Sevgi Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works, Turkey]
Hoshikawa Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Kume Takashi [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Resarch Institute for Humanity and Nature]

トルコ・セイハン河下流灌漑プロジェクトにおける三次水路の灌漑効率

○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
セブギ・ドンマ [トルコ国家水利総局]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [総合地球環境学研究所]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコ有数の大規模灌漑地であるLower Seyhan Irrigation Projectにおいて三次水路の灌漑効率と水収支の通期測定を行った.老朽化した灌漑水路の送水損失率は35−45%とコンクリ製水路としては極めて高く,農民の水管理においても節水への取り組みが殆どないことも明らかになった.作付けの多様化や温暖化による用水需要の増大には,大規模な施設の補修が必要と考えられる.

Keyword: 灌漑効率, 水収支, トルコ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2005

発表番号 2-31

The Efficiency of WUA Management in the Lower Seyhan Irrigation Project

Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Donma, Sevgi [VI Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Coskun, Ziya [VI Regional Directorate of State Hydraulic Works]

セイハン川下流域プロジェクト水灌漑組合の経営効率性

○梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
Sevgi Donma [トルコ国家水利総局]
Ziya Coskun [トルコ国家水利総局]

トルコ・アダナ市郊外に位置するセイハン川下流域プロジェクトでの水管理組合の経営効率性を複合指数により相対的に評価した。DEA分析手法により、経営、工学、厚生に注目した効率性指数を計測し水管理組合の経営を比較した。分析結果では、いくつかの水管理組合は移管時に分割された小規模経営により経営不振に陥っており、大規模な組織改革の必要性が示唆された。

Keyword: 灌漑組合, トルコ, 経営
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2005

発表番号 2-32

Present groundwater use and categorization of pumpage pattern in Kinu river basin

Fukunaga Ryuji [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
Matsui Hiroyuki [Fac of Agri., Utsunomiya Univ.]

鬼怒川流域における地下水利用実態と使用量パターンの類型化

○福永 隆二 [宇都宮大学大学院]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]

鬼怒川流域では農業用水として多量の地下水が使われているにも関わらず、その実態については把握できていない部分が多い。そこで、流域水循環を検討するための基礎として、地下水の利用実態調査を行ない、地下水利用パターンを類型化した。対象とした吉田用水地区では水利条件を反映した類型区分が得られた。この区分を江連用水地区に適用することで、鬼怒川下流に位置する両地区で水利条件に違いがあることが示唆された。

Keyword: 地下水利用, 鬼怒川流域, 類型化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2005

発表番号 2-37

Research on the practical application of the powerless gate for stopping flood waters

Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]
Fumiaki MURAKAMI [Nippon Koei Co.,Ltd.]
Akira KAWAI [Nippon Koei Co.,Ltd.]
Yasumasa KOHDA [Hokoku-Kogyo Co.,Ltd.]
Masafumi SATAKE [Hokoku-Kogyo Co.,Ltd.]

中山間地域における水路防災施設としての無動力止水ゲートの実用化研究

○向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]
村上 文明 [日本工営株式会社]
川井 明 [日本工営株式会社]
江田 保正 [豊国工業株式会社]
佐竹 正文 [豊国工業株式会社]

中山間地域の渓流取水工から連なる山腹の用水路では、洪水発生時に受益地への洪水の流入を防ぐためのゲート管理が要求されるが、過疎化・高齢化の影響で管理が高齢者によってなされていることが多く、ゲート操作に危険が伴う。そこで、省力・安全管理を目的としたゲートの実用化に向け、洪水時に水路の水位が上昇すると自動的に閉まる無動力止水ゲートのプロトタイプを製作し、実験によって作動特性を明らかにした。

Keyword: ゲート, 中山間地域, 洪水流入防止
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2005

発表番号 2-38

Development and promotion of Bag Culture System in protected cultivation

SAKAKIBARA Masanori [Aichi-Ken Agricultural Research Center]
KANEKO Yosinari [Aichi-Ken Agricultural Research Center]
IMAGAWA Masahiro [Aichi-Ken Agricultural Research Center]

施設園芸での「袋培地栽培システム」の開発と普及展開

○榊原 正典 [愛知県農業総合試験場]
金子 良成 [愛知県農業総合試験場]
今川 正弘 [愛知県農業総合試験場]

袋培地栽培システムは、設置及び撤去が簡単なうえ低コストな栽培法で、水分センサを利用した少量高頻度灌水制御器により排液率を4%以下に抑えることができるので、環境保全型農業が展開できる。経営的には、袋培地栽培における労働時間の短縮分が低コスト生産に寄与した。

Keyword: 灌漑施設, トマト, 袋培地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2005

発表番号 2-42

Influence of Deep Flooding Management of Rice on Paddy Field Environment

ARITA Hiroyuki [Niigata University]
KUMAGAI Kazumi [Japan Agricultural Cooperarives Midorino]

イネの深水管理と栽培環境

有田 博之 [新潟大学]
○熊谷 和美 [JAみどりの]

水田の深水管理が冷害対策のほか、分蘖の制御、雑草抑制などの技術として試みられるほか、環境保全上の機能が注目されている。本研究では、深水管理を環境保全的、とりわけ水生生物にとって好ましい栽培技術として位置づけ、これが適用された場合の農家の栽培面での課題、すなわち用水量の変化、地耐力、温度等を検討し、技術的な適用可能性について考察した。

Keyword: 深水管理, 圃場環境, 基盤形態
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2005

発表番号 2-47

Factors affecting Soil Loss in Sloping Upland Field Watersheds

Liu Guojun [Gifu University, Graduate School]
MATSUMOTO Yasuo [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]

傾斜畑流域における土砂流出要因の分析

○劉 国君 [岐阜大学大学院農学研究科]
松本 康夫 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究では,河川源流に位置している傾斜畑地帯の11小流域に設置された流末沈砂池で土砂流出の実態を調べ,土砂流出の要因を明らかにした。20mm以上の降雨があった後,堆砂量を4回測定し,降雨と土砂流出の関係及び土砂流出に影響を与える要因を分析した。流域によって土砂流出特性が異なることがわかった。

Keyword: 土砂流出, 傾斜畑, 要因分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2005

発表番号 2-48

Trapping Efficiency of Grass Buffer Strips on Controlling Soil Loss 

Yamamoto Naoyuki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Kawai Toshiyuki [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Mihara Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

土壌流亡制御効果からみた植生帯の捕捉能

○山本 尚行 [東京農業大学大学院農学研究科]
川井 聡之 [東京農業大学地域環境科学部]
三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では異なる表面流去水量を与え、植生帯による土壌の捕捉特性ついて検討した。植生帯周辺の堆積土壌およびその粒径組成を調べた結果、植生帯による土壌の捕捉は主に植生帯上流部で起こるが、表面流去水の増大に伴い捕捉が困難になると判断できた。また、植生帯は土壌流亡制御において、細粒子を捕捉しにくいことが明らかとなった。

Keyword: 植生帯, 捕捉能, 土壌侵食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2005

発表番号 2-52

Long-term Settlement during and after Soil Dressing at Farm Land on Peat Foundation

Tagashira Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hasegawa Kazuhiko [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Sasaki Nobuo [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
Takenaka Katuhiko [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]

泥炭地盤上にある圃場の置土施工後の長期沈下挙動

○田頭 秀和 [(独)北海道開発土木研究所]
長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]
佐々木 伸夫 [北海道開発局 帯広農業事務所]
竹中 勝彦 [北海道開発局 帯広農業事務所]

約1.7mの置土を施工した泥炭地盤上の圃場で沈下挙動の連続観測を実施し、施工直後から429日間の結果を整理した。その結果、積雪期は沈下が促進されたこと、融雪期は沈下が進行せず、僅かにリバウンドが発生したことなどが判明した。

Keyword: 置土工法, 泥炭, 長期挙動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2005

発表番号 2-57

Practices in huge plots in rice farming in U.S.A.

ISHII Atsushi [Faculty of Bioresources, Mie University]

米国巨大水田の圃場形態と営農の実態

○石井 敦 [三重大学生物資源学部]

割高と批判される日本のコメの生産費の削減には、経営規模の拡大と耕区の拡大が必要だが、巨大区画水田には多くの批判や懸念が寄せられている。そこで、米国で近年造成されている、仮畦畔をいっさい造らないですむ真平らの16〜64ha規模の巨大区画農地でコメを作っている、アーカンソー州とカリフォルニア州の大規模農場の実情を調査し、経営の実態や用排水等に関わる巧妙な工夫を解明した。

Keyword: 米国, 大区画水田, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2005

発表番号 2-58

Usage of Agricultural Land in Large-sized Consolidated District

YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
YAMAMOTO Wakana [Nippon Koei Co.,Ltd.]

大区画水田整備地区における圃場利用

○山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
山本 若菜 [日本工営株式会社]

大区画水田として整備した地区で、できるだけ大区画のまま利用するためには、どのような手だてが必要なのかについて、事例地区調査にもとづき考察した。圃区均平にしておけば利用にあわせて畦畔は撤去可能であり、そこにしっかりとした受託組織があれば、受委託は進展する。さらに受委託促進の仕組みがあればさらによい。また隣接地が委託済みであれば、当該圃場の委託も進みやすいことが示唆された。

Keyword: 大区画水田, 圃場整備, 作業受委託
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2005

発表番号 2-62

Selection of bridge form based on cost reduction in Furusato-noudou maze-bridge

YOSHIO Masafumi []
KADOMAE Shinsuke []
NIWA Yuka []

ふるさと農道まぜ2号橋梁におけるコスト縮減を踏まえた橋梁の形式選定

○芳尾 雅文 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]
角前 慎介 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]
丹羽 有花 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]

ふるさと農道まぜ2号橋梁の形式選定の方法を紹介するとともに、この選定がコスト縮減にどの程度貢献しているかを検証します。

Keyword: 橋梁工法の選定, PC・ポストテンション方式連続中空床版桁橋, コスト縮減
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2005

発表番号 3- 4

Fundamental Study on the Utilization of Phosphorous Adsorption Concrete for Vegetation Material

ABE Kouhei [United Gradute School of Agricultural Science,Tottori University]
TOMIYAMA Kazutaka [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]

リン吸着型コンクリートの植生基盤資材としての利用に関する基礎的研究

○阿部 公平 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
富山 和孝 [島根大学生物資源科学部]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

本研究では,水環境中で使用したリン吸着型コンクリート(P−CON)に植物の生育を促す効果があるか基礎的に検討を行った。その結果,P−CONは植物の生育を促す効果があり,また,多孔質材料を利用したP−CONは,その効果を強化する可能性が示唆された。特に,ゼオライトは陽イオン交換能によって窒素やカリウム等の栄養塩を吸着することから,植物の生長を補助する材料として有効であるといえる。

Keyword: 多孔質材料, リン吸着コンクリート, 植生基盤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.266-267 , 2005

発表番号 3- 8

Nitrate Removal Using Sugar Refinery Wastes

Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]

製糖廃棄物を利用した硝酸態窒素除去

○上田 達己 [農業工学研究所]
凌 祥之 [農業工学研究所]
山岡 賢 [農業工学研究所]

製糖工場から出る廃棄物であるバガスと廃糖蜜を利用した生物学的窒素除去(脱窒)技術を開発した。バガスと廃糖蜜の混合物をペレット化・炭化し脱窒菌の担体とするとともに,廃糖蜜の希釈液を脱窒反応の水素供与体として用いた。水理学的滞留時間が0.8時間以上,かつ原水の炭素/窒素比(C/N比)がおよそ2〜4の条件下で,窒素除去率85%以上が達成された。

Keyword: 環境保全, 水質, サトウキビ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2005

発表番号 3- 9

A Test of Water-Purification by Contact-Oxidation Method with Aeration using Plastic Materials ―from the actual proof experiment in the SHIMANTO river water quality purification experiment project―

WADA KAZUNORI [N I L I M]
KANEKO YASUHIRO [Nikken-Kogaku Co.Ltd.]
TACHI NAOKI [Toyo-Suiken Co.Ltd.]

プラスチック接触材を用いた曝気付接触酸化方式による浄化実験 ―四万十川水質浄化実験プロジェクトにおける実証実験から―

○和田 一範 [国土技術政策総合研究所]
金子 靖祐 [日建工学株式会社]
舘 直樹 [東洋水研株式会社]

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Keyword: 水質浄化, 水環境, プラスチック接触材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2005

発表番号 3-14

Using the DNDC Model to Examine the Influences of Cover Crops in Reduction of Nitrate Leaching

Nakagawa Yoko [National Institute of Rural Engineering]
Shinogi Yoshiyuki [National Institute of Rural Engineering]

DNDCモデルを用いたカバークロップによる硝酸態窒素溶脱量削減効果の検討

○中川 陽子 [(独)農業工学研究所]
凌 祥之 [(独)農業工学研究所]

DNDCモデルの日本の農耕地土壌への適合性を検討した。また、本モデルを用いて、カバークロップによる硝酸態窒素溶脱量削減効果を検討した。CN比が高いカバークロップは、次作物の窒素吸収量を増加させ、溶脱量削減に効果があることが分かった。CN比が比較的高いカバークロップは、溶脱量削減効果が高いが、その一方で次作物の窒素吸収量を低下させる可能性があることが分かった。

Keyword: 硝酸態窒素溶脱, カバークロップ, モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2005

発表番号 3-15

Sediment control characteristics of vegetative filter strips

Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Tamashiro Kazuya [Haneji-okawa Irrigation Project Office, OGB]
Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

草生帯の赤土流出軽減特性

○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
玉城 和也 [沖縄総合事務局羽地大川農業水利事業所]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

沖縄地方の赤土流出軽減対策法として草生帯を効率的に活用するには,草生帯の土砂流出軽減特性を明らかにする必要がある.本報では,現地観測結果に基づき草生帯の赤土流出軽減特性に関する考察を行った.草生帯の土砂流出軽減には,草生帯周辺部における表流水の流速低下による流出土砂の沈降が大きく寄与していると推察された.赤土流出軽減効果は土砂の粒径クラスと草生帯の幅に影響を受けることが明らかとなった.

Keyword: 草生帯, 赤土流出, 国頭マージ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2005

発表番号 3-16

The function of self purification in the gravel bed of a natural river (3) − The Spring DO production rate by adherent algae in the lower Shigenobu −

Kaino Osamu [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Miyosi Eri [Faculty of Agriculture, Ehime University]

砂礫河床自然河川の浄化能(3)  −重信川下流域の付着藻類による春期のDO生産量 −

○戒能 治 [愛媛大学農学部]
三好 恵里 [愛媛大学農学部]

藻類による浄化能の測定を目的として、自然河川で観測及びそのデータ解析を行った。具体的には、DO濃度収支モデルを作成し、重信川下流域において、2地点間を流下する河川水のDO濃度を観測し、その変化量から流下過程におけるDO収支を調べ、流下中における藻類のDO生産量を求め、DO生産速度と日射量の関係を求めた。その結果、DO生産速度特性は強光阻害を受ける前と強光阻害を受けた後では大きく異なることが判明した。

Keyword: 水質, 水環境・水質, 現地観測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2005

発表番号 3-17

Quantitative Evaluation of Nutrient Reduction Function of Irrigation Pond - A case study in the Konoyama area, Kishiwada, Osaka -

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
MATSUSHIMA Ryuji [Horiba Techno Service CO., LTD.]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
OGINO Yoshihiko [Emeritus professor of Osaka Prefecture University]

ため池のもつ栄養塩類流出防止機能の定量評価  −大阪府岸和田市傍示池の事例研究−

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
松島 隆治 [(株)堀場テクノサービス]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学名誉教授]

大阪府神於山地区傍示池を対象に,窒素・リンに関する栄養塩類流出防止機能の定量評価を試みた.さらに,ため池水質モデルを開発し,仮想条件下でのシミュレーション評価も行った.この結果,T−NおよびT−Pの年間負荷流出防止量はそれぞれ1,590kgおよび320kgとなり,本池が下流への栄養塩類流出を防止する機能を果たしていることが示された.また,この機能はため池の管理操作や集水域内の土地利用にも影響を受けることを明らかにした.

Keyword: ため池, 栄養塩類流出防止機能, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2005

発表番号 3-18

Natural purification examination of hennery drain with reservoir

Shimura Motoko [National Agricultural Research Center for Western Region]

ため池の自然浄化機能を利用した養鶏場排水の浄化試験

○志村 もと子 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]

産卵鶏18万羽を飼養する鶏舎敷地からの排水が流入する5個の連続したため池で水質浄化試験を行った。その結果、池への流入窒素の約半分がアンモニア態窒素であり、池からの流出水の窒素濃度は流入水より低く、高水位期間は約1割、低水位期間は約7割の窒素負荷が除去されていた。リン酸態リン濃度は変動が激しく、流出水の濃度は流出流量が増加すると上昇した。また、低水位期間は流出水の濃度の方が高くなる傾向があった。

Keyword: 水質, 窒素, ため池
GET PDF=05/05003-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2005

発表番号 3-19

Nitrate Removal Effects by Riparian Buffer Zone in Dairy Farming Area

KAWAUCHI Tarou [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
YAMAMOTO Tadao [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
INOUE Takashi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
YUKAWA Junpei [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]

酪農地域における河畔緩衝帯の窒素除去効果

○川内 太郎 [北海道大学大学院農学研究科]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
湯川 順平 [北海道大学大学院農学研究科]

酪農地域の2箇所の河畔緩衝帯において、Cl−をトレーサーとしてNO3−−Nの生物学的作用による除去効果について検討した。地下水深の深い林地帯は比較的浄化効果が低く、除去効果の季節的変動もみられなかった。地下水深の浅い湿地帯では草地から約10mまでの間に除去作用は収束し、調査期間を通じて浄化効果がみられた。地下水深の違いが2地点の除去効果に影響を与えたと推察された。

Keyword: 河畔緩衝帯, NO3−−N, 生物的作用
GET PDF=05/05003-19.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2005

発表番号 3-24

Material Balance Investigation in the Coastal Paddy Field of Kahokugata- Lake (2)

HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Agricultural College]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Agricultural College]

河北潟沿岸水田におけるN,P収支(2)

○橋本 岩夫 [石川県農業短期大学    ]
丸山 利輔 [石川県農業短期大学     ]

石川県河北潟における水質低下の原因の一つに,潟周辺の水田農業が指摘されている。そこで,筆者らはその基礎的研究として,潟沿岸に試験田を選定し,負荷発生の物質を搬送する水の収支と,T−N と T−P の収支を調査した。そして,年間の収支調査から,河北潟周辺の稲作は N,P を用水,降水,圃場土から吸収・利用しており,河北潟の水質保全に資しているという結果を得た。

Keyword: 閉鎖性水域, 物質収支, 河北潟
GET PDF=05/05003-24.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2005

発表番号 3-28

Short-term Forecast of Dissolved Oxygen in the Deepest Site of Lake Koyama by using Local Approximation Method

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kato Makiko [RADIX Co., Ltd.]

Local Approximation法による湖山池最深部の溶存酸素の短期予測

○原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]
加藤 真希子 [株式会社ラディックス]

カオス工学の分野で開発された予測手法であるLocal Approximation法(LA法)を用いて,湖山池最深部の表層と底層のDOの短期予測を行うとともに,それぞれのカオス性の有無について検討した.その結果,底層DOは低次元のカオス性を示し,表層DOはカオス性を示さなかった.また,カオス性の有無に関わらずDOの短期予測に,過去の軌道情報を利用して将来を予測するLA法の適用は有効であった.

Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2005

発表番号 3-29

An Evaluation What Concrete Bank Affect to Water Quality in the Lake Kasumigaura with 3D Model

NAKASONE HIDEO [IBARAKI UNIVERSITY]
KABURAGI MOTONARI [IBARAKI UNIVERSITY]
KURODA HISAO [IBARAKI UNIVERSITY]
KATO TASUKU [IBARAKI UNIVERSITY]

コンクリート護岸が霞ヶ浦水質に与えた影響についての評価

○中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
蕪木 元成 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

昨年の大会において,3D水質モデルを用いた霞ヶ浦貧酸素塊の流動についての解析を行い,その流動を良く追跡できることを報告した。そして,様々な事例をこの3−Dモデルでシミュレートでると述べた。市民や研究者から,霞ヶ浦の水質悪化の原因は,植生のある自然護岸からコンクリート護岸に代わったことによると指摘されている。著者らはこのことに興味を持ち,それが霞ヶ浦の水質にどの程度影響したのかを3Dモデルで確かめた。

Keyword: 植生護岸, 3Dモデル, 霞ヶ浦
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2005

発表番号 3-34

Improvement of soil physical properties by applying rural waste compost

FUJIKAWA TOMONORI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
TAKEUCHI KEN [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

集落排水汚泥混入による土壌物理性の改良効果について

○藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
竹内 憲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

土壌に, 二種類の集落排水汚泥を混合し, 透水性と保水性の変化を調べた. 籾殻入りの汚泥は混合率をあげると透水係数は大きくなったが, 20日を過ぎると小さくなった. ペースト状の汚泥は, 混合率が低いと, 混合直後透水係数は大きくなるが, その後小さくなり, 混合率が高いと, それとは逆の傾向を示した. 籾殻入りの汚泥を混合した試料は保水性が下がるのに対し, ペースト状の汚泥を混合した場合, 保水性が上がった. 

Keyword: 集落排水汚泥, 土壌改良, 透水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2005

発表番号 3-38

Result of monitoring of soil salinity distribution in the LSP, Adana, Turkey

Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
Sevgi Donma [DS?]
Selim Kapur [?ukurova University]
Hoshikawa Keisuke [Research Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]

トルコアダナの土壌塩分分布のモニタリング結果

○久米 崇 [総合地球環境学研究所]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
Sevgi Donma [DS?]
Selim Kapur [?ukurova University]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコアダナのチュクロバ平野では,約13万haの灌漑農地が灌漑排水路と共に整備されている.ここでは,セイハンダムからの灌漑水によって灌漑農業を行い,作物生産が行われている.チュクロバ平野では岩塩起源と思われる塩分が土壌表面に集積するいわゆる塩害問題が発生し,今日に至っている.本発表では,2004年度に実施したチュクロバ平野の灌漑地区(LSP)における土壌塩分分布のモニタリング結果を報告する.

Keyword: 地球環境, 土壌塩類化, 灌漑排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2005

発表番号 3-39

Development of On-site Nitrate Monitoring System using UMFIA

TADA Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]
OKAI Atsushi [family-oriented business(agriculture)]
HATA Takeshi [Faculty of Agriculture, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]

UMFIAによる硝酸オンサイトモニタリングシステムの開発

○多田 明夫 [神戸大学農学部]
岡井 敦史 [自営業(農業)]
畑 武志 [神戸大学農学部]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]

本報告では、FIP河川採水システムとUMFIA分析システムを連結して、オンサイト硝酸モニタリングシステムを構築し、その性能を評価した。長期運転を前提に8日間の連続試験を行ったところ、1週間までの連続観測を確認することができた。硝酸の定量精度にはまだ問題が残されているが、送液ポンプをシリンジ方式からペリスタ方式に変更することで、より高い定量精度が実現できるであろうことが示された。

Keyword: UMFIA, モニタリング, 硝酸
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2005

発表番号 3-44

Changing Conditions of Agricultural Water Flow and Influence of Water Environment in the Upper Stream of Asigara Plain

Samura Isao [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture ]
Yoshii Akihiro [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture ]
Nakamura Yoshio [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]

足柄平野上流地区での農業用水の通水動態と水環境への影響

○左村 公 [東京農業大学大学院]
吉井 明央 [東京農業大学大学院]
中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では農村地域を流下する農業用水路において、通水管理によって下流部での水環境、特に水温や水質に対してどのような影響があるのかを検討した。その結果、水力発電による放水量の変動によって用水路での水位維持に影響を受けていた。そこで、上流部での水位維持が下流部の水環境に与える影響について検討した結果、特にSSとT−Pについて水質保全に貢献していることが分かった。

Keyword: 通水動態, 水位維持, 反復利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2005

発表番号 3-48

Actual Condition of Sediment Solid from Cultivated Land and etc. in a Medium Scale Basin (2) - Observation Examples of Middle Reaches Basin in Sakura River -

Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Nakajima Yasuhiro [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]

中規模流域における農耕地等から流出する懸濁物質の実態把握(2)             −桜川中流域での実測例−

○  坂西 研二 [農業環境技術研究所]
神田 健一 [農業環境技術研究所]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]

中規模流域桜川の分割断面における,河川中心部と左右両岸付近での採水における懸濁物質濃度を比較すると,懸濁濃度が小さければ,各採水点での差は見られず,懸濁濃度が大きいとき君島橋で大きく,塙世新橋では小さい。2004年は台風による洪水で,大流量が発生したが,そのときの流量,懸濁物質,全窒素,全リンの各濃度を観測した。流量が増大すると,懸濁濃度は増加するが,全窒素は平時と変わらぬ値であった。河川内据置型濁度計値と採水装置定期的現場採水値と比較した。

Keyword: 水質調査, 懸濁物質, 窒素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2005

発表番号 3-49

Relationship between River Water Quality and the Rate of the Agricultural Land in the Agricultural and Forest Watersheds, Eastern Hokkaido

WAKOU Sachiyo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
SHIMURA Motoko [National Agricultural Research Center for Western Region]
YOSHINO Kunihiko [Graduate School of Systems and Information Engineering , University of Tsukuba]
TABUCHI Toshio [Former Professor , the University of Tokyo]

北海道東部の農林地流域における河川水質と畑草地面積率との関係

○若生 沙智代 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
志村 もと子 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
吉野 邦彦 [筑波大学大学院システム情報工学研究科]
田渕 俊雄 [前東京大学教授]

十勝・根室両流域で1992年に実施された河川水質調査を2003年・2004年に継続調査した。その結果,NO3−N濃度を長期的(1992年・2003年)に比較すると,根室地域ではバラツキが著しく小さかった。一方,短期的(2003年・2004年)に比較すると,NO3−N濃度は両地域ともに2003年側にも2004年側にも一定のバラツキがみられた。また,畑草地面積率が同程度の場合,NO3−N濃度は十勝地域で高く,EC値は根室地域で高い傾向を示した。

Keyword: 農林地流域, 畑草地面積率, NO3−N濃度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2005

発表番号 3-54

Estimation of nitrogen dynamics through the sediment in irrigation pond -A case study of the Hoji pond, Konoyama area, Kishiwada city-

nakajima ryo [Graduate School of Biological and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Universitey]
seike keita [Matsushita Ecology Systems Co., Ltd]
horino haruhiko [Graduate School of Biological and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Universitey]
nakagiri takao [Graduate School of Biological and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Universitey]
ogino yoshihiko [Emeritus Professor, Osaka Prefecture University]

ため池における底泥を介した窒素動態の推定 −岸和田市神於山地区傍示池を事例として−

○中嶌 遼 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
清家 桂太 [蠑床璽┘灰轡好謄爛]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学名誉教授]

閉鎖性水域における富栄養化問題に関して,底泥として堆積した栄養塩類が溶出し,それが富栄養化の一因になっていることは以前から注目されてきた.しかし,底泥を介した窒素動態に関して取り扱った例は少ない.本研究では,岸和田市神於山地区にある傍示池を対象に底泥および底泥直上水での窒素動態について実測,実験により推定を行った.

Keyword: 水質, 農業用ため池, 底泥
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.366-367 , 2005

発表番号 3-58

Analysis of reaching rate of COD load and nitrogen load in Cidanau watershed, Indonesia

ISHIZUMI Wataru [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
KANAZAWA Ryo [Graduate School of Utsunomiya Univ.]

インドネシア・チダナウ流域におけるCOD負荷と窒素負荷の流達率の検討

○石積 航 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
金沢 亮 [宇都宮大学大学院]

ジャワ島では,水需給の逼迫や水質悪化が進行している。本研究では,ジャワ島の西部に位置するチダナウ流域を例に取り,これらの問題を考える。生活環境に直接影響を与える有機物(汚濁指標はCOD)は発生から流出に至る過程で分解しやすいので,窒素収支に関する知見を活用してCOD負荷に関する汚濁浄化機能の解明を行う。その結果,負荷量・流出量・流達率に対して,窒素負荷とCOD負荷の両方とも同様の傾向が見られた。

Keyword: COD, 窒素, 水質問題
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2005

発表番号 3-59

An analysis of Discharge Rate of Pollutant Loads in Java Island, Indonesia

KATO TASUKU [College of Agriculture, Ibaraki University]
FUJIIE RIE [College of Agriculture, Ibaraki University]
KURODA HISAO [College of Agriculture, Ibaraki University]
NAKASONE HIDEO [College of Agriculture, Ibaraki University]

インドネシア・ジャワ島における農村地域の汚濁負荷流達分析

○加藤 亮 [茨城大学農学部]
藤家 里江 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

インドネシアの2つの流域において,水質調査および汚濁負荷の発生源からの流達率について検討を試みた.流域内の河川の水質測定結果を,上流から下流までの距離と水質の変化を見ていくと,上流部よりも下流部において濃度が上昇する傾向がチアンジュール流域で見られた.これより負荷の河川流達率が影響を与えていると考えT−Pの発生負荷について,点源負荷,面源負荷それぞれの汚濁源からの流達率を求めた.

Keyword: T−P, 河川距離, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2005

発表番号 4- 4

Methane emission from paddy soil under intermittent irrigation

Iida Toshiaki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Inoue Takeshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Naito Kaoru [Mogami River Downstream Bank Irrigation Project Office]
Fukuda Makoto [Mogami River Downstream Bank Irrigation Project Office]
Ito Makoto [Mogami River Downstream Bank Irrigation Project Office]

間断灌漑時の水田土壌からのメタン放出

飯田 俊彰 [山形大学農学部]
○井上 健 [山形大学農学部]
石川 雅也 [山形大学農学部]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]
内藤 馨 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]
福田 誠 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]
伊藤 誠 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]

恒温室内で稲の無い水田土壌試料に間断灌漑を行った場合の、土壌試料から大気へのメタン放出の変動を把握することを目的とし、4湛4落と2湛2落について実験を行った。メタンフラックスは湛水期間に低下し、落水期間に上昇した。間断灌漑を継続するとメタンフラックスは上昇する傾向があった。メタンフラックスは間断日数の長い土壌試料で高かった。これらの結果と、並行して観測された土壌の状態との関連について考察された。

Keyword: メタン放出, 水田土壌, 間断灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2005

発表番号 4- 5

Examples of trouble on the operation of a biogas plant

Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Ofuka Masanori [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Sato Takanori [Itogumi Construction Co., Ltd.]

バイオガスプラントの稼働中に起きたトラブル事例

中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
○中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]
大深 正徳 [(独)北海道開発土木研究所]
佐藤 隆紀 [伊藤組土建株式会社]

共同利用型バイオガスシステムの北海道への適用性を研究するため、別海町と湧別町にバイオガスプラントを建設し、約4年間稼働させてきた。稼働中に発生した各種の技術的トラブルの原因分析は、後継プラントの計画・設計に対する有用な技術的情報を与える。この報告では、湧別プラントで生じた特徴的な事例として、ふん尿からの発泡、ふん尿の凍結、ふん尿中の固形分の管・槽中での堆積などに起因するトラブルを紹介する。

Keyword: バイオガスプラント, 寒冷地, 設計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2005

発表番号 4- 6

Experiments of the thermo-philic fermentation in the Betsukai centralized biogas plant

ISHIWATA Teruo [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido Soil Conservation and Amelioration Section]
ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido Soil Conservation and Amelioration Section]
OBINATA Yutaka [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido Soil Conservation and Amelioration Section]

別海バイオガスプラントにおける高温発酵の実証試験

石渡 輝夫 [北海道開発土木研究所 土壌保全研究室]
石田 哲也 [北海道開発土木研究所 土壌保全研究室]
○大日方 裕 [北海道開発土木研究所 土壌保全研究室]

乳牛ふん尿スラリーを主原料としたメタン発酵のうち高温発酵を採用した施設数は少なく、発酵の条件、効果に関しては不明な点が多い。別海町にある別海資源循環試験施設において中温発酵から高温発酵に移行する実証実験を行った。高温発酵時は中温発酵時に比べ単位原料あたりのガス発生量は約1.3倍以上に増加し、電力自給率も140%を超え、熱消費量も少なかった。エネルギー収支全体としては高温発酵の方が有利と考えられる。

Keyword: バイオガスプラント, メタン発酵, 高温発酵
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2005

発表番号 4- 7

Results of proving experiments in the Betsukai centralized biogas plant

Teruo Ishiwata [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Tetsuya Ishida [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yutaka Obinata [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Keitaro Kurita [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Manabu Ono [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

別海バイオガスプラントでの実証試験の成果

○石渡 輝夫 [(独)北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]
大日方 裕 [(独)北海道開発土木研究所]
栗田 啓太郎 [前(独)北海道開発土木研究所]
小野 学 [(独)北海道開発土木研究所]
横濱 充宏 [(独)北海道開発土木研究所]

別海バイオガスプラントにおける4年間の実証試験での施設稼働に関する成果を述べる。1.原料糞尿の搬入と生成物の搬出が多大な作業であり、その効率化が不可欠である。2.原料の連続投入と適正な加温によりメタン発酵は順調に進行し、食品廃棄物などの副資材はガス発生量を増加する物が多い。3.エネルギ−はほぼ自給でき、夏期には多量の売電が期待できる。4.原料をスラリ−状糞尿に限定することにより施設の稼働・運営の効率化が図れる。

Keyword: バイオガスプラント, メタン発酵, エネルギ−収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2005

発表番号 4- 8

Research for interchange between town and country in rural nature restoration

AIGA Hirohisa [National Institute for Rural Engineering]
HASEGAWA Akihiro [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

田園自然再生活動にともなう都市・農村交流の実態解明

○相賀 啓尚 [農業工学研究所]
長谷川 明宏 [農林水産省農村振興局 ]

湿地である水田及び畦畔、水路・ため池等を活用した田園自然再生活動において、都市・農村交流を促進するに当たっての参考とするため、「田園自然再生活動コンクール」への応募者にアンケートを実施し、交流の指標となりうる活動人口と会員数、イベント回数、立地、農地面積、情報等との関係、及び活動の方向性を左右するリーダーの期待と効果に対する意識、今後の取組方針について実態の解明を試みた。

Keyword: 田園自然再生活動, 都市農村交流,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2005

発表番号 4- 9

Environmental Consideration and Resident' Opinion of Reservoir Improvement in Urbanized Area

SUGIUCHI Makoto [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]

都市化地域における農業用ため池整備の環境配慮と住民評価

○杉内 誠 [近畿農政局]
石田 憲治 [農業工学研究所]

環境に配慮したため池整備施設のアンケート結果について、住民評価値に大差のない2枚の写真の施設整備内容を比較すると、環境配慮に関する改善指摘が多いにもかかわらず住民評価の高い施設は、安全性に関する評価が高い施設であることが明らかになった。親水と安全性確保のようにトレードオフの関係が生じる複数機能の追求に際しては、ハード整備の限界を住民の利用意向や維持管理の方法で補完する必要があることが指摘できる。

Keyword: 環境保全, 農業水利施設, アンケート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2005

発表番号 4-14

Estimating of Russian Flying Squirrel Habitat on windbreaks in TOKACHI

TSUJI OSAMU [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
HAMANO YUMI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
YANAGAWA HISASHI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TORITA HIROYUKI [Hokkaido Forestry Research Institute]

十勝地方における耕地防風林のエゾモモンガ生息可能領域の評価

○辻 修 [帯広畜産大学]
濱野 裕美 [帯広畜産大学]
柳川 久 [帯広畜産大学]
鳥田 宏行 [北海道立林業試験場]

北海道、十勝地方の耕地防風林を調査対象として、エゾモモンガの生息可能領域の推定をSI値とGISを用いて行った。その結果、SI値でエゾモモンガの生息可能領域評価が可能であることがわかった。また耕地防風林は、ある程度の面積を持つ残存林や河畔林と有機的に結合し、大きな面積を持つ緑資源となることがわかった。そしてSI値においても、O.8以上を示す耕地防風林の割合がO%から39%に増加することがわかった。

Keyword: 生態系, エゾモモンガ, 農地環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2005

発表番号 4-18

Reformation into Well-drained Paddy Field Influence on Dragonflies Larva of Inhabit Situation

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
FUJIMORI Sinsaku [National Institute for Rural Engineering]

乾田化がトンボ幼虫の生息に与える影響 −生物多様性に配慮した水田整備技術の検討−

○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]

農村の生物多様性低下の要因に乾田の増加があげられていることから、乾田化がトンボ幼虫の生息に与える影響を調べた。その結果、非潅漑期に用水供給がないと多くのトンボ種は乾燥や寒さに耐えられずに死亡した。中でもアオモンイトトンボ幼虫は湛水深がなくなってから砂質土で4日、重粘土で8日、関東ロームで23日後に全滅した。生物多様性を維持するためには通年湛水や常時湿潤管理が可能な保全地の必要性が明らかとなった。

Keyword: トンボ幼虫, 乾田化, 水田ビオトープ整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2005

発表番号 4-19

Estimation of turnover time by the measurement of stable isotope ratio in freshwater fish bodies under feeding condition

Omiya Hiroki [Graduate School Utsunomiya Univ.]
Matsuzawa Shinichi [Graduate School Utsunomiya Univ.]
Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]

飼育環境下における淡水魚の安定同位体比の測定による転移時間の推定

○大宮 裕樹 [宇都宮大学大学院]
松澤 真一 [宇都宮大学大学院]
森 敦 [農業工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

近年、食物網の構造解析に安定同位体比を用いた食性解析が有効な手段として注目されている。また、安定同位体比を用いて谷津内淡水魚の食物網の推定を行った研究も始まっている。しかし、そのような研究を行う際の基礎的知見として転移時間に関する情報は少ない。そこで本研究は|津内淡水魚において筋肉組織の転移時間を推定すること、筋肉組織,消化管,背骨,外皮の転移時間の違いを明らかにすることを目的とした。

Keyword: 炭素安定同対比, 窒素安定同位体比, 転移時間
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2005

発表番号 4-24

Case Study on Metapopulation Analysis for Hynobius Nebulosus

Ohno Ken [Mie University]
Hanamura Hirotaka [Mie University]

カスミサンショウウオ保全のためのメタ個体群解析ケーススタディ

○大野 研 [三重大学]
花村 裕隆 [三重大学]

近年、人間の開発によって絶滅していく生物が多数存在する。両生類についても多くの種が危惧種や希少種として、保護が必要な状態となっている。カスミサンショウウオも人間の開発の影響を受けやすく、希少種として認定されており、その保護のために様々な研究が行われてきている。本研究では、三重県のある地域に生息するカスミサンショウウオの保全について、その生態とメタ個体群動態から見た保全を検証する。

Keyword: メタ個体群, カスミサンショウウオ, 生物多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2005

発表番号 4-28

Fish migration in water-zone network constructed by pool-type fish way

moriyama takumi [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of A&T.]
fujisaku masaaki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
goto akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

プールタイプ魚道により構築された水域ネットワークにおける魚類の移動

○守山 拓弥 [東京農工大連合大学院]
藤咲 雅明 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

農村における水辺環境で魚類の保全を行うには、水域ネットワークの構築が重要であると言われている。そこで、本研究ではプールタイプ魚道により水域ネットワークが構築された西鬼怒川地区の事例から、構築後の魚類の移動について調査をおこなった。その結果、魚道を利用している魚類は遊泳魚が多く、底生魚の割合が少ないことが確認され、同時に外来種の進入経路となっている可能性についても示唆された。

Keyword: プールタイプ魚道, 水域ネットワーク, 魚類の移動
GET PDF=05/05004-28.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2005

発表番号 4-29

Fish Habitat in Lowland Polder under Rurbanization -Case Study in Shirone-go, Niigata-

Horita Isao [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]
Tamashiro Itsuka [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Fujita Eri [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Arita Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Misawa Sin-ichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]

都市化の進む低平輪中地域での魚の生息状況  −新潟県白根郷の調査事例−

堀田 功 [農林水産省北陸農政局]
玉城 いつか [新潟大学農学部]
藤田 絵理 [新潟大学農学部]
有田 博之 [新潟大学農学部]
○三沢 慎一 [新潟大学農学部]
森井 俊広 [新潟大学農学部]

排水機場の新設計画に環境護岸を導入するため,周辺の魚類の生息状況と水質,水路構造との関連を調べた。低平輪中地帯であることから,水質は良好とはいいがたいが,必ずしもそれに応じて,魚類の生息数が少ないわけではない。水路構造によって作り出される深みやよどみを中心に,相対的に多くの生息数を確認することができた。また,室内水路での遊泳行動の観察から,よどみにできる局所的な水流の効果を知ることができた。

Keyword: 低平輪中地帯, 水質, 魚の生息状況
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2005

発表番号 4-34

Development of small-scale fish way for restoring ecological network in paddy field ecosystem

TANAKA Yuuichi [Aichi-ken Agricultural Research Center ]
KATO Hiroaki [Aichi-ken Agricultural Research Center ]
SAKAKIBARA Masanori [Aichi-ken Agricultural Research Center ]

水田生態系の水域ネットワークを回復する魚道

○田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]
加藤 宏明 [愛知県農業総合試験場]
榊原 正典 [愛知県農業総合試験場]

半円形ポリエチレン製コルゲート管または角型U字溝を本体とし、その溝に隔壁を挿入して構成する魚道を開発した。本魚道は隔壁挿入溝を作る必要がなく、隔壁が脱着可能なため、隔壁の挿入間隔や角度を調整でき、魚道内の堆積土砂等を除去しやすい特徴を持つ。また、メダカ、タモロコ、ドジョウを使った室内実験を行い、3種に対する遡上効果が高いこと、水深の大きく低流速なコルゲート管の溝が待機場所となることを明らかにした。

Keyword: 魚道, 農業水路, 水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2005

発表番号 4-38

Observation of inner fish fauna in the three types of log mattress with different structure

YOSHIDA Naohisa [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
TAKAHASHI Nobuhiro [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [ Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [ Utsunomiya Univ.]

構造が異なる3種の井桁沈床における内部生息魚類相の把握

○吉田 尚寿 [宇都宮大学大学院]
高橋 伸拓 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

栃木県河内町西鬼怒川地区谷川には井桁沈床が既設されている。本研究では、井桁沈床の内部を利用する魚類相の把握を水中ビデオを用い、昼夜別で3種の井桁沈床において行った。井桁沈床を利用する魚類の行動は、4つに分類できることが分った。井桁沈床内部には昼間に1科4種、夜間に3科6種の魚類が確認された。ウグイとフナ類は昼間に比べ夜間に井桁沈床で有意に多く生息している傾向が検定により示された。

Keyword: 井桁沈床, 近自然河川工法, 魚類相
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2005

発表番号 4-39

Development of “the Fish Habitat Pit” in irrigation and drainage canals considering of ecosystem

Taya Tetsuya [Fukui Agricultural Experiment Station]

生態系に配慮した農業水路用「魚巣桝」の開発

○田谷 哲也 [福井県農業試験場]

コンクリートライニング農業水路は、水理上効率的な構造物である。一方、魚類生態系に配慮した構造とするには、流速の低減や底質・植生などが必須条件となるが、水路断面が一定かつ直線的で限られた農業水路空間内では河川のように横断的な水辺の移行帯を創出することは困難である。これらの代償措置として縦断的に泥溜桝を設置し淵を形成することによって、通水断面の確保と桝内に自然石や水草等の配置による魚類の休息・避難・越冬・産卵場となる踏石ビオトープとしての環境空間構造を構築することを目的に「魚巣桝」の開発を試みた。

Keyword: 魚巣桝, 水理模型実験, 掃流砂
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2005

発表番号 5- 1

Support to the Village Community Activity Reforming Rural Landscapes

HOTTA Sachi [Gifu University, Graduate School]
MATSUMOTO Yasuo [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]
GOTO Mihoko [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]

農山村景観を再生する住民主体型むらづくり活動の支援

○堀田 幸 [岐阜大学大学院農学研究科]
松本 康夫 [岐阜大学応用生物科学部]
五藤 三保子 [岐阜大学応用生物科学部]

農村地域では,資源の維持管理が困難となってきているのが現状である。住民主体で農村景観を活かしたむらづくり活動を行っている岐阜県明宝小川地区を対象に,地域資源マップの作成,ビデオ撮影によるシークエンス景観特性分析をし,今後の支援方向を検討した。地区には様々な景観要素となる地域資源が点在することから,来訪者を集落から迂回させるバイパスから集落の歴史や生活を体感できる旧街道へ誘導する沿道施策が望まれる。

Keyword: 農村景観, 地域資源, 住民主体
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2005

発表番号 5- 6

Environmental Benefits for Construction Plans of Canal Harmonizing with Habitat of Firefly

Aizaki Hideo [National Institute for Rural Engineering]
Suzuki Syoji [Aomori Prefectural Government]

ホタルの生息に配慮した水路整備計画に対する地域住民の環境評価

○合崎 英男 [(独)農業工学研究所農村計画部]
鈴木 將司 [青森県農林水産部]

本報告では,選択実験を用いてホタルの生息に配慮した水路整備計画の環境価値を地域住民の視点から定量的に評価した。青森県内の1地区で収集したデータを確率係数ロジット・モデルにより分析した。平均的回答者が最も高く評価した整備計画案は,水路を3箇所整備し,目標とするホタルの生息密度を35匹/100平方メートル,散策道を設置しない計画案であり,その環境評価額は2,199円/世帯・年と推定された。

Keyword: 環境経済評価, 生物保全, 選択実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2005

発表番号 5- 8

Ethanol conversion rate of winter wheat and mixed grasses estimated by monosaccharide content rate

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
HIDESHIMA Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAYAMA Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

単糖含有率から推定した秋まき小麦と混播牧草のエタノール変換率

○大深 正 [(独)北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]

積雪寒冷地に適したエタノール生産システムを構築していくには、高効率でエタノールが生産できる作物の選定が重要である。本研究では、融雪期に地表面を被っていて土壌保全効果を期待できることも加味して、秋まき小麦と混播牧草の生育過程ごとのエタノール変換率を明らかにした。その結果、秋まき小麦は約0.2〜0.3L/kg乾物、混播牧草は約0.2L/kg乾物のエタノール変換ができることが確認できた。

Keyword: バイオエタノール, エタノール変換率, 糖
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2005

発表番号 5-11

Development of evaluation method for biomass utilization system in Miyako-island - Modeling the material flow of individual farmer and estimating CO2 emission -

KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発 − 農家レベルの物質フローのモデル化とCO2排出量の算定 −

○柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]

宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発を最終的な目的として,宮古島における農家レベルの物質フローをモデル化し,さらに宮古島で典型的な営農状況にある3戸のモデル農家を例に,農家レベルの物質フローに伴うCO2排出量を試算した。今回の成果を活用すれば,バイオマス利活用システムの導入による農家レベルあるいは地域レベルの物質フローの変化の把握やCO2削減効果の算出が可能となる。

Keyword: 物質フロー, LCA, バイオマス利活用システム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2005

発表番号 5-12

Diagnosis for Circulative Use of Biomass Resources in Miyakonojo Basin Area

Toshima Ryu [The Japanese Insutitute of Irrigation and Drainage]
Himeno Ysuhiko [Naigai Engineering Co. Ltd,]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]

都城盆地地域におけるバイオマス資源循環利用の診断

○戸嶋 龍 [ (財)日本農業土木総合研究所]
姫野 靖彦 [ 内外エンジニアリング(株)]
柚山 義人 [(独)農業工学研究所]

九州南部の都城盆地地域は日本有数の畑・畜産地帯である。バイオマス資源循環利用診断モデルを用いて,畜産廃棄物を中心とする有機性廃棄物の賦存状況及び耕種農業との関係について、特に窒素に着目して検討を行った。

Keyword: 農村計画, バイオマス, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2005

発表番号 5-13

Making full Application of Diagnosis Model for Circulative Use of Biomass Resources

YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA MASATO [National Institute for Rural Engineering]
SHIMADA SHINJI [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]
HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]

バイオマス資源循環利用診断モデルの活用法

○柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
中村 真人 [(独)農業工学研究所]
島田 眞司 [日本農業土木総合研究所]
土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]

バイオマス資源循環利用診断モデルは,バイオマス利活用構想の策定を目指す市町村の担当者等のためのツールである。市町村を単位とする既存の統計データと解析ソフトに入っている各種デフォールト値やデータベースを活用して,地域全体のN,P,K,C,重量(生)に関する月別の物質フロー図の作成,再資源化施設の規模・機能分担の検討,バイオマス資源の利用率や廃棄率及び環境への影響とりまとめなどができる。

Keyword: バイオリサイクル, 地域診断, バイオマスタウン構想
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2005

発表番号 5-14

Estimation of GhG Emissions by the Use of Biomass Resources

DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]
YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]
HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]
TOSHIMA RYU [The Japanese Insutitute of Irrigation and Drainage]

バイオマスの利活用による温室効果ガスの増減予測

○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]
戸嶋 龍 [ (財)日本農業土木総合研究所]

バイオマスの利活用を評価する1つの指標として,バイオマス資源循環利用診断モデルで計算される物質フローをもとに温室効果ガス(GhG)のうちメタンガス及び一酸化二窒素の排出量をマクロ的に把握する方法を示した。次に,いくつかの条件設定を行い,事例地区における堆肥センター建設前後のGhG排出量を比較すると,二酸化炭素の減少分を考慮しない場合には微増と見積もられた。

Keyword: 農村計画, バイオマス, 地球温暖化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2005

発表番号 5-15

Characteristic of resources recycling of large-scale stock farm

Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Imai Toshiyuki [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Chiba Tsubasa [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Saito Kazunori [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]

大規模牧場における資源循環の特徴

○服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]
千葉 翼 [北里大学獣医畜産学部]
齋藤 和憲 [北里大学獣医畜産学部]

複数の大規模牧場の飼料・資材等の流動を把握しそれを窒素ベースに換算することにより、大規模牧場の資源循環の資源循環の特徴と問題点を明らかにした。その結果、牧場・圃場のいずれのレベルでも窒素は受入超過であること、牧場レベルでは必要不可欠な受入窒素の代わりに何を搬出するかが問題であること、圃場レベルでは放牧の影響などのより詳細な検討が必要であることが明らかになった。

Keyword: 資源循環, 大規模牧場, 窒素収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2005

発表番号 5-16

Evaluation method of recycle facility location for biomass usage

SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]

バイオマス利用のための再資源化施設の配置評価手法

○島 武男 [(独)農業工学研究所]
小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]

本手法は、バイオマス利用を計るために解消すべき三つのギャップのうち軽視されやすい空間的ギャップに着目したものである。既存の統計資料と原単位を用いてGISで窒素収支を表示させることにより、対象地区の空間的ギャップを容易に理解することが可能となり、それをふまえて再資源化施設の位置を計画し、空間的ギャップを定量化することができた。

Keyword: バイオマス利用, 再資源化施設, 空間配置
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.492-493 , 2005

発表番号 5-18

The general condition of biomass utilization in Kunmin city and an idea of future cooperation support

Nishimura Toshiaki [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Matu Masao [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Cun Min [Ritsumeikan University]

昆明市におけるバイオマス利用の概況と今後の協力支援のあり方

〇西村 俊昭 [内外エンジニアリング株式会社]
松 優男 [内外エンジニアリング株式会社]
寸 敏 [立命館大学]

本調査は中国雲南省昆明市におけるバイオマスの利用の概況を報告して,ここをモデルケースとして開発途上国の農村地域における循環型社会の実現に向けた今後の協力支援のあり方を考察する。協力支援のあり方では、従来のように単に集約混合型の変換施設整備のハード対策支援だけでなく,これを支える地域組織づくりのための地域マネージメント技術の協力支援を提案する。

Keyword: バイオマス, 地域資源循環, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2005

発表番号 5-21

The Meaning of the Urban and Rural Residents' Interchange by an Elementary School of Agricultural Practices

UMEMURA Ryotaro [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]
MATSUMOTO Yasuo [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]

農業小学校を契機とした都市・農山村交流の意義

○梅村 龍太郎 [岐阜大学応用生物科学部]
松本 康夫 [岐阜大学応用生物科学部]

地元住民が主体となって運営している農業小学校に直接参加して,都市農村交流の意義を検証した。参加児童は,ほぼ50〜80km圏の広域にわたり,人口集中地区に居住する家族が9割であった。一度入学すると長期にわたって継続する傾向があり,立地環境,地元農家,スタッフの人柄などに恵まれ,農山村の自然や食生活を堪能しており,子供よりも保護者がともに楽しめるところが高く評価されている。

Keyword: 農業小学校, 都市・農村交流, 食農体験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2005

発表番号 5-26

Arrangement of knowledge on the multifunctionality of irrigation ponds by QDE

Kudo Yosuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Koyanagi Daisuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Kimata Takashi [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

定性モデルによるため池の多面的機能に係わる知識の整理

工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
○小柳 大介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

ため池の建造・改修・維持管理における多面的機能への効率的な配慮のためには、それに係わる知識の整理・把握が必要である。本研究では、ため池に関する曖昧な知識の整理のために、定性微分方程式系を用いてため池の多面的機能をモデル化した。また、QSIMによるシミュレートを通して、そのモデルを検証した。この手法によって、より妥当なモデルを構築でき、多面的機能に係わる知識を適切に整理することができる。

Keyword: 多面的機能, 定性微分方程式系, ため池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2005

発表番号 5-28

Depopulation, household size and deserted arable lands of rural communities with different rates of business farm households -Case study of Shiribeshi sub-prefecture, Hokkaido-

Yazawa_Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Yodogawa_Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Chung_Hoihoon [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

主業農家率の異なる農業集落群の過疎・戸数規模・耕作放棄地率の動向  −北海道後志支庁管内の事例−

矢沢 正士 [北海道大学農学研究科]
○淀川 智之 [北海道大学農学研究科]
鄭 会勲 [北海道大学農学研究科]

主業農家率の高い北海道では,農業集落の過疎化,戸数規模,耕作放棄地問題についても主業農家率別に検討する必要がある。本報告では北海道後志支庁管内の343集落を対象に,主副農家率により集落を4区分し,比較検討を行った。その結果,主業農家率が60%より高い集落では過疎・小戸数問題が,また主業農家率が低い(副業的農家と自給的農家が多い)集落では,耕作放棄地問題が発生しやすい傾向が明らかになった。

Keyword: 農業集落, 過疎・戸数・放棄地, 主業農家
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2005

発表番号 5-31

Change of Conservation Technique for Rice Terraces −An Investigation in Obasute Chikuma city Nagano prefecture−

UCHIKAWA Yoshiyuki  [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

棚田保全手法・技術の変遷−長野県千曲市姨捨地区の事例−  

○内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]

持続的・効果的に棚田保全を実施するためには,適切かつ計画的な各種保全策の導入が必要である。棚田保全策は,オーナー制度に代表される交流型対策への注目度が高く,整備等の取組みとの総合的計画となっていない。農家による保全活動に一貫するものは,地域持続への意志である。長野県千曲市姨捨地区の保全の取組みから,過去の棚田保全手法・技術を検証し,これをふまえた計画的対策の考え方を示した。

Keyword: 棚田, 棚田保全, 姨捨
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2005

発表番号 5-36

Trend and Future of Japanese Agricultural Labor

Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

我が国の農業労働力の動向と将来推計

○林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

コーホート変化率法を用いて、我が国の農業労働力の動向を明らかにして、将来推計を行った。その結果、男性では20代後半まで、女性では30代まで、農業従事者数の大幅な増加が見られること、壮年期の農業従事者数はほとんど変化しないこと―等がわかった。さらに、2020年の農業従業者数は597万人で、2000年の7割になると推定された。

Keyword: 農業労働力, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2005

発表番号 5-38

An Application of Participatory Approach To Study On rural Development: A Case Study in Mambing, New Corella, Mindanao, Philippines

MAY ADORACION CASQUEJO [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]
Kobayashi Hisashi [School of Agriculture,IBARAKI,Univ.]

集落開発における参加型農村調査の適用(フィリピン共和国ミンダナオ・ニューコレリア郡・マンビン村における事例研究)

○MAY ADORACION CASQUEJO [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

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Keyword: Mindanao, Participatory Approach, Rural Development
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2005

発表番号 5-41

Model test of curved pipeline with flexible joint

MOHRI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HATTORI_Yoshiaki [Naigai Engineering Co.]
FUJITA_Nobuo [FRPM]
KISHIDA_Takayuki [FRPM]

可とう性継手による曲線配管部の内圧負荷試験

毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]
服部 義明 [内外エンジニアリング株式会社]
○藤田 信夫 [強化プラスチック複合管協会]
岸田 隆行 [強化プラスチック複合管協会]

伸縮可とう性を有する継手構造のパイプによる連続的な曲げ配管(曲線布設)工法の設計・施工方法を確立するため,土槽内の模型管路において繰り返し内圧負荷を行った. 本報告では,水平方向屈曲の曲管と,同一角度になるよう曲線布設した継手管路とをモデル化し,不平均力作用時の挙動を比較した. 

Keyword: 曲げ配管, 曲管, 土圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2005

発表番号 5-46

Seismic behavior of geogrid-reinforced structure based on shear characteristics of reinforced soil

MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Hori Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]

補強土のせん断特性に基づいた補強土構造物の地震時挙動

○松島 健一 [(独)農業工学研究所]
毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]
堀 俊和 [(独)農業工学研究所]
山崎 真司 [三井化学産資株式会社]

ジオシンセティックスや土嚢を用いた堤体構造の地震時の変形挙動を把握するため、実大規模の補強土擁壁の震動実験および補強土の大型直接せん断試験を実施した。大型直接せん断試験から得られた補強土のせん断特性に基づくと補強土は軟化過程がほとんど表れず,靭性にとみ、せん断ひずみの集中が発生しにくい。このことによって地震波によるひずみエネルギーは補強領域に吸収され、補強土擁壁の粘り強い変形挙動を説明できた.

Keyword: 補強土, 地震時, 変形
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2005

発表番号 6- 3

Investigation of Pipe in Channnel with Improvement of Old Channnels

Okauji Toshiki [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Ishikawa Kozo [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]
Mamiya Satoshi [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]

老朽化した開水路のパイプライン化についての検討

○岡氏 敏樹 [栗本化成工業株式会社]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
石川 浩三 [住友大阪セメント株式会社]
志和 裕人 [株式会社エステック]
間宮 聡 [栗本化成工業株式会社]

老朽化した開水路の補修・改修法としてFRPM管を水路内に設置し,管と既設水路の隙間にモルタル系の裏込め材を充填する工法が挙げられる.本研究では,この工法において更に有効な水理断面を得るために,馬蹄形や角形の特殊形状FRPM管を用いた場合,管がどのような挙動を示すのか模型実験により確認したので報告する.

Keyword: 改修工法, 水路, 管路
GET PDF=05/05006-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2005

発表番号 6- 8

Case with seismic retrofitting of concrete structure that uses special Polymer cement mortar

yamabe kazumasa [tokura constraction]
mitui tatuya  [tokura constraction]
otubo yosiaki [tokura constraction]
fujioka tukasa [magune Co.Ltd]

特殊ポリマーセメントモルタルを使用したコンクリート構造物の耐震補強事例

○山辺 一正 [徳倉建設株式会社]
三ッ井 達也 [徳倉建設株式会社]
大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]
藤岡 司 [マグネ化学株式会社]

阪神・淡路大震災以降の耐震設計の見直しに伴い既設構造物の耐震補強工事が行われている。これら構造物の中には施工条件・環境、あるいは複雑な形状のものなど施工上困難なものが数多く存在している。 本報告は、特殊ポリマーセメントモルタル(以下「PPMGモルタル」と称す)を使用したコンクリート構造物の耐震補強事例を紹介するとともに、この材料の特徴やその優位性について報告する。 

Keyword: 耐震補強, ポリマーセメントモルタル, コンクリート構造物
GET PDF=05/05006-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2005

発表番号 6-13

Study on mortar using gas waste glass powder

TAKATA Ryuichi [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
YASUI Tihiro [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
NAGAMITU Masakazu [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
NONAKA Tsuguhiro [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]

発泡廃ガラス微粉末のコンクリートへの有効利用に関する基礎的研究

○高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
安井 千尋 [松江工業高等専門学校]
永光 雅一 [松江工業高等専門学校]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]

本研究では,発泡廃ガラスの製造過程で発生する微粉末のコンクリート材料に有効利用するための検討を行った。試験の結果から,発泡廃ガラス微粉末は、アルカリシリカ反応の懸念もなく,強度,コンシステンシーなどの面から見て,混和材としての利用が有効であると考えられた。

Keyword: 発泡廃ガラス, 強度, アルカリシリカ反応
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2005

発表番号 6-14

Investigations about cracks harmful to durability of RC open channels

ISHII Masayuki [Shimane University]
SATO Shushi [Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]

鉄筋コンクリート開水路の耐久性に有害なひび割れに関する調査の概要

○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

鉄筋コンクリート開水路に生じるひび割れと鉄筋腐食の関係を明らかにする目的で,現場で採取されたコンクリートコア内のひび割れと鉄筋腐食の状況を調査した。ひび割れ幅が大きくなると腐食の度合いが高くなり,経済的耐用期間中に有害な断面欠損が鋼材に生じた例がいくつか確認された。水面より上位の気中部と下位の水中部で腐食の度合いに差があり,これらに対して個別に許容ひび割れ幅を定める必要性も示された。

Keyword: コンクリート開水路, ひび割れ, 鉄筋腐食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2005

発表番号 6-15

Output Characteristics of Concrete Strain Meter.

Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University.]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]

コンクリートひずみ計の出力特性

○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]

コンクリートに埋設したひずみ計出力から真のコンクリートひずみを求めることが可能かひずみ計を埋設した角柱供試体の引張圧縮試験を行い検証した.その結果,コンクリート温度一定,作用応力が引張圧縮強度の1/3の範囲で,角柱供試体の表面ひずみとひずみ計出力から計算したコンクリートひずみは相対誤差10%以内で一致することを確認した.

Keyword: コンクリート, 挙動観測, コンクリートひずみ計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2005

発表番号 6-16

Deterioration Survey of Concrete Structures for Irrigation and Drainage

Iwase Yukimune [Hirosaki University]
Yurugi Masahiro [Hirosaki University]

農業水利構造物の健全度調査

○岩瀬 至宗 [弘前大学 農学生命科学部]
万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部]

農業水利用コンクリート構造物の耐久性については、摩耗作用による劣化についてはあまり研究されていないのが現状である。また、青森県では凍結融解作用も激しいものと思われる。そこで、合理的な維持管理計画を策定するための基礎資料を得る目的で、津軽地方の農業水利構造物数カ所について中性化、強度、摩耗量などの健全度調査を行った。大がかりな補修・補強を行う必要性のある構造物はなかったが、凍結融解や摩耗などによる劣化の現状を把握することができた。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 耐久性, 健全度調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2005

発表番号 6-17

On the Variation of Phase and Group Velocities by the Dispersion of Waves

Shimizu_Hideyoshi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]
Kin_Kouran [Gifu Univ. Graduate School Agriculture]
Nishimura_Shin'ichi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]

波の分散効果による伝播速度の変化について

○清水 英良 [岐阜大学応用生物科学部]
金 紅藍 [岐阜大学大学院農学研究科]
西村 眞一 [岐阜大学応用生物科学部]

コンクリートの物性を把握する目的で、非破壊振動実験が多用される。本研究は波の分散を考慮した縦振動(縦波)に着目し、円柱供試体におけるPochhammerの理論式を数値計算することにより、従来から採用されている一次元波動解と比較することを目的とし、さらに、パルス法における群速度の影響についても検討した。その結果、従来の式から求まる値と比較して看過し得ない値になることを明らかにした。

Keyword: 非破壊振動実験, 分散, コンクリート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2005

発表番号 6-18

Study on Measuring Carbonation Depth of Concrete

Ishiguro_satoru [Faculty of Bioresources, Mie University]

コンクリートの中性化深さの測定に関する研究

○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]

コンクリートの中性化深さの測定法には,コア採取による方法,ドリル削孔粉による方法,はつりによる方法などがあり,調査目的に応じて適切な方法が利用されている.本研究では中性化したコンクリート供試体を対象として,小径コアによる方法およびドリルによる方法などを適用して室内で中性化深さの測定を実施した.これらの結果から,各方法における中性化深さの測定値の比較や適用上の留意点などについて検討した.

Keyword: 中性化深さ, 小径コア, ドリル法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2005

発表番号 6-23

Consideration on the Function and Performance at the Time of Repair of Inuyama Head Works

Kitada Tsugio [Tokai Regional Agricultural Administration Office Land Improvement Engineering Office]
Komeyama Motoaki [Tokai Regional Agricultural Administration Office Land Improvement Engineering Office]

犬山頭首工補修工事に係る機能・性能に関する考察

○北田 二生 [東海農政局土地改良技術事務所]
米山 元紹 [東海農政局土地改良技術事務所]

犬山頭首工を例として、供用開始後から現在に至るまでの間に、施設の目的を達成するために、管理者が実施した施設の管理・補修実績等の分析を行った。また、補修工事を行うに当たり、実施された機能診断実績の分析を行うことにより、頭首工の機能・性能について、土地改良事業計画設計基準「頭首工」基準書との対比を試みた。これらの検討によれば、頭首工の機能・性能がおおむね整理分類できることが明らかとなった。

Keyword: 性能照査, 性能規定化, 頭首工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2005

発表番号 6-28

A Study on Fatigue Cracking of Asphalt pavement in Broad Area Farm Roads

Hirai Kazunori [Tokyo University of Agriculture]
Takeuchi yasushi [Tokyo University of Agriculture]
Emukai Toshifumi [Tokyo University of Agriculture]
Maki Tsuneo [Tokyo University of Agriculture]
Saito Masahiro [Fukushima Prefecture]
Murakami Yoshitaka [Fukushima Prefecture]

広域農道におけるアスファルト舗装の疲労ひび割れに関する研究

○平井 和典 [東京農業大学]
竹内 康 [東京農業大学]
江向 俊文 [東京農業大学]
牧 恒雄 [東京農業大学]
齋藤 正弘 [福島県]
村上 由貴 [福島県]

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Keyword: アスファルト舗装, ひび割れ, 疲労破壊
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2005

発表番号 6-33

Field Survey in Southern Thailand of salt-affected soils by tsunami in Indian Ocean

NAKAYA Tetsuo [National institute for rural engineering]
TANJI Hajime [National institute for rural engineering]
KIRI Hirohide [National institute for rural engineering]

インド洋津波によるタイ南部塩害農地の現地調査

○中矢 哲郎 [(独)農業工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
桐  博英 [(独)農業工学研究所]

インド洋津波により被災したタイ南部地域沿岸農地の被害状況の現地調査を行った結果,津波浸水時の物理的被害より,塩害による被害がはるかに大きいことがわかった.堆積土砂厚に関わらず表層1,2cmで塩分濃度が著しく高く以深は急激に減少するが,その影響は30cm程度まで達していた.被災時より日数が経過するほど表層塩分濃度が上昇しており,下層の塩分濃度が乾期の継続により上方に移動していることが推定された.

Keyword: 津波, 災害, 海外調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2005

発表番号 6-38

A neural fuzzy system approach to modeling a prediction of water supply from local source in a river basin

Muhammad Aqil [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Yano Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Nishiyama Soichi [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]

ニューラルファジーシステムによる流域における水供給量の予測モデル

○Muhammad Aqil [鳥取大学大学院連合農学研究科]
喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]
谷野 章 [島根大学生物資源科学部]
西山 壮一 [山口大学農学部]

本研究では,河川流域の水供給量時系列の予測モデルにおける抽出クラスタリングによる結果をハイブリッド法によってトレーニングされた適応ニューラルファジー推論システムによって最適化されたファジールールの利点について検討した.事例としてシタラム川流域の小河川からの水供給量の予測に適用して得られた結果を実測値および重回帰分析で得られた結果と比較し,本手法は水供給量の予測には有効であることが判明した.

Keyword: ニューラルネットワーク, 海外,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2005

発表番号 6-43

Setting up of multi-sensor monitoring system for mandarin orange field

HIROZUMI Toyokazu [Faculty of bioresources, MieUniversity]
ITO Ryoei [Faculty of bioresources, MieUniversity]
MISHIMA Takashi [Faculty of bioresources, MieUniversity]
NAKANISHI Ken-ichi [Faculty of bioresources, MieUniversity]
KAMEOKA Takaharu [MieUniversity]

野外みかん園におけるマルチセンサモニタリングシステムの設置

○廣住 豊一 [三重大学生物資源学部]
伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]
三島 隆 [三重大学生物資源学部]
中西 健一 [三重大学生物資源学部]
亀岡 孝治 [三重大学]

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Keyword: インターネット, 計測, 気象
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2005

発表番号 6-48

Practice of Soil Education in Elementary, Junior-High and High School

WATAI Hirokazu [Graduated School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
SETA Honoka [Komagata Junior High School, Taito-city, Tokyo]
SASAKI Chieko [Education Support Section, Taito-city, Tokyo]
YONEKURA Kozo [Education Support Section, Taito-city, Tokyo]
HISA Akira [Komagata Junior High School, Taito-city, Tokyo]
MIZOGUCHI Masaru [Graduated School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
MIYAZAKI Tsuyoshi [Graduated School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

理科離れが進む初等・中等教育における土壌教育の実践

○綿井 博一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
瀬田 穂乃佳 [東京都台東区立駒形中学校]
佐々木 千恵子 [東京都台東区立きょういく館]
米倉 功蔵 [東京都台東区立きょういく館]
比佐 昭 [東京都台東区立駒形中学校]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

小4〜高1の生徒を対象に農業と土の意識調査をした結果、土に興味を示したのは202名中1人にとどまった。そして中学生に土に関する自由研究に取り組ませたところ、土への関心を高めることができた。これは適切な指導により中学生でも大学レベルの内容を理解し、学会で発表できる成果が挙げられることを示唆している。今後は学会等の組織が最先端の研究と並行して教育現場と連携し、土を積極的に普及啓蒙していく必要がある。

Keyword: 土壌教育, 初等・中等教育, 理科離れ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2005

発表番号 7- 3

Study of solving pipe-flows and mixed free-surface -pressurized flows in the Circular Conduit

SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
TANIWAKI Kenichi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

射流・常流が混在する円管開水路流れの満流化の数値解析に関する研究

島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○谷脇 健一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

開水路流れからの満流化とその逆過程の現象は、農業用水システムに限らず都市排水網でも発生する。実務的な1次元水理解析法としてはPreissmann法が、満流化後の解析には仮想的なスロットを用いたスロットモデルが、最も良く使用される。これに応じ限界流の発生・消滅、跳水を扱える*1Chang−Moll scheme(CMS)による円形断面での満流化解析について報告する。

Keyword: 管・開水路流れ, 数値流体力学,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2005

発表番号 7- 8

Characteristics of distance attenuation and acoustic energy on falling water noise

Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Kobayashi Hiroyasu [National Institute for Rural Engineering]
Tsunesumi Naoto [National Institute for Rural Engineering]

落下水音における距離減衰と音響エネルギ特性

○後藤 眞宏 [農業工学研究所]
浪平 篤 [農業工学研究所]
小林 宏康 [農業工学研究所]
常住 直人 [農業工学研究所]

都市化、混住化の伸展に伴って、頭首工のゲートや落差工地点で発生する水音が環境公害として問題となっている。そこで本報告では、落下流及び斜面流における落下水音の音源からの距離減衰と、斜面流の流れ及び落下流のエネルギが低周波音のエネルギに変換される率について水理模型実験により明らかにした結果を報告する。

Keyword: 落下水音, 低周波, 距離減衰
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2005

発表番号 7-13

Simulation of Rainwater Harvesting Process Using Finite Volume Method

Unami Koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

有限体積法を用いた雨水ハーベスティング過程のシミュレーション

○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]

雨水貯留ダム集水域における雨水ハーベスティング過程を,2次元浅水波方程式によってモデル化し,有限体積スキームを用いた数値解析を行う.常流と射流の混在に対応し,かつ,流れの非定常特性を正しく再現するため,水深データの構成,フラックス分割,境界フラックス評価,湧出し項の評価に対して特別なスキームを適用する.段波の計算によってモデルの検証を行った後,集水域全体でのシミュレーションを実行する.

Keyword: 有限体積法, 雨水ハーベスティング, 2次元浅水波方程式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2005

発表番号 7-14

Numerical Experiment of Water Motion and Salinity Intrusion in Lake Togo by Using the Three-dimensional Model

Sai koji [The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]

三次元解析モデルによる東郷池の湖流および塩分侵入に関する数値実験的研究

○齋 幸治 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]

Operator Splitting法を援用した流れと塩分拡散に関する三次元解析モデルを構築し,東郷池における湖流の流動特性と塩分の侵入過程について検討した.その結果,夏季において年平均風速である3m/sの風が作用した場合,水域は成層化し水深スケールでの水塊の鉛直混合は抑制された.そのため,平均風速程度の風が長期間継続した場合,湖底付近での貧酸素化や栄養塩類の溶出などの水環境の悪化が懸念された.

Keyword: 三次元解析, Operator Splitting法, 塩分成層
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2005

発表番号 7-15

Application of MIKE11 on Tien Giang, Mekong Delta, Viet Nam

Kubo Naritaka [Faculty of Agriculture, TUAT]
Nakayama Kishiko [Faculty of Agriculture, TUAT]
Kwon Sung Ill [United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]
Hoang Ngan Giang [United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]

MIKE11によるメコン河下流域の流水モデル

○久保 成隆 [東京農工大学農学部 ]
中山 季志子 [東京農工大学農学部 ]
Kwon Sungill [東京農工大学大学院連合農学研究科]
Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院連合農学研究科]

メコン河下流の感潮域において、塩水遡上解析の一環として、河川流量の動態把握のために河川流水モデルを作成した。実測データとの比較を通じて、未知の河川断面形状を推定しつつ、潮汐変動を数値シミュレーションによって再現することを試みた。

Keyword: メコン河, MIKE11, 潮汐変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2005

発表番号 7-16

Group Decision-making in River Water Quality Management Using Multiobjective Optimization Model

MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

多目的最適化モデルを用いた河川水質管理における集団意思決定

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

河川水質管理において,意思決定者と代替案の評価基準がそれぞれ複数存在する状況を想定し,政策決定を支援する手法を開発する.点源と森林以外の面源に対し,許容排出負荷量を割り当てる多目的最適化モデルを開発,代替案を作成する.多基準集団意思決定法と最適化モデルとを組み合わせ,多数の代替案の中から一個の満足解を合理的に選ぶ作業を反復し,最終的に政策を決定する.本手法を実在河川に適用し,有効性を検証する.

Keyword: 河川水質管理, 最適化, 集団意思決定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2005

発表番号 7-17

Embankment collapse of the Igarashi River by the heavy rain in Niigata, 2004

FUKUDA Hiroko [Faculty of Agriculture, Iwate University]
MIWA Hajime [Faculty of Agriculture, Iwate University]

2004年新潟豪雨による五十嵐川の破堤について

○福田 紘子 [岩手大学農学部]
三輪 弌 [岩手大学農学部]

2004年7月の集中豪雨によって信濃川水系だけで11カ所もの堤防決壊が発生した.そのうち,五十嵐川三条市地先の破堤は湾曲凸岸側で破堤が予想されない箇所であった.災害前後の航空写真の比較判読と各種の情報収集によって破堤メカニズムを検討したところ,洪水主流が2本に分かれその1本がぶつかる水衝部であることがわかった.同様の被災箇所も見つかり,洪水時の水衝部を的確に把握することの重要性が明らかになった.

Keyword: 集中豪雨, 堤防決壊, 新潟県
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2005

発表番号 7-18

Examination of Thermal Mitigation of Irrigation Ponds using Neural Network

Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
Mitsuno Toru [Grad.School of Agric.Sci.,Kyoto Univ]
Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]

ニューラルネットワークを用いたため池の気候緩和機能量の検討

○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]

本研究では,大阪府岸和田市を対象とし,ため池が持つ気候緩和機能をニューラルネットワークを用いて検討した.35地点の気温観測値をもとに,多変量解析により入力因子とメッシュサイズを決定し,階層型モデルをBP法により学習させて検討した.2004年7月を対象に,ため池面積の減少による気温の変化量を推定したところ,最高気温の変化量が大きく,とくにため池を全廃させたとき最大で約2.5℃上昇することがわかった.

Keyword: ため池, 気候緩和, ニューラルネットワーク
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2005

発表番号 7-23

Estimation of Evapotranspiration and Discharge on Tropical Peatland of Kalimantan

Miytake Ryuhei [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Adi Jaya [University of Palangka Raya, Indonesia]
Untung Darung [University of Palangka Raya, Indonesia]

カリマンタン熱帯泥炭地における蒸発散量と流出量の推定

○三宅 龍平 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
アディ ジャヤ [パランカラヤ大学]
ウントゥン ダルン [パランカラヤ大学]

中部カリマンタンにおいて、地球上の「炭素貯蔵庫」として重要な役割を有している熱帯泥炭地の水文環境を調査した。降雨と地下水位上昇の関係から土壌の有効間隙率を求めるとともに、階段状の地下水位変動に着目し、蒸発散量・流出量を推定した。  その結果、自然状態の林地と、排水路の開削・森林火災などの人為的撹乱を受けた土地を比較すると、土壌の持つ有効間隙率や流出量・蒸発散量に違いがあることが分かった。

Keyword: 泥炭, 地下水位変動, 有効間隙率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2005

発表番号 7-28

The hydrology characteristic of a reclaimed marshy land −A case study at Hotokenuma Reclaimed Land in Misawa, Aomori−

Kazuma FUJIMOTO [Division of Bio-production and Enviromental Sience, Kitasato University]
Satoshi TSUTSUMI [Faculty of Bio-production and Enviromental Sience, Kitasato University]
Eikichi SHIMA [Faculty of Bio-production and Enviromental Sience, Kitasato University]

干拓湿地の水文特性−青森県三沢市仏沼干拓地を事例として−

○藤本 一真 [北里大学大学院獣医畜産学研究科・院生]
堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]

青森県仏沼干拓地を事例とし、干拓湿地における水文環境の把握を目的とした。調査結果より、本地区地下水位は周囲水田灌漑により大幅な違いがみられた。流出においてもその傾向がみられ、灌漑期に流出しやすく、非灌漑期では保持されやすくなることが明らかとなった。流出特性として、流出率は低いが土中に浸透した降雨は保持されにくいという特徴がみられた、これは干拓湿地の水文特性とも考えられるが、更なる検討が必要である。

Keyword: 干拓湿地, 地下水位, 流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2005

発表番号 7-33

Estimation of lake level by analysis of the hydrologic budget for lake Ikeda ― Hydrologic budget of lake as water resources (2) ―

Ito Yuji [United Grad. School of Agri. Sci., Kagoshima Univ.]
Momii Kazuro [Faculty of Agriculture , Kagoshima University]
Nakagawa Kei [Faculty of Agriculture , Kagoshima University]

水収支解析による池田湖水位の推定  ― 水資源としての湖の水収支に関する研究 (2) ―

○伊藤 祐二 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
中川 啓 [鹿児島大学農学部]

本研究では,水資源としての湖である池田湖において,1967年から1996年の30年間に渡る水収支解析を行い,湖水を管理する実測水位に対する推定モデルの妥当性を検討した.  推定モデルの実測に対する再現性は十分なものではないが、ここで示した推定方法により,今後,モデルおよび水収支構成要素等いくつかの検討を加えることで,実際の湖水の保全および管理に対して有用性の高いモデルの確立が可能であると考えられる. 

Keyword: 水収支・水循環, 水資源, パラメータ最適化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2005

発表番号 7-38

A Storage-based Runoff Model using the Delayed Input Rainfall Sequences and Its Application Cases

Fukushima Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

遅延入力降雨系列を用いた貯留型流出モデルとその適用例

○福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

本報告では、貯留型流出モデルの適用性を向上させることを意図して、遅延入力降雨系列を用いた流出解析手法を提示する。貯留型流出モデルでは、流域固有の一定の遅れ時間の導入がなされているが、ここでは、流域斜面域における斜面長分布特性及び洪水到達時間に反映する降雨強度特性を考慮した遅延入力降雨系列の算定手法を用いる。益田市の農地造成域ならびに斐伊川流域への適用事例により、本解析法の有用性が検証できた。

Keyword: 洪水流出, 流出モデル, 流出解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2005

発表番号 7-43

Classification of agricultural water use and its application in the Mekong River Basin

Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]

メコン河流域における農地水利用の分類とその応用

○清水 克之 [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]
ファム タイン ハイ [農業工学研究所]

メコン河流域を対象に天水および灌漑農地の水利用の分類を行い,0.1°メッシュでのマップ化を行った。さらに,農業用水利用分類の分布型水収支モデルへの利用方法について示した。天水田については水利用の分析および現地調査により,完全降雨依存,小ため池利用ならびに洪水利用型に分類した。灌漑農地の水利用方式については,灌漑施設から大きく,堰,ポンプ,貯水池,コルマタージュ,ゲート,地下水利用に大きく分類した。

Keyword: メコン河, 農業水利用, 水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2005

発表番号 7-48

Dambreak risk evaluation of small reservoirs

Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]

ため池の決壊リスク評価法の提案

○丹治 肇 [農業工学研究所]
桐 博英 [農業工学研究所]
中矢 哲郎 [農業工学研究所]

文献調査結果に基づきため池台帳のデータだけで、ため池の決壊予測を行う方法を提案した。この方法によれば、多数のため池の中で、決壊リスクの高いため池の抽出が可能である。

Keyword: ダム決壊, リスク予測,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2005

発表番号 8- 1

The research on the upgrading of the soil moisture measurement(I)-Development of built-in cylinder style tensiometer-

TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Agricultural and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
YABE Katsuhiko [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

土壌水分計測の高度化に関する研究(I) −ビルトインシリンダ式テンシヨメータの開発−

○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

地域や地球環境把握のための測定方法・機器については、今後明らかにHigh−Low Mixの方向性である。Low・安価かつ高度化した多点展開可能な実スケール環境計測については、その基本形についてカリフォルニア大学、Intel社などが先行している。このような状況の下、本研究では土壌環境計測器のテンシヨメータについて、電子化や構造面での進化型のうち、今回は構造面での基本検討を紹介する。

Keyword: テンシヨメータ, ビルトインシリンダ, 土壌水分張力測定
GET PDF=05/05008-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2005

発表番号 8- 2

Water flow in snowthaw events in a grass field 

Tokumoto Ieyasu [The United Graduated School of Agricultural Sciences, Iwate Univ]
Noboiro Kosuke [Iwate University ]

融雪に伴う土中の水分移動について

○徳本 家康 [岩手連合大学院]
登尾 浩助 [岩手大学 農学部]

本研究では,牧草地を対象として,融雪時期における土中の水分量と間隙水圧および地温の経時変化の測定によって融雪イベントに対する土中への浸潤を考察した。気温上昇と降雨によって融雪が起こると,土中の水分量と圧力は増加してほぼ飽和状態となった。一方,地温は低下する傾向にあり,深さ45cmで観測した地温では融雪直後に0.2℃ほど低下した。これは融雪水が飽和流によって土中へすばやく浸潤したためと考えられる。

Keyword: 水分移動, 融雪, 黒ボク土
GET PDF=05/05008-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2005

発表番号 8- 3

The Characteristic of the Soil Moisture of Rooftop Gardening System by Underground Irrigation with Textiles

Sugimoto Hideo [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Akagawa Hiroyuki [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Kubota Takayuki [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Komiya Hidetaka [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]

底面潅水方式による屋上緑化システムの薄層土壌の水分特性

○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
赤川 宏幸 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
久保田 孝幸 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
小宮 英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]

屋上緑化は、都市に潤いを与え、人が楽しめる空間を作る機能に加え、ヒートアイランド現象など都市特有の熱的な環境改善にも有効とされる。荷重制限がある屋上では、軽量な緑化基盤が必要とされ、薄層の土壌環境で栽培される場合が増えている。薄層では、乾燥時期に土壌水分が不足し、植物の生育が著しく阻害されるので灌漑が必要となる。筆者らは、導水シートと排水シートを組み合わせた底面潅水方式を考案し,土の厚さ5cmで植物の栽培に成功し、土壌水分が適切に制御できることを土壌水分計で確認した。

Keyword: 水分移動, 潅水, 屋上緑化
GET PDF=05/05008-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2005

発表番号 8- 4

Dependence of rainfall infiltration into sand on its apparent contact angle

KAWASHIMA MARIE [Graduated School of Agriculture, Yamagata Univ.]
ANNAKA TAKEYUKI [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

砂層のみかけの接触角が散水浸潤に及ぼす影響

○川島 麻里枝 [山形大学農学研究科]
安中 武幸 [山形大学農学部]

粒径0.3mm〜0.6mmの海砂を対象に、洗浄の加減等によってみかけの接触角が40°〜90°の状態を作出し、それぞれの試料を用いて、乾いた充填層への散水浸潤実験を行なった。散水強度一定の実験において、フィンガーの幅はみかけの接触角が70°〜75°で最小値を示すこと、先端速度は50°〜75°ではほぼ一定であり75°〜90°では低下すること、飽和度は50°〜70°で増大した後ほぼ一定となること等の依存性が明らかになった。

Keyword: 浸潤, 砂層, 接触角
GET PDF=05/05008-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2005

発表番号 8- 5

Effect of impermeable layer destruction on water drainage in a hill slope field

Nitta Daisuke [Faculty of Agriculture. The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

傾斜地における不透水層破砕が排水効果に及ぼす影響

○新田 大輔 [東京大学農学部]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

傾斜畑では降雨時に土壌侵食が発生しやすい.その原因の一つとして,農業機械の走行によって形成される耕盤が不透水層となり,降雨の地下浸透を妨げることが考えられる.本研究では,土壌侵食を軽減する農地管理技術を開発することを目的に,傾斜地における不透水層の破砕形状と排水効果の関係について検討した.その結果,黒ぼく土では,傾斜方向と垂直に耕盤を破砕するのが最も排水効果があることがわかった.

Keyword: 土壌侵食, 不透水層, 排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2005

発表番号 8- 6

Experimental Examination of Transport Parameters Using Image Analysis

MASAKI Ippei [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
INOUE Kazuya [Faculty of Agriculture, Kobe University]
SETSUNE Naoko [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
TANAKA Tsutomu [Faculty of Agriculture, Kobe University]

画像解析を用いた物質移動パラメータの実験的検討

○正木 一平 [神戸大学自然科学研究科]
井上 一哉 [神戸大学農学部]
瀬恒 直子 [神戸大学自然科学研究科]
田中 勉 [神戸大学農学部]

地下水内へ流入した汚染物質の分散挙動や遅延特性は重要な因子である.本研究は色素トレーサを用いた物質移動実験を実施し,画像解析によって分散係数と分散長,色素トレーサの遅延係数を推定した.その結果,(1)分散係数は動水勾配の増加に伴って増加傾向にあること,(2)分散長は平均粒径の低下によって大きな値をとること,(3)遅延係数は平均粒径の違いに伴って1.2から3.0の範囲にあることが示された.

Keyword: トレーサ実験, 物質移動, 画像解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2005

発表番号 8- 7

Predicting water and nitrate discharge rates using deep soil survey data

Nakano Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences, National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Ohkura Toshiaki [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Kamewada Kunihiko [ochigi Prefectural Agricultural Experiment Station]
Katou Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

深層土壌調査に基づく水及び硝酸態窒素の浸透流出特性の予測

○中野 恵子 [農業環境技術研究所、現在九州沖縄農業研究センター]
大倉 利明 [農業環境技術研究所]
亀和田 國彦 [栃木県農業試験場]
加藤 英孝 [農業環境技術研究所]

深層土壌調査に基づいて水及び硝酸態窒素の土層内各深さ及び流出面までの到達時間を推定し、浸透流出特性の評価を試みた。栃木県思川流域では、鹿沼軽石層出現地点で流出面への到達時間は水では3.4年、NO3−では6.4年、礫層出現地点ではそれぞれ0.7、1.0年と推定された。水及びNO3−の浸透流出時間は地形面や土層構成による違いが大きく、特徴的な土層の分布範囲と出現深さを推定することにより浸透流出特性を面的に分級できると考えられた。

Keyword: 地下水汚染, 深層土壌調査, 硝酸態窒素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2005

発表番号 8- 8

The effect of the seepage water in the soil on the distribution of denitrifying bacteria

Suzuki Fumiyuki [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
Sato Koichi [School of Veterinary Medicinand Animal Sciences, Kitasato University]
Takamatu Rieko [School of Veterinary Medicinand Animal Sciences, Kitasato University]
Sato Yuichi [Kitasato University professor emeritus]

土壌中浸透水が脱窒菌の分布に与える影響

○鈴木 文行 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
佐藤 幸一 [北里大学獣医畜産学部]
高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
佐藤 裕一 [北里大学獣医畜産学部]

本研究は農地土壌における土壌の窒素浄化に寄与する脱窒菌の分布を推測することを目的とし、土壌の水分状態が脱窒菌の分布に与える影響を検討した。実験は浸透実験箱を用いて、貯水槽の水頭差を10cmで行なった。その結果、脱窒菌は浸透開始から72hrで分布が確認された。また、純水を滅菌した浸透水と硝酸態窒素を含む浸透水では脱窒菌の分布変化に差があることが確認された。

Keyword: 土壌微生物, 脱窒菌, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2005

発表番号 8- 9

Analysis of the Effects of Environmental Factors on the Growth of Wasabi Cultivated in Upland Field

shinjyo akira [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]
kawai kazumiti [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]
kosida yosuke [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]

陸ワサビの生育に及ぼす環境要因の分析

○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]
河合 和道 [三重大学生物資源学部]
腰田 洋祐 [三重大学生物資源学部]

標高50mの里山を陸(おか)ワサビの栽培試験地に選び、土壌環境や気象調査からワサビ生育に影響を及ぼす環境要因の分析を行った。過去4年間連続して夏場を乗り切るワサビ生存率は低かったが、平成16年度には80%強が乗り切った。その理由として牛糞と苦土石灰の限定投入による土壌の理化学性改善及び苗品種の交替が上げられる。しかしながら文献に示された生育に比べて本研究の生育は見劣った。この主原因は化学肥料の投入の有無にあると考えられた。

Keyword: ワサビの土壌環境, 土壌微生物, 農地環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2005

発表番号 8-10

Microbial transport in saturated sand columns

Muto Yoshiko [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kikuchi Ai [Faculty of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresources, Mie University]
Shinjo Akira [Faculty of Bioresources, Mie University]

透水に伴う砂中の微生物移動

○武藤 由子 [三重大学]
菊地 愛 [三重大学]
渡辺 晋生 [三重大学]
新庄 彬 [三重大学]

透水に伴う土壌細菌の挙動を明らかにするため,飽和したオタワ砂に細菌分散液を流し,カラムからの流出液の細菌濃度の時間変化を測定した.また,透水終了後にカラム内に残留した細菌量の垂直分布を測定した.その結果,細菌はカラム内を移動する過程で試料への付着や目詰まりを起こし,カラム内に保持されることが示された.カラム流出液の相対細菌濃度は,試料の粒度分布によって異なった.

Keyword: 土壌微生物, 透水, 目詰まり
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2005

発表番号 8-11

Distribution and activity of microorganism in freezing soil

Watanabe Kunio [Faculty of Bioresouces Mie University]
Ito Misako [Faculty of Bioresouces Mie University]
Muto Yoshiko [Faculty of Bioresouces Mie University]

凍結にともなう土中の微生物の位置と活性の変化

○渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]
伊藤 実沙子 [三重大学生物資源学部]
武藤 由子 [三重大学生物資源学部]

異なる温度のsFDA染色土壌を蛍光顕微鏡で観察した。蛍光発光面積の解析から、土中の微生物活性の含水比・温度依存性が明らかになった。次に、凍結過程における土中の微生物の挙動、数量と活性の変化を調べた。微生物活性は凍土中より未凍土中で高いこと、氷の析出により微生物が高温側へ移動することが明らかになった。温度環境の変化だけでなく、凍結に伴う水分移動が土中の微生物活性に影響を与えている可能性が示唆された。

Keyword: 凍上・凍結, 土壌微生物, 蛍光顕微観察
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2005

発表番号 8-12

Water movement in volcanic ash soil fields during freezing and snow covered environment

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hayashi Masaki [University of Calgary]

積雪・土壌凍結地帯の火山灰土圃場における土壌水分移動の把握

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
広田 知良 [北海道農業研究センター]
林 正貴 [カルガリー大学]

積雪・土壌凍結地帯の土壌水分移動を把握するため、十勝の火山灰土畑の土壌水分、凍土深、積雪水量等の観測をおこなった。観測圃場において観測期間中に凍土層の発達に伴って下層から凍土層に移動した土壌水分量は72mm程度と概算された。また、積雪による断熱後の凍土層からの融凍水量は0.15mm/day程度であった。これらを境界条件として数値計算をおこない、土壌の透水性が水移動の形態に大きな影響を与えていることがわかった。

Keyword: 土壌凍結, 水分移動, 火山灰土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2005

発表番号 8-13

Water balance analysis using Hydrus-1D in a field with layered soil profile

CHO_HIROYUKI [SAGA UNIV.]
KOBAYASHI_TETSUO [KYUSHU UNIV.]

Hydrus−1Dによる圃場の成層条件を考慮した水分収支の解析

○長 裕幸 [佐賀大学農学部]
小林 哲夫 [九州大学農学研究院]

中国黄河流域に位置するトウモロコシ畑圃場において,成層土の条件下における水分収支の解析を行った。シルト質土の間に10cm厚の粘土層が存在する状況における地下水からの水分の補給,蒸発散に伴う乾燥に対する粘土層の影響を解析するため,実測値をベースにHydrus−1Dによる数値解析を行い,様々な条件下における水分移動をシミュレートし,塩分集積の可能性を考察した。

Keyword: 水分移動, 保水性, 成層土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2005

発表番号 8-14

Simulation of Return Flow Generating Point in Uniform Hillslope with Variably Saturated Flows

Deb Sanjit Kumar [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]

均一斜面の復帰流発現点に関するシミュレーション

○DEB Sanjit Kumar [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

斜面畑では、表層土と耕盤層の飽和透水係数の違いのために復帰流が形成されることがある。本研究では耕盤層を有するモデル斜面に異なる降雨強度を与えた時の、復帰流発現点(RFGP、降雨浸潤により復帰した斜面中の宙水的な地下水面が地表面と交差する点)に関する室内実験とシミュレーションを行った。修正HYDRUS−2Dを用いて予測されたRFGPは、実測値及び解析値とよく一致し、土壌侵食予測に対する有効性が示された。

Keyword: Hillslope, RFGP, Simulation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2005

発表番号 8-15

Water movement with vapor condensation in a sand column

Sakai Masaru [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Toride Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]

砂カラム中の水蒸気凝縮過程における水分移動

○坂井 勝 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]

Philip & de Vriesの水蒸気移動モデルを用いて,水蒸気凝縮実験について数値解析を行ない,エンハンスメントファクターと不飽和透水係数の効果について示した。計算には修正版HYDRUS−1Dを用いた。また計算結果の局所的な蒸発・凝縮から生じる水分分布では,実測の水分分布の形状を再現することができず,土中の蒸発・凝縮について,十分に表現できていないメカニズムの可能性が示唆された。

Keyword: 水蒸気移動, エンハンスメントファクター, HYDRUS−1D
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2005

発表番号 8-16

Estimation of soil physical properties in a Chinese style greenhouse field based on in-site measured data - A case in Loess Plateau -

Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori Universtity]
 Bai Yanmei [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
Yamada Satoshi [Faculty of Agriculture, Tottori Universtity]
Liang Yanli [Institute of Soil and Water Conservation, The Chinese Academy of Sciences and Ministry of Water Resources]
Takuma Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori Universtity]

原位置測定データに基づく中国式温室圃場の土壌物理特性の推定−黄土高原における適用例−

○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
白 艶梅 [鳥取大学大学院農学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山田 智 [鳥取大学農学部]
梁 銀麗 [中国科学院水土保持研究所]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

本研究では,中国北部に普及している中国式温室において,原位置で測定された体積含水率データに対する逆解析を行い,土壌水分保持曲線ならびに不飽和透水係数の推定を試みた.解析にはHydrus−2Dを使用した.土壌水分保持曲線としてvan Genuchtenの式を用い,不飽和透水係数にはvan Genuchten − Mualeamの式を用いた.検証の結果,ほぼ妥当と思われるパラメータ群が得られた.

Keyword: 保水性, 水分移動, 逆解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2005

発表番号 8-17

Numerical Simulation in soil of arbitrary shape using coordinate transformation

Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University Graduate School]
Noborio Kosuke [Meiji University]
Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]

座標変換を用いた任意形状における土中の物質移動シミュレーション

○菊池 貴 [岩手県立大学大学院]
登尾 浩助 [明治大学]
阿部 芳彦 [岩手県立大学]

近年、土中の物質移動のモデル化が行われており、それらは偏微分方程式で表されている。高い計算精度が得られる数値解法としては差分法が挙げられる。差分法では直交格子を用いて計算を行うが、任意形状の領域に対しては変数変換によって規則的な形状に写像することで解く手法が知られている。本研究では土中の物質移動の問題に対してこの手法を適用し、一般座標を用いた定式化を行い、それを用いたシミュレーションを行った。

Keyword: 水分移動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2005

発表番号 8-18

The Influence of Particle Concentration on Grading Curve Resulting from Soil Grain Analysis

Kataoka Kouta [Hiroshima Environment Laboratoly.Co.,LTD]
Takahiko Nakamura [Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]

土壌の粒度分析法における粒子濃度の影響

片岡 幸大 [(株)広島環境研究所]
○中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

比重計法とピペット法の粒径加積曲線の違いについて,供試粒子濃度の点から検討した。シミュレーションと粒度試験の結果から,これら2法ともにストークス則を適用しており,流体力学的相互作用と粒子間相互作用により,粒子濃度の影響を受け,濃度の増加に伴って小さい粒径の割合を過大評価することを明らかとした。また,2法の違いは,粒子濃度を同じにすることで減少することを明らかにした。

Keyword: 粒度分析, 粒子濃度, 粒径加積曲線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2005

発表番号 8-19

Mechanism of the appearance of milky turbid water in Lake Kasumigaura from the properties of bottom mud

Tamura Akinori [Ibaraki University]
Ma Yulu [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]

霞ヶ浦ヘドロの性質から見た湖水の白濁現象

〇田村 昭典 [茨城大学]
馬 玉露 [茨城大学]
軽部 重太郎 [茨城大学]

霞ヶ浦の湖水が白濁する現象が起こっている.霞ヶ浦ヘドロにはハロイサイトが多く含まれていること,霞ヶ浦湖水のpHが8〜10と高いこと,ハロイサイトはアルカリ性で非常によく分散するなどのことから,我々はハロイサイトが白濁現象と密接に関係すると考えて実験を行った.その結果,何らかの原因で湖底のヘドロが水中に分散した場合,ハロイサイトが選択的に浮遊し,湖水が白濁する原因になると考えられた.

Keyword: コロイド・粘土, 湖水の白濁現象, ハロイサイト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2005

発表番号 8-20

Transport of colloidal particles through column packed with model soils based on pore size and electrokinetic properties

Yuji Yamashita [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]
Yasuhisa Adachi [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]

間隙の大きさと表面荷電特性に基づいたモデル土壌を通過するコロイド粒子の通過特性

○山下 祐司 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]

土壌中のコロイド輸送現象を検討するために,表面荷電特性を明らかにしたモデル土壌及びコロイド粒子を用いてカラム通過実験を行った.その結果,塩濃度の違いによる表面荷電特性の変化とカラム通過率の変化は定性的に一致することが示された.また,鹿沼土充填カラムにおいてコロイド粒子がトレーサーイオンよりも早期に流出したが,鹿沼土のゼータ電位がほぼゼロであったことからサイズ排斥が主要因であることが示唆された.

Keyword: コロイド, カラム通過実験, ゼータ電位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2005

発表番号 8-21

Kinetics of Flocculation with Polyelectrolyte

Aoki Kenji [Institute of Life and Enviromental Sci., Univ. of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Institute of Life and Enviromental Sci., Univ. of Tsukuba]

高分子電解質によるコロイド粒子の凝集過程に関する研究

○青木 謙治 [筑波大学生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学生命環境科学研究科]

高分子の分子量と溶液のイオン強度を変化させて実験を行い、カチオン性高分子による負荷電コロイド粒子の凝集過程、およびそれに対応する高分子電解質のコロイド表面への吸着機構を検討した。その結果、高分子電解質の濃度に応じて架橋作用と荷電中和作用が相補的に発現して凝集が進行すること、高分子電解質の吸着は高分子量かつ低イオン強度の場合において動的な影響を受けることが明らかになった。

Keyword: 高分子電解質, 凝集速度, 電気泳動移動度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2005

発表番号 8-22

Flow properties of dilute suspension of montmorillonite analyzed using spiral-capillary-vicometer(II)

Kobayashi Shunya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]

螺旋状毛細管型粘度計を用いたモンモリロナイト懸濁液の流動特性(II)

○小林 俊也 [筑波大学大学院環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

前報では、水中に懸濁する粘土粒子間の弱い表面化学的な力と流動特性との関係を明らかにするために、螺旋状毛細管型粘度計を開発したことを述べた。モンモリロナイト懸濁液の流動特性は、凝集・分散によって大きく変わることが知られているが、本報では凝集状態はさらに詳細に見ると、表面を飽和させるイオン種やイオン強度にも流動特性が依存し、形成されるフロックが異なる構造をしている可能性が示された。

Keyword: 螺旋状毛細管型粘度計, モンモリロナイト, 粘土懸濁液
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2005

発表番号 8-23

Colloidal Characteristics of Kunigami Maaji

Toguchi Maki [The Master’s Program in Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba ]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]

国頭マージのコロイド科学的特性について

○渡久地 真希 [筑波大学大学院環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

国頭マージのコロイド画分を取り出し、凝集・分散及び沈降特性に対応したコロイド界面化学的な分析と透過型電子顕微鏡(TEM)写真による観察を併用することにより、微細画分のコロイド科学的性質を分析した結果、以下が明らかとなった。々馥マージの微細画分は3種類の鉱物が混合しており、フロックを形成している。■陦醗預顕拇鼎任△蝓等電点はpH 4付近である。M機物処理により荷電量が変化する。

Keyword: 国頭マージ, 電気泳動移動度, 透過型電子顕微鏡
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2005

発表番号 8-24

The Relationship between Leaf Water Potential and Transpiration of Salt Tolerant Grass

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Nasir.M.Kahn [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Yaneshita Makoto [Taisei Technology Center ]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]

耐塩性を持つ芝の葉の水ポテンシャルと蒸散量の関係

○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Nasir.M.Kahn [東京大学大学院農学生命科学研究科]
屋祢下 亮 [大成建設技術センター]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

塩類集積が生じ裸地化した農地において、土壌劣化防止のため耐塩性植物を導入し農地保全を図ろうとする試みがある。本研究では、耐塩性が特に高い芝の蒸散特性を得ることを目的とし、塩水処理を行なった芝の葉の水ポテンシャルと蒸散量の測定を行った。結果、土壌水のNaCl濃度増加、及び葉の水ポテンシャル低下に伴う蒸散の低下量(NaCl濃度25g/l、葉の水ポテンシャル約−6.5MPaで三割減少)は、通常の植物と比較して小さいことが明らかになった。

Keyword: 塩類集積, 蒸発散, 水ポテンシャル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2005

発表番号 8-25

Simultaneous measurement method of soil moisture and salt concentration using ECH2O probe and four-electrode sensor

SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]
FUJIMAKI Haruyuki [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]

ECH2O水分プローブと4極センサーを用いた土壌水分・塩分の同時測定法

○齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]
藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

ECH2O土壌水分プローブは,非常に安価な誘電率土壌水分計として注目される一方,出力値の強い塩分依存性が報告されており,土壌塩濃度の変化する環境下での適用には,経時的な塩濃度の測定を伴う校正が必要となる.本研究では,4極土壌塩濃度センサーをECH2Oプローブと併用し,両センサーの水分・塩分依存性を表す校正式を作成し,これらを連立して解くことにより,安価な水分塩分同時測定システムの確立を目指した.

Keyword: ECH2Oプローブ, 4極センサー, 土壌水分・塩分測定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2005

発表番号 8-26

Dependence of salty crust resistance for evaporation on soil type and chemical composition

SHIMANO Takahoro [Univ. of Tsukuba]
FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
ABE Yukuo [Univ. of Tsukuba]
NAKANE Kazuro [National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention]

塩クラストによる蒸発抵抗の土壌および溶質依存性

○島野 隆寛 [筑波大学生命環境科学研究科]
藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
安部 征雄 [筑波大学生命環境科学研究科]
中根 和郎 [防災科学技術研究所]

異なる土壌と溶質の組合わせで、土壌面を湿潤状態に保った塩類集積実験を行った。その結果、塩が析出するような条件においては、塩クラスト抵抗を考慮する必要があることが確かめられた。また、溶質が異なれば、集積量が同じでも塩クラスト抵抗値がかなり異なることが示された。さらに、実測された分散長をそのまま数値解析に用いるよりも、半減させた方が蒸発速度および塩濃度分布の予測精度が向上することが明らかとなった。

Keyword: 土壌面蒸発, 塩類集積, 溶質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2005

発表番号 8-27

Change in Cation Composition of Water in Hetao Irrigation Area, from Irrigation to Drainage

Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
Morimoto Kazuki [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

河套灌区における灌漑水から排水に至る陽イオン組成の変化   

◯赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
森本 一幹 [岡山大学環境理工学部]

乾燥地灌漑農業の持続性にとって最大の問題は,灌漑に伴う2次的塩分集積である。河套灌区は年間170万tの塩を蓄積していなが ら、現地の農家や技術者は,土壌塩類化は徐々に改善されていると感じている。この「行方不明の塩」の謎を解明するために、灌区全 域の灌漑水から排水に至る水循環経路の陽イオン組成変化を測定した。その結果、土壌中におけるCaの非水溶性塩としての沈積が、 「行方不明の塩」の原因であると結論された。 

Keyword: 灌漑水, 塩分集積, 陽イオン組成
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2005

発表番号 8-28

Estimation of horizontal infiltration from irrigated land to the adjacent saline land

Xia Liu [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

灌漑耕地から隣接塩害地への横浸透量の推定  

◯劉 霞 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

耕地から塩害地への横浸透の状況を現地で確認するとともに、浸潤モデルで横浸透量を推定した。耕地灌漑直後、塩害地での地下水変動が瞬時に反応し、時間とともに地下水位ピークが塩害地に向かって伝播した。耕地灌漑直後の浸透速度は速く、浸透時間とともに徐々に緩やかになった。灌漑2日間の不飽和部を通じた水平浸潤による総積算横浸透量を試算したところ、1.34m3で、総灌漑水量の1.87%となった。飽和帯中地下水の横浸透が重要である。

Keyword: 灌漑耕地, 塩害地, 横浸透
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2005

発表番号 8-29

Salt distribution in canals and soils on low land coast area with groundwater intruded by sea water

Miyamoto Shun [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

塩水化地下水を持つ沿岸低平地の水路および土壌の塩分分布 

◯宮本 瞬 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

周囲を感潮河川に囲まれ、地下水が塩水化した吉野川下流川内地区の水路系および土壌中の塩分分布を測定した。水路の塩分ストックは、地区周縁水路および南部排水路で大きく、滞留時間も南部排水路で長い実態が明らかになった。土壌塩分濃度プロファイルは、土地利用形態との関係が強く、蓮田では全層で低いが、客土畑では地区周辺部で塩水化地下水の影響を受けて下層で高く、水田では表層部で高い傾向を示す事実が認められた。

Keyword: 塩分濃度, 塩水化地下水, 土壌の塩分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2005

発表番号 8-30

Effects of bulk pH and carbonization temperature on adsorption of charcoal

Shoji Yuka [Inashiki land improvement office]
Ooi Setsuo [National Institute for Rural Engineering]
Nakaishi Katsuya [Faculty of Agriculture,Ibaraki University]
Ootsuka Hideki [Inashiki land improvement office]
MAKINO Tomoyuki []

炭の酸塩基吸着に及ぼす溶液pHと炭化温度の効果

○庄司 有花 [茨城県稲敷土地改良事務所]
大井 節男 [農業工学研究所]
中石 克也 [茨城大学農学部]
大塚 秀樹 [茨城県稲敷土地改良事務所]
牧野 知之 [農業環境技術研究所]

木炭は近年吸着剤として注目されており、その吸着特性と炭化条件との関係を明らかにすることが求められている。その中で特に、酸塩基吸着は細孔内表面に存在する官能基が水中で水素イオンを吸脱着することにより起こり、その吸脱着量は水素イオン濃度によって変化する。そこで本研究では、炭の水素イオン吸脱着量とpHとの関係を明らかにし、酸塩基吸着における炭化温度の効果を示す。 

Keyword: 木炭, 酸塩基吸着, pH依存性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2005

発表番号 8-31

Migration of Cadmium under Electric Potential Gradient in Frozen Soils

Terada Yusuke [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

電位勾配下における凍結土壌中のカドミウムの移動

○寺田 悠祐 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

土壌浄化法の一つに、土壌に電位勾配を与えて汚染物質を動かし回収する電気浸透法がある。この方法の効率を向上させる補助的手段として土壌の凍結に着目し、塩化カドミウムを添加したカオリンと黒ボク土を凍結させ電圧を加える実験を行った。その結果、黒ボクではCdの移動は見られなかったが、カオリンではCdが試料中央部に集積する現象が見られた。この現象にはpH変化に伴うCdの形態が関係していると推察された。

Keyword: カドミウム, 電気浸透, 凍結
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2005

発表番号 8-32

Influence of percolation pattern on the removal of soluble elements in downward water and the performance rice plant in cadmium contaminated paddy field models()

Sasaki Choichi [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
Kawashima Kazunari [Graduate School of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
Matsuyama Nobuhiko [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
Noda Kaori [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
Tonouchi Akio [Faculty of Science and Technology,Hirosaki University]

カドミウム汚染水田模型の浸透型が物質動態および水稲に及ぼす影響(掘

佐々木 長市 [弘前大学農学生命科学部]
○川島 一就 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
松山 信彦 [弘前大学農学生命科学部]
野田 香織 [弘前大学理工学部]
殿内 暁夫 [弘前大学農学生命科学部]

浸透型の異なるカドミウム汚染水田の模型を作製し、常時湛水条件で浸透水の物質動態および水稲の生育収量への影響を調査した。その結果、鉄濃度は開放浸透層で濃度が低下し、閉鎖浸透層で濃度を高めた。カリウム、ナトリウム濃度には顕著な差は認められなかった。稲刈り時の葉色の黄変割合は、開放浸透模型に比べ、閉鎖浸透模型の方が大きくなった。玄米中のカドミウム濃度は開放浸透層をもつ模型の方が約3倍高くなった。

Keyword: 水田, カドミウム, 浸透型
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2005

発表番号 8-33

Desorption behavior of Cd sorbed on hydroxyaluminum-montmorillonite complex

Netsu Toshihiko [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
Takamatsu Rieko [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
Sato Koichi [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]

HyA−モンモリロナイト複合体に収着したカドミウムの脱離挙動に関する研究

○祢津 聡彦 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医畜産学部]

本研究はHyA−モンモリロナイト複合体からのCdの脱離挙動を明らかにすることを目的とし、Cdを収着させたHyA−モンモリロナイト複合体及びモンモリロナイトからEDTAとHNO3を用いて脱離させた。その結果、EDTAとHNO3による脱離挙動が異なった。HNO3による脱離ではモンモリロナイトの層間とHyA−モンモリロナイト複合体のゲスト結晶端面の影響により脱離量に大きな差が見られた。

Keyword: 粘土鉱物, 土壌汚染, カドミウム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2005

発表番号 8-34

Shear Characteristics and Vegetation Density on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −

MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
HATASHI Kentaro [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TAKEDA Kazuo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

草本植生根系を含む土供試体のせん断特性と植生密度の検討 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (掘法

○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
持田 和寿 [帯広畜産大学]
林 健太郎 [帯広畜産大学]
土谷 富士夫 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
武田 一夫 [帯広畜産大学]

植生密度・施肥量のそれぞれ異なる草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,植生工における適切な施肥量および播種量を設定するための検討を試行した。根系を含む土供試体のうち,緑化用客土では過密型で強度定数が最大となり,粘着力cに加えてせん断抵抗角φも大きくなった。一方,混合土では,1点集中型以外の播種パターンで強度定数が増加する傾向となり,多肥標準型においてc・φともに最大値を示した。

Keyword: 草本植生根系, せん断特性, 植生密度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2005

発表番号 8-35

Shear Characteristics and Shear Depth on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −

MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TAKEDA Kazuo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とせん断深さとの関係 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (検法

○持田 和寿 [帯広畜産大学]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
土谷 富士夫 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
武田 一夫 [帯広畜産大学]

厚層基材種子吹付工を想定して作製された草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とせん断深さとの関係について定量評価した。根系を含む土供試体のうち,せん断深さが浅いほど緑化用客土で粘着力cが大きくなり,混合土ではせん断抵抗角φが大きい傾向を示した。また,土供試体中にゼオライトを混合すると,標準型・せん断深さ3cmの条件下では強度上有利となるが,せん断深さが深くなるとゼオライトの効果は認められなかった。

Keyword: 草本植生根系, せん断特性, せん断深さ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2005

発表番号 8-36

The effect of slumping on field drainage

Suzuki Masahide [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]
Soma Katsuyuki [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]

Slumpingが農地土壌の排水性に及ぼす影響

◯鈴木 将英 [北海道大学大学院農学研究科]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]

過剰な耕耘に起因する土壌の膨軟化はSlumpingを引き起こし、外力の作用がない場合でも間隙の減少が生じる。Slumpingの増大とともにSlumping後の飽和度が高くなり、続く土壌圧縮により排水性が低下した。すなわち、Slumpingは農地土壌の圧縮性を増大させ、排水性の低下をもたらす。播種・定植作業の効率化のための砕土(膨軟化)を目的とした耕耘管理ではなく、播種・定植後の根系形成の適正化を促す耕耘管理が必要である。

Keyword: Slumping, 耕耘, 排水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2005

発表番号 8-37

Deterioration of bench terrace and its rehabilitation technique with weed buffer strips

Janya SANG-ARUN [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Sciences, Tokyo University of Agriculture]
YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]

ベンチテラスの崩壊と草生帯設置による補修技術

○Janya SANG−ARUN [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

傾斜畑地における侵食防止策はいろいろあるが、ベンチテラスの造成はその有力な手法である。しかしながら草生被覆のないベンチテラスは法面が崩壊しやすくなり、却って侵食が促進されることもある。森林を伐採して造成した試験枠での実験ではベンチテラスが崩壊し、月単位で求めたRUSLE式のCPファクターは大きな値となった。そこで補修をし、草生被覆を施したところ、CPファクターは大幅に改善された。

Keyword: 傾斜地, 農地保全, ベンチテラス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2005

発表番号 8-38

Preliminary experiments on two-layer deep bed filtration of thick clay suspension using large filter media

Hagraguchi Noburo [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Matsuzaka Takumi [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Momii Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Shiono Takahiro [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Miyamoto Teruhito [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

粗大ろ材を用いた高濃度粘土懸濁液の二層ろ過に関する予備的実験

○原口 暢朗 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]
松坂 琢実 [鹿児島大学農学部]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
塩野 隆弘 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]
宮本 輝仁 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]

畑地からの土砂流出防止に資するろ過技術においては、高濃度の土砂懸濁液の流入の条件下でも目詰まりしにくく、ろ過の継続時間の長いろ層の開発が必要である。このため、上層に粗大なろ材、下層に細かいろ材を用いた二層ろ層による高濃度の粘土懸濁液のろ過現象を実験的に検討した。その結果、前記の二層ろ層は、細かいろ材の単層と比較して、ろ過の継続時間が顕著に長いことを明らかにした。

Keyword: 土砂流出, ろ過, 粗大ろ材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2005

発表番号 8-39

THE INFLUENCE OF ORGANIC MULCH ON SOIL PHYSICAL PROPERTIES IN PINEAPPLE (Ananas comosus) PLANTATION UNDER TROPICAL MONSOON CLIMATE

Komariah [Doctoral Course of Agriculture, Gifu University]
UEYAMA HIROKI [Gifu Prefecture]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
ITOU KENGO [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Afandi [Soil Science of Lampung University, Indonesia]

熱帯モンスーン気候下のパイナップル・プランテーションにおける有機物マルチが土壌の物理的性質に与える影響

○Komariah [岐阜大学連合農学研究科]
植山 広木 [岐阜県庁]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
Afandi [インドネシアのランポン大学、土壌科学]

米の籾殻・キャッサバの皮・キャッサバの絞りカスなどの有機物をマルチ資材として使用することによって土壌の物理的性質に及ぼす影響を明らかにするために、熱帯モンスーン気候下のパイナップル・プランテーションで2001年7月から2002年9月の期間、栽培実験を行った。その結果、籾殻は土壌の物理的性質の与える影響が少なかったものの、キャッサバの皮やキャッサバの絞りカスをマルチ資材に使用すると全層の土壌の乾燥密度が減少し、耐水性団粒が増加する傾向が見られた。

Keyword: organic mulch, soil physical properties, Indonesia
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2005

発表番号 8-40

Nonlinear Fracture Mechanics Parameter for Wet Clayey Soil

Yoshida Shuichiro [National Agricultural Research Center ]
Paul D.HALLETT [Scottish Crop Research Institute]

軟弱粘土の非線形破壊力学パラメータ

○吉田修一郎 [中央農業総合研究センター]
Paul D.HALLETT [スコットランド作物研究所]

亀裂進展のモデル化には,亀裂先端における破壊の進展を評価するパラメータ(破壊力学パラメータ)が重要な役割をもつ.本研究ではその一つである亀裂先端開口角(CTOA)の基礎的な挙動を明らかにした.軟弱な粘土のCTOAは、排水圧密が進んだ試験片ほど、小さな値を持った。また,−50kPaで排水圧密した後に−5kPaで吸水させた過圧密試験片では、−50kPaの正規圧密試験片よりさらに小さなCTOA が観測された。

Keyword: 亀裂, 地盤の破壊, CTOA
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2005

発表番号 8-41

Observation of Crack Formation in Drying Process of Bentonite Paste by Soft X-Ray Image

NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]
HASHIMOTO Yusuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
YAMAZAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]

ベントナイトペースト薄層における乾燥亀裂の軟X線画像観察

○成岡 市 [三重大学生物資源学部]
橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]
山崎 龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]

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Keyword: ベントナイト, 亀裂, 軟X線画像
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2005

発表番号 8-42

Exchangeable cation and hydration properties of bentonites

Chen daiwen [Nagoya University of Technology *(now)Faculty of Bioresources,Mie University]
uno yasuaki [Nagoya University of Technology *(now)Faculty of Bioresources,Mie University]

ベントナイトの交換性陽イオンと水和特性について

○陳 代文 [名古屋工業大学           *(現)三重大学生物資源学部]
宇野 泰章 [名古屋工業大学           ]

土壌中に種々の粘土鉱物が含まれている、スメクタイトは代表的な粘土鉱物の一種で、陽イオン交換容量が大きく、水中で著しく膨張するなど、特徴のある物理的、化学的特性を有するため、土木分野で広く利用されている。しかしその交換性陽イオンの組成と水和特性の関係についてはなお不明の点が多い、ここではベントナイトのイオンの組成と吸水膨張、透水性などの関係について検討した結果を報告する。

Keyword: 吸水膨張, 透水係数,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2005

発表番号 8-43

Evaluation of Soil Physical Properties by Intake Rate in Soybean Fields Converted from Paddy Fields

Tsukamoto Yasutaka [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]
Takeuchi Harunobu [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]
Kitagawa Iwao [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]

シリンダーインテークレート法による転換大豆畑の土壌物理性評価

○塚本 康貴 [北海道立中央農業試験場]
竹内 晴信 [北海道立中央農業試験場]
北川 巌 [北海道立中央農業試験場]

シリンダーインテークレート法を用いて,転換畑における大豆の生育収量に影響を及ぼす土壌物理性の制限要因について解析した.Ibが100mmh−1未満のほ場では大豆の個体あたりの子実重が低下し,大豆の収量が300gm−2未満となった.また解析の結果,Ibは土壌構造の発達程度による影響を強く受けることから,大豆の生育収量を低下させる要因は,土壌構造が未発達で孔隙や亀裂の少ない土壌環境であると結論した.

Keyword: 転換畑, シリンダーインテークレート法, 土壌構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2005

発表番号 8-44

Studies on the physical properties and durability of pore systems formed by root of aerolian soil

Sasaki Chouichi [Faculty of Agreculture and Life Science,Hirosaki University]
Takijiri Tomoka [Graduate School of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
Yue Leping [Geology Department of Northwest University ]
Koseki Kyou [Miyagi Agriculture College]

風成土の理化学特性と根成孔隙の耐久性に関する研究

佐々木 長市 [弘前大学農学生命科学部]
○滝尻 智佳 [弘前大学農学生命科学研究科]
岳 楽平 [西安大学地質学系新生代地質環境研究所]
小関 恭 [宮城農業短期大学]

黄土高原の土(風成土)の理化学性及び根成孔隙の実態を250万年前まで遡り調査した。その結果、現在から250万年前まで各年代の粒度は近似しかつ固相率が高いことが判明した。土のpHは各年代ともアルカリ性で腐植を含んでいなかった。根成孔隙は5千年前から250万年前のどの層にも存在した。このことより、現在及び250万年前に至る土といえども理化学性の大きな変化はないこと及び根成孔隙が存在することが判明した。

Keyword: 根成孔隙, 耐久性, 黄土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2005

発表番号 8-45

Leaching properties of Alkaline Components from Construction Sludge with Solidification Materials

Nobuo Toride [Faculty of Bioresources, Mie University]
Masahiro Nagahama []

固化材添加の建設汚泥のアルカリ成分溶出特性と防止法について

○取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]
長浜 正廣 [新日本環境整備株式会社]

建設汚泥にセメント系固化材による脱水処理をした処理土は,砂の採掘場の埋立造成に再利用されている。この処理土の周辺地域へのアルカリ成分流出を評価するために,処理土への水分浸透に伴う流出液のpH変化を観察し,pHの変化が処理土に及ぼす影響を調べた。また埋設現場に広く分布する緩衝能の大きい関東ロームを利用し,処理土からのアルカリ成分溶出を抑制する方法について検討を行った。

Keyword: 建設汚泥, 固化材, 緩衝能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2005

発表番号 8-46

Simultaneous measurement of three-dimensional water flux density vector and thermal properties in the various soils

Endo Akira [Japan Society for the Promotion of Science]
Hara Michihiro [Faculty of Agriculture, Iwate University]

土壌中の3次元水フラックス密度ベクトルと熱物性の同時計測

○遠藤 明 [独立行政法人 日本学術振興会]
原 道宏 [岩手大学農学部]

化学肥料や農薬使用による土壌と地下水の汚染が世界中で深刻な問題になっている.土壌中の汚染流体の速度ベクトルを知るためには,まず,水移動ベクトルの情報を取得する必要がある.今回,3種類の土性(砂土,砂質埴壌土および埴壌土)を用いて3次元流体移動速度ベクトルと熱物性の同時計測を行い,水フラックス密度の3次元方向成分,熱物性(温度拡散係数および体積熱容量)および流向を評価したのでここに報告する.

Keyword: 五極子熱パルス(QPHP)法, 3次元水フラックス密度ベクトル, 同時計測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2005

発表番号 8-47

Dielectric constant of oil-polluted soil

KOIWASAKI Makoto [Arid Land Research Center, Tottori University]
MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
SUKO Takeshi [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

油汚染土壌の比誘電率について

○小岩崎 真 [鳥取大学乾燥地研究センター]
望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
須甲 武志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

これまで、土壌の汚染度の評価法についての研究は少ない。土壌の汚染度の評価法の開発を視野に入れ、本研究では、汚染土壌の比誘電率と汚染度の関係を明らかにすることを目的にした。土壌の比誘電率は、液相率にかかわらず、油混合率の上昇により直線的に低下した。この結果と、望月ら(2004)の明らかにした熱伝導率と油混合率の関係を併せて考えることで、汚染土壌の汚染状況を現場で予測する事ができる可能性が示された。

Keyword: 汚染土壌, 比誘電率, 油
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2005

発表番号 8-48

Diffusion and dispersion coefficient of systhetic zeolite sand mixture

Shirato Hiroyuki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

ゼオライト混合土壌の溶質移動特性

○白土 博之 [東京農工大学大学院農学研究科]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

人工ゼオライトと豊浦砂、マサ土を混合した模擬土壌カラムに4電極ECセンサーを挿入して混和置換実験を行い、カラム内各位置におけるEC変化を測定した。測定値に対してstanmodを用いて解析を行い、分散係数、遅延係数、分散長といった溶質移動パラメータを決定した。ゼオライトの混合によって分散長は若干大きくなった。また、遅延係数やイオン選択係数は、バッチ試験から得られる結果と比較して妥当なものであった。

Keyword: ゼオライト, 分散係数, 溶質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2005

発表番号 8-49

Effect of organic matter content on thermal conductivity of sand

MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
KOIWASAKI Makoto [Arid Land Research Center, Tottori University]

砂の熱伝導率に対する有機物量の影響について

○望月 秀俊 [鳥取大学 乾燥地研究センター]
小岩崎 真 [鳥取大学 乾燥地研究センター]

有機物量が砂の熱伝導率に与える影響を明らかにするため、鳥取砂丘砂と園芸用ピートモスを用いて、3種類の体積含水率条件のもと、熱伝導率を実測した。その結果、本研究の体積含水率の範囲では、熱伝導率は、有機物混合率の上昇に伴って著しく低下し、有機物自身の熱伝導率に漸近することがわかった。また、有機物を含む土壌の熱伝導率の変化のメカニズムの解明には、三相分布などの物性値を同時に測定する必要があることが示された。さらに、有機物の熱伝導率も、その起源等によって変化することが示唆された。

Keyword: 土壌, 熱伝導率, 有機物
GET PDF=05/05008-49.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2005

発表番号 9- 1

Proposal of Method to Repair Old Filldam Embankment Using Cement-mixed Soil

Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Nishimoto Kouji [Fujita Corporation]
Hirota Osamu [Fujita Corporation]

老朽化フィルダムにおける固化処理底泥土を用いた堤体改修法の提案

○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]
福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]
西本 浩司 [(株)フジタ 土木本部 ]
廣田 修 [(株)フジタ 土木本部 ]

砕・転圧盛土工法は底泥土を固化処理して所要の強度と遮水性を有する築堤土(砕・転圧土)を人工的に製造し堤体補強や漏水防止のための築堤を行うものである。我が国における老朽化した堤高15m超のフィルダムの大多数は30m前後までで,ため池と同様に均一型かこれに近い堤体構造にあり、ため池の堤体改修法がそのまま適用できる。本稿はこの工法をフィルダムに適用する場合の留意点と堤高に応じたゾーニングによる堤体構造を提案するものである。 

Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理
GET PDF=05/05009-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2005

発表番号 9- 2

Compressibility and Bearing Capacity of Agricultural Peatland after Land Clearing

ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
ONO Manabu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
SHIROTO Toshikatsu [Kushiro Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]

埋木処理後の泥炭農地の圧縮性と地耐力

○小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所]
小野 学 [(独)北海道開発土木研究所]
白戸  利克 [北海道開発局釧路開発建設部]

泥炭農地では長年の沈下により、泥炭層に埋没している木(以下、埋木)が浅部に現れるようになる。この埋木は農作業の支障となるため、泥炭層から埋木を除去するいわゆる埋木処理が行われる。埋木処理では泥炭層は不可逆的な撹乱を受けるが、処理後の泥炭層の圧縮性等については不明な点が多い。本報では、泥炭農地での現地試験と室内試験から、埋木処理後の圧縮性と地耐力の変化を報告する。

Keyword: 埋木処理, 圧縮性, 地耐力
GET PDF=05/05009-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2005

発表番号 9- 3

Sedimentary Soils at Reservoirs for Agricultural Use as an effective Materials of Soil Dressing

NAGAWA Seiki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

ダム堆砂土の利活用

○中川 靖起 [(独)北海道開発土木研究所]
横濱 充宏 [(独)北海道開発土木研究所]
小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所]

底泥土の客土事業費の内訳をみるとダム〜圃場間の運搬費用が総事業費の48%を占めており、客土事業費の低減のためには、ダム近傍に被客土圃場が存在することが重要である。ダム底泥土の客土利用成立の条件としてはゝ凖攫要を満たす底泥量、∈亮萢動廚閉貪ジ、ダムの完全落水管理、っ喇澆悗僚典 Ε瀬鵐徇爐離▲セス容易性、ッ喇澆任涼和冦漏諒櫃可能、Φ凖斃徊消呂らダムが近い、などの項目が挙げられる。

Keyword: ダム底泥土, 客土利用, 成立条件
GET PDF=05/05009-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2005

発表番号 9- 4

Evaluation of mixed decomposed granite soil applied to core of irrigation ponds

Sakai Toshinori [Faculty of Agrivulture, Ehime University]
Matsuoka Koji [Faculty of Agrivulture, Ehime University]
Nakano Yumi [Faculty of Agrivulture, Ehime University]

混合まさ土のため池堤体コア土への適用について

○酒井 俊典 [愛媛大学農学部]
松岡 晃治 [愛媛大学農学部]
中野 由美 [愛媛大学農学部]

ため池改修コア土として適さない、風化程度の異なる2種類のまさ土を混合することで。コア土として適用性の検討を、室内試験および現場盛土試験により行った。その結果、室内試験では、混合比が乾燥重量比で、5:5までの混合土おいて適用が可能であった。この結果を基に、乾燥重量比で1.6:8.4の混合土を用い現場盛土試験を行った結果、適用性に問題はなく、混合土をため池堤体コア土として利用できることが明らかとなった。

Keyword: 土の分類, 土構造, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2005

発表番号 9- 5

Proposal of Design Method to Reinforce Old Filldam Embankment Using Cement-mixed Soil

Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Kitajima Akira [Fujita Corporation]
Nishimoto Koji [Fujita Corporation]
Hirota Osamu [Fujita Corporation]

固化処理土を用いた老朽化フィルダムにおける堤体補強工法の設計法の提案

○福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]
北島 明 [(株)フジタ 技術センター]
西本 浩司  [(株)フジタ 土木本部]
廣田 修 [(株)フジタ 土木本部]

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Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2005

発表番号 9- 6

The third proposal of the rational design technique about repair of the small dam constracted at old times

Okuno Hizuru [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]
Koyama Shuhei [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]

老朽ため池堤体の改修に関する合理的設計手法の提案その3

○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]
小山 修平 [大阪府立大学大学院       環境情報工学研究室]

ため池堤体の安全かつ合理的な改修設計を行うには,遮水性ゾーンの細分化によりC材・φ材区分に基づいたせん断強度の設定が必要と考え,著者らはその安定解析式を2案提起した。本稿では堤体の円形すべり破壊を対象に本解析手法と有効応力解析手法(C’−φ’法)との比較を行い,各々の解析手法の妥当性について検討した結果を述べると共に,せん断強度の破壊規準を実務的に健全な堤体法面と崩壊法面の状況を捉えて考察した. 

Keyword: C材・φ材, 斜面安定, 破壊規準
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2005

発表番号 9- 7

On the Filtering Equation to Predict Undrained Shear Strength of Ariake Clay by Electronic Cone Penetration Testing

Mohamed Abo El-Hamad Rashwan [United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
KOUMOTO TATSUYA [Faculty of Agriculture, Saga University]

電気式コーン貫入試験を用いた有明粘土の非排水せん断強さ推定のためのフィルター式について

○モハメド アボ エルハマド ラシュワン [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
甲本 達也 [佐賀大学農学部]

本論文では,電気式コーン貫入試験結果から有明粘土のsuを予測するために適した電気式コーン係数(Nkt)としてNkt=11を用いた。さらに,提案したフィルター式を用いて室内試験によるsuの撹乱の影響を受けたデータを除去したものと電気式コーン貫入試験により予測されたsuとの相関を検討した結果,両者の相関は大変よく,その誤差は±20%程度であった。

Keyword: Ariake clay, Electronic cone factor, Undrained shear strength
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2005

発表番号 9- 8

Strength Characteristics of Foam Glass

Gibo Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Ikegami Kyouichirou [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
Okihara Masahiro [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]

発泡ガラスの強度特性

宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
○池上 恭一朗 [琉球大学大学院農学研究科]
沖原 正紘 [琉球大学大学院農学研究科]

相似粒度に調整した3種の発泡ガラス試料(A試料(発泡剤:SiC 0.5%),B試料(SiC 0.5%,CaCO3 0.2%),C試料(SiC 0.4%))について,物理試験および三軸圧縮CD試験を行い,物性および強度特性を明らかにした。せん断抵抗角φdは,破砕性の低いC試料(Bms=18.1%)で22.6°と最も大きかった。発泡ガラス試料のφdは,豊浦砂(φd=41.0°)と比べ,かなり小さい値であった。

Keyword: 土の静力学的性質, 環境保全, 土壌の物理化学的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2005

発表番号 9- 9

The modeling of the void structure for volcanic soil using by suturated water content

Nakata Takafumi [Kiso-jiban Consultants Co.,Ltd.]
Soma Katsuyuki [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]
Miura Seiichi [Grd. School of Eng., Hokkaido Univ. ]

飽和含水比を用いた火山灰土の間隙構造のモデル化

○中田 隆文 [基礎地盤コンサルタンツ(株)]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
三浦 清一 [北海道大学大学院工学研究科]

火山灰土では、粗粒火山灰土では液状化と粒子破砕,火山灰質粘性土では施工時のトラフィカビリティーの確保などの問題を抱えている。本報告では,Wsatを用いて粗粒火山灰土と火山灰質粘性土の間隙構造を構造単位間間隙および構造単位内間隙に区分し統一的に評価するモデルを提案し、そのモデルから粗粒火山灰土ではWsatと粒子破砕の関係、火山灰質粘性土ではWsatと圧縮性の関係を示す事で特徴を明確にしている。

Keyword: 飽和含水比, 間隙構造, 火山灰土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2005

発表番号 9-10

Effect of size of water-stable aggregate on shear strength

KANEKO Satoshi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
UENO Masahiro [TOA Corporation, Tokyo, Japan]
NISHIMURA Taku [Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATOU Makoto [Tokyo University of Agriculture and Technology]

耐水性団粒がせん断特性に及ぼす影響

○金子 慧 [東京農工大学]
上野 雅大 [東亜建設工業株式会社]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

土壌中の団粒構造がせん断特性に与える影響に着目した。団粒を形成しやすい関東ロームの耐水性団粒を用いて、単一団粒径の供試体を作成し、締固め→圧縮→浸潤飽和→一面せん断の4つの過程で試験を行った。その結果、圧縮浸潤飽和した試料では圧縮時の垂直荷重と分散量を表すパラメーター量の間に比例の関係が認められた。また、団粒が小さいほどφαは大きく、Сαは小さくなる結果を得た。

Keyword: 一面せん断, 耐水性団粒, 団粒分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2005

発表番号 9-11

Effect of Curing Method on Unconfined Compressive Strength Characteristics of Lime-Stabilized Clays

SIOTA Yoshiteru [Hokkaido Institute of Technology]
KAMIYA Mitsuhiko [Hokkaido Institute of Technology]
KAWABATA Shinichiro [Hokkaido Institute of Technology]

養生方法の違いによる石灰安定処理土の強度特性

○塩田 好輝 [北海道工業大学工学部]
神谷 光彦 [北海道工業大学工学部]
川端 伸一郎 [北海道工業大学工学部]

石灰安定処理後,直ちに締固める場合と,一定期間放置した後に締固める場合の,養生方法の違いによる一軸圧縮強さと変形係数を調べた。石灰添加率7%までは,一軸圧縮強さは添加率とともに増加するが,養生日数が長くなるに従い添加率7%をピークと一軸圧縮強さが減少する。放置日数との関係では,養生日数が長くなると放置日数7日の一軸圧縮強さがもっとも大きくなるが,変形係数には放置日数との関係はみられない。

Keyword: 石灰安定処理, 一軸圧縮強さ, 養生方法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2005

発表番号 9-12

Comparison between the Liquid Limits obtained by Fall Cone and JIS Methods

Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Kin Tsz Mak [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Furuta Yoshiyuki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Mitani Sumie [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]

フォールコーン法とJIS法により求めた液性限界の比較

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
マク シ ケン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
古田 良幸 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
美谷 珠美江 [九州大学大学院生物資源環境科学府]

フォールコーン法とJIS法により求まる液性限界の関係について,スメクタイトを主要粘土鉱物とする有明粘土試料と八郎潟粘土試料についての測定結果をもとに検討した.その結果,粘土分含有量が多い試料ではJIS法による液性限界がフォールコーン法による液性限界より高く,その差は液性限界が高くなるほど大となった。このような試料へフォールコーン法を適用する際には,規定のコーン貫入量(11.5mm)の補正が必要である。 

Keyword: 液性限界, フォールコーン法, JIS法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2005

発表番号 9-13

Physical and Planting Characteristics of Masado mixed with Crushed EPS

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]
ITO Yuka [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片を混合したまさ土の物理・緑化特性

○木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 優香 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

EPS破砕片混合土の植生基盤などへの適用を念頭に,透水試験や保水性試験を行って土壌物理特性の変化を調べるとともに,植物生育試験も行って植生基盤としての可能性を検討した.その結果,このEPS破砕片には混合土としての保水性を大きく低下させることなく透水性を向上させる効果があり,また,植物の生育を促進させる効果も有することから,植生基盤としての適用が期待できることがわかった.

Keyword: EPS破砕片, 透水性, 保水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2005

発表番号 9-14

Effects of the Difference of Pile Length and Ground Condition on the Pulling Resistance of Batter Pile

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
KUWABARA Takao [Osaka Prefecture University]
MUTO Syuji [Osaka Prefecture University]

斜杭の引き抜き特性に及ぼす杭長・地盤状態の影響

木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
○武藤 秀治 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

温室用基礎としての斜杭の有用性を明らかにするため,杭長や地盤状態の違いが斜杭基礎の引き抜き特性に及ぼす影響を模型実験を行うことにより検討した.その結果,斜杭においては杭長を大きくする割合以上に引き抜き抵抗力が増大し,概ね杭長の2乗に比例する抵抗力が得られることがわかった.また,地盤状態は斜杭の引き抜き抵抗力に直接的な影響を与え,ほぼ地盤の支持力強度に比例した引き抜き強度が発揮されることもわかった.

Keyword: 斜杭基礎, 引き抜き特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2005

発表番号 9-15

A Study of Light-weight Mixed Soil Using Crushed Expanded Plastic Wastes -Creep Properties of Mixed Soil-

kimata takashi [Osaka Prefecture University]
shimada kazuhisa [Osaka Prefecture University]
kudou yousuke [Osaka Prefecture University]

廃棄発泡プラスチック破砕片を用いた軽量混合土に関する研究−混合土のクリープ特性について−

木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
○島田 和久 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

EPS破砕片を軽量な地盤材料として用いる際、EPS破砕片は剛性が低いだけでなく、過剰なクリープ変形を引き起こす原因となる可能性がある。よって本研究では、基本的な骨格構造が同じになるように作製した供試体を用いて標準圧密試験を行い、混合土の1次圧密量と2次圧密量を求めることにより、クリープ特性について検討した。その結果、2次圧密量についてもEPS破砕片の混合割合にほぼ比例して生じることがわかった。

Keyword: EPS破砕片, クリープ特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2005

発表番号 9-16

Ground Subsidence Observed from Shinsinotsu Peatland (4)

MOTOYAMA Takahisa [Hokkaido Institute of Technology]
KAMIYA Mitsuhiko [Hokkaido Institute of Technology]
INOUE Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
KAWABATA Shinichirou [Hokkaido Institute of Technology]

新篠津泥炭地の地盤変動の観測(第4報)

○本山 貴久 [北海道工業大学工学部]
神谷 光彦 [北海道工業大学工学部]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
川端 伸一郎 [北海道工業大学工学部]

石狩泥炭地の新篠津村拓新における5年間の地盤変動の観測結果から,地下水位や積雪荷重を用いて,地盤変動を予測することを試みた。無積雪期は地下水位の変化に連動して地盤は変動し,計算値と実測地は一致した。積雪期は積雪深が上昇する降雪期と融雪期では,積雪による地盤変動の傾向が異なり,地下水位や積雪荷重の変化から計算した地盤変動は実測値より小さく,実測値との一致が見られなかった。

Keyword: 泥炭地, 地盤変動, 原位置観測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2005

発表番号 9-17

The analysis of behavior for pipe in pipe under the ground

Koji Inoue [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]

埋設下におけるパイプ・イン・パイプの挙動解析

○井上 孝治 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 徹 [栗本化成工業]

老朽化した水路トンネルの改修法として既製管挿入工法を導入する為,地盤,既設管及び中込材を介した管への載荷問題について検討を行った。FEM解析プログラムは「Nonsolan」を使用した。本プログラムの利点は,動的緩和法にリターンマッピング法を組み合わせて用いる事で,安定した解の取得と計算効率の向上を図っている事である。模擬土槽試験におけるパイプインパイプの挙動について,試験結果とFEM解析結果との比較,検証を行った。

Keyword: FRPM管, トンネル, 解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2005

発表番号 9-18

Long-term Settlement Prediction Based on Measured Data

Kanayama Motohei [Biotron Institute, Kyushu University]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Chikushi Jirou [Biotron Institute, Kyushu University]

実測値に基づく長期残留沈下予測

○金山 素平 [九州大学生物環境調節センター]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]

本研究において,非線形最小二乗法であるLevenberg−Marquadt法を使用して,室内長期圧密データおよび現場データに対して将来の沈下予測を行った.室内データの予測に関して,二次圧密挙動に対して十分な情報がある場合,沈下予測値は実測値とよい一致を示したが,二次圧密の情報が不十分である場合,大きめの沈下量を算出する結果となった.現場データに対して将来の沈下予測を行った結果,双曲線法による予測値とほぼ等しい値を示した.

Keyword: 沈下予測, 非線形最小二乗法, 長期残留沈下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2005

発表番号 9-19

Risk evaluation and reliability-based design of earth fill dams

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Matsuura Ken [Okayama University]

ため池のリスク評価と信頼性設計

○西村 伸一 [岡山大学]
松浦 健 [岡山大学]

ため池防災のため,各地では改修が進められつつあるが,本研究では,改修コストを最小化する最適改修計画の決定手法の開発を最終目的とする.今回は,その第一段階として,ため池堤体の破壊確率と想定被害総額から,リスクを評価し,その値と堤体の更新費用からため池改修に関わる期待総費用を求めている.改修(ここでは前刃金工法)前後の総費用の比較を行い,改修効果を評価した.

Keyword: ため池, リスク評価, 信頼性設計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2005

発表番号 9-20

Mineral composition and physical properties of sedimented sludges in several farm ponds

takisawa tomoaki [okayama university]
nishimura shin-ichi [okayama university]
murakami akira [okayama university]
murayama yasuo [okayama university]
suzuki shigeyuki [okayama university]

ため池底泥の鉱物組成と物理特性

○滝澤 倫顕 [岡山大学]
西村 伸一 [岡山大学]
村上 章 [岡山大学]
村山 八洲雄 [岡山大学]
鈴木 茂之 [岡山大学]

現在、大量に発生する底泥の処理が必要となってが、処理方法は限定されている。それらの底泥の有効利用法を広げるためには、その基本的性質を知ることが不可欠となる。本研究では香川県の5地域のため池底泥、児島湖浚渫汚泥を採取し、物理・化学試験を行い、基本的性質を明らかにした。またX線回折試験により粘土鉱物の同定を行い、さらに圧密試験を行って圧縮性を明らかにし、これらと基本的性質との関係性についても検討した。

Keyword: 底泥, コンシステンシー, X線回折
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2005

発表番号 9-25

Pore Water Pressures Measured with Wireless Pore Water Pressure Transducers

Kohgo Yuji [National Institute of Rural Engineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]

ワイヤレス間隙水圧計によるフィルダムの間隙水圧の測定

○向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]

低周波電磁波を利用した,土中通信100mが可能な,ケーブル不要のワイヤレス間隙水圧計を開発した.ワイヤレス間隙水圧計のダム現場への設置性及び設置後の通信の安定性を評価するために,九州農政局管内中岳ダムにワイヤレス間隙水圧計を3台設置し,1年間の計測を行った.その結果,既存の間隙水圧計とワイヤレス間隙水圧計の経時変化は同様の傾向を示した.ワイヤレス間隙水圧計の欠測は無く,雷などの外乱に対して安定であることが確認された. 

Keyword: フィルダム, 挙動観測, 間隙水圧計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.914-915 , 2005

発表番号 9-28

Development of Non-Destructive Inspection Method for Soil Structure Part1: Laboratory Experiments

Niwa Ryota [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Yangimoto Tomoya [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kabayashi Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

土構造物の非破壊検査手法の開発 (その1)室内実験

○丹羽 亮太 [京都大学大学院農学研究科]
柳本 智也 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

構造物の性能は時間とともに劣化し,その供用中には設計時の予測を超える荷重が作用し,構造物の損傷や崩壊を招くことがある.したがって,社会資本の維持補修という仕事は,その判断,コンセプトによっては重大な事故にもつながるリスクを負っており,その方針策定には慎重な検討を要する.

Keyword: 非破壊検査, 土構造物, 弾性波速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2005

発表番号 9-30

Development of Nondestructive testing technique for Soil structure Part2:In site mesurement and Examination

YANAGIMOTO TOMOYA [Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

土構造物の非破壊検査手法の開発(その2)現地計測とその解析

○柳本 智也 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

本研究は、電気探査装置によってため池堤体内部の比抵抗を測定し含水比を推測するとともに、弾性波探査装置を用いて堤体内の弾性波速度を測定し、得られた堤体内部の含水比および弾性波速度の分布から堤体の劣化状況や水漏れなどの問題を推測するものである。本発表では、その現地計測の方法と解析手法、解析結果について述べるものとする。

Keyword: 土構造物, 電気探査, 弾性波探査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2005

発表番号 9-35

Hydraulic Properties of Capillary Barrier in Sand Soil underlain by Coarse Soil Layer

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Horie Akihito [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kikuchi Shota [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Takeshita Yuji [Faculty of Emvironmental Science and Technology, Okayama University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]

砂礫層地盤のキャピラリー・バリア特性

○森井 俊広 [新潟大学農学部]
堀江 昭仁 [新潟大学農学部]
菊地 將太 [新潟大学大学院自然科学研究科]
竹下 裕二 [岡山大学環境理工学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

砂層と下部に礫層を重ねた傾斜地盤では,土の保水性の違いにより,両層の境界面があたかも不透水性のバリアとして機能する。廃棄物処理場の被覆土に用いられるほか,地山への雨水浸潤の抑制や乾燥地での雨水集水等への適用が期待される。バリアの機能は,境界面に沿う集積流が下層に浸潤し始める限界長で決定される。限界長は降雨強度や土の水分特性,傾斜等の因子に支配される。土槽実験により代表的な設計式の実用性を調べた。

Keyword: キャピラリー・バリア, 限界長, 土の水分特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.934-935 , 2005

発表番号 9-38

Experiment of Seepage Failure on Horizontal Ground in Centrifuge Test

Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineeing of Tokyo Metropolitan Government]

遠心模型装置による水平地盤を対象とした浸透破壊実験

○森 洋 [東京都土木技術研究所]

遠心模型実験による浸透破壊の再現を、1g場実験結果と比較しながら検討した。浸透破壊時の動水勾配はTerzaghiの限界動水勾配よりも高い値を示した。また、地盤上層部での支持力低下も観測された。ボイリング現象に至るまでの地盤内変状においては、全体的な浸透破壊挙動を遠心場で確認できたことから、地盤の不均一性を考慮する実験を行う場合は遠心模型実験が有効であると考えられる。

Keyword: 遠心模型実験, 浸透破壊, 動水勾配
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2005

発表番号 9-40

Seepage failure experiments on sand in two-demensional concentrated flow

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Uemura Nobuhiro [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]

二次元集中流地盤の浸透破壊実験

田中 勉 [神戸大学]
○上村 宣博 [神戸大学]
井上 一哉 [神戸大学]

二次元集中流地盤の浸透破壊問題に関して、上下流の地盤高を変えた種々のケースについて実験を行った。そして、水頭差の増加に伴う地盤形状及び等ポテンシャル線分布の変化、流量急増時水頭差、変形開始時水頭差について考察を行い次の結論を得た:(1)実験地盤はほぼ均質に作製されている。(2)地盤には異方透水性がある。(3)変形開始時水頭差Hyの値は流量急増時水頭差Hdと概ね一致している。(4)変形開始時水頭差HyはPrismatic failureの考え方による理論限界水頭差HPFよりも幾分か小さい。

Keyword: 浸透破壊, 二次元集中流地盤, 実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.948-949 , 2005

発表番号 9-45

Irrigation Efficiency and Water Productivity in KM6 Pump Irrigation Area, Laos

YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]
TODA Osamu [Graduate school of University Tokyo]
HIGUCHI Katsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]

ラオス国KM6ポンプ灌漑地区における灌漑効率と水生産性

○吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]
戸田 修 [東京大学大学院]
樋口 克宏 [(独)農業工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]

食糧増産のためには生産性を向上させる灌漑の導入が不可欠であり、ラオスでは将来建設される発電用ダムからの安価な電力と豊富な放流水を背景に、ポンプ灌漑による灌漑面積の増大が期待されている。 そこで本研究では、ラオスにおける典型的なポンプ灌漑地区を対象に、地区内の水収支に関する現地調査を行い、対象地区の灌漑効率と水生産性について検討を行った。 

Keyword: 水需要, 水供給, 水稲
GET PDF=05/05009-45.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.954-955 , 2005

発表番号 9-48

Agricultural Water Use of Irrigation District in the Lower Huang He (the Yellow River), China ーCase Study of Yuchang, Panzhuang Irrigation District, Shandongー

Moriuchi Hiroyo [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Abdisalam Jalaldin [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Matsuoka Nobuhiro [Faculty of Horticulture, Chiba University]
Ouyang Zhu [Institute of Geographical Sciences and Natural Resources Research, CAS]
Shi Laicheng [Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute, CAS]

黄河下流引黄灌区における農業の水利用実態  −山東省潘庄引黄灌区・禹城市を事例として−

○盛内 洋代 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
阿布都沙拉木 加拉力丁 [北海道大学大学院農学研究科]
松岡 延浩 [千葉大学園芸学部]
欧陽 竹 [中国科学院地理科学与資源研究所]
施 来成 [中国科学院寒区旱区環境与工程研究所]

黄河下流の華北平野に位置する山東省潘庄引黄灌区・禹城市において,半乾燥地農業における水利用実態について調査した。本地域では,水の反復利用がなされていた。また総干渠をはじめとする用水路系統は,黄河の水を送水するだけでなく,広大な土地に水を分散させ,地下水を涵養する機能をもつことが明らかになった。さらに地下水利用の潅水量について検討した結果,水利用の効率化を進める余地のあることが示唆された。

Keyword: 反復利用, 地下水涵養, 潅水量
GET PDF=05/05009-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.958-959 , 2005

発表番号 9-50

Research on agricultural water use and its problems of Tarim River - Case Study of Nurbag township -

YAMAMOTO TADAO [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
ABDISALAM JALALDIN [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA TETUAKI [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]

タリム河中流域の農業用水利用の現状と課題?努尓巴克郷の事例?

山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
○阿布都沙拉木 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

タリム河中流域の農地を対象とした農業的水利用の実態把握と地域環境問題,とくに塩類集積に関する検討をおこなった。水不足の原因は,低い潅漑効率に加え,用水計画策定時以上に農地の拡大が進んだこと,さらには用水量を多く必要とする換金作物のワタの作付けに重心が移ったことも影響している。排水路のECは用水路の10倍もの値を示した。また冬灌漑によって塩類集積が抑制されていることが示唆された。

Keyword: 乾燥地農業, 塩類集積, 電気伝導度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.968-969 , 2005

発表番号 9-55

Extraction of Rice planting pattern in Lower Mekong River Basin using Satellite data

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
RIKIMARU ATSUSHI [Nagaoka University of Technology]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIM TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

衛星データによるメコン川下流域の水稲作付状況把握

○小川茂男 [(独)農業工学研究所]
力丸 厚 [長岡技術科学大学]
吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]
島 武男 [(独)農業工学研究所]

東南アジア最大級の河川であるメコン川の下流域は,河川流量の季節変動・年次変動が大きく,洪水と干ばつが頻繁に発生する地域である。水利用と密接に関連する土地被覆分布情報を広域に把握するために,MODISデータを用いた植生被覆密度の年間変動から土地被覆分類画像を作成した。また,2時期ランドサットデータからカンボジア下流域を対象として土地被覆・水稲作付け状況図を作成し,MODISデータの分類結果を検討した。

Keyword: リモートセンシング, メコン川下流域, 水稲作付
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.974-975 , 2005

発表番号 9-58

Movement and amount of soil moisture at a rain-fed field in Northeast Thailand

IKEMOTO Masahiro [Okayama University]
MOROIZUMI Toshitsugu [Okayama University]
WATABE Hiroki [Hokkaido University]
HAMADA Hiromasa [JIRCAS]
SUKCHAN Somsak [Land Development Department,Thailand]

東北タイ天水農業地域における土壌水分動態解析と水資源賦存量の推定

○池本 賢弘 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
渡部 洋己 [北海道大学大学院農学研究科]
濱田 浩正 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
Somsak SUKCHAN [タイ国土地開発局]

東北タイの天水農業地帯において1年間にわたり土壌水分調査を行い,水資源賦存量の推定を行った。その結果,乾季において表層の土壌水分が非常に少ない状態であっても,下層のSandy clay層に多くの水分が保持されていることがわかった。また,水収支計算より,年間の下層補給量が約700mmであることが推察されたが,この値は過去の蒸発散量の測定データを用いた場合よりも過大評価されていると考える。

Keyword: 天水農業地帯, 土壌水分量, 水資源
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.978-979 , 2005

発表番号 9-60

Calculation of the demand of water caused by the change in the land use in Northeast Thailand

HIGUCHI KATSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]
TODA OSAMU [University of Tokyo]
YOSHIDA KOSHI [Japan Science and Technology]
TANJI HAJIME [National Institute for Rural Engineering]

東北タイにおける土地利用変化に伴う水需要量の変動

○樋口 克宏 [(独)農業工学研究所]
戸田 修 [東京大学大学院]
吉田 貢士 [(独)科学技術振興機構]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]

乾期の作付作物の転換による水需要の変動量ならびに農地売却後に宅地化された場合の水需要の推定を行った。 その結果,乾期の水需要21.8MCMに比べ,すべてコメを作付した場合,34.5MCMと増加した。また,宅地化により家庭用水量,農業用水量が共に増加した場合,36.8MCMに増大,そのうち,家庭用水は0.05MCM程度であり,主に農地増加により水需要が増大した。

Keyword: 水資源, 脆弱性, メコン川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2005

発表番号 企- 1- 4

Mechanism for keeping safety of food and agriculture

Miyamoto_koichi [National Institute for Rural Engineering]

食と農の安全を守る仕組み

○宮本 幸一 [(独)農業工学研究所]

安全な食品を供給していくためには、農場から食卓までの全ての過程における安全の確保に加えて、環境に配慮した持続可能な農業の確立は重要な課題である。さらに、安全な食品を供給しても、消費者に安心感をもって受入れられなければ意味がない。日本学術会議では食と農の安全体系専門委員会を組織し、食と農の安全の現状とこれを守る方策についてシンポジウムを開催した。本報でその概要を紹介し、農業土木との関係に言及する。

Keyword: 安全, 環境保全型農業, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2005

発表番号 企- 2- 5

Improvement and Conservation of Terrace Paddy Field Considering Landscape in Sakaori, Ena City

yoshinori nishio [Ena city office]

景観に配慮し、調和のとれた棚田の整備・保全(岐阜県恵那市)

○西尾 好則 [岐阜県恵那市役所経済部             農業振興課振興係長]

岐阜県恵那市「坂折棚田」は、平成11年日本の棚田百選に認定され、同時期に農用地の区画整理事業計画が進められる中、農業の継続と棚田の景観を両立した整備を行うため、「坂折地区の棚田に関する整備・保全構想検討委員会」設置し、全国的にまれな取り組みを行った事例を発表する。

Keyword: 農村景観, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2005

発表番号 企- 3- 4

SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
SAKURAI, Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

継続的教育評価・改善のための「スパイラルアップシステム」 −愛媛大学農学部地域環境工学専門教育コースにおけるJABEEへの取り組み−

○櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
大上 博基 [愛媛大学農学部]
治多 伸介 [愛媛大学農学部]
小林 範之 [愛媛大学農学部]
武山 絵美 [愛媛大学農学部]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2005

発表番号 企- 4- 5

Hydraulic properties of block for prevention of hypoxic water outbreak in the tidal flow

Ishitani tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science, Kagoshima University]
Seguchi masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
Koriyama masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]

潮流場における貧酸素水塊発生防止ブロックの水理特性について

○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]

本研究では、海底に特殊な形状のブロックを設置し、海底付近の海水の攪拌力を向上させて貧酸素水塊の発生を防止するという方法を考案し、そのブロックの形状の違いによる水理特性の差異を検証するため、潮汐発生装置付水路とブロック模型を用いて実験を行った。その結果、凹面形状の三角ブロックを設置した場合、最も底層流の攪拌力が大きく、貧酸素水塊の発生防止に最も効果的であることが推察された。

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 防止ブロック
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2005

発表番号 企- 5- 5

The Value Engineering meeting for the drainage canal design

Kenichi Ogawa [Nihon Suikou Consultant Corporation Nagoya Office ]

排水路実施設計業務の設計VE検討会

○小川 憲一 [蠧本水工コンサルタント名古屋事務所]

農林水産省東海農政局発注の大江排水路改修2.6km区間についての基本設計補足検討と実施設計を行う簡易型設計VE付業務で行われた設計VE検討会の概要を紹介する。VE検討対象は、用地や施工の条件が厳しく基本設計で工事単価の高い構造計画となっている区間の改修断面構造である。VE検討会の進め方、VEメンバー、VE提案の概要、VE効果および抜本的VE提案について述べる。

Keyword: 粗度改良, FRPM板, C形水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2005

発表番号 企- 6- 4

Use of the disaster prevention information in the heavy rain disaster for agricultural disaster prevention

Yamamoto Haruhiko [Yamaguchi University]

農業防災対策のための豪雨災害時における防災情報通信システムの利用

○山本 晴彦 [山口大学農学部]

顕著な局地性を有する集中豪雨の解析には、気象庁のアメダスデータは勿論のこと,各種機関が独自に観測している雨量データを中心とした気象データの収集と解析が必要不可欠である。面積1,862 km 2の香川県では「香川県防災気象情報」が整備されており、アメダス6ヶ所に対して71ヶ所の雨量観測所が配置されており、2004年の台風23号により農地災害が発生した東部でも詳細な豪雨情報を農業防災対策に利用できる。

Keyword: 雨量, 気象情報, 防災
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2005

発表番号 企- 7- 2

The control of soil moisture for high quality cultivation of sweetpotato in sandy field soils.

OGAWA HITOSHI [Tokushima Prefectural Agriculture, Forest and Fisheries Technology Center Agricultural Research Institute]
KAKEHASHI YOSHIHITO [Tokushima Prefectural Agriculture, Forest and Fisheries Technology Center Agricultural Research Institute]
INOUE MITSUHIRO [Arid Land Research Center, Tottori University]
TANABE KENJI [Facilty of Agriculture, Tottori University]
OTANI HIROSHI [Facilty of Agriculture, Tottori University]

砂地畑におけるサツマイモを高品質栽培するための土壌水分管理技術

小川 仁 [徳島県立農林水産総合技術センター農業研究所]
○梯 美仁 [徳島県立農林水産総合技術センター農業研究所]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田邉 賢二 [鳥取大学農学部]
尾谷 浩 [鳥取大学農学部]

サツマイモ’なると金時’の生育ステージ毎における土壌水分推移が,収量および品質に及ぼす影響を明らかにし,高品質栽培するための土壌水分管理指針を作成した.挿苗〜40日目頃はpF1.5〜1.8,41〜80日目頃はpF1.8〜2.0,81〜120日目頃はpF2.0〜2.5程度を土壌水分管理の目安とし,徐々に土壌が乾燥するように管理することで秀品収量が増加し,外観品質も向上することが明らかとなった.

Keyword: 畑地灌漑, ,
GET PDF=05/05S07-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2005

発表番号 企- 8- 1

The future of paddy field fishing

YASUMURO Satoru [National Museum of Japanese History]

水田漁撈の未来

○安室 知 [国立歴史民俗博物館]

水田漁撈とは稲作の諸活動による水流の変化を利用して行う漁撈法であり、^雕醋韻亮給的生計活動、金銭収入源、社会統合、じ箜收という4点の歴史文化的意義を有する。一旦は稲作の工業化論理のもと姿を消したが、近年、環境思想の高まりを受け文化資源として再発見されている。水田魚道やビオトープの試みがそれにあたる。ここでは、水田漁撈の歴史文化的意味を再検証し、現代社会におけるその存在意義について考察する。

Keyword: 水田漁撈, フォークロリズム, 水田魚道
GET PDF=05/05S08-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2005

発表番号 企- 8- 2

Reminiscence Therapy −Old-but-new Innovation in Aged Care

Ichihashi Yoshinori [Shikatsu Town Museum]

暮らしのキオクを生かす−回想法・高齢者ケアの古くて新しいツール

○市橋 芳則 [師勝町歴史民俗資料館]

平成5年より師勝町歴史民俗資料館は「昭和日常博物館」として、昭和の生活資料を収集・展示している。これにより多くの来館者のキオクが自然多発的に掘り起こされ、博物館と来館者との間に新しい関係が生じている。平成11年には、企画展示にて記憶を活用した認知症予防手法である回想法と収蔵品の新たな関わりについて提言し、回想法事業に取り組み、その活動は現在では高齢者の社会参画による地域づくりにまで展開している。 

Keyword: 回想法, 高齢者ケア, 地域づくり
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2005

発表番号 企- 8- 3

Multiplicity and Function of the Reminiscence -For the Promotion of Rural District

Yamashita Yusaku [National Institute for Rural Engineering]

「記憶」のカタチ 「記憶」のチカラ 農村振興の実践のために

○山下 裕作 [農業工学研究所]

水田やその周辺施設に関する住民の「記憶」は多様であり、その「記憶」は過疎・高齢化にあえぐ農村地域の振興において重要かつ基本的な役割を果たしうる。本報告では、中国中山間地域における住民参加型地域振興、環境管理活動における「記憶」の役割について検討し、その効果的な活用の手法を地域振興事業の担当者の個人的実践を前提として検討するものである。

Keyword: 記憶, 農村地域振興, 生業調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2005

発表番号 企- 9- 1

Grand design for the utilization of biomass based on the regional characteristics

NOIKE TATSUYA [Nihon University]
MATSUBARA KOUJI [Yokote city office]

地域の特色を活かしたバイオマス利活用のグランドデザイン

○野池 達也 [日本大学]
松原 浩司 [秋田県横手市]

バイオマス・ニッポン総合戦略の推進を機会に、休耕田および耕作放棄地に再び作物が栽培され、バイオマスを資源として利活用することによる農村地域の活性化を目的として、バイオマスの利活用のあり方及びメタン発酵にエネルギー供給による地球温暖化防止に関する提言の検討を行い、農業が産業に占める割合の大きい秋田県横手平鹿地域の特性を踏まえ、地域にふさわしいバイオマスアクションプランを具体的に提案したものである。

Keyword: 地域特性, 活性化, メタン発酵
GET PDF=05/05S09-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2005

発表番号 企- 9- 2

Evidential Research to Develop Integrated Use System of Biomass Resources in North-East part of Chiba Prefecture

YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]

千葉県北東部におけるバイオマス多段階利用の地域実証研究

○柚山 義人 [(独)農業工学研究所]

農林水産省の「農林水産バイオリサイクル研究」において,「システム実用化千葉ユニット」は,地域の中で発生するバイオマスを原料として多種多様な有用物質や燃料を体系的に生産・利用するバイオマス多段階利用システムの「都市近郊農畜産業型」として,平成16〜18年度の3ヶ年計画で「千葉県北東部におけるバイオマス多段階利用システムの構築及び実証」を進めている。本講では,実証研究の概要について述べる。

Keyword: バイオリサイクル, 実証プラント, バイオマスタウン
GET PDF=05/05S09-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2005

発表番号 企- 9- 3

The Decision Technique of a District Project for Utilizing Biomass

SHIKAMA TETSUO [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]

バイオマス利活用地域計画の策定手法について

○鹿間 哲男 [(社)地域資源循環技術センター]

(社)地域資源循環技術センターは、農村地域において循環型社会の確立をはかるために、地域から発生するバイオマスの利活用計画の策定を進めている。その策定例と計画策定上の留意点などを述べ、地域の状況に合った規模、利用方法、処理方式を選定し、地元意向に合致した利活用計画の策定手法の課題などを発表する。

Keyword: バイオマス, 地域計画, 資源循環
GET PDF=05/05S09-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2005

発表番号 企-10- 1

Habitat density and mal-distribution of fish species in ditch at hill-bottom valleys

kakino wataru [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
fujisaku masaaki [Ecosystem Conservation Society Japan]
goto akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津内水路に生息する魚類の生息密度と生息場の偏在性

○柿野 亘 [東京農工大連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

生物生息場としての水路環境の保全・修復の視点から水路整備計画のための評価手法の確立が急務となっている。しかし、そのための知見は多くなく、谷津では特に少ない。そこで谷津内の生息魚類の種組成は場所によって異なるという仮説を立て、調査、分析を行った。その結果ホトケドジョウは谷頭に偏在し、シマドジョウとヌマムツは谷尻に偏在する傾向がみられた。またこれを説明する環境傾度として平均水温、積算落差高が挙げられた。

Keyword: 谷津, 魚類分布特性, 主成分分析
GET PDF=05/05S10-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2005

発表番号 企-10- 2

Application of Habitat Evaluation Procedures (HEP) for preservation of rice paddy ecosystem

Yoshida Daisuke [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]

水田生態系の保全を目的としたハビタット評価手続き(HEP)の適用

○吉田 大祐 [宇都宮大学農学研究科]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

「環境との調和への配慮」より、各地のほ場整備事業でミティゲーションが検討されている。しかし、ノーネットロスの原則を順守するまでに至っておらず、その検討は不十分であると思われる。米国にはヘップ(HEP)と呼ばれる定量的な生態系評価手法があり、事業の影響やミティゲーションの効果を評価するために使われている。本研究は谷津田のほ場整備事業にHEPを適用し、適用上の問題点と改善策を明らかにする。

Keyword: ミティゲーション, ヘップ(HEP), ほ場整備
GET PDF=05/05S10-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2005

発表番号 企-12- 1

Direct payment to farmers in hilly and mountainous areas (The second stage)

Nohara Hirohiko [Ministry of agriculture,Forestry and Fisheries Rural Deveiopment bureau]

中山間地域等直接支払制度の新たな対策について

○野原 弘彦 [農林水産省農村振興局]

中山間地域等直接支払制度は、平成16年度に制度全体の検証、財政当局との調整等を経て、平成17年度以降の新たな対策においては、将来に向けて農業生産活動を継続する前向きな取組を促す仕組みとするなどの制度の見直しを行い、継続的に実施することとなりました。 

Keyword: 中山間地域, 直接支払, 中山間
GET PDF=05/05S12-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2005

発表番号 企-13- 4

Damage and subjects in future of agricultural water facilities at the time of huge earthquake - Through the earthquake damage inspection on The 2000 Western Tottori Earthquake-

SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]

大規模地震発生時の農業水利施設の被害と将来の課題−鳥取県西部地震による構造物の被害調査を通して−

○佐藤 周之 [高知大学 農学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
服部 九二雄 [鳥取大学 農学部]
石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]
緒方 英彦 [鳥取大学 農学部]

平成12年10月6日13時30分,鳥取県西伯郡から日野郡を中心として,M7.3の直下型地震が発生した。本震は震源地付近で震度6強を記録する巨大地震であった。本報では,地震後に実施された農地・農村被害調査のうち,特に農業水利コンクリート構造物を対象とした被害状況および調査の実施状況を説明する。そして,今後の課題と考えられる農業水利施設に必要な耐震設計とリスクマネジメントについて,筆者らの考えを述べる。

Keyword: 巨大地震, 農業水利コンクリート構造物, リスクマネジメント
GET PDF=05/05S13-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2005

発表番号 企-14- 5

Seasonal variation in nutrient concentrations in the middle reaches of the Mekong

Iida Toshiaki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Shinnosuke Ito [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Somphone Inkhamseng [Faculty of Engineering, National Univeristy of Laos]

メコン川中流部における栄養塩類濃度の季節変動

○飯田 俊彰 [山形大学農学部]
伊藤 慎之介 [山形大学農学部]
Somphone Inkhamseng [ラオス国立大学工学部]

メコン川の水質の現状と栄養塩類濃度および負荷量の季節変動特性の把握を目的とし、ビエンチャンにおいて短い測定間隔で長期的な水質観測を行なった。窒素、リン濃度は総じて低かった。TN濃度は低水期から高水期への移行時に急激に上昇し、乾季に流域に蓄積された窒素が高水期初期の出水によって流出するものと考えられた。TP濃度と流量との間には相関が認められた。また、TNとTPとでは異なるL−Q関係が示された。

Keyword: メコン川, 窒素, リン
GET PDF=05/05S14-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.8-9 , 2004

発表番号 2- 4

Application of Simulated Annealing and Genetic Algorithm to Multiple Reservoir System - A Case Study in Mae Klong System, Thailand -

Janejira Tospornsampan [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Ishii Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]

疑似焼きなまし法と遺伝的アルゴリズムの貯水池群への適用 -タイ・メクロン川流域の事例研究-

〇ジェーンジラー トッサポンサンパン [鳥取大学大学院連合農学研究科]
喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]
石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]

貯水池群の操作法を最適化するために,発見的手法である疑似焼きなまし法(SA)と遺伝的アリゴリズム(GA)を適用した手法を開発した.これらをベンチマークとして利用されることが多い10貯水池群問題および実在するタイ・メクロン川流域の貯水池群に適用して,有効性を検証した.前者への適用結果からSAは最適解に極めて近い解を得ることができ,後者への適用結果からも,GAより良好な結果が得られることが判明した.

Keyword: 海外, 計画手法, プログラミング手法
GET PDF=04/0402-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.16-17 , 2004

発表番号 2- 8

Model Development for Estimating Irrigated Water to Paddy Fields in East Cambodia

SOMURA Hiroaki [National Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]
TODA Osamu [Graduate School of University of Tokyo]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]

カンボジア西部における水田灌漑水量推定モデルの構築

〇宗村 広昭 [(独)農業工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]
戸田 修 [東京大学大学院]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]

灌漑水量の推定は水管理をする上で非常に有用であるが水文気象データの少ない地域では困難である.そこで国・州単位を対象として米生産量から灌漑水量を推定するモデルの構築を試みた.土壌の排水性データをもとに2地域同時にパラメータ値を決定しその選択幅を狭めた結果,検証に用いた8州中5州では誤差が10%以下という結果を得たが残りは全くあわない結果となった.今後モデル化精度を高めることで改善できると考えられる.

Keyword: 水田灌漑, 土壌排水性,
GET PDF=04/0402-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.18-19 , 2004

発表番号 2- 9

Runoff Analysis of Prek Thnot River Watershed, Cambodia

Sam Chhom Sangha [Graduate School of Agriculture Sciences, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Utsunomiya Univ.]

カンボジア・プレックタノート川流域における流出解析

〇Sam Chhom Sangha [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

メコン川の有力な支流であるプレック・タノート川において,灌漑計画策定に向けた基礎 的な解析として,水文流出のモデル化を進めている。今回はその第一段階として,水収支 解析と単純なタンクモデルの適用によって,水文データ精度の検証,蒸発散量の推定を試 みた。その結果,雨量・流量のデータ精度はおおむね満足できるものであり,計算蒸発散 量1600〜1800mmに対して,実蒸発散量は950mm程度になると推定された。 

Keyword: 流出解析, カンボジア,
GET PDF=04/0402-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.28-29 , 2004

発表番号 2-14

Rapidly Flood Extent Map Server Design using satellite SAR

Yamada Yasuharu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Tingsanchali Tawatchai [Asian Institute of Technology]
Khao-Uppatum Virat [Royal Irrigation Department of Thailand]
Chompradist Chatchom [Royal Irrigation Department of Thailand]

衛星SARを用いた洪水被害早期警戒システムの考え方について

〇山田康晴 [独)国際農林水産業研究センター]
Tawatchai Tingsanchali [アジア工科大学]
Virat Khao-Uppatum [タイ王国王立灌漑局]
Chatchom Chompradist [タイ王国王立灌漑局]

計算数理形態学を応用して、災害時に1回だけ取得した衛星データを利用した洪水範囲の検出を迅速に行うことが可能になっている。自然災害はどこで起こるかわからないので、衛星データ解析と現地情報と合わせて利用することが求められている。衛星情報を含む地理情報を目的としたネット上の分散協調サーバの仕組みが基盤技術として整いつつあり、原型機を構築し、国際協調実験を計画している。

Keyword: 合成開口レーダ, 洪水域, インターネットサーバ
GET PDF=04/0402-14.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.36-37 , 2004

発表番号 2-18

Application of compact MRI for the visualization of microscopic water distribution in porous media

Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
OKUYAMA Takehiko [National Institute for Rural Engineering]
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
UTSUZAWA Shin [MRTecnology ]
HAISHI Tomoyuki [MRTecnology ]

コンパクトMRIによる多孔質媒質中の微視的な水分分布の把握

〇黒田 清一郎 [独立行政法人 農業工学研究所]
奥山 武彦 [独立行政法人 農業工学研究所]
中里 裕臣 [独立行政法人 農業工学研究所]
宇津澤 慎 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]
拝師 智之 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]

近年でMRIの生物学や工学分野等、非医療用分野への適用については、その特定の目的に特化したコンパクトなMRIの活用が試みられている。本報では土等の多孔質媒質中の微視的構造の解明や水分分布の定量的評価への適用性の検証を目的として、コンパクトMRIをガラスビーズ−水飽和試料へ適用した結果について述べる。

Keyword: MRI, 核磁気共鳴イメージング, 土の可視化 
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.38-39 , 2004

発表番号 2-19

Rice Demand Estimation in the Mekong River Basin

TANJI HAJIME [NAtional Institute for Rural Engineering]
SOUMURA HIROAKI [NAtional Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA KOUSHI [Japan Science and Technology Agency]
TODA OSAMU [Graduate School of the UIniversity of Tokyo]

メコン川流域のコメの将来需要予測

〇丹治 肇 [農業工学研究所]
宗村 宏昭 [農業工学研究所]
吉田 貢士 [科学技術振興機構]
戸田 修 [東京大学大学院]

メコン川下流4カ国のコメの将来需要予測を検討した。国別に見るとラオスとカンボジアは2020年頃にコメの需要が現在の国内生産を上回り、120〜130%へ増産対応が必要と思われる。しかし、灌漑用水の増大の必要性は小さく、直接的なコメ消費に、農地の改廃、畜産や水産資源の生産と消費の変化を考えない限りは、大きな変化圧力は生じない。

Keyword: メコン川, コメ, 将来需要予測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.48-49 , 2004

発表番号 2-24

Description of Graph Data Structure by Object-Oriented Programming, and its Application

IIJIMA Takashi [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MTSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuha [National Institute for Rural Engineering]

オブジェクト指向プログラミングによるグラフデータ構造の記述とその応用

〇飯嶋 孝史 [農業工学研究所]
石田 憲治 [農業工学研究所]
松森 堅治 [農業工学研究所]
嶺田 拓也 [農業工学研究所]

流域や水利システムなど,相互に関係を持つ要素で構成されるシステムを処理対象とするプログラム作成においては,対象システムをグラフとしてモデル化することが有効と考えられる.筆者らは,オブジェクト指向プログラミングを取り入れ,C++言語により任意のシステムに応用可能なグラフデータ構造構築用のクラス群を作成した.また,有向グラフデータ構造による流域の空間構造のモデル化に応用してその機能を確認した.

Keyword: プログラミング手法, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2004

発表番号 2-28

Investigation of ASR expansion and mortar characteristic on shape of waste glass

TAKATA Ryuichi  [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
YASUI Chihiri [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
SASAKI Kazuaki [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
NONAKA Tsuguhiro  [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]
SANO Shigeru [ICHINOSEKI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]

廃ガラス骨材のASR膨張特性とガラス形状がモルタル性状に及ぼす影響

〇高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
安井 千尋 [松江工業高等専門学校]
佐々木 和明 [松江工業高等専門学校]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
佐野 茂 [一関工業高等専門学校]

廃ガラスはアルカリシリカ反応性骨材である。ここではアルカリシリカ反応に伴う膨張特性として、混入率および粒度のペシマムについて、モルタルバー法により試験を行った。いずれのファクターについてもペシマムの存在が明らかとなった。また、廃ガラスの破砕処理の違いによる形状の違いがモルタルの強度特性に及ぼす影響について試験を行った。形状とは別に処理方法の違いによる影響が見られた。

Keyword: 廃ガラス, アルカリシリカ反応, ペシマム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.58-59 , 2004

発表番号 2-29

Utilization of the Coal Gasification Slag as Fine Aggregate for Concrete and Asphalt

Kitatsuji Masahumi [Miyagi agricaltural college]
TAKAHATA Eisho [Clean coal power R&D co.,ltd]
SUZUKI Shinjiro [Maeda road construction co.,ltd]

石炭ガス化溶融スラグのコンクリート用細骨材としての利用

〇北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
高畠 英章 [螢リーンコールパワー研究所]
鈴木 慎二郎 [前田道路]

本研究は,石炭ガス化溶融スラグの品質とこれを用いたコンクリートおよびアスファルトの性質を明らかにした。研究の結果,スラグの品質は極めて良好であり,強度および耐凍害性において問題なく,スラグはコンクリートおよびアスファルト用細骨材として利用できる可能性が高いことが明らかになった。

Keyword: コンクリート材料, 瀝青材料, リサイクル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2004

発表番号 2-34

Inferrence of thickness of concrete slab by Impact Acoustic Method

kosugi hirosi [Graduate School of Agricultural Science]
aono tomonori [Mitui.co.ne]
kobayasi akira [Graduate School of Agricultural Science]
aoyama shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science]

打音検査を用いたコンクリート厚さの推定

〇小杉 浩之 [京都大学大学院農学研究科]
青野 智則 [三井物産(株)]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

農業用水利施設は既に長期にわたって共用されているものが多く、今後はこれらの点検、補修によって機能を維持させることが重要である。その際には、構造物の実情をを把握するために、有効な非破壊検査手法の開発が課題である。本発表においては、非破壊検査法の中では、比較的簡便な打音法に着目し、原位置試験において、その打撃音の時間周波数解析を行い、コンクリートの厚さを推定する。そして、その結果を電気比抵抗トモグラフィで導いた値と比較、検討し、比較的容易な非破壊検査の手法として、打音検査を確立する。

Keyword: コンクリート, 非破壊検査, 打音法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2004

発表番号 2-38

Compressibility and permeability of dredged sludge cakes

TAKISAWA Tomoaki [Okayama university]
NISHIMURA Shin-ichi [Okayama university]
MURAYAMA Yasuo [Okayama university]
MURAKAMI Akira [Okayama university]

浚渫汚泥脱水ケーキの圧縮特性および透水特性

〇滝澤 倫顕 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西村 伸一 [岡山大学環境理工学部]
村山 八洲雄 [岡山大学環境理工学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

本研究は汚泥を改質し遮水材として用いることを念頭に置き、その圧縮試験と透水試験を実施し、その圧密・浸透特性の把握に務めた。ここでは、試験材料として児島湖浚渫ヘドロ脱水ケーキを用いている。特に今回は締固めの有無、乾燥履歴による特性の違いを明らかにしている。

Keyword: 浚渫汚泥, 圧密・締固め, 透水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2004

発表番号 2-39

The New Functional Slope Vegetation System Using Wastes -Application for Mortared Slope-

Hara Yutaka [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]
Hara Mayumi [Construction Enviromment Engineering Co.,Ltd.]
Maeyama Fujio [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]
Momozaki Setuko  [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]

廃棄物を用いた新機能性斜面緑化工法−モルタル吹付け斜面への応用−

〇原 裕 [日本建設技術(株)]
原 眞由美 [建設環境エンジニアリング(有)]
前山 富士夫 [日本建設技術(株)]
桃崎 節子 [日本建設技術(株)]

廃ガラスを再資源化した保水性のある多孔質連続間隙構造をもった発泡廃ガラス材を、セメントの板に埋め込んだボードをモルタル吹付け斜面に設置し、厚層基盤材を吹付けた後、降雨により厚層基盤材が剥離やすべりを生じないように、ストッパーの役目と植物への水分供給源とした。また、厚層基盤材に10%発泡廃ガラスを混合して、モルタル吹付け斜面緑化工法に保水材として用いた。2003年6月に施工し、約1年経過した追跡調査の結果を報告する。

Keyword: 廃ガラス, 再資源化, 斜面緑化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2004

発表番号 2-40

Characteristics of formed waste glass after freezing and thawing

HASEGAWA KAZUHIKO [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
ONODERA YASUHIRO [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

室内試験による発泡廃ガラス材の凍結融解抵抗性の考察

〇長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所農業土木研究室]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所農業土木研究室]
小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所土壌保全研究室]

発泡廃ガラス材は多孔質構造を有しており、天然の土木材料に比し軽量であったり、吸水性・非吸水性とするなど製造調整が可能な材料である。材料の積雪寒冷地での適応性を評価するために、凍結融解作用後の物理性や力学性の調査を過年度に実施した。そこでは道路路盤材の環境等を模倣し、気中での凍結・融解試験を行った。本報では、試験条件に水中での凍結・融解条件を追加し、当材料の寒冷地での適用性を考察した。

Keyword: 二次製品, リサイクル, 発泡廃ガラス材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2004

発表番号 2-41

Surveying Research Effective Utilization of the Wood Chip

Aoki Masao [College of Bioresources Sciences, Nihon University.]
Tsuji Hiroshi [College of Bioresources Sciences, Nihon University.]
Nakanura Ryouta [College of Bioresources Sciences, Nihon University.]
Abe Youhei [Graduate School of Bioresources Sciences, Nihon University]

木材チップの有効利用に関する調査研究

〇青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
辻  厚志 [日本大学生物資源科学部]
中村 良太 [日本大学生物資源科学部]
安部 洋平 [日本大学大学院生物資源科学研究科]

近年、循環型社会の構築へ向けて、物質のリサイクルが進められている。本年度は、最近の関心事でもある木材(ウッド)チップについて取り上げ、生産性やチップ舗装の施工例等について発表する。

Keyword: リサイクル, 廃棄物, 舗装
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2004

発表番号 2-42

Studies on Development of Planting Blocks - The Case Study of Using Andosol and Charcoal of Bamboo -

NAKAZONO Takefumi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Tazoe Fumika [Nissetsu Consultant Co.,Ltd.]
Oyamada Masayuki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Inagaki Hitone [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]

植栽ブロックの開発に関する研究  −クロボクと竹炭を用いた場合−

〇中園 健文 [宮崎大学農学部]
田添 文香 [株式会社 日設コンサルタント]
小山田 正幸 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]

本研究では,植物の生育とともに崩壊し土壌に還元できる植栽ブロックを開発するために,セメントとクロボク,竹炭を用いた6種類のブロックを作成しpH測定,植栽,吸水速度および強度測定等の実験を行った.その結果,配合条件に関係なくpHの低減はなかった.また,発芽勢に大きな違いはないが,セメントが多く竹炭の混入割合の高い程,発芽率が高く吸水速度は速くなり,強度についてはセメント量の影響が強いことが明らかになった.

Keyword: 植栽ブロック, クロボク, 竹炭
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2004

発表番号 2-43

Flexural Behavior of Unbonded Reinforced Concrete Beams

Ohgushi Toru [Okayama University ]
Watanabe Mitsuhiro [Okayama University ]
Murayama Yasuo [Okayama University ]

著しい腐食劣化を想定したアンボンドRC部材の曲げ耐荷性状

大串 透 [岡山大学大学院自然科学研究科]
渡辺 充弘 [岡山大学大学院自然科学研究科]
〇村山 八洲雄 [岡山大学環境理工学部環境管理工学科]

アンボンドや断面欠損長がスパンの75%の部材に1点戴荷で,またスパンの33%の部材に2点戴荷で曲げ試験を行った。その結果,前者ではアンボンド化により耐力が約1割低下した。後者は5%と僅かであった。特に前者の断面欠損試験体では,欠損端上縁コンクリートに負の曲げげひびわれが発生すること,その後アーチアクションが形成されること,鉄筋の断面内移動により部材じん性が小さくなることが分かった。

Keyword: 鉄筋コンクリート, アンボンド, 曲げ耐力
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2004

発表番号 2-44

Damage Evaluation of Deteriorated Pipeline based on Acoustic Emission Parameter Analysis

SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]
OHTSU Masayasu [Kumamoto Univ. Graduate School of Sci.&Tec.]

AEパラメータ解析に基づく老朽化管路施設の損傷度評価

〇鈴木 哲也 [株式会社 日本水工コンサルタント]
大津 政康 [熊本大学大学院自然科学研究科]

既設管路施設は老朽化に伴いAE(アコースティック・エミッション)が頻発する.既設構造物では,AE発生挙動を解析することにより,損傷度を定量化することができる.筆者らは,農業用管路施設を含めたライフライン構造物の損傷・漏洩評価手法の開発に関する研究の一環として非破壊検査手法の一つであるAE法を用いた既設管路施設の機能評価手法を検討している.本報では,AEパラメータの解析に基づく敷設後30年経過した既設PC管路において行った損傷度評価結果について報告する.

Keyword: AE, 管路施設, 損傷度評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.96-97 , 2004

発表番号 2-48

Penetro-meter for ground back of waterway tunnel lining

Fujiwara Tetsuro [Nippon Koei Co., LTD.]
Natsuka Isamu [National Institute for Rural Engineering]
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Ishigami Akio [National Institute for Rural Engineering]
Saito Yutaka [Walnut Co., LTD.]
Kanemitsu Yasuo [Komatsu Engineering Co., LTD.]

水路トンネル用の地山簡易貫入試験器の開発

〇藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]
長束 勇 [(独)農業工学研究所]
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]
森 充広 [(独)農業工学研究所]
石神 暁郎 [(独)農業工学研究所]
斎藤 豊 [株式会社 ウォールナット]
金光 保雄 [コマツエンジニアリング株式会社]

水路トンネルの覆工背面の地山の性状は、安定性を評価するうえで重要な項目である。しかしながら、現在、覆工背面の地山を簡易に評価できる試験装置がないため、機能診断の精度が上がらないという問題点があった。そこで、これらの装置に必要な要件を整理し、装置の開発を行った。本稿では、開発した装置の性能および現地適用性試験の結果を報告する。

Keyword: トンネル, 地山評価, 貫入試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2004

発表番号 2-49

Actual Proof Investigation of FRPM Pipe in Tunnel Method

Nokubo Hiroyuki [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Tanaka Daisuke [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

FRPMパイプ・イン・トンネル工法に関する実証試験

〇野久保 裕行 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
田中 大輔 [農林水産省近畿農政局]
吉原 正博 [住友大阪セメント]

水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合、水路機能の低下や、上流水位上昇により周辺に被害を及ぼす恐れがある。それに対する補修・改修の工法として、FRPM管をトンネル内に挿入し、トンネル覆工と管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)が挙げられる。管形状を水路断面形状に類似させて流量を確保し、水路内が漏水している状況でも中込材に高充填・水中不分離性を持たせたことを特徴とする工法の検証を行った。

Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 現場計測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2004

発表番号 2-54

A Study of Performance Check for Landscape-Function of Structures

Kudo Yosuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Kitamura Takuya [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Kuwabara Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

施設が形成する景観の性能照査について

〇工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
北村 拓也 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

性能照査型設計の体系が導入されつつある近年、多様な価値を持った基盤施設を実現していくためには、施設が形成する景観のように画一的な仕様の形で表現することが困難な機能を性能規定化していくことが急務である。本報では、現行の設計基準の中で景観がどう扱われているのかを見るとともに、既往の景観研究の成果から性能照査法に関連すると考えられるものをまとめることで、景観という性能を規定化する可能性について考察する。

Keyword: 景観, 性能照査型設計, 照査指標
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2004

発表番号 3- 4

Effect of soil moisture condition on scale dependency of solute dispersion coefficient

Ishikawa Shigenori []
Nishimura Taku [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [Tokyo University of Agriculture and Technology]

土壌の水分状態が溶質移動パラメーターのスケール依存性に与える影響

〇石川 重徳 [日本技研株式会社]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

土壌内の溶質移動を表す溶質分散係数の値は,測定スケールに応じて変化する場合がある(スケール依存性).本研究では,土壌の水分状態と間隙構造の違いが分散係数のスケール依存性に与える影響について検討した.その結果,間隙径分布幅が狭い豊浦砂では,土壌の水分状態に関わらずスケール依存性は小さいことが確認された.一方,黒ボク土壌では水分飽和状態で分散係数の顕著なスケール依存性が観察された

Keyword: 溶質分散係数, スケール依存性, 不飽和
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.126-127 , 2004

発表番号 3- 8

Coupled Liquid Water and Salt Movements During freezing-thawing period in Hetao Irrigation District of Inner Mongolia, China

Wang Liping [Okayama Univ. Graduate School of Natural Science and Technology]
Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

中国内蒙古河套灌区における冬季凍結融解中の液状水および塩分の挙動

〇王 麗萍 [岡山大学自然科学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

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Keyword: 塩分集積, 液状水フラックス, 塩分フラックス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2004

発表番号 3- 9

Research on movement denitrifying bacteria accompanying osmosis-among soil water

Suzuki Fumiyuki [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
Sato Yuichi [School of Veterinary Medicinand Animal Sciences, Kitasato University]
Sato Koichi [School of Veterinary Medicinand Animal Sciences, Kitasato University]
Takamatu Rieko [School of Veterinary Medicinand Animal Sciences, Kitasato University]

土壌中浸透水に伴う脱窒菌の移動に関する研究

〇鈴木 文行 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
佐藤 裕一 [北里大学獣医畜産学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医畜産学部]
高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]

本研究は農地土壌における脱窒菌の生息環境と土壌の水分状態が脱窒菌に与える影響を検討し、土壌の窒素浄化に寄与する脱窒菌の分布を推測することを研究の目的とした。実験は浸透実験箱を用いて行なった結果、脱窒菌は飽和度60%程度において、土壌中浸透水なしでも十分移動する。しかし、土壌の団粒間に生息する脱窒菌がより早く移動するためには、十分な水圧が必要であった。

Keyword: 土壌微生物, 水分移動,
GET PDF=04/0403-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2004

発表番号 3-14

Consolidation and Hydraulic conductivity for Naッa Bentonite

Miyamoto Hideki [Kagoshima university]
Toride Nobuo [Mie university]
Koumoto Tatsuya [Saga university]

Naッaベントナイトの圧密と透水係数について

〇宮本 英揮 [鹿児島大学大学院]
取出 伸夫 [三重大学]
甲本 達也 [佐賀大学]

交換性Na率(ESP)の異なるベントナイトを対象に圧密試験を行い,ESPと溶液濃度が圧密特性と飽和透水係数kに与える影響を調べた.圧密特性に及ぼす濃度の影響はみられないが,同じ濃度で比較すると,高ESPほど圧密量が大きく,また圧密速度も小さい.一方,kは濃度依存性はみられないが,高ESPほど低くなる液性限界と類似したESP依存性を示した.透水性は試料の作成履歴と評価法によっても異なると考えられた.

Keyword: 圧密, 土中溶液, 透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.146-147 , 2004

発表番号 3-18

Temperature dependence of bioclogging in sand column

Seki Katsutoshi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]
Kamiya Junichi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]
Imoto Hiromi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]

土壌微生物によるバイオクロッギングの温度依存性について

〇関 勝寿 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
神谷 準一 [東京大学農学部]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

温度条件がバイオクロッギングを原因とする透水係数低下に与える影響を明らかにするために、砂のカラムに100ppm水溶液を連続浸透させるカラム実験を行った。透水係数は7日?10日間指数関数的に低下をした。その低下速度は、25℃で最も大きく、20℃と30℃ではほぼ等しく、15℃ではほぼ低下しなかった。有機物量と糸状菌数も25℃で最大となり、クロッギングとの関係が示唆された。細菌数は30℃で細大となった。

Keyword: 土壌微生物, 透水係数, 温度依存性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2004

発表番号 3-19

Preferential flow field pattern invoked by moderately clogged biobarrier

HANADA_JUNYA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
SEKI_KATSUTOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
MIYAZAKI_TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

バイオバリアー内のクロッギングにより生じる不均一流に関する研究

〇花田 潤也 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

バイオバリアーとは微生物を利用した反応性浄化壁である。土壌に連続して透水を行なうと微生物の影響により目詰まりが起こる現象が知られている。本研究ではバイオバリアー内の土壌微生物が集中する部位に生じる不均一流をモデル実験により検証した。屋内で土壌浄化現場を想定したカラム実験を行い、不均一な微生物活動が流れにどのような影響を与えるかを2次元的に調べた。また、ダルシー式を用いてこの時の流れをモデル化した。

Keyword: PRB, 飽和透水係数, バイオバリアー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2004

発表番号 3-24

Effect of salinity on the hydraulic conductivity and lead sorption of marine clay

Morishita Tomotaka [Graduate School of Bioenvironmental Sciences,Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

塩類が海成粘土の透水係数および鉛の吸着に及ぼす影響

〇森下 智貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]

海底粘土を粘土ライナーに使うことを想定して塩類が海成粘土への鉛の吸着と透水係数に及ぼす影響を調べた。カラムに海成粘土を詰め上部から100mg/Lの鉛を含む人工海水と純水を5間隙体積流すと、透水係数は純水で徐々に低下し、人工海水で徐々に高くなった。鉛の浸出を比べると、純水では浸出はほとんどなかったが、人工海水では1〜2間隙体積あたりから初期濃度と等しくなり、粘土は鉛の吸着体として機能しなくなった。

Keyword: 塩類, 吸着, 透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.166-167 , 2004

発表番号 3-28

Numerical Method of Transport Model in Soil with high accuracy

Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University]
Noborio Kosuke [Iwate University]
Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]

土中の物質移動モデルの精度の高い数値解法

〇菊池 貴 [岩手県立大学]
登尾 浩助 [岩手大学]
阿部 芳彦 [岩手県立大学]

近年、土中の物質移動のモデル化が行われており、それに基づいたシミュレーション・コードの開発も行われている。しかし、物質移動モデルが非線形であるため計算精度が得られにくく、質量収支が非常に合いにくいという問題がある。本研究では高い精度での計算ができる定式化を行い、それを用いた計算結果についての検証を行った。定式化の際には2次精度が得られる差分法を用い、質量収支が正確に計算できるよう保存式を用いた。

Keyword: 水分移動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2004

発表番号 3-29

Periodical water supply effect on Zero Flux Plane (ZFP) movement; in unsaturated soil with and without salt

Magdi Khalil [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Sakai Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

Periodical water supply effect on Zero Flux Plane (ZFP) movement; in unsaturated soil with and without salt

〇Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]
坂井 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

ゼロフラックス面法を応用し、水分、溶質の移動を予測することは、非常に有望な技術である。本研究では、室内実験において周期的に散水を行ない、不飽和土壌中のZFPの挙動、またそれにともなう塩分移動をとらえ、評価した。また、ハイドラス1Dによるシミュレーションを行ない、周期的散水条件下におけるZFP挙動の予測について評価した。

Keyword: Zero flux plane , Unsaturated zone, Hydrus−1D
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2004

発表番号 3-34

Estimation of Clay Minerals of Soils in the Area of Ami-town, Ibaraki Prefecture

Karube Jutaro [Ibaraki University]
Ide Junko [Ibaraki University]

阿見町周辺の土の粘土鉱物組成の判定

〇軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
井出 順子 [茨城大学農学部]

茨城県南部の火山灰土や沖積土に含まれるアロフェン,イモゴライト,結晶性粘土鉱物などの割合を知ることを目的として,阿見町周辺の土の粘土鉱物組成を調べた。酸・アルカリ交互溶解法と200℃加熱減量、X線回折,透過型電子顕微鏡などを用いて出来るだけ半定量的に測定し、その結果を総合して判定した。アロフェンと非晶質物の区別は困難であった。

Keyword: 火山灰土, 準晶質・非晶質成分, 粘土鉱物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2004

発表番号 3-35

Infruence of decomposition of organic matter in gain size analysis

kataoka kohta [Tokyo University of Agriculture]
nakamura takahiko [Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Tokyo University of Agriculture]

粒度試験における有機物分解操作の影響

〇片岡 幸大 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

有機物分解法の違いが比重計法による粒度試験結果に与える影響について定量化することを目的とした。有機物分解は、(1)標準法、(2)過酸化水素水の量と分解時間を増加する方法、(3)800℃で分解する方法により行った。その結果と分解後の土粒子の物理性試験より、(1) と(2)では、0.45%という有機物残存量の違いにより細粒化が促進され、(3)の場合、土粒子自体の物理性が変化し粒度試験結果が大きく異なることが明らかとなった。

Keyword: 粒度試験, 比重計法, 有機物分解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2004

発表番号 3-36

Rheological properties of dilute clay suspension analysed using home-made spiral-viscometer

Kobayashi Shunya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Sakairi Nobuyuki [Graduate School of Science and Engineering, University of Tsukuba]

螺旋型粘度計の開発とそれを用いた粘土懸濁液の流動特性

〇小林 俊也 [筑波大学環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学農林工学系]
坂入 信之 [筑波大学理工学研究科]

粘土懸濁液の特異な流動特性は粘土粒子間の表面化学的な相互作用に帰着されるが、個々の作用力は非常に弱く、通常利用に供される濃厚な状態での特定は困難である。この場合個々の現象が単純に現れ、また物理化学的な条件を適格に制御できる希薄な懸濁液を用い、懸濁液内に発生する応力をできるだけ小さくして行うことが望まれる。本研究では独自に開発した螺旋型粘度計を用い、その解析を試みた。

Keyword: 螺旋型粘度計, 低圧力勾配, 粘土懸濁液
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2004

発表番号 3-37

Study on the soil of Mt. Shirakami

SASAKI Choichi [HIROSAKI UNIVERSITY]
TONOUCHI Akio [HIROSAKI UNIVERSITY]
MATUTYAMA Nobuhiko [HIROSAKI UNIVERSITY]
HIGAKI Daisuke [HIROSAKI UNIVERSITY]
NODA Kaori [HIROSAKI UNIVERSITY]

白神山地の土壌に関する研究

〇佐々木 長市 [弘前大学]
殿内 暁夫 [弘前大学]
松山 信彦 [弘前大学]
檜垣 大助 [弘前大学]
野田 香織 [弘前大学]

世界自然遺産である白神山地のブナ林下の土壌に関する調査を行った。約1m深までの土壌断面は、上層に比べ下層が有機質に富む土層が存在することや粗しょうで間隙率が高い結果となった。土層中には、微生物も存在するが、有機物の多い土層が個体数が多くなる結果が認められた。また、土壌の形成は下土層まで笹やブナの植生が形成した土壌であることが植物珪酸体より判断された。

Keyword: 世界自然遺産, 土壌, 物理特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2004

発表番号 3-38

Texture Analysis of Clay Aggregate in a Drying Process by Soft X-ray Imaging

YAMAZAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
HASHIMOTO Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
TSUCHIDA Hitomi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources,Mie University ]

乾燥過程における粘土の軟X線画像テクスチャ解析法の検討

〇山 龍太郎 [岡山大学大学院 自然科学研究科]
橋本 雄介 [岡山大学大学院 自然科学研究科]
土田 ひとみ [岡山大学 環境理工学部]
成岡 市 [三重大学 生物資源学部 ]

本報では,水分を調整した2種類の粘土(ベントナイト,カオリナイト)を軟X線撮影し,固相構造の定量的分析,考察を試みた.撮影した軟X線映像を画像処理し,空間強度分布,セミバリオグラム,高速フーリエ変換(FFTスペクトル)を算出し,粒径分布,粒状性,粗密分布,乾燥密度などの土壌固相構造の測定および解析に関する基礎的要件の検討を行った.

Keyword: 粘土団粒, 軟X線画像, テクスチャ解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2004

発表番号 3-39

Characteristics and limitations of Soft-X ray imagery about soil water movement

Iwama Kenji [The University of Shiga Prefecture]
Maruyama Toshisuke [Ishikawa Agricultural College]
Yabe Katsuhiko [The University of Shiga Prefecture]

土壌水流動の可視化における軟X線映像の特徴と限界

〇岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
丸山 利輔 [石川県農業短期大学]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

平均粒径の異なる3種類の砂質土壌中の造影剤の挙動を軟X線撮影で評価した。粒径0.2mmの試料では造影剤の浸透速度は1.89×10−3cm/sとインクでトレースした水の1/24倍であったが、3.4mmの試料では0.6cm/s前後でほぼ同一であった。しかし、インクの動画像ではどの試料もほぼ一直線に浸透したが、造影剤では広範にあるいは稲妻状に浸透するなど形態は異なり、流体の粘性や親水性の程度など物性が大きく影響したと考えられる。

Keyword: 透水係数, 軟X線, 流体挙動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2004

発表番号 3-44

Non-uniform distribution of water and solute concentration caused by evaporation

KIHARA Yasutaka [Shimane University]
MORI Yasushi [Shimane University]
INOUE Mitsuhiro [Tottori Univesity]

蒸発により発現する水分・塩分の不均一分布

〇木原 康孝 [島根大学生物資源科学部]
森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

土壌をできるだけ均質に充填したカラムを用いて、蒸発実験を行い、水分と塩分の面的な分布の不均一性がどのように発現するかを、カラムの大きさ、日数、濃度、土性、サンプリング量を変化させて、検討した。その結果、不均一の程度は水分、塩分ともに表層が最も大きくなり、水分では10cm以深ではほとんど変化はなかったが、塩分では深くなるにつれて徐々に小さくなる傾向が見られた。

Keyword: 砂漠化, 水分移動, 塩分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2004

発表番号 3-48

Simultaneous measurement of three-dimensional pore water velocity vector and thermal properties in the sand column

Endo Akira [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
Hara Michihiro [Faculty of Agriculture, Iwate University]

砂柱における3次元間隙流速ベクトルと熱物性の同時計測

〇遠藤 明 [岩手大学大学院連合農学研究科]
原 道宏 [岩手大学農学部]

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Keyword: QPHP法, 3次元流体移動速度ベクトル, 熱物性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2004

発表番号 3-49

Parameter Estimation of Root Water Uptake Models : 1. Under Water Stress

ASAI Masahiro [Univ. of Tsukuba]
FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
ABE Yukuo [Univ. of Tsukuba]

根の吸水モデルのパラメータの決定: 1. 水ストレス条件

〇浅井 正浩 [筑波大学農林工学系]
藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
安部 征雄 [筑波大学農林工学系]

広く用いられているNimah and Hanks(1973)およびFeddes(1978)の吸水モデル中のパラメータをなるべく安価かつ高い精度で推定する方法を考案し,適用を試みた。大豆を用いた実験の結果,最適化されたパラメータを用いることで高い精度で蒸散速度を予測できる可能性が示された。また、株ごとのストレス応答関数のばらつきは小さく、本方法の再現性がおおむね良好であることが示された。Nimah and HanksモデルよりもFeddesのモデルの方が高い精度が得られた。

Keyword: 蒸散, 吸水, 畑地灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2004

発表番号 4- 5

Effects of jet grouting under sheet piles on seepage failure stability of excavated soil

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Yokoyama Toyoaki [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]
Nakama Miyuki [Fuikui Prefecture]

ジェットグラウチングによる締切り矢板掘削地盤の浸透破壊安定性に対する効果

田中  勉 [神戸大学 農学部]
〇横山 豊彰 [神戸大学 農学部]
井上 一哉 [神戸大学 農学部]
仲間 美幸 [福井県庁]

ジェットグラウチングによる既設止水壁の延長が、締切り矢板掘削地盤の浸透破壊安定性に及ぼす効果について考察を行い、次の結論を得た。(1) グラウトの透水係数は、地盤のそれよりも2桁以上小さければ掘削地盤の十分な浸透破壊安定効果が得られる。(2) グラウトの厚さは、0.5mあれば十分である。(3) ジェットグラウトなどの地盤改良工法を用いて既設止水壁を延長することは、掘削地盤の浸透破壊安定性の観点から妥当である。

Keyword: 浸透破壊, ジェットグラウト,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.234-235 , 2004

発表番号 4- 8

The saturated water content as an effective index property of soils

Ikeda Kohichi [Hokkaido Doshitsu Consultant Co.,Ltd.]
Matsumoto Kazumasa [Hokkaido Doshitsu Consultant Co.,Ltd.]
Soma Katsuyuki [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]
Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Nakata Takafumi [Kiso-jiban Consultants Co.,Ltd.]

土のIndex Propertyとしての飽和含水比の有効性

○池田 晃一 [北海道土質コンサルタンツ(株)]
松本 和正 [北海道土質コンサルタンツ(株)]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
小野寺 康浩 [北海道開発土木研究所]
中田 隆文 [基礎地盤コンサルタンツ(株)]

乱さない土の飽和含水比WsatはSpecific Pore Volume(Vp/Ms)に相当し、間隙比や間隙率などと同様に土の間隙量に関する物理的性質である。本報告では、このWsatが土の構造単位の素材特性に関係する液性・塑性限界や強熱減量などと明瞭な相関性を示すと共に、構造単位の集合状態に関係する乾燥密度とも明瞭な相関性を示すことから、土の判別分類や圧縮性の推定に用いるIndex Propertyとして有効であることを提案した。

Keyword: 飽和含水比, 塑性, 強熱減量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2004

発表番号 4-10

Effect of clay mineral composition on the consolidation characteristics of marine clay

Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
 Iwanaga Toshihiro [Bioresource and Bioenvir. Sci., Kyushu Univ.]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kanayama Motohei [Bitoron Institute, Kyushu University]

海成粘土の圧密特性に及ぼす粘土鉱物組成の影響

〇大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
岩永 敏宏 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学生物環境調節センター]

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Keyword: 海成粘土, 圧密, 粘土鉱物
GET PDF=04/0404-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2004

発表番号 4-15

Simulation of Collapse Behavior with an Elasto-plastic Model for Unsaturated Soils

fujisawa kazunori [Graduate School of Agricultural Science]
kiyama shoiti [Graduate School of Agricultural Science]
shemsu kemal [Graduate School of Agricultural Science]
aoyama shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science]

不飽和土の弾塑性モデルによる浸水コラプスシミュレーション

〇藤沢 和謙 [京都大学大学院農学研究科]
木山 正一 [京都大学大学院農学研究科]
シェムス ケマル [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

サクション変化によって力学的特性を変化する不飽和土の弾塑性モデルが提案されている.そのモデルを修正カムクレイモデルに適用し,実験を模擬した2相系の3次元連成有限変形解析を行うことでモデルのあらわす浸水コラプス挙動を確認した.

Keyword: 連成解析, 不飽和土, 浸水コラプス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.254-255 , 2004

発表番号 4-18

Microscopic Analysis of Compression Properties of Soils Mixed with EPS Using X-ray CT

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
KUWABARA Takao [Osaka Prefecture University]
YOKOTA Shinji [Osaka Prefecture University]

X線CTによるEPS破砕片混合土の圧縮特性に関する微視的検討

〇木全 卓 [大阪府立大学]
桑原 孝雄 [大阪府立大学]
横田 伸二 [大阪府立大学(大学院生)]

発泡プラスチック破砕片のような変形性粒子を含む混合土の圧縮特性について,一次元圧密試験の結果とX線CTによる画像解析から考察した.その結果,変形性粒子を含む場合には,通常の圧密理論に基づく体積圧縮に破砕片粒子の変形に起因する体積変化が付加され,それらは破砕片粒子自身の変形による体積圧縮とそれによって引き起こされる骨格構造の変形(体積減少)という2つの成分に分類できることが確認された.

Keyword: X線CT, 混合土, 圧縮特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2004

発表番号 4-20

Elasto-plastic finite element analysis of bearing capacity of pile

OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]

杭支持力の弾塑性有限要素解析

〇岡島 賢治 [東京大学農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]

杭に関する研究はこれまで多くされてきたが、現在でも貫入不良などの問題は多く発生している。これは、杭の打ち込みや支持力の管理が経験による計算によるところが大きいためである。このため、杭の載荷時の挙動や周辺地盤の状態をあらかじめ予測することが重要である。そこで、本研究では、単杭の載荷挙動を評価できる解析手法の開発を目的とし、弾塑性有限要素解析を行い、杭の支持力と周辺地盤の挙動を評価することとする。

Keyword: 杭, 支持力, 弾塑性有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2004

発表番号 4-25

The Estimate of Limited Condition for Pipe in Tunnel −The Behavior of Buckling Analysis for Horseshoe-Shaped Pipe−

Inoue Koji [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

パイプ・イン・トンネルの限界状態予測 −馬蹄形パイプの座屈挙動解析−

〇井上 孝治 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 徹 [栗本化成工業]
吉原 正博 [住友大阪セメント]

老朽化した水路トンネルの改修法として,馬蹄形管を使用した既製管挿入工法を導入するため,地盤を介した馬蹄形管への載荷問題についてFEM解析による検討を行った。土槽試験における2R馬蹄形塩ビ管の座屈挙動について解析を行い,土槽試験結果と対比したところ,天地,左右のたわみ量において土槽試験結果と良い一致を示し,さらに馬蹄形管の座屈モードを解析にて確認できる事が明らかとなった。

Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2004

発表番号 4-28

The second proposal of the rational design technique about repair of the small dam constracted at old times

Okuno Hizuru [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]
Koyama Shuhei [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]

老朽ため池堤体の改修に関する合理的設計手法の提案その2

〇奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]
小山 修平 [大阪府立大学大学院環境情報工学研究室]

 本稿は近畿圏40箇所のため池堤体の土質調査より、部分改修に関する安全かつ合理的な手法について、旧堤体のC材・φ材区分に基づきせん断強度の設定と安定解析式の提案を行ったものである。C材堤体の設計時には、施工高さと浸潤面を制限することを法面崩壊事例から提案した。またφ成分を含むC材堤体におけるせん断特性から、φ成分の抵抗力を解析式に導入した。

Keyword: C材・φ材, 限界高さ, 浸潤面
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2004

発表番号 4-30

Reinforcing Method of Steep and High Embankment Using Cement-stabilized Muddy Soil

Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Kitajima Akira [Fujita Corporation]

固化処理した底泥土による急勾配・高堤体ため池の堤体補強の事例研究

〇福島 伸二 [(株)フジタ ]
谷  茂 [(独)農業工学研究所]
北島 明 [(株)フジタ ]

本報告はある急勾配・高堤体ため池の堤体補強に適用した砕・転圧盛土工法に関するもので、この工法により築造した傾斜遮水ゾーンから採取したコア供試体の強度変形特性を調べた結果と、これと既設堤体の強度変形特性との比較から傾斜遮水ゾーンと既設堤体との間の許容される剛性差について考察した結果を報告する。

Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 傾斜遮水ゾーン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2004

発表番号 4-31

Strength and Deformation of Cement-Stabilized Mud Soil under Influence of Binding Pressure

Kitajima Akira [fujita corp.]
Fukushima Shinji [fujita corp.]
Tani Shigeru [NRI of Rural Eng.]

固化処理底泥土の強度・変形特性と拘束圧の影響

〇北島 明 [螢侫献]
福島 伸二 [螢侫献]
谷 茂 [独立行政法人農業工学研究所]

著者らはこれまでに、ため池に堆積した底泥土をそのため池の堤体改修に必要な築堤土として有効活用し、堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる砕・転圧盛土工法を開発してきた。ここでは、改修工事を実施した皿池(兵庫県神戸市)の底泥土で実施した圧密・非排水三軸圧縮試験から、初期固化土と砕・転圧土の強度特性について考察した結果を報告する

Keyword: 底泥土, 強度, 変形特性
GET PDF=04/0404-31.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2004

発表番号 4-32

Seepage test around flexible outlet in earth dam

Nobuo_FUJITA [KUBOTA Corporation]
Satoshi_SUENAGA [KUBOTA Corporation]
Yoshiyuki_MOHRI [National Institute for Rural Engineering]

ため池底樋周辺部の浸透実験

〇藤田 信夫 [株式会社 クボタ]
末永 悟志 [株式会社 クボタ]
毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]

老朽化したため池では,鉄筋コンクリートで巻き立てた底樋が周辺地盤の不同沈下に追従できず,水みちの発生や底樋自体の損傷など,構造上の弱点となる事例が報告されている.本報告では,現行形状の底樋と,継手を有する柔構造底樋とをモデル化し,不同沈下を再現した実験を行い,底樋周辺部の浸透にどのような違いがあるかを確認した.

Keyword: 底樋, 浸透, 室内実験
GET PDF=04/0404-32.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2004

発表番号 4-33

Damage to earth dams by Typhoon No.10 in Okayama Prefecture

TANI Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]
OKADA Kenji [Japan Meteorological Agency ]

台風10号による岡山県内のため池災害について

〇谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]
岡田 憲冶 [気象庁予報部予報課]

ため池が決壊すると下流域への下流域への2次災害の懸念があることから災害の影響が大きく、災害予測が重要である。現時点では災害を精度よく予測する事は困難であるが、いくつかの手法を組み合わせる事により、災害をある程度までは事前に予測し、防止する事は可能である。本報告では、2003年8月に岡山県で発生した,ため池災害の状況と降雨量からの災害予測について述べる。

Keyword: ため池, 豪雨, 災害
GET PDF=04/0404-33.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2004

発表番号 4-34

Influece of soil property on damaged and undamaged small earth dams due to Hyogo-ken Nanbu Earthquake

Fujii, Hiroaki [Federation on Reclamation of Okayama Prefecture]
Nishimura, Shin-ichi [Graduate School of Okayama University]
Shimada, Kiyosshi [Unimersity of Tokyo Agiriculture and Technoogy]

兵庫県南部地震による被害・無被害ため池への土性の影響

〇藤井 弘章 [岡山県土地改良事業団体連合会]
西村 伸一 [岡山大学大学院]
島田 清 [東京農工大学]

兵庫県南部地震による被害・無被害ため池、約100箇所の現地調査、土質試験結果を分析し、かつ多変量解析(数量化理論2類)を行った。被害を受け易い堤体は、砂分50%以上、貫入抵抗150kPa 未満、含水比6%未満であり、貫入抵抗・含水比・土質分類の順で被害に関係する。文書資料を加味した多変量解析結果は、野島断層距離、貫入抵抗、野島断層への堤軸角度、含水比、堤軸平面形状、土質分類等の順となり、判別的中率は約95%であった。

Keyword: 地震災害, 多変量解析, 現地調査
GET PDF=04/0404-34.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2004

発表番号 4-35

3 Dimensional Modal analysis of Embankment Dam Including the Foundation Effect

Nakamura Kazuhiro [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

基礎地盤の効果を考慮したフィルダム3次元振動解析

〇中村 知弘 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

ダム基礎地盤の弾性効果を取り入れるため、堤体に影響を与えると予想される地山の範囲を取り入れ、その効果を定量評価する。まず地山とダム両物体の相互作用を評価するため、谷のみの振動性状及びダムが谷に乗っている場合の振動性状の相違を検討する。結果、モード形状は固定5境界面の変位境界条件により大きく変化することがわかった。

Keyword: 3次元, フィルダム, 固有振動
GET PDF=04/0404-35.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.294-295 , 2004

発表番号 4-38

Change in mechanical parameters of mortar due to degradation

Yamamoto Kiyohito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kobayashi Akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

劣化の影響によるモルタルの力学定数の変化

〇山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

劣化モルタルの変形挙動を把握して,土木構造物の崩壊を予測するために有効な力学定数の挙動を検討した.一軸圧縮試験と割裂引張試験を行った.健全供試体と劣化供試体を作成した.劣化供試体のモルタルには乾燥スパゲティを混ぜた.試験では,割線弾性係数,強度,体積ひずみを求めた.その結果、劣化による力学定数の変化は体積ひずみの膨張に大きく現れることがわかり、体積ひずみの監視が崩壊の予測に有効であると思われる.

Keyword: モルタル, 劣化, 維持管理
GET PDF=04/0404-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2004

発表番号 4-40

Investigations about performance verification on bending cracks for irrigation open channels

ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]

農業用開水路に対する曲げひび割れ照査に関する検討

〇石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

コンクリート標準示方書に示された、曲げひび割れに関する照査の開水路への適用性について検討した。水路の例を対象に解析と照査を行ったところ、ひび割れが生じるかどうかの照査と、ひび割れ幅の推定式は適用可能であった。しかし許容ひび割れ幅については、鉄筋腐食と水密性の両方の基準について、開水路には過小なものであることが示唆された。水路の使用環境と要求性能に関する検討を通して、独自の基準を策定する必要がある。

Keyword: 性能照査型設計, 限界状態設計法, ひび割れ
GET PDF=04/0404-40.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2004

発表番号 5- 1

An Analysis of Effect of Ponding Irrigation Using Multipoint Measurement Data

KUME Takashi [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
NAGANO Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
WATANABE Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]

多点塩分観測による除塩灌漑効果の検証

〇久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

中国内蒙古河套灌区では,作物収穫後に灌漑と除塩の2つを目的とし,秋季湛水灌漑(以下,秋湛)が行われる.秋湛は,圃場の立地や排水路の整備状況などの問題点から,灌漑上流部に比べ下流部の除塩効果が小さいのが現状である.本研究では,灌漑下流部の調査圃場において,灌漑前後で土壌塩分濃度,微地形標高,地下水位および地下水塩分濃度を多点・多時期に測定,それらの空間解析結果を比較・検討することで塩類集積の特性を診断し,塩分分布の不均一性の発生要因について検討を行った.

Keyword: 秋季湛水灌漑, 除塩効果, 空間解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-315 , 2004

発表番号 5- 6

Examination on the Observed Values of Soil Moisture Suction by a self-registering Tensiometer

ATARASHI Masashi [Graduate School of Agriculture, Meiji Univ.]
EZAKI Kaname [Faculty of Agriculture, Meiji University]

自記テンシヨメータによる水分張力の観測値に関する検討

〇新 真史 [明治大学農学研究科]
江崎 要 [明治大学農学部]

自記テンシヨメータによる水分張力の観測値は、気温が高く日射の強い日中に低下して夜間にほぼ正常に戻る傾向がある。ある連続無降雨期の15日を選び、1日を単位とし、水分張力の10分毎の観測値とこれから得た回帰直線との差を偏差として、0時、6時、12時の各時刻について、各々15日分の偏差を求めた。この3つの時刻の偏差の数字群の間には有意差が存在する。計器上端部の空気層の温度による体積変化が主因である。

Keyword: 自記テンシヨメータ, 水分張力,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.322-317 , 2004

発表番号 5- 8

Water use on maiza field in Cukurova region,Turkey

TAKEUCHI Shinichi [Kyushu Kyoritsu University]
ODANI Hiromichi [University of Shiga Prefecture]
YANO Tomohisa [ALRC Tottori University]
WATANABE Tsuguhiro [RIHN]

トルコ共和国チュクロバ平野のトウモロコシ圃場の水消費

〇竹内 真一 [九州共立大学工学部]
小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]
渡辺 紹裕 [文部省地球環境学研究所]

トルコ南西部のチュクロバ平野では,大規模な灌漑農業が展開されている。本研究では,主要作物であるトウモロコシの水消費特性を把握するため,平成15年8月に観測調査を行った。現地では畝間灌漑方式により間断灌漑が行われ,調査期間中に1回の灌漑サイクルであった,蒸散量,蒸発量,蒸発散量,ならびに根郡分布,土壌水分変化の調査結果から,現地の水消費特性について考察した結果,過剰灌漑傾向であることがわかった。

Keyword: トルコ, トウモロコシ, 畝間かんがい
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.324-318 , 2004

発表番号 5- 9

Investiigation of watering method for automatic drip irrigation system

Urui Hidekazu []
Takeuchi Shinichi []
Yuge Kozue []
Kuroda Masaharu []

点滴灌漑システムの灌水方法の比較検討

〇潤井 秀和 [九州共立大学大学院工学研究科]
竹内 真一 [九州共立大学大学院工学部]
弓削 こずえ [九州共立大学大学院工学部]
黒田 正治 [九州共立大学大学院工学部]

点滴灌漑システムにおいて形成される湿潤域との関連を調べるため,ピーマンを用いた実証試験を行なった。2箇所から灌水を行なった場合には,比較的少ない灌水量で湿潤域が拡大したが,収量は低い結果となった。一定の水分量を維持し、定期的に1Lの補助灌水を行なった場合には,湿潤域は拡大し,収量は高い値となったが,灌水量は増加した。土壌を乾燥させ,1Lの灌水を行なった場合には,灌水量・収量ともに高い値を示した。

Keyword: 点滴灌漑システム, 茎内流量, 湿潤域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-320 , 2004

発表番号 5-11

Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model Considering Crop Canopy Structure

HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]

作物群落構造を考慮した施設畑蒸発散シミュレーションモデルの構築

〇原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]

施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散,放射環境および土壌の水分・熱輸送の3つのサブモデルからなるシミュレーションモデルを構築した.放射環境モデルでは,作物群落の幾何構造を考慮した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較しモデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.また,群落構造を考慮したことにより,土壌面日射量の算定精度が向上した.

Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 作物群落構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-325 , 2004

発表番号 5-16

Evaluation of the Effect of Subsurface Drainage System in a Grassland

TAKAKI Yuji [Foundation the Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
HASEGAWA Shuichi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]

排水不良畑における暗渠排水の有効性に関する検討

〇高木優次 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]

排水不良草地において暗渠による排水効果について検討した。その原因は暗渠管を敷設した直下に不透水層が存在するためである。暗渠による排水は近傍(1m程度)に限定されており、暗渠から最も離れた(5m)中央部の作土の通気性は根の呼吸阻害を解消できる程度にも回復していなかった。そして観測を行ったおおよそ半分の期間、排水不良状態にあることが認められた。また浅層の排水は暗渠との位置関係が不明瞭でとなり、微地形変化が規定しているものと推察された。

Keyword: 暗渠排水, 草地, 相対ガス拡散係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.342-327 , 2004

発表番号 5-18

Desalinization of salt-affected paddy fields of Mombo area in Tanzania

INOSAKO Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OHARA Katsuyuki [Japan International Cooperation Agency]

タンザニア共和国モンボ地区における塩害発生水田の除塩について

〇猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
大原 克之 [国際協力機構]

タンザニア共和国モンボ地区は,JICAのキリマンジャロ農業技術者訓練センター計画フェーズ兇離皀妊襯汽ぅ箸琉譴弔任△襦ニ榁篭茲任倭缶明僂裡隠亜鵑謀たる水田で塩害が認められるが,これまで具体的な対策は施されていない.そこで,塩害軽減を目的として簡易暗渠を施工し,除塩を試みた.性能試験の結果,田面水の2〜10倍ものECを持つ高濃度塩水が暗渠によって排出され,本システムの持つ除塩効果が認められた.

Keyword: 地下排水, 水質制御, 現場報告
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.344-328 , 2004

発表番号 5-19

The irrigation planning in water reuse district

Yajima Kenji [Graduate School of Science and Technology Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]

循環灌漑地区における水利用計画

〇矢嶋 健次 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]

循環灌漑の特徴である差引排出負荷の削減効果や水質濃度の悪化を調査した。その結果、削減効果は代かき・田植え期、中干し期前に見られ、水質の悪化は灌漑期前半に見られた。また、地区内の水収支から水田排水の影響で水質が悪化する時間帯は限られていると思われる。そこで、現状での地区内バッファー容量は約1時間分の流入量分しかないことから、この容量を大きくすることが普通期の水質改善に有効ではないかと考えられる。

Keyword: 循環灌漑, 水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-330 , 2004

発表番号 5-21

Relation between Parameter of Irrigation Ponds and Flood Mitigation Function, Rise of Water Level of Reservoirs

NAKANISHI Norio [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]

ため池の諸元と洪水低減・水位上昇について

〇中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
増川 晋  [独立行政法人農業工学研究所]

ため池は,灌漑用水の水源として利用され,安定的な食料の生産に貢献するとともに,下流に対して洪水低減機能を発揮する.一方,洪水時に洪水吐から堤頂天端までの高さが十分にないと溢水の危険性が高いともいえる.ため池の流域面積,満水面積,洪水吐幅の違いにより洪水低減機能及び貯水池水位がどのように変わるか試算を行い,ため池の水位上昇に伴う溢水の危険性を簡易に判断することについて提案を行った.

Keyword: 洪水低減機能, 溢水, ピーク流量比
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-335 , 2004

発表番号 5-26

Impact of diversion methods on distribution and application of irrigation water in paddy fields

Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]

取水方式が水田灌漑地区における用水の配分と利用に与える影響

〇谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]

現在、多様な取水方式で水田へ取水が行われている。しかし、これらの取水方式の違いが、水田灌漑地区内での用水配分に与える影響については、これまで注目されてこなかった。本研究では、取水方式が異なる2地区を設定し、地区の取水方式が用水配分に与える影響について調査を行った。その結果、用水確保が困難な地域や同一地区内でも下流部に位置するほど、用水管理が粗放になり、用水の利用率が低下するという結果が得られた。

Keyword: 用水配分, 利用率, 管理用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.362-337 , 2004

発表番号 5-28

Present state of water disputes and efforts on water use adjustment in Syr Darya River basin

KITAMURA Yoshinobu []
INOSAKO Koji []
YAMAMOTO Sagahiro []

シルダリア川流域における水利用の競合と調整の経緯と現状(機

〇北村 義信 [鳥取大学農学部]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
山本 定博 [鳥取大学農学部]

アラル海流域のシルダリア川流域においては,ソ連の崩壊後10数年にわたり、その水利協定は水資源の豊富な上流域国と、エネルギー資源の豊富な下流域国との間の、両資源を切り札にしたバーター取引をベースに話し合いが進められてきた。しかしながら、最終的な合意にまでは至っていない。流域関係国が真に共存していくために、自国の利益はある程度犠牲にしても、全体的な調和を目指した対話を進めていくことが強く望まれる。

Keyword: シルダリア川流域, 水利協定, 水政策
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.364-338 , 2004

発表番号 5-29

Study on Short Term Variability in Competitiveness of Water Use

YAMAOKA Kazumi [National Institute for Rural Engineering]
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]

水利用の競合性の短期的な変動性に関する考察

〇山岡 和純 [農業工学研究所]
友正 達美 [農業工学研究所]

水利用をめぐる国際議論の場では、短期間で水利用の競合性が激しく変動するモンスーン・アジアの地域の存在には、多くの注意が払われていない。そこで農業用水、水道用水及び工業用水を受益に持つ愛知用水地区牧尾ダムでの過去30年間にわたる取水量の節水状況を調査し、ダム貯水量と取水量節水率との関係を分析した。その結果を踏まえ、乾燥地域と湿潤地域の水源及び耕作の条件による水利用競合性の変動性について考察、整理した。

Keyword: 水利用の競合性, 節水, 水融通
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.368-340 , 2004

発表番号 5-31

Settlement during and after Soil Dressing at Farm Land on Peat Foundation

Tagashira Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hasegawa Kazuhiko [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Taira Yoshiaki [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
Kamada Takio [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]

泥炭地盤上にある圃場の置土施工後の沈下挙動

〇田頭 秀和 [(独)北海道開発土木研究所]
長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]
平 吉昭 [北海道開発局 帯広農業事務所]
鎌田 滝雄 [北海道開発局 帯広農業事務所]

約1.7mの置土を施工した泥炭地盤上の圃場で沈下挙動の連続観測を実施し、施工直後から169日間の結果を整理した。その結果、沈下速度は置土施工直後に最大で、以後次第に減少して積雪期に若干増大すること、最終観測時点の全沈下量の半分の沈下量は施工後9日目に発生したこと、現時点では沈下は収束していないこと、などが判明した。

Keyword: 置土工法, 泥炭, 沈下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.378-345 , 2004

発表番号 5-36

Realities in underground water dependence farmland in Daratoki of Mongolia in China for water supply

ogura kenichiro [Graduate school of Agriculture, Gifu University]
amaya takao [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University ]

中国内モンゴル達拉特旗の地下水依存農地における水利用実態

〇小倉 健一郎 [岐阜大学大学院農学研究科]
天谷 孝夫 [岐阜大学応用生物科学部]

中国内モンゴル達拉特旗内を黄河へと北流する10大河川の中流部ではクプチ砂漠で涵養された地下水を利用した農業が展開されている。本調査では、旗の中央部を流下し調査に便利な壕慶河中流域を対象に、農業的水利用の実態を明らかにし、ここでの地下水利用が黄河への水循環にいかなる関連を有するかを検討した。現在の水資源の状況は安定しているが、将来に渡る活用のためには高持続的な水資源利用計画が必要である。

Keyword: 農地環境, 地下水保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-346 , 2004

発表番号 5-37

Safety Investigation on the Environmental Friendly Consolidation Methods Using HEC-RAS Model

Ko Jae Sun [College of Life & Environmental Sciences, Konkuk University ]

〇高在善 [建國大學校 生命環境科學大學 地域建設環境工學科 ]

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Keyword: HEC−RAS model, Environmental Friendly Consolidation methods , permissible velocity
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-347 , 2004

発表番号 5-38

Changes in Soil and Nutrient Component Losses from Difference Land Use

Yan CHEN [ Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agricultue (From 2004.April National Institute for Rural Engineering)]
MIHARA Machito [ Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]
KOMAMURA Masaharu [ Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]

異なる土地利用形態における土壌及び栄養塩類の流出特性

〇陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から(独立行政法人)農業工学研究所)]
三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

異なる土地利用形態を持つ二つの流域を対象流域として、小流域における土地利用形態および降雨条件が河川水質に与える影響について検討した。観測の結果、小流域における地形的因子(平均勾配)が流出率に影響を与えていた。平均勾配の急な小流域における流出率が高くなる傾向が見られた。また、流出量の増加に伴って、流亡土壌、全窒素、全リンの流出濃度を増加する傾向が見られた。但し、同じ流亡土壌濃度の範囲内で、裸地、荒地などの未使用地および畑地面積率の高い流域の全窒素、全リン濃度は、林地面積率の高い流域を上回る傾向が見られた。

Keyword: 土地利用形態, 流亡土壌, 栄養塩類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-348 , 2004

発表番号 5-39

Validation of WEPP for Sediment Movement Analysis in Agricultural Basin

OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]

農業流域における土砂動態解析のためのWEPPの検証

〇大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]

沖縄地方では赤土流出の定量的な予測方法が求められている.本研究では分布型物理的モデルであるWEPPを農業流域に適用し,観測値に対する適合性やモデルの適用性の評価を行った.圃場スケールで適用した結果,WEPPおよびUSLEの計算値は観測値と概ね一致した.流域スケールで適用した結果,WEPPは水路および沈砂池における土砂の運搬過程を明確に表現可能であったために,USLEより精度が高い結果となった.

Keyword: 環境保全, 農地保全, 赤土流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-349 , 2004

発表番号 5-40

The Effect of Sedum Plant Cover on Acid Soil and Clay soil Erosions under Rainfall Simulation

R Andry Henintsoa [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Shigeoki Moritani [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Resarch Center, Tottori University]

人工降雨条件下における酸性土壌と粘土質土壌の侵食に対するセダム植生の効果

〇アンドリュー ヘニントソア [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

セダム特性と発展途上国における実情を考慮すると、この植物は降雨が多い条件下で傾斜のある地域において土壌を植被する上で効果的な植物といえる。セダムで植被された粘土質土壌と酸性土壌は、平均降雨強度が60 mm/hで傾斜角度が10度の条件下で実験が行われた。セダム植物が雨滴の動力エネルギーをかなり軽減させた一方、酸性土壌は粘土質土壌よりも流亡しにくい結果となった。

Keyword: Sedum plant, Soil texture, Energy kinetic of raindrops
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-350 , 2004

発表番号 5-41

Soil erosion control in soil bed by revegetation with sedum plant

Moritni Shigeoki [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
R Andry Henintsoa [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Yamamoto Tahei [Arid Land Resarch Center, Tottori University]

斜面区におけるセダム薄層緑化工法培土流出に関する実験的研究

〇森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
アンドリュー ヘニントソア [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

降雨による土壌の流出は以下の過程を通るものと考えられている。雨滴によって土壌表面に衝撃を与える事により土壌団粒が破壊され、微細粒子が土壌表面を覆う。これによって生じた非常に薄い膜状のクラスト層によって土壌地下への浸潤速度が低下し、水が表層にたまりやすくなる。この水が土壌とともに流出する。しかし植生の存在する所では葉が土壌への雨滴の衝撃を緩和し、また土壌が根に張り付くために土壌流亡を防いでいる。本研究では3種類の人工軽量土壌を用い、植物の被覆率と降雨による土壌流出との関係を明らかにすることを目的とする。

Keyword: 土壌浸食, 人工軽量土壌, セダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-355 , 2004

発表番号 5-46

The effect of sloping field on drainage improvement

SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]
Hirose Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
Inoue Kento [University of Tsukuba]

圃場面の緩傾斜化による排水性改善効果

凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
〇柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]
廣瀬 裕一 [独立行政法人 農業工学研究所]
井上 兼人 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]

圃場面の緩傾斜化による排水性の改善効果を踏査とデジタルカメラの画像から定量化した。主な結果は以下の通り。(1)緩傾斜化により飽和状態から早く回復することができ,排水性の改善効果が定量化された。(2)水準測量により把握された圃場の微小な傾斜と飽和域の推移との関係が確認された。(3)デジタルカメラの画像から,前作において生成された微かな凹凸によって湛水がパッチ状に解消していくことが確認された。

Keyword: ほ場傾斜化, 地表排水, 画像解析
GET PDF=04/0405-46.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.402-357 , 2004

発表番号 5-48

Shear Characteristics and Effect of Zeolite on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −

MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
HASEGAWA Toshiharu [KYOSEI RENTEMU Co., Ltd.]

草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とゼオライトの効果 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術(機法

〇宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
土谷 富士夫 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
長谷川 俊治 [蟠成レンテム]

草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,土供試体のせん断特性に及ぼす根系の影響とゼオライトの効果について検討した。その結果,緑化用客土のみの土供試体に根系を含むことにより,強度定数のうち粘着力cが増加した。また,ゼオライトを含む土供試体では,せん断抵抗角φの増加として根系の影響があらわれた。このとき,根長密度・乾物重が最大となるゼオライトを20%含む土供試体においてφが最大値を示した。

Keyword: 草本植生根系, せん断特性, ゼオライト
GET PDF=04/0405-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.404-358 , 2004

発表番号 5-49

Shear Characteristics and Growth Periods on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Sonw Depth () −

MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

草本植生根系を含む土供試体のせん断特性と生育期間の検討 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (供法

〇持田 和寿 [帯広畜産大学]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
土谷 富士夫 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]

生育期間の異なる草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,草本植生の生育期間と土供試体のせん断特性との関係について検討を加えた。まず,生育期間に比例して土供試体の強度定数は大きくなり,緑化用客土では粘着力cが増加し,混合土(ゼオライト20%)ではせん断抵抗角φが増加した。さらに,気象因子を指標として強度定数の増加量を定量化し,その増加量を期待して適切な播種時期を検討する必要性が示唆された。

Keyword: 草本植生根系, せん断特性, 生育期間
GET PDF=04/0405-49.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.408-360 , 2004

発表番号 5-51

The cause of rice and soybean growth retardation in the Futakata Area

MORIGUCHI Yasuhiro [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station]
HOSHI Yasuhiko [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station]
TOGAWA Takeshi [Fukushima Prefecture Ken-chu District Agriculture And Forestry Office]
SATO Toshikatsu [Fukushima Prefecture Aizu District Agriculture And Forestry Office]
HIRANO Teruhito [Fukushima Prefecture Aizu District Agriculture And Forestry Office]

ほ場整備事業双潟地区における水稲及び転作大豆の生育障害の原因究明

〇森口 康弘 [福島県農業試験場]
星  泰彦 [福島県農業試験場 ]
外川 武司 [福島県県中農林事務所]
佐藤 利勝 [福島県会津農林事務所]
平野 晃史 [福島県会津農林事務所]

泥炭土壌地域である双潟地区で水稲及び転作大豆に生育障害が発生した。土壌の化学性及び水田の物理性の両面から原因究明を行い、水稲の生育障害原因は、生育障害要因である有機酸が正常な縦浸透や地下水の動きが阻害されているために根群域に滞留することにより発生し、転作田における大豆は、表土下の不透水性層により根群域に滞水することによる湿害であることが判明した。また新対策工法としての浅層暗渠工についてその有効性の検証を行った。

Keyword: 生育障害, 泥炭土壌, 不透水性層
GET PDF=04/0405-51.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.418-365 , 2004

発表番号 5-56

Fostering Large-scale Rice-growing Farms and Land Consolidation

FUJISAKI Hiroyuki [Fac. of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]

水田担い手育成と圃場整備

〇藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]

本研究では、現在の日本の水田所有状況下で、大規模水田経営が集団化した耕作地を確保するには集団的対応が必要なため、圃場整備はこれに非常に有用であるが、一方で事業は自作継続農家の意向を中心に遂行されがちなことから、地域の水田の将来のために担い手の育成が必要なことを地域的に合意し、様々な立場の農家の利害調整役を確保した上で、農地利用調整、換地などを通じて、水田担い手育成を図る必要があること、を指摘した。

Keyword: 担い手育成, 圃場整備, 利用権
GET PDF=04/0405-56.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.422-367 , 2004

発表番号 5-58

The effect of groundwater levels on growth in soybean

MORIGUCHI Yasuhiro [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station ]
HOSHI YASUHIKO [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station ]

転作大豆の地下水位に対する生育反応

森口 康弘 [福島県農業試験場 ]
〇星  泰彦 [福島県農業試験場 ]

福島県の新奨励大豆品種「ふくいぶき」の地下水位に対する反応を調べ、正常な生育及び安定多収に必要な地下水位を明らかにすることを目的に、ポットによる栽培試験を行った。その結果、播種期から成熟期までの全生育期間に亘って地下水位を−20cmより低くコントロールすることにより、湿害から回避でき正常な生育が確保できること、さらには、基盤の土質の違いによる生育状況や地下水位と根の生育についても明らかにしている。

Keyword: 転作大豆, 地下水位, 湿害
GET PDF=04/0405-58.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.424-368 , 2004

発表番号 5-59

Inovation technologySpilway Gate with drain pumpfor construction coctreduction of farmland disaster prevention facility

Yoshio Masafumi [Nansei-shima Branch Office Agriculture,Fisheries,Commerce and Industry Section]
Sakatoku Kazuya [Nansei-shima Branch Office Agriculture,Fisheries,Commerce and Industry Section]
Sugioka Hiroshi [Nansei-shima Branch Office Agriculture,Fisheries,Commerce and Industry Section]

ゲートポンプ方式を採用した農地防災施設のコスト縮減

〇芳尾 雅文 [南勢志摩県民局農林水産商工部 むらづくりTむらづくり志摩G]
酒徳 和也 [南勢志摩県民局農林水産商工部 むらづくりTむらづくり志摩G]
杉岡 仁 [南勢志摩県民局農林水産商工部 むらづくりTむらづくり志摩G]

小規模な地域の湛水を防除する施設として設置したゲートポンプ施設の事例紹介とコスト縮減

Keyword: コスト縮減, ゲートポンプ, 農地防災
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-370 , 2004

発表番号 5-61

Characteristics of Sedimentary Soils at Reservoirs for Agricultural Use in Hokkaido

Nakagawa Seiki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Onodera yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

北海道における農業用ダム堆砂土の理化学性

〇中川 靖起 [(独)北海道開発土木研究所]
横濱 充宏 [(独)北海道開発土木研究所]
小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所]

近年農業用ダムの機能維持の一環としてダム堆砂土の有効利用が重要な課題となっている。そこで過去に調査を行ってきた道内の農業用ダムの堆砂土について、農耕地への客土利用を想定して理化学性の分析を行い、客土材としての適性について検討した。その結果、ダム堆砂土は周辺の地山土と比較しても肥沃であり、客土材としてより適していることがわかった。ただし地質や地域利用により肥料成分の過剰、不足の傾向が見られた。

Keyword: ダム堆砂土, 客土利用, 理化学性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2004

発表番号 6- 4

Fluctuation Characteristics of Stability of Density Stratification and Dissolved Oxygen in the Deepest Site of Lake Koyama

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]

湖山池最深部における密度成層の安定度と溶存酸素の変動について

〇原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]

鳥取県湖山池の最深部で行った水質と微気象の連続観測を通じて,成層の安定度の観点から湖底付近のDOの変動特性について検討した.灌漑期では水温日成層の発達により,非灌漑期では海水の流入に伴う密度成層の形成により,湖底は貧酸素な状態となった.成層の形成要因に関係なく湖底付近のDOはウェダバーン数と負の相関を示し,ウェダバーン数が4.5を超える成層状態では水塊の鉛直混合が抑制されるためDOは低下する.

Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2004

発表番号 6- 8

Experimental Studies on the Removal of Inorganic Nitrogen in the Water Using Tidal Flat Mud

SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
NAGAMATU Saya [Faculty of Agriculture, Saga University]
NABESHIMA Akiko [Faculty of Agriculture, Saga University]
KOGA Akane [Faculty of Agriculture, Saga University]

干潟域底泥による水中の無機態窒素除去に関する実験的研究

〇瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益美 [佐賀大学 農学部]
永松 沙哉 [佐賀大学 農学部]
鍋嶋 綾希子 [佐賀大学 農学部]
古賀 あかね [佐賀大学 農学部]

本研究は、干潟域底泥の有する優れた窒素除去能力を活用した低コスト、省エネかつ低環境負荷タイプの高度水処理法を確立するために、新たに試作した実験装置を用いて、干潟域底泥の無機態窒素除去特性について実験的に検討したものである。検討の結果、底質の種類、初期アンモニア態窒素濃度、初期設定流量、温度及び脱窒菌数と無機態窒素除去特性との関連性などが把握されると同時に、今後の検討課題も明らかにされた。

Keyword: 干潟, 無機態窒素, 脱窒
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2004

発表番号 6- 9

Function of water quality purification in lowland paddy field and promotion of a function

Onodera Shin [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

低平地水田の水質浄化機能及び機能促進に関する検討

〇小野寺 伸 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

湖沼等閉鎖性水域が富栄養化した原因の一つには、栄養塩類の農用地域等面源からの流入も挙げられる。これは、公共用水の汚濁原因としても懸念されている。一方で水田には窒素やリン等の除去機能が確認されている。本調査では窒素やリン等の物質収支の算出や検討を行い、水田の水質浄化機能の一端を明らかにすることを目的とした。その結果、灌漑方法の相異や用水量の変化は、物質量収支に大きな影響を与えていることが示された。

Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2004

発表番号 6-14

The study of run off load from lotus paddy fields.

KURODA Hisao [College of Agriculture, IBARAKI University]
AOYAGI Hiroyuki [College of Agriculture, IBARAKI University]
MAEKAWA Shinji [College of Agriculture, IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture, IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture, IBARAKI University]

ハス田群からの流出負荷状況について

〇黒田 久雄 [茨城大学農学部]
青柳 博之 [茨城大学農学部]
前川 新司 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

霞ヶ浦沿岸に広がるハス田群からの流出負荷調査を行った。その結果,ハス田群からの流出負荷は,代かき・植え付け時の農作業の影響が最も大きく,特に,懸濁態のSS成分,T−Pなどに顕著な傾向がみられた。物質収支を取ると,T−Nは,マイナスとなり吸収型に働いた。しかし,T−PやCODは,今までハス田で使われていた原単位の16〜18倍と大きくなった。また,水路に堆積した懸濁態物質が降水時に流出することも明らかになった。

Keyword: ハス田, 懸濁態物質, 流出負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2004

発表番号 6-18

Controlling Nitrogen Components Losses in Surface Runoff by Application of Pellet Manure

MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Science,   Tokyo University of Agriculture]
ICHIMIYA Makoto [Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agriculture (From April 2004, Kankyou Hozen Jigyou, Inc.)]
Yan CHEN [Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agriculture (From April 2004, National Institute for Rural Engineering)]

堆肥のペレット化による窒素成分の表面流出制御に関する研究

〇三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
一宮 誠 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から環境保全事業株式会社)]
陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から独立行政法人農業工学研究所)]

現在、環境保全の観点から有機農業の発展が期待されているが、堆肥の比重は軽く降雨に流されやすいことが懸念される。本研究では従来の堆肥をペレット状に成形、加工処理を施したペレット堆肥を作成し、堆肥のペレット化による窒素成分の表面流出制御効果に関する検討を行った。さらに、植物生育効果およびペレット堆肥の耐水性を調査し、ペレット堆肥を用いた環境保全型農業への有効性を評価した。

Keyword: ペレット堆肥, 窒素成分, 表面流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2004

発表番号 6-19

Effects of Aigamo duck farming on aquatic biota and water quality in a paddy field

KAWASAKI Shoji [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
YAMADA Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
YAZAWA Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]

アイガモ農法が水田の生物相・水質に及ぼす影響

〇河崎 昇司 [北海道大学大学院農学研究科]
山田 浩之 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

アイガモ農法が水田の生物相・水質環境に及ぼす影響について検討した.その結果として,アイガモ投入によって,水田土壌の巻上げや攪拌によるSSやリンの増加,糞尿によるアンモニア態窒素の増加とその酸化による硝酸態窒素の増加する傾向が得られた.また,水生生物の個体数が大幅に低下する傾向が得られた.これは,アイガモによる捕食圧が大きいためと考えられた.

Keyword: アイガモ農法, 水質, 生物相
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2004

発表番号 6-24

Measurement of Murky Water Load by Using Optimal Sensors

HAMA Takehide [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]

光センサを用いた濁水負荷計測

〇濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

負荷は,濃度と流量の積で定義される.本研究は,光センサを利用し,濁水の濃度と流速の同時計測を目的としている.光センサは透過型センサであり,投光量の減衰で濁度を検出する.流速は,流れの上流と下流に設置した光センサの受光量値変動の相互相関から計算され,濁度は,受光量値と濁度の反比例関係から計測される.流速計測,濁度計測のいずれも精度の良い実験結果が得られ,光センサによる濁水負荷計測の可能性が示された.

Keyword: 濁水負荷計測, 光センサ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2004

発表番号 6-25

Estimating the Groundwater Contamination Sources with Noisy Data

INOUE Kazuya [Faculty of Agriculture, Kobe University]
TANAKA Tsutomu [Faculty of Agriculture, Kobe University]

観測データのノイズを伴う地下水汚染源推定

〇井上 一哉 [神戸大学農学部]
田中 勉 [神戸大学農学部]

地下水の汚染が危惧されたり発覚した場合には汚染修復対策が講じられることとなる.このとき汚染源の位置や規模の推定が必要となるが,情報量は限られており,信頼性の高いデータが入手できるとも限らない.本研究では地下水の汚染源推定に対する観測データのノイズの影響に関して検討し,0.05程度のノイズは影響が小さく,0.2では影響が大きいことを示した.また対象とした観測井配置は逆推定に大きく影響しない結果を得た.

Keyword: 地下水汚染, 汚染源推定, ノイズ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2004

発表番号 6-26

The influence of soil conditions on methane emission from paddy soil

Iida Toshiaki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Watanabe Hirofumi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kunieda Tadashi [Mogami River Downstream Bank Project Office]
Naito Kaoru [Mogami River Downstream Bank Project Office]
Goto Fujio [Mogami River Downstream Bank Project Office]
Chiba Nobuo [Mogami River Downstream Bank Project Office]

水田土壌からのメタン放出への土壌の状態の影響

〇飯田 俊彰 [山形大学農学部]
渡辺 博文 [山形大学農学部]
石川 雅也 [山形大学農学部]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]
國枝 正 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]
内藤 馨 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]
後藤 不二夫 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]
千葉 信雄 [東北農政局最上川下流沿岸農業水利事業所]

実験室内において、稲の無い単純化された条件下で水田土壌からのメタンフラックスを測定し、土壌の状態との関係を検討した。メタンフラックスと地温との正の相関が確認されたが、地温が15℃を下回るとそれ以上地温を下げてもメタンフラックスはあまり変化しなかった。メタンフラックスは測定時の2〜3時間前までの地温に影響されていた。メタンフラックスは、測定時よりむしろ約1日前のEhとより強い負の相関を持っていた。

Keyword: メタン放出, 大気, 地球環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2004

発表番号 6-27

Validation of the DNDC model for Japanese Agricultural Lands

Nakagawa Yoko [National Institute of Rural Engineering]
Sinogi Yoshiyuki [National Institute of Rural Engineering]

日本の農耕地土壌へのDNDCモデル適合性の検討

〇中川 陽子 [(独)農業工学研究所]
凌 祥之 [(独)農業工学研究所]

土壌からの温室効果ガス発生及び土壌内の窒素,炭素の循環を予測するDNDC (DeNitrification and DeComposition) モデルの日本の農耕地土壌への適合性を検討した。実測のデータをもとにシミュレーションを行ったところ,硝酸態窒素溶脱量や作物の窒素吸収などは実測値と近い値であった。この検証結果を踏まえて、今後このモデルが家畜糞尿堆肥などを農耕地へ還元する際の最適量や温室効果ガス発生量の抑制方法の解明などに利用されることが期待される。

Keyword: 環境負荷, 温室効果ガス, 硝酸態窒素溶脱
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2004

発表番号 6-28

Fate of Fermentation Manure Liquid Nitrogen in Paddy Soil

Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Sakurai Shinji [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

畜産廃棄物発酵消化液を投入した水田土壌中の窒素形態変化

〇中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
櫻井 伸治 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

家畜糞尿のメタン発酵による処理過程で生成される発酵消化液の農地還元は循環型社会構築のために不可欠である.有機物を多く含む消化液の肥料としての適正な投入管理法の確立を目的に,消化液を添加した水田土壌中の窒素形態変化特性の把握を試みた.不飽和状態では比較的上層で分解・無機化・硝化が生じ,飽和状態では添加後に分解・無機化が生じ,10日以上経過後に脱窒もしくは揮発による損失が支配的になることがわかった.

Keyword: 家畜糞尿, 窒素, 水田土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2004

発表番号 6-29

Estimation of Nitrogen Uptake of Paddy Rice from Treated Wastewater using δ15N −Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land()−

Sakurai Yuji [Ehime Univ.]
Haruta Shinsuke [Ehime Univ.]

δ15Nを用いた水稲の処理水からの窒素吸収の評価 −農業集落排水処理水の農地への再利用()−

櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
〇治多 伸介 [愛媛大学農学部]

高度処理により,処理水質T−N1.8mg/l程度の良好な処理の行われている集排処理水を,減肥した上で無希釈で再利用している水田において,土壌,肥料,処理水,籾,藁のδ15Nを調査した.その結果,籾と藁には,処理水由来の窒素が多く含まれており,高度処理された水質の良好な処理水であっても,減肥条件下で,処理水の肥料効果が強く得られたことが示唆された. 

Keyword: 集落排水, 処理水の肥料効果, δ15N
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2004

発表番号 6-34

Change of underdrain outflow water and water quality in the graing land

suzuki satoshi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]
shima eikichi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
tsutsumi satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
naganuma sachiko [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]

放牧草地における暗渠流出水と水質の変動

〇鈴木 聡志 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]
堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
長沼 祥子 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]

青森県の北田代放牧場を事例として、地下水位の変動と暗渠からの流出水の水質を調査し、季節変動、降雨の影響について検討した。その結果、夏季は地下水位と負荷量が低く、融雪期と初冬は地下水位と負荷量が高い傾向を示した。暗渠流量、水質の変動は降雨の影響が顕著であった。また、放牧により負荷量が増大する傾向が見られたが、降雨での流出による放牧の影響についての検討は今後の課題として残された。

Keyword: 暗渠排水, 放牧草地, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2004

発表番号 6-38

Empirical Research on Particles and Chemical Elements Falling from the Atmosphere around Osaka City

FUKUMOTO Hisane [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
OGINO Yoshihiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

大阪近郊における大気からの降下物に関する実証的研究

〇福元 寿音 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

大阪近郊の5地点において,大気降下物を湿性降下物と乾性降下物に分けて測定し,大気の面源としての作用を定量的に評価した.その結果,大気降下物による汚濁負荷は,市街地から発生する量に対しては88%に相当するなど,他の面源の汚濁負荷原単位と比較しても無視できない大きさを持つことがわかった.発生源の制御が困難なことも考え合わせると,閉鎖性水域の水質に大きな影響を与えていると思われる.

Keyword: 乾性降下物, 湿性降下物, 面源負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2004

発表番号 6-39

Experimental study on absorption of antimony in soil to glass

HIKAGE Ikue [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
SATTA Naoya [Faculty of Agriculture,Iwate University]
MIYANO Chiho [Japan Water Agency]
FUKUTANI Satoshi [Kyoto University]

土壌中アンチモンの牧草への吸収に関する実験的検討

〇日景 郁江 [岩手大学大学院農学研究科]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
宮野 千穂 [水資源機構]
福谷 哲 [京都大学]

これまでの研究において清掃工場からのケミカルフォールアウト由来のアンチモン(Sb)による土壌汚染が存在することが確認されている。洗浄後の植物試料からSbが検出されることから汚染は大気経由のみならず、土壌からの経根吸収を考える必要がある。ポット実験において検討を行なった結果、Sbは牧草へ経根吸収され茎よりも葉に蓄積され、土壌が痩せている場合牧草はSbを吸収しやすいということがわかった。

Keyword: Sb, ポット実験, 牧草
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2004

発表番号 6-44

A Study on Appropriate Water Management in Industrial Waste Landfill Comparative Experiment on Evapotranspiration under Different Soil Moisture

Kitano Akihiro [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Fujibayashi Shinji [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Onishi Takeo [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

廃棄物処分場における適切な水管理に関する研究 土壌水分の乾湿条件が植物の蒸発散に及ぼす影響の比較実験

〇北野 晃裕 [京都大学大学院農学研究科]
藤林 真治 [京都大学大学院農学研究科]
大西 健夫 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

産業廃棄物埋立て処分場においては,汚染物質の系外への流出を防ぐため,厳格な水の管理が必要である.温室内で,処分場土壌を用いたポット試験を行い,土壌水分の乾湿が植物の蒸発散量に及ぼす影響をヒマワリとトールフェスクを用いて検討した.その結果,植物差はあるが,植生による蒸発散量は裸地からの蒸発量より多く,土壌が乾燥しても湿潤条件と同程度の蒸発散を見込め,根の吸水により排水も抑制できることがわかった.

Keyword: 産業廃棄物埋立て処分場, 蒸発散量, 水分管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2004

発表番号 6-48

Production and utilization system of hydrogen energy produced from biogas orinated with cow slurry

OHKUBO TAKASHI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
SHUDO YUKOH [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

乳牛糞尿起源バイオガスからの水素エネルギー生成と利用

○大久保 天 [(独)北海道開発土木研究所特別研究官]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所特別研究官]
主藤 祐功 [(独)北海道開発土木研究所特別研究官]

(独)北海道開発土木研究所では、別海町で稼働中の資源循環施設のバイオガスから触媒機能により水素を直接改質し、また、有機ハイドライドにより水素の貯蔵・運搬・脱水素を一連に行うシステムの開発と研究に平成15年度から着手した。本報では建設した実証実験施設の特徴(水素エネルギー生産のプロセス)や実験計画概要を述べた。

Keyword: 水素エネルギー, バイオガス, 燃料電池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2004

発表番号 6-49

Using-string-like contact media--the purification experiment byBIO-CLEAN System

WADA Kazunori [National Institute for Land and Infrastructure Management]
OHNO Takesi [Kyowa Concrete Co.Ltd]
OHKI Yuji [Kiranagi Co.Ltd]

ひも状接触材を使用した生物接触酸化法「バイオクリーン」にかかる浄化実験

〇和田 一範 [国土交通省国土技術政策総合研究所]
大野 剛 [共和コンクリート工業株式会社]
大木 裕司 [株式会社きら和ぎ]

「日本最後の清流」と称され全国的に名高い四万十川において、水質や景観などの現状に対して警鐘が聞こえ始めている。本実験は、「四万十川らしさ」を保全していくための水質保全技術の開発の一つとして行ったものである。また住民が川に接触する機会が増し啓蒙活動の模範となるべく、さらには維持管理が易しくコストにも配慮された浄化施設として平成9年設置された。現在までの御報告をさせていただきます。

Keyword: 水質浄化, ひも状接触材, 自然エネルギー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2004

発表番号 6-54

Comparing two methods to estimate evapotranspiration in a grass field

Noborio, Kosuke [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]
Ono, Kazuyoshi [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]
Satta, Naoya [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]
Koga, Kiyoshi [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]
Mukaida, Yoshiaki [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]

牧草地における蒸発散量推定法の比較

〇登尾 浩助 [岩手大学農学部]
小野 和義 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
向井田 善朗 [岩手大学農学部]

牧草畑における適切なふん尿還元管理を行うためには、シミュレーションモデルを援用するのが効果的であると考えられる。その際に、圃場における水収支の大部分を占める蒸発散量の正確な推定が必要となる。気象因子から蒸発散量を推定するエネルギー収支法と標準的な蒸発散量測定法であるボーエン比法を比較した。エネルギー収支法により推定した牧草畑における蒸発散量は、ボーエン比法による測定値と非常によく一致した。

Keyword: 蒸発散量, ボーエン比法, エネルギー収支法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2004

発表番号 6-58

Purifing Performance Evaluation of Composite Material Using Zeolitic Tuff and Waste Cement Slurry

Uchida Kazunori [Faculty of Agriculture,Kobe University]
Kawamoto Yosuke [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
Fujiwara Masahiro [Hokukon Co., Ltd.]
Nishita Kazuhiro [Hokukon Co., Ltd.]

ゼオライト質凝灰岩・廃セメントスラリー複合濾材の浄化性能に関する実験的検討

内田 一徳 [神戸大学農学部]
〇川本 陽介 [神戸大学大学院自然科学研究科]
藤原 雅洋 [螢曠コン]
西田 一浩 [螢曠コン]

ゼオライト質凝灰岩のアンモニア吸着性能は,広く知られている.しかし構造が脆く,単体で水質浄化濾材として用いるには適していない.本研究では,凝灰岩に廃セメントスラリーをコーティングして強度を高めた複合濾材を作製し,アンモニアとリン酸の除去能力について回分試験によって検討した.その結果,コーティング厚さが薄いほど,アンモニアの除去率が高いことがわかった.またリン酸の除去は短期間しか確認できなかった.

Keyword: 水質浄化, 凝灰岩, 廃セメント
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2004

発表番号 6-59

Kerosene retention characteristics of peat moss included media

Matsubara Misato [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Shibata Haruko [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Chikushi Jiro [biotron insutitute, kyushu Univerrsity]

ピートモス含有媒体の灯油保持特性

〇松原 美里 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
柴田 晴子 [九州大学大学農学部]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
筑紫 二郎 [九州大学 生物環境調節学センター]

近年,軽質油による土壌の汚染の拡大が速いことから,その防止が重要な課題となっている.本報告では,灯油の溶解量を調べるためにバッチ試験を行い、ピートモスによる灯油の保持能を評価した。バッチ試験を行った結果、ピートモス試料およびピートモスと砂または土壌の混合試料の場合のいずれにおいても土壌のみの試料と比較すると油の保持量がはるかに高いことが分かった。

Keyword: ピートモス, 油汚染, 保持
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2004

発表番号 7- 4

Verification of the effects of small-scale fishway for connection between river and drainage ditch on the inhabiting fish

SUZUKI Masaki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
fujisaku masaaki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Goto Akira [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

河川−農業用排水路間に設置した小規模魚道が生息魚に及ぼす効果の検証

〇鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]
藤咲 雅明 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

河川と農業用排水路とを2つのタイプの小規模魚道で接続し,生息魚に対する効果を検証した.調査の結果,次のことを明らかにした.1)魚類の遡上は降雨と関係なく確認されたことから,小規模魚道は生息魚が常時遡上可能である構造を保つ必要がある.2)千鳥X型魚道は,水田水域で産卵する個体の遡上を保証している.3)千鳥X型魚道の機能維持には,余水吐の併設が必要である.

Keyword: 小規模魚道, 水域ネットワーク, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2004

発表番号 7- 8

Evaluation of Water Supply and Eco-friendly Functions of Irrigation Canals in Harmony with the Environment

HORINO Haruhiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
NISHIDA Makoto [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
OGINO Yoshihiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

環境配慮型用水路に関する生態・通水機能評価

〇堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
西田 誠 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

滋賀県木之本町黒田地区で整備された末端用水路を事例として,環境配慮型水路が想定通りの生態機能を発揮しているか否かを魚介類採捕調査により検討した.その結果,同型水路は少なくともベンチフリュームのような従来型水路よりは,魚介種の多様性に寄与していることが確認された.しかし一方で,漏水量や粗度係数の増加など通水面での問題も確認され,また,住民が維持管理上の問題を感じていることも明らかとなった.

Keyword: 環境配慮型用水路, 生物多様性, 粗度係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2004

発表番号 7- 9

Habitat in Porous Concrete Waterway

Sato Kenji [KAJIMA CORPORATION]
Okushima Shuji [National Institute for Rural Engineering]
Nagaoka Seiichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]
Masuoka Shinichi [Chemical Grouting Company ]

ポーラスコンクリート水路の生物生息環境について

〇佐藤 健司 [鹿島建設株式会社]
奥島 修二 [(独)農業工学研究所]
長岡 誠一 [住友大阪セメント株式会社]
増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]

POCの空隙径が動植物の生育に与える影響の調査と、ヤシ繊維マットを用いた基盤材の検討を行った。実験の結果、POCに形成される植生を豊かにするには、空隙径を大きくすることやヤシ繊維マット敷設などの補助工法を用いることが有効であること、POC水路にはRC水路と比較して多様な生物生息環境が形成されるが、これには水際の植生が重要な役割を担っていることが明らかとなった。

Keyword: ポーラスコンクリート, 多様度指数, 護岸
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2004

発表番号 7-14

Distribution of fishes in ditches at hill-bottom paddy field -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(2)-

kakino wataru [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
fujisaku masaaki [Ecosystem Conservation Society Japan]
Goto Akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津内の水路に生息する魚類の分布−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(2)−

〇柿野 亘 [東京農工大連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

生物生息場としての水路環境の保全・修復の視点から水路整備計画のための評価手法を確立することを目的として基礎調査を行った。その結果、対象とした谷津ごとの魚類の分布状況が把握できた。ドジョウはどの谷津内でも確認され、規模の大きい谷津での優占種は、ドジョウ、シマドジョウであった。魚類の分布状況は、種によって異なる傾向を示した。その一つとして、ホトケドジョウは灌漑期、移行期になると谷頭へ偏在する傾向を示した。

Keyword: 谷津, 魚類, 分布
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2004

発表番号 7-15

Physical environment property and preliminary evaluation of habitat potential for field gudgeon in a canal of a Yatsu paddy field, Chiba Prefecture

KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]
EBIHARA Syu [Nippon Kaiyo Co., Ltd.]

千葉県谷津田域における農業排水路の物理環境特性とタモロコ生息場のポテンシャル試算

〇小出水 規行 [農業工学研究所]
竹村 武士 [農業工学研究所]
奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]
蛯原 周 [日本海洋株式会社]

農業排水路における魚類生息場の機能評価に向けて、千葉県谷津田域の排水路の物理環境特性を明らかにし,タモロコの生息場ポテンシャルを試算した。排水路は水路形態要因によって4つに分類され,水深等の物理条件は通年して安定していた.PHABSIM法により水面幅、水深、流れ、底質に関する適性基準を作成し,タモロコの生息場ポテンシャルを算出した.ポテンシャルと個体数密度との比較から本手法の有用性を確認できた。

Keyword: 生態系, 魚類生息場,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2004

発表番号 7-16

Evaluation of migration range and preference of physical environment for field gudgeon by monitoring of marked individuals

TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]

標識調査によるタモロコの移動および生息環境の評価の試み

〇竹村 武士 [農業工学研究所]
小出水 規行 [農業工学研究所]
奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]

タモロコを対象に,谷津田を流れる農業水路で標識調査を行った.延長約420mの対象区間内に計18の調査定点を設け,魚類採捕と物理環境把握を行った.その結果,1)標識個体の移動後の分布から,生息圏規模の解明には物理環境への選好性を考慮する必要があること,2)適用範囲に検討の余地が残されるが,適性基準(小出水ら,2004,農土学会講要集)の本対象区間への適用可能性があることを明らかとした.

Keyword: 生態系, 魚類生息場,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2004

発表番号 7-17

Research on fish habitats in canal during non-irrigation period.

WATABE Keiji [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.]
SENGA Yutaro [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.]

農業水路における非灌漑期の魚類の生息環境に関する研究

〇渡部 恵司 [東京農工大学大学院農学教育部]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院]

東京都国立市を流れる府中用水を対象に環境調査と魚類採捕調査を実施し,非灌漑期における水路の環境と魚類の分布を把握し,生息場所としての水路の環境条件を抽出した。  非灌漑期の農業水路は水深や沈水植物が著しく減少することから,オイカワ,フナ属などの遊泳魚は幹線水路で,特に水深の大きな水域に集まり,橋や植物の陰を退避に利用していた。また,ドジョウは非灌漑期にも水田に隣接する支線水路に留まっていた。

Keyword: 農業水路, 非灌漑期, 生息環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2004

発表番号 7-18

Environmental characteristics of Rana japonica and Rana rugosa's habitat in Yatsuda

Yoshida Daisuke [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Kakiko Wataru [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech]

谷津田におけるニホンアカガエルとツチガエルの生息環境特性

〇吉田 大祐 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
柿野 亘 [東京農工大学連合大学院]

現在、農業形態の変化により、豊かな生物相を形成してきた谷津田における生物多様性の低下が危惧されている。本研究では、栃木県で激減している可能性が高いニホンアカガエルとツチガエルを調査対象種とし、谷津田での生息環境特性を把握することを目的とした。調査地は両種が多数存在する小貝川上流域の谷津田とした。春季にニホンアカガエルの卵塊調査を行った。秋季は畦上で採捕調査・冬季は水路や小池で越冬調査を行った。

Keyword: 生活史, 生息場所, 谷津田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2004

発表番号 7-19

Nesting Habitat of Ninespine Stickleback,Pungitius pungitius at Itaigawa District

KONNO Hiroaki [Graduate School,Yamagata University]
Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
OKUBO Hirosi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

板井川地区におけるイバラトミヨの営巣状況

〇今野 弘明 [山形大学大学院農学研究科]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]

山形県櫛引町板井川地区の孵化場跡池にイバラトミヨが生息しており、その池の規模は長さ約50m、幅2〜5m、深さ0.3〜0.8mで3本の水路からなっている。水路は三面張コンクリートで、底には泥が堆積している。巣密度は平均すると約1.4個/屬如■祁遒陵困猟螳未靴討い訌磴琉銘屬録絏垢箸隆慙△みられた。また、イバラトミヨの採餌調査より、主な餌はユスリカであることが分かった。

Keyword: イバラトミヨ, 巣密度, ユスリカ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2004

発表番号 7-24

Study on environmental condition of the dragonfly in paddy fields and aquatic biotope

yanagisawa sachiko [Utsunomiya Univ.]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
Osada Mitsuyo [Utsunomiya Univ.]

水田および湿性地におけるトンボの種多様性に関わる要因について

〇柳澤 祥子 [宇都宮大学]
若杉 晃介 [農業工学研究所]
長田 光世 [宇都宮大学]

指標種(トンボ類)にとって好適と思われる環境において、種数や個体数が非常に少ないことから、それらの要因について、既往の研究等から考察した。その結果、本調査地で発生している帰化生物(アメリカザリガニ)の影響や、周辺地域内の各水域において、種の供給が少ないこと、有機農法によって形成されるトロトロ層が、ビオトープ区において水生生物に悪影響を与えていること等が示唆された。

Keyword: ビオトープ, 種多様性, 帰化生物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2004

発表番号 7-28

The aquatic insects of inflow area of debris dam in Wasada River

Yumoto Hiroki [Yamagata University Graduate school]
Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Mekawa Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

早田川砂防ダム流入部の水生昆虫

〇湯本 宏紀 [山形大学農学部大学院]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

満砂の砂防ダム上流部は平坦な河床となるが,未満砂のダムでは土砂の堆積と浸食が繰り返され河道も変動している.そこで未満砂砂防ダム流入部で河道の状況と水生昆虫生息状況について調査した結果を報告する.流入部は多様な粒径分布,立ち木,倒流木,氾濫原,堆積有機物量等の違いがあり,個体数や種数・多様度も異なっている.流入部の状況は今後生物相へ配慮するための工法を考える際に多くの示唆を与えると思われる

Keyword: 水生昆虫, 砂防ダム流入部, 物理環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2004

発表番号 7-29

Manipulated expriment on exfoliation of algae by bed load

Sugawara Hideyuki [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Mekawa Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

掃流砂による藻類の剥離に関する実験

〇菅原 秀之 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

防ダムの下流側では出水の際の下流への砂礫供給量が減少し砂礫による藻類への撹乱の低減など河川生態系へ影響を与えていることが推察される。本研究の目的は流砂が短期間に藻類へ与える影響を操作実験により明らかにすることである。その結果、操作実験では藻類は剥離するが上下流で有意な差はなかった。しかし実験前の上下流間での藻類の量には有意な差があり、長期的スケールでは掃流砂が大きな影響を与えていると推察された。

Keyword: 掃流砂, 藻類, 剥離量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2004

発表番号 7-34

The effect and conservation by farm land consolidation in the AKAIYACHI mire

ITO Kennji [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

赤井谷地湿原における圃場整備事業による影響と保全について

〇伊藤 健司 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]

赤井谷地湿原周辺で行われた圃場整備事業の一環として行なわれた保全工事の効果について述べた。保全工事の一つとして矢板施工があり、効果を検証するために、矢板内外の地下水位の計測を行った。計測結果から、矢板の施工よって地下水位の差が確認でき、矢板の効果が検証された。また、植生の現状把握から、保全工事の効果検証及び湿原回復の予想を行なった結果、湿生植物の割合が増加していることが確認できた。

Keyword: 圃場整備, 湿原, 地下水位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2004

発表番号 7-38

Shimane Prefecture Master Plan for Utilization of Biomas

Nishimura Toshiaki [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Nagahara Tamio [Farm Village Repair Section Agriculture and Forestry Marine Department Shimane Prefecture]
Sugitani Hiroshi [Farm Village Repair Section Agriculture and Forestry Marine Department Shimane Prefecture]
DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co.Ltd.]

島根県バイオマス総合利活用計画について

〇西村 俊昭 [内外エンジニアリング株式会社]
永原 民雄 [島根県農林水産部農村整備課]
杉谷 浩 [島根県農林水産部農村整備課]
土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]

「バイオマス・ニッポン総合戦略」が平成14年12月に閣議決定された。この総合戦略の実現は国家的な命題であり,各地域での取り組みが「柱」となる。このため,各地域の実情を的確に反映したバイオマス総合利活用計画の策定とこれに基づく取り組みの推進が求められている。本報では,先駆的なケースとしてこの利活用計画を平成15年度に策定した島根県の事例を紹介する。

Keyword: バイオマス, 地域資源循環, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2004

発表番号 7-39

A study on the development of an analysis method of a life cycle inventory of biomass-resources recycling regional system and its application.

TAKIMOTO hirofumi []
SENGA yutaro []
NAKAJIMA masahiro []
HIDAKA masato []

バイオマス資源循環型地域システムのインベントリの調査手法の開発とその適用

〇瀧元 寛文 [株式会社 平成建設]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]
中島 正裕 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
日高 正人 [パシフィックコンサルタンツ株式会社]

バイオマス資源循環型社会の構築へ向けた取り組みは,農村地域における新たな地域振興活動の展開として期待されている。今後,こうした取り組みが有効な地域振興策として定着していくには,経済型側面からの評価と同様に,環境的側面からの評価が欠かせない。そこでインベントリ分析のための調査手法の開発とこの調査手法の2つの実践地域への適用を行い,物流(量)の実態,二酸化炭素の排出削減効果とその要因を明らかにした。

Keyword: インベントリ分析, 資源循環型社会,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2004

発表番号 8- 1

Analysis of Water Hammer Pressure observed at The Tokachi-Oki Earthquake 2003

Ueya Kensuke [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]
Tokui Jyun [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]
Abe Masahiro [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]
Hasegawa Kazuhiko [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]
Tagashira Hidekazu [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]
Hideshima Yoshiaki [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]

「'03十勝沖地震」に伴う管内発生水撃圧の分析

〇植屋 賢祐 [株式会社アルファ技研]
徳井 順 [株式会社アルファ技研]
阿部 匡弘 [株式会社アルファ技研]
長谷川 和彦 [独立行政法人北海道開発土木研究所]
田頭 秀和 [独立行政法人北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [独立行政法人北海道開発土木研究所]

パイプラインの通水試験中に「’03十勝沖地震」に伴う水撃圧を観測した。観測系は水理条件により,〇賃舷絨気鯤飮したまま密閉状態にあった系,管内に自由水面があった系の2ケースに分類される。施設周辺の地震動の特徴および観測記録や当時の施設状況を基に,地震による発生水撃圧の規模および発生過程を,バルブ操作による発生水撃圧との関係から水理条件別に分析し,この結果を基に施設管理上の課題について考察した。

Keyword: 地震動, 水撃圧, 施設管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2004

発表番号 8- 2

Countermeasure of Water hammer after Pump Power Failure Using Series Swing Check Valves

Inagaki Hitone [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Fujisawa Yutaka [Crown Enginerring Co., Ltd.]
Saito Masaki [Crown Enginerring Co., Ltd.]

直列配置したスイング式逆止弁によるポンプ急停止時の水撃圧抑制対策について

〇稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
藤澤 豊 [クラウンエンジニアリング(株)]
斎藤 正樹 [クラウンエンジニアリング(株)]

ポンプ送水系パイプラインにおいて,ポンプ動力喪失時に発生する水撃圧を抑制するために,スイング式逆止弁の改良型である水撃圧防止弁を負圧発生地点の下流側に3台直列に設置する方法を検討した.ポンプ動力を喪失した場合の水柱の分離と再結合に伴う水撃圧の発生に対する水撃圧防止弁による抑制効果について現地計測と数値計算を行い,水撃圧防止弁を設置する方法の有効性を確認した. 

Keyword: パイプライン, ポンプ動力喪失, スイング式逆止弁
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2004

発表番号 8- 3

The development of multi-standard selection support system for popeline route by the arfificial neural network

TANAKA Yosikazu [National Institute for Rural Engineering]
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

ニューラルネットワークによるパイプライン路線多基準選定支援システムの開発

〇田中 良和 [(独)農業工学研究所]
向井 章恵 [(独)農業工学研究所]
樽屋 啓之 [(独)農業工学研究所]

近年、性能照査型設計への対応が求められている。機能を整理し、定量化することにより、機能の最適化と過程の明瞭化が必要である。本研究では、計画要因間の選好度をニューラルネットワークによって決定し、AHPの数式処理を用いて最適な路線を選定支援するシステムを開発した。

Keyword: ニューラルネットワーク, AHP, 農業用パイプライン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2004

発表番号 8- 4

Investigation of Leakage Accident in Pipeline Irrigation System

KANEHIRA Shusuke [Kanto Regional Agricultural Administration Office]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yosikazu [National Institute for Rural Engineering]
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]

農業用パイプライン漏水事故の実態分析

金平 修祐 [農林水産省 関東農政局]
〇樽屋 啓之 [(独)農業工学研究所]
田中 良和 [(独)農業工学研究所]
向井 章恵 [(独)農業工学研究所]

S地区のパイプラインシステム事故を対象として漏水事故実態分析を行った。平成2〜14年の間に33件の漏水事故が発生し、特に標高の高低差と水位変動が大きいT幹線に事故が集中しているなどの特徴が明らかになった。バルブ開閉時間やサージタンクの配置を種々変化させて実施する水撃圧、サージングの水理シミュレーション手法は、本パイプラインシステムの事故原因の推定や対策の策定手法として有効であることを確かめた。

Keyword: 農業用パイプライン, 漏水事故, 水撃圧
GET PDF=04/0408-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2004

発表番号 8- 5

Analyses on Dynamic Pressure of Hydraulic Nappe (1) -Specific Aspects of Dynamic Pressure-

Mitsunari Akira [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]
Manda Nobuo [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]
Kuroda Masaharu [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
Takeuchi Shinichi [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
Yuge Kozue [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]

越流堰ナップの水理特性と衝撃圧の解析(その1) −衝撃圧の特徴的な挙動−

〇光成 明 [九州共立大学大学院]
万田 伸生 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学工学部]
竹内 真一 [九州共立大学工学部]
弓削 こずえ [九州共立大学工学部]

越流堰ナップの水理学的な挙動は、突入部におけるウォーター・クッションの形態によって3つのケースに大別され、ケース1(ナップ先端が露出射流を伴う流れ)とケース3(ナップの先端が貯留水塊に潜り込む流れ)は解析可能である。これに対し、ケース2(遷移領域の流れ)は解析的な取扱い方法が確立されておらず、その現象を把握するために、スケールの異なる2つの越流堰模型水路を用いて実験と解析を試みた。

Keyword: ナップ, 水理特性, 衝撃圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2004

発表番号 8- 6

Analyses on Dynamic Pressure of Hydraulic Nappe (2) -Quantitative Analyses of Nappe in Transient Zone-

Manda Nobuo [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]
Mitsunari Akira [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]
Kuroda Masaharu [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
Takeuchi Shinichi [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
Yuge Kozue [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]

越流堰ナップの水理特性と衝撃圧の解析(その2) −遷移領域ナップの定量解析−

〇万田 伸生 [九州共立大学大学院]
光成 明 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学工学部]
竹内 真一 [九州共立大学工学部]
弓削 こずえ [九州共立大学工学部]

越流堰ナップの挙動は、ウォーター・クッションの形態によって、ケース1、ケース2、およびケース3の3つに分類されるが、遷移領域ナップ(ケース2)の定量解析手法は、未だ確立されていない。この遷移領域ナップについて、スケールの異なる2つの越流堰模型水路を用いてフルード数を変えながら実験を行なった。この実験から得られた知見に基づき、衝撃圧とフルード数を用いて定量解析を試みた。

Keyword: 遷移領域ナップ, フルード数, 相似律
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2004

発表番号 8- 7

Effect on Hydraulic Performance of a Labyrinth Weir by Backwater

Tsunesumi Naoto [Hokuriku National Agricultural Experiment Starion]

下流水位によるラビリンス堰の流況変化

〇常住 直人 [農研機構北陸研究センター]

 ラビリンス堰の放流特性に対する下流水位の影響を検討した。その結果、_捨堰上げ無しでは、ラビリンス堰下流で水面形の凹凸が生じる、凹凸区間長は、1サイクル幅に応じ大きくなる、2捨堰上げ有りでは堰上げ増大に応じ給気状態から非給気状態に越流流況が移行し、給気状態では堰上げに応じ流量係数が漸減、非給気状態移行時に増加、移行後に低減、下流水位が堰天端高を越えると急減となる、等が明らかとなった。

Keyword: 管・開水路流れ, ,
GET PDF=04/0408- 7.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.654-655 , 2004

発表番号 8- 8

Experimental Study on the Hydraulic Dimensions of Collector Channel for the Bar Screen Type Torrent Intake

Kojima Michihiko [Faculty of Agriculture, Meiji University]
Matsushima Yoshiaki [Hokkaido Regional Development Bureau]
Murata Hiroko [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]

バースクリーン型渓流取水工の集水路諸元に関する実験的研究

小島 信彦 [明治大学農学部]
〇松島 義明 [北海道開発局]
村田 弘子  [中国四国農政局]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]

バースクリーンの集水路断面の決定には、農水省の設計基準に記されているように、等流水深に速度水頭を加える方法が用いられている。本研究は、集水路長が長い場合には、設計基準による方法には適用の限界があることを明らかにし、さらに集水路勾配が小さい場合には、運動量方程式を使用したダムの側水路型余水吐の方法が有効であることを示したものである。

Keyword: 渓流取水工, 集水路, 側水路型余水吐
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2004

発表番号 8- 9

Studies on Stream control in right-angle of steep slope in Open channel

Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Sato Kazuaki [Graduate School of Agriculture, Miyazaki University]
Yamamura Yoshihiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
INAGAKI Hitone [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
NAKAZONO Takefumi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]

急勾配開水路での直角流水制御に関する研究

秋吉 康弘 [宮崎大学 農学部]
〇佐藤 和亮 [宮崎大学大学院 農学研究科]
山村 善洋 [宮崎大学 農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学 農学部]
中園 健文 [宮崎大学 農学部]

我が国の地形は,複雑な構造が多く急峻であり,地形に沿って水路を施工すると急傾斜地や屈曲する部分が多くなる.この屈曲する水路を開水路構造とするため,現在,65°まで研究,現地適用もされているらせん流水路について,90°に屈曲した場合のらせん流水路の開発を試みた.研究内容としては,急峻な地形に水路を施工する場合を想定し,縮尺1/20で水理実験模型を作製し,流水実験,解析を行った.

Keyword: らせん流, 急勾配, 開水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2004

発表番号 8-10

Tentative Performance Criteria (Hydraulic and Water utility) in Irrigation Canal Systems

NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
DAIKOKU Osamu [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
SHINDO Soji [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

用水路システムにおける性能(水理・水利学的)項目試案

〇中 達雄 [(独)農業工学研究所]
大黒 理 [農林水産省]
進藤 惣治 [農林水産省]

水利施設の維持更新においては、従来以上に、その機能・性能に着目した性能設計の導入が必要である。このためには、水利機能・性能の規定化を技術者間での合議により進める必要がある。本発表では、農業工学研究所が提案している用水路システムの性能項目試案について、コンサルタント会社に所属する設計技術者に対して、アンケート調査を行った結果の一部を報告するものである。

Keyword: 性能設計, システム設計, 用水路系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2004

発表番号 8-11

Study of the flow which has the submerged vegetation with the various density

AZECHI Issaku [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
SHIMADA Masashi [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]

様々な密生度を持つ水没した植生群を有する流れに関する研究

〇安瀬地 一作 [東京大学大学院]
島田 正志 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]

近年、植生を有する開水路の流れの研究は活発に行われておりその抵抗や乱流構造なども明らかになりつつある。しかし、このような研究のほとんどが植生が一様に配置されている場合を対象としており、現実的とは言いがたい。そこで、実際の水路へ適用できるモデルの開発を目指ざし、まずは様々な密生度を有する植生を有する開水路流れを対象とし、実験及び解析によりその抵抗特性を検討する。

Keyword: 植生を有する流れ, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2004

発表番号 8-12

Study on Sedimentation of Suspended load in Open Channel with Vegetation groups

NAKAYA Tetsuo [National institute for rural engineering]
TANJI Hajime [National institute for rural engineering]
KIRI Hirohide [National institute for rural engineering]

透過水制として植生群を用いた場合の浮遊砂堆積効果に関する研究

〇中矢 哲郎 [(独)農業工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
桐  博英 [(独)農業工学研究所]

植生群を透過水制として用いた場合の浮遊砂堆積効果を水理模型実験と数値計算により検討したところ,植生群幅/植生群長が1.7付近に運動量輸送の大きさのピークを有しており,この原因は水平渦の存在によることを明らかにした.浮遊砂堆積の実験では植生群先端部では侵食域が生じ,植生群間では死水域が形成され植生群内より堆積量が増大すること,水平渦により浮遊砂堆積効果が促進されることを明かにした.

Keyword: 植生水理, 透過水制群, 浮遊砂堆積
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.664-665 , 2004

発表番号 8-13

Flow analysis of pool and weir type fishway using VOF method in generalized curvilinear coordinates

NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
KOBAYASHI Hiroyasu [National Institute for Rural Engineering]

一般曲線座標系におけるVOF法を用いた階段式魚道内の流況解析

〇浪平 篤 [農業工学研究所]
木 強治 [農業工学研究所]
小林 宏康 [農業工学研究所]

近年,魚道の必要性が生態系全般の問題として見直されている.魚類は魚道内の微妙な流況に対応して遊泳するため,設計段階で魚道内の流況を正確に把握するとともに,流況と遊泳行動の関係について十分に検討する必要がある.本研究では,その第一段階として,一般曲線座標系におけるVOF法を用いた階段式魚道内の流況解析を行い,魚道構造の違いが流況に与える影響を明らかにした.

Keyword: 階段式魚道, 一般曲線座標系, VOF法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2004

発表番号 8-14

Comparative Study of Flows in Four Types of Stones Embedded Slope Type Fishways

Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Chhatkuli Subas [Graduate School of Agricultural Science, Ehime University]

Comparative Study of Flows in Four Types of Stones Embedded Slope Type Fishways

藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
〇Chhatkuli Subas [愛媛大学大学院農学研究科]

4種類の形状(円,正方形,正三角形:底辺を上流に向けたパターンと頂点を上流に向けたパターン)をもつ粗石をそれぞれ配置した斜路式魚道の流れについて,浅水流方程式を基礎式とする有限体積モデルを用いて数値的に検討した.すべての粗石の面積は同じに設定した.水路長さは25m,勾配は20分の1で,水路横断方向に3個にならべた粗石を流れ方向に1m間隔で配置した.流況は粗石形状と粗石間隔に大きく影響される.

Keyword: Numerical simulation, Quadtree grid, Roe’s Riemann solver
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2004

発表番号 8-15

On Scouring at Downstream Part of Tanada Type Fishway

Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Oishi Koji [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

棚田式魚道工における下流部の洗掘について

〇前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
大石 幸司 [山形大学農学部]

床固め工には、魚類等が遡上・降下できるように棚田式魚道工を設置する場合がある。ここでは、主に下流部の洗掘についての水理基礎実験結果を示した。模型本体は、最上白川における棚田式魚道工を参考に、フルード相似則でひずみ模型とした。実験装置の1つは、水平方向縮尺1/54、鉛直方向縮尺1/27で水路全幅製作である。魚道工の下流側に実験砂を敷き並べ、平面の洗掘形状と最大洗掘深等を調べ、検討を加えた。

Keyword: 棚田式魚道, 洗掘, 流量係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2004

発表番号 8-16

Evaluation and plan for the conservation of habitats in open channel

MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]

開水路における生物保全のための評価・計画手法

〇向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]
樽屋 啓之 [独立行政法人農業工学研究所]
田中 良和 [独立行政法人農業工学研究所]

生物保全のための開水路の設計においては,対象とする生態系項目を明確にする必要があるが,一般化が困難である.そこで,開水路を生態系制御の空間スケールの大きさで仕分け,評価用の解析項目を明示した設計メニューを設定した.メニューに適用される水路工法について,生物生息場の流れを再現する模型実験,数値解析を行った.また,性能設計の考え方に基づき,設計メニューを活用した水路設計手法について整理を行った.

Keyword: 開水路, 生物保全, 評価・設計手法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2004

発表番号 8-17

Improvement in Precision of Fuzzy Preference Intensity Model for Japanese Medaka

FUKUDA SHINJI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
SHIKASHO SHIOMI [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

メダカのファジィ選好強度モデルの予測精度向上に関する一考察

〇福田 信二 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
四ヶ所 四男美 [九州大学大学院農学研究院]

著者らはメダカの応答行動の曖昧さを積極的に捉え,室内実験データをもとにファジィ推論で選好特性を定式化したが,環境応答の微妙な変化のため,実水域ではメダカの空間分布の再現性が低下した.本報告では,室内実験で得られたファジィ選好強度式を,フィールド調査での限られたデータで改良する方法について検討した.その結果,ファジィ選好強度モデルの後件部を微調整することでモデルの予測精度が向上することが示された.

Keyword: ファジィ推論, ファジィ選好強度モデル, メダカ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2004

発表番号 8-18

The Field Measurement of Salinity Intrusion and Intrusion Characteristic at the Tama River

Kubo Naritaka [The Faculty of Agriculture、TUAT]
Hirano Akiko []
Kwon Sungill [United Graduate School of Agricultural Science、TUAT]
Hoang Ngan Giang [Graduate School of Agriculture、TUAT]
Osato Koji [The Faculty of Agriculture、TUAT]

多摩川河口における塩水遡上の現地観測と遡上特性

〇久保 成隆 [東京農学大学農学部]
平野 亜希子 []
權 ソンイル [東京農工大学大学院連合農学研究科]
Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院農学研究科]
大里 耕司 [東京農学大学農学部]

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Keyword: 塩水遡上, 多摩川河口, ADCP,TPM
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2004

発表番号 8-19

The Field Measurement of Salinity Instusion at the Tieu River(Mekon River)

Kwon Sungill [United Graduate School of Agricultural Science、TUAT]
Kubo Naritaka [The Faculty of Agriculture、TUAT]
Hoang Ngan Giang [Graduate School of Agriculture、TUAT]
Kiri Hirohide [Department of Hydraulic Engineering、NIRE]

Tieu川(メコン河)での塩水浸入の現地測定

〇權 ソンイル [東京農工大学大学院連合農学研究科]
久保 成隆 [東京農学大学農学部]
Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院農学研究科]
桐 博英 [農業工学研究所水工部]

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Keyword: 塩水遡上, メコン河, ADCP,TPM
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2004

発表番号 8-20

The difference of the measured value by the models of net radiometer

YOSHIZAKI Fumihito [The Graduate School of Natural Science and Technology,Okayama University]
MIURA Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
KURODA Norihiro [The Graduate School of Natural Science and Technology,Okayama University]
MOROIZUMI Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]

放射収支計の機種の違いによる測定値の差異

〇吉崎 文人 [岡山大学大学院自然科学研究科]
三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]
黒田 訓宏 [岡山大学大学院自然科学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]

水田と普通畑(冬瓜畑)での放射の測定結果から,日本で最も多く使用されている英弘精機製CN−11型(現MF−11型)と REBS社製Q*7型と比較した。そして,機種と計器差の違いを詳細に調べるために,Kipp&Zonen社製CNR1型を加えて同時観測を行った。結果としてQ*7型,CNR1型はほぼ同じ値を示し,CN−11型がそれらより6〜8%大きいという結論が得られた。

Keyword: 純放射, 放射収支計, 蒸発散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2004

発表番号 8-21

Characteristics of semi-derivatives of air temperature variation and its application to “one-point Bowen ratio method

Kiyosawa Hideki [Faculty of Bioresources, Mie Universiy]
Noda Masamichi [Graduate School of Bioresources, Mie University]

気温時間変化の半階微分特性と一点ボーエン比法への応用

清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]
 ○野田 昌道 [三重大学生物資源学研究科]

気温の半階時間微分は高さ方向の温度勾配に比例するが、比例定数から得られる乱流拡散率は他の方法による値の数分の一程度にしかならなかった。この原因は、乱流拡散率が高さとともに増大するためと考えられる。現在のところ、温度のみの測定によって顕熱フラックスを推定するのは困難であるが、比湿変化の半階微分も求めることによって、一点のみの気温、湿度測定によるボーエン比が求められ、それらは、従来の二点法の値に符合した。

Keyword: 顕熱フラックス, 気温変化, ボーエン比法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2004

発表番号 8-22

Artificial Neural Networks (ANNs) Approach for Stomatal Resistance Model

Satyanto K. Saptomo [Graduate School of Agriculture. Kyushu University]
Nakano Yoshisuke [Faculty of Agriculture. Kyushu University]
Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture. Kyushu University]
Yuge Kozue [Faculty of Engineering. Kyushu-Kyoritsu University]

ニューラルネットワークを用いた蒸散抵抗の推定モデルの構成

〇サプトモ サティヤント [九州大学大学院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
弓削 こずえ [九州共立大学工学部]

本研究の目的は,作物群落における熱収支を推定するため,蒸散抵抗を精度よく求めることである.ニューラルネットワークによって蒸散抵抗を推定し,これを層モデルに適用して群落における熱収支項を計算するモデルを構成した.また,蒸散抵抗の経験式と層モデルによって群落の熱収支を推定した.これらを比較した結果,本研究で提案した手法は,蒸散抵抗の経験式に適用するデータがない場合に有効であることが明らかになった.

Keyword: resistance model, evapotraspiration, artificial neural network
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2004

発表番号 8-23

Comparison of evapotranspiration from paddies by water balance and eddy correlation heat balance methods

Matsuda Shuh [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]

水収支法と渦相関熱収支法による水田蒸発散量の比較

〇松田 周 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
久保田 富次郎 [(独)農業工学研究所]

水田ライシメータにおいて、水収支法と渦相関熱収支法による蒸発散量の測定を行った。その結果、水収支法による蒸発散量のピークは6月上旬と8月下旬にあるのに対し、渦相関熱収支法では6月下旬と8月上旬にあり、一致しているとは言えない結果であった。この差は熱収支観測の精度向上で小さくなると思われる。また、2003年は前年に比べて蒸発散量が約6割であることが分かった。

Keyword: 水田ライシメータ, 水収支法, 渦相関熱収支法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2004

発表番号 8-24

Senisitivity analysis of the Meteorological elements to the Penman potential Evapotranspiratin

MIURA Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
MOROIZUMI Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]

ペンマン蒸発散位に対する気象要素の感度解析

〇三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]
諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]

ペンマン蒸発散位に及ぼす各気象要素の影響を調べるために,各農政局,北海道開発局および沖縄総合事務所のある9都市の気象台での平均値をもとに感度解析を行った。気温,相対湿度,風速,日照時間および緯度の単位量を変化させたときの蒸発散位の減少量,次の蒸発散位を10%減少させる各気象要素の減少量を求めた。その結果,気温が蒸発散位に及ぼす影響が大きいこと,相対湿度の影響は小さいことが明らかになった。

Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地灌漑, 計画手法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2004

発表番号 8-25

Comparison of CO2 Fluxes from a Paddy Field Estimated by the Energy Balance Flux Ratio Method and the Chamber Method

Odani Hiromichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Tamura Hiroyuki [Graduate School of Environmental Study, Nogoya University]

熱収支フラックス比法とチャンバー法による水田からのCO2フラックスの比較

〇小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]
田村 浩之 [名古屋大学大学院環境学研究科]

 熱収支フラックス比法とチャンバー法による水稲植被からのCO2フラックスの測定値を比較し考察した。熱収支フラックス比法による測定値は、チャンバー法によるものより2倍程度大きな値が得られたが、従来の測定結果との比較から過大ではないことを示した。また、公表されている高度別光合成速度と高度別葉面積密度のデータを用いて考察し、主として両方法が対象とする葉面積の違いによって2倍程度の差異がでることを示した。

Keyword: 熱収支フラックス比法, CO2フラックス,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2004

発表番号 8-26

Long-term Change in Precipitation Characteristics on the Coastal Region Of the Japan Sea, Niigata

Zhang Yu [Graduate School of Science and Technology]
Masuda Hideyuki [Faculty of Civil Engineering]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science and Technology]
A.C.Whitaker [Graduate School of Science and Technology]

新潟県日本海沿岸部における降水量特性の経年変化

〇張 玉 [新潟大学大学院自然科学研究科]
桝田 英幸 [新潟大学工学部]
杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]
アンドリュ ウイタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]

新潟県の日本海沿岸部に位置する新潟、村上および高田の各地本気象台での長期間の観測日降水量データを統計的に解析分析することにより、降水量特性の経年変化を検討した。その結果、各地点における解析対象期間の年降雨量は3〜12%程の増加率を示しているが,年降雪量は32〜44%程の減少率を示すこと、さらに日降雨量の長期の変動の増減状況には地域性が見られるが日降雪量の経年変化は平均的に減少傾向にあること等を明らかにした。

Keyword: 降水量特性, Gumbel分布, 経年変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2004

発表番号 8-27

Hydrological Evaluation of Green Dams

Tanakamaru Haruya [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]

緑のダムの水文学的評価について

〇田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]

森林の持つ洪水緩和機能や渇水緩和機能のことを「緑のダム」の機能と呼ぶ。本研究では、農地造成の影響評価に関する研究成果と関連文献を検討材料として、緑のダム機能の水文学的評価を試みた。その結果、水資源賦存量の面から見れば蒸発散量の多い森林はマイナスの効果を持つこと、高い浸入能を持つ森林土壌が洪水緩和機能を発揮すること、森林は渇水時の流出量を減少させる効果と増加させる効果を併せ持つことが指摘された。

Keyword: 流出特性, 洪水流出, 長期流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2004

発表番号 8-28

Experimental study on effects of forest management on hydrologic cycle in a watershed()

Ohtake Natsuko [ The United Graduate School of Agricultual Sciences,Ehime University]
Takase Kiji [Faculty of Agriculture , Ehime University ]
Ebisu Nobuhiro [Faculty of Agriculture , Ehime University ]

森林整備が流域水循環に与える影響に関する実証的研究(1)−林内雨量特性について−

〇大竹 奈津子 [愛媛大学大学院農学研究科]
高瀬 恵次 [愛媛大学農学部]
戎 信宏 [愛媛大学農学部]

本報告では,森林整備が流域水循環に与える影響を評価するための第1報として、林内雨量特性についての検討を行った.立木密度,うっ閉率が異なる試験区を2ヶ所設け,林内雨量の観測を開始した結果,それぞれの試験区で林内雨量の総量及び時間分布が異なる傾向を示した.これは,うっ閉率等の樹冠構造の違いによると考えられる.また,うっ閉率を導入した樹冠遮断モデルにより樹冠貯留量及び滴下率を予測することができた.

Keyword: 林内雨量, うっ閉率, 樹冠遮断モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2004

発表番号 8-29

Hydrological cycle in a small mountaneous basin - Seasonal variations in discharge and evapotranspiration -

MORI Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
SHIKASHO Shiomi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
HIRAMATSU Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

山地小流域における水循環に関する研究 −流出量と蒸発散量の季節変化−

〇森 牧人 [九州大学農学部]
四ヶ所 四男美 [九州大学農学部]
平松 和昭 [九州大学農学部]

北部九州の山地小流域における水循環過程を明らかにするために、2002年1月から10月にかけての流域内の流出量と蒸発散量の季節変化について予察的に調べた。両者は季節的に明瞭な変化を示し、期間の前半と後半ではそれらの差に系統的な違いが認められた。また、タンクモデルにより推定された蒸発散量の変動パターンは短期水収支法に基づく結果を定性的に説明した。さらに、流出量の計算値は実測結果とおおむねよく一致した。

Keyword: 水収支, 長期流出, 蒸発・蒸発散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2004

発表番号 8-30

Impact of Winter Climate Variability on Hydrological Cycle in a Forested Mountain Basin

Whitaker Andrew [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]
Kanemaru Yuichiro [Faculty of Agriculture, Niigata Univ.]
Zhang yu [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]

寒候期の気候変化が森林山地域における水循環特性に与える影響

アンドリュ ウイタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]
金丸 裕一郎 [新潟大学農学部]
張 玉 [新潟大学大学院自然科学研究科]
〇杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]

森林山地域に設定した試験流域における観測水文諸量と近傍に位置するダム流域の資料を用いて、寒候期における気温や積雪環境の変化が流域の水循環に与える影響を評価した。その結果、雪の降り方に経年変化が見られること、当該試験流域での気温低減率としては0.5℃/100mが妥当であること、寒候期における流域貯留量の波形やピーク生起の早期化は気温変化に起因すること等が明らかになった。

Keyword: 気候変化, 水循環, 貯留量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2004

発表番号 8-31

Study on runoff process of rainfall from paddy field on a slope in Kumamoto

Kobayasi Go [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]
Miyamoto Kuniaki [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]
Haraguti Noburo [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Siono Takahiro [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Miyamoto Teruhito [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

熊本県の棚田における降雨の流出過程に関する研究

〇小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
宮本 輝仁  [九州沖縄農業研究センター]

棚田における降雨流出の観測を熊本県上益城郡矢部町の城原地区で行った。対象棚田の水収支を把握するために棚田の上下流端それぞれに水位計を設置した。また、上流に雨量計を設置した。観測期間中に日雨量が100mm/dayを越えた日が3日あった。6月23日(田が湛水),7月20日(田が非湛水),8月7日(田が非湛水)の3日である。この3つの降雨イベントに着目して、棚田の降雨流出過程を整理したので報告する。

Keyword: 流出特性, 洪水流出, 棚田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2004

発表番号 8-32

Runoff Characteristic of rainfall from paddies in Hilly Rural Area

Yoshimura Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region]
Kawamoto Osamu [National Agricultural Research Center for Western Region]
Shimazaki Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region]

傾斜地水田の洪水流出特性

〇吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]
川本 治 [近畿中国四国農業研究センター]
島崎 昌彦 [近畿中国四国農業研究センター]

傾斜地水田の洪水流出特性を把握するために、棚田ライシメータにおける地表流出および地下流出の観測結果に基づき検討を行った。その結果、灌漑期と非灌漑期のピーク流出特性の差はあまり無いこと、非灌漑期に地下水流出が大きいことが分かった。これは灌漑期に地下水位が上昇し、遅い地下流出があること、またこの地下浸透にはライシメータ内の畦畔の占める割合が大きいことが関係することを指摘した。

Keyword: 流出特性, 中山間地域, 洪水流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2004

発表番号 8-33

Relation between Rainfall and Yields of Rain-fed Paddies in Humid Areas

Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]

湿潤地域の天水田における収量と降水量の関係

〇清水 克之 [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]
ファム タイン ハイ [農業工学研究所]

カンボディアを対象にコメの単位収量とその影響要因の関係を,特に降水量について分析した。その結果,灌漑農地面積率,高収量品種,土壌の肥沃度は県ごとに差があり,それらはそれぞれ単位収量に影響すること,天水田の単位収量と降水量の間には明瞭な関係がないことが示された。一方で,天水田にも小ため池などの補助水源を利用する天水田が現地調査により確認され,こうした水利用を考慮する必要があることが明らかとなった。

Keyword: 天水田, 収量, 降水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2004

発表番号 8-34

Hydrologic Model Analysis on Locations of Rainfed Agriculture in Northeast Thailand ()

SUZUKI Kenji [Japan Society for the Promotion of Science]
YAMAMOTO Yukiyo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Somsak SUKCHAN [Land Development Department, Thailand]

東北タイにおける天水農業の立地に関する水文モデル解析(掘

〇鈴木 研二 [日本学術振興会]
山本 由紀代 [(独)国際農林水産業研究センター]
ソムサック スクチャン [タイ土地開発局]

熱帯モンスーンアジア内陸域における代表的な天水農業地帯である東北タイを研究対象地域とし、モデル解析を通じて水資源の効率的利用を検討する。コンケン市近郊の約1.5km2の小流域をモデル化対象流域として選定し、雨量データから湛水深・土壌水分等を日単位で計算する分布型の水文モデルを構築した。30地点の土壌水分の測定値を用いてモデルのキャリブレーションを行い、概ね妥当な結果を得た。

Keyword: 天水田稲作, 土壌水分, 水資源の有効利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2004

発表番号 8-35

Accuracy of Forecasted Rainfall Opened on the Internet and Its Application to Flood Forecasting

Chikamori Hidetaka [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Nagai Akihiro [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Toshiyuki Hashimoto [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office, The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]

インターネット公開された降雨予測の精度とその洪水流出予測への応用

〇近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井 明博 [岡山大学環境理工学部]
橋本 敏行 [農林水産省中国四国農政局]

岡山県黒木ダム流域を対象に,インターネット公開されたYahoo!の降雨予測の精度と,これを用いて実時間的に予測した流量の精度を吟味した。その結果,降雨発生の予測精度は80%と高いが,雨量の予測精度は高くないことが分かった。また,Yahoo!予測雨量に基づいて流量の実時間予測を行うと,1時間先の予測流量の精度は,観測降雨を用いた場合と同程度であったが,2,3時間先の流量の予測精度は高くなかった。

Keyword: 降雨予測, 洪水予測,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2004

発表番号 8-36

Comparison of channel routing models

IKEBE Kouichiro [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
NAGAI Akihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
CHIKAMORI Hidetaka [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

長短期流出のための河道流追跡計算法の比較

〇池部 亘一郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]
永井 明博 [岡山大学環境理工学部]
近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]

長短期流出や長期流出を分布形式で解析する場合の河道流の取扱いについては不明な点が多い。本報告では,河床勾配1/100〜1/5000での不定流シミュレーションによる差分解を真値とみなし,種々の洪水追跡法の精度,適用範囲等を検討した。その結果,kinematic wave法,diffusion waveの応答関数を利用する方法,Muskingum−Cunge法,貯留関数法,遅れ時間法の5種類の洪水追跡法のうち,貯留関数法が最良の結果を与えていた。

Keyword: 洪水追跡, 長短期流出,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2004

発表番号 8-37

A Runoff Model of Storage Type applied the Long and Short Terms Runoff Model

Fukushima Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

長短期流出両用モデルを活用した貯留型流出モデル

〇福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

本報告では、角屋・永井の提案による長短期流出両用モデル(LST−供砲離皀妊觜渋い魍萢僂靴臣留型流出モデルを新たに提案し、本流出モデルによる洪水流出解析事例を示す。すなわち、表面流出及び中間流出に関与する降雨分、いわゆる有効降雨を流出計算単位時間毎の入力降雨とLST−競皀妊襪梁茖叡淵織鵐下層部への浸透高との差により算定する手法を提示するとともに、斐伊川流域において、その適用性を検証した。

Keyword: 洪水流出, 流出モデル, 流出解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2004

発表番号 8-38

Performance Evaluation of Tank Model Using Multi-Objective Optimization Approach

Fujihara Yoichi [Japan Science and Technology Agency]
Tanakamaru Haruya [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
Hata Takeshi [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Tada Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]

多目的計画法によるタンクモデルの評価について

〇藤原 洋一 [(独)科学技術振興機構]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]
畑 武志 [神戸大学農学部]
多田 明夫 [神戸大学農学部]

本研究では,タンクモデル定数の多目的最適化の結果を用いて,再現性の評価やモデル構造の比較を試みた.誤差評価関数には,高水部重視の平均2乗誤差平方根と低水部重視の相対誤差の平均2乗平方根を採用し,進化戦略を拡張した多目的最適化手法でパレート最適解を求めた.その結果,多目的最適化によって,目的間の協調を図ったモデル定数の選択が合理的に行えること,流出モデルの評価が有効に行えること等が示された.

Keyword: タンクモデル, 多目的計画法, パレート最適解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2004

発表番号 8-39

New Evaluation Method for Flood Mitigation Effect of Irrigation Pond and its Applicability

BESSHI Kohei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
TAKESHITA Shinichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

ため池の洪水緩和機能の評価法とその適用について

〇別枝 宏平 [京都大学大学院農学研究科]
竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では,ため池の持つ多面的機能の一つである洪水緩和機能を,観測やシミュレーションを行うことなく評価しうる手法の開発を行った.その結果,ため池諸元と降雨強度式のみからほぼ妥当な精度で洪水緩和機能を推定することができた.本手法を用いることにより,より多くのため池で洪水緩和機能を評価することが可能であると思われる.

Keyword: ため池, 多面的機能, 洪水緩和
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2004

発表番号 8-40

Quantitative Evaluation of Flood Mitigation Function by an Irrigation Pond - A case study in the Konoyama area, Kishiwada, Osaka -

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
IHIRA Kentaro [Sansui Consaltant Co.]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
OGINO Yoshihiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

ため池のもつ洪水緩和機能の定量評価 -大阪府岸和田市神於山地区における事例研究-

〇中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
井平 顕太朗 [サンスイコンサルタント(株)]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

大阪府岸和田市神於山地区に位置する傍示池を事例に,出水時のため池上・下流における流量を比較し,「ため池のもつ洪水緩和機能」を定量的に評価した.この結果,評価対象の降雨事象全てにおいて,ため池による洪水緩和効果が確認された.また,ため池空き容量が大きいほど洪水緩和機能がより顕著となり,さらに空き容量の大きさにより,ため池管理操作がこの機能に及ぼす影響が異なることをシミュレーションにより明らかにした.

Keyword: ため池, 洪水緩和機能, 定量的評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2004

発表番号 8-41

Evaluation of the Flood Discharge Characteristics in the Reservoir Catchment using the Averaging-Time Index

SHINOZAKI Tsuyoshi [Rural Development Bureau, The Ministry of Agriculture, Foresty and Fisheries]
TAKESHITA Shinichi [The Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
MITSUNO Toru [Graduated School of Agriculture, Kyoto University]

平均化時間を指標とした貯水池を含む小流域の洪水流出特性評価

〇篠崎 剛 [農林水産省農村振興局]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

貯水池流域において,洪水は森林と貯水池両方によって緩和される.そのため,両者の洪水流出特性を共通指標で整理することが望まれる.本論では,平均化時間という指標を考案し,降雨とピーク流出量の関係を定量化する手法を開発した.その結果,本指標を用いて任意の確率降雨に対するピーク流出量が容易に推定されることが確認された.また,平均化時間が貯水池の洪水緩和機能を評価するうえで有用である可能性が示された.

Keyword: 平均化時間, 貯水池, 洪水緩和
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2004

発表番号 8-42

Economic Evaluation on Flood Prevention Functions of Paddy Areas as a Substitute by Retarding Ponds 

MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]
Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
MATSUDA Shuh [National Institute for Rural Engineering]

遊水地を代替とした水田域が持つ洪水緩和機能の経済評価

〇増本 隆夫 [農業工学研究所]
久保田 富次郎 [農業工学研究所]
松田 周 [農業工学研究所]

用排水路を含めた水田域の持つ洪水緩和機能の評価法についてはいくつかの検討が行われてきたが,それを経済的に評価する試みはいまだなされていない。そこで,水田域が持つ洪水貯留能力を遊水地の貯水量で代替評価するために,まず評価の前提となる遊水地と水田域の洪水時の貯留及び流出パターンの比較を行った。さらに,計画洪水時における水田域の洪水緩和機能を遊水地で代替する経済評価法を定式化した。

Keyword: 多面的機能, 洪水防止機能, 経済評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2004

発表番号 8-43

A study on economic evaluation of flood control measures

Hasshizume Tsukasa [Graduate School of AgricultreUtsunomiya Univ]
Goto Akira [Utsunomiya Univ]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ]

治水対策の経済評価に関する研究

〇橋爪 司 [宇都宮大学大学院(現新潟県庁)]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]

本研究は河川の治水対策において、ある安全度の治水対策に対して超過洪水による被害額の期待値と治水対策費との和をその安全度の総社会費用と位置づけ、それを最小とする安全度を経済的に最適な治水対策水準と考える。この考えに沿って、実際に治水対策費用と洪水被害額の計算を実行したところ、費用・便益比では約50年確率の洪水まで対処するのが妥当とされるのに対し、約20年確率の計画が経済的に有利であるとの結果を得た。

Keyword: 治水対策, 経済評価, 治水対策費用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2004

発表番号 8-44

Drainage and Inundation Analysis in Phu Lam Commune, a Flat Low-lying Agricultural Area of the Red River Delta, Viet Nam

Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Shikasho Shiomi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kurosawa Kiyoshi [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

紅河デルタ低平農地域Phu Lam地区における排水・湛水解析

〇平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
四ヶ所 四男美 [九州大学大学院農学研究院]
黒澤 靖 [九州大学熱帯農学研究センター]
森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]

紅河デルタの低平農地域では,近年の排水機場の増設にもかかわらず,毎年のように雨期に湛水被害が発生している.本報告では,同地域の湛水実態の解明を目的として,連続貯水池モデルを用いた排水解析について報告した.Phu Lam Commune地区を対象に,水田タンク,河道タンク,暗渠,開水路不等流,ポンプの各要素で排水系統をモデル化し,計算の結果,排水機場から離れた末端の水田で湛水の長期化傾向が見られるとの示唆を得た.

Keyword: 排水・湛水解析, 低平農地域, 紅河デルタ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2004

発表番号 8-45

Analysis of hydro-meteorological data in lower Myannmar based on wavelet transform

Aung Than Oo [Grad. School of Bioresources Faculty, Mie Univ.]
TANAKA MASAFUMI [Grad. School of Bioresources Faculty, Mie Univ.]

ウェーブレット変換による下部ミャンマーの水文・気象データの解析

〇アウンタン ウー [三重大学大学院生物資源学研究科]
田中 雅史 [三重大学大学院生物資源学研究科]

ミャンマー下部地域の降雨量と貯水池への流入量の時系列データに対して連続ウェーブレット変換をおこないに、これらの水文・気象データの時間スケールの特性について検討した。ウェーブレット関数としてはMorletの関数を用いた。解析結果に基づいて、東南アジアモンスーン地域の降雨、流出の時間スケールの特性を抽出し、ウェーブレット解析が水文・気象データのスケール解析に有効であることを示した。

Keyword: 降雨特性, 流出特性, 海外
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2004

発表番号 8-46

Tributaries Contribution Evaluation during Rainy and Dry Season, The Mekong

TODA Osamu [Graduate School of University of Tokyo]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]
SOMURA Hiroaki [National Institute for Rural Engineering]

メコン本線に対する雨期、乾期別の支川寄与の評価

〇戸田 修 [東京大学大学院]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]
宗村 広昭 [(独)農業工学研究所]

国際河川であるメコン河ではある一国での水利用の変化は下流国に大きな影響を与える。その影響を把握するためにはメコン河本流に対する各支川の寄与を評価する必要があるが、そのような情報は非常に少なく、メコン河委員会の出版するYEARBOOKの表紙が年間平均寄与率を与えているのみである。そこで本研究では最新の統計水文データを用いて、雨期乾期別の支川寄与を評価した。

Keyword: メコン河, 支川寄与,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2004

発表番号 8-47

Water Balance and Flood Mitigation of Tonle Sap Lake and its Vicinities

FUJII Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

トンレサップ湖および周辺氾濫域の洪水期の水収支と洪水緩和

〇藤井 秀人 [国際農林水産業研究センター]

メコン河のカンボジア氾濫域であるトンレサップ湖周辺域及びコンポンチャムからベトナム国境までを対象に、氾濫域の水位観測、氾濫域を通過する洪水量のADP、ADCPを利用した観測、RADARSAT衛星による氾濫原の氾濫面積の拡大・縮小過程のモニタリングを行い、洪水期における氾濫域の水収支と洪水緩和量の算定を行った。

Keyword: メコン河氾濫域, トンレサップ湖, 水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2004

発表番号 8-48

FEM Simulation for Inundation in and around Tonle Sap Lake and its Vicinities

Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]

FEMによるトンレサップ湖および周辺域の氾濫湛水シミュレーション

〇Pham Thanh Hai [農業工学研究所]
清水 克之 [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]

メコン河流域において、各種水文データの不足から氾濫湛水と灌漑が表裏一体となった水循環過程に焦点をあてて、そのモデル化を行う。ここではFEMによるトンレサップ湖および周辺域のモデル化を行った。これまで、トンレサップ湖周辺の湛水域の移動境界条件の設定、メッシュ分割(氾濫部:2,500〜5,000m、河道部:200〜450m)が終了した。なお、解析対象年は2000年と2003年とし、その結果の一部と示す。

Keyword: FEM, 氾濫湛水, トンレサップ湖
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2004

発表番号 8-49

Development of Stream Temperature Analysis Model in Nam Ngum Basin

YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
SOMURA Hiroaki [National Institute for Rural Engineering]
TODA Osamu [Graduate School of University Tokyo]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]

ナムグム流域における河川水温解析モデルの構築

〇吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
宗村 広昭 [(独)農業工学研究所]
戸田 修 [東京大学大学院]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]

ラオスでは電力輸出の推進のため、メコン河支流における多数の発電用ダムの建設を計画しており、下流環境への影響が懸念されている。本研究ではDO、BODといった生物環境水質項目に強く影響する河川水温に着目し、流出解析・水温解析モデルを構築、ダム建設が河川水温に与える時間的、空間的影響をシミュレートした結果、特に乾季における大きな影響が示唆された。

Keyword: 流出解析, 河川水温,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2004

発表番号 8-50

Runoff characteristics of nitrogen and phosphorus load from high livestock density area

ISHIJIMA Tomoe [College of Agriculture IBARAKI University]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]

畜産の卓越する小集水域における窒素とリンの流出特性

〇石島 智恵 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

窒素とリンの流出特性を知るために、畜産の盛んな集水域での長期調査と降雨時の集中調査を行った。その結果、平常時の全窒素濃度が26.6 mg/Lと高濃度の流出であった。降雨強度で5.6 mm/hour以上が15分継続した時に流出に変動が生じたため、これを増水期とした。増水期はアンモニア態窒素比負荷と全リン比負荷の増加が顕著であり、畜産のない集水域との比較から、本調査地の汚濁源は畜産だと考えられる。

Keyword: 畜産排水, 比負荷, 集水域調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2004

発表番号 8-51

Establishment of a Nitrogen Cycle Model for a Rural Watershed in Indonesia

Konishi Tomoko [Graduate School of Agriculture Sciences, Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Arien Heryansyah [United Graduate School,TUAT]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]

インドネシアの農村流域における窒素循環モデルの構築

〇小西 智子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
アリン ヘルヤンサ [東京農工大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

現代社会が直面する環境問題の多くは、人間活動が与える影響による物質循環構造のバランスの崩れに起因している。本研究では、経済発展に伴う水環境悪化が進行しているインドネシアの農村流域を対象地とし、汚濁負荷の窒素とそれに連動する炭素の挙動に着目して流域単位での窒素循環モデルを構築する。これまでに、現地調査の結果から水質と土壌の季節的変動の傾向を把握している。 

Keyword: インドネシア, 窒素収支モデル, 炭素収支モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2004

発表番号 8-52

Influence of the Swamp on Water Pollution in Cidanau Watershed , Java Island

Ishizumi Wataru [Graduate School of Utsunomiya University]
Konishi Tomoko [Graduate School of Utsunomiya University]
Goto Akira [ Utsunomiya University]

ジャワ島チダナウ流域の水質汚濁における湿地の影響について

〇石積 航 [宇都宮大学大学院農学研究科]
小西 智子 [宇都宮大学大学院農学研究科]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

インドネシアのジャワ島西部に位置するチダナウ流域では、近年、水需給の逼迫と水質悪化が起こっているので、水質浄化作用・水資源供給などの機能を持つ湿地に着目して、流域内の水質汚濁における湿地の機能の解明を行う。そこで、流域内を4区域に分割して、単位面積当たりの負荷流入量と水質(T−N濃度)の関係を分析する。また、区域内及び出口部におけるT−N、T−P、CODの5年分の平均を用い、水質状況を比較する。

Keyword: 湿地, 水環境・水質, インドネシア
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2004

発表番号 8-53

Runoff Modeling as a Basis of a Water Quality Hydrological Model for Cidanau Watershed, Banten Province, Indonesia

Arien Heryansyah [United Graduate School TUAT (Utsunomiya University)]
Akira Goto [Utsunomiya University]
Muhammad Yanuar Purwanto [Bogor Agricultural University]

インドネシア・バンテン州チダナウ流域における水質水文モデル構築に向けた流出解析

〇Arien Heryansyah [東京農工大学大学院連合農学研究科]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
Muhammad Yanuar Purwanto [ボゴール農業大学]

水資源や水質の問題が深刻化するジャワ島のチダナウ流域において、流域水質水文モデルの構築を進めている。水質形成過程は水文流出過程に付随するものであるので、ここではまず、流域水質水文モデルの基礎構造を構成する水文流出モデルの構築を図った。土地利用に対応した水質汚濁負荷発生の分布等を考慮し、流域を10のサブ流域に分割した上、それぞれにタンクモデルを適用しそれらを結合した。

Keyword: Watershed Modeling, Tank Model, Indonesia
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2004

発表番号 8-54

Measurement of 222Rn concentration in surface water in Northeast Thailand

Hamada Hiromasa [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]
Somsak Sukchan [Land Development Department]
Mahithon Putiso [Land Development Department]

東北タイ における地表水のラドン濃度測定

〇濱田 浩正 [(独)国際農林水産業研究センター]
ソムサック スクチャン [タイ国土地開発局]
マヒソン プチソ [タイ国土地開発局]

東北タイでは,地下水は重要な水資源である。その持続的な利用のためには,かん養から流出までの流れを明らかにする必要がある。ラドンは地下水の地表への湧出地点を特定するのに良い指標となる。そこで,本研究は東北タイで地表水のラドン濃度を測定する目的で簡便な測定法を提示し,有効性を検討した後,現地に適用した。東北タイでは,標高の低い地域の地表水のラドン濃度が高く,そこでの地下水の湧出が示唆された。

Keyword: 水質水文, 地下水, 東北タイ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2004

発表番号 8-55

Groundwater Flow Characteristic in Kirakotan Cape Region in Kushiro Sitsugen Wetland

TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

釧路湿原キラコタン岬周辺の地下水流動特性

〇土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]
中矢 哲郎 [独立行政法人 農業工学研究所]
今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]

釧路湿原の中でも最も原生的な自然環境が残されているキラコタン岬周辺の地下水流動特性を把握するため,地下水の指標となるラドン濃度の測定,貫入試験,透水試験を行った.ラドン濃度測定より,チルワツナイ川東部に湧水地があり,そこからの流量が河川に寄与していることがわかった.また貫入試験により泥炭層の厚さが概定され,泥炭層下の微地形の起伏が激しいことが確認された.また透水試験では,ハンノキ林域よりも草本群落域の土壌の透水性が約5倍高いということが明らかになった.

Keyword: 釧路湿原, 地下水, 泥炭層
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2004

発表番号 8-56

Historical change of groundwater recharge of paddy field in the Nobi Plains

IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
HARAYAMA Akihiko [Kiso River System Land Improvement Planning and Management Office, MAFF]
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]

濃尾平野における水田の地下水涵養機能の時系列変化

〇今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
原山 昭彦 [農林水産省木曽川水系土地改良調査管理事務所]
石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]
土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]

濃尾平野では,水道用水,工業用水,建築用水の主に被圧地下水の利用が94%をしめ,農業用水の利用は4%に過ぎない。水田からの地下水涵養は,誘発涵養により被圧地下水へ供給され,水道用水,工業用水等として利用されることにより外部経済を発揮する。この量は,1976年には2億m3/年あったが,揚水量の減少と共に減少し,1986年以降は涵養は起こっていないと考えられる。

Keyword: 地下水涵養機能, 濃尾平野, 外部経済
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2004

発表番号 9- 3

Ways of promoting participation of non-farmers in maintenance and operation of irrigation and drainage facilities.−Case Study of Isawa-heiya Land Improvement District in Iwate Prefecture−

MATSUMURA Akinori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
HIROTA Jun-ichi [Faculty of Agriculture,Iwate University]

農業水利施設の維持管理における非農家の参加促進方策−胆沢平野土地改良区を事例として−

〇松村 明昇 [岩手大学大学院農学研究科]
広田 純一 [岩手大学農学部]

わが国の農業水利施設の維持管理は受益農家の全員参加により支えられてきたが,農業水利施設に対する農家の意識が薄れ,維持管理作業に人が集まりにくくなっている。他方,農業用水の地域用水としての機能が注目され,非農家も含めた維持管理体制確立も課題となっている。本研究では,地域用水機能増進事業を通じて非農家への啓発活動を意欲的に行っている岩手県胆沢平野土地改良区を対象に,活動内容と成果及び課題を明らかにする。

Keyword: 地域用水, 維持管理, 住民参加
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2004

発表番号 9- 8

8Rotation in Groundwork Activities -Case study of the SakaiRiver and KiyozumiGreenarea in Mishima -

Hayami Hiroyuki [Sakae Sekkei Consultants]
Watanabe Toyohiro [Department of Planning in Shizuoka Prefecture]
Kato Masayuki [Environment Planners]

グラウンドワーク活動における8ローテーション−三島市内境川・清住緑地を事例として−

〇速水 洋志 [蟇廟澤]
渡辺 豊博 [静岡県企画部]
加藤 正之 [訝楼茣超プランナーズ]

グラウンドワーク活動においては、地域、地点(ステーション)に対する住民の情熱(パッション)から始まり、協働(コラボレーション)→教育(エデュケーション)→行動(アクション)→創造(クリエーション)→使命(ミッション)→発展(エキスパンション)へと循環していく流れ(8ローテーション)が形成される。本報告は、三島市内の境川・清住緑地での活動を上記各項目ごとに事例として示した。

Keyword: グラウンドワーク, 合意形成, ビオトープ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2004

発表番号 9-13

Plant scale codigestion test of dairy manure with other organic wastes

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
NAKAYAMA Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

有機性の副原料を加えた乳牛ふん尿の実規模発酵試験

〇大深 正 [北海道開発土木研究所]
中村 和正 [北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [北海道開発土木研究所]

北海道網走管内湧別町に設けたバイオガスプラントにおいて、乳牛ふん尿に廃用牛乳、あるいは給食残食を混合した場合の発酵特性に関する現地試験を行った。これまでに室内試験で明らかにされた結果ほどバイオガス発生量の増加はなかったものの、廃用牛乳、給食残食ともにガス発生に効果があることが認められた。バイオガス発生量で2〜3割、メタンガス発生量で3〜4割程度の増加が認められた。

Keyword: メタン発酵, 家畜ふん尿, 副原料
GET PDF=04/0409-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2004

発表番号 9-14

The Cultivation Tests of Organic Composts Made from Organic Resources by Plant

ITO Yoichi [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
IIZUKA Osamu [Junior College, Nihon University ]
SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
TOKUYAMA Tatsuaki [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]

プラント製造による有機性資源由来の有機肥料の栽培試験について

〇伊藤 洋一 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
飯塚  統 [日本大学短期大学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
徳山 龍明 [日本大学生物資源科学部]

本研究では、微生物利用プラントにより有機性資源から製造された有機肥料の施用効果をさらに追究するために、栽培試験を実施してみた。その成果について報告する。基肥としての価格が従来のものとそれほどに差違のない本有機肥料を施用すると、A品およびB品のような高質の等級の割合が増加し、害虫が発生してもナスの生育力を強くして、1株当たりのナス収量および収益が増大するといえる。

Keyword: 循環型社会, 有機肥料, 栽培試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2004

発表番号 9-15

Mass balance on beef cattle production in large scale stock farm

Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Imai Toshiyuki [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]

大規模牧場における肉牛生産の物質収支

〇服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]

循環型畜産確立の第一歩として、大規模牧場における物質収支を把握し、一般の畜産農家と比較した。青森県上北郡横浜町のX牧場においては、外部から搬入される物質は多いが飼育の過程で発生している物質はすべて牧場内に還元されている。一般農家と比較すると、物資流動量・取引先ともに地域との関わりが希薄な形で経営されているので、牧場内完結型の物質循環システムのモデルとしてゆくことが妥当だと思われる。

Keyword: 物質循環, 大規模牧場, 肉牛生産
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2004

発表番号 9-16

A Basic Study on Economical Evaluation of Biomass Resources Recycling System

Nishide Fumihiko [Kamei Co.Ltd.]
Senga Yutaro [Faculty of Agriculyure,Tokyo Univ.of Agri.And Tech.]
Nakajima Masahiro [Faculty of Agriculyure,Tokyo Univ.of Agri.And Tech.]
Hidaka Masato [Pacific Consultants CO.Ltd]

バイオマス資源循環型地域システムの経済性評価に関する基礎的研究

〇西出 文彦 [カメイ株式会社]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]
中島 正裕 [東京農工大学農学部]
日高 正人 [パシフィックコンサルタンツ株式会社]

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Keyword: 地域システム, マネーフロー, 損益分岐点
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2004

発表番号 9-17

Indices to Evaluate Organic Material Cycle

YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]
MORI ATSUSHI [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA MASATO [National Institute for Rural Engineering]
SHIMIZU NATSUKI [National Institute for Rural Engineering]

有機性資源利活用推進策の評価指標

〇柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
森 淳 [(独)農業工学研究所]
中村 真人 [(独)農業工学研究所]
清水 夏樹 [(独)農業工学研究所]

有機性資源の利活用を評価する上で,指標の抽出と数値化は重要な役割を果たす。本報では,ライフサイクルコストが比較できること,持続性が考慮されていることなど指標が具備すべき条件を整理し,候補指標を例示した。また,牛ふん堆肥の製造・利用を化学肥料の場合と比較するという観点から事例分析を行い,有機性資源の利活用がカーボン・ニュートラルであることと地球温暖化への影響の有無にはギャップがあることを示した。

Keyword: 経済性, 持続性, 地球温暖化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2004

発表番号 9-18

The Problem of Composting Facility and Farmer’s Attitude

Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Natsuki Shimizu [National Institute for Rural Engineering]

コンポスト化施設の抱える問題とコンポストに対する耕種農家の意識

〇中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]
柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
清水 夏樹 [独立行政法人農業工学研究所]

15箇所のコンポスト化施設ついて実態調査を行い,施設の問題点,コンポストを使用する耕種農家の意識,コンポスト成分について整理した.施設では,赤字経営,副資材の確保,臭気、コンポストの効果が不明確等の問題があった.耕種農家のコンポストに対する認識は様々だが,多くの農家がコンポストを肥料としてではなく,有機物を補給する土壌改良材と捉えており,運搬・散布サービスについても重視していることがわかった.

Keyword: 有機性資源, 農地還元, 施設計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2004

発表番号 9-23

The analysis of forests as an main component of rural landscape

Imanishi Yuji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]
Sato Yohei [Science Council of Japan]

農村景域の主要構成要素である樹林地に関する一考察〜茨城県鉾田町を事例として〜

〇今西 雄二 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京農業大学]

農村に現存する樹林地は,景観生態学の観点から景域計画を考える上で重要である.本研究は,景域計画の重要な構成要素である樹林地の消滅・存続を規定する要因を明らかにすることを目的とする.具体的には茨城県鉾田町の過去20年間における樹林地の分布状況を把握し,自然地理的側面のみならず社会経済的側面からも樹林地の消滅・存続要因を分析した.その結果,斜面の分布及び集落の農業経済水準が規定要因であることが示せた.

Keyword: エコロジカル・ネットワーク, 集落境界, 農業生産活動水準
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2004

発表番号 9-24

Local colors estimation using surface soils −Additional local data−

Mizuhune Shinsuke [Mie University]
Ohno Ken [Mie University]
Fukuoka Kayoko [Mie University]

表土色を利用した地域色の推定 −地域データの追加−

〇水船 慎介 [三重大学]
大野 研 [三重大学]
福岡 加代子 [三重大学]

「土の色」に着目し、地域の色として利用できないかということを検証する。我々の過去の研究では、三重県全域から111点の表土サンプルを採取し、測色を行った。そして、採取したデータのクラスター分析等で表土色の地域性の検定を行った。しかし、統計的な検定では土の色が地域の色となることを断定するには至らなかった。サンプル数が少ない、測色技術といった問題点を克服するために、新たに表土サンプルを追加採取した。

Keyword: 景観, 地域色, 風土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2004

発表番号 9-25

Local colors estimation using surface soils −Agricultural soil data−

Ken Ohno [Mie University]
ShinsukeMizuhune [Mie University]
KayokoFukuoka [Mie University]

表土色を利用した地域色の推定 −農耕土壌データの利用−

〇大野 研 [三重大学]
水船 慎介 [三重大学]
福岡 加代子 [三重大学]

我々は土の色で三重県各地域の基調色を決定する、という研究を行ってきた。この研究の結果、地域性の存在は推定されたが、統計的には裏付けられなかった。その要因として最も大きなものが、「対象地域のサンプルの少なさ」と指摘した。そこで本研究では三重県が所有する農耕土壌のデータを分析し、我々が過去に採取した111点の色のデータと比較することによって、農耕土壌データの基調色決定時の有用性を検討した。

Keyword: 景観, 地域色, 風土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2004

発表番号 9-26

Suitable Shape of Paddy Field for Grazing

ARITA Hiroyuki [Niigata University]

水田放牧に適した圃場形態

〇有田 博之 [新潟大学]

耕作放棄田の放牧による粗放管理に注目し、放牧の下で復田が容易な状態を維持するための条件を整理するとともに、必要となる土地改良について論じた。放牧による農地管理は.Ε靴瞭訝廖↓∨匣配置の工夫、E效浪良がの三者が一体的に行われることが不可欠の条件である。重点的対応が必要な土地改良は、)〔未悗両段設置、牛道の確保、G喊綢从等である。

Keyword: 耕作放棄地, 粗放管理, 電気牧柵
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2004

発表番号 9-27

A study on the characteristic of rural community abandoned farmlands situating

YODOGAWA Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
CHUNG Hoi-hoon [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
YAZAWA Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]

耕作放棄地を有する農業集落の特性に関する研究

〇淀川 智之 [北海道大学大学院農学研究科]
鄭 会勳 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

北海道の耕作放棄地率,不作付地率は全国と比べて低い水準にあるが,道内には高い値を示す地域が存在する。そのような地域における農業集落の特性について,後志支庁の赤井川村と空知支庁の栗沢町を対象として調査した。結果,耕作放棄地や不作付地の面積や発生率には,集落間で大きな差異があった。また,農業集落内においても地形条件や圃場条件が悪く非効率的な圃場ほど,耕作放棄地や不作付地は発生しやすい傾向にあった。

Keyword: 遊休化, GIS解析, 地形条件
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2004

発表番号 9-28

Study on the Occurrence Factor of the Abandoned Cultivated Land in Hilly and Mountainous Agricultural Area

Chung Hoi-Hoon [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
Wang Xiu-Feng [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
Yazawa Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]

中山間農業地域における耕作放棄地の発生要因に関する研究

〇鄭 会勲 [北海道大学大学院農学研究科]
王 秀峰 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

近年,農業経営条件が厳しく過疎化と高齢化の進む中山間農業地域では,多くの耕作放棄地が発生している。耕作放棄地の発生は農地の多目的機能の喪失と共に集落の維持基盤の消滅にもつながるおそれがある。耕作放棄地の発生と増加を防止するためには,その発生を引き起こす要因の把握と影響程度を明らかにする必要がある。そこで本研究では集落レベルの耕作放棄地の発生要因を検出し,その要因の影響強度を評価した。

Keyword: 中山間地域, 耕作放棄地, 発生要因
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2004

発表番号 9-29

Classification and Analysis of Abandon Field Using the Canal System Unit

SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]

水路システムを単位とした耕作放棄地の分類と分析

〇島 武男 [(独)農業工学研究所]
小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]

水路システムを単位として耕作放棄の調査を行った.水路や農道で囲まれある一定のまとまりと見なすことができる農地を連胆農地とした.耕作放棄地はその連胆農地の全体が放棄されるタイプと,各筆が分散的に放棄されるタイプに分類することができた.また,その特性は両者で大きく異なり,特に全体型では管理指標(二次支線距離/面積)が大きくなった.それに伴い,耕作放棄の対策は,両者で異なったることが分かる.

Keyword: 耕作放棄, 水路システム,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2004

発表番号 9-30

A Study on Commonization Model Formulation from Viewpoints of Participation Level to Woodlands Use and Management by Inhabitants

OTA Miki [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

住民の関わり方に着目した林地の共用構造のモデル化

〇太田 未来 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

農村地域の林地の保全・維持のために、所有者・地域住民を含めた林地を共用するという立場から、埼玉県三富地域の林地への来訪者を対象に実施したアンケート結果から、共用構造および共用化を考察した。対象である林地と所有者を軸に、住民の林地に対する認識、規則の必要性、林地の利用管理活動への参加意欲を加味して、私論的に林地の共用構造のモデルを提示した。さらにこのモデルに基づいて、共用化プロセスを検討した。

Keyword: 共用化, コモンズ, 林地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2004

発表番号 9-31

Agroforestry in Japan using Terrestrial Information

HASHIMOTO Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
NISHIMOTO Keiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
YAMASAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]

気候・地形情報による日本型アグロフォレストリの研究

〇橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西本 恵子 [岡山大学環境理工学部]
山崎 龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]
成岡 市 [三重大学生物資源学部]

現在,日本の農業は過疎化や後継者不足といった多くの問題に直面している.農地の持続性を高めると共に,その改廃や耕作放棄を抑制することは,重要な課題である.一方,土地資源の持続性を高め,自然環境と人間環境が共生できるような土地利用方式として「アグロフォレストリ」がある.本報では,農業利用できる気候・地形情報解析の手法の試作と,それを用いた日本におけるアグロフォレストリの適用性について考察を行った.

Keyword: 日本型アグロフォレストリ, 気候・地形情報解析法, アメダス・メッシュ化データ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2004

発表番号 9-32

A Case Study of Labor Requirement and Income at the Terraced Rice-paddy

SAKUMA Taiichi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
OHASHI Yuko [Chodai Co.Ltd ]

棚田における必要労働時間と収入(事例報告)

〇佐久間 泰一 [筑波大学農林工学系]
大橋 由布子 [長大]

棚田は,日本の原風景として,また伝統文化と生物多様性の宝庫として,近年高い評価を得ている。一部の棚田では,政府の中山間直接支払い制度が適用され,さらに,オーナー制やトラスト制などの各種の援農制が実施されている。しかし,圃場や関連する施設の条件がきわめて劣悪で,棚田の持続的保存はきわめて困難なことである。ここでは単位面積当たりの必要労働時間と地権者または作業者の収入の内容の一例を報告する。

Keyword: 棚田, 生産基盤, 援農制
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2004

発表番号 9-33

Farm Land Environment on Ownership Program of Rice Terraces−An Investigation in Obaste Chikuma city Nagano prefecture−

UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

棚田オーナー制度実施地域における作業環境−長野県千曲市姨捨地区の事例−

〇内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]

棚田オーナー制度の多くは自力営農困難な耕作条件の悪い場所で実施されるため,作業環境・圃場条件の検討はなされてこなかった。長野県千曲市姨捨地区の事例からその実態を検討した。日常管理を行う地元農家組織「名月会」ではトラクタで直接進入できない区画等の条件の中で多くの作業に支障を有していた。作業性と安全性は,旧来の区画を保持したオーナー制度地区においても解消すべき課題であることが示された。

Keyword: 棚田オーナー制度, 棚田保全, 農作業環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2004

発表番号 9-34

Investigation of Landscape Management on Cutting Weeds in Terraced Paddy Fields and Landscape Evaluation

Kimura Yoshihisa [National Institute for Rural Engineering]
Tsutsui Yoshitomi [National Institute for Rural Engineering]
Kurita Hideharu [National Institute for Rural Engineering]
Matsumori Kenji [National Institute for Rural Engineering]

棚田景観形成にかかる草刈り作業の実態と景観評価

〇木村 吉寿 [農業工学研究所]
筒井 義冨 [農業工学研究所]
栗田 英治 [農業工学研究所]
松森 堅治 [農業工学研究所]

豊かな農村景観は地域の暮らしと結びつき、長年人々の手が加えられ、二次的な自然空間を形成している。一方、中山間地域の自然条件や労働条件の厳しさは、労働生産性、農業生産性に直接的に影響を及ぼし、依然として耕作放棄や担い手不足等の問題がある。これは、農村景観の荒廃化を招く一因ともなっている。そこで、棚田景観の形成にかかる草刈り作業の実態を把握し、地域住民による草刈り作業が周辺景観へ与える影響の評価を行う。

Keyword: 棚田景観, 草刈り作業,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2004

発表番号 9-35

The Users'Property and their State of Use of the Allotment Garden -In Case of Kasama Kleingarten-

FURUYA Takehiko [IBARAKI University]
MAKIYAMA Masao [IBARAKI University]

滞在型および日帰り市民農園利用者の属性・利用実態の比較 −笠間クラインガルテンを事例として−

〇古屋 岳彦 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

滞在型市民農園が持つとされる地域活性化効果の検証の前段階として、滞在型および日帰り市民農園を併設した茨城県の笠間クラインガルテンを対象に、両市民農園利用者の属性および地元住民との交流などに着目した利用実態を比較した。その結果、両者の来訪形態や利用状況および交流実態が異なっていた。それにより宿泊施設の有無による滞在時間や利用目的の違いが、属性や交流環境に強い影響を与えていることが明らかになった。

Keyword: 滞在型市民農園, 日帰り市民農園, 交流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2004

発表番号 9-36

A direction of green rural life space in shizuoka prifucture

Katube Hiroyuki [Shizuoka Prefectural Public Association Of Agricultural Promotion]
Tutiya Masayuki [Shizuoka Prefecture HOKUEN District Agriculture And Forestry Office]

静岡県における農村緑住空間推進の方向性について

〇勝部 裕之 [(社)静岡県農業振興公社]
土屋 政幸 [静岡県北遠農林事務所]

静岡県では、多面的な機能の発揮によって守られる良好な生活空間をもって、安全安心な県土を創造するため、グリーンツーリズムや農村居住を体系的に推進する「農村緑住空間」をイメージした整備方策について、「滞在型市民農園」「優良田園住宅」を切り口に調査検討を行った。これらの分析結果の中から、静岡県が農村緑住空間を推進するのにあたって、有利な展開が望めると思われる事項が多数抽出されたので報告する。

Keyword: 農村振興, 土地利用計画, 農村緑住空間
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2004

発表番号 9-37

On Decision Process and Conciousness such as the Rural Envronmental Plan Decision

TOGASHI Chiyuki [Miyagi Agricultural College]
KATO Toru [Miyagi Agricultural College]
TAMURA Takahiro [Miyagi Agricultural College]
NAKANO Yoshio [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
SATO Susumu [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
HORINOUCHI Toshiro [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

農村環境計画策定等の策定過程と策定意識について

〇富樫 千之 [宮城県農業短期大学]
加藤 徹 [宮城県農業短期大学]
田村 孝浩 [宮城県農業短期大学]
中野 芳雄 [東北農政局]
佐藤 進 [東北農政局]
堀之内 敏郎 [東北農政局]

農業農村整備事業をてんかいするためには、地域住民の多様な意向を踏まえつつ、農業農村の多面的な機能の発揮や環境への配慮から、農村環境計画策定事業や田園環境マスタープランが策定されている。しかし、策定された農村環境計画等は必ずしも地域住民の意思が反映されていないものもある。そこで、既に計画を策定している市町村へのアンケート調査等を実施し、実施地区の本事業の策定過程や本事業に対する意識等を把握した。

Keyword: 農村環境計画策定, 田園環境マスタープラン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2004

発表番号 9-38

Present Application of Rural facilities for Environmental Consideration in Hokkaido

YAMAMOTO TADAO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

北海道における農村環境整備施設の利活用の現状

〇山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]

北海道の農村環境整備施設を対象として,それらの利用者や活用実態について数量化理論をもちいて検討した。その結果,農村環境改善センターは整備内容が充実している,周辺施設の利用目的が明確なものは市町村住民に活用される,といった傾向が示された。

Keyword: 農村環境, 数量化理論, 施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2004

発表番号 9-39

The Attributes and the Views of the Customers who Buy Local Farm Products

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
MITOMI Yoshimasa [College of Agriculture, Ibaraki University]

地場産農産物購入者の属性と意識

〇牧山 正男 [茨城大学農学部]
三富 良正 [茨城大学農学部]

直売所の発展のためには,その質的・量的整備と同時に,購入客の増加および安定的確保が求められる.このうち主に後者に関する基礎検討として,スーパーの地場産農産物直売コーナーに着目し,その購入客の属性・意識に関するアンケートを行った.結果として,地場産品のイメージを重視して購入している「中身重視層」と,一般野菜との比較の上に購入を選択している「外観重視層」とで,年齢や購入頻度等が異なることを把握した.

Keyword: 直売所, 地場産農産物, 購入者の意識
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2004

発表番号 9-40

Study about regional revitalization, based on farmer's restaurants

Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]
Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]

農家レストランへのニーズと”食文化”を生かした地域活性化に関する研究

〇加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]

食の安全性に対する関心の高まりや、いわゆる”スローフード”の流行に伴い、伝統的な農村の食文化が都市住民、特に若い世代を中心に注目されつつある。  本研究では、このようなニーズを捉え農村振興に繋げる一つの方策として農家レストランに着目し、利用者、経営者の視点からのアンケート、聞き取り調査をもとに、食文化を中心とした地域活性化の可能性を検討した。

Keyword: 地域振興, 農家レストラン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2004

発表番号 9-41

Effects to Farming Incentive by Farmers‘Market

IIDA Yasuhisa [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

農産物直売施設による営農意欲の変化

〇飯田 耕久 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]

大阪府茨木市見山地区に平成14年10月にオープンした、農産物直売施設を有する「見山の郷交流施設」を対象として、農産物出荷農家の営農意欲の変化、耕作放棄地の抑制に与える影響について研究を行った。平成16年1月に農産物出荷農家に対してアンケート調査を行った結果、交流施設における農産物直売を通じて出荷農家の営農意欲が向上していることが分かった。

Keyword: 直売施設, 営農意欲,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2004

発表番号 9-42

Consumer's preference for rice produced in harmony with considering ecosystem

AIZAKI Hideo [National Institute for Rural Engineering]

生態系との調和に配慮して生産された米に対する消費者の評価

〇合崎 英男 [独立行政法人農業工学研究所]

本報告では,選択実験を利用して生態系との調和に配慮して生産された米(エコ米)に対する消費者の評価を定量的に分析した。茨城県水戸市の304世帯から得られたデータに基づき分析した。分析結果から,通常の生産方法によるコシヒカリの価格(4522円/10kg)を基準として,エコ米価格を3割増に設定すると26%から11%ほどの世帯が購入意向を持つとの結果が得られた。

Keyword: 生態系との調和, 消費者評価, 選択実験
GET PDF=04/0409-42.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2004

発表番号 9-43

Migration in the Prime of Life at Rural Regions

HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
SAITOH Susumu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

農村地域における壮年期の人口移動

〇林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

「U,J,Iターン」促進を考えるために,壮年期の人口移動の傾向を明らかにした。分析対象は京都府下44市町村,市町村単位,1995年〜2000年である。参考のため,若年層の人口移動も示した。その結果,(1)府の中部の場合,就職や結婚により一気に転出して,その後,少しずつ回復していること,(2)丹後半島や府南東部では,転出超過が続いていることがわかった。

Keyword: 純移動率, 壮年期,
GET PDF=04/0409-43.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2004

発表番号 9-44

Rural-to-Urban Migration of the Young Male and the Industrial Structure, focused on the 3rd Industry

SAITOH Susumu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

農村地域における若年層男性の人口移動と産業構造 −第3次産業を中心に−

〇齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

農村地域での若年層の定着促進のために,純移動率を指標として若年層の人口移動と産業構造(特に第3次産業の業種)との因果関係を調べた。各業種への就業者比率を用いて因子分析を,その後,その因子得点を説明変数に,純移動率を目的変数にとって重回帰分析を実行した。その結果,農林業とのバランスを考えながら,第3次産業の中でも有形の財貨を扱う業種への就業機会の創出を図ることが効果的であることが示唆された。

Keyword: 純移動率, 若年層, 産業構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2004

発表番号 9-45

A preliminary study of neighborhood association in urbanizing rural districts

Hideki MAEKAWA [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

混住化の進行と町内会の運営に関する予備的考察

〇前川英城 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

まちづくりにおいて近年重視されている地域住民組織のうち,混住化の進む都市近郊農村の町内会に着目し,運営上の問題点をみると,町内会長の負担の大きさが最も多いことがわかった.次に,負担が大きいという問題と関係のある問題を調べたところ,町内会活動に参加する住民が同じという問題が関係していることがわかった.町内会長の負担の緩和を図るためには,活動の実施方法や内容を再度検討する必要がある.

Keyword: 混住化, 町内会,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2004

発表番号 9-46

Accessibility to the Urban Area and Mgration of the Young / Farming Population

OKUMURA Satomi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

大都市へのアクセス性と若年層の社会移動・農業就業者の関係

〇奥村 聡美 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

若年層の社会移動に関する研究である。滋賀県の各市町村における若年層の純移動率を示し、大都市(京都市)へのアクセス性と社会移動、農業就業人口増減率の関係を分析した。その結果、大都市からのアクセス性が高い地域では社会移動が均衡し、農業就業者の減少率も小さいが、アクセス性が低い地域では、転出率・農業就業者の減少率ともに大きな値を示した。今後の地域計画においてもこれらの特徴によるの配慮が望まれる。

Keyword: 純移動率, 若年層,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2004

発表番号 9-47

A Study on Community Reorganization from the Viewpoint of Funeral

FUKUYO Narufumi [National Institute for Rural Engineering]

集落の再編戸数と葬儀の出役人数に関する考察

〇福与 徳文 [農業工学研究所]

集落再編における再編戸数と葬儀の出役人数との関係を、中山間地域市町村担当者へのアンケートと北海道標茶町の集落再編事例から考察した。集落単独で葬儀を行えないことは、集落再編の必要性を住民や市町村に感じさせる強い要因となっており、葬儀のほとんど一切を集落自治組織が行うような地域では、再編戸数は葬儀の出役人数を上回る必要がある。

Keyword: 集落計画, 中山間地域, 農村振興
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2004

発表番号 9-48

Surroundings of animal roadkill points in rural area

IMAI Tosiyuki [Kitasato University]
HATTORI Tosihiro [Kitasato University]

農村地域におけるロードキル多発地点の周辺環境

〇今井 敏行 [北里大学]
服部 俊宏 [北里大学]

農村道路におけるロードキル対策のために住民の目撃情報及び国道データの解析を行った。住民による死亡負傷目撃情報だと橋梁周辺や沿道農地、集落近辺の斜面に多く見られた。また、国道のロードキル多発区間の土地利用では農地と林地の混交した区間にロードキルの発生が多く、橋梁周辺や未舗装農道の取り付け、藪沿いなどのポイントで多く発生していた。

Keyword: ロードキル, 農村地域, 土地利用率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)  8-(S) 9 , 2004

発表番号 S02- 1

Sato Yohei [University of Tokyo, Graduate School of Agriculture and Life Science]

○佐藤 洋平 [東京大学 大学院]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 18-(S) 19 , 2004

発表番号 S02- 6

The outレine of the IZUMI integrated rural improvement project in the Chiba city

Shikama Rikurou [Economic and Agricultural Bureau Agircultural Administration Department Green Village Promotion Section]

千葉県 美しいむらづくり総合整備事業「いずみ」地区(千葉市)

○鹿間 陸郎 [千葉市経済農政局農政部グリーンビレッジ推進課]

都市近郊にある谷津田と台地上の畑を中心とした地域に関して、千葉市は活動の構想から事業実施まで、地域の合意形成に渡り地域の自治会と都市住民の三者の協働作業にて、地域農業の振興、都市と交流などを行い、里地の保全を積極的に実施している。本報告は美しいむらづくり総合整備事業「いずみ」地区事例を紹介したものである。

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 22-(S) 23 , 2004

発表番号 S02- 8

Practice of Landscape Planning by the Scene Simulator for Citizens’ Participation

Tokuji Yamamoto [National Institute for Rural Engineering (Laboratory of Rural Amenity)]

景観シミュレータを活用した住民参加景観づくりの実践

○山本 徳司 [農業工学研究所 農村計画部 集落計画研究室]

農村づくりの活動プロセスを、関心→参加→発見→理解→創出の5つの段階に構築し、舞鶴市与保呂集落に対して、このプロセスに基づいた実践的な地域環境づくりを展開した。その結果、本プロセスが有効に機能したことを示すとともに、この中で景観シミュレータを活用した取り組みが住民参加型地域づくりの推進に有効であることを述べ、今後、ケーススタディを通して、地域に適合したプロセスの構築手法を検討する必要があることを指摘した。

Keyword: 住民参加, 景観整備, 景観シミュレータ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 28-(S) 29 , 2004

発表番号 S03- 2

Educational Practice on the Subject of “Structure & Environment of Farm Buildings” in the Agricultural Engineering Course

Hosokawa Yoshiharu [Faculty of Bio-Production & Environmental Sciences, Kitasato University]

農業工学分野における基盤系科目「生産施設学」の教育実践

○細 川 吉 晴 [北里大学獣医畜産学部]

北里大学獣医畜産学部生物生産環境学科では,環境系にシフトしたカリキュラム編成上,基盤系の講義や実験は,卒業に必要な単位数から各研究室担当科目数が制限され,少ない時間数の中でシラバスを検討しながら中堅技術者養成のために教育実践を行ってきた。本文では,学部における教育課題「基盤系科目では何を教えねばならないのか」に対して,基盤系科目「生産施設学」を教育実践してきた背景,現状および課題について論じる。

Keyword: 基盤系科目, 生産施設学, 教育実践
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 38-(S) 39 , 2004

発表番号 S04- 3

Difference of Paddy Rice from Non-Paddy Crops in Water Management and Distribution

Yoshiyuki,SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Kazumi,YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
Naoki,HORIKAWA [National Institute for Rural Engineering]

水管理・水配分における水田稲作と畑作の違いについて

○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
山岡 和純 [独立行政法人 農業工学研究所]
堀川 直紀 [独立行政法人 農業工学研究所]

地球規模または流域規模で,食料生産に及ぼす水管理,水配分の影響解明を行うためにモデル化を進めている.用いるモデルが畑作を主体とした知見を基にしているために,水田主体流域への適合性が懸念される.そこで,水管理,水配分において水田と畑の違いを抽出し,モデルの改善に資する.これにより,モデルの改善が行われ,適合性が向上することが期待される.対象流域はメコン川である.

Keyword: 水管理, メコン川, 水配分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 48-(S) 49 , 2004

発表番号 S04- 8

Construction of Water-Saving Society in China―a Pilot Test at Zhangye City

[]

Construction of Water-Saving Society in China―a Pilot Test at Zhangye City

[]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 58-(S) 59 , 2004

発表番号 S05- 4

Establishment of Learning and Educational Objectives

Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture,Kobe University]

学習・教育目標の設定について

○内田 一徳 [神戸大学農学部]

本報告では、JABEE認定審査において最も重要とされる学習・教育目標の設定について、過去の経験を通して、いくつかの注意すべき事柄についてまとめるとともに、その設定手順例を提示した。

Keyword: JABEE, 認定基準, 学習教育目標
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 68-(S) 69 , 2004

発表番号 S07- 2

Brief introduction of Practical English for Civil and Agricultural Engineers class in Niigata University.

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]

実験課題発表を取り入れた「技術英語入門」

○森井 俊広 [新潟大学農学部]

2002年度より「技術英語入門」科目を開設した。技術コミュニケーションで必要となる基本スキルズを学ぶ内容とし,(1)日本語による技術論文・報告書の作成および口頭発表に必要なスキルズの習得,(2)英文の技術論文・報告書を読むためのノウハウ,技術論文・報告書に必要な英文作成スキルズと英語による口頭発表スキルズの習得を学習目標とした。授業進行の工夫と学生アンケートによる授業評価の結果を紹介した。

Keyword: 農業土木教育, コミュニケーション能力, 技術英語
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 78-(S) 79 , 2004

発表番号 S07- 7

[]

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Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 80-(S) 81 , 2004

発表番号 S07- 8

Nougyo doboku education from a distance, part2

Kosuke Noborio [Iwate University, Faculty of Agriculture]
Kazunari Fukumura [Utsunomiy University, Faculty of Agriculture]
Kazunari Fukumura [Utsunomiy University, Faculty of Agriculture]
Kosuke Noborio [Iwate University, Faculty of Agriculture]

海外から見た日本の農業土木教育2

○登尾 浩助 [岩手大学農学部]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]
○福村 一成 [宇都宮大学農学部]
登尾 浩助 [岩手大学農学部]

「農業土木のイノベーションを考える」のテーマのもとで、「海外から見た農業土木教育」について、米国での経験をもとに感じた事、気付いた事などを述べた。パート1ではポスドク職についてを中心に、ポスドクを雇う側、今後ポスドクをやる側それぞれについて言及した。パート2では大学の授業に関連した違いを学生の意欲、教員側の講義へ姿勢、講義時間数などの面から述べた。

Keyword: 教育, 授業, 農業土木
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 82-(S) 83 , 2004

発表番号 S07- 9

Nougyoudoboku' in Global Environment Study

NAGANO Takanori [Researh Institute for Humanity and Nature]

地球環境学における農業土木

○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]

学の大系が地域環境科学から地球環境学に展開する中,農業土木の立脚点と必要な教育について述べた.農業土木が対象とする農業や地域環境は,地球環境学の中では中位のスケールであり,人間活動との相互作用が多様かつ変化の速度が速い.これに取り組むには,歴史的観点を持ち,他分野との連携を意識した柔軟な方法論の模索が大切である.教育においても,論理的思考に重点をおき,自由度と自主性を高める努力が必要である.

Keyword: 地球環境学, 論理的思考,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 84-(S) 85 , 2004

発表番号 S08- 1

The Farm Road Improvement Example of Hokkaido 〜 The Measure against Soft Ground and Consideration of Environment

HISAMOTO_Kazuhiro [Rumoi Subprefectural Office of Hokkaido Government ]

北海道の農道整備事例  〜軟弱地盤対策と環境への配慮

○久本 和博 [北海道留萌支庁]

北海道における環境に配慮した農道整備として、釧路湿原国立公園の一部をとおる広域農道釧路東地区について、湿原環境に配慮した様々な工法の事例を報告する。 また、湿原の軟弱地盤対策についても、プレロード工法等を実施しており、併せて報告する。

Keyword: 道路計画・整備, 軟弱地盤対策, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 86-(S) 87 , 2004

発表番号 S08- 2

Study of Application to the Cold, Snowy Region of Semi-Hot Asphalt Technology

EMUKAI_Toshifumi [Tokyo University of Agriculture]
TAKEUCHI_Yasushi [Tokyo University of Agriculture]
MAKI_Tsuneo [Tokyo University of Agriculture]

セミホット型アスファルト舗装工法の積雪寒冷地への適用

○江向 俊文 [東京農業大学]
竹内 康 [東京農業大学]
牧 恒雄 [東京農業大学]

近年、世界的な環境保全の機運の高まりなどを背景に、我が国においても各産業分野で省エネルギーおよびCO2排出量の削減が強く求められている。一方、景気の低迷などによる財源不足などにより、政府は財政構造改革の一環として公共事業費の削減を進めている。これにより、環境負荷軽減やコスト削減に寄与する舗装技術が求められている。このような状況の中で、常温舗装技術研究会では、1999年よりセミホット型アスファルト混合物(以下、セミホット混合物)の開発を行い、これまで約2,000屬了邯鎧楾を行い実用化するに至った。本文で

Keyword: アスファルト舗装, 省エネルギー, CO2削減
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 88-(S) 89 , 2004

発表番号 S08- 3

Use of Scallop Husks to the Control-on Frost Heave Layer of Farm Road

NAKAMURA_Hiroyuki [Hokkaido Government ]
YAMASINA_Akinori [Sorachi Subprefectural Office of Hokkaido Government ]
GOTOU_Satoru [Souya Subprefectural Office of Hokkaido Government ]
TORIMOTO_Takuzi [Souya Subprefectural Office of Hokkaido Government ]

ホタテ貝殻の農道の凍上抑制層への利用

○中村 祐之 [北海道庁]
山科 彰則 [北海道空知支庁]
後藤 悟 [北海道宗谷支庁]
鳥本 卓児 [北海道宗谷支庁]

北海道宗谷管内で排出されるホタテ貝殻は水産系の産業廃棄物と扱われ、3割くらいは利用されているが、残り7割は処分場の確保や処分費の高騰など地域の社会問題となっている。排出されるホタテ貝殻を土木資材(農道の凍上抑制層)として利用できると、建設コストの縮減や地域資源のリサイクルにつながることから、平成11年度から3カ年かけて、現場転圧試験などを行って、凍上抑制層への利用の可能性を調査している。

Keyword: 建設残土・廃棄物, リサイクル, 道路資材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 98-(S) 99 , 2004

発表番号 S10- 1

Subject of hydraulics in the canal planning considerated the environment

Asakura Senkiti []

「環境に配慮した水路設計における水理学的課題」

○浅倉 千吉 [蠹賈魅廛薀鵐縫鵐]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)108-(S)109 , 2004

発表番号 S11- 1

Yoshiyuki,SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]

○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)118-(S)119 , 2004

発表番号 S12- 3

Overview of Paddy Field Ecological Engineering

OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering]
OSARI HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]

環境配慮の現状と展望

○奥島 修二 [(独)農業工学研究所]
長利 洋 [(独)農業工学研究所]

土地改良法の改正により全ての農業農村整備事業が自然と共生する田園環境の創造に貢献する事業内容に転換され、環境との調和が具体的取り組みとして求められることとなった。そこで、農業農村整備事業で環境との関連の深い面工事を主とする圃場整備を軸として、農業土木と生態とのかかわりと展開方向を模索する。

Keyword: 農業土木, 圃場整備, 水田生態工学
GET PDF=04/04S12-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)128-(S)129 , 2004

発表番号 S13- 4

Life history of Hotokedojyou Leufa echigonia in a irrigation stream

MORIYAMA Takumi [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of A&T]
HUJISAKU Masaaki [Ecosystem Conservation Society. JAPAN]
MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
GOTO Akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

農業用小河川におけるホトケドジョウの生活史

○守山 拓弥 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

本研究の対象のホトケドジョウは環境省のRDBにより絶滅危惧粁爐忙慊蠅気譴討りその生息地が急速に減少しつつある。そこで、農業用小河川における本種の移動形態を調査することによりその保全策の検討を行った。調査方法としては、電気ショッカー調査、トラップ調査および個体識別標識による調査をおこなった。その結果、本種は湧水の湧出開始および枯渇時期前後において移動行動を行うことおよび、それらの移動範囲が明らかになった。

Keyword: ホトケドジョウ, 移動, 個体識別
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)138-(S)139 , 2004

発表番号 S14- 5

Agroforestry for Land Use and Traditional Agriculture in Japan

NARIOKA_Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]
NISHIMOTO_Keiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
HASHIMOTO_Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama Universit]

土地利用および伝統農業を考慮した日本型アグロフォレストリ

○成岡 市 [三重大学生物資源学部]
西本 恵子 [岡山大学環境理工学部]
橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]

アグロフォレストリとは熱帯地域を中心に広がっている農業手法の一つのことである。農業は、その営まれている風土、生活と密接な関係があり、とりわけ気候や地形条件に強く支配される。本報では、「日本型アグロフォレストリ」が現在日本農業の衰退を止める手段となりうるかどうか、既往研究の成果を整理して、検討を進めた。

Keyword: 土地利用, アグロフォレストリ, 伝統農業
GET PDF=04/04S14-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)148-(S)149 , 2004

発表番号 S16- 1

Economically and Energetically Feasible Conditions of Biogas    Plant for Livestock Manure

HOSHIBA Shinji [Rakuno Gakuen University]

家畜排せつ物用バイオガスプラントの経済的・エネルギー的成立条件

○干場 信司 [酪農学園大学家畜管理学研究室]

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)158-(S)159 , 2004

発表番号 S17- 3

Formation of Loacal Resource-recycling System

ariyoshi toshinori [Depertment of Agriculture,Hokkaido Government]

資源循環システムの形成

○有好 利典 [北海道農政部]

集中処理方式のふん尿処理施設では、地域利用を含めた全体システムの構築が重要となる。本報告では、北海道後志支庁における酪農家と耕種農家間でふん尿等を循環利用する事例を紹介し、地域資源循環システムの形成に当たっての課題や対策を示す。ふん尿・副資材の収集〜堆肥利用にいたる作業管理のシステムづくり、酪農家・耕種農家・管理運営団体の役割分担、および維持持続のための関係者の連携と合意形成が重要である。

Keyword: 堆肥処理施設, 家畜ふん尿リサイクル,
GET PDF=04/04S17-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2003

発表番号 1-11

A method for evaluation of denitrification rate in groundwater

Yoshiyuki Yanagawase [Ehime University]
Keisuke Yamabe [Shikoku doken co., LTD]
Hideyuki Miyauchi []
Taku Fujiwara [Kochi University]
Kunio Ohtoshi [Kochi University]

地下水中での脱窒速度の評価手法に関する研究

○柳川瀬賢幸 [愛媛大学連合農学研究科]
山辺敬介 [四国土建]
宮内秀幸 [ネオス]
藤原 拓 [高知大学農学部]
大年邦雄 [高知大学農学部]

本研究では、従来推定が困難であった地下水中での脱窒速度を時系列データにより簡易に評価する手法を提示し、ORP値との比較によりその妥当性を示した。また、脱窒速度係数と希釈率の和で表される自浄作用の大きさは施設園芸地域の地下水中で時期的に大差がなく、これが0.01d-1程度以下と小さい場合には施肥量等に十分注意する必要があることを明らかにした。

Keyword: 地下水, 水質, 脱窒
GET PDF=03/0301-11.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2003

発表番号 1-16

Introduction of basic diagnosis model of organic resources circulation

Yasuhiko_HIMENO [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
Kazuyuki_DOI [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
Yoshitaka_NAGASHIMA [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage ]
Yoshito_YUYAMA [National Institute for Rural Engineering]

地域資源循環診断モデルの構築

○姫野 靖彦 [内外エンジニアリング(株)]
土井 和之 [内外エンジニアリング(株)]
永嶋善隆 [(財)日本農業土木総合研究所]
柚山義人 [独立行政法人農業工学研究所]

農村の広範囲に偏在している有機性廃棄物が、どの発生源でどれくらい発生し、自然又は人為的にどこに向かって移動しているか、それらが農村のどの環境要素に影響を与えているかをマクロ的に把握することは、資源リサイクルを効果的に促進する上で必要となる。本報では、統計データを最大限に活用して資源循環の実態を表現できるモデルのプログラム開発とデータ入力の状況について報告する。

Keyword: 地域資源循環, 環境保全, 再資源化
GET PDF=03/0301-16.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2003

発表番号 1-18

Water and Nitrogen Flow in Kasanohara Plateau, Kagoshima prefecture, JAPAN

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Shuh Matsuda [National Institute for Rural Engineering]

笠野原台地における水・窒素フローの検討

○久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
松田 周 [(独)農業工学研究所]

畜産や茶園の立地など単位面積当たりの農業系窒素負荷が多く水資源の質的劣化が深刻なシラス台地流域において,水および窒素の物質フローについて調査・検討した。R-5流域で年間の窒素フローを検討したところ,投入された農業系窒素発生負荷量は731tであり,雨水による窒素負荷量は41tであった。これに対して流出負荷量は直接流出に伴う窒素流出分を除くと397tであり,既往の研究と比較するとやや過大な値であった。

Keyword: 窒素フロー, 水収支, 農業系窒素負荷
GET PDF=03/0301-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2003

発表番号 1-1

The inflow mechanism of turbid water into irrigation reservoir in southwest Hokkaido

Goushi MATSUKAWA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Kazuhiko HASEGAWA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Hajime NISHIKAGE [Hakodate Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau.]

北海道南西部に位置する農業用貯水池への濁水流入機構

○松川 剛士 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]
西陰 肇 [北海道開発局函館開発建設部]

北海道南西部のKダム及びSダムにおいて、貯水池への濁水の流入機構を調べた。両ダムとも、水温躍層形成期には、流入水が流入水温と同程度の水温層に浸入した。またこの時期には、水温躍層での水温変化量の大小が水深方向の濁度分布パターンに大きな影響を与えていた。すなわち、水温躍層が明瞭なSダムでは降雨後の高濁度層の厚さは小さかったのに対し、躍層が不明瞭なKダムでは高濁度層の厚さは大きかった。

Keyword: ダム, 濁り, 水温
GET PDF=03/0301-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2003

発表番号 1-21

Relationship between water quality and the basin characteristics of Uso and Houryu River

Taisuke Wakai [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

宇曽川、法竜川流域の水質と流域特性との関係

○若井泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

農業・生活系負荷の割合が増加傾向で工業系負荷の割合が減少傾向を示している宇曽川流域と、工業系負荷が全負荷の大半を占めている法竜川流域を調査対象とした。宇曽川および法竜川流域の水質濃度を目的変数とし、土地利用や工業・生活系負荷、月降水量などを説明変数として重回帰分析を行った結果、CODでは月降水量と水田面積率、T-Nでは水田面積率、T-Pでは工業系負荷と月降水量の影響が強いことがわかった。

Keyword: 水質, 流域の特性値, 重回帰分析
GET PDF=03/0301-21.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2003

発表番号 1-26

Effect of Agricultural Landuse on Water Quality Environment during Snowmelt Period−Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(VIII)−

Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

農業的土地利用と融雪期の水質環境−農業流域における融雪期の水質環境(VIII)−

○鵜木啓二 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

積雪寒冷地の複数の農業流域において,夏期平水時水質をベースにした融雪期水質の比較を行った.その結果,融雪期の水質が平水時より高濃度であることが示され,傾斜畑のある流域と土壌凍結流域ではTONとNH4-Nに対して,大規模畑作流域はNO3-Nに対して,融雪期における保持能が低いことが明らかとなった.さらに,表面流出成分に対して有効とされる河畔林も機能していないことが示唆された.

Keyword: 融雪流出, 窒素, 農業流域
GET PDF=03/0301-26.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2003

発表番号 1-28

Nitrogen Concentration of Snowfall and Snow Cover in Tokachi Region, Hokkaido

Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Masaomi YAMAKAWA [Zukosha Co., Ltd.]

北海道十勝地方における降雪癇・qf濃度

○宗岡寿美 [帯広畜産大学]
土谷富士夫 [帯広畜産大学]
辻修 [帯広畜産大学]
山川雅臣 [螢坤魁璽轡]

北海道十勝地方で降雪癇・qf濃度を3冬期間調査した。降雪採取地点における一連降雪中の窒素濃度のバラツキはつねに大きい一方,広範囲で同時期に採取された積雪中の窒素濃度には周辺の土地利用が大きく関係し,大畜舎周辺におけるアンモニア揮散が積雪中のT-N濃度を上昇させていた。また,降雪採取地点近傍における積雪中のT-N濃度は積雪採取時までの降雪中のT-N濃度(加重平均値)と同程度の値をつねに示していた。

Keyword: 水質, ,
GET PDF=03/0301-28.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2003

発表番号 1-31

Change and factor of purification in a paddy field watershed with a circular irrigation system

Ikuo Takeda [Fac. of life & env. Sci., Shimane Univ.]
Akira Fukushima [Fac. of life & env. Sci., Shimane Univ.]

循環潅漑水田流域における水質浄化の変遷とその要因

○武田育郎 [島根大学生物資源科学部]
福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

循環潅漑を行っている島根県東部の水田流域において水質水文調査を9年間行なった。用水を供給している斐伊川の水質と水田流域の流下過程における水質変動特性を、水田流域の水質浄化と関連させて考察した。その結果、リンとCODでは流下過程における水質低下がみられたが、窒素では明確な傾向は認められなかった。これには、リンとCODは懸濁物質に含まれるものが多いことが影響していると考えられた。

Keyword: 水質浄化, 水田流域, 循環潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2003

発表番号 1-36

The adverse effects of the difference of the pavement types in the farm road on the migration of frogs

Nakamura Hiroshi [Utsunomiya University]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]
Akira Goto [Utsunomiya University]

農道における舗装方法の違いがカエル類んぼ移動に及ぼす影響

○中村寛 [宇都宮大学]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤章 [宇都宮大学]

水田圃場整備で造られる農道に着目し、実際に現場に砂利舗装区とアスファルト舗装区を設けて、生息状況と表面温度の計測を行った。その結果、農道の舗装方法の違いによる地表面温度の変化が、移動障害として及ぼす影響は少ないことが推察された。また、生息地間の移動において、生息環境は連続していることの重要性が示唆された。対策への提言として、カエル類の移動経路への農道設置の場合、移動障害の回避のためには、生息地を考慮した配置計画が有効であることが示唆された。。また、わだちのみの舗装などの走行性に影響のない舗装方法が必要であると考えられた。

Keyword: Rana japonica, asphalt paving , gravel paving
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2003

発表番号 1-37

Effects of an earth-lined ditch located between paddy field and drainage canal on fish fauna

Kota Endo [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masaki Suzuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

水田−排水路に介在する土水路が魚類の生息に果たす役割

○遠藤 幸太 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]

栃木県河内町西鬼怒川地区では、魚類の生息環境を保全する目的で、2000年に圃場整備によって分断された水域ネットワークの再構築が試みられた。再構築された水域の一部は、水田−排水路の間に介在する通年通水の土水路となっている。これまでに設置した魚道を通って土水路に魚類が侵入していることが明らかになっている(鈴木2001)。そこで、本研究では、この土水路が有する魚類の生息場としての役割を解明する。

Keyword: 土水路, 恒久的水域, 生活史
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2003

発表番号 1-38

Investigation of animate being and its environmental factors in ditches and waters at hill-bottom. -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(1)-

wataru kakino [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津の水路・水域に生息する生物と環境因子−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(1)−

○柿野亘 [東京農工大連合大学院]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

土地改良法改正により「環境との調和に配慮」が謳われるようになった。完了地区の再圃場整備や新たに圃場整備をする場合、水域に生息する生物の保全と生態系の修復のためには、魚類・貝類・両生類といった水田水域に生息する生物と生息環境との関係を正しく認識した計画・設計・管理が重要である。本研究では、栃木県東部に位置する小貝川の上流域の谷津を対象とした生物踏査を行い、精査のための環境因子を明らかにした。

Keyword: 谷津, 生物, 環境要因
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2003

発表番号 1-39

Environmental conditions of Lefua echigonia’s habitats in a river used for irrigation and drainage

Masayo Sasaki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masaki Suzuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

農業用河川におけるホトケドジョウ生息地の環境特性

○佐々木 雅代 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]

栃木県河内町西鬼怒川地区谷川では圃場整備に伴い、97年冬に河道付け替え工事が行われた。本研究室では、96年から四季毎に谷川の環境要因調査と魚類採捕調査を継続して行っている。その結果、河川環境が改変されたことにより生息数の減少が見られる種が確認される一方、絶滅危惧種B類の希少種であるホトケドジョウの増加が確認された。本研究はホトケドジョウを保護するために本種の生活史と生息地の環境特性の関係を検討した。

Keyword: ホトケドジョウ, 生息地, 生活史
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2003

発表番号 1-40

A research on migration and reproduction of fish fauna

takumi moriyama [Graduate school of Utsunomiya Univ.]
masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

水田地帯の恒久的水域における魚類の移動と再生産

○守山拓弥 [宇都宮大学大学院]
藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

水田地帯の水辺環境における魚類の保全には、水田、小水路、小河川(二次河川)、母河川(一次河川)からなる水域ネットワークが重要である。その内、小河川、母河川における魚類の移動や生態について研究した。その結果、母河川から小河川へはウグイ・カワムツが多く遡上し、遡上したウグイが小河川内で産卵を行っていることが確認された。また、冬季に小河川から上流にある湧水場へホトケドジョウが遡上することが確認された。

Keyword: 魚類相, 移動と再生産, 恒久的水域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2003

発表番号 1-41

Environmental Conditions of Lefua echigonia in Hill-bottom -A Case Study of Farm Land Consolidation District, Arakawa Nanbu, Tochigi Pref.-

Chikako SUGIHARA [TOA SURVEY Co.Ltd.]
Genichi NAKAKUKI [Minaminasu Agricultural Promotion Office, Tochigi Pref.]
Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]

谷津田におけるホトケドジョウの生息環境ー栃木県荒川南部圃場整備事業地区を事例としてー

○杉原知加子 [東亜サーベイ(株)]
中茎元一 [栃木県南那須農業振興事務所]
水谷正一 [宇都宮大学]

栃木県荒川南部地区の谷津田において,平成14年度に圃場整備前の自然環境調査としてホトケドジョウの水路・水田調査を行った.春に水路全域で成魚が確認され,抱卵個体が多く見られた.水田のテビでは無数の稚魚の群れを確認した.このことから,ホトケドジョウは水田で主に産卵していると推察された.とくに,テビは稚魚の生育場となっていることが分かった.冬は水路の深みや湿性植物のある小溝が越冬場となっていた.

Keyword: 谷津田, ホトケドジョウ, テビ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2003

発表番号 1-43

Restoration of Pungitius pungitius sinensis habitat in the eco-conservation area of the Gente River

HIROSE SHINICHI [College of Technology,Toyama Prefectural University]
WATANABE NAOMI [Taiyo Sekkei]

玄手川生態系保護観察区におけるトミヨの生息調査

広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]
○渡辺 直美 [株式会社 太陽設計]

玄手川延長3kmは地下水が自噴する農業用排水路である。我が国で保護上重要な動植物である淡水魚トミヨや水生植物ナガエミクリが自生する。維持管理・排水機能の改善、生態系保全への配慮から水路底の80%がコンクリ−トで舗装された。その中流部に延長102mの生態系保護観察区が設けられ2000年3月に完成した。施工後の水生植物の復元、流水環境、トミヨ生息状況を調査している。ここではトミヨ生息状況を明らかにした。

Keyword: トミヨ, 農業用排水路, 近自然工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2003

発表番号 1-46

Water Purification Function of Wetland -Study on Restration of Lagoon-

Nobuyuki Omichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

湿地における水質浄化機能-内湖の復元にむけた研究-

○大道暢之 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

これまでの湿地による水質浄化能の研究により、どのような水生植物が有効であるか、どのように湿地を利用していけばよいかといった知見が得られているが,それらの研究成果を整理検討した。また、滋賀県早崎内湖干拓地で行っている内湖復元に向けた調査の経過を紹介するとともに、生物相の変遷や水質浄化との関わりについて考察をおこなった。ここでは生物多様性の面を考慮した内湖の復元に向けた調査検討結果について報告する。

Keyword: 湿地, 水質浄化, 生物多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2003

発表番号 1-48

The case of the maintenance work of the canal in LID

OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [National Institute for Rural Engineering]
ITO Seiei [Niidase Land Improvement District]

土地改良区における水路の管理作業と委託費の事例

奥島修二 [独立行政法人農業工学研究所]
○長利 洋 [独立行政法人農業工学研究所]
山本勝利 [独立行政法人農業工学研究所]
伊藤清栄 [仁井田堰土地改良区]

農家は農業生産を維持するために水路の浚渫や周辺の草刈りを実施しているが、この作業は農業生産だけでなく、周辺住民に対する快適性をも提供しているが、これに伴う農家負担を土地改良区が農家に支払っている委託費と水路管理作業の実態を事例に基づいて検討した。その結果、都市化が進む土地改良区では、住宅地に隣接する水路に対しても、農家自身の努力により良好な環境を維持している実態を示すことができた。

Keyword: 水路管理, 草刈り作業, 農家負担
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2003

発表番号 1-51

Economical Evaluation of Irrigation water's Multi-functional Roles by CVM in Kanazawa City Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Rural and Urban Areas (2)

Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]
Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]

金沢市における地域用水機能のCVMによる経済評価−農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(2)−

○瀧本裕士 [富山県立大学]
田野信博 [石川県農業短期大学]
村島和男 [石川県農業短期大学]
橋本岩夫 [石川県農業短期大学]
丸山利輔 [石川県農業短期大学]

金沢市内の都市型農業用水に対する住民意識を分析するためにCVM(仮想評価法)による地域用水機能の経済評価を行った.ターンブル法では個人属性や特性間のWTPの比較を行い,プロビットモデルではWTPに影響を及ぼす要因について分析した.その結果,都市型用水の持つ機能では,景観保全や安らぎ・交流の場としての評価が高いことがわかった.一方で,水の流れが少ないことや衛生状態の悪化が改善すべき問題だとわかった.

Keyword: CVM, WTP, 地域用水機能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2003

発表番号 1-56

The relationship between fish habitats and physical environment in irrigation canal -A case study in the Kuroda Settlement, Kinomoto, Shiga Pref.-

Tomoyuki IWAMOTO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

農業用水路における魚類の生息分布と水路の物理的環境との関係−滋賀県木之本町黒田集落を事例として−

○岩本友幸 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

非灌漑期の農業用水路における魚類の生息状況把握のために,滋賀県木之本町黒田地区の農業用水路を事例に魚類の採捕調査,目視調査,水路環境調査を行った.その結果,生息形態の異なる魚ごとに水路における生息条件がわかった.水路の中で魚類は人間が水を利用する場所(洗い場,防火水槽,庭池)に生息しており,環境配慮型水路の効果は一部のみで確認された.特定の地域用水的水利用が生態系保全に寄与していると思われる.

Keyword: 生態系, 農業用水路, 魚類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.222-223 , 2003

発表番号 1-58

Investigation of fish community in farm land consolidation district in low plain paddy field zone

Shuji OKUSHIMA [National Institute for Rural Engineering]
Shori YAMAMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Noriyuki KOIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
Takeshi TAKEMURA [National Institute for Rural Engineering]

低平地水田地帯の圃場整備地区における魚類相調査

○奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農業工学研究所]
小出水規行 [農業工学研究所]
竹村 武士 [農業工学研究所]

圃場整備事業に伴う生態系への影響解明のため、低平地水田地帯における新・旧圃場整備地区が隣接する圃場地区内の土水路、コンクリート柵渠排水路を対象に魚類調査を平成13年秋季より着手した。14年度は夏季、秋季調査を継続実施し、年間を通した魚類相の特徴について検討した。旧整備地区では、ドジョウ、メダカが、整備地区では、モツゴ、フナ類が四季を通じて採捕され、優占種となっている。

Keyword: 生態系, 魚類相調査,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2003

発表番号 1-61

A Relationship between Various Habitations of Benthic Invertebrate Communities and Hydraulic Characteristics of Several Irrigation Canals

Takanori Kusakabe [Graduate school of Engineering, Kagawa Univ.]
Hirohumi Kakudo [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

農業用水路における多様な底生生物の生息と水理諸元との関係

○日下部 貴規 [香川大学大学院 工学研究科]
角道 弘文 [香川大学 工学部]

本研究では,水理諸元などの環境要素が互いに異なる農業用水路を対象とし,底生生物の多様な生息と水理諸元との関係解明を試みた.秋季調査の結果より,水路床の底質粒径,平均底質厚さといった環境要素だけでなく,底部流速,水深,流量といった水理諸元に関する項目が多様性指数を規定することが示唆された.今後,冬季調査結果のまとめおよび春季調査を実施し,季節変動に応じたより詳細な解析をおこなう予定である.

Keyword: 底生生物, 水理諸元, 多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2003

発表番号 1-6

Water Quality Model of Noda Lagoon

Masayuki Furukawa [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

野田沼内湖の水質モデル

○古川政行 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

野田沼内湖を対象に水質シミュレーションモデルを作成した。水質モデルは、内湖への流入水量および負荷量を推定するモデルと、内湖の水質濃度を推定するモデルの2種類から構成されている。前者はタンクモデルとL-Q式を使用し、後者は生態系モデルを用いた。内湖のCOD濃度を推定したところ、内部生産によってCODが上昇する傾向が再現でき、内部生産がCODの浄化率を下げていると推察された。

Keyword: 内湖, 水質, 生態系モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.120-121 , 2003

発表番号 1-7

Studies on water Environment and Preservation of small ponds in Ishikari Peatlands

Takashi TANAKA [Hakodate college of tech.]
Shin-ichiro WAKAYAMA [Hokkaido Univ. Agri.]
Masao YAZAWA [Hokkaido Univ. Agri.]

石狩泥炭地内小湖沼の水環境と保全に関する研究

○田中 孝 [函館工業高等専門学校]
若山信一郎 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

石狩泥炭地内に現存している5湖沼において水質調査(有機汚濁成分・栄養塩類等)を行った。いずれの湖沼も1978年に比較し1998年の水面面積が減少しており、水質では環境基準を上回る汚濁度を示した。灌漑用排水が流入しているが水位変動の少ない湖沼の水質は比較的低位に安定し、水位上昇湖沼では水質濃度変動が認められた。貴重な自然資源である小湖沼群の景観あるいは環境保全は重要であり、用水確保の必要性を示した。

Keyword: 小湖沼, 水質, 水位変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2003

発表番号 1-8

Relationship between the seasonal change of water environment and rotation rate of the agricultural reservoir

YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
HASEBE Hitoshi [National Institute for Rural Engineering]
FENG Yanwen [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

調整池の水質環境の季節変化と滞留時間の関係について

○吉永育生 [農業工学研究所]
白谷栄作 [農業工学研究所]
長谷部均 [農業工学研究所]
馮 延文 [農業工学研究所]
人見忠良 [農業工学研究所]

2001年に農業用調整池の水質環境の現地調査を実施した.クロロフィルa濃度と優占となった藻類種と滞留時間の関係を分析した.内部生産によるクロロフィルa濃度の上昇は7月と9月に観測された.滞留時間の短い7月には緑藻類が,滞留時間の長い9月は藍藻類が優占種となっていた.藻類種による栄養塩の吸収速度の差が知られており,室内実験で得られた既存の結果と今回の観測結果は同様の傾向を示した.

Keyword: 水質, 調整池, クロロフィルa
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2003

発表番号 2-14

Spatial variability of hydraulic conductivity in a cassava field, Thailand.

Mami Kakiuchi [Utsunomiya University]
Kazunari Fukumura [Utsunomiya University]
Masahiko Tomita [Utsunomiya University]

透水係数の現場測定と空間分布特性について-タイ国における現場測定から-

○垣内 麻美 [宇都宮大学農学部]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]
冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]

土壌水文特性の中でも空間変動の大きいと言われている飽和透水係数の現場測定(GP法法)から、その空間変動特性の把握を試みた。調査地はタイ国東北部の赤色土壌が広がるキャッサバ畑で、20X20mの範囲を5mメッシュ、さらにその一部10x10mを2mメッシュに分け各格子点で透水係数を求めた。明確な空間変動特性の把握に至らなかったが、方向バリオグラムの比較から畦方向でやや測点間距離依存性を確認できた。

Keyword: 現場透水試験, 空間統計手法, バリオグラム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.266-267 , 2003

発表番号 2-18

Relations between the decay constants and hydraulic conductivities of drying upland fields

Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]

乾燥過程の畑地土壌水分の逓減係数と透水係数との関係

○清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]

地表近傍の土壌水分が、蒸発散や再分布によって指数関数的に逓減していく現象はよく知られている。しかし、その場合の逓減係数が、土壌の透水性や保水性とどのような関係にあるかは必ずしも明確でない。本研究では、不飽和水分移動の数値解に基づいて、逓減係数と不飽和透水係数や乾燥条件、地下水条件との関係を検討し、さらに実際の畑地における乾燥時の水分逓減係数から、現地土壌の透水性を迅速に推定する方法を示した。

Keyword: 土壌水分, 逓減係数, 不飽和透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2003

発表番号 2-19

Observation of Fluid Movement in Soil Macropore Using Soft X-ray

Akika Hidaka [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Kenji Iwama [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Katsuhiko Yabe [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

軟X線による土壌孔隙中の流体挙動の観察

○日高明香 [滋賀県立大学環境科学部]
岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

通水中の供試土壌に造影剤を浸剤させ、これを軟X線の動画像としてVTRに記録し解析した。その結果、粘質土壌では管状間隙を造影剤が通過する様子が見られy壌では間隙を選択しながら通過する様子が見られた。また、動水勾配を変化させても浸剤経路等に変化は見られなかった。これらの実験結果を示すと共にこの実験の有用性について検討した。

Keyword: 軟X線動画像, 透水性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.272-273 , 2003

発表番号 2-21

Macropore by the X-ray Stereo-radiography in the Later Stage Pleistocene Epoch Hachinohe Tanesashi Volcanic Ash Connected Soil Layer

Koichi Sato [Kitasato University, School of Veterinary Medicine & Animal Sciences ]
Choichi Sasaki [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University ]
Koichi Tokunaga [Professor emeritus of Iwate University]
Takashi Sase [Iwate Miyako Senior High School ]

後期更新世八戸種差火山灰連続土層におけるX線造影法で求めた粗孔隙形態

○佐藤幸一 [北里大学獣医畜産学部]
佐々木長市 [弘前大学農学生命科学部]
徳永光一 [岩手大学名誉教授]
佐瀬 隆 [岩手県立宮古高校]

本研究は、植物根によって火山灰土や風成土に形成される根成孔隙の経時的耐久性の究明を目的に、青森県八戸市の東方10kmに位置する約1〜20万年前の後期更新世火山灰連続土層の粗孔隙形態をX線造影法で求めた。その結果、表層部の八戸浮石層(約1万年前)から深さ約8.5mまで12層位のローム層における粗孔隙形態は、各層とも劣化度0〜1の健全又は軽度の劣化状態で、高密度に鮮明で垂直方向に連続した根成孔隙が示された。

Keyword: X線造影法, 粗孔隙, 後期更新世火山灰
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2003

発表番号 2-24

Determination of air pressure entrapped in compacted soil

Yoshinobu Ohta [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]

締固め土中の封入空気の圧力測定

○太田好重 [岩手大学大学院 農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学 農学部]

間隙水に圧力を加え,これにより間隙空気の体積変化を測定し,間隙空気の圧力を求めることを目的とした。二回加圧法により空気体積と圧力の同時測定を試みたが,信頼できる結果が得られなかった。そこで,空気体積の測定値を用いて一回加圧法に切り替えた結果,土中の空気圧は約500〜600cmで間隙水圧の1000cmより低く,負圧を示した。また,時間経過に伴い空気体積と平行して空気圧は減少した。

Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2003

発表番号 2-25

Studies on water phase and its movement in unsaturated soils

Hiroshi HOMMA [Niigata Univeristy]
Tadao AODA [Niigata Univeristy]

不飽和土壌水の存在様式と運動についての考察

○本間 紘 [新潟大学]
粟生田 忠雄 [新潟大学]

水の相を考慮して,不飽和土壌中の水移動を考察した。0.1mm径のガラスビーズを用いた供試カラムの自由水面を低下させると,臨界値以下でリング水と吸着水からなる懸垂水分状態となり,この懸垂水帯の液相水の圧力はリング水の曲率半径で規定され,かつ相互に伝達しない。これは固体表面の吸着水とリング水の物性の違いによるものと考えた。同時に,懸垂水帯の水移動は主に気相のそれによることを実験的に明らかにした。

Keyword: 圧力水頭, リング水, 吸着水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2003

発表番号 2-26

Observation of Cd Adsorbed on Montmorillonite with Thermal Desorption Method

Rieko Takamatsu [KITASATO University]
Tsuyoshi Miyazaki [The University of TOKYO]
Masashi Nakano [Professor Emeritus, The Unieversity of TOKYO]

昇温脱離法によるモンモリロナイトに吸着したCdの形態観察

○高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
中野 政詩 [東京大学名誉教授]

粘土鉱物の中でも吸着力が高いモンモリロナイトへのCd吸着挙動のpH依存性に着目し, これまでに吸着実験, EXAFS測定を行なった.これに続き,本研究では熱分析である熱脱理法を用いて脱離の様子を観察した.そしてCd, SiおよびAlの脱離スペクトルの比較から1)pH4とpH7で吸着させたCdの脱離エネルギーが異なる事,2)pH7で吸着させたCdはモンモリロナイトの加熱による結晶破壊を抑制する事がわかった.

Keyword: カドミウム, 粘土鉱物, 吸着
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2003

発表番号 2-27

Adsorption Isotherm of Sulfate on an Allophanic Andisol

Munehide Ishiguro [Okayama University]
Yasunobu Hattori [Tenrikyo Church Headquarters]

アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線

○石黒 宗秀 [岡山大学環境理工学部]
服部 保誠 [天理教教会本部]

アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線を、pH4、pH5、pH6、pH7の条件でバッチ法による測定から求めた。土壌のpH依存性荷電の特徴を反映して、低濃度では低pHほど吸着量が大きくなった。どのpHにおいても、平衡濃度0.5mmolc/l付近で階段状の吸着等温線となり、吸着エネルギの異なるサイトがあることが分かった。平衡濃度50mmolc/l以上では、pHによる吸着量の差が認められなくなり、沈殿形成が示唆された。

Keyword: 硫酸イオン, 吸着, アロフェン質火山灰土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2003

発表番号 2-28

Charge Characteristics and Colloidal Stability of Imogolite

Jutaro Karube [Ibaraki University]

イモゴライトの荷電特性と分散凝集

○軽部重太郎 [茨城大学農学部]

イモゴライトはpH依存電荷をもち、アルカリ性では負電荷が卓越するにもかかわらず凝集する。その理由は、アルカリ性でチューブの内側に負電荷が発現するため、チューブの外側での負電荷の影響が弱くなるからと説明されている。しかし、その内容の説明はまだ不十分である。そこで、イオン交換法で北上イモゴライトの荷電特性を測定した。ここではそれを基にしてイモゴライトの荷電特性と分散凝集現象の関係を整理する。

Keyword: イモゴライト, 荷電特性, 分散凝集
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2003

発表番号 2-29

Transport of colloidal particles through a Kanumatsuchi column

Yuji Yamashita [The Master's Program in Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba ]
Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, Univ. of Tsukuba ]

鹿沼土を充填したカラムにおけるコロイドの輸送挙動

○山下祐司 [筑波大学環境科学研究科]
足立泰久 [筑波大学農林工学系]

コロイドが有害化学物質のキャリアとして土壌中を移動する機構を解析するために,鹿沼土を充填したカラムにポリスチレンラテックスを流し入れる実験を行った.その結果,土壌中のコロイドの移動はその凝集分散特性に対応して大きく変化すること,特に凝集条件下ではコロイドが土壌に効率的に捕集されることが確認された.

Keyword: Colloid Facilitated Transport, カラム実験, 凝集分散特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2003

発表番号 2-34

The mechanism of finger flow: 1. Unexpected water content profiles under flux limited one-dimensional downward infiltration into initially dry glass beads

Haruyuki Fujimaki [Institute of Agric. and Forest Engi., Univ. of Tsukuba ]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

フィンガー流はなぜ生じるのか:1. 乾燥ガラスビーズへのフッラクス制御一次元降下浸潤における特異な水分分布

○藤巻晴行 [筑波大学農林工学系]
塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]

乾燥媒体が「浸潤前線は大気圧に近い水圧でないと進行しない(水侵入圧の存在)」、または、フラックスに関わらず「浸潤前線は必ず飽和する」という特殊な物理性をもつならば、フィンガー流は必然となる。この仮定を確かめるために、細いカラムを用いてフィンガー発生を防ぎ、与えるフラックス(q0)が飽和透水係数(Ks)より小さい浸潤時の水分分布を得て解析した。

Keyword: フィンガー流, 浸潤, ダルシー式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2003

発表番号 2-38

Experimental study of Break Through Point (BTP) at a capillary barrier

Michinao Kojima [Faculty of Agriculture, The Univ of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]

キャピラリーバリアの限界長に関する研究

○小島 倫直 [東京大学農学部]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 ]

成層土壌において下層への水分浸潤を遮断するキャピラリーバリア現象は,地下空間の保全技術として注目される。このとき限界長は保全できる地下空間容量を規定するため,重要な研究対象となる。本実験では,厚さ2cmのカラム内に成層土層を形成して、上方から散水し限界長の測定を行った。境界面の傾斜形状には,直線傾斜と二種類の湾曲傾斜を用いた。実験で得られた限界長の実測値から,限界長の予測に関する考察を行った。

Keyword: キャピラリーバリア, 限界長, 湾曲傾斜
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2003

発表番号 2-39

A common Web service interface for soil databases

Tetsu Ito [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]

Webサービスによる土壌データベースのインタフェースの共通化

○伊藤 哲 [東京大学農学部]
溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学農学生命科学研究科]

近年土壌データベースに対する興味が高まってきている。これはモニタリングやモデリング手法の進歩により、データを介して両者を結合する必要性が増大したことに関係する。しかし、異なるデータベースとモデルとを任意に接続する手法は未だ開発されていない。本研究では、土壌に関するデータベースを相互接続するための、Webサービスによる共通化インタフェースの開発と、土壌の熱拡散係数を推定するシステムの動作確認を行った。

Keyword: Webサービス, データベース, XML
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2003

発表番号 2-44

Transport and deposition of dispersed particles in layered soil columns as affected by the initial electrolyte concentration

NAKANO Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
SUZUKI Katsuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
KATOU Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

成層カラム中の分散土壌粒子の移動髀炎d解質濃度の影響

○中野恵子 [農業環境技術研究所]
鈴木克拓 [農業環境技術研究所]
加藤英孝 [農業環境技術研究所]

土壌構造の安定性と分散性が粘土粒子の移動捕捉過程に与える影響をみるために、初期電解質濃度とカラム長の異なる二層カラムへの蒸留水の透水実験を行なった。カラム流出液中の懸濁物質の粒径組成は初期電解質濃度によって異なること、電解質濃度が低く分散性が大きい場合には、時間とともに比較的大きな粒径の流出がみられなくなるとともに流出懸濁物質濃度も低下することがわかった。

Keyword: 懸濁物質, 粒径分布, 移動・捕捉
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2003

発表番号 2-48

Transport property of ammonia nitrogen under unsaturated flow in dune sand and andosol

Tetsuro OKADA [Wakayama Prefecture]
Hiroyuki IEDA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Sho SHIOZAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

砂丘砂と黒ボク土中の不飽和流におけるアンモニア態窒素の移動特性

○岡田 徹朗 [和歌山県]
家田 浩之 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

畑地からの窒素肥料の流出量を予測するためには、土の吸着と窒素移動の関係性を把握する必要がある。そこで黒ボク土と砂丘砂の不飽和流において、溶液濃度がアンモニア態窒素の移動速度に与える影響を濃度置換実験により調べた。黒ボク土においては、NH4+イオンは事前に吸着している他の陽イオンと交換しながら移動し、水分子やCl-に比して遅れる。この移動速度への濃度の影響は大きく、濃度が薄いと10倍も遅れた。

Keyword: アンモニア態窒素, 溶質移動, イオン交換
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2003

発表番号 2-49

Effect of Solute Concentration on Velocity of Ca2+,Na+,Cl− in Andisols

Hiroyuki Ieda [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

黒ボク土中のCa2+,Na+,Cl−の移動速度の濃度依存性

○家田 浩之 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

黒ボク土では,溶質移動に対して,イオン濃度依存の変異荷電による吸着と排除の両方がおこると考えられる.本研究では,Ca2+,Na+,Cl−の移動速度のイオン濃度依存性を調べることを目的として,実験室の土壌カラムで濃度置換実験をおこなった.その結果,CaCl2で飽和した系では,Ca2+,Cl-の移動は水よりも遅くなった.一方,NaClの系では,イオン排除の影響を大きく受けてCl-は水よりも早く移動した.

Keyword: 遅延係数, 黒ボク土, 吸着と排除
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2003

発表番号 2-4

Effects of Water Content, NaCl Concentration, and Temperature on Thermal Conductivity of Tottori Dune Sand

Hidetoshi Mochizuki [Arid Land Research Center, Tottori University]
Iwao Sakaguchi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University]

鳥取砂丘砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度・温度依存性について

○望月秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
坂口巌 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

鳥取砂丘砂の熱伝導率を様々な条件下で測定した.その結果,水分・NaCl濃度・温度依存性を総合的に明らかにし,既往の研究とは異なり,NaCl濃度が高い場合には温度が低い方が熱伝導率が高くなることがあることなどがわかった.また,望月ら(2002)の実験式を測定結果に適用した結果,本研究の測定範囲でも実験式が鳥取砂丘砂を精度良く予測できることを示した.

Keyword: 熱伝導率, 水分・NaCl濃度・温度依存性, 実験式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2003

発表番号 2-54

Retention of Cd by natural and synthetic zeolite soil mixtures

Taku Nishimura [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Miyuki Nakajima [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Tetsuya Ueda [Plantec]

天然および人工ゼオライトによるCd吸着について

○西村 拓 [東京農工大学農学研究科]
中嶋美幸 [東京農工大学農学研究科]
上田哲也 [螢廛薀鵐謄奪]

土壌汚染の防止・修復の手法としてゼオライトを吸着剤として用いる方法の有効性を検討するため、天然ゼオライト、P型人工ゼオライトを用いて、汚染土壌混合実験ならびにバリヤ実験を行った。天然ゼオライトは陽イオン吸着容量は大きいが,重金属の捕捉能力としては人工ゼオライトに比べて劣り、土のみの場合と大差なかった。

Keyword: ゼオライト, Cd, 土壌汚染
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.246-247 , 2003

発表番号 2-8

The Effect of Salt Accumulation on Water Potential and Transpiration Rate of Wheat

Tetsu Yaoka [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
[Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

塩分集積による小麦の水ポテンシャル低下が蒸散量に与える影響

○矢岡 哲 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
Nasir.M.Khan [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

乾燥地においては、蒸発散によって農地の塩分集積が生じる。土壌水の塩濃度増加は、植物の水ポテンシャルを低下させ、葉の気孔の閉塞を通じて蒸散量を低下させるとともに、光合成を低下させ生育を低下させる。したがって、塩分集積と植物生育との関係は植物の生理反応としての水ポテンシャルと気孔開度との関係が重要であるが、土壌の水分状態を一定にしたポット実験でこの関係を得た。

Keyword: 塩分集積, 水ポテンシャル, 蒸発散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2003

発表番号 2-9

Effect of the some kinds of chemicals on the Eh of paddy field soil

Daisuke Murakami [The United Graduate school of Agricultural Science.Iwate Univ.]
Toshiaki Abe [Faculty of Agriculture. Yamagata Univ.]
Tatsuaki Kasubuchi [Faculty of Agriculture. Yamagata Univ.]

水田土壌Ehに及ぼす各種資材の影響

○村上 大亮 [岩手大学連合大学院農学研究科]
阿部 敏明 [山形大学農学部]
粕渕 辰昭 [山形大学農学部]

一般に水稲栽培期間で使用される除草剤、またはカルパー剤に及ぼす影響をEh測定により評価した。その結果、除草剤はEhの日周変化を妨げる因子であること、カルパー剤は日射の影響なくしてもEhを増加させる因子であることが明らかとなった。今後はこれらの各種資材の影響について、物理的・化学的・生物的に評価する必要があると考えられた。

Keyword: 水田, Eh,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.364-365 , 2003

発表番号 3-10

Studies on Measurement of Jump Height of Ayu at Bed Sill Works in Neo River

HIROSHI ITAGAKI [Gifu Universituy]
MASAMITSU SIRAKI [Gifu Universituy]

根尾川第8床固工における稚鮎の跳躍高の測定に関する研究

○板垣 博 [岐阜大学 農学部]
白木 政光 [岐阜大学 農学部]

河川に頭首工や床固工等の河川横断工作物が設置されている場合,稚鮎の遡上にとっては大きな障害物になっている.また,これらの構造物に魚道が設置されていたとしても,その最下流端では,魚道入口と下流河川との間で,段差が生じ,流れがナップの状態になっている個所が見られる.このような流れの状態では,稚鮎はこの障害物を跳躍して遡上することになる.本研究では,稚鮎の跳躍高を,現地測定によって求めた.

Keyword: 床固工, 稚鮎, 跳躍高
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2003

発表番号 3-12

Mathematical Modeling of Preference Intensity of Japanese Medaka for Instream Water Environment using Fuzzy Inference

SHINJI FUKUDA [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
KAZUAKI HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
SHIOMI SHIKASHO [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

ファジィ推論によるメダカの環境応答モデルの開発

○福田 信二 [九州大学大学院 生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院 農学研究院  ]
四ヶ所 四男美 [九州大学大学院 農学研究院  ]

一般に,人や動物の社会・環境因子に対する応答行動はばらつきが大きく,選好判断に曖昧さを伴う.本研究では,室内開水路による選好性実験で得られたメダカの各環境因子に対する選好特性を,簡略化法を用いたファジィ推論を行うことでモデル化した.さらに,得られたファジィ選好強度モデルを室内平面水槽実験およびフィールド調査によって検証した.得られたファジィ選好強度モデルによりメダカの選好強度がほぼ再現できた.

Keyword: メダカ, ファジィ推論, 選好強度モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2003

発表番号 3-17

Sandbar-forming experiments for the conservation of intake capability and ecosystem in upper reaches of an intake weir

Kyoji TAKAKI [National Institute for Rural Engineering]
Hiroyasu KOBAYASHI [National Institute for Rural Engineering]
Atsushi NAMIHIRA [National Institute for Rural Engineering]

利水と生態系に配慮した頭首工上流域の砂州形成実験

○木強治 [農業工学研究所]
小林宏康 [農業工学研究所]
浪平 篤 [農業工学研究所]

非灌漑期の頭首工上流域において、安定した砂州の形成による生物生息域の創出、みお筋の固定化による水生生物の通路の確保、河川断面の複雑化による生態系多様性の向上のため、可動堰の操作に伴う砂州形成制御の可能性について検討した。洪水時に一般的に行われている土砂吐および洪水吐ゲートの全開操作に比べ、制限水位を超えない範囲でこれらの開度を調整することにより、砂州をある程度人工的に形成することが可能である。

Keyword: 土砂水理, 水利構造物, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2003

発表番号 3-18

Developing Process of Woody Vegetation at the Upper Reach of the Kitakami River

Hideyuki CHIBA [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Hajime MIWA [Faculty of Agriculture, Iwate University]

北上川上流域(盛岡市)における樹林帯の発達過程

○千葉 秀之 [岩手大学大学院農学研究科]
三輪 弌 [岩手大学農学部]

近年,北上川上流域において河川樹林帯あの発達が著しい。河川樹林帯は生物などの生育にとって重要であるが,洪水の疎通障害や流木化の弊害を生じるため,河川樹林帯の発達過程を把握する必要がある。そこで,昭和45年以降の航空写真の比較判読から北上川の河道や砂礫堆の変遷,樹林帯の発達過程を明らかにした。盛岡市付近の北上川は蛇行した河道で,ほぼ安定した位置にある砂礫堆の寄洲上に樹林帯が発達してきている。

Keyword: 北上川, 樹林帯, 航空写真
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2003

発表番号 3-19

Observation Results of Control System for Sediments from Upland Field

Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]
Masahiko SHIMAZAKI [National Agricultural Research Center for Western Region]
Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]

畑地からの流出土砂制御工法の実証試験結果

○中 達雄 [(独)農業工学研究所]
島崎昌彦 [(独)近畿中国四国農業研究センター]
田中良和 [(独)農業工学研究所]
向井章恵 [(独)農業工学研究所]

赤土流出等の農耕地からの土砂流出に対して、土砂水理学の観点から、掃流砂と浮遊砂(Wash load)を選択的に制御する工法の実証試験結果について報告する。傾斜地の農地排水路系において、本工法の、渦動排砂管による掃流砂の制御機能および浮遊砂やWash loadなどの微細土粒子については、重力沈降を促進させた浸透性沈砂池における制御機能を評価した。

Keyword: 土砂水理, 水環境・水質, 浸透性沈砂池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2003

発表番号 3-20

Examination for the counter measure against inflow and accumulation of floating rubbish at the intake

Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]
Hiroyasu Kobayashi [National Institute for Rural Engineering]
Kyoji Takaki [National Institute for Rural Engineering]

取水口における浮遊性塵芥の流入・集積対策工に関する検討

○浪平篤 [農業工学研究所]
小林宏康 [農業工学研究所]
木強治 [農業工学研究所]

頭首工等に設置される取水口では,河川等の水路から流水とともに発泡スチロール等の様々な浮遊性塵芥が流入してくる.その防止のため,通常は取水口付近に除塵スクリーンが設置される.しかし,ここに集積した塵芥の排除労力は施設管理者にとって大きな負担となっている.そこで本研究では,浮遊性塵芥の流入と集積を防止するため,取水口付近に設置する簡易な対策工について実験的に検討を行う.

Keyword: 取水口, 浮遊性塵芥,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2003

発表番号 3-21

Optimum Allocation of COD Loading into Yasu River with Equity Measure

Shigeya Maeda [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

公平性を考慮した野洲川におけるCOD負荷量の最適配分

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

河川水質の長期的管理のため,これまで面源からの負荷を考慮した上で点源からの許容COD負荷量を河川の各負荷点に配分する確率論的最適化モデルを構築してきた.ここでは,許容負荷量の場所的変動性すなわち負荷の公平性を考慮した水質管理案を提示できるよう,モデルに新たな目的関数と制約条件を追加する.滋賀県野洲川にモデルを適用し,改良前のモデルから得られる水質管理案より検討価値のある代替案を提示できることを示す.

Keyword: 河川水質管理, 最適化, 公平性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2003

発表番号 3-22

A Search for Groundwater Contamination Sources Using Extended GA

Ken HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Eiji ICHION [Ishikawa Agricultural College]
Toshihiko KAWACHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

改良GAによる地下水汚濁源推定

○平松 研 [岐阜大学農学部]
一恩英二 [石川県農業短期大学]
河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]

勾配法を模した探索法を組み合わせた遺伝的アルゴリズムを用いて複数の水質汚濁源を観測井における汚濁物質濃度から推定する手法を開発した.地下水流動を既知としているため,単位溶脱量に対する応答を保存することにより,汚濁源探索を組み合わせ問題へと変換することが出来た.結果として,汚濁源が多数になれば,与えられた条件では収束が困難となるが,少数の場合はかなりの精度で探索が可能であることが明らかとなった.

Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 虫型探索, 地下水汚染
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2003

発表番号 3-27

Study on Estimating the Probable Precipitation Based on a Parameter of Precipitation in USA

Shingo ADACHI [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Seisuke MATSUDA [Faculty of Agriculture,Kochi University]

降水の時間集中度に基づくアメリカ合衆国における確率降水量の推定

○足立 真吾 [高知大学農学部]
松田 誠佑 [高知大学農学部]

本研究では,多様な気候と地形をもつアメリカ合衆国の降水に,降水の集中度を適用し,1時間および1日を単位時間とした単位時間降水量の確率推定式を求めた。また,これらを用いて各観測点の年最大単位時間降水量を模擬発生させ,従来法による確率分布の再現性を調べた。

Keyword: 降水強度, 正規変数, 確率降水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.400-401 , 2003

発表番号 3-28

Long-term Change in Daily Rainfall Characteristics at Tokyo

Hidetaka_Chikamori [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Akihiro_Nagai [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]

東京における日降雨特性の経年変化

○近森秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井明博 [岡山大学環境理工学部]

東京管区気象台で観測された125年間の日雨量データを対象に,日降雨特性の経年変化を調べた結果,確率日雨量には近年大きくなる傾向が見られたが確率ひと雨雨量と確率連続無降水期間には大きな経年変化が見られないなど,確率日雨量等に経年的増加傾向が見られた岡山とは異なる結果が得られた。このことは確率水文量の経年変化が地域的に異なることを示唆しており,全国的に詳細な検討を行う必要が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.402-403 , 2003

発表番号 3-29

A Study for Design Flood Dischage of the Gando Dam

Ryouichi Ohnishi [National Institute for Rural Engineering]
Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]

岩洞ダムの設計洪水流量に対する考察

○大西 亮一 [ (独)農業工学研究所]
小川 茂男 [ (独)農業工学研究所]
島 武男 [ (独)農業工学研究所]

岩洞ダムは流域面積が48.6km2,設計洪水流量が93.5m3/sで,設計洪水比流量は1.9m3/s/km2となり,クリーガ式の17.1m3/s/km2の20%増しの20.5m3/s/km2と比べて約1/11倍と小さい。1960年11月のダム完成から40年間以上になるが,洪水吐からの放流は1回だけで,その量もわずかであった。このため,ダム管理で観測された降雨量やダム貯水位(貯水量)等のデータを解析して,洪水時の流出量を求め,設計洪水流量を考察する。

Keyword: 設計洪水流量, 洪水流量, 洪水比流量包絡式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2003

発表番号 3-2

Analyses on Dynamic Pressure of Nappe ()  -Experimental Approaches-

Akira Mitsunari [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Nobuo Manda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]

越流堰ナップの衝撃圧解析について(その1)  −実験による問題提起−

○光成 明 [九州共立大学大学院]
万田 伸生 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学大学院]
竹内 真一 [九州共立大学大学院]

越流堰からの自由落下水脈(ナップ)の水理学的な挙動について実験と解析を試みた。ナップの衝撃圧は、突入部におけるウォーター・クッションの形態によって3つのケースに大別され、ケース1(ナップ先端が露出射流を伴う流れ)とケース3(ナップ先端が貯留水塊に潜り込む流れ)は解析可能である。これに対し、ケース2(遷移領域の流れ)は解析的な取扱い方法が確立されておらず、その現象の把握と解析について検討した。

Keyword: 越流堰, ナップ, 衝撃圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2003

発表番号 3-32

Estimation of Evapotranspiration in an Irrigated Maize Field in Hetao Irrigation District

Toshiyuki Tamoto [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]
Hiroki Oue [Faculty of Agriculture , Ehime University]
Hiroki Ikawa [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]
Keiji Takase [Faculty of Agriculture , Ehime University]

黄河流域河套灌区の灌漑トウモロコシ畑における蒸発散量の算定

○田本 敏之 [愛媛大学大学院農学研究科]
大上 博基 [愛媛大学農学部]
伊川 浩樹 [愛媛大学大学院農学研究科]
高瀬 恵次 [愛媛大学農学部]

黄河流域の河套灌区における水収支構造を明らかにするために,現地の灌漑トウモロコシ畑で微気象観測を行い,ボーエン比熱収支法で蒸発散量を算定した.その結果,8〜9月の40日間で灌漑水量の約90%が蒸発散によって消費されたことがわかった.また,灌漑地域全体の蒸発散を推定する目的で,蒸発散推定法の適用性を検討した.その結果,群落抵抗モデルを用いたバルク法とPenman-Monteith法が有効であることがわかった.

Keyword: 灌漑トウモロコシ畑の蒸発散, 群落抵抗モデル, 圃場レベルの水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2003

発表番号 3-33

Measurement of Evapotranspiration from a Paddy Lysimeter

Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]
Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro KUBOTA [National Institute for Rural Engineering]

水田ライシメータにおける蒸発散量の測定

○松田 周 [(独)農業工学研究所]
増本隆夫 [(独)農業工学研究所]
久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]

水田ライシメータを設定し、水収支法と渦相関法による蒸発散量測定を開始した。その結果、8月下旬まで表面水位と地下水位がほぼ等しく、湛水期間中は表面水位変化を水田内貯水量の変化として扱えることが分かった。7月中旬から8月下旬までの平均日蒸発散量は約3.0mmであることが明らかになった。また、渦相関法に用いる鉛直風速をスペクトル解析した結果、測器の妥当性が示された。

Keyword: 水田ライシメータ, 水収支法, 渦相関法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2003

発表番号 3-36

Evaluation of Flood Mitigation Effects of Irrigation Pond Aggregation()

Kohei BESSHI [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Kimihito NAKAMURA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]

ため池群による洪水緩和機能評価()

○別枝宏平 [京都大学大学院農学研究科]
竹下伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野徹 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では,洪水時のため池による雨水貯量を,典型的なため池密集地帯である大阪府泉南地方において実測データをもとに検討し,ため池群としての雨水貯留量を算出した.その結果,貯水率が低下する非灌漑期においては,面積的には3%のため池群によって流域の損失雨量を10〜18%増加させることが示された.さらに,空き容量を最大限に活用すれば,10年確率の洪水に対しても約18%の雨水を貯留できることも明らかとなり,ため池群の持つ雨水貯留ポテンシャルの大きさを示すことができた.

Keyword: ため池群, 洪水緩和, 貯留量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2003

発表番号 3-37

Tsuruta Masaya [Niigata Prefecture]
Satoh Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Fujiki Tomohisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Nakatsukuma Masayuki [The Master's Program in Environmental Sciences, University of Tsukuba]

灌漑水田地域における還元水流出の特性

○鶴田 雅也 [新潟県]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
藤城 公久 [筑波大学農林工学系]
中津熊 真幸 [筑波大学環境科学研究科]

水田地域からの還元水流出の特性について検討するため、小貝川福岡堰地区において、取水停止時(1日間)の還元水の時間変化等を広域地区と2つの末端地区で観測した。その結果、還元水流出の中に田面水位が高い時に現れる半減期4〜7時間の成分と半減期10〜15時間の安定した成分とが検出された。後者の半減期の大小地区における一致から水田浸透量の大半は水田近傍の小排水路に流出していることが推定された。

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.420-421 , 2003

発表番号 3-38

Morphologic Grouping of Terraced Paddy based on Topographical Factors

HIROYUKI TARUYA [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
TAKAHIRO SHIONO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
TERUHITO MIYAMOTO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

地形の形態要素に基づく棚田の分類

○樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]
塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

本研究では農地災害の評価を目的とした棚田の分類の考え方とその方法、分類に基づく農地災害評価方法についてGISを用いて検討した。河川網、河床形態、崩壊地形などの水の流れに関わる地形形態を画像上で読みとり、棚田を圃区の単位で暫定的な4類型に整理したところ、各類型は実際の標高、Strahlerの水流次数、平均一筆面積と良く対応し、農地災害の多くが特定の類型や圃区形状と密接に関係していることがわかった。

Keyword: 棚田, GIS, 農地災害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2003

発表番号 3-42

Study on function of small-scale on-farm pond for rainfed paddy fields in Northeast Thailand

Shinichi Kasumi [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Ayumi Yuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Kenji Suzuki [Japan Science and Technology Corporation]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

東北タイ田水田における小溜池の機能について

○霞 真一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
結城あゆ美 [宇都宮大学農学部]
鈴木研二 [科学技術振興事業団 ]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

東北タイの天水田稲作は、不確実な降雨により不安定・低収量な米生産状況にある。小流域内には溜池や灌漑堰といった小規模灌漑施設が存在する。しかし、これらの小規模灌漑施設の効果は極めて限定的であるという指摘がある(後藤2002)。本研究では、これら溜池の建設状況・分布状況・利用実態について、現地踏査と聞き取り調査から明らかにする。それとともに、モデルシミュレーションによって溜池の灌漑効果を評価することを試みる。

Keyword: 天水田, 小溜池,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2003

発表番号 3-47

A Study for Sptial Paramater Hydrological Model with GIS

[Tokyo Univ. of A. & T.]
[Tokyo Univ. of A. & T.]
[Tokyo Univ. of A. & T.]

GISを用いた分布定数型流出モデルについての基礎的研究

○足立 昌之 [東京農工大学大学院農学研究科]
久保 成隆 [東京農工大学農学部]
大里 耕司 [東京農工大学農学部]

この研究ではGISを用いた流出解析喘湶構築の際に問題となるであろう空間情報の抽出方法について言及する。各空間情報は流出時の流出成分と密接な関わりを持っているため、これらの関係性について考察し、有効的な筑粟範囲を導き出す。本発表ではこれを3段階の範囲に分割した。それぞれ計算規模の縮小、復帰流発生地域の予測、表面流出の流量変化の追跡に的を絞って分割を試みた。発表では特に、流出寄与地域について詳しく述べることを考えている。

Keyword: 分布定数型喘湶, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.440-441 , 2003

発表番号 3-48

A Calculation Method of a Delayed Input Rainfall Sequence to the Runoff Model of Storage Distribution Type

Fukushima Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

貯留分布型流出モデルへの遅延入力降雨系列の算定法

○福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

本報告は流域内の斜面長分布特性、雨水伝播特性及び流域内の降雨分布特性を考慮しつつ、貯留型流出モデルに分類される流出モデルの適用性を向上させることを意図とした検討結果である。ここでは、流出過程における「遅れ時間」を降雨強度及び流域モデルの各分割集水域面積の関数で評価する手法を提案した。本手法により、従来の貯留型流出モデルで導入されている一定の遅れ時間を用いる手法が一層改善できると期待される。

Keyword: 流出解析, 流出モデル, 洪水流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2003

発表番号 3-49

Runoff modeling of Naka River Watershed and analysis on its runoff properties

Kayo Usami [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

那珂川流域における流出モデリングと流出特性の分析

○宇佐美 佳代 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

那珂川は、水量・自然景観に恵まれた清流河川として知られている。しかし一方、1986年、1998年のような大規模な洪水を発生させ被害をもたらしてきた。近年の上流域の開発に伴う流域保水力の低下は洪水危険度を一層増大させる恐れがある。本研究ではそうした課題の解決に向けた基礎的アプローチとして、流出モデリングに基づいて流域の流出特性を種々の指標で多面的に評価する。

Keyword: 那珂川, 流出特性, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2003

発表番号 3-52

Decision Making of Reservoir Management Using Weather Forecast

Junichiro TAKEUCHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Toshihiko KAWACHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

貯水池管理における気象情報を用いた取水制限率決定

○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]

降水量予測が与えられたとき、管理者の満足度の期待損失を最小化する基準を用いて、渇水時の取水制限率を決定する手法を提案する。この手法を採用することで生じるリスクと、信頼度や回復度などの貯水池運用のパフォーマンスを模擬実験によって検証した。リスクの大きさは降雨量予測の精度と考慮に入れる期間長に関連して変化し、パフォーマンスは長期的には従来の手法と比べて向上していることが確かめられた。

Keyword: 貯水池管理, 取水制限率決定, 気象情報
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2003

発表番号 3-54

Analysis on water pollution factors in the Cidanau watershed, Java Island

Tomoko Konishi [Grad. School of Agri. Sciences, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Kenichi Misawa [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Arien Heryansyah [United Grad. School, TUAT]

ジャワ島チダナウ川水系における水質汚濁要因の分析

○小西 智子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
三澤 健一 [宇都宮大学農学部]
アリンヘルヤンサ [東京農工大学大学院]

インドネシアの中枢で人口の80%を抱えるジャワ島では、近年工業化や経済発展に伴う生活様式の変化により水需要が増大するとともに、水環境の悪化が進行している。特に研究対象とするチダナウ流域はジャワ島最西部に位置し(図1)、チレゴン工業地帯への水源となっている。人口密度は600人ルm-2と高く、生活系・農業生産系の汚濁負荷排出による流域内水系の水質悪化が進行していて、下流にある水供給公社は現在水処理費用の高騰に悩んでいる。そこで本研究では、水質汚濁機構解析の基礎的アプローチとして、流域内の窒素負荷に注目し、汚濁の実態解明と汚濁要因の分析を行うこととした。

Keyword: 水質汚濁, ジャワ島,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2003

発表番号 3-57

Evaluation of Groundwater Properties in Terraced Paddy Fields

Takeo Onishi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kimihito Nakamura [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Haruhiko Horino [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Toru Mitsuno [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

傾斜地水田群における地下水文環境評価

○大西健夫 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]
三野徹 [京都大学大学院農学研究科]

京都市静原地区の傾斜地水田群で水文観測を行い,非定常不飽和−飽和浸透流解析により観測地下水位を再現するようにパラメータ同定し,地下水文環境特性を考察した.主要な結果は,1)法面付近で大きなポテンシャル勾配が形成され,湛水期における浸透量は法面近傍ほど大きくなる.5)田面からの浸透水の大部分は法面下部からの浸出水と蒸発散によって失われ,地下水涵養量となる水量は大きくない,というものであった.

Keyword: 傾斜地水田群, 法面, 浸出水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2003

発表番号 3-58

Flood in Komesu Underground Dam Site and Its Countermeasures

Taro Oka [D.P.R.I., Kyoto University]

米須地下ダムサイトにおける冠水被害とその対策に関する考察

○岡  太郎 [京都大学・防災研究所]

米須地下ダムサイト(沖縄県糸満市)では,2001年9月の豪雨によって局部的に農地や道路が冠水する被害が発生した.地下ダムの建造に伴って顕在化する問題を解明して,地下ダムの実用性を確かなものにしていく必要がある.ここでは,雨水流出機構を明らかにするために欠かせない土壌物理特性の現地測定法及び洪水流下過程を検討している.特に,緊急対策として設置された調整池への浸出特性が明らかになった.

Keyword: 地下ダム, 雨水流出, 浸透流・地下水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2003

発表番号 3-7

Ascending of Fishes and Flow Characteristics in Pool and Weir Fishway in Ashino Weir

Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Nobuyuki AZUMA [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Jun SATO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]

全面越流型階段式魚道における遡上実態と水理特性

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
東 信行 [弘前大学農学生命科学部]
○佐藤 純 [弘前大学農学生命科学研究科]

本報では、青森県岩木川(総延長102km)の河口から約11kmに設置されている芦野堰の全面越流型階段式魚道において魚類等の遡上実態、魚道内流況を明らかにし、遡上と流量(切り欠き水深)の関係について考察した。本調査の結果、時期的、日周期的遡上特性を、また5種類の流量でそれぞれの流況を把握することができた。主にアユの遡上と流量の関係については、全面越流の流れが乱れている場合でも意外と遡上していることがわかった。

Keyword: 水利構造物, 河川工学, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2003

発表番号 3-8

Design of sabo dam taking account of an effective fish swimming upstream.

Satoshi_MATSUMOTO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Masaaki_HOSHINO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Masao_OKADA [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Haruyoshi_HUJITSUKA [Ecology Science, Co. Ltd.]

魚類の遡上に配慮した砂防堰堤の設計

○松本 智 [新潟県六日町土木事務所治水課]
星野 正昭 [新潟県六日町土木事務所治水課]
岡田 雅夫 [新潟県六日町土木事務所治水課]
藤塚 治義 [株式会社エコロジーサイエンス]

河川法の改正により、「環境」に配慮した総合的な河川整備の実施が必要となってきた。本報告では、新潟県大滝沢砂防堰堤事業を対象に、堰堤の機能を損なうことなく、かつ経済的に魚類の遡上が可能となるように配慮した技術設計の事例を紹介した。堰堤はコンクリートスリット式で,イワナが遡上できるように本堤・副堤間を斜路形式の魚道とするとともに、副堤・垂直壁間に現地転用石を用いるようにした。

Keyword: 砂防堰堤, 魚類の遡上, 現地材の再利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2003

発表番号 4-10

The Influence of Mineral Compsition on the Ring Shear Behavior of Landslide Soils

Shinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Keizo_Sasaki [Tone Consultant Company Ltd.]

リングせん断挙動に及ぼす鉱物組成の影響

○中村真也 [琉球大学農学部]
宜保清一 [琉球大学農学部]
佐々木慶三 [利根コンサルタント(株)]

地すべり土試料を定応力の下で大変位せん断すると,せん断応力はピーク強度を示した後漸減しつつ残留強度に到達する。ピーク強度から残留強度に至る応力〜変位曲線は地すべり土の種類により異なる。ここでは,地すべり土についてリングせん断試験を行い,せん断挙動に及ぼす鉱物組成の影響を分析した。シルト・砂分が多く,CF<20%の試料でも明瞭な強度逓減が認められた。強度逓減量と配向性鉱物総量との関係は凸型を示した。

Keyword: 粘土鉱物, せん断, せん断挙動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2003

発表番号 4-15

Embankment Material of Ishikawa Dam

Manabu OHMURA [Okinawa Prefecture]
Takako KOHAGURA [Okinawa Prefecture]
Tetsu NAKAMURA [Okinawa Prefecture]
Norikatsu MIYAGI [Agriculture University of The Ryukyus   ]

石川ダムの盛立材について

大村 学 [沖縄県]
○古波蔵 尚子 [沖縄県]
仲村 哲 [沖縄県]
宮城 調勝 [琉球大学農学部]

築堤から数十年を経過した石川ダムを改修するに当たり、周辺の地質調査により沖縄において比較的確保しやすいはずの遮水材に適する盛土材料の大半が築造当時に掘削されていたため、盛立量の低減化と材料確保に苦慮した経緯等を報告したい。

Keyword: フィルダム, 盛立材, 千枚岩
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2003

発表番号 4-18

The treatment of large-scale caves which deberop in the Ryukyu limestone -Example of Kanjin Subsurface Dam-

Atsushi OOSHIRO [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Takashi MIYAGI [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Kazuyoshi OOSAWA [Sanyu Consultans Inc]
Kenji MOCHIDA [Sanyu Consultans Inc]

琉球石灰岩中に発達する大規模空洞の処理について−カンジン地下ダムの事例−

○大城 厚司 [沖縄県南部農林土木事務所]
宮城 敬 [沖縄県南部農林土木事務所]
大沢 和美 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]
持田 賢治 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]

カンジンダムは、世界で初めての地表湛水型の地下ダムであり、地表湛水部には、琉球石灰岩中に発達する巨大な凹地を利用している。施工中に本ダム軸上で、締切対象層である石灰岩中に幅・高さ共に3m〜10m程度の規模を有する大規模空洞が5ヶ所確認された。ここでは、各々の大規模空洞を対象に検討・実施した空洞処理について報告する。

Keyword: 琉球石灰岩, 空洞処理, 地下ダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2003

発表番号 4-20

Applicability of Smoll Dynmic Penetration Test for Old Small Earth Dam Embankment Exploretion

Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shingeru Tani [NRI of Rural Engineering]

老朽ため池堤体調査への小型動的貫入試験の適用性

○福島 伸二 [(株)フジタ]
北島 明 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]

ため池のような小規模ダムは築造年代が古く老朽化して,漏水や堤体破損等に対する早急な改修を必要とされているものが多い。この改修を合理的に行うには標準準貫入試験を実施して既設堤体の現況を把握することが重要であるが、ため池は一般に規模が小さくこの試験を多数実施する十分な調査が難しい場合が多い。そこで、標準貫入試験より小型・軽量、試験実施が簡単、かつエネルギー換算的に同等のN値が得られる小型動的貫試験をため池の既設堤体調査への適用を試みた。

Keyword: 老朽ため池, 小型動的貫入試験, 堤体調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2003

発表番号 4-25

Consideration on time-dependent behavior of clay with inter-connected consolidation test

Takehisa Hidaka [Graduate School of Natural Sci.]
Shin-ichi Nishimura [Graduate School of Natural Sci.]
Yasuo Murayama [Faculty of Environmental Science and Technology]
Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci.]

分割型圧密試験による粘性土の時間依存性の考察

○日高 健寿 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西村 伸一 [岡山大学大学院自然科学研究科]
村山 八洲雄 [岡山大学 環境理工学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

粘性土の時間依存性挙動を観察する試験として,分割型圧密試験がよく用いられる.本研究の目的は,時間依存性を表現するより簡便なモデルを開発することである.今回はその基礎研究として,2種類の粘土試料を用いた分割型圧密試験を行い,試験結果の逆解析を行った.変位に適合する体積圧縮係数と透水係数を用いた線形弾性理論による解析値と実測値との比較により,間隙水圧の消散速度が沈下速度に対して大きいことを確認した.

Keyword: 分割型圧密試験, 時間依存性, 逆解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2003

発表番号 4-28

Failure of sheet pile wall in sand by seepage pressure

Tadatugu Tanaka [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Shanji Zhang [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Takahiro Komatu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]

固定矢板の浸透破壊に関する実験と弾塑性有限要素解析

田中忠次 [東京大学大学院]
○張善姫 [東京大学大学院]
小松宜紘 [東京大学大学院]

浸透破壊による被害は、フィルダムや溜池の堤防のような構造物から、河川工事や港湾工事に利用される矢板のような仮設構造物にいたるまで広範囲に及ぶ。本研究では、矢板を固定した場合の定常流浸透破壊の実験と弾塑性有限要素による解析を検討した。

Keyword: 固定矢板, 浸透, 水頭差
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2003

発表番号 4-30

Physical variabilities of model foundation measured by acoustic tomography

Yoshiyuki Mohri [National Research Institute of Agricultural Engineering]
Junichi Sakakibara [Kawatetsu Civil]
Tokuo Yamamoto [University of Miami]

音響透水トモグラフィによる大型模型地盤の均一性の可視化

○毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
榊原 淳一 [川鉄シビル]
山本 督夫 [マイアミ大学]

大型模型地盤を用いた液状化実験などの地盤振動実験において地盤の均一性を評価する手法としてトモグラフィ等の可視化技術は非常に有効である.本報告では、音響透水トモグラフィを用いた高周波弾性波探査を用いて、砂地盤の弾性波速度および減衰率を計測し,多孔質媒体内の弾性波伝播理論から地盤の透水係数や間隙率を解析した.その結果、地盤を透過する音響速度が周波数に対して分散を起こすことを明らかにし、弾性波伝播理論の妥当性を砂地盤で確認した。これを基に算出した透水係数は地盤の値と整合するもので、模型土槽内の不均一性、特に透水係数と間隙率の可視化を実現することができた。

Keyword: 透水係数, 間隙率, 弾性波探査
GET PDF=03/0304-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2003

発表番号 4-35

Actual condition of transformation state and failure of cutting slopes in Shimajiri mudstone zone

Yasuaki Komiya [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Toshiya Shinjo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Norikatsu Miyagi [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]

島尻層泥岩地帯における切土法面の変状・崩壊の実態

○小宮 康明 [琉球大学農学部]
新城 俊也 [琉球大学農学部]
宮城 調勝 [琉球大学農学部]

沖縄本島中南部の島尻層泥岩地帯における切土法面について資料調査と現地調査を実施し、泥岩切土法面の特徴および変状・崩壊の実態を示した。法面崩壊は南側向きで湧水のある法面で日雨量が100mmを超えると発生しやすくなり、同一地区に集中する傾向がみられた。これより法面崩壊には小断層等の不連続面の存在と雨水の浸透が強く関係していることが示唆された。

Keyword: 泥岩, 切土法面, 崩壊
GET PDF=03/0304-35.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2003

発表番号 4-38

An experimental study on characteristics of strength of dip slope structures of rock

Tatsuro Nishiyama [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Shin-ya Kohagura [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Kozo Nakatani [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Takashi Hasegawa [Faculty of Agriculture, Kinki University]
Akira Murakami [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]

流れ目岩盤の強度特性に関する実験的検討

○西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]
古波蔵 真也 [岡山大学 環境理工学部]
中谷 耕三 [岡山大学大学院自然科学研究科]
長谷川 高士 [近畿大学 農学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

原位置岩盤の強度評価手法の確立を最終目的とし,流れ目岩盤に対する岩盤せん断試験を想定した模型実験により強度特性を検討した.不連続面の分布様式3種および不連続面が分布しない場合を比較し,不連続面の傾斜が小さいほど不連続面に沿ったすべりによる強度低下が著しく,また傾斜が大きい場合であっても,不連続面に沿った小規模なすべりによる構造の変化が強度低下を引き起こすという結論を得た.

Keyword: 不連続性岩盤, 強度, 岩盤せん断試験
GET PDF=03/0304-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2003

発表番号 4-40

Study of dynamic collapse of fill dam with model experiment and analysis

Tadatsugu_Tanaka [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]
Dai_Harada [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]
Susumu_Masukawa [National institute for Rural Engineering]

水平−鉛直方向の加振によるフィルダムの動的破壊挙動の検討

田中忠次 [東京大学大学院]
○原田大 [東京大学大学院]
増川晋 [独立行政法人農業工学研究所]

近年大きな鉛直方向の加振に対応した耐震設計の確立が求められている。鉛直方向加振も考慮したフィルダムの挙動を正確に表せる解析の手法を目指すため、応力-ひずみ関係に|憧袷漢裟モデル(強度に残留強度を用いたもの)、弾完全塑性モデル(ピーク強度を用いたもの)、ひずみ硬化軟化を考慮した弾塑性モデルの3種類を考慮した解析をフィルダム振動模型実験に適用し、妥当性を検証し、動的耐震設計への可能性を検証した。

Keyword: 鉛直加振 , ひずみ軟化 , 有限要素解析
GET PDF=03/0304-40.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2003

発表番号 4-43

Dynamic Behavior of Small Earth Dam Damaged by the Geiyo Earthquake in 2001

Noriyuki KOBAYASHI [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Kanae FURUTA [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

芸予地震における被災ため池の3次元地震応答解析

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
古田 香苗 [愛媛大学農学部]

2001年3月24日15時28分,安芸灘を震源とするマグニチュード6.4の地震が発生した.愛媛県松山市のA池では堤体天端に縦断方向のクラックが発生した.本ため池は,コア部の力学強度および遮水性を増すため,築造時にコア材を石灰処理して盛り立ててある.本研究では芸予地震時のA池堤体の挙動を再現するため,3次元線形地震応答解析を行い,堤体天端に発生した被害に対するコア部石灰処理土の影響を検討する.

Keyword: ため池, 石灰処理, クラック
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2003

発表番号 4-45

Feasibility Study on Base Isolation of a Foundation through Response Analysis.

HIGASHINO Seiya [Sanyu Consultantu Inc.]
MURAYAMA Yasuo [Okayama University]

地震応答解析による免震基礎の適用性の検討

○東野 成哉 [株式会社 三祐コンサルタンツ]
村山 八洲雄 [岡山大学環境理工学部]

基礎に免震装置を施した橋梁の合理的な耐震設計法の可能性を検討した.支持地盤の水平耐力に対して免震装置の降伏耐力を低下させて地震応答解析を行った結果,基礎の慣性力はそれに応じて低下する.しかし,或る降伏耐力以下では急激に変位が増加すること,上部工の慣性力は基礎の慣性力の低下とは異なる挙動を示すことが明らかになった.免震化にあたっては,これらの特性を考慮しないと有効な物とはならないおそれがある.

Keyword: 免震, 基礎, 橋梁
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2003

発表番号 4-46

Liquefaction Potential in Shirasu of Alluvial Area and Its Hazard Map by GIS     

Mizuki Hira [Kagoshima University]
Chiaki Wakamatsu [Kagoshima University]
Hidetoshi Zaitsu [Kagoshima University]
Miyuki Iwasaki [Kagoshima University]

シラス沖積地盤における液状化危険度とGISハザードマップ

○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
若松 千秋 [鹿児島大学農学部]
在津 秀俊 [鹿児島大学大学院農学研究科]
岩崎 美幸 [鹿児島大学大学院農学研究科]

シラス沖積地盤地域におけるボーリングデータをもとに,地震による液状化危険度の判定を行った。1997年鹿児島県北西部地震や1968年えびの地震において、干拓地や河川敷での噴砂現象及び護岸の側方流動の被害が報告されている。シラスを盛土や埋立て材料として利用する際、動的性状を把握しておくことが重要である。さらに,各種の地盤情報から面的に危険度判断を可能にするGIS技術を援用し,液状化危険度予測図を作成した。

Keyword: 液状化危険度, シラス, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2003

発表番号 4-48

Investigation of Pipe in Tunnel with Improvement of Old Tunnels

Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

老朽トンネルの改修を伴うパイプ・イン・トンネル工法に関する検討

○硲 昌也 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
宮崎 徹 [栗本化成工業]
吉原 正博 [住友大阪セメント]

水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合,水路としての機能低下や,上流水位の上昇により周辺地域に被害を及ぼす恐れがあり,補修・改修など更新技術の向上が望まれている。それに対応する工法として,農水のパイプラインでは実績の多いFRPM管をトンネル内に挿入し,トンネル覆工と管の隙間には裏込め材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)が挙げられる。ここでは模型用土槽装置を製作し,模型管により管の挙動を確認した。特に裏込め材の圧縮強度の違う材料を複数評価するとともに,その厚みを変えて模型管に発生する変位量及びひずみ量の違いを確認したものである。

Keyword: 水路改修工法, トンネル, 裏込め材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2003

発表番号 4-50

Development of Submerged Floating Canopy

Hideaki Ishimura [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Isamu Nastuka [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro Mori [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Tetsuo Miyata [Miyata Professional Engineer Office]

水中潜行浮上式貯水槽天蓋の開発

○石村 英明 [(独)農業工学研究所造構部]
長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]
森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]
宮田 哲郎 [宮田技術士事務所]

屋根なし貯水槽に屋根をかける場合に,新たな負荷をほとんどかけない,安価な水中に浮かぶ水中潜行浮上式貯水槽天蓋を開発している.開発において,天蓋保護を目的とする天蓋上に貯えた水が降雨時に適正に排水されず増量し,本体貯水量を減少させる現象が生じた.この対処方法として天蓋保護余剰水を自動的に排出する装置を考案し,確認実験を行った.

Keyword: ジオメンブレン, 天蓋, 天蓋保護水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2003

発表番号 4-55

Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-stabilized Mud Soil in Old Earth Dam

Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]
Hiroyuki Aochi [Fujita Corporation]
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shigeru Tani [NRI of Rural Engineering]

老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(1) 

○渡部 一樹  [山形県置賜総合支庁]
青地 洋幸 []
福島 伸二 [(株)フジタ 東北支店]
北島 明 [(株)フジタ 技術センター]
谷 茂  [(独)農業工学研究所]

一般に、ため池の堤体は築造年代が古く、老朽化による断面変形や漏水等により早急な改修と、長年の間に堆積した底泥土の除去処分が必要とされている。著者らはこの底泥土をため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用して堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた。本報告は、この工法の適用によりあるため池堤体の漏水対策工として傾斜コアゾーン(前刃金工)を築造した事例を紹介する。

Keyword: 老朽ため池, 傾斜コア, 底泥土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2003

発表番号 4-56

Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-Stabilized Mud Soil in Old Earth Dam

Akira Kitajima [Fujita Corp.]
Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]
Hiroyuki Aochi [Fujita Corp.]
Shinji Fukushima [Fujita Corp.]
Shigeru Tani [NRI of Rural Eng.]

老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(2)

○北島 明 [螢侫献]
渡部 一樹 [山形県]
青地 洋幸 [螢侫献]
福島 伸二 [螢侫献]
谷 茂 [農業工学研究所]

砕]圧盛土工法とは、老朽ため池の底泥土をそのため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用し、堤体改修と底泥土の除去処分を同時に達成できる工法であり、あるため池の堤体の漏水対策工である傾斜コアゾーン(前刃金工)を砕]圧盛土工法を適用して固化処理した底泥土により築造した事例を紹介し、そこで築造した傾斜コアゾーンの強度特性と遮水性を調べた結果を報告するものである。

Keyword: 老朽ため池, 強度, 遮水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2003

発表番号 4-57

Post Construction Investigation of Embankment Constructed by Cement-stabilized Mud Soil

Tomoaki Itou [Mie Prefecture]
Tsukasa Matsu-ura [Mie Prefecture]
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shigeru Tani [NRI of Rural Engneering ]

固化処理底泥土を用いた砕]圧盛土工法により築造した堤体の経過調査

○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]
松浦 司 [三重県北勢県民局]
福島 伸二 [(株)フジタ]
北島 明 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]

一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修や、かつ池内に堆積した底泥土の除去を必要とされている例が多い。著者らはため池底泥土を築堤土に有効活用し、底泥土の除去処分と堤体改修を同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた1)。ここではこの工法により一年前に築造した三重県鈴鹿市の寺家池の均一型堤体の強度と堤体挙動の経過調査結果を報告する。

Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 固化材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2003

発表番号 4-58

Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment (Part.1) ? Design and Construction ?

IZUMOTO_KAZUYOSHI [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]
SHIMOKAWATOKO_SHIGEHIRO [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]
SHIMONOSONO_MAMORU [Advice Center for Environment Support]
KITAMURA_HAJIME [Advice Center for Environment Support]
SUDA_KIYOTAKA [Geoscape Co .Ltd]
ONO_MASAKI [Geoscape Co .Ltd]
GOTO_TOSHIYOSHI [Chuken Consultant Co. Ltd.]
SHIMIZU_KAZUNARI [Chuken Consultant Co. Ltd.]

池内堆積土のため池築堤材への利用(その1)−設計・施工事例−

泉本 和義 [大和平野農地防災事業所]
下川床 茂宏 [大和平野農地防災事業所]
下之園 守 [(社)農村環境整備センター]
北村 一 [(社)農村環境整備センター]
須田 清隆 [(株)ジオスケープ]
○小野 正樹 [(株)ジオスケープ]
後藤 年芳 [(株)中研コンサルタント]
清水 和也 [(株)中研コンサルタント]

長い年月利用されてきたため池の底には細粒分の多い有機質土が堆積しており、セメント系固化材で改良した改良土を築堤材として利用するための研究を平成9年度より進めてきた。平成11年度の試験施工、平成12年度の現場試験・計測を経て、平成13年度には設計施工マニュアルとして取りまとめ、平成14年度には実際のため池改修工事に適用して設計・施工を実施した。ここではマニュアルの概要とその適用事例について報告する。

Keyword: リサイクル, 工法・施工, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2003

発表番号 4-59

Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment

Kazuyoshi Izumoto [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]
Shigehiro Shimokawatoko [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]
Mamoru Shimonosono [Advice Center for Environment Support]
Hajime Kitamura [Advice Center for Environment Support]
Toshiyoshi Goto [Chuken Consultant co.,ltd.]
Kazunari Shimizu [Chuken Consultant co.,ltd.]
Kiyotaka Suda [Geo Scape Co. Ltd.]
Masaki Ono [Geo Scape Co. Ltd.]

池内堆積土のため池築堤材への利用(その2)−改良土配合−

泉本和義 [大和平野農地防災事業所]
下川床茂弘 [大和平野農地防災事業所]
下野園守 [農村環境整備センター]
北村一 [農村環境整備センター]
後藤年芳 [株式会社中研コンサルタント]
○清水和也 [株式会社中研コンサルタント]
須田清隆 [株式会社ジオスケープ]
小野正樹 [株式会社ジオスケープ]

奈良県大和平野地区において、池内にたまった堆積土の搬出、堤体機能維持のための改修工事を行っている。これらの工事から搬出される堆積土、堤体掘削残土を有効利用するため、セメント系固化材と水を混合して流動化させ堤体に再利用する工法を開発し、実施工への適用工事を行った。本報告では、改良土の配合の決定と冬期の施工での改良土の強度発現に付いて述べる。

Keyword: リサイクル, 安定処理, 工法{工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2003

発表番号 4-5

Model Experiment on Pulling Resistance of Batter Piles as a Greenhouse Foundation

Takao KUWABARA [Osaka Prefecture University]
Takashi KIMATA [Osaka Prefecture University]
Yosuke KUDO [Osaka Prefecture University]
Shuji MUTO [Osaka Prefecture University]

温室用基礎としての斜杭の引き抜き特性に関する模型実験

○桑原 孝雄 [大阪府立大学]
木全 卓 [大阪府立大学]
工藤 庸介 [大阪府立大学]
武藤 秀治 [大阪府立大学(大学院生)]

温室用の基礎として斜杭を用いることの有効性を調べるため,模型実験を行って斜杭の引き抜き特性に関する基本的な力学特性を検討した.斜杭は,杭を打ち込む角度によってその引き抜き抵抗が大きく変化すると考えられるため,杭間の挟角と引き抜き抵抗との関係に着目して実験を行った.その結果,斜杭は直杭に比べてはるかに大きな引き抜き抵抗力を発揮し,温室用の基礎方式として非常に有効であることがわかった.

Keyword: 温室基礎, 斜杭, 引き抜き抵抗
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2003

発表番号 4-60

The increase in efficiency of the dam foundation-grouting by High Thickness−Low Pressure Grouting Method

Masayuki MAEHARA [TOKYO ELECTRIC POWER CO.,INC ]
Takashi KOBAYASHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]
Yoshihiko ITO [CIVIL ENGINEERING RESERCH INSTITUTE of HOKKAIDO]
Kohkichi KIKUCHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]

HTLP工法によるダム基礎グラウチングの効率化について

前原 雅幸 [東京電力株式会社]
○小林 隆志 [東電設計株式会社]
伊東 佳彦 [北海道開発土木研究所]
菊地 宏吉 [東電設計株式会社]

HTLP工法は初期配合を高濃度化し比較的低圧力で注入を行うグラウチング工法である。北海道で建設中の雄武ダムシェル基礎部でHTLP工法の現場実験を実施し、低濃度初期配合から順次高濃度配合に切り替えながら注入する従来工法とのグラウチング効率を比較検討した。その結果、従来工法よりHTLP工法の方が単位セメント注入時間が短くなり、概ね100分/ステージの注入時間短縮効果が期待できることが判明した。

Keyword: グラウチング, 注入効率, コストダウン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2003

発表番号 4-65

Experimental Study on the Utilization of MSW slag for the High Strength Concrete

Masafumi Kitatsuji [Miyagi Agricultural College]
KOBAYASHI Takeshi [Abe Kogyo sho Co.,Ltd]
GOTOH Michihiro [Abe Kogyo sho Co.,Ltd]

ごみ溶融スラグの高強度コンクリートへの利用に関する実験的検討

○北辻政文 [宮城県農業短期大学]
小林 猛 [安部工業所]
後藤 理博 [安部工業所]

本研究はごみ溶融スラグが高強度コンクリート用の細骨材および粗骨材として利用できるかどうかの基礎資料を得ることを目的としてものである。研究の結果,細骨材置換率50%,かつ,粗骨材置換率100%のスラグコンクリートは,強度,耐凍害性および構造性能において,プレストレストコンクリートへ利用できることが明らかとなった。

Keyword: 高強度コンクリート, ごみ溶融スラグ, 骨材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2003

発表番号 4-68

Long-term strength of some concrete test pieces

Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HASSAN Khaled [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

各種コンクリート供試体の長期強度について

○服部九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
佐藤 周之 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
HASSAN Khaled [鳥取大学大学院連合農学研究科]

13年前の耐酸性実験遂行時に作製した普通ポルトランドセメント,耐硫酸塩セメント及びフライアッシュセメントB種のコンクリート供試体の圧縮強度,超音波伝播速度,動弾性係数と密度の測定を行った。供試体はφ10×20cmの大きさで,試験材齢は,3,7,14,28,56,91,372(1年)と4745日(13年)である。フライアッシュセメントの動弾性係数と超音波伝播速度の長期増進傾向がみられたが,圧縮強度にはその傾向がみられなかった。

Keyword: 長期強度, 耐硫酸塩セメント, フライアッシュセメント
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2003

発表番号 4-6

Influence of Density on Uplift Resistance in Buried Anchor Foundation in Sand

Taro Sano [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Toshinori Sakai [Faculty of Agriculture, Ehime University]
TANAKA Tadatsugu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]

埋戻し地盤において地盤の乾燥密度がアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について

○佐野 太郎 [東京大学農学生命科学研究科]
酒井 俊典 [愛媛大学農学部]
田中忠次 [東京大学農学生命科学研究科]

本研究では、1g重力場において、埋戻し部分および周辺部分の地盤の乾燥密度を変化させた埋戻し砂地盤を対象に、アンカー引抜き実験を行い、埋戻し部分および周辺部分の乾燥密度の違いがアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について検討を行った結果、埋戻し部分と周辺部分の乾燥密度の違いにより、埋戻し境界付近でのズレ(剪断帯)内部の剪断ひずみに違いが生じることがわかった。

Keyword: アンカー, 埋戻し, せん断帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2003

発表番号 4-70

Determination of Tensile Strength of Concrete by Wedge Splitting Tests

Satoshi ISHIGURO [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

くさび挿入試験による際誇按の引張強度の算定

○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]

コンクリートの破壊特性の試験法として、著者らはくさび挿入試験法の適用を試みてきた。本試験は、コンクリートが完全に破壊するまでの荷重−閉口変位の挙動を安定して計測し、得られた荷重−閉口変位曲線の面積から破壊エネルギーを求めることを目的としている。本研究では、くさび挿入試験による荷重−閉口変位の計測結果から、破壊エネルギーのパラメータに加えて引張強度を算定する方法について検討した。

Keyword: 破壊試験, 引張強度, 応用解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2003

発表番号 4-75

Concrete specimen deterioration measurement by image

Masao Aoki [Nihon University]
Hiroshi Tsuji [Nihon University]
Riota Nakanura [Nihon University]
Tetsuo Yamaguti [Nihon University]

画像処理によるコンクリートの劣化に関する研究

○青木正雄 [日本大学生物資源科学部]
辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]
中村良太 [日本大学生物資源科学部]
山口哲男 [日本大学生物資源科学部]

酸性水によるコンクリート劣化の体積減少率やポーラスコンクリートの骨材部固相率等、供試体を用いての画像処理による測定法を検討するものである。測定手法の開発に向け試行しているため、実際には足踏み状態もあるが、これまで明かになったことの一端を中心に報告する。

Keyword: 劣 化, 画像処理, 二値化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2003

発表番号 4-7

Observation of strain localizations through PIV

Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci.]
Hiroki Nishimura [Graduate School of Natural Sci.]
Tatsuro Nishiyama [Graduate School of Natural Sci.]

PIVを用いたひずみの局所化の観察

村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]
○西村 裕希 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]

本研究は、ひずみの局所化挙動の解明を目的として行った。そこで、砂質土供試体を平面ひずみ圧縮せん断することで、せん断帯発生の様子を観察した。供試体内部の変形を直接測定するために、PIV・高速度ビデオカメラを用いた。そしてPIV演算から得られた変位場を用い、最大せん断ひずみを算出した。ひずみ分布図より、供試体の端部から生じるひずみの局所領域が、最終的にせん断帯へと発展することが観察された。

Keyword: PIV, ひずみの局所化, 砂質土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2003

発表番号 4-8

Microscopic image analysis of sheared gravel soil by X-ray CT

Kiyama Shoichi [Kyoto University]
Aoyama Shieyasu [Kyoto University]

X線CTによる礫混合土のせん断破壊過程の微視的考察

○木山 正一 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

礫混合土のせん断に伴う亀裂の進展をCTにより画像診断し,亀裂成長のメカニズムを定量化した.その結果,将来のすべりに関わる不連続な微小亀裂は,空間上に規則的に配置し,その亀裂群の方向がすべり面角度に等しい.発達した亀裂は方向性を持つこと,亀裂の方向と大きさによって,大きな亀裂に成長する微小亀裂とそうでないものの区別ができることがわかった.

Keyword: 土の構造解析, 亀裂の進展,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2003

発表番号 4-9

Effect of roughness on friction between carbonate sediments in coral reef and steel

TOSHIYA SHINJO [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Norikatu MIYAGI [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
YASUAKI KOMIYA [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Koji NAGAYOSHI [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagosima University]

さんご礁石灰質堆積物と鋼材との摩擦特性に及ぼす鋼材粗度の影響

新城俊也 [琉球大学農学部]
宮城調勝 [琉球大学農学部]
小宮康明 [琉球大学農学部]
○永吉功治 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

一面せん断試験装置を用いて粒径0.25mmから2mmに調整した石灰質堆積物と鋼材との摩擦試験を実施した。鋼材の粗度はRmax=5μmから100μmの7段階に変化させた。摩擦試験は圧密圧力50kPaから700kPaの範囲で定体積試験を行った。鋼材との摩擦角は粗度の増加とともに増大した。せん断に伴う負のダイレイタンシーにより垂直応力が減少し,周面摩擦力は低下した。杭周面に作用する垂直応力の低下は鋼材粗度の増加に伴い小さくなった。

Keyword: 摩擦試験, 鋼材粗度, 石灰質堆積物
GET PDF=03/0304-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2003

発表番号 5-12

An experimental study of water quality improvement using a scallop shell as the filtration material

Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Aoi YAMASHIRO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]

ホタテ貝殻を接触ろ材として用いた水質改善実験

工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
○山城 葵 [弘前大学農学生命科学研究科]

本研究は農村市街地や農地からの排水を対象に、ホタテ貝殻を接触ろ材に用いた水質改善実験を行ったものである。実験には水槽と水路を用い、汚水を循環して経過時間に対する浄化率を検討した。その結果、全体的に水槽実験の方が水路実験よりも効果が高く、5時間でCOD:30%、T-N:10%、T-P:20%の浄化率を示した。さらに、水槽実験12ケース、水路実験9ケースの平均値を用いて経過時間に対する浄化率の関係式を提示した。

Keyword: 水質浄化, 生活雑排水, ホタテ貝殻
GET PDF=03/0305-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2003

発表番号 5-13

Mitigation of Pearl Culture Death Rate by Change of Suspended Nets Depth

Osamu KAINO [Faculty of agriculture, Ehime University]
Michiko HAMADA [Faculty of agriculture, Ehime University]
Tetsuo OTSUKA [Kitanada Fisheries Cooperation]
Kazuyoshi WAKISAKA [Kitanada Fisheries Cooperation]

垂下水深の変更による真珠母貝の大量へい死被害の軽減について

○戒能 治 [愛媛大学農学部]
濱田 美智子 [愛媛大学農学部農学研究科]
大塚 哲夫 [北灘漁業協同組合]
脇坂 一義 [北灘漁業協同組合]

真珠母貝の大量へい死の軽減を目的として、宇和海北灘湾の水温観測結果から、夏季の水深ごとの高水温の出現負荷量を調べた。その結果、被害は25℃以上では長期間の負荷で影響があり、27℃以上では短期間でも危険が増大すると推定された。また、大被害年である1998年については、垂下水深を現在の3mから4m以上に変更すれば、27℃以上の高水温負荷量が40%以上軽減でき、また、垂下水深を変更する時期や期間も検討して結論づけた。

Keyword: 真珠養殖, 水温成層, 現地観測
GET PDF=03/0305-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2003

発表番号 5-17

Terrace Structure based on Geomorphological and Soil Properties

Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Hisashi Mori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Janya Sang-Arun [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]
Eiji Yamaji [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]

微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造

○三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
森 悠 [東京農業大学地域環境科学部]
ジャンヤ・サンアルン [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

急傾斜地の多いタイ国最北部ではテラス工が施されているが、現在でも土壌侵食が頻繁に起こっており、農地における土壌流亡とともに肥料成分の流出が懸念されている。そのため本研究ではタイ国チェンライのテラス畑を調査対象として、微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造特性を農地保全の観点より考察することを目的とした。

Keyword: テラス工, USLE, 承水路
GET PDF=03/0305-17.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2003

発表番号 5-18

Field Observation on Sediment Control with Vegetation Filter Strips

Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Hajime Nakamura [Haneji-Ookawa Irrigation Project Office]
Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

植生帯による耕土流出軽減に関する野外観測

○塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
仲村 元 [羽地大川農業水利事業所]
樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]
宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

植生帯は,耕土流出軽減対策の一手段と考えられる.本報では,植生帯による耕土流出軽減状況の把握を目的に実施された,野外試験区における土砂流出観測結果について報告する.観測の結果,試験区下端に設置した植生帯は,試験区からの耕土流出軽減に寄与することが確認された.また,その軽減効果は土粒子径によって偏りがみられ,粒径0.02mm以上の土粒子の流出軽減に対して効果が高いことが分かった.

Keyword: 植生帯, 耕土流出, 国頭マージ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2003

発表番号 5-22

Water Management of Rice Paddy Area in Chikugo River Middle Reaches

Tetsuro Fukuda [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
Yoshisuke Nakano [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
Shigeru Aou [Kyushu Agricultural Office]

筑後川中流水田地帯の水管理実態

○福田 哲郎 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
粟生 茂 [九州農政局農村計画部資源課]

筑後川中流水田地帯において,流量観測を行い,水収支分析を行った結果,当該地区の水管理実態が明らかとなった。(狆譴任涼洪綽篠汗阿詫鄂綢Δ任覆取水量側で行っている。∈惑欖浜用水は取水量と減水深との差として現れていた。2論鄰耄域における配水管理用水は通常かなり大きいが,本年のように下流側で用水を必要としない場合,小さくするような管理操作が行われる。8月以降の配水管理用水は取水量の10%程度であった。

Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2003

発表番号 5-25

Study on remedial measures using material circulation to prevent salinization of irrigated land in the lower basin of Loess Plateau- Effect of groundwater table on land salinization in Luohui Irrigation Scheme -

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黄土高原下流域の灌漑農地における塩害と物質循環を活用した改善対策−洛恵渠灌区における地下水位が塩類集積に及ぼす影響−

○北村 義信 [鳥取大学農学部]
Li Zanbin [中国科学院水土保持研究所]
濱村 邦夫 [鳥取大学乾燥地研究センター]
本名 俊正 [鳥取大学農学部]
Li Peng [中国科学院水土保持研究所]

黄土高原下流域に位置する洛恵渠灌区においては,塩類集積が大きな問題となっている。特に,灌漑に伴う地下水位の上昇がもっとも大きな要因と考えられることから,地区内80の井戸を対象に地下水位とその電気伝導度(EC)との関係を解析した。その結果,EC値は0.5〜21dS/m(平均3dS/m)であり,地下水位の高い井戸,特に10m以下のものほど,高いEC値を示す傾向がみられた。

Keyword: 洛恵渠灌区, 塩類集積, 地下水位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2003

発表番号 5-27

Assessment of Water and Solute Movement in Dune-sand Under Drip Irrigation

Hossein DEHGHANI SANIJ [Tottori University-Arid Land Research Center]
Tahei YAMAMOTO [Tottori University-Arid Land Research Center]
Mitsuhiro INOUE [Tottori University-Arid Land Research Center]

点滴灌漑下の砂丘砂における水分および溶質移動の評価

○Hossein DEHGHANI SANIJ [鳥取大学乾燥地研究センター]
Tahei YAMAMOTO [鳥取大学乾燥地研究センター]
Mitsuhiro INOUE [鳥取大学乾燥地研究センター]

36本の校正済みTDRセンサーを砂丘砂における塩水点滴灌漑下での水分および溶質移動の評価に使用した。実験は乾燥地研究センターで行った。エッミターに一番近い箇所(エミッター部から10 cm、深度10 cm)における砂 丘砂の含水比の変化は0.15 cm3/cm3以下であり、エミッターから遠ざかるにつれて減少した。灌漑開始後数 日で土壌中のECwは増加した。水の浸潤前線におけるECwは約25-30dS/m であった。またエミッターの下の ECwは約10-15 dS m-1であった。

Keyword: Drip Irrigation, Saline water, TDR
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2003

発表番号 5-28

Numerical simulation of soil water flow in a Chinese cabbage field

Toshitsugu MOROIZUMI [Okayama University]
Takashi KOMORI [Okayama University]
Takeshi MIURA [Okayama University]

白菜畑における土壌水分動態解析

○諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
    小森 隆 [岡山大学環境理工学部]
三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]

本研究では,白菜畑における土壌水分動態を水移動モデルを用いて数値解析し,上向き水分フラックスを推定するとともに,モデルの適用性と問題点について検討した.その結果は以下の通りである:1)計算値は土壌水分変化を良好に再現した,2)上向き水分フラックスの計算値は実測値を用いて水収支的に求めた値よりも過小評価された,3)現地圃場でモデルを適用する際は,植皮によって遮断される降雨量の推定が必要である.

Keyword: 畑地灌漑, 上向き水分フラックス, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2003

発表番号 5-29

Evaluation of the Effect of Irrigation on the Environment

Satyanto K. Saptomo [Graduate school of Kyushu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]

畑地における灌漑が環境におよぼす影響評価

○サプトモ サティヤント [九州大学大学院農学研究院]
中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
原口智和 [九州大学大学院農学研究院]
弓削こずえ [九州共立大学工学部]

畑地に灌漑を行うと作物の蒸散抵抗が変化する.この現象は地表面の微気象環境に影響をおよぼす.本研究では抵抗モデルを用いて,無灌漑圃場および灌漑圃場の熱的環境とエネルギー収支を推定した.この結果,灌漑圃場の日中の地表面温度は無灌漑圃場より低い傾向になった.灌漑圃場のエネルギー分配量を推定した結果,無灌漑圃場より潜熱伝達量が高くなっており,この現象によって地表面の温度上昇が抑制されたと考えられる.

Keyword: 畑地灌漑, エネルギー収支, 微気象環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2003

発表番号 5-2

Evaluation of Water Purification Properties of Composite Material Using Zeolitic Tuff

Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture,Kobe University]
Yosuke Kawamoto [Faculty of Agriculture,Kobe University]
Masahiro Fujiwara [Hokukon Corp. Ltd.]
Kazuhiro Nishita [Hokukon Corp. Ltd.]

ゼオライト質凝灰岩を用いた水質浄化濾材の特性に関する基礎的研究

内田 一徳 [神戸大学農学部]
○川本 陽介 [神戸大学農学部(学部学生)]
藤原 雅洋 [(株)ホクロン]
西田 一浩 [(株)ホクロン]

窒素、リンの吸着に優れているゼオライト質凝灰岩と廃セメントスラリー・籾殻(透水確保材)の配合率を変えて、水質浄化濾材を作製した。さらに、水質浄化に使用されている合成ゼオライトを配合した濾材を作製し、透水性、アンモニア態窒素・リン酸態リンの吸着能を比較した。その結果、凝灰岩を使用した濾材が最も吸着効果が高いことがわかった。

Keyword: 水質浄化, 凝灰岩, ゼオライト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2003

発表番号 5-30

Estimation of Crop Coefficient under Spatial Distribution of Soil Surface Evaporation

Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Masaharu Kuroda [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]
Mitsumasa Anan [Takasaki Co., Ltd.]

土壌面蒸発環境の不均一性を考慮した作物係数の推定

○弓削こずえ [九州共立大学工学部]
原口智和 [九州大学大学院農学研究院]
中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
黒田正治 [九州共立大学工学部]
阿南光政 [株式会社 高崎総合コンサルタント]

畑地における蒸発散量の推定法として,作物係数を使って求める手法が様々な技術書で提案されている.本研究では,蒸発散量は作物蒸散量および土壌面蒸発量で構成されることに注目し,作物係数を作物蒸散に関する因子と土壌面蒸発に関する因子に分離した.土壌面蒸発量のシミュレーションモデルを構成し,土壌面蒸発に関する因子を定量化した.その結果,土壌面蒸発に関する因子は空間的條Iに変動することが判明した.

Keyword: 畑地灌漑, 土壌面蒸発量, 作物係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2003

発表番号 5-31

Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model

HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]

施設畑蒸発散量のシミュレーションモデルによる算定

○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]

施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散モデル,放射環境モデルおよび土壌の水分・熱輸送モデルからなるシミュレーションモデルを構築した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較し,モデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.一方,作物蒸散モデルにおける大気の温度と湿度の代表値の取り方,および土壌面日射量の算定モデルに課題が残された.

Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 葉群純放射量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2003

発表番号 5-32

A study on storage operation method of Kinda Dam in the Panlaung River basin, Upper Burma

Daisuke Hayashi [Graduate school of Utsunomiya Univ]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

上ビルマ・パンラウン川水系におけるキンダーダムの貯水運用方法に関する研究

○林大介 [宇都宮大学大学院農学研究科]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

パンラウン川水系のキンダーダムへの年間流入量は毎年大きく変動し,毎年の灌漑面積が大きく変動するばかりか,計画灌漑面積から大きく離れた実灌漑面積になっている.そこで本研究では,ダム流入量を効率的に利用するためのダム貯水運用方法の確立のため,毎年一定の雨季灌漑面積を保証するために,実流入量を用いてシミュレーションを行い,現行の雨季灌漑面積以上で,かつ毎年一定の雨季灌漑面積を保証できることを示した.

Keyword: 貯水運用, 渇水対策容量, キンダーダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2003

発表番号 5-37

Development of the predictive method of CaCO3 scale within flow of irrigation systems

Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]
Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]

農業水利施設における炭酸カルシウムスケールの生成予測手法の開発

○田中良和 [独立行政法人 農業工学研究所]
向井章恵 [独立行政法人 農業工学研究所]
中達雄 [独立行政法人 農業工学研究所]

地下ダムの地下水を灌漑用水としている農業水利施設内では、炭酸カルシウムの付着による通水機能の低下が懸念されるため、スケール生成量や生成箇所を予測診断することが必要である。そこで、施設内の二次元および三次元的な流れ流体解析により、スケール生成量と箇所を予測する手法を開発した。計算結果は実験による現象と傾向が同じになった。スケールは水面で多く生成し、壁面における生成は見られなかった。

Keyword: 炭酸カルシウム, スケール, MPS法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2003

発表番号 5-38

Relationship between water use amount and meteorological conditions

MIURA_Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
KOBAYASHI Yuso [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
KURODA Norihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
MOROIZUMI_Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]

牛窓地区における用水使用量と気象要素との関係

○三浦健志 [岡山大学環境理工学部]
小林勇壮 [岡山大学大学院自然科学研究科]
黒田訓宏 [岡山大学大学院自然科学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学環境理工学部]

月間の使用水量と気象要素をもとに相関分析・主成分分析を行った。月間使用水量は,月降水量とはほとんど相関が見られないが,6〜8月と期間を限定すると降水量に対し負の相関(r=-0.75)が見られた。使用水量も含め季節的な変動が最も大きく(第1主成分),ついで蒸発に関与する変量の変動が大きく(第2主成分),使用水量は蒸発のみならず作季やその場所の気候条件などと密接に関連していることが確認できた。

Keyword: 畑地潅漑, 用水使用量, 気象環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2003

発表番号 5-3

Strength and Water Purification of the HT Contained Concrete

ABE Kouhei [Izcon Co.]
KUWABARA Tomoyuki [SHIMANE UNIVERSITY]
SATOU Toshio [SHIMANE UNIVERSITY]
NONAKA Tsuguhiro [SHIMANE UNIVERSITY]

HT含有コンクリートによる水質浄化とその強度特性

○阿部 公平 [(株)イズコン]
桑原 智之 [島根大学]
佐藤 利夫 [島根大学]
野中 資博 [島根大学]

本研究室では,コンクリートの廃棄物問題と水環境における富栄養化問題を同時に解決するために,リン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を使用して,リン吸着型コンクリートを作製することを目的としている。そこで,これまで強度とリン吸着能力を同時に満足するリン吸着型コンクリートを作製するために,即時脱型方式で超硬練りHT含有コンクリート(充填率85%〜95%)を試作し,高濃度におけるリン吸着試験を行った。しかし,超硬練りHT含有コンクリートのリン除去率は,コントロールよりも低いという矛盾する結果が得られていた。そこで,本実験では,高濃度におけるリン吸着試験の再検討を行った。

Keyword: 機能化, 水質浄化, 資源循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2003

発表番号 5-42

In Situ Measurement of Filter’s Permeability for Subsurface Drainage in a Paddy Field

Kajisa Takamitsu [Mie Univ. Fac. of Bioresources]
Takeda Noboru [Asahi Kasei Corporation]
Kodani Nobuyuki [Asahi Kasei Corporation]

水田用暗渠排水の疎水材部分の透水性に関する現地実験

○加治佐 隆光 [三重大学 生物資源学部]
武田 登 [旭化成 株式会社]
小谷 信幸 [旭化成 株式会社]

現地測定結果から疎水材部分の透水係数を求めた.測定項目は湛水深と排水量である.求まった砂の透水係数は別に測定した結果とオーダー的に一致した.実験回数を増すごとに排水量が増加する暗渠もある一方,透水係数は減少した.目詰まりの蓄積を考慮すれば透水性は増加しないだろうから,当モデルとその利用法の妥当性が伺える.砂,籾殻,発泡ポリスチレンなどを用いた暗渠では10回の実験でも必要な透水係数は確保されていた.

Keyword: 地下排水, 排水管理, 流出特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2003

発表番号 5-47

Development of a Saving Irrigation-water Management System by Using Meteorological Information

Takashi Takeuchi [Tottori Prefectural Government]
Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hitomi Kobuchi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Syunzo Adachi [Japan Weather Association]

気象情報を用いた節水型圃場水管理システムの開発

○竹内 崇 [鳥取県庁]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
小渕 ひとみ [鳥取大学農学部]
足立 俊三 [日本気象協会]

気象協会の気象情報配信サービス(MICOS)を用いた節水型圃場水管理(Saving Irrigation-water Management, SIM)システムの開発を試みた.また,実証実験からSIMシステムを圃場に適用した場合の有用性について検討を行った.

Keyword: 畑地灌漑, 気象情報, 節水降下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2003

発表番号 5-48

The emitter plancement and set-up value on automatic drip irrigation system

Hidekazu Urui [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Kazuma Kinoshita [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]

点滴灌漑システムにおける滴下位置ならびに設定水分量について

○潤井 秀和 [九州共立大学大学院]
竹内 真一 [九州共立大学大学院]
木下 数馬 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学大学院]

点滴灌漑システムにおける水分計の設定値と滴下位置を変化させ、ピーマンの蒸散量や土壌水分状態、根群分布との関係を実験的に検討した。水分計の設定値を高くしすぎると灌漑効率は低下し、低くしすぎると作物は水ストレス状態となる。従って設定値は、蒸散量よりも灌水量が若干多めになるように設定させるべきである。滴下位置の決定には、吸水に関わる根群分布と土壌の水移動特性を把握することが重要であることが明らかとなった。

Keyword: 点滴灌漑システム, 滴下位置, 設定水分量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2003

発表番号 5-52

Study of leaching effect on covering irrigation

YOHEI_TAKITA [Graduate school of Agriculture, Gifu Univ.]
KENGO_ITO [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
MASATERU_SENGE [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
KIKUKO_KITAMAKI [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]

被覆灌漑によるリーチング効果の検討

○瀧田陽平 [岐阜大学大学院農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学農学部]
千家正照 [岐阜大学農学部]
北牧希久子 [岐阜大学農学部]

施設栽培で栄養塩類の集積が問題になり,リーチングが行われている.しかし,灌漑水が大間隙等のみずみちを通るために十分な効果を得られていない.そこで灌漑強度の異なる湛水・散水・被覆の3つの方法による圃場実験を行い,その効果について検討した.その結果,灌漑強度が低下するとリーチング効果が高くなった.特に透水性の低いシートを被覆した上に湛水を行う被覆灌漑において,時間・労力・効果のバランスが優れていた.

Keyword: リーチング, 被覆灌漑, 散水灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2003

発表番号 5-7

Bedrock vegetation system using wastes -The case study using thined-wood and Foamed Waste Glass-

Yutaka HARA [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]
Mayumi HARA [Construction Environment Engineering Co.,Ltd.]
Setsuko MOMOZAKI [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]
Isao YASUDA [NIKKEN CO.,LTD.]

廃棄物を用いた岩盤緑化−間伐材と発泡廃ガラス材を用いた事例−

○原 裕 [日本建設技術株式会社]
原 眞由美 [建設環境丸灼同憬五有限会社]
桃崎 節子 [日本建設技術株式会社]
安田 功 [株式会社ニッケン]

廃ガラス材を再資源化した保水性のある多孔質連続間隙構造をもった発泡廃ガラス材を、岩盤斜面の緑化に使用した現場での植物の生育状況が非常に良好である。今回は、間伐材と発泡廃ガラス材を用いて、岩盤斜面に厚層基盤材を吹付けた時に、降雨により厚層基盤材がすべる事がないように、ストッパーの役目と、斜面と間伐材の間隙に発泡廃ガラス材を布設し、岩盤緑化工法に保水材として用いた。

Keyword: 廃ガラス, 間伐材, 再資源化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2003

発表番号 5-8

The outdoor experiment of green concrete using low processing recycled aggregate

Susumu Tsukioka [Faculty of Bioresources Mie University]
Kazumasa Maki [ Graduate School of Bioresources Mie University]

低処理再生骨材を用いた緑化コンクリートの屋外実験

○月岡 存 [三重大学生物資源学部]
牧 和雅 [三重大学大学院生物資源学研究科]

本研究では、芝を用いた植生実験を屋外で行い、低処理再生骨材を使用した緑化コンクリートの植生への適用性について検討した。その結果、ポーラスコンクリートを用いて屋外で植生を行う場合、植生基盤厚さ、覆土厚さ、ペースト充填率だけではなく、設置する地形および土壌の性質も考慮しなければならないこと、さらに、根が十分に生育し、芝の生育が安定するまでの管理が特に重要であることが分かった。

Keyword: 建設廃棄物, リサイクル, 緑化コンクリート
GET PDF=03/0305-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2003

発表番号 6-10

Stability of Younger Generation and Variety of Access by Railways

Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

若年層の定着と鉄道によるアクセスの多様性

○齋藤晋 [京都大学大学院農学研究科]
林直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋強 [京都大学大学院農学研究科]

若年層の定着を示す指標として10年間での若年層純移動率を,鉄道によるアクセスの多様性を示す指標として各市町村内鉄道路線数を用い,両者の相関を分析した.結果は以下のとおりである.第1に,若年層定着に対する鉄道の重要性は1970〜80年には低下するがその後再び上昇する.第2に,1965〜70年と1990〜2000年では両者の相関は似ているが,鉄道路線数ごとでの若年層純移動率の平均の違いの様相は異なる.

Keyword: 人口統計学, 純移動率, 鉄道路線
GET PDF=03/0306-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2003

発表番号 6-14

Study on the Intention of Changes in Land Use of Uncultivated Farmland in Suburban a Area-Case Study on Turugashima City, Saitama Prefecture-

Yoshimi Sakurai [Graduate School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University ]
Toshihiro HATTORI [School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University]
Toshiyuki IMAI [School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University]

都市近郊における不耕作後の土地利用に関する研究―埼玉県鶴ヶ島市を対象として―

○櫻井 芳実 [北里大学獣医畜産学研究科]
服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]

埼玉県鶴ヶ島市の市街化調整区域で1995年、1999年に現地調査を行った。1995年の耕作地および1995年の不耕作地から変化した区画数の割合から変化要因の特徴を調べると,営農条件の悪いところで不耕作地の発生割合が高かった。不耕作地になった農地では農地外の土地利用に転じる可能性が高いことや転売し易いところで特徴的に転用の割合が高いことから土地の投機を目的として不耕作地となったと考えられた。

Keyword: 不耕作地, 都市近郊, 土地利用変化
GET PDF=03/0306-14.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2003

発表番号 6-15

Studies on liquidization of farmland and enlargement of farmland size in Hokkaido

Masao_Yazawa [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]
Yoso_Shigeoka [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]

北海道における農地流動化と規模拡大に関する研究

○矢沢 正士 [北海道大学農学研究科]
重岡 洋壮 [北海道大学農学研究科]

土地管理情報収集分析結果(農水省)を用い,北海道の農地流動化について市町村別に検討した。北海道全体では5年間(平成7〜11年)の平均流動化率は4.2%であったが,13市町村でその2倍以上の8.5%を超える流動化率を示した。流動化率が高くても規模拡大の生じていない市町村が含まれ,認定農業者の割合も低く,農地保有合理化法人による中間保留と見なされた。

Keyword: 農地流動化, 認定農業者, 規模拡大
GET PDF=03/0306-15.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2003

発表番号 6-18

Saving of on-plot facilities in consolidated huge size paddy plots

Atsushi ISHII [Faculty of Bioresource, Mie University]
Masami OKAMOTO [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

巨大区画による水田圃場施設の節減効果

○石井 敦 [三重大学生物資源学部]
岡本 雅美 [日本大学生物資源科学部]

圃場整備事業によって実際に創出された巨大区画水田の圃場施設を調査・分析し、巨大区画化によって節減される圃場施設の量(小用水路、小排水路、通作道の延長、給水栓の個数等)を検討した。結果として、巨大区画化によって小用水路、小排水路、パイプラインの給水栓等の圃場施設が節減しうること、圃場施設節減のためには工事前の農地の利用集積および集団化が必要なこと等を示した。

Keyword: 農用地計画・整備, ,
GET PDF=03/0306-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2003

発表番号 6-19

Characteristic of an Agricultural Water Supply System in New Zealand−Transferring Water Permit in Regional Plan−

Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]
Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]

ニュージーランドの農業水利システムの特徴(2)−地域計画における水利用許可の移転−

○吉村亜希子 [(独)農業工学研究所]
友正達美 [(独)農業工学研究所]

ニュージーランドにおける灌漑用水の制度上の特徴を河川環境保護のための最低流量を維持する管理を行っている事例地区を対象に調査した。その結果、水利許可は申請者が環境影響評価を行うが従前の利水者は免除されるなど既得権に配慮されていること、また渇水時の有効利用のために灌漑目的の取水に限り水利用許可を転送することが認められているが事例は2件のみで制度だけ無く農家の意識改革も必要であることが分かった。

Keyword: ニュージーランド, 用水管理, 水利許可
GET PDF=03/0306-19.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2003

発表番号 6-22

Basic Study on Maintenance of Canals for Eco-system Conservation

Masaya SUZUKI [Graduate School of Agricultural、Iwate University]
Junichi HIROTA [Faculty of Agriculture, Iwate University]

生態系配慮水路の維持管理に関する基礎的研究

○鈴木 雅也 [岩手大学農学系研究科]
広田 純一 [岩手大学農学部]

生態系配慮水路の維持管理作業内容および作業量の原単位を求め、従来型水路との比較を行ったところ、1)生態系配慮水路の主要な維持管理作業は草刈り・水草刈り・浚渫であり、手作業や選択的作業が必要なために、従来型水路に比べて手間がかかること、2)単位面積あたりの維持管理作業時間は、草刈りで69〜208秒/屐複殻鳴イ蠖縅の約5倍)、水草刈りで64〜235秒/屐複鞠棔法⌒含悗253〜513秒/屐複隠闇棔砲箸覆襪海箸わかった。

Keyword: 生態系保全, 水路, 維持管理
GET PDF=03/0306-22.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2003

発表番号 6-24

A Basic Study of Performance Based Design for Amenity of Irrigation Canals

Yosuke Kudo [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takuya Kitamura [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

農業用水路が有する親水機能の性能規定化に関する基礎的研究

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
北村 拓也 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

近年の水辺空間整備においては親水機能も重視されるが、それを画一的な仕様の形で表現することは困難である。本研究は、農業用水路の親水機能を性能照査型設計法における要求性能の一つと捉えて性能規定化することを目的とする。そこで、水路景観に対する意識などを把握するために行ったアンケート調査の結果を踏まえて要求性能を表現し、設計緒元を反映させた景観モデルに基づいて各要求性能を照査する方法について考察した。

Keyword: 農業用水路, 親水性, 性能規定化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2003

発表番号 6-25

Estimation on Heat Supply to Greenhouse Farming with Biogas generated by Cow Slurry

Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

乳牛ふん尿起源のバイオガスによる温室供給可能熱量の試算

○秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中川 靖起 [北海道開発土木研究所]
大深 正徳 [北海道開発土木研究所]

国内でも寒さが厳しく、冬季には最低気温が−20℃にも下がる2地域に集中共同利用型のバイオガスプラントを建設し、地域の乳牛ふん尿の嫌気処理技術を研究している。バイオガス発生量等の稼働実績を基に、温室栽培の熱源としての資源価値を分析した。500m2の栽培面積を有する温室の設定温度を20℃とした場合、およそ200頭規模のふん尿で温室熱源が確保できる。2〜3戸の共同利用で営農熱源の供給が可能と試算される。

Keyword: 生産施設, バイオガス, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2003

発表番号 6-26

Process of Cow Excrement by Small-scale Shared-use Biogas Plant located in Cold Region

Makoto MIYAKAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

小規模共同利用型バイオガス施設による寒冷地の乳牛ふん尿処理実績

○宮川 真 [北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [北海道開発土木研究所]
中村 和正 [北海道開発土木研究所]

冬期には−20℃にもなる北海道の畑作・酪農地域に共同利用型のバイオガスプラントを建設し、約2ヶ年供用した。この間における稼働状況と生成物の利用状況を報じた。有機生成物は農家に液肥・堆肥と利用され、生産した電気・熱は施設の一部自賄いとして利用した。積雪寒冷条件や共同利用施設としての施設内所要熱エネルギーの課題等を明らかにした。

Keyword: 生産施設, バイオガス, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2003

発表番号 6-27

Effect of fermenter temperature on heat budget of fermenter in cold and snowy region

Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

積雪寒冷地におけるメタン発酵槽で発酵温度が熱収支に与える影響

○中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
大深 正徳 [(独)北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]

北海道湧別町で計測したメタンガス発酵槽での加温熱量実測値と37℃の発酵温度での標準ガス発生量を用いて、発酵温度を変えた場合の熱収支変化を推定した。Chen-Hashimotoのメタンガス発生量推定式を用いると、発生メタンエネルギー量と発酵槽加温熱量の差が最大になるのは、発酵温度が29℃の場合であると推察された。しかし、発酵温度を中温域で調整して得られる熱エネルギーの利得はプラントでの全必要熱量に比べて小さかった。

Keyword: バイオガスプラント, 熱収支, 発酵温度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2003

発表番号 6-28

Performance of Compost System using Screw-press Solid-Liquid Separator and Automotive Agitator

Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

スクリュープレス型分離機と自走式攪拌機を組合わせた寒冷地の乳牛ふん尿堆肥化システムの性能

○大深 正 [北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [北海道開発土木研究所]
中村 和正 [北海道開発土木研究所]
中川 靖起 [北海道開発土木研究所]

厳冬期には零下20℃にもなる積雪寒冷地において、スクリュープレス型固液分離機と自走式攪拌機を組み合わせた乳牛ふん尿の堆肥化施設を設けた。スクリュープレスは、冬期においても適度な分離能力を示し、また、長藁の裁断能力があることから、その後の堆肥攪拌も容易となる。通年を通しての堆肥化機械の稼働性が検証できた。今後、システムの効率性を把握するために、投入原料の初期状態やエネルギー配分の面から検討したい。

Keyword: 生産施設, 堆肥, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2003

発表番号 6-29

Natural Drying of Rural Sewage Sludge

Masato Nakamura [National Institute for Rural Engineering]
Yoshito Yuyama [National Institute for Rural Engineering]

集落排水汚泥の天日乾燥に関わる事例調査

○中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]
柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]

集落排水処理汚泥の天日乾燥について,脱水特性を明らかにし,脱水性の向上手法を開発するため,既存施設において調査を行った.その結果,乾燥過程の初期では浸透,後期では蒸発による脱水が主であることがわかった.乾燥汚泥の含水率は10〜13%であった.また,含有成分について調査した結果,重金属の含有量に問題ないが,大きい値の大腸菌群数が検出されたので,農地還元する際には,農地での消長に注意する必要がある.

Keyword: 天日乾燥, 集落排水汚泥, 農地還元
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2003

発表番号 6-34

Effects and Problems in the Processes of Making Rural Settlement Improvement Plans in Kobe City

Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

計画内容と実施状況からみた神戸市里づくり計画策定の効果と課題

○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

神戸市の共生ゾーン条例に基づく里づくり計画を策定した7地区を対象に,策定された計画内容と実施状況について考察を行った。いずれの地区でも農業機械の共同利用等による水稲栽培の合理化が挙げられているほか,環境整備では交通事故防止と里山付近でのゴミ投棄対策が挙げられていることが明らかになった。一方,実施されている計画内容は農業施設整備のようなハード事業と植栽等による景観整備が多い傾向が得られた。

Keyword: 集落整備計画, 共生ゾーン条例, 神戸市
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2003

発表番号 6-35

The rural promotion by coraboration between people and administration in 'Utougi' aria

Masakimi Kinoshita [Shizuoka Prefecture Chubu District Aguriculture and Forestry Office]

静岡市有東木地区における協働による農業・農村振興

○木下 雅公 [静岡県中部農林事務所]

平成14年度、静岡市の典型的な山村である有東木集落において、県営ふるさと水と土ふれあい事業による農村整備に着手した。この事業では、施設整備と併せて、行政と住民の協働で施設デザインや集落振興策の検討を進めている。この検討の過程で、施設整備や景観デザインと地域農産物のブランド化構想が結びつき、集落イメージをバックにした農産物の販路拡大による農村振興の取り組みが始まった。

Keyword: 農村振興, 協働,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2003

発表番号 6-36

Practical use of neighborhood associations for town development in rural districts around cities

Hideki MAEKAWA [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

都市近郊農村におけるまちづくりへの町内会の活用

○前川英城 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

まちづくりを進めるうえで必要な住民の合意形成が混住化によって難しくなっている都市近郊農村において,まちづくりの基本といえる地区住民の話し合いを行うための条件を地域住民組織である町内会に着目して考察した.話し合いに地区住民の協力が得られている地区は町内会長を選挙制度で選出しているが,選挙を実施するには地区住民が顔見知りであることが重要であり,顔見知りの範囲はおよそ50世帯であることを明らかにした.

Keyword: まちづくり, 町内会,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2003

発表番号 6-37

Study on Vitality of Residents in Mountainous Village

YOU Hagyeol [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agr.and.Tech]
Senga Yutaro [Faculty of Agriculture,Tokyo Univ.of Agr.and.Tech]

山間地域における住民の活力に関する考察

○劉 鶴烈 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]

本稿では、山間地域活性化の一側面として考えられる住民組織活動と集落行事に注目し、これらと相関性がある要素を析出し、山間地域住民の活力を図る基礎的評価指標を提示することを試みた。その結果、地域リーダーの存在、若年層の集落づくりへの活動、地域への愛着、住民間の交流などといった要素と住民組織活動及び集落行事との相関が高いことがわかり、これらの要素が山間地域住民の活力であることを指摘することができた。

Keyword: 住民活力, 相関係数, 山間地域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2003

発表番号 6-38

A Questionnaire Survey on Environmantal Management by NPO in Basin Area

Narufumi FUKUYO [National Institute for Rural Engineering]
Hironori YAGI [National Institute for Rural Engineering]
Yoshitomi TSUTSUI [National Institute for Rural Engineering]
Nobuo MITSUHASHI [Utsunomiya University]
Motohiro KAMATA [Chiba Institute of Technology]

NPOによる流域圏環境管理の実態−NPOへのアンケート調査から−

○福与 徳文 [農業工学研究所]
八木 洋憲 [農業工学研究所]
筒井 義冨 [農業工学研究所]
三橋 伸夫 [宇都宮大学]
鎌田 元弘 [千葉工業大学]

流域圏の環境管理に関わるNPOを対象にアンケートを実施し(認証団体データベースから抽出した270団体に郵送し、123団体から回答、回答率46%)、―蟶瀉呂龍瓩で活動しているNPOが多いこと、活動開始時期によって活動内容に差があること、財政規模が大きい団体ほどパートナーシップが活発なこと、ぅ僉璽肇福爾砲茲辰届携内容が異なることなど、NPOによる流域圏環境管理の実態を明らかにした。

Keyword: NPO, パートナーシップ, 流域圏環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2003

発表番号 6-39

Outline of Activity to Manage Agricultural Land in Suburban Area

Mio_SUGANO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

都市近郊農村地域における農地保全活動の実態

○菅野 美緒 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

農地の保全を目的とした交流活動は一般に、農村住民の過重負担がその継続的な取り組みを妨げると言われている。本報では大阪府茨木市見山地区を対象に、都市近郊農村での農地保全を目的としたボランティア活動の経緯およびその実態を把握し、取り組みがイベント形式から変化した理由と現時点での課題について考察した。その結果、活動が定期的な内容に変化した背景には参加者からの要望があったことが明らかになった。

Keyword: 都市近郊農村, 農地保全, 持続可能性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2003

発表番号 6-3

Difference in residents' attitude about landscape of irrigation canal by their degree of urbanization-In case of MIZUSAWA urban region, IWATE pref.-

NAMIOKA Hiroki [Graduate school of Agriculture,Iwate Univ.]
FUJISAKI Hiroyuki [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
FUJII Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]

都市化の度合いによる水路景観に対する住民意識の相違―岩手県水沢都市圏の調査から―

○並岡 広樹 [岩手大学大学院農学研究科]
藤崎 浩幸 [岩手大学大学院農学部]
藤井 克己 [岩手大学大学院農学部]

岩手県水沢都市圏で市街地中心からの距離の異なる4地区で水路構造を考慮した8種類の水路景観についてその捉え方の違いを調査した。景観評価にはSD法を用い、18の形容詞対を7段階で評価してもらった。その結果、都市化の度合いよりも「職業」、「世代」が景観評価に影響を与えることがわかり、水路景観評価の代表的な評価尺度として「やすらぎ」、「清涼性」が抽出された。

Keyword: 水路景観, 都市化, 水沢市・胆沢町
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2003

発表番号 6-40

Work and Problem of Regional Support Organization for Ownership Program of Rice Terraces−An Investigation in Obaste Koshoku city Nagano prefecture−

Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Ayumi YAMADA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

棚田オーナー制度・地元農家組織による支援の現状と課題 −長野県更埴市姨捨地区の事例から−

○内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]
山田 歩 [信州大学農学部]

棚田保全手法のひとつである棚田オーナー制度の多くはオーナーと行政、地元農家組織の3者で運営される。本報告は長野県更埴市姨捨地区の地元農家組織「名月会」に注目し、その作業を定量的に把握し現状と課題を検討した。名月会の作業量はオーナーに比較して膨大であること、会員内部でも役割分担によりその量に格差があることを明らかにした。また作業の多い背後にオーナーと会員の農作業意識差も大きく関与している事を指摘した。

Keyword: 棚田オーナー制度, 棚田保全, 急傾斜地水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2003

発表番号 6-41

The Study on Regional Activation and Improvement Of Settlement Conditions in Hilly and Mountainous Villages in Korea

 KIM,YoungJoo [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
 TAKAHASHI ,Tsuyoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]

韓国中山間地域の活性化事業と定住環境改善に関する研究

○金 永柱 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
崔 洙明 [韓国全南大学校]

本研究では,条件の不利な地域の活性化のために推進されてきた地域活性化事業の中で韓国の山茱萸祭りを事例として,事業の効果を分析し地域の定住環境改善に及ぼす影響について考察した。本来の目的である所得増大と生活の質の向上に寄与していたが,中山間地域が抱いている緊急な問題である過疎化と高齢化に対する効果と,生活環境的改善への効果は微弱であったのといえる。今後は,より効率的な事業推進と多様な効果のためには,住民全体が恵みを受けるように,方策を模索すべきだと考えられる。さらに,将来中山間地域の活性化及び定住環境改善のために必要な集落整備や開発方向については,積極的な交流事業及び,高齢化社会に対応するための保健・医療福祉等の部門が,今後の最優先の課題であると考えられる。

Keyword: 地域活性化, 中山間地域, 集落計画・整備
GET PDF=03/0306-41.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2003

発表番号 6-42

Farmers' Views on the Green Belt in Seoul

Hwang, HanCheol [Hankyong National University, Korea]
CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]
Yoon, KwangSik [Chonnam National University, Korea]

ソウル地域におけるグリーンベルトに対する農民の意識調査

○黄 漢 [韓国韓京大学校]
崔 洙明 [韓国全南大学校]
尹 光植 [韓国全南大学校]

本研究ではソウル特別市を事例として、将来の農業政策と農民の視点から農民の特性によるグリーンベルトに対する意識を把握した。さりに、地域と個人に及ぼす影響及び制度の廃止あるいは緩和による地域住民の農業及び農地利用意向を調査し、これを基づいてソウル地域の農業政策とグリーンベルトの政策樹立に必要な基礎資料を提供することが目的である。

Keyword: グリーンベルト, 住民意識, 農地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2003

発表番号 6-43

Kasama Kleingarten Users' Property and Views

Takehiko FURUYA [IBARAKI University]
Masao MAKIYAMA [IBARAKI University]

笠間クラインガルテン利用者の属性と意向

○古屋 岳彦 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

90年代から各地にクラインガルテン(以下KG)と呼ばれる滞在型市民農園が開設されてきた。その中で、2001年4月に笠間市が開設した笠間KG内の宿泊施設付き市民農園の利用者に着目し、その属性と意向をアンケート調査により把握した。その結果、笠間KGでの主な利用目的は菜園活動と交流の機会、農村空間での滞在の3つであると考えられ、それらに対し時間距離などの属性が有意な関係を持つことが明らかになった。

Keyword: 笠間クラインガルテン, 菜園活動, 交流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2003

発表番号 6-44

Participatory Planning Process of Rehabilitation Works-A Case Study of WAKABAYASHI Irrigation Canel,Gifu pref.-

hibino mika [Graduate School of Agriculture,GIFU University]
matsumoto yasuo [Faculty of Agriculture,GIFU University]

ワークショップ方式による農業用水路改修計画の策定プロセス−岐阜県丹生川村若林用水路を事例として−

○日比野 美香 [岐阜大学 農学研究科]
松本 康夫 [岐阜大学 農学部]

岐阜県丹生川村若林用水路の改修を機会に,ワークショップ(WS)による計画策定プロセスを検討した。WSの運営主体として検討会を設け,改修区間の約30戸の住民を対象とし3回のWSを実施した。参加者とファシリテーターにWSの長所や短所を聞き,実施内容とWSの効果と課題を明らかにした。WSにより住民と行政の意思疎通が進み柔軟な施工対応が可能となるが,WSの全体活動とグループ活動の相互調整が重要である。

Keyword: ワークショップ, 計画策定, 地域用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2003

発表番号 6-45

Relative Location of Irrigation Water for Regional Use to the Other Water Resources

Yasuyo NOGUCHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

地域の水源に占める地域用水の位置づけ

○野口寧代 [京都大学大学院農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

地域用水の研究は多面的機能の実態把握を中心に行われ,農業用水とそれ以外の利用可能水との関係性が論じられることは少なかった.滋賀県湖北町を事例に,アンケート調査を行った結果,〕竸綏賄の末端集落まで集落内水路に農業用水を通水するのではなく,地下水など在来水源の活用が必要,地域用水の費用負担を求めるならば,「水道代の節約」を意図して川・水路の水を利用している実態に配慮した料金設定が必要と考えられた.

Keyword: 地域用水整備, 生活用水, 実利性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2003

発表番号 6-46

A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (1)−About Agricultural and Rural Amenity Basis Public Capital −

Yoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]
Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Ryu Toshima [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]

農村社会資本ストックの特性に関する研究(1)−農業農村関係資本ストック額について−

○國光 洋二 [農業工学研究所]
中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]

本研究では、農業農村整備で整備される農村社会資本について、市町村別・工種別にストック額を時系列に推計・評価することを目的とする。具体的には、3247の市町村別に‥沈鞍、畑整備、H地かんがい、ご雋歓緲施設、デ斉察↓η逝疾験茣霹廖↓農村環境の種類別に資本ストック額を推計する手法を考案し、1980年〜1995年の間で推計したデータを基に、農村社会資本ストックの経済地帯別特性等の分析を行った。

Keyword: 農業農村整備, 社会資本ストック, PI法、BY法、PS法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2003

発表番号 6-47

A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (2)―Estimation of Public Capital Stock on municipality―

Setsuko NAKATA [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]
Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]

農村社会資本ストックの特性に関する研究(2)−社会資本ストック額の地域別推計とその特性−

○中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
國光 洋二 [農業工学研究所]
戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]

農業農村整備で整備される社会資本ストックのほか、道路、上下水道などの公的なストック額を時系列的に推計し、農村社会におけるストックの状況を定量的に評価するものである_業農村整備の他、公共事業関係の10部門であり、内閣府により推計された都道府県別資本ストック額を基に市町村別のストック額の算定を行った=:03/0306-47.pdf

Keyword: 社会資本ストック, 農業農村整備,
GET PDF=824-825



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2003

発表番号 6-48

Measuring the environmental benefits from agriculture using choice experiment

Hideo Aizaki [National Institute for Rural Engineering]
Kazuo Sato [Rakuno Gakuen University]
Hiroshi Osari [National Institute for Rural Engineering]

農業・農村の持つ多面的機能の機能別便益評価の試み

○合崎英男 [農業工学研究所]
佐藤和夫 [酪農学園大学]
長利洋 [農業工学研究所]

本報告の目的は、選択実験により農業・農村の持つ多面的機能の環境便益の貨幣評価額を機能別に求める方法を検討することである。具体的な機能として、洪水緩和、地下水かん養、土壌流亡抑制、保健休養、生物保全、景観管理、水環境保全、有機性廃棄物処理の8つを取り上げた。茨城県土浦市を事例地域としたアンケート調査結果に基づいて分析した結果、貨幣属性を含む9属性から構成される選択実験も可能であることが示された。

Keyword: 環境便益, 選択型コンジョイント分析, 表明選好法
GET PDF=03/0306-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2003

発表番号 6-49

A Study on the External Effects of Paddy-field Consolidation Project

Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]
Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]
Yashushi HORI [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Seikan KOMATSU [Nishimatsu Construction Co.,Ltd.]

圃場整備事業の農業外効果発現状況に関する研究

○戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]
國光 洋二 [農業工学研究所]
堀 泰史 [太陽コンサルタンツ(株)]
小松 生幹 [西松建設]

本研究では、事後評価が導入されて間もない都道府県営圃場整備・土地改良総合整備事業を対象に、農業外効果を事業完了地区において具体的に計測し、その発現状況について当初計画との比較により明らかにする。

Keyword: 圃場整備, 事業評価, 更新効果
GET PDF=03/0306-49.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2003

発表番号 6-4

Types of farmland consolidation projects in consideration of landscape

Tamami Ito [Graduate School of Agriculture, Iwate University.]
Jun-ichi Hirota [Faculty of Agriculture, Iwate University.]

景観に配慮した水田整備の類型化

○伊藤珠美 [岩手大学大学院農学研究科]
広田純一 [岩手大学農学部]

景観に配慮した水田整備のあり方を検討する手始めとして,地域に固有な水田景観に配慮した水田整備の事例を収集・整理し,その保全景観ごとに類型化を行い、実際に行われた景観配慮の具体的な方法を明らかにした。全体的水田景観としては、棚田、クリーク、条里の地割り、中世の荘園景観、景観要素の一部としては畦畔木、集落景観の保全という類型化を行った。

Keyword: 水田整備, 圃場整備, 景観
GET PDF=03/0306-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2003

発表番号 6-8

Correlation of pupil population in Shuraku and outdoor children's play in the depopulation area 〜Case study in Kawakami village〜

Daisuke_FURUKAWA [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]
Yohei_SATO [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]

過疎地域における集落別児童数と外遊びとの相関〜山村地域奈良県川上村を事例として〜

○古川大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

ダムの建設期間中における子どもの自然遊びの変動を追った。過去と現在において遊戯頻度の差は大きい。ダムの試験湛水が始まるまで,ダム堤体が完成しても水質は大きく変わらない。だがダム堤体直下の集落において,コンクリート打設が始まるとコケが河床に付着するようになる。頻度減少要因のひとつである。また,両親が,自分の子どもの頃との比較による判断で,子どもを川から遠ざけているという実態も要因のひとつである。

Keyword: ダム建設, 子ども, 遊び
GET PDF=03/0306-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2003

発表番号 6-9

Migration of the Younger Generation in Rural regions

Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

農村地域における若年層の人口移動

○林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

農村地域の活力の低下や過疎化の問題を解決するための基礎的な研究である。第1に,70年代と90年代の若年層男性の純移動率を市町村単位で計算した。その結果,市町村間の格差が小さくなっていることがわかった。第2に,産業構造と90年代の純移動率の関係を調べた。その結果,商工業で新たな就業機会を創出するならば,第2次産業よりも第3次産業の方が効果的であることが示唆された。

Keyword: 純移動率, 産業構造,
GET PDF=03/0306-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2003

発表番号 7-10

Effect of Caw Manure Application on Ground Water Quality in a Grass Field

Ikue Hikage [Faculty of agriculture,Iwate University]
Naoya Satta [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kousuke Noborio [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kiyosi Koga [Faculty of agriculture,Iwate University]
Manami Moyori [Faculty of agriculture,Iwate University]

牧草地における糞尿還元の地下水水質への影響

○日景 郁江 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
登尾 浩助 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
藻寄 まなみ [岩手大学農学部]

現在,家畜糞尿の有効利用は酪農における課題の一つであり,糞尿還元においては適切な管理を行う必要がある。圃場において,尿・堆肥散布が地下水水質(陽イオン,陰イオン濃度)にどのように影響するかを調査した結果,雨水の浸透が遅い井戸は降雨が多量な際に地下水が希釈され,イオン濃度に下降がみられる。浸透が速い井戸は地表水の浸透量が大きく、そのため糞尿散布の直後に濃度の急激な上昇が起こりやすい。

Keyword: 地下水水質, 陽イオン, 陰イオン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2003

発表番号 7-11

Effect of reservoir consolidation in a landslide block

okuyama takehiko [National Institute for Rural Engineering]
kuroda seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
nakazato hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
natsuka isamu [National Institute for Rural Engineering]

地すべり地におけるため池の浸透防止工の効果

○奥山武彦 [(独)農業工学研究所]
黒田清一郎 [(独)農業工学研究所]
中里裕臣 [(独)農業工学研究所]
長束 勇 [(独)農業工学研究所]

地すべりブロック冠頭部凹地にあるため池のジオメンブレン敷設による浸透防止工施工前後の地下水流動状況の調査を行った。1m深地温探査で施工前に主に崖錘堆積物層の中に推定された水みちは施工後には数,断面積ともに大きく減少した。温度検層によって基盤中にも流動層があることが見出された。地下水水質のヘキサダイヤグラムパターンの変化からも施工後は貯水からの漏水の影響がなくなったことが窺えた。

Keyword: 地すべり, 水みち, ため池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2003

発表番号 7-12

Gradation and Permeability of Sedimentation Crust

Ryotaro_Matsui [Graduate School of Agriculture,University of the Ryukyus]
Chizuko_Sunabe [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Sinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]

堆積クラストの粒度と透水性

○松井亮太郎 [琉球大学大学院農学研究科]
砂辺千寿子 [琉球大学農学部]
宜保清一 [琉球大学農学部]
中村真也 [琉球大学農学部]

堆積クラストの透水性は,動水勾配の上昇に伴って低下する。堆積クラストの浸透圧密による透水性低下の様相や透水係数は,その粒度組成によって異なることが考えられる。ここでは,粒度組成の異なる堆積クラストについて定水位透水試験を行った。粘土分の多い試料では,動水勾配の上昇に伴う土構造の変化は比較的小さく,砂分の多い試料では,高い動水勾配において浸透圧密の影響が顕在化した。

Keyword: 堆積クラスト, 粒度, 透水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2003

発表番号 7-13

Effect of upside down plowing on change of soil properties of Isahaya bay polder

Hiroyuki NUKUMIZU [Graduate school of natural science and technology, Okayama university]
Takeo AKAE [Faculty of environmental science and technology, Okayama university ]

反転耕起が諫早湾干拓地土層の変化に与える効果

○温水 弘之 [岡山大学大学院自然科学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

諫早湾干拓地の土壌物理化学性の経年変化を調査した。その結果,自然条件や水切り工だけの乾燥では含水比の低下の停滞が確認された。しかし,反転耕起を行ったことによって,含水比は再び低下し,その停滞が改善されていることが明らかになった。含水比の低下にともなって塩分濃度も減少しており,土壌が乾燥をうけて保水性などの土壌物理性が変化し除塩が進んだと考えられた。また,反転耕起による深部の地耐力の増大もみられた。

Keyword: 反転耕起, 乾燥,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2003

発表番号 7-14

EFFECTIVE DRAINAGE IN TIDELANDS USING THE “FLUSH DRAINAGE SYSTEM”

Katsuhiro_Sakai [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Toshio_Morita [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Koji_Ishimaru [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Hirohisa_Eguchi [SAGA PREFECTURAL RURAL DEVELOPMENT DIVISION AGRICULTURAL ADMINISTRATION DEPARTMENT]

「フラッシュ工法」による干潟排水対策の有効性について

坂井克宏 [佐賀県鹿島農林事務所]
森田敏夫 [佐賀県鹿島農林事務所]
石丸浩司 [佐賀県鹿島農林事務所]
○江口洋久 [佐賀県農政部農村整備課]

有明海沿岸地域においては,干潟の発達に伴う排水樋門の澪筋閉塞等による背後農地の排水障害が大きな問題となっている。このため,佐賀県では,有明海の干満差を利用して海水をフラッシュさせ,澪筋を維持する対策(フラッシュ対策)を試験的に導入し,鹿島市七浦干拓浜樋門に設置した実験施設により澪筋維持の有効性を検証した。

Keyword: 海岸保全施設, 干潟排水対策, 澪筋確保
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2003

発表番号 7-15

Soil degradation by excess tillage

Masahide_Suzuki [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]
Katsuyuki_Soma [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]

過剰な耕耘管理による土壌物理性の劣悪化

○鈴木将英 [北海道大学大学院農学研究科]
相馬尅之 [北海道大学大学院農学研究科]

過剰に膨軟化した土壌は毛管飽和やその後の重力排水の過程で間隙が減少するが、この現象をSlumpingといいHardsetting-soilの生成要因の1つである。低乾燥密度の充填供試体(黒ぼく土)を用いて、Slumpingが発生する充填条件すなわち膨軟化の程度を明らかにするとともに、Slumpingと圧縮(静的締固め)による間隙の減少量を比較した。また過剰に膨軟化した土壌では、Slumpingの影響は圧縮に匹敵することを示した。

Keyword: 耕耘管理, Slumping, 間隙構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2003

発表番号 7-16

Functonal decline of drainage and the counterplan at upland fields of sand dune

 Choichi Sasaki [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Shukithai Pongpattanasiri  [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Nobuhiko Matuyama [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Hideaki Takamatu [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]
Osamu Ito [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]

屏風山砂丘畑の暗渠機能低下と対策

○佐々木 長市 [弘前大学農学生命科学部]
Pongpattanasiri Shukithai [弘前大学農学生命科学部]
松山 信彦 [弘前大学農学生命科学部]
高松 英明 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]
伊藤 修 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]

青森県の屏風山砂丘畑は、鉄による暗渠機能低下に対する対策を求められている。その対策として、吸水管を還元層にのみに存在するように地表下3m地点に埋設することにより、管内での鉄沈殿を抑制することを考えた。本報告では、この吸水管周囲の鉄濃度及び管内への鉄の沈殿状況を調査し、地下水中の鉄濃度が深度方向に高くなること及び吸水管における鉄の沈殿が少なくなることなどを明らかにした。

Keyword: 暗渠, 鉄, 機能低下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2003

発表番号 7-17

improvement of subsoil under tea field by rotor-bucket machines

masaharu komamura [tokyo university of agriculture]
shoichi goto [shizuoka tea experiment station]
abe yuuko [tokyo university of agriculture]

ロータバケットによる茶園造成地の土層改良

○駒村正治 [東京農業大学地域環境科学部]
後藤昇一 [静岡県茶業試験場]
阿部祐子 [東京農業大学地域環境科学部]

静岡県の茶園造成では、改良山成畑工がほとんどであり、良質な表土の埋没や不良な下層土が露出することがある。本研究は土層改良のために開発されたロータバケットを用い、土壌の物理性の改善と早期成園を目指したものである。ロータバケットによる混層は、土壌の膨軟と粗間隙増加などに効果がみられた。その結果、茶の根群の発達、順調な水分消費と排水および初期生育の促進が認められ、早期成園が可能となった。

Keyword: 茶園造成, 土層改良, 土壌物理性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2003

発表番号 7-18

Study of possibility of dry land wasabi growth for use of quasi-field

Akira SHINJO []
Taichi ONO []

里地における陸わさび栽培の可能性研究

○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]
小野 太一 [三重大学生物資源学部]

本研究は海抜高度が50m前後の里地と呼ばれる場所での陸わさび栽培の可能性を探ったもので、3ヵ年の栽培試験報告である。平成12年度(初年度)は試行錯誤であり、生存率(ワサビ苗が盛夏時期を乗り切った割合)は30%にとどまったが、平成13年度は80%を超えた。しかしながら平成14年度は60%に落ちた。この変動原因を環境条件から検討し、畝の排水性不良と高温化の複合したことが原因であろうと推定した。

Keyword: 陸ワサビ, 農地環境, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2003

発表番号 7-19

Farm Land Consolidation and Village Farming in One Farm Organization:A case of TAKENAO Cooperation

Chinao Teramoto [Hokkaido College, Senshu University]

水田の基盤整備と集落一農場方式−竹直生産組合の事例−

○寺本 千名夫 [専修大学北海道短期大学]

新潟県吉川町竹直集落では、国営農地再編パイロット事業、21世紀型水田モデルほ場整備事に取り組み、大規模区画を実現すると同時に、3年間の話し合い、先進地見学、学習会を重ね、集落一農場方式を実現した。その結果、集落内のトラクターは、43台が3台、田植機は、48台が3台、コンバインは、31台が3台となり、機械装備の大幅な軽減を実現した。この竹直集落の選択は、今後の水田農業に対して重要な方向性を示していると推断される。

Keyword: 21世紀型水田モデルほ場整備事業, 集落一農場方式, 特定農業法人
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2003

発表番号 7-1

Development of Pellet Manure taking account of Nutrient Losses by Surface Flow

Makoto ICHIMIYA [Graduate school of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Machito MIHARA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
Yusuke OKAMURA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

肥料成分の表面流出を考慮したペレット堆肥の開発

○一宮 誠 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
岡村 裕介 [東京農業大学 地域環境科学部]

現在、環境保全の観点から有機農業の発展が期待されているが、堆肥の比重は軽く降雨に流されやすいことが懸念される。本研究では従来の堆肥をペレット状に成形、加工処理を施したペレット堆肥を開発し、さらに凝固剤として糖蜜を添加し改良を行った。また、ペレット堆肥の耐水性および化学肥料、堆肥における肥料成分の流出特性について検討し、ペレット堆肥における肥料成分の表面流出抑制効果を評価した。

Keyword: ペレット堆肥, 肥料成分, 表面流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2003

発表番号 7-20

Date of Paddy Field Consolidation and Distribution of Frog Species

HIROYUKI FUJISAKI [Fac. of Agr. Iwate Univ.]
MOTOKI OMARI [Fukushima City]
KATSUMI FUJII [Fac. of Agr. Iwate Univ.]

水田整備年代とカエルの生息状況

○藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]
大森 元希 [福島市役所]
藤井 克己 [岩手大学農学部]

本研究では、岩手県矢巾町の約半径5kmの範囲内の水田整備年代の異なる5地区において、2001年夏のカエルの生息状況を調査した。その結果、整備が古いほど、個体数が多い傾向があった。種別に見ると、トウキョウダルマガエルは、コンクリート水路内では、ほとんど発見されず、圃場構造との関係が深いのに対し、アマガエルは指先に吸盤があるため、圃場構造との関係は少なかった。

Keyword: 圃場整備, 生態系, カエル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2003

発表番号 7-21

Development of the simple land leveling work system of a field surface

Takayuki Kuraoka [Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center]
Masami Murakawa [Kumamoto Prefectural Agricultural Administration Department]
Yasuo Ishigori [Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center]
Takeo Kaneko [Kumamoto Prefectural Agricultural Administration Department]

田面の簡易均平化作業システムの開発

○倉岡 孝幸 [熊本県農業研究センター]
村川 雅己 [熊本県農政部]
石氷 泰夫 [熊本県農業研究センター]
兼子 健男 [熊本県農政部]

基盤整備後の大区画水田において発生する局所的な不陸を営農段階で解消する効率的な均平技術の開発が望まれている。本報では掘削・盛土する位置とその土量とをパソコン画面上に表示する運土ナビゲーションシステムをトラクタに載せ、その画面を見ながらトラクタ後部のトラクタダンプを操作することにより、1人で容易に均平化作業できるシステムを開発したので報告する。

Keyword: 大区画水田, 均平, 運土ナビゲーションシステム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2003

発表番号 7-22

The Effects of Land Leveling for Control of the damage by Pomacea canaliculata

Masao MAKIYAMA [IBARAKI University]
Taichi ITOH [IBARAKI University]

スクミリンゴガイ被害に対する田面均平整備の効果

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
伊東 太一 [茨城大学農学部]

スクミリンゴガイ(通称「ジャンボタニシ」;以下「SR」)によるイネ苗への食害には,浅水管理による抑制効果が指摘されている.本報では全国の農業改良普及センターへの郵送アンケートによりSRの分布と各地での対策について把握した上で,SR被害について文献値からSRの成長,イネ苗の生長および湛水深を考慮したモデルを作成し,それを用いて浅水管理に必須な田面均平整備の食害抑制効果について考究した.

Keyword: スクミリンゴガイ, 田面均平, 湛水深
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2003

発表番号 7-23

Studies on Improvement of Cement-Blended Soil for Re-vegetation Use

Hideo Sugimoto [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Fujio Ito [Obayashi Corporation Civil Engineering Technology Division Technology Department No.1]
Hidetaka Komiya [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]

セメント混合土の緑化利用に関する研究

○杉本英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
伊藤不二夫 [(株)大林組土木技術本部技術第一部]
小宮英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]

地中連壁工事などで発生する排泥は、固化用注入液(セメント主成分)が混じるため、pH11〜12の高アルカリ性を呈する。植物の生育が著しく阻害されるので、排泥は栽培には適さない土とされる。筆者らは、高アルカリ土の有効利用の研究を参考に、SMW連壁工事の排泥を利用して、危険な薬剤を使わずに改良土壌を製作する実証試験を実施した。土壌と植物の調査を行い、改良土壌の有効性を確認した。

Keyword: 緑化, アルカリ土, セメント
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2003

発表番号 7-24

Verification of the new underdrain materials

Katsumi Chiba [Miyagi agricultural college]
Masafumi Kitatuji [Miyagi agricultural college]
Ikuo Iwasa [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Michihisa Tomita [Miyagi agricultural college]
Hideaki Kanmuri [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Tomoyuki Chida [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]

暗渠排水の新疎水材としての炉底灰の安全性について(続)

○千葉 克己 [宮城県農業短期大学]
北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
富田 道久 [宮城県農業短期大学]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

近年,暗渠排水の疎水材であるモミガラが分解し,田面が陥没する事例が多発している。そこで,耐久性のある新しい疎水材としてタイヤ工場の産業副産物である石炭と古タイヤの混合灰(炉底灰)を選定し,水稲生育への安全性を検討した。その結果,炉底灰は水稲生育に影響を及ぼす資材ではなく,収穫物の重金属汚染の懸念もないことが確認された。以上より,炉底灰は農地改良の資材として有効であると考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 農地環境, 地下排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2003

発表番号 7-25

Red Soil Erosion analysis by the WEPP model

Kazutoshi OSAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kazuhito SAKAI [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
Masashi SHIMADA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Daisuke IKEDA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

赤土土壌の侵食解析におけるWEPPモデルの適用

○大澤 和敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
池田 大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

沖縄県では赤土流出の定量的な予測方法が求められている.本研究では物理的モデルであるWEPPモデルを沖縄県におけるサトウキビ畑および裸地に適用した.検証に用いる観測データは筆者らが現地観測した値を用いた.モデルにおける各パラメータは現地観測や既往の研究で得られた値を用いた.適用の結果,モデルの計算値は作物の成長による侵食量の変化を明確に表現した.また,観測値に対して概ね一致する傾向を示した.

Keyword: 赤土流出, 土壌浸食, WEPPモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2003

発表番号 7-26

Effects of Using Liquid Mulching as Prevention of Outflow of Red Clay

Shinsaku FUJIMORI [National Institute of Rural Engineering]
Kousuke WAKASUGI [National Institute of Rural Engineering]
Takeshi TANIMOTO [National Institute of Rural Engineering]
Shigeji KOBORI [Tobu Chemicals Corporation]
Masaharu KATUMATA [Maeda Corporation]
Takeshi IIJIMA [Maeda Corporation]
Kazuto FUKUDA [Maeda Corporation]

液状マルチングによる赤土流出防止効果

○藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
小堀 茂次 [東武化学株式会社]
勝又 正治 [前田建設工業株式会社]
飯島 健 [前田建設工業株式会社]
福田 和人 [前田建設工業株式会社]

沖縄県に広く分布する赤土は降雨浸食が著しく、濁水が海に流出して珊瑚礁死滅等の環境負荷を与えている。この対策技術として、軽焼マグネシアを主成分とする土壌硬化剤マグホワイトの懸濁液を赤土表面に薄くマルチングする工法を開発し、その効果を検証した。この結果、流出水の濁度は無対策時に比べ1/10程度に低減し土粒子も殆ど流出せず、また降雨の地中への浸透を阻害しないことが明らかになった。

Keyword: 赤土, 流出防止, マルチング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2003

発表番号 7-27

Effect of Polymeric Flocculant on Saline Soil Erosion

Yutaka Shimura [Arid Land Research Center,Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center,Tottori University]
Masae Arai [Arid Land Research Center,Tottori University]

高分子凝集剤による塩類土壌の水食軽減効果

○志村豊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
荒井昌枝 [鳥取大学乾燥地研究センター]

アルカリ土壌は、粘土の分散が生じやすいため、水食が促進される。そこで本研究では、PAMおよび石膏の2種類の土壌改良剤を用いて、降雨実験下での塩類土壌に対する水食軽減効果について検討した。その結果、アルカリ土壌においては、PAMを添加することで表面流出水量が無添加と同程度の値を示し、石膏添加よりも表面流出水量が増加した。またPAMを添加した場合、流亡土量は無添加および石膏添加よりも減少した。

Keyword: 土壌侵食, PAM, 石膏
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2003

発表番号 7-28

Changes in Soil and Nutrient Component Losses with Selective Erosion

Yan Chen [Graduate school of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
Masaharu Komamura [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

選択的土壌侵食による土壌粒子および栄養塩類の動態変動

○陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学 地域環境科学部]

本研究では人工降雨装置を備えた傾斜模型試験枠に異なる乾燥密度の関東ローム土を充填し、降雨強度を変えて人工降雨試験を行った。一連続降雨における表面流去水量、流亡土量、窒素・リン成分濃度、流亡土壌の粒径組成を経時的に測定し、選択的侵食が土壌粒子および栄養塩類の流出に与える影響について検討した。その結果、降雨強度と土壌の乾燥密度のみならず、流亡土壌の粒経組成が栄養塩類の流出特性に大きく影響を与えることが明らかとなった。

Keyword: 選択的侵食, 栄養塩類, 土壌粒子
GET PDF=03/0307-28.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2003

発表番号 7-29

Changes of soil surfaces by raindrop impact - Experimental study -

Masamichi Noda [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]

雨滴衝突による土壌面の変化 −実験的研究−

○野田 昌道 [三重大学生物資源学研究科]
清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]

本研究では、初期含水比と乾燥密度を変えた土壌面に雨滴を衝突させて、土壌面破壊痕と飛散土量を測定した。一滴の衝突の場合、破壊直径D1は水滴径に比例し、含水比が増加するにつれ減少する傾向があった。多重落下の場合、乾燥密度が大きいほど飛散しやすく、飛散量が最大となる初期含水比は乾燥密度で異なった。また飛散土量は落下地点の局所的な水分量に支配され、水分量が多いほど飛散量は少ない傾向にある事を認めた。

Keyword: 雨滴衝突, 土壌侵食, 土壌水分量
GET PDF=03/0307-29.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2003

発表番号 7-2

The Resarch on the Effect of the Minute Soil Perticle of Chemical Fertilizer on Dispersion and Sedimentation

Anshun Yoshinaga [University of the Ryukyus]

微細土粒子の分散と沈降に及ぼす化学肥料の影響に関する研究

○吉永安俊 [琉球大学]

化学肥料により浮遊土砂の沈降現象が緩慢になるのは,次の2つの作用が原因しているものと思われる.第一は分散作用である.つまり化学肥料が分散剤の働きをして沈降困難な微細土粒子を多く生産するためである.第二に微細土粒子に対する沈降抑制作用である.これは化学肥料成分が土粒子の表面電荷に影響を及ぼし,粒子のフロック形成を抑制するためと思われる.この作用に最も影響を及ぼす肥料成分は燐である.

Keyword: 濁水, 沈降, 分散
GET PDF=03/0307-02.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2003

発表番号 7-30

Effect of soil erosion control by improvement of cultivation method in semi-arid area (2)- Empirical study on farmland conservation in Bolivia, South America -

Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruyuki DAN [Japan Green Resources Corporation]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

半乾燥地域における耕起法改良による農地土壌流亡抑制効果(2)-南米Bolivia国における農地保全に関する実証的研究-

○中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
團 晴行 [緑資源公団]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

強度の強い降雨による土壌侵食が深刻な問題となっている南米ボリビア国ヨタラ地区において,農地土壌流亡抑制を目的としたシンセルによる改良耕起法の従来法との比較実験を行った.本実験では,従来法(家畜+木製具パロまたはトラクタ+ディスクハロ)に比べ,改良法の方が圃場からの土壌流亡量が5〜36%減少するという結果が得られた.作物の収量については,従来法と改良法で明確な違いはみられなかった.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, ボリビア
GET PDF=03/0307-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2003

発表番号 7-31

Water flow and quality of river basin in subtoropical islands(3)

Kenji Banzai [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]
Ken Nakamura [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]
Ahmed Khondaker [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]

亜熱帯島嶼における河川流域の水量・水質について(3)

○坂西 研二 [国際農林水産業研究センター沖縄支所]
中村 乾 [国際農林水産業研究センター沖縄支所]
アフメッド コンダケル [国際農林水産業研究センター沖縄支所]

近年、亜熱帯において大規模な農地造成の結果、大量の土砂や家畜ふん尿、化学肥等が沿岸海域に流出し、サンゴ礁などの生態系を破壊し、島嶼の環境に深刻な影響を及ぼしている。月2回,流域8カ所で水質,濁度の測定を継続している。宮良川流域で河川流量を水位流量曲線から推定し,測定した濃度値と流量から負荷量を求めた。流量と負荷量関係の回帰式を作り,年当たり河川に流亡するSS,T-P,T-Nを求めた。

Keyword: 水質調査, 土壌流出, 窒素
GET PDF=03/0307-31.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2003

発表番号 7-32

Environment of saline soil and ecological properties of soil tolerant plant (1)A case study of the artificial vegetation

Kenji Iwama [The University of Shiga Prefecture]
Katsuhiko Yabe [The University of Shiga Prefecture]
Shigenobu Tamai [Arid Land Recerch Center, Tottori University]
Makoto Andou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

塩類集積地の土壌環境と耐塩性植物の生態学的特性(1)−人工群落における一事例−

○岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
玉井重信 [鳥取大学乾燥地研究センター]
安藤信 [京都大学大学院農学研究科]

中国内蒙古自治区の乾燥地に調査地を設定して土壌の物理的・化学的性質を調査した結果、塩分濃度は地表近くで0.7%であり、塩類集積がかなり進んでいることが明らかとなった。そこで、調査地に10年以上前に植裁されたケイリュウ(御柳)の生態学的特性を明らかにして耐塩性メカニズムを考察し、植物による土壌環境改善(除塩)の可能性について検討した。

Keyword: 塩類集積, ケイリュウ, 中国・内蒙古自治区
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2003

発表番号 7-33

Recent Flow Condition and Water Resources Problem of the Yellow River, China

Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Hiroyo Moriuchi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Nobuhiro Matsuoka [Faculty of Horticulture, Chiba University]
Guirui Yu [Institute of Geographical Sciences and Natural Resources Research, CAS]
Zhongxue Zhang [Northeast Agricultural University,China]

近年の黄河の流況と水資源問題

井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
○盛内洋代 [北海道大学大学院農学研究科]
松岡延浩 [千葉大学園芸学部]
于 貴瑞 [中国科学院地理科学与資源研究所]
張 忠学 [中国東北農業大学 ]

黄河流域では水資源問題が顕在化している。黄河の近年の流況特性について文献調査を中心に分析した結果を報告する。黄河はもともと自然的要因による損失が大きく,流出率は約2割に過ぎないが、近年は中流域での降水量の漸減と上・中流域での利水量の増加により,流出量が大きく減少している。下流の水利用は上・中流からの流出に制約を受けており,流況改善に向けた対策が採られ始めているが,依然予断を許さない状況にある。

Keyword: 断流, 流出率, 水需要
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2003

発表番号 7-34

Quantitative Analysis of storing water function in the Lake Rawa Danau, West Java, Indonesia

Masaya Ishikawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Nobuhiko Sato [IBM Japan, Ltd.]
Norio Kajita [Ebara Corporation]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

インドネシア共和国ラワダナウ湿地の貯水機能の解析

○石川雅也 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
佐藤伸彦 [日本IBM]
梶田典男 [ 荏原製作所]
塩沢昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
佐藤洋平 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

インドネシア共和国チリゴン工業団地は、国策の臨海工業プロジェクトとして開発された。当工業団地への供給工業用水等の一部はチダナウ川流域のラワダナウ湿地を水源としているが、その流出量は近年一貫した漸減傾向にあり湿地面積は年々縮小されている。本研究では、湿地水位の変動とチダナウ川の流量変化を定量的に解析する事によって、限界流形成点におけるチダナウ川の水理特性との相関から湿地の貯水機能の定量解析を試みた。

Keyword: インドネシア共和国ラワダナウ湿地, 流出特性, 地下環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.906-907 , 2003

発表番号 7-38

Availability of Surface Water-Use and Irrigation in Zambia

Barnabas MULENGA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

ザンビア国における地表水利用及び灌漑の可能性

○バナバス ムレンガ [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

ザンビア国での天水による作物生産は,頻発する干ばつによって減少傾向にあり,灌漑の導入が求められている.本報告では,本国の5河川を対象に乾季の河川最低流量に基づいてインテークレートポテンシャル(IRP)を定量推定し,灌漑導入の可能性を検討した.この結果,4河川で灌漑導入は可能であることが示された.また,残りの1河川では,近隣河川からの導水により灌漑導入が可能となることを述べた.

Keyword: ザンビア, インテークレートポテンシャル, 地表水利用可能量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2003

発表番号 7-39

Studies on the characteristics of barren lands in urbanizing areas using satellite data and GIS - Case study of greater Sapporo area -

Hoi-hoon CHUNG [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Xiufeng WANG [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Masao YAZAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

衛星データとGISを用いた都市及び都市近辺地域の荒地の特性に関する研究−札幌市広域圏を事例として−

○鄭会勲 [北海道大学大学院農学研究科]
王秀峰 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢正土 [北海道大学大学院農学研究科]

土地利用被覆上の荒地はしの地・荒地・崖・湿地を含み,いわゆる未利用地に相当する。また,荒地に類似した区分として樹林,裸地,敷地,空地などがある。前者が生態的・景観的な価値が高く保存する必要があるのに対し,後者は土地開発や離農に伴って発生する遊休地と見なされ,有効利用が必要である。本研究では衛星データとGISを用いて,デジタル環境上での荒地を類型を識別するためのアルゴリズムの開発を主要な目的とし,広域札幌圏を対象に荒地の分布特性について検討した。

Keyword: 荒地, GIS, 土地被覆
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2003

発表番号 7-3

Topographic Effect on Soil Erosion using RUSLE Model for small size watershed

Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Abdul Nasir [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]

小流域でのRUSLEモデルによる土壌侵食の地形効果

内田一徳 [神戸大学農学部]
○アブドル ナシル [神戸大学自然科学研究科]

本研究の目的は,滋賀県川向流域の土壌侵食量をRUSLEモデルにより予測することの妥当性を評価することにある.RUSLEの侵食係数(EI30)と侵食係数(R)を1993年から1998年の日・月・年降雨量から,侵食性・地形・被覆管理係数はそれぞれ採土W高データ・植生情報から評価した.観測点の集中堆積物実測データから求めた本流域の年平均土壌侵食量は27.7kg/ha/yに対して,平均予測値は28.9kg/ha/yであった。

Keyword: 土壌侵食, 降水量, 予測モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.912-913 , 2003

発表番号 7-41

Socio-economic causes of recent environmental changes in Cidanau watershed, West Java, Indonesia

YOSHINO Kunihiko [Institute of Policy and Planning Sciences, Univ. of Tsukuba]

○吉野邦彦 [筑波大学社会工学系]

インドネシア西ジャワ州チダナウ流域はチリゴン工業団地の水源として期待されており、的確な土地利用管理による水資源環境の保全が緊急課題である。本研究は、1997-98年にかけてインドネシア社会と自然環境に大きな影響を及ぼした東南アジア地域の経済危機の期間に焦点を当て、当該地域の自然環境変化および土地利用変化の要因とメカニズムを明確にすることを目的し、センサス調査と現地調査を行い、対象期間の社会環境変化(人口、河川濁度、土地利用の変化)のメカニズムと経済危機の影響を推定した。

Keyword: Economic crises, Land use/Land cover change, Environmental preservation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2003

発表番号 7-44

Estimation of flood damage using satellite SAR image, The second report of application of mathematical morphology and ground truth in the Central Plain of Thailand

Yasuharu Yamada [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Kunimi Ishisaka [JICA expert of RID]
Tawatchai Tingsanchali [Professor of Asian Institute of Technology]
Virat Khao-Uppatum [Royal Irrigation Department of Thailand]
Chatchom Chompradist [Royal Irrigation Department of Thailand]

衛星レーダ(SAR)画像による洪水被害推定の試み

○山田康晴 [独)国際農林水産業研究センター]
石坂邦美 [タイ王国王立灌漑局(RID)JICA専門家]
タワチャイ・ティングサンチャリ [アジア工科大学院土木工学専攻水資源工学講座教授]
ビラット・カオウッパタム [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]
チャチョム・チョムプラディスト [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]

タイのチャオプラヤ川流域のような勾配の緩い河川では、ゆっくりした水位上昇による洪水が起こる。従来、浮き稲が栽培されてきたが、最近では深水稲や高収量品種が栽培され、洪水による農業被害も起こる。衛星SARによる洪水域検出は、曇天でも可能なので期待がもたれているが、水田地帯では田面水面との区別が難しい。そこで、新しい解析手法として数理形態学を応用し、洪水域抽出を行い、問題点を現地調査して確認した。

Keyword: SAR, 洪水解析, 数理形態学
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.926-927 , 2003

発表番号 7-48

Information delivery on the cellular phone for water management

Ito Yuki [Sanyu Consultants Inc.]
Ito Ryoei [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

携帯対応型水管理情報配信に関する研究

○伊藤 夕樹 [株式会社三祐コンサルタンツ]
伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]

携帯電話への動的な情報を生成・配信には、いくつか課題がある。本研究では、安濃ダムの観測データを用いて、水管理情報の配信を例に、これら諸問題の解決を図った。Javaベースでシステムを開発し、サーバーに過度の負荷を与えることなく予測値の変位情報を画像として配信する事ができた。今回のシステムは様々な予測モデルを容易に取り込む事ができ、携帯電話への予測値の配信において、雛形の役割を果たす事が可能である。

Keyword: インターネット, 携帯電話, Java
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2003

発表番号 7-49

Study about the Education Suport System utilizing Cell Phone

Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Masahiro Yurugi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

携帯電話を利用した教育支援システムについて

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
万木 正弘 [弘前大学農学生命科学部]

携帯電話は近年の急速な普及と技術的発展により総合的な情報端末となった感がある。特に、学生間の普及率は100%に近く、現代の学生の必須アイテムとなっている。このような状況をふまえ、本研究では、弘前大学農学生命科学部地域環境科学科の学生向けに、携帯電話のWeb機能を活用して講義情報の提供を行った結果と、利用者アンケートにより得られた結果を取りまとめ、学生の教育支援のあり方を検討した。

Keyword: 教育支援, 携帯電話,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2003

発表番号 7-4

Estimation of Soil Loss Using Revised Universal Soil Loss Equation in Madagascar

[Arid Land Research Center,Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University]

マダガスカルにおけるRUSLEを用いた流亡土量の算出

○Andry Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

マハジャンガ地域での侵食による土壌劣化を検討する場合、水収支より求められた降雨量、流出および浸潤などの主要要因を考慮する必要がある。これらの要因は侵食率を増加させる。流亡土量は土壌流亡予測式により求めた。土壌流亡予測式は地理データを必要とするため、マハジャンガ地域と類似したタイ北部の高原地帯の地理条件および農業活動を考慮に入れた。

Keyword: Water balance, Erosion, RUSLE
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2003

発表番号 7-54

Relation between radioactivity and mineral composition of weathering granite using potassium to be index.

Satoshi Ishida [National Institute of Rural Engineering]
Yoshinori Shiina [Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]
Nobuyuki Bizen [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office ]
Takeo Tsuchihara [National Institute of Rural Engineering]
Masayuki Imaizumi [National Institute of Rural Engineering]

カリウムを指標とした風化花崗岩の鉱物組成と放射能との関係

○石田 聡 [(独)農業工学研所]
椎名義徳 [東北農政局]
備前信之 [中国四国農政局]
土原健雄 [(独)農業工学研所]
今泉眞之 [(独)農業工学研所]

風化が進んだ花崗岩山地(岩手県北上山地南部)の52露頭おいて、放射能探査を行うと共に、サンプルを採取しKを含む鉱物種を測定した。その結果、岩盤から放出される40Kの放射線量と鉱物種数との間に正の相関が見られた。この現象は風化の進行に伴ってKを含む鉱物が分解し、岩盤のK含有率が小さくなる事を示している。これより放射能探査によって地盤のK分布を調査する事で、花崗岩の風化度が判定できる可能性が示された。

Keyword: 鉱物, 風化, 放射能探査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2003

発表番号 7-5

The spatial distribution analysis of grassland soil properties using terrain characterization

KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
HOSOKAWA Satoru [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

傾斜放牧草地における地形情報を用いた土壌物理性の空間分布解析

○柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
細川悟 [北海道大学大学院農学研究科]

傾斜草地を対象に土壌特性分布を明らかにし、その分布特性と地形情報との関連性について検討した。A層厚は変動が大きくその分布は地形情報により説明できた。これは土壌侵食作用によるものであるが土砂移動に関連する粒径画分や全炭素含量の分布は地形とは無相関であることから侵食の程度は軽微であると判断された。また土壌水分分布は微小スケールでの凹凸との相関が強く、モデル斜面ごとに類型化されることが明らかになった。

Keyword: 土壌侵食, 空間変動, 地形情報
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2003

発表番号 7-6

Soil Erosion in the pineapple fields of the Lamphachi River Basin, Thailand

Taiichi SAKUMA [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Masayoshi  SATOH [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Hideji  MAITA [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Yukio  TOYOMITSU [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Shigeo OGAWA [National Institute for Rural Engineering]
Masanobu KIMURA [Faculty of Agriculture, Gifu University ]
Varawoot VUDIVANICH [Faculty of Engineering, Kasetsart University]
Bancha KWANYUEN [Faculty of Engineering, Kasetsart University]

タイ国ランパチ川流域のパイナップル畑における土壌侵食

○佐久間泰一 [筑波大学農林工学系]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]
真板秀二 [筑波大学農林工学系]
豊満幸雄 [宮崎大学農学部]
小川茂男 [(独) 農業工学研究所]
木村正信 [岐阜大学農学部]
榕劾張笠筑┳衍[カセサート大学工学部]
舗歔・顧殳丸 [カセサート大学工学部]

タイ国メクロン川の支流ランパチ川の流域はこの30年間で急激な農地開発が進んでおり、河川水の土砂濃度は高い。その原因は農地からの土砂流出によるものではないかと考え調査した。その結果、傾斜地にパイナップル畑が多くかなり大きい土砂流出がありそうだが、その土砂は溜池に流入し農地からの流出土砂が必ずしもランパチ川に流出しているわけではないという可能性があることがわかった。

Keyword: 海外事情, パイナップル畑, 土壌侵食
GET PDF=03/0307-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2003

発表番号 7-7

Recycle Use of Charcoals Produced from Trash Flown Down to Irrigation Canal

Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]

流着ゴミ炭の再利用に関する研究

○齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]

有機性廃棄物を再利用するための技術として,我々は炭化に着目している。流着ゴミを条件(温度)を変えて炭化し,用途拡大の検討のため,生成した流着ゴミ炭の基本的な物性値の測定と化学分析を行い,その特性変化を明らかにした。更にその特性から,土壌の保水性改善やアルカリ性を利用した土壌酸度の矯正といった土壌の理化学性の改善,土壌に対してカリウム,リン酸などの養分供給源としての用途に有望であることを明らかにした。

Keyword: 炭化, リサイクル, 土層改良
GET PDF=03/0307-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2003

発表番号 7-8

Preliminary study on substituting nutrients function of carbon product from waste.

Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
Stephen Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]

再資源炭の肥料代替機能に関する基礎的考察

○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]
齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]
ステファン アベニーミックソン [独立行政法人 農業工学研究所]

汚泥由来の炭化物にはリン酸及びカリウムなどの肥料成分が残存し、これらは可溶性およびク溶性の形であることが報告されている。ここでは、これら肥料成分の土壌中における溶出機構を解明するために基礎的な実験を行った。これにより汚泥由来の炭化物の化学肥料代替の可能性が解明される。

Keyword: 炭化, 肥料代替, 土倉改良
GET PDF=03/0307-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2003

発表番号 7-9

Effect of Cow Manure Application on nitrate and nitrite Concentration of Ground Water

Manami MOYORI [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Naoya SATTA [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Kosuke NOBORIO [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Kiyoshi KOGA [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Ikue HIKAGE [Faculty of Agriculture,Iwate University]

牧草地における糞尿散布が硝酸態・亜硝酸態窒素に及ぼす影響

○藻寄 まなみ [岩手大学 農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学 農学部]
登尾 浩助 [岩手大学 農学部]
古賀 潔 [岩手大学 農学部]
日景 郁江 [岩手大学 農学部]

家畜糞尿の圃場への還元は有効な糞尿処理法であるが、過剰、不適切な糞尿施用は地下水の硝酸態窒素汚染による水道水汚染を引き起こす原因となっている。牧草地における糞尿散布が地下水へ及ぼす影響を硝酸態・亜硝酸態窒素を指標にして検討したところ、濃度超過する井戸もみられたが年間平均でみると環境基準をクリアしていることから本試験地での糞尿還元法は、環境に負荷の少ない施肥手法であると考えられる。

Keyword: 硝酸・亜硝酸態窒素, 水質環境基準,
GET PDF=03/0307-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp. , 2003

発表番号 [企-08-01]

Studies on Environment in National Strategy and Nougyou-Doboku

MIZOGUCHI Masaru [Council for Science and Technology Policy, Cabinet office]
YASUNAKA Masami [Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council]

国家戦略における環境研究と農業土木

○溝口 勝 [内閣府総合科学技術会議事務局]
安中正実 [農林水産省農林水産技術会議事務局]

総合科学技術会議は、国家として取り組むべき重点4分野を掲げ研究予算を評価する方針を打ち出した。これにより各省庁の研究予算にも変化の兆しが見えてきている。こうした政策の善悪については大いに議論があるが、研究者として現状を冷静に分析し戦略的に行動することも必要である。本発表では重点分野のうちで農業土木にもっとも関連が深い「環境」に焦点をあて、時代の流れの中でどのように研究に取り組むべきかを議論する。

Keyword: 環境, 研究予算, 戦略
GET PDF=03/03S08-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2002

発表番号 1-10

Study on the Bottom Sediment Control of Drainage Canals for Conservation of Ecosystems

Tatsuo Naka []
Akie Mukai []
Shima Takeo []
Yoshikazu Tanaka []

生態系保全のための排水路(農業水路)の底質制御に関する研究

中 達雄 [農業工学研究所]
○向井 章恵 [農業工学研究所]
島 武男 [農業工学研究所]
田中 良和 [農業工学研究所]

河川生態系と水田生態系とを結ぶ農業排水路を対象に、特に中山間地域の傾斜水路の整備に際しての魚類生態環境の保全工法を開発する。水路がコンクリート護岸等により整備されると、2次的自然環境を育んできた水路内の物理的水域環境が変化し、特に傾斜水路では、流れが単調化する。このため、水路内の流速と底質を多様化し、制御する工法を水理実験より開発する。

Keyword: 生態系保全, 排水路, 底質制御
GET PDF=02/0201-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.84-85 , 2002

発表番号 1-11

Nutrients Residual in an Irrigation Tank - A Case Study of Higashi-ike -

Ken HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Hiroaki SATO [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Toshihiko KAWACHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

農業用溜池における栄養塩残留特性 −滋賀県水口町東池を事例として−

○平松 研 [岐阜大学農学部]
佐藤 弘明 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

滋賀県水口町東池を例として,小規模農業用溜池の栄養塩残留特性を調査した.溜池の中央部,流入部において年間を通じて,リン,窒素などの水質を測定した結果,流入量の50%にあたるリン,流入量の7.5%にあたる窒素が溜池内に残留していることが明らかとなった.既往の研究に比べてやや大きい値となっているが,農業排水が流入していることと滞留時間が比較的大きいことが原因であると推定された.

Keyword: 溜池, 栄養塩残留, 水質機構
GET PDF=02/0201-11.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.86-87 , 2002

発表番号 1-12

Dissolved Oxygen in Tidal Iwata River Affected by Ise Bay

Masaaki KONDO [Faculty of Bioresources, Mie University]

伊勢湾水塊による津市岩田川感潮域における溶存酸素への影響

○近藤 雅秋 [三重大学生物資源学部]

 伊勢湾に流入する津市岩田川感潮域の水塊流動と大潮日の溶存酸素濃度DOを検討した.‖臘の流動は大で,淡水と海水が交互に卓越した.一方,小潮の流動は小で,海水が卓越した.伊勢湾水塊は上げ潮のDOに寄与した.このため伊勢湾のDO状況を反映した.貧酸素水塊が発生する夏期に,岩田川のDOが小だった.逆に,貧酸素水塊が未発生の冬期に,DOは大だった.0棒湾水塊は,上流側でのDO低下を伴いつつ,下げ潮のDOにも寄与した.

Keyword: 伊勢湾, 河川感潮域, 溶存酸素
GET PDF=02/0201-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.88-89 , 2002

発表番号 1-13

Salt water intrusion into a Ryukyu limestone aquifer as discontinuous rock mass

Imaizumi. Masayuki [National Institute for Rural Engineering ]
Ishida Satoshi [National Institute for Rural Engineering ]
Tuchihara Tateo [National Institute for Rural Engineering ]

不連続岩体としてみた琉球石灰岩への塩水侵入の実態

○今泉 眞之 [農業工学研究所]
石田 聡 [農業工学研究所]
土原 建雄 [農業工学研究所]

沖縄本島南部の米須流域において,地下ダムの設計・施工の過程で行われたボーリング調査,検層,電気伝導度測定結果を総合的に解析した。その結果,米須海岸では塩水浸入状況は地質構造(特に洞くつ分布)と密接に関係していることが明らかになった。

Keyword: 琉球石灰岩, 塩水浸入, 洞くつ
GET PDF=02/0201-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.98-99 , 2002

発表番号 1-18

Assessment of BOD Loading into Yasu River Using Optimization Model

Shigeya Maeda [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

最適化モデルを用いた野洲川におけるBOD負荷の定量的評価

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

長期的な河川水質管理のために提案してきた多目的最適化モデルを,面源から排出される制御不能な負荷も考慮できる形に改良した上で,野洲川下流部に適用した.これにより,12個の負荷点に対するBOD負荷の最適配分値(許容BOD負荷量)が明らかとなった.得られた結果に対する現在なされている負荷の割合を求めることにより,点源から排出されるBOD負荷を定量的に評価することが可能となった.

Keyword: 河川水質管理, 最適負荷配分, 最適化モデル
GET PDF=02/0201-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2002

発表番号 1-23

Numerical Study on Transverse Mixing in Open-Channel Flow with Vegetation Zone

NAKAYA Tetsuo [National institute for rural engineering]
KINOSE Koichi [Ibaraki Univ.]
TANJI Hajime [National institute for rural engineering]
KIRI Hirohide [National institute for rural engineering]

植生を有する開水路流れの横断混合に関する数値解析

○中矢 哲郎 [(独)農業工学研究所]
木ノ瀬 紘一 [茨城大学 農学部]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
桐 博英 [(独)農業工学研究所]

植生帯を有する開水路流れの横断混合を数値解析により再現し、水理模型実験と比較を行い妥当性について検討を行った。  時間平均した横断方向の主流速分布は実験値とほぼ一致することがわかった。植生帯と主流の境界部では大規模な平面渦が混合を促進させることが知られており、この渦を数値計算において再現した。可視化試験と比較すると渦の形状をほぼ再現していることがわかった。

Keyword: 平面二次元流, ,
GET PDF=02/0201-23.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2002

発表番号 1-28

Characteristics of Rainfall in Khok Krathiam Project Area of Thailand

Yoshito Yuyama  [The Modernization of Water Management System Project]
Phonchai Klinkhachorn [The Modernization of Water Management System Project]
Atthaporn Buddhapalit [The Modernization of Water Management System Project]
Anusak Mujjalinvimuti [The Modernization of Water Management System Project]
Autthaporn Thingthae [The Modernization of Water Management System Project]

タイ国コカティアムプロジェクトエリアにおける降雨特性

○柚山 義人 [タイ国水管理システム近代化計画]
[タイ国水管理システム近代化計画]
[タイ国水管理システム近代化計画]
[タイ国水管理システム近代化計画]
[タイ国水管理システム近代化計画]

水管理システム近代化プロジェクトでは,チャオプラヤデルタ上流東岸域に位置するコカティアム地区において作物多様化を試みている。王室潅漑局の水文データベースと精密雨量計を用いた観測をもとに同地域の降雨特性を解析した結果,降雨の月変動及び年変動が大きいこと,降雨が局所的であること,一般に乾期と認識されている3月の降雨が60mm以上の年が18%もあることが明らかになった。乾期畑作の時期の選択が重要である。

Keyword: 降雨特性, タイ国, 現場報告
GET PDF=02/0201-28.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2002

発表番号 1-33

Applicability of NN and LL Method for Real-Time Flood Forecasting

Masahiro AGOH [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]

実時間洪水予測におけるNN法とLL法の適応性について

○吾郷 正浩 [神戸大学大学院自然科学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]
畑 武志 [神戸大学農学部]
多田 明夫 [神戸大学農学部]

統計的パターン認識法のNearest-Neighbor法(NN法)および近森らが検討しているNN法に線形回帰式を組み合わせた局所線形近似法(LL法)を実時間洪水予測に適用し,両者の流量予測精度を比較した.その結果,いずれも良好な予測精度であるがLL法の方がNN法よりも予測誤差は小さく,既往最大出水のピーク付近の予測では,NN法は過小推定になるのに対し,LL法ではその問題が軽減されることが示された.

Keyword: 実時間洪水予測, Nearest-Neighbor法, 局所線形近似法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2002

発表番号 1-38

Bonding of Objected Modules using a Runoff Model in Hilly Mountainous Areas

Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]

中山間水田流出モデルを用いたオブジェクト統合化の試み

○増本 隆夫 [農業工学研究所]
松田 周 [農業工学研究所]
久保田 富次郎 [農業工学研究所]

多くの要素からなる流出モデルの統合化のためには,モデル自体を標準化するのでなく,モデルの構成方法を共通にしたシステム構造の作成が必要である。そのためには,構造的モデルを目指し,構成モデルの交換が可能な仕様提供が望まれる。そこで,耕作放棄による流出量変化を評価する中山間水田流出モデルを例に,各モデル要素の結合やそれらを他のプログラムのサブシステムとして利用できるようにするためのモジュール化を試みた。

Keyword: 流出モデル, モジュール化, Javaモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2002

発表番号 1-3

Experiments on the internal structure of flow over a backward facing step

Motoki Abe [Fac.Bioresources, Mie University]
Tarou Ootu [Fac.Bioresources, Mie University]
Masaya Yamada [Fac.Bioresources, Mie University]
Masafumi Tanaka [Fac.Bioresources, Mie University]

段落部背後の流速場の構造に関する実験

阿部 元城 [三重大学生物資源学部]
大津 太郎 [三重大学生物資源学部]
山田 将也 [三重大学生物資源学部]
○田中 雅史 [三重大学生物資源学部]

実験水路に設置された高さD=10cmの段落部の下流で流下方向と水深方向との流速測定をおこない、その平均流速場と変動流速場の内部構造について流速の統計解析にもとづいて考察し、内部構造についての知見をえた.段落直後の剥離域は水理条件によらずほぼ同じ規模であった.再付着点は5D程度である.段落部による、平均流速場への影響は14D程度変動流速場への影響は、流下距離20Dにもおよぶ.

Keyword: 水理実験, 流れの内部構造,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2002

発表番号 1-41

Hydrological Characteristics in a Snowy Mountain Basin during a Winter Season

Andrew c Whitaker [Niigata Univ., Grad. School of Sci. & Tech.]
Fumiko Aoki [Tsukiyono Town Office]
Hironobu Sugiyama [Niigata Univ., Grad. School of Sci. & Tech.]

積雪山地域における冬期の水文特性

榎爪忰@鈎╋[新潟大学大学院自然科学研究科]
青木 芙美子 [月夜野町役場]
○杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]

本研究は、積雪山地域に設定した試験流域(A=19.45 km2)での観測水文諸量を用いて、冬期の水文諸量の応答特性と融雪流出特性を検討したものである。その結果、日射と水温の最大の相関は時間ズレ3時間で生起すること、融雪の流出遅れが27時間ほどであること、水収支結果から融雪流出率が0.84、流域積雪水量は1,350 mmと推定され、流域貯留変化がそれの7%程度とかなり少ないこと等を明らかにした。

Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 降雪・融雪
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2002

発表番号 1-43

Estimation of Evaporation from Lake Ikeda, Kagoshima

Kazuro MOMII [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Katsushi CHO [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

池田湖の蒸発量の推定

○籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
長 勝史 [鹿児島大学農学部]

 本研究では,水資源としての池田湖の水収支に関する知見を得るために,周辺気象資料に基づいて池田湖の蒸発量を推定する方法について検討する.大気安定度を考慮したバルク法に日射の透過を考慮した水温分布の数値計算を結合した湖面蒸発量推定法は,ボーエン比法と比較的よい一致を示した.湖面水温の計算値は,最近2年間の実測値とよい一致を示した.今後は,池田湖の水収支解析に本推定法を適用する予定である.  

Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・z環, 水資源開発・管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2002

発表番号 1-48

Role of Water Management for Multi-functionality of Agriculture in the Rural Areas

Ryouichi Ohnishi [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]
Masato Fukumoto [National Institute for Rural Engineering]
Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]

農村地域における農業の多面的機能に対する水管理の役割

○大西 亮一 [(独)農業工学研究所]
島 武男 [(独)農業工学研究所]
福本 昌人 [(独)農業工学研究所]
小川 茂男 [(独)農業工学研究所]

農業の多面的機能について、森林の機能や治水計画と比較して整理するとともに、水との関わりが大きい。この結果、水田等の農地と水利施設をまとめて考えることにより、多面的機能の経済的評価に必要な〃觜臉、外部性、8共財、の説明が可能になる。また、多面的機能の維持発揮に農村地域の水管理とそれを支える水利施設の共同の維持管理体制の維持が重要である。このため、水管理を含めた研究展開が必要である。

Keyword: 多面的機能, 水資源管理, 用排水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2002

発表番号 1-50

Evaluation of Retention Property of Cidanau Watershed, West Java

Taichi_SHIMIZU [Nippon Koei Co., Ltd.]
Akira_GOTO [Utsunomiya University]
Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya University]
Koshi_YOSHIDA [University of Tokyo Graduate school]

西ジャワ・チダナウ流域における保水特性の評価

○清水 太一 [日本工営(株)]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
吉田 貢士 [東京大学大学院]

総合流域管理計画のために,西ジャワのチダナウ流域において,タンクモデルとRCI(シャハルルら,1998)を用いて,各サブ流域における保水特性を定量的に評価した結果,山地部の高い保水力や湿地の乾燥化の進行が明らかになった.また,RCIの特性を活かたシミュレーションによって,湿地保全と水資源開発の両立を試みた結果,湿地の水位上昇が水需要を満たすことができると推測された.

Keyword: 保水特性, 流出モデル, 西ジャワ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2002

発表番号 1-53

Study of grasping underground structure in Musashino tableland

TAIJI MOTOMATSU [The ministry of Agriculture,Forestry&Fisheries of Japan]
NARITAKA KUBO [Tokyo University of Agriculture and Technology]
KOJI OSATO [Tokyo University of Agriculture and Technology]

武蔵野台地の地下構造の把握に関する研究

○本松 泰次 [農林水産省]
久保 成隆 [東京農工大学]
大里 耕司 [東京農工大学]

武蔵野台地の各市町では地下水を涵養するために様々な施設を設置している。その設置場所や設置範囲をより効率的にするために、本研究では地下水涵養に重要な働きを果たす不圧帯水層、その上部に広がる関東ローム層の分布特徴を把握することを目的とする。地質柱状図を元に3D視覚化ソフトで補間復元することにより、地下水涵養に重要な働きを示す地域を推定することができた.

Keyword: 地下水, 地下構造,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2002

発表番号 1-58

Estimation of actual evapotranspiration from cultivated area in Fukuoka city with FAO model

Tamon Tsuji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Kyouichi Otsuki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Shigeru Ogawa [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

FAOモデルを用いた福岡市の耕地からの実蒸発散量の推定

○辻 多聞 [九州大学農学部]
大槻 恭一 [九州大学大学院農学研究院]
小川 滋 [九州大学大学院農学研究院]

FAOモデルによる耕地からの実蒸発散量の推定法を、福岡市を事例として検討した。FAOモデルは植被の影響、土壌水分や降雨を評価して実蒸発散量を算出しており、より現実的な蒸発散量推定モデルであり、広域蒸発散量の推定にも適用可能であると考えられる。1996〜2000年の福岡管区気象台の気象データを用いて、FAOモデルにより福岡市の耕地からの年間蒸発散量を推定したところ、約870mmであった。

Keyword: 広域蒸発散, FAOモデル,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2002

発表番号 1-59

Analysis of water balance on the small catchment in Kashima plateau

Shuu Matsuda [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Tomijirou Kubota [National Institute for Rural Engineering]

鹿島台地上の小流域における水収支解析

○松田 周 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
久保田 富次郎 [(独)農業工学研究所]

鹿島台地上の小流域において水文観測を行っているが、欠測が多いのが難点となっている。欠測データの補完方法は ̄量についてはAMeDAS鹿嶋の日雨量を用い、⇔量については3段の直列タンクモデルを用いて、補完を行った。その結果から、年別水収支をみると、蒸発散量を過大に評価していることが分かった。これは流域界内外からの地下水移動を考慮していないのが原因と思われる。

Keyword: 台地小流域, 水収支, Morton法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2002

発表番号 1-60

Optimization and Evaluation of IE-Model using Multi-Objective Programming

Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

多目的計画法によるIE-Model定数の同定とモデル評価

○竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では,浸入能および蒸発散サブモデルを導入した長期間流出モデル(IE-Model)を,2カ所の小試験山林流域に適用し,競合関係にある二つの目的関数を同時に満たすよう多目的計画法に従ってモデル定数を同定した.得られたパレート最適解に対するモデル定数および流出の再現性を検討したところ,現行のモデル構造では低水部の再現性に問題があること,流域特性に対応するモデル定数の概要等が示された.

Keyword: 流出モデル, パレート最適解, 最適同定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.78-79 , 2002

発表番号 1-8

Flow Characteristics and Discharge experiment of freshwater fish in the Vertical Slot-Type Fishway

Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Nobuyuki AZUMA [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Kenji SUGAWARA [Hirosaki Univ.Agriculture graduate course]

バーチカルスロット型魚道における淡水魚の放流実験と流況

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
東 信行 [弘前大学農学生命科学部]
○菅原 賢治 [弘前大学農学研究科]

 本報は、実際に設置されているバーチカルスロット型魚道において淡水魚(イワナ)を用いて放流実験を行い、水中TVカメラでの観察からプール内イワナの動態と流況との関係について検討を行ったものである。本調査の結果バーチカルスロット部におけるイワナの遡上経路と流速分布の関係や、プール内の詳細な流速分布と共にスロット部へ進入する前の動態などについて把握することができた。

Keyword: 水利構造物, 魚道, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2002

発表番号 1-9

Flow Observation in Vertical Slot Fishways on Spot

Chie Kamiya [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Katsuro Maekawa [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Kazuhiko Funada [The united graduate school of agricultural sciences,Iwate University]

現地におけるバーチカルスロット式魚道の流況観測

○神谷 知英 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
船田 一彦 [岩手大学連合農学研究科]

本報では現地魚道のプール内流況観測を示した。対象とした三郷堰頭首工魚道、赤川頭首工右岸魚道の1プールの水面積は順に約13、18屬任△襦3次元電磁流速計を用いて流速を測定し、スロットからの噴流の拡散、減衰の状況、順流t流の様子、緩流速域の位置等について示した。3次元的な流速の変動を水路センターライン上で調べたところZ成分の変動が大であった。プール内の水面変動は中央部と下流部で高かった。

Keyword: 魚道, バーチカルスロット, 流速
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2002

発表番号 2-12

A study of Lightweight Mixed Soil Using Crushed Expanded Plastic Wastes-Consolidated-drained Triaxial Compression Characteristics Under Saturated Condition-

Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Takashi Kimata [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Masako Fujishige [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]

廃棄発泡プラスチック破砕片を用いた軽量混合土に関する研究―飽和状態における圧密排水三軸圧縮特性―

桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
○藤重 真紗子 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

廃棄発泡プラスチック破砕片の軽量な地盤材料としての適用可能性を検討するため、圧密排水三軸圧縮試験を行い、圧縮性やダイレイタンシーなどのせん断特性について調べた。その結果、圧縮性は土よりも2.5倍程度大きいこと、せん断時においては破砕片粒子の弾性が土粒子に与える影響も大きく、混合土はせん断強度やダイレイタンシーによる体積膨張が土と同等かそれ以上大きくなることなどがわかった。

Keyword: 廃棄発泡プラスチック破砕片, 軽量混合土, 圧密排水三軸圧縮試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.210-211 , 2002

発表番号 2-13

Undrained Cyclic Strength of Compacted Shirasu

Mizuki Hira [Kagoshima University]
Miwa Koichi [Kagoshima University]
Chiaki Wakamatsu [Kagoshima University]
Tomohiro Sakuragi [Kagoshima University]

締固めたシラス非排水繰返し強度

○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
三輪 晃一 [鹿児島大学農学部]
若松 千秋 [鹿児島大学農学部]
櫻木 智広 [鹿児島大学農学部]

1997年鹿児島県北西部地震において、干拓地や山間部の水田で噴砂現象が見られた。また、1968年のえびの地震においても沖積シラス地帯で多くの液状化被害が報告されている。シラスを埋め立て地盤材料として使用する場合、その動的な性状を把握しておくことは重要である。本報告は、繰返し載荷を受けるシラスの非排水強度を求める目的で三軸試験装置を試作し、繰返し載荷回数とせん断強度からその液状化強度について検討した。。

Keyword: 液状化, 動的特性, シラス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2002

発表番号 2-17

Estimation of hydraulic head difference at deformation in seepage failure of soil in an axisymmetric condition

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Sakaida Takashi [Kobe University]
Sakane Ken-ichi [Ministry of Land, Infrastructure and Transport]

軸対称地盤の浸透破壊 −変形時水頭差の算定法−

田中 勉 [神戸大学農学部]
○坂井田 貴士 [神戸大学農学部]
坂根 健一 [国土交通省近畿地方整備局]

 軸対称地盤の浸透破壊実験を行い, 変形開始時水頭差Hyの算定法について考察し次の結論を得た。(1) 流量急増時水頭差Hdは, 矢板の根入れ深さが大きくなるにつれて算定しにくくなる。(2) 上, 下流地盤高Yを正確に測定することによって, 水頭差HとYの関係からHyを精度よく求められる。(3) HyはHdとほぼ同じ値である。(4) Hd, Hyを総合的に判断することによって, 変形開始時水頭差または流量急増時水頭差を合理的に算定することができる。

Keyword: 地下浸透, 地下水流動, 地盤の変形
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2002

発表番号 2-18

Estimation of permeability of sand sediment soil taking gravel content into account.

Toshihiro_MORII [Faculty of Agriculture, Niigata University]

礫率を考慮した土砂堆積地盤の透水係数の評価

○森井 俊広 [新潟大学農学部]

礫混じりの土砂堆積地盤を対象に,地盤全体の透水性を評価する方法について検討した.原位置試験や室内試験で測定される土砂部の透水係数をもとに,礫率を考慮して,地盤全体の透水性を推定できるモデル式を提案した.モデル式の実務性を,礫率を変えた供試体を用いた室内一次元透水試験により検証した.仮想地盤を対象とした数値計算により,礫率の考慮の有無によって流出量の予測が異なってくることを示した.

Keyword: 透水係数, 土砂堆積地盤, 礫率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2002

発表番号 2-1

Shear Deformation and Failure of Compacted Soil Due to Submurgence

Koshi Toriyama [Shimane University]

締固め土の水浸時の剪断変位の増加と破壊について

○鳥山 晄司 [島根大学]

一面剪断試験で最適含水比、D値が95,90,85%の締固め土を圧密、剪断応力τを載荷後、供試体上部から水浸して、△Lと△Hの変化と破壊過程を実験した。破壊する供試体は水浸後△Lは徐々に増加し、△L>0.6mmになると加速的に△Lと△Hが増加し、定体積剪断にはならない。破壊しない供試体はある時間後に△Lと△Hが増加するが、時間とともに一定値になる。σ=20kPaでは水浸強度より小さなτでも水浸クリープ破壊する。

Keyword: 一面剪断試験, 水浸クリープ, 水浸クリープ破壊
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2002

発表番号 2-22

Modeling of the initial subsidence process in peatland caused by drainage

Ippei Iiyama [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

排水に伴う泥炭地盤の初期沈下過程のモデル化

○飯山 一平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

泥炭地に排水を施した際に生ずる初期沈下の機構を力学的に明らかにする目的で沈下実験を行った。その結果得られた間隙水圧分布をモデル化し、有効応力の増加は水位低下速度に比例する、という式を導いた。さらに、応力ひずみ関係として弾性体の構成式を用いて初期沈下モデルを定式化した。モデルが実測の沈下挙動をよく表したことから、初期沈下の機構は水位低下に伴う有効応力の増加によって説明できることを示した。

Keyword: 泥炭地盤沈下, 水位低下, 有効応力
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2002

発表番号 2-27

Differences among Soil Properties at some Depths in Weathered Granite Foundation

Hidekazu Tagashira [National Institute for Rural Engineering]
Akiyuki Aizawa [National Institute for Rural Engineering]
Susumu Masukawa [National Institute for Rural Engineering]

花崗岩質地盤の深度による土質の差異について

○田頭 秀和 [(独)農業工学研究所]
相澤 顕之 [(独)農業工学研究所]
増川 晋 [(独)農業工学研究所]

風化花崗岩質地盤の深度による土質特性の差異について調査した。その結果、平均粒度は深度が増すにつれて大きくなるが、含水比、湿潤密度、乾燥密度、土粒子の密度、間隙比、強熱減量については表層土壌部とその下部の強風化花崗岩部との差異が大きく、強風化花崗岩内での深度による差異はそれに比べると小さい結果を得た。

Keyword: 花崗岩, 深度, 土質特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2002

発表番号 2-28

Applications of Fall Cone Test to Ariake Clay (Isahaya Bay Clay)

Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Daiki Okamoto [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

有明粘土(諫早湾粘土)へのフォールコーン試験の適用

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
肥山 浩樹 [九州大学大学院農学研究院]
岡本 大樹 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]

 諫早湾奥部の2地点でシンウォールサンプリングした有明粘土試料に対してフォールコーン試験を適用した.その結果,フォールコーン法から求まる液性限界はJIS法から求まるそれより全般的に小さく,液性限界が90%以上の範囲では平均で約5%小さかった.また,実測から求まった不攪乱試料のベーンせん断強度とコーン貫入量の関係は,静的貫入でコーン表面が滑らかな場合の理論解と比較的よく一致することが分かった.

Keyword: フォールコーン試験, 有明粘土, 液性限界
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2002

発表番号 2-2

Shear Strength Characteristics of Banking and Ground Materials, Mudstone Landslide, Nishihara, Okinawa

Yu_Higa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Shinya_Nakamura [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Mitsuzo_Yoshizawa [Seiko Kenkyusyo Co., Ltd.]

盛土および基盤泥岩のせん断強度特性−沖縄,西原の泥岩すべり−

○比嘉 優 [琉球大学大学院農学研究科]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
吉沢 光三 [蠕狂研究所]

 傾斜地盤に盛土した造成地が,十数年を経て豪雨により地すべりを起こすことがある。この種の地すべりの発生メカニズムを考えるにあたっては,基盤泥岩および盛土泥岩のせん断強度特性を明らかにすることが重要となる。ここでは,泥岩地すべりから採取した弱風化泥岩,強風化泥岩および盛土泥岩について強度測定試験を行った。境界面付近の基盤強風化泥岩のピーク強度および残留強度が盛土泥岩等に比べて著しく小さいことが明らかになった。

Keyword: 土の静力学的性質, せん断強度, 泥岩
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2002

発表番号 2-32

Collapse of Retaining Wall by Static Seismic Force

Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
Kenji OKAJIMA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
Kenji KADOTA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]

抗土圧壁体の掘削及び地震力による転倒破壊

田中 忠次 [東京大学院農学生命科学研究科]
○岡島 賢治 [東京大学院農学生命科学研究科]
門田 健治 [東京大学院農学生命科学研究科]

抗土圧問題において地震力を考慮した土圧計算は実際の設計ではクーロン土圧式、物部・岡部地震時土圧式などが採用されているが、これらの手法は土構造物の変形を扱え名という問題点がある。本研究では現在設計で用いられている震度法による地震力の抗土圧壁体にもたらす影響を解析により評価することを目的とし、掘削後の地震力による抗土圧壁体問題について検討した。

Keyword: 土構造物の解析, 土構造物の地震時挙動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2002

発表番号 2-37

Method to incorporate the connectivity into equivalent permeability of fractured rock mass

Akira Kobayashi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]

亀裂性岩盤における等価透水係数テンソルへの連結性の考慮法

○小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

亀裂性岩盤中を通る地下水は亀裂による水みちを選択的に通過するために,マクロな見地から見た場合に,非常に偏った流れが形成されているように見える.このような現象を連続体でモデル化するためには,異方性を水みちの連結性を考慮したモデルで評価する必要がある.本論では,クラックテンソルで作成した等価透水係数テンソルにBarkerが提案した実数次元を用いて連結性を修正する手法につい述べる

Keyword: 亀裂性岩盤, 透水係数, 連結性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2002

発表番号 2-38

Reliability-based design for liquefaction mitigation with geostatistical method

Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Fujii Hiroaki [Okayama University]

地盤統計学手法利用した液状化低減のための信頼性設計                     

○西村 伸一 [岡山大学大学院自然科学研究科]
藤井 弘章 [岡山大学環境理工学部]

本研究は,信頼性設計理論に基づいて液状化を低減するための最適地盤改良代替案を検討している.著者らは,土質定数の空間的変動性を考慮するため,コクリッギング法を利用し,さらに,地震発生の統計的性質を考慮して多次元液状化確率分布を求める方法を示してきた.今回は,地盤改良工法としてサンドコンパクションパイル(SCP)工法を取り上げ,最適な砂置換率および改良域のパターンについて考察を行っている.

Keyword: 信頼性設計, 液状化, サンドコンパクションパイル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2002

発表番号 2-42

Fracture analysis of renewed RC culvert under internal pressure

Masayuki ISHII [Shimane University]
Tsuguhiro NONAKA [Shimane University]
Satoru ISHIGURO [Mie University]
Kouji MAEDA [Maeda Design Laboratory]

内圧管転用のために更生されたRCカルバートの破壊解析

○石井 将幸 [島根大学]
野中 資博 [島根大学]
石黒 覚 [三重大学]
前田 弘司 [前田設計室]

製管工法で更生した頂版に外筋を持たないRCカルバートを対象として、内水圧を負荷した状況における破壊解析を行った。材料試験を実施して求めた各定数に基づき、構造の各部にひび割れが生じる水圧を求め、破壊の形態を解析した。内水圧に対する強度を更生によって向上させ、内圧管への転用を図ることが可能であることがわかったが、終局状態では外筋のない部材が脆性的に破壊される可能性も示唆された。

Keyword: 管更生, 更新, 維持管理
GET PDF=02/0202-42.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2002

発表番号 2-7

Pull-out Resistance properties of Geogrid in peat-bed model

Seiki Nakagawa [Civil Enginieering Research Institute]
Masanori Oofuka [Civil Enginieering Research Institute]
Yosiaki Hideshima [Civil Enginieering Research Institute]

模型泥炭土層中におけるジオグリッドの引抜き抵抗特性

○中川 靖起 [北海道開発土木研究所]
大深 正 [北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]

泥炭土とジオグリッドの引抜き抵抗特性について、引抜き試験をおこない検討した。引抜き荷重はジオグリッドの引抜きとともに大きくなり、泥炭土では最大に達した後も大きく低減することなく推移した。引抜き開始直後はジオグリッドの摩擦抵抗が大きく影響し、次第に一部連続状対にある上下の泥炭土のせん断抵抗特性に依存していくためと考えられる。また、最大引抜きせん断応力は拘束圧の大きい方が高い値を示した。

Keyword: 泥炭, ジオグリッド, 引抜き荷重
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2002

発表番号 2-8

Centrifuge Static Tilting Model Test and Circular Slip Calculation on Seismic Stability of Slope

Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]
Kusano Kaoru [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]

地震時斜面安定問題を対象とした遠心場静的傾斜実験と円弧すべり計算

○森 洋 [東京都土木技術研究所]
草野 郁 [東京都土木技術研究所]

静的評価手法の一つである震度法による円弧すべり計算の妥当性を実験的に検討する遠心場静的傾斜実験を行った。地盤試料は豊浦砂とカオリンを混合した均質単純斜面である。実験結果と円弧すべり計算で得られる限界水平震度はよく一致するが、すべり破壊面は円弧すべり面より

Keyword: 遠心載荷装置, 傾斜実験, 円弧すべり計算
GET PDF=02/0202-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2002

発表番号 3-14

Weight distribution of root ―The Observation, Experiment and Research in the Continuous Yearly Use Test Field of Three Major Nutrients of Chemical Fertilizers―

Tsuyoshi YANAGISAWA [Faculty of Agriculture , Meiji University]
Kaname EZAKI [Faculty of Agriculture , Meiji University]

根の重量分布について −肥料三要素連続施用圃場試験区における調査詞吋研究−

○澤 剛 [明治大学農学部]
江崎 要 [明治大学農学部]

関東ロームの立川ローム層に設けた肥料三要素連続施用試験区のトウモロコシ栽培区内二試験区(A層厚が異なる)において根の重量分布を調査した。土壌断面を作成し、一定間隔(水平方向、鉛直方向)ごとに100ml採土円筒で採土後風乾し、ビーカー内で水と共に熱した後、団粒分析機を用いて根と根以外のものとに分けた。最後に根の重量を計量した。その結果、A層厚に関わらずA層内に根の大部分が分布していることを示した。

Keyword: 根分布, 関東ローム, A層厚
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2002

発表番号 3-17

Effect of Electrolyte Concentration on the Stability of Kaolinite

Junya_Ohno [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]
Katsuya_Nakaishi [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]
Kazumi_Miyahara [National Institute for Rural Engineering    ]
Setsuo_Ohi [National Institute for Rural Engineering    ]

カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係

○大野 純也 [茨城大学農学部]
中石 克也 [茨城大学農学部]
宮原 和己 [農業工学研究所]
大井 節男 [農業工学研究所]

本研究では動的光散乱光度計を用いてカオリナイトの凝集速度の測定を行い、各々pHにおけるカオリナイトの安定度比と塩濃度の関係を明らかにする。試料は粒子表面をNa+によって飽和吸着させ、粒子はストークス径で3μm以下にしたカオリナイトを用いた。塩濃度はNaClを用いて0.005〜2mol/lまで変化させ、pHは4〜11まで変化させて測定を行った。その結果今回の測定法ではpH8以上で凝集速度の測定は可能であった。また、カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係はpH8以上ではDLVO理論に従うことが明らかとなった。

Keyword: カオリナイト, 凝集速度, DLVO理論
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2002

発表番号 3-18

Kinetics of Flocculation with Polyelectrolyte

Kenji Aoki [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

高分子電解質によるコロイド粒子の凝集過程

○青木 謙治 [筑波大学生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学農林工学系]

 高分子電解質は優れた凝集効果を示すことから、土壌改良や水処理においてコロイド粒子の凝集剤として利用されている。高分子電解質による凝集を高度で効果的に利用するためには、その凝集機構の詳細を明らかにする必要がある。本研究ではイオン強度と高分子電解質濃度について広範囲の条件で実験を行い、その結果を検討した。

Keyword: 高分子電解質, 凝集速度, コロイド
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2002

発表番号 3-19

Effect of Capillary Diameter on Viscosity of Flocculated Montmorilonite suspension

kazumi_miyahara [Institute for Rural Engineering]
setsuo_ooi [Institute for Rural Engineering]
katsuya_nakaishi [Ibaraki University]

凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度に対する毛細管径の効果

○宮原 和己 [(独)農業工学研究所]
大井 節男 [(独)農業工学研究所]
中石 克也 [茨城大学農学部]

毛細管中を懸濁液が流動する時,懸濁粒子径が毛細管径に比べて無視できない場合,粘度は毛細管径に依存する.これまで提出された粘度の管径効果を表す式に,凝集フロックの特性(大きさ,フラクタル性,破壊)を考慮した粘度式を提案した.様々な塩濃度及び試料濃度において,凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度を管径の異なる毛細管粘度計を用いて測定し,提案した粘度式によるフィッティングを行った結果,良い一致を示した.

Keyword: モンモリロナイト, 粘度, 毛細管径
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2002

発表番号 3-24

Transport and deposition of dispersed soil particles in saturated soil matrix

NAKANO Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
KATOU Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

飽和土壌マトリクス中の分散粒子移動及び捕捉現象

○中野 恵子 [農業環境技術研究所]
加藤 英孝 [農業環境技術研究所]

飽和土壌マトリクス内の微細粒子の移動と捕捉現象をカラム透水実験を通して明らかにすることを試みた。蒸留水を浸透させるとECの低下に伴いカラム全体の飽和透水係数が低下するとともに微細粒子の流出が見られた。乾燥密度の異なる成層カラムでは層境界部分で粒子の捕捉による難透水層が形成されること、一層カラムでも乾燥密度が大きければ粒子捕捉の集中する部位が徐々に形成されることがカラム内の水頭分布の変化から示された。

Keyword: 分散土壌粒子, 飽和透水係数, 粒子捕捉
GET PDF=02/0203-24.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2002

発表番号 3-28

The Dynamics of Carbon Dioxide Gas Concentration above Ponded Water of a Paddy Field

Usui Yasuhiro [The United Graduate School of Agricultural sciences,Iwate University]
Hattori Asuka [School of Allied Medical Sciences, Shinshu University]
Kasubuchi Tatuaki [The United Graduate School of Agricultural sciences,Iwate University]

水田湛水面上における炭酸ガスの動態

○臼井 靖浩 [岩手大学大学院連合農学研究科]
服部 明日香 [信州大学医療技術短期大学]
粕渕 辰昭 [岩手大学大学院連合農学研究科]

水田における大気中のCO2濃度分布とフラックスおよび水田湛水層における物質動態を調べることより、水田における水−大気界面ではどのようなCO2輸送が行われているのかを検討した。その結果、大気中のCO2濃度は一日を通して湛水層に向かって濃度値が減少する傾向を見出すことができた。水への溶解度の高いCO2は水田湛水のpHの低下に寄与していると考えられた。

Keyword: 炭酸ガス, 水田湛水層, pH
GET PDF=02/0203-28.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2002

発表番号 3-29

Accumulation of Methane in Peat Soil

Tokida_Takeshi [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]
Katsutoshi_Seki [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru_Mizoguchi [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tsuyoshi_Miyazaki [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]

湿原の泥炭土層におけるメタンの蓄積

○常田 岳志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

湿原の泥炭土層ではメタンが生成・蓄積されると考えられている。本研究では地下水面下に存在する可能性のあるメタンの量および分布を明らかにすることを目的とし,北海道美唄湿原を対象にフィールド調査を行った。その結果,地下水面下にはメタンを主成分とするガスが気泡として蓄積されていること,その量は平均的には全体積の12%から16%程度を占めること,気泡の分布は均一ではなく深さによって偏りがあることがわかった。

Keyword: 湿原, メタン, 蓄積
GET PDF=02/0203-29.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2002

発表番号 3-34

Ion adsorption characteristic of the nitrogen fertilizer component in the volcanic ash soil.

Takafumi Tojyo [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Susumu Matsukawa [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Hidemasa Kato [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

火山灰土壌における窒素系化学肥料成分のイオン吸着特性

○東條 貴文 [宇都宮大学農学部]
松川 進 [宇都宮大学農学部]
加藤 秀正 [宇都宮大学農学部]

遠沈管内の北関東ロ−ム下層土に0.01mol/Lの硫安,または硝安溶液を逐次添加するバッチ法を適用し,添加回数毎のpH,イオン濃度,遠沈管内液量等を測定した。硫酸,硝酸イオンの吸着量を陰イオン濃度と水素イオン濃度の関数で表した結果,硝酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存し,硫酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存せず,硫酸イオン濃度が支配因子であった。共通陽イオンであるアンモニウムイオンの吸着も同様であった。

Keyword: 窒素肥料, イオン吸着, 火山灰土壌
GET PDF=02/0203-34.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2002

発表番号 3-38

Effect of Soil ESP and Clay Content on Degradation of Soil Aggregate

Masae ARAI [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]
Rami KEREN [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]
Tahei YAMAMOTO [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]
Mitsuhiro INOUE [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]

土壌のESPおよび粘土含量が団粒構造の崩壊に及ぼす影響

○荒井 昌枝 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ラミ ケレン [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

乾・半乾燥地では土壌中の塩類のために土壌構造が脆弱であり、得に降雨下では土壌団粒の崩壊が生じ易い。この崩壊によって土壌の透水性が低下し、結果的に土壌侵食の原因となる。本研究では湿潤篩別法を修正した方法を用い(Le Bissonnais et al., 1996, 1997)、土壌のESP (Exchangeable Sodium Percentage)、粘土含量および飽和浸潤速度等が土壌団粒の崩壊に及ぼす影響について検討した。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌団粒構造, 粘土
GET PDF=02/0203-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2002

発表番号 3-39

Modeling of Thermal Conductivity of Sand and Clay as a Function of Water Content and NaCl Concentration

Hidetoshi Mochizuki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

砂および粘土の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性のモデル化

○望月 秀俊 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

豊浦砂とガラスビーズ,カオリンの熱伝導率を様々な水分・NaCl濃度条件下で実測した.その結果,試料の熱伝導率は水分量の増加に伴って3段階の変化を示すこと,熱伝導率が水分量の変化に伴って直線的に変化する水分域では,熱伝導率はNaCl濃度の変化に伴って直線的に変化することを明らかにした.この特性から,既往のモデルと同等の精度で熱伝導率を予測でき,かつ計算が簡便で汎用性の高い新しい実験式を提案した.

Keyword: 熱伝導率, 実験式, NaCl濃度
GET PDF=02/0203-39.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2002

発表番号 3-44

Dependance of unfrozen water content in an unsaturated frozen soil on initial water content

SUZUKI Shinji [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
HASEGAWA Shuichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

不飽和土壌の不凍水量の初期水分依存性

○鈴木 伸治 [北海道大学大学院農学研究科]
柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科]

 凍土の不凍水量をTDR法とパルス型NMR法で測定し,不凍水量の初期水分依存性について検討した.測定方法による測定値の差違はなく,褐色低地土下層土と黒ボク土において不凍水量に初期水分依存性が認められたが,砂丘未熟土ではほとんど認められなかった.浸透圧の影響は無視できるほどに小さく,氷の増加に伴って不凍水量が増加したため,氷が不凍水のマトリックポテンシャルを低下させることが原因として考察された.

Keyword: 凍土, 不凍水, TDR
GET PDF=02/0203-44.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.366-367 , 2002

発表番号 3-48

Change in ground temperature and soil water content during freezing-thawing process in cool upland crop field

MIZOGUCHI Masaru [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
IMOTO Hiromi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
SEKI Katsutoshi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
MIYAZAKI Tsuyoshi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

高冷地畑の凍結融解過程における地温と土壌水分の変化

○溝口 勝 [東京大学大学院]
井本 博美 [東京大学大学院]
関 勝寿 [東京大学大学院]
宮崎 毅 [東京大学大学院]

高原キャベツの生産地として名高い群馬県北部地方の畑地では、融雪期・梅雨期・台風期における土壌侵食と土壌流亡が深刻な問題になっている。このうち融雪期の土壌侵食は、冬期に形成された凍土層が融雪水の地中浸透を阻むことによって起こると考えられる。本研究では、融雪期の土壌侵食メカニズムの解明と農地管理技術の開発をめざして、畑土壌の凍結融解過程における地温と土壌水分の変化を観測し、その特徴について考察した。

Keyword: 凍結融解, 土壌水分, 地温
GET PDF=02/0203-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002

発表番号 3-49

Effect of Water Content on Propagation of Bacteria in Mixture of Kaolinite-Montmorillonite

Kaoru Ueno [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]
Koichiro Takemura [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]
Tadashi Adachi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

カオリナイト-モンモリロナイト混合系における細菌の増殖と土壌水分

○上野 薫 [岡山大学大学院自然科学研究科]
武村 光一郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]
足立 忠司 [岡山大学環境理工学部]

酸性硫酸塩土壌の乾燥に伴う土壌の酸性化はpF3.0付近で促進されるが,水分状態が鉄酸化細菌の増殖に影響を与える理由は不明であるc握のため,教愿可-嘶嗹枦可の混合粘土で単純培養喘湶タ験を行った級C混合粘土においてもpF3.0付近で細菌増殖が促進されたSや三価鉄,および酸の抽出量が顕著に低いことから,これは粘土に膨潤水が強く拘束されていたことに関係すると考えられた=:02/0203-49.pdf

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 土壌微生物, 土壌水分
GET PDF=368-369



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2002

発表番号 3-4

Estimation of evaporation from a bare dune sand using TDR technique

Nobuhito Ohigashi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Toshio Yamada [Arid Land Research Center, Tottori University]
Tomohisa Yano [Arid Land Research Center, Tottori University]
Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]

TDR法を用いた砂丘砂裸地圃場からの蒸発量の推定

○大東 信仁 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山田 俊雄 [鳥取大学乾燥地研究センター]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]
北村 義信 [鳥取大学農学部]

鳥取砂丘砂の裸地圃場において,TDR法を用いて土壌水分減少法によって蒸発量を推定した.マイクロライシメータによって測定した蒸発量と比較検討した結果,蒸発量の実測値と推定値の平均値は0.98 mm,0.86 mmであり,また推定値の誤差の標準偏差は0.51 mmであった.推定の精度は,不飽和透水係数が大きく関係し精度的に改善の余地はあるものの,実用的な水収支を把握できる可能性を示唆する結果であった.

Keyword: 蒸発量, 土壌水分減少法, TDR法
GET PDF=02/0203-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2002

発表番号 3-50

Sorption characteristics of heavy metals for suspended and compacted allophane soil

Masami Ohtsubo [  Kyushu University]
Mayumi Noda [Kyushu University]
Shinya Yamaoka [Kyushu University]
Takahiro Kobayashi [Kobayashi Cosulting Engineer Office]

懸濁及び締固めアロフェン土における重金属の吸着特性

○大坪 政美 [九州大学農学研究院]
野田 真弓 [九州大学大学院]
山岡 伸也 [九州大学大学院]
小林 孝洋 [小林技術士事務所]

腐植質アロフェン土を粘土ライナーに使ったと仮定して,懸濁土と締固め土による重金属の吸着能を吸着試験によって評価した。バッチ試験,カラム試験のいずれにおいても重金属の選択性は,Pb>Cu>Zn>Crとなった。バッチ試験による重金属吸着量に対するカラム試験による重金属吸着量の比は,Cu,Zn,Pbについては0.7〜1,Crについては0.6〜0.8であった。

Keyword: 重金属, 吸着, 粘土ライナー
GET PDF=02/0203-50.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2002

発表番号 3-5

Fingered flow and pressure distribution in the induction zone under the condition of non-ponding and mono-layer system

Hiroyuki Cho [Saga University]
G.H. de Rooij [Wageningen Agricultural University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center ]

単層・非湛水過程におけるフィンガー流の発達と、遷移領域内の圧力変化について

○長 裕幸 [佐賀大学農学部]
G.H. de Rooij [ワーゲニンゲン農科大学]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

本研究では、著者らが過去2成層湛水条件で行ってきた実験と同じ2次元チャンバーを用い、低水分フラックスを均一に与えるよう開発した散水装置により水分を供給し、フィンガー流を発生させ、表面が大気に開放されている境界条件下でのフィンガー流発生のメカニズムを調べた。その結果、フィンガー発生時の遷移領域内の圧力変化は2成層湛水条件下とほぼ同じ傾向を示したが、フィンガーの発達中に地表からの空気の浸入が生じ、圧力変化が大きく異なっていくことが分かった。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 保水性
GET PDF=02/0203-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2002

発表番号 3-6

Suction change affecting lateral expansion of fingers in sandy soil

Satoko Mashino [Faculty of Engineering, Saitama University]
Ken Kawamoto [Faculty of Engineering, Saitama University]

内部サクション変化がフィンガーの膨張に及ぼす影響

○間篠 暁子 [埼玉大学工学部]
川本 健 [埼玉大学工学部]

乾いた砂層の散水浸潤時に発生するフィンガー流は、初期含水比や散水強度の違いで長期にわたり太さを変えないタイプ(LSF)と短期で太るタイプ(HSF)とに区別できる。フィンガーは、同一条件においても内部サクションの違いで両タイプが発生する。そして、内部サクション変化がフィンガーの膨張メカニズムを左右するものと考えられる。

Keyword: フィンガー流, サクション,
GET PDF=02/0203-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2002

発表番号 3-7

Lens water in glass beads column

Takeyuki Annaka [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ. ]
Sagiri Tano [Ministry of Health, Labour and Welfare]

ガラスビーズ充填層におけるリング水

○安中 武幸 [山形大学農学部]
田野 早霧 [厚生労働省]

ガラスビーズ充填層において、風乾から水分が増えるにつれてリング水の体積と数がどう変化するか検討した。測定された熱伝導率の水分依存性に鋪虻攬汐攪_を援用して、リング水1個当たりの体積を推定した。次に、含水比と圧力水頭の関係を測定し、全ての粒子接点にリング水が存在する場合の予測値と比較した。その結果、水分量が増えるにつれリング水の数とともに体積も増えることが示唆された。

Keyword: ガラスビーズ, リング水, 浸潤
GET PDF=02/0203-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2002

発表番号 3-8

Water and salt movements in the mixture of sand and compost under evaporation

Susumu Hanayama [Faculty of Agriculture ,Yamagata Univ.]
Ken Kamimoto [Cats Co. Ltd]

有機質資材を添加した砂丘土壌の蒸発に伴う水分・塩分動態

○花山 奨 [山形大学農学部]
神本 健 [螢ャッツ]

砂丘地のハウス栽培における蒸発による塩集積を防ぐことを目的に有機質資材(コンポストを使用)の添加による蒸発の抑制効果を検証した.また,砂丘土壌内の水分・塩分動態を検討した.実験の結果,コンポスト添加により蒸発が抑制されることが確認され,表層への塩集積が起こりにくくなることが明らかとなった.この現象はコンポスト添加による液状水移動の減少に起因するものと示唆された.

Keyword: 水分移動, 溶質移動,
GET PDF=02/0203-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2002

発表番号 3-9

Numerical Simulation for 2-Dimensional Coupled-Transfer of Water and Solute in Multi-Layerd Soil

Kikuchi, Takasi [Faculty of Software and Information Science]
Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Abe, Yoshihiko [Faculty of Software and Information Science]

多重成層土壌中における水と溶質の2次元連立移動の数値シミュレーション

○菊池 貴 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]
登尾 浩助 [岩手大学農学部]
阿部 芳彦 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]

家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。ふん尿還元が行われている緩傾斜地における経時的な観測により、年降水量の62%が地下水涵養に寄与していることがわかった。水質観測から還元ふん尿の影響は、地表水よりも地下水水質に対して大きいことが示唆された。TDR法による土壌水分量と電気伝導度の観測からも、地下水・土壌水水質への影響が観察された。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, プログラミング手法
GET PDF=02/0203-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2002

発表番号 4-10

Reinforcement Method by Panel Lining for Concrete Canal

Isamu Natsuka [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]
Tsugio Naoe [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]
Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]
Mitsuhiro Mori  [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]
Akira Taguma [Misawa Hobas Co.,LTD.]

水路系コンクリート構造物の内張り再生工法の開発

○長束 勇 [農業工学研究所造構部]
直江 次男 [農業工学研究所造構部]
渡嘉敷 勝 [農業工学研究所造構部]
森 充広 [農業工学研究所造構部]
田熊 章 [ミサワホーバス株式会社]

ひびわれや摩耗などにより機能低下した既設水路を取り壊すことなく改修する工法として,水路内面に平滑度の高いレジンコンクリート製のパネルを補強材として用いた内張り再生工法の開発を進めている。本稿では,本工法を現地に適用することを目的として試作したレジンコンクリートパネルの力学的および水理的特性試験結果を報告する。

Keyword: レジンコンクリート, 改修, 水路
GET PDF=02/0204-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002

発表番号 4-15

A Consideration on Image Treatment Material Used for Porous Concrete

Masao Aoki [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]
Hiroshi Tsuji [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]
Ryota Nakamura [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]
Tetsuo Yamaguchi [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]

ポーラスコンクリートにおける画像処理に関する一考察

○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]
中村 良太 [日本大学生物資源科学部]
山口 哲男 [日本大学生物資源科学部]

02/0204-15.pdf

Keyword: 画像処理, 二値化, 累易什欷悵=:パソコンを用いた画像処理による二値化は、コンクリートの劣化度の定量、締め固めによる材料分離の判別等、コンクリート供試体の断面診断法の一つとして利用が可能である。昨年は、普通コンクリートの材料分離の判別について発表した。さらに今年度は、ポーラスコンクリートにおける空隙測定への適用を検討した。
GET PDF=408-409



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2002

発表番号 4-18

Non-destructive test for finding aging parts in agricultural facilities

Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]
Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]
Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]
Shinichi Hattori [Mitsubishi Electric Corporation]

音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法による構造物の非破壊調査事例

○森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]
直江 次男 [(独)農業工学研究所造構部]
長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]
服部 晋一 [三菱電機(株)]

頭首工のピアおよび管理用道路床版の劣化箇所および剥離危険箇所を非破壊で検査することを目的として,音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法を適用した。その結果,両手法により,ピアおよび管理用道路床版の剥離危険箇所を検出することができた。

Keyword: 音響弾性波法, 赤外線サーモグラフィ法, 非破壊調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2002

発表番号 4-1

New Constraction Recycling System for Public Works in Agricultural Infrastructure Improvement Projects and Rural Development

YOSHIHIKO OGINO [Osaka Prefecture University]
ATUSHI SHIGEMORI [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
HIRONORI OGATA [National Federation of Land Improvement Association]
YOSHIAKI ANDOH [Taiyo Consultants Co.,Ltd]

農業農村整備事業における建設リサイクルの取り組み

荻野 芳彦 [大阪府立大学]
重森 篤 [農林水産省農村振興局]
○緒方 博則 [全国土地改良事業団体連合会]
安藤 嘉章 [太陽コンサルタンツ株式会社]

本報告は,農業農村整備事業直轄における建設リサイクルの現状・課題の調査結果とともに,設副産物の有効利用の推進を目的として農林水産省が創設した「建設副産物活用推進事業」について述べている.推進事業は公共工事のコスト縮減及び環境負荷軽減を目指し,建設副産物活用情報交換システムの整備,建設副産物活用技術マニュアルの策定,建設副産物活用工法・事例集の整備及び建設副産物活用推進のための啓蒙に取り組んでいる.

Keyword: 建設リサイクル, 建設副産物,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002

発表番号 4-20

Study of Serching Things Mixed in Concrete by Acoustic Emission Method

Yoshikiyo Kitakaze [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

AE法によるコンクリート混入物の探査に関する研究

○北風 喜清 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

コンクリートの内部探査については給yび打音によって検査されている黷o験的な判断に頼るところが大きく沚髀n練が求められる。本研究ではアコースティックエミッション法を用いて詞yび圧縮試験を行なうことにより熾蝿fする可能性を検討した=:02/0204-20.pdf

Keyword: アコースティックエミッション, 内部探査,
GET PDF=418-419



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2002

発表番号 4-22

Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material -In use of plasticizer with setting time control function-

Shinsuke_MATSUMOTO [Faculty of Agriculture , Kochi University]
Kazuo_SHINO [Faculty of Agriculture , Kochi University]
Masatoshi_KURODA [Faculty of Agriculture , Kochi University]

稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究 −凝結時間調節型減水剤を添加して−

○松本 伸介 [高知大学農学部]
篠 和夫 [高知大学農学部]
黒田 昌利 [高知大学農学部]

良好なワーカビリティを保った上で液体/粉体比を一定にするために,減水剤を添加し強度試験と凝結試験を行い,稲藁灰(RSA)のポゾラン材としての利用可能性について検討した.特に,今回,凝結時間調節機能を有する減水剤を用い,RSA混入率=0〜40%の何れの場合も凝結の始発・終結時間が規格条件内に収まるよう調整した.その後,材令3,7,14,28日に対する曲げ・圧縮強度試験を行い,RSA混入率の及ぼす影響を考察した.

Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 減水剤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2002

発表番号 4-25

Study on the Possibility of Using Artificial Stone from MSW for Construction Material

Masafumi Kitatsuji [Miyagi Agricultural College]
Yoshisada SOGA [Pacific Metals Co.,Ltd]
Matsuru UMEMOTO [Fuji Electric Co.,Ltd]

都市ごみを原料とした人工石の建設材料としての利用の可能性

○北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
曽我 義貞 [大平洋金属(株)]
梅本 真鶴 [富士電機(株)]

 本研究では,ごみ焼却灰を溶融し,これをゆっくり冷却,結晶化させた人工石について建設資材としての利用の可能性を検討した。人工石の形状および大きさはモールドの形状を変えることにより自由に作製できる。また,硬化過程において,植物の成長に必要なミネラル等をトッピングができることから生態系にやさしい資材となりうる可能性がある。本報では,FeOをトッピングした人工石の漁礁材へ応用した事例を中心に紹介する。

Keyword: 人工石, MSW, 建設材料
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2002

発表番号 4-28

A study on the temperature fields around a cooling pipe in laboratory tests.

Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]

室内試験によるクーリングパイプ周辺の温度分布について

○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]

コンクリートの発熱が顕著な打設から約2日間のクーリングパイプ周辺の温度分布を室内クーリング試験装置を用い求めた.計測結果を正規化した結果,パイプ周辺のコンクリート温度は,パイプから30cm程度離れたコンクリート温度,クーリング水温及びパイプからの距離から推定可能であることを明らかにした.

Keyword: パイプクーリング, コンクリート,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2002

発表番号 4-2

Reuse System of Waste Soil for Public Works in Agricultural Infrastructure Improvement Projects and Rural Development

YOSHIHIKO OGINO [Osaka Prefecture University]
HIRONORI OGATA [National Federation of Land Improvement Association]
YOSHIAKI ANDOH [Taiyo Consultants Co.,Ltd]

農業農村整備事業における建設発生土の利用について

○荻野 芳彦 [大阪府立大学]
緒方 博則 [全国土地改良事業団体連合会]
安藤 嘉章 [太陽コンサルタンツ株式会社]

本報告は,建設副産物活用推進事業のなかの「建設副産物活用地域調査事業」の実施地区を対象として,建設発生土の利活用状況の調査結果をとりまとめ,農地における建設発生土の利活用に関する課題を抽出した.課題には,農地利用における建設発生土の品質基準づくり,発生側と利用側との協議事項及び協議内容の標準化,石礫混入防止措置の検討,情報交換システムの活用推進等が挙げられる.

Keyword: 建設リサイクル, 建設発生土, 建設副産物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2002

発表番号 4-30

Possibility of Coal ash(Clinker ash) as Construction Material

Masafumi KITATSUJI [MIYAGI AGRICULTURAL COLLEGE]
Mitihisa TOMITA [MIYAGI AGRICULTURAL COLLEGE]
Ikuo IWASA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]
Katsumi CHIBA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]
Tomoyuki CHIDA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]

石炭灰(炉底灰)の建設材料としての利用の可能性

北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
富田 道久 [宮城県農業短期大学]
○岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千葉 克己 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

今日、廃棄物の適正処理は、わが国の重要な課題である。本研究では、タイヤ工場から発生する石炭灰(炉底灰)について、その特性を明らかにし、建設材料としての利用の可能性の検討と基礎実験を行った。その結果、炉底灰はシリカ、鉄等を主成分とする粒状でポーラスかつ軽量な構造であること、重金属の溶出が少なく環境への影響が少ないこと、並びに透水コンクリートや軽量盛土材等の材料としての利用の可能性があることが判った。

Keyword: リサイクル, 廃棄物, 石炭灰
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2002

発表番号 4-35

The Case Report of a School Biotope Park Using The Water Environmental Maintenance Enterprise

Hiroaki Takamori [ Wakasuzu Corporation]

水環境整備事業を利用した学校ビオトープ公園の事例報告

○高森 弘明 [株式会社若鈴]

水環境整備事業を利用した、農村の自然環境の復元を、地域住民及び学校関係者の協力を得て、「学校ビオトープ公園」という形で試みたものである。学校ビオトープ公園の実現に向けた背景とその内容について紹介している。

Keyword: 学校ビオトープ, 農村景観,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2002

発表番号 4-38

Environment and Conservation on Naruto wetland

KIMURA Kenji [Graduate School of Bioresource Science,Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]
SASADA Katsuhiro [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]

成東湿原における環境把握とその保全について

○木村 賢治 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]

成東湿原の現状の問題点について、地下水位計測、湿原内外の水質分析、湿原土壌の理化学性試験などを行い、成東湿原の環境把握と保全における課題について検討した。その結果、灌水用河川の水質悪化、腐植層の増大、乾燥に強い食虫植物の増加、といった湿原の乾燥化の傾向が見られ、これ以上の乾燥を防ぐために、水位のコントロールの完全化、表土のはぎ取り、作田川以外の水源の確保など、積極的な保全対策が求められる。

Keyword: 湿原, 腐植, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2002

発表番号 4-3

An Example of Eirth Fill utilizing Mudstone Material under Slaking

Shuhei Yamamoto [Mie Prefectural Government Branch Office,Tsu Area]
Hatuya Hattori [AICO CORPORATION]

スレーキング材料を築堤(ため池)に流用した1事例[泥岩の転圧による人工破砕]

○山本 周平 [三重県津地方県民局]
服部 初弥 [螢▲ぅ]

堤体の築堤材料として、泥岩の混合材を使用するにあたり、泥岩の風化(乾湿)による細粒化が懸念される。この細粒化は完成後の堤体の不等沈下の原因となることから、本事例においては、築堤作業前に人工的にスレーキングを進行させることで、細粒化率の低減を図ることができるとし、予備転圧の施工仕様を決定するための試験を実施した。

Keyword: 堤体材料, スレーキング, 泥岩
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2002

発表番号 4-40

Conditions of paddy as habitat of Bewidk's Swan in Kohoku region of Shiga Prefecture

Akiko Muramoto [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Tsugihiro Watanabe [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Yosihiko Ogino [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]

滋賀県湖北地方におけるコハクチョウ飛来水田の条件について

○村本 明子 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
渡邉 紹裕 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

滋賀県湖北町の水田にはコハクチョウが飛来する.コハクチョウが飛来する水田の条件を調査し,コハクチョウを考慮した水田整備の方向を検討した.調査結果から情感として,面的広がり・土地利用・田面条件・湛水状態などが明らかになった.これらから見通しの確保・転作計画の配慮・不耕起・湛水の確保などが必要であり,また,これらに関連した,技術的・経済的問題の明確かも課題となった.

Keyword: 生態系, 水田潅漑, 農用地計画・整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2002

発表番号 4-45

Irrigation reservoirs construction and Its effects on the preservation of scarce local wildlife

Yoshiaki Taniguchi [Mie Prefecture]

ため池工事における希少生物の保護について

○谷口 喜昭 [三重県農林水産商工部]

近年、環境保護が全国的に叫ばれる中、農業用ため池改修工事において、事前調査により池内で希少植物が発見されたことから、その保護対策工法の経済面、管理面からの検討、実施計画についての事例報告

Keyword: 理想と現実, 痛みを伴うもの,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2002

発表番号 4-47

A study on habitats and environmental conditions of Lefua echigonia after river alternation

Syou Yanagimachi [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
Masaki Suzuki [Tokyo Univ. of Aguriculture and Technology]

河道付け替え工事後のホトケドジョウの生息環境

○柳町 祥 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
鈴木 正貴 [東京農工大学大学院]

栃木県河内町西鬼怒川地区谷川では97・98年冬に河道付け替え工事が行われた。本研究室では、96年から四季毎に谷川の環境要因調査と魚類採捕調査を行っている。これまでの調査から、河川環境が改変されたことにより生息数の減少が見られる種が確認される一方、絶滅危惧種B類の希少種であるホトケドジョウの増加が顕著との結果を得た。本研究はホトケドジョウを保護するために生息地の環境特性を把握することを目的とした。

Keyword: ホトケドジョウ, 生息地, 環境要因
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.474-475 , 2002

発表番号 4-48

Effects of a preservation pond for Pungitius pungitius

Hiroshi Jinguji [Akita Prefectural College of Agriculture]

イバラトミヨ保護池の効果検証

○神宮字 寛 [秋田県立大学短期大学部]

圃場整備事業にともない創出されたイバラトミヨの保護池の効果検証を行った。自然湧泉と比較した結果、保護池では、個体数密度が約10個体/m2であったのに対し、湧泉では約2個体/m2であった。また、営巣数を比較すると、保護池では6個の巣が確認され、湧泉では43個の巣が確認された。イバラトミヨが保護池を生息場所として利用していることは確認できたが、繁殖場所としては充分機能していないことが示唆された。

Keyword: イバラトミヨ, 保護池, 個体数密度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2002

発表番号 4-4

Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 1)

Itou Tomoaki [Mie Prefecture]
Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]
Koshna Keni [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering  ]

固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その1)

○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]
松浦 司 [三重県北勢県民局]
福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]
八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]
越名 健 [(株)フジタ技術センター]
谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]

一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修が必要で、かつ底泥土が厚く堆積しその除去も必要な例が多い。そこで、著者らは固化処理した底泥土を築堤土として有効活用できる砕]圧盛土工法を開発してきた。ここではこの工法を三重県鈴鹿市寺家池の拡張工事に適用した事例を紹介するものである。

Keyword: ため池, 底泥土, 固化材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2002

発表番号 4-50

A case study about micro fish habitat for winter season in canals

Takeshi Takemura [National Institute for Rural Engineering]
Noriyuki Koizumi [National Institute for Rural Engineering]
Shuji Okusima [National Institute for Rural Engineering]
Shori Yamamoto [National Institute for Rural Engineering]

冬季における農業水路の魚類の微生息場についての評価事例

○竹村 武士 [農業工学研究所]
小出水規行 [農業工学研究所]
奥島修二 [農業工学研究所]
山本勝利 [農業工学研究所]

冬季の農業水路における魚類の微生息場について、延長約30mの調査地点内を4つのセルに小区分し、電撃補魚機等を用いて魚類採捕調査(実施日:12月18日)を実施した。これらのセルの内、水面積1.1m2の狭小な空間(流れ込みの在る、淵状の空間)の魚類生息密度が最も高い結果を得た。冬季の生息場として、例えこのように微少な空間でも流れが集まるたまり/淵状の空間が魚類の微生息場として重要であることを示した。

Keyword: 魚類調査, 微生息場,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2002

発表番号 4-51

A Basic study on living conditions of freshwater fishes and the factors providing their habitats on channels and small rivers in rural area−Case of Shiratorigawa drainage channel,Isawa Town,Iwate Prefecture−

Kazuya Nishida [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture And Technology]
Yutaro Senga [Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture And Technology ]

農村地域の水路・小河川における魚類の生息状況とそれを規定する要因についての基礎的研究−岩手県胆沢町白鳥川排水路を事例として−

○西田 一也 [東京農工大学農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]

岩手県胆沢町南部を流れる白鳥川排水路において魚類、環境調査を行った。主な魚種はドジョウ、ヨシノボリ属、アブラハヤ、シマドジョウであった。重回帰分析を行い魚類の生息に影響を与える環境要因を抽出すると、灌漑期に淵と抽水・垂下植物、非灌漑期にえぐれであった。魚類を採捕した各区間について物理的環境要因を用いてクラスター分析を行うと、水田間、河畔林間の2タイプに類型化され魚類相にも相異が認められた。

Keyword: 農業水路, 魚類, 水路・水田生態系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2002

発表番号 4-52

Investigation of fish community in farm land consolidation district during non-irrigation period

Shuji OKUSHIMA [National Institute for Rural Engineering]
Shori YAMAMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Noriyuki KOIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
Takeshi TAKEMURA [National Institute for Rural Engineering]

非灌漑期における圃場整備地区の魚類相調査

○奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農業工学研究所]
小出水 規行 [農業工学研究所]
竹村 武士 [農業工学研究所]

圃場整備事業に伴う生態系への影響解明のため、低平地水田地帯における隣接する圃場地区内の土水路、コンクリート柵渠排水路を対象に秋季、冬季に魚類調査を行い、農業排水路内に生息する魚類相の違いを明らかにした。優占種は、土水路ではメダカ、ドジョウ、コンクリート水路ではモツゴ、タモコロ、ギンブナであった。秋季、冬季調査とも、出現する魚種に大差ないことが示された。

Keyword: 生態系, 魚類相調査,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2002

発表番号 4-53

On the infuluence of main and branch irrigetion channels on the habitation of freshwater fishes

Hiromi Nishikawa [Graduate School of agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yutaro Senga [Faculty of agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]

農業用水路における幹線・支線が魚類の生活史に果たす役割について

○西川 弘美 [東京農工大学農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]

都市地域の農業用水路において、幹線・支線という環境の違いに着目し、魚類調査及び環境調査を行った。その結果、幹線・支線における環境の特徴を把握できた。また、幾つかの魚種について、全長が幹線では大きく、支線では小さい傾向が見られた。しかしドジョウについては、この限りでなかった。以上から、幹線と支線という環境の異なる空間の存在が様々な成長段階の魚類や魚種の生息を可能にしていることが推察された。

Keyword: 農業用水路, 幹線水路x線水路, 魚類
GET PDF=02/0204-53.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2002

発表番号 4-54

Distribution of aquatic life in drainage canals in a consolidated paddy field area

Akira MATSUI [Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences , University of Tsukuba]
Masayoshi SATO [Institute of Agricultural and Forest Engeneering , University of Tsukuba]

整備済み水田排水路における水生生物の分布に関する研究

○松井 明 [筑波大学大学院農学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]

これまでの圃場整備に対して生物多様性保全の観点から様々な問題指摘がなされており,2001年6月の土地改良法改正を踏まえて,環境との調和に配慮した農業農村整備事業が今後強く求められることになる.しかし,現段階では生物の生態学的な知見が少なく,これらの技術を確立する上で大きな障害となっているのが現状である.本研究では,圃場整備が済んだ水田地区の排水路を取り上げ,魚類および底生動物等の水生生物が種類に応じて幹線排水路,支線排水路および小排水路をどのように利用しているかを,2001年4月〜2002年3月の現地調査に基づいて検討したので報告する.

Keyword: 生態系, ビオトープ, 水利用計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2002

発表番号 4-55

Study on fish fauna among two types of water condition at Fuchu irrigation channel

Akiko Minagawa [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yutaro Senga [Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

通水状況の異なる水域をもつ農業用水路における魚類相についての研究

○皆川 明子 [東京農工大学農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]

都市地域にあって、湧水による地域内水源をもつ府中用水において魚類採捕調査を行なった。通水直後、ドジョウはほとんどが通年通水水路で、ナマズはほとんどが季節通水水路で採捕された。また、通年通水水路では成魚の個体数が多い傾向が見られた。通年通水水路では非灌漑期にも水源である湧水部分を中心に魚類が生息可能であることが確認され、湧水部分では特徴的な魚類としてアブラハヤ、ホトケドジョウが採捕された。

Keyword: 農業用水路, 都市地域, 通年通水・季節通水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2002

発表番号 4-58

Proposal of Test Method of Aquatic Environmental Structure by Killifsh

TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
KIRI Hirohide [National Institute for Rural Engineering]

メダカを使った水棲環境の生態工法評価法の提案

○丹治 肇 [農業工学研究所]
中矢 哲郎 [農業工学研究所]
桐 博英 [農業工学研究所]

環境水路素材の適正を判定するために、水槽、模型水路、現地水路の階層化した試験手法体系を提案した。次に、市販の水槽を用いた標準的な水槽での試験法を具体的に提案した。提案方法は水槽を右左に2分して、メダカを遊泳させ、左右の区間への滞留時間を比較する。片側に試験素材を入れれば選好性が数値評価できる。計測機器としては、市販のVTRが使える。

Keyword: in vivo, in vitro, メダカ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2002

発表番号 4-5

Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 2)

Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Itou Tomoaki [Mie Prefecture]
Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]
Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]
Koshna Keni [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering  ]

固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その2)

○福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]
伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]
松浦 司 [三重県北勢県民局]
八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]
越名 健 [(株)フジタ技術センター]
谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]

一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修が必要で、かつ底泥土が厚く堆積しその除去も必要な例が多い。そこで、著者らは固化処理した底泥土を築堤土として有効活用できる砕]圧盛土工法を開発してきた。ここではこの工法を三重県鈴鹿市寺家池の拡張工事に適用した事例を紹介するものである。

Keyword: ため池, 底泥土, 固化材
GET PDF=02/0204-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2002

発表番号 4-60

An investigation of frogs dropped into U-flume and the effect of cover of U-flume on reproduction

Hirosihi Nakamura [Graduate school of Utunomiya university]
Masakazu Mizutani [Faculty of agriculture ,Utunomiya University]
Akira Goto [Faculty of agriculture ,Utunomiya University]

カエル類のU字溝への落下と再生産に対するフタの効果

○中村 寛 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

近年、圃場整備により、水田を含むその周辺環境が大きく変化し、生物の多様性が低下している。特にコンクリート水路の整備は、吸盤の発達していないニホンアカガエルにとって、大きな障害となっている。本研究では、このようなカエル類のU字溝への落下の実態を把握し、移動路確保のためのU字溝へのフタの効果を検証した。ニホンアカガエル産卵期、変態期の移動は夜間に集中し、高い確率でU字溝に落下することが分かった。

Keyword: カエル, U字溝,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2002

発表番号 4-8

Repair and Reinforcement of Concrete Structures for Agriculture

Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]
Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]

農業用コンクリート構造物の補修・補強に関する事例調査

○渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]
長束 勇 [(独)農業工学研究所]
直江 次男 [(独)農業工学研究所]
森 充広 [(独)農業工学研究所]

農業用コンクリート構造物の機能を適正に維持することを目的として実施された補修・補強工法の事例を収集し,整理した。その結果,構造物に生じている変状及びそれに対する工法についての概要が得られた。

Keyword: コンクリート構造物, 補修, 補強
GET PDF=02/0204-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2002

発表番号 5-14

Water Circulation and Water Quality Management in Water Reused Area

Kazuhiro Uzawa [Graduate School of Science and Technology , Niigata Univ]
Shin-ichi Misawa [Graduate School of Science and Technology , Niigata Univ]
Masaru Toyota [Faculty of Agriculture , Niigata Univ]

反復利用水系における水循環と水質管理

○鵜沢 和弘 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 真一 [新潟大学大学院自然科学研究科]
豊田 勝 [新潟大学農学部]

新潟県西蒲原地区に流れる西川は極めて長大な用水河川であるため、下流では用水不足となっている。この不足量を補うため新川水系から西川へ5ヶ所で反復利用による補給が行われているが、排水河川である新川からの取水は西川下流の水質汚濁の原因となっている。そこで、西川上流部での過大取水をなくして計画通りに西川から取水し、最も水質の悪い中間補給の取水をやめた場合の水質変化を予測し、水循環変更の可能性を検討した。

Keyword: 反復利用, COD, T-N
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2002

発表番号 5-16

Numerical simulation of soil water flow in a sand field under irrigation

Toshitsugu MOROIZUMI [Okayama University]
Takeshi MIURA [Okayama University]
Akira SASAKI [Okayama University]

潅漑条件下の砂地圃場における土壌水分動態解析

○諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]
佐々木 彰 [岡山大学環境理工学部]

本研究では、潅漑された砂地圃場における土壌水分の動態を裸地の場合と根による吸水を考慮した場合について数値モデルを用いて検討した。その結果は以下の通りである:1)計算値は土壌水分変化を再現し、モデルの妥当性が確認された、2)湿潤状態では根による吸水効果は土壌水分に現れにくい、3)深さ40cm及び80cmの水分フラックスは解析期間中常に下向きであったのみ対して、深さ20cmでは上向きフラックスの生じる期間がみられた。

Keyword: 畑地潅漑, 上向き水分フラックス, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2002

発表番号 5-18

Mechanism of partial-accumulation of salt in irrigated rice plots in arid land -Case study in an irrigated area in the Kzyl-Orda state of Kazakstan-

[]
[]
[]
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乾燥地灌漑農地の水稲作付圃場におけるスポット状塩類集積の発生機構−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−

○北村 義信 [鳥取大学農学部]
本名 俊正 [鳥取大学農学部]
山本 定博 [鳥取大学農学部]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地センター]

アラル海流域のシルダリア川下流域においては、大規模な灌漑農業が展開されており、水稲作を中心とした輪作体系が普及している。従来、乾燥地における水稲作は作土に集積した塩類の洗浄に効果があるとされていたが、筆者らの一連の研究から、この見解に対し否定的な事実が明らかとなった。本研究では、同地域の圃場においてよく見られるスポット状の塩類集積に着目し、その発生機構の解明を試みた。

Keyword: スポット状塩類集積, 土壌中の塩類動態, 乾燥地の灌漑稲作
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2002

発表番号 5-19

Experimental study of Sunflower Response to Water-Slat Stress in Saline Soil

Haibin Shi [Faculty of Environment Science and Engineering, Okayama Univ. Inner Mongolia Agriculture University , China]
Takeo_Akae [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
Dong Kong [Inner Mongolia Agriculture University , China]
Yaxin Chen [Inner Mongolia Agriculture University , China]
Zhanmin Wei [Inner Mongolia Agriculture University , China]

塩類土壌の水分・塩分ストレスへのヒマワリの応答に関する実験的研究

○史 海濱 [岡山大学環境理工学部中国内蒙古農業大学]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
孔 東 [中国内蒙古農業大学]
陳 亜新 [中国内蒙古農業大学]
魏 占民 [中国内蒙古農業大学]

節水灌漑を迫られいる河套灌区において、土壌塩分濃度と水分量をそれぞれ4段階に管理して,ポット試験および野外試験を行い,油ヒマワリの発芽,生育,収量への塩・水分ストレスの影響を検討した。発芽率と初期成育には土壌塩分濃度が高いと大きな障害が発生し,発芽期の灌漑は生育障害を与えた。中程度以上の塩分ストレスは収量を42%減少させたが,水分ストレスのみによる収量低下は20%程度にとどまった。

Keyword: 塩類土, 水分・塩分   ストレス, 節水灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2002

発表番号 5-20

Annual Change of Revelation of Water Supply in The Irrigation Area by Pipeline

Satoshi SAKATA [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]
Naoya HINE [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

パイプライン灌漑地区における水需要実態の経年変化

○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]
日根 直哉 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

 パイプラインによる水田灌漑地区である滋賀県野洲川下流地区を事例として,1980-2000年のポンプ揚水量および雨量データから需要主導型水利用の実態を検証した.灌漑期間全体でみると降雨に対応した取水により供給水量が安定化している一方で,灌漑期間内では水需要のピークが高くなる傾向がみられた.ただし,土地改良区が揚水費用を決定することで需要を制御し,合理的な水利用が形成されている側面が窺える.

Keyword: パイプライン灌漑, 需要主導型水利用, 経年変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2002

発表番号 5-24

Water Use and Water Management in Mikatagahara Irrigation System Area

Masaharu Komamura [Tokyo University of Agriculture]

三方原用水地区における水利用の実態と用水管理

○駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

静岡県三方原用水地区において、用水利用開始時期と近年の水利用の実態を比較し、水需要の変化と増加の要因を検討した。大きな要因として、畑地利用の変化、とくにハウスの増加が水利用の変化に対して影響が大きい。このように水利用の変化に対して、土地改良区が関係農家に対して行ったアンケート結果から検討し、水利施設、とくにファームポンド規模の増加や用水供給・停止など情報提供の要望が強かった。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 水利用計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2002

発表番号 5-26

Irrigation strategy framework model and guidelines for smallholder irrigation- Irrigation development in Zambia (III)-

[Gradutate school of agriculture and biological sciences]
Takao Nakagiri [Gradutate school of agriculture and biological sciences]
Haruhiko Horino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]
Yoshihiko Ogino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]

灌漑普及のための枠組みモデルと小規模灌漑の指針−ザンビアにおける灌漑の普及(掘法

○Barnabas M. Mulenga [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

ザンビアの農村域に住む80%以上の人々は農業に大きく依存して生活しており、干ばつの緩和や安定的な作物生産のために灌漑が欠かせない。現在、小規模灌漑の持続的な発展は、社会的な制度の不備、市場の制限、適切な灌漑を含む耕作技術の欠如により大きな制約を受けている。ここでは制度的、農業生態的、持続的な視点から灌漑技術を見つめ、安定な作物生産に寄与する生産性の高い灌漑農業のための最適なモデル設計を検討した。

Keyword: ザンビア, 小規模灌漑, 灌漑区
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2002

発表番号 5-28

Water Balance and Water Management of Rice Paddy Area in Chikugogawa River Middle Reaches

Daisuke Momoki [Grad. School, Kyushu Univ.]
Tetsuro Fukuda [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
Yoshisuke Nakano [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]

筑後川中流域水田地帯における水収支と用水管理

○百木 大介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
福田 哲郎 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]

  筑後川中流域水田地帯において,圃場レベルおよび地区レベルの水収支分析を行った結果,つきのことが明らかとなった。〆惑欖浜用水は圃場ごとに大きく異なり,落水口の堰高を低く設定している圃場や取水量が大きい圃場で大きくなる傾向が見られた。配水管理用水は水収支ブロックの事情を反映し,ブロックによって異なりかつ変動も大きいが,地区全体でみると変動は小さくなり,灌漑期平均で取水量の約60%を占めていた。

Keyword: 水収支, 管理用水, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2002

発表番号 5-29

Modelling of Irrigation Water Movement in a Distributed Runoff Model

Mohammed ABDULLAHI [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hiroyuki MATSUI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

分布型流出モデルにおける灌漑用水のモデル化

○Mohammed ABDULLAHI [東京農工大学大学院連合農学研究科]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

ケニア中央に位置するティバ川流域では、農業水利の増加に伴い数々の問題が生じている。そこで、灌漑が流域水循環に及ぼす影響を検討しうる分布型流出モデルの基礎モデル(灌漑を除く部分)を開発し、検証を行った。その結果、灌漑地区の上部に位置する流量観測点で、高い流況再現性を示した。今回は、未開発であった灌漑部分をモデルに加えることにより、灌漑地区全体における再現性の向上を目的として、その手法を提案した。

Keyword: Paddy Irrigation system, Distributed runoff model, Kenya
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2002

発表番号 5-34

Evaluation of Deteriorated Agricultural Pipeline(供法A Case Study of Kasanohara District , Kanoya City in Kagoshima Prefecture −

NAWA Norio [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office]
SONODA Kazuki [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office , Kagoshima Branch Office]
IWATA Hirofumi [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]
SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]

老朽化パイプラインの施設機能評価(供法歇児島県笠野原地区の調査事例−

名和 規夫 [南部九州土地改良調査管理事務所]
園田 和記 [南部九州土地改良調査管理事務所鹿児島支所]
岩田 博文 [株式会社日本水工コンサルタント]
○鈴木 哲也 [株式会社日本水工コンサルタント]

本報は,鹿児島県笠野原地区の幹線水路を対象とする機能評価を行なう際に検討した「管路施設の機能調査評価(案)」の概要について報告する。評価(案)を運用する上での課題として,本評価(案)は1水理ユニット内の同一管種・管径を前提として作成したが,管種・管径が混在する場合や,調査内容,個所,期間等が制限される場合には基本的な考え方を踏襲した上で,調査地区に合った適用指針が必要となることが明らかになった。

Keyword: 笠野原地区, 老朽化パイプライン, 管路施設の機能調査評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2002

発表番号 5-38

The Spatial Distribution of Grassland Soil Properties on a Hillslope

Satoru Hosokawa [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]
Junichi Kashiwagi [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]
Shuichi Hasegawa [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]

傾斜草地における土壌物理性の空間分布

○細川 悟 [北海道大学大学院農学研究科]
柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科]

傾斜草地を対象に勾配等の地形特徴量の抽出を試み、それを用いて土壌物理性の空間分布を検討した。調査圃場は0.30以上の急勾配を含み地形変化は激しいが、土壌断面からは明らかな土砂移動は認められず、A層厚や乾燥密度の物理量の分布を地形情報により特徴付けることはできなかった。土壌水分は地形と関連性が高く、粗間隙率や飽和透水係数等は地点の水分条件を反映して、結果的に地形に対応した分布を示すと考えられる。

Keyword: 土壌侵食, 土壌の空間変動, 土壌の物理化学的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2002

発表番号 5-39

Characteristics of sediment yield from field plot planted with cabbage

SHIONO TAKAHIRO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering]
FUKUMOTO MASATO [National Institute for Rural Engineering]
TAKAGI AZUMA [National Institute for Rural Engineering]

キャベツ栽培条件下の野外試験区からの土砂流出特性

○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
奥島 修二 [農業工学研究所]
福本 昌人 [農業工学研究所]
高木 東 [農業工学研究所]

作物栽培条件下における圃場からの侵食土砂の流出特性を把握する目的で,キャベツ栽培条件下の野外試験区における土壌侵食の観測データの分析を行った.その結果,栽培期から収穫期直後にあたる6〜8月の試験区における侵食土砂の流出は輸送力支配型であると推察された.また,収穫後の残滓が朽ちた状態となる9月の試験区における侵食土砂の流出は,侵食力支配型であると推察された.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2002

発表番号 5-3

Effect of Different Leaching Requirements on the Growth of Sorghum-Salt water irrigation using weighing large lysimeter()-

Yoshihide Sakaguchi [Tottori University Arid Land Research Center]
Tahei Yamamoto [Tottori University Arid Land Research Center]
Mitsuhiro Inoue [Tottori University Arid Land Research Center]
Tomoki Shimizu [Tottori University Arid Land Research Center]

リーチング水量の相違がもたらすソルガムの生長への影響−秤量型大型ライシメータを利用した塩水灌漑(掘

○坂口 義英 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
清水 知樹 [鳥取大学乾燥地研究センター]

秤量型大型ライシメータ3基(A,B,C)にソルガムを栽培し,リーチング水量(A区が0,B区が0.19,C区が0.23)を変えた3日間断の塩水灌漑を8月15日から10月26日にかけて行った.灌水量の相違にかかわらず,積算蒸発散量に大差はなかった.ソルガムの乾物重はリーチング水量を考慮しないA区がもっとも大きかった.土壌水分貯留量の変化は各区の著しい相違は認められなかった.

Keyword: 秤量型大型ライシメータ, ソルガムの生長, リーチング水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2002

発表番号 5-40

The water reduction effect of the sodium soil by artificial zeolite

Aritsune Yuya [Arid Land Reseach Center Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Reseach Center Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Reseach Center Tottori University]
Mina Yamada [Arid Land Reseach Center Tottori University]

人工ゼオライトによるナトリウム土壌の水食軽減効果

○祐谷 有恒 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山田 美奈 [鳥取大学乾燥地研究センター]

人工的に作成したナトリウム土壌に,Ca型人工ゼオライトを混入し降雨実験及び団分析実験を試みた。その結果,表面流出水量及び流亡土量が減少した。また,土壌団粒の分散が減少した。これは,人工ゼオライトが土壌中のナトリウムイオンを吸着したために,土壌団粒の分散が減少し,透水性がよくなった。ゆえに水食が軽減されたと考えられる。

Keyword: 土壌侵食, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2002

発表番号 5-41

Computation of erosivity factor with daily rainfall data in Shiga Prefecture

Abdul Nasir [Graduate School of Science and Technology,Kobe University]
Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture, Kobe University]

滋賀県の日降水量データによる侵食係数の計算

○アブドル ナシル [神戸大学自然科学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学部]

本研究は1993年から1998年における滋賀県の川向流域と若女流域の日降水量データをもとに侵食係数(EI30)を計算し,侵食の降雨因子(R)とその月分布を推定した.川向流域と若女流域の年平均降水量はそれぞれ,1630,1673mm,Rはそれぞれ,196.63,190.75MJ mm/ha/hr/yrであった. 12.5mm以上の降雨においては,EI30と降水量の間には密接な相関関係が見られた.

Keyword: 土壌侵食, 降水量, 侵食の降雨因子
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2002

発表番号 5-42

Drainnage and Irrigation rapid technique on paddy field surface with micro-slope

Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]
Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]
Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Youichi SETOGUCHI [Kagoshima Prefectural Government]
Kenichi ONODERA [Iwate Prefecture Agricultural Reseach Center]

田面の緩傾斜化による排水及び潅水の迅速化技術

○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
瀬戸口 洋一 [鹿児島県庁]
小野寺 健一 [岩手県農業研究センター]

水田での麦・大豆の栽培といった汎用化の阻害要因として,湿害や旱魃害が上げられる.そこで田面に緩傾斜を施すことで,それらの問題を緩和できるのではないかと考え,排水及び潅水試験によりその効果を分析した.その結果,潅水にかかる時間及び用水量は縮減し,明渠を設けることによって傾斜化の効果が発現することが分かった.排水においても同様に時間が縮減された.また,傾斜化による表土浸食への影響はみられなかった.

Keyword: 田面の緩傾斜化, 排水及び潅水, 表土侵食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2002

発表番号 5-43

信濃川河岸段丘地形における水田暗渠疎水材籾殻の腐植防止対策

Takahiro Abe [Department of Agricultural Land,Niigata Prefecture]
Toshiro Nakano [Faculty of Agricalture,Niigata University]
Taturu Syoji [Nippon Hodo co.]
Koji Komamura [Niigata Prefecture Federation of Land Improvement Association]
Yutaka shiratori [Niigata Agricultural Research Institute, Niigata Prefecuture]
Syuichi Watanabe [Niigata Agricultural Research Institute, Niigata Prefecuture]

信濃川河岸段丘地形上の水田の疎水材籾殻の腐植防止対策

○駒村 幸司 [新潟県農地部]
中野 俊郎 [新潟大学農学部]
庄司 立 [日本舗道株式会社]
阿部 孝弘 [新潟県土地改良事業団体連合会]
白鳥 豊 [新潟県農業総合研究所]
渡辺 秀一 [新潟県農業総合研究所]

新潟県三島郡越路町の水田暗渠疎水材である籾殻が腐植し籾殻部分が空洞し、そこに農業機械の車輪が陥没し人身事故が頻発した。籾殻が腐植した原因として、地下水位の変動と暗渠周辺土塊が負圧の履歴を受けたことが考えられることを基に籾殻腐植防止対策を検討した。

Keyword: 暗渠, 腐植, 地下水位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2002

発表番号 5-44

The effect of underdrain drainage of which the suction action is obtained by connecting water absorption conduit in collecting drain

Takahiro Abe [Niigata Prefecture Federation of Land Improvement Association]
Taturu Syoji [Nippon Hodo co.]
Koji Komamura [Department of Agricultural Land,Niigata Prefecture]
Toshiro Nakano [Faculty of Agricalture,Niigata University]

サクション作用を付与した暗渠排水効果

○阿部 孝弘 [新潟県土地改良事業団体連合会]
庄司 立 [日本舗道株式会社]
駒村 幸司 [新潟県農地部]
中野 俊郎 [新潟大学農学部]

50年前に施工された集水渠に疎水材に籾殻を用いた暗渠を連結すると、集水渠が満流することと集水渠出口が排水路水面下に出て排水路水位が暗渠より約20cm低いために、暗渠にサクション作用が働き、間断灌漑期後半から作土層と耕盤層に大きな負圧が作用することが判った。また、暗渠終端に開閉コックを取り付けて閉塞状態の暗渠排水量とを比較すると、大気開放状態の方が2倍の排水強度であることが判った。

Keyword: サクション, 暗渠, 汎用化水田
GET PDF=02/0205-44.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2002

発表番号 5-48

Engineering aspects of sloped paddy field

Katsumi Chiba [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Ikuo Iwasa [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Tomoyuki Chida [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Nobuyuki Hoshi [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Makoto Ino [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]

傾斜化させた水田における農地工学的検討

○千葉 克己 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]
星 信幸 [宮城県古川農業試験場]
猪野 亮 [宮城県古川農業試験場]

安定的な水田輪作農業を実現するためには,適正な時期,適度に乾燥した土壌状態における播種が必須である。しかし,排水不良水田では,降雨の影響が大きく,湿害等が発生している状況である。そこで,速やかな地表排水効果が期待される水田の傾斜化について検討を行った。その結果,営農レベルにおいて傾斜化は高精度で造成可能であり,傾斜も維持されること,地表排水が促進し,土壌水分の上昇が抑制されることが確認された。

Keyword: 農地の汎用化, 地表排水, 農地造成
GET PDF=02/0205-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2002

発表番号 5-49

The Rheology Model of the collapse settlement of Loess on irrigation water

yuwen Guo [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ.of Agr.and Tech]
makato Kato [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech]
taku Nishimura [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech]
sohzoh Suzuki [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech]

レオロジーモデルによる中国黄土の潅漑水によるコラプス沈下の解析

○郭 玉文 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学農学部]
西村 拓 [東京農工大学農学部]
鈴木 創三 [東京農工大学農学部]

中国・黄土高原における潅漑農業を始めたところで、コラプス沈下による地盤沈下やせん断強度の低下による斜面崩壊が発生した。本研究では、コラプス沈下について一般化Voigtモデルにおける変形解析を行った。その結果は、初期変形を示すスプリングと二つの遅延弾性を示すVoigtモデルを直列に並べた変形モデルを提案した。

Keyword: 黄土, コラプス沈下, Voigtモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2002

発表番号 5-4

Development of Modern Irrigation Systems in Arid and Semi-arid Area (A case study in Iran)

[Tottori University-Arid Land Research Center]
[Tottori University-Arid Land Research Center]

○Hossein Dehghani Sanij [鳥取大学乾燥地研究センター]
Tahei Yamamoto [鳥取大学乾燥地研究センター]

マイクロ潅漑やスプリンクラー潅漑は近代における有益な潅漑システムである。イラン国における水管理研究によれば、水消費および潅漑効率は再度見直される必要がある。過去10年間の改良では300,000ha以上の潅漑地が開発された。圧式潅漑システムはある地域では低水質、限られた水資源、気候および作物のために効果が得られなかった。よって乾・半乾燥地における低水質の改良は水利用効果の改良と伴に考慮されるべきである。

Keyword: Arid and Semi-arid, Sprinkler irrigation, Microirrigation
GET PDF=02/0205-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.510-511 , 2002

発表番号 5-5

Water-saving Irrigation in a Large-scale Irrigation District of Huabei Area,China

Yonghuai REN [Doctoral Program in Agricultural Sciences,University of Tsukuba]
Masayoshi SATOH [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]
Jifu YANG [China Institute of Water Resources & Hydropower Research]

中国華北畑作地域における大規模灌区の節水灌漑に関する研究

○任 永懐 [筑波大学博士課程農学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
楊 継富 [中国水利水電科学研究院水利研究所]

水資源が不足している中国華北地域における農業用水の節水灌漑は注目されている。本研究は,石津灌区を研究対象とし,灌漑管理体制、配水管理情報の流れについて研究調査が行われた。その結果,ハート面では,約80%の用水路が土水路で,配水過程に約50%の浸透ロスが発生している。ソフト面では,管理局が自身の利益から配水管理を行っている。また,現行の水利費徴収制度では管理局と農民の両方に節水動機が働きにくい。

Keyword: 中国大規模灌区, 節水灌漑, 節水動機
GET PDF=02/0205-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2002

発表番号 5-8

Research Work on the Water Blance of a Paddy Field

Ai Oue [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Yasunori Kamii [Faculty of Agriculture, Kochi University]

水田の水収支に関する調査研究

大上 藍 [高知大学農学部]
○紙井 泰典 [高知大学農学部]

高知県内の黒ボク土壌水田において,減水深,浸透量,ペンマン蒸発散位を求め,この水田においては中干し期を境に急激に稲体の生長が起こり,また土壌の透水性が劇的に増大すること,浸透計による浸透量と,減水深とペンマン蒸発散位の差とが近い値となったことから,ペンマンの蒸発散位をもって,ほぼ的確に蒸発散量が推定できることを明らかにした. 

Keyword: 水田灌漑, 減水深, 蒸発散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2002

発表番号 5-9

Evapotranspiration and CO2 Flux in Soy Bean Field

Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido I.A.I.]
Hironori NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido I.A.I.]
Sigeki NAKAMURA [Obihiro B.C.Office of Hokkaido Development Bureau]
Wataru SONODA [Obihiro B.C.Office of Hokkaido Development Bureau]

大豆畑で観測した蒸発散とCO2ガス収支の特徴

○秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 茂樹 [北海道開発局帯広開発建設部]
其田 渉 [北海道開発局帯広開発建設部]

畑地における適期・適量の潅漑のため、  圃場での水収支や光合成に基ずくCO2フ ラックスを観測・分析することは有効であ る。また、潅水量の判断には、下層土か   らの水分供給の状況を明らかにする必要 がある。この目的をもって行なった大豆   畑での観測結果を報告する。

Keyword: 蒸発散, CO2フラックス, 水収支
GET PDF=02/0205-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002

発表番号 6-11

The Systems of Green Tourism Activity under the Leadership of Rural People in Motegi Town

Eisuke TAMURA [Graduate School of Agri., Ibaraki Univ.]
Masao MAKIYAMA [Ibaraki Universituy]

栃木県茂木町における住民主導の五悵歛椅殉・鞫g

○田村 英介 [茨城大学大学院農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学]

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Keyword: 五悵歛椅殉=:住民主導, 行政支援, 住民主導の五悵cーリズム(GT)の動きが出ている。本研究は,茂木町の住民主導のGT活動を事例に,運営のための条件と行政支援のあり方を検討する。茂木町の行政は,支援がある活動段階から支援の無い地元住民による活動の段階に移行する事を目標に挙げている。そのためには,住民が運営体制を整えるための時間と,行政が住民の成長段階や地区の条件に合わせて,段階的に支援を減らしていく。
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2002

発表番号 6-16

The method to evaluate the order degree of land use in case of Miyata irrigation area

Akihiko Harayama [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]
Matuhiro Maruyama [Hokuriku Regional Agricultual Administration Office Shinanogawa River Agricultural Water Survey Office]
Hisashi Takeichi [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]

土地利用の秩序度の評価方法について−宮田用水地区

○原山 昭彦 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]
丸山 松廣 [北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]
武市 久 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]

 土地利用の秩序度(または無秩序度)の評価は、地域計画等の策定においてその重要性が認識されているが、これを数値化するなど客観的に評価する手法は開発されていない。現状では視覚的な表現による把握が主であり、この方法では個々人の主観に左右されやすい。そこで、土地利用の秩序度を客観的に評価する方法を考案し、宮田用水地区をモデルに試行した。今回は、画像工学、地理学、都市計画などの分野で別の目的に使われている手法を秩序度の評価に適用し、その妥当性を確認した。今後、このような手法の確立により最適な地域計画の策定に寄与するものと思われる。

Keyword: 土地利用, 秩序度, 宮田用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2002

発表番号 6-18

Paddling Work in Autumn on Maki, Niigata

Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Kazuo WATANABE [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

新潟県東頸城郡牧村の秋代かき作業の実態 −地すべり地域の水田における維持管理−

○内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]
渡辺 一生 [信州大学農学部]

新潟県東頸城郡の傾斜地水田では,一般に春おこなわれる代かき作業が,秋の収穫直後に実施されることが多い。これにより表面水の地下浸透が抑制され,畦畔崩壊や地すべりの災害発生に役立つともいわれ,注目される。この秋代かき作業の実態を同郡牧村の2集落で調査した。その結果,集落間で実施に差があること,村内で見られる小型ブルドーザによる作業方法について明らかにした。また,この作業の実施される背景について考察した。

Keyword: 傾斜地水田, 地すべり地域, 秋代かき
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2002

発表番号 6-1

A Stydy on People's Participation and Decision Making for Rural Park Planning

Takashi OBA [Hasama Industries Development Office]
Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

農村公園計画策定における住民参加と意思決定に関する基礎研究

○大場 喬 [宮城県迫産業振興事務所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

 本研究では、計画案策定への住民参加と住民による計画案の意思決定の視点から、事業への住民の主体的な参加を可能とする公園整備プロセスの構築を試みた。事例調査により、2公園の整備プロセス、住民の公園評価を把握した。その結果、公園規模の大小による参加形態の違い、住民と市民の役割、計画の意思決定手法が分かり、主体的住民参加を可能とする公園整備プロセスの1つのタイプを構築することができた。

Keyword: 農村公園, 住民参加, 意思決定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2002

発表番号 6-21

Checking Matters and Concerns for Rural Vitalization with Residetial Consolidation Project−based on A Case Prefectural Project−

MATSUO YUOSHIO [Ehime Univ. Fac. Of Agr.]
MASANORI AZUMA [Unive of Kougakuin Fac. Of Emg.]

田園居住空間整備における留意点と配慮事項の解明−F県M村における住環境整備事業M中部地区の事例から−

○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
東 正則 [工学院大学工学部]

農村振興を図る上で、ゆとりある居住空間の形成は主要なテーマの1つとなっている。農村の過疎化対策として、農業後継若者の定着や都市住民のUJIターンなどを企画する場面では、生産基盤の整備に併せた創設換地により新規住宅用地を捻出することも多い。本報の調査事例はそのような優良事業事例だが、そこでは種々の工夫や配慮(誘導)があるように判断された。ここでは、それらを整理・要約して速報的に報告する。

Keyword: 農村振興, 住環境整備,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2002

発表番号 6-26

The Landscape Evaluation of Agricultual Road

Ken Taniguchi [Graduate course of Agriculture ,Hirosaki University]
Daisuke Katoh [Faculty of Agriculture and Science ,Hirosaki University]

農道景観の評価に関する研究

○加藤 大扶 [弘前大学農学部農学研究科]
谷口  建 [弘前大学農学生命科学部]

農道は直接農業に関わる機能のほかに、地域住民の重要なライフラインである。また、近年では観光客が農村を訪れ、その景観を楽しむ姿が見られるようになってきた。従って、自然環境の保全は勿論のこと、農村景観のアメニティを高めていくことが求められる。本研究では、農道からの景観に着目し、人がどのように景観を把握し評価しているのかについて解析し、景観の保全や良好な景観の創出の手法についての研究を目的とする。

Keyword: 農道景観, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2002

発表番号 6-28

A Basic Study for Quantitative Handling of the Mediance of Riverscapes

Yosuke Kudo [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Ken Ohno [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
Hiroyuki Ohno [Oyo Corporation]
Kimiko Kasai [Color and Environment in Amenity Design]

河川景観の風土性を定量的に把握するための基礎的研究

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
大野 研 [三重大学生物資源学部]
大野 博之 [応用地質(株)]
葛西 紀巳子 [(有)色彩環境計画室]

大規模な土木事業において景観面への配慮を行うにあたっては、地域性やいわゆる風土を反映させることも必要である。本研究では、河川景観に含まれる風土性を「色と形」の側面から定量的に把握することを目標とし、アンケート調査を実施してその基礎的なデータを整理・分析した。アンケート結果を、色度図を用いた色分析やフラクタル解析の結果と関連付けることで、河川景観の持つ風土性を定量的に把握できる可能性が示された。

Keyword: 河川景観, 風土,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2002

発表番号 6-31

Soil Colors as Local Color Indexes-North & Middle Part of Mie-

Ohno Ken [Faculty of Bioresources, Mie University]
Tadaaki Inagaki [Faculty of Bioresources, Mie University]

地域色の指標としての表土の色ー三重県北中部の例ー

○大野 研 [三重大学生物資源学部]
稲垣 匡顕 [三重大学生物資源学部]

よりよい地域づくりを行う際に、地域の色(土、空、海、森などの色)を大切にすることは重要である。すなわち、地域の色は、環境と調和した地域を設計するためには欠かすことができない要因である。そして地域の土の色を知ることは、地域環境設計の重要な基礎資料となる。そこで、比較的山間部の三重県北中部の各地域の土の色を調べ、その傾向を解析し、今後の地域づくりにおける指標の1つとなることを目指した。

Keyword: 環境保全, ビオトープ, 農地景観
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2002

発表番号 6-36

Irrigation Water Use Management in Fukuokazeki Land Improvement District

Yukio Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]

福岡堰土地改良区における農業用水利用管理に関する研究

○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本研究では、これまで明らかにされてこなかった土地改良区内部の農業用水利用管理がどのようなシステムで行われているかを、福岡堰土地改良区の事例を元に明らかにした。調査を進める際に「水利用の公正さ」に着目し、いかにして公正な水配分が行われうるかという考察を行った。管理は水路の規模レベルに応じて土地改良区、集落連合、集落、農家による分業が行われていることがわかった。

Keyword: 公正な水配分, 土地改良区,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2002

発表番号 6-37

How to obtain sustainable revenue for OM cost of LIDs

Masami OKAMOTO [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
Atsushi ISHII [ Faculty of Bioresource, Mie University]

土地改良区の経常維持管理費の安定的確保

○岡本 雅美 [日本大学生物資源科学部]
石井 敦 [三重大学生物資源学部]

土地改良区の経営難の一因である経常維持管理費の安定的確保には、公的補助や施設利用料ではなくて、現在の法的行政的社会的状況のなかで当面実現可能な土地改良法の「市町村協議」条文を活用した市町村の管理費負担が望ましいことをあきらかにし、最近の成功事例における分担額算定の方法を示した。

Keyword: 土地改良区, 維持管理費, 市町村協議
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2002

発表番号 6-38

Physical Conditions of Irrigation Canal for Communal Participation in Maintenance Activity

Nao Hojo [The Master's Program in Environmental Sciences,University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Tomoyuki Taniguchi [ Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]

地域住民の維持管理活動参加が可能な農業用用排水路の諸条件の解明

○北條 奈央 [筑波大学大学院環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

水路を身近な水辺などとして捉えている地域住民の清掃活動への参加が求められている。そこで本研究では,住民参加の実現に向け,水路構造の諸条件が住民参加に与える影響を明らかにすることを目的とした。地域住民が清掃活動を行っている2地区で聞き取りおよびアンケート調査を行い,実際の活動内容と活動参加者の声から,地域特有の事情だけでなく,水路構造も活動への参加に影響を与えることが推察された。

Keyword: 地域住民, 維持管理活動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2002

発表番号 6-39

Dynamics of agricultural settlements in hilly-mountainous area

Shoji KAWASAKI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido]
Masao YAZAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido]

中山間地域農業集落の動態−空知管内2市町の事例−

○河崎 昇司 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

北海道空知支庁管内の中山間地域2市町を事例として、農業集落の持続性を集落の農家戸数レベル、15年間(1980〜1955年)の農家および耕地面積の増減率から検討した。集落農家率が75%以上でかつ総農家数が10戸未満の集落を抽出し、耕地面積の増減から縮小型・維持型・拡大型のいずれの動態に含まれるのかを求めた。また縮小型集落の立地特性を耕地条件と利便性条件から把握し、その分布性状を明らかにした。

Keyword: 中山間地域, 農村振興, 農業集落
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2002

発表番号 6-40

Characteristics of agricultural settlements with different forms of cultivated field

Hoihoon CHUNG [Graduated school of Hokkkaido University]
Masao Yazawa [Graduated school of Hokkkaido University]

耕地利用形態の異なる中山間農業集落の特性

○鄭 会勳 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

中山間地域市町村では、集落の立地条件に加え、耕地面積の動態についても差異が生じることが予想される。本研究では、農業地域類型区分では山間農業地域に属する北海道仁木町を事例に、主要な耕地利用形態が異なる集落の耕地条件を明らかにするとともに、近年の農家減少率および耕地増減率との関係について考察を行った結果、水田集落(以下A)は農家減少率が高くても耕地が増加している集落があるが、樹園地集落(以下B)では耕地が減少しているにも関わらず農家減少率は前者よりも小さい傾向があった。耕地増加の要因として、Aでは標高の大小、Bでは耕地率と標高が関与しており、農家減少率については標高、傾斜3度未満耕地率が関与していた。

Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 農業集落
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2002

発表番号 6-41

The properties of farm lands in steep lands of hilled rural areas

Nobuyuki Kobayashi [Graduated school of Hokkkaido University]
Masao Yazawa [Graduated school of Hokkkaido University]

中山間地域の傾斜耕地集落の特性

○小林 伸行 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

中山間地域では耕作放棄地の問題が環境保全的な側面から注目されている。中山間地域の耕地は谷間や傾斜地に位置している場合が多く,まず,どのような地形量に耕地が存在し,どのような変化が起こっているかを把握することが重要と考えられる。そこで本研究では対象地区の地形量から集落タイプを分類し,耕地増減を解析することにより,中山間地域での耕作放棄地対策への方策を検討した結果、傾斜耕地集落で耕地が増加している部分は農地整備が行われたと考えられるが、減少した集落では耕作放棄地の増加につながる可能性がある。今後は衛星画像を用いてより細かく検討することが必要と考えられる。

Keyword: 中山間地域, 傾斜耕地, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2002

発表番号 6-46

Feasibility of Farmer-initiated Farming and Water Management in Mwea Irrigation Scheme, Kenya

MATSUI Hiroyuki [Utsunomiya University]
Mohammed Abdullahi [United Graduate School of Agri. Sci., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
WATANABE Miho [Nihon Wacon Co., Ltd]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]

ケニア・ムエア灌漑区における農民主導の営農・揀Vステムの可能性

○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
Mohammed Abdullahi [東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)]
渡辺 美穂 [日本ワコン(株)]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

サブサハラ・アフリカの大規模灌漑地区において前例のない農民主導による営農・水管理への歩みを始めたケニア・ムエア灌漑区を対象として,アンケート調査,聞き取り調査をもとに現状を明らかにし,農民主導システムの可能性について検討した。その結果,現行の水管理及び灌漑施設の維持管理に問題があり,その解決には法的な権限の付与と政府など公共機関による財政的支援が必要であることを示した。

Keyword: ケニア・ムエア灌漑区, 農業組合, 営農・水管理システム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2002

発表番号 6-48

Assessing Water Utilization in Ngamoeyeik Irrigation System,Myanmar

Aung Than Oo [Fac. Bioresources ,Mie Univ.]
Masafumi TANAKA [Fac. Bioresources ,Mie Univ.]

ガモエかんがいシステム(ミャンマー)の水利実態について

○Aung Than Oo [三重大学生物資源学部]
田中 雅史 [三重大学生物資源学部]

ミャンマー国、ガモエかんがい地区において運用されている過去四年間のかんがいシステムの管理データおよび水象データにより当地区の水利用の実態について分析した.降雨量データの統計的分析により、渇水年でも水源貯水池の貯留能力は十分であった.ついで送水実績をもとに推定した幹線水路中の損失量は、1%/kmであった.末端水田地帯の蒸発散量をペンマン式をもとに算定し、四月において最大5.5〜6mmであった.

Keyword: 用水管理, 海外, 水利システム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2002

発表番号 6-51

Estabulishing a Sustainable Grassland Agriculture System as measures against Desertification in Asia 1.Steppe of the Aletai District in Xinjiang Uighur Automnomous Region

Naohiko Oza [Kitasato Univ.]
Mituhisa Baba [Kitasato Univ.]
Hirosi Kobayashi [Kitasato Univ.]
Toshihiro Sugiura [Kitasato Univ.]
Takehiko Maeda [Japan Green Resources Corp.]
Yukihiro Yamamoto [Japan Green Resources Corp.]

アジア地域沙漠化防止対策のための環境保全型草地農業の創出 第1報 新疆ウイグル自治区アルタイ地方ステップの現況

○尾坐 直彦 [北里大学獣医畜産学部]
馬場 光久 [北里大学獣医畜産学部]
小林 裕志 [北里大学獣医畜産学部]
杉浦 俊弘 [北里大学獣医畜産学部]
前田 武彦 [緑資源公団]
山本 幸弘 [緑資源公団]

新疆ウイグル自治区に広がるステップ地帯では、過放牧により草原の荒漠化が進んでいる。演者らは、これまで内蒙古の退化草原において、「現地主義」に基づいた環境保全型草地農業の創出に取り組んできた。この実績をもとに、新疆ウイグル自治区においても環境保全型草地農業を創出することが、最も有効な沙漠化防止対策であると考えている。本報では、越冬飼料畑の造成が計画されている実証圃場を対象に現況調査を行なった。

Keyword: 沙漠化防止, 新疆ウイグル自治区, ステップ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2002

発表番号 6-55

Measurement of Granite Weathering by Radioactivity Prospecting Method

Satoshi Ishida [National Institute of Rural Engineering]
Nobuyuki Bizen [Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]
Takeo Tsuchihara [National Institute of Rural Engineering]
Masayuki Imaizumi [National Institute of Rural Engineering]

放射能探査による花崗岩の風化度判定

○石田 聡 [(独)農業工学研所]
備前 信之 [東北農政局]
土原 健雄 [(独)農業工学研所]
今泉 眞之 [(独)農業工学研所]

風化が進みマサ化した花崗岩山地(岩手県北上山地南部)において、露頭の風化度調査(岩級区分)と放射能探査を行った。その結果、風化度が大きくなると(岩級区分:DH→DL)40Kと208Tlの空間ガンマ線量比が減少する傾向が認められた。この現象は風化の進行に伴いKの溶脱が進み、岩級の劣る岩盤ほどK含有比が小さくなっている事に依るものと推定された。これより放射能探査を花崗岩の風化度調査に利用できる可能性が示された。

Keyword: 花崗岩, 風化, 放射能探査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2002

発表番号 6-56

Resistivity monitoring using VLF electromagnetic method

Hiroomi NAKAZATO [National Institute for Rural Engineering]
Mikyung PARK [National Institute for Rural Engineering]
Seiichiro KURODA [National Institute for Rural Engineering]
Takehiko OKUYAMA [National Institute for Rural Engineering]

VLF電磁探査法による比抵抗モニタリング

○中里 裕臣 [農業工学研究所]
朴 美京 [農業工学研究所]
黒田 清一郎 [農業工学研究所]
奥山 武彦 [農業工学研究所]

簡易な地盤環境モニタリング手法としてVLF電磁探査法を用いた比抵抗モニタリング手法を検討し、同法の探査深度を明らかにした。さらに、塩水浸入地区における経時観測では干満に伴う比抵抗変化をとらえることができた。

Keyword: モニタリング, VLF電磁探査法, 比抵抗
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2002

発表番号 6-57

A method of soil salinization assessment in Hetao irrigation district using EM-38

Takashi KUME [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

内蒙古河套灌区におけるEM-38を用いた土壌塩類評価に関する一手法

○久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

内蒙古自治区河套灌区では土壌塩類化が非常に広域で発生している.広域の土壌塩分評価は多くの時間,労力,コストが必要となるが,非接触ECa測定器であるEM-38を使用することにより,それらの問題は解決できると考えられる.本稿では,非接触電磁誘導による土壌ECa測定原理について簡単に紹介する.また,河套灌区塩分調査の前段階として,京都大学付属農場において行った調査結果について述べる.

Keyword: 河套灌区, 土壌塩類化, EM-38
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2002

発表番号 6-5

Actual Condition and the Task Ahead of Community Agreement Farming for Better Farm Management

Kenji_ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]
Akiko_YOSHIMURA [National Institute for Rural Engineering]

農地管理の向上を目指した集落協定の締結状況と課題

○石田 憲治 [農業工学研究所]
吉村 亜希子 [農業工学研究所]

平成12年度から実施の中山間地域等直接支払制度においては、初年度1,676市町村で25,621件の集落協定が締結された。全国平均値でみた集落協定1件当たりの対象面積は約21ha、参加者1人当たりの交付金額は約8.5万円であった。水田を主体に、畑地では急傾斜地等支払単価の高い圃場を中心に締結が進んだ。協定締結を契機としたコミュニティ活性化効果も指摘されるが、一部では地域住民主導への誘導が必要である。

Keyword: 中山間地域, 集落協定, 農地管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2002

発表番号 6-60

Risk Evaluation of Irrigation Tank for Earthquake using Artificial Neural Networks

Noriyuki KOBAYASHI [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Kunihisa KATSUYAMA [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Chieko OKABAYASHI [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

ニューラルネットワークによるため池地震危険度の評価

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
勝山 邦久 [愛媛大学農学部]
岡林 千江子 [愛媛大学農学部]

 2001年3月24日15時28分,安芸灘を震源(北緯34.1度,東経143.72度,深さ51km)とするマグニチュード6.7の地震が発生した.中国・四国地方の広い範囲で震度5や4が記録され,ため池にも被害が生じた.本研究では,ニューラルネットワークを用い,ため池被害調査と「ため池防災データベース」のデータからため池の危険度を学習・評価するシステムを開発した.

Keyword: ため池, 地震, ニューラルネットワーク
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2002

発表番号 6-61

Consideration about design VE result and problem of agriculture engineering works

YASUMICHI_KOIZUMI [NIHON SUIKO CONSULTANT]

農業土木分野の設計VE成果と課題に関する考察

○小泉 泰通 [蠧本水工コンサルタント]

農林水産省では1998年度から「設計VE」を試行し、多くの成果を得た。独自のマニュアルを作成してVE活動を進め、技術職員にVE研修を行うとともに、外部のVE資格取得を勧めている。農業土木分野における設計VEの進め方と主要な事例を述べ、VE活動の進め方、成果およびその活用法などを国土交通省や米国連邦道路庁の例と比較して、一層の効果発現を図る方策を考察する。

Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2002

発表番号 6-6

Cooperation with the Local Residents for Water Environment Maintenance

Haruo Shimasaki [Mie Prefectural Government Hokusei Branch Office Agriculture Policy Planning Division,Kuwana Area]

水環境整備における地元住民との連携について

○嶋 治雄 [三重県北勢県民局桑名農政部]

農業用水利施設の環境整備を実施するにあたり、地域住民からの要望を取り入れ、隣接する保育園、老人福祉施設との調和を図り、どのように施設を整備していくかということが課題であったあったが、町役場の仲介で地元ボランティア団体の意見を集約して、地域に根ざした施設の整備を進めることができた。

Keyword: 現場報告, 農地景観, 連携
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.622-623 , 2002

発表番号 6-8

Activation for Hilled Rural Area

SHIRO NISHIMURA [Mie Prefecture Land Improvement Association]

中山間地域の活性化にむけて

○西村 四郎 [三重県土地改良事業団体連合会]

 中山間地域の重要性が叫ばれて久しく、一般世論として定着した感がある。さまざまな中山間施策のうち、中山間地域総合整備事業にコンサルテイング業務としてここ数年携わっている経験から、新規事業を計画する場合の自分なりの考えをまとめた。役場担当者との連携、地区の課題を単純化すること、町内をたくさん見ること、自分で農業体験をすることが肝要であると考えている。

Keyword: 活性化構想, 資源循環型社会づくり,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2002

発表番号 7-14

Study of the water quality evaluation of irrigation ponds for the northern part of Vietnam by neural networks

LE THANH HAI []
AOKI RYOHTATSU []
KOYAMA SHUHEI []

ニューラルネットワークによるベトナム北部池沼群の水質分析とその評価(1)

○LE THANH HAI [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
青木 亮達 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
小山 修平 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

本研究では、四季を有するベトナム北部の首都ハノイ郊外のバンチ池沼群を対象として、その池沼群の水質を調査し、観測した富栄養化現象をニューラルネットワークにより解析することで、富栄養化現象を分析・測定しやすい物理・化学的項目(指標)に結び付けることを目的とする。そして、地域の低経済力を踏まえて、抽水植物による水質浄化能力を換算し、環境改善方法を考える。

Keyword: ため池, 水質, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2002

発表番号 7-18

Stadies on water quality of small ponds in Ishikari Peatlands

Shin-ichiro Wakayama [Hokkaido University of Agriculture]
Taku Nishikawa [Hokkaido University of Agriculture]
Masao Yazawa [Hokkaido University of Agriculture]

石狩泥炭地内小湖沼の水質変動要因

○若山 信一郎 [北海道大学大学院農学研究科]
西河 琢 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

開発された泥炭地の典型である石狩泥炭地内の5つの小湖沼において湖沼水と流入水の水質調査(COD,SS,TN,TP,水位など)を行った。また空中写真を用いて20年間の湖沼周辺の土地利用変化の解析も行った。湖沼水の水質はCOD,TNなどが環境基準値を上回り,有機汚濁・富栄養化の進行が認められた。また土地利用解析では全ての湖沼で水面が縮小が確認できた。さらにアオコの発生でCOD,SS,TNが増大する傾向が認められた。

Keyword: COD, TN, 土地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2002

発表番号 7-19

Influences on Multi-purpose Water Use by the Change of Water Quality of Canal through Village

Masayuki Furukawa [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

集落内水路の水質変化が地域用水に与える影響

○古川 政行 [滋賀県立大学環境科学部]
金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

集落を上流部と下流部に分けて,地域用水の水質と利用状況との関係について検討した.水質は集落通過時に悪化する傾向にあり,特に家庭内で炊事等に水が使われる時間帯の濃度の上昇が大きかった.一方,戸別訪問で用水の利用状況を調査し,集落の上・中・下流に分けて検討したところ,利用目的では上流と下流の間に違いは見られなかったが,利用頻度については下流に行くにしたがって減少していた.

Keyword: 地域用水, 水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2002

発表番号 7-23

Settlement and Aerobic Degradation of Particulate Organic Matter in a Backwater Basin of a Diversion Weir

Michikazu Ban [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Ayako Takemura [Kochi City Office]

農業用取水堰湛水部における流下懸濁有機物の沈降堆積と分解量の実測

○伴 道一 [高知大学農学部]
竹村 彩子 [高知市役所]

取水堰湛水部において沈降懸濁物を採取分析するなどして,単位面積・時間あたりの懸濁物の沈降・堆積量とこれに含まれる有機物量,沈降有機物の酸化分解速度を実測した.湛水部における有機物除去量の定量化を試み,河川の自浄作用における当該水域の寄与について考察した.湛水域へ流入した全SS量の約80%が一時的に河床へ堆積し,この中に約18%含まれる粒状有機物の12%が2週間で酸化分解されることが明らかになった.

Keyword: 取水堰, 有機物, 分解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2002

発表番号 7-24

Structure of Porous Settling Pond for Controlling Soil and Nutrient Salts Losses

Naoyuki Yamamoto [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Nobuyuki Suzuki [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]

土壌および栄養塩類の流出制御効果からみた沈砂池構造

○山本 尚行 [東京農業大学大学院農学研究科]
鈴木 宣行 [東京農業大学地域環境科学部]
三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では浸透性沈砂池と逆浸透性沈砂池における排水機能の低下と汚濁水流出制御機能を検討した。透水係数と浮遊物質の経時的変動を調べた結果、逆浸透性沈砂池は浸透性沈砂池に比べて排水機能の低下は小さく、汚濁水流出制御機能に一定の評価が与えられると判断できた。さらに逆浸透性沈砂池において水抜き操作を加えることは排水機能の低下を抑える上で有効であると判断できた。

Keyword: 沈砂池, 目詰まり, 懸濁物質除去
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2002

発表番号 7-25

Terrace Structure based on Topographical and Soil Properties

Hisashi Mori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Janya Sang-Arun [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Eiji Yamaji [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]

微地形および土壌特性から見たテラス工の構造

○森 悠 [東京農業大学地域環境科学部]
ジャンヤ・サンアルン [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

 タイ国北部では山岳民族を定住させることを目的とした開発プロジェクトにより多くのテラス工が施されているが、現在でも土壌侵食は農地における土地生産性の低下のみならず下流域にも影響を与えている。 そのため本研究ではタイ国北部におけるテラス工を画像および多変量解析を行うことによって現状のテラス構造を把握し、土壌侵食を中心とした考察を行うことを目的とした。

Keyword: テラス工, 画像解析, 多変量解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2002

発表番号 7-26

Change of Nutrients Concentration and Load of River Water with Flowing Down −Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment(勝法

Yasushi Sato [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Tadao Yamamoto [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]

河川流下にともなう栄養塩類の濃度・負荷変動−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(勝法

○佐藤 康志 [北海道大学大学院農学研究科]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

 農地から河川に排出された栄養塩類の下流への流送を抑制する方法の一つとして、河川の水質浄化作用の有効利用が挙げられる。本研究は河川の自然河川区間に着目し、その負荷流下抑制の効果について考察した。その結果平水時では、多くの水質項目で自然河川区間を流下することにより流送される負荷が減少した。しかし、全窒素とその大部分を占める硝酸態窒素に関しては、その効果は非常に小さいことが判った。

Keyword: 栄養塩類, 濃度変化, 流下負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2002

発表番号 7-27

Evaluation of Pollutional Buffering Effect by Natural River during Rain-storm-Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment (XI)-

Hiromu OKAZAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

降雨出水時の自然河川による汚濁緩衝機能評価―河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(XI)―

○岡澤 宏 [北海道大学大学院農学研究科]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]

上流の農業流域から汚濁負荷が流入・流下する林地流域の自然河川において,降雨時の水質緩衝機能を検証した.窒素・リン成分については自然河川を流下することで濃度が減少した.しかし,負荷については自然河川による汚濁負荷緩衝機能は一時的なものであり,長期的には農業流域からの負荷に加えて,林地流域からの負荷も下流へと流送することが明らかとなった.

Keyword: 農業流域, 自然河川, 降雨出水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2002

発表番号 7-28

Distribution and seasonal variation for nitrate nitrogen in mid-channel bar in Yaji River

Yoshinori Yabuki [Graduate school of agriculture]
Norio Ogura [Graduate school of agriculture]

谷地川中州内における硝酸態窒素の分布と季節変動

○矢吹 芳教 [東京農工大学大学院農学研究科]
小倉 紀雄 [東京農工大学大学院農学研究科]

河川中州内の脱窒あるいは窒素循環についての研究例はほとんど見当たらず、不明な点が多い。汚濁された都市河川である谷地川の中州において硝酸態窒素の分布を調査した結果、冬期には中州内で硝酸態窒素はほとんど減少していなかったが、水温の上昇する春季には中州内伏流水の硝酸態窒素が河川水と比較して大幅に減少していることが確認された。

Keyword: 硝酸態窒素, 河川中州, 脱窒
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2002

発表番号 7-29

Evaluation of natural purification function in a river -Case study of the Kohnoyama area in the Haruki river basin-

Masahiro OTA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Michiko HAMADA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

河川における自然浄化機能の評価−春木川流域神於山地区を事例として−

○太田 昌宏 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
浜田 美智子 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

近年の人口増加や産業発展により水質は悪化してきた.水質を改善する要素の一つとして河川が持つ自然浄化機能がある.本研究では,岸和田市を流れる春木川の上流部に位置する神於山地区を事例として現地調査を行い,自然浄化機能についてW数w標に評価を行った.また水槽を用いた室内実験により,自浄機能のメカニズムについても分析を行い,これらの結果をもとに河川整備の方向を検討した.

Keyword: 自浄係数, COD, 河床
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2002

発表番号 7-32

Nitrogen Concentration and Load of Precipitation in Obihiro, Hokkaido

Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Masaomi YAMAKAWA [Zukosha Co.,Ltd.]

北海道帯広市における降水中の窒素濃度および負荷

○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
土谷 富士夫 [帯広畜産大学]
辻 修 [帯広畜産大学]
山川 雅臣 [螢坤魁璽轡]

北海道帯広市郊外において降水中の窒素濃度および負荷を調査した。一連降水における窒素濃度のバラツキは80〜110%程度と大きい。このとき,一連降水中の窒素濃度に影響をおよぼす因子は主として降水量であるが,一連降水量が同程度の場合には連続無降水日数もその一因となりうる。2000,2001年における降水中のT-N濃度の年平均値(加重平均値)は0.50〜0.56mg/L,年間負荷量は0.45〜0.66t/km2・であり,府県における既往の調査結果と比較してかなり小さな値となった。

Keyword: 水質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2002

発表番号 7-34

Effects of Ground Freezing on the Buffer Function of Riparian Forest

Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Tetsuya ISHIDA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Shuji SATO [Kushiro Construction Office, Hokkaido Development Bureau]
Takashi SAITO [Kushiro Construction Office, Hokkaido Development Bureau]
Toru JOZUKA [Kankyo Consultant Co., Ltd.]

緩衝林帯の機能に与える地盤凍結の影響

○中村 和正 [北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [北海道開発土木研究所]
佐藤 修児 [北海道開発局釧路開発建設部]
斉藤 孝志 [北海道開発局釧路開発建設部]
定塚 徹 [環境コンサルタント株式会社]

大規模な酪農地域である別海町内で緩衝帯の有無で条件の異なる2流域を選定し、それらの水質の違いを、非凍結期と凍結期の両方で比較した。林帯内で表面流出が生じない程度の降雨に対しては、林帯のない流域に比べて林帯のある流域の方が排水路の窒素やリンの濃度が低かった。しかし、地盤凍結が生じている期間は、林帯による水質浄化機能は発揮されず、むしろ林帯地表面に蓄積されたリンの排水路への流入がみられた。

Keyword: 水質, 草地, 緩衝帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2002

発表番号 7-35

Reduction of Soil and Nitrogen Component Losses with Natural Grass Zone

Machito Mihara [Tokyo University of Agriculture Faculty of Regional Environment Science]
Takayuki Nemoto [Tokyo University of Agriculture Graduate School of Agricultural Science]
Takashi Ueno [Tokyo University of Agriculture and Technology United graduate School of Agricultural Science]

自然植生帯を活用した土壌および窒素成分の流出負荷制御

○三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
根本 貴之 [東京農業大学大学院農学研究科]
上野 貴司 [東京農工大学大学院連合農学研究科]

本研究では多摩丘陵に位置する自然植生帯に小流域からの表面流去水を流入させ、自然植生帯における土壌および全窒素の流出負荷制御について検討した。その結果、全窒素の総収入における84.3%が自然植生帯における土壌の捕捉に伴って植生帯に蓄積されたことが明らかとなり、自然植生帯における土壌の捕捉が全窒素の流出負荷制御において重要であることが定量的に明らかとなった。

Keyword: 植生帯, 土壌流亡, 窒素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2002

発表番号 7-36

Nitrogen balance in upland of Shimousa plateau

Yasuyuki MORIMOTO [Graduate school of Bioresource Science ,Nihon Univ.]
Eiichi KOHNO [College of Bioresource Science ,Nihon Univ.]
Katsuhiro SASADA [College of Bioresource Science ,Nihon Univ.]

下総台地の台地畑における窒素収支について

○森本 恭行 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]

近年、農耕地では家畜糞尿等の施用によって窒素・リンが多量に供給されている。そこで本研究では家畜糞尿を素肥料源として多量に施用している台地畑における窒素収支について把握してみた。その結果、投入された窒素のうち谷地へ流出する窒素分は11%程度であった。また、土壌中に蓄積されて残存する窒素量は多量に存在しており、年間の窒素排出量に変化がないと仮定すれば、同程度の窒素量が無施肥状態でも8年間は流出するといえた。

Keyword: 台地畑, 多肥, 窒素収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2002

発表番号 7-37

Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environments−III. Nitrogen dynamics−

Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Baba, Hidekazu [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Mukaida, Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]

周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−III. 窒素動態−

○登尾 浩助 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
馬場 秀和 [岩手大学農学部]
向井田 善朗 [岩手大学農学部]

家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。水収支計算によると、年降水量の50から60%が地下浸透に寄与していた。窒素収支計算により、畑に搬入された窒素のほとんどが牧草の収穫に伴って畑から排出されることが判明した。さらにTDR法を使った観測から、土壌中に運び込まれたNO3は地表面から60cmの土層内で比較的短期間のうちに消失することがわかった。

Keyword: 地下水, 地表水, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2002

発表番号 7-38

The Experiment of Nitrate Nitrogen Removal at differnt types of Soil

Hisao KURODA [College of Agriculture]
Hideo NAKASONE [College of Agriculture]
Tasuku KATO [College of Agriculture]
Mayumi HIRANO [College of Agriculture]
Toshio TABUCHI []

地方別土壌による硝酸態窒素除去実験

○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
平野 真弓 [茨城大学農学部]
田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]

北海道、秋田(不耕起、慣行の土層別)、広島、九州(二毛作、単作)の土壌を用いて窒素除去実験を行った。秋田は0−1cm層の窒素浄化能力が他の層に比べ大きかった。地方別では九州二毛作が最も大きく、九州単作が最も小さかったが,グルコース添加実験では両者とも大きな値を示し,九州,広島,北海道の順であった.この結果土壌中の有機物蓄積量が窒素浄化能力に大きな影響を与えていることがわかった.

Keyword: 水質水文, 水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2002

発表番号 7-39

Change of NO3-N concentration in surface water, in the paddy field of rice sowing with recycled-paper mulch

Motoko SHIMURA [National Agricultural Research Center for Western Region]
Minoru YAMAUCHI [National Agricultural Research Center for Western Region]

再生紙マルチ直播水田での田面水中の硝酸態窒素濃度変動

○志村 もと子 [近畿中国四国農業研究センター]
山内 稔 [近畿中国四国農業研究センター]

再生紙マルチ直播では、土壌表面に敷かれた有機物(紙)が各種の土壌の反応に影響を与える。敷設時期の違う試験区にて硝酸カリの投入を3回行い、慣行水田との田面水の水質変動を比較した。その結果、紙マルチ区では、全期間通じて硝酸態窒素濃度が早く低下し、SSも低い値を示した。したがって、再生紙マルチ直播栽培は、適切な水管理下においては硝酸態窒素とSSの流出を抑制できることが明らかになった。

Keyword: 水質, 再生紙マルチ, 硝酸態窒素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2002

発表番号 7-40

The effect of untilled organic rice cultivation on the environmental preservation

TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]
MAEGAWA Kaoru [University of Shiga Prefecture]
SATO Keiichi [University of Shiga Prefecture]
YABE Katsuhiko [University of Shiga Prefecture]

不耕起有機稲作が環境保全に果たす効果について

○谷川 寅彦 [大阪府立大学]
前川 薫 [滋賀県立大学]
佐藤 慶一 [滋賀県立大学]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学]

従来の水田からは常時排水が行われてきたため外部に大きな環境負荷を与えてきた。これに代わる方法として不耕起栽培法が注目されているが、化学的特性等メリットの解明は十分ではない。本研究では、環境負荷を最小限にとどめるため、常時排水を行わない不耕起栽培と地表面下5cmまでを耕起した半不耕起栽培を行い、慣行区との比較から不耕起稲作栽培が環境保全に果たす効果を土壌物理学的、化学的、水質化学的に追究した。

Keyword: 不耕起稲作, 有機栽培, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2002

発表番号 7-41

The Reduction Effect of Methane Release Quantity for the Farm Land Consolidation

Hidekazu Watanabe [Niigata Agricultural Research Institute]
Yutaka Shiratori [Niigata Agricultural Research Institute]

ほ場整備によるメタン放出量の削減効果

○渡辺 秀一 [新潟県農業総合研究所]
白鳥 豊 [新潟県農業総合研究所]

排水改良を伴ったほ場整備により地区全体の地下水位が低下し、グライ層の低下が起こり、土壌が強グライ土壌からグライ土壌に変化した。また、非かんがい期に暗渠を開口することで排水性の向上が伴い、地下水位の低下と共に作土層の土壌水分が低下した。そのため、土壌が酸化的な状態になり、メタン生成の基質となる易分解性有機物が酸化的に分解され、メタン放出量を安定的に削減することが可能であった。

Keyword: メタン, ほ場整備, 土壌水分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2002

発表番号 7-42

The Outflow Loads of Dioxins and Nitrate Nitrogen from Paddy Field

Kazuo Shibano [Institute of Agro-Environmental Sciences]
Kenichi Kanda [Institute of Agro-Environmental Sciences]
Yasuhiro Nakajima [Institute of Agro-Environmental Sciences]
Takeshi Noda [Agency of Yamanashi Prefecture]

水田からのダイオキシン類と硝酸態窒素の流出特性

○芝野 和夫 [農業環境技術研究所]
神田 健一 [農業環境技術研究所]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]
野田 岳史 [山梨県庁]

環境ホルモンとして問題になっているダイオキシン類と、富栄養化の主因とされる硝酸態窒素について、それぞれの水田からの流出特性を調査した。代かき時に懸濁物質に伴って流出するダイオキシン類は、節水代かき・無代かきにより流出は抑制されることを明らかにし、また、市街地-茶園-水田を含む290haの流域の中間流出に対してエンドメンバーズ法を適用して硝酸態窒素の流出に対する水田の寄与率を推定した。

Keyword: ダイオキシン, 水質トレーサー, エンドメンバーズ法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2002

発表番号 7-43

Studies on the Paddy Field Using Undiluted Treated Wastewater for Two Year−Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land()−

Yuji Sakurai [Faculty of Agriculture,Ehime Univ. ]
Shinsuke Haruta [Faculty of Agriculture,Ehime Univ. ]

処理水無希釈利用2年目の水田の実態−農業集落排水処理水の農地への再利用()−

櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
○治多 伸介 [愛媛大学農学部]

高度処理型の集排施設の処理水を,H12年中干し以降に無希釈利用している水田で,再利用2年目の実態を調査した.水稲生育は良好であった.中干し以降の表面流出水と浸透水水質は1年目と差が見られ,T-P・PO4-P濃度は上昇,K+・CODは表面流出水濃度が上昇した.中干し前にはSS・COD濃度が表面流出水で上昇しやすかった.pH低下,EC上昇,T-C増加,交換性Ca・Mg減少,交換性K増加等,土壌化学性の特徴が,1年目より顕著に見られた.

Keyword: 集落排水, 処理水再利用, 地域資源利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2002

発表番号 7-44

On the relationship between denitrification rate and rate-determining factor of the bottom mud in the tidal flat area

Masahiro Seguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Masumi Kooriyama [Faculty of Agriculture, Saga University]
Osamu Deguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Taichi Tamura [Faculty of Agriculture, Saga University]

干潟域底泥の脱窒速度と律速因子との関係について

瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
○郡山 益実 [佐賀大学農学部]
出口 修 [佐賀大学農学部]
田村 太一 [佐賀大学農学部]

本報では,干潟域での環境浄化機能の一部である底泥の脱窒特性とその律速因子との関連性を実験的に検討l察したものである。その結果,底泥中の脱窒速度は,硝酸濃度と温度に強く依存することが確認された。また,異なる含泥量の底質を用いて実験したところ,高含泥量の底質ほど高い脱窒活性が認められた。さらに,脱窒速度を酵素反応速度理論に基づいて理論的に解析した結果,理論値と実験値との分布傾向は概ね一致した。

Keyword: 底泥, 脱窒速度, 律速因子
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2002

発表番号 7-45

On impacts of environmental factors of a canal connected to a tank for agricultural water use on a diversity of benthic nvertebrate communities

Takanori Kusakabe [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]
Hirohumi Kakudo [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

ため池導水路の水路環境特性が底生生物の種多様性に及ぼす影響

○日下部 貴規 [香川大学工学部]
角道 弘文 [香川大学工学部]

本研究では,ため池導水路において底生生物群集を対象に生態調査を行い,また種の多様性を規定する水路環境特性として水路の構造,流況,水質などを調べ,底生生物の種多様性との関係について重回帰分析により解析した.その結果,当該水路のような環境条件下においては,護岸の植生被覆状況,水路床の底質粒径や全窒素といった護岸工法や水質が底生生物の多様性に影響していることがわかった.

Keyword: 底生生物, 水路環境, 多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2002

発表番号 7-46

Experimental Study on the Re-colonization of Aquatic Insects in Short Period after Artificial Disturbance

teppei Sudo [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
katuro Maekawa [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

河床撹乱直後の水生昆虫の定着に関する試験的研究

○須藤 哲平 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

洪水等の自然的河床撹乱、人工構造物の建設による人工的河床撹乱によって水生昆虫の生息数は変動する。そこで、本研究では、人工河床(トレイ)を用いて、自然的撹乱と人工的撹乱の違いについて生息数等から検討することにした。試験地は山形大学農学部付属演習林内を流れる赤川水系梵字川支流早田川とした。その結果、試験地の自然的特徴、自然撹乱と人工撹乱の相違、粒径による時期別・地点別相違についていくつかの知見を得た。

Keyword: 水生昆虫, 定着, 河床撹乱
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2002

発表番号 7-47

Wind Induced Flow in a Closed Density Stratified Water Area Partially Covered with the Floating Water Plants

Akinori OZAKI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Ryosuke MURAMATSU [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Ken MORI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Eiji INOUE [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Tomokazu HARAGUCHI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]

水草に覆われた閉鎖性成層水域吹送流の乱流構造

○尾崎 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
村松 亮介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]

本研究は,水生植物による水質浄化能をより効率よいものにするために,浮葉性の植物の繁茂状況が,密度2成層型吹送流の連行現象と乱流構造に及ぼす影響について,水理実験を行い比較検討した.その結果,水面が浮葉性水草で覆われた吹送流型2成層流における界面の連行係数は,水草による水面の被覆率の増大とともに低下すること,およびそれが乱流構造と密接に関係していることを明らかにした,

Keyword: 連行現象, 乱流構造, 閉鎖性水域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2002

発表番号 7-48

The characteristics of retention and transport of leaf litter in a mountainous stream

KITANO Miki [Graduate School of Agriculture,Yamagata University]
OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

山地渓流河川における落葉の滞留特性

○北野 実紀 [山形大学大学院農学研究科]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

落葉の滞留を流量の違いや滞留箇所の特性から検討するために,葉の流下試験を行った.その結果,流出した落葉は調査区間の下流端に5分以内に到達し,15分前後にピークがみられた.滞留量は河川形状や流量により変化した.滞留箇所は捕捉作用や堆積作用の影響を受ける6つの滞留様式(罐,圍,娃,|木CA物C「よどみ」)が示され,流量や初期滞留量によって滞留様式ごとの違いがみられた.

Keyword: 落葉, 滞留, 流下試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2002

発表番号 7-49

Study on the differences of the water quality between the upper and the lower stream of a erosion control dam

rie Tsuchiya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
katsuro Maekawa [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

砂防ダム上下流間の水質差異に関する研究

○土屋 梨恵 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

近年砂防ダム下流において水質の悪化が報告されている。そこで本研究では、砂防ダム上下流の河川水、砂防ダム湛水域に調査地点を設け、表面水、堆積土層内の水(間隙水)を分析した。その結果、夏季の調査ではSO4(2-)が砂防ダム上流に比べ下流で減少していた。その時の間隙水のSO4(2-)はほぼ検出されなかったことから、砂防ダム下流でSO4(2-)が減少した原因として、湛水域堆積土内で層内で硫酸還元反応が起きているということが推察され、これにより砂防ダム下流においてSO4(2-)が減少したと考えられた。

Keyword: 砂防ダム, 間隙水, 嫌気的分解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2002

発表番号 7-4

Water Quality Tank Model applied Fertilizer Database No.1

Kumiko NAKAGAWA [Yanmar Diesel Engine Corp.,Ltd]
Tasuku KATOU [The School of Agriculture Ibaraki University ]
Hisao KURODA [The School of Agriculture Ibaraki University ]
Hideo NAKASONE [The School of Agriculture Ibaraki University ]

作物別施肥量を考慮した水質タンクモデル(その1)

○中川 久美子 [ヤンマーディーゼル(株)]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

近年の畑地に起因する水質汚濁を防止するためには、流域での水質管理が重要となる。農地の卓越した流域での汚濁排出量の見積もりには、施肥スケジュール等の把握が欠かせない。そこで、本研究では畑地占有率の高い山田川流域の施肥スケジュール等のデータベースを作成し、流域に土地利用別水質タンクモデルを適用した。以上から,モデルの特性を明らかにし、さらに将来の水質予測を行った。

Keyword: 水質, 環境保全, 流域管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2002

発表番号 7-50

Water quality environmental investigation on the Lotus Field

Takayuki KAWAHATA [College of Agriculture, Ibaraki University]
Hisao KURODA [College of Agriculture, Ibaraki University]
Tasuku KATO [College of Agriculture, Ibaraki University]
Hideo NAKASONE [College of Agriculture, Ibaraki University]

レンコン栽培地域における水質環境調査

○川畑 孝行 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

レンコン栽培地域の排出負荷量を求め、周辺環境に与える影響を明らかにすることを目的とし、本研究はその予備調査とし、1筆の圃場の農作業及び、1年を通した水質濃度の変化を調べた。また、ハス田群の4年間の水質濃度の変化を調べ、周辺環境に与える影響を明らかにすることとした。

Keyword: レンコン, 水質, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2002

発表番号 7-51

Relation of River Water Quality and Landuse surrounding the River -Landuse Evaluation by Water Quality for Conservation of Regional Environment (将供法

Tadao Ymamoto [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Hirofumi Kurata [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

河川近傍の土地利用と河川水質の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(将供法

○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
倉田 裕史 [北海道大学大学院農学研究科]

本研究では、河川近傍の土地利用が河川水質に与える影響について検討した。その結果、河川のT-N、NO3-N濃度は、河川近傍の土地利用に影響を受けていることが明らかとなった。したがって、流域環境の保全を考慮した土地利用としては、畑地の適正な施肥管理が重要なのは当然ながら、河川周辺を河畔林として整備する、あるいは河川近傍の圃場での施肥管理をきめ細かく行う、などの方策について検討する意義が認められた。

Keyword: 土地利用, 水質, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2002

発表番号 7-52

Runoff Loading from Uso River and Houryu River Basin to Lake Biwa

Taisuke Wakai [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

宇曽川、法竜川流域からの琵琶湖への流出負荷量

○若井 泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]
金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

農業・生活系負荷が多い宇曽川と工業系負荷が多い法竜川において、流量及び水質濃度を実測し、琵琶湖への汚濁負荷流出量の把握を検討した。代かき・田植え期の濁水が大きな問題となっているが、両河川から琵琶湖に流入する負荷量は、代かき・田植え期よりも降雨後の方が圧倒的に大きかった。また、窒素、リン、CODのL-Q式を用いて推定した負荷量と原単位とを比較すると、水質項目によって大きな差異が見られた。

Keyword: 水質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2002

発表番号 7-53

Characteristics of Nitrogen and Phosphorous concentrations in paddy irrigation and drainage waters at Hachiro polder

Tadashi KONDO [Akita Prefectural College of Agriculture]
Shin-ichi MISAWA [Niigata University]
Masaru TOYOTA [Niigata University]

八郎潟干拓地における農業用排水のN・P濃度変動特性

○近藤 正 [秋田県立大学短期大学部]
三沢 真一 [新潟大学]
豊田 勝 [新潟大学]

八郎潟干拓地水田農業地域の農業用水・排水中の栄養塩類(N、P)濃度の実態とその変動特性を明らかにし、利水、排水の両面から水質環境を評価した.循環利水域であり同一干拓地内にあっても取水地点で大幅に異なった水質環境下にあること、農業用水の水質として特に問題となる水域は中央干拓地南側の調整池水域であることが判明した。また濃度上昇要因が時期毎に明らかとなりピーク継続期間長などが判明した。

Keyword: 水質, 干拓地, No濃度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2002

発表番号 7-8

A study on recycling system of livestock excreta at Nasunogahara

Tsukasa Hashidume [Utsunomiya University.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Mssahumi Goto [KAJIMA Corporation]
Yoshitaka Togo [KAJIMA Corporation]

那須野ヶ原における家畜糞尿の循環利用システムに関する研究

○橋爪 司 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 雅史 [鹿島建設株式会社]
東郷 芳孝 [鹿島建設株式会社]

近年、大量に発生する家畜糞尿が環境に負荷を与えており、法律により糞尿管理が義務化された。しかし農家では処理に限界があり、地域的な糞尿循環利用が必要である。そこで栃木県黒磯市を対象に、メタン発酵を導入した糞尿循環利用システムの可能性について検討した。システムにより広範は環境負荷の低減が得られたが、コストを計算したところ年間2000万円以上の赤字となり、行政負担が必要となる事が明らかになった。

Keyword: livestock excreta, methane fermentation, ground water pollution
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2002

発表番号 7-9

Temperature and energy status of two biogas-plants

Keitaro Kurita [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Tetsuya Ishida [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Takashi Okamoto [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Teruo Ishiwata [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

2バイオガスプラントの温度状況とエネルギ−収支

○栗田 啓太郎 [(独)北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]
岡本 隆 [(独)北海道開発土木研究所]
石渡 輝夫 [(独)北海道開発土木研究所]

個別型および共同利用型バイオガスプラントにおける温度環境と竿抃修魎兮した。単独の補助熱源を有さない個別型では冬季に規定温度を維持できなかったが、後者では維持できた。個別型では厳冬期でも余剰竿抃が発生したが、共同利用型では併設の堆肥化施設や温室等の竿抃も必要な事や、現況では機能を十分に発揮する稼働に至っていないため、竿抃余剰は無かった。

Keyword: 舗乙衿縮炯歡, 温度環境, 竿抃
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-8

Driftwood Production at the Yukiya River Reach in Iwate Prefecture

Takayuki FUKUDA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕
Hajime MIWA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕
Takeshi NAGAYOSI〔Junior college of Akita Prefectural University 〕

雪谷川(岩手県軽米町)における流木の発生について

○福田 隆之〔岩手大学農学部〕
三輪 弌〔岩手大学農学部〕
永吉 武志〔秋田県立大学短期大学部〕

平成11年10月末に岩手県雪谷川で発生した河川災害のうち,橋梁に滞留することで浸水被害を拡大させた流木について現地調査を実施した.主な流木発生は,増子内地区での堤防決壊と河岸侵食による約32本,車門地区での頭首工周辺3箇所の河岸侵食による約260本と山腹崩壊3箇所による約250本であった.雪谷川は長年にわたり大きな災害に見舞われていなかったために,寄洲などの沿岸で樹木が生い茂り,今回の災害によって河川に大量に流失した.

Keyword: 河川工学, 洪水災害, 流木発生
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-18

Nitrogen and Phosphorus in Precipitation - A Case Study in Obihiro, Hokkaido -

Toshimi MUNEOKA〔Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine〕
Fujio TSUCHIYA〔Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine〕
Osamu TSUJI〔Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine〕
Masaomi YAMAKAWA〔Zukosha Co.,Ltd.〕

降水中の窒素とリン−北海道帯広市における調査事例−

○宗岡 寿美〔帯広畜産大学〕
土谷 富士夫〔帯広畜産大学〕
辻 修〔帯広畜産大学〕
山川 雅臣〔螢坤魁璽轡磧

北海道帯広市において降水中の窒素・リンを調査した。一連降雪での窒素・リン濃度のバラツキは変動係数で100〜200%程度であった。また,降水中の窒素潟灯Z度は降水量との間におおむね負の関係がみられた。2000年における降水中のT-N濃度(加重平均値)は0.55mg/L,負荷量は643.5kg/km2・であり,府県での報告事例と比較して小さな値を示した。なお,降水中のリンは窒素と比較して濃度・負荷ともに微少であった。

Keyword: 水質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-19

Experimental Study on Preference Curve of Japanese Medaka for Hydraulic Environments

Kazuaki HIRAMATSU〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕
Shiomi SHIKASHO〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕

水理環境に対するメダカの選好強度の定量化実験

○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕
四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕

魚巣ブロック内の主要環境を考慮し,環境因子として水深因子および流速因子,遮蔽因子を取り上げ,これらの環境因子に対するヒメダカ(Oryzias latipes)の選好特性を水理実験によって検討した.環境因子に対する選好強度の定式化には正規化因子ウェイトを用いた乗法形選好強度式を用いた.解析の結果,水深因子実験では9.4cm,流速因子実験では2.8cm/s,遮蔽因子実験では全遮蔽条件でそれぞれ選好強度が最大となること,また因子ウェイトは水深が0.322,流速が1.0,遮蔽が0.662となることが明らかになった

Keyword: メダカ, 選好強度, 水理環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-28

Relationship between Vegetation Index and Evapotranspiration in small experimental catchments ()

Shinichi Takeshita〔Graduate School of Agric., Kyoto Univ.〕
Keiji Takase〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕
Keiko Fukuyama〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕

小試験流域の植生指標と蒸発散量の関係()

○竹下 伸一〔京都大学大学院農学研究科〕
高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕
福山 桂子〔愛媛大学農学部〕

本研究では,土地利用の異なる3つの小試験流域を対象にして,衛星データによる植生指標(NDVI)の特性を検討し,さらに短期間水収支法によって求めた流域蒸発散量との関係を検討した.その結果,NDVI値によって植生の有無や営農形態などの植生状況を定量的に評価できることがわかった.また,NDVIに加え気象要因を示す可能蒸発量および,流域の乾湿を示す湿潤指数も含めて検討したところ流域蒸発散量との高い関連性が示された.

Keyword: 蒸発・蒸発散, リモートセンシング,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-38

Recession flow analysis of the Blue Nile River (青轍・

Anil Mishra
TAKESHI HATA
HARUYA TANAKAMARU
AKIO TADA

Recession flow analysis of the Blue Nile River (青ナイル川の逓減流量解析)

○Anil Mishra〔神戸大学〕
畑 武志〔神戸大学〕
田中丸 治哉〔神戸大学〕
多田 明夫〔神戸大学〕

青ナイル川の水源量がスーダンのかんがい可能面積を決定づけ、10月以降の無降雨期流量の正確な予測が重要である。エチオピアの雨量データが入手し難いことから、流量データのみを用いた予測法を検討した。入手水文データから主に8,9月の既知流量データを用いて、10月〜翌年3月までの逓減流量を、Wittenberg型の逓減曲線式で予測計算を行った。その結果、先に報告している方法に比し、より高い精度で流量予測が可能になった。

Keyword: 流出特性, 長期流出,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-48

Analysis of Runoff Events on the Small Catchment in Kashima Plateau

Shu MATSUDA〔National Institute for Rural Engineering〕
Akiyuki AIZAWA〔National Institute for Rural Engineering〕
Azuma TAKAGI〔National Institute for Rural Engineering〕

鹿島台地上の小流域における流出解析

○松田 周〔農業工学研究所〕
相澤 顕之〔農業工学研究所〕
高木 東〔農業工学研究所〕

鹿島台地において、流出事象を再現する2段タンクモデルを構築した。上段タンクには一雨雨量と直接流出高の関係を用い、降雨と下流流域からの揚水を入力値とした。下段タンクには、分数減水定数の2乗に比例して流出が起こるDingの式を用いた。その結果、灌漑期の揚水も含めた流出事象を比較的高い精度で再現することができた。

Keyword: 流出解析, 小流域,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-58

Applicability of a Regional Groundwater Flow Model Using Different Mesh Sizes

Elhassan Ali Musa〔United graduate School, Tokyo University of Agric. And Tech (Utsunomiya Univ)〕
Sato Tomonori〔Tokyo Institute of Tech.〕
Goto Akira〔Utsunomiya University, Fac. Of Agric.〕
Mizutani Masakazu

異なるメッシュサイズによる地下水流動モデルの適用性について

○Elhassan Ali Musa〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属〕
佐藤 知典〔東京工業大学大学院〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕

地下水流動モデルのメッシュサイズを1kmと2kmとに変更する事により,モデルパラメータ値の比較検討および感度分析を行った.このモデルは,浅層地下水流動をシミュレートするために,地表の水文過程を表現するタンクモデルを2次元地下水モデルに結合したものである.モデルを栃木県那須野が原扇状地に適用した結果,1kmと2kmメッシュサイズのモデルそれぞれのパラメーター値は一致しないこと、1kmメッシュがより良いということが分かった。

Keyword: 地下水流動モデル, メッシュサイズ, 那須野が原扇状地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-8

On Degradation of Swelling and non-Swelling Clays under Water

Noburo Haraguchi〔National Research Institute of Agricaultural Engineering〕
Katsuya Nakaishi〔Ibaraki University, Faculty of Agriculture〕

非膨潤性粘土及び膨潤性粘土の水浸崩壊機構

○原口 暢朗〔農業工学研究所〕
中石 克也〔茨城大学農学部〕

膨潤性粘土であるNaベントナイト及び非膨潤性粘土であるNaカオリナイトの乾燥した塊の水浸崩壊に及ぼす「空気の有無」と「溶液濃度」の影響を実験により検討した。その結果、Naベントナイトの塊は、「空気の有無」によらず希薄な溶液中で分散し、濃厚な溶液中で短時間に粉状に崩壊した。Naカオリナイトの塊は、空気のある条件で薄片状に崩壊し、真空下では崩壊しなかった。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-18

ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE

Krissandi Wijaya〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕

ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE

○Krissandi Wijaya〔東京農工大学農学研究科〕
西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕
加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕

プローブ長6cmのADR水分センサーで測定した土壌の体積含水率と含水比または湿潤密度を用いて土壌の乾燥密度を推定することを試みた. 試料は黒ボク土(LiC)を使用した. 土壌の乾燥密度0.4〜1.1g/cm3、含水比40〜88%の範囲で、かく乱土、不かく乱土とも推定値と実測値は良い一致を示した. また、この方法で圃場の乾燥密度分布を調べたところ、実測の分布と良い一致を示した.

Keyword: 乾燥密度, ADR水分計, 不均一
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-28

The relationship between soil retentivity of moisture and ions.

Nakamura Takahiko〔Tokyo University of Agriculture〕

土壌の保水性とイオン濃度との関係

○中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕

土壌の保水性と土壌水中のイオン濃度との関係を明らかにする初期段階として,遠心法によるpF測定を行うとともに,その抽出水についてイオン濃度を測定することで,土壌水中でのイオンの存在量を把握することを目的とした.茶園表層土の土壌を用いて測定した結果,抽出水中の硝酸イオン濃度はpFの増加につれて極大値を示すことが明らかとなった.このことから土壌中のイオン濃度の分布が一様でないことが確認できた.

Keyword: 保水性, 溶質移動, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-37

Development of a database for Japanese soil

Kyoko Noda〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Katsutoshi Seki〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕

日本の土壌に関するデータベース構築の試み

○野田 恭子〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
関 勝寿〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

日本の土壌データベース(DB)の雛型として、過去38年間の卒論・修論をもとに研究室土壌DBをAccessを用いて構築した。土壌情報は階層構造をなすためリレーショナルDBにした。2001年3月現在、16都道府県にわたる303ピット分のデータが入力されている。また、作成したDBに欧米で用いられている飽和透水係数予測モデルを適用したところ、欧米型モデルは日本の土壌データの予測には適していないことがわかった。

Keyword: 土壌データベース, PTF, 予測モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-38

Solute Dispersion Through Columns of Unsaturated Glass Beads

Hiroyuki Ieda〔Master's Program in Environmental Sciences University of Tsukuba〕
Sho Shiozawa〔Institute of Agricultural and Forest Engineering University of Tsukuba〕

ガラスビーズカラム内の不飽和流における溶質の分散

○家田 浩之〔筑波大学大学院環境科学研究科〕
塩沢 昌〔筑波大学農林工学系〕

ガラスビーズを用いて,粒径が均一な試料とばらつきをもつ試料について濃度置換実験を行い,粒径の均一性が不飽和土壌中における溶質の分散に与える影響について調べた。その結果,粒径が均一な試料では,不飽和流において分散長がだんだん大きくなり,移流分散方程式が適用できないが,粒径が均一な試料では,不飽和でも移流分散方程式の理論が成立することが分かった。

Keyword: 溶質の分散, 不飽和流, 粒径の均一性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-47

Soil water content affected by grass during summer rainfall events

Ochiai Hiroyuki〔iwate univesity agriculture〕
Noborio Kousuke〔iwate univesity agriculture〕

牧草の有無による夏場での土壌水分量変化の違い

○落合 博之〔岩手大学農学部〕
登尾 浩助〔岩手大学農学部〕

本研究は、現況での糞尿散布が周辺水環境に及ぼす影響を把握することを目的としている。これまでのところ、牧草地における降雨、浸透、蒸発散の水収支の関係にはほとんど牧草の影響を考慮していない。そこで今回は実際に牧草地で、土壌水分量を測ることにより、牧草の有無によって、土壌水分量と水移動にどのような影響が現れているのかを調べた2-48

Keyword: 水分移動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-49

Variation of soil moisture and depth of A soil layer―The Observation, Experiment and Research in the Continuous Yearly Use Test Field of Three Major Nutrients of Chemical Fertilizers (X)―

Tsuyoshi YANAGISAWA〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕
Kaname EZAKI〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕

土壌水分の変動とA層厚−肥料三要素連続施用圃場試験区における調査詞吋研究(X)−

○澤 剛〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕

関東ロームの立川ローム層に設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を地表面下100cmまでの8深度について、毎日一回観測した。作付け期間の70日間を旱天期と降雨期に分けて統計分析した。また、深度100cmまでの土層を3つの層(作土層・中間層・心土層)に分けることにより同様の検討をした。その結果、土中水分とA層厚との間に少なからず関係があることが示された。

Keyword: pF値, A層厚, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-58

Fundamental Study on Measurement and Estimation of Unfrozen Water Content

SUZUKI Shinji〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
KASHIWAGI Junichi〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
SOMA Katsuyuki〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕

不凍水量の測定と推定に関する基礎的研究

○鈴木 伸治〔北海道大学大学院農学研究科〕
柏木 淳一〔北海道大学大学院農学研究科〕
相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕

砂丘未熟土・褐色低地土・クロボク土について、不凍水量が凝固点降下度や水分特性曲線から推定できるか検討した。不凍水量は砂丘未熟土のみ凝固点降下度や水分特性曲線から推定できることが確認されたが、他の試料では推定値と一致せず、同一温度において水分量が多いほど不凍水量は多くなり、また凍結・融解過程でヒステリシスが現れた。これは不凍水量とその吸引圧の関係が変化するためと考えられる。

Keyword: 不凍水, 凝固点降下度, 化学ポテンシャル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-8

The restoration cost and the point of preservation of paddy field-Correlation between succession and restoration cost of the abandoned paddy fields(2)-

Arita Hiroyuki〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕
Tatsumi Tomosho〔National Institute for Rural Engineering〕
Toshiya Ohkuro〔National Institute for Agro-Environmental Sciences〕
Hidenori Yasui〔The Japanese Institute of Irrigation and Drainage〕
Mayumi Yamamoto〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕
Minoru Shibutami〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕

耕作放棄水田の復田コストと農地管理のあり方−耕作放棄水田の植生遷移と復田コスト(2)−

有田 博之〔新潟大学農学部〕
○友正 達美〔農業工学研究所〕
大黒 俊哉〔農業環境技術研究所〕
安井 秀則〔日本農業土木総合研究所〕
山本 真由美〔新潟大学農学部〕
渋田 見稔〔新潟大学農学部〕

耕作放棄水田を対象に、復田に必要な作業工程及びコストを調査し、植生遷移のステージと復田コストの関係について考察した。復田コストはブルドーザ等の重機の使用により急増し、更に植生遷移の進行についてコストが逓増する。遊休水田の管理にあたっては、復田に重機が必要としない段階に遷移をとどめるような管理を行うことが重要と考えられる。

Keyword: 耕作放棄, 復田, 農地保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-18

Relationship between Water Quality and Multi-purpose Use of Irrigation Water

Masayuki Furukawa〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕
Ryoichi Kaneki〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕

地域用水の水質と利用状況の関係

○古川 政行〔滋賀県立大学環境科学部〕
金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕

滋賀県内の4集落を対象に,集落内水路の水質を調査すると同時に地域用水の利用に関するアンケート調査を行った.用水の利用頻度では,利用頻度の高い集落と低い集落に分かれた.用水を積極的に利用しない理由は,水質が悪いことや,衛生上の問題を挙げる割合が高かった.そこで,集落間で水質を比較した結果,利用頻度の低い集落の水質は,利用頻度の高い集落よりも悪い傾向が見られ,水質が地域用水の利用に影響を及ぼしていた.

Keyword: 地域用水, 水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-28

Public Rural Development Guide Plan

Kouji TANAKA〔RESEARCH INSTITUTE FOR REGIONAL ECONOMIC AND AFFAIRS〕
Masatosi ENDOU〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕
Yayoi KONAGAYA〔Management Development Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕
Atusi KOMATSU〔Agricultural Land Planning Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕
Fumitaka IKENO〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕

住民参加型農村整備ガイドプラン

○田中 孝治〔(社)静岡政経研究会 地域・産業研究所〕
遠藤 正敏〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕
小長谷 弥生〔静岡県農林水産部経営普及室〕
小松 淳〔静岡県農林水産部農地計画室〕
池野 文隆〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕

 時代が、行政や地域住民、民間団体による協働を求めている中、これからの農村整備には、相互理解・知恵の結集・責任の共有が必要となっている。そのためには、活性化によって利益を得る者や満足を得る者をどう作り上げていくかといった、地域住民の自噴力を高めていく工夫と仕掛けが必要で、地域の将来に不安・危機感を感じているあなたに、快適田園空間整備を検討している行政のあなた等に参考として冊子を作成したものである。

Keyword: Field Work, Rural 21,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-37

Play spots of children and old persons in rural area and village park - the case of S area in Iwate prefecture -

Makoto WATANABE〔Hasama Industries Development Office of Miyagi Pref.〕
Hiroyuki FUJISAKI〔Fac. of Agri. IWATE Univ.〕
Katsumi FUJII〔Fac. of Agri. IWATE Univ.〕

農村部における子供と高齢者の遊び場と農村公園−岩手県S地区の実態調査から−

○渡辺 真〔宮城県迫産業振興事務所〕
藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕
藤井 克己〔岩手大学農学部〕

農村公園の多くは幼児・児童型として整備されてきたがその利用率の低さが指摘されている。そこで1986年に農村公園が整備された岩手県S地区で、子供・高齢者の遊び場実態と公園タイプごとの利用意欲を調査した。 その結果、頻度がやや高いのは幼児・小学生の園・校庭、自宅の庭での遊び、高齢者の農村公園でのゲートボールで、子供の農村公園利用は行事で年1,2回程度と頻度が低い。また、全体に自然遊び型の公園が好まれていた。

Keyword: 農村公園, 遊び場, 子供と高齢者
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-38

Proposal of geographical environment in rural area by analysis for children's play ~Case study in HASE village of Nagano fecture~

Daisuke Furukawa〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
Yohei Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
Masaya Ishikawa〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
Nobuhiko Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
Satoshi Hamada〔NEC Corporation〕

農山村地域の子どもの遊び分析から定住化への提案〜長野県長谷村を事例として〜

○古川 大輔〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
佐藤 伸彦〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
浜田 哲〔日本電気株式会社〕

子どもを持つ若者世代が農山村に定住化するには、子どもの教育や環境配慮が必要である。従って、現在の農山村地域の子どもの遊びや行動に注目し、地理的環境の現状を分析把握した。長野県長谷村の子どもたちと、共に遊び、話をしアンケートをした。その結果、農山村の中でも、地区によって遊びや行動が異なることがわかった。村の子どもの視点にたち、地区間の違いを考慮した上で、環境配慮をした地域計画へ様々な提案ができる。

Keyword: 子ども, 定住化, 地理的環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-48

The research on soil drying process and bearing capacity of the underdrain which gave the suction

FUJIMOTO Kazuya〔 Ohara Technology〕
NAKANO Toshirou〔NIIGATA University〕

サクション作用を付与した暗渠の土壌乾燥過程と地耐力に関する研究

○藤本 重也〔大原技術株式会社〕
中野 俊郎〔新潟大学農学部〕

既存の暗渠にサクション作用を付与させると、排水性が改善した。間断灌漑や落水を行うと、作土層と耕盤層の土壌水分張力値が次第に大きくなった。刈り取り期には蒸発散の影響で作土層より耕盤層の水分張力値が大きくなる。地耐力は刈り取り期に粘着力成分より摩擦力成分が卓越してくる。

Keyword: 暗渠排水, 農地の汎用化, 地耐力
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-58

Influence of Locational Conditions to Slope Failure in Terrace Paddy Fields

Hiroyuki Taruya〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
Tomijiro Kubota〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
Teruhito Miyamoto〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕

棚田の法面崩壊に及ぼす立地条件の影響

○樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕
久保田 富次郎〔九州沖縄農業研究センター〕
宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕

宮崎県の中山間棚田地帯において平成9年に豪雨によって引き起こされた135地区の法面崩壊事例を対象に、崩壊に及ぼす立地条件因子を水田団地と耕区スケールで分析した。単位水田面積あたりの崩壊土量の大きさは、傾斜や土地利用面積などに関わる二つの因子に整理でき、さらにそれぞれの因子は耕区一筆のデータを集積して得られる法面面積比率や耕区密度などの水田配置構造を表す因子とも密接な関係を有することが推察された。

Keyword: 棚田, 法面崩壊, 因子分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-7

Damage to earth dam caused by Totoriken-Seibu Earthguake

SHIGERU TANI〔NATIONAL RESEARCH INSTITUTE OF AGRICULTURAL ENGINEERING〕

鳥取県西部地震によるため池の被害について

○谷 茂〔農業工学研究所〕

農道、干拓堤防、ため池等の農業用の施設が過去の地震でたびたび被害を受けてきていている、2000年10月6日に発生した鳥取県西部地震ではマグニチュード7.3であったが、死者は0であり、地震規模に比して、被害は少なかったといえる。ため池が被害を受けているが、大規模フィルダムでは被害は出ていない。本報告はため池と呼ばれる小規模アースダムの被害の概要をまとめたものである。被害は鳥取県、島根県、広島県に及び、被害数は約68個所になる。

Keyword: ため池, 地震, 被害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-8

Analysis of Damege on Naka-Umi Polder Dykes due to the Tottori-Seibu Earthquake

HIROAKI FUJII
RYUSUKE TENMA
SHINICHI NISHIMURA

鳥取県西部地震による中海干拓堤防の被害分析

○藤井 弘章〔岡山大学環境理工学部〕
天満 龍介〔岡山大学環境理工学部〕
西村 伸一〔岡山大学環境理工学部〕

鳥取県西部地震(M=7.3)による中海の各干拓堤防(干拓化が中止された本庄地区の大海崎・西部承水路・森山堤、および既に完成した揖屋・弓浜・彦名地区の合計7堤)のクラックの被害状況について現地調査結果および数値解析により定性的に比較検討した。クラックは堤防の構造によって正規化した指標を用いた。被害が大きいのは震央に対して正対・直交いるもの、築堤砂層厚と沖積層厚さ和が大きいものであった。そして数値解析と現地調査結果はおおむね同じ傾向を示した。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-18

Elasto-plastic finite element collapse analysis of retaining wall by excavation

Tadatugu Tanaka〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕
Hirosi Mori〔Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan〕
Kenji Okajima〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕

有限要素法による抗土圧壁体の転倒破壊解析

田中 忠次〔東京大学農学生命科学研究科〕
森 洋〔東京都土木技術研究所〕
○岡島 賢治〔東京大学農学生命科学研究科〕

矢板掘削工などの抗土圧壁体問題において、通常壁体の両背面では主働土圧、受働土圧が同時に生じている。従来、主働・受働の混在が生じている状態では、壁体転倒に伴う背面地盤の初期変形から破壊に至るまで、連続的に変形解析を行う研究はあまり行われていなかった。本研究では、抗土圧壁体における背面地盤の掘削破壊を、explicit-implicit混合型の動的緩和法を用いた有限要素法によって解析した。また、模型実験を行うことで、複雑な土圧分布を持つ抗土圧壁体の転倒破壊において、本研究の解析手法の有効性を検証した。

Keyword: 土圧, 有限要素解析, せん断帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-24

Effects of water content and density on triaxial compression characteristics of compacted loam

Koushi Toriyama

締固めたロームの含水比と密度の三軸圧縮特性への影響

○鳥山 晄司〔島根大学生物資源科学部〕

大山ロームの締固め含水比をWoptの乾燥側と湿潤側に、乾燥密度をD値が95、90、85%として水浸状態で圧密非排水三軸試験を行い、昨年のWoptの結果と共に、締固めと正規圧密での剪断特性を比較した。この結果、Woptと乾燥側ではD値85%で正規圧密より強度は小さいが、湿潤側ではほぼ等しいこと、正規圧密のφcu、φ'は締固めより大きく、Ccu、C'は小さいこと、湿潤側の締固めの方が水浸後は締固めの効果が大きくなる。

Keyword: 締固め土, 強度定数, D値
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-28

Effects of salt concentration on shear strength of artificially sedimented marine clay

Ohtsubo Masami〔Fac. of Agr. , Kyushu Univ.〕

沈積した海成粘土の強度特性に及ぼす塩濃度の影響

○大坪 政美〔九州大学大学院農学研究院〕

異なる塩濃度で沈積させた海成粘土について,液性限界,および回転粘度計で測定したせん断強度(降伏値)と間隙水中の塩濃度の関係を論じた。塩濃度の低下により液性限界とせん断強度はともに減少した。塩濃度の低下によりゼータ電位が低下することから,液性限界とせん断強度の減少は,粒子間斥力の増加に起因すること考えた。強度増加率は,液性限界の関数として表されること,また塩濃度の低下により減少することを示した。

Keyword: せん断強度, 塩濃度, 海成粘土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-38

Permeability of sand sediment soil determined by taking account of gravel mix.

Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕
Yuuji TAKESHITA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕
Tuyoshi SHIGA〔Taisei Kiso Sekei Co. Ltd.〕
Satoshi MATSUMOTO〔Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture〕
Takayuki MORI〔Graduate School of Science and Technology, Niigata University〕

礫混じりの土砂堆積地盤における透水性の評価

○森井 俊広〔新潟大学農学部〕
竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕
志賀 剛〔大成基礎設計株式会社〕
松本 智〔新潟県土木部〕
森 敬幸〔新潟大学大学院自然科学研究科〕

流出特性を知るため,土砂堆積地盤の透水性を調べた.調査サイトは,斜面崩壊土が流下し,峡谷の河川敷に堆積した地盤で,大きな礫の間に小礫まじりの砂が分布する.試験にはゲルフ式プレッシャーインフィルトロメータ(GPI)法を用いた.統計的な分析を行うことができ,GPI法の原位置試験法としての優れた適用性を確認できた.礫を含む地盤の透水係数の評価法を提示し,礫率にともなう仮想地盤の流出特性を検討した.

Keyword: 透水性, 土砂堆積地盤, 原位置試験法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-3

Influence of selected mulches on evaporation and evapotranspiration, soil moisture, soil temperature and root distribution.

Osamu Asai〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕
Shamim Ara Begum〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕
Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕
Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕
Iwao Hashimoto〔Ishikawa Aguricultural College〕

マルチが蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布に及ぼす影響

○淺井 修〔岐阜大学農学部〕
シャミム アラ ベグム〔岐阜大学農学部〕
伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕
千家 正照〔岐阜大学農学部〕
橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕

本研究では,4種類のマルチを使用しその特性が作物の生育環境に与える影響について検討した。マルチ資材に黒色ビニール,再生紙,わらを使用し,さらにわらは270g/cm2と810g/cm2の重量を変化させた2種類のものを使用した。測定項目は,アルベド,蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布である。これらを解析した結果,高温乾燥の気象環境条件下ではマルチ資材としてわらが最も有効であることが明らかになった。

Keyword: 蒸発・蒸発散, マルチ, 地温
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-7

Numerical simulation of heat and water transport and upward soil water flux in a bare sand field

Toshitsugu MOROIZUMI〔Okayama University〕
Takeshi MIURA〔Okayama University〕
Rie MASUDA〔Okayama University〕
Keiichi FUJITA〔Okayama University〕

裸地砂地圃場の熱・水動態解析と上向き水分フラックス

○諸泉 利嗣〔岡山大学環境理工学部〕
三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕
増田 利恵〔岡山大学環境理工学部〕
藤田 敬一〔岡山大学環境理工学部〕

本研究では,既存の熱・水移動解析モデルを用いて,裸地砂地圃場における地温・水分動態を解析し,下層からの上向き水分フラックス変化を検討した。その結果,計算値は,地温・体積含水率の実測値をある程度精度良く再現できた。下層からの水分フラックスは,深さ40cmでは土壌の乾燥に伴い上向き水分フラックスが生じたが,深さ80cmでは常に下向きのフラックスであった。また,採用した解析コードの問題点が明らかになった。

Keyword: 上向き水分フラックス, 熱・水動態解析, 畑地潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-8

The effect of soil heating for evapotranspiration

ITO KENGO〔Faculty of Agriculture, GIFU Univ.〕
SENGE MASATERU〔Faculty of Agriculture, GIFU Univ.〕
UENO KUMIKO

地床暖房が蒸発散量に及ぼす影響

○伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕
千家 正照〔岐阜大学農学部〕
上野 茎子〔全圏コンサルタント〕

根群の温度制御が消費水量に及ぼす影響を明らかにするため,ポット試験を行った。その結果,日平均気温が13℃〜22℃の冬期において,地温を22℃に維持した場合,蒸散量は1.2倍,蒸発量は1.5倍に増加した。28℃設定では,それぞれ1.3倍と1.8倍に増加した。蒸散が蒸発に比べて地温制御の影響を受けにくかったのは,蒸散は植物の生理作用であり,気温や日射などの影響をより強く受けたためと考えられる。

Keyword: 地温, 蒸発散,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-11

Water Demand Characteristics in a Melon and Watermelon-growing District

Satoshi DOHI〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Kazumasa NAKAMURA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Hiroshi OKUI〔Otaru Construction Office, Hokkaido Development Bureau〕
Takashi OONO〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕

スイカ・メロン栽培地帯の水需要特性

土肥 諭志〔北海道開発土木研究所〕
中村 和正〔北海道開発土木研究所〕
奥井 宏〔北海道開発局小樽開発建設部〕
○大野 隆〔北海道開発土木研究所〕
秀島 好昭〔北海道開発土木研究所〕

多孔ホースによる灌漑を行い、ハウスやトンネルによりメロン・スイカを栽培している北海道内のA地区での水需要特性をファームポンドの水収支から整理した。生育が進んだ段階で最高気温が25℃程度になれば、1.0〜1.5mmの水需要が生じる。また連続干天日数が5日を超えると1.0mm/d以上の取水が生じうる。さらに、5mm/d前後の降雨日でも0.5mm程度の取水がなされる。取水時間帯は4時〜18時頃であり、需要は午前にやや集中する。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 北海道
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-17

Return Flow Analysis in Fukuokazeki Irrigated Paddy Fields in the Kokai River Basin of Japan

ADAHI BOTOU
MASAYOSHI SATO

小貝川水系福岡堰灌漑地区における還元水流出の解析

○ADAHI BOTOU〔筑波大学大学院農学研究科〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕

小貝川水系福岡堰潅漑地区(2014ha)は東日本の関東平野内にある茨城県に位置する.還元水流出の解析は当該潅漑地区上流部(1221ha)とそのなかの一部(30ha)で実施した.当該地区は4月から8月までの潅漑期間中24時間通水が続けられる.本調査および流出解析によると,還元水流出は当該潅漑地区上流部の農家による水管理方式によること,そして下流部の流出水は当該地区各々の還元水流出によることが明らかになった.

Keyword: 還元水, 水田灌漑, 小貝川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-18

Study of the Actual and Optimum Water Use in Ohishi Diversion Weir Command Area

Mitsumasa Anan〔Graduate School of Kyushu University〕
Kozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕
Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕
Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕
Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕

大石堰掛吉井地区における取水実態と適正取水量の検討

○阿南 光政〔九州大学大学院〕
弓削 こずえ〔九州大学大学院〕
中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕
舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕
原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕

筑後川中流域の大石堰掛約600haを対象とし,取水実態を把握するため用排水路の流量観測を行った.さらに,対象地域内に約6haの精査圃区を設け,生育期別の水管理状況を調査した.これらの観測データを用いてタンクモデルに適用した結果,本研究で用いた最適化手法が妥当であることが明らかになった.さらに,観測データから用水量操作の逆推定を試み,モデルに組み込んでシミュレーションを行い,適正取水量の将来予測を行った.

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-21

Quasi-steady flow in subsurface drain pipe for paddy field in clay area shown after plug opening

Kajisa Takamitsu〔Mie Univ. Fac. of Bioresources〕
Takeda Noboru〔Asahi Kasei Corporation〕
Kodani nobuyuki〔Asahi Kasei Corporation〕

粘土地帯における開栓後の水田用暗渠排水管内の準定常流

○加治佐 隆光〔三重大学生物資源学部〕
武田 登〔旭化成株式会社〕
小谷 信幸〔旭化成株式会社〕

湛水した水田の暗渠排水管の末端を開けて排水しても、大気圧が全管に広がらない場合がある。透水係数0.8m/sのバラ状発泡ポリスチレンを用いてこのような状況をシミュレートした。埋設時の勾配がゼロであるにもかかわらず、流出量は十分あり、湛水深は4時間で5cm下がった。この十分な流出量の主因は鉛直方向の動水勾配の大きさであり、近似式によれば上述のポリスチレンの横断面積や透水係数の大きさなどが理由である。

Keyword: 地下排水, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-28

Assessing Irrigation Service Performance in Kinda Dam Irrigation System, Myanmar

Aung Win Swe〔Graduate School of Utsunomiya University〕
Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
Hiroyuki MATSUI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕

ミャンマーのキンダー灌漑区における灌漑サービスの評価

○Aung Win Swe〔宇都宮大学大学院農学研究科〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
松井 宏之〔宇都宮大学農学部〕

ミャンマーのキンダー灌漑区における灌漑効率の向上に資するよう、まず用水の供給状況について、需要に対する充足度、地区内での平等性、灌漑適期に対する適時性の3視点から考察した。その結果、灌漑期を通じた用水量はほぼ十分に供給されているものの、作物需要に対応した供給は実施されていないことを示した。また、水路延長を考慮せずに水路損失を勘案していることが、供給の平等性を低下させていることを示した。

Keyword: 充足度, 平等性, 適時性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-30

Trend of food balance and importance of irrigation in Sub-Saharan Africa

YOSHINOBU KITAMURA
TOMOHISA YANO

サブサハラ・アフリカにおける食糧需給の現状と将来展望からみた灌漑の重要性

○北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

本研究では、サブサハラ・アフリカ地域における過去38年間(1961-1998年)の食糧需給状況をレビューし、同地域における今後30年間の食糧需給の将来展望および食糧確保戦略と、そのために必要な灌漑開発について考察を加えた。

Keyword: サブサハラ・アフリカ, 食糧需給バランス, 灌漑開発
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-32

Estimation of Evapotranspiration and Improvement of Water Use Pattern in Iran

Hossein Dehghani Sanij〔Tottori University Arid Land Research Center〕
Abbas Keshavarz〔Agricultural Research, Education and Extension Organization of Iran〕
YAMAMOTO Tahei〔Tottori University Arid Land Research Center〕

Estimation of Evapotranspiration and Improvement of Water Use Pattern in Iran

○Hossein Dehghani Sanij〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
Abbas Keshavarz
Tahei Yamamoto〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

農業部門はイランの経済における最も重要な役割を占めている.だが,1998年までは水利用効率が悪かったので,イラン農務省では同国における農業の水消費パターン(CPWAI)の収集を決定し,水利用効率の向上を図った.この研究により作物に必要な水の決定のためペンマン−モンティス法が採用され,20年間の気象統計量を用いて灌漑のための畑作物の用水量が600ヶ所の平野部における耕作パターンを基礎として推定された.

Keyword: Crop Water Requirement, Penman-Monteith, Iran
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-37

Prediction of concrete adiabatic temperature rise curve on simplified testing method

Asano Isamu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕
Kohgo Yuji〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕
Tagashira Hidekazu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕
Hayashida Yoichi〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕

簡易断熱温度上昇試験に基づくコンクリートの断熱温度上昇曲線の推定方法

○浅野 勇〔農業工学研究所造構部構造研究室〕
向後 雄二〔農業工学研究所造構部構造研究室〕
田頭 秀和〔農業工学研究所造構部構造研究室〕
林田 洋一〔農業工学研究所造構部構造研究室〕

簡易断熱温度上昇試験装置を試作し詞級辜Rンクリートの断熱温度上昇曲線を推定する方法を提案した詞癲闥lと通常の断熱温度上昇試験機から求めた断熱温度上昇曲線は良好な一致を示しf熱温度上昇試験の有効性を確認した5-38

Keyword: コンクリート, 断熱温度上昇曲線, 有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-48

An Adaptation of Numerical Shallow Water Equation Using Solutio-Adaptive Quadtree Grids to Flow in a Vertical Slot Fishway

Kitatsuji masafumi〔Miyagi Agricultural college〕

ごみ溶融スラグの粗骨材としての利用に関する実験的検討

○北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕

本研究は,製造方法が異なる3種類の空冷方式ごみ溶融スラグについて,コンクリート用骨材としての利用の可能性について検討したものである。研究の結果、製造方法の違いによりスラグの品質が異なっていたものの概ねコンクリート用の粗骨材として利用できる可能性があることが明らかとなった。しかしスラグの種類によっては、それを用いたコンクリートの耐久性が低く、今後の検討課題が残った。

Keyword: コンクリート材料, ごみ溶融スラグ, 粗骨材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-8

Using second hand computers for soil physics experiment

Katsutoshi Seki〔The University of Tokyo〕
Masaru Mizoguchi〔The University of Tokyo〕
Ippei Iiyama〔The University of Tokyo〕

中古パソコンを利用した土壌物理実験の工夫

○関 勝寿〔東京大学大学院〕
溝口 勝〔東京大学大学院〕
飯山 一平〔東京大学大学院〕

中古ノートパソコンを利用した土壌物理環境実験の授業の一工夫を紹介した。ダルシー則を確認する実験において、フラックスが定常になることを確かめるために、天秤からの出力をケーブルで一定時間ごとに直接パソコンに出力し、表計算ソフト上でリアルタイムにグラフを表示できる。簡便な方法であり、かつ学生の興味をひく。今後も授業における工夫が情報交換され、教育の質をあげることに本学会が貢献することを期待する。

Keyword: 教育, 授業, 中古パソコン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-10

Trial for Seminar on Environmental Education

eiji yamaji〔University of Tokyo〕

環境教育セミナーの試み

○山路 永司〔東京大学〕

日・米・スイス3国の大学が共同で行っているAGSプロジェクトの中に、環境教育グループがある。そこが中心となって企画した環境教育セミナーの概略と課題を述べる。本企画は12カ国28名の大学院生を一同に集め、2週間にわたって環境教育の基礎から応用までのテーマ設定のもとディスカッションを続けたものである。これにより各参加者の環境に関する意識は格段に高まったと言えるが、この手法の汎用性にはなお問題が残っている。

Keyword: 農業土木教育, 環境教育,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-17

Arid Region Agriculture Water Management-the case study of Aral Sea

Hikaru Tsutsui〔Japanese Institute of Irrigation and Drainege 〕

乾燥地域における水管理-アラール海の事例

○筒井 暉〔日本農業土木総合研究所〕

アラール海は中央アジアの旧ソ連領に存在する世界第4位の水面積の淡水湖であった。 この湖に流入する二大河川(シルダリア河とアムダリア河周辺に大規模な灌漑開発事業が実施されS流量55km3の87%にあたる48km3が取水されたために3万4千km2の湖面が消滅し刹I被害と湖周辺住民の生活環境の悪化や生態系への悪影響をもたらし_業-かんがい開発-のもたらした史上最大の環境悪化と言われている。

Keyword: 過大農業開発, 河川流量の大量取水, 湖の水面積・水量激減
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-18

Location and function of the reservoirs in Ban Nong Saeng, North East Thailand

Chikara Ogura〔Japan International Research Center for Agricultural Sciences〕
Somsak Skuchan〔Land Development Department, Ministry of Agriculture and Cooperatives, Thailand〕

東北タイノンスェン村におけるため池の配置と機能

○小倉 力〔農林水産省国際農林水産業研究センター〕
ソムサック スクチャン〔タイ国農業協同組合省土地開発局〕

タイ東北部コンケン県ノンスェン村において、ため池の配置と構造、使われ方等を調査した。調査地では台地上はサトウキビ、キャッサバを栽培する畑、台地中の谷が水田として利用されている。ため池は谷線に沿って水田中に設置されている池と、畑との境界部に設置されている池とがあり、それぞれで形状、構造等に相違が見られた。ため池は雨期水稲作、養魚等に利用されているが、周辺に果樹、野菜栽培等が導入されている例がみられた。

Keyword: 海外, 灌漑施設, 現場報告
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-23

Independent use of Photovoltaic Power

Okuyama Takehiko〔National Institute for Rural Engineering〕
Kowata Hisashi〔National Institute for Rural Engineering〕

独立型太陽光発電の利用技術

○奥山 武彦〔農業工学研究所〕
小綿 寿志〔農業工学研究所〕

家畜糞尿処理装置の動力として太陽光発電を利用するために,太陽電池出力変動を調べ,現地試験装置を試作した。太陽電池発電量は夏期に多く,太陽電池の設置角度40度と25度による差は冬期には10%程度であった。試作装置では飼料置き場の雨除けとして使える簡易な屋根を作って太陽電池を設置した。晴天の日にはモーターを8時間定格運転でき,曇天の日にも晴天日の40%の電力を供給できた。

Keyword: 太陽光発電, 自然エネルギー,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-28

Rural Landscape Evaluation by Multi-Fractal Measures

Ken Ohno〔Bio-resources, Mie University〕
Yutaka Kato〔Bio-resources, Mie University〕

マルチフラクタル測度による農村景観評価

○大野 研〔三重大学生物資源学部〕
加藤 豊〔三重大学生物資源学部〕

景観は多くの情報量を持っているので、95枚の農村風景写真に対して、4種類の解析法により、8種類のフラクタル測度を算出し、それらを用いて農村景観を定量化することを試みた。その結果、景観の悪い写真は、形状と色彩分布に関して、2種類のグループ(「極度に人工的」と「自然の中に不釣り合いな人工物」等)に分類でき、それらの組み合わせによる景観の定量化の可能性を示せた。

Keyword: 農村景観, フラクタル, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-8

Self-Purification of River Water during Down Flow on Agricultural Watershed ?Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()?

Yasushi Sato〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕

農業流域河川の流下過程における水質浄化?河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(后?

○佐藤 康志〔北海道大学大学院農学研究科〕
山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕
井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕

農地や放牧地から河川に排出された栄養塩類を除去する手段の一つとして、河川の水質浄化作用の活性化が考えられる。本研究は、河川の流下に伴う水質変化を把握し、濃度変化と流路形態との関係について考察した。その結果、自然河川区間では多くの水質項目で、流下に伴う濃度の減少がみとめられた。また、対象区間に流入する際の濃度の高低を考慮した結果、濃度を低下させる機能は、自然河川区間で大きいことがわかった。

Keyword: 農業流域, 水質, 流路形態
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-18

TOMIJIRO HARUTA
HIROYUKI TARUYA
TERUHITO MIYAMOTO

農業系負荷による水質汚濁に関するリスク指標について

○久保田 富次郎〔農業工学研究所〕
樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕
宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕

窒素を対象物質とした農業系窒素負荷による水質のリスク指標の算定式を示した。この式は、営農因子、流出因子、対象因子より計算される。必要となる情報の多くが既存の統計情報であるため、データの収集や更新が容易である。このことにより河川流域や県、地方といった広域における水質汚濁の潜在的危険性を把握すること等、行政的な活用が期待される。また、九州の実河川流域における指標の適用性について検討した。

Keyword: 水質, リスク指標, 農業環境指標
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-26

Prevention of Soil and Eutrophic Components Losses using Surface Flow Collecting Drainage

Machito Mihara〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕
Naoyuki Yamamoto〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕
Janya Sang-Arun〔School of Agricultural Technology, Mae Fah Luang University〕

表面流集水渠の適用による土壌および富栄養化成分の流出制御

三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕
○山本 尚行〔東京農業大学地域環境科学部〕
ジャンヤ・サンアルン〔タイ国メイファールアン大学農学部〕

本研究では、表面流集水渠と植生帯との組み合わせによる土壌および富栄養化成分の流出制御について検討した。人工降雨実験の結果、表面流集水渠によって分離される流亡土量、全リン、全窒素の流出負荷は全流出負荷の91%,88%,88%を占めた。このことから、表面流集水渠と植生帯との組み合わせは、表面流去水からの土壌および富栄養化成分を分離するのに効果的と判断できた。

Keyword: 表面流集水渠, 土壌流亡, 富栄養化成分
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-28

DAISAKU MORITA〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕
NARITAKA KUBO〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕
KOJI OSATO〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕

鉛直1次元モデルを用いた濁水長期化現象のシミュレーションについて

○森田 大作〔東京農工大学大学院〕
久保 成隆〔東京農工大学農学部〕
大里 耕司〔東京農工大学農学部〕

濁水の長期化は、下流河川の漁業に支障をきたし、さらに近年の地域住民の河川への関心の高まりもあり早期解決を求められている。本研究では、濁水のダム内における流動を解明すべくシミュレーションを行った。シミュレーションをしていく上で、貯水池の斜面に沈降するはずの濁質が考慮されていなかったため、その点を改良した。シミュレーションの結果から、ダム内の濁水の挙動が確認できたが、今後、実測値と比較する必要がある。

Keyword: 濁水の長期化, 鉛直1次元モデル,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-38

Monthly changes of water quality and depth in small ponds of Ishikari peatlands

MASAO YAZAWA
SHINICHIRO WAKAYAMA

石狩泥炭地内小湖沼の水質および水深月変化

矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕
○若山 信一郎〔北海道大学大学院農学研究科〕

開発された泥炭地の典型である石狩泥炭地の6つの小湖沼を対象に水質(COD,SS,EC,pH)と水深の月変化について調査を行った。その結果,CODとSSが春と秋に高くなり,逆に水深は春と秋に低くなる湖沼が存在した。これは夏季に湖沼が水田の補助水源に利用されるため河川から導水しており,そのため水深が深くなるが,非灌漑期の春と秋には水深が著しく減少するため底泥が表層水に混入し,水質が悪化するものと見なされた。

Keyword: 化学的酸素要求量, 浮遊物質量, 湖沼水深
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-42

Distribution of Heavy Metals of Bottom Sediments in Lake Koyama

Masayoshi Harada〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕
Isao Yoshida〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕

湖山池における底泥中重金属の分布特性

○原田 昌佳〔鳥取大学農学部〕
吉田 勲〔鳥取大学農学部〕

本研究では,平成12年11月に鳥取県湖山池の58地点で底質調査を行い,底泥中重金属の濃度分布について検討した.重金属濃度の主成分分析を行った結果,総合量を表す因子と,酸化・還元状態に依存する金属を表す因子の2因子を導くことができた.また,流入河川付近の粘土含有量の多い底質で,重金属濃度が相対的に高いことが明らかになった.さらに,重金属の総合量を表す因子は,底泥中の全有機炭素量と高い相関を示した.

Keyword: 重金属, 底質環境, 湖沼調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-47

Restration of waterweeds in the remodeled river Gente

HIROSE Shinichi〔Toyama Prefectural University〕
TAKENAKA Taeko〔New Japan Conultant〕

近自然水路工法と水性植物の回復

○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕
竹中 妙子〔新日本コンサルタント〕

玄手川排水路では、水草刈りを容易にし流積を確保するとともに、ミクリやトミヨにダメージを与えないように、玉石詰め枠ブロックと平ブロックを交互に配置する川底改修工法が施工された。コンクリート舗装率は80%であった。ナガエミクリやバイカモなど主な6種類の水草の構成比率は、水路底施工後3年目元へ戻りつつある。また水路底を水草で覆う植被率も、施工後4年目で元の状態へ戻った。

Keyword: 近自然工法, ナガエミクリ, 植被率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-48

habitable environment of ninespine stickleback,Pungitius pungitius in case of Yatumegawa district

Akio Gunji〔Graduate School of Agricuiture at Yamagata University〕
Katsuro Maekawa〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕
Hiroshi Okubo〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕
Hidehiko Gomi〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕

八ツ面川地区におけるイバラトミヨの生息状況

○軍司 明生〔山形大学大学院農学研究科〕
前川 勝朗〔山形大学農学部〕
大久保 博〔山形大学農学部〕
五味 英彦〔山形大学農学部〕

山形県遊佐町の八ツ面川地区内の水路、マスにおける生息魚種を調べてイバラトミヨの生息場所等の特徴を検討した。その結果は、‖緝週種は、コンクリート水路ではイバラトミヨとドジョウ、土水路ではドジョウ、マスではイバラトミヨであった。▲ぅ丱薀肇潺茲、コンクリート水路では全体の約10%の個所で、土水路ではほぼ全区間で採捕された。イバラトミヨの採捕密度は水路に比べてマスのほうが著しく高く45匹/m2であった。

Keyword: イバラトミヨ, 分水マス, 月光川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-58

An Adaptation of Numerical Shallow Water Equation Using Solutio-Adaptive Quadtree Grids to Flow in a Vertical Slot Fishway

Masayuki Fujihara〔Faculty of Agriculture, Ehime University〕
Tadao Fukushima〔Faculty of Agriculture, Ehime University〕

解適合Q-tree格子を用いた浅水方程式のバーティカルスロット式魚道への適用

○藤原 正幸〔愛媛大学農学部〕
福島 忠雄〔愛媛大学農学部〕

流況に対応して計算格子密度が変化する解適合型のQuadtree格子を用いて,バーティカルスロット式魚道の流況シミュレーションを行った.基本となる数値モデルは二次元浅水流モデルで,移流項にはRoeスキームを採用して,常・射流混在流の再現が可能とした.解適合は渦度を基準として行い,基準値以上の渦度が生じればその格子を四分割するというルールで行った.その結果水理実験とよく似た流況を再現することが出来た.

Keyword: 魚道, 浅水流モデル, 解適合格子
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-5

那須野ヶ原における地下水の汚濁物質濃度の降雨応答特性

○中村 英則〔福島県庁〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
宗村 広昭〔東京農工大学連合大学院〕

本研究では那須野ヶ原の湧水地点において長期間の通常採水及び連日集中採水を行い,地下水水質濃度の降雨応答特性を分析した.これまでの通常採水による水質分析から,NO3-N濃度は夏季に濃度上昇し冬季に濃度減少すること,1998年の豪雨時には急激に濃度上昇し1999年は濃度減少したこと,濃度に地点間差異があることが分かった.また連日集中採水結果と河川伏流量との関係分析から詳細な水質濃度の降雨応答傾向が説明できた

Keyword: 地下水水質, 硝酸態窒素, 降雨応答特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-8

果樹園での樹間植物帯による農薬流出制御−数値モデルによる最適管理策の評価−

○渡邊 裕純〔農業環境技術研究所〕
Mark E. Grismer〔University of California Davis〕

果樹間に設置された植物帯を利用して,休眠散布された農薬の果樹園からの流出を制御するため,室内モデル実験及び数値モデルにより農薬の流出解析が行われ最適管理策が評価された.農薬散布量の削減と植物帯による被覆率の増加が農薬の圃場からの流出抑制の向上につながった.

Keyword: 農薬, 表面流出, 数値モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-15

地球温暖化がスキー場周辺地域の経済に及ぼす影響

○畑中 賢一〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

地球温暖化がスキー場周辺の地域経済に及ぼす影響を、長野県について予測した。営業日数の長さから入込み客数を推定するモデルを作った。客一人当たりの支出額をインタビューにより把握し、産業連関分析を用いて客の支出に起因する経済効果の大きさを計算した。気温と営業日数の長さの関係を定式化し、気温上昇による経済的影響を予測した。経済効果の目減りは気温上昇1℃当たり少なくとも2300-2800億円と予測される。

Keyword: 中山間地域, スキー, 地球温暖化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-16

LCAによる地域資源利用効果の分析

○奥山 武彦〔農業工学研究所〕
小綿 寿志〔農業工学研究所〕
後藤 眞宏〔北海道農業試験場〕

LCAによって水車除塵機と電動除塵機の環境負荷量の比較検討を行った。水車除塵機は電動式より水車の鋼材量が多くなっているが,電動式は電線,電柱や専門工場からの長距離輸送による負荷量が多くなった。両者の負荷量の差は電力消費によるものが著しく,CO2,SOx,NOxについて電動式は水車式の11〜18倍になった。また,鋼材のリサイクルによる負荷軽減効果が大きい。

Keyword: LCA, 除塵機, 環境負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-18

連続流入間欠曝気運転と鉄凝集剤による窒素・リンの高度処理

高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕
○林田 洋一〔京都大学大学院農学研究科〕

窒素・リンの高度処理を目的に、鉄凝集剤添加活性汚泥法において間欠曝気運転を行い、その性能と除去特性の検討を行った。その結果、間欠曝気運転を行い撹拌行程で嫌気条件を確保すれば、通常必要とされる凝集剤量の10分の1の添加量でも良好なリン除去が可能であることがわかった。

Keyword: 集落排水, 高度処理, 鉄凝集剤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-28

混住化流域における小型貯水池の水質特性に関する研究()

○多田 明夫〔神戸大学農学部〕
畑 武志〔神戸大学農学部〕
田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
百濟 昌人〔農林水産省構造改善局〕

神戸市北区に位置する農業用溜池と洪水制御調整池の水理・水文特性と負荷収支特性について検討を行った。水の貯留場である小型貯水池では、どちらも多くの水質項目で流入負荷量の1〜6割に相当する量が池内で生産・消費されていることが明らかとなった。貯水池内での水質変化は、底質からの溶出と水中の植物・生物による物質吸収とその遺体の沈殿という2つの逆方向の作用が大きなものとしてあげられるが、調整池では前者が、溜池では後者が大きく作用していることも示された。

Keyword: 水質, 環境影響評価, 水質水文
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-34

GISを用いた霞ヶ浦の流域水質管理のための窒素負荷の変動の分析

○加藤 亮〔茨城大学農学部〕
黒田 久雄〔茨城大学農学部〕
中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕

霞ヶ浦流域での流域水質管理のためのGISによる窒素負荷変動の分析を試みる。各種統計資料を用いてデータベースを構築し、原単位法とLQ式法から、窒素排出負荷量を算定する。データは1980年から95年までのものを使用し、流域を流入河川ごとに分けて、負荷量の算定を行った。結果として、流域内に堆積する窒素負荷量や、肥料の投入量等について今後も検討することで、流域水質管理への応用が期待できる。

Keyword: 流域水質管理, GIS, 窒素排出負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-38

八ツ面川におけるイバラトミヨの生息状況に関する調査研究

○軍司 明生〔山形大学大学院農学研究科〕
前川 勝朗〔山形大学農学部〕
大久保 博〔山形大学農学部〕
宮嵜 優子〔山形大学農学部〕

8〜3月にかけての定期的な調査結果、特にイバラトミヨの生息場について示した。イバラトミヨの水温・[c面川の状況を重ね合わせると、静水池内が生息範囲を満たしイバラトミヨが生息していた。冬季には集団越冬が見られ、静水池内の滞流域、水温、落葉等の堆積物の視点から生息場の様子を示した。また、河川水温への湧水の影響、8月以降の各月の個体長の変動幅、7ヶ月間で約2cmの生長量等をした。

Keyword: イバラトミヨ, 越冬, 月光川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-48

圃場整備事業における水辺の生態環境保全対策−国営苗場山麓開拓整備における事例−

○平井 宏雄〔北陸農政局苗場開拓建設事業所〕
養父 志乃夫〔和歌山大学システム工学部〕
下之園 守〔北陸農政局苗場開拓事業所〕
田中 啓介〔(社)農村環境整備センター〕
斉藤 光男〔(社)農村環境整備センター〕

生態系や生物多様性の保全は、地球環境問題を契機に、わが国をはじめ世界の要請となっている。圃場整備事業では対象地と周囲の自然資源を的確に把握し、住民意見を考慮に入れることにより、生態系に配慮した工法を検討することが急務の課題となっている。本報では、新潟県津南町の国営苗場山麓開拓整備において、ミクリ、ヒツジグサ等希少種が自生する溜池堰堤と土水路改修に際して実施し水辺の生態環境の保全対策を報告する。

Keyword: 圃場整備, 生態環境, 保全対策
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-8

波・流れの共存場における干潟域底泥の巻上げ機構について

○郡山 益実〔鹿児島大学大学院〕
瀬口 昌洋〔佐賀大学農学部〕

波と流れの共存場における底泥の巻き上げ機構を明らかにするために現地底泥を用いて巻き上げ実験を行った。その結果、共存場での水平運動が卓越した底泥層の波動的運動や巻き上げ過程が把握された。また、巻き上げ率の時間的変化は、共存場の波動特性や底泥層の特性値を反映し、大きく3つに分割された。さらに粘性流体多層モデルを用いて解析した結果、底泥層内の最大剪断応力の鉛直分布性や底泥の巻き上げ限界が明らかになった。

Keyword: 波・流れの共存場, 最大剪断応力, 降伏値
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-9

INFLUENCE OF THE RELATIVE FREEBOARD ON THE BERM STABILITY OF BERM ARMOR STONES BREAKWATER

○Peter Karl Bart ASSA〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕
Osamu KATO〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕

海岸の汀線の前進(侵食防止)を目的として離岸堤が設置される。この離岸堤に波が作用したときの堤防の小段及び前面斜面の安定性について実験的に調べた。その結果、離岸堤の小段の変形量は、有義波高と正規化した中央粒径で表した安定係数(Ns)、相対的堤高(h/ds)及び堤体構成粒径指数(D85/D15)の関数で表されることを示した。また、この式が実験値をよく表現していることを検証した。

Keyword: 離岸堤, 堤体安定, 不規則波
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-18

時間補間特性差分法を用いたパイプラインの定常流計算に関する基礎的研究−定常流収束のメカニズムと格子分割の効果について−

島田 正志〔東京大学農学部〕
○松本 直也〔東京大学農学部〕

現在、時間補間特性差分法による、大規模パイプラインシステムでの非定常流、定常流の統一的な数値解析法が開発されつつある。このような数値解析には、初期条件の設定が不可欠である。そこで、この非定常流解析用に設計された格子を用いて初期条件となる定常流を効果的に計算する方法を、「臨界振動」という物理的な立場から考え、単一管路、複合管(3本直列)の場合に対して検証し、ほぼ予測通りの結果を得た。

Keyword: パイプライン, 定常流解析, 臨界振動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-28

貯水池放流流量操作におけるロバストサーボ制御と最小原理

○宇波 耕一〔京都大学大学院農学研究科〕
河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕

貯水池放流流量操作に際し観測貯水位のフィードバックを行うロバストサーボ制御系をH無限大制御理論にもとづいて設計する.制御系は観測誤差と制御誤差に対するロバスト性ならびに目標値追従特性を有する.洪水波を貯水池への流入流量として与え,制御器のパラメータが異なる3つの場合についてシミュレーションを行い,貯水量変動の自乗積分最小化条件である最小原理の視点から放流流量波形について検討を行う.

Keyword: 貯水池, 放流流量操作, 制御系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-38

淡路島の農村・深草集落における番水方法の改編と圃場整備−阪神・淡路大震災における農村環境の変化と対策(4)−

○山田 修久〔信州大学農学部〕
木村 和弘〔信州大学農学部〕
森下 一男〔香川大学工学部〕

阪神・淡路大震災により被害を受けた淡路島一宮町の農村集落を対象に、継続して現地調査を行なっている。深草集落では、震災後の渇水により溜池の貯水量が減少し、作付け制限が行なわれた。渇水に対処するため、番水方法が改編されたが、その後も不作付地は増加している。現在は、圃場整備が行なわれることになり、農地の荒廃化の防止が図られている。

Keyword: 震災, 厳格な水利慣行, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-48

色彩フラクタル解析を用いた農村景観評価の試み

○大野 研〔三重大学生物資源学部〕
後藤 圭一郎〔中央コンサルタンツ蝓

グリーンツーリズムを成功させるための要素の一つとして、美しい景観がある。本研究では空間的に分布する色彩のフラクタル解析を行い、ある景観の形状的および色彩分布的な特性を定量化する。それらの指標と、農村が歴史的に作り上げて来た文化景観、自然にできあがった自然景観らとの関係を検討することにより、農村の景観評価を適切に行い、よりよい農村景観設計が行えることを目的とする。

Keyword: 景観, 色彩フラクタル解析, グリーンツーリズム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-58

北海道におけるファームインの現状と課題 −鹿追町,新得町を事例として−

○高田 哲也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

本研究は北海道を対象地域として、経営者へのインタビュー調査、宿泊客へのアンケート調査を通して、ファームイン経営を阻害する要因と宿泊客のニーズを把握することにより、ファームイン経営への提言を行うことを目的としている。経営阻害要因として交通コストや関係法規の整備の重要性が確認された。ニーズ把握のために景観の整備が重要であることが確認された。

Keyword: ファームイン, グリーンツーリズム,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-8

東北タイの天水田における水文流出過程のモデル化

○清水 太一〔宇都宮大学大学院農学研究科〕
鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕

東北タイの天水田稲作は、降水量に加え水文立地特性に強く規定される。そこで、現地調査・観測により、天水田における地表面の水移動、および地下水動態を把握しモデル化を行なった。この地下水動態をモデルで再現するために、まず、斜面各位部での地下水位の差異を考慮した。更に、水田特有の耕盤による圧力変化の発生や、田面からの降下浸透の抑制をある程度までモデル化できた。

Keyword: 東北タイ, 天水田, 天水田水文モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-18

矢作川水系における多目的ダムの農業用水への影響

○村上 彩子〔筑波大学大学院農学研究科〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕

夏期の渇水時、農業用水が節水すべき根拠として多目的ダムによる「恩恵」を農業用水が日常的に受けていることがあげられる。しかしその実態を分析した例は少ない。そこで本研究では、愛知県矢作川上中流域を対象に、矢作ダム建設及びそれに伴う新規利水参入が既存利水である農業用水に与えた影響を分析し、ダム及び新規利水の影響とダムの果たしている役割を明らかにした。

Keyword: 多目的ダム, 農業用水, 矢作川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-28

積雪地域における流域の自然貯留量

○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕
三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
瀧本 裕士〔富山県立大学短期大学部〕

丹後半島付近位置する2つの山林流域及び造成農地流域において,利水貯留量(渇水緩和により利水に寄与する貯留量),総合貯留量(渇水緩和及び洪水緩和の双方に寄与する貯留量)を年単位で評価した.結果的に発現した各貯留量は年毎の気象要素にも大きく関与して変動すること,積雪の影響は利水貯留量ではほとんど無視されるが,総合貯留量ではかなり有意なウェイトを占めることなどが明らかになった.

Keyword: 流域貯留, 積雪, 融雪
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-38

開かれた施設へ向けての基本方針検討

前田 勉〔鹿児島県伊集院耕地事務所水利事業課〕
○上川 浩二〔鹿児島県伊集院耕地事務所水利事業課〕
藤井 幸平〔鹿児島県伊集院耕地事務所水利事業課〕

近年,ダムを含む大規模開発においては批判的な意見が多数を占めつつある。ダムを例に取れば,事故防止等からくる閉鎖的な環境にその一因があるのではないかと考えられる。そこで,閉鎖的な施設から開かれた施設へ転換させるため,各方面の方々から意見を取り入れつつ,今後の周辺施設の整備方針の検討を行った結果を,具体的な地区を例に取り報告する。

Keyword: 事例報告, ダム周辺環境整備計画,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-48

ヴェトナム、メコンデルタの農業開発について

○三沢 眞一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕

ヴェトナム社会主義共和国では、1987年までは米の輸入国であったが、1988年に一転して輸出国になり、1999年には450万tに達した。瞬く間にタイについで世界第2位の米の輸出国になってしまったが、この米の生産の伸びにはメコンデルタにおける農業開発が大きく寄与したといわれている。このメコンデルタにおける米作農業の変遷過程、および現状での問題点や今後の課題について述べた。

Keyword: メコンデルタ , 農業開発, 洪水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-50

衛星データによる高原野菜地帯の畑土壌および作物の生育状況把握

○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕
斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕
高野 充〔日本情報システム協会〕
山之口 勤〔日本慯按象杓五技術象整〕
今井 力〔南牧村役場〕

衛星データを用いて,高原野菜栽培で有名な長野県南牧村を対象に,畑土壌の腐植含量分布や作物生育状況の把握を試みた。その結果,畑土壌の腐植含量分布図を作成し,排水改良のために客土した畑は腐植量が少なく,その分布状況がわかった。また,1998年5月21日,7月3日,7月23日に観測されたSPOT/XSデータから植生指数であるNDVI画像を作成し,作付け時期の違いや畑の利用状況を把握できた。

Keyword: リモートセンシング, 土壌腐植量, 作物生育モニタリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-8

締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)の一面せん断強度特性

○肥山 浩樹〔九州大学農学部〕
山 昌照〔九州大学農学部〕
村本 康敬〔九州大学農学部〕

締固めたおんじゃくの含水比が強度特性におよぼす影響を検討するために一面せん断試験を行った.その結果,初期水浸試料の強度定数は初期含水比によらず一定であること,締固め土の強度定数は,初期含水比の増加とともに減少し,初期水浸試料の強度定数に収束することが明らかになった.また,締固め土を水浸すると,そのせん断強度は初期水浸試料の強度定数まで低下することが認められた.

Keyword: おんじゃく, 締固め, 一面せん断試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-10

石灰質砂礫のせん断特性

新城 俊也〔琉球大学農学部〕
○永吉 功治〔(有)大邦〕

琉球石灰岩砂礫のせん断特性とそれに及ぼす粒径の影響を三軸圧縮排水せん断試験によって調べた.試料は粒径75μmから2mmの砂分と2mmから5mmの礫分を用いた.琉球石灰岩砂礫はせん断に伴う粒子破砕が顕著であり,その程度は粗粒な試料ほど著しい.せん断強度は粒子破砕の影響を受けており,ピーク強度時の内部摩擦角は砂分で38.5C限界状態の内部摩擦角は砂分と礫分それぞれで36.9D

Keyword: せん断, 石灰質砂礫, 粒子破砕
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-18

CL-CAにおいて重力を考慮した接触力分布

○松岡 明日香〔京都大学農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学農学研究科〕
村上 章〔岡山大学自然科学研究科〕

連結格子セルオートマトン(CL-CA)において仮想の粒子間接触力を算出した。接触力の大きさは粒子間の重なり合う面積とし、垂直方向に作用することとした。またその大きさを深さに比例させることで重力を考慮した。均等粒径最密配置の落し戸受動モードについて、力学的要因を考慮せずに解析可能であるCL-CAの接触力分布と、物理法則に基づいて計算される個別要素法の粒子間垂直力分布とを比較し、よい類似性を示した。

Keyword: 粒状体, セルオートマトン, 接触力
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発表番号 4-28

矢板引き抜きに伴う周辺地盤の変形解析

田中 忠次〔東京大学大学院農学生命科学研究科 〕
○松島 健一〔農林水産省農業工学研究所〕
毛利 栄征〔農林水産省農業工学研究所〕

接触問題を取り扱うことができるピンボールアルゴリズムをFEM解析に導入し、矢板引き抜きに伴う地盤挙動についてシミュレーションを行った。矢板引き抜き過程における地盤挙動の解析結果では、矢板先端部に大きなせん断ひずみが発生し、矢板引き抜きに伴う応力再配分の進展によってせん断ひずみの集中領域が移動していくことがわかった。また、矢板引き抜きの進行に伴ってせん断ひずみの発達領域が拡大していく様子を確認することができた。

Keyword: 地盤の接触, 変形解析,
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発表番号 4-38

回復強度に及ぼす鉱物組成の影響

○宜保 清一〔琉球大学農学部〕
中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕
江頭 和彦〔九州大学大学院農学研究院〕
畑 勢津子〔琉球大学大学院農学研究科〕

回復強度と有効垂直応力との関係について検討した。砂分を多く含有する試料では,低い有効垂直応力レベルにおいて強度の回復が顕著であった。粘土分を多く含有する試料では,すべての有効垂直応力に対して高い強度の低下率が示され,回復率がかなり小さく,強度の回復が無視できる程度である。回復強度は,土の種類により異なり,有効垂直応力の大きさに依存し,直接的には再圧密・再せん断前の残留せん断面の状態が反映される。

Keyword: 回復強度, 鉱物組成, 残留強度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-48

廃棄発泡プラスチック破砕片混合土のせん断強度特性と盛土材料への適用性の検討

○木全 卓〔大阪府立大学農学部〕
桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕
大野 高弘〔大阪府立大学農学部〕

廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量地盤材料として有効利用することを目的に、締固めた供試体の三軸圧縮試験を行いその基本的なせん断特性を明らかにするとともに、仮想盛土における円弧すべり斜面安定解析を行って軽量盛土材料としての適用性を検討した。その結果、破砕片の混合比が増加すると混合土のせん断強度は低下するが、軽量化の効果も大きくなるため、軽量な盛土材料としての適用性は高いことがわかった。

Keyword: 軽量混合土, 土の静力学的性質, 土構造物の解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-58

亀裂の透水性の不均一性が流れの様相に与える影響

○福島 泉〔岩手大学農学部〕
小林 晃〔京都大学農学部〕

亀裂性岩盤中の浸透挙動を把握するために不連続体浸透モデルを用いて、浸透挙動を再現できる亀裂特性を検討した。その結果、大きな亀裂幅は大きい透水係数をもつことが推定された。また、亀裂幅、透水係数を均一・不均一にすることで選択的な浸透がおき、そのために次元が小さくなり、集中的な浸透のために、透水係数が大きくなっていることが判った。

Keyword: 岩盤, 浸透流, 透水係数
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発表番号 5-8

1999年8月豪雨による室戸市西の川流域の農地災害について

○畠中 隆史〔高知県安芸耕地事務所〕
松浦 寛〔高知県安芸耕地事務所〕
佐藤 泰一郎〔高知大学農学部〕
伴 道一〔高知大学農学部〕

1999年8月10日から翌日未明にかけて紀伊半島から近畿へ北上した熱帯低気圧に伴う局地的な豪雨により,県東部では土砂崩れ,河川氾濫,堤防決壊,農地流出・埋没などの災害が発生した.室戸市の中山間部では東西に延びる帯状に被害が発生した.西の川下流部の中の川地区では堤防の決壊により収穫時期にあった圃場整備完成直後の水田が甚大な被害を受けた.本報告では降水データをもとにこの豪雨特性を明らかにし,西の川流域のおける農地被害状況の概要について述べる.

Keyword: 現場報告, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-10

サトウキビ傾斜枠による赤土流出土量

○坂西 研二〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
増田 泰三〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
A. B. Geste〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
菅原 和夫〔農業環境技術研究所〕

サトウキビは,島嶼農業の基幹作物で,栽培面積も大きい。これを長さ10m,幅2.5m,5度の傾斜枠において側枝苗で栽培し,赤土の流出土量を測定した。初期の裸地部分を保全するため,牧草による間作や下流端植生帯を設けた。月別雨量と流出土量の関係では,雨量強度や台風時の強雨によって流出土量が増大した。間作や植生帯の効果はあまり見られなかった。年雨量2163mmに対する表面流出量(率)は192.5mm(8.9%)であった。

Keyword: 土壌侵食, 傾斜枠, 表面流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-18

諫早湾干拓土の熟成化促進のための土層改良対策

○小石 聖子〔岐阜大学大学院農学研究科〕
天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕

笠岡湾干拓地で確立された石膏客入による土層改良法を諫早湾干拓地に導入すべく、必要なデータ収集と検討及び土壌特性変化の追跡を行い、その結果を基にさらに適切な土層改良対策の確立を目指す。現地調査及び室内実験より、石膏客入の効果は期待できたものの、干陸後の土壌特性変化と各調査地点における除塩の進行状況に差異が見られたことから、それぞれの土層に適した改良方法と改良時期の検討が必要となる。

Keyword: 干拓, 土層改良,
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発表番号 5-28

北海道における地形区分別の傾斜耕地の特性に関する研究

○小林 伸行〔北海道大学大学院農学研究科〕
矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕

傾斜耕地では営農作業や土壌管理の困難化、物質移動による諸問題が生じる。物質移動は土地利用状態に強い影響を受け、特に畑地では裸地状態時に表土の流亡が起きやすい。また地形量にも大きな影響を受け、土地利用状態とその地形との関係を詳細に知ることが効率的な営農・農地保全につながると考えられる。本研究では国土数値情報を用いて北海道における土地利用状態と地形量との関係を解析し、分布地域の地形量解析を行った。

Keyword: 傾斜耕地, 国土数値情報, 地形特性
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発表番号 5-38

軽量骨材を用いたポーラスコンクリートの基礎性状

○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕
吉羽 祐路〔三重大学生物資源学部〕

環境負荷低減型コンクリートとしてポーラスコンクリートの利用が多くなっている。本研究では、人工軽量骨材を用いて水セメント比および空隙率の異なるポーラスコンクリートを作製し、密度、強度および静弾性係数などの基礎性状を調べた。植栽基盤として軽量ポーラスコンクリートを利用する場合には空隙率の確保が重要となるので、水セメント比をできるだけ小さくし、空隙率と強度特性の関係を考慮した配合設計を行う必要がある。

Keyword: コンクリート材料, コンクリートの性質, ポーラスコンクリート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-44

A Fundamental Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material

Shinsuke MATSUMOTO〔Kochi University〕
Kazuo SHINO〔Kochi University〕
○George OWUSU〔Kochi University〕
Sayaka YAMASHITA〔Kochi University〕

稲藁灰をポゾラン材として有効利用するための基礎実験を実施した.まず,灰の化学的成分分析を行った.次に,灰混入率を0〜60%に変化させたモルタル供試体を用いて,曲げと圧縮強度試験(材令3〜28日)を行った.その結果,28日曲げ強度だけは混入率0%より20%とした時の方が増強されたが,総じて混入率が高くなるほど強度は低下傾向にあることが示された.これは,水粉体比の影響が顕著に現れたためと考える.

Keyword: コンクリートの性質, 特殊コンクリート, 廃棄物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-48

地下レーダ法によるRCDコンクリートの品質管理

○畑山 元晴〔農業工学研究所〕
長束 勇〔農業工学研究所〕
黒田 清一郎〔農業工学研究所〕
中里 裕臣〔農業工学研究所〕
森 充広〔東北農政局〕

RCD工法に用いるコンクリートは超固練りのため,施工条件によってはポーラス箇所が生じる可能性があり,現状ではコンクリートの品質を確認するために多点でコアを採取してチェックを行っている。コアを採取する前にコンクリートの状態がわかれば,効率のよい品質管理が可能となり,施工管理の確実性が向上する。非破壊調査法である地下レーダ法を用いて,打設後のRCDコンクリートを探査した結果,ポーラス箇所を検出できたことから品質判定法として適用可能であることが明らかになった。

Keyword: 地下レーダ法, 品質管理, RCDコンクリート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-8

土壌間隙の二重構造性が溶質移動に与える影響

○東 直子〔島根大学生物資源科学部〕
森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕
武田 育郎〔島根大学生物資源科学部〕
福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕

水田と畑地の土壌カラムに0.05mol/lCaCl2水溶液のパルスを与え破過曲線を描き,土壌間隙構造が溶質移動に与える影響を調べた。マクロポアを持つ水田土壌で二重形態分布が現れたが、僅かに不飽和にすると標準分布が観察された。粗間隙と微細間隙の間に不連続な分布があり,水田の特殊な間隙構造により、僅かな水分調節で移流が卓越したり、分散が卓越することを示している。畑地ではこのようなことは起こらなかった。

Keyword: 溶質移動, マクロポア, 土壌間隙構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-18

定常降下フラックス条件下での不飽和土壌中の水分とトレーサー物質の移動に関する研究

○谷垣 圭二〔東京大学大学院〕
宮崎 毅〔東京大学大学院〕
井本 博美〔東京大学大学院〕

降雨が地下水面に達する前に地下水位が上昇することが一般に知られている。その移動機構を明らかにするため、上部からのフラックス及び下部の圧力を制御したカラム実験を行った。水分増加領域の降下速度とトレーサー物質の移動を追うことで得られる実質的な水移動速度を同時に測定することにより、水分増加領域の降下は実質的な水移動に対し、m(不飽和透水係数のパラメータ)倍先行して地下水面に到達することが実証できた。

Keyword: 水文, 地下水涵養流, 不飽和透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-26

ミズゴケ分布地の水分と地温の条件について

○安積 晃次郎〔日本大学生物資源科学部〕
河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕

本研究では、貴重な高位泥炭地の保全管理に必要な地下水位および各種ミズゴケの生育の土壌水分と地温の変化を測定した。土壌水分の変化はTDR法により、地温の変化は抵抗温度計を使用した。この結果、高位泥炭地の保全管理のための基本条件として、ハリミズゴケが生育できるように土壌の体積含水率が80%以上、地温の変化として日地温差が5.5℃のところが出現するように維持すべきことが得られた。

Keyword: ミズゴケ, 土壌水分の変化, 地温の変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-28

静電的分散状態にあるモンモリロナイト懸濁液の降伏値

○足立 泰久〔筑波大学農林工学系 〕

コロイド粒子間の静電的相互作用力に基づいて分散状態にあるモンモリロナイト縣濁液の降伏値を算定するモデルを提出した。モデルでは降伏値が体積分率の急激な関数で表現される。モデルの有効性は藤井らの実測値との比較により確認されたが、有効係数を導入することによって、須藤安富らの説明可能であった。

Keyword: レオロジー, コロイド,粘土,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-30

XAFS信号からみる粘土に吸着されたSrの近傍の局所構造

○中野 政詩〔神戸大農〕
内田 一徳〔神戸大農〕
西村 拓〔農工大農〕
河村 雄行〔東工大理工〕
江村 修一〔阪大産研〕
中田 芳幸〔いわき明星大理工〕
船越 賢一〔Spring8〕
上杉 健太朗〔Spring8〕
市川 康明〔名大工〕

土壌中の粘土鉱物によるイオンの吸着実体を解明するため、ベントナイトに吸着したストロンチュウムの周りに結合している酸素原子の配位構造(水和状態)をシンクロトロン(Spring8)から出る放射光を用いて調べた。その結果、沈定状態では溶液中の水和状態とほぼ等しい原子間距離ではあるが配位数が多い局所構造であり、気乾状態では結晶様の原子間距離と配位数を取る局所構造になることがわかった。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-34

モンモリロナイトに吸着したCd()の表面錯体構造-SPring-8にて-

○高松 利恵子〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
中野 政詩〔神戸大学農学部〕
朝倉 清高〔北海道大学理学部〕

モンモリロナイトへ吸着したCdの表面錯体構造を明らかにするため、広域X線吸収微細構造(EXAFS)を用いて構造解析を試みた。測定はSPring-8にて行った。その結果、pH3と5の試料は水溶液中のCdと全く同様で、pH7と10の試料はCd水酸化物やCd沈殿物に似た構造であった。EXAFSからpHにより表面錯体の構造が異なることを示した。前回のPFでの測定と同様な見解を得た。

Keyword: 表面錯体, EXAFS, カドミウム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-38

サーモグラフィーによる不飽和凍土の浸潤現象の観察

○溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
近藤 伸彦〔東京大学大学院〕

永久凍土の凍結融解のサイクルはアジアモンスーン地域全体の水文・気象現象にも多大な影響を及ぼす。融雪水による凍土の融解現象を実証するために、浸潤過程におけるマクロポアをもつ不均一な砂凍土中の温度変化を熱電対で測定し、加えてサーモグラフィーによりマクロポア周辺の温度分布の変化を観察した。その結果、凍土がマクロポアからのバイパス流によって不均一に融解するメカニズムが明らかにされた。

Keyword: 凍土, 浸潤, サーモグラフィー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-48

植生がある大型カラムを用いた水分・塩分の移動実験について

○木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕
森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
坂口 義英〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
大槻 恭一〔九州大学農学部附属演習林〕

大型カラムの特長を生かして、室内実験に比べて、より現場の条件に近い植生(ソルガム)がある場合の水分・塩分の移動実験を行い、潅水濃度の違いが水分・塩分の動態に与える影響について検討した。その結果、蒸発散量、水分量の経時変化にはほとんど影響はなかったが、塩濃度が高いほど、その影響が下層まで及んでいることがわかった。

Keyword: 水分移動, 溶質移動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-58

Effect of Compaction on Soil Porosity

○Getachew Girmay Asgedom〔Graduate School of Agriculture, Hokkaido University〕
Katsuyuki Soma〔Graduate School of Agriculture, Hokkaido University〕

火山灰土壌の間隙を、土壌の塑性の指標であるLLとPLを用いることによって構造単位の内部間隙(Intra-pore)および構造単位間間隙(Inter-pore)に区分し、圧縮(締固め)による間隙構造の変化を検討した。またInter-poreを透水性によりMacro-poreとMicro-poreに区分すると、Field-moistureでは圧縮応力0.2Mpa以上でMacro-poreの減少が著しくなるのに対して、Air-driedでは依然としてMacro-poreが保存されている。

Keyword: 間隙構造, 締固め, 土壌構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-59

締固め土中での重金属の移動特性

○大坪 政美〔九州大学農学部〕
野田 真弓〔九州大学農学部〕
和田 信一郎〔九州大学農学部〕

廃棄物の埋立最終処分場における遮水粘土ライナーの材料として,玄武岩の風化土を使うことを想定し,この土についての銅の吸着・移動特性をバッチ試験とカラム試験により調べた.銅溶液のpHが1.1から6.2の範囲で増加するとき,粘土粒子縁辺部の負電荷が増加するので,銅の吸着量は増大した.土壌カラムにpH 1.1から6.3までの銅溶液を3ポア・ボリューム流したとき,土粒子への銅の吸着割合は52%から98%に増加した.

Keyword: 廃棄物, 重金属, 吸着
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-8

Evaluation of the Effect of Soil Moisture Stress on Transpiration and Growth Parameters of Sugarcane

○Md.Akbar Hossain〔UNIVERSITY OF THE RYUKYU, OKINAWA, JAPAN〕
Anshun YOSHINAGA〔UNIVERSITY OF THE RYUKYU, OKINAWA, JAPAN〕

土壌水分ストレスがサトウキビの蒸散量と生育要素に与える影響を調べるため、ビニルハウス内でサトウキビを栽培し実験を行った。pF1.5,2.0,2.5,3.0,3.5,4.0の水分区を設定した。蒸散量、葉面積、気孔の数、乾燥重量はpF2.0で最大値となり、過多な土壌水分(pF1.5)及び過小な土壌水分(pF2.5〜4.0)では低い値であった。蒸散効率が2.0〜3.5、砂糖収量が2.0〜3.0のpF値で高いことから、pF限界点は3.0〜3.5の間にあると考えられる。

Keyword: Transpiration蒸散量, pF level , Sugarcane irrigation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-18

水門管理権者の変遷−猪苗代湖十六橋水門の事例−

○石井 宏〔双葉測量設計事務所〕
渡辺 健〔福島県会津農林事務所〕

猪苗代湖は藩政時代から会津盆地の水田を灌漑している。明治政府は安積疏水事業を興し湖を水源として郡山周辺の原野を水田に替えた。その分水・水位調節施設は十六橋水門である。当初安積疏水水利組合が水門の管理を担当したが、湖岸農地に浸水被害が発生し、水門操作に高度な技術が必要になり管理経費を捻出する為に、発電会社に利水操作業務を委任した。平成11年から水門を放流施設として県の責任で治水操作を行う事とした。

Keyword: 用水管理, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-24

Simulated Impact of Alternative Water Management Scenarios For Saline Irrigated Land

○Nasir Mahmood Khan〔GraduateSchool of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕
Sato Yohei〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕

パキスタンのファイサラバード地域において,ハイドロサリニティモデルのSOLTMODを代替水管理機能の影響を見るために検討した。シミュレーションの結果,根域縦断面の溶解率,排水深は土壌への悪影響なしに同様の排水域で2.85?2.25mまで減少可能であること,当該地域の降水量,地形および水利施設のもとでは,72?144mmの帯水層において自然排水は低速ではあるが確実に起こっていることが明らかになった。

Keyword: Hydro-salinity, Leaching Efficiency, Natural drainage to the Aquifer
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-28

直播栽培導入に伴う水利用変化

○坂田 賢〔京都大学大学院農学研究科〕
堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕
三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕

稲作の労働生産性向上のために,水田の大区画化と直播栽培の導入が進められている.そこで,水利用実態を把握するために,移植および直播栽培水田の大区画圃場レベルでの実態調査を行った.その結果,灌漑初期では栽培様式による供給量の差はみられず,灌漑普通期では直播栽培の水需要が大きく,圃場ごとのバラツキもみられた.また,栽培管理用水については,省力化に図ることで,ある水準以上の水量が生じることがわかった.

Keyword: 直播栽培, 水利用, 大区画水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-32

EVALUATION OF RETURN FLOW FROM IRRIGATED PADDY FIELDS Comparison of Return Flows from Irrigated Paddy Fields

○Adahi Botou〔University of Tsukuba〕
Fujiki Tomohisa〔University of Tsukuba〕
Tamura Takahiro〔University of Tsukuba〕
Satoh Masayoshi〔University of Tsukuba〕

本研究では,水田地帯からの還元水の流出特性を把握するために,三日間の間断取水が行われている小貝川岡堰灌漑地区内の水田を対象とし,現地観測に基づく水収支分析を行った.対象流域内(坂詰流域:321ha)にある山王地区の水田10haをサブ流域として水収支分析を行った結果,山王地区の全取水量の9%に相当する8.3mm/日が坂詰流域へ還元水として流出していることがわかった.

Keyword: Return Flow, Water Balance, Paddy Fields
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-38

ナシ園における多目的スプリンクラ実証試験結果について

瀬戸 太郎〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕
○大賀 芳治〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕
渡辺 博幸〔鳥取県園芸試験場〕
安田 文俊〔鳥取県園芸試験場〕

東伯農業水利事業の受益町内では,日本ナシが約350ha栽培されている。ナシ栽培における病虫害防除は年間20回程度に及び,防除作業の量的,質的軽減が大きな課題となっている。このため,作業労働の軽減,保健衛生等の視点から当地域における防除を中心とした多目的スプリンクラの開発や実用化へ向けた取り組みについて報告する。

Keyword: 畑地潅漑, 潅漑施設,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-48

既得農業用水における水利用の経年変化要因

○宮本 幸一〔農業工学研究所〕
藤森 新作〔農業工学研究所〕

近年における渇水の頻発によって,各地で用水不足を生じる事態が増加し,利水調整において農業用水の慣行水利権の内容を定量化すべきとの批判がみられる。そこで,河川法制定時の1964年と現時点における灌漑面積や取水量等の実態調査を行うとともに,各種諸元の経年変化について,数量化理論砧爐鰺僂い栃儔修鳳洞舛鰺燭┐詬廾の分析を行った。

Keyword: 慣行水利権, 農業用水, 取水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-8

ため池洪水吐の極限洪水排除能力と洪水吐機能評価

○加藤 敬〔農業工学研究所〕
中西 憲雄〔農業工学研究所〕
常住 直人〔農業工学研究所〕

溜池洪水吐の機能評価を極限洪水排除能力(溜池の水が溢水する寸前における放流能力をとする.)と貯水池の洪水水収支から、降雨強度と溜池の水が溢水する寸前までの降雨継続時間の関係で評価する方法を検討した。

Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 管・開水路の流れ, 水収支・水循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-18

開水路流れにおける酸素移動係数に関する考察

○古川 和生〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
島田 正志〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕

再曝気係数に影響を与える酸素移動係数に関する式について既存のデータを用いて比較・検討を行った。これまでの研究では最小渦による影響が大きいと考察されてきたが、近年報告されたbursting渦により表面に生じたpatch渦が影響しているという視点に立った、Rashidi式が実測とかなり高い相関をもった。しかし、飽和溶存酸素や拡散係数など、測定者により、かなりの相違点が見られることから、今後検討する余地がある。 

Keyword: 水質, 曝気, 水質水理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-28

Farmland Consolidation in Laos  ラオスの圃場整備

○ケットケォ フォンベット〔東京農業大学地域環境科学部〕
小出 進〔東京農業大学地域環境科学部〕
駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕
中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕

ラオスの農地整備について報告する。本地区はビエンチャンの北にあり、1971年〜87年にかけけ、圃場整備、農村整備をモデル事業として実施した。用水はナムナン川からポンプアップし,耕区は200m×50mの1ha区画であり,米貯蔵施設,飲料水の事業もした.現在は,1ha区画が平坦でないため3〜4の区画に分け,小水路を内部に掘削して用水を供給している.

Keyword: 圃場整備, 農用地計画・{設, 生活施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-38

GISを用いた防災図の作成−防災危険箇所のデータベース化とその運用について−

○中村 元紀〔三重大学生物資源学部〕
福山 薫〔三重大学生物資源学部〕

地域防災計画において各地の現況や被害予想を計画把握しておくことは、防災業務で不可欠なことである。本研究では、三重県内の膨大な数にのぼる防災危険箇所をデータベース化し、行政支援としてGISの活用の有効性を検討する。地域防災計画のツールの一つとしてGISを用いて防災図を作成することにより、災害情報の収集・処理やその後の対策等の防災業務にかかる時間や経費を軽減することができる。

Keyword: GIS, 防災データベース, 防災図
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-40

2毛作地帯を対象としたSARデータによる水稲作付け面積の早期推定

○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕
井上 吉雄〔農業環境技術研究所〕
美濃 伸之〔農業環境技術研究所〕
富田 淳志〔農業環境技術研究所〕
岡本 勝男〔農業環境技術研究所〕
斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕

RADARSAT及びLandsat/TMのデータ,DEMを用いて,関東の2毛作もみられる栃木県中南部を対象に1998年の水稲作付け面積を早期に高精度で推定する手法について検討した。50mメッシュのDEMを用いることにより,フォアショートニングによる歪みを修正することが出来た。また,2時期のRADARSATデータ(5月17日及び6月27日観測データ)から水稲移植直後の作付け地を選出した結果,21市町村平均で統計データに対し101.1%と高い精度で推定できた。

Keyword: リモートセンシング, 測量, 電磁波・光
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-4

1998年8月27日集中豪雨の特性と那須地方における農業土木災害

○熊谷 晃〔岩手大学大学院連合農学研究科〕
前川 勝朗〔山形大学農学部〕
津浦 好一〔栃木県那須土地改良事務所〕

1998年8月26日からかけて、那須岳を中心にして集中豪雨があり、栃木県の那珂川水系上流部及び福島県阿武隈川水系上流部に未曾有の災害が発生した。災害の原因は那須町における時間雨量が90mm、総雨量が1254mmと言う記録的な降雨により、ほとんどの河川が氾濫し、また山地では那須火山による脆弱な地盤のため山地崩壊が多数発生し多量の土砂及び立ち木が河川に流失し、そのため被害が拡大していった。

Keyword: 降雨特性, 洪水流失, 河川工学
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-8

流域の部分的開発を考慮した集中定数型流出モデルとその適用

○福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕

自然丘陵地流域の流出特性を吟味するための流出解析法については、ほぼ実用的レベルで満足すべき流出モデルが確立されているが、農地造成など流域内の部分的開発に伴って、流出モデル定数がどのように変化するかについての実用的手法は未開拓である。本報告では、集中定数型流出モデルを応用して、部分的開発の影響を考慮しうる流出解析手法の提案と流域の約1/3を牧草地に開発した流域での適用事例を示す。

Keyword: 流出特性, 洪水流出,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-18

ラドン濃度を指標とした河川への地下水浸出の実態解明

○濱田 浩正〔農業工学研究所〕
二平 聡〔農業工学研究所〕
今泉 眞之〔農業工学研究所〕
浅野 将人〔北陸農政局〕

河川への地下水浸出の実態を明らかにするために,河川水のラドン濃度の測定を実施した。試験地として,石川県の手取川を選定し,かんがい期と非かんがい期に河川水のラドン濃度を測定した。その結果,ラドン濃度はかんがい期に著しく上昇していた。ラドン濃度を測定することにより,水田からの浸透水によって地下水位が上昇し,河川への地下水浸出量が増大している現象を把握することができた。

Keyword: 浸透流・地下水, 水収支・水循環, 水質水文
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-23

SPATIO-TEMPORAL VARIATIONS OF WATER QUALITY IN A GROUNDWATER BASIN

○MADAN KUMAR JHA〔高知大学農学部〕
紙井 泰典〔高知大学農学部〕
近森 邦英〔高知大学名誉教授〕

高知県における地下水盆の4河川と地下水の水質及びその季節変動を研究した.河川のECは河口部を除いて135 - 230 lS/cm,pHは 6.9 - 8.4,DOは7.1 - 13.3であった.地下水は海から約 1 km 離れた井戸で,EC 124 - 243 lS/cm,pH 5.8 - 7.0,DO 0.43 - 5.04 mg/l であった.この井戸の ECには潮位の変動による影響も見られ,塩が入っていると推測された.河川・地下水とも概して水質は良好であったが,沿岸部に近い1つの井戸と2つの河川の下流部にも塩水の侵入が観測された.

Keyword: 水質, 塩水侵入, 地下水管理
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発表番号 2-28

Updating the Prediction of Crop Water Requirements in Arid Region Using the Recommended Penman-Monteith Evapotranspiration Equation(ペンマン・モンティース式による乾燥地帯の作物用水量推定の改良)

○A. W. Abdelhadi〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
Takeshi Hata〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
Haruya Tanakamaru〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
Akio Tada〔神戸大学農学部〕
Tariq Mohamed〔ゲジラ研究所〕

広大な乾燥地灌漑地区であるスーダン・ゲジラ地区での用水量推定は従来ペンマン式に基づいて行われてきた。大面積であり、推定方式の違いは膨大な用水量の差異となり、水資源利用上多大な影響を及ぼすことになる。今回ペンマン・モンティース式を基に算定を行い、アカラ綿の実測消費水量と比較したが、決定係数等4指標値によっても本法の優位を評価できた。生物季節に基づいた作物係数の決定法も有効な方法であることが示された。

Keyword: 蒸発散, ペンマン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-32

微気象学的方法による水田からのメタンフラックスの測定

○小谷 廣通〔滋賀県立大学環境科学部〕
廣田 嘉美〔滋賀県立大学環境科学部〕

水稲生育の後期段階の4日間午前10時頃から夜間0時頃まで,微気象学的方法を用いて水田からのメタンフラックスを測定した.得られた結果は次の通りである..瓮織鵐侫薀奪スは,時間的にも日毎でも大きく変動した.日中では大きく(29〜90mg/m2/hr),夜間では小さかった(-18〜12mg/m2/hr).B定した4日間の全平均値は16.6mg/m2/hr, 日中の全平均値は47.5mg/m2/hr, 夜間の全平均値は-2.0mg/m2/hrであった.

Keyword: メタンフラックス, 微気象学的方法,
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発表番号 2-35

赤外線放射温度計による鏡ダムの対流現象の観測

和泉 辰男〔高知大学農学部〕
○紙井 泰典〔高知大学農学部〕
近森 邦英〔高知大学名誉教授〕

湖の放熱期の対流現象を解明するため,1998年11月11日の高知県鏡村鏡ダム湖表面水温を赤外線放射温度計により観測した.結果は直径5cm-23cmの極めて小規模の対流セルが観測された.周期は13分,鉛直一次元対流モデル(木村モデル)によって解析したところ,単位面積当たり沈み込み流量は水深13mまでは0.0075m3/s/m2 ,それより下は0.002m3/s/m2程度であった.

Keyword: 対流, 水温, 赤外線
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発表番号 2-37

鳥海山山麓の湧水温度

○神尾 彪〔山形大学農学部〕
大江 進〔月光川の魚出版会〕
奥山 仁志〔遊佐町役場〕

〕水温度と標高の関係を求め、標高に伴う湧水温度の逓減率を明らかにした。逓減率は0.4℃/100mであった。標高に伴う地温の低下割合は高度100mにつき0.3℃〜0.5℃であるから、鳥海山山麓の湧水温度は地温によって形成されていると言える。次に、⇒水場所と表層地質の関係を明らかにした。湧水場所は古い溶岩と新しい溶岩との境目や溶岩と扇状地との境目などにあった。また、胴腹滝の湧水温度は8.5℃で、年間を通じてほぼ一定であった。

Keyword: 湧水温度, 地下水, 水温
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発表番号 2-38

Water Reuse and Water Quality in Low-lying Paddy Area with Creek Networks(低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用と水質)

○Rachmad Jayadi〔九州大学大学院農学研究科〕
福田 哲郎〔九州大学農学部〕
黒田 正治〔九州大学農学部〕
中野 芳輔〔九州大学農学部〕

低平地クリーク水田地帯を対象に,複合タンクモデルにより用水の配分操作および反復利用機構の解析を行った。その結果,晴天時において,クリーク貯留に占める還元水の割合(CTR)は50〜60%であることを明らかにした。また,CTRと水質との関係を分析し,CTRを57%以下に維持すればCODおよびECに対して水質基準を,T-Nに対して水稲被害発現濃度を維持できることを明らかにした。

Keyword: 灌漑システム, 反復利用 , 水質
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発表番号 3-8

PERFORMANCE ASSESSMENT OF THE IRRIGATED AGRICULTURE IN EGYPT(エジプトにおける灌漑農業のパフォーマンス評価)

○Tarek Kotb〔大阪府立大学農学部〕
渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕
荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕
中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕

多くの開発途上国で問題となっている灌漑の実効を,定量的に評価する指標や手法は確立されていない.そこで,潅漑システム内の各地域ごとに,簡単な指標(用水供給量,用水水質,農地利用効率,土地生産性)を用いて,灌漑パフォーマンスを評価する方法を検討した.エジプトの23の灌漑管区に適用したところ,灌漑管理が効率的に行われている地域と,効率が低い地域とが明確となり,問題の所在を明確にできることが分かった.

Keyword: 灌漑管理評価, 用水利用効率, エジプト
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発表番号 3-18

ミゼロンライニング工法による農業用水路の補修への一提案

○大塚 貴之〔株式会社大塚工業〕
大塚 佐一郎〔株式会社大塚工業〕

最近、人間と環境また経済と環境の問題が深刻化してきた。粗大廃棄物を抑制するためにも、維持補修が重要と考えられる。本ミゼロンライニングは、コンクリートの保護、補修に有効な工法として実績を積んでいる。超厚膜の塗膜は、漏水防止、防水、凍害、耐磨耗性に優れ、又、塗膜乾燥が速く作業効率が良く、冬期間でも作業が可能である。その上、人間に悪影響を及ぼす物質も含まれず、優れた塗料であり、又、工法である。

Keyword: 用水管理, コンクリート材料, ライニング材
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発表番号 3-26

イネの蒸散・光合成特性および葉面積密度と水利用効率の関係

宗石 惠里子〔愛媛大学農学部〕
○大上 博基〔愛媛大学農学部〕
小野 啓子〔愛媛大学大学院農学研究科〕

イネ群落内部における光合成有効放射(PAR)と個葉の蒸散・光合成の測定結果を用いて,高度別の蒸散・光合成をPARの対数関数でパラメータ化した.また,PARの鉛直分布を植物体面積密度の指数関数でパラメータ化した.これらを用いて,葉面積密度を増減させ,仮想のイネ群落における蒸散・光合成の鉛直分布を計算した.その結果,対象日において最高の水利用効率を得るためには,LAI=6.8(現状の1.5倍)が最適であると推定できた.

Keyword: 蒸散, 光合成, 水利用効率
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発表番号 3-28

南北斜面の土壌水分特性と植物生育に関する研究

○魏 江生〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

乾燥地研究センターの大型ガラス室内に砂床の斜面実験区を設け,勾配(20°,30°),有効水分(ゼオライト混入区,対照区),方向(南斜面,北斜面),斜面の位置(上,中,下)に対して,数量化砧爐鰺僂い匿∧生育に及ぼす影響を分析した.南斜面は北斜面より積算日射量が多く,水消費が増加した結果,土壌水分量が少なくなり,水分条件が悪くなった.その反面,北斜面の水分条件は良好で,植物の生育がよくなった.

Keyword: 斜面, ゼオライト, 植物生育
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発表番号 3-29

熱収支法による水田からの蒸発散量の測定

○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕
竹原 桃子〔岡山大学大学院農学研究科〕

1998年7月〜10月にかけて水田において熱収支法により蒸発散量を測定した。葉面積指数は観測開始時の1.4から最大で8.3へと増加した。蒸発散量は,夏季の晴天日で6〜8mm/d,ペンマン蒸発散位に対する比(作物係数)は1.0から1.4弱へと増加,完熟期にはまた1.0程度に減少した。水田では純放射相当量が蒸発散により失われており,顕熱伝達は小さく,周辺の気温を上昇させないという優れた機能があることが確かめられた。 

Keyword: 蒸発散, 水田, 熱収支
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発表番号 3-38

長辺取水による代かき用水量の節減(2)−簡易シミュレーションによる解析

○中山 煕之〔北海道農業試験場作物開発部〕
山田 雅彦〔北海道立中央農業試験場農業土木部〕
寺元 信幸〔北海道農政部設計課〕

代かき用水を長辺から取水することで用水量が8割も節減できた事例があるが、常にそうなるとは考えにくい。水足を簡易にシミュレートできるモデルを考案し、他の条件を同一にしたまま短辺取水と長辺取水という条件のみを変えて水足を比較した。その結果、節減量8割のうち、短辺取水を長辺取水に変えたことよる節減が2割弱、長辺取水年の浸透量が他の年に比べ小さかったための節減が6割強であると見積もられた。

Keyword: 水田灌漑, 長辺取水, シミュレーション
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発表番号 4-8

農地整備後の経過年数による水路の水生生物の変化

○真部 和代〔岩手大学大学院農学研究科〕
藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕
藤井 克己〔岩手大学農学部〕

農地整備により、農業用水路は土水路からコンクリート水路に変わり、環境が劣化すると言われている。しかしコンクリート水路にも生物は存在し、多少なりとも施工経過年数を経る事により生物の回復が見られる。そこで本研究では、今後の生物に配慮した農地整備手法を考える手始めとして、生物の回復が農地整備前の状況にどの程度近づくものか、また生物相が安定するまで何年程度必要であるかを明らかにする事を試みた。

Keyword: 水生生物, 水路環境,
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発表番号 4-18

湖沼を含む流域における水循環と水質

○越山 直子〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
川井 雅美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
豊田 勝〔新潟大学農学部〕

新潟平野の最下流域に位置する亀田郷を対象に水循環と水質の関連について検討を行った.この結果,水循環速度と水質には因果関係があることが分かった.非灌漑期には農業用水量が減少するため循環速度は小さくなるが,非灌漑期には地区の下流部に位置する鳥屋野潟の滞留時間が1/2となり,水質も悪化する.その解決策としてフラッシュ用水が導入されているが,環境基準を満たすには現状の導水量では不十分であることが分かった.

Keyword: 水質, 水循環, フラッシュ用水
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発表番号 4-28

谷地田の土地利用と環境特性の研究(2) −谷地田の環境特性が水質に与える影響について

○陳 嫣〔東京農業大学大学院農学研究科〕
上野 貴司〔東京農業大学大学院農学研究科〕
三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学科〕
安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学科〕

多摩川流域の西部丘陵地域では,都市化が著しく,林地、農地、市街地などの複雑な利用形態が見られる。このために大河川源流からの水質変化のプロセスと異なった多くの因子が存在する。土地利用形態が周辺環境にどのような影響を与えるかを明らかにすれば水質汚濁を軽減でき、環境保全に役立つ。本研究は多様な土地利用形態における水系流量、それに伴う土壌侵食、富栄養化物質の流出特性を扱ったものである。

Keyword: 谷地, 土地利用, 環境
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発表番号 4-38

処理水適用1年目における調査地の現況-農業集落排水処理水の農地への再利用()-

○治多 伸介〔愛媛大学農学部〕
櫻井 雄二〔愛媛大学農学部〕

平成10年4月より供用が開始された集落排水施設の処理水を,一旦溜池に貯留してから実際の農地に再利用している「愛媛県I市O地区」で,地域の水質や水稲生育などについて実態調査を行った.その結果,このような処理水の再利用形態は,潅漑用水の不足する地域での新たな用水量確保の一手段として,また,農村地域からの水質汚濁物質の排出量を,水田の浄化作用を利用して減少させる一手段として極めて有効であることが実証できた.

Keyword: 集落排水, 処理水再利用, 農村環境保全
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発表番号 4-47

浅海底質汚染の軽減除去に関する研究(8)−ORPモデルによるDO濃度予測計算値と実験値との比較−

○戒能 治〔愛媛大学農学部〕
大橋 行三〔愛媛大学農学部〕
大塚 哲夫〔北灘漁業協同組合〕
脇坂 一義〔北灘漁業協同組合〕

堆積状態の還元化底質が酸化し、水中のDO濃度を低下させるメカニズムについて、初期COD成分とBOD成分を分離し、BOD成分については、温度、流速、DO濃度などを考慮した数値計算モデルとして表し、その計算結果と、循環水槽実験のDO濃度の変化過程の結果とを比較した。その結果、温度および流速が定常条件のもとでのDOの変化は、流速が速い場合にやや誤差が認められたが、概ね良好な一致を示した。

Keyword: 水質, 水産土木, 水環境・水質
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発表番号 4-48

中小河川の水質浄化のための自然浄化作用の活用 −堺市石津川水系を事例として−

山本 龍仁〔大阪府立大学農学部〕
三島 隆伸〔大阪府立大学農学部〕
○庄司 貴朋〔大阪府立大学農学部〕
荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕

中小河川の水質保全のためには河川のもつ自然浄化作用を活用することが有効である.そこで堺市石津川水系の河川現況をふまえて自然浄化作用の特性を把握するために水槽実験を行ったところ,次のような河川整備の方向性がわかった.〇間的・空間的に生物分解にとって好条件となる瀬−淵構造がある⊃綣曽化には沈澱作用による効果が大きいので,溜池や調整池を経由する浚渫や池さらいなど沈殿した汚濁物を定期的に除去する

Keyword: 自然浄化作用, 都市中小河川, 水槽実験
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発表番号 5-8

農地利用集積と農地基盤の整備条件

○友正 達美〔農業工学研究所〕
松尾 芳雄〔農業工学研究所〕
原山 昭彦〔農業工学研究所〕
有田 博之〔農業工学研究所〕

作業受託、貸借等の担い手による農地利用の形態と、選好される農地の基盤条件の関係を分析し、農地利用集積を推進するための農地基盤の整備条件を明らかにした。農地基盤条件は、機械作業可否、機械作業効率、収量、ほ場管理効率、共通インフラ管理効率の5つに類型化でき、担い手による農地利用の形態が高度化するにつれて、より多くの基盤条件に高い整備水準が要求される。

Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備,
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発表番号 5-18

黄土の受食性と斜面の地盤特性 −中国黄土高原の土壌保全に関する研究(供法

長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
○上遠野 健〔北海道大学大学院農学研究科〕
高橋 英紀〔北海道大学大学院地球環境科学研究科〕
李 思鋒〔中国科学院西北植物研究所〕
張 継敏〔中国科学院西北植物研究所〕
楊 恒〔中国科学院西北植物研究所〕

黄土高原の土壌保全に資するため、黄土の性質と斜面地盤の性状に着目し検討した。その結果、黄土は高い受食性を示し、斜面地盤の性状は向きにより異なることが明らかになった。この違いの原因の一つは、冬期間における凍結融解作用であると考え、実験的に検討を加えた。その結果、凍結時の条件により融解後の物理的性質が異なることを確かめた。こうした現象は、凍結融解作用が斜面の土壌保全に影響することを示唆するものである。

Keyword: 黄土高原, 土壌保全, 凍結融解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 5-28

水環境保全事業を含む流域管理計画策定支援モデルの構築

○加藤 亮〔茨城大学農学部〕
中村 良太〔財団法人農業土木総合研究所〕

流域管理計画における、策定支援モデルの構築を行った。このモデルで、水環境保全事業の影響を考慮した、水質に関する将来予測を得ることができることを示した。モデルは、2つのサブモデルから構成される。一つは、事業の影響を表わす事業効果予測サブモデルで、もう一つはシステムダイナミクスを用いた、土地利用の変化を考慮した水質変動予測サブモデルである。なお、モデルの検証には過去20年のデータを用いている。

Keyword: 流域管理, 計画策定の支援, システムダイナミクス
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発表番号 6-8

北海道における農業地域類型別及び耕地形態別の市町村の特徴 −北海道における中山間地域の特性に関する研究(機法

○矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕
川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕
志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕

1995年農業センサスの農業地域類型区分に基づき、北海道の全市町村を対象として中間地域と山間地域に含まれる市町村の一般的な特徴を求めた。次に主要な耕地形態別(水田中心、普通畑中心、牧草畑中心、混在型など)の中山間地域の特質を、経年変化指標(人口・総農家数・経営耕地面積の増減率)、規模指標(耕地面積、総農家数、集落数)、農家レベル指標(戸当たり耕地面積、主業農家率、農業就業者高齢者率)に分けて論じた。

Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 市町村特性
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発表番号 6-13

高知'98水害における山間部頭首工の現状

篠 和夫〔高知大学農学部〕
松本 伸介〔高知大学農学部〕
○西田 真弓〔高知大学農学部〕

堰本来の機能や効果、安全性を検討する目的で、昨年高知県に発生した幾つかの豪雨災害を対象に、降水量や堰の構造による被害状況の相違の把握と現地踏査を試みた。その結果、以下の知見が得られた。1)被災した堰のほとんどが、山間部に位置する小規模な石積み堰であり、現在これらがコンクリート堰に改修されている。2)堰は、降水量とともに時間雨量の多い地点のものほど壊れやすい傾向がある。

Keyword: 頭首工 , 気象災害,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 6-14

自然災害を考慮したまちづくりに関する一考察-1998年高知水害を受けた南国市の事例から-

○宮田 隆弘〔高知大学農学部〕
篠 和夫〔高知大学農学部〕
松本 伸介〔高知大学農学部〕

防災まちづくりについては、阪神・淡路大震災以来、全国的な関心の高まりを見せている。高知県は、我が国の中でも、毎年のよう台風が襲来し、風水害を受けやすい条件にある。本報では1998年の高知水害による南国市の事例を紹介する。水害の概況とその原因から危機管理に関する対応をハード面、ソフト面から検討し、自然災害に備え、安心して住むことのできる、まちづくりの方策について述べる。

Keyword: 防災 , 基盤整備, まちづくり
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 6-18

水辺環境整備計画における整備目標設定過程に関する研究

○田村 孝浩〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕
大竹 真和〔宇都宮大学農学部(現群馬県立中之条高校)〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕

近年,水辺の環境整備が各地で活発に行われている.本研究では,計画段階において設定される整備目標を,水辺の特性に応じて客観的・合理的に評価・判定するための手法を提示することを目的とした.水辺の環境整備が行われた栃木県下の4地区を事例として,整備計画における目標設定の過程を調査・分析した.これに基づいて,目標設定過程における現状の問題点を整理するとともに,その改善方法を検討した.

Keyword: 親水, 整備計画, 環境評価
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発表番号 6-28

農村集落におけるグラウンドワークの普及活動の事例−岩手県胆沢郡胆沢都鳥地区の場合−

○去石 真佐子〔財団法人日本グラウンドワーク協会〕
広田 純一〔岩手大学農学部〕

岩手県胆沢町都鳥地区、第14集落内で行ったグラウンドワークの普及活動の経過と成果について報告する。一連の活動の成果は、実践活動にまで短期間で至ったことである。成果が得られた要因としては、当初から地区の目標を実践活動に定めていたことと、農村ならではの様々な技術を持った人材を確保することが容易であったことが挙げられる。

Keyword: グラウンドワーク, 環境改善,
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発表番号 6-38

農道整備による観光農業イベントの来場者数変化の推計

○谷本 岳〔農林水産省農業工学研究所〕
竹村 武士〔農林水産省農業工学研究所〕
丹治 肇〔農林水産省農業工学研究所〕

岡山県柵原町のイベントを対象とし、建設中の広域農道と完了している農免道路の2つの農道について効果推計を行った。農道整備によるトラベルコストの減少が誘致率を増加させるという前提のもとに、観光農業イベントの誘致率関数を求め、この関数から来場者数変化を推計する。現状と広域農道が完成しているケース、農免道路が建設されていないケースでの推計来場者数を比較し、農道整備のイベントへの効果を求めた。

Keyword: 農道, 整備効果,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 6-48

教科書に見る農業土木の位置づけの変化 −小学校社会科を対象に、30年前と現在−

広田 純一〔岩手大学農学部〕
○北口 まゆ子〔岩手大学農学部〕

小学校の社会科教科書における農業土木の取り上げられ方を現在と30年前で比較した。その結果、農業・農村の話題全体に占める割合は,30年前の21%に対し、現在は13%と大きく減少していることがわかった。また,内容的にも,30年前は,その当時の大規模な農業土木事業を大きく取り上げているのに対し,現在は,歴史上の事業や技術的な内容が中心で,現在実施中の事業に関する記述がほとんどないことがわかった。

Keyword: 小学校教科書, 農業農村整備事業, 農村計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 7-8

構造を有する砂の体積圧縮特性について

○田中 史也〔京都大学農学研究科〕
木山 正一〔京都大学農学研究科〕
塚田 泰博〔京都大学農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学農学研究科〕

一般に砂の体積圧縮特性を表すe〜lnp'関係において「非線形」となることが知られている。構造を有する砂供試体の等方圧密試験を行い、体積圧縮特性を考察した。その実験挙動の解釈として「構造」という力学的概念を導入し、構造パラメーターを定義した。実験値と比較した結果、任意の間隙比を持つ砂の体積圧縮特性が記述可能になったと共に飽和砂の体積圧縮特性を説明するには「構造」が重要であることを示した。

Keyword: 土構造, 圧密・締固め,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 7-18

不良土のパイプライン埋戻し土への利用技術開発(機法 歙亞シ聾撚什爐砲茲詆堽錨擇諒理性・力学性の改良−

吉田 英人〔北海道開発局開発土木研究所〕
小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所〕
○田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所〕
秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所〕
宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所〕
後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕

パイプライン工事において、軟弱な粘性土や含水比の高い土も多量に発生するが、これらの土はトラフィカビリティが得られず十分な締固めができないため、不良土として運搬捨土されることが多い。筆者らは、不良土をパイプライン埋戻し土に利用すべく、石灰等の固化材の添加による不良土の改良効果について検討している。本報は、室内試験結果から得られた石灰系固化材処理土の物理・力学性の特徴について報告するものである。

Keyword: 不良土, 石灰系固化材, パイプライン埋戻し土
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発表番号 7-25

すべり面付近泥岩の強度特性−沖縄,仲順地すべり−

○宜保 清一〔琉球大学農学部〕
中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕
畑 勢津子〔琉球大学大学院〕

沖縄,島尻層群泥岩地すべり採取試料について一連の土質強度測定試験を行い,その結果について検討した。すべり面付近の不撹乱試料はピーク強度としてcf′=0〜50kPa,φf′=20.0〜35.5゜を示した。亀裂の内在程度によってピーク強度定数が大きく影響される。また,420μmフルイ通過試料の示す完全軟化強度および残留強度の定数は,それぞれc sf = 4.0kPa,φsf = 28.5°,cr = 0kPa,φr =9.3°となった。

Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定,
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発表番号 7-28

砂斜面の有限要素解析による検討

田中 忠次〔明治大学農学部〕
○阿部 剛士〔明治大学大学院〕

斜面傾斜実験において相対密度の上昇と共に崩壊角度が上昇し、豊浦砂に比べ相馬砂4号、相馬砂5号は崩壊角度が若干高い。その解析においては剪断帯幅を変えても崩壊角度に差は見られなかった。これより斜面崩壊が表層すべりであり崩壊に剪断帯幅は関係しない支持力実験においては崩壊に至るまで微小な変形があり、ある荷重に達すると急激な変形がおこる。解析から粘着力は0.6kN/cm2と推定された。

Keyword: 斜面, 有限要素解析,
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発表番号 7-38

GISによる兵庫県南部地震のため池被災原因の究明−地質および堤軸・主震動方向との関係−

○奥村 隆司〔神戸大学大学院(現クボタ)〕
内田 一徳〔神戸大学農学部〕

兵庫県南部地震によるため池の被害は様々な要因に起因しており、これまでにGISを用いて、想定震源断層からの距離や地形、地質などの被災要因を検討してきた。本論文では、本土側および淡路島北部におけるため池の被災原因の究明を総合的に検討した結果、,燭畸咾地質境界にあること、△燭畸咾猟藜簡向が主震動方向とほぼ直角方向であること、の2つがGISから解明できる主な被災原因であることが明らかになった。

Keyword: GIS, 地震工学, ため池
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発表番号 8-1

籾殻灰混合セメントを用いたコンクリートの破壊特性

○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕

籾殻灰を結合材質量の内割で0,10,20および30%混入したコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギ、最大荷重および引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを求めた。破壊エネルギおよび最大荷重は、籾殻灰を混入したものが無混入に比べて、それぞれ、2〜15%および15〜30%増加した。また、籾殻灰混入により引張軟化曲線に少し差異がみられた。

Keyword: コンクリート材料, 籾殻灰, 破壊特性
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発表番号 8-2

破砕発泡スチロールを混入したモルタルの性質

○月岡 存〔三重大学生物資源学部〕

廃棄物のコンクリート材料への有効利用を目的とする基礎的実験として、破砕した発泡スチロールをモルタルに混入した。そして、モルタルの単位体積質量、供試体断面、曲げと圧縮強度および乾燥収縮ひずみなどについての試験を行った。その結果、発泡スチロール混入モルタルと無混入モルタルや発泡ビーズ混入モルタルとの性質の相違について検討した。

Keyword: コンクリート材料, 廃棄物, コンクリートの性質
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発表番号 8-3

廃棄発泡スチロール混合コンクリートの開発

桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕
木全 卓〔大阪府立大学農学部〕
工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕
○藤原 慎八〔大阪府立大学農学部〕

発泡スチロールの再資源化に貢献すると供に,新しい軽量コンクリートの開発を目的として,廃棄発泡スチロール混合コンクリートを作成した.廃棄発泡スチロールを粗骨材として扱い,混合割合を変えて供試体を作成した.強度試験は圧縮強度試験を行い,そのひずみおよびAE計測を行った.その結果として混合割合の増加と供に強度の低下が見られたが,軽量コンクリートとして利用するには十分であると判断できた.

Keyword: 発泡スチロール, コンクリート, 廃棄物
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発表番号 8-4

廃ガラスのコンクリート2次製品への利用に関する基礎的研究

○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕
高田 龍一〔松江高専土木工学科〕
加藤 隆志〔(株)加藤商事〕

本研究は従来リサイクル不可能とされ塵と位置づけられていた廃ガラスをコンクリート2次製品製造の原材料として利用するための基礎研究である.始めにガラスパウダーを使用したモルタルの強度試験を行ったところ,強度的には問題がなかった.次にアル骨反応の有無を確かめたが,化学法では無害でない結果が迅速法では無害となった.結果的にアル骨反応の可能性は残るものの廃ガラスの利用可能性は高いと考えられる.

Keyword: 廃ガラス, コンクリート2次製品, アルカリ骨材反応
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発表番号 8-5

コークスベッド方式ごみ溶融スラグ微粉末のコンクリート用混和材への適用について

○北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕

コークスベッド方式ごみ溶融スラグを微粉末化し,コンクリート用混和材としての利用の可能性について検討した。その結果,.好薀鞍粉末の品質は,高炉スラグ微粉末4,000の規定値をほぼ満足していること,▲好薀鞍粉末の毒性は土壌基準値以下であること,スラグ微粉末を用いたコンクリートの強度発現は,養生温度依存性が大きく,高温養生の場合,高置換率のコンクリートでも長期強度は高くなること,などが明らかとなった。

Keyword: ごみ溶融スラグ微粉末 , 混和材, コンクリートの性質
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発表番号 8-6

ごみ溶融スラグのコンクリート製品への利用

○藤居 宏一〔岩手大学農学部〕
北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕

溶融炉式のごみ処理はダイオキシンを発生させない。ごみを1500℃以上で溶融させた後に生成される溶融スラグを細骨材として利用し、道路用側溝などのコンクリート製品への適用を検討した。工場で溶融スラグ0〜70%(4種)を置換した細骨材を用い製品を作成した。置換率70%のもので耐久性が低下したが、他は全て規準値を上まり問題はなかった。スラグ置換率が高い場合には問題が残るが、ごみ溶融スラグがコンクリート用細骨材として十分使用でき、代替骨材になり得る。

Keyword: 二次製品, 廃棄物,
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発表番号 8-7

ポーラスコンクリートブロックを用いた藻礁造成

○細川 吉晴〔北里大学獣医畜産学部〕
辻井 誠〔北里大学獣医畜産学部〕
川崎 康一〔大平洋金属(株)八戸製造所〕

海域環境の悪化による海藻の成育場所の減少対策の一つとして、コンクリートで藻礁造成できないか、2年間にわたって検討した。ポーラスコンクリートにマコンブの種糸を巻きつけ、その成長を観察した結果、マコンブの付着性は、空隙率や凹凸の小さなポーラスコンクリートほど優れていた。また、各供試体に付着した生物の個体数は、空隙率や凹凸の大きなポーラスコンクリートが最も多かった。

Keyword: ポーラスコンクリート, 藻礁, マコンブ
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発表番号 8-8

Antimicrobial Activities and Physical Properties of Repair Mortar with Hydrotalcite in Wastewater Treatment Plants(下水処理施設におけるハイドロタルサイトを混入した補修モルタルの物理的性状および防菌効果)

○Wei YANG〔鳥取大学連合大学院〕
野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕
佐藤 利夫〔島根大学生物資源科学部〕

下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法は,劣化部の除去,断面修復と防食被覆である。本研究では,環境に低負荷で,かつ劣化防止機能を有する断面修復用の補修モルタルの開発を目的に,銅、亜鉛含有ハイドロタルサイトを用いたモルタルを作成し,その強度,施工性,防菌防黴防藻効果について検討した。その結果,超微粉末高炉セメントを用いるHTCu15%と20%はモルタルに混入した際に優れた強度、施工性と防菌効果を示した。

Keyword: 補修モルタル, ハイドロタルサイト, 防菌効果
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発表番号 8-9

アスファルト混合物の引張強度

○吉田 隆輝〔苫小牧工業高等専門学校〕
高橋 正一〔苫小牧工業高等専門学校〕

アスファルト混合物の直接および間接引張試験を変位制御で行った結果,以下のことを明らかにできた。1)引張強度と試験温度の間に指数曲線の関係が認められた。特に脆化点および勾配変化点より高温側では,その相関関係は極めて高いことを明らかにできた。2)変位速度ごとの引張強度−温度曲線は温度軸にシフトさせるとほぼ重ね合わせることができた。3)引張強度と温度の指数曲線の傾きは直接および間接引張試験により異なる。

Keyword: アスファルト混合物, 直接引張強度, 間接引張強度
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発表番号 8-10

飽和条件下におけるアスファルト混合物のスティフネスに関する実験的研究

○久田 忠信〔宮崎大学大学院農学研究科〕
内田 順一〔(株)ガイア−トクマガイ技術研究所〕
坂元 忠実〔宮崎大学農学部〕
近藤 文義〔宮崎大学農学部〕

本研究は飽和条件下におけるアスファルト混合物の一軸試験、三軸試験による力学特性の把握と差異の程度の比較検討を行ったものである。最大圧縮応力およびスティフネスは温度依存性を示し、40〜50℃より低くなると徐々に高い値を示し、それより高くなると一定値に近づく傾向が見られた。また、最大圧縮応力およびスティフネスについて、三軸試験と一軸試験の比が温度に対して比例していることがわかった。

Keyword: アスファルト混合物, スティフネス, 飽和条件
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発表番号 8-11

廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(4)

○上田 真一〔北海学園大学大学院〕
久保 宏〔北海学園工学部〕
北野 隆春〔北野コンクリート(株)〕

現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質な砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内試験及び野外試験にてその適用性について検討を行った。

Keyword: 廃棄ビニルシート, リサイクル, 凍上抑制層材料
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発表番号 8-12

農業土木への発泡廃ガラス材の有効利用−岩盤緑化と軽量盛土材および軽量骨材−

○原 裕〔日本建設技術株式会社〕
横尾 磨美〔日本建設技術株式会社〕
桃崎 節子〔日本建設技術株式会社〕
蒲池 豊〔ミラクルソル協会〕
安田 功〔株式会社ニッケン〕

ガラス廃材を焼成することによってできたリサイクル製品の発泡廃ガラス材は,比重が0.4〜1.5と軽く,連続間隙を有する物は保水性を目的として緑化工法に使用する。また独立間隙の物は,軽量盛土材および,軽量骨材として,コンクリート二次製品へ使用することにより,天然骨材を使用した時の約1/3重量が軽くなる。今回はその事例について報告する。

Keyword: ガラス廃材, リサイクル, 発泡廃ガラス材
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発表番号 8-13

画像処理によるコンクリート劣化度判定の一手法

○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕
辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕

コンクリートが劣化する原因は色々あるが、ここでは酸性水による劣化を取り上げ、その劣化度の判定について、画像処理による方法(二値化法と名付ける)を提案する。既知法との比較検討を行った。実験は、直径5僉濆發毅隠悪僂離灰鵐リート供試体を3年間酸性河川に浸漬し、これを実験室に持ち帰り、室内実験行い劣化度を判定した。

Keyword: 画像処理, 劣化, 酸性
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発表番号 8-14

初期養生条件の異なるマスコン供試体の諸特性−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(勝法

○服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕
緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕
佐藤 周之〔鳥取大学農学部農学研究科〕

実構造物コンクリート部材に近いサイズのマスコンクリート供試体(高さ×幅×奥行=70×60×40cm)2体を,1つは厚さ1cmの発泡スチロール製保温材で覆い,1つは保温材無しで作製し,内部温度,超音波伝播速度,抜取りコアの圧縮強度を測定し,両者の強度発現の違いなどを比較検討した。その結果,初期の内部上昇温度の高い方が初期強度発現は速いが,材齢28日以降の長期強度の伸びが抑制されることが判った。

Keyword: 超音波伝播速度, マスコン供試体, 抜取りコア強度
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発表番号 8-15

マスコンクリ−ト供試体の密度差がマチュリティ−法による推定強度に及ぼす影響について

○佐藤 周之〔鳥取大学大学院農学研究科〕
服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕
緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕

マスコンクリ−トは,その上層部と下層部で締固め効果やブリ−ヂング等の影響を受けるために密度が異なる.しかし,マチュリティ−法により強度を推定する場合,一般的に示方配合から得られる密度を用いて強度推定を行う.そこで,抜取りコアから得られる密度を用いて推定した強度と,示方配合から得られる密度を用いて推定した強度を比較してみたところ,密度差は推定強度にほとんど影響を及ぼさないことが分かった.

Keyword: 非破壊試験, マチュリティ−法, 密度
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発表番号 8-16

早期強度発現を目的とした人工軟岩作成法

○田頭 秀和〔農業工学研究所〕
安中 正実〔農業工学研究所〕
増川 晋〔農業工学研究所〕
浅野 勇〔農業工学研究所〕

豊浦砂、カオリン、関東ロームを対象に、エトリンガイト系固化材(スタビライト)を用いて人工軟岩を作製した。qu=10〜50(×98kPa)を目標に配合し、一軸圧縮強度、圧裂強度、弾性係数とS/Wおよび材令との関係を求めた。その結果、3項目全てについて、S/Wと比例関係があり、S/Wの調節によって目標強度材料を作製し得ることが分かった。91日強度に対する28日強度の割合は、90%前後であった。

Keyword: 人工軟岩, エトリンガイト,
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発表番号 8-17

Numerical Experiment of Geosynthetic Reinforced Porous Cementitious Composite (PCC) Panel with Recycled Aggregates(リサイクル材料を骨材とする地盤繊維材補強の多孔質性セメント複合材(PCC)パネルの数値実験)

内田 一徳〔神戸大学農学部〕
○MD.Zakaria Hossain〔神戸大学農学部(外国人特別研究員)〕

アスファルトや煉瓦、木片等のリサイクル材料から成る骨材をソイルセメントで結合して、地盤繊維材で補強した表題材料の短期載荷時のたわみ挙動を薄膜FEM解析により検討した。解析に用いたパラメータは体積割合に従って評価した。上述した種々の骨材を用いた場合や混合割合やパネル厚さと、荷重−たわみ関係、終局荷重、単位重量などの変化を求めた。これらの結果は、今後の室内試験や設計に有用である。

Keyword: リサイクル, ソイルセメント, 数値解析
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発表番号 8-18

連結格子セルラオートマトンによるUplift Problemの解析

○村上 章〔京都大学農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学農学研究科〕

連結格子セルラオーマトンを拡張して、落し戸受働モードが解析可能とするローカルルールを提案した。既往の粒状体解析法として、個別要素法、粒状要素法、極限解析、セルラオートマトンがあるが、本研究で用いるセルラオートマトンによれば、他のいずれの方法よりも短い計算時間で、多くの粒子を扱うことができる。提案法ではつりあい式を考慮しないので、初期パッキングや粒子配置といった幾何要因に絞って、粒状体挙動を観察する。

Keyword: セルラオートマトン, 落し戸, 粒状体
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発表番号 8-19

柱状節理の発達した岩盤における基礎掘削と基礎処理について−金峰ダム本体工事−

田島 准一〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕
前田 勉〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕
上川 浩二〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕
○金巻 宏明〔(株)日本農業土木コンサルタンツ〕
古屋 亨〔飛島・植村・久保JV〕

金峰ダムは、溶結凝灰岩を基礎とするが、冷却時に生じた柱状節理による亀裂が発達しているため、掘削仕上り面の凹凸の増加、ブランケットグラウト注入時の斜面の安定、鉛直孔によるブランケットグラウトの改良効果に懸念がもたれる。そこで、プレスプリッティング工法、ロックボルト、ブランケットグラウトの斜孔配置を行って、良好な基礎掘削、基礎処理が施工できた。

Keyword: 工法・施工, 現場報告,
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発表番号 8-20

重力式コンクリートダムの湛水後の長期挙動

○浅野 勇〔農業工学研究所〕
安中 正実〔農業工学研究所〕
増川 晋〔農業工学研究所〕
田頭 秀和〔農業工学研究所〕

湛水後10年以上経過した重力式コンクリートダムの変形及び漏水量の観測データを対象に,季節調整を用い,観測データを季節成分,トレンド成分に分離するとともに,各成分に影響する要因について検討した。その結果,ダムの安全性に強く影響を及ぼすと推定される変形及び漏水量のトレンドは,湛水後3〜6年でほぼ定常状態に達することが示された。

Keyword: 重力式コンクリートダム, 挙動観測, 安全管理
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発表番号 8-21

フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−監査廊実大規模試験体の載荷実験−

○原 夏生〔前田建設工業(株)技術研究所〕
浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕
安中 正実〔農林省農業工学研究所〕

従来,鉄筋コンクリート構造で構築されていたフィルダム監査廊に対して,鋼繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。一連の研究の一環として,SFRCを用いた監査廊の実大試験体の載荷実験を実施した。その結果,十分な構造性能を有することが確認できた。さらに,SFRCの破壊エネルギーを考慮した有限要素解析を行い,試験体の挙動を解析的に評価することが可能であることを示した。

Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, フィルダム
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発表番号 8-22

フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―新工法を用いた模擬監査廊の構築(施工試験の概要)―

○赤坂 雄司〔前田建設工業(株)技術研究所〕
浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕
安中 正実〔農林水産省農業工学研究所〕

従来、鋼製の型枠を用いて鉄筋コンクリート造で構築していた、フィルダム監査廊を、鋼繊維補強コンクリートとプレキャスト型枠を用いて構築することで、大幅な合理化を図ることを目指して共同研究を行っている。今回、実工事でも使用可能なプレキャスト型枠を用いて、実際の監査廊と同じ大きさの模擬監査廊を構築する施工試験を実施した。本文は施工試験の概要と結果について報告するものである。

Keyword: 監査廊, プレキャスト型枠, 鋼繊維補強コンクリート
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発表番号 8-23

ため池堆積土の有効利用に関する研究(その1) −環境保全を目的としたため池改修−

松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕
○矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕
上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕
朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕
須田 清隆〔(株)ジオスケープ〕

農業用ため池の改修事業において、ため池内堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、現状のため池改修工事における課題と、池内堆積土の有効利用にあたっての課題について整理している。

Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクル
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発表番号 8-24

ため池堆積土の有効利用に関する研究(その2) −改良土の配合と強度特性−

松原 榮一〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕
上田 富正〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕
朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕
○後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕
清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕

ため池の改修工事に伴って発生する堆積土を、従来は固化材を用いて改良した後、搬出していた。一方築堤土は外部から搬入していた。このような堆積土を築堤材料として用いることを目指して3種類の改良方法で作成した供試体を用いて改良土特性を検討した。強度や透水係数など基本特性は築堤材料として利用可能なものであることが確認された。

Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクル
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発表番号 8-25

ため池堆積土の有効利用に関する研究(その3) −改良土の長期特性−

松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕
矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕
上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕
朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕
○小野 正樹〔(株)ジオスケープ〕

自然生態系や周辺環境との調和が求められている大和平野地区のため池改修事業において、改修ため池内の堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、ため池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、ため池供用に際しての改良土の長期特性について室内試験及び数値解析の結果から考察する。

Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクル
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発表番号 8-26

ため池堆積土のランダムへの有効利用

松原 榮一〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕
上田 富正〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕
○朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕
後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕
清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕

ため池改修の際に堆積土を固化材を用いて改良し、池外へ搬出していた。池内の築堤工事の中で比較的物性面では許容範囲が広いと考えられるランダムへの利用を検討した。室内試験、現場試験を行い利用が可能であることが明らかになった。その結果を踏まえ、実工事で1200m3のランダム材の有効利用を実施した結果を示す。

Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクル
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発表番号 8-27

コンクリートの熱伝達係数の評価方法に関する研究

○緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕
服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕

マスコンクリートの温度解析に用いる入力パラメータの一つである熱伝達係数の評価方法を検討した.まず,解析温度と実測温度の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができなかった.一方,外気温の影響により生じる起伏の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができた.同定値を用いて温度解析を行った結果,解析温度は実測温度によく近似し,同定値の妥当性が示された.

Keyword: コンクリート, 熱伝達係数, 目的関数
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発表番号 8-28

熱伝達境界の違いを考慮したコンクリート供試体内部の温度推定

○中園 健文〔日本学術振興会特別研究員〕
近藤 文義〔宮崎大学農学部〕
國武 昌人〔宮崎大学農学部〕
中澤 隆雄〔宮崎大学工学部〕

初期の材令におけるコンクリート構造物内部の温度の経時変化は、熱の拡散の大きい表面部位と断熱状態に近い中心部では異なる履歴を呈する.そこで,実験室で測定したコンクリート供試体の温度をもとに,実際に使用した型枠の熱伝達率を用いて異なる熱伝達境界を仮定し温度推定を行った.その結果,現実に近い境界条件を仮定することで供試体内部の温度分布を表現でき,境界面に合板を用いることで急激な放熱の緩和が確認できた.

Keyword: 熱伝達境界, コンクリート供試体, 3次元有限要素法
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発表番号 8-29

A study on Thermal analysis of RCD concrete (RCDコンクリートの熱伝導解析に関する一考察)

Koichi FUJII〔岩手大学農学部〕
○Ashna NEHRIN〔岩手大学農学部〕

ダムの合理化施工法の一つとしてRCD工法がある。マッシブなダムの施工においてはコンクリートの発熱が大きな問題であり、施工時におけるコンクリートの温度上昇、時間経過による温度下降を予測することが施工計画を立る上でも、合理的なコンクリートの打設を行う上でも重要な課題である。あるダムの施工状況と温度記録を調査し、打設節後の温度上昇を簡便な熱伝導解析によって推定しようとするものである。

Keyword: コンクリートの性質, ,
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発表番号 8-30

重力コンクリートダムにおけるフィレットの効果に関する一考察

藤居 宏一〔岩手大学農学部〕
○王 メイ〔岩手大学農学部〕

ダムの合理的設計法の一つとして上流側にフィレットを付ける方法がある。本研究では、東北農政局のOダムのデ−タを用いて、ダムにおいてフィレットの有無による2つの標準断面について、2次元有限要素解析を行った。満水時と空虚時(地震力は下流向きと上流向き) にそれぞれの外力を作用させて、そのときの変位、反力、応力の面から比較・検討した。それによってフィレットのを付けることによる利点、欠点を検証した。

Keyword: コンクリート材料, 構造物の設計手法 ,
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発表番号 8-31

重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−圧縮力と引張力とに分離して−

○松本 伸介〔高知大学農学部〕
篠 和夫〔高知大学農学部〕

2次元境界要素解析によるパラメトリックスタディから求めた動水圧値を,圧縮方向と引張方向とに分離して整理し直すことで,簡便な高精度ノモグラムを作成した.フィレットの形状や,地震による系の振動方向をも考慮できるという利点を有しており,現行の設計基準に比し,汎用性に優れ,かつ簡易性の点でも劣らぬ高精度な動水圧推定法であると考える.重力式コンクリートダムの全体計画段階において極めて有効なツールと言えよう.

Keyword: 構造物の設計手法, 構造物の動力学的性質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-32

局所破壊を考慮したブロックせん断試験に関する弾性解析

○西山 竜朗〔岡山大学環境理工学部〕
長谷川 高士〔近畿大学農学部〕

ブロックせん断試験に関する弾性解析を行い岩盤中に作用する応力を算定すると、実際に見られる終局破壊とは大きく異なる引張破壊を得る。このような破壊をせん断過程における局所破壊と考え、荷重の増加に伴い作用する応力が破壊基準に至った要素を順次異方弾性要素に置き換えて有限要素解析を行った。その結果、せん断過程における局所破壊進行の様子を得、また岩盤中には大きく発達した圧縮応力が作用することが分かった。

Keyword: 岩盤力学, 数値解析, 土の静力学的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-33

EFGMによる水〜土連成解析

○川端 浩司〔京都大学農学研究科〕
村上 章〔京都大学農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学農学研究科〕

近年、工学のさまざまな分野で注目されているEFGM(Element Eree Galerkin Method)は、FEMとは異なる形状関数で剛性方程式を組み立てる解法である。この利点は、要素情報入力の省力化、要素に依存しない計算を行えることにある。本研究では、水〜土連成解析にEFGMを適用、定式化を行い、一次元圧密問題について数値解析を実施した。この境界値問題に関する厳密解や有限要素解との比較を行い、十分な精度の計算結果を確認した。

Keyword: メッシュフリー解法, 数値解析, 有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-34

層間滑りを有する2次元多層弾性地盤の解析解と有限要素法

○渡辺 正平〔鳥取大学農学部〕

2次元半無限多層弾性地盤に関する解析法の例は,以前に公表されているが,本稿では,有限領域の2次元多層弾性体の解析法を示す.ただし,境界条件は,側面が滑,つまり領域側面での剪断抵抗力が0の場合に限られる.通常の有限要素法は,層境界面の滑りがある場合の計算ができない.そこで,層境界面で滑りがある場合の有限要素法の計算法を示し,それによる結果と解析解による結果を,平面ひずみと平面応力について比較対照した.

Keyword: 境界条件, 層境界面, 応力関数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-35

モデル実験による地盤改良前後の透水性状変化

○小林 晃〔岩手大学農学部〕
石口 知之〔岩手大学農学部〕

グラウチングの効果を判定する際の透水試験の非定常データを用いて流れの次元の評価を行い,グラウチングによる流れの様相の変化を室内モデル実験を用いて検討した.その結果,多孔性地盤でも亀裂性岩盤でも,グラウト注入により水みちが閉鎖され,改良後は均一な間隙構造をもつ地盤へとなる.また,亀裂性岩盤では,改良度合は孔によりばらつきが大きいが,改善される場合には透水係数は著しく小さくなることがわかった.

Keyword: 岩盤力学, グラウチング, 地下浸透流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-36

強震時のフィルダムの動的破壊形態

○増川 晋〔農業工学研究所〕
安中 正実〔農業工学研究所〕
浅野 勇〔農業工学研究所〕
田頭 秀和〔農業工学研究所〕

"「レベル2地震動」のような強震時のフィルダムの破壊形態を明らかにするために、堤高80cm、堤頂長360cm、法面勾配1

Keyword: 強震動, 振動実験, 破壊
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-37

地理情報システムを援用した兵庫県南部地震におけるため池被害の要因解析

篠 和夫〔高知大学農学部〕
松本 伸介〔高知大学農学部〕
神原 孝行〔株式会社五星〕
○天野 琢文〔株式会社五星〕

淡路島の被害ため池の要因を把握するためにGISを用い、視覚的な検討を行い、それをもとに多変量解析を行った。GISを用いた検討によりため池と震央あるいは活断層などとの位置関係等を検討し、さらに、西淡町における被害の偏在も確認した。この結果をもとに、さらに要因と思われる項目をため池台帳より選定し、数量化I類により解析することで、島全域及び西淡町での被害要因、並びに西淡町での偏在理由を検討した。

Keyword: 兵庫県南部地震, GIS, 多変量解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-8

Effect of Wetting and Drying on Crack Patterns Formation(湿潤・乾燥の影響を受ける亀裂形成過程)

○Mastur〔東京農業大学〕
成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕
安富 六郎〔東京農業大学〕
穴瀬 真〔東京農業大学〕

亀裂は熱帯多湿地域において重要な土壌物理現象である。それは主として湿潤・乾燥の繰り返しで促進される。火山灰土壌は、湿潤・乾燥にかなり強く影響される土壌の1つであることは知られているところである。本報では、インドネシア、タイ、日本における火山灰土壌と非火山灰土壌を比較し、軟X線映像法を用い、土壌物理的特性と亀裂形成過程の関係を検討した。

Keyword: 軟X線映像, 湿潤乾燥, 亀裂形成
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-18

Multi-step outflow法による非破壊土壌の不飽和透水係数の推定

○森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕
木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

土壌の不飽和透水性の迅速な測定法としてMulti-step outflow法を採用し非破壊土壌にこれを適用した。7段階の圧力を設定し,計算による積算排水量と土壌負圧を実測値に最適化することで不飽和透水係数を得た。10回程度の反復で解は収束したが,飽和透水係数は変数として与えた方が解が安定した。飽和時には粗間隙が透水を担うため,非破壊土壌の飽和透水係数ではなく充填土壌のそれを与える方が実用的な解を与えると推測できた。

Keyword: Multi-step outflow, 不飽和透水係数, 非定常法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-25

微生物作用が土壌中のCO2, O2ガスの挙動に及ぼす影響に関する研究

○藤川 智紀〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

土壌中のガス挙動に及ぼす微生物作用の影響、又その季節・営農による影響を調べるため、田畑輪換圃場において土壌中のCO2, O2ガス濃度分布及び土壌微生物数分布を測定した。ガス濃度分布では深さ20, 80cmにCO2の濃度ピークがあった。又微生物数分布は地温変化にわずかに追従したが、一年を通じて殆ど変化しなかった。同時に測定したガスの拡散係数は試料の気相率の増加に伴い増加をしたが既往の文献値に比べて大きい値を示した。

Keyword: 土壌空気, 土壌微生物,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-28

ガラスビーズ充填層での浸潤の初期水分依存性

○稲垣 融一〔茨城大学大学院〕
大井 節男〔農業工学研究所〕
安中 武幸〔山形大学農学部〕

ガラスビーズ充填層の湛水降下浸潤での初期水分依存性をGreen-Ampt式を用いて前進毛管圧、透水係数で明らかにした。初期含水比1.0%以上の前進毛管圧と水分特性曲線での毛管上昇高が一致し、透水係数は飽和度に依存し、飽和度の低下は間隙率の増加に依存することが透水試験から明らかとなった。また、落下充填試験を行い、間隙率と含水比の関係を明らかにしリング水での初期水分依存性のメカニズムのモデル化を行った。

Keyword: 浸潤, 初期水分依存性, リング水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-38

連続干天期の土壌水分消費状況について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(此法

○柳澤 剛〔明治大学農学部〕
渡辺 千洋〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕

肥料三要素試験圃場に隣接した関東ローム層の自然放任区(裸地状態)において土中水分状態を調査した。水分張力などの観測値から、土壌水分の降下浸透・毛管上昇、トータルポテンシャル、水分消費量等について検討した。連続干天期間が16日間あったので、これを4日間毎に分け、土層厚さを30cm毎に深度210cmまで等分に区切って解析した。土壌水分の降下浸透・毛管上昇、土壌水分消費量などについて、若干の知見を得た。

Keyword: 水分移動, 土壌水分消費量, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-41

斜面における凍結深の観測

○伊藤 隆広〔株式会社鴻池組技術研究所〕
武田 一夫〔株式会社鴻池組技術研究所〕
岡村 昭彦〔株式会社鴻池組技術研究所〕

寒冷地の斜面において,斜面方位による凍結深の違いを明らかにするために,4方位の斜面が揃う北海道河東郡音更町の観測地で,1997年11月〜1998年5月に凍結深を観測した.その結果,西斜面で最大値(51.4cm)が示され,ついで北(36.5cm),東(25.3cm),南(20.9cm)の順になった.これらの凍結深の違いは,各斜面の日射・放射の違いに加え,積雪深の違いが大きく影響すると考えられる.

Keyword: 凍結深, 斜面, 積雪深
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-48

マサ土への浸潤にともなう土壌温度変化について

赤江 剛夫〔岡山大学環境理工学部〕
○吉田 享司〔岡山大学大学院農学研究科〕

浸漬熱の存在は良く知られているが、浸潤にともなう土壌温度変化を、浸漬熱の観点から定量的に評価した例はあまり多くない。本報告では、マサ土における浸潤にともなう土壌温度変化を断熱浸潤実験で測定した。その結果、浸潤前線の到達にともなって3から4.3℃の温度上昇が観測された。土壌を有限個の土層セルに分割し、各セルにおける熱収支式を適用したところ、浸潤にともなう土壌温度上昇をよく説明することができた。

Keyword: 浸潤(水分移動), 浸漬熱, 土壌温度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-10

Identification of Diffusion Coefficient and Air Bubble Rise Velocity inSpillway Chute Flow(余水吐流れにおける拡散係数と気泡上昇速度の同定)

京大院 ○M. Munir Babar・宇波 耕一・河地 利彦

余水吐の急勾配部における流下水への空気の混入,連行過程を移流拡散方程式によってモデル化し,拡散係数と気泡上昇速度を同定するため逆問題への定式化を行なう.評価関数として,領域および境界での目標値と計算値の間の誤差自乗積分を設定し,随伴方程式の解を含んだ最小原理を導く.その最小原理にもとづいて,最適な拡散係数と気泡上昇速度を検索するための数値手法を開発し,その応用例を示す.

Keyword: 水理構造物, 逆解析, 数値流体力学
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-11

開水路網のH∞制御

京大院 ○宇波 耕一・河地 利彦

開水路網を貯留網モデルによってモデル化することにより,水利構造物の流量制御を行なう制御系を構築する.系外からの流入流量および周波数領域における制御誤差を評価するための一般化制御対象に対し,H∞制御を用いてフィードバック補償器を設計する.開水路網流れの数値モデルに補償器を組み込み,シミュレーションを行ない,制御系の目標値追従特性,ロバスト性,ならびにパラメータの設定方法について検討する.

Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 数値流体力学, 用水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-12

貯水池内溶存酸素のサイドビューモデル化

京大院 ○平松 研・河地 利彦・灘 由佳

流れ・水温,植物プランクトン,溶存酸素の三つのサブモデルにより構成される溶存酸素予測モデルを構築した.一次のサブモデルである流れ・水温サブモデルの結果を二次の植物プランクトンサブモデルに,一次および二次サブモデルの結果を三次の溶存酸素サブモデルに導入することにより計算を行なう.実際の貯水池に適用した結果,計算値は実測値と良い精度で一致し,本モデルが貯水池の水質予測に有効であることが明らかとなった.

Keyword: 溶存酸素, 水質, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-13

平面流解析における水平渦動粘性係数の影響

農工研  ○桐 博英・毛利 栄征
技術会議 片山 秀策
九州農試 樽屋 啓之

平面流解析の解析精度に影響を及ぼすパラメータである水平渦動粘性係数の評価法の違いが解析結果に及ぼす影響について検討した。水平渦動粘性係数を定数とした場合とElderの方法により評価した場合の解析結果を模型実験の結果と比較し,Elderの方法によるものが壁近傍の流速分布をより現実に近く表現できることが分かった。

Keyword: 平面流解析, 有限要素法,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-14

航空写真による簗(ヤナ)と砂洲形状との関係の解析

岩手大農 ○中島 波留奈・三輪 弌

簗は落ち鮎を捕獲するために河川に設置される仕掛けであり,川が蛇行した地点に設けられている。簗と河床形態の関係を調べるため,7河川20地点の航空写真判読を行った。その結果,砂洲の前縁に並行に設置している場合が14カ所あり,交差するように設置している場合は6カ所あった。並行型の簗はわん曲斜め堰と同様の位置関係にあり,建設しやすく洪水の際に壊れにくいなどの利点があると考えられる。

Keyword: ヤナ, 砂洲, 親水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-15

放水路河口周辺海浜の汀線変動要因

農工研  ○藤井 秀人・桐 博英
北陸、西蒲原農水 愛場 義豊

新潟県西蒲原地域南部に位置する御新田放水路(排水面積:3370ha)の排水を放流するための暗渠施設である国上河海工が野積海岸の汀線から100m沖側に出して築造された。施設は平成3年から供用されている。野積海岸は大河津分水路完成(大正11年)以来、汀線が前進する傾向にあるが、この数年放水路周辺の汀線が侵食される問題が発生している。汀線後退の原因を解明するため、大河津分水からの流出量と冬季波浪データについて汀線変動との関連を統計的に分析した結果を報告する。

Keyword: 海岸侵食, 河口処理, 土砂水理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-16

導流堤施工に伴う子吉川の河口砂州

山形大農 前川 勝朗・大久保 博
山形大院 ○掃部関 徹

子吉川では、河口閉塞等の河口障害対策として導流堤が施工され1986年に完成した。導流堤の施工に伴って砂州は上流に移動し、現在は河口より約0.8km地点の河道湾曲部右岸側の位置にほぼ安定している。ここでは導流堤施工に伴う砂州の様子について空中写真を用いて示した。また、河口の河道内の航路を確保するため十数年に一度程度、土砂浚渫が行われているが、特に航路上問題はなく好例である。

Keyword: 河口, 導流堤, 子吉川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-17

有明粘土の限界流速について

佐賀大農 ○加藤 治・杉山 辰将
九大名誉教授 戸原 義男

有明海湾奥部では河川から流入する微細粒子によって年々干潟が発達し樋門前面のミオが埋没させられる。七浦干拓地の排水樋門では定期的な樋門からのフラッシュ水によってミオ筋を確保している。本研究は、自重圧密でセン断力が増加(含水比が減少)する有明粘土が巻き上げられる限界の流速を現地の試料を用いて、実験的に調べた。その結果、含水比が300%をはさんで異なった状況を呈することを明らかにした。

Keyword: 干潟排水, 限界流速,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-18

正弦振動流場でのフロック粒子の沈降速度の低下について−乱流中のフロック粒子の沈降特性(機法

九大農 ○平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健
九大院 原田 昌佳

水平振動流および鉛直振動流がフロック粒子の沈降速度の低下に与える影響を数値実験で比較検討した.振動流には正弦波形を用いた.その結果,沈降速度の低下は,粒子の流体変動への追随性の低下によって生じること,その低下量は水平振動流と鉛直振動流では同程度であることが明らかになった.また,沈降速度の低下は,ストロ−ハル数,粒子レイノルズ数,粒子の比重,流体の振動振幅で説明できることを示した.

Keyword: 沈降速度, フロック, 振動流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-19

Waveletによる剪断流場におけるフロック粒子の動的応答解析−乱流中のフロック粒子の沈降特性(供法

九大院 ○原田 昌佳
九大農 平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健

本報では,水平・鉛直両成分の流速変動の乱れエネルギースペクトル形状を考慮して数値模擬した鉛直二次元剪断流場を対象にフロック粒子の動的応答を検討した.検討にあたり,新しい信号処理手法として最近注目されているWavelet解析の導入を試みた.その結果,粒子が追随しうる流体の低周波変動と,粒子の運動に影響を及ぼす高周波変動をそれぞれ粒径との関係から見出すことができた.

Keyword: 土砂水理, 数値流体力学, 時間周波数解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-1

胆沢導水幹線用水路落差工下流における水面動揺の実態

岩手大農 三輪 弌・○辻 聡太・山本 恵

落差工直下流には静水池などが設けられ,落差エネルギーを減勢するが,下流開水路に激しい水面動揺を生じる場合もある.岩手県胆沢平野地区の改修開水路はその一例であり,現地調査を実施した.最大流量16m3/s流下時には平均水深1.7mに対して0.5mもの波高をもつ波が下流に伝播し,激しい水面動揺が発生する実態を明らかにした.また,比較のためほぼ1/2規模の水路での,水面動揺の調査を実施し,共通した問題点を明らかにした.

Keyword: 水利構造物, 水面動揺, 現地観測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-20

農業用ダム堆砂の音波探査

九州農試 ○樽屋 啓之
農工研 奥島 修二・桐 博英・藤井 秀人

本研究は、農業用ダム貯水池の堆砂対策を計画する際に必要な堆砂の堆積機構や粒度および量の空間分布の効率的な把握を目的として、農業用ダム現地においてGPS測量を利用した音波探査法による堆砂下層の探査と分析を試みたものである。その結果、必要最小限の堆砂のサンプリングを音波探査と併用することにより、浮泥を主成分とする2〜3m程度の堆砂層であれば、堆積機構と堆砂量分布の推定が概略可能であることがわかった。

Keyword: ダム堆砂, 音波探査,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-21

自然河川に設置する流量測定堰の水理学的問題と流量測定

大日コンサル ○小道場 健・松島 秀夫
岐阜県恵那土木 横幕 公司・伊尻 正博
岐阜大農 板垣 博

通常自然河川での流量測定を行う場合、実験室での流量測定とは異なり、土砂の堆積や礫の衝突による越流部の破損等により、流量測定に悪影響が生じると考えられる。そこで今回は土砂や礫の影響を考慮した流量測定堰の設計を行い、施工後の観測により設計の検証を行った。その結果、堰の破損は見られず、流量測定機能も正常である事が確認された。

Keyword: 流量測定, 堰, 自然河川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-22

バースクリーンタイプ渓流取水工の流下水脈と水理構造諸元について

明治大農 小島 信彦

バースクリーンタイプの渓流取水工では、とくに取付角度が大きくなる場合、バースクリーンの上端から下端まで均等に水が通過せず、バー上端より一定の部分では、流下水脈がバーの裏側まで達しない。このことから、本研究では、バースクリーン後方取水型渓流取水工において、バースクリーン上部の裏側を遮蔽した場合にも遮蔽しない場合と同様の取水が可能であることを水理模型実験により明らかにした。

Keyword: バースクリーンタイプ渓流取水工, 水理構造諸元,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-23

厚手ラビリンス堰の放流特性と効果

農工研 ○常住 直人・加藤 敬・中西 憲雄

鉄筋コンクリ−ト壁で簡易施工することを想定した厚手ラビリンス堰についてその放流特性と効果を示した。厚手ラビリンス堰は既往直線セキ(標準型)よりも1.5〜2.5倍の放流能力を持ち、その分、洪水吐越流幅や設計水頭を低減でき低コスト化に有効なこと、その反面、部材量は嵩むことを明らかにした。また、厚手ラビリンス堰の設計上、避けるべき不安定流況の発生する設計条件を明示した。

Keyword: セキ, 洪水吐, 水理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-24

高田頭首工取水工の土砂流入防止対策と取水管理

農工研 ○加藤 敬・中西 憲雄・常住 直人

頭首工での洪水時取水では、低水時に比べて取入口前面の河川流速が速く、流砂土砂量が多い。このため、洪水導入を行なう施設は土砂流入防止を考慮した水理設計、水管理技術は重要となっている。高田頭首工取水工は洪水時の取水に対応するよう水理模型実験によって水理設計を行った。この頭首工の完成後の取水量と土砂流入実態の調査の結果沈砂池への流入土砂はほとんどないことが確認された。水理模型実験の結果が有効であったことが確認された。また、取水の揚水先のダムでは無効放流が生じない管理となっており、高田頭首工からの揚水は有効に使用されている。

Keyword: 水利構造物, 土砂水理,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-25

取水管理の高度化のための頭首工取入れ口の水理構造

農工研 ○中 達雄・相川 泰夫・島 武男・田中 良和

本研究では、取水管理の高度化を図った事例を参考に、取入れ口の水理模型の製作および自動制御システムを試作し、その機能を実験的に検討した。取入れ口構造は、下流水位制御のゲートと流れの状態が完全越流の台形堰の組み合わせとした。台形堰については、完全越流の流量係数等を求め、従来式の本間式との比較を行った。自動制御については、水位計測値の平滑化処理回数が、制御の安定性に大きく影響することを明らかにした。

Keyword: 頭首工取入れ口, 台形堰, 水位自動制御
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-26

階段式魚道工の水理特性−境界流況について−

山形大院 ○佐藤 亮
山形大農 前川 勝朗・大久保 博

河川全幅型階段式魚道工を対象として、出水時における境界流況を実験的に示した。実測値を用いて、水位差/平均水位、水深変動/平均水深と流量の関係をみたところ、撹乱流時には顕著に大きい値となった。境界流況について既往のパラメータを用いて整理し、擬似階段工流と撹乱流、撹乱流と擬似滑面流の境界流況の概値を示した。下流部へ撹乱流が流下する場合には、護岸保護等を行う場合の参考資料となろう。

Keyword: 魚道工, 境界流れ, 撹乱流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-27

既設の階段式魚道における魚類の遡上実態とその水理特性

弘前大農学生命科学 ○泉 完・工藤 明
弘前大院 三上 亘

最近、頭首工魚道の改築が各地で盛んに行われ、魚道環境を川の流れの一部として整備することが重要になってきている。このためには、魚道の遡上実態とその水理特性をもとにして形式や構造を水理学的に考究する必要がある。本研究では、既設の階段式魚道の遡上実態と魚道内水理について検討を行ってきたが、本報はさらに継続調査を行って遡上とその水理特性について考察を加えたものである。

Keyword: 水利構造物, 管・開水路流れ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-28

ハイブリット式魚道に関する実験的研究(機法鬱道内の流況について−

弘前大農学生命科学 泉 完・工藤 明
弘前大院 ○相場 一文

最近、河川環境の維持と河川生物の保護の考え方が著しく高まってきており、魚道環境を川の流れの一部として整備することが重要になってきている。本報は、複合式魚道の一つである小流量時はプ−ルタイプ、流量が多くなるとストリ−ムタイプになるハイブリット式魚道の水理設計に関する基礎資料を得るため、水理模型実験を行って魚道内の水理について検討したものである。

Keyword: 水利構造物, 管・開水路流れ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-29

農業用パイプラインの管内付着物による通水障害の調査

農工研  ○田中 良和・島 武男・相川 泰夫・中 達雄
四国 試島崎 昌彦

農業用パイプラインの内壁面に付着層が形成されることによって通水障害が生じている3箇所の圃場整備地区について付着状況の実態調査を行った。付着層の構成物質は各地の水源水質によって異なり、粘土、酸化鉄および炭酸カルシウムなど様々であった。付着層は数年の内に数mmまで急速に成長するので、早急な現場対応が求めらている。

Keyword: 農業用パイプライン, 付着物, 通水障害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-2

胆沢導水幹線用水路における水面動揺軽減対策に関する実験的検討

岩手大農 三輪 弌・○山本 恵・辻 聡太

胆沢幹線用水路の落差工下流において生じている水面動揺を水路の改修なしで軽減させる方法を模型水路実験によって検討した.落差工下流静水池の直下流の水面に浮体を設置する対策を考案し,その軽減効果を水面形変動の画像解析によって明らかにした.実験結果の適用性を現地水路の1/2規模の水路において試作浮体を設置して検討した.その結果,浮上式での設置は実用上困難であったため模型実験により適当な据え付け高を決定した.

Keyword: 水利構造物, 水面動揺, 模型実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-30

急勾配敷設管路の水理特性ー管内に空気塊を有する流れのエネルギ損失ー

岩手大院 ○宋 徳全
山形大農 前川 勝朗・大久保 博

無通気時において管路敷設勾配が1/5の状態で生ずる管内跳水(安定)を対象とした。エネルギ方程式と運動量方程式を適用して管全長でのエネルギ損失を検討したところ、次のことがわかった:1)下流水深が割合に高い場合には、計算値と実験値はほぼ一致した。2)下流水深が低い場合には、差違がみられた。これは主に空気混入量に起因するものと思われ、これを考慮して計算上ほぼ妥当なエネルギ損失値などが求められた。

Keyword: 急勾配管路, 空気塊, エネルギ損失
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-31

安全弁による低圧化パイプラインシステムの水撃圧対策

鹿児島大院 ○稲垣 仁根
横田製作所 小倉 邦雄
クラウンエンジニア 角田 範明

新型の自動減圧弁を設置した低圧化パイプラインシステムについて現地試験を行い,さらに末端分水工を操作した場合の水撃圧の発生状況をシミュレーションにより求めた。末端弁を急閉鎖すると,圧力波が自動減圧弁を通過して,上流へ伝播することが明らかとなった。そこで,水撃圧を抑制するための対策として,安全弁の設置を検討したところ,設置位置としては,パイプライン末端に設置する方法が有効であるとの結果が得られた。

Keyword: 自動減圧弁, 安全弁 , 水撃圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-32

機械排水機場の吸入側と吐出側における水理模型実験

岐阜大農 ○板垣 博

近年新設される機械排水機場の場合には、地形や用地の関係から河川の流れに対して好ましくない状態で機械排水機場が建設される場合がある。本報告は機械排水機場の吸入部と吐出部の形状について水理学的に良好な形状を得るために水理模型実験を行ったので、その水理模型実験の結果について発表する。

Keyword: 水理模型実験, 機械排水機場, 流況測定
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-33

真空式集落排水システムの障害物横断施設の流況について

三重大生物資源 ○田中 雅史・山中 潤一・藤村 洋平・井川 英樹

真空式集落排水システムにおけるサイフォン作用を応用した新しいタイプの障害物横断施設に関する水理実験をおこなった.今回の実験では、従来の施設よりも流入管路長を延長すると共に管路途中にリフト部を設置し、流入管路および横断施設の流況について検討した.流況は概ね正常であり、サイフォン管内に発生するサージ現象の規模も小さく、このタイプの障害物横断施設が十分実用化できることが確認された.

Keyword: 集落排水, 管水路流れ, 水理実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-34

日本における河川流量変動の水資源特性

筑波大院 ○山本 里美
筑波大農林工 佐藤 政良

本研究は、必要貯水池容量を指標に河川流量変動の評価を行なう方法を用いて、日本の自然流況を水資源利用の立場から検討し、その特性を明らかにすることを目的とする。まず河川流量変動を規定すると考えられる因子の分析を行い、次にそれらの特徴を用いて、日本の灌漑期における河川流量変動の再構築を試みる。

Keyword: 河川流量の変動特性, 渇水持続曲線, 必要貯水池容量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-35

鬼怒川水系の農業用水が小貝川水系の水循環に及ぼす影響

宇都宮大農 ○松井 宏之・水谷 正一・後藤 章
静岡県 山下 正城

水利調整を有効に機能させるためには,流域の水循環機構を把握する必要がある.そこで,鬼怒川水系・小貝川水系を対象として,開発した2層メッシュ型モデルを用い両水系の水循環における農業用水の役割について検討した.その結果,モデルによる河川流量の再現性は良好であり,1)小貝川の年流出高のうち4割は鬼怒川からの流入水に依存しており,2)その大半が農業用水を水源としていることが示された.

Keyword: 水循環, 分布型流出モデル, 農業用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-36

Nearest-Neighbor法による淀川流域の実時間流量予測

神戸大院 田中丸 治哉
兵庫県  ○奥谷 和慶
神戸大農 畑 武志・多田 明夫

Nearest-Neighbor法は、現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出し、それに基づいて将来の河川流量を予測する実時間流出予測法である。本研究では、淀川流域を対象として、この手法を1〜3日先の実時間流量予測に適用した。枚方地点(7281km2)を対象とし、22間の日平均流量・日降水量資料を用いて予測計算を行ったところ、1日先流量ならばかなり正確に予測でき、実用上十分な精度が得られることが分かった。

Keyword: 洪水流出, 長期流出, 流出予測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-37

バングラデシュ国における流入河川の流量推定

京大防災研 ○岡 太郎・石井 将幸
京大工 鈴木 秀樹

バングラデシュ国に流入する国際河川の流量推定は洪水対策上不可欠である。ここでは、バングラデシュ・インド国より水文資料を収集し、これらを活用してバングラデシュ国の流入河川について流出解析を行い1987・1988年洪水の流量推定を試みた結果を示してある。本解析では、基底流出の解析にユニットハイドログラフ法、直接流出の解析にキネマティック流出モデル、両者の分離には保留量曲線法が用いられている。

Keyword: 洪水流出, 国際河川, 流出解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-38

旭川流域の豪雨特性に関する一考察

岡山大環境理工 ○近森 秀高
島根県 山野邊 大輔

岡山県内を流れる旭川流域およびその周辺部における豪雨の地域分布特性を,主成分分析法およびクラスター分析法を用いて調べた結果,豪雨特性によって対象地域は9地域に分類されることが分かった。また,これらの各地域における雨量と旭川下流の下牧地点におけるピーク流量との相関を調べた結果,下牧地点におけるピーク流量は流域中流部の48時間雨量と下流域の12,24時間雨量に左右されることが分かった。

Keyword: 豪雨分布, 主成分分析,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-39

波と流れの共存場おける底面摩擦係数について

京大防災研 ○石井 将幸・岡 太郎
京大院 大久保 豪

浅海干潟域での底質輸送現象の解明を前提に波と流れの共存場における底面摩擦係数について理論的かつ実験的検証を行った。その結果、波のみと共存場における底面摩擦係数には差異が見られ、また算出された底面摩擦係数を用いて求めた波動流成分の計算値は実測値の分布傾向を比較的良く表した。このことより、今回の底面摩擦係数の算出法及びその値を用いた流速分布式の妥当性がある程度検証された。

Keyword: 渦動粘性係数, 底面剪断応力, 底面摩擦係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-3

衛星画像とニューラルネットワークによる降雨推定

鹿児島大院 ○郡山 益実
佐賀大農 瀬口 昌洋

気象衛星が撮影した赤外画像からニューラルネットワークを用いて,バングラデシュ東北部における降雨を推定した.衛星画像は安価な機器で受信できる低解像度のものを用い,対象地周囲の雲頂温度分布から降雨の有無の推定を行った.学習後における推定精度を調べ,学習回数の影響と想起の精度について検討した.さらにネットワークの結合重みに基づき,雲頂温度分布が降雨に与える影響について考察した.

Keyword: 気象環境, リモートセンシング, 降雨特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-40

様々な流域における年蒸発散特性

愛媛大院 ○晴佐久 浩司
愛媛大農 佐藤 晃一・高瀬 恵次

本研究では、年降水量と年蒸発散比の関係により流域の蒸発散特性を明らかにすることを目的とし、気象条件や植生の異なる5流域のデータに基づき比較・検討した。その結果、降水量の減少すなわち流域が乾燥するにつれて年蒸発散比は減少し、半乾燥地における流域では0.3程度と非常に小さな値となった。また、年蒸発散比は流域内の植生状態による影響も受けていることがわかった。

Keyword: 水収支, 蒸発散比, 半乾燥地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-41

半乾燥地帯の流出特性とモデルによるその考察

愛媛大院 ○竹下 伸一
愛媛大農 佐藤 晃一・高瀬 恵次

本研究では半乾燥地に位置する中米ホンデュラス共和国・Rio Humuya流域の流出特性を明らかにし、モデルにより検討・考察した。その結果、渇水流量が0.05mm/day程度であり、かつ乾季において蒸発散が抑制され、流出現象に影響を及ぼしていた。そこで蒸発散比を流域の貯水量の関数とし菅原のタンクモデルに導入して長期流出解析を行ったところうまく再現できた。

Keyword: 流出特性, 蒸発・蒸発散, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-42

Spreadsheet Software Application in Crop Water Requirements Predictionand its Role in Water Resources Management and Planning in the Sudan(用水量算定手法の開発とスーダンの水資源計画管理への適用)

神戸大院 ○Abdelwahab Hadi・Takeshi Hata・Haruya Tanakamaru・Akio Tada

青ナイルに建設されたSenana, Roseiresの2つのダムと後者の嵩上げによる貯水の増強によって,今後の灌漑面積の拡大と効率化を図るため,用水量とダム貯水変化の迅速な計算法が求められた。提案されている輪作作付パターンに従えば,その組合せ数はKenana地区で108,Rahad驚篭茲7680となる。FAO, ICID, またFabrotherによる蒸発散量を基に用水量を算定し,限られた水資源量の下での最適な作付計画の検討手法について論じた。

Keyword: 蒸発散, 水資源管理, 畑地用水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-43

植生内部と上部におけるエネルギー交換過程に関する研究

愛媛大農 ○大上 博基

スギ森林で実施した微気象観測結果を用いて,植生微気象モデルを構築した.運動量および熱と水分の保存式の解法にはK理論と2次のクロージャー・モデルの2種類を用いた.植生上におけるフラックスの計算値は,2つのモデルおよびグラディエント法による結果ともほとんど差がなかった.しかし2次のクロージャー・モデルによる計算値は,植生内で温度勾配が逆転する高度付近において,温度勾配と逆向きの顕熱フラックスを示した.

Keyword: エネルギー交換過程, クロージャー・モデル, 植生
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-44

土壌面での炭酸ガス交換量の計測(1)−土壌呼吸計測システムの開発−

開発局、開発土木研 ○秀島 好昭・矢野 真人・中山 博敬・大野 隆
東京農工大農 青木 正敏
気象協会 和田 通英

土づくりでは土壌の活性評価として、土壌呼吸の把握も課題の一つである。空気の吸入系統を自動的に切換え、開放測定により土壌呼吸量を計測するシステムを開発した。本計器を使って、ビート圃場と牧草地で長期観測を行ったところトラブルは皆無であり、長期の土壌呼吸観測に適したものと判断できる。

Keyword: 気象環境, エネルギ循環, 畑地潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-45

土壌面での炭酸ガス交換量の計測(2)−畑地と草地の土壌呼吸−

開発局、開発土木研 ○中山 博敬・矢野 真人・秀島 好昭・大野 隆
東京農工大農 青木 正敏

開発した土壌呼吸計測システムを用いて、ビート圃場(北海道更別村)と牧草地(同枝幸町)で土壌呼吸量の計測を行った。ビート圃場では地温が上昇するに伴いCO2フラックスが増加していることがわかった。また、土壌水分とCO2フラックスとの間には一定の傾向は認められなかった。牧草地では、糞尿を腐熟スラリー化して還元散布しているスラリー区は、散布していない区より土壌呼吸が大きい値を示した。

Keyword: 気象環境, エネルギ循環, 畑地潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-46

黒ボク土における水分・塩分・熱の連成輸送について

島根大生物資源科 ○木原 康孝・福桜 盛一

吸着のある黒ボク土を用いて蒸発による水分・塩分・熱の連成輸送による実験を行い、その結果について検討した。その際、溶液濃度は水分量の多い状態における吸着等温式を用いて推定した。吸着のない砂の場合と同様に蒸発速度の経時変化は溶液濃度による違いが明確に現れた。実測した蒸発速度と計算された相対湿度の傾向が一致したことから、吸着のある試料においても水分・塩分・熱の連成輸送を把握できたと考えられる。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 蒸発・蒸発散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-47

定常蒸発下における水分分布の数値解析による表面抵抗関数の推定

鳥取大乾燥地研 ○藤巻 晴行・山本 太平・井上 光弘

表面抵抗を用いることにより,大きな空間増分でも比較的高い精度で土壌面蒸発速度を数値予測できるが,土壌毎に異なる表面抵抗関数の測定コスト及び時間が短所であった.そこで定常水分分布の数値解析により低コストかつ迅速に推定する方法を提案し,その表面抵抗関数が非定常状態にも適用できることを示した.また,気象条件の影響を組み入れた表面抵抗関数を提案した.それを用いた場合,精度が向上することが明らかとなった.

Keyword: 土壌面蒸発, 水蒸気移動, 表面抵抗
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-48

情報量統計学と地盤統計学に基づく最適な地下水位分布推定

京大院 ○浜口 俊雄
近畿大農 長谷川 高士

地下水の運営上重要な貯留状況の把握を迅速に行うため,本稿では地下水位観測データから水位分布を Krigingで客観的に推定した.その際,統計モデルのパラメータを最尤推定するとともに,4つの情報量規準ごとに,統計モデルの適合性の優劣を評価した.その結果,どの規準においても最適モデルには同じモデルが選択された.最適モデルによる推定結果には非常に高い再現性があり,本手法は有用な推定結果をもたらすことが分かった.

Keyword: Kriging, 地下水, 情報量規準
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-49

ラドン濃度による地下水流速の計測

農工研 ○濱田 浩正・今泉 眞之
北陸農政局 小林 郁雄

地下水流速は,トレーサを観測孔に投入し,その動きから計測していた。しかし,孔内での流速が10−5cm/sより遅い時には計測が困難である。そこで,筆者らは地下水中のラドン濃度を指標とした計測法を提案した。孔内水は,ラドンの供給が絶たれるため,半減期3.8日で濃度が低下する。このため,孔内水と帯水層の濃度を比較することにより,孔内での滞留時間を求めることができる。現地調査の結果,方法の有効性が示された。

Keyword: 地下水, ラドン, 流速
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-4

急勾配・わん曲水路の流水制御に関する実験的研究

宮崎大農 ○秋吉 康弘
明治大農 山本 光男・小島 信彦

山間地などの急傾斜地で施工される矩形断面水路がわん曲する場合、跳水や衝撃波,偏流等により流況が変動し,その流水の制御は困難である。そこで、このような急勾配でわん曲する水路における1つの新しい試みとして、わん曲部下流側水路の外側壁を半円形状とし、急勾配水路を流下する高速水流の上向きのエネルギをらせん流の回転エネルギに変換して流水の制御を行おうとするものである。実験の結果を報告する。

Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, 排水施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-50

Determination of Well Efficiency using Genetic Algorithm

京大院 ○M.A.Fazal・平松 研・河地 利彦

地下帯水層を適切に管理するためには井戸効率を把握することが求められる.そのためにはヤコブの式に含まれる複数の係数を正確に推定する必要がある.本研究では,遺伝的アルゴリズムを用いてそれらの係数の推定を行ない,結果が連立方程式を解いて得られる解と良く一致すること,図解法による解とは大きく異なることを示した.さらに解の自乗誤差の和を比較し,遺伝的アルゴリズムの利点を明らかにした.

Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水, 井戸効率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-51

OPTIMAL MANAGEMENT OF TAKAOKA AQUIFER,TOSA CITY,JAPAN

Tosa City
Japan"
高知大農 ○Madan Kumar Jha・紙井 泰典

高知県土佐市高岡地区では,過剰揚水による地下水位の低下が懸念されている.そこで有限要素法モデルによる解析結果から,線形計画(LP)モデルを作成し,想定し得る2つの揚水操作シナリオについて,最適揚水結果とその場合の地下水位等高線を示した.結論として,長期的持続可能な地下水利用のためには,生産性の低い井戸からの揚水を中止し,いくつかの生産性の高い井戸からの揚水を地域内に配水するのがよいことがわかった.

Keyword: 地下水管理, 最適揚水量, 線形計画法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-52

第三紀層泥岩地すべり斜面の地下水水質形成機構−新潟県板倉町の大池地すべりを例として−

農工研 ○二平 聡・今泉 眞之・濱田 浩正・竹村 武士

地すべり斜面の地下水は、斜面の土層状態に対応していくつかの層をなして存在し、地下水の賦存状態も層ごとに異なる。地下水水質も土層構造に対応して層状構造なしている。新潟県板倉町の第三紀層地すべり斜面で、多段階に採水した孔内水の水質と土層構造区分、すべり面の関係、土層の鉱物組成から、高濃度のNa+−HCO3- 型の地下水の水質形成機構を検討した。地下水水質は、崩積土中の黄鉄鉱の溶解によって形成された硫酸による方解石の溶解とCa2+→Na+のイオン交換反応により形成されたと考えられる。

Keyword: 地すべり, 地下水水質, 土層構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-53

現地海岸帯水層における海水侵入域地下水の数値解析

鹿児島大院 ○小路 順一
鹿児島大農 籾井 和朗
宮崎大農 近藤 文義・國武 昌人

離島における地下水の有効利用を図る方法として,塩・淡水混合域の地下水を原水とする海水淡水化装置がある。導入に際して,海水侵入域における塩・淡地下水の挙動を解明することが重要となる。本報は,琉球石灰岩を帯水層とする島の現地観測データに基づき難透水層基盤岩の空間分布を考慮した準3次元密度流解析を用いて,観測値の再現を行ったところ,良好な結果を得たので,その一連の解析手法を説明する。

Keyword: 地下水, 塩水侵入, 数値解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-54

農地の洪水貯留容量を利用した超過洪水時の流域管理

農工研 ○増本 隆夫・高木 東

農地は多面的機能を持っていると言われて久しいが、マクロスケールでの農地の持つ洪水災害防止機能の定量的な評価法は必ずしも提示されていなかった。これまで、都市近郊における低平農地の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法を提示し、それを利根川の鬼怒川流域に適用してきた。次に、ここでは、超過洪水の例として小貝川の氾濫を対象に、農地が担った役割と超過洪水時の流域管理についての検討結果について報告する。

Keyword: 水田貯留機能, 流域管理, 超過洪水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-55

流出モデル定数の探索に関する一考察

島根大生物資源 ○福島 晟

UNIXワークステーションを利用したFORTRAN77プログラムによる流出解析を実行する際に、基準化パウエル法による流出モデル定数の探索法について若干の工夫を加えた検討結果について述べる。すなわち、基準化パウエル法の適用に際し、オーダーの異なる各流出モデル定数の有効桁を設定し、一定の刻み幅でモデル定数を探索する手法を取り入れることにより、幾分効率的な流出解析が可能であることを示した。

Keyword: 洪水流出, 流出特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-56

Flood Runoff Analyses by the Simple SCS Model in ExperimentalWatersheds(簡易なSCS型モデルによる試験流域の洪水流出解析)

神戸大院 ○Muhammad Khan・Takeshi Hata・Akio Tada・Haruya Tanakamaru

SCSモデルの適用性を検討しているが、都市化の進む流域への適用の結果では、カーブナンバーはかなりばらついた値をとることが示された。しかし、それらの平均値を用いれば有効雨量の推定に使えることが示された。この方法で有効雨量を算定し、指数関数型と三角形型の単位図による洪水流出解析を行った。パラメータは,前者が1個,後者が2個と少ないが、比較的良好な推定結果が得られ,簡易な洪水推定法として利用できる。

Keyword: 洪水流出, 流出特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-57

上津ダムの洪水流出予測法について

近畿、大和高原開拓 貝塚 仁
サンスイコンサル ○中井 均

ダム計画では、建設工事と併せて、貯水運用時の流水管理を十分検討しておく必要がある。とりわけ洪水時の管理は、管理規程または操作規程を遵守して安全かつ的確に行わなければならず、これには洪水の流出予測が重要となる。完成が近い自由越流式洪水吐の上津ダムについては、洪水流入に伴う貯水位変化の特徴を、既往洪水を利用したシミュレーションにより把握し、これを考慮して実用的な洪水流出予測法を構築した。

Keyword: ダムの高水管理, 実時間的洪水流出予測, 上津ダムの洪水 
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-58

ため池の洪水低減機能の評価−大阪府のため池の洪水貯留可能容量の試算−

農工研 ○中西 憲雄・加藤 敬・常住 直人

ため池は水田や畑の上流域に位置する場合が多いため、かんがい用水源としての役割だけでなく、下流地域に対する洪水低減を図る役割も担っている。平成6年度の大阪府のため池の場合、9月はじめのため池の洪水貯留可能容量は、全容量の約59%に当たる31,000千m3 であり、これは志村理論により求められる、大阪府の全水田面積11,900ha(本地面積)に貯えられる貯留可能容量11,000千m3の約2.8倍に達することが明らかとなった。

Keyword: ため池, 洪水低減機能, 大阪府ため池防災テレメーターシステム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-59

タンクモデル定数探索における観測誤差の影響

神戸大院 ○田中丸 治哉
中央復建コンサル 岸本 恵
神戸大農 畑 武志・多田 明夫

本研究では、河川流量の観測誤差がタンクモデル定数の同定結果に与える影響について数値実験によって検討した。適当な定数(真値)を仮定した直列4段タンクモデルに降水量と蒸発量を入力して得た日流出高に正規乱数を用いて観測誤差を与え、この流量資料を用いてSCE−UA法でモデル定数の真値が同定できるか否かを調べた。その結果、下層タンクの定数に真値からのずれと探索試行ごとのばらつきが生じることが示された。

Keyword: 長期流出, タンクモデル, 最適化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-5

みお筋を安定化させる流路蛇行形状に関する実験的研究

岩手大院 永吉 武志
岩手大農 ○相沢 要一・三輪 弌

河川の蛇行形状に近いとされている Sine-Generated Curve 蛇行実験水路において,交互砂洲のみお筋変動と交互砂洲挙動との関係について検討した.交互砂洲の移動は,ある限度以上の蛇行角の場合に抑えられ,水路の蛇行波長が大きい場合に小さくなった.みお筋の安定は,交互砂洲の下流への移動が抑えられた場合に得られるが,ある通水条件の場合に,砂洲は移動しても,みお筋が安定化する例もみられた.

Keyword: みお筋, 交互砂洲, 流路蛇行
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-60

PROPERTIES OF DIRECT RUNOFF OF A TERRACED PADDY FIELD CATCHMENT

愛媛大院 ○Hong Lin
愛媛大農 佐藤 晃一・高瀬 恵次

本研究では,棚田を含む流域の直接流出特性について,山林地流域における特性と比較・検討した.まず,直接流出を分離して得られる雨水保留量について検討を行ない,雨水保留量は流域の初期土湿不足量に依存すること,棚田流域の雨水保留量は山林地流域に比べて小さいことを明らかにした.また,直接流出量と浸透量の関係を解析し,棚田流域の浸透強度は,山林地流域の2/3程度であることを明らかにした.

Keyword: 直接流出, 雨水保留, 棚田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-61

急傾斜樹園地における栄養塩類の流出特性

愛媛大院 山田 真・小野 啓子
愛媛大農 ○福島 忠雄・大上 博基

急傾斜樹園地からの栄養塩類の流出特性を検討した.栄養塩類濃度の経時変動は,施肥の時期と流量の変化に影響を受けたと考えられた.高水流出時の特徴は,リン酸リンは流出量が増加すると塩類濃度も増加し,硝酸性窒素は逆に減少する傾向があったことである.しかし,施肥直後の表面流出水が発生した場合にはこの限りではなかった.流出負荷量に関する特徴は,全リンに比べ全窒素の溶脱流出率が高かったことである.

Keyword: 水質水文, 急傾斜樹園地,
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発表番号 1-6

実験蛇行水路における河岸沿い深掘れの変動特性−水路幅の12倍の蛇行波長をもつ水路の場合−

岩手大院 ○永吉 武志
岩手大農 三輪 弌

水路幅の12倍の蛇行波長をもつ Sine-Generated Curve 蛇行水路において,河岸沿い深掘れの変 動特性を,交互砂洲の挙動との関係から実験的に検討した.蛇行角が小さい水路では,砂洲の移動に伴って,ほぼ全河岸で深掘れを生じるが,砂洲の移動が抑えられる水路では,一定の箇所にに深掘れが現れ,砂床形状も安定化した.河岸沿いの深掘れ深は,蛇行角の大きい水路ほど,概ね大きい値を示した.最大偏角が15°以下の水路では,低流量の場合に深掘れは大きくなった.

Keyword: 河岸沿い深掘れ, 交互砂洲, 蛇行水路実験
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発表番号 1-7

領域分割による不等流計算

茨城大農 木ノ瀬 紘一・浮辺 悦信
茨城大院 ○森 望

複雑な断面形状や流水抵抗が場所的に異なる流れの水理計算において、従来から用いらている断面分割法では、流れの等流状態を仮定して流速の横断方向分布を求めている。本研究では、等流の仮定を用いずに、流速分布を求める不等流計算法を提案する。この計算法は、抵抗体群が存在する水路(単断面、複断面)での模型実験で得られた流速分布と水深変化の実験結果をほぼ裏付けたといえる。

Keyword: 領域分割, 不等流計算, 複断面水路
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発表番号 1-8

Quasi-Linear Kinematic Model for Open-channel Unsteady Flow, キネマティック方程式による開水路非定常流のモデリング

United Graduate school of Tokyo Univ. of Agrc.& Technol. ○Samuel Nii Odai
Fac. of Agric. Tokyo Univ.of Agrc.& Technol. Kotaro Onizuka・Koji Oosato

Kinematic 方程式を用いて,長方形断面開水路の非定常流の流量を予測するためのモデルを提案する。流れの連続条件を満足するためには,流速が水深に依存すべきことが示された。微小な水深変動に関して運動方程式を満足すべきことから,Kinematic 方程式の2個の定数が,初期の等流のフル−ド数によって一意的に決定されることがわかる。

Keyword: 開水路, キネマティック方程式, 流量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-9

非定常水理解析における時間精度比較

クボタ ○木村 彰男・草野 聡也
四国農試 島崎 昌彦
農工研 田中 良和・毛利 栄征・中 達雄

配水池と弁から構成された長い直線管路モデルに対して、線の方法とルンゲクッタ法を用いて時間精度を変化させた差分法により非定常水理解析を行い、解の時間精度について比較、検討した。3次精度以上の時間精度を用いた場合の解析結果は水撃波の管末端への到達時間および水撃圧力の変動周期とも理論値とほぼ完全に整合した。しかし、2次精度の結果については5%以上の誤差があることが確認された。

Keyword: 非定常水理解析, 水撃, 差分法
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発表番号 2-10

中国毛烏素砂地における潅漑農業と土壌の塩類化特性

鳥取大乾燥地研 ○池浦 弘・山本 太平・井上 光弘・魏 江生

毛烏素砂地において潅漑を考慮した土壌の塩類化について検討した.トウモロコシ圃場はpH,ECともに比較的作物の生育に適していた.表層においてK+の増加が著しく,塩類の供給源として地下水よりも肥料の影響が考えられた.間地では地下水深が浅くなる程waterloggingの影響が現われ,土壌及び地下水のpH,ECの増加,著しいNa+の増加が見られた.間地において地下水深が浅い条件は作物の栽培には適さないと推定された.

Keyword: waterlogging, 土壌の塩類化, 地下水深
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発表番号 2-11

Soil Moisture Variability in Some Inland Valley Rice Growing Sites ofGhana(ガーナ国の内陸沖積平野の稲作地域における土壌水分の変化)

鳥取大乾燥地研 ○FREDERICK K.AMUーMENSAH

ガーナ国では内陸沖積平野の農業利用に関する研究が行われている.研究成果は類似した地域の開発に反映される.対象地域における全ての水資源の持続的な涵養・利用が研究の対象である.本報ではBesease とAframsoの2地域における土壌水分の変化を取り扱った.結果は乾季作の可能性を示した.また,2地域における一般的な水分変化は土性及び降雨に対する依存性を示した.さらに土壌水分保持性の改善に対する測定結果も概説した.

Keyword: Soilmoisture dynamics, Groundwater contribution, Water resource development
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発表番号 2-12

TDR土壌水分計を用いた土壌の保水性の評価

九州農試 ○宮本 輝仁・樽屋 啓之・久保田 富次郎
農工研 安中 武幸

自然降雨下で発現する土壌の保水性の評価を行なうため、TDR土壌水分計を用いて自然降雨下での土壌水分量を測定し,降雨時の土壌水分変動の実態の把握を行なった.その結果,土層内に貯留されると予想された降水量に対して実際の土壌水分変動はばらつきを示すこと,また,土壌の保水性の指標としてよく用いられる有効水分量は保水可能な空隙を過大に評価する傾向があることが明らかになった.

Keyword: 土壌水分, 自然降雨, TDR
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発表番号 2-13

スイカ・ビニールハウスにおける蒸発散量とペンマン蒸発散位−施設畑の消費水量算出法に関する検討−

岡山大環境理工 ○三浦 健志
岡山大院 森田 昇

スイカ・ビニールハウス内において,気象,土壌水分環境と潅水量を測定し,ハウス内の特徴的な気象環境を確認した。また作物の生長段階により生育前期,生育旺盛期,生育後期の3段階に分け,ハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する水収支から求めた蒸発散量の比(作物係数)を算出した。作物係数はそれぞれ0.23,0.84,0.31となり,とくに生育前期と後期に小さな値を示した。

Keyword: 消費水量, ビニールハウス, 作物係数
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発表番号 2-14

中央アルプス山麓域に展開する農業地帯の温度環境(2)−傾斜地帯の可能蒸発量分布−

信州大農 ○鈴木 純
鳥取大院 秋葉 宣吉
信州大院 森田 弘樹

中央アルプス山麓域において、長期にわたり気温の観測が行われている。本研究はそこで得られた気温を用いて、可能蒸発量を算出し、消費水量の標高との関連を検討するものである。夏期高温期には、最高気温が最低部(EL=640m)と最高部(EL=910m)で3℃以上の差があり、蒸発散も異なるため、消費水量は異なった。傾斜地での蒸発散の標高による差異を考慮した灌漑水量の決定が重要である。

Keyword: 傾斜地, 可能蒸発量, 消費水量
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発表番号 2-15

大区画p化水田のための排水整備計画(13-2)−暗渠排水実績の暗渠設計への応用(2.水田)−

大阪府大農 荻野 芳彦・○崔 全更
石川短大 村島 和男

大区画圃場整備が実施中で,暗渠を試験埋設した1枚の圃場において,暗渠排水試験(暗渠排水量と地下水位の低下速度)を実施して,排水機能の実態と地区内の暗渠排水組織設計を行った.試験区は,暗渠管材(土管とPE管)と埋設深さ(50cmと70cm)を組合せて4区設け,試験結果からそれぞれの排水機能と種類を決定し,実際の施工に供した.

Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田
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発表番号 2-16

大区画p化水田のための排水整備計画(13-1)−転換畑の暗渠排水計画v−

大阪府大農 ○荻野 芳彦・中桐 貴生・千原 正規
石川短大 村島 和男

大区画・汎用化水田や大規模畑地において安定した畑作農業を行うためには,圃場排水の促進,特に地下排水の強化が必要である.暗渠排水には,暗渠排水量と地下水位の低下速度の2つの異なる観点から設定された計画基準値があって,これが実際の設計業務に混乱を惹起している.暗渠排水量に基づく計画・設計法は,これまでの研究によって整理されたので,ここでは,畑地の,地下水位に関する調査と設計の考え方について検討する.

Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田
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発表番号 2-17

大区画p化水田のための排水整備計画(14)−緩勾配小排水路の暗渠化設計−

石川短大 ○村島 和男
大阪府大農 荻野 芳彦

小排水路の暗渠化は,泥土が管内に堆積しない流速を60cm/s程度とすると、管の埋設勾配は少なくとも1/500は必要であるといわれ,これが制約条件となって平坦地では暗渠化は不可能と考えられている.しかし,管内の流速は流れが満流状態であれば動水勾配に支配されてより大きくなることから,平坦地においても暗渠化が可能なことがわかっている.本報告はこの水理設計法に基づいて,S県S地区を事例として設計を試みたものである.

Keyword: 暗渠排水, 小排水路の暗渠化, 大区画圃場整備
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発表番号 2-18

畑圃場の排水改良効果の評価

北大院 ○中川 進平・相馬 尅之・柏木 淳一
開発局、帯広農業事務所 谷藤 義十・河野 博幸・八木 高志

暗渠と有材心破を組合わせた畑圃場において降雨中の浸入時と降雨後の排水時について有材心破の改良効果の評価を行った。浸入期間に降雨が心破部に先行して浸入する様子が観測され有材心破の効果を確認した。排水効果は土壌水分ポテンシャルの回復時間と暗渠流出量に逓減曲線を適用することで評価した結果、暗渠区と比べて有材心破を組み合わせた圃場の改良効果を確認した。

Keyword: 排水改良, 改良効果,
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発表番号 2-19

地盤浸透を考慮した暗渠排水と畦畔浸透のシミュレーション

新潟大農 ○吉田 昭治
新潟大院 井村 英樹
INA 村上 陽亮

地盤浸透を考慮したときの成層水田の暗渠排水と畦畔浸透についのFEMによるシミュレーションを行なって,水田底面の境界条件の設定の仕方について検討した.

Keyword: 地下排水, ,
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発表番号 2-1

地中潅漑の実用化に関する研究

大阪府大農 ○谷川 寅彦
滋賀県立大環境科 岩間 憲治・矢部 勝彦

地中潅漑法に関してこれまで基礎の確立を行ってきた。研究は、先ず使用する多孔質管に負圧を設定し自動調節給水する負圧差潅漑法により行い、次に低正圧を設定し、静安定性緩和条件下において予測制御的に自動制御される低正圧地中連続潅漑法について行った。両方法ともセンサ等を使用した複雑な調節装置は不要であるが特性は異なる。本研究では、両方法の特性を考慮し実用化に向けた各種給水量管理の適用から考察を試みた。

Keyword: 畑地潅漑, 土壌, 水分移動
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発表番号 2-20

下層に泥炭層をもつ水田における暗渠排水試験

筑波大院 ○按田 秀隆
筑波大生物資源 吉岡 秀貴
筑波大農林工 塩沢 昌・多田 敦

泥炭土水田、汎用化や直播水田など下層土の透水性が比較的大きい条件下での暗渠排水効果を土中水圧、地盤沈下量、暗渠排水量を測定することによって検討した。その結果、地盤沈下は土中水圧と連動していること、暗渠排水量は湛水と土層の収縮によるものであり、土中水の流れは全層飽和流であること、地下水位低下に伴う土層収縮による排水量は無視できない量であることがわかった。

Keyword: 暗渠排水量, 土中水圧, 地盤沈下
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発表番号 2-21

Validity of transient Drain Spacing Equations非定常な地下水位を対象とした暗渠間隔公式の評価

岡山大院 ○Mahmoud M. Moustafa
岡山大環境理工 四方田 穆

わが国の暗渠排水計画基準では、暗渠管の間隔は経験的に決定されている。これに対して暗渠設置圃場における地下水位や排水量観測結果の報告は少ない。ここでは、非潅漑期の水田において、雨量、地下水位、暗渠流量の観測を実施し、観測結果を基に、非定常的な地下水位の変化に対応する暗渠間隔の検討を行い、両者の関係を与える方程式を導いた。併せて既往の10個の方程式に観測結果を適用し、それらの評価を行った。

Keyword: 地下排水, 暗渠公式, 暗渠間隔
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発表番号 2-22

稲作経営規模拡大農家の圃場水管理

東京農工大院 ○陳 菁
高山市 榎 尚子
宇都宮大農 水谷 正一・後藤 章

近年、稲作経営規模の拡大を図る農家が増加している。こうした規模拡大では、水管理が一つの制約条件になっているといわれている。そこで本研究は、規模拡大農家を対象にして、水田の立地条件、農作業体系、圃場水利システム、圃場水管理、水利費、水利用の自由度について現地調査及び聞き取り調査を行った。その結果、水田の分散性と水利システムの特性が水稲栽培、特に圃場水管理に及ぼす影響を明らかにした。

Keyword: 用水管理, 水田潅漑,
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発表番号 2-23

大区画水田における栽培様式と水管理

京大院 ○堀野 治彦・坂田 賢・三野 徹

近年,省力・低コスト化を図るための水田大規模営農が増加の傾向にあるが,その水管理の実態は十分に把握されていない.そこで,滋賀県蒲生町横山地区を事例に,湛水土中直播,乾田直播,移植栽培を採用した大区画水田における水需給調査を行った.その結果,各栽培様式とも生育期ごとにかなり需要量が異なること,浸透量の増大のため総量として乾田直播が最も多くの水を必要とすることなどが認識された.

Keyword: 用水管理, 排水管理, 大区画
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発表番号 2-24

大区画水田における水収支の特性

新潟大院 ○須貝 美智子・三沢 真一
新潟大農 豊田 勝

稲作農業の生産コスト削減のため、圃場の大区画化が必須の条件になっている。本研究では、新潟県南部の中頚城郡頚城村にある1haと0.445haの圃場において水収支調査を行い、区画の差による違いを調べた。大区画水田と標準区画水田の水収支を比較してみたところ、長辺長が同じであるため区画による差は見られなかった。それよりむしろ圃場の均平度や田面の標高分布が水収支に大きい影響を与えていることがわかった。

Keyword: 大区画水田, 水収支, 均平度
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発表番号 2-25

NEW POLICY FOR AGRICULTURE EXPANSION IN EGYPT(エジプトにおける農地開発の新政策)

大阪府大農 ○タレク H.S. コトブ・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦

近年、エジプトの農地開発は、ナイルデルタ周辺を徐々に拡張する方法から、本国南西部等の遠隔地を新規開発する方法に移行しつつある。ここでは、まずその背景として、エジプトにおける現在の土地・水資源の現状、水需給状況、政府による水利計画、および塩類化等による開発の制約について述べた。次に筆者等の開発した手法を用いて新規開発における水需給の推定を行った。最後に、この新しい農地開発政策に対する展望と課題を述べた。

Keyword: 新農地開発政策, 水利計画, エジプト
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発表番号 2-26

複合タンクモデルによる河川流量と農地流出水の関係の分析−紀の川流域における事例研究−

大阪府大農 ○中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦
京大院 堀野 治彦
日大生物資源科 丸山 利輔

紀の川流域に複合タンクモデルを適用し,各地点での河川流量とそれに含まれる農地流出水の関係について,日単位での評価を行った.小降雨時や低流量時には,どの地点でも河川流量に含まれる農地流出水の割合が,その地点での集水面積全体に占める農地面積割合を超えて大きくなることが示された.また,河川掛農地の割合が大きくなる下流では,とくに潅漑期において,農地流出水が河川流況に及ぼす影響が非常に大きいことが示された.

Keyword: 複合タンクモデル, 流域水管理, 紀の川
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発表番号 2-27

北海道の農業用ダムの貯水実態と水管理について

北大院 ○井上 京・Khairullah・長澤 徹明

石狩川流域と天塩川流域に分布する16の農業用ダムの各年の管理月報を基礎資料に,ダム貯水池の水管理実態を,流入量,取水量,越流量,放流量を指標として整理した.用水の確保という面で農業用ダムはその機能を果たしている反面,農業用水として取水されない量もかなりに達しており,貯水管理のさらなる合理化を通じて河川環境の保全・向上,あるいは農業用水や地域用水などの水利条件再考に余地があることを明かにした.

Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 水源施設
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発表番号 2-28

Eco-Environmental Constraints to Rice Irrigation in the SacramentoValley,California

California"
大阪府大農 ○渡辺 紹裕

アメリカ合衆国・カリフォルニア州のサクラメント川流域の稲作地帯では,環境や生態系の保全を目的にした水田潅漑に関わる規制が,この約20年間,徐々に厳しくなってきた.この規制としては,除草剤の流出抑制のための水田圃場からの地表排水規制,絶滅危機にあるサケの稚魚を保護するための河川からの厳しい取水規制,稲藁の焼却処理の禁止とそれに伴う稲藁分解促進のための収穫後湛水,そして野生動物生息地保全のための用水供給,などがある.ここでは,稲作中心地のコルーサ地域を事例として,水利用記録の分析を中心にして,こうした規制が水田潅漑地域の用水需給の逼迫,排水再利用の強化,塩害の発生をもたらしたことを示す.

Keyword: 水田潅漑, 環境保全, 水利用規制
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 2-29

Study on Irrigation Return Flow in Creek Networks of low Lying PaddyArea (低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用)

九大院 ○Rachmad Jayadi
九大農 黒田 正治・福田 哲郎
Gadjah Mada University Fatchan Nurrochmad

低平地クリーク水田地帯を対象に、クリーク貯留における還元水混合率の経日変化を求めた。水稲栽培期において還元水混合率は晴天時に上流部〜下流部間で50%〜65%の範囲で変化することが明らかとなった。

Keyword: 水田灌漑 , 還元水 , 反復利用
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発表番号 2-2

点滴潅漑による海成粘土の除塩と作物の栽培

九大院 ○岩城 哲雄
九大農 黒田 正治・中野 芳輔

海成粘土の畑地利用には、土壌改良と除塩が必要とされる。塩害による作物の被害を回避するため、点滴潅漑法により作物の栽培実験を行い、合わせて除塩の進行を調査した。根群域のみに注目して、入手容易な焼モミ殻を土壌改良材として作土層に混入し、透水性の改善を図った結果、作物を育てながら除塩を行うことが可能であることが分かった。

Keyword: 畑地潅漑, 除塩,
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発表番号 2-30

農業水利の再開発と技術的課題

京大院 ○三野 徹

農業水利は環境ストックとして重要な地域資産を形成している。このような環境ストックのより一層の蓄積を図り、より良好な形で次世代に引き継ぐことが、農業水利におけるこれからの重要な課題であることを述べた。このような新たな段階において、伝統的な農業水利が基本としていた反復利用と重力を活用した自然流下システムを再編成することが課題となることを指摘して、新たな用排水系統を構築する上での技術的課題を検討した。

Keyword: 農業水利事業, 水利資産, 環境ストック
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発表番号 2-31

マイコン制御による用排水管理の自動化装置を利用した水稲栽培

熊本県農研センター ○兼子 健男・村川 雅己

マイコン制御の水管理システムは、暗渠排水と水槽を組合せ水路と連結し各水位をフロートレスセンサーで感知し、水中ポンプをマイコンで制御して、用水・地下かんがい・循環かんがいそして強制排水ができる機能がある。特に低平地水田の用水不足・排水不良の水田で効果的であり、このシステムを利用して水稲栽培した結果、対照区と比較した結果、水田浸透量(減水深−推定蒸発散量)と収量の関係には正の相関が認められた。

Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備
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発表番号 2-32

パイプライン用水位調節器の機能調査

熊本県農研センター 兼子 健男・○村川 雅己

水田ほ場の水管理は、経営規模を拡大してきくと大変大きな労力となる。この用水調節器は、数社のメーカーで開発、市販されている。しかしながら水頭の圧力損失が大きく取水の能力を減じている機種も多い。そこで、各種の用水位調節器の機能を3段階の静水圧で5機種試験した結果、吐出量最大は無負荷時の81%であり、最低は23%であった。 このことはパイプラインの末端圧が低いと取水能力に大きな影響を与えることになる。

Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備
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発表番号 2-33

Analysis on The Operation of Intake Gates of The Irrigation System(灌漑システムにおける取水操作の分析)

Gadjah Mada University ○Fatchan Nurrochmad
Merdeka University Riman
九大農 黒田 正治・福田 哲郎

本研究は灌漑システムにおける取水操作の分析が、どのような水需要に対応してなされているかについて分析を行った。その結果、取水操作は連続灌漑、間断灌漑などに対応した取水操作ではなく、むしろ水源水量、灌漑面積、作物、オペレータの数などを支配的な要因とした操作がなされていることが明らかになった。

Keyword: 灌漑システム, 用水配分操作,
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発表番号 2-34

渦動分水工の試作及び機能の検討

四国農試 ○島崎 昌彦・川本 治
農工研 島 武男・田中 良和・中 達雄
ホクエツ 佐々木 國隆・山田 健三

流れが射流となる急勾配水路で使用する渦動管付きフリュームを分水工・取水工として利用する渦動分水工の試作を行ない,室内水理実験および現地試験により機能評価を行なった。その結果,最大取水量は傾斜地水田用の取水工として必要最小限以上の量を満足することがわかった。また,水路や流れの状態,および取水工の細部構造などの条件が変わると,平均取水量が比較的大きく影響を受けることがわかった。

Keyword: 水田潅漑, 潅漑施設,
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発表番号 2-35

非定常流計算モデルを用いた用水システムの評価について

三重大生物資源 ○伊藤 良栄・木本 凱夫

設計基準に従い,区間毎に必要流量を設定して断面等を設計した用水路系を対象として,全区間について非定常流れをTVD-MacCormackモデルを用いて,水深,流量,取水状況について計算した.その結果,計算値は妥当であり,充分実用的な計算速度が得られた.したがって,計算機の性能が向上した現代では,用水システムの設計や配水管理に非定常計算を用いることが充分可能であることがわかった.

Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 数値流体力学
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発表番号 2-36

浅井戸群の最適揚水管理に対する自律分散型スケジューリングの構成と適用

愛媛大農 大橋 行三・藤原 正幸
愛媛大院 ○今津 三和

すでに提案した浅井戸(径:3〜5m、深さ:8〜15m)の水理属性の計量手法に基づき、まず、40数個を10井戸群に分け、Q揚水能力揩Tブシステムと想定した。次に、これらが自律分散型システムを構成し、その揚水管理は、系内のスケジューリング問題として捉えた。群内の揚水操作には、水量割付ルールと経験知識から抽出した揚水継続・休止時間等を計量要素とする手法を提案し、具体的事例によってその適用の妥当性を検討した。

Keyword: 自由地下水, 浅井戸, 揚水能力
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発表番号 2-37

農業用パイプラインにおけるゴミ詰まりの現状と対策

農工研  ○小泉 健・吉田 弘明
横田製作所 小倉 邦雄
クラウンエンジニア 稲垣 仁根

官民連携新技術研究開発事業の一環として農業用パイプラインに発生するゴミを容易に除去するためめの新しいストレーナの開発を行っている。この開発に当たり、全国調査したゴミ詰まりの状況を報告するとともに、新しいストレーナの開発の必要性やコンセプトについて報告するものである。

Keyword: パイプライン, ストレーナ, ゴミ詰まり
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発表番号 2-38

ポンプ送水系畑地かんがい地区における段階的整備方式導入の検討

農工研  ○吉田 弘明・小泉 健

畑地かんがい地区では,地域的な作付け体系等の変化により水利用計画に対して,現実の営農の立ち上りが遅れることが多く,計画との間に水利用の乖離が生じている。そこで,ポンプ送水地区を対象に,施設整備費と維持管理費とのトータルコストに着目し,経済的な観点から畑地整備における段階的整備方式の導入を検討した。

Keyword: 畑地かんがい, ポンプ送水, 段階的整備
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発表番号 2-39

フィリピンにおけるアンガット川灌漑用調整ダム改修工事−損傷鋼製ゲートのゴム引布製起伏堰ひぇの取り替え工事とその摘要性について−

三祐コンサル ○杉山 行英
JICA 掘米 昇士朗

ゴム引布製起伏堰は多くの調書を有するが本事例のように被災した鉄製洪水吐の取替え工事においては、特に経済性、工期、維持管理の面からその摘要性が高いことを示したものである。洪水吐の規模は2.5m×79.0mが6門で灌漑及び発電用の調整池としての機能を持ち、ゴム引布製起伏堰として世界有数の施設である。我国の無償資金協力(ODA)事業の一環としてフィリピン共和国へ供与された施設であり平成10年3月に完成した。

Keyword: 灌漑施設, ゴム引布製起伏堰, 海外現場報告
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発表番号 2-3

地表潅漑における適正給水量の推定

東京農大地域環境科 ○渡邉 文雄・高橋 悟・白井 清恒

開発途上国などで最も一般的な潅漑方法である地表潅漑の畦間法について、現場水足試験から得られたデータから既報のインテーク定数の決定法を利用し、浸潤量が均一となるような適正給水量の推定を試みた。まず、給水量の分布を推定し、その給水量の適否を検討した。さらに、水口と畦間水路末端部の浸潤量分布がほぼ等しくなる給水量の推定を試み、その結果、適正給水量の推定が可能であることを示した。

Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理
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発表番号 2-40

水田水温に有利な最適取水時間帯の検討

開発局、旭川開建 沢口 芳範・春井 健一
開発局、開発土木研 中村 和正
気象協会 ○中村 祐二

北海道のパイプライン圃場では早朝短時間取水が実施されているが、水温上最適な取水時間帯が解明されていない。水田水温シミュレーションを利用し、様々な開始時刻と継続時間の取水を実施した場合の水口水温の低下度を評価することにより、最適取水時間帯を調査した。深夜が中心となる時間帯で、より短時間な取水が水温上有利であるという結果が得られた。

Keyword: 潅漑水温, 水田潅漑,
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発表番号 2-41

温水路の調査研究−1997年金浦温水路の水温・水温上昇度の実態と遠隔地点気象台気象要素による温水路地点水温の吟味について−

秋田短大 ○青木 貞憲・近藤 正

平成5年度の冷害を契機として、毎年の様に起きている灌漑初期の異常気象及び、天候の不順は、稲作に多大の影響を及ぼし、その後の作況状況の推移が心配されている。本研究は、金浦温水路で観測された1997年温水路水温と水温上昇度の実態を明らかにしながら、これらの結果と、気象台気象要素から降水量・平衡水温・日照時間等との関係を明らかにして遠隔地の気象資料によって金浦温水路(金浦町)の水温を推定しようとした。

Keyword: 灌漑水温, 灌漑施設, 気象災害
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発表番号 2-42

日本の大規模水田水利組織の構造と機能

日大生物資源 岡本 雅美・○岩田 敏靖

明治用水土地改良区等の事例研究に基づいて土地改良区とそれに連なる各水路レベルに対応する重層的な農民水利組織の存在を明らかにした。そして、それらのbottom-up的な組織構造と,top-down的な管理機能を解明し、最末端組織と考えられてきたムラの位置づけを明確にした。

Keyword: 土地改良区, 水利組織, 用水管理
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発表番号 2-43

慣行水利権による農業用水取水の実態と関与する要因の分析

九大農 ○古後 志岐子・黒田 正治・中野 芳輔

九州地方における慣行水利権による取水地区を対象に,取水量とこれに関与する要因について,数量化理論砧爐砲茲詈析を試みた.解析の結果,取水二関与する特性要因として,受益地の所在(都市近郊,平地農村,中山間地など),地域用水の利用項目,受益面積の大小などが,土地改良区の取水行動におおきな影響を与えることが明らかとなった.

Keyword: 慣行水利権, 農業用水取水量, 数量化理論砧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 2-44

東北タイにおける天水田稲作の安定性に関する研究 (供

東京農工大院 ○鈴木 研二
宇都宮大農 後藤 章・水谷 正一

本研究では東北タイの天水田稲作を対象として、稲作安定性に関する評価方法の提案と適用を行う。自給稲作の存立基盤が動揺している状況下における稲作生産基盤の定量的な評価のために、生産水準安定性と自給稲作安定性の評価基準を設定し、個別農家について適用した。これら2つの評価指標に基づいて対象農村の農家類型の展開傾向が分析された。このような結果から、評価基準の妥当性および有用性が示されたと考えられる。

Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 稲作安定性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 2-45

排水路における水車除塵機の実証試験−自動転倒ゲートを使用した水力利用装置−

農工研  ○後藤 眞宏・奥島 修二・片山 秀策

溜池に流入するゴミは、取水障害、水質悪化、景観等から問題となっている。そこで溜池に流入する排水路、小河川において、流水のエネルギーを利用しゴミを除去する除塵機を開発し、実証試験を行った。また、小流量時に除塵機が稼働せず、スクリーン前面へのゴミの堆積、付着などを生じ、故障の原因となることから、水車上流に転倒ゲートを設置し、その有効性を明らかにした結果について報告する。

Keyword: 排水管理, 除塵機, 自動転倒ゲート
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発表番号 2-46

親水空間としての水質目標値

東大 ○岩佐 和人
東大院 山路 永司・佐藤 洋平

自然環境への関心の高まりとともに親水空間の整備が多く見られるようになった。しかし、これらの整備では水質に関して十分な考慮がなされていない。そこで、より良い親水空間を創造するための水質目標値を提案する。都内とその近郊の親水空間10ヶ所でのインタビュー調査と水質測定から、pHは6.8〜8.8の間、CODは2.6mg/l以下となった。SSは、水遊びの場合は3.0mg/l以下、その他の利用目的の場合は7.5mg/l以下であることが望ましい。

Keyword: 水質, 親水,
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発表番号 2-47

都市近郊における農業用水路の多目的整備と維持管理についての住民意識

岩手大農 藤崎 浩幸

農業生産基盤整備に際し、環境への配慮が積極的に行われるようになった。本研究では、都市近郊における農業用水路の多目的整備と維持管理について住民意識を調査した。その結果、環境に対してある程度充足している者がより一層の環境整備を求めている。また、多目的整備の内容では、生物の生息環境と景観の整備を求めている。そして、多目的整備後の維持管理は、農業用の水路であっても地域住民で行うのが望まれる。

Keyword: 農業用水路の多目的整備, 親水, 住民意識
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発表番号 2-48

参加型環境保全における行政の姿勢と支援の在り方について−滋賀県「みずすまし構想」の今日的意義−

滋賀県  森井 源蔵

滋賀県では、近年、琵琶湖の水質や生態系の保全に関心が高まっている。ところが、環境保全は、住民の環境形成や保全に対する主体的な取り組みが必要となる。このため、行政は、地域の実状に基づいたより具体的な要求に呼応していく仕組み作り、政策への住民参加が求められている。本報告では、農村地域の新しい環境施策「みずすまし構想」における行政支援の在り方について明らかにしその今日的意義を検討する。

Keyword: 環境改善, 住民参加, 行動計画
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発表番号 2-49

景観や生態系に配慮した圃場整備に対する住民意識

岩手大院 ○真部 和代
岩手大農 藤崎 浩幸・藤井 克己

圃場整備事業とは、土地生産性と労働生産性の向上を目的として行われる。しかしこの二点のみを重視ししすぎると、環境を著しく損なう結果ともなる。近年では環境に配慮した圃場整備も行われるようになったが、維持管理作業の増加等ノ問題も出てきている。そこで、地域住民が環境についてどのような価値観等を持っているのか調査することにより、今後の圃場整備にあたっての、環境への配慮の仕方を検討した。

Keyword: 景観, 生態系,
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発表番号 2-4

作物の蒸散量を指標とした自動潅漑システム−茎内流測定法の潅漑管理に関する研究()− 

九州共立大工 ○竹内 真一・元村 友次・河原田 礼次郎
鳥取大乾燥地研 矢野 友久

茎内流測定法であるヒートパルス法により算定したハウス内ピーマンの蒸散量を指標として,自動潅漑システムの構築を試みた.この方法は土壌水分が制限されないように設定された対照区に対して,自動潅漑を実施する区の積算蒸散量の比が0.8以下に低下した場合に,この値が回復するまで潅漑を続行するというものである.実証試験の結果,システムの作動性は問題がないが,潅水強度を改善する必要があることがわかった.

Keyword: 畑地潅漑, 用水管理,
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発表番号 2-50

風土を生かした景観設計のためのフラクタル次元

三重大生物資源 ○大野 研
エース 松原 一世

自然の多様性を取り入れた空間を創出するためには、自然の持つ特性をうまく取り入れることが重要になる。しかし、その特性を十分に理解するのは困難であり、農村景観の設計者等の熟度や自然観により、自然理解の質や程度が大きく異なる。自然空間の形の法則性は、フラクタル的な特徴を随所に含んでいる。そこで本研究は、各地の地形にフラクタル理論を適用し、その結果から、景観設計の諸元となる形状や数量を客観的に提示する。

Keyword: 景観, 地形, 風土
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発表番号 2-51

地域資源の多面的活用における景観分析に関する基礎研究−農業公園予定地内の土木構造物の景観シミュレーション−

大阪府大農 小山 修平・桑原 孝雄・木全 卓
大阪府大院 ○今西 潤一郎

土木構造物を含む景観の美は、構造物そのものの美しさとともに、構造物とそれが置かれる周辺環境との調和であるが、近年特に後者が重要視されている。本研究では、堺市内の農業公園予定地を例に挙げ、土木構造物をため池データベースより抽出し、GGシミュレーションによりできる限りその景観を再現し、アンケート調査、主成分分析法を用いて、その景観に対する人の景観印象を客観的に評価することを試みた。

Keyword: 景観シミュレーション, ビジュアルデータベース, 景観評価
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発表番号 2-52

土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(掘法'96年8月から'97年7月までのUSLE標準試験枠を用いた観測結果−

東京農大地域環境科 ○三原 真智人・安富 六郎
東京農大院 上野 貴司
東京農工大農 楊 宗興

本研究では傾斜地の畑地圃場にUSLE標準試験枠を作り,1996(平成8)年8月から翌年の7月末に至る1年間,降水に伴って表面流が発生する度にその流亡土量と水質を観測し,土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出について検討した。

Keyword: 土壌侵食, 窒素, リン
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発表番号 2-53

土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(検法歛翩時における土壌侵食と富栄養化成分の流出−

東京農大院 ○上野 貴司
東京農大地域環境科 三原 真智人・安富 六郎
東京農工大農 楊 宗興

本研究では、傾斜地の畑地土壌にUSLE標準試験枠を作成し、平成9年6月20日の台風上陸時における観測により、土壌侵食と、それに伴う富栄養化物質の流出特性を検討した。

Keyword: 台風, 土壌侵食, 富栄養化物質
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発表番号 2-54

土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出()-耕作放棄地における富栄養化成分の流出-

東京農大地域環境科 安富 六郎・三原 真智人
信州大院 ○齋藤 豊
東京農工大農 楊 宗興

本研究では降雨に伴って生じる上流域からの表面流出水を耕作放棄畑地に流入させ、降雨と流入水による農地への影響と農地からの表面流去水が下流域に与える影響を土壌流亡と水質特性から検討した。

Keyword: 耕作放棄地, 土壌侵食, 栄養塩類
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発表番号 2-55

底泥の粗粒化に伴う侵食特性の変化と富栄養化成分の流出

東京農大農 三原 真智人・○岡澤 宏

本研究では、底泥の粗粒化に伴う侵食特性の変化と富栄養化成分の流出について扱った。粗粒化が進むにつれて侵食実験後の供試体含水比がLLを上回ると、せん断応力の増加に伴い浮遊物質の流出も増加する傾向を示し、侵食量が増加した。この結果から、底泥がLL以上の含水比になると掃流力の増加に伴って浮遊物質の流出が増加することが明らかとなった。

Keyword: 底泥, 侵食, 富栄養化成分
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発表番号 2-56

上・下水汚泥の熱処理による農業資材化に関する研究

韓国建国 大金 善柱・尹 春庚・梁 勇易
農工研  ○金 宝中・端 憲二

上・下水汚泥を農業生産資材として利用できるようにする方法の一つとして成型、乾燥、熱処理(焼成)して人工的に土壌及び培地などを生産して物理・化学的性質を分析したが、土壌改良材や園芸及び施設農業用培地として利用しても作物に悪影響を与えないと判断された。また、汚泥を高温焼成して生産した人工培地は長期間水に置いていても膨張せず高い透水性を維持するのを確認した。

Keyword: 上・下水汚泥, 人工土壌, 人工培地
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発表番号 2-57

地被植物植栽地における除草労力とその軽減対策−中山間地域における農地斜面の管理方法と景観形成(后法

愛媛県農試 ○川崎 哲郎・杉山 英治・河内 博文
愛媛大農 佐藤 晃一

地被植物を農地斜面に植栽した場合の除草労力とその軽減対策について検討した。その結果、除草労力は被覆が早いシバザクラの植栽地では植え付け後約5年で約1.1時間/m2・と少なかったのに対し、タマリュウ、リュウノヒゲは被覆が遅いために雑草の発生量が多く、各々3.1時間/m2、4.1時間/m2と多くの労力を要した。マルチ敷設後植え穴を開けてマツバギクを植栽した場合には、雑草の発生量が減少し除草労力を大幅に軽減できた。

Keyword: 中山間地域, 農地斜面, 雑草管理
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発表番号 2-5

多孔管灌漑のためのスケジューリングモデルの開発

鳥取大農 ○猪迫 耕二・吉田 勲
九大農 中野 芳輔・黒田 正治

最適な畑地灌漑スケジューリングを立案する際に,スケジューリングモデルは極めて有効なツールとなる。しかし,2次元的湿潤域を形成する多孔管灌漑に適用できる実用的なモデルは開発されていない。そこで,本研究では多孔管灌漑に適用可能な実用的な灌漑スケジューリングモデルの開発を行った。開発したモデルでは,モデルパラメータを適切にキャリブレートすることによって良好な推定精度を得られることが示された。

Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散
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発表番号 2-6

上湧別地域における畑地かんがい(3)−畑地かんがいの実態と評価−

専修大北海道短大 山上 重吉
北海道農業近代化コンサル ○南部 雄二

網走支庁上湧別地域の圃場レベルでの潅水の実態や施設整備による効果を把握するために、受益農家へのアンケート調査を実施した。その結果、畑地かんがい事業でかんがい用水施設が整備されたことで感じられる効果としては、「水源が確保されたことの安心感」(80%)、「潅水作業の省力化による時間のゆとり」(70%)が高く評価され、事業による施設整備が「安心感・ゆとり」の創出にも寄与している状況がうかがえる。

Keyword: 畑地潅漑, 潅漑効果, 事業評価
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発表番号 2-7

Comparison of Irrigation Methods (Raingun Sprinkler, Raingun SprinklerCum Border and Border Irrigation) for Water Saving and Wheat Yield(潅漑方法(レインガン潅漑,レインガン潅漑とボーダー潅漑の組合せ,およびボーダー潅漑)が節水と小麦収量に及ぼす効果の比較)

鳥取大乾燥地研 ○Niaz Ahmad・北村 義信・矢野 友久
ファイサラバード農業大 F. Abbas・Q. A. Awan

作物の生育初期には少量潅漑が必要である。途上国では地表潅漑の適用により,生育初期の水損失と養分溶脱が多くなり,水使用効率,費用便益比ともに低くなる。本研究では,レインガン潅漑およびボーダー潅漑の単独利用と両者の複合利用が節水・小麦収量に及ぼす効果を比較した。その結果,生育初期にレインガン潅漑,後期にボーダー潅漑を適用する方法が収量,水使用効率,費用便益比ともに最高となることが明らかとなった。

Keyword: レインガン潅漑, ボーダー潅漑, 水使用効率
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発表番号 2-8

乾燥地の輪作潅漑農地における広域水収支と塩分収支−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−

鳥取大乾燥地研 ○北村 義信・矢野 友久
エリコ 大庭 達哉

塩害による耕作放棄が問題となっているカザフスタン・クジルオルダ州の代表的な農場を対象に,広域水収支・塩分収支を調査し,水管理が塩類集積に及ぼす影響を検討した。この結果,8圃式輪作は水稲区に隣接する畑作区や周辺部の地下水を上昇させ,塩類集積を助長していること等が明らかになった。

Keyword: 広域水収支, 広域塩分収支, 8圃式輪作
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発表番号 2-9

中央アジア乾燥地域における潅漑農業と環境改善に関する研究−シルダリア川下流域を事例として−

大阪府大農 ○清水 克之・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦

アラル海流域の乾燥地域で大規模潅漑農地開発が行われてきた.開発の結果,アラル海の縮小,農地の塩類化が問題になっている.アラル海に流入するシルダリア川下流域の一共同農場(旧ソフホーズ)を事例として乾燥地での水稲栽培,末端の水管理,農場の実態を調査した.水田には塩類のリーチング,畑地への地下潅漑の効果があり,農場の潅漑効率が0.3〜0.4と低く,現在,農場の最優先課題が農業機械の充実であることが確認された.

Keyword: 水田−畑輪作, リーチング, 塩類集積
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発表番号 3-10

山形県日本海沿岸地域における降水水質の経年変化

山形大農 ○飯田 俊彰・上木 勝司・塚原 初男・梶原 晶彦
高島コンサル 河原 明寿美

山形県日本海沿岸地域において最近の6年間に実測されたデータを用いて、本地域での降水水質の経年変化について検討した。平均イオン濃度およびイオン降下量は、検討を行った塩素、ナトリウム、硝酸、硫酸、カルシウムの5種のイオン種すべてで増加傾向を示し、特にカルシウムイオンではそれらの増加率が高かった。また、海塩由来成分は年々の変動が大きく、非海塩由来成分の組成比が年々増加する傾向が明らかとなった。

Keyword: 降水水質, 経年変化, 水質水文
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発表番号 3-11

都城盆地における地下水の硝酸態窒素濃度

宮崎大農 ○豊満 幸雄・武藤 勲・杉本 安寛

都城盆地に位置する1市8町の地下水(井戸水、湧水) 800ヶ所程度の硝酸態窒素濃度を調査した。1996年 8月から1997年 8月までの地下水の硝酸態窒素濃度の測定結果から、調査地における地下水の硝酸態窒素の濃度は、(1)6ppm未満が65%と大半を占めるが、8ppm以上の高い濃度の地下水も20%存在し、(2)単調増加および単調減少の測点が1%、平衡状態が15%存在し、その他は測定期間中変動していることが分かった。

Keyword: 水質, 硝酸態窒素, 地下水汚染
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発表番号 3-12

河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(・)

北大院 ○上遠野 健・長澤 徹明・井上 京・山本 忠男

物質循環の一経路である河川の水質は、地域環境を直接的に反映する。その為、地域の土地利用状況が顕著に河川水質に現れる。本調査は、北海道後志管内の朱太川水系を調査対象流域に設定し、河川水質を指標として地域環境の評価を試みた。この調査により、流域の土地利用の違いによる水質の変動が示された。また朱太川水系においては、一部の流域を除き概ね良好な水質環境にあることが明らかになった。

Keyword: 水質, 環境保全, 土地利用評価
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発表番号 3-13

土地利用とその配置の違いが湧水水質におよぼす影響について

茨城大農 ○黒田 久雄・中曽根 英雄

土地利用と水質の関係を調べるために、湧水水質に着目して調査を行った。その結果、湧水後背地に有機肥料を大量に播いたことによる硝酸態窒素汚染が観測された。その結果、14.1mという近さの湧水でも200倍もの濃度差が観測された。この理由を探るために、湧水付近の地下水と湧水水質の関係を調査した。そして、この汚染が地下水の不均一流れによって生じることが判明した。

Keyword: 硝酸態窒素, 土地利用, 湧水水質
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発表番号 3-14

緩効性肥料を用いた畑地からの窒素負荷の流出削減−傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(機法

島根大院 ○成松 克彦
島根大生物資源科 武田 育郎・福島 晟

傾斜ライシメータに緩効性の被覆肥料を施用して、畑地からの窒素負荷流出の削減効果について考察した。その結果、被覆肥料を標準量よりも20%減量したライシメータは、速効性肥料を標準量施用したライシメータに比べ、窒素負荷流出量が約13%少なくなり、肥料効率が約10%多くなった。したがって、被覆肥料は、施肥量を20%減量した場合、作物の栽培を維持することが可能で、さらに、窒素負荷流出の削減に効果的であると考えられた。

Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境
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発表番号 3-15

傾斜畑地におけるリンとCOD成分の流出特性 ー傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(II)ー

島根大院 成松 克彦
島根大生物資源科 ○武田 育郎・福島 晟

傾斜ライシメータにおける,リンとCOD負荷の流出を十分な精度で計測した。その結果,T−PとT-COD濃度は,地表流出水で高濃度になり,流出負荷量は,そのほとんどが地表流出によるものであった。これらはライシメータ間で施肥量の違いがあるにもかかわらず,顕著な差異はみられなかった。したがって,リンとCODの流出成分は,土壌や肥料に由来するものではなく,むしろ堆肥に由来するものであると考えられた。

Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境
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発表番号 3-16

代かきが田面水の水質に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(1)−

滋賀県立大環境科 金木 亮一・久馬 一剛・○稲垣 ちずる

実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と代かき全層施肥区を設けた。代かき区のSS、COD,T-N,T-P濃度は無代かき区に比べて著しく高かったが、田植後の用水の流入によって徐々に低下した。代かき田植期6日間の代かき区の表面流出負荷は、無代かき区に対してSS19倍,BOD5倍,COD14倍,T-N8倍,T-P13倍に達した。ポット4個を用いた実験の結果、窒素は肥料からリンは肥料と土壌からの供給であることが判明した。

Keyword: 水質, 環境保全,
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発表番号 3-17

田面水・浸透水濃度,生育,収量,食味に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(2)−

滋賀県立大環境科 ○金木 亮一・久馬 一剛

実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と慣行施肥区を設け、追肥期以降の田面水濃度及び浸透水濃度の差異、水稲の生育・収量,食味の比較検討を行った。慣行施肥区では追肥時に田面水のT-N・T-P濃度が高くなり、降雨や灌漑に伴って表面流出負荷量が増加したが、育苗箱全量施肥では常に低濃度で推移した。浸透水の濃度には両区の間に大きな差異は見られなかった。また、水稲の生育・収量・食味は両区ともほぼ同様であった。

Keyword: 水質, 環境保全,
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発表番号 3-18

浅海底質汚染の軽減除去に関する研究(7)−DO濃度の低下が底質の酸素消費速度に与える影響について−

愛媛大農 ○戒能 治・大橋 行三・藤原 正幸

DO濃度が底質中の有機物の分解速度に与える影響について実験的に調べ、DO濃度と底質の有機物の酸化速度を求めると共に、基準化によって異なる酸素要求量を持つ底質に対してもその消費速度を求め得るようにした。また、7ppm定常状態での消費速度に値に補正して表示する方法を提案した。

Keyword: 水質, 環境影響評価, 水環境・水質
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発表番号 3-19

渓流における落葉の流出と堆積

山形大農 ○大久保 博
北里大獣医畜産 嶋 栄吉

落葉の流入や堆積は,水生昆虫を餌とする河川の魚の生産力にも影響を与え,一方では,砂防ダムに堆積して腐敗し,砂防ダム下流側の渓流の水環境の変化の原因となる.落葉は河川環境を考える上で重要な物質である.本研究では7河川を対象に調査し,渓流上流域における落葉流出量と期別の変化を把握した.つぎに,砂防ダムにどれほど堆積するかを概算した.最後に,自然の河道内での堆積と流出の状況について検討した.

Keyword: 落葉流出量, 渓流環境, 有機物
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発表番号 3-1

八郎潟中央干拓地におけるN・P、流入・流出負荷量 -八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第3報)-

秋田短大 ○近藤 正・青木 貞憲

八郎潟中央干拓地からのN・P排出負荷量と汚濁物質の流出機構を明らかにするため、南部および北部排水機場排出水のN・P濃度の観測を実施し、干拓地内から八郎湖へ排出されるN・P負荷量を算出した。さらに、差引き排出負荷量を試算したところ、N3.9t、P17.8tの排出(潅漑期)となったが、時期によっては干拓地が浄化の働きをしていることが推定された。

Keyword: 水質, 水質水文, 水環境・水質
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発表番号 3-20

水田域の水管理と水環境に関する研究(機

農工研 ○高橋 順二・白谷 栄作・吉永 育生

水源段階からほ場レベルまでの水管理が地域の水質形成に対する影響について、現地調査結果に基づき報告したものである。水源の種類・水量や降雨の状況に応じた水管理(取・排水量の人為的な制御)は、特に閉鎖性水域の汚濁負荷制御と密接な関連があることを明らかにするとともに、外部環境へのインパクトの少ない水管理手法について基礎的な検討を行った。

Keyword: 水管理, 水環境, 汚濁負荷
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発表番号 3-21

都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(2)−自然条件を利用した水質改善のための基礎実験−

大阪府大農 ○山本 龍仁・三島 隆伸・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦

大阪府堺市の石津川水系を対象として、河川流域の自然条件を利用した水質改善のための基礎実験を行い、河川環境の改善について検討した。実験結果から低濃度の汚濁ならば、河川の瀬と淵によるばっ気・沈澱効果で水質改善が可能であることが分かった。また、遮光もCOD低減に有効である。特に滞水域では植物プランクトンの増殖による二次汚濁を防止するために、浮葉植物などで遮光することが有効と考えられる。

Keyword: 石津川, 水質浄化, 水槽実験
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発表番号 3-22

補給水導入による廃堰の水質改善実験−農業水利施設の多目的利用(3)−

弘前大農学生命科 ○工藤 明・泉 完

劣悪な廃堰の水質を改善するため、上流部より補給水を導入しその効果について検討した。導入後水質濃度は次第に低下するが、補給水を停止すると生活雑排水が卓越するため再び濃度が急上昇する。従って定常的な維持用水が必要である。補給水は通常の廃堰流量に対してその2〜5倍の流量で水質濃度の低下や悪臭防止が期待できる。単位幅当り流量では通常の廃堰流量が少ないため、0.05〜0.1m3/s程度で十分である。

Keyword: 水環境, 水質, 廃堰
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発表番号 3-23

干拓地水田地域における汚濁物質の流出に関する研究

京大院 高橋 強・○萬井 あゆみ

現在、閉鎖性水域における富栄養化が大きな問題となっている。そこで本研究では汚濁物質の負荷削減対策を明らかにすることを目的として干拓地水田地域を対象に調査を行っている。そこから得られたデータをもとに、汚濁負荷流出の実態を明らかにし汚濁源別負荷量の算出を行ったのでその結果を示す。また、水田地域からの流出負荷を削減するための対策について提言した。

Keyword: 水質, 汚濁負荷削減, 干拓地水田 
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発表番号 3-24

水質保全対策事業「川並地区」における事例

滋賀県 中川 義雄

農業排水を対象とした水質改善対策を図るため自然浄化機能を活用しているが、これらの施設の機能を十分発揮させるためには、発生汚泥の確実な管理が重要である。本地区は、地区内で発生した汚泥は地区内で処理する地域内自己完結型環境リサイクルシステムを構築し、水質改善機能の維持と管理労力の低減を図っている。

Keyword: 地域内自己完結型環境愡恩拏獣\築, 自然浄化機能の活用,
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発表番号 3-25

農業用水域における水質改善施設について

農工研  ○吉永 育生・高橋 順二・白谷 栄作

農業用水域における水質改善施設についての全国的なアンケート調査を行った。水質改善施設は総数で80件を数え、うち30件の施設が供用されており、琵琶湖を有する近畿地方の数が突出している。対象水域の主たる汚濁要因は家庭排水であり、続いて農地排水、畜産排水となっている。水質改善手法は対象水域によって大きく異なり、水路においては接触酸化法が、ため池においては水生植物が多く採用されている。

Keyword: 水質改善施設, 水質保全, 農業用水
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発表番号 3-26

粒状電気炉スラグのCa溶出特性と処理水への適用

三重大生物資源 近藤 雅秋

これまでの研究で、電気炉スラグによるリン濃度減少にはスラグから溶出するCaとの密接な関連性が定性的に明らかになった。スラグによるリン減少特性を把握するために、Caとの関係で反応の最適条件を定量的に検討する必要がある。本報告では、循環円筒水槽を作製し、粒状スラグ試料でのリン濃度減少を確認すると共にリン酸二水素カリウム溶液へのCa溶出特性を検討した結果濃度に規定され、処理水に適用した結果リン流出が認められた。

Keyword: 水質, リン, カルシウム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-27

栄養塩類に対する濾過材の浄化機能

香川大院 ○山本 拓次・河野 広

富栄養化の進んだ水域の水質改善方法として、濾過法を取り上げ、研究目的として栄養塩類を取り除ける濾過材の選定をした結果、赤玉土と塩酸処理木炭の併用において、リンと窒素の大幅な除去が確認され、水質浄化の効果が高いことがわかった。次に濾過材に対する栄養塩類の吸着の強さを検証した結果、栄養塩類は濾過材に強く吸着されるのではなく、一時的に吸着されている可能性があることがわかった。

Keyword: 水質, 水質制御,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-28

接触曝気方式についての一検討

茨城大農 ○中曽根 英雄・黒田 久雄
東北農政局 佐藤 愛

接触曝気方式は農業集落排水に広く用いられ,おおむね良好な成績を収めている。本方式はこれまで主に有機物の処理を対象にしてきた。しかし,環境保全の立場から,窒素・リンに対する対策も重要になってきた。そこで,今回は嫌気性ろ床槽を設けない曝気槽のみの装置で,窒素除去を行えるかを検討することにした。その結果,窒素除去はまだ不十分であった。しかし,汚水の滞留時間を長くすれば,本装置でも性能向上が期待される。

Keyword: 接触曝気方式, 窒素除去, 間欠曝気
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-29

生物膜法に浮遊法を併用した運転方法について

滋賀県農村下水道協会 平居 忠雄・○南 吉裕

滋賀県の農集排処理施設は水濁法上乗せ条例により高度処理が義務づけられ、これまで窒素除去を目的とした嫌気性ろ床槽併用接触ばっ気方式が採用されてきたところである。しかし、本処理方式は冬期の水温低下時及び後生動物の発生により窒素除去性能に影響を及ぼしている。このため、本処理方式に浮遊法を併用した方式を採用することにより、窒素除去性能を目的とした運転方法および、その調査結果について報告するものである。

Keyword: 集落排水, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-2

Water Quality Analysis in Low Lying Paddy Field System(低平地水田における水質の分析)

九大院 ○Hairul Basri
九大農 黒田 正治・福田 哲郎

低平地水田 ― 排水路系を対象に、水田による水質汚濁機能の分析を行った。分析の結果、TNは水田によって浄化された。ECおよびCODは水田によって汚濁されることが 明らかになった。そして、TN、ECおよびCODについて、水稲の普通栽培期の差引負荷量、また施肥後における降雨後と差引排出負荷量との関係式を明らかにした。

Keyword: 水田灌漑 , 水質 , 差引負荷量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-30

新潟市佐潟における脱窒特性

新潟大院 ○三沢 眞一
新潟大農 豊田 勝
新潟県土改連 剣物 由紀

新潟市の郊外にある砂丘湖には周りの砂丘畑からの窒素の溶脱で、高濃度の硝酸態窒素を含む浸出水が流入している。しかし佐潟から放流される段階では窒素の濃度は大幅に下がっており、浄化量の大半は脱窒と考えられた。底泥を採取して室内で脱窒試験を行い、かなりの脱窒能があることを検証したが、実際の脱窒量は室内実験の2倍以上の430mg/m2・dayを示しており、佐潟における脱窒量は極めて大きいことが分かった。

Keyword: 脱窒, 水質, 溶脱
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-31

農業集落排水処理施設における土壌トレンチの浄化機能について

滋賀県 ○土田 勝一・中辻 伸一・奈良田 肇

滋賀県では水質の保全を図るため、水質保全対策の充実強化を行なっている。農業集落排水事業では、土壌の浄化機能を活用したトレンチに着目し、昭和60年に設置した甲賀町高嶺処理施設のトレンチの性能追跡調査を平成8〜9年度に実施した。その結果、トレンチは高度処理としての浄化機能に優れ、10数年経過しても効果が変わらないことが検証できた。

Keyword: 土壌の浄化機能, 高度処理, 処理水の再利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-32

選択放流操作、選択流入による濁水軽減効果の検討

山形大農 ○仲野谷 幸・梶原 晶彦

濁水長期化対策として、「選択放流パターンの操作」、「選択流入」の2つの方法を考え、シミュレーションによる効果の把握を行った。三重県安濃ダムのデータから、数値シミュレーションによって現象の再現を行い、それをもとにそれぞれの対策についてのモデルを組み込み、その効果を定量的に把握した。その結果、選択放流で10ppm以上の日数を65日、選択流入で123日減少させることができた。これにより、2つの対策の有用性が示された。

Keyword: 水質, 水質制御,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-33

ロバスト最適化モデルによる河川水質管理

京大院 ○前田 滋哉・河地 利彦

定常な一次元流とみなせる河川の水質管理モデルを,ロバスト最適化の観点から定式化した.ロバスト最適化では,どのシナリオにおいても最適解が真の最適解に近いことと,実行可能解が存在することの両方が追求される.ここでは流れの場がある離散確率分布にしたがって発生すると仮定し,BOD・DO輸送式と水質基準を制約条件として定めた.そしてBOD総負荷量の最大化を中心に複数の意図を反映した目的関数を設定した.

Keyword: 河川の水質, 最適化, 管理モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-34

河川下流部における富栄養化指標の季節変動と窒素の硝化特性について

高知大農 伴 道一
愛媛大院 ○福田 裕毅

高知県中筋川の溶存無機態窒素濃度の季節変動と赤潮発生との関連性に着目し,現地調査結果と数値解析により,赤潮発生を引き起こす河川の物理環境と窒素負荷量ならびに硝化特性について考察を行った。河川の富栄養化と赤潮はある流量値を境に進行し,この小流量が一定期間継続することが必要なこと,そして赤潮発生直前には無機態窒素の組成変化が生じることを明らかにし,その際の窒素の酸化速度を数値モデルにより推算した。

Keyword: 水質, 水環境・水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-35

脱窒菌の移動と活動度を考慮した硝酸態窒素の移行モデル

岩手大農 小林 晃・○一坪 満美子

硝酸態窒素の流出を予測する際ために、地下水中の窒素の移動をシミュレートするコードを開発してきた。しかし、発生の主要因である土壌微生物の微生物反応を示すモノー式によって考慮される脱窒菌の特性についてよくわかっていない点があった。そのために筆者らは、脱窒菌の土中分布を測定し、さらにその温度特性、pH特性について実験を行った。また、計測結果によると、脱窒菌の土中分布に2つのピークが見られ、脱窒菌が土中を移動した可能性が見受けられたので、その分配係数を求めることも試みた。これらの知見をもとに、菌の移動・増殖も考慮した解析手法へとさらに発展させ。数値解析の結果、各菌の活性度の差がNO3の分布に大きく影響を与えることが分かった。

Keyword: 脱窒菌, 硝酸態窒素, 数値解析
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発表番号 3-36

農村地域の水質管理計画支援システムの開発

農工研  ○白谷 栄作・高橋 順二・吉永 育生
国際航業 宗像 義之

流域管理を具体的に推進するための評価システムとして,国土数値情報(標高,勾配,河川,道路,土地利用等)と社会情報(栽培作目と施肥量,家畜飼養頭数,生活排水の処理形態別人口,工場・事業場排水量及び排水水質等)をGIS上で統合することによって流域内の発生負荷量の分布を推定し,流域内の水質改善施設や地形連鎖を通した水と汚濁物質の流れをシミュレーションするコンピュータシステムを開発した.

Keyword: 流域管理, 水環境・水質, モデリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-37

地球観測衛星による植生分布量の推定

佐賀大農 ○瀬口 昌洋・草野 絵美
鹿児島大院 郡山 益美

現在のところ、陸域での広域的な植生分布量の定量的推定法は、必ずしも十分に確立されているとは言えない。本報では、樹木などの植生キャノピーにおける光の放射伝達過程に基づいて、地球観測衛星(Landsat5号TM)データから葉面積指数 (LAI)すなわち単位地表面を被覆する葉面積を推定する方法について検討、考察した。その結果、ここで提示した方法の理論的合理性さらにはその有用性がある程度検証された。

Keyword: 環境保全, 地球環境, リモートセンシング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-38

都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(1)−オイカワを指標とした段階的対策−

大阪府大農 ○三島 隆伸・山本 龍仁・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦

都市域中小河川では水質汚濁、河川改修により生態系は大きな影響を受けている。本研究では堺市を流れる石津川水系を対象に流域調査、魚類調査を行った。本川においてのオイカワの分布は上流域の一部のみで、本来の生息域である中・下流域には生息していなかった。このオイカワの生息を生態系回復の初段階の目標として、底質、水質の改善の両面から河川環境の改善をはかることを提案した。

Keyword: 生態系, オイカワ, 指標
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-39

秋田県六郷湧水群の水質変動−ハリザッコ(イバラトミヨ)が生息する湧泉の水質環境−

秋田短大 近藤 正・佐々木 学・○神宮字 寛
秋田県 沢田 明彦

ハリザッコ(イバラトミヨ)が生息する秋田県六郷町の扇状地湧水群において1997年度に実施した水温および水質環境の調査結果について報告する。ハリザッコが生息する湧泉や素堀の農業用水路の生態環境が、大規模区画整理などにより、壊滅的な危機に瀕している。対象とした扇状地の湧泉はハリザッコの生息条件を満たす水温10〜15℃前後のほぼ安定した水温環境にあるが、湧水量や水質は土地利用、特に水田潅漑の影響を鋭敏に受けることが推測された。

Keyword: イバラトミヨ, 水質, 湧泉
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-3

水田が有する水質浄化機能に関する研究

日大院 ○鈴木 秀史
日大生物資源科 石川 重雄・丸山 利輔

最近、水田の水質保全機能が注目されるようになり、それに関する研究報告も増えてきている。ただし、その研究は灌漑期間中においての機能評価されているものが多く、非灌漑期をも視野に入れた研究事例は比較的少ない。本調査では、灌漑及び非灌漑期を通して、流入水・浸透水・暗渠排出水等の水質を測定し、差引排出負荷量及び物質収支について検討を行った。その結果、灌漑期では浄化を示し、非灌漑期後期では、汚濁の傾向を示した。また、流入水・浸透水・暗渠排出水の各水質に大きな相違が見られた。特に浸透水のCOD、T-N、T-Pは高い値を示した。これは浸透水が小孔隙を通るときに土粒子表面の付着イオンが溶出し、高濃度を示したためと考えられ、興味深い現象が示唆された。

Keyword: 水田, 水質浄化, 窒素収支 
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発表番号 3-40

湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件

東京農工大院 ○藤咲 雅明
宇都宮大農 鈴木 正貴・水谷 正一・後藤 章
秋田短大 神宮字 寛

栃木県谷川を対象として、湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件に関する調査を行った。3種の分析方法により、河川区間の分類および魚類の環境要因への選好性との関係を分析した。立地条件により形成された環境要因の特性から河川区間を〇該欸拭き⊃綸跳拭きC羇峽燭裡涯茣屬卜犒寝修靴拭重回帰分析を用い、魚類の環境要因に対する選好性を確認した。類型化と選好性から各魚種の主生息場所としての環境特性を確認した。

Keyword: 淡水魚, 環境要因, 選好性
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発表番号 3-41

水系ネットワークにおけるドジョウの移動と生息環境

宇都宮大農 ○鈴木 正貴・水谷 正一・後藤 章
東京農工大院 藤咲 雅明

栃木県谷川の水系ネットワークにおけるドジョウの移動と生息環境について調査した。その結果次のことが分かった。/綸弔悗料名紊砲弔い董期間内に決まったパターンを持たず、水温依存性は確認できなかった。下ヶ橋用水はドジョウの生活史において稚・未成魚期のゆりかご的な存在であると考えられる。2修区間における微環境変化は新たな河川形状を形成し、ドジョウにとって生息しやすい環境に移行しつつあると考えられる。

Keyword: 生態系, 河川環境, ドジョウ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-42

休耕田への魚類遡上試験について

農工研  端 憲二

平地の水田地帯に生息する魚類には水田で産卵する種が少ないが、圃場整備によって水田と排水路の落差が大きくなり、魚類にとって水田への遡上がほとんど不可能な現状である。霞ヶ浦湖畔の休耕田に小規模な落差工を設けて、産卵期の魚類遡上を観測したところ、4月下旬〜5月上旬の10日間で千匹(フナ類)の遡上を確認した。

Keyword: 生態系保全, 魚類保護, 水質浄化
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発表番号 3-43

生態系に配慮した農業排水路整備について−北海道京極町ガル川の事例を主に−

農業近代化コンサル 玉山 政宏

農村地域の河川・排水路は地域生態系における水辺環境として重要な空間であり、その整備においては、排水・治水機能と自然生態系の保全との適切な整備が 技術的工法として求められている。本報文は、北海道における生態系に配慮した 農業排水路の整備検討・実施事例について報告するとともに今後の展開に向けて の考え方をしめす。

Keyword: 環境保全, 生態系, 排水路整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-44

農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究()−日本型ビオトープについて−

東京農大 ○中川 昭一郎・牧 恒雄・立川 周二・金子 忠一
岡山大 成岡 市

近年、農業農村整備事業に環境保全に対する配慮が求められている。農村の生態系を保全するシステムとして、ドイツで行われているビオトープのシステムがある。これをそのまま日本の農村に適用することはできない。そこで、自然条件、社会環境などを調べ、日本で実施できる日本型ビオトープの保全・復元・創出のありかたについて述べた。

Keyword: ビオトープ, 農業農村整備,
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発表番号 3-45

農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究供◆歔蠻六垓面鄰喙辺の生物相−

東京農大 ○立川 周二・桝田 信彌・北原 正宣・牧 恒雄・中川 昭一郎

農村に生息する生物に適した環境として、福島県相馬市において、未整備の水田とため池の生物相を調査した。植物、昆虫、動物ともに、希少種を含めて多様な種が生息(生育)していた。湿地や水域の環境が改変あるいは減少する現況下で、水田とため池がこれら生物のビオトープとして果たしている役割は重要である。

Keyword: ビオトープ, 農村, 生物相
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発表番号 3-46

農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究掘◆歹本型ビオトープと圃場整備について−

東京農大 ○牧 恒雄・立川 周二・金子 忠一・中川 昭一郎
岡山大 成岡 市

農業農村整備事業でビオトープの保全や創出を行う時、従来の整備手法を尊重した方法が必要である。福島県相馬市にある玉野溜池を中心に、圃場整備事業が計画されているが、この事業にビオトープ的な保全を実施する場合の計画を検討し、圃場整備とビオトープを両立させる計画を作成し、事例を示した。

Keyword: 農業農村整備, ビオトープ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-47

河川中流部河道内における評価について-河川中流部の河道内の評価に関する研究(2)-

北里大獣医畜産 ○柿野 亘・堤 聡・嶋 栄吉・服部 俊宏

河道内は、河川の栄力によって形成された多様な性格のエコトープが配列し、それに伴って発達體A物も独特である。本研究では、・・狽烽Gコトープ要素の評価に関する研究その1A物淵多様性指数から、評価点として設定したエコトープ度を算出し地形構成要素ごと検討した。

Keyword: 親水, 生態系,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-48

内水面域の生態学的管理に関する研究−釣り場の創設と放流管理−

山形大院 ○渡辺 一哉
山形大農 大久保 博・前川 勝朗

内水面域の代表的な利用の場として釣り場が挙げられ、その需要は年々高まっている。そこで、釣りと放流活動の実態及びそれらを取りまく現在の法制度について調査し、生態学的管理から見た場合の分析と問題点の把握を行った。その結果、入漁料の根拠や釣り場として設定する際の漁業との調整手法と現在施行されている規制手法に捕獲規制、捕獲量規制を加えて、放流による生息数のコントロールを行う必要があることがわかった。

Keyword: 放流活動, 生態学的管理, 調整手法
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発表番号 3-49

わさび田モデルの作製とその環境について

香川大農 弥永 孝一
三重大生物資源 ○新庄 彬・楠原 将巳・荒河 健介

農業農村振興策の一案として、山葵田構築を考えた。山葵は沖縄県を除き全国に栽培地が存するが、水温条件等に制約され、その適地は限られる。また、品種の多さ等も有り、適正な栽培条件についての情報は整備されたとは言えないようである。これに対処するために、水循環式の山葵田ミニモデルを作製した。ここでは、透水性、水質、温熱環境について検討し、山葵苗定植の条件整備を行った。

Keyword: 生態系, 農村振興, 生産施設
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発表番号 3-4

二毛作水田流域における年間の水収支と窒素・リンの収支−い草−稲作地帯の富栄養塩類の物質フローの把握と改善(3)−

九州農試 ○久保田 富次郎

多肥型の水田作物が栽培される二毛作水田流域において、一年間の水収支と窒素・リンの収支を明らかにした。外潮位によって、地区外への排水が規定される流域において、流域下流端にある調整池の水位を計測することにより、簡便な流出量算定が可能であった。また、差し引き排出負荷量の概念を流域に適用して、窒素及びリンの流出を見ると、窒素は施肥・梅雨時期以外が吸収/浄化型であり、リンは年間を通じてほぼ排出型であった。

Keyword: 水質, 水質水文,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-50

水稲区と裸地区におけるメタンフラックスの比較

山形大農 神尾 彪

ヨシ群落地からのメタン発生量を評価するために、水田からのメタン発生量の季節変化(田植え直後から落水までの期間)を求めた。同一水田内に水稲区と裸地区を設定し、水稲区のメタンフラックスから裸地区のメタンフラックスを差し引くことによって、水稲体を通じてのメタン発生量を求めた。その結果、裸地区と水稲区からのメタンフラックスの比は1.0:4.8であった。また、土壌中ガスのメタン濃度が低下すると、水田からのメタンフラックスは激減した。

Keyword: 水田, メタンフラックス, チャンバー法
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発表番号 3-51

水文諸量と土壌中CO2ガス濃度の関連性に関する実験的検討

新潟大院 杉山 博信
筑波大バイオシステム ○池田 昭彦

これまで、土壌中のCO2ガス濃度変動への水文諸量を考慮したアプローチは数少ない。本報では、散水降雨実験を行ない、水文諸量が土壌中CO2ガス濃度の変動に及ぼす影響を実験的に検討した。その結果、地温、土壌水分と土壌中CO2ガス濃度の関連性は明瞭であること、また、土壌中CO2ガス濃度と地温の関係を1次式で表すのは難しいこと等を明らかにした。

Keyword: 散水降雨実験, 土壌中CO2ガス濃度, 地温
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発表番号 3-52

タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(3)泥炭湿地林の積み上げ法による炭素循環推定

宇都宮大農 ○石田 朋靖・松川 進
学術振興会研究員 鈴木 覚
東京農大農 長野 敏英

タイ国の泥炭湿地林において炭素収支要素を測定した。その結果、4.0tC/ha/yrの群落による正味の炭素吸収および3.9tC/ha/yrの泥炭蓄積速度が推定された。すなわち、植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるため、植物群落が極相に達していると考えられる泥炭湿地林で、正味の炭素吸収が行われているものと考えられた。また、泥炭蓄積速度は純生産速度の75%に相当するものであった。

Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-53

タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(2)泥炭湿地林伐採が炭素収支に及ぼす影響

学術振興会研究員 ○鈴木 覚
宇都宮大農 石田 朋靖・松川 進
東京農大農 長野 敏英

タイ国の泥炭湿地林および伐採後に成立した二次林において、定速渦累積法を用いて測定したCO2フラックスから年炭素吸収量を推定した。原生状態の泥炭湿地林に正味の炭素吸収が観測され、その原因は植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるためと推察された。二次林において湛水を通年維持した場合、現状の1.8倍の炭素吸収が見込まれ、乾燥状態を通年維持した場合は炭素の放出源になると推定された。

Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-54

東北タイのプラユン地域における塩水地下水と水文地質構造の関係

農工研  ○今泉 眞之
タイ国土地開発局 Pichai Wichaidit・Somsak Sukchan
コンケン大Kriengsak Srisuk

東北タイの塩類集積地は、全面積の15%程度を占め、耕地荒廃の一因となっている。土壌中の塩が、この地域の地下60m〜200mに分布する岩塩層に由来することは、研究者間で一致している。残された問題は、岩塩から溶出した塩水地下水がどの様にして地表近くまで上昇するかである。プラユン地域の地下水の水質調査、ボーリング資料の解析、電磁探査の結果から、地下深部で岩塩により塩水化された地下水は、断層を通路として上昇し、地表近くでは、排水域と断層破砕帯付近に分布していることを明らかにした。

Keyword: 塩類集積, 塩水地下水, 断層
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発表番号 3-55

内蒙古河套(HETAO)灌区における灌漑排水事業と地域環境

鳥取大乾燥地研 ○冀 北平・大槻 恭一
岡山大環境理工 赤江 剛夫
岡山大名誉教授 長堀 金造

河套灌区は黄河流域の最も北に位置する中国最大の潅漑地域(100万ha)の一つである。河套灌区は乾燥、寒冷の二つの過酷の条件下にあり、自然立地には農地、ゴビ草原、ゴビ荒原、砂漠から成っている。しかし、この地域では、黄河の水資源の恩恵を受け、農業生産などの人間活動が太古から盛んに行われていた。一方で農地開発に伴う地域環境の悪化、特に土壌塩類化が大きな問題になってきた。

Keyword: 環境保全, 砂漠化, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-56

養豚におけるふん尿処理・利用と畜産排水問題

北里大獣医畜産  ○嶋 栄吉・堤 聰・服部 俊宏
北里大院 天木 洋介

養豚におけるふん尿処理・利用の実態について、青森県内の上十三地区内の養豚場を事例に調べた。その結果、ふんなどの固形物は農地還元で利用されているが、尿などの液状の処理方法は、 崚攵躾仔・蒸発」方式、◆嵌酵蒸散」方式、「汚水処理」方式の3つに大別された。次にそれぞれの処理方式ごとに、機械装備と施設機械費の特徴を整理し、さらに液状物の窒素排出の面から畜産排水に関する考察を行った。

Keyword: 畜産, 窒素流出, 水質
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発表番号 3-57

素掘り貯留池を伴う養豚場周辺の河川水質の時期変動-養豚主体の集水域における水質変動に関する研究()

北里大院 ○天木 洋介
北里大獣医畜産 嶋 栄吉・堤 聰・服部 俊宏

近年、畜産排水による河川水・地下水の悪化が問題となっている。そこで、ふん尿の固液分離方式を行っている養豚場付近の水質の時期変動について検討した。その結果、比流量は潅漑期に高くなる傾向を示した。水質濃度は集水域内に養豚場を含む河川でT-N濃度・比負荷が高くなり、養豚場の影響であることがわかった。また、T-N比負荷は降水量の多い月に高くなり、水質変動に降水が大きな影響を与えているものと推察された。

Keyword: 畜産, 素掘り貯留池, 窒素流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-58

家畜糞尿処理施設の悪臭改善について

北海道石狩支庁 國光 正博

都市と農村の交流を進める上で課題となっている家畜糞尿処理施設から発生する悪臭について、容易かつ安価に改善できる方法を発見するため優良事例を参考にして試験研究を行った。その結果、処理施設の改善と適正な処理濃度、ばっ気強度の範囲を想定することができた。又、試験結果を実際の糞尿処理施設に適用したところ室内試験と同様な改善効果があったので、酪農家の処理施設について事例報告する。

Keyword: 環境保全, 生産施設,
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発表番号 3-59

那須野ヶ原の地下水水質汚濁に関わる窒素負荷排出量の推定

三和技術コンサル ○増田 未生
宇都宮大農 後藤 章
宇都宮大院 宗村 広昭

那須野ヶ原では、都市化・畜産の多頭数飼育の進行により、浅層地下水帯の窒素汚染が懸念されている。そこで、当地域での窒素負荷排出量の推定を行った。排出源としては、水田・畑地・畜産・家庭雑排水を考え、それぞれの窒素負荷排出量について推定した。その結果、畜産からの窒素負荷排出量の占める割合が大きいことが分かった。なかでも、畜産糞尿の野積みの影響は大きく、今後地下水窒素汚染の原因となることが予想される。

Keyword: 那須野ヶ原, 地下水水質汚濁, 窒素負荷排出量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-5

降雨出水別の窒素負荷量の推定について−農業流域における河川水質の変動特性(XX)−

北大院 ○山本 忠男・井上 京・長澤 徹明

本研究では全窒素(T−N)を対象として,降雨出水を中心とした負荷量推定についての検討をおこなった.LQ式の傾きaは,平均降雨強度や最大降雨強度と関係のあることがわかった.すなわち降雨の状態によって,T−Nの流出傾向が異なることが考えられる.そこで,Lを推定するためにQのみでなく時間雨量を説明変数に加えることを検討した.

Keyword: 水質, 負荷量, LQ式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-60

水無川扇状地における水循環変化要因の分析

新潟大院 ○羽田 卓也・三沢 真一
新潟大農 豊田 勝・本間 昭規

水無川扇状地では、かつて多量の湧水が見らたが、近年、その湧水が農業用水の取水ため枯渇していると指摘されてきている。そこで、地下水枯渇の原因が本当に農業用水の取水だけにあるものか、調査解析を行った。その結果、冬期の積雪量が減少していることや、地下水の汲み上げが大きい影響を与えていることが判明した。また、頭首工下流の放流量が減少すると、河川の近くの地下水位が低下することも判明した。

Keyword: 地下環境, 水質, 水収支・水循環
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発表番号 3-61

効率的な帯水層蓄熱に関する数値実験

京大院 ○中村 公人・中野 未和・堀野 治彦・三野 徹

理想的な帯水層熱エネルギー貯留(ATES)における土壌中の熱環境・水環境を定量化することにより,蓄熱効率の面から有効な帯水層について考察した.その結果,最も蓄熱効率に影響を与えるのは蓄熱帯水層厚であること,被圧帯水層で必ずしも蓄熱効率が高いわけではないこと,浅い不圧帯水層に蓄熱すると不飽和帯を通る熱損失量が増大すること,不飽和帯での潜熱輸送が蓄熱効率に影響することといった知見が得られた.

Keyword: 帯水層蓄熱, 蓄熱効率, 水蒸気移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-6

山田川流域の負荷流出特性−混住化流域における水質水文()−

神戸大農 ○多田 明夫・畑 武志
神戸大院 田中丸 治哉

宅地開発の進む混住化流域での排出負荷特性を評価するため、複合タンクモデルに山林・水田・市街地の3地目のLQ式を導入したモデルを構築した。モデルの再現性には改良の余地が残されたが、季節的な排出負荷の変動が表現でき、これは土地利用を考慮せずLQ式を導入したのでは表現できない成果であった。LQ式からは宅地、水田、山林の順で、堆積した物質が降雨時に排出される単純な負荷流出機構が強く働いていることが示された。

Keyword: 水質, 環境影響評価,
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発表番号 3-7

非灌漑期における谷津田からの暗渠流出水の水質特性−北総鹿島川上流域の事例−

東京農大地域環境科 ○中村 好男・山本 有美・森友 洋亮

千葉県北総地域の谷津田での非潅漑期における暗渠排水の流出量と水質を測定した。その結果、河川流量に占める暗渠からの流出水量の割合は36%であった。暗渠流出水の水質は、pH、DO、COD、SSは農業用水水質基準値よりも濃度は低かった。しかし、T-Nについては3〜35mg/lとかなり高い濃度が検出された。一方、流下する間の河川水の濃度変化を見たところ、EC、T-N、T-Pは低下する傾向が見られた。比負荷も0.001〜0.022g/sルm2低下していた。 

Keyword: 水質, 水質制御, 排水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-8

都市化農業地域における水循環と水質動向について

新潟大院 ○越山 直子・三沢 眞一
新潟大農 川井 雅美・豊田 勝

新潟平野の亀田郷では、河川から取り入れた水は排水路を通って鳥屋野潟に流入した後、人為的に排水される。近年、この鳥屋野潟では都市化の進行に伴って水質汚濁が問題となってきた。流域内の水収支と水質の調査を行ったところ、農業用水が流域内の水循環に寄与していることがわかった。また、非灌漑期におけるフラッシュ用水の効果は一部に限られていた。従って、流域内の水質浄化にはフラッシュ用水の配分管理が重要となる。

Keyword: 水質, 水循環,
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発表番号 3-9

ため池潅漑地域における水質変化

京大院 ○長坂 貞郎・野口 寧代・堀野 治彦・三野 徹

ため池潅漑を行っている流域で水質調査を行い,約1年間における窒素・リンの濃度変化について考察した.ため池では,窒素・リンのどちらについても夏期に濃度が上昇する傾向が認められた.しかし,水田への施肥による顕著な影響はみられなかった.流域からの流出水については,水田への施肥による影響が顕著にみられた.家庭排水の流入による影響は,施肥による影響ほどには認められなかった.

Keyword: 水質, ため池, 水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-10

埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減に関する実験的検討

鳥取大農 ○緒方 英彦
宮崎大工  中澤 隆雄
宮崎県 山下 博

埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減効果を実験的に検討するために、実物のコンクリート構造物で温度計測を行った。埋め込んだパイプは、型が50mmの配管用炭素鋼鋼管(通称、ガス管)である。温度計測の結果、パイプ両端部を開放した場合は、約2.6℃の温度低減を図れることがわかった。また、パイプの片端部だけを開放した場合は、温度低減効果がほとんどないことがわかった。

Keyword: コンクリート, 埋め込みパイプ, 温度計測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-11

ダムコンクリ−トの自己収縮ひずみについて

東京農大地域環境科 ○浅井 喜代治・増野 途斗

マスコンクリ−トの設計・施工に当たって実施される温度応力解析に必要な物性を、実際に即した形で推定することは計算上不可欠である。たとえば、ダムコンクリ−トにおける温度膨張係数、基礎岩盤や打設コンクリ−トによる拘束、水和熱の基礎岩盤えの伝達及び型枠面からの放熱等である。本研究は、温度膨張ひずみの推定に関係する自己収縮ひずみについて、ダムに埋設されている無応力計の動きからこれの推定を試みた。

Keyword: 自己収縮ひずみ, コンクリ−トの性質, 温度膨張係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-12

各種骨材を用いたコンクリートの破壊特性

三重大生物資源 石黒 覚

川砂利、砕石および人工軽量骨材を用いた3種類のコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギならびに最大荷重を求めた。破壊エネルギは、砕石コンクリートにおいて最も大きく(143N/m)、次いで川砂利コンクリート(98N/m)、軽量骨材コンクリート(71N/m)において最小となった。また、最大荷重も破壊エネルギと同じ傾向を示した。

Keyword: コンクリート材料, 破壊特性, 破壊エネルギ
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発表番号 4-13

酸と融氷剤の作用を受ける複合セメント硬化体の挙動

東京農工大院 ○堀 泰史
東京農工大農 藤井 卓

酸性雨や融氷剤のコンクリートへの悪影響が問題となっている.本研究ではセメントペーストに注目し,微小硬度,残存水酸化カルシウム量を測定し,高炉スラグを配合したセメント系複合材の酸や塩に対する抵抗性,および劣化の挙動を解明する.

Keyword: コンクリート材料, 酸性雨, 高炉スラグ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-14

アルカリ骨材反応抑制混和材による強度低下の改善に関する研究

島根大生物資源科 野中 資博

水貯留コンクリート構造物の補修を対象として,陽イオン交換能を有する物質を断面修復に用いて,コンクリート中のアルカリイオンを吸着し,アルカリ骨材反応を抑制する補修方法を検討する.この時,アルカリ骨材反応抑制混和材を混入したモルタルは強度低下を示すが,高炉スラグ超微粉末を用いた高炉セメントを使用することにより強度低下を減じ,且つその抑制効果も保持できることが確認された.

Keyword: アルカリ骨材反応, 水貯留コンクリート構造物, 補修
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-15

Effect of remainder SO42- ions on durability of concrete with X-rayfluorescence analysis(蛍光X線回折分析による残存硫酸イオンのコンクリ−トの耐久性に対する影響)

鳥取大院 ○Yang Wei
島根大生物資源科 野中 資博

下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法として有機質防食被覆が有効である。本報では蛍光X線強度を調べ,未除去部分の長期安定性を確認することとした。ここでは硫酸溶液を用いて,防食被覆を施したコンクリ−トを浸漬し,表面処理による残存SO42-イオンの防食層・コンクリ−ト内部への影響と被覆厚の違いによるSO42-イオンの浸透性を検討した。その結果,防食厚は,1プライの被覆厚さ以上を採用することが望ましいと考えられる。

Keyword: コンクリ−トの耐久性, 残存硫酸イオン, 蛍光X線強度
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発表番号 4-16

フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―鋼繊維補強コンクリートの性状・物性―

前田建設 ○赤坂 雄司
農工研  浅野 勇・安中 正実

フィルダムの施工の中でも、これまで体系的な作業改善努力があまりなされてこなかった監査廊の構築に関し、コスト低減に結びつく設計・施工法として、鋼繊維補強コンクリート(SFRC)と脱型不要のプレキャスト型枠を用いた工法を検討しており、代表的な形状の鋼繊維をピックアップし、形状による曲げ特性の違いを把握し、さらに監査廊への適用を考慮して、粗骨材最大寸法とSFRCの関係を調べた。

Keyword: 鋼繊維補強コンクリート, 繊維長さ, 粗骨材最大寸法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-17

養生温度の違いによるコンクリートの温度上昇実験式に用いる定数の比較

学術振興会研究員 ○中園 健文
宮崎大農 國武 昌人・近藤 文義
宮崎大工 中澤 隆雄

著者らは、養生温度が5℃一定のコンクリート供試体中心部の測定温度には、周囲温度が低い場合のコンクリート断熱温度上昇実験式を、養生温度が17℃の測定温度には低い養生温度に限定しない新たなコンクリートの温度上昇実験式を用いた3次元有限要素温度解析で推定してきた。本報では、これら2つの測定温度を用いた試行錯誤法による逆解析でコンクリートの温度上昇実験式の定数を算出し、養生温度の違いによる比較を行った。

Keyword: 養生温度, 温度上昇実験式, 逆解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-18

石材ブロックにおける付着強度について(1)−付着面における劣化状況−

岩手大農 藤居 宏一

自然石を貼付けた環境型の石材ブロックについて、厳しい環境下でのコンクリートと石材の付着性について、製造方法を変えて調査した。石材が6面のうち、表面以外の5〜4面で囲むように接着していれば、剥離は起こりにくい。1面で接着されていると剥離は起こり易いので接着剤を使うことが望ましい。

Keyword: 二次製品, 付着強度,
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発表番号 4-19

廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(2)

北海学園大院 ○伊藤 智明
北海学園大工 久保 宏
ズコーシャ 佐渡 知典

現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質の砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内実験及び野外実験にてその適用性について検討を行った。

Keyword: 廃棄ビニルシート, 凍上抑制層材, リサイクル
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発表番号 4-1

地下レーダによる構造物の非破壊診断に関する現地実験

農工研  ○森 充広・長束 勇・黒田 清一郎・中里 裕臣

電磁波を利用した物理探査法の一種である地下レーダを用いて,RCDコンクリートの電磁波透過深度と比誘電率の測定に主眼をおいた現地モデル実験を行った。供試体打設直後と1年後の測定結果を比較したところ,打設直後は含水率が高いため比誘電率は12〜14と大きいが,日数が経過すれば含水率が低下し,比誘電率が小さくなることが明らかとなった。

Keyword: 地下レーダ, RCDコンクリート,
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発表番号 4-20

生成方法の異なるごみ溶融スラグ細骨材の材料特性

宮城農短大 ○北辻 政文
岩手大農 藤居 宏一

本研究は,生成方法の異なる3種類(コークスベッド,電気プラズマ,電気アーク)のごみ溶融スラグについて,コンクリート用細骨材としての利用の可能性を検討したものである.その結果,スラグ骨材の品質および安全性は優れ,細骨材としての利用の可能性が高いことが明かとなった.特に,コークスベット方式により生成されたスラグを用いたコンクリートの長期強度発現は,川砂単味のコンクリートに比べ,大きかった。

Keyword: ごみ溶融スラグ, コンクリート材料, 圧縮強度
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発表番号 4-21

京都府営水道乙訓浄水場(仮称)取水導水施設建設工事について

京都府企業局 森田 敏夫

京都府営水道乙訓浄水場(仮称)の取水導水施設の掘削において、取水施設をNATM、導水施設の大部分をTBM(トンネルボーリングマシン)により施工した。本工事は、多くの制約を受ける場所での施工となるうえ、単一のTBMとしては、他にあまり例のない長距離掘削となった。本報では、施設の概要と掘削工事の経過を紹介した。

Keyword: 工法・施工, 施工機械, 現場報告
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発表番号 4-22

供試体の形状(長さ,直径,断面積)が超音波伝播速度に及ぼす影響---非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(宗---

鳥取大農 服部 九二雄

長さ(20,40,60cm)と直径または辺長(10,20,30cm)のサイズの異なる円柱及び角柱供試体を一体ずつ作成し,材令7,14,28,42,56日に超音波伝播速度を測定し形状の影響を検討した。その結果,長さよりも断面積の変化の方が大きく超音波伝播速度に影響することが分かった。さらに,形状の違いの影響よりも,断面積の大きさの違いの方が影響が大きいことが分かった。

Keyword: 非破壊試験, 超音波伝播速度, 供試体形状
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発表番号 4-23

農道用コンクリート舗装の現況調査

東京農大 ○小梁川 雅・竹内 康・牧 恒雄

農道用コンクリート舗装の現況に関して、アンケート調査および現地調査を行った。アンケート調査の結果によれば、ひび割れの発生は少ないこと、鉄網の効果が見られないことが判明した。一方現地調査の結果によれば、路盤が原因と見られるひび割れ、段差が確認され、この点に問題があると考えられる。

Keyword: コンクリート舗装, 農道,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-24

三軸圧縮試験によるアスファルト混合物のスティフネスに関する実験的研究

宮崎大院 ○内田 順一
宮崎大農 坂元 忠実・近藤 文義・山本 浩司・増田 洋美

アスファルト混合物の力学的変形を解析する際、スティフネスを適切に把握しておくことは、精度向上のために必要である。そこで、本実験では、晴天時のアスファルト舗装を想定して、供試体を不飽和状態にし、ひずみ制御による三軸圧縮試験をおこなうことにより、スティフネスと温度の関係について実験的に調べ、アスファルト混合物におけるスティフネスの温度依存性について明らかにすることを目的とした。

Keyword: 三軸圧縮試験, アスファルト混合物, スティフネス
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発表番号 4-25

均平作業からみた大区画水田の区画形状

農工研  長利 洋

大区画水田の区画形状について、均平作業の負担(運土仕事量=切盛り土量×運搬距離)の視点から検討した結果、以下のことが明らかになった。ゞ冓榛邏箸良蘆瓦蓮同じ水田面積でも区画形状により大きく異なる。均平作業の負担の違いは、主として土を運搬する距離による。D絞嫩垢長い区画においては、均平状態の僅かな相違が均平作業では大きな負担の違いとなって表れてくる。

Keyword: 大区画水田, 区画形状, 均平作業
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発表番号 4-26

直播稲作の導入目的に関する農家への意向調査

東大院 ○牧山 正男・山路 永司・佐藤 洋平

農家が直播を導入する目的を各農家の農業経営の経営形態に注目して分類することを目的として聞き取り調査を行った。その結果、すでに注目されている作稲が主収入源の農家の大区画水田への移行の可能性の他に、米以外の作物が主収入源の農家が作業競合の回避を目的として直播を導入すること、また農外収入が主の農家は直播導入に消極的であると考察された。

Keyword: 直播稲作, 大区画水田, 農業経営形態
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発表番号 4-27

数量化砧爐砲茲詒行機播種における発芽面積率の検討,ー中国・伊克昭盟の流動砂丘の固定に関する研究(掘法

鳥取大乾燥地研 ○魏 江生・山本 太平・井上 光弘

飛行機播種において,数量化砧爐鰺僂ぁと芽面積率に及ぼす播種時期,砂丘高度,播種前植物被覆率,砂丘占有率等の要因を総合的に検討した結果,次のように結論された.1.播種時期と砂丘高度の影響が大きかった.2.播種時期5月25日〜6月25日の発芽面積率は4月25日〜5月25日より23.5%高かった.3.平均砂丘高度0〜10mの発芽面積率は12m以上より14.9%高かった.

Keyword: 飛行機播種, 発芽面積率, 数量化砧
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発表番号 4-28

直播栽培と不耕起水田における土壌特性と基盤整備

東京農大農 ○駒村 正治・中村 貴彦・吉田 大文
岡山大環境理工 成岡 市

今日の稲作は従来の稲作手法と異なる新しい栽培技術の導入が望まれる。例えば、直播栽培(乾直や湛直)や不耕起栽培などである。本研究の目的は、これらの新技術に対する土壌特性と水田基盤の望ましい在り方の確立のための基礎資料とすることである。そのため調査地対象地として、直播栽培を実施している千葉県八千代市米本地区を取上げ、そこで土壌に関する調査、圃場レベルの調査を実施したので、その主な結果について報告する。

Keyword: 圃場整備, 乾田直播, 不耕起水田
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発表番号 4-29

緑肥植生のある不耕起移植栽培水田土壌の物理性

愛媛大農 ○櫻井 雄二・治多 伸介

水田は、国土保全や水質浄化などが評価される一方、農薬や化学肥料の大量使用が水と土を汚染し、自然を破壊することも指摘されている。省力、低コスト農法として最近注目を集めている不耕起栽培は、持続的な生産環境を確保する環境保全型農法としても評価されている。そこで、環境保全型農法の整備に資するため、緑肥植生のある不耕起移植栽培水田における土壌の密度や保水性などの物理性を、慣行水田の場合と比較検討を行った。

Keyword: 不耕起移植栽培, 緑肥植生, 土壌の物理性
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発表番号 4-2

在来工法ダムコンクリートの温度挙動観測と解析

東京農工大農 ○青山 咸康・西尾 玲

堤高69.4m,堤長160m,堤体積175,000m3の柱状工法で建設される重力ダムのコンクリートの温度挙動の計測と解析を行い、理論によりどこまで現実を表せるか確認した。これは昨年本学会で報告したRCDコンクリートにおける場合との比較を目的とする。観測したブロックは岩着面から半リフト(75cm)上に位置する1リフト分(1.5m厚さ)であり、長さ36m、幅15mである。この長方形領域の1/4に熱電対20個とひずみ計12個を挿入し、打設後の挙動を観測した。

Keyword: ダムコンクリート, RCD, 温度応力
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発表番号 4-30

十勝川中流域の沖積畑土壌における作物生育不良要因の検討

帯広畜産大 ○守山 耕一・丹羽 勝久・菊地 晃二

十勝川中流域に広がる沖積土は理化学性が高く、高収だったが、近年、その収量は低下傾向にある。作物生育不良要因を明らかにするため、幕別町相川地区の沖積平野を対象に調査を行い、細密土壌図の作成と、物理性の測定を行った。調査の結果から当地区では、細粒質の褐色低地土が広く分布し、これらの作土直下には、トラクターの踏圧により物理性不良の耕盤層の生成がみられ、作物生育不良要因となっていることが考えられた。

Keyword: 細粒質褐色低地土, 耕盤層, 土層改良
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発表番号 4-31

大区画水田におけるほ場整備後の早期地耐力強化技術

新潟県農業総研 ○水地 勝・丸山 昭人

ほ場整備後、水田の地耐力を増強するには暗渠排水工が最も効果的であるが、その実施までに数年待っているのが現状である。そこで、営農的土木手法で補助暗渠として実績のあるモミガラ・トレンチ暗渠と弾丸暗渠を施工し、その後の調査結果により大区画水田の早期地耐力強化技術を開発する。平成9年度は施工後間もないこともあり、明確な効果が現れなかったが、10年度は春・秋を中心に調査を継続する予定である。

Keyword: 圃場整備, 農地造成, 土層改良
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発表番号 4-32

排水性が不良なハウス土壌の改良と水管理

北大院 ○斎院 豊・相馬 尅之・松田 豊
石狩北部改良センター 臼澤 茂明

排水性が不良なハウス土壌に対する畑地潅漑(マイクロ潅漑)の効果を向上させるためにバーク資材を透水ゾーンとした有材心破を施工し、その土層改良効果を水分動態から検討した。排水機能が非常に劣悪な重粘性土壌を生産基盤として水分要求量が著しく多いメロンを栽培する場合においても、透水ゾーンにより余剰水が速やかに排除されるため、容気量を確保しながらマイクロ潅漑による多量潅水が可能であることを確認した。

Keyword: 土層改良, 排水改良, マイクロ潅漑
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発表番号 4-33

粗粒火山灰畑圃場の畑地潅漑効果

北大院 ○相馬 尅之・柏木 淳一

排水性は良好であるが保水性が劣悪であるために、根圏域土層の有効水分が常習的に不足する粗粒火山灰畑圃場に対して、バーク資材客土を実施して保水機能の改善を図り、水分動態から畑地潅漑効果を検討した。バーク資材投入量 20ton/10aの客土により潅水後24時間の水分貯溜量は約2倍に増加し、水分要求量が多い葉菜類(レタス)の栽培において、多孔ホースによるマイクロ潅漑で十分な容水量が確保できることを確認した。

Keyword: 土層改良, 保水性, マイクロ潅漑
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発表番号 4-34

耕地化された泥炭土壌の性状と暗渠排水の試験工法

開発局、開発土木研 ○森川 俊次・宍戸 信貞・中村 和正・石渡 輝夫
開発局、稚内開建 福富 隆義

泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施されている。そこで造成後約15年を経過した泥炭草地の土壌の性状を調査し、収縮、透水性、腐食化度等の特徴を示す。また、ホタテ貝殻、埋木チップを使った暗渠排水の試験施工を行い、地下水位及び流出水の水質を調査した結果を示す。

Keyword: 泥炭, 暗渠排水,
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発表番号 4-35

土壌固化材による水田土壌の疎水材化の試み

北海道農試 中山 煕之

北海道の水田で融雪水を速やかに排除するには、暗渠の吸水域をひろげること、すなわち作土の直下に幅2m程度の広帯状の透水層を造成し、その透水層から深層暗渠管へ確実に水を送達することが必要である。技術確立の第一歩として土壌固化材によって土壌を粗粒化することを試みる

Keyword: 暗渠, 固化材, 透水係数
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発表番号 4-36

物理探査による地すべり地の地下水流動調査

農工研  ○中里 裕臣・奥山 武彦・森 充広
中四国農政局 藤田 裕一・能美 洋介

地すべり地において地下水流動部を把握するために地温探査、電気探査、IP探査を行った。地温探査によって推定された水みちは地すべりブロック分布や現地の地下水分布状況と調和的であった。電気探査では、崩土もしくは風化泥岩が高比抵抗、高IPを示し、高IP部の一部は地温探査による水みち部と一致した。

Keyword: 地温探査, 電気探査, 水みち
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発表番号 4-37

緩傾斜造成畑における土壌流亡特性

岐阜大農 ○松本 康夫・三宅 康成・海野 正哉

洪積火山灰土からなる緩傾斜造成畑において土壌流亡の実態と排水溝の形態変化を調べ,土壌流亡特性を検討した。土砂桝内の堆砂量に影響する水路形態や圃場形態について要因分析を行うと,排水溝の草生化や深さ,縦断形状が密接に関わり,排水溝は降雨履歴に応じて次第に侵食免疫を獲得し,上流に向かって形態変化が進みつつあることがわかった。土壌流亡対策は,排水溝が安定化する形態遷移を促進するように配慮する必要がある。

Keyword: 水食, 畑地造成, 農地保全施設
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発表番号 4-38

傾斜畑流域における侵食・流亡の定量評価  

北大院 ○長澤 徹明・井上 京・山本 忠男

北海道南部の湖沼流入河川流域において、傾斜畑の土壌侵食量を予測するとともに、河川の浮流物質を指標として流域外への流亡量を推定し、流域における土砂移動を定量的に検討した。その結果、林地にくらべて農地の受食性は格段に大きいものの、侵食土砂は大部分が捕捉されて河川への流入を抑制している実態が明らかになった。しかし、河川への流入を完全に阻止することは不可能であり、圃場での侵食抑制を対策の基本にすべきである。

Keyword: 土壌侵食, 浮流土砂, 傾斜畑
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発表番号 4-39

A Practical Soil Loss Equation and Its Applicability in Each of ItsRevised Stages(実用型土壌流亡量推算式の展開およびその適用性)

日大生物資源科 ○Kingshuk ROY
山口大農 Tatsuro KUSAKA・Mitsuo FUKADA

近年,著者らは実用型土壌流亡量推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ )の展開およびその適用性に関する研究を続けてきている。この推算式の適用率をさらに向上させるため,数々の室内実験や野外観測のもとに,2段階にわけて新たな推算式の展開 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ ,qe = aKeLdα sinβθqrγ Ndδ Wdε )を試みた。各推算式で得た土壌流亡量の推算結果,最終段階の推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ Wdε )はより高い適用性をもっていることがわかった。

Keyword: 土壌流亡量, 水食,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-3

上津ダムの温度応力挙動に関する基礎データ整理−ダムコンクリートの熱・力学特性−

近畿、大和高原開拓 進藤 惣治

上津ダムの設計・施工で得られた知見のうち、ダムコンクリート熱・力学特性についての報告である。コンクリートの温度応力を精度良く推定するに当り、役立つ知見としては、’膨張係数は周辺のセメントペースト分により変化する、▲瀬爛灰鵐リート強度の評価にあたっては、供試体スケール効果を見込む必要がある、2硬抉力の推定に際し、静弾性係数には初期のクリープ効果を見込む必要がある、の3点があげられる。

Keyword: コンクリートの性質, 温度応力, 現場報告
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発表番号 4-40

急傾斜畝立て試験区における土砂流出量予測モデルの適用

四国農試 ○中尾 誠司・川本 治・長谷川 美典
農工研  高木 東

筆者らが提案した畝立て圃場における土砂流出量予測モデルにおいては、その妥当性を検証するために、これまで傾斜5度前後の緩傾斜畝立て試験区が用いられてきた。本研究では、傾斜角約25度の急傾斜畝立て試験区におけるモデルの適用性について検討した。その結果、試験区からの実測流出土砂量とモデルによる計算流出土砂量は、概ね良好な一致を見た。本モデルが急傾斜畝立て畑においても有効であることが確認された。

Keyword: 土砂流出量予測, 畝立て圃場, 急傾斜畑
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発表番号 4-41

傾斜農地における土壌表面流去水発生に関する研究

北大院 ○小林 伸行・柏木 淳一・相馬 尅之・松田 豊

傾斜農地では土壌が吸水しきれない水(表面流去水)は、土壌侵食の原因となる。本研究では傾斜畑において土壌物理性と土壌浸入度の関係を解析し、土壌浸入モデルを用いて様々な条件下で表面流去水発生について考察した。結果、同一圃場内でも表面流去水発生は地点間のばらつきが大きく、透水性や成層状態が深く関与していた。よって傾斜農地では成層条件での透水性を高め、透水性の良い表層土の厚さを十分に確保する必要がある。

Keyword: 傾斜農地, 土壌浸入度, 土壌侵食
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発表番号 4-42

畝部の土壌侵食に対するキャベツの影響

農工研  ○塩野 隆弘・高木 東・小倉 力・上村 健一郎

土壌侵食過程に基づく侵食予測モデルによって農地の土壌侵食量を予測するためには,土壌侵食に対する作物や栽培管理の影響を定量的に明らかにする必要がある.本研究では,畝立て圃場の畝部を模擬した土層に人工降雨を与える実験を行い,畝部の土壌侵食に対するキャベツの生育段階ごとの影響について調べた.その結果,キャベツの植被率と畝部の土壌侵食量の間には直線的な相関関係が見られた.

Keyword: 土壌侵食, ,
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発表番号 4-43

農地における土壌侵食・移動量の計測と調査事例(3)

農環技研 坂西 研二
国際農研センター 菅原 和夫
日本土壌協会 古畑 哲

トータルステーションを用いて微地形測量を実施し,観測期間内に圃場外に流れ出る土砂量を地形の変化量から計測する。調査6区画のうち5区画は,堆積が上回ったが,侵食がなかったわけでなく,侵食土は圃場外に移動し,それと同時に上流から土砂が堆積するという過程を繰り返している。土砂移動が顕著であるのは,営農状態にあるパイン畑や花卉収穫後の区画であり,中でも圃場内の作業道,土水路部分で侵食が目立つ。

Keyword: 土壌侵食, 測量,
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発表番号 4-44

写真測量を用いた土壌面水食の測定精度とモニタリング

鳥取大乾燥地研 ○大利 元樹・山本 太平・井上 光弘
アジア航測 内田 修

水食現象の写真測量による計測の精度と水食モニタリングの可能性について実験的検討を行った.測定精度はまさ土が約2.8mm,水田土が約2.0mmであった.土壌サンプルの色彩変化の乏しさを主因とするマッチングの迷走が精度に悪影響を与えていると推測された.降雨発生中に取得した画像を検討したところ,落下中の水滴や表面流が解析に与える影響は軽微であったことから,水食のモニタリングは可能であると推測できた.

Keyword: 水食, 写真測量,
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発表番号 4-45

Conservation Strategy on Sloping Land in Indonesia(インドネシアにおける傾斜地の土壌保全対策)

岡山大環境理工 ○成岡 市
東京農大総研 Mastur
東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真

傾斜地は持続的農業を実施するには、土壌侵食が常に発生するなどあまりにも脆弱な自然環境に囲まれている。そこで、このような地域の農業形態は適切な保全方法を選択することで持続可能となる。本報では持続型農業を傾斜地で実施するための保全対策の一つについて検討ものである。

Keyword: インドネシア, 傾斜地農業, アグロフォレストリ
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発表番号 4-46

十勝地方における耕地防風林に関する研究−GISによる耕地防風林データベースの構築−

帯広畜産大 ○辻 修
相建開発 小野寺 則子

十勝地方における耕地防風林植栽状況をGIS上に入力した。その結果、十勝20市町村における耕地防風林植栽状況を拡縮自由のデジタル地図として表現することが可能となった。また、これらの出力図より、十勝全域においては減少傾向にある耕地防風林ではあるが、市町村、農事組合単位で以前の耕地防風林植再調査と比較すると、地域によっては数少ないものの微増している地域も存在することがわかった。

Keyword: 耕地防風林, 風食, GIS
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発表番号 4-47

耕作放棄された傾斜地水田における畦畔形状変化

農工研  ○小倉 力
山崎農研 中川 昭一郎
岡山大 成岡 市

耕作放棄後の棚田における畦畔形状変化を3県に設定した調査区で調査した。畦畔形状の変化形態は調査区毎に、|側法面の勾配が急な畦畔や高さが高い畦畔での谷側法面の崩壊、一部の石積畦畔を除く全畦畔における谷側法面全体が崩落するような形での崩壊、B筋にある低い畦畔における山側法面の消失と、所在地毎に異なった形となることが明らかになった。

Keyword: 耕作放棄, 畦畔形状変化, 傾斜地水田
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発表番号 4-48

耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響の評価−新潟県東頸城地域の事例−

北陸農試 ○足立 一日出・高木 強治・吉田 修一郎

耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響を、新潟県東頸城地域の傾斜地水田団地を対象に、数量化粁爐鰺僂い童‘い靴拭その結果、土砂崩壊の判別には表層地質が最も寄与し、傾斜と耕作放棄率はほぼ同程度であった。表層地質は新第三紀層が、傾斜は急傾斜ほど、また、耕作放棄率が高い団地ほど土砂崩壊に影響を及ぼしている。干ばつ時の被害率を考慮した解析では、乾きやすい団地ほど土砂崩壊への影響が大きいものと推察された。

Keyword: 耕作放棄, 中山間地域, 土砂崩壊
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発表番号 4-4

フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−繊維補強コンクリート梁の寸法効果に関する解析的検討−

前田建設 ○原 夏生
農工研  浅野 勇・安中 正実

著者らは鉄筋コンクリート構造で構築されているフィルダム監査廊に対して,繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。SFRCの曲げ耐力は鉄筋コンクリートに比べ寸法効果の影響が大きい。そこで,寸法効果を適切に設計に考慮する一段階として,SFRCの引張軟化特性に着目したFEM解析を実施し,SFRCの曲げ耐力の寸法効果を解析的に検討した。さらに解析結果を既往の実験結果と比較した。

Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, 寸法効果
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発表番号 4-5

フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―フィルダム監査廊の設計・施工法について―

前田建設 ○横沢 和夫
農工研  浅野 勇・安中 正実

フィルダムの監査廊は、岩盤部を含んだ二次元モデルを考えて、有限要素法により応力を求めて配筋する設計法が定着している。また、施工は、基礎岩盤を掘り込んで監査廊を設置してからでないと、盛り立てに着手できない。筆者らは、施工工期の短縮、工種の削減による安全性の向上、およびトータルコストの縮減を目指して、現状の設計・施工法の調査を行い、合理的な監査廊の設計・施工法について検討した。

Keyword: 監査廊, 鋼繊維補強コンクリート, プレキャスト型枠
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発表番号 4-6

産業廃棄物系盛土斜面のすべり安全性に関する基礎研究(機

大阪府大農 小山 修平・佐々木 剛志

主として産業廃棄物で構成される現存の崩壊性盛土について、cとφの組み合わせで順解析を行い、安全率が1の時のすべり面から、逆解析によって盛土のcとφとの関係を求め、その物理特性・安全性について検討を行った。その結果、強度の低いことが確認できた。実測値が少なく、すべり観測のみの簡易逆解析によるcとφの値のみでは、概ねの強度の把握しかできないが、現場での安全性基準として用いることができると考えられる。

Keyword: 斜面安定, 施工・管理, 逆解析
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発表番号 4-7

発泡スチロールビーズを混入したモルタルの性質

三重大生物資源 月岡 存

廃棄発泡スチロールをコンクリート用材料として有効利用することをめざして、発泡スチロールビーズ(ESB)を混入したモルタルの性質についての基礎的実験を行った。そして、ESBの混入量がモルタルのフロー値、単位体積質量、圧縮強度、曲げ強度および比強度に及ぼす影響について検討した。その結果、ESB混入モルタルと無混入のものでは強度に相当の差がでることなどがわかった。

Keyword: コンクリート材料, 廃棄物, コンクリートの性質
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発表番号 4-8

ポーラスコンクリートブロックによる藻礁の実証試験           

北里大獣医畜産 ○細川 吉晴・石曽根 吉晃

磯焼けによる海藻の成育環境の荒廃対策の一つとしてコンクリートで藻礁造成できないか検討した。ポーラスコンクリートに種糸を巻き付け、マコンブの成長を観察した結果、マコンブの付着性はポーラコンクリートの方が普通コンクリートより良く、その場合、空隙率や凹凸の小さなポーラスコンクリートほど海藻付着性が優れていることがわかった。

Keyword: ポーラスコンクリート, 藻礁, マコンブ
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発表番号 4-9

ごみ溶融スラグ微粉末のセメント代替材料としての利用の可能性

宮城農短大 北辻 政文・富田 道久・○藤原 幸彦
岩手大農 藤居 宏一

著者らは,ゼロエミッションの観点からごみ焼却灰溶融スラグを建設資材として利用するための研究を行っている.本研究は,コンクリート用混和材および土質安定材への適用を目的として,ごみ溶融スラグ微粉末の利用の可能性について検討したものである.その結果,ごみ溶融スラグ微粉末は,高炉スラグ微粉末と同程度の固結能力を有し,双方に対して,利用の可能性が高いことが明かとなった.

Keyword: 混和材, モルタル, 一軸圧縮強さ
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発表番号 5-10

シラスの弾塑性挙動について

鹿児島大農 ○平 瑞樹・三輪 晃一・若松 千秋

地盤の変形強度を把握する目的から、有限要素法などの数値解析が比較的容易に利用される傾向にある。ところが、土の応力〜ひずみ関係は応力状態でその挙動はかなり異なる。近年、様々な構成式が提案さているが、どの土質材料にも適用する構成則には限界があるため、解析する範囲内でパラメータのできるだけ少ない適切な構成式を選択することが重要である。本報告は南九州に広く分布するシラスの構成式を検討する基礎的研究である。

Keyword: 土の静力学的性質, 地盤の変形,
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発表番号 5-11

三主応力型三軸試験機と軟X線を用いた水圧破砕実験

農工研  堀 俊和

三主応力型三軸圧縮試験機を用いてカオリン粘土の水圧破砕実験を行った。三主応力条件下で軟X線を用いて亀裂の進展方向を観察し、その特性について調べた。その結果、水圧破砕による亀裂は既往の研究と同じく、最小主応力面に発生することを確認した。また破砕は連続的ではなく、段階的に進展することが分かった。また本試験では供試体のスケール効果のためにせん断破壊を伴った。

Keyword: 水圧破砕, 亀裂,
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発表番号 5-12

土のダイレイタンシーと非排水条件の側圧一定試験における有効応力経路の解析

新潟大農 ○中野 俊郎・吉田 昭治
総合土木コンサル 東 聖浩
京大院 塚田 泰博

豊浦砂の供試体を用いた三軸試験により、土特有のダイレイタンシー現象を把握し、次に非排水条件下の側圧一定試験を行い有効応力経路の解析を行った。提案した応力−ひずみ関係式を用いた計算値は実験値をよく表現することができ検証することができた。

Keyword: 土の静力学的性質, 土構造物の解析, 地盤の変形
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発表番号 5-13

落球式締固め試験に関する研究

明治大農 田中 忠次・○佐々木 信和・木村 幸平

Keyword: 圧密=:地盤改良, , 本研究では動圧密工法における地盤の打撃、圧縮のメカニズムを探るため、鉄球を用いた模型実験を行った。鉄球の落下高さを変化させて様々な相対密度の地盤に打撃を与え、実験方法の検討を行いながら、打撃対称地盤の相対密度、鉄球の貫入量、地盤体積の変化などに着目し、それらの相互関係について考察した。
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発表番号 5-14

逆解析結果の近隣地盤への適用法―観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(6)―

岡山大環境理工 ○西村 伸一・島田 清・藤井 弘章
岡山大院 池内 審嗣

本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形予測を適切に行う方法を提案するものである.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比によって補正するものである.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに室内模型実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている.

Keyword: 圧密, 沈下予測, 逆解析
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発表番号 5-15

平面ひずみ条件における載荷中の中間主応力挙動

大阪府大農 ○木全 卓・桑原 孝雄

平面ひずみ条件における粘土のせん断中の中間主応力係数と応力比τoct/σm'の間には線形的な関係が存在することが明らかになり,これを既に実験式として定式化したが、本研究では,この関係が適用可能な範囲を確認するため,砂質土や繰返し載荷についても検討した。その結果,この関係は土粒子骨格が平面ひずみ条件にあり,土が塑性領域にある場合には試料や試験条件によらず唯一的な関係として適用可能であることがわかった。

Keyword: 平面ひずみ, 中間主応力,
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発表番号 5-16

さんご砂のKo値に及ぼす粒径と粒子破砕の影響

琉球大農 新城 俊也
琉球大院 ○與儀 修

2mmふるい通過さんご石灰質砂を用いて、0.85〜0.105mmのふるいでふるい分け、各ふるいに残留する4種類の均一径試料について14MPaまでの一次元圧縮試験を行った。圧縮降伏応力以下の低応力域では、Ko値は0.85mm径試料で大きく0.425mm径試料以下では粒径の影響は小さい。圧縮降伏応力以上の応力域では粒子破砕に伴いKo値は0.7〜0.9にまで増加するが、粒子破砕に伴うKo値の増加は0.85〜0.25mm径までの試料では同じ関係にある。

Keyword: 静止土圧係数, 粒子破砕, 石灰質砂
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発表番号 5-17

地盤工学的有効利用からみた焼却灰の物理特性の基礎的研究

琉球大農 新城 俊也
琉球大院 ○永吉 功治
沖縄総合事務局 島袋 総子

焼却灰の粒子密度試験および粒度試験においては、焼却灰からの溶出物により、それぞれピクノメータおよび沈降分析用シリンダーの内容物に含まれる溶液の密度が増加することから、測定結果に及ぼす溶液密度の影響を検討した。粒子密度は内容物中の溶液を蒸留水とみなす通常の測定法による結果を溶液密度で補正した。粒度試験では24時間後の比重計の読みに相当する密度の溶液中を粒子が沈降するとみなして沈降分析結果を補正した。

Keyword: 土の物理的性質, 土の物理試験,
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発表番号 5-18

不飽和まさ土の強度・変形特性

九大農 ○肥山 浩樹・高山 昌照・岡部 爲信

初期含水比と密度が異なる締固めまさ土について、サクションを制御した不飽和三軸圧縮試験を行った。.汽ションの大小は内部摩擦角に影響を及ぼさないが、サクションの解放にともなって粘着力は減少する。応力−ひずみ関係は双曲線でよく近似できる。初期接線ヤング係数は、サクションの増加および密度の増加にともない増大する。そ藉接線ヤング係数は、サクションが高い試料ほど拘束圧力の影響を受けない。

Keyword: まさ土, 不飽和土, 非線形パラメータ
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発表番号 5-19

締固め含水比と密度がまさ土の強度に及ぼす影響

九大農 肥山 浩樹・高山 昌照・○野田 力

締固め含水比や密度が異なるまさ土試料について排水せん断試験を行った。ゞ度定数は締固め含水比の影響を受けない。内部摩擦角は密度の増加にともない直線的に増加する。G潅緡呂櫓d<1.7g/cm3においてほぼ0であり、ρd>1.7g/cm3では密度の増加とともに増加する。ぬ度の増加とともにダイレタンシー補正量は大きくなる。ゥ瀬ぅ譽織鵐掘縞篝妓紊龍度定数はBishop,Rowe,Poorooshasb・Roscoe,Ladanyiの順に大きい。

Keyword: まさ土, 土の強度, ダイレタンシー
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発表番号 5-1

緩い締固めと正規圧密の粘性土の剪断特性の比較

島根大生物資源科 鳥山 晄司

D値=ρd/ρdmax=85%の締固め粘土と正規圧密粘土を三軸圧縮試験し、強度特性を比較した。0.6kgf/cm2で予圧密の飽和粘土のD値=89%で、締固め土より密度が大きい。このため、締固め土は非排水状態では強度が大きいが、水浸すると締固め土の間隙圧係数Aは正規圧密より大きく、c',φ'は正規圧密より小さい。また、全応力での強度も水浸した締固め土の方が小さく、D値=85%の締固め土は非常に軟弱である。

Keyword: 剪断強度, 締固め土, 正規圧密
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発表番号 5-20

地すべり土の残留強度定数の決定手法

琉球大農 宜保 清一
利根コンサル 周 亜明
鹿児島大院 ○中村 真也

残留強度包絡線が低い垂直応力レベルにおいて湾曲して、定数C、Φが決定手法によって異なること、残留強度包絡線が試料の種類を問わず、高い垂直応力(δ、n)レベルでc=0となるに対して、低いδnレベルではcが無視できないばかりではなく、高いδnレベルに比べてΦが幾分大となることが明らかにされた。

Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定,
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発表番号 5-21

まさ土の水分特性曲線のヒステリシスが降雨による斜面不安定化に及ぼす影響

岡山大環境理工 ○島田 清・藤井 弘章・西村 伸一・西山 竜朗
新潟大農 森井 俊宏

水分特性曲線のヒステリシスは,ほとんどの土に見られ,測定の容易さのため,通常,排水過程で測定される。しかし,今回の数値解析結果によれば,排水過程で求められた水分特性曲線は降雨浸潤による斜面の不安定化に対して,誤った予測を与える。結論として,斜面安定解析に適用する場合,水分特性曲線は湿潤過程で測定されなければならないと言える。

Keyword: 斜面安定, 不飽和土, マトリックサクション
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発表番号 5-22

A SCALE EFFECT OF RETAINING WALL ON PASSIVE MODE WITH TOYOURA SAND.「豊浦標準砂を用いた受働状態における擁壁のスケール効果について」

愛媛大院 ○Erizal
愛媛大農 酒井 俊典・宮内 定基

擁壁問題に対する進行性破壊およびスケール効果の検討を、積上げ高さ(h)5cm、10cm、15cmの擁壁モデル実験、および実験に対応させた剪断帯を含むひずみ軟化を考慮した有限要素解析の両面によって行った。その結果、土圧分布、全受働土圧係数は実験、解析結果とも良く一致した。またスケール効果は、実験、解析結果ともhが15cm以下では顕著には認められなかったものの、hが15cm以上では、解析結果によってスケール効果が顕著には認められた。

Keyword: Scaleeffect., Passive earth pressure., Finite element analysis.
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発表番号 5-23

ロックフィル材でできた透水型堤体の非線形浸透特性

新潟大農 森井 俊広
鳥取大院 ○秋本 健治・Ahmed K. HUSSEIN
鳥取大農 服部 九二雄

ロックフィル材でできた透水型堤体の設計法の提案に向けて、(a)粗粒材中の非線形浸透流れの水理特性、(b)透水型堤体の水位流量式、(c)流水条件下における力学的安定性について、段階的に検討を加えてきている。(b)の一環として実施した室内水路模型実験の結果をまとめるとともに、代表的な実験ケースに対する非線形浸透流解析により、透水型堤体の水理特性を調べた。水頭損失パラメータの影響についても考察した。

Keyword: 透水型堤体, 水路模型実験, 非線形浸透流解析
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発表番号 5-24

三次元FEM解析における暗渠条件の影響 -農地における湧水処理工法に関する研究-

弘前大農 学生命科○加藤 幸・角野 三好・谷口 建

遮断層工法による湧水処理効果について三次元FEMにより検討した。三次元解析では、湧水個所、遮断層は二次元解析と同様に実測値をそのまま用いればよいが、暗渠部分には異なった対応が必要となる。暗渠の透水係数比(K)と大気との連動割合(La)を変化させ解析した結果、K=100〜375、La=0.10〜0.20とすることで模型実験結果を再現できた。また、La、Kが等しい場合には、平均地下水位の比がほぼ一定となることが明らかとなった。

Keyword: 地下浸透,地下水流動, 地下排水,
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発表番号 5-25

塑性ひずみ制御問題におけるひずみ軟化記述

京大院 ○木山 正一・長谷川 高士

塑性ひずみ制御時のひずみ軟化記述問題を考察する。硬化関数が塑性ひずみで与えられると仮定し、適切な塑性ひずみを制御するとひずみ軟化挙動が現われることが示された。塑性ひずみを抑えると, ひずみ軟化時に弾性ひずみの発生割合が増大することがわかった。硬化関数速度を一定とし、消散エネルギーの発生量を抑えるように塑性ひずみを制御するほどするほど変相状態の応力比を保ちながらひずみ軟化することが明らかとなった。

Keyword: 土構造物の解析, ,
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発表番号 5-26

粒子径を考慮した受働土圧問題について

明治大農 田中 忠次
明治大院 森 洋・○斉藤 泰之

進行性破壊の影響が顕著になる受働土圧状態は受働土圧係数に粒子径効果の影響が現れると考えられる。そこで本研究では粒径の大きさが受働土圧に与える影響を、剛壁を用いた平面ひずみ状態での模型実験と剪断帯、ひずみ軟化等を考慮した弾塑性有限要素解析を用いて検討を行った。

Keyword: 受働土圧, 粒子径効果, 弾塑性有限要素解析
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発表番号 5-27

アーチ型地中構造物の座屈に伴う地盤挙動

明治大農 田中 忠次・神部 亜由美・佐野 修一
明治大院 ○中村 康明

アーチ型地中構造物の挙動は周辺地盤と密接に関係している。変形が増大するに従って、アーチでは有限変形に伴う幾何学的非線形性の効果が無視し得なくなり、周辺地盤においては材料の非線形特性が顕著となる。本研究は、アーチ型地中構造物が地盤を介して上載荷重を受ける際の崩壊に至るまでの一連の現象のメカニズムを模型実験の画像処理と座屈問題に不可欠な幾何学的非線形性も考慮した有限変形解析により検討した。

Keyword: 地中構造物, 座屈, 有限変形解析
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発表番号 5-28

On the performance of Brook-Corey and van Genuchten-Parker models inthe coupled flow-deformation analysis(不飽和土の連成解析におけるブルック-コレイモデルとファン・ゲヌッヘン-パーカーモデルの特性について)

京大院 ○Z. L. Tun・長谷川 高士

高中飽和域での不飽和土の連成解析をブルック-コレイモデルとファン・ゲヌッヘン-パーカーモデルを用いて行った。ファン・ゲヌッヘン-パーカーモデルのパラメータは, 既知とするブルック-コレイモデルのパラメータと等価にした。その結果, 両モデルは高飽和域で異なる挙動を得るが、毛管力-飽和曲線勾配に依存して中飽和域に近づくに従い等しくなった。また異なる空気相対透過係数の予測は, 等価パラメータを相対透水係数とほぼ等しく設定するモデル特性効果と考えられる。

Keyword: 土構造物の解析, ,
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発表番号 5-29

Prediction of non-linear parameters of soil containing large particles(大粒径土粒子を含む土の非線形パラメータの予測)

京大院 ○Nguyen Canh Thai・長谷川 高士

土の実粒径を考慮した原位置試験は困難で、大粒径土粒子は通常考慮されない。このため実挙動と室内試験挙動は異なる土質パラメータを用いることになる。本研究では, 大粒径土粒子の体積と粒径効果を考慮できる数値解析を行い, 新しい土質パラメータを決定した。その結果, 新土質パラメータによる数値解析結果は実験結果とよく適合した。本手法は粒子の広範な分布を統計的に考慮しており複合材料全般に適用できると考えられる。

Keyword: 土構造物の解析, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-2

泥炭土のせん断抵抗の発現について

東京農工大院 ○冠 秀昭
東京農工大農 加藤 誠

軟弱地盤の典型である泥炭土に関しては数多くの未解決問題を残している。その一つに泥炭土の応力〜ひずみ関係を把握するための試験方法に関する問題がある。今回の実験では、泥炭土の有機物含有量とせん断挙動に注目し、繊維質泥炭土を想定したダミー供試体を作成し、K0圧密非排水圧縮せん断試験を行った。その結果、有機物含有量の違いによりK0値およびせん断特性が大きく異なることが分かった。

Keyword: 土の静力学的性質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-30

兵庫県南部地震による淡路島北部ため池堤体の被害要因分析

岡山大環境理工 藤井 弘章・○森永 智子・西村 伸一・島田 清・西山 竜朗
岡山県 難波 明代
兵庫県 国政 華菜

兵庫県南部地震による,淡路島北部のため池堤体の被害と無被害を分けた要因について,10数個の要因を設定し,1702個(被害数406個,無被害数1296個)のため池について,一般的な統計と数量化2類による要因分析を行った.両者は不一致のものもあるが,被害を分けるのは,位置(最近断層の種別,震源・断層への距離,標高),構造(堤軸の向き,大きさ)で,ダムサイトの地質,ダムの履歴(築堤年次,改修)の寄与は少ない.このモデルで,被害・無被害の要因が5〜7割説明できる.

Keyword: 地震災害, 多変量解析, 堤体被害
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発表番号 5-31

統計的非線形圧密モデルの逆解析への応用−観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(7)−

岡山大環境理工 西村 伸一・島田 清・藤井 弘章
岡山大院 ○渡辺 徹

軟弱地盤の圧密解析を行う場合,体積圧縮係数,透水係数等の土質定数が必要であるが,これらは地盤の不均一性により大きな変動性を有する.一方,圧密パラメータは通常,圧密途中において非線形に変化するので,精密な解析ではこの点を考慮する必要がある.このような見地から,土質定数の統計的性質と非線形性を同時に考慮した圧密モデルの開発を試みた.今回は,このモデルを圧密逆解析に適用して有効性を検討した.

Keyword: 圧密逆解析, 統計モデル, 非線形性
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発表番号 5-32

有限変形弾塑性FEMによる地盤の非排水支持力解析−有限変形解析と微小変形解析の比較を中心として−

九大農 ○東 孝寛・高山 昌照

有限変形理論と微小変形理論に基づく圧密変形(土/水連成)解析手法を用いて,帯状等分布荷重の作用する均質な等方正規圧密地盤の非排水支持力解析を行い,両解析結果の比較を通して,幾何学な形状変化(非線形性)が解析結果に及ぼす影響について検討した.その結果,幾何学的な形状変化(非線形性)を考慮した場合,考慮しない場合より地盤の極限支持力が大きくなり,その違いは,地盤の圧縮性が大きいほど大となることが分かった.

Keyword: 有限変形解析, 圧密変形解析, 支持力
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発表番号 5-33

地すべり斜面における進行性破壊の三次元有限要素解析

四国農試 ○川本 治・中尾 誠司・島崎 昌彦

地すべり斜面における進行性破壊の三次元有限要素解析を実施した。せん断帯の幅の測定値を含む実測パラメ−タを用いて現実の地すべりを解析した。我が国の多くの地すべりは再活動すべり(過去の地すべりの再活動)であるといわれているが、このような地すべりにおいても残留強度に規定される弱層でのすべりだけでなく、崩土内部で発生する初生的な進行性破壊を考慮することにより、現実的な斜面安定性評価を行えることを示した。

Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, 地盤の変形,
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発表番号 5-34

長期観測結果に基づくロックフィルダムの挙動

農工研  ○初川 栄治・安中 正実

フィルダムの安全監視のための挙動観測は、築堤中及び湛水初期に集中しており、長期にわたる挙動を評価した事例は少ない。今後、堤体安全性の評価手法を確立するためには、長期間のデータを収集し、堤体挙動を把握することが重要となる。今回は、湛水開始から数ヶ年経過したロックフィルダムの長期観測結果から明らかになった堤体挙動について報告する。

Keyword: 漏水量, 間隙水圧, 土圧
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発表番号 5-35

前面コア型ダムのコアに亀裂の生じた場合の対策工法に関する研究

弘前大農学生命科 ○平見 仁美・角野 三好・加藤 幸・谷口 建

前面コア型ダムのコアに亀裂が生じた場合の浸潤線に対する内的安定性を考慮した対策工法について室内実験により検討した。コアにクラックの生じないときの浸潤線とクラックが生じたときの浸潤線の間に配置した対策工法ドレーンが、クラックが生じないときには影響しないがクラックが生じるとダムの安全性を保つべく効果的に機能することが明らかとなった。

Keyword: フィルダム, 対策ドレーン,
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発表番号 5-36

ため池底泥の物理的性質について

農工研  ○谷 茂
フジタ 石黒 和男・福島 伸二
秩父小野田 池田 康博・酒巻 克之

ため池貯水池内に堆積した底泥の浚渫が行なわれているが、浚渫土は一般に含水比が高く、有機質も多いため土捨て場へ廃棄することが多い。ため池底泥の固化処理を行い、有効利用する事を目的として全国のため池11箇所の底泥の物理的性質、特に固化強度に影響のあるフミン酸含有量を調査した。この結果、東日本のため池底泥に含有量が高く、西日本のため池に少ない傾向が有ることが明らかになった。

Keyword: ため池, 底泥, 固化処理土
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発表番号 5-37

砂質土の斜面崩壊に関する研究

明治大農 田中 忠次
明治大院 ○阿部 剛士

斜面崩壊を起こす原因には不明な点も多く、斜面崩壊の機構を解明することは斜面安定問題における重要な課題となっている。本研究では、3次元的崩壊の機構を調べるため、豊浦標準砂を用いた斜面模型実験より崩壊時斜面角と相対密度の関係を求め、さらに2次元及び3次元弾塑性有限要素解析との比較を行なった。

Keyword: 斜面崩壊, 弾塑性有限要素解析,
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発表番号 5-38

乾燥側で締固めたおんじゃくの一次元水浸時の挙動

九大農 高山 昌照・肥山 浩樹・○金山 素平

最適含水比より乾燥側で締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)を一次元圧縮後に水浸した場合の挙動を【平均有効応力−応力比[偏差応力/(2*平均有効応力)]】図上でみると,水浸時の圧縮圧力が圧縮降伏応力よやや大きい値以上であれば,応力比は圧縮過程と同程度の 0.5程度である.圧縮圧力の大きさが圧縮降伏応力近傍においては,応力比は 1.3〜1.5 にも増大する.この値の大きさはせん断破壊時の応力比と同程度である.

Keyword: 玄武岩風化土, 締固め土, コラプス
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発表番号 5-39

ため池の災害事例と底樋設計の課題について

農工研  中島 正憲

老朽ため池の整備は、全面的な改築から取水設備の改築、表法刃金土施工等、種々行われているが齡zはその代表的なものである。底樋の多くは旧ミオ筋付近の堤体下に設けられているがs同沈下、破損、周囲に沿う水みちの発生などによって堤体の最大弱部となる危険性を持つ構造物である齡竭闢_、設計上留意すべき事項等に関する講演である。

Keyword: ため池, 底樋,
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発表番号 5-3

土構造性を考慮した大気下と真空下のスレーキング性について

富山県立大 荒井 涼

わが国では泥質岩のエアスレーキングについて関心度が薄いようであるが、富山県西部丘陵地の若干の泥質岩を調べると特に土構造性により極めてエアスレーキングが激しいことが分かった。また、従来のStirkによる粘土の乾燥収縮特性の考えをさらに泥質岩まで展開可能にしたものであり、そのことにより大気下と真空下のスレーキング性の相違性について説明づけ、スレーキングは土構造性面から展開する重要性を示唆したものである。

Keyword: 特殊土壌, 土構造, 農地保全
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発表番号 5-40

トンネル坑口部の地表面沈下挙動について

長野県 ○粕尾 明弘
清水建設 森 直樹・山本 和義・伊原 広明

坑口部が未固結地山の3車線大断面トンネルに、補助工法として注入式長尺鋼管フォアパイリング(AGF)を用いた場合の地表面沈下挙動を報告する。地山リングの形成には、1D(D:トンネル幅)の土被りが必要であること、注入式長尺鋼管フォアパイリングにより、切羽到達時の先行沈下が全沈下量の20〜30%に抑制され、トンネル通過後2D以内に収束することを明らかにした。

Keyword: 地盤の変形, トンネル坑口部, 鋼管フォアパイリング
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発表番号 5-41

乾湿繰返しに伴う岩石材料の沈下特性

開発局、開発土木研 ○松岡 宗太郎・秀島 好昭・小野寺 康浩・明田川 洪志・江田 一之

実際の土構造物の拘束応力等を模倣した状態で、乾湿繰返し作用を与えるという大型圧密風化試験を行い、数種類の岩石材料を対象に締固め状態が乾湿繰返しに伴う沈下に及ぼす影響等を検討した。その結果、締固め状態が密の試料は粗〜中の試料に比べ初期水浸以降の沈下量が小さいこと、また締固め後の間隙比ebが0.25を越えると沈下率の増加割合が大きくなることが分かった。

Keyword: 構造物の設計, 岩石材料, 締固め
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発表番号 5-42

粒度分布の異なる粗粒火山灰土の液状化抵抗について

開発局、開発土木研 ○小野寺 康浩・秀島 好昭・松岡 宗太郎・江田 一之・明田川 洪志

火山灰土は工事等における土木材料として用いられることが多い。一方、近年の北海道を襲った規模の大きな地震の際には火山灰土の液状化に伴う被害も生じている。本報では、粒度分布の異なる粗粒火山灰土を対象に非排水繰返し三軸圧縮試験等を行い、液状化抵抗を検討した。その結果、火山灰土の液状化抵抗の発現には粒度分布の影響が大きいこと、粘着力(C')が大きいものほど液状化抵抗が大きいこと等が分かった。

Keyword: 液状化, 火山灰土, 土の動力学的性質
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発表番号 5-43

児島湾浚渫ヘドロ脱水ケーキの工学的性質(2)

岡山大環境理工 藤井 弘章・島田 清・西村 伸一・西山 竜朗
岡山大 ○堀江 直樹
岡山大院 脇谷 美明

実験的手法(模型土槽、遠心載荷、圧密試験)により脱水ケーキ(岡山、玉野工区)の工学的性質を解明しようとし以下の結果を得た。(1)試料は玉野工区の方が、脱水ケーキの粒径は大きい方が水浸により沈下率がより小さくなる。(2)ヘドロ地盤に比べ脱水ケーキはある荷重までは早く圧密が終了する。(3)圧密圧力が増大するとe とkに関して脱水ケーキとヘドロの値が近づく。(4)脱水ケーキのmvはpに、k はfによって定まる傾向がある。

Keyword: 脱水ケーキ, 遠心載荷試験, 圧密
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発表番号 5-44

発泡スチロール混合土の圧縮強度特性

大阪府大農 桑原 孝雄・木全 卓・○大野 高弘

土の自重が原因となっている、地盤沈下やがけ崩れ等の問題を解決するために、発泡スチロール片を利用した軽量盛土が注目を集めている。本研究では、含水比、養生日数、養生方法を変えて圧縮強度に及ぼす影響を考察した。その結果、本実験の条件では、含水比は土の含水比+発泡スチロール体積の10%の水分量、養生日数は28日、養生方法は湿潤養生の時に最も圧縮強度が大きくなることが判った。

Keyword: 発泡スチロール混合土, 土の締固め,
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発表番号 5-45

Fuzzy画像解析による重力測定値からの活断層の推定

三重大院 ○柴原 吉成
三重大生物資源 大野 研

1995年の兵庫県南部地震以降、直下型地震の原因である活断層の存在が注目されるようになり長期的な地震予知や地盤震害予測が、以前にもまして早急に解明されるべき課題となった。そこで本研究では昨年に引き続き、重力探査結果から中部・近畿地方における地下構造をFuzzy画像解析を用いて可視化し、活断層地図などと比較・検証を行い、活断層の地質学的な面からの解明の一要素となることをはかった。

Keyword: 画像解析, 活断層,
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発表番号 5-46

平面問題からみたBernoulli-Eulerのたわみ式に関する考察

鳥取大農 渡辺 正平

梁の弾性たわみの式は,曲げモーメントのみから誘導された初等解が周知である.さらに,剪断応力の影響を考慮して初等解を補正された式も知られている.しかし,平面弾性問題では平面応力と平面ひずみの区別があり,両者の応力は同じであっても変位は一般に異なり,ポアソン比の関数でもある.そこで,平面ひずみと平面応力を区別した初等解を考え,それらと平面弾性解析解によるたわみとの差を調べることを本研究の目的とした.

Keyword: 平面弾性解析, 一般化されたフックの法則, 曲げモーメント
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発表番号 5-47

内圧負荷時のパイプラインのトラック走行実験

ミサワホーバス ○松下 龍士
農工研  毛利 栄征

農業用水路としてのパイプラインは内水圧下において路面荷重が作用することが多いことから、内外圧複合状態での路面荷重の影響を評価することは重要である。今回、浅く埋設されたパイプラインを対象として内圧負荷時における路面荷重の影響を現場埋設実験によって検討した。その結果、路面荷重によって発生するパイプの曲げひずみは土被りによって生じるモードとは異なり、最大曲げひずみは静的な荷重によって支配されることが分かった。また、静的な荷重として路面荷重を評価することによって、衝撃係数による荷重増分を加算しなくても十分安全であることが明らかとなった。

Keyword: 衝撃係数, 地中構造物, 路面荷重
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発表番号 5-48

重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−斜方振動への対応−

高知大農 松本 伸介・○井上 一哉・篠 和夫

2次元境界要素法を用いたパラメトリックスタディにより算定した水深方向の動水圧分布結果を整理することで,コンクリートダムの基本設計時に有効な地震時動水圧の簡易推定法を提案した。前報で取上げた影響因子(堤体に付設したフィレットの形状や池底勾配)に加え,地震動による振動方向の影響にも配慮した。最終的には,最小二乗法による全動水圧・全モーメント等に対する回帰推定式と,簡易チャートの形で表現した。

Keyword: 構造物の設計手法, 構造物の動力学的性質,
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発表番号 5-49

兵庫県南部地震における淡路島のため池の被害要因

高知大農 篠 和夫・松本 伸介
高知大院 ○天野 琢文

1995年の大地震による淡路島のため池被害の要因を解析・検討することを試みた。特に、これまでの被害調査・研究の多くは、北部地域に重点をおいていたのに対し、ここでは、南部(西淡町)に偏在する被害にも着目し、GISや多変量解析などを用い、様々な角度から被害要因を追求した。その結果、取り扱った因子の中では、堤高、堤頂長、堤体積、ため池から震央までの距離の影響度が高いことがわかった。

Keyword: ため池, 地震災害, 多変量解析
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発表番号 5-4

ガラス玉を用いたトラップドア受働状態における粒子径の影響について

愛媛大農 ○酒井 俊典・宮内 定基

2種類の粒径のガラス玉を用いた2層地盤を対象に、トラップドア受働状態における粒子径の影響について、荷重−変位関係およびせん断帯の発達から検討を行った。その結果、せん断帯幅は、地盤粒子径の20倍程度であった。地盤の進行性の程度は、地盤粒子径、地盤厚さの違いによって大きく異なり、これに起因して、ピーク荷重値に違いが現れることが明らかとなった。

Keyword: 粒子径効果, せん断帯, トラップドア装置
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発表番号 5-50

液状化地盤中で不平均力を受ける埋設管の振動実験

クボタ ○佐藤 弘康・河端 俊典
農工研  毛利 栄征

地震時に液状化が発生した地盤では、浮上や蛇行等の数多くの被害が、埋設管路に発生することが報告されている。しかし、液状化地盤内での管路、特に曲管部での挙動については未解明な点が多い。本報では、曲管部の挙動を検討するため、液状化地盤中の埋設管を一定荷重で横引きする振動実験を行い、その結果、液状化地盤の抵抗特性として、地盤の粘性係数が埋設管の移動速度の影響を受けることがわかった。

Keyword: 埋設管, 振動実験, 液状化
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発表番号 5-51

堤長/堤高比の異なるシリコンダム模型の振動実験と動的解析の比較

農工研  ○増川 晋・浅野 勇・田頭 秀和・安中 正実

堤高、横断面が同一で、堤頂長が異なるシリコンダム模型の振動実験の結果と三次元動的解析の結果を比較した。ダム模型の堤長/堤高比(L/H)は2、4及び6である。解析は、モード重畳法を用いた。解析結果は、実験で得られたL/H=2模型で堤頂全体が振動している現象、L/Hが大きいほど、堤頂中央付近で急激に振幅が大きくなる現象を良く表している。モード重畳法による三次元動的解析はダムの振動モードの把握に適している。

Keyword: 振動, 振動実験, 動的解析
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発表番号 5-52

Kalmanフィルタにおける忘却係数

京大院 ○村上 章・長谷川 高士

逐次最小2乗法推定のアルゴリズムには、過去のデータに対する重みを小さくして、現在から遠ざかるほど過去のデータを棄却する「忘却係数」がある。忘却係数がKalmanフィルタのフレームワーク内でいかなる役割を果たしているかを吟味した。Kalmanフィルタでシステムノイズを考慮せず、推定誤差共分散を忘却係数で除したものに相当し、過去のデータに対しては事前情報の重みを増やすことで忘却効果を持たせていることを明らかにした。

Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析
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発表番号 5-53

亀裂浸透の不連続体と連続体モデルの比較

岩手大農 小林 晃・○細野 賢一
動燃事業団 藤田 朝雄

亀裂性岩盤中の地下水の浸透挙動の再現性を検討するため、連続体モデルと不連続体モデルを用いて浸透流解析を行った。連続体モデルの解析の際にはBarkerの理論より求まる流量と等しい流量を持つ異方透水係数楕円を同定するという手法を用いた。結果、偏った流れは表現できた。不連続体モデルの解析は計測された亀裂情報をもとに岩盤中の亀裂を再現し解析を行った。結果、実際現象に近い表現がされた。

Keyword: 数値解析, 亀裂性岩盤, クラックテンソル
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発表番号 5-54

比抵抗トモグラフィーと亀裂情報を用いた岩盤透水係数の推定

岩手大農 小林 晃・○日向 弘恵

本論では、indicator simulation手法により、比抵抗トモグラフィー及び、亀裂頻度を補助データとして透水係数の不均一性の推定を試みた。そして孔間透水試験をシミュレートし実測値、並びに補助データを用いないケースと比較した。結果は比抵抗を用いたものが実測値に近く、比抵抗トモグラフィーの様な非破壊検査法と本手法の併用が有効であると判断できる。

Keyword: 数値解析, 浸透流・地下水,
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発表番号 5-55

土木材料の劣化による破壊特性の変化

岩手大農 小林 晃・藤居 宏一・○山本 清仁

凍結融解による土木材料(コンクリート・田下石)の破壊特性の変化を考察するため、一軸圧縮試験を行い、その結果求められる力学定数(破壊強度・弾性係数・ポアソン比・体積ひずみ)の比較検討をした。コンクリートでは凍結融解サイクルが少ない為か、顕著な変化は認められないが、最大体積ひずみは凍結融解を行うと増加した。田下石では強度増加が確認されたが、破壊軸ひずみは顕著に減少し、より脆性的になった。

Keyword: 個体力学, コンクリートの性質, 岩盤力学
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発表番号 5-56

岩盤の原位置せん断試験における破壊の進行

岡山大環境理工 ○西山 竜朗
京大院 長谷川 高士

ダムサイトの岩盤のせん断強度はブロックせん断試験により評価されているが、この試験における破壊の機構は明らかとなっていない。そこで、試験の載荷過程において生じている可能性が高い引張せん断亀裂の発生に注目し、岩盤中に起こりうる破壊の機構を検討した。その結果、ブロックせん断試験の測定結果が表す、終局破壊時におけるせん断面の応力は、岩が噛み合っている粗い摩擦面のせん断強度に相当するといった結論を得た。

Keyword: 岩盤力学, 土の静力学的性質,
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発表番号 5-57

KNTによる3次元斜面安定逆解析について

大阪府大農 小山 修平・佐々木 剛志
奈良県 ○杉本 博章

3次元弾塑性有限要素解析と階層型ニューラルネットワークを応用したKNT(カルマンニューロトレーニング)とを組み合わせて、土の強度定数や弾性係数の変化の同定を試みる。すなわち、3次元弾塑性有限要素解析を用いて、盛土斜面の変位や塑性破壊要素数を求め、逆解析手法にKNTを導入し、主に強度定数や弾性係数の変化を推定した。その結果、KNTによる逆解析では高精度で同定値を得られることがわかった。

Keyword: 斜面安定, 地盤の変形, 逆解析
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発表番号 5-58

老朽化した水管橋の補強

荒谷建設コンサル ○山本 和宏・山口 晶子
中四国農政局 山内 清司

ある水管橋の劣化診断を行ったところ、リングサポート部に座屈の発生が認められた。これは、設計時と施工後の支持条件が異なるため、リングサポート部に予想を超える大きな応力が発生したことが原因である。また、水管橋本体は全体的に腐食が著しく、対荷力不足も懸念された。ここでは、座屈原因の解明・対策、腐食に対する水管橋本体の補強について報告する。

Keyword: 水管橋, 補強, 座屈
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発表番号 5-59

貯水池取水塔の水中振動の特性について(2)

東京農工大農 青山 咸康・○石田 昇一郎

長柄ダムの取水塔に設置した地震計から得られる,強震波形の卓越振動数は,貯水位の増加による低下傾向が見られた.この現象は前報告で示した水中振動の理論(付加質量の算定原理)によって説明される.我々は,一様断面を持つ4つの柱状構造について,空気中に対する,水中の振動数の比を算定し,地震観測波形の卓越振動数と照合した.その結果,塔の水中振動の特性が合理的に説明されることを検証できた.

Keyword: フィルダム取水塔, 水中振動, 付加質量 
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-5

粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化

岩手大院 ○菊池 智士
岩手大農 古賀 潔・遠藤 明

粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化を調べた。試料にはカオリンと自然土を使用し,間隙分布は水銀圧入法によって測定した。二次圧密中の間隙分布の変化は複雑である。また大径の封入間隙が減少するため二次圧密中の透水性を効率的に低下させていると思われた。応力緩和では供試体の体積が一定であるが,間隙分布は変化する。

Keyword: 圧密, 間隙分布, 応力緩和
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発表番号 5-60

併用法および限界状態設計法での水貯留コンクリート構造物の設計について

島根大院 ○中村 裕大
島根大生物資源科 野中 資博

阪神大震災でのコンクリート構造物の被害をふまえ,併用法と呼ばれる,阪神大震災級の地震動を考慮した設計法が提案されている。本報では,併用法で設計されたよう壁型,フラットスラブ型のファームポンドを,限界状態設計法で再設計した。その結果,終局限界状態では問題ないが,使用限界状態の曲げひびわれ幅が水密性を保証するひびわれ幅を越えるものがあり,併用法は使用限界状態のひびわれ制御には不十分であると考えられる。

Keyword: ファームポンド, 限界状態設計法,
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発表番号 5-61

埋設管の押上げ抵抗力に関する実験

クボタ ○藤田 信夫・河端 俊典
農工研 毛利 栄征
デラウェア大 Hoe I.Ling

φ260のパイプを対象として浮上抵抗力の有効性を検討する室内実験を実施した。その結果、Geogridで砕石を包み込むことによって、パイプ直上の土荷重に対して3倍程度の浮上抵抗力を有することが明らかになった。またGeogrid底部にplateを用いた場合には、さらに大きな抵抗力が得られることが分かった。なお押上げ時の周辺地盤については、個別要素モデルにより、せん断帯の状況など実験結果をある程度表現できることが分かった。

Keyword: 埋設管, 模型実験, せん断帯
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発表番号 5-62

フィルダム監査廊に発生する鉄筋応力の長期挙動

農工研 ○浅野 勇・安中 正実・初川 栄治

比較的基盤が良好なフィルダム監査廊に設置された鉄筋応力計の長期挙動の検討を行った。その結果,ヾ萄栽天端内側の鉄筋応力の挙動が打設時期の影響を受けること ∪硬擴拿鼎料加は監査廊天端外側及び側部の鉄筋応力を圧縮側に変化させること 水圧荷重は監査廊天端部に対しては,その鉄筋応力を圧縮側に変化させるため,外荷重としては監査廊の安全性を大きく損なうものでないこと が明らかになった。

Keyword: フィルダム監査廊, 鉄筋応力計, コンクリート
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発表番号 5-63

フィルダム基礎地盤の弾性特性非線形性を考慮した築堤解析法

農工研 ○田頭 秀和・安中 正実・増川 晋

基礎地盤の弾性係数をひずみレベルと深度に応じて評価し、非線形弾性体として扱う基礎地盤の非線形応力変形解析モデルを作成した。理想化したメッシュを対象に沈下量予測を行った結果、従来法よりも小さく見積もることが実証された。また、基礎部上端から下端に向けての沈下量の変化は、従来法では直線的に減少するのに対し、本モデルでは指数関数的に減少することが分かった。

Keyword: 弾性係数, 非線形性, 応力変形解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-6

Effect of Salinity on Consistency Limits and Remolded Strength of AriakeClay

佐賀大農 Tatsuya Koumoto・○Ahmed Abd-Allah EL-SHAFEI

海水中で堆積した粘土が陸化に伴い塩分濃度を減ずると、粘土のコンシステンシー限界や非排水せん断強さが変化することが知られている。本研究は、初期の塩分濃度およびpHの異なる有明粘土について、海水より大きい塩分濃度から真水に近い状態までの幅広い塩分濃度に対する粘土のコンシステンシー限界および非排水せん断強さ特性について検討したものである。

Keyword: 塩分濃度, 粘土 , コンシステンシー
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発表番号 5-7

Deflection of Flexible Batter Piles in Sand and Clay under LateralLoads

鹿児島大院 ○Fabian Johanes MANOPPO
佐賀大農 Tatsuya Koumoto

本研究は、幅広いたわみ剛性を有する傾斜杭の砂及び粘土地盤における横方向荷重下の変形について理論的・実験的に検討したものである。一般に、たわみ性杭の場合、Changの理論およびSastryらの理論と実験値との対応はPoulosらの理論の場合よりよいが、剛性杭の場合はPoulosらの理論の方が実験値の対応はよいことが明らかになった。

Keyword: 有明粘土, 砂, 傾斜杭 , 変位
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発表番号 5-8

撹乱粘土の膨潤指数について

鹿児島大院 ○朴 鐘華
佐賀大農 甲本 達也

圧密試験により得られるe〜log p曲線の膨張過程における曲線の勾配を膨潤指数Csという。Csは圧縮指数Ccと同じように粘土の力学的性質の一つであり、その種類と状態および骨組み構造で定まる。本研究は撹乱粘土のCsと粘土の種類および状態量との関係を実験的に明らかにするとともにCsとCcとの関係についても検討したものである。

Keyword: 膨潤指数, 撹乱粘土,
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発表番号 5-9

不飽和シルトの三軸圧縮試験シミュレーション

国際農研センター 向後 雄二

不飽和シルトの三軸圧縮試験を一般化された弾塑性モデルを用いてシミュレートした。この弾塑性モデルは Mohr-Coulomb 型の破壊面と楕円キャップを組み合わせたモデルで,下負荷面を導入して,弾性から塑性への移行をスムーズにした。不飽和特性は二つのサクション効果を定式化することにより評価した。シュミュレーション結果は不飽和土の典型的な挙動をおおむね良く表現でき,実験結果とも一致した。

Keyword: 不飽和土, サクション, 弾塑性モデル
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発表番号 6-10

凝集性懸濁質の沈降容積

筑波大農林工 足立 泰久

沈降容積は分散系のレオロジー特性の記述において重要な物理量である。本研究ではMeakinらの行ったフロック形成シミュレーションの結果とランダムパッキングの試験式を組み合わせた沈降容積算定のモデルに基づいた標準コロイド球粒子からなるフロックの沈降容積の測定結果を解析した。その結果、粒子の濃度が希薄な場合には提出したモデルの適合性及び、フロック結合強度がイオン強度に対し一定である事が示された。

Keyword: コロイド, レオロジー, 土壌の物理化学的性質
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発表番号 6-11

酸性電解質溶液中における非晶質火山灰土壌の分散凝集と荷電特性

東京農工大農 ○西村 拓

東京大学田無農場の畑地から採取した非晶質火山灰土壌の土壌粘土を用いて、酸性電解質溶液中の分散凝集の様子を観察した。供試粘土は低pHで正荷電を持つため、低pHでは陰イオンの価数に応じて分散凝集が変わった。また、等電点付近では、陽イオンの価数、陰イオンの価数ともに分散凝集に影響を与えた。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土, 土壌構造
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発表番号 6-12

酸性溶液による火山灰土壌中の1次鉱物の風化と緩衝機能

宇都宮大院 ○亀山 幸司
宇都宮大農 松川 進・加藤 秀正

土壌の緩衝機能の中で最も緩衝容量が大きいとされているのが鉱物の風化である。そこで、火山灰土壌に硫酸溶液を添加した場合のイオン濃度や風化速度、主要な1次鉱物の構成割合等を測定し鉱物の風化による影響を考察した。その結果、風化により溶出するイオン量はK+, Na+が他のイオンより多く風化速度も大きかった。6.4%を占める火山ガラスの風化の影響が大きいと考えられ、化学平衡式に鉱物の風化を加える必要性が示唆された。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌, 1次鉱物の風化
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発表番号 6-13

Effect of Repetitive Wetting and Drying on Water Retention of TropicalSoils(熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しによる保水力の影響について)

東京農大総研 ○Mastur
岡山大環境理工 成岡 市
東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真

熱帯土壌の湿潤・乾燥は土壌保全方法を検討する上で重要な現象として注目される。火山灰土壌の乾燥は保水性とコンシステンシーを減少させること、その影響は深層や堆積年代の新しい土壌で顕著であることなどは古くから知られていた。本報では、いくつかの熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しと保水性との関係について検討した。

Keyword: 土壌の物理科学的性質, 土壌構造, 保水性
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発表番号 6-14

土中生物の活性度に及ぼす土壌の物理性の影響

香川大農 山田 宣良

4種類の土壌の密度を4段階設定し,それに伴う種子の出・発芽率および土中微生物のO2 消費量の変化を測定した.その結果 (1)O2 消費量は特定の土壌密度で極大値を示す場合が多いこと (2)土壌密度の増加により出芽率は発が率より先に低下し,また小麦は水稲や大豆より先に影響を受けること (3)実容積80%または通気係数10-4cm/sが土中生物活性度のしきい値となる可能性があることなどが判明した.

Keyword: 土壌微生物, 土壌構造, 土壌
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発表番号 6-15

火山灰土におけるリン酸吸着の経時変化に関する研究

東大院 ○浅野 孝行・宮崎 毅・中野 政詩

リン酸欠乏が問題である、黒ボク土と立川ロームにおけるリン酸吸着の経時変化を比較した。吸着は1時間以内に起こることがわかった。また、水溶性リン酸濃度とリン酸吸着量の関係を非平衡における吸着等温線で示し、この曲線の経時変化を評価することができた。次に、リン酸抽出量の相違は有機物分が原因と考えられ、低濃度部の抽出量の差異は残存施肥の影響が考えられた。このことは可給態リン酸率の極値に現れたと考えられた。

Keyword: リン酸吸着, 経時変化,
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発表番号 6-16

粘土鉱物の表面特性とCd()の吸着挙動

東大院 ○高松 利恵子・宮崎毅・中野政詩

特異吸着とされている粘土鉱物への重金属の吸着挙動は土壌溶液の状態に依存する。これまで吸着反応の結果である表面錯体が実際にどのように形成されるか明らかにされていない。各pHにおけるCdの吸着率を,粘土鉱物の種類や拮抗イオンの濃度を変えて求めた。pHに対する吸着率の比較からモンモリロナイト,カオリナイトへのCdの吸着挙動を明らかにした。さらに各pHにおける錯体構造を考察した。

Keyword: 粘土鉱物, 吸着, カドミウム
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発表番号 6-17

硫酸溶液の水平拡散に伴う火山灰土壌中のpH分布予測

宇都宮大農 ○松川 進・加藤 秀正

火山灰土壌に硫酸溶液が水平拡散した場合、滑らかなpH分布を呈さなかった。また、火山灰土壌と酸性溶液の反応を促進した場合(バッチ法)に適合する化学平衡式と、ミキシング・セルモデルを用いて、拡散に伴うpH分布を予測した。化学平衡式中、硫酸吸着と反応に寄与する土壌割合が、pH分布に及ぼす影響を比較検討した。その結果、±pH0.1程度の誤差で予測可能であり、必ずしもpHは滑らかな分布とならないことを示した。

Keyword: pH分布, pH拡散, 硫酸溶液
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発表番号 6-18

ヘドロの乾燥に伴うコンシステンシ−及び透水性の変化

千葉大園芸 ○矢橋 晨吾・金 原台・趙 宰賢
東京農大農 高橋 悟

海水ヘドロとして羽田沖ヘドロ(H)、淡水ヘドロとして霞ヶ浦ヘドロ(K)を対象として、その乾燥に伴って変化するコンシステンシ−及び透水性について検討した。コンシステンシ−は全体にHよりKの方がかなり大きく、乾燥に伴って減少していくことは共通の現象であるが、特に液性限界については、生土と風乾土との間の差が極めて大きい。飽和透水係数は生土から乾燥に伴って低下するが、風乾土に至っては逆に増大する。

Keyword: ヘドロ, コンシステンシ−, 透水性
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発表番号 6-19

児島湖底泥の透水特性について−pH、イオン種(Na,Ca)のことなる溶液の浸透による影響とその評価−

Ca)のことなる溶液の浸透による影響とその評価−"
岡山大院 ○玉城 麿
岡山大環境理工 石黒 宗秀

児島湖においては、その水質を改善させるため、底泥の浚渫が行われている。底泥を処理、再利用するためにはその透水特性を把握することが重要となる。本研究では児島湖底泥のpH、塩濃度変化による凝集・分散領域を実験的にとらえ、凝集、分散及び膨潤が透水性変化に及ぼす影響を実験的に明らかにした。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 間隙構造, 水分移動
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発表番号 6-1

Possibilities in Soil Moisture Distribution Mapping:Soil ElectricalResistivity Method.(電気探査比抵抗法による土壌水分分布図の作成)

帯広畜産大○LAKSHMAN WASANTHA GALAGEDARA・土谷 富士夫・有田 伸一

圃場における非破壊の土壌水分分布を測定するため電気探査比抵抗法を用いて実験を行った。その結果、土壌の比抵抗とpFの間に線形関係があり、比抵抗と体積含水率の間にも非線形関係のあることがわかった。これらの関係を基に実験圃場において格子状に比抵抗を測定し、土壌水分分布図を作成した。これより、従来の地点観測よりも比抵抗法を使用することにより、圃場の空間的な土壌水分分布を非破壊で推定することが可能となった。

Keyword: 電気探査, 土壌水, pF
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発表番号 6-20

畑地の排水性と土壌の分散性

東大院 ○中野 恵子・東野 徹男・宮 毅・中野 政詩
東京農工大農 西村 拓

畑地の排水不良問題がある地区において、排水良好地、不良地の土壌について、降雨実験、耐水性団粒分析を行った。水質の条件を変えてイオン種とその濃度の影響をも見た。その結果、土壌構造は排水良好地でより安定であること、脱イオン水の場合と比べてCaイオンにより安定に保たれ、Naイオンにより不安定になることがわかった。また、粘土鉱物を同定し、排水良好地の方がスメクタイトが多いことが明らかになった。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌構造, 地表排水
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発表番号 6-21

Hydraulic Conductivity of Low and High Swelling Smectites under SodicConditions(低膨潤および高膨潤スメクタイトのNa・Ca混合溶液に対する透水性について)

佐賀大農 ○取出 伸夫・宮本 英揮

低膨潤性の有明粘土及び高膨潤性ベントナイト粘土と砂の混合試料の飽和透水性の溶液依存性についての比較検討を行った。Naベントナイトは、溶液濃度の低下に伴い表層のみが膨潤よって局所的に透水性が著しく低下した。Na有明粘土は、濃度の低下に伴に透水性は除々に低下し、蒸留水で大きく減少した。コラム内の透水係数の分布より、試料全体の透水性が粘土の分散とそれに伴う土粒子の目詰まりが原因で低下する過程が明らかになった。

Keyword: 飽和透水係数, 分散, 膨潤
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発表番号 6-22

アロフェン質火山灰土への硫酸イオン吸着が透水性変化に及ぼす影響について

茨城大院 ○中島 伴
岡山大環境理工 石黒 宗秀
農環技研 牧野 知之

pH3、pH4の酸性溶液が、アロフェン質火山灰土の透水性に及ぼす影響とそのメカニズムを明らかにした。NO3とSO4の割合を変化させた酸性溶液を用いて透水実験を行ったところ、SO4の量にしたがって透水性の低下が抑制された。土粒子のゼータ電位を測定すると、SO4割合が増加するにしたがって電位が低下することがわかった。このデータを用いて反発ポテンシャルエネルギーを求め、SO4の透水性への影響を明らかにした。

Keyword: 透水性変化, 粘土の分散,
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発表番号 6-23

Effect of Water Quality and Prewetting Rate on Column HydrauricConductivity(透水係数に及ぼす水質と初期湿潤速度の影響)

鳥取大乾燥地研 ○Melkamu Regea・檜垣 英司・北村 義信・矢野 友久
イスラエル・ボルカニセンター Shainberg Isaac

2種類の塩類土壌を、濃度0.5N、SAR10の溶液によって、30、6、1mm/hrの初期湿潤速度で飽和し、濃度0.05Nおよび0.01N溶液(SARはいずれも10)ならびに蒸留水を用いて飽和透水係数を測定した。砂壌土の透水係数は、初期湿潤速度の違いによってあまり差は生じなかったが、シルト質埴土の透水係数は初期湿潤速度に大きく左右された。濃度0.5N溶液を基準とした相対透水係数は、蒸留水の場合、最終的にそれぞれ8、27、28%まで低下した。

Keyword: 飽和透水係数, 塩類土壌, 水質
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発表番号 6-24

電気浸透による児島湖底土中のイオンの移動に関する実験

三重大生物資源 溝口 勝・伊藤 正康
東京農工大 ○福村 一成

産業廃棄物処分場や工場跡地などからの有害物質の漏洩による土壌や地下水の汚染が懸念されていることを背景に、現地処理が可能な土壌や地下水の浄化技術が現在求められている。その技術の1つとして電気浸透法がある。本研究では、電場による土壌中のイオンの移動現象を原理的に理解することを目的に、児島湾干拓地粘土を用いて土壌水分の移動、pH値の変化、試料の電気抵抗を観察する基礎実験を行った。

Keyword: 溶質移動, 水分移動, 土壌の物理化学的性質
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発表番号 6-25

Effect of Leaching Method on Reclamation of Gypsiferous andNongypsiferous Saline and Sodic Soils(石膏を含む場合と含まない場合の塩性ソーダ質土壌の改良に及ぼすリーチング方式の影響)

鳥取大乾燥地研 ○WANG Shuxiang・北村 義信・矢野 友久

連続湛水ならびに間欠湛水方式による塩類・ソーダ質土壌のリーチング効率について土壌カラムを用いて検討した。石膏を含む砂壌土ならびに石膏を含まない埴壌土をEC1.8ds/m、SAR3.2の溶液によってリーチングした結果、埴壌土の脱塩、吸着Naの除去に関しては連続湛水方式がより効率的であった。一方、砂壌土の場合、脱塩の効率は両方式で差がなかったが、吸着Na除去は、間欠湛水方式がより効率的であった。

Keyword: 塩類土壌, ソーダ質土壌, リーチング効率
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発表番号 6-26

水分不飽和土中の溶質分散係数について

佐賀大農 ○辻田 あずさ・取出 伸夫
鳥取大乾燥地研 井上 光弘

土中の溶質の分散係数について、シルト・粘土分の異なる2種類の鳥取砂丘砂を用いて検討した。両試料とも飽和流れの分散係数はほぼ等しいが、不飽和流れの分散係数は、飽和に比べて大きいことを示した。一方、不飽和の分散係数は、2%程度のシルト・粘土分を洗浄により取り除いた砂丘砂では、未処理の砂丘砂に比べ小さく、その違いが含水率の低下に伴い大きい。不飽和の分散長は未処理砂では1cm、洗浄砂では0.3cm程度であった。

Keyword: 分散係数, 分散移流式, 不飽和流れ
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発表番号 6-27

3層条件下におけるpreferential流の特性

佐賀大農 ○長 裕幸
ワーゲニンゲン大 G.H.de Rooij

2成層湛水条件下で発生したフィンガリング流が、下層土下部に存在する帯水層に到達する際の、2成層境界面近傍の遷移領域、フィンガー内、帯水層境界面近傍の圧力変化を測定した。その結果、フィンガー流が帯水層内に到達した時点で、フィンガー上端部のサクションの上昇は続くがその勾配が著しく低下することが分かった。また、帯水層内の圧力勾配はほとんど変化なく-0.8の値を示した。

Keyword: 水分移動, 溶質移動, 浸透流・地下水
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発表番号 6-28

フィンガー流内部におけるサクションの時間変化と空間分布に関する研究

埼玉大工 ○川本 健
東大院 宮崎 毅・中野 政詩

乾いた均一砂層への散水浸潤時に発生するフィンガーの形状は、初期含水比や散水強度などの要因で変化する。本研究ではフィンガー流内部のサクション変化に注目し、サクション分布とフィンガー膨張との関係を調べた。フィンガーは膨張速度の遅い型と速い型に分類でき、フィンガー内部には内側から外側に向かうサクション勾配が存在した。勾配の大きさは遅い型では速い型より大きな値を示した。

Keyword: 水分移動, フィンガー流, 浸潤
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発表番号 6-29

ガラスビーズ充填層への湛水降下浸潤の初期水分依存性

茨城大院 ○稲垣 融一
農工研 安中 武幸

初期水分によるFinger流抑制作用より、浸潤現象の初期水分依存性を検討するため、ガラスビーズ充填層への湛水降下浸潤で浸潤前線の形成、Green-Ampt 式の適用性、前進毛管圧、透水係数について実験的に検討した。Green-Ampt 式は適用できたが、前線の形成に違いがみられた。初期含水比が増えると、透水係数は低下、前進毛管圧は増加した。また多孔質体のの吸水能力を示すSorptivityは増加した。

Keyword: Finger流, 毛管作用, 浸潤の初期水分依存性
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発表番号 6-2

有機物施用土壌の保水性と両親媒性成分の分解過程との関係

東大院 ○末継 淳・井本 博美・宮崎 毅・中野 政詩

有機物施用土壌の水ポテンシャルを変えて培養実験を行い、その組成変化と水ポテンシャルとの関係を、両親媒性成分を示す水溶性の脂肪族・芳香族性成分に着目して調べた。その結果、水ポテンシャルが低いと水溶性の脂肪族性成分が蓄積し、高いと芳香族性成分が増加する傾向を示した。また、水ポテンシャルが低い場合にも水溶性有機物の生成は阻害されなかった。これは、疎水基の運動性が高いことに関係するものと推察された。

Keyword: 保水性, 有機物, 両親媒性
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発表番号 6-30

二次元モデルによる土壌中の水分移動に関する研究

東京農工大 ○愛宕 徳行・安谷屋 真美子・橋本 誠・加藤 誠
国際航業 林田 和子

飽和−不飽和帯における水分移動現象の解明のため、室内実験において二次元土槽モデルを使用して水分動態をとらえ、有限要素法による数値解析プログラムを用いて検証を行ったので、ここに報告する。本研究により、農地に籾殻暗渠を布設した場合、籾殻暗渠層により土壌水分が捕捉されること、数値解析により均一土層の水分浸透過程を追跡することが可能であるが、籾殻暗渠土層では、設定条件に検討を要することが分かった。

Keyword: 二次元モデル, 水分移動,
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発表番号 6-31

SWMS_2Dコードを用いた地中潅漑時の2次元水分移動

鳥取大乾燥地研 ○井上 光弘
日本酸素 横山 順

浸潤型多孔質ゴム管(リーキーパイプ)を用いた地中潅漑において,各土壌,植生に対する適切な埋設深,埋設間隔,潅水量を決定するために,2次元水分移動シミュレーションを行った。砂地圃場でリーキーパイプ2本を用いた少量頻繁潅漑を行う場合,SWMS_2Dコードの境界条件部を変更して,エミッタ周辺の水分移動を予測した。根の吸水パターンを考慮して,下層への浸透損失,対象領域の水分貯留量の変化を検討した。

Keyword: 地中潅漑, 2次元水分移動, 水分移動特性値
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発表番号 6-32

均一径粒子のクロッギングモデル

東大院 ○関 勝寿・宮崎 毅・中野 政詩

土壌、砂、ガラスビーズ等の多孔質体に栄養水が浸透すると、細菌等の微生物の菌体と代謝生成物質による間隙の目詰まり(クロッギング)によって透水係数が低下する。本研究では、均一径粒子における微生物のクロッギングモデルを構築し、既往の研究データをうまく説明することができた。特に粒径が小さい試料では既往の研究では説明できないデータを説明できた。これは、微生物の棲息形態をモデルに取り入れたためである。

Keyword: 土壌微生物, 土の透水係数,
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発表番号 6-33

懸垂水帯の水圧分布と透水性について

新潟大院 ○金沢 千明
新潟大農 粟生田 忠雄・吉田 昭治

不飽和浸透流の支配式であるリチャードの式の数値解析は,ダルシー則が成り立つことが前提であるが,飽和から風乾状態まで一律に取り扱っているのが現状である.本研究では,砂質土の脱水過程の土柱における負圧を実測し,懸垂水帯を含む水圧分布を確かめ,かつ懸垂水帯では毛管水の不連続性から不飽和透水係数を0とする妥当性を脱水過程の負圧分布の時間的変化を数値解析(シミュレーション)することによって,確かめた.

Keyword: 保水性, 水分移動, 畑地潅漑
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発表番号 6-34

マイクロ潅漑による土壌への水の浸入

北大院 ○八百川 朋世・相馬 尅之・松田 豊

排水性が良好なハウス耕土に対して多孔ホースを用いたマイクロ潅漑を行い、土壌への水の浸入過程を水分動態(水分ポテンシャルφの経時変化)から検討した。水分動態からみたマイクロ潅漑による浸入過程は、φが急激に増加する浸潤段階、φが一定となる(不飽和)浸透段階、φが徐々に低下する排水段階と再びφが一定となる水分平衡段階から成り、初期水分状態により浸透段階の出現及び潅水効果(水分貯留量)に差異がみられた。

Keyword: 浸入特性, 水分移動, マイクロ潅漑
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発表番号 6-35

黒ボク土畑地の土壌断面の物理的特性が水分移動動態に及ぼす影響― 肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響()

明治大農 ○中矢 哲郎・高橋 佳孝・江崎 要

黒ボク土壌は、黒色で団粒構造の発達したA層と褐色で壁状構造のB層にわかれている。この成層土壌下の水分動態と各断面の物理性との関係を調べた結果、。汰悗錬疏悗茲蠧水係数が低く粗間隙量も少ないが有効水分量は多い。下層からの毛管上昇はA層厚が薄くB層が浅い位置にある方が先になされる。A層が厚いと表層の乾燥の進行が早く、薄いと表層部の乾燥は相対的に湿潤側に保たれる、ということが明らかになった。

Keyword: 水分移動, 保水性, 黒ボク土
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発表番号 6-36

黒ボク土表土厚さが土中水分変動と土壌水分消費量に及ぼす影響ー肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(掘法

明治大農 高橋 佳孝・中矢 哲郎・○江崎 要

黒ボク土表土(A層)の厚さの違いが、降雨後(ほぼ24時間容水量の後)の連続干天期に、黒ボク土の土層全体の乾燥進行過程にどのような影響を及ぼすか畑地で解析した。A層の厚さが20と50cmの2プロットを選び、深さ5〜160cmまでテンシォメーターを設置し、土中水分変動の模様と土壌水分消費量を比較した。保水性の良いA層の厚さが、土壌水分の毛管上昇補給など土層全体の乾燥に大きく影響することが判明した。

Keyword: 水分移動, 保水性, 関東ローム
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発表番号 6-37

亀裂の発達した圃場での現場透水試験におけるサンプルスケール効果

岩手大院 ○佐藤 靖行
岩手大農 古賀 潔・向井田 善朗・高橋 繁紀

岩手山麓火山灰傾斜地の休耕田で試験区のサイズを1.8m×1.8mから0.45m×0.45mまで変えて現場透水試験を行った。また,白色ペイントによる粗間隙の観察を行い最適サンプルスケールを検討した。その結果,区画が小さくなるほど測定値のばらつきが大きくなり,また,区画の分割によって透水係数が減少傾向を示した。これらの結果より,0.90m×0.90mないし0.90m×0.45mのサイズが最適サンプルスケールと判断された。

Keyword: 水分移動, 間隙構造, 最適サンプルスケール
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発表番号 6-38

プレッシャーインフィルトロメータ法によるほ場飽和透水係数の測定

新潟大農 ○森井 俊広
鳥取大乾燥地研 井上 光弘

原位置でほ場飽和透水係数を測定するプレッシャーインフィルトロメータ法の実用性を調べた。同一地点で採取した土壌コアの透水係数と対比するとともに、測定中の土壌水分のモニター挙動を数値計算と比較した。試験装置の簡便さ、測定の迅速性、測定精度から、原位置試験法として高い有望性をもつと判断した。砂丘砂のような均質で細粒の砂に対して、α*として推奨値の0.12/cmを採用できることを示した。

Keyword: ほ場飽和透水係数, 原位置試験法, 数値計算
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発表番号 6-39

水田における土壌物理性の不均一性評価のための間隙モデルパラメータの推定

農工研 原口 暢朗

既報において、飽和透水係数の不均一性を評価するため、単位面積当たりの直径Diの粗間隙の本数の期待値μiをパラメータとする間隙モデルを提案した。本報告では、水田の耕盤層における比水分容量の実測値からμiを推定し、その妥当性を検討した。その結果、…敢座仂歸攸悗料憧峽箙渋い鯔椰瑤粒鞠阿鰺僂い読床舛垢襪海箸できた、∨椰瑤粒鞠阿鰺僂い橡囲惰水係数を計算する過程になお問題があった、ことが明らかにされた。

Keyword: 間隙構造, 土壌の物理化学的性質,
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発表番号 6-3

TDR法・4極法による土壌の電気伝導度測定

島根大生物資源科 ○村田 剛司・森 也寸志・佐藤 理恵子

TDR法と4極法センサーの測定値から土壌水の電気伝導度を計算し,1:5抽出法と比較した。鳥取砂丘砂を用い塩濃度,水分量の異なる24種類の充填土壌を用意した。回帰式を使って未知濃度の土壌水の測定に使用すると1:5抽出法とほぼ同じ値を示した。両方法とも2000mS/m付近に測定限界があり,またデータのばらつきから長さ10cm未満のプローブを使用する場合は4極法の方が精度が良く安定していると判断した。

Keyword: TDR, 4極法, 電気伝導度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-40

Oxygen Balance in Ponded Water of a Paddy Field.

岩手大院 ○M.I.M.Mowjood
山形大農 粕渕 辰昭

水田の湛水中における酸素(溶存酸素)は直播籾の出芽,土壌微生物の活性,土壌の酸化還元電位などに大きな影響を及ぼしている.これまでに,水田の湛水が24時間中対流していることを明らかにした.そこで,水田湛水中の酸素の動態について,湛水の対流の影響を考慮しつつ,大気とのガス交換,光合成,呼吸の各項に分けて解析した.この結果,水田湛水中における酸素の動態の特徴を明らかにすることができた.

Keyword: 水田湛水中の溶存酸素, 酸化還元電位, 対流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-41

水田湛水層における対流速度測定法の開発

新潟県 ○藤牧 洋介
山形大農 粕渕 辰昭

水田の湛水層においては、活発なエネルギと物質の輸送現象が見られ、その主因が対流現象にあることが最近明らかにされている。しかし、対流による輸送現象の定量化までには至っていない。このためには 湛水層における対流速度を正確に測定することが不可欠である。そこで本研究では、湛水層における対流速度を測定する装置を開発した。

Keyword: 水田, 対流,
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発表番号 6-42

ディスクパーミアメーターを用いた圃場における透水性測定に関する研究

東大院 ○千野 和彦・宮崎 毅・中野 政詩

圃場全体の物理性、透水性を正しく評価するためには、現地不攪乱測定を行うことが極めて重要である。ディスクパーミアメーターおよび採取試料を用いて、1つの圃場でグリット点状に測定を行った。本研究対象圃場では3.5m以上のラグでは空間的相関は存在しないことがわかった。また、ディスクパーミアメーター測定法から求めた透水係数と、不攪乱試料を用い変水頭法測定から求めた透水係数とは相関が見られなかった。

Keyword: ディスクパーミアメーター, 透水係数,
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発表番号 6-43

軟X線を用いた土壌からの排水過程の解析(2)

島根大生物資源科 ○森 也寸志・福島 晟
日大生物資源科 丸山 利輔
京大院 三野 徹

土壌からの排水過程を軟X線で可視化し,画像解析から得られたデータが数値解析の上でどのように反映されているのか調べた。粗間隙と微細間隙の排水に対する役割はほぼ粗間隙率付近で入れ替わることがわかった。また,積算排水量から逆解析した不飽和透水係数は,土壌間隙構造がマトリックス・マクロポア2つの領域からなることを示しており,画像解析の結果は数値解析の上からでも反映されていることがわかった。

Keyword: 軟X線, マクロポア, 不飽和透水係数
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発表番号 6-44

団粒構造解析に対する軟X線映像の適用

北大院 ○柏木 淳一・相馬 尅之・松田 豊
北大院工 加藤 精亮
北海道網走支庁 菅原 央

軟X線映像は土壌中の管状孔隙の解析に関して有効であることが報告されているが、団粒構造解析についてその有効性を検討した。フィルムに記録した軟X線映像の3次元情報を、256階調の明度によりデジタル化した画像を用いて、統計的な手法による解析を行った。土壌の収縮現象や土壌間並びに層位間の土壌構造について、単一径粒子によるX線画像との比較から、土壌の団粒構造に関する情報の抽出が可能であることを示した。

Keyword: 土壌構造, 土壌の物理化学的性質,
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発表番号 6-45

土壌凍結・融解過程における初期水分が熱収支に及ぼす影響―土壌凍結・融解過程に関する基礎研究―

京大院 ○陳 暁飛・三野 徹・堀野 治彦

初期含水率が凍結・融解過程に伴う熱収支に及ぼす影響を解明するために,SHAWモデルによる数値実験法を用いて,初期含水率が0.05,0.15,0.25(m3/m3)場合の熱収支及び各項が地表面での熱損失に対する割合の変化を検討した.その結果,初期含水率の大きい場合は潜熱,小さい場合は顕熱が大きい割合を占め,支配的な要因となる.下の境界面からの熱補給量は凍結前期では小さく融解過程に向かって増加すること等が分かった.

Keyword: 凍結, 融解, 熱収支
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発表番号 6-46

アイスレンズの生成機構に関する一考察

三重大院 ○渡辺 晋生
三重大生物資源 溝口 勝

土のような多孔質体中の水が冷やされると、 純粋な氷の塊(アイスレンズ)が析出し凍上が起こる。凍上は農地や建造物に深刻な影響を及ぼすのでその生成機構の解明が求められている。しかしながら、この生成機構に関する基礎理論は未だ確立されてはいない。そこで、本発表では昨年までの筆者らの実験結果をもとにして、アイスレンズの生成モデルを提案した。このモデルは実際のアイスレンズの成長をよくあらわした。

Keyword: 凍上, 凍結, アイスレンズ
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発表番号 6-47

感温液晶シートを用いたアイスレンズ成長面近傍の温度測定

三重大院 ○武藤 由子・渡辺 晋生
三重大生物資源 溝口 勝

凍上は土の中を熱と水が移動することによって起こる現象である。筆者らはこれまでに、氷の成長速度の重要性を指摘した。氷の成長速度は成長面の過冷却度と深く関わると言われる。しかし、アイスレンズ近傍の微視的領域における温度分布は、これまで実験的に明らかにされていない。本研究では、温度場を乱すことのない感温液晶シートを用いた実験を行い、成長過程にあるアイスレンズと感温液晶シートの色の変化を観察した。

Keyword: 凍上, アイスレンズ, 感温液晶
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発表番号 6-48

斜面における凍結深の観測と予測

鴻池組 ○伊藤 隆広・武田 一夫・岡村 昭彦

寒冷地の斜面における凍結深の予測を目的として,北海道の道路法面において凍結深を観測した.その結果,凍結深は北法面では59cm,南法面では南斜面の約4分の1に相当する14cmとなり,斜面方位の影響を受けることが判明した.また凍結深Dを,積算寒度Fとの関係式D=αF^2を用いて予測するとき,係数αは北斜面では2.5 と平地裸地条件下と同等になるが,南斜面では0.69と大幅に小さくなった.これは日射の影響と考えられる.

Keyword: 凍結深, 斜面, 積算寒度
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発表番号 6-49

ツンドラ平地における活動層厚さの空間的変動特性

三重大生物資源 ○溝口 勝・渡辺 晋生
北大低温科学研 兒玉 祐二

GAMEプロジェクトに参加して、ツンドラ平地の活動層厚さ(融解深)を観測した。観測およびセミバリオグラム解析の結果から、ツンドラ平地の活動層厚さは空間的に不均一であるが大きな異方性はないこと、対象としているスケールに応じて適切なサンプリング間隔が存在し得ることが示唆された。活動層厚さの不均一性は水文過程に重大な影響を与える。今後は斜面おける活動層厚さの空間的な変動特性を調べることが必要である。

Keyword: 凍上凍結, 地球環境, 特殊土壌
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発表番号 6-4

TDR法による層状土壌の水分と溶質濃度の測定−TDRによる溶質移動の測定法に関する研究(1)−

三重大生物資源 清沢 秀樹

土壌が深さ方向に変化する場合、TDR法によって得られる水分量や電気伝導度は、プローブに接する各層の厚みを重みとした平均値と見なすのが通例である。本実験でも、同程度の厚さの二層からなる場合には、水分量、電導度ともに、この性質がほぼ成り立った。しかし、他と電導度が著しく異なる薄い(特異)層を挟んだ場合には、その位置によって水分量測定値が系統的に変化し、電導度も重み付き平均値とは大きく異なることが分かった。

Keyword: TDR, 土壌水分量, 溶質濃度
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発表番号 6-50

中国内蒙古河套灌区土壌の凍結・融解に伴う水分と塩分の移動

岡山大環境理工 ○赤江 剛夫
岡山大農 古林 達男

河套灌区の収穫後の湛水灌漑が、土壌の凍結・融解過程を通じて塩分集積をもたらす可能性を、基礎的な実験によって検討した。土壌の含水比が高いほど水分と塩分の移動量が大きく、凍結深もより深くなった。含水比が高いほど熱フラックスも大きく、多量の熱を輸送した。初期塩濃度の違いによる影響は、比較的小さいが、塩濃度が高いと凍結深はわずかに小さくなった。また、凍結速度が大きいと水分・塩分の移動量は小さかった。

Keyword: 凍結・融解, 塩分移動, 水分移動
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発表番号 6-51

粗粒火山灰土の構造および熱伝導率の特性

北大院 ○鈴木 伸治・相馬 尅之

道央に累層状態で堆積する軽石質粗粒火山灰土であるTa-d,En-a,Spflを用いて、軽石粒子の活性孔隙が全間隙に占める割合を算出し、粒子の特性が水分特性と熱伝導率に及ぼす影響について検討した。その結果、活性孔隙に水分を保持できるため高い土壌水分吸引圧においても多量の水分を保持し、熱伝導率は粒子内の水分や空気のため飽和状態でも水の熱伝導率にほぼ等しく、水分依存性が小さいことがわかった。

Keyword: 粗粒火山灰土, 土壌構造, 熱伝導率
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発表番号 6-52

気圧変化における土壌の熱伝導率の測定と二相系の熱伝導のメカニズム

山形大農 ○百瀬 年彦・粕渕 辰昭

気圧と土壌の熱伝導率との関係については、定性的には知られている。しかし、精密な計測データに基づく熱伝導現象の検討はあまり行われていない。そこで、本研究では気圧と土壌およびガラスビーズの熱伝導率との関係を精密に測定し、得られたデータを基に熱伝導モデルの検討を行うことを目的とした。その結果、気圧変化に適合する熱伝導モデルを提案した。

Keyword: 熱伝導率, 熱伝導モデル, 平均自由行程
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発表番号 6-53

塩類が豊浦砂の熱伝導率の水分依存性に与える影響について

東大院 ○望月 秀俊・宮崎 毅・中野 政詩

塩類が豊浦砂の熱伝導率の水分依存性に与える影響を調べた。豊浦砂に塩類を添加すると、熱伝導率の水分依存性は、塩類が熱伝導率の水蒸気移動による成分を奪うので、塩類を添加しないときの熱伝導率の伝導による成分の水分依存性に近づいた。また、高水分域では、塩類の添加による水の熱伝導率の低下の影響を受けることが予想されたが、塩類を添加しても熱伝導率の変化は小さく、塩類の影響であると断言できなかった。

Keyword: 土壌の熱伝導率, 塩類依存性, 水分依存性
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発表番号 6-54

「熱交換-熱伝導-蒸発」モデルによる裸地地温の日変化の解析

筑波大院 ○片岡 恭子
筑波大農林工 塩沢 昌

大気−地表間の熱交換, 土壌中の熱伝導, および蒸発を組み合わせた地温計算モデルは湿った土壌でも乾いた土壌でも裸地地温の日変化を表わせることを実測値と比較して確認した. このモデルを用いて, 乾燥層の形成が蒸発を抑えるとともに熱抵抗の大きな層を表面に作り, 湿潤時よりも表面温度の日振幅を大きく増加させるが, 乾燥層の発達によって乾燥層下の湿潤層の温度振幅はむしろ小さくなることを明らかにした.

Keyword: 裸地, 地温,
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発表番号 6-55

ミズゴケ分布地の水分と地温の変化

日大生物資源科 ○安積 晃次郎・河野 英一・石川 重雄
日大藤沢高校 笹田 勝寛

本研究は福島県の赤井谷地湿原で行った。本湿原が凸地〜凹地のミズゴケ分布地で、種類の異なるミズゴケが住み分けているため、各ミズゴケの環境を土壌水分および地温の変化から検討してみた。土壌水分はハリミズゴケの生育地で高い値を示し、ムラサキミズゴケの生育地で低い値を示した。さらに地温では各ミズゴケの生育地であまり大きな差は見られなかった。したがって各ミズゴケの分布地は水分条件によって決まるといえる。

Keyword: ミズゴケ, 水分変化, 地温
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発表番号 6-5

泥炭土壌の排水収縮特性

東大院 ○飯山 一平・宮矧@ゝ・γ飜遏\・蹇Π翹棔’酥~

泥炭土壌が飽和状態からの排水によって示す特性を把握するために、水分特性曲線、柱状供試体の収縮量およびマトリックポテンシャル分布変化を測定した。その結果、泥炭土壌の保水性が圧縮によって増加すること、排水に伴う泥炭土壌の収縮挙動は初期の大きな収縮とその後ノ続く緩やかな収縮からなること、3相体積の時間変化は全体積の減少に比べて気相体積が著しく増加する変化であることなどが明らかになった。

Keyword: 泥炭土壌の収縮, 水分特性曲線, 3相の体積変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-6

シリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル

香川大農 ○石田 智之
農環技研 牧野 知之

非晶質粘土鉱物の結合水の構造を明らかにするために,構造がよく似たシリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル(10kHz-20GHz)を実測し,その結果に基づき,誘電緩和パラメータを同定した。三つの緩和過程が認められた。高周波側の緩和は自由水の配向による。低周波側の緩和はSi-OH基の影響を受けた表面極性基に,中周波側の緩和はAl-OH基の影響を受けた表面極性基に結合した水の配向に起因している事が明らかになった。

Keyword: コロイド・粘土, 保水性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-7

カチオンによるモンモリロナイトの水分保持特性と微細構造の変化

東京農工大院 ○M. ムニール・アハマッド
茨城大農 軽部 重太郎

種々のカチオンで処理したモンモリロナイトの水分保持特性を測定した.乾燥過程の含水比は同じ圧力ポテンシャルでNa > K > Al > Mg >Ca となり,イオンの水和半径の順と一致した.風乾後の湿潤過程ではNa以外は不可逆的に含水比が低下した.風乾状態の試料の層間距離をX線回折で求めたところ,2〜3価のカチオンで処理したものには不飽和の間隙ができていることが分かった.

Keyword: カチオン, 水分保持特性, モンモリロナイト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-8

希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用について

茨城大院 栗原 陽雄

本研究では、希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用が、どのような要因に影響されるかを調べた。その結果、流体力学的相互作用は、剛体球粒子と比較して非常に大きく、かつ、塩濃度が低下するにつれて強く働くことがわかった。さらに、Huggins型の粘度式を用いて、実験データを解析した結果、流体力学的相互作用は拡散二重層の厚さに影響されることがわかった。

Keyword: レオロジー, コロイド・粘土,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-9

モンモリロナイト懸濁液の凝集速度測定に対する光学的手法の有効性の検討

茨城大農 ○宮原 和己・中石 克也
筑波大農林工 足立 泰久

吸光度法及び動的光散乱法を用いて塩化ナトリウムによるモンモリロナイト懸濁液の凝集速度を測定し,それらの有効性を検討した.実験の結果,低塩濃度領域では両者は適用可能であるが,高塩濃度領域では動的光散乱法の方が適用範囲が広いことが判明した.しかし,後者においても高塩濃度領域では,適用に限界がみられた.得られた測定結果を基に,両者をモンモリロナイト懸濁液に適用する際の改良点を考察した.

Keyword: モンモリロナイト懸濁液, 凝集速度, 光学的手法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-10

札幌都市圏の土地利用変化と法定土地利用区分の関係

北大農 矢沢 正士・高附 大介
北大院 ○金子 ゆき

都市的地域における都市的土地利用の拡大と農林地の関係を明らかにするため、札幌都市圏を対象に最近の土地利用変化を解析し、法定土地利用区分及び地域環境との関係について検討した。その結果、各市町で都市的土地利用が増加し、農業的土地利用、自然的土地利用が減少していた。荒れ地の増加は市町によって異なるが、特に農振白地区域の面積が大きい市町ほどそれが顕著であることがわかった。 

Keyword: 札幌都市圏, 土地利用変化, 法定土地利用
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発表番号 7-11

土地利用計画に関する一考察−市町村農振整備計画の実態をもとに−

玉野総合コンサル 小川 明

国土資源の合理的な利用の見地から市町村農振整備計画に着目し、農振制度の移り変わり及び市町村での農振整備計画策定の取組みを紹介し、1)制度運用の現場での対応の困難性、2)運用の不透明性等手続きの煩雑性を現時点での制度運用の問題点として述べた。今後は制度の透明化、簡素化、迅速化とともに平成9年から実施されている農用地利用計画明確化事業について住民参加、情報公開の観点からも現場での運用が期待される。

Keyword: 土地利用計画, 現場報告,
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発表番号 7-12

生産緑地法改正後の農地利用に関する考察

京大院 ○九鬼 康彰・高橋 強

生産緑地法改正後の土地利用変化を神戸市西区の市街化区域内集落で調べた。その結果,緑地法改正時に農家が生産緑地に振り分けたのは一筆面積が比較的大きく,道路に接していない農地であること,また,昨年の現地調査からは生産緑地の23.2%が不耕作農地になっている一方,宅地化農地の転用は37.2%しか進んでおらず,緑地法の趣旨通りに土地利用が変化しているとはいえない状況にあることがわかった。

Keyword: 生産緑地法, 土地利用変化, 農地転用
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発表番号 7-13

圃場整備を契機とした担い手への農地利用集積−宮城県南郷町二号第三地区の事例−

岩手大農 広田 純一

圃場整備を契機とした農地利用集積の実績を上げている宮城県南郷町の二郷第三地区を対象に、農地利用集積の成功要因を検討した。その結果、「担い手の2ha以上の生産団地の面積シェアが50%以上」という事業要件、町全域での圃場整備事業の推進体制の確立、集落の推進委員による利用調整、標準区画(1ha・50a)の未分割の徹底、一時利用地の毎年の移動、集落単位の農地集団化などが、農地利用集積に寄与していることがわかった。

Keyword: 圃場整備, 担い手育成, 農地利用集積
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発表番号 7-14

グリーンベルト関連法規と土地利用変化に関する考察-ソウルグリーンベルトを事例として-

東大院 ○李 尚遠・佐藤 洋平

本研究では、グリーンベルト関連都市計画法の変遷とソウルグリーンベルト内の経年・部門別土地利用変化面積を比較し分析した。以下のことが明らかになった。1)グリーンベルト内の都市的土地利用への変化面積は、公共施設による土地形質変更が主な原因である。2)区域住民の生活改善のための開発許可件数は、道路、軍事施設、ゴミ処理場などの公共施設の件数より多い。

Keyword: グリーンベルト, 都市的土地利用,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-15

再利用コストから見た遊休農地管理のあり方

農工研 ○友正 達美・有田 博之・原山 昭彦

遊休農地の再利用コストについて事例分析を行った。その結果,単位面積当たりの総事業費は事業面積及び作付転換の種類の影響が大きく,特に0.3ha未満の地区で高かった。また具体的なコスト要因は,内容的に^篳撤去,荒廃等の復旧,D媛壇整備の3つに類型化でき, きは△茲螢灰好塙發如き△枠敢を伴う場合に高かった。以上の結果を踏まえて遊休地管理のあり方について考察した。

Keyword: 土地利用計画, 農地保全, 農用地計画・整備
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発表番号 7-16

村単田直し事業の荒廃化防止効果

信州大農 木村 和弘
信州大院 ○坂本 充

長野県栄村では「村単田直し事業」を創設し、補助事業の導入できない荒廃地および小団地の整備を進めている。この事業により、当面の荒廃化防止効果が期待される。しかし、大きな団地の中央部で導入されると、将来の地域全体に対する整備が阻害される。田直しの技術特性を踏まえた上で、田直し事業で整備する地区、補助事業等で広域的な整備を行う地区等の区分を行い、目的にあった事業を導入すべきである。

Keyword: 農用地計画・整備, 中山間地域, 荒廃化対策
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発表番号 7-17

棚田保全におけるオーナー制度の実態と課題-長野県更埴市姨捨地区の事例-

岐阜大農 ○根井 かおる・松本 康夫・三宅 康成

近年荒廃の進む棚田を保全するために,各地で行われている棚田オーナー制度の実態と課題を長野県更埴市姨捨地区を事例に調査した。「ふるさと水と土保全モデル事業」で整備された棚田約3haで平成8年から行われている。オーナーの栽培支援などは地元農家から成る「名月会」が行っている。しかし,将来的に継続するためには,オーナーの必須作業への不参加,イベントの開催,名月会の後継者などの課題への対策が必要である。

Keyword: 都市農村交流, 中山間地域, 棚田保全
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発表番号 7-18

都市近郊の耕作放棄地の発生要因と立地条件について

北里大獣医畜産 馬島 修

都市近郊地域における耕作放棄地の発生要因のうち立地条件が放棄・転用にどのように関係しているかを地方都市圏・首都圏のそれぞれで検討した。両地域都市とも農地を利用しなくなると、市街化区域では転用、市街化調整区域では放棄されることが多い。このことから、耕作放棄地は転用に移行する過程であり、ゾーニングの規制などにより、放棄の状態でとどまっているものであると言える。

Keyword: 都市近郊, 耕作放棄, ゾーニング
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発表番号 7-19

淡路島・農村における震災後の水利慣行の変化 −阪神W路大震災における農村環境の変化と対策(3)−

信州大農 ○林 剛一・木村 和弘
香川大工 森下 一男

本報では、震災から3年が経過した淡路島一宮町の深草集落を対象に、農業的土地利用と水利慣行の変化について検討した。溜池が被災した池掛りの水稲作付け面積は、震災後の3年間に激減した。これを契機に伝統的な水利慣行の改正が行われた。水利慣行が改正されたことで、それまで困難とされていた圃場整備の導入が決まった。今後の営農のためには、既存の用水源の強化や用水節約的な潅漑方式を考慮に入れた整備が必要となる。

Keyword: 阪神・淡路大震災, 水利慣行, 農業的土地利用
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発表番号 7-1

農村総合整備事業を通した農村環境整備の動向と課題

農工研 ○小林 宏康・岡本 佳久・筒井 義冨

農村総合整備事業計画の分析を行うと共に、農村整備にとって必要とされる一体的整備の内容を具体化するためのアンケート調査を行った。この結果、農村整備を推進するに当たっては、制度の充実はもとより、事業内容の評価、審査システムを確立することと、住民ニーズを計画に反映させる住民参加型システムの導入が欠かせないことを指摘した。

Keyword: 集落計画, 生産施設, 生活施設
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発表番号 7-20

都市近郊地域の傾斜地水田水利―滋賀県大津市仰木町を例に―

京大院 ○大西 健夫・堀野 治彦・三野 徹

近畿において,都市的地域の傾斜地水田は,中山間地域の傾斜地水田に比較して,整備率が低いが耕作放棄地率は比較的低めに押さえられている.この実態をより詳細に理解するため,滋賀県大津市仰木町の未整備水田を対象に水利の調査を行った.対象地では,田越潅漑を利用した水利の個別化により営農の合理化が図られていることがわかった.しかし,耕作放棄抑制への影響の有無を明らかにするためには,さらなる調査が必要である.

Keyword: 傾斜地水田, 耕作放棄, 水利
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発表番号 7-21

農村計画への数値標高地図利用の可能性と開発について

広島県立大生物資源 ○前川 俊清

全国をカバーする数値地図は今後の農村計画分野における利用可能性を秘めている。ただし、50mメッシュデータの場合、その間隔や精度に起因する制約があるので注意が必要である。開発したプログラムで尾根線や谷線を追跡した場合にもその限界が見出せたが、手作業を併用するなどすれば、農村の水環境に関する貴重な資料が得られ、農業用水路の地域貢献の状況を明瞭に検出できることが明らかになった。

Keyword: 環境分析, 農業水利, 農村計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-22

豊かな地域用水とその利用・保全システムの解明−土地利用条件に対応した地域用水施設配置手法の開発−

農研センター ○松尾 芳雄・秡川 信弘

地域の土地利用条件解明に基づく、生活・親水等のための地域用水施設計画手法の開発を目指し、豊かな用水が多面的利用される先進事例(岐阜県郡上郡八幡町)での実状に分析端緒を求めた。豊かな用水を個人、共同、公共的に利用する市民団体・町会・行政の担当者への聴取調査等から、豊かな地域用水の保全と利用維持の関連を考察しその概要を解明・整理し、多様な価値観を持つ住民・関係者間に新たな合意形成の必要性を指摘した。

Keyword: 多目的水利用, 土地利用関連, 保全・利用メカニズム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-23

地域用水の取水量及び還流量について−地域用水の実態解明における事例研究−

農工研 ○渡嘉敷 勝・石田 憲治・吉村 亜希子

地域用水利用における取水量及び還流量の実態把握を目的として,事例地区における地域用水の流入量及び地区からの流出量を連続観測及び定期的な流量観測により把握した。その結果,非灌漑期の流入量と流出量の差は小さく,この時期に用水路を流下する水が地域用水的な水利用の前後でほとんど消費されていないことが示唆された。

Keyword: 地域用水, 農村, 還流
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発表番号 7-24

住民アンケート調査にもとづく農業用水の生活用水利用の実態

農工研 ○石田 憲治・渡嘉敷 勝
九州農試 久保田 富次郎

農業用水は、潅漑用水のみならず、生活用水や防火・流雪用水など地域用水として、住民生活に重要な役割を果たしてきた。この研究では、地域住民への悉皆アンケート調査に基づいて、洗い場の利用など生活用水の利用実態を分析した。その結果、洗い場の利用世帯は、居住年数が長く65歳以上高齢者の同居が多いなどの特徴が指摘され、1回の平均利用時間は20分程度、利用しやすい水深は平均約40cmという調査結果が得られた。

Keyword: 水利用計画・水利権, 親水, 地域用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-25

北海道における農業用水の多目的利用について

北大院 ○矢橋 潤一郎・長澤 徹明

近年、農業を取り巻く情勢の変化によって、農業用水に内在する生活・環境用水(地域用水)的性格を質量ともに明確にすることが求められるようになってきた。北海道でも親水利用や防火・営農目的等、新規事業計画のなかで積極的な取り組みがみられるものの、地元や施設管理者は消極的である。北海道は、積雪というかたちで豊富な水資源を抱えている。今後、北海道独自の農業用水の多目的な利活用方法が検討されるべきであろう。

Keyword: 地域用水, 農業用水, 水利施設 
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-26

集落内を通る農業用水路の洗い場の実態調査−日田市S地区を事例として−

農工研 ○島 武男・中 達雄・相川 泰夫・田中 良和・石田 憲治

親水空間の確保など水路の多方面的機能が再確認されている。そこで古くから集落内を水路が流れ、現在も洗い場等に生活利用されている日田市S地区の農業用水路を事例として調査した。洗い場として利用されている地区は、水路の水質がある程度確保されていること、またそのような水路では地域住民の自発的な管理が行われ、その結果良好な水路景観が形成されていることが分かった。そのような点を含め、水路構造考えていく必要がある。

Keyword: 親水空間, 水路利用, 洗い場
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-27

農家民宿に対する意識調査から見た日本における農家民宿の展開方向

岩手大農 ○去石 真佐子・藤崎 浩幸・藤井 克己

一般に農村での観光、レクリエーションを意味するグリーン・ツーリズムは、日本でも農村の活性化を目的として、注目されるようになってきた。その中心となるのが農家が兼業の一環として行う宿泊施設である「農家民宿」である。都市住民に対する体験活動に重きを置いて試行錯誤され、先進事例の紹介が行われている現況を踏まえ、農家民宿に対する意識調査から、日本における展開方向を検討した。

Keyword: 農家民宿, グリーン・ツーリズム,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-28

GISを用いた農村道路網整備計画支援システムに関する研究

京大院 高橋 強・○相澤 智之
愛媛大農 治多 伸介

道路網整備の課題として,ヽ層の異なる道路網どうしの整合性が必要,道路の多面的機能を評価する手法が必要,の2点が挙げられる。生活関連施設の利用経路をGISを用いて抽出し,道路網の利用状況を類推し評価するという手法で,上記の整備課題を補完した道路網整備計画支援システムの構築をすることができた。今後の課題として,生活関連施設の利用頻度時間帯を調査し,その結果を本システムに反映させる必要がある。

Keyword: GIS, 道路網計画,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-29

農道整備事業の費用対効果について

農工研 ○丹治 肇・谷本 岳・竹村 武士

農道の事業効果の分析においてては、今まで農業効果のシェアが50%を超えることを判断基準としてきたが、経済学的には無理がある。ここでは、産業基盤としての農道による公共財の提供の側面を、農道の判断基準とすることを提案した。この場合、公共財の提供によるパレート基準を満足しない交通である通過輸送の取り扱いが問題である。通過輸送を農業セクターの関連で評価することは困難で、農道の効果の評価対象から除外したい。

Keyword: 費用対便益, 農道,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-2

伊唐大橋にみるマスコミの農業農村整備事業に対する認識と今後の課題

鹿児島県 伊集院 耕地前田 章・○前田 勉

伊唐大橋は,開通とともに様々な効果を上げたにもかかわらず,マスコミによる公共事業批判の一例として取り上げられ,数々のマスコミの取材を受けることとなった。それら報道に至る経緯,取材・報道内容,農業農村整備事業に対する認識の違いについて紹介するとともに,取材や報道を通じて感じた今後の農業農村整備事業実施に向けての課題等について報告を行った。

Keyword: マスコミ, 公共事業批判,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-30

農道整備による観光農業振興効果の試算

農工研 ○谷本 岳・竹村 武士・丹治 肇

農道整備による外部経済効果は様々な要因がくみ合わさって発現しているため、それぞれの要因による効果として分離することが困難であり、外部経済効果の農道整備の寄与分のみの抽出はされてこなかった。本研究では、重相関モデル式を用いた計画施設の動員数推計手法によりふれあい牧場の観光振興での農道寄与分について試算を行った結果、観光振興効果の内の農道寄与分について抽出することができた。

Keyword: 整備効果, 農道, 観光農業
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-31

土木構造物景観設計への情報処理的アプローチ

京大院 ○工藤 庸介
近畿大農 長谷川 高士

土木構造物の景観設計を行なう上で、提示された景観に対して適切な評価を行なうことが重要である。景観評価のように、従来の情報処理の枠組みからはみ出している非論理的な情報(感性)を情報処理の対象とするために、近年感性情報処理の必要性が説かれている。本研究は、この感性情報処理の考え方に基づいて、コンクリートダム景観に対する美的評価を規定する感性情報の特徴を数量化する手法について考察することを目的とする。

Keyword: 景観設計, 情報処理的アプローチ, 美的コミュニケーション
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-32

段丘群及び撓曲線をもつ扇状地の田園景観分析-岩手県胆沢町を事例にして-

東京農工大農 ○千賀 裕太郎
箱根土木 藤本 健夫
東京農工大院 上條 雄喜・飯田 英雄

農村集落の景観がどのような自然・社会的要因に規定されているかを、岩手県胆沢町において分析検討した。ここは扇状地に細かな段丘面が段丘崖を伴って発達し、さらに撓曲線が崖線を形成しているという複雑な自然地理的状況を呈している。散居の集落景観の差異がその立地、すなわち段丘面及び撓曲線が分ける地域区分及び道路等によって規定されているという仮説を、クラスター分析を中心をする統計手法により実証しようとした。

Keyword: 田園景観, 扇状地, クラスター分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-33

「動」の景観に関する一考察

明治大農 藤澤 和

地域の景観構成要の中に「動」の部分がある。それは例えば風車や水車等である。本研究では特に静岡県等に存在している「防霜ファン」(茶園用)を取り上げて検証してみた。その結果として以下のように考察した。すなわち固定部の支柱(静の部分)と羽の動の部分より構成されていて、この2極の構成が景観的にみて特徴があり、プラスの存在感となっているものと思われた。

Keyword: 景観工学, 農村景観, 地域計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-34

圃場整備と共に実施された景観整備の事例紹介−滋賀県長浜市K集落の事例−

京大院 ○落合 基継・高橋 強

本報告では,滋賀県長浜市k集落での,圃場整備と共に実施された景観整備の事例紹介をする.整備内容は,畦畔木の移植と多自然ブロック護岸改修である.その際の制度的な問題として,圃場整備事業の中に樹木の保全や維持管理の項目がない,技術的な問題として,圃場整備による自然条件の変化によりうまく育たない畦畔木もあったことがあげられる.今後は景観保全を考慮した圃場整備の制度や技術を開発する必要がある.

Keyword: 景観整備, 圃場整備, 畦畔木
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-35

処理水適用前における調査地の現況−農業集落排水処理水の農地への再利用()−

愛媛大農 ○治多 伸介・櫻井 雄二

本研究では,農業集落排水処理水の再利用が,平成10年度から開始される地区の実態調査を行うこととし,先ず今回は,再利用が行われる以前の現況を調査した.農業用水源の河川とため池の水質は,河川ではT-Nが2mg/l程度と高めになっていたが,農業用水基準(水稲)はほぼ満たしていたことや,農地では水質浄化作用がやや見られるといった,地区の水質特性や水稲生育状況,土地利用・水路網状況などを把握した.

Keyword: 集落排水, 処理水再利用, 農村環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-36

有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その1)−堆肥センターを中心とした経済的構造分析−

東京農工大院 ○上條 雄喜・村井 和仁
建設技術研究所 武信 絵美
東京農工大農 千賀 裕太郎

有機性廃物の農地還元におけるソフトシステムの1つである、堆肥センターを中心とした事業収支について経済的な分析を行った。具体的には、5地区を対象にヒアリング調査と資料収集を行った。その結果経済的構造は支出と収入のバランスで考えられ、支出では処理費が最も大きかった。また収入では堆肥販売売上・廃物の処理料徴収があげられたが、多くの地区ではそれだけでは支出をまかないきれず、行政や農協の費用負担がみられた。

Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 経済的構造分析, 費用負担
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-37

有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その2)―システム構築・管理運営に関わる組織に着目して―

東京農工大院 ○村井 和仁・上條 雄喜
東京農工大農 千賀 裕太郎

環境保全型農業の一手段として、農村地域から排出される有機性廃物(家畜ふん尿、籾殻、生ゴミなど)を堆肥化して農地に還元するシステムが考えられている。本報告は同システムを市町レベルで実施している地区の実態把握を行い、システム構築および管理運営に関わる組織に着目して分析した。その結果、行政や農協などが中心となり複数の関係組織が協力・連携しながら進められる場合が多いことがわかった。

Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 組織分析, キーパーソン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-38

タイ国Bangkud地区における土地所有状況と圃場整備

筑波大農林工 ○佐久間 泰一・佐藤 政良
カセサート大 ポンサトン ソパパン・バンチャ クワンユエン

タイ国でBangkud地区の圃場整備を土地所有状況に着目して検討を試みた。平均土地所有規模が1.2ha/戸以上で日本の平均0.6ha/戸より2倍以上大きい。耕地の分散はほとんどない。このため,区画は1.0ha以上が枚数で約40%もあり,徹底した原地換地が採用されているし,水路の上流側に位置しかつ道路に接している農家の不同意の仕方に特徴がみられた。土地所有規模の階層の範囲も大きく,これについては検討中である。

Keyword: タイ , 土地所有状況, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-39

農地水資源の管理を行う大メコン河流域図の作成

農土総研 ○山口 保身・大坪 義昭・天野 貴文

(財)日本農業土木総合研究所では、農林水産省の委託により、東南アジア最長の河川であるメコン河流域の環境に合致した持続可能な農業農村開発に協力するには、大メコン河全流域(約795,000平方km、6ヶ国)の開発の変遷と現状を把握するすることが必要と考え、メコン河委員会と共同して1997年より同図の作成を開始した。なお、この大メコン図はRS、GISの手法に社会経済データをオーバーレし、作成する計画である。

Keyword: リモートセンシング, GIS, モニタリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-3

中山間地域における人口定着の条件-東日本を事例として-

東大院 ○畑中 賢一・佐藤 洋平・山路 永司

人口定着の度合いは所得、公共財、及び都市への近接性の三つで決まるとの仮定のもと、それらを代表する指標と人口との関係を、東日本の特定農山村法指定市町について調べた。重回帰分析により回帰式の推定を行った結果、所得、下水道普及率、公害苦情件数、および都市への近接性が人口に影響を及ぼすことがわかった。なお今後の課題として、景気動向等のマクロな社会経済要因を加味し分析を充実させることが挙げられる。

Keyword: 中山間地域, 人口定着,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-40

メコン河流域における湛水図作成手法についての研究(農地水資源管理モニタリングシステム構築調査)

農土総研 山口 保身・○大坪 義昭・天野 貴文
エア・グラフ 力丸 厚

(財)日本農業土木総合研究所では現在、農林水産省の委託により進めている農地水資源管理モニタリングシステム構築調査の中で、1997年度からメコン河流域における湛水図作成をてがけており、人工衛星、特にRADARSAT衛星を利用した湛水状況把握の手法について研究を行っている。この報告では、RADARSAT画像の特徴及びRADARSAT画像を利用した湛水状況の把握手法について説明する。

Keyword: リモートセンシング, GIS, モニタリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-41

衛星データを用いた全天候型の水田面積の推定

農環技研 ○小川 茂男・井上 吉雄・美濃 伸之・富田 淳志・岡本 勝男・斎藤 元也

RADARSAT及びLandsat/TMのデータを用いて,北海道の石狩川中流域(旭川市や滝川市等の17市町)を対象に1997年の水田面積を推定した。その結果,滝川市付近の低平な水田地帯では±4%程度で推定できた。標高が高くなると歪むRADARSATデータのため,Landsat/TMデータと標高の高い地区で水田位置のずれが大きくなった。その結果,この地区では水田面積が少なく推定されることがわかった。

Keyword: リモートセンシング, 測量,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-42

リモートセンシングによる熱帯水田の収量把握

東大農 ○小原 達也
東大院 山路 永司・牧山 正男・佐藤 洋平

タイ国ナラチワ県では水稲の収量が全国平均よりも低く、また郡別にかなりの格差が生じていることから、この原因を追究する初期段階として、リモートセンシングを用いて収量把握を行った。その結果ナラチワ県内の水田を誤差+2.6%の高精度で分類でき、リモートセンシングデータを変数とした収量式を求めて、ナラチワ県で生じている水稲収量の格差の実態を明らかにした。

Keyword: リモートセンシング, 収量把握,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-43

GPSを用いた現地調査によるTM土地被覆分類項目の教師データ収集

宮崎大農 ○近藤 文義・國武 昌人
宮崎県中部農林  星原 慎也
宮崎大院 倉岡 孝幸

本報は、ランドサットTMデータによる土地被覆分類において、GPSを用いた現地調査による分類項目の教師データ収集ならびに、教師無し分類と教師付き分類との比較検討を行ったものである。教師データを収集することにより、通常の教師無し分類では抽出が困難な分類項目であった「裸地土壌」と「ビニールハウス」の分光特性を容易に抽出することができるようになり、土地被覆分類の精度を向上させることが可能となった。

Keyword: リモートセンシング, GPS, 教師データ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-44

異なる衛星データの合成による土地被覆の把握

宮崎大院 ○倉岡 孝幸
宮崎大農 國武 昌人・近藤 文義
鹿児島大院 小路 順一

離島地域においては,第一次産業の発展を図ることが望まれるが,現地調査の困難さ等の理由から現地の情報が乏しく,土地利用計画等において情報不足を引き起こしている.筆者らは、時期の異なる衛星データを用いて土地被覆の経年変化を定量的に求め、離島において衛星データを用いることの意義を示した。今回は、TMデータとSARデータによる合成画像と土地被覆分類図を比較し、データ合成の有効性を検討した。

Keyword: リモートセンシング, 沖永良部島, データ合成
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-45

地理情報システム(GIS)のユーザインターフェースとしての利用方法について−インターネットでの利用方法−

国際農研センター 山田 康晴

地理情報システム(GIS)をデータベースのユーザインターフェースとして利用する場合の方法について、最近のオブジェクト指向GISの利用について述べた。また、インターネットで地図を含めた情報提供を行う場合の方法についても言及した。

Keyword: 地理情報システム, ユーザインターフェース, インターネット
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-46

GISによる兵庫県南部地震の被災ため池の原因究明−地形・地質との関係−

神戸大院 ○村田 交見
神戸大農 内田 一徳

本研究の目的は、GISデータベースを用いて被災・非被災ため池と地形・地質の関係を明らかにすることである。GISにより被災・非被災ため池分布図と地質図を重ねた結果、非被災ため池は6:4、被災ため池は8:2の割合で地質境界に存在した。これにより、ため池被災の要因としては、地質境界に存在することの影響が大きく、また被災ため池は低地にも山間にも存在することから、地形の影響は少ないとの結論が得られた。

Keyword: GIS, ため池, 地震災害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-47

GISによる兵庫県南部地震の被災ため池の原因究明−堤軸・主振動方向の関係−

神戸大院 ○奥村 隆司
神戸大農 内田 一徳

本研究の目的は、GISデータベースを用いて被災ため池の堤軸方向と主震動方向の関係を明らかにすることである。対象地域は神戸市と明石市で、神戸市北区の松村組技術研究所及び加古川大堰で観測された加速度から2地域での主震動方向を決定し、堤軸方向との関係を考察した。その結果、主震動方向とほぼ直角な堤軸方向をもつため池が、神戸市では69%、明石市では53%、それぞれ被害を受けたことが明らかになった。

Keyword: GIS, ため池, 地震災害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-48

海岸保全施設におけるブロックの格子枠状鉄網基礎工法

北海道石狩支庁 國光 正博
北海道日高支庁 山田 芳弘
北海道留萌支庁 相田 真人

汀線の変動に伴う海岸侵食により、保全施設の基礎が洗掘され、ブロックは散逸し、構造物も転倒、倒壊等の危険にさらされている事例が少なくない。最近、北海道の海岸保全区域において、消波根固ブロックの基礎部に鋼鉄製の格子網または格子カゴを敷設する新工法により、ブロックの散逸を阻止し、護岸等の構造物の安全を確保した。本工法の現場施工の結果を報告し、その考察と今後の課題について述べる。

Keyword: 海岸保全施設, 現場報告, 基礎工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-4

中山間地域総合整備事業の事業効果計測に関する研究

北里大獣医畜産 ○服部 俊宏
東大院 佐藤 洋平・山路 永司

中山間総合整備事業の事業評価計測手法として、アンケート調査により現状評価、住み続ける上での重要度を住民に評価していただき、事業評価を行った。その結果、住み続ける上で重要なのは福祉関係や交通インフラの整備であり、現状評価が福祉や交通インフラ、ほ場の整備が高かった。故に、中山間事業は個別分野では効果が出ているが、このままの形では定住促進への貢献は高いとは言えない。

Keyword: 事業評価, 中山間地域総合整備事業, アンケート調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-5

中山間地域における農業・農村基盤の維持・管理システム開発のための地域類型

東大院 ○清水 夏樹・佐藤 洋平

中山間地域における農業・農村基盤の維持・管理システムの開発に当たって、中山間地域の多様性を鑑み、地域の生産能力に着目して類型化を試みた。地域の生産能力は、地代論の援用により「位置」と「豊度」により決定されるとし、それぞれ、都市からの時間距離と都市の規模によって表される「都市の吸引力」および町村の「平均傾斜」によって表すことができた。この類型は生産年齢人口割合、課税対象所得額によって検証できた。

Keyword: 中山間地域, 類型化,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-6

土地改良区維持管理負担金における市町村の公平負担のあり方−千葉県手賀沼土地改良区を事例として−

東京農大院 ○渡部 智之
東京農大国際食料情報 岡部 守
日大生物資源科 白岩 隆己

現在,いくつか土地改良区では維持管理費の一部を関係する市町村に負担金の名目で補助を受けている。しかし,負担金を支出する市町村の財政状況や土地改良区との関係は一様でなく,地域によっては不公平感を抱いている市町村もある。そこで,今回は,千葉県北部に位置する手賀沼土地改良区を事例とし,維持管理負担金における市町村間の公平負担に対しての取り組みについて報告を行う。

Keyword: 土地改良区, 維持管理負担金, 手賀沼
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-7

中山間地域における牧場環境整備に関する研究 3.意識調査によるふれあい関連施設の最適な配置条件

農用地整備公団 ○古田 学
北里大獣医畜産 細川 吉晴

都市農村交流を図る上で有力な手段のひとつであるふれあい牧場には多くのふれあい関連施設が設置されている。これらの最適な配置条件を検討したところ,駐車場やふれあい畜舎,スポーツ施設は面積の広い場所へ,あずまやと休憩施設は傾斜のある場所へ,展望台や宿泊・食事施設は標高の高い場所へ,さらに売店は駐車場近くへ,案内所は牧場入口付近への設置が望ましいことがわかった。

Keyword: ふれあい牧場, ふれあい関連施設, 施設配置
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-8

住民参加研究に関する一考察

東大院 ○橋本 禅・佐藤 洋平・山路 永司

現在全国各地で住民参加が試みられている。しかし、住民参加は未だ制度化されておらず、法制度化された各種事業計画のようにそのプロセスが統一化・マニュアル化されていない。また参加過程では主体を形成する住民の心理的な変化の影響を強く受けるため分析も容易ではない。本研究ではSynergeticsの応用である意見形成モデルを用いて土地利用計画への住民参加における住民の意見の収斂過程を分析することを目的とする。

Keyword: 住民参加, 土地利用計, 画意見形成モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-9

住民参加型施設整備計画の支援事例と今後の課題について

農工研 ○岡本 佳久・小林 宏康・筒井 義冨
技術会議 山本 徳治
中四国農政局 田澤 裕之

近年、地域に適合した整備推進の必要性と、住民参加による事業推進の重要性が指摘されている。このため、住民の多様な意見を効果的に集約し、これを調整しながら整備計画に反映させていく効率的な合意形成手法の確立が求められている。本報では、用排水機場の建設計画に基づき、地域住民を交えて、景観シミュレーションなどを用いながら、地域に適合した施設及び周辺の景観整備を検討した結果について総括する。

Keyword: 住民参加, 合意形成, 景観整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-8

培地制御が野菜の生育に及ぼす影響について

琉球大学農学部 ○吉永 安俊
琉球大学農学部 酒井 一人
琉球大学農学部 米盛 重保・琉球大学農学部 福隅 篤史

Keyword: 培地温度, 地下水, 野菜栽培
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-18

浸透ポテンシャルを考慮した表層のポテンシャルと蒸発速度の関係について

島根大学生物資源科学部 ○木原 康孝
島根大学生物資源科学部 福桜 盛一
 ・ 

Keyword: 水分移動, 蒸発・蒸発散, 保水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-28

2次元土槽モデルによる土壌中の塩類移動に関する研究

東京農工大学農学部 ○愛宕 徳行
東京農工大学農学部 林田 和子
東京農工大学農学部 安谷屋 真美子・東京農工大学農学部 加藤 誠

Keyword: 2次元モデル, 物質移動, 4電極法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-38

膨潤性粘土懸濁液における粒子沈降挙動の数値解析について

岩手大学大学院農学研究科 ○高橋 孝志
岩手大学農学部 藤井 克己
岩手大学農学部 藤崎 浩幸・ 

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 膨潤, 沈降挙動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-48

単一球粒子沈降時の壁面効果

東京農業大学 ○中村 貴彦
 
 ・ 

Keyword: 沈降速度, 粒度分析, 壁面効果
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-8

湾曲水路曲部の影響による内外水位差の実験的研究

明治大学農学部 山本 光男
明治大学農学部 小島 信彦
明治大学農学部 ○木村 匡宏・ 

Keyword: 湾曲水路, 直角部, 内外水位差
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-18

階段式魚道工の水理特性−隔壁天端切り欠きに伴う流れ−

山形大学農学部 前川 勝朗
山形大学農学部 大久保 博
山形大学大学院農学研究科 ○佐藤 亮・ 

Keyword: 魚道工, 隔壁,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-28

ニューラルネットワークを用いた水質汚濁源推定

京都大学農学研究科 ○平松 研
京都大学農学研究科 栗本 浩
京都大学農学研究科 河地 利彦・ 

Keyword: 混合・拡散, 水質, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-38

The Statistical Parameters to Estimate Annual Maximum 1-h Rainfall in Japan(年最大1時間雨量を推定するためのパラメ−タについて)

愛媛大学大学院連合農学研究科 ○G.D.Uligan
高知大学農学部 松田 誠祐
高知大学農学部 大年 邦雄・高知大学農学部 篠 和夫

Keyword: ガンベル分布, 時間集中度, ランダム変数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-48

農業用ため池の洪水低減機能の評価−香川県のため池の洪水貯水可能容量の試算−

農業工学研究所 ○中 達雄
農業工学研究所 小林 宏康
農業工学研究所 相川 泰夫・島崎 昌彦・農業工学研究所 加藤 敬・臼杵 宣春

Keyword: 洪水低減機能, ため池,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-8

地表面温度情報を使った蒸発散量推定と衛星画像の利用

北海道開発局開発土木研究所 秀島 好昭
北海道開発局開発土木研究所 ○矢野 真人
北海道開発局開発土木研究所 児玉 正俊・北海道開発局開発土木研究所 大野 隆

Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, リモートセンシング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-18

音声合成とFAXを利用した水利施設の遠方監視

北海道開発局開発土木研究所  ○大野 隆
北海道開発局開発土木研究所  中村 和正
螢轡哀淌纏辧_聾供ゞ蘯・ 

Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 用水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-28

Use of Solar Energy Pumping in Agriculture and Rural Development (農業_村開発における太陽エネルギーポンプの利用)

近畿大学農学部 ○八丁 信正
近畿大学農学部 筒井 暉
 ・ 

Keyword: 太陽エネルギー, ポンプ潅漑, 農村開発
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-38

異常渇水時における農業用水管理の実態−平成6年の異常大渇水を事例として−

京都大学農学部 ○安藤 大一
京都大学大学院農学研究科 中桐 貴生
京都大学大学院農学研究科 丸山 利輔・ 

Keyword: 農業用水管理, 渇水調整, 節水率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-48

サヘル地帯の半乾燥・乾燥亜湿潤帯における砂漠化と灌漑計画−乾燥地の灌漑農業における持続的発展(VI)−

鳥取大学乾燥地研究センター ○山本 太平・神近 牧男・Frederick K. Amu-Mensah
京都大学農学部  鳥井 清司
ジョモケニヤッタ農工大学 野坂 治朗・ガーナ国科学技術大学農学部  Sampson K. Agodzo

Keyword: サバンナ, 土壌侵食, 小規模灌漑計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 4-8

多摩緑地における土壌と植生の関係

明治大学農学部 中林 和重
明治大学農学部 ○相沢 俊明
 ・ 

Keyword: 植生, 火山灰土壌, 森林土壌  
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 4-18

い草−稲作地帯の富栄養塩類の物質フローの把握と改善−(1)い草栽培の特徴と流域の水収支・水質の概要について−

九州農業試験場 ○久保田 富次郎・石田 憲治
九州農政局 小林 天利・堤 善教
茨城大学 小林 久・農林水産省構造改善局 長山 政道

Keyword: 水質, 水質制御,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 4-28

多雪地域の山地小流域における陰イオンの降下・流出

山形大学農学部生物環境学科 ○飯田 俊彰
山形大学農学部生物生産学科 上木 勝司
山形大学農学部附属演習林 塚原 初男・真岡市役所 篠崎 崇宏

Keyword: 水質, 生態系, 物質収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 4-38

産廃棄物最終処分場排水の水質変化予測

新潟大学大学院自然科学研究科 ○越山 直子
新潟大学農学部 三沢 眞一
新潟大学農学部 豊田 勝・ 

Keyword: 産業廃棄物最終処分場, 水質, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 "4-48

Experience of EIA Training Course in Pohnpei,FSM

農業工学研究所 ○柚山 義人
国際開発高等教育機構 山本 眞記
 ・ 

Keyword: 環境影響評価, 開発援助, 研修"
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-8

土地改良事業計画のシステム化を考慮した知識ベースの整備

東京大学農学生命科学研究科 ○加藤 亮
NTT 前田 穣
東京大学農学生命科学研究科 中村 良太・ 

Keyword: エキスパートシステム, 知識ベース, 事業効果
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-18

圃場整備計画支援システムの開発

財団法人 日本農業土木総合研究所 ○日高 崇司・磯部 拓二
信州大学 農学部 木村 和弘・鈴木 純
農業工学研究所 有田 博之・友正 達美・ 

Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備計画, 計画支援システム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-28

畦畔木の実態調査報告−時系列変化と農業的役割について−

京都大学大学院農学研究科 ○落合 基継
京都大学大学院農学研究科 高橋 強
 ・ 

Keyword: 農村景観, 畦畔木, 航空写真
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-38

日本の農家住宅を使った宿泊施設のあり方の研究−高柳町・荻の家、遠野市・曲り家の事例に基づく検討−

岩手大学農学研究科 ○去石 真佐子
岩手大学農学部 藤崎 浩幸
岩手大学農学部 藤井 克己・ 

Keyword: 生活施設, 農家住宅, グリーンツーリズム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-48

大学学部の改組と測量士補資格の条件等について−近年の国家試験の合格率を踏まえて−

日本大学生物資源科学部 ○白岩 隆己
 
 ・ 

Keyword: 測量, 現場報告, その他
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-8

GISデータベースによる兵庫県南部地震で被災したため池の被害原因の究明

神戸大学大学院自然科学研究科 ○奥村 隆司
神戸大学農学部 内田 一徳
 ・ 

Keyword: 地震・振動, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-18

フィルダムの平面ひずみ縦断解析における堤体荷重の考え方

農林水産省農業工学研究所 安中 正実
大成ロテック(株) 武長 眞司
農林水産省農業工学研究所 ○田頭 秀和・農林水産省農業工学研究所 初川 栄治

Keyword: フィルダム, 築堤解析, 堤体密度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-28

遮水壁の効果を考慮した水平被圧浸透流解析

京都大学大学院農学研究科 ○石井 将幸
京都大学大学院農学研究科 村上 章
京都大学大学院農学研究科 長谷川 高士・ 

Keyword: 浸透・透水, 地下水,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-38

泥岩におけるスレ−キングの発生機構

琉球大学農学部   ○小宮 康明
琉球大学農学部  新城 俊也
 ・ 

Keyword: 泥岩, スレ−キング, 膨潤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-48

三次元的視点からみた暗渠排水の湧水処理効果−三次元サンドモデルによる湧水処理工法の実験的研究−

岩手大学連合大学院(日本学術振興会特別研究員) ○加藤 幸
弘前大学農学部 角野 三好
弘前大学農学部 長谷部 次郎・ 

Keyword: 湧水処理, 暗渠排水, 地下水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-8

アルカリ骨材反応により劣化した水貯留コンクリート構造物の補修に関する研究

島根大学生物資源科学部 ○野中 資博
 
 ・ 

Keyword: アルカリ骨材反応, 水貯留コンクリート構造物, 補修
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-18

流動化処理土内の粘土鉱物が強度特性に及ぼす影響

東京農業大学農学部 ○竹内 康
東京農業大学農学部 小梁川 雅・牧 恒雄
鹿島道路(株)技術研究所 坂本 康文・鹿島道路(株)技術研究所 門澤 忠雄

Keyword: 流動化処理土, 粘土鉱物, 強度特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-28

藻礁用投げ込み型小ブロックの開発に関する研究

北里大学獣医畜産学部 ○細川 吉晴
北里大学獣医畜産学部  渡邉 和彦
北里大学獣医畜産学部  時田 明子・北里大学獣医畜産学部  枝田 多英

Keyword: 増養殖, コンクリート材料, コンクリートの性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-38

新第三紀泥岩の風化による高濃度濁水の発生について(第2報)

沖縄県衛生環境研究所 ○満本 裕彰
沖縄県衛生環境研究所 大見謝 辰男
沖縄県衛生環境研究所 比嘉 榮三郎・沖縄県衛生環境研究所 花城 可英

Keyword: 泥岩の流出, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-48

網走地域の土壌侵食抑制に関する基礎的調査−USLEの降雨係数、土壌係数の検討−

財団法人北海道農業近代化コンサルタント ○鎌田 和也
財団法人北海道農業近代化コンサルタント 野本 健
財団法人北海道農業近代化コンサルタント 小枝 郁哉・有限会社アグリウェザー 横山 慎司

Keyword: 土壌浸食, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 1-8

濁水現象の基礎的研究

近畿農政局新愛知川農業水利事業所 米山元紹

Keyword: 密度流, 水質制御, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 1-28

霞ヶ浦沿岸域ハス田の水質環境調査事例

農業工学研究所 柚山義人

Keyword: ハス田, 物質収支, 水質環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 1-38

牛ふん尿スラリーの粒径と有機物の変化について

北里大学獣医畜産学部 嶋栄吉

Keyword: 水質, 環境保全理論,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 1-48

ダム湖での浮遊固形物負荷量の収支に関する沈降モデルの適用

三重大学生物資源学部 加治佐隆光

Keyword: 環境影響評価, 水質,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 2-8

中山間地域における農地再編整備事業の役割と課題−H地区における実態に即した事例的検討−

九州農業試験場 石田憲治

Keyword: 農用地計画・整備, 圃場整備, 土地利用計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 2-28

体験農園における都市農村交流の実態−岐阜県揖斐川町「もろこし村共和国」の事例−

岐阜大学農学部 三宅康成

Keyword: 農用地計画, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 2-38

農業生産・生活の変遷からみた農村景観の変化の構造的な解明

農林水産省農業研究センター 唐崎卓也

Keyword: 景観, 生活施設, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-8

A_Comprehensive_Comparison_of_Time_to_Ponding_Estimation_Under_Rainfall

東京大学農学部 朱敦尭

Keyword: time_to_ponding, numerical_solution, comparison
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-18

定常蒸発実験による不飽和透水係数の測定法

岐阜大学農学部 西村直正

Keyword: 不飽和透水係数, 定常蒸発, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-28

EGMEによる粘土の比表面測定法の問題点と改良法(供

茨城大学農学部 高野友善

Keyword: EGME, 比表面積, 粘土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-38

中国黒龍江省宝清県における凍結・融解深の変化

京都大学大学院農学研究科 陳暁飛

Keyword: 凍結深, 地表面温度, 積算寒度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-48

凍結粘土の電気浸透現象に関する研究

三重大学生物資源学部 伊藤隆広

Keyword: 電気浸透, 土壌凍結, 物質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 4-8

配水管理用水の定量化に向けたシミュレーション・モデルの構築

東京農工大学大学院(宇都宮大学配属) 服部昌弘

Keyword: 配水管理用水, 水路水位維持用水, 分水確保用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 4-18

中央アジア乾燥地域の潅漑農業と水管理(I)−大規模潅漑地域における潅漑効率の実態−

大阪府立大学農学部 清水克之

Keyword: 用水管理, 水収支・水循環, 海外
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 4-38

中国の圃場排水整備の実際と課題

大阪府立大学 崔全更

Keyword: 暗渠排水, 圃場排水改良,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 4-48

北海道の大規模畑作圃場における作物係数

北海道開発局開発土木研究所 児玉正俊

Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, 計画手法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-8

逓減曲線を用いた渇水時における水管理の評価

京都大学農学研究科 中桐貴生

Keyword: 水管理, 逓減曲線, 低水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-18

水田の熱収支形成におけるイネ植被と水面の役割

愛媛大学農学部 大上博基

Keyword: 蒸発・蒸発散, 気象環境,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-28

中国毛烏素砂漠における地下水調査−乾燥地における灌漑農業の持続的発展(掘法

鳥取大学乾燥地研究センター 池浦弘

Keyword: 地下水位, 水質, 塩類化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-38

作物の蒸散量を指標とした灌漑時期の判定方法−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(機

鳥取大学乾燥地研究センター 弘重秀樹

Keyword: 畑地灌漑, 蒸散量,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-48

東北タイの地理情報データベース構築と農業的土地利用可能性の評価-第1報持続的農業技術の開発をめざして- 

国際農林水産業研究センター 山田康晴

Keyword: 測量, 海外, リモートセンシング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-8

スランプ回復したコンクリ−トの乾燥収縮と対凍結融解抵抗性

三重大学生物資源学部 月岡存

Keyword: コンクリ−トの性質, コンクリ−ト材料, 配合設計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-18

古タイヤチップの排水路裏込め材への適用に関する研究

北海学園大学工学部 久保宏

Keyword: 古タイヤ, 排水路, 裏込め材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-23

強酸性土における農・工学的研究(8)

日本大学生物資源科学部 青木正雄

Keyword: 土壌改良, 土層改良, 工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-28

レンコンの褐変・黒変現象に及ぼすハス田の圃場条件の影響−ハス田の圃場整備に関する基礎的研究−

筑波大学農学研究科 長嶋律

Keyword: ハス田の圃場整備, レンコン表皮の褐・黒変現象, 作土の酸化還元電位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-38

畝立て試験区からの流出土砂量の予測

中国農業試験場 中尾誠司

Keyword: 水食, 畑地造成,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-8

粘土の圧密係数に及ぼす周面摩擦の影響

九州大学農学部 松尾英幸

Keyword: 圧密, 圧密係数, 周面摩擦
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-18

阪神淡路大震災による被災ため池堤体の地震時安定解析

神戸大学農学部学生 尾関雄一郎

Keyword: ため池, 地震, 土の動的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-28

透水係数同定後の地下水盆における揚水運営

京都大学大学院農学研究科 浜口俊雄

Keyword: 地下水, 逆解析, 揚水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-38

中国、岷江流域の再活動型地すべり(薛城鎮地すべり)の安定解析についての考え方

琉球大学農学部 宜保清一

Keyword: 斜面安定, 地すべり, 土の剪断
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-48

締固めおんじゃく(玄武岩風化土)の水浸による圧縮性・強度の変化

九州大学農学部 肥山浩樹

Keyword: 締固め土, コラプス,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-1

バースクリーン方式渓流取水工のバー材料と水理構造特性に関する一考察

_明治大学農学部 山本光男

Keyword: 渓流取水工, バースクリーン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-2

バースクリーンタイプ渓流取水工の目詰まり防止に関する実験的研究

_明治大学農学部 小島信彦

Keyword: 渓流取水工, バースクリーン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-3

縦越流方式分水人孔に関する実験的研究

明治大学農学部 宮岡則行

Keyword: 分水人孔, 完全定量分水,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-4

流し掛け水車の水理特性(その1)−負荷と出力特性−

農業工学研究所 後藤眞宏

Keyword: 流し掛け水車, 開水路流れ, 地域エネルギー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-5

真空式集落排水システムの障害物横断施設の流況解析

三重大学生物資源学部  山中潤一

Keyword: 集落排水, 管水路流れ4, 排水施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-6

電気フェンスによる魚類(アユ)の取水口への迷入防止効果に関する基礎実験

農業工学研究所 常住直人

Keyword: 取水設備(頭首工), スクリ−ン(頭首工), 自然保護
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-7

大鰐町平川ラバー堰の魚道設置事例について

東北建設コンサルタント株式会社 今井得次

Keyword: 施工事例, 魚道,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-8

大口径地下排水路の数理モデルと動的特性について(1)

東京農工大学農学部 大里耕司

Keyword: 管水路流れ, 流れの特性, 排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-9

大口径地下排水路の数理モデルと動的特性について(2)

東京農工大学大学院連合農学研究科 鄭光根

Keyword: 管水路流れ, 流れの特性, 排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-10

管水路におけるHazen-Williamsの流速係数Cの同定法

農業工学研究所 金永化

Keyword: 管水路, 流速係数C, 同定法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-11

水撃圧現地試験結果の解析−霞ヶ浦用水農業水利事業真壁幹線の事例−

農業工学研究所 栗田吉晴

Keyword: 管水路の流れ, 水撃圧, 非定常流解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-12

パイプラインの大規模水理実験−分水流量設定のためのバルブ開度決定システムの検証−

農業工学研究所 加藤敬

Keyword: 管水路流れ, 配水管理, 支援システム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-13

パイプラインスタンド系の水理設計について(2)−管路内に空気塊を有する流れ−

山形大学大学院農学研究科 宋徳全

Keyword: パイプライン, 空気塊, 水理設計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-14

新型自動減圧弁による管路圧力の制御技術

鹿児島大学大学院連合農学研究科 稲垣仁根

Keyword: 自動減圧弁, インライン減圧型システム, 塩化ビニール管
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-15

開水路剪断流場におけるカオリン浮遊流の渦動拡散係数と粒子沈降速度

九州大学農学部 平松和昭

Keyword: 剪断流, 移流分散, 拡散係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-16

乱流中でのフロックの破壊強度

筑波大学農学研究科 小林幹佳

Keyword: フロック, 乱流,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-17

固体粒子を含む流れの安定性

茨城大学農学部 木ノ瀬紘一

Keyword: 固液二相流, 運動論式, 濃度波
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-18

浮遊砂を含む流れの乱流構造の数値解析

茨城大学農学部 菊池克幸

Keyword: 浮遊砂, k-εモデル, 乱流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-19

等流状態の流砂濃度と流速分布の推定

茨城大学農学部 岡部綾子

Keyword: 掃流砂, 浮遊砂, 固液二相流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-20

排水管路内の土砂掃流のための水理条件

新潟大学農学部 水島孝典

Keyword: 土砂水理, 管水路, 限界摩擦速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-22

玉石張りブロック上の流れの水理特性に関する実験的研究

岐阜大学農学部 板垣博

Keyword: 開水路流れ, 玉石張りブロック, 粗度係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-23

自然石を植石した段落部の流量係数について

山形大学農学部 今野啓司

Keyword: 自然石, 流量係数, 堰
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-24

桟粗度群の水理特性−河川中央部付近に魚道を有する斜路式落差工への適用事例−

山形大学農学部 若林豊康

Keyword: 桟粗度群, 抵抗特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-25

エプロン部下流河床低下時の局所洗掘の実験的研究

弘前大学農学部大学院 小杉英斤

Keyword: 土砂水理, 開水路流れ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-26

MacCormackスキームによる河床変動解析

三重大学生物資源学部 伊藤良栄

Keyword: 土砂水理, 非定常流計算,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-27

河口澪筋形成に及ぼすフィン群配置の効果

農業工学研究所 奥島修二

Keyword: 土砂水理, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-28

高知県宿毛市松田川河戸堰の発掘調査について−野中兼山遺構(?)の湾曲堰−

高知大学農学部 篠和夫

Keyword: その他, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-29

散逸型ガレルキン法による不連続流解析

京都大学大学院農学研究科 岡本岳之

Keyword: 開水路流れ_, 流れの基礎原理・特性, 散逸型ガレルキン法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-30

AN_INTERATIVE_ALGORITHM_FOR_IMPLICIT_FLOW_ROUTING_IN_CHANNEL_NETWORKS(網状水路系における流水解析喘湶)

愛媛大学大学院連合農学研究科 グエンクアンキム

Keyword: 開水路流れ, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-31

貯留網モデルにおけるロバストサーボ制御系の設計

京都大学大学院農学研究科 宇波耕一

Keyword: 用水管理, 流れの基礎原理・特性, 線形制御
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-32

浦戸湾の水環境に関する研究(2)_

高知大学農学部 大年邦雄

Keyword: 潮流, シミュレ−ション,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-33

人工リ−フによる波浪制御の実験的研究

愛媛大学農学部 藤原正幸

Keyword: 波, 不規則波, 人工リーフ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-34

海岸地下水における鉛直二次元塩分侵入問題の解析

京都大学農学研究科 平松研

Keyword: 浸透流・地下水, 密度流, 混合・拡散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-35

硬質ウレタンフォームを貼付した藻場造成礁の効果に関する研究

東京水産大学水産学部 加納敬

Keyword: 藻場礁, コンクリート板, 硬質ウレタンフォーム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-36

多投肥畑地の土壌侵食に伴う富栄養化成分の流出

信州大学大学院農学研究科 坂本充

Keyword: 土壌侵食, 水質, 富栄養化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-37

流域の土地利用形態からみた富栄養化成分の流出特性

東京農業大学農学部 三原真智人

Keyword: 土地利用形態, 水質, 富栄養化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-38

間欠流入間欠ばっ気方式の処理特性

(社)日本農業集落排水協会 柴田浩彦

Keyword: 間欠ばっ気, 窒素除去, DO制御
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-39

連続流入間欠曝気方式の農業集落排水施設における窒素除去のシミュレーション

京都大学大学院農学研究科 治多伸介

Keyword: 集落排水, 間欠曝気方式, 窒素除去
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-40

回分式活性汚泥法に併用した鉄接触材による脱リン法の実用化に関する研究_

京都大学大学院農学研究科 佐藤誠治

Keyword: 回分式活性汚泥法, 鉄接触材, 脱リン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-41

農業集落排水施設における汚泥貯留方法に関する基礎的検討

京都大学大学院農学研究科 御前武志

Keyword: 農業集落排水, 汚泥消化, 汚泥減量化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-42

有機性廃物の農地還元システムにおける処理体系の分類と汚泥農地還元計画への利用

東京農工大学大学院農学研究科 上條雄喜

Keyword: 有機性廃物, 地域内循環利用, 農業集落排水汚泥
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-43

有機農業の現状とその農地生態系の把握−那須野ヶ原におけるオオタカ棲息環境構造の解明(その2)−

宇都宮大学農学部 小林英司

Keyword: オオタカ, 有機農業,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-44

システムダイナミクスを利用した農村システムの変動解析と自然環境に与える影響

東京大学農学部 加藤亮

Keyword: システムダイナミクス, 水質(原単位),
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-45

ニューラルネットワークによるため池臭気水色評価システムの構築

大阪府立大学農学部 小山修平

Keyword: 水質, 親水・におい, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-46

接触曝気方式における窒素除去の高度化に関する実験

茨城大学農学部 中曽根英雄

Keyword: 窒素除去, 接触曝気方式, 農業集落排水
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