発表番号 [2-1]
Remote Sensing-Based Topographic and Bathymetric Modelling (“the Latest DTM”): Modification of Drainage Canal Bed Elevation for Inland Flood Model
Maulana Ibrahim RAU[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Atriyon JULZARIKA[Research Center for Geospatial, National Research and Innovation Agency of Indonesia (BRIN)]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Budi Indra SETIAWAN[Faculty of Agricultural Technology, IPB University, Indonesia]・Lan Thanh HA[Institute of Water Resources Planning, Ministry of Agriculture and Rural Development, Vietnam]
Remote Sensing-Based Topographic and Bathymetric Modelling (“the Latest DTM”): Modification of Drainage Canal Bed Elevation for Inland Flood Model
○Maulana Ibrahim RAU[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Atriyon JULZARIKA[Research Center for Geospatial, National Research and Innovation Agency]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Budi Indra SETIAWAN[Faculty of Agricultural Technology, IPB University, Indonesia]・Lan Thanh HA[Institute of Water Resources Planning, Ministry of Agriculture and Rural Development]
内水氾濫解析モデルは高精度な標高情報および河川・水路の河床標高情報を要求するが,開発途上国にはこうした情報が存在しないことが多い.こうした課題に対し,自己構築型デジタル地形モデルが開発された.本研究ではこの手法によって作成された地形モデルの精度検証を目的に,国土地理院の5 mメッシュDEMおよび実測の河床標高地形との比較した.その上で,河床標高の精度向上を目的に汎用性の高い回帰式を導出し,適用した.
Keyword: 地形標高,河床標高,内水氾濫解析, ,
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発表番号 [2-10]
Characterizing paddy blocks in a circulation irrigation system using water balance analysis
Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kunthea CHENG[The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Cambodia]・Asuka KAMEI[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Japan]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水収支解析による循環灌漑が行われている水田ブロックの特性把握
○大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・Kunthea CHENG[The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・亀井 明日佳[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
千葉県印旛沼周辺に位置する白山甚兵衛地区では,水田からの排水を再利用する循環灌漑が導入されている。循環灌漑では排水の再利用率向上が課題となるが,水田域の消費水量は地形等に左右されことから,水文的特性の把握が重要である。そこで,2021と2022年の水収支を解析した結果,田面が低い地区北部の浸透量と排出量は,地区南部の排出量に影響されることが示唆された。
Keyword: 水田灌漑,循環灌漑,水管理, ,
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発表番号 [2-11]
Impact of consolidation and selection of planted varieties by large-scale farming on water allocation
ITO Saki[The University of Shiga Prefecture]・MINAGAWA Akiko[The University of Shiga Prefecture]
大規模経営体による作付け品種の団地化と選定が用水配分に与える影響
○伊藤 早紀[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]
近年、農村地域において法人への農地集積が進んでおり農業構造が変化しているが、現在の計画用水量では営農形態の違いは考慮されていない。しかし今後更に農地集積が進んでいく状況においては用水需要に変化が見られる可能性がある。そこで本研究では、農地集積率が高い地域において用水配分と作付け進行を詳細に調査することにより、大規模経営体による用水管理、水田管理の実態を把握することを目的として調査を行った。
Keyword: 水田灌漑,農業水利,農地集積,用水管理, ,
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発表番号 [2-12]
Issues of Irrigators' Associations in Lower Moshi, Tanzania
FURIHATA Hideki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Soji Shindo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
タンザニア国ローアモシ地区における水利組合の課題
○降籏 英樹[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]
水田稲作を行っている国々では、政府の財政難や水利組合による参加型灌漑管理の導入が不十分なこと等から、適切な用水配分ができていない地区が見受けられる。特に、食料増産が望まれるアフリカでの水田稲作における水配分の課題とその解決方法についての知見は、有効な情報となりうるため、タンザニア国ローアモシ地区での調査により、これまでに明らかになった水利組合の活動による水配分の課題と対処方針を報告する。
Keyword: 水利組合,参加型水管理,水田灌漑, ,
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発表番号 [2-13(P)]
Stochastic analysis on the short-time fluctuation on number of irrigated paddy field in a paddy block
Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
確率モデルに基づく水田ブロックの灌漑水田数の短時間変動の検討
○西田 和弘[東京大学大学院]
灌漑水田数の時間変動に及ぼす水田群の水管理の影響を,現地調査と確率モデル(2項分布)を用いた分析により検討した.その結果,灌漑水田数の確率分布は,圃場間の水管理が独立に行われると灌漑確率に基づく2項分布に従うが,圃場間で共通したタイミングで灌漑が実施されると2項分布による予測よりもバラつきの大きい分布となることが明らかになった。
Keyword: 水管理,灌漑水田数,確率モデル, ,
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発表番号 [2-14]
Inflow Hydrograph Setting Effects on Simulated Water Depth of Flood Analysis of Small Earth Dam
KOJIMA H.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・SHODA D.[NARO]・TAKEMURA T.[NARO]・MATSUDA S.[NARO]・HIROSE Y.[NARO]・LEE S.[NARO]
流入ハイドログラフ設定がため池決壊氾濫解析の最大浸水深に与える影響
○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]
中山間地にあるため池を対象とした決壊氾濫解析で,決壊点の流入ハイドログラフ形状の違いが最大浸水深に及ぼす影響を調べた.氾濫流が農道盛土で遮られ一時的に滞留する領域では,ピーク時刻遅れ,総流入量の増加とも影響が大きく顕れた.また,ピーク時刻を総流入時間の中間以降に変更した場合の影響度合いは,浸水域内上流側において,総流入量を25%増加した場合より大きかった.
Keyword: ため池,氾濫解析,ハザードマップ, ,
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発表番号 [2-15]
Observation of Drainage Flow at Abolished Small Earth Dam for Irrigation
MORI Hiroshi[Hirosaki University]・ICHINOHE Emi[Hirosaki University]
廃止ため池での排水流量観測
森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]
青森県内の2箇所の廃止ため池で降水量と排水流量等の観測を実施した。降水量の増減に伴って排水流量が時間差で変化し、A項流量による洪水到達時間よりも実測値の方が遅く、廃止ため池でも一定程度の貯留機能が見られた。青森県内でも豪雨による廃止ため池の溢水被害が確認されており、200年確率洪水流量で設計された廃止ため池からの排水流量を、十分に排水できるよう、下流水路での設計洪水流量等の再検討が必要である。
Keyword: 廃止ため池,流量観測,溢水被害, ,
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発表番号 [2-16]
Applicability of surface wave exploration for investigation planning of earth-dam
Kazauki Hashimoto[Nippon Koei Co.,Ltd.]・Takayuki Kawaguchi[Kitami Institute of Technology]・Marina Tate[Kitami Institute of Technology]・Noriaki Arisawa[Hokkaido Prefectural Government]・Yoshimune Kobayashi[Hokkaido Prefectural Government]・Masahito Aida[Sorachi General Promotion Bureau,Hokkaido Prefectural Government]
ため池堤体の調査計画検討に対する表面波探査の適用性
○橋本 和明[日本工営(株)]・川口 貴之[北見工業大学]・楯 真梨奈[北見工業大学]・有澤 紀昭[北海道]・小林 義宗[北海道]・相田 真人[北海道空知総合振興局]
北海道内にため池は約2,000箇所あり,堤体の健全性は,ボーリング等の地質調査と調査結果に基づく安定計算を行い評価している.地質調査においては,既存資料等から代表断面を定め,2〜3本程度のボーリングを行っているが,比較的堤頂が長いため池の場合に代表断面の決定が難しいことが課題となっている.このような背景を踏まえ,本論では代表断面検討に対する表面波探査の適用性を検討した.
Keyword: ため池,表面波探査,S波速度,調査計画, ,
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発表番号 [2-17]
Observation of percolation water in the head works
Ohnishi Ryouichi[Uchiyama Survey Design Co.]・Uchiyama Yasuaki[Uchiyama Survey Design Co.]
頭首工の漏水観察
大西 亮一[(株)内山測量設計]・○内山 恭昌[(株)内山測量設計]
頭首工の漏水は大きな事故につながるので、ゴム堰の張替工事実施設計で左岸から漏水を見つけ、ゴム堰の張替のついでに、護岸の洗屈対策及び水路取入口の補修工事と共に、漏水対策を提案した。しかし、漏水対策は行われなかった。この原因の1つに、頭首工のストックマネジメント指針で、開水路指針のような漏水調査方法と診断基準が必要だと考える。
Keyword: 灌漑施設,地下浸透, ,
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発表番号 [2-18]
Frequency Change of Gate Operation in Kottsu Yosui
Kentaro OTSUKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo NODA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
木津用水におけるゲート操作頻度の変化
○大塚 健太郎[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[東京大学大学院]
近年,土地改良区やゲート操作人の負担が増大している要因の1つとして挙げられるのが,排水処理のためのゲート操作頻度の増加であると考えられる.本研究では,木津用水における過去と現在のゲート操作頻度の違いを評価し,その要因を検討した.ほとんどの施設では,過去よりも現在の方がゲート操作頻度が高いことが分かった.また,その要因は単に降雨特性の変化だけではなく,複合的なものであると示唆された.
Keyword: 排水施設,排水管理,灌漑施設, ,
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発表番号 [2-19]
Non-Functional Requirements in A District Irrigation and Drainage System
Hiroyuki TARUYA[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
A地区農業水利システムにおける非機能要件の考察
○樽屋 啓之[北里大学]
SE分野でのシステム設計における非機能要件は,(1)可用性(2)性能・拡張性(3)運用・保守性(4)移行性(5)セキュリティ(6)システム環境・エコロジー等に分類され,主機能以外に備えるべき要件とされる.本報告は非機能要件を農家のシステムに対する満足度の指標と位置づけ,A地区農業水利システムを事例に農業水利システムの非機能要件を考察し,非機能要件が農業水利システム設計の不可欠項目であることを示す.
Keyword: 計画手法,用水管理,水環境, ,
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発表番号 [T-2-1]
Toward Vitalization of Study on Ecological Rural Engineering From a Point of View of OECM(Other Effective Area-based Conservation Measures)
Hirofumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]
OECM推進からみた農村生態工学研究の活性化
○角道 弘文[香川大学]
農村生態工学分野は,里山におけるOECMを推進するうえで重要な役割を担っている.本稿では,里山におけるOECMの社会実装を見据え,農村生態工学分野の課題について私見を述べる.
Keyword: 30by30,OECM,ため池,ガガブタ, ,
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発表番号 [T-12-1]
OPtimum Subsurface Irrigation System “OPSIS” for contributing several issues on upland
ANZAI Toshihiko[JapanInternationalResearch Center forAgricultural Sciences]・WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering]・OKAMOTO Ken[JapanInternationalResearch Center forAgricultural Sciences]・SAKAI Kazuhito[Faculty of Agriculture, Ryukyu University]・FUJITA Riko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ONISHI Junya[JapanInternationalResearch Center forAgricultural Sciences]・INOSAKO Koji[Faculty of Agriculture, Tottori University]・SAITO Tadaomi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・SHIKINA Yasuteru[JapanInternationalResearch Center forAgricultural Sciences]・MAETSU Masahide[JapanInternationalResearch Center forAgricultural Sciences]
畑地農業が抱える諸問題を解決する地下灌漑システムOPSIS
○安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・若杉 晃介[農村工学研究部門]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・酒井 一人[琉球大学]・藤田 理子[鳥取大学]・大西 純也[国際農林水産業研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・識名 安輝[国際農林水産業研究センター]・前津 雅英[国際農林水産業研究センター]
本企画セッションでは、我が国で開発された地下灌漑システムOPSISの特徴を紹介し、我が国および世界の畑地農業が抱える課題解決に貢献する技術的特徴を述べる。そして、現在進めているOPSISの研究事例の紹介後、社会実装への課題について議論したい。
Keyword: 節水,労働省力化,環境負荷軽減,みどりの食料システム戦略, ,
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発表番号 [2-1]
Actual Conditions of Agriculture and Agricultural Land in the Tsunami Recovery Areas
○CHIBA Katsumi[Miyagi University]・HIRATSUKA Miki[The General Incorporated Association Hito Machi Mori]・GOKO Masaharu[Miyagi University]・KATO Koh[Hirosaki University]
津波復旧地域における農業と農地の実情
○千葉 克己[宮城大学]・平塚 美紀[ひと・まち・もり]・郷古 雅春[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]
東日本大震災後、農地の復旧工事はかなり進んだが、営農再開後の農地で発生している問題、新規農業従事者の増加、スマート農業や新規作物の導入などの実情については不明な点が多い。そこで被災土地改良区にアンケート調査を行った。その結果、復旧農地ではがれきの出没や地力の低下などが問題であることがわかった。また、復旧だけでなく圃場整備を合わせて実施した地域では、新たな作物の導入などが進んでいることがわかった。
Keyword: 災害復旧,津波被災農地,土地改良区, ,
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発表番号 [2-10]
About frame-shaped open channel irrigation and drainage method to a large-sized paddy field
○KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・TASHIRO Asuka[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・ASAGI Naomi[College of Agriculture, IBARAKI University]
大区画水田への額縁明渠灌漑排水方式について
○黒田 久雄[茨城大学]・田代 明日香[茨城大学]・前田 滋哉[茨城大学]・浅木 直美[茨城大学]
5.6 haの圃場で乾田直播を行った.ブルドーザーを利用し±93.1と±99%の高い均平精度となった.その高い均平精度に対応した額縁明渠灌漑排水方式を開発した.さらに,水位センサーとインバータ制御の水中ポンプを組み合わせた水管理制御方式を開発し調査を行った.その結果,灌漑期間中,185.4 mmの小さな用水量と71.4 kWh/haの省エネルギー効果が得られた.
Keyword: 大区画水田,額縁明渠灌漑排水,水位制御,自動給水栓, ,
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発表番号 [2-11]
Examination of the Appropriate Time to Start Construction after Rainfall during Large-sized Farmland Consolidation
○KUWABARA Jun[Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]・YOKOHAMA Mitsuhiro[Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]
大区画圃場整備時における降雨後の施工開始適期の検討
○桑原 淳[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]
大区画化の施工現場では、施工機械による土の撹拌、練り返しによって施工後の土壌物理性が悪化する恐れがある。特に土壌が湿潤な状態で施工された時にその傾向がみられる。筆者らは、表土の土性が軽埴土の圃場において、施工開始の適切な表土の水分を過年度に報告した。本報では、降雨後の表土の水分の日変化を調査検討した結果、明らかとなった施工開始までの目安の日数を報告する。
Keyword: 大区画圃場,土壌物理性,土壌水分, ,
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発表番号 [2-12]
Current Status and Issues of Agricultural Waterway Management in Fukushima
○Kenichi IKEDA[Fukushima Agricultural Technology Centre]
福島県における農業用水路管理の現状と課題
○池田 健一[福島県農業総合センター]
福島県においては、福島第一原子力発電所事故などにより農業従事者が減少しており、農地保全管理が行き届かない状況にあるためその現状を調査したところ、堆積した土砂の搬出などの課題が残り、住民避難により従来の維持管理に支障を来している地域もあることを明らかにした。
Keyword: 農地保全施設, ,
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発表番号 [2-13]
Subsidence Immediately after Laying the Irrigation Pipeline in the Peatland
○NAGUMO Hitoshi[Civil Engineering Research Institute for cold region ,PWRI]・TERADA Kenji[Civil Engineering Research Institute for cold region ,PWRI]・IMAIZUMI Yuji[Hokkaido Development]
泥炭地における農業用管水路の布設直後の沈下
○南雲 人[寒地土木研究所]・寺田 健司[寒地土木研究所]・今泉 祐治[北海道開発局網走開発建設部]
北海道には全国で分布する泥炭地の約61%が存在する。泥炭地に建設された管水路は管体の不同沈下など様々な要因により漏水事故が発生する。筆者らは道央南部の泥炭地盤で管水路の布設時から層別沈下計を用いて管水路断面直下の地盤の沈下を観測した。本研究では、管水路の布設直後から埋戻しに至る過程の短期間で生じた泥炭の初期沈下現象を観測したので報告する。
Keyword: 泥炭地,沈下,層別沈下計,地下水位, ,
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発表番号 [2-14]
Performance evaluation of an automatic internal loading machine with improved loading capacity
○Shigeki YAMAMURO[KURIMOTO,LTD.]・Masahiro HYODO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki ISHII[Academic Assembly, Shimane University]
載荷能力を改良した自動内面載荷装置の性能評価
○山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
農業用管水路の管の剛性を測定することで、適切な管路維持が期待できる。管の剛性を測定する方法として内面載荷法があるが、現場での測定に適した自動内面載荷測定装置を開発し、改良してきた。従来は、トルク不足や本体の剛性不足で満足な結果が得られていなかったが、ギアモーターの交換などの改良により、最適なトルク、載荷速度などが得られ、安定した線形性の高い測定が可能となった。
Keyword: 内面載荷,自動化, ,
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発表番号 [2-15]
Development of high-precision 3D position data collection technology for underdrainage
○WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・ONODERA Tsuneo[Paddy Research Co., Ltd.]
暗渠排水工における高精度な3次元位置情報の取得技術の確立
○若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
農業農村整備事業において情報化施工は工事の生産性向上に資する技術として普及が期待されており、現在ガイドラインの策定が進められているが、暗渠施工で用いられるトレンチャ等においてはICT建機が存在しない。そこで、本研究では暗渠排水工における情報化施工の促進に寄与するため、既存の施工機にRTK-GNSSレシーバーとスマートフォンを用いて暗渠排水管の高精度な位置情報を施工しながら取得する技術を確立した。
Keyword: 圃場整備,暗渠排水, ,
GET PDF=22/[2-15].pdf
発表番号 [2-16]
Influence of farming activities on buried condition of subsurface drainage pipes in peat
○YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・SATO Keisuke[Hokkaido Development Bureau]・KIMOTO Yoshiki[Kanazawa City Office]・YOKOCHI Minoru[Civil Engineering Research Institute for Cold Region PWRI]・INOUE Takashi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
泥炭農地における営農作業が暗渠管の埋設状況に及ぼす影響
○山本 忠男[北海道大学大学院]・佐藤 慶典[北海道開発局]・木本 佳樹[金沢市]・横地 穣[寒地土木研究所]・井上 京[北海道大学大学院]
暗渠の泥炭農地における暗渠管の埋設状態を把握し、それに影響すると考えられる農作業との関係について考察した。調査の結果、すべての暗渠管に不陸が発生していること、排水路側では相対的に沈下する傾向にあることが確認された。また集水渠付近では下方への逸脱が多く見られた。泥炭の乾燥収縮や分解に加え、防除作業時には農業機械が集水渠付近を走行することから、農業機械の荷重が不陸発生に影響していると推察された
Keyword: 不陸,農業機械,静水圧プロファイラ, ,
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発表番号 [2-17(P)]
Tractor Underdrainage Machine “Cut Drainer” with the V-shape blade for digging soil and burying pipe
○KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]
V字刃で掘削・管埋設するトラクタ用本暗渠機カットドレーナー
○北川 巌[農村工学研究部門]
V字刃を有する本暗渠機「カットドレーナー」を開発した。本機は、石礫のある条件や堅密な条件の圃場に対して、V字刃の土塊の切断・持上げ・破砕作用により、圃場内の石礫が直径30cm以下の5%未満であれば、深さ80cm程度までに最大60cm幅の破砕溝とその側方に7cm幅の開削した溝を作り、内径50mm暗渠管とモミガラ等の疎水材を同時に埋設配置して、本暗渠を構築できた。
Keyword: 本暗渠機,V字刃,開削, ,
GET PDF=22/[2-17(P)].pdf
発表番号 [2-18]
Evaluation of Erodibility for Japanese Locally Distributed Problem Soil, and Relationship between Soil Physical Propeties and Erosion Coefficients
○Misa KAWANA[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Hiromasa ISHIZAKI[Aqua Environment Planning Co.,Ltd.]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]
特殊土壌の受食性の評価および土壌の物理的特性と受食係数の関係性の検討
○川名 未紗[宇都宮大学大学院]・石 弘真[(株)水環境プランニング]・大澤 和敏[宇都宮大学]
WEPPは土壌侵食量を推定する解析モデルであるが,入力値の一つである侵食の受けやすさを表現した受食係数は検討の余地がある.そのため本研究では,受食係数を説明する新たな指標の検討を目的とする.特殊土壌について各種室内試験を実施したところ,土粒子の粘着性が侵食量に影響すると示唆された.そのため液塑性限界試験を実施したところ,タフネス指数が受食係数を説明する有用なパラメータとなる可能性が新たに示せた.
Keyword: 農地保全,土壌侵食,特殊土壌, ,
GET PDF=22/[2-18].pdf
発表番号 [2-19]
Analysis of countermeasure for soil erosion by WEPP in cabbage farmland in Tsumagoi Village, Gunma Prefecture
○Masataka IKEDA[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture Utsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture Utsunomiya University]
WEPPを用いた群馬県嬬恋村のキャベツ畑における侵食抑制対策の解析
○池田 将隆[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
嬬恋村はキャベツの一大産地だが、中山間地域に分類される傾斜地であるため土壌侵食が問題となっている。本研究では嬬恋村のキャベツ畑にて複数の侵食抑制対策を実施した場合の土砂流出を計算し、抑制対策の効果を解析した。結果として抑制対策はキャベツの作型によって効果が異なるため、有効な対策の組み合わせも作型によって異なると示唆された。対策を実施する場合は作型に合わせ対策を選択しなければならない。
Keyword: 土壌侵食,農地保全,中山間地域, ,
GET PDF=22/[2-19].pdf
発表番号 [T-2-1]
Relation between vegetable cultivation and infrastructure in paddy fields
○Noburo Haraguchi[Former, National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
水田を活用した野菜栽培と基盤整備の関わりについて
○原口 暢朗[元農村工学研究部門]
米価が下落傾向にある中、水田農業の経営安定化のために野菜・果樹等の高収益作物の導入・定着が推進されており、生産基盤整備はその重要な支援策として位置付けられている。ここでは、野菜類の安定栽培に必要な畑地化・汎用化、野菜類の品目・栽培の多様性と栽培作業の機械化状況、導入事例と生産基盤の関わりについて記し、野菜類の品目選択に応じたきめ細かな整備を実施するための調査の必要性に言及した。
Keyword: 圃場整備,農地の汎用化,用水管理,排水管理, ,
GET PDF=22/[T-2-1].pdf
発表番号 [T-12-1]
Action for improvement of Information & Communication Network in Rural Area by Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
○HAGIO Toshihiro[Rural Development Bureau]・KURODA Yuichi[Rural Development Bureau]
農業農村における情報通信環境整備に向けた農林水産省の取組
○萩尾 俊宏[農村振興局]・黒田 裕一[農村振興局]
担い手の減少,高齢化が進む農村地域においては, インフラ管理体制の脆弱化や人手不足等の課題解決に向けて ICTの活用に大きな期待が寄せられているが, 情報通信環境の整備が必ずしも十分とは言えない状況である。このため,農林水産省では,交付金制度の創設,官民連携の推進体制の構築, 農業農村における情報通信環境整備のためのガイドラインの策定等を行い, 情報通信環境の整備促進に取り組んでいる。
Keyword: ICT,スマート農業,LPWA,BWA, ,
GET PDF=22/[T-12-1].pdf
発表番号 [S-2-1]
Paddy drainage water quality purification by microbiological activity with carbon fiber
○Tomoya SUGIYAMA[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]
炭素繊維素材による農業排水の水質浄化効果
○杉山 智哉[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]
本研究では,再生炭素繊維材料の水質浄化効果を検証することを目的とした。炭素繊維のリサイクルと農業排水による富栄養化という2つの問題を解決することが期待される。再生炭素繊維材料の導入により,微生物による窒素とリンの吸収量が増加することが確認された。なお、一部の炭素繊維には微生物の付着が確認できたが,全体的にみると密集しているとは言い難い状況で,炭素繊維への微生物の可能付着量にはまだ余裕がある。
Keyword: 水質・炭素繊維, ,
GET PDF=22/[S-2-1].pdf
発表番号 [S-2-10]
Gap between farmers and residents in the perception of flood control by TANBO-Dam
○Risa Toyoda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ]・Taichi Tebakari[Faculty of Science and Engineering, Chuo Univ]
田んぼダムの洪水緩和機能に対する営農者と地域住民の認識の違い
○豊田 理紗[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・手計 太一[中央大学]
富山市婦中町速星・婦中熊野・鵜坂・宮川の4地域では、洪水緩和対策の為2012年から水田貯留(田んぼダム)が実施されている。しかし、実際の水量変化の程度、水害発生率にどのくらい関与しているのかは明らかになっていない。本報では水害発生の事例がある速星、笹倉地区の住民にアンケートを取り、水田貯留の洪水緩和機能に対する営農者と住民の認識の違いを把握することを目的とした。
Keyword: 田んぼダム,アンケート,洪水緩和機能,排水管理, ,
GET PDF=22/[S-2-10].pdf
発表番号 [S-2-11]
Assessment of the paddy field dam on flood mitigation in Kuma River Watershed
○YAMAGUCHI Riho[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HAMA Takehide[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・SUZUKI Yushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
球磨川流域で実施されたスマート田んぼダムの評価
○山口 莉歩[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]・鈴木 友志[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
豪雨による水害対策の一環として,遠隔で堰の一斉操作を行って水田の雨水貯留能力を高めるスマート田んぼダムの導入が検討されているが,その洪水緩和機能を定量的に評価した例は少ない.本報告では,圃場排水量のモデル計算を行い,スマート田んぼダムの排水抑制効果を検討した.その結果,一斉落水及び一斉貯留により排水の発生開始が遅れ,総排水量が減少したが,排水抑制は堰の操作タイミングに依存することが示唆された.
Keyword: 田んぼダム,洪水緩和,浸透, ,
GET PDF=22/[S-2-11].pdf
発表番号 [2-1]
Fundamental study on evaluation of water stress in satsuma mandarin using digital images
Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Daisuke Naka[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
デジタル画像を用いたウンシュウミカンの水分ストレス評価に関する基礎的検討
○中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・名嘉 大助[農村振興局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]
可視光画像解析によるウンシュウミカンの水分ストレスの定量評価の可能性について検討した.画像から取得したRGB値およびHSV値を説明変数,水ポテンシャルを目的変数とする重回帰分析では重相関係数が0.76となり,画像の可視光情報のみからでも,ミカン樹の水ポテンシャルをある程度追跡できることが分かった.樹体の形状情報や非可視光画像による情報も加えれることで,樹体の水分ストレス評価の精度向上が期待される.
Keyword: ウンシュウミカン、水ストレス定量評価, デジタル画像, 定量評価
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発表番号 [2-10]
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture−Combined use of negative pressure and low positive pressure water supply−
TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecure University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究(検法殄薜気板秬軌亀訖紊諒四僉
○谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]
負圧差灌漑と低正圧地中連続灌漑では、異なる透水性の多孔質管が必要である。したがって、負圧-低正圧領域で併用できる材質の給水器は実質作成できなかった。多孔質管内の排気システムにも大きな違いがあり、特に、負圧差灌漑では、特殊な逆止弁等が必要となり、実用化の障害となっていた。それらを解決するために、排気の必要もなくて安価でもある親水性不織布を使用した新たな負圧-低正圧給水システムの検討を進めた。
Keyword: 畑地灌漑, 水分移動, 不織布
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発表番号 [2-11]
Salinity management under capillary driven automatic irrigation system based on Electrical Conductivity
Daiki Komatsu[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land research Center, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]
電気伝導度に基づく底面給水型自動灌漑装置における塩分管理
○小松 大騎[鳥取大学大学院]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・齊藤 忠臣[鳥取大学]
毛管給水型自動灌漑装置(NSP)における給水タンク中の水の電気伝導度(EC)を排水実施の指標とし,異なる基準ECで収量や水価格を考慮した純収入等の比較検討を行った.その結果,同じECの灌漑用水を用いた点滴灌漑には及ばなかったものの,給水タンク中のECに基づく塩分管理はある程度有効であることが分かった.
Keyword: 灌漑, リーチング, トマト
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発表番号 [2-12]
Evaluation of Consumptive Water Use on Sugarcane Field Based on Numerical Analysis
Nakano Mizuki[Graduate School of Agriculture, Forestry and Fisheries, Kagoshima University]・Hiyama Hiroki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Momii Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Takeuchi Shinichi[Undergraduate School of Marine Science and Technology, Tokai University]
数値解析に基づくサトウキビ圃場の消費水量の評価
○中野 瑞希[鹿児島大学大学院]・肥山 浩樹[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・竹内 真一[東海大学]
圃場における消費水量の推定は水資源の有効活用の観点から重要である。本研究では、沖縄サトウキビ圃場における水分消費を、リチャーズ式に基づいた数値解析プログラムにより推定し、実測値と比較した。計算値は実際の水分消費を概ね再現していたが、過剰に消費する傾向がみられた。根の分布のパラメータを変更した所、消費水量に大きな変化は見られないが、土壌水分鉛直分布に影響を与えることが示された。
Keyword: 畑地灌漑、サトウキビ, 消費水量, 数値解析
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発表番号 [2-13(P)]
Pot cultivation experiment using subsurface string irrigation by the negative pressure difference
Atsushi Marui[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Yuya Tominaga[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
ヒモを用いた地中負圧差灌漑によるポット栽培実験
○丸居 篤[弘前大学]・冨永 侑弥[弘前大学]
ヒモの毛管現象を利用し,ヒモと土壌の負圧差による負圧差灌漑方式によりダイズの栽培実験を行った.直径3mmの綿、ナイロンおよび直径6mmの綿を使用し、ビニールハウス内でケイ砂土壌におけるポット栽培実験を行った結果、直径3mmの綿、ナイロンでは55~58 cm3/day程度の給水能力を示し、直径3mmの綿では栽培期間を通してpF1.8〜pF3.0に相当する体積含水率を維持した.
Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水
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発表番号 [2-14(P)]
Relationship between temporal change of soil surface moisture condition and soil erosion by wind in agricultural fields
Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]
畑地土壌面における水分状態の時間変化と風食量の関係
○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]
本研究では,一定風速が継続した条件下における畑地土壌面の水分状態の時間変化と風食量との関係を明らかにすることを目的とするものである.畑地の風速,水蒸気および温度分布を考慮して土壌面の水分状態の時間変化を予測するシミュレーションモデルを構築した.風洞を用いて風食の再現試験を行い,一定風速の条件下で風食量を測定した.試験結果とモデリングにより,風食が顕著になる土壌水分の閾値を求めることができた.
Keyword: 栽培管理用水, 土壌侵食, 土壌水分
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発表番号 [2-15(P)]
Estimation of crop evapotranspiration of Chinese yam in a sand dune field
Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Momoko Yamaguchi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yoshikazu Kitayama[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture,]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]
砂丘畑におけるナガイモの作物蒸発散量の推定
猪迫 耕二[鳥取大学]・○山口 桃子[鳥取大学大学院]・北山 淑一[鳥取県園芸試験場]・齊藤 忠臣[鳥取大学]
本研究では,砂丘圃場で栽培されるナガイモの作物蒸発散量をFAOのPenman Monteith法で推定するために熱収支Bowen比法で求めた実蒸発散量を用いて作物係数を決定した.ここで求めた作物蒸発散量を用いて数値モデルによりナガイモ圃場の土壌水分変動を推定した結果,実蒸発散量を用いた場合と同程度の推定精度が得られた.このことから,本研究で決定した作物係数は妥当であることが明らかとなった.
Keyword: 畑地灌漑, 作物係数, 水文気象
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発表番号 [2-16(P)]
Effects of Hot Spring Water Irrigation on Soil-Cultured Tomatoes in Greenhouses
YAMADA Naoya[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・HIROZUMI Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・MORI Yasunori[Mie Prefecture Health and Environment Research Institute]
雨よけハウス土耕栽培トマトに対する温泉水かんがいの効果
山田 直矢[四日市大学]・○廣住 豊一[四日市大学]・森 康則[三重県保健環境研究所]
ハウス土耕栽培において温泉水かんがいによるトマト果実の糖度向上効果を確認するために,雨よけハウスによる栽培実験を実施した。その結果,雨よけハウスによる土耕栽培では,果実の酸度は上昇したものの,糖度および質量に対しては明瞭な変化はみられなかった。また,栽培期間中の土壌pH変化にも大きな変化はみられなかった。これらのことから,ハウス土耕栽培では,温泉水かんがいの効果を十分に得られないことがわかった。
Keyword: 畑地灌漑, 水質, 土壌の物理化学的性質
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発表番号 [2-17(R)]
Analysis of the Factors of Bad Drainage and Creation of Countermeasures for the Vineyard converted from Paddy.
KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]
水田から転換されたブドウ園における排水不良要因の検討と対策の立案
○加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]
青森県弘前市にある水田から転作したブドウ園の排水対策について検討した。調査園地は周辺水田の深水管理期に地下水位の上昇が見られ,年により排水不良の兆候を示す。2018〜2020年の3年間では,園地や隣接水田の管理状況が同一であるにも関わらず2019年のみ排水不良の兆候が見られた。調査結果から土壌の乾燥に伴う水みち形成による浸入水の増加の可能性と園地内の面的な地下水流動の傾向が得られた。
Keyword: 排水管理、地下排水, 農地環境, 水田転作園
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発表番号 [2-18(R)]
Case Study of Irrigation Area Expanding in Upland Irrigation Project Areas
Takumi MATSUZAKI[Tochigi Prefecture]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]
畑地かんがい整備事業の効果発現に関する事例的研究
松崎 匠[栃木県]・○松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]
関東地方の5つの畑地かんがい整備事業実施地区における利用実態を調べ,事業の効果発現を促進する要因および制限する要因について検討することを目的とした。その結果,事業効果が広く認められる地区では,ほ場および農道が整備され,大型機械の導入が可能となっており,担い手農家間の情報共有やJAとの連携が進んでいた。一方,後継者問題に端を発し圃場整備が進まない地区では事業効果の発現が制約される状況にあった。
Keyword: ほ場整備, 普及・制限要因, 後継者
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発表番号 [2-19]
Study on Water Management of An Irrigation Pond in Kagawa Prefecture During Heavy Rains
KOJIMA H.[NARO]・MATSUDA S.[NARO]・HIROSE Y.[NARO]・TAKEMURA T.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・LEE S.[NARO]
香川県内大規模ため池における豪雨時の水管理事例
○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業用ため池(以下,ため池)では,豪雨時に堤体の被災抑止等の目的で事前放流や緊急放流をはじめとする水管理が行われる場合がある.香川県内の比較的貯水量の大きなため池(O池)を対象に,豪雨時の水管理方法の実態把握を試みた.O 池では,灌漑用水の確保のみならず,貯水池への土砂等の流入防止や接続水路の溢水防止を考慮の上,経験に基づく方法で貯水池への流入量を制御する水管理が行われていることがわかった.
Keyword: ため池, 豪雨, 水管理
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発表番号 [2-24]
The verification of the power generated by the nano hydro generator for the pipe,using pipeline for agriculture.
Takayuki KAWANAMI[Topre corporation]・Tetsuo NAKAYA[National Institute fro Rural Engineering]・Toru SHIGEMITSU[Tokushima University]・Junichi MIYAKOSHI[Hitachi ,Ltd.]・Takashi TSUDA[Topre corporation]
農業用パイプランを活用した管路式ナノ水力発電システムの発電検証
○川浪 隆幸[東プレ(株)]・中矢 哲郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・重光 亨[徳島大学]・宮越 純一[(株)日立製作所]・津田 学志[東プレ(株)]
近年、自然災害による大規模停電が発生し、災害に強い電源設備が求められている。また、農業分野では後継者不足により、荒廃農地が増え、使用されない期間がある給水栓が多数あることに注目し、農業用パイプラインの端末に接続可能で、余剰圧力を活用した管路式ナノ水力発電システムの開発を進めている。本研究では、農業用パイプラインと同径の養殖用パイプラインを流用した発電検証を行い、発電性能や課題について報告する。
Keyword: 小水力発電、再生可能エネルギー, パイプライン, エネルギーミックス
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発表番号 [2-29]
Validation of a Planar Two-Dimensional Inundation Analysis Model on a Cartesian Grid in a Low-Plains Paddy Field Area
NAGATA Ayano[Sansui Consultant Co]・TAKIGAWA Noriko[Sansui Consultant Co]
低平水田地域における直行格子の平面二次元氾濫解析モデルの検証
○永田 彩乃[サンスイコンサルタント(株)]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]
河川計画で多く使われている直行格子ごとの平面二次元氾濫解析モデルを低平水田地域に適用し,モデルの精度の検証を行った.水路モデルの作成を支線排水路まで,および小排水路までにした2ケースにわけて,湛水区域の再現,および排水路の水位ハイドログラフの再現を行った.水位モデルを増やすと,過剰な湛水区域が削減され,排水路の水位が実績に近くなった.
Keyword: 地表排水, 排水施設,
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発表番号 [2-34]
Development of a decision-making support tool for water allocation to adapt to climate change
Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Soji SHINDO[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
気候変動に適応する水配分計画立案の支援ツール開発に向けて
○大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
気候変動に適応した水配分は,水配分システムの強靭性の向上に寄与する。そこで本研究では,気候変動に適応した水配分計画の作成を支援する支援ツール開発に向け,千葉県印旛沼の流域を対象に水配分システムのABM化を行う。衛星画像解析の結果から,2019年の取水開始時期は10日間に集中しており,農家の取水行動に大きなばらつきはないと予想された。今後,観測等をもとにさらに取水行動を明らかにし,モデル化を目指す。
Keyword: 水田灌漑, 循環灌漑, エージェントベースモデル
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発表番号 [2-39(P)]
Relationship between field water management in paddy fields and water flow in a farm ditch
NISHIDA Kazuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
水田圃場の水管理と末端用水路流量の関係
○西田 和弘[農村工学研究部門]
同一末端用水路から取水する水田ブロックを対象に,圃場の水位・用水路の流量観測を実施し,末端水路レベルの水利用実態を調べた。その結果,間断灌漑が実施された水田ブロックでは,圃場群の水需要に大きな日変動が生じること,その結果,用水路末端から流出する流量にも同様の日変動が生じることが明らかになった。このような水管理‐水需要の日変動の関係を解明することが,将来の用水需要の予測にとって重要だと考える。
Keyword: 水管理, 水需要, 水路流量
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発表番号 [2-44]
An analysis of a joint water management in a large rice paddy irrigation scheme in Uganda
Paul Ayella[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ウガンダ国の大規模水田灌漑地区におけるJoint Water Management
○Paul Ayella[筑波大学]・ISHII Atsushi[筑波大学]・SATOH Masayoshi[筑波大学]
水田開発が進むアフリカのウガンダ国において、政府と農民水利組織が協働で灌漑管理(JWM)を行っている地区の事例調査を行い、平等配水のための政府の関与を求め、その効果を考察した。灌漑ブロック間の平等配水の改善が、政府と農民の協働による配水計画の決定とフィードバック、政府による操作、農民による監視によって実現しており、日本の豊川用水での水資源機構のJWMと極めて類似した構造をもつことが明らかになった。
Keyword: JWM、PIM, Africa, water users' association
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発表番号 [2-49]
Estimation of Secular Change in Return Level of Daily Rainfall Using Metastatistical Extreme Value Distribution
MARUO Keita[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KUDO Ryoji[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
メタ統計的極値分布を用いた確率日雨量の経年変化の推定
○丸尾 啓太[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]
確率日雨量の推定には,一般に年最大値法が用いられるが,解析対象のデータサイズが小さく,対象期間の変化により推定値が大きく変動することがある.本研究では,我が国における確率日雨量の経年変化をメタ統計的極値分布の適用により推定した.その結果,100年確率日雨量の推定値は年最大値法を適用した場合と同様に全国的な増加傾向を示したが,年最大値方に比べ経年変動が抑えられることが示された。
Keyword: Metastatistics、極値解析, 降雨特性, 水文統計
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発表番号 [2-54]
Estimation of flood mitigation effect of irrigation ponds by water release in Harima, Hyogo
Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoya KIDA[Hyogo Prefecture]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
兵庫県播磨地区のため池における事前放流の洪水軽減効果の推定
○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・喜田 直也[兵庫県]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率をため池諸元から推定することを検討した.兵庫県播磨地区のため池3,879箇所を対象として流出計算でピーク低減率を求めたところ,ピーク低減率と事前放流によって確保された空き容量の雨水保留量換算値(空き容量を流域面積で除したもの)との関係に2次曲線が当てはめられること,同曲線のパラメータが対象地区の降雨の大きさで決まることが示された.
Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流, ピーク低減率
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発表番号 [2-59]
Inundation area estimation of Bengawan Solo river basin: Analysis study using MODIS spatiotemporal data
Atiqotun Fitriyah[Global Innovation Research Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
ブンガワンソロ流域における浸水域推定:MODIS時空間データを用いた解析研究
○Atiqotun Fitriyah[東京農工大学大学院]・Tasuku Kato[東京農工大学大学院]
流域内での雨水の受け皿として水田が重要な役割を果たすことが認識されている。水田の割合が大きく持つブンガワンソロ流域では洪水調節機能に期待できる。水田をグリーンインフラとして活用するために流域全体の浸水推定をMODISデータで分析した。現在進めている研究プロジェクトで得られた成果の一例を示す。
Keyword: inundation, paddy fields, remote sensing
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発表番号 [T-2-1]
Activities of PAWEES and Future Prospect
Yutaka MATSUNO[School of Agriculture, Kindai University]・Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
PAWEES の活動状況と今後の展開
○松野 裕[近畿大学農学部]・中村 公人[京都大学大学院農学研究科]
本稿では、PAWEESの活動状況および今後の方向性について報告した。まず、研究集会について、昨年は延期となったために今年オンラインで開催される台湾集会についての概要を説明し、次に、PAWEES創立20周年にあたる来年日本で開催予定の研究集会に関する準備状況についての情報提供をした。さらに、近年のPAWEESおよびPWEを取り巻く状況について話題提供をおこなった。
Keyword: PAWEES, 水田・水環境工学,
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発表番号 [T-12-1]
The International Cooperation in the Field of Agriculture and Rural Development for Strengthening Resilience
Hiroshi Matsuura[Oversees Land Improvement Cooperation Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fishers]
農業農村開発協力のレジリエンスの強化への取組
○松浦 宏[農林水産省]
現在の世界では、食料の安定供給をめぐる不安定な要素を多く抱えており、その対応は、強靭性(レジリエンス)が高く持続可能な世界を実現するために克服する主要な課題の一つとなっている。農村振興局では農業農村開発協力を通し、地球規模的な課題への対応にも貢献している。本報告では、食料の安定供給を中心とした世界の強靭性強化に向けた協力の取り組みと、今後の展望について報告する。
Keyword: 国際協力、地球的規模の課題, レジリエンス, 食料安定供給
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発表番号 [S-2-1]
Stress-strain relationship and shear band generation for the soil in plane strain condition
Nana Yokoyama[Ibaraki University Graduate School of Agriculture ]・Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University ]
平面ひずみ状態における土の応力ひずみ関係とせん断帯の発生
○横山 なな[茨城大学大学院]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]
近年,豪雨や地震によるため池堤体などの土構造物の崩壊が頻発している。土構造物が崩壊する際には,地盤にすべり面を形成することが知られているが,そのすべり面で発揮されるせん断強度やひずみ量は十分に解明されていない。本研究では,平面ひずみ圧縮試験を実施し,土の破壊に重大な影響を及ぼすせん断帯の発生と進展過程を考察している。
Keyword: 土質試験, せん断帯, すべり面
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発表番号 [S-2-10(P)]
AE behaviors of polymer cement mortar mixed with admixture on monotonic loading
Ito Takanori[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of agriculture, Iwate university]・Eiichi Kurashima[Faculty of agriculture, Iwate university]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate university]・Yuuki Satou[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]
混和材料を添加したポリマーセメントモルタルの圧縮載荷過程におけるAE挙動
○伊藤 孝則[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]
ポリマーセメントモルタルの乾式吹付けにおいて,施工後表面に生じる亀裂を抑制するために,混和材料(膨張材および収縮低減剤)の添加が検討されている.混和材料の添加量を変えたモルタル供試体を作製し,一軸圧縮試験,ひずみおよびAEの計測をする.実験結果より,混和材料がAE挙動に及ぼす影響を検討する.その結果,混和材料添加による剛性の向上および添加量によるAE挙動の差異が観察された.
Keyword: ポリマーセメントモルタル, 混和材料, アコースティック・エミッション
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発表番号 [2-1]
Impacts of Spatial Distribution of Rainfall Intensity on Flood Peak Discharge and Parameters of Rainfall-Runoff Models
Shigeki Kariya[Nippon Koei Co., Ltd.]・Ryoji Kudo[Graduate School Of Environmental And Life Science, Okayama Univ.]・Hidetaka Chikamori[Graduate School Of Environmental And Life Science, Okayama Univ.]
降雨の空間分布の違いが洪水ピーク流量及び流出モデルのパラメータに与える影響
刈谷 成希[日本工営(株)]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]
本研究では,時間降雨量の流域平均値は変えずに降雨強度の空間的集中度のみが異なる模擬降雨イベントを作成し,降雨の空間分布の違いがLSTモデルを従来通り適用した集中適用およびLSTモデルをグリッドに展開した分布適用の各パラメータに与える影響を吟味した.その結果,分布適用では降雨の空間的集中度の違いによるパラメータへの影響が小さく,降雨の空間分布の変化に対して比較的安定した精度を得られることが示された.
Keyword: パラメータの不確実性、降雨の空間分布, 模擬降雨, 予測のロバスト性
GET PDF=20/[2-1].pdf
発表番号 [2-10]
Temporal changes in dissolved oxygen of stored groundwater in Komesu subsurface dam
Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]
米須地下ダム貯留域における地下水中の溶存酸素濃度の時間変化
吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
発達した空洞を有する地下ダム貯留域の溶存酸素(DO)の分布と変動を調査し,地下水流動状況との関係性を検討した.自記計による観測の結果から,観測孔の近傍には既知の大きな空洞があり,まとまった降水時の地下水位の上昇とそれに伴う残留塩水の移動は空洞のパイプフローからの圧力伝播で早いレスポンスを示すが,新たに涵養された高DOの地下水が到達するまでには相当の日数の遅れがあることが推察された.
Keyword: 塩水侵入阻止型地下ダム、モニタリング, 南西諸島、カルスト水文学, 水文地球化学
GET PDF=20/[2-10].pdf
発表番号 [2-11]
Characterization of snowmelt infiltration into groundwater in landslide area based on chemical and isotopic compositions
Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Takehiko Okuyama[Yamagata University Faculty of Agriculture]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Shuhei Yoshimoto[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Satoshi Ishida[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Hiroomi Nakazato[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
水質・同位体組成からみた地すべり地の地下水への融雪水の浸透の特徴
土原 健雄[農村工学研究部門]・奥山 武彦[山形大学]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]
地すべり地の地下水中の環境同位体および主要イオン濃度を観測し,その季節変化から融雪水の浸透の特徴を検討した。対象地(鶴岡市)では融雪期にd値(水素・酸素安定同位体比から算出)が上昇,ECおよびイオン濃度が低下する地点が見られ,融雪水の浸透の影響が示唆された。またd値の変化は小さいがイオン濃度が増加/減少し水質組成が変化する地点が見られ,融雪水の浸透の影響は複数のパターンに分けられることが示された。
Keyword: 地下水、地すべり, 融雪、水素・酸素安定同位体比, 水質
GET PDF=20/[2-11].pdf
発表番号 [2-12]
Net effluent loads (NELs) of nitrogen, phosphorous and suspended solids (SS) from the Hachirogata central reclaimed land
Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]・Takao MASUMOTO[Akita Prefectural University]・Yukio YAJI[Akita Prefectural University]
八郎潟中央干拓地からの窒素・リン・SS差引排出負荷量の長期変動
近藤 正[秋田県立大学]・増本 隆夫[秋田県立大学]・矢治 幸夫[秋田県立大学]
八郎湖流域最大の水田地帯である八郎潟中央干拓地からの排出負荷と流入負荷の継続測定から、差引排出負荷量とその経年変化を調べた。中央干拓地15,640haから八郎湖に排出された2007年・19年の年差引排出負荷量の平均値はN:314t、P:59.9t、SS:24,900t、最大値はN:403t、P:84.4t、SS:37,500t、最小値N:167t、P:38.6t、SS:18,000tであった。
Keyword: 干拓地水田域、差引排出負荷量, N、P, SS
GET PDF=20/[2-12].pdf
発表番号 [2-14]
Trends of future heavy rainfall from high-resolution ensemble climate projections
Junichi KABAMOTO[Wildlife Management and Rural Environment Division, Rural Development Bureau, MAFF]・Takashi NISHIJIMA[Wildlife Management and Rural Environment Division, Rural Development Bureau, MAFF]・Takeo YOSHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki MINAKAWA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuki OKADA[IDEA Consultants, Inc.]
高解像度アンサンブル気候予測データベースから得られた将来豪雨の変化傾向
樺元 淳一[農村振興局]・西島 太加志[農村振興局]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・岡田 裕毅[いであ(株)国土環境研究所]
文部科学省の研究プログラムでは、従来よりも時空間的に高解像度なアンサンブル気候予測データベースを整備・公開している。農林水産省農村振興局鳥獣対策・農村環境課では、これらデータを用いて農業農村整備事業の排水事業地区の集水域において、地球温暖化に伴う豪雨の変化傾向及びその影響についてケーススタディを実施した。本発表では、その調査方法並びに同データから得られた将来豪雨の変化傾向について報告する。
Keyword: 降雨特性, 水文統計, d4PDF
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発表番号 [2-15]
Niigata Agriculture and Agricultural Water under Climate Change
Takahiro Kisaki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage : JIID]
気候変動下の新潟の農業と農業用水
木崎 隆弘[日本水土総合研究所]
近年気候変動が問題となる中、水稲中心の営農である新潟では、気候変動が農業生産(穀物生産や農業水利)に与える影響の評価が課題となっている。そこで、気象データや栽培管理データなど多数の要素をもとに予測が可能な「水稲生育収量予測モデル」を用いて収量及び品質低下リスクを評価し、気候変動が農業生産に与える影響を検討した結果について報告する。
Keyword: 地球温暖化、水稲生産への影響, 新潟県、信濃川流域, 関川流域
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発表番号 [2-16]
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product, No.1
AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]・KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]・YUTO NAGAMINE[Ibaraki University]・TAKASHI NOBUOKA[Toden Sekkei Corporation]
農業生産物への確率論的リスク評価手法の適用研究(その1)
横田 彩加[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・永峰 佑人[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]
近年,原子力施設を代表とする電力関連施設において,地震時の健全性評価を確率論的リスク評価(以下PRA)手法で行っている.筆者らは昨年度報告で気象リスクが農作物の収穫に与える被害予測にPRAを適用して確率論的に評価する手法を提案した.本報告では青森県の3都市を対象にPRAを適用して,農業生産物の年被害確率を定量的に評価した.
Keyword: 気象リスク、農業被害, ハザード曲線, 被害曲線
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発表番号 [2-17]
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product, No.2
YUTO NAGAMINE[Ibaraki University]・TAKASHI NOBUOKA[Toden Sekkei Corporation]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]・KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]
農業生産物への確率論的リスク評価手法適用研究 (その 2)
永峰 佑人[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]・横田 彩加[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・横田 彩加[東電設計(株)]
近年,農産物などの高温・低温による生育障害や品質低下,観測記録を塗り替える豪雨・強風による大きな災害が,農林水産業・農山漁村の生産や生活の基盤を揺るがしかねない状況となっている.そこで本研究では,長野県におけるリンゴの凍霜害を対象として,春先の異常低温の発生傾向を確率論的に分析し,農業被害リスクを定量的に評価することを目的とした.
Keyword: 気象リスク、農業被害, ハザード曲線, 被害曲線
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発表番号 [2-18]
Simple estimation method of flood mitigation effect of irrigation ponds
Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science]・Nobuto Tatebayashi[Hankyu Hanshin Holdings, Inc.]・Reina Mori[Hyogo Prefecture]・Shinichiro Itakura[Osaka Prefecture]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・立林 信人[阪急阪神ホールディングス(株)]・森 怜菜[兵庫県]・板倉 慎一郎[大阪府]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果は,洪水前の空き容量による雨水貯留と,ため池水位が洪水吐敷高(常時満水位)を超えたときの一時的な雨水貯留によって発現するが,本報告では,前者の効果をピーク低減率で,後者の効果をピークカット率で表現した.兵庫県の淡路地区と丹波篠山地区のため池を対象として,洪水流出解析とため池貯留計算でピーク低減率とピークカット率を求めた後,これらをため池諸元から求める簡易推定法を提示した.
Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流、ピーク低減率, ピークカット率
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発表番号 [S-2-1]
The effect of rainfall characteristics on soil erosion
Sotaro Makino[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
降雨特性の変化が土壌侵食に与える影響
牧野 宗太郎[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
水食の程度は,地域の降雨特性や植生により異なる.気候変動に伴い高強度降雨の頻度が増す中,従来の主流のUSLEでは降雨特性の変化を考慮できない.そこで,降雨シミュレーターMarkSimと降雨毎の侵食が予測可能なWEPPを用いて,降雨特性の変化と水食について検討した.東京都八王子市におけるシミュレーションの結果,年降水量が変わらなくても,日降水量が増加すると水食のリスクが増大することと考えられる.
Keyword: 気候変動, 降雨特性, 水食
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発表番号 [2-13(P)]
Improved method for sap flow measurement with short-term heating
Yuki Nakamori[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]
蒸散流センサーを用いた短時間加熱による流速測定方法の提案
中森 勇貴[三重大学]・坂井 勝[三重大学大学院]
茎熱収支法を用いた蒸散流センサーによる蒸散流速測定について、短時間加熱により植物への影響を小さくし、かつ蒸散流の日変化を正しく表す推定法の提案を行った。加熱初期の測定電圧の上昇から外挿された電圧値を計算に用いることで、ポット栽培実験におけるダイズの蒸散流速の測定精度が向上した。得られた結果から、10分程度の短時間加熱で、蒸散流の測定が可能であることが示された。
Keyword: 蒸散流センサー, 茎熱収支法, 根の吸水速度
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発表番号 [2-19(P)]
Assessment of global warming impacts on groundwater resources by utilizing ensemble-data
Takahiro Kaji[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]
アンサンブルデータを活用した温暖化による地下水への影響評価
鍛冶 尚寛[石川県立大学大学院]・長野 峻介[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学大学院]・高瀬 恵次[石川県立大学大学院]・一恩 英二[石川県立大学大学院]
地球温暖化が石川県手取川扇状地の地下水に及ぼす影響の評価を研究目的とした。手取川扇状地の水収支モデルとd4PDFより取得した多数のアンサンブル実験結果を用いて、現在・将来の2期間について地下水位を算出・比較した。算出期間における全データの平均水位では、現在より将来において水位の低下が見られた。月毎の平均値にも差が見られ、季節的な変動にも温暖化が影響する事が示唆された。
Keyword: 地球温暖化、地下水, d4PDF, 水収支モデル
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発表番号 [T-2-1]
On Future Direction of Disaster Prevention and Conservation of Small Irrigation Ponds
Hirofumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]
小規模ため池の災害対策と管理保全に関する一考察
角道 弘文[香川大学]
数多くの小規模ため池を有する香川県における防災計画の現状と今後を整理しつつ,小規模ため池の管理保全の方向性について検討した.ため池の廃止を行う場合には,廃止ため池を選択するプロセスにおいて,生態系サービスなどの多面的機能を正しく価値付けすること,多面的機能の便益者と管理の担い手の範囲を明確にすること,多面的機能を維持するために投入すべき人的コスト等を客観的に見積もることなどが必要である.
Keyword: 小規模ため池, 防災, 統廃合
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発表番号 [T-12-1]
Nitrogen balance and leaching of andosol field under different fertilization conditions
Kazuhiro Nishida[Institute of Rural engineering NARO]・Hiroshi Sato[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
施肥条件の異なる黒ボク土畑の窒素収支と溶脱
西田 和弘[農村工学研究部門]・佐藤 寛[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
施肥量・条件の異なる黒ボク土の畑(小麦‐トウモロコシ)において,深さごとの土壌水中の各種窒素濃度を継続して測定し,施肥条件の違いが,窒素溶脱量,窒素収支,土壌中の正味の窒素無機化量に与える影響を調べた.その結果,施肥条件によらず,溶脱率(溶脱量/施肥量)は10%未満であり窒素の溶脱量は低いこと,年間を通して正味の無機化(年間で約100kg/haの窒素の損失)が生じていることが明らかになった.
Keyword: 窒素収支, 溶脱, 黒ボク土
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発表番号 [T-1-6]
Development of multifunctional automatic hydrant whichcontributes to reduction of water management effort
TANAKA Tadashi[Sekisui Chemical CO.,LTD.]
水管理労力軽減に資する多機能自動給水栓の開発
田中 正[積水化学工業(株)]
Keyword: , ,
GET PDF=19/T-1-6.pdf
発表番号 [T-2-1]
Consideration of autonomous flight using high precision 3D data by UAV
Kazuhiko Tanaka[Naigai Engineering Co., Ltd. ]・Hiroki Nakamura[Naigai Engineering Co., Ltd. ]・Takashi Tanii[Kanto Regional Agricultural Administration Office]
UAVによる高精度三次元データを用いた自律飛行
田中 和彦[内外エンジニアリング(株)]・中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・谷井 貴志[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]
Keyword: UAV、KLAU-PPK システム, 自律飛行, 施設監視
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発表番号 [T-12-1]
Advancing co-design of integrated strategies with adaptation to climate change in Thailand
TAIKAN OKI[United Nations University/The University of Tokyo]・Thanya Kiatiwat[Kasetsart University]・Masashi Kiguchi[The University of Tokyo]・Kyoko Matsumoto[The University of Tokyo]・Sompratana Ritphring[Kasetsart University]・Taichi Tebakari[Toyama Prefectural University]・Weerakaset Suanpaga[Kasetsart University]・Hiroaki Shirakawa[Nagoya University]
タイ国における統合的な気候変動適応戦略の共創推進に関する研究
沖 大幹[国際連合大学/東京大学]・Kiatiwat T.[Kasetsart University]・木口雅司[東京大学生産技術研究所]・松本京子[東京大学生産技術研究所]・Ritphring S.[Kasetsart University]・手計太一[富山県立大学]・Suanpaga W.[Kasetsart University]・白川博章[名古屋大学大学院]
本研究では,統合的な適応策に資する技術開発および適応戦略共創の手法開発を目的としている.さらに,開発した手法がタイ国政府に利活用され,優良事例の実現,適応分野の人材育成を通じ,タイ国における気候変動適応策のスムースな実現に貢献し,気候変動に対する強靭かつ持続可能な解決策の提示が上位目標である.これらを実施するための3つのサブテーマについて概説する.
Keyword: 気候変動, 緩和策と適応策, SATREPS
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発表番号 [T-14-1]
Effects of mulching on soil moisture and fruits quality of orange
KENGO ITO[Faculty of applied biological sciences, Gifu Univ.]
マルドリ方式による高品質ミカン栽培
伊藤 健吾[岐阜大学]
ウンシュウミカンの栽培において導入されているマルドリ方式は,グランドマルチによって降雨を遮断し,ドリップチューブによりかん水を行う栽培方法である.本調査では,マルドリ栽培と露地栽培で土壌水分や葉内水分ポテンシャル,果実の糖酸度などを測定・比較した.その結果,マルドリ方式では高品質な果実が生産可能であること,かん水量は減少するが時間集中が大きくなることなどが明らかになった
Keyword: マルドリ、ミカン, 品質、土壌水分, かん水量
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発表番号 [T-16-1]
Perspectives of the PWE Journal utilizing PAWEES NARA Conference 2018
MASUMOTO Takao[Akita Prefectural University]
PAWEES奈良2018会議にみるPWE(Paddy and Water Environment)誌の今後
増本 隆夫[秋田県立大学]
一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支え、Springer社が発刊する国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。ここでは、2018年11月のPAWEES-INWEPF合同の奈良2018会議における優秀論文のPWE誌での特集号化の試みやPWEの現状等を踏まえ、同誌の今後を展望する。
Keyword: PWE、インパクトファクター(IF), 編集体制、特集号, 奈良会議
GET PDF=19/T-16-1.pdf
発表番号 [T-17-3]
Promote understanding of agricultural and rural engineering technology through on-site training and company visits
Yuichi Osawa[Land Improvement Construction Association]
現場研修、企業(技術研究所)訪問を通じた農業農村工学系技術の理解促進
大澤 祐一[土地改良建設協会]
将来にわたり技術を継続し発展させるためには、若い技術者の育成と確保が不可欠であり、学生の理解と関心がその出発点となるが、多くの大学では大学入学時に農業農村工学を学ぶ自覚を持っているケースは少ない。本報では土地改良建設協会が「農業農村工学系の技術者育成、確保に向けた連携協定」を農業農村工学会と結び、大学生を対象にフィールド調査の支援と会員会社の技術研究所の見学会を実施している内容について報告をする。
Keyword: 技術研究所見学会, 学生支援, 技術者育成
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発表番号 [S-1-3]
Development of smart agriculture experience kit for beginners
KAZUSHI TAKAKUSAGI[Grduate School of Agricultural and Life Sciences, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]・MASARU MIZOGUCHI[Grduate School of Agricultural and Life Sciences, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
初心者のためのスマート農業体験キットの開発
高草木 和史[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
スマート農業におけるIoT分野の初歩を自習するための教材が必要である。そこで初心者である私が温湿度モニタリング機器を自作し、そのマニュアルを作成した。それを初心者である友人に評価してもらった。結果、マニュアルの内容だけでなく、使用するサービスやパソコンの状態に依存する問題が明らかになった。初心者の私でもマニュアルを作成できたことを考えれば、知識不足がスマート農業に取り組まない理由にはできない。
Keyword: IT, 教育手法,
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発表番号 [S-1-8]
Tracing Inundation Area of Wetlands in Asia Using CubeSat
Fukuyuki Kondo[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]
キューブサット衛星画像を用いた湿地・水田域の氾濫域解析モデルの開発
近藤 福之[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]
本研究はラオスにおける大雨時の湿地・水田域の浸水範囲や時期の解明を目的とした。データは高頻度、高解像度で提供されるキューブサット衛星画像を使用し、雨季の毎日の氾濫範囲を追跡するモデルを開発する。また、開発したモデルの検証として現地調査を実施し、水面データのみからは判別の難しい土地利用の判別方法についても合わせて検討する。
Keyword: 水収支・水循環, リモートセンシング, 湿地・水田
GET PDF=19/S-1-8.pdf
発表番号 [S-1-13]
Measurement of Shearing Strength Using a Ring Shear Apparatus
Miyu Kimijima[ Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・ Mohri Yoshiyuki[ Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
リングせん断試験による土の強度特性に関する研究
君嶋 美優[茨城大学大学院]・毛利 栄征[茨城大学大学院]
大変形時の強度測定が可能なリングせん断試験による繰り返しせん断試験を実施した。複数の密度と含水条件で佐原砂を対象に試験を実施し、各条件での強度特性とせん断時のダイレタンシー挙動を確認した。また、繰り返しリングせん断試験では明確な強度低下を示し、ダメージ累積によるせん断面の劣化の進行を確認した。
Keyword: リングせん断試験, 残留強度, 繰り返しせん断
GET PDF=19/S-1-13.pdf
発表番号 [S-2-1]
Create of the occurrence risk indicator of Asian Clam in water quality of agricultural water
Sizuma Narukawa[Faculty of Bioresources,Mie University]・Kenji Okajima[Graduate school of Bioresources, Mie University]
農業用水の水質におけるタイワンシジミの発生リスク指標の作成
成川 静馬[三重大学]・岡島 賢治[三重大学大学院]
タイワンシジミによる末端の給水栓での通水阻害の拡大が懸念されている.本研究では,タイワンシジミの被害意識の異なる地区の水質を分析し,項目別に発生リスクを検討した.その結果,農業用水の水質基準内でもタイワンシジミによる被害は発生すること,被害がある地区ではCa2+,EC,T-Pが高い傾向にあることが明らかになった.よって,これらの値が高い場合はタイワンシジミによる被害が発生する可能性が高いといえる.
Keyword: タイワンシジミ, 水質分析, 発生リスク指標
GET PDF=19/S-2-1.pdf
発表番号 [S-2-5]
Actual paddy water management in terminal command area with rota system of water managemen
Takumi Matsuzawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
水番が行われている末端分水工掛内における水田水管理の実態
松澤 拓海[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
水田地区の末端分水工掛の中には,水配分の不公平性を解消するため「水番」制度を導入する地区が存在する.調査地区では,圃場浸透量が大きいために,地区を二分しローテーション灌漑を実施し,水番による厳格な取水管理よって地区下流部まで水を配水している実態が示された.このような地区での将来的な整備における配水ルールの作成の際には,既存の取り決めとの兼合いや水源運用について綿密に議論する必要があると考えられる.
Keyword: 水田水管理, ダム, 地下水
GET PDF=19/S-2-5.pdf
発表番号 [S-2-10]
Influence of shading solar panel on rice growth in agro-photovoltaic
Shoya Tomari[School of Agriculture, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
営農型太陽光発電における太陽光パネルの遮光が水稲生育に及ぼす影響
泊 昇哉[九州大学農学部]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
営農型太陽光発電において太陽光パネルの遮光が水稲生育に及ぼす影響を検討するため、香川県丸亀市において施工田と慣行田で坪狩り調査を実施した。パネル直下の水稲は遮光の影響で草丈が伸長し、収量は減少した。また、タンパク質含量も高く、パネル遮光は成分(食味)にも影響することが確認された。今後はパネルの角度・配置と、遮光による水稲の収量減少・品質低下の関係について検討する。
Keyword: ソーラーシェアリング, 水稲生育, 日射
GET PDF=19/S-2-10.pdf
発表番号 [S-2-11]
Water Allocation Assessment in Charek Irrigation Scheme, Pursat RiverBasin, Cambodia
Panha Thouk[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Tokyo University of Agriculture and Technology]
カンボジアポーサット川流域におけるチャレク灌漑地区の水配分計画
トウック パニャ[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
カンボジア国ポーサット流域の水配分は大きな課題であり、本研究はチャレック灌漑地区における現在の水配分状況を評価することである。水位センサーを5箇所設置し、h-qカーブを作成して流量を求め、各ブロックに供給される水量を決定する。ブロックの水需要については、水配分の管理記録を管理者に依頼するが、読み書きができないため、電話記録を残すようにし、補助者に文書で残すようにした。以上から、水需給を解析した。
Keyword: Water allocation, Water supply and demand, Pursat, Cambodia
GET PDF=19/S-2-11.pdf
発表番号 [S-2-12]
Farmer's perception of drought and its validation in Khon Kaen Province
Miki NODERA[Graduate School of Natural Science and Technology]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences]・Koshi YOSHIDA[College of Agriculture]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]
東北タイにおける渇水に対する農家の認識とその検証
野寺 美輝[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・吉田 貢士[茨城大学]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]
アジア・太平洋地域の途上国は気候変動の影響を受けやすいといわれている.気候変動の適応策として農事暦の修正が期待されているが,現地の農事暦やその前提となる季節に対する認識は明らかになっていない.本研究は,タイ・コンケン県でアンケート調査を行い,これらを明らかにした.その結果,降水量の年変動・地域間差が大きいことや,ドライスペルの出現などが,農事暦の違いや,気候変動の実感の原因であると考えられる.
Keyword: 降雨特性, 気象環境,
GET PDF=19/S-2-12.pdf
発表番号 [S-2-13]
Analysis of water quality fluctuation at several days’ interval in the Kita-Imbanuma cyclic irrigation area
Sara Yatabe[The University of Tokyo faculty of agriculture laboratory of water environment engineering ]・Toshiaki Iida[The University of Tokyo faculty of agriculture laboratory of water environment engineering ]
北印旛沼循環灌漑地区における数日間隔での水質変動の解析
矢田部 沙羅[東京大学]・飯田 俊彰[東京大学]
循環灌漑による印旛沼への流出負荷量削減効果が期待されているが、実測データは十分に得られていない。本研究では白山甚兵衛機場掛りの流域について、灌漑期に水質データを週に2、3回の高頻度で取得し、気象条件や農家への聞き取り調査等から濃度変動を解析し、印旛沼への負荷量変動を具体的に算出した。低地排水路の流水を可能な限り用水にまわすこと、沼内の水を平面的に混ぜることが印旛沼の水質改善に繋がると考えられた。
Keyword: 水田灌漑、水質制御, 排水管理、水環境, 循環灌漑
GET PDF=19/S-2-13.pdf
発表番号 [S-3-2]
Development of Protection Method on Soil Erosion in Agricultural Area in Thailand
Teerawit Aungpadorn[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Tokyo University of Agriculture and Technology]
タイ国における農地土壌流亡保全技術の開発
アンパドン ティラウィト[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]
土壌侵食は世界的な環境と農業の問題です。タイでは、土壌侵食は急勾配の農業地域における大きな問題であり、その大半は降雨によるものが多い。降雨流出による土壌侵食の影響を減少させるため、土壌侵食に対する保護方法の開発が必要である。この研究では、表面流出と表面流出による土砂流出を監視するために降雨シミュレータを使用することによって、土壌侵食に対するマルチ保護方法の効果を解明する。
Keyword: Soil erosion, Soil conservation,
GET PDF=19/S-3-2.pdf
発表番号 [2-1]
A Study of Farm Mechanization Area after Upland Crop Field Restructuring
Haruoki EBE[T-NET-Japan]
現況水田棚田を緩傾斜の畑地に再編すると機械化営農可能な面積を何割くらい増加させることができるか(概略算出)
江部 春興[(株)ティーネットジャパン]
規模拡大を望む経営体等にとって借りようとする農地で機械化営農ができるかどうかは重要なポイントです。現況小規模で借り手を見つけにくい水田棚田を、少々傾斜がつくが、広い畑地に再編整備すると、従前に比べて何割くらい機械化営農が可能な面積が増えるのか構想段階で概略算出する手法を考案したので発表します。
Keyword: 農地再編整備, 水田の畑地化, 機械化営農
GET PDF=19/2-1.pdf
発表番号 [2-10]
Density of finer soil of sand-dust generate from agricultural upland fields
Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・Sorao Yokoyama[Nagano Prefectural Government]
畑地から発生する砂塵のもとになる微細な土の粒の密度
鈴木 純[信州大学]・横山 空生[長野県]
風食による砂塵の移動形態は転動,跳躍や浮遊があり、これが土の粒(以下、土粒)に働く力の釣り合いに起因するため、土粒の質量の影響が大きい。本報告では、団粒のような内部に空隙を有する微細な土粒の密度を算出する方法について検討した。その結果、飽和した土粒の密度が1.63〜1.74g/cm3程度で,乾燥土粒密度は1.27〜1.31g/cm3が算出できた。
Keyword: 砂塵, 微細な土の粒, 密度
GET PDF=19/2-10.pdf
発表番号 [2-11]
Wind erosion monitoring and numerical analysis by WEPS model in a farmland
Shuichi Yashiro[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Jun Suzuki[Faculty of Agriculture, Sinshu University]・Nbuhiro Matsuoka[Graduate School of Horticulture, Chiba University]
畑地における風食の現地観測およびWEPSモデルを用いた数値解析
屋代 周一[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]・鈴木 純[信州大学]・松岡 延浩[千葉大学大学院]
畑地における風食は,農業のみならず生活環境への悪影響も引き起こす.風食の程度を評価することや対策方法の効果を検討するためには,現地調査や観測に加えてシミュレーションモデルの活用が有効である.そこで本研究では,風食が問題となっている地域の畑地を対象として,風食に関する現地観測の実施および風食モデルであるWEPSを適用し,風食量の測定や風食抑制対策を検証することを目的とする.
Keyword: 農地保全, 風食, WEPS
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発表番号 [2-12]
Effects of biochar and compost application on physicochemical properties in a decomposed granite soil
Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Hamada[Institute for Rural Engineering, NARO]
客土用山土へのバイオ炭と堆肥の混合施用が土壌理化学性に及ぼす影響
亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・濱田 康治[農村工学研究部門]
バイオ炭と堆肥の混合施用は,団粒構造の形成や作物生育の改善等に対して相乗効果を示すことが報告される一方,効果がみられないという結果も散見される.そのため,混合施用の効果は,バイオ炭,堆肥,土壌の組み合わせによって異なることが推察される.そこで,本報告では,客土用山土に対する木質バイオ炭と牛糞堆肥の混合施用が理化学性に及ぼす影響について検討した.その結果,保肥性において混合施用の効用が見られた.
Keyword: 土壌改良, バイオ炭, 客土用山土
GET PDF=19/2-12.pdf
発表番号 [2-13(P)]
Impact of Powder Manure Made from Thinned Bamboo on Soil Environment of Paddy Field
Toyokazu Hirozumi[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Yuichiro Suzuki[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Toshinobu Ito[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Kaito Kondo[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Yudai Nagai[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University]
竹林間伐材に由来する粉末資材の施与が水田土壌環境に与える影響
廣住 豊一[四日市大学]・鈴木 悠一郎[四日市大学]・伊藤 寿信[四日市大学]・近藤 海斗[四日市大学]・永井 雄大[四日市大学]・坂井 勝[三重大学大学院]
放棄竹林対策のひとつとして,竹林間伐材を農業資材として活用する取り組みが注目されている。本報では,竹林間伐材から製造した粉末資材を継続的に施与している三重県菰野町の水田において,2016年から2017年にかけて土壌調査を実施し,竹粉施与が水田土壌環境に与える影響について調べた。その結果,有機物量・有効態リン酸・陽イオン交換容量・可給態窒素について,竹粉施与の影響がみられた。
Keyword: 土層改良, 土壌改良, 土壌の物理化学性
GET PDF=19/2-13(P).pdf
発表番号 [2-14(P)]
Effects of the percolation patterns on copper and cadmium absorption with the soil dressing paddy field
Yoshito TOIKAWA[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・JINHUN FAN[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Nobuhiko MATSUYAMA[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
客土水田の浸透型が稲体の銅およびカドミウム吸収に及ぼす影響
樋川 佳士[岩手大学大学院連合農学研究科]・佐々木 長市[弘前大学]・范 津琿[岩手大学大学院連合農学研究科]・松山 信彦[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]
土壌汚染対策として客土法や常時湛水栽培が実施されているが、CdおよびCuの複合汚染の研究は少ない。そこで本研究は上乗せ客土の成層水田模型を作製し、下層(CuおよびCd複合汚染土)の浸透型が稲の生育収量および玄米中のCuおよびCd濃度に及ぼす影響を検討した。本研究の条件下では生育収量に相違はほぼ生じなかったが、玄米中のCuおよびCd濃度には明確な有意差が生じた。
Keyword: 稲, 銅・カドミウム, 浸透型
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発表番号 [2-15]
Analysis of soil characteristics and climate change in Japan for using the WEPP model
Hikaru Shoji[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Gen Machida[Graduate School of Utsunomiya University]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hiroyuki Matsui[School of Agriculture, Utsunomiya University]
WEPPによる侵食解析に用いる日本国内の土壌特性の検討および気候変動の影響評価
東海林 光[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・町田 元[宇都宮大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]・松井 宏之[宇都宮大学]
日本国内における土壌の受食性と土性の関係性を検討した結果,土壌の粒度組成が受食係数に影響を及ぼすことが分かった.また,群馬県嬬恋地域における将来の水食リスクを評価した結果,降水量が増加した際に必ずしも侵食量が増加するとは限らないことが示唆された.
Keyword: 農地保全, 土壌侵食, WEPP
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発表番号 [2-16]
Prediction of Soil Loss Control by Slope Improvement Using GeoWEPP
KEIJI UNOKI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
傾斜改良による土壌侵食抑制効果のGeoWEPPを用いた予測
鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]
傾斜畑の大区画化が含まれる農地再編整備事業を対象に、傾斜改良による土壌侵食抑制効果を土壌侵食・土砂流出モデルGeoWEPPにより解析した。解析結果として、傾斜の緩い地形であっても、表面水が集中しやすい地形であれば、比較的大きな土壌侵食が発生する可能性のあること、区画整理によって傾斜が緩くて斜面横方向にうねりのない均一な圃場に傾斜改良することで、侵食が抑制されることが示された。
Keyword: GeoWEPP, 農地再編事業, 土壌流亡
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発表番号 [2-17]
Subsidence in peatlands used for rice paddy and upland crop fields
Minoru Yokochi[Graduate School of Global Food Resources, Hokkaido University]・Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
水田および転換畑として利用された泥炭地の地盤沈下
横地 穣[北海道大学大学院]・関本 幸一[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]
泥炭地の農業利用は不可避的に地盤沈下を伴い,農地の機能低下を引き起こす。本研究では半世紀以上にわたって水田と転換畑として利用されている北海道篠津泥炭地で地盤沈下を計測し水田と転換畑の地盤沈下の挙動の違いを考察した。水田の地盤沈下量は転換畑に比べ有意に小さく,水田としての利用期間が長くなるほど沈下量は小さくなる傾向が見られた。泥炭地の水田利用は効果的に地盤沈下を抑制することが明らかになった
Keyword: 泥炭地, 農地の汎用化, リモートセンシング
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発表番号 [2-18]
Improvement of applicability in WEPP model for simulating soil erosion in Okinawa
Gen Machida[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]
沖縄県における赤土流出の解析を目的としたWEPPモデルの適用性の向上
町田 元[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
WEPP(Water Erosion Prediction Project)を用い,沖縄県における農地からの侵食量の予測手法を確立することを目的とし,土壌入力データの決定方法と各種条件の値が計算に及ぼす影響を評価した.また,将来的な気候変動を反映した長期的な土壌侵食リスクの評価手法を検討した.さらに,営農管理の設定に対する応答を解析し,圃場整備と営農管理を組み合わせた侵食抑制対策の検討を行った.
Keyword: WEPPモデル, MarkSim, 赤土流出
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発表番号 [2-19]
Evaluation of Soil conditioner effects on soil erodibility and erosion rate
YANG XIN[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University)]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Yuta SUZUKI[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture, Utsunomiya University]
土壌改良剤の添加が土壌の受食性および侵食量に及ぼす影響
欣 陽[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学農学部]・鈴木 雄太[宇都宮大学農学部]・松井 宏之[宇都宮大学農学部]
沖縄地方では農地の土壌侵食による赤土等流出問題が深刻であり,解決方法の一つとして,土壌に環境負荷のない土壌改良剤の添加がある.本研究は,土壌改良剤を添加することによって変化する土壌の受食性を降雨試験や流水試験によって定量化し,土壌侵食・土砂流出解析モデルによる侵食シミュレーション行うことで,土壌改良剤の添加に伴う土壌侵食量の削減効果について評価することを目的とする.
Keyword: 土壌侵食, 土壌改良剤, WEPP
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発表番号 [S-1-2]
Farmers’ capacities, farmers' resiliences: How local agricultural knowledge capitals, networks, and innovations aid in maintaining community well-being in Karapnal
Mayumi Fukunaga[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
「小回り」のきく農家経営とレジリエンス:在来知ネットワークは生存オプションを増やす一助となりうるか
福永 真弓[東京大学大学院]
本研究の目的は,生存オプションを増やす農業とはどのようなものでありうるかを,在来知ネットワークを生かした農業経営の「小回り」さに着目して明らかにしようとするものである.在来知ネットワークの更新とリスケーリングが,「小回り」のきく農業経営を可能にし,地域社会の環境資源と社会のレジリエンスに寄与し,かつ「食える」農業を目指す新しいイノベーターたちの営みを支える核となることを論じる。
Keyword: 在来知ネットワーク, 「小回り」, レジリエンス
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発表番号 [S-2-1]
Treasure-hunting in Gonza
Minoru Ohnishi[Gonza, Suigo wo Mamori Sodateru Kai]
権座の取り組みについて:宝物と宝探し〜素晴らしい風景が農業を守る「水郷を活かした農の里づくり」
大西 實[権座・水郷を守りそだてる会]
重要文化的景観「近江八幡の水郷」の一部,西の湖(琵琶湖の内湖)の島「権座」の水田では連綿と耕作が続けられてきた。本報告では,「近江八幡の水郷」が重要文化的景観に選定されたことを契機として,権座が属する白王町を中心に進展してきた権座・水郷を守り育てる活動について,イベントなどの集いの機会提供がUターン者の誘致や地域磨き,郷土愛をもつ人づくりにつながり,むらづくりの基盤をつくってきた経緯を紹介する。
Keyword: 水郷, 重要文化的景観, 営農活動
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発表番号 [S-12-1]
Designing subsurface irrigation system for vegetable production using HYDRUS-2D
Atsushi Sakaguchi[Yamaguchi University]・H. Sasaki[NARO]・Y. Yanai[NARO]
HYDRUS-2Dを用いた野菜向け地下灌漑システムの設計手法
坂口 敦[山口大学大学院]・佐々木 英和[農業・食品産業技術総合研究機構]・柳井 洋介[農業・食品産業技術総合研究機構]
ホウレンソウのように一斉収穫を行う野菜を対象とした地下灌漑を行うと,地下に埋設した灌水管からの距離に応じて根圏の土壌水分布が不均一となり,結果として野菜の生育が揃わなくなり収穫作業が煩雑になる恐れがある。したがって、土壌水分は灌水管からの距離に依らず水平方向に均一に管理される事が望ましい。本講演においては地下灌漑システムの設計に数値解析を応用した試みを紹介する。
Keyword: 水分移動, 土壌環境と植物根系, 畑地灌漑
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発表番号 [S-13-2]
Efficient Transport Method for Methanogenic Digestate as a Liquid Fertilizer
Naoto ISHIFURO[Meiji Holdings Co., Ltd.]・Katsuaki OHDOI[Kyoto University]・Hiroshi SHIMIZU[Kyoto University]・Hiroshi NAKASHIMA[Kyoto University]・Juro MIYASAKA[Kyoto University]
メタン発酵消化液の液肥利用における効率的な輸送手段について
石風呂 直人[(株)明治]・大土井 克明[京都大学]・清水 浩[京都大学]・中嶋 洋[京都大学]・宮坂 寿郎[京都大学]
再生可能エネルギーの一つである,バイオガス生成に伴って発生するメタン発酵消化液は,液肥として農地還元が可能であるが,大量の液肥運搬が必要となる.この運搬作業を効率化することにより,効率の良い散布作業が可能となる.本研究ではほ場内での散布作業をシミュレーションすることにより,輸送距離に応じた最適なリソース配分を決定した.
Keyword: 物質循環, ,
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発表番号 [S-14-4]
Soil per meability profiling using geophysical data
[]
物理探査を利用した土質地盤の透水係数の推定
高橋 亨[深田地質研究所]
広域の土質地盤や土構造物の透水性を効率的に把握できる手法の開発を目的に,筆者たちは,複数の物理探査データに物理モデルを適用し,土質地盤の間隙率と平均粒径を求め,コゼニーカルマンの式を用いて透水係数を推定する手法を提案する。河川堤防上で実施した物理探査で得られたS波速度と比抵抗データに適用し,ほぼ1桁以内の精度で透水係数を推定できることを示す。
Keyword: 土質地盤、透水係数, 物理探査, 物理モデル
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発表番号 [S-15-5]
Data-driven model for species distribution analysis
Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]
データ駆動モデルによる生物の空間分布解析
福田 信二[東京農工大学大学院]
近年,生物多様性情報の集積・ビッグデータ化と解析技術の汎用化が相まって,機械学習等を用いたデータ駆動モデルの応用研究は,エコインフォマティクスの一分野として,急激な成長を遂げている.データ駆動モデルには,対象システムの素過程に関する事前情報が不要であるという利点はあるが,ブラックボックスモデルとして批判されることも多い.本報では,空間分布モデルを事例に,データ駆動モデルの応用研究について紹介する.
Keyword: 機械学習, 生態水理学, 人工知能
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発表番号 [G-1-6]
Experiment on the critical friction velocity of the Asian clams on the smooth surface
Yuga Asano[Mie University, Faculity of Bioresources]・Kenji Okajima[Mie University, Graduate of Bioresources]・Seiya Nagaoka[Mie University, Graduate of Bioresources]
滑面上に置いたタイワンシジミの移動限界摩擦速度に関する実験的検討
浅野 友雅[三重大学]・岡島 賢治[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]
管水路内でのタイワンシジミの移動を把握するために実験開水路でのタイワンシジミがどの程度の流れで動くのかを把握した.その結果,Shields式における理論値とシジミの実測値を比較すると,常に実測値が理論値を下回る結果となり,殻長が12mmを超えると限界摩擦速度は0.011(m/s)で一定となった.また,灌漑期の間,水平なパイプラインでは殻長21.5mmまでのシジミは転がることが分かった.
Keyword: タイワンシジミ, 水理実験, 限界摩擦速度
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発表番号 [G-2-1]
Report of JSIDRE Summer Seminar 2017
Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Ken Maeda[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshikazu Tanaka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hikaru Shoji[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Kouki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
農業農村工学会サマーセミナー2017報告
浅田 洋平[東京大学大学院]・前田 顕[宮崎大学]・辰野 宇大[東京大学大学院]・田中 宣多[京都大学大学院]・東海林 光[宇都宮大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・松田 壮顕[京都大学大学院]
サマーセミナーは,年に一度,農業農村工学会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である。18回目の開催であった昨年のサマーセミナー2017では,「関東で農業農村工学を考える!」をメインテーマに現場見学会やディスカッションを行った。本稿では,その活動内容について報告する。
Keyword: 農業農村工学、広報, 若手交流会, サマーセミナー
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発表番号 [G-2-5]
Effects of application of soil conditioner on existence form and behavior of copper in apple orchard soil
Eriko Komori[Graduate School of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
土壌改良材施用条件下のりんご園土壌の銅の存在形態とその挙動に及ぼす影響
小森 江里子[弘前大学大学院]
日本のりんご園では、長年ボルドー液等の使用によって、土壌表層の銅の蓄積が多いが、重金属の集積によるりんごの生育阻害については、問題とならなかった。一方で、土壌中において、コロイド粒子と結合した銅はコロイドと共に移動しやすく、環境中への銅の流出が懸念される。そこで本研究では、降水強度及び土壌改良材施用が可給性、移動性の異なる各形態の銅の挙動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。
Keyword: リンゴ園土壌, 銅, 土壌改良材
GET PDF=18/G-2-5.pdf
発表番号 [2-1]
Development of a web-based economic and environmental evaluation tool using an inter-prefectural input-output analysis
Tatsuki Ueda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoji Kunimitsu[Institute for Rural Engineering, NARO]
都道府県間産業連関分析による経済・環境評価WEBツールの開発
上田 達己[農村工学研究部門]・國光 洋二[農村工学研究部門]
農業農村整備事業や小水力発電事業等を実施する際に、農業や建設業のみならず地域経済に波及する便益を定量的に評価することがより一層求められている。そこで、行政機関やNPO等の実務者が、これら事業の経済波及効果や温室効果ガス排出量をWEB上で対話形式により評価できる「経済波及効果・環境影響評価ツール」を開発したので報告する。本ツールは、例えば国や県が事業の事後評価や広報活動を行う際に活用が期待される。
Keyword: 産業経済計画, 農村振興,
GET PDF=18/2-1.pdf
発表番号 [2-3]
Development of farm exit prediction model using microsimulation
Ryo Teratani[Central Region Agricultural Research Center, NARO]
マイクロシミュレーションを用いた離農予測モデルの構築
寺谷 諒[中央農業研究センター]
近年、農業経営体数が年々減少している。適切な農地保全対策の実施のためには、将来的に離農する農業経営体の予測が重要になってくる。そこで、本研究では、ロジスティック回帰とマイクロシミュレーションを用いて、地域全体での離農農家数を推計する離農予測モデルを構築した。交差検定による精度の検証を行った結果、予測離農農家数の平均絶対誤差は2〜4程度となり、概ね精度良く予測できることが分かった。
Keyword: 社会計画, ,
GET PDF=18/2-3.pdf
発表番号 [2-8]
Study on BOD Removal and Plant Operation Consideration in Rural Sewerage Facilities with Intermittent Aerobic Suspended-Growth Processes
Yutong Li[The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University]・Masami ABE[IDEA Consultants.Inc.]・Masaru YAMAOKA[NARO]・Takuji NAKANO[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設のBOD除去性能と運転操作因子
李 雨桐[鹿児島大学大学院]・阿部 真己[(株)いであ]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 拓治[琉球大学]
農業集落排水施設の適切な運転管理手法の確立に寄与するため,連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設の運転操作因子とBOD除去性能について検討した.連連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式のBOD除去性能の安定を図るためには,流入水の水温と流入負荷に応じて水理学的滞留時間を確保するとともに,ばっ気装置のタイプに対応して,ばっ気槽内のMLSS濃度とばっ気空気量を適切に設定することの重要性が示唆された.
Keyword: 集落排水, ,
GET PDF=18/2-8.pdf
発表番号 [2-10]
Clarification of evaluation structure of citrus farmer to MARUDORI System using Evaluation Grid Method
Yuichi HIROSE[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Jinzo SAITO[Western Region Agricultural Research Center, NARO]
評価グリッド法を用いた生産者のマルドリ方式に対する評価構造の解明
廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・齋藤 仁藏[西日本農業研究センター]
高品質な柑橘が生産できるマルドリ方式に対する生産者の評価構造を明らかにするために,評価グリッド法を用いたインタビュー調査を行った.その結果,肯定的な評価構造からは高品質な柑橘の生産ができること,労働負荷が緩和されることが挙げられた.否定的な評価構造からはコストや新たな労働の発生に関すること等が挙げられた.本手法は事業への利用者の心理的な評価構造が構築でき、事業評価手法として利用可能と考えられる.
Keyword: マルドリ方式, 事業後の評価,
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発表番号 [2-11]
Characteristics of Regional activities found from the awards districts in The "Making Our Village Beautiful - Hokkaido " Campaign
Tadao YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Daichi IKEGAMI[Hokkaido Regional Development Bureau, MLIT]
「わが村は美しく―北海道運動」授賞地区にみる地域活動の特徴
山本 忠男[北海道大学大学院]・池上 大地[北海道開発局]
「わが村は美しく―北海道運動」コンクールの受賞地区から,地域活動の内容や立地条件等をもとに地域活性化の促進要因について検討した。その結果,地域の取り組みの中心は,「都市・消費者交流」と「地域内活性化」,「特産品,地域資源」であった。また,都市的地域では「直売所・レストラン」,平地農業地域では「地域PR・ブランド化」,中間農業地域では「環境整備」に取り組む割合が高いなどの傾向がみられた。
Keyword: 農村振興, 地域資源, 中山間地域
GET PDF=18/2-11.pdf
発表番号 [2-12]
Promotion of Communication Urban and Rural Area by Bicycle
Kunihiko TANAKA[NTC Consultants Inc.]・Mototusugu MURATA[NTC Consultants Inc.]・Hajime MATSUNO[NTC Consultants Inc.]・Yasushi HORI[NTC Consultants Inc.]
自転車を活用した都市農村交流の促進
田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・松野 肇[NTCコンサルタンツ(株)]・堀 靖史[NTCコンサルタンツ(株)]
奈良県では、全国的にも有名な歴史資源が多くある強みを生かし、自転車を活用した周遊観光施策を展開している。本論は、その強みを生かし、自転車で農村にも来てもらい、都市農村交流を促進するための「農村周遊自転車ルート」の構想に係る検討結果を示すものである。
Keyword: 都市農村交流, 自転車,
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発表番号 [2-13]
Study on Introduction of Woody Biomass Energy,Aiming to Regional Resource Recycling in the Agricultural and Mountain Area
Yasushi Hori[NTC consultants Co.,Ltd.]・Mototsugu Murata[NTC consultants Co.,Ltd.]・Kunihiko Tanaka[NTC consultants Co.,Ltd.]・Kumiko Uchida[NTC consultants Co.,Ltd.]
農山村地域における地域資源循環を目指した木質バイオマスエネルギーの導入
堀 泰史[NTCコンサルタンツ(株)]・村田 基次[NTCコンサルタンツ(株)]・田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・内田 空美子[NTCコンサルタンツ(株)]
近年,木質バイオマスエネルギーが再注目されている。一つは,地球温暖化抑制の一環としての「再生可能エネルギー導入促進」の観点から,もう一つは森林の適正な維持管理と林業振興による「地域資源循環」と「農山村地域活性化」という観点からである。本稿では,持続的な森林整備と林業振興が課題であるモデル地域において,農山村地域における木質バイオマスの地域資源循環を目指した発電施設導入のあり方を検討した報告である。
Keyword: 木質バイオマス, 地域資源循環, 熱利用
GET PDF=18/2-13.pdf
発表番号 [2-14]
Report of 6 years weed management by ground cover plants around irrigation canals and reservoirs
takeshi miyashita[Japan Water Agency]・takatsugu makino[Japan Water Agency]・takafumi matsuki[Japan Water Agency]
カバープランツによる水路・調整池周辺での6年間の雑草管理報告
宮下 武士[水資源機構]・牧野 貴嗣[水資源機構]・松木 亙[水資源機構]
水資源機構が全国7水系で管理する約3,000kmに及ぶ長大な水路や調整池では、その状態監視と農村景観保全の観点から定期的な除草を実施しており、その費用は大きな負担となっていた。このため、平成23年度より全国10地区、合計約20万m2でカバープランツによる雑草管理を実施してきた。植栽後約6年が経過し、植栽方法やその後の維持管理方法によって定着状況に差異が見られた。これらを技術的な知見として報告する。
Keyword: カバープランツ, 雑草管理, 農村景観
GET PDF=18/2-14.pdf
発表番号 [2-15]
Transition of ownership of commons such as irrigation ponds
Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
ため池等共有地の所有権の変遷
工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪府立大学大学院]
近年の都市化の進展に伴い,ため池が埋め立て転用される事例も少なくない.ため池には所有権が曖昧な状態なものもあり,多面的機能を有する公共空間としての維持や利活用の障害となっていることがある.そこで本報では,今後のため池の利活用を考える端緒として,ため池等の共有地の所有権の変遷を整理した.その結果,ため池は近代的土地所有制度下においても旧村のローカル・コモンズ的な性格を持ち続けてきたことがわかった.
Keyword: 共有地, 旧村, 所有権
GET PDF=18/2-15.pdf
発表番号 [2-16]
Community based practical education program and Irrigation, Drainage and Rural Engineering
Masaharu Goko[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Shun Nakazawa[Miyagi University Faculty of Basic Education]・Katsumi Chiba[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Nobuto Takahashi[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Hideyuki Sasaki[Miyagi University School of Project Design]
地域連携型実践教育プログラムと農業農村工学について
郷古 雅春[宮城大学]・中沢 峻[宮城大学]・千葉 克己[宮城大学]・高橋 信人[宮城大学]・佐々木 秀之[宮城大学]
東日本大震災の復旧・復興の現場では技術者不足が問題となった。農業農村工学の技術者育成のためには,学校教育と行政・民間の実践フィールドとの強力な連携が必要である。宮城大学では,人材育成と地域社会への貢献のため,地域連携型実践教育を進めている。学生へのアンケートでは,地域への関心の向上が確認でき,農業農村工学など地域を対象とした専門分野に進む学生の基礎力になることが期待できることがわかった。
Keyword: 教育手法, 技術者育成,
GET PDF=18/2-16.pdf
発表番号 [2-17(P)]
Transition of Landscape and Use of Biological Resources on Satoyama in Miyayamada-cho,Utsunomiya
Naoki Yoshida[Utsunomiya University Graduate School Faculty of Agriculture]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]
宇都宮市宮山田町における里山林の景観変遷及び資源利用の把握
吉田 直樹[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
里山林は人間活動により形成されてきた二次的自然環境であるが、現在は管理が行われず荒廃している。本研究では中山間地域の宇都宮市宮山田町を対象地とし一般に良好であったとされる昭和30年頃の里山林の景観と資源利用の把握、及びその変遷把握を行った。景観変遷では昭和22年の米軍空中写真と編成23年の空中写真を用いて土地利用分類を行った。加えて聞き取り調査により薪炭材などの資源利用や里山林の状況を把握した。
Keyword: 農村景観, 中山間地域,
GET PDF=18/2-17(P).pdf
発表番号 [2-18]
Characteristic Analysis of School District Plans Led by Residents
Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ran Minamida[West Japan Railway Company]
校区レベルにおける住民主導型の計画の特徴分析―島根県邑智郡邑南町の夢づくりプランを事例に―
九鬼 康彰[岡山大学大学院]・南田 蘭[西日本旅客鉄道(株)]
これからの持続可能な農山村づくりには住民主導による計画プロセスが必要である.本研究では島根県邑智郡邑南町の夢づくりプラン事業を対象とし,13地区の計画書の内容分析を行った.その結果,計画書のボリュームや目標時点の設定に多様性があり,問題点や解決策の内容には住民目線が多く採り入れられている点が住民主導型の特徴として看取された.一方でモデル地区の計画書は後発地区で参照されない等,その限界も認められた.
Keyword: 計画, 校区, 住民主導
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発表番号 [2-19]
A Method of Quickly Available Consensus Making with a Side of Co-Creation
Yoshitake Shimbo[NIKKA engineering Co., Ltd.]・Fumihiko Nikoshi[NIKKA engineering Co., Ltd.]
速効性と共創的側面を持つ合意形成手法
新保 義剛[日化エンジニアリング(株)]・二越 文彦[日化エンジニアリング(株)]
イメージを共有し創作を行う合意形成手法を,実践例を含め紹介する。従来型の持つ,時間・日数が必要,多様な視点からの議論が困難等の課題を解決するため,カードを使い,印象→手段手法→課題・問題点→解決法→結論・到達点とスッテプを踏む。1時間程度と比較的短時間で結論を得ることができる。多様性を確保するための工夫を行い,参加者自身によるカード整理・分類・掲出により参加意識が実感できる長所がある。
Keyword: 農村計画, 合意形成, IT
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発表番号 [2-23]
Factors that Hinder Settlement Following Completion of Service by Community-Reactivating Cooperator Squad
Yoshiki Kuwabara[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahiro Nakajima[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
地域おこし協力隊員の任期終了後の定住の阻害要因―パーソナルネットワークに着目して―
標供[票[山形大学]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
本研究では,地域おこし協力隊員の任期終了後の定住促進に向けて,他出した協力隊員の任期中のパーソナルネットワーク(以下PN)と他出理由を分析し,以下の結果を得た。ゞ力隊員が地域住民とのPNを構築しないことは,着任前からの他出意向が覆されないや仕事・住宅の獲得に関する協力を地域住民から得られないといった形で,定住の阻害要因となる。PNを構築したとしても地域住民への不満の発生が定住の阻害要因となる。
Keyword: 地域おこし協力隊, パーソナルネットワーク, 定住の阻害要因
GET PDF=18/2-23.pdf
発表番号 [S-2-1]
The use of ICT in order to discover and disseminate rural charm
Mizoguchi Masaru[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Ito Ryouei[Faculty of Bioresources, Mie University]
農村の魅力を発掘・発信するためのICTの活用
溝口 勝[東京大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学]
少子高齢化が進行に伴い日本の農業農村が大きく変貌しようとしている。こうした中、農村を維持し、日本の農業を持続的に発展させるには、農村の魅力を発掘し、その魅力を都市住民に伝えるためのツールが必要である。本セッションでは、農村の情報インフラを利用して都市と農村をつなぐ方法やFacebook, LINE, Twitter等のSNSを活用して農業農村の魅力を発信する方法について議論する。
Keyword: 農村の魅力, 情報インフラ, SNS
GET PDF=17/S-2-1.pdf
発表番号 [S-12-1]
Toward Effective Utilization of Satellite Data for Rural Engineering
Tsujimoto Kumiko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業農村工学分野における効果的な衛星データ利活用に向けて
辻本 久美子[岡山大学大学院]
衛星データは広域モニタリング手法として有用な一方,解像度や精度は農業農村分野のニーズと合致しにくいこともある.本セッションでは,JAXAから衛星データの紹介を頂き,学会員から衛星データ利用に関するアイデアや問題点等について話題提供頂いた上で,より効果的に衛星データを利用して研究・実務に役立てていくための課題や解決方法について議論し,衛星データアルゴリズム研究と衛星データ利活用の双方の発展を目指す.
Keyword: リモートセンシング, ,
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発表番号 [S-14-1]
Technical cooperation for domestic wastewater treatment in the agricultural area of China
Mizuochi Motoyuki[National Institute for Environmental Studies]・Hiroshima Motoi[Data Design Co., Ltd]・Koyanagi Hideaki[Institute for Global Environmental Strategies]
中国農村部における生活排水処理への技術協力について
水落 元之[国立環境研究所]・広島 基[(株)データ設計]・小柳 秀明[(公財)地球環境戦略研究機関]
環境省は2008年から2014年まで中国農村部を対象とした分散型生活排水処理に関する技術協力を実施し中国全土に11箇所の処理施設をモデル設置した。処理規模は100tから数100tの範囲で、協力当初は維持管理を考慮して接触曝気法を中心に、次いで高度処理として連間法とMBR法について協力を行った。本報告では農集排での実績が多い連間法による処理施設を四川省徳陽市に設置したのでその概要を示す。
Keyword: 集落排水, 環境保全, 国際協力
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発表番号 [G-1-2]
Water movement through poorly crushed plowed soil in clayey rotational paddy fieldsafter sowing soybean
MATSUMOTO Yoshihiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・YOSHIDA Shuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・NISHIDA Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
砕土が不良な粘土質転換畑の作土におけるダイズ播種直後の水分移動の特徴
松本 宜大[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]
粘土成分が多い重粘土が広く分布する北陸地方のダイズ転換畑では、収量が不安定である。この原因の1つとして、砕土不良により作土層の乾燥が進みやすいことが挙げられる。本研究では、砕土が不良な播種直後の重粘土転換畑において、乾燥に伴う作土層の水分分布の変化を測定した。その結果、作土層下端は十分な水分を保持しているのに対し、作土層の上層では水分損失量が多くなることが確認された。
Keyword: 重粘土, 土塊, 水分移動
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発表番号 [G-1-7]
Improvement of mechanical properties of clay material by blending Sawara sand
MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・Bohan・ WANG・[Ibaraki University]・hayashi mami[Ibaraki University]
佐原砂のブレンドによる粘性土材料の力学性質の改善
王 博涵[茨城大学]・林 真美[茨城大学]・毛利 栄征[茨城大学]
パイプラインなどの地中構造物の施工では、現地発生土として粘性土が出ることが少なくない。これらの土質材料を地中構造物の埋め戻し材料として利用するための基礎的な力学的特性とその改善策について報告する。
Keyword: 埋め戻し材料, ,
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発表番号 [G-2-1]
Improvement of Rice Yield in Water Scarce Condition−A Case Study in Pursat River Basin, Cambodia−
Sao Davy[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水不足下におけるコメの収量の改善に向けて−カンボジア国プルサト流域の事例−
サオ ダビー[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
カンボジア国プルサト流域における灌漑システムについて検討した。現時点では,乾季作の水田はほとんどなく,雨季の作付けのみが実施されている。流域内の灌漑ブロック間では,作付けスケジュールが異なり,使用水量のピークの競合を避けながら,限られた水資源を配分している。今後はダム開発が予定されているが,当面水不足のままで乾期作をつづけなくてはならず,収量データから各灌漑地区の水不足の状況を把握する。
Keyword: コメ収量, ,
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発表番号 [G-2-4]
Examination for Consolidation of Clay Using Rheology model
Nakamura Kanato[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Kanaizumi Tomoya[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University]
レオロジーモデルを用いた粘土の圧密沈下挙動の検討
中村 哉仁[岩手大学大学院]・金泉 友也[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]
三陸沿岸部の農用地は,現在復興のための度重なる盛土によって長期的かつ大規模な圧密沈下が懸念されている.本研究では,応力緩和やクリープといった粘弾性挙動を扱うレオロジーに着眼し,構築した粘弾性模型による圧密沈下挙動の表現能力を検討した.また,粘弾性模型の応用的なパラメータ導出手段として,ANNを用いた.ANNによる学習能力に期待し粘弾性模型の圧力と構成パラメータの入出力関係を検討した.
Keyword: レオロジー, ,
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発表番号 [2-1]
Elucidation of issues for a small hydropower development of headworks managers
Miki Takashi[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Fukuda Koji[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Goto Masahiro[Institute for Rural Enginnering, NARO]・Ueda Tatsuki[Institute for Rural Enginnering, NARO]
頭首工管理者の小水力発電導入に対する課題の解明
三木 昂史[農村工学研究部門]・福田 浩二[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・上田 達己[農村工学研究部門]
本報告は,小水力発電に対する地域の課題や意識および意欲の把握を目的として,小水力発電の既導入7地区と未導入8地区の頭首工管理者に聞き取り調査した.既導入地区は,地区ごとに課題を抱えつつも,エネルギーの自給や売電による利益により,小水力発電を導入したことに満足していた.未導入地区は,小水力発電に対して関心を示しつつも,地理的課題や制度的課題,資金的課題が懸念されるため,導入には消極的であった.
Keyword: 小水力発電, ,
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発表番号 [2-3]
Rural social capital research studies on land improvement project
Osuga Toshiki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
土地改良事業の実施を通じた農村協働力の活性化に関する調査分析
大須賀 寿樹[(一財)日本水土総合研究所]
ソーシャル・キャピタルの観点から農村における社会的資本を捉えるため,アンケート調査により農村協働力を定量的に算出し,平成18年度に実施された既往調査結果との比較により,土地改良事業による農村協働力の活性化の把握を試みた。平成18年度と28年度時点の協働型SCと互助型SCの変化について,事業実施集落と未実施集落,農地整備事業とかんがい排水事業等の事業種による違いなどの観点から比較分析を行った。
Keyword: 農村協働力, ソーシャル・キャピタル, 社会計画
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発表番号 [2-8(P)]
Analysis of small hydropower generation using irrigation water in japan
miyai kazuki[Faculty of Applied Biological Science]・senge masateru[Faculty of Applied Biological Science]・onisi takeo[Faculty of Applied Biological Science]・ITO Kengo[Faculty of Applied Biological Science]・noda keigo[Faculty of Applied Biological Science]
国内の農業用水を利用した小水力発電の実態分析
見屋井 一輝[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]・大西 健夫[岐阜大学]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]
国内の2015年11月時点で稼動していた小水力発電設備661件及び農業用水を利用した発電設備116件の設置状況ついて取りまとめを行った.その結果近年では,より出力規模の小さい発電設備を中心に増加していた.特に農業水利施設の比較的小さい既存落差を利用し,水路に発電設備を直接設置する形式においてその傾向が顕著である.出力の小さい地域資源として小水力を地域ごとの需要に合わせて活用することが求められる.
Keyword: 水利用計画, ,
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発表番号 [2-10]
Reason analysis of deactivation of “Direct Payment System in Hilly and Mountainous Areas”
Shimomoto Takashi[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Osuga Toshiki[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
中山間地域等直接支払制度における取組面積減少の要因分析
下元 隆志[(一財)日本水土総合研究所]・大須賀 寿樹[(一財)日本水土総合研究所]
農業条件の不利な中山間地域の支援を目的に開始された中山間地域等直接支払制度について、平成27年度の第4期対策への移行時に取組を断念した集落協定と、取組を継続した集落協定を対象に統計データやアンケート調査等を通した比較分析を行った結果、取組を断念した集落では高齢化の進行や基盤整備の遅れ、果樹作中心等の営農形態、地域リーダー後継者の不在等の課題を抱え、交付金の活用使途等にも特徴があることがわかった。
Keyword: 農村計画, 中山間地域, 中山間地域等直接支払制度
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発表番号 [2-11]
Study on the Barriers to Forming the Informal Relationships between the Members of "Chiiki Okoshi Kyoryoku Tai" and Local Residents
Kuwabara Yoshiki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
地域おこし協力隊員と地域住民の間でのインフォーマルな関係の構築の阻害要因とその解決方法
標供[票[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
本研究では,地域おこし協力隊員と地域住民との間でのインフォーマルな関係の阻害要因とその解消方法の解明を,意識面・空間面・時間面の3つの分類から行った.その結果,意識面で5つ,空間面で2つ,時間面で3つの阻害要因を抽出した.阻害要因の解消において,集落行事や住民組織などを通じた両者間の交流が重要であった.また,協力隊事業の運用方法に起因する阻害要因が存在し,その解消には柔軟な事業運用が必要であった.
Keyword: 地域おこし協力隊, ,
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発表番号 [2-12]
Accumulation of Farmland by Large Scale Land Consolidation Project in Joetsu city, Niigata prefecture
Yabiki Naoki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazama Jujiro[Joetsu Regional Promotion Bureau of Niigata Prefecture]・Tamai Eiichi[Kubikikenko Co. Ltd.]
新潟県上越市の大規模整備地区における農地集積状況
矢挽 尚貴[農村工学研究部門]・風間 十二朗[新潟県上越地域振興局]・玉井 英一[(株)頸城建工]
新潟県上越市の大規模整備事業2地域(柿崎区・吉川区と三和区)に伴う担い手への農地集積状況を分析した。両地域とも担い手の規模拡大が進むとともに事業地区外にも耕作地をもつ担い手が多数存在する。柿崎区・吉川区では借地による規模拡大が大部分を占めるのに対し,三和区では所有地の拡大が約半分を占める。このような状況から,土地改良事業計画において,担い手の農地利用状況に着目した整備計画が必要と考えられる。
Keyword: 農用地計画, 整備,
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発表番号 [2-13]
Commitment to Community Activity by People Living Apart from Home Village−A Case Study of Satogawa Area, Hitachiota City, Ibaraki Prefecture−
Kino Yusuke[Graduate School of Agriculture, IBARAKI University]・Fukuyo Narufumi[College of Agriculture, IBARAKI University]
他出子による地域社会組織と活動へのコミットメント−茨城県常陸太田市里川地区を事例に−
木納 勇佑[茨城大学大学院]・福与 徳文[茨城大学]
過疎・高齢化が進む中山間地域において、地域との関わりが元々強い他出子との交流は地域活性化のために重要である。茨城県常陸太田市里川地区全世帯を対象としたヒアリング調査に基づき、他出子の出身地域における地域社会組織と活動へのコミットメントの実態を明らかにした。他出子にとって地域社会組織へのコミットメントは出身地域との繋がりをより強固にするものであり、帰郷を考えている者にとってその役割は大きいと言える。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 他出子
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発表番号 [2-14]
Support-Receiving-system in Large-scale Disasters on Rural Engineering
ochiai mototsugu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
大規模災害時の農業農村整備分野での受援体制
落合 基継[京都大学大学院]
発生が想定されている南海トラフ巨大地震での被害は甚大とされており,単独の自治体のみでの応急・復旧・復興対応は難しく,他自治体等からの応援を受けることは民生対応に加え農業農村整備分野でも必須と言え,そのための具体的な受援方法を事前に検討しておくことは意義がある。本稿では,大規模災害時の農業農村整備分野における受援体制の現状と課題について,すでに策定されている農業版BCP等により検討する。
Keyword: 受援, 業務継続計画, 災害
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発表番号 [2-15(P)]
An attitude survey for wildlife management practitioners in Aomori toward the preventive measures against deer damage
Takamatsu Rieko[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Shimada Shun[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Okada Ayumi[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Ochiai Hiroshi[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Hattori Toshihiro[Meiji University, School of Agriculture]
青森県におけるシカ被害の未然防止対策の担い手に対する意識調査
高松 利恵子[北里大学]・島田 駿[北里大学]・岡田 あゆみ[北里大学]・落合 博之[北里大学]・長利 洋[北里大学]・服部 俊宏[明治大学]
近年,青森県ではニホンジカの目撃数が急増し,シカは侵入初期段階にあると言われている.本研究では県内の未然防止策を行う担い手となる市町村担当者・猟友会代表を対象に,防止策への取り組みの実態や危機感,実践力について検討した.津軽地域の市町村担当者はサル対策の経験から県南地域よりもシカ対策に対して積極的かつ実践力があることがわかった.猟友会はシカ被害への危機感が市町村担当者より高いことが示された.
Keyword: 獣害, ,
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発表番号 [2-16]
Consideration about the Social Structure that Supports the Local Children to Play Safely around Rivers
Nitta Masayuki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造に関する考察
新田 将之[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
子どもの情操教育において川遊びは多様な効果が期待されている。一方、その前提である川遊び場の安全性が問題視されている。本研究では郡上八幡を対象に、子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造を考察した。その結果、多様な主体の働きかけにより、子どもの溺れ時の救助機能の向上が図られていた。さらに、こうした社会構造を3つの観点(主体の働きかけ、働きかけの効果、溺れ時の救助機能)から階層的に整理した。
Keyword: 子ども, ,
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発表番号 [2-17]
Case Study of After School Clubs and After School Child Classes
yamaguchi kanako[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Sakata Yasuyo[Institute of Science and Technology, Niigata University]
児童クラブと子ども教室に関する取組事例
山口 佳奈子[新潟大学大学院]・坂田 寧代[新潟大学]
放課後児童クラブや放課後子ども教室により子どもの集まる場をつくる国の制度があるが、農村地域では遅れている傾向にある。農村地域で子どもの集まる場をつくるために、市町村が独自に事業を創設する方法も考えられる。本報では、市町村の単独事業により子どもの集まる場をつくる方法を明らかにすることを目的として、新潟県長岡市山古志地区で市単独事業により実施されている児童クラブと子ども教室の取組事例を紹介する。
Keyword: 児童クラブ, 子ども教室, 新潟県中越地震
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発表番号 [2-18]
The intention survey for submerging bridge in Tsu city, Mie prefecture
Nishiwaki Shoko[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Okajima Kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・Inagaki Koki[Mie University Faculty of Bioresources]
三重県津市における沈下橋への意識調査
西脇 祥子[東京大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・稲垣 晃樹[三重大学]
沈下橋は昭和初期より地域住民が生活する上で重要な役割を担い地域の景観に溶け込んでいた.現在も日本全国に多くの沈下橋が存在するが,抜水橋の新設による利用頻度の低下等を理由に姿を消しつつある.一方で,四万十川流域では地域の文化的景観,観光資源として保存する動きもある.このような沈下橋は,三重県内においても存在する.本研究では沈下橋の地域資源としての利用の可能性を探るため,三重県津市で意識調査を行った.
Keyword: 潜水橋, 保全意識, 農村景観
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発表番号 [2-19]
Practical use of "on-site knowledge" for LID’s business continuity planning
Tomosho Tatsumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Arita Hiroyuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Uchikawa Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]・Ochiai Mototsugu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
土地改良施設管理者のBCP策定における「現場知」の活用
友正 達美[農村工学研究部門]・有田 博之[新潟大学大学院]・内川 義行[信州大学]・落合 基継[京都大学大学院]
NN分野の災害復旧現場に根差した個人・集団の知識や知恵である「現場知」を土地改良施設管理者による業務継続計画(BCP)策定に活用する方法として以下を提案する。〆定者の「わがこと」感の醸成、緊急点検での安全対策等の「現場知」の反映、F鷦^聞澆療生,任痢峺えない被害」の留意等の反映による被害把握漏れの防止、ず匈寡旧事業に寄与する早期の被害の記録と保全、シ盈時の多様なシナリオ作成。
Keyword: BCP, 現場知, 土壌水分・土壌雨量指数・盛土斜面・災害
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発表番号 [2-23]
Toward New Policies for Rural Community Development in Metropolitan Suburbs
Koike Satoshi[Faculty of Urban Science, Meijo University]
大都市郊外における農村集落整備の方向づけ
小池 聡[名城大学]
名古屋都市圏に位置する岐阜県可児市での現地実態調査に基づく報告である。郊外農村集落の整備について,単に宅地需要へ都市計画的に対応するだけではなく,農村環境文化を活かしたむらづくりや市民農の新たなうごきを促進する形での総合的アプローチの必要性を指摘した。30年前に制定された集落地域整備法の理念を現段階の実態に即して見直し,簡易なほ場整備や地区計画制度を活用して実現させていく必要がある。
Keyword: 集落計画, ,
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発表番号 [2-28(P)]
Reconsideration of Evaluation Method of Irrigation Canals as Domestic-water Supply Facility in Time of Water Cutoff−Case Study on Kyushu District−
Taniguchi Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ikeda Kenta[Sanyu Consultants Inc.]・Ujiie Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
断水時における生活用水供給施設としての農業用水路の評価手法の再検討−九州地方を対象として−
谷口 智之[九州大学大学院]・池田 健太[(株)三祐コンサルタンツ]・氏家 清和[筑波大学]・凌 祥之[九州大学大学院]
発表者らは,これまでに農業用水路を断水時の生活用水供給施設として活用することを提案し,その効果を評価する手法を検討してきた.しかし,既存の評価手法では活用できるデータの制約もあり,実際の災害現場との適合性についてまでは検討できていない.本研究では,九州地方,特に熊本地震の断水被害を事例として,これまでの農業用水路の評価手法を再検討した.
Keyword: 断水, 生活用水, 経済的価値
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発表番号 [S-2-1]
Promoting regional revitalization by program for education engineer
Kobayashi Noriyuki[University of Ehime]
技術者教育プログラムによる地方創成推進事業の実施について
小林 範之[愛媛大学]
愛媛大学の地方創生推進事業は,愛媛県や企業,経済団体等と協働し,魅力ある就職先を創出するとともに,地域が求める人材を養成する教育カリキュラムを改革し,「ひと」の県内集積を目的としている。同農学部も地域の持続的発展に貢献する地域志向型カリキュラムの構築を計画しており,地域環境工学コースが実施するJABEE認定プログラムでも積極的に取り入れる予定である.ここでは,その地域指向型カリキュラムを紹介する。
Keyword: 技術者教育, ,
GET PDF=16/S-2-1.pdf
発表番号 [S-12-1]
Present Situation and Problem based on the Great East Japan in Rural
Urushibara Takatoshi[Rural Development Bureau, MAFF]・Yoshida Akira[Rural Development Bureau, MAFF]
東日本大震災を踏まえた農村防災の現状と課題
漆畑 貴俊[農村振興局]・吉田 明[農村振興局]
本報告では、主にため池防災を中心に、大震災以降、行政的な取り組みがどのような認識のもと、どのような変貌を遂げたかを概観する。そして、現在取り組まれている農村地域防災減災事業等について紹介するとともに、土地改良長期計画の見直しに関して農村防災上の論点を整理する.
Keyword: 農村防災, ため池, 土地改良長期計画
GET PDF=16/S-12-1.pdf
発表番号 [G-2-1]
Hydrological characteristic of water and material balance in riparian paddy field in low land area to develop hydrological environmental model
OMINO SATOKO[Department of International Environmental and Agricultural Science, Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO TASUKU[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・YAJIMA MITSUHIRO[Tokyo Metropolitan Government]
水文・水質モデル開発に向けた水田地帯における水・物質収支からみた水文流出特性
小美野 聡子[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・矢島 光弘[東京都]
面源対策においては、モデル開発が必要であるが、現時点で、水田の浄化作用や水管理といった項目全てを考慮できるモデルはない。今後のモデル開発に向け、水の流出過程を定量的に把握する必要がある。 そこで、千葉県北西部の鹿島川上流で流域・圃場レベルでのモニタリングを2014年からおよそ約2年間行ってきた。水田地帯における水・物質収支や水質の結果を発表する。
Keyword: 水質, 水・物質収支, 流出特性
GET PDF=16/G-2-1.pdf
発表番号 [G-2-10]
Proposal of demand oriented water distribution system using max flowrate uniform flow control method
Yamamura Aiji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
最大流量等流制御(MC)方式による需要主導型配水システムの提案
山村 愛二[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
多くの農業用水のおいて幹線水路は開水路となっているが、近年支線や末端水路は管路化が進み、開水路を需要主導型配水システムの中で生かす方法が模索されている。そこで、最大流量等流制御(MC)方式によってチェックゲートを操作することで、現在の施設規模を変えずに大流量を供給できる需要主導型配水システムを提案すること目的として、愛知用水農業専用区間において開水路非定常流シミュレーションで検討した。
Keyword: 開水路流れ, 数値流体力学,
GET PDF=16/G-2-10.pdf
発表番号 [G-2-11]
Calibration and application of soil dielectric sensors for monitoring arable field
Kubota Yuma[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・Muto Yoshiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kiriyama Naomori[Iwate Agricultural Research Center]
静電容量型土壌水分センサーの農地の土壌水分量と電気伝導率観測への適用
窪田 有真[岩手大学大学院]・武藤 由子[岩手大学]・桐山 直盛[岩手県農業研究センター]
土壌水分センサーには水分量と共に電気伝導率ECを測定できる物もあり、大規模農場への導入が進んでいる。ECの観測は肥培管理の技術開発等に有用と考えられるが、研究領域でのセンサーによるEC観測例は少ない。そこで本研究では、ハウストマト栽培期間に、検定に基づいて5TEによる体積含水率・土壌水のEC・EC1:5の観測を行った。その結果、測定値は灌水と施肥条件、トマトの生育と関連して変動したと考えられた。
Keyword: モニタリング, 土壌水分量, 電気伝導率
GET PDF=16/G-2-11.pdf
発表番号 [G-2-12]
A Portable Rainfall-Runoff Simulator-Microscale (PRRS-M) for assessment of Neonicotinoids and Fipronil insecticides transport via surface runoff.
Ayman Saber[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Saito Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Watanabe Hirozumi[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]
小型移動式降雨流出試験装置を用いたネオニコチノイドおよびフィプロニル殺虫剤の表面流出を介した挙動の評価
アイマン サベル[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・渡邊 裕純[東京農工大学大学院]
本研究では,小型移動式降雨流出試験装置を用いたネオニコチノイドおよびフィプロニル殺虫剤の表面流出を介した挙動の評価を行った。降雨強度50 mm/hr で60分間の人工降雨を充填土壌に降らせた。表面流出により流亡した殺虫剤量は,最高で薬剤処理量の6.6%であった。この研究では,小型移動式降雨流出試験装置の農薬動態試験への有用性が示唆された。
Keyword: 降雨流出試験装置, 農薬, 畑地
GET PDF=16/G-2-12.pdf
発表番号 [G-2-13]
Measurement of Flow around Leakage Point in Experimental Pipeline Using PIV
asada yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kimura masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・azechi issaku[NARO]・iida toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kubo naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
PIVを用いた実験用管水路の漏水部付近における流れの計測
浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
漏水検知技術として管路の中に機器を流し漏水を検知する方法があるが、このような機器は漏水部付近の流れの計測に基づいて設計されていない。また近年では管路内を流れる水の流速分布を計測するセンサーが開発されている。以上から、管水路内の漏水部付近の流れを調査することで、先述した漏水検知機器類の改良が期待され、センサーによる漏水検知の検討にも貢献できる。よって本研究では管水路内の漏水部付近の流れを計測した。
Keyword: 漏水検知 , ,
GET PDF=16/G-2-13.pdf
発表番号 [G-2-14]
Development of the labor and water saving irrigation system for roof greening
Nishigaki Toshiharu[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
屋上緑化における省力・節水型給水システムの開発
西垣 敏治[滋賀県立大学大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]
屋上緑化に適した省力且つ低コストな給水システムとして通水パイプを用いた「地中灌漑」やU字管に通水シートを張って地表面に接地した「接地灌漑」を用い、ジョウロによる「慣行灌漑」と比較した。そして、建物屋上と雨よけハウスにてマリーゴールドを用いた栽培試験を実施したところ、同じ生長量に対して「地中」、「接地」共に灌漑水量は少なくなり、また降水も特に「地中」で有効に取り込めた。
Keyword: 屋上緑化, 節水灌漑, 土壌水分
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発表番号 [G-2-15]
Measurement of Evaporation and Drainage water in a Field using a Smart Field Lysimeter
Ohnishi Ippei[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Sakai Masaru[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Toride Nobuo[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Mitsuishi Shoichi[AINEX. Co., LTD.]
スマートフィールドライシメータによる圃場の蒸発量、排水量の測定
大西 一平[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]・三石 正一[アイネクス(株)]
本研究では,ライシメータ下端の土中水圧力を同一深度の圃場の圧力と一致するように制御するスマートフィールドライシメータ(SFL)に注目した.三重大学附属農場の圃場にSFLを設置し,貯留量変化,排水速度,蒸発速度の測定を行うことで,圃場の特徴を明らかにした.その結果,観測圃場は斜面に位置するため,降雨時に上流側から地下水の流入が生じている可能性が示唆された.
Keyword: 水分移動, スマートフィールドライシメータ, 蒸発速度
GET PDF=16/G-2-15.pdf
発表番号 [2-1]
Swimming characteristics of Goby fry in high flow rate range
YATAYA Kenichi[CTI Engineering Co.,Ltd]・IZUMI Mattashi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・MARUI Atsushi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]
高流速域における河川遡上期のウキゴリ類の遊泳特性
矢田谷 健一[(株)建設技術研究所]・泉 完[弘前大学]・東 信行[弘前大学]・丸居 篤[弘前大学]
既設プールタイプ魚道において,通し回遊性のカジカ属魚類やウキゴリ属魚類が全く利用できていないとの事例があり,魚道設計にあたっては,遊泳能力が弱い魚種に配慮することが重要なポイントの一つになっている.本報は、泳力が弱いとされるハゼ科のウキゴリ類を対象とし,吸盤による吸着が困難と考えられる高流速域を対象とし,ウキゴリ類の遊泳速度と遊泳時間の関係や,前進可能な距離に関する実験結果を報告するものである.
Keyword: ウキゴリ, 遊泳能力, 魚道
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発表番号 [2-10]
Longitudinal distribution and habitat conditions of Lefua echigonia in Yagawa river
Matsuzawa Yuki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology]
矢川におけるホトケドジョウの流程分布と生息環境条件の解明
松澤 優樹[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
本報では,圃場整備や河川改修,湧水の枯渇等の影響によって個体数が減少しているホトケドジョウの保全を目的とする流程分布調査と生息環境評価の結果について報告する.現地調査では,矢川における空間分布と物理環境を網羅的に調査し,調査結果にランダムフォレストを適用して,変数の重要度と応答曲線から生息環境条件を定量的に評価した.その結果,同種に必要な生息環境条件が明らかになり,本解析結果の妥当性が示唆された.
Keyword: 生態系, 環境保全, 水環境
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発表番号 [2-11]
Study on Proper Characteristics of Canal Bottom for Habitat for Endangered Species Pronodularia Japanensis
Kamada Yuta[Nippon Engineering Consultants CO., LTD]・Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ.]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]
絶滅危惧種マツカサガイの生息に適した水路床の物性に関する研究
鎌田 侑汰[大日本コンサルタント]・近藤 侑也[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]
マツカサガイの生息状況を把握するとともに,生息に適した水路床の物性について検討することを目的とし,本種の生息する水路の底質を調査した.マツカサガイの平均生息密度は34.8個体/m2であり,主に底質組成を目的変数とした重回帰分析の結果,マツカサガイの生息数に影響を及ぼす環境要因としては,底質の粗砂の組成割合と,水路床表面の礫の被覆割合が挙げられた.両者は本種の生息数に対して負の相関を示した.
Keyword: マツカサガイ, 農業用水路, 底質環境
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発表番号 [2-12(P)]
Life history of fish fauna in the earthen irrigation and drainage ditches
MORI Akira[Oyama City Hall]・MITSUZUKA Makio[NPO Agrinet 21]
素掘りの小用排水路に出現する魚類の生活史の推定
森 晃[小山市役所]・三塚 牧夫[あぐりねっと21]
淡水魚類の良好な生息場として機能していた水田水域の素掘り水路が、近年ほ場整備事業によりコンクリート化され、魚類の多様性が低下している。こうした背景から、環境配慮型の整備事業が推進されるようになり素掘り水路のもつ生態学的機能の知見が必要とされている。そこで、本研究では水田水域の素掘りの小用排水路における魚類の生活史を推定した。その結果、小用水路と小排水路はともに魚類の良好な生息場となっていた。
Keyword: 水域ネットワーク, 土水路, 生物多様性
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発表番号 [2-13(P)]
Seasonal migration of freshwater fish in restoration areas of an agricultural channel
Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sanuki Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の季節移動
久保田 由香[岡山大学大学院]・門脇 勇樹[岡山大学大学院]・佐貫 方城[ウエスコ(株)]・中田 和義[岡山大学大学院]
農業水路における環境配慮区間内での魚類の季節移動について明らかにすることを目的とし,複数の環境配慮工法が施工された岡山県総社市の農業水路において,標識魚の追跡調査を実施した。その結果,環境配慮区間内において多くの個体が再捕獲された。また,同地点から移動せずに留まる個体も多数見られた。これらのことから,調査水路に施工された環境配慮工法は,魚類に対して好適な生息場を提供していると考えられた。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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発表番号 [2-14]
Habitat conditions of Pungitius sp. (Omono type), on spring streams at rice paddy area in alluvial fan
Miyazawa Makoto[Faculty of Bioresource sciences, Akita Prefectural University]・Kondoh Tadashi[Faculty of Bioresource sciences, Akita Prefectural University]
扇状地水田域の湧水系農業用水路におけるトミヨ属雄物型の生息環境について
宮澤 真琴[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]
湧水池や湧水流下河川等に生息するトミヨ属雄物型は、生息環境の消失・悪化により激減し絶滅が危惧されている。水田域での圃場整備事業による生息地の消失が大きな要因である。保全池のみでは遺伝子の多様性を確保できないと危惧されるため、湧水とそれに繋がる水路の保全などによる生息地の広域化や連続性の改善を視野に、わずかに残る生息水路での生息実態・環境を明らかにする目的で現地調査を行い、特徴的示唆を得た。
Keyword: トミヨ属雄物型, 生息環境, 生物多様性保全
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発表番号 [2-15]
A study for estimation of population size of Oriental weather loach in a closed experimental paddy field
Takemura Takeshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ishizaki Syu[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
閉鎖系実験水田を用いたドジョウ個体数推定方法の検討
竹村 武士[農研機構 農村工学研究部門]・森 淳[農研機構 農村工学研究部門]・渡部 恵司[農研機構 農村工学研究部門]・小出水 規行[農研機構 農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農研機構 農村工学研究部門]・石崎 周[茨城大学大学院]
実験水田に計数済ドジョウ個体を放流し,ウケ採捕個体の除去を繰り返し,個体数を推定した(実験1:2013年,実験2:2014年).実験1では水田全体に格子状に採捕定点を設置,分布様式をIδで検討した.分布はポアソン分布〜やや集中分布の傾向を示した.実験2では縁辺部のみに等間隔に採捕定点を設けた結果,推定数は放流数の49〜62%を示し,各定点が分布をカバーする範囲を検討する必要があると考えられた.
Keyword: ドジョウ, モニタリング, 除去法
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発表番号 [2-16]
A study on information of the inhabiting fish in the north district of Utsunomiya city around 1960
Usami Shinnosuke[Utsunomiya University]・Moriyama Takumi[Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Utsunomiya University]
宇都宮市北部における昭和30年代頃の魚類の生息情報の把握
宇佐美 伸之介[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
生態系保全・再生する際には、今より良好な状況であったと考えられる。過去の生態系が保全目標となる。特に、水田生態系については昭和30年代頃までが豊かな時代であったとされる。本研究は栃木県宇都宮市の多面的機能支払組織を対象とし、昭和30年代頃の魚類の生息情報を聞き取った。その結果、1亜科、2属、23種を確認した。さらに、これらの確認種を生息地別に類型化しその類型別に減少の程度を明らかにした。
Keyword: 水田生態系, 昭和30年代頃, 聞き取り調査
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発表番号 [2-17]
Preliminary estimation of fish distribution using environmental DNA: a case study of the Amur minnow in Isawa Nanbu area, Iwate Prefecture
Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takemura Takeshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]
環境DNAを利用した魚類生息分布の予備推定: 岩手県いさわ南部地区のアブラハヤを事例として
小出水 規行[農研機構 農村工学研究部門]・森 淳[農研機構 農村工学研究部門]・渡部 恵司[農研機構 農村工学研究部門]・竹村 武士[農研機構 農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農研機構 農村工学研究部門]・山岡 賢[農研機構 農村工学研究部門]
岩手県いさわ南部地区のアブラハヤを事例として,環境DNAを利用した魚類生息分布の予備推定を行った.農業水路6地点で採水及び個体採捕を行い,水から抽出した環境DNA中のアブラハヤDNA量を計測し,採捕個体数との関係を調べた.アブラハヤDNA量は採捕個体数と強い正の相関を示し,環境DNAによる生息分布推定の可能性が示された.今後は最適な採水方法等の検討により推定精度を向上させることが期待された.
Keyword: PCR, 生きもの調査, 生物多様性
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発表番号 [2-18]
A research on migration and dispersal of Tokyo daruma pond frog in paddy waters
NODA KOTARO[Graduate School of Utsunomiya University]・MORIYAMA TAKUMI[Utsunomiya University]・TAMURA TAKAHIRO[Utsunomiya University]・MORI AKIRA[OYAMA City]
水田水域におけるトウキョウダルマガエルの移動分散に関する研究
野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]・森 晃[小山市]
近年、農村整備による移動経路の分断などによってカエル類の減少が危惧されている。保全に寄与するためには多くの生態学的な知見や調査が必要である。本研究ではトウキョウダルマガエルを対象とし、PITタグを用いて移動分散を明らかにすることを目的とした。本種は中干後の移動が顕著であり、水辺に依存することが分かった。また、PITタグ法は本種の移動分散の研究には実用的な方法であると考えられた。
Keyword: トウキョウダルマガエル, 移動分散, PITタグ
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発表番号 [2-19]
Estimated environmental elements of ponds required for Japanese pond turtle (Mauremys japaonica) inhabiting.
Taniguchi Mari[Nature Recovery Co., Ltd.]・Sato Yuka[Kagawa Pref.]・Kakudo Hirofumi[Faculty of Engineering, Kagawa Univ.]
ため池及びその周辺におけるニホンイシガメの生息環境条件の推定
谷口 真理[(株)自然回復]・佐藤 由佳[香川県]・角道 弘文[香川大学]
日本固有種ニホンイシガメが生息するため池の環境条件を明らかにするために,兵庫県南西部のため池10か所で調査を実施した.本種は標高150m前後の山間部の谷池で高密度に生息することが示唆された.また,本種は甲羅干し場が複数存在し,ため池周囲に林地が少ないため池を好むと推測された.さらに,ため池周辺の少なくとも半径200m圏内を移動することから,その範囲を対象にため池を保全する必要があると考えられた.
Keyword: ニホンイシガメ, 保全, ため池
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発表番号 [S2-1]
Understanding of consciousness to farmer's rural environment by using an oral history method
Kakino Wataru[Kitasato University]・Sasaki Haruka[Tohoku University]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University]・Osari Hiroshi[Kitasato University]
オーラルヒストリー手法を用いた農家の農村環境に対する意識の把握〜地域発の生物生息環境保全・管理の立案に貢献できる手法の開発に向けて〜
柿野 亘[北里大学]・佐々木 春佳[東北大学]・落合 博之[北里大学]・長利 洋[北里大学]
2014年10月17-19日に栃木県芳賀郡市貝町大谷津地区に在住する5名の農家に,オーラルヒストリー手法による聞き取り調査を行った結果,1)地域での再文脈化が確認された,2) 複数の言い分が抽出された,3)対象者が自身の言い分に気づいた.これらを踏まえ,本地区がどの程度制度化が進んだのか考察することができ,オーラルヒ ストリーを用いた農家の環境保全・管理計画立案に貢献できる可能性について指摘した.
Keyword: 環境配慮, 再文脈化, 言い分
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発表番号 [S2-3]
Suboptimal ecofriendly countermeasure in agricultural canals
Watabe Keiji[NARO]・Mori Atsushi[NARO]・Koizumi Noriyuki[NARO]・Takemura Takeshi[NARO]
農業水路における「次善の」環境配慮策
渡部 恵司[農研機構]・森 淳[農研機構]・小出水 規行[農研機構]・竹村 武士[農研機構]
3面コンクリート水路で簡便に行える環境配慮策として,コンクリートブロックの設置による生物相と生息環境の変化を調べた。類似の環境配慮水路における魚類調査の結果,ブロック設置区間は,より自然度の高い環境配慮水路には及ばないものの,3面コンクリート水路よりも魚種数・個体数が多かった。また操作実験の結果,ブロック設置による流速分布の変化により,土砂が堆積しやすくなると考えられた。
Keyword: 農業水路, 魚類, 生態系保全
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発表番号 [S12-1]
Substantiative Research on Energy Saving of Rural Sewage Treatment Parts
harada masato[The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and esource Recycling]
農業集落排水施設の省エネ実証調査
原田 正人[(一社)地域環境資源センター]
農業集落排水施設については、今後急増する老朽化施設の更新や、電力料金及び汚泥処理費などに要する維持管理費の軽減が求められており、省エネ技術についての効果を現場において実証し、施設の更新整備と併せて速やかな導入が求められている状況であり、平成26年度に実証調査において、施設の更新整備と併せて省エネ技術の導入を図ることとして、更新整備地区において効果の検証を行う。
Keyword: 集落排水, ,
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発表番号 [S12-3]
Biomass industry city design of Nishiawakura Village
Keizou Shirahata[Nishiawakura Village]・Takahiro Ueyama[Nishiawakura Village]
西粟倉村のバイオマス産業都市構想
白籏 佳三[西粟倉村産業観光課]・上山 隆浩[西粟倉村産業観光課]
西粟倉村は、森林資源活用による地域循環経済と都市農村交流等をベースとした「百年の森林構想」や再生エネルギー導入等を通じた低炭素社会の構築を推進しており、平成26年5月にはバイオマス産業都市に選定された。バイオマス産業都市の構築のために西粟倉村が実践する、森林バイオマスの活用、適切な水源林管理による小水力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用した地域づくりの取組内容と効果について報告する。
Keyword: 農村振興・エネルギー循環, 中山間地域, 物質循環
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発表番号 [S14-2]
Humic substances, soil-surfactant interaction and its transport
Ishiguro Munehide[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
腐植物質・土壌と界面活性剤の相互作用と移動現象
石黒 宗秀[北海道大学大学院農学研究院]
界面活性剤は,物質表面の性質を変える作用があるため,生活や産業活動で多量に使用される化学物質である。腐植物質は,疎水性と親水性の部分を持つため,天然の界面活性剤でもある。腐植物質・土壌と界面活性剤の相互作用から,腐植物質・土壌の表面特性を評価することができる。ここでは,腐植物質・土壌と界面活性剤の相互作用についてまとめ,土壌中での界面活性剤の移動現象に及ぼす影響について発表する。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, 溶質移動,
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発表番号 [S15-2]
Restoration of small scale water-use facilities and establishment of its operation and maintenance regulation in Shanxi province China
OMORI KEISUKE[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・YAMADA MASAKAZU[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
中国山西省における小規模水利施設の修復・更新と施設維持管理規則の策定
大森 圭祐[(独)国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[(独)国際農林水産業研究センター]
中国山西省雁門関地区の農村地域において,水不足問題の解決に向けて住民参加型で水利施設を修復・更新し生活用水等を確保した.また,村民の意見を踏まえた施設維持管理規則を策定した結果,水利費が支払われるようになった.このような住民参加に基づいた施設整備及びその運用規則の策定は,農地生産力の強化,村民の栄養・衛生改善等の可能性を広げ,それらの相互作用により農村のレジリエンス構築・向上に繋がると考えられた.
Keyword: 黄土高原, 住民参加型, 水利施設維持管理規則
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発表番号 [S16-3]
Achievements of engineering education courses in a university
Mano Yasutaka[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]・Hashimoto Fumiko[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]・Inagaki Hitone[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]
大学が進める技術者教育講座の成果
間野 泰孝[宮崎大学農学部学び直し支援室]・橋本 布美子[宮崎大学農学部学び直し支援室]・稲垣 仁根[宮崎大学農学部学び直し支援室]
大学教育においては、産学連携のスキームを活用して中核的な人材を養成するための教育システムの整備が必要とされている。特に、最先端あるいは実践的な技術・知見を習得する社会人に向け、継続的な教育の充実を図ることが求められる。ここでは農業土木技術者のニーズに基づいて専門的知識を付与し、課題と到達目標を定め、体系的に理論と演習を積み重ねる「学び直しプログラム」と「CPD」を結び付けて実施した事例を報告する。
Keyword: 学び直し, 技術者教育, CPD
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発表番号 [S17-3]
Coordinating Various Players in the Rural Area of Northern Kyoto -- The Role of the Non-profit Organization Satoyama-net Ayabe Based on the Renovated Facilities of the Former Elementary School
ASAKURA Satoshi[SATOYAMA NET AYABE (NPO)]
里山ねっと・あやべと綾部市里山交流研修センター 〜 廃校活用と体験交流で里山に関わる多様な主体を結びつける 〜
朝倉 聡[NPO法人里山ねっと・あやべ]
京都府綾部市のNPO法人里山ねっと・あやべは,閉校した小学校校舎を活用した交流施設の管理を担うとともに,施設を活用した都市農村交流事業,里地里山の自然や田舎の生活・生産体験を提供するためのコーディネーターの役割を果たしている。地域の環境や生産物を活用した大学・企業の研修プログラムへの提案も積極的に行っているが,地域内外の多様な主体間のコーディネートには人材と組織を維持する経費の確保が必要である。
Keyword: 中山間地域, 廃校活用, NPO
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発表番号 [S19-1]
Promotion of hard and soft project by utilizing information plat-form
Hosokawa Naoki[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
情報プラットフォームを活用したハード・ソフト施策の推進
細川 直樹[農林水産省]
新たな食料・農業・農村基本計画(平成27年3月31日閣議決定)においては,農地整備や施設保全管理の計画的かつ効果的な実施に資する主要な施策の一つとして、地理情報システムを活用した情報の蓄積、可視化、共有が位置付けられました。そこで、農林水産省においては、農業基盤情報基礎調査における農地整備状況に関する情報(区画形状、ほ場の均平度、排水性等)や農業水利ストック情報データベースにおける国営造成水利施設等の保全管理に関する情報(点検、機能診断結果等)を、水土里情報システムを始めとした既存の地理情報システム(GIS)に蓄積し、可視化するとともに、国、地方公共団体、土地改良区等の関係者の間で共有を図り、農地整備(大区画化・汎用化等)、農地集積、施設の戦略的な保全管理等に役立てていく「情報プラットフォーム」の取組を推進しています。
Keyword: , ,
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発表番号 [1-03]
Evaluation of the Reconstruction Process from Tsunami Disaster Focused on Leader's Behaviors
Inada Kozo[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Shindo Soji[National Agriculture and Food Research Organization]・Tadaka Takeru[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Endo Kazuko[National Agriculture and Food Research Organization]
人の動きに着目した震災復興プロセスの評価
稲田 幸三[農村振興局]・進藤 惣治[農研機構]・田高 岳[農村振興局]・遠藤 和子[農研機構]
東日本大震災で発生した津波によって被害を受けた地域における復旧・復興事業において,農地整備を行っている地区(国営仙台東及び宮城県営地区)を中心に調査を行い,農地被災後,営農再開等に向け,合意形成の変遷や「人の動き」という観点から、各段階における調整上の課題を抽出し,対応事例を整理することを試みた。あわせて,国等が用意した各種支援策の有効性等を検証し,今後の防災対策への提言を行っている。
Keyword: 土地利用計画, 圃場整備, 農村振興
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発表番号 [1-08]
Cost and environmental impact assessment on pump irrigation using NORIA
HIROSE YUICHI[National Institute for Rural Engineering]・GOTO MASAHIRO[National Institute for Rural Engineering]・UEDA TATSUKI[National Institute for Rural Engineering]
揚水水車を用いた揚水灌漑の費用及び環境負荷の評価 〜倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に〜
廣瀬 裕一[農研機構農村工学研究所]・後藤 眞宏[農研機構農村工学研究所]・上田 達己[農研機構農村工学研究所]
倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に,これらが電動ポンプやガソリンポンプに置きかわった場合の費用とCO2排出量をLCI分析を通して明らかにした。その結果,ガソリンポンプでは費用とCO2排出量とも全ての地点で揚水水車より多くなるが,電動ポンプでは,費用は揚水水車より安くなる一方でCO2排出量は揚水量が約100m3/d以上の地点では,揚水水車より多くなることが明らかになった。
Keyword: 再生可能エネルギー, 揚水量, 伝統的農業水利施設
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発表番号 [1-13]
Distribution Change and Variety of Business Facilities in Depopulated Area
Sekiguchi Tatsuya[School of Engineering, the University of Tokyo]
過疎地域における事業所立地の変遷と多様性に関する研究
関口 達也[東京大学大学院工学系研究科]
本稿では過疎地域と都市地域を比較しつつ、近年の事業所の空間分布に着目して、その多少や多様性を把握するための分析を行った。分析の結果から、過疎地域においては、鉄道駅周辺や幹線道路沿いにおいて、相対的に事業所の立地が多く、多様性が高い地区が確認された。一方で、都市地域と比較して、事業所の立地が多くかつ高い多様性を有する地区は非常に限定的であり、近年の事業所の開設も減少傾向にあることが明らかになった。
Keyword: GIS, 経済センサス, 空間分析
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発表番号 [1-18]
Utilization of wildlife as foodstuffs in rural areas of central Laos
Hasada Katsumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Phomdouangsy Souny[Agriculture and Forestry Policy Research Centre, National Agricultural Forestry Research Institute]
ラオス中部農山村における食料としての野生動植物の利用実態
羽佐田 勝美[(独)国際農林水産業研究センター]・スニー ポンドゥアンシィ[ラオス国立農林研究所農林業政策研究センター]
ラオス中部農山村において食料として利用される野生動植物への依存度を明らかにした。異なる農家タイプ間で依存する野生動植物の違いも考察した。利用される食材は、相対的に野生動植物への依存度が高かった。採集される動物性食材は、水田農家は魚介類の割合が、焼畑農家は哺乳類の割合が高かった。採集される植物性食材は、農家タイプ間で違いはなかった。採集される動物性食材の種類は農家の生業の場と関係が深いと考えられる。
Keyword: 野生動植物, 食材, 採集
GET PDF=15/1-18.pdf
発表番号 [2-10]
Study on land use changes in Tochigi Prefecture, using geographic information
YOKOTA Atsuya[Utsunomiya Univ.]・MORIYAMA Takuya[Utsunomiya Univ.]・TAMURA Takahiro[Utsunomiya Univ.]
地理情報を利用した栃木県における土地利用変遷に関する研究
横田 敦也[宇都宮大学大学院農学研究科]・守山 拓弥[宇都宮大学大学院農学研究科]・田村 孝浩[宇都宮大学大学院農学研究科]
バイオマス資源を主とし循環型社会であったとされる過去の生物相を解明したいが、その期間の里地における生物相の情報は限られている。現存している過去の地理情報を用い、生物の生息環境を明らかにすることによって、生物相の推定が行えるのではないかと考えた。第一歩として本研究では、栃木県内に残されている過去の地理情報を用い、土地利用変遷を明らかにすることを目的とした。またその地理情報の特性についても考察した。
Keyword: 生態系, 生物多様性,
GET PDF=15/2-10.pdf
発表番号 [2-11(P)]
Evaluation of Attenuation Characteristics of Acoustic Emission in Water-Stressed Plant
Takahashi Mao[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
水ストレスの影響を受けた植物起源AEの減衰特性評価
高橋 茉央[新潟大学農学部]・島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]
植物の適切な維持管理には,水分状態を精緻に把握する必要がある。筆者らは弾性波を受動的に検出するAE(Acoustic Emission)法を用い,植物道管内で発生するキャビテーションを捉えることで,植物の水ストレス評価を試みている。本報では気泡の運動方程式を用い,弾性波検出に伴うAE波の減衰特性評価の結果を報告する。検討の結果,減衰特性Q値によるAE波の減衰特性評価の可能性が示唆された。
Keyword: 減衰, AE法, キャビテーション
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発表番号 [2-12(P)]
Applicability of high-resolution three-dimensional aerial photos taken with a small UAV to sloping farmland conservation
KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]
小型UAVを用いた高解像度三次元空中写真の傾斜地農地保全への活用の可能性
栗田 英治[農研機構]
高齢化の更なる進行や担い手の不足などともない,地域資源管理を取り巻く状況の厳しさが増している中山間地域の傾斜地農地を対象に,小型UAVを用いた高解像度三次元空中写真の傾斜地農地保全への活用の可能性を検討した結果を報告する。
Keyword: 傾斜地水田, SfM-MVS, マルチコプター
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発表番号 [2-13]
Comparison of aquatic fauna due to the difference in the cultivation management method and field structure
MORIYAMA Takumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・UENO Megumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
栽培管理方法と圃場構造の違いによる水生動物相の比較
守山 拓弥[宇都宮大学農学部]・上野 恵美[宇都宮大学農学部]・田村 孝浩[宇都宮大学農学部]
本研究では、栽培管理方法と圃場構造に着目し、魚類、カエル類、水生昆虫類、淡水貝類といった複数の分類群を対象として、水生動物の生息がどの要因により影響を受けるかを明らかにした。調査の結果から、魚類(カラドジョウ)は水域のネットワークの有無という圃場構造が、トウキョウダルマガエルやコガムシは栽培管理方法が影響してる可能性が推察された。
Keyword: 圃場構造, 栽培管理方法,
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発表番号 [2-14]
Habitat preference of fish inhabiting an agricultural channel with restoration methods during the non-wintering and wintering period
KADOWAKI Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・SANUKI Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の選好環境:活動期と越冬期の比較
門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・佐貫 方城[株式会社ウエスコ]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
魚類の保全に取り組むにあたっては、魚類の生活史段階別の環境選好性を明らかにしておくことが重要となる。そこで本研究では、魚類の活動が活発な活動期とその活動が鈍化する越冬期における魚類の選好環境の違いを明らかにすることを目的に、岡山県内の農業水路で野外調査を実施した。その結果、魚類の種数・個体数・多様度指数の全てで、活動期と越冬期とでは魚類の生息に重要となる環境要因は異なることが明らかとなった。
Keyword: 魚類, 農業水路, 選好環境
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発表番号 [2-15]
Preliminary survey on the response of fish community to seasonal flow dynamics
OHIRA Mitsuru[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
季節的な流況の変化に対する魚類群集の応答に関する基礎調査
大平 充[東京農工大学大学院農学研究院]・福田 信二[東京農工大学大学院農学研究院]
本報では,通年通水と季節通水が混在する府中用水およびその流入小河川において,流水環境特性と魚類相の季節変化に関する定期調査の結果から,流況変化に対する魚類群集の応答について検討した結果を報告する.
Keyword: 生物多様性, 環境保全, 生態系
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発表番号 [2-16]
Where was domestic non-native fish species Rhynchocypris oxycephalus introduced to Kanto region, Japan from?
Nishida Kazuya[NARO, National Institute for Rural Engineering・FRA, National Research Institute of Far Seas Fisheries]・Koizumi Noriyuki[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Minagawa Akiko[University of Shiga Prefecture]・Watabe Keiji[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[NARO, National Institute for Rural Engineering]
関東地方の国内外来魚タカハヤはどこから移殖されたのか?
西田 一也[農研機構農村工学研究所・水研センター国際水産資源研究所]・小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・皆川 明子[滋賀県立大学]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]
ミトコンドリアDNA分析によって関東地方に定着したタカハヤの起源を推定するとともに,自然分布域の解明を試みた.関東地方移殖分布域の本種のハプロタイプの多くは東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれたことから,琵琶湖産アユの放流に伴う移殖の可能性が推察された.太平洋側の自然分布域東限とされる地域の本種のハプロタイプも東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれ,遺伝的な固有性が確認できなかった.
Keyword: タカハヤ, 国内外来魚, 移殖
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発表番号 [2-17]
Understanding of Host fish species and Behavior of Unionid mussel juvenile in Lake Anenuma,Aomori Prefecture
Uesugi Shota[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Kakino Wataru[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Itoh Toshishige[Enoshima Aquarium]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Osari Hiroshi[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
青森県姉沼におけるイシガイ科二枚貝の宿主魚類の把握と脱落稚貝の行動生態
上杉 翔太[北里大学獣医学部]・柿野 亘[北里大学獣医学部]・伊藤 寿茂[新江ノ島水族館]・落合 博之[北里大学獣医学部]・長利 洋[北里大学獣医学部]
イシガイ科二枚貝は、河川改修や開発などの環境変化によって生息範囲の縮小や種多様性の低下が懸念され、イシガイ科の保全を行う必要がある。本研究は、青森県姉沼において、宿主魚種の特定、さらに寄生していた脱落稚貝を飼育し、稚貝の行動生態を把握することを目的とした。その結果、本水域ではワカサギ、ジュズカケハゼが主に宿主として考えられた。稚貝の行動において、水温が高いほど移動速度が早く頻繁に移動していた。
Keyword: 環境保全, ,
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発表番号 [2-18]
Spawning behavior and selectivity of host mussels on Acheilognathus melanogaster
suzuki masaki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・yamaya takahiro[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・tsuji morio[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
タナゴの産卵行動と産卵母貝の種選択
鈴木 正貴[岩手県立大学総合政策学部]・山屋 貴広[岩手県立大学総合政策学部]・辻 盛生[岩手県立大学総合政策学部]
ため池改修により,絶滅危惧種タナゴの生息環境の消失が危惧されている.そこで本種の保全手法の一つである人工増殖に必要な基礎的知見を得るため,産卵実験を試みた結果,次のことが分かった.すなわち,1)タナゴは,バラタナゴ類やミヤコタナゴと酷似した産卵行動を行う.2)人工増殖時における産卵母貝として,カワシンジュガイが有用である.3)産卵母貝の種選択において,貝の姿勢が影響を及ぼしている可能性がある.
Keyword: タナゴ, 人工増殖, 二枚貝
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発表番号 [2-19(P)]
Habitat utilization of freshwater fish in restoration areas of an agricultural channel
Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sanuki Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の生息場所利用様式
久保田 由香[岡山大学大学院環境生命科学科]・門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学科]・佐貫 方城[ウエスコ(株)]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学科]
環境配慮型水路における魚類の成長段階に応じた生息場所利用様式について明らかにすることを目的とし,複数の環境配慮工法が施工された農業水路で魚類調査を実施した。その結果,季節と成長段階に応じて,三面コンクリート区間より環境配慮区間を選好する魚種が認められた。さらに,異なる環境配慮工法が施工された水路区間を,成長段階に応じて選好する魚種が確認された。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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発表番号 [S2-1]
The Current Situations and Problems for Applying Environmental Friendly Methods on Agricultural and Rural development Projects− Case Studies in Fukui Prefecture−
Sasaki Shigekazu
[Federation of land improvement associations in Fukui prefecture]
農業農村整備事業における環境配慮工法導入の現状と課題−福井県内の事例から−
佐々木 繁一
[福井県土地改良事業団体連合会 ]
農業農村整備事業における環境配慮工法の導入に至る過程について、これまで福井県で実施してきた内容を振り返り、課題抽出を行った。成果の得られた事例では、関係者間における意思の疎通が容易で情報を共有できた場合が多く、一方で成果が十分でなかった事例では、事業対象が広範囲ゆえ関係者間の情報共有が図られていない場合がみられた。事業実施期間という限られた時間のなかで、更なるソフトの充実が求められている。
Keyword: 農業農村整備事業, 環境配慮工法, 合意形成
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発表番号 [S3-1]
Current status of career efforts and continuing professional development of graduates in a university
Nakamura Yoshio
[Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]
大学における卒業生への技術者継続教育の取り組みとキャリアアップの現状
中村 好男
[東京農業大学地域環境科学部]
明治期、耕地整理事業の全国普及を目指す政府において、技術者教育の充実は重要課題であったが、現在でも同様に技術者の育成は重要な課題である。大学においては卒業生の技術研修の成果を学生に還元するシステムを作り、それが卒業生のキャリアアップに結びつくなど、双方向で技術者教育を進めていく必要がある。本稿では、大学における技術者教育と卒業後の技術者継続教育の連携について、東京農業大学での取組みを紹介する。
Keyword: 耕地整理講習, JABEE, 技術者継続教育
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発表番号 [S12-1]
Ability of sustainable agriculture from the view of building resilience to environmental changes in arid areas
YAMAMOTO Tadao・KUME Takashi・SHIMIZU Katsuyuki
[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・Faculty of Agriculture, Ehime University・Faculty of Agriculture, Tottori University]
環境変動に対するレジリエンス強化からみた乾燥地農業の持続可能性
山本 忠男・久米 崇・清水 克之
[北海道大学大学院農学研究院・愛媛大学農学部・鳥取大学農学部]
干ばつや塩性土壌などのリスクを抱える乾燥地の灌漑農業は脆弱である。そのためこのような灌漑農業の持続には,人間活動や気候変動などの環境変動によるかく乱・ショックから速やかに回復するための能力強化、すなわちレジリアンスの強化が求められる。本セッションでは,まず乾燥地の灌漑農業に関する基本的な知見を共有し,次にレジリアンスの評価および強化に必要な基本的要件の整理・検討を試みる。
Keyword: レジリエンス, 灌漑, 乾燥地
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発表番号 [S13-5]
A basic study on decontamination method of paddy field by soil puddling of disassembled soil aggregates
ISHIWATA Naoyuki・Mizogichi Masaru
[Graduate School of Acultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
団粒破壊代かきによる水田除染法に関する基礎研究
石渡 尚之・溝口 勝
[東京大学大学院農学生命科学研究科]
水田に適した放射性セシウムの除染法である代かき除染の効果を高めるために、土の団粒構造を破壊し水中で浮遊する粒子を増やすことが考えられる。ストークス則から導かれる粒子の水中沈降速度・粒度分布・代かき除染の水深・土層厚さ・排水深さ等のパラメータを用いて代かき除染の効果を予測する理論を構築した。この理論に基づき土の団粒構造の破壊によって除染効果が増大することをカラム実験により検証した。
Keyword: 団粒破壊, ,
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発表番号 [S14-1]
Necessity and Problem of Reconstruction Program for Rural Communities after Great Earth Quake
uchikawa yoshiyuki
[Faculty of Agriculture, Shinshu University]
集落レベルの復興計画の必要性とその支援および課題
内川 義行
[信州大学農学部]
多くの農山村地域は世代交代期が迫るが,将来ビジョンを描けていない.大震災は,このタイミングを一気に早める.被災地では,これを機に地域や農業から離れる人もあるため,集落レベルの地域再編・復興計画が不可欠である.復興への計画学的課題として,こうした状況下における,行政・集落への支援技術の開発と適用が上げられる.阪神淡路大震災から長野県北部地震までの研究と実践の成果を踏まえた考察を行った.
Keyword: 耕作放棄, 集落レベル, 復興計画
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発表番号 [S15-2]
Drainage Managrment of Watarasegawa Chuo Chiku
takigawa noriko・fujikawa youichi・
[sansuiconsultanto]
渡良瀬川中央地区の排水管理について
瀧川 紀子・藤河 洋一
[サンスイコンサルタント(株)]
渡良瀬川中央地区は、群馬県東部及び栃木県南部に位置し、利根川と渡良瀬川に挟まれた農地面積9,400haの地域である。平成11年から22年にかけて国営総合農地防災事業により整備された排水施設のなかで、幹線水路が用排兼用であるという特徴がある本地区の西部地域の管理方法について、用水時から排水時への切り替え指標、排水施設の操作方法などについての検討結果を報告する。
Keyword: 排水管理, ,
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発表番号 [1-05]
Evaluation about Stay-type Allotment Gerdens concern with around DIDs
HOSOYA Norifumi・MAKIYAMA Masao・
[Graduate School of Agriculture, IBARAKI University・College of Agriculture, IBARAKI University]
DIDからの距離およびその人口を考慮した滞在型市民農園の評価
細谷 典史・牧山 正男
[茨城大学大学院農学研究科・茨城大学農学部]
既報(牧山・細谷・井上,2013)では,政令指定都市を対象に滞在型市民農園(以下,KG)の利用の容易さについて分析し,九州地方などではKGが利用しづらい状態にある旨を述べた。本報は既報の考えを発展させ,KGにとっての利用者獲得性の評価を目的として,KGの利用者の大半がDIDに居住していると考えた上で,全国各地のKGから見たDIDへの距離およびその人口との関係について分析する。
Keyword: 滞在型市民農園, 利用者の獲得, DID指数
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発表番号 [1-10]
Construcution and application of policy in cooperation with college student circles and farminng villages
nakazato ryoichi
[Ministry of Agriculture,Forestry,and Fisheries,Hokuriku agricultural administration office ]
大学生サークル・農村マッチング方策の構築と適用
中里 良一
[農林水産省北陸農政局]
農村地域では農家の高齢化等により、農業集落機能を維持することが困難な集落が増加している。そこで本稿では、農政局が大学生サークルと農業集落のマッチングを行い、農業集落が大学生の応援を得ることにより、農業や農村の振興が図られ、農業集落機能が維持され、加えて、大学生に農業・農村の役割・重要性を理解してもらい、将来の農業・農村の担い手、応援者になることが期待できる方策の構築と適用について報告する。
Keyword: 集落計画、農村振興、中山間地域, ,
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発表番号 [1-15]
Study of farming accident caused by landform around the farmland
TAMURA Takahiro・UCHIKAWA Yoshiyuki・MATSUI Masami
[Utsunomiya University, Faculty of Agriculture・Shinshu University, Faculty of Agriculture]
基盤構造に着目した農作業事故の発生要因に関する考察
田村 孝浩・内川 義行・松井 正実
[宇都宮大学農学部・信州大学農学部]
農作業事故の発生プロセスを分析するとともに事故要因と考えられる基盤構造について考察した。FT分析ならびにET分析の結果,農作業の準備段階に事故要因が多く潜在していること,また基盤構造の問題点を解消することが事故防止策の1つとして有効であることが示唆された。また地形測量の結果,幅員に余裕のない農道や勾配の変化点などで事故が発生しやすいと推察され,事故現場周辺の微地形の把握が必要と考えられた。
Keyword: 農作業事故, ヒヤリ・ハット, 基盤構造
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発表番号 [1-20]
Possibility of the Development to Regional Construction by Utilizing a Monitoring Survey with Environmental Consideration
Kusamitsu Noriko
[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office ・Environmental Pollution Research & Analysis Center Co.,Ltd.]
環境配慮モニタリング調査を活用した地域づくりへの展開の可能性
草光 紀子
[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所・(株)環境公害研究センター]
環境との調和を配慮した土地改良施設は、完成後の維持管理体制や費用の不足により放置され、本来の目的を失っている施設が最近見受けられる。このため、環境配慮施設の建設後、その目的を達成・維持していくためには、どのような課題があるのか、その解決方法として、平成26年度着工予定の国営新川流域二期事業を対象に、環境配慮モニタリング調査を活用した地域づくりへの展開の可能性を検討した。
Keyword: ワークショップ, ,
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発表番号 [1-25]
Pre-Feasibility Study on introduction of small-scale hydropower generation in rural area of Myanmar
Miyashita Takeshi・Otagaki Koichiro・Izumi Taro・Morishita Masaki・
[Japan Water Agency・Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ミャンマー農村部における小水力発電の導入可能性について
宮下 武士・太田垣 晃一郎・泉 太郎・森下 賢己
[(独)水資源機構・(独)国際農林水産業研究センター]
ミャンマー連邦共和国では、産業の発展に伴って発電所建設が鋭意計画されているが、地方部では無電化村も多く、政府は小水力発電の導入などによる無電化地帯の電化にも力を入れつつある。本報は(独)水資源機構と(独)国際農林水産業研究センターが平成25年12月に実施した、ミャンマー農村部における灌漑施設を利用した小水力発電導入の可能性について報告する。
Keyword: 水利構造物, 灌漑施設, 地球環境
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発表番号 [1-30(P)]
Efficient hydropower generation with an irrigation dam during non-irrigation periods
Ueda Tatsuki・Goto Masahiro・Namihira Atsushi・Hirose Yuichi・
[National Institute for Rural Engineering, NARO]
非灌漑期における農業用ダムを用いた小水力発電の効率化
上田 達己・後藤 眞宏・浪平 篤・廣瀬 裕一
[農研機構農村工学研究所]
放流量の季節変化が大きい農業用ダムにおいて,通年継続した小水力発電を行い発電効率の向上を図るため,翌灌漑期に向けた貯水量の回復に留意しつつ,非灌漑期に一定の放流量を確保する水管理手法を提案する。事例地区での評価では,従来型水管理による完全従属発電と比べて,設備利用率が46%向上し,kWh当たり建設費が11%削減されると推察される。
Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 農業用ダム
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発表番号
発表番号 [2-11]
Identify host fish of Unionid mussels in irrigation canals
kikuchi tomoki
[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
農業用水路に生息するイシガイ類の宿主魚類の特定とその環境条件の検討 ~山形県鶴岡市文下堰を事例として~
菊地 朋希
[山形大学大学院農学研究科]
イシガイ類の宿主の特定と宿主に必要な環境条件の検討を目的に、用水路文下堰において調査を行った。その結果、ドジョウに最も多くの幼生が寄生し、ドジョウからのみ幼生が稚貝に変態したため、ドジョウが宿主であると考えられた。また、同一河川を水源とする水路と文下堰の魚類相の比較などから、宿主に必要な環境条件を検討した結果、文下堰は宿主の繁殖場、非灌漑期における退避場、移動可能な時期を有していると考えられた。
Keyword: イシガイ類, 宿主魚類, 農業用水路
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発表番号 [2-12]
Burrowing Activities of the Freshwater Mussel, Pronodularia japanensis in Stilling Basin
Matsumoto Kohei・Kakudo Hirofumi・
[Faculty of Engineering, Kagawa University ]
止水条件下でのマツカサガイの潜砂行動
松本 康平・角道 弘文
[香川大学工学部]
マツカサガイの生息に望ましい水路底質材料の検討に資するため,止水条件下における潜砂実験を室内で行った.冬季は,夏季に比べ潜砂行動を示す個体が少なく,このことは底質粒径が大きな場合に顕著に表れた.潜砂し易い底質粒径かどうかについて,殻長相当の深さだけ潜砂できているか,また,潜砂に要する時間が短時間であるか,という2つの側面より検討したところ,粒径が小さい底質がより有効であることがわかった.
Keyword: マツカサガイ, 潜砂, 水路底質
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発表番号 [2-13]
Dissatisfaction of farmers over the endangered species conservation and drainage management
Tashiro Yushu
[The Aozora Foundation]
水路整備と希少種保全をめぐる農家の不満:なぜ環境配慮はもめるのか?
田代 優秋
[(公財)公害地域再生センター]
本報告では,徳島県ですでに絶滅したと考えられていた希少淡水魚カワバタモロコが再発見され,その場所で水路整備事業を行った事例を中心に,全国の水生生物を巡る水路整備事業も参照しながら環境配慮が揉める問題構造の整理を試みたい.
Keyword: 環境配慮, 維持管理, コンフリクト
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発表番号 [2-14]
The Conservation Planning for the Animals and Plants in the Repair Work at the Sasagamine Dam
Kato Syuichi
[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office]
笹ヶ峰ダム改修工事における動植物保全対策の検討について
加藤 修一
[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]
笹ヶ峰ダムは、平成26年度着工予定の国営関川用水土地改良事業により、施設の老朽化対策と併せてダム直下に新たに小水力発電施設を建設する予定である。ダム周辺には、生態系の頂点に位置する猛禽類のハチクマの生息と、小水力発電予定地周辺に希少植物のテングクワガタの生育が確認されている。このため事前に動植物調査を行い、工事による影響の予測と保全対策について検討を行った。
Keyword: 順応的管理, ,
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発表番号 [2-15]
Influence Evaluation of Filling a Sea Caldron for Habitat of Zostera Bed
KANAGUCHI Takaaki・SUNADA Mari・IZUMI Tomoki・FUJIHARA Masayuki・
[Graduate School of Agriculture, Ehime University・Faculty of Agriculture, Ehime University・Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
海釜地形の底上げによるアマモ場生息環境への影響評価
金口 嵩明・砂田 真里・泉 智揮・藤原 正幸
[愛媛大学大学院農学研究科・愛媛大学農学部・京都大学大学院農学研究科]
瀬戸内海の海釜地形において,海釜を埋戻し海底を浅くする海底底上げを想定し,底上げによる生物生息場への影響を定量評価した.本研究では,HEPにもとづいた評価を行うものとして,対象種には現存するアマモを選定し,種子による繁殖活動を考慮した生息場評価モデルを構築しHSIとTHUを算出した.その結果,底上げによりHSI,THUはわずかに変化するが,その変化率はそれぞれ4%程度であることが分かった.
Keyword: アマモ場, HEP, 流況解析
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発表番号 [2-16]
For conservation of Red-Dragonflies and Development of risk assessment mitigation program with farmer's participation
Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi・
[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]
赤トンボ保全のための農業者を主体としたリスクアセスメントミティゲーションプログラムの開発
宮井 克弥・神宮字 寛
[宮城大学食産業学研究科]
2009年から2013年の5年間、宮城県大崎市田尻地域の水田において赤トンボの発生状況と栽培管理を調査した。特に、育苗箱施用殺虫剤を使用した水田は、不使用の水田と比べて赤トンボの発生する水田割合、密度が低い傾向を示すことがわかり、赤トンボ保全のためのRAMPの1つとして、2012年から生態系に影響が少ない成分の薬剤へ変更した。今後は、他の赤トンボ発生を抑制する要因についてもRAMPを導入していく。
Keyword: 赤トンボ, 育苗箱施用殺虫剤, リスクアセスメント
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発表番号 [2-17(P)]
Life history of an alien crayfish species Procambarus clarkii in agricultural channels
Ushimi Haruna
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業用水路における外来種アメリカザリガニの生活史
牛見 悠奈
[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本研究では、水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除を効率的に行う上で不可欠な知見となる生活史を明らかにするため、農業水路で本種の定量採捕調査を実施した。その結果、アメリカザリガニの脱皮は一年を通じて行われると推察された。また、調査地におけるアメリカザリニの交尾時期は8月中旬〜11月中旬であると考えられた。得られた結果に基づき、水田水域に定着したアメリカザリガニの駆除時期について検討した。
Keyword: アメリカザリガニ, 生活史, 農業用水路
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発表番号 [2-18(P)]
Winter habitat conditions of Rana ornativentris at Shichinohe town Kamikita county, Aomori prefecture
Kakino Wataru・Asanuma Hikaru・Sato Naoki・Ochiai Hiroyuki・Osari Hiroshi
[Kitasato University school of Veterinary Medicine・Cainz Corporation・Toko Geotech Corporation]
青森県上北郡七戸町の谷津水路におけるヤマアカガエルの越冬環境条件
柿野 亘・浅沼 ひかる・佐藤 直生・落合 博之・長利 洋
[北里大学獣医学部・株式会社 カインズ・東興ジオテック 株式会社]
2012年1月,2013年2月に青森県上北郡七戸町に位置する谷津水路で実施した,ヤマアカガエルの採捕調査および越冬環境条件調査の結果,次のことが把握された.すなわち,1)ヤマアカガエルは,水路内に堆積した落葉中で多数採捕された,2)2年とも落葉体積と生息密度との間に有意な正の相関が認められた,3)土中での採捕調査では,本種は確認されず,ニホンアマガエルが1個体のみ採捕された.
Keyword: カエル類, 越冬, 水域
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発表番号 [2-19]
Potentiality of carbon sequestration to farmland through a forestry programme CDM in Paraguay
Watanabe Mamoru・Matsubara Eiji・Shiraki Shutaro・Fukuo Ayumi・
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
パラグアイにおける植林プログラムCDMによる農地への炭素隔離の可能性
渡辺 守・松原 英治・白木 秀太郎・冨久尾 歩
[(独)国際農林水産業研究センター]
パラグアイ東部地域において、植林CDMの形成に取り組んでいる。植林は農地への炭素隔離を可能にする。対象地域5県で植林CDMによって得られる炭素隔離のポテンシャルをCDMの方法論を活用して検証したところ、人為的純吸収量は5年間で約170万tCO2と推定される。植林プログラムの形成によって、国の排出削減計画への取り入れ、援助機関等からの支援により、農家による植林活動の推進が可能となる。
Keyword: 環境保全, CDM, 炭素隔離
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発表番号 [企-12-1]
One Decade in Successive Progress of Engineering Education and Professional Development in Water, Land and Environmental Engineering
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Hanatsuka Yoshio [The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering]
技術者教育の理念と10年の歩み−JABEEからCPDまで−
○森井俊広 [新潟大学農学部]
花塚賀央 [農業農村工学会]
農業農村工学会に技術者継続教育(CPD)制度が創設され10年が経過した。この間,CPD個人・法人登録者数は拡大し,最近ではウェッブ登録システムを導入するなど運用の充実が図られ,技術者の日々の研鑽に大きく寄与するようになってきた。技術者の輩出を担う高等教育機関における技術者教育(JABEE認定プログラム)と合わせて,CPD制度の現状の成果到達点を総括し今後の展開を探る。
Keyword: 水土の知, 技術者継続教育, 技術者教育プログラム
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発表番号 [2-10]
A Preliminary Study of Early Life History of Silurus asotus in a Concrete drainage ditch
MORI Akira [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
[]
GOTO Akira [Utsunomiya university]
コンクリート排水路におけるナマズの初期生活史に関する基礎的研究
○森 晃 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]
近年ナマズは全国的に減少傾向にあるが、保全のために必要な稚魚の成育場所における生態の情報は少ない。本研究では,2012年の5月から7月にかけて,河川と接続するコンクリート水路においてナマズの初期生活史について知見を得たので報告する。コンクリート水路において計160尾の稚魚を採捕し、低流速で泥の優占する環境を好むと考えられた。また、6月中旬から7月中旬にかけて稚魚は急速に成長し、河川へ降下すると考えられた。
Keyword: ナマズ, 初期生活史, 生育場所
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発表番号 [2-11]
A waterway to provide spawning habitat for medaka Oryzias latipes
fujimoto_yasufumi [The Miyagi Prefectural Izunuma-Uchinuma Environmental Foundation]
mitsuzuka_makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo and Namazu Research]
akinaga_takuya [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]
yamano_iwao [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]
nemoto_shinichi [Tohoku Kosyo Co., Ltd]
メダカが産卵可能な水路工法について
○藤本泰文 [宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団]
三塚牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
明永卓也 [ 三菱樹脂インフラテック]
山野 巌 [ 三菱樹脂インフラテック]
根元信一 [東北興商]
近年,農村整備事業でも環境への配慮が求められてきたが,環境配慮型工法の有効性の検証は十分に行われてこなかった.本研究では,水際部の緑化が可能なブロックマットを開発し,メダカの産卵に適した工法かどうか野外で試験した.その結果,メダカがブロックに生えていた植物に産卵することを確認した.この工法はU型水路工法に対し,作業効率などで優れており,低コストながら環境に配慮できる工法であることが明らかになった.
Keyword: 農業水路, メダカ, 産卵環境
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発表番号 [2-12(P)]
Habitat utilization of the endangered bitterling species in an agricultural channel
miyatake yuta [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
ushimi haruna [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
aoe hiroshi []
nakata kazuyoshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路における希少タナゴ類の生息場所利用様式
○宮武優太 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
牛見悠奈 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
青江 洋 [NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]
中田和義 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
岡山県の農業水路等に生息するスイゲンゼニタナゴは、国内希少野生動植物種に指定されている。本研究では、岡山県の農業水路において、本種をはじめとした希少タナゴ類の保全に必要な知見となる生息場所利用様式を解明することを目的とし、野外調査を実施した。その結果、希少タナゴ類の生息場所利用様式には季節変化が見られ、沈水植物の有無(植被率)などが生息場所選択の重要な要因となることが示唆された。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全
GET PDF=13/13002-12(P).pdf
発表番号 [2-13(P)]
How can freshwater fish survive in concrete lining watercourses?
Miura Yuhei [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
Hozumi Masato [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Mizurani Masakazu [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
淡水魚はコンクリート2面張り水路でいかに生息しているのか?
○三浦悠平 [宇都宮大学大学院農学研究科]
穂積正人 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学 農学部]
近年,農村地帯の水辺環境は大きく変容し,農業水路等を生息場として利用する生物が減少している.そこで魚類への影響が少ない2面張り水路が注目されているが、魚類の生息や産卵等の利用と環境要因の関係に関する知見は少ない。魚類のコンクリート水路での利用・生息条件を明らかにすることが必要であり、調査を実施した。その結果、2面張り水路における魚類の生息に関する基礎的知見を把握することができたので報告する。
Keyword: 2面張りコンクリート水路, 魚類, 生態系
GET PDF=13/13002-13(P).pdf
発表番号 [2-14(P)]
Study on the natural restoration of concrete canal considering aquatic organism
hyodo hiraku [Faculty of Engineering Kyushu University]
yamashita tomomi [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]
yokouchi ryosuke [Faculty of Engineering Kyushu University]
shimatani yukihiro [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]
水生生物に配慮したコンクリート用水路の自然修復手法に関する研究
○兵頭 拓 [九州大学工学府]
山下奉海 [九州大学工学研究院]
横内良介 [九州大学工学府]
島谷幸宏 [九州大学工学研究院]
2001年に土地改良法が改正されて以降,環境と調和した農村整備事業が多く行われるようになった.しかし、用水路の自然修復の事例は,排水路の修復事例と比較して極めて少ないといった現状である.この状況の中,アザメの瀬の用水路の一部が老朽化したためにコンクリート補強後に自然修復が行われた.今回の前例のない工法で自然修復を行っていることから,生物の応答から今回の修復工法の効果の検証を行った.
Keyword: 生物多様性, 自然修復, 用水路
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発表番号 [2-15(P)]
A proposal for the improving habitat and estimate for the distribution of the oriental weather Loach (Misgurnus anguillicaudatus) in the ditches of modernization of rice fields on Sado island.
Nakatsu Mitsuhiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Kawaguchi Yoichi [Institude of technology and science,The University of Tokushima ]
Takegawa Yuya [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Aoyama Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
佐渡島の圃場整備水田排水路でのドジョウの生息環境を決定する要因と生息環境整備の提案
○中津充裕 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
河口洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]
竹川有哉 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
青山直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
佐渡島の圃場整備された水田の排水路で、春季と夏季にドジョウに関する野外調査を実施した。また、GISを用いて調査地周辺の景観情報を抽出し、ドジョウの生息量を決定する環境要因を統計解析によって求め、推定密度分布図を作成した。その結果、圃場整備による水路環境の変化がドジョウの生息量を制限していた。さらに、夏季でのドジョウの生息環境は、成魚よりも稚魚のほうが水路内環境の変化に依存しやすいことが示唆された。
Keyword: ドジョウ, 農業用排水路, 水路改修
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発表番号 [2-16(P)]
Artificial burrows to use for the eradication of an alien crayfish species Procambarus clarkii in paddy waters
ushimi haruna [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
miyatake yuta [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
tsutsui naoaki [Ushimado Marine Institute, Okayama University]
nakata kazuyoshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴
○牛見悠奈 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
宮武優太 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
筒井直昭 [岡山大学理学部付属牛窓臨海実験所]
中田和義 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本研究では、水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴のサイズを明らかにするため、内径と長さの異なる人工巣穴に対する選好性実験を室内で実施した。その結果、アメリカザリガニは特定の人工巣穴サイズに対する有意な選好性を示し、その傾向は体サイズによって異なっていた。得られた結果に基づき、水田水域に定着したアメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴サイズを提案した。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全
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発表番号 [2-17(P)]
Basic experiment about velocity which into Unionid mussel flows
Kakino Wataru [Kitasato University]
Nagayoshi Takeshi [Akita Prefectural University]
イシガイ科二枚貝が流下する流況条件に関する基礎実験
○柿野 亘 [北里大学]
永吉武志 [秋田県立大学]
本研究では,耕作放棄に伴って被害規模が増大する増水や氾濫によるイシガイ科二枚貝の生息場の劣化メカニズムの解明の一助になることをめざし,水路実験によるイシガイ科二枚貝が流下する流速を把握するためにヨコハマシジラガイ31個体を供試した基礎実験を行った。その結果,転動した際の平均流速(±標準偏差)は殻長の大きさに関係なく25.37(±0.47)cm/sであった。また,殻高,殻幅,湿重量も同様の結果だった。
Keyword: イシガイ科, ヨコハマシジラガイ, 流速
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発表番号 [2-18(P)]
Population Dynamics of Four Species of Unionidae in the Biotope Pond
KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ビオトープ池におけるイシガイ科二枚貝4種の個体群変動
○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究では,休耕田利用ビオトープ池に生息するイシガイ科二枚貝4種の個体群変動とその影響要因を検討した.2005年から7年間にわたりビオトープ池においてイシガイ科二枚貝の採捕調査を行なった.また,再生産に不可欠である宿主魚種を検討するための寄生実験を行なった.その結果,イシガイ科二枚貝の個体群変動には宿主魚種の有無や,隣接排水路からビオトープ池へ給水される水量の年変化が影響している可能性が示唆された.
Keyword: ビオトープ, イシガイ科二枚貝, 個体群変動
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発表番号 [2-19]
Effects of initial conditions on habitat modeling using Random Forests
Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Yamaguchi Marie [Nagasaki City Government Office]
Onikura Norio [Fishery Research Laboratory, Kyushu University]
Nakajima Jun [Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ランダムフォレストによる生息場モデリングにおける初期値依存性の影響
○福田信二 [九州大学大学院農学研究院]
山口真理恵 [長崎市役所]
鬼倉徳雄 [九州大学水産実験所]
中島 淳 [福岡県保健環境研究所]
平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,先進的機械学習手法であるランダムフォレストの初期値依存性が構築モデルに及ぼす影響について,九州北部の在来タナゴ類を対象とする生息場モデルを事例に,定量的に評価した.その結果,再現精度への影響は無視できる程度であったが,変数の重要度への影響は比較的大きいため,解析結果を解釈する際には,乱数の種を20回程度の変更し,ランダムフォレストの初期値依存性を考慮する必要があることが示された.
Keyword: 生息場モデル, 在来タナゴ類, 生息環境評価
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発表番号 [企-2-1]
Planning Issues of the Farmland Recovery in the Eastern Miyagi Area after the March 11
HASHIMOTOShizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
宮城県東部津波被災地における農地復旧に関する課題
○橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
宮城県東部に位置する東松島市・石巻市は,ほ場整備事業の完了の直前や直後に被災を受けた農地が多く,未整備地区が多く残される県内他地域に比べ復興に向けた足取りは早い。しかし,大規模水没地区の乾陸化やその際の部局間調整の課題,現場担当者の不足,農業復興における合意形成など多くの課題が残されている。本発表では,これらの課題への対応状況について報告し,企画セッション参加者と共に問題意識の共有を図りたい。
Keyword: 農地整備, 災害復旧, 復興交付金
GET PDF=13/13S02-01.pdf
発表番号 [2-10(P)]
Habitat analysis and potential distribution of dojo loach (Misgurnus anguillicaudatus) in the ditches of modernization of rice fields on Sado island.
Nakatsu_Mitsuhiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Takegawa_Yuya [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Aoyama_Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Kawaguchi_Yoichi [Institude of technology and science,The University of Tokushima ]
圃場整備水田域の水路網におけるドジョウの生息環境解析と分布域の地図化
○中津 充裕 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
竹川 有哉 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
青山 直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
河口 洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]
佐渡島の圃場整備水田域の排水路網を対象に、春季と夏季にドジョウの密度調査と物理環境調査を行った。また、GIS上で調査地周辺の景観要因を抽出し、これらのデータでGLMによる解析を行いドジョウの生息環境解析と分布域の地図化を行った。季節に関わらず圃場整備による改変要因が、ドジョウ密度を低下させていることが明らかになった。季節によってドジョウが利用する水路環境は異なり、分布の仕方も変化していた。
Keyword: ドジョウ, 圃場整備, 農業用排水路
GET PDF=12/12002-10P.pdf
発表番号 [2-11]
Proposal of new return flow analysis for paddy irrigation water and its application to site
Fujita_Keisuke [Graduate school of Agriculture, Iwate university]
Azuma_Atsuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Hirota_Jun-ichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Yoshida masashi [Ishikawa Prefectural University]
新しい地区内水田還元水分析法の提案と適用
○藤田渓介 [岩手大学大学院農学研究科]
東淳樹 [岩手大学農学部]
広田純一 [岩手大学農学部]
吉田 匡 [石川県立大学]
石川県,手取川扇状地,七ヶ用水地区を念頭に幹線水路を用排水兼用に使用している水田灌漑システムについて,水路番号,堰の番号等の付け方を工夫し,それを並び替えて,還元水量を算定する新しい方法を提案した内容.また,この理論を実際に適用し,適用結果の特徴を述べた内容.
Keyword: 還元水, 反復利用, 水田灌漑
GET PDF=12/12002-11.pdf
発表番号 [2-12]
Comparison of aquatic organisms inhabits earthen and concrete watercourses in a farmland consolidated area
Miura_Yuhei [Graduate School of Aguricuture, Utsunomiya University]
Mizutani_Masakzu [Faculty of Aguricuture, Utsunomiya University]
Gotou_Akira [Faculty of Aguricuture, Utsunomiya University]
圃場整備地区における土水路とコンクリート水路に生息する水生生物の比較
○三浦悠平 [宇都宮大学院農学研究科]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]
西鬼怒川地区では圃場整備と自然環境の保全を両立させるために平成9度年より県営農村自然環境整備事業を導入し、土水路が作られたが、同じ地区内には配慮は行われていないコンクリート水路もある。両水路で水生生物の生息場機能の違いを明らかにするために調査を行った結果、生息生物種の違いが明らかとなった。コンクリート水路でのみ多く採捕された種もあり、コンクリート水路の存在価値の再検討が必要であることが示唆された。
Keyword: 土水路, コンクリート水路, 水生生物
GET PDF=12/12002-12.pdf
発表番号 [2-13]
Fundamental study on quantitative evaluation of ecosystem support utilizing porous concrete
sato_shushi [Agriculture Unit , Kochi University]
kassai_hirofumi [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]
odajima_tsutomu [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]
yamada_toshio [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]
masuma_yoshihiro [Kyoto Prefectural Office]
ポーラスコンクリートの生態系保全の定量評価に関する基礎的検討
○佐藤 周之 [高知大学農学部門]
葛西 博文 [株式会社 総合開発]
小田島 勉 [株式会社 総合開発]
山田登志夫 [株式会社 総合開発]
増馬 義裕 [京都府庁]
水利施設の主な建設材料であるコンクリートの中でも,空隙を有するポーラスコンクリート(以下,POC)が生態系保全型材料として注目され、既報では、砕石サイズ・空隙率の異なるPOCに生息する水生生物と付着藻類の種類や量に関する調査結果を報告した.本報では、さらに、水生植物に着目し、POCによる生態系に及ぼす影響の定量的評価を試み、また、それら生物間の最適な生態系バランス構築のためのPOCの活用モデルを提示する.
Keyword: ポーラスコンクリート, 生態系, 水環境
GET PDF=12/12002-13.pdf
発表番号 [2-14]
Monitoring evaluation on fish habitation in water courses where mitigation measures were adopted
saida keita [Gunma Prefectural Government]
onuki tatsuya [Kamitsuga Agricultural Cooperative Association]
mizutani masakazu [Utsunomiya University]
goto akira [Utsunomiya University]
ミティゲーション対策が施された農業水路の魚類生息に関するモニタリング評価
○齋田 圭太 [群馬県庁]
大貫 達也 [上都賀農業協同組合]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]
栃木県日光市小代地区では圃場整備事業が実施された。事業の中で、ビオトープ水路や深み拡幅水路など魚類生息場に関するミティゲーション対策が施されている。そこで、本研究では農業水路において、灌漑期・非灌漑期に調査を行い、魚類の生息分布を把握しミティゲーション対策の効果を明らかにすることを目的とした。結果、ミティゲーション対策が施された水路構造は魚類の生息場として機能していることが確認できた。
Keyword: 魚類生息場, ミティゲーション対策, 圃場整備
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発表番号 [2-15]
The effectiveness of creating the earth canal in paddy field for freshwater community
ISHIMA Taeko [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
MURAKAMI Hinako [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
FUKUSHIMA Junpei [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
SEKIJIMA Tsuneo [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
圃場整備済み水田における「江」の創出が生物群集に与える影響
○石間妙子 [新潟大学大学院自然科学研究科]
村上比奈子 [新潟大学大学院自然科学研究科]
福島純平 [新潟大学大学院自然科学研究科]
関島恒夫 [新潟大学大学院自然科学研究科]
本研究では、圃場整備済みの水田において試験的に江を創出し、江の創出が水田の生物群集に与える影響を評価した。さらに、江を広域的に導入する際に留意すべき立地特性を解明した。その結果、江は乾田時に様々な生物種の逃避・生息場所として重要な生息地を提供していることが明らかとなった。また、魚類の供給源が用水路であったことから、魚類保全を目指した江の創出を実施する際には、用水路の魚類分布状況を考慮する必要がある。
Keyword: 圃場整備済み水田, 生物多様性保全, 江
GET PDF=12/12002-15.pdf
発表番号 [2-16(P)]
Try of species diversity evaluation by conditional probability on identification-unidentification data
Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mineta_Takuya [Institute for Rural Engineering, NARO]
Sakane_Isamu [Institute for Rural Engineering, NARO]
確認・未確認データによる条件付き確率を用いた種多様性評価の試み
○竹村 武士 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
西田 一也 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]
坂根 勇 [農村工学研究所]
COP10開催等に相前後し,広域モニタリングの重要性が再認識されてきた.本研究では,広域をカバーできる反面質的バラツキをもったデータの活用を検討するため,条件付き確率を用いた,魚種の確認・未確認データ,すなわち確認種データによる種多様性評価を試みた.検討には詳細調査ならびに簡略調査によるデータを用いた.その結果,詳細調査を教師データとしてその量的増強を目指す学習型の評価体系と捉えるのが良いと考えられた.
Keyword: 魚類, 種多様性, 条件付き確率
GET PDF=12/12002-16P.pdf
発表番号 [2-17]
Impact of the inhabiting situation of host fish on reproduction of Unio douglasiae
KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
OZAKI Masaya [Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
宿主魚種の存在がイシガイの世代交代に与える影響
○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
尾崎暢也 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究では,寄生実験を行ないイシガイ幼生の宿主魚種を明らかにするとともに,設置魚道の型式が異なる2つのビオトープ池においてイシガイの個体群変動と魚類の生息状況を調査した.その結果,イシガイの宿主魚種はオイカワ・ヌマムツ・モツゴであった.また,この3種の生息割合が低いビオトープ池ではイシガイの個体群が衰退傾向にあり,宿主魚類が同所的に生息できる環境を整備することの重要性が示唆された.
Keyword: イシガイ, 宿主魚類, ビオトープ
GET PDF=12/12002-17.pdf
発表番号 [2-18]
A study on population dynamics and extermination measures of Procambarus clarkii in paddy waters in wintering season
Aoki Shunsuke [ Graduate school of Utsunomiya univercity ]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]
Goto Akira [Utsunomiya univercity]
水田水域におけるアメリカザリガニの越冬期の生態解明および駆除対策の検討
○青木俊輔 [宇都宮大学大学院(前)]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤章 [宇都宮大学]
アメリカザリガニは日本各地の湿地環境に生息する外来種のザリガニである。本種は水田水域において稲作被害や生物多様性への悪影響などの問題を引き起こすとされ、外来生物法により要注意外来生物に指定されている。本研究では水田環境において本種が引き起こすとされる諸問題を解決するため本種の駆除対策を検討することとし、特に知見の少ない越冬期に着目して駆除対策の検討および生態の解明をすることを目的とした。
Keyword: 生態系, 環境保全, 生物多様性
GET PDF=12/12002-18.pdf
発表番号 [2-19]
Distribution and feeding of bullfrogs in the river
Ukai Takehiro [The graduate School of Applied Biological Sciences,Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]
河川におけるウシガエルの分布と食性
○鵜飼 剛啓 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究では河川におけるウシガエルの食性を明らかにするため,強制嘔吐法によって胃内容物を調べるとともに,餌動物の消化速度に関する実験を行った.その結果,胃内容物からは,アメリカザリガニが最も多く確認された.その他スジエビなど外骨格をもつ生物の割合は高く,魚類・カエル類の出現頻度は小さかった.一方で,消化速度に関する実験から,強制嘔吐法による食性調査では外骨格をもつ生物を過大評価する可能性が示された.
Keyword: 生態系, 外来生物, 食性
GET PDF=12/12002-19.pdf
発表番号 [2-1]
Effective management of paddies for creating preferable foraging habitat of the Japanese Crested Ibis
Endo_Chihiro [Niigata University]
Terashima_Daiki [Niigata University]
Hayakawa_Tomoyasu [Niigata University]
Sekijima_Tsuneo [Niigata University]
トキの採餌効率を高める農地管理法の提案
○遠藤千尋 [新潟大学・自然科学研究科]
寺島大紀 [新潟大学・自然科学研究科]
早川友康 [新潟大学・自然科学研究科]
関島恒夫 [新潟大学・自然科学研究科]
佐渡島において、トキを野生復帰させるためには、トキにとって採餌エネルギー効率の高い水田環境を明らかにし、今後の採餌環境整備に生かす必要がある。そこで、水田ごとに、トキの採餌行動の観察を行い、のちに餌生物量や物理環境を測定した。モデル解析によって採餌エネルギー効率の高い水田環境の特性を季節ごとに明らかにし、この結果から、トキにとって好適な採餌環境をつくりだすような農地管理法の提案を行う。
Keyword: 水田, 鳥類, 農地管理
GET PDF=12/12002-01.pdf
発表番号 [1-07]
Prototype of Reasonable Water-level logger for Ecosystem Monitoring in Rural Area
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
水域生態系調査への導入に向けた低コストな水位ロガーの試作
○渡部 恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
農業水路の多地点における水位の連続観測を想定し,低コストな水位ロガーを試作した.試作したロガーは,絶対圧を電圧に変換して自動記録する.屋外において水位0,10,・・・,100cmの11点で出力電圧を繰り返し測定し,出力電圧による水位の推定式を作成した.大気圧及び温度の補正により0.9cm以下の誤差で水位測定が可能であった.この測定精度は,水位を数cm程度のオーダーで観測する際には,実用の範囲にあると考えられる.
Keyword: 圧力式水位計, モニタリング, 農村生態系
GET PDF=11/11001-07.pdf
発表番号 [1-12]
The relationship between distribution of Unionidae and sediment in drainage canal
KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SEMGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
農業用排水路におけるイシガイ科二枚貝の生息分布と底質環境との関係
○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
農業用排水路においてイシガイ科二枚貝の生息状況と分布地点の底質環境について調査を行った結果,成長段階により分布する底質環境に違いがみられた.未成熟個体は粒径が大きい底質材料の表層付近に生息している割合が高く,一方,成熟個体はより幅広い底質環境で確認された.そのため,本研究で対象としたイシガイ科二枚貝については,成長段階が低いほど底質環境,とくに底質材料が分布状況に与える影響は大きいと考えた.
Keyword: 排水路, イシガイ科二枚貝, 底質環境
GET PDF=11/11001-12.pdf
発表番号 [1-17]
A study on population dynamics and extermination measures of Procambarus clarkia in paddy waters
Aoki Shunsuke [Graduate school of Utsunomiya Univercity]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]
Goto Akira [Utsunomiya univercity]
水田水域におけるアメリカザリガニの生態解明および駆除対策の検討
○青木俊輔 [宇都宮大学大学院]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤章 [宇都宮大学]
アメリカザリガニは日本各地の湿地環境に生息する外来種のザリガニである。本種は水田水域において稲作被害や生物多様性への悪影響などの諸問題を引き起こすとされる。そのため本種は外来生物法により要注意外来生物に指定されている。本研究では水田水域において本種が引き起こす諸問題の解決策として、本種の駆除方法とその妥当性について検討する。そのために水田水域における本種の詳しい生態と被害実態の解明を行う。
Keyword: アメリカザリガニ, 水田水域, 駆除方法
GET PDF=11/11001-17.pdf
発表番号 [1-22]
Fish population dynamics model for planning of networking water areas
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Mizutani_Masakazu [Faculaty of Agriculture, Utsunoimya University]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
水域のネットワーク化による魚類個体群の再生過程予測モデル
○竹村 武士 [農村工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
効果的に魚類個体群の保全,再生を図るにはネットワークの配置の検討,個体群動態(以下,動態)予測が重要である.著者らは個体の移動を考慮した動態モデルの開発に向け,タモロコを対象に必要パラメータを検討してきた.本研究では,動態モデルの開発方法の紹介,仮想水路でのネットワーク化前後のシミュレーションを行った.その結果,同規模の生息地が利用可能となる場合でも,効果は形成される水路網の線形形状に影響された.
Keyword: 魚類, 個体群動態, ネットワーク
GET PDF=11/11001-22.pdf
発表番号 [1-27]
A study on wintering environment of Oryzias latipes populations in Tochigi prefecture
Wakui_Naohisa [Utsunomiya City Hall]
Mizutani_Masakazu [Utsunomiya University]
Goto_Akira [Utsunomiya University]
栃木県内におけるメダカ個体群の越冬環境に関する研究
○涌井亨尚 [宇都宮市役所]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]
メダカは環境省のRDBにおいて、絶滅危惧粁爐忙慊蠅気譴討い襦メダカの個体群サイズは春から秋にかけて増加し、冬期に激減する。冬期に個体群サイズが激減する魚類については越冬場となりうる環境条件を解明する必要があると指摘されている。そこで本研究では栃木県内のメダカの生息地を把握し、越冬環境を明らかにすることを目的とした。調査の結果から越冬場のタイプ分けを行い、越冬場としての必須条件と制約条件を考察した。
Keyword: メダカ, 越冬場, 環境要因
GET PDF=11/11001-27.pdf
発表番号 [1-32]
Sediment transport and control in irrigation canal systems with catchment areas
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
NAKADA Toru [National Institute for Rural Engineering]
集水域を持つ用水路システムにおける土砂移動とその制御
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
中田 達 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
東北地方のM地区では,用水路システム内に堆積した土砂を温床とする水草が発生し,これらが除塵機等のスクリーンの目詰まりを引き起こしている.地区には山地を集水域とする集水路が存在し,出水時にはここから幹線用水路へ土砂が流入する.そこで,集水路に床固めを連続的に設置し,土砂の移動と流出を制御する対策工法を考案した.工法の効果を水理模型実験で検討したところ,水路床位が初期値より上昇することが確認された.
Keyword: 用水路, 土砂制御, 水草
GET PDF=11/11001-32.pdf
発表番号 [1-37]
Effect of Covering at Water Surface on Wind Current in a Closed Water Body
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Nakatake Sho [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University]
Mori Ken [Former Professor of Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hamagami Kunihiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]
水生植物による水面被覆が閉鎖性水域の吹送流場に及ぼす影響
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
中武 聖 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森 健 [前九州大学大学院農学研究院教授]
○濱上 邦彦 [愛媛大学農学部]
水生植物の被覆による水域内流動への影響を考慮した水質予測モデルを構築するための一環として,吹送流場における水面被覆の影響を検討することを目的とし,閉鎖性水域を模擬した風洞実験水槽を用いて被覆を伴う水域内の流速分布に関する検討を行った.さらに,流れ場に及ぼす被覆の影響を詳細に検討するための,風波を再現する数値モデルの開発を行った.
Keyword: 吹送流, 水生植物, 風波
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発表番号 [1-42]
Optimization of Configuration of Nori Aquafarming Grounds in the Ariake Sea Coastal Waters using Index of Nitrogen Assimilation in Nori Leaf Bodies
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Tabata Toshinori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
葉体の窒素同化量を指標とした有明海湾奥ノリ養殖施設の最適配置の検討
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
○田畑 俊範 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
有明海湾奥を対象とした移流分散シミュレーションモデルを構築し,ノリの窒素同化速度との関係式を導入することにより,ノリ養殖施設の最適な配置方法の検討を行った.その結果,ノリ養殖施設の配置密度を小さくすることでノリの成長の改善が見られ,ノリ養殖施設の高密度配置がノリの成長に負の影響を及ぼしていることが示された.そして,ノリ網の1小間4列張りへの変更が良質なノリの生育に適した配置方法であることが示された.
Keyword: 数値流体力学, 有明海湾奥部, ノリ養殖施設の配置方法
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発表番号 [2-01]
Effects to temperature and growth of YAMADA-NISHIKI by the water management in the heading date
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
KATO mai [Saga Agricultural Co-operative]
IKEGAMI Masaru [Hyogo Prefectural Technology Center for Agriculture,Forestry and Fisheries]
出穂期の水管理が温度及び山田錦の生育に与える影響
○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
加藤 真衣 [JA佐賀]
池上 勝 [兵庫県立農林水産技術総合センター]
出穂期の水管理が温度環境に与える影響を評価するために,酒米・山田錦をポット栽培し擬似水田群落を3試験区作成した上で,潅漑条件を出穂後10日間連続の夜間掛流潅漑と節水型潅漑,間断潅漑(対象区)の3条件に変え,温度環境および生育状況について観測した.その結果,夜間掛流潅漑は明け方にかけて通常よりも地温が3.3℃低下するとともに,ほぼ常に地温が低く保たれていた.生育条件についても穂の発達が確認された.
Keyword: 酒米, 高温障害, 水管理
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発表番号 [2-06]
Study on Sap Flow Measurements by Stem Heat Balance Method-Application to Soybean Crop-
SAKAGUTI Tomoki [Graduate School of Agriculture, Kagoshima Univ.]
MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima Univ.]
SHIMOTASHIRO Tomohide [Faculty of Agriculture, Kagoshima Univ.]
TAKEUCHI Shin-ichi [Env. Horticulture, Minami Kyushu Univ.]
KUROKAWA Yakudo [Graduate School of Agriculture, Kagoshima Univ.]
茎熱収支法による茎内流量測定に関する研究‐大豆への適用‐
○坂口 朋軌 [鹿児島大学大学院農学研究科]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
下田代 智英 [鹿児島大学農学部]
竹内 真一 [南九州大学環境園芸学部]
黒川 躍道 [鹿児島大学大学院農学研究科]
蒸発散量は灌漑分野における作物消費水量の評価に重要である.本研究では,ポット栽培の大豆を対象に,茎熱収支法の測定精度,測定上の課題及び改良点について検討を加えた.茎表面の温度差に基づく従来法は,秤量法と比較して日中の高い流量を過大に評価する傾向がみられた.茎内部温度差を利用した補正法を熱収支項の大小に応じて従来法と組み合わせることにより,秤量法による蒸散量の時間変化をほぼよく再現することができた.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地灌漑,
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発表番号 [2-10]
Reliability-based Design of Earth-fill Dams against Overflow with Statistical Model of Precipitation
NAGAO Haruna [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
NISHIMURA Shin-ichi [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
FUJISAWA Kazunori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
降雨統計モデルに基づいたため池の越流確率の算定と信頼性設計
○長尾 遥奈 [岡山大学大学院環境学研究科]
西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]
藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究は,豪雨時のため池の越流確率を算定しようとするものである.実際の降雨データから決定した統計モデルに基づく乱数を用いて疑似降雨を生成し,実際の降雨パターンに近い降雨波形を再現する手法を提案する.生成した擬似降雨を用いて洪水吐能力との比較により,ため池堤体の越流確率を算定し,その結果に基づいて期待総費用を求め洪水吐の改修効果を評価した.
Keyword: ため池, 越流確率, 信頼性設計
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発表番号 [2-11]
Verification of Bias Correction Methods for Global Climate Model Based on Characteristics of Daily Precipitation
Kudo Ryoji [National institute for rural engineering]
Masumoto Takao [National institute for rural engineering]
Horikawa Naoki [National institute for rural engineering]
Yoshida Takeo [National institute for rural engineering]
日降水特性からみた全球気候モデル出力値のバイアス補正法の検証
○工藤亮治 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]
堀川直紀 [農村工学研究所]
吉田武郎 [農村工学研究所]
温暖化影響評価に用いる気候シナリオとして,全球気候モデルの出力値から日降水量を対象にバイアス補正を行った.その際,補正法に確率分布を用いる方法と月平均値を合わせる方法を適用し,両者における補正の効果を日降水特性から比較した.その結果,確率分布を用いる方法で日降水量分布や連続無降水日数,年最大日降水量において補正の効果が確認され,洪水や渇水などの極端現象の影響評価に適していることを示した.
Keyword: バイアス補正, 全球気候モデル, 温暖化影響評価
GET PDF=11/11002-11.pdf
発表番号 [2-12]
Development a Heavy Rainfall Generation Method for Impact Assessment of Climate Change on Drainage System
Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
低平地排水への温暖化影響評価にむけた豪雨の模擬発生手法の開発
○皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
気候変動による降雨パターンの変動が低平地の排水に与える影響を評価するため、モンテカルロ法による豪雨の模擬発生手法を開発した。本手法で100年分のデータを発生させた結果、実測豪雨の特性をよく表わせていることが分かった。この手法により発生させた様々な豪雨を排水解析モデルに入力することで、様々な雨量は降雨波形の豪雨による排水への影響評価が可能となった。
Keyword: 豪雨, 模擬発生, 温暖化影響評価
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発表番号 [2-13]
Regional Frequency Analysis of Daily Rainfall in Okayama Prefecture
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Kenmotsu Takuya [Okayama Prefectural Government]
岡山県における日降水量の地域頻度解析
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
劍持 卓也 [岡山県]
降雨特性の類似した地域内の複数地点における雨量データから確率雨量を推定する地域頻度解析手法を用い,岡山県内33箇所の雨量観測点における確率日雨量を推定し,地点別雨量データから個別に確率値を求める従来法による推定値と比較した。その結果,推定値に大差はなかったが,リサンプリング手法により推定値の信頼区間を比較した結果,多くの地点で地域頻度解析の方が信頼区間の幅が狭く,信頼性が高いことが示された。
Keyword: 水文統計, 確率日雨量, 地域頻度解析
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発表番号 [2-14]
Expected impact of climate change on rainfall erosivity
Shiono Takahiro [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Miyamoto Teruhito [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Kameyama Koji [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
気候変動が畑地の土壌侵食の降雨因子に与える影響
○塩野隆弘 [(独)農研機構 農村工学研究所]
小川茂男 [(独)農研機構 農村工学研究所]
宮本輝仁 [(独)農研機構 農村工学研究所]
亀山幸司 [(独)農研機構 農村工学研究所]
上田達己 [(独)農研機構 農村工学研究所]
日本全国の畑地を対象として、地球温暖化の気候変動が土壌侵食の降雨因子に与える影響について予測した。影響予測には、地域気候モデルRCM20の日降水量データを用いて過去および将来のUSLEの降雨係数Rを推定し比較した。その結果、将来の降雨係数Rの全国平均値は過去の値に比べて1.23〜1.26倍となり、将来の気候変動により畑地の土壌侵食量は増加することが示唆された。
Keyword: 土壌侵食, 降雨係数, 気候変動
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発表番号 [2-15]
The Water Quality of Rainfall and Stream Flow from Mountaintop in the Tedori River basin
hayase_yoshio [Ishikawa prefectual university]
手取川流域における降水と山頂渓流の水質動態
○早瀬吉雄 [石川県立大学]
手取川沿いに標高600m区間の新雪を分析した結果,濃度は上空の流跡高度,可降水量と関係し,全国酸性雨調査結果に近い値であった。山頂(標高2450m)の雨水T-N値は,雨雲の流跡と関係し, 0.13〜0.50mg/Lである。雨水中のNH4-N,NO3-Nは山腹土壌や草木に吸収されるため,渓流の上流端ではいずれも小さく,下流側では,林相の増加に伴って森林からNO3-N,有機態窒素が流入して増えていくことが分かった。
Keyword: 手取川, 降雪水質, 窒素動態
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発表番号 [2-16]
An Evaluation of Water balance in the Tedori River Alluvial fan Area
NOTO Fumikazu [Ishikawa prefectual university]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Osaka Prefecture University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MURASHIMA Kazuo [Ishikawa prefectual university]
YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]
手取川扇状地における水循環の分析
○能登 史和 [石川県立大学]
丸山 利輔 [石川県立大学]
堀野 治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
村島 和男 [石川県立大学]
吉田 匡 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [石川県立大学]
石川県手取川扇状地で,統計資料,気象資料,水文観測資料を基に,扇状地内の水収支を表層土壌層,帯水層,手取川に分け,概定した.その結果,灌漑期は,農業用取水が大きく,表層土壌層から帯水層へは,水田からの涵養が大きな供給源となっており,非灌漑期は,降水が大きく,蒸発散が小さいため,帯水層へは降水の浸透の影響が大きいことが示された.本研究により,扇状地内の水循環状況を俯瞰的に把握することができた.
Keyword: 手取川扇状地, 水収支, 水循環
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発表番号 [2-17]
Analysis of Nitrogen balance in the Tedori River Alluvial Fan Area
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]
NOTO Fumikazu [Ishikawa Prefectural University]
HAYASE Yoshio [Ishikawa Prefectural University]
TUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Masashi [Ishikawa Prefectural University]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa Prefectural University]
手取川扇状地における窒素循環の分析
○丸山利輔 [石川県立大学]
能登史和 [石川県立大学]
早鶺藩 [石川県立大学]
土原健雄 [農村工学研究所]
吉田 匡 [石川県立大学]
瀧本裕士 [石川県立大学]
手取川扇状地を対象に,降雨,灌漑,ポンプ揚水,地表および地下排水,手取川からの伏流水に加えて農地及び下水処理水の窒素負荷のバランスを推定しこの地域が窒素負荷増大の傾向があることを示した.続いて,本地域の東北部が南西部に比較して窒素濃度が高い原因について検討し,下水処理水,ことに公共下水道に未接続の戸別浄化槽からの窒素負荷が大きいことを明らかにした.
Keyword: 窒素循環, 手取川扇状地, 水質
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発表番号 [2-18]
Effect of Land Use Agglomeration on Nitrogen Concentration of River Waterin the Large-scale Watersheds with Upland Farming
ABE_Kazuki [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]
OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
MUNEOKA_Toshimi [Obihiro Univ. of Agr. And Veter. Medi]
TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
大規模畑作流域における土地利用の集塊性が河川窒素濃度に及ぼす影響
○阿部 和生 [東京農業大学大学院農学研究科]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
北海道の斜網地域,十勝地域を対象に,土地利用指標である畑草地率と河川窒素濃度との関係を検討したところ,高い相関が確認された.また,畑作流域における畑草地と林地の分布特性に着目し,河川窒素濃度との関係を検討したところ,林地のパッチ面積が大きい流域では河川窒素濃度が低濃度となることが明らかになった.このことから,大規模な林地を保全することで河川窒素濃度が低下すると考えられる.
Keyword: 土地利用, 集塊性, 窒素
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発表番号 [2-19]
Simulation of Nutrient Load Runoff Based on Detailed Watershed Data for a Semi-urban Watershed
Iseri Haruka [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
混住化流域を対象とした精緻な流域情報に基づく栄養塩負荷流出解析
○井芹 晴香 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
福岡県福岡市西部に位置する瑞梅寺川流域を対象に,分布型流出モデルによる窒素・リン負荷流出解析を行った.家畜飼養やし尿処理を中心に詳細な流域情報を収集し,ArcGISにより精緻な流域圏データベースを作成した.特に,水田作付状況に関しては水稲以外の作物も考慮し,施肥量や施肥スケジュールをデータベースに組み込んだ.それを基に解析を行った結果,河川流量およびTN・TPの経時変化を概ね良好に再現できた.
Keyword: 水質, 水収支・水循環, GIS
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発表番号 [S2-03]
Environmental impacts of methane fermentation digested slurry as a liquid fertilizer in upland field
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液の畑地における液肥利用とその環境影響
○中村 真人 [農村工学研究所]
本報では,メタン発酵消化液の畑地における液肥利用に関して,定量的評価を行った事例を報告する.消化液を施用後速やかに土壌して施用(混和施用)した場合,硫安に近い速効性窒素肥料として利用でき,その溶脱特性は硫安と同様である.一方,液肥利用に伴う温室効果ガス排出の中では輸送車両からの排出割合が高く,輸送距離を1km短縮すれば,排出量を消化液1tあたり約0.42 kg-CO2eq削減できる.
Keyword: 肥料効果, 窒素溶脱, 温室効果ガス
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発表番号 [1-03]
Effect of initial water content on hydraulic conductivity in desalinization with slaking
Abul Hasnat Md. SHAMIM [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
スレーキングによる除塩における飽和透水係数への初期含水比の影響
○Abul Hasnat Md. SHAMIM [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
スレーキングが飽和透水係数に与える影響を評価した。初期含水比を10〜60%に調整し、24時間水中でスレーキングさせた試料の飽和透水係数を測定するとともに、土壌中と外液中の陽イオン組成を分析した。飽和透水係数はスレーキングが最大となる30%以下の初期含水比で増大した。外液中のSARは30%で最大となり、土壌のESPはこの時大きく減少した。塩類土の除塩では、低い含水比が有効であり、透水係数を低下させない結果が示された。
Keyword: slaking, hydraulic conductivity, ESP
GET PDF=10/10001-03.pdf
発表番号 [1-08]
Development of Frost Sensor Based on Time Domain Reflectometry
Miyakawa Rei [School of Agriculture, Meiji University]
Kato Takahiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
?Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
TDR法を用いた霜検知センサの開発
宮川 麗 [明治大学農学部]
加藤 高寛 [明治大学大学院農学研究科]
○登尾 浩助 [明治大学農学部]
降霜による農産物への被害は、日本全国で繰り返される。そこで、降霜被害を軽減する目的で、屋外においてリアルタイムで降霜を検知するセンサーの開発を行ったので報告する。TDR法を使って、プリント基板上にエッチングで切り出した全長57cmの2線式渦巻状電極を使って基盤の比誘電率を測定した。大気の相対湿度が高い程、結露量と降霜量が大きかった。本センサーによる屋外における霜検知を目視観察によって確認した。
Keyword: TDR法, 比誘電率, 霜害
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発表番号 [1-13]
Colloidal stability and transportation of imogolite through column packed with Toyoura sand.
SHIMURA Tomomi [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
イモゴライト懸濁液の凝集分散特性と標準砂充填カラムにおける通過特性
○志村 友美 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
白鳥 克哉 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
イモゴライトの凝集分散特性と多孔質体における移動特性との関係を明らかにすることを目的とし、標準豊浦砂充填カラムを通過するイモゴライト懸濁液の応答をpHとイオン強度の関数として解析した。その結果、イモゴライトの移動特性は、懸濁液中での凝集分散特性に定性的に対応することが確認された。また、イオン強度が10^-2[M]付近において、豊浦砂とイモゴライトの相互作用が初期の流出応答に反映されている可能性が示唆された。
Keyword: イモゴライト, 移動特性, 凝集分散
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発表番号 [1-18]
Hot water infiltration in soil with hard pan
KATO_TAKAHIRO [Meiji University]
KITA_NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]
NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]
OCHIAI_HIROYUKI [Meiji University]
熱水土壌消毒における硬板層の影響
加藤 高寛 [明治大学]
北 宜裕 [神奈川県農業技術センター]
登尾 浩助 [明治大学]
○落合 博之 [明治大学]
近年、環境維持のための土壌消毒法の1つとして熱水消毒法が使われるようになった。しかし、新しい消毒法のためほとんど研究がされておらず熱水消毒の際に硬板層が水分と熱の移動にどれだけ影響するかはこれまで研究されていない。そこで、本研究では硬板層のある土壌中の土壌水分量と温度を深さごとに経時測定することによって熱水土壌消毒ににおける硬板層の影響を調べた。結果は温度上昇に影響があることがわかった。
Keyword: 熱水土壌消毒, 硬板層, 水分移動
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発表番号 [企-12-1]
Biological Survey of Irrigation Ponds and Extermination of Introduced Species
Watanabe_Yuji [Gifu Prefectural Kamo Region Agriculture and Forestry Office]
ため池の生きもの調査と外来種駆除活動を実施して
○渡辺 祐次 [岐阜県可茂農林事務所]
ため池の外来種(魚)駆除活動(池干し)と生きもの調査を実施して、昔から行われてきた“池干し”の役割と外来種(魚)の繁殖抑制効果、ため池本来の生態系(生物多様性)について考察。
Keyword: 生態系, 環境保全,
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発表番号 [1-23]
Effect of percolation rate on methane emission from paddy soil columns
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]
Dei Hiroki [The University of Tokyo]
水田土壌での浸透速度の違いがメタン放出に及ぼす影響
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○出井 宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
湛水時の水田水管理によるメタンフラックスへの影響を把握するため、水田の成層土壌を再現した土柱模型で、浸透速度を段階的に変化させた場合のメタンフラックスの変化を測定した。その結果、浸透速度とメタンフラックスの間には強い負の相関が認められ、両者の関係は一次式で定式化された。また、両者の関係は、30mm/d程度の大きな浸透速度を経る前と後とでは、傾きの異なる近似直線に従った。
Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透速度
GET PDF=10/10001-23.pdf
発表番号 [1-28(P)]
Greenhouse Gases emissions in the condition of drip irrigation
Ota Shinpei [ School of Agriculture, Meiji University]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]
Anyouji Hisao [Arid Land Research Center, Tottori University]
点滴灌漑条件下における温室効果ガス発生
○太田 晋平 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
落合 博之 [明治大学農学部]
安養寺 久男 [鳥取大学乾燥地研究センター]
異なる液肥濃度の点滴灌漑法を用いて鳥取砂丘砂でホウレンソウ栽培を行った際の地表面からのGHG発生量と土壌ガス中のGHG濃度を測定し、また、土壌水分量、電気伝導度等を調査し、点滴灌漑法のもつGHG発生量の削減に対する効果を把握する事を目的とした。
Keyword: 温室効果ガス, 点滴灌漑, 砂耕
GET PDF=10/10P01-28.pdf
発表番号 [1-33]
Pipe in Pipe Box Method for Repair of Pipeline
Noma daichi [Yamatokii Plain Irrigation Project office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
暗渠改修のためのパイプインボックス工法
○野間 大地 [近畿農政局 大和紀伊平野農業水利事務所]
老朽化した暗渠(ボックスカルバート)の改修工法を選定する中で水理計算を行い、大きく水理断面を縮小することになるパイプインボックス工法を選定する過程と一般的な開削工法の弊害について考察する。
Keyword: 工法・施工, ,
GET PDF=10/10001-33.pdf
発表番号 [企-13-3]
Approach to Adaptive Management by the Residents in Sakazura District,Tochigi Prefecture
MORIYAMA Takumi [Advice Center for Rural Environment Support]
「逆面エコ・アグリの里」の事例に見る地域住民主体の順応的管理の取り組み
○守山 拓弥 [社団法人 農村環境整備センター]
「逆面エコ・アグリの里」では,フクロウ営巣ネットワーク活動を始めカエル蓋の設置等,生物多様性の保全を目指した順応的管理が実施されており,これらの活動には対象生物の存在価値や利用価値から地域住民の保全動機を高めるというサイクルがあることが確認された。また,活動の活性化には,専門家との連携や補助事業などの支援,先進地区からの活動の考え方やノウハウの伝播なども重要な役割を果たすことが挙げられた。
Keyword: 地域資源, 利用価値, 農地・水・環境保全向上対策
GET PDF=10/10S13-03.pdf
発表番号 [1-38]
Scenario Generation for Lake Water Quality Management Using Multiple Level Model
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
マルチレベルモデルを用いた湖沼水質管理のためのシナリオ作成
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
湖沼へ流入するCOD負荷量の許容最大値を求め,それを各流入河川/水路に配分するための2目的線形計画問題を定式化する.湖沼を3次元的に取り扱い,水理・水質環境の不確実変動を考慮するため,湖沼の流れ場に関するシナリオを作成する.マルチレベルモデルを採用して湖流の運動方程式と連続式を有限要素法で解く.滋賀県の貫川内湖にモデルを適用し,流れ場に関するシナリオを作成する.
Keyword: 湖沼, 水質管理, 流れ解析
GET PDF=10/10001-38.pdf
発表番号 [1-43]
Kinematic Wave Approximation of One-Dimensional Open Channel Flow Models Applied to Runoff Processes from Farmlands
Ishida Kei [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Unami Koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
農地からの流出過程に適用される一次元開水路流モデルのKinematic Wave近似
○石田 桂 [京都大学農学研究科]
宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]
4筆の圃場およびそれらを接続する用排水兼用水路からなる実際の農地を一次元開水路網としてモデル化し,浅水方程式およびKinematic Wave方程式に基づいた数値計算により洪水時の流出解析を行う.農地の下流端付近における水深について,各々の計算結果および観測データを比較し,Kinematic Wave近似の有効性を検証する.
Keyword: 一次元開水路網, Kinematic Wave近似, 流出過程
GET PDF=10/10001-43.pdf
発表番号 [企-1-6]
Spatial soil moisture monitoring in agricultural field using sensor network
YAMASHITA Ayaka [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
MITSUISHI Shoichi [AINEX Inc.,]
ITO Tetsu [X-ability Inc.]
センサネットを用いた畑表層の面的土壌水分観測
○山下 彩香 [東京大学農学部]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
三石 正一 [株式会社アイネクス]
伊藤 哲 [株式会社クロスアビリティ]
衛星による地球規模の土壌水分観測研究を発展させるためには、メソスケール領域における土壌水分観測法の開発が不可欠である。そこで本研究では、センサネット技術によるField Network Systemを用いて畑表層の面的な土壌水分観測を行った。その結果、(1)FNSは面的な土壌水分観測畑の土壌水分測定に有用であること、(2)面的にみた場合、冬期の畑土壌の凍結の仕方に偏りがあることがわかった。
Keyword: 土壌水分, センサネット, 空間変動性
GET PDF=10/10S01-06.pdf
発表番号 [2-10]
Depth-Area-Duration (DAD) Analysis Using Weather Radar - Raingauge Analyzed Precipitation
Nagai_Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Hisaeda_Takahiro [Japan Pile Corporation]
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
レーダー・アメダス解析雨量を利用したDAD 解析
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
久枝 誉洋 [ジャパンパイル株式会社]
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
空間分布型雨量データを用いたDAD解析の有用性を検証するため,岡山県吉井川流域における豪雨を対象に,空間分布型のレーダー・アメダス解析雨量および地上観測雨量を用いたDAD解析を行ってその結果を比較検討し,DAD解析における空間分布型雨量データの有用性を明らかにした。また,DAD解析の結果に基づいて得られる洪水比流量曲線が岡山を含む瀬戸内地域における既往最大比流量をほぼ包絡することを示した。
Keyword: DAD 解析, レーダー・アメダス解析雨量, 洪水比流量曲線
GET PDF=10/10002-10.pdf
発表番号 [2-11]
Prediction of Future Change in Daily Rainfall Characteristics Using Compound Poisson Model
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai_Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Saeki_Atsushi [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
複合ポアソンモデルを用いた日雨量特性の将来変化予測
近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
○佐伯 篤 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究では、岡山、札幌、敦賀、鹿児島における日雨量時系列に対する複合ポアソンモデルの適合性を吟味し、豪雨時における日雨量の分布の再現性を改善するためにモデルを改良した。また、このモデルを用いて、地域気候モデルにより予測された将来の月雨量に基づいて日雨量時系列を模擬発生させ、現在と比較した。その結果、いずれの地点でも100mmを超す日雨量の発生頻度や100年確率日雨量が増加傾向にあることが示された。
Keyword: 統計的ダウンスケーリング, 複合ポアソンモデル, 模擬発生
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発表番号 [2-12]
Spatial Distribution of Irrigation Water Requirements for Drought Years in the Kanto Region
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
関東地方における計画用水量を指標とした干ばつの空間分布
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
○堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]
水田用水計画において減水深を一定としたときの用水量を関東地方のアメダス観測点の日降水量から求めて干ばつの指標としてその空間分布を検討した。関東地方のいずれかでリターンピリオドが10年を越える干ばつが発生する率は50%を越えている。干ばつの及ぶ範囲が狭い小規模な現象の発生も見られる。また、継続期間と規模の関係は明瞭ではなかった。
Keyword: 気象災害, 水文統計, 水田灌漑
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発表番号 [2-13(P)]
Quantity and Cause of Precipitation using Radar-AMeDAS data in Tokachi and Abashiri District
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
MATSUOKA Naoki [Japan Weather Association]
KOMATSU Asami [Japan Weather Association]
レーダーアメダス解析雨量による十勝・網走地域の降雨特性
○佐藤 智 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
金田 敏和 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
松岡 直基 [(財)日本気象協会]
小松 麻美 [(財)日本気象協会]
気象庁のレーダーアメダス解析雨量データから、十勝・網走地域における大雨・強雨の発生要因や要因別の雨量、降雨パターンを分析した。大雨の発生要因や降雨パターンは、大気の状態が不安定なことによるものや短時間型の降雨が多く、それらは近年増加傾向であること、また、アメダス観測所では観測されていない短時間の大雨が、レーダーアメダス解析雨量には多数出現することがわかった。
Keyword: 降雨特性, 大雨, 北海道
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発表番号 [2-14(P)]
Estimation Method of Water Equivalent of Snow at Irrigation Reservoirs
Nakamura Kazuamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Saito Masami [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
Usutani Tomohide [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
農業用ダム集水域における積雪水量推定手法
○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
齋藤 正美 [(財)日本気象協会北海道支社]
臼谷 友秀 [(財)日本気象協会北海道支社]
積雪寒冷地の農業用ダムにおける気候変動下の水管理にとっては、集水域に存在する積雪水量をダムの貯水開始時期に把握することが重要となる。しかしながら、山間部にあたる集水域で積雪量調査を行っている農業用ダムの事例は少なく、積雪水量の把握は困難である。このような背景から、平地の近傍気象データおよび当該ダムにおける過去の融雪時期の流量データを用いた積雪水量推定手法を示した。
Keyword: 積雪, 水資源, 融雪流出
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発表番号 [2-15]
Evaluation for Reservoir Sedimentation by Natural Storage Depth
Taruya Hiroyuki [施設資源部]
Haraguchi Noburo [農村総合研究部]
流域貯留量を用いたダム堆砂量の評価
○樽屋啓之 [(独)農研機構・農村工学研究所]
原口暢朗 [(独)農研機構・農村工学研究所]
本研究は,ダム流域に流域貯留量の概念を適用してダム堆砂量の実績評価手法を検討したものである。西日本を中心とした22ダムの堆砂量データと流域水収支データに基づき利水貯留量と総合貯留量で表記する速い流出成分と遅い流出成分を指標として実績比流砂量の違いを評価することができた。解析のための基礎データは他のダム管理所にも豊富に眠っているはずで,データ収集範囲を拡大することにより評価精度の向上が期待される。
Keyword: ダム堆砂, 流域貯留量, 比流砂量
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発表番号 [2-16]
Assessment of tree thinning on runoff rate using a simple discharge pattern model
SETO Shota [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
簡易な流出パターンモデルを用いた間伐が流出率に与える影響の評価
○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
森林の流出特性を示す代表的な指標である流出率を算定する方法として,流出比(降雨イベント内の総降雨量に対する総流出量の比率)と初期流出量(流出パターンの立ち上がり点での流出量)を用いて評価する手法を提案した.その結果,間伐前の流出率が0.108,間伐後の流出率が0.161となり,間伐による流出率の増加が示された.このモデルを用いることで流域のもつ代表的な流出率を算定できる可能性が示唆された.
Keyword: 流出比, 初期流出量, 流出率
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発表番号 [2-17]
Comparison of the flood runoff characteristics by the parameters of a river runoff model
kurashima Eiichi [Iwate University]
Kudou Akira [Hirosaki University]
Shoji Satoshi [Iwate University]
流出モデルのパラメータによる洪水流出特性の比較について
倉島 栄一 [岩手大学農学部]
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
○庄司 諭 [岩手大学大学院連合農学研究科]
『緑のダム』に関する議論が過熱化している中,客観的にこれらの議論を評価する必要性が増している.本研究は,自然林が優勢な白神山地流域と高度に農地開発された平糠川流域にセル分布型Kinematic wave法を適用し,同定されたパラメータによる流出特性の比較を試みたものである.その結果,両流域とも再現性が良好であった.また,両流域における等価粗度の差は小さく,計算上の地表流の差は少ないようである.一方,飽和透水係数には5倍の差が認められ,この差は地覆状態の違いに起因すると考えられる.
Keyword: 洪水流出特性, セル分布型Kinematic wave法, 白神山地
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発表番号 [2-18]
Development of Estimation System for Flood Runoff of Yasugawa Dam
ISHIGUMA Kazutaka [Yasu River Basin Reclamation Project to Land Disaster Prevention Project Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]
野洲川ダム洪水流出予測システムの開発
○石隈 和崇 [近畿農政局野洲川沿岸農地防災事業所]
本報告は平成21年度に野洲川ダムの施設改修工事が完了し、また、自然的・社会的状況の変化により洪水流出形態が変化してきたことから、精度の高い流出予測が必要になったため、野洲川ダム洪水流出予測システムの開発を行ったものである。
Keyword: 長短期流出, 蒸発・蒸発散, 降雪・融雪
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発表番号 [2-19]
Unsaturated seepage flow analysis on the sugarcane filed in Miyako island using Macro model
Okamoto Ken [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakandakari Tamotu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
宮古島サトウキビ畑におけるMACROモデルを用いた不飽和浸透解析
○岡本 健 [琉球大学大学院農学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]
本研究では不飽和水分移動汎用プログラムMACROモデルを宮古島サトウキビ畑の土壌水分量、蒸発散量の観測に適用して、モデルで用いる水理特性の違いによる適用性を検討した。土壌水分量の変化は水分特性パラメータの実測値を入力することにより、再現性が向上することが認められた。解析期間60日の合計蒸発散量は計算値86.9mm、実測値84.1mmとなり長期水収支の把握には十分な精度であった。
Keyword: MACROモデル, 粒径分布, 飽和透水係数
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発表番号 [企-2-1]
Necessary Quantity of Supply Water to Upland Field at Nanki-Irrigational District, Wakayama Prefecture
SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
南紀用水地区における畑地における必要灌漑水量
○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
ウメが栽培されている和歌山県南紀用水地区において,ファームポンドの利用状況を調査したところ,用水の需給が最も逼迫している状況では,総需要の1/3程度の用水をファームポンドで賄っていることが分かった.一方で,雨量とペンマン式で推定した蒸発散量の関係から土壌水分の不足量を試算すると,当地区の日計画消費水量の1.67倍の灌水能力があれば,調査期間の任意の期間において,土壌中の水分は充足されると考えられる.
Keyword: ファームポンド, 調整容量, 灌漑計画
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発表番号 [1-11]
Employment of the local inhabitants by Rent for Kleingartens -As one of the economic function of Kleingartens for Rural area-
INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
クラインガルテンからの利用料収入による地元住民の雇用について−クラインガルテンが地元におよぼす経済効果の一環として−
○井上 真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
クラインガルテン(KG)が地域にもたらす効果の一つに,経済活性化の可能性が挙げられる.本報では利用料収入による地元住民の管理者などへの雇用について,3地区の事例を示した.その結果,KGは利用者以外の来客が見込めないような地区においても安定的な収入源となり,管理者などに少なくない収入をもたらしていること,また来客に期待できる地区では直売所などとの連携により雇用拡大の可能性があることを指摘した.
Keyword: クラインガルテン, 地元住民の雇用, 地域活性化
GET PDF=09/09001-11.pdf
発表番号 [1-16]
An Examination on Factors for Sustainable Biomass Recycling System
TAKEDA Rie [Graduate School of Agriculture, Ibaraki Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, Ibaraki Univ.]
バイオマス資源利用システムにおける持続性を規定する要因の抽出
○武田 理栄 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]
複数のバイオマス資源利用システムの実態を調査・把握し、システムの物質フロー変動や稼動に影響を及ぼす要因を持続性の規定要因として抽出した。抽出された要因は「システムの基礎的要素」「システムへの投入」「システムにかかる影響」の3つに分類された。さらに持続性と規定要因の関係を分析し、持続的なシステム計画における留意点・視点について整理した。
Keyword: バイオマス資源利用, 持続性評価, システム計画
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発表番号 [1-1]
The meaning of increase “UJI turn”population at the underpopulated area
Ishikawa Keigi [The SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
Saito Shinyai [The SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
Takahshi jJunji [National Institute for Rural Engineering]
過疎地域における“UJIターン”人口増加の意味するもの
○石川 敬義 [(株)荘銀総合研究所]
齋藤 信也 [(株)荘銀総合研究所]
高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]
人口減少が激しい中山間地である山形県西川町の0集落で“UJIターン”世帯が一割を超えた。どのような価値観を持つ人々なのか、O集落をどのように評価しているか、定量的に調べた。また、移住前状、O集落の求心力、O集落にもたらされた付加価値を定性的に把握した。環境選好度が高い人々が豊かな自然に惹かれて移住していたことが判明した。
Keyword: 中山間地域, 農村振興, 産業経済計画
GET PDF=09/09001-01.pdf
発表番号 [1-21]
Factor affecting the determinants of participating motive in preservation activity of water wheels
HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
揚水水車保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因
○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]
松森 堅治 [農村工学研究所]
嶺田 拓也 [農村工学研究所]
石田 憲治 [農村工学研究所]
島 武男 [九州沖縄農業研究センター]
本研究は農村資源の適切な保全方法を検討するために,揚水水車を事例に非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因を,環境心理学的手法を用いて解明した.「景観・文化」と「機能」の判断が非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼすことが示された.前者は多面的機能について,後者は本来的機能について重視していることが推察された.
Keyword: 揚水水車, 農村計画, 心理プロセス
GET PDF=09/09001-21.pdf
発表番号 [1-26]
Differences of form of corporational entrance to agriculture and the relationship between the company to enter agriculture and the region of entrance to agriculture by the type of industry
INUBUSI Shunsuke [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University.]
HATTORI Toshihiro [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]
SHIMA Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]
TAKHASI Hiroshi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]
業種による企業の農業参入形態の相違と参入地域との関係
○犬伏 俊介 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
高橋 弘 [北里大学獣医学部]
業種による農業参入形態の相違としては,建設会社は余剰人員対策等会社存続をはかる手段としての参入であるのに対し,食品会社は原材料の確保など自社事業の拡大・深化のための参入である.その結果,建設会社は赤字の場合縮小・撤退が検討されるが,食品会社は赤字でも事業規模を維持・拡大する意向である.このため,農業参入を求める地域としては,業種による参入形態の相違を意識した対応が必要になることが確認された.
Keyword: 農業参入, 株式会社, 参入地域
GET PDF=09/09001-26.pdf
発表番号 [1-6]
Regional Management by Local Organizations in Obasute Terraced Paddy Fields
TAKESHITA Eishin [Graduate School of Agr, Shinshu Univ.]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
姨捨棚田の維持・管理と地元組織
○竹下 英臣 [信州大学大学院農学研究科]
木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]
姨捨棚田では,地元組織が生産基盤の維持管理を行っている。土地改良区,水利組合,集落,中山間地域直接支払い制度に伴い組織された中山間地域南沖組合の4つの組織の農業継続への関わりと,維持管理の実態について検討を行った。4つの地元組織は人的,及び空間的にも組織的に重層して,維持管理が行われている。しかし,景観保全という面では一致している訳ではない。
Keyword: 姨捨棚田, 地元組織, 重層性
GET PDF=09/09001-06.pdf
発表番号 [2-10]
Long-Term Change in Regional t-year Rainfall
KUDO RYOJI [Okayama University]
NAGAI AKIHIRO [Okayama University]
CHIKAMORI HIDETAKA [Okayama University]
地域ごとにみた確率雨量の経年変化
○工藤 亮治 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
ここでは,気象・水象条件が類似する地域では確率雨量は等しく,その地域では同一規模の豪雨はどこでも発生しうると仮定して,「地域最大雨量」の概念を導入するとともに,地域内の年最大雨量にGumbel分布を適用し,全国11地域における確率雨量の経年変化を検討した.その結果,10年確率日雨量は11地域中8地域で,10年確率1時間雨量は3地域で,10年確率10分雨量は2地域で増加傾向にあることがわかった.
Keyword: 地域確率雨量, 地域最大雨量, Gumbel分布
GET PDF=09/09002-10.pdf
発表番号 [2-11]
Studies on Grandwater Flow by Three Dimensional Analysis of F.E.M.
Kadono Miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science]
三次元地下水流動に関する研究
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
青森県つがる市の広域畑地において、F.E.M.三次元地下水流動のシミュレーションを行った。解析は、平成20年4月のデータを境界条件として、ほぼ80ha畑地土壌の地下水流動に関与する砂丘山体の透水性(Km)と畑地(Kf)の一部領域の不透水層(Ks)の変化について解析した。この結果、砂丘山体が畑地の地下水流動に及ぼす影響園はほぼ40mであり、解析畑地ではKsが10倍程度変化すると地下水分布に大きく影響することなどが分かった。
Keyword: 地下水流動, 数値解析, 地下排水
GET PDF=09/09002-11.pdf
発表番号 [2-12]
Estimation of Shallow Groundwater Flow in Alluvial Fan Using Spectral Analysis
Imagawa Chie [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
スペクトル解析を用いた扇状地の浅層地下水流動の推定
○今川 智絵 [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
観測された地下水位の時系列に対してスペクトル解析等の統計的手法を適用し,滋賀県日置前扇状地における浅層地下水の流動を推定した.その結果,扇状地の浅層地下水は山地からの浸透水を起源としながらも,扇状地面からの降水の浸透によっても水位が変動していることが推定された.また,水田湛水期には,扇央から平地まで,地下水位が高く維持されていることが観測された.
Keyword: 扇状地, 浅層地下水,
GET PDF=09/09002-12.pdf
発表番号 [2-13]
A Fully Coupled Surface and Subsurface Flow Model with Field-plot-scale Resolution
Buma Natsuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takeuchi Jun-ichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
耕区スケールメッシュを用いた地表・地下水流の完全連成型モデル
○武馬 夏希 [京都大学大学院農学研究科]
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
二次元地表流と三次元地下水流を連成させた物理ベースの分布型モデルについて述べる.モデルは水田の湛水を表現するために耕区スケールの要素を有し,解は有限体積法を用いて数値的に求められる.このモデルを,難透水層である粘土層と透水層である砂礫層の互層が推察される扇状地に適用する.地表水に水田の湛水を与えた条件での計算結果は実際の水環境を再現できていると思われ,難透水層に空隙が存在することを示唆している.
Keyword: 地下水, 数値計算, 扇状地
GET PDF=09/09002-13.pdf
発表番号 [2-14]
Investigation of freshwater lens on Tarama Island using electromagnetic soundings
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
沖縄県多良間島における電磁探査法を用いた淡水レンズ調査
○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]
土原 健雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]
皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
淡水レンズが発達している沖縄県多良間島において電磁探査を行い、観測孔で実測された塩淡境界深度と探査結果を比較した。その結果両者には高い負の相関が見られ、電磁探査が淡水レンズの層厚を把握するツールとして有効であることが確認された。これを受けて島内21箇所で調査が行われ、電気伝導度2,000ms/m以下の領域の厚さは最大で10m以上に達することが明らかになった。
Keyword: 淡水レンズ, 電磁探査法, 地球温暖化
GET PDF=09/09002-14.pdf
発表番号 [2-15(P)]
Modekling of Land Subsidence Caused by Groundwater Expolitation
MORITA_Nanako [Fukisawa Construction Consultants Co.,Ltd.]
GOTO_Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI_Masakazu [Utsunomiya University]
地下水過剰揚水による地盤沈下のモデル化
○森田 七子 [株式会社富貴沢建設コンサルタンツ (元宇都宮大学大学院)]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
北関東平野では,地下水揚水による地盤沈下が現在でも続いている。そこで本研究では、地下水揚水による地盤沈下の影響要因を評価するための地盤沈下モデルを構築した。揚水量推定のための水田水収支サブモデル,深層地下水位推定のための帯水層水収支サブモデル,地盤収縮量推定のための地盤収縮サブモデルの3つのサブモデルから構成される。3つのサブモデルはそれぞれ各現象を上手く再現できた。
Keyword: 地盤沈下, 地下水, レオロジーモデル
GET PDF=09/09P02-15.pdf
発表番号 [2-17]
An Evaluation of Snow Storage Depth in Tedori River Basin
Noto Fumikazu [Ishikawa Prefectural University]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]
HAYASE Yoshio [Ishikawa Prefectural University]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa Prefectural University]
手取川流域における積雪による貯留量評価
○能登 史和 [石川県立大学]
丸山 利輔 [石川県立大学]
早瀬 吉雄 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [石川県立大学]
北陸有数の穀倉地帯である手取川扇状地は、白山からの融雪水を春先のかんがい用水として利用しているが、近年、温暖化等の影響に伴い、降雪量が大幅に減少しつつあり、今後、かんがい用水へ影響を及ぼす可能性が指摘されている。よって、今後の水資源計画を策定する上でも重要となるこの積雪による貯留効果を算定し、評価する。
Keyword: 積雪, 貯留, 水収支
GET PDF=09/09002-17.pdf
発表番号 [2-18]
Impact of Climate Change on Water Balance of an Irrigation Dam in Cold and Snowy Region
Nakamura Kazuamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Saito Masami [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
Matsuoka Naoki [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
気候変動が積雪寒冷地の農業用ダムの水収支に与える影響
○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
多田 大嗣 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
齋藤 正美 [(財)日本気象協会北海道支社]
松岡 直基 [(財)日本気象協会北海道支社]
気象庁・気象研究所による水平解像度20kmの地域気候モデルの計算値を用いて、北海道内の水田灌漑用ダムであるAダムにおける2031年〜2050年の水収支を試算した。その結果、将来は現在に比べて融雪流出が早まるため、融雪水の流出時期と灌漑期間の重複時期が短くなることで、灌漑初期のダム貯留水の利用が早まり、生産調整を行わない場合には現況のダム容量で不足する頻度が高まることがわかった。
Keyword: 地球温暖化, 水田灌漑, 積雪寒冷地
GET PDF=09/09002-18.pdf
発表番号 [2-19]
Runoff analysis of the Blue Nile basin with modified TOPMODEL
FUJII Akihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
修正型TOPMODELによる青ナイル川流域の流出解析
○藤井 暁彦 [神戸大学大学院農学研究科]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
本研究は,修正型TOPMODELを用い,青ナイル川上流域を対象に長期流出解析を行った結果について述べたものである.修正型TOPMODELとは,異なるモデルパラメータの値を支流域毎に設定することで,大流域の流出特性の空間的不均一性を反映できる分布型モデルである.パラメータの設定においては,対象流域のGISデータを用いた.その結果は概ね良好であり,水文資料が乏しい地域の情報抽出において,GISデータの利用が有効であることを確認できた.
Keyword: 水収支・水循環, 長期流出, 用水管理
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発表番号 [2-1]
Characteristics of the complementary relationship-based evapotranspiration Models
Nakamichi Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
補完関係式を用いた実蒸発散量推定の特徴
○中道 丈史 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
補完法は実用的な広域蒸発散量推定手法であるが,現段階ではモデルの検証や解析が不十分であると言える。日本の代表的な都市-郊外でMAAモデル,CRAEモデル,Penman式を適用した結果,郊外では同程度の推定をしたが,都市部では手法毎に大きな差が出た。これは都市部の飽差が大きいことが原因であった。都市と郊外の実蒸発散量を統計的に比較した結果,都市部ではMAAモデルによる実蒸発散量の推定が適切であることが分かった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 補完関係式
GET PDF=09/09002-01.pdf
発表番号 [企-12-1]
Water development for agriculture and rural in Edo/Tokyo
Ohashi Kinji [Kajima Corp.]
江戸・東京の農業水利開発
○大橋 欣治 [鹿島建設(株)]
日本の首都・東京は、政治・経済・文化・情報等の中心であり、世界に開かれた大都市である。この社会産業基盤が形成されたのは、徳川家康が、16世紀末に江戸に移封され、17世紀初頭に江戸幕府を開いたことにある。以来徳川幕府は、江戸の街づくりおよび後背地である武蔵野等の新田開発、利水・治水、舟運等のインフラ整備に力を入れた。その代表の一つが、玉川上水等の江戸六上水、多摩川流域の農業水利の開発であった。
Keyword: 江戸・東京, 武蔵野台地・多摩川, 農業水利
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発表番号 [企-12-3]
Assessment of hydraulic function in the historical irrigation canal “Hanaguri-Ide”
TAKAKI KYOJI [National Institute for Rural Engineering, NARO]
NAMIHIRA ATSUSHI [National Institute for Rural Engineering, NARO]
KOBAYASHI HIROYASU [Headquarters, NARO]
遺構「鼻ぐり井手」が持つ水理機能の評価
○木 強治 [農研機構 農村工学研究所]
浪平 篤 [農研機構 農村工学研究所]
小林 宏康 [農研機構 本部]
古来より我が国に建設された農業水利施設は、渇水や洪水に際して効果を発揮するだけでなく、美しい自然や景観の形成にも貢献してきた。また、それらは農業以外にも多種の産業基盤を提供する多目的水利用を可能にし、地域固有の文化創出をも促してきた。本稿では、農業水利遺構として、今なおその機能を発揮している鼻ぐり井手について、その水理機能を中心に紹介する。
Keyword: 灌漑施設, 水利構造物,
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発表番号 [企-14-2]
All About COP 10, Aichi - Nagoya, Japan
ASADA, Takao [Aichi - Nagoya COP 10 Promotion Committee]
COP 10 への取組み
○浅田 孝男 [COP 10 支援実行委員会]
2010年10月に愛知県名古屋市で開催される「生物多様性条約第10回締約国会議(COP 10)」について、その開催意義並びに地元の準備状況等について、概要を説明する。
Keyword: 生物多様性, 環境保全, 地球環境
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発表番号 [企-14-6]
Approach for COP10 in Ishikawa Prefecture
KATUYAMA Taturou [(Former) Ishikawa Pref Agriculture, Forestry and Fisheries Department]
HIRAYAMA Shusaku [(Former) Ishikawa Pref Agriculture, Forestry and Fisheries Department Management Policy Division]
MIMASAKU Takashi [Ishikawa Pref Agriculture, Forestry and Fisheries Department Management Policy Division]
KITADE Ichirou [Ishikawa Pref Agriculture, Forestry and Fisheries Department Agricultural Policy Division]
IEMOTO Masao [Ishikawa Pref Agriculture, Forestry and Fisheries Department Agricultural Policy Division]
石川県におけるCOP10に向けた取り組み
勝山 達郎 [元石川県農林水産部]
平山 周作 [元石川県農林水産部経営対策課]
美作 多加志 [石川県農林水産部経営対策課]
北出 一郎 [石川県農林水産部]
○家元 雅夫 [石川県農林水産部企画調整室]
石川県では、「里山」を、人と自然とが共生するモデルとして、未来の世代に継承していかなければならない貴重な「財産」と位置付け、利用・保全する活動を展開している。具体的には、県行政における部局を横断した取り組み。また、県内の大学など高等教育機関の取り組み。そして、農業農村整備における取り組みなどがある。これらの概略を説明し、農業農村整備における新たな取り組みについて紹介する。
Keyword: 里山, 生物多様性, 部局横断
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発表番号 [企-16-3]
Research Activities on Optimal Biomass use at South-Western Island.
Yoshiyuki_Shinogi [National Agricultural Research Organization]
Teruhito_Miyamoto [National Agricultural Research Organization]
Koji_Kameyama [National Agricultural Research Organization]
Chen_Yan [National Agricultural Research Organization]
南西諸島に於いてバイオマスを活かすための研究活動
○凌 祥之 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
宮本 輝仁 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
亀山 幸司 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
陳 嫣 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
我々が沖縄県宮古島において実施中の,バイオマスの有効利用のための実証研究に関して,課題概要やこれまで得られた研究成果の概要を紹介する.特に,バイオマス利用による地下水保全の効果や持続的農業の推進等への貢献について報告する.また,成果の利活用に関しても紹介する.
Keyword: バイオマス, ,
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発表番号 [企-2-1]
Expectations and supports to the industry and academia for the Five Technical Development Year Plan
OOSAWA Yuichi []
技術開発5ヶ年計画に対する産・学への期待と助成制度
○大澤 祐一 [北海道開発局農業水産部]
新たな技術開発5ヶ年計画は、平成21年度から25年度までの間の農業農村整備事業における技術開発の方向性を明らかにしている。関係する技術者の共通の認識となる5ヶ年計画を推進するための条件整備の重要性について述べるとともに、試験研究機関、大学と民間企業が連携して技術開発に取り組む支援の仕組みとして農林水産省農村振興局が実施している官民連携新技術研究開発事業について述べている。
Keyword: , ,
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発表番号 [企-2-2]
About a role of the univerity in promotion for a five year technical development year plan
tanaka tadstugu [Graduate school, University of Tokyo]
大学からみた「技術開発五ヵ年計画」
○田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
「技術開発5ヵ年計画」では、大学も担い手として位置づけられている。得意とする研究・開発の分野・内容を生かし、「計画」に参画していくことが、大学の有する研究力の事業実施の現場への活用にも繋がる。国立大学の法人化により、効率化係数が導入されて運営交付金は削減され、4年を経て国立大学の基礎的研究・教育に支障を来たしている。官民連携新技術研究開発事業の活用が大学にとっても重要になっている。
Keyword: 技術開発五ヵ年計画, 官民連携新技術研究開発事業, 土地改良長期計画
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発表番号 [1-9]
Irrigation Management Transfer in Laos
SHIODA KATSURO [The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]
ラオスにおける灌漑管理移転
○塩田 克郎 [(財)日本水土総合研究所]
ラオスでは1998年の首相令以降,水利組織への灌漑管理移転が進められているが,うまくいっていない。水利組織やその指導機関の能力不足,水利費の低徴集による不十分な維持管理等の問題点を列挙した。対策としては,事業の計画段階からの農民参加によるオーナーシップ感覚の醸成,完全な施設所有権の移転ではなく,水利組織の管理能力の範囲内でのO&Mの移転による政府と水利組織の共同管理とすること,研修の拡充等が挙げられる。
Keyword: ラオス, IMT, JWM
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発表番号 [2-10]
A study on phased promotion factor of irrigation management by the residents participation
miyata ryo [Mito Agricultural Cooperative]
hattori toshihiro [Kitasato University,School of Veterinary Medicine]
takahashi hiroshi [Kitasato University,School of Veterinary Medicine]
住民参加による地域用水機能管理の段階的促進要因に関する研究
○宮田 亮 [JA水戸]
服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
高橋 弘 [北里大学獣医学部]
農業用水路の維持管理は農家で構成される土地改良区が行う。しかし混住化・高齢化におり農家は弱体化し維持管理に困難が生じている為、今後は非農家が参加し、地域住民が一体となる管理形態を構築する必要がある。そこで本研究では実際に住民参加により地域用水機能の維持管理を行う青森県十和田市における事例と、5つの先進事例を調査対象地とし段階的に維持管理を促進させる要因を明確にした。
Keyword: 地域用水, 住民参加, 維持管理
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発表番号 [1-14]
Studies on Groundwater Flow of BYOBUSAN Area
Kadono_Miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
Takarada_Nabi [Faculty of Agriculture and Life Science]
katou_kou [Faculty of Agriculture and Life Science]
屏風山地区における地下水流動に関する研究
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
宝多 南日 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
青森県つがる市屏風山開畑地帯800haの一画に約48haの調査地を設定し地下水位調査と電導度調査を行った。地下水位は39本のパイプを打設し,電導度はパイプ内の出現水を測定した。調査値を基に地下水流動マップと電導度マップを作成し流動方向や営農マップとの関係を調べた。この結果,地下水は溜池水位に影響されながらも日本海側へ流動し,伝導度の高低は営農作物と管理の優劣そして地下水流動方向に関与することなどが分かった
Keyword: 農地環境, 地下水, 環境保全
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発表番号 [1-19]
Characteristics of water quality environment in paddy field area -Study on water environment in Shinotsu district(2)-
KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
KOGITA Yukiko [Sansui Consultants Co.ltd.]
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
水田地帯の水質環境特性 −篠津地域の水環境に関する研究(2)−
小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]
○小木田 有紀子 [サンスイコンサルタント株式会社]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
石狩川下流の篠津地域において,代かき期の水状況と下流域の水環境に及ぼす影響を調査した。月形では,パイプライン化による施設管理用水量の減少により,用水量は削減された。また,排水の汚濁物質濃度は,用水の水質濃度,用排水量,降水量により推定をすることができた。用水量と用水濃度は,排水濃度に大きな影響を与えていることが示唆された。一方,畑地利用の多い美原では,水田への流出入のみでの予測は困難であった。
Keyword: 灌漑排水, 水質, 重回帰分析
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発表番号 [2-19]
The characteristic of agricultural infrastructure and institution damages caused by the Mid Niigata Prefecture Earthquake
Yuzawa Kenta [Agricultural Administration Department of Nagano Pref]
Arita Hiroyuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
中越地震における農業基盤・施設の被害特性
○湯沢 顕太 [長野県下伊那地方事務所農地整備課]
有田 博之 [新潟大学・自然科学系]
中越地震災害後の実態調査によると大規模地震災害には以下のような特徴があると考えられる。‖腟模被害と同時に、小規模被害も多く発生した。災害復旧においては小規模災害への配慮が求められる。∋慨崔呂帽圓につれて単位農地面積当たり被害件数・事業費は増加した。条件不利地域である中山間地の被害が大きかった。C録霧綰を経ても復旧需要は継続しており、被害は短期に収束せず、長期の対応が求められる。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 生産施設
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発表番号 [2-14]
A study of consensus building by VE technique
Koizumi Yasumichi [KV net Tokyo]
VE手法を活用した合意形成法の考察
○小泉 泰通 [KVネット東京]
VE基本ステップ「機能評価」の目的は「価値の低い機能分野を知ること」で、3段の詳細ステップにより、造る立場と買う立場の評価から改善対象機能を絞る。合意形成を円満に進めるために、VEメンバーには高い見識と適切な評価手法を選択する技量が求められる。重要度を比較する技法として、強制決定法(FD法)、DARE法、AHP法の概要と特徴を述べる。
Keyword: 合意形成, VE手法, 機能の評価
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発表番号 [2-15]
Effects of human relations between construction industry and attribution of directors and workers
Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine]
Matsumoto Satoshi [NATORI CO., LTD]
建設会社の農業参入に及ぼす農業との人的つながりの影響
○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
松本 聡 [株式会社なとり]
農業に参入した建設会社が農業とどのような人的つながりを有しているかを明らかにするために、青森県でアンケート調査を実施した。参入企業の経営者は農家出身者が中心であり、耕作している農地も経営者の所有地であるか企業の遊休地が大半である。農業部門従事者も既雇用の農家出身者が中心である。このように、参入企業は経営者・労働者双方で農業とのつながりを有しており、非参入企業にはない特徴となっている。
Keyword: 農業参入, 建設業, 人的関係
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発表番号 [2-11]
Study on Regional Leaders Promotion and Support in Korea farm village
YOU_Hag-yeol [Chungnam Development Institute]
CHO_Young-jae [Chungnam Development Institute]
SENGA_Yutaro [Tokyo Univ. of Agr. And. Tech]
韓国農村における地域リーダー育成および支援に関する研究
○劉 鶴烈 [忠南発展研究院]
帖 ̄忘 [忠南発展研究院]
千賀 裕太郎 [東京農工大学]
韓国では、2004年より中央政府,地方自治体、民間団体が多様な農村地域リーダー育成プログラムを開発、普及を始めた。例えば、「農村開発人力育成教育」、「韓国地方分権アカデミー」、「マウル事務長支援制度」などがある。これらの政策によって農村地域の人材不足、住民力量低下の問題解決に成果が出始めている。その理由は,教育方式が一方的な講義方式から、ワークショップ、分科討論、住民発表に変わったことである。
Keyword: 地域リーダー, 事務長支援制度,
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発表番号 [2-12]
Comparison between a WUA and two IWUGs? Case studies in the Chao Phraya Delta, Thailand
TEAMSUWAN Vipob [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
水利組合および水利組合連合の管理運営の比較−タイ国チャオプラヤデルタにおける事例−
○TEAMSUWAN Vipob [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
タイ国における参加型水管理の導入の歴史は古いが、設立された農民水管理組織(WUO)の活動は十分とはいえない。本研究は、WUGとIWUGが同時に設立されたコカティアム地区及び国王からその活動が表彰された二つの地区(一つは揚水灌漑)を対象に、その水管理システムを比較検討した。揚水灌漑地区の成功要因は、乾期の灌漑に先立って灌漑面積を登録するとともに事前に費用の一部を支払う等、契約の考え方が組み込まれていることである。
Keyword: 水管理, 水利組合連合, タイ王国
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発表番号 [2-1]
Actual Condition of Seki (irrigational management system) and Land Use in the Obasute Terraced Paddy Fields
TAKESHITA Eishin [Grad. School of agr,Shinshu Univ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
姨捨棚田における堰の実態と土地利用
○竹下 英臣 [信州大学大学院農学研究科]
木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]
姨捨棚田では,水利組合によって水利施設の維持管理が行われている。水利組合による維持管理の実態と土地利用,特に荒廃化の関係について検討した。組合が存在する区域では,荒廃地の割合が,存在しない区域に比べて低率であった。これらの組合は荒廃化への取り組みとして,様々な活動を行っている。しかし,水利組合の解散や各組合の活動内容の差異,等の様々な問題も生じている。そのため,今後も継続して検討する必要がある。
Keyword: 姨捨棚田, 荒廃化, 堰
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発表番号 [1-24]
Application of Indicators to Assess Salinization Threat to Sustainability of Irrigated Agriculture in Luohui Irrigation Scheme, China
Solomon Habtu [Japan Society for the Promotion of Science]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
中国・洛恵渠灌区における灌漑農業の持続性のための塩類化評価指標の適用
○Solomon Habtu [日本学術振興会]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
中国・洛恵渠灌区東部地区では1950年代の灌漑開始当初から塩類集積が問題となっている。果樹、小麦、綿花が栽培されており、近年果樹面積が増加している。本研究では複数の指標を用いて灌区における塩類化の程度を空間的に評価した。その結果、灌区中央部の地下水のECとSARは共に高く、また地下水位も上昇しているため、塩類化の危険度が非常に高いことが判明した。このため耐塩性の低い果樹の減収が予想される。
Keyword: Luohui Irrigation Scheme, Groundwater, Salininization
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発表番号 [2-13]
Analysis of methods for participatory on-farm irrigation development
KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Tassanee Ounvichit [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
農民参加型末端灌漑開発の実現方策に関する検討
○河野 賢 [筑波大学生命環境科学研究科]
タッサニー ウンヴィチット [タイ王国 王室灌漑局 ]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
タイ半島部に位置するThadi灌漑プロジェクト地区における最下流部FTO4地区における農民参加型末端灌漑開発を事例に、その実現方策の検討を行った。本地区では設計段階から農民が開発に参加し、一連の活動と実際に完成した施設の効果を経験することによって自らが土水路を建設し、灌漑管理を行うに至った。このことより農民を適切に誘導し、さらに末端開発の実際の効果を経験させることが参加型末端灌漑開発には有効であることがうかがえる。
Keyword: 農民参加型水管理, 末端灌漑開発, 農民組織
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発表番号 [1-29]
Irrigation Model Considering for Grand Water Movements at KM6 Irrigation Project, in Laos
Toda Osamu [Graduate School of Tokyo University]
Yoshida Koshi [Graduate School of Tokyo University]
Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Tokyo University]
ラオスKM6灌漑地区における地下水の動向を考慮した灌漑モデル
○戸田 修 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
ラオスKM6灌漑地区における現地調査より下流で不足する灌漑水を補っている可能性が示唆された.モデル化の第一段階として地下水の動向を把握するために灌漑地区に設置した11本の簡易井戸の水深変動から,定性的な地下水の動向を捉えた.結果,地表面に湛水された灌漑水が地下を通って下流もしくは近辺の地下水面に影響を及ぼしている可能性が極めて高いことが分かった.今後,地下水を考慮した統合的な灌漑モデルの構築が急務である
Keyword: 灌漑計画, 地下水, アジアモンスーン
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発表番号 [2-17]
Production Effects of Agricultural Public Facilities - Production function approach by using crossectional data by towns -
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]
Shyoko Wakabayashi [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Atsushi Fujiwara [Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
農業生産資本ストックの生産力効果−市町村別クロスセクション・データによる生産関数の推計−
○國光 洋二 [農村工学研究所]
若林 祥子 [太陽コンサルタンツ(株)]
中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
藤原 篤志 [日本水土総合研究所]
農業粗生産額に対する農業生産資本の生産力効果を,市町村別のクロスセクションデータで定量化し,同様な方法で計測した道路資本の生産力効果と比較することを目的とする。推定結果から社会資本の生産弾力性及び限界生産性を計算すると,前者の値は農業生産資本と道路資本とはほぼ同程度の大きさを示すが,道路資本の後者の値は時系列的に低下し,2005年度時点では農業の4倍程度にまで低下している。
Keyword: 社会資本, 生産弾力性, 限界生産性
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発表番号 [1-4]
Rediscovery from Traditional Canal Works
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
HIROSE Yuuichi [National Institute for Rural Engineering]
歴史的水利施設(水路システム)からの再発見−熊本県通潤用水を事例として−
○島 武男 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
廣瀬裕一 [農村工学研究所]
歴史的水路システムである熊本県山都町通潤用水を事例として、現在の水路システムの基本計画・機能設計でも活用できる工夫を考察した。通潤用水水路システムでは,幹線水路を上段,下段に配置し反復利用を可能としていること,支線水路の水路断面を受益水田面積に応じて決定し過剰分水が行えないこと等の水利用に関する工夫や,施設管理に対する工夫がなされている。これらの工夫,技術を,現在の土木技術に取り入れていくという視点も今後重要である。
Keyword: 歴史的水利施設, 水路システム, 水利用計画
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発表番号 [2-18]
Effects of Land Consolidation Project in Akita
Nagashima_Mitsuru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government ]
Ishii_Manabu [Agriculture Management Division Agriculture and Forestry Sector Kitaakita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
秋田県におけるほ場整備事業等の効果・効用調査
長嶋 満 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]
○石井 学 [秋田県北秋田地域振興局農林部農村整備課]
本調査は、ほ場整備事業を通して様々な効果や効用が見られることを県内の完了地区を対象に、事業の有効性を検証するとともに、実行性を高める目的で直接的効果として生産費・労働時間の調査と間接的効果としてアンケート調査と聞き取り調査から試みた。ここでは、ほ場整備を契機に設立された秋田県内第1号の特定農業法人「立花ファーム」を例に今後の条件整備されたほ場機能を最大限に発揮していくために必要な事由を分析し考察する。
Keyword: ほ場整備, 直接効果, 面的集積
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発表番号 [2-16]
Amalgamation Simulation of Land Improvement Districts by Double-entry Bookkeeping
Shimoyama_Noboru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Akita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
Fujita_Kaoru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Akita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
複式簿記を活用した土地改良区合併シミュレーション
○下山 昇 [秋田県秋田地域振興局農林部農村整備課]
藤田 馨 [秋田県秋田地域振興局農林部農村整備課]
土地改良区の合併では、一般会計の他、土地改良区ごとに違いの大きい特別会計や維持管理費、所有財産など「全てを考慮」し、合併後に組合員が納付する賦課金に不公平感を生じないように配慮する必要がある。複式簿記は「全ての会計情報を計上」し「連結」するので、個別(地域別、事業別など)と全体の会計を把握でき、算出した賦課金の明確な根拠を示すことができる。複式簿記を活用し、4土地改良区の合併をシミュレートした。
Keyword: 複式簿記, 土地改良区合併, シミュレーション
GET PDF=08/08002-16.pdf
発表番号 [企-02-01]
The Policy for Global Warming Countermeasureson the Agricultural Infrastructure Improvement and Rural Development
Seiyama_Kenji [Project Planning Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農業農村整備における地球温暖化対応策の方向
○青山 健治 [農林水産省農村振興局事業計画課]
農業農村整備における地球温暖化対応策は、農地、農業用水等の機能の保全、農業生産活動の変化への対応、適応策・緩和策・貢献策による総合的な対応を基本的な考え方とし、今後取組みの具体化を進める必要がある。
Keyword: 地球温暖化, ,
GET PDF=08/08S02-01.pdf
発表番号 [企-15-03]
The next choice of medical service in depopulated areas
MAEKAWA Hideki [ISRR(Institute of Strategic Rural Reorganization)]
HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]
過疎地域における医療サービスの現状と今後の選択肢
○前川 英城 [共同研究会「撤退の農村計画」]
林 直樹 [総合地球環境学研究所]
過疎地域における医療サービスの現状を整理し,医療サービスの水準維持と集落の位置という2つの視点から今後取りうる選択肢を4つ示し,それぞれについて検討した。その結果,医療サービスの水準を維持しつつ,集落をそのまま維持することは無理であることが分かった。そこで,医療サービスの水準を維持するためにも集落の移転が必要であることを示し,併せて移転後の医療サービス水準維持の対策について若干の提言を行った。
Keyword: 医療, 撤退,
GET PDF=08/08S15-03.pdf
発表番号 [企-16-04]
Reorganizing Strategy of Graduate School for Systematic Curriculum Development
Uchida Kazunori [Graduate School of Agriculturral Science, Kobe University]
大学院教育の実質化と改組戦略
○内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
神戸大学の自然科学系大学院における最近の改組を事例に,大学院教育の実質化に向けたBMD一貫の大学院改組戦略を紹介した。改組にあたり,農学の教育理念と育成する人材像を検討し,学生や就職先企業等に分りやすいキーワードが選定された。農学部・農学研究科で設定されたキーワードとそれを実現するための組織構成を紹介するとともに,国際連携教育科目や戦略的国際連携支援事業等に基づいた教育課程の組織的展開をまとめた。
Keyword: 教育改善・FD, 技術者教育, 農業土木カリキュラム
GET PDF=08/08S16-04.pdf
発表番号 [企-18-02]
An Assignment on Stock Management Practically Looking through the Functional Diagnosis of Agricultural Irrigation Facilities.
INO Akihiko [Sansui Consultant co.ltd.]
農業水利施設の機能診断の実務を通してみるストックマネジメントの課題
○伊納 昭彦 [サンスイコンサルタント(株)]
昨今制定された手引きやマニュアルに基づく「機能診断」の実務を通して「機能診断調査〜計画策定」の段階を主に、改善されることによる効果が大きいと思われるストックマネジメントの課題を述べる。
Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, 劣化予測
GET PDF=08/08S18-02.pdf
発表番号 (1-12)
Field test of method which forms riffle and pool in water channel
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
水路内に瀬・淵構造を維持する工法の現地試験
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
組立柵渠の機能を応用し,水みちを蛇行させて砂州を形成する工法を現地試験水路に導入し,砂州の形成過程や形状特性について考察を行った。その結果,工法の導入前は単調で広い堆積域が生じていた左岸地点において,導入後は瀬・淵構造を伴う複雑な地形が形成されることが分かった。また,‖舂量時に瀬・淵構造を伴う砂州が形成される,⊂流量時に比較的粒径の小さい土砂が移動するが,瀬・淵構造にほとんど変化はない,という水路床形状の変化の過程が推察された。
Keyword: 砂州, 現地試験, 組立柵渠
GET PDF=07/07001-12.pdf
発表番号 (1-17)
Tank Irrigation in Dry Seasons of Ghanaian Coastal Savanna Climate Zone
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ガーナ国沿岸サバンナ気候区の乾季における溜池灌漑
○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]
ガーナ国の沿岸サバンナ気候区に建設された試験用溜池灌漑スキームにおいて,オクラの乾季栽培に関する栽培実験を行っている.溜池からの取水政策を,栽培期間中の無降雨を前提に数値シミュレーションにより検討し,溜池管理者の手間と技術も考慮に入れて実際に実行可能なものを選択する.オクラの生育に対する灌漑の効果が顕著であることを,実測された詳細な気象,溜池水位データとともに示す.
Keyword: 沿岸サバンナ気候区, 供給主導型溜池灌漑, オクラ
GET PDF=07/07001-17.pdf
発表番号 (1-22)
Effects of Relative Humidity on Sessile Drop Contact Angle and Water Drop Penetration Time
D.A.L. Leelamanie [United Graduate School of Agriculture, TUAT]
Yoshida Aya [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]
相対湿度が水滴接触角と水滴浸入時間に及ぼす影響
○D.A.L. Leelamanie [東京農工大学大学院連合農学研究科]
吉田 綾 [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
相対湿度が上昇すると水滴接触角が大きくなり、水滴浸入時間が増大した。接触角と水滴浸入時間の関係は相対湿度が変化しても一定であった。土壌表面自由エネルギーが水の表面張力より高いとき、水滴浸入時間が1秒以下になった。水蒸気吸着は疎水性有機物添加量にではなく相対湿度によって変化した。砂質土の撥水性は、疎水性有機物で完全に被覆されたときでも相対湿度の上昇と共に増大した。
Keyword: 撥水性, 相対湿度, 接触角
GET PDF=07/07001-22.pdf
発表番号 (1-2)
Development of simulation model for water environment in Mekong Delta
Shinohara Aya [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hoang Quang Huy [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kataoka Daisuke [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kubo Naritaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
ベトナムメコンデルタにおける網状運河内での水環境シミュレーションモデルの開発
篠原 綾 [東京農工大学農学部]
Hoang Quang Huy [東京農工大学大学院農学府]
○片岡 大祐 [東京農工大学大学院農学府]
久保 成隆 [東京農工大学農学府]
本研究の目的は、近年重大になりつつあるメコンデルタ内の水路網の水質汚染をモデルを開発しシミュレーションを行う事である。塩水侵入防止のためのフラップゲートも考慮してモデルを開発した。シミュレーションを行った結果、ゲートを設置した場合デルタ内への塩水侵入が減少する事が観察された。また、ゲートの設置が必ずしもデルタ内での水の停滞を引き起こす訳ではないという事が観察された。
Keyword: 塩水遡上, メコンデルタ, 水路網
GET PDF=07/07001-02.pdf
発表番号 (1-7)
Development of distributed watershed model with soil moisture model considering effects of groundwater drainage
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
地下水排水と土壌水分の効果を考慮した分布型地域水循環モデルの開発
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
滋賀県北西部の今津町を対象とし,気象・地下水観測とモデルによる検証を通じて,地表水,地下水による水循環を明らかにすることを目的とする.本研究では,分布型の地表水タンクモデルと土壌水分モデル,浅層不圧地下水モデルを用いた地域水循環モデルを構築する.また,この地域内には排水路によって地下水排水が行われている低平地が存在するため,その効果を条件付き内部境界条件によってモデル化する.
Keyword: 浅層不圧地下水モデル, 有限体積法, 排水路網
GET PDF=07/07001-07.pdf
発表番号 (2-10)
Research on the Practical Application of the Continuous Subsurface Irrigation (X) -The performance as a complex of sensor and water-service installation-
TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
YABE Katsuhiko [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
地中連続灌漑の実用化に関する研究(将)-センサ・給水装置複合体としての性能-
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
本報では、緑化基盤創出のために開発されほぼ実用段階に到達しているといえる土壌水分環境システム(SIMERUSシステム)について、性能検討のうち、特に浸透型チューブシステムに関して、センサ機能と給水器の複合体としての性能結果を紹介する。実験結果では、僅か3mの位置の違いによる微気象的条件変化に対して、センサなど複雑高価な装置が全く不要で給水マッチングする性能が得られ、大規模化にも有利である。
Keyword: 緑化基盤創出, SIMERUS, 給水チューブ
GET PDF=07/07002-10.pdf
発表番号 (2-11)
Improvement of subsurface irrigation with saline water in a sandy soil and its effects on water use efficiency of soybean and soil salinity
Yamazaki_Shingo [The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]
Inoue_Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori-University]
Mori_Yasushi [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
Yamamoto_Tahei [Arid Land Research Center, Tottori-University]
砂質土壌における塩水を用いた地中灌漑法の改良とそれに伴う水利用効率,土壌塩類環境への影響
○山崎 真吾 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
塩水を用いた節水灌漑農業への寄与を目的とし,2深度地中灌漑法の有用性を評価するためにダイズ栽培実験を行い,作物生育,水利用効率,土壌水分・塩類分布および塩収支について検討した.2深度地中灌漑を適用すると収穫時の乾物収量,葉面積指数,水利用効率が大きくなり,灌水管周辺の水分・塩類分布,塩収支に影響が見られた.すなわち,作物生育,水利用効率における2深度地中灌漑法の有利性と土壌環境への影響が示された.
Keyword: 地中灌漑, 塩水灌漑, 2深度
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発表番号 (2-12)
Relation in Plant Water Use and Plant Growth under Drip Irrigation in Green House(供
KANEKO Aya [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
施設栽培下の点滴灌漑における積算消費水量と作物生育との関係(供
○金子 綾 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
本報では点滴灌漑による作物の生育調査を行い積算消費水分量の観点から灌漑水量の縮小の可能性を探った。その結果品種によっては灌漑水量の増加が必ずしも消費水量および収量の増大につながらないことがわかった。湿潤状態が続くと収量のばらつきが生じるため、灌漑水を有効に利用するためには作物に適した少量頻繁灌漑採用する必要があると考えられる。
Keyword: 節水灌漑, 点滴灌漑, 消費水量
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発表番号 (2-13)
Evaluation of Sorghum density as affected by two water qualities under drip irrigation system
Ould Ahmed Bouya Ahmed [Arid Land Research Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center, Tottori University]
Mistuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University]
点滴潅漑における異なる水質によるソルガム植栽密度の評価
○Ould Ahmed Bouya Ahmed [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
点滴灌漑下で、異なる水質とソルガムの植栽密度が、収量と土壌環境に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。ビニルハウスで水道水と塩水の点滴灌漑実験を行い、同一ポット内に1本から4本のソルガムを栽培した。作物成長と収量は植栽密度と水質に強く影響された。植栽密度が高いと排水量が少なく、排水中の電気伝導度は高くなった。水道水の場合よりも塩水の場合が排水量は多かった。
Keyword: 点滴灌漑, 塩水, ソルガム
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発表番号 (2-14)
Reuse Potential of Grey-water
Al-Busaidi Ahmed [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMAMOTO Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
MUSHTAQUE Ahmed [Sultan Qaboos University]
S.A.Prathapar [Sultan Qaboos University]
Al-BELUSHI Abdullah [Sultan Qaboos University]
AL-HADDABI Mansour [Sultan Qaboos University]
生活雑排水の再利用
○Al-Busaidi Ahmed [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
MUSHTAQUE Ahmed [サルタンカボス大学]
S.A.Prathapar [サルタンカボス大学]
Al-BELUSHI Abdullah [サルタンカボス大学]
AL-HADDABI Mansour [サルタンカボス大学]
現在,オマーンのカブース王立大学で開始されたプロジェクトは,家庭排水の定量的把握,糞尿を除いた生活雑排水の水質基準項目の選定,簡易処理システムのデザインと処理済生活雑排水の灌漑利用による作物生育と収量への影響について研究を行っている.その結果,典型的なオマーン家庭からは相当量の生活雑排水が排出されていること、適切な処理揩sえば,生活雑排水の再利用により環境と経済に利益がもたらされることがわかった。
Keyword: オマーン, 再利用, 廃水
GET PDF=07/07002-14.pdf
発表番号 (2-15)
Verification of Model on Deterioration Progress for the Face of Wall of Irrigation Canals
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
Koji KITAMURA [National Institute for Rural Engineering]
Shinya HONMA [National Institute for Rural Engineering]
Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路(RC)の目地・壁面劣化進行モデルの検証
○今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
北村 浩二 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
本間 新哉 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
加藤 敬 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
時系列データが得られたN土地改良区の農業用水路の水路壁面劣化の劣化度データをマルコフ連鎖モデルで解析し,モデルの検証を行った。遷移率0.1と0.15の場合のマルコフ連鎖モデルで,概略の劣化度分布が説明できることが明らかになった。
Keyword: 農業用水路, 劣化進行モデル, マルコフ連鎖
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発表番号 (2-16)
The investigation of function in Gunma Canal
kawato shigehide [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
okayasu mikio [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Central Office]
takekoshi minoru [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
群馬用水における施設機能調査
○川戸 重英 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
岡安 幹夫 [(独)水資源機構本社]
竹越 稔 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
Keyword: 施設機能調査, フリーボード, 粗度係数
GET PDF=07/07002-16.pdf
発表番号 (2-17)
Estimation of Hydraulic and Water utility Performances for Rehabilitation of Irrigation Canal Systems
Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]
Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
用水路システムの水理・水利用性能に関する機能診断調査
○三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]
田中 良和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
向井 章恵 [(独)農研機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
農業用水路において、構造機能面からの健全度評価指標は「農業水利施設の機能保全の手引き(案)」で公表され、意見徴集されている。一方、水理および水利用機能を含めた総合的な機能診断調査法やその性能評価指標は、今後の技術的課題と考えられる。本報では、用水路システムの性能設計手法の開発に向けて、水理および水利用機能診断調査を実施し、水路カルテから用水路システムの現況の性能を診断した検討事例を紹介する。
Keyword: 機能診断, 用水路システム, 水路カルテ
GET PDF=07/07002-17.pdf
発表番号 (2-18)
Study on Deterioration of Irrigation Canals and Change in Roughness Coefficient
Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]
Shinya HONMA [National Institute for Rural Engineering]
Koji KITAMURA [National Institute for Rural Engineering]
Masayuki IMAIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
コンクリート水路壁面経年劣化と水理機能変化
○加藤 敬 [農村工学研究所]
本間 新哉 [農村工学研究所]
北村 浩二 [農村工学研究所]
今泉 眞之 [農村工学研究所]
長期に供用されたコンクリート水路の壁面は劣化し、建設当初に比べ凹凸は大きくなる。水路壁面の凹凸を測定して、水理的性能について考察する。壁面の粗さRaは、供用8年の水路ではRa=0.2mmと小さく、40年の水路では0.6〜1.0mmと大きい。相当粗度kの値を2×Ra〜Ryまでの範囲と見つもれば、k=0.4〜6 mm程度となる。調査地区の粗度係数はn=0.012〜0.017程度と見積もられる。
Keyword: 農業用水路, 施設劣化, 粗度係数
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発表番号 (2-19)
Evaluation Method for Roughness of Reinforced Irrigation Canals
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]
Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]
農業用鉄筋コンクリート製開水路の壁面の凹凸評価手法
○本間 新哉 [農村工学研究所]
北村 浩二 [農村工学研究所]
今泉 眞之 [農村工学研究所]
加藤 敬 [農村工学研究所]
農業水利施設の劣化予測においては、健全度の評価基準の設定が必要である。しかしながら現時点で、劣化機構ごとに対応した評価基準は確立されていない。このため本研究では、農業用鉄筋コンクリート製開水路を対象とし、健全度評価基準設定に資する簡易な調査手法の開発を目的として、型取りゲージを用いて、水路壁面の凹凸を測定するとともに、その数値化を行い、その評価指標としての適用性を検討した。
Keyword: 農業用水路, 型取りゲージ, 算術平均粗さRa
GET PDF=07/07002-19.pdf
発表番号 (2-1)
Effect of field lot and drainage conditions on discharge of drainage from upland field converted from paddy field having heavy clay soil
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]
YOSHIDA Shuichiro [National Agricultural Research Center]
TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]
区画や排水技術の違いが重粘土転換畑の排水量に与える影響
〇足立 一日出 [中央農業総合研究センター]
吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]
谷本 岳 [中央農業総合研究センター]
区画や排水技術の異なる重粘土転換畑において、大豆栽培期間を中心に地表排水量と暗渠排水量を測定し、大きな降雨を対象に排水特性を検討した。区画が小さい圃場のピーク暗渠排水量は、土壌の乾湿に大きく左右され変化するが、区画が大きなほ場では、ピーク暗渠排水量の変化は小さかった。地表排水量は暗渠排水量と降雨強度に影響を受けていた。排水技術の違いは、土壌が乾燥する前や降雨が多くなる湿潤条件下で明瞭に現れた。
Keyword: 転換畑, 暗渠排水, 地表排水
GET PDF=07/07002-01.pdf
発表番号 (P-18)
Change of peak runoff coefficient resulting from mulching at a citrus orchard
Shimazaki_Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Fukumoto_Masato [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Yoshimura_Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Kusaba_Shinnosuke [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
Hoshi_Norihiro [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
カンキツ園におけるマルチ敷設によるピーク流出係数の変化
○島崎 昌彦 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
福本 昌人 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
吉村 亜希子 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
草塲 新之助 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
星 典宏 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
カンキツ園におけるマルチ栽培の普及が拡大している。マルチ栽培の安全な導入には,表面流出の増大に対する適切な評価と対策が必要である。本報では,傾斜地のウンシュウミカン園の一圃場において,マルチを全面に敷設したときのピーク流出係数の変化を,現地測定データより評価した。その結果,ピーク流出係数は,マルチ敷設により約3.5倍に増加した。
Keyword: ピーク流出係数, マルチ, 果樹園
GET PDF=07/07P00-18.pdf
発表番号 (P-23)
Cooperation among Organizations for Development of Agriculture and Livestock Industry Basis Biomass Town
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
農畜産業型バイオマスタウン構築のための組織連携
○柚山 義人 [農村工学研究所]
清水 夏樹 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
バイオマスタウン構想は,地域の意志と地域特性に基づき,中・長期的ビジョンに立って描き,バイオマス変換施設建設などのバード事業は,財政状況を考慮しつつ段階的に実施する場合が多い。バイオマスタウンとしての空間的まとまり・広がりや組織連携の方法は,バイオマスの生産(発生)と再生資源の需要の質・量及び時・空間分布に左右されるため,事業の進展に伴い柔軟に変化させられる計画づくりが望まれる。
Keyword: バイオマス, 資源循環, 組織連携
GET PDF=07/07P00-23.pdf
発表番号 (P-28)
The Long‐term Discharge Tendency of Nitrogen Load from Unlined Storage Ponds
HATTORI _YUTA [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO_TASUKU [College of Agriculture IBARAKI University]
KORODA_HISAO [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE_HIDEO [College of Agriculture IBARAKI University]
素掘り貯留池からの窒素負荷の長期的な流出傾向
○服部 雄太 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
素掘り貯留池からの窒素負荷の影響を調べるため、素掘り貯留池が行われていた地域の1992年、2002年、2006年の水質と流量,土地利用データを用いて年間発生負荷量と年間排出負荷量を求めた。そして、この対象地域を家畜ふん尿の処理形態の違いより3つの小集水域にわけて考察した。その結果、素掘り貯留池をやめて14年間経った今でも年間約100kgの窒素負荷の排出が起こっていることがわかった。
Keyword: ふん尿処理, 排出率, 土壌蓄積
GET PDF=07/07P00-28.pdf
発表番号 (P-33)
Planning of water-environmental management in the Cidanau watershed, Indonesia
YAMANAKA Noriyuki [Graduate School of Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
インドネシア・チダナウ流域における水環境管理計画
○山中 規之 [宇都宮大学農学研究科農業環境工学専攻]
後藤 章 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]
インドネシアの中枢で世界第一位の人口を有する島であるジャワ島では,近年経済発展に伴う工業地域の拡大による人口の増加,生活様式の変化などによって,水需要の増大や水質悪化が起こっている。そこで本研究では,水環境管理が適切に実施されるように,事前に管理の方法を計画することを目的として,各々のシナリオに関するモデル・シミュレーションを行い,流域水質モデルによる流域内水質の将来動向予測を行った。
Keyword: 流域, 水質, 環境管理
GET PDF=07/07P00-33.pdf
発表番号 (P-38)
Renewal of Water Management System using Information Technology in Mie Canal
Taguchi Tomohiro [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]
Oikawa Takuji [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]
三重用水のITを活用した水管理システム更新
○田口 智浩 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]
及川 拓治 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]
三重用水では、施設を監視制御するための通信網を平成15,16年度に更新したのに伴い、インターネットなどで利用されている通信規格TCP/IPを利用できるインフラ整備を完了してIP電話やネットワークカメラを導入し、引き続き平成17,18年度に水管理制御処理設備の更新を行った。設備更新に伴い管理上の懸案事項を整理しIT技術により改善を行った水管理システムについて報告する。
Keyword: IT, 用水管理,
GET PDF=07/07P00-38.pdf
発表番号 (企-12-1)
Strategic rural reorganization study under a declining population
HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]
SAITOH Susumu [Otani University]
ICHINOSE Tomohiro [University of Hyogo]
MAEKAWA Hideki [Kyoto University]
共同研究会「撤退の農村計画」
○林 直樹 [総合地球環境学研究所]
齋藤 晋 [大谷大学]
一ノ瀬 友博 [兵庫県立大学]
前川 英城 [京都大学]
主として、共同研究会「撤退の農村計画」の紹介を行う。この研究会では、居住地の移転により、過疎地の生活と共同体を守ること、移転後に、環境の持続性を高めることについて、議論を進めている。さらに、ネット上の情報共有・討論の場、いわば、大学のゼミが広域化、IT化したもの、そして、その効果などについても報告する。
Keyword: 共同研究会, 撤退,
GET PDF=07/07S12-01.pdf
発表番号 (企-15-1)
Which faces deeper crisis, shurakus or cities, considering the need of changeover to sustainable civilization ?
FUJIYAMA Ko [Mountainous Region Research Center]
「限界集落」or「都市の限界」〜望まれる持続可能な文明の視点
○藤山 浩 [島根県中山間地域研究センター]
全国に先駆けて過疎・高齢化が進んでいる島根県の中山間地域では、「昭和ひとけた世代」の「引退」に伴い、地域社会や産業について構造転換と新たな担い手の参入が急務となっている。「限界集落」の発生に対しては、単に「集落を守れ」という従来の枠組みでの対応自体には限界がある。国土全体で持続可能な文明への移行の必要性を共有した上で、集落を単位とした地域運営システム自体を組み直す新機軸を、土地資源の棚卸し作業と基礎的な生活圏における結節点整備の面から進める必要がある。
Keyword: 集落, 所有権, 結節点
GET PDF=07/07S15-01.pdf
発表番号 (企-16-3)
NISHIDA_KAZUYA [Faculty of Agriculture, Tokyo university of Agirculture and technology]
FUJII_CHIHARU [Ecosystem Conservation Society, Japan]
SENGA_YUTARO [Faculty of Agriculture, Tokyo university of Agirculture and technology]
一時的水域で繁殖する魚類の生活史と保全策に関する研究−東京都日野市の向島用水における魚類の分布と移動・分散の調査結果から−
○西田 一也 [東京農工大学農学部]
藤井 千晴 [(財)日本生態系協会]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]
東京都日野市を流れる向島用水において水田等の一時的水域で繁殖する魚類の分布と移動・分散を調査し,生活史を推定した.ドジョウ,タモロコは越冬場や生育場を明らかにできた.シマドジョウは移動・分散の傾向を明らかにできた.ギンブナは冬季に死滅もしくは移出していると考えられたが,翌年に再び採捕され,移入の可能性があった.これらの知見を踏まえ,魚類個体群保全のための水路環境や水域ネットワークについて報告する.
Keyword: 魚類, 移動・分散, 生活史
GET PDF=07/07S16-03.pdf
発表番号 (企-18-3)
History in Rural Landscape
Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine]
農村景観における歴史
○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]
農村景観体系の中での歴史の位置づけについては,二つの検討軸があるように思われる。一つは歴史が他の概念、例えば風土、眺望というような体系の中の概念とどのように関係しているかである。もう一つは時間軸の流れの中で、現在存在する景観と過去・未来の影響の関係をどのように整理するかである。これらについて、どのような考え方ができるかについての提案を行いたい。
Keyword: 農村景観, 歴史, 時間軸
GET PDF=07/07S18-03.pdf
発表番号 (企-2-1)
Structure and stability of surface precipitate for Cd sorption on clay minerals
TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
ASAKURA Kiyotaka [Catalysis Research Center, Hokkaido University, ]
NETSU Toshihiko [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
粘土表面に形成したカドミウム表面沈殿の構造とその安定性
○高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
朝倉 清高 [北海道大学触媒科学研究センター]
祢津 聡彦 [北里大学大学院獣医畜産研究科]
膨潤性および非膨潤性の層状ケイ酸塩鉱物へのCd収着において形成される表面沈殿の安定性を脱離実験から評価し、HyAおよびHAS-モンモリロナイト複合体>モンモリロナイト>パイロフィライトの順で、安定性が高い表面沈殿が形成されることがわかった。さらにそれら違いをCdの周囲の局所構造を表すEXAFS振動スペクトルから検討した。パイロフィライトのCd表面沈殿はバルク沈殿と同様の構造であることがわかった。
Keyword: 層状ケイ酸塩鉱物, カドミウム, 表面沈殿
GET PDF=07/07S02-01.pdf
発表番号 (企-2-4)
Leaching characteristics of soil colloids from volcanic ash soil columns
Kawamoto_Ken [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
Saito_Hirotaka [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture and Technology]
Per Moldrup [Department of Biotechnology, Chemistry and Environmental Engineering, Aalborg University]
Komatsu_Toshiko [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
黒ぼく土カラムからの土壌コロイド流出特性
○川本 健 [埼玉大学大学院理工学研究科]
斎藤 広隆 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]
Per Moldrup [オルボー大学]
小松 登志子 [埼玉大学大学院理工学研究科]
室内カラム実験で黒ぼく土からの土壌コロイド流出特性を調べるとともに,HYDRUS-1Dによる解析を行い,コロイド移動パラメータの検討を行った。
Keyword: 土壌コロイド, 黒ぼく土, HYDRUS-1D
GET PDF=07/07S02-04.pdf
発表番号 (企-20-1)
Procedure of habitat potential map in paddy fields area in Japan
Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Takemura Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Shima Takeo [National Institute for Rural Engineering]
水田域に生息する生物の広域把握の可能性
○小川 茂男 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
水田等の農地における生物多様性を把握するためのハビタットポテンシャルマップ作成の検討を行った。特に、面的に広げるために必要なGISデータ、生物生息調査データ、等を用いたポテンシャルマップ作成に向けての手順について検討した。第4次土地基盤情報に排水性等のGISデータはあるが、生き物の生育環境指標として直接使いにくい部分があり、今後の課題である。田んぼの生き物調査データは有効なデータであるが、統計的処理が必要である。
Keyword: 生物多様性, GIS, 生息可能地
GET PDF=07/07S20-01.pdf
発表番号 (企-21-2)
The Practice of Folklore : for Preservation of Rural Scenery
Yamashita Yusaku [National Institute for Rural Engineering]
伝承という実践−記憶の喚起による心意の再生と景観保全−
○山下 裕作 [農村工学研究所農村総合研究部]
本研究は,深刻な中山間地域問題を抱える島根県の山村を事例に,生業調査による,住民の農村景観に関する記憶の再生、保全活動の実施・継続の経緯を紹介する。聞き取り調査による記憶の再生は,地域に対する健全な心意を醸成し,保全活動のインセンティブを向上させる。さらに実際の作業により農村景観に対する住民の認識は深化し,様々な世代の自律的な参加を促すこととなる。これは住民心意に基づく文化的な景観の伝承である。
Keyword: 心意, 伝承, 文化的な景観
GET PDF=07/07S21-02.pdf
発表番号 (企-22-1)
Community Planning for Stable Settlement by Utilizing Vacant Dwellings
KAMASE_Katashi [Dept. of Construction and Economy, Goutsu City, Shimane Pref.]
空き家再生による定住のまちづくり
○釜瀬 隆司 [島根県江津市建設経済部]
構造改革特区の指定を受けて行政がNPO等との連携を図りながら都市からのUIJターン者の定住促進施策を進めてきた。空き家農山村を中心に増え続ける空き家や空き農地等の活用方策と産業の活性化を図りながら雇用の場を確保していく方策の2つのテーマのもとに、江津市定住推進協議会は専門部会を設けて検討を進めてきたが、空き家、空き農地の活用と定住者受け入れによる人口減少歯止めに一定の成果が確認される。
Keyword: 地域活性化, 構造改革特区, 雇用対策
GET PDF=07/07S22-01.pdf
発表番号 2-10
Study on Nitrogen movement from paddy field on a slope
Go Kobayasi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]
Kuniaki Miyamoto [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]
Noburo Haraguti [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Takahiro Siono [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
棚田における窒素動態に関する研究
○小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
棚田における窒素動態を明らかにするために,熊本県上益城郡山都町城原地区の棚田流域で地表水および水田土壌中の間隙水の水質観測を行った。観測結果より,棚田流域の下流地点の硝酸性窒素濃度は上流地点のそれより低く,対象水田においても取水地点の硝酸性窒素濃度に比べ排水地点のそれは低い値を示した。これは,水田での硝酸性窒素濃度の低下が,下流地点での硝酸性窒素濃度の低下を引き起こしていると推察される。
Keyword: 窒素動態, 棚田, 硝酸性窒素濃度
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発表番号 2-11
Study of water quality deterioration in open drains in low plain: hydraulical approach
Kajisa Takamitsu [Gradute School of Bioresources, Mie University]
Yoshimitsu Umezu [Gradute School of Bioresources, Mie University]
Hisashi Yamada [Gradute School of Bioresources, Mie University]
低平地幹線排水路の水質劣化に関する水理学的考察
○加治佐 隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
梅津 祥充 [三重大学大学院生物資源学研究科]
山田 久志 [三重大学大学院生物資源学研究科]
低平地の水田地帯における幹線排水路内の水質濃度について,非灌漑期に卓越してくる定常的な流入負荷の重要性を考慮しはじめた研究の段階であったが,今回,(岐を設けて揚水機場を増設する場合,洪水対策に有利な設計が,分岐の近くによどみを発生させる場合があることを示した。そして,月平均風速の分布とCODの月変化に経験的関係が少し見られることから,縦渦の発生と水質濃度との関わりが想起されることを示した。
Keyword: 排水路, よどみ, 縦渦
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発表番号 2-12
Transport rate characteristics of pollutant load in Vientiane, Lao PDR
KODAMA Takekazu [Faculity of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]
ラオス国ビエンチャン地域における汚濁負荷の流達特性
○児玉 健和 [茨城大学大学院農学研究科]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
ラオス人民民主共和国の首都ビエンチャンにおいて,農業用水路および排水路の水質調査を行った。市街地がメコン河沿いに集中しているため,ポンプや排水路の始点付近で,生活排水の流入によるものと考えられるT−N,T−P,COD濃度の上昇がみられた。各水質濃度は下流に行くに従い減少する傾向がみられたが,集落やFishpondの隣接する地点や,家禽を放し飼いにしている地点等で濃度の上昇がみられた。
Keyword: 農業用水, メコン河, 二期作
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発表番号 2-13
Actual Condition of Sediment Solid from Cultivated Land -Comparison of Basin in Middle Reaches River and Vegetable Fields Area-
Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Kasuya Masahiro [Aichi-ken Agricultural Res. Center]
Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Nakajima Yasuhiro [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
農耕地から流出する懸濁物質の実態把握−中規模流域河川と野菜畑作地帯の比較−
○坂西 研二 [農業環境技術研究所]
糟谷 昌宏 [愛知県農総試東三河農業研究所]
神田 健一 [農業環境技術研究所]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]
中規模流域桜川と豊橋市野菜畑作地帯(阿羅田川)から流出する懸濁物質の実態を比較した。河川底に据置型濁度計を固定し,採水装置及び現場採水によるSSと濁度計値の関係を示した。桜川では両者の相関は相当の分散があるものの実用可能であり,阿羅田川ではかなり分散していた。SSに関してLQ関係を比較すると桜川のような中規模河川の相関が良く,阿羅田川のような小さい流域の相関は,畑地侵食の影響のためかバラツキが大きくなった。
Keyword: 水質調査, 懸濁物質, 窒素
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発表番号 2-14
Relation Between Occurrence of Hypoxic Water and Density Stratification in the Interior Parts of Ariake Sea
ISHITANI Tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science,Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]
有明海奥部における貧酸素水塊の発生と密度成層の関係
○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
有明海奥部における貧酸素水塊の発生と密度成層の関係について検討した。貧酸素水塊は底質の含泥率の高い西部沿岸域で頻発していた。発生時の海水密度は全域にわたって弱混合状態となっており,顕著な密度成層が形成されていた。底層のDOは表底密度差の拡大に伴って低下する傾向があり,成層によって表層から底層への酸素供給が制限されることが推察された。また,降水量の増加に伴い表底密度差が拡大する傾向が見られた。
Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 密度成層
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発表番号 2-15
Seasonal Variations in Vertical Diffusion Coefficient and DO Consumption Rate in the Western Inner Part of Ariake Sea
Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
Ishitani Tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数及び酸素消費速度の季節変動
○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
本研究では,1972〜2000年の浅海定線調査データから,1次元の水温成層モデルを用いて有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数(K)及び酸素消費速度(R)を推定し,それらの季節変動の平年像について検討した.その結果,Kは夏季〜秋季に減少し,冬季〜春季に増加する季節変動を示し,成層度のそれと対応関係が見られた.また,Rは春季〜夏季に正(O2消費)となり,秋季〜冬季に負(O2生産)となる傾向を示した.
Keyword: 貧酸素水塊, 鉛直拡散係数, 酸素消費速度
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発表番号 2-16
Short-term Prediction of Dissolved Oxygen of Lake Koyama by Local Approximation Method incorporated with Wavelet Transform
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Fukuda Mayumi [CR HOME Co., Ltd. ]
Yoshida Isao [Emeritus professor, Tottori University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Wavelet変換を援用したLocal Approximation法による湖山池の溶存酸素の短期予測
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
福田 真弓 [(株)シーアールホーム]
吉田 勲 [鳥取大学名誉教授]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
Local Approximation(LA)法を用いて湖山池のDOの短期予測を行った.LA法は観測によって得られた時系列データに基づくものであるが,時系列にノイズが含まれると予測精度は低下する.そこでWavelet変換によるノイズのソフト閾値処理を導入し,さらに低・高周波数成分に分解し,それぞれの成分波に対してLA法を適用するという手法を提案した.その結果,予測精度と予測期間が大幅に向上した.
Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素
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発表番号 2-17
Prediction of Chlorophyll a Dynamics in Eutrophic Lake by Neural Network Model
Sai Koji [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Yoshida Isao [Emeritus Professor, Tottori University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ニューラルネットワークモデルによる富栄養湖のクロロフィルaの動態予測
○齋 幸治 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
吉田 勲 [鳥取大学名誉教授]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
ニューラルネットワークモデルを用いた鳥取県湖山池のクロロフィルaの動態予測の可能性を検討した.入力項目にTN,TPを付加したニューラルネットワークモデルでは,そのモデルの内部構造にクロロフィルaの動態と栄養塩類との相関構造を取得していることが伺われた.また,入力層の連続観測データの時間的推移を考慮し,多くの学習データを蓄積するによって,予測精度の向上が期待された.
Keyword: ニューラルネットワークモデル, 閉鎖性水域, 富栄養化
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発表番号 2-18
The water quality Model in Kameda Basin
Kazumata Noriyuki [Public Health Society of Miyagi Prefecture]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
亀田郷における水質推定モデル
○数又 紀幸 [財団法人 宮城県公衆衛生協会]
三沢 眞一 [新潟大学 農学部]
鳥屋野潟では浄化用水の導水などにより水質が改善されてきている.しかしまだ全体的に潟の環境基準を満たすまでにはいっていない.そこで浄化用水の影響を把握するために鳥屋野潟の水質(COD)推定モデルが提案されたが,このモデルには問題も残されていた.そのため本研究では,この水質推定モデルの改良を行った.まず代かき田植え期の濃度係数を上げることと,潟の濃度上昇係数を月によって変化させ,精度の向上をはかった.
Keyword: COD, 水質推定モデル,
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発表番号 2-19
Water Quality of Oxbow Lakes and Landuse of their Watershed in Teshio River Basin
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Yoshitomo Ikuya [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
天塩川流域の河跡湖の水質と周辺土地利用
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
○吉友 郁哉 [北海道大学大学院農学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
本研究では,天塩川流域の河跡湖を対象に,地域資源としての評価をすすめることを目的として,その利用状況や周辺土地利用,水質環境の実情を検証した。天塩川河跡湖では,集水域の土地利用状況によって水質形成機構が異なることが明らかになった。また水質の季節変動とその要因を考察した結果,天塩川河跡湖の水質を保全し,快適に利用するためには,環境用水などの導水や河跡湖の浚渫を実施することが有効であると考えられる。
Keyword: 河跡湖, 土地利用, 窒素
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発表番号 2-1
The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Water Quality of Rivers
NAKADA Yumi [College of Agriculture, Ibaraki University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
TABUCHI Toshio [Honorary Member of JSIDRE]
代かき濁水が霞ヶ浦流入河川の水質に及ぼす影響
○中田 佑美 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]
代かき濁水の中には多量の窒素,リンが含まれている.ところが霞ヶ浦ではその流出はあまり問題視されてきていない.本研究では霞ヶ浦に流入する主な河川の水質に代かき濁水が影響を及ぼしているか否かについて調査した.代かき・田植え時期には1〜2週に1回,それ以外の時期には3〜4週に1回の頻度で調査を行った結果,ほとんどの河川のSS,T−Pに代かき濁水の影響が見られた一方で,T−Nではそれほど見られなかった.
Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, SS
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発表番号 2-22
Estimation of the Total Nitrogen Outflow Loads from Ohmiyagawa-river Watershed to Kahoku-gata Lagoon, Ishikawa Prefecture
MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural Univ.]
TAKIMOTO Hirosi [Toyama Prefectural Univ.]
MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural Univ.]
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural Univ.]
TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural Univ.]
MARUYAM Toshisuke [Ishikawa Prefectural Univ.]
大宮川流域(河北潟大野川水系)からの栄養塩類流出負荷量の推定
○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
皆巳 幸也 [石川県立大学生物資源環境学部]
橋本 岩夫 [石川県立大学生物資源環境学部]
田野 信博 [石川県立大学生物資源環境学部]
丸山 利輔 [石川県立大学]
河北潟は石川県下最大の湖沼であるが,生活排水,工業排水,農業排水などの流入は依然として多く,潟の水質は環境基準を達成していない状況が続いている。そこで,河北潟支流域の一つ大宮川流域(1,016ha)において水質調査を実施し,‖腟楡遒砲ける窒素・リン負荷流程図を作成し,⌒漑期と非灌漑期の流程図から,農業排水による負荷量及び原単位推定法について検討し,6饌療な数値を算出,ち換餝特呂亮詑値等と比較した。
Keyword: 河北潟, 水質環境, 水循環
GET PDF=06/06002-22.pdf
発表番号 2-27
Estimation of nitrogen load factor in a tropical paddy watershed
Yoshikawa Natsuki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ardiansyah [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Budi Indra Setiawan [Bogor Agricultural University (IPB)]
統計的手法による熱帯水田流域における窒素負荷原単位の推定
○吉川 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Ardiansyah [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Budi Indra Setiawan [ボゴール農科大学]
インドネシアの水田流域を対象に,河川水への窒素排出に着目し,窒素の主な面源である水田,負の面源である湿地,及び点源である人口の排出原単位を,現地調査で取得した河川水サンプルの全窒素濃度を使い統計的手法によって推定し,それぞれの水質への影響を把握した.
Keyword: 窒素負荷原単位, 熱帯流域, 重回帰分析
GET PDF=06/06002-27.pdf
発表番号 2-2
Assessment of Environmental Loadings to Lake Biwa as Affected by Cyclic Irrigation Management
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takada Chika [Shiga Prefecture]
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
循環灌漑による琵琶湖への環境負荷軽減効果
○中村 公人 [京都大学農学研究科]
高田 知佳 [滋賀県]
三野 徹 [京都大学農学研究科]
環境直接支払い制度の整備によって,環境配慮型水管理の効果を明らかにすることが重要となっている.本報告では,琵琶湖に隣接する木浜地区における循環灌漑の効果の定量的評価を試みた.その結果,中干し前のとくに代かき・田植え期における流出負荷削減に貢献していることが明らかになり,従来の逆水灌漑時に比べて負荷量が約半分に軽減されたと推定された.中干し後の循環灌漑の適用については今後の検討が必要である.
Keyword: 琵琶湖, 水田, 循環灌漑
GET PDF=06/06002-02.pdf
発表番号 2-32
Characteristics of Nutrients Discharge During Snowfall and Snowmelt Period in the Grassland
Masumura Hitomi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]
Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
Tada Satoshi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]
Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
Watanabe Kazuya [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
積雪・融雪期における放牧草地からの栄養塩類の流出特性
○増村 仁美 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]
多田 智 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
渡辺 一哉 [北里大学獣医畜産学部]
放牧草地におけるリンや窒素の流出が問題となっている.そこで本研究では青森県の放牧草地を事例に,積雪期,融雪期の水文水質調査を行った.その結果,栄養塩類は積雪期では変化は見られず,融雪期では増加する傾向がみられた.また,積雪期,融雪期におけるリンと窒素の流出割合を見てみると,リンでは積雪期で溶存態が,融雪期で懸濁態の割合が大きくなり,窒素では積雪期に比べ融雪期において硝酸態窒素の割合が大きくなった.
Keyword: 放牧草地, 融雪期, 栄養塩類
GET PDF=06/06002-32.pdf
発表番号 2-7
Production of Humic Substances in Paddy Field
hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
yoshinaga_ikuo [National Institute for Rural Engineering]
miura_asa [National Institute for Rural Engineering]
hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]
shiratani_eisaku [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]
難分解性有機物であるフミン物質の水田における発生について
○人見 忠良 [独立行政法人 農業工学研究所]
吉永 育生 [独立行政法人 農業工学研究所]
三浦 麻 [独立行政法人 農業工学研究所]
田 康治 [独立行政法人 農業工学研究所]
白谷 栄作 [農林水産省]
高木 強治 [独立行政法人 農業工学研究所]
湖沼における有機性汚濁の発生原因として,難分解性有機物の蓄積が1つの要因として考えられている.難分解性有機物の発生源の1つとされる水田を対象として代表的難分解性有機物であるフミン物質の発生実態について報告する.フミン物質の定量にはその疎水性かつ酸性である特性を利用した水中有機物分画法を採用した.本調査からフミン物質濃度は田面水で高く,土壌浸透により低下することが示された.
Keyword: 水田, フミン物質, 水中有機物分画法
GET PDF=06/06002-07.pdf
発表番号 9-43
Effect of Soil-Pore Characteristics on Air Permeability and Gas Diffusivity in Undisturbed Soils
Kawamoto Ken [Faculty of Engineering, Saitama University]
Augustus Resurreccion [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
Kawamoto Ken [Faculty of Engineering, Saitama University]
Komatsu Toshiko [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
不攪乱土壌の通気係数・拡散係数に土壌間隙特性が及ぼす影響
○長谷川 久展 [埼玉大学工学部]
Augustus Resurreccion [埼玉大学理工学研究科]
川本 健 [埼玉大学工学部]
小松 登志子 [埼玉大学理工学研究科]
火山灰土壌の不攪乱試料を用いて,土壌の通気係数,ガス拡散係数およびpF値と気相率の関係を調べた。その結果,通気係数は気相率の増加とともにほぼ線形的な増加を示すタイプと,途中で急増するタイプがあり,ガス拡散係数はほぼ線形的な増加を示すものが大半であった。そして,通気係数におけるタイプの違いを,土壌の間隙特性に基づき考察した。
Keyword: 土壌ガス拡散係数, 通気係数, 不攪乱土壌
GET PDF=06/06009-43.pdf
発表番号 9-48
Anionic Surfactant Movement in Surface Volcanic Ash Soil
Munehide Ishiguro [Okayama University]
Takahiro Torigoe [Torigoe Farm]
黒ぼく土中におけるアニオン界面活性剤の移動
○石黒 宗秀 [岡山大学環境理工学部]
鳥越 崇宏 [鳥越農場]
黒ぼく土中におけるアニオン界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム;SDS)の移動現象を明らかにするため,SDS溶液の浸透実験を行った。臨界ミセル濃度以下の溶液を浸透させると,初期に若干SDSが流出したが,その後流出が認められなかった。一方,臨界ミセル濃度以上の溶液を浸透させると,初期からSDSの流出が始まり,徐々に濃度が上昇して流入液濃度と等しくなった。吸着・分解・イオン排除が影響したと考えられる。
Keyword: 溶質移動, 吸着, 界面活性剤
GET PDF=06/06009-48.pdf
発表番号 9-53
Effect of crop history on soil water characteristic curve in multi-purpose paddy fields with clayey soil
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]
YOSHIDA Shuichiro [National Agricultural Research Center]
TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]
重粘土汎用ほ場の作付け履歴と土壌の水分特性曲線
○足立 一日出 [中央農業総合研究センター]
吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]
谷本 岳 [中央農業総合研究センター]
水ポテンシャル測定装置を用いて,作付け履歴の異なるほ場の水ポテンシャル(x)と含水比(y)の関係を求め,作付け履歴が水分特性曲線に与える影響を検討した。その結果,水分特性曲線をべき乗関数(y=a(−x)^b)で当てはめた時,その係数aは,粘土含有量が多い程大きく,土壌の乾燥に伴って値は小さくなり,bは粘土含有量との関連がみられず,畑利用期間を続けることによって,土壌の乾燥とともに,その値は大きくなった。
Keyword: 作付け履歴, 水分特性曲線, 水ポテンシャル
GET PDF=06/06009-53.pdf
発表番号 9-58
Verification of TDR method for measuring liquid water amount in freezing soil
Wake Tomomi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
TDR法を用いた凍結過程にある不飽和土中の液状水量の測定について
和気 朋己 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
寒冷地の資源利用や物質循環を考える場合,土の凍結に伴う水分や熱,溶質移動の正確な把握が重要である。土壌水分の調査によく利用される測器の一つにTDR法がある。しかしながら,温度変化や凍結に伴う溶質移動がTDR法の精度に及ぼす影響はよくわかっていない。そこで本研究では,凍結過程にある異なる土の水分量のTDR測定とNMR測定の比較から,TDR法の凍結環境での使用留意点の整理し,測定精度の向上を目指した。
Keyword: TDR法, 凍土, 不凍水
GET PDF=06/06009-58.pdf
発表番号 9-63
Solute despersion for forest water-repellent Andisols
Noguchi Junpei [Faculty of Bioresources, Mie University]
Toride Nobuo [Faculty of Bioresources, Mie University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
撥水性を持つ森林黒ボク土の溶質分散について
○野口 淳平 [三重大学生物資源学部]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ヒノキ林では,落葉などの有機物由来の撥水性を示す。そこで,ヒノキ林黒ボク土の撹乱土に対し飽和流れの溶質分散を調べて,土の構造や撥水性が溶質移動に及ぼす影響を考察した。撹乱土の分散長は,流速が大きいほど増加した。これは,団粒構造の影響と考えられた。また,乾燥履歴を与えた表層土では,分散長が深さに比例し増加した。これは,土の撥水性により,互いに混合しない連続した水みちが形成されたためと考えられた。
Keyword: 黒ボク土, 撥水性, 溶質分散
GET PDF=06/06009-63.pdf
発表番号 企画14-02
How to enhance and conserve the paddy field fish?
NAKAMURA Tomoyuki [Freshwater Fisheries Research Division, National Research Institute of Fisheries Science, Fisheries Research Agency]
水田水域の魚類を増やしたり、守るためには、どうすれば良いのか?
○中村 智幸 [独立行政法人水産総合研究センター 中央水産研究所 内水面研究部]
近年、水田水域における生物多様性の保全が強く望まれている。農学、水産学、生態学などの多くの研究者が水田水域における魚類の生態解明と保全・増殖技術の開発に取り組んでおり、その成果には目を見張るものがある。それらの知見を現場に活かすことがこれから重要であり、また欠けている知見は何か整理する必要がある。
Keyword: 生態系, ,
GET PDF=06/06S14-02.pdf
発表番号 企画15-05
An Estimation of Micro-hydropower Generation Locations and Potentialby Different Heights of Drop on Channel
KOBAYASHI Hisashi [School of Agri., Ibaraki Univ.]
小水力の落差別開発可能地点数と開発ポテンシャル
○小林 久 [茨城大学農学部]
落差・落差獲得距離の違いが水路系水力の開発地点数・発電可能量にどのように影響するかを事例的に試算し,落差別・出力別の小水力開発可能量などについて考察した。その結果,小落差を開発対象とすることが水路系包蔵水力をより有効に開発できる可能性が高いこと,1箇所当たり開発出力の減少にともない開発可能地点数が急激に増加することを示した。
Keyword: 水力発電, 開発ポテンシャル, 再生可能エネルギー
GET PDF=06/06S15-05.pdf
発表番号 企画16-04
Characteristics of organic matter removal with wood charcoal
Miura Asa [National Institute for Engineering]
Hitomi Tadayoshi [National Institute for Engineering]
Yoshinaga Ikuo [National Institute for Engineering]
Hamada Koji [National Institute for Engineering]
Takaki Kyoji [National Institute for Engineering]
Shiratani Eisaku [Ministry og Agriclture, Forestry and Fisheries]
木炭による有機物除去機能について
○三浦 麻 [農業工学研究所]
人見 忠良 [農業工学研究所]
吉永 育生 [農業工学研究所]
田 康治 [農業工学研究所]
高木 強治 [農業工学研究所]
白谷 栄作 [農林水産省]
農地排水とともに流出する溶存有機物の除去を目的として、異なる炭化温度で製造された木炭を用いて4種類の室内実験を行い,その除去機能を明らかにした。その結果,浄化実験においては炭化温度1050℃の木炭が有機物除去に対して除去速度が高く,24時間で86.6%の除去効果を示した。その他の実験においても実用上十分な浄化機能を持つことが示された。
Keyword: 有機物, 木炭, 浄化実験
GET PDF=06/06S16-04.pdf
発表番号 企画2-02
For those who are interested in Global Environment Study
Nagano Takanori [Resarch Institute for Humanity and Nature]
地球環境学に興味のある人に向けて
○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
筆者は総合地球環境学研究所(地球研)に所属してからすでに4年以上が経っている.筆者の感触した「地球研の地球環境学」の特徴を紹介した上で,これを遂行するにあたって必要と思われる資質について,筆者個人の事は棚に上げて語ることにことにする.
Keyword: 地球環境学, 総合地球環境学研究所,
GET PDF=06/06S02-02.pdf
発表番号 2- 4
Combined Effects of Elevated Temperature and Carbon Dioxide on Water Use Efficiency of Maize
HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu University]
YANO Tomohisa [Faculty of Agriculture, Mustafa Kemal University, TURKEY]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu University]
気温上昇および二酸化炭素増加がトウモロコシの水利用効率に及ぼす影響
○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
矢野 友久 [トルコ ムスタファケマル大学農学部]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
グロースチャンバーにおいてトウモロコシの栽培実験を行い、気温上昇および二酸化炭素濃度の増加が水利用効率(乾物生産量/蒸散量)に及ぼす影響について調査した。その結果、気温上昇の影響によって乾物生産が低下し、二酸化炭素濃度増加のために成熟期の乾物生産が増えること、また、気温上昇は初期の生育段階における水利用効率を大きくし、二酸化炭素濃度増加の水利用効率への影響はほとんど無いことが確認できた。
Keyword: 蒸散, 水利用効率, トウモロコシ
GET PDF=05/05002-04.pdf
発表番号 2- 9
Analysis of Conduit Drainage Characteristic by HYDRUS 2-D
KOGA DAISUKE [Faculty of Agriculture, Saga University]
KOUMOTO TATSUYA [Faculty of Agriculture, Saga University]
MIYAMOTO HIDEKI [Faculty of Agriculture, Saga University]
HYDRUS 2−Dによる暗渠排水特性の解析
○古賀 大輔 [佐賀大学農学部]
甲本 達也 [佐賀大学農学部]
宮本 英揮 [佐賀大学農学部]
暗渠の埋設深と埋設間隔が暗渠排水に及ぼす効果を調べるために,水分飽和土の排水過程における土中の圧力,水分量,地下水位,排水量の経時変化を,HYDRUS 2−Dによる2次元数値解析で調べた。埋設深が大きいほど,また埋設間隔が小さい条件ほど排水量は大きく,水分量および地下水位は大きく速やかに低下した。各条件における排水過程の較差は,暗渠直上から離れるほど大きく,特に暗渠の中間において顕著であった。
Keyword: 暗渠排水, 埋設深, 埋設間隔
GET PDF=05/05002-09.pdf
発表番号 2-10
Estimation of drainage capacity in fields with clayey soil converted from paddy to upland use
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]
TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]
YOSHIDA shuichiro [National Agricultural Research Center]
重粘土転換畑における排水性の評価
○足立 一日出 [中央農業総合研究センター]
谷本 岳 [中央農業総合研究センター]
吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]
排水小溝の勾配や土壌の透水性の異なる重粘土転換畑の排水性を評価するため、簡易なモデルを想定し、降雨と実測排水量をもとに、田面貯留量と地表排水量、土壌中の貯留量と暗渠排水量の関係を検討した。その結果、地表排水量は排水小溝の勾配で大きく増加することはなく、排水小溝までの水の流れが重要と考えられた。また、暗渠排水量は大きな間隙の量と連続性が大きく左右しているものと考えられた。
Keyword: 汎用ほ場, 地表排水, 地下排水
GET PDF=05/05002-10.pdf
発表番号 2-11
Comparison between two year's groundwater table change in rotational paddy field
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Matsukawa Goushi [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
転換畑における2カ年の地下水位変化の比較について
○中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
松川 剛士 [(独)北海道開発土木研究所]
鵜木 啓二 [(独)北海道開発土木研究所]
北海道南幌町の転換畑において、平成15〜16年に吸水渠間の3点で地下水位を連続観測した結果から、地下水位変化の特徴を述べる。平成15年は降雨後の地下水位上昇が速やかで、かつ大きかったのに対し、平成16年は地下水位上昇が降雨から遅れ、かつ上昇量が小さかった。また、平成16年の融雪時期前後では、吸水渠に近い地点での地下水位が最も高くなっており、吸水渠の排水機能に障害が生じていたと推察された。さらに、両年とも8月下旬から9月中旬にかけて、地下水位が吸水渠より深い位置まで低下した。
Keyword: 暗渠排水, 転換畑, 地下水位
GET PDF=05/05002-11.pdf
発表番号 2-12
Underdrainage water-quality model considering gravity water and capillary water
Matsumoto Shinji [Gradute School of Bioresources, Mie University]
Kajisa Takamitsu [Faculty of Bioresources, Mie University]
重力水と毛管水を考慮した暗渠排水水質モデル
○松本 真治 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]
暗渠排水モデルを作り、測定間隔を長くした直後に高濃度のCODが発生するメカニズムを解明する事が目的である。水質モデルはすべてに適用できた。CODを重力水に関するCOD1と毛管水に関するCOD2との2つに分け、考察をおこなった。測定間隔の長さによらず、排水ごとにCOD1は減少していく。長期の測定間隔後のCODはCOD2の項に支配される。以上ように、高濃度のCODが発生するメカニズムは解釈できる。
Keyword: 暗渠排水, COD, 籾殻
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発表番号 2-13
Case study of short-time variation in the water table below crop changed paddy field
SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
転作田における短期的な地下水位変化に関する事例調査
○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
転作田と水田が隣接する圃場において,降雨や取水による短期的かつ局所的な地下水位変化について両者を比較した.その結果,水田直下では土壌を飽和させた上で,排水や側方浸透として消費されているものの,前者の割合はわずかで,調査水田では側方浸透が卓越している可能性が示された.ただし,転作田直下では水田からの側方浸透が地下水位上昇に寄与しているが,非灌漑期の降雨による上昇と同程度と推察された.
Keyword: 転作田, 地下水位, 短期的な変化
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発表番号 2-14
Research of indoor meteorology and soil moisture in greenhouse irrigation
KONDO Shinichiro [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculutre]
NAKAMURA Takahiko [Facurity of Regional Environment Science,Tokyo University of Aguriculture]
KOMAMURA Masaharu [Facurity of Regional Environment Science,Tokyo University of Aguriculture]
ビニルハウスにおける土壌水分及び施設内気象の変化
○近藤 晋一郎 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
実測事例の少ないビニルハウス内の土壌水分及び気象状態をハウス内に設置した計測器によって測定し、露地との比較を行った。土壌水分は15cmから45僂泙任脇営度の含水率で変動していた。ハウス内の気象はハウス内気温では、日中の気温が高く、湿度も全体的に露地よりハウスの方が高くなった。また11月から2月の蒸発散位は、ハウス内の方が露地よりも高いという結果となった。
Keyword: 施設栽培, 灌漑管理, 蒸発散
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発表番号 2-15
Salt Accumulation and Sorghum Yield Drip-Irrigated with Saline Water in a Sandy Field
B. Ould Ahmed [Tottori University Arid Land Research Center]
Yamamoto Tahei [Tottori University Arid Land Research Center]
点滴法で塩水灌漑された砂質圃場におけるソルガム収量と塩類集積
○オルド アハメッド [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ハウス内の砂床試験区において,点滴法を用いた塩水灌漑によってソルガムを栽培し,根群域内の塩類集積と生育収量の関係を検討した。収量は,毎日灌漑した方が20−38%大きく,土壌水の塩類濃度は,計器蒸発量の0.5倍区において上昇した。水利用効率は,一回の灌水量が多く,間断日数が短いほど大きくなった。根群域中の水分と塩分の変動はTDR水分計によってモニタリングした結果,低・高水分域及び高塩類域が頻繁に発生したが,高い精度で測定することができた。これらの結果は,塩水灌漑計画の策定に有用であると言える。
Keyword: Drip irrigation, Saline water, TDR
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発表番号 2-16
Subsurface irrigation with saline water at two depths in a sandy soil
Yamazaki Shingo [Tottori University,The United Graduate School of Agricultural Sciences]
Inoue Mitsuhiro [Tottori University, Arid Land Research Center]
Yamamoto Tahei [Tottori University, Arid Land Research Center]
砂質土壌における2深度からの地中塩水灌漑
○山崎 真吾 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
砂丘畑において,塩水を用いた,2深度からの地中灌漑によってソルガムを栽培し,この灌漑方法の有用性を検討した。その結果,本灌漑法を用いることで,塩ストレスによる作物の生育障害を軽減できること,水利用効率の向上に寄与しうることが示唆された。ただし,本灌漑法では地表付近にリーチングを伴わないため,塩類集積が確認された。すなわち,本灌漑法では塩類集積が生育障害を必ずしも引き起こさない可能性が示された。
Keyword: 地中灌漑, 塩水灌漑, 砂質土壌
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発表番号 2-17
Leaching Potential of Fresh and Sea Wate
Ahmed Al-Busaidi [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Mori Yasushi [Shimane Uhiversity]
Peter Cokson [Sultan Qaboos University]
海水と淡水によるリーチング効果の比較
○アハメッド アルブサイリ [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森 也寸志 [島根大学]
Peter Cokson [Oman]
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Keyword: continuous, intermittent, ponding
GET PDF=05/05002-17.pdf
発表番号 2-18
Influence of salt concentration on measurement of soil water content by profile probe
INOUE MITSUHIRO [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMASAKI SINGO [Arid Land Research Center, Tottori University]
Zhang QingTao [Arid Land Research Center, Tottori University]
プロファイル水分計による土壌水分測定に及ぼす塩濃度の影響
○井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山崎 真吾 [鳥取大学乾燥地研究センター]
張 清涛 [鳥取大学乾燥地研究センター]
適切な栽培条件下では土壌溶液の電気伝導度は、2−4dS/mの範囲にあり、この範囲で降雨後から灌漑直前までの砂丘畑土壌水分範囲を、精度良く測定できるプロファイル水分計の性能試験を行った。PR1は水分を過大評価するが、改良型プロファイル水分計のPR2は、土壌溶液の電気伝導度が6dS/m以下では、塩による影響は少なく、0.01cm3/cm3以下の測定誤差で土壌水分を測定できることを校正試験で確認した。
Keyword: 土壌水分測定, 電気伝導度, 砂質土壌
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発表番号 2-19
Characteristics of Soil Salinity in Kawauchi Area along the Lower Reaches of the Yoshino River
KIHARA_Yasutaka [Shimane University]
吉野川下流域川内地区における土壌塩分環境の特性について
○木原 康孝 [島根大学生物資源科学部]
吉野川下流域の川内地区は紀伊水道に面し,吉野川,今切川という二つの感潮河川に囲まれ,塩害が発生することが危惧されている.本研究では,できるだけ多くの圃場から土壌を採取し,地区全体の塩分の空間的な分布,時間的な変動を把握することを試みた.その結果、空間的には今切川近傍で電気伝導度が高くなっていること、潅漑期、非潅漑期では電気伝導度には違いはないことがわかった。
Keyword: 塩水化地下水, 土壌塩分, 除塩
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発表番号 2-24
Storage and runoff characteristics of rainfall at paddy field area
Nakatsukuma Masayuki [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Enviromental Sciences, University of Tsukuba]
水田地域における雨水の貯留・流出特性
○中津熊 真幸 [農林水産省農村振興局事業計画課]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
洪水低減機能の視点から、水田地域における降雨の貯留・流出特性を現地観測に基づき明らかにするため、茨城県南西部に位置する福岡堰地区上流部を調査対象地区とし、水田地域を幹線排水路レベル、小排水路レベル、圃場レベルの3つのレベルに分け、水の動きを観測した。その結果、降雨が一旦水田に蓄えられた後、流出に回るという構造や流出抑制が圃場レベルのみで起きているのではないこと等が確認された。
Keyword: 洪水低減機能, 流出特性, 水田
GET PDF=05/05002-24.pdf
発表番号 2-29
Comparative Analysis of Paddy Rice Production in Different Development Status in Irrigated Area of Myanmar
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Horino Haruhiko [Graduate School, Osaka Prefecture University]
Myo Zaw Zaw [Irrigation Technology Center, Ministry of Agriculture and Irrigation, Myanmar]
Takahashi Takashi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
Okuno Rintarou [TheJapanese Institute of Irrigation and Drainage]
ミャンマー灌漑地域における圃場整備レベルの相違による乾季米生産性の比較分析
○松野 裕 [近畿大学農学部]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院]
Myo Zaw Zaw [ミャンマー農業灌漑省灌漑技術センター]
高橋 峻 [日本農業土木総合研究所]
奥野 倫太郎 [日本農業土木総合研究所]
本研究では、ミャンマーの末端整備状況の異なった3灌漑地区の水文特性、圃場整備状況、ならびに米生産性の比較分析をおこなった。用排分離を含む日本型圃場整備を導入した地区では、乾期水田稲作の水管理に問題はなく生産性も高いことが明らかになった。他の2地区は地盤勾配と水路配置に問題を抱えているため、水田耕作面積に限界がありかつ収量も低い。生産性向上を図るためには低コストで実現可能な整備手法の導入が望まれる。
Keyword: ミャンマー, 水田灌漑, 末端水路
GET PDF=05/05002-29.pdf
発表番号 2-34
Measurement of Water Flow Rate Control in Ngamoeyeik Irrigation System, Myanmar
Ye Myint [United Graduate School, Tottori University]
ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
Myanmar国Ngamoeyeikかんがいシステムにおける流量管理状況の調査
○Ye Myint [鳥取大学大学院連合農学研究科]
石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
Myanmar国ではかんがい施設の計画と設計はかんがい局が行っており,施設の信頼性は高いと考えられている。しかし施設管理が適切に行われているとは言いがたく,計画通りのかんがいが実施されているかは不明である。そこでNgamoeyeikかんがい区において水路流量の測定を行い,計画値に近い流量となっていることを確認した。定量的な流量管理手法を導入し,かんがい施設をより有効に活用する必要がある。
Keyword: Discharge management, Flow rate measurement, Irrigation
GET PDF=05/05002-34.pdf
発表番号 企- 2- 2
Activity Report on Exploratory Committee for Beautiful Village Plan
HASHIMOTO Shizuka [JSPS Research Fellow]
SATO Yohei [Tokyo University of Agriculture]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」の活動
橋本 禅 [日本学術振興会特別研究員]
佐藤 洋平 [東京農業大学]
○牧山 正男 [茨城大学農学部]
水とみどりの「美の里」プラン21に対応すべく,本学会では2003年秋に「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」を設立した.2004年度からは(1)知の蓄積;研究推進,技術開発,知識の蓄積,(2)人材の養成;研究者・技術者の養成,(3)情報の発信;出版・シンポジウム等による情報発信,の3つを柱に掲げ活動してきた.本稿では準備会の2004年度の活動を報告し,今後の活動について展望する.
Keyword: 水とみどりの「美の里」プラン21, 景観, テキストマイニング
GET PDF=05/05S02-02.pdf
発表番号 企-13- 1
Damages of irrigation fill-dams due to the Mid Niigata Prefecture Earthquake in 2004
Kohgo Yuji [National Institute for Rural Engineering]
2004年新潟県中越地震による農業用フィルダムの被害
○向後 雄二 [(独)農業工学研究所]
新潟県中越地震で被災した5つの農業用フィルダムについて,その被害概要を述べた。特に,最も被害の大きかった川西ダムについては詳述した。上流斜面での,すべり,陥没,隆起,天端での上下流方向へのクラック,管理棟周辺盛土部でのすべり等について述べたが,詳細は今後の調査にまたなければならない。
Keyword: フィルダム, 地震被害,
GET PDF=05/05S13-01.pdf
発表番号 企-14- 2
Basic structure of Flood Inundation Model in the Mekong Delta
Khem Sothea [United Graduate School, TUAT.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
メコンデルタにおける洪水氾濫モデルの基本構造
○Khem Sothea [東京農工大連合大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
メコン川の氾濫によるデルタ地帯での農業被害や作付け制約の状況を解明するため,洪水氾濫モデルの開発を進めている。デルタ内の水移動を支配する大きな要因として自然堤防や水路,堤防等の配置を調べ,それに基づき全体を24のサブエリアに分割した。サブエリアと河川間あるいは隣接サブエリア間のリンク形態を区分し,それぞれの場合における水移動を定式化した。
Keyword: メコンデルタ, 洪水氾濫モデル, 水収支
GET PDF=05/05S14-02.pdf
発表番号 企-15- 1
MIYAZATO Keiichi []
新潟県中越大震災の対応について
○宮里 圭一 [新潟県農地建設課]
Keyword: , ,
GET PDF=05/05S15-01.pdf
発表番号 2- 6
On-farm Canal Development and Farmers' Participation in Southern Thailand
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
Kouno Satosi [University of Tsukuba]
Satou Masayosi [University of Tsukuba]
南タイにおける農民参加型末端水利整備
〇中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
河野 賢 [筑波大学大学院]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
タイでは国営で灌漑事業が行われるが、末端水利施設整備は不十分である。水稲栽培は田越し灌漑で行われている。本研究ではまず田越し灌漑における問題点を整理した。現況の水利系統図と土地所有図をもとに効率のよい末端水路の建設を計画した。低コスト化をはかるため用地と労力は農民の無償提供によるものとした。あわせて維持・管理も農民自身により行うものとし、農民参加のシステムについて提示した。
Keyword: タイ, PIM, 灌漑計画
GET PDF=04/0402-06.pdf
発表番号 2-10
Development of Flood Inundation Model of the Mekong Delta
Khem Sothea [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
goto akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
メコンデルタにおける洪水氾濫モデルの開発
〇Khem Sothea [東京農工大連合大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
メコン川の氾濫によるデルタ地帯での農業被害や作付け制約の状況を解明するため,洪水氾濫モデルの開発を進めている。メコン川流出モデルとトンレサップ湖モデルによってデルタ域への流入量を求めた上で,デルタ内での河道流下,および河道と氾濫域との水の出入りを計算した。これにより,デルタ域での水位変動の傾向がおおむね再現され,今後2次元氾濫モデルを構成するための基礎となるデルタの水収支構造が把握された。
Keyword: メコンデルタ, 水収支, 洪水氾濫モデル
GET PDF=04/0402-10.pdf
発表番号 2-11
Estimation of Irrigated Water in dry season in the Mekong basin of the Thailand
HIGUCHI Katsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
SOUMURA Hiroaki [National Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Koshi [Japan Science and Technology Agency]
TODA Osamu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
タイ国のメコン河流域乾期灌漑水量の推定
〇樋口 克宏 [農業工学研究所]
宗村 広昭 [農業工学研究所]
丹治 肇 [農業工学研究所]
吉田 貢士 [科学技術振興事業団]
戸田 修 [東京大学大学院]
メコン河流域開発においては、適切な水資源管理を行うため水田への灌漑水量を推定することが求められている。この推定を行うには、流域全域の観測資料が必要であるが、資料が十分に把握できていない。そこで、灌漑期全体での総灌漑水量をGISを用いて1kmメッシュ単位で概算を行い、灌漑水量の必要量を求めた。
Keyword: 水資源開発・管理, GIS,
GET PDF=04/0402-11.pdf
発表番号 2-12
Recent Water Use Conditions in the Upper East Bank of the Chao Phraya Delta
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
Shioda Katsuro [The MWMS Project]
Pongsak Arulvijitskul [Royal Irrigation Department]
Phonchai Klinkhachorn [Royal Irrigation Department]
チャオプラヤデルタ上流東岸域における最近の水利用状況
〇上田 達己 [農業工学研究所]
小川 茂男 [農業工学研究所]
塩田 克郎 [タイ国水管理システム近代化計画プロジェクト]
Pongsak Arulvijitskul [タイ国王室灌漑局]
Phonchai Klinkhachorn [タイ国王室灌漑局]
タイ国チャオプラヤデルタ上流東岸域において,最近の水利用と耕作状況を調査した。その結果,幹線用水路の上流域が下流域に比べてより恵まれた水配分を受けていることが明らかとなった。さらに上流域の農民の多くは,私有管井戸から得られる水で用水路からの灌漑用水を補っていることが示唆された。このような水利用状況の差異は,上流域でより多くの農民が集約的な水田耕作を行っていることの原因の一つと考えられた。
Keyword: 水管理, 水田灌漑, タイ国
GET PDF=04/0402-12.pdf
発表番号 2-13
Investigation of the Surface Water Temperature in a Reservoir of Storage Dam Using Satellite Data
KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
NAKAZONO Takefumi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
INAGAKI Hitone [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
AKIYOSHI Yasuhiro [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
衛星データを利用したダム貯水池表面の水温調査
〇近藤 文義 [宮崎大学農学部]
中園 健文 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
ランドサット7号衛星のETM+データを利用して、ダム貯水池表面における水温分布の把握を試みた。水温の実測地点におけるETM+データの分光特性は、何れの観測日においても水としての分光特性を反映したものであり、濁度の影響は認められなかった。また、ETM+データの熱赤外バンド6においては、ロウゲインとハイゲインの何れのCCT値においても実測水温との間に高い正の相関が認められた。
Keyword: 衛星データ, ダム貯水池, 水温
GET PDF=04/0402-13.pdf
発表番号 2-14
Rapidly Flood Extent Map Server Design using satellite SAR
Yamada Yasuharu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Tingsanchali Tawatchai [Asian Institute of Technology]
Khao-Uppatum Virat [Royal Irrigation Department of Thailand]
Chompradist Chatchom [Royal Irrigation Department of Thailand]
衛星SARを用いた洪水被害早期警戒システムの考え方について
〇山田康晴 [独)国際農林水産業研究センター]
Tawatchai Tingsanchali [アジア工科大学]
Virat Khao-Uppatum [タイ王国王立灌漑局]
Chatchom Chompradist [タイ王国王立灌漑局]
計算数理形態学を応用して、災害時に1回だけ取得した衛星データを利用した洪水範囲の検出を迅速に行うことが可能になっている。自然災害はどこで起こるかわからないので、衛星データ解析と現地情報と合わせて利用することが求められている。衛星情報を含む地理情報を目的としたネット上の分散協調サーバの仕組みが基盤技術として整いつつあり、原型機を構築し、国際協調実験を計画している。
Keyword: 合成開口レーダ, 洪水域, インターネットサーバ
GET PDF=04/0402-14.pdf
発表番号 2-15
A comparative study of the photo suvey with LIDAR(Light Detection And Ranging) and Anarog aero suvey
Kobayashi Nobuyuki [Hokkai Aero Survey co.]
Takizawa Akihiro [Hokkai Aero Survey co.]
Ahmad Jan [Hokkai Aero Survey co.]
Yamashiro Yukinori [Hokkai Aero Survey co.]
Tanaka Sachio [Hokkai Aero Survey co.]
Ishioka Hitoshi [Hokkai Aero Survey co.]
Sanematsu Chihiro [Hokkai Aero Survey co.]
Yabashi Junichiro [Hokkai Aero Survey co.]
災害時の撮影における航空レーザ測量と従来撮影方式の比較検討
〇小林 伸行 [北海航測株式会社]
滝澤 昭博 [北海航測株式会社]
アハマド ジャン [北海航測株式会社]
山代 行記 [北海航測株式会社]
田中 幸男 [北海航測株式会社]
石岡 仁 [北海航測株式会社]
實松 千尋 [北海航測株式会社]
矢橋 潤一郎 [北海航測株式会社]
航空写真測量は取得情報内の時差が少なく,解像度も衛星に比べ優れている。航空写真測量における地上座標系への定位は,空中三角測量を実施し,位置・姿勢情報を算出し,これを基に図化機などで,オペレーターが計測・算出していたが,LIDAR測量により,高さ・位置情報を大量取得可能となった。本報告では従来の写真測量の工程、及びGPS/IMU搭載アナログ写真測量とLIDAR計測の工程の比較検討を行った。
Keyword: 航空写真測量, LIDAR, GPS/IMU
GET PDF=04/0402-15.pdf
発表番号 2-16
Structure of GPS observation station for Landslide monitoring
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering ]
OKUYAMA Takehiko [National Institute for Rural Engineering ]
KURODA Seiichiro [National Institute for Rural Engineering ]
地すべり移動量観測のためのGPS固定観測点構造
〇中里 裕臣 [(独)農業工学研究所]
奥山 武彦 [(独)農業工学研究所]
黒田 清一郎 [(独)農業工学研究所]
地すべり移動量観測に適したGPS固定観測点として、水平及びセンター調整機構を持った支柱もしくはレドームにより地表標点を測位点とする構造を提案する。
Keyword: 地すべり移動量観測, GPS, 固定観測点
GET PDF=04/0402-16.pdf
発表番号 2-17
Relation between environmental radioactivity and geology in south-Kitakami area.
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
ABE Eiichi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
SHIINA Yoshinori [Japan Green Resources Agency]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
北上山地南部地域における環境放射線と地質分布との関係
〇石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]
阿部 栄一 [東北農政局]
椎名 義徳 [独立行政法人 緑資源機構]
土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
岩手県北上山地南部の花崗岩山地において、29路線のカーボーン放射能探査を行い、40Kの計数率比分布と表層地質分布とを比較した。その結果40Kの放射線量の分布は表層地質状況によって異なる事が明らかになり、放射能探査によって広域的な元素分布状況を把握出来る可能性が示された。
Keyword: 放射能探査, ガンマ線, 40K
GET PDF=04/0402-17.pdf
発表番号 2-18
Application of compact MRI for the visualization of microscopic water distribution in porous media
Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
OKUYAMA Takehiko [National Institute for Rural Engineering]
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
UTSUZAWA Shin [MRTecnology ]
HAISHI Tomoyuki [MRTecnology ]
コンパクトMRIによる多孔質媒質中の微視的な水分分布の把握
〇黒田 清一郎 [独立行政法人 農業工学研究所]
奥山 武彦 [独立行政法人 農業工学研究所]
中里 裕臣 [独立行政法人 農業工学研究所]
宇津澤 慎 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]
拝師 智之 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]
近年でMRIの生物学や工学分野等、非医療用分野への適用については、その特定の目的に特化したコンパクトなMRIの活用が試みられている。本報では土等の多孔質媒質中の微視的構造の解明や水分分布の定量的評価への適用性の検証を目的として、コンパクトMRIをガラスビーズ−水飽和試料へ適用した結果について述べる。
Keyword: MRI, 核磁気共鳴イメージング, 土の可視化
GET PDF=04/0402-18.pdf
発表番号 2-19
Rice Demand Estimation in the Mekong River Basin
TANJI HAJIME [NAtional Institute for Rural Engineering]
SOUMURA HIROAKI [NAtional Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA KOUSHI [Japan Science and Technology Agency]
TODA OSAMU [Graduate School of the UIniversity of Tokyo]
メコン川流域のコメの将来需要予測
〇丹治 肇 [農業工学研究所]
宗村 宏昭 [農業工学研究所]
吉田 貢士 [科学技術振興機構]
戸田 修 [東京大学大学院]
メコン川下流4カ国のコメの将来需要予測を検討した。国別に見るとラオスとカンボジアは2020年頃にコメの需要が現在の国内生産を上回り、120〜130%へ増産対応が必要と思われる。しかし、灌漑用水の増大の必要性は小さく、直接的なコメ消費に、農地の改廃、畜産や水産資源の生産と消費の変化を考えない限りは、大きな変化圧力は生じない。
Keyword: メコン川, コメ, 将来需要予測
GET PDF=04/0402-19.pdf
発表番号 2-51
Grouting performance of Infilling grout at Pipe in Tunnel
Nakajima Yuichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Tanaka Daisuke [Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
Nokubo Hiroyuki [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
パイプCンgンネル工法における中込グラウトの充填性能について ―大型模擬トンネルによる実証試験―
〇中島 有一 [住友大阪セメント]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
田中 大輔 [農林水産省近畿農政局]
野久保 裕行 [栗本化成工業]
吉原 正博 [住友大阪セメント]
水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合、水路機能の低下や、上流水位上昇により周辺に被害を及ぼす恐れがある。それに対する補修・改修の工法として、FRPM管をトンネル内に挿入し、トンネル覆工と管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)を開発した。ここでは実物大模擬トンネルを用いた実証試験を行うことにより、FRPM管の配管性能や中込材の充填状況などを把握することができた。
Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 中込材
GET PDF=04/0402-51.pdf
発表番号 3- 1
Thermal conductivity of oil-polluted soil
Mochizuki Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Suko Takeshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
油汚染土壌の熱伝導率について
〇望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
須甲 武志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土壌・地下水汚染の修復には,汚染土壌の物理・化学・生物学的な特性の把握が必要である.本研究では熱伝導率に注目し,鳥取砂丘砂と菜種油を用いて,油汚染土壌と未汚染土壌の熱伝導率を測定・比較した.その結果,液相率を一定とした場合,汚染土壌の熱伝導率は,汚染物質の含有量の増加に伴い低下した.また,汚染物質と水の比を一定にした場合,汚染土壌の熱伝導率は,液相率の増加に伴い,直線的に上昇した.
Keyword: 土壌汚染・修復, 熱伝導率, 菜種油
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発表番号 3- 6
Water, Na+ and NH4+ migration in frozen and vacuumed sand
Noguchi Junpei [Faculty of Bioresouces Mie University]
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresouces Mie University]
Aragaki Masahiro [Faculty of Bioresouces Mie University]
凍結と吸引による砂中の水分・Na+・NH4+の移動
〇野口 淳平 [三重大学生物資源学部]
渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]
新垣 雅裕 [三重大学生物資源学部]
現在、農地や市街地の土壌汚染が問題となっている。土壌汚染の浄化法の中に土壌吸引法がある。土壌吸引法の効率向上を目指し、凍結土壌を吸引した時の土中の水分・溶質移動を調べた。試料を凍結すると、試料内の温度が低下に伴い吸引排水量が減少した。また、凍結処理により吸引排水の溶質濃度が高くなった。こうした効果は特に揮発性の物質で顕著だった。凍結処理を効果的に利用すれば土壌吸引法の改善ができると考えられる。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 凍上・凍結
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発表番号 3-11
Effect of Pressure and O2 Conditions on Total C Amount in Soil Aggregates Following Substrate Incorporation
Muto Yoshiko [Faculty of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresources, Mie University]
Shinjo Akira [Faculty of Bioresources, Mie University]
減圧・酸素量の減少が基質添加後の団粒の全炭素減少量に与える影響
〇武藤 由子 [三重大学]
渡辺 晋生 [三重大学]
新庄 彬 [三重大学]
農地において有機性資源をより有効に循環利用するためには,土壌の物理的性質と土壌微生物の活動の関係を明らかにする必要がある.本研究では,団粒試料に易分解性の基質を添加して15日間培養した間のT−C減少量が,培養時における環境相のゲージ圧と単位体積あたりの酸素量にどのように影響されるかを調べる実験を行った.環境相のゲージ圧を変化させることで,土壌水のエネルギー状態が変化すると考えられる.
Keyword: 有機性資源, 土壌微生物, 酸素条件
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発表番号 3-16
Improvement of soil permeability by applying waste glass fragment
FUJIKAWA TOMONORI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
FURUKAWARA TAKU [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
廃材ガラスカレット混入による土壌の透水性改良効果について
〇藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
古川原 琢 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
有色廃棄ガラスを粉砕したガラスカレットを用いた土壌透水性の改良に注目し, ガラスカレットを混入した土の透水性変化のメカニズムを明らかにすることを目的に, ガラスカレットと土の混合試料の物性を測定した. その結果, 火山灰土壌では, ガラスカレットの混入に伴い, 試料全体の密度は大きくなるが, 飽和透水係数も大きくなること明らかになった. 一方, 沖積土壌ではガラスカレットの透水性改良効果はあまりみられなかった.
Keyword: 土壌改良, ガラスカレット, 透水性
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発表番号 3-21
Studies on Improvement of Salinity Soil for Re-vegetation Use
Sugimoto Hideo [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Komiya Hidetaka [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
アルカリ土壌の緑化利用に関する研究
〇杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
小宮 英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
海面埋立地の再開発の建設発生土は、海水および海底の土が混じるため、アルカリ性で高塩類濃度を呈する。植物の生育が著しく阻害されるので、栽培には適さない土である。今回取り扱った発生土は、膨潤性の粘土粒子が含まれているため、物理的な手法では改良が難しかった。筆者らは、土のpHを制御する土壌改良方法を考えた。発生土は、特殊改良材を混ぜて土のpHを中性に保つことで、透水性も改良できることを確認した。
Keyword: 緑化, アルカリ土壌, 粘土鉱物
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発表番号 3-26
Development and Tests of Predictive Models for Gas Diffusivity in Soils
Komatsu Toshiko [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
Kawamoto Ken [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Nakamura Hisato [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Fujikawa Tomonori [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Yoshikawa Seiko [National Agricultural Research Center for Western Region]
土壌ガス拡散係数予測モデルの評価
〇小松 登志子 [埼玉大学大学院理工学研究科]
宮内 健 [埼玉大学工学部]
川本 健 [埼玉大学工学部]
藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉川 省子 [近畿中国四国農業研究センター]
本研究は土壌ガス拡散係数を予測する既存のモデルを改良し,8種類の国内土壌のデータから、気相率よりガス拡散係数を予測する新たな三つのモデルを考案した。そして,先述の国内土壌、および、新たに測定した牧草地と圃場の実測データを用いてその評価を行った。その結果、Campbellの保水係数bを用いたモデルが幅広く適用可能なモデルであることが示唆された。
Keyword: 土壌ガス拡散係数, 気相率, 有効間隙率
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発表番号 3-31
Colloidal Stability of Kaolinite and Halloysitic Clay, and the Effect of Added Imogolite
MA YULU [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]
カオリナイトとハロイサイト質粘土の分散凝集特性およびそれらに対するイモゴライト添加の効果
〇馬 玉露 [茨城大学]
軽部 重太郎 [茨城大学]
カオリナイトとハロイサイト質粘土の分散凝集特性を調べ、続いてそれらに対するイモゴライト添加の影響を調べた。カオリナイトに対するイモゴライト添加試料はアルカリ性で凝集した。アルカリ性でカオリナイトとイモゴライトの負電荷が卓越するにもかかわらず凝集したことは、イモゴライトの特性に起因すると考えられる。ハロイサイト質粘土に対するイモゴライト添加試料はすべてのpHで凝集した。
Keyword: カオリナイト, ハロイサイト, 分散凝集
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発表番号 3-36
Rheological properties of dilute clay suspension analysed using home-made spiral-viscometer
Kobayashi Shunya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
Adachi Yasuhisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Sakairi Nobuyuki [Graduate School of Science and Engineering, University of Tsukuba]
螺旋型粘度計の開発とそれを用いた粘土懸濁液の流動特性
〇小林 俊也 [筑波大学環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学農林工学系]
坂入 信之 [筑波大学理工学研究科]
粘土懸濁液の特異な流動特性は粘土粒子間の表面化学的な相互作用に帰着されるが、個々の作用力は非常に弱く、通常利用に供される濃厚な状態での特定は困難である。この場合個々の現象が単純に現れ、また物理化学的な条件を適格に制御できる希薄な懸濁液を用い、懸濁液内に発生する応力をできるだけ小さくして行うことが望まれる。本研究では独自に開発した螺旋型粘度計を用い、その解析を試みた。
Keyword: 螺旋型粘度計, 低圧力勾配, 粘土懸濁液
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発表番号 3-41
Experimental Study on Water Retention in Water Repellent Soils
Kawamoto Ken [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Banyar Aung [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Nakamura Hisato [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
撥水性団粒土の保水性に関する実験的研究
〇川本 健 [埼玉大学工学部]
Banyar Aung [埼玉大学工学部]
中村 寿人 [埼玉大学工学部]
団粒土の保水性に土壌撥水性が及ぼす影響を調べるため、異なる撥水性の度合いが対応する初期水分量からの吸水過程、主脱水過程、ならびに再吸水・再脱水過程の水分特性曲線を求めた。このとき、水分特性曲線は、TDRコイルプローブ用いた水分量測定と圧力センサーによる水圧測定を同時に行うことで求めた。吸水過程の水分特性曲線は撥水性の度合いで大きく変化し、再吸水過程にも影響が見られた。
Keyword: 土壌撥水性, 団粒土, 水分特性曲線
GET PDF=04/0403-41.pdf
発表番号 1-13
Development of the distributed runoff model for the land use change scenarios
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
KIFUNE Yasunori [PASCO CORPORATION]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]
土地利用変化シナリオを考慮した分布型窒素流出モデルの構築
○加藤 亮 [茨城大学農学部]
木船康徳 [株式会社パスコ]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]
霞ヶ浦北浦流域における山田川小集水域にて分布型窒素流出タンクモデルの構築を行った。モデルは2段型の水質タンクモデルで、排水路タンクを別に持つ構造である。このモデルを水質浄化のための2つのシナリオに適用する。一つは上流部水田のビオトープ化による地形連鎖を用いた浄化シナリオで、もう一つは循環灌漑による水田浄化のシナリオである。これより流域管理の特に微地形における浄化対策事業に対し有用なモデルができた。
Keyword: 流域管理, 分布型, 窒素負荷
GET PDF=03/0301-13.pdf
発表番号 1-18
Water and Nitrogen Flow in Kasanohara Plateau, Kagoshima prefecture, JAPAN
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Shuh Matsuda [National Institute for Rural Engineering]
笠野原台地における水・窒素フローの検討
○久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
松田 周 [(独)農業工学研究所]
畜産や茶園の立地など単位面積当たりの農業系窒素負荷が多く水資源の質的劣化が深刻なシラス台地流域において,水および窒素の物質フローについて調査・検討した。R-5流域で年間の窒素フローを検討したところ,投入された農業系窒素発生負荷量は731tであり,雨水による窒素負荷量は41tであった。これに対して流出負荷量は直接流出に伴う窒素流出分を除くと397tであり,既往の研究と比較するとやや過大な値であった。
Keyword: 窒素フロー, 水収支, 農業系窒素負荷
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発表番号 1-23
Evalution of nitrogen storage load in the small catchment area of YAMADA river
Rie FUJIIE [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Tasuku KATO [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Hisao KURODA [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Motoko SHIMURA [National Agricultural Research Center for Western Region]
Hideo NAKASONE [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
山田川小集水域における蓄積窒素負荷量の評価
○藤家里江 [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
志村もと子 [近畿中国四国農業センター]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]
窒素の土壌蓄積量について畜産負荷の大きい集水域を分割し、飼養頭数、糞尿処理形態の違いを考慮した上で、蓄積量が水質に与える影響の評価を行った。評価には排出率を用い、分割した集水域について1991年と2002年のデータを当てはめ重回帰計算を行った。その結果蓄積量、流出期間を求めることができた。このことが今後の畜産排水の水質予測、対策に役立てられることが期待される。
Keyword: 畜産, 窒素排出率, 土壌蓄積量
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発表番号 1-28
Nitrogen Concentration of Snowfall and Snow Cover in Tokachi Region, Hokkaido
Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Masaomi YAMAKAWA [Zukosha Co., Ltd.]
北海道十勝地方における降雪癇・qf濃度
○宗岡寿美 [帯広畜産大学]
土谷富士夫 [帯広畜産大学]
辻修 [帯広畜産大学]
山川雅臣 [螢坤魁璽轡]
北海道十勝地方で降雪癇・qf濃度を3冬期間調査した。降雪採取地点における一連降雪中の窒素濃度のバラツキはつねに大きい一方,広範囲で同時期に採取された積雪中の窒素濃度には周辺の土地利用が大きく関係し,大畜舎周辺におけるアンモニア揮散が積雪中のT-N濃度を上昇させていた。また,降雪採取地点近傍における積雪中のT-N濃度は積雪採取時までの降雪中のT-N濃度(加重平均値)と同程度の値をつねに示していた。
Keyword: 水質, ,
GET PDF=03/0301-28.pdf
発表番号 1-33
Water purification function of a rice paddy watershed during irrigation seasons
Jin Soo Kim [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Seung Young Oh [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Kwang Young Oh [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Jae Won Cho [College of Agriculture, Chungbuk National University]
灌漑期における大区画水田群の水質浄化機能
○金 鎭洙 [忠北大学校 農科大学]
呉 昇泳 [忠北大学校 農科大学]
呉 光泳 [忠北大学校 農科大学]
趙 載元 [忠北大学校 農科大学]
灌漑期における韓国大区画水田群を対象として、水質浄化機能の解明を試みた。汚濁物質の差し引き排出負荷量は降水量の少ない年ではマイナスとなり、水田が浄化役となるが、降水量の多い年にはプラスとなり汚濁源になっている。汚濁物質の差し引き負荷量と地表排出量はすべて高度の有意水準で正の相関関係を示している。したがって、適切な水管理で地表排出量を減らすことにより、水田は排出型から浄化型に転ずることがわかる。
Keyword: 大区画水田, 水質浄化機能, 差し引き汚濁負荷量
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発表番号 1-38
Investigation of animate being and its environmental factors in ditches and waters at hill-bottom. -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(1)-
wataru kakino [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津の水路・水域に生息する生物と環境因子−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(1)−
○柿野亘 [東京農工大連合大学院]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]
土地改良法改正により「環境との調和に配慮」が謳われるようになった。完了地区の再圃場整備や新たに圃場整備をする場合、水域に生息する生物の保全と生態系の修復のためには、魚類・貝類・両生類といった水田水域に生息する生物と生息環境との関係を正しく認識した計画・設計・管理が重要である。本研究では、栃木県東部に位置する小貝川の上流域の谷津を対象とした生物踏査を行い、精査のための環境因子を明らかにした。
Keyword: 谷津, 生物, 環境要因
GET PDF=03/0301-38.pdf
発表番号 1-3
Fluctuation Characteristics of Dissolved Oxygen in the Deepest Site in Lake Koyama by Wavelet Analysis
Masayoshi Harada [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Isao Yoshida [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Taku Shimizu [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Rie Okamoto [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Wavelet解析を用いた湖山池最深部における溶存酸素の変動特性について
○原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]
清水 拓 [鳥取大学大学院農学研究科]
岡本 利絵 [鳥取大学農学部]
鳥取県湖山池の最深部で表層と底層のDOおよび風速,日射量の連続観測を行い,Wavelet解析によりDOの変動特性および風や日射量に対するDOの応答特性を把握した.表層DOでは約1.2〜11.6日周期の緩やかな変動成分が支配的であり,また風速と日射量の約21.4時間周期の変動成分と良好な相互相関を示した.底層DOでは時間スケールの短い変動の寄与が多く,風速および日射量との応答性は見られなかった.
Keyword: 水環境, 閉鎖性水域, 溶存酸素
GET PDF=03/0301-03.pdf
発表番号 1-43
Restoration of Pungitius pungitius sinensis habitat in the eco-conservation area of the Gente River
HIROSE SHINICHI [College of Technology,Toyama Prefectural University]
WATANABE NAOMI [Taiyo Sekkei]
玄手川生態系保護観察区におけるトミヨの生息調査
広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]
○渡辺 直美 [株式会社 太陽設計]
玄手川延長3kmは地下水が自噴する農業用排水路である。我が国で保護上重要な動植物である淡水魚トミヨや水生植物ナガエミクリが自生する。維持管理・排水機能の改善、生態系保全への配慮から水路底の80%がコンクリ−トで舗装された。その中流部に延長102mの生態系保護観察区が設けられ2000年3月に完成した。施工後の水生植物の復元、流水環境、トミヨ生息状況を調査している。ここではトミヨ生息状況を明らかにした。
Keyword: トミヨ, 農業用排水路, 近自然工法
GET PDF=03/0301-43.pdf
発表番号 1-8
Relationship between the seasonal change of water environment and rotation rate of the agricultural reservoir
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
HASEBE Hitoshi [National Institute for Rural Engineering]
FENG Yanwen [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
調整池の水質環境の季節変化と滞留時間の関係について
○吉永育生 [農業工学研究所]
白谷栄作 [農業工学研究所]
長谷部均 [農業工学研究所]
馮 延文 [農業工学研究所]
人見忠良 [農業工学研究所]
2001年に農業用調整池の水質環境の現地調査を実施した.クロロフィルa濃度と優占となった藻類種と滞留時間の関係を分析した.内部生産によるクロロフィルa濃度の上昇は7月と9月に観測された.滞留時間の短い7月には緑藻類が,滞留時間の長い9月は藍藻類が優占種となっていた.藻類種による栄養塩の吸収速度の差が知られており,室内実験で得られた既存の結果と今回の観測結果は同様の傾向を示した.
Keyword: 水質, 調整池, クロロフィルa
GET PDF=03/0301-08.pdf
発表番号 2-10
Effect of Pressure Condition on Total C Amount in Soil Aggregates Following Substrate Incorporation
Yoshiko Muto [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kunio Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]
Akira Shinjo [Faculty of Bioresources, Mie University]
減圧が基質添加後の団粒の全炭素減少量に与える影響
○武藤由子 [三重大学]
渡辺晋生 [三重大学]
新庄彬 [三重大学]
有機性資源の循環利用が強く求められており、土壌微生物の活動と土壌物理性との関係についての知見が必要である。本研究では、土壌微生物の重要な活動の場である団粒において、減圧が土壌微生物の活動に与える影響を調べることを目的に実験を行った。団粒に易分解性の基質を添加し、培養中の全炭素量の経日変化を調べた。その結果、培養中常に減圧条件で全炭素量が少なく、減圧が土壌微生物の活動に影響することが示された。
Keyword: 有機性資源, 土壌微生物, 圧力条件
GET PDF=03/0302-10.pdf
発表番号 2-11
Influence of Proliferation of T. ferrooxidans on other bacteria in a Drying Process of Pyritic Soil
Kaoru UENO [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]
Tadashi ADACHI [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]
パイライト含有土壌の乾燥過程における鉄酸化細菌の増殖が他の細菌群に及ぼす影響
○上野 薫 [岡山大学大学院自然科学研究科]
足立忠司 [岡山大学大学院自然科学研究科]
パイライト含有土壌の乾燥過程において,塑性限界付近の土壌水分状態で酸性化が促進される要因は,この土壌水分状態で鉄酸化細菌の増殖率が高まるためである.本論では,鉄酸化細菌がこの土壌水分状態で増殖率を高める生物的学背景を把握する目的で,培養土壌の土壌呼吸活性と土壌微生物組成を経時的変化を測定し,土壌水分状態との関係で検討を行った.その結果,鉄酸化細菌の増殖率が最も高い-35kPaでは,鉄酸化細菌の増殖により土壌呼吸活性および微生物組成が大きく変化する特異的な状態になっていることが判った.
Keyword: 土壌水分, 鉄酸化細菌, パイライト
GET PDF=03/0302-11.pdf
発表番号 2-12
Measurement of slaking or collapse settlement of soil with
Noriyoshi-YAMADA [Faculty of agriculture,Kagawa]
局方崩壊試験法による土壌のスレーキングの測定
○山田宣良 [香川大学農学部]
局方崩壊試験法によって、スレーキング、コラップス沈下と形態が異なる土壌の崩壊度を測定し條I変化L機物量との関係yー水接触角との関係を検証した。その結果xとの相関が高いのは接触角であり齊似閧A続して行える局方崩壊試験法が有意義連続して行える局方崩壊試験法が有意義であることが判明した。
Keyword: スレーキング, コラップス沈下, 崩壊試験
GET PDF=03/0302-12.pdf
発表番号 2-13
Spatial variability of percolation rate along subsurface drainage pipes
Shuichiro YOSHIDA [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center, NARO]
Kazuhide ADACHI [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center,NARO]
暗渠直上における浸透速度の空間的変動
○吉田 修一郎 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]
足立 一日出 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]
暗渠の排水能力に強い影響を与える暗渠直上の通水性の空間的変動を明らかにした.暗渠直上の浸透速度を暗渠に沿って1m間隔で測定した.また,各位置のモミガラ疎水材層の深度及び幅を測定した.その結果,暗渠直上の通水性は圃場内で大きく変動し,しかも,良好なところと不良なところは特定の位置に集まって存在すること,その原因の一つとしてモミガラ層の深さが挙げられること示した.
Keyword: 地下排水, 亀裂, セミバリオグラム
GET PDF=03/0302-13.pdf
発表番号 2-14
Spatial variability of hydraulic conductivity in a cassava field, Thailand.
Mami Kakiuchi [Utsunomiya University]
Kazunari Fukumura [Utsunomiya University]
Masahiko Tomita [Utsunomiya University]
透水係数の現場測定と空間分布特性について-タイ国における現場測定から-
○垣内 麻美 [宇都宮大学農学部]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]
冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]
土壌水文特性の中でも空間変動の大きいと言われている飽和透水係数の現場測定(GP法法)から、その空間変動特性の把握を試みた。調査地はタイ国東北部の赤色土壌が広がるキャッサバ畑で、20X20mの範囲を5mメッシュ、さらにその一部10x10mを2mメッシュに分け各格子点で透水係数を求めた。明確な空間変動特性の把握に至らなかったが、方向バリオグラムの比較から畦方向でやや測点間距離依存性を確認できた。
Keyword: 現場透水試験, 空間統計手法, バリオグラム
GET PDF=03/0302-14.pdf
発表番号 2-15
Using time domain reflectometry and dyes for identifying soil water pathways in a field
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Masahiro Kobayashi [Kyushu Research Center, FFPRI]
Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
TDRと色素を用いた黒ボク土畑における浸透形態の把握
○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]
小林 政広 [森林総合研究所九州支所]
樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター ]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]
野外条件下で生じる浸透形態を把握するために,色素と塩化カルシウムの混合溶液をトレーサとして散布し,土壌断面内の土壌水分分布とEC分布をTDR法で測定した.測定された土壌水分・ECの分布は色素による着色部分と良く一致した.また,色素だけでは捉えきれない下層の浸透形態把握にも有効であることが確認された.更に,トレーサ散布前後で測定値の分散係数が大きく増加する層が現われ,部分流が発生したと判断された.
Keyword: TDR (Time Domain Reflectometry), 色素, 浸透現象
GET PDF=03/0302-15.pdf
発表番号 2-16
Water discharge from a peatland to a ditch
Ippei Iiyama [Graduate School of Agricultiure, Hokkaido University]
Shuichi Hasegawa [Graduate School of Agricultiure, Hokkaido University]
泥炭地湿原から農業排水路への流出
○飯山一平 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]
湿原から農業排水路への流出速度を評価することを目的として、農地に隣接した原生の泥炭地湿原において地下水位および飽和透水係数を測定した。その結果、湿原からの水の流出は主に排水路近傍で生じており、その地下水挙動は湿原の他の部分から独立的であることが明らかとなった。
Keyword: 透水係数, 泥炭地, 地下水流出
GET PDF=03/0302-16.pdf
発表番号 2-17
Excessive infiltration below the bottom of the root zone under drip irrigation
Shinpei NAKAGAWA [Graduate school of agriculture, Hokkaido univ.]
Shuichi HASEGAWA [Graduate school of agriculture, Hokkaido univ.]
点滴潅漑下における耕起層からの過剰な浸透
○中川進平 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]
耕起層と根穴が発達した下層からなる成層土壌において,異なる潅水強度で点滴潅漑を行い,潅水強度と過剰な浸透の関係を明らかした。潅水強度が大きいほど潅水量に占める浸透損失の割合は増加した。また,土壌表面の浸潤前線の到達距離と時間の平方根の関係には折れ点が認められ,これらは潅水量と全体の貯留量が一致しなくなる時間とほぼ一致した。調査地の浸入特性から浸透損失のほとんどがバイパス流によるものと推察された。
Keyword: 点滴潅漑, 浸透損失, バイパス流
GET PDF=03/0302-17.pdf
発表番号 2-18
Relations between the decay constants and hydraulic conductivities of drying upland fields
Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]
乾燥過程の畑地土壌水分の逓減係数と透水係数との関係
○清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]
地表近傍の土壌水分が、蒸発散や再分布によって指数関数的に逓減していく現象はよく知られている。しかし、その場合の逓減係数が、土壌の透水性や保水性とどのような関係にあるかは必ずしも明確でない。本研究では、不飽和水分移動の数値解に基づいて、逓減係数と不飽和透水係数や乾燥条件、地下水条件との関係を検討し、さらに実際の畑地における乾燥時の水分逓減係数から、現地土壌の透水性を迅速に推定する方法を示した。
Keyword: 土壌水分, 逓減係数, 不飽和透水係数
GET PDF=03/0302-18.pdf
発表番号 2-19
Observation of Fluid Movement in Soil Macropore Using Soft X-ray
Akika Hidaka [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Kenji Iwama [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Katsuhiko Yabe [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
軟X線による土壌孔隙中の流体挙動の観察
○日高明香 [滋賀県立大学環境科学部]
岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
通水中の供試土壌に造影剤を浸剤させ、これを軟X線の動画像としてVTRに記録し解析した。その結果、粘質土壌では管状間隙を造影剤が通過する様子が見られy壌では間隙を選択しながら通過する様子が見られた。また、動水勾配を変化させても浸剤経路等に変化は見られなかった。これらの実験結果を示すと共にこの実験の有用性について検討した。
Keyword: 軟X線動画像, 透水性,
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発表番号 2-1
Relationship between Soil Freezing of Soil Surface and Water Movement in Subsoil Layer at Soil Freezing Process
Yukiyoshi Iwata [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Tomoyoshi Hirota [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Rintaro Okuno [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
土壌凍結層の発達が下層土の水分移動に与える影響
○岩田幸良 [北海道農業研究センター]
広田知良 [北海道農業研究センター]
奥野林太郎 [北海道農業研究センター]
土壌が凍結するときの凍結層下層の水分がどのように移動するかを把握するため、土壌凍結地帯の畑圃場下層にテンシオメータ等を埋設し、土壌水分の移動を把握した。また、凍結の発達度合いを同時に観測した。その結果、凍結層の発達過程における下層土の乾燥速度は土壌凍結深の上昇速度と密接な関係にあることが明らかになり、凍結過程における下層土の水移動が凍結層への水の集積効果により支配されていることが示唆された。
Keyword: 土壌凍結, 水ポテンシャル, 水移動
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発表番号 1-20
Measurement of quantity of flow using analysis of unsteady flow
Kenji Sakurai [The Ministry of Agriculture,forestry and Fisheries of Japan]
Naritaka Kubo [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Koji Osato [Tokyo University of Agriculture and Technology]
非定常流解析を用いた流量の推定
○桜井 賢治 [農林水産省]
久保 成隆 [東京農工大学]
大里 耕司 [東京農工大学]
流量の測定は困難であるが、水深の測定はそれに比べて簡単にできるので、水深の変動から流量が推定できないかということが本研究の背景にある。愛知県の岡崎市、安城市を流れる村高用水路という農業用水路では、一分間隔で水深のデータが得られる。この水路において水路測量を行い、水路構造物を内部境界条件として取り入れ、非定常流シミュレーションを行うことができ、水深変動から流量の推定が可能であるということが分かった。
Keyword: 数値水理学, ,
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発表番号 1-25
Flow analysis of open channel with orifices by Large Eddy Simulation
Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]
Kyoji Takaki [National Institute for Rural Engineering]
Hiroyasu Kobayashi [National Institute for Rural Engineering]
オリフィスが設置された開水路流れのLESによる数値解析
○浪平 篤 [農業工学研究所]
木 強治 [農業工学研究所]
小林 宏康 [農業工学研究所]
オリフィスが開水路に設置されると、流れは大きな抵抗を受けるともに、オリフィスを通過する地点で加速される。一方で、隔壁によって遮られる領域では逆流や淀みが発生し、流れの構造は非常に複雑となる。本研究では、このような流れに対してLESによる数値解析を行った。その結果として得られた平均流速ベクトル分布に見られる特徴は、類似した形状の水路で行われた模型実験結果と同じ傾向をもつことが確認された。
Keyword: 開水路流れ, オリフィス, LES
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発表番号 1-30
Long--term Change in Daily Rainfall Characteristics
Hidetaka_Chikamori [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Akihiro_Nagai [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
日降雨特性の経年変化
○近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井 明博 [岡山大学環境理工学部]
岡山における日雨量データを対象に日降雨特性の経年変化を調べた。降雨日が連続する期間の降雨量をひと雨雨量と定義すると,同じ値のひと雨雨量および日雨量に対する確率年はいずれも近年になるに従って短くなり,豪雨の頻度が高くなっていることが示された。また,ひと雨とひと雨との間の連続無降雨期間についても,同じ長さの無降雨期間に対する確率年が近年,短くなっており,渇水の頻度が高くなっている可能性が示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性,
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発表番号 1-35
Multi-objective Optimization of Tank Model Using Evolution Strategy
Yoichi FUJIHARA [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
進化戦略によるタンクモデル定数の多目的最適化について
○藤原 洋一 [神戸大学大学院自然科学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]
畑 武志 [神戸大学農学部]
多田 明夫 [神戸大学農学部]
本研究では,遺伝的アルゴリズムに類似した最適化手法の一つである進化戦略(ES)によってタンクモデル定数の多目的最適化を試みた.まず,評価関数として高水部の誤差を重視したものと低水部を重視したものの2種類の式を採用し,加重和最小化法によってパレート最適解を求めた.次いで,ESによってパレート解を求め,先の解と一致することを確かめた.また,ESによれば,少ない計算量で多数のパレート解が求められることが分かった.
Keyword: 流出モデル, 多目的最適化, 進化戦略
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発表番号 1-40
Land and Water Management under Water Level Rising due to Global Climate Changes
Hikaru Tsutsui [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
地球環境温暖化に伴う海面上昇による沿海部の水土地資源の保全
○筒井 暉 [日本農業土木総合研究所]
地球温暖化に伴う気象変化の影響の一つとして海水面の上昇があり、海洋諸国の沈没の他に沿海地域への海水の浸入や陸地の塩性化などの自然災害の他に社会経済的な悪影響が国内外において懸念される。周辺を海に囲まれた我が国はもとより大河川のデルタ地域に発達したアジア、中近東、ヨーロッパ、アフリカ、北南米の都市、農村における海面上昇に伴う被害は予断を許さぬものであり、長年に亘って海岸保全、防災に尽力してきた我が国の知見とノウハウを整備し、この異常事態に備える必要がある。
Keyword: 地球温暖化, 海面上昇, 沿海農地の水資源保全
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発表番号 1-45
Runoff Analysis of a Rainfed Paddy Fields Based Watershed in Northeast Thailand
Ayumi YUKI [Utsunomiya University]
Kaori KAMBAYASHI [Utsunomiya University]
Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]
Akira GOTO [Utsunomiya University]
Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya University]
東北タイ天水田流域の流出解析
○結城 あゆ美 [宇都宮大学農学部]
上林 香 [宇都宮大学農学部]
鈴木 研二 [科学技術振興事業団]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
東北タイの天水田稲作では、天水田の立地範囲を見直し、土地利用の適正化を図ることが必要であると考えられる。本研究では、天水田の立地・水利条件を評価するための天水田小流域水文モデルを構築する。このモデルは天水田の水条件を計算する天水田水文モデルを基礎とし、適用対象範囲を広げた小流域単位での水移動を再現する。これまでに、現地調査や観測データをもとにモデルの基本的な枠組みが構成された。
Keyword: 流出モデル, 天水田, 東北タイ
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発表番号 1-50
Evaluation of Retention Property of Cidanau Watershed, West Java
Taichi_SHIMIZU [Nippon Koei Co., Ltd.]
Akira_GOTO [Utsunomiya University]
Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya University]
Koshi_YOSHIDA [University of Tokyo Graduate school]
西ジャワ・チダナウ流域における保水特性の評価
○清水 太一 [日本工営(株)]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
吉田 貢士 [東京大学大学院]
総合流域管理計画のために,西ジャワのチダナウ流域において,タンクモデルとRCI(シャハルルら,1998)を用いて,各サブ流域における保水特性を定量的に評価した結果,山地部の高い保水力や湿地の乾燥化の進行が明らかになった.また,RCIの特性を活かたシミュレーションによって,湿地保全と水資源開発の両立を試みた結果,湿地の水位上昇が水需要を満たすことができると推測された.
Keyword: 保水特性, 流出モデル, 西ジャワ
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発表番号 1-55
Groundwater and Seawater Intrusion in Ryukyu Limestone Aquifer
Jun-ichi SHOJI [Asia Planning Co.Ltd. ]
Kazuro MOMII [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Kenji TADA [Kyowa keiki Co.Ltd. ]
琉球石灰岩帯水層の地下水と海水侵入ー離島における地下水資源の保全と開発に関する研究(検法次
○小路 順一 [閏浣餅忿呑五(株)]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
多田 憲司 [(株)協和計器]
地下水に水資源の大半を依存する離島では海水侵入は大きな問題である.著者らは鹿児島県与論島で地下水と海水侵入の観測を長期間継続中である.今回,中間報告を行う.この中では,地下水流動方向に沿った観測井戸のデータを用いて,地下水位への潮位の影響や塩分濃度の挙動から推定した海水侵入先端位置等について考察し,最後にガイベンヘルツベルグの式の現地適用に触れている.
Keyword: 地下水, 海水侵入, 現地観測
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発表番号 1-60
Optimization and Evaluation of IE-Model using Multi-Objective Programming
Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
多目的計画法によるIE-Model定数の同定とモデル評価
○竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では,浸入能および蒸発散サブモデルを導入した長期間流出モデル(IE-Model)を,2カ所の小試験山林流域に適用し,競合関係にある二つの目的関数を同時に満たすよう多目的計画法に従ってモデル定数を同定した.得られたパレート最適解に対するモデル定数および流出の再現性を検討したところ,現行のモデル構造では低水部の再現性に問題があること,流域特性に対応するモデル定数の概要等が示された.
Keyword: 流出モデル, パレート最適解, 最適同定
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発表番号 2-10
Model Test of loose sand for slip failure induced by seepage
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
緩い砂模型斜面の浸透による破壊実験
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]
毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
締固めが不十分な農業用ため池では、豪雨時にすべり破壊が発生する事例が見られる。本研究では、緩い砂模型を作成して浸透実験を行い、模型内のサクションおよび模型表面の変位を詳細に測定し、破壊に至るメカニズムについて検討を行った。この結果、浸透による飽和コラプスによって模型斜面は上流側へ回転しながら沈下することが分かった。更に、天端及び下流斜面に引張クラックが生じ、それを起点としてすべりが発生することが分かった。
Keyword: すべり破壊, ため池, 模型実験
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発表番号 2-11
Stability Analysis Of Slope Considering Gradual Collapse
Tomonori AONO [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Shuichi Kondo [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
逐次すべりを考慮した安定解析
○青野 智則 [京都大学大学院農学研究科]
近藤 秀一 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
すべり面の位置を精度よく推定するのは対策工の検討において重要である.地すべりと地下水面位置の関係を見るために室内模擬実験を行った.模擬実験で2台のカメラを用いた斜面表面の三次元変位の結果から推定したすべり面と,円弧すべり面法による最小の安全率を与えるすべり面との比較を行うと,両すべり面の位置は異なっていた.本論では,その違いを考察するために逐次崩壊による斜面形状の変化に入れた地すべり面の解析法を開発した.
Keyword: 地すべり, 斜面崩壊, 安定解析
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発表番号 2-12
A study of Lightweight Mixed Soil Using Crushed Expanded Plastic Wastes-Consolidated-drained Triaxial Compression Characteristics Under Saturated Condition-
Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Takashi Kimata [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Masako Fujishige [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
廃棄発泡プラスチック破砕片を用いた軽量混合土に関する研究―飽和状態における圧密排水三軸圧縮特性―
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
○藤重 真紗子 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
廃棄発泡プラスチック破砕片の軽量な地盤材料としての適用可能性を検討するため、圧密排水三軸圧縮試験を行い、圧縮性やダイレイタンシーなどのせん断特性について調べた。その結果、圧縮性は土よりも2.5倍程度大きいこと、せん断時においては破砕片粒子の弾性が土粒子に与える影響も大きく、混合土はせん断強度やダイレイタンシーによる体積膨張が土と同等かそれ以上大きくなることなどがわかった。
Keyword: 廃棄発泡プラスチック破砕片, 軽量混合土, 圧密排水三軸圧縮試験
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発表番号 2-13
Undrained Cyclic Strength of Compacted Shirasu
Mizuki Hira [Kagoshima University]
Miwa Koichi [Kagoshima University]
Chiaki Wakamatsu [Kagoshima University]
Tomohiro Sakuragi [Kagoshima University]
締固めたシラス非排水繰返し強度
○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
三輪 晃一 [鹿児島大学農学部]
若松 千秋 [鹿児島大学農学部]
櫻木 智広 [鹿児島大学農学部]
1997年鹿児島県北西部地震において、干拓地や山間部の水田で噴砂現象が見られた。また、1968年のえびの地震においても沖積シラス地帯で多くの液状化被害が報告されている。シラスを埋め立て地盤材料として使用する場合、その動的な性状を把握しておくことは重要である。本報告は、繰返し載荷を受けるシラスの非排水強度を求める目的で三軸試験装置を試作し、繰返し載荷回数とせん断強度からその液状化強度について検討した。。
Keyword: 液状化, 動的特性, シラス
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発表番号 2-14
Prolonged change in excess pore water pressure of soil compacted in a mold and its causes
Hiroyuki Matsuda [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Takeharu Horikawa [Faculty of Agriculture, Iwate University]
室内締固め土に発生する過剰間隙水圧の経時変化とその原因
○松田 寛之 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
堀川 丈晴 [岩手大学農学部]
モールド中で高含水比火山灰質粘性土を締固め,底面に発生する圧力を測定した。はじめ発生した過剰間隙水圧は急速に低下し,徐々に低下速度を緩めて一定値に達した。骨格体積,間隙水の浸出(離水),間隙空気体積の経時変化を測定し,間隙水圧の発生原因は圧縮された封入空気にあること,低下の原因は初期の骨格膨張とそれに続く離水として現れる封入空気の膨張および長期間続く封入空気の間隙水への溶解であることがわかった。
Keyword: 締固め, 間隙水圧, 封入空気
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発表番号 2-15
An analysis of water discharge from soil compacted in a mold
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Hiroyuki Matsuda [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Takeharu Horikawa [Faculty of Agriculture, Iwate University]
室内締固め土における離水現象の解析
○古賀 潔 [岩手大学農学部]
松田 寛之 [岩手大学農学部]
堀川 丈晴 [岩手大学農学部]
水・空気体積の連続条件,Darcy則,気体の状態方程式,空気の溶解を含む離水現象の支配方程式を誘導し,前報離水実験を解析した。解析に必要な透水係数,溶解速度と境界条件(大気圧)には測定値を用い,初期間隙水圧分布を仮定し,差分法により数値解を求めた。実測透水係数を用いた湛水無の場合,底面の水圧の経時変化は実験結果とよく一致した。離水量はやや過大な結果だった。湛水有では水圧の計算値は実験より過小であった。
Keyword: 締固め, 間隙水圧, 離水
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発表番号 2-16
Effects of water flow in underdrain pipe to the subsurface drainage
Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Miyoshi Kadono [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
暗渠内の境界条件が排水処理効果に及ぼす影響について
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
暗渠排水の効果を数値解析により検討する場合、暗渠部分の境界条件が解析結果に大きな影響を及ぼす。しかしながら、暗渠内の水位状況は実際に観察することが難しく、境界条件を定める場合に曖昧な部分がある。そこで本研究では、三次元模型実験により、暗渠内に生じる自由水面の状況を把握し、暗渠部の境界条件が全体的な自由水面に及ぼす影響について検討した。
Keyword: 地下浸透・地下水流動, 地下排水,
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発表番号 2-17
Estimation of hydraulic head difference at deformation in seepage failure of soil in an axisymmetric condition
Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Sakaida Takashi [Kobe University]
Sakane Ken-ichi [Ministry of Land, Infrastructure and Transport]
軸対称地盤の浸透破壊 −変形時水頭差の算定法−
田中 勉 [神戸大学農学部]
○坂井田 貴士 [神戸大学農学部]
坂根 健一 [国土交通省近畿地方整備局]
軸対称地盤の浸透破壊実験を行い, 変形開始時水頭差Hyの算定法について考察し次の結論を得た。(1) 流量急増時水頭差Hdは, 矢板の根入れ深さが大きくなるにつれて算定しにくくなる。(2) 上, 下流地盤高Yを正確に測定することによって, 水頭差HとYの関係からHyを精度よく求められる。(3) HyはHdとほぼ同じ値である。(4) Hd, Hyを総合的に判断することによって, 変形開始時水頭差または流量急増時水頭差を合理的に算定することができる。
Keyword: 地下浸透, 地下水流動, 地盤の変形
GET PDF=02/0202-17.pdf
発表番号 2-18
Estimation of permeability of sand sediment soil taking gravel content into account.
Toshihiro_MORII [Faculty of Agriculture, Niigata University]
礫率を考慮した土砂堆積地盤の透水係数の評価
○森井 俊広 [新潟大学農学部]
礫混じりの土砂堆積地盤を対象に,地盤全体の透水性を評価する方法について検討した.原位置試験や室内試験で測定される土砂部の透水係数をもとに,礫率を考慮して,地盤全体の透水性を推定できるモデル式を提案した.モデル式の実務性を,礫率を変えた供試体を用いた室内一次元透水試験により検証した.仮想地盤を対象とした数値計算により,礫率の考慮の有無によって流出量の予測が異なってくることを示した.
Keyword: 透水係数, 土砂堆積地盤, 礫率
GET PDF=02/0202-18.pdf
発表番号 2-19
Study on the effect of core wall of The Fill Dam by the electric analogue method
Miyoshi Kadono [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
電気アナログ法によるフィルダムの遮水壁の効果に関する研究
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
市販の電導紙を用いて電気アナログ法により、老朽化溜池堤体モデルについて堤体からの漏水を防ぐための遮水壁の効果について検討した。実験では、遮水壁の長さを変えながら浸潤線に及ぼす効果について明らかにした。この結果、老朽化前の正常時の浸潤線を基にこの浸潤線の位置から下側に遮水壁を入れることによりほぼ直線的な効果が有ることが確認できた。
Keyword: 電気アナログ法, 老朽溜池, 浸潤線
GET PDF=02/0202-19.pdf
発表番号 2-1
Shear Deformation and Failure of Compacted Soil Due to Submurgence
Koshi Toriyama [Shimane University]
締固め土の水浸時の剪断変位の増加と破壊について
○鳥山 晄司 [島根大学]
一面剪断試験で最適含水比、D値が95,90,85%の締固め土を圧密、剪断応力τを載荷後、供試体上部から水浸して、△Lと△Hの変化と破壊過程を実験した。破壊する供試体は水浸後△Lは徐々に増加し、△L>0.6mmになると加速的に△Lと△Hが増加し、定体積剪断にはならない。破壊しない供試体はある時間後に△Lと△Hが増加するが、時間とともに一定値になる。σ=20kPaでは水浸強度より小さなτでも水浸クリープ破壊する。
Keyword: 一面剪断試験, 水浸クリープ, 水浸クリープ破壊
GET PDF=02/0202-01.pdf
発表番号 2-4
The Presheared Flush Testing Procedure for Residual Shear Strength Measurement
[United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
Shimizu Hideyoshi [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Nishimura ShinIchi [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Matsumoto Yasushi [Faculty of Agriculture, Gifu University]
○Kakou Brou Georges [岐阜大学連合農学研究科]
清水 英良 [岐阜大学農学部]
西村 眞一 [岐阜大学農学部]
松本 康 [岐阜大学農学部]
リングせん断試験による地すべり粘土の残留強度測定において、スタークらの提案しているフラッシュ(FT)法と、著者らが開発したPFT法の両方法について実験を実施した。その結果、PFT法、FT法とも摩擦角の値はほぼ同一であったが、粘着力はFT法の方が大となった。この理由は、試験中の圧密沈下による壁面摩擦の影響であると思われ、PFT法の方がより正確で実験時間も節約できることを明らかにした。
Keyword: 地すべり, 残留強度, リングせん断試験
GET PDF=02/0202-04.pdf
発表番号 2-1
Temperature dependence of steady viscosity of kaolinite suspensions
NAO ISHIKAWA
KATSUMI FUJII
HIROYUKI FUJISAKI
カオリナイト懸濁液の定常粘性率における温度依存性について
○石川 奈緒〔岩手大学大学院連合農学研究科〕
藤井 克己〔岩手大学農学部〕
藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕
カオリナイト懸濁液の粘性率を15℃〜40℃の5℃きざみ6種類について定常的に測定することにより、その温度依存性についての検討を試みた。その結果、温度と粘性率の関係を表すAndradeの式と、今回の実験から得られた固相率と粘性率の関係を表す式を組み合わせることにより、温度と固相率をパラメータとして粘性率を表すことができる式の枠組みを明らかとすることができた。
Keyword: カオリナイト, 懸濁液, レオロジー
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発表番号 2-10
On the change in soil physical properties caused by soil management in upland fields
Hosokawa Satoru〔Graduae School of Agriculture,Hokkaido University〕
Kashiwagi Jyunichi〔Graduae School of Agriculture,Hokkaido University〕
土壌管理作業に伴う畑土壌の物理性の変化について
○細川 悟〔北海道大学大学院農学研究科〕
柏木 淳一〔北海道大学大学院農学研究科〕
人為作用が畑土壌の物理性に及ぼす影響について、空間的な変動性を考慮して解析を行った。耕耘により土壌は膨軟になるが、これは主に粗間隙の増大であり、かつそのバラツキが減少することである。ロータリ耕によりその傾向は強まるが、間隙構造の多様性は低下する。またプラウ耕に伴う圧縮や練返しは透水性の低下に作用するが、空間的にも部分的に限定されていた。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌の変動性, 人為作用
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発表番号 2-11
Effect of air on the formation of compacted soil ()
Hideaki Miura〔Graduate School, Agriculture Course, Iwate university〕
Kiyosi Koga〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕
Akira Sasaki〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕
締固め土の構造形成における空気の役割(供
○三浦 英晃〔岩手大学大学院農学研究科〕
古賀 潔〔岩手大学農学部〕
佐々木 旭〔岩手大学農学部〕
締固め土は時間経過に伴い強度が増加する。この養生効果には締固め時に土中に封入された空気が間隙内にて何らかの役割を果たしていると考える。そこで締固め土中の空気の挙動を明らかにするため,大気圧と真空の条件下で締固めた供試体の間隙構造を軟X線造影法によって観察したところ,含水比が最適含水比より湿潤側の供試体において大気圧下では膜状,真空下では団粒を包む薄膜状の影像が造影され間隙構造の違いが観察された。
Keyword: 間隙構造, 土壌構造, 圧密・締固め
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発表番号 2-12
Continuity and change of pores in volcanic ash soil at Iwate Kawaguchi
SASAKI CHOICHI〔HIROSAKI UNIVERSITY〕
TOKUNAGA KHO-ICHI〔FORMRLY IWATE UNIVERSITY〕
SASE TAKASHI〔IWATE PREFECTURAL MIYAKO HIGHI SCHOOL〕
SATO KOICHI〔KITASATO UNIVERSITY〕
岩手川口火山灰土の間隙の連続性と変動
○佐々木 長市〔弘前大学〕
徳永 光一〔元岩手大学〕
佐瀬 隆〔岩手県立宮古高校〕
佐藤 幸一〔北里大学獣医畜産学部〕
約3.5mの厚さで堆積する岩手川口火山灰土(岩手県岩手町)の断面から試料を連続採土し、間隙構造の連続性(約1m区間で鉛直方向に2箇所調査)とその変動特性の実態解明を試みた。 その結果、間隙は根成孔隙の連続によ形成されていること及びその変動は植物の種類の相違によると推測された。根成孔隙は軽石層も貫通して累積テフラの連続性を形成していることなどが確認された。
Keyword: 間隙構造, 土壌構造 , 溶質移動
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発表番号 2-13
Change in soil porosity due to soil compaction
Katuyuki Souma〔Graduate School of Agriculture, Hokkaido University〕
Tomoyuki Tomizawa〔Graduate School of Agriculture, Hokkaido University〕
圧縮による土壌の間隙組成の変化
相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕
○冨澤 朋之〔北海道大学大学院農学研究科〕
水分状態が同じ場合Ap1層はロータリ耕起により膨軟なため,他の2層に比べて圧縮量が極めて大きい。とくに小さな応力で顕著である。土壌の塑性に基づいて作製した間隙組成モデルを用いて圧縮による間隙組成の変化をみると、Ap2層およびB層で減少するのは空気間隙で排水はほとんど起らない。一方、Ap1層は不飽和であるにもかかわらず排水が起る。これはAp1層が乾燥した後に供給された水分が圧縮対象となる空気間隙に浸入したためである。
Keyword: 間隙構造, 圧縮, 締固め
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発表番号 2-14
Improvement on Physical Properties of Cohesive Soil by the Mixing of Bagasse Charcoal
YASUAKI KOMIYA〔Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus〕
MASAMI UENO〔Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus〕
YOSHINOBU KAWAMITSU〔Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus〕
バガス炭の混合による粘性土の物理性改良
○小宮 康明〔琉球大学農学部〕
上野 正美〔琉球大学農学部〕
川満 芳信〔琉球大学農学部〕
地球温暖化対策に貢献するため、現在、ほとんどが製糖工場の燃料と化しているバガス(サトウキビの搾りかす)を製糖工程の省エネ化によって大量に余剰化させて炭化し、産出されたバガス炭を圃場に混入することで炭素を固定するのみならず土壌改良材として活用し、作物の増産を図る研究プロジェクトを進めている。本研究はバガス炭の混合による粘性土の物理性の変化を室内実験によって明らかにしたものである。
Keyword: バガス炭, 土壌改良, 地球温暖化
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発表番号 2-15
Quantitative indices for soil structure and their physical meaning
Noriyoshi Yamada〔Kagawa university 〕
土壌構造の数量的表示法とその物理的意義
○山田 宣良〔香川大学農学部〕
土壌構造を数量的に表示する方法として、(1)構造発達係数、(2)締固S値、(3)遠心S値を選定し、10種類の土壌に対して17項目の基本的物理性と、15項目の二次的物理性の測定結果からみた物理的意義について検討を加えた。その結果、これらの3種の表示法を物理的諸因子の重回帰式で表すことが可能であり、その式に土壌構造の判定基準を代入すれば、土壌構造の良否が数量的に判定できることがわかった。
Keyword: 土壌構造, 土壌の物理化学的性質,
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発表番号 2-16
Measuring soil heat capacity, thermal conductivity, and volumetric water content with a thermo-TDR probe
Akira Endo〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕
Kosuke Noborio〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕
サーモTDRプローブによる土壌の体積熱容量・熱伝導率と水分量の測定
○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕
登尾 浩助〔岩手大学大学院農学研究科〕
近年,土壌の熱的性質を測定する方法として,双極熱パルス法が注目されている。本報では,サーモTDRプローブを使用し土壌の熱的性質と水分量を測定したので報告する。仮比重の異なるλを測定すると,特に約θ>0.1において顕著な差異が表れ,モデルにおいてもそのようになった。更に多くの研究が必要であるが,サーモTDRプローブを使用して熱的性質と体積含水率を測定することは有効だと考えられる。
Keyword: サーモTDRプローブ, 熱的性質, 体積含水率
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発表番号 2-17
Application of dielectric mixing model to the dielectric properties of aggregate soil
Teruhito Miyamoto〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
Hiroyuki Taruya〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
Tomijiro Kubota〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
団粒土の誘電特性への混合誘電率モデルの適用
○宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕
樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕
久保田 富次郎〔九州沖縄農業研究センター〕
粒径の異なる4種類の耐水性団粒と団粒を破砕した供試体を作成し、それぞれの体積含水率−比誘電率関係を求めた。更に混合誘電率モデルを適用し、団粒構造が土壌の誘電特性に与える影響を調べた。耐水性団粒と団粒破砕試料との差は、粒径が小さくなるに従い小さくなること、混合誘電率モデルの適合性は団粒破砕試料では良いが、耐水性団粒では団粒内間隙と団粒間間隙で水分保持形態が変化する領域で悪くなることが確認された。
Keyword: TDR, 混合誘電率モデル, 団粒構造
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発表番号 2-18
ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE
Krissandi Wijaya〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE
○Krissandi Wijaya〔東京農工大学農学研究科〕
西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕
加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕
プローブ長6cmのADR水分センサーで測定した土壌の体積含水率と含水比または湿潤密度を用いて土壌の乾燥密度を推定することを試みた. 試料は黒ボク土(LiC)を使用した. 土壌の乾燥密度0.4〜1.1g/cm3、含水比40〜88%の範囲で、かく乱土、不かく乱土とも推定値と実測値は良い一致を示した. また、この方法で圃場の乾燥密度分布を調べたところ、実測の分布と良い一致を示した.
Keyword: 乾燥密度, ADR水分計, 不均一
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発表番号 2-19
Heat pipe phenomenon in soil
Toshihiko Momose〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕
Tastuaki Kasubuchi〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕
土壌中におけるヒートパイプ現象
○百瀬 年彦〔岩手大学大学院連合農学研究科〕
粕渕 辰昭〔岩手大学大学院連合農学研究科〕
これまでに土壌の熱伝導率の温度依存性は,潜熱輸送が重要な要因であることが明らかにされている。本研究では,減圧下における土壌の熱伝導率を測定し,土壌間隙内の潜熱輸送をより明確にすることを目的とした。得られた実験データから,温度勾配下の土壌間隙内にヒートパイプ現象が起こるということを明らかにした。さらに,液状水フラックス,すなわち,水の戻りが潜熱輸送量を決定する重要な要因であることを明らかにした。
発表番号 2-1
しゃへい物背後の流速変動場の構造について
○田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕
中村 絵里〔三重大学生物資源学部〕
青井 耕造〔三重大学生物資源学部〕
開水路内に設置したしゃへい物背後に形成される流速場の構造について、ニ方向の流速成分の測定に基づいて検討した。平均流速場については、水深方向にはしゃへい物の高さの1.0倍、流下方向については1.5倍程度にしゃへい物の影響が及ぶことを見出した。変動流速場については、影響する領域は水深方向に1.4倍、流下方向には10倍以上となる。流速変動の時間スケールについても検討し、卓越する変動の時間スケールを評価した。
Keyword: 開水路流れ, 水環境, 水利構造物
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発表番号 2-10
水制間の流況特性に関する基礎的研究
○瀬下 典子〔山形大学大学院農学研究科〕
前川 勝朗〔山形大学農学部〕
大久保 博〔山形大学農学部〕
鳥畑 淳〔山形大学農学部〕
生態系保全の観点から、水制間の流況を実験的に調べた。水路幅50cmの水路側壁に模型水制(長さL=10cm,水制間距離C=22 ,46cm)を両岸に取り付け、2次元電磁流速計を用いて流下方向流速成分と横断方向流速成分を把握した。その結果、水制の設置角度を90°,±45°にした時の顕著な特性が明らかになった。また、幅方向では、縦渦の形成が示唆された。上流側水制からC/4(≒L/2)地点の底面付近で逆流域がみられた。
発表番号 2-11
瀬戸内海島嶼部(中島地区)の水源水質特性(機
○垣原 登志子〔愛媛大学 農学部〕
高 軍省〔愛媛大学 農学部〕
福島 忠雄〔愛媛大学 農学部〕
本地区は小規模分散型放射状流域の島嶼部特有の地形を成すため、雨水を確実に捕捉し貯留するような水源開発が必要である。この水源開発計画の前段階として、中島地区全域において1年間にわたり、表流水・溜池・井戸水等の水源別に合計120地点で各種項目の水質調査を実施した。本稿では特に柑橘農業地帯独特の土地利用形態に関連して、本地域の水質特性(特に栄養塩濃度及び塩分濃度)について検討を行った。
Keyword: 水環境, 水質, 水資源開発
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発表番号 2-12
中島地区の自己水源開発に伴う水質調査(供
垣原 登志子〔愛媛大学 農学部〕
高 軍省〔愛媛大学 農学部〕
○福島 忠雄〔愛媛大学 農学部〕
本稿では中島地区の土地利用状況に関連して、 流出栄養塩濃度と畑地率の関係について検討を行った。土 地利用状況は畑地45 %・森林25%r廃園その他30%でありこれらの結果より畑地率と流出栄養塩濃度との関係は明確な比例関係にあることが分かった。また表流水と溜池についての経時変化をみると 、年間を通して表流水の方が高い濃度を示した。畑地率の大小により流出栄養塩濃度の経時的変化の傾向が異なることが明らかになった。
Keyword: 水環境, 水質, 水資源開発
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発表番号 2-13
粗石付きブロック魚道の水理特性に関する研究
○板垣 博〔岐阜大学農学部〕
岩村 勉〔岩村技術士事務所〕
粗石付きブロック魚道は粗石(玉石)をブロック内に埋め込むことによって,河川に近い多様な流れを作り出すことを意図として製作されたものである.さらに,この魚道は形状からして,自然の景観との調和に繋がり,生態学的要求にも応えることができるものと考えられる.本研究においては,この粗石付きブロック魚道について,水理実験を行い,その水理特性について検討したものである.
Keyword: 水理実験, 魚道, 呼び水効果
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発表番号 2-14
アイスハーバー型魚道における魚類の隔壁通過経路とプール内の水理特性
泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕
工藤 明〔弘前大学農学生命科学部 〕
東 信行〔弘前大学農学生命科学部〕
○高屋 大介〔弘前大学大学院農学研究科〕
頭首工のアイスハーバー型魚道で行った現地調査より、魚類の隔壁遡上経路と切り欠き通過速度、プール内の流速分布特性について検討した。魚類は切り欠き部では側壁近傍、潜孔部では底面部付近から多く遡上し、潜孔は底成魚だけでなく遊泳魚も利用することがわかった。魚類の切り欠き通過速度は、体長をBLとすると、平均で12BL/sとなった。また、プール内にはアイスハーバー型特有の流速の遅い静穏域が形成され、流況は良好であった。
Keyword: 魚道, 生態系, 水利構造物
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発表番号 2-15
水理環境に対するメダカの応答行動のモデリング
○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院〕
四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院〕
森 健〔九州大学大学院農学研究院〕
魚類にとって良好な河川・水路環境とはどのようなものかを,水理学的側面から検討するための第一歩として,メダカの静水中の群行動のモデリングを試みた.先ず,水槽実験を行い,各個体および群の特徴を定量化した.つぎに,行動パターンモデルを用いて,水槽実験結果の再現を試みた.その際,遺伝的アルゴリズムを援用して,モデルの最適化を行った.その結果,本モデルはメダカ魚群の特徴を良好に再現できることを確認した.
Keyword: メダカ, 水理環境, 生息環境
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発表番号 2-16
準三次元モデルによる総合環境水理モデルの開発
○吉永 育生〔農業工学研究所水環境保全研究室〕
白谷 栄作〔農業工学研究所水環境保全研究室〕
高橋 順二〔農業工学研究所水環境保全研究室〕
ダム湖等閉鎖性水域において,局所的な滞留域におけるアオコの増殖または貧酸素水塊の形成など水質環境の多くは,水域内の水の流れや水温分布の形成によって規定されている.本研究では,閉鎖性水域における水温密度流を考慮した三次元の流れ解析を目的として,水理モデルを構築した.三次元空間における時間的な富栄養化現象を解析できるためダム湖における清浄な農業用水の取水や親水空間の創造等の検討に対して有効である.
Keyword: 環境水理, 数値流体力学, 水質
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発表番号 2-17
水面画像を用いた画像計測による射流水路の流量評価手法の検討
○島崎 昌彦〔四国農業試験場〕
川本 治〔四国農業試験場〕
急勾配の用・排水路,渓流河川等の無人流量観測への適用を想定した,射流の水面画像から画像計測により流量を推定する手法を検討した。本手法は,PIVの手法を応用したものであるが,マーカを使用せず,水面の光の反射ムラ等を利用する。小型水路模型を用いた実験により検討した結果,本手法は,流量が大きくなるに従い流量を小さく評価しすぎる傾向があることがわかった。
Keyword: 射流, 画像計測, 流量観測
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発表番号 2-18
時間補間特性差分法を用いたパイプラインの定常流計算に関する基礎的研究−定常流収束のメカニズムと格子分割の効果について−
島田 正志〔東京大学農学部〕
○松本 直也〔東京大学農学部〕
現在、時間補間特性差分法による、大規模パイプラインシステムでの非定常流、定常流の統一的な数値解析法が開発されつつある。このような数値解析には、初期条件の設定が不可欠である。そこで、この非定常流解析用に設計された格子を用いて初期条件となる定常流を効果的に計算する方法を、「臨界振動」という物理的な立場から考え、単一管路、複合管(3本直列)の場合に対して検証し、ほぼ予測通りの結果を得た。
Keyword: パイプライン, 定常流解析, 臨界振動
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発表番号 2-19
有限体積法に基づく高次差分スキームの分散特性
○高木 強治〔北陸農業試験場〕
吉田 修一郎〔北陸農業試験場〕
足立 一日出〔北陸農業試験場〕
水理解析において,現在もっとも広く用いられている2次精度の差分スキームは,水路の1次元解析などの比較的単純な流れに対しては有効であるが,多次元の複雑な水理現象を解析する際には,より高次の差分スキームの導入が必要である.本研究では,基礎式の時間微分と空間微分の近似を独立して取扱う線の方法において,位相誤差を最小にする空間パラメータの決定方法を提案し,それらの特性を数値実験によって検討した.
Keyword: 数値流体力学, 有限体積法,
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発表番号 2-1
低平地クリーク水田地帯の洪水緩和機能について
○平松 和昭〔九州大学農学部〕
四ヶ所 四男美〔九州大学農学部〕
森 健〔九州大学農学部〕
低平地クリーク水田地帯を対象に,その洪水緩和機能の定量化を試みた.沿岸部に位置する低平地を想定し,水田,畑地,市街地の3パターンの土地利用形態の違いやクリークの面積比率がピーク末端水位に与える影響および排水施設の最適管理によってピ−ク末端水位をどの程度低減できるかについて検討した.さらに,クリーク低平農地域の洪水緩和機能を総合的に表現するマクロな指標を提案した.
Keyword: 低平農地域, 洪水緩和機能, 排水解析
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発表番号 2-10
長期流出モデルの総合化に関する研究
○田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
田中 誠司〔日立西部ソフトウエア株式会社〕
畑 武志〔神戸大学農学部〕
多田 明夫〔神戸大学農学部〕
房野 友樹〔神戸大学農学部〕
本研究は、実用上許容できる再現性を持ち未知パラメータ数がたかだか数個と少ない長期流出モデルを対象として、流域地質を考慮した総合化を試みたものである。長期流出モデルには、VIC水収支モデルを改良したものを採用し、16ダム流域でそのパラメータを同定した。次いで、流域地質を火山岩系と非火山岩系に大別して、それぞれの平均パラメータを求めて地質を考慮した総合化モデルを作成し、その適応性を検討した。
Keyword: 流出モデル, 長期流出, 総合化
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発表番号 2-11
Nearest-Neighbor法による融雪流出予測に関する研究
○藤原 洋一〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
畑 武志〔神戸大学農学部〕
多田 明夫〔神戸大学農学部〕
Nearest-Neighbor法は,現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出して,それに基づいて将来の河川流量を予測する流出予測手法である.本研究では,融雪流出の卓越した大河川である信濃川,石狩川流域を対象として,同法を1〜3日先の実時間流出予測に適用した.その結果,流量,降水量データに加えて気温データを特徴ベクトル内に組み込むことによって,同法が融雪流出予測に十分適用できることが分かった.
Keyword: 降雪・融雪, 流出予測, 長期流出
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発表番号 2-12
利水および流況の安定化に寄与する流域貯留量評価
○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕
三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
瀧本 裕士〔富山県立大学短期大学部〕
降雨から蒸発散量を差し引いた水供給時系列は,流域の貯留機能の影響を受け流出量の時系列に変換される.結果的に発現した流域貯留量を評価することは,水管理上にも重要な意味を持つ.ここでは,4流域を事例に,最小自流量を保障するために必要な貯留量および洪水の緩和も含めた流況の構成に必要な貯留量をそれぞれ評価した.その結果,山林流域では両貯留量とも造成流域に比べ約1.5倍前後大きいことが明らかにされた.
Keyword: 流域貯留量, 最小自流量, 緩衝機能
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発表番号 2-13
確率流況曲線とそれによる水文渇水特性の評価
○杉山 博信〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
バラウト ブチバニ〔カセサート大学工学部〕
アダヒ ボウトウ〔筑波大学農学研究科〕
下村 智美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
本研究は、渇水特性の代表的な表現形式の一つとして目されている流況曲線のより一層の汎用化を狙ったものであって、まず初めに確率流況曲線を提案し、次いでそれを日本とタイ国に所在するダム流域に適用して、流域における水文渇水特性を検討してみた。その結果、提案流況曲線を適用することによって、流域における渇水の厳しさが評価できること、水文渇水特性を確率的に議論できることが明らかになった。
Keyword: 流出特性, 水資源開発・管理, 水文統計
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発表番号 2-14
山地ダム流域における流域特性とタンクモデルパラメータの関連性について
○臼井 照彦〔東京大学農学部〕
タンクモデルと流域特性としての地質の関係を、パラメータ・地質・各種流量の関係から検討し、地質からモデル誘導の可能性を探る。一般に渇水量は、新しい火山岩類の流域では大きく、古い火山岩類では小さい。今回対象とした流域でも同様の傾向が見られた。4段目の流出量は年間を通じてほぼ一定で変動が少なく、かつ渇水量と比例関係があることより、流域の地質が決まれば4段目の構造をある程度定められる可能性が示された。
Keyword: タンクモデル, 流況曲線, 地質
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発表番号 2-15
筑後川中流域における流水構造と水質
○阿南 光政〔九州大学大学院〕
福田 哲郎〔九州大学農学部〕
黒田 正治〔九州大学農学部〕
中野 芳輔〔九州大学農学部〕
筑後川中流域を対象に,複合タンクモデルを適用することによって,各土地利用からの流出成分を推定した。さらに,水質と各流出成分との関連を重回帰分析によって検討した。その結果,COD,EC,T-NおよびT-Pに関しては山地,畑地および水田からの流出成分が深く関与していることが明らかとなった。また,土地利用以外に,当該地区では家畜ふん尿による汚濁がかなりのウェイトを占めていることが示唆された。
Keyword: 複合タンクモデル, 水質, 重回帰分析
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発表番号 2-16
農村地域集水域の水量水質に関する研究(2)
○坂西 研二〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
芝野 和夫〔農業環境技術研究所〕
大嶋 秀雄〔農業環境技術研究所〕
農村地域の農業水路を対象に洪水時に高濃度となる水質負荷量の精度良い解析を目的に水量水質を測定し,併せ流域における土地利用および営農,肥料,畜産関係の調査を行った。水量に関係して日単位でタンクモデルによる流出解析を行い,タンクモデルの格段の流出量に対し,NO3-NとT-Pの実測値を基にL-Q式を作成した。これを基に3年分の総負荷量を示し,流域への肥料や畜産糞尿の年間窒素投入量に対する河川流亡率を求めた。
発表番号 2-17
供給持続曲線による水源涵養機能の定量的評価
○高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕
佐藤 晃一〔愛媛大学農学部〕
本報告では、流域のもつ貯留効果を内在する流量時系列と遅れ効果を持たない(降雨−蒸発散)時系列を用い、供給持続曲線を求めた。そして、この2つの持続曲線を比較することによって山林地と造成畑地流域の水源涵養機能の定量的評価を試みた。両曲線から得られる補給能及び水需要強度との関係から求められる必要貯水量について考察を加えた。その結果、山林地流域は造成畑地流域に比べて高い水源涵養機能を有していると判断された。
Keyword: 供給持続曲線, 水源涵養機能, 水資源
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発表番号 2-18
ラドン濃度を指標とした河川への地下水浸出の実態解明
○濱田 浩正〔農業工学研究所〕
二平 聡〔農業工学研究所〕
今泉 眞之〔農業工学研究所〕
浅野 将人〔北陸農政局〕
河川への地下水浸出の実態を明らかにするために,河川水のラドン濃度の測定を実施した。試験地として,石川県の手取川を選定し,かんがい期と非かんがい期に河川水のラドン濃度を測定した。その結果,ラドン濃度はかんがい期に著しく上昇していた。ラドン濃度を測定することにより,水田からの浸透水によって地下水位が上昇し,河川への地下水浸出量が増大している現象を把握することができた。
Keyword: 浸透流・地下水, 水収支・水循環, 水質水文
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発表番号 2-19
水無川扇状地における地下水位低下要因の分析
○羽田 卓也〔新潟大学自然科学研究科〕
三沢 真一〔新潟大学自然科学研究科〕
豊田 勝〔新潟大学農学部〕
中村 大祐〔新潟大学農学部〕
水無川扇状地では、かつて多量の湧水が見られたが、近年その湧水が農業用水の取水ため枯渇していると指摘された。そこで、枯渇の原因が農業用水の取水だけにあるものか、地下水収支モデル式を作成して、分析を行った。その結果、冬期の積雪量が減少していることや、地下水の汲み上げが大きい影響を与えていることが判明した。また、頭首工からの過剰取水や、近年行われている砂利採取も地下水涵養に影響を与えていることが判明した。
Keyword: 地下環境, 水質, 水収支・水循環
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発表番号 2-10
中国毛烏素砂地における潅漑農業と土壌の塩類化特性
鳥取大乾燥地研 ○池浦 弘・山本 太平・井上 光弘・魏 江生
毛烏素砂地において潅漑を考慮した土壌の塩類化について検討した.トウモロコシ圃場はpH,ECともに比較的作物の生育に適していた.表層においてK+の増加が著しく,塩類の供給源として地下水よりも肥料の影響が考えられた.間地では地下水深が浅くなる程waterloggingの影響が現われ,土壌及び地下水のpH,ECの増加,著しいNa+の増加が見られた.間地において地下水深が浅い条件は作物の栽培には適さないと推定された.
Keyword: waterlogging, 土壌の塩類化, 地下水深
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発表番号 2-11
Soil Moisture Variability in Some Inland Valley Rice Growing Sites ofGhana(ガーナ国の内陸沖積平野の稲作地域における土壌水分の変化)
鳥取大乾燥地研 ○FREDERICK K.AMUーMENSAH
ガーナ国では内陸沖積平野の農業利用に関する研究が行われている.研究成果は類似した地域の開発に反映される.対象地域における全ての水資源の持続的な涵養・利用が研究の対象である.本報ではBesease とAframsoの2地域における土壌水分の変化を取り扱った.結果は乾季作の可能性を示した.また,2地域における一般的な水分変化は土性及び降雨に対する依存性を示した.さらに土壌水分保持性の改善に対する測定結果も概説した.
Keyword: Soilmoisture dynamics, Groundwater contribution, Water resource development
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発表番号 2-12
TDR土壌水分計を用いた土壌の保水性の評価
九州農試 ○宮本 輝仁・樽屋 啓之・久保田 富次郎
農工研 安中 武幸
自然降雨下で発現する土壌の保水性の評価を行なうため、TDR土壌水分計を用いて自然降雨下での土壌水分量を測定し,降雨時の土壌水分変動の実態の把握を行なった.その結果,土層内に貯留されると予想された降水量に対して実際の土壌水分変動はばらつきを示すこと,また,土壌の保水性の指標としてよく用いられる有効水分量は保水可能な空隙を過大に評価する傾向があることが明らかになった.
Keyword: 土壌水分, 自然降雨, TDR
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発表番号 2-13
スイカ・ビニールハウスにおける蒸発散量とペンマン蒸発散位−施設畑の消費水量算出法に関する検討−
岡山大環境理工 ○三浦 健志
岡山大院 森田 昇
スイカ・ビニールハウス内において,気象,土壌水分環境と潅水量を測定し,ハウス内の特徴的な気象環境を確認した。また作物の生長段階により生育前期,生育旺盛期,生育後期の3段階に分け,ハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する水収支から求めた蒸発散量の比(作物係数)を算出した。作物係数はそれぞれ0.23,0.84,0.31となり,とくに生育前期と後期に小さな値を示した。
Keyword: 消費水量, ビニールハウス, 作物係数
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発表番号 2-14
中央アルプス山麓域に展開する農業地帯の温度環境(2)−傾斜地帯の可能蒸発量分布−
信州大農 ○鈴木 純
鳥取大院 秋葉 宣吉
信州大院 森田 弘樹
中央アルプス山麓域において、長期にわたり気温の観測が行われている。本研究はそこで得られた気温を用いて、可能蒸発量を算出し、消費水量の標高との関連を検討するものである。夏期高温期には、最高気温が最低部(EL=640m)と最高部(EL=910m)で3℃以上の差があり、蒸発散も異なるため、消費水量は異なった。傾斜地での蒸発散の標高による差異を考慮した灌漑水量の決定が重要である。
Keyword: 傾斜地, 可能蒸発量, 消費水量
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発表番号 2-15
大区画p化水田のための排水整備計画(13-2)−暗渠排水実績の暗渠設計への応用(2.水田)−
大阪府大農 荻野 芳彦・○崔 全更
石川短大 村島 和男
大区画圃場整備が実施中で,暗渠を試験埋設した1枚の圃場において,暗渠排水試験(暗渠排水量と地下水位の低下速度)を実施して,排水機能の実態と地区内の暗渠排水組織設計を行った.試験区は,暗渠管材(土管とPE管)と埋設深さ(50cmと70cm)を組合せて4区設け,試験結果からそれぞれの排水機能と種類を決定し,実際の施工に供した.
Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田
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発表番号 2-16
大区画p化水田のための排水整備計画(13-1)−転換畑の暗渠排水計画v−
大阪府大農 ○荻野 芳彦・中桐 貴生・千原 正規
石川短大 村島 和男
大区画・汎用化水田や大規模畑地において安定した畑作農業を行うためには,圃場排水の促進,特に地下排水の強化が必要である.暗渠排水には,暗渠排水量と地下水位の低下速度の2つの異なる観点から設定された計画基準値があって,これが実際の設計業務に混乱を惹起している.暗渠排水量に基づく計画・設計法は,これまでの研究によって整理されたので,ここでは,畑地の,地下水位に関する調査と設計の考え方について検討する.
Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田
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発表番号 2-17
大区画p化水田のための排水整備計画(14)−緩勾配小排水路の暗渠化設計−
石川短大 ○村島 和男
大阪府大農 荻野 芳彦
小排水路の暗渠化は,泥土が管内に堆積しない流速を60cm/s程度とすると、管の埋設勾配は少なくとも1/500は必要であるといわれ,これが制約条件となって平坦地では暗渠化は不可能と考えられている.しかし,管内の流速は流れが満流状態であれば動水勾配に支配されてより大きくなることから,平坦地においても暗渠化が可能なことがわかっている.本報告はこの水理設計法に基づいて,S県S地区を事例として設計を試みたものである.
Keyword: 暗渠排水, 小排水路の暗渠化, 大区画圃場整備
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発表番号 2-18
畑圃場の排水改良効果の評価
北大院 ○中川 進平・相馬 尅之・柏木 淳一
開発局、帯広農業事務所 谷藤 義十・河野 博幸・八木 高志
暗渠と有材心破を組合わせた畑圃場において降雨中の浸入時と降雨後の排水時について有材心破の改良効果の評価を行った。浸入期間に降雨が心破部に先行して浸入する様子が観測され有材心破の効果を確認した。排水効果は土壌水分ポテンシャルの回復時間と暗渠流出量に逓減曲線を適用することで評価した結果、暗渠区と比べて有材心破を組み合わせた圃場の改良効果を確認した。
発表番号 2-19
地盤浸透を考慮した暗渠排水と畦畔浸透のシミュレーション
新潟大農 ○吉田 昭治
新潟大院 井村 英樹
INA 村上 陽亮
地盤浸透を考慮したときの成層水田の暗渠排水と畦畔浸透についのFEMによるシミュレーションを行なって,水田底面の境界条件の設定の仕方について検討した.
発表番号 2-1
地中潅漑の実用化に関する研究
大阪府大農 ○谷川 寅彦
滋賀県立大環境科 岩間 憲治・矢部 勝彦
地中潅漑法に関してこれまで基礎の確立を行ってきた。研究は、先ず使用する多孔質管に負圧を設定し自動調節給水する負圧差潅漑法により行い、次に低正圧を設定し、静安定性緩和条件下において予測制御的に自動制御される低正圧地中連続潅漑法について行った。両方法ともセンサ等を使用した複雑な調節装置は不要であるが特性は異なる。本研究では、両方法の特性を考慮し実用化に向けた各種給水量管理の適用から考察を試みた。
Keyword: 畑地潅漑, 土壌, 水分移動
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発表番号 2-1
多数の立坑をもつ大口径地下排水路のサ−ジングについて
東京農工大学大学院連合農学研究科 ○鄭 光根
東京農工大学農学部 大里 耕司
東京農工大学農学部 鬼塚 宏太郎・
Keyword: 管水路流れ, 流れの特性, 排水
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発表番号 2-10
蛇行水路における交互砂洲の挙動と河岸深掘れ変動との関係
岩手大学大学院連合農学研究科 ○永吉 武志
岩手大学農学部 三輪 弌
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Keyword: 土砂水理, 交互砂洲, 河川蛇行
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発表番号 2-11
階段型護床工下流における局所洗掘の実験的研究
弘前大学農学部 ○川越 信清
弘前大学大学院 小杉 英斤
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Keyword: 土砂水理, 護床工, 洗掘
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発表番号 2-12
段落ちのある水温成層閉鎖水域の水面冷却による密度流
九州大学農学部 ○森 健
九州大学農学部 四ケ所 四男美
九州大学農学部 平松 和昭・
Keyword: 密度流, 混合・拡散, 熱対流
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発表番号 2-13
格子生成法による密度流の数値解析と水理実験による検証
京都大学農学部 ○鳥井 清司
東京水産大学 加納 敬
四日市大学 千葉 賢・四日市大学 武本 行正
Keyword: 格子形成法, 密度流, 塩水くさび
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発表番号 2-14
波・流れ共存場における底面付近の波動流成分の解析
佐賀大学農学部 ○瀬口 昌洋
鹿児島大学大学院 郡山 益美
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Keyword: 波・流れ共存場, 波動境界層, 渦動粘性係数
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発表番号 2-15
縦越流方式分水人孔の水理特性に関する実験的研究
明治大学農学部 山本 光男
明治大学農学部 小島 信彦
明治大学農学部 ○宮岡 則行・
Keyword: 縦越流, 分水人孔, 定量分水
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発表番号 2-16
バースクリーンの目詰まりと取水量に関する研究
明治大学農学部 山本 光男
明治大学農学部 ○小島 信彦
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Keyword: 渓流取水工, バースクリーン,
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発表番号 2-17
歴史的頭首工の水理特性に関する研究(1)
高知大学農学部 ○大年 邦雄
高知大学農学部 松田 誠祐
高知大学農学部 篠 和夫・
Keyword: 堰, 開水路流れ, 灌漑施設
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発表番号 2-18
階段式魚道工の水理特性−隔壁天端切り欠きに伴う流れ−
山形大学農学部 前川 勝朗
山形大学農学部 大久保 博
山形大学大学院農学研究科 ○佐藤 亮・
発表番号 2-19
階段式魚道での水生動物の遡上調査と魚道内水理
弘前大学農学部 川越 信清
弘前大学農学部 ○三上 亘
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発表番号 2-1
福島県における土地改良区再編の過程
東京農工大学大学院連合農学研究科 石井宏
Keyword: 土地改良区, 市町村合併, 集落計画
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発表番号 2-10
四国中山間地域における農業的土地利用の後退要因の検討
農林水産省四国農業試験場 吉迫宏
Keyword: 社会(人口・組織)計画, 産業経済計画, 土地利用計画
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発表番号 2-11
植生指標による耕作放棄圃場の荒廃状況の実態
北里大学大学院 福嶋春華
Keyword: 耕作放棄, 荒廃状況 , 現場透水試験
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発表番号 2-12
耕作放棄地の立地タイプを考慮した市町村類型
北里大学獣医畜産学部 服部俊宏
Keyword: 耕作放棄地, 地域類型, 主成分分析とクラスター分析
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発表番号 2-13
中山間地域での耕作放棄防止対策に関する考察
京都大学大学院農学研究科 九鬼康彰
Keyword: 耕作放棄, 多変量解析, 維持管理
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発表番号 2-14
圃場整備の耕作放棄防止効果
東京大学農学部 山路永司
Keyword: 圃場整備, 耕作放棄, 2
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