発表番号 [3-06]
Study of extension on soil salinity reduction measures in Uzbekistan
Shinogi Yoshiyuki[Kyushu University]・Sakai Eriko[Kyushu University]
ウズベキスタンにおける塩害対策の普及に関する課題の解明
凌 祥之[九州大学農学部]・酒井 絵莉子[九州大学農学部]
塩類集積のメカニズムや対策は概ね解明されているが,それらは地域,現場によって異なる.また,技術的には解明されているが,我々はその被害を軽減できていない.ウズベキスタンを対象に,塩類集積被害を軽減できていない理由の解明を,JIRCASが行ったワークショップの回答を基に分析した.その結果,これまで説明などを受けていなかった小規模な農民組織に対しても細かい技術指導が必要であることが解明された.
Keyword: 塩類集積, 農村社会,
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発表番号 [3-06]
Unfrozen water content and hydraulic conductivity of frozen soil near 0C
Osada Yurie・Watanabe Kunio・
[Graduate School of Bioresources, Mie University]
融点近傍の凍土の不凍水量と透水係数
長田 友里恵・渡辺 晋生
[三重大学大学院 生物資源学研究科]
融点近傍の凍土の透水係数を不凍水量と共に明らかにすることを目的に、カラム実験を行った。–0.5℃以下では20 m以上の水圧をかけても凍土は通水しなかった。–0.5〜–0.23℃では凍土の透水係数が5オーダー以上変化した。–0.23℃以上では、透水係数は未凍土の飽和透水係数と等しく変化しなかったが、不凍水量は約10 %増加した。これは、間隙内の通水にあまり寄与しない部分の氷の残存が原因と考えられる。
Keyword: 凍結融解, 水分移動特性, 一次元カラム実験
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発表番号 [3-06]
Heuristic of Irrigation Service and Kahneman’s System 1
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Nakaya Tesyuo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
農業水利サービスのHeuristicとKahneman のシステム1問題
○丹治 肇 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]
中矢哲郎 [農村工学研究所]
愛知用水でヒアリングを行い水管理の意思決定におけるKahnemanのシステムを分析した結果,幹線ほどシステム2で末端ほどシステム1に該当した.これから幹線から末端に行くにつれて判断システムマッチング問題が発生している.過去の農業水利研究は,システム2のみを前提して,システム1を無視してきたため研究にバイアスが生ずるシステム1問題を抱えている.この2つは研究デザインで分ける必要がある.
Keyword: システム1問題, 判断システムマッチング問題, 番水
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発表番号 [3-6]
Characteristics and impact analysis of percolation and seepage from canals and rice fields to upland fields ?A case study of an irrigation district in the lower Ili river basin, Kazakhstan-
Anzai Toshihiko [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kubota Jumpei [Research Institute for Humanity and Nature]
畑作圃場に対する水路・水稲作圃場からの浸透特性と影響分析―カザフスタン共和国・イリ川下流域の灌漑地区を対象として−
○安西 俊彦 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
窪田 順平 [総合地球環境学研究所]
イリ川下流域では、畑作圃場に灌漑を行わず、水路・水稲作圃場からの浸透で上昇した地下水を畑作物が吸水し、生育する。そこで、水路・水稲作圃場からの浸透範囲と畑作圃場への水供給の実効状況の分析を行った。その結果、水路・水稲作圃場からの浸透範囲が灌漑地区の畑作圃場をほぼ覆っていることが判明した。また各年の浸透範囲の割合の違いは、水稲作圃場面積の増減よりも、その配置の違いによることが判明した。
Keyword: 畑地灌漑, 水田灌漑, 用水管理
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発表番号 [3-06]
Predicting Soil Moisture and Temperature Profile with Statistically Downscaled GCM Projections
Kato Chihiro [University of Tokyo]
Nishimura Taku [University of Tokyo]
Imoto Hiromi [University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [University of Tokyo]
統計的ダウンスケーリング手法によるGCM予測値の土壌水分・熱動態予測への適用
○加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
GCM予測値を統計的ダウンスケーリングし、土壌中の水・熱移動シミュレーションに適用した。西東京では気温上昇に加え、降雨量が増加する6月は土壌水分量が増加する一方で領域外への流出量も増加すること、降雨量が減少する9月は地表面の乾燥が促進され、地温上昇は比較的浅い位置で緩和されることが予測された。GCM予測値と土壌の水分・移動特性を用い、気候変動による土壌水分・熱動態の変化を詳細に検討できることが示された。
Keyword: 統計的ダウンスケーリング, SRES A1Bシナリオ, 不飽和土壌中水・熱移動シミュレーション
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発表番号 [3-06]
Experimental investigation of erosion rates and embankment erosion due to overflow
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]
Tsujibayashi Koichi [Okayama University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
土の侵食速度測定と室内越流破堤実験
西村 伸一 [岡山大学大学院]
村上 章 [京都大学大学院]
辻林 厚一 [岡山大学大学院]
○藤澤 和謙 [岡山大学大学院]
現在,堤体越流破壊に関する研究はリスク解析と結びつきながら推進機運にある.堤体の越流崩壊では侵食が主な破壊原因であるため,堤体材料の侵食特性を把握することが越流破堤機構の理解とそれに対する対策を考える上で必要不可欠である.本研究では侵食特性を把握した材料を用いて室内越流実験を行い,堤体の侵食過程を観察した.本論ではその実験結果を報告し,侵食の観点から堤体の崩壊過程を議論する.
Keyword: 土砂水理, ,
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発表番号 [3-6]
Unstable wetting front characteristics during ponding infiltration into fine-over-coarse soil layer
CHO HIROYUKI [SAGA UNIV.]
INOUE MITSUHIRO [TOTTORI UNIV.]
2成層湛水降下浸潤における浸潤前線の不安定化に関する研究
○長 裕幸 [佐賀大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
2成層(上層が細粒土,下層が粗粒土)湛水降下浸潤時に上下層境界面から発生する浸潤前線の不安定化の原因となる浸潤の不安定化について,浸潤前線が境界面に到達した後,境界面の圧力が水分侵入圧に達し下層土への浸潤が始まった時点からの浸潤をGren-Ampt 型の浸潤モデルで表し,実験結果との比較を試みた。
Keyword: 水分移動, 保水性, 土壌の物理化学的性質
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発表番号 [3-P-6]
Effects of Hydrophobic and Hydrophilic Organic Matter on Water Repellency of Sandy Soils
D.A.L.Leelamanie [Ibaraki University]
Karube Jutaro [Ibaraki University]
Yoshida Aya [Ibaraki University]
砂質土の撥水性に及ぼす疎水性有機物と親水性有機物の影響
○D.A.L.Leelamanie [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
吉田 綾 [茨城大学農学部]
撥水性の指標となる接触角は全有機物含有量が増大すると増大した。疎水性有機物が一定のとき接触角は大きな違いを示さなかった。土粒子が疎水性有機物で不完全に被覆されている状態では、疎水性有機物含有量が増大するにつれて土の接触角も増大した。全有機物含有量、疎水性有機物/親水性有機物の比、疎水性有機物含有量を比較すると、疎水性有機物含有量が土の撥水性により強く関係すると考えられた。
Keyword: 撥水性, 有機物, 接触角
GET PDF=08/08P03-06.pdf
発表番号 [3-6]
Evaluation on Future Contract Farms and Operation Efficiency in Production Association-Based on Farmer's Intention for Retirement and GIS Tool in U City, T Town-
NOGI_Akihiro [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
農業生産組合の受託農地の動向と作業効率の評価−U市T町M地区における農家営農継続意向に基づくGIS処理−
○野木 明博 [愛媛大学農学部]
松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
高齢化、後継者不足が進行する農村地域の農地保全に期待される生産組織の受託作業の効率化に関するGIS処理を行った。農家意向調査により作業受託農地を推計し、圃場面積から既往成果を援用し圃場内作業時間を、同組合作業工程表に依拠した圃場作業順により移動時間を推定した。その結果、相対的に区画面積の大きな平場地区への集中、飛地区画の例外的対処、畦抜(仮畦畔除去)の有効性を、作業効率面から事例実証的に明らかにした。
Keyword: 圃場内作業時間, 移動時間, 畦抜
GET PDF=08/08003-06.pdf
発表番号 (3-6)
Workshop Method to Support Endogenous Development in Rural Areas
NAKAJIMA Masahiro [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
YAMAURA Haruo [Information Workshop JOHOKOBO INC.]
FUKUI Takashi [Graduate school of BASE, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
農村地域の自律的発展を支援するワークショップ手法の構築
○中島 正裕 [東京農工大学農学部]
山浦 晴男 [(有)情報工房]
福井 隆 [東京農工大学生物システム応用科学府]
地域再生法が施行されて以降、“地域にできることは地域で”という気運が一層高まる中、行政依存からの脱却による地域の自律的発展が求められている。本研究では「農村地域の自律的発展を支援するWS手法」を構築して和歌山県内10地区で適用し、その有効性の検証を行った。その結果、農村地域の自律的発展に向けてWS参加者の意識や行動面で成果がみられた。一方で、WSの改善すべき課題(作業の複雑さ等)も明らかとなった。
Keyword: ワークショップ, 内発的発展, 住民参加
GET PDF=07/07003-06.pdf
発表番号 (企-13-6)
Basic concept on development of various functioned materials for restoring the water environments.
HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]
KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
SATO Shushi [Faculty of Aguriculture,Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
水環境修復を目的とした各種機能性材料の開発の基本
○兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]
佐藤 周之 [高知大学 農学部]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
水環境の悪化した停滞・閉鎖性水域において,生態工学的手法を用いた水環境修復技術が導入されている。本報では,生態系を復元するために開発した機能性材料である藻礁ブロックと植栽基盤材を例に挙げながら,機能性材料開発の基本について整理する。また,機能性材料には産業副産物を複合利用しており,供用後に循環利用しなければ産業廃棄物として処分される可能性が高いため,供用後の材料のあり方についても併せて整理する。
Keyword: 水環境修復, 機能性材料, 産業副産物
GET PDF=07/07S13-06.pdf
発表番号 3-6
Population Status of Aquatic Insects at Riparian Zones of an Irrigation Tank and Its Water Environment
Kakudo Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Kataoka Nami [Graduate Scholl, Kagawa Univ.]
ため池水際部における水生昆虫の生息状況と水環境
○角道 弘文 [香川大学工学部]
片岡 奈美 [香川大学大学院]
同一ため池内の2ヶ所の水際部において水生昆虫の生息状況および水環境要素を把握し,両者の関係について考察したところ,水際部における水生動物の生息に影響を与えているのは,樹冠被覆率,水生植物,浅水域であると推察された.また,両水際部における調査期間全の体水生昆虫の種数,総個体数,Shannon−Wienerの多様性指数H’に大きな違いがみられず,Morishitaの類似度指数Cλは高かったことから,両水際部は均質性の高いビオトープであると考えられた.
Keyword: 溜池, 水際, 水生昆虫
GET PDF=06/06003-06.pdf
発表番号 3- 6
Development on phosphorous adsorption material of which type is artificial float using cement binder
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
MURAKAMI Yu [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
ABE Kouhei [United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
セメントを結合材とした浮島型リン吸着資材の開発
○佐藤 周之 [高知大学 農学部]
村上 悠 [島根大学 生物資源科学部]
阿部 公平 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,停滞・閉鎖性水域の水環境修復を目的とし,水環境汚濁物質の一つであるリンを吸着する機能を有する浮島型リン吸着資材の開発を行った。使用したリン吸着材料はMg−Al−Cl型ハイドロタルサイト化合物であり,セメントをバインダーとして複合化を試みた。その結果,浮島型の資材において,浮力体部分とリン吸着部分をユニット構造とし,比重,強度,そしてリン除去性能を有する浮島型リン吸着資材のモデルを完成した。
Keyword: リン吸着コンクリート, 浮島型, 直接浄化技術
GET PDF=05/05003-06.pdf
発表番号 3- 6
Water, Na+ and NH4+ migration in frozen and vacuumed sand
Noguchi Junpei [Faculty of Bioresouces Mie University]
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresouces Mie University]
Aragaki Masahiro [Faculty of Bioresouces Mie University]
凍結と吸引による砂中の水分・Na+・NH4+の移動
〇野口 淳平 [三重大学生物資源学部]
渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]
新垣 雅裕 [三重大学生物資源学部]
現在、農地や市街地の土壌汚染が問題となっている。土壌汚染の浄化法の中に土壌吸引法がある。土壌吸引法の効率向上を目指し、凍結土壌を吸引した時の土中の水分・溶質移動を調べた。試料を凍結すると、試料内の温度が低下に伴い吸引排水量が減少した。また、凍結処理により吸引排水の溶質濃度が高くなった。こうした効果は特に揮発性の物質で顕著だった。凍結処理を効果的に利用すれば土壌吸引法の改善ができると考えられる。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 凍上・凍結
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発表番号 3-6
Measures for Prevention of Noise on Labyrinth Weirs
Osamu Kato [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]
Takayuki Miyazaki [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]
Shinji Tanaka [Fukuoka Prefecture]
ラビリンス堰の騒音対策
○加藤 治 [佐賀大学農学部]
宮崎貴之 [佐賀大学農学部]
田中伸二 [福岡県甘木農林事務所]
ラビリンス堰は、従来の直線形状の堰よりも単位幅あたりの堰頂長さが長いことから、放流能力が直線堰より大きい。しかし向き合った堰頂からの水脈がぶつかりあうことにより騒音がでる。本研究では、現地の1/5の模型を用いて、騒音を軽減させる対策工法として、水脈が落下する底面の粗度大きくすること、堰の下流端に整流用の舟形の施設を設置すること及び鋸刃板を堰長に設置することを取り入れ、実験的に検討した。
Keyword: ラビリンス堰, 騒音対策, 模型実験
GET PDF=03/0303-06.pdf
発表番号 3-6
Suction change affecting lateral expansion of fingers in sandy soil
Satoko Mashino [Faculty of Engineering, Saitama University]
Ken Kawamoto [Faculty of Engineering, Saitama University]
内部サクション変化がフィンガーの膨張に及ぼす影響
○間篠 暁子 [埼玉大学工学部]
川本 健 [埼玉大学工学部]
乾いた砂層の散水浸潤時に発生するフィンガー流は、初期含水比や散水強度の違いで長期にわたり太さを変えないタイプ(LSF)と短期で太るタイプ(HSF)とに区別できる。フィンガーは、同一条件においても内部サクションの違いで両タイプが発生する。そして、内部サクション変化がフィンガーの膨張メカニズムを左右するものと考えられる。
Keyword: フィンガー流, サクション,
GET PDF=02/0203-06.pdf