(農業農村工学会要旨)



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2016.11.30  2016年データを借り追加(キーワード無,ページ無,所属フォーマット変更)-->2017.5.2 修正版をUP

発表番号

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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.15-16 , 2023

発表番号 [1-8]

The effect that the wide-area pan breaker had on bulk densities in the depth direction

ZUKEMURA Chika[NARO]・KITAGAWA Iwao[MAFF]

全層心土破砕が圃場の各深さの乾燥密度に与える影響

○瑞慶村 知佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・北川 巌[農林水産省]

全層心土破砕機「カットブレーカーmini」施工による圃場の各深さの土壌物理性への効果を検証するため,カットブレーカーmini施工区と対照区で,定期的な土壌コア採取を行った.深さ30?35cmと40?45cmの乾燥密度は,対応のない2群のt検定で有意に下がると判定された.いずれの効果量dも検定力(1・β)も目安の値を超えたことから,カットブレーカーminiは下層土に対し高い効果があることが示された.

Keyword: カットブレーカー,乾燥密度,t検定,検定力分析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2023

発表番号 [1-15]

Quantifications of mass and soil water potential of an air dried soil grain from atmospheric vapour pressure

SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, Shinshu University]・HASEGAWA Yumi[Kanagawa Pref. Government]

大気の水蒸気圧による風乾状態の土の粒の水分ポテンシャルと質量の定量化

○鈴木 純[信州大学]・長谷川 結美[神奈川県]

砂塵は冬季から春季にかけて発生すると認識されている.したがって冬季から春季にかけて砂塵になる土の粒の質量が変化していると考え,要因として大気の水蒸気圧の変化に焦点を当てた.各地の土壌試料の風乾状態の土壌水分ポテンシャルと含水比等を検討した結果、微細な土の粒は吸放湿すること、また大気の気温と湿度から低水分域の土壌水分特性曲線を描いて,土の粒の質量を定量化することができた.

Keyword: 砂塵,湿度,水蒸気圧,微細な土の粒(土粒),密度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.89-90 , 2023

発表番号 [2-20]

Actual irrigation water use by Porous tubes used for the purpose of spraying

Takumi Matsuzawa[NTC Consultants Inc.]・Emiko Mizoguchi[NTC Consultants Inc.]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Takeyoshi Furukawa[Tokai Agricultural Administration Office]

噴霧型多孔管を用いた散水灌漑の実態

○松澤 拓海[NTCコンサルタンツ(株)]・溝口 恵美子[NTCコンサルタンツ(株)]・伊藤 健吾[岐阜大学]・古川 剛巧[東海農政局]

愛知県大府市の畑地圃場にて,近年普及が進む噴霧型多孔管による散水灌漑に対し,情報集積や導入条件の検証を目的に実態調査を行った.多孔管は定植期にTRAM値程度の散水実施のため用いられており,多孔管1本を使用した場合の散布効率は約30%であった.また複数多孔管を散水幅の半分程度重複させ使用すると散布効率がスプリンクラー管の設計基準を満足すること,風速の増加により散布効率が減少傾向となることを示した.

Keyword: 畑地灌漑,用水計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.101-102 , 2023

発表番号 [2-26(P)]

Effect of soil moisture distribution associated with irrigation on the growth of avocado seedlings

Shinichi Takeuchi[Marine Sci. & Tech. Tokai Univ.]・You Maezawa[Marine Sci. & Tech. Tokai Univ.]・Haruyuki Fujimaki[ALRC Tottori Univ.]

灌水に伴う土壌水分分布がアボカド苗木の生育に与える影響

○竹内 真一[東海大学]・前澤 窯[東海大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

傾斜地において、降雨をタンクに集め土壌水分量(0-30竸爾機砲農御する自動灌水システムをアボカド2個体を対象に検討した。部分的な湿潤域を形成するドリップでは苗木の定植後に期待された十分な樹液流速の増加が見られなかったのに対し、十分な降雨後に一時的上昇を繰り返す傾向を示した。この計測事実をもとに、降雨後の湿潤状況を再現可能なマイクロスプリンクラーの導入したところ、継続的に樹液流は上昇した。

Keyword: 畑地灌漑,蒸発・蒸発散,農地の汎用化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.103-104 , 2023

発表番号 [2-27(P)]

Water Saving Effects of the Volumetric Water Charge System in a Large Upland Crop Irrigation scheme

Shien HASEBE[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

大規模畑地灌漑地区における個別従量制水利費賦課の節水効果

○長谷部 紫苑[筑波大学]・石井 敦[筑波大学]

近年になって個別従量制での水利費賦課を開始した大規模畑地灌漑地区の宮古土地改良区(灌漑受益面積約9400 ha)を対象に、6つの灌漑ブロックごとに従量制導入前後の年間降雨量と灌漑用水使用量との関係を求め、灌漑高を比較検討した。結果、従量制導入により年間50〜100mm程度(平均年間使用水量の20〜30%)の節水効果が認められた。節水の要因として用水単価が15円/m3と高く設定されていることを論じた。

Keyword: 畑地灌漑,節水,従量制,土地改良区, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.109-110 , 2023

発表番号 [2-30]

Analysis of Water Management Records obtained by Irrigation Device with ICT

SAKATA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

ICT型給水装置の管理記録を用いた水管理分析

○坂田 賢[農村工学研究部門]

携帯情報端末による操作可能な給水装置(ICT型給水装置)を用いた稲作水管理の実証試験が全国で実施され,情報通信技術(ICT)の水管理への導入は社会実装段階といえる.営農者が取得したデータを自ら分析できるために,簡易な分析手法が求められる.本研究では, ICT型給水装置の記録データを用いて水管理に占める遠隔操作の比率を求めたところ,ほぼ全ての操作を遠隔で実施できていることが示された.

Keyword: ICT水管理,作業分析,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2023

発表番号 [2-40]

Study of Tribology for Lifetime Extension of Diesel Engine in Agriculture

Yasushi ABETA[TRIBOTEX Co., Ltd.]・Akira IHARA[TRIBOTEX Co., Ltd.]・Mitsumasa ANAN[Faculty of Agriculture, Saga University]・Masahiko KAWABATA[TRIBOTEX Co., Ltd.]

農業用ディーゼル原動機の健康寿命延伸化に向けたアグリトライボロジーの研究開発

○安部田 泰[トライボテックス(株)]・井原 聡[トライボテックス(株)]・阿南 光政[佐賀大学]・川畑 雅彦[トライボテックス(株)]

農業用ディーゼル原動機は稼働率が約3%程度であり,継続使用の可能性を評価する技術が確立すれば,設備の延伸化につながる.ディーゼル原動機の損傷の兆候は粒径区分の粒子数濃度の変化によって評価することが有用である.また,高濃度なエンジンオイルであっても潤滑状態を診断できる機構を付帯した油中粒子計数装置により油中粒子の数量とサイズの変化を常時監視することで,過酷な潤滑状態への遷移を捉えることが可能である.

Keyword: 排水施設,ポンプ,潤滑診断,ディーゼル,摩耗, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.143-144 , 2023

発表番号 [2-47(P)]

Monitoring of hydrogen sulfide concentration in Slurry Irrigation Facility

NAKAYAMA Hiroyuki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

肥培灌漑施設における硫化水素濃度のモニタリング

○中山 博敬[寒地土木研究所]・酒井 美樹[寒地土木研究所]

肥培灌漑施設では硫化水素が発生し、コンクリート等の腐食の原因となる。本報告では、硫化水素発生抑制に向けて開始したモニタリング1年目の結果を述べる。調整槽内の硫化水素濃度は曝気開始直後に一時的に高くなり、曝気終了時まで徐々に低下する。すなわち、曝気停止中に嫌気状態のふん尿スラリー中で発生した硫化水素が、曝気に伴い気中に押し出されたと考えられる。硫化水素濃度平均値は30〜70ppm前後で推移した。

Keyword: 肥培灌漑,硫化水素,曝気, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.145-146 , 2023

発表番号 [2-48]

Enhancing water vapor collection ratio in plastic tunnel by improved earth-air heat exchange water distiller

Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]

改良型地気熱交換蒸留によるビニルトンネル内水蒸気の回収率の向上

○池浦 弘[国際農林水産業研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]

塩類を含む水から清水を得る技術である地気熱交換蒸留技術を改良し,ビニルトンネル内水蒸気の回収率向上に取り組んだ.熱交換パイプをφ100mm管1本ビニルトンネル内埋設からφ50mm管4本ビニルトンネル外埋設に変更することにより,熱交換パイプによる回収率が30%以上大きくなり,ビニルトンネル内面の結露を合わせると蒸発量の約46%を回収することができた.また,回収水量は積算日射量と正の相関を示した.

Keyword: 地気熱交換蒸留,水蒸気,回収率, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.215-216 , 2023

発表番号 [3-30]

Micrometeorological specificities of Himenorin compared with other rice cultivars

Hiroki Oue[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Yadanar Zaw[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]・Taufiq Yuliawan[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]・Nazif Ichwan[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]・Augustine Ukpoju[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]

他コメ品種と比較したひめの凜の微気象学的特性

○大上 博基[愛媛大学大学院]・ヤダナー ゾー[愛媛大学大学院連合農学研究科]・タフィック ユリアワン[愛媛大学大学院連合農学研究科]・ナジフ イチュワン[愛媛大学大学院連合農学研究科]・オーガスティン ウクポジュ[愛媛大学大学院連合農学研究科]

ひめの凜(HR)を含むイネ4品種について,中干期から登熟期におけるHRの気孔コンダクタンスは他品種よりも高く,電子伝達速度はほぼ同等か高かった.またHRの光合成速度は他品種より高かった.原因は,気孔コンダクタンスと電子伝達速度の相乗効果であると考えられた.群落温度の鉛直分布はHRが最低で穂温も低かった.原因は,密な群落による影の形成と,高い気孔コンダクタンスが蒸散を促進したためであると考えられた.

Keyword: 蒸発・蒸発散, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.229-230 , 2023

発表番号 [3-37]

Study on Influence of Sample Size for Assessment of Climate Change Impact on Extreme Events

KUDO Ryoji[Grad. Sch. of Env. & Life Sci., Okayama Univ.]・CHIKAMORI Hidetaka[Grad. Sch. of Env. & Life Sci., Okayama Univ.]

気候シナリオのサンプル数の違いが極端現象の気候変動評価に与える影響

○工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]

水文水資源分野における気候変動影響評価では洪水や渇水などの極端現象を対象とした影響評価が重要となるが,極端現象は自然変動(いわゆる年々変動)が大きく少ないサンプルでは不確実性が大きいため信頼性の高い評価が困難である.本研究では,大規模アンサンブルデータであるd4PDFを用いることで気候シナリオのサンプル数が極端現象の影響評価に与える影響を分析した.

Keyword: 気候変動影響評価,自然変動,極端現象,不確実性評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.251-252 , 2023

発表番号 [4-7(P)]

Soil organic carbon content and aggregate stability

Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Takuhei Yamasaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shohei Yamaguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

土壌有機炭素含量と団粒安定性に関する研究

○西村 拓[東京大学大学院]・山崎 琢平[東京大学大学院]・山口 修平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]

国内10地点の土壌を用いて,従来法としてのYodar篩別法とISO 10930:2012 の元となったBissonnais(1996)の手法で耐水性団粒試験を行い,土壌中の有機炭素含量と団粒の平均重量直径の関係を検討した.従来法やスレーキングが生じる急速湿潤では有機炭素量と団粒径に関連は見られなかったが,膨潤の寄与を評価する低速湿潤や機械的な外力を加えた後の団粒径は有機炭素量と高い相関を示した.

Keyword: 耐水性団粒,平均重量直径,スレーキング,膨潤, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.277-278 , 2023

発表番号 [4-20]

Profiles of CO2 and CH4 concentration in mineral topsoil and peat subsoil

Ryota Okuda[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,CERI]・Arata Nagatake[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,CERI]

泥炭下層土を有する転作畑における二酸化炭素とメタンの土中濃度分布

○奥田 涼太[寒地土木研究所]・長竹 新[寒地土木研究所]

転作田の排水は下層の泥炭土の乾燥と分解,農地の沈下速度を増加させる.転作田の持続的利用には泥炭分解量の抑制が必要だが,転作田における評価事例は少ない.そこで,深度別の泥炭分解量の定量化を目的とし,農地表面のCO2・CH4フラックスと土中のCO2・CH4の濃度分布を測定した.30〜70 cmの泥炭土層で分解によりCO2が発生し,嫌気的な下層で発生したCH4は上層に移動し消費されたと考えられた.

Keyword: 土壌空気,泥炭土,二酸化炭素,メタン,有機物分解, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.297-298 , 2023

発表番号 [4-30]

Applicability of radar vegetation index in low vegetated areas

SATO Naoto[School of Agriculture, Meiji University]・AOKI Shinsuke[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・KOBAYASHI Daiki[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・MARUO Yuichi[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]

低植生密度領域におけるレーダー植生指数の適用性

○佐藤 直人[明治大学]・青木 伸輔[明治大学研究・知財戦略機構]・小林 大樹[NTTアクセスサービスシステム研究所]・小平 俊介[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学研究・知財戦略機構]・登尾 浩助[明治大学]

レーダ植生指数(RVI)は植生の種類やバイオマス量に依存して、地表面の植生密度と一致しない場合があることが報告されている。本研究ではPALSAR-2によって撮影されたLバンドのSAR画像を用いて、植生密度が低い領域におけるRVIの適用性を検討した。SAR画像の前処理におけるスペックルノイズフィルターのウインドウサイズが大きい場合には、隣接する植生密度が高い領域が影響してRVIの推定精度が低かった。

Keyword: 土壌水分計測,合成開口レーダ,マイクロ波,RVI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2023

発表番号 [4-31(P)]

Estimating Soil Moisture Using Visible Light Spectral Indices

Rimpei Katada[ Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

可視光領域を用いたスペクトル指標による土壌水分量推定の可能性

○堅田 凜平[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

リモートセンシングによる土壌水分量推定のコストを低減するため、可視光域を用いたスペクトル指標による土壌水分量推定の可能性を検討した。既存の植生指標に加え、5つの新たなスペクトル指標5つと、土壌水分張力との相関を評価した。一部の新指標は、既存の指標よりも土壌水分張力に強い相関を示しており、これらを使うことで、可視光領域のスペクトルを利用した土壌水分量の推定が可能であると考えられる。

Keyword: リモートセンシング,水資源管理,土壌水分, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.301-302 , 2023

発表番号 [4-32]

Non-Destructive and Non-Contact Detection of Water Leakage Waves using a Water Hammer Phenomenon

Kazuki KITSU[Niigata Prefectural Ministry of Agriculture]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tomohiro KITANOHARA[Obayashi Road Corporation]・Jun HONMA[Obayashi Road Corporation]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

水撃作用を利用した漏水波の非破壊・非接触検出

○木津 和樹[新潟県(旧新潟大学)]・萩原 大生[新潟大学大学院]・北野原 朋宏[大林道路(株)]・本間 順[大林道路(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]

パイプラインは,合理的な水配分が可能であるといった利点から,幅広い分野で利用されている.近年パイプライン事故は増加傾向にあり,定量的な診断法の開発が喫緊の課題である.筆者らは,3次元画像解析を用いて実構造物における水撃圧発生時の管材変形の同定を検討している.本研究では,画像解析によって水撃圧発生下における漏水の有無を非破壊・非接触で検出することを目的とする.

Keyword: パイプライン,漏水現象,非破壊検査,画像解析,水撃圧, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2023

発表番号 [4-33]

Development of Leakage Detection Method by Water Hammer Wave Reflection in Irrigation Pipeline - First Latter moving average difference method -

Takuya SHIMIZU[Graduate School of Agriculture,TUAT]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, TUAT]・Yudai FUKUSHIGE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Issaku AZECHI[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yohei ASADA[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

水撃圧波形を利用したパイプライン漏水検知手法の現場適用技術の開発-前後移動平均差法について-

○清水 拓哉[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・福重 雄大[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[三重大学大学院]・浅田 洋平[筑波大学]

本研究では、浅田らの開発した水撃圧波形を利用したパイプライン漏水検知手法において管構造由来の反射波の影響を軽減するために前後移動平均差法を導入し、模型実験により有効性を検証した。具体的に、漏水位置は上流端から750.34m、下流端で計測した幹線流量は約0.075L/sec、漏水量は3パターンで実験をした。その結果、漏水部からの反射波を抽出することができたが、実験系固有の圧力低下も同様に抽出された。

Keyword: 漏水検知,圧力変動,ストックマネジメント, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.305-306 , 2023

発表番号 [4-34]

Drainage analysis modeling to operate lifted weirs for reuse of return flow

Atsuki Iwase[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toru Nakada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kyoji Takaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

反復利用堰上げゲートの操作を判断するための排水解析モデルの構築

○岩瀬 充季[東京大学大学院]・中田 達[農村工学研究部門]・高木 強治[東京大学大学院]

低平水田地帯では、農業排水路をゲートで堰上げ反復利用して水資源を確保しているが、洪水リスク低減のためゲート管理が負担となっている。本研究では排水路内のゲート操作を支援する手法構築を目的として、可動ゲートを有する排水路の流れを表現する排水解析モデルを構築した.シナリオ分析により、対象地区では日常的な降雨でもゲート操作を必要とするような、安全側に配慮した管理が行われていることが明らかとなった。

Keyword: ゲート操作,反復利用,洪水リスク,渇水リスク, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2023

発表番号 [4-35]

Assessment of an AI pretrained model created for flood prediction using transfer learning

Nobuaki KIMURA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki MINAGAWA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Yudai FUKUSHIGE[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]

転移学習を用いた河川洪水イベントの事前学習モデルの構築と検証

○木村 延明[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・馬場 大地[(株)アーク情報システム]

河川洪水予測に利用されるニューラルネットワーク(ANN)について,転移学習の導入によって,予測精度の向上に資する,網羅的な洪水の水位変化の特性を学習した事前学習モデルを構築し,そのモデルを特定の地点で再学習した洪水予測の精度改善を試みた。再学習のための観測データが比較的多い地点は,事前学習モデルなしのANNと比べて差異が見られないものの,観測データが少ない地点は,大幅な予測精度の改善が見られた。

Keyword: 河川洪水予測,ANN,事前学習モデル,少ないデータ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2023

発表番号 [4-36]

Case Study for Siren Range Sound Test from Warning Station of Multipurpose Dam

NAGASE Yuka[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・NISHIDE Hiroyuki[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・TACHIBANAi Yuki[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・HIROSE Ryonosuke[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]

多目的ダム警報局における音達試験の実施事例

○長鵝〕害[サンスイコンサルタント(株)]・沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・西出 浩幸[サンスイコンサルタント(株)]・橘 佑季[サンスイコンサルタント(株)]・廣鵝〔最群[サンスイコンサルタント(株)]

ダム下流警報区間における警報局の更新にあたって,放流警報音の到達範囲を確認の上,現況に適した機種選定を行った事例を紹介する.現地でサイレン音について音達試験を実施した所,理論値に対して不達区間が生じていることが確認された.机上計算に基づいた配置では不達区間が生じる可能性があることから,ダム放流警報設備の更新にあたって,計画の妥当性を検証するために現地調査で確認することが重要であることが示唆された.

Keyword: 音達試験,ダム,放流警報, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2023

発表番号 [5-2]

Small Shaking Table Model Test of Fill Dam with Impervious Function

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・TAKABE Yuta[Hirosaki University]

遮水性機能を伴ったフィルダムの小型振動台模型実験

森 洋[弘前大学]・○高部 侑汰[弘前大学]

本研究は、遮水機能等を伴った各種フィルダムの耐震性評価を小型振動台模型実験装置にて実施し、フィルダムの破壊挙動を検討する。強度の強いコア部を持つゾーン型や中心遮水壁型、補強材を敷設したケースは盛土天端での沈下を抑制できる可能性を示した。特に、補強材盛土の場合は天端の沈下開始は他のケースより遅く、天端部に発生したせん断帯の進行を補強材により妨げているため、一定程度の耐震性効果を確認することができた。

Keyword: フィルダム,耐震性評価,振動台模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.333-334 , 2023

発表番号 [5-4]

Centrifugal model tests of stabilization method using permeability soil improvement for embankment.

NISHIO Tatsufumi[HAZAMA ANDO CORPORATION]・ADACHI Yuji[HAZAMA ANDO CORPORATION]・IZUMI Akira[Institute for Rural Engineering, NARO ]

透水性改良体によるため池の安定化工法に関する遠心模型実験

○西尾 竜文[(株)安藤・間]・足立 有史[(株)安藤・間]・泉 明良[農村工学研究部門]

近年,豪雨や地震などの自然災害の頻発化,大規模化よりため池の被害が増加している。平成23年東北地方太平洋沖地震や平成30年7月豪雨では複数のため池が被害を受けている。このような背景から透水性改良体を用いたため池の安定化工法を開発している。遠心模型実験による効果確認の結果,浸透時には堤体内水位を約20%低下でき地震時には下流側のすべり破壊を抑制し堤体天端沈下量を約54%低減できることが確認できた。

Keyword: ため池,浸透,地震,遠心模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.369-370 , 2023

発表番号 [5-22]

Model Experiments on Behavior of Debris Flow into a Dam Reservoir

Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kotone TSUJIMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Hina NAGATOMO[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池貯水池内に流入する土石流の挙動特性に関する実験的検討

園田 悠介[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・辻本 琴音[神戸大学大学院]・○長友 陽奈[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]

豪雨が頻発化する中,ため池が土砂災害により被災する事例が報告されている.本研究では,ため池に流入する土石流の挙動解明を目的とし,勾配30°の斜面を有するアクリル水路を用いて土石流流下実験を実施した.その結果,貯水があることで,堤体への衝撃が緩和され土砂の越流量が抑制されることが示された.一方,土砂流入により水位が上昇することから,越水しない範囲で貯水による減災効果を検討する必要がある.

Keyword: ため池,土石流,貯留水,模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.413-414 , 2023

発表番号 [6-18]

Estimation of amount of Alternanthera philoxeroides fragments discharged from drainage channels

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]

特定外来生物ナガエツルノゲイトウ定着地区における排水路から流出する断片量の推定

○嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]

特定外来生物ナガエツルノゲイトウは断片による高い再生力を有し旺盛な繁殖力で,侵入先の生態系に大きな影響を与える。本種のまん延地区において,農地排水路から水源となる河川に流出するナガエツルノゲイトウの断片を捕捉したところ,1時間で最大300断片が河川に流出していた。また,断片の流出は代かき・移植期間に最も多くなった。まん延地区の農地から河川には,年間9万本以上の断片が流出すると推察された。

Keyword: 水田潅漑,潅漑施設,外来種, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.429-430 , 2023

発表番号 [6-26]

Detection of new lineages and wide introduction of Rhynchocypris lagowskii in Japan, based on mitochondrial DNA D-loop analysis

Nishida K.[]・Koizumi N.[Headquarters, NARO]・Minagawa A.[The University of Shiga Prefecture]・Mori A.[Kitasato University]・Watabe K.[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takemura T.[Institute for Rural Engineering, NARO]

ミトコンドリアDNA D-loop分析によるアブラハヤの未知の系統と広域な人為的移殖の確認

○西田 一也[環境研究所琵琶湖分室・滋賀県立大学]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 明子[滋賀県立大学]・森 淳[北里大学]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・竹村 武士[農村工学研究部門]

アブラハヤのミトコンドリアDNA D-loopの分析によって,本種の全国的な遺伝的集団構造および移殖の実態を把握した.これまでに知られている東北・関東,北陸,琵琶湖水系における3系統以外に関東から東海地方にかけて新たな3系統が確認された.琵琶湖水系と同じ系統のハプロタイプが東海,関東,東北地方において検出されたことから,全国的な琵琶湖産アユの放流に随伴して本種が非意図的に移殖された可能性がある.

Keyword: アブラハヤ,移殖,遺伝的集団構造,琵琶湖水系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.437-438 , 2023

発表番号 [6-30]

A study on the shape of partitions on V-shaped portable fishway suitable for the upstream migration of Parabotia curtus

Uematsu S.[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Hamaguchi M.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]・Kobayashi K.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]・Takahashi N.[National Institute of Technology Kagawa College]・Kanao S.[Lake Biwa Museum]・Nakata K.[Graduate School of Environmental, Life,Natural Science and Tehnology,Okayama University]

V形断面可搬魚道におけるアユモドキの遡上に適した隔壁形状の検討

○植松 桜矢[香川高等専門学校]・濱口 充幹[岡山大学大学院]・小林 圭[岡山大学大学院]・高橋 直己[香川高等専門学校]・金尾 滋史[琵琶湖博物館]・中田 和義[岡山大学大学院]

希少淡水魚アユモドキの遡上阻害解消を目的としたV形断面可搬魚道について,体長が大きな天然個体の遡上・休憩し易さを考慮して,隔壁を改良した.隔壁形状に関する検討の結果,魚道内の休憩用プールの体積を増加させることができた.また魚道内流速・水深は対象種が遡上・休憩可能と仮定した流速75cm/s以下,水深2.5cm以上の値であった.従って,改良型魚道は大型のアユモドキ天然個体が利用可能であると推測された.

Keyword: 遡上阻害,魚道,生態系保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.457-458 , 2023

発表番号 [7-6]

Relationship between nationwide fish fauna reduction and land-use in the 1950s

Kosei OGAWA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya University]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

昭和30年代における全国の魚類相再現と土地利用との関係

○小川 洸生[帯広畜産大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・中島 直久[帯広畜産大学]

モデリングを用いて循環型社会がほぼ完成していた江戸期における魚類相の推定を行うため、昭和30年代に見られた河川魚類の在・不在に関する全国の農村で実施したアンケートの結果と全国の土地土地利用図を基にした魚類相の再現を行った。結果として、魚類の生態や、人為的な事象と魚類との関係などが考察でき、汎用性が高いデータになる可能性が示された。

Keyword: 生態系,生物多様性,環境保全,水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.505-506 , 2023

発表番号 [7-30(P)]

A Study on the Relations between Preference Assessment of Residents and Spatial Management for Village Landscape in Green-Tourism Implementation Areas

Koyu OKANO[Graduated School of Agriculture, TUAT]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, TUAT]・Yuichi HIROSE[Institute for Rural Engineering]

グリーンツーリズム実施地域における集落景観に対する住民の選好性評価と空間管理の関係に関する研究

○岡野 こゆう[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・廣瀬 裕一[農村工学研究部門]

本研究では住民の深層心理に着目し、評価グリッド法を用いてグリーンツーリズム(GT)の中核価値である集落景観に対する住民の選好性評価の構造を解明し、空間管理がGT活動に寄与するということへの潜在的認識を把握した。アンケート等からは労働・心理的負担の側面から空間管理の持続性が危ぶまれたが、深層心理では住環境のみならずGT活動でも集落活動の継続や家屋管理に対する住民の価値認識は高いことが明らかとなった。

Keyword: グリーンツーリズム,農村景観,評価グリッド法,集落計画,空間管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2023

発表番号 [8-6]

Prototype of WiFi-LoRa mesh network relay system in mountainous areas

MIZOGUCHI Masaru[University of Tokyo]・ITAKURA Yasuhiro[MisaoNetwork Ltd.]・KOBAYASHI Tomofumi[MisaoNetwork Ltd.]

中山間地域におけるWiFi-LoRaメッシュネット中継システムの試作

○溝口 勝[東京大学]・板倉 康裕[(有)ミサオネットワーク]・小林 知史[(有)ミサオネットワーク]

「デジタル田園都市国家構想」を実現するためには農業農村地域における通信インフラ整備が不可欠である。しかし日本には中山間地域が多く、山林が広域の通信インフラの整備を困難にしている。そこで、本研究では無線(WiFiとLoRa)中継器によって基地局から面的に通信範囲を拡張し、中継器の電池電圧をLoRa通信方式でモニターする現地実証実験を行い、RSSI通信限界以上の場所選定が重要であることがわかった。

Keyword: 電池電圧,IoT,LoRa,山林,スマート農業, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.629-630 , 2023

発表番号 [9-28]

Mechanical Behavior of Crushed Stone By-Products Stabilized by Cement and Lime

Kentaro Ishimoto[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoki Kayashima[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

固化処理した砕石副産物の力学挙動に関する一検討

○石元 健太郎[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・萱島 直貴[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]

副産物である砕石脱水ケーキの有効利用を目指し,セメント,生石灰,消石灰を用いた改良を行った.その結果,固化材の添加率を3%とすれば,種類によらず,3日間の養生期間で第2種建設発生土の利用基準を満たした.また固化材添加後,砕石脱水ケーキのスレーキングに対する抵抗性が大きくなった.強度や長期安定性の面で所定の改良効果が得られたことから,砕石脱水ケーキを土木資材として幅広く利用できる可能性が確認された.

Keyword: 砕石脱水ケーキ,固化処理,締固め試験,一軸圧縮試験,スレーキング試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.633-634 , 2023

発表番号 [9-30]

Study on Portability of pond-mud soil mixed with neutral stabilizer by trucks

Keita MATSUDA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Shinichiro KAWABATA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Kazuaki HASHIMOTO[Nippon Koei Co., Ltd]

中性固化剤を混合したため池底泥土のダンプトラックによる可搬性に関する検討

○松田 圭大[北海道科学大学]・川端 伸一郎[北海道科学大学]・橋本 和明[日本工営(株)]

ため池内に堆積した底泥土は貯水容量の減少や水質の悪化などため池機能の低下の原因になるため浚渫する必要があるが,高含水状態にあり流動性が非常に高いことから,ダンプトラックによる平積みでの運搬が困難となる. 本報文では,ため池底泥土を想定した土試料に中性固化剤を混合した時の強度や流動性の変化を確認するとともに,ダンプトラックによる可搬性について検討した.

Keyword: 中性固化剤,底泥土,可搬性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.677-678 , 2023

発表番号 [T-2-1]

Toward Vitalization of Study on Ecological Rural Engineering From a Point of View of OECM(Other Effective Area-based Conservation Measures)

Hirofumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]

OECM推進からみた農村生態工学研究の活性化

○角道 弘文[香川大学]

農村生態工学分野は,里山におけるOECMを推進するうえで重要な役割を担っている.本稿では,里山におけるOECMの社会実装を見据え,農村生態工学分野の課題について私見を述べる.

Keyword: 30by30,OECM,ため池,ガガブタ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.683-684 , 2023

発表番号 [T-2-4]

Overview of studies in rural ecology and civil engineering from a standpoint of the civil engineering consultant

TAHARA Mio[WESCO Co.,Ltd.]・FUKUYAMA Yukihiro[WESCO Co.,Ltd.]・SHIMIZU Kyoka[WESCO Co.,Ltd.]・UEKI Yuji[WESCO Co.,Ltd.]・SAITO Mitsuo[WESCO Co.,Ltd.]

建設コンサルタントから見た農村生態工学分野の展望

○田原 美桜[(株)ウエスコ]・福山 幸拓[(株)ウエスコ]・清水 杏香[(株)ウエスコ]・植木 祐次[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]

我が国では、今後30by30達成の鍵となる農村等OECM保全の動きが強まると予想され、農村生態工学分野の更なる発展が求められている。そこで、建設コンサルタントという立場から本分野の魅力と展望について整理する。農村における積極的な生物多様性保全実施のために、保全に対する認識の共有と人材育成、そして環境配慮工法及び設計基準の確立について、今後本分野における発展を期待したい。

Keyword: 環境保全,生物多様性,技術者育成,OECM,30by30, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.723-724 , 2023

発表番号 [T-7-3]

Outlook on Infrastructure Development of Citrus Orchards in Ehime Prefecture

Usuzaka Kouji[Farmland Development Division , Ehime Prefecture]

愛媛県の樹園地整備について

○臼坂 浩二[愛媛県農林水産部農業振興局]

愛媛県の樹園地は急傾斜地に立地し日照条件に恵まれる一方で寡雨地帯にあり水不足が長年の課題であったため、水利施設を中心に基盤整備を進めてきた。近年、深刻な担い手不足や平成30年7月豪雨災害を契機に緩傾斜化を軸として大規模にほ場整備を行う「再編復旧」等、災害に強く生産性が高い基盤づくりに取り組んでいる。今後はこれを補完する小規模整備や点滴潅水機能の追加など既存灌漑施設の高度利用にも取り組む予定である。

Keyword: 農用地計画・整備,畑地灌漑,圃場整備, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.729-730 , 2023

発表番号 [T-8-2]

Effect of organic farming on soil ecosystem services in paddy field

Sugihara Soh[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Adachi Hayato[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yasuno Hideaki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Daiki[Tokyo University of Agriculture and Technology]

水田における有機農法の導入が土壌生態系サービスに与える影響の解明

○杉原 創[東京農工大学]・足立 隼人[東京農工大学]・安野 秀瑛[東京農工大学]・加藤 大樹[東京農工大学]

土壌生態系サービスの活用に向けて、福井県池田町内の水田地帯を対象に、有機農法の影響を評価した。その結果、堆積の影響が比較的少ないと考えられる上流域でのみ、有機農法の導入により、食料の供給サービスや気候の調整サービスと関連する炭素貯留の増加が見られた。一方でその他の流域では顕著な差はなかった。今後、他研究分野の観測結果と併せることで、当該水田生態系がもつ生態系サービスの評価をさらに進めていく。

Keyword: 生態系サービス,土壌環境,有機農法,水田, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.747-748 , 2023

発表番号 [T-10-1]

Reorganization and Redevelopment of Citrus Orchards from Rain Disaster in 2018

Ootsuka Noriyuki[Nanyo RegionalOffice Firmland Development Division]

西日本豪雨災害からの創造的復興に向けた柑橘園地の再編復旧

○大塚 紀幸[愛媛県南予地方局]

平成30年7月の西日本豪雨災害により、愛媛県は甚大な被害を受け、県南部の柑橘産地は存続に影響を及ぼしかねない深刻な状況となった。県では、被災園地の復旧に加え、周辺の未被災園地を取り込み、作業効率が良く、災害にも強い園地へ再編し、さらに新技術・新品種の導入により高収益園地への復興を図る「再編復旧」を県下4地区で進めている。本稿では、令和2年度から「再編復旧」に事業着手した玉津地区の取組みを紹介する。

Keyword: 圃場整備,畑地灌漑,気象災害, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.749-750 , 2023

発表番号 [T-10-2]

Reconstruction from disaster in Gogoshima, Matsuyama City

HAYASHI SATORU[ JA-ehimechuo ]

松山市興居島における災害からの復興

○林 諭[えひめ中央農業協同組合]

柑橘栽培が盛んで、柑橘中晩柑の先進地でもある「松山市興居島の由良地区」では、農地中間管理機構関連農地整備事業の活用により、農地集積、集約及び園地整備を計画していた中で、平成30年7月の西日本豪雨の被災を受けた。本報では、その被災地における災害復旧事業および再編復旧の農地基盤整備事業の進捗状況と、今後の展望についての解説を行う。

Keyword: 農地中間管理機構,災害復旧事業,再編復旧, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.769-770 , 2023

発表番号 [T-12-5]

Trial to introduce Optimum Sub-surface Irrigation System (OPSIS) in the United Republic of Tanzania

Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Anzai Toshihiko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Okamoto Ken[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Matsui Kayo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kameoka Taishin[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

タンザニア連合共和国における地下灌漑システム(OPSIS)適用の試み

○大西 純也[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・松井 佳世[国際農林水産業研究センター]・亀岡 大真[国際農林水産業研究センター]

開発途上地域の水資源が不足する地域では、作物栽培を天水に依存しており、農業生産が不安定である。本研究では、これらの地域の水資源を有効活用するため、タンザニア連合共和国にてOPSISの適用を試みている。本報では、現地での施工費と施工上の留意点を報告する。OPSISの施工費は1試験区あたり約30万であった。幅広い普及には、勾配確認を伴う掘削や配水塔の構造等を簡素化・省力化する必要があると思われる。

Keyword: OPSIS,水資源,地中灌漑,循環灌漑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2023

発表番号 [S-24]

Quantitative Analysis of Moisture Stress Condition of Persimmon Using Deep Learning

Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yuki Katayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]

深層学習を用いたカキの水分ストレス状態の定量的解析の検討

○岡山 貴史[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・片山 裕貴[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]

カキ栽培では農家の目視による灌水管理が一般的である.よって樹体画像から灌水判断するCNNモデルの可能性を検討するために,2つのCNNモデルを構築した.入力画像は,土壌水分を基準に灌水必要の有無と土壌水分自体を3つの基準で分類し,出力項目は灌水の有無の2値と土壌水分の分類基準の数である3値とした.高精度のモデルは構築されたが,学習枚数の不足や判定基準の把握など課題が生じた.

Keyword: 畑地灌漑,カキ,CNN,灌水判断, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2023

発表番号 [S-30]

A proposal on simple method for creating height-volume curve for irrigation ponds

Ryusei Okamoto[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Ryo Harasawa[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yuri Yamazaki[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]

ため池の簡易な水位容量曲線作成法の提案

○岡本 琉晴[鳥取大学大学院]・原澤 諒[鳥取大学大学院]・山崎 由理[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]

ため池の低水位管理や事前放流による洪水緩和機能の定量的な評価を行うためにはH-V曲線が必要である.H-V曲線は総貯水量,満水面積,堤高のみを用いることで作成(簡易法)できる.本研究では堤高から貯水深を推定する式を提案することで,貯水深,満水面積,総貯水量から簡易法によりH-V曲線を作成した.H-V曲線の精度検証の結果,満水位下1mまでで誤差10%の良好な精度を示した.

Keyword: 低水位管理,貯水深,流域治水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2022

発表番号 [1-15]

Estimated effect of Paddy Field Dam on River Basin Disaster Resilience and Sustainability by All and Paddy Field Utilization

○TANAKA Kunihiko[NTC Consultants Co.,Ltd.]・TAKEUCHI Takuya[NTC Consultants Co.,Ltd.]・HARA Kasumi[NTC Consultants Co.,Ltd.]・YOSHIDA Nobuhiro[NTC Consultants Co.,Ltd.]

田んぼダムが流域治水と水田畑利用に与える効果の試算

○田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・竹内 拓也[NTCコンサルタンツ(株)]・原 香澄[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 信弘[NTCコンサルタンツ(株)]

今後、流域治水に貢献するために田んぼダムを導入していくことが必要となっている。田んぼダムは流域治水に貢献することに加え、田んぼダムを実施した排水流域の湛水被害を抑制する効果も期待できることから、水田畑利用の促進にも貢献できる可能性がある。ある低平地において作成した排水解析モデルを活用し、田んぼダム有無別の流出状況や湛水抑制効果を求めたところ、上記の効果を確認することができた。

Keyword: 洪水流出,降雨特性,気象災害, ,
GET PDF=22/[1-15].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.59-60 , 2022

発表番号 [1-30]

Effects of water reuse system on Land Improvement District activities for water distribution in a large paddy irrigation scheme in Japan

○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

Effects of water reuse system on Land Improvement District activities for water distribution in a large paddy irrigation scheme in Japan

○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

1980年代にポンプ65台を導入して用水反復利用を強化した岡堰土地改良区(水田面積約1600 ha)を対象に、導入前後の土地改良区の配水管理を分析した。作成した灌漑ブロック系統図をもとに元杁での必要水量を試算した結果、約40%削減できており、渇水時の配水労力削減効果が示唆された。土地改良区資料と職員聞き取り調査より実際に配水労力の削減が確認された一方で、電気代等とその財源が課題としてあった。

Keyword: paddy irrigation,water reuse, irrigation efficiency,LID, ,
GET PDF=22/[1-30].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.111-112 , 2022

発表番号 [2-17(P)]

Tractor Underdrainage Machine “Cut Drainer” with the V-shape blade for digging soil and burying pipe

○KITAGAWA Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO]

V字刃で掘削・管埋設するトラクタ用本暗渠機カットドレーナー

○北川 巌[農村工学研究部門]

V字刃を有する本暗渠機「カットドレーナー」を開発した。本機は、石礫のある条件や堅密な条件の圃場に対して、V字刃の土塊の切断・持上げ・破砕作用により、圃場内の石礫が直径30cm以下の5%未満であれば、深さ80cm程度までに最大60cm幅の破砕溝とその側方に7cm幅の開削した溝を作り、内径50mm暗渠管とモミガラ等の疎水材を同時に埋設配置して、本暗渠を構築できた。

Keyword: 本暗渠機,V字刃,開削, ,
GET PDF=22/[2-17(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2022

発表番号 [2-26]

Observation and evaluation of the embankment permeation flow rate and intake loads into the Hachirogata central reclaimed land

○Tamae KUBO[Hokuriku Agricultural Administration Bureau]・Minako TANAKA[Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]

八郎潟干拓地におけるアメリカザリガニの生息状況と水田漏水被害実態について

○窪 珠恵[北陸農政局]・田中 湊子[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]

八郎潟干拓事業から58年経ち,アメリカザリガニが水田の畦畔を掘削することによる漏水被害が問題となっており,その漏水が八郎湖に流入する汚濁負荷の原因ともなっている.農家への被害アンケート調査を実施するとともに、ザリガニの生息状況について調査したところアメリカザリガニは大潟村において優占的な種となっているとともに巣穴の掘削による漏水や畦畔の崩壊などが生じていることが明らかになった.

Keyword: 干拓地,水田,アメリカザリガニ, ,
GET PDF=22/[2-26].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.137-138 , 2022

発表番号 [2-30(P)]

Suitable elevation for growth of Phragmites australis and Phacelurus latifolius in the Yoshii estuary area

○KOMAKI Yuri[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OSHIMA Yuya[Wesco co., ltd]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]

吉井川河口域におけるヨシ及びアイアシの生育に適した標高について

○小巻 友里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[(株)ウエスコ]・沖 陽子[岡山県立大学]

吉井川河口域において,ヨシ原の中核となるヨシとアイアシの試験植栽を試みた.植栽初期において,ヨシは潮間帯上位にあたるT.P.1.1m-1.6mが適していることが示唆された.アイアシは,約30僂亮太犬任論鍵蕕乏しく,特にT.P.1.1m-1.4m及びT.P.2.3m-2.5mにおいて,枯死株が多かった.しかし,約50僂亮太犬任△譴估韻孤弦發任盍Э紊箚チ腓悗梁兩が大きいと考えられた.

Keyword: 生態系,生物多様性,ビオトープ, ,
GET PDF=22/[2-30(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.151-152 , 2022

発表番号 [2-37]

Population structure of the endangered Nagoya Daruma Pond Frog (Pelophylax porosus brevipodus) inhabiting paddy field areas of Mabi Town, Kurashiki City, Okayama after 3 years passed from Western Japan Heavy Rain in July 2018

○NAKAJIMA Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・TADA Masakazu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

西日本豪雨から3年が経過した岡山県倉敷市真備町に生息する ナゴヤダルマガエルの個体群構造

○中嶋 諒[岡山大学大学院]・多田 正和[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]

演者らは昨年度の本大会で,平成30年7月豪雨発生2年後において,岡山県倉敷市真備町に生息する絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルが激減していることを報告した。本研究では,同豪雨発生3年後における真備町の本種の個体群構造について検討するため,同地域の休耕田1筆で本種の捕獲調査を実施した。その結果,真備町に生息するナゴヤダルマガエルは,個体数が豪雨前と同程度にまで回復していることが明らかとなった。

Keyword: ナゴヤダルマガエル,平成30年7月豪雨(西日本豪雨),水田, ,
GET PDF=22/[2-37].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2022

発表番号 [3-26]

Stability of smart gabion constructed on soil embankment against tractive force due to overtopping flow

○Kobayashi R.[Mizukuragumi Co.Ltd.]・KOBAYASHI Shu-ichi[Mizukuragumi Co.Ltd.]・Itagaki T.[Mizukuragumi Co.Ltd.]・Aoki I.[Tomokogyo Co. Ltd.]・Takahashi N.[Tomokogyo Co. Ltd.]・Suzuki T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Morii T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]

越水掃流に対するスマートガビオンの構造安定性

○小林 龍平[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・板垣 知也[(株)水倉組]・青木 勇武[東網工業(株)]・高橋 直哉[東網工業(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学]

ため池堤の耐越水補強工として,鉄線かご枠に粒径100~200mmの石礫材を詰めたスマートガビオンを提案し,実装化に向け,越水掃流下の構造安定性を傾斜水路実験により調べた。国内フィルダムの設計事例に基づき,想定される最大越水流量を0.35m3/s/m,傾斜角を20と30度とした。無次元限界掃流力を逆算すると0.25ほどにもなり,鉄線かご枠によって十分に大きな構造安定性を有するとの定量評価が得られた。

Keyword: ため池堤,耐越水性能,耐越水補強工,スマートガビオン,越水掃流,構造安定性, ,
GET PDF=22/[3-26].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.215-216 , 2022

発表番号 [3-30]

Investigation case for inquiry into the causes of the upholstery blocks collapse

○Keita Kumgai[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]・Isao Tsuchiya[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]

張りブロックの崩落要因を究明するための調査事例

○熊谷 恵太[(株)国土開発センター]・土谷 功[(株)国土開発センター]

三面張りのライニングコンクリートが施された農業用水路上に設置した張りブロックの崩落が確認されたので、その要因究明を目的に、近接目視調査に加え、レーザスキャナ計測、レーダー探査及びUAV撮影を実施した。本稿では、その事例について報告する。

Keyword: 鉄筋コンクリート, ,
GET PDF=22/[3-30].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.229-230 , 2022

発表番号 [3-37(P)]

Monitoring and evaluation of steel sheet-pile canal repaired by precast panel-concrete covering method

○ITAGAKI Tomoya[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata Univ.]

パネル被覆工法により補修された鋼矢板水路の実態調査

○板垣 知也[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・長 文博[藤村クレスト(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]

農業用鋼矢板水路の補修にパネル被覆工法が多く用いられるようになった。鋼矢板前面に保護材としてプレキャストパネルを設置し,これらの間をコンクリートで充填することにより,腐食因子の水分,酸素等の侵入を抑制する被覆防食工法である。本報では,工法・施工の概要を紹介するとともに,補修後施設において現地踏査を試み,変状実態とその防止対策を考察した結果を報告する。

Keyword: 工法・施工,鋼矢板水路,補修工法,パネル被覆工法,実態調査, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.265-266 , 2022

発表番号 [4-17(P)]

Flow Properties of carbon nanohorn oxide (CNHox) suspension

○A. Moteki[Graduate School of Science and Technology, Univ. of Tsukuba]・M. Kobayashi[Faculty of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba ]

酸化カーボンナノホーン (CNHox) 懸濁液の流動特性

○茂木 あゆみ[筑波大学]・小林 幹佳[筑波大学]

カーボンナノ材料は幅広い分野での応用が期待されている。カーボンナノ材料の1つであり、ウニ状の特徴的な構造をもつ酸化カーボンナノホーンについて、その水系懸濁液の粘度を測定した。測定は粒子濃度と塩濃度を変数として行われた。測定された粘度は数%の粒子濃度でも非ニュートニアンであった。高剪断速度での粘度と剛体球に対する粘度式から、カーボンナノホーンの有効固相率が実固相率の30倍近くになることが推定された。

Keyword: コロイド・粘土,レオロジー, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.291-292 , 2022

発表番号 [4-30]

Analysis of Unsteady Flow for Automatic Control of Gates

○TAKEUCHI Takuya[NTC Consultants Co., Ltd.]・YOSHIDA Nobuhiro[NTC Consultants Co., Ltd.]・HARA Kasumi[NTC Consultants Co., Ltd.]・TANAKA Kunihiko[NTC Consultants Co., Ltd.]

不定流解析によるゲート自動制御の検討

○竹内 拓也[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 信弘[NTCコンサルタンツ(株)]・原 香澄[NTCコンサルタンツ(株)]・田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]

ゲート等の施設に自動制御を導入することにより,流況が不安定となる場合がある。このような施設の操作に応じた流況の時間的な変動の検討には不定流解析が有効である。本稿では,常願寺川沿岸地区の横江頭首工取水施設におけるゲートの自動制御導入に向け,一次元不定流解析により自動制御に伴う流況を確認した。複数の自動制御の設定に基づき解析した流況から,水理的に安定する制御方法を検討した。

Keyword: 開水路,不定流解析,ゲート自動制御, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2022

発表番号 [5-2]

Evaluation of Actual Evapotranspiration by Inverse Analysis using FLUXNET2015

○Toshisuke MARUYAMA[Ishikawa prefectural university]・Sanshiro Fujii[Ishikawa prefectural university]・Hiroshi Takimoto[Ishikawa Prefectural University,Environmental Science]

逆解析法による実蒸発散推定法のFLUXNET2015による評価

○丸山 利輔[石川県立大学]・藤井 三志郎[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]

本研究は、かねて提案していた逆解析法によって推定した実蒸発散量の妥当性を、FLUXNET2015の資料を用いて評価した。これまで、長期の実蒸発散量の観測値がなかったために、このような研究は行い得なかったが、FLUXNET2015の公表によってこの研究が可能となった。その結果、逆解析法は、最適化にあたっての湿度の初期値の設定を適切に行えば、きわめて精度よく実蒸発散量が推定できることを明らかにした。

Keyword: 逆解析法,ボーエン比法,水収支, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.301-302 , 2022

発表番号 [5-3]

Change in storm runoff due to development of photovoltaic power plant

○NAKASHIMA Takashi[Ishikawa Prefectural University]・TAKASE Keiji[Hokkoku Chisui Co., Ltd.・Ishikawa Prefectural University]・NAKAMURA Masao[Cyausuyama Limited Liability Company]・SHIJYUKU Toyokazu[Inoburaito Co., Ltd.]

太陽光発電所の建設に伴う流出量の変化について−現地における大規模な降雨流出実験−

○中島 孝史[石川県立大学]・高瀬 恵次[(株)ホクコク地水・石川県立大学]・中村 正男[茶臼山ソーラー(合)]・四十九 豊一[(株)イノブライト]

丘陵地に計画された太陽光発電所の建設が流出に与える影響について、現地において人工降雨装置を用いた流出実験を行なった。実験では、草木のみを伐採した原野斜面と草木伐採後の地表に砕石を敷設後、ソーラーパネルを設置した3斜面を造成し、人工降雨下での流出強度や水質を測定した。そして、原野斜面と造成斜面からの流出波形、流出係数や濁度、pHなどについて比較・検討を行った。

Keyword: 太陽光発電,流出特性,洪水特性,環境保全, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2022

発表番号 [5-4]

Comparisons of meteorological dataset for water resources assessment over Japan

○Yoshida Takeo[National Agriculture and Food Research Organization]・Takada Asari[National Agriculture and Food Research Organization]・Aihara Seiya[National Agriculture and Food Research Organization]・Minakawa Hiroki[National Agriculture and Food Research Organization]

日本域の水資源評価に用いる気象データセットの比較

○吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・眦帖^〆士[農業・食品産業技術総合研究機構]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]

著者らは,日本域を対象に長期気象データセットを構築し,気象要素の中で不確実さが特に大きい降水量,相対湿度について補正を行った.本報告では,補正前後の気象データセットを日本域に適用した分布型水循環モデルに与え,計算された河川流況から特性を検証した.その結果,相対誤差と降水量の補正により水収支誤差が解消するものの,計算流量の過小傾向は残ること,その修正には降雪量の補正が必要と考えられることを示した.

Keyword: 水資源評価,分布型水循環モデル,長期気象データ, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.305-306 , 2022

発表番号 [5-5]

Study on Uncertainty in Climate Change Impact due to Natural Variability of Extreme Events using Large Ensemble Climate Scenario

○KUDO Ryoji[Grad. Sch. of Env. & Life Sci., Okayama Univ.]・CHIKAMORI Hidetaka[Grad. Sch. of Env. & Life Sci., Okayama Univ.]

大規模アンサンブル気候シナリオを用いた極端現象の自然変動に起因する不確実性の分析

○工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]

洪水や渇水などの極端現象は自然変動が大きく,少ないサンプルでは確度の高い気候変動影響評価が困難である.本研究では,大規模アンサンブル気候予測データd4PDFを用いることで,自然変動に起因する影響評価の不確実性について吟味した.その結果,とくに2℃上昇のような気候変動の度合いが小さい場合,渇水流量などでは気候変化と自然変動との差が見出しにくく,少ないサンプルでは影響評価が困難となることが示唆された.

Keyword: 気候変動影響評価,大規模アンサンブル気候シナリオ,自然変動,不確実性評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2022

発表番号 [5-6(P)]

An attempt of river discharge measurement combining bathymetry by fish finder and STIV method

○Kento Otani[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

魚群探知機による水深計測とSTIV法を組み合わせた流量観測の試み

○大谷 健人[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

小型魚群探知機を搭載した水上ドローンによる水深計測と,STIV法による流速測定を組み合わせ,河川に入らずに安全かつ安価に行える流量観測を試みた.川幅21mの河川で検証を行ったところ,水深計測では最大14cmの誤差があったものの,断面積の誤差は-5%と比較的高精度な結果を得た.流量の誤差は-11%であり更なる改良が必要であるが,断面変化が激しい河川などで定期的な流量観測が可能になることが期待される.

Keyword: STIV,魚群探知機,水上ドローン,UAV,流量観測, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2022

発表番号 [5-7]

Introduction and screening of water management factors of numerous irrigation ponds to a DWCM-AgWU model

○Sawata Akihiko[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University・Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Akita Prefecture]・Kato Kosei[NTC Consultants Inc.]・Yoshida Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masumoto Takao[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]

分布型水循環モデルへのため池群の要素導入と規模のスクリーニング

○沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・加藤 晃成[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[秋田県立大学大学院]

分布型水循環モデルにおいてはこれまで,ため池の要素を組込んでいないことから,米代川流域において,モデルへの流域内ため池群の導入を試みた.そこでは管理実態を考慮した灌漑放流方法の設定や,同一メッシュ内での複数ため池の合算等を考えモデルの改良を行った.モデルの計算結果から,流域レベルの水文解析ではため池の影響は小さいと考えられ,今後,一定規模以上のため池をスクリーニングできる可能性が示唆された.

Keyword: ため池群,分布型水循環モデル,米代川,規模選定, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2022

発表番号 [5-17]

Sediment runoff due to land use and agricultural management changes in Ishigaki Island, Japan

○Yuya NAKATANI[Graduate school of regional development and creativity, Utsunomiya university]・Kazutoshi OSAWA[School of agriculture, Utsunomiya university]・Hiroyuk MATSUI[School of agriculture, Utsunomiya university]

石垣島における土地利用や営農形態の変化に伴う土砂流出量の変化

○中谷 祐哉[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

南西諸島地域では赤土等流出が問題であり、既往研究では石垣島で土地利用や営農形態の変化を考慮した土砂流出の解析を行った。しかし、これは解析のみの結果であるため、実測した結果と照合する必要がある。そこで、石垣島の轟川流域で土砂流出の現地観測を行った。土砂流出量は2006年から2021年で減少傾向であった。また、解析値とともに評価し、土地利用や営農形態の変化が土砂流出の減少に寄与していることを示唆した。

Keyword: 水質,水環境,土壌侵食,土砂流出,土地利用, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.355-356 , 2022

発表番号 [5-30]

Impact assessment of water resources considering changes in a period of agricultural water use: a case study in the Shinano River watershed

○Asari Takada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasushi Ishigooka[Hokkaido Agricultural Research Center, NARO]・Atsushi Maruyama[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

農業水利用時期の変化を考慮した水資源影響評価:信濃川流域を事例として

○眦帖^〆士[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・石郷岡 康史[北海道農業研究センター]・丸山 篤志[農業環境研究部門]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

水稲生育収量予測モデルによる影響評価では,日本の多くの地域で水稲の移植時期を現在より遅らせることで,高温による品質低下を抑えられることが示されたが,水資源の制約により移植時期を変更できない可能性がある.本研究は,水稲の品質と水資源を結合した評価を行い,水稲の品質に対する適応策が水資源に及ぼす影響を分析した.その結果,信濃川流域では水稲の品質を向上させる適応策と水資源リスクが競合することが示された.

Keyword: 分布型水循環モデル,水稲生育収量予測モデル,渇水分析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.399-400 , 2022

発表番号 [6-19(P)]

Successful management of development assistance of social common capital succession based on national and historical views-Zimbabwe's Japan's Grand Aid irrigation contributes to securing additional food and lives for an estimated 3,000 people-

○Ryosuke Moritaki[Former JICA EXPERT]

国家観・歴史観に基づく社会的共通資本継承・マネジメント成功開発支援−ジンバブエ国わが国無償灌漑で推計3000人分の食と命の新たな確保に貢献−

○森瀧 亮介[元JICA専門家]

発表者は、ジンバブエというアフリカの中でも植民地化とアパルトヘイトにより人間の尊厳が阻害されてきた国で、関係者全面的支援を受けてわが国無償灌漑事業を成功させ、農業大臣から表彰。途上国の開発支援には、課題顕在化に至る歴史的要因を踏まえ、国家観・歴史観に基づく人間の尊厳を尊重し、適切な役割分担とマネジメントに基づく開発援助が重要なことを報告。

Keyword: 農村計画,社会計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.413-414 , 2022

発表番号 [6-26(P)]

Effects for application of lactic acid bacteria on gas emissions and change of chemical properties during sedimentary storage of kitchen garbage and rice straw

○ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]

乳酸菌資材の添加が生ごみと稲わらの堆積貯蔵中のガス生成と性状変化に与える影響

○折立 文子[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]

ベトナム中部で行われている有機性資源の堆積貯蔵において、乳酸菌資材の添加が堆積物からのガス生成と性状変化に及ぼす影響を検討するため、模擬生ごみと稲わらを原料として室内試験を実施した。その結果、試験開始初期には乳酸菌添加区で無添加区よりも原料中ガスのCO2およびN2O濃度や重量減少率が小さくなること、試験開始から30日後の原料中の有機酸濃度やpHについては両試験区でほとんど差がないことが確認された。

Keyword: 資源循環,貯蔵,乳酸菌, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.421-422 , 2022

発表番号 [6-30]

Assessment of greenhouse gases from a paddy field during rice growing using stable carbon isotope

○Yuji Goto[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Toshihiro Doi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kotaro Seki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

炭素安定同位体を用いた水稲栽培期間水田における温室効果ガスの評価

○後藤 優治[明治大学大学院]・土井 俊弘[明治大学大学院]・関 航太郎[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]

日本国内においてCH?総排出量は1990年代から2010年代にかけて減少している一方で農業由来のCH4排出量割合は増加している(国立環境研究所,2021)。水田からの温室効果ガスを、安定同位体を用いて稲作栽培期間を通しての測定はされていないため実験を行った。生育初期にかけては安定同位体を式に当てはめることが難しく、生育後期にかけて式に当てはめることができた。

Keyword: 大気,地球環境,気象環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.429-430 , 2022

発表番号 [6-34]

Variation in indicators of tree water state conditions, stem diameter and turgor pressure of leaf in response to water stress

○Kohei Shimizu[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Haruyuki Fijimaki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Kiyotsugu Yoda[Faculty of science and engineering, Ishinomaki Senshu University]

水ストレスに伴う樹木の水分状態指標および幹直径・葉の膨圧の変動

○清水 皓平[鳥取大学大学院]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・依田 清胤[石巻専修大学]

森林の水源涵養機能の評価や果樹栽培を行う上で,樹木の水分状態指標の把握が重要とされている.主な指標として,樹体水分や樹液流速,水ポテンシャル等があり,これらに加えて新規開発されたデンドロメータや膨圧センサを用いることで,より詳細な樹木の水分状態指標の評価ができる可能性がある.そこで本研究では,水ストレスに対する樹木の水分状態指標と幹直径の相互関係及び葉の膨圧の基本的な変動の解明を目的とした.

Keyword: 水ストレス,幹直径,膨圧,樹体水分, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.453-454 , 2022

発表番号 [7-4]

Improvement and Performance Evaluation of the Hardware to be Attached to Balustrades
of the Timber Bridge “Tsurunomai-Hashi”

○Mayuko Nomura[NTC Consultants Inc.]・Hironori Nishiyama[NTC Consultants Inc.]・Takanobu Sasaki[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

木橋「鶴の舞橋」の高欄取付金物の改良及び性能評価

○野村 麻由子[NTCコンサルタンツ(株)]・西山 浩典[NTCコンサルタンツ(株)]・佐々木 貴信[北海道大学大学院]

本橋は,「津軽富士見湖」(廻堰大溜池)に架橋される橋長300mの3連太鼓形式の木橋であり,その景観の美しさより当地のシンボルであると共に地域の観光名所になっている.本報では,経年劣化が著しい木橋の上部工架替設計において課題となる高欄支柱の基部取付金物の軽量化を目的として,実物高欄支柱にて水平載荷試験を実施し,改良型取付金物の妥当性について考察した.

Keyword: 木橋,高欄,載荷試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.505-506 , 2022

発表番号 [7-30]

A study on the mechanism of failure of facing type earth dam caused by the heavy rain event of October 2019

○Tetsuo FUJIMOTO[Faculty of Engineering,Osaka Institute of Technology]・Naoya YAMAHANA[Faculty of Engineering,Osaka Institute of Technology]・Kentaro KURIBAYASHI[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Namihiko TANAYA[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Shuichi KURODA[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]

2019年10月豪雨による表面遮水壁型ため池の破堤メカニズムに関する一考察

○藤本 哲生[大阪工業大学]・山花 直哉[大阪工業大学]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・棚谷 南海彦[(株)エイト日本技術開発]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]

本研究では,宮城県内の表面遮水壁型ため池を対象として浸透流解析及びすべり安定解析を行い,破堤のメカニズムを考察した.その結果,豪雨によって堤体下流面のすべり破壊は生じないことから,現地の越流痕や推定した貯水位波形をもとに越流による下流面の侵食が破堤の原因である可能性が高いことを指摘した.

Keyword: ため池,浸透流解析,すべり安定解析, ,
GET PDF=22/[7-30].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2022

発表番号 [8-11]

Integrated GIS for Farmland Information in Municipality

○ASHIDA Toshifumi[Institute for Rural Engineering, NARO]

市町村における農地情報の統合型GISの構築

○芦田 敏文[農村工学研究部門]

市町村農業委員会が整備・管理している農地地図をベースに,農地台帳の属性に他の農政部署で利用する属性情報を追加し,市町村の農政部署で共通に利用できる農地情報の統合型GISとしてシステムを構築・利用することは極めて有用である。本報告では、モバイルGISを核とした「農地一筆調査支援システム」の現地実装の実践経験から、市町村における農地情報の統合型GISの構築・利活用について考察を行う。

Keyword: 農地情報,統合型GIS,モバイルGIS,現地実装, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.567-568 , 2022

発表番号 [T-4-1]

Time Required for Urban-Rural Reconstruction:A Case in the Three Prefectures of Hokuriku

○Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Kyoto Prefectural University]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

都市農村再構築に必要な年数:北陸3県を事例として

○林 直樹[金沢大学]・関口 達也[京都府立大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]

この先は,人口減少に対応するため,みずからが移住,子ども世帯を呼び寄せる,といったものを検討する必要がある。今回は,それらが必要になることを想定してもらった上で,準備期間やきっかけについて問うアンケートを行った。(1)準備期間が10年あれば,過半数は対応可能。ただし,農村では30年が必要という回答も多い。(2)みずからの移住のきっかけとしては,自動車使用不能,体力低下,建て替えなどが多い。

Keyword: 都市農村,再構築,移住,立地適正化計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.597-598 , 2022

発表番号 [T-6-7]

Potential of Electricity Self-support by Agrivoltaic System in rural areas

○Keigo Sugimura[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]

営農型太陽光発電による中山間地域の電力自給の可能性

○杉村 桂伍[三重大学大学院]・森本 英嗣[三重大学大学院]

中山間地域におけるスマート農業を実施するうえで電力供給は不可欠である。まずは、その潜在的発電量を把握するため、本研究は中山間地域の農振白地、白白地での営農型太陽光発電施設(SS)による電力供給の可能性について議論した。三重県多気町H地区を対象に、2030年の人口予測をもとにした電力需要に対し、遮光率30%、40%のSSを実施した場合、それぞれ77.8%、103.8%の供給が可能になると推定できた。

Keyword: 中山間地域,測量・GIS, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.621-622 , 2022

発表番号 [T-9-4]

History of Irrigation Chnannel in Shogawa Basin

○Matsuoka Tatsuru[Syougawa- rengou Land Improvement District]

庄川水系の農業用水の歴史

○松岡 樹[庄川沿岸用水土地改良区連合]

庄川は富山県西部を南北に縦貫する急流河川である. 1714年に加賀藩により扇頂部に大規模堤防「松川除」が築造され河道が安定して以降多くの用水路 が整備された.しかし上下流間の用水分配や洪水の度に各取水施設が流出するなどの問題を抱えていた.1930年に完成した水力発電用の小牧ダムによりこれらの問題の解決に迫られその結果庄川用水合口堰堤が1939年に完成した.これにより安定した用水の配分が可能になった.

Keyword: 松川除,前田利常,合口事業(堰堤),小牧ダム,浅野総一郎,根尾宗四郎, ,
GET PDF=22/[T-9-4].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.629-630 , 2022

発表番号 [T-10-4]

Water runoff and sediment discharge calculation in a weathered granitic catchment by GeoWEPP

○Takuhei YAMASAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro HAMAMOTO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

GeoWEPPを用いた風化花崗岩森林流域の水土砂流出計算

○山崎 琢平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

花崗岩森林流域の水土砂流出を再現するため,土壌侵食に関連が高い直接流出を分離し,GeoWEPPを用いた再現計算を行った.計算結果は中程度の降雨イベントの水流出及び積算土砂流出量をよく再現したが,台風イベント時の流出を過大評価した.斜面の土壌侵食は流域の一部でしか生じなかった.土砂流出の大半は河道が発生源であり,推定された河道の限界掃流力は実際に観測された流出土砂の粒径と整合的であった.

Keyword: 土壌侵食,流出成分分離,GeoWEPP, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.655-656 , 2022

発表番号 [T-13-3]

Support for Administrators by Hyogo Prefecture Irrigation Conservation Support Center

○YAMANE Noritaka[Hyogo Prefectural Land Improvement Business Association]・NOMURA Yoshikazu[Hyogo Prefectural Government]・ISHIKAWA Takaaki[Hyogo Prefectural Government]

「兵庫県ため池保全サポートセンター」による管理者支援

○山根 規孝[兵庫県土地改良事業団体連合会]・野村 純数[兵庫県]・石川 登章[兵庫県]

全国一ため池の多い兵庫県において、平成28年5月に全国初となる「淡路島ため池保全サポートセンター」を開設し、その成果を踏まえ、平成30年6月には県(本土)全域を対象とした「兵庫ため池保全サポートセンター」を開設し、活動の充実を図ってきた。サポートセンターが持続可能な取組となり、地域ニーズに答えられる活動となるよう支援サービスの向上を目指していきたい。

Keyword: 水資源開発・管理,灌漑施設,農地防災,農村計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2022

発表番号 [S-2-9]

Hydraulic Analysis of Sediment Dynamics in Fish Pool Structures

○SADA Yusei[university of shiga prefecture]・MINAGAWA Akiko[university of shiga prefecture]

魚溜工における土砂動態の水理解析

○佐田 祐正[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]

農業農村整備事業に伴い施工された魚溜工の土砂動態を解明するため、2019年の台風19号の測定結果を元にiRICNays2DHを用いて河床変動計算を行った。その結果、粗度係数0.030を用いることで台風通過後の堆積高の形状に近づけることができたが、上流部は計算結果より実測値が大きくなった。よって、今後はより実測値に近づけるため、土砂供給方法などの検討が必要と考えられる。

Keyword: 農業排水路,土砂水理,水理構造物,環境配慮, ,
GET PDF=22/[S-2-9].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2021

発表番号 [1-16]

Movement of Groundwater in the Restored Tsunami-hit-farmland 3

CHIBA Katsumi[Miyagi University]・KATO Koh[Hirosaki University]・GOKO Masaharu[Miyagi University]

復旧後の津波被災農地における地下水の動態 その3

○千葉 克己[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]・郷古 雅春[宮城大学]

宮城県では津波被災農地の復旧工事が完了したが,一部で地下水の塩水化による塩害の発生が懸念されている。本研究では塩害を防ぐ地下水上部の淡水層の形成に着目し,石巻市内の調査圃場で地下水のECと水位の動態を観測した。その結果,地下水の塩水化は進んでいたが,周辺圃場の田面水の浸透の影響で淡水層が形成されたこと,当該圃場で営農が再開するとより安定的な淡水層が形成されたことが認められた。

Keyword: 東日本大震災, 塩害, 地下水の塩水化
GET PDF=21/[1-16].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.56-57 , 2021

発表番号 [1-30(R)]

Actions of farmland consolidation of urban agriculture against changes in rainfall distribution pattern in Yokohama.

Shinji Suzuki[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Takanori Fukuoka[Department of Landscape Architecture Science, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Daisuke Suzuki[Environmental Planning Bureau, Yokohama City (Currently dispatched to Yokohama Water Co., Ltd.).]・Yuri Yamazaki[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Hiromu Okazawa[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]

横浜市における降雨パターンの変化に対応した都市農業の農地整備の取り組み

○鈴木 伸治[東京農業大学]・福岡 孝則[東京農業大学]・鈴木 大輔[横浜市]・山崎 由理[東京農業大学]・岡澤 宏[東京農業大学]

横浜市では,グリーンインフラとしての農地の利活用を,気候変動の適応策として提唱している。本報では, (1)農地の傾斜改善(傾斜率15〜20 %を1〜2 %に),および(2)心土破砕,の2つのアプローチについて,近年懸念されている短時間強雨時の流出防止効果に関する調査を行った。その結果,両者ともに農地内での雨水の浸透と土層内での保水効果が認められた。農地の環境保全機能を再評価するうえで意義が高い。

Keyword: 気候変動、グリーンインフラ, 都市農業、圃場整備, 心土破砕
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2021

発表番号 [1-38(P)]

Implementation of Polyacrylamide to control wind erosion and dust generation from the reclaimed agricultural lands

LEE Sangbong[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Minyoung[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Youngjin[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Heetae[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KANG Sanghyeon[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]

干拓農地における高分子凝集剤を用いた土壌侵食低減に関する研究

○LEE Sangbong[韓国農村振興庁]・KIM Minyoung[韓国農村振興庁]・KIM Youngjin[韓国農村振興庁]・KIM Heetae[韓国農村振興庁]・KANG Sanghyeon[韓国農村振興庁]

本研究では干拓農地(セマングムの広活地区)で発生する土壌侵食を抑えるための高分子凝集剤の適用方法について検討を行った。干拓農地の表土を採取して一定容器に入れ、表面に高分子凝集剤(DとR)を散布した後、風洞試験前後の重さを測定して飛散量を測った。その結果、30ppmと50ppm濃度の高分子凝集剤を0.5〜1.0mm散布する場合、地域最大風速の条件での土壌侵食を大幅減らすことが可能であった。

Keyword: 高分子凝集剤, 干拓農地, 土壌侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2021

発表番号 [2-28]

Development of Simplified Construction Method on the Inundation Analysis Model

Tokio MATSUSHITA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Yuki IWAMURA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]

内水氾濫解析モデルの簡便構築手法の開発

松下 時生[新潟大学大学院]・○岩村 祐暉[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]

内水氾濫解析モデルは氾濫現象を高精度で再現できる一方で,氾濫原セルおよび水路データの作成労力が大きく普及が困難であるといった課題を持つ.そこで,モデルの普及を目指し,氾濫原を矩形格子で表現し,水路諸元を集水面積から推定する簡便手法を考案した.その結果,簡便手法を用いたモデルは構築時間を従来の420分の1に抑えつつ,従来手法と概ね同等の精度で計算が可能となった.

Keyword: 内水氾濫解析, 簡便化, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.134-135 , 2021

発表番号 [2-30]

Development of a GIS-Based Software to Support Hydraulic Analysis of Irrigation Canal Systems

BUMA Natsuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUJIYAMA So[Institute for Rural Engineering, NARO]

用水路系の水理解析支援を目的としたGIS連携ソフトウェアの開発

○武馬 夏希[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・藤山 宗[農村工学研究部門]

用水路の水理解析における計算メッシュ作成の労力軽減や計算結果の可視化を目的として,GISと連携し水理解析を支援するソフトウェアを開発した.樹枝状に分岐した開水路系の一次元解析に際し,本支援ソフトによって水路間の接続や水路と水田の接続が自動判定され,解析モデルのメッシュが作成される.解析モデルは開水路流れおよび水田水深を計算し,計算結果は支援ソフトにより地図上で可視化される.

Keyword: 開水路流れ, 可視化, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.190-191 , 2021

発表番号 [2-58]

Future Prediction and Risk Assessment of Flood Inundation in Low Lying Area by Diffusive Tank Model

TSUNO Kanako[PACIFIC CONSULTANTS CO.,LTD.]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KUDO Ryoji[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

低平地タンクモデルを用いた将来の内水氾濫予測とその危険度評価

○津野 加奈子[パシフィックコンサルタンツ(株)]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]

岡山県笹ヶ瀬川流域を対象として,平成30年7月豪雨時のデータにより低平地タンクモデルを用いた降雨流出モデルを同定し,これを現在及び将来の気候データベース(d4PDF)に適用した流出・氾濫解析により,氾濫規模の将来変化を推定した。その結果,平成30年7月豪雨時の湛水面積は,現在では80〜100年確率であるのに対し,将来では20〜30年確率と評価され、将来にかけて内水氾濫危険度は上昇すると予測された。

Keyword: 内水氾濫、低平地タンクモデル, 危険度評価、将来予測, d4PDF
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2021

発表番号 [2-69]

Event-based analysis on runoff ratios for prior release of agricultural reservoirs based on precipitation conditions

AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]

降雨条件に基づく農業用ダムの事前放流における短期流出率の設定手法

○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]

農業用ダムにおいて新たに開始された事前放流による確保容量の算定に用いられる流出率の設定手法について、8基の農業用ダム流域を対象に、イベント総雨量と先行雨量に基づき検討した。流出率は、総雨量とほぼ線形に増加し、総雨量300mm以上では各流域の最大値に漸近した。流域に固有の閾値以上の先行雨量では、流出率は総雨量とは無関係に最大値程度に増加し、総雨量と先行雨量の双方を考慮した流出率の設定が重要である。

Keyword: 流出特性、流出率, 事前放流, 農業用ダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2021

発表番号 [3-5]

Estimate of mineralization for each period in winter rice bran application paddy fields

Tasuku Eigen[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Peter Muchuno Alfred[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuhito Sekiya[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]

冬季米ぬか施用水田での期間ごとの無機化の推定

○永源 奨[三重大学]・Peter Muchuno Alfred[三重大学]・関谷 信人[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]

2020年2月6日に異なる量の米ぬかを施用した水田で、土中の米ぬかの無機化過程を明らかにする事を目的に土壌と水稲の調査を行った。2月6日から4月15日と6月2日から8月29日の期間は各平均気温が一定と見なせた。前者の期間の土中の無機態窒素量の変化に一次分解反応式を適合すると分解速度定数は0.0028 d-1となった。後者の期間の速度定数は前者より10倍程大きく、米ぬか施肥量に応じて大きくなった。

Keyword: 窒素動態, 圃場実験, 有機物分解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2021

発表番号 [4-18]

ESTIMATION OF STRENGTH DISTRIBUTION FOR EARTH-FILL DAM BY DATA ASSIMILATION

Ren YUXIANG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Takayuki SHUKU[Okayama University]

データ同化によるため池堤体強度分布の推定

○Ren YUXIANG[岡山大学]・Shinichi NISHIMURA[岡山大学]・Toshifumi SHIBATA[岡山大学]・Takayuki SHUKU[岡山大学]

ため池等の土構造物の維持や補強においては、地盤調査が必要とされている。従来の物理探査では、ある特定の値を求める逆解析手法が多く用いられるけど、確率分布の形で誤差を評価する方法は稀です。本研究は表面波の到達時間を観測値としてデータ同化の一種であるアンサンブルカルマンフィルタを用いてため池の強度分布を推定する方法を提案している。

Keyword: データ同化, 逆問題, アンサンブルカルマンフィルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2021

発表番号 [4-19(R)]

Energy Dissipation Effect of Foundation on Seismic Response Analysis for Earth Dams

TAGASHIRA Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organaization ]・HAYASHIDA Yoichi[National Agriculture and Food Research Organaization ]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organaization ]・HONMA Yusuke[National Agriculture and Food Research Organaization ]

アースダムの地震応答解析における基礎地盤の逸散減衰効果

○田頭 秀和[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]

理想化したアースダムを対象にして堤体のみのモデルと基礎地盤を含めたモデルで等価線形化法による地震応答解析を行い,アースダムの地震応答解析における基礎地盤の逸散減衰効果を検証した。採用した堤体材料のせん断剛性が小さく履歴減衰が大きいことの影響を考慮する必要があるが,堤体内の堤軸における最大応答加速度は,堤体部の減衰定数として履歴減衰のみを考慮した場合の両モデル間の差は僅かであった。

Keyword: アースダム、地震応答解析, 逸散減衰, 基礎地盤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2021

発表番号 [4-20]

Experiments on earth pressure acting on buried flexible pipe during sheet-pile extraction

Mizuki TOKUMASU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mayu TODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

矢板引抜き時の埋設たわみ性管に作用する土圧について

○徳増 美月[神戸大学大学院]・園田 悠介[神戸大学大学院]・戸田 茉優[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

矢板施工により管を敷設する場合,埋設管は矢板引抜きの影響を大きく受ける.本研究では,矢板引抜き時のたわみ性埋設管に作用する土圧を詳細に計測するため,管周方向に2方向ロードセルが20個設置された模型管を用いた矢板引抜き実験を実施した.その結果,埋設管は矢板引抜きにより横長に大きく変形するが,変形後の水平土圧は小さいままとなり,さらなる水平たわみの増大につながる可能性があることがわかった.

Keyword: 模型実験、矢板, 埋設管、砕石, 土圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2021

発表番号 [4-21]

Estimate of bearing capacity of wood piles driven into medium to very soft clay

MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata University]・ITO Hiroaki[Niigata Prefectural Government]・ODA Satoshi[Niigata Prefectural Government, Nagaoka Office]

中位から非常に軟らかい粘土地盤における木杭基礎の支持力の算定

○森井 俊廣[新潟大学フェロー]・伊藤 広明[新潟県]・小田 里司[新潟県長岡地域振興局]

木杭基礎の支持力特性を杭の押込み試験に基づき分析し,N値が8以下の中位から非常に軟らかい粘土地盤に適した支持力算定法を提示した。木杭の極限支持力は周面摩擦力と先端支持力の和で与えられる。周面摩擦力は非排水せん断強さで決まるため,これを既往の一軸圧縮試験に基づきN値から求めるようにした。先端支持力は,極限支持力に占める割合が小さいため,道路橋示方書や塑性解析などいずれの算定式でも大きな差は生じない。

Keyword: 木杭基礎、支持力算定式, 極限支持力、非排水せん断強度, N値、杭の押込み試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2021

発表番号 [4-22]

Experiments on Countermeasures against Insufficient Compaction at Bottom-Side of Buried Pipe

Mina Kawamura[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Tatsuya Aoki[Faculty of Agriculture, Kobe University ]・Chihaya Ikawa[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yusuke Sonoda[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Joji Hinobayashi[C.I.TAKIRONCIVIL Corporation]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agriculture Science, Kobe University]

たわみ性埋設管の管底側部の締固め不足に対する対策工に関する実験的検討

河村 未奈[神戸大学大学院]・青木 達也[神戸大学]・○伊川 千颯[神戸大学]・園田 悠介[神戸大学大学院]・日野林 譲二[タキロンシーアイシビル(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]

パイプラインの管底側部は施工が難しく,不均一な締固めにより応力集中が生じる危険性がある.本研究では,管底側部の応力集中の緩和を目的とした基礎部材を提案し,部材の形状と弾性係数を変えた条件での模型実験を実施した.その結果,弾性係数による違いはほとんど無く,形状としては,管を面で支持する基礎部材に限らず,製作が容易な直線形の点で支持する部材でも局所的なひずみを抑制する効果が認められた.

Keyword: 管底側部、たわみ性管, 模型実験, 応力集中
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2021

発表番号 [4-23]

Damage and Behavior to the Buried Bend pipe of the Apporo Pipeline during Earthquake

Bohan Wang[United Graduate School OF Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology ]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University.]

厚幌導水路の曲管の被害と地震時挙動

○王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]

平成30年北海道胆振東部地震(M6.7)では,厚幌導水路が被災した。地震後の詳細な調査では,曲管を広い範囲で一体化した管路全体が曲管背面側に移動して完全に離脱するなどの甚大な被害が確認された。本報告では,管周辺の地盤特性に注目し,地震時に生じる地盤の強度と剛性の低下現象を導入した有限要素解析を用いて,曲管部のスラスト力による水平移動量を評価し,地盤の強度低下評価の重要性を提示する。

Keyword: FEM, スラスト力,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.324-325 , 2021

発表番号 [4-30]

Habitat environment and Stocking Effectiveness for Salmonidae in Stream with a fragmented channel

Yuta SHINBO[Niigata Regional Development, Niigata Pref]・Kazuya WATANABE[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

流路が分断された渓流域におけるサケ科魚類の放流効果と生息環境

○新保 雄大[新潟県新潟地域振興局]・渡邉 一哉[山形大学]

横断構造物によって流路が分断された渓流域において、サケ科魚類の放流効果と分断区間ごとの生息環境の特徴を採捕結果から検討した。放流魚は、再生産に貢献していたが、その効果は放流実施区間のみであった。遡上・降下ともに区間を越えての能動的移動が出来ないため、区間ごとに異なる生息環境が形成されていた。持続的な生活環の形成には、瀬・淵といった空間の多様性だけでなく、流路長も大きな要素となっていると考えられた。

Keyword: 分断化された渓流域、サケ科魚類, 生活環, 放流効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2021

発表番号 [4-33(R)]

Understanding the habitat distribution of the Lefua echigonia using Environmental DNA in the Kitakami River basin, Iwate Prefecture

SUZUKI Masaki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・ISHIKAWA Kazuki[]・OYAMADA Moemi[]・TSUJI Morio[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]

岩手県北上川流域における環境DNAを用いたホトケドジョウの生息分布把握

○鈴木 正貴[岩手県立大学]・石川 一希[元岩手県立大学]・小山田 萌実[元岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]

岩手県北上川流域の小河川で初めて生息確認されたホトケドジョウについて、生息分布把握のために環境DNAの手法と実採捕を併用した調査を行った。その結果、1)他地点における本種の生息および再生産の確認と、2)環境DNAの手法による多数の個体が生息する地点の発見、および3)生息環境要素の一つとして倒流木が重要という知見を得た。一方で、周辺環境の悪化に伴い、現存の個体群は縮小過程にある可能性が示唆された。

Keyword: ドジョウ科, 絶滅危惧種, 淡水魚
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2021

発表番号 [4-49(P)]

Effect of Western Japan Heavy Rain in July 2018 on the population structure of the endengered Nagoya Daruma Pond Frog (Pelophylax porosus brevipodus) inhabiting paddy field areas of Mabi Town, Kurashiki City, Okayama

NAKAJIMA Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・TADA Masakazu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・ITO Kunio[Kurashiki City, Okayama Pref.]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

西日本豪雨が岡山県倉敷市真備町に生息するナゴヤダルマガエルの個体群構造に与えた影響の検討

○中嶋 諒[岡山大学大学院]・多田 正和[岡山大学大学院]・伊藤 邦夫[岡山県倉敷市]・中田 和義[岡山大学大学院]

2018年7月に発生した西日本豪雨に伴う生息地の浸水が,倉敷市真備町に生息する絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルに与えた影響を検討するため,2020年に休耕田2筆で本種の捕獲調査を行った。その結果について,西日本豪雨前の2017年および同豪雨直後の2018年10月に実施された調査結果と比較したところ,西日本豪雨は,真備町に生息する本種の個体群構造の変化と個体数の減少をもたらした可能性が示唆された。

Keyword: ナゴヤダルマガエル, 西日本豪雨(平成30年7月豪雨), 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2021

発表番号 [5-30]

The Application of pipe joint bending angle measurement technology using a spirit level

KOIZUMI kazuhiro[Dia Consultants Company]・NAGANO Kenji[Dia Consultants Company]・SUZUKI Nami[Dia Consultants Company]

水準器を用いた管の継手曲げ角度測定技術の応用

○小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]・鈴木 夏実[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]

筆者らは,水準器を用いてPC管の継手曲げ角度を簡易に測定する手法を提案してきた。本調査手法は,デジタル水準器を用いて簡易に高精度で管体の傾きを測定できる特長がある。本講演では,道路盛土下に布設されている横断排水管の変状調査において,現地踏査時にデジタル水準器による管体の傾き測定を適用し,本調査の立案に活用できた事例について報告する。

Keyword: 二次製品、コンクリート管, 管理、非破壊調査, 機能診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2021

発表番号 [5-32(R)]

Leaving prevention mechanism using FRP pipe bend in a FRPM pipelines

Masakazu Fujimoto[Sekisui Chemical Co., LTD]・Tomohiro Yorino[Sekisui Chemical Co., LTD]・Nozomu Nakamura[Sekisui Chemical Co., LTD]

FRPM管路における離脱防止付きFRP曲管を使ったスラスト対策

○藤本 雅一[積水化学工業(株)]・従野 友裕[積水化学工業(株)]・中村 臨[積水化学工業(株)]

農業用水路のパイプライン化において、管路の屈曲部ではスラスト力を考慮した念入りな検討・対策が求められる。従来のFRPM管路ではスラスト対策としてコンクリートブロックを打設する手法が多く採用されてきたが、今回、施工性に優れた“離脱防止付き曲管”を用いる新たなスラスト対策を開発した。本稿ではその概要と、実際に施工した結果を報告する。

Keyword: 強化プラスチック複合管, パイプライン, スラスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2021

発表番号 [5-43(P)]

Comparison of trace elements availability in poultry manure-derived biochar produced at different pyrolysis temperatures

KUBOTA Yuki[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KITAGAWA Iwao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]

生成温度の異なる鶏ふん炭の微量要素の可給性の比較

○久保田 幸[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

近年、バイオ炭は地球温暖化緩和の対応策として注目されており、原料である家畜ふんも今後の利用拡大が予想される。肥料成分を多く含む鶏ふん炭について、生成温度を変えた試料の亜鉛、銅、鉄の分析を行ったところ、亜鉛は生成温度500〜600 ℃、銅は300 ℃、鉄は800 ℃で可給性が高くなることがわかった。各要素に最適な温度で炭を生成し混合することで効果的な利用が考えられる。

Keyword: バイオ炭, 微量要素, 可溶性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2021

発表番号 [6-17(P)]

The Significance of Dissemination of social common capital in TICAD

Ryosuke Moritaki[Former JICA Expert]

社会的共通資本のTICAD発信の意義

○森瀧 亮介[元JICA専門家]

COV-19により,WFP推計2億6,500万人のアフリカ農家が食糧危機に直面するとされ,特に経済的弱者小規模共同体農家への影響が懸念される。一方、筆者は家族農業を営み,収益を確保し食糧危機に陥らずに地域社会継承の無償灌漑地区形成に従事した。そこで、次期アフリカ国際会議においてTICAD(2022)で発信する意義とその概要を、社会的共通資本との関連で発表する。

Keyword: 農村計画, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2021

発表番号 [6-20(R)]

Development of Method to Utilize Public Works Evaluation New Plan in Nagano

OSAWA koji[guraduate school of science and technology,shinshu university]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]

長野県における公共事業評価を新規事業計画に活用するための手法開発

○大澤 耕治[信州大学大学院]・内川 義行[信州大学学術研究院(農学系)]

H10年度に開始した長野県の公共事業評価は当初,事業実施期間に行う再評価から始まり,着手前に行う新規評価,実施後に行う事後評価を加え,各段階に対し実施している。事業効果を高める為には,各評価結果を新規事業計画に反映させることが重要だが,各評価は個別に完結する傾向が強く不十分。これを解決する為,H30年度から新たな取組を提案・実装した。本研究ではこの取組内容の実態調査・効果の検討を行った。

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2021

発表番号 [6-28]

Multidimensional Verification of Naturally Favorable Water Space: 30 Years after the Water Environment Improvement Program−Case Study of Koura Town, Shiga Prefecture−

MORIGUCHI Sawako[Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUJIMORI Takuto[Nippon Koei Co., Ltd]・NAKAJIMA Masahiro[Tokyo University of Agriculture and Technology]

水環境整備実施30年後の親水空間の多角的検証−滋賀県犬上郡甲良町を事例として−

○森口 佐和子[東京農工大学]・藤森 拓人[(株)日本工営]・中島 正裕[東京農工大学]

90年代に水環境整備事業により整備された親水空間(集落内水路や親水公園)の次世代への継承が喫緊の課題となっている。滋賀県甲良町を対象に“事業実施当時の整備方針や住民の積極性が、現在の施設整備状況や利用実態にどのような影響を与えているか”という問題意識に基づき親水空間を検証した。対象とした9つの親水空間は施設充実度により3つに類型化でき、事業整備方針・住民の積極性・利用実態との間に関係性がみられた。

Keyword: 水環境整備, 親水空間, 継承
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2021

発表番号 [6-30]

Installation method of semi-hardware measures to prevent irrigation canal fall accidents

HOSHIKAWA Keisuke[Toyama Prefectural University]・MIYAGUCHI Tomoya[Toyama Prefectural University]・TERADA Kazuma[Toyama Prefectural University]・TAMURA Satoshi[Dep. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Toyama Prefecture]・TAKEZAWA Yoshiharu[The association of Land Improvement Service in Toyama Prefecture]

用水路転落事故防止に向けたセミハード対策設置方法の検討

○星川 圭介[富山県立大学]・宮口 知也[富山県立大学]・寺田 和真[富山県立大学]・田村 悟志[富山県]・竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]

用水路沿いに一定間隔で設置したポールコーンが用水路への転落を防止する効果の評価を行うとともに,ポールコーンの適切な設置間隔の検討を行った.アンケート調査では,2mと3m間隔で用水路に対する警戒感を抱いたという回答が多くなり,実際の歩行動線を分析した結果からも,3m以下の設置間隔で歩行者が水路から距離を取る傾向が確認された.

Keyword: 用水路転落事故, セミハード対策, ポールコーン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2021

発表番号 [T-3-3]

Survey of the Groundwater Exudation in Service Steel Sheet Pile with Concrete Panel Coating

NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]

パネル被覆工法に発生した滲み出し変状の実態調査

○長崎 文博[藤村クレスト(株)]・小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学]

パネル被覆工法に分類されるストパネ工法は,腐食劣化が進行した農業用鋼矢板水路護岸の補修工法として適用され,最長10年が経過した.適用施設のほとんどが健全な状態を保っているが,一部の施設で地下水の滲み出しが認められた.この変状の実態調査から防食性能に及ぼす影響を評価した.結果,顕著な腐食進行は無いことを確認した.

Keyword: 鋼矢板水路、腐食劣化, 補修工法、パネル被覆工法, 性能評価
GET PDF=21/[T-3-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2021

発表番号 [T-15-1]

The Rural in Another 30 Years: Based on Existing State and Pandemic

Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]

30年後の農村の姿:地域の現状整理とパンデミックをふまえて

○新田 将之[東洋大学理工学部]

新型コロナウイルス感染症パンデミックという新たな脅威の発生により,農村が抱える課題は一層深刻なものとなった.本稿では,筆者が調査を通して関わってきた地域の現状を農村計画的観点から俯瞰し,またIPBESの報告書に基づきパンデミックの要因と対策を整理した.これらを足掛かりに,30年後の農村の特徴として,(1)「集まり」の多様化,(2)精緻で柔軟な土地利用管理,(3)多面的機能の総合的評価に基づく計画づくりの3点を提示した.

Keyword: 30年後、農村, パンデミック、計画, IPBES
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2021

発表番号 [T-15-2]

Thinking About Rural Area's 30 Years Later from Iitate Village

Akemi SAITO[Doshisha Women's College of Liberal Arts]

飯舘村から考える30年後の農村の姿

○齋藤 朱未[同志社女子大学生活科学部]

本稿では,福島県飯舘村を原発事故の影響により農村の未来にいち早く到達する可能性がある地域と捉えることで,30年後も農村が抱えているであろう課題に対し,現在,飯舘村が歩んでいる村づくり方針「飯舘村第6次総合振興計画書」を参照しながら農村の30年後のあるべき姿を模索した。本稿では農村が有しているであろう課題として,超高齢社会への対応,そして宅地,農地などの私有資源への対応の2点を取り上げた。

Keyword: 30年後、農村, 飯舘村、資源管理, コミュニティ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.15-16 , 2020

発表番号 [1-9]

Water supply using subsurface string irrigation by the negative pressure difference

Atsushi Marui[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Mattashi Izumi[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

乾燥地のためのヒモを用いた地中負圧差灌漑による水分供給量

丸居 篤[弘前大学]・泉 完[弘前大学]

乾燥地において、節水型で低コストの地中灌漑方法の開発を目指し、ヒモによる負圧差灌漑方式を考案した.直径3mmおよび6mmの綿およびナイロンを用いて、実験ポットにおけるヒモ地中灌漑による給水実験を行った.その結果、3mmのナイロンが最速で最大となり、日最大給水量および積算供給量は300 cm3/dayおよび1768cm3/17dayであった.

Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2020

発表番号 [1-19]

Sonar Mapping Method by using Fish Finder for Leisure Fishing Contributing to Investigation of Sediments in Reservoirs

Jitsuya Nagata[Chuo Kaihatsu Cooperation]

ダム堆砂状況調査の新手法−魚群探知機を用いたソナーマッピング

長田 実也[中央開発(株)]

ダム貯水池の堆砂状況をより確からしく把握するため,音響測深機として魚群探知機を適用する「ソナーマッピング」手法の概要を報告する.ゴムボート等小型船に魚群探知機を搭載してダム湖上を航行し,位置情報付きの水深データを取得.これらを市販ソフトウェアで処理し,簡単に3D湖底等深線図を作成する手順を取りまとめた.その測深計測は再現性も高く,ダム・ため池の堆砂状況調査の新しい手法として活用可能.

Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, 音響測深
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.55-56 , 2020

発表番号 [1-44]

Centrifugal model tests on seismic behavior of pipe bend buried in gravel backfill

Yoko Ohta[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Megumi Kitada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Izumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoshiyuki Mohri[Department of Agriculture, Ibaraki University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

砕石による圧力管路屈曲部のスラスト対策に関する遠心振動実験

太田 遥子[神戸大学大学院]・喜多田 恵[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・泉 明良[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 一哉[神戸大学大学院]・毛利 栄征[茨城大学]・河端 俊典[神戸大学大学院]

圧力管路屈曲部にはスラスト力が作用する.液状化発生時には,スラスト力により曲管が滑動し,継手離脱を引き起こす.本研究では,砕石基礎によるスラスト対策効果を検討するために,4つの異なる条件で埋戻された管に対して,30G場での加振実験を実施した.実験結果から,管路受働側を砕石で埋戻すことが,管路の変位抑制に効果を発揮すること,特に管底から管頂までの埋戻しが管路の安定性向上に重要であることがわかった.

Keyword: 埋設管, スラスト力, 遠心力載荷模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2020

発表番号 [2-8]

Load estimation by improved importance resampling

Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]

改良IR法による負荷量推定

多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]

定期調査や流量比例サンプリングなど期間中に一貫したルールで収集された既存の水質濃度と流量の標本集団から、河川の流出負荷量の府県推定と区間推定を行うImportance Resampling法の理論的な基礎を与えるとともに、手法の改良を行った。従来の方法と同等の負荷量推定の成功率を維持しつつ、より多くの標本を再抽出し、かつより偏りの小さな、信頼区間の被覆確率の向上した結果が得られた。

Keyword: Sampling/imprtance-resampling、面源, 負荷量、不偏推定, 区間推定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.163-164 , 2020

発表番号 [2-30]

Firefighting function of irrigation water for ambient water

Masaaki KONDO[Mie University]・Mana FUKUMOTO[Mie University]・Ryoei ITO[Mie University]・Takamitsu KAJISA[Mie University]

楠地区における農業用水の防火用水的機能

近藤 雅秋[三重大学]・福本 真菜[三重大学]・伊藤 良栄[三重大学]・加治佐 隆光[三重大学]

多面的役割を担う楠地区の用水路を対象に防火消火用水の機能を検討した。聞き取り調査やGIS解析により、水路利用のための流量、マスや堰の水路施設について整理し、消火栓水と水路水の放水範囲をまとめた。水道管に設置される消火栓は使用後水道水の濁りを招くほか、集中使用による流量不足や管路の破損の問題があることや消火栓以外の消防水利として防火水槽や河川があるなかで、水路水は同地区の有力な選択肢と考えられた。

Keyword: 水路, 多面的機能, 水利権
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.165-166 , 2020

発表番号 [2-31]

Consciousness Analysis of Successors Conducting Maintenance Activities for Irrigation-based Environmental Stocks

Haruaki Onomitsu[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masahiro Nakajima[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki Nitta[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]

農業水利環境ストックの維持管理に対する担い手の意識分析ー滋賀県犬上郡甲良町を事例としてー

小野満 陽光[東京農工大学]・中島 正裕[東京農工大学]・新田 将之[東洋大学]

農業水利施設高度利用事業の創設以降、地域用水機能の維持・増進を図る水環境整備が全国で実施された。本研究では滋賀県甲良町を対象に「住民の価値観や生活様式が多様化する中、農業水利環境ストックを次世代へどのように継承するか?」を問題意識とし、第1世代(60〜80代)と第2世代(30〜50代)の意識を解明した。これに基づき、農業水利環境ストックの次世代型維持管理システムの構築に資する考察を行った。

Keyword: 水環境整備, 維持管理活動, 担い手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2020

発表番号 [2-43]

The possibilities of Local Revitalization and Farm Stay in Hokkaido

TOKUYA NAGASE[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・KANICHIRO MATSUMURA[Faculty of Bioindustry, Tokyo University of Agriculture]

北海道における地域活性化と農泊の可能性

長瀬 督哉[内外エンジニアリング(株)]・松村 寛一郎[東京農業大学]

平成30年に北海道A郡B町観光商工課を事務局として運営されている「Bえこまち推進協議会」を訪問し,協議会の仕組みとまちの活性化状況について聞き取りした.また,農水省が推進している「農泊」の可能性を探るため,北海道D市の大規模経営農家を訪問しその可能性と課題について聞き取りした.聞き取り調査結果から,地方自治体での地域活性化の体制及びその効果,大規模農家が行う「農泊」における留意点をとりまとめた.

Keyword: 社会計画、農村振興, 生活施設、生産施設, 農泊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.207-208 , 2020

発表番号 [2-61]

The check and Inspection results of a seashore prorective facility (sluice) and future issues.

Harunobu Uchida[Kagoshima Prefectural Oshima Branch Office for Rural ConserVation Division]・Daisuke Youkai[Constraction Engineering Consultant]・Koichi Hongo[Constraction Engineering Consultant]

海岸保全施設(樋門)に対する点検調査結果とこれからの課題について

内田 治伸[鹿児島県大島支庁]・用皆 大輔[(株)建設技術コンサルタンツ]・本郷 幸一[(株)建設技術コンサルタンツ]

奄美大島の宇検村に位置する湯湾海岸には,干拓事業により造成された農地を守るための海岸保全施設がある。今回,平成30年度改定「海岸保全施設維持管理マニュアル」に基づき,樋門の調査を行ったところ,レベル2地震動における耐震性能を確保できない結果となった。レベル2地震動のような大規模災害の発生時には,周辺一帯のインフラ施設(道路等)も同時に被災する可能性が高いことを考慮の上,宇検村と対応を検討していく。

Keyword: 海岸保全施設, 樋門,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.229-230 , 2020

発表番号 [3-3]

Habitat assessment of aquatic vegetation based on instream flow conditions

Seiya Aihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

物理環境条件に基づく水生植物の生息環境解析

相原 星哉[農村工学研究部門]・福田 信二[東京農工大学大学院]

農業水路に生育する水生植物を対象に,ランダムフォレストを使用した生息場モデルを構築し,物理環境への応答を種別に評価した.その結果,同じ生活型に属する種は類似した応答を示し,水生植物が生育型に応じて異なる物理環境を生息場として利用していることが示唆された.各種の生息環境特性を活用することで,生息場の保全や過剰な繁茂の抑制等を通じ,生息環境の保全と水路の水利機能の維持の両立に貢献できる可能性がある.

Keyword: 生態系、水環境, 環境保全、生物多様性, 生態水理学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.281-282 , 2020

発表番号 [S-1-6]

Deformation of foundation of curved pipe section of pipeline caused by the 2018 Hokkaido eastern Iburi earthquake

Nana Yokoyama[College of Agriculture, Ibaraki University]・Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]

北海道胆振東部地震によるパイプライン曲管部基礎の変状について

横山 なな[茨城大学]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]

平成30年9月6日の北海道胆振東部地震によって被災したパイプラインの沈下状況とともに、地盤の物理的特徴や簡易動的コーン貫入試験を実施し、パイプと地盤の変状状況について確認したので報告する。

Keyword: 地盤の変形、泥炭, パイプライン、曲管, 地震被害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2020

発表番号 [1-13(P)]

An analysis on Water demand and management of paddy fields in a Mura as the base of water management system of a large irrigation scheme

Tanno Chigusa[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

大規模水田灌漑地区におけるムラの用水需要と配水調整

丹野 ちぐさ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]

大規模水田灌漑地区で配水管理の末端単位となっているムラを対象に、時間分水量のデータ分析と現地聞き取り調査を行い、用水需要の逼迫度とそれに応じたムラ内の配水調整の実態を求めた。用水需要にピークがあって調整が必要な期間が灌漑期間の約40%を占めること、配水調整は逼迫度の増大につれて耕作者からムラの水利組織の直接管理に変化することを明らかにし、調整にはムラの多目的共同体の機能が寄与していることを論じた。

Keyword: 水田灌漑、水利組織, 水管理、配水調整, ムラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.301-302 , 2020

発表番号 [1-14(P)]

Characteristics of water and canopy temperature distributions by continuous irrigation with running water

Kento Otani[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Tadashi Tsukaguchi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

掛流し灌漑における水温・群落温度分布の特徴

大谷 健人[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・塚口 直史[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

稲の高温登熱障害の対策として掛流し灌漑がある。本研究では、UAVを用いて、掛流し灌漑時の水田環境を観測し、マルチスペクトルカメラを用いて、水稲の生育状況をモニタリングした。その結果、群落温度は水田水温の影響を強く受けており、水口部から離れるほど温度が高くなることが分かった。しかし、本実験においては、品質(整粒比)に与える水田水温及び群落温度の影響は小さく、栄養状態が与える影響の方が大きかった。

Keyword: 地球温暖化、高温登熱障害, 掛流し灌漑, UAV
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2020

発表番号 [1-15(P)]

Annual variation of water temperature in Wasabi field in Shizuoka city

SHINICHI TAKEUCHI[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Kento Ozawa[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Yushi Noguchi[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]

静岡市のわさび田における水温の通年変化

竹内 真一[東海大学]・小澤 賢人[東海大学]・野口 裕志[東海大学]

静岡市の急傾斜地に整備されたわさび田において水温の通年測定を行った。水温は年間を通じて18℃以下に保たれていた。湧水が流入する上段部の水温は13.5℃前後で安定していたのに対し、中段以下では、夏に高温になり冬に低温となる傾向を示した。更に、夏季において降雨により一時的に水温が上昇する現象が確認された。水流を停滞させずに昇温を防ぐことがわさびの良好な生育に繋がることが水温の測定結果から示された。

Keyword: わさび田, 水温, 湧水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.305-306 , 2020

発表番号 [1-21(P)]

Effect of construction of material-filled subsurface drainage on salt exclusion from salt-affected soil in India

Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Keisuke Omori[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Takeshi Watanabe[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Rajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute]・Gajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute]・Bhaskar Narjary[Central Soil Salinity Research Institute]

インド塩害農地におけるカットソイラー施工による除塩効果

安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・大西 純也[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・大森 圭祐[国際農林水産業研究センター]・渡辺 武[国際農林水産業研究センター]・ラジェンダー・クマ・ヤダフ[中央塩類土壌研究所]・ガジェンドラ・ヤダフ[中央塩類土壌研究所]・バスカル・ナージャリー[中央塩類土壌研究所]

インドの農地では,不適切な灌漑や高塩分濃度の灌漑水の利用により深刻な塩害が発生している。国際農林水産業研究センターは,有材補助暗渠機「カットソイラー(株式会社北海コーキ製)」をインドに導入し,塩類土壌の改善に取り組んでいる。本稿では,インド・ハリヤナ州に位置する中央塩類土壌研究所の塩害土壌試験圃場(Nain村)において,カットソイラーの施工を行い,施工した土壌における塩分動態を調査した。

Keyword: 浅層暗渠、塩類集積, リーチング、有材補助暗渠機, 半乾燥地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2020

発表番号 [1-22(P)]

Effect of floating garbage on water intake amount at diversion works in the Lower-Moshi scheme, Tanzania

Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

タンザニア国ローアモシ地区における取水施設での流下物が取水量に与える影響

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]

アフリカのかんがい施設では気候変動の影響による降雨量の減少に伴う水資源量の減少や,脆弱な水管理体制,粗雑な施設維持管理や配水計画を無視した過剰な取水等に起因するほ場への配水不足等の問題が見られている.JIRCASではアフリカに適した水資源の効率的な利用促進を目的に計画面積に灌漑できない要因を分析しており,本稿ではタンザニア国ローアモシ地区の取水施設での流下物が取水量に与えている状況について報告する

Keyword: 水田かんがい, 除塵, タンザニア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2020

発表番号 [1-23(P)]

An Investigation of irrigation management in a sprinkler irrigation system

Hiroki Uchida[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University ]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture,Tottori University]

スプリンクラー灌漑の配水管理に関する考察―鳥取県弓浜干拓地の事例ー

内田 拡輝[鳥取大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]

本研究では鳥取県内のスプリンクラー灌漑地区における各圃場の散水回数を整理・分析し,水利用の時空間分布とその内訳を明らかにした.圃場一筆当たりの散水平均回数は30回程度で,4月から9月までに散水の約90%が行われた.降雨頻度は散水に大きく影響しないことが明らかとなった.また,白ネギは圃場や年度に関係なく,栽培管理用水量に大きく異なった.さといもは他作物と比較して栽培管理用水をより多く必要とした.

Keyword: スプリンクラー, 畑地灌漑, 栽培管理用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.313-314 , 2020

発表番号 [1-30(P)]

Monitoring of crop plant height based on DSM data by small-sized UAV

Ka CHOU[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]・Osamu TSUJI[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Yuri YAMAZAKI[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Kenichi HOSHIYAMA[Co., Ltd. Zukosha]・Hiromu OKAZAWA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

小型 UAV 空撮画像による DSM データを用いた作物の草高推定ー生育形態が異なる作物の草高推定式の比較検討ー

張 可[東京農業大学大学院]・辻 修[帯広畜産大学]・山崎 由理[東京農業大学]・星山 賢一[(株)ズコーシャ]・岡澤 宏[東京農業大学]

著者らは帯広畜産大学の実験圃場において小型 UAVによる空撮を行い,DSMを用いてそれぞれ 2 品目の単子葉・双子葉植物に対して草高推定および推定精度を行った。 その結果,単子葉と双子葉に関係なく,茎葉間の隙間が推定精度を低下させることがわかった。 また,DSM 値は単子葉植物の草高を常に正確に反映できることに対して,双子葉植物の草高を生育初期では過小評価し,生育後期では過大評価する可能性が示唆された。

Keyword: 測量・GIS, リモートセンシング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2020

発表番号 [1-62(P)]

Effect of Overflow Depth on Agricultural Reservoir due to Flowed Sediment

Daisuke Shoda[NARO]・Hiroshi Yoshisako[NARO]・Takeshi Kusumoto[NARO]・Keisuke Inoue[NARO]・Naoki Sakai[National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience]

ため池への土砂流入による越流水深に対する影響

正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・楠本 岳志[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・酒井 直樹[防災科学技術研究所]

豪雨時の土砂災害により農業用ため池が被災する事例がある。ため池での土石流流入に伴う堤体の被災要因としては,堤体越流が主な要因と想定される。本報告では,ため池の防災減災技術開発の一環として,ため池への土石流流入を模型実験により行い、越流水深に対する影響について検討を行った。

Keyword: 模型実験・土石流・ため池, ,
GET PDF=20/[1-62(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.407-408 , 2020

発表番号 [3-7(P)]

Follow-up Survey of Sedimentation Status of Drainage Widening Type Biotope

Yoshio Kida[Wesco Co., Ltd.]・Shogo Nishi[Wesco Co., Ltd.]・Mio Tahara[Wesco Co., Ltd.]・Mitsuo Saito[Wesco Co., Ltd.]・Hiroyasu Yamashita[Wesco Co., Ltd.]・Takahiro Yamamoto[Wesco Co., Ltd.]

排水路拡幅型ビオトープの土砂堆積状況の追跡調査

木田 善夫[(株)ウエスコ]・西 昇悟[(株)ウエスコ]・田原 美桜[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・山本 孝洋[(株)ウエスコ]

2019年度の農業農村工学会大会講演会において我々は、ビオトープの防災・減災機能に着目し、平成30年7月豪雨時にビオトープが災害土砂を受け止めた事例などを発表した。今回は、維持管理(土砂浚渫)に労力がかかることが地元住民より指摘されていることに着目し、土砂堆積の変動が大きかった排水路拡幅型ビオトープにおける土砂堆積状況を報告し、こまめな土砂浚渫作業の必要性について考える。

Keyword: ビオトープ、圃場整備, 環境保全, 維持管理
GET PDF=20/[3-7(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.427-428 , 2020

発表番号 [3-30(P)]

Influence of Partial Difference of Soil Physical Properties on Percolation Soil Water in a Chinese Yam Sand Dune Field

Momoko Yamaguchi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Kouji Inosako[ Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshikazu Kitayama[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Terumi Sakamoto[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Tadaomi Saito[ Faculty of Agriculture, Tottori University]

ナガイモ砂丘畑における土壌物理特性の局所的な相違が浸透現象に及ぼす影響

山口 桃子[鳥取大学大学院]・猪迫 耕二[鳥取大学]・北山 淑一[鳥取県園芸試験場]・坂本 輝美[鳥取県園芸試験場]・齊藤 忠臣[鳥取大学]

現在,ナガイモ砂丘畑で多発する黒陥没障害の発生要因を特定する栽培実験が実施されている.しかし,再現性のある結果は得られておらず,土壌物理特性の不均一性の影響が疑われている.そこで本研究では,土壌物理特性の違いが土壌水分の浸透現象に及ぼす影響を数値実験で解析した.その結果,土壌物理特性の局所的な相違が土壌水分の複雑な浸透現象を引き起こす要因となっていることが明らかとなった.

Keyword: 土壌水分, 点滴灌漑, 数値実験
GET PDF=20/[3-30(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.429-430 , 2020

発表番号 [3-31(P)]

Soil freezing properties of a vineyard in Tokachi District, Hokkaido

Kosuke Noborio[Meiji University, School of Agriculture]・Kazuki Shibuya[Meiji University, Graduate School of Agriculture]

北海道十勝地方におけるブドウ畑の土壌凍結特性

登尾 浩助[明治大学]・澁谷 和樹[明治大学大学院]

北海道中川郡池田町のブドウ畑で土壌環境条件を観測したところ、冬季に土壌が凍結することが分かった。地温が0℃以下になった11月29日に体積含水率が0.35から0.15 m3/m3まで急激に低下した。これは土壌水分の凍結により、土壌比誘電率が低下したためである。気温の上下に伴って地温も上下し、体積含水率も0.15m3/m3付近で変動した。0℃付近のわずかな地温の変化は体積含水率にも変化を与えた。

Keyword: 体積含水率, 土壌温度, 気温
GET PDF=20/[3-31(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.463-464 , 2020

発表番号 [R-12]

Turbidity Water Occurrence due to Slope Failure Sediments and the Risk Management of Intake for Agriculture

Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Keiji Unoki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

斜面崩壊土砂に伴う流域の濁水発生状況および農業用水取水のリスク管理

田中 健二[寒地土木研究所]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]

平成30年北海道胆振東部地震により大規模な斜面崩壊に起因した濁水が発生し,農業用水への影響が懸念された.そこで,厚真川本川の頭首工において濁度の連続観測を実施し,濁水発生状況を把握するとともに,農業用水取水のリスク管理手法を検討した.リスク管理手法としてSS濃度を指標とした取水操作の目安となる時間を整理し,濁水取水を回避する,もしくは影響を最小限に抑えるための減災に資するソフト対策を示した.

Keyword: 浮遊物質濃度, 頭首工, 水田稲作
GET PDF=20/[R-12].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.465-466 , 2020

発表番号 [R-13]

The Record of Rainfall in the Naka River Basin by the Typhoon No.19.2019

ryouichi ohnishi[Uchiyama Survey Design Co.]

2019年台風19号による那珂川流域の降雨量

大西 亮一[(株)内山測量設計]

2019年台風19号の雨量を那珂川流域を対象に、アメダス気象データを整理し、確率雨量を計算した。その結果、那珂川下流域右岸の浸水被害は、水戸の日雨量が5年確率雨量より少ないので、支川堤防の越水がなければ、なかったと考える。日雨量は上流ほど大きいが、確率雨量から考えて、地形による雨量と考える。大田原の雨量は1976年以降、最高で、20年〜30確率雨量の間である。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 水象災害
GET PDF=20/[R-13].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.497-498 , 2020

発表番号 [R-29]

Study on stability evaluation of small earth dam considering fluctuation of reservoir level and seepage of rainfall

Tetsuo Fujimoto[Osaka Institute of Technology]・Atsushi Koyama[Miyazaki University]・Motoyuki Suzuki[Yamaguchi University]・Eiji Nagamine[Yamaguchi Prefecture]・Kouji Douzen[Yamaguchi Prefecture]

貯水位変動と降雨浸透を考慮したため池堤体の安定性評価に関する研究

藤本 哲生[大阪工業大学]・神山 惇[宮崎大学]・鈴木 素之[山口大学]・長嶺 栄治[山口県]・同前 浩司[山口県]

本文では,平成30年7月豪雨時の山口県内のため池堤体の安定性を検証するために,貯水位変動と降雨浸透を考慮した浸透流解析により堤内浸潤線を推定し,それをもとに堤体のすべり破壊に対する安全率を算定した.その結果,豪雨時の堤内浸潤線は堤体表面からの降雨浸透の影響により上昇し,安全率が大きく低下することから,豪雨時の堤体のすべり破壊に対する安定性評価では,堤体表面からの降雨浸透を考慮することが重要である.

Keyword: ため池, 浸透流解析, すべり安定解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.499-500 , 2020

発表番号 [R-30]

Study on compressive deformation behavior of Gando-lake under water

Takayuki Miya[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate University]

岩洞湖ローム土の水浸時における圧縮変形挙動に関する研究

宮 隆之[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]

盛土が水浸を受けると圧縮沈下を生じる場合がある.この変形は構造物の安定性に関わる重要な問題である.不飽和土の浸水に伴う沈下現象はコラプスと呼ばれ,コラプスを発生せるだけの外力が作用していないと,土は弾性的挙動を示し,水浸による有効応力の減少分だけ膨張する.本研究では,実際にコラプスが発生している岩手県にある岩洞湖のローム土の圧縮特性および水浸が圧縮性に与える影響と地盤改良効果の検討を行う.

Keyword: 竹繊維、コラプス, 締固め、地盤改良, 水浸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.507-508 , 2020

発表番号 [R-34]

Movement Prediction Analysis of Underground Pipe Bend due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・Kazushi SUZUKI[FRONTIER-Gike Co.,Ltd. ]・Shoji ONO[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]

地震時のパイプライン曲管部の移動量予測

毛利 栄征[茨城大学]・デュッティン  アントワン[(株)複合技術研究所]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]

地震時のパイプラインは曲管部に離脱などの被害が集中しやすいことから,スラストブロックの軽量化や屈曲部の一体化などの対策の重要性が指摘されている.平成30年北海道胆振東部地震では管路の一体化された曲管部においても離脱などの甚大な被災が確認された.本報告では,地震時に生じる地盤の強度と剛性の低下現象を導入した簡便な解析手法とその結果を示し,地盤評価の重要性を提示している.

Keyword: パイプライン、曲管, スラスト対策、地震時挙動, 耐震対策
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.521-522 , 2020

発表番号 [R-41]

Improvement of Infrared Measurement Precision for Concrete by Heat Balance Model.

Tsukiko Watanabe[Nexco-Engineering Niigata Co.Ltd.]・Taiki Hagiwara[Grasuate School of Science of Technology, Niigata University]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

熱収支モデルによるコンクリートの赤外線計測精度の改善

渡辺 月子[(株)ネクスコ・エンジニアリング新潟]・萩原 大生[新潟大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

本報では赤外線サーモグラフィ法による欠陥の有無や深さ推定の有用性について,モデル試験を行い検討した結果について報告する.検討の結果,赤外線サーモグラフィ法により内部欠損が同定でき,さらに熱収支モデルを援用することで表面から深さ130 mm程度まで十分な精度でその特性を検出できる可能性が示唆された.

Keyword: 赤外線画像、コンクリート欠損, 異時点データ, 非破壊検査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2020

発表番号 [R-45]

Detection of Re-Degradation of Repaired Steel Sheet Pile by Image Diagnosis

Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Science, Kitasato University]

画像診断による補修工を施した鋼矢板材料の再劣化検出

鈴木 哲也[新潟大学]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]

劣化や損傷が顕在化した構造材料では,表面被覆工に代表される補修工が施されることは多い.これらの長期耐久性能は複合材の一体性に依存する.本報では,画像診断による有機系表面被覆材の膨れ現象に着目し,鋼矢板‐有機系表面被覆材の再劣化実態を検討した結果について報告する.

Keyword: 補修工、画像診断, 再劣化, 複合材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.555-556 , 2020

発表番号 [R-58]

Establishment of telemetry network in Viet Nam

Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Junji Kawano[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko Yagi[CDC International Corporation]・Hiroaki Matsubara[Agricultural Development Consultants Association]

ベトナムにおけるテレメトリ・ネットワークの構築

松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・河野 純士[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシーインターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]

ADCAはベトナムのゲアン省において、1ポンプ灌漑区1,300haを対象に、水位計4、雨量計1のテレメトリ(TM)機材を2017年に設置し、2年間で良好なポンプ運転割合を45%から75%へ改善した。ADCAはこのTM事業を契機に、2019年、JAIF事業により、約55,000haのポンプ灌漑地区を対象に水位計32、雨量計11、塩分計3のTM機材を設置した。

Keyword: TM、南ゲアンIMC, JAIF, ポンプ灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2020

発表番号 [R-70]

Field study of water shortage in irrigation canal system in Koura town

Hiroki Uneno[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

甲良町の農業水利システムにおける水不足状態の実態解明

釆野 大樹[滋賀県立大学院]・皆川 明子[滋賀県立大学]

滋賀県甲良町北落は、約30年前の灌漑排水事業によって用水が管路化され、集落上流部にある2つの吐出口以降は開水路で配水されている。2つの吐出口からの水田面積当たりの吐出量はほぼ同量であったが、水不足路線側の水路網は集落内で複雑に分岐する一方、水充足路線は分岐がなく末端では無効放流が多かった。また、水不足路線では反復利用施設が十分活用されていなかった。よって吐出比率の変更および反復利用が必要である。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.629-630 , 2020

発表番号 [R-95]

Economic multiplier effects of diverse multifunctional payment schemes

Tatsuki Ueda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoji Kunimitsu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazuko Endo[Institute for Rural Engineering, NARO]

経済波及効果からみた多面的機能支払交付金活動の多様性

上田 達己[農村工学研究部門]・國光 洋二[農村工学研究部門]・遠藤 和子[農村工学研究部門]

本報告は,多面的機能支払交付金活動に取り組む活動組織から収集した支出データに基づき,各地区の活動の特性に応じて,経済波及効果がどのように異なるのかを把握することを目的とする.結果として,それぞれの活動組織による創意工夫を推奨している多面的機能支払交付金活動の内容(支出構造)は多様性に富んでおり,これらを反映して,経済波及効果やそれが及ぶ部門・地域は大きく異なることが明らかになった.

Keyword: 産業経済計画, 農村振興, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.699-700 , 2020

発表番号 [RT-13-3]

A case study on KAWAHAEAZONO water usage system nurturing local irrigation culture

Hiroshi Shinmachi[Kushiracyo-land improvement district]

水土文化を育む川原園井堰用水の事例紹介

新町 浩[串良町土地改良区]

鹿児島県鹿屋市の川原園井堰(柴井堰)用水は 1670年に完成し,現在も約300haの水田で利用されている.毎年行われる川原園井堰の保全活動には,多大な労力がかかる.しかし,その活動は,施設の持続的活用,地域のコミュニティ形成等の合理性を持つ.現在の土木技術を導入して,柴井堰の形を変更していくことは,必然的なことであるが,可能な限り新しい水利用の形態に現在の合理性を取り組むことは重要である.

Keyword: 柴井堰, 串間川, 保全活動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.729-730 , 2020

発表番号 [T-1-3]

Development of prediction model of water levels in low-lying lake applying machine learning

Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Takahiro ISHIKAWA[DAIKIN INDUSTRIES, Ltd.]・Naoto OKUMURA[PACIFIC CONSULTANTS CO.,LTD.]・Toshiaki IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

機械学習による低平地湖沼の水位予測モデルの検討

木村 匡臣[近畿大学]・石川 貴大[ダイキン工業(株)]・奥村 直人[パシフィックコンサルタンツ(株)]・飯田 俊彰[東京大学大学院]

低平農業地域における排水施設では,近年の豪雨発生頻度の増大等により施設容量が不足する例が目立つようになってきており,ハード的な対策のみに依存しない持続的な排水対策を講じる必要がある.本研究では,排水施設の管理者が排水機場の予備運転等のソフト的対策の判断に活用できる支援ツールの構築を目指し,低平地湖沼への流出量を機械学習により予測し,その結果を水位の短時間予報に応用する手法について検討した.

Keyword: 深層学習、排水解析, 鳥屋野潟、亀田郷, 排水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2019

発表番号 [T-3-1]

Looking back on 5 years after enforcement of the Act on the Promotion of Renewable Energy in Rural Areas

Masamitsu Kawanaka[Renewable Energy Policy Office Food Industry Affairs Bureau, MAFF]

農山漁村再エネ法施行5年を振り返って

川中 正光[食料産業局]

施行より5年が経過する農山漁村再エネ法の施行状況の調査結果からは国の掲げる目標地域数についてはおおむね達成できていること、地域性や電源種、設備規模に応じた特色ある取組が展開されていることが確認されている。同時に現場から報告された今後の推進に障害となる危険性がある経済的、社会的な課題や技術面での課題を、これらの課題の解決に向けた今後の基本方針と合わせて紹介する。

Keyword: 農山漁村再エネ法, 再生可能エネルギー電気発電, FIT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2019

発表番号 [T-17-2]

My Enjoyment in Fieldwork with Students

Yasuyo Sakata[Institute of Science and Technology, Niigata University]

学生とともにフィールドワークを行う楽しみ

坂田 寧代[新潟大学]

著者は農村を歩き構造化を目指すフィールドワーカーとして,学生とともにフィールドワークを行っている.近年,学生が卒論・修論の内容を農業農村工学会誌に発表する機会に恵まれた.今回,「いかにフィールドワークを通して農業農村工学分野(以下,『NN分野』という)の課題を理解してもらうか」について報告する機会を得たため,わずかの経験をもとにではあるが考えを述べたい.

Keyword: フィールドワーク, 学生, 多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2019

発表番号 [S-2-9]

Effect of distribution tank on energy efficiency of pump irrigation system

Taisuke Sasaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

配水槽の有無がポンプ灌漑のエネルギー効率に与える影響

佐々木 泰介[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]

配水槽の有無がポンプ灌漑のエネルギー効率に及ぼす影響を,新利根川沿岸地区を対象地として調べた.用水機場の運転記録から電力投入量を計算したところ,ポンプのon/off調節が可能である配水槽がある場合の電力投入量は,ない場合の0.6倍の電力投入であった.配水槽がない地区で配水槽一括方式に変更した場合の電力量変化を計算したところ,ポンプの断続運転により約30%の電力量削減が可能だとわかった.

Keyword: 水田灌漑, 灌漑施設, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2019

発表番号 [S-3-3]

The situation of farmland disasters around Yoshida-cho, Ehime Prefecture in the heavy rainfall in July, 2018

masaya shiono[School of Bioresources,Mie University]・Kenji Okajima[Graduate school of Bioresources,Mie University]

平成30年7月豪雨における愛媛県吉田町付近の農地災害状況

塩野 将也[三重大学]・岡島 賢治[三重大学大学院]

平成30年7月豪雨に伴う斜面崩壊により愛媛県宇和島市吉田町は甚大な被害を受けた。そこで本研究では吉田町を調査対象地とし、崩壊箇所及び吉田町全域を地形解析し、比較することによって吉田町での崩壊箇所の規則性を検討した。その結果、標高、傾斜角度、傾斜方向の3つの要素において地域全体の傾向に対して顕著な違いを確認でき、崩壊の規則性が見られた。課題として他の要素での解析による規則性の要因の検討が挙げられる。

Keyword: 斜面崩壊, 地形解析, 平成30年7月豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.226-227 , 2019

発表番号 [1-5]

Study of Energy Reduction at Irrigation Pumps in Japan

Marie Mitsuyasu[Sanyu Consultants Inc.]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]

全国の用水機場にかかるエネルギー削減策の検討

光安 麻里恵[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]

全国の水田かんがいを対象にした機場730機場を対象に,地域ごとの特色を整理し,管理コスト縮減策の検討を行った.低平水田地帯である北陸,関東でポンプが多いことを示した.受益面積100 ha以上の県営機場が対象にしたポンプの半数以上を占めること,北陸で可変速ポンプの導入やポンプの直列運転化による管理コスト削減の余地があることを明らかにした.

Keyword: 用水機場, 機械かんがい, エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2019

発表番号 [1-7(P)]

Evaluation of management problems faced by Land improvement districts from actual conditions questionnaires in Hokkaido

Tadao YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Haruka SEKIGAMI[Hokkaido Regional Development Bureau, MLIT]

北海道における土地改良区の抱える課題〜運営実態調査票からみえること〜

山本 忠男[北海道大学大学院]・関上 遼[北海道開発局]

北海道の土地改良区における運営状況や維持管理実態を整理した。この結果,道内の改良区では農業構造等の変化による維持管理課題が顕在化していた。また,維持管理費用の変化には,農業構造変化のほか,作付状況と水利用機能の充足度,所有施設の種類,その分散度や老朽化の程度等の多様な要因が関係していることも認められ,改良区職員と下部組織の共同的な維持管理体制も維持管理労力の削減や費用の変化に影響すると推察された。

Keyword: 維持管理, 賦課金, 多面的機能直接支払
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2019

発表番号 [1-30(P)]

Classification of forest in Hilly and Mountainous Areas, Laos

Kenichiro Kimura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Bounpasakxay Khampumi[Forest Research Center of Lao PDR]・Singkone Xayalath[Forest Research Center of Lao PDR]・Yoshinori Tokuoka[National Agricultural and Food Research Organization]

ラオス中山間地農村における森林の類型化

木村 健一郎[国際農林水産業研究センター]・ブンパサクサイ カンプーミ[ラオス林業研究センター]・シンコンザヤラス[ラオス林業研究センター]・岡 良則[農業・食品産業技術総合研究機構]

ラオスの農家は稲作を生業とし、丘陵部では焼畑陸稲栽培を行い、森林からはきのこやタケノコなどの非木材林産物を森林から採集して生活している。農地区域での効率的な土地利用を計画するため、森林の類型化を実施した。その結果、森林は3タイプに分類され、焼畑後の休閑年数が長いほど、多様な非木材林産物で高付加価値の非木材林産物が見られた。

Keyword: 焼畑, 休閑林, 非木材林産物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2019

発表番号 [1-43]

Driver-assistance systems on forest road with depth prediction

Haruki Ono[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]・Shigeoki Moritani[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]

深度推定を用いた林道の運転支援に関する研究

小野 晴貴[弘前大学]・森谷 慈宙[弘前大学]

日本における林業の従事者数は長期的に減少傾向で推移しており、さらに、林業における労働災害の発生率は全産業と比較して非常に高い。一方、膨大なデータセットを用いて機械に学習を行わせるディープラーニングが世界中で注目を集めている。そこで、本研究では、現在公開されている市街地・高速道路に利用されるディープラーニングの技術を林道においても応用できるかについて検討を行った。

Keyword: ディープラーニング, 林道,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2019

発表番号 [1-44]

Examination of machine translation for realization of foreign symbiotic society in rural

Masayoshi Yamazaki[Non-Profit Organization Nagoya Foreigners Symbiotic Support Association]・Masataka Horiguchi[Non-Profit Organization Nagoya Foreigners Symbiotic Support Association]

農村の外国人共生社会実現の為の機械翻訳の検討

山 昌善[NPO法人名古屋外国人共生支援協会]・堀口 昌孝[NPO法人名古屋外国人共生支援協会]

2019年4月1日に改正入管法が施行され、人手不足状態にある農村の新たな担い手や労働力として外国人労働者への期待が高まっている。外国人が活躍できる社会の実現へ向けて問題となるのがコミュニケーションである。その問題解決に向けて、機械翻訳ツールを使用した結果、翻訳精度は不安定であるが、意味の理解に大いに立つ可能性があることがわかった。

Keyword: IT, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2019

発表番号 [1-45]

Case Studies of reservoir hazard map in Hokkaido.

Atsushi Iwasaki[Yuni Land Improvement District]・Hiroshi Funada[Rural Engineer Corporation]・Masayuki Watanabe[Rural Engineer Corporation]・Hironori Yamanta[Rural Engineer Corporation]

北海道におけるため池ハザードマップの作成事例

岩崎 篤志[由仁土地改良区]・舟田 洋史[(株)ルーラルエンジニア]・渡部 正幸[(株)ルーラルエンジニア]・矢満田 啓明[(株)ルーラルエンジニア]

近年の全国各地で頻発する自然災害は、ため池下流の農村地域に甚大な被害を生じている。このため、防災減災に向けた対策整備が急務であり、全国でため池ハザードマップの作成が進められている。マップ作成における検討では、危険個所や避難など図示情報の精度向上および、作成後の周知、利活用に向けた地域取組み等を考慮した、地域住民の主体的参加が重要である。道内におけるこれまでの取り組み成果と、今後の課題を報告する。

Keyword: 農村振興, 気象災害, 社会計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2019

発表番号 [1-46]

Method to search measures for building up capacity of disaster response for irrigation canals against large scale earthquake disaster

Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kenji Terada[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]

農業用水路における大規模地震災害に備えた災害対応力強化対策の検討方法

大久保 天[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]・寺田 健司[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

大規模地震対策の検討方法としてFTA手法が有効である。しかし,施設管理者が自らの手で対策検討を行うためには,FTA手法の改良が必要である。筆者らは,これまでの研究成果をもとにFT図の標準モデルを作成し,その標準モデルをガイドラインとして,施設管理者は各災害対応の特徴に見合ったFT図を作成するという方法を提案した。この方法を実際に試行した結果,対策検討作業が効率的に実施できることが確認された。

Keyword: 大規模地震災害, 農業用水路, FTA手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2019

発表番号 [1-47]

Differences in motivation to participate management activities for irrigation pond and in perception to disaster response by experiential gap of cultivation

Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources]・Shunsuke Sato[Faculty of Tourism and Environmental Studies]

耕作経験の差異に伴うため池の保全・管理意欲と災害対応への認識の違い

森本 英嗣[三重大学大学院]・佐藤 駿将[長野大学]

本研究は,耕作経験の違いに着目し,ため池の保全・管理活動への参加意欲の要因ならびに災害対応への認識の差を明らかにした。経験の差に限らず生態系サービスの認識に差はなかったが,多面的機能とともに語句の認識の高さと保全・管理活動への参加には正の相関が見られた。また,耕作経験の差で災害対応の差異を確認したものの,全体的にハザードマップの保管場所や家族間での対処方法の情報共有が不十分であることが分かった。

Keyword: 環境保全, 集落計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2019

発表番号 [2-8]

The Influence Gravel Distributed on Farmland Productivity in Kochi Nangoku Area

Taiichirow SATO[Fac. of Agri. and Mari. Sci., Kochi UNV]・Kana UEGAKI[Fac. of Agri. and Mari. Sci., Kochi UNV]

高知南国地区の農地に分布する礫が生産性に与える影響について

佐藤 泰一郎[高知大学]・上柿 佳菜[高知大学]

高知南国地区圃場整備事業が推進される農地に分布する礫とトラクタロータリ耕耘爪の摩耗,減水深,玄米収量を調査し,土層改良の必要性を明らかにする研究を行った.その結果,礫率が0.05 m3/m3を超える農地が21%分布し,大礫巨礫を含む農地が存在し,礫の増加が耕耘爪の摩耗を進行させ,減水深の増加による漏水,反収減に繋がり,徐礫による土層改良の必要性を圃場整備の過程で実施する必要性を示した.

Keyword: 圃場整備, 礫, 耕耘爪摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2019

発表番号 [3-26]

Estimation of the phreatic surface fluctuation of two irrigation tanks by the July 2018 heavy rain

Noriyuki Kobayashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Emi Takeyama[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

平成30年7月豪雨によるため池の浸潤線変動の検討

小林 範之[愛媛大学大学院]・泉 智揮[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

平成30年7月豪雨によるため池被害は187件であった.その被害のほとんどが後背地からの土砂が貯水池に流入したものであるが,宇和島市の鳥首池と今治市の塔の外池は決壊という重大災害となった.ため池の決壊形態は,浸透破壊,すべり破壊,越流破壊に大別されるが,どの形態も堤体内の浸潤線の動向がポイントとなる.本研究では,降雨データと貯水位から飽和-不飽和浸透流解析により,ため池堤体内の浸潤線変動を推定した.

Keyword: 平成30年7月豪雨, ため池, 浸潤線
GET PDF=19/3-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2019

発表番号 [3-30]

Embankment Test of Mixed Materials of Steelmaking Slag andGranulated Blast Furnace Slag for workability

Akira Izumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuzo Akashi[NIPPON STEEL CORPORATION]・Yousuke Yamagoshi[NIPPON STEEL CORPORATION]

製鋼スラグと高炉水砕スラグ混合材料の盛立試験による施工性に関する検討

泉 明良[農村工学研究部門]・赤司 有三[日本製鉄(株)]・山越 陽介[日本製鉄(株)]

近年,巨大地震に対する耐震性を有していないため池を対象に,耐震対策工事が進められている.しかしながら、ため池の耐震対策工法の1つである前刃金工法は、良質な刃金土が不足している.本研究では、新たな盛土材料として鉄生産の副産物である製鋼スラグと高炉水砕スラグの混合材料(以下,混合スラグ材という)への適用性や施工性を解明するため、混合スラグ材の盛土構造物等への適用性を検討するために,盛立試験を実施した。

Keyword: 工法・施工, 安全性,
GET PDF=19/3-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2019

発表番号 [3-34]

Predicting residual frictional angle by different indexes for reservoir embankment soil

Chen Fang[Gifu University]・Hideyoshi Shimizu[Gifu University]・Tatsuro Nishiyama[Gifu University]・Shinichi Nishimura[Gifu University]・Fumitoshi Imaizumi[Shizuoka University]

貯水池盛土土壌の諸指数による残留摩擦角の予測

房 晨[岐阜大学]・清水 英良[岐阜大学]・西山 竜朗[岐阜大学]・西村 眞一[岐阜大学]・今泉 文寿[静岡大学]

貯水池盛土材料の残留摩擦角を他のより簡易に得られる指数から推定することを目的として、土の室内試験を実施した上で、残留摩擦角と液性限界、塑性指数および細粒分含有率の相関を示した。採取された材料を分級し、細粒分含有率を調整した8種の試料を用いた。残留摩擦角の測定はリングせん断試験によった。いずれの指数にも残留摩擦角との相関が見出され、中でも特に液性限界、次いで細粒分含有率との間で高い相関が得られた。

Keyword: 残留摩擦角, 液性限界, リングせん断試験
GET PDF=19/3-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2019

発表番号 [4-1]

Diagnosis Method for Simple Evaluation of Steel Drainage Well

KAZUNARI INABA[Faculty of Agriculture Niigata University]・MIKA FUKUSHIMA[Faculty of Agriculture Niigata University]・HIRONOBU IWASAKI[Faculty of Agriculture Niigata University]・CHISHIN HAYAKAWA[Faculty of Agriculture Niigata University]・TETSUYA SUZUKI[Faculty of Agriculture Niigata University]・ISAMU ASANO[Institute for Rural Engineering,NARO]・SYOUHEI KAWABE[Institute for Rural Engineering,NARO]・MICHIAKI KONNO[Institute for Rural Engineering,NARO]

鋼製集水井の簡易的な機能診断

稲葉 一成[新潟大学]・福嶋 美華[新潟大学]・岩崎 弘頌[新潟大学]・早川 智真[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]

新潟県松之山地区の鋼製集水井12基を対象に,全方位カメラを用いて簡易的な内部点検・機能診断を行った。点検に要する時間は,目視点検を合わせても集水井1基あたり約20〜30分程度であり,天蓋からの目視点検では確認できなかった井戸底付近の状況や,集水ボーリング孔口の閉塞状況も確認することができた。カメラ点検を導入することで安全で効率的な点検や客観的な評価が可能となり,診断精度の向上も期待できる。

Keyword: 地すべり防止施設, 集水井, 機能診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2019

発表番号 [4-20]

The Damage of Pipeline due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]・Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Kazutaka Genda[NTC Consultants Co.,Ltd.]・Eiichi Sanada[Sansui Consultant Co.,Ltd.]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]

北海道胆振東部地震におけるパイプラインの被災状況

小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・源田 和隆[NTCコンサルタンツ(株)]・真田 栄一[サンスイコンサルタント(株)]・毛利 栄征[茨城大学]・中村 和正[寒地土木研究所]

平成30年北海道胆振東部地震による厚幌導水路の被災状況を報告する。厚幌導水路は、事業実施中の国営かんがい排水事業「勇払東部地区」で整備する、口径2200〜900mmのオープンタイプパイプラインである。効用が発揮していた区間(延長26.7km)を対象とする管内調査の結果、管の破断・クラック、曲管部の抜け出し、管の不同沈下、浮上、管の継手部の異常などが生じていることがわかった。

Keyword: 地震工学, 水利構造物, 構造物の動力学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2019

発表番号 [4-30]

Combined reinforcing effect by FRP sheet and sidewall anchor for aqueduct tunnels

Masayuki ISHII[Academic Assembly, Shimane University]・Kazuhiro UENO[Academic Assembly, Shimane University]・Atsuya KOMORI[Nippon Steel Chemical & Material Co., Ltd.]・Naoki HORIKOSHI[Oriental Shiraishi Corporation]・Minoru NISHISU[Oriental Shiraishi Corporation]

FRPシートと側壁基部アンカーの併用による水路トンネルの補強効果

石井 将幸[島根大学]・上野 和広[島根大学]・小森 敦也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・西須 稔[オリエンタル白石(株)]

水路トンネルの内面にすだれ状のFRPストランドシートを貼り付ける補強方法と,側壁基部に鉄筋アンカーを打込む手法の有用性を評価するため,載荷試験と数値解析による検討を行なった。その結果シートとアンカーのそれぞれに補強効果が認められることに加え,併用補強の効果は単体補強の効果の合計を上回ることが明らかになった。シート補強によって側壁基部に集中する変形を,基部アンカーによって拘束できるためと推察された。

Keyword: 水路トンネル, 内面補強, 破壊解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2019

発表番号 [5-6]

Assessment of Stream Flow Variability in Pursat River Basin of Cambodiausing SWAT Model

Davy Sao[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

SWAT モデルを利用したカンボジア・ポーサット川流域の河川流量評価

サオ ダビー[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

カンボジア国のコメの生産地域であるポーサット川流域の水資源の安定性を評価するため,過去30年間の河川流域の河川流量を評価し、流量の変動性を評価し、将来の傾向を予測する。SWATモデルにより1982年から2015年までをシミュレーションし,特に2000-2007と2008-2015の期間について,土地利用変化および気候変動を起因とするモデルパラメータの変化を検討した。

Keyword: Water resource availability, SWAT model, Pursat river basin
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.520-521 , 2019

発表番号 [5-7(P)]

Evaluation of rainwater storage function in paddy area and its impact on river discharge

Kohei Nishiono[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Syunsuke Higuchi[Fukuoka Agriculture and Forestry Research Center]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

水田地域が有する雨水貯留能の評価と河川流量への影響

西小野 康平[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・樋口 俊輔[福岡県農林業総合試験場]・凌 祥之[九州大学大学院]

平成30年7月豪雨における福岡県宝満川流域を対象に,水田の雨水貯留能と田んぼダムの導入効果を評価・分析した。幹線排水路が溢水した地区では約25 haの水田に2 mの冠水が発生し,雨水が約50万m3貯留された。また,田んぼダムの河川流量への寄与を評価した結果,降雨パターンや田んぼダムの実施地点によっては河川のピーク流量を増大させる場合もあることが示唆された。

Keyword: 雨水貯留, 田んぼダム, 豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2019

発表番号 [5-12]

Assessment of long term trend and seasonality of water quality in lakes using Holt-Winters’s method

Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Koji Hitomi[NIPPON KOEI CO., LTD.]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

Holt-Winters法を用いた湖沼における水質の長期的トレンドと季節性の評価

中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・人見 晃司[日本工営(株)]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]

琵琶湖,霞ケ浦,中海,宍道湖の計16地点を対象に,Holt-Winters法を用いて,1997年〜2016年における水質の変動解析を行った.季節的周期性が比較的明確なTN,TP,TOC,CODでは,ほとんどの地点で4半期ごとの平均観測値を平均絶対パーセント誤差30%未満で推定でき,抽出された変化トレンドの推移や季節性も妥当と思われた.一方,Chl.aについては,どの地点でも推定誤差が大きくなった.

Keyword: Holt-Winters法, 湖沼水質, 長期的トレンド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2019

発表番号 [5-30]

The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product damage considering the meteorological risk, No.1.

Takashi Nobuoka[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Daiki Yamakawa[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Yuto Nagamine[Ibaraki University]

気象リスクにより生じる農業生産物被害への確率論的リスク評価手法の適用検討(その1)

信岡 卓[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・山川 大貴[東電設計(株)]・永峰 佑人[茨城大学]

土木構造物の安全性評価において,近年の原子力施設を代表とする電力関連施設では,地震時の健全性評価を,検討条件を確率変数で扱う確率論的リスク評価(PRA)手法で行っている.筆者らは,気象リスクが農作物の収穫に与える被害予測にPRAを適用して確率論的に評価する手法に取り組んでいる.本検討の目的は,気象リスクの一つである台風時の暴風により生じる果樹被害を確率論的に評価する手法を提案するものである.

Keyword: 気象災害, 農業被害, リスク評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2019

発表番号 [5-33]

Investigation Report on Turbidity Water Occurrence due to Slope Failure Sediments caused by Hokkaido Iburi-Tobu Earthquake

Kenji Tanaka[Civil Engineering Institute for Cold Region ]・Keiji Unoki[Civil Engineering Institute for Cold Region ]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Institute for Cold Region ]

北海道胆振東部地震による斜面崩壊土砂に伴う濁水発生に関する調査報告

田中 健二[寒地土木研究所]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]

本研究では,平成30年北海道胆振東部地震による斜面崩壊に伴い,厚真川では出水時において濁水発生が懸念された.そこで,濁水の発生状況を把握するため,採水調査と連続観測を実施した.その結果,出水時のSS濃度の経時変化を明らかにし,取水操作を検討するためのデータが得られた.また,震災前後でL-Q式を比較すると,土砂流出特性が大きく変化したことが明らかとなった.

Keyword: 水質, 水環境, 地震災害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2019

発表番号 [5-34]

Factor analysis of ponds collapsed due to 2018 July heavy rain

YAMASHITA Tadashi[Former The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]・Takuya TAKIGAWA[The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]

平成30年7月豪雨によるため池決壊の要因分析

山下 正[元日本水土総合研究所]・瀧川 拓哉[日本水土総合研究所]

平成30年7月の西日本豪雨によって広島県では23箇所のため池が決壊した。他方、決壊ため池の周辺には決壊していないため池が多数存在しており、決壊・非決壊を分けた要因は明らかとなっていない。このため、決壊ため池等の現地調査を行った上で、ため池の諸元等を独立変数、決壊したか否かを従属変数とするロジスティック回帰分析を行い、防災減災対策の優先順位の判定手法等について検討した。

Keyword: ため池, ロジスティック回帰分析,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2019

発表番号 [5-35(P)]

Evaluation of Damages on Paddies according to a Flood examination in field scale

Hiroki Minakawa[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwao Kitagawa[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hideki Okamoto[Kamikawa Agricultural Experiment Station, HRO]・Ryo Aoba[Akita Prefectural Agricultural Experiment Station]・Kazumasa Miura[Akita Prefectural Kaduno Regional Development Bureau]

洪水時の水田状況を再現した圃場レベル湛水試験による水稲被害評価

皆川 裕樹[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・坂田 賢[農村工学研究部門]・岡元 英樹[北海道上川農業試験場]・青羽 遼[秋田県農業試験場]・三浦 一将[秋田県鹿角地域振興局]

水田域が有する洪水緩和機能は豪雨対策の一つとして期待されるが、水稲の冠水は減収要因となるため、被害リスクを評価した上で水田活用手法を検討する必要がある。そこで、このリスク評価のため、実洪水時に近い状況を圃場レベルで再現し、水稲冠水試験を実施して収量等への影響をみた。その結果、冠水時期や水深等の条件で水稲への影響が異なり、水深30cm未満であれば冠水に脆弱な生育時期でも影響はほぼ無いことがわかった。

Keyword: 気象災害, 洪水流出, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2019

発表番号 [7-8]

Estimation of the Water Stress Response Function of Soybean based on Evapotranspiration Rates Measured by a Weighing Lysimeter

Moka Suzuki[Graduate School of Bioresources, Mie University.]・Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University.]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University.]

ライシメータで測定したダイズ栽培圃場の蒸発散速度を再現する水ストレス応答関数の推定

鈴木 萌香[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

ダイズ栽培圃場に設置したライシメータで実蒸発散速度ETaや土中水圧力hを観測し、水ストレス応答関数α(h)を推定することを目的とした。ライシメータ内の土中水分移動の数値計算を行い、測定したETaやhを再現するα(h)を推定した。対象期間で平均的なα(h)を用いた計算でETaの実測値を再現した。乾燥が進むにつれ、乾燥耐性を高めたα(h)を計算に用いることで、ETaの実測値に対する再現性が向上した。

Keyword: 蒸発散速度, 植物根の吸水, 水ストレス応答関数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2019

発表番号 [8-4]

Problem for the spread of water management system using ICT

masao kawamura[shizuoka prefecture]

ICTを活用した水田水管理システムの普及に向けた課題

河村 将雄[静岡県]

水稲栽培の生産コストの軽減を図る上では、水管理作業の省力化が必要である。静岡県を含むコンソーシアムでは、ICTを活用した安価な水管理システムを開発し、その普及に向けた課題を把握するため、約75haの圃場に水田センサー300基、自動給水栓100基を設置した大規模な現地実証等を実施している。大規模な現地実証および経営体アンケートから判明した普及に向けての課題について報告する。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, ICT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2019

発表番号 [8-26(P)]

Rain storage utilizing characteristics of paddy area during heavy rain and future measures

Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Shunsuke Imada[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences]・Takato Murai[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]

水田地域の特徴を活かした豪雨時における雨水貯留と今後の対策

谷口 智之[九州大学大学院]・今田 舜介[九州大学大学院]・村井 隆人[農林水産省]・凌 祥之[九州大学大学院]

九州北部豪雨と平成30年7月豪雨における福岡県朝倉市の水田地域内の用・排水路の水位連続記録をもとに,豪雨時に発生した雨水貯留と溢水の状況を分析した.その結果,設計流量を超える豪雨に対しては,水路構造等を考慮した上で溢水地点や浸水範囲をあらかじめ想定し,住宅地や畑地への被害を軽減させる必要があること,また,溢水を一時的に水田に流入させることで雨水貯留機能を効果的に発揮できる可能性があることを示した.

Keyword: 雨水貯留, 豪雨対策, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2019

発表番号 [8-30]

EVALUATING IRRIGATION WATER RESOURCES AVAILABILITY ANDCLIMATE CHANGE IMPACTS ON SCHEME MANAGEMENT? CASE STUDY OF WATER BALANCE SIMULATION OF MWEAIRRIGATION SCHEME, KENYA?

George Otieno Akoko[United Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

灌漑用水資源量の可能性と気候変動が灌漑地区に与える影響の評価−ケニア国キリニャガ郡ムエア灌漑地区における灌漑シミュレーション−

アココ ジョージ[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]

ムウェア灌漑地区は8,900haの水田灌漑地区であり,チバ川,ニャミンディ川を水源としている。チバ川,ニャミンディ川とも,上流にダムがなく,季節変動の大きい河川から取水しているため,乾期には取水が困難である。一方,雨期は年に2回あり,特にやや少雨の2回目の雨期が主要なコメ生産の時期である。この地区に対し,SWATモデルを適用し,水供給の現状の解析を試みた。

Keyword: SWAT, 水文モデル, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2019

発表番号 [9-30(P)]

Change extraction of alder distribution in Akamuma area, Kushiro Sitsugen Wetland from ultrahigh resolution satellites and Landsat

Shota Iimura[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Keiji Kushida[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

超高解像度衛星とランドサットによる釧路湿原赤沼周辺のハンノキ分布の変化の抽出

飯村 翔貴[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学大学院]

釧路湿原の赤沼周辺で、2005年9月8日と2015年8月21日の超高解像度衛星画像を、2018年8月の現地調査により判読し、2005年と2015年のハンノキの分布地図を作成した。ハンノキの分布の変化とその変化の特徴を解析した。これらを基にして、2004年9月1日と2017年9月5日のランドサット画像の教師付き分類から、超高解像度衛星画像に見られたハンノキの分布を捉えることができるか評価した。

Keyword: リモートセンシング, 超高解像度衛星画像, 釧路湿原
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2019

発表番号 [10-8(P)]

Trace metals requirements for methane fermentation of rural sewage sludge

Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]

農業集落排水汚泥のメタン発酵における微量元素の必要性

中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]

室内試験により,集排施設から発生する濃縮汚泥と家庭の生ごみの混合メタン発酵システムを検討したところ,メタン発酵における必須微量元素であるCoまたはNiの不足が原因と見られる発酵不良が起こった。集排施設の場合,汚泥のCoやNiが低濃度となることがあり,そのような汚泥と生ごみのようにCo,Ni濃度が低い原料との混合メタン発酵を行う場合には,CoやNiを添加する必要があることが示された。

Keyword: 農業集落排水処理施設, エネルギー, 資源循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2019

発表番号 [10-12]

Reduction of drainage load from paddy field to Lake Hachiroko by non-drainage transplanting using GNSS Autonomous rice transplanter

Tadashi Kondo[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Yoshisada Nagasaka[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Masaya Kato[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Masanori Saito[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Koki Fujiwara[Ogata agricultural cooperatives]・Atushi Kato[TOPCON CORPORATION]・Satoshi Yamamoto[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Naoki Okada[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hirokazu Akahori[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hiroshi Nishimura[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]・Hayato Shindo[Akita Prefectural Agriculture Experimental Station]・Yukio Yaji[Faculty of Bioresource, Akita Prefectural University]

GNSS田植機を用いた無落水移植による八郎湖への水田排出負荷の抑制

近藤 正[秋田県立大学]・長坂 善禎[東北農業研究センター]・加藤 雅也[秋田県農業試験場]・齋藤 雅憲[秋田県農業試験場]・藤原 行毅[JA大潟村]・加藤 敦[(株)トプコン]・山本 聡史[秋田県立大学]・岡田 直樹[秋田県立大学]・赤堀 弘和[秋田県立大学]・西村 洋[秋田県立大学]・進藤 勇人[秋田県農業試験場]・矢治 幸夫[秋田県立大学]

RTK-GNSS直進アシスト田植機により、マーカー線不要、移植直前の強制落水不要、天候によらず湛水下高精度で苗移植でき、高収量を維持しつつ汚濁負荷を抑制できることが実証された。同一農家の2期目の作付けを行った実証試験結果を報告する。2年目、農家の移植湛水深は約30mmから約40mmへと増加し、負荷排出抑制量も増加し、等面積比で窒素、リン、SSとも平年5月の干拓地差引排出負荷量の5割以上に相当した。

Keyword: 排出負荷抑制, GNSS田植機, 無落水移植
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2019

発表番号 [10-18(P)]

Nitrate nitrogen leaching characteristics of an Andosol apple orchard in snowy cold region

Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

積雪寒冷地の黒ボク土リンゴ園における硝酸態窒素の溶脱特性

遠藤 明[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

青森県津軽地域の淡色黒ボク土リンゴ園を対象に,土壌間隙水を定期的に採取しNO3-N濃度を定量し,且つ,数値計算により土壌中のNO3-Nの時空間的動態と溶脱挙動を推定した.<16cmにおける数値計算および実測NO3-N濃度は,<300dにおいて比較的良く整合した.積雪寒冷地の当リンゴ園においては,6〜7月に施肥した肥料の大部分が,5〜6ヶ月経過して深度100cmに溶脱することが明らかになった.

Keyword: リンゴ園, 土壌間隙水, 硝酸態窒素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2019

発表番号 [10-30]

Method of estimating the flow velocity coefficient of the steel pipe by absolute roughness

Takahiro Yabuguchi[Japan Water Steel Pipe Association]・Ichiro Kasahara[Japan Water Steel Pipe Association]・Takashi Anzaki[Japan Water Steel Pipe Association]・Shingo Maeda[Japan Water Steel Pipe Association]

絶対粗度による鋼管の流速係数の推定方法

薮口 貴啓[日本水道鋼管協会]・笠原 一朗[日本水道鋼管協会]・庵崎 高志[日本水道鋼管協会]・前田 真吾[日本水道鋼管協会]

水輸送用塗覆装鋼管(JIS G 3443)の内面塗装は,液状エポキシ樹脂塗装が主流となっているが,その流速係数は水理データが不十分なことから,旧来のタールエポキシ樹脂塗装と同等として扱われている。このような状況に鑑み,本稿では,新たな塗覆装材料に対する流速係数の算出方法として,絶対粗度による方法を提案し,その適用性を水理実験の結果と比較・検証した。

Keyword: 流速係数, 絶対粗度, 液状エポキシ樹脂塗装
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.20-21 , 2018

発表番号 [S-2-2]

The details and prospects for Important culturallandscape「Scenery of the O-mihachiman lakeside region」

Toshiya Nara[Omihachiman Ci ty, board of educat ion]

重要文化的景観「近江八幡の水郷」の経緯と展望について

奈良 俊哉[近江八幡市教育委員会]

本稿では、滋賀県近江八幡市で重要文化的景観「近江八幡の水郷」として指定されている水郷の以前の姿やヨシ生産との関係について、さらには昭和30年代から始められた農地造成のための干拓事業の中で水郷が残されてきた経緯について紹介した。また、それらの風景が文化財のひとつである重要文化的景観として選定されるまでのプロセスについて紐解き、最後に今後の展望として合併した旧安土町域の追加指定等に言及した。

Keyword: 重要文化的景観, ヨシ地, ヨシ産業,干拓
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.24-25 , 2018

発表番号 [S-3-2]

Research and development on technology for improving safety of pipeline foragriculture on soft ground such as peatland

G.Takahara[DAIPLA Corporation]・Z.Ueda[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Y.Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・J.Hinobayashi[DAIPLA Corporation]・I.Kago[Hokkai tochi kairyō-ku]・K.Nakamura[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・T.Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

泥炭地等軟弱地盤における農業用パイプラインの安全性向上技術に関する研究開発

高原 源太朗[大日本プラスチックス(株)]・上田 前向[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学]・日野林 譲二[大日本プラスチックス(株)]・加後 郁也[北海土地改良区]・中村 和正[寒地土木研究所]・河端 俊典[神戸大学]

本研究ではPE管の持つ柔軟性を維持しつつ管周方向のみを補強したガラス繊維強化ポリエチレン管(以下、PE-GF管)の適用性検証に着手した。自重変形により管形状を維持できない(偏平する)課題にはPE-GF管を使用することで簡単で安全なEF継手による施工を実施した。設計基準「パイプライン」の適用範囲(φ300)を超える中大口径の変形挙動にに対しては3点曲げ試験を実施し変形挙動を確認・検証し、管性能を確認した。

Keyword: 泥炭性軟弱地盤、内圧管, PE-GF管, EF継手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2018

発表番号 [S-3-5]

Development of function diagnosis technology utilizing tribology for irrigation and drainagepumps

Masahiko KAWABATA[TRIBOTEX Co., Ltd.]・Tadashi KUNIEDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji MIZUMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]

トライボロジーを活用した農業用揚排水機の機能診断技術の開発

川畑 雅彦[トライボテックス(株)]・國枝 正[農村工学研究部門]・水間 啓慈[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]

全国2,700カ所以上の農業用揚排水機場は、施設ベースで66%が標準耐用年数を超過し、膨大な更新費用が課題となっていることから、「最適保全管理手法」の確立が有益であることが分かった。劣化モードを再現できる試験機を製作し、人為的に過負荷状態にした場合の性能劣化曲線を作成した。この性能低下を診断装置で計測することによって、新たに開発する診断装置の性能評価を行った。

Keyword: トライボ診断、簡易機能診断装置, 、潤滑油分析, トライボロジー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.68-69 , 2018

発表番号 [S-8-3]

Water Level Control System with Five Valves Varying in the Diameter in Jyugou Pressure Regulating Tank of Kuzuryu-gawa Irrigation Project

Yoshihiro Terakawa[NTC Consultants Inc.]

九頭竜川下流地区の十郷調圧水槽における異口径5台バルブによる水位制御方式

寺川 吉博[NTCコンサルタンツ(株)]

九頭竜川下流地区の十郷調圧水槽は直径36m、高さ30mのPCタンクであり、下流パイプラインの耐圧標高を確保する目的から25mに水位を維持するための調圧水槽である。流入制御弁は段階的流量管理の観点から5台異口径が選定された。本地区では複数バルブによる水位制御を安定的に行うため、バルブ群を一台と見なした「仮想バルブ制御」を採用し良好に運用されている。本報では本地区で採用した制御方式の概要を紹介する。

Keyword: 管・開水路流れ, 水利システムの計測・管理・制御, 数値流体力学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2018

発表番号 [G-1-5]

Analysis of nutrient concentration variation and water movement in a cyclic irrigation area in Inbanuma basin

Takahiro Ishikawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Masomi KIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Hiroki MINAKAWA[Kanto Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]

印旛沼循環灌漑地区における栄養塩類濃度変動と水移動の解析

石川 貴大[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・皆川 裕樹[関東農政局]・久保 成隆[東京大学大学院]

千葉県の印旛沼では、老朽化した機場を改修していくつかの機場に統合するとともに、循環灌漑の導入が行われている。循環灌漑は、公共水域への農業用水からの栄養塩類負荷量を削減する効果を期待されて各地で導入されているが、印旛沼においても循環灌漑の水質改善効果を定量的に評価することが望まれている。本研究では、栄養塩類濃度の時期ごと、地点ごとの変動の解析と用排水の水移動の様子についての解析を行った。

Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全
GET PDF=18/G-1-5.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2018

発表番号 [2-17(P)]

Transition of Landscape and Use of Biological Resources on Satoyama in Miyayamada-cho,Utsunomiya

Naoki Yoshida[Utsunomiya University Graduate School Faculty of Agriculture]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]

宇都宮市宮山田町における里山林の景観変遷及び資源利用の把握

吉田 直樹[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

里山林は人間活動により形成されてきた二次的自然環境であるが、現在は管理が行われず荒廃している。本研究では中山間地域の宇都宮市宮山田町を対象地とし一般に良好であったとされる昭和30年頃の里山林の景観と資源利用の把握、及びその変遷把握を行った。景観変遷では昭和22年の米軍空中写真と編成23年の空中写真を用いて土地利用分類を行った。加えて聞き取り調査により薪炭材などの資源利用や里山林の状況を把握した。

Keyword: 農村景観, 中山間地域,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2018

発表番号 [2-30]

Accumulation of Farmland by Kubiki-Hokubu National Agricultural Land Reclamation and Readjustment Project

Naoki Yabiki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masataka Sato[Kakizaki Land Improvement District]・Takayuki Inoue[Yoshikawa Land Improvement District]・Hiroyuki Hirano[Yoshikawa Land Improvement District]・Toshimasa Mizusawa[Oogata-Asahi Land Improvement District]

国営農地再編整備事業頸城北部地区における農地集積状況

矢挽 尚貴[農村工学研究部門]・佐藤 昌貴[柿崎土地改良区]・井上 隆之[吉川土地改良区]・平野 浩之[吉川土地改良区]・水沢 利昌[大潟あさひ土地改良区]

国営農地再編整備事業頸城北部地区は,2町にまたがる地域で実施された(現在の新潟県上越市柿崎区・吉川区)。農地の整備と同時に農地集積を図るためのソフト事業が実施された。事業完了後15年を経過し,担い手への農地集積状況を調査したところ,農地集積先の集落営農に関して,両町で法人化の進展に大きな違いが見られた。これは,両町の農業振興方針の違いが大きく影響したものと考えられる。

Keyword: 農用地計画・整備, 圃場整備, 土地利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2018

発表番号 [3-4]

Quantification of advective-dispersive behavior in subsurface dam corresponding to hydraulic barrier performance of cut-off wall

Hiroki Takada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Rinako Hamada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Department of Agricultural Science, Kobe University]

地下ダム止水壁の遮水性能に応じた移流分散挙動の定量化

高田 大輝[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・濱田 莉菜子[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]

地下に構築した止水壁により地下水を貯留する地下ダムは,島嶼地域における農業用水の安定供給に寄与している一方で,貯留域における移流分散挙動に関する知見はほとんど得られていない.本研究では,地下ダム場を対象とした溶質輸送実験を実施し,空間モーメント法を用いた画像処理により移流分散挙動を定量化した.止水壁の遮水性能の向上は貯留域内の溶質分布に影響を与え,溶質の滞留時間の増加および濃縮を導く結果を得た.

Keyword: 地下ダム, 止水壁, 溶質輸送実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2018

発表番号 [3-30(P)]

Habitat assessment of macrophytes based on vegetation assemblages and their functions

Seiya Aihara[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水生植物群落の機能と構成に基づく生息環境解析

相原 星哉[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本報では,群落の構成と機能に基づく水生植物の生息環境特性を評価するために,定点調査と生息環境解析を行った結果を報告する.定点調査では10 mの調査区を14地点設定し,水生植物相調査と物理環境調査を行った.水生植物相を生活型と在来/外来の区分による植生タイプに分類し,ランダムフォレストを用いた生息場モデルを構築し,生息環境特性を評価した.その結果,植生タイプにより生息環境が大きく異なることが示された.

Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2018

発表番号 [3-40(P)]

Traps for capturing the North American invasive crayfish Procambarus clarkii inhabiting paddy field areas

Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Haruna Ushimi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Rika Shiraishi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sae Takehara[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

水田水域に定着した外来種アメリカザリガニの駆除に用いるトラップ

中田 和義[岡山大学大学院]・牛見 悠奈[岡山大学大学院]・白石 理佳[岡山大学大学院]・竹原 早恵[岡山大学]

演者らはこれまで,農業被害をもたらす外来種アメリカザリガニの捕獲駆除手法について研究を進めてきた(牛見ら,2015ab;白石ら,2015;中田ら,2017)。本発表では,これまでの研究で得られた知見に基づき,水田水域に定着したアメリカザリガニの捕獲駆除に有効なトラップとして,1)好適サイズの人工巣穴,2)エビ篭,3)ペットボトル製トラップについて紹介する。

Keyword: アメリカザリガニ, 外来種, 駆除手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2018

発表番号 [3-41(P)]

Influence of Muddiness of Water on Fish in Paddy Drainage Canal

Miki TANAKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Kengo ITO[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Masateru SENGE[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]

水田排水路における濁りが魚類に与える影響

田中 美季[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

魚類が急激に減少した環境配慮型の水田排水路において,濁りが魚類とその生息環境に与える影響について調べた.水理・水質測定より水路内は灌漑期にほぼ毎日明け方低酸素状態となっていた.濁りで日射が遮断され,光合成の抑制と,上下層の水温差の発達による攪拌の抑制により酸素供給量が減少し,還元化した底泥により酸素が消費されたためと考えられた.また懸濁液中で魚類の飼育を行ったところ,特に影響はみられなかった.

Keyword: 濁り, 水環境, 溶存酸素濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2018

発表番号 [3-42]

Dynamics of sediment deposition in the straight fish pools installed in agricultural drainage channel

Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture]・Takuya Okubo[The University of Shiga Prefecture]

排水路に施工された魚溜工への土砂堆積の実態

皆川 明子[滋賀県立大学]・大久保 卓也[滋賀県立大学]

圃場整備時に排水路に約10m間隔で施工された二つの魚溜工を対象に、供用開始から3年間にわたり土砂の堆積状況をモニタリングした。堆積高の縦断形状は、上流端の段落ち直下が最も高く、下流端も高くなった。上流側の魚溜工に土砂が捕捉されるため、下流側の魚溜工に占める土砂の体積は15〜18%に抑えられ、上下流に隣接させて施工することにより下流側の魚溜工の水深を維持できる可能性が示唆された。

Keyword: 農業水路, 環境配慮, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2018

発表番号 [3-43]

Temporal changes in fish assemblage and environments of a canal section improved in consideration of aquatic organisms habitation, in the Ichinomiya canal

Kazuya Nishida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office]・Yasuhito Yamamoto[Ministry of the Environment, Nature Conservation Bureau]

一ノ宮用水における生き物の生息に配慮して改修された水路区間の魚類相と水路環境の変化

西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]・山本 康仁[環境省]

多摩川低平地水田地帯を流れる一ノ宮用水の生物の生息に配慮して改修された区間において魚類と環境条件のモニタリング調査を実施した.当該区間では左岸側が木杭護岸で施工され,水路底には礫が敷かれた.改修後,砂泥が堆積し,沈水植物が生育したが,改修前に比べてフナ属の生息が少ない傾向にあった.造成した深みは大型のフナ属が確認されたが,砂泥・落葉落枝の堆積による水深の低下に伴い,生息が確認できなくなった.

Keyword: 環境配慮, 水路改修, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2018

発表番号 [3-44]

The effective physical conditions of sediment and cover for habitat of fish etc.in agricultural channel

tsuyoshi nakanishi[Hiroshima Environment and Health Association]・shingo ikeda[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・jiro sugamoto[Kyushu Regional Agricultural Administration Office]・mio kondo[Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefecture]

農業用水路における魚類等の生息に有効な堆積土砂及びカバーの物理的条件

中西 毅[広島県環境保健協会]・池田 新吾[中国四国農政局]・菅本 次郎[九州農政局]・近藤 美麻[大阪府立環境農林水産総合研究所]

三面張水路の堆積土砂や橋梁等のカバーは貴重な生息場所として機能している可能性があるため、.汽鵐茱Ε灰タスジシマドジョウとイシガイ類の生息に適した堆積土砂の性状、魚類の生息場所として有効なカバーの物理環境について調査した。その結果、〜萄淑が多い土砂で水通しが良く安定した堆積状況の土砂が有効、夏季は10,12mカバーが逃避場所として有効、冬季はL型カバーや土管が越冬場所として有効と考えられた。

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2018

発表番号 [4-1]

Estimation of the water stress response function based on diurnal transpiration rate in pot experiments

Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ippei Ohnishi[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University]

ポット栽培実験における蒸散速度の日変化に基づく水ストレス応答関数の推定

坂井 勝[三重大学大学院]・大西 一平[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]

デントコーンとダイズのポット栽培実験を行い,湿潤ポットで可能蒸散速度Tpを,乾燥ポットで実蒸散速度Taを測定した.そしてTpとTaの比や数値計算に基づき,日単位・時間単位の短い時間スケールで水ストレス応答関数α(h)を推定した.α(h)は両植物とも乾燥の進行に従い,ストレスへの抵抗性が強まる形へ変化した.ダイズはα(h)の変動幅も大きく,ストレスに対する抵抗性も直ちに現れる性質を持つと考えられた.

Keyword: 植物根の吸水, 蒸散速度, 数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2018

発表番号 [4-30]

Monitoring water content of organic horticultural substrate using capacitance soil moisture sensor

Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yusuke Kiyohara[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Masaki Kawakami[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Yusuke Nakatsuka[Nagano Vegetable and Ornamental Crop Experimental Station]・Satoshi Inaba[Tsukuba University]・Manami Nishiya[Tsukuba University]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]

キャパシタンスセンサーによる隔離栽培用有機質培地の水分量の測定

岩田 幸良[農村工学研究部門]・清原 佑介[長野県野菜花き試験場]・川上 暢喜[長野県野菜花き試験場]・中塚 雄介[長野県野菜花き試験場]・稲葉 智[筑波大学]・西谷 麻菜美[筑波大学]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]

キャパシタンス式土壌水分計により養液栽培における有機質培地の水分量の測定を実施した。4種類の培地について補正式を作成したところ、メーカーが提供する土壌や園芸用培土とは異なる補正式を用いる必要があることが明らかになった。これらの培地を用いて温室でトマトを栽培し、得られた補正式を用いてセンサーの出力値を水分量に換算した結果を解析したところ、概ね妥当な水分状態で管理されたことが明らかになった。

Keyword: 土壌水分センサー, キャリブレーション, 園芸用培地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2018

発表番号 [5-19(P)]

Estimation of economic damages for upland crops in Northeast Thailand

Yuki Jikeya[Ibaraki University Agriculture]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Supranee Sritumboon[Land Development Department]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]

東北タイにおける畑作物を対象とした被害推計

寺家谷 勇希[茨城大学大学院]・吉田 貢士[茨城大学]・Sritumboon Supranee[Land Development Department]・Srisutham Mallika[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

本研究では、東北タイの主要畑作物であるサトウキビ,キャッサバに着目した農業被害推計を行い,米作から畑作に転換した際の農家世帯生計に及ぶすリスクを推計すると共に,作物別の転作適地を評価した.収入を増加させつつ被害率を抑える方策として,洪水に強いサトウキビと渇水に強いキャッサバを半々に栽培することにより生産額を2倍に増加させ,被害率を約1.8倍に抑えることが可能と試算された.

Keyword: 気象被害, サトウキビ, キャッサバ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2018

発表番号 [5-30]

Where radiocesium that flowed out from forest watersheds in Fukushima came from

Sho Shiozawa[The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[The University of Tokyo]・Kohta Fujiwara[The University of Tokyo]

フクシマの森林流域から流出する放射性セシウムはどこからきたのか―大柿ダム上流域の河川敷から流出したCs総量の算定―

塩沢 昌[東京大学]・西田 和弘[東京大学]・吉田 修一郎[東京大学]・藤原 光汰[東京大学]

大柿ダム流域において、河川敷内の横断方向のCs表面濃度分布を測定する調査でCsが流出した豪雨時河道幅と流出率を集水域面積の関数として求め、この特性を使ってGISで流域全体の河川敷から流出したCsの総量を算定したところ、農水省が測定しているダムへの流入Cs総量に近い値となった。河川敷に沈着したCsが豪雨時に河川敷内を移動・堆積をしながら移動・流出していることが検証された。

Keyword: 放射性セシウム, 河川流出, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2018

発表番号 [6-20]

Cultivation experiments on absorption of Cd and Cu in sand by Japanese Mustard Spinach

Momoka HARA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Kimihito NAKAMURA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Naoki MIYAZAKI[graduate school of agriculture, kyoto university]・U INHGA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Shinji SAKURAI[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Haruhiko HORINO[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Shigeto KAWASHIMA[graduate school of agriculture, kyoto university]

砂丘砂に含まれるCdとCuのコマツナによる吸収に関する栽培試験

原 百花[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・宮崎 直紀[京都大学大学院]・烏 英格[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・川島 茂人[京都大学大学院]

重金属汚染土壌での作物栽培管理に関する知見を得るために,カドミウム(Cd)と銅(Cu)を対象として,砂質土壌でのコマツナ栽培試験を実施し,土壌中の重金属の化学形態と植物への吸収の関係を考察した.その結果,Cd単一添加の場合,低水分管理によって葉と根のCd濃度が低くなること,重金属共存条件では単一添加と比較して土壌中のイオン交換態濃度が増加するが,これに伴って葉の濃度は増加しないことが明らかになった

Keyword: 土壌水分管理, 重金属共存, 化学形態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2018

発表番号 [7-5]

Investigate it after use for 30 years of the Okayama Prefecure Kigyoukyoku Awa power station existing aqueduct

SHUNJI HIGASHI[Sekisui Chemical Co.,LTD]

岡山県企業局 阿波発電所既設導水路の30年使用後調査

東 俊司[積水化学工業(株)]

阿波発電所は昭和61 年11 月より運転開始され、30 年以上経過していることから、導水路、水圧鉄管を対象として現地調査を実施した。導水路は昭和57 年製造品φ900 のFRPM 管とFRP 製異形管(以下FT-R 曲管)が使用され、管のたわみ、継手部間隔、管内外観調査を実施した。特にたわみ量の評価については、曲率計測によるFRPM 管の機能診断調査手法を適用し、パイプラインの安全性を診断した結果を報告する。

Keyword: FRPM管、FRP製異形管, デプスゲージ法、長期極限曲げひずみ, 小水力発電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.600-601 , 2018

発表番号 [7-30]

On the possibility of simple judgment method of acid sulfate soil

Yamamoto Hiroki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yokohama Mituhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

酸性硫酸塩土壌の簡易判定法の可能性について

山本 弘樹[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]

酸性硫酸塩土壌は酸化により強酸性を示し、建造物埋戻しや植生基盤、圃場整備に誤使用した場合に重大な悪影響を起こす。現在の酸性硫酸塩土壌の判定には劇薬や高度な機械が必要なため工事現場で速やかに判定できず、工事の遅延や誤使用を生じる原因となっている。そのため工事現場で迅速かつ簡便に実施できるオキシドールを使用した酸性硫酸塩土壌の簡易判定法について検討し、確立できる可能性が示された。

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 簡易判定法, オキシドール
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2018

発表番号 [8-4]

Comparison of Attenuation Method for Pressure Fluctuation by MPS method for Energy Dissipation and Confluence of Supercritical Flow

Atsushi NAMIHIRA[Institute for Rural Engineering, NARO]

射流の減勢および合流に対するMPS法の圧力擾乱抑制方法の比較検討

浪平 篤[農村工学研究部門]

長野県の梓川右岸地区で設置予定の合流施設と同様の施設が今後整備される際の設計検討方法としてMPS法に着目し,その適用性の検討の第一段階として,同合流施設の水理模型実験の鉛直2次元モデルにおける射流の減勢および合流を対象に, MPS法による圧力擾乱の抑制のための各方法の比較検討を行った.

Keyword: 射流, 合流施設, MPS法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2018

発表番号 [8-30]

Behavior of pipe and backfill installed with narrow ditch condition

Nobuo Fujita[Kubota Corporation]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture,Ibaraki University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]

溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動

藤田 信夫[(株)クボタ]・毛利 栄征[茨城大学]・有吉 充[農村工学研究部門]

溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動を実験と数値解析で比較した。地表面沈下量、管のたわみ率は管周辺の基礎材の強度が小さいほど増大するが、管剛性の影響を受け、材料強度ほどの差は生じない。また、管上部の埋戻しに伴う間接的な締固めの影響を考慮する方が実測値をよく表現できることから、管上部の締固め効果や管の剛性を評価することにより埋設管の安全性を確保する新たな設計手法の可能性が示唆される。

Keyword: 埋設管, 埋戻し, 土中挙動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2018

発表番号 [9-8]

Development of Low level Water Automatic Controller for Open Channel in Paddy Field

takeo kaneko[MIHAMA Survey & Planning CO.,LTD.]・noriyuki kimura[SOUKI Consturuction Co.Ltd]

開水路の浅水管理用水位管理器の開発

兼子 健男[(株)三浜測量設計社]・木村 憲行[(株)創輝建設]

現在、農業の担い手の減少により水田での耕作は大規模化および集団化に進めざるを得ない状況である。一戸の農家で数ヘクタールの経営では手動での水管理はそれほどの負担にはならないが、大規模化された場合は大きな負担となる。パイプラインでは自動給水栓が多く利用されているが、開水路での用水位調節器は少ない。また、開発した用水位調節器はイネの根に対して酸素供給を容易にするため浅水から制御できる構造である。

Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 浅水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2018

発表番号 [9-30]

Consideration of Steel and Rubber Hybrid Gate of Head Works

Shinya HASEGAWA[Sansui Consultant Co]・Masaaki NAGAOKA[Sansui Consultant Co]・Koji MORITA[Sansui Consultant Co]・Yutaka IMAI[Sansui Consultant Co]・Satoe YANO[Sansui Consultant Co]

鋼製起伏堰(ゴム袋体支持式)を用いた頭首工洪水吐ゲートの検討

長谷川 真也[サンスイコンサルタント(株)]・長岡 正昭[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・矢野 聡恵[サンスイコンサルタント(株)]

少子高齢化の進む地域では,農業水利施設の操作管理者の高齢化や人員不足が課題となる。自然災害リスクが増大する中,今後は維持管理の軽減や治水上の安全確保が河川構造物を設計する上で必要となる。本報文では,設計者の立場から,地区事情に適した洪水吐ゲートとしてSR堰を採用し,設計上の課題を取り上げた。解決策として,当地区の水管理運用に適した管理の省力化,また洪水時の安全性を河床変動解析により検証した。

Keyword: 灌漑施設, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2017

発表番号 [S-4-2]

Status quo and perspectives of the PWE (Paddy and Water Environment) Journal

Masumoto Takao[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]

PWE(Paddy and Water Environment)誌の現状と展望

増本 隆夫[農村工学研究部門]

一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支える国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。昨年はIF(Impact Factor)が1.0を切る結果となり、関係者が改めて危機感を持ち始めた一年となった。ここでは、昨年7月に編集体制を新たにしたことを受け、PWEの現状と変化を踏まえ、今後を展望する。

Keyword: インパクトファクター(IF), 編集体制, 特集号
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.62-63 , 2017

発表番号 [S-9-2]

Recent trends over agricultural water

Kaiji Kosaka[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Shinichirou Nagata[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

農業用水をめぐる最近の動向

高阪 快児[農村振興局]・永田 晋一郎[農村振興局]

全国に張りめぐらされた農業水利施設は約40万kmに及び,全農地面積の3分の2に当たる約300万haに対し安定的にかんがい用水を供給するとともに,農村地域における健全な水循環の維持・形成に寄与している.健全な水循環の維持・形成には,農業のみならず,様々な活動,多様な主体が関係してくる.本報では,平成26年7月に施行された水循環基本法に関する最近の動向について報告する.

Keyword: 水循環基本法, ,
GET PDF=17/S-9-2.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2017

発表番号 [G-2-3]

Application of a TDR Probe to Frost Depth Monitoring

Ryota Okuda[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Soma Hiroshi[Chemical Grouting Co. , Ltd]

TDR 法に基づく土壌凍結深計の検討

奥田 涼太[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・相馬 啓[ケミカルグラウト(株)]

土壌凍結層の厚さの把握は重要である。従来法として凍結深度棒や温度計測などの方法があるが、自動計測や凝固点降下などの問題がある。そこで、TDR法を用いて凍結層の厚さのモニターを試みた。その結果、一本のTDRから高い精度で凍結深を予測することが可能になった。また、温度計測との結果の比較も行った。実用化のためには異なる土質、水分量、プローブ長での検証が必要である。

Keyword: 凍土, 凍上,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.154-155 , 2017

発表番号 [2-9]

Revitalization effects of a grant for enhancing the multifunctionality of agriculture

Kunimitsu Yoji[National Agriculture and Food Research Organization]・Ueda Tatsuki[National Agriculture and Food Research Organization]・Okiyama Mitsuru[Reitaku University]・Tokunaga Suminori[Nanzan University]・Ishikawa Yoshifumi[Nanzan University]

多面的機能支払交付金の地域振興効果

國光 洋二[農業・食品産業技術総合研究機構]・上田 達己[農業・食品産業技術総合研究機構]・沖山 充[麗澤大学]・徳永 澄憲[南山大学]・石川 良文[南山大学]

農村協働力を活かした多面的機能支払い交付金の取り組みがもたらす地域経済への影響を、47都道府県からなる地域間産業連関表を活用して計測した。その結果、取り組みが実施されている市町村に帰属する効果(付加価値誘発額)は、M県T町での事例では交付金の52%、全効果の30%になることが明らかとなった。今後、多面的機能支払い交付金の効果を国民に示すため、他の地区においても同様な評価が有益であると考えられる。

Keyword: 産業経済計画, 農村振興, 農用地計画・整備
GET PDF=17/2-9.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2017

発表番号 [2-23]

Toward New Policies for Rural Community Development in Metropolitan Suburbs

Koike Satoshi[Faculty of Urban Science, Meijo University]

大都市郊外における農村集落整備の方向づけ

小池 聡[名城大学]

名古屋都市圏に位置する岐阜県可児市での現地実態調査に基づく報告である。郊外農村集落の整備について,単に宅地需要へ都市計画的に対応するだけではなく,農村環境文化を活かしたむらづくりや市民農の新たなうごきを促進する形での総合的アプローチの必要性を指摘した。30年前に制定された集落地域整備法の理念を現段階の実態に即して見直し,簡易なほ場整備や地区計画制度を活用して実現させていく必要がある。

Keyword: 集落計画, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2017

発表番号 [2-30]

Study on safety of digested slurry from methane fermentation of garbage and its fertilizer effects on leaf vegetables in Ho Chi Min City, Vietnam

Oritate Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakamura Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]

ベトナムホーチミン市における生ごみメタン発酵消化液の液肥としての安全性とからし菜への肥効の検討

折立 文子[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]

ベトナム国ホーチミン市における生ごみメタン発酵消化液の液肥としての安全性とからし菜に対する肥効について検討を行った。消化液中の重金属および細菌類は現地の肥料登録における制限値未満であり,肥料としての安全性の具備が確認できた。また,栽培試験の結果から,消化液は肥料として有効であり,施肥時の作物の必要窒素量を満たすような施肥設計により,化学肥料と同等の収量や生育効果が得られる可能性が示された。

Keyword: 生ごみメタン発酵, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.214-215 , 2017

発表番号 [3-6]

Estimated Water Stress Response Function of Soybeanbased on Transpiration Rates in a Pot Experiment

Ohnishi Ippei[Mie University Graduate School of Bioresources]・Sakai Masaru[Mie University Graduate School of Bioresources]・Toride Nobuo[Mie University Graduate School of Bioresources]・Mori Yuna[Mie Prefectural Akeno High School]

ポット栽培におけるダイズの蒸散速度から推定した水ストレス応答関数

大西 一平[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]・森 優奈[三重県立明野高校]

蒸散速度Tを用いた水ストレス応答関数a(h)の推定を目的に,ダイズのポット栽培実験を行った.異なる水分条件を与えた2つのポットから可能蒸散速度と実蒸散速度を求め,それらの比からαを推定した.結果,h = -1880 cmからストレスを受け,h = -16,530 cmで蒸散が0となるa(h)が推定できた.また,推定したa(h)を用いた数値計算では,乾燥ストレスによるTの減少と水分量の低下をおおよそ再現できた。

Keyword: 植物根の吸水, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2017

発表番号 [3-13]

Contact angle of water droplet onto imogolite-humic acids complex membrane: effects of adsorption mass of humic acids and pH

Yamashita Yuji[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Umemoto Youhei[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Adachi Yasuhisa[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

イモゴライト―フミン酸複合体膜に対する水の接触角のフミン酸吸着量およびpH依存性

山下 祐司[筑波大学大学院]・梅本 陽平[筑波大学大学院]・足立 泰久[筑波大学大学院]

様々なpH条件での合成イモゴライトに対するフミン酸(HA)の吸着実験を行った上で,HA吸着量の関数としてイモゴライト―HA複合体膜に対する水の接触角を液滴法で評価した。pHが高いほどHAの最大吸着量が減少することが示された。イモゴライト膜の接触角はpHによらず約30°であった。また,HA吸着量の増加にともなって接触角が増加したことから,HA吸着により膜の疎水性が増大することが確認された。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2017

発表番号 [3-14]

Homo- and hetero-aggregation of oppositely-charged particles in the presence of adsorbed anions

Sugimoto Takuya[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Cao Tianchi[Department of Inorganic and Analytical Chemistry, University of Geneva]・Szilagyi Istvan[Department of Inorganic and Analytical Chemistry, University of Geneva]・Trefalt Gregor[Department of Inorganic and Analytical Chemistry, University of Geneva]・Borkovec Michal[Department of Inorganic and Analytical Chemistry, University of Geneva]・Kobayashi Motoyoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

吸着性アニオンの存在下における異符号帯電コロイドのホモおよびヘテロ凝集

杉本 卓也[筑波大学大学院]・カオ ティアンチ[ジュネーブ大学]・スジラギ イシュタヴァン[ジュネーブ大学]・トレファルト グレゴール[ジュネーブ大学]・バーコベック ミシャル[ジュネーブ大学]・小林 幹佳[筑波大学]

栄養塩であるリンや毒性の高いヒ素は,溶存状態でアニオンとして存在し,正に帯電した土中の粘土コロイドや金属酸化物に強く吸着し,コロイド間に働く静電力およびその凝集分散挙動を大きく左右する.本研究では,吸着性陰イオンの存在下でのコロイド粒子のゼータ電位と異種粒子間のヘテロ凝集の安定度比を測定した.その結果,同種粒子間よりも異種粒子間の凝集がより遅くなることがわかった.この結果は理論とも良好に一致した.

Keyword: 吸着性イオン, 電気泳動移動度, ホモ・ヘテロ凝集
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.262-263 , 2017

発表番号 [3-30(P)]

Effects of application of scallop shell powder on apple orchard soil

Kato Chihiro[Faculty of Agriculture and Life Science]・Endo Akira[Faculty of Agriculture and Life Science]・Sasaki Choichi[Faculty of Agriculture and Life Science]

ホタテ貝殻資材施用がりんご園土壌の理化学性に及ぼす影響

加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]

リンゴ園におけるホタテ貝殻資材の施用が土壌の理化学性分布およびリンゴに及ぼす影響を把握することを目的に,現場試験と,ポットに貝殻資材をすき込んだ土壌を充填し降雨を模した散水を行うリーチング試験を行った.その結果,貝殻資材をすき込んだ土壌深さにおいて,目標pHに近い値となること,また,高温焼成した貝殻資材は焼成していない資材と比較してカルシウムが溶けやすく,下方に移動しやすいことが確認された.

Keyword: リンゴ園土壌, 酸性矯正, ホタテ貝殻
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2017

発表番号 [4-5]

Transition of Food Plants Use on Satoyama in Miyayamada-cho,Utsunomiya

yoshida naoki[utsunomiya university faculty of agriculture]・moriyama takumi[utsunomiya university faculty of agriculture]・tamura takahiro[utsunomiya university faculty of agriculture]

宇都宮市宮山田町における里地里山の食用植物の利用実態と変遷

吉田 直樹[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

里地里山では森林などから生活に用いる生物資源を採取し利用してきたが、現在ではほとんど行われていない。本研究では生物資源の中でも植物に着目し、昭和30年頃の里地里山から得られる食用植物の利用とその変遷を明らかにすることを目的とした。研究対象地は中山間地域である栃木県宇都宮市宮山田町とし、聞き取り調査を行った。結果として里地里山の環境変化と生活の変化により食用植物の利用が変化していることを把握した。

Keyword: 中山間地域, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2017

発表番号 [4-17]

Estimation of turbulent characteristics and fish energy expenditure in fish nest and pool in agricultural drainage canal

Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Magaribuchi Kou[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

農業用排水路における魚巣と魚溜での乱流特性と魚の推定消費エネルギー

前田 滋哉[茨城大学]・曲渕 光[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

排水路に設置された魚巣,魚溜での乱流特性の実態調査およびヌマチチブ成魚の消費エネルギーの推定を行った.瞬間流速データから,乱れエネルギー,乱れ度,レイノルズ応力を算出した.魚巣,魚溜では消費エネルギーが対照区に比して有意に小さく,それぞれ1/146, 1/9に低下していた.また,魚巣では乱れエネルギー,レイノルズ応力が有意に小さく,魚巣は対象魚の休息場として好ましいことが示唆された.

Keyword: 魚, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2017

発表番号 [4-18]

Evaluation of straight pool work and confluence work as fish refuge spots in flood period by hydraulic model experiment

Minagawa Akiko[The University of Shiga Prefecture]・Ishii Chigusa[Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Yamamoto Tatsuya[Mie Prefecture]・Nishida Kazuya[National Research Institute of Far Seas Fisheries, FRA]

模型実験による魚溜工および合流桝の魚類の退避場としての機能の検証

石井 ちぐさ[中国四国農政局]・山本 達也[三重県]・皆川 明子[滋賀県立大学]・西田 一也[水産研究・教育機構国際資源研究所]

出水時の魚類の退避場としての機能を比較するため、深さ30僂竜溜工と合流桝に3L/s、5L/sの水を流し、ミナミメダカが遊泳できた時間および施設内の流速分布を測定した。その結果、両施設とも流量が大きくなるほど遊泳時間が短くなった。また、流速の全測点のうち、供試魚の最大瞬間遊泳速度未満の流速であった測点の割合を比較すると、合流桝の方が緩流域がより広く、流量の増加に対して緩流域が安定して維持された。

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2017

発表番号 [4-19]

Analyzing the physical habitat conditions of aquatic flora and fish fauna in Fuchu-yosui using clustering methods

Seiya Aihara[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]

クラスタリングを用いた府中用水の水生植物相と魚類相の生息環境解析

相原 星哉[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学]

本報では,水生植物の生息環境特性と魚類相の関係性を評価するために,月1回の定点調査とクラスタリングによる類型化の結果について報告する.定点調査では,10mの調査区を14地点設定し,水生植物相および魚類相の記録と物理環境を調査した.その結果,クラスターごとの物理環境特性の比較により,水生植物および魚類の生息環境特性が明らかになり,水生植物の種別の生息環境特性および魚類相との関係性を可視化できた.

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2017

発表番号 [4-20]

Experimental study on ladder type flow reducing devicefor creating habitat of aquatic organisms

Takahashi Naoki[National Institute of Technology, Kagawa College]・Misawa Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Nagao Ryohei[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Yanagawa Ryoichi[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tagawa Tadashi[National Institute of Technology, Kagawa College]

水生生物の生息場創出を目的とした梯子型減勢装置に関する実験的検討

高橋 直己[香川高等専門学校]・三澤 有輝[香川高等専門学校]・長尾 涼平[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]

水生生物の生息場創出を目的として開発した減勢装置を緩勾配水路に設置し,水制ブロックの配置間隔と流れの減勢効果の関係について実験的に検討した.本装置により水路内の流れを減勢し,設置区間内の流れに多様性をもたせることができた.水制ブロックの配置間隔を50cmから75cmに変更しても装置内の流況に大きな変化はみられず,配置間隔を広げたより簡易な構造の減勢装置の作製が可能であると考えられた.

Keyword: 農業水路ネットワーク, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2017

発表番号 [4-21]

Preliminary study on the control of filamentous algae growing in open channel

MINETA Takuya[Institute for Rural Engineering,NARO]・YAMAOKA Masaru[Institute for Rural Engineering,NARO]・YOSHINAGA Ikuo[Institute for Rural Engineering,NARO]・WATABE Keiji[Institute for Rural Engineering,NARO]・KOIZUMI Noriyuki[Institute for Rural Engineering,NARO]

開水路に発生する糸状性藻類の抑制に向けて(予報)

嶺田 拓也[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・小出水 規行[農村工学研究部門]

茨城県南部の幹線開水路で大量に流下する糸状性藻類が繁殖しやすい環境条件を明らかにするために,流下している藻類の種類や用水水質・水温,水路内構造物への付着状況について予備調査を行ったところ,優占種は緑藻類のCladophora sp.や珪藻類のPleurosira laevisであった。また,通水期間中の用水はやや窒素濃度が高かったものの藻類が発生する要因を水質環境や水温に求めることは難しかった。

Keyword: 水環境, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2017

発表番号 [4-30]

Critical swimming speed of Lefua echigonia in a laboratory open channel

Matsuzawa Yuki[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Aoki Kosei[Tokyo University of Agriculture and Technology, School of Agriculture]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]

室内開水路実験によるホトケドジョウの臨界遊泳速度の定量評価

松澤 優樹[東京農工大学大学院]・青木 興成[東京農工大学]・福田 信二[東京農工大学大学院]

本報では,人間活動の影響により,個体数が減少しているホトケドジョウについて,生息環境修復手法の開発を目的とし,遊泳能力の定量評価を行った.幅40cmの室内開水路に2mの遊泳区間を設定し,60分間の臨界遊泳速度(CSS)に基づいて,ホトケドジョウの遊泳能力を評価した.その結果,対象種の平均CSSは20.9 cm/sであり,礫等による流速緩和が同種の生息環境の造成に効果を発揮する可能性が示唆された.

Keyword: 生態系, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2017

発表番号 [4-32]

Preliminary study on development of survey methods for Fish Resources in agricultural channels using medical ultrasound diagnostic imaging equipment

Sato Taro[Graduate school of science and technology, Niigata University、Niigata Agricultural Research Institute]・ISHIMURA Kenta[Takaoka Agricultural and Forestry Promotion Center, Toyama Prefecture]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MOTONAGA Yoshitaka[Institute of Science and Technology, Niigata University]・HOMMA Kosuke[Institute of Science and Technology, Niigata University]・UCHIDA Hirokatu[Tohoku Branch, CTI Engineering Co.,Ltd]・YATAYA Kenichi[Tohoku Branch, CTI Engineering Co.,Ltd]・SAITO Yorioki[Senecom Co.,Ltd]

医療用超音波画像診断装置を用いた魚類資源量調査手法の開発に関する研究

佐藤 太郎[新潟大学大学院、新潟県農業総合研究所]・石村 謙太[富山県高岡農林振興センター]・吉川 夏樹[新潟大学]・元永 佳孝[新潟大学]・本間 航介[新潟大学]・内田 浩勝[(株)建設技術研究所]・矢田谷 健一[(株)建設技術研究所]・齋藤 和興[(株)セネコム]

著者らは農業用水路等の透視度の低い浅水条件下において,魚類資源量の縦断的かつ連続的な把握を目的として,超音波技術を応用した自律航行型の魚類資源量調査手法の開発に取り組んでいる.本研究では,医療用超音波画像診断装置を用いた魚類資源量調査手法の適用性を検証した.屋内水路実験の結果、超音波映像による確認個体数と水路内の魚類の個体密度との間に正の相関関係が認められ、本調査手法の有効性が確認された.

Keyword: 生物多様性, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2017

発表番号 [5-21]

Investigation of groundwater using high-efficient CSMT measurement system

Nakazato Hiroomi[NIRE,NARO]・Tsuchihara Takeo[NIRE,NARO]・Shirahata Katsushi[NIRE,NARO]・Ishida Satoshi[NIRE,NARO]・Kitagawa Noritoshi[Hyogo Prefecture]・Kawazoe Masahiro[Minami Awaji City]

高能率CSMT 法電磁探査による地下水調査

中里 裕臣[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・北川 典俊[兵庫県]・川添 雅弘[南あわじ市]

農研機構では,沿岸域の広域的な地下水調査を短期間で実施可能な高能率CSMT 法電磁探査システムを開発した.兵庫県南あわじ市で実施中の兵庫県営経営体育成基盤整備事業国衙地区において,補助水源としての地下水開発地点選定のための調査手法として,本システムによる比抵抗調査が選定された.探査深度300mの26点の探査は3日間で実施され,高比抵抗層の分布に着目した地下水開発地点検討を行った.

Keyword: 比抵抗, 地下水, 扇状地礫層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2017

発表番号 [5-22(P)]

A tsunami inundation numerical simulation by 5 m mesh elevation data in Shizuoka city

kajiyama naoki[Graduate School of Bioresouce Sciences, Nihon University]・Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

静岡市における5mメッシュ標高データによる津波浸水シミュレーション

梶山 直輝[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学]・宮坂 加理[日本大学]

これまでのハザードマップに関する研究は、津波の浸水予測の精度の向上の研究が主であった。そこでは過去の大きな地震に基づいた浸水計算がされている。これに対して、多種多様な津波発生の条件で浸水予測を比較する研究は和歌山県のものを除いてほとんどない。静岡市の海岸線で、8m, 12mの最大津波高さ、半周期10分、20分、30分の正弦波を仮定した6つの条件で、津波浸水の数値シミュレーションを行い、比較する。

Keyword: 津波, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2017

発表番号 [5-30]

A study on laborsaving water management in irrigation ponds−A case study of Nanatani irrigation pond−

Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Murayama Masatomo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]

ため池の取水管理労力軽減に関する考察−鳥取市七谷池の事例−

清水 克之[鳥取大学]・村山 正知[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]

鳥取市七谷池の水収支と取水管理労力の実態を調査し,取水管理省力化の検討を行った。平水年の場合,1日取水した後に2日取水しない管理方法では2016年の取水回数に比べて約25%の労力軽減が示された。また,取水を1日おきにすると平水年と10年確率渇水年において,取水回数では取水労力を軽減できないが,降雨による不定期の取水管理をする必要がなく,取水管理の規則化が可能になることが示された。

Keyword: 水田灌漑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2017

発表番号 [5-48]

Irrigable area of pair pond system estimated regression Curve Number

Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Furihata Hideki[Japan Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

回帰Curve Numberを用いて推計した親子ため池システムにおける灌漑可能面積

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・降籏 英樹[農村振興局]

サブサハラアフリカ地域の内陸低湿地で,既存のため池を水資源とした水田開発を計画する時,現行の主な用途である生活用水と競合しないことを前提に灌漑可能面積を算出する必要がある.途上国では少ない要素でかつ精度のよい算出法を用いることが望ましい。本研究では、降水量と旱天日数から導いた回帰式によるCurve Numberを組み込んだ水収支式を用いて,本地域における水田開発の可能性について考察する.

Keyword: CN, 紅河, 二次元単層モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2017

発表番号 [6-30]

Comparison of design value and physical property test of cured in place pipe

OTSUKA SATOSHI[KIRIMOTO,LTD.]・TAKEDA MAKOTO[KIRIMOTO,LTD.]・FUJIMOTO MITSUNOBU[KIRIMOTO,LTD.]・ARIYOSHI MITSURU[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI YOSHIYUKI[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]

現場硬化型更生管の設計値と物性試験値の比較

大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]

場硬化型更生管の構造設計は、土圧、活荷重等の外的荷重、内水圧及び外水圧が更生管に作用した時の必要管厚を計算することで安全性を照査する手法は周知されている。しかし、更生管の構造設計に関する考えは、各メーカーのノウハウであり公開されていないのが現状である。そこで、本報では、構造設計から設計値を満足する更生管を試作し、物性試験結果と設計値を比較した内容を報告する。

Keyword: 現場硬化型更生工法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2017

発表番号 [7-10]

Evaluation of detachment strength between concrete and repairing material for inorganic covering technique

JUMPEI ASANO[SANYU CONSULTANTS INC.]・NATSUKA Isamu[Emeritus professor in Shimane University]・ISHII Masayuki[Shimane University]・MATSUMOTO Takumi[The United Graduate School of Agriculture]・NISHIYAMA Tatsurou[Gifu University]

無機系補修材料とコンクリート母材の界面剥離強さの評価に関する研究

浅野 純平[(株)三祐コンサルタンツ]・長束 勇[島根大学名誉教授]・石井 将幸[島根大学]・松本 拓[鳥取大学大学院]・西山 竜朗[岐阜大学]

無機系被覆工法における付着性の照査を行うため,松本らは接着界面でのせん断強度を計測可能な新たな剥離強度試験方法を提案し,基礎的試験を行った。本報では,供試体躯体部の圧縮強度の変化が,試験結果に与える影響について報告する。三軸圧縮試験より,躯体部の強度を上昇させると,一様モルタル供試体の強度と剥離強度の差が明確になった。しかし,供試体端面の傾きによる軸力の偏心が,試験結果に影響することが考えられた。

Keyword: 無機系被覆工法, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2017

発表番号 [7-30]

Follow-up survey of silicate-based surface penetrant method for agricultural concrete canal

TANIGUCHI Takahiro[Aston Inc.]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]・UENO Kazuhiro[Shimane University]・SATO Shushi[Kochi University]・NATSUKA Isamu[Shimane University]

農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の施工後の追跡調査

谷口 孝裕[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]

本報では,農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の追跡調査の事例を通して,含浸工法の施工後の性能評価に必要な調査項目について検討した.得られた結果として,補修後一年経過時点では,本研究で実施した補修工法は,すべて補修効果を発揮していることが確認できた.複数の種類の試験を組合せることで,含浸工法や表面被覆工法の性能を多角的に評価できることが示された.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2017

発表番号 [8-26]

Practical applicability of a ground penetrating radar to evaluate non-destructively a structural quality of capillary barrier soil system and soil water movement in it.

Ishii Nobuyuki[Sendai City Goverment]・Kuroda Seiichiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

地中レーダを用いたキャピラリーバリア機能の非破壊診断手法の開発

石井 伸幸[仙台市]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・森井 俊広[新潟大学]

土のキャピラリーバリア(CB)を用いた廃棄物や汚染物質の盛土式保管工を対象に,盛土施工後の品質管理と性能照査のための試験法を検討した。CB土層の厚さは小さくかつ数十年にわたり稼動するため,遮水・保水機能を照査するにあたり,土層表面から非破壊的に水分動態を計測し可視化できる試験法がのぞまれる。本報告では,表面レーダー法をとりあげ,CB土層の施工厚さの間接計測と土層内の水分動態の計測結果をまとめた。

Keyword: 土構造, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2017

発表番号 [8-30]

Improvement of coupled soil particles ? pore water numerical method based on laboratory experiment

Saito Masashi[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Fukumoto Yutaka[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Ohtsuka Satoru[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]

水中での砂柱崩壊実験に基づく土粒子-間隙水連成計算手法の高度化

齋藤 雅史[長岡技術科学大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・大塚 悟[長岡技術科学大学大学院]

液状化や内部侵食のような間隙水を伴う地盤の破壊現象を微視的に調べるために,土粒子と間隙水の両方をDEM(Discrete Element Method, 個別要素法)とLBM(Lattice Boltzmann Method,格子ボルツマン法)を連成させて直接解くことが出来る数値計算について検討した.特に本研究では,計算の妥当性を検証するために水中で砂柱崩壊実験を行い,解析で得られた結果と比較した.

Keyword: 数値解析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2017

発表番号 [9-8(P)]

Relation between installation interval of water leakage preventive bands and head loss

Matsuda Ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・Namihira Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Inosako Koji[Tottori University]

止水バンドの設置間隔と損失水頭の関係について

松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]・猪迫 耕二[鳥取大学]

止水バンド工法はパイプラインの継手部からの漏水に対し止水バンドを管内面に施工することで継手部の止水補修をする工法である.本工法は単体で用いられるだけでなく,対象区間の継手部に対し予防保全的に100箇所以上連続して施工される場合もある.本研究では,止水バンドの設置間隔を300mm以下にすることにより複数個の止水バンド施工の設置間隔と損失水頭の関係を明らかにすることを目的とし,水理模型実験を行った.

Keyword: パイプライン, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2017

発表番号 [9-30]

Evaluation of the improvement effect of surface drainage efficiency by under drain

KURIHASHI Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OSARI Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OCHIAI Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・TAKAMATSU Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

暗渠による地表排水効率向上効果の評価

栗橋 英[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]

地表排水効率の悪化が懸念される大区画水田における排水対策のために,従来土中の過剰水と地表残留水の排除を目的とされてきた暗渠排水を地表排水に利用した排水シミュレーションを行った.その結果,暗渠を利用することで排水時間の短縮や地表排水終了後の地表残留水量の低減効果が期待できること,対策作業が不要になるメリットを得た.このことから暗渠の新たな機能として地表排水に利用することを提案する.

Keyword: 暗渠排水の再評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2017

発表番号 [10-3]

Effect of multi-submergence treatment on plant height and yield of rice

Sakata Satoshi[Hokuriku research station, Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Ohno Satoshi[Hokuriku research station, Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Minakawa Hiroki[Imbanuma Phase Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]

複数回の冠水が稲の伸長および収量に与える影響

坂田 賢[中央農業総合研究センター]・大野 智史[中央農業総合研究センター]・皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]

集中豪雨等による都市域の浸水被害を軽減する手法として,水稲の被害に配慮して水田の洪水緩和機能を発揮させることが考えられる.本研究では,ポット試験で複数回の冠水処理による水稲の収量および耐倒伏性の影響を調査した.その結果,出穂30日前の冠水では草丈の一部が露出した水稲で下位節間が伸長した.また,出穂30日前または成熟期のみの冠水と同様に,両時期に2回冠水を行った場合にも収量への影響はみられなかった.

Keyword: 冠水試験, 収量, 節間長
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2017

発表番号 [10-11(P)]

Measurement of soil water content distribution using Fieldscout TDR300

Kameyama Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Miyamoto Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwata Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]

FieldScout TDR300を用いた圃場内の土壌水分分布の測定

亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]

FieldScout TDR300の出力値と体積含水率の関係と温度依存性を明らかにした上で,圃場内の土壌水分分布調査への適用性について検討した.15〜35℃の温度範囲内においてはTDR300出力値の変動は小さく,圃場での地温や水分量の変動幅を考えると温度依存性は問題ないレベルにあると考えられた.圃場内における土壌水分分布調査の結果から,圃場内でより乾燥しやすいエリアの特定等が可能となった.

Keyword: 畑地灌漑, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2017

発表番号 [10-30]

Evaluation of introduction of compact UAV for grasping wetland environment

Naito Yoshiki[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Sasada Katsuhiro[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Tsushima Kouji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

湿原環境把握における小型UAV導入の評価

内藤 義樹[日本大学大学院]・笹田 勝寛[日本大学]・串田 圭司[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]

貴重な湿原の環境把握において、その環境負荷を与えないICT技術を生かした手法が求められている。本研究では、小型UAVを用いて湿原の地形把握を試み、精度と実用性についての検証を行った。さらに、従来の測量手法との比較を通じて精度的、経済的な評価を行った。その結果、色別標高図や等高線図で、現地測量と同等の測量成果が得られ、外業期間の短縮と約90%のコスト削減の効果が見込まれた。

Keyword: 小型UAV, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2017

発表番号 [10-39]

Study on overwintering site of Tokyo daruma pond frogs using PIT tags

NODA Kotaro[Utsunomiya University]

PITタグを用いたトウキョウダルマガエルの越冬場の把握

野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・中島 直久[東京農工大学大学院連合]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[小山市]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・田村 孝浩[宇都宮大学]

東日本に広く分布するトウキョウダルマガエルを対象種として、好適な越冬環境の把握に向けて、まず越冬する土地利用を把握したので報告する。PITタグを用いた調査の結果、越冬する本種を30個体確認した。そのうち28個体は畑地にて越冬しており、さらに多くの個体が水田から畑地へ移動していたことから、畑地が水田より良好な環境であることが示唆され、越冬場所の探索において本手法が有効であることが確かめられた。

Keyword: PITタグ, 越冬,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.27-28 , 2016

発表番号 [S-4-2]

New Standard Agricultural Lot (2ha) Construction in Miyagi Prefecture

Tokita Yutaka[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Hirono Osamu[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Mikami Koji[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Yamaki Satoru[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]

宮城県における「新たな標準区画(2ha区画)」の取組について

鴇田 豊[宮城県]・廣野 修[宮城県]・三上 浩二[宮城県]・八巻 智[宮城県]

宮城県では,東日本大震災による津波で特に甚大な被害を受けた10市町19地区約5,100haで東日本大震災復興交付金を活用した「農山漁村地域復興基盤総合整備事業」を実施している。実施に際し,県では「新たな標準区画(2ha区画)」を平成25年度に策定し,名取市,岩沼市を中心とした約1,300haで整備を実施している。本報では「新たな標準区画(2ha区画)」の導入目的や効果検証の取組等について報告する。

Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2016

発表番号 [S-4-3]

Establishment and Prospects of Hayashi Rice Agricultural Cooperative

Tamura Yoshihiro[Hayashi Rice Agricultural Cooperative]

「農事組合法人 林ライス」の設立と今後の展望について

田村 善洋[林ライス]

宮城県岩沼市林地区は,平成23年3月11日東日本大震災の津波により,農地はもとより農業用機械や施設,住家まで生活基盤全てが流失した。離農を希望する人も多かったなかで,今後の営農について,地域で話し合いを行い,地域の受け皿として法人化を進めた。本報では,「農事組合法人 林ライス」の設立の経緯や今後の展望について報告する。

Keyword: 法人化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.37-38 , 2016

発表番号 [S-6-1]

Long Life of Irrigation and Drainage Facilities and Seismic Disaster

Suzuki Hisato[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kojima Hajime[Tokyo University of Agriculture and Technology]

地震災害による農業水利施設被害と長寿命化の課題

鈴木 尚登[農研機構 農村工学研究部門]・小嶋 創[東京農工大学大学院]

東日本大震災伴う農地・農業用施設等の被害総額は約8,400 億円と報告され、地震動による施設被害額は、約1,300億円(92%)と推定されるが、それらは災害復旧事業を前提としたもので、地震外力による施設への損傷度を反映した資産減耗額とは必ずしも一致しない。本稿では、震度と施設被害の現状を概観し、災害復旧が適用の有無による施設残存寿命の違いを考察し、今後の防災・減災と長寿命化研究課題をまとめた。

Keyword: 地震災害, 被害情報, 長寿命化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.41-42 , 2016

発表番号 [S-6-3]

Issues of restoration and reconstruction on agricultural facilities in Fukushima Prefecture

KIKUCHI Kazuaki[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]・FUJIMOTO Hiroki[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]・NAGAOKA Manabu[Rural Areas Planning Division,Agriculture,Forestry and Fishery Department,Fukushima Prefecture]

福島県における農業用施設の復旧・復興の課題

菊地 和明[福島県]・藤本 弘樹[福島県]・長岡 学[福島県]

本県は東は太平洋に面する浜通り地方、西は豪雪地帯の会津地方、その間の中通り地方に三分される。東日本大震災により、本県では最大震度6強が観測され、農地・農業用施設等の被災が4,358ヶ所、被害額は2,303億円に上った。津波被災を受けた農地と東京電力福島第一原子力発電所は、浜通り地方に位置している。本報では、他の被災県と異なる様相を呈している本県の被災及び復旧・復興の現状と課題を述べる。

Keyword: 東日本大震災, 復興, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.103-104 , 2016

発表番号 [S-14-2]

Special Features of Nogyo-doboku and Roles in Solving the Global Problems -Lessons from SATREPS Egypt Project

Satoh Masayoshi[University of Tsukuba]

地球規模課題解決における農業農村工学の特徴と役割 −SATREPSエジプトナイルの経験から−

佐藤 政良[筑波大学]

農業農村工学分野(NN)のSATREPSに対する貢献について、エジプトプロジェクトの経験を踏まえ、NNの特徴とあり方を論じる。地球規模課題の中で大きな位置を占める水資源問題に、日本は世界で唯一、300年以上の持続的開発の経験をもつ。農村の都市化も経験している。経験の世界への伝達は義務でもある。NNの特性はその総合性にある。周辺分野の協力を得つつ、課題を発掘し、社会実装まで行う計画を作る必要がある。

Keyword: SATREPS, 農業農村工学, 水資源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.129-130 , 2016

発表番号 [S-17-5]

Development of Mowing Simulation Game Focused on Sense of Community, "Sim-Rural"

TERADA Yuuki[Graduate School of Engineering, The University of Tokyo]・WAKATABE Ryo[Graduate School of Information Science and Technology, The University of Tokyo]・SUGAWARA Saku[Graduate School of Engineering, The University of Tokyo]・HUANG Wei[Graduate School of Economics, The University of Tokyo]・HAYASHI Naoki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・AKAZAWA Masazumi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

共同性に着目した草刈りゲーム「シムルーラル」の開発

寺田 悠希[東京大学大学院]・若田部 亮[東京大学大学院]・菅原 朔[東京大学大学院]・黄 巍[東京大学大学院]・林 直樹[東京大学大学院]・赤澤 正純[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]

農村における草刈りには多面的な機能があり農村管理の要である。それを若者に伝えるためにスマートフォン向け草刈りゲームアプリを開発した。従来の農業ゲームを調査した結果、農作業や草刈りの共同性については着目されていなかった。筆者らは草刈りの多面的機能のみならず、オンラインで複数のプレーヤーが同時にプレイし、プレーヤー間でコミュニケーションをとるアイテムを作成することでその共同性を実感できるようにした。

Keyword: 農業教育, 共同性, ゲームアプリ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.167-168 , 2016

発表番号 [S-21-3]

The effective soil layer and SMEP of lily and asparagus fields

IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUMIYA Masakazu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NAKAMURA Toshiharu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・UKEGAWA Takashi[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]

ユリ圃場とアスパラガス圃場の有効土層と土壌水分消費型(SMEP)の検討

岩田 幸良[農研機構 農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農研機構 農村工学研究部門]・松宮 正和[北陸農政局]・中村 俊治[北陸農政局]・受川 隆志[北陸農政局]・成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]・亀山 幸司[農研機構 農村工学研究部門]

ユリとアスパラの圃場の土壌水分消費型を決定するため、新潟県の黒ボク土圃場で現地試験を実施した結果、有効土層の深さはユリ圃場で40cm、アスパラ圃場で60cmと判断された。根圏調査の結果、有効土層に比べユリ圃場の根群域は浅く、アスパラ圃場の根群域は深かった。有効土層を4等分して得られた土壌水分消費型は、上層から順にユリ圃場で33,30,21,16%、アスパラ圃場で35,27,28,10%であった。

Keyword: 畑地灌漑計画, SMEP, 有効土層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.179-180 , 2016

発表番号 [G-1-4]

Changes in aquatic flora in irrigation ponds during 30 years in Lakes Shinji and Nakaumi areas

Hayasaka Yuya[Shimane University Graduate school of Life and Environmental Science]・Kunii Hidenobu[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Somura Hiroaki[Shimane University]・Haraguchi Noriko[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Tsujii Yousuke

島根県宍道湖・中海周辺のため池における30年間の水生植物相の変遷

早坂 裕也[島根大学大学院]・國井 秀伸[汽水域研究センター]・宗村 広昭[島根大学]・原口 展子[汽水域研究センター]・辻井 要介

1984年から10年おきに継続調査されている島根県宍道湖・中海周辺のため池に生育する水生植物を対象に、時間経過による変遷について調査・解析を行った。その結果、30年間でため池の個数・水生植物の多様性が共に減少傾向にあることが把握された。また観測水質項目の変化と多様性の減少に明確な関係性が見出されなかったことから、ため池の管理状況や光条件の変化なと複数の要因が影響を及ぼしていると考えられた。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 親水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.229-230 , 2016

発表番号 [G-2-13]

Measurement of Flow around Leakage Point in Experimental Pipeline Using PIV

asada yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kimura masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・azechi issaku[NARO]・iida toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kubo naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

PIVを用いた実験用管水路の漏水部付近における流れの計測

浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

漏水検知技術として管路の中に機器を流し漏水を検知する方法があるが、このような機器は漏水部付近の流れの計測に基づいて設計されていない。また近年では管路内を流れる水の流速分布を計測するセンサーが開発されている。以上から、管水路内の漏水部付近の流れを調査することで、先述した漏水検知機器類の改良が期待され、センサーによる漏水検知の検討にも貢献できる。よって本研究では管水路内の漏水部付近の流れを計測した。

Keyword: 漏水検知 , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.293-294 , 2016

発表番号 [1-30]

Study on the effective Factors of Farm Land Consolidation for Large expansion of Community Farming

Yoshimura Akiko[Institute for Rural Engineering NARO]・Nosaka Kouji[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]・Ishida Kenji[Institute for Rural Engineering NARO]・Haraguchi Noburo[Institute for Rural Engineering NARO]

集落営農組織の広域化のための圃場整備の効果要因

吉村 亜希子[農研機構 農村工学研究部門]・野坂 浩司[北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]・石田 憲治[農研機構 農村工学研究部門]・原口 暢朗[農研機構 農村工学研究部門]

農業の担い手が減少する中、集落営農組織の持続的な運営のためには今後、広域化の必要がある。このため広域化のための圃場整備事業の効果要因について事例地区調査から検討を行った。その結果、圃場整備事業の中で圃場の大区画化は、複数の集落間で共同作業を行うことによる単に作業の効率化だけで無く、段階的に複数集落にまたがる作業を行うことで、広域のつながりを持つシステムの構築のために重要な要因となることがわかった。

Keyword: 集落営農, 広域合併, 大区画圃場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2016

発表番号 [1-33]

The Role of Farmers as a Middleman in Newcomer's Farmland Securement

BAO SARINA[The Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・HATTORI TOSHIHIRO[Meiji University]

新規参入者の農地確保における仲介者の役割

包 薩日娜[明治大学研究・知財戦略機構]・服部 俊宏[明治大学]

本研究では,福島県南会津地方の「南郷トマト」新規参入者の農地確保を事例に,仲介役農家が新規参入者の農地確保においてどのような支援を提供したかについて考察した。調査対象者は,研修生受入経験がある研修先農家12名である。農地に関しては,研修先農家は自分の集落の農地について把握し,新規参入者の就農を失敗させないように,なるべく条件がよい農地を紹介してあげたいと考えていることがわかった。

Keyword: 新規参入者, 農地確保, 仲介者
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.301-302 , 2016

発表番号 [1-34]

Analysis for Influence of the Support for Local Finance on the Agricultural and Rural Development Project

Kawai Tadafumi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Tokuwaka Masazumi[Ministry of Agriculture]

地方財政措置が農業農村整備に与える影響等の分析

川合 規史[日本水土総合研究所]・徳若 正純[農林水産省]

公共事業である農業農村整備事業に係る地方財政措置に関し,農業行政に係る基準財政需要額は,都道府県,市町村ともに農家数を測定単位として算定される。その一方で,都道府県の土地改良施設の維持管理に係る実負担額に対する基準財政需要額の比率は低下傾向にあるとの試算結果を得た。また,農業産出額との相関関係は,農家数よりも農林水産行政費または農業農村整備事業費の方が強い傾向にあることがわかった。

Keyword: 農業農村整備事業, 地方財政措置, 維持管理費
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.303-304 , 2016

発表番号 [1-35]

Estimation of the Ripple Effect on Regional Economy by the Agricultural and Rural Development Project

Harada Wataru[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Kawai Tadafumi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Tokuwaka Masazumi[Ministry of Agriculture]

農業農村整備事業による地域経済波及効果の推計

原田 亘[日本水土総合研究所]・川合 規史[日本水土総合研究所]・徳若 正純[農林水産省]

農業農村整備事業は、農業の生産性を向上させ、農産物の生産拡大、品質向上に寄与する。さらに、これらは農業を起点として、地域の関連産業へ波及効果が高まると考えられる。農業農村整備事業が果たしてきたこのような役割について、全国を対象とした産業連関分析により推計した。この結果、地域経済への波及効果は、川上産業へ約2.65兆円、川下産業へ約1.08兆円となり、両者合わせて約3.73兆円と推計された。

Keyword: 農業農村整備事業, 地域経済波及効果, 産業連関分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.305-306 , 2016

発表番号 [1-36]

The optimum standard of farm land consolidation in Aomori prefecture

SUZUKI Yoshiya[Department of Agriculture, Forestry, and Fisheries, Rural Development Division]・EBINA Tsuguo[Department of Agriculture, Forestry, and Fisheries, Rural Development Division]・OGASAWARA Yasuo[Department of Agriculture, Forestry, and Fisheries, Rural Development Division]

青森県におけるほ場整備の最適な整備水準について

鈴木 禎也[青森県]・蝦名 継緒[青森県]・小笠原 康雄[青森県]

ほ場整備は、農業生産コストの低減や転作作物の導入を実現するたけでなく、担い手への農地集積・集約を促進するため、地域農業の再編強化へ向けて県内各地から多くの要望が寄せられている。これに伴い、県の負担はさらに増大する見込みとなったため、限られた予算でできるだけ多くの要望に応えていくためには、ほ場整備そのものの低コスト化を図ることが必要となった。そこで、青森県に適したほ場の整備について検討を行った。

Keyword: 最適な整備水準, 低コスト化,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.307-308 , 2016

発表番号 [1-37]

The demonstration project on farming recommencement in Suzaki district

Watanabe Kazuaki[Miyagi Prefecture Eastern Regional Development Office]

洲崎地区の営農再開実証プロジェクトについて

渡邉 一昭[宮城県東部地方振興事務所]

東日本大震災の地震が引き起こした大津波は,県内沿岸地域に甚大な被害をもたらした。東松島市洲崎地区も例外ではなく,農地(約80ha)が3年間以上の長きにわたり海面下に没した光景は,地元の営農意欲を阻害した。 昔と同じように営農できることを実証し,営農意欲を復活させることを目的として「奥松島地域営農再開実証プロジェクト」が平成26年5月に発足し活動している。ここではその活動の一部を報告する。

Keyword: 東日本大震災による復旧, 農村振興,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2016

発表番号 [2-1]

Swimming characteristics of Goby fry in high flow rate range

YATAYA Kenichi[CTI Engineering Co.,Ltd]・IZUMI Mattashi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・MARUI Atsushi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]

高流速域における河川遡上期のウキゴリ類の遊泳特性

矢田谷 健一[(株)建設技術研究所]・泉 完[弘前大学]・東 信行[弘前大学]・丸居 篤[弘前大学]

既設プールタイプ魚道において,通し回遊性のカジカ属魚類やウキゴリ属魚類が全く利用できていないとの事例があり,魚道設計にあたっては,遊泳能力が弱い魚種に配慮することが重要なポイントの一つになっている.本報は、泳力が弱いとされるハゼ科のウキゴリ類を対象とし,吸盤による吸着が困難と考えられる高流速域を対象とし,ウキゴリ類の遊泳速度と遊泳時間の関係や,前進可能な距離に関する実験結果を報告するものである.

Keyword: ウキゴリ, 遊泳能力, 魚道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.321-322 , 2016

発表番号 [2-7]

Difference in sediment scouring at flushing between the straight fish pool and the confluence structure in agricultural drainage channel

Minagawa Akiko[The University of Shiga Prefecture]・Aiba Takashi[The University of Shiga Prefecture]・Yoshida Kazuki[The University of Shiga Prefecture]・Yamamoto Tatsuya[The University of Shiga Prefecture]

魚溜工と合流桝における出水時の土砂洗掘の違い

皆川 明子[滋賀県立大学]・饗庭 俊[滋賀県立大学]・吉田 一基[滋賀県立大学]・山本 達也[滋賀県立大学]

合流桝と直線部に施工された魚溜工(いずれも深さ30cm)とで、年間を通した土砂堆積高の推移を調査した。その結果、魚溜工ではほとんど洗掘が生じなかったのに対し、合流桝では出水に伴い堆積土砂が大きく洗掘されて、非灌漑期にも30cmの水深を維持することができていた。さらに、合流桝では本線水路が屈曲する内側を中心に5〜10cmの堆積も常に見られたことから、底生生物や魚類の越冬に有効と考えられる。

Keyword: 土砂, 水深, 魚類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.323-324 , 2016

発表番号 [2-8]

Characteristics of the flow velocity in the small pit of canal and the behavior of aquatic animals

TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology, Kagawa College]・HONZU Mio[National Institute of Technology, Kagawa College]・NAGAO Ryohei[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]

水路内の小規模な掘り込みにおける流速特性と水生生物の挙動

高橋 直己[香川高等専門学校]・本津 見桜[香川高等専門学校]・長尾 涼平[香川高等専門学校]

水路内に小規模な掘り込みを設けることで,矩形断面水路の直線区間に簡易的に水生生物の生息場となる流況を創出することを試みた結果,深さ3~4.5cm,長さ15~30cmの掘り込みによって中層から底面においてゆるやかな流速場を創出することができた.また深さ4.5cm,長さ30cmの掘り込みにて水生生物の挙動を観察した結果,最も流れが減勢されていた掘り込み上流端底面を利用する様子が確認された.

Keyword: 環境配慮型水路, 局所流, 水田生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2016

発表番号 [2-11]

Study on Proper Characteristics of Canal Bottom for Habitat for Endangered Species Pronodularia Japanensis

Kamada Yuta[Nippon Engineering Consultants CO., LTD]・Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ.]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

絶滅危惧種マツカサガイの生息に適した水路床の物性に関する研究

鎌田 侑汰[大日本コンサルタント]・近藤 侑也[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]

マツカサガイの生息状況を把握するとともに,生息に適した水路床の物性について検討することを目的とし,本種の生息する水路の底質を調査した.マツカサガイの平均生息密度は34.8個体/m2であり,主に底質組成を目的変数とした重回帰分析の結果,マツカサガイの生息数に影響を及ぼす環境要因としては,底質の粗砂の組成割合と,水路床表面の礫の被覆割合が挙げられた.両者は本種の生息数に対して負の相関を示した.

Keyword: マツカサガイ, 農業用水路, 底質環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.339-340 , 2016

発表番号 [2-16]

A study on information of the inhabiting fish in the north district of Utsunomiya city around 1960

Usami Shinnosuke[Utsunomiya University]・Moriyama Takumi[Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Utsunomiya University]

宇都宮市北部における昭和30年代頃の魚類の生息情報の把握

宇佐美 伸之介[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

 生態系保全・再生する際には、今より良好な状況であったと考えられる。過去の生態系が保全目標となる。特に、水田生態系については昭和30年代頃までが豊かな時代であったとされる。本研究は栃木県宇都宮市の多面的機能支払組織を対象とし、昭和30年代頃の魚類の生息情報を聞き取った。その結果、1亜科、2属、23種を確認した。さらに、これらの確認種を生息地別に類型化しその類型別に減少の程度を明らかにした。

Keyword: 水田生態系, 昭和30年代頃, 聞き取り調査
GET PDF=16/2-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.365-366 , 2016

発表番号 [2-29]

Wildfire return intervals in Alaska from satellite remote sensing in the last 15 years

Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

過去15年の衛星リモートセンシングから見たアラスカ原野・森林火災の周期

串田 圭司[日本大学]・宮坂 加理[日本大学]

米国アラスカ州において、2001年から2015年のMODIS衛星データの火災検知を用いて、地域ごと植生区分ごとに火災の周期を求めた。ツンドラでは、平均3000年〜5000年程度であり、北方森林での平均値は、常緑樹は160年、落葉樹は210年、混交林は210年であった。常緑樹では、地域によっては、周期80年〜100年と、火災の頻度が高かった。南部の海岸林では火災の周期は10,000年程度であった。

Keyword: リモートセンシング, 原野・森林火災, 北方森林・ツンドラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.367-368 , 2016

発表番号 [2-30]

Estimation of Actually Cultivated Rice Paddy Area using L-Band SAR Images

Nakagiri Takao[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Tozaki Katsuhiko[Okinawa Defense Bureau]・Horino Haruhiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Sakurai Shinji[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Kato Hisaaki[The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University]

LバンドSAR画像を用いた水田作付面積の推定

中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・東 克彦[沖縄防衛局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・加藤 久明[大阪大学産業科学研究所]

インドネシアのバリ島北部に位置するサバ川流域を対象に,雲による遮蔽を受けにくいLバンドマイクロ波合成開口レーダ(SAR)画像を用いた水田の作付面積推定の可能性について検討した.その結果,数十ha規模の集約的な水田領域であれば,LバンドSAR画像のみでも水田ポリゴン面積に対し数%程度の推定精度が得られた.一方,急傾斜地や地目の混在した場所では誤差が著しく大きくなり,その精度向上が今後の課題である.

Keyword: リモートセンシング, SAR, 水田作付面積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.429-430 , 2016

発表番号 [3-22]

Influence of dam's behavior on propagation chatracteristics of its foundation

Hayashida Yoichi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Masukawa Susumu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Tagashira Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]

堤体の非線形化が基礎地盤の伝播特性に及ぼす影響

林田 洋一[農研機構 農村工学研究部門]・増川 晋[農研機構 農村工学研究部門]・田頭 秀和[農研機構 農村工学研究部門]

応答解析での適切なモデル設定のための基礎的知見の蓄積を目的に、フィルダムを対象に堤体材料のせん断剛性や減衰率のひずみ依存性の設定が堤体の振動挙動や基礎地盤での振動の伝播特性に及ぼす影響を実験的に検証した。その結果、堤体の非線形化が、線形弾性体とした基礎地盤の伝播特性にも影響を及ぼすことが明らかとなった。また、堤体の非線形化による影響は、基礎地盤の高次の伝播特性に影響を及ぼすことが示された。

Keyword: 耐震照査, 応答解析, フィルダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.447-448 , 2016

発表番号 [4-9]

Estimation of water retention for dry soil using chilled mirror water potential meter

Ishii Mayu[Faculty of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Faculty of Bioresources, Mie University]

鏡面冷却式水ポテンシャル計を用いた乾燥領域の土の水分保持の評価

石井 麻友[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]

鏡面冷却式水ポテンシャル計を用いて,乾燥領域の水分特性曲線の乾燥密度依存性を調べた.乾燥過程では,黒ボク土については試料がスラリー状にならない場合,本装置で-300cm迄のマトリックポテンシャルを計測できた.また,マトリックポテンシャルが等しい土であっても,乾燥密度が大きいほど含水比が高くなった.湿潤過程では,何れの土についてもマトリックポテンシャル−含水比関係に乾燥密度依存性は見られなかった.

Keyword: マトリックポテンシャル, 乾燥密度, 水分特性曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.449-450 , 2016

発表番号 [4-10]

Estimation of water potential in frozen soil using micro chilled mirror dew point sensor

Ban Toshikazu[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]

鏡面冷却式露点計を用いた凍土の土中水圧測定

伴 俊和[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]

近年、露点計が小型になり、土中に埋設可能となった。そこで本研究では温度平衡下の凍土と凍結過程にある凍土の土中水圧測定に鏡面冷却式露点計を応用した。その結果、温度平衡下では-1.9℃、-23000 cm、温度勾配下では-1.1 ℃、-14000 cm以下の土中水圧を測定できた。これらの値はクラウジウスクラペイロン式による推定値と一致した。測定精度向上には露点測定部と地温の関係に対し検討が必要である。

Keyword: 凍土・凍上, 土中水圧, 一次元カラム実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.479-480 , 2016

発表番号 [4-25]

Characterization of radioactive Cs distribution in undisturbed soil at abandoned forest in Iitate, Fukushima

Quoc Thuyet Dang[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamomoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

福島県飯舘村の放棄林地内の不かく乱土における放射性Cs分布の特徴

Quoc Thuyet Dang[東京大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・井本 博美[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]

飯舘村の林地で地表面の状態の異なる12地点を選び2013年から2015年まで毎年1回、表層30cmの土壌を採取して土壌中の放射性Cs濃度、全炭素、全窒素、土壌水分等の深さ方向の分布を測定した。上記値の他、標高、傾斜、リター被覆度等のデータと併せて主成分分析やLindeman, Merenda, and Gold法による解析を行い、放射性Cs含量と関連の深い量を考察した。

Keyword: 放射性Cs, 福島, モデリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.489-490 , 2016

発表番号 [4-30]

The environment of soil water and non-uniform rainwater infiltration in Mongolian rangeland

Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Shiozawa Sho[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Siilegmaa Batsukh[Mongolian State Univ. of Agriculture]・Undarmaa Jamsran[Mongolian State Univ. of Agriculture]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

モ ンゴル草原における土壌水分環境と降雨浸入量の不均一性

宮坂 加理[日本大学]・塩沢 昌[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・Siilegmaa Batsukh[モンゴル農業大学]・Undarmaa Jamsran[モンゴル農業大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

乾燥地モンゴル草原のある地点において,地下水位が深く,数メートルしか離れていないにも関わらず,深部の土壌水分が大きく異なっていた.この原因として,降雨強度が浸透能を上回り湛水が生じたためではないかと考えた.そこで,標高が周りよりも10 cm程低い地点と高い地点において,豪雨前後に土壌水の増加量を測定した.その結果,降雨浸入量は高い地点では降水量を下回り,低い地点では上回った.

Keyword: 乾燥地, 浸透能, 放牧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.529-530 , 2016

発表番号 [5-12]

Hydrological characteristic of water and material balance in riparian paddy field in low land area

OMINO SATOKO[Department of Agricultural International and Environmental Science, Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO TASUKU[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・YAZIMA MITSUHIRO[Tokyo Metropolitan Government]

河川に隣接する水田地帯における水・物質収支からみた水文流出特性

小美野 聡子[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・矢島 光弘[東京都]

水田地帯を含む畑地・市街地の面源対策においては、モデル開発が必要であるが、現時点で、水田の浄化作用や水管理といった項目全てを考慮できるモデルはない。今後のモデル開発に向け、水の流出過程を定量的に把握する必要がある。  本研究では、千葉県北西部の鹿島川上流に隣接する約1haの水田で約1年間モニタリングを行い、台地からの流入と水田の水管理が及ぼす影響を考慮し、水田地帯における水・物質収支を求めた。

Keyword: 水質, 水・物質収支, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.553-554 , 2016

発表番号 [5-24(P)]

Prediction of minimum air temperature with simple methods and local meteorological observations

UEDA Yu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MIURA Takeshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MOROIZUMI Toshitsugu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

現地での気象観測にもとづいた簡易な最低気温予測方法の検討

上田 悠生[岡山大学大学院]・三浦 健志[岡山大学大学院]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]

凍霜害の防止・軽減に資するため,現地気象観測のデータから翌朝の最低気温を予測し,HPにアップするシステムを試験運用している。晴天無風日に限定して予測精度を上げる方法,気温のみから推定する方法等を検討した。また,予測日にいたるまでの直前30日間ほどのデータから作成する予測式が,過去の同月データから作成する従来の式と遜色ない精度を示すことが分かった。

Keyword: 気象災害, 最低気温予測, インターネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.559-560 , 2016

発表番号 [5-27]

Effects of bamboo forest expansion on snow and soil physical properties

Fujihara Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Morozumi Keisuke[Ena Regional Agriculture and Forestry Office, Gifu Prefectural Government]・Takase Keiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Momose Toshihiko[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Chono Shunsuke[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Ichion Eiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]

竹林拡大が積雪融雪および土壌物理性に及ぼす影響について

藤原 洋一[石川県立大学]・両角 圭祐[岐阜県恵那農林事務所]・高瀬 恵次[石川県立大学]・百瀬 年彦[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]

竹林拡大が積雪融雪,土壌物理性に及ぼす影響について検討した.竹林拡大区の積雪水量は落葉区と比較して最大で約27mm少なかった.同一サクション時の体積含水率は拡大区の方が小さく,保水性が低下する傾向にあった.色素トレーサー実験では,雨水が根,亀裂に沿って移動し,拡大区では深さ30cmまでに着色が集中していることが観測された.さらに,拡大区で見られた撥水性も流出経路の集中に寄与していると考えられた.

Keyword: 竹林拡大, 積雪・融雪, 土壌物理性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.565-566 , 2016

発表番号 [5-30]

Development and evaluation of a paddy model in SWAT for sustainable rice production

Tsuchiya Ryota[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Jeong Jaehak[Department of Biological and Agricultural Engineering, Texas A&M University]

持続的なコメ生産のためのSWAT水田モデルの改良と検証

土屋 遼太[農研機構 農村工学研究部門]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・ジオン ジェハク[テキサスA&M大学]

コメの持続的な生産を行うには,流域的な視点からの計画作成が求められる。SWATは農地・水管理手法の持続性を評価するために世界的に広く利用される水文モデルであるが,水田向けにモデルを改良する必要がある。本研究では,SWATを水田向けに改良し,実際の流域でその動作を検証した。その結果,水田での水収支についてはより現実の水田に近い値を示したが,河川流量の計算についてはさらなる改善の必要性が見られた。

Keyword: 長期流出, 水収支・水循環, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2016

発表番号 [5-37]

Water balance and evapotranspiration in Mongolian Rangeland

Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Miyasaka Katori[College of Bioresource Sciences Nihon University]・Shiozawa Sho[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Siilegmaa Batsukh[Mongolian University of Life Sciences]・Undarmaa Jamsran[Mongolian University of Life Sciences]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

モンゴル草原の水収支と蒸発散

西田 和弘[東京大学大学院]・宮坂 加理[日本大学]・塩沢 昌[東京大学大学院]・シリグマ バツスキ[モンゴル生命科学大学]・ウンダルマ ヤムサラン[モンゴル生命科学大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]

モンゴル国中央部に位置するフスタイ国立公園北部の草原において現場観測を行い,モンゴル草原における植生の生育期間(5月から9月)の水収支・蒸発散量変化を調べた.その結果,乾燥条件にあるモンゴル草原では,大きな降雨がなければ,表層30 cm以内の水分変化が見られるのみで下方への浸透は少ないこと,期間中の総降雨量243 mmのち85%(209 mm)が蒸発散によって失われていることがわかった.

Keyword: モンゴル, 水収支, 蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.629-630 , 2016

発表番号 [6-9]

The effect of irrigation water amount and methods on water and soil temperature in a paddy field

SHIBATA SATOKO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・NISHIDA KAZUHIRO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・YOSHIDA SYUICHIRO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・SHIOZAWA SHO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

灌漑水量・方法が水田水温・地温に与える影響

柴田 里子[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

灌漑水量(浸透量),灌漑方法の違いが水田水温・地温に与える影響を明らかにすることを目的として,灌漑水量,灌漑方法の異なる2水田での現場観測および灌漑の影響を考慮した水田内水温分布予測モデルによる数値実験を行った.その結果,灌漑水量が多いほど同一地点の平均水温・地温を低下させること,同一灌漑水量の下では灌漑の間隔が長いほど水温・地温を水田内で均一化させることがわかった.

Keyword: 灌漑, 水田水温, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.641-642 , 2016

発表番号 [6-15]

Estimation of Irrigation Water Requirement in Zohrabi Canal Command Area, Khulm Watershed, Afghanistan

Rabanizada Ezatullah[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Somura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]

アフガニスタン国ホルム流域ゾハラビ灌漑地区における灌漑要水量の推定

ラバニザラ エザトラ[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]

アフガニスタンの農業は灌漑に大きく依存している。300年以上前から続く伝統的な灌漑方法は,作物の種類や水環境の変化を考慮していない。したがって,上流域には必要以上の水量が供給され,下流域には十分な水量が行き渡らない状況がみられる。そこで本研究では,灌漑用水の配分最適化を目的として,ゾハラビ灌漑地区を対象に伝統的な水配分方法を評価した。

Keyword: 灌漑面積, 要水量, 伝統的な水配分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.659-660 , 2016

発表番号 [6-24]

Inspection of damage from salt water restraint technology of soybeans after tidal tsunami-hit farmland restoration(Okawa,Ishinomaki-shi, Miyagi)

Suzuki Keiki[Miyagi Prefectural Furukawa Agricultural Experiment Station]・Michiai Chie[Miyagi Prefectural Furukawa Agricultural Experiment Station]

津波被災農地復旧後の大豆塩害抑制技術の検証(宮城県石巻市大川地区)

鈴木 桂輝[宮城県古川農業試験場]・道合 知英[宮城県古川農業試験場]

宮城県北東部に位置する石巻市釜谷地内の大川地区長面工区の水田(125m×80m)1筆で調査した。調査ほ場は30 の外部搬入土により作土深及び基盤土15僂魍諒檗い修谿平爾和論囘攤修領用により整地及びFOEAS設置を実施し平成25年度復旧工事完了した。平成26年は水稲作付を行い,試験年の平成27年に大豆を作付した。

Keyword: 東日本大震災による復旧, 地下かんがい,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.671-672 , 2016

発表番号 [6-30]

Effect of irrigation scheduling on productivity and water use efficiency of potato in south-eastern Ethiopia

Kassu Tadesse[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]・Duga Debele[Ethiopian Institute of Agricultual Research]・Amare Tadesse[Ethiopian Institute of Agricultual Research]・Yared Derebe[Ethiopian Institute of Agricultual Research]・Watanabe Hirozumi[Tokyo University of Agriculture and Technology, Department of International Environmental and Agricultural Science]

南東エチオピアにおける灌漑スケジューリングのもたらすジャガイモの生産性および水利用効率への効果

カスー タデッセ[東京農工大学大学院]・ヂューガ デベリ[エチオピア研究所]・アマレ タデッセ[エチオピア研究所]・ヤレッド デレビ[エチオピア研究所]・渡邊 裕純[東京農工大学]

本研究では南東エチオピアにおける灌漑スケジューリングのもたらすジャガイモの生産性および水利用効
率への効果について研究を行った。FAOのCropwat4モデルを用いて決定した3つの灌漑計画と慣行灌漑
を比較した。Cropwatモデル計算により設定された灌漑計画は、慣行灌漑と比較してジャガイモの収量と水
利用効率を大幅に改善するという結果になった。

Keyword: 灌漑計画, 生産性, 水利用効率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.729-730 , 2016

発表番号 [7-9(P)]

Development on the Repair Methods for Corroded Steel Sheet Pile based on Society - Academia Collaboration in Niigata

ITAGAKI Tomoya[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・MATSUKI Toshirou[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]・EGUCHI Hidehiro[Kamedago Land Improvement District]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]

新潟地域における産官学連携による腐食鋼矢板水路の補修工法の開発

板垣 知也[(株)水倉組]・松木 俊郎[北陸農政局]・江口 英弘[亀田郷土地改良区]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]

低平排水不良地域で普及してきた鋼矢板水路は,耐用年数を超過した施設が年々増加している。このことから,鋼矢板の腐食問題が技術的課題になっている。本論では,このような問題を踏まえた,産官学連携による腐食鋼矢板水路の補修工法の開発事例を報告する。結果,膨大な社会資本ストックの更新には,今後も産官学が連携し,継続的な意見の交換を行いながら,更なる技術の発展に還元していくことが重要である。

Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, 産官学連携, 長寿命化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.745-746 , 2016

発表番号 [7-17(P)]

Effect of Carbon Dioxide Reduction by Producing of Structural Material Mixed with Rice Husk Ash

Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology]・Meguro Ken[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]

もみ殻灰を活用した構造材料の開発による二酸化炭素量削減効果の検証

島本 由麻[新潟大学大学院]・目黒 健[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊広[新潟大学]

筆者らは,農業廃棄物であるもみ殻灰を活用した構造材料の開発を試みている.本報では,もみ殻ガス化コジェネレーションシステムを事例に,地域資源の循環利用を考慮した材料設計への稲副産物の利用について考察した.検討の結果、このシステムより残渣物として発生するもみ殻灰を構造材料として利用することで,構造材料の製造において約30 %のCO2が削減できると試算され,もみ殻灰の環境負荷の低減効果が示唆された.

Keyword: リサイクル, もみ殻, 二酸化炭素排出量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.771-772 , 2016

発表番号 [7-30]

Estimation of Frost Damage of Inorganic Surface Coating Materials in Concrete Channel Repair

Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Taba Kazuya[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

コンクリート開水路補修における無機系表面被覆材の凍害劣化予測

石神 暁郎[寒地土木研究所]・田場 一矢[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]

コンクリート開水路の補修では,補修の効果が期待される期間において,補修により得られた各性能が発揮され続けることが重要である。筆者らは,積雪寒冷地において適用された表面被覆材の耐凍害性が持続的に発揮されているか否かを確認することを目的とした,表面被覆材の凍害劣化予測手法の検討を進めている。本報では,凍害劣化外力を定量化することにより得られる無機系表面被覆材の耐用年数の試算結果を示す。

Keyword: 無機系表面被覆材, 凍害劣化予測, 耐用年数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.797-798 , 2016

発表番号 [7-43]

Durability evaluation of canal repair materials to the impact load

Matsuda Noriya[Tanaka Civil Tec. Corporation]・Miyamura Kazutaka[Hokuriku Regional Agricultural Office]・Mori Takehisa[Ishikawa Prefectural University]

衝撃荷重に対する水路補修材料の耐久性評価

松田 展也[田中シビルテック(株)]・宮村 和孝[北陸農政局]・森 丈久[石川県立大学]

石川県の手取川右岸に位置する七ヶ用水には,石礫の流下等により底版が著しく摩耗した落差工が多く見られる。摩耗個所の補修材として想定されるコンクリート,ポリマーセメントモルタル,繊維補強セメントモルタルで作製した供試体に対して,鉄球を用いた落下衝撃試験を行った。その結果,衝撃荷重に対する耐久性は,繊維補強セメントモルタルが最も高く,補修する際の施工厚さとして30mm確保する必要があることが分かった。

Keyword: 補修材料, 衝撃荷重, 摩耗
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.829-830 , 2016

発表番号 [8-16]

Impact on radiocesium concentration in brown rice by agricultural water from pond in Minamisoma City, Fukushima

SHIN MOONO[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・KUBOTA TOMIJIRO[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUNAMI HISAYA[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・OTA TAKESHI[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]

福島県南相馬市のため池からの農業用水による玄米中の放射性Cs濃度への影響

申 文浩[東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農研機構 農村工学研究部門]・松波 寿弥[東北農業研究センター]・太田 建[東北農業研究センター]

東京電力福島第一原子力発電所の事故後、除染後の水田において、実証栽培が行われているが、除染していないため池等を農業用水に用いた場合に用水中の放射性セシウムによる玄米への移行が懸念されており、農業用水中の放射性セシウムの動態を解明することは重要な課題である。本研究では、福島県浜通りに位置するため池を対象に農業用水中の放射性セシウムとため池の底質中の放射性セシウム濃度を分析し玄米への影響を検討した。

Keyword: 放射性セシウム, 農業用水, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.857-858 , 2016

発表番号 [8-30]

Earthquake Resistant Design Method for Buried Pipeline

MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・YAZAKI Sumio[Integrated Geotechnology Institute]・FUJITA Nobuo[KUBOTA Co.Ltd]

パイプライン曲管部の耐震設計の考え方

毛利 栄征[茨城大学]・アントワン デュッティン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・藤田 信夫[(株)クボタ]

大規模地震では,地中に埋設されるパイプラインが大きな被害を受ける事例が後を絶たない。曲管部のスラストブロック周辺のパイプは、大きく抜け出すなどの地震時の最大のウィークポイントであるが、レベル2地震に対応する耐震設計手法は見当たらない。本報告では、地震時に基礎地盤の強度や剛性が低下する現象を導入したパイプライン屈曲部の耐震設計方法を示し、レベル2地震に適用可能であることを紹介する

Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.877-878 , 2016

発表番号 [9-2]

Predictive formula of amount of soil eroded from the stone wall in an orchard

OKAJIMA Kenji[Mie University]・SUGIURA Aki[Mie University]・NISHIWAKI Shoko[Mie University]

果樹園の農地石垣における流出土砂量モデル式の開発

岡島 賢治[三重大学大学院]・杉浦 亜紀[三重大学大学院]・西脇 祥子[三重大学大学院]

果樹園を対象に豪雨,長雨により農地石垣の土が流出し,空洞ができて崩壊するパターンに着目して,現地観測をもとにした降雨による流出土砂量の予測式の開発を目的とした.その結果,対象果樹園における農地石垣からの流出土砂量を精度よく計算できるモデル式を開発することができた.その結果,農地石垣における総流出土砂量は1年あたり約4300gであり,日常流出分の影響が大きいことが明らかとなった.

Keyword: 農地石垣, 土砂流出, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.887-888 , 2016

発表番号 [9-7(P)]

Study on suspended solid runoff from paddy levee

Nomura Miki[Moka municipal office]・Sunaga Yoshiaki[Tokyo university of agriculture and technology]・Osawa Kazutoshi[Utsunomiya university]・Matsui Hiroyuki[Utsunomiya university]

水田法面からの懸濁物質の流出に関する基礎的研究

野村 美喜[真岡市役所]・須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

本研究では,背後に湛水状態の水田がある勾配30度および45度の水田法面を造成し,植生が異なる試験区(芝生区,雑草区,裸地区)を設け,降雨による懸濁物質の流出量について観測および検討を行った。その結果,裸地区では大量の懸濁物質が流出しやすいこと,勾配45度の法面では勾配30度の法面より多くの懸濁物質が流出しやすいこと,背後に湛水状態の水田がある法面では多くの懸濁物質が流出しやすいことがわかった。

Keyword: 土壌保全, 侵食, 畦畔管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.897-898 , 2016

発表番号 [9-12]

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Okita Satoru[Niigata Prefecture]

谷根広田地区地すべり災害での農業水利施設の被災状況とその復旧計画

沖田 悟[新潟県]・坂詰 仁史[新潟県]・渡辺 秀一[新潟県]・稲葉 一成[新潟大学]・粟生田 忠雄[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]

平成27年4月に糸魚川市谷根地内で発生した大規模地すべりにおいては、山腹の農業用水路等が被災し、30haの農地への用水確保が危ぶまれた。農業用水が必要な時期が迫る中で、復旧への資材確保の困難や短期間での施工、地すべりの特性を踏まえた対応が必要であった。これら課題に対し、行政が一体となって対応した山腹用水等に対する応急工事の事例と復旧計画を紹介する。

Keyword: 地すべり, 復旧計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.911-912 , 2016

発表番号 [9-19]

A case study on the effect of leaching infiltration and salt removal by hard soil layer in Uzbekistan

OMORI KEISUKE[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・OKUDA YUKIO[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

硬盤層がリーチング水の浸透と除塩に及ぼす影響−ウズベキスタン共和国シルダリア州の事例−

大森 圭祐[国際農林水産業研究センター]・奥田 幸夫[国際農林水産業研究センター]

硬盤層がリーチング水の浸透と除塩に及ぼす影響を把握するため,塩類集積圃場から硬盤層形成時と破砕時のそれぞれに不攪乱土壌を採取し,300mm湛水した場合のTDS溶脱量を計測した.湛水後24日経過した際,硬盤層破砕時では浸透は既に終了し,TDS溶脱量の割合は湛水前に比べ35%であった.硬盤層形成時の割合は16%であり,72日経過後に浸透が終了した際の土壌ECは硬盤層破砕時と同程度に低下した.

Keyword: リーチング, 除塩, 硬盤層
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.929-930 , 2016

発表番号 [9-28]

Promotion project of efficient large scale farming system in northwest region of Aomori Prefecture

EBINA Yoshinori[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・ITO Hiroki[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・KAWASAKI Michio[Hirosaki University]・ENDO Akira[Hirosaki University]

青森県西北地域大規模整備型畑作「産地力強化」推進事業について

蛯名 芳[青森県西北地域県民局]・伊藤 裕希[青森県西北地域県民局]・川崎 通夫[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]

青森県の北西部には、国営農用地開発事業等により整備が行われた大規模畑作地帯(屏風山地区)が広がっている。本地区は生産基盤(ハード面)の整備は進んでいるものの、営農面やソフト面が産地力強化の課題となっている。これらの課題を解決し畑作振興を図るため青森県の重点枠事業により平成27年度と平成28年度の2ヶ年で取り組んでいる西北地域大規模整備型畑作「産地力強化」推進事業について紹介する。

Keyword: 大規模畑作, 産地力強化, 土壌水分移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.933-934 , 2016

発表番号 [9-30]

Analysis on the relationship between land use changes of farmland and salt damage areas and Water balance of Hetao Irrigation District, Inner Mongollia, China

Goto Aika[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・morita hidenori[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・akae takeo[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]

中国内蒙古自治区河套灌区における農地・塩害地の土地利用変化と水収支の関係

後藤 愛華[岡山大学大学院]・守田 秀則[岡山大学大学院]・赤江 剛夫[岡山大学大学院]

中国内蒙古自治区河套灌区を研究対象地とし,衛星リモートセンシグの手法を用いて農地・塩害地などの土地利用の変化と降水量・蒸発散量・用排水量との関係について求めた.多項ロジットモデルを用いて解析を行った結果,農地の中でも排水量が多い地域で塩害地が発生しやすい傾向がある可能性がわかった.また,砂地に変化したものは蒸発散量が少ない傾向がある可能性がこわかった.

Keyword: リモートセンシング, 水収支・水循環, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2015

発表番号 [S4-3]

Effect of Groundwater Level on Dominant Frequency of Model Ground

Kobayahsi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Takechi Masayuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Tanaka Yohei[Faculty of Agriculture, Ehime University]

地下水位変動がおよぼす地盤卓越振動数への影響について

小林 範之[愛媛大学農学部]・武智 正行[愛媛大学農学部]・田中 洋平[愛媛大学農学部]

ため池での常時微動計測から,貯水位の変動により常時微動の値に変化が見られ,卓越振動数にも影響することがわかった(田所ら,2014).そこで,地下水位変動と地盤卓越振動数の関係を明確にするために,実験土槽内で模擬地盤を作成し,常時微動計測を実施した.また,ポータブルコーン貫入抵抗試験による貫入抵抗値qc および有効応力と地盤卓越振動数の関係の検討を行った.

Keyword: 卓越振動数, 地下水位, 常時微動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.42-43 , 2015

発表番号 [S5-3]

History and problems of Haseoiro power station

SHUTOU Yukinori[Haseo Land Improvement Districts]

長谷緒井路発電所の歴史と課題

首藤 幸徳[長谷緒土地改良区]

大分県南西部に位置する長谷緒土地改良区では、標高差180mをいかして、最大出力1,300kWの小水力発電を行っている。昭和59年に農山漁村電気導入促進法に基づき検討を開始して、平成2年3月に工事着工、平成3年3月25日に長谷緒井路発電所竣工式を迎え、運転を開始した。本報告では、発電開始から20年以上経過した本小水力発電所の歴史と課題を報告する。

Keyword: 小水力発電, 維持管理, 農山漁村電気導入促進法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2015

発表番号 [S16-2]

To secure the human resources and stabilization in a counsuiting firm

OHMURA Hitoshi[NTC Consultants Inc.,]

コンサルタントにおける人材の確保と定着

大村 仁[NTCコンサルタンツ蝓

現在、コンサルタント企業として客観的な信頼性を担保するためには所属する技術者の資格の有無とともに、能力保持のため継続的に自己研鑚を積んでいるかが問われている。技術競争とグローバル化が進む中、組織は「仕事の場」であるとともに「人材育成の場」としての役割が求められる。コンサルタント業全体としての人材育成のあり方について述べる。

Keyword: コンサルタント業, 人材育成, CPD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2015

発表番号 [1-30]

Influence that Resident' Evacuation and Beneficial Range Give to Number of Beneficiaries in Domestic Water by Using Irrigation Canals

SHIMADA Miroku[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・UJIIE Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

農業幹線用水路による生活用水供給において住民避難ならびに受益範囲が受益人数に与える影響

島田 実禄[筑波大学大学院 生命環境科学研究科]・谷口 智之[筑波大学生命環境系]・氏家 清和[筑波大学 生命環境系]

大規模断水時に住民が避難した場合を想定し,農業幹線用水路による生活用水供給効果を検討した.また,受益範囲と受益人数の関係を分析し, 用水供給計画に資する情報を得ることを目的とした.自宅滞在を想定した受益率と避難を想定した受益率には高い相関があるが,災害規模によって効果に差が生じる可能性があること,受益範囲と受益率がほぼ比例関係にあり,受益範囲の設定が受益人数に決定的に影響することが明らかになった.

Keyword: 断水, 受益人数, 指定避難場所
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2015

発表番号 [1-37]

Analysis on Recruitment of "Chiiki Okoshi Kyoryokutai": Heading toward Avoidance of Mismatch

KUWABARA Yoshiki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・NAKAJIMA Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

地域おこし協力隊の公募情報の分析―ミスマッチの回避に向けて―

標供[票[東京農工大学大学院連合農学研究科]・中島 正裕[東京農工大学大学院農学研究院]

本報告では地域おこし協力隊員と自治体のミスマッチの回避に向けて、公募情報の分析を行い、以下の結果を得た。〔亙鏃燭慮募を行う自治体では自治体側のニーズが抽象的になる傾向があり、受入のビジョンの明確化が重要である。独自型の公募を行う自治体では明示された活動に協力隊員が集中できる一方で,集落支援の活動の機会が不足しており、活動の展開や任期後の定住に際して地域住民とのミスマッチが生じる可能性がある。

Keyword: 農村振興, 社会計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2015

発表番号 [2-27]

Analysis of food habit for the red-eared sliders using environmental DNA extracted from their feces

Koizumi Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・Mineta Takuya[National Institute for Rural Engineering]・Sawada Eiji[Tokushima Agriculture, Forestry and Fisheries Technology Support Center]・Watabe Keiji[National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[National Institute for Rural Engineering]

糞からの環境DNAを利用したアカミミガメの食性解析

小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・嶺田 拓也[農研機構農村工学研究所]・澤田 英司[徳島県立農林水産総合技術支援センター]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]

ミシシッピアカミミガメの糞に含まれるDNA(環境DNA,eDNA)を解析して,本種の食性を調べた.農業水路で捕獲したカメ8個体の糞サンプルのeDNAを対象に,水路の生育植物9種の遺伝子が増幅(存在)するかPCR分析し,遺伝子の増幅状況を電気泳動で確認した.結果として,カメ個体は植物2〜5種を摂餌し,個体によって摂餌する種が異なることが推察され,eDNAを用いた食性解析の有効性が明らかとなった.

Keyword: PCR, 要注意外来生物, 農業水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2015

発表番号 [2-28]

Feed origin of Ardeidae and material flow at a heronry

MORI Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・WATABE Keiji[National Institute for Rural Engineering]・KOIZUMI Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・TAKEMURA Takeshi[National Institute for Rural Engineering]

サギ類の餌起源とコロニーにおける物質フロー

森 淳[農村工学研究所]・渡部 恵司[農村工学研究所]・小出水 規行[農村工学研究所]・竹村 武士[農村工学研究所]

河北潟近くのサギコロニーで採取したサギ類の頭骨、アメリカザリガニ、ワラジムシ類などの炭素・窒素安定同位体比(δ13C、δ15N)を分析した。サギ類の多くは高いδ13Cを示し、藻類由来の有機物に依存していた。ワラジムシ類およびアブラゼミの抜け殻のδ15Nは高く、サギ類の糞などを直接的・間接的に利用していた。

Keyword: 生態系, 炭素・窒素安定同位体比, 食物網
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2015

発表番号 [2-29]

Examination of Mid-summer Drainage Time to Promote the Conservation for Sympetrum frequens -Estimation of the days for development of 10 instar larvae by lower threshold temperature and total effective temperature-

Saitou Yomitomo[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Jinguji Hiroshi[Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]

アキアカネ保全を考慮した中干し時期の検討 -発育ゼロ点と有効積算温度を用いた10齢到達日の推定-

齋藤 四海智[宮城大学大学院 食産業学研究科]・神宮字 寛[宮城大学大学院 食産業学研究科]

本研究では,宮城県におけるアキアカネ保全を考慮した中干し開始時期を示すため,発育ゼロ点(T0)と有効積算温度(K)を利用して,10齢到達予測を行った.その結果,アキアカネ幼虫の10齢到達予測日は7月10日から7月27日の間となったが,7月16日までに80%の地域で10齢に到達していると予測できた.アキアカネ幼虫は6月下旬から7月上旬にかけて行われる中干しの影響を強く受けていることが懸念される.

Keyword: 生態系, 生物多様性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2015

発表番号 [2-30]

Improvement case of the local environmental conservation activity in Kabehigashi, Sanuki, Kagawa Pref

KOUMOTO Tomohiro[WESCO Inc.]・SAITO Mitsuo[WESCO Inc.]

香川県さぬき市鴨部東地区における地域環境保全活動の向上事例

河本 智宏[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]

国営香川用水二期地区の環境配慮対策の一環として、受益地で多面的機能支払(旧農地・水保全管理支払)による環境保全活動に取り組む鴨部東活動組織を対象に、生物の専門技術者の指導による「生きもの調査会」や「生態系に配慮した池干し」の技術指導を3年間行った。その結果、生態系保全への取組み意欲が向上し、専門知識や保全技術の習得により、活動組織が自らの手で適正な環境保全活動が行えるまでになった事例を報告する。

Keyword: 環境保全, 生物多様性, 環境教育
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2015

発表番号 [2-31]

A discussion on the re-establishment of grassland species in levees after farm land consolidation

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]

ほ場整備後の畦畔における草原性植物の再定着に関する一考察

嶺田 拓也[農研機構]

水田畦畔に代表され人為的管理が適度に行われる半自然草地は,草原性植物のレフュージアとして機能する。水田周辺に良好な半自然草地が見られる谷津地域で,ほ場整備後に新たに築かれた畦畔において植生回復状況を調査するとともに,良質な畦畔植生を代表する草原性植物である多年生草本のワレモコウおよびツリガネニンジンを対象に,造成畦畔に侵入・定着を期待する上で,供給源となりうる群落までの最長距離の推定を試みた

Keyword: 生物多様性, 半自然草地, レフュージア
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2015

発表番号 [3-06]

Study of extension on soil salinity reduction measures in Uzbekistan

Shinogi Yoshiyuki[Kyushu University]・Sakai Eriko[Kyushu University]

ウズベキスタンにおける塩害対策の普及に関する課題の解明

凌 祥之[九州大学農学部]・酒井 絵莉子[九州大学農学部]

塩類集積のメカニズムや対策は概ね解明されているが,それらは地域,現場によって異なる.また,技術的には解明されているが,我々はその被害を軽減できていない.ウズベキスタンを対象に,塩類集積被害を軽減できていない理由の解明を,JIRCASが行ったワークショップの回答を基に分析した.その結果,これまで説明などを受けていなかった小規模な農民組織に対しても細かい技術指導が必要であることが解明された.

Keyword: 塩類集積, 農村社会,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2015

発表番号 [3-30]

Determining Potential Sites of Water Harvesting Structures using Multi-Criteria Analysis and GIS in Khulm Watershed, Afghanistan

Mohammad Shoaib Saboory[Life and Environmental Sciences]・Somura Hiroaki[Life and Environmental Sciences]・S.Shobair S.Shobair[Ministry of Energy and Water, Afghanistan]

アフガニスタン・ホルム流域における雨水小規模灌漑施設の最適設置可能場所の探索

Moh. Shoaib Saboory[島根大学生物資源科学部]・H.Somura[島根大学生物資源科学部]・S.Shobair[アフガニスタン 水エネルギー省]

本研究はアフガニスタン・Khulm Watershedを対象に雨水を効率的に集水する農業用補助潅漑構造(Water harvesting structures)の設置場所を多基準分析および地理情報システムによって効率的に導き出すことを目的に行われた。その結果更なる調整は必要であるが、Terrace StructuresおよびMicro-Catchmentsにおいて最も好ましい地点を提案できた。

Keyword: Water Productivity, Curve_Number, WLC
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2015

発表番号 [4-16]

Study of the water management technique by SCADA which considered cooperation in farm field and the water resource

NAKAYA TETSUO[National institute for rural engineering]・NAMIHIRA ATSUSHI[National institute for rural engineering]・KIRI HIROHIDE[National institute for rural engineering]・AZECHI ISSAKU[National institute for rural engineering]

SCADAによる圃場と水源の連携を考慮した水管理手法の研究

中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]・浪平 篤[農研機構農村工学研究所]・桐 博英[農研機構農村工学研究所]・安瀬地 一作[農研機構農村工学研究所]

水源から末端圃場まで連携されたSCADA(監視制御・データ収集システム)による水管理システムにおいて,要点検個所の表示方法を検討した.低平地の循環灌漑における監視制御過程を小型模型で再現し,モニター項目として水位に着目し,複雑な内容を視覚的な表現で他の人に情報をわかりやすく伝えるインフォグラフィックに,相互作用性とリアルタイム性を加えた,広域の水管理状態の表示手法を提案した.

Keyword: SCADA, 水管理, 循環灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2015

発表番号 [4-28]

Distribution of radioactive cesium in organic colloid fractionated from polluted litter

Thuyet Dang Quoc[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

汚染リター中から分離した有機質コロイド画分に含まれる放射性Cs

ダン クォック トゥエット[東京大学大学院農学生命科学研究科]・井本 博美[東京大学大学院農学生命科学研究科]・濱本 昌一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]・西村 拓[東京大学大学院農学生命科学研究科]

土中の放射性Csの移行を考える時には,粘土,有機コロイド等へ収着したCsの移動を考慮する必要がある.そこで,放射性Csを含むリターから抽出したコロイド画分を対象に物理化学性,放射性Cs濃度ならびに有機コロイドの粒子密度を測定した.質量比で8%を占める有機コロイド画分がリターの放射性Csの30%以上を占めた.また,有機コロイドの粒子密度は1.06g/cm3程度と通常の有機物よりも小さな値となった.

Keyword: 有機コロイド, 粒径, Cs-137
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2015

発表番号 [4-30]

An Experimental Study of Shear Behavior on the Root-Soil Boundary

Tomobe Haruka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

根-土境界面におけるせん断挙動に関する実験的研究

友部 遼[京都大学大学院農学研究科]・藤澤 和謙[京都大学大学院農学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]

根混じり土は,堤体や斜面の表層を補強し,畑や水田においては風雨に際して作物体を支持することで,作物生産性の重要な要因となる.根混じり土に関する未解明な課題として,根-土境界のせん断挙動がある.本研究では,根の分布する低拘束圧領域を再現した室内抜根試験器の開発を行い,根-土境界面のせん断挙動の把握を試みた.結果として,根-土境界面においてMohr-Coulombの破壊条件が適用できることが示された.

Keyword: 土壌環境と植物根系, 斜面安定・土圧・支持力, 緑化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2015

発表番号 [5-10]

Modeling of stage-volume relationship of irrigation ponds

Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ozawa Ryosuke[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nakao Yasuki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池の水位−貯留量関係のモデル化

田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]・小澤 亮介[神戸大学大学院農学研究科]・中尾 泰規[神戸大学農学部]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]

兵庫県・丹波篠山地区では,ため池による洪水軽減を目的として,秋期(台風期)にため池水位を下げ,冬期に水位を回復させる取り組みが始まっている.その際,ため池の空き容量は,水位回復期の確率流入量に基づいて決定するが,実用上は満水状態からどれだけ水位を低下させるべきかを示す必要がある.本研究では,ため池の堤高,満水面積,総貯水量に基づいて,ため池を錐台でモデル化し,水位低下量を決定する方法を提示した.

Keyword: 総合治水, ため池, 水位−貯留量関係
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2015

発表番号 [5-30]

The factor of fluctuation of the groundwater level under the mousou bamboo forest

KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・NAKAJIMA Kazuya[College of Agriculture, IBARAKI University]・LIN Xiaolan[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・YOSHIDA Koshi[College of Agriculture, IBARAKI University]

モウソウチク林の地下水位変動要因について

黒田 久雄[茨城大学農学部]・中嶋 和也[茨城大学農学部]・林 暁嵐[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・吉田 貢士[茨城大学農学部]

本研究の目的は,皆伐によるモウソウチク林の地下水位変動要因を明らかにすることである.主な要因を降水量と蒸発散量である.降水量は平年値の10%以内の変動であった.2段タンクモデルを利用し推定蒸発散量を算出した結果,皆伐前は降水量より大きく(127%),皆伐後は降水量より小さく(64%)なったため,モウソウチクの蒸発散量が地下水位変動に影響を与えることが明らかになった.

Keyword: モウソウチク, 皆伐, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2015

発表番号 [6-15]

Measurement of soil respiration in the grassland that were sprayed with organic fertilizer

nakayama hiroyuki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・kuwabara jun[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・yokohama mitsuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

有機質肥料を散布した牧草地における土壌呼吸の測定

中山 博敬[(国研)土木研究所寒地土木研究所]・桑原 淳[(国研)土木研究所寒地土木研究所]・横濱 充宏[(国研)土木研究所寒地土木研究所]

筆者らは、有機質肥料(メタン発酵消化液、曝気スラリー等)の施用に伴う温室効果ガス揮散量を計測している。本稿では2013〜2014年に化学肥料および複数の有機質肥料を施用した試験区で測定した土壌呼吸量について報告する。結果、早春および一番草刈取後の施肥直後には、すべての有機質肥料施用区において土壌呼吸量が一時的に増加した。一方、化学肥料区では施肥直後の土壌呼吸量に大きな変化は認められなかった。

Keyword: 有機質肥料, 化学肥料, 土壌呼吸
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2015

発表番号 [6-30(P)]

Amount of soil loss by predicted precipitation in Hokkaido

unoki keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・yamada tomohito[Hokkaido University]・inatsu masaru[Hokkaido University]・sato tomonori[Hokkaido University]・matsuoka naoki[Japan Weather Association]・nakamura kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

降水量予測値を用いた北海道の土壌流亡量予測

鵜木 啓二[土木研究所寒地土木研究所]・山田 朋人[北海道大学]・稲津 將[北海道大学]・佐藤 友徳[北海道大学]・松岡 直基[日本気象協会]・中村 和正[土木研究所寒地土木研究所]

将来、地球温暖化による気候変動で降水量が増加し、肥沃な土壌の流出といった土壌流亡の問題が深刻化する可能性がある。本研究では、文部科学省が実施している気候変動適応研究推進プログラム(RECCA)の研究成果である降水量の予測値を利用し、USLE(汎用土壌流亡量推測式)を用いて北海道における将来の土壌流亡量を予測した。その結果、全道で許容流亡土量を超過する農地面積が2割程度増加すると算出された。

Keyword: USLE, 気候モデル, 土砂流出予測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2015

発表番号 [7-20]

Development of Field Survey Methods in Steel Drainage

HOSOKAI Tomohiro[Niigata Prefectural Government]・HAFUKA Toshiaki[Niigata Prefectural Government]・OKITA Satoru[Niigata Prefectural Government]・WATANUKI Sakae[Niigata Prefectural Government]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・INABA Kazunari[Faculty of Agriculture, Niigata University]・MORII Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・OTAKA Norihiro[Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co.,Ltd.]・HARADA Takeo[Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co.,Ltd.]・OHTSUKA Hideyuki[Kitac Co.,Ltd.]・ITOU Katsumi[Kitac Co.,Ltd.]

鋼製集水井施設における調査手法の確立について(その4)

細貝 知広[新潟県]・羽深 利昭[新潟県]・沖田 悟[新潟県]・綿貫 榮[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・稲葉 一成[新潟大学自然科学系(農学部)]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]・大高 範寛[日鐵住金建材株式会社]・原田 剛男[日鐵住金建材株式会社]・大塚 秀行[株式会社キタック]・伊藤 克己[株式会社キタック]

新潟県糸魚川地域の地すべり防止施設、なかでも鋼製集水井においては、施工後30年以上経過したものが多く、鋼材の腐食による機能低下が懸念されている。鋼製集水井本体の機能診断手法(調査方法、健全度判定基準等)の確立を目的に、2011年から詳細調査を実施してきた。その結果、ビデオカメラ、鋼材板厚、メッキ塗膜厚などの各調査は、鋼材の腐食状況を把握するうえで有効な点検手法であることがわかった。

Keyword: 鋼製集水井, 機能診断, 画像解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2015

発表番号 [7-29]

Test Construction of the Method for Rehabilitation of Channel in the Cold Regions

Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto CO.,LTD]・Takeda Makoto[Kurimoto CO.,LTD]・Itoh Tsutomu[Docon Co.,LTD]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hdehiko[Tottori University]

寒冷地におけるコンクリート開水路の水路更生工法の試験施工

藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・伊藤 勉[(株)ドーコン]・石神 暁郎[(独)土木研究所寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]

北海道、東北だけでなく滋賀県以北の積雪寒冷地では、農業用コンクリート開水路において側壁背面から浸透した地下水が劣化因子となり、凍結融解作用により凍害が発生するが、この背面浸透水を排出することができる対策工法は存在しない。そこで、著者らは上記課題を解消できる水路更生工法の開発を進めており、今回、北海道、東北に位置する幹線用水路において、実施した試験施工の内容を報告する。

Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2015

発表番号 [7-30]

Monitoring Method of the Water Penetration Suppressive Effect in Concrete Channel Repair

Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Taba Kazuya[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto Co. , LTD.]・Aoyama Hirotoshi[Docon Co. , LTD.]

コンクリート開水路補修における水分侵入抑制効果の確認手法に関する検討

石神 暁郎[(独)土木研究所寒地土木研究所]・田場 一矢[(独)土木研究所寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・青山 裕俊[(株)ドーコン]

コンクリートの凍害劣化に対する補修では,躯体内部への水分の侵入が抑制されたか否かの確認が重要となるが,補修効果の確認手法に関する検討事例は極めて少ないのが現状である。筆者らは,小電極センサおよびセラミックセンサを用いた水分侵入抑制効果の確認手法に関する検討を行った。その結果,検討に用いた両水分センサは,温度の影響を多大に受けるものの,水分の変化を追跡できる可能性があることが分かった。

Keyword: コンクリート開水路, 水分侵入抑制効果, 水分センサ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2015

発表番号 [8-16]

Leaving prevention mechanism of the FRPM pipes

Okuda Tadahiro[Kurimoto Co.,LTD]・Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]

FRPM管の離脱防止機構

奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]

L-PIP工法では、更生管が耐用年数を超過した場合には更生管を引抜き、新たに同口径の更生管を挿入できることを特徴としている。そのため、離脱防止機構を付与することを検討している。本稿ではFRPM管に適用可能な離脱防止機構を検討した結果、更生管に付与する離脱防止機構の基礎的な離脱性能を確認した。また、離脱荷重を測定した結果、呼び径500において、更生管は300mを引抜くことが可能であることを確認した。

Keyword: FRPM管, 耐震, 離脱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2015

発表番号 [8-29]

Direction of Axis on small Embankment Dams and Damage due to

Fujii Hiroaki[Okayama Prefectural Federation of Land Improvement Association]

1995年兵庫県南部地震時の淡路島北部のため池堤体の向きと被害

藤井 弘章[岡山県土地改良事業団体連合会]

野島領域を含む5町領域1562 (被害348:無被害1214) 個の多変量解析の結果,震央角度,断層角度のカテゴリースコアのピーク角度には直交関係が3,4組成立した。これは移動震源の放射特性方向とほぼ一致した。ピーク角度と理論値数(As系2組)の不整合から別の発震源As,系が想定され、両系の整合性からCSのピークは構造的な原因で生じ、As,As'に正対,直交,斜交の堤体が被害を受け易いと言える。

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 多変量解析, 放射パターン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2015

発表番号 [8-30]

Survey of Sediment Disaster for Small Earthfill Dam due to Heavy Rain at Hiroshima in 2014

Shoda Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・Yoshisako Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・Hori Toshikazu[National Agriculture and Food Research Organization]・Nakazato Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization]・Yamagishi Yuichi[Chugoku-shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Udono Toshiaki[PASCO CORPORATION]

平成26年度広島豪雨災害におけるため池の土砂被害調査

正田 大輔[農研機構]・吉迫 宏[農研機構]・堀 俊和[農研機構]・中里 裕臣[農研機構]・山岸 雄一[中国四国農政局中国土地改良調査管理事務所]・鵜殿 俊昭[螢僖好魁

平成26年8月豪雨により広島市で土砂災害が発生し,農業用ため池が被災した。1時間に100mmを超える猛烈な雨により,ため池上流で土砂崩壊が発生し,ため池へ土砂が流入した。本報では,ため池上流からの土砂量を空中写真判読・地形解析により算出し,現地踏査により被災状況を確認して算出結果についての検証を行い,ため池の土砂災害時の機能について評価を行った。

Keyword: ため池, 土砂災害, 豪雨
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2014

発表番号 [S5-4]

water users' association and small reservoir's management in northern ghana and southern burkina fas

Koide Junji・Oka Naoko・Fujimoto Naoya
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ガーナ北部、ブルキナファソ南部におけるため池の水利用者組合と管理実態の関係

小出 淳司・岡 直子・藤本 直也
[独立行政法人国際農林水産業研究センター]

ガーナ北部とブルキナファソ南部にて水利用者組合(WUA)によるため池の管理実態を調査した。その結果、ため池の利用主体であるコミュニティとWUAとの構成や維持管理活動における重複、包括的な水利用調整への必要性認識の欠如等により、WUAの活動意義が利用者に浸透しにくいこと、またWUAの多くは維持管理や水利用調整の主体となっていないことがわかった。これらを踏まえ、ため池の管理課題を検討した。

Keyword: 水利用調整, 維持管理, 資金徴収
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2014

発表番号 [S9-3]

Soil Water Content Distribution formed by FOEAS, New Soil Water Management System

Mochizuki Hidetoshi
[NARO Western Region Agricultural Research Center]

地下水位制御システムFOEASによる土壌水分分布について

望月 秀俊
[農研機構 近畿中国四国農業研究センター]

地下水位制御システム(FOEAS)を用いた稲―麦−大豆−麦の輪作体系の確立に向けた研究を実施している圃場において、圃場全体をカバーするように設置した10本のプロファイルプローブを用いて、深さ別土壌水分量を継続的に測定することによって,FOEAS稼働圃場では,FOEAS不稼働圃場に較べて,20-30cm以深の土壌水分量が高く保たれ,これはFOEASの地下灌漑機能によることを明らかにした.

Keyword: 地下水位制御システム(FOEAS), 土壌水分量, 大豆
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2014

発表番号 [S15-3]

Rihabiritation Project Of MainCanal On Toyokawa Irrigation Area

Kawabe Tomoyuki
[SANYU CONSULTANTS INC.]

豊川用水における幹線水R更新計画

川辺 智幸
[(株)三祐コンサルタンツ]

豊川用水は、昭和43年の全面通水後30数年が経過し、施設の老朽化に伴う水路の破損等が懸念される状況に加え、豊川総合用水事業により需要水量や水源が増強されたため、洪水導入回数や導入量が飛躍的に増加する状況である。豊川用水二期事業では、幹線水路の更新に合わせ、今後想定される管理労力の軽減対策に有効な水路システムが検討されている。

Keyword: 水理システムの計測・管理・制御、水資源開発・管理, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2014

発表番号 [S15-6]

Identification of hydraulic problems in renewal of irrigation and drainage canal systems

Taruya Hiroyuki
[National Agriculture and Food Research Organization]

水利システム更新時における水理学的問題の所在

樽屋 啓之
[農研機構]

水利システムの現場でシステム更新に関わる問題を顕在化させるためには、いわゆるネットワーク分析型の水理機能診断手法が有効である。ネットワーク分析による機能診断では最初に水路のネットワークを構成する点と線が持つ水理機能を考える。そしてシステム更新後における点と線の機能を満足する所定の性能、すなわち要求性能が確保されているかどうかを点検することで水理学的問題の所在と内容を明らかにすることができる。

Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2014

発表番号 [1-30(P)]

Efficient hydropower generation with an irrigation dam during non-irrigation periods

Ueda Tatsuki・Goto Masahiro・Namihira Atsushi・Hirose Yuichi・
[National Institute for Rural Engineering, NARO]

非灌漑期における農業用ダムを用いた小水力発電の効率化

上田 達己・後藤 眞宏・浪平 篤・廣瀬 裕一
[農研機構農村工学研究所]

放流量の季節変化が大きい農業用ダムにおいて,通年継続した小水力発電を行い発電効率の向上を図るため,翌灌漑期に向けた貯水量の回復に留意しつつ,非灌漑期に一定の放流量を確保する水管理手法を提案する。事例地区での評価では,従来型水管理による完全従属発電と比べて,設備利用率が46%向上し,kWh当たり建設費が11%削減されると推察される。

Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 農業用ダム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.222-223 , 2014

発表番号 [2-04]

Location and descending timing of Oryzias sakaizumii in a paddy field at drainage

MINAGAWA Akiko・HOTTA Hirofumi・KOSEKI Yusuke・MOROIYAMA Takumi・SUZUKI Masaki
[The University of Shiga Prefecture・Nagano Prefectural Government・Utsunomiya University・Iwate Prefectural University]

水田の中干し時におけるキタノメダカの位置と降下の関係

皆川 明子・堀田 裕史・小関 右介・守山 拓弥・鈴木 正貴
[滋賀県立大学・長野県農政部・宇都宮大学]

水田の大区画化等に伴い水田で成育した魚類の移出が困難になっている可能性や、魚類の分布が降下に影響する可能性が指摘されている。そこで、30×100mの水田1筆を対象に、水尻から25、50、75mの位置に設置した囲いに異なる標識を施したキタノメダカを収容し、落水開始と同時に囲いを外して15分ごとに降下した個体の標識別個体数を記録した。初期位置と降下に要した時間との間に有意な関係は認められなかった。

Keyword: 水田, 中干し,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2014

発表番号 [2-08(P)]

Effects of the difference of the restoration methods in an agricultural channel on the habitat conditions for freshwater fish during the non-irrigation period

KADOWAKI Yuki・SANUKI Shigeki・NAKATA Kazuyoshi
[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Wesco Co., Ltd.]

非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響

門脇 勇樹・佐貫 方城・中田 和義
[岡山大学大学院環境生命科学研究科・株式会社ウエスコ]

魚類の生息環境に配慮した水路改修は、未だ発展途上の分野であるとともに、改修前後のモニタリング調査が十分に実施されていない。そこで本研究では、非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、岡山県内の農業水路で水路構造の異なる区間ごとに魚類調査を行った。その結果、水深を確保することのできる工法は、非灌漑期における魚類の生息条件として重要と考えられた。

Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2014

発表番号 [2-25]

Effect on rice growth of bromate in irrigation water

Satta Naoya・Tateishi Takahiro・Hashimoto Kouhei
[Iwate University]

灌漑水の臭素酸がイネの成長に及ぼす影響

颯田 尚哉・立石 貴浩・橋本 后平
[岩手大学]

近年促進酸化処理法が廃水の処理に採用され、非意図的に生成する臭素酸イオンが灌漑水中に混入する恐れが高まっている。そこで臭素酸を含むモデル灌漑水を用いて、イネを水耕栽培し地上部、地下部の生長量から臭素酸イオンは成長阻害作用を持つことを確認した。また本栽培法は30日程度で行うことが可能である。イネの根についてDNAの酸化損傷を評価したが、臭素酸濃度とは明確な関係は今回得られなかった。

Keyword: 水環境, 環境影響評価, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2014

発表番号 [2-30]

Attempt of fulvic acid formation using organic material

TANAKA KENJI
[Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]

有機質資材を利用したフルボ酸形成の試み

田中 賢治
[国土防災技術株式会社]

腐植化の進行に伴って高まることが知られていることから,未分解の廃木材の性能を増進させることで,有機質資材に含まれる腐植物質の質と量を向上させることが可能であると考えた。今回の研究では,この作製実験により得られた腐植酸の光吸収性質について考察し,その結果を基にして有機質土壌改良資材の腐植物質増加促進実験を行った内容について述べる。

Keyword: フルボ酸, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2014

発表番号 [2-34]

Pouring method of digested slurry with irrigation water to paddy field in Vietnam

ORITATE Fumiko・NAKAMURA Masato・YUYAMA Yoshito・YAMAOKA Masaru・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・SAKODA Akiyoshi
[National Agriculture and Food Research Organization・Hochiminh City University of Technology・Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]

ベトナムの水田におけるメタン発酵消化液の流入施用法

折立 文子・中村 真人・柚山 義人・山岡 賢・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・迫田 章義
[農研機構・ホーチミン市工科大学・東京大学生産技術研究所]

ベトナム南部都市近郊農村の水田で現地のバイオガスダイジェスターから発生するメタン発酵消化液の流入施用試験を実施し,現地への適用を想定した状況で,本施肥法において必要とされる作業や燃料使用量,肥料成分均一分布の程度を調査した.300m2の試験区の施肥に要した時間は2時間20分,635L/haのガソリンが使用され,試験区を12分割した際の収量のばらつきは変動係数にして0.37であった.

Keyword: ベトナム, メタン発酵消化液, 流入施肥法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2014

発表番号 [2-39]

Estimation the Input of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen (NO3-N) and Chemical Oxygen Demand (COD)

YAMAZAKI Takahiro・IGARASHI Masao・ISHIKAWA Shigeo・NAGASAKA Sadao・
[College of Bioresource Sciences, Nihon University]

硝酸態窒素(NO3-N)および化学的酸素要求量(COD)に基づく水質浄化資材投入量の推定

山嵜 高洋・五十嵐 正夫・石川 重雄・長坂 貞郎
[日本大学生物資源科学部]

本研究では、窒素除去機能として稲わら成分浸出液を浸漬させた水質浄化資材に関して、NO3-N除去率およびCOD濃度から、汚濁水への最適な投入量の比率を推定した。結果として、NO3-N除去率を100%とした際のCOD濃度予測値は48.30mg/Lと試算された。NO3-Nを100%除去し、かつ、COD濃度の上昇を抑え、コスト面からも優れた処理木炭と汚濁水の最適予測比率は、1.00:6.48と推定された。

Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素(NO3-N), 化学的酸素要求量(COD)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2014

発表番号 [2-43]

Study on Experiment of Critical Swimming Speed of Oryzias latipes latipes

SHIMIZU Hideaki・IZUMI Mattashi・AZUMA Nobuyuki・MARUI Atsushi・
[Hirosaki Univ. Agriculture and Life Science graduate course・Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]

メダカの臨界遊泳速度に関する実験的研究

清水 秀成・泉 完・東 信行・丸居 篤
[弘前大学大学院農学生命科学研究科・弘前大学農学生命科学部]

メダカを長方形水路(幅15cm・高さ15cm・長さ100cm)の実験装置内を泳がせ、1時間ごとに流速を増やして供試魚が負けるまでの遊泳時間を計測し、臨界遊泳速度(CSS)と体長との関係を検討した。その結果、CSSと体長との間に比例関係がみられ、CSSを体長の倍数で表すと5.4BL・s-1となった。また、総遊泳時間を増加させることで疲労を蓄積させても、CSSと体長との関係に影響はみられなかった。

Keyword: メダカ, 水田魚道, 臨界遊泳速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2014

発表番号 [2-44]

Consideration of qualitative differences among habitats on the Network Model

Takemura Takeshi・Koizumi Noriyuki・Mori Atsushi・Watabe Keiji・
[National Institute for Rural Engineering]

ネットワークモデルにおける生息場間の質的差異の考慮

竹村 武士・小出水 規行・森 淳・渡部 恵司
[農村工学研究所]

著者らの開発してきた水域のネットワーク化による魚類個体群再生予測モデル(NWモデル)の高度化に向け,生息地間の質的差異を考慮できるようSI(Suitability Index)モデルを組み込んだ.組み込みは環境収容力の計算過程で行い計算結果について観察値との比較等を行った.その結果,計算過程で用いたパラメータ値には検討の余地があると推察されたが,この方法による質的差異の考慮の妥当性が示唆された.

Keyword: タモロコ, SI, 生息場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2014

発表番号 [2-45(P)]

Resuspension characteristic of bottom sediment in the inner western part of Ariake Bay

Nishiyama Syuzi
[Graduate School of Agricultural Science,Saga University]

有明海奥部西岸域における底泥の巻き上げ特性

西山 修司
[佐賀大学大学院農学研究科]

有明海の栄養塩動態には、底泥からの栄養塩溶出だけでなく、巻き上げにより懸濁した底泥に伴う栄養塩の拡散や吸脱着特性が大きく影響すると考えられる。本研究では一潮汐間の現地調査を行い、海底近傍の流れと底泥の巻き上げの関連性について検討した。その結果、有明海奥部西岸域における底泥の巻き上げは、平均水深が5m以下の河口浅海域を中心に大潮時の上げ潮・下げ潮最盛期に発生することが示唆された。

Keyword: 有明海, 底泥, 巻き上げ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2014

発表番号 [2-46(P)]

Resuspension of Paddy Soil by Raindrops

SUNAGA YOSHIAKI・MATSUMOTO YUSUKE・MATSUI HIROYUKI
[Grad. Sch. of Agri., Utsunomiya Univ.・NIPPON KOEI CO., LTD.・Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]

雨滴による水田土壌の再懸濁に関する研究

須永 吉昭・松本 佑介・松井 宏之
[宇都宮大学大学院農学研究科・日本工営(株)・宇都宮大学農学部]

水田には土壌流出を抑制する機能があるとされている一方で、降雨などの外力による田面土壌の巻き上げの可能性が指摘されている。本研究では、人工降雨強度20〜25mm/h、湛水深2.1〜3.6cmの条件下で室内実験を行い、雨滴の衝撃による田面土壌の巻き上げを確認した。水深が小さいほど、また、雨滴の運動エネルギーが大きいほど再懸濁の発生量が多く、懸濁した田面水には細粒画分の土壌が含まれていることが分かった。

Keyword: 雨滴侵食, 水田土壌, 再懸濁
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2014

発表番号 [2-47(P)]

Effect of pH of flooded water on phosphate release from paddy soil using chemical fertilizer

Hanayama Susumu・Annaka Takeyuki・
[Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

田面水のpH変化が慣行栽培土壌からのリン溶出におよぼす影響

花山 奨・安中 武幸
[山形大学農学部]

本研究は水田土壌からより多くのリンを回収することを目指し,化学肥料を用いた稲作をしている土壌(これを慣行栽培土壌とする)において田面水のpH変化によって土壌から田面水にリンが溶出するか室内実験により検証した.その結果,慣行栽培土壌において田面水のpH上昇による土壌からのリン溶出は土壌中の窒素量に影響されることが明らかとなった.

Keyword: 土壌,物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2014

発表番号 [3-07]

Radiocesium Fixation Process to Soil Analyzed by Tracking Aging of Transfer Factor of Spinach

Shiozawa Sho・Mitsuoka Nobuko・Yoshida Shuichiro・Nishida Kazuhiro・Nihei Naoto
[The University of Tokyo]

ホウレンソウへの移行係数からみた放射性セシウムの土壌への固定の進行

塩沢 昌・光岡 伸子・吉田 修一郎・西田 和弘・二瓶 直登
[東京大学・0・0・0・0・0・0・0]

福島県全体における放射性セシウム(Cs)降下直後の2-3ヶ月のCsの土壌に対する弱い固定から強い固定への移行速度を知るために、公表されている2011年のホウレンソウのCs濃度のモニタリングデータと市町村の土壌Cs濃度データから移行係数を算出し、その時間変化から土壌中のCsの強い固定への移行速度を推定し、100日間で約1/200に減少したことを示した。

Keyword: 放射性セシウム, 移行係数, 土壌への固定
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2014

発表番号 [3-30(P)]

The Influence of Soil pH and Cationic Species on CO2 Dynamics in Soil

Kobayashi Daisuke・Ishiguro Munehide・Hasegawa Shuichi・Nagata Osamu・
[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University・Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

土壌中における二酸化炭素の動態に及ぼすpHとカチオン種の影響

小林 大介・石黒 宗秀・長谷川 周一・永田 修
[北海道大学大学院農学院・北海道大学大学院農学研究院・北海道農業研究センター]

pHおよびカチオン種が土壌中の二酸化炭素の動態に及ぼす影響を評価するために,地表面CO2放出量,土壌中のCO2濃度とDOC量を,異なるpH及びカチオン種(Na,Ca)条件の裸地圃場で測定した。NaOH区の土壌は分散し,Ca(OH)2区では凝集状態だったため土壌水分保持特性に相違が生じ,地表面CO2放出量が異なった。そのためDOC量の顕著な相違はCO2生成に影響しなかった。

Keyword: 土壌空気, 間隙構造,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2014

発表番号 [4-07]

Input-output relationship between the amount of irrigated water and the accumulated yield of tomato in a rainwater harvesting system

Ishihara Hiroki・Unami Koichi・Fujihara Masayuki・Taomoto Akira・
[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Advanced Technology Research Laboratory, Panasonic Corporation]

雨水ハーベストシステムにおける灌漑水量と累積トマト収量の入出力関係

石原 弘輝・宇波 耕一・藤原 正幸・田尾本 昭
[京都大学大学院農学研究科・パナソニック株式会社先端技術研究所]

8つの独立したプロットからなる小規模雨水ハーベストシステムにおいて,様々な潅漑戦略のもとでトマトの栽培実験を行い,潅漑水量と累積トマト収量の入出力関係を1日間隔の時系列データにもとづいて推定する.入出力関係を畳み込みで表すことより非適切な逆問題が定式化されるので,Tikhonov正則化法によって各潅漑戦略に固有な核関数を求める.また,適切な正則化パラメータの値についても言及する.

Keyword: 雨水ハーベストシステム, 逆問題, Tikhonov正則化法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.476-477 , 2014

発表番号 [4-30]

An Approach to Evaluating Flood Damage on Paddies Associated with Heavy Rainfall by Using Reduction Scales in Rice Yields

MINAKAWA Hiroki・MASUMOTO Takao・HORIKAWA Naoki・YOSHIDA Takeo・KUDO Ryoji・NAWA Norio・
[National Institute for Rural Engineering, NARO]

水稲減収尺度を活用した豪雨に伴う水田冠水被害量の推定手法の提案

皆川 裕樹・増本 隆夫・堀川 直紀・吉田 武郎・工藤 亮治・名和 規夫
[農研機構農村工学研究所]

豪雨時の水田冠水被害量は、低平農地域への気候変動リスク評価や水田の洪水防止機能の効果算定の際の重要な指標となる。そこで本研究では、豪雨時に流域内に面的に広がる水稲の冠水被害量および、その損失金額の推定を目的とする。そのための手法として、模擬冠水試験に基づいて策定した水稲減収尺度を、排水解析モデル出力である水田湛水深の解析結果に適用する方法を提案する。

Keyword: 冠水被害量, 水稲減収尺度, 水田湛水深
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2014

発表番号 [5-15]

The Progress and State of Land Subsidence at the Niigata Plains

Sato Kazufumi
[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office]

新潟平野の地盤沈下の経過と現状について

佐藤 一史
[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]

新潟平野における地盤沈下は、昭和30年代前半に発生した新潟港突堤の決壊により大きな社会問題としてクローズアップされ、次第にその被害は広がっていった。このような地盤沈下の原因は「ガス水の大量汲み上げ」とされ、その後のガス採取規制等により沈静化がみえ始めたものの、近年では沈下と隆起が繰り返されるなど、その様相は複雑化してきている。本報では過去56ヵ年に渡る観測経過について紹介する。

Keyword: 地盤沈下, 環境保全,
GET PDF=14/5-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2014

発表番号 [5-22]

Characteristics Evaluation of Elastic Waves generated from Plant using Bubble Motion Model

UENO Yuki・TERAI Taturou・SUZUKI Tetsuya・MORII Toshihiro・KAWAI Takayuki
[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery]

気泡運動モデルによる作物起源弾性波の特性評価に関する研究

上野 由樹・寺井 達郎・鈴木 哲也・森井 俊広・河合 隆行
[新潟大学大学院自然科学研究科・新潟大学農学部・新潟大学自然科学系(農学部)]

作物栽培の効果的な管理には,環境因子を精緻に計測・評価する必要がある。本研究では,作物起源弾性波をAE法により検出し,気泡運動モデルによる評価とAE計測より得られた検出波周波数との比較検討を目的としている。検討の結果,作物起源弾性波の検出および特性評価は可能であり,波形分類をさらに精緻にかつ簡便に行うことにより,水ストレスの定量的な評価が可能であることが明らかとなった。

Keyword: AE法, レーリー・プレセット方程式, 周波数解析
GET PDF=14/5-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2014

発表番号 [5-30]

Measurement of soil salinity by hyperspectral reflectance of cotton leaves

Nagano Takanori・Miyajima Takashi・Kotera Akihiko・Bilgili Ali Volkan・Cullu Mehmet Ali
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・Faculty of Agriculture, Harran University]

綿花葉面の近赤外線ハイパースペクトル分光反射率を用いた塩害の測定

長野 宇規・宮嶋 崇志・小寺 昭彦・Bilgili Ali Volkan・Cullu Mehmet Ali
[神戸大学農学研究科・Harran大学農学部]

ハイパースペクトル衛星での作物の塩害捕捉に向け,綿花葉面の近赤外分光反射率を高波長分解能で測定し,塩類集積を予測する新たな指標の作成を試みた.土壌ECと相関を持つ葉内の変動成分としてNa+が確認された.測定した分光反射率の2次微分値を用いることで, 1バンドもしくは2バンドにより葉内のNa+濃度を高い精度で予測することができた.

Keyword: リモートセンシング, 塩害, ハイパースペクトル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.614-615 , 2014

発表番号 [6-30]

Problems in the SWAT model application in watershed containing irrigated paddy fields

Tsuchiya Ryota・Kato Tasuku・Sofiyuddin Hanhan Ahmad・Itsuji Ayumi・
[The Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology・Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]

水田を含む流域でのSWATモデル適用における問題点について

土屋 遼太・加藤 亮・ソフィユディン ハンハン アハマド・井辻 あゆみ
[東京農工大学大学院農学府・東京農工大学農学研究院]

SWATは水環境対策案の評価において欧米を中心に実績を持つ流域水質水文モデルである。水需要の高まるアジアにおいても水環境保全計画において効果が期待されるが、水田での複雑な水管理の影響でアジアの農業地域での適用事例は限られており、こうした地域でのモデル適用時の問題点は明らかになっていない。本研究ではモデルの問題点を明らかにするために、水田を含む流域でのモデルの校正と感度分析の結果から検討を行った。

Keyword: 流域水質水文モデル, 水田, 感度分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2014

発表番号 [6-38]

Methodological Study about Groundwater Recharge Sources in Landslide Area using Altitude Effect of Hydrogen and Oxygen Isotopic Compositions

TSUCHIHARA Takeo・OKUYAMA Takehiko・YOSHIMOTO Shuhei・SHIRAHATA Katsuchi・ISHIDA Satoshi
[National Institute for Rural Engineering・Faculty of Agriculture, Yamagata University]

水素・酸素安定同位体比の高度効果からみた地すべり地の地下水涵養源の検討

土原 健雄・奥山 武彦・吉本 周平・白旗 克志・石田 聡
[農研機構 農村工学研究所・山形大学・農学部]

地すべりのすべり面に影響する地下水の涵養源を推定するために,山形県鶴岡市七五三掛区域の地すべり地および周辺流域を対象に,水素・酸素安定同位体比を指標とした調査を実施した.流域内の河川水の時期の異なる同位体比分布から高度効果を推定するとともに,地すべり地の異なる深度の地下水の同位体分布から涵養源について検討を行った.

Keyword: 地下水流動, 地すべり, 同位体
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2014

発表番号 [7-08]

Detection of Inside Defect for Sidewall of Concrete Channel by Mechanical Impedance Method

Sato Satoshi・Ishigami Akio・Kato Daigo・Yasuda Syunichi・Osugi Syusaku・Makanae Hidetaka・
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Hokkaido Regional Development Bureau]

機械インピーダンス法によるコンクリート開水路側壁の内部変状の検出

佐藤 智・石神 暁郎・加藤 太吾・安田 俊一・大杉 周作・蒔苗 英孝
[(独)土木研究所寒地土木研究所・北海道開発局]

凍害劣化を受けたRC開水路の側壁を対象として,機械インピーダンス法による内部変状の検出に関する検討を行った。本法で得られる推定強度と部材厚方向の超音波伝播速度との関係を調べた結果,健全箇所,層状ひび割れ発生箇所においてそれぞれ相関関係がみられ,各関係式の交点である推定強度約30.1MPa,超音波伝播速度約4km/sを境界として,これを下回る場合は層状ひび割れ発生の可能性が高まることが考えられた。

Keyword: コンクリート開水路, 内部変状, 機会インピーダンス法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2014

発表番号 [7-30(P)]

Adhesion Properties of the Concrete and Steel Sheet Pile Composit using Acoustic Emission

SATO kouki・ SUZUKI Tetsuya・KOBAYASHI Shuichi・NAGASAKI Yasuhiro
[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.・Faculty of Agriculture, Niigata University・Mizukuragumi Co., LTD.]

AEパラメータを用いた鋼矢板‐コンクリート複合材の付着特性評価

佐藤 弘輝・鈴木 哲也・小林 秀一・長崎 文博
[藤村ヒュ−ム管(株)・新潟大学自然科学系(農学部)・(株)水倉組]

近年農業水利施設で供用されている鋼矢板水路において腐食が顕在化した施設が確認されている。筆者らは、鋼矢板水路へのコンクリ−ト表面被覆工に関して実証試験を行っている。本研究では、コンクリ−ト表面被覆工の信頼性の向上をはかるため鋼矢板とコンクリ-トの付着試験を実施し、その特性を評価した結果について報告する。

Keyword: 鋼矢板, 付着試験, AE法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2014

発表番号 [8-07]

Investigations for Performance Evaluation Method of Restraint Joints for Concrete Filled Steel Pipes

ISHII Masayuki・NONAKA Tsuguhiro・AKIMOTO Masanori・IGAWA Hideki・
[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・Nippon Hume Corporation]

合成鋼管用離脱防止継手の性能評価手法に関する検討

石井 将幸・野中 資博・秋元 昌哲・井川 秀樹
[島根大学生物資源科学部・日本ヒューム(株)]

離脱防止継手は管路の有効な耐震対策となり得るが,具体的な設計手法が確立されているとは言いがたい。合成鋼管に対して開発した離脱防止継手の試験を行うとともに,性能を評価し実構造の設計を行う手法について検討した。離脱抵抗力を向上させた改良型の継手は,より多くの管を引き出して幅の大きな地割れへの対応が可能となった。地割れの幅に関する研究成果を考慮して評価した結果,実用上十分な性能であることが確認できた。

Keyword: パイプライン, 耐震設計, 離脱防止継手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2014

発表番号 [8-14]

Centrifuge Model Tests for Flexible Pipes Having Different Thickness and Equivalent Bending Ring Stiffness

Izumi Akira・Sawada Yutaka・Inoue Kazuya・Hinobayashi Joji・Ling Hoe I.・Mohri Yoshiyuki ・Kawabata Toshinori
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・High Stiffness Polyethylene Pipes Association・Columbia University・National Institute for Rural Engineering]

同一環剛性を有する管厚の異なるたわみ性パイプの遠心力模型実験

泉 明良・澤田 豊・井上 一哉・日野林 譲二・Ling Hoe I.・毛利 栄征・河端 俊典
[神戸大学大学院農学研究科・高耐圧ポリエチレン管協会・コロンビア大学]

パイプラインの設計基準を満足していても,管厚の過度な薄肉化は座屈を引き起こす可能性が懸念される.本研究では,土槽内で地盤条件を変化させ,口径130mmの同一環剛性を有する管厚の異なるたわみ性パイプを用いた遠心模型実験を行い,大口径たわみ性パイプの埋設挙動について検討した.その結果,大口径たわみ性パイプにおいて,管厚がパイプに発生する軸応力に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった.

Keyword: 埋設管, 遠心力模型実験, ひずみ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2014

発表番号 [8-30(P)]

Splitting process of magnesium improved soil by AE-SiGMA analysis

Kishi Naoto・Shimamoto Yuma・Suzuki Tetsuya
[Faculty of Agriculture, Niigata University・Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University]

AE-SiGMA解析による酸化マグネシウム改良土の割裂破壊過程の考察

岸 直人・島本 由麻・鈴木 哲也
[新潟大学農学部 ・新潟大学大学院自然科学研究科 ・新潟大学自然科学系(農学部) ]

本報では,もみ殻灰混入土(シリーズMR)および未混入土(シリーズM)において割裂試験を行い,破壊過程をAE-SiGMA解析および画像解析により評価した結果を報告する。検討の結果,もみ殻灰混入の有効性が示唆されるともに、AE-SiGMA解析および画像解析より、割裂破壊過程を詳細に評価できる可能性が示唆された。

Keyword: SiGMA解析, 画像解析, 酸化マグネシウム改良土
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-01]

Differences in Response to the Restoration of the Farmland Sakae village Settlements in North Nagano Prefecture Earthquake Disaster -Case of Settlement Kotaki, Shikumi and Mori-

Okumura Takurou [Calbee Co. Ltd.]
Uchikawa Yoshiyuki [Faculty of Agriculture,Shinshu University]
Kimura Kazuhiro [Faculty of Agriculture,Shinshu University]

長野県北部地震における栄村集落の農地復旧への対応の相違−小滝・志久見・森集落の事例−

○奥村拓朗 [カルビー]
内川義行 [信州大学農学部]
木村和弘 [信州大学農学部]

2011年3月12日に長野県北部地震が発生し、長野県栄村は農地や住宅に甚大な被害を受けた。農地が被災したことにより水稲耕作は困難な状況であったが、各集落では早期復旧、営農継続のため様々な取組みが行われた。対象とした3集落では、農地復旧への対応が異なり、被災状況のみならず、集落の特性が対応に影響したと示唆された。震災時には、復旧・復興について集落で検討する必要があり、集落の特性を考慮した対応が求められる。

Keyword: 長野県北部地震, 農地復旧, 集落特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-02]

Recent activities and problems of agricultural BCP for earthquake and tsunami

TOMOSHO Tasumi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
SAKATA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
UCHIMURA Motomu [National Institute for Rural Engineering, NARO]

地震・津波災害に備える農業BCPの策定動向と課題

○友正達美 [農村工学研究所]
坂田 賢 [農村工学研究所]
内村 求 [農村工学研究所]

東日本大震災の発災以降、農業分野において、県、土地改良区等の関係機関が、BCP(事業継続計画)を策定しようとする動きがある。静岡県、徳島県のBCP策定の動きを報告し、農業BCPの課題について検討する。BCPの停止時間や目標復旧期間、財務手当等は、被災から営農再開までの全体プロセスに規定される。対象地域で、このプロセスを具体的に想定し、復旧のネックとなり得る要因を検討することが重要である。

Keyword: BCP, 地震, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-03]

Disaster-preparedness of local governments against possible Nankai Trough Earthquake

Suzuki Kento [Daito City Office]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Gloval Environmental Studies, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Gloval Environmental Studies, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Env. and Life Science, Okayama Univ.]
Shimizu Natsuki [Educational Unit for Studies on CoHHO, Kyoto University]

南海トラフ巨大地震に起因する津波への基礎自治体の防災の現状

○鈴木健人 [大東市]
橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]
九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
清水夏樹 [京都大学森里海連環学教育ユニット]

2011年3月に発生した東日本大震災により,行政の防災のあり方が問われている。本研究では,内閣府中央防災会議南海トラフの巨大地震モデル検討会が発表したデータを基に,南海トラフを震源とする津波の危険がある359区町村にアンケートを実施した。2003年設定の東海地震に係る地震防災対策強化地域と,東南海・南海地震防災対策推進地域の指定有無および過去の津波被害の有無によって類型化して分析を行った。

Keyword: 南海トラフ, 農地, 防災
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-04]

Evaluation and Problem on Citizens' Mode Behavior in Shouwa-Nankai Earthquak

MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
Terai Shiori [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

昭和南海地震体験談に基づくモード行動の評価と問題

○松尾芳雄 [愛媛大学農学部]
寺井詩織 [愛媛大学農学部]

今後30年以内に南海地震が発生する確率は約60%と高い。災害時の最善の対応方法は地形条件等によっても異なりその策定は難しいが、本報では昭和南海地震体験談1)から住民の最もありがちな(最頻)行動を解明し、体験を教訓(ソフト)や対策方針(ハード)に繋げることの可能性を検討した。このためにはより詳細な避難状況別のモード行動を把握する必要があり、このことが今後の課題となる。

Keyword: モード行動, 徳島市, クロス集計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-05]

Resilience of staple food supply for emergencies in Japan

doi kunihiro [Japanese International Research Center for Agricultural Science]

我が国の不測時における主要食料供給のレジリアンス

○土居邦弘 [国際農林水産業研究センター]

東日本大震災において食料供給のレジリアンスが課題となった。不測時の発生に備え実施した全国の主要な食品企業へのアンケート結果を分析し、食品種別ごとに供給能力に際立った特徴が存在し、また、生産拠点が偏在することから、災害の発生地域に応じて影響がことなることが明らかになった。

Keyword: 食料供給, 減災, レジリアンス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-06]

Current Status and Issues of Communities in Temporary Housings in Ishinomaki-City, Miyagi Prefecture

Nakajima Masahiro [Institute of AgricultureTokyo University of Agriculture and Technology]
Kawazoe Saori [Graduate School of Letters, Arts and Science,Waseda University]
Shiota Hikaru [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]
Oyane Jun [Senshu UniversitySchool of Human SciencesDepartment of Sociology]

宮城県石巻市の仮設住宅団地における生活実態の解明

○中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究科]
川副早央里 [東京農工大学農学部]
塩田 光 [早稲田大学大学院文学研究科]
大矢根 淳 [専修大学人間科学部 ]

東日本大震災発生から2年が経過したが、復興公営住宅の建設や高台移転計画の遅れから被災者の仮設団地での生活の長期化が予想される。これにより団地内の生活環境向改善、コミュニティ形成の重要性は一層高まることとなる。本報告では震災発生1年半後の石巻市内の全仮設団地(134箇所)の概況を資料・ヒアリング調査により把握した上で、アンケート調査により仮設団地(20箇所)の生活実態をコミュニティに着目しながら解明した。

Keyword: 社会計画, 集落計画, 生活施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-07]

Development and industrialization of the small scale dry methane fermentation system for tie stall dairy cattle housing

Yasui Seiichi [Zukosha Co., Ltd.]
Hironaga Kousuke [Zukosha Co., Ltd.]
Kawarabata Masaya [Zukosha Co., Ltd.]
Shioaku Kousuke [Zukosha Co., Ltd.]
Tsutsuki Kiyoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Kimura Yoshiaki [Hokkaido Central Agricultural Experiment Station]

タイストール飼養の乳牛ふんを対象にした小型乾式メタン発酵システムの開発と事業化

○保井聖一 [ズコーシャ]
廣永行亮 [ズコーシャ]
河原畑正也 [ズコーシャ]
塩飽宏輔 [ズコーシャ]
筒木 潔 [帯広畜産大学]
木村義彰 [道立中央農業試験場]

タイストール飼養牛舎から排出される麦稈混合セミソリッド状ふんを加水なしで直接投入できる小型乾式メタン発酵システムを開発し、その事業化を検討した。高温で発酵させたところ、従来の中温・湿式発酵に比べ2倍以上のバイオガスが発生した。製造した温水および精製ガスを牛舎・住宅に供給する場合、導入コストメリットが示され、投資回収年数10.1年と試算されたことから、本システムは事業化可能性を有していると考えた。

Keyword: 乳牛ふん, 乾式メタン発酵, 再生可能エネルギー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-08]

Compositions of accumulated substances in biogas digester tank in 7 years

NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering, NARO]
ABE Kunio [Wago corporation]
AIHARA Hideki [Wago corporation]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering, NARO]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering, NARO]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering, NARO]

7年間稼働後のメタン発酵槽内に蓄積する成分の特徴

○中村真人 [農村工学研究所]
阿部邦夫 [和郷]
相原秀基 [和郷]
山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山義人 [農村工学研究所]
折立文子 [農村工学研究所]

運転開始から7年半経過したメタン発酵施設について,発酵槽内の蓄積物の分布や成分を把握することを目的として調査を行った.発酵槽内で確認された蓄積物は,発酵槽底部の砂を主成分とする堆積物,攪拌機周辺付着したMAPを主成分とした白色の結晶物などが確認された.安定的な運転管理のためには,原料由来の砂による機器の埋没やMAP等の結晶化により槽内の機器周辺が固着に留意する必要があることが明らかとなった.

Keyword: メタン発酵, MAP, 乳牛ふん尿
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-09]

The disaster tendecy of the farmland stone walls by analyses of disaster date

ban ichiharu [Mie University]
okajima kenji [Mie University]

災害復旧データの分析による農地石垣の被災傾向

○番 一晴 [三重大学]
岡島賢治 [三重大学]

 農地石垣の適切な維持管理を行うには被災傾向を明らかにする必要がある.本研究では,熊本県熊本市河内町と三重県熊野市の2地域に実施されている災害復旧事業のデータを分析することで,農地石垣の被災傾向を定量的に明らかにした.

Keyword: 農地石垣, 被災傾向, 統計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-10]

Construction of a Simple Observation System for Improving Community Ability of Disaster Prevention

ShigeokaTetsushi [National Institute for Rural Engineering]
YamamotoTokuji [National Institute for Rural Engineering]
FukumotoMasato [National Institute for Rural Engineering]

住民による簡易な降雨等観測システムによる地域自主防災・減災能力の向上

○重岡 徹 [農村工学研究所]
山本徳司 [農村工学研究所]
福本昌人 [農村工学研究所]

住民の自主的な防災・減災力を向上するためには、住民自ら地域の災害予兆を観測することが有効である。土砂災害リスクの高い中山間地域に於いては、累積雨量がリスク要因となるが、住民による簡易な降雨等観測システムを構築することで、降雨量に対する関心が高まる、住民感覚で災害リスクをイメージできる、住民間でリスクイメージを共有する等が可能となり、「我がこと」災害リスク認識からの地域自主防災・減災活動が期待できる。

Keyword: 自主防災・減災, 降雨量観測, 我がこと
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-11]

Implementation status of Bethma at minor irrigation tanks in Dry Zone of Sri Lanka

oka naoko [Japan International Research Centre for Agricultural Scieces]
higashimaki takeru [Japan International Research Centre for Agricultural Scieces]

スリランカ乾燥地域の小規模ため池におけるベトマ慣行の実施状況

○岡 直子 [国際農林水産業研究センター]
東槇 健 [国際農林水産業研究センター]

スリランカの乾燥地域では、不安定な降雨をため池に貯水し農業用水としているが、将来の気候変動により、ため池に依存した農業生産に大きな影響があると考えられている 。ため池システムの気候変動適応策を検討する一環で、乾期における水配分慣行であるベトマに注目し、現在の実施状況等について調査を行った。その結果、農業者はベトマを水不足に対応する手段として、上位に認識していないことがわかった。

Keyword: 水利用計画, ため池, ベトマ
GET PDF=13/13001-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-11-2]

Creation of New Values at Rural Wastewater Treatment Facility

yoshito_yuyama [Institute for Rural Engineering, NARO]
masaru_yamaoka [Institute for Rural Engineering, NARO]

集落排水処理施設による新たな価値の創出

○柚山義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]

集落排水事業が単独事業化されて30年という節目に,資源循環,エネルギー,水質保全のトータルシステム,技術開発,ソーシャルシフトにのったコミュニティ活性化について,新たな価値を生み出す可能性のある取り組みを提示した。事業の進捗や技術の開発動向,リスクマネジメント,予防保全などを踏まえ,新たに作成される汚水処理に関する都道府県構想策定マニュアルに基づき,価値が理解・共有される事業推進を念願する。

Keyword: 資源循環, エネルギー拠点, コミュニティ拠点
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-12(P)]

Estimating Dzud Damage of Five Livestocks due to Climatic Factor in Mongolia- In case of Dornod prefecture in the east of Mongolia -

Jirigala [United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ONISHI Takeo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
SAMDAN Shiirev-Adiya [Faculty of Geography and Geology, National University of Mongolia]

五種畜の斃死と気象要因の関係−モンゴル国東部ドルノド県を対象にして−

○JIRIGALA [岐阜大学大学院連合農学研究科]
大西健夫 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
SAMDAN Shiirev-Adiya [モンゴル国立大学地理学部]

モンゴル国東部ドルノド県を対象として,五種畜(駱駝,馬,牛,羊,山羊)の斃死と気象要因の関係を分析した.各月の気象要因と斃死率の単回帰分析から,駱駝と馬の斃死率は冬季の気象要因による影響が小さいものの,夏季の気象要因の影響を強く受け,とくに,夏季の低温多雨に斃死率が高くなることを明らかにした.一方,牛,羊,山羊は冬季の気象要因に影響を受け,多雪寒冷になると斃死率が高くなる傾向を明らかにした.

Keyword: 遊牧, 気象災害, ゾド
GET PDF=13/13001-12(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-13]

Land Improvement Project and Non-farmers' Participation in Maintenance of Irrigation and Drainage Canal

SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]

土地改良事業の実施の有無と非農家の参加による農業用用排水路の保全管理

○坂根 勇 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]
嶺田拓也 [農村工学研究所]
石田憲治 [農村工学研究所]

農業用用排水路等の地域資源の保全向上がなされている農地・水保全管理交付金にかかる活動について、集落単位でとらえた場合でも土地改良事業の有無による活動内容や非農家の参加に差があることを、鳥取県での取組事例を用いて分析した。農地や農業用用排水路等の生産基盤が整っているほど、同交付金にかかる活動が促され、非農家の参加による保全管理が実現されていることが示唆される。

Keyword: 農地・水保全管理支払交付金, 土地改良事業, 農業集落
GET PDF=13/13001-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-14]

Consciousness structure of participation in maintenance for irrigation ponds

Kudo_Yousuke [Osaka prefecture university]
Hayashi_Takeharu [Osaka prefecture university]
Kimata_Takashi [Osaka prefecture university]

ため池の維持管理活動参加に対する心理構造の把握

○工藤庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
林 丈晴 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

近年、農業を取り巻く情勢の変化により、ため池の維持管理を地域住民の手で行うことが重視されている。維持管理の負担感を軽減するには、そこに担い手が価値を見出すことが重要である。本研究では、維持管理活動に対する心理構造を共分散構造分析を用いて把握した。その結果、「負担感」を取り除くよりも、「愛着心」や「義務感」を高めることが必要であることがわかった。また、非農家の心理構造はより複雑であることも示された。

Keyword: 維持管理活動, 規定要因モデル, 共分散構造分析
GET PDF=13/13001-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-15]

Investigation of Demand for Irrigation Service at Practical Paddy Plots

yokoi takahiro [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
iida toshiaki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
kimura masaomi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
kubo naritaka [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

稲作農家に対する農業水利サービスのニーズに関する調査

○横井孝洋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農業水利サービスの品質向上のため、受益者のニーズを正確に把握することを目的として、圃場での水管理操作を詳細に観測するとともに営農状況を調査し、聞き取り調査を行った。農家の節水モチベーションは低く、労力節減に関心を持つ傾向が把握された。また、農業水利に関する情報は主として世間話によって得ていることが把握された。農作業の外部委託へは消極的だが、法人や大規模農家等ではニーズがあると指摘された。

Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 水利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-16]

The Possibility of Community Promotion to Agricultural Water-use Facilities

yukawa hirosi [Grduate School of Social And Cultural Sciences Kumamoto University]

農業水利遺構をめぐる地域振興活動の可能性

○湯川洋史 [熊本大学社会文化科学研究科]

本発表は熊本県菊池郡菊陽町にある鼻繰り井手という農業水利遺構をめぐる一連の地域振興活動を例として、地域振興活動における経済的な側面だけでなく、その活動を通して生み出された副次的な効果、またその効果の地域における意義について述べるものである。

Keyword: 地域振興, 農業水利施設, 伝承
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-17]

The present situation and solusion of unpaid dues problem

motosugi akio [Tokyo University of Agriculture]
tazawa sinnichi [Mogamigawa Land Improvement District]

最上川土地改良区における賦課金未収の現状と対応

○元杉昭男 [東京農業大学]
田澤伸一 [最上川土地改良区]

土地改良区の調書と職員の聴取りに基づき賦課金未収の実態を分析した結果、経営規模の大小により滞納の原因や滞納の解消・防止方法が異なることが明らかになった。この分析に基づき、規模の大きな滞納者は農業負債が大きいので個々に負債・経営状況を把握した総合的な対策を必要とし、規模の小さな者には支払義務に係るモラルが欠如し農地貸付けや離農の傾向も強いので土地改良区による小作料精算や農地売却による返済を提言した。

Keyword: 土地改良区, 賦課金, 未収金
GET PDF=13/13001-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-18]

Analysis of disaster measures of irrigation system against large scale earthquake

ohkubo takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
honmura yukio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
onodera yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応に関する分析

○大久保 天 [寒地土木研究所]
本村由紀央 [寒地土木研究所]
中村和正 [寒地土木研究所]
小野寺康浩 [寒地土木研究所]

 灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応モデルの策定を目標とした研究を開始した。本研究では、その第一段階として水利施設の管理者への聞き取り調査を実施し、現状の災害対応を整理するとともに、その災害対応についてFTA手法を用いた地震災害時リスクの要因分析を試みた。その結果、地震災害時の対応行動を阻害する基本的なリスク要因が明確となり、それらに対する具体的な対応策が挙げられた。

Keyword: 灌漑システム, 大規模地震, 災害対応
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-19]

Relationship between landscape structure and characteristics of SATOYAMA in Mie

OHNO KEN [Graduate School of Bioresources, Mie University]
IRITANI SATOSHI [Graduate School of Bioresources, Mie University]

三重県の里山の景観構造と景観特性の関係

○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]
入谷哲史 [三重大学大学院生物資源研究科]

里山の景観構造に関する研究は多く行われている。しかし、良好な景観を持つ里山と一般的な景観の里山の景観構造の違いを検討した研究はほとんど存在しない。そこで三重県の里山の景観構造を検討し、その中でも良好とされる景観を持つ里山には、特別な景観構造が存在するのかを明らかにすることを目的とする。その結果、良好な景観の里山はあまり開発の手が入っておらず、標高が高いが荒れていないという特徴を持つことが判明した。

Keyword: 景観, 里山, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-20]

3D Models for Consideration of Natural Beauty Spot Rice Terraces

Obinata Takuro [Nagano City Office]
Uchikawa Yoshiyuki [Faculty of Agriculture, Shinshu University]
Kimura Kazuhiro [Faculty of Agriculture, Shinshu University]

名勝棚田の景観配慮型整備のための3次元モデル作成と課題

○大日方卓朗 [長野市役所]
内川義行 [信州大学農学部]
木村和弘 [信州大学農学部]

名勝「姨捨(田毎の月)」指定地の一部である上姪石地区の棚田は、耕作条件の劣等性と耕作者の高齢化により放棄地が増加している。そこで、全国で初となる文化財化された棚田での整備が実施された。景観に配慮した整備計画設計とするため、事前にCGによる3次元モデルを作成し、検討した。また、市全域の3次元デジタルジオラマを作成し、広範囲に景観を把握することを可能とした。

Keyword: 棚田景観, 棚田3次元モデル, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-21]

Agriculture and Rural Issues in Indonesia as seen from Folklore Research

YAMASHITA Yusaku [Graduate School of Social and Cultural Sciences Kumamoto University ]
YOKOYAMA Shigeki [Japan International Research Centter for Agricultural Sciences]

民俗調査の視点から見たインドネシア農業・農村の現代的諸問題

○山下裕作 [熊本大学大学院社会文化科学研究科]
横山繁樹 [国際農林水産業研究センター]

「ジャワ島中部ソロ川流域における地域資源適性利用による環境創造型農村の空間構築」(科研費・基盤研究A)に向け、インドネシア共和国中部ジャワ州ウォノギリ県の農村部において民俗調査を実施した。’清噺贏辰猟敢此↓∋匐,了纏・遊び調査、G逝爾侶歿修般唄嵜仰の調査等々、新しいアプローチでの調査を行い、現代のインドネシアにおける環境創造型農村の構築のために必要と思われる幾つかの要件を抽出することができた

Keyword: ウォノギリダム, 民俗調査, 環境創造型農業
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-22]

Effect of maintenance management condition on soil physical characteristics of disadvantaged farmland

Momose Mizuki [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nakajima Msahiro [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]

条件不利農地の維持管理形態が土壌の物理性に与える影響

○百瀬みずき [東京農工大学大学院農学府]
中島正裕 [東京農工大学大学院農学府]
斎藤広隆 [東京農工大学大学院農学府]

農地の維持管理形態の違いを客観的・定量的なデータとして、土地利用計画に活かした例は少ない。今後、耕作放棄地や管理のみ農地を解消していく際に、その土地の土壌に関するデータを農村計画論的な手法と融合させることで、適切かつ迅速な土地利用計画ができると考えられる。そこで本研究では、農地の維持管理形態の違いが土壌の物理性に与える影響を明らかにすることを目的とし、長野県富士見町神戸集落において調査を実施した。

Keyword: 耕作放棄地, 物理的肥沃度,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-23]

Feasibility of Solar Sharing

yoshito_yuyama [Institute for Rural Engineering, NARO]

ソーラーシェアリングの実現可能性

○柚山義人 [農村工学研究所]

ソーラーシェアリングは,農地で作物栽培をしながら発電する技術体系である。基本システムは,パネルを遮光率33%程度に並べ出力12kWを得るもので、農地転用不要を目指しFIT制度を利用する。農村振興,体験型農園事業,耕作放棄地対策,借地農業,猛暑の中での作業からの解放など様々なビジネスモデルが考えられる。作物や日照条件に応じた適切な遮光率の設定,低コスト化,地盤支持力の不均一性の克服等が課題である。

Keyword: 農と発電の共存, 光飽和点, 農地転用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-24]

Cost-effectiveness of wildlife-friendly farming on Sado Island

Usio N (Nisikawa Usio) [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Tsuge Takahiro []
Akanuma Hiromi []
Nakamura Satoshi []

佐渡島における野生生物共生型農法の費用対効果

○西川 潮 [新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター]
柘植隆宏 [甲南大学経済学部]
赤沼宏美 [新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター]
中村 慧 [インテージ]

水田は代替湿地として重要な役割を果たすが,農薬の過剰使用などの影響を受けて生物多様性が著しく減少している。近年,わが国では水稲農業に野生生物共生型農法が導入され,水田の生物多様性を再生する取り組みが進められている。なかでも佐渡島では,全島の20%以上の水田で野生生物共生型農法の取組みが進められている。本研究は,生物多様性評価と経済評価を通じて,佐渡島の野生生物共生型農法の費用対効果を明らかにした。

Keyword: 環境保全型農業, 生物多様性, 選好分析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-25]

Physical Conditions Interfering with Chasing Japanese Monkeys away by Groups

KUKI_Yasuaki [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
AOKI_Akane [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
TAKEYAMA_ Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]
HASHIMOTO_Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
HOSHINO_Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

サルの集落ぐるみの追い払いを阻害する物理的要因の検討

○九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
青木 茜 [京都大学農学部]
武山絵美 [愛媛大学農学部]
橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]

本研究ではサルの被害対策に有効とされる集落ぐるみの追い払いを阻害する物理的な要因について検討を行った.三重県伊賀市の16集落に対するヒアリングや住民による1年間のサルの出没及び追い払いの記録,GPSの追い払いログデータなどを分析した結果,集落内や周縁の里山とイノシシ及びシカ用の侵入防止柵等が阻害要因になっていることが得られた.このことから主な要因の解消には里山の管理が重要であることが示唆された.

Keyword: 獣害, 追い払い, 地形的特徴
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-26]

Obstructive factors of chasing monkeys away by rural community from the point of view of decision-making process

Higashiguchi Akiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

意思決定過程からみた集落ぐるみのサルの追い払いの阻害要因

○東口阿希子 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
武山絵美 [愛媛大学農学部]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]
橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]

集落ぐるみのサルの追い払いの未実施集落へのヒアリング調査により,集落ぐるみの追い払いの実施を阻害する要因を検討した.その結果,被害の中心地が家庭菜園や転作田であるために,サル被害が解決すべき問題として認識されていないことが分かった.また,追い払いの効果に否定的な意見が持たれやすいことや,追い払いを実行する人手が確保できないこと,被害の偏りが原因で当事者意識にも偏りが生じていることが明らかになった.

Keyword: 集落ぐるみ, 追い払い, サル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-27]

The Problems of Wildlife Management in Municipality-A Case Study of Municipalities in Kinki Area-

Kishioka Tomoya [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
Shimizu Natsuki [The Educational Unit for Studies on Connectivity of Hilltop, Human and Ocean, Kyoto University]

基礎自治体による獣害対策実施における課題−近畿6府県の基礎自治体を事例に−

○岸岡智也 [京都大学大学院農学研究科]
橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]
九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
清水夏樹 [京都大学森里海連環学教育ユニット]

近畿地方の市町村における獣害対策の取り組み状況について整理し,課題を抽出した.その結果,多くの市町村で,予算面では一定程度確保されているが,人員面では不足が生じていることが明らかとなり,それが例えば集落住民への技術指導などの取り組みを阻害していることが推測された.このような課題を解決するためには,国や都道府県には技術指導,財政支援に加えて,人材確保のための支援が必要であることが示唆された.

Keyword: 獣害対策, 基礎自治体, 対処能力
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-28]

Improvement and Characteristic of Conventional Fence for Animal Damage in Niger

dan haruyuki [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]
Osuga kimio [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]
Yasuhisa Jotaro [JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION AGENCY NIGER OFFICE]

ニジェール国における慣行食害防止柵の特徴と改善策

○團 晴行 [国際農林水産業研究センター]
大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]
保久丈太郎 [国際協力機構]

ニジェール国において、乾期野菜栽培の促進を制限している要因の一つとして、家畜の食害が深刻であることが挙げられる。食害防止対策を講じるにあたっては、対象地域で実施している対策の特徴を把握し、短所を必要に応じて改善することを第一義に考えた。今回の発表では、食害防止対策の支援手法を確立する目的で実施した実証調査の結果のうち、農民自助の取組みによる慣行の食害防止柵の特徴と改善策について報告する。

Keyword: 農用地計画・整備, 農地保全施設, 農地環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-29]

Promotion Factors of Diversified Farming through Land Consolidation Project in Hilly and Mountainous Area

YOSHIMURA Akiko [National Institute for Rural Engineering]
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburou [National Institute for Rural Engineering]

中山間地域における圃場整備を契機とする農業生産の多角化への推進要因

○吉村亜希子 [農村工学研究所]
石田憲治 [農村工学研究所]
坂根 勇 [農村工学研究所]
原口暢朗 [農村工学研究所]

中山間地域における圃場整備地区で、文献調査をもとに農業生産の多角化への推進要因の検討を行った。その結果、農家間のつながりの強化、人的・時間的余裕の確保に加え、観光共存型地区では圃場整備で創出した観光資源を交流の場にとすることが多角化の推進要因となり、土地利用型地区では大胆な農作業の糧食か効果を上げるため農地集約のもと集団転作を行うことにより特産化することで多角化の推進要因となることがわかった。

Keyword: 圃場整備事業, 多角化, 中山間地域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-30]

Activities of Direct Payments towards Mauntenous Areas in Tokai Region

kitamura koji [Tokai Regional Agricultural Administrative Office]

東海地域における中山間地域等直接支払制度の取組

○北村浩二 [東海農政局]

中山間地域等直接支払制度は、平地に比べて条件が不利な中山間地域等を対象として、耕作放棄を防止し多面的機能を維持するために、平成12年度から開始された。東海地域における集落協定数や交付面積の推移から、耕作放棄を防止できた農用地面積と、その多面的機能の年間評価額を推計した。

Keyword: 中山間地域, 環境保全, 農村振興
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-31]

Diagnosis of Rural Invigoration Strategy based on the Economic evaluation of SATOYAMA’s Derived Value

YAMASHITA RYOUHEI [Ishikawa Prefectural University]

里山の派生価値の経済評価に基づく地域活性化計画の診断

○山下良平 [石川県立大学生物資源環境学部]

本研究では,筆者が計画過程に関与した里山環境価値の波及効果を活かした地域づくり活動の指針とすべく,消費者が抱く里山環境価値への経済評価に基づいた計画診断を行った.分析方法として,諸々の価値を包含した里山特産品(漬け物)に対する支払意思額を,2段階2肢CVMにより算出したものである.最も顕著な差違が見られた結果は,回答者の年代区分であり, 60歳前後で支払意思額が比較財価格の30〜50%程度異なっていた.

Keyword: 里山, 環境価値, CVM
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-32]

Effects of Farmlands Preservation System in the Exclusive Agricultural Districts in Urbanization Control Areas in Yokohama City

numajiri yuta [Graduate school of Agriculture, Tokyo Univ. Of Agr. And Tech]
nakajima masahiro [Institute of Agriculture, Tokyo Univ. Of Agr. And Tech]

横浜市農業専用地区制度が市街化調整区域の農業・地域振興に与える効果

○沼尻勇太 [横浜市役所]
中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究院]

市街化調整区域の都市農地保全には、都市計画法線引きや農振法だけでなく自治体独自の政策が必要である。本研究では横浜市農業専用地区制度を対象として、当制度が市街化調整区域の農業・地域振興に与える効果を解明した。その結果、当制度導入により地区農家の内発力が醸成され、ハード整備を活かした農家主体の内発的な地域振興が展開されることがわかった。

Keyword: 土地利用計画, 農地保全, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-33]

The measures for realizing the sufficient large-scale and low-cost rice farming in Japan

ishii atsushi [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

日本における本格的な低コスト大規模稲作経営の実現方策

○石井 敦 [筑波大学生命環境系]

 日本国内でも、国際競争力をもった低コスト稲作は、担い手への農地の利用集積・利用集積地の集団化・巨大区画化を一気に行う圃場整備によって実現可能である。それにより圃場整備事業費も節減でき、水路の維持管理の問題も解消され、圃場レベルの節水も期待できる。以上を国内外の事例分析を援用して論証した。また、経営体内もしくは地域内での複合経営が有効であること、飯米農家等とのゾーニングが必要であることを論じた。

Keyword: ほ場整備, 大規模稲作経営, 低コスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-34]

Measurement and prediction of farmland consolidation capital stocks

Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]
Nakata Setsuko [NTC consultants co.ltd]

農地整備資本ストックの定量化と将来予測

○國光洋二 [農村工学研究所]
中田摂子 [NTCコンサルタンツ]

本研究では、田及び畑の整備で蓄積されてきた末端の農業水利施設、農道・耕作道及び圃場区画そのものに投下された土地資本ストックを定量化し、それをもとに将来の状況を予測するモデルを提示する。モデルの適用性を示すため、日本の都道府県別のデータをもとに農地整備資本ストックの都道府県別の現状と将来動向について示し、農業農村整備事業に関する政策的なインプリケーションを提示する。

Keyword: 資本ストック, 公共投資, 恒久棚卸法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-35]

Taking Care of The Environment by Environmental Education in Taragi

kinoshita takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
yamamoto takuro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
kitazawa daisuke [JARUS]
hori tetsuya [Kuma office Kumamoto Prefecture]
yamashita yusaku [Graduate School of Social and Cultural Sciences Kumamoto University]

多良木第一地区における環境教育を通じた環境づくり

○木下貴裕 [熊本県土地改良事業団体連合会]
山本拓郎 [熊本県土地改良事業団体連合会]
北澤大佑 [地域環境資源センター]
堀 哲也 [熊本県球磨地域振興局]
山下裕作 [熊本大学大学院社会文化科学研究科]

農村の振興を目的とした環境配慮の実施に当たっては,環境配慮の一連の取り組みを通じて,住民の地域特性への自覚を促すことが,住民の環境保全や維持管理意識の醸成への課題となっている。多良木第一地区の取り組みでは,次世代の担い手である小学生を対象として,地域の総合的な環境の教育を実施し,水路の環境づくりを検討するとともに,子供を含む住民の地域環境に対する意識と子供達の担い手としての自覚の醸成を試みた。

Keyword: 農村の振興, 環境教育, 多良木町立久米小学校
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-36]

Rice terrace preservation policy by establishment and regional cooperation of a college student circle

NAKAZATO Ryoichi [Hokuriku agricultural administration office ]
NAKAMURA Yoshio [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]

大学生サークルの設立と地域連携による棚田保全方策

○中里良一 [北陸農政局]
中村好男 [東京農業大学地球環境科学部]

現在多くの地域で、棚田保全活動が行われているが、ほとんどの地域において、農作業等の労働力の安定かつ継続的な確保が大きな課題となっている。このような課題解決のためには、大学生が関与することが有効であると考える。本稿では、筆者が設立に関与した大学生サークルの静岡大学棚田研究会の設立、連携という手法による静岡県菊川市上倉沢地区の棚田保全方策及びその有効性について報告する。

Keyword: 棚田保全, 学生サークル, 農業支援
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-37]

Possibility of Farming in Abandoned Field by Person with Disability

ueno miki [National Institute for Rural Engineering]
katayama chie [National Institute for Rural Engineering]
ishida kenji [National Institute for Rural Engineering]

耕作放棄地における障がい者の農作業活動の可能性

○上野(徳岡)美樹 [農村工学研究所]
片山千栄 [農村工学研究所]
石田憲治 [農村工学研究所]

「耕作放棄地再生利用における福祉の取り組み」についてのアンケート調査を基に、耕作放棄地における障がい者の農作業活動の可能性について分析を行った。その結果、耕作放棄地での農作業活動の可能性はあるが、活動を行う上で農業側の障がい者に対する認識や情報不足が明らかとなった。今後の、活動を拡げていくためには、実施事例の広報や地域の福祉施設との情報交換の機会を積極的に作ることが必要である。

Keyword: 農福連携, 耕作放棄地, アンケート調査
GET PDF=13/13001-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-38]

Promotion Subject of Land Improvement for Agri-Welfare Relationship Supporting Resource Management

ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
ONIMARU Tatsuji [National Institute for Rural Engineering]
SAKANE Isamu [National Institute for Rural Engineering]
KATAYAMA Chie [National Institute for Rural Engineering]
UENO Miki [National Institute for Rural Engineering]

地域資源管理を支える農福連携からみた農業農村整備の推進課題

○石田憲治 [農村工学研究所]
鬼丸竜治 [農村工学研究所]
坂根 勇 [農村工学研究所]
片山千栄 [農村工学研究所]
上野(徳岡)美樹 [農村工学研究所]

農業の多様な担い手育成と障がい者の就労支援を目指した農業と福祉のマッチングの仕組みづくりに関する研究を通して得られた成果を、農業農村整備の推進視点から整理することにより、農業と福祉の相利共生的な関係構築が、農村地域の振興や資源管理に大きな役割を有していることを明らかにすることを通して、農福連携に着目した人口減少時代の農業農村整備の推進課題を考究する。

Keyword: 地域資源管理, 耕作放棄地, 農福連携
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-39]

The Process of Agricultural Entry by Social Welfare Institution Utilizing Idle Fields

katayama chie [National Institute for Rural Engineering]
ishida kenji [National Institute for Rural Engineering]

遊休農地活用による社会福祉施設の農業参入プロセス

○片山千栄 [農村工学研究所]
石田憲治 [農村工学研究所]

遊休農地活用により農業参入した福祉事業所の事例をとりあげ、農業参入に至る準備プロセスの検討を通して、持続的な農業と福祉の連携方策を考究した。当初、地域からの支援により補完されていた技術や保有資源は次第に内部化され、作目や作業の種類も増加した。そして、施設に近く生産条件の良好な場所を求めるなど、農業の担い手として資質の向上と技術の習得を目指した。ただし、地域との良好な関係づくりは引き続き重要である。

Keyword: 障がい者, 遊休農地, 農業参入
GET PDF=13/13001-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-40]

Surevey of Neiborhoods' Feelings about Farmers' Restaurants managed by Women

saitou akemi []
fujisaki hiroyuki []

女性経営農家レストランが地域女性住民へ及ぼす意識の調査

○齋藤朱未 [明治大学農学部]
藤崎浩幸 [弘前大学農学生命科学部]

本研究では2件の女性経営農家レストランが所在する集落において、地域女性住民の農家レストラン認知度と、農家レストランの存在により自身の意識にどのような影響があったのか、また自身も起業したいと考えるのかを明らかにした。その結果、農家レストランの存在は認知しており、意識への影響としては地域活性化に関するものが多く、女性の社会進出に関しては影響がなかった。また、2割弱の地域女性が起業に興味を示していた。

Keyword: 農家レストラン, 農村女性起業, 地域住民意識
GET PDF=13/13001-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-41]

Farmer's Motive for Farm Stay Through Educational Excursion Accepting Organization

Fujisaki Hiroyuki [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
Okawara Yuya [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
Saitou Akemi [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]

教育旅行受入組織を通じた農家民宿実践者の活動意向

○藤崎浩幸 [弘前大学農学生命科学部]
大河原雄也 [弘前大学農学生命科学部]
齋藤朱未 [岩手大学大学院連合農学研究科]

農家民宿登録を行っているものの、個人での営業活動は行わず、教育旅行受入組織の要請に応じ宿泊客の受入れを行っている農家民宿実践者として、H団体会員から実践目的や今後の意向などを聞き取り調査した。その結果、来訪者との交流や来訪者への農業・農村の伝達を目的とする者が多数であること、交流目的の者は達成感を有していること、今後の継続に際し、自身や家族の高齢化などを障害に感じていることなどが判明した。

Keyword: 農家民泊, 教育旅行, 都市農村交流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-42]

Analysis concerning Farms of Stay-type Allotment Gerden Distributed Uneven in Each District

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
HOSOYA Norifumi [College of Agriculture, IBARAKI University]

滞在型市民農園の地方ごとの偏在に関する分析

○牧山正男 [茨城大学農学部]
細谷典史 [茨城大学農学部]

近年,看過できない数の空き区画を残す滞在型市民農園(クラインガルテン,以下KG)が散見される。一方で,未だに人気が高いく,空き区画への応募が高倍率になるKGも存在する。これらの違いには,KG地区数やKG区画数の偏在が関係する。だが,その分析方法は現状では存在しない。本稿では,各地域からKGへの距離や各地域の人口を係数に組み込んだ指標を考案し,それを用いたKG区画の偏在に関する分析を試みる。

Keyword: 滞在型市民農園, 区画の偏在, 利用指数
GET PDF=13/13001-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-43]

A Study of the Livelihood of Migrants by Human Support: A Case of Midori-no-Furusato-Kyoryokutai in Kutsuki district, Shiga prefecture

KUWABARA Yoshiki [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]
NAKAJIMA Masahiro [Institute of Agriculture, Tokyo University Of Agriculture and Technology]

人的支援事業による定住者の生活実態に関する研究―滋賀県高島市朽木地区における緑のふるさと協力隊を事例に―

○標粁票 [東京農工大学大学院農学府]
中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究科]

本研究では,滋賀県朽木地区における緑のふるさと協力隊(以下,協力隊)参加後の定住者の生活実態の解明を目的に,協力隊参加理由・定住理由,職業と収入,交友関係の3点から分析を行った.その結果,協力隊での活動内容が定住理由に影響を与えていたこと,築いた人的ネットワークを活用して就職しているが収入面での不安が存在すること,協力隊期間から定住後では交友関係が広がっていたこと,が明らかになった.

Keyword: 農村振興, 社会計画,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-44]

Introducing the ‘Rural Story Making System’ supporting dynamic flow of knowledge and information in rural area

Onitsuka Kenichirou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environment Studies, Kyoto University]
Numata Hideho [Excellead Technology]
Ikeda Kayo [Excellead Technology]

農山村地域に知識と情報の対流を促す“農村ストーリー生成システム”の提案

○鬼塚健一郎 [京都大学大学院農学研究科]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]
沼田秀穂 [エクセリード・テクノロジー]
池田佳代 [エクセリード・テクノロジー]

高齢化・過疎化・混住化の進行に伴い、農山村地域では地域コミュニティの弱体化が深刻な問題である。問題の解決には、地域内においては、地域の魅力の再発見により地域への関心を高めること、地域外との関係においては、多様な主体と共に地域コミュニティの再構築、地域間連携、地域外への情報発信等を図っていくことが必要とされる。本報告では、これらを目的として開発した“農村ストーリー生成システム”について紹介する。

Keyword: IT, 農村振興, 中山間地域
GET PDF=13/13001-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-45]

Study on agricultural business diversification a formation standard and case analysis in Korea farm village

you hagyeol [Chungnam Development Institute]
leeyoungok []

韓国農村における6次産業の成立基準及び事例分析に関する研究

○劉 鶴烈 [忠南発展研究院]
李 映沃 [忠南発展研究院]

韓国では、農村を活性化させるための手段として6次産業化が注目されている。事例分析から得られた6次産業化の成功要因を要約すると、第一は、1次、2次、3次産業が有機的に連携した農場型体験農園を造成したこと。第二は、農場に訪問した都市民との密接なネットワークを通じて消費者を確保することでマーケティング費用をゼロに納めたこと。第三は、消費者に安心、安全な農産物加工品提供し消費者との厚い信頼関係を構築したこと。

Keyword: 農業経済計画, 農村振興,
GET PDF=13/13001-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [1-46(P)]

Integration of GIS into the study of oligopsony in agricultural commodity market

Takahashi_Taro [The University of Tokyo]
Nakajima_Toru [The University of Tokyo]
Hewage_Shantha [The University of Tokyo]
Kondo_Mayuko [The University of Tokyo]
Suzuki_Nobuhiro [The University of Tokyo]

農産物市場における買手寡占の分析におけるGISの援用

○高橋太郎 [東京大学]
中島 亨 [東京大学]
Shantha Hewage [東京大学]
近藤万祐子 [東京大学]
鈴木宣弘 [東京大学]

発展途上国における農家の貧困の理由の一として、遠隔地で生産された農産物に対する買い手側の競争の欠如が指摘されている。本稿ではスリランカの茶市場を例に、GISを援用してこの現象を空間的に分析する方法を提案した。分析の結果、近辺に多くの茶畑を持つ加工工場ほど農家に対して高い買取価格を提示しており、研究対象地域においては買い手の立地に起因する搾取は行われていないことが明らかになった。

Keyword: 産業経済計画, 生産施設, 測量・GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-01]

Assessment of habitat for Apodemus speciosus on Irrigation Tank Embankment

ueno kaoru [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]
ishida ayano [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]
ieda shunki [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]
katou mika [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]
yoshisako hiroshi [National Institute for Rural Engineering (NIRE) ]

ため池堤体におけるアカネズミApodemus speciosusのハビタット利用

○上野 薫 [中部大学応用生物学部]
石田彩乃 [中部大学応用生物学部]
家田俊希 [中部大学応用生物学部]
加藤未夏 [中部大学応用生物学部]
吉迫 宏 [農村工学研究所]

愛知県のため池2地点について,アカネズミのハビタットとしてため池堤体が利用されているかどうかを把握するとともに,その利用条件について若干の検討を行った.堤体は,周辺の林地と同等に利用されており,土壌硬度の柔らかい部分およびササの被度が高い環境を利用している可能性が示された.

Keyword: ため池堤体, アカネズミ, 土壌硬度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-02]

Relation between the environments of farm ponds for terraced rice-fields in Satoyama area and biological diversity of dragonflies

Nagano Takanori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Takeuchi Ryoko [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
Kotera Akihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Matsumoto Ayako [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

里山棚田地域のため池環境とトンボの多様性の関係

○長野宇規 [神戸大学大学院農学研究科]
武内涼子 [神戸大学農学部]
小寺昭彦 [神戸大学大学院農学研究科]
松本文子 [神戸大学大学院農学研究科]

兵庫県内の里山棚田地域のため池環境とトンボ相の関係を調査した.ため池に出現するトンボ相の多様性には小型種の産卵・休息場所となる水生植物の存在が大きく影響していることが明らかになった.農業用水確保上重要となる棚田上部の大きなため池は圃場整備事業などで増加したが,植生の繁茂が慣習上避けられ,深く,水位変動が大きい.このような池は大きくともトンボの多様性維持への貢献度が低い可能性が示唆された.

Keyword: 生物多様性, ため池, トンボ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-03]

Study of midterm drying in consideration of conservation of Sympetrum frequens larvae.

Senzaki_yusuke [Miyagi University]
Jinguji_hiroshi [Miyagi University]

アキアカネ幼虫の保全を考慮した中干し管理の研究

○先崎悠介 [宮城大学食産業研究科]
神宮字 寛 [宮城大学]

中干しがアキアカネの生存と羽化におよぼす影響をライシメータとワグネルポットを用いて検証した。ライシメータで早期中干し、慣行中干し、中干し延期を実施したところ、中干し時期が早いほど死亡率が高くなり、羽化率が低くなる傾向が見られた。ワグネルポット実験では齢数の違いと乾燥強度の違いによる生存率の変化を求めたところ、成長が進むにつれて生残率が高まる結果となった。

Keyword: アキアカネ, 中干し, マイクロコズム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-04]

Comparison of Number of Japanese Brown Frog Egg-masses before and after Land Improvement Project

Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Nishida_Kazuya [National Institute for Rural Engineering]

土地改良事業前後のニホンアカガエルの卵塊数の比較

○渡部恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
小出水規行 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]
西田一也 [農村工学研究所]

土地改良事業前後のニホンアカガエルの生息量を比較するため,受益地区内・外で,本種の成熟メス個体数の指標となる卵塊数を調べた。地区内の卵塊数の線密度(/km)は,事業前の2008〜2009年に25〜107,事業後の2011〜2012年に1〜12であった。地区外の線密度に対する地区内の線密度の比を求めると,事業前は平均0.6,事業後は平均0.04であり,地区内では事業後に卵塊数が減少したと考えられた。

Keyword: アカガエル科, Rana japonica, 卵塊調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-05]

Influence of land consolidation project on movement of Japanese brown frog represented by carbon isotope ratio

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
Nishida_Kazuya [Japan Society for the Promotion of Science/National Institute for Rural Engineering]

炭素安定同位体比が表すニホンアカガエルの移動に対する圃場整備の影響

○森 淳 [農村工学研究所]
渡部恵司 [農村工学研究所]
小出水規行 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]
西田一也 [農村工学研究所]

圃場整備後および隣接する圃場整備地区外の水田で採捕したニホンアカガエルの卵の炭素安定同位体比(δ13C)を分析した。C4植物(δ13Cは,斜面林を構成するC3植物より高い)が生育する休耕田で採捕された卵の平均δ13Cは他より高く,差は有意だった。本種は圃場整備により用排水路がコンクリート化されたため斜面林に移動できず,閉鎖的になった水田や休耕田などを生息場所として採餌・冬眠した母体群が産卵したと考えられる。

Keyword: 炭素安定同位体比, ニホンアカガエル, 圃場整備
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-06(P)]

Citizen Participated Environmental Assessment of Paddy Fields used Red-dragonflies

AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]
TOYAMA Kazunari [Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]
KATANO Kai [Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]
JINGUJI Hiroshi [Deptartment of Environmental Science, Miyagi University]

赤トンボを指標とした市民参加型の水田環境評価法の確立

○粟生田忠雄 [新潟大学農学部]
遠山和成 [新潟県]
片野 海 [新潟県]
神宮字 寛 [宮城大学食産業学部]

 赤トンボは日本の農村の原風景である。しかし,近年その急激な減少が指摘されている。残念ながらどれほど減少したのか明確には把握できていない。本研究は,新潟県の水田における赤トンボの現状を把握するため羽化殻の回収によって農法・水管理等との相互関係を考察した。羽化殻の採集には水田を営農している農家に協力頂いた。この結果,苗箱施用農薬と中干しの赤トンボへの負の影響が明らかとなってきた。

Keyword: 赤トンボ, 中干し, 羽化殻
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-07]

Factors restricting the distribution of introduced fish in paddy field

ito kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
senge masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

水田地帯における外来魚の分布要因

○伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]

水田地帯におけるオオクチバスとブルーギルの分布要因について検討した結果、水田排水の影響により透視度が低い場所ではそれらの個体数が著しく少ないことが分かった。また、水門等によってネットワークが寸断された圃場ブロックにおいては外来魚の侵入が抑制されていた。逆に魚道によって水域の連続性を確保した結果、外来魚の侵入が生じるケースもあった。そのため、水系ネットワークの拡大には外来魚に注意する必要がある。

Keyword: 生態系, 環境保全, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-08]

The function of winter flooding paddy fields as habitat of aquatic animals in consolidated paddy area

yamashita tomomi [Kyushu University, Faculty of Engineering]
yokouchi ryousuke [Kyushu University, Faculty of Engineering]
hyoudou hiraku [Kyushu University, Faculty of Engineering]
shimantani yukihiro [Kyushu University, Faculty of Engineering]

圃場整備済み水田域における冬期湛水田の水生生物生息場としての機能

○山下奉海 [九州大学大学院 工学研究院]
横内良介 [九州大学大学院 工学府]
兵頭 拓 [九州大学大学院 工学府]
島谷幸宏 [九州大学大学院 工学研究院]

熊本県の圃場整備済み水田域で冬期湛水田の水生生物生息場としての機能を検証した.検証の結果,圃場整備済み水田域で冬期湛水を行った場合,冬期湛水田は冬期に数種の水生生物の生息場とはなっていたものの,その種数は多くなく,生息場としての機能は限定的であると考えられた.今後,冬期湛水田を生物の生息場として機能させるためには,落水時に水生生物を水田外に移出させない工夫などが必要であると考えられた.

Keyword: 冬期湛水, 圃場整備済み水田, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号

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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-10]

A Preliminary Study of Early Life History of Silurus asotus in a Concrete drainage ditch

MORI Akira [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
[]
GOTO Akira [Utsunomiya university]

コンクリート排水路におけるナマズの初期生活史に関する基礎的研究

○森 晃 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

近年ナマズは全国的に減少傾向にあるが、保全のために必要な稚魚の成育場所における生態の情報は少ない。本研究では,2012年の5月から7月にかけて,河川と接続するコンクリート水路においてナマズの初期生活史について知見を得たので報告する。コンクリート水路において計160尾の稚魚を採捕し、低流速で泥の優占する環境を好むと考えられた。また、6月中旬から7月中旬にかけて稚魚は急速に成長し、河川へ降下すると考えられた。

Keyword: ナマズ, 初期生活史, 生育場所
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-11]

A waterway to provide spawning habitat for medaka Oryzias latipes

fujimoto_yasufumi [The Miyagi Prefectural Izunuma-Uchinuma Environmental Foundation]
mitsuzuka_makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo and Namazu Research]
akinaga_takuya [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]
yamano_iwao [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]
nemoto_shinichi [Tohoku Kosyo Co., Ltd]

メダカが産卵可能な水路工法について

○藤本泰文 [宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団]
三塚牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
明永卓也 [ 三菱樹脂インフラテック]
山野 巌 [ 三菱樹脂インフラテック]
根元信一 [東北興商]

近年,農村整備事業でも環境への配慮が求められてきたが,環境配慮型工法の有効性の検証は十分に行われてこなかった.本研究では,水際部の緑化が可能なブロックマットを開発し,メダカの産卵に適した工法かどうか野外で試験した.その結果,メダカがブロックに生えていた植物に産卵することを確認した.この工法はU型水路工法に対し,作業効率などで優れており,低コストながら環境に配慮できる工法であることが明らかになった.

Keyword: 農業水路, メダカ, 産卵環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-12(P)]

Habitat utilization of the endangered bitterling species in an agricultural channel

miyatake yuta [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
ushimi haruna [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
aoe hiroshi []
nakata kazuyoshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

農業水路における希少タナゴ類の生息場所利用様式

○宮武優太 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
牛見悠奈 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
青江 洋 [NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]
中田和義 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]

岡山県の農業水路等に生息するスイゲンゼニタナゴは、国内希少野生動植物種に指定されている。本研究では、岡山県の農業水路において、本種をはじめとした希少タナゴ類の保全に必要な知見となる生息場所利用様式を解明することを目的とし、野外調査を実施した。その結果、希少タナゴ類の生息場所利用様式には季節変化が見られ、沈水植物の有無(植被率)などが生息場所選択の重要な要因となることが示唆された。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-13(P)]

How can freshwater fish survive in concrete lining watercourses?

Miura Yuhei [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
Hozumi Masato [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Mizurani Masakazu [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

淡水魚はコンクリート2面張り水路でいかに生息しているのか?

○三浦悠平 [宇都宮大学大学院農学研究科]
穂積正人 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学 農学部]

近年,農村地帯の水辺環境は大きく変容し,農業水路等を生息場として利用する生物が減少している.そこで魚類への影響が少ない2面張り水路が注目されているが、魚類の生息や産卵等の利用と環境要因の関係に関する知見は少ない。魚類のコンクリート水路での利用・生息条件を明らかにすることが必要であり、調査を実施した。その結果、2面張り水路における魚類の生息に関する基礎的知見を把握することができたので報告する。

Keyword: 2面張りコンクリート水路, 魚類, 生態系
GET PDF=13/13002-13(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-14(P)]

Study on the natural restoration of concrete canal considering aquatic organism

hyodo hiraku [Faculty of Engineering Kyushu University]
yamashita tomomi [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]
yokouchi ryosuke [Faculty of Engineering Kyushu University]
shimatani yukihiro [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]

水生生物に配慮したコンクリート用水路の自然修復手法に関する研究

○兵頭 拓 [九州大学工学府]
山下奉海 [九州大学工学研究院]
横内良介 [九州大学工学府]
島谷幸宏 [九州大学工学研究院]

2001年に土地改良法が改正されて以降,環境と調和した農村整備事業が多く行われるようになった.しかし、用水路の自然修復の事例は,排水路の修復事例と比較して極めて少ないといった現状である.この状況の中,アザメの瀬の用水路の一部が老朽化したためにコンクリート補強後に自然修復が行われた.今回の前例のない工法で自然修復を行っていることから,生物の応答から今回の修復工法の効果の検証を行った.

Keyword: 生物多様性, 自然修復, 用水路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-15(P)]

A proposal for the improving habitat and estimate for the distribution of the oriental weather Loach (Misgurnus anguillicaudatus) in the ditches of modernization of rice fields on Sado island.

Nakatsu Mitsuhiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Kawaguchi Yoichi [Institude of technology and science,The University of Tokushima ]
Takegawa Yuya [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
Aoyama Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]

佐渡島の圃場整備水田排水路でのドジョウの生息環境を決定する要因と生息環境整備の提案

○中津充裕 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
河口洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]
竹川有哉 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
青山直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]

佐渡島の圃場整備された水田の排水路で、春季と夏季にドジョウに関する野外調査を実施した。また、GISを用いて調査地周辺の景観情報を抽出し、ドジョウの生息量を決定する環境要因を統計解析によって求め、推定密度分布図を作成した。その結果、圃場整備による水路環境の変化がドジョウの生息量を制限していた。さらに、夏季でのドジョウの生息環境は、成魚よりも稚魚のほうが水路内環境の変化に依存しやすいことが示唆された。

Keyword: ドジョウ, 農業用排水路, 水路改修
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-16(P)]

Artificial burrows to use for the eradication of an alien crayfish species Procambarus clarkii in paddy waters

ushimi haruna [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
miyatake yuta [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
tsutsui naoaki [Ushimado Marine Institute, Okayama University]
nakata kazuyoshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]

水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴

○牛見悠奈 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
宮武優太 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
筒井直昭 [岡山大学理学部付属牛窓臨海実験所]
中田和義 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]

本研究では、水田水域における外来種アメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴のサイズを明らかにするため、内径と長さの異なる人工巣穴に対する選好性実験を室内で実施した。その結果、アメリカザリガニは特定の人工巣穴サイズに対する有意な選好性を示し、その傾向は体サイズによって異なっていた。得られた結果に基づき、水田水域に定着したアメリカザリガニの駆除に用いる人工巣穴サイズを提案した。

Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全
GET PDF=13/13002-16(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-17(P)]

Basic experiment about velocity which into Unionid mussel flows

Kakino Wataru [Kitasato University]
Nagayoshi Takeshi [Akita Prefectural University]

イシガイ科二枚貝が流下する流況条件に関する基礎実験

○柿野 亘 [北里大学]
永吉武志 [秋田県立大学]

本研究では,耕作放棄に伴って被害規模が増大する増水や氾濫によるイシガイ科二枚貝の生息場の劣化メカニズムの解明の一助になることをめざし,水路実験によるイシガイ科二枚貝が流下する流速を把握するためにヨコハマシジラガイ31個体を供試した基礎実験を行った。その結果,転動した際の平均流速(±標準偏差)は殻長の大きさに関係なく25.37(±0.47)cm/sであった。また,殻高,殻幅,湿重量も同様の結果だった。

Keyword: イシガイ科, ヨコハマシジラガイ, 流速
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-18(P)]

Population Dynamics of Four Species of Unionidae in the Biotope Pond

KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

ビオトープ池におけるイシガイ科二枚貝4種の個体群変動

○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]

本研究では,休耕田利用ビオトープ池に生息するイシガイ科二枚貝4種の個体群変動とその影響要因を検討した.2005年から7年間にわたりビオトープ池においてイシガイ科二枚貝の採捕調査を行なった.また,再生産に不可欠である宿主魚種を検討するための寄生実験を行なった.その結果,イシガイ科二枚貝の個体群変動には宿主魚種の有無や,隣接排水路からビオトープ池へ給水される水量の年変化が影響している可能性が示唆された.

Keyword: ビオトープ, イシガイ科二枚貝, 個体群変動
GET PDF=13/13002-18(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-19]

Effects of initial conditions on habitat modeling using Random Forests

Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Yamaguchi Marie [Nagasaki City Government Office]
Onikura Norio [Fishery Research Laboratory, Kyushu University]
Nakajima Jun [Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

ランダムフォレストによる生息場モデリングにおける初期値依存性の影響

○福田信二 [九州大学大学院農学研究院]
山口真理恵 [長崎市役所]
鬼倉徳雄 [九州大学水産実験所]
中島 淳 [福岡県保健環境研究所]
平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では,先進的機械学習手法であるランダムフォレストの初期値依存性が構築モデルに及ぼす影響について,九州北部の在来タナゴ類を対象とする生息場モデルを事例に,定量的に評価した.その結果,再現精度への影響は無視できる程度であったが,変数の重要度への影響は比較的大きいため,解析結果を解釈する際には,乱数の種を20回程度の変更し,ランダムフォレストの初期値依存性を考慮する必要があることが示された.

Keyword: 生息場モデル, 在来タナゴ類, 生息環境評価
GET PDF=13/13002-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-20]

Analysis of influence on the distribution of field gudgeons accompanied with a habitat arrangementin a canal by using the Fish population dynamics model for planning of networking water areas

Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mizutani_Masakazu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO]

生息場配置による水路内縦断的個体分布形への影響−ネットワークモデルによるタモロコ個体群の存続可能性分析−

○竹村武士 [農村工学研究所]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
小出水規行 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
渡部恵司 [農村工学研究所]
西田一也 [農村工学研究所]

著者らの開発してきた水域のネットワーク化による個体群再生予測モデルを用いて遊泳可能空間規模に関するPVAを実行するとともに生息場間の位置関係による個体分布への影響,同モデルの確からしさについて考察した.1本の仮想水路における遊泳可能空間規模800m以上では個体群はほぼ安定的に存続した.この規模の水路における縦断方向個体分布形は現地データに類似する結果を示し,生息場の配置やその評価の重要性が示唆された.

Keyword: タモロコ, PVA, 空間規模
GET PDF=13/13002-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-21]

Decision support method for optimal design of fish habitat considering ambiguity of preference curves

maeda shigeya [College of Agriculture, Ibaraki University]

選好曲線のあいまいさを考慮した魚類生息場の最適設計支援手法

○前田滋哉 [茨城大学農学部]

HSI(生息場適性指数)を用いた魚類生息場評価手法と流れの数値解析手法を最適化法と融合することで,農業用排水路における環境配慮事業の効果を高めるための手法を開発する.対象水路区間の路床に複数の六面体ブロックを適切に配置することで,対象魚にとって望ましい水理環境を創造し,対象水域の生態学的価値を最大化する設計問題を定義,求解する.選好曲線のあいまいさを考慮し,より効果的な設計が可能となるようにする.

Keyword: 環境配慮工, 最適化, 農業用排水路
GET PDF=13/13002-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-22]

Development of identification method between Rhynchocypris lagoskii, R. oxycephalus and hybrid using Random Amplified Polymorphic DNA (RAPD)

Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO/Japan Society for the Promotion of Science]
Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Minagawa_Akiko [University of Shiga Prefecture]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]

RAPD分析によるアブラハヤ,タカハヤおよび交雑個体の判別方法の開発

○西田一也 [農村工学研究所]
小出水規行 [農村工学研究所]
皆川明子 [滋賀県立大学]
渡部恵司 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]

近年,自然分布域外である関東地方へのタカハヤの侵入が報告されている.本研究ではタカハヤの侵入やアブラハヤとの交雑の実態を把握するために有効な方法を開発するため,RAPD分析による両種や交雑個体の判別を試みた.RAPD分析により得られたバンドパターンによる判別結果は,ミトコンドリアDNA分析および分類形質による判別結果と一致し,本方法によって両種および交雑個体を判別可能であることが示された.

Keyword: タカハヤ, アブラハヤ, RAPD分析
GET PDF=13/13002-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-23]

Population genetic property of small domestic freshwater fish in rice paddy field around Vientiane, Lao PDR

Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Morioka_Shinsuke [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]
Bounsong_Vongvichith [Living Aquatic Resources Research Center]
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO]
Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]

ラオス国ビエンチャン周辺の水田水域における在来小型魚類の集団遺伝特性

○小出水規行 [農村工学研究所]
森岡伸介 [国際農林水産業研究センター]
森 淳 [農村工学研究所]
Bounsong Vongvichith [ラオス国立水生生物資源調査センター]
西田一也 [農村工学研究所]
渡部恵司 [農村工学研究所]
竹村武士 [農村工学研究所]

ラオス国ビエンチャン周辺の水田水域における在来小型魚類2種の集団遺伝特性を解析した.コイ科のメタリカスとタカサゴイシモチ科のシャメンシスを対象としてマイクロサテライトDNAを分析した結果,両種の遺伝的多様性レベルは高く,メコン川及びナムグム川の河川流域特性を反映する遺伝的クラスターを明らかにした.各クラスターの分布の詳細解明と遺伝資源保全に向けての水域管理方策の検討が今後の課題となった.

Keyword: マイクロサテライトDNA, 遺伝的多様性, メコン川流域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-24(P)]

Groundwater level fluctuation by Water supply in artificiality of OOYAMARYOKUCHI

ASHIZAWAMitsuru [The United Graduate School of Agricultural Science,Iwate University]
Tsuji Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Kuroko Yuka [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

大山緑地における人工給水による地下水位変動

○芦澤 満 [岩手大学大学院連合農学研究科]
辻 修 [帯広畜産大学]
黒子友佳 [帯広畜産大学]

大山緑地は帯広市の中心部から南西に3kmほど離れた市街地に位置し,隣接する若葉の森の湧水から形成された自然湿地林である。しかし,近年,周辺宅地の増加により乾燥化が進行し,エゾサンショウウオ等の湿地特有の水生生物が確認されなくなった。そこで2010年より生物多様性の保全を目的とした人工給水を開始した。この結果,人工給水滞水域では通年の滞水維持が可能であることがわかり,水生生物が生存する条件が整いつつある。

Keyword: 湿地, 人工給水, 地下水位
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-25(P)]

Development of risk assessment mitigation program with farmers' participation

Miyai Katsuya [Miyagi University Graduate school of Food,Agicultural and Environmental Sciences]
Mitsuhashi Yui [Japan Agricultural Cooperatives Asahina,Miyagi]
Jinguji Hiroshi [Miyagi University Graduate school of Food,Agicultural and Environmental Sciences]

農業者を主体としたリスクアセスメントミティゲーションプログラムの開発

○宮井克弥 [宮城大学食産業学研究科]
三橋 唯 [宮城県あさひな農協]
神宮字 寛 [宮城大学食産業学研究科]

水田の普通種であるアキアカネが全国的に減少している。その要因のひとつに水田の栽培管理の変化が指摘されている。本研究では、アキアカネを含む水田に依存したトンボ類の保全を図るために、リスクアセスメントミティゲーションプログラムと称して、影響評価(リスクアセスメント)、緩和策の検討及び実践(ミティゲーション)を農業者が主体となって行う事業を企画・実践してきた。その4年間の成果について報告する。

Keyword: 赤トンボ, 育苗箱施用殺虫剤, リスクアセスメント
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-26]

Classification of paddy fields in Northeast Thailand using multi-temporal ALOS PALSAR data

hoshikawa keisuke [Kyoto University]
watanabe kazuo [Research Institute for Humanity and Nature]
nagano takanori [Kobe University]

多時期ALOS-PALSARデータを用いた東北タイ水田分類

○星川圭介 [京都大学]
渡辺一生 [総合地球環境学研究所]
長野宇規 [神戸大学]

水文的立地条件に応じて水田の土壌水分や冠水状態およびその季節的変化が異なることを仮定し、合成開口レーダー(SAR)後方散乱係数の季節的変化から東北タイの水田分類を試みた。多時期画像に対する教師なし分類の後、空間的分布等から分類結果を解釈。さらに平均的雨量年と多雨年の分類結果を比較することにより、低地や氾濫原、畑地同様の水文条件を有する水田など、水文的立地条件に基づく水田分類が可能なことを示した。

Keyword: ALOS-PALSAR, 土壌水分, 水田分類
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-27]

Comparison of Accuracy of Various Land Use Data for Runoff Model

unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
kohiyama masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

流出解析での利用を想定した各種土地利用データの精度比較

○鵜木啓二 [寒地土木研究所]
古檜山雅之 [寒地土木研究所]
中村和正 [寒地土木研究所]

分布型流出解析モデルには流域の土地利用データが必要である。近年は各省庁等からGISデータとして入手可能となっているが、使用するモデルによっては詳細な土地利用データが必要となることから、簡易で高精度なデータ作成手法の確立も求められる。本稿では、高精度な衛星データから作成した土地利用データを基準として、リモートセンシングにより自動判別で作成したデータや国土数値情報等の既存データの精度を検討した。

Keyword: 土地利用データ, ALOS, GIS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-28]

Estimation of Optimum Water Requirements and Salinization Risk Using Satellite Remote Sensing

Fujimoto Masakazu [Graduate School of Environmental,Okayama University]
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]

衛星リモートセンシングによる塩類化リスク評価と適正用水量の推定

○藤本雅一 [岡山大学大学院環境学研究科]
守田秀則 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
赤江剛夫 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]

本研究は“水資源の有効利用”“塩類集積の改善”の観点から“塩類集積の状況に適した用水量の提案”を最終目的とした.その過程で塩類集積地の同定を試み,その結果と用水量,蒸発量データ等から塩類化リスク地域の検討を行った.対象は中国内蒙古自治区河套灌区とした.塩類化リスク評価は,蒸発量と用水量の過剰度指標から一定の説明が可能となった.最終的に対象区全体で年間5.4億m3の取水削減が可能であることが試算された.

Keyword: リモートセンシング, 塩類集積, 水資源
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-29]

Model analysis of Land use Change in Cenral Vietnam

Matsumoto Yuki [Faculty of Environment Science and Technology,Okayama UNIV]
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama UNIV]

ベトナム中部を対象とした土地利用変化のモデル分析

○松本雄樹 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
守田秀則 [岡山大学環境理工学部]

現在、土地利用変化のモデル化に関する研究は多くされているが、土地利用変化は社会条件や自然条件、さらに国や地域にとって異なる影響を受けるため、多くの事例が必要である。そこで本研究では、ベトナムのフエ省の三つの地域において、土地利用変化の要因を多項ロジットモデルによって分析した。その結果、地形条件などの自然条件が土地利用の変化に与える影響を個々に把握でき、良好な適合度が得られた。

Keyword: リモートセンシング, 多項ロジットモデル, 土地利用変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-30]

Detecting inundation damages of paddy, using time-series satellite imageries

Kotera Akihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Nagano Takanori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

時系列衛星データによる水稲冠水被害の判別

○小寺昭彦 [神戸大学農学研究科]
長野宇規 [神戸大学農学研究科]

カンボジア-メコン川デルタおよびタイ-チャオプラヤ川デルタを事例とし、時系列衛星データ(MODIS/Terra)を用いて水稲の冠水被害判別を行った。現地の被害統計と比較したところ、カンボジアでは十分な精度が得られたが、タイでは大きく過小評価する結果となった。

Keyword: リモートセンシング, 気象災害, 洪水流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-31]

Estimation of Land Use by Satellite Remote Sensing and Prediction of Nutrient Runoff Load by Unit Load Method in a Data-Scarce Watershed

Kanda Ayaka [NTC International Co., Ltd]
Trieu Anh Ngoc [Faculty of Water Resources Management,Water Resources University, Vietnam]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

衛星リモートセンシングを用いたデータ寡少流域における流域情報抽出と原単位法による栄養塩負荷解析

○神田綾香 [NTCインターナショナル]
Trieu Anh Ngoc [ベトナム水資源大学]
平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
福田信二 [九州大学大学院農学研究院]

流域情報の補完に,衛星リモートセンシングを用い,ベトナムのTra Vinh省における土地利用の変化を抽出し,原単位法による栄養塩負荷解析を行った.そして実測値との比較を行い,解析結果の精度を検証した.その結果,良好な結果が得られたと考えられ,流域情報の寡少性の補完技術として衛星リモートセンシングを用いた土地利用情報の抽出と,その結果を利用した原単位法による栄養塩負荷解析が有効であることが示された.

Keyword: メコンデルタ, LANDSAT, 合成開口レーダ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-32(P)]

Geospatial Characteristics where easily cause Salinization― A Case Study of the Hetao Irrigation Area, Inner Mongolia Autonomous Region―

Morita Hidenori [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Matsuo Yosuke [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

塩類集積を起こしやすい土地の地理空間的特徴― 中国内蒙古自治区河套灌区を事例として ―

○守田秀則 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
赤江剛夫 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
松尾洋輔 [岡山大学環境理工学部]

 塩類集積が大きな問題となっている中国内蒙古自治区河套灌区を対象とし,塩類集積を起こしやすい土地の地理空間的特徴を明らかにすることを試みた。現地で三千箇所弱の土地被覆状況を観測し,観測地点の標高,傾斜,曲率,直近水路からの距離を説明変数,土地被覆状況を従属変数とする多項ロジットモデルによる回帰分析を行い,塩害地および塩類集積により生産性の低下している農地の地理空間的特徴の一端を把握することができた。

Keyword: 塩類集積, GIS, 内蒙古自治区
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-33]

Feasibility of the Diffusion of “Real Name” Local SNS in Rural Community:Approach to Potential Users Based on Segmentation

Eto Akifumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
Onitsuka Kenichirou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]

農山村地域における地域活性化を目指した実名SNSの普及可能性−類型化による潜在的利用者への接近法−

○衛藤彬史 [京都大学大学院農学研究科]
星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]
鬼塚健一郎 [京都大学大学院農学研究科]
橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]

SNSを地域活性化や交流のツールとして活用しようという試みが各地で広がりを見せているが,実際には思うように成果のあがらないものもあり課題も多い。そこで本研究では,そうした課題のうち,「実名SNSを用いた地域の情報発信や交流」といった取り組みが地域住民のあいだに広がる際の課題を,SNSを使わない人を取り組みにどう巻き込んでいくかという観点から,取り組みを進める京都府内3地域での事例をもとに考察した。

Keyword: 地域活性化, SNS, イノベータ理論
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-34]

Superiority of Soil Temperature Based Model for Prediction of Apple Bloom and Its Application to Actual Orchards

KATO Koh [Faculty of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]
ITO Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]
MITUISHI Shoichi [AINEX Co., Ltd.]
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences , University of Tokyo]

地温を利用したリンゴ開花予測モデルの優位性とその実用

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
伊藤 哲 [クロスアビリティ]
三石正一 [アイネクス]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

記録的豪雪となった青森県の園地では,枝折れや幹の転倒・割裂が多発している.農園そのものが埋もれ,剪定など春先の作業が大幅に遅れている中,農家が作業計画を立てる際,指標となるのが「開花日」である.開花時期を早い段階で把握できれば,その後の作業計画の立案が容易になり,作業自体の円滑化を支援できる.本研究ではリンゴ開花日予測モデルのうち,地温モデルについて,その優位性と農園レベルでの実用性を検討した.

Keyword: 開花日予測, 地温モデル, FMS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-35]

Development of agricultural smart sensor using physical computing devices

Ito_Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Kawakita_Kenjiro [Faculty of Bioresources、 Mie University]

フィジカルコンピューティングデバイスを用いた農業用スマートセンサの開発

○伊藤良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
川北健二朗 [三重大学生物資源学部]

農業水利を取り巻く環境の変化から水管理の省力化や需要主導型への転換が求められている。農業用スマートグリッドの実現には水田スマートメータが必須と言われているが、その前段として、フィジカルコンピューティングデバイスを用いてセンシングとデータ通信機能に特化した農業用スマートセンサを開発した。ArduinoとXBeeの組み合わせにより農業現場で実用可能な通信性能を持った安価なスマートセンサを構築できた。

Keyword: IT, 水利システムの計測・管理・制御, Arduino
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-36]

Detection of Water Stress Conditions in Plant using Elastic Waves Monitoring

Ueno Yuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Shimamoto Yuma [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

弾性波計測による作物の水ストレス情報の検出に関する研究

○上野由樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]
島本由麻 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]

作物の効率の良い栽培・管理には,それらの環境要因を精緻に計測する必要がある。本研究では,AE(Acoustic Emission)法により作物導管内部で気泡運動より発生した弾性波を検出し,気泡運動方程式であるRayleigh-Plessetの方程式と周波数特性により評価した。検討の結果,検出した弾性波は,Rayleigh - Plesset方程式より算出した結果と比較してピーク周波数が類似していることが確認された。

Keyword: AE法, トマト, 周波数解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-37(P)]

Improvement of Monitoring Accuracy of AE generated from Plant using the AR Model

Shimamoto Yuma [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Ueno Yuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

ARモデルを用いた作物起源弾性波の検出精度向上

○島本由麻 [新潟大学大学院自然科学研究科]
上野由樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]

作物の精緻な管理には,作物の生理現象を的確に検出する必要がある。本報では気泡運動より発生した弾性波をAE法により検出した結果を報告する。弾性波の発生は,作物内の導管部において気液二相流が発生していることに起用していると考えられる。実験的検討ではトマトより検出した弾性波を,ARモデルによりピーク周波数帯の違いから分類し,検出精度の向上を試みた。検討の結果,特性分類が可能であることが明らかになった。

Keyword: AE法, ARモデル, トマト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [2-38(P)]

Construction of minimum air temperature prediction system using the Internet

mishima takuya [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
miura takeshi [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
inoue masaki [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
moroizumi toshitsugu [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]

インターネットを利用した最低気温予報システムの構築

○三島拓也 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
三浦健志 [岡山大学大学環境生命科学研究科]
井上雅喜 [岡山大学大学環境生命科学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学大学環境生命科学研究科]

春先の凍霜害を防ぐために,夕方の時点で翌朝の最低気温を予報できれば農家の方が対策を立てることができる。そこで,ホームページの形式で最低気温を予報するシステムを構築した。現地で測定してインターネット上にアップロードさせている気象データを基に予測値を計算し,予測結果を岡山大学のサーバーにアップロードするシステムである。最低気温は重回帰式を用い,夕方からの気温低下量を推定した。

Keyword: 気象災害, インターネット, 最低気温予測
GET PDF=13/13002-38(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-01]

Efficiency of dry season rice irrigation in two irrigation projectsin the Chao Phraya delta, Thailand

HASEGAWA Rie [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]

チャオプラヤデルタ灌漑システム内の2地区における乾季稲作の灌漑効率

○長谷川理恵 [宇都宮大学農学系大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]

チャオプラヤデルタにおける当初計画以上の乾季稲作の普及には、用水の反復利用による高末端灌漑効率が貢献していると考えられる。本研究では、灌漑システム全体の灌漑効率を、送配水効率と末端灌漑効率の2視点から評価した。流量観測データと末端灌漑水源に関するアンケート調査の結果から、灌漑効率を送配水効率と末端灌漑効率に分けて評価した。システム全体の灌漑効率85%と高い値が示された地区では、末端における高効率が全体の高効率に起因していることがわかり,システム全体の灌漑効率51%と非常に低い値となった地区では、送配水効率が57〜64%と低い値を示していた。このように、灌漑効率を2視点から評価する有効性が示された.

Keyword: 灌漑効率, 作付強度, チャオプラヤデルタ
GET PDF=13/13003-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-02]

Future trend of popularization of rice transplanting machines in Chao Phraya Delta, Thailand

kinoshita sae [Utsunomiya   University    Saitama Prefectural Government]
Goto Akira [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Matsui Masami [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]
Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]

タイ王国チャオプラヤデルタにおける田植機普及の動向について

○木下 冴 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
松井正実 [宇都宮大学農学部]
Sudsaisin Kaewrung [カセサート大学]

日本をはじめアジア諸国では経済成長に伴い稲作の作付方法が手植えから機械植えへ転換してきた.しかし,機械化は労力削減が可能だが直播栽培に比べ作付費用がかさみ,近年ではコスト削減を見込んで直播を推奨する動きもみられる.一方,散播による直播栽培の歴史を持つタイ王国チャオプラヤデルタ近郊でも,田植機の導入が確認され始めた.直播から高コストの機械移植への転換現象は興味深い.

Keyword: Rice transplanting machine, Direct seeding, Farm mechanization
GET PDF=13/13003-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-03]

Current Condition of Rice Production Technique at Northern Part in Tanzania

Naruoka Michio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

タンザニア北部地域における稲作技術の現状

○成岡道男 [国際農林水産業研究センター]

タンザニア北部地域の小規模農家が行っている稲作技術を調査した結果をもとに、伝統的な天水低地稲作と近代的な灌漑稲作の現状を紹介し、これらの稲作技術を改善するために必要な課題について考察した。その結果、技術改善の課題として、持続的な灌漑施設の維持・管理、増収に必要な投入、ポストハーベストの改善が重要なことが示唆された。

Keyword: 稲作, タンザニア, アフリカ
GET PDF=13/13003-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-04]

Determination of Pump Operation by Small Temperature Sensors

tsukahara genta [Graduate School of Life and Environmental Sciences. Univ. of Tsukuba]
taniguchi tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences. Univ. of Tsukuba]

小型温度センサーによるポンプ稼働の判定

○塚原元太 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
谷口智之 [筑波大学生命環境系]

海外の農村地域では,個別ポンプや共同ポンプを用いた灌漑が行われている。これらの地域で取水量を把握するには,大量のポンプの稼働状況を同時に計測する必要がある。本研究では,送水調整が可能なポンプ施設において,安価な温度センサーを用いたポンプ稼働判定の可能性を検討した.その結果,特定の条件下で稼働判定が可能であることが示された.ただし,気温や影の影響によって,誤判定が発生しすることも明らかになった.

Keyword: ポンプ, 稼働判定, 温度センサー
GET PDF=13/13003-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-05]

A study of water network information generating technique in the irrigation stock management

ebe haruoki [T-net-Japan]

農業水利ストックマネジメントの導入に向けた水路網情報の整備手法の研究

○江部春興 [ティーネットジャパン]

農業水利事業は事後保全から予防保全重視に進もうとしている。ストックマネジメントを導入し保全活動を継続することになる。それには数量を把握できるストック台帳の整備が肝要である。用水路は分岐合流のある水路ネットワーク網であるが、水路ブロックという単位で網を線分に分割することで個別に履歴等の管理が出来そうである。ブロック単位で水路情報を整備する手法を二案示す。

Keyword: ストックマネジメント, 水路網, 予防保全
GET PDF=13/13003-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-06]

Heuristic of Irrigation Service and Kahneman’s System 1

Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Nakaya Tesyuo [National Institute for Rural Engineering, NARO]

農業水利サービスのHeuristicとKahneman のシステム1問題

○丹治 肇 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]
中矢哲郎 [農村工学研究所]

愛知用水でヒアリングを行い水管理の意思決定におけるKahnemanのシステムを分析した結果,幹線ほどシステム2で末端ほどシステム1に該当した.これから幹線から末端に行くにつれて判断システムマッチング問題が発生している.過去の農業水利研究は,システム2のみを前提して,システム1を無視してきたため研究にバイアスが生ずるシステム1問題を抱えている.この2つは研究デザインで分ける必要がある.

Keyword: システム1問題, 判断システムマッチング問題, 番水
GET PDF=13/13003-06.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-07]

Actual water saving effects of volumetric water charge in Mie irrigation scheme

uchimura motomu [National Institute for Rural Engineering, NARO]
sugiura mikiko [College of Engineering, Shibaura Institute of Technology]
ishii atsushi [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

三重用水における従量制水利費の節水効果の実態

○内村 求 [農村工学研究所]
杉浦未希子 [芝浦工業大学工学部]
石井 敦 [筑波大学生命環境系]

受益農家の農業用水需要に価格弾力性を与える「従量料金制」を採用した三重用水土地改良区の約20年間の実績を分析し、節水効果や用水管理の実態と問題点を解明した。節水効果は平水時は認められたものの、節水が必要な渇水時ではほとんどなかった。これは、本地区が補給灌漑地区であることと、料金体系が十分な価格弾力性を与えるものにはなっていないためで、従量制の節水効果自体を否定するものではないことが明らかになった。

Keyword: 従量制, 節水, 水利費
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-08]

Analysis on effective rainfall of paddy at intake weir site

YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]
TAKASE Keiji [Ishikawa prefectual university]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]

元入れ取水量から見た水田有効雨量の分析

○吉田 匡 [石川県立大学]
丸山利輔 [石川県立大学]
高瀬恵次 [石川県立大学]
瀧本裕士 [石川県立大学]

1つは末端水田に貯留されて,灌漑水と全く同様に利用される降水(田面有効雨量),他は降水時に取水口あるいは頭首工地点において,取水(送水)制限量を降水に換算して元入れ有効雨量とする方法である。水源計画の立場から考えると後者の取水制限量を以て有効雨量を評価するのが適切と考える。本研究はこのような考え方に基づき実際の取水制限量を有効雨量として分析を行ったものである。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 排水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-09]

Impact Assessment of Irrigation Period Shift on Drought Risk

Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Kudo Ryoji [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]

灌漑期の移動が渇水リスクに与える影響の評価

○堀川直紀 [農村工学研究所]
吉田武郎 [農村工学研究所]
皆川裕樹 [農村工学研究所]
工藤亮治 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]

水資源開発が行われている流域において河川取水する水田灌漑用水の灌漑期移動が渇水リスクに与える影響を検討した。渇水流量を渇水リスクの指標としたとき、人為的な影響を受けた河川流量の灌漑期渇水流量は灌漑始期の違いにより変化すること、その変化特性から分類した渇水型は地域的にまとまりをもって分布すること、それぞれの地点において単年の渇水型は必ずしも期間平均した渇水型と一致しないことを示した。

Keyword: 水田灌漑, 流出特性, 長期流出
GET PDF=13/13003-09.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-10]

Influence to Water Management by Gaka Town Pipeline Project in Ibaraki Prefecture

Taniguchi Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Udagawa Keita [Bio Market Co.,Ltd.]

茨城県五霞町パイプライン化事業による用水管理への影響

○谷口智之 [筑波大学生命環境系]
宇田川啓太 [ビオ・マーケット]

現在パイプライン化が進められている茨城県五霞町水田灌漑地区を対象に水収支解析を行い,排水路内の水の利用が地区全体の水管理に与える影響を検討した.その結果,地区内全ポンプの総取水量のうちの17%が排水路内の貯水を利用していること,また,排水路の貯水利用がピーク取水量を1.2 m3/s低減させていることを明らかにした.よって,本地区の排水路は,貯水機能と調整機能の両方の効果を有している.

Keyword: パイプライン, 排水路, 水収支
GET PDF=13/13003-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-11]

Microirrigation scheduling models supported with database system compiling for meteorological data

Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center Tottori University]
Moritani Shigeoki [Hirosaki University]
Andry Henintsoa [Arid Land Research Center Tottori University]
Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]

気象データベースを利用したマイクロ灌漑の用水計画

○山本太平 [鳥取大学]
森谷慈宙 [弘前大学]
Andry Henintsoa [鳥取大学]
Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]

蒸発散量の推定法として、ライシメータや土壌サンプリングなどの実測法や気象観測データによる計算法が利用されるが、その精度を高めるには、長期間のフィールドワークや、数多くの観測データの解析が必要である。ここでは、地球上に数多くの観測点を有する気象観測データベースを取り上げ、マイクロ灌漑の用水計画に関するシミュレーションモデルへの導入と、その利用方式のマニュアル化などについて検討を行った。

Keyword: マイクロ灌漑の用水計画, 気象データベース, 2008Visual Basic
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-12]

Decision Method of Irrigation Schedule for Solar Heating Sterilization

Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Ikeura Yasuhiro [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
Kotani Ayumi [Kinki Regional Agricultural Administration Office]

太陽熱土壌消毒における灌水計画の決定に関する考察

○中村公人 [京都大学農学研究科]
池浦康広 [近畿農政局]
小谷あゆみ [近畿農政局]

太陽熱土壌消毒における灌水計画については具体的な方法が定められていない.そこで,現地圃場での地温と土壌水分量の測定値と土壌中の熱・水分移動解析結果を参考にして灌水量と間断日数を求める方法を提示した.消毒対象領域において温度伝導度が高くなる体積含水率の範囲の下限値になったときに上限値まで灌水を行うとして,従来の畑地用水計画に準じて求めた.その値は実績灌水状況や熱移動解析結果からみて妥当と考えられる.

Keyword: 太陽熱土壌消毒, 灌水計画, 畑地灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-13]

Analysis of groundwater level fluctuation in crop rotation area associated with rice-based agriculture?A case study of an irrigation district in the lower Ili River Basin, Kazakhstan-

Anzai Toshihiko [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]

水稲・畑輪作地帯における地下水位変動解析―カザフスタン共和国・イリ川下流域の灌漑地区を対象として−

○安西俊彦 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
清水克之 [鳥取大学農学部]
北村義信 [鳥取大学農学部]

イリ川下流域の灌漑地区では、水路・水稲作圃場からの浸透により上昇した地下水を畑作物が吸水し生育する。そこで地下水位に着目し、地下水位変動モデルの構築を行った。定常解析として、灌漑地区開発時を想定し、非定常解析の初期水位とし、灌漑開発に伴う地下水位上昇過程の再現を試みた。その結果、実際の農地・水利用状況を組み込むことが可能であり、農地・水利用による地下水位への影響を再現可能であることが示唆された。

Keyword: 畑地灌漑, 水田灌漑, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-14]

Relationship between Water Use and Water quality in Paddy Fields Area Reusing Drainage Water

hashimoto watanabe satoko [Research Institute for Humanity and Nature]
nakamura kimihito [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
watanabe tsugihiro [Graduate school of Global Environmental Studies, Kyoto University]

農業用水反復利用実施地区における水系の水質特性と水利用の関係

○橋本(渡部)慧子 [総合地球環境学研究所]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
渡邉紹裕 [京都大学大学院地球環境学堂]

水不足地域において,地下水や排水の反復利用などによる農業用水の水資源量確保が重要な課題となる.ただし、小規模な地下水や反復利用による取水は,正確な取水量が定量的に把握されていない場合が多い.本研究では,水不足地域の特定ならびに地下水取水量の定量化を実施し,また,水質成分から地下水利用ならびに反復利用割合を推定する手法の開発を試み,δOならびにδDが有効な指標となり得る可能性が示された.

Keyword: 反復利用, 地下水利用, 水質特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-15]

Pollutant load balance analysis to develop water quality supply service on demand orient

Kato Tasuku [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Ishizuka Kei [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

需要主導型の浄化水利用サービスの開発に向けた水田ブロックの物質収支解析

○加藤 亮 [東京農工大学]
石塚 啓 [東京農工大学]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

新たな農業水利サービスとして需要型配水システムを検討する。事例として,印旛沼流域の水田流域を対象に,水田排水により浄化された水質を灌漑用水として再利用するサービスの可否について検討する。観測に基づく水・物質収支の結果から水田浄化により向上した水質はブロック内の10%程度の水田に対し灌漑できる程度の量があることが判明した。今後,水質と食味に関するモデル開発および,本サービスの普及について検討する。

Keyword: 窒素浄化, 需要主導型水管理, サービス科学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-16(P)]

Case Study on Agricultural Rainwater Utilization Sites in Korea

KIM_YOUNGJIN [Rural Development Administration, Korea]
LEE_SANGBONG [Rural Development Administration, Korea]
KIM_MINYOUNG [Rural Development Administration, Korea]
KIM_SEOUNGHEE [Rural Development Administration, Korea]

Case Study on Agricultural Rainwater Utilization Sites in Korea

○Kim Youngjin [National Academy of Agricultural Science]
Lee Sangbong [National Academy of Agricultural Science]
Kim Minyoung [National Academy of Agricultural Science]
Kim Seounghee [National Academy of Agricultural Science]

韓国では最近異常気候の発生が増えており、降雨パタンーの変化や旱魃による用水不足が問題となっている。このような事情の中で施設栽培では水不足に対処するための雨水利用に関する技術開発が行われているが、畑作を対象とした研究は不足であり始まる段階である。本研究では畑作を対象として地域ごとに用いられている雨水集水施設や維持管理等に関するを調査を行い問題点や解決策に対する検討を行った。

Keyword: Rainwater, climate change, dry-field
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-17(P)]

Development of rainwater harvesting field using hydrophobic sand

taomoto akira [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
tomiyama morio [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
john stephen [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
ono atsushi [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]
unami koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場の開発と評価

○田尾本 昭 [パナソニック]
富山 盛央 [パナソニック]
ジョン ステファン [パナソニック]
小野 敦 [パナソニック]
宇波耕一 [京都大学大学院農学研究科]

撥水砂を遮水層として利用して雨水を収集して灌漑に用いる「雨水ハーベスト農場」を実際に構築し,対照区との比較により,雨水ハーベスト農場の集水特性を評価するとともに,オクラ栽培を通じて灌漑システムとしての機能評価を行った。雨水ハーベスト農場を実際に構築,運用することで,撥水砂を遮水層として用いることの効果を実証でき,オクラ栽培試験の結果より,撥水砂層の存在が土壌水分保持にも寄与することが示唆された。

Keyword: 撥水砂, 雨水ハーベスト,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-18(P)]

Study on the control of soil diseases by solar heat disinfection

Dai Yanyan [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

太陽熱消毒法による土壌病害虫の防除の検討

○戴 燕燕 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]

近年、食品の安全性、環境への低負荷などに関心が高まる中、有機栽培・減農薬栽培が広く行われている。土壌消毒においては、臭化メチルの規制以降、用水と太陽熱による土壌消毒が再び行われるようになっている が、このような陽熱処理に必要な栽培管理用水は現行の計画基準において記述がなく、用水計画への反映が難しい。このため本研究では、太陽熱による土壌消毒の方法と利用実態を調査し、使用水量の定量化を検討した。

Keyword: 太陽熱消毒法, 土壌病害虫, 防除効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-19(P)]

Measurement of diurnal soil moisture variation in a melon-growing field on dune srea using the 5TE sensor

ANNAKA Takeyuki [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
HANAYAMA Susumu [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

5TEセンサーによる砂丘メロン畑における土壌水分日変動の測定

○安中武幸 [山形大学農学部]
花山 奨 [山形大学農学部]

5TEセンサーを用いて、砂丘メロン畑の土壌水分日変動を調査した。含水率出力値の温度依存性を線形と仮定し、実測値から係数を求めた。その結果、係数は定数ではなく主に土壌ECに依存することが示唆された。含水率の温度補正を行なったところ、補正によって日変動が消える場合と逆に日変動が顕在化する場合があった。後者は、温度に依存した出力値の増大と実際の水分減少が相殺したためと考えられた

Keyword: 畑地灌漑, 水分移動,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-20(P)]

Wu Yun [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
[]

マルチ栽培が梅の生育と収量に与える影響

○WU YUN [岐阜大学大学院連合農学研究科]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
矢野宗治 [岐阜大学応用生物科学部]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-21(P)]

The effect of ridging and soil mulching on growth and yield of cassava grown after rice with no irrigation in Northeast Thailand: A preliminary results

Mallika Srisutham [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ryoichi Doi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

The effect of ridging and soil mulching on growth and yield of cassava grown after rice withno irrigation in Northeast Thailand: A preliminary results

○Mallika SRISUTHAM [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru MIZOGUCHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ryoichi DOI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

東北タイでは気候変動の適応策として作付体系が見直されている。本研究では、タイ国コンケン県の非灌漑畑作地域の2か所の農家圃場でコメ収穫後の2品種のキャッサバを栽培し、畝とマルチがキャサバの生育と収量に及ぼす影響を調べた。その結果、畝を立てない方が、またマルチをしない方がキャッサバの初期生育期の生存率が高いことがわかった。これは初期生育期の土壌水分がキャサバの生存率を決める要因であることを示す。

Keyword: 天水田, 畝, キャッサバ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-22]

Effects of irrigation with running water at night for preventing high temperature damage to rice grain ripening in YAMADA NISHIKI

TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
ENOMOTO Mizuho [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
IKEGAMI Masaru [Hyogo Prefectural Technology Center for Agriculture,Forestry and Fisheries]

夜間掛流し灌漑が「山田錦」の高温障害を抑制する効果

○竹下伸一 [宮崎大学農学部]
榎本瑞穂 [宮崎大学農学部]
池上 勝 [兵庫県立農林水産技術総合センター]

酒米「山田錦」は,高温の影響で充実不足による検査等級の低下や酒造適性の変化が問題となっている.そこで,ポット試験栽培を行い夜間掛流し灌漑による高温障害抑制の効果を,灌漑時間と,灌漑時期を変えて検討した。その結果、掛流しにより高温障害の発生が抑制され,その効果は灌漑時間が長いほど良いが,3時間の灌漑でも十分に効果が得られること,実施時期によって抑制される白未熟粒に差異があることがわかった.

Keyword: 酒米, 白未熟粒, ポット試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-23]

Decrease in water,rice,soil,air temperature under continuous irrigation with running cool water for preventing high temperature damage to rice grain ripening.

Uo Takuya [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Tsukaguchi Tadashi [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences,Ishikawa Prefectural University ]

水稲の高温登熟障害抑制のためのかけ流し灌漑による水田水温、葉温、地温、群落内気温低下

○宇尾卓也 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塚口直史 [石川県立大学]

水稲の高温登熟障害対策の一つとしてかけ流し灌漑がある。本研究では、昼間かけ流し水田と湛水状態の対照水田を比較し、かけ流し灌漑による水温、葉温、群落内気温、地温低下を評価した。結果、昼間にかけ流し灌漑を行うと日射により灌漑水温及び水田水温が温められ水田水温低下効果は水口付近に留まった。また群落内気温、葉温は水稲下部では低下したが、上部では低下しなかった。地温はかけ流し灌漑により対照水田より低下した。

Keyword: 高温登熟障害, かけ流し灌漑, 水田の熱収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-24]

Effects of Water Management on Water Temperature in Paddy Fields

mitsuyasu marie [The University of Tokyo]
nishida kazuhiro [The University of Tokyo]
yoshida shuichiro [The University of Tokyo]

農家の水管理が水田の水温に与える影響

○光安麻里恵 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水深に代表される農家の水管理が水田の水温に与える影響について、手取川七ヶ用水地区の農家が管理する複数の水田を対象に調査した。灌漑水温、水田内水温、水深の計測と聞き取り調査を行った。調査結果より、用水温に差があっても、水田内で温められることで、水温は気温に近くなり、水尻での水温差はほぼなくなることが明らかになった。また、農家の水管理によって水深が深くなると、水田の一日の水温変化は抑えられた。

Keyword: 水管理, 水田灌漑, 灌漑水温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-25]

Numerical simulation on continuous irrigation with running water for preventing high temperature damage to rice grain ripening

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Uo Takuya [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
mitsuyasu marie [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]

数値計算による水稲の高温登熟障害抑制のためのかけ流し灌漑の検討

○西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宇尾卓也 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
光安麻里恵 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田内の水収支式,および,田面水の水平水移動に伴う熱の移流を考慮した水稲と田面水の熱収支式により水温?葉温を計算する数値プログラムを作成し,これを用いた数値計算により,異なる流量・水深・風速の下でのかけ流し灌漑の効果を検討した.結果,灌漑水量が多く,水深が浅いほど,水温が低下する領域が増加すること,また,風速が強いほど,かけ流し灌漑による葉温の冷却効果が低下することが明らかになった.

Keyword: 高温登熟障害, かけ流し灌漑, 数値計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-26]

Water Temperature Change in Kokai River Basin

SHIMMURA Mami [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
TANIGUCHI Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

小貝川流域における水温変化

○新村麻実 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
谷口智之 [筑波大学生命環境系]

本稿では水田地域を含む小貝川流域を対象に,河川の本川・支川ならびに水田地域の用排水路の水温を時間的,面的に把握した。その結果,水温は河川や用水路の流下過程で上昇するものの,水田や排水路を通過する過程で低下するので,水田地域を含むことで流域内の水温上昇が抑えられていることが示唆された。また,特に用水路の流下過程では,日射量の増減が水温上昇に強く影響している可能性が高いことを示した。

Keyword: 水温, 水田灌漑, 反復利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-27(P)]

Effects of saturated irrigation on soil environment and rice quality

Fujihara Yoichi [Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]
Toriyama Kazunobu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

夏期の飽水管理が土壌環境と玄米品質に及ぼす影響

○藤原洋一 [石川県立大学生物資源環境学部]
鳥山和伸 [国際農林水産業研究センター]
藤井秀人 [国際農林水産業研究センター]

湛水をせずに土壌を湿潤に保つ水管理(飽水管理)と湛水管理によって水稲の栽培試験を行い、土壌環境、玄米品質について考察した。飽水管理では最高地温は0.5℃高く、最低地温は0.5℃低くなった。飽水管理が品質に及ぼす影響は、遅植による高温回避効果よりは小さいものの、同じ気象条件下では整粒率の向上、基部未熟粒が減少する傾向にあり、さらに節水型栽培であることから、同法は高温障害対策として有効な水管理と考えられた。

Keyword: 水田灌漑, 高温登熟障害, 飽水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-28(P)]

Effects of hot water irrigation on soil temperature in greenhouse

YANO Atsuhisa [Faculty of Agriculture, Univercity of Miyazaki]
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, Univercity of Miyazaki]
KUDO Masaomi [Agriculture and Fisheries Dep., Miyazaki Prefecture]
SUGIMURA Yukiyo [Agricultural community development bureau., Miyazaki Prefecture]

加温されたかんがい水が施設内地温に与える影響

○矢野敦久 [宮崎大学農学部]
竹下伸一 [宮崎大学農学部]
工藤正臣 [宮崎県]
杉村幸代 [宮崎県中部農林振興局]

畑地かんがい施設内と受益農地のかんがい水温について実態を把握するための調査を実施した.またかんがい水温が施設栽培ほ場の地温に与える影響についても検討した.その結果,下流側の農業水利施設ほど水温は高くなっていたが,末端の受益農地に配水された水温は非常に低かった.施設内の地温は日当たりに左右され,かんがいに際して加温された水を使用することで,地温の上昇が促されていることがわかった.

Keyword: 灌漑水温, 灌漑施設,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-29]

Controlled drainage to reduce nitrate leaching in a clayey agricultural field

Miyamoto Teruhito [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Kitagawa Iwao [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Shiono Takahiro [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
Kameyama Koji [National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]

粘土質転換畑からの流出負荷削減のための暗渠排水位制御

○宮本輝仁 [農村工学研究所]
北川 巌 [農村工学研究所]
塩野隆弘 [農村工学研究所]
亀山幸司 [農村工学研究所]

農地のフル活用が推進され,多くの水田を転換畑として利用する際,暗渠から排出される流出負荷の低減対策が重要となる.本研究では,粘土質転換畑を対象に圃場試験を行ない,既存の暗渠排水口に立ち上がり管を取り付ける簡易な対策により,暗渠排水中の硝酸態窒素濃度が低減するが,排水特性はあまり変化しないことを示唆する結果を得た.立ち上がり管の取り付けによって,流出負荷量が1/3程度に低減したことが確認された.

Keyword: 暗渠, 硝酸態窒素, 脱窒作用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-30]

Environment of the underdrain filter material constructed in the crop rotation peat paddy field, of the southern Sorachi area,Hokkaido

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
OKAMURA Yuuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
KUDO Masaru [Enviroment Analysis Reseach Tecnical Headwork]
IZAWA Yukitaka [Enviroment Analysis Reseach Tecnical Headwork]

北海道空知南部地域の泥炭転作田に施工された暗渠疎水材が置かれている環境

○大深正 [寒地土木研究所]
岡村裕紀 [寒地土木研究所]
工藤 勝 [アース総研]
井澤之貴 [アース総研]

本研究では、疎水材の耐久性を明らかにするため、疎水材に1年間を通してかかる自然現象による負荷を整理することとし、北海道空知南部地域の泥炭転作田にて暗渠疎水材の置かれている環境を調査した。その結果、疎水材部はほとんど浸水していないこと、疎水材の温度は最高で20数℃、最低で2〜3℃前後であり、積雪の効果で疎水材が凍結することがないこと、また、地下水は弱酸性を呈していることがわかった。

Keyword: 疎水材, 耐久性, 環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-31]

[]
[]
[]

飼料畑における低コスト排水改良効果の評価について

○柏木淳一 [北海道大学大学院農学院]
臼井 朗 [北海道大学大学院農学研究院]
常田大輔 [北海道農業公社]

Keyword: 暗渠排水, 相対ガス拡散係数, カッティングドレーン工法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-32]

Change of groundwater level and alt accumulation by drainage function in Uzbekistan

OKUDA Yukio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
FUKUO Ayumi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Rakhmon KURVANTAEV [Gulisntan State University]

ウズベキスタンにおける排水機能からみた地下水位と塩類集積の変動

○奥田幸夫 [国際農林水産業研究センター]
冨久尾 歩 [国際農林水産業研究センター]
ラフモン クルバンタエフ [グリスタン大学]

中央アジア地域ウズベキスタンの灌漑農地の約半数に塩類集積が発生している。本研究では、排水条件の異なる圃場の地下水および土壌の変動状況を報告する。排水路に近いほど地下水位は深く、土壌表層(30cm)の塩類集積は排水路側が平均30%程度減少していた。また、暗渠排水の機能により地下水位の変動に違いがあり、塩類集積は平均25%程度の差が見られた。塩害軽減には排水路および暗渠排水の機能の維持が重要である。

Keyword: 塩類集積, 地下水, 暗渠排水
GET PDF=13/13003-32.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-33]

Research of an upgrading of the pump irrigation and drainage by small SCADA

NAKAYA TETSUO [National institute for rural engineering]
KIRI HIROHIDE [National institute for rural engineering]
TANJI HAJIME [National institute for rural engineering]

小型SCADAによるポンプ灌漑・排水の高機能化の研究

○中矢哲郎 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]
丹治 肇 [農村工学研究所]

SCADA(監視制御・データ収集システム)のポンプ灌漑・排水への適用性を検討するために,SCADA・PLCシステムを実際に作成し,センサー制御やポンプのON/OFF制御,バルブ開閉の比例制御など各種動作状況を確認した.導入は安価かつ容易であることも確認した.地盤沈下した海抜0m地帯の津波被災農地の塩水,排水対策として,小型SCADAによる圃場貯水-ブロック排水システムを考案した.

Keyword: SCADA, ポンプ灌漑, ブロック排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-34]

Prevention effect of rising salt converted from paddy fields after desalinization by simple underground irrigation

TAIRA Naoto [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
SUZUKI Tatsuya [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
SUZUKI Kazuhiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]

簡易な地下灌漑による除塩後転換畑の塩分上昇抑制効果

○平 直人 [宮城県古川農業試験場]
鈴木辰也 [宮城県古川農業試験場]
鈴木和裕 [宮城県古川農業試験場]

東日本大震災により津波被災を受けた農地は,除塩により順次営農再開されているが,下層土までの塩分を完全に排除することは困難であり,転換畑での乾燥時には,下層塩分の作土層への上昇が見られている。本研究では,除塩済み大豆転換畑において簡易な地下灌漑を行うことにより,下層土の塩分は除去され,作土の塩分上昇を抑制することが確認できた。

Keyword: 用水管理, 特殊土壌, 地下排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-35(P)]

Discharge reduction of non-point source pollutants from paddy fields

LEE_SANGBONG [Rural Development Administration, Korea]
KIM_MINYOUNG [Rural Development Administration, Korea]
KIM_SEOUNGHEE [Rural Development Administration, Korea]
KIM_MINKYEONG [Rural Development Administration, Korea]

水田における非点汚染の流出低減に関する研究

○李 尚奉 [韓国国立農業科学院]
金 ?永 [韓国国立農業科学院]
金 承熙 [韓国国立農業科学院]
金 ?冏 [韓国国立農業科学院]

近年韓国では水質や水生態の保護に関する必要性が強調されている。本研究では水田で発生する非点汚染の流出を低減する目的で自動用排水管理システムや活性炭を用いた網を適用した。その結果、灌漑期の水田から流出されるT-N、T-P、SSを43〜70%減らすことが可能であった。

Keyword: 非点汚染, 水田, 自動用排水管理システム水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-36(P)]

Analysis about Remaining Water Volume on Paddy Fields which Drained Slowly - A Simulation Study -

SUZUKI Sho [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agricultur and Technology]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]

地表排水が順調に進まない水田の湛水残留状況に関する分析〜コンピュータシミュレーションによる検討〜

○鈴木 翔 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
牧山正男 [茨城大学農学部]

著者らは,水田からの地表排水の過程に関して,コンピュータシミュレーションを用いて検討を行ってきた.しかし,これまでの検討は,1通りの起伏の傾向を有する水田での分析であり,十分な検討が行えていない.そこで本研究では,起伏の傾向が異なる複数の水田を対象とし,それらの排水過程および湛水残留状況の差異について分析し,そこから相対的に地表排水が順調に進まない水田を抽出して,その傾向に関して検討した.

Keyword: 地表排水, 田面残留水, シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-37]

Clarification of Primary Pumping Characteristic of Irrigation Water Wheel of V-type

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]

V型揚水水車の基礎的な揚水特性の解明

○廣瀬裕一 [農村工学研究所]
後藤眞宏 [農村工学研究所]
上田達己 [農村工学研究所]
浪平 篤 [農村工学研究所]

本研究は,灌漑用揚水水車の揚水特性を明らかにする事を目的に,倉敷市祐安地区で利用される揚水水車をモデルに模型実験を行った。実験の結果,揚水水車は,設置する筒の角度や水受板の水没深および水車の回転数によって揚水量や,理論上の揚水量に対する実揚水量の割合である揚水効率が規定されるといった揚水特性を有することを定量的に明らかにした。今後の検討課題として,筒の寸法が揚水特性に影響を及ぼすことが示唆された。

Keyword: 揚水水車, 揚水特性, 揚水灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-38]

Hydropower potential of irrigation ponds in Tottori Prefecture

Kusaka Yasuyuki [Sanyu Consultants Inc.]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]

鳥取県におけるため池の水力発電ポテンシャル

○日下靖之 [三祐コンサルタンツ]
清水克之 [鳥取大学農学部]
北村義信 [鳥取大学農学部]

中山間地域の多い鳥取県では,小規模かつ未利用な水力エネルギーが豊富であるが,ため池の有する水力発電ポテンシャルは把握されていない.そこで,ため池台帳に記載されている情報から発電出力,発電量を容易に推定できるモデルを開発し,鳥取県のため池584基を対象にそのモデルを適用した。その結果,灌漑期を通して見込まれる総発電量は189MWh,出力の合計が221kWであった。

Keyword: 再生可能エネルギー, 余水灌漑, 水管理決定曲線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-39]

Estimation of generation cost of small-scale hydropowerusing agricultural dam release flow

hommura yukio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
suto yuji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
ito nobuo [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]

農業用ダムの放流量を利用する場合の小水力発電の発電原価の試算

○本村由紀央 [寒地土木研究所]
須藤勇二 [寒地土木研究所]
伊藤暢男 [寒地土木研究所]
中村和正 [寒地土木研究所]

小水力発電設備導入にあたっては、採算を重視した最適な計画を策定するために事前検討が必要であり、検討対象の条件に適合した発電原価の試算事例を参考とすることが有効と考える。これまで農業水利施設を利用した小水力発電の検討では、ダムの維持放流量を対象とした試算事例はほとんど見られない。そこで本研究では、農業用ダムを対象に農業用取水放流量とともに維持放流量を利用して通年の発電を行う場合について検討を行った。

Keyword: 小水力発電, 農業用ダム, 発電原価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-40]

Electric consumption in small irrigation facilities and electricity supply by photovoltaic generation

YAMAOKA Masaru [Institute for Rural Engineering, NARO]
SHINO Takashi [Kanna-River National Irrigation Project Office, MAFF]
NAGATA Hiroaki [Kanna-River National Irrigation Project Office, MAFF]
YUYAMA Yoshito [Institute for Rural Engineering, NARO]
NAKAMURA Masato [Institute for Rural Engineering, NARO]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]

小規模水利施設の電力消費調査と太陽光発電による供給検討

○山岡 賢 [農村工学研究所]
志野尚司 [関東農政局 神流川沿岸農業水利事業所]
永田浩章 [関東農政局 神流川沿岸農業水利事業所]
柚山義人 [農村工学研究所]
中村真人 [農村工学研究所]
折立文子 [農村工学研究所]

再生可能エネルギーの電力供給の拡大に向けて、電力の需要と供給のマッチングを図るため検討した。電力需要量の調査として、国営神流川沿岸農業水利施設の分水工の自動除塵機の消費電力量を約7カ月間測定した。消費電力量は0.8〜1.4kwh/dだった。同電力需要に対応する太陽光発電モジュールの面積をJIS C 8907(2005)に基づき算定すると約4m2との結果で、水路上部や水路敷で対応可能と考えられた。

Keyword: かんがい施設, 電力消費, 太陽光発電
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-41(P)]

Evaluation of Small Scale Hydropower Generation Using Agricultural Water Supply Facilities in Long Waterway system--- Case study on waterway system of Meiji Yosui---

Dai Hui [Graduate School of Applied Biological Sciences,Gifu University]
SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
ONISHI Takeo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
HIRAMATSU Ken [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
NISHIMURA Shinichi [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

Evaluation of Small Scale Hydropower Generation Using Agricultural Water Supply Facilities in Long Waterway system--- Case study on waterway system of Meiji Yosui---

○Dai Hui [Graduated School of Applied Biological Science, Gifu University]
Masateru Senge [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Takeo Onishi [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Ken Hiramatsu [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Shinichi Nisimura [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

明治用水地区において、‘首工での無効放流量、幹線水路内の工業分水地点における余剰落差、F麕槎據∪崗勝東山田チェック工における配水管理用水、っ翕貶水工の排泥工における施設維持用水を利用した小水力発電の可能性について、実測の流量と落差から最大出力と設備利用率、年間発電量の関係を解析することによって検討した。

Keyword: 小水力発電, 設備利用率, 明治用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-42(P)]

Verification of Availability of Battery-less Solar Pump to Irrigation for Sloping Orchard.

Shimazaki_Masahiko [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Sakurai_Kaoru [Erga. Inc.]
Nesumi_Hirohisa [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]

バッテリレス太陽光発電揚水の傾斜地果樹園かんがいへの利用可能性の検討

○島崎昌彦 [農村工学研究所]
桜井 薫 [エルガ]
根角博久 [近畿中国四国農業研究センター]

傾斜地果樹園で点滴灌漑を導入しようとする場合,適切な量および圧力の水源を確保できないことが多い。点滴灌漑では用水量が少ないため,小規模な太陽光発電を電源として給水タンクに揚水し,自然圧でかん水することが可能である。その場合,バッテリが一般に用いられるが高価で低寿命であるため,バッテリレスの試験システムについて実用性の検討を行った。その結果,かん水管理を工夫すれば実用可能であることが示唆された。

Keyword: 太陽光発電, 点滴灌漑, 果樹
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-43]

On the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationduring large earthquake near irrigation dam site

Kawamoto Osamu [Institute for Rural Engineering]
Suzuki Hisato [Institute for Rural Engineering]
FUKUHARA Masato [Co.Ltd.G&S]
Yoshisako Hiroshi [Institute for Rural Engineering]
Inoue Keisuke [Institute for Rural Engineering]
Suzuki Tomohiro [Co.Ltd.G&S]

ため池決壊時の簡易氾濫解析の改善に関して

○川本 治 [農村工学研究所]
鈴木尚登 [農村工学研究所]
福原正斗 [ジー・アンド・エス]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
井上敬資 [農村工学研究所]
鈴木智広 [ジー・アンド・エス]

ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行い、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行ったので、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行ったので、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。

Keyword: ため池, 氾濫解析, ハザードマップ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-44]

Establishment of the irrigation pond examination flooding observation technique

suzuki tatsuya [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
sugawara tsuyosi [Miyagi Prefectual Tobu Regional Promotion Office]

農業用ため池試験湛水観測手法の確立

○鈴木辰也 [宮城県古川農業試験場]
菅原 強 [宮城県東部地方振興事務所]

 新規造成ため池及び老朽ため池改修においては,工事完了後に安全確実に貯水可能かどうか判断するための試験湛水を実施し,安全確認後に管理者へ引き継ぐ必要がある。しかし,ため池の試験湛水観測手法については,全国統一の基準が制定されていない。そこで,宮城県内で統一された試験体制の構築を目的に,観測手法の確立に向けての調査結果について報告する。

Keyword: ため池, 試験湛水,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-45]

Water Management and Water Allocation in Tank Irrigation Area in Kagawa-A Case Study in Saburou Tank Beneficial Area-

takeuchi natsuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]
taniguchi tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

香川県ため池灌漑地区における水管理と用水配分〜三郎池受益地区を対象として〜

○竹内夏希 [筑波大学生命環境科学科]
谷口智之 [筑波大学生命環境系]

香川県では,少雨、かつ、山地面積の割合が小さいため、古くからため池が築造され、貯水を灌漑用水として利用してきた。しかし、近年の水田面積の減少などにより,水管理の状況は変化してきている。本研究では、ため池受益地区の用水配分を調査し、用水管理の現状と今後の方策を検討した。結果、地区内では供給水量の偏りが生じており、今後は面積や農業人口の変化に応じた水管理の再検討が必要であることを示した。

Keyword: ため池, 用水管理, 水田灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [3-46]

Estimation of water management based on physical properties of irrigation ponds - Case study of eastern part of Tottori Prefecture -

Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Sargent Masaya Francis [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Taniguchi Maki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]

ため池の物理的特性に基づく取水管理の推定 −鳥取県東部の事例−

○清水克之 [鳥取大学農学部]
サージャント聖也フランシス [鳥取大学農学部]
谷口真紀 [鳥取大学農学研究科]
北村義信 [鳥取大学農学部]

鳥取県東部において自己流域のみで貯水するため池を対象に,ため池の総貯水量,流域面積,受益水田面積の物理特性を用いて,集水域の流出を貯める能力と受益水田への用水供給能力の2つを組み合わせてため池の水資源の豊かさを表す簡易な指標を考案した。また,ため池の水収支に基づいて,その指標の評価基準を定めた。次に,ため池管理者に取水管理に関する聞き取りを行い,その評価法を検証した結果,良好な結果が得られた。

Keyword: 総貯水量, 流域面積, 水田面積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-01]

Application of Nesting Techniques to Convective-Dispertion Simulation in Coastal Waters

Honda Yuri [Kyushu Environmental Evaluation Association]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Tabata Toshinori [Gruduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

沿岸浅海域における移流分散シミュレーションへのネスティング計算法の適用

○本田裕理 [九州環境管理協会]
平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]
田畑俊範 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
福田信二 [九州大学大学院農学研究院]

移流分散シミュレーションへエリアタイプ・スポンジタイプ・エッジタイプという3つのネスティング計算法を適用し,沿岸浅海域を対象とした再現性の比較検討を行った.その結果,エッジタイプでは計算領域と干潟域との位置関係が重要である一方,潮流速・干潟の干出・塩分の移流分散において良好な結果が得られた.計算時間の長期化が問題となるエッジタイプでの,さらなる効率化が今後の課題である.

Keyword: 2次元単層モデル, 博多湾, 干潟
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-02]

Evaluation of the Non-Exceedance Probability of Year-Maxmum Deviation of Tides in Ariake Sea

Kiri Hirohide [National Agriculture and Food Research Organization]
Tanji Hajime [National Agriculture and Food Research Organization]
Nakaya Tetsuo [National Agriculture and Food Research Organization]

有明海における年最大高潮潮位偏差の非超過確率の評価

○桐 博英 [農村工学研究所]
丹治 肇 [農村工学研究所]
中矢哲郎 [農村工学研究所]

確率台風モデルにより有明海の高潮潮位偏差の非超過確率を評価した.確率台風モデルでは,台風のベストトラックデータから台風属性を1.5°格子で抽出し,得られた統計値をもとに8次の自己回帰モデルにより台風を生成した.2000年分の台風を発生させ,有明海の20地点における高潮潮位偏差を評価し,沖ノ端の100年確率が約4.1mであることを示した.

Keyword: 農地海岸, 高潮, 確率台風モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-03]

Control of stream flow and sediment deposition in a reservoir with sediment inflow

Nakada Toru [National Institute for Rural Engineering]
Takahashi Shinji [Graduate School of Life and Envi. Sci., Osaka Prefecture University]
Mineta Takuya [National Institute for Rural Engineering]
Fujiyama So [Sanyu Consultants Inc.]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]

土砂流入のある調整池における流況・土砂堆積の制御

○中田 達 [農村工学研究所]
高橋真司 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
嶺田拓也 [農村工学研究所]
藤山 宗 [三祐コンサルタンツ]
樽屋啓之 [農村工学研究所]

東北地方のM地区では,山地集水路からの土砂が用水路システム内の調整池に堆積し,土砂を温床とする水草が下流の水利施設の操作管理への障害となっている.そこで,調整池内での現地観測結果に基づき,数値シミュレーションによって調整池内の平面2次元的な流れ・土砂移動をモデル化した.その上で,調整池内に構造物を設置した際の流れ・土砂移動のシミュレーションを行い,土砂を制御するための対策工法を検討した.

Keyword: 調整池, 土砂制御, 水草
GET PDF=13/13004-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-04]

Experimental study with ripraps destruction and its progression mechanisms in the downstream of irrigation barrages

tsunesumi naoto [National institute of rural engineering]
takaki kyouji [National institute of rural engineering]
shimazaki masahiko [National institute of rural engineering]
yoshinaga ikuo [National institute of rural engineering]

農業取水堰下流の護床変形状況、変形過程について

○常住直人 [農村工学研究所]
高木強治 [農村工学研究所]
島崎昌彦 [農村工学研究所]
吉永育生 [農村工学研究所]

取水堰の下流河床低下、護床変形の状況を全国67河川161堰について調査した。その結果、河床低下はミオ側で最大12mと見込まれること、堰直下の河床低下はより小さく今後も下流河床低下が波及しうること、護床は最大1/8まで急勾配化していることが分かった。また、標準的諸元での水理実験により、護床変形メカニズムが洪水規模によって局所洗掘進行、傾斜進行に大別出来ることと、それらの想定最大被害を明らかにした。

Keyword: 水利構造物, 土砂水理, 河川工学
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-05]

Experimental Study on Flushing of Accumulated Sand under Movable Gates

Hamagami Kunihiko [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Miwa Hajime [Faculty of Agriculture, Iwate University]

可動堰堆砂のゲートフラッシュに関する水理実験

○濱上邦彦 [岩手大学農学部]
三輪 弌 [岩手大学農学部]

ゲート直下の堆砂しばしば問題となる取水堰におけるゲートフラッシュについて,各頭首工におけるゲートフラッシュの特徴的な条件(流量,下流水位,堆砂分布)を模擬した水理実験によりその詳細を明らかにすることを目的として,(1)堆砂フラッシュの進行過程,(2)ゲート上流部流速分布とフラッシュ形状との関係,(3)下流水位の差異によるフラッシュ実態の違い,(4)戸溝に詰まった砂礫の排砂条件について検討を行った.

Keyword: 可動堰, 堆砂, ゲートフラッシュ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-06(P)]

Mixing Properties of the Flow of a Sedimentation Tank

nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

沈砂池を想定した流れの混合特性

○仲村渠 将 [琉球大学農学部]
酒井一人 [琉球大学農学部]

沖縄地方の赤土等流出防止対策は土壌の微小な固相成分の流出を防ぐことができていない.本研究は,沈砂池の固液分離性能を高めるため,カオリナイト粒子を用いたトレーサー実験によって沈砂池を想定した流れの混合特性を把握することを目的とした.その結果,懸濁原水の導入形態はトレーサーの実測除去率を変化させた.滞留時間分布から除去率を計算できた.混合特性を滞留時間分布と完全混合槽列モデルで把握することができた.

Keyword: 赤土等流出防止対策, 滞留時間分布, 完全混合槽列モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-07(P)]

Effects of Sand Deposit Control by Tsunami on Road Interval in Costal Area

Maeda youki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Okazawa Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
Takeuchi Yasushi [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
Miyabayashi Shigeyuki [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]

沿岸域における道路の配置間隔が津波による堆砂抑制に及ぼす影響

○前田悠樹 [東京農業大学大学院農学研究科]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
宮林茂幸 [東京農業大学地域環境科学部]

日本は世界有数の地震発生国である.本報告では東日本大震災の被災地である福島県南相馬市の沿岸部を対象地に,実験用開水路を用いて津波を再現し,津波による堆砂被害に効果的な対策として道路の配置を検討した.その結果,津波による流砂量は道路間隔が広くなるほど抑制されること,防潮林や防潮堤と25m間隔で海岸と平行に走る道路を組み合わせることで,津波のよる農地への堆砂量を軽減できる可能性が示された.

Keyword: 津波, 防潮林, 防潮堤
GET PDF=13/13004-07(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-08(P)]

Sediment Runoff Analysis by GeoWEPP for a Watershed including Land Development Area in Republic of Palau

kudo masashi [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
osawa kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
sato kotaro [Graduate School of Engineering, shibaura Institute of Technology]
kan kazutoshi [College of Engineering, Shibaura Institute of Technology]
ikeda syunsuke [CTI Engineering Co., Ltd]

パラオ共和国での造成地を含む流域におけるGeoWEPPによる土砂流出解析

○工藤将志 [宇都宮大学大学院農学研究科]
大澤和敏 [宇都宮大学農学部]
佐藤航太郎 [芝浦工業大学大学院理工学研究科]
菅 和利 [芝浦工業大学工学部]
池田駿介 [建設技術研究所]

本研究ではパラオ共和国ガリキル川流域南部のイコレンゲス小流域でGeoWEPPによる土砂流出解析を行い,GeoWEPPの適合性を確認し,造成地での土砂生産による流域土砂動態の変化を検討した.その結果,GeoWEPPによる解析結果は良好であり,造成地における顕著な土砂生産を表現可能であった.また,造成地の有無による解析より,流域土砂動態の変化が明らかになった.今後,土地開発シナリオに沿った流域土砂動態の評価が期待できる.

Keyword: 流域土砂動態, 造成地, GeoWEPP
GET PDF=13/13004-08(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-09]

Experimental Study on accumulation of driftwood on the gated weir pier

SASAKI Tatsuya [Graduate School of Biosource Sciences, Akita Prefectual University]
NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefecutual University]
SATOU Teruo [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefecutual University]
KANDA Hiro‐omi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefecutual University]
SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefecutual University]

可動堰の径間長と流木集積との関係

○佐々木達也 [秋田県立大学大学院生物資源科学研究科]
永吉武志 [秋田県立大学生物資源科学部]
佐藤照男 [秋田県立大学生物資源科学部]
神田啓臣 [秋田県立大学生物資源科学部]
嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学部]

本研究では,可動堰の流木災害に関する基礎的知見を得ることを目的として,様々な条件下での流木の集積特性を実験的に検討した.この結果,可動堰堰柱における流木の集積率は,流木の純径間比(流木長/堰柱純径間長)が大きくなるほど高くなった.また,流木塊の形成の仕方や流下本数,水理条件によっても集積率に違いがみられ,この理由として,流木塊の強度,流下面積ならびに流下速度などが関係しているものと推察された.

Keyword: 可動堰, 径間長, 流木
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-10]

Diagnosis of Hydraulic and Water Serviceability Functions for the Canal System Shifting to Pipelines from Open Canals

FUJIYAMA So [Sanyu Consultants Inc.]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
NAKADA Toru [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]

開水路とパイプラインが複合した水路システムにおける水利用機能診断

○藤山 宗 [三祐コンサルタンツ]
樽屋啓之 [農村工学研究所]
中田 達 [農村工学研究所]
田中良和 [農村工学研究所]

近年,ストックマネジメントを目的とした水利システムの機能診断技術の確立が急がれている.樽屋らは,現場における水理・水利上の問題を抽出し,その原因解明等を行うことを目的とした水利用機能診断の手順の整理に取り組んでいる.本研究では,開水路とパイプラインが複合した水路システムを対象とし,水利用機能診断の手順を適用し,水理・水利上の問題抽出およびその原因解明を行う.

Keyword: 水路システム, 機能診断, 水理機能
GET PDF=13/13004-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-11]

Resistance of Clearance in Joints for Pipeline Flow

Ohnishi ryouichi [individual ]

パイプライン流れに対する継手隙間の抵抗

○大西亮一 []

パイプライン抵抗は公称口径5cm、長さ0.20mの水道用塩ビ管と排水用塩ビ管を用いた水理実験で求め、長さ4.00m塩ビ管を用いた水理実験と比較して、継手の抵抗を求めた。この結果、0.20m管のパイプラインは4.00m管のパイプラインより抵抗が大きくなり、継手の抵抗は無視できないことがわかった。また、継手隙間の幅が大きくなると抵抗係数は水道用塩ビ管が2.2倍、排水用塩ビ管が1.8倍に大きくなることがわかった。

Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 灌漑施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-12]

Non-Contact 3D Image Analysis for Detection of Pressure Waves in an Agricultural Pipeline

Suzuki Tetsuya [Niigata University]
Kubo Naritaka [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

非接触3次元画像解析による農業用パイプラインに発生した圧力波の検出

○鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農業用パイプラインの水理・水利用機能の診断に画像解析を用いた新たな計測・評価法を提案する。評価対象は水激圧に代表される圧力波である。検討の結果,圧力波の発生挙動と画像データの特性値との間に密接な関連が確認され,非破壊・非接触計測により圧力波の検出が可能であることが明らかになった。

Keyword: 水理・水利用機能, パイプライン, 画像解析
GET PDF=13/13004-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-13]

Comparison of MPS-method and the Hydraulic Model Test on the flow condition of 90 degrees V-shaped Energy Dissipator with dropping flow

Koyanagi Ryo [Graduate school of Agriculture, Meiji Universuty]
Kojima Michihiko [School of Agriculture, Meiji University]
Abe Takashi [Nagano Prefecture Saku Regional Office]

落下流を有する直角V字型減勢工におけるMPS法と水理模型実験の流況比較

○小柳 亮 [明治大学大学院農学研究科]
小島信彦 [明治大学農学部]
阿部剛士 [長野県佐久地方事務所]

筆者らは直角V字型減勢工を対象に減勢効果の検討を行ってきた。これらの研究を通して上流からの流下形態が落下流となる場合があることがわかった。本研究では流下形態が落下流となった水路勾配1/20における水理模型実験の流況とMPS法の解析結果の比較を行った。解析で使用したMPS法には流入口に層流と乱流の2種類を仮定した。この結果、流入口を層流とした方が水理模型実験の流況に近くなるこがわかった。

Keyword: 直角V字型減勢工, 水理模型実験, MPS法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-14]

Consideration on Timeliness and Quantitative Suitability for Water Distribution in a Large Irrigation Scheme

kubo naritaka [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
matsubara yusuke []
iida toshiaki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
kimura masaomi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

大規模灌漑システムにおける配水の適時性と適量性に関する考察

○久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
松原佑介 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

農業水利サービスで、利便性を追求する際の指標として適時性と適量性を挙げられる。適時性は水利用のタイミング、適量性は水の利用可能量に関する合致度である。本研究では、灌漑用水利用において適時性と適量性を要求される状況の下で、水路内貯留量を活用して両方の要求にどの程度対応できるかを、愛知用水を対象として数値シミュレーションにより検討した。ここでは数値モデルと解析結果の一部を紹介する。

Keyword: 農業水利サービス, 非定常流シミュレーション, 上下流水位制御ゲート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-15]

A highly efficient shallow water model based on a selective lumping algorithm

Yoshioka Hidekazu [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Unami Koichi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Fujihara Masayuki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

選択的集中化アルゴリズムに基づいた高効率浅水流モデル

○吉岡秀和 [京都大学大学院農学研究科]
宇波耕一 [京都大学大学院農学研究科]
藤原正幸 [京都大学大学院農学研究科]

河川や用・排水路に沿った水の流れは,1次元浅水流方程式(1-D SWEs)により記述される.1-D SWEsの数値求解に対しては,常射流の混在,一般水路断面,分合流などを有する多様な流れに対応した,効率的かつ実装が容易な手法の適用が望ましい.本研究では,局所的な流れの状態を加味した選択的集中化アルゴリズムによる1-D SWEsに対する汎用的な数値手法(SELUM)を開発し,既往の数値手法に対する精度や安定性についての比較を行う.

Keyword: 1次元浅水流方程式, 質量行列, 選択的集中化アルゴリズム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-16]

Modelling Hydrological Processes Using the Langevin Equation

Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Abul Hasan Md Badiul Alam [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Fujihara Masayuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

ランジュバン方程式を用いた水文過程のモデル化

○宇波耕一 [京都大学農学研究科]
A.H.M. バディウル アラム [京都大学農学研究科]
藤原正幸 [京都大学農学研究科]

確率論的に生起,継続する水文事象を含む水文過程に関し,極めて単純な構造を有するランジュバン方程式を用いたモデル化を行う.ある有界領域からの確率過程の初脱出時刻を水文事象の生起時刻としてとらえ,観測された時系列データからモデルパラメータを推定する方法を示す.その方法により,バングラデシュ国の雨季に観測された土壌の飽和事象について,実際のモデルパラメータ推定を行う.

Keyword: ランジュバン方程式, 初脱出時刻, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-17]

Analysis of Effects on Groundwater Flow by Infiltration-Water Temperature

Yoshimura Yutaro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Buma Natsuki [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
Fujihara Masayuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

浸透水の温度が地下水流れに与える影響解析

○吉村悠太郎 [京都大学大学院農学研究科]
竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
武馬夏希 [農林水産省農村振興局 ]
藤原正幸 [京都大学大学院農学研究科]

浸透水の温度が地下水流れへ与える影響を調べるため,浸透量や浸透水の温度,レイリー数を変化させた密度流に関する数値実験を行った.その結果,浸透水の温度が低い場合は,温度が高い場合に比べてより深くまで浸透することが示され,この流れに伴う溶質輸送により,汚染物質もより深く浸透していくことが懸念される.

Keyword: 密度流, レイリー数, 数値実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-18]

Bundle-of-capillary-tubes model for estimating water retention characteristics of mixture of hydrophilic and hydrophobic particles

Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takahashi Takuya [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
Ijiri Yushi [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
Fujihara Masayuki [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

毛管束モデルによる疎水性粒子を含む多孔質媒体の水分保持特性のモデル化

○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
高橋拓弥 [京都大学農学部]
井尻悠士 [京都大学農学部]
藤原正幸 [京都大学大学院農学研究科]

管径が変化するタイプの平行毛管束モデルを用いて,疎水性粒子を含む多孔質媒体の水分保持特性を推定するための定式化を行った.粒径0.2mmのガラスビーズをオクタデトリクロロシラン(OTS)を用いて処理した疎水性粒子を様々な混合割合で含む多孔質媒体を対象試料として,本モデルを適用した.毛管の合成接触角の推定式など課題が残るものの,推定結果は測定結果と同様の傾向を再現することができ,本モデルの有効性が示された.

Keyword: 接触角, 排水過程, 浸潤過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-19]

Effects of livestock grazing on the soil hydric environment in Mongolian rangeland

Miyasaka Katori [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]
Undarmaa Jamsran [Mongolian State Univ. of Agriculture]
Siilegmaa Batsukh [Mongolian State Univ. of Agriculture]
Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]

放牧がモンゴル草原の土壌水分環境に与える影響

○宮坂加理 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
西田和弘 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
Undarmaa Jamsran [モンゴル農業大学]
Siilegmaa Batsukh [モンゴル農業大学]
吉田修一郎 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

モンゴル草原において柵で囲われた禁牧地(inside)と,柵の外側の放牧地(outside)で土壌水分量と地温の測定を行い,放牧の有無がこれらに与える影響を検討した.その結果,放牧の有無で春先の土壌水分と地温変化が異なり,春先に植物が利用できる水分量はinsideの方が多くなった.この時期の土壌表面は,家畜の喫食によりoutsideはほぼ裸地状態になったが,insideでは土壌表面は枯草で覆われたままであった.そのため,insideでは枯草により地温上昇と土壌面蒸発が抑制されたと考えられる.

Keyword: 乾燥地, 放牧, 土壌水分
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-20]

Measurement of Soil Water and Salinity in the Beets Vegetated Field in the Arid Region, China

TAKAHASHI SHOHEI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]
CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
KITANO MASAHARU [Faculty of Agriculture,Kyushu Univ.]
WANG WEITZEN [Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute, China]

乾燥地塩類集積土壌における耐塩性作物の栽培と土壌水分・塩分モニタリング

○高橋翔平 [佐賀大学農学部]
田川堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
長 裕幸 [佐賀大学農学部]
北野雅治 [九州大学農学部]
王 維真 [中国科学院寒区旱区環境工程研究所]

耐塩性植物の栽培による塩類集積農地の改善策を検討するため,中国の乾燥地に存在する塩類集積が進行中の圃場で,ビートを栽培し,同時に土壌水分量・ECのモニタリングを実施した。モニタリング結果からはビートが吸収したことによる土中塩の減少を明らかにできなかったが,今後の課題として,物理モデルを利用した数値解析と組み合わせることで,ビートによる塩分除去を定量的に評価できる方法を確立したい。

Keyword: 乾燥地, 塩類集積, 土壌水分
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発表番号 [4-21]

Soil Water and Salinity Distribution in the Maize Vegetated Column

TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]
CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
YANAGASAWA HARUHIKO [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
KITANO MASAHARU [Faculty of Agriculture,Kyushu Univ.]

トウモロコシ生育条件下における土壌水分・塩分の鉛直分布特性

○田川堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
長 裕幸 [佐賀大学農学部]
柳澤晴彦 [佐賀大学農学部]
北野雅治 [九州大学農学部]

トウモロコシ栽培条件において,土層への塩分集積がどのように生じるのかを検討するため,地下水位を制御することが可能な土壌カラムで,地下水面からの供給水のみでトウモロコシを栽培し,同時にTDRで土壌水分・バルクECをモニタリングした。また,実験終了後,植物体,カラムの土層ごとサンプリングを行い,イオンの集積状況を定量的に評価した。

Keyword: 土壌水分, 土壌溶液電気伝導度, ライシメータ
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発表番号 [4-22]

Removal of Salt Near Soil Surface using a Cotton Cloth

Fujimaki Haruyuki [Tottori University]
Okano Akiko [Tottori University]

木綿布を用いた土壌表層塩分除去

○藤巻晴行 [鳥取大学]
岡野晃子 [鳥取大学]

木綿布を用いた除塩法についてカラム実験と現地実験を行い、カラム実験については数値解析との結果の比較を行った。除塩率は9%程度で、条件が良ければ本方法は有望であると考えられる。除塩率の数値解については実測値と良く一致したが、表層の体積含水率に関しては若干のずれがみられた。また、現地実験の除塩率はカラム実験と比較して低い値となった。

Keyword: 塩類集積, 溶質移動, 除塩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-23]

Mechanism and visualization of density flow caused by evaporation

kihara yasutaka [Shimane University]

蒸発により発現する密度流の可視化とメカニズムの解明

○木原康孝 [島根大学 生物資源科学部]

塩類集積が発生すると、土壌表層の溶液密度は下層よりも大きくなり、密度が不安定な状態となる。本研究では2次元タイプの実験装置を作成し、塩類集積を発現する蒸発実験を行い、密度流の可視化を試みた。その結果、蒸発時には均一な水分上昇が発生しているのではなく、溶液密度の違いで多様な流れが発生し、非常に複雑で不均一な流れの状態になっていることが密度流の可視化から明らかになった。

Keyword: 密度流, 可視化, 塩類集積
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-24]

Mechanism of water pressure propagation in the hillslope aquifer

Yamasaki Takuhei [The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [The University of Tokyo]
Nishimura Taku [The University of Tokyo]

斜面地下水中の圧力伝播機構に関する研究

○山崎琢平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

斜面地下水に見られる水位変動の伝播現象を明らかにするため,自由地下水を持つ斜面の一端からイベントとしての給水を行い地下水位変動と下端流出を捉える模型実験と,実験を再現した数値解析を行った.イベント直後から斜面全体の地下水位と下端流量が同時に増加した.ピーク水位は給水地点から伝播するように表れた.ピーク水位の伝播速度は平均間隙流速の最大35倍となり,この差は押出し流によって説明されると考えられる.

Keyword: 斜面地下水, 水位変動, 伝播速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-25]

Impact of charcoal application on the soil pore space of an Andosol field

Iwata Yukiyoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
Shimoda Seiji [Hokkaido Agricultural Research Center, NARO]
Koga Nobuhisa [Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council, MAFF]

木炭の投入量による火山灰土圃場の間隙構造の変化

○岩田幸良 [北海道農業研究センター]
下田星児 [北海道農業研究センター]
古賀伸久 [北海道農業研究センター]

北海道農業研究センターの乾性火山灰土壌の圃場において、木炭を0〜4 kg m-2 施用した試験区から土壌を採取し、木炭の施用が土壌の間隙構造に与える影響を調査した。その結果、木炭の施用により粗大間隙は増加するが、保水性に寄与するより小さな間隙は木炭を投入してもほとんど増加しないことが明らかになり、火山灰土壌畑への木炭の施用により気相率の増加は期待できるが、保水性の向上の効果は期待できないことが示唆された。

Keyword: バイオ炭, 水分特性曲線, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-26]

Quantitative evaluation of crack developing process using Soft X-ray Digital Radiography

Harata Kan [Faculty of Bioresources,Mie University]
Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Hajime Narioka [Graduate School of Bioresources, Mie University]

軟X線画像法による亀裂発達過程の定量的評価

原田 寛 [三重大学生物資源学部]
廣住豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]

水田土壌試料に対して、軟X線画像法を用いた動的記録と画像解析を行い、乾燥収縮の際に起こる亀裂および土壌基質構造の発達過程を定量的に評価した。亀裂の発生カ所は、応力が集中するカ所から発生することを確認した。亀裂の発達は2段階の過程を経ており、第1段階は亀裂が伸長する段階、第2段階は伸長停止後に亀裂幅が増加する段階であった。亀裂発生と発達には、LLとPLを境界とした3段階の過程を経ていることがわかった。

Keyword: 土壌の物理的性質, 土壌構造, 亀裂
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発表番号 [4-27]

Measuring Water Content of Saturated Bentonite by Soft X-ray Digital Radiography

HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
OKAJIMA Kenji [Graduate School of Bioresources, Mie University]
ITO Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]
NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]

軟X線画像法による高水分領域にあるベントナイトの水分測定

○廣住豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
岡島賢治 [三重大学大学院生物資源学研究科]
伊藤良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]

本報では,軟X線画像法による微小範囲の土壌水分測定法の開発を目指し,とくに高水分領域のベントナイトにおける含水比および体積含水率の測定法について検討した。その結果,高水分領域のベントナイトでは,(1)乾燥試料と同様に土壌面密度を測定できた,(2)含水比を精度よく推定できた。(3)体積含水率を精度よく推定することは難しかった。

Keyword: 軟X線画像法, 土壌水分, 画像解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-28]

Water retention curves of relatively dry soils

osada_yurie [Graduate School of Bioresources, Mie University]
watanabe_kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
toride_nobuo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

低水分領域における土の水分保持曲線について

○長田友里恵 [三重大学大学院生物資源学研究科]
渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]

水分吸脱着測定装置VSAを様々な土に適用した。VSAにより水分保持曲線の吸水主曲線や様々な走査曲線を高精度かつ迅速に測定できた。熊本黒ボク土については、初期水分量によって乾燥過程の水分保持曲線が異なった。ベントナイトの水分保持曲線は、Cs型では直線的であったが、層間イオンが異なるとイオンの水和や膨潤の影響が表れた。土性が異なると、構造や比表面積によって低水分領域の水分保持曲線のヒステリシスが異なった。

Keyword: 水ポテンシャル, ヒステリシス, 水分吸脱着
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-29]

Wall Effect on a single sphere sinking in a Static Fluid

nakamura takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

静止流体中を沈降する単一球に及ぼす壁面効果

○中村貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]

既往の文献のデータを整理するとともに新しく得られたデータを用いて、静止流体中を沈降する単一球の沈降速度に及ぼす、壁面効果の影響の定量化を行った。単一平面からの影響と円管中央部での沈降速度の管径に対する依存性に加えて、4平面に囲まれた場合の沈降速度の分布、湾曲面の曲率との関係について明らかにした。

Keyword: 沈降速度, 壁面効果, ストークスの法則
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-30]

Deposition process of model colloidal particles in a column

KOBAYASHI_Motoyoshi [University of Tsukuba]
OOKAWA_Masaru [former Iwate University]
YAMADA_Shouichi [fomer Iwate University]

粒子充填カラムにおけるモデルコロイド粒子の沈着過程

○小林幹佳 [筑波大学]
大川 優 [元岩手大学]
山田将一 [元岩手大学]

ジルコニア充填カラムにおけるラテックス粒子の沈着プロセスを実験および理論解析により検討した。ブロッキング効果が現れるブレイクスルーカーブの解析から最大被覆率について評価したところ,pHの増加により,carboxylラテックス間のEDL斥力が増加すると,最大被覆率が小さくなることがわかった。一方,sulfateラテックスでは顕著なpH依存性は認められなかった。

Keyword: コロイド・粘土, 溶質移動, 土壌
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-31(P)]

The Effects of Compaction on Soil Gaseous-transport Properties

Purwoko Hari Kuncoro [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]

The effects of compaction on soil gaseous-transport properties

○ Purwoko Hari Kuncoro [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]

 各種有機物を混入した砂質ローム土を150〜300kPaの静荷重で締固め,飽和した後100cm・H2Oのサクションで脱水し,ガス拡散係数Dp/D0と通気係数kaを測定した。Dp/D0,kaは荷重の増加により低下し,これは空気間隙率の低下のためと考えられた。またDp/D0,kaはオガクズとバークの混入で大きく,イナワラと堆肥の混入で小さくなる傾向があった。Dp/D0,kaは空気間隙率と正の相関を示し,特にkaとの相関が強かった。一方,同一の空気間隙率では有機物の混入でDp/D0,kaが低下する傾向が見られた。

Keyword: 土壌空気, 土壌改良,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-32(P)]

Electrophoretic mobility and dielectric response of montmorillonite particles

Tsujimoto Yoko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
Chassagne Claire [Delft University of Technology]
Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]

モンモリロナイトの電気泳動および誘電特性

○辻本陽子 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
Claire Chassagne [デルフト工科大学]
足立泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]

モンモリロナイト粒子の電気泳動移動度と誘電スペクトロスコピーの測定を行い、分極率を求めた。ゼータ電位とスターン層導電率をパラメータとして解析をしたところ、低周波数領域のみ分極率および電気泳動移動度の理論値と実験値が一致した。また、緩和周波数のイオン強度依存性は定性的には理論と一致した。実験から得られた緩和周波数の値から、粒子の厚さ方向の分極の寄与が大きいことが示唆された。

Keyword: モンモリロナイト, 分極率, 電気泳動移動度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-33]

Calibration and use of neutron moisture and gamma density probes in rocky soils

Tokumoto ieyasu [Texas A&M University]
[Texas A&M University]
[Texas A&M University]
[Texas A&M University]

Calibration and use of neutron moisture and gamma density probes in rocky soils

○Ieyasu Tokumoto [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]
James L. Heilman [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]
Kevin J. McInnes [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]
Cristine L. Morgan [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]

石礫土壌中の土壌水分量と土壌湿潤密度を精度良く測定するために,石礫土壌を均一に充填した試料を用いて,中性子水分計とガンマー線密度計の校正式 を求めた。実験では,乾燥土壌から飽和近傍まで水分量を変化させることで石礫が測定値に与える影響を考慮した校正式を決定できた。それら2つの校正式による土壌水分量と湿潤密度の測定によって,テキサスのカースト大地における乾燥密度分布の推定を可能とした。

Keyword: Rocky soil, Neutron probe, Gamma density probe
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-34]

Measurement of Soil Water Content Using a Multi-Wire TDR Probe

NAGANO KAZUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
KODAMA DAISUKE [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]
FUJIMAKI HARUYUKI [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

大型多線式TDRプローブによる面的土壌水分計測

○永野一輝 [佐賀大学農学部]
長 裕幸 [佐賀大学農学部]
児玉大輔 [佐賀大学農学部]
田川堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
藤巻晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター]

リモートセンシングによる広域土壌水分マッピングに供する地上観測データを得るために自作した,大型多線式TDRプローブによる面的な土壌水分量評価の可否について検討するため,NaCl溶液で飽和した砂の,蒸発過程におけるθ値の経時変化を計測した。別途埋設した全15地点の小型プローブの測定値(θ)の平均値と,大型多線式TDRプローブの測定値(θ)は同様の減少傾向を示したが,蒸発量から求めたθ値との間には差が生じた。

Keyword: 面的土壌水分量, 大型多線式TDRプローブ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-35]

Evaluation of soil water potential sensors during evaporation experiment

doi_nao [Faculty of Bioresource, Mie University]
watanabe_kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
sakai_masaru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
toride_nobuo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

3種の水ポテンシャルセンサーを用いた黒ボク土の蒸発実験

土居奈央 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
坂井 勝 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]

黒ボク土の一次元カラム蒸発実験を行い、同一高さに配置した3種の水ポテンシャルセンサー(Decagon社のMPS2、Campbell社の229L、Azbil社のFINEDEW)の測定値と数値計算の結果を比較した。MPS2と229Lは-200〜-10000 cmの水ポテンシャルを精度よく測定できたが、-200 cm以上を過大評価し、-50 cm以上を測定できなかった。また、229Lは検量線の作成の仕方によって測定値が大きく異なった。FINEDEWは-25000 cm以上の測定に適していた。

Keyword: 水ポテンシャル, 商用センサー, 蒸発過程
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-36]

Estimating evapotranspiration using sensible heat flux measured with eddy correlation method

Noborio Kosuke [Meiji University, School of Agriculture]
Komiya Shujiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
Katano Kentaro [School of Agriculture, Meiji University]

渦相関法顕熱フラックス測定による蒸発散量推定

○登尾浩助 [明治大学]
小宮秀治郎 [明治大学大学院]
片野健太郎 [明治大学]

灌漑水量をより適切に把握するためには、原位置において蒸発散量を測定する必要がある。熱収支法に基づいてボーエン比から従来は推定していたが、近年広く使われている3次元超音波風速計を用いて顕熱輸送量を測定し、熱収支式の残余項として潜熱輸送量(蒸発散量)を求める方法を提案した。提案法による潜熱輸送量の推定値は、ホーエン比法によるそれとの間には有為な線形関係があった。

Keyword: 熱収支式, 純放射量, 地中熱流量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-37]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(I)- Moisture control in agricultural planter -

TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(機?隔離栽培(プランター)での水分制御-

○谷川寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

本報からは、土壌水分収支の精密計測法の開発()?浅層土壌への毛管上昇補給水の精密計測-からの展開として計測と制御両点から新シリーズとして追求する。13年3月末時点でも、底面灌水式(下層からの毛管補給に模擬)で問題となる過湿の問題を動的平衡制御の考えから抑制し、同時に負圧設定による大きな制御性、また、土壌熱容量などによる蒸発散量の遅れ等について把握するなどの成果を得ており検討を進めたい。

Keyword: 水分移動, 畑地灌漑, ライシメーター
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-38]

Xylem water monitoring of trees in arid lands using dielectric probes

Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Misaki Inagaki [Graduate School of Agriculture, Tottori Univ]
Yasuda Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Kiyotsugu Yoda [Faculty of Science and Engineering, Ishinomaki Senshu Univ.]
Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mohamed. A. Elbasit [Arid Land Research Center, Tottori University]
Ahmed. M. Eldoma [College of Forestry and Range Science, Sudan Univ. of Science and Technology]

誘電率水分計を用いた乾燥地樹木の樹体内水分モニタリング

○齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
稲垣 岬 [鳥取大学大学院農学研究科]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
依田清胤 [石巻専修大学理工学部]
猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
M. A. Elbasit [鳥取大学乾燥地研究センター]
A. M. Eldoma [スーダン科学技術大学森林牧畜学科]

乾燥地樹木の水利用戦略の解明のため,通常土壌水分の測定に用いられる誘電率水分計を樹体内に挿入し,樹体内水分のモニタリングを行った.対象樹木はスーダンにおいて外来侵入種として問題を引き起こしているメスキートである.ハルツーム近郊の調査サイトで,誘電率水分計を用いた樹体内・土壌水分観測や気象・地下水・樹液流等の観測を実施し,雨期と乾期における樹体内の水分変動特性や,利用する水の水源の解明を試みた.

Keyword: 樹体内水分, 誘電率水分計, スーダン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-39(P)]

Measurements of sedimentation using a TDR method in tidal flat of the Ariake Sea

ishitani tetsuhiro [Graduate School of Agricultural Science,Saga University]
kooriyama masumi [Organization for General Education,Saga University]
miyamoto hideki [Faculty of Agriculture, Saga University]

有明海奥部干潟域におけるTDR法を用いた干潟底泥の堆積量の測定

○石谷哲寛 [佐賀大学大学院農学研究科]
郡山益実 [佐賀大学全学教育機構]
宮本英揮 [佐賀大学農学部]

本研究では,有明海奥部干潟域の底泥を用いて,高電気伝導度土壌におけるTDR法の適用性について実験的に検討・考察した.電気伝導度の高い土壌では,電極ロッド先端及び底泥表面での反射が検知できないため,通常TDR法の適用は困難であるが,底泥表面位の変動に伴い電極ロッド根端の位置に現れる反射の位置も移動することに注目し,これを比較することによって,相対的な底泥表面位の推定が可能であることが示唆された.

Keyword: 有明海, TDR, 干潟底泥
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-40(P)]

Improvement of Apparatus for Practical Application of the Surface Suction Leaching Method

Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Miyoshi Chika [Osaka Prefecture]
Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Tuboi Masayuki [Toyo Tire & Rubber Co.,Ltd]

表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の改良とその問題点

○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
三好智加 [大阪府]
齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
坪井正行 [東洋ゴム工業]

本研究では,表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の大型化を行い,それに伴う問題点を明らかにした.実験の結果,土壌への挿入には打ち込み用金属円筒の接続が有効であることが確認できた.リーチング用水の回収率は80 %に達したが,土壌塩の回収量は少なかった.集積塩の回収量と除塩サイクル数との間には正の相関関係があることから,除塩率向上のためには供給水量の増加が効果的であることが明らかとなった.

Keyword: 除塩, 東日本大震災, 排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-41]

Temperature dependence of redox potential and its changes in soil during sterilization with hot water

ITO yuki [Graduate school of agricluture,Meiji university]
OTA kazuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]
KITAURA takeo [Kanagawa Agricultural Technology Center]
NOBORIO kousuke [Graduate school of agricluture,Meiji university]

酸化還元電位の温度依存性と熱水土壌消毒時の土壌における変化

○伊東雄樹 [明治大学大学院農学研究科]
太田和宏 [神奈川県農業技術センター]
北浦健生 [神奈川県農業技術センター]
登尾浩助 [明治大学大学院農学研究科]

本研究では、酸化還元電位の温度依存性と熱水土壌消毒時の土壌における酸化還元電位の変化を調査した。20から95℃に対する酸化還元電位の変化具合を明らかにし、温度補正式を提案した。また、熱水土壌消毒時の土壌における酸化還元電位は熱水の投入により急激に減少することを明らかにした。

Keyword: 熱水土壌消毒, 酸化還元電位, 温度依存性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-42]

Formation of reduced and reoxidized layers in flooded soil

takeuchi_megumi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
watanabe_kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
toride_nobuo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

湛水土壌の還元過程と表面酸化層の形成

○竹内萌実 [三重大学大学院生物資源学研究科]
渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]

カラム実験により、浸透速度の違いが土壌表層と下層の還元過程や表面酸化層形成に及ぼす影響を調べた。2.5 cm以深の土中の酸化還元電位(Eh)には深さや浸透速度による違いは見られなかった。一方表層のEhは下層と比べて比較的高く不安定だった。また、表層のEhは浸透速度が速いと上昇し、湛水11日後には400 mV以上の酸化的な層が0.6 cm形成された。これは表面からの溶存酸素の供給によると考えられる。

Keyword: 酸化還元, 溶存酸素, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-43]

Soil Physical and Chemical Properties Effected by Saline Irrigation

Yamauchi Daisuke [Tokyo University of Agriculture]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Yosio [Tokyo University of Agriculture]

土壌の理化学性に及ぼす塩水散布の影響

○山内大輔 [東京農業大学大学院農学研究科]
藤川智紀 [東京農業大学地域環境科学部]
中村貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
中村好男 [東京農業大学地域環境科学部]

土壌の理化学性の変化に焦点を当てた研究はほとんど無い。そこで本研究では、海水を散布する事による土壌の透水性と保水性及び土壌微生物量に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、その結果5日あるいは20日間での海水が及ぼす透水性、保水性、微生物量への影響がないことを明らかにした。しかし実際の圃場を考えた場合にはさらに長期的な実験を行う必要があると考える。

Keyword: 土壌物理性, 透水性, 保水性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-44]

Changes in soil microbial community and CO2 emission after liming

ida naomi [The University of Tokyo]
imoto hiromi [The University of Tokyo]
nisimura taku [The University of Tokyo]

石灰施用に伴う土壌微生物群集の変化とCO2発生

○伊田奈緒美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

土壌改良に用いられる石灰施用が土壌微生物群集の構成やCO2フラックスに与える影響をpH、DOC、SMBC、PLFA、CO2フラックスの項目について評価した。石灰施用はDOCやSMBC、細菌類、CO2放出量の増加に寄与した。増加したCO2は石灰由来のものと細菌の活性化・増加によるCO2放出量によるものと考えられる。本実験では以前に報告されているようなpHと糸状菌数の相関は見られず、この関係を探るにはさらなる実験が必要である。

Keyword: 石灰施用, 土壌微生物, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [4-45]

Fate and Transport of Nitrogen and Organic Matter in Soils based on a Coupled Nitrogen-Carbon Cycling Model

TORIDE Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]
[]
[]

窒素・炭素循環連結モデルによる土中の有機物分解と窒素移動の予測

○取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
森田陽子 [三重大学大学院生物資源学研究科]
陳 代文 [三重大学大学院生物資源学研究科]

Johnsson et al. (1987)の有機物のC/N比に基づき窒素成分の無機化と有機化を表現するモデルは,LEACHM (Hutson, 2005) などの土中の窒素成分の移動予測プログラムに用いられている.しかし,現状ではそれらのプログラムの改良は難しい.そこで,LEACHMの窒素・炭素循環連結モデルをPHREEQCプログラムで表現した.そして,HP1プログラムを用いて土中の有機物分解と窒素移動の計算を行い,有機物分解と窒素成分の移動特性を検討し,今後の発展性について検討した.

Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 溶質移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-01]

Salinity Status of Tsunami-affected Upland Soil in Miyagi Prefecture

ROY Kingshuk [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
KOHNO Eiichi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

津波被害を受けた宮城県における畑地土壌の塩類化の実態

○ロイ キンシュック [日本大学生物資源科学部]
河野英一 [日本大学生物資源科学部]

東北地方太平洋沖地震により津波が発生し、被災地周辺の多くの農地が海水にさらされ、作物の栽培が困難になった。日本は、年間を通じて雨が多く、農地の土壌塩類化の問題は少ないが、今回のような津波による海水浸入が原因で土壌の塩類化が生じてしまうことがある。本研究では、大震災から1年以上経った時点(2012年7月)で、宮城県内の各地域で土壌の塩類化はどのような現状にあるのかを調べ、土壌の性質別の対策方法を探った。

Keyword: 農地保全, 塩類化, 土壌の性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-02]

Monitoring of Groundwater Level and Salinity of Groundwater in Tsunami-hit farmland

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kato Toru [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kato koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Kanmuri Hideaki [National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]
Togashi Chiyuki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

津波被災農地における地下水位および塩分モニタリング

○千葉克己 [宮城大学食産業学部]
加藤 徹 [宮城大学食産業学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
冠 秀昭 [東北農業研究センター]
富樫千之 [宮城大学食産業学部]

東北地方太平洋沖地震により宮城県沿岸部は地盤が沈下したため,相対的に地下水位が上昇しており、その塩分濃度が高い場合、農地復旧後に塩害が発生する恐れがある。本研究では宮城県岩沼市の津波被災農地で地下水の塩分濃度と動態をモニタリングした。その結果,地下水のECは20dS/m以上と高く、作土層付近まで上昇するが、近郊の排水機場を24時間稼働とすることで水位の上昇を抑え、塩害を軽減できることがわかった。

Keyword: 東日本大震災, 塩害対策, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-03]

Sodium and Chlorine Content in Rice Paddy Soils One Year after the Tohoku Earthquake

Zukemura Chika [National Institute for Rural Engineering]
Kitagawa Iwao [National Institute for Rural Engineering]
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]
Sakata Satoshi [NARO Agricultural Research Center]
Haraguchi Noburo [National Institute for Rural Engineering]

東日本大震災から1年経過後の津波被災水田における除塩の進行状況について

○瑞慶村知佳 [農村工学研究所]
北川 巌 [農村工学研究所]
友正達美 [農村工学研究所]
坂田 賢 [農村工学研究所]
原口暢朗 [農村工学研究所]

東日本大震災から13ヶ月後の津波被災水田で、除塩工事を実施した水田と、除塩工事未実施の水田のESP (交換性Na飽和度)と塩素含量を測定した。除塩工事を実施した水田は、塩素含量1000 mg/kg、ESP20%以下と、いずれも評価基準以下であった。除塩工事未実施の水田では、上記の評価基準よりも低い地点と、著しく高い地点があり、前者は幹線排水路が近くにあり、排水条件が塩分溶脱の促進に影響が大きいことが分かった。

Keyword: 塩害, 排水, ナトリウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-04]

Physical-Chemical Property on Technologies of Salt Removal for Saline-Soil in Tsunami-Affected Farmland

SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Corporation Technical Research Institute Environmental Engineering Department]
MIYOSHI_SATORU [Obayashi Corporation Technical Research Institute Environmental Engineering Department]
NANZYO_MASAMI [Graduate School Agriculture Science Facility of Agriculture, Tohoku University]
KANNO_HITOSHI [Graduate School Agriculture Science Facility of Agriculture, Tohoku University]
DAISUKE_ARAI [Graduate School Agriculture Science Facility of Agriculture, Tohoku University]

津波被災による農地土壌の除塩技術に関する理化学性

○杉本英夫 [大林組]
三好 悟 [大林組]
南條正巳 [東北大学大学院農学研究科]
菅野均志 [東北大学大学院農学研究科]
新井大介 [東北大学大学院農学研究科]

津波被災の農地土壌を修復するため、津波をかぶった場所で塩害の実態を調べ、除塩に関する理化学性を調べた。津波をかぶった農地土壌は、被災から半年以上たっても海水の影響が残り、塩害が発生する状態である。堆積泥層は高濃度の塩化ナトリウムを含むが、耕転して堆積砂層や作土層と混合すると塩類濃度が下がる。土の塩類濃度が低下すると分散状態になるため、除塩を行う場合には、濁水の発生や透水性の低下への対策が必要である。

Keyword: 津波, 塩害, 理化学性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-05]

Sediment and Organic Carbon Runoff at Farmland and Watershed in Okinawa

OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
KIMURA Ken [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]

沖縄地方での農地および流域における土砂・有機炭素流亡

○大澤和敏 [宇都宮大学農学部]
木村 賢 [宇都宮大学大学院農学研究科]

沖縄県石垣島でのサトウキビ圃場における試験結果から,不耕起栽培である株出し栽培はSS流出量,侵食に伴う土砂有機炭素流亡,そして土壌呼吸量が小さく,土壌有機炭素量を持続または増大させる傾向にあった。また,石垣島轟川流域における観測結果およびWEPPモデルによる解析結果から,侵食に伴う土砂・有機炭素流出を抑えることにより,土壌への有機炭素貯留効果や水域の富栄養化を抑制する効果が期待できることを明らかにした。

Keyword: 土壌侵食, 土壌有機炭素, 流域物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-06]

The Applicability of WEPP Model in Soil Erosion Prediction under the Upland Vegetable Crop Production System in Sri Lanka

WEERAPPULI HEWAGE ARUNA SHANTHA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
okada_kensuke [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
takahashi_taro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
MANOJ KODIKARA [Regional Agricultural Research and Development Center, Department of Agriculture, Sri Lanka]

The Applicability of WEPP Model in Soil Erosion Prediction under the Upland Vegetable CropProduction System in Sri Lanka

○Shantha HEWAGE [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kensuke OKADA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Taro TAKAHASHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Manoj KODIKARA [Regional Agricultural Research and Development Center]

研究目的はWEPPモデル(hillslope version)の適用性を評価することである.スリランカのUma-Oya流域内の畑地帯に製作した土壌侵食試験枠(幅1.5m,長さ8m,勾配30%)を用いて,キャベツまたはトマト栽培条件下における土壌侵食量などを一雨ごとに1年間観測した.WEPPモデルの計算値と観測値を比較した結果,WEPPモデルの適用性は良好であった.

Keyword: Upper watershed area, Soil erosion prediction, WEPP model
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-07(P)]

Behavior of Cl- concentration in salt-damaged agricultural land of the Pacific Ocean coastal area in Aomori Prefecture

Akira ENDO [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
Dong-Jin KANG [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
Kei KAMIYAMA [Kitacon Co., Ltd.]

青森県太平洋沿岸地域の塩害農地における塩化物イオン濃度の挙動

○遠藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
姜 東鎮 [弘前大学農学生命科学部]
神山 啓 [キタコン]

東日本大震災の津波の海水により冠水した青森県八戸市市川地区は、冠水区域の五戸川河口付近と奥入瀬川左岸の最下流域に農地の多くが分布する。本研究では塩害農地土壌を効率的に除塩するために、津波発生から約2年間における対象農地土壌の塩化物イオン濃度の挙動を把握した。その結果、地下水位が常に高い本農地では、塩分が大量に含まれている地下水の影響を作土に及ぼさないようにする工夫が必要であることが判った。

Keyword: 東日本大震災, 塩害農地, 除塩
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-08(P)]

Determinants and Estimating Equations of Suspended Sediment Runoff from Paddy Fields

sunaga yoshiaki [Grad. Sch. of Agri., Utsunomiya Univ.]
hashimoto takuya [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]
hiyoshi masaki [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]
matsui hiroyuki [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]

水田からの浮遊土砂流出の発生要因と流出量推定式に関する考察

○須永吉昭 [宇都宮大学大学院農学研究科]
橋本拓也 [宇都宮大学農学部]
日吉正樹 [宇都宮大学農学部]
松井宏之 [宇都宮大学農学部]

水田からの土壌流出の発生要因と流出量推定式について、宇都宮大学内に造成した試験水田での実験を通して以下のことを明らかにした。水田では強風が吹くと浮遊土砂が発生し,水尻方向に風が吹くと、流出水のSSが高くなる。攪乱期は粒径の大きい土壌の流出量が増大し、それにより濁度-SS式が変化する。攪乱期は流量に関係なく流出水のSSが変化するため、L-Q式の精度が低下する。

Keyword: 浮遊土砂, 濁度-SS式, L-Q式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-09]

Cost reduction effect for land leveling by farmers intensive prior work

Junya ONISHI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Yukio OKUDA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Hiroshi IKEURA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

農家の集中的な事前作業による圃場均平化コストの低減効果

○大西純也 [国際農林水産業研究センター]
奥田幸夫 [国際農林水産業研究センター]
池浦 弘 [国際農林水産業研究センター]

ウズベキスタン国では圃場の不陸によって、”垓儖譴舗漑による生育ムラ、⌒漑水の進行速度減少による水量増加、水管理労力の増加といった問題が起きている。これらの問題解消には圃場の均平化が必要であり、レーザー均平が効果的であるが、高い施工費が普及の阻害要因となっている。ここでは、測量結果から施工範囲を全体の25%程度に限定した農家の事前作業が、レーザー均平作業に及ぼす効果について報告する。

Keyword: 圃場均平化, 一次土工, 測量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-10]

Development of the Guidelines for Natural Resource Conservation and Management in Sahel region, West Africa

yamada masakazu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
takenaka koichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
yasuhisa jyotaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
higashimaki takeru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
miyazaki ryo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
hirose chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
kobayashi tsutomu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

西アフリカサヘル地域における自然資源保全管理のためのガイドラインの作成

○山田雅一 [国際農林水産業研究センター]
竹中浩一 [国際農林水産業研究センター]
保久丈太郎 [国際農林水産業研究センター]
東槇 健 [国際農林水産業研究センター]
宮崎 良 [国際農林水産業研究センター]
廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]
小林 勤 [国際農林水産業研究センター]

西アフリカのマリ、ニジェールにおいて、適切な自然資源管理による持続的な農業生産を目的とした実証調査を実施した。その結果から、自然資源保全の実施には、地域行政官の支援のもと住民による課題認識と、適切な技術導入が必要であることが分かった。

Keyword: 砂漠化, 環境保全, 土地利用計画
GET PDF=13/13005-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-11]

Efforts of watar and soil conservation in Tigray, Ethiopia

Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

エチオピア国ティグライ州における水土保全の取り組み

○白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]

エチオピア国ティグライ州における農民参加型による水土保全の取り組み状況を調査し、現状の課題や問題点ついて検討した。農民は水土保全の意義は認めているものの、水土保全の目的が理解されていない不適切な施工が散見された。一方で過放牧や過耕作など不適切な土地利用は確認できなかった。水土保全事業が適切に設計されれば大きな効果が期待できる。

Keyword: 農地保全, 水土保全, 流域管理
GET PDF=13/13005-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-12]

Possibility of Self-help Rice-field Development in Ghana

OSUGA Kimio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
FUJIMOTO Naoya [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ガーナ国における自助努力による新規開田の可能性

○大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]
藤本直也 [国際農林水産業研究センター]

アフリカの水田開発を支援する際に、開田の初期段階から農民のグループ化を推奨するのが一般的である。しかしながら農民はグループによる営農活動よりも、個人による営農活動を選択する傾向にあること、また、自助努力による開田は、グループによるものより個人によるものの方が活発であることが明らかになった。今後、農民自身による開田を進めるためには、個人での取組が可能となるような政策を採用することが妥当と思われる。

Keyword: アフリカ, 開田, グループ化
GET PDF=13/13005-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-13]

A trial of durability assessment for introducing wooden fences to unlined canal in African paddy field

Hirose Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Hirouchi Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Dan Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

アフリカ水田における木製柵渠の導入にあたっての耐久性評価の試み

○廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]
廣内慎司 [国際農林水産業研究センター]
團 晴行 [国際農林水産業研究センター]

アフリカにおける農民自身で整備可能な小規模な水田の水路は、現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し営農が妨げられている。木製柵渠は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られるが、使用環境により経年劣化の進行が大きく異なり、その耐久性はよく分かっていない。そのため、土水路の侵食を防止する目的で水路内に設置した木製柵渠の耐久性を評価し、その利用可能性について検討した。

Keyword: 圃場整備, 灌漑施設, 水利構造物
GET PDF=13/13005-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-14]

The study on the yield-determining factors on the upland field reclaimed

usui akira [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
kashiwagi junichi [Reserch faculty of agriculture, Hokkaido University]

造成畑における作物生育むらの規定要因の解明

○臼井 朗 [北海道大学大学院農学院]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]

地形改修を伴った圃場整備を行った飼料畑において、土壌理化学性の空間変動とデントコーンの収量制限要因について調査を行った。作土の理化学性はその直下に存在する土層の性質を受け継いでおり、その空間変動は、地形改修時の土壌かく乱の影響を強く受けていた。デントコーン収量は著しく低くかつ大きな変動を示した。この変動は、地形造成因子によって定量的に説明することができ、低収の原因は湿害であることが明らかになった。

Keyword: 農地造成, 土壌の空間変動性, 収量規定要因
GET PDF=13/13005-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-15]

Soil physical condition of farmland in Hokkaido

Soma_Katsuyuki [E S General Laboratory Co., Ltd.]
Taunematsu_Satoshi [ditto]

北海道の畑圃場の物理的構造

○相馬尅之 [イーエス総合研究所]
常松   哲 [イーエス総合研究所]

北海道の畑圃場では、慣行的な耕耘管理によってAp層が砕土耕深のAp1層と反転耕起耕深までのAp2層に区分され、後者は難透水性の耕盤層であることが多い。省耕起の導入によりAp2層の問題は解決できたが、収穫残渣の表層処理工程が加わるため、Ap1層に対する過度の砕土は依然として問題として残っている。そこで、省耕起に砕土直後の鎮圧工程を加える管理法を提案し、その有効性について物理的構造の面から確認した。

Keyword: 耕耘管理, 耕盤層, 省耕起
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-16]

Classification of Paddy Field Condition to Enable the Direct Seeding of Rice in Dry Fields

Kanmuri Hideaki [Tohoku Agricultural Research Center]
Otani Ryuji [Tohoku Agricultural Research Center]
Sekiya Hiroyuki [Tohoku Agricultural Research Center]

乾田直播を可能とする水田基盤条件の分類

○冠 秀昭 [東北農業研究センター]
大谷隆二 [東北農業研究センター]
関矢博幸 [東北農業研究センター]

乾田直播を可能とする水田基盤条件を判定するため、減水深に及ぼす影響を土壌透水性、水田の土層構造、粒径組成から解析した。浸透を抑制する土層を地表付近(-5cm)および地下60cm程度の下層と考えることにより水田を土層構造から4タイプに分類できた。代かきを行わない乾田直播では、湛水機能が発揮される層位を把握することが必要であり、今回示した分類手法は乾田直播適用性判定手法として有効な方法と考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 乾田直播, 減水深
GET PDF=13/13005-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-17]

Influence the low temperature and dry weather, and deep plough for the causes of sand-dust storm

hori kento [ Graduate School of Agriculture ,Shinshu University]
suzuki jun [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]
hoshikawa kazutoshi [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]

砂塵の発生要因として低温・乾燥条件と深耕

○堀 健人 [信州大学大学院農学研究科]
鈴木 純 [信州大学農学部]
星川和俊 [信州大学農学部]

長野県松本地方南西部では、3月上旬頃から砂塵が発生している。その発生要因として以下2つが考えられる。1つ目は、土壌の団粒が乾燥状態かつ低温状態で崩壊している可能性。2つ目は、深耕が行われていることにより、細かな土粒子が生じている可能性である。そこで本研究では砂塵の原因となる細かな土粒子の発生に、冬季中の乾燥・低温条件と、深耕の2つが及ぼす影響について調べた。

Keyword: 風食, 低温・乾燥気候, 深耕
GET PDF=13/13005-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-18]

Mechanisms of Transport and Uptake of Cadmium in Rhizosphere of Barley and Sorghum

hashimoto toshiro [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
takamats rieko [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
osari hirosi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

オオムギとソルガムの根圏土壌におけるカドミウムの移動・吸収メカニズム

○橋本勇郎 [北里大学大学院獣医学系研究科]
高松利恵子 [北里大学獣医学部]
長利 洋 [北里大学獣医学部]

Cdを対象としたファイトレメディエーションの効果を上げるためには,根圏土壌におけるCd移動・吸収メカニズムの解明が必要である.本研究では,根浸出液が異なるイネ科のオオムギおよびソルガムを改良した根箱にて栽培し,両植物のCd移動・吸収メカニズムを明らかにすることを目的とした.形態別Cd分布や吸収量,蒸発散量などから根圏土壌でのCd移動・吸収メカニズムが,オオムギとソルガムで異なることが示された.

Keyword: ファイトレメディエーション, ライゾボックス, カドミウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-19]

Influence of a percolation pattern on the cadomium concentration of rice plants in cadmium polluted paddy fields with dressing(2)

Sasaki Choichi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University ]
Sasaki Kiichi [Calbee Co. Ltd.]
Matuyama Nobuhiko [Calbee Co. Ltd.]
Moritani Shigeoki [Calbee Co. Ltd.]

客土をもつカドミウム汚染水田の浸透型が稲体のカドミウム濃度に及ぼす影響(2)

○佐々木長市 [弘前大学]
佐々木喜市 [弘前大学]
松山信彦 [弘前大学]
森谷慈宙 [弘前大学]

カドミウム汚染水田対策としては、常時湛水栽培と客土(20-30cm)等が実施されている。しかし、稲の根は40-50cmまで伸張し、汚染米が発生する危険性がある。特に下層が開放浸透となる場合は特に危惧される。本研究では、客土厚を20cm、25cm、30cm、40cmとした成層水田模型を作製し、鋤床層以下の浸透型を制御し、常時湛水栽培下で水稲を栽培し、稻体のカドミウム吸収に及ぼす影響等について調査を試みた。

Keyword: カドミウム, 客土水田, 浸透型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [5-20(P)]

Effect of a microbial material and analysis of bacterial community structures on the process of sewage sludge composting

masaaki eguchi [Graduate School of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]
humiko iwata [College of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]
yousuke taguchi [College of engineering,Chubu University ]
yoshihiko ninomiya [College of engineering,Chubu University ]
kaoru ueno [College of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]
hisashi Hamabe [Obu Unity Co.,Ltd]
masakazu sawai [Obu Unity Co.,Ltd]

下水汚泥の堆肥化過程における微生物資材の添加効果および細菌群集構造の解析

○江口雅昭 [中部大学大学院応用生物学研究科]
岩田文子 [中部大学応用生物学部]
田口陽介 [中部大学工学部]
二宮善彦 [中部大学工学部]
上野 薫 [中部大学応用生物学部]
浜辺 久 [オオブユニティ]
澤井正和 [オオブユニティ]

下水汚泥の省エネルギー的な乾燥・堆肥化を目的に,微生物資材を添加して連続撹拌させ,堆肥化および高温化促進の可能性およびその背景となる細菌群集構造の把握を行った.添加区では,無添加区より温度上昇が早く有機物の分解量も多かった.硝化細菌数は,添加区で無添加区では確認されなかったアンモニア酸化細菌と亜硝酸酸化細菌の両方の活性が確認された.細菌群集構造では,発熱に関与したと思われるバンドを把握した.

Keyword: 汚泥, 堆肥, 発酵
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-01]

Impact of regional warming on continuous hipolimnetic anoxia over 21 years in Lake Ikeda

ito yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]
momii kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

地域温暖化が池田湖深層の21年間の無酸素化に及ぼす影響

○伊藤祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]
籾井和朗 [鹿児島大学農学部]

本研究では,気候変化が池田湖深層の無酸素化に及ぼす影響を解明するために,1978〜2011年の水温と湖の安定性を解析した.同期間の池田湖は0.033°C/yの温暖化傾向を示した.1980年代後半の気温の大きな上昇傾向は,池田湖の水温と安定性を増大させ,深層への酸素供給に重要な全循環の喪失と21年間の深層無酸素化のきっかけになったと考えられた.解析により,これらの結果はSchmidt安定性指数に基づいて説明できることを示した.

Keyword: 溶存酸素濃度, 湖の安定性, 気候変化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-02]

Influence of river basin elevation on the variation of snow melt runoff caused by global climate change

ITO Nobuo [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
SUTO Yuji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
NISHI Kyoji [Alpha Giken Co., Ltd.]
NIITSU Masashi [Alpha Giken Co., Ltd.]

温暖化による融雪流出の変化に対して流域の標高が与える影響

○伊藤暢男 [寒地土木研究所]
須藤勇二 [寒地土木研究所]
中村和正 [寒地土木研究所]
西 恭二 [アルファ技研]
新津雅士 [アルファ技研]

9種類の気候モデルによる2046年〜2065年の気温・降水量の予測値で流出解析を行い、温暖化による融雪流出の変化に流域の標高が与える影響を検討した。融雪ピーク日の早期化は流域の標高が低い地点ほど大きかった。検討した3地点のうち流域の標高が最も高いAダム地点で、灌漑期の総流出量の減少割合が最大であった。融雪流出時期や時期別の流出量の変化には、気温や降水量の将来変化が複雑に関与すると考えられた。

Keyword: 温暖化, 融雪流出, 気候モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-03]

Snowmelt runoff analysis using temperature-index models for a heavy snow basin

TANAKA Akihiro [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]

多雪流域における気温指数法を用いた融雪流出解析

○田中暁大 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

実用的で精度の良い融雪解析法を見出すことを目的として,気温指数法の適応性を検討した.気温日数法,近年提案された気温指数法4種と水津の簡易熱収支法を新庄,長岡,十日町の観測露場における積雪水量の推定に適用し,Hockの気温指数法が最良という結果を得た.さらに,宮城県・鳴子ダム流域における融雪流出解析にHockの気温指数法と簡易熱収支法を適用したところ,前者の方が長期流出量の再現性がやや良好であった.

Keyword: 降雪・融雪, 長期流出, 気温指数法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-04]

Impact Analysis of Land Use Change on Temperature and Sensible Heat of Land Surface in Mega City, JAKARTA

YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
TABATA SATOMI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

メガシティ・ジャカルタにおける土地利用変化が地表面温度および顕熱の空間分布に及ぼす影響

○吉田貢士 [茨城大学]
田畑聡美 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
前田滋哉 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

世界各地のメガシティでヒートアイランド現象が深刻な問題となっている。その原因の一つとして、緑地や農地の減少に伴い、舗装道路やビルなどの人口構造物が増加する、いわゆる都市化が挙げられる。本研究では土地利用別の1次元熱収支モデルを構築し、衛星画像から得られる地表面温度の情報と組み合わせることにより、顕熱フラックスの空間分布を推定した。さらに過去の土地利用データを用いて当時の顕熱フラックス量を推定した。

Keyword: 気象環境, 大気, 環境影響評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-05]

Temporal Evaluation of a Farmer Managed Irrigation System by Using Comparative Indicators

Chisomo P. Kumbuyo [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hiroshi Yasuda [The National University Corporation Arid Land Research Center Tottori University]

Inter annual-Fluctuation of Rainfall Time Series in Malawi; An Analysis of Selected Areas

○Chisomo KUMBUYO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Yoshinobu KITAMURA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsuyuki SHIMIZU [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hiroshi YASUDA [The National University Corporation Arid Land Research Center Tottori University]

マラウィ国では農業が主要産業であり,作物生産や作物の選択は気候や土壌に大きく規定される。そのため,降水量の時空間特性を把握することは極めて重要である。そこで,本研究では,マラウィ国内9カ所の雨量観測所における30年間以上の月降雨量データを用いて,降水量の季節および経年変動を季節指数(SI),降雨集中指数(PCI)を用いて分析したので報告する。

Keyword: Rainfall fluctuation, Seasonal index, precipitation concentration
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-06]

Estimation of Probabilistic Envelope Curves of Regional Flood Peaks Derived by Spatial Distribution Analysis of Radar Rainfall

Chikamori_Hidetaka [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]
Nagai Akihiro [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]
Masuda Naoya [Chugoku Bank]

レーダー雨量に基づく確率洪水比流量曲線の推定

○近森秀高 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
永井明博 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
増田直也 [中国銀行]

洪水比流量曲線の統計的意味を明確にすることを目的として,レーダー観測雨量から得られる年最大面積雨量を対象に極値統計解析を行い,得られた確率面積雨量のDAD関係に基づいて確率洪水比流量曲線を求める手法を示した。岡山県の高梁,旭,吉井の三河川流域を対象としてこの手法を適用した結果,得られた曲線による推定値は,面積雨量の空間的発生確率を考慮することにより,過去のピーク流量をよく包絡することが分かった。

Keyword: 洪水比流量曲線, DAD解析, レーダー雨量計
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-07(P)]

Observation and Estimate Equation for Net Long Wave Radiation at Utsunomiya

shinki takuya [Grad. Sch. of Agri., Utsunomiya Univ.]
matsui hiroyuki [Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]

宇都宮における有効長波放射量の観測および推定式の検討

○真木拓也 [宇都宮大学大学院農学研究科]
松井宏之 [宇都宮大学農学部]

植生および灌漑の有無による上向き長波放射量への影響および宇都宮の気候条件でのPenmanの有効長波放射量推定式の妥当性を検討した。その結果、(1)上向き長波放射量は地表面から深さ5cmより浅い地点の温度に影響を受けていること、(2)上向き長波放射量の最大値は裸地よりも植生地において早い時間に現れ、植生面の方が昇温しやすいこと、(3)Penman式による推定式は宇都宮の気候条件では過大評価する傾向があることが確認できた。

Keyword: 長波放射, Penman, 放射収支
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-08(P)]

Evaluation of the impact of climate change for flood peak mitigation by irrigation ponds group

YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering, NARO]

気候変動がため池群の洪水緩和効果に与える影響の評価

○吉迫 宏 [農村工学研究所]
皆川裕樹 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]

気候変動に伴う降雨の変化がため池群の洪水緩和効果に与える影響を広域洪水流出モデル、ならびに地域気候モデルRCM20から作成した降水量の将来予測値を用いて評価した。この結果、気候変動に伴い河川上の基準点における溢水の発生頻度は大きく上昇すること、その一方ため池群が基準点における溢水発生を抑止し得る頻度は高くなることが判った。

Keyword: 洪水流出, 降雨特性, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-09(P)]

Safety Level of Flood Control Facilities under Climate Change

yo teruya [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]
ryosuke takahashi [CHODAI CO., LTD]
akira goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

気候変動下における治水施設の計画安全度に関する研究

○照屋 央 [宇都宮大学 大学院農学研究科]
高橋諒佑 [長大]
後藤 章 [宇都宮大学 農学部]

治水対策費用と対策を越えて起こりうる洪水被害額の期待値の合計が最小となる安全度を最適治水安全度と定義し,気候変動下における豪雨確率の変化に応じた最適治水安全度について分析を行った.豪雨確率の変化から,近年の気候変動の影響として,より大きな豪雨の発生確率の増加が示された.また,豪雨確率の変化に応じた最適治水安全度を分析し,豪雨の頻発化に伴い,より高い最適治水安全度の値が求められることが分かった.

Keyword: 治水対策, 計画安全度, 気候変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-10]

Is the measure to make use of retarding functions of paddies as basin-wide flood management quite new or not?

Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
VONGPHET Jutithep [University of Tsukuba]
Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]

水田の遊水地機能を利用した流域規模洪水対策は果たして新しいものか?

○増本隆夫 [農村工学研究所]
ボンテップ・ジュティテップ [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
皆川裕樹 [農村工学研究所]
堀川直紀 [農村工学研究所]

2004年に発生した新潟・福島豪雨による五十嵐川・刈谷田川下流の大氾濫、さらに2011年タイ国チャオプラヤ川大氾濫を取り上げ、今後の異常洪水に対して水田の洪水貯留機能を積極的に利活用する方策を検討してきた。2011年ミシシッピー川下流の大洪水やその際の農地を放水路に利用した対策を上記氾濫と比較し、農地の遊水地機能を流域洪水対策に取り入れようとする案が最近になってようやく出てきたものかどうかについて議論する。

Keyword: 洪水流出, 気象災害, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-11]

Modeling of Water Use System in Japan Rivers and its Application for Macro-Level Assessment of Climate Change on Paddy Irrigation

Kudo Ryoji [National institute for rural engineering]
Masumoto Takao [National institute for rural engineering]
Horikawa Naoki [National institute for rural engineering]
Yoshida Takeo [National institute for rural engineering]
Minakawa Hiroki [National institute for rural engineering]

全国水田水利システムの構築と気候変動に対するマクロ的影響評価事例

○工藤亮治 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]
堀川直紀 [農村工学研究所]
吉田武郎 [農村工学研究所]
皆川裕樹 [農村工学研究所]

水資源に対する気候変動の影響は広範囲にわたり,その特徴も地域ごとに異なることが予想される.一方で,同じ地域内でも河川の開発度,社会・経済活動の違いにより水資源が受ける影響は異なる場合がある.本研究では,気候変動による自然条件の変化が最大の利水者である水田灌漑に与える影響のマクロ的評価を目標とし,日本の全河川流域の水田水利システムを導入した水循環モデルの構築と気候変動影響評価事例を紹介する

Keyword: 水田水利システム, 気候変動, 日本全国流域
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-12]

Design of a pseudo-flooding experiment producing real inundation phenomena to formulate reduction scales of rice yield

Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Kudo Ryoji [National Institute for Rural Engineering]
Kitagawa Iwao [National Institute for Rural Engineering]
Zukemura Chika [National Institute for Rural Engineering]

水稲減収尺度策定のための実洪水状況を再現した模擬冠水試験

○皆川裕樹 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]
堀川直紀 [農村工学研究所]
吉田武郎 [農村工学研究所]
工藤亮治 [農村工学研究所]
北川 巌 [農村工学研究所]
瑞慶村知佳 [農村工学研究所]

気候変動リスク評価に関連し、農地冠水に伴う農作物被害推定に必要な水稲減収尺度策定のための模擬冠水試験を新たに考案した。本試験では実圃場内に試験区を設置し、簡便かつ精度の高い結果が得られるよう工夫している。試験条件は水稲生育時期・冠水期間・冠水状況・水の清濁によって分類し、実際に初年度の試験を行った。その結果、特に冠水の影響が大きい生育時期は穂ばらみ期であり、次いで出穂期であることが確認された。

Keyword: 水稲減収尺度, 模擬冠水区, 気候変動リスク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-13]

Development of the separated-function runoff control device for Paddy Field Dam

miyazu susumu [Graduate school of Science and Technology, Niigata University]
yoshikawa natsuki [Institute of Science and Technology, Niigata University]
abe satoshi [Graduate school of Science and Technology, Niigata University]

田んぼダムの機能分離型落水量調整装置の開発

○宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]
吉川夏樹 [新潟大学自然科学系]
阿部 聡 [新潟大学大学院自然科学研究科]

田んぼダムは,大きな流出抑制効果をもつことが第一の条件としてあげられる.一方,小規模降雨時には,できるだけ田面管理水位に影響を与えないことが農家の積極的な取組への参画の必要条件となる.こうした観点から,落水量調整機能と田面水管理機能を分離した新たなフリードレーン方式の落水量調整装置を開発した.本調整装置は,取組農家の営農作業に支障をきたすことなく,安定的な洪水緩和効果の発揮が期待できると示された.

Keyword: 田んぼダム, 落水量調整装置, 機能分離
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-14]

Procedures for estimating ratio of return flow in irrigated paddies to intake amount of water

Yoshida Takeo [Institute for Rural Engineering, NARO]
Masumoto Takao [Institute for Rural Engineering, NARO]
Horikawa Naoki [Institute for Rural Engineering, NARO]
Kudo Ryoji [Institute for Rural Engineering, NARO]
Minakawa Hiroki [Institute for Rural Engineering, NARO]

水田灌漑地区の取水量に対する河川への還元率推定法

○吉田武郎 [農村工学研究所]
増本隆夫 [農村工学研究所]
堀川直紀 [農村工学研究所]
工藤亮治 [農村工学研究所]
皆川裕樹 [農村工学研究所]

大規模な水田灌漑地区を有する河川流域では流域内の複数地点で用水が取水され,その一部は河川へ還元する.このような流域での水利権更新や灌漑計画策定に当たっては,取水・還元量といった諸量の把握が必要である.水田灌漑地区における取水や水配分・還元等の過程を表現する流域水循環モデルを活用し,灌漑地区から河川への還元量の算定アルゴリズムを提案するとともに,その手法を実河川流域に適用した結果を報告する.

Keyword: 水田灌漑, 水循環, 還元率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-15]

Development of Distributed Type Water Circulation and Rice Production Model in Mekong River Basin

TANAKA KENJI [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

メコン川流域における水循環−作物生産モデルの構築

○田中健二 [茨城大学大学院農学研究科]
吉田貢士 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
前田滋哉 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

メコン川流域は、将来的に需要量と供給量に関し食糧問題を抱えている。本研究では、水循環モデルと作物生産モデルを構築し、数値解析を行った。モデルは、メコン川流域の栽培管理を再現する為、相互に影響を及ぼす構造になっている。数値解析の結果を統計値で検証した結果、流域各地点において概ね再現した結果が得られた。出力結果を用いて、米生産量の空間分布図を作成し、流域内の偏在を明らかとした。

Keyword: メコン川, 米生産量, 栽培管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-16]

Evaluation of hydraulic properties of a freshwater-lens aquifer using monitoring data of tidal fluctuation of groundwater level

shirahata katsushi [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
yoshimoto shuhei [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
ishida satoshi [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
imaizumi masayuki [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]

地下水位の潮汐応答観測データを用いた淡水レンズ帯水層の水理性状の推定

○白旗克志 [農村工学研究所]
吉本周平 [農村工学研究所]
石田 聡 [農村工学研究所]
今泉眞之 [農村工学研究所]

淡水レンズ開発が期待されている島嶼において,地下水位が海岸の潮位変動の伝播によって周期的に変動することを利用して,その経時的な連続観測データに対して,基本的な三角関数の計算による調和解析手法と不圧帯水層に関する水位伝播の理論式を適用することにより,帯水層の水理性状を推定する方法を紹介する。

Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 河口・感潮域の水理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-17]

Fluctuation of freshwater lens thickness on Tarama Island

ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
SHIRAHATA Katsushi [National Institute for Rural Engineering]
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

沖縄県多良間島における淡水レンズ地下水厚の変動について

○石田 聡 [農村工学研究所]
白旗克志 [農村工学研究所]
土原健雄 [農村工学研究所]
吉本周平 [農村工学研究所]
今泉眞之 [農村工学研究所]

淡水レンズが発達している沖縄県多良間島において,地下水観測孔内の複数深度に自記電気伝導度計を設置し,淡水レンズ厚の連続測定を試みた.その結果,台風接近等で潮位が不規則に変動する期間以外は連続的に淡水厚の測定が可能であることが示された.また台風17号の降雨によって淡水厚が1.6m増加する様子が観測された.

Keyword: 淡水レンズ, 地下水, 電気伝導度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-18]

Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area

Nakazato_Hiroomi [NARO]
Johmori_Akira [Neo Science Co., Ltd.]
Johmori_Nobuhide [Neo Science Co., Ltd.]
Kondou_Takashi [Neo Science Co., Ltd.]
Takahashi_Tetsuya [Neo Science Co., Ltd.]

沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発

○中里裕臣 [農研機構]
城森 明 [ネオサイエンス]
城森信豪 [ネオサイエンス]
近藤隆資 [ネオサイエンス]
高橋哲矢 [ネオサイエンス]

津波等により地下水障害が発生した際に、迅速な代替水源確保のための深層地下水調査法として、作業能率に優れるCSMT法電磁探査システムの改良を行った。試作受信器では同時多点受信により作業能率を向上させ、新しい信号処理により探査精度を向上させており、現地試験により所定の性能を確認した。

Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-19]

Denitrification and Distribution of Nitrate in Ryukyu Limestone Aquifer

Yasumoto Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Hijikawa Kent [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Hosono Takahiro [Rriority Organization for Innovation and Excellence Kumamoto University]
Kamori hiroshi [Nippon steel & sumikin engineering co., LTD.]
Majya Kosei [Meiken co. LTD]
Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]

琉球石灰岩帯水層における地下水中の硝酸性窒素と脱窒

○安元 純 [琉球大学農学部]
聖川健斗 [琉球大学農学部]
細野高啓 [熊本大学大学院先導機構]
嘉森裕史 [新日鉄住金エンジニアリング]
真謝孝正 [名建産業]
中野拓治 [琉球大学農学部]

未解明な部分の多い琉球石灰岩帯水層における地下水中の脱窒メカニズムを解明する目的で,定期的に地下水調査を実施し,琉球石灰岩帯水層の地下水中の硝酸性窒素の実態把握を行うとともに,脱窒メカニズムについて検討を試みた.その結果,比較的地下水が滞留しやすい地下環境場において,脱窒による硝酸性窒素の減少が確認された.

Keyword: 琉球石灰岩帯水層, 硝酸性窒素, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-20]

Numerical model for predicting storage and nitrate concentrations in a reservoir area of a subsurface dam in Okinawa, Japan

Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

地下ダム貯留域の貯水量と硝酸性窒素濃度を予測するための数値モデル

○吉本周平 [農村工学研究所]
土原健雄 [農村工学研究所]
石田 聡 [農村工学研究所]
今泉眞之 [農村工学研究所]

地下ダム流域の水・窒素の動態を数値計算によって再現し,降水量や気温,土地利用のデータを入力して貯水量や硝酸性窒素濃度を予測するモデルを構築し,沖縄本島南部地区の米須地下ダム流域で将来予測計算を行った.一定の傾向で増減する場合を想定して降水パターンを作成してモデルに入力し,地下ダムの貯水量や硝酸性窒素濃度の変動傾向を見積もった.このように,水資源や水質の保全管理計画の策定に利用可能である.

Keyword: 塩水侵入阻止型地下ダム, 地下水, 気候変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-21]

Estimation of formation mechanism of groundwater using multi-tracer techniquein the Tedori River Fan

Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental SiGraduate School of Agriculture, Kyoto Universitycences, Osaka Prefecture University]
Hashimoto Satoko [Research Institute for Humanity and Nature]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

マルチトレーサーによる手取川扇状地の地下水体形成メカニズムの推定

○岩崎有美 [京都大学農学研究科]
中村公人 [京都大学農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
橋本慧子 [総合地球環境学研究所]
川島茂人 [京都大学農学研究科]

石川県手取川扇状地において,地下水,湧水,河川水,田面水を対象としてマルチトレーサーの分析を行った.手取川に近い領域で低く,手取川から遠い領域で高くなる分布特性がδ18O,δD,EC,Mg,Na,Cl,SO4でみられた.水田灌漑による影響を受けるとともに,手取川からの浸透水によりとくに扇状地南部の地下水は希釈効果を受けるものと推察された.この水質分布傾向は,現地水文観測,地下水流動解析の結果と整合的であった.

Keyword: 地下水水質, 水田, 扇状地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-22(P)]

Clarification of behavior of spring water and groundwater in Tottori Sand Dune −Research for the mystery of appearance and disappearance of the oasis−

Kasuya Satoshi [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Nakamura Kenji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kawai Takayuki [Research Institute for Nature Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Saihara Daichi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yasuda Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Shiozaki Ichiro [Faculty of Engineering Tottori University]

鳥取砂丘における湧水・地下水の動態解明 −オアシス発生消滅の謎を探る−

○糟谷哲史 [鳥取大学大学院農学研究科]
齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
中村健二 [鳥取大学農学部]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]
財原大地 [鳥取大学乾燥地研究センター]
猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
塩崎一郎 [鳥取大学工学部]

鳥取砂丘には年間を通じ発生消滅を繰り返すオアシスが存在する.このオアシスが如何なるメカニズムで発生消滅するかは古くからの学術的関心であり,水源についても諸説ある.本研究では,水文観測や水の安定同位体比分析を用い,オアシス形成に寄与する地下水の範囲,冬季におけるオアシスの長期的形成と降水との関係,オアシス水位と融雪水の関係,湧水の涵養源及び降雨水の湧出時間,といった発生消滅メカニズムの解明を目指す.

Keyword: 地下水, オアシス, 水の安定同位体比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-23(P)]

A basic study on the three-dimensional electromagnetic analysis method for deep groundwater exploration

takeuchi mutsuo [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]
takaya tadashi [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]
imasato takehiko [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]
hee joon kim [Pukyong National University,Korea]

深層地下水探査のための3次元電磁法解析の基礎的検討

○竹内睦雄 [日本地下探査]
高屋 正 [日本地下探査]
今里武彦 [日本地下探査]
Kim,H.J. [韓国国立釜慶大学]

物理探査法の一つである電磁探査法に着目し、一回の調査で帯水層構造を3次元的に把握する手法の3次元解析プログラムを開発し、実用的な解析手順を提案した。

Keyword: 地下水, 水環境, 逆解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-24]

Development of physically based nitrogen catchment model using complex tank model

nomura shunsuke [Grad sch of Agri Sci, Utsunomiya Univ]
matsui hiroyuki [Col of Agri, Utsunomiya Univ]

複合タンクモデルを用いた流域スケールでの窒素動態モデルの開発

野村俊介 [宇都宮大学大学院]
○松井宏之 [宇都宮大学]

本研究では、表流水・地下水の水量・水質を再現できるモデルの構築をめざして,土地利用ごとの土壌水分量を算出できる複合タンクモデルにSWATの物質動態を組み込んだ,流域スケールでの窒素動態モデルの開発を試みた。栃木県思川流域に開発したモデルを適用したところ,地下水流動の再現に課題があるものの,河川流量,河川水の硝酸態窒素濃度の変動を概ね再現することを示した。

Keyword: SWAT, 地下水流動, 流域水環境管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-25]

Development of paddy module for SWAT

sakaguchi atsushi [National Institute for Agro-Environmental Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]
eguchi sadao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
kato tasuku [Tokyo University of Agriculture and Technology]
masahiro kasuya [Aichi Agricultural Research Center]

SWAT水田モジュールの開発

○坂口 敦 [農業環境技術研究所]
江口定夫 [農業環境技術研究所]
加藤 亮 [東京農工大学]
糟谷真宏 [愛知県農業総合試験場]

SWAT (Soil and Water Assessment Tool) を水田地帯を含む小流域に適用し、その問題点を把握した上で、次にSWAT内に水田モジュールを開発した。開発したSWAT水田モジュールは、水収支については実用可能なレベルに達した。土壌流亡については未だ実用可能なレベルに達していないが、改良を進める上での原型は開発できた。

Keyword: 流域, モデル開発, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-26]

Development of hydrological and nitrogen circulation model considering farming management in Citarum River Basin, Indonesia

HARIYA RYUNOSUKE [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]
MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]

インドネシア国チタルム川流域における営農管理を考慮した水・窒素循環モデルの構築

○針谷龍之介 [茨城大学大学院農学研究科]
吉田貢士 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
前田滋哉 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

本研究ではインドネシア国チタルム川流域を対象に営農管理を考慮した水・窒素循環モデルを構築した.検証地点のチヘア灌漑地区におけるTーN濃度推定結果では細かい変動を捉えることができなかったが,実測値の変動幅からはほとんど外れていない.また,施肥量のピークとともに実測値のピークをおおよそ捉えることができた.構築したモデルを基礎に流域モデルを構築し,チタルム川流域の水資源量と窒素濃度の時・空間分布を推定した.

Keyword: TOPMODEL, 栄養塩流出モデル, ダムモデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-27]

A study on optimization of runoff loading model

Watanabe Koji [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanakamaru Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tada Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

流出負荷量モデルの最適化手法に関する研究

○渡辺浩二 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

長短期流出両用モデルに流出成分別のLQ式を組み合わせた流出負荷量モデルを用いて奈良県の山林小流域におけるナトリウムイオンの流出負荷量を推定した.決定すべきパラメータは,流出モデルが14個,LQ式が8個である.これらを同定する手法として,河川流量と流出負荷量の再現誤差を最小化する3通りの手順が検討されたが,妥協計画法によれば,河川流量と流出負荷量の再現性を両立させたモデルが得られることが示された.

Keyword: 水質, 長期流出, 流出負荷量モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-28]

Improved PCPF-1@SWAT model for watershed simulation of pesticide fate and transport

Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Boulange Julien [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Zhang Minghua [Univ. of California, Davis]
Luo Yuzhou [Univ. of California, Davis]
Arnold Jeff  [USDA/ARS]

Improved PCPF-1@SWAT model for watershed simulation of pesticide fate and transport

○Julien Boulange [Tokyo Univ.of Ag.&Tech.]
Hirozumi Watanabe [Tokyo Univ.of Ag.&Tech.]
Minghua Zhang [Univ.of California]
Yuzhou Luo [Univ.of California]
Jeff Arnold [USDA/ARS]

本研究では、新規開発された流域スケール農薬動態予測モデルPCPF-1@SWATの改良を行った。PCPF-1@SWATは流域スケール物質循環モデルSWATの水田での水・物質循環のプログラムを改良し、その上に農薬動態予測モデルPCPF-1を移植したものである。今回、水田での止水期間、横浸透を考慮し、実際の圃場管理を反映したモデル化を可能とした。

Keyword: 物質循環モデル, 水田, 農薬
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-29]

Simulation of pesticide dissipation in agricultural soil by SPEC model

Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Jaikaew Piyanuch [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Somjunyakul Piniti [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Boulange Julien [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Ishihara satoru [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Iwafune Takashi [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Kitamura Yasuo [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Yukihiro Yamamoto [Chiba Prefectural Agriculture and Forestry Research Center]

Simulation of pesticide dissipation in agricultural soil by SPEC model

○ Hirozumi Watanabe [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Piyanuch Jaikaew [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Piniti Somjunyakul [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Julien Boulange [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Satoru Ishihara [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Takashi Iwafune [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Yasuo Kitamura [Food and Agricultural Materials Inspection Center]
Yukihiro Yamamoto [Chiba Prefectural Agriculture and Forestry Research Center]

本研究では、畑土壌中の農薬の消長を予測する数値解析モデルSPECを開発し、東京農工大学の津久井農場での除草剤アトラジンのモニタリング結果をもとにモデルの検証を行った。また、千葉県の圃場での除草剤のモニタリングデータにおいても評価を行った。

Keyword: モデル, 農薬, 土壌浸透
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-30]

Relationships between TOC and COD in irrigation/drainage systems in paddy fields

SAKURAI Shinji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]
AMITA Tomohiro [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]

水田用排水におけるTOCとCODの関係性

○櫻井伸治 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
網田倫裕 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
中桐貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

時期によって有機物形態に変化が生じる水田用排水を対象に,TOCとCODの関係性を整理し,営農状況を踏まえた変動要因を検討することを目的とした.その結果,灌漑形態や時期によらず一義的な関係式でもある程度表現することが可能だということが示唆された.両者の関係性を詳細に検討することで水質変動を把握できる可能性も確認できた.また,営農状況によってはTOCとCODの関係性は変動することも分かった.

Keyword: TOC, COD, 水田用排水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-31]

Annual Changes of Water Quality during Puddling Transplanting Period

kobayashi jun [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
iwamam kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
minagawa akiko [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
kaneki ryoichi [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]

代掻き・田植え期の河川水質の年変動

○小林 純 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]
岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
皆川明子 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

農業濁水が問題となっている地域を対象に、農地由来の負荷が多い河川において、水質調査を行った。過去数年分のデータを用いて代掻き・田植え期の河川水質の年変動を検討した結果、SS、T-N、T-P、CODの濃度が経年的に減少傾向を示していることが判明した。

Keyword: 水環境, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-32]

Evaluation of influence of farmland to river water quality using stable isotope ratio of nitrate-nitrogen

nagasaka sadao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
tsushima koji [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
ishikawa shigeo [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
yamazaki takahiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

窒素安定同位体比を利用した河川水水質に与える農地の影響の評価

○長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]
對馬孝治 [日本大学生物資源科学部]
石川重雄 [日本大学生物資源科学部]
山嵜高洋 [日本大学生物資源科学部]

安定同位体比を用いて農地が河川の窒素濃度に与える影響の割合を評価することを目的として,調査を行った.対象地域として神奈川県内の引地川を選定し,4つの採水地点を設けて水質を測定した.その結果,対象河川水中の窒素は多くの地点でほとんど硝酸態であること,水田のある地域では灌漑期と非灌漑期で違った濃度変化を示すこと,硝酸態窒素とその安定同位体比の関係が地点によって異なる傾向を示すことがわかった.

Keyword: 面源負荷, 安定同位体比, 窒素濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-33]

Quantitative Analysis of Sulfur from Sedimentary Rocks using Atmospheric Deposition, Concentration and Discharge of a river

MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]
YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]
TAKASE Keiji [Ishikawa prefectual university]
TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]

河川窒素濃度、流量と沈着量を用いた堆積岩から流出する硫黄Sの定量的評価

○丸山利輔 [石川県立大学]
吉田 匡 [石川県立大学]
高瀬恵次 [石川県立大学]
瀧本裕士 [石川県立大学]

流域に存在する堆積岩から供給される硫黄Sの濃度についての報告はあっても、供給量についての報告は意外に少ない。本研究は、16年間の資料に基づいて大気中から供給されるS量を評価し、一方で河川から流出するS量を河川流量と河川のS濃度を利用して流出S量を求め、これから前者を差し引くことによって、堆積岩から供給されるS量を求めた。

Keyword: 水質, 水環境, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-34]

Interval estimation of suspended solids loads from a small forested catchment

KURIBAYASHI yuka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

山林小流域からの懸濁物質の総流出負荷量の区間推定について

○栗林由佳 [神戸大学農学研究科]
多田明夫 [神戸大学農学研究科]
田中丸治哉 [神戸大学農学研究科]

自然河川のSSは複雑な流出特性を持つため,総流出負荷量の精度良い把握は困難とされている.本報告では,山林小流域からのSSの総流出負荷量の精度良い区間推定法の確立を目的として,区間推定法に,確率論にもとづくサンプリングの1つであるSALT法を導入し,その有効性を検証した.この結果,標本数が多い場合には,SALT法はSSの総流出負荷量の精度良い区間推定法であることが明らかとなった.

Keyword: 水質, 水環境, 懸濁物質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-35]

Effects of Sampling Strategy on Load Estimation

TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
Shuhei KURIHARA [NIPPON KOEI]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]

サンプリング法の負荷量推定への影響

○多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
栗原周平 [日本工営]
田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]

2種類のサンプリング方法(等間隔サンプリングと重点的サンプリング)により,山林小流域からの3種の溶存イオンの総流出負荷量の区間推定を行いその結果を比較した.重点的サンプリングは瞬間負荷量の大きなものほどよく採水されるようにする方法である.等間隔サンプリングでは区間推定は良好でないが,重点的サンプリングは一貫した良好な区間推定を与えていることがわかった.

Keyword: 水質, 水環境, サンプリング戦略
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-36(P)]

The River Water Quality in the Clear Stream Watershed with Agricultural Land Use

Yamazaki Yuri [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]
Muneoka Toshimi [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]
Okazawa Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo Univercity of Agriculture]
Tsuji Osamu [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]
Kimura Masato [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]

農業的土地利用を有する清流域の河川水質環境

○山崎由理 [帯広畜産大学]
宗岡寿美 [帯広畜産大学]
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
辻 修 [帯広畜産大学]
木村賢人 [帯広畜産大学]

北海道十勝地域の2つの清流域(歴舟川・札内川)で河川水質を調査した。この結果,有機物は水質基準値を満たしたが,栄養塩類のうち全窒素(T-N)濃度は基準値を超過した。河川水中の硝酸態窒素濃度と流域の畑草地率との関係の傾きaは,支川(最下流点)で両流域とも同程度である一方,本川では札内川流域で大きい値を示した。このように,清流域の河川水質環境には流域の農業的土地利用の違いや畑草地率が大きく影響していた。

Keyword: 清流域, 農業的土地利用, 硝酸態窒素濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-37]

Change of the lake water quality under the agricultural water use improvement

yamamoto tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
okazaki hiroki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
takaki yuji [Foundation of Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
nomoto ken [Foundation of Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]

農業水利再編による湖沼の水質変化

○山本忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
岡崎宏軌 [北海道大学大学院農学院]
高木優次 [北海道農業近代化技術研究センター]
野本 健 [北海道農業近代化技術研究センター]

北海道・茶志内沼を対象に農業基盤整備が湖沼の水質に及ぼす影響を評価した。とくに揚水機場廃止による農業水利再編の影響に着目した。その結果,揚水機場廃止後の湖沼では窒素やSS等の濃度が低下傾向にあった。湖沼の窒素負荷収支をみると,揚水機場廃止後に流入負荷が大きく減少したが,負荷を湖沼に貯留する汚濁型となった。水田水管理の変化や湖沼の水位低下などによる滞留時間の延長が水質形成に影響していると考えられる。

Keyword: 河跡湖, 窒素, 農業水利
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-38]

Possibility of COD Measurements in Irrigation Ponds Using a Digital Camera

NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
OSAWA Mutsuki []
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
SAKURAI Shinji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
HAYASHI Yuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

デジタルカメラによるため池のCOD計測の可能性

○中桐貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
大沢睦樹 [紀陽銀行]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
櫻井伸治 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
林 友紀 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]

市販のデジタルカメラによるため池水のCOD評価の可能性について検討した.複数のため池水面を近紫外光のみを透過するレンズフィルタを通して撮影した画像から抽出したデジタル値と各池のCODに高い相関が見られた.また,撮影日によって両者の回帰式に比較的大きなバラツキが見られたが,撮影時の日射量または上空画像から抽出したデジタル値を用いて基準化を行うことによって,回帰式のバラツキが小さくなることがわかった.

Keyword: デジタルカメラ, 近紫外画像, COD
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-39]

The relationship between the COD concentration and the water balance of Lake Kasumigaura basin

Kawada Yuuya [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
Maeda Shigeya [College of Agriculture, Ibaraki University]
Yoshida Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]
Kuroda Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]

霞ヶ浦のCOD濃度と流域水収支の関係について

○川田祐也 [茨城大学大学院農学研究科]
前田滋哉 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

本研究は、霞ヶ浦のCOD濃度と霞ヶ浦流域の水環境について検討を行った。霞ヶ浦への純流入水量と水位管理による水位上昇が水質に影響を与えていると考えられた。計算の結果、霞ヶ浦の水位管理前後で純流入水量、貯留水量、滞留時間とCOD濃度の関係が変化したことがわかった。また、貯留水量の増加がCOD濃度上昇に影響を与えている可能性が示唆された。

Keyword: 水利用, 水収支, COD濃度
GET PDF=13/13006-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-40]

Water Quality and its Management Options of Irrigation Ponds in Nara

Iwanaga Ryouichi [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]
Matuno Yutaka [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]
Hatcho Nobumasa [Kinki University, Graduate School of Agriculture ]

奈良市内における農業用ため池の水質と管理選択

○岩永亮一 [近畿大学大学院農学研究科]
松野 裕 [近畿大学大学院農学研究科]
八丁信正 [近畿大学大学院農学研究科]

奈良市にある農業用ため池を対象に水質の分析と管理状況の調査を行った。対象としたため池において灌漑期及び非灌漑期の水質を分析した結果、有機物および藻類に関する項目とSSの間で相関を示した。今後は、灌漑期のため池の水質データを継続して収集し、多変量解析を用いた水質特性を明らかにするとともに水質変化に対する物理的要因、集水域との関係を分析する計画である。

Keyword: 水環境・水質, 水文統計,
GET PDF=13/13006-40.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-41]

Research on Oxygenation by Wind in Closed Water with Covered Surface

Ozaki Akinori [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]

水面が被覆された小規模閉鎖水域における風の酸素供給に関する研究

○尾彰則 [九州大学熱帯農学研究センター]

本研究では,小規模閉鎖水域に作用する風の酸素供給効果に対する水面被覆の影響について明らかにすることを目的として,水面を部分的に被覆した条件下における風の溶存酸素供給効果に関する水理実験を行った.実験結果から,水域水面が被覆を受ける場合,被覆率の増加に伴い風による溶存酸素供給能力が低下することが明らかになった.また結果をシュミット数を用いて整理し定量的に表現した.

Keyword: 溶存酸素濃度, 物質移動係数, シュミット数
GET PDF=13/13006-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [6-42]

Quantitative Estimation of Water Quality Environment under the Anaerobic State in an Organic Polluted Reservoir

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Sakuragi Takeshi [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

有機汚濁が進む貯水池の嫌気的条件下における水質環境の定量的評価

○原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
櫻木 剛 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]
福田信二 [九州大学大学院農学研究院]

有機汚濁化現象が顕在化した貯水池を対象に,水域の無酸素化を要因とする嫌気的有機物分解の発生メカニズムの究明に資することを目的とした水質観測を実施した.その結果,嫌気的条件でのORPの動態は,無酸素継続日数を時間軸とするロジステッィク曲線により表された.また,ORP<−200mVの還元状態に着目することで,無酸素状態における硫化物,アンモニア態窒素,リン酸態リンの経時変化の推定が可能な回帰式を得た.

Keyword: 閉鎖性水域, 無酸素化, 酸化還元電位
GET PDF=13/13006-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-01]

Flood Analysis of the Dam Break Caused by the Great East Japan Earthquake

suzukihisato [National Institute for Rural Engeneering ]
kojimahajime [National Institute for Rural Engeneering (Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of agriculture and Technology)]

東日本大震災における決壊ため池の氾濫解析

鈴木尚登 [農村工学研究所]
○小嶋 創 [農村工学研究所]

東日本大震災における決壊ため池である青田新池を対象として氾濫解析を行った.現地調査で確認した氾濫域と解析結果を比較し,地形標高データの精度が解析結果に与える影響について検討した.その結果,5m DEMを導入することにより,10 mDEMを用いた解析と比べて解析精度が向上することがわかった.一方で幅の狭い水路等5m DEMによって表現されない詳細な地形の影響をどのように解析に反映させるかが課題となることがわかった.

Keyword: ため池, 数値解析, 東日本大震災
GET PDF=13/13007-01.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-02]

Probability of seismic damage of earth-fills and effect of their improvements

Kimura Sayaka [Okayama Prefecture]
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
Shuku_Takayuki [Okayama University]
Nagao Haruna [Naigai Engineering]

ため池地震損傷確率と改修効果

○木村彩香 [岡山県]
西村伸一 [岡山大学]
珠玖隆行 [岡山大学]
長尾遥奈 [内外エンジニアリング]

本研究では,改修前後のため池堤体の地震損傷評価を行い,損傷確率を比較することによって,改修効果を評価している.第一に,岡山県における50年間の南海地震のハザード曲線を求めた.更に,地震応答解析を実施し,円弧すべり解析を適用することによって,ため池堤体のフラジリティ評価を行った.これらから,今後50年における損傷確率を算定し,堤体の改修前後の確率を比較することによって改修効果を評価した

Keyword: ため池, 地震ハザード, フラジリティ評価
GET PDF=13/13007-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-03]

Evaluation of seismic-stability of small earth dams by the modified Newmark-D method accounting for strength reduction during shaking

Tatsuoka Fumio [Tokyo University of Science]
Tanaka Tadatsugu [Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling]
Yazaki Sumio [Integrated Geotechnology Institute]
DUTTINE Antonin [Integrated Geotechnology Institute]
MOHR Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Ueno Kazuo [National Institute for Rural Engineering]

既設ため池堤体の地震時強度低下を考慮した耐震診断手法

龍岡文夫 [東京理科大学]
田中忠次 [地域環境資源センター]
矢崎澄雄 [複合技術研究所]
DUTTINE Antonine [複合技術研究所]
○毛利栄征 [農村工学研究所]
上野和広 [農村工学研究所]

既設ため池の耐震診断は、震度法によって実施されるのが一般的である。しかしながら、東日本大震災のため池調査によって、この手法では地震によって決壊したため池を正確に峻別することができないことが明らかとなった。本稿では、地震動による堤体土の損傷と強度低下を考慮したNewmark法による堤体の変形量を予測する手法を開発し、損傷度や強度低下の影響度を明らかにした。本手法による試算結果を報告する。

Keyword: 構造物の設計手法, 地震工学, 土の動力学的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-04]

Finite Element Analysis for Seismic Behavior of Earth Dam Embankments

tsurui shohei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
kobayashi akira [Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]
murakami akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

有限要素法を用いた地震時におけるアースダム堤体挙動の解析

○岼聿栃 [京都大学]
小林 晃 [関西大学]
村上 章 [京都大学]

多くのため池堤体で,地震によって沈下とともに天端に軸方向の亀裂が入ることが知られている.このメカニズムの解明を目的に,堤体横断面の詳細な挙動を可視化できる振動台模型実験が行われ,堤体中央部分で引張領域が分布することがわかった.上記のメカニズムを有限要素法を用いて検証し,地震時のため池堤体における動的挙動の定性的な把握を目的として,引張応力発生の要因について検討した.

Keyword: アースダム, 地震時挙動, 有限要素解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-05]

Dynamic Centrifuge Model Tests about the Influence of Parapet on Dynamic Deformation of Fill Dam

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
KURODA Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]

嵩上げしたフィルダムの地震時変状に関する遠心載荷模型振動実験

○田頭秀和 [農村工学研究所]
林田洋一 [農村工学研究所]
黒田清一郎 [農村工学研究所]
増川 晋 [農村工学研究所]

嵩上げをしたフィルダムの地震時変状の特徴を明らかにするために、遠心載荷模型振動実験を実施した。含水比5%の硅砂6号を使用して3種類の相対密度(旧堤部:50%、新堤部:95%、中間層:75%)を設定して模型を作製し、1G場換算で最大入力加速度100~500cm/s2の1.5Hzのサイン波を用いて順次加振した。その結果、中間層を配置すると層境界付近の変位の局所的変化が抑制されることなどが判った。

Keyword: 嵩上げ, フィルダム, 遠心載荷模型振動実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-06]

Anisotropic Permeability of Soil and its Effects on Seepage Failure Stability

shibata nao [Kobe University]
tanaka tsutomu [Kobe University]
kusumi shinya [Kobe University]
inoue kazuya [Kobe University]

実験地盤における異方透水性の値および実験地盤と実地盤における異方透水性の効果

○柴田奈緒 [神戸大学]
田中 勉 [神戸大学]
久住慎也 [神戸大学]
井上一哉 [神戸大学]

三次元実験地盤における採取試料の異方透水性の値に関する統計的考察, 実地盤における異方透水性の効果に関する考察から次の結論を得た。(1)三次元実験地盤について, 100ml及び1000mlモールドから得られるkx/kz及びky/kzはそれぞれ同一の母集団に属し, まとめてkh/kvとして扱える。kh/kvの平均値はそれぞれ1.14及び1.18である。(2)異方透水性の値が増すと, 流量が増大し, 浸透破壊安定性が低下し, 間隙水圧の影響が広い範囲に及ぶ。

Keyword: 浸透破壊, 異方透水性の値, 異方透水性の効果
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-07]

Experiments and Analyses of 3D Seepage failure

tachimura ritsu [Kobe University]
tanaka tsutomu [Kobe University]
kusumi shinya [Kobe University]
inoue kazuya [Kobe University]

三次元地盤の浸透破壊実験及び解析

○舘村 立 [神戸大学]
田中 勉 [神戸大学]
久住慎也 [神戸大学]
井上一哉 [神戸大学]

三次元浸透破壊問題について, 理論的・実験的に考察し次の結論を得た。(1)流量急増時水頭差Hdと変形開始時水頭差Hyはほぼ等しい。(2)三次元問題においてPrismatic failure concept 3Dによる理論限界水頭差は妥当である。(3) HyからHf(破壊時水頭差)までの余裕は, 掘削なしの場合矢板根入れ比の増加につれて大きくなるが, 掘削ありの場合変化しない。(4) 掘削なし, 掘削ありの場合において, HcからHfの算定式を求めることができる。

Keyword: 浸透破壊, Prismatic failure concept 3D, 破壊時水頭差の算定式
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-08]

Estimation of change in the salt concentration in the embankment of irrigation tank using electric exploration

YAMAMOTO_KIYOHITO [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KOBAYASHI_AKIRA [Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]
MUTO_YOSHIKO [Faculty of Agriculture, Iwate University]
HARASHINA_KOJI [Faculty of Agriculture, Iwate University]
KURASHIMA_EIICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]

電気探査によるため池堤体内部の塩分濃度変化の推定

○山本清仁 [岩手大学農学部]
小林 晃 [関西大学環境都市工学部]
武藤由子 [岩手大学農学部]
原科幸爾 [岩手大学農学部]
倉島栄一 [岩手大学農学部]

津波が越流したとされる岩手県陸前高田市広田町のため池堤体において,2011年と2012年の計2回,電気探査と簡易的な弾性波探査を行った.電気探査では電気伝導度の分布図を得た.弾性波探査では反射の強度を示す相対強度の分布図を得た.その結果,時間の経過とともに堤体内の塩分濃度は減少し,塩分濃度が高い領域は地下水面より上に存在し,震災から1年以上経過しても局所的に塩分濃度の高い領域が存在していると考えられる.

Keyword: ため池, 電気探査, 弾性波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-09]

Evaluation on effect of improvement of dam body of ponds by Seismic prospecting

Kotani Yoshihiro [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Nishimura Shinichi [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
Shuku Takayuki [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]

弾性波探査によるため池堤体の改修効果の評価

○児谷吉紘 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
西村伸一 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
珠玖隆行 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]

老朽化したため池は機能低下を引き起こし、最悪の場合決壊に至る。そのため、堤体の改修が行われているが、改修効果の適切な評価方法が必要である。改修前にはボーリング調査などがなされるが、改修後の破壊試験は不可能であり、調査される機会が少ない。しかし、改修後の堤体の内部状況の把握は重要だと考える。本研究では、改修前後の堤体において弾性波探査を行い、改修による堤体の強度増加の状況を明らかにする。

Keyword: 弾性波探査, ため池, 土構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-10]

Estimation of Leaky Area by Measuring Microtremors on Crest of Irrigation Tank

Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime University]

常時微動測定による漏水箇所の検討

○小林範之 [愛媛大学農学部]
吉武美孝 [愛媛大学農学部]

東日本大震災後ため池の耐震性強化が求められており,耐震補強を講じる上でため池の固有振動数を把握することは重要である.著者らは,常時微動測定により卓越振動数を求め,ため池の動特性を推定してきたが,本報では漏水をしているため池で,満水時と水位低下時の常時微動計測を行った.結果より,漏水浸出個所と健全部で,加速度波形や卓越振動数が異なることがわかった.また,その違いは満水位時に顕著になることがわかった.

Keyword: ため池, 漏水, 常時微動計測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-11]

Data assimilation of ground behavior under missing observations

Masutani Yu [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Murakami Akira [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Shimmura Hayato [NTT Data System Technologies INC]

欠測値があるもとでの地盤挙動を対象としたデータ同化

○増谷 優 [京都大学 農学研究科]
村上 章 [京都大学 農学研究科]
新村隼人 [NTTデータシステム技術]

地盤挙動について,粒子フィルタを用いたデータ同化により観測値に基づいて未知パラメータを同定することで,予測シミュレーションの精度を向上させることができる.しかし,粒子フィルタには欠測がある場合にパラメータを適切に同定することができないという問題がある.そこで本文ではEMアルゴリズムをPFに組み合わせることで,分散値を最尤推定し,欠測値を補完する手法を提案した.

Keyword: EMアルゴリズム, データ同化, 粒子フィルタ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-12]

3D Lattice Boltzmann Simulations for Pore Fluid of Sandy Soil

fukumoto yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
sakaguchi hide [Institute for Research on Earth Evolution, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology]
murakami akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]

3次元格子ボルツマン法による砂質土の間隙流体シミュレーション

○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]
阪口 秀 [海洋研究開発機構]
村上 章 [京都大学大学院農学研究科]

砂の間隙構造の違いによる透水特性の変化を調べるために,3次元格子ボルツマン法によるシミュレーションを行った.砂質土を仮定した多孔質体モデルは,個別要素法計算により作成した.球形粒子の粒子径分布を変えることで,空隙率は同じだが,その大きさと空間的な分布が異なる2つの試料を作成した.1GPUではメモリの制約上2000万格子程度の計算が限界であるが,その範囲でも両試料の透水特性の違いを再現できることを示す.

Keyword: 格子ボルツマン法, 個別要素法, 浸透流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-13]

Magatt Thiam [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
[]
[]

Application of Tangential Model to Various Types of Soils

○Magatt THIAM [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yuji KOHGO [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hirotaka SAITO [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-14]

Examination for ground settlement predicting method based on early measurement records

kanayama_motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
alexander_rohe [Deltares]
leon_paassen [Delft University of Technology, Faculty of Civil engineering and Geosciences]
higashi_takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ohtsubo_masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

早期の沈下実測データに基づいた沈下予測手法の検討

○金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
Alexander Rohe [デルタレス]
Leon A. van Paassen [デルフト工科大学工学部]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学名誉教授]

本研究は,ニューラルネットワークモデルによる沈下予測手法を使用しオランダ国内の盛土地盤沈下の予測を行い,モデルの改良と予測精度について検討を行った.予測値の変動係数を規準とし予測値を教師データとして採用した結果,予測精度が大幅に改善され,とりわけ平均予測率の変動係数が顕著に減少した.これらの結果から,予測値を学習に取り込んだネットワークモデルは早期の沈下予測に高い精度を有することが分かった.

Keyword: 動態観測, 沈下予測, ニューラルネットワーク
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-15]

Development of soil-water boundary tracking due to seepage erosion by phase-field method

sakai kotarou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
fujisawa kazunori [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
murakami akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

フェーズフィールド法を用いた浸透による地盤侵食解析法の開発

○坂井孝太郎 [京都大学農学研究科]
藤澤和謙 [京都大学農学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]

土中の浸透流によって侵食が生じると,水みちや空洞が形成され,水利構造物の脆弱化が引き起こされる可能性がある.そのため,どのように水みちや空洞化が発展していくのかを予測することは重要な課題の一つである.本研究の目的は,土構造物や地盤の表面が侵食によって変化する様子を数値的に予測することにある.流体計算に,界面追跡法の一つであるフェーズフィールド法を組み合わせた解析法の開発に取り組んだ.

Keyword: 侵食, フェーズフィールド法, 流体計算
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-16]

An improvement of the method of finite element analysis for direct shear on rock masses

nishiyama tatsurou [Faculty of Agriculture, Ehime University]
hasegawa takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]

岩盤の直接せん断を解析するための有限要素法によるひび割れ解析手法の改善

○西山竜朗 [愛媛大学農学部]
長谷川高士 [京都大学名誉教授]

ダム基礎岩盤の強度評価への貢献を目的とし,有限要素法によるひび割れ解析手法に対する検討を行った.これまでに検討を進めてきた界面内蔵要素を用いた手法に対して,解析過程における界面の設置方法を基本から見直し,過去に行った石膏模型実験を解析対象として,ひび割れによる応力解放の再現性を向上させようとした.検討の結果,単一の亀裂発生における応力解放と合わせ,亀裂進展の様式についても再現性の向上が確認された.

Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-17]

Relationship between improvement effect of liquefaction strength due to compaction and physical property of fine fraction

UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

締固めによる液状化強度の改善効果と細粒分の物性の関係

○上野和広 [農村工学研究所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
堀 俊和 [農村工学研究所]
松島健一 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]

実際の施工で使用されるような細粒分を含む土を対象とし,施工管理で使用される締固め度と液状化強度との関係について検討した.その結果,土が細粒分を含むと締固めによる液状化強度の増加効果が低下することが確認された.特に,細粒分が低塑性の場合には締固め度を95%まで高めても液状化強度は大きく改善されなかったため,低塑性の細粒分を含む土質材料を液状化の発生が懸念される箇所へ使用しないよう留意する必要がある.

Keyword: 液状化, 細粒分, 締固め度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-18]

The quality control of the chemical grouting method for liquefaction countermeasure

Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
Hashimoto Kaname [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]

液状化対策を目的とした薬液注入工法の品質管理について

○吉久 寧 [水資源機構 筑後川局]
橋本 要 [水資源機構 筑後川局]

埋設管路周囲の埋戻し材(砂基礎)が液状化した場合、管路の構造機能の低下及び地表部の変状(沈下、陥没)などの影響が懸念されるため、地盤改良による対策工事を実施することとした。本報は、液状化対策を目的とした地盤改良工法の品質管理の事例について報告する。

Keyword: 液状化, 薬液注入, 品質管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-19]

Effect of input waves on occurrence of pore water pressure in dam’s foundation

Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]

堤体基礎地盤の間隙水圧変化に及ぼす入力地震動の影響

○林田洋一 [農村工学研究所]
増川 晋 [農村工学研究所]
田頭秀和 [農村工学研究所]

堤体荷重が作用した液状化地盤での間隙水圧の発生量と地震動の規模の関係を検証するため、遠心載荷振動実験を実施した。実験は、加振波の振幅と継続時間を順次変化させ、堤体に顕著な破壊が生じるまで実施した。その結果、ヾ峽篆絨気両緇採未蓮地震動のエネルギーが増大すると平衡となること、△△覽模のエネルギーまでは、液状化地盤で間隙水圧が上昇しても、堤体天端の鉛直変位率は2%程度にとどまることが分かった。

Keyword: フィルダム, 遠心力模型実験, 液状化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-20]

Laboratory Measurement of Transmissibility of Riverbed Sediment

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Okoshi Masahito [Niigata Governmental Prefecture]
Sato Kazufumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]
Washio Junichi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]

河床砂礫の透水性の評価

森井俊広 [新潟大学農学部]
○小越将仁 [新潟県]
佐藤一史 [北陸農政局]
鷲尾潤一 [北陸農政局]

フローティングタイプの頭首工の安定性は,固定堰下を通過する浸透流動に支配される。浸透流動の予測には,河床砂礫の透水性を適切に評価することが必要になるが,最大粒径が数百mmにおよぶことから,通常のφ50あるいはφ100mmのモールドを用いた透水試験の適用は難しい。本研究では,大粒径粒子を含む河床砂礫の透水性の試験法を提案し,その結果から,河床砂礫の透水性を規定する因子(粒径)について考察した。

Keyword: 河床砂礫, 透水性, 水路実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-21]

Study on uitlization of crushed EPS waste mixed soil- Consideration of the impact propagation absorbency effect -

KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
KAWAGUCHI Yutaro [Osaka Prefecture University]
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片混合土の有効利用に関する研究−混合土中を伝播する衝撃の吸収性に関する考察−

○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
川口雄太郎 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
工藤庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

EPS破砕片が混合土中を伝播する衝撃をどの程度低減させる効果を有するのかを検討した.具体的には,衝撃載荷試験を行って伝播する加速度の減衰率や衝撃の伝播時間などを混合比との関係で比較・考察した.その結果,土にEPS破砕片を混合すると土中を伝播する衝撃が大きく減衰され,その効果は同じ剛性を有するとみなされる土よりもかなり大きくなることがわかった.

Keyword: EPS破砕片, 衝撃吸収性, 変形特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-22]

A preliminary construction test for an integral costal embankment with cover concrete by geotextile reinforcement

MATSUSHIMA Kenichi [NARO,National Institute for Rural Engineering]
MORITA Hideyoshi [Takenaka Civil Engineering & Construction Co., Ltd.]
KUDO Toshimitu [MAFF]
MOHRI Yoshiyuki [NARO,National Institute for Rural Engineering]
MATSUMOTO Yasuhiro [MAFF]

ジオテキスタイルを用いた被覆工と盛土を一体化させた堤防構造の施工確認試験

○松島健一 [農村工学研究所]
森田英仁 [竹中土木]
工藤敏光 [農林水産省亘理・山元土地改良建設事業建設所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
松本安弘 [農林水産省亘理・山元土地改良建設事業建設所]

東北地方太平洋沖地震で発生した巨大津波に対しては,津波が防潮堤を越流した際に発生した強烈な揚力や衝突力によって,被覆ブロックの破損やめくれ上がりなどの破壊が引き起こされ,著しい損傷または完全な破堤が生じた.そのため,筆者らは,地震や津波に対する粘り強さを発揮させるため,ジオテキスタイルを介して被覆工と盛土を一体化させた堤防構造を考案した.本報では,同堤防構造に関する施工確認試験について報告する.

Keyword: 防潮堤, 施工技術,
GET PDF=13/13007-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-23]

Soil strength characteristics of the landslides in Amami-Oshima Island

ose anna [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
nakamura shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

奄美大島における崩壊・地すべりの土質強度特性

○大瀬杏奈 [琉球大学大学院農学研究科]
中村真也 [琉球大学農学部]

2010年および2011年の奄美大島豪雨に伴って発生した崩壊・地すべりの土質強度特性を明らかにした。芦花部試料は,粘土含有量が高いことと含有鉱物の影響からWL,IPおよびSSAが他試料よりも高い値が得られた。三軸圧縮試験によるピーク強度定数はcf′=4kN/m2,φf′=34.5°であり,リングせん断試験によるφfsおよびφrはそれぞれ38.2°,17.7°となった。また,ピーク値から急激に低下する応力―変位曲線を示した。

Keyword: せん断強度, リングせん断, 粘土鉱物
GET PDF=13/13007-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-24]

Physical and Mineralogical Properties of Shimajiri-mudstone-Yonabaru layer and Shinzato layer-

Hiramatsu_Yoshiyasu [Graduate School of Agriculture,Univercity of the Ryukyus]
Tanahara_Wakako [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus,Okinawa, Japan(Okinawa Prefectural Government Office)]
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

島尻層群泥岩の物理的鉱物学的性質について−与那原層と新里層−

○平松良康 [琉球大学大学院農学研究科]
棚原和可子 [琉球大学農学部]
中村真也 [琉球大学農学部]

与那原層泥岩および新里層泥岩の非地すべり土および地すべり土について,各種試験を行い,物理的鉱物学的性質を把握し,残留強度φrとの関係を検討した。地すべり土と非地すべり土を比較するとPLSM総量に約10%の差があった。両者のφrには約10°の差があり, PLSM総量30〜50%の領域内に位置づけられた。PLSM総量の差が地すべり土と非地すべり土のφrの差につながったと考えられた。

Keyword: 比表面積, 配向性粘土鉱物, 残留強度
GET PDF=13/13007-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-25]

Characteristic of Shear Stress in Composite Ground using Kaolin Clay

Mori Hiroshi [Tokyo Metropolitan Government]

カオリン粘土による互層地盤の強度特性

○森 洋 [東京都港湾局]

本論文では、カオリン粘土を用いた非圧密非排水剪断(UU)試験による互層地盤での基本的な強度特性の検討を試みた。供試体のH/Bが1以下となれば、軸差応力やピークひずみが増加する傾向にあり、供試体の寸法効果が現れた。2種類の層地盤による互層地盤での組み合わせのペアー数(互層数)には関係なく、得られる軸差応力はほぼ一定であったが、ピークひずみ量にバラツキが見られた。

Keyword: カオリン粘土, 互層地盤, UU試験
GET PDF=13/13007-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-26]

Test Construction of Capillary Barrier System Built Into Shallow Land Waste Repository

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Takahashi Kohei [Niigata Governmental Prefecture]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
Kobayashi Kaoru [Tobishima Co.]
Matsumoto Kazunobu [Tobishima Co.]

キャピラリーバリアを導入した盛土式廃棄物貯蔵施設の試験施工

○森井俊広 [新潟大学農学部]
高橋幸平 [新潟県]
鈴木哲也 [新潟大学農学部]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]
小林 薫 [飛島建設]
松元和伸 [飛島建設]

キャピラリー・バリア(CB)は,砂層とその下に礫層を敷設した単純な土層システムをいい,地表面からの浸潤水は,両層の境界面に沿って遮断される。CBを用いて,廃棄物や低レベル放射性廃棄物を安全に隔離するための盛土式貯蔵施設を提案した。降雨浸潤を低減するとともに,万が一に貯蔵廃棄物を浸潤してくる土中水を安全に施設外に排水できる。試験施工により,野外条件下でのCBの安定した水分遮断・排水機能を確認した。

Keyword: キャピラリーバリア, 盛土式廃棄物貯蔵施設, 試験施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [7-27]

A Development of One-Dimensional Compression Test Method to Evaluate Resistance to Deterioration of Rockfill Materials

INOUE takeshi [Graduate School of Agriculture,Ehime University]
NISHIYAMA Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]
HASEGAWA Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]

一次元圧縮試験によるロックフィル材の耐劣化性評価に対する検討

○井上丈嗣 [愛媛大学大学院農学研究科]
西山竜朗 [愛媛大学農学部]
長谷川高士 [京都大学名誉教授]

ロックフィル材の耐劣化性評価を目的として,一次元圧縮試験を用いた材料評価手法の確立を目的とする実験的検討を行った.初期間隙比の制御を重要視するとともに,圧縮降伏応力を破砕強度の指標とし,材料の耐劣化性を表そうとした.本研究では,試料のうち頁岩の耐劣化性が低いと判定された.初期間隙比の制御においては,有効な結果が得られたが,すべての場合において値を統一することができないという一面もみられた.

Keyword: ロックフィル材料, 劣化, 破砕
GET PDF=13/13007-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-01]

Elution of Radioactive Cs from Undisturbed Core Sample of Irrigation Pond Sediments

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]

未攪乱コアによる農業用ため池底質からの放射性セシウム溶出の評価

○霤長治 [農村工学研究所]
吉永育生 [農村工学研究所]
久保田富次郎 [農村工学研究所]
白谷栄作 [農村工学研究所]

底泥の放射性セシウム汚染が確認された2箇所の農業用ため池で採取した未攪乱底泥コアサンプルを用いて、底泥から水中への放射性セシウムの溶出量を評価した。また、湖水中の放射性セシウム濃度はため池の回転率に依存するため、回転率が重要な管理指標であることを示した。

Keyword: 生分解性有機物, 福島第一原発, Ge半導体検出器
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-02]

Spatial distribution and particle-size fractional distribution of radiocesium in irrigation pond sediments

YOSHINAGA Ikuo [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
SHIMASAKI Masahiko [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
TSUNESUMI Naoto [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]

ため池底泥におけるCsの堆積状況と粒径別のCs濃度の比較

○吉永育生 [農研機構農村工学研究所]
島崎昌彦 [農研機構農村工学研究所]
常住直人 [農研機構農村工学研究所]
高木強治 [農研機構農村工学研究所]

福島県の3つのため池にて、底泥へのCsの堆積状況を調査した。Csの濃度は場所によって異なっており、池内の最大値と最小値の比は3箇所のため池にてそれぞれ4.2、7.7、10.8であった。また、同一地点においてもCs濃度のバラツキは非常に大きかった。ストークス径によって底泥を分画した結果、粘土相当の画分のCs濃度は、分画前のサンプルの値の約1.5倍以下であった。

Keyword: 水質, 放射線, コアサンプリング
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-03]

From where radiocesium run off into river system

SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Takuya Zaitsu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
Hiroaki Yamano [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

放射性セシウムはどこから水系に流出したのか ― 福島県のため池における蓄積量調査から −

塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○財津卓弥 [農林水産省]
山野泰明 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

福島県のため池や河川の一部に放射性セシウム(Cs)濃度の高い底泥が堆積しているホットスポットがある。そのCs流出源が森林(山)ではなく市街地であることを、上流域が森林であるため池と市街地であるため池において池の底泥に集積したCsの全量と湖面にフォールアウトしたCs量を測定し、その比を比較するする調査によって明らかにした。

Keyword: 放射性セシウム, 流出, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-04]

Runoff Characteristics from Non-Point Sources of Radioactive Cesium

obara hitomi [Graduate school of science and technology, Niigata University]
yoshikawa natsuki [Institute of science and technology, Niigata University]
ogasa marie [Graduate school of science and technology, Niigata University]
miyazu susumu [Graduate school of science and technology, Niigata University]

流域面源からの放射性セシウムの流出特性

○小原ひとみ [新潟大学大学院自然科学研究科]
吉川夏樹 [新潟大学自然科学系]
小笠真理恵 [新潟大学大学院自然科学研究科]
宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]

降水量が多く,急峻な地形の多い福島県では,降雨時の表面流の発生に伴う放射性Csの森林系外への移動が懸念されている.森林からの渓流水を農業用水として取水している里山地域では,農地の2次汚染,農作物への移行が危惧されている.本研究では,(1)現地において農業用水の採水および流出量の観測,(2)水質分析を実施し,これらの結果と(3)各流域の流域特性を踏まえ, 農業用水中の可給態 Cs の流出特性を把握した.

Keyword: 放射性セシウム, 福島第一原子力発電所, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-05]

Suzuki Shinya [Meiji University]
Iwase Hiroshi [KEK]
Mizoguchi Masaru [University of Tokyo]
KObayashi Daiki [[University of Tokyo]
Ito Tetsu[X-ability]
Noborio Kousuke[Meiji University]

土壌における簡易な放射能濃度鉛直分布測定器の開発

○鈴木心也 [明治大学農学部]
岩瀬 広 [高エネルギー加速器研究機構]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
小林大樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [クロスアビリティ]
登尾浩助 [明治大学農学部]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-06]

Development of a portable rainfall-runoff simulator for investigating pollutant transport from agricultural soil --- bromide and Cs transport ---

Watanabe Hirozumi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Somjunyakul Piniti [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Ok Junghun [National Academy of Agricultural Science,Republic of Korea]
Jaikaew Piyanuch [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Boulange Julien [Tokyo University of Agriculture and Technology]

Development of a portable rainfall-runoff simulator for investigating pollutant transport from agricultural soil --- bromide and Cs transport ---

○Piniti Somjunyakul [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Junghun Ok [National Academy of Agricultural Science, Republic of Korea]
Piyanuch Jaikaew [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Dang Quoc Thuyet [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Julien Boulange [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]
Hirozumi Watanabe [Tokyo Univ. of Ag.& Tech.]

本研究では、農地からの汚染物質の流出解析のための移動式降雨流出試験装置を開発し、その降雨流出評価をおこなった。移動式降雨流出試験装置での流出係数は既往研究と同様の範囲にあることを確認した。また、東京農工大学の土壌による臭素トレーサ降雨流出試験、および福島県二本松市土壌を用いたセシウム降雨流出試験を行い、トレーサおよびセシウムの降雨流出特性を評価した。

Keyword: 降雨流出装置 , 表面流出,  セシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-07]

Development of a method for a rapid and simultaneous monitoring of particulate and dissolved radiocesium in water with nonwoven fabric cartridge filters

Tsuji Hideki [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
Kondo Yoshihiko [Japan Vilene Company, Ltd.]
Suzuki Yasukazu [Fukushima Agricultural Technology Centre]
Yasutaka Tetsuo [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]

カートリッジ型不織布フィルタを用いた水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの迅速な同時モニタリング技術の開発

○辻 英樹 [産業技術総合研究所]
今藤好彦 [日本バイリーン]
鈴木安和 [福島県農業総合センター]
保高徹生 [産業技術総合研究所]

孔径1 μmの不織布とプルシアンブルー担持不織布を用いた、水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの同時モニタリング技術を開発した.河川水モニタリングにおいて本手法と濾過及び蒸発濃縮法による137Cs濃度を比較した結果、懸濁物質付着態・溶存態の137Cs濃度は計数誤差を含めた測定値範囲内で一致した.本手法の濃縮時間は水20 Lの場合8分間であり、濾過及び蒸発濃縮法の所要時間に比べはるかに短縮された.

Keyword: 放射性セシウム, 水環境, 懸濁物質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-08]

Burial experiment of soil contaminated by radiocesium at a paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture

Mizoguchi_Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Ito_Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]
Tao_Yoiichi [Group of Resurrection of Fukushima]

福島県飯舘村の水田におけるCs汚染表土の埋設実験

○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [クロスアビリティ]
田尾陽一 [ふくしま再生の会]

福島第一原発から放出された放射性セシウムは土壌表層に大部分が蓄積されている。そのため表土剥ぎ取り法による除染が行われているが、汚染土の最終処分地は決まっていない。NPO法人「ふくしま再生の会」は福島県飯舘村の農家と一緒に水田の表土を剥ぎ取り、地中に埋設し、埋設型土壌放射線計により漏洩の有無を常時監視している(までい工法)。本発表では埋設実験の概要について述べると共に本法の有効性を検証する。

Keyword: 土壌除染, 浸透, 放射線
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-09]

A new method for removal of radioactive-contaminated topsoil in farm fields under soil freezing

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
OGURA Chikara [National Institute for Rural Engineering]

放射性物質に汚染された農地の凍結土壌における冬期の表土剥ぎ取り工法の開発

○若杉晃介 [農村工学研究所]
原口暢朗 [農村工学研究所]
小倉 力 [農村工学研究所]

放射性セシウムに汚染された農地土壌の除染は地表2、3cmの剥ぎ取りが有効とされている。しかし、冬期の福島県山間部は氷点下になり、凍土が10cm以上形成される。凍土は強度が強く、数センチの削り取りは困難なため、除染作業の停滞が懸念される。そこで、本研究では汚染土壌表層のみを事前に耕起し、多くの空隙を持つ土塊状態を作り出すことで凍土形成を部分的に制御し、厚い凍土条件下でも効率的な除染が可能な工法を開発した。

Keyword: 東日本大震災, 放射性物質汚染, 農地の除染
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-10]

Measurement of N2O emission from Shimajiri-maji soil fertilized with coated fatilizers

sakai kazuhito [University of the Ryukyus]
nakandakari tamotu [University of the Ryukyus]

緩効性肥料を施肥した島尻マージ土壌からのN2O排出測定

○酒井一人 [琉球大学農学部]
仲村渠 将 [琉球大学農学部]

島尻マージを用い、緩効性肥料と普通肥料を施肥した土層の温度(約20度と約30度)および土壌水分(飽和からの重力排水)を変化させた実験により、N2O排出と肥料の種類と温度、土壌水分変化の関係について検討した。その結果、全ての円筒管において排水直後にN2O排出がみられた。N2O排出量は、緩効性肥料よりも普通肥料の方が大きく、また、20度よりも30度の方が大きかったという結果を得た。

Keyword: N2O, 緩効性肥料,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-11]

Nitrate Removal by Application of Sulfur Denitrification Process in Groundwater

Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Yasumoto Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Kamori hiroshi [Nippon steel & sumikin engineering co., LTD.]
Majya Kose [Meiken co. LTD]

特殊硫黄資材を用いた地下水中の硝酸性窒素の脱窒について

○中野拓治 [琉球大学農学部]
安元 純 [琉球大学農学部]
嘉森裕史 [新日鉄住金エンジニアリング]
真謝孝正 [名建産業]

沖縄本島南部地域地下水の硝酸性窒素濃度は,近年,横ばい又は上昇傾向を示すとともに,環境基準値を超過する地下水観測地点も存在している.このような状況を踏まえ, 地下水硝酸性窒素を対象として,特殊硫黄資材を用いた浄化効果を考察した結果,琉球石灰岩を特殊硫黄材の支持材として混合したカラムにおいては,砕石等を支持材として用いたカラムに比較して硝酸性窒素をより低い濃度に処理できることが確認された.

Keyword: 特殊硫黄材, 硝酸性窒素, 地下水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-12]

Invest Natural Materials with Nitorogen Functional and Change of Water Purification Function by Difference of Water Temperature

yamazaki takahiro [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
ishikawa shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
nagasaka sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

天然資材への窒素除去機能付与と水温の相違による浄化機能について

○山嵜高洋 [日本大学生物資源科学部]
石川重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]

本研究では窒素除去機能を付与した鹿沼土ペレットに関して、水温差による窒素およびリンの除去機能変化について検討した。結果として、窒素除去機能では、水温25℃と30℃でNO3-Nの除去率が100%を示した。一方で水温5℃ではNO3-Nの除去率が6.9%と低い値であった。NH4-Nはペレットを800℃で加熱処理したことに、より全ての水温で高い除去率を示した。リン除去機能は、T-Pにおいて水温差が現れ、除去率は30℃>25℃>5℃の順となった。

Keyword: 水環境, 水質浄化, 窒素・リン同時除去
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-13]

Effect of biochar application to soil on komatsuna growth and nutrient dynamics

Maeda Morihiro [Okayama University]
Miyamoto Kazuki [Okayama University]
Azhar Md. Uddin [Okayama University]
Satoshi Hayashi [Nisshoku Corporation]
Riei Yokoyama [Nisshoku Corporation]

バイオ炭の土壌施用がコマツナ生育と栄養塩動態に及ぼす影響

○前田守弘 [岡山大学]
宮本一機 [岡山大学]
Uddin Md. Azhar [岡山大学]
林 聡 [日本植生グループ本社]
横山理英 [日本植生グループ本社]

農業系廃棄物であるモミガラおよびヤシガラを原材料としてバイオ炭を作成し,その農業利用効果を検証した.その結果,原材料や焼成温度の違いはバイオ炭の特性に影響するものの,バイオ炭の肥料効果は大きくなかった.しかしながら,バイオ炭を土壌施用すると,作物の窒素,リン吸収が促進されるとともに,全リンおよびアンモニア態窒素の溶脱低減効果が認められたことから,バイオ炭の農業利用価値は高いと判断された.

Keyword: バイオ炭, 窒素, リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-14]

Phosphorus adsorption and non-point load reduction using biogenic iron oxides collected on woody biomass by the iron-oxidizing bacteria method

Makihara Sayuri [Graduate school of Life & Environmental Science. Shimane University]
Takeda Ikuo [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Somura Hiroaki [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Sato Hirokazu [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]

木質担体が収集した鉄バクテリア集積物のリン吸着特性と面源負荷の削減効果

○槇原さゆり [島根大学大学院生物資源科学研究科]
武田育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村広昭 [島根大学生物資源科学部]
佐藤裕和 [島根大学生物資源科学部]

鉄バクテリアを用いたリンの回収における酢酸の効果を調べたところ,酢酸処理の担体のリン吸着量は多くなるものの,統計的な有意差は見られなかった.担体の撹拌条件での吸着特性は,約2日で10mg/Lのリン酸溶液が3.1mg/Lにまで低下し,吸着速度は静置条件の約13倍であった.また,これまで報告したBray-2リンは全リンの約65%を占め,全リンを基に算出した面源負荷削減量は0.308kg/ha(原単位の平均値の約27%)となった.

Keyword: 物質循環, 水環境, リン回収
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-15]

The relation between the denitrifying activity and the nitrogen removal rate by different nitrogen concentration

yagisawa hirotoshi [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
kitamura tatsumi [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
hirose kouji [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
kuroda hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]

湛水液濃度の違いによる窒素除去速度と脱窒活性について

○八木澤弘敏 [茨城大学農学研究科]
北村立実 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
広瀬浩二 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

湖沼の富栄養化の対策に水田の脱窒作用を活用した自然浄化が注目されている。本研究では室内実験にて水田の湛水液の硝酸態窒素濃度とCN比を変化させた際の窒素除去速度と土壌の脱窒活性の関係について検証した。その結果、湛水液の硝酸態窒素濃度増加により窒素除去速度が増加したが、土壌の脱窒活性には変化がみられなかった。また、湛水液のCN比増加により窒素除去速度と土壌の脱窒活性の両方に増加傾向がみられた。

Keyword: 窒素除去, 水質浄化, 脱窒活性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-16]

Study of Nitrogen Purification Function on Paddy Fields by Using Two-Dimentional Analysis

sakuramachi kouhei [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
azechi issaku [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
yoshida koshi [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
maeda shigeya [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
kuroda hisao [Collge of Agriculture, Ibaraki University]

平面二次元解析モデルを適用した水田の窒素浄化機能に関する研究

○櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]
安瀬地一作 [茨城大学 農学部]
吉田貢士 [茨城大学 農学部]
前田滋哉 [茨城大学 農学部]
黒田久雄 [茨城大学 農学部]

 畑地から溶脱した高濃度窒素水を下流部の休耕田で脱窒により除去する方法が提案されている。本研究では水田の窒素除去効果と水流の関係を平面二次元数値解析により検討した。解析は水深を変化させた場合と水田内にシートを加えた場合で検証した。その結果、水深が浅くなるほど高濃度窒素水が流出しやすくなった。また水田内にシートを設置することで、同じ水深、滞留時間でも流出する窒素濃度が低くなることがわかった。

Keyword: 水質浄化, 平面二次元解析, 短絡流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-17]

A Study on the Management of Non-supplying Water Management toward Reduction of Nitrogen Lad on the Paddy Field-A Case Study in Inbanuma Land District, Kashima Area-

AZECHI Issaku [Ibaraki University,College of Agriculture]
YOSHIDA Koshi [Ibaraki University,College of Agriculture]
KAMEI Misa [Ibaraki University,College of Agriculture]
KURODA Hisao [Ibaraki University,College of Agriculture]
MAEDA Shigeya [Ibaraki University,College of Agriculture]
IIDA Toshiaki [University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences]

水田の窒素排出負荷軽減に向けた止水管理の評価に関する研究‐印旛沼土地改良区・鹿島地区における調査検討結果‐

○安瀬地一作 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
亀井美沙 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
前田滋哉 [茨城大学農学部]
飯田俊彰 [東京大学大学院]

水田では排出水窒素濃度は比較的低いものの排水量が多いため排出負荷は大きい.本研究では,窒素排出負荷削減対策として止水管理に着目し,負荷削減効果の検討を現地調査および簡易シミュレーションにより行った.現地調査は印旛沼土地改良区・鹿島地区で実施した.現地調査を基にシミュレーションにより止水管理の窒素負荷削減効果を試算した.試算の結果,止水管理をした場合には現状から6割の窒素排出負荷削減効果が得られた.

Keyword: 水田, 止水管理, 窒素排出負荷
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-18]

The Effect of Nitrogen Inflow on the Amount of Nitrogen Removal and Denitrifying Activity of Paddy Soils

LUFANGHUA [Tokyo University of Agriculture and Technology]
SAKURAMACHIKOUHEI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性に与える影響

○? 芳? [東京農工大学大学院連合農学研究科]
櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]
安瀬地一作 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
前田滋哉 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

本論では、流入負荷量(流入水量)のみを変化させ、窒素除去室内実験を行った。アセチレン阻害法を用いて土壌の脱窒活性を測定し、流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性におよぼす影響を検討した。その結果、流入負荷量(流入水量)の増大とともに流出水の窒素濃度は上昇したが、窒素除去量には大きな差はなかった。また、土壌の脱窒活性は滞留時間24 hと3 hに大きな差はなかった。

Keyword: 流入負荷量, 窒素除去量, 脱窒活性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-19]

takahashi kei [Graduate School of Bioresource, Nihon Univercity]
isikawa sigeo [College of Bioresouuce Sciences, Nihon Univercity]
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[]

ため池(轡堰)の食用作物の水耕栽培における水質浄化に関する基礎的研究

○高橋 啓 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]
山崎高洋 [日本大学生物資源科学部]

Keyword: , ,
GET PDF=13/13008-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-20]

Measurement of the methane emission and the methane concentration in drained water from paddy soil columns with various percolation rates

Dei Hiroki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kenji OKAJIMA [Faculty of Bioresoureces, Mie University]
Masaomi Kimura [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

異なる浸透速度の水田土壌カラムからのメタン放出と排水のメタン濃度の測定

○出井宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
岡島賢治 [三重大学生物資源学部]
木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型で、浸透速度が異なる場合の、土壌面からのガスフラックスと、排水のメタン濃度を測定した。その結果、浸透速度を大きくすると、土壌面からのガスフラックスは小さくなるが、排水によるメタン輸送量は大きくなることがわかった。排水によるメタン輸送量はガスフラックスに比べ10〜100倍程度大きく、土壌内で生成したメタンの大部分は移流によって下方移動していた。

Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-21]

Study on CO2,CH4 Gas Emissions under the Wetting and Drying Soil Condition

HIROKO SAKAI [Ibaraki University]
YUKA TANABE [Ibaraki University]
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]
KURODA HISAO [Ibaraki University]

土壌の乾湿におけるCO2,CH4ガスの動態に関する研究

○酒井博子 [茨城大学]
田邊裕加 [茨城大学]
吉田貢士 [茨城大学]
安瀬地一作 [茨城大学]
黒田久雄 [茨城大学]

本研究では、土壌の水分条件と土中炭素の形態変化の関係を把握するため、室内カラム実験により、CO2、CH4フラックスの測定および炭素収支の評価を行った。また、離散的であったガスフラックスのデータを補間するため、モデルを構築し、炭素収支を算出した。間断灌漑では、土壌が酸化条件になることによりCO2放出量が増加した一方で、常時湛水・排水では、大部分の炭素が浸透水中に溶解して流出していることが分かった。

Keyword: 間断灌漑, メタン, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-22]

Methane Gas Emission and Uptake in Rice Paddy Field during Fallow Period

Komiya Shujiro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
Katano Kentaro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

休閑期の水田におけるメタンガスの発生・吸収

○小宮秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]
片野健太郎 [明治大学大学院農学研究科]
登尾浩助 [明治大学農学部]

本研究では、非湛水・非栽培期である休閑期の水田において温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、水蒸気)フラックスを測定することによって、温室効果ガスの発生・吸収具合を調査した。実験は神奈川県平塚市の営農水田において行った。本結果により、休閑期の水田において、メタンが水田土壌へと吸収されることが観察された。また、土壌温度の上昇により、メタン吸収が大きくなったことが考えられた。

Keyword: メタン, 休閑期, 水田
GET PDF=13/13008-22.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-23]

The best water management practice for mitigating greenhouse gas emissions and maintaining rice yield in paddy fields

kudo yusuke [MIC medical corporation]
noborio kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
shimoozono naoto [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
kurihara ryuki [School of Agriculture, Meiji University]

水田における温室効果ガス放出量の削減と水稲収量・品質の維持が可能な水管理法

○工藤祐亮 [MICメディカル]
登尾浩助 [明治大学農学部]
下大園直人 [明治大学大学院農学研究科]
栗原隆輝 [明治大学農学部]

ライシメータを用いて,水田における水管理の違いが温室効果ガス(CH4およびN2O)放出量と水稲収量・品質に及ぼす影響を調査し,比較検討を行った.その結果,複合区の水管理は収量を減らさずに温室効果ガス放出量を抑制できる水管理法であると言えた.

Keyword: 水田, 水管理, メタン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-24]

Differences in soil respiration by spraying organic fertilizer

Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Kuwabara Jun [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Machida Mika [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

有機質肥料散布に伴う土壌呼吸量の違いについて

○中山博敬 [寒地土木研究所]
桑原 淳 [寒地土木研究所]
町田美佳 [寒地土木研究所]
横濱充宏 [寒地土木研究所]

筆者らは、有機質肥料(無処理の家畜ふん尿液、メタン発酵消化液、曝気スラリー等)を採草用草地へ施用することによる、草地土壌中への炭素貯蔵効果の比較検討を行っている。本稿では一番草刈取後の施肥直後から初冬までの土壌呼吸量の観測結果を報告する。観測結果は、消化液区および曝気スラリー区の土壌呼吸量が化学肥料区と比べて増加したが、有機物施用量の多かった原料スラリー区での土壌呼吸量は化学肥料区と同様であった。

Keyword: 有機質肥料, 有機物施用量, 土壌呼吸
GET PDF=13/13008-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-25]

katano kentaro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
komiya syujiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]
noborio kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
[]
[]

タイ国の水田から発生する温室効果ガスフラックスの測定

○片野健太郎 [明治大学大学院農学研究科]
小宮秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]
登尾浩助 [明治大学農学部]
Theerayut Toojinda [Rice Gene Discovery Unit, Kasetsart University]
TiwaPakoktom [Department of Agronomy, Kasetsart University]

Keyword: , ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-26(P)]

Study on simplification of the monitoring method of GHG from paddy field

Taminato Tomohiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

水田から発生するGHG測定手法の簡素化に関する研究

○田港朝彦  [国際農林水産業研究センター ]
松原英治 [国際農林水産業研究センター ]

NAMAs策定におけるMRV手法策定のため,水田からのGHG測定手法の簡素化について,ベトナム国アンジャン省に設置した試験圃場にてサンプリング調査を行う。

Keyword: GHG, 水田, MRV
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-27(P)]

Green House Gases Transportation inside and from the soil.

nishiwaki junko [College of Agriculture, Ibaraki University]
watanabe tatsuya [Fukushima Prefectural Government]
komatsuzaki masakazu [College of Agriculture, Ibaraki University]
sato tatsuo [College of Agriculture, Ibaraki University]

土壌を介した温室効果ガスの挙動に関する実験的検討

○西脇淳子 [茨城大学農学部]
渡邉達也 [福島県 ]
小松崎将一 [茨城大学農学部]
佐藤達雄 [茨城大学農学部]

本研究では、土壌-大気間での温室効果ガス交換メカニズムを理解することを念頭に、‥攵輒未任硫梗叱果ガス交換把握、ならびに土中ガス発生量測定を目的とした。対象物質は二酸化炭素(CO2)と亜酸化窒素(N2O)である。土壌面でのガス交換はクローズドチャンバー法、土中ガス濃度はガス採取管を土中に埋設して測定した。その結果、土壌面ガス交換と土中ガス発生に根や根圏微生物、窒素量が関係することが推察された。

Keyword: 温室効果ガス, 発生と放出, ダイズ圃場
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-28(P)]

Application of the chelating agents for the neutralization of the acid water flowing out from construction site

Masaaki Abe [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]

工事現場で発生した酸性水の中和処理へのキレート剤の適用

○阿部正明 [三重大学大学院生物資源学研究科]
加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]

工事現場では地下水が偶発的に酸性になる場合がある。原因物質(黄鉄鉱など)を除去できない場合、アルカリ性の溶液を混ぜて中和処理を行うが、しかし、析出により白濁化してしまう。本論では、景観のため、キレート剤を処理前に地下水に混ぜ中性水の透明さを確保することを提唱した。そのために、室内実験で酸性水を作成し、添加する溶液濃度の最適な組合わせを検討した。その結果、濁度に極値が発生すること等を確認した。

Keyword: 酸性水, 中和処理, キレート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-29]

Monitoring of forest CDM project in Paraguay and carbon credit

Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Watanabe Mamoru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

パラグアイ植林CDM事業のモニタリングと炭素クレジット

○松原英治 [国際農林水産業研究センター]
渡辺 守 [国際農林水産業研究センター]
白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]

パラグアイで2009年に国連CDM理事会に登録された植林CDM(クリーン開発メカニズム)事業について、2012年にモニタリングを行い、2013年2月には審査機関の検証を受けた。この結果、81.5haの植林地から約7,000tCO2の炭素クレジットが得られる見込みである。しかし、炭素クレジット価格は低迷しており、植林CDM事業の普及のためには、制度の改善とODAの追加等の支援策が必要である。

Keyword: 植林, CDM, 炭素クレジット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-30]

Approach to forest programme CDM in Paraguay

Watanabe Mamoru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Fukuo Ayumi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

パラグアイにおける植林プログラムCDMの取り組み

○渡辺 守 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]
白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]
冨久尾 歩 [国際農林水産業研究センター]

パラグアイの東部地域5県において、2012年度から植林プログラムCDM形成の取り組みを開始した。同時に、5県のひとつであるカアグアス県で植林CDMプロジェクトを形成するため、植林地の特定に着手した。農家による植林地の適切な管理を行う上で必要な動機づけのため、今後実施する農村開発活動が重要な役割を果たすとともに、事業の持続性を確保するために苗生産を含む植林活動および調査の手法の効率化がカギとなる。

Keyword: 植林, プログラムCDM, 農村開発
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-31]

Regional diagnosis of biomass use in a suburban village of southern Vietnam

ORITATE Fumiko [Institute for Rural Engineering, NARO]
YUYAMA Yoshito [Institute for Rural Engineering, NARO]
NAKAMURA Masato [Institute for Rural Engineering, NARO]
YAMAOKA Masaru [Institute for Rural Engineering, NARO]
Nguyen Phuoc Dan [Hochiminh City University of Technology]
Dang Vu Bich Hanh [Hochiminh City University of Technology]
SAKODA Akiyoshi [Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]
MOCHIDZUKI Kazuhiro [Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]

ベトナム南部都市近郊農村におけるバイオマス利用に関する地域診断

○折立文子 [農村工学研究所]
柚山義人 [農村工学研究所]
中村真人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
Nguyen Phuoc Dan [ホーチミン市工科大学]
Dang Vu Bich Hanh [ホーチミン市工科大学]
迫田章義 [東京大学生産技術研究所]
望月和博 [東京大学生産技術研究所]

ベトナム南部農村においてバイオマス利用に関する現状を調査し,農業生産および家畜ふん尿処理における物質収支に着目した地域診断モデルを作成した。診断の結果,未処理のふん尿の水域負荷への寄与率が高く改善が求められた。そこでこれらをバイオガス生産に利用,消化液を全量液肥利用するシナリオを作成したところ,水域への窒素負荷が52%削減,化学肥料施肥量が46%削減,バイオガス生産量が8倍になることが示された。

Keyword: ベトナム, 地域診断, バイオガスダイジェスター
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-32]

Clean Development Mechanism Project as Green Economy in Viet Nam

izumi taro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
iizumi yoshiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
matsubara eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

ベトナムにおけるグリーン経済としてのCDM事業

○泉 太郎 [国際農林水産業研究センター]
飯泉佳子 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]

ベトナムメコンデルタにおいて実施中の農家用小規模バイオガスダイジェスターの導入によるクリーン開発メカニズム事業について、環境保全と貧困の解消を図る「グリーン経済」の観点から、その可能性を評価した。その結果、本事業はバイオガスの利用による温室効果ガスの排出削減のほか、調理用燃料の節減による農家の支出削減にも効果があり、「グリーン経済」の実践として、大きな可能性を秘めていることが確認できた。

Keyword: グリーン経済, CDM, バイオガス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-33]

Actual status of the diffusion for the improved cook stove in the rural area of Niger

Miyazaki Ryo [Japan International Research center for Agricultural Sciences]

ニジェール農村部における改良かまどの普及実態

○宮 良 [国際農林水産業研究センター]

ニジェール農村部では薪需要削減による森林資源の保全に取り組んでおり、そのため改良かまどの普及を進めている。しかし、その有効性について明確でないため、普及実態について調査した。結果は対象村では普及していないことが判明した。さらに今後の改善策を検討するため、改良かまどの使用阻害要因について調査をした。その結果「家事労働負担の多さ」「耐久性」及び「世代間技術移転困難」の3点が重要であることがわかった。

Keyword: ニジェール, 改良かまど, 普及
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-34]

The study of circadian variation of pharmaceuticals concentration at the rural wastewater treatment plant

suzuki gaku [Graduate School ofAgriculture, Ibaraki University]
kuroda hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]
shibata hirohiko [JARUS]
haruta shinsuke [College of Agriculture, Ehime University]

農業集落排水処理施設における医薬品の日変動調査について

○鈴木 岳 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
柴田浩彦 [地域環境資源センター]
治多伸介 [愛媛大学農学部]

農業集落排水処理施設の処理水中の医薬品濃度の日変動調査を行った。検出された各医薬品の検出濃度に大きな差がみられた。同じ処理工程でも時間によって、異なるピーク時間を示す医薬品と終日一定濃度で推移する医薬品の存在が明らかになった。本研究で行った農集終日調査より特徴的な日変動がみられる医薬品が明らかになった。今後、冬期終日調査等が必要と考えられる。

Keyword: 医薬品, 農業集落排水処理施設, 日変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-35]

Pharmaceuticals Accumulation in Paddy Soil Irrigated with Advanced Treated Wastewater of Rural Sewerage

Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Nakaya Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Kume Takashi [Ehime University]

集落排水高度処理水を利用した水田における生活排水由来医薬品の土壌蓄積

○治多伸介 [愛媛大学農学部]
中矢雄二 [愛媛大学農学部]
久米 崇 [愛媛大学農学部]

集落排水高度処理水を,12年間,無希釈灌漑した水田を調査した.その結果,処理水を利用した水田の土壌には,医薬品が蓄積しうることが分かった.ただし,調査した最終2年間で,土壌蓄積量の増加傾向は無く,12年間の土壌への医薬品蓄積率は,流入負荷量の数%程度と推定された.すなわち,処理水を長期的に水田に利用しても,医薬品土壌蓄積量の単純な増加には必ずしも繋がらないことが明らかとなった.

Keyword: 処理水利用, 集落排水, 医薬品
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-36]

Elimination of PPCPs from Reclaimed Wastewater Using Paddy Soil

Kume Takashi [Ehime University]
Haruta Shinsuke [Ehime University]

集落排水処理水に含まれる生活系医薬品の水田土壌における除去

○久米 崇 [愛媛大学農学部]
治多伸介 [愛媛大学農学部]

本研究では、カラム浸透実験を行い、水田土壌によるPPCPsの除去能力を検討した。その結果、水田土壌が高いPPCPsの除去能力を有することを確認した。そして、水田土壌でのPPCPsの除去には次の3つの傾向、1)早い段階から高い除去率を示すもの、2)徐々に除去率が上昇するもの、3)それらより比較的除去率が低く大きく上昇しないもの、が示された。また、土壌厚さが増加することで除去率が上昇するものがあることが明らかになった。

Keyword: 土壌, 環境保全,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [8-37]

Filter materials in sedimentation tank for eliminating coliform bacteria efflux

ISHIKAWA Yuta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

大腸菌群の流出抑制を目指した土砂溜のフィルター構造

○石川裕太 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原真智人 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では土砂溜に様々なフィルター層を設け、大腸菌群の流出抑制効果の比較検討を行った。その結果、玉砂利区や活性炭区では流出抑制効果が見られなかったが、石灰窒素区において、大腸菌群が検出されなかった。また、流出水のpHを測定したところ、石灰窒素区のみ、大腸菌群の生育限界を上回った。これらのことから、土砂溜内に石灰窒素などの高pHなフィルター材を用いることで、大腸菌群の流出抑制が可能であると結論付けた。

Keyword: 大腸菌群, 土砂溜, pH
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-01]

Influence on curing method to the mechanical properties of mortar generated ASR

uchida mika [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
kanaoka hiroki [Nishinihon Institute of Technology]
hasegawa yuki [The United Graduate school of Agricultural Sciences,Ehime Univercity]
sato shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]

ASRが生じたモルタルの養生方法が力学的特性におよぼす影響

○内田美夏 [高知大学大学院農学専攻]
金岡弘記 [西日本科学技術研究所]
長谷川雄基 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
佐藤周之 [高知大学農学部]

本研究では,ASRが生じたモルタル供試体に対して,ASR発生後の水分供給の遮断が力学的特性におよぼす影響を実験的に検討した.評価項目は密度,超音波伝播速度,圧縮・曲げ強度とした.モルタルの密度および超音波伝播速度については,封緘養生に移行直後は急激な低下を示したが,それ以降養生条件による違いは確認できなかった.圧縮・曲げ強度については封緘養生後から回復傾向が確認され,とくに曲げ強度の回復率が高かった.

Keyword: ASR, 廃ガラス, 封緘養生
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-02]

Study on acid resistance of air mortal

Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

気泡モルタルの耐酸性に関する研究

○小山智芳 [住友大阪セメント]
吉原正博 [住友大阪セメント]
毛利栄征 [農村工学研究所]

2種類の気泡モルタルの円柱供試体を酸性液に1年浸漬させ,形状と強度から浸食度合を明らかにした。浸食度合は間隙率が大きいほど高いが,強度低下とは関係がみられなかった。また,浸漬および封かん供試体の強度とCaO含有量を比較すると,浸漬強度は封かんより20〜30%低下およびCaOの低下を確認した。浸漬供試体の強度低下は,CaOの溶脱が原因と考えられる。酸性環境での軽量モルタルについては,材料強度や配合決定に注意を要することが示唆される。

Keyword: 気泡モルタル, 耐酸性,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-03]

The quality of recycled coarse aggregate that gave heat-treatment

ISHITA Chihiro [Faculty of Agriculture,Tottori University]
HYODO Masahiro [Faculty of Agriculture,Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture,Tottori University]

熱処理を施した再生粗骨材の物性評価に関する研究

○井下千尋 [鳥取大学 農学部]
兵頭正浩 [鳥取大学 農学部]
緒方英彦 [鳥取大学 農学部]

本研究では,再生粗骨材を抽出することを目的とし,凍結環境下及び非凍結環境下においてセメントと粗骨材(安山岩)の線膨張係数を明らかにした。その結果,セメントの線膨張係数は安山岩の約2倍となり,その値は材料の含水状態によって異なることが分かった。また,本結果を利用してコンクリート塊に凍結融解処理を施した結果,処理前における品質はLであったが,処理後の品質はMまで向上することが確認できた。

Keyword: 再生粗骨材, 熱処理, 線膨張係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-04]

Influence on surface state of concrete open channel to progress of neutralization

hasegawa yuki [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]
CHOI Man-kwon [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]
MATSUURA Satoru [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]

コンクリート製開水路の表面状態が中性化の進行におよぼす影響

○長谷川雄基 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
崔 萬權 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
松浦 悟 [高知大学大学院農学専攻]
佐藤周之 [高知大学農学部]

本研究では,コンクリート製開水路の表面状態と中性化の進行との関係性を評価することを目的とし,表面粗さの定量的な指標である表面積比と中性化の進行との関係を検討した.結果として,コンクリート製開水路の水中部における表面積比と中性化速度係数との間には非常に強い負の相関関係のあることが明らかとなった.また,コンクリート水路における水中部の中性化は溶脱の影響が支配的である可能性が考えられた.

Keyword: 中性化, 摩耗, 表面粗さ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-05]

A study on neutralization of RC canals attacked by frost damage

MATSUURA Satoru [Graduate School of Agriculture, Kochi University]
HASEGAWA Yuki [The United Graduate School of Agriculture, Ehime University]
CHOI Man-Kwon [The United Graduate School of Agriculture, Ehime University]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]

凍害劣化を受けたRC開水路の中性化に関する研究

○松浦 悟 [高知大学大学院農学専攻]
長谷川雄基 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
崔 萬權 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
佐藤周之 [高知大学農学部]

凍害環境下にある部材厚さの小さいRC開水路では,中性化との複合劣化が危惧される.本研究では,異なる凍害劣化を受けた農業用水路の側壁の中性化深さを測定した.結果として,加速期の凍害劣化を受けた水路の側壁の気中部では,中性化との複合劣化が見られた.加えて,潜伏期の凍害劣化を受けた水路の側壁では,非灌漑期の凍害劣化と水酸化カルシウムの溶出によるpHの低下によって,気中部より水中部の中性化が進行していた.

Keyword: 凍害, 中性化, 複合劣化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-06]

Estimation of Dynamic Poisson's ratio by Resonance Vibration in Deteriorated Concrete by Freezing and Thawing Action

OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HYODOU Masahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]

凍結融解作用により劣化したコンクリートの共鳴振動法による動ポアソン比の評価

○緒方英彦 [鳥取大学農学部]
周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
兵頭正浩 [鳥取大学農学部]

コンクリートの弾性係数は,構造物の設計あるいは既存の構造物の診断に続く対策の検討において重要な物性値である。弾性係数を非破壊で評価する際には,実際のコンクリート構造物の部材が三次元形状であることからも,ポアソン比を的確に把握する必要がある。本研究では,凍結融解作用により劣化したコンクリートの動ポアソン比を共鳴振動法で測定し,相対動弾性係数と動ポアソン比の実験値に対する近似式を明らかにした。

Keyword: 共鳴振動法, 相対動弾性係数, 動ポアソン比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-07(P)]

Mechanical Properties of Concrete affected by Long - Term Sulfate Attack

Hisaya Ito [Nihon Suiko Consultant Co., Ltd.]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Shuntaro Yamagishi [Graduat School of Science and Technology, Niigata University]

硫化水素の影響を長期間受けたコンクリートの力学特性に関する研究

○伊藤久也 [日本水工コンサルタント]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
山岸俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]

本論では,硫化水素の影響を長期に受けたコンクリートを対象に画像解析とAEの観点から劣化状況を評価診断した結果を報告する。検討の結果,劣化が進行していると考えられるコンクリートコアにおいて低応力下でのAEの頻発と変形挙動の変質が確認された。

Keyword: コンクリート, 硫化水素, 圧縮破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-08]

Improvement Effect of Mechanical Properties using Grouting Method for Concrete Sidewall of Open Channel Deteriorated by Frost Damage

SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
YAMAGISHI Syuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]

凍害劣化した開水路側壁コンクリートの注入工法による力学性能改善効果

○周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
緒方英彦 [鳥取大学農学部]
石神暁郎 [寒地土木研究所]
佐藤 智 [寒地土木研究所]
鈴木哲也 [新潟大学 自然科学系]
山岸俊太郎 [新潟大学大学院自然科学研究科]

寒冷地におけるコンクリート構造物の代表的な劣化には,凍害が挙げられる。既往の研究では,RC開水路側壁の凍害劣化による内部変状として層状ひび割れの発生が確認されている。本研究では,凍害によって層状ひび割れの生じたRC開水路側壁に対して注入工法を実施し,注入材充填前後の力学性能の改善効果について検討した。結果として注入工法では,躯体の一体化は図られるが力学性能の回復には至らないことなどが明らかとなった。

Keyword: 凍害, RC開水路, 内部変状
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-09]

Study on the comparison method of accelerated weathering test time and exposure period

OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]

促進耐候性試験時間と実暴露期間との比較方法に関する研究

○奥野倫太郎 [日本基礎技術]
森 充広 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]

有機系表面被覆材を対象に促進耐候性試験の劣化状態と,現地での劣化状態を比較する手法について検討した。比較では,現地で紫外線量を測定し,公表されている調査地点近隣の全天日射量との相関を求め,これに基づき現地での供用期間中の紫外線受光量を推定した。この方法により,促進耐候性試験結果と現地調査結果を比較した結果,四国地区の日当たりの良い面の供用期間3年11ヶ月は,促進耐候性試験1800時間に相当していた。

Keyword: 有機系表面被覆材, 促進耐候性試験, 変状面積率
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-10]

Measurement technique of a float occurring after the construction of the inorganic system plating method of construction

Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]

無機系表面被覆工法の施工後に発生する浮きの計測手法

○西原正彦 [農村工学研究所]
浅野 勇 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]

農業水利施設で補修工事後に発生した浮きの面積を,画像解析ソフトにより算定する手法を検討した。画像解析から浮きの面積を求める場合は,カメラを浮きと正対させて画像を取ることが重要である。浮きの画像を撮影する際,三脚で固定する・高性能のカメラを利用するといった配慮はしなくても面積測定は可能である。浮きの平均直径が10cmを越える場合は,画像解析による面積測定は有効な手段と考えられる。

Keyword: 表面被覆, 浮き, 剥離
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-11]

Measurement of adhesive strain between cocrete and repair material

MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]

コンクリートと補修材料との付着界面のひずみ計測

○森 充広 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
浅野 勇 [農村工学研究所]
西原正彦 [農村工学研究所]

コンクリートとポリマーセメントモルタル(PCM)の複合供試体を作製し,強制的に相対変位を与えたときのひずみ分布を,ひずみゲージおよびデジタル画像相関法により測定した.その結果,PCM端部に発生するひずみは,コンクリートやPCM中心のひずみと比較すると小さいこと,またひずみ分布を面的に計測できるデジタル画像相関法によって,その傾向がとらえられることが明らかとなった.

Keyword: 補修材料, ポリマーセメントモルタル, デジタル画像相関法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-12]

The Rate of Deterioration of Biodegradable Concrete -4month underground curing-

Suzuki Mariko [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]
Kubo Kyoko [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]
Hata Eizou [SUNREC CO.,LTD]
Nakamura Makoto [Kizai Tecto Corp.]
Yoshimura Atsushi [Suncoh Consultants Co., Ltd]
Suzuki Takeshi [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]
Kawabata Toshinori [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]

生分解性樹脂コンクリートの劣化速度に関する一考察 -4ヶ月土中養生-

○鈴木麻里子 [神戸大学大学院農学研究科]
久保京子 [神戸大学大学院農学研究科]
秦 栄三 [サンレック]
中村 誠 [キザイテクト]
吉村 睦 [サンコーコンサルタント]
鈴木武志 [神戸大学大学院農学研究科]
河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]

微生物によって分解可能な樹脂コンクリート(生分解性樹脂コンクリート)を仮設資材に適用するために,力学試験を実施し,板厚,樹脂率の変化に伴う,劣化進度を評価した.本稿は,0〜4ヶ月,埋設養生した供試体の三点曲げ試験,微生物量測定結果を示す.

Keyword: 特殊コンクリート, コンクリート材料, コンクリートの性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-13]

Variation of the strength characteristics of low-strength geopolymer due to the difference of alkali-silica solution

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
YAMASHITA Shunsaku [Faculty of Agriculture, Saga University]
KITAYAMA Takaaki [Faculty of Agriculture, Saga University]
KOUMOTO Tatsuya [Geopolymer Research Laboratory]

アルカリシリカ溶液の違いによる低強度ジオポリマーの強度特性の変化について

○近藤文義 [佐賀大学農学部]
山下駿作 [佐賀大学農学部]
北山貴彬 [佐賀大学農学部]
甲本達也 [ジオポリマー研究所]

 アルカリシリカ溶液の違いによる低強度ジオポリマーの強度特性の変化について比較検討した.水あめ状珪酸ソーダ1号の2倍希釈溶液を活性材として用いた場合に各種強度特性の増加が認められた.また,その活性材にNaOH溶液を添加してアルカリ度を高めた場合の効果が顕著であった.この理由は,高濃度のNaOHの存在がジオポリマーの固化メカニズムにおけるフィラーからの金属イオン溶出反応を促進させるためであると推定された.

Keyword: ジオポリマー, アルカリシリカ溶液, 強度特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-14]

Fundamental study on reduction effect of noise by the porous concrete (part3)

kassai_hirofumi [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]
matsumoto_shinsuke [Faculty of Agriculture , Kochi University]
matsumoto_shinsuke [Faculty of Agriculture , Kochi University]
odajima_tsutomu [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]
yamada_toshio [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]

ポーラスコンクリート製壁体の騒音低減効果に関する研究(その3)

○葛西博文 [総合開発]
松田洋明 [高知大学農学部]
松本伸介 [高知大学農学部]
小田島 勉 [総合開発]
山田登志夫 [総合開発]

ポーラスコンクリートは,室内試験において,詳細に吸音特性が調べられている.既報では,表面模様の凹凸角度や背面壁体の内部空気層厚の効果について,同一容積の模様の場合,音源の入射角に対して垂直面の角度および内部空気層厚が大きいことが吸音・遮音性能を向上させることを示した.本報告では,垂直面の正方形の模様を基本とした形状の影響を試験し、道路騒音、機械騒音、鉄道騒音等への低減効果を調べた.

Keyword: 環境保全, 騒音対策, ポーラスコンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-15]

Heat interception effect of a lightweight block mixed with Shirasu easing the heat island phenomenon

Mizuki Hira [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Goto Mai [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Takagi Azuma [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

ヒートアイランド現象を緩和するしらす軽量ブロック材の遮熱効果

○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
後藤麻衣 [鹿児島大学農学部]
高木 東 [鹿児島大学農学部]

地域資源としてのしらすを有効に利用し,温度上昇を緩和する軽量ブロック材の開発を行い,試作した材料の遮熱効果を調べるために,ブロックの温度と含水量の関係について考察した。採取場所の違いで物理的性質が異なるため,その材料を粒度調整して製作したブロック材の性質も種類や割合により変化する。また,混合割合によるブロック材の性能の違いから,砂に対するしらすの混合比の違いが保水性に影響を及ぼすことが確認できた。

Keyword: ヒートアイランド, しらす, 遮熱
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-16]

Development of Radiation Shielding Concrete BOX Using the CRT Glass Cullet

Masafumi Kitatsuji [MIYAGI UNIVERSITY]
Kyouhei Sobu [MIYAGI UNIVERSITY]
Hirohisa Kaimai [MIYAGI UNIVERSITY]

ブラウン管ガラスカレットを用いた遮蔽コンクリートBOXの開発

○北辻政文 [宮城大学食産業学部]
蘇武恭兵 [宮城大学食産業学部]
開米浩久 [宮城大学食産業学部]

本研究は放射能汚染物質を保管するための遮蔽性能を有するコンクリート容器の作製を目的として,ブラウン管鉛ガラスを骨材に用いたコンクリートの性能を評価し,その利用可能性について検討を行った。実験の結果,鉛ガラスコンクリートの物性および耐久性は,普通コンクリートと同等程度の結果を得ることができ,放射線遮蔽性能が向上することも確認された。

Keyword: ブラウン管ガラス, 放射線, プレキャストコンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-17]

Study on ASR Suppression of Concrete secondary product

Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Toshifumi SHIBATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]

製鋼鋳物砂を活用したコンクリート二次製品の開発に関する研究

○高田龍一 [松江工業高等専門学校]
柴田俊文 [松江工業高等専門学校]
野中資博 [島根大学 生物資源科学部]

本研究では,コンクリート用細骨材として水ガラスを多量に含む鋳物砂を100%使用し,ASR抑制手法を開発することを目的とした。強度発現、ASR抑制の両方の課題を解決するには、今後さらに研究を進める必要があることが明らかとなった。

Keyword: コンクリート二次製品, アルカリシリカ反応, モルタルバー法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-18(P)]

Compressive Strength and Hydrolytic Characteristics of Biodegradable Concrete

kubo kyoko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
suzuki mariko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
hata eizou [SUNREC CO.,LTD]
nakamura makoto [Kizai Tecto Corp.]
yoshimura atsushi [Suncoh Consultants Co.,Ltd]
suzuki takeshi [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
kawabata toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

生分解性コンクリートの劣化による圧縮強度変化および加水分解性に関する一考察

鈴木麻里子 [神戸大学大学院農学研究科]
○久保京子 [神戸大学大学院農学研究科]
秦 栄三 [サンレック]
中村 誠 [キザイテクト]
吉村 睦 [サンコーコンサルタント]
鈴木武志 [神戸大学大学院農学研究科]
河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]

近年進行する都市化により,老朽管渠や仮設資材を埋設残置するケースが増加している.このような地中残存構造物が,以後の施工時に障害となるほか,土地流動性の制限に繋がる可能性がある.本研究では,短期間のみ強度を有し,経年劣化により最終的に骨材に帰する生分解性コンクリートの有用性を考え,その強度低下のメカニズム解明を目的とし,一定埋設期間後との圧縮強度試験および加水分解試験を実施した.

Keyword: 生分解性コンクリート, 圧縮強度, 加水分解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-19]

An investigation for inflences of several factors on safety of ppipelines

Taninaka Fumiya [Ehime University]
Nishiyama Tatsuro [Ehime University]

農業用パイプラインの事故要因分析

○谷中文哉 [愛媛大学]
西山竜朗 [愛媛大学]

昨今の老朽化による農業水利施設の突発事故の約70%がパイプラインに生じており,その対策・予防のためにライフサイクルコスト低減に資する基礎的な検討が必要とされている.本研究では,パイプラインの適切な設計・維持管理への貢献を目的とし,パイプラインの事故の起こりやすさの指標となる事故率(件/km/年)を管種別や口径別といった条件ごとに求め,考察することによって事故の実態を明らかにしようとした.

Keyword: パイプライン, 維持管理, 劣化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-20]

Long-term Performance of FRPM Pipes

otsuka satoshi [Kurimoto Co.,LTD]
mamiya satoshi [Kurimoto Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

長期極限曲げ歪み試験によるFRPM管の長期性能の評価

○大塚 聡 [栗本鐵工所]
間宮 聡 [栗本鐵工所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]

フィラメントワインディング成形(FW成形)による強化プラスチック複合管(FRPM管)は、農業用水路に使用されて40年が経過しているが、FRPM管の長期性能を確認した報告例は数少ないのが現状である。本報では、ISO規格に準拠した長期極限曲げ歪み試験の概要と現状を報告すると共に、長期間必要とする試験に温度を組み合わせることで、試験期間の短縮化を図った温度促進試験に対する取り組みについて報告する。

Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISO
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-21]

A long-term performance evalution of rubber ring for FRPM pipe socket

MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]

FRPM管継手用ゴム輪の長期性能評価

○間宮 聡 [栗本鐵工所]

強化プラスチック複合管(以下、FRPM管)は、いずれも継手部のゴム輪で水密を保持する機構がとられているが、ゴム輪の経年劣化調査については報告例も少ないのが現状である。本報では、埋設されたFRPM管から、平成2年製造時(22年前)の継手からゴム輪を採取し、性能確認を行ったのでここに報告する。

Keyword: 二次製品, 工法・施工,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-22]

Evaluation of structural safety of FRPM pipe by a bend strain

ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HAZAMA Masaya [Kurimoto ltd]
HIGASHI Syunji [Sekisui chemical co.ltd]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]

曲げひずみによるFRPM管の構造安全性の評価について

○有吉 充 [農村工学研究所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
硲 昌也 [栗本鐵工所]
東 俊司 [積水化学工業]
堀 俊和 [農村工学研究所]

曲率半径の変化から曲げひずみを推定する手法をφ800のFRPM管に適用し、その精度を検証した。その結果、パイプが局所的な変形をしている場合でも、本手法により曲げひずみを推定できることが分かった。また、FRPM管の内面の状態が真円ではないため、200mmのベース長では、局所的に曲げひずみの精度が低くなる箇所が生じるが、300mmのベース長を用いた場合は、80%以上の精度で曲げひずみを推定できることが分かった。

Keyword: 埋設管, 性能照査, 模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-23]

Field test of using curved pipelines formed with polyethylene pipes to cyclic internal pressure

TOKIYOSHI MITSUAKI [Dainippon Plastics Co.,Ltd]
KUDO HIDEO [Nippon Hawer Co,.Ltd]
HINOBAYASHI JOJI [Dainippon Plastics Co.,Ltd]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI MITSURU [National Institute for Rural Engineering]

中口径ポリエチレン管による曲線管路の繰返し内水圧負荷実験

○時吉充亮 [大日本プラスチックス]
工藤秀穂 [日本ハウエル]
日野林譲二 [大日本プラスチックス]
毛利栄征 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]

農業用パイプラインは,屈曲点に曲管を配置し,内圧によるスラスト力に対してはスラストブロックで防護する方法が一般的である.しかしながらパイプラインのウィークポントを回避する上で管路の一体化は最も有効な対策方法である.本報では中口径ポリエチレン管路の曲線配管に作用するスラスト力に対し長期的な安全性を評価することを目的に繰返し内水圧負荷実験を報告する.

Keyword: ポリエチレン管, 曲線布設, 一体化管路
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-24]

Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipe Affected by Deteriorating Pipe with Different Damage Level

ono kohei [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
sonoda yusuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
miki taiki [Faculty of Agriculture, Kobe University]
kawabata toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
sawada yuaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
mohri yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
ariyoshi mitsuru [National Institute for Rural Engineering]

損傷レベルの異なる老朽既設管の影響を受ける更生管の力学挙動

小野耕平 [神戸大学大学院農学研究科]
園田悠介 [神戸大学大学院農学研究科]
○三木太貴 [神戸大学農学部]
河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利栄征 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]

埋設管路の合理的な改修工法として管路更生工法がある.しかしながら,偏心荷重や地震動を受けた際に,地盤内に残存する老朽管が更生管の力学挙動に与える影響について十分な解明が進んでいない.本研究では,老朽管の損傷度が更生管に与える影響について検討するため,土槽内埋設実験を実施した.その結果,老朽管の損傷程度が応力集中等により内面側更生管の力学挙動に与える影響が大きいことが明らかになった.

Keyword: 管路更生工法, 埋設管, 載荷試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-25]

Investigation about history of damaged accidents for small-diameter PVC pipes

tanaka yoshikazu [Institute for Rural Engineering]

小口径塩ビ管の破損事故歴の調査

○田中良和 [農村工学研究所]

 高圧パイプラインの管破損事故は大きな損失と負担を強いるために極力避けなければならない。本稿は、塩ビ管の破壊の種類を特定して、どのような荷重が破損の原因であったかを同定することを目的として、破裂した塩ビ管の破裂事故について調査を行った。破面解析の結果、き裂発生起点は2箇所あり、疲労破壊が生じてき裂が発生したと推察された。繰り返し荷重の原因として農家の水管理による水撃圧の発生が考えられる。

Keyword: 塩ビ管, 破面解析, 疲労破壊
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-26]

Performance evaluations of restraint joints for concrete filled steel pipes

ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
AKIMOTO Masanori [Nippon Hume Corporation]
IGAWA Hideki [Nippon Hume Corporation]

合成鋼管用離脱防止継手の性能確認試験

○石井将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中資博 [島根大学生物資源科学部]
秋元昌哲 [日本ヒューム]
井川秀樹 [日本ヒューム]

埋設管路が地震によって受ける損傷には,継手のずれや離脱など管路軸方向のものが多い。継手の伸縮性能と離脱阻止力の両方を備えた離脱防止継手は,地震に対する安全性を向上させる手段として期待されている。合成鋼管に対してくびれ部を備えたカラーと止めネジで阻止力を生じさせる継手を試作し試験を行ったところ,想定したとおりのメカニズムで離脱防止機能を発揮し,鎖構造管路としての効果を期待できることが確認できた。

Keyword: パイプライン, 耐震設計, 離脱防止継手
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-27]

Estimating seismic damage of gated weir using fiber model analysis

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
NISHIHARA Masahiko [National Institute for Rural Engineering]

ファイバーモデルを用いた可動堰の地震時損傷形態の予測

○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
浅野 勇 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
西原正彦 [農村工学研究所]

可動堰のような断面形状の異なる堰柱および門柱で構成されるコンクリート構造物の地震時の挙動および損傷形態についての基礎的な知見を得るために,ファイバーモデルによる時刻歴応答解析を実施した。その結果,門柱基部および頭部の塑性ヒンジ部で損傷レベルが高いこと,地震波の入力方向により損傷形態が異なること,そして,実際の地震動と同様な水平2方向の地震波入力により損傷範囲が拡大することが示された。

Keyword: ファイバーモデル, 可動堰, 地震
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-28]

Maintenance cost prediction method based on repair recordsof pump station for irrigation and drainage

Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]

農業用揚排水機場の補修履歴に基づく機能保全コスト予測手法

○水間啓慈 [農村工学研究所]
國枝 正 [農村工学研究所]

農業用揚排水機場の補修履歴を活用した機能保全コストの予測を試みたので、その内容について紹介する。稼働後一定の年数が経過した揚排水機場を対象に、劣化による部品の交換や突発的な故障時の復旧工事に支出された費用の経年変化の特性を求めた。この特性を用いて、同一地区内で後に建設された機場の補修費の予測を行い、実績値との比較を試みることを通じて、予測手法としての適用性を概略的に検証した。

Keyword: 農業用揚排水機場, 補修履歴, 計画手法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-29]

Functional diagnosis of dust collector integrated in pipe line system in Tohaku L. I. D

hyodo masahiro [Faculty of Agriculture,Tottori University]
ogata hidehiko [Faculty of Agriculture,Tottori University]
Hayashi Naoki [Faculty of Agriculture,Tottori University]

東伯土地改良区連合管内の管水路システムにおける除塵機の機能診断

○兵頭正浩 [鳥取大学 農学部]
緒方英彦 [鳥取大学 農学部]
林 尚希 [鳥取大学 農学部]

農業水利施設の機能保全を行うための統一的な仕組み作りとして,「農業水利施設の機能保全の手引き」が整理されてきた。しかし,施設は地域に応じた管理体制や灌漑システムを有するため,全ての施設が統一的に管理されることは非常に難しい。そこで,管理向上に向けた資料が乏しい管水路システムの除塵設備について構成部品の階層構造を明らかにした上で機能診断表を作成し,機能診断表に基づいて機能診断を実施した。

Keyword: 除塵機, 機能診断, 階層構造
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-30]

Functional diagnosis of irrigation and drainage pump through lubricant

Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]
Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Kawabata_Masahiko [Tribotex Co.,Ltd.]

潤滑油によるポンプ設備の機能診断

○國枝 正 [農村工学研究所]
水間啓慈 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
川畑雅彦 [トライボテックス]

ポンプ設備の軸受や減速機、エンジン等から潤滑油やグリースを採取し、油中に含まれる金属摩耗粒子の量や形態などの情報から、ポンプ設備を分解せずに軸受等の摩耗状態を把握する機能診断の結果と、その適用性について報告する。本診断手法を用いれば、適切なタイミングでの分解点検や補修を行うことが可能となる。また、潤滑油の劣化や汚染状況を定量的に確認することができるため、潤滑油の交換頻度を見直すことも可能となる。

Keyword: ポンプ設備, 機能診断, 潤滑油
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-31]

Possibility to develop soil hardning material using on site technology

HIROUCHI Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
DAN Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
HIROSE Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

現地技術を用いた土壌硬化材の開発の可能性

○廣内慎司 [国際農林水産業研究センター]
團 晴行 [国際農林水産業研究センター]
廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]

アフリカには土水路が多い。土水路を持続的に利用するために、水路の侵食を防止する対策としてカルシウムを用いた土壌硬化材の利用可能性について調査を行っている。ガーナ国では貝に含まれるカルシウムをかまどで焼成することにより酸化カルシウムが得ることができることがわかった。今後、混和剤添加による強度増加の可能性について明らかにしていく。

Keyword: 灌漑施設, 安定処理・地盤改良, 水利構造物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-32]

Cementation Technique of Soil Due to Microbial Activity using Waste Oyster Shell

iwamoto kouji [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
kanayama motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
nakano akiko [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
higashi takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ohtsubo masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

カキ殻を利用した土の微生物固化処理技術に関する基礎的研究

○岩本晃嗣 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
中野晶子 [九州大学熱帯農学研究センター]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学名誉教授]

本研究では,産業廃棄物であるカキ殻を有効利用するとともに微生物の代謝活動を利用した土の微生物固化処理について実験的に検討した.バッチ試験の結果より,Ca2+濃度が減少することから,炭酸カルシウムの析出が行われていることが確認された.マイクロインデンターによる硬度の測定においては,大気中および微生物代謝によるCO2がカキ殻から溶出したCa2+と反応することで,CaCO3が析出し,硬度が増加することが確認された.

Keyword: カキ殻, 微生物代謝, 炭酸カルシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-33]

Research on the quality evaluation of used tile powder and solidified dredged material

Yonee Maki [Graduate school of Faculty of Life and Environmental Sciencn,shimane University]
Komuro Daisuke [A graduate of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane ]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

廃瓦微粉末の性能評価と浚渫土固化に関する研究

○米江真貴 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
小室大輔 [島根大学生物資源科学部卒]
野中資博 [島根大学生物資源科学部]

我が国では,最終処分場の逼迫を受け,資源循環型社会の構築が進められている。しかし,産業廃棄物のひとつである廃瓦微粉末は,有効的な再利用方法は確立されておらず,利用法が望まれている。本報告では,廃瓦微粉末の持つポゾラン活性がセメントに対してどの程度混合することで最も効果があるのかを検討した。また,廃瓦微粉末をセメントと混合することで,浚渫土固化材としての利用を検討した。

Keyword: 廃瓦微粉末, ポゾラン活性, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-34]

Some properties of the volcanic ash from Shinmoedake for concrete’s fine-aggregate

Hosokawa Yoshiharu [University of Miyazaki]

新燃岳火山灰のコンクリート用細骨材への適性

○細川吉晴 [宮崎大学]

2011年1月下旬に噴火した新燃岳の火山灰が多量に堆積している。この火山灰をコンクリート用細骨材として有効利用できるか,骨材試験などから細骨材特性について検討した。その結果,火山灰のpH値が酸性側であり,粒度は土木学会の標準範囲から外れるものも少なくなかった。火山灰のみの利用法やほかの物理的特性についても言及した。

Keyword: コンクリート材料, 火山灰, 物理的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-35]

STUDY ON USABILITY OF SOME SELECTED RECYCLED FINE AGGREGATES

ISLAM MOHAMMAD RAIHANUL [MIE UNIVERSITY]
ISHIGURO_ SATORU [MIE UNIVERSITY]
OKAJIMA_KENJI [MIE UNIVERSITY]

STUDY ON USABILITY OF SOME SELECTED RECYCLED FINE AGGREGATES

○Mohammad Raihanul ISLAM [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Satoru ISHIGURO [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Kenji OKAJIMA [Graduate school of Bioresources, Mie University]

三重県内で発生した、ガラス、かわら、陶磁器などの廃棄物を破砕して製造したリサイクル材、およびスラグ骨材などを細骨材として利用し、コンクリートブロックを作製した。コンクリートブロックの滑り抵抗性、ランプ照射による表面温度測定、モルタルの強度試験などの結果について、川砂を用いたモルタルの結果を含めて報告する。

Keyword: Recycled material, Fine aggregate, Concrete block
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-36]

A Study on Utilization of Washing Sand in Tsunami Deposits as Fine Aggregate for Precast Concrete

Abe Takayuki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Kitatsuji Masahumi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Ono Kazuma [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

津波堆積物洗浄砂のプレキャストコンクリート用細骨材としての利用に関する研究

○阿部孝行 [宮城大学食産業学研究科]
北辻政文 [宮城大学食産業学部]
小野和馬 [宮城大学食産業学部]

本研究は災害廃棄物洗浄砂(以下,洗浄砂)のプレキャストコンクリート用細骨材としての利用を目的として,洗浄砂を細骨材の一部として用いたコンクリートについて試験を行った.その結果,洗浄砂を用いたコンクリートの物性および耐久性は普通コンクリートと同等程度であることが確認された.しかし,PCおよびRC製品に洗浄砂を使用する際には,塩化物イオン含有量の基準を満足するための対策が必要となることが明らかとなった.

Keyword: 災害廃棄物, 津波堆積物, プレキャストコンクリート
GET PDF=13/13009-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-37]

Mechanical Properties of Deteriorated Concrete in Oonogi Ishibashi Headworks

ato_masaki [Mie Prefecture]
ishiguro_satoru [Mie University]
kurata_takashi [NTC Consultants Corporation]
nakayama_mutsuhito [NTC Consultants Corporation]
miyaoka_noriyuki [NTC Consultants Corporation]

大仰石橋頭首工における劣化コンクリートの力学特性

○阿藤正樹 [三重県庁]
石黒 覚 [三重大学生物資源学部]
倉田高士 [NTCコンサルタンツ]
中山睦人 [NTCコンサルタンツ]
宮岡則行 [NTCコンサルタンツ]

三重県は1951年築造のコンクリート固定堰の耐震照査を実施した。本調査では劣化コンクリート構造部材の地震時のひび割れ抵抗性に着目し,現地採取コアの圧縮強度特性に加え,引張強度特性のコンクリート試験と解析を行った。58年経過したコンクリートの圧縮強度や弾性係数の試験結果から,水利施設の長年の流水作用に伴う溶出によって,コンクリートの組織が疎となり,その強度や弾性係数の低下傾向が見受けられた。

Keyword: コンクリートの性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-38]

Relationship between the loss of cross-section and flexure resistance in the open channel6

Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Laboratory of Facilities Engineering]
Tokashiki Masaru [同上]
Mori Mitsuhiro [同上]
Nishihara Masahiko [同上]

開水路側壁の断面欠損と耐力低下の関係

○浅野 勇 [農村工学研究所]
 渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
西原正彦 [農村工学研究所]

摩耗による断面欠損を模擬した梁供試体(鉄筋比1.1%)の曲げ載荷試験を行い,断面欠損量と耐力の関係を求めた。その結果,圧縮縁を断面欠損させると断面欠損量に比例して梁の耐力は低下,引張縁を断面欠損させても耐力は低下しなかった。この結果から,1)鉄筋比1%程度の開水路部材では鉄筋が健全であれば断面欠損により耐力は大きく低下しない。2)圧縮縁欠損による耐力低下は断面の有効高さの減少が原因,などが推測できる。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 安全性, 管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-39]

A proposal of functional diagnosis method attention to materials deterioration of drainage canal in the upland field area in Hokkaido

sato satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
ishigami akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
aoyama hirotoshi [Docon Co.,Ltd]
watabe kouji [Docon Co.,Ltd]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

北海道の畑作地帯における排水路の材料劣化に着目した機能診断手法の提案

○佐藤 智 [寒地土木研究所]
石神暁郎 [寒地土木研究所]
青山裕俊 [ドーコン]
渡部浩二 [ドーコン]
中村和正 [寒地土木研究所]

北海道の畑作地帯にある排水路について、護岸形式毎の構成部材の変状に着目し、材料劣化に基づく健全度指標を立案し適用性を検証した。連節ブロック型排水路ではブロックの材料劣化を評価することにより、施設全般の健全度を評価できる可能性があることが示唆された。健全度評価の質を高めるためには、材料劣化と施設変状が明らかに乖離する場合には、総合的に判断し、ランクダウン等の評価を行う必要があると考えられる。

Keyword: 排水路, 機能診断, 維持管理
GET PDF=13/13009-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-40]

Experiment on Strengthening for Concrete Waterway Tunnel

Ootani_Satoshi [Oriental Shiraishi Corporation]
Horikoshi_Naoki [Oriental Shiraishi Corporation]
Katsuichi_Miyaguchi [Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha]
Takanori_Yamagishi [Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha]

コンクリート水路トンネルの補強に関する実験について

○大谷悟司 [オリエンタル白石]
堀越直樹 [オリエンタル白石]
宮口克一 [電気化学工業]
山岸隆典 [電気化学工業]

水路トンネルの補強に,ポリマーセメントモルタルと格子状の高強度炭素繊維補強筋を用いて補強を行う工法において,既設部と補強部の一体性および補強効果を確認するため,試験体を用いた静的曲げ載荷試験を実施した。その結果,ポリマーセメントモルタルと格子状の高強度炭素繊維補強筋を用いて補強を行う工法の補強部と既設部の一体性,および補強効果が確認できた。

Keyword: コンクリート材料, 鉄筋コンクリート, 工法・施工
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-41]

The effect of the inner surface reinfoece using FRPgrid in hood form tunnel which different strength

matsumoto takumi [Graduate school of Life and Environmental Science,Shimane University]
natsuka isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
ishii masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
katou tomotake [SHO-BOND Corporation]
takemura manabu [SHO-BOND Corporation]
taniguchi kensi [Nippon Steel & Sumikin Materials Co.Ltd, Composites Company]
uchiyama junichi [Nippon Steel & Sumikin Materials Co.Ltd, Composites Company]

強度の異なるほろ形トンネルにおけるFRPグリッドを用いた内面補強工法の効果

○松本 拓 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
長束 勇 [島根大学生物資源科学部]
石井将幸 [島根大学生物資源科学部]
加藤智丈 [ショーボンド建設]
竹村 学 [ショーボンド建設]
谷口硯士 [新日鉄住金マテリアルズ]
内山純一 [新日鉄住金マテリアルズ]

 既往の研究により,ほろ形トンネルに対して,裏込め充填工法は必ずしも十分な対策でないことが示唆された.そこで本研究では,FRPグリッドを用いた内面補強工法に注目し,強度の異なるほろ形トンネルに対してグリッド補強を行った場合の補強効果について検討を行った.その結果,グリッド補強工法は,第一ひび割れ発生後において,トンネル躯体の強度が低い場合でも,強度の高いものと同等の補強効果が得られると考えられた.

Keyword: ほろ形トンネル, 内面補強, FRPグリッド
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-42]

Impact assessment of external environment to affect the corrosion properties of drainage steel sheet pile canal

MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]
HADA Takuya [Niigata Prefecture]
HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]
MORII Toshihiro [Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]

鋼矢板水路の腐食特性へ及ぼす外部環境の影響評価

○峰村雅臣 [新潟県]
羽田卓也 [新潟県]
原 斉 [信越測量設計]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]

近年,農業水利施設の長寿命化の必要性が認知されることに伴い,鋼矢板水路など鋼材を使用した水利施設における腐食対策が急務な課題となっている。本報では,新潟県農地部と新潟大学により取り組んでいる「環境にやさしい田園整備新技術アドバイザー会議」鋼矢板補修補強WGで検討を進めている鋼矢板腐食環境調査結果を報告する。

Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 腐食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-43(P)]

In-situ Bending Behavior of Steel Sheet Pile Canal with Coated Concrete

NAGASAKI Yasuhiro [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
KOBAYASHI Shuichi [Mizukuragumi Co.,Ltd.]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture,Niigata University]
SATO Kouki [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]

コンクリートを被覆した既設鋼矢板水路の曲げ載荷挙動に関する実証的研究

○長崎文博 [藤村ヒューム管]
小林秀一 [水倉組]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
佐藤弘輝 [藤村ヒューム管]

農業水利施設の長寿命化対策において、農業用排水路に用いられる鋼矢板の腐食による機能低下への対策が急務な課題となっている。本研究では、鋼矢板表面をコンクリートで被覆する鋼矢板の補修工法における鋼矢板‐コンクリート複合材の変形挙動を曲げ載荷試験により検証した。結果、被覆コンクリートが鋼矢板の載荷変位を抑制する効果が明らかとなり、被覆コンクリートによる鋼矢板補修工法の有効性が示唆された。

Keyword: 鋼矢板, 腐食, コンクリート被覆
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-44(P)]

In-Situ Bending Test for Evaluation of Mechanical Properties of Recycling Steel Sheet Pile

HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]
MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]
HADA Takuya [Niigata Prefecture]
MORII Toshihiro [Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]

現地曲げ載荷重試験による継ぎ矢板材の力学特性評価に関する実験的研究

○原 斉 [信越測量設計]
峰村雅臣 [新潟県]
羽田卓也 [新潟県]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]

農業水利施設の中でも鋼矢板水路の長寿命化には,矢板材の腐食問題とその再利用が重要な技術的課題である。筆者らは既設鋼矢板を金属プレートの溶接により再利用する継ぎ矢板工法を開発している。本報では,継ぎ矢板を現地盤に貫入し,曲げ試験を実施した結果を力学特性の観点から報告する。

Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 腐食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-45(P)]

Development of Sealant for Irrigation Canal Joints

YAMASHITA Kohei [KANEKA CORPORATION]
KOMITSU Shintaro [KANEKA CORPORATION]
HASHIMUKAI Hideharu [CEMEDINE CO., LTD]
WATANABE Atsuro [CEMEDINE CO., LTD]
SUGIYAMA Maki [AICA Kogyo Company, Limited]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]

農業用水路用不定形目地材の開発

○山下浩平 [カネカ]
幸光新太郎 [カネカ]
橋向秀治 [セメダイン]
渡邉淳朗 [セメダイン]
杉山真貴 [アイカ工業]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]

 農業用水路用の目地材として、シリコーン系やウレタン系などの不定形目地材(シーリング材)を充填する工法が近年多く見られるが、農業用水路環境条件下における耐久性について十分な検証がなされておらず、目地材が早期に剥離する事例も報告されている。 本研究では、農業用水路の機能保持のためのライフサイクルコスト縮減を目的に、長期耐久性を有する農業用水路用不定形目地材の開発を行ったので、その結果を報告する。

Keyword: 高分子材料, 工法・施工, 灌漑施設
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-46]

Investigation of Inside Defect for Sidewall of Concrete Channel by Impact Echo Method

Ishigami_Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Sato_Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Makanae_Hidetaka [Hokkaido Regional Development Bureau]
Nishida_Mayumi [Hokkaido Regional Development Bureau]
Suto_Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Ogata_Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]

衝撃弾性波法によるコンクリート開水路側壁の内部変状調査

○石神暁郎 [寒地土木研究所]
佐藤 智 [寒地土木研究所]
蒔苗英孝 [北海道開発局]
西田真弓 [北海道開発局]
周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
緒方英彦 [鳥取大学農学部]

積雪寒冷地におけるコンクリート開水路では,近年,種々の非破壊調査法を活用した凍害診断手法の開発・適用が進められつつある。筆者らは,凍害劣化を受けたコンクリート開水路の側壁を対象として,衝撃弾性波法による内部変状調査を行った。その結果,衝撃弾性波法は,内部変状を検出することができ,本法から求まる内部変状までの深さと透過法や外観から求まる内部変状の範囲との相関性は総じて高いことが確認された。

Keyword: コンクリート開水路, 内部変状, 衝撃弾性波法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-47]

Evaluation of Mechanical Properties of Steel Sheet Pile-Concrete Composit using AE

SATO kouki [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd. ]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
KOBAYASHI Shuichi [Mizukuragumi Co., LTD. ]
NAGASAKI Yasuhiro [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.  ]

AE法の適用に基づく鋼矢板‐コンクリート複合材の力学的特性評価

○佐藤弘輝 [藤村ヒュ−ム管]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
小林秀一 [水倉組]
長崎文博 [藤村ヒュ−ム管]

本論で取り上げる鋼矢板水路は,供用開始から20〜40年の経過とともに鋼材腐食の進行が確認されている。本研究では,既設鋼矢板に対するコンクリートを用いた表面被覆工に着目し,鋼矢板‐コンクリート複合材への曲げ応力下でのAEの発生挙動をCalm比により定量化し,力学特性を評価した。その結果,鋼矢板‐コンクリート複合材の力学的特性は,コンクリート挙動の影響を受けていることが本試験結果から示唆された。

Keyword: 鋼矢板, 曲げ試験, AE法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-48]

Characteristics Identification of Local Damage of Structural Materials using AE Parameters

Takeuchi Ryota [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Yamagishi Shuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kawai Takayuki [Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

AEパラメータによる局所損傷を有する構造材の特性情報の抽出

○武内良太 [新潟大学大学院自然科学研究科]
山岸俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]

本報では,局所損傷を有する構造材料の圧縮破壊挙動を対象にAEパラメータを用いて局所損傷の圧縮破壊挙動の特性評価を試みた結果を報告する。

Keyword: 構造材料, 局所損傷, AE
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-49]

Leak Detection of Siphon Structure in Low Water Pressure Conditions using Optical-Fiber Sensing Method

CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture , Niigata University]
ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]

光ファイバセンシングによる低水圧条件下のサイホン構造物における漏水同定

○千代田 淳 [日本水工コンサルタント]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
伊藤久也 [日本水工コンサルタント]
本間辰之介 [日本水工コンサルタント]

サイホン構造物の老朽化は,漏水事故により顕在化する.漏水現象の同定には,一般的にカメラシステムや弾性波法が用いられているが検出精度に問題が残されている.本研究では,漏水現象に伴う低水圧条件下のサイホン内の水圧の変動特性に着目し,検出データの特性からクラスター解析等を用いた漏水同定診断モデルを構築した.

Keyword: サイホン構造物, 光ファイバセンシング, クラスター解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-50]

A simple cavity evaluation method under road surface using Portable FWD

Tanabe masato [Guraduate School of agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Jomoto masakazu [Taisei Rotec Corporation]
Takeuchi yasusi [Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]
Okazawa hiromu [Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]
Midorikawa kanehiro [Sousou Agriculture and Forestry Office,Fukushima Perfecture]

小型FWDを用いた簡易な路面下空洞調査法に関する検討

○田辺政人 [東京農業大学]
城本政一 [大成ロテック]
竹内 康 [東京農業大学 ]
岡澤 宏 [東京農業大学 ]
緑川兼広 [福島県]

本研究では,福島県南相馬市の集落排水管が埋設されている軽交通道路の路面陥没等の変状が確認されていない箇所で小型FWD試験および地中レーダ(GPR)探査を実施し,これらを併用した簡易な路面下空洞探査法について検討するとともに、ボアホールカメラを用いて路面下空洞の有無を確認した。その結果、本研究で提案した探査法で路面下空洞を精度よく、かつ容易に把握できることがわかった。

Keyword: 路面下空洞, 小型FWD試験, 地中レーダー探査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-51(P)]

Deformation Characteristic Evaluation of Damaged Concrete based on the Semi-Variogram Model using the Data of Image Analysis

YAMAGISHI Shuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
KAWAI Takayuki [Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]

画像解析データのセミバリオグラム処理に基づく損傷コンクリートの変形特性評価

○山岸俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]
鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
緒方英彦 [鳥取大学農学部]
周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
佐藤 智 [寒地土木研究所]
石神暁郎 [寒地土木研究所]
森井俊広 [新潟大学自然科学系]
河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]

近年,農業水利施設の長寿命化に伴い既存施設の局所損傷が顕在化する事例が散見される。局所化した損傷の同定には各種非破壊検査が用いられるが,取得データのポスト処理に関する検討は途上である。本報では,3次元画像解析に基づく局所損傷を有する構造材の変形挙動のポスト処理について検討した結果を報告する。

Keyword: 3次元画像解析, 損傷, 構造材
GET PDF=13/13009-51(P).pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [1-30]

Dynamic Behavior of Flexible Buried Pipe on Rigid Bedding

ito hikaru [Graduate School of Veterinary Medicine , Kitasato University]
shima eikichi [School of Veterinary Medicine , Kitasato University]
osari hiroshi [School of Veterinary Medicine , Kitasato University]
kakino wataru [School of Veterinary Medicine , Kitasato University]
KOHGA Yosuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
SONODA Yusuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

剛体基礎上たわみ性埋設管の動的挙動

○伊藤輝 [北里大学大学院獣医学系研究科]
嶋栄吉 [北里大学獣医学部]
長利洋 [北里大学獣医学部]
柿野亘 [北里大学獣医学部]
甲賀洋輔 [神戸大学大学院農学研究科]
園田悠介 [神戸大学大学院農学研究科]

環剛性が等しく管厚が異なる3種類のたわみ性管を用いて,振動台実験を行った.コンクリート基礎を用いて管側部に応力集中を作用させ,埋設管の地震時の変形挙動に与える影響について検討を行った.その結果,応力集中の発生箇所において,管厚の薄い埋設管で卓越した曲げひずみおよび軸応力が発生し,破壊の危険性が高くなることが明らかになった.

Keyword: 埋設管, 振動台実験, ひずみ
GET PDF=12/12001-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [3-30]

SPACIAL SOIL WATER DISTRIBUTION IN SOYBEAN FOEAS FIELD

Tanaka_Keiko [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo.]
Mitsuishi_Shoichi [AINEX Co., Ltd]
Mizoguchi_Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo.]

FOEAS導入ダイズ畑圃場における土壌水分分布の実態―土壌水分の平面分布とダイズの生育から―

○田中景子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
三石正一 [アイネクス(株) ]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田畑作の生産性向上のため開発された地下灌漑システムFOEASは暗渠排水機能の強化と地下水位制御を特徴とし、理論上均一な水分供給を可能とする。本報ではFOEAS導入ダイズ畑の表層15cmの土壌水分を45本のセンサーで計測し、平面的な土壌水分分布のばらつきを確認した。また気孔コンダクタンスと収量から、ダイズの生育の不均一性を示した。これらはFOEASは現段階で想定した均一な水分供給機能を果たせていないことを示唆する。

Keyword: FOEAS, 土壌水分分布, 気孔コンダクタンス
GET PDF=12/12003-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [4-30(P)]

Application of Neural Networks for Soil Moisture Estimation in SRI Paddy Field with Limited Meteorological Data

Chusnul Arif [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Budi Indra Setiawan [Dept. of Civil and Environmental Engineering, Bogor Agricultural University]
Masaru Mizoguchi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Ryoichi Doi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

限られた気象データからSRI水田の土壌水分を推定するニューラルネットワーク法

○クスヌル・アリフ [東京大学大学院農学生命科学研究科]
ブディ・インドラ・セチワン [ボゴール農科大学環境土木学科]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土居良一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

SRI水田の灌漑計画には土壌水分SMの測定が重要である。本研究では2つのニューラルネットワークモデル(NNM)を組み合わせて、限られた気象データからSMと蒸発散量ETを推定した。まず実測された気温の最大・平均・最小値からETを推定した。次に動的NNMにより推定ETと実降水量からSMを求めた。作付期間の異なる気象条件で検証した結果、本推定法は寄与率0.80で実測SMを良好に再現できることが分かった。

Keyword: 土壌水分, SRI水田, ニューラルネットワーク
GET PDF=12/12004-30P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-30]

Clarification impact of biochar for soil and crop

Tashita Yusuke [School of Agriculture, Kyushu University]
Shinogi Yoshiyuki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Oh taek-Keun [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

炭化物が土壌および作物へ及ぼす影響の解明

○田下 優介 [九州大学農学部]
凌 祥之 [九州大学院農学研究院]
呉 宅根 [九州大学院農学研究院]

炭を土壌に施用した場合の土壌及び作物品質への影響を解明した.土壌への影響は保水性,透水性,pH,微生物量について測定を行い,全ての項目で炭施用による向上効果が確認された.また作物品質への影響に関しては,全糖とL-アスコルビン酸量の測定を行い,炭を施用することで追熟により成分量が大きく増加することが確認された.

Keyword: 炭, 土壌の理化学性, 作物品質
GET PDF=12/12005-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-39(P)]

Effects of the applied organic matter on soil gaseous-transport properties: case at the 1st year after the application

Purwoko Hari Kuncoro [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]

施用した有機物が土壌のガス輸送特性に与える影響:施用1年後の結果

○Purwoko Hari Kuncoro [岩手大学大学院連合農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学農学部]

 モミガラ,稲ワラ片,バーク堆肥,オガクズ,バーク片を体積比で10%,20%,30%混入した小試験区(1m×0.8m×0.15m深)を造成し,直後および1年後に採土した試料を静的荷重で締固め,ガス拡散係数,通気係数を測定した。有機物混入の結果,ガス拡散係数,通気係数は概ね対象区より大きくなったが,時間経過により効果は減った。ガス拡散係数の増加は間隙の屈曲性の低下,通気係数の増加はマクロポアの連続性の増加が主な原因と考えられる。

Keyword: 土壌空気, 土壌改良,
GET PDF=12/12005-39P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [5-3]

Influence of a percolation pattern on the cadmium concentration of raic plants in cadmium polluted paddy fields with soil dressing

Sasaki Kiichi [Faculty of Agriculcure and Life Science , Hirosaki university]
Matuyama Nobuhiko [Faculty of Agriculcure and Life Science , Hirosaki university]
Emudei Zahidwuru Hakku [Faculty of Agriculcure and Life Science , Hirosaki university]

客土を持つカドミウム汚染水田の浸透型が稲体のカドミウム濃度に及ぼす影響

○佐々木喜市 [弘前大学農学生命科学部]
松山信彦 [弘前大学農学生命科学部]
Haque Md. Zahidul [弘前大学農学生命科学部]

農林水産省が推奨するカドミウム(以下、Cdと記す)汚染対策として常時湛水栽培や客土(20-30cm)が行われている。しかし、水稲根は出穂期の時期には40-50cmにまで達するといわれる。そのため、根がCdを吸収し汚染米を生産する危険性がある。そこで、本研究ではCd汚染土壌上にそれぞれ15 cm、20 cm、25 cm、30 cm、40 cmの客土を施した成層水田模型を作製し、常時湛水条件下で水稲を栽培し、Cd吸収が及ぼす影響について調査を試みた。

Keyword: カドミウム, 客土水田, 浸透型
GET PDF=12/12005-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-30(P)]

Characteristics of Water Quality of Discharge from Residential Area

TAKITA Jumpei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
NAGATA Hitoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

住宅地からの排水水質の特徴

○瀧田純平 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
永田仁 [京都大学大学院農学研究科]
川島茂人 [京都大学大学院農学研究科]

住宅地からの排水水質特性の解明を目的として,滋賀県内のある住宅地を対象に水文・水質調査を行った.晴天時と降雨時に分離することによって,戸別合併浄化槽と降雨時の路面・屋根からの排出負荷量を推定した.その結果,SSを除いて晴天時の合併浄化槽からの排水濃度が高く,降雨時は希釈されること,合併浄化槽の負荷原単位は夏に増加すること,総降雨量と路面・屋根負荷量にはおよそ線形関係が見られることなどがわかった.

Keyword: 合併浄化槽, 路面排水, 排出負荷
GET PDF=12/12006-30P.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-4]

Evaluation Method of Flood Risk in Low-Lying Area due to Climate Change by using a Diurnal Rainfall Pattern Generator

Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]

豪雨の模擬発生法を用いた低平地排水に対する気候変動影響の定量的評価手法

○皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]

豪雨の模擬発生手法を活用した低平地排水への気候変動影響評価法を開発した。GCMより得た現在と将来の想定雨量について、模擬発生法によりそれぞれ300パターンの降雨波形を発生させ、そのすべてを解析の入力とした。洪水発生リスクの指標として、対象地区内河川のはん濫危険水位の超過確率をみると、将来は約15%のリスク増加が予測された。さらに、低平水田の湛水時間の増加を推定することで、農地への被害リスクを評価した。

Keyword: 気候変動影響評価, 模擬発生法, 低平地排水
GET PDF=12/12006-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [6-48]

Effect of paddy irrigation on groundwater level in the Tedori River Fan

Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Ozaki Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]
Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

手取川扇状地における地下水位への水田灌漑の影響

○岩崎 有美 [京都大学大学院農学研究科]
尾崎 正志 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]

手取川扇状地の地下水流動モデルを,地下水位分布等の現地観測データをもとに構築し,水田面積の減少が灌漑期の地下水位に与える影響を評価した.また,水田面積の減少による地下水位低下を抑制するための揚水規制の検討を行った.その結果,水田面積減少による地下水位低下は,扇頂部から手取川に近い扇央部で大きく,水田面積の減少率が30 %を超えると揚水規制では現況の地下水位を維持できないことが明らかになった.

Keyword: 地下水, 扇状地, 水田
GET PDF=12/12006-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [7-30]

Prediction of apple bloom date using soil temperature and its application to actuarial farm

KATO Koh [Faculty of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]
ITO Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]
MITUISHI Shoichi [AINEX Co., Ltd.]
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences , University of Tokyo]

地温データを利用したリンゴ開花日予測と生産現場での利用

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
伊藤 哲 [(株)クロスアビリティ]
三石 正一 [アイネクス(株)]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

リンゴは融雪期から開花期の作業が収量に大きく影響する.積雪が長期化した本年,青森県の園地では剪定が遅れ,施肥や防除等の作業計画がきわめて難しい状況にある.そのため作業計画の目安となる「開花日」情報をできるだけ早く農家に提供し,作業の円滑化を図る必要がある.本研究では,園地地温を利用した開花日予測モデルについて,モニタリング結果をもとに検証するとともに,生産現場における利活用の可能性を探った.

Keyword: 開花日予測, 園地モニタリング, 地温
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-25]

Temperature effects of mechanical properties in an unsaturated soil

Pyone Win Win [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Minamino Hirokiyo [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Moritani Shigeoki [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]

不飽和土の力学的特性に対する温度依存性について

○Pyone Win Win [東京農工大学]
南野 浩清 [東京農工大学]
森谷 慈宙 [東京農工大学]
斎藤 広隆 [東京農工大学]
向後 雄二 [東京農工大学]

温度の違いによる不飽和土の力学的特性を調べるため,温度調整機能型三軸圧縮試験機を用いた.試料 にはDL クレイを用い,圧密排水(CD)条件下で行われた.拘束圧は基底応力で150kPaとした.温度依存性を調べるため,20,30,40℃の一定温度,0,20,50kPaの一定サクション下で実施した.試験結果より,DL クレイについて,今回の試験範囲では,温度の違いがせん断強度・変形特性に与える影響は比較的小さいことが分かった.

Keyword: 地盤の熱的性質, 土の静力学的性質, 地盤の変形
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-30]

Numerical simulation of seepage failure of soil using CWENO scheme

Tsujimura kousuke [Kyoto University]
Fujisawa Kazunori [Okayama University]
Murakami Akira [Kyoto University]

CWENOスキームを用いた土質材料の浸透破壊シミュレーション

○辻村 康佑 [京都大学農学研究科]
藤澤 和謙 [岡山大学環境生命科学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]

砂の浸透破壊現象では、土粒子間の有効応力が失われ砂が流動化を始める.このような現象を固体解析によりシミュレートする場合、ラグランジュ的な固体解析では大きな変位を伴う流動化した材料の変形過程を追跡することは困難であるため、オイラー的な固体・流体解析により、流動化する固体と流体が混在する状態の数値解析を試みた.解析手法としてCWENOスキームを用い、簡単な条件下での浸透破壊現象の数値解析結果を報告する.

Keyword: 浸透破壊, CWENOスキーム, 流動化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-35]

Dynamic Centrifuge Model Tests about the Influence of Parapet on Dynamic Deformation of Fill Dam

TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
KURODA Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
TSURUDA Shinya [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau]

フィルダムの地震時変状へのパラペットの影響に関する遠心載荷模型振動実験

○田頭秀和 [(独)農研機構農村工学研究所]
林田洋一 [(独)農研機構農村工学研究所]
黒田清一郎 [(独)農研機構農村工学研究所]
増川 晋 [(独)農研機構農村工学研究所]
鶴田晋也 [農林水産省農村振興局]

パラペットがフィルダムの地震時変状に与える影響について、遠心載荷模型振動実験を実施して検討した。豊浦砂とカオリンの混合材料で均一型アースダム堤体を再現し、パラペットはアルミ片で模擬した。最大加速度100,200,300,400,500cm/s2の1.5Hz(1G場換算)のサイン波を入力波として用いて順次加振した結果、パラペットがある場合はパラペットがない場合よりも鉛直変位と水平変位が小さいにも拘わらず深い亀裂が天端に発生した。

Keyword: パラペット, 地震時変状, 遠心載荷模型振動実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [8-4]

Migration of Radioactive Cesium in Soil Monitored in Fukushima

SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Kentaro Fukazawa [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]
SHUICHIRO YOSHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
KAZUHIRO NISHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

福島県における土壌中の放射性セシウムの挙動

○塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
深澤健太郎 [東京大学農学部]
吉田 修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

シンチレションサーベイメータを用いて、現場の土壌中で非破壊で放射性Csの平均移動量をモニタリングする方法を開発し、原発事故以降の福島県の現場土壌中の放射性セシウムの移動の実態を明らかにした。降下から2-3ヶ月間のCs移動速度は水分子移流速度の1/10〜1/30程度で速かったが、その後およそ一桁低下しており、土壌へのCsの強い固定は数ヶ月かそれ以上の時間を要するプロセスである。

Keyword: 放射性セシウム, 溶質移動, 水移動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-16]

Influence of a percolation pattern on the cadmium concentration of raic plants in cadmium polluted paddy fields with soil dressing

HIROUCHI Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
HIROSE Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
DAN Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Sasaki Choichi [Faculty of Agriculcure and Life Science , Hirosaki university]

客土を持つカドミウム汚染水田の浸透型が稲体のカドミウム濃度に及ぼす影響

○廣内 慎司 [(独)国際農林水産業研究センター]
廣瀬 千佳子 [(独)国際農林水産業研究センター]
團 晴行 [(独)国際農林水産業研究センター]
佐々木長市 [弘前大学農学生命科学部]

農林水産省が推奨するカドミウム(以下、Cdと記す)汚染対策として常時湛水栽培や客土(20-30cm)が行われている。しかし、水稲根は出穂期の時期には40-50cmにまで達するといわれる。そのため、根がCdを吸収し汚染米を生産する危険性がある。そこで、本研究ではCd汚染土壌上にそれぞれ15 cm、20 cm、25 cm、30 cm、40 cmの客土を施した成層水田模型を作製し、常時湛水条件下で水稲を栽培し、Cd吸収が及ぼす影響について調査を試みた。

Keyword: カドミウム, 客土水田, 浸透型
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-30]

Hardening characteristics and application of fine demolished concrete

Teramoto Mariko [KOBELCO RESEARCH INSTITUTE, INC.]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

再生コンクリート微粉末の硬化特性とその用途の検討

○寺本 麻莉子 [株式会社コベルコ科研]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

コンクリート塊から骨材を抽出する過程で発生する微粉の再利用用途の検討として,微粉にセメントを混合した際の強度特性および底泥固化材への利用を検討した。その結果,強度特性については,微粉とセメントの混合割合において微粉の割合の上昇に反比例し線形的に強度が低下する傾向にあった。また,固化材については底泥の含水比が約300%の場合は,微粉のみで有効に固化できることが明らかとなった。

Keyword: コンクリート微粉末, 硬化特性, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2011

発表番号 [1-18]

Movement of Tail beat and Swimming Speed of Masu salmon Fingerlings,Oncorhynchus masou masou,in high flow velocity

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Yamamura Masahiro [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science graduate course]
Kato Koh [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]
Azuma Nobuyuki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Science]

高流速条件におけるヤマメ稚魚の遊泳速度と尾ひれの運動

○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
山村 真弘 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
東 信行 [弘前大学農学生命科学部]

長さ150cm,内径横縦4.0cm×5.0cmの長方形スタミナトンネル内をヤマメ稚魚が高速で遊泳する挙動を高速度カメラで撮影し、遊泳速度と尾部の運動との関係を検討した.その結果,ヤマメ稚魚33尾(平均全長5.8cm)は管内流速93〜142cm・s-1の範囲で遊泳速度120〜200cm・s-1,尾部の振動数30〜38Hzとなった.また,尾ひれの運動と遊泳速度の関係を最小遊泳速度と尾ひれの最小振動数を加味して整理し関係式を得た.

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2011

発表番号 [1-21]

Applicability of Acoustic Biotelemetry to analyze behavioral ecology of catfish(Silurus asotus)

MORI AKIRA [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
MUZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]
GOTO AKIRA [Utsunomiya University]

ナマズの生態解明に向けた超音波バイオテレメトリーの適用可能性の検討

○森 晃 [東京農工大学連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

ナマズの行動生態の解明の為に,超音波テレメトリーの適用可能性を検討した.発信機を内部装着し,装着による影響を検証したところすべての装着個体は生残した.このことから,発信機装着可能性が示された.続けて,調査地において超音波テレメトリーを用いた追跡調査の方法を確立し,手法としての有効性を検証した.この結果,長期間のモニタリングに成功し,日周活動等の行動生態情報を収集でき,手法としての有効性が示された.

Keyword: ナマズ, 超音波テレメトリー, 行動生態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.134-135 , 2011

発表番号 [1-23]

A development of a parallel set movable fishway in the Eino weir, the Hatto River

Takahashi Naoki [The United Graduate School of Agricultural Sciences , Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Taya Akihiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yasuda Youichi [College of Science and Technology, Nihon University]

八東川永野堰における平行設置式簡易魚道の開発

○高橋 直己 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
田谷 亮洋 [鳥取大学農学部]
安田 陽一 [日本大学理工学部]

鳥取県永野堰にて,既設魚道を使わずに遡上を試みるアユを補助するため,堰の形状に適する簡易魚道を開発した.魚道を堰に平行に設置することで,勾配調整を容易にすると共に,進入し易い位置に魚道入口を設けた.流速・流向調査から,本魚道では十分に遡上可能な流況が魚道内外に発生することを確認した.そして遡上期間の越流水深を推定した結果,本魚道は最も重要な遡上ピーク期において30日以上使用可能であると推測された.

Keyword: 遡上期, 流速, 流向
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2011

発表番号 [1-30]

Comparison between multivariate and univariate models in habitat preference evaluation of Japanese medaka (Oryzias latipes) using a HSI model

MASUDA SHINYA [Kumamoto Prefectural Government]
FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
HARADA MASAYOSHI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

HSIモデルを用いたメダカの生息場選好性評価における多変量モデルおよび単変量モデルの比較

○増田 慎也 [熊本県庁]
福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では,メダカ(Oryzias latipes)を対象に,多変量型および単変量型のHSIモデルを構築した.HSIモデルの構築の際には,既に開発済みのカテゴリー化手法を用いて最適なカテゴリー数を決定し,独立した複数のデータを用いて多変量モデルおよび単変量モデルの再現性を比較した.その結果,多変量モデルの方が良好な再現性を示したことから,生息環境評価において環境因子間の相互影響を考慮することの重要性が示唆された.

Keyword: 生息場選好性評価, HSIモデル, 多変量モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2011

発表番号 [2-25]

Observation of rainwater drainage load from newly developed residential area in Inba-numa basin

KISHIHATA Akihiro [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]
LIN Yu-Chen [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
KIMURA Masaomi [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
IIDA Toshiaki [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
OKAJIMA Kenji [Faculty of Bioresources, Mie University]

印旛沼流域新興住宅地区における雨水排水負荷の観測

○岸畑明宏 [東京大学農学部]
林 宥辰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
岡島賢治 [三重大学生物資源学部]

印旛沼流域の汚濁負荷の主要な負荷源として市街地雨水排水が挙げられる。また、印旛沼の水が流域の農地の農業用水として広く利用されていることから、農地への汚濁負荷として、市街地雨水排水の各窒素形態の汚濁負荷を定量することが必要である。本研究では新興住宅地域にて流量の観測及び採水を行い、得られたデータから流域の雨水流出特性と負荷流出特性をモデル化し、年間を通しての流出解析から各窒素形態の負荷量を定量した。

Keyword: 雨水排水, 流出特性, 水質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2011

発表番号 [2-28]

Changes in Runoff Characteristics of Small Basins due to Cultivation Conditions of Hilly Paddies

Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]

中山間水田の耕作放棄が小流域の流出特性に及ぼす影響

○吉田武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
増本隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
堀川直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]

土地利用・水田耕作放棄状況が異なる中山間地の試験流域(耕作水田主体・放棄水田主体・森林流域)での水文観測結果から,ピーク流出係数,流域保留量,直接流出率等の短期流出特性を評価した.ピーク流出係数の最大値は,日雨量の再起確率5年の降雨で生じ,耕作水田主体流域0.24、放棄水田主体流域0.30となった.試験流域の流出特性は流域の乾湿状態で異なり、湿潤状態で放棄水田主体流域の洪水流出の増大が見られた。

Keyword: 中山間水田, 耕作放棄, 流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.240-241 , 2011

発表番号 [2-30]

Statistical analysis of water quality data in lowland paddy fields agricultural watershed

Matsuyama Hiroki [College of Agriculture, Ibaraki University]
Noda Keigo [College of Agriculture, Ibaraki University]
Kato Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]
Yoshida Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]
Kuroda Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]

低平地水田地帯を含む農業小流域の水質特性の統計解析

○松山広樹 [茨城大学農学部]
乃田啓吾 [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]

霞ケ浦流域における栄養塩類の定性的評価を行う為に、現地調査を行い流量の変動に対する濃度の変化の関係を得られた観測データよりデータ解析を行った。具体的には、観測データの統計解析、流量濃度の相関式について検討し、低平地水田地帯を含む流域からの水質流出特性について考察した。

Keyword: 水収支, 物質収支, 水質流出特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2011

発表番号 [3-06]

Predicting Soil Moisture and Temperature Profile with Statistically Downscaled GCM Projections

Kato Chihiro [University of Tokyo]
Nishimura Taku [University of Tokyo]
Imoto Hiromi [University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [University of Tokyo]

統計的ダウンスケーリング手法によるGCM予測値の土壌水分・熱動態予測への適用

○加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

GCM予測値を統計的ダウンスケーリングし、土壌中の水・熱移動シミュレーションに適用した。西東京では気温上昇に加え、降雨量が増加する6月は土壌水分量が増加する一方で領域外への流出量も増加すること、降雨量が減少する9月は地表面の乾燥が促進され、地温上昇は比較的浅い位置で緩和されることが予測された。GCM予測値と土壌の水分・移動特性を用い、気候変動による土壌水分・熱動態の変化を詳細に検討できることが示された。

Keyword: 統計的ダウンスケーリング, SRES A1Bシナリオ, 不飽和土壌中水・熱移動シミュレーション
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2011

発表番号 [3-07]

Agricultural soil-profile physical properties database, Japan: SolphyJ

Eguchi Sadao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Aoki Kazuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Kohyama Kazunori [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

日本の農地土壌の物理的性質データベースSolphyJ

○江口定夫 [農業環境技術研究所]
青木和博 [農業環境技術研究所]
神山和則 [農業環境技術研究所]

農地土壌中における水移動やそれに伴う様々な環境負荷物質の輸送過程を、メカニスティックなモデルを用いて広域で予測するためには、まず対象地域内に分布する土壌の基本的な物理的性質データを整備する必要がある。そこで、農林水産省が実施した土壌環境基礎調査事業の定点調査データを用いて、日本の農地土壌の基本的な物理的性質を土壌統群別・層位別・地目別にとりまとめたデータベースSolphyJを作成した。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌の生成・分類, 物質循環
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2011

発表番号 [3-08]

The study of soil moisture change under the slash-and-burn cultivation in northern Laos

Kashiwagi Junichi [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
Tanahashi Maiko [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
Fijihara Yoichi [Japan International Reserch Center for Agriculture Science]
Hasegawa Shuichi [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]

ラオス北部焼畑地域における土壌水分の変動特性について

○柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
棚橋麻衣子 [北海道大学大学院農学研究院]
藤原洋一 [国際農林業研究センター]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究院]

ラオス北部山岳地域では、短期休閑短期耕作の焼畑形態が行われており、水食による土壌劣化が進行している。その対策として養水分の受け皿としての天水田を斜面下方に造成した。2カ年に渡りTDR土壌水分計を用いた土壌水分のモニタリング結果から、天水田における高収量は、流入水を捕捉し高水分状態が維持されることが一因であると考察された。さらに流域斜面が休閑になると、乾燥ストレスの頻度が高まることが明らかになった。

Keyword: 焼畑, 土壌水分モニタリング, ラオス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2011

発表番号 [3-09]

Soil water and salt content profiles in Mongolian rangeland related to soil degradation

Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]
Undarmaa Jamsran [Mongolian State Univ. of Agriculture]

モンゴル草地の土壌水分・塩分分布と土壌劣化

○塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
ウンダルマ・ヤムサラン [モンゴル農業大学]

モンゴルの草地で土壌・植生調査を行い、地下水位が深い条件で優良な草地と再生の困難な草地(荒れ地)、および、地下水位が浅い条件で植生に被覆された草地と裸地化して土壌が劣化した場所とにおいて測定した土壌水分分布、塩分量分布を比較して、裸地化による土壌の劣化が植生の再生を妨げるメカニズム、および植生被覆が土壌劣化を防ぎと植生自身の生育条件を守るメカニズムを考察した。

Keyword: 乾燥地, 塩類集積, 蒸発・蒸散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2011

発表番号 [3-10]

Comparison of salt accumulation in soil with and without vegetation

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Kawamura Masataka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]

植物被覆の有無による土壌中の塩類集積過程の比較

○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
川村 方孝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

植物被覆の有無による土壌中の塩類集積過程の違いを比較・検討するため,浅い地下水位条件を想定したポット実験と土壌中の水・塩移動理論,土壌-植物-大気連続体モデルによる数値解析を行った.結果,裸地では,蒸発が生じる表面に高濃度の塩類集積が生じるが,植物被覆下では,塩濃度が上昇すると根の吸水が阻害されるため,上部での集積が停止し,下方においても塩類集積が生じることが明らかになった.

Keyword: 塩類集積, 植物被覆, 土壌中の水・塩移動
GET PDF=11/11003-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2011

発表番号 [3-21]

Effects of Network Formation on Sedimentation in Clay-floc Suspensions

Ooi Setsuo [National Instiute for Rural Engineering]
Nakaishi Katsuya [Faculty of Agriculture Ibaraki University]
Mizuno Koutarou []
Kobayashi Motoyoshi [Faculty of agriculture Iwate University]
Saito Takuya [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]

沈降過程におけるネットワーク転位

大井 節男 [農村工学研究所]
中石 克也 [茨城大学農学部]
水野 孝太郎 []
小林 幹佳 [岩手大学農学部]
○齋藤 拓也 [水資源機構]

 凝集フロックの沈降を定量的に扱うのは非常に難しい。従って、定量的扱いを困難にしているネットワーク形成について、透水の側面から明らかにした。即ち、フロック懸濁液の透水速度式を剛体球の沈降速度式から導き、その妥当性を立証した。さらに、透水速度式を用いてネットワーク転位の存在と透水変化のメカニズムを明らかにした。特に、転位過程でのフロック径変化が透水を急減させる現象を明らかにした。

Keyword: 界面沈降, 粘土フロック, ネットワーク転位
GET PDF=11/11003-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2011

発表番号 [3-30]

The effect of excess tillage on the soil physical condition

Soma Katsuyuki [Res. Fac. Of Agr.,Hokkaido Univ.]
Takai Megumi [Undergrad. School of Agr., Hokkaido Univ.]

耕耘管理における「過度の砕土」が農地の物理的構造に与える影響

○相馬 尅之 [北海道大学農学研究院]
高井 愛 [北海道大学農学部]

北海道の畑圃場の多くは耕耘管理土層Ap層がAp1層とAp2層に分化し、播種・定植の場となるAp1層は「過度の砕土」によりマクロ間隙が著しく多く、Ap2層は逆にマクロ間隙が少ないために難透水性の耕盤層と化している。本報告は、Ap1層に対する「過度の砕土」が畑圃場の物理的構造に与える問題点について保水性と圧縮性の面から指摘し、「過度の砕土」の回避の必要性を論じたものである。

Keyword: 耕耘管理, 過度の砕土, マクロ間隙
GET PDF=11/11003-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2011

発表番号 [3-35]

Early effects of applied organic matter on soil water and gas transport properties

Arai Syun [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Purwoko Hari Kuncoro [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

混入した有機物の土壌透水性、通気性への初期における影響

荒井 駿 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
○Purwoko Hari Kuncoro [岩手大学大学院農学研究科]

 深さ15cm,幅100cm,長さ80cmの小試験区にモミガラ,稲ワラ片,バーク堆肥,オガクズ,バーク片を体積比で10%,20%,30%混入した。試験区造成直後に採土した試料を静的荷重で締固め,飽和透水係数とガス拡散係数,通気係数などを測定した。有機物混入の結果,透水係数,ガス拡散係数,通気係数は概ね対象区より大きくなり,混入割合の増加に伴い増加する傾向が得られた。また,乾燥密度とpF2.0における空気率の間に強い負の相関が見られた。

Keyword: 土壌空気, 土壌改良, 水分移動
GET PDF=11/11003-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2011

発表番号 [4-18]

Study on agricultural structure of Qira based on balance of water supply and demand

Abdulsattar MUHAMMADIMIN [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

用水需給バランスに基づくチラ県の農業構造の検討

○阿布都沙塔尓 買買提明 [神戸大学大学院農学研究科]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

中国・新疆ウイグル自治区のチラ県は,工業化・都市化が進んでおらず,農業が主産業であることから,耕地と水資源の十分な活用と合理的な農業構造の確立が望まれる.この地域では河川流量が夏季に集中している一方,春季の農業用水需要が多いため,春季の水不足が問題となっている.農作物ごとに水需要,水供給,単位用水量当たり収益について調べたところ,春季用水量の高い小麦栽培が水不足の主因であることが指摘された.

Keyword: 用水需給, 灌漑用水量, 農業構造
GET PDF=11/11004-18.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2011

発表番号 [4-30]

Drainage Improvement for Fields with Decreased Power of Main drain

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kato Toru [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Togashi Chiyuki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kanmuri Hideaki [National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]
Shibata Saburo [Yamagata Prefectural Government]
Koike Tomomi [Yamagata Prefectural Government]

本暗渠が劣化した圃場の排水改良法

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
加藤徹 [宮城大学食産業学部]
富樫千之 [宮城大学食産業学部]
冠 秀昭 [東北農業研究センター]
柴田 三郎 [山形県庄内総合支庁]
小池 知巳 [山形県庄内総合支庁]

暗渠排水整備の普及により,水田の畑地利用が盛んな地域が増える一方で,モミガラ疎水材の腐朽等による排水性の低下が問題となりつつある。本研究では平成3年に暗渠排水を整備後,モミガラ疎水材がほぼすべて腐朽し,そこに土が充填された状態になった水田において,本暗渠を1本新設する排水性改善工法の効果を検証した。その結果,本工法の施工後,地下水位の低下速度,暗渠排水量が大きくなることが確認された。

Keyword: 地下排水, 農地の汎用化, 土層改良
GET PDF=11/11004-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2011

発表番号 [5-19]

A Study of Method selection of The Pipe Rehabilitation Methods in the Performance Check

suzuki takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]
satou toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]
suzuki takayuki [ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.]
takasaki masanori []

管路更生工法の性能規定化における工法選定の考え方

○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]
鈴木 崇之 [芦森工業株式会社]
高崎 正宣 [日本インシチュフォーム協会]

ストックマネジメント技術の体系化に向けて、パイプラインの対策工法である「管路更生工法」が保有すべき材料・工法の要求性能と照査可能な性能項目の規定化と工法横断的な評価試験による照査技術の開発を進めている。本報では、実務的な取組みにあたり、要求性能に対する照査可能な評価項目の試験方法の検討を踏まえ、照査実施の枠組みとなる具体的な工法選定の考え方について報告する。

Keyword: 管路更生工法, 性能照査, 工法選定
GET PDF=11/11005-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2011

発表番号 [5-30]

Mechanical behavior of rigid polyurethane foam for a back-fill material of canal tunnels

Ookawa Eiji [Achilles Corporation]
Yoshioka Atsusi [Upcon Corporation]
Konami Takeharu [Okasan Livic Corporation]
Kikuchi Nobuo [Geodesigin Corporation]
Aoyama Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]

水路トンネル裏込充填材としての硬質ウレタンフォームの材料力学挙動

大川 栄二 [アキレス(株)フォームシステム企画課]
吉岡 敦 [アップコン(株)技術部]
小浪 岳治 [岡三リビック(株)ジオテクノ本部]
菊池 信夫 [ジオデザイン(株)技術部]
○青山 咸康 [石川県立大学 生物資源環境学部]

使用歴30年以上の,老朽化した水路トンネルの機能保全を考える場合,トンネル頂部に生じている空洞部に何らかの材料を充填することが効果的と言われている.ここではその充填材料として軽量で現場対応性の高い硬質ウレタンを考え,その力学的性質の基礎実験を行った.この材料は施工現場で原料液体を化学反応させ発泡させるものである.今回はセメントの強さ試験の試験法を採用し,曲げ,圧縮強さをの他,動弾性係数も計測した.

Keyword: 水路トンネル, 空洞充填, 硬質ウレタン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2011

発表番号 [6-17]

Study on analytical approach of application site among the hydro power using flowing water in main canal

HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [National Agricultural Research Center for Western Region]

幹線用水路における流水利用型水力発電の利用適地解析手法の検討

○廣瀬裕一 [農村工学研究所]
後藤眞宏 [農村工学研究所]
松森堅治 [農研機構 近畿中国四国農業研究センター]

温室効果ガスの排出量を削減するために再生可能エネルギーの利活用が求められているが、農業用水路に賦存する未利用水力も有望なエネルギー源である。主に落差工等を利用する発電方法の開発・普及が進む一方、緩勾配の開水路を利用する流水利用型発電の実用化も求められている。本研究は、流水利用型発電の利用適地解析手法を開発することを目的に、流水利用型の特徴や既往研究等を分析し、今後整理が必要な情報等を検討した。

Keyword: 流水利用型, ポテンシャル, マイクロ水力発電
GET PDF=11/11006-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.656-657" , 2011

発表番号 [6-30]

Effectiveness of hydrothermal processing in woody biomass use

maki tuneo [Tokyo Univercity of Agriculture]
iizuka noritatu [Graduate School of Agriculture,Tokyo Univercity of Agriculture]
takinaim yuto [Graduate School of Agriculture,Tokyo Univercity of Agriculture]

木質バイオマス利用における水熱処理の有効性

牧 恒雄 [東京農業大学大]
飯塚 徳達 [東京農業大学大学院 農業工学専攻]
○瀧波 勇人 [東京農業大学大学院 農業工学専攻]

近年、木質バイオマスは化石資源の利用促進や温室効果ガスの排出抑制の観点からその利用促進が求められている。バイオマスはその利用に際してエネルギー利用としては発熱量の増加、マテリアル利用としては微粉砕が前処理として求められる。水熱処理はその両方を達成でき、有効な前処理技術であると考えられるため、杉と竹を処理し有効性の検討を行った。結果、発熱量の増加、粉砕、再粉砕時の粉砕性の向上が認められた。

Keyword: 物質循環, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2011

発表番号 [7-14]

Variation of moisture distribution in rain-fed wall gardening material

Yano Yukari [Tottori University graduate school, Agriculture study course]
Inosako Koji [Tottori university, Agricultural department]
Saito Tadaomi [Tottori university, Agricultural department]
Kobayashi Kiyoshi [Japan ryokka Corporation]

降雨依存型壁面緑化基盤内の水分変動

○矢野 ゆかり [鳥取大学大学院農学研究科]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
齊藤 忠臣 [鳥取大学農学部]
小林 清 [(株)ジャパン緑化]

ユニット型壁面緑化は,水分分布の差が生じやすいとされている.一般的には自動灌水設備の導入が必須であり,施工・維持コストは高価である.しかし,これまでに詳細な水分分布の変動を実測した例はない.本研究は,施工形態の異なる2種類の降雨依存型のユニット型壁面緑化行い,植栽基盤に到達・保持される降雨量を調査した.また,ユニットを構成する各植栽基盤の3地点にTDRセンサーを設置し,水分変動をモニタリングした.

Keyword: 環境保全, 雨水利用, 緑地
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2011

発表番号 [7-30]

Reduction of surface runoff of fertilizer in hillside grassland

Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]

傾斜草地圃場における肥料成分表面流出抑制の検討

大久保天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
○中山博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

傾斜草地表面からの肥料成分流出を抑制する対策を検討するため、北海道東部の現地圃場においてふん尿スラリーの散布方法を変えた試験を実施した。その結果、草地表面に切り込みを入れることにより、草地表面に散布したふん尿スラリー肥料成分の表面流出を抑制できることが明らかとなった。草地表面に切り込みを入れる作業は、既存の装置をトラクターで牽引することで対応できるため、取り組みやすい対策と考えられる。

Keyword: ふん尿スラリー, 傾斜草地, 流出
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2011

発表番号 [S4-02]

The Action of Tenmei Environment Conservation Association

NAGAI Yukito [Tenmei Environment conservation Association]

天明環境保全隊の取り組み

○永井幸人 [天明環境保全隊]

天明環境保全隊には30集落の他NPO等の環境団体・学校関係・福祉事業所等21団体が参画し、集落機能を生かした共同活動のほか様々な活動をしている。保全活動を通じて農家・非農家の交流が深まり、地域の活性化が図られている。天明管内の3福祉事業所は入居者や職員が環境保全活動に参加して、地域住民と交流を深め、地域になくてはならない事業所として貢献している。  

Keyword: 農村環境, 活動組織, 農業と福祉の連携
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.112-113 , 2010

発表番号 [1-03]

Effect of initial water content on hydraulic conductivity in desalinization with slaking

Abul Hasnat Md. SHAMIM [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

スレーキングによる除塩における飽和透水係数への初期含水比の影響

○Abul Hasnat Md. SHAMIM [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]

スレーキングが飽和透水係数に与える影響を評価した。初期含水比を10〜60%に調整し、24時間水中でスレーキングさせた試料の飽和透水係数を測定するとともに、土壌中と外液中の陽イオン組成を分析した。飽和透水係数はスレーキングが最大となる30%以下の初期含水比で増大した。外液中のSARは30%で最大となり、土壌のESPはこの時大きく減少した。塩類土の除塩では、低い含水比が有効であり、透水係数を低下させない結果が示された。

Keyword: slaking, hydraulic conductivity, ESP
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2010

発表番号 [1-12]

Water saving irrigation by using a capillary barrier of soil

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Centre, Tottori University]
Kido Ayako [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Fujii Sho [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Komatsu Genta [Nagano Governmental Prefecture(Formerly Faculty of Agriculture, Niigata University)]

土の毛管障壁機能を利用した節水灌漑

森井 俊広 [新潟大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
貴堂 史子 [鳥取大学大学院農学研究科]
藤井 尚 [鳥取大学大学院農学研究科]
○小松 元太 [長野県(前新潟大学農学部)]

 粗粒土層の上に細粒土層を重ねた2層構造の地盤では,土の毛管障壁機能により,層境界面の上部で浸潤してきた降雨や灌漑水が捕捉・貯留される。これを植生に有効利用することにより節水灌漑の効果が期待できる。砂地圃場に造成した区画でミズナを用いた植栽実験を実施し,植物生長量に及ぼす効果を調べた。地盤内に敷設した礫層の上部で浸潤した灌漑水が効果的に貯留され,植物生育に有意な影響を及ぼすことを明らかにした。

Keyword: 毛管障壁機能, 水分移動, 畑地灌漑
GET PDF=10/10001-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2010

発表番号 [1-23]

Effect of percolation rate on methane emission from paddy soil columns

Iida Toshiaki [The University of Tokyo]
Dei Hiroki [The University of Tokyo]

水田土壌での浸透速度の違いがメタン放出に及ぼす影響

飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
○出井 宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

湛水時の水田水管理によるメタンフラックスへの影響を把握するため、水田の成層土壌を再現した土柱模型で、浸透速度を段階的に変化させた場合のメタンフラックスの変化を測定した。その結果、浸透速度とメタンフラックスの間には強い負の相関が認められ、両者の関係は一次式で定式化された。また、両者の関係は、30mm/d程度の大きな浸透速度を経る前と後とでは、傾きの異なる近似直線に従った。

Keyword: 水田水管理, メタン放出, 浸透速度
GET PDF=10/10001-23.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.166-167 , 2010

発表番号 [1-30]

Experimental study on the relation of Open degree at V-type water cushion

ABE Takashi [Nagano prefecture Hokushin Regional Office]
KOJIMA Michihiko [School of Agriculture, Meiji University ]

V字型減勢工の開度に関する実験的研究

○阿部 剛士 [長野県北信地方事務所]
小島 信彦 [明治大学農学部]

直角V字型減勢工は、工事費低廉、土砂堆積少量かつ維持管理容易のため、普及が期待される減勢手段の一つである。しかし、高水時の跳ね上がり高さと水路外への飛沫飛散の課題もあり、適切な水クッション形状を決定する必要がある。本研究ではV字の開度を検討するため、長野県軽井沢町での計画を原型に1/10模型を製作し、実験を行った。減勢効果と施工規模やコストから、流下角度が45°で開度が90°の場合が望ましいとの結論を得た。

Keyword: 減勢工, 水利構造物, 水理模型実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2010

発表番号 [2-13(P)]

Quantity and Cause of Precipitation using Radar-AMeDAS data in Tokachi and Abashiri District

SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
MATSUOKA Naoki [Japan Weather Association]
KOMATSU Asami [Japan Weather Association]

レーダーアメダス解析雨量による十勝・網走地域の降雨特性

○佐藤 智 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
金田 敏和 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
松岡 直基 [(財)日本気象協会]
小松 麻美 [(財)日本気象協会]

気象庁のレーダーアメダス解析雨量データから、十勝・網走地域における大雨・強雨の発生要因や要因別の雨量、降雨パターンを分析した。大雨の発生要因や降雨パターンは、大気の状態が不安定なことによるものや短時間型の降雨が多く、それらは近年増加傾向であること、また、アメダス観測所では観測されていない短時間の大雨が、レーダーアメダス解析雨量には多数出現することがわかった。

Keyword: 降雨特性, 大雨, 北海道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2010

発表番号 [2-30]

Prediction of Water Resource Depletion by Global Warming in Chao Phraya River Basin, Thailand

Masunaga Yahiro [NTC Consultants Inc.]
Watanabe Hiroshi [NTC Consultants Inc.]
Miyazato Tetsuro [Japan Institute of Irrigation and Drainage]
Higuchi Katushiro [NTC Consultants Inc.]

地球温暖化に伴うタイ国チャオプラヤ川流域の水資源減少量の予測

益永 八尋 [NTCコンサルタンツ(株)]
渡邊 博 [NTCコンサルタンツ(株)]
宮里 哲郎 [日本水土総合研究所]
○樋口 克宏 [NTCコンサルタンツ(株)]

地球温暖化の影響とその適応策を検討するため、気象解析の数値実験結果を基にタイ国チャオプラヤ川流域を対象として流域の水資源の減少量の予測を行なった。その結果、チャオプラヤ川流域全域で水資源が年間350mmの減少となった。さらに適応策を検討するため、4つの小流域で影響を精査した場合、地点により変動量に年間+60〜-160mm程度の差があることがわかり、対策の優先順位策定の指標を得た。

Keyword: 地球温暖化, 水資源開発・管理, チャオプラヤ川
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2010

発表番号 [2-48]

Water Environment and Mechanism of Nitrogen cycling in the Tedori River Basin

Noto_Fumikazu [Ishikawa prefectual university]
hayase_yoshio [Ishikawa prefectual university]

手取川流域における水環境と窒素循環機構

能登 史和 [石川県立大学]
○早瀬 吉雄 [石川県立大学]

手取川流域を対象に地表水,地下水のT-N値を分析した。植林比率の大きい支流は小さく,白山頭首工で0.28mg/L,扇状地七か用水路は0.5mg/L以下である。水田の暗渠水は,灌漑期で0.5mg/Lであるが,稲刈り後の大雨時に6mg/Lを超え,9月〜1月の浸透窒素量は施肥窒素量の22%に相当する。地下水のNO3-N値は,広範囲で2mg/Lを超えているが,手取川の沿岸域では伏流水で希釈されている。地下水の湧水帯では,水生生態系が形成されている。

Keyword: 手取川, 扇状地, 窒素動態
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2010

発表番号 [2-49]

Suspended Load Estimation of Perennial Rivers in a Rural Area

Lapong Edward [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Kakihara Toshiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]

農村地域を流れる河川からの懸濁物質負荷量の推定

○Edward Lapong [愛媛大学大学院連合農学研究科]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
泉 智揮 [愛媛大学農学部]
小林 範之 [愛媛大学農学部]
垣原 登志子 [愛媛大学農学部]

最後の清流「四万十川」への土砂流入量のうち,水田農業に由来する割合を推定するために,愛媛県下を流れる3つの支流において2年間にわたりSSと水位の観測を行った.SSは12時間あるいは24時間間隔,水位は1時間間隔で測定し,水位から流量を推定した.観測結果を基に流量と土砂流出量の関係式を,代かき・田植え時期とそれ以外の時期に分けて求めた.それらを4月から6月の流量に適用することで,代かき・田植えの影響を推定した.

Keyword: Suspended Load Estimation, Water Quality, Tributaries of Shimanto River
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2010

発表番号 [2-50]

Apply SWAT Model to Kasumigaura sub basin for analysis on run-off water quality

USUDA_KAORU [Metal Technology Co.,Ltd.]
KATO_TASUKU [College of Agriculture,IBARAKI University ]
MATSUYAMA_HIROKI [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]

水質流出解析に向けた霞ヶ浦小流域へのSWATモデルの適用

○臼田 薫 [金属技研株式会社]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
松山 広樹 [茨城大学大学院農学研究科]

霞ヶ浦では、流域内の点源・面源からの窒素・リンの流入負荷量を軽減し、適正な流域管理を行うために、長期モニタリングに基づいたシミュレーションによる流出負荷の定量化が求められている。本研究では霞ヶ浦流域の低平地水田地帯に対し、水・物質循環モデルであるSWATモデルを適用し、流量・窒素流出の再現を試みる。実測値と計算値の比較、流出特性の解析等から水田地帯への本モデル適用の妥当性、本モデルの改善点を検討する。

Keyword: 流出特性, 水質, 水収支・水循環
GET PDF=10/10002-50.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2010

発表番号 [2-51]

Multiple Regression Analysis model for the Water quality estimation and future forecast in Kameda Basin

Kogawa Atsuko [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Natsuki Yoshikawa [Research center of Natural Hazard and Disaster Recovery,Niigata Univer]
Honma Yumi [Graduate school of Science and Technology ,Niigata University]

亀田郷地区における水質推定モデルと将来予測

古川 敦子 [新潟大学農学部]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
○本間 裕美 [新潟大学大学院自然科学研究科]

亀田郷地区では,都市化及び農業の近代化の進展に伴い,地区の排水が集中する鳥屋野潟の水質悪化が問題視されている.現在その対応策として浄化用水の導入が行われているが,負荷量の低減を低減させるわけではない為、排出源から負荷量の低減を目指した対策を講じる必要がある.本研究では,窒素に着目し,人口・農地・畜産からの負荷量を定量化する水質推定モデルと,モデルによる負荷量の将来予測を行った.

Keyword: 水質, 水環境,
GET PDF=10/10002-51.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2010

発表番号 [2-52]

Effect of pF during cleaning crop cultivation on nitrate leaching and N2O emission

Inoue Kenta [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Kondo Keisuke [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Fujiwara Taku [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Maeda Morihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayanma University]
Ohtoshi Kunio [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Yamane Shinzo [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Nagare Hideaki [Faculty of Engineering, Kitami Institute of Technology]
Akao Satoshi [Faculty of Engineering, Tottori University]

クリーニングクロップ栽培時のpFが窒素溶脱および亜酸化窒素におよぼす影響

○井上 賢大 [高知大学農学部]
近藤 圭介 [高知大学農学部]
藤原 拓 [高知大学農学部]
前田 守弘 [岡山大学環境理工学部]
大年 邦雄 [高知大学農学部]
山根 信三 [高知大学農学部]
永禮 英明 [北見工業大学工学部]
赤尾 聡史 [鳥取大学工学部]

施設園芸ハウスでの除塩湛水の結果,窒素溶脱による地下水汚染や温室効果ガスであるN2Oの放出が生じる.これらの対策として湛水期間にクリーニングクロップを栽培する研究がなされているが,窒素溶脱とN2O放出を同時に抑制する観点で栽培条件を検討した事例は少ない.そこで本研究では,クリーニングクロップ栽培時のpFの違いが上記に及ぼす影響を検討した.その結果,本実験の条件下での最適なpFは1.5±0.2となることが示された.

Keyword: 水質, pF, クリーニングクロップ
GET PDF=10/10002-52.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2010

発表番号 [3-08]

New inference method of irrigation tank by elastic wave expolation

Okada Kengo [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

新しい弾性波探査によるため池の内部推定

○岡田 謙吾 [京都大学]
小林 晃 [京都大学]

ため池などの土構造物も点検による現状調査を中心とした維持,管理をすべきである.その一つ手法が非破壊検査である.今回はその中の弾性波探査における新しい手法の開発を試みた.本提案手法により反射面の従来の推定と2次元の弾性波速度分布の推定を一回の調査で可能とした.

Keyword: 非破壊探査, 弾性波探査,
GET PDF=10/10003-08.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2010

発表番号 [3-10]

Microtremor measurement and surface wave exploration on valley-dams for irrigation reservoirs

Furukawa_Masaya [Ehime University]
Mori_Shinichiro [Ehime University]

谷池型ため池堰堤の微動測定と表面波探査

○古川 将也 [愛媛大学]
森 伸一郎 [愛媛大学]

松山市のHN池という谷池において,微動測定と表面波探査を実施した.微動測定は基盤と堤体で多点同時に実施し,表面波探査は堤体や周辺地盤にて実施した.基盤に対する堤頂のフーリエスペクトル比より得た卓越振動数が,軸線上で異なることがわかった.堤頂での表面波探査よりVsが300〜350 m/sの工学的基盤が把握でき,堤体の平均のVsは220 m/s程度と把握できた.1/4波長則より,実測と推定の卓越振動数が対応するか比較した.

Keyword: 土構造物の地震時挙動, 土構造, 構造物・地盤等の連成問題
GET PDF=10/10003-10.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.372-373 , 2010

発表番号 [3-29]

The dispersion in stiffness of backfill material of pipeline

Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]

パイプラインの基礎材料剛性のばらつき評価

○有吉充 [(独)農村工学研究所]
毛利栄征 [(独)農村工学研究所]
堀俊和 [(独)農村工学研究所]
松島健一 [(独)農村工学研究所]

近年、様々な構造物の設計手法に性能設計が採用され、パイプラインにおいてもその導入が期待されている。性能設計では、基礎材料特性とそのばらつきを適切に評価することで、より合理的な設計を行うことができる。そこで本稿では、基礎材料の剛性とそのばらつきを明らかにするため、地盤反力係数の測定や繰返し三軸試験を実施した。その結果、プレートやローラで締固めた砂地盤では、剛性の変動係数が20〜30%であることがわかった。

Keyword: 埋設管, 基礎材料, ばらつき
GET PDF=10/10003-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.374-375 , 2010

発表番号 [3-30]

Non dimensional formulation of critical hydraulic head difference for seepage failure of soil

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Shibata Shuji [Kobe University]
Hashimoto Kazuki [Kobe University]
Inoue Kazuya [Kobe University]
Shiba Yuki [Kobe University]

地盤の浸透破壊現象の無次元化表示に関する研究

田中  勉 [神戸大学大学院農学研究科]
柴田 宗治 [神戸大学農学部]
橋本 和樹 [神戸大学農学部]
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○芝 優大 [神戸大学農学部]

地盤の浸透破壊現象の無次元化表示について理論的・数値解析的に考察した。まず, Terzaghiの方法による水頭差Hcを示した。次に, 種々の流れ条件, 相似な条件の地盤について, Prismatic failureの考え方を用いてHcを算出した。そして, (1)半無限地盤の場合Hcrw/Dr', (2)浅い不透水性境界の場合D/TとHcrw/Tr'と無次元化するのが妥当であることを示した(T, Dは地盤の層厚及び矢板根入れ深さ, r', rwは土の水中及び水の単位体積重量)。

Keyword: 締切り矢板, 浸透破壊現象, 無次元化
GET PDF=10/10003-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2010

発表番号 [3-31]

Seepage and stability analysis of Manu river embankment of Bangladesh: A case study

Hossain Md. Bellal  [Mie University, Faculty of Bioresources]
Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]

バングラデシュにおけるマヌ川堤防の浸透と安定解析に関する研究

○ ホッセイン イムディベルラル [三重大学生物資源学研究科]
座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]
酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]

本論文では,バングラデシュのモウロビバザル市マヌ川堤防におけるを行い、マヌ河川堤防の安全率を求めた。その結果、堤防の安全率は22−30%程度上回り施工であったことが分かった。今後の課題として、河川堤防の安定的な設計を求めるために自由飽和線の選択が重要であることが明らかとなった。

Keyword: バングラデシュ, 河川堤防, 浸透解析
GET PDF=10/10003-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2010

発表番号 [4-21]

Examinations of the diagnosis methods for appropriate preservation of the functions in pipelines

SUZUKI Takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]
SATOU Toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]
KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Engineering, Kobe University]
MIYAJI Shuhei [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]

パイプラインにおける適切な機能保全のための診断手法の検討

鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]
河端 俊典 [神戸大学農学研究科]
○宮地 修平 [積水化学工業株式会社]

近年ストックマネジメントの観点から、農業水利施設の機能保全計画が進められているが、従来の機能診断手法では水理施設の代表点のみ抽出する手法など水理ユニット全体の状態を診断する手法が無かった。本研究では、画像展開システムによる連続画像データと内径測定システムによる連続的なたわみ量データの収集により、要因推定のための機能診断手法を提案し、適切な機能保全計画策定の支援ツールとして実用化を目指す。

Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, パイプライン
GET PDF=10/10004-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2010

発表番号 [企-4-2]

Multifunctional Bank Protection of Farm Irrigation Facilities using Ecological Porous Concrete

HASHIMOTO KAORI [Kajima Technical Research Institute]
TAKETSU HITOMI [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]
MASUOKA SHINICHI [Chemical Grouting Co., LTD.]
OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering, NARO]

環境配慮型ポーラスコンクリートによる農業水利施設の多機能護岸工法

○橋本 芳 [鹿島建設技術研究所]
竹津 ひとみ [住友大阪セメント株式会社セメント・コンクリート研究所]
増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]
奥島 修二 [農研機構 農村工学研究所]

従来のポーラスコンクリートより骨材径が大きく空隙の大きい「環境配慮型ポーラスコンクリート工法」を開発した。しかも、大きな骨材を用いていても護岸に必要な圧縮強度10N/mm2を確保している。投入・敷均し・締固めの専用施工機械や、混和剤・品質管理手法を新たに開発することで施工の効率化を図り、大規模施工も可能とした。水生昆虫調査、植生調査などを実施し、環境への効果を実証している。

Keyword: 生物多様性, 工法・施工,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2010

発表番号 [4-30]

Safety estimate for Sleeve in Light Method in Siphon Pipeline

Mamiya Satoshi [Kurimoto Co.,LTD]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Kinugasa Koji [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Kuroiwa Eiichirou [Estec Co.,LTD]

サイフォン管渠におけるスリーブイン・ライト工法の安全性評価

○間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
衣笠 浩二 [近畿農政局]
小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
黒岩 英一郎 [株式会社 エステック]

老朽化した管路の補修・改修工法として,FRPM管を既設管内に挿入し,既設管とFRPM管の隙間に中込材を充填する工法(スリーブ・イン・ライト工法)が挙げられる。ここではサイフォン形状の管渠においてSIL工法を適用し、中込材打設前後の温度変化および発生歪み等の計測データを測定することで、分割打設における管路の安全性および中込材の充填性における実証試験を実施したので報告する。

Keyword: 改修工法, 管路, 現場計測
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2010

発表番号 [4-37]

Effect Of Concrete And Reinforcing Bar On The Low Frequency Electromagnetic Wave Attenuation

Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]

鉄筋およびコンクリートが低周波電磁波の減衰に及ぼす影響

○浅野 勇 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]
増川 晋 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]
田頭 秀和 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]
林田 洋一 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]

鉄筋コンクリート内からワイヤレス通信が可能なセンサを開発するために,鉄筋およびコンクリートが低周波電磁波に与える影について実験を行い検討した。その結果,厚さ30cm,鉄筋比1.5%程度の鉄筋コンクリート中から低周波電磁波により30〜45m程度のワイヤレス通信が可能であることを確認した。

Keyword: センサ, ワイヤレス, 鉄筋コンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2010

発表番号 [5-26]

Evaluation of permeability in heavy clay soil paddy field with the regulation system of underground water level

TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]
OHNO Satoshi [National Agricultural Research Center]
OGURA Chikara [National Agricultural Research Center]
SUZUKI Katsuhiro [National Agricultural Research Center]

地下水位制御システムが施工された重粘土圃場における透水性評価

○谷本 岳 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
大野 智史 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
足立 一日出 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
小倉 力 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
鈴木 克拓 [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]

北陸地域の地下水位制御システムが施工された重粘土圃場を対象として、土壌調査とシリンダーインテークレート試験を行い、排水機能で重要となる鋤床層と補助孔間の土層の透水性について検討した。その結果、圃場の透水性は土性と作付けの違いによる土壌乾燥に伴う構造発達の有無による影響が大きいと考えられた。

Keyword: 重粘土, 地下水位制御システム, 透水性
GET PDF=10/10005-26.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2010

発表番号 [5-30]

Sutudy on simplified check gate (No.2) : the middle third hinge structure

KUMAZAWA Akira [NTC consultants Co.,Ltd.]
OHOTA Tomoyiki [NTC consultants Co.,Ltd.]
OHOTA Yoshinobu [NTC consultants Co.,Ltd.]
WADA Kiyoo [NTC consultants Co.,Ltd.]
MATSUURA Masakazu [NTC consultants Co.,Ltd.]

簡易チェックゲートの研究開発(その2)

熊澤 明 [NTCコンサルタンツ]
太田 知之 [NTCコンサルタンツ]
太田 好重 [NTCコンサルタンツ]
和田 清男 [NTCコンサルタンツ]
○松浦 正一 [NTCコンサルタンツ]

既設水路、新設水路を問わず、開水路における分水位を確実に確保できる簡易なチェックゲートを研究開発している。このゲートは従来型ゲートにある戸当り金物や水密板を必要としないため、安価で取り付けが容易である。また、ゲート回転軸を水中の水圧等がバランスする位置に置くことによって開閉動力を非常に小さく出来る利点がある。

Keyword: チェックゲート, 損失水頭, 塵芥流下
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2010

発表番号 [5-41(P)]

Underwater transfer and water leakage prevention in the levee slope of water leaky rice terrace

Hosokawa Masatoshi [National Agricultural Research Center for Western Region]
Uchida Haruo [National Agricultural Research Center for Western Region]
Matsuda Shu [National Agricultural Research Center for Western Region]
Yoshimura Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region]

漏水過多な棚田畦畔法面の水移動実態とその漏水対策

細川 雅敏 [近畿中国四国農業研究センター]
内田 晴夫 [近畿中国四国農業研究センター]
松田 周 [近畿中国四国農業研究センター]
○吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]

漏水過多の圃場において、漏水対策として畦畔の内側に異なる深さ(30cm,50cm)で畦シートを埋設した畦畔法面の水移動変化について、減水深および土壌水分ポテンシャル値を元に検討を行った。その結果、いずれ埋設深の場合も灌漑初期には遮水効果があるが、浸透水の増加にともないシートの下端から横方向へ浸透し漏水を完全に遮水することはできないが、下流への漏水量は減少し、埋設深が深いほど効果が高いことがわかった。

Keyword: 傾斜地水田, 畦畔法面, 漏水対策
GET PDF=10/10P05-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2010

発表番号 [5-54(P)]

The study of water erosion mechanism under slash-and-burn cultivation in northern Laos

Kashiwagi Junichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Nishigaki Tomohiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Fujihara Yoichi [Japan International Reserch Center for Agricultural Science]
Hasegawa shuichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]

ラオス北部焼畑地域における水食発生機構に関する一考察

○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
西垣 智弘 [京都大学大学院農学研究科]
藤原 洋一 [国際農林水産業研究センター]
長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究院]

現場での土壌水分および降水量の観測結果と室内における土壌侵食枠試験結果から、ラオス北部焼畑地域における水食の発生機構について検討した。降雨強度が30mmh-1以上の雨は総降水量の1/4程度を占め、降水量の24〜34%が水食の要因となる表面流として流亡することが推定された。また表面流去水の発生には土壌クラストが深く関与しており、クラストは流去水量を増大するが、浸食土量を軽減させることを確認した。

Keyword: 表面流去水, 土壌侵食, 焼畑
GET PDF=10/10P05-54.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2010

発表番号 [6-21]

Evaluation of Consciousness Structure for Farmer’s Large-Scale Farming Water Supply Facilities Management―A Case Study of Hamanako-Hokubu Irrigation Project―

INOKUCHI Takuma [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
SUZUKI Tetsuya [College of Bioresource Sciences Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]
AOKI Masao [College of Bioresource Sciences Nihon University]

大規模農業水利施設の維持管理に関する農家の意識構造評価―静岡県浜名湖北部用水事業を例として―

○猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]

浜名湖北部用水事業により造成された機場,用水路等の畑地灌漑施設は,維持管理を適切にして施設の長寿命化を図っても必ず施設の更新の時期を迎える。更新事業の実施はコストが大きいことから,受益者の合意形成が重要となる。そこで,受益者を対象にアンケート調査を実施し,施設更新事業に対する受益者の意向を定量的に評価した。

Keyword: 灌漑施設, アンケート, 事業評価
GET PDF=10/10006-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2010

発表番号 [6-30]

Preliminary Study on Initial Process to Create a Decentralized and Self-organized Society

TAKEDA Rie [Graduate School of Agriculture, Ibaraki Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, Ibaraki Univ.]

分散自立型社会形成への構図

○武田 理栄 [茨城大学大学院 農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

地域資源活用による分散自立型農山村社会形成の基本的構図について考究する為、平成15年まで村内の電力を村有の小水力発電所により自給していた愛媛県旧別子山村における村資源開発の経緯を把握した。当村は水力発電事業(1100kW)による売電と、この電力を利用した森林事業を行っていた。「地域の将来像に関する先見的予測」「有効資源の発見」「資源利用に向けた構想力」が分散自立型社会形成の要点として抽出された。

Keyword: 分散自立型社会, 農山村地域, 地域資源利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2010

発表番号 [6-44]

The Change in the 30 years at the Area of Ina-Seibu Agricultural Development Project −The Agricultural Land Use in Habiro, Ina City, Nagano Pref.−

KIMURA Kazuhiro [Faculty of Agriculture,Shinshu University]
UCHIKAWA Yoshiyuki [Faculty of Agriculture,Shinshu University]
SAITO Chiharu [Faculty of Agriculture,Shinshu University]

伊那西部農業開発事業地域・30年間の変化 −長野県伊那市羽広地区の農業的土地利用から−

木村 和弘 [信州大学農学部]
内川 義行 [信州大学農学部]
○斉藤 千晴 [信州大学農学部]

伊那西部農業開発事業は、農政の転換により水田造成から畑地灌漑施設整備へと計画変更された。事業によって267mの揚水の畑地灌漑施設が整備されて、優良農業地帯となった。対象地域の羽広地区では地区内に工業団地が造成されたり、30年経った今では農地に耕作放棄地・不作付地が目立つ。30年前と現在の土地利用と農家の状況の変化を比較し、今後の施設の利用・あり方について述べた。

Keyword: 農用地整備・計画, 土地利用計画, 畑地灌漑
GET PDF=10/10006-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.50-51 , 2010

発表番号 [企-6-5]

A study of crack control on a surge tank contsruction

INOTANI KOJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
MINOYA SHIGEJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
YUUKI KOJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration OfficeLand Improvement General Offic]

調圧水槽工事のひび割れ制御(コンクリート構造物)の検討

○猪谷 幸司 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
美濃谷 茂次 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]
結城 耕治 [北陸農政局 土地改良技術事務所]

十郷用水路調圧水槽建設工事は、壁高30.0m内径36.0m総貯水量約30,000m3の現場打PC構造物である。側壁の部材厚が0.55mのマスコンクリート構造物であり、最大で30mの水圧がかかることから、ひび割れが発生した場合は水漏れが懸念され、長期的な耐久性の問題も生じる。本報告は、構造物の温度ひび割れ解析を実施し、ひび割れ抑制対策施工の結果を紹介するものである。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 配合設計, 工法・施工
GET PDF=10/10S06-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2010

発表番号 [7-20]

Analysis of nitrogen pollution in Kasaoka-bay reclaimed fields by using stable isotope natural abundances

Asano Yuichi [Okayama University]
Hyodo Fujio [Okayama University]
Nakajima Yasuhiro [National Institute of Agro-Environmental Sciences]
Fujiwara Taku [Kochi University, JST, CREST]
Nagare Hideaki [Kitami Institute of Technology, JST, CREST]
Akao Satoshi [Tottori University, JST, CREST]
Maeda Morihiro [Okayama University, JST, CREST]

安定同位体比を用いた笠岡湾干拓地内窒素汚染の解析

浅野 裕一 [岡山大学]
兵藤 不二夫 [岡山大学]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]
藤原 拓 [高知大学, JST, CREST]
永禮 英明 [北見工業大学, JST, CREST]
赤尾 聡史 [鳥取大学, JST, CREST]
○前田 守弘 [岡山大学, JST, CREST]

岡山県笠岡湾干拓地では排水路の窒素濃度が高い.本研究では,水路,土壌,植物に含まれる窒素,酸素,炭素の安定同位体自然存在比(δ15N,δ18O,δ13C)を分析し,窒素汚染の原因を考察した.その結果,窒素濃度の高い水路では堆肥の影響を受けていることがわかった.また,水路あるいは圃場内において脱窒が生じていることが示唆された.さらには,牛舎近郊の土壌および牧草にはアンモニア揮散の影響が認められた.

Keyword: 水質, 土壌, 有機物
GET PDF=10/10007-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2010

発表番号 [7-24]

Estimation of Water Purification Function of the Constructed Wetland in Nishinoko Basin

Tanida Kiyoshi [School of Agriculture, Kinki University]
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]
Hatcho Nobumasa [School of Agriculture, Kinki University]

西の湖流域内の人工湿地における水質浄化機能の定量化

○谷田 清史 [近畿大学農学部]
松野 裕 [近畿大学農学部]
八丁 信正 [近畿大学農学部]

本研究は,琵琶湖内湖のひとつである西の湖流域内に湖の水質劣化抑制のために設置された人工湿地における水質自然浄化機能の定量化を目的とした.そこで,人工湿地における全窒素および全リンの物質収支を算定した.結果として,年間を通じての全窒素,全リンの浄化率はそれぞれ約30%,10%とされたが,代?き期,通常灌漑期,非灌漑期の違いによる浄化率の変動が大きいことが確認された.

Keyword: 物質循環, 人工湿地, 水質浄化
GET PDF=10/10007-24.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2010

発表番号 [7-30(P)]

Environmental planning using HEP in an ecosystem preservation site

MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
SAIDA Keita [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]

HEPを利用した生態系保全地の環境計画に関する研究

水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]
○齋田 圭太 [宇都宮大学大学院]

農業土木分野において、2001年に土地改良法の一部改正により圃場整備事業の際にはミティゲーションを検討することが求められている。しかし、水田生態系を定量的に評価する仕組みがないため、圃場整備事業の際に効果的なミティゲーションを行えていない現状がある。本研究では、圃場整備事業におけるミティゲーション対策としての生態系保全地を研究対象として、環境価値を定量評価するHEPを用いて、環境計画を行うこととした。

Keyword: 生態系保全地, 環境計画, HEP(ハビタット評価手続き)
GET PDF=10/10P07-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2010

発表番号 [7-47]

The study of nitrogen removal capacity of paddy fields from different inflow water quality

KATSUMATA Kaori [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
YOSHIDA Koushi [College of Agriculture IBARAKI University]
KITAMURA Tatsumi [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
NEGISHI Masami [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]

流入水質の異なる水田の窒素除去能力ついて

勝又 香織 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
吉田 貢士 [茨城大学農学部]
北村 立実 [霞ヶ浦環境科学センター]
根岸 正美 [霞ヶ浦環境科学センター]
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]

平成19年度に硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素濃度の年間平均値が11mg/lであった茨城県鉾田川上流部に4箇所の休耕田を復田し(水田II,III,IV,V),窒素除去試験を行っている.復田工事終了後の2009年9月から全水田での毎週一回の比較調査を開始した.秋季・冬季の結果であるが,窒素除去量は滞留時間が13.4日と長い水田が年間推定で約1,000kg/ha,それ以外の滞留時間が1日弱の水田は約300kg/ha程度であった.

Keyword: 硝酸態窒素, 脱窒, 水田
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2010

発表番号 [7-56]

Decomposition of Tropical Peat Soils in Southeast Asia

Osawa Kazutoshi [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Hakamada Naoki [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Ishida Tomoyasu [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Nagano Toshihide [Faculty of Agriculture ,Utsunomiya University]
Munakata Yusuke [Graduate School of Agriculture,Utsunomiya University]

東南アジア各地域における熱帯泥炭土壌の分解特性

大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
袴田 直幹 [宇都宮大学農学部]
石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]
長野 敏英 [宇都宮大学農学部]
○宗像 勇介 [宇都宮大学大学院農学研究科]

本研究では,東南アジアにおける複数地域の泥炭土壌のポテンシャル分解速度を室内実験によって計測し,その差異を土壌の性質の違いと合わせて検討することを目的とした.東南アジアにおける土壌のポテンシャル分解速度は傾向が類似しており,最大値は4×10^-9 kgC/kg soil/s程度の値を示した.しかし,現地の平均気温に近い30?Cでは最大で2倍程度の違いが見られた.

Keyword: 熱帯泥炭湿地, 物質循環, 土壌呼吸
GET PDF=10/10007-56.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2010

発表番号 [8-12]

Influence of mowing in secondary woodlands of Yatsu-habitat on L. temporalis SELYS in the pre-breeding period

Kimura Yutaro [Tochigi Agriculture Public Corporation]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University ]
Gotou Akira [Utsunomiya University ]

谷津環境の二次林における下草刈りが前繁殖期のオオアオイトトンボに及ぼす影響

○木村 雄太郎 [(財)栃木県農業振興公社]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

谷津環境の二次林では、人間の働きかけである下草刈りが生物にどのような影響を及ぼすのかほとんどわかっていない。二次林で下草刈りを実施し、下草刈りが谷津環境を利用するオオアオイトトンボに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。調査の結果、オオアオイトトンボは成虫の発生場から近い場所、草本響愎∪姑鐡戮発達した場所を好み生息していた。そして、下草刈りの実施は本種の生息に負の影響を及ぼすと考えられた。

Keyword: オオアオイトトンボ, 下草刈り, 二次林
GET PDF=10/10008-12.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2010

発表番号 [8-30]

Development of Small-scale Fishway using Ponding water release box

OBA Takasi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
KANEKO Katsuhiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
NEMOTO shinichi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
MITSUDUKA Takehiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
MITSUDUKA Makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]

落水口を利用した小規模水田魚道の開発について

大場  喬 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
金子 勝宏 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
根本 信一 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
三塚 岳洋 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
○三塚 牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]

「伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会」は,「波付のU型」と「波付の丸型」の既製品を利用した小規模水田魚道の設置工法を平成15年から19年の遡上実験に基づき確立させた.さらに安価な工法で,圃場整備事業地区にも設置するため,平成20年に落水口を利用した波付の丸型水田魚道を考案し遡上実験をした.その結果,良好な成果が得られたので,平成21年に落水口を製品化したので設置方法について報告する。

Keyword: 小規模水田魚道, 落水口, 波付の丸型
GET PDF=10/10008-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2009

発表番号 [1-30]

An effect of rural development activity on participating college students

Tasumi_Masahiro [University of Miyazaki]
Toyomitsu_Yukio [University of Miyazaki]
Tsutsui_Yoshitomi [NPO Team-Denen]

農村振興活動体験が学生に与える影響

○多炭 雅博 [宮崎大学農学部]
豊満 幸雄 [宮崎大学農学部]
筒井 義冨 [NPO法人TEAM・田援]

本研究は、宮崎県の農村において、農村振興活動に参加した農業土木分野の大学生が、活動参加を通してどのような影響を受けたのかについて調査したものである。結果として農村振興活動に学生が参加することは、地域にとってのみならず、参加した学生自身にとっても自己の専門性を高めるための意欲向上など良い影響を与えたことがわかった。

Keyword: 農村振興, 大学教育, 現場体験
GET PDF=09/09001-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2009

発表番号 [1-4]

Characteristics of small-scale and scattered community from viewpoints of population, industry, transportation, and life

takahashi jyunji [National Institute for Rural Engineering ]
saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]

人口・産業・交通・生活からみた小規模・散在集落の特徴

○高橋 順二 [(独)農研機構 農村工学研究所]
齋藤 信也 [荘銀総合研究所]
石川 敬義 [荘銀総合研究所]

山形県、鹿児島県等の4県を対象として、メッシュ人口データとGIS等を活用して「小規模・散在集落」を抽出し、人口、産業、交通、生活等の面から当該集落および当該集落が多い市町村の特徴を分析した。当該集落では、人口減少率・高齢者人口率が大きく30分時間圏の事業所等の就業者数が少ない、当該集落が多い市町村ほど、財政力が脆弱で中心市までの時間距離が大きい等の特徴がみられ、これらを踏まえた対策が必要である。

Keyword: 人口減少・高齢化, 地域活力, 交通時間圏
GET PDF=09/09001-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2009

発表番号 [2-30]

Nitrate concentrations of groundwater in a subtropical limestone island

YOSHINAGA Ikuo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
SUMI Hidekazu [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
HARAGUCHI Noburou [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
IKOMA Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

琉球石灰岩地域における地下水の硝酸態窒素濃度

○吉永 育生 [九州沖縄農業研究センター]
住 秀和 [九州沖縄農業研究センター]
原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]
生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]

沖縄本島北部の伊江島で,地下水の硝酸態窒素濃度に着目して水質環境を調査した。2,3の地点にて高いNO3-N濃度の値を示すものの,大半の地点で10 mg/L以下であった。各地点における濃度の季節変動は小さかった一方で,観測井ごとの値の差は大きく,約200 mの距離であっても4〜7 mg/Lの差が生じることもあった。観測井近傍の農地からの影響が考えられたため,作付や施肥量との関連を検討してみたものの,明確な傾向は得られていない。

Keyword: 地下水, 水質, 硝酸態窒素
GET PDF=09/09002-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2009

発表番号 [2-41]

Development of a Dynamic Model for Water Quality Estimation in Aquatic Systems - Modification of Sub-model Equation for Phytoplankton Behavior -

NAKAGIRI Takao [Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
HORINO Haruhiko [Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
KOIKE Ayano [Mitsubishi Kakoki Kaisha, Ltd.]

閉鎖性水域における水質の動的推定モデルの精度向上に関する検討−植物プランクトン動態のサブモデルの改良−

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
小池 綾乃 [三菱化工機(株)]

大阪府岸和田市神於山地区のため池に既存モデルを適用して各態の窒素・リン濃度を推定し,さらにその精度を向上させるために,モデル内の植物プランクトン動態に関わるサブモデルの改良を試みた.加えて,現地試料を用いた培養実験に基づいてモデルパラメータを決定した.その結果,窒素では各態とも推定精度が大幅に向上した.一方,リンでは懸濁態では精度が大幅に向上したが,全量および溶存態では10ポイント以上悪化した.

Keyword: 水質, モデル, 植物プランクトン
GET PDF=09/09002-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2009

発表番号 [2-42]

Estimation of Relationship between Water Management of Paddy Field and Surface Drainage

hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]
takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]
kubota_tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
shiratani_eisaku [National Institute for Rural Engineering]

水田の水管理方法と表面排水量との関係の評価

○人見 忠良 [農研機構 農村工学研究所]
田 康治 [農研機構 農村工学研究所]
木 強治 [農研機構 農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農研機構 農村工学研究所]
白谷 栄作 [農研機構 農村工学研究所]

富栄養化物質等の負荷物質の濃度が高い水田表面排水の発生を抑制する水管理方法は水田地域の水質保全対策として有効である.本報告ではタンクモデルを用いて水管理方法と表面排水量との関係について検討する.1段のタンクモデルによって,水田の表面排水量および田面水位は良好に再現された.モデル計算によって節水型の灌漑と欠口部の堰板を高く維持することによって相乗的に表面排水量が抑制されることが示された.

Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全
GET PDF=09/09002-42.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2009

発表番号 [2-43(P)]

Hydrological statistics of nutrient concentrations in low land paddy fields

MATSUYAMA Hiroki [Graduate School of Agriculture,Ibaraki University]
USUDA Kaoru [Graduate School of Agriculture,Ibaraki University]
KURODA Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]
KATO Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]

低平地水田地帯における栄養塩類濃度の水文統計解析

○松山 広樹 [茨城大学農学研究科]
臼田 薫 [茨城大学農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

霞ヶ浦流域内に、多く存在する低平地水田地帯において水位、水質の連続モニタリングを行った。連続的に観測された流量の発生確率頻度は対数正規分布に従うことが知られているが、水質の発生確率頻度はどのような分布形に従うかの報告は多くない。そこで、土地利用、水利用がことなる4地点について、水位、水質の連続データの確率分布形を明らかにすることを目的とした。

Keyword: 水文統計, 流出特性, 水田灌漑
GET PDF=09/09P02-43.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2009

発表番号 [2-44]

Nutrients distributions in Kasumigaura lakefront floodplain during a flood and relation with the floodplain vegetations

Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yoshida Koshi [Collage of Agriculture, Ibaraki University]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

霞ヶ浦湖岸氾濫原における栄養塩分布の氾濫時の変化と湿原植生との対応

○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [茨城大学 農学部]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

茨城県霞ヶ浦湖岸の妙岐ノ鼻湿原において,氾濫による栄養塩類の流入量とその影響が及ぶ範囲を明らかにした.氾濫時の流入・流出水の窒素濃度変化から,河川と湿原との間での窒素交換量を算定した.また,氾濫時と水位低下後の湿原内のEC分布を測定し,栄養塩分布を比較した.ECが低い場所は,保全上重要な種が生育する場所と対応した.河川からの栄養塩類流入の影響が小さいことが保全種の生育条件となる可能性が示唆された.

Keyword: EC分布, 霞ヶ浦, 氾濫原
GET PDF=09/09002-44.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2009

発表番号 [2-45]

Effects and Efforts of Reduction of Nitrogen, Phosphorus and Suspended Solid Effluent Loads in Hachirogata Reclaimed Land

KONDOH Tadashi [Akita Prefectural University ]

八郎潟干拓地における排出負荷削減対策とその効果について

○近藤 正 [秋田県立大学生物資源科学部]

2007年12月に全国11番目の指定湖沼となった八郎湖の流出水対策地区、八郎潟干拓地において、2008年度より本格的な濁水・負荷流出防止対策および負荷量観測が大潟村農地・水・環境保全対策推進会議を中心に展開され、明らかな差引排出負荷量の削減となって観測された。排水量の大きい代かき田植時期、5月と6月で、懸濁物質(SS)は60、47%まで削減された。N、Pもこの時期減少したが、年間の排出では大幅な削減とはならなかった。

Keyword: 窒素・リン・SS, 差引排出負荷量, 面源
GET PDF=09/09002-45.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2009

発表番号 [2-6]

Effects of climate change on water level of Lake Toba, Indonesia

Tanakamaru Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Gondai Hiroyuki [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tada Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

気候変動がインドネシア・トバ湖の湖水位に及ぼす影響について

○田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
権代 浩之 [神戸大学大学院農学研究科]
多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]

スマトラ島北部のトバ湖では,水力発電を目的とした放流操作が開始されてから,湖水位が不安定になっており,地球温暖化を主因とする気候変動の影響が懸念される.放流操作と気候変動が湖水位に及ぼす影響について水収支シミュレーションで検討した結果,一定量放流を採用した場合,気候変動は湖水位に大きな影響を及ぼすが,ダムがない自然状態を想定した場合は,気候変動は湖水位にほとんど影響を与えないことが分かった.

Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2009

発表番号 [3-30]

Effect of liming on CO2 emission from acid soils

Hirai Kenta [The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [The University of Tokyo]
Nishimura Taku [The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [The University of Tokyo]

酸性土壌への石灰施用が二酸化炭素放出に及ぼす影響

○平井 健太 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮院ゝ [東京大学大学院農学生命科学研究科]

日本の酸性土壌である黒ボク土と国頭マージを用いて培養実験を行い、土壌炭素量、土壌水分量の違いが石灰施用に伴うCO2放出に与える影響を検討した。石灰施用は微生物活性を高め、石灰由来のCO2の放出だけでなく、土壌炭素を起源とする微生物呼吸によるCO2の放出も増加させた。土壌炭素量の多い黒ボク土において、また土壌水分量の多いときに、微生物呼吸によるCO2の放出が増加した。

Keyword: 酸性土壌, 石灰, 二酸化炭素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2009

発表番号 [3-5]

Comparison of soil water movement in soil frozen and unfrozen fields

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Nemoto Manabu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Kuwao Kazunobu [Hokkaido University]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Yanai Yosuke [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hasegawa Shuichi [Hokkaido University]

北海道の多雪地帯と土壌凍結地帯における厳寒期の土壌水分移動の違い

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
根本 学 [北海道農業研究センター]
桑尾 和伸 [北海道大学]
広田 知良 [北海道農業研究センター]
柳井 洋介 [北海道農業研究センター]
長谷川 周一 [北海道大学]

北海道における多雪地帯と少雪・土壌凍結地帯の農地における冬期の土壌水分移動を評価するため、それぞれの地帯の農地に観測サイトを設置し、下層の土壌水分移動や凍結深等を測定した。その結果、多雪地帯では凍結層が形成されず、常に鉛直下向きに土壌水が移動するのに対し、少雪・土壌凍結地帯では凍結層の発達に伴って鉛直上向きに土壌水分が移動するなど、両地域の冬期の土壌水分移動が著しく異なることが明らかになった。

Keyword: 水分移動, 凍上・凍結, 物質循環
GET PDF=09/09003-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2009

発表番号 [4-19]

The examination of the volume of farm ponds in upland and rice fields

Hattori_Tatsuya [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]

畑地・水田地帯におけるファームポンド容量の検討

○服部 達哉 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]

岐阜県の畑地・水田地帯においてファームポンドの容量検討を行った。畑地では作付け率の増加により、用水不足になる危険性があることが明らかになった。水田地帯では、ポンプの流入制御の有無で必要なファームポンド容量が大きく変化することが明らかになった。今後,各地で行われている研究結果を集約することで、農家の自由な用水需要に対応できる設計基準を考案することが課題になる。

Keyword: 畑地灌漑, 水田灌漑 , 灌漑施設
GET PDF=09/09004-19.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2009

発表番号 [4-30]

Comparison of salt accumulation induced by transpiration with salt accumulation induced by evaporation from bare soil

Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Yamano Takamine [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]

蒸散・裸地面蒸発に伴う塩類集積過程の比較

○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
山野 孝嶺 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

乾燥地では,蒸散と裸地面からの蒸発に伴って塩類集積が生じる.蒸散・裸地面蒸発に伴う塩類集積過程の違いを比較・検討するために,地下水位一定で塩水供給を行ったポット実験を行った.結果,裸地面蒸発に伴う塩類集積過程では,蒸発の生じる土壌表面に高濃度の塩類集積が生じるが,蒸散に伴う塩類集積過程では表面の塩濃度は裸地と比べ低濃度になり,根の吸水が起こる下方では裸地より高濃度になることが明らかになった.

Keyword: 塩類集積, 蒸散, 裸地面蒸発
GET PDF=09/09004-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2009

発表番号 [5-21]

Water Leak Detection by ROV with Sonic Sensor

Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]
Saito Yutaka [Walnut Co. ,LTD]
Mori Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya Tetsuro [National Institute for Rural Engineering]

水中ロボットを用いた水中音検知による漏水位置特定手法の検討

○藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]
斉藤 豊 [株式会社 ウォールナット]
森 丈久 [(独)農研機構 農村工学研究所]
森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中矢 哲郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]

サイホンやパイプラインなどの容易に空水状態にして機能診断を実施することができない農業水利施設については,水中ロボットカメラが内部点検の手法として期待されている.本発表は,水中ロボットカメラに漏水音を検出する機能を付加することで漏水位置の特定を行う手法について基礎実験および現場実証実験を行った結果を報告する.

Keyword: 水中ロボットカメラ, 漏水音, AEセンサー
GET PDF=09/09005-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2009

発表番号 [5-30]

LCA assessment of fine demolished concrete used for a soil conditioner

HYODO_Masahiro [SEKISUI CHEMICAL CO.LTD]
OMURA_Tetsuo [KOUSEI Corporation]
FUKUYORI_Yu [SHIMANE Prefecture]
NONAKA_Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]

コンクリート微粒分を土壌改良材として利用した際のLCA評価

○兵頭 正浩 [積水化学工業]
小村 哲夫 [広成建設]
福頼 優 [島根県庁]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

これまでにコンクリート解体時に発生する微粒分を酸性土壌の改良材とした研究を進めてきた。しかし,単純に再資源化するだけではコストが嵩むこと,また地球温暖化の要因といわれているCO2排出量を増加させることが危惧されたため,本報では微粒分を再資源化した際と,消石灰を生産した際に発生するCO2発生量を比較した。その結果,微粒分を再資源化することで3割程度のCO2発生量を削減することが可能であった。

Keyword: コンクリート微粒分, 土壌改良材, LCA評価
GET PDF=09/09005-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2009

発表番号 [6-21]

Evaluation of entrapped air pressure and volume in compacted soil using two steps pressurization method (2)

Umeda Naoto [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Koga Kiyosi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Sakamoto Hirotaka [Graduate School of Agriculture, Iwate University]

2段加圧法による締固め土の封入空気の圧力・体積測定(2)-溶解飽和状態での測定−

○梅田 直人 [岩手大学大学院農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
坂本 浩貴 [岩手大学大学院農学研究科]

「2段加圧法」は2段階の加圧による封入空気の圧縮量から圧力と体積を求める方法である。測定中に空気の間隙水への溶解も同時に生じるため,圧縮と溶解を分離する必要がある。このため,長時間加圧し封入空気を間隙水へ完全に溶解飽和させ,溶解度から溶解量を求め,圧縮量を決めた。締固めた火山灰心土について測定を行った結果、封入空気は間隙水圧よりやや高く、体積は実験終了後に実施した実測体積との結果と概ね一致した。

Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2009

発表番号 [7-21]

EFFECT OF SLAKING AND DRYING ON DESALINIZATION FROM SALINE SOIL

Abul Hasnat Md. Shamim [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

塩類土壌の除塩に及ぼすスレーキングと乾燥の効果

○Abul Hasnat Md. Shamim [岡山大学大学院環境学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]

スレーキングは土塊の水浸に対する安定性の観点から研究されてきたが、本研究では塩類土の効果的な除塩方法におけるスレーキングの効果を実験的に評価した。異なる乾燥程度を与えた塩類土の初期含水比を10〜60%に調整し、スレーキング率と土塊から解放される塩分量を測定した。風乾以上の乾燥はスレーキングを増大した。また、初期含水比20〜30%で最大のスレーキング率を生じ、この時、解放される塩分量も最大となった。

Keyword: 除塩, スレーキング, 乾燥
GET PDF=09/09007-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2009

発表番号 [7-30]

The Relationship between Soil Water Content and Soil Respiration Rate with Fluctuation of Groundwater Level in Peat Soil in Southern Thailand

ONODERA Azusa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agruculture, University of the Ryukyus]
SAKAI Kazuhito [Faculty of Agruculture, University of the Ryukyus]

タイ国南部の泥炭における地下水位の変動に伴う土壌水分量と土壌呼吸量の関係

○小野寺 あずさ [琉球大学大学院農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

地下水位の変動に伴う土壌呼吸量の関係を明らかにすることを目的とし、円筒土層を用いて連続的に地下水位を変化させた土壌呼吸測定実験を行った。実験にはタイ国南部の泥炭を用い、地下水位、土壌水分、温度を同時に測定した。その結果、土壌呼吸量は地下水位の変動に影響を受けており、同じ地下水位であっても下降時の方が大きな値を示すことが認められた。

Keyword: 土壌呼吸, 地下水位, 泥炭
GET PDF=09/09007-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2009

発表番号 [8-19]

Swimming Speed of Ice Goby,Leucopsarion petersi,with Stamina Tunnel in River

Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]

河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの遊泳速度の測定

○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]

シロウオが遡上してくる青森県蟹田川において,内径5.4cmの挿入式スタミナトンネルを用いて天然のシロウオの遊泳実験を現地で実施し,その遊泳速度について検討した.管内流速条件は31cm・s-1と35cm・s-1である.実験の結果,123尾のうち57尾(平均体長4.3cm,S.D:0.3cm)が計測され,シロウオは32cm・s-1〜35 cm・s-1・の平均管内遊泳速度で平均17.9s〜20.5s間遊泳することがわかった.また,わずかな流速の違いでも流速に応じて遊泳する傾向を示した.さらに,30cm〜35cmの距離を瞬間的に遊泳した管内最大遊泳速度は,平均管内遊泳速度に比較して約2倍速いこともわかった

Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2009

発表番号 [8-28]

Engineering Cares to Conserve Wild Birds Habitats and Monitoring in Kannagawa Irrigation Project

Kato Syuichi [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]
Kanazawa Michio [Kannnagawa engann Irrigation Project Office ]

国営神流川沿岸地区における野鳥保全対策とモニタリング調査

○加藤 修一 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]
金澤 道夫 [関東農政局神流川沿岸農業水利事業所]

一級河川利根川水系神流川を水源とする神流川沿岸地区は、前歴事業から30〜50年以上が経過し、施設の老朽化や機能低下が著しく進んだため、国営事業により改修工事を実施している。工事実施において、近接して希少種である野鳥のオオタカやバンの繁殖地が発見されたため、影響配慮のための保全対策を講じ、工事完了後モニタリング調査を行った結果、保全対策の効果を確認することができた。

Keyword: 代償措置, 人工浮島, 適応型管理
GET PDF=09/09008-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2009

発表番号 [8-30]

Relationships between wild boar (Sus Scrofa) ,nippon deer (Cervus Nippon)and vegetation based on hunting reports in Mie

Keisuke Ando [Faculty of Bioresources Mie University]
Ken Ohno [Faculty of Bioresources Mie University]

出猟報告に基づいた三重県におけるイノシシ、ニホンジカと植生の関係

○安藤 啓介 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

獣害対策には野生鳥獣との共生を前提とした整備が重要とされている。過去の研究においては坂田らは、シカの食害による植生の衰退によってイノシシの生息数が減少し、これによって目撃効率が下がっている可能性を示唆している。そこで、三重県におけるイノシシ、シカの目撃効率を利用して、これらの動物の出没しやすい植生の特徴、両者が及ぼしあう影響を考察し、目撃効率を左右する原因を推定した。

Keyword: イノシシ, シカ, 目撃効率
GET PDF=09/09008-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2009

発表番号 [8-4]

The interaction experiment of fresh water fish in the indoor environment

TAKAHASHI_Nobuhiro [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
KUDO_Naoto [Environmental Engineering, Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_Masakzu [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
GOTO_Akira [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

室内実験環境下における淡水魚類の相互作用

○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
工藤 直人 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

これまで室内の実験水路および井桁模型を使用し,淡水魚類の退避場としての井桁の機能を検証してきた.本報では,複数種の相互作用を検証すべくギンブナ(被食者)とナマズ(捕食者)を用いた.その結果,ギンブナ単独の場合よりナマズと混泳した場合は井桁内部生息割合が低下した.また,ナマズの捕食活動時は非活動時に比べ井桁内部生息割合が低下した.これらは被食者の体長により差がみられ,小型が大型より影響を強く受けた.

Keyword: 室内実験, 淡水魚類, 相互作用
GET PDF=09/09008-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2009

発表番号 [9-11]

The Examination of Degradation of Estrogen in Methanogenic Digestate of Livestock Excrements

ORITATE FUMIKO [National Institute for Rural Engineering]
FUJIKAWA YOKO [Kyoto University Research Reactor Institute]
FUKUI MASAMI [Kyoto University Research Reactor Institute]

メタン発酵消化液中のエストロゲンの分解性の検討

○折立 文子 [農村工学研究所]
藤川 陽子 [京都大学原子炉実験所]
福井 正美 [京都大学原子炉実験所]

畜産廃棄物メタン発酵処理後の消化液を肥料として農地に施用することで資源循環型サイクルの構築を図るために、消化液中に含まれる物質の性状や農地投与後の挙動を調べることが重要である。本研究ではこれらのうち微量汚濁物質として知られるエストロゲンに関して、消化液中および消化液を施用した水田中における分解性の検討を行った。

Keyword: 環境保全, 環境影響評価, 物質循環
GET PDF=09/09009-11.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2009

発表番号 [9-25]

Quasi-Three Dimensional Finite Element Model of Tidal Current of the Ariake Sea

KIRI HIROHIDE [National Agriculture and Food Research Organization]
SHIRATANI EISAKU [National Agriculture and Food Research Organization]
TANJI HAJIME [National Agriculture and Food Research Organization]

有明海潮流の準3次元有限要素モデル

○桐 博英 [農業・食品産業技術総合研究機構]
白谷 栄作 [農業・食品産業技術総合研究機構]
丹治 肇 [農業・食品産業技術総合研究機構]

有明海の潮流の局所的な3次元流動構造を再現できるモデルの構築を目指して,有限要素モデルを開発した.モデルでは,鉛直方向にσ座標系を導入するとともに,水平方向の離散化には,非線形の気泡関数要素を用いた混合補間により有限要素法による定式化を行った.30昼夜の再現計算の結果,基本的な潮流変動や,島原沖の潮流速の鉛直分布が再現できることを確認した.

Keyword: 数値シミュレーション, 有限要素法, 潮流
GET PDF=09/09009-25.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2009

発表番号 [9-29]

Relationship between irrigation block and water distribution for land preparation in paddy fields

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
WAKISAKA KENJI [Tokai Regional Agricultural Administration]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

衛星データを用いた水田への水入れ時期と用水ブロックとの関連解析

○小川 茂男 [農村工学研究所]
脇阪 賢二 [農林水産省 東海農政局]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

水田への水入れが1ヶ月以上になる新濃尾地区の状況を知ることは、用水計画の見直しを図る上で重要である。水入れ水田を広域で客観的に調査するため、衛星データを用いて用水ブロック単位に集計して分布状況を把握した。市町村および用水ブロック単位で水田面積をみると、精度良く推定できた。さらに、用水ブロック単位で水入れの割合を5日毎に推定し、水田への水入れが30%に達したときの日数を示す図を作成した。

Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 水田灌漑
GET PDF=09/09009-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2009

発表番号 [9-30]

The improvement of reliability of the field monitoring system by solid state media

ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
NAKANISHI KEN-ICHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
UKMEKAWA HAYATO [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

ソリッドステート化によるフィールドモニタリングシステムの信頼性向上

○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 健一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
梅川 逸人 [三重大学大学院生物資源学研究科]

電源やネットワーク事情が不安定な地域ではセンサーネットワーク系のシステムは欠測データを生じやすい。これに対し、筆者らはローカルストレージの重要性を主張し、多くの現場でその有効性を示してきた。しかし、高温多湿などの過酷な自然環境下では、可動部品を持つHDDが故障する事例が多発した。そこで、HDDのかわりにCFなどの半導体系メディアを利用することにより耐久性を増加させ、システムの信頼度向上に成功した。

Keyword: IT, ソリッドステート, インターネット
GET PDF=09/09009-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2009

発表番号 [企-16-2]

Measures to Apply Research Achievements of Biomass Use to Public Works

YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NODA Takahiro [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
NISHIO Takashi [National Agricultural Research Center for Tohoku Region]
IMATOMI Yuki [Forestry and Forest Products Research Institute]
YAKUSHIDO Kenichi [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HAYASHI Kiyotada [National Agricultural Research Center]

地域バイオマス利活用の研究成果を活かす方策

○柚山 義人 [農村工学研究所]
野田 高弘 [北海道農業研究センター]
西尾 隆 [東北農業研究センター]
今冨 裕樹 [森林総合研究所]
薬師堂 謙一 [九州沖縄農業研究センター]
凌 祥之 [農村工学研究所]
林 清忠 [中央農業総合研究センター]

農林水産省の委託プロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発(バイオマス利用モデルの構築・実証・評価)」の概要と成果トピックスを紹介した。また,研究成果を地方公共団体等による事業へ役立てるために,誰に,どこで,どのように伝えるべきかについて方策を列挙した。実証によるノウハウの提供を,組織,技術,制度それぞれの専門家が協力して総合的に行うことが有効と考えられた。

Keyword: バイオマス, 地域実証, 成果の活用
GET PDF=09/09S16-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2009

発表番号 [企-4-4]

Stability and increase technologies such as soybean and wheat by subsurface water level control system “FOEAS”

WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]

地下水位制御システムFOEASによる大豆・麦等の安定多収技術

○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]

水田農業においては、省力的栽培技術の普及、田畑輪換による麦や大豆、飼料作物等の増産を図ることが緊急課題となっている。近年開発された、地下水位制御システムFOEASは暗渠排水と地下灌漑の機能を併せ持ち、湿害と干魃害を回避すると共に、転作作物に最適な地下水位を維持でき、高品位安定多収を可能とする。また、水稲作においては、無代かき移植や乾田直播が導入でき、省力的な栽培技術の確立及び経営規模の拡大が可能となる。

Keyword: 地下水位制御システム, 転作田, 食料自給率
GET PDF=09/09S04-04.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2008

発表番号 [7-28]

Measurement of the Velocity of Water Flow through the Weeds in a Canal

HIROSE Shinichi [Toyama Prefectural University]
HAMADA Akira []

水路の水草と流速の関係

○広瀬 慎一 [富山県立大学]
浜田 明 [石崎産業]

近自然水路工法においては、魚類を保全の対象にすることが多い。小魚の生息には流速を緩和し、産卵にも使われる水草の存在が不可欠である。水路の流速が50cm/sを越えるとトミヨの生息数が急激に減少することも分かっている。水生植物の繁殖する底幅5.1mの玄手川で、電磁流速計を用いて詳細に断面流速を調査した。12回の観測結果で得られた散布図から、水草内の平均流速は水の部分の平均流速の約30%に緩和されていることが分かった。

Keyword: 電磁流速計, 水草, 平均流速
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2008

発表番号 [3-2]

Numerical Simulation of Tidal Current in and around Nori Aquafarming Grounds in the Ariake Sea Coastal Waters

Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
Iwabuchi Mitsunobu [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]
Ikeura Shigeru [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]
Kuno Katsutosi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]
Syuto Toshio [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]
Yoshida Yukihumi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]

有明海浅海域ノリ養殖漁場における潮流シミュレーション

○平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
岩渕 光伸 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]
池浦 繁 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]
久野 勝利 [佐賀県有明水産振興センター]
首藤 俊雄 [佐賀県有明水産振興センター]
吉田 幸史 [佐賀県有明水産振興センター]

有明海浅海域を対象に,ノリ養殖施設の流体抵抗を定量化するとともに,これを組み込んだ2次元単層・潮流シミュレーションモデルを開発した.まず,入手した海底地形データとノリ区画漁場データから100mメッシュサイズの空間データを作成した.次に,ノリ養殖施設の流体抵抗をノリ網と支柱の抵抗から検討し定量化した.以上を用いた2次元単層・潮流シミュレーションモデルにより,潮流速の観測値を良好に再現することができた.

Keyword: 河口・沿岸域の水理, 水産土木, ノリ養殖
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2008

発表番号 [3-3]

Dynamic Characteristics of Dissolved Oxygen in a Eutrophic Water Body under Scarce Underwater Light Environment

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Saitoh Takashi [Nippon Koei Co., Ltd.]

寡少な水中光環境下にある富栄養化水域のDOの動態特性

○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
齋藤 孝 [日本工営株式会社]

本研究では,寡少な水中光環境下での水質の動態特性を明らかにするために,フミン質の存在により透明度が極めて低い貯水池を対象に水質観測と生態系モデルによる水質動態解析を行った.まず,水質観測から水中光強度,水温,DOの鉛直分布の季節的な変動特性および光の消散係数と透明度の関係を検討した.次に,数値シミュレーションを通じて,生産,消費および鉛直拡散輸送のDOの変動要因の観点から,その動態特性を検討した.

Keyword: 水環境・水質, 富栄養化, 溶存酸素
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2008

発表番号 [5-43]

Development of Farmland Leveling System Utilizing RTK-GPS Technology

FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
KISHI Keijun [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]
HIROTA Kenichi [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]
TANABE Yoshio [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]
LI Wen [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]
NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization      Technology Research Center]

RTK−GPS測位技術による圃場の整地均平化システムの開発

○藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
岸 恵純 [(株)ニコン・トリンブル]
広田 健一 [(株)ニコン・トリンブル]
田辺 義男 [スガノ農機(株)]
黎 文 [スガノ農機(株)]
南部 雄二 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]

RTK-GPS測位技術を活用した圃場整備及び営農における整地・均平技術を開発し、省力・軽労化の実現と整備コストの大幅削減を目的に、制御システム(ソフトウエア・ハードウエア)の検証、実用化のための課題とその対応を検討した。既存技術のレーザーレベラーと比較してGPSレベラーの作業時間は水準測量で-80%、整地均平作業で-30%の削減となった。

Keyword: 圃場整備, 農地の汎用化, RTK-GPSレベラー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2008

発表番号 [2-30]

Comparison of Productivity Characteristics in Cultivation of Energy Crops

SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]

資源作物の生産特性の比較

○清水 夏樹 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]

バイオエタノール原料として期待されるソルガム及び多収量米の栽培事例において,収量,収穫物成分,栽培に係る燃料消費量,投入資材量・価格,労働時間等を調査し,生産特性を把握した。また,国内で栽培可能な資源作物について同様のデータを収集整理し,生産性,エネルギー消費,経済性,労働生産性の観点から生産特性の比較を行った。以上から,各資源作物の栽培技術体系の確立にあたって考慮すべき点が明らかとなった。

Keyword: 資源作物, エネルギー消費, 経済性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2008

発表番号 [3-1]

Analysis of Tidal Current by Ensemble Mean of Measured Value with Hydraulic Model Test in the Ariake Bay

ohnishi ryouichi [ex-National Institute for Rural Engineering]
shiratani eisaku [National Institute for Rural Engineering]
kiri hirohide [National Institute for Rural Engineering]

水理模型実験のアンサンブル平均による有明海の潮流解析

○大西 亮一 [元農村工学研究所]
白谷 栄作 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]

有明海の水理模型実験は数多く行われているが潮流の乱流や測定誤差について検討が行われていない。本研究では桐ら(2007)の水理模型で再度測定した35〜40周期の測定値を日野・大西(1971)の方法に従って、アンサンブル平均値を求め、諫早湾干拓潮受堤防締切りによる潮汐・潮流変化を評価する。また、変動流速の時間的な変化を明らかにした。

Keyword: 有明海, 水理模型実験, 潮流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2008

発表番号 [3-4]

Stochastic Optimization for Allocating Pollutant Loads to Influent Rivers for Lake Water Quality Management

MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

湖沼水質管理のための河川流入負荷配分の確率論的最適化

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

湖沼水質管理のため,湖沼の流入河川それぞれに対し許容COD負荷量を最適に配分する確率論的最適化モデルを提案する.湖沼でのCOD輸送式を仮定し,式中のCOD減衰係数と内部生産量の不確実な時間変動をシナリオに整理し,3目的の線形計画問題を定式化する.定常浅水流方程式を解いて湖流解析を行い,それに基づいてシナリオごとにCOD輸送式を離散化し,等式制約条件とする.諏訪湖にモデルを適用し,各流入河川への最適COD配分量を得る.

Keyword: 湖沼, 水質管理, 不確実性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2008

発表番号 [1-30]

Development for Rice-husk Filter Material Refilling Method in Underdrains

Sugawara Tsuyoshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Isinomaki Miyagi Prefecture]
Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]

暗渠もみ殻疎水材の簡易開削充填機「モミタス」について

○菅原 強 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県石巻地方振興事務所]
石川 毅 [宮城県古川農業試験場]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]

宮城県内では、水田の畑利用が本格化し、本暗渠もみ殻疎水材の腐植化により、充填部の空洞化が見られる。一部地域では、本暗渠直上田面の陥没が起こり、汎用化水田としての機能(排水機能・安全性)維持が困難になっている。公共事業での本暗渠補修は難しく、全額自己負担のため、補修対応できなかった。そこで、営農組織等が自ら施行できる低コスト・シンプルな機械「モミタス」を開発し、実用化に至った。本機は、県内各地に普及しつつあるので紹介する。

Keyword: 暗渠排水, もみ殻の腐植化, 疎水材
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2008

発表番号 [9-23]

Relationship between Nitrogen Concentration of River Water and Land Use on Syamo Region, Hokkaido

OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
AMAGAI Tetsuo [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
YAMAMOTO Daiji [SATAKE CORPORATION]
MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
TOYODA Hiromichi [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

北海道斜網地域における土地利用と河川窒素濃度の関係

岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
○天下井 哲生 [東京農業大学大学院農学研究科]
山本 大司 [株式会社サタケ]
牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]
豊田 裕道 [東京農業大学地域環境科学部]

北海道斜網地域に位置する36流域を対象に河川窒素濃度と土地利用との関係を明らかにした.河川周辺に林地が多く存在すると,河川窒素濃度は低濃度になる傾向が見られた.また,河川水質を保全するためには,河川周辺の林地面積と流域内の畑草地面積の比が0.07以上必要であることがわかった.本地域において土地利用の面から水質保全対策を考える場合,河畔林の幅や面積に加えて,畑地面積を加味する必要があるといえる.

Keyword: 河川, 窒素, 土地利用
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2008

発表番号 [8-5]

Effect of aging on Cadmium solidification on polluted soil using Magnesium Oxide

Oishi Shogo [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Science, Kitasato University]
Takamatsu Rieko [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Sato Koichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Tanaka Katsutoshi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

酸化マグネシウムによる土壌中のカドミウム固化に対するAgingの効果

○大石 翔吾 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医学部]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]

農用地汚染対策地域に指定された黒ボク土及び灰色低地土の2土壌に対して,Cdを固化させるためにMgOを添加した.時間経過(Aging)の効果を明らかにするため,0.1Mと0.025MHCl抽出を用いて評価した.その結果,MgOを添加後,反応時間1日よりも30日の方に高い固化率が得られた.今後,形態分別を行うことによりCdの動態を把握することが必要である.

Keyword: 土壌, カドミウム, 固化
GET PDF=08/08008-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2008

発表番号 [3-16]

Relation between Nappe and Structural Dimensions on Bar Screen Compound Type Torrent Intake

Kojima Michihiko [Meiji University, Faculty of Agriculture]

バースクリーン複合型渓流取水工における流下水脈と水理構造諸元

○小島 信彦 [明治大学農学部]

バースクリーン複合型渓流取水工において、流下水脈の形状を考慮してバースクリーン上部の遮蔽を行ったところ、出水時にバースクリーンの目詰まりが生じた。そこで、この問題を解決するために水理模型実験を行った。その結果、バースクリーン隙間と遮蔽板との間に負圧が生じ流下水脈が遮蔽板に引き寄せられ、取水量が遮蔽しない場合と比べて減少することが明らかになった。この流下水脈の形状が目詰まりの原因と考えられる。したがって、バースクリーン隙間部に負圧が生じない水理構造とするべきである。

Keyword: 渓流取水工, 水理構造諸元,
GET PDF=08/08003-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2008

発表番号 [7-30]

Feature of Japanese Charr (Salvelinus pluvius) populations after closed fisheries in the mountainous streams

HASEGAWA Eiichi [Graduate school of Agriculture,Yamagata Univ.]
OKUBO Hiroshi [Faculty of agriculture,Yamagata Univ.]
OOI Akihiko [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
KAWAUCHI Masayuki [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
TAKASAWA Toshihide [Yamagata Prefectural Inland Water Fisheries Experiment Station]
MAEKAWA Katsuro [Faculty of agriculture,Yamagata Univ.]

山地渓流における禁漁後のイワナ個体群の特徴

○長谷川 瑛一 [山形大学大学院農学研究科]
大久保 博 [山形大学農学部]
大井 明彦 [山形県内水面水産試験場]
河内 正行 [山形県内水面水産試験場]
高澤 俊秀 [山形県内水面水産試験場]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

山地渓流域において禁漁区設定を行った際の的確な資源管理を行うためには,その定量的な増殖効果を示すためにその検証が必要である.そこで本研究ではH19年度より禁漁区に設定された河川と遊漁河川の2河川において渓流魚の捕獲調査を開始した.その結果,河川間や調査区間,調査時期の間において得られた差が禁漁の効果だけでなく,生息環境の違いや区間内外への流入出の影響を受けていることが推察された.

Keyword: イワナ, 禁漁, 山地渓流
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2008

発表番号 [5-30]

Measurement of changes in soil carbon dioxide under rainfall events by using a gas permeable tubing

Endo Toshifumi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tokida Takeshi [JSPS Research Fellow,National Institute of Agro-Environmental Sciences]
Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

ガス透過性チューブを用いた降雨時の土壌中二酸化炭素濃度変動に関する研究

○遠藤 敏史 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
常田 岳志 [日本学術振興会特別研究員PD、農業環境技術研究所]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]

土壌からの温室効果ガス発生量を捉える際に、土壌中でそのガスがどのように発生・移動しているのかを知ることは重要である。本研究では、ガス透過性チューブを用いた土壌中二酸化炭素濃度連続測定装置を作成し、野外で連続測定を行った。その結果、降雨イベントに対する土壌中CO2濃度の応答が非常に素早いことが分かった。また、土壌に水分を添加する室内実験を行った際も、水分添加後CO2発生量の急激な増加が見られた。

Keyword: 土壌中CO2, 連続測定, 降雨イベント
GET PDF=08/08005-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2008

発表番号 [9-30]

Evaluation of aerobically-digested slurry application effects on physico-chemical properties of soils

Jun Kuwabara [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Mitsuhiro Yokohama [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

曝気スラリー施用が土壌理化学性に及ぼす影響の評価

○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

北海道では広大な酪農地帯が分布し、家畜ふん尿を液肥として草地圃場に散布している。もともと家畜ふん尿には、有機物が含まれており、散布することで、長期的には土壌性状の改善をもたらす可能性がある。実圃場レベルで長期的調査を行い、曝気スラリー散布による土壌理化学性の経年変化を検証した。結果、曝気スラリー散布圃場表層において、腐植の集積、CEC増大、容積重の低下等、土壌理化学性改善効果が確認された。

Keyword: 曝気スラリー, 土壌理化学性, 腐植
GET PDF=08/08009-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2008

発表番号 [4-16]

Strength evaluation of waterway concrete structures by means of mechanical impedance measurement

Kubo Genki [Nitto Construction Co. Ltd]
Sakai Tomoaki [Applied Research Inc.]
Okada Kaneyoshi [Kitami Institute of Technology]
Gomi Shintaro [Abashiri Development and Construction Department]
Arakawa Jyun [Abashiri Development and Construction Department]

機械インピーダンス法による水路コンクリート構造物の強度推定

○久保 元樹 [日東建設株式会社]
境 友昭 [アプライドリサーチ株式会社]
岡田 包儀 [北見工業大学]
五味 慎太郎 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]
荒川 潤 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]

表面劣化を受けたコンクリートをリバウンドハンマで測定するには,劣化部を削り落としてから測定する必要があるが,水路構造物のように長大な構造物では,多大な時間と労力を要する.一方,表面状態の影響を軽減した強度指標値の算出が可能な機械インピーダンス法が最近実用化された.本論は,表面劣化を受けたコンクリートに対し,機械インピーダンス法が有効性を検討し,有用な結果が得られたのでこれを報告するものである.

Keyword: 機械インピーダンス, 圧縮強度, 表面劣化
GET PDF=08/08004-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2008

発表番号 [5-27]

Effect of soil moisture on the behavior of soil carbon dioxide gas

UCHIDA Kumiko [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
FUJIKAWA Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
SUZUKI Yuta [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
TANAKA Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
SATO Kouichi [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]

土壌水が土壌二酸化炭素ガスの挙動に与える影響

○内田 空美子 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
高松 利恵子 [北里大学獣医学部]
藤川 智紀 [農村工学研究所]
鈴木 祐太 [北里大学獣医学部]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
佐藤 幸一 [北里大学獣医学部]

青森県十和田市の採草地とデントコーン畑において,土壌水が土壌CO2ガスの挙動に与える影響を検討した.その結果,深さ30cmを境に上層と下層の降雨前後におけるCO2ガス濃度の増減を植物根や土壌微生物の呼吸の活性,拡散阻害,および土壌水へのCO2ガスの溶解から土壌水による影響を分類することができた.さらに,それらが生じる環境条件(降水量,体積含水率,温度)を示し,土壌水の浸透の違いによりCO2ガスの挙動が大きく異なることがわかった.

Keyword: 土壌CO2ガスの挙動, 土壌水, 浸透
GET PDF=08/08005-27.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2008

発表番号 [5-20]

Winter Monitoring of Field in Cold Upland using Field-Server

KOJIMA YUKI [The University of Tokyo]
MITSUISHI SHOICHI [The University of Tokyo]
MIZOGUCHI MASARU [The University of Tokyo]

フィールドサーバによる高冷地畑の冬期モニタリング

○小島 悠揮 [東京大学]
三石 正一 [東京大学]
溝口 勝 [東京大学]

高原キャベツの生産地として名高い群馬県北部地方の畑地では、融雪期における土壌侵食が深刻な問題となっている。本研究では、近年開発中の農地モニタリングシステムと従来の測定法を組み合わせて、冬期畑土壌の地温・土壌水分量変動の特徴を分析した。その結果、地温・土壌水分量変動は、積雪状況による影響を大きく受けた。また、フィールドサーバの視覚情報によって冬期畑における土壌水分動態をよりリアルに知ることができた。

Keyword: フィールドサーバ, 土壌水分, 地温
GET PDF=08/08005-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2008

発表番号 [6-30]

Studies on method of strength analyses suitable for renovated RC culvert

ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
WATANABE Mitsuhiko [Sekisui Chemical Co.LTD]
SUZUKI Takayoshi [Sekisui Chemical Co.LTD]
ITO Hideyuki [Matsue College of Technology]

更生管に適した強度解析手法に関する検討

○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]
鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]
伊藤 秀幸 [松江工業高等専門学校]

更生管の設計条件に応じて最適な強度解析手法を選ぶ基準を明らかにするために,更生されたカルバートが断面破壊に至る内水圧を求める手法について検討した。フレーム解析と限界状態設計法の組合せ,および破壊解析の2手法によって解析を行い,各手法の特徴を調べた。適切な安全余裕を持たせるうえでは限界状態設計法を用いる手法が現状では優れているが,既設管の劣化・損傷状況を反映する点で課題があると考えられた。

Keyword: 更生管, 限界状態設計法, 破壊解析
GET PDF=08/08006-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.976-977 , 2008

発表番号 [12-P-38]

Calculations of the Farmland of the NecessaryBased on Dietary Reference Intakes

MASANO Junpei [Granduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]

適切な食事摂取を考慮した必要最小限度の農地面積の試算

○正野 隼平 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では栄養バランスを考慮し、性別と年齢に応じた適切な食事摂取を可能とするために必要となる食品類ごとの食料供給量から、日本で必要となる最小限度の農地面積を試算した。その結果、現在の食料消費を維持しつつ最低限必要となる農地面積はおよそ1300万haとなり農林水産省試算の1700万haとは400万haの差があり、この差が廃棄あるいは過剰に消費されている食料と考えられる。

Keyword: 食料供給量, 農地面積, 食事摂取基準
GET PDF=08/08P12-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2008

発表番号 [7-P-15]

Case of investigation on the low-cost underdrain system at Shinkaba community,Miyagi Pref(2)

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]

宮城県新蒲地区における低コストな暗渠排水の調査例(2)

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]

土地改良事業費が縮小している現在,暗渠排水の普及を図るためには低コストで排水機能が高い技術を確立することが緊要である。本研究では,宮城県新蒲地区で施工した低コストな暗渠の排水機能を,作土の土壌水分過湿期間と暗渠排水量から検討した。その結果,従来暗渠と比べ作土の過剰水が早期に排除される傾向があり,常時地下水位の低い乾田を汎用化する技術として実用化が期待できると考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 暗渠排水, 低コスト
GET PDF=08/08P07-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2008

発表番号 [3-30]

Long-term Change in Severity of Droughts found at 52 observatories in Japan

Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Omuro Yoshitaka [SunTechnos Co., Ltd]

長期気象資料からみた全国 52 地点における少雨・渇水状況の経年変化

○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
小室 佳隆 [(株)サンテクノス]

近年の降雨パターンの変動が少雨・渇水状況に与える影響を統計的に評価するために,全国の最近の約100年間の水文量および水資源賦存量の経年変化を調べた結果,近年,年間雨量は減少傾向,蒸発散量は増加傾向,水資源賦存量は減少傾向にあることが分かった。また,これらのデータを用いた標準タンクモデルによる流出解析の結果,渇水量および低水量の全国的な減少傾向と,これに伴う流況の不安定化の可能性が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性, 渇水
GET PDF=08/08003-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2008

発表番号 [4-30]

Seismic resistance on small earth dam using geosynthetics soil bags stacked in inclined and horizontal directions

MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]

水平および傾斜積層した土嚢堤体の耐震性

○松島健一 [(独)農村工学研究所]
毛利栄征 [(独)農村工学研究所]
山崎真司 [三井化学産資株式会社]
堀俊和 [(独)農村工学研究所]
有吉充 [(独)農村工学研究所]

水平および傾斜積層した模型堤体(堤高2.7 m、下流勾配1H: 1V)の振動実験を実施した。土嚢を傾斜した場合は水平力の増加に伴って積層面の垂直力を増加させるため、通常の水平積みに比べて大幅に滑動抵抗力が増加する。事実、水平積みの場合では最大入力加速度500gal時で土嚢間に顕著な滑動が生じたが、傾斜積みの場合では土嚢積層構造が維持され、1,000gal時においても顕著な滑動は表れなかった。このことから耐震性の向上に傾斜積みが有効であることがわかった。

Keyword: 土のう, 振動実験, ため池
GET PDF=08/08004-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2008

発表番号 [1-48]

Estimation of Design Daily Consumptive Water Use for Field Irrigation Plan by Determining Method of TRAM Remainder―Case Study at Hokuso-toubu Irrigation Project, Chiba Prefecture―

INOKUCHI Takuma [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]
SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences Nihon University]
ISHIKAWA Shigeo [College of Bioresource Sciences Nihon University]

TRAM残量算出方式を用いた畑地灌漑計画における計画日消費水量の推定―千葉県北総東部用水事業を例として―

○猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]

TRAM残量算出方式を用いた計画日消費水量の新たな推定法を提案した。これは、TRAMおよび気象台等のデータによる蒸発散量と降水量とをTRAM残量算出方式に代入し、TRAM残量が0mmにならない範囲で節水となるように各月の計画日消費水量を推定するものである。本研究の事例地区では、この方式で推定した計画日消費水量および計画最大日消費水量が計画諸元よりも低めのものとなった。

Keyword: 畑地灌漑, 計画日消費水量, TRAM
GET PDF=08/08001-48.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2008

発表番号 [3-5]

Probrems and Efforts on Rural Improvement Activities at Model Districts-Case Considerations from Model Activities Starting in Fiscal Year 2006-

MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
TSUCHIDA_Kentarou [Fac. of Agr., Ehime Univ.]

農地・水・環境保全向上対策の取組状況と取組率による考察と知見−平成18年度開始のモデル地区を事例対象とした検討−

○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
土田 健太郎 [愛媛大学農学部]

平成18年度にモデル的に開始された全国568地区の農地・水・環境保全向上対策の取組が公表されている。本報はその公表資料により、地区活動の取組面積(協定対象農地)の道府県農地に占める比率(取組率)を資源保全管理の指標として求め、これの上下位の取組活動における問題点や工夫点を抽出した。取組率の高い県では、集落営農組織が既存、これまでの活動の質の向上という観点からの計画策定といった具体性があることなどを指摘した。

Keyword: 農村環境保全, 共同活動, 環境保全型営農活動
GET PDF=08/08003-05.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2008

発表番号 [7-34]

Estimation of Loach Fish and Benthic Population on Organic Rice Fields and Modern Agricultural Field

wataru kakino [Non-profit organization of rice farming center]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
genich nakaguki [Tochigi prefecture]
atsushi mori [National Institute for Rural Engineering]
husaosioyama [Tochigi prefecture]

有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウとベントス類の現存量の推定

○柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
中茎 元一 [栃木県]
森 淳 [(独)農村工学研究所]
塩山 房男 [栃木県]

水田でのドジョウの再生産に伴う個体数の増加は,トキやコウノトリの自然馴化に欠かせない条件となっている.また,米の価格低迷を受け,ドジョウを販売することによる収入が期待され,その試みが一部で始まっている.これを踏まえ,水田内における淡水魚の繁殖技術の確立がのぞまれている.そこで本研究では,有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウの現存量を除去法によって把握した.また,これに併せベントスの現存量を把握した.

Keyword: 現存量, 繁殖技術, ウケ調査
GET PDF=08/08007-34.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2008

発表番号 [6-21]

Dynamic behavior of lightweight spillway on small earth dam

WATANABE_KOJI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
KAWABATA_TOSHINORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
UCHIDA_KAZUNORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
KITANO_TOMOHIRO [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
MOHRI_YOSHIYUKI [Geotechnical Laboratory, National Institute for Rural Engineering]

軽量なため池洪水吐の動的挙動

○渡邊 康治 [神戸大学大学院農学研究科]
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
北野 知洋 [神戸大学大学院農学研究科]
毛利 栄征 [農村工学研究所施設資源部]

農業用ため池の洪水吐は,鉄筋コンクリート製の重量構造物である.兵庫県南部地震では,多くの農業用ため池が被災し,ため池洪水吐と堤体間のはく離とそれに伴う地盤の破壊が報告された.洪水吐周辺部が破壊する主要因として,洪水吐重量による慣性力および側壁に作用する土圧が指摘された.そこで著者らは洪水吐の耐震性向上を目的として,重量と断面形状,および補強材の有無に着目した振動台実験を行い,動的挙動を検討した.

Keyword: 振動台, 補強土, 洪水吐
GET PDF=08/08006-21.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.960-961 , 2008

発表番号 [10-P-30]

Evaluation of the Nitrogen and Phosphrus Pollution Potential to the Environment from the Perspective of the Diffrence between the Objective Yield and The Fertilizer Application Standard

Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Prefectural University]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Prefectural University]
HIroshi TAKIMOTO [Toysma Prefectural Colledge]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Prefectural University]

作物別の目標収量,標準施肥量から見たN, P収支と環境負荷ポテンシャルの研究

○丸山 利輔 [石川県立大学]
橋本 岩夫 [石川県立大学]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
村島 和男 [石川県立大学]

窒素とリンの環境汚染のアセスメントのために、標準施肥量と目標収量の差等が環境負荷ポテンシャル(NPおよびPP)との考えに基づき、収穫物中のN,Pの量を食品分析表を使って算出し、NPおよびPPを求めた。その結果、水稲と大豆のNP、PPはきわめて小さいが、畑作物のそれらはきわめて大きいこと、この結果を西尾の非吸収量N,P量」と比較した結果、両者にはきわめて高い相関(NP=0.923、PP=0.877)が認められた。

Keyword: 負荷potential, N,P収支, 地下水汚染
GET PDF=08/08P10-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2008

発表番号 [企-03-05]

Development of Management System of Irrigation and Drainage Facilities using Third Generation Mobile Phone Network

YAMAMOTO Tokuji [Nationa Institute for Rural Engineering]
OKAMOTO Yoshihisa [Agricultural and Rural Development Information Center]
FUKUSHIMA Takao [NTT DoCoMo, Inc.]
NOJIMA Masayoshi [Fujitsu Limited]

第三世代携帯通信網等を利用した土地改良施設管理システムの開発

山本 徳司 [農村工学研究所]
岡本 佳久 [(社)農業農村整備情報総合センター ]
福嶋 隆雄 [(株)NTTドコモ]
○能島 雅良 [(株)富士通]

本技術開発にて構築したシステムは、土地改良施設の点検等を行った際の記録を高速な第三世代携帯通信網及び携帯端末を利用して、現場情報(テキスト及び画像情報)、GPS機能による位置情報等を管理用サーバのデータベースに登録し、画面地図上およびリストにて表示するシステムであり、報告のリアルタイム性を活かして、平常時の点検記録の用途だけでなく、災害時等の緊急現場報告も可能にしている。

Keyword: 第三世代携帯通信網, 土地改良施設, 管理システム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2008

発表番号 [企-19-01]

The origin of the summer seminar as the student independence project

NAKAGIRI_Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]

学生自主企画サマーセミナーの発端

○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]

第1回目のサマーセミナー開催に至るまでの流れと,当時の企画担当者としての考え方を紹介した.また,サマーセミナーをはじめとする学生主体の活動に参加してきた筆者の経験を踏まえ,こうした参加することの意義を述べた.

Keyword: 学生自主企画, サマーセミナー, 発端
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2007

発表番号 (1-30)

Solute Transport in Heterogeneous Porous Media Using Particle Tracking Method

Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Matsunaga_Naoko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

粒子追跡法による不均質浸透場内の物質移行に関する検討

井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
○松永 尚子 [神戸大学大学院農学研究科]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]

自然地盤は不均質性を有しており,地盤内の流速分布が汚染物質の移行に及ぼす影響は大きい.そのため,不均質性と物質移行特性,特に不均質性の影響を大きく受ける分散現象の評価は重要であるといえる.そこで本研究では,粒子追跡法を用いて所与の確率分布に従う流速分布を有する物質粒子の挙動を解析し,時間モーメント解析と空間モーメント解析を適用して,分散長に及ぼす不均質性の影響について検討する.

Keyword: 粒子追跡法, 不均質性, 時間・空間モーメント
GET PDF=07/07001-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2007

発表番号 (1-41)

Transport and changes in moisture, heat, and organic matter in soils during simulated wildfire

OBUCHI ATSUKO [Graduate school of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
IMOTO HIROMI [Graduate school of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
NISHIMURA TAKU [Graduate school of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
MIZOGUCHI MASARU [Graduate school of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate school of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]

模擬森林火災下における土壌中の水・熱・有機物の移動と変化に関する研究

○小渕 敦子 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 農学国際専攻 国際情報農学研究室]
井本 博美 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
西村 拓 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 農学国際専攻 国際情報農学研究室]
宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]

黒ボク土、豊浦砂、泥炭-砂混合試料土を供試土とし、火災が土壌中の熱、水、有機物、撥水性に与える影響を模擬森林火災実験により調べた。火災により地表面温度は600〜700℃に上昇したが、土壌温度が100℃を越えたのは深さ6〜10cm以浅だった。火災後、土壌中のC/N比は地表面近傍で20以上に増加し、窒素飢餓状態であることが推察された。混合試料土では火災後、温度履歴によって撥水性に違いが生じた。

Keyword: 森林火災, 温度, 撥水性
GET PDF=07/07001-41.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2007

発表番号 (2-13)

Evaluation of Sorghum density as affected by two water qualities under drip irrigation system

Ould Ahmed Bouya Ahmed [Arid Land Research Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center, Tottori University]
Mistuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University]

点滴潅漑における異なる水質によるソルガム植栽密度の評価

○Ould Ahmed Bouya Ahmed [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

点滴灌漑下で、異なる水質とソルガムの植栽密度が、収量と土壌環境に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。ビニルハウスで水道水と塩水の点滴灌漑実験を行い、同一ポット内に1本から4本のソルガムを栽培した。作物成長と収量は植栽密度と水質に強く影響された。植栽密度が高いと排水量が少なく、排水中の電気伝導度は高くなった。水道水の場合よりも塩水の場合が排水量は多かった。

Keyword: 点滴灌漑, 塩水, ソルガム
GET PDF=07/07002-13.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2007

発表番号 (2-14)

Reuse Potential of Grey-water

Al-Busaidi Ahmed [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMAMOTO Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
MUSHTAQUE Ahmed [Sultan Qaboos University]
S.A.Prathapar [Sultan Qaboos University]
Al-BELUSHI Abdullah [Sultan Qaboos University]
AL-HADDABI Mansour [Sultan Qaboos University]

生活雑排水の再利用

○Al-Busaidi Ahmed [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
MUSHTAQUE Ahmed [サルタンカボス大学]
S.A.Prathapar [サルタンカボス大学]
Al-BELUSHI Abdullah [サルタンカボス大学]
AL-HADDABI Mansour [サルタンカボス大学]

現在,オマーンのカブース王立大学で開始されたプロジェクトは,家庭排水の定量的把握,糞尿を除いた生活雑排水の水質基準項目の選定,簡易処理システムのデザインと処理済生活雑排水の灌漑利用による作物生育と収量への影響について研究を行っている.その結果,典型的なオマーン家庭からは相当量の生活雑排水が排出されていること、適切な処理揩sえば,生活雑排水の再利用により環境と経済に利益がもたらされることがわかった。

Keyword: オマーン, 再利用, 廃水
GET PDF=07/07002-14.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2007

発表番号 (2-15)

Verification of Model on Deterioration Progress for the Face of Wall of Irrigation Canals

Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
Koji KITAMURA [National Institute for Rural Engineering]
Shinya HONMA [National Institute for Rural Engineering]
Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]

農業用水路(RC)の目地・壁面劣化進行モデルの検証

○今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
北村 浩二 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
本間 新哉 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
加藤 敬 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

時系列データが得られたN土地改良区の農業用水路の水路壁面劣化の劣化度データをマルコフ連鎖モデルで解析し,モデルの検証を行った。遷移率0.1と0.15の場合のマルコフ連鎖モデルで,概略の劣化度分布が説明できることが明らかになった。

Keyword: 農業用水路, 劣化進行モデル, マルコフ連鎖
GET PDF=07/07002-15.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2007

発表番号 (2-16)

The investigation of function in Gunma Canal

kawato shigehide [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
okayasu mikio [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Central Office]
takekoshi minoru [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]

群馬用水における施設機能調査

○川戸 重英 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
岡安 幹夫 [(独)水資源機構本社]
竹越 稔 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]

Keyword: 施設機能調査, フリーボード, 粗度係数
GET PDF=07/07002-16.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2007

発表番号 (2-17)

Estimation of Hydraulic and Water utility Performances for Rehabilitation of Irrigation Canal Systems

Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]
Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]

用水路システムの水理・水利用性能に関する機能診断調査

○三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]
田中 良和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
向井 章恵 [(独)農研機構 農村工学研究所]
樽屋 啓之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]

農業用水路において、構造機能面からの健全度評価指標は「農業水利施設の機能保全の手引き(案)」で公表され、意見徴集されている。一方、水理および水利用機能を含めた総合的な機能診断調査法やその性能評価指標は、今後の技術的課題と考えられる。本報では、用水路システムの性能設計手法の開発に向けて、水理および水利用機能診断調査を実施し、水路カルテから用水路システムの現況の性能を診断した検討事例を紹介する。

Keyword: 機能診断, 用水路システム, 水路カルテ
GET PDF=07/07002-17.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2007

発表番号 (2-28)

Characteristic of Sedum’s evapotranspiration on Slope

Tanaka Satoshi [Graduate school of Agricultural Sciences, Tottori University]
Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
Inoue Mituhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
Moritani Shigeoki [The United Graduate School of Agricultural Sciences Tottori University]

斜面緑化におけるセダムの蒸発散特性

○田中 聡 [鳥取大学大学院農学研究科]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷 慈宙 [鳥取大学大学院連合農学研究科]

近年、主に都市部において、ヒートアイランド現象が問題になっている。このヒートアイランド現象に対する解決策の1つとして、屋上緑化が注目されている。屋上緑化は建造物の屋上に土壌を敷き詰め植栽する事である。本研究では、傾斜を有する屋根の緑化を想定し、屋上緑化に多用される緑化植物のセダムを供試して灌漑実験を行い、セダムの蒸発散量及び蒸散に関する特性を把握することを目的とした。

Keyword: 屋上緑化, セダム, 蒸発散
GET PDF=07/07002-28.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2007

発表番号 (2-30)

Evaluation of the edge-effect on the water consumption of the hilly and mountainous area field

Kozue Yuge [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]

中山間地圃場におけるエッジ・エフェクトが水消費機構に及ぼす影響評価

○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [佐賀大学農学部]

本研究は,中山間地圃場におけるエッジ・エフェクトが圃場の水消費機構に及ぼす影響を評価することを目的としている.九州大学内に実際の中山間地圃場を模した実験圃場を設置し,土壌水分,地温および日射量の空間分布値を測定した.さらに,実験値を用いて土壌面におけるエネルギー収支を推定して土壌面蒸発量を定量化した.その結果,エッジ・エフェクトの影響によって土壌面蒸発量に空間分布が生じることが明らかになった.

Keyword: エッジ・エフェクト, 消費水量, 中山間地
GET PDF=07/07002-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2007

発表番号 (2-38)

Soil moisture controlling with subsurface irrigation in soybean fields

Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Kanzaki Masaaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]

大豆栽培時における地下潅漑による土壌水分調節について

○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
神崎 正明 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
石川 毅 [宮城県古川農業試験場]

水田輪換畑において,暗渠排水を利用した地下潅漑手法を用い,大豆栽培期間中の暗渠内水位と作土層内の土壌水分の関係および大豆生育への影響を調査した箔熕・30cmに設定した固定区,-30cmを基本に作土の乾燥に応じて暗渠内水位を上昇させた変動区の土壌水分は,暗渠内水位を設定しない無処理区より高く推移した謔乾燥時に作土層への水分供給がなされ,特に大豆の出芽に影響が見られた=:07/07002-38.pdf

Keyword: 地下潅漑, 土壌水分, 水田輪作
GET PDF=350-351



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2007

発表番号 (3-20)

Analysis of Management of Integrated Water User Group -A case study in the Chao Phraya Delta, Thailand

Teamsuwan Vipob [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ONIMARU Tatsuji [Design Division, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
BOONKIRD Va-son [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]

農民水利組合連合の活動分析 −タイ国チャオプラヤデルタにおける事例研究

○ティームスワン ウィポップ [筑波大学生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
鬼丸 竜治 [農林水産省設計課]
ブングッド ワサン [タイ王室灌漑局]

タイ国チャオプラヤデルタで設立されたIWUG18Rの活動実態を現地調査し、決定・操作・監視・フィードバックという4機能の視点から分析した。1)乾期稲作に対する用水配分は上下流の不平等を回避できず、下流農民は排水の利用に頼っている。2)これによって上下流の対立が生じ、下流部はIWUGに非協力的な姿勢である。3)用水配分における監視活動が十分でない。4)用水の平等配分の基本原則が十分成立していない。

Keyword: 水管理, 水利組合連合, タイ王国
GET PDF=07/07003-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2007

発表番号 (3-30)

Research about sending information from rural area using Podcast

Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]
Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]
Sato Masahiko []

ポッドキャストを利用した農村地域からの情報発信の試み

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]
佐藤 正彦 [NPO法人尾上蔵保存利活用促進会]

Keyword: ポッドキャスト, グリーン・ツーリズム, 農家蔵
GET PDF=07/07003-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2007

発表番号 (3-7)

Detecting land use change in Tsukuba using ALOS/AVNIR-2 image and land use map

OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]

ALOS/AVNIR-2データ等を用いたつくば市周辺の土地利用変化把握

○小川 茂男 [農村工学研究所]
吉迫 宏 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]

2005年8月につくばエクスプレスが開通し、沿線の駅周辺が開発され始めた。つくば市がどのような変貌をしつつあるのか、解像度が10mのALOS/AVNIR-2データ、30mのLandsat/ETM+データ、10mメッシュ土地利用図を用いて土地利用状況を把握した。その結果、研究学園駅やみらい平駅では中心部から広範囲にわたって開発が進行し、万博記念公園駅やみどりの駅では駅に近いところで土地利用の変化が大きく、守谷駅では外に行くに従って開発されていた。

Keyword: リモートセンシング, 土地利用変化, AVNIR-2
GET PDF=07/07003-07.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2007

発表番号 (4-29)

Case of ecosystemu preservation method in Ukasho

Moriyama Shigeru [Rural Department Division, Shimane Prefectural Office]
Kimachi Akio [Matsue Prefectural Land Development Office, Shimane Prefectural Government]

宇賀荘地区における生態系保全工法の取り組み

○森山 繁 [島根県農村整備課]
来海 昭雄 [島根県松江県土整備事務所]

本地区は、島根県東部安来市の能義平野で240haのほ場整備を実施している。平成13年度から18年度まで工事前後の環境変化について調査を行い、生態系保全工法の検討、検証及び評価を行った。検証結果から見て、本地区で施工した生態系保全水路並びにビオトープ池は、施行後のモニタリング調査結果から見て概ね機能を発揮しているという評価を得た。

Keyword: 生態系配慮, ビオトープ, 保全水路
GET PDF=07/07004-29.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2007

発表番号 (4-30)

Evaluation by local peple for environment conservation in the Isawa-nanbu land consolidation project

HIROTA Jun-ichi [Iwate University,Faculty of Agriculture]
SUZUKI Satomi [Japanese Consumer Co-operative Union]

国営いさわ南部地区における環境配慮に対する住民の評価

○広田 純一 [岩手大学農学部]
鈴木 さとみ [日本生活協同組合連合会]

国営農地再編整備事業いさわ南部地区は、全国に先駆けて本格的な環境配慮を行ったことで知られる。本研究では,この事業の中で現況保全した溜池と水路や,環境に配慮して整備した水路や付帯施設に対して,地域住民がどのように評価しているかを明らかにするためにアンケート調査を行った。その結果,溜池や土水路の現況保全に関しては評価が分かれ,環境配慮全体の評価も肯定的評価と否定的評価がほぼ半々だった。営農重視と環境重視の考え方が強い人ほど否定的評価が多かった。

Keyword: 圃場整備, 環境配慮, 地域住民
GET PDF=07/07004-30.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2007

発表番号 (5-20)

Differences in Hydrological Process in Planted Forests as Affected by Soil Hydraulic Properties.

Taihei Morisawa [Tottori University]
Yasushi Mori [Shimane University]
Hiroaki Somura [Shimane University]
Ikuo Takeda [Shimane University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University ]

土壌浸透環境の違いが人工林の水文水・物質循環へ及ぼす影響

○森澤 太平 [鳥取大学大学院]
森 也寸志 [島根大学]
宗村 広昭 [島根大学]
武田 育郎 [島根大学]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

状態の異なる 2つの森林において約1年間に渡り土壌浸透水を採水し,NPOC,TN,PO4,Cl,NO3,SO4濃度を分析,分析結果と森林土壌の浸透能を比較し,その関係を探った.その結果,透水性のよい森林では土壌浸透水中の物質濃度に規則性が認められたのに対し,透水性の悪い森林では認められなかった.これは,土壌浸透水によって土壌中の物質濃度が制御されている可能性を示唆している.

Keyword: 土壌浸透水, 水分移動, 溶質移動
GET PDF=07/07005-20.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2007

発表番号 (5-30)

Nitrogen Outflow and Long Term Fluctuation under the Normal Flow Condition in the River Watersheds with Dairy Farming, Eastern Hokkaido

Sakuda Yuma [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Muneoka Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Tsuji Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

北海道東部の酪農流域における平水時河川の窒素流出と長期変動

○作田 友磨 [帯広畜産大学 ]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学 ]
辻 修 [帯広畜産大学 ]

北海道東部の林野・酪農4流域で平水時河川の水質水文調査を長期間実施した。この結果,改修河川の酪農流域における河川水中の窒素濃度は長期的に増大していた。一方,自然河川の酪農流域では,家畜排せつ物法などの各種法的規制に伴い河川水中の窒素(とくに硝酸態窒素)濃度は2000年以降逓減していた。理由としては,流域内の酪農家で大型スラリータンクが建設されたほか,流域内における乳牛の飼養頭数密度の減少があげられる。

Keyword: 酪農流域, 窒素濃度, 長期変動
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2007

発表番号 (5-56)

Verification of nitrogen removal equation in illumination condition

HIRANO Mayumi [United Graduate School TUAT]
KUROD Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]

光照射下における窒素除去式の検証

○平野 真弓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

暗所下でNO3-N除去速度とNO3-N濃度には比例関係が成り立つことが示されているが,光照射下でもその関係が成り立つかを検証した.実験は,土壌100g,濃度10,20,40mgヌ-1のNO3-N溶液で湛水土壌系を作り,10,20,30,40℃の恒温条件下で4日間窒素除去試験を行った.その結果,光照射下においてもNO3-N除去速度とNO3-N濃度には,比例関係が成り立つことが明らかとなった.

Keyword: 窒素除去式, 光, NO3-N濃度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2007

発表番号 (5-9)

Behavior of nitrogen and environmental load of forage rice field under anerobically digested cattle slurry application

Asada Kei [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Okuda Maiko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Sunaga Kaoruko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yoshikawa Miho [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [Tokyo University]
Toyoda Kouki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

メタン消化液施用水田における窒素動態と環境負荷

○朝田 景 [東京農工大学]
奥田 舞子 [東京農工大学]
須永 薫子 [東京農工大学]
吉川 美穂 [東京農工大学]
西村 拓 [東京大学]
豊田 剛己 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]

飼料イネを用いた有機廃棄物の再資源化を視野にライシメータ実験を行った。リーフスターを栽培するライシメータに、化学肥料またはメタン消化液によって300〜600kg-N ha-1の窒素負荷を与え、イネの生長量、窒素収支を検討した。飼料イネは、化学肥料、メタン消化液投与共に19〜21t/ha収量を得た。窒素収支から施用窒素の大半はイネによる吸収と脱窒・気散で消費されたと考えられた。

Keyword: 植生浄化, 飼料イネ, 畜産廃棄物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2007

発表番号 (6-30)

Fundamental Experiment on Crack Dispersion Performance of ECC

HIRAISHI Masanori [KAJIMA Technical Research Institute]
SAKATA Noboru [KAJIMA Technical Research Institute]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]

高靱性セメント複合材料のひび割れ追従性に関する基礎実験

○平石 剛紀 [鹿島技術研究所]
坂田 昇 [鹿島技術研究所]
渡嘉敷勝 [農村工学研究所]
増川 晋 [農村工学研究所]
長束 勇 [島根大学生物資源科学部]

農業水路の補修材料には,目地部やひび割れ部の開口幅の変動に伴うひび割れ追従性が求められる。そこで本研究では,ゼロスパン引張試験を考案し,ひび割れ分散性に優れる高靱性セメント複合材料(ECC)の適用性について検討した。その結果,ECCは,ゼロスパンにおける引張応力下においても,複数微細ひび割れを形成すること,ひび割れ部に無付着領域を設けることでECCのひび割れ幅を抑制できることを明らかにした。

Keyword: 補修, 高靭性セメント複合材料, ひび割れ追従性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2007

発表番号 (6-48)

The effect of physico-chemical properties of artificial soils on water erosion resistance and efficient irrigation scheduling for green roofs

Moritani Shigeoki [Arid land research center, Tottori University ]
Yamamoto Tahei [Arid land research center, Tottori University ]

屋上緑化用人工土壌の理化学的特性が耐水食性及び効率的な灌漑計画に及ぼす効果

○森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

人工土壌における理化学的特性を明らかにし, 耐水食性及び効率的な灌漑計画に及ぼす効果について検討を行った. 供試土壌は4種類(KS, VS, PP, GP)の人工土壌と3種類の自然土壌である. 人工土壌はいずれも砂分が多く軽量であり, 飽和透水係数が高かった. また人工土壌は耐侵食性を有していた. 過去30年間の日降雨量を利用して補給灌漑水量および有効雨量を求めた結果, 人工土壌は自然土壌より有効雨量が多く, 補給灌漑水量が少なかった. 

Keyword: 屋上緑化, 人工土壌, 土壌の理化学的特性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2007

発表番号 (6-52)

Influence of Artificial Zeolite and Hydrated Lime Amendments on the Erodibility of an Acid Soil

ANDRY Henintsoa [Arid Land Research Center, Tottori University]
YAMAMOTO Tahei [Arid Land Research Center, Tottori University]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]

酸性土壌の受食性に及ぼす人工ゼオライトならびに消石灰の影響

○ANDRY Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

山口県産の酸性土壌に人工ゼオライトと消石灰を添加し、表面流出量と土壌流亡量の軽減効果を評価した。2週間放置した場合と、2日間断灌漑を5ヶ月継続した場合の2通りの前処理を行った。散水強度が30と60 mm h-1で土壌侵食の実験を行い、前処理による相違を比較した結果、いずれの散水強度でも長期灌漑の場合が侵食量は減少した。人工ゼオライト10%混合の方が消石灰0.5%混合よりも侵食防止効果が高かった。。

Keyword: 酸性土壌, 土壌団粒, 土壌侵食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2007

発表番号 (6-59)

Case of investigation on the low-cost underdrain system at Shinkaba community,Miyagi Pref

Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]

宮城県新蒲地区における低コストな暗渠排水の調査例

○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]

暗渠排水は圃場整備のなかでも農家の関心と整備要望が特に高い工種であるが,その普及には多大な経費がかかるため,低コストな技術の確立が緊要である。本研究では宮城県新蒲地区の低コストな暗渠排水の性能を,降雨後の暗渠排水量と土壌水の動態変化から検討した。その結果,本暗渠を従来の半分に減らしても簡易暗渠を組合せることで,8〜9割の暗渠排水量が期待でき,作土の過剰水も早期に排除されることが確認された。

Keyword: 農地の汎用化, 暗渠排水, 低コスト
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2007

発表番号 (6-9)

Suggestion of the pipe choice method that added recycling costs

SHINDO Soji [Kanto Regional Agricultural Administration Office, MAFF]

廃棄コストを加味した管種選定の提案

○進藤 惣治 [農林水産省 関東農政局]

現在、パイプラインの設置においては、初期コストにより管種を選定しているが、ライフサイクルコスト(LCC)により算定し決定すべきと考える。LCCのうち算定可能な廃棄コストを含めて比較すると、ダクタイル管がもっとも経済的になるなど、従来と違った結果が導き出された。

Keyword: 設計積算, LCC, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.900-901 , 2007

発表番号 (7-30)

Strength Characteristic of Cement-mixed Soil

Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
Kenichi Matsushima [National Institute for Rural Engineering]
Toshikazu Hori [National Institute for Rural Engineering]
Igarashi Yoshiichi [Hokkaido Electric Power Co., Inc.]

固化処理土の強度特性について

○有吉 充 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
松島 健一 [農村工学研究所]
堀 俊和 [農村工学研究所]
五十嵐 由一 [北海道電力株式会社]

現場で発生した低品質地盤材料を固化処理し、大口径パイプラインの基礎材料として利用することを対象とし、セメント添加後に一定期間放置した固化処理土の強度特性を把握するため、一軸圧縮試験を行った。その結果、セメント添加後に試料を放置すると、所定の密度に締め固めるまでの締固めエネルギーは増加するが、締固めをしっかり行なうと5日間程度放置しても圧縮強度が発現することが分かった。

Keyword: 固化処理土, 一軸圧縮試験,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.924-925 , 2007

発表番号 (7-42)

Experiments on Lightweight Thrust Restraint for Buried Bend under internal pressure

SAWADA YUTAKA [Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]
KASHIWAGI AYUMU [Kobe University]
MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]
UCHIDA KAZUNORI [Kobe University]

圧力管曲部軽量スラスト防護工法の内圧負荷実験

澤田 豊 [神戸大学]
河端 俊典 [神戸大学]
○柏木 歩 [神戸大学]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
内田 一徳 [神戸大学]

農業用パイプラインなどの圧力管曲部に作用するスラスト力に抵抗するために,Fig. 1に示すようなジオグリッドを籠状に取り付けた軽量スラスト対策工法を考案した.本論では,口径300mmの試験管路を用いて,内水圧を負荷した実大規模埋設実験を実施し,当提案工法の有効性について検討を行った.

Keyword: パイプライン, 水平抵抗, 実規模実験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.926-927 , 2007

発表番号 (7-43)

Evaluation of Lateral Resistance of Lightweight Thrust Restraint for Pipe Bend

SAWADA YUTAKA [Kobe University]
KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]
MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]
UCHIDA KAZUNORI [Kobe University]

圧力管曲部軽量スラスト防護工法の増加水平抵抗力の算定

○澤田 豊 [神戸大学]
河端 俊典 [神戸大学]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
内田 一徳 [神戸大学]

圧力管曲部には内圧と曲がり角度に応じてスラスト力が作用する.著者らはジオグリッドならびにアンカープレートを用いた耐震性の高いスラスト対策工法を考案し,水平載荷模型実験および数値解析から,その有効性を明らかにした.本論では,当提案工法による増加抵抗力をジオグリッドの伸びを考慮して,算定を行った.さらに,直径300mmの管路を用いて行った実規模実験の結果と比較を行い,提案式の予測精度について検討を行った.

Keyword: パイプライン, 水平抵抗, ジオシンセティックス
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2007

発表番号 (7-45)

The 2D-model consolidaition tests and analysis

miida natsuki [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
nishimura shin-iti [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
yamasita harumi [Okayama Prefectural Government]

二次元圧密模型実験とその解析

○三井田 夏樹 [岡山大学大学院 環境学研究科]
西村 伸一 [岡山大学大学院 環境学研究科]
山下 晴美 [岡山県庁]

本研究では,軟弱地盤の変形予測法の開発を行っている.そのため,ここでは,まず岡山県笠岡湾海成粘土を用い,二次元圧密模型実験を実施した.実験により得られた観測値を用い,逆解析から土壌パラメータを同定し予測シミュレーションを行った.この予測解析値と実験観測値の適合度で地盤の変形予測法の精度を検討した.

Keyword: 圧密・締固め, 地盤の変形, 土構造物の解析
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.994-995 , 2007

発表番号 (P-14)

Paddy Yield grown by System of Rice Intensification Method and Its Unevenness

YAMAJI_EIJI [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
SATO_SHUICHI [Overseas Consulting Administration, Nippon Koei Co., Ltd.]

SRI稲作の収量と不均一性

○山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]
佐藤 周一 [日本工営蟶飮拈C外事業本部]

SRI稲作は世界各国で実践され、インドネシアでは982haで実施・拡大中である。本方式の特徴は、出芽後1週間程度の乳苗を、30cm程度の広い間隔で、一本植えし、栄養成長期に湛水せず間断灌漑を行う、というものである。この方法によって、種籾と灌漑用水とが大幅に削減できると同時に、高収量が達成される。スラベシ島での調査の結果、高収量は確認されたものの、圃場内のばらつきが大きいことが明らかとなった。

Keyword: SRI, 乳苗移植, 間断灌漑
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.998-999 , 2007

発表番号 (P-16)

Estimation of Upward Soil Water Flux and Evapotranspiration in Oriental Pickling Melon Greenhouse.

MIURA_Takeshi [Okayama university]
HIRANO_Emi [Okayama university]
MORIMOTO_Yuji [Okayama university]
MOROIZUMI_Toshitugu [Okayama university]

白瓜ビニールハウス内の上向き補給水量と蒸発散量の推定

○三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
平野 絵美 [岡山大学大学院環境学研究科]
森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]

白瓜が栽培されているビニールハウスにおいて微気象,土壌水分量,潅水量の測定を実施し,根域への上向き補給水量をvan Genuchtenモデルを用いて,蒸発散量は根域の水収支式から算出した。2005年は上向き補給水量が117mm,蒸発散量は330mm,2006年ではそれぞれ13mm,186mmとなった。ペンマン蒸発散位に対する比は0.88,0.66とほぼ妥当な結果が得られた。

Keyword: 施設畑用水量, 蒸発散量, 上向き補給水量
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1026-1027 , 2007

発表番号 (P-30)

Effect of Underdrainage Controlling Groundwater Table on Outflow of Environmental Loads

Watanabe Satoko [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]

水位保持型暗渠による環境負荷削減効果

○渡部 慧子 [京都大学大学院農学研究科]
中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

水位保持型暗渠を利用した転作田圃場の暗渠排水について環境負荷削減効果の検証を目的とした.水位保持型管理転作田からの暗渠排水量および窒素,リン,炭素の負荷量について従来型管理の場合と比較した.水位保持型管理は,濃度低下,負荷量の軽減などの効果が期待されるが,降雨時の調査結果からこれらの効果は得られなかったため,その要因について考察した.

Keyword: 暗渠排水, 環境負荷削減, 水位保持型暗渠
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.1030-1031 , 2007

発表番号 (P-32)

Estimation of Annual Load Volume of Nutrient Salts with Suspended Solid in Middle Reaches Basin of Sakura River

Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Sasaki Yuka [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
Nakajima Yasuhiro [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]

桜川中流域における懸濁物質を含む栄養塩の年間負荷推定量

○坂西 研二 [農業環境技術研究所]
佐々木 由佳 [山形大学農学部]
神田 健一 [農業環境技術研究所]
中島 泰弘 [農業環境技術研究所]

桜川中流域において,水位計を用いて年間の流量値を,SS濃度値と固定式濁度計値の相関から年間のSS流出量、SS値とリンの相関からリンの年間流出量、窒素と流量関係から年間の窒素流出量を推定した。濁度計の値は,30分毎に記録されているので,その値をSSに変換すれば,欠測なく年間の値が得られる。2004年1月〜12月までの雨量,流出量,SS,T-P,T-Nの総負荷量は,各々1429mm, 788mm, 20730ton, 277.5ton, 22.1tonであった。

Keyword: 水質調査, 懸濁物質, リン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.80-81 , 2007

発表番号 (企-12-2)

The forecast of the number of rural villages on the verge of disappearance in Kyoto prefecture

SAITOH Susumu [Department of Literature, Otani University]

京都府下における消滅危惧集落の将来予測

○齋藤 晋 [大谷大学文学部]

京都府下の消滅危惧集落の将来予測を、コーホート変化率法を参考にした人口推計を用いて行った。その結果、今後30年間で、65歳以上高齢者率50%超の集落は10%前後を推移し続け、推定戸数4戸以下の集落や、出生の消滅が危惧される集落は、増加していくことがわかった。2035年には、このような集落は数にして100を超え、過疎地の中途半端な延命策で状況を打破するのは難しいことが示唆された。

Keyword: 人口推計, 限界集落, 撤退
GET PDF=07/07S12-02.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2007

発表番号 (企-19-3)

View of Field Agriculture and Promotion of Field Irrigation in the Chugoku-Shikoku Region

IGARASHI Yoshinori [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]

中国四国地域における畑地農業の展望と畑地かんがいの推進

○五十嵐 淑典 [中国四国農政局整備部水利整備課]

食料自給率の向上に見合う国内生産量の増大を図り、食料供給力を強化していくことが重要な課題で、そのためには農地・農業用水等の確保を行っていく必要がある。中国四国地域では地域特性により果樹等を主体とする畑地農業が発展し、畑地かんがいは比較的進んでいるが、作物生産の自由度を向上する有効な手段として、地域特性を十分踏まえつつ計画的・効率的に推進していくことが重要である。

Keyword: 食料供給力, 地域特性, 作物生産の自由度
GET PDF=07/07S19-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2007

発表番号 (企-4-7)

Impact assessment of global warming in the Lower Seyhan Irrigation Project, Turkey

Hoshikawa_Keisuke [CSEAS, Kyoto University]
Nagano_Takanori [Research Insititute for Humanity and Nature]
Kume_Takashi [ALRC, Tottori University]
Umetsu_Chieko [Research Insititute for Humanity and Nature]
Fujihara_Youichi [Research Insititute for Humanity and Nature]
Watanabe_Tsugihiro [Research Insititute for Humanity and Nature]

トルコ共和国セイハン川下流灌漑事業地区を対象とした温暖化影響評価

○星川 圭介 [京都大学東南アジア研究所]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [鳥取大学乾燥地研究センター]
梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

本研究では,温暖化が農業生産に与える影響の評価を目的として,気象モデルシミュレーションによって得られた2070年代の気象データ,および独自に設定した水・作物管理に関する将来シナリオを,灌漑管理実行評価モデル(IMPAM)に与え,シミュレーションを行った.対象地域はトルコ・セイハン川下流灌漑事業地区.その結果,温暖化による生育環境への影響は,2070年代の時点では軽微であることが示唆された.

Keyword: 温暖化, IMPAM, 灌漑農業
GET PDF=07/07S04-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2006

発表番号 2-1

The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Water Quality of Rivers

NAKADA Yumi [College of Agriculture, Ibaraki University]
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
TABUCHI Toshio [Honorary Member of JSIDRE]

代かき濁水が霞ヶ浦流入河川の水質に及ぼす影響

○中田 佑美 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]
田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]

代かき濁水の中には多量の窒素,リンが含まれている.ところが霞ヶ浦ではその流出はあまり問題視されてきていない.本研究では霞ヶ浦に流入する主な河川の水質に代かき濁水が影響を及ぼしているか否かについて調査した.代かき・田植え時期には1〜2週に1回,それ以外の時期には3〜4週に1回の頻度で調査を行った結果,ほとんどの河川のSS,T−Pに代かき濁水の影響が見られた一方で,T−Nではそれほど見られなかった.

Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, SS
GET PDF=06/06002-01.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2006

発表番号 2-30

Heavy Metall Discharge from Low Farmland

HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [Ministory of Agriculture, Rorestry and Fisheries]

クリーク地帯に位置する低平地農地ブロックからの微量金属負荷量の把握

○田 康治 [農村工学研究所]
吉永 育生 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]
三浦 麻 [農村工学研究所]
高木 強治 [農村工学研究所]
白谷 栄作 [農林水産省]

福岡県柳川市西部に位置する11.2haの農地ブロックを対象として平成17年8月21日から9月5日の期間に実施した.対象ブロックは福岡県柳川市に位置しており,筑後川を水源としたクリーク地帯である.また,水収支・負荷収支の計算が比較的容易な立地条件である.結果より,農地ブロックからの差引排出負荷量を算出した.各微量元素はともに農地を経ることによって,水中濃度が上昇するだけではなく,負荷も増大していることが示された

Keyword: 低平地農地, 微量金属, クリーク
GET PDF=06/06002-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2006

発表番号 2-51

Studies on Purification of Creek Water with Plant.

Takao Mika [Graduate School of Agricultural Science, Saga University]
Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Saga University]
Kato Osamu [Faculty of Agriculture, Saga University]

植物を用いたクリーク水の浄化に関する研究

○高尾 美夏 [佐賀大学大学院農学研究科]
原口 智和 [佐賀大学農学部]
加藤 治 [佐賀大学農学部]

クリーク水質を改善するための植物による水質浄化に関する室内実験(冬季)を行った。植物はアイスプラントとサトウキビ,水は実際のクリーク水と硝酸カリウム水溶液を使用し,流量の違いも検討した。生長の大きなアイスプラントでは,窒素及びリンの除去効果が高かった。同じ条件で栽培したサトウキビは蒸散量がアイスプラントより大きかったが,ほとんど生長しなかったため,栄養塩の除去が確認されなかった。

Keyword: 水質浄化, アイスプラント, サトウキビ
GET PDF=06/06002-51.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.31-32 , 2006

発表番号 29

15

6 [8]

14

24 [7]

27

Keyword: 18, 19, 20
GET PDF=06/30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2006

発表番号 3-18

Development of a Simple Device to Control Flow of Paddy Field Fishways

Iwasa Ikuo [Miyagi Prefecutural Furukawa Aguricultural Experiment Station]
Chida Tomoyuki [Miyagi Prefecutural Furukawa Aguricultural Experiment Station]

水田魚道の簡易流量調節器の考案

○岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

水田魚道を流せる水量は,本来の水利使用目的や揚水機などの維持管理経費の節減の観点から,自ずと制限を受けるものであり,効率的に運用すべきである。そのため,気象条件,水稲の生育ステージや中間管理作業および地域毎の用水慣行に合わせた給排水操作などにより水田の水位が一定範囲で変動しても,ほぼ一定流量を流せる簡易な流量調節器を考案した。

Keyword: 水田魚道, 流量調節,
GET PDF=06/06003-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2006

発表番号 3-19

Numerical Modeling of Ayu-Fish Population Dynamics in a Natural River

Kashima Tomoya [Graduate School of Agriculture, Kochi University]
Ban Michikazu [Faculty of Agriculture, Kochi University]

アユ個体群の遡上行動と成長過程の数理モデリング

○加島 智也 [高知大学大学院農学研究科]
伴 道一 [高知大学農学部]

アユ個体群の移動・成長に関する数理モデルを構築する.遡上直後の個体群が上流へとその生息域を広げつつ成長し始める,河川生活期初期の遡上・成長過程が,河床および河道形状という外的要因から受ける影響の定量化を試みる.数理モデルにはセルオートマトン手法を用い,個体行動(移動・摂餌・なわばり形成)および群れ行動を再現する.これにより河川の物理的・幾何学的条件がアユの成長に与える影響評価を試みる.

Keyword: 河川環境, 個体群, 数理モデル
GET PDF=06/06003-19.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2006

発表番号 3-20

Growth and dispersal of medakafish,Oryzias latipes,by individual marking method

Watanabe Kengo [Graduate School of Agriculture,Iwate University]
Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]

個体識別法によるメダカの成長と移動分散について

○渡部 憲吾 [岩手大学大学院農学研究科]
東 淳樹 [岩手大学農学部]

水田地帯に生息するメダカの灌漑期における成長と移動分散を把握するために,水路内で標識再捕調査を行なった。放流時の体長が23mm未満のグループは,23mm以上のグループと比較して1日当たりの成長量が有意に大きく,その差は放流から40日以降に顕著になった。また多くの個体が放流地点から200mの範囲の中で分散し,この範囲内にある水田に遡上した。このように本種の生活史は水田の農事暦に密接に関わっていた。

Keyword: メダカ, 成長, 移動分散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2006

発表番号 3-21

Grouping of loach population in drainage canal with microsatellite DNA marker of Yatsu paddy field, Chiba Prefecture

KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
EBIHARA Syu [Nippon Kaiyo Co., Ltd.]

DNA標識を利用した農業水路系におけるドジョウ個体群のグループ化-千葉県谷津田域を事例として-

○小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
奥島 修二 [農村工学研究所]
森 淳 [農村工学研究所]
蛯原 周 [日本海洋株式会社]

生物個体群の地域性確保に向けて,千葉県谷津田域におけるドジョウ個体群を対象にマイクロサテライトDNAを標識とするグループ化について検討した。3つのDNAマーカーによる個体群の遺伝的多様性は水路によって異なるが,遺伝的に特異な現象は認められなかった。対象水路における個体群は概ね3群に分けられ,各群に属する水路の空間配置から,個体群は上流,中流,下流の3つに画定できる可能性を示した。

Keyword: 生態系, 魚類生息場, DNA
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2006

発表番号 3-22

What does Distribution of Carbon Isotope Ratio of the Animal Population Show?

MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
MIZUNANI Masakazu [Utsunomiya University]
MATSUZAWA Shinichi [Utsunomiya University]

動物個体群の炭素安定同位体比分布は何を示すのか?

○森 淳 [農業工学研究所]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
松澤 真一 [宇都宮大学農学部]

水田生態系の安定同位体比による,解析により食物網とともに動物生態に関する知見が得られつつある。小貝川上流域で動物の炭素安定同位体比(δ13C)を分析したところ,コバネイナゴのδ13C分布は100m離れた水田間で異なり,あまり移動していないことが明らかになった。ドジョウには水田に遡上しない個体が存在することが示唆された。トウキョウダルマガエルの個体群に上流から流下して参加した個体が混在していた。

Keyword: 行動生態, 炭素安定同位体比, 水田生態系
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.322-323 , 2006

発表番号 3-30

Study on relation between fishes and environmental conditions at paddy field watersheds in Japan

ARIIZUMI Tsutomu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
NAKANO Takuji [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

水田地域に生息する全国の魚類に係る分布特性について

○有泉 勉 [農林水産省農村振興局]
中野 拓治 [農林水産省農村振興局]

水田地域に生息する生物の実態把握等を目的として, 農林水産省と環境省の連携による「田んぼの生きもの調査」が地方自治体, 土地改良区, 小学校, 子どもエコクラブ等の多様な関係機関等の協力を得て実施されている.本報告においては, 2001〜2005年度(5年間)の調査で得られた魚類の生息状況結果から, 全国の水田地域に生息する魚類について, その分布特性と特徴を考察した.

Keyword: 田んぼの生きもの調査, 水田地域の農業用用排水路, 魚類の生息状況
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2006

発表番号 3-33

Biota and Characteristic as habitat of small ditches in Hill-bottom paddy fields

Yanagisawa Sachiko [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]

谷津田におけるテビの生物相とハビタットとしての特性

○柳澤 祥子 [宇都宮大学農学研究科]
水谷 正一 [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]

谷津田や傾斜地水田に作られるテビは,水路や水田とは異なる特有の環境要因を持つ。テビは恒常的な線的止水域で水深が浅く,水路や水田とは生息生物が異なることがわかった。テビにはタガメやゲンゴロウ類の水生昆虫が固有種として確認された。また,テビが水路や水田などの他水域と繋がりがある場合,孤立しているテビよりも魚類や水生昆虫などの生息密度が高まるため,谷津内の生物多様性に寄与していることが考えられた。

Keyword: テビ, 生物相, 恒常的止水域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2006

発表番号 4-18

Predictability of the Field Infiltration Probability by Wild Boar

Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Kawano Makiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

イノシシの圃場浸入確率の予測可能性について

○守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]
河野 真紀子 [岡山大学環境理工学部]

イノシシによる農業被害について,圃場ごとの被害発生確率(圃場ごとの被浸入確率)がどの程度予測可能なのかについて検証した。岡山県内の3集落を対象とした現地調査により得たデータを用いて,圃場への浸入確率(被害発生確率)を従属変数,圃場の土地利用や隠れ処からの距離等の圃場の属性を説明変数としたロジットモデルによる回帰分析を行った。結果として,被害発生確率が,かなり高い精度で予測可能であることが示された。

Keyword: 獣害, イノシシ, ロジットモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2006

発表番号 4-30

A case Study of Ohyama Senmai Terrace Paddies

SAKUMA Taiichi [Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ISHII Atsusi [Faculty of Bioresource, Mie University]

棚田オーナー制の問題点−大山千枚田を例にして−

○佐久間 泰一 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
石井 敦 [三重大学生物資源学部]

棚田保全のための多種多様な援農形態のうち,もっとも普及している「オーナー制」の実態と問題点を,有名な千葉県鴨川市大山千枚田を例にして,オーナー制の援農が,金銭的には公的補助金も含めて大いに貢献して保全のインセンティブとなっているが,一方,田植えなどイベント化する農作業のピーク労働のために,地主農民以外の労働を手当することが必要であって,その困難が発展の制約条件となっていることを示した。

Keyword: 棚田, 大山千枚田, オーナー制
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2006

発表番号 5-29

Comparison of Three Varieties of Sorghum Grain Yield Response to Salinity Under Drip Irrigation System

B. Ould Ahmed [Tottori University Arid Land Research Center]
Tahei Yamamoto [Tottori University Arid Land Research Center]
Velupillai Rasiah [Tottori University Arid Land Research Center]
Mistuhiro Inoue [Tottori University Arid Land Research Center]

点滴灌漑における3種類のソルガムの収量による耐塩性比較

●オルド アハメッド [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ベルピラ ラーシャ [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

5つの収量応答モデルを用いて3品種のソルガムに対する耐塩性を評価するために,異なる塩濃度(5.7, 7.32, 9.3, 12.5 dS/m)でハウス栽培を行い,淡水(0.11 dS/m)灌漑と収量を比較した。塩濃度上昇に伴い相対収量は逆S字状の減少曲線が得られ,塩の閾値(Ct),耐塩性指標,50%収量時の塩濃度(C50)で表現できた。3品種のソルガムの中でBK16の品種が最も耐塩性が高かった。

Keyword: Drip irrigation, Saline water, Sorghum yield
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2006

発表番号 5-30

Interactions of Climate and Salinity on Barley (Hordeum vulgare L.) Growth

Ahmed Al-Busaidi [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
Yasushi Mori [Shimane Uhiversity]

オオムギの生育における気象条件と塩水灌漑の相互作用

●アハメッド アルブサイリ [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森 也寸志 [島根大学]

本研究では,砂質土壌においてオオムギの栽培実験を行い,塩水(EC=3dS/m,13dS/m)灌漑と気象条件がオオムギの生育に与える影響について検討した。オオムギは耐塩性作物であり,その生育は必ずしも塩水灌漑に影響されない。実験結果から,高濃度の塩水(13dS/m)を灌漑しても,土壌中の水分および塩分が良い状態に管理されるならば,オオムギは生育可能であり,かつ高収量を上げられることが示された。

Keyword: Glasshouse, Growth chamber, Greenhouse
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2006

発表番号 6-30

An example of FRPM board lining method of construction and Future development

Ito Koichi [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Yasuhara Fumitaka [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Fujimoto Mitsunobu [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]

FRPM板ライニング工法の施工事例と今後の展開について

○伊藤 功一 [栗本化成工業]
安原 史喬 [住友大阪セメント]
宮崎 徹 [栗本化成工業]
硲 昌也 [栗本化成工業]
藤本 光伸 [栗本化成工業]

30〜50年程前の高度成長期時代に築造された開水路や暗渠は,躯体の老朽化や洗掘等による局部的な摩耗によって,水路機能が低下している事例が多く見られる。老朽化した水路を取り壊さずに,水路機能を回復する事が可能な工法として,FRPM板ライニング工法が挙げられる。本稿は,FRPM板ライニング工法の概要と施工事例を紹介するとともに,本工法の技術的課題とその展開について報告する。

Keyword: FRPM板, 水路, 工法・施工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2006

発表番号 6-35

A Study of Old Pipe lines renewed by Urban No-Dig Replace Method

Tetsushi Ootsuka [Sekisui Chemical Co.Ltd.]
Toshihiko Miyazaki [Nippon No-Dig Technology Ltd.]
Katsuro Maekawa [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

非開削・管置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)による老朽管路更新工法の検討

○大塚 哲史 [積水化学工業株式会社 環境土木システム事業部]
宮崎 俊彦 [日本ノーディッグテクノロジー株式会社]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]

主として,農業用水利施設のうち,老朽化既設管路(小中口径の石綿セメント管・陶管等)の摩耗・腐食対策や粗度改善といった耐久性能・水理性能などの機能改善を目的として,非開削・新設管布設工法であるアーバンノーディッグ工法を応用した,非開削・管路置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)の既設石綿管による現地実証試験を行い,施工性と周辺環境への影響調査で良好な結果が得られた。

Keyword: 石綿セメント管, 非開削工法, 管置換工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2006

発表番号 7-30

Groundwater source of distributed springs in Kushiro Wetland estimated from stable isotope ratios and radioisotope

Tsuchihara Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Ii Hiroyuki [Wakayama University Faculty of Systems Engineering]
Ishida Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi Masayuki [National Institute for Rural Engineering]

安定同位体比及び放射性同位体からみた釧路湿原内湧水の起源

○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
井伊 博行 [和歌山大学システム工学部]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]

釧路湿原に流入する河川水,湿原に分布する湧水の水素・酸素の安定同位体比,放射性同位体を指標とした調査により,チルワツナイ川流域の湧水を形成する地下水は,地形区分による流域より上流域に涵養域を持つこと,またそれら湧水は,50年以上前の降水が浸透し,循環してきたものであることが示された.これより,釧路湿原の湧水の水文環境を考える場合には,広域流動系の地下水を考慮する必要があることが明らかとなった.

Keyword: 安定同位体比, 放射性同位体, 釧路湿原
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2006

発表番号 7-33

Experimental and Numerical Studies on Salt Movement in Subsurface Dam

FUJIYAMA So [Graduate School of Agriculture, Kagoshima University]
MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
NAKAGAWA Kei [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
SHOJI Junichi [NPO Mura-Kobo K]

海岸帯水層における止水壁設置後の塩分動態に関する研究

○藤山 宗 [鹿児島大学大学院農学研究科]
籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
中川 啓 [鹿児島大学農学部]
小路 順一 [NPO ムラ工房 K]

本研究では,海岸帯水層における塩水侵入阻止型および流出抑制型地下ダム建設後の塩分動態に関する基礎的知見を得るため,室内実験および数値計算による検討を行った.塩水侵入阻止型においては,貯留域内の残留塩分は陸側からの淡水の流れによる洗い出し効果により,消失することを明らかにした.また,流出抑制型においては,止水壁設置位置が塩水侵入域内である場合,塩水侵入抑制効果があることを明らかにした.

Keyword: 塩水侵入, 地下ダム, 室内実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2006

発表番号 8-18

On the Mechanism of Electronic Cone Penetration Testing

Koumoto Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University ]
Mohamed Abo El-Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]

電気式コーン貫入試験機構について

○甲本 達也 [佐賀大学農学部]
Mohamed Abo El−Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]

原位置地盤調査法として電気式コーン貫入試験法が多用されつつあり,当試験法の機構も明らかにされつつある。本報告は,これまでに電気式コーン貫入試験機構について解明されたものについて紹介し,その解析結果の適用性を佐賀平野及び諫早干拓地における試験結果を用いて検討したものである。

Keyword: 電気式コーン, 非排水せん断強さ, 粘性土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2006

発表番号 8-30

Studies on Seepage of Front Core Type Dam by Hele-Show Model(2)

kadono miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]
igarasi yuya [Faculty of Agriculture and Life Science]
yosida kazusi [Faculty of Agriculture and Life Science]

ヘルショーモデルによる傾斜遮水ゾーン型フィルダムの浸潤線について(2)

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
五十嵐 悠也 [弘前大学農学生命科学部]
吉田 和史 [弘前大学農学生命科学部]

地下水流動の二次元解析をヘルショー模型で再現する場合,模型に用いる平行板の幅,流動液の粘性が重要な要素になる。さらに土中の流動に異方性がある場合は流動幅を変化させる事で対応することが一般的であるが困難な場合が多い。そこで,本報告では異方性(透水係数比)の表現にメッシュ網目の大きさを変えることで対応した。適用実験は傾斜遮水ゾーン型フィルダム模型を例に,この方法の有効性・問題点などについて検討した。

Keyword: ヘルショーモデル, 傾斜遮水ゾーン型フィルダム, 浸潤線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.976-977 , 2006

発表番号 9-30

Investigation of the Physical and Chemical Properties of Soil at the Arsenic Pollution Area in Nepal

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
SUGIMOTO Yasuhiro [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
TOYOMITSU Yukio [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
YOKOTA Hiroshi [Faculty of Engineering, University of Miyazaki]

ネパールの砒素汚染地域における土壌の物理・化学性調査

○近藤 文義 [佐賀大学農学部]
杉本 安寛 [宮崎大学農学部]
豊満 幸雄 [宮崎大学農学部]
横田 漠 [宮崎大学工学部]

ネパールの砒素汚染地域における土壌の物理・化学的性質と砒素含有量との関係について実験的に検討した。その結果,農地土壌では陽イオン交換容量,ボーリングコア試料では粘土分含有量において砒素含有量との間に最も高い相関関係がみられた。また,ボーリングコア試料の深さ約10〜11mの黒色のピート層中において特に高い砒素の集積が認められ,この層が地下水への砒素の供給源である可能性が示唆された。

Keyword: ネパール, 砒素, 土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.1030-1031 , 2006

発表番号 9-57

Undisturbed and continuous measurement of water content, electrical conductivity, and temperature in a soil column

OCHIAI HIROYUKI [Meiji University]
NOBORIO KOSUKE [Meiji University]
Mizoguchi Masaru [University of Tokyo]

土壌カラム実験における水分量・電気伝導度・温度の非破壊的連続測定

○落合 博之 [明治大学大学院]
登尾 浩助 [明治大学]
溝口 勝 [東京大学]

本研究では温度勾配下における土壌中での水分・溶質の移動について調べた。単一のカラムにThermo Time Domain Reflectometry(Thermo TDR法)を用いて土壌水分量・電気伝導度(EC)・温度の経時変化を非破壊的に測定した。これによって,これまで連続的に測定されてこなかった土壌中での水分量・電気伝導度・温度の関連性をより明確にすることを目的とした。

Keyword: サーモTDRプローブ, 土壌水分量, 電気伝導度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2006

発表番号 9-7

Effect of pig farm manure application on soil hydrological properties

Yabushita Yoko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Asada Kei [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Toyota Koki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]

豚糞堆肥の施用が土の透水性と保水性に与える影響

○藪下 陽子 [東京農工大学]
朝田 景 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]
豊田 剛己 [東京農工大学]

堆肥の連用が土壌の水理学的性質に及ぼす影響を明らかにするため,オガクズ豚ぷん堆肥(18kg−N/10a,54kg−N/10a)と化学肥料を12年間連続施用した圃場において,現場透水係数の測定と不かく乱試料を用いた飽和・不飽和透水係数,保水性の測定を行った。豚ぷん堆肥は,飽和透水係数に関与する大きな孔隙を増やす効果があったが,吸引圧−0.1kPa以下の不飽和透水係数や有効水分量には影響がなかった。

Keyword: 透水性, 保水性, 土壌間隙
GET PDF=06/06009-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2006

発表番号 企画5-03

Learning-and-educational Objects and Curriculum Design for Engineering Design Education

HIRAMATSU Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

エンジニアリングデザイン教育と学習・教育目標,カリキュラム設計について

○平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]

エンジニアリングデザイン能力は,技術者教育において最も本質的な要素である.2005年度JABEE認定プログラムとして認められた九州大学農業土木プログラムでは,エンジニアリングデザイン能力の育成の主体は卒業研究であるが, それ以外に特色ある授業科目を配置している.本報では,学習・教育目標の設定とそれに基づくカリキュラム設計について,エンジニアリングデザイン教育の視点で紹介した.

Keyword: JABEE, 技術者教育, 達成度評価
GET PDF=06/06S05-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2005

発表番号 2- 3

Evaluating irrigation needs at a field in a semiarid region using the two-layer model of soil hydrology

KOBAYASHI Tetsuo [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
IWANAGA Risa [Graduate School, Kyushu University]
CHO Hiroyuki [Department of Agricultural Sciences]
He-Wejun []
Wang-Weizhen []

2層BBH土壌水文モデルを用いた半乾燥地における圃場の灌漑水深評価

○小林 哲夫 [九州大学農学研究院]
岩永 理佐 [九州大学大学院]
長 裕幸 [佐賀大学農学部]
賀 文君 [中国農業科学院]
王 維真 [九州大学農学研究院]

乾燥・半乾燥地域では水不足が深刻で,灌漑水の節約が重要な課題になっている.本研究では,2層BBH土壌水文モデルを用いて,土壌水分分布などに依存する動的圃場容水量を求め,それに基づいて灌漑水深を評価する手法を開発した・また,本手法を黄河流域のトウモロコシ畑に適用した結果,過剰灌漑が行われている実態が明らかになった.

Keyword: 動的圃場容水量, 灌漑水深, 2層BBHモデル
GET PDF=05/05002-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2005

発表番号 2-30

Water Use efficiency of the Selected Tertiary Canals in the Lower Seyhan Irrigation Project Area, Turkey

Hoshikawa Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Sevgi Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works, Turkey]
Hoshikawa Keisuke [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Kume Takashi [Resarch Institute for Humanity and Nature]
Watanabe Tsugihiro [Resarch Institute for Humanity and Nature]

トルコ・セイハン河下流灌漑プロジェクトにおける三次水路の灌漑効率

○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
セブギ・ドンマ [トルコ国家水利総局]
星川 圭介 [総合地球環境学研究所]
久米 崇 [総合地球環境学研究所]
渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]

トルコ有数の大規模灌漑地であるLower Seyhan Irrigation Projectにおいて三次水路の灌漑効率と水収支の通期測定を行った.老朽化した灌漑水路の送水損失率は35−45%とコンクリ製水路としては極めて高く,農民の水管理においても節水への取り組みが殆どないことも明らかになった.作付けの多様化や温暖化による用水需要の増大には,大規模な施設の補修が必要と考えられる.

Keyword: 灌漑効率, 水収支, トルコ
GET PDF=05/05002-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2005

発表番号 2-53

Survey of Polder Dike Deformation by GPS

Tenjin Akira [Ariake Seacoast Conserration Projectoffice]
I Toshiharu [NPO Mirai Ariake・Siranui]

GPSによる干拓堤防の挙動測定

天神 彰 [九州農政局有明海岸保全事業所]
○井 敏春 [特定非営利活動法人 みらい有明・不知火]

有明海の海岸堤防は、有明粘土層上(厚み20m)に築堤されており、今後とも改修及び維持管理を継続せねばならない。この堤防の施工後の挙動については、従来から地上測量による観測を行っている。近年注目されているGPS利用による新たな管理技術(リアルタイムでの挙動把握、異常気象時のデータ活用等による、設計・施工・管理までの技術向上が図られるものと思慮される)を確立するための挙動調査を行い、一部を報告する。

Keyword: 海岸保全施設, 干拓堤防, GPS
GET PDF=05/05002-53.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2005

発表番号 3-25

Nitrogen balance in the large-sized paddy field

YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]

大区画水田の窒素収支について

○吉永 育生 [農業工学研究所]
人見 忠良 [農業工学研究所]
三浦 麻 [農業工学研究所]
白谷 栄作 [農業工学研究所]

1.5 haの大区画水田における,窒素収支を目的として現地観測を実施した.水収支と窒素収支の観測を行うとともに,水田内の水移動を再現するために3連のタンクモデルを適用した.窒素の総排出負荷量は13.8 kg/ha,差し引き排出負荷量は1.4 kg/haであった.灌漑水の平均T−N濃度が1.2 mg/Lと,窒素浄化が期待される値より低かったため,差し引き排出負荷量がプラスとなった.

Keyword: 窒素収支, 水田, タンクモデル
GET PDF=05/05003-25.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2005

発表番号 3-26

Balance of organic matter in a paddy field

hitomi tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
yoshinaga ikuo [National Institute for Rural Engineering]
miura asa [National Institute for Rural Engineering]
shiratani eisaku [National Institute for Rural Engineering]

水田における有機物収支について

○人見 忠良 [独立行政法人 農業工学研究所]
吉永 育生 [独立行政法人 農業工学研究所]
三浦 麻 [独立行政法人 農業工学研究所]
白谷 栄作 [独立行政法人 農業工学研究所]

水環境保全上、重要な水質項目である有機物に着目した水田の現地調査結果を報告する。有機物濃度は田面水では上昇し、浸透水では減少した。差引き排出負荷はTOCが汚濁排出型、Org−Nが浄化吸収型を示した。有機物負荷の主要排出経路は浸透によるものであった。また、C/N比やCOD/TOCの相関が灌漑水と田面水で異なり、水田を通過することにより水中有機物の構成要素に変化が生じたことが推定される。

Keyword: 水田, 有機物, C/N比
GET PDF=05/05003-26.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2005

発表番号 3-27

Occurrence Mechanism of Hypoxic Water in the Western Inner Part of Ariake Sea

Koriyama masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]
Seguchi masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]
Ishitani tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]

有明海奥部西岸域における貧酸素水塊の発生機構について

○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]
石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

本報では、夏季の有明海奥部における貧酸素水塊の発生機構を明らかにするため、現地観測を行い、その発生要因について検討、考察した。その結果、有明海奥部西岸域では、夏季の小潮時を中心に、ほぼ1週間にわたり激しい貧酸素水塊の発生が確認された。また、対象海域における貧酸素水塊発生の根源的な原因の1つとして、小潮時における流速の低下による海水の攪拌力の減少とそれに伴う海水の成層化が推察された。

Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 成層
GET PDF=05/05003-27.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2005

発表番号 3-28

Short-term Forecast of Dissolved Oxygen in the Deepest Site of Lake Koyama by using Local Approximation Method

Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kato Makiko [RADIX Co., Ltd.]

Local Approximation法による湖山池最深部の溶存酸素の短期予測

○原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]
加藤 真希子 [株式会社ラディックス]

カオス工学の分野で開発された予測手法であるLocal Approximation法(LA法)を用いて,湖山池最深部の表層と底層のDOの短期予測を行うとともに,それぞれのカオス性の有無について検討した.その結果,底層DOは低次元のカオス性を示し,表層DOはカオス性を示さなかった.また,カオス性の有無に関わらずDOの短期予測に,過去の軌道情報を利用して将来を予測するLA法の適用は有効であった.

Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2005

発表番号 3-29

An Evaluation What Concrete Bank Affect to Water Quality in the Lake Kasumigaura with 3D Model

NAKASONE HIDEO [IBARAKI UNIVERSITY]
KABURAGI MOTONARI [IBARAKI UNIVERSITY]
KURODA HISAO [IBARAKI UNIVERSITY]
KATO TASUKU [IBARAKI UNIVERSITY]

コンクリート護岸が霞ヶ浦水質に与えた影響についての評価

○中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
蕪木 元成 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

昨年の大会において,3D水質モデルを用いた霞ヶ浦貧酸素塊の流動についての解析を行い,その流動を良く追跡できることを報告した。そして,様々な事例をこの3−Dモデルでシミュレートでると述べた。市民や研究者から,霞ヶ浦の水質悪化の原因は,植生のある自然護岸からコンクリート護岸に代わったことによると指摘されている。著者らはこのことに興味を持ち,それが霞ヶ浦の水質にどの程度影響したのかを3Dモデルで確かめた。

Keyword: 植生護岸, 3Dモデル, 霞ヶ浦
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2005

発表番号 3-30

Statistical estimation of nitrogen load basic unit in the Kasumigaura valleys

Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

統計的手法による霞ヶ浦流域における窒素負荷原単位の推定

○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
橋本 禅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

自治体単位での統計情報から,霞ヶ浦に流れ込む河川流域ごとの土地利用別面積,人口,家畜飼養頭数をGISによって独自に算定した。それを基に各河川において実測された流出負荷量とで,重回帰分析を用いて流域全体を代表する値としての窒素負荷原単位を推定した。既往研究において示される値と比較した結果,水田や畑地の原単位は妥当な値が得られたが,点源系の原単位は排泄物処理の多様性などのために統計的手法での評価は難しいことがわかった。

Keyword: 窒素負荷原単位, 重回帰分析, 霞ヶ浦
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2005

発表番号 3-40

Evaluation of water quality from forested basin using on-site FIP monitoring data

YOSHIMURA Ryosuke [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]
TADA Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]
HATA Takeshi [Faculty of Agriculture, Kobe University]
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]

オンサイトFIPモニタリングデータによる山地渓流水質の評価

○吉村 亮佑 [神戸大学大学院自然科学研究科]
多田 明夫 [神戸大学農学部]
畑 武志 [神戸大学農学部]
田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]

本研究ではオンサイト水質分析システムを開発し、奈良県五條市の山林流域(流域面積12.82ha)において、15分間隔で長期の連続観測を行っている。今回は、本FIPシステムの特徴について述べた後、2004年2月28日から12月18日のオンサイトFIPモニタリングデータを用いて短期(低水時と洪水時)と長期の水質観測結果、そしてLQ式の評価を行ったので報告する。

Keyword: オンサイト, モニタリング, LQ式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2005

発表番号 4-30

Effects of drainage canal connects with the seawater area on fish fauna

suzuki masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref. ]

海水域に接続する農業用排水路が魚類の生息に果たす役割

○鈴木 正貴 [福井県土地改良事業団体連合会]

海水域を含んだ水域ネットワークの持つ魚類生息環境としての機能を把握するため,海水域に接続する農業用排水路が魚類の生息に果たす役割について検討した.調査の結果,次のことが明らかとなった.海水域と接続された農業用幹線排水路は,1)両側回遊の生活型を持つ魚類の生息場の一部を担っている.2)用水路から侵入した純淡水魚の最後の生息環境として機能している.3)コイ科魚種の再生産場として機能している.

Keyword: 農業用排水路, 水域ネットワーク, 回遊魚
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2005

発表番号 5-30

Characteristic of land use around animal roadkill points in rural roads

IMAI Tosiyuki [Kitasato University]
SEINO Ryou []
SEKIKAWA Tatuo []
HATTORI Tosihiro [Kitasato University]

農村道路におけるロードキル多発地点の周辺土地利用の特色

○今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部   ]
清野 亮 [北里大学獣医畜産学部   ]
関川 辰夫 [北里大学獣医畜産学部   ]
服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部   ]

農村地域の一般的な道路において発生する野生動物のロードキル対策を効果的に実施するためには、多発地点の特色・位置を解明する必要がある。このため野生動物と日常的に接している地域住民にアンケート調査を行い、これらの目撃情報をもとに住みかの森林や餌場の農地、水場の間の移動経路を推定し、道路管理者から得たロードキル発生場所との照合を行った。またその結果に対し足跡調査に基づく確認作業も試みた。

Keyword: 道路計画・整備, 環境保全, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2005

発表番号 5-37

On Decision Process and Conciousness such as the Rural Envronmental Plan Decision in Tohoku Region(3)

TOGASHI Chiyuki [Miyagi Agricultural College]
KATO Toru [Miyagi Agricultural College]
TAMURA Takahiro [Miyagi Agricultural College]
TAGUCHI Katsumi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
WATANABU Hitoshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
HATAKEYAMA Shioe [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
AIZAWA Takefumi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

東北地方における農村環境計画策定等の策定過程と策定意識について(3)

◯富樫 千之 [宮城県農業短期大学]
加藤 徹 [宮城県農業短期大学]
田村 孝浩 [宮城県農業短期大学]
田口 克己 [東北農政局]
渡部 均 [東北農政局]
畠山 修世英 [東北農政局]
相澤 武文 [東北農政局]

農業農村整備事業をてんかいするためには、地域住民の多様な意向を踏まえつつ、農業農村の多面的な機能の発揮や環境への配慮から、農村環境計画策定事業や田園環境マスタープランが策定されている。しかし、策定された農村環境計画等は必ずしも地域住民の意思が反映されていないものもある。そこで、既に計画を策定している市町村へのアンケート調査等を実施し、実施地区の本事業の策定過程や本事業に対する意識等を把握した。

Keyword: 農村環境計画策定, 田園環境マスタープラン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2005

発表番号 6-30

Longitudinal Surface Cracking of Asphalt Pavements in Broad Area Farm Roads

TAKEUCHI Yasushi [Tokyo University of Agriculture]
EMUKAI Toshifumi [Tokyo University of Agriculture]
OHNO Atsuhiro [Tokyo University of Agriculture]
HOSOMI Yasuhumi [Tokyo University of Agriculture]
SAITOH Masahiro [Fukushima Prefecture]

広域農道におけるアスファルト舗装の縦ひび割れ発生状況

○竹内 康 [東京農業大学]
江向 俊文 [東京農業大学]
大野 敦弘 [東京農業大学]
細見 康文 [東京農業大学]
齋藤 正弘 [福島県]

福島市西部地区広域農道においてアスファルト舗装の縦ひび割れ(Top−downひび割れ)長さの調査を行い,疲労解析結果とひび割れ長さの関係をAASHTO Design Guideの予測式と比較した。その結果,AASHTOの予測式と調査結果は良く一致しており,Top−downの疲労解析から縦ひび割れ長さの類推が可能であることがわかった。

Keyword: アスファルト舗装, ひび割れ, 疲労破壊
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2005

発表番号 6-39

Damage to agricultural land and facilities by heavy rain in 2004

Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering  ]
Nakanishi Norio [National Institute for Rural Engineering  ]
Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering  ]

2004年豪雨による農地・農業用施設の災害について

○井上 敬資 [独立行政法人農業工学研究所]
中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]

2004年は豪雨や地震などの自然災害が頻発し,多くの農地・農業用施設が被災した.これらの災害を減少させるためには実際に発生した災害について調査を行い,災害発生の要因について把握することが重要である.本報では,現地で行った調査をもとに,2004年に発生した豪雨災害について報告をするとともに,今後の農地・農業用施設における豪雨災害の予測を行う上で必要と思われることについて検討した.

Keyword: 豪雨災害, 調査報告, ハザードマップ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2005

発表番号 7-30

The Influence of Snow Conditions on Droughty Characteristics in aMountain Watershed

[Graduate School of Science & Technology, Niigata University]
Ito Seigo [Faculty of Civil Engineering, Niigata University]
Seki Atsushi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science & Technology, Niigata University]

積雪融雪環境の違いが森林山地域における渇水特性に与える影響評価

A.C.Whitaker [新潟大学大学院自然科学研究科]
伊藤 誠剛 [新潟大学工学部]
関 篤史 [新潟大学農学部]
○杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]

温暖多雪地域の森林山地域に設定した試験流域(A=19.45km2)における観測水文諸量から抽出される水文情報や融雪モデルの適用により得られる融雪量・積雪水量などの情報を利用して、積雪融雪環境の違いが渇水特性に与える影響を評価した。その結果、積雪融雪からの河川涵養がかなり大きいこと、融雪流出の開始時期など積雪融雪環境の違いが渇水期の生起時期に影響を与えていること等を明らかにした。

Keyword: 水収支・水循環, 積雪・融雪, 流出特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2005

発表番号 7-39

A Flood Analysis of Asuwa River by Digital Elevation Runoff Model

Hayase Yoshio [Ishikawa Prefectural University]

数値標高流出(DER)モデルによる福井足羽川の洪水解析

○早瀬 吉雄 [石川県立大学]

平成16年は水害が多発したが、今後、避難情報の発信等が地方自治体に求められることから、説明能力の高く、流域の洪水流況予測できるシステムが必要である。ここでは、国土数値地図を用いて、物理水文学の成果をモデル化した数値標高流出解析モデルを開発して、足羽川洪水に適用し、その有用性を示した。

Keyword: 洪水流出, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2005

発表番号 8-30

Effects of bulk pH and carbonization temperature on adsorption of charcoal

Shoji Yuka [Inashiki land improvement office]
Ooi Setsuo [National Institute for Rural Engineering]
Nakaishi Katsuya [Faculty of Agriculture,Ibaraki University]
Ootsuka Hideki [Inashiki land improvement office]
MAKINO Tomoyuki []

炭の酸塩基吸着に及ぼす溶液pHと炭化温度の効果

○庄司 有花 [茨城県稲敷土地改良事務所]
大井 節男 [農業工学研究所]
中石 克也 [茨城大学農学部]
大塚 秀樹 [茨城県稲敷土地改良事務所]
牧野 知之 [農業環境技術研究所]

木炭は近年吸着剤として注目されており、その吸着特性と炭化条件との関係を明らかにすることが求められている。その中で特に、酸塩基吸着は細孔内表面に存在する官能基が水中で水素イオンを吸脱着することにより起こり、その吸脱着量は水素イオン濃度によって変化する。そこで本研究では、炭の水素イオン吸脱着量とpHとの関係を明らかにし、酸塩基吸着における炭化温度の効果を示す。 

Keyword: 木炭, 酸塩基吸着, pH依存性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2005

発表番号 8-36

The effect of slumping on field drainage

Suzuki Masahide [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]
Soma Katsuyuki [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]

Slumpingが農地土壌の排水性に及ぼす影響

◯鈴木 将英 [北海道大学大学院農学研究科]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]

過剰な耕耘に起因する土壌の膨軟化はSlumpingを引き起こし、外力の作用がない場合でも間隙の減少が生じる。Slumpingの増大とともにSlumping後の飽和度が高くなり、続く土壌圧縮により排水性が低下した。すなわち、Slumpingは農地土壌の圧縮性を増大させ、排水性の低下をもたらす。播種・定植作業の効率化のための砕土(膨軟化)を目的とした耕耘管理ではなく、播種・定植後の根系形成の適正化を促す耕耘管理が必要である。

Keyword: Slumping, 耕耘, 排水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2005

発表番号 9-30

Development of Nondestructive testing technique for Soil structure Part2:In site mesurement and Examination

YANAGIMOTO TOMOYA [Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

土構造物の非破壊検査手法の開発(その2)現地計測とその解析

○柳本 智也 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

本研究は、電気探査装置によってため池堤体内部の比抵抗を測定し含水比を推測するとともに、弾性波探査装置を用いて堤体内の弾性波速度を測定し、得られた堤体内部の含水比および弾性波速度の分布から堤体の劣化状況や水漏れなどの問題を推測するものである。本発表では、その現地計測の方法と解析手法、解析結果について述べるものとする。

Keyword: 土構造物, 電気探査, 弾性波探査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2005

発表番号 9-36

Study of the collapse tendency of retaining walls by difference of relative density

TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
EZOE Yoshinori [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]

相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊傾向の研究

田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
江副 嘉紀 [東京大学農学生命科学研究科]
○岡島 賢治 [東京大学農学生命科学研究科]

本研究では,相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊の傾向を研究の対象とし,掘削に伴う抗土圧構造物の掘削による転倒破壊について,地盤の密度を変えた状態で実験とFEMによる解析を行った。 次に,受働土圧が支配的となる矢板の牽引による転倒破壊実験とこの実験に対応したFEMによる解析を行った。その後,これらの実験と解析との比較を行い、本研究で用いた解析手法が相対密度の影響を表現しうる有効性を検討した。

Keyword: 相対密度, 掘削, 弾塑性有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2005

発表番号 企- 4- 1

Local Scour around the Intake Tower of Anan Industrial Water −Study by the Small-scale Flume Experiment Simulating Alternate Bars−

DU Heqing [United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
SUZUKI Shunsei [Faculty of Agriculture, Iwate University]
ONODERA Hiroaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
MIWA Hajime [Faculty of Agriculture, Iwate University]

阿南工水取水塔周辺の局所洗掘−砂礫堆相似小型模型実験による検討−

○杜 河清 [岩手大学大学院連合農学研究科 ]
  鈴木 駿生 [岩手大学農学部]
  小野寺 弘晃 [岩手大学農学部]
  三輪 弌 [岩手大学農学部]

徳島県那賀川にある阿南工水取水塔の基礎部周辺河床が,近年の洪水のたびに激し  く洗掘されている.その主原因は,河川砂礫堆の下流への移動によって,取水塔位置  が寄洲部から淵部に変化したことによる.状況変化を砂礫堆相似の小型模型実験水路  において再現し,砂礫堆上流れの表面に撒布したパンチくずのビデオ画像を流体計測  ソフトによって計測して流向・流速分布を描き,現在の取水塔が洪水水衝部に変化し  たことを明らかにした. 

Keyword: 小型模型実験, 砂礫堆, 那賀川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.30-31 , 2004

発表番号 2-15

A comparative study of the photo suvey with LIDAR(Light Detection And Ranging) and Anarog aero suvey

Kobayashi Nobuyuki [Hokkai Aero Survey co.]
Takizawa Akihiro [Hokkai Aero Survey co.]
Ahmad Jan [Hokkai Aero Survey co.]
Yamashiro Yukinori [Hokkai Aero Survey co.]
Tanaka Sachio [Hokkai Aero Survey co.]
Ishioka Hitoshi [Hokkai Aero Survey co.]
Sanematsu Chihiro [Hokkai Aero Survey co.]
Yabashi Junichiro [Hokkai Aero Survey co.]

災害時の撮影における航空レーザ測量と従来撮影方式の比較検討

〇小林 伸行 [北海航測株式会社]
滝澤 昭博 [北海航測株式会社]
アハマド ジャン [北海航測株式会社]
山代 行記 [北海航測株式会社]
田中 幸男 [北海航測株式会社]
石岡 仁 [北海航測株式会社]
實松 千尋 [北海航測株式会社]
矢橋 潤一郎 [北海航測株式会社]

航空写真測量は取得情報内の時差が少なく,解像度も衛星に比べ優れている。航空写真測量における地上座標系への定位は,空中三角測量を実施し,位置・姿勢情報を算出し,これを基に図化機などで,オペレーターが計測・算出していたが,LIDAR測量により,高さ・位置情報を大量取得可能となった。本報告では従来の写真測量の工程、及びGPS/IMU搭載アナログ写真測量とLIDAR計測の工程の比較検討を行った。

Keyword: 航空写真測量, LIDAR, GPS/IMU
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.60-61 , 2004

発表番号 2-30

Characteristics of concrete mixed with plant fibers

Hosokawa Yoshiharu [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]
Yuki Takeshi [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]
Kusakabe Shuya [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]
Utikawa Takao [GEOSTR Inc.]
Nishio Keisuke [GEOSTR Inc.]

植物繊維を混入したコンクリートの特性

〇細川 吉晴 [北里大学獣医畜産学部]
結城 武志 [北里大学獣医畜産学部]
日下部 修也 [北里大学獣医畜産学部]
内川 隆夫 [ジオスター株式会社東松山工場]
西尾 啓輔 [ジオスター株式会社東松山工場]

保水機能を付与し植栽可能なコンクリートを開発するために、植物繊維を混入したコンクリートの強度や吸水性、耐久性などの特性を把握する実験をおこなった。植物繊維混入コンクリートの単位容積質量が増すと吸水率が低下し、圧縮強度が増す傾向にあった。コンクリートの空気量が増すと耐久性指数DFが大になる傾向があり、松チップコンクリートは気泡間隔係数が110μmで、他のコンクリートよりも耐凍性を示した。 

Keyword: コンクリートの性質, 二次製品, 植物繊維混入
GET PDF=04/0402-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2004

発表番号 3-10

Effect of Soil Solution Quarity and Plants on addition of Several Organic Materials

katsuhiro yoshida [Tokyo University of Agriculture]
nakamura takahiko [Tokyo University of Agriculture]
KOMAMURA Masaharu [Tokyo University of Agriculture]

各種有機物の添加による土壌溶液の水質と作物への影響

〇吉田 勝浩 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

高C/N比有機物を農耕地へ投入すると、窒素飢餓現象が発生することが知られている。本研究は窒素飢餓現象を応用し、耕作放棄地での雑草対策を目的として、カラム実験とコマツナ栽培を実施することで、各種有機物の土壌への添加による影響を調べた。その結果、土壌溶液中での水質の変化とコマツナの生育抑制が認められた。これにより、耕作放棄地において、有害な薬剤を使用せずに雑草管理に活用できるという可能性が示された。

Keyword: 有機物, 土壌溶液, 雑草対策
GET PDF=04/0403-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2004

発表番号 3-30

Water balance analysis in a maize field using Hydrus-1D

CHO HIROYUKI [Saga University]
KOBAYASHI TETSUO [Kyushu University]

Hydrus-1Dを用いたトウモロコシ畑における水分移動解析

〇長 裕幸 [佐賀大学農学部]
小林 哲夫 [九州大学農学研究院]

近年普及してきた有限要素数値解析ソフトHydrus−1Dを用いて,中国内蒙古のトウモロコシ畑における水収支の解析を試みた。地表から,地下水位約2mまでの領域に対し,1次元水分移動の逆解析により,各降雨イベントについて,排水過程における蒸発量及びvan Genuchtenパラメータの最適値をもとめ,解析領域の代表値を与えた。得られたパラメータを用い,根群分布を考慮したFeddesモデルにより蒸散量を推定した。

Keyword: 水分移動, 保水性, 土壌環境と植物根系
GET PDF=04/0403-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2004

発表番号 4- 6

Experimental Study of Seepage Failure on Horizontal Ground Model

Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]

水平地盤モデルを対象とした浸透破壊に伴う実験的考察

〇森 洋 [東京都土木技術研究所]

本論文は、河川堤防における液状化時での耐震評価手法(Δu法)を検討する為に、水平地盤を対象とした浸透破壊現象を再現させた模型実験について報告するものである。浸透破壊現象が観察された時の動水勾配は、テルツァギーの限界動水勾配(ic)よりも高い値を示した。地盤上層部で得られた過剰間隙水圧比は、icと同程度で1に達した。また、画像処理によってボイリングによる浸透破壊過程を定量的に確認することが出来た。

Keyword: 浸透破壊, 動水勾配, 過剰間隙水圧比
GET PDF=04/0404-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2004

発表番号 4-30

Reinforcing Method of Steep and High Embankment Using Cement-stabilized Muddy Soil

Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]
Kitajima Akira [Fujita Corporation]

固化処理した底泥土による急勾配・高堤体ため池の堤体補強の事例研究

〇福島 伸二 [(株)フジタ ]
谷  茂 [(独)農業工学研究所]
北島 明 [(株)フジタ ]

本報告はある急勾配・高堤体ため池の堤体補強に適用した砕・転圧盛土工法に関するもので、この工法により築造した傾斜遮水ゾーンから採取したコア供試体の強度変形特性を調べた結果と、これと既設堤体の強度変形特性との比較から傾斜遮水ゾーンと既設堤体との間の許容される剛性差について考察した結果を報告する。

Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 傾斜遮水ゾーン
GET PDF=04/0404-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2004

発表番号 4-41

An experimental study on strength of discontinuous rock masses

NISHIYAMA TATSURO [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Mizuta Hiroshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Nakatani Kozo [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Hasegawa Takashi [Faculty of Agriculture, Kinki University]
MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]

不連続性岩盤の強度特性に関する実験的検討

〇西山 竜朗 [岡山大学大学院自然科学研究科]
水田 浩史 [岡山大学 環境理工学部]
中谷 耕三 [岡山大学大学院自然科学研究科]
長谷川 高士 [近畿大学 農学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

岩盤せん断試験を想定した模型実験により,不連続性岩盤の強度特性に対する検討を行った.模型実験から得られた発現強度に対し,破壊機構を参照しながら,解析的解釈を試みた.その結果,不連続面に沿ったすべりが顕著な場合について既往の破壊規準と合致する結果が得られ,また一概に「差し目」が「流れ目」より安全と言えるわけではないという結論を得た.

Keyword: 岩盤, 強度, 不連続面
GET PDF=04/0404-41.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2004

発表番号 4-42

Locking in the Meshless Analysis for Soil-Water Coupled Problem

MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Natural Science & Technology, Okayama University]
KOBAYASHI TAKAHIDE [Graduate School of Engineering, Nagoya University]
NISHIYAMA TATSURO [Graduate School of Natural Science & Technology, Okayama University]

水〜土連成メッシュレス解析におけるLockingの検討

〇村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]
小林 孝英 [名古屋大学大学院工学研究科修士課程]
西山 竜朗 [岡山大学大学院自然科学研究科]

メッシュレス法の一つである、Element−Free Galerkin法(EFG)を水〜土連成問題に適用する際、ロッキングが発生するかどうかを数値計算により検討した。2次元平面ひずみ条件で単純せん断を受ける要素について解析を行い、EFG解析においても変位と間隙水圧の影響領域がともに大きい場合にLocking現象が確認された。さらに変位と間隙水圧の影響領域に差を持たせることで、解の精度を向上させ、Locking現象を緩和・回避できるという結果を得た。

Keyword: ロッキング, メッシュレス法, 水〜土連成解析
GET PDF=04/0404-42.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2004

発表番号 4-43

Development and Evaluation of Modified Bit-Strings Genetic Algorithm

SUDO_Atsutoshi [Tokyo University of Agriculture and Technology]
SHIMADA_Kiyoshi [Tokyo University of Agriculture and Technology]

改良ビットストリング型遺伝的アルゴリズムの開発と性能評価

須藤 敦俊 [東京農工大学]
〇島田 清 [東京農工大学]

任意の有効数字での実数パラメータの同定をめざすビットストリング型遺伝的アルゴリズムを開発し,その性能を評価した.まず,パラメータ交叉・ビット交叉の概念を示し,多パラメータ同定時のビット列長大化の問題を解決した.また,有効数字に注目して実数パラメータの整数化を行うべきこと,同値の適応度を示す個体に対してはすべてのパラメータをランダムに1ビット変化させる処理が有効であることを示した.

Keyword: 関数最適化, 遺伝的アルゴリズム,
GET PDF=04/0404-43.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2004

発表番号 5- 1

An Analysis of Effect of Ponding Irrigation Using Multipoint Measurement Data

KUME Takashi [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
NAGANO Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
WATANABE Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]

多点塩分観測による除塩灌漑効果の検証

〇久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

中国内蒙古河套灌区では,作物収穫後に灌漑と除塩の2つを目的とし,秋季湛水灌漑(以下,秋湛)が行われる.秋湛は,圃場の立地や排水路の整備状況などの問題点から,灌漑上流部に比べ下流部の除塩効果が小さいのが現状である.本研究では,灌漑下流部の調査圃場において,灌漑前後で土壌塩分濃度,微地形標高,地下水位および地下水塩分濃度を多点・多時期に測定,それらの空間解析結果を比較・検討することで塩類集積の特性を診断し,塩分分布の不均一性の発生要因について検討を行った.

Keyword: 秋季湛水灌漑, 除塩効果, 空間解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.330-321 , 2004

発表番号 5-12

Improvement of Irrigation Efficiency under the Upland Irrigation Area

KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Enviroment Science,Tokyo University of Agriculture ]

畑地灌漑の実態をふまえた灌漑効率の向上

〇駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]

調査対象は長野県東北部に位置する果樹園の畑地灌漑地区である。用水は河川からポンプ取水し、幹線水路、ファームポンドを経て受益地に至る。調査目的は、灌漑の実態を踏まえた灌漑効率の向上である。とくにファームポンドの越流量を軽減することを当面の目標とした。そのためファームポンドの拡大とポンプ運転操作を検討した。その結果、灌漑効率は現在の65%よりもかなり増加し、ファームポンドからの越流による損失を防げる可能性を見出した。

Keyword: 畑地灌漑, ファームポンド, 灌漑効率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-330 , 2004

発表番号 5-21

Relation between Parameter of Irrigation Ponds and Flood Mitigation Function, Rise of Water Level of Reservoirs

NAKANISHI Norio [National Institute for Rural Engineering]
MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]

ため池の諸元と洪水低減・水位上昇について

〇中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
増川 晋  [独立行政法人農業工学研究所]

ため池は,灌漑用水の水源として利用され,安定的な食料の生産に貢献するとともに,下流に対して洪水低減機能を発揮する.一方,洪水時に洪水吐から堤頂天端までの高さが十分にないと溢水の危険性が高いともいえる.ため池の流域面積,満水面積,洪水吐幅の違いにより洪水低減機能及び貯水池水位がどのように変わるか試算を行い,ため池の水位上昇に伴う溢水の危険性を簡易に判断することについて提案を行った.

Keyword: 洪水低減機能, 溢水, ピーク流量比
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.366-339 , 2004

発表番号 5-30

Drought Response of Irrigation Water Users in Tone River Basin

MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Maskazu [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]

利根川水系における農業用水の水利条件の把握と耐渇水性の類型化

〇松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

農業用水の利水安全度指標開発に向けて,水利団体に対するアンケート調査を実施し,利根川水系における農業用水利水者の1)利水条件の把握,2)耐渇水性の類型化を行った.1)では,受益地区内の公平性を重視した渇水対応が多いこと,管水路が地区内の「上下流問題」を緩和することなどを示した.2)では,耐渇水性は利根川の右岸と左岸に大別でき,県別では栃木・群馬は恵まれていること,埼玉・千葉が厳しいことを示した.

Keyword: 耐渇水性, 渇水対応, 配水方法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2004

発表番号 6-30

Reseach on the action of the ion in water at pore

ITO Masahiro [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
NAGASAKA Sadao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
ISHIKAWA Shigeo [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

土壌間隙水中のイオン動態に関する研究

〇伊藤 真啓 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]

地下水の硝酸汚染の機構解明の知見を得るため、土中採水器を用いて畑地や草地の土壌間隙水を採取、分析し、硝酸の間隙水中の濃度変化について考察した。その結果、窒素化合物は温度域により濃度が増減していた。これには脱窒等の生物的要因が影響していると考えた。生物的要因と温度には関連性があり、結果的に間隙水中の窒素化合物に関して季節変動が存在すると考えた。生物的寄与分の詳細は不明であり、今後検討を要する。

Keyword: 地下水汚染, 硝酸, 土壌水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2004

発表番号 6-50

Advanced Processing of Treated Water from Septic Tank by Bio-Module System (Contact Oxidation Method by Corded Material), ‐From the actual proof experiment in the SHIMANNTO river water quality purification experiment project‐

Wada Kazunori [NILIM,MLIT]
Matui Takasi [Nittoc Construction Co,.LTD]

BMシステム(ひも状接触酸化方式)による浄化槽処理水の高度処理 −四万十川水質浄化プロジェクトにおける実証実験から−

〇和田 一範 [国土交通省 国土技術政策総合研究所]
松井 孝 [日特建設株式会社]

四万十川の水質保全を目的として新たな浄化システムの開発を行なう「四万十川水質浄化プロジェクト」において、合併浄化槽処理水の高度処理施設として、BMシステムの開発と実証実験を行なった。本論文では、システムの特徴および同プロジェクトにおける水質の処理状況について報告する。 

Keyword: 直接浄化, 四万十川, 水質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2004

発表番号 7-30

Application of the stable isotope ratio method to a food web in valley bottom paddy fields

Matsuzawa Shinichi [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]

安定同位体比法の谷津内食物網への適用

〇松澤 真一 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
森 敦 [独立行政法人農業工学研究所]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]

近年安定同位体比が食物網解析の解析に関して有効な情報を持っていることが明らかになってきている。この方法には食資源の系統・栄養段階、雑食の度合いといった情報が含まれる。しかし水田生態系にたいしてこの方法を用いた研究はこれまでにない。そこで本研究では安定同位体比法を水田食物網に適用する方法の確立を目指す。そのための方法として各栄養段階の試料の採取、分析と安定同位体比に影響を与える環境要因の把握を行う。

Keyword: 食物網, 安定同位体比, 谷津水田地帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2004

発表番号 7-40

Study on recycling based society enabling cascade utilization of biomass

SAGA Kiyotaka [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya]
KOEDA Nobuyoshi [Tochigi Prefecture Government]
HORI Zyunichi [Tochigi Prefecture Government]
FUKUMURA Kazunari [Faculty of Agriculture, Utsunomiya.]
Tomita Masahiko [Faculty of Agriculture, Utsunomiya.]

廃棄物系バイオマス利用の効果と潜在的可能性について −カスケード型バイオマス利用への循環地域システムの研究(1)−

〇佐賀 清崇 [宇都宮大学大学院農学研究科]
小枝 伸由 [宇都宮大学農学部(現栃木県庁)]
堀 順一 [宇都宮大学農学部(現栃木県庁)]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]
冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]

圏外からの食糧・飼料・肥料・エネルギーの資源インプットを最小限に留め、地域で生産されるバイオマスで地域の資源消費量を賄うことができて初めて持続・循環型社会が実現するとの認識のもと、「循環型地域社会の具体像は利用可能農地での最大生産バイオマスを食糧・飼料・肥料・エネルギーの順にカスケード利用することを基礎に導かれる」との仮説を立て、栃木県圏域を事例としてこれを実証した。

Keyword: カスケード利用, 廃棄物系バイオマス, 最大生産バイオマス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2004

発表番号 8-30

Impact of Winter Climate Variability on Hydrological Cycle in a Forested Mountain Basin

Whitaker Andrew [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]
Kanemaru Yuichiro [Faculty of Agriculture, Niigata Univ.]
Zhang yu [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science & Technology, Niigata Univ.]

寒候期の気候変化が森林山地域における水循環特性に与える影響

アンドリュ ウイタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]
金丸 裕一郎 [新潟大学農学部]
張 玉 [新潟大学大学院自然科学研究科]
〇杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]

森林山地域に設定した試験流域における観測水文諸量と近傍に位置するダム流域の資料を用いて、寒候期における気温や積雪環境の変化が流域の水循環に与える影響を評価した。その結果、雪の降り方に経年変化が見られること、当該試験流域での気温低減率としては0.5℃/100mが妥当であること、寒候期における流域貯留量の波形やピーク生起の早期化は気温変化に起因すること等が明らかになった。

Keyword: 気候変化, 水循環, 貯留量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.730-731 , 2004

発表番号 8-46

Tributaries Contribution Evaluation during Rainy and Dry Season, The Mekong

TODA Osamu [Graduate School of University of Tokyo]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]
SOMURA Hiroaki [National Institute for Rural Engineering]

メコン本線に対する雨期、乾期別の支川寄与の評価

〇戸田 修 [東京大学大学院]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]
宗村 広昭 [(独)農業工学研究所]

国際河川であるメコン河ではある一国での水利用の変化は下流国に大きな影響を与える。その影響を把握するためにはメコン河本流に対する各支川の寄与を評価する必要があるが、そのような情報は非常に少なく、メコン河委員会の出版するYEARBOOKの表紙が年間平均寄与率を与えているのみである。そこで本研究では最新の統計水文データを用いて、雨期乾期別の支川寄与を評価した。

Keyword: メコン河, 支川寄与,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2004

発表番号 9-30

A Study on Commonization Model Formulation from Viewpoints of Participation Level to Woodlands Use and Management by Inhabitants

OTA Miki [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

住民の関わり方に着目した林地の共用構造のモデル化

〇太田 未来 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

農村地域の林地の保全・維持のために、所有者・地域住民を含めた林地を共用するという立場から、埼玉県三富地域の林地への来訪者を対象に実施したアンケート結果から、共用構造および共用化を考察した。対象である林地と所有者を軸に、住民の林地に対する認識、規則の必要性、林地の利用管理活動への参加意欲を加味して、私論的に林地の共用構造のモデルを提示した。さらにこのモデルに基づいて、共用化プロセスを検討した。

Keyword: 共用化, コモンズ, 林地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2004

発表番号 9-39

The Attributes and the Views of the Customers who Buy Local Farm Products

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
MITOMI Yoshimasa [College of Agriculture, Ibaraki University]

地場産農産物購入者の属性と意識

〇牧山 正男 [茨城大学農学部]
三富 良正 [茨城大学農学部]

直売所の発展のためには,その質的・量的整備と同時に,購入客の増加および安定的確保が求められる.このうち主に後者に関する基礎検討として,スーパーの地場産農産物直売コーナーに着目し,その購入客の属性・意識に関するアンケートを行った.結果として,地場産品のイメージを重視して購入している「中身重視層」と,一般野菜との比較の上に購入を選択している「外観重視層」とで,年齢や購入頻度等が異なることを把握した.

Keyword: 直売所, 地場産農産物, 購入者の意識
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S) 30-(S) 31 , 2004

発表番号 S03- 3

Sato Shuuji []

基盤系科目では何を教えねばならないのか

○佐藤 修児 [北海道開発局留萌開発建設部天塩地域農業開発事業所]

大学卒業後10年が経過した行政の立場から,‖膤悗能得してきたことと現場技術者としてのギャップ,大学ではどのような科目をどのような内容で講義すべきか,1藹・実習としてはどのような内容を教えるべきか,について述べる。

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.(S)130-(S)131 , 2004

発表番号 S14- 1

Hillyland Agriculture Form Aspects of Environmental Effects

INOUE_Hisayoshi [National Agriculture and Bio-oriented Research Organization]
SATO_Taichirow [Kochi University]
NARIOKA_Hajime [Mie University]

中山間地農業からの水土里環境保全に関わる循環機能への提唱

○井上 久義 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構]
佐藤 泰一郎 [高知大学農学部]
成岡 市 [三重大学生物資源学部]

本企画では、中山間地を「流域、農村、農業、農地」の形態について、対象を広範囲にすることによって、多目的・多視野に検討を行う。そして、中山間地の望ましい循環機能の保全について土壌物理・化学的とらえようとするものである。本企画は、地域発展のために、地域の特性を活かした、中山間地農業について研究を行うことから、農業全体の持続性を維持するための客観的・定量的な評価をするために問題提起を行う。

Keyword: 中山間地農業, 地域再生, 多面的機能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.126-127 , 2003

発表番号 1-10

Analysis of NO3-N Pollution of Groundwater by Distributed Groundwater Quality Model

Hiroaki Somura [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]

分布型地下水水質モデルを用いた地下水硝酸態窒素汚染の解析

○宗村 広昭 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

那須野ヶ原を対象地域に選定し,分布型地下水水質モデルを構築した.水質モデルの構築にあたっては,既存の準分布型地下水涵養流動モデルを改良し,不透水層の傾斜を考慮できるようにした分布型地下水水文モデルに,窒素負荷の挙動を付加した.その結果,全ての湧水水質測定地点で良い結果を得ることはできなかったが,移流による濃度分布の変化や土壌内貯留負荷量の分布の変化においては,それらの傾向を妥当に表現できた.

Keyword: 分布型地下水水質モデル, 畜産糞尿, 硝酸態窒素汚染
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.128-129 , 2003

発表番号 1-11

A method for evaluation of denitrification rate in groundwater

Yoshiyuki Yanagawase [Ehime University]
Keisuke Yamabe [Shikoku doken co., LTD]
Hideyuki Miyauchi []
Taku Fujiwara [Kochi University]
Kunio Ohtoshi [Kochi University]

地下水中での脱窒速度の評価手法に関する研究

○柳川瀬賢幸 [愛媛大学連合農学研究科]
山辺敬介 [四国土建]
宮内秀幸 [ネオス]
藤原 拓 [高知大学農学部]
大年邦雄 [高知大学農学部]

本研究では、従来推定が困難であった地下水中での脱窒速度を時系列データにより簡易に評価する手法を提示し、ORP値との比較によりその妥当性を示した。また、脱窒速度係数と希釈率の和で表される自浄作用の大きさは施設園芸地域の地下水中で時期的に大差がなく、これが0.01d-1程度以下と小さい場合には施肥量等に十分注意する必要があることを明らかにした。

Keyword: 地下水, 水質, 脱窒
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2003

発表番号 1-12

The difference of the nitrogen removal capacity in light and dark condition

Mayumi HIRANO [College of Agriculture IBARAKI University]
Hisao KURODA [College of Agriculture IBARAKI University]
Hideo NAKASONE [College of Agriculture IBARAKI University]
Tasuku KATO [College of Agriculture IBARAKI University]
Toshio TABUCHI [Honorary menber of JSIDRE]

明条件と暗条件における窒素除去能力の違いについて

○平野真弓 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]
田渕俊雄 [農業土木学会名誉会員]

窒素除去能力が有機物量に大きく影響することから,今回は明条件と暗条件を作りその相違を調べることとした.明条件は暗条件に比べ硝酸態窒素除去速度とCOD濃度が高かった.各態窒素の割合から,硝酸態窒素濃度は暗条件では実験前とあまり変わらなかったが,明条件では減少し代わりに有機態窒素が増加した.これらの結果から明条件では暗条件に比べ有機物の供給があり,硝酸態窒素除去速度を高く持続させられることがわかった.

Keyword: 窒素除去速度, 光条件, 持続性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.132-133 , 2003

発表番号 1-13

Development of the distributed runoff model for the land use change scenarios

KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
KIFUNE Yasunori [PASCO CORPORATION]
KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]

土地利用変化シナリオを考慮した分布型窒素流出モデルの構築

○加藤 亮 [茨城大学農学部]
木船康徳 [株式会社パスコ]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]

霞ヶ浦北浦流域における山田川小集水域にて分布型窒素流出タンクモデルの構築を行った。モデルは2段型の水質タンクモデルで、排水路タンクを別に持つ構造である。このモデルを水質浄化のための2つのシナリオに適用する。一つは上流部水田のビオトープ化による地形連鎖を用いた浄化シナリオで、もう一つは循環灌漑による水田浄化のシナリオである。これより流域管理の特に微地形における浄化対策事業に対し有用なモデルができた。

Keyword: 流域管理, 分布型, 窒素負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.134-135 , 2003

発表番号 1-14

Tank Model Analysis of NO3-N Runoff from Agricultural Watershed during Rain Storm

Yasushi SATO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

農業流域河川における降雨時NO3-N流出挙動のタンクモデルによる解析

○佐藤康志 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

農地からの過剰な栄養塩類(特にNO3-N)流出が懸念される北海道の大規模畑作畜産流域河川において,水質パラメーターを付加したタンクモデルを用いて,降雨出水時のNO3-N流出挙動の解析を試みた.その結果,NO3-N負荷のかなりの部分は,主に中間流出によって河川へ流出することが明らかになった.また流出濃度の変化から,降雨後の地下への溶脱が,平水時の水質に影響を与えていることが推察された.

Keyword: タンクモデル, NO3-N, 降雨出水
GET PDF=03/0301-14.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.136-137 , 2003

発表番号 1-15

Study on Recycle System of Organic Watse from a Viewpoint of Global Scale

Ryu-taro YAMAZAKI [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Yuhsuke HASHIMOTO [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Hajime NARIOKA [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Nariaki TAKAHARA [Wate Solution Department, KOSHIDA CO.]

地球規模の視点からみた有機性廃棄物リサイクルシステムに関する一考察

○山崎龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]
橋本雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]
成岡 市 [岡山大学環境理工学部]
高原成明 [株式会社コシダテック、ウェイストソリューション事業推進部]

地球規模の有機物循環(有機性廃棄物)に注目し、現状および今後の方向性について考察を行い、技術的解決方法を模索した。廃棄物の輸出には「バーゼル条約」をクリアーしなければならない。種々の検討を行い、地球規模の有機性廃棄物リサイクルシステムを提案した。この新システムの意義には、…磴ご超負荷、▲撻譽奪箸領通・長距離輸送・長期間保管、M害廃棄物処理の制約低減、持続可能な農業への新展開などがある。

Keyword: 有機性廃棄物, リサイクルシステム, 地球規模
GET PDF=03/0301-15.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.138-139 , 2003

発表番号 1-16

Introduction of basic diagnosis model of organic resources circulation

Yasuhiko_HIMENO [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
Kazuyuki_DOI [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
Yoshitaka_NAGASHIMA [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage ]
Yoshito_YUYAMA [National Institute for Rural Engineering]

地域資源循環診断モデルの構築

○姫野 靖彦 [内外エンジニアリング(株)]
土井 和之 [内外エンジニアリング(株)]
永嶋善隆 [(財)日本農業土木総合研究所]
柚山義人 [独立行政法人農業工学研究所]

農村の広範囲に偏在している有機性廃棄物が、どの発生源でどれくらい発生し、自然又は人為的にどこに向かって移動しているか、それらが農村のどの環境要素に影響を与えているかをマクロ的に把握することは、資源リサイクルを効果的に促進する上で必要となる。本報では、統計データを最大限に活用して資源循環の実態を表現できるモデルのプログラム開発とデータ入力の状況について報告する。

Keyword: 地域資源循環, 環境保全, 再資源化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.140-141 , 2003

発表番号 1-17

Study of material circulation if upland field.

NAKAGAWA,Yoko [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

畑地の有機資源投入量に関する考察

○中川 陽子 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]

投入される有機性資源が安全であることが確認されれば,農地は資源循環の場として有望である.しかし,投入においては長年の施用により物質が蓄積し,下流水環境などに悪影響を及ぼすことも懸念される.ここでは,DNDCモデルを用いて農地,特に畑地,が受け入れられる有機性資源の可能量を検討した.その結果,基準値以下の施用でも窒素は蓄積し,3年間の施用によって硝酸態窒素の基準値を上回る懸念もあり,施用については十分な注意が必要であることがわかった.

Keyword: 有機性資源, 農地還元, 環境負荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.142-143 , 2003

発表番号 1-18

Water and Nitrogen Flow in Kasanohara Plateau, Kagoshima prefecture, JAPAN

Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Shuh Matsuda [National Institute for Rural Engineering]

笠野原台地における水・窒素フローの検討

○久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
松田 周 [(独)農業工学研究所]

畜産や茶園の立地など単位面積当たりの農業系窒素負荷が多く水資源の質的劣化が深刻なシラス台地流域において,水および窒素の物質フローについて調査・検討した。R-5流域で年間の窒素フローを検討したところ,投入された農業系窒素発生負荷量は731tであり,雨水による窒素負荷量は41tであった。これに対して流出負荷量は直接流出に伴う窒素流出分を除くと397tであり,既往の研究と比較するとやや過大な値であった。

Keyword: 窒素フロー, 水収支, 農業系窒素負荷
GET PDF=03/0301-18.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.144-145 , 2003

発表番号 1-19

Nitrogen Load Runoff from Upland and Livestock Farming Watershed in Tokachi Region, Hokkaido

Hiromu OKAZAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

北海道十勝地域における畑作・畜産流域からの窒素負荷流出

○岡澤 宏 [北海道大学大学院農学研究科]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
鵜木啓二 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

畑作・畜産流域において,河川流況を平水流出,融雪流出,降雨流出の3つに分け,それぞれの流出に伴って流送される窒素負荷を定量的に検討した.また,化学肥料,牛糞尿由来の窒素還元量,降水によって流域に供給された窒素量と河川窒素負荷量の関係から窒素収支を試算した.流域への窒素供給量は,化学肥料や牛糞由来によるものが大きかった.一方,河川を通じて投入量の大半が流域外へと流出している実態についても明らかになった.

Keyword: 農業流域, 窒素負荷, 流出特性
GET PDF=03/0301-19.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.108-109 , 2003

発表番号 1-1

The inflow mechanism of turbid water into irrigation reservoir in southwest Hokkaido

Goushi MATSUKAWA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Kazuhiko HASEGAWA [Civil Engineering Research Instiute of Hokkaido]
Hajime NISHIKAGE [Hakodate Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau.]

北海道南西部に位置する農業用貯水池への濁水流入機構

○松川 剛士 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]
西陰 肇 [北海道開発局函館開発建設部]

北海道南西部のKダム及びSダムにおいて、貯水池への濁水の流入機構を調べた。両ダムとも、水温躍層形成期には、流入水が流入水温と同程度の水温層に浸入した。またこの時期には、水温躍層での水温変化量の大小が水深方向の濁度分布パターンに大きな影響を与えていた。すなわち、水温躍層が明瞭なSダムでは降雨後の高濁度層の厚さは小さかったのに対し、躍層が不明瞭なKダムでは高濁度層の厚さは大きかった。

Keyword: ダム, 濁り, 水温
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.146-147 , 2003

発表番号 1-20

Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environments−IV. Effect on short-term groundeater quality−

Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Baba, Hidekazu [Faculty of Agriculture, Iwate University]
Mukaida, Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]

周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−IV. 短期地下水水質への影響−

○登尾浩助 [岩手大学農学部]
颯田尚哉 [岩手大学農学部]
古賀潔 [岩手大学農学部]
馬場秀和 [岩手大学農学部]
向井田善朗 [岩手大学農学部]

農業環境三法の施行により特に家畜排泄物による水質汚染防止と年間9,500万トンも排せつされる家畜ふん尿の適切な処理法の確立が急務となっている。本報では、3年間における地下水水質の変動を報告し、持続可能な畑地への家畜ふん尿還元の可能性を示す。調査地における地下水中のNO3とCl濃度はわずかではあるが時間と共に上昇傾向にあるので、ふん尿還元による長期的な地下水水質への影響をさらに調査する必要がある。

Keyword: 硝酸態窒素, 地下水, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.148-149 , 2003

発表番号 1-21

Relationship between water quality and the basin characteristics of Uso and Houryu River

Taisuke Wakai [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

宇曽川、法竜川流域の水質と流域特性との関係

○若井泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

農業・生活系負荷の割合が増加傾向で工業系負荷の割合が減少傾向を示している宇曽川流域と、工業系負荷が全負荷の大半を占めている法竜川流域を調査対象とした。宇曽川および法竜川流域の水質濃度を目的変数とし、土地利用や工業・生活系負荷、月降水量などを説明変数として重回帰分析を行った結果、CODでは月降水量と水田面積率、T-Nでは水田面積率、T-Pでは工業系負荷と月降水量の影響が強いことがわかった。

Keyword: 水質, 流域の特性値, 重回帰分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.150-151 , 2003

発表番号 1-22

Amount of inorganic nitrogen of the soil in the feed field of the Miyakonojo basin

YUKIO TOYOMITSU [Miyazaki University]
ISAO MUTOH [Miyazaki University]
YUKIHISA NISHIZONO [West Japan Engineering Consultants Inc.]

都城盆地の飼料畑における土壌の無機態窒素保持量

○豊満幸雄 [宮崎大学]
武藤勲 [宮崎大学]
西園幸久 [西日本技術開発株式会社]

都城盆地の飼料畑における土壌の硝酸態窒素とアンモニア態窒素の保持量を測定した結果,調査圃場では,供給された硝酸態窒素とアンモニア態窒素は一部が作物に吸収されたり揮散や脱膣により土壌から消失するが,残りの硝酸態窒素とアンモニア態窒素は土壌に新たに蓄積されることなく,溶脱によりほとんどが1〜2ヶ月の期間に消失する状況にあると考えられた.

Keyword: 飼料畑, 窒素, 土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.152-153 , 2003

発表番号 1-23

Evalution of nitrogen storage load in the small catchment area of YAMADA river

Rie FUJIIE [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Tasuku KATO [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Hisao KURODA [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]
Motoko SHIMURA [National Agricultural Research Center for Western Region]
Hideo NAKASONE [The School of Agriculture IBARAKI Unibersity]

山田川小集水域における蓄積窒素負荷量の評価

○藤家里江 [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]
黒田久雄 [茨城大学農学部]
志村もと子 [近畿中国四国農業センター]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]

窒素の土壌蓄積量について畜産負荷の大きい集水域を分割し、飼養頭数、糞尿処理形態の違いを考慮した上で、蓄積量が水質に与える影響の評価を行った。評価には排出率を用い、分割した集水域について1991年と2002年のデータを当てはめ重回帰計算を行った。その結果蓄積量、流出期間を求めることができた。このことが今後の畜産排水の水質予測、対策に役立てられることが期待される。

Keyword: 畜産, 窒素排出率, 土壌蓄積量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.154-155 , 2003

発表番号 1-24

The Influence of Cattle Grazing on Water Quality of Outflow Water from the Grassland

Eikichi Shima [Kitasato University]
Satoshi Tsutsumi [Kitasato University]

草地からの流出水の水質に及ぼす放牧の影響

○嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]
堤   聰 [北里大学獣医畜産学部]

近年,農業集水域において畜産に由来した河川水質や土壌環境の悪化が問題となっており,草地利用や家畜管理の違いよっても,水文水質環境への影響が異なることが指摘されている。また,草地における放牧の影響や降雨や融雪期の流出水の水文水質特性の把握は大きな課題として残されている。そこで,青森県八甲田山麓の放牧草地を事例に地下水変動,流出水の季節変動,窒素とリンの濃度と負荷の動態を明らかにした。

Keyword: 水質, 環境保全, 水質水文
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.156-157 , 2003

発表番号 1-25

Reduction of nitorogen and phosphorus loads by forest band in dairy grassland

Kazumasa NAKAMURA [Independent administrative institution, Civil engineering research institute of Hokkaido]
Tetsuya ISHIDA [Independent administrative institution, Civil engineering research institute of Hokkaido]
Osamu SAKAI [Hokkaido prefectural Konsen agricultural experiment station]
Syuji SATO [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
Takashi SAITO [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]

草地酪農地帯での林帯による窒素・リンの負荷低減効果

○中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]
酒井 治 [北海道立根釧農業試験場]
佐藤 修児 [北海道開発局釧路開発建設部]
斉藤 孝志 [北海道開発局釧路開発建設部]

北海道東部の草地酪農地帯において、排水路沿いに林帯のある流域とない流域を設定し、平水時や降雨時の水質を比較した。両流域では、単位流域面積あたり養分投入量や平水時の水質に大きな違いはなかった。降雨時を含む水質比較の結果、この地域での排水路沿いの林帯は、土壌凍結期には水質浄化機能を持たないが、非凍結期の降雨時には浄化機能を有し、非凍結期に流出する全窒素と全リンをそれぞれ概ね20%低下させることがわかった。

Keyword: 水質, 酪農地帯, 林帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.158-159 , 2003

発表番号 1-26

Effect of Agricultural Landuse on Water Quality Environment during Snowmelt Period−Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(VIII)−

Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

農業的土地利用と融雪期の水質環境−農業流域における融雪期の水質環境(VIII)−

○鵜木啓二 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究科]

積雪寒冷地の複数の農業流域において,夏期平水時水質をベースにした融雪期水質の比較を行った.その結果,融雪期の水質が平水時より高濃度であることが示され,傾斜畑のある流域と土壌凍結流域ではTONとNH4-Nに対して,大規模畑作流域はNO3-Nに対して,融雪期における保持能が低いことが明らかとなった.さらに,表面流出成分に対して有効とされる河畔林も機能していないことが示唆された.

Keyword: 融雪流出, 窒素, 農業流域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.160-161 , 2003

発表番号 1-27

Experimental Analysis on Ion Concentration Change in Solid and Liquid Phases in Snowpack

Toshiaki IIDA [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Masato DOI [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
Akihiko KAJIHARA [Faculty of Agriculture,Yamagata University]

積雪内における固相と液相のイオン濃度変動の実験的検討

飯田 俊彰 [山形大学農学部]
○土井 政人 [山形大学農学部]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]

融雪初期の高イオン濃度融雪水の水圏生態系への影響が指摘されている。この現象のメカニズム解明を目的として、積雪試料を実験装置で凍結融解させ、試料中の固相と液相のそれぞれのイオン濃度変化を追跡した。降雪後最初の融解によって相当量の溶存イオンが固相から液相へ流出すること、数回以上の凍結融解を経た積雪ではそれ以降は濃縮や希釈がほとんど起こらないこと等、積雪の変態時の溶存イオンの動態が定量的に把握された。

Keyword: 融雪水, 水質, 固液分離
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.162-163 , 2003

発表番号 1-28

Nitrogen Concentration of Snowfall and Snow Cover in Tokachi Region, Hokkaido

Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Masaomi YAMAKAWA [Zukosha Co., Ltd.]

北海道十勝地方における降雪癇・qf濃度

○宗岡寿美 [帯広畜産大学]
土谷富士夫 [帯広畜産大学]
辻修 [帯広畜産大学]
山川雅臣 [螢坤魁璽轡]

北海道十勝地方で降雪癇・qf濃度を3冬期間調査した。降雪採取地点における一連降雪中の窒素濃度のバラツキはつねに大きい一方,広範囲で同時期に採取された積雪中の窒素濃度には周辺の土地利用が大きく関係し,大畜舎周辺におけるアンモニア揮散が積雪中のT-N濃度を上昇させていた。また,降雪採取地点近傍における積雪中のT-N濃度は積雪採取時までの降雪中のT-N濃度(加重平均値)と同程度の値をつねに示していた。

Keyword: 水質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.164-165 , 2003

発表番号 1-29

Water Quality Movement of Return Flow and Agricultural Wter Evaluation as Environmental Resource in the Regional Irrigation Area -Case Study of Ashigara Plain in Kanagawa Prefecture-

Isao Samura [Tokyo Univ. of Agriculture,Graduate School of Agriculture]
Yoshio Nakamura [Tokyo Univ. of Agriculture,Faculty of Regional Environment Science]

広域的反復灌漑地域での還流動態と環境資源としての農業用水評価-神奈川県足柄平野の事例研究−

○左村 公 [東京農業大学大学院農学研究科]
中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]

本研究では、広域的反復灌漑を行っている神奈川県足柄平野の開成町に焦点をあて、農業用水の還流動態の特徴と環境資源として見た農業用水評価を検討した。その結果、SS濃度が環境要因として作用していたが、富栄養化物資および有機物質は作用していなかった。このことから、農業用水の還流過程において全体的に良好な水環境が形成され、反復灌漑利用システムが地域の環境資源とて重要な役割を果たしていることが評価できる。

Keyword: 反復灌漑システム, 農業用水, クラスター分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.110-111 , 2003

発表番号 1-2

Effect of Rain on Water Purification of Lagoon

Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

降雨時の内湖の水質浄化能

○金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

降雨時の内湖の流入負荷量と流出負荷量を実測し、水質浄化能との関係を検討した。流入負荷量については溶存態に比べて懸濁態の急激な増加が目立ち,河川の底泥が大量に内湖に流入していることが伺われた.浄化量は流入負荷量の増加に伴って増える傾向を示した.流入負荷量にはヒステリシスが見られ,流量増加時の方が流量低下時より多くなっていることから,流量増加時の貯留能力を如何に確保していくかが浄化能向上の課題となる.

Keyword: 内湖, 水質浄化能, 流入負荷量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2003

発表番号 1-30

Relation between Water Circulation in Kameda Basin and Water Quality in Toyano Lagoon

zhang yu [Graduate School of Science and Technology, Niigata univ.]
shin-ichi MISAWA [Graduate School of Science and Technology, Niigata univ.]
masaru TOYOTA [Faculty of Agriculture, Niigata Univ.]

亀田郷における水循環と鳥屋野潟の水質の関係

○張 玉 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学大学院自然科学研究科]
豊田 勝 [新潟大学農学部]

亀田郷における水循環と鳥屋野潟の水質の関係について検討を行ったC鳥屋野潟への流入水の水質は流入量と関係しており驍Z度が下がることがわかった鼎水質濃度を流入量の関数として推定し氓モ・滞留を考慮してモ逕r出する水の水質の推定を行った級C従来より推定精度が良くなった=:03/0301-30.pdf

Keyword: 水質, 水循環, COD
GET PDF=166-167



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.168-169 , 2003

発表番号 1-31

Change and factor of purification in a paddy field watershed with a circular irrigation system

Ikuo Takeda [Fac. of life & env. Sci., Shimane Univ.]
Akira Fukushima [Fac. of life & env. Sci., Shimane Univ.]

循環潅漑水田流域における水質浄化の変遷とその要因

○武田育郎 [島根大学生物資源科学部]
福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

循環潅漑を行っている島根県東部の水田流域において水質水文調査を9年間行なった。用水を供給している斐伊川の水質と水田流域の流下過程における水質変動特性を、水田流域の水質浄化と関連させて考察した。その結果、リンとCODでは流下過程における水質低下がみられたが、窒素では明確な傾向は認められなかった。これには、リンとCODは懸濁物質に含まれるものが多いことが影響していると考えられた。

Keyword: 水質浄化, 水田流域, 循環潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.170-171 , 2003

発表番号 1-32

Landuse and Water Quality of Oxbow Lake in Ishikari River Basin()

kanbe toshimitu [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
yamamoto tadao [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
inoue takashi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
nagasawa tetuaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]

石狩川河跡湖の水質と周辺土地利用の関係()

○神戸敏光 [北海道大学大学院]
山本 忠男 [北海道大学大学院]
井上 京 [北海道大学大学院]
長澤 徹明 [北海道大学大学院]

石狩川河跡湖の水質環境と周辺土地利用の関係の定量的評価を試みた。水収支式と原単位法を組み合わせたモデルを作成し、周辺土地利用の変化が沼の水質に及ぼす影響を検討した。その結果、集水域内の水田面積が減少すると、T-N濃度が上昇することが示唆された。水質良好な施設管理用水などの流入が減少することと、畑地面積の増加により窒素成分の溶脱の増大が原因と考えられる。水質保全の観点からは、水田面積維持が重要である。

Keyword: 土地利用, 水質, 水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.172-173 , 2003

発表番号 1-33

Water purification function of a rice paddy watershed during irrigation seasons

Jin Soo Kim [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Seung Young Oh [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Kwang Young Oh [College of Agriculture, Chungbuk National University]
Jae Won Cho [College of Agriculture, Chungbuk National University]

灌漑期における大区画水田群の水質浄化機能

○金 鎭洙 [忠北大学校 農科大学]
呉 昇泳 [忠北大学校 農科大学]
呉 光泳 [忠北大学校 農科大学]
趙 載元 [忠北大学校 農科大学]

灌漑期における韓国大区画水田群を対象として、水質浄化機能の解明を試みた。汚濁物質の差し引き排出負荷量は降水量の少ない年ではマイナスとなり、水田が浄化役となるが、降水量の多い年にはプラスとなり汚濁源になっている。汚濁物質の差し引き負荷量と地表排出量はすべて高度の有意水準で正の相関関係を示している。したがって、適切な水管理で地表排出量を減らすことにより、水田は排出型から浄化型に転ずることがわかる。

Keyword: 大区画水田, 水質浄化機能, 差し引き汚濁負荷量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.174-175 , 2003

発表番号 1-34

Studies on the Paddy Field Using Undiluted Treated Wastewater for Three Years−Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land()−

Yuji Sakurai [Ehime Univ.]
Shinsuke Haruta [Ehime Univ.]

処理水の無希釈利用を3年間継続した水田の実態−農業集落排水処理水の農地への再利用()−

櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
○治多 伸介 [愛媛大学農学部]

集落排水処理水を,H12年の中干し以降から無希釈利用している水田を調査した.水稲生育は3年間続いて良好で,3年目の食味は優れていた.表面流出水と浸透水の濃度は,PO4-P,T-Pでは3年間経年的に上昇し,K+は2年目の上昇が3年目に止まった.SS,COD,T-N,各態窒素,K+以外のカチオン類,アニオン類は3年間大きな変化はなかった.土壌化学性の変化は3年目に更に進行した成分と,進行が止まった成分が存在した.

Keyword: 集落排水, 処理水再利用, 地域資源利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.176-177 , 2003

発表番号 1-35

SS loads from lotus paddy fields

HISAO KURODA [College of Agriculture, IBARAKI University]
TAKAYUKI KAWAHATA [College of Agriculture, IBARAKI University]
NAOTO BABA [College of Agriculture, IBARAKI University]
TASUKU KATOU [College of Agriculture, IBARAKI University]
HIDEO NAKASONE [College of Agriculture, IBARAKI University]

ハス田群からのSS流出負荷量について

○黒田久雄 [茨城大学農学部]
川畑孝行 [茨城大学農学部]
馬場直人 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根英雄 [茨城大学農学部]

霞ヶ浦湖岸には,ハス田が広がっている.ハス田群からの流出負荷量の調査は,低平地ハス田群ではほとんど行われていない.ハス田からは懸濁態物質の流出量が多いので,SSに注目して調査を行った.その結果,ハス田群からは,農作業と降雨時にSS濃度上昇があった.また,末端水路で,懸濁態物質が降雨時に流出し,無効時に蓄積するという状況が把握できた.SSは,懸濁態リンや窒素とも関係があるのでその対策が必要である.

Keyword: ハス田, 懸濁態物質, SS濃度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.178-179 , 2003

発表番号 1-36

The adverse effects of the difference of the pavement types in the farm road on the migration of frogs

Nakamura Hiroshi [Utsunomiya University]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]
Akira Goto [Utsunomiya University]

農道における舗装方法の違いがカエル類んぼ移動に及ぼす影響

○中村寛 [宇都宮大学]
水谷正一 [宇都宮大学]
後藤章 [宇都宮大学]

水田圃場整備で造られる農道に着目し、実際に現場に砂利舗装区とアスファルト舗装区を設けて、生息状況と表面温度の計測を行った。その結果、農道の舗装方法の違いによる地表面温度の変化が、移動障害として及ぼす影響は少ないことが推察された。また、生息地間の移動において、生息環境は連続していることの重要性が示唆された。対策への提言として、カエル類の移動経路への農道設置の場合、移動障害の回避のためには、生息地を考慮した配置計画が有効であることが示唆された。。また、わだちのみの舗装などの走行性に影響のない舗装方法が必要であると考えられた。

Keyword: Rana japonica, asphalt paving , gravel paving
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.180-181 , 2003

発表番号 1-37

Effects of an earth-lined ditch located between paddy field and drainage canal on fish fauna

Kota Endo [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masaki Suzuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

水田−排水路に介在する土水路が魚類の生息に果たす役割

○遠藤 幸太 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]

栃木県河内町西鬼怒川地区では、魚類の生息環境を保全する目的で、2000年に圃場整備によって分断された水域ネットワークの再構築が試みられた。再構築された水域の一部は、水田−排水路の間に介在する通年通水の土水路となっている。これまでに設置した魚道を通って土水路に魚類が侵入していることが明らかになっている(鈴木2001)。そこで、本研究では、この土水路が有する魚類の生息場としての役割を解明する。

Keyword: 土水路, 恒久的水域, 生活史
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.182-183 , 2003

発表番号 1-38

Investigation of animate being and its environmental factors in ditches and waters at hill-bottom. -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(1)-

wataru kakino [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

谷津の水路・水域に生息する生物と環境因子−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(1)−

○柿野亘 [東京農工大連合大学院]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

土地改良法改正により「環境との調和に配慮」が謳われるようになった。完了地区の再圃場整備や新たに圃場整備をする場合、水域に生息する生物の保全と生態系の修復のためには、魚類・貝類・両生類といった水田水域に生息する生物と生息環境との関係を正しく認識した計画・設計・管理が重要である。本研究では、栃木県東部に位置する小貝川の上流域の谷津を対象とした生物踏査を行い、精査のための環境因子を明らかにした。

Keyword: 谷津, 生物, 環境要因
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.184-185 , 2003

発表番号 1-39

Environmental conditions of Lefua echigonia’s habitats in a river used for irrigation and drainage

Masayo Sasaki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masaki Suzuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

農業用河川におけるホトケドジョウ生息地の環境特性

○佐々木 雅代 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]

栃木県河内町西鬼怒川地区谷川では圃場整備に伴い、97年冬に河道付け替え工事が行われた。本研究室では、96年から四季毎に谷川の環境要因調査と魚類採捕調査を継続して行っている。その結果、河川環境が改変されたことにより生息数の減少が見られる種が確認される一方、絶滅危惧種B類の希少種であるホトケドジョウの増加が確認された。本研究はホトケドジョウを保護するために本種の生活史と生息地の環境特性の関係を検討した。

Keyword: ホトケドジョウ, 生息地, 生活史
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.112-113 , 2003

発表番号 1-3

Fluctuation Characteristics of Dissolved Oxygen in the Deepest Site in Lake Koyama by Wavelet Analysis

Masayoshi Harada [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Isao Yoshida [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Taku Shimizu [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Rie Okamoto [Faculty of Agriculture, Tottori University]

Wavelet解析を用いた湖山池最深部における溶存酸素の変動特性について

○原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]
清水 拓 [鳥取大学大学院農学研究科]
岡本 利絵 [鳥取大学農学部]

鳥取県湖山池の最深部で表層と底層のDOおよび風速,日射量の連続観測を行い,Wavelet解析によりDOの変動特性および風や日射量に対するDOの応答特性を把握した.表層DOでは約1.2〜11.6日周期の緩やかな変動成分が支配的であり,また風速と日射量の約21.4時間周期の変動成分と良好な相互相関を示した.底層DOでは時間スケールの短い変動の寄与が多く,風速および日射量との応答性は見られなかった.

Keyword: 水環境, 閉鎖性水域, 溶存酸素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.186-187 , 2003

発表番号 1-40

A research on migration and reproduction of fish fauna

takumi moriyama [Graduate school of Utsunomiya Univ.]
masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]

水田地帯の恒久的水域における魚類の移動と再生産

○守山拓弥 [宇都宮大学大学院]
藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

水田地帯の水辺環境における魚類の保全には、水田、小水路、小河川(二次河川)、母河川(一次河川)からなる水域ネットワークが重要である。その内、小河川、母河川における魚類の移動や生態について研究した。その結果、母河川から小河川へはウグイ・カワムツが多く遡上し、遡上したウグイが小河川内で産卵を行っていることが確認された。また、冬季に小河川から上流にある湧水場へホトケドジョウが遡上することが確認された。

Keyword: 魚類相, 移動と再生産, 恒久的水域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.188-189 , 2003

発表番号 1-41

Environmental Conditions of Lefua echigonia in Hill-bottom -A Case Study of Farm Land Consolidation District, Arakawa Nanbu, Tochigi Pref.-

Chikako SUGIHARA [TOA SURVEY Co.Ltd.]
Genichi NAKAKUKI [Minaminasu Agricultural Promotion Office, Tochigi Pref.]
Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]

谷津田におけるホトケドジョウの生息環境ー栃木県荒川南部圃場整備事業地区を事例としてー

○杉原知加子 [東亜サーベイ(株)]
中茎元一 [栃木県南那須農業振興事務所]
水谷正一 [宇都宮大学]

栃木県荒川南部地区の谷津田において,平成14年度に圃場整備前の自然環境調査としてホトケドジョウの水路・水田調査を行った.春に水路全域で成魚が確認され,抱卵個体が多く見られた.水田のテビでは無数の稚魚の群れを確認した.このことから,ホトケドジョウは水田で主に産卵していると推察された.とくに,テビは稚魚の生育場となっていることが分かった.冬は水路の深みや湿性植物のある小溝が越冬場となっていた.

Keyword: 谷津田, ホトケドジョウ, テビ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.190-191 , 2003

発表番号 1-42

Distribution of Fish in Irrigation and Drainage Canals in A Consolidated Paddy Field Area

Akira MATSUI [Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences , University of Tsukuba]
Masayoshi SATOH [Institute of Agricultural and Forest Engeneering , University of Tsukuba]

整備済み水田用排水路における魚類の分布に関する研究

○松井 明 [筑波大学大学院農学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]

本研究では,圃場整備が済んだ水田地帯の用排水路を取り上げ,魚類が種類に応じて用排水路をどのように利用しているか,特に用水路が魚類の生育・生息空間になり得るかどうかについて,2002年4月から2003年3月の現地調査に基づいて検討した.その結果,タモロコにとって排水路と用水路の両方が生育・生息空間になっていることが明らかになった.

Keyword: 圃場整備, 用排水路, 魚類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.192-193 , 2003

発表番号 1-43

Restoration of Pungitius pungitius sinensis habitat in the eco-conservation area of the Gente River

HIROSE SHINICHI [College of Technology,Toyama Prefectural University]
WATANABE NAOMI [Taiyo Sekkei]

玄手川生態系保護観察区におけるトミヨの生息調査

広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]
○渡辺 直美 [株式会社 太陽設計]

玄手川延長3kmは地下水が自噴する農業用排水路である。我が国で保護上重要な動植物である淡水魚トミヨや水生植物ナガエミクリが自生する。維持管理・排水機能の改善、生態系保全への配慮から水路底の80%がコンクリ−トで舗装された。その中流部に延長102mの生態系保護観察区が設けられ2000年3月に完成した。施工後の水生植物の復元、流水環境、トミヨ生息状況を調査している。ここではトミヨ生息状況を明らかにした。

Keyword: トミヨ, 農業用排水路, 近自然工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.194-195 , 2003

発表番号 1-44

The Comparison of fish which lives in natural river and agricultural water way

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自然河川と農業水路に生息する魚種の比較

○島 武男 [(独)農業工学研究所]
小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
田中 良和 [(独)農業工学研究所]
中 達雄 [(独)農業工学研究所]
向井 章恵 [(独)農業工学研究所]

本調査結果は以下の二点に要約できる.一つは,自然河川の魚種が上流へむかうほど,減少し,それにともない農業水路に生息する魚種数も減少することである.二つ目は,農業水路に生息する魚種は小型のものが多いことである.このことより,農業水路に生息する魚種と自然河川に生息する魚種は関連を持ちながら,生息魚種と魚体長で異なる特性を持っている.両者が補完し魚類の生物多様性に寄与してきたことが推察される.

Keyword: 環境評価, 水田潅漑,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.196-197 , 2003

発表番号 1-45

Dragonflies of Inhabit Situation in Submerged Fallow Paddies

Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]
Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]

湛水管理した休耕田におけるトンボ類の生息状況

○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]

湛水管理を行った休耕田にてトンボ幼虫(ヤゴ)の調査をコドラート法を用いて行った。調査は通年湛水する区画と冬期落水する区画にて、植生の状態や耕起の有無といった条件によるヤゴの生息分布を見た。その結果、植物の種類の違いがヤゴの個体数に与える影響は少ないことが分った。また、耕起をすることによってイトトンボ科のヤゴの生息が困難になることや冬期落水をすることによって多くの種が越冬できないことが分った。

Keyword: ビオトープ, トンボ幼虫, 湛水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.198-199 , 2003

発表番号 1-46

Water Purification Function of Wetland -Study on Restration of Lagoon-

Nobuyuki Omichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

湿地における水質浄化機能-内湖の復元にむけた研究-

○大道暢之 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

これまでの湿地による水質浄化能の研究により、どのような水生植物が有効であるか、どのように湿地を利用していけばよいかといった知見が得られているが,それらの研究成果を整理検討した。また、滋賀県早崎内湖干拓地で行っている内湖復元に向けた調査の経過を紹介するとともに、生物相の変遷や水質浄化との関わりについて考察をおこなった。ここでは生物多様性の面を考慮した内湖の復元に向けた調査検討結果について報告する。

Keyword: 湿地, 水質浄化, 生物多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.200-201 , 2003

発表番号 1-47

Study on Mire Hydrology, its Conservation and Restoration

Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Suzuka Nishimura [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Junko Fkushima [Sansui consultant Co.,Ltd.]

泥炭地湿原の水文環境と保全・再生対策

井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
○西村鈴華 [北海道大学大学院農学研究科]
福島潤子 [サンスイコンサルタント(株)]

湿原としての環境が劣化した北海道内のいくつかの泥炭地湿原について,その水文環境の再生を図るべく,地形と地下水位,泥炭の水分保持能に関する調査を行った。泥炭地タンクモデルを用いて地下水位変動パターンを解析し,その月別傾向や経年変化を調べた。また減水量をもとに泥炭の水分保持能を求め,場所によるこれらの差異を明らかにした。以上の結果をもとに,泥炭地の湿原としての保全・再生策を検討した。

Keyword: 地下水位, 減水量, 泥炭地タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.202-203 , 2003

発表番号 1-48

The case of the maintenance work of the canal in LID

OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [National Institute for Rural Engineering]
ITO Seiei [Niidase Land Improvement District]

土地改良区における水路の管理作業と委託費の事例

奥島修二 [独立行政法人農業工学研究所]
○長利 洋 [独立行政法人農業工学研究所]
山本勝利 [独立行政法人農業工学研究所]
伊藤清栄 [仁井田堰土地改良区]

農家は農業生産を維持するために水路の浚渫や周辺の草刈りを実施しているが、この作業は農業生産だけでなく、周辺住民に対する快適性をも提供しているが、これに伴う農家負担を土地改良区が農家に支払っている委託費と水路管理作業の実態を事例に基づいて検討した。その結果、都市化が進む土地改良区では、住宅地に隣接する水路に対しても、農家自身の努力により良好な環境を維持している実態を示すことができた。

Keyword: 水路管理, 草刈り作業, 農家負担
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.204-205 , 2003

発表番号 1-49

Fundamental Studies on Tertiary Irrigation Canals in Harmony with Enviornment−A case study in the Kuroda Settlement, Kinomoto, Shiga Pref.−

Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Makoto NISHIDA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

環境との調和に配慮した末端農業用水路に関する基礎的検討−滋賀県木之本町黒田集落を事例として−

○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
西田 誠 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

土地改良法の改正に伴い,生態系や景観などにやさしい環境配慮型用水路が整備されつつある.しかし,その効果や課題ほとんど未知のままである.そこで,既に施工された同水路を対象に,魚貝類の多様性,通水上の問題点の整理,住民の整備増進に関する意識などを調査した.その結果,多様性は必ずしも十分でないこと,漏水量が多くなる可能性が高いこと,住民に対して環境配慮に対する十分な説明が必要であることなどがわかった.

Keyword: 環境配慮, 生物多様性, 農業用水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.114-115 , 2003

発表番号 1-4

Daily Cycle Variations of Dissolved Oxygen in a Closed Water Area with Floating Aquatic Plants

Sachio Sumimoto [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences , Kyushu University]
Akinori Ozaki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences , Kyushu University]
Ryosuke Muramatsu [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences , Kyushu University]
Ken Mori [Faculty of Agriculture , Kyushu University]
Eiji Inoue [Faculty of Agriculture , Kyushu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture , Kyushu University]

浮葉性植物のある閉鎖性水域における溶存酸素の日サイクル変動に関する研究

○炭本祥生 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
尾崎彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
村松亮介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森健 [九州大学大学院農学研究院]
井上英二 [九州大学大学院農学研究院]
原口智和 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では水面の一部が浮葉性植物で覆われた閉鎖性水域において,浮葉性植物が溶存酸素の日サイクル運動に与える影響について現地観測により検討した.今回は熱的擾乱のみが水域に付加された結果,浮葉性植物があるところでは日射による光合成で,浮葉性植物がないところに比べ高いDO濃度を示すこと,浮葉性植物の有無に関わらず,水温およびDO濃度は日中の成層化と夜間の混合層形成の日サイクル運動を行うことがわかった.

Keyword: 閉鎖性水域, 溶存酸素, 浮葉性植物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.206-207 , 2003

発表番号 1-50

Simple Comparison of Consiousness of People on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas - Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas (1) -

Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]
Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]
Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectual University, College of Technology]
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]

農村と都市の地域用水機能に対する住民意識の単純比較−農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(1)−

○橋本 岩夫 [石川県農業短期大学 ]
田野 信博 [石川県農業短期大学 ]
村島 和男 [石川県農業短期大学 ]
瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部 ]
丸山 利輔 [石川県農業短期大学 ]

金沢用水と手取川七ヶ用水の地域用水機能に対する住民意識をアンケート調査した.結果は、[祥竸絛Δ棒禺里鴇豕’修評価され,他に七ヶ用水には農機具洗浄,防火等の実用的機能が,金沢用水には夕涼み,散歩等の癒し的機能が評価されていた.∈8紊隆待では,金沢用水には観光,景観形成,親水等が,七ヶ用水には治水,消流雪,防火等の生活直結の事項が多かった.2善すべき点では,共にゴミ,子供への安全対策であった.

Keyword: 親水, 環境保全, 環境影響評価
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.208-209 , 2003

発表番号 1-51

Economical Evaluation of Irrigation water's Multi-functional Roles by CVM in Kanazawa City Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Rural and Urban Areas (2)

Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]
Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]

金沢市における地域用水機能のCVMによる経済評価−農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(2)−

○瀧本裕士 [富山県立大学]
田野信博 [石川県農業短期大学]
村島和男 [石川県農業短期大学]
橋本岩夫 [石川県農業短期大学]
丸山利輔 [石川県農業短期大学]

金沢市内の都市型農業用水に対する住民意識を分析するためにCVM(仮想評価法)による地域用水機能の経済評価を行った.ターンブル法では個人属性や特性間のWTPの比較を行い,プロビットモデルではWTPに影響を及ぼす要因について分析した.その結果,都市型用水の持つ機能では,景観保全や安らぎ・交流の場としての評価が高いことがわかった.一方で,水の流れが少ないことや衛生状態の悪化が改善すべき問題だとわかった.

Keyword: CVM, WTP, 地域用水機能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.210-211 , 2003

発表番号 1-52

Economical Evaluation of the Shichika Irrigation Water's Multi-functional Roles by CVM - Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Rural and Urban Areas(3) -

NOBUHIRO_TANO [Ishikawa Agricultural College]
HIROSHI_TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]
MURASHIMA_KAZUO [Ishikawa Agricultural College]
HASHIMOTO_IWAO [Ishikawa Agricultural College]
MARUYAMA_TOSHISUKE [Ishikawa Agricultural College]

CVMによる七ヶ用水の多面的機能に関する経済評価-農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(3)-

○田野信博 [石川県農業短期大学]
瀧本裕士 [富山県立大学]
村島和男 [石川県農業短期大学]
橋本岩夫 [石川県農業短期大学]
丸山利輔 [石川県農業短期大学]

環境や行政など非市場財の経済的価値を判断する手法の一つとして注目されているCVM(仮想評価法)を用いて,石川県手取川扇状地を流れる七ヶ用水の多面的機能について経済評価を行った.CVM解析にはターンブル法とプロビットモデルを使用し,辞書式選好や抵抗回答を除く691票(有効回収数の約50%)について,支払い意思額(WTP)の平均値や中央値を計算すると共に個人属性や特性間のWTP値を比較した.

Keyword: 地域用水, 手取川七ヶ用水, CVM解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.212-213 , 2003

発表番号 1-53

Statistical Analysis of the Irrigation water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas Comparative Study on Multi-functional Roles of Urban and Rural-type Irrigation Water (4)

Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]
Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]
Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]

都市型と農村型地域用水機能の統計的性格 農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(4)

○丸山利輔 [石川県農業短期大学]
田野信博 [石川県農業短期大学]
村島和男 [石川県農業短期大学]
橋本岩夫 [石川県農業短期大学]
瀧本裕士 [富山県立大学]

都市型と農村型地域用水の機能を比較する目的で、金沢用水と七ヶ用水を取り上げ次の結果を得た。^戝弖舷法によりクラスター分析し,問1(用水の利用について)、 問2(用水の役割), 問3(用水で改善が望ましい点)の項目間に密接な関係が見られた。期待値の平均の順序で整理し,金沢用水では,各項目の期待値の分散が大きいのに対し、七ヶ用水では小さいことを見いだした。0子分析し,第1因子は農村型地域用水の性格,第2因子は都市型地域用水の性格を持つことを明らかにした.

Keyword: クラスター分析, 因子分析, 統計的性格
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.214-215 , 2003

発表番号 1-54

An Analysis of Redidents' Appreciation in Rural and Urban Areas for the Irrogation Water's Multi-Functional Roles by Using Quantification Thery -Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-Functional Roles in Rural and Urban Areas (5)-

Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]
Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]
Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]

数量化理論による混住化地域住民と都市住民の地域用水利用実態・意識の分析 -農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究 (5)−

○村島和男 [石川県農業短期大学]
橋本岩夫 [石川県農業短期大学]
瀧本裕士 [富山県立大学]
田野信博 [石川県農業短期大学]
丸山利輔 [石川県農業短期大学]

手取川七ヶ用水の受益集落住民と金沢市民に対して行ったそれぞれの地域を流れる農業用水に関する意識調査結果を基に,混住化地域と都市における用水利用実態を比較検討した上で,数量化理論を用いてそれらのグル−プ化を試みた.その結果,利用実態,意識および属性に関して_家C_家Cs市mな3グル−プに分布することを示した.

Keyword: 地域用水, 手取川七ヶ用水, 数量化3類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.216-217 , 2003

発表番号 1-55

Water Quality Characteristics in Irrigation Canals, Concerning Organic Pollution

Toshiko Kakihara [The United Graduate School of Agricultural Sciences , Ehime University]
Tadao Fukushima [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Masayuki Fujihara [Faculty of Agriculture, Ehime University]

地域用水の有機汚濁に関する水質特性

○垣原 登志子 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
福島 忠雄 [愛媛大学農学部]
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]

愛媛県川内町にある全長4.2kmの地域用水路の水質を測定し,地域用水の季節変動および日変動による水質について検討した.年間を通して地域用水路の水は表川から取水したものが主であった.農業雑排水をはじめ生活排水が流入する水路はT-N等の栄養類をはじめBOD,大腸菌群,MBASなどは日変動により大きく変化し,特に午前中と夕方から深夜にかけて高い値で分布した.流量が少ない時期では変動幅が大きいことがわかった.

Keyword: 地域用水, 水質, 生活排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.218-219 , 2003

発表番号 1-56

The relationship between fish habitats and physical environment in irrigation canal -A case study in the Kuroda Settlement, Kinomoto, Shiga Pref.-

Tomoyuki IWAMOTO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

農業用水路における魚類の生息分布と水路の物理的環境との関係−滋賀県木之本町黒田集落を事例として−

○岩本友幸 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

非灌漑期の農業用水路における魚類の生息状況把握のために,滋賀県木之本町黒田地区の農業用水路を事例に魚類の採捕調査,目視調査,水路環境調査を行った.その結果,生息形態の異なる魚ごとに水路における生息条件がわかった.水路の中で魚類は人間が水を利用する場所(洗い場,防火水槽,庭池)に生息しており,環境配慮型水路の効果は一部のみで確認された.特定の地域用水的水利用が生態系保全に寄与していると思われる.

Keyword: 生態系, 農業用水路, 魚類
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.220-221 , 2003

発表番号 1-57

Farmland consolidation considering conservation of a rare species

Tomohiko_Yoshida [Faculty of Bioresources Mie University]
Ken_Oono [Faculty of Bioresources Mie University]

希少生物の保全を考慮した圃場整備について―三重県A地区を例として―

○吉田 智彦 [三重大学生物資源学部]
大野 研 [三重大学生物資源学部]

かつてはどこででも見られたメダカやドジョウが今では絶滅の危機に瀕しており、その原因として生息地の減少が考えられる。小川や農業用水路はコンクリート化され、田んぼでは圃場整備工事などがなされた結果、これらの種の生息地は次々と消失した。このように近年においては、動植物の絶滅傾向高まりは農村環境との結びつきの強い種について顕著になってきている。そこで、希少な生物の生息を考慮した圃場整備の方法を考える。

Keyword: 希少生物, 保全, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.222-223 , 2003

発表番号 1-58

Investigation of fish community in farm land consolidation district in low plain paddy field zone

Shuji OKUSHIMA [National Institute for Rural Engineering]
Shori YAMAMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Noriyuki KOIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
Takeshi TAKEMURA [National Institute for Rural Engineering]

低平地水田地帯の圃場整備地区における魚類相調査

○奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農業工学研究所]
小出水規行 [農業工学研究所]
竹村 武士 [農業工学研究所]

圃場整備事業に伴う生態系への影響解明のため、低平地水田地帯における新・旧圃場整備地区が隣接する圃場地区内の土水路、コンクリート柵渠排水路を対象に魚類調査を平成13年秋季より着手した。14年度は夏季、秋季調査を継続実施し、年間を通した魚類相の特徴について検討した。旧整備地区では、ドジョウ、メダカが、整備地区では、モツゴ、フナ類が四季を通じて採捕され、優占種となっている。

Keyword: 生態系, 魚類相調査,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.224-225 , 2003

発表番号 1-59

After Estimation Of Rural Development -Case study of the Mishima central area -

Hiroyuki Hayami [Sakae Sekkei Consultants]
Masayuki Tsutiya [Department of Agriculture and Fisheries in Shizuoka Prefecture]
Masayuki Kato [Environment Planners]

農業農村整備事業の事後評価−三島中部地区を事例として−

○速水洋志 [蟇廟澤]
土屋政幸 [静岡県農業水産部]
加藤正之 [訝楼茣超餅忿徹殉]

静岡県三島市中部を流れる源兵衛川は、昭和35年頃までは富士山からの豊かな湧水に恵まれ、素晴らしい水辺環境を有していたが、上流地域の開発が進むにつれ地下水の減少が発生し、ホタルが飛び交いバイカモが咲き乱れる川は失われた。これを打開するため、平成2年度より水環境整備事業により整備を実施し、平成12年に完了した。本報告は完了後の生態系保全等の各種効果について、追跡調査を行った結果をまとめたものである。

Keyword: 環境影響評価, 生態系保全効果, 環境教育効果
GET PDF=03/0301-59.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.116-117 , 2003

発表番号 1-5

Effect of Aquatic Plant on Entrainment Phenomenon in a Closed Density Stratified Water Area

Akinori Ozaki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Siences Kyushu University]
Ryosuke Muramatsu [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Siences Kyushu University]
Mori Ken [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Inoue Eiji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Hraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

閉鎖性密度成層水域の連行現象に及ぼす水生植物の影響

○尾崎 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
村松 亮介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]

本研究では水生植物が存在する場合の閉鎖性密度2成層水域を対象として、吹送流による密度界面の連行現象について水理実験を行い検討した。その結果、密度界面近傍に輸送される乱流エネルギー量は植生がない場合に比べて浮葉性植物が存在する場合は減少しその結果連行速度が減少すると推察される。また、沈水性植物が存在する場合は乱流エネルギー量が増加しその結果連行速度が増加すると推察される。

Keyword: 閉鎖性水域, 連行現象, 水生植物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.226-227 , 2003

発表番号 1-60

Hydraulic studies on “the Tanada type fishway” considering the river environments.

kazumi mabuti [ The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University. ]
hirosi itagaki [ Faculty of Agriculture, Gifu University.]

河川環境に配慮した「棚田式魚道」に関する水理学的研究

○馬渕和三 [岐阜大学大学院連合農学研究科]
板垣 博 [岐阜大学農学部]

スリット付きプールタイプ魚道「命名=棚田式魚道」の構造がもたらす特長を確認するため,遡上経路を左右岸と中央に3分割して実際の鮎の遡上期に根尾川と牧田川で遡上経路調査を実施した.また,根尾川では魚道内の流速測定を実施することで鮎が遡上できるための流速環境を確認した.今回の調査で文中には記載されていないが,棚田式魚道は鮎に限定されず殆んどの水棲生物が通過する事が可能であることも確認された.

Keyword: 棚田式魚道, 遡上経路, 床固工
GET PDF=03/0301-60.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.228-229 , 2003

発表番号 1-61

A Relationship between Various Habitations of Benthic Invertebrate Communities and Hydraulic Characteristics of Several Irrigation Canals

Takanori Kusakabe [Graduate school of Engineering, Kagawa Univ.]
Hirohumi Kakudo [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

農業用水路における多様な底生生物の生息と水理諸元との関係

○日下部 貴規 [香川大学大学院 工学研究科]
角道 弘文 [香川大学 工学部]

本研究では,水理諸元などの環境要素が互いに異なる農業用水路を対象とし,底生生物の多様な生息と水理諸元との関係解明を試みた.秋季調査の結果より,水路床の底質粒径,平均底質厚さといった環境要素だけでなく,底部流速,水深,流量といった水理諸元に関する項目が多様性指数を規定することが示唆された.今後,冬季調査結果のまとめおよび春季調査を実施し,季節変動に応じたより詳細な解析をおこなう予定である.

Keyword: 底生生物, 水理諸元, 多様性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.118-119 , 2003

発表番号 1-6

Water Quality Model of Noda Lagoon

Masayuki Furukawa [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

野田沼内湖の水質モデル

○古川政行 [滋賀県立大学環境科学部]
金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]

野田沼内湖を対象に水質シミュレーションモデルを作成した。水質モデルは、内湖への流入水量および負荷量を推定するモデルと、内湖の水質濃度を推定するモデルの2種類から構成されている。前者はタンクモデルとL-Q式を使用し、後者は生態系モデルを用いた。内湖のCOD濃度を推定したところ、内部生産によってCODが上昇する傾向が再現でき、内部生産がCODの浄化率を下げていると推察された。

Keyword: 内湖, 水質, 生態系モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.120-121 , 2003

発表番号 1-7

Studies on water Environment and Preservation of small ponds in Ishikari Peatlands

Takashi TANAKA [Hakodate college of tech.]
Shin-ichiro WAKAYAMA [Hokkaido Univ. Agri.]
Masao YAZAWA [Hokkaido Univ. Agri.]

石狩泥炭地内小湖沼の水環境と保全に関する研究

○田中 孝 [函館工業高等専門学校]
若山信一郎 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

石狩泥炭地内に現存している5湖沼において水質調査(有機汚濁成分・栄養塩類等)を行った。いずれの湖沼も1978年に比較し1998年の水面面積が減少しており、水質では環境基準を上回る汚濁度を示した。灌漑用排水が流入しているが水位変動の少ない湖沼の水質は比較的低位に安定し、水位上昇湖沼では水質濃度変動が認められた。貴重な自然資源である小湖沼群の景観あるいは環境保全は重要であり、用水確保の必要性を示した。

Keyword: 小湖沼, 水質, 水位変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2003

発表番号 1-8

Relationship between the seasonal change of water environment and rotation rate of the agricultural reservoir

YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
HASEBE Hitoshi [National Institute for Rural Engineering]
FENG Yanwen [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

調整池の水質環境の季節変化と滞留時間の関係について

○吉永育生 [農業工学研究所]
白谷栄作 [農業工学研究所]
長谷部均 [農業工学研究所]
馮 延文 [農業工学研究所]
人見忠良 [農業工学研究所]

2001年に農業用調整池の水質環境の現地調査を実施した.クロロフィルa濃度と優占となった藻類種と滞留時間の関係を分析した.内部生産によるクロロフィルa濃度の上昇は7月と9月に観測された.滞留時間の短い7月には緑藻類が,滞留時間の長い9月は藍藻類が優占種となっていた.藻類種による栄養塩の吸収速度の差が知られており,室内実験で得られた既存の結果と今回の観測結果は同様の傾向を示した.

Keyword: 水質, 調整池, クロロフィルa
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.124-125 , 2003

発表番号 1-9

Experiments on saltwater intrusion incoastal aquifer by image analysis

Tomoyasu KAMIYA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Akira KOBAYASI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Kazuya INOUE [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Sigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]

画像解析を用いた沿岸帯水層の塩水侵入に関する室内実験

○神谷智康 [京都大学大学院農学研究科]
小林晃 [京都大学大学院農学研究科]
井上一哉 [京都大学大学院農学研究科]
青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]

本論では塩水くさびの移動に伴う塩水内および周辺地下水の移動特性の把握を目的として,室内で密度流実験と塩水侵入実験を行った.得られたデジタル画像を解析し,塩水域の密度差による流れと,定常状態と非定常状態での塩水域と淡水域での流れについて検討した.その結果,濃度比と移動速度には線形の関係があり,地下水位が低下すると帯水層の流れは複雑になり,水位低下量の違いにより帯水層内の様相が変化することがわかった.

Keyword: 塩水侵入, 室内実験, 画像解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.250-251 , 2003

発表番号 2-10

Effect of Pressure Condition on Total C Amount in Soil Aggregates Following Substrate Incorporation

Yoshiko Muto [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kunio Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]
Akira Shinjo [Faculty of Bioresources, Mie University]

減圧が基質添加後の団粒の全炭素減少量に与える影響

○武藤由子 [三重大学]
渡辺晋生 [三重大学]
新庄彬 [三重大学]

有機性資源の循環利用が強く求められており、土壌微生物の活動と土壌物理性との関係についての知見が必要である。本研究では、土壌微生物の重要な活動の場である団粒において、減圧が土壌微生物の活動に与える影響を調べることを目的に実験を行った。団粒に易分解性の基質を添加し、培養中の全炭素量の経日変化を調べた。その結果、培養中常に減圧条件で全炭素量が少なく、減圧が土壌微生物の活動に影響することが示された。

Keyword: 有機性資源, 土壌微生物, 圧力条件
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.252-253 , 2003

発表番号 2-11

Influence of Proliferation of T. ferrooxidans on other bacteria in a Drying Process of Pyritic Soil

Kaoru UENO [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]
Tadashi ADACHI [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University ]

パイライト含有土壌の乾燥過程における鉄酸化細菌の増殖が他の細菌群に及ぼす影響

○上野 薫 [岡山大学大学院自然科学研究科]
足立忠司 [岡山大学大学院自然科学研究科]

パイライト含有土壌の乾燥過程において,塑性限界付近の土壌水分状態で酸性化が促進される要因は,この土壌水分状態で鉄酸化細菌の増殖率が高まるためである.本論では,鉄酸化細菌がこの土壌水分状態で増殖率を高める生物的学背景を把握する目的で,培養土壌の土壌呼吸活性と土壌微生物組成を経時的変化を測定し,土壌水分状態との関係で検討を行った.その結果,鉄酸化細菌の増殖率が最も高い-35kPaでは,鉄酸化細菌の増殖により土壌呼吸活性および微生物組成が大きく変化する特異的な状態になっていることが判った.

Keyword: 土壌水分, 鉄酸化細菌, パイライト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.254-255 , 2003

発表番号 2-12

Measurement of slaking or collapse settlement of soil with

Noriyoshi-YAMADA [Faculty of agriculture,Kagawa]

局方崩壊試験法による土壌のスレーキングの測定

○山田宣良 [香川大学農学部]

局方崩壊試験法によって、スレーキング、コラップス沈下と形態が異なる土壌の崩壊度を測定し條I変化L機物量との関係yー水接触角との関係を検証した。その結果xとの相関が高いのは接触角であり齊似閧A続して行える局方崩壊試験法が有意義連続して行える局方崩壊試験法が有意義であることが判明した。

Keyword: スレーキング, コラップス沈下, 崩壊試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.256-257 , 2003

発表番号 2-13

Spatial variability of percolation rate along subsurface drainage pipes

Shuichiro YOSHIDA [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center, NARO]
Kazuhide ADACHI [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center,NARO]

暗渠直上における浸透速度の空間的変動

○吉田 修一郎 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]
足立 一日出 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]

暗渠の排水能力に強い影響を与える暗渠直上の通水性の空間的変動を明らかにした.暗渠直上の浸透速度を暗渠に沿って1m間隔で測定した.また,各位置のモミガラ疎水材層の深度及び幅を測定した.その結果,暗渠直上の通水性は圃場内で大きく変動し,しかも,良好なところと不良なところは特定の位置に集まって存在すること,その原因の一つとしてモミガラ層の深さが挙げられること示した.

Keyword: 地下排水, 亀裂, セミバリオグラム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.258-259 , 2003

発表番号 2-14

Spatial variability of hydraulic conductivity in a cassava field, Thailand.

Mami Kakiuchi [Utsunomiya University]
Kazunari Fukumura [Utsunomiya University]
Masahiko Tomita [Utsunomiya University]

透水係数の現場測定と空間分布特性について-タイ国における現場測定から-

○垣内 麻美 [宇都宮大学農学部]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]
冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]

土壌水文特性の中でも空間変動の大きいと言われている飽和透水係数の現場測定(GP法法)から、その空間変動特性の把握を試みた。調査地はタイ国東北部の赤色土壌が広がるキャッサバ畑で、20X20mの範囲を5mメッシュ、さらにその一部10x10mを2mメッシュに分け各格子点で透水係数を求めた。明確な空間変動特性の把握に至らなかったが、方向バリオグラムの比較から畦方向でやや測点間距離依存性を確認できた。

Keyword: 現場透水試験, 空間統計手法, バリオグラム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.260-261 , 2003

発表番号 2-15

Using time domain reflectometry and dyes for identifying soil water pathways in a field

Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Masahiro Kobayashi [Kyushu Research Center, FFPRI]
Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]

TDRと色素を用いた黒ボク土畑における浸透形態の把握

○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]
小林 政広 [森林総合研究所九州支所]
樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター ]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]

野外条件下で生じる浸透形態を把握するために,色素と塩化カルシウムの混合溶液をトレーサとして散布し,土壌断面内の土壌水分分布とEC分布をTDR法で測定した.測定された土壌水分・ECの分布は色素による着色部分と良く一致した.また,色素だけでは捉えきれない下層の浸透形態把握にも有効であることが確認された.更に,トレーサ散布前後で測定値の分散係数が大きく増加する層が現われ,部分流が発生したと判断された.

Keyword: TDR (Time Domain Reflectometry), 色素, 浸透現象
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.262-263 , 2003

発表番号 2-16

Water discharge from a peatland to a ditch

Ippei Iiyama [Graduate School of Agricultiure, Hokkaido University]
Shuichi Hasegawa [Graduate School of Agricultiure, Hokkaido University]

泥炭地湿原から農業排水路への流出

○飯山一平 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]

湿原から農業排水路への流出速度を評価することを目的として、農地に隣接した原生の泥炭地湿原において地下水位および飽和透水係数を測定した。その結果、湿原からの水の流出は主に排水路近傍で生じており、その地下水挙動は湿原の他の部分から独立的であることが明らかとなった。

Keyword: 透水係数, 泥炭地, 地下水流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.264-265 , 2003

発表番号 2-17

Excessive infiltration below the bottom of the root zone under drip irrigation

Shinpei NAKAGAWA [Graduate school of agriculture, Hokkaido univ.]
Shuichi HASEGAWA [Graduate school of agriculture, Hokkaido univ.]

点滴潅漑下における耕起層からの過剰な浸透

○中川進平 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]

耕起層と根穴が発達した下層からなる成層土壌において,異なる潅水強度で点滴潅漑を行い,潅水強度と過剰な浸透の関係を明らかした。潅水強度が大きいほど潅水量に占める浸透損失の割合は増加した。また,土壌表面の浸潤前線の到達距離と時間の平方根の関係には折れ点が認められ,これらは潅水量と全体の貯留量が一致しなくなる時間とほぼ一致した。調査地の浸入特性から浸透損失のほとんどがバイパス流によるものと推察された。

Keyword: 点滴潅漑, 浸透損失, バイパス流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.266-267 , 2003

発表番号 2-18

Relations between the decay constants and hydraulic conductivities of drying upland fields

Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]

乾燥過程の畑地土壌水分の逓減係数と透水係数との関係

○清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]

地表近傍の土壌水分が、蒸発散や再分布によって指数関数的に逓減していく現象はよく知られている。しかし、その場合の逓減係数が、土壌の透水性や保水性とどのような関係にあるかは必ずしも明確でない。本研究では、不飽和水分移動の数値解に基づいて、逓減係数と不飽和透水係数や乾燥条件、地下水条件との関係を検討し、さらに実際の畑地における乾燥時の水分逓減係数から、現地土壌の透水性を迅速に推定する方法を示した。

Keyword: 土壌水分, 逓減係数, 不飽和透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.268-269 , 2003

発表番号 2-19

Observation of Fluid Movement in Soil Macropore Using Soft X-ray

Akika Hidaka [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Kenji Iwama [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Katsuhiko Yabe [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

軟X線による土壌孔隙中の流体挙動の観察

○日高明香 [滋賀県立大学環境科学部]
岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]

通水中の供試土壌に造影剤を浸剤させ、これを軟X線の動画像としてVTRに記録し解析した。その結果、粘質土壌では管状間隙を造影剤が通過する様子が見られy壌では間隙を選択しながら通過する様子が見られた。また、動水勾配を変化させても浸剤経路等に変化は見られなかった。これらの実験結果を示すと共にこの実験の有用性について検討した。

Keyword: 軟X線動画像, 透水性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.232-233 , 2003

発表番号 2-1

Relationship between Soil Freezing of Soil Surface and Water Movement in Subsoil Layer at Soil Freezing Process

Yukiyoshi Iwata [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Tomoyoshi Hirota [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Rintaro Okuno [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

土壌凍結層の発達が下層土の水分移動に与える影響

○岩田幸良 [北海道農業研究センター]
広田知良 [北海道農業研究センター]
奥野林太郎 [北海道農業研究センター]

土壌が凍結するときの凍結層下層の水分がどのように移動するかを把握するため、土壌凍結地帯の畑圃場下層にテンシオメータ等を埋設し、土壌水分の移動を把握した。また、凍結の発達度合いを同時に観測した。その結果、凍結層の発達過程における下層土の乾燥速度は土壌凍結深の上昇速度と密接な関係にあることが明らかになり、凍結過程における下層土の水移動が凍結層への水の集積効果により支配されていることが示唆された。

Keyword: 土壌凍結, 水ポテンシャル, 水移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.270-271 , 2003

発表番号 2-20

Microcirculation Corollary Model of Tubular Macropores

Hajime NARIOKA [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]

管状孔隙を主体とした微小循環系モデルについて

○成岡 市 [岡山大学環境理工学部]

管状孔隙の空間構成(分布、接続状況、分岐状況、屈曲状況、断面(積)変化、連続長、方向性など)の実在およびそれらの機能を理解するために、「微小循環系モデル」、すなわち「幹線孔隙、微小循環網、土壌基質」の3種類の領域の相互関係について考察し、これらの領域を接続統合したモデルを提案した。また、各領域の相互関連性を考慮し、土壌内の微小部分における水分移動現象を定数化するために、電気回路モデルを示した。

Keyword: 管状孔隙, 微小循環系モデル, 電気回路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.272-273 , 2003

発表番号 2-21

Macropore by the X-ray Stereo-radiography in the Later Stage Pleistocene Epoch Hachinohe Tanesashi Volcanic Ash Connected Soil Layer

Koichi Sato [Kitasato University, School of Veterinary Medicine & Animal Sciences ]
Choichi Sasaki [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University ]
Koichi Tokunaga [Professor emeritus of Iwate University]
Takashi Sase [Iwate Miyako Senior High School ]

後期更新世八戸種差火山灰連続土層におけるX線造影法で求めた粗孔隙形態

○佐藤幸一 [北里大学獣医畜産学部]
佐々木長市 [弘前大学農学生命科学部]
徳永光一 [岩手大学名誉教授]
佐瀬 隆 [岩手県立宮古高校]

本研究は、植物根によって火山灰土や風成土に形成される根成孔隙の経時的耐久性の究明を目的に、青森県八戸市の東方10kmに位置する約1〜20万年前の後期更新世火山灰連続土層の粗孔隙形態をX線造影法で求めた。その結果、表層部の八戸浮石層(約1万年前)から深さ約8.5mまで12層位のローム層における粗孔隙形態は、各層とも劣化度0〜1の健全又は軽度の劣化状態で、高密度に鮮明で垂直方向に連続した根成孔隙が示された。

Keyword: X線造影法, 粗孔隙, 後期更新世火山灰
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.274-275 , 2003

発表番号 2-22

Effects of Hydrophilic Polymer on Moisture Movement in Historic Site Soils

Shoichi MITSUISHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tsuyoshi MIYAZAKI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaru MIZOGUCHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Hiromi IMOTO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

遺構保存用の親水性ポリマーが土壌中の水分移動に与える影響

○三石正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
井本博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

遺跡の保存を行う時に親水性ポリマーを用いる事例が増えてきた。親水性ポリマーを使用して遺構の乾燥崩壊は防げるようになったが塩類の析出は起きている。本研究はポリシロキサンとPEGの水分子収着力を測定し保水性がどの程度高まるのか把握し、次に土壌にポリマーを散布して試料中の水分移動の経時変化を測定した。その結果水分子の収着力はPEGの方が大きいが、ポリシロキサンの方が水分移動速度は小さい結果となった。

Keyword: 遺構保存, 親水性ポリマー, 不飽和透水係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2003

発表番号 2-23

Effect of entrapped air on soil hydraulic conductivity

Atsushi Sakaguchi [Tokyo Univ. of A. & T.]
Taku Nishimura [Tokyo Univ. of A. & T.]
Makoto Kato [Tokyo Univ. of A. & T.]

封入空気が土壌の透水性に与える影響

○坂口 敦 [東京農工大学大学院農学研究科]
西村 拓 [東京農工大学大学院農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院農学研究科]

潅漑時や降雨湛水時の水の浸潤は、封入空気に大きく影響されていると考えられる。本研究では、2種類の土壌を各々3種類の密度で用い、封入空気の体積と透水係数の関係について調べた。また、封入空気と同体積の気相を持つ不飽和透水係数と封入不飽和透水係数を比較した。封入空気の増加に伴う透水係数の低下に土性との相関が見られ、また封入不飽和透水係数は一般的な不飽和透水係数よりも低くなった。

Keyword: 封入空気, 透水係数, 地表潅漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2003

発表番号 2-24

Determination of air pressure entrapped in compacted soil

Yoshinobu Ohta [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]

締固め土中の封入空気の圧力測定

○太田好重 [岩手大学大学院 農学研究科]
古賀 潔 [岩手大学 農学部]

間隙水に圧力を加え,これにより間隙空気の体積変化を測定し,間隙空気の圧力を求めることを目的とした。二回加圧法により空気体積と圧力の同時測定を試みたが,信頼できる結果が得られなかった。そこで,空気体積の測定値を用いて一回加圧法に切り替えた結果,土中の空気圧は約500〜600cmで間隙水圧の1000cmより低く,負圧を示した。また,時間経過に伴い空気体積と平行して空気圧は減少した。

Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.280-281 , 2003

発表番号 2-25

Studies on water phase and its movement in unsaturated soils

Hiroshi HOMMA [Niigata Univeristy]
Tadao AODA [Niigata Univeristy]

不飽和土壌水の存在様式と運動についての考察

○本間 紘 [新潟大学]
粟生田 忠雄 [新潟大学]

水の相を考慮して,不飽和土壌中の水移動を考察した。0.1mm径のガラスビーズを用いた供試カラムの自由水面を低下させると,臨界値以下でリング水と吸着水からなる懸垂水分状態となり,この懸垂水帯の液相水の圧力はリング水の曲率半径で規定され,かつ相互に伝達しない。これは固体表面の吸着水とリング水の物性の違いによるものと考えた。同時に,懸垂水帯の水移動は主に気相のそれによることを実験的に明らかにした。

Keyword: 圧力水頭, リング水, 吸着水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.282-283 , 2003

発表番号 2-26

Observation of Cd Adsorbed on Montmorillonite with Thermal Desorption Method

Rieko Takamatsu [KITASATO University]
Tsuyoshi Miyazaki [The University of TOKYO]
Masashi Nakano [Professor Emeritus, The Unieversity of TOKYO]

昇温脱離法によるモンモリロナイトに吸着したCdの形態観察

○高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
中野 政詩 [東京大学名誉教授]

粘土鉱物の中でも吸着力が高いモンモリロナイトへのCd吸着挙動のpH依存性に着目し, これまでに吸着実験, EXAFS測定を行なった.これに続き,本研究では熱分析である熱脱理法を用いて脱離の様子を観察した.そしてCd, SiおよびAlの脱離スペクトルの比較から1)pH4とpH7で吸着させたCdの脱離エネルギーが異なる事,2)pH7で吸着させたCdはモンモリロナイトの加熱による結晶破壊を抑制する事がわかった.

Keyword: カドミウム, 粘土鉱物, 吸着
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2003

発表番号 2-27

Adsorption Isotherm of Sulfate on an Allophanic Andisol

Munehide Ishiguro [Okayama University]
Yasunobu Hattori [Tenrikyo Church Headquarters]

アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線

○石黒 宗秀 [岡山大学環境理工学部]
服部 保誠 [天理教教会本部]

アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線を、pH4、pH5、pH6、pH7の条件でバッチ法による測定から求めた。土壌のpH依存性荷電の特徴を反映して、低濃度では低pHほど吸着量が大きくなった。どのpHにおいても、平衡濃度0.5mmolc/l付近で階段状の吸着等温線となり、吸着エネルギの異なるサイトがあることが分かった。平衡濃度50mmolc/l以上では、pHによる吸着量の差が認められなくなり、沈殿形成が示唆された。

Keyword: 硫酸イオン, 吸着, アロフェン質火山灰土
GET PDF=03/0302-27.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.286-287 , 2003

発表番号 2-28

Charge Characteristics and Colloidal Stability of Imogolite

Jutaro Karube [Ibaraki University]

イモゴライトの荷電特性と分散凝集

○軽部重太郎 [茨城大学農学部]

イモゴライトはpH依存電荷をもち、アルカリ性では負電荷が卓越するにもかかわらず凝集する。その理由は、アルカリ性でチューブの内側に負電荷が発現するため、チューブの外側での負電荷の影響が弱くなるからと説明されている。しかし、その内容の説明はまだ不十分である。そこで、イオン交換法で北上イモゴライトの荷電特性を測定した。ここではそれを基にしてイモゴライトの荷電特性と分散凝集現象の関係を整理する。

Keyword: イモゴライト, 荷電特性, 分散凝集
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2003

発表番号 2-29

Transport of colloidal particles through a Kanumatsuchi column

Yuji Yamashita [The Master's Program in Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba ]
Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, Univ. of Tsukuba ]

鹿沼土を充填したカラムにおけるコロイドの輸送挙動

○山下祐司 [筑波大学環境科学研究科]
足立泰久 [筑波大学農林工学系]

コロイドが有害化学物質のキャリアとして土壌中を移動する機構を解析するために,鹿沼土を充填したカラムにポリスチレンラテックスを流し入れる実験を行った.その結果,土壌中のコロイドの移動はその凝集分散特性に対応して大きく変化すること,特に凝集条件下ではコロイドが土壌に効率的に捕集されることが確認された.

Keyword: Colloid Facilitated Transport, カラム実験, 凝集分散特性
GET PDF=03/0302-29.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.234-235 , 2003

発表番号 2-2

Water, NH4+, and NO3- distributions in porous powder under directional freezing

Hidefumi_Nakanishi [Faculty of Bioresources, Mie University]
Kunio_Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]

凍結過程にあるガラス粉体中の窒素化合物の挙動

中西秀文 [三重大学生物資源学部]
○渡辺晋生 [三重大学生物資源学部]

地盤凍結による窒素汚染土壌の浄化技術の開発を目的に、ガラス粉体とアンモニア、硝酸混合試料を用いて一方向凍結実験を行った。結果、アンモニア、硝酸、水の凍結側から未凍結側への移動(除去)がみられた。凍結による窒素の除去率は溶質濃度が高いほど高くなった。本実験条件では、除去率は最大で35%程度であり、除去された窒素は凍結面から高温側50mm程度に集積した。今後の課題として、溶質除去の効率化が挙げられる。

Keyword: 土壌浄化技術, 窒素汚染, 凍結・凍土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.290-291 , 2003

発表番号 2-30

Kinetic of Allophane Aggregation

Satoko Koga [The Master’s Program in Environmental Science, Univ. of Tsukuba]
Motoyoshi Kobayashi [The University of Geneva]
Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, Univ. of Tsukuba  ]

アロフェンフロックの形成過程に関する研究

○古賀聡子 [筑波大学大学院 環境科学研究科]
小林幹佳 [ジュネーブ大学]
足立泰久 [筑波大学 農林工学系]

火山灰土壌において主要な粘土鉱物であるアロフェンについて凝集分散に関する動的な挙動の検討は十分になされていない。本研究ではpHと塩濃度を変化させたときの凝集速度の結果とアロフェン表面の化学特性の関係を解析する。最大凝集速度は最も低い塩濃度の等電点付近で確認され、酸性側になるほど急速凝集速度が遅くなったことからフロックの形成にはアロフェンの外側表面の化学特性と吸着イオンが影響を与えることがわかった。

Keyword: アロフェン, 凝集速度, 粘土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.292-293 , 2003

発表番号 2-31

The sedimentation properties of clay flocs

Naoya Takahashi [Pacicon Tsukuba Research]
Katsuya Nakaishi [Ibaraki University]
Setsuo Ooi [National Institute for Rural Engineering]

粘土フロックの沈降特性

○高橋 直也 [(株)パシコン筑波リサーチ]
中石 克也 [茨城大学]
大井 節男 [(独)農業工学研究所]

土壌懸濁液中の土粒子は、内部に水を取込んだ凝集体(フロック)の状態で存在することから、沈降体積もこのフロックの体積(水を含む)で決まる。しかし、フロックは破壊されやすいため、自重圧密や界面沈降過程での粘性による破壊が考えられ、これらが沈降体積を決めている可能性がある。そのため、本研究では、界面沈降過程が沈降体積に及ぼす影響について調べ、土壌懸濁液の沈降特性について興味ある結果を得たので報告する。

Keyword: 沈降体積, フロック, 界面沈降速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.294-295 , 2003

発表番号 2-32

Effect of suspended-solid concentration on flow property of Okinawa soils

TANMAKI MARO [Okinawa Prefectural Agricultural Experiment Station]
OOI SETSUO [National Research institute for Rural Engineering]
NAKAISHI KATSUYA [Ibaraki University]
TAKAHASHI NAOYA [Ibaraki University]

沖縄土壌の流動特性における試料濃度効果

○玉城 麿 [沖縄県農業試験場]
大井節男 [農業工学研究所]
中石克也 [茨城大学農学部]
高橋直也 [茨城大学農学部]

沖縄の赤土流出対策では、土粒子の沈降速度や土砂の輸送量の算定が必要とされるが、そのためには、まず粘度等の流動特性を知る必要がある。粘土を含む土粒子は、溶液中において内部に水を取り込んだ凝集体(フロック)を作るので、土粒子の流動特性は一次粒子の体積でなく内部に水を含む有効体積で決まる。本研究では、この有効体積と試料濃度との関係について明らかにするとともに、沈降体積から得た有効体積との比較を行った。 

Keyword: レオロジー, コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.296-297 , 2003

発表番号 2-33

Experimental Study on Soil Water Repellency of Volcanic Ash Soils: Effects of Initial Water Content and Organic Matter Content

Banyar Aung [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Haruhisa Suzuki [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Yuji Nanbu [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
Ken Kawamoto [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]

黒ぼく表土の撥水性評価に関する実験的研究:初期水分量と有機物含有量が及ぼす影響

○Banyar Aung [埼玉大学工学部]
鈴木 晴久 [埼玉大学工学部]
南部 佑治 [埼玉大学工学部]
川本 健 [埼玉大学工学部]

土壌撥水性に初期水分量θiと有機物含有量Coが及ぼす影響を調べるために、WDPT試験・NDST試験(表面張力)、毛管上昇実験(接触角)、水平浸潤試験(ソープティビティ)試験の4つの試験を行った。試料には人工針葉林内から採取した黒ぼく表土を用いた。結果、θi<0.35, Co>5%では撥水性が発現し、特に0.15<θi<0.25、Co>10%では強い撥水性を示し、その時の接触角は約90°であった。4種類の試験結果を比較すると、最も撥水性が強くなる水分域はWDPT、接触角、ソープティビティで概ね一致するものの、NDSTではやや高水分域に位置した。

Keyword: 土壌撥水性, 黒ぼく土,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.298-299 , 2003

発表番号 2-34

The mechanism of finger flow: 1. Unexpected water content profiles under flux limited one-dimensional downward infiltration into initially dry glass beads

Haruyuki Fujimaki [Institute of Agric. and Forest Engi., Univ. of Tsukuba ]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

フィンガー流はなぜ生じるのか:1. 乾燥ガラスビーズへのフッラクス制御一次元降下浸潤における特異な水分分布

○藤巻晴行 [筑波大学農林工学系]
塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]

乾燥媒体が「浸潤前線は大気圧に近い水圧でないと進行しない(水侵入圧の存在)」、または、フラックスに関わらず「浸潤前線は必ず飽和する」という特殊な物理性をもつならば、フィンガー流は必然となる。この仮定を確かめるために、細いカラムを用いてフィンガー発生を防ぎ、与えるフラックス(q0)が飽和透水係数(Ks)より小さい浸潤時の水分分布を得て解析した。

Keyword: フィンガー流, 浸潤, ダルシー式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2003

発表番号 2-35

The mechanism of finger flow: 1. Mechanism of wetting front advance in dry granular media

Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Haruyuki Fujimaki [Institute of Agric. and Forest Engi., Univ. of Tsukuba ]

フィンガー流はなぜ生じるのか:2. 乾燥粒状媒体における浸潤前線進行のメカニズム

○塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]
藤巻晴行 [筑波大学農林工学系]

フィンガー流が生じるのは、乾燥粒状物質が「浸潤前線は大気圧に近い水圧でないと進行しない」またはガラスビーズのように典型的には「浸潤前線は必ず飽和する;不飽和の浸潤前線は存在できない」という特殊な物理性をもつためである。この特異な浸潤形態が生じるメカニズムを、球粒子間間隙内の気液界面の進行モデルを考えて説明する。

Keyword: フィンガー流, 気液界面,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2003

発表番号 2-36

Wetting pattern and soil air pressure change during rainfall infiltration

Takeyuki ANNAKA [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
Kazuhito MIMURA [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]

地下水面を有する土層への降雨浸潤における湿潤状況と土中空気圧変動

○安中武幸 [山形大学農学部]
三村一仁 [山形大学農学部]

地下水面が比較的浅い位置に存在し、土中空気が下方には逃げられない砂層への降雨浸潤過程を実験的に検討した。毛管上昇面より上が乾いた状態を初期状態とし、飽和透水係数の0.06〜0.93の降雨強度を与えた。その結果、強度が大きい順に、空気圧上昇と水平亀裂が生じる場合、空気圧は上昇するが亀裂は発生しない場合、空気圧もほとんど上昇しない場合が区別できた。

Keyword: 降雨浸潤, フィンガー流, 土中空気圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2003

発表番号 2-37

Hanging water model for the flow with unstable wetting front

Hiroyuki Cho [Saga University]
Mitsuhiro Inoue [Tottori University]

不安定化した浸潤前線に対するHanging water modelの提案

○長 裕幸 [佐賀大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

浸潤前線が不安定化している状態の流れを表現するモデルを提案した。このモデルでは前線の降下がインクボトル的に行われると仮定し、粒子間隙に存在している水分はHanging water状態であると考えた。つまり、深さの異なる2点間のポテンシャル差は一定であり、浸潤前線は飽和透水係数で降下するとした。このモデルにより、ガラスビーズを用いた実験や、砂に関する過去の文献値をうまく表現できた。

Keyword: 浸潤前線, 水分移動, フィンガー流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2003

発表番号 2-38

Experimental study of Break Through Point (BTP) at a capillary barrier

Michinao Kojima [Faculty of Agriculture, The Univ of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]

キャピラリーバリアの限界長に関する研究

○小島 倫直 [東京大学農学部]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 ]

成層土壌において下層への水分浸潤を遮断するキャピラリーバリア現象は,地下空間の保全技術として注目される。このとき限界長は保全できる地下空間容量を規定するため,重要な研究対象となる。本実験では,厚さ2cmのカラム内に成層土層を形成して、上方から散水し限界長の測定を行った。境界面の傾斜形状には,直線傾斜と二種類の湾曲傾斜を用いた。実験で得られた限界長の実測値から,限界長の予測に関する考察を行った。

Keyword: キャピラリーバリア, 限界長, 湾曲傾斜
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2003

発表番号 2-39

A common Web service interface for soil databases

Tetsu Ito [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]

Webサービスによる土壌データベースのインタフェースの共通化

○伊藤 哲 [東京大学農学部]
溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学農学生命科学研究科]

近年土壌データベースに対する興味が高まってきている。これはモニタリングやモデリング手法の進歩により、データを介して両者を結合する必要性が増大したことに関係する。しかし、異なるデータベースとモデルとを任意に接続する手法は未だ開発されていない。本研究では、土壌に関するデータベースを相互接続するための、Webサービスによる共通化インタフェースの開発と、土壌の熱拡散係数を推定するシステムの動作確認を行った。

Keyword: Webサービス, データベース, XML
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.236-237 , 2003

発表番号 2-3

Fluctuation of thermal conductivity and resistivity of spherical glass particles

Yuuki YAMAZAKI [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]

粒状物質における熱伝導率と比抵抗値の変化

○山崎 祐樹 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
土谷富士夫 [帯広畜産大学]
辻  修 [帯広畜産大学]
宗岡 寿美 [帯広畜産大学]

土中の水分および熱移動の研究は、土の凍結が生じる寒冷少雪地帯では、農業の生産性を向上させるうえで必要不可欠な分野のひとつである。特に、土中の温度分布状況を把握するために、熱伝導率が重要な因子となっている。ここでは、液相における伝導性の効果を明らかにするため、未凍結条件における粒状物質の熱伝導率測定値と電気比抵抗値との比較検討とともに、熱伝導率推定のJohansen法の適応性について検討した結果を報告する。

Keyword: 熱伝導率, 土の熱的性質, 比抵抗
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.310-311 , 2003

発表番号 2-40

Application of Hydrus-2D to reproduce soil water redistribution and to detect Zero Flux Plane (ZFP)

[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Masaru Sakai [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

○Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]
坂井勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

不飽和土壌中に存在するゼロフラックス面(ZFP)の移動についての研究を進めていく上で、シミュレーション技術は必要不可欠となる。本研究ではシミュレーションソフトHydrus-2Dの有効性をみるために、排水のみ、蒸発のみ、またそれらを同時に起こした場合の3種類の一次元水分移動過程をシミュレーションし、実験結果と比較した。2回の排水実験、1回の排水蒸発実験と比較した結果、おおよそ一致した。

Keyword: ゼロフラックス面, 不飽和領域, Hydrus-2D
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.312-313 , 2003

発表番号 2-41

Effect of initial water content on the downward movement of ZFP in sand dune sand

Masaru Sakai [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Kuruma Tomoya [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

初期水分量が砂丘砂におけるZFPの降下に及ぼす影響について

○坂井勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]
車知也  [東京大学農学部]
宮崎毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

乾燥地で持続的に農業を行なうためには、適切な灌漑量の決定が必要となる。この灌漑量の決定のために、水分の移動方向の境界となるゼロフラックス面(ZFP)を使うことが役立つ。本研究では、初期水分量に注目し、砂試料中のZFPの動きについて考察した。その結果、高水分条件下ではZFPの降下が速く、逆に低水分条件下では遅くなることが分かった。このことから初期水分量は、灌漑量決定のための重要な要因であると言える。

Keyword: ゼロフラックス面, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2003

発表番号 2-42

Numerical Simulation for 2-Dimensional Coupled-Transfer of Water, Solute and Heat in Multi-Layered Soil

Takashi_Kikuchi [Iwate Prefectural University]
Kosuke_Noborio [Iwate University]
Yoshihiko_Abe [Iwate Prefectural University]

多重成層土壌中における水,溶質,熱の2次元連立移動の数値シミュレーション

○菊池貴 [岩手県立大学]
登尾浩助 [岩手大学]
阿部芳彦 [岩手県立大学]

近年、土壌物理に基づく物質移動のモデル化が行われており、シミュレーションコードも開発が行われている。今後、理論とシミュレーション、実測の突き合わせが必要になってくる。本研究では、2次元の水、溶質、熱の連立したシミュレーションを行った。その際には、2次元の水、溶質、熱の連立したモデル化、基礎方程式の連立した解法、座標変換による地形への適応、層間の境界条件という問題について解決した。

Keyword: 水移動, 溶質移動, 熱移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.316-317 , 2003

発表番号 2-43

Fate of Liquid Dairy Manure Nitrogen in an Irrigated Double Crop Corn-Grain Rotation

Kimihito Nakamura [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Thomas Harter [University of California, Davis]
Marsha C. Mathews [University of California Cooporative Extension]
Roland D. Meyer [University of California, Davis]
Toru Mitsuno [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

家畜糞尿に含まれる窒素の農地土壌中での挙動

○中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
Thomas Harter [カリフォルニア大学デービス校]
Marsha C. Mathews [カリフォルニア大学エクステンション]
Roland D. Meyer [カリフォルニア大学デービス校]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

家畜糞尿の農地投入を行っているカリフォルニア州の一調査地において,家畜糞尿に含まれる窒素の農地土壌中の挙動をモデル化し,定量的な評価を行った.窒素挙動に関する無機化・硝化・脱窒速度と有機態窒素の分配係数を感度解析により推定した.その結果,脱窒は無視でき,無機化・硝化が活発で,硝酸態窒素の溶脱が支配的であること,糞尿管理の改善により硝酸態窒素の溶脱量・地下水中濃度が低下傾向にあることなどが示された.

Keyword: 家畜糞尿, 窒素, 感度解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.318-319 , 2003

発表番号 2-44

Transport and deposition of dispersed particles in layered soil columns as affected by the initial electrolyte concentration

NAKANO Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
SUZUKI Katsuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
KATOU Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]

成層カラム中の分散土壌粒子の移動髀炎d解質濃度の影響

○中野恵子 [農業環境技術研究所]
鈴木克拓 [農業環境技術研究所]
加藤英孝 [農業環境技術研究所]

土壌構造の安定性と分散性が粘土粒子の移動捕捉過程に与える影響をみるために、初期電解質濃度とカラム長の異なる二層カラムへの蒸留水の透水実験を行なった。カラム流出液中の懸濁物質の粒径組成は初期電解質濃度によって異なること、電解質濃度が低く分散性が大きい場合には、時間とともに比較的大きな粒径の流出がみられなくなるとともに流出懸濁物質濃度も低下することがわかった。

Keyword: 懸濁物質, 粒径分布, 移動・捕捉
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.320-321 , 2003

発表番号 2-45

Identification of Pore Water Velocity Vector in Sand by Using Quintuple-Probe Heat-Pulse Technique

Akira Endo [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]
Michihiro Hara [Faculty of Agriculture, Iwate University]

五極子熱パルス法を用いた砂質土壌における間隙流速ベクトルの同定

○遠藤 明 [岩手大学大学院連合農学研究科]
原 道宏 [岩手大学農学部]

近年,農薬や化学肥料の過剰投入による土壌汚染や地下水汚染が顕著に確認されてきている.汚染物質を含んだ流体を検知するためには,はじめに,水自身の輸送量やその方向を把握する必要がある.筆者らはHara(投稿中)の理論式を適用し,水分飽和したいもの砂の間隙流速ベクトルを同定し,熱パルス発生時間とカラム内を流れる水フラックス密度の大小が,間隙流速ベクトル同定に与える影響を評価したのでここに報告する.

Keyword: 五極子熱パルスセンサー, 間隙流速ベクトル, 熱的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.322-323 , 2003

発表番号 2-46

Simultaneous measurement of water flow, solute and heat transport properties using Multi-Functional Heat Pulse Probe

Yasushi Mori [Shimane University]
Annette P. Mortensen [Kopenhagen University]
Jan W. Hopmans [Univeristy of California, Davis]
Gerard J. Kluitenberg [Kansas State University]

熱パルス多機能センサーによる土壌水分・塩分・熱移動特性の同時測定

○森 也寸志 [島根大学]
Annette P. Mortensen [コペンハーゲン大学]
Jan W. Hopmans [カリフォルニア大学デービス校]
Gerard J. Kluitenberg [カンザス州大学]

水分・塩分・熱移動は土壌中の輸送現象の多くの部分を司り,互いに影響を及ぼし合っている。これらは時間的また空間的に変動するため同体積で同時に特性が計測できる技術が望まれる。そこで4極塩分センサーと熱パルス法を組み合わせた多機能センサーを開発した。これとマルチステップ流出法を組み合わせて,土壌水分・塩分・熱的特性および土壌水分特性曲線・不飽和透水係数について多特性同時測定した。

Keyword: 土壌の熱的性質, 熱パルス法, 多機能センサー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.324-325 , 2003

発表番号 2-47

Measurement of solute transport caused by instability of density using four-electrode

Yasutaka_KIHARA [Shimane Univ.]

4極法センサを用いた密度不安定性による溶質移動の測定

○木原 康孝 [島根大学 生物資源科学部]

4極法センサを用いて密度不安定性による水の流れに生じる溶質移動について検討した。その結果、この流れは拡散による溶質移動に比べて非常に速く、塩類集積を対象とする際には、これの効果を考慮する必要があることが明らかになった。また、降下(上昇)した濃度が再び上昇(降下)するような現象も見られた。これより、カラム内部では上昇流と下降流が複雑な形状で生起していると考えられる。

Keyword: 溶質移動, 水分移動, 間隙構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.326-327 , 2003

発表番号 2-48

Transport property of ammonia nitrogen under unsaturated flow in dune sand and andosol

Tetsuro OKADA [Wakayama Prefecture]
Hiroyuki IEDA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Sho SHIOZAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

砂丘砂と黒ボク土中の不飽和流におけるアンモニア態窒素の移動特性

○岡田 徹朗 [和歌山県]
家田 浩之 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

畑地からの窒素肥料の流出量を予測するためには、土の吸着と窒素移動の関係性を把握する必要がある。そこで黒ボク土と砂丘砂の不飽和流において、溶液濃度がアンモニア態窒素の移動速度に与える影響を濃度置換実験により調べた。黒ボク土においては、NH4+イオンは事前に吸着している他の陽イオンと交換しながら移動し、水分子やCl-に比して遅れる。この移動速度への濃度の影響は大きく、濃度が薄いと10倍も遅れた。

Keyword: アンモニア態窒素, 溶質移動, イオン交換
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.328-329 , 2003

発表番号 2-49

Effect of Solute Concentration on Velocity of Ca2+,Na+,Cl− in Andisols

Hiroyuki Ieda [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

黒ボク土中のCa2+,Na+,Cl−の移動速度の濃度依存性

○家田 浩之 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

黒ボク土では,溶質移動に対して,イオン濃度依存の変異荷電による吸着と排除の両方がおこると考えられる.本研究では,Ca2+,Na+,Cl−の移動速度のイオン濃度依存性を調べることを目的として,実験室の土壌カラムで濃度置換実験をおこなった.その結果,CaCl2で飽和した系では,Ca2+,Cl-の移動は水よりも遅くなった.一方,NaClの系では,イオン排除の影響を大きく受けてCl-は水よりも早く移動した.

Keyword: 遅延係数, 黒ボク土, 吸着と排除
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.238-239 , 2003

発表番号 2-4

Effects of Water Content, NaCl Concentration, and Temperature on Thermal Conductivity of Tottori Dune Sand

Hidetoshi Mochizuki [Arid Land Research Center, Tottori University]
Iwao Sakaguchi [Arid Land Research Center, Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori University]

鳥取砂丘砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度・温度依存性について

○望月秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
坂口巌 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

鳥取砂丘砂の熱伝導率を様々な条件下で測定した.その結果,水分・NaCl濃度・温度依存性を総合的に明らかにし,既往の研究とは異なり,NaCl濃度が高い場合には温度が低い方が熱伝導率が高くなることがあることなどがわかった.また,望月ら(2002)の実験式を測定結果に適用した結果,本研究の測定範囲でも実験式が鳥取砂丘砂を精度良く予測できることを示した.

Keyword: 熱伝導率, 水分・NaCl濃度・温度依存性, 実験式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2003

発表番号 2-50

Unsaturated Water Flow with Pneumatic Pressure Gradient in a Sand

Nobuo Toride [Saga University]
Feike J. Leij [George E. Brown Jr. Salinity Laboratory ]

土中空気の圧力勾配を伴う砂中の不飽和水分流れについて

○取出 伸夫 [佐賀大学農学部]
Feike J. Leij [アメリカ農務省塩類研究所]

不飽和重力流れでは,ある水分フラックスに対して一組の体積含水率と間隙流速が得られる。水分フラックスを保ちながら体積含水率を変化させるため,重力流れの生じている砂に対して,空気の流れを与え,空気圧勾配を用いて水分量を減少させた不飽和流れを試みた。今回測定した水分フラックス(13〜93cm/day)の範囲では,空気圧勾配により,重力流れに比べて体積含水率が5%程度小さく,水分量がほぼ一様な不飽和流れが生じることを確認した。

Keyword: 水分移動, 重力流れ, 空気圧
GET PDF=03/0302-50.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.332-333 , 2003

発表番号 2-51

Soil moisture and nitrate ions extracted by the centrifuge method

Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]

遠心法により抽出される土壌溶液と硝酸イオン濃度

○中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
駒村正治 [東京農業大学地域環境科学部]

遠心法による土壌溶液の抽出を種々の条件下でおこない,抽出液中の硝酸イオン濃度の定量化をおこなった。pFを変えて測定した結果,抽出力にかかわらず,一定の濃度を示すことを明らかとした。さらに毛管飽和をおこなうことで実際の濃度とは異なること,また飽和にかける時間を変えることで濃度は異なってくることを示した。

Keyword: 保水性, 溶質移動, 水質
GET PDF=03/0302-51.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.334-335 , 2003

発表番号 2-52

Water Collection Efficiency of a Flux Meter in Sand

Yuki Nakao [ORIENTAL CONSULTANTS Co.,Ltd.]
Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Resr. Center. Tottori University]
Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]

フラックスメータによる砂中降下浸透水の採取効率

○中尾 友紀 [(株)オリエンタルコンサルタンツ]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]

農地から溶脱する肥料成分による地下水汚染防止のためには溶脱量を正確に測定しなければならない.そのためには降下浸透水を直接採取する必要がある.本研究では,Inoue and Dirksenが提案したフラックスメータを用い,定常状態を作り出せる大型カラム内で砂中降下浸透水の採取性能について実験した結果,平均249%という高い採取効率で,砂中降下浸透水を定量的に採取することが可能となった.

Keyword: 水分移動, 水収支, 定常浸透
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.336-337 , 2003

発表番号 2-53

Dispersivity and performance of the zeolite soil mixture barrier

Miyuki Hayashi [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Taku Nishimura [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Makoto Kato [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]

土壌中の溶質移動特性とゼオライトバリアの有効性に関する研究

○林みゆき [東京農工大学農学部]
西村 拓 [東京農工大学農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学農学研究科]

汚染防止のためのバリヤの性能を検討するために、汚染物質吸着剤として人工ゼオライトを混合したバリヤを作成し、汚染水としてCd溶液を浸透させる実験を行った。また、溶質移動実験を行い、バリヤの分散係数、分散長を求めた。バリヤは,厚さが薄くなるとそのイオン吸着能よりもはるかに小さな汚染負荷に対して漏出を示した。これは、バリヤ内で十分混合が生じないためにバリヤの吸着能力が発揮されなかったためと考えられた

Keyword: ゼオライト, Cd, 分散長
GET PDF=03/0302-53.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2003

発表番号 2-54

Retention of Cd by natural and synthetic zeolite soil mixtures

Taku Nishimura [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Miyuki Nakajima [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
Tetsuya Ueda [Plantec]

天然および人工ゼオライトによるCd吸着について

○西村 拓 [東京農工大学農学研究科]
中嶋美幸 [東京農工大学農学研究科]
上田哲也 [螢廛薀鵐謄奪]

土壌汚染の防止・修復の手法としてゼオライトを吸着剤として用いる方法の有効性を検討するため、天然ゼオライト、P型人工ゼオライトを用いて、汚染土壌混合実験ならびにバリヤ実験を行った。天然ゼオライトは陽イオン吸着容量は大きいが,重金属の捕捉能力としては人工ゼオライトに比べて劣り、土のみの場合と大差なかった。

Keyword: ゼオライト, Cd, 土壌汚染
GET PDF=03/0302-54.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2003

発表番号 2-55

Migration of Cadmium under Electric Potential Gradient in Soil

Yusuke Terada [Faculty of Agriculture , The Univ. of Tokyo]
Masaru Mizoguchi [Graduates School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]
Tsuyoshi Miyazaki [Graduates School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]

電位勾配下における土壌中のカドミウムの移動に関する研究

○寺田 悠祐 [東京大学農学部]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

重金属汚染の浄化技術の一つとして、動電学的方法がある。この方法は土壌に電圧を印加して重金属を動かし除去する方法である。本研究では、動電学的方法を日本の土壌に適用できる可能性を探るため、電位勾配下における関東ローム中の重金属の移動を把握することを目的とした。実験では、日本で最も多い重金属汚染物質であるカドミウムを用いて、カオリンと関東ロームにおけるカドミウムの移動の違いについて考察した。

Keyword: 溶質移動, 重金属汚染, 土壌微生物
GET PDF=03/0302-55.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.342-343 , 2003

発表番号 2-56

Accumulation and Emission of Methane in Peat Core Experiment

Tokida_Takeshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Katsutoshi_Seki [〃]
Masaru_Mizoguchi [〃]
Tsuyoshi_Miyazaki [〃]

カラム実験による泥炭中のメタンの蓄積と放出に関する研究

○常田岳志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
関 勝寿 [〃]
溝口 勝 [〃]
宮崎 毅 [〃]

湿原は温室効果ガスであるメタンの主要な放出源であるが、泥炭中のメタンの存在形態や大気へ放出されるメカニズムには不明な点が多い。本研究では不撹乱泥炭試料を用いたカラム実験により、泥炭中のメタンの蓄積形態と地表面メタンフラックスの関係を明らかにすることを目的とした。その結果、拡散による放出は土中メタンの蓄積量によらず一定範囲の値を取るが、気泡の上昇による放出はメタンの蓄積と伴に増加すると考えられた。

Keyword: メタン, 湿原, 放出メカニズム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2003

発表番号 2-5

Upward Movement of Moisture and Salt in Frozen Soil under Temperature Gradients

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凍土中における温度勾配下の水分と塩分の上昇移動

○劉 霞 [岐阜大学連合農学研究科]
天谷孝夫 [岐阜大学農学部]
赤江剛夫 [岡山大学環境理工学部]
西村直正 [岐阜大学農学部]

03/0302-05.pdf

Keyword: 凍土, 温度勾配, 水分抹=:凍土中の水分移動特性は,凍結に伴う水分移動による伴う凍上,土壌の融解が開始した後の表層から下層への浸透と表面流出,さらにはこれらの水分移動に付随して発生するかかわる塩分移動現象の解明においても重要な課題である.温度勾配による凍土中の水分上昇現象を明らかに把握するために,凍結させた土壌カラムを上方から冷却する室内カラム試験を行うとともに,現地で凍土中の体積含水率分布と温度分布を測定した結果から, 凍結期間中の凍土を通じて下層から表層への水分と塩分移動が発生していることを確かめる.
GET PDF=240-241



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.242-243 , 2003

発表番号 2-6

Moisture and salt movements in sand during evaporation under reduced pressure

MIZOGUCHI Masaru [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
SUETSUGU Atsushi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
IMOTO Hiromi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
MIYAZAKI Tsuyoshi [Graduates School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

減圧蒸発過程における砂中の水分と塩分の移動

○溝口 勝 [東京大学大学院]
末継 淳 [東京大学大学院]
井本博美 [東京大学大学院]
宮崎毅 [東京大学大学院]

火星の地下における水分移動のメカニズムを探る目的で、減圧蒸発過程での砂カラム中の水分・温度・塩分分布を測定する実験を行った。その結果、低塩分濃度では試料が凍結するが高濃度では試料が凍結しないこと、液状水移動に伴い塩分が表層に移動すること、塩分濃度が高いほど蒸発量が多いことがわかった。これらは、減圧蒸発に伴う乾燥、潜熱損失による凍結、塩濃縮によるクラスト形成や凝固点降下などの現象が関係している。

Keyword: 蒸発, 塩分移動, 宇宙
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2003

発表番号 2-7

Crop Response under Groundwater Salinity Stress - A Controlled Environment Study -

Nasir M. Khan [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masaya Ishikawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

浅層地下水の塩分濃度の相違が春小麦の生長と生産量に与える影響

○Nasir M. Khan [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
佐藤洋平 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
塩沢昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
石川雅也 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

浅層地下水の塩分濃度の相違(C1Keyword: 土壌環境と植物根系, 水分移動, 砂漠化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.246-247 , 2003

発表番号 2-8

The Effect of Salt Accumulation on Water Potential and Transpiration Rate of Wheat

Tetsu Yaoka [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
[Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]

塩分集積による小麦の水ポテンシャル低下が蒸散量に与える影響

○矢岡 哲 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
Nasir.M.Khan [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

乾燥地においては、蒸発散によって農地の塩分集積が生じる。土壌水の塩濃度増加は、植物の水ポテンシャルを低下させ、葉の気孔の閉塞を通じて蒸散量を低下させるとともに、光合成を低下させ生育を低下させる。したがって、塩分集積と植物生育との関係は植物の生理反応としての水ポテンシャルと気孔開度との関係が重要であるが、土壌の水分状態を一定にしたポット実験でこの関係を得た。

Keyword: 塩分集積, 水ポテンシャル, 蒸発散
GET PDF=03/0302-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.248-249 , 2003

発表番号 2-9

Effect of the some kinds of chemicals on the Eh of paddy field soil

Daisuke Murakami [The United Graduate school of Agricultural Science.Iwate Univ.]
Toshiaki Abe [Faculty of Agriculture. Yamagata Univ.]
Tatsuaki Kasubuchi [Faculty of Agriculture. Yamagata Univ.]

水田土壌Ehに及ぼす各種資材の影響

○村上 大亮 [岩手大学連合大学院農学研究科]
阿部 敏明 [山形大学農学部]
粕渕 辰昭 [山形大学農学部]

一般に水稲栽培期間で使用される除草剤、またはカルパー剤に及ぼす影響をEh測定により評価した。その結果、除草剤はEhの日周変化を妨げる因子であること、カルパー剤は日射の影響なくしてもEhを増加させる因子であることが明らかとなった。今後はこれらの各種資材の影響について、物理的・化学的・生物的に評価する必要があると考えられた。

Keyword: 水田, Eh,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.364-365 , 2003

発表番号 3-10

Studies on Measurement of Jump Height of Ayu at Bed Sill Works in Neo River

HIROSHI ITAGAKI [Gifu Universituy]
MASAMITSU SIRAKI [Gifu Universituy]

根尾川第8床固工における稚鮎の跳躍高の測定に関する研究

○板垣 博 [岐阜大学 農学部]
白木 政光 [岐阜大学 農学部]

河川に頭首工や床固工等の河川横断工作物が設置されている場合,稚鮎の遡上にとっては大きな障害物になっている.また,これらの構造物に魚道が設置されていたとしても,その最下流端では,魚道入口と下流河川との間で,段差が生じ,流れがナップの状態になっている個所が見られる.このような流れの状態では,稚鮎はこの障害物を跳躍して遡上することになる.本研究では,稚鮎の跳躍高を,現地測定によって求めた.

Keyword: 床固工, 稚鮎, 跳躍高
GET PDF=03/0303-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.366-367 , 2003

発表番号 3-11

Bottom Sediment Control of Drainage Canals for Habitats of Aquatic Life

Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]
Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]
Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]

農業排水路を水生生物の生息空間とする底質制御工法

○向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]
中 達雄 [独立行政法人農業工学研究所]
田中 良和 [独立行政法人農業工学研究所]

傾斜地の排水路を対象に、柵渠のアームに欠口をつけて流れを蛇行させ、底質を制御して水路を生物の生息空間とする工法を開発した。模型実験(勾配1/20)により以下の機能を解明した。1)低水流量時には欠口部の垂直蛇行により淵が、平面蛇行により瀬ができる。2)小規模洪水流量時には十分な水深を持つ淵と0.5m/s程度の流速が生じ、魚類の避難場となる。3)高水流量時は底質が流出するため水路床の保護が必要である。

Keyword: 底質制御, 傾斜地水路, ハビタット
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.368-369 , 2003

発表番号 3-12

Mathematical Modeling of Preference Intensity of Japanese Medaka for Instream Water Environment using Fuzzy Inference

SHINJI FUKUDA [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
KAZUAKI HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
SHIOMI SHIKASHO [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

ファジィ推論によるメダカの環境応答モデルの開発

○福田 信二 [九州大学大学院 生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院 農学研究院  ]
四ヶ所 四男美 [九州大学大学院 農学研究院  ]

一般に,人や動物の社会・環境因子に対する応答行動はばらつきが大きく,選好判断に曖昧さを伴う.本研究では,室内開水路による選好性実験で得られたメダカの各環境因子に対する選好特性を,簡略化法を用いたファジィ推論を行うことでモデル化した.さらに,得られたファジィ選好強度モデルを室内平面水槽実験およびフィールド調査によって検証した.得られたファジィ選好強度モデルによりメダカの選好強度がほぼ再現できた.

Keyword: メダカ, ファジィ推論, 選好強度モデル
GET PDF=03/0303-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.370-371 , 2003

発表番号 3-13

Flow Compute in Open Channel by means of Unsteady Flow Analysis

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非定常流解析を利用した開水路流量算定

川野 了 [東京農工大学大学院]
○吉田 武郎 [東京農工大学大学院]
久保 成隆 [東京農工大学]
大里 耕司 [東京農工大学]

用水路を通じて適切な量の水を供給することが求められるが、開水路での流量の測定は、一般に、水深を測定するよりも難しい。水深の変化から数値解析を用いて、流量を用いることが出来れば、用水管理の上で効率的な手段となる。数値解析を行うためには、粗度係数が必要である。その粗度係数の同定を行うために、水路内の一点の水深の時系列筑粟があればよいことを、箪通炳五徘、模型実験水路での筑粟を用いて検証する。

Keyword: Preissmann型陰差分法, 模型水路, 黄金分割法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.372-373 , 2003

発表番号 3-14

3-Dimensional Flow Analysis Using TVD Finite Volume Method

Koichi Unami [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

TVD有限体積法による3次元流れ解析

○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]

3次元流れを解析するための簡便な数値手法として,静水圧分布を仮定した多層モデルに対するTVD有限体積法が有効であることを示す.有限体積法は,水平方向における任意形状の非構造三角形要素分割を,座標変換を行うことなしに用いることができる.フラックスの評価をすべてTVDスキームによって行うことにより,高い数値安定性が実現される.開発した数値モデルを,横流入のある河川流の解析に適用する.

Keyword: 有限体積法, 3次元流れ, 河川流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.374-375 , 2003

発表番号 3-15

Numerical Study of Water Motion in Lake Koyama by Using the Two-dimensional One-layer Model

Kouji Sai [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
Masayoshi Harada [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Isao Yoshida [Faculty of Agriculture, Tottori University]

二次元単層モデルによる湖山池湖流の数値解析

○齋 幸治 [鳥取大学大学院農学研究科]
原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]

本研究では,ADI法を援用した二次元単層モデルを用いて湖山池湖流の数値シミュレーションを行った.湖山池では年間を通じて西から北よりの風が卓越していることを考慮し,西風と北風のそれぞれが作用する場合の湖山池湖流の流動特性を把握した.その結果,西風の場合では沿岸付近に沿った広い範囲での反時計回りの還流が発生し,北風の場合では,池東部で時計回りの還流,池西部で反時計回りの還流が形成されることが分かった.

Keyword: 湖流, 二次元単層モデル, ADI法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2003

発表番号 3-16

Studies on Turbidity and Temperature of Water in the Reservoire of Storage Dam

Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Yasuhiro Akiyoshi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Masamitsu Kawanaka [Miyazaki National Irrigation Project Office,Kyusyu Regional Agricultural Administration Office]
Kenji Shimada [Miyazaki National Irrigation Project Office,Kyusyu Regional Agricultural Administration Office]

ダム貯水池の濁度と水温に関する研究

○中園 健文 [宮崎大学農学部]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
川中 正光 [九州農政局宮崎農業水理事務所]
島田 憲次 [九州農政局宮崎農業水理事務所]

本報では,実際に計測した濁度のデータを水温の観点から比較検討し,ダム貯水池内での濁水の分布を考察した.その結果,鉛直方向の水温差が小さい循環期では,水深に関係なく一様に濁度が発生し,たとえ大きな濁度が発生しても非常に短い時間で小さくなることや,水温躍層が現れる成層期では,流入した濁水が貯水池内の密度流により水温躍層や深層内へ浸入し,濁質が長期間かけて漂いながら緩やかに沈降することが明らかになった.

Keyword: 濁度, 水温, 貯水池
GET PDF=03/0303-16.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.378-379 , 2003

発表番号 3-17

Sandbar-forming experiments for the conservation of intake capability and ecosystem in upper reaches of an intake weir

Kyoji TAKAKI [National Institute for Rural Engineering]
Hiroyasu KOBAYASHI [National Institute for Rural Engineering]
Atsushi NAMIHIRA [National Institute for Rural Engineering]

利水と生態系に配慮した頭首工上流域の砂州形成実験

○木強治 [農業工学研究所]
小林宏康 [農業工学研究所]
浪平 篤 [農業工学研究所]

非灌漑期の頭首工上流域において、安定した砂州の形成による生物生息域の創出、みお筋の固定化による水生生物の通路の確保、河川断面の複雑化による生態系多様性の向上のため、可動堰の操作に伴う砂州形成制御の可能性について検討した。洪水時に一般的に行われている土砂吐および洪水吐ゲートの全開操作に比べ、制限水位を超えない範囲でこれらの開度を調整することにより、砂州をある程度人工的に形成することが可能である。

Keyword: 土砂水理, 水利構造物, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2003

発表番号 3-18

Developing Process of Woody Vegetation at the Upper Reach of the Kitakami River

Hideyuki CHIBA [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
Hajime MIWA [Faculty of Agriculture, Iwate University]

北上川上流域(盛岡市)における樹林帯の発達過程

○千葉 秀之 [岩手大学大学院農学研究科]
三輪 弌 [岩手大学農学部]

近年,北上川上流域において河川樹林帯あの発達が著しい。河川樹林帯は生物などの生育にとって重要であるが,洪水の疎通障害や流木化の弊害を生じるため,河川樹林帯の発達過程を把握する必要がある。そこで,昭和45年以降の航空写真の比較判読から北上川の河道や砂礫堆の変遷,樹林帯の発達過程を明らかにした。盛岡市付近の北上川は蛇行した河道で,ほぼ安定した位置にある砂礫堆の寄洲上に樹林帯が発達してきている。

Keyword: 北上川, 樹林帯, 航空写真
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.382-383 , 2003

発表番号 3-19

Observation Results of Control System for Sediments from Upland Field

Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]
Masahiko SHIMAZAKI [National Agricultural Research Center for Western Region]
Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]

畑地からの流出土砂制御工法の実証試験結果

○中 達雄 [(独)農業工学研究所]
島崎昌彦 [(独)近畿中国四国農業研究センター]
田中良和 [(独)農業工学研究所]
向井章恵 [(独)農業工学研究所]

赤土流出等の農耕地からの土砂流出に対して、土砂水理学の観点から、掃流砂と浮遊砂(Wash load)を選択的に制御する工法の実証試験結果について報告する。傾斜地の農地排水路系において、本工法の、渦動排砂管による掃流砂の制御機能および浮遊砂やWash loadなどの微細土粒子については、重力沈降を促進させた浸透性沈砂池における制御機能を評価した。

Keyword: 土砂水理, 水環境・水質, 浸透性沈砂池
GET PDF=03/0303-19.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2003

発表番号 3-1

Countermeasure of Water hammer after Pump Power Failure Using Check Valve

Yamato Nara [Crown Enginerring Co., Ltd.]
Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Masaki Saito [Crown Enginerring Co., Ltd.]

逆止弁によるポンプ急停止時の水撃圧抑制対策について

○奈良大和 [クラウンエンジニアリング(株)]
稲垣仁根 [宮崎大学農学部]
斎藤正樹 [クラウンエンジニアリング(株)]

ポンプ送水系パイプラインにおいて,水柱分離が発生する地点とそれが管路に及ぼす影響を把握できれば,水柱分離を許容した設計が可能になると考えられる.本報では,水柱分離を許容するのを前提として積極的にポンプトリップ時の水撃圧を抑制するために,逆止弁を管路の途中に設置する方法を提案した.この方法は,水柱分離を考慮するだけでは効果のなかった圧力上昇の抑制に有効であることが水撃圧解析により確認できた.

Keyword: パイプライン, ポンプトリップ, 逆止弁
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.384-385 , 2003

発表番号 3-20

Examination for the counter measure against inflow and accumulation of floating rubbish at the intake

Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]
Hiroyasu Kobayashi [National Institute for Rural Engineering]
Kyoji Takaki [National Institute for Rural Engineering]

取水口における浮遊性塵芥の流入・集積対策工に関する検討

○浪平篤 [農業工学研究所]
小林宏康 [農業工学研究所]
木強治 [農業工学研究所]

頭首工等に設置される取水口では,河川等の水路から流水とともに発泡スチロール等の様々な浮遊性塵芥が流入してくる.その防止のため,通常は取水口付近に除塵スクリーンが設置される.しかし,ここに集積した塵芥の排除労力は施設管理者にとって大きな負担となっている.そこで本研究では,浮遊性塵芥の流入と集積を防止するため,取水口付近に設置する簡易な対策工について実験的に検討を行う.

Keyword: 取水口, 浮遊性塵芥,
GET PDF=03/0303-20.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2003

発表番号 3-21

Optimum Allocation of COD Loading into Yasu River with Equity Measure

Shigeya Maeda [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]

公平性を考慮した野洲川におけるCOD負荷量の最適配分

○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]

河川水質の長期的管理のため,これまで面源からの負荷を考慮した上で点源からの許容COD負荷量を河川の各負荷点に配分する確率論的最適化モデルを構築してきた.ここでは,許容負荷量の場所的変動性すなわち負荷の公平性を考慮した水質管理案を提示できるよう,モデルに新たな目的関数と制約条件を追加する.滋賀県野洲川にモデルを適用し,改良前のモデルから得られる水質管理案より検討価値のある代替案を提示できることを示す.

Keyword: 河川水質管理, 最適化, 公平性
GET PDF=03/0303-21.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2003

発表番号 3-22

A Search for Groundwater Contamination Sources Using Extended GA

Ken HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Eiji ICHION [Ishikawa Agricultural College]
Toshihiko KAWACHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

改良GAによる地下水汚濁源推定

○平松 研 [岐阜大学農学部]
一恩英二 [石川県農業短期大学]
河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]

勾配法を模した探索法を組み合わせた遺伝的アルゴリズムを用いて複数の水質汚濁源を観測井における汚濁物質濃度から推定する手法を開発した.地下水流動を既知としているため,単位溶脱量に対する応答を保存することにより,汚濁源探索を組み合わせ問題へと変換することが出来た.結果として,汚濁源が多数になれば,与えられた条件では収束が困難となるが,少数の場合はかなりの精度で探索が可能であることが明らかとなった.

Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 虫型探索, 地下水汚染
GET PDF=03/0303-22.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2003

発表番号 3-23

Hydraulics of flow through rockfill.

Toshihiro_MORII [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Shigeki_OGAKE [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Satoshi_MATSUMOTO [Muika-machi Administration Office, Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture.]

ロックフィルを通る流れの水理特性

○森井俊広 [新潟大学農学部]
大懸重樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]
松本 智 [新潟県土木部六日町土木事務所]

礫や砕石で代表されるロック材は,フィルダムや透水型ダム,排水工,礫間浄化工など多くの水利構造物に用いられている。これらの構造物の水理設計を行うにあたり,ロックフィルのもつ通水性能を適正に評価する必要がある。1次元透水試験と室内水路を用いた堤体通水試験によりロックフィルを通る流れの水理特性を調べ,粒径100mm程度までのロックフィル構造物の通水特性を精度よく予測できる水頭損失式を提示した。

Keyword: ロックフィル, 非線形流れ, 水頭損失式
GET PDF=03/0303-23.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.392-393 , 2003

発表番号 3-24

Experimental Studies on Groundwater Flow in Rocks using Artificial Fractures

Takeo TSUCHIHARA [National Institute for Rural Engineering]
Masahito YOSHIMURA [DOWA mining CO., Ltd.]
Satoshi ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]
Masayuki IMAIZUMI [National Institute for Rural Engineering]

模擬亀裂を用いた岩盤地下水流動機構に関する実験的研究

○土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
吉村 雅仁 [同和鉱業株式会社]
石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]
今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]

岩盤亀裂内を流れる地下水の流動機構を把握するために,模擬亀裂岩盤を用いて通水実験を行った.実験結果より,模擬亀裂岩盤内のトレーサーは亀裂ネットワークの広がりから予想される拡散とは異なり,流下方向に卓越した拡散形状を示すことが明らかとなった.また流下距離の短い経路はトレーサー到達時刻が早いが,その経路のみをトレーサーが選択的に流れているわけではないことが実験により示された.

Keyword: 岩盤, 地下水, 模擬亀裂
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2003

発表番号 3-25

Change of deflection by storm surge with considering influence of global warming on typhoons

Hirohide KIRI [National Institute for Rural Engineering]
Hajime TANJI [National Institute for Rural Engineering]
Tetsuo NAKAYA [National Institute for Rural Engineering]
Hideto FUJII [Secretariat of Mekong River Commission]

地球温暖化に伴う台風への影響を考慮した高潮偏差の変化

○桐 博英 [農業工学研究所]
丹治 肇 [農業工学研究所]
中矢哲郎 [農業工学研究所]
藤井秀人 [メコン河委員会事務局]

地球温暖化により台風に及ぼされる影響を考慮した高潮偏差シミュレーションを行った。過去に日本に接近した台風から2つのモデル台風を作成し、有明海における地球温暖化前後の高潮偏差の変化を比較した。地球温暖化の台風への影響として中心気圧深度が現在よりも15%大きくなると仮定した結果、高潮偏差量が約0.7m大きくなるという結果が得られた。

Keyword: 地球温暖化, 高潮, 数値解析
GET PDF=03/0303-25.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.396-397 , 2003

発表番号 3-26

Change of water demand following global warming in arid area

Tomohisa Yano [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
Shin-ichi Takeuchi [Faculty of Engineering, Kyushu Kyoritsu University]
Hiroko Hashizume [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
Tomohisa Yano [Arid Land Reserch Center, Tottori University]

地球温暖化に伴う乾燥地域の水需要の変化

○矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]
竹内 真一 [九州共立大学工学部]
橋爪 裕子 [鳥取大学乾燥地研究センター]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]

気候変動予測データを用いてトルコ半乾燥地における作物の水需要の将来変化を推定した。2001年から2099年までの年降水量から気温上昇の影響が大きい21世紀後半を対象にして豊水年、平年、渇水年を決定し、年間の灌漑水量のシミュレーションを行った。その結果、各確率年の灌漑水量は基準年に比べて、それぞれ3、16、39%増大した。平年の灌漑水量が基準年と等しくなるように灌漑すると、12%程度の減収となる。

Keyword: 乾燥地, 気候変動予測, 灌漑水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2003

発表番号 3-27

Study on Estimating the Probable Precipitation Based on a Parameter of Precipitation in USA

Shingo ADACHI [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Seisuke MATSUDA [Faculty of Agriculture,Kochi University]

降水の時間集中度に基づくアメリカ合衆国における確率降水量の推定

○足立 真吾 [高知大学農学部]
松田 誠佑 [高知大学農学部]

本研究では,多様な気候と地形をもつアメリカ合衆国の降水に,降水の集中度を適用し,1時間および1日を単位時間とした単位時間降水量の確率推定式を求めた。また,これらを用いて各観測点の年最大単位時間降水量を模擬発生させ,従来法による確率分布の再現性を調べた。

Keyword: 降水強度, 正規変数, 確率降水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.400-401 , 2003

発表番号 3-28

Long-term Change in Daily Rainfall Characteristics at Tokyo

Hidetaka_Chikamori [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Akihiro_Nagai [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]

東京における日降雨特性の経年変化

○近森秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井明博 [岡山大学環境理工学部]

東京管区気象台で観測された125年間の日雨量データを対象に,日降雨特性の経年変化を調べた結果,確率日雨量には近年大きくなる傾向が見られたが確率ひと雨雨量と確率連続無降水期間には大きな経年変化が見られないなど,確率日雨量等に経年的増加傾向が見られた岡山とは異なる結果が得られた。このことは確率水文量の経年変化が地域的に異なることを示唆しており,全国的に詳細な検討を行う必要が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.402-403 , 2003

発表番号 3-29

A Study for Design Flood Dischage of the Gando Dam

Ryouichi Ohnishi [National Institute for Rural Engineering]
Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]

岩洞ダムの設計洪水流量に対する考察

○大西 亮一 [ (独)農業工学研究所]
小川 茂男 [ (独)農業工学研究所]
島 武男 [ (独)農業工学研究所]

岩洞ダムは流域面積が48.6km2,設計洪水流量が93.5m3/sで,設計洪水比流量は1.9m3/s/km2となり,クリーガ式の17.1m3/s/km2の20%増しの20.5m3/s/km2と比べて約1/11倍と小さい。1960年11月のダム完成から40年間以上になるが,洪水吐からの放流は1回だけで,その量もわずかであった。このため,ダム管理で観測された降雨量やダム貯水位(貯水量)等のデータを解析して,洪水時の流出量を求め,設計洪水流量を考察する。

Keyword: 設計洪水流量, 洪水流量, 洪水比流量包絡式
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.348-349 , 2003

発表番号 3-2

Analyses on Dynamic Pressure of Nappe ()  -Experimental Approaches-

Akira Mitsunari [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Nobuo Manda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]

越流堰ナップの衝撃圧解析について(その1)  −実験による問題提起−

○光成 明 [九州共立大学大学院]
万田 伸生 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学大学院]
竹内 真一 [九州共立大学大学院]

越流堰からの自由落下水脈(ナップ)の水理学的な挙動について実験と解析を試みた。ナップの衝撃圧は、突入部におけるウォーター・クッションの形態によって3つのケースに大別され、ケース1(ナップ先端が露出射流を伴う流れ)とケース3(ナップ先端が貯留水塊に潜り込む流れ)は解析可能である。これに対し、ケース2(遷移領域の流れ)は解析的な取扱い方法が確立されておらず、その現象の把握と解析について検討した。

Keyword: 越流堰, ナップ, 衝撃圧
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2003

発表番号 3-30

Hazard map system to heavy-rain disaster on agricultural field

Akiyuki AIZAWA [National Institute for Rural Engineering]
Susumu MASUKAWA [National Institute for Rural Engineering]
Hidekazu TAGASHIRA [National Institute for Rural Engineering]

農地豪雨災害に対するハザードマップシステム

○相澤顕之 [独立行政法人農業工学研究所]
増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]
田頭秀和 [独立行政法人農業工学研究所]

半減期24時間実行雨量を降雨指標とする九州を対象とした農地災害に対するハザードマップを開発した。降雨情報は当所で開発されたインターネット経由でリアルタイムに閲覧・配信するシステムの「デジタル気象情報」から現況及び予測レーダアメダスデータを用いた。危険度判定は積算・実行雨量14種から優位比較をし、試行的に半減期24時間実行雨量の4段階の閾値とし、視覚的に危険度が確認できるハザードマップシステムとした。

Keyword: 気象災害, 農地災害, ハザードマップ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2003

発表番号 3-31

Water stress index based on leaf temperature−A case study on corn−

Yo Takahashi [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
Nobuhito Ohigashi [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
Toshio Yamada [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
Tomohisa Yano [Arid Land Reserch Center, Tottori University]

葉温による水ストレスの指標化−トウモロコシの測定事例−

○高橋 洋 [鳥取大学乾燥地研究センター]
大東 信仁 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山田 俊雄 [鳥取大学乾燥地研究センター]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]

作物の水ストレス指標の一つに飽差と葉C温差の関係を基にしたCWSI (Crop Water Stress Index) がある.本研究はより的確な作物の水ストレスの指標化を目的に,蒸散が生じている通常の状態の葉と蒸散が生じない様にアクリル系透明塗料にて被覆した葉の葉温を測定し,CWSIを応用した新たな水ストレス指標を提案する.なお,この指標の妥当性は土壌水分の挙動と比較することによって検討した.

Keyword: 水ストレス指標, 葉温, 被覆葉温
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.408-409 , 2003

発表番号 3-32

Estimation of Evapotranspiration in an Irrigated Maize Field in Hetao Irrigation District

Toshiyuki Tamoto [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]
Hiroki Oue [Faculty of Agriculture , Ehime University]
Hiroki Ikawa [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]
Keiji Takase [Faculty of Agriculture , Ehime University]

黄河流域河套灌区の灌漑トウモロコシ畑における蒸発散量の算定

○田本 敏之 [愛媛大学大学院農学研究科]
大上 博基 [愛媛大学農学部]
伊川 浩樹 [愛媛大学大学院農学研究科]
高瀬 恵次 [愛媛大学農学部]

黄河流域の河套灌区における水収支構造を明らかにするために,現地の灌漑トウモロコシ畑で微気象観測を行い,ボーエン比熱収支法で蒸発散量を算定した.その結果,8〜9月の40日間で灌漑水量の約90%が蒸発散によって消費されたことがわかった.また,灌漑地域全体の蒸発散を推定する目的で,蒸発散推定法の適用性を検討した.その結果,群落抵抗モデルを用いたバルク法とPenman-Monteith法が有効であることがわかった.

Keyword: 灌漑トウモロコシ畑の蒸発散, 群落抵抗モデル, 圃場レベルの水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2003

発表番号 3-33

Measurement of Evapotranspiration from a Paddy Lysimeter

Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]
Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro KUBOTA [National Institute for Rural Engineering]

水田ライシメータにおける蒸発散量の測定

○松田 周 [(独)農業工学研究所]
増本隆夫 [(独)農業工学研究所]
久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]

水田ライシメータを設定し、水収支法と渦相関法による蒸発散量測定を開始した。その結果、8月下旬まで表面水位と地下水位がほぼ等しく、湛水期間中は表面水位変化を水田内貯水量の変化として扱えることが分かった。7月中旬から8月下旬までの平均日蒸発散量は約3.0mmであることが明らかになった。また、渦相関法に用いる鉛直風速をスペクトル解析した結果、測器の妥当性が示された。

Keyword: 水田ライシメータ, 水収支法, 渦相関法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.412-413 , 2003

発表番号 3-34

Fundamental research on regional temperature formation in semi-urban area−Evaluation of temperature distribution in the Sennan Area using GIS−

Daisuke MORIKAWA [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]
Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture Science, Kyoto University]
Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]

混住化地域の気温形成に関する基礎的研究−GISを用いた泉南地域における広域的気温評価−

○森川 大輔 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

農地や市街地などが混在する混住化地域において,様々な土地利用や地域風が気温に与える影響を把握するために,大阪府泉南地域を事例として広域的な気温評価を行った.その結果,日中は海風が卓越しており,地域内での気温差は小さくなっていた.夜間から朝方にかけては,市街域の方が農村域よりも気温が下降しない傾向があった.この地域では,土地利用と地域風が複雑に影響し合い気温が形成されていると思われる.

Keyword: 気温分布, 混住化地域, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2003

発表番号 3-35

Effect of Irrigation Ponds on Thermal Environment()

Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Kimihito NAKAMURA [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
Rie NAKAGAWA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]

ため池が周辺気温環境に及ぼす影響()

○竹下伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野徹 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
中川里栄 [大阪府立大学農学生命科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]

本研究では,大阪府岸和田市のため池において気象環境の調査を行い,ため池が周辺気温環境に及ぼす影響について検討した.その結果,風の穏やかな晴天日において,,燭畸咾らの距離によって日較差に差が現れること,朝・夜にため池近傍の気温が高くなること,また,日中北よりの海風の影響により風下(南側)の気温が低くなることが明らかとなり,ため池が周辺の気温環境に影響を及ぼしていることが示された.

Keyword: ため池, 多面的機能, 気温環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2003

発表番号 3-36

Evaluation of Flood Mitigation Effects of Irrigation Pond Aggregation()

Kohei BESSHI [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
Kimihito NAKAMURA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]

ため池群による洪水緩和機能評価()

○別枝宏平 [京都大学大学院農学研究科]
竹下伸一 [京都大学大学院農学研究科]
三野徹 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では,洪水時のため池による雨水貯量を,典型的なため池密集地帯である大阪府泉南地方において実測データをもとに検討し,ため池群としての雨水貯留量を算出した.その結果,貯水率が低下する非灌漑期においては,面積的には3%のため池群によって流域の損失雨量を10〜18%増加させることが示された.さらに,空き容量を最大限に活用すれば,10年確率の洪水に対しても約18%の雨水を貯留できることも明らかとなり,ため池群の持つ雨水貯留ポテンシャルの大きさを示すことができた.

Keyword: ため池群, 洪水緩和, 貯留量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.418-419 , 2003

発表番号 3-37

Tsuruta Masaya [Niigata Prefecture]
Satoh Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Fujiki Tomohisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
Nakatsukuma Masayuki [The Master's Program in Environmental Sciences, University of Tsukuba]

灌漑水田地域における還元水流出の特性

○鶴田 雅也 [新潟県]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
藤城 公久 [筑波大学農林工学系]
中津熊 真幸 [筑波大学環境科学研究科]

水田地域からの還元水流出の特性について検討するため、小貝川福岡堰地区において、取水停止時(1日間)の還元水の時間変化等を広域地区と2つの末端地区で観測した。その結果、還元水流出の中に田面水位が高い時に現れる半減期4〜7時間の成分と半減期10〜15時間の安定した成分とが検出された。後者の半減期の大小地区における一致から水田浸透量の大半は水田近傍の小排水路に流出していることが推定された。

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.420-421 , 2003

発表番号 3-38

Morphologic Grouping of Terraced Paddy based on Topographical Factors

HIROYUKI TARUYA [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
TAKAHIRO SHIONO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
TERUHITO MIYAMOTO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

地形の形態要素に基づく棚田の分類

○樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]
塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

本研究では農地災害の評価を目的とした棚田の分類の考え方とその方法、分類に基づく農地災害評価方法についてGISを用いて検討した。河川網、河床形態、崩壊地形などの水の流れに関わる地形形態を画像上で読みとり、棚田を圃区の単位で暫定的な4類型に整理したところ、各類型は実際の標高、Strahlerの水流次数、平均一筆面積と良く対応し、農地災害の多くが特定の類型や圃区形状と密接に関係していることがわかった。

Keyword: 棚田, GIS, 農地災害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2003

発表番号 3-39

Study on runoff process of rainfall from paddy field on a slope

GO Kobayasi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]
Kuniaki Miyamoto [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]
Hiroyuki Taruya [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Takahiro Siono [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Teruhito Miyamoto [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

棚田における降雨の流出過程に関する研究

○小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]
樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター]
塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
宮本 輝仁  [九州沖縄農業研究センター]

棚田における降雨流出の観測を行うために熊本県矢部町の城原地区と布田地区に観測流域を設定した。また同流域に対して微地形と地層構造を反映できる分布型流出モデルを適用し,流域モデルの作成と若干の流出解析を行った。また,観測開始後これまでに表面流出を伴うような降雨が発生していないので実測との比較は今後の課題であるが,観測流域の特性と流出解析結果について報告する。

Keyword: 流出特性, 水循環, 棚田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2003

発表番号 3-3

Analyses on Dynamic Pressure of Nappe ()  -Pressure Reducing by Water Cushion-

Nobuo Manda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Akira Mitsunari [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]

越流堰ナップの衝撃圧解析について(その2)−ウォーター・クッションの存在と衝撃圧の減殺−

○万田 伸生 [九州共立大学大学院]
光成 明 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学大学院]
竹内 真一 [九州共立大学大学院]

ナップ突入部の流れの形態を、各ケース全般に亘り、その変化と特徴について検討した。下流水深が高くなるに従い、ケース1(露出射流を伴う流れ)からケース2(遷移領域の流れ)に移行する。それに伴い平均圧力水頭値も低下していく。しかし、ケース2の圧力ピーク値はケース1のそれに匹敵する。このような特性の上で、ウォーター・クッションによる衝撃圧減殺効果を把握する為に、その発生頻度とフルード数を用いて解析を試みた。

Keyword: ナップ, 水理解析, 圧力減殺
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.424-425 , 2003

発表番号 3-40

Runoff characteristics of rainfall in paddy fields area

NAKATSUKUMA Masayuki [The Master's Program in Environmental Sciences, University of Tsukuba]
SATOH Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
FUJIKI Tomohisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
TSURUTA Masaya [Niigata Prefecture]

水田地域における洪水流出の特性

○中津熊 真幸 [筑波大学環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
藤城 公久 [筑波大学農林工学系]
鶴田 雅也 [新潟県]

水田地域からの降雨流出の時間的変化・量の特徴について明らかにするため、小貝川福岡堰地区の水田地域において、雨量、河川水位、水田内水位の連続観測等を行った。流出ハイドログラフは流量ピーク付近で上に凸の形状を示し、その後指数関数的に減少するという傾向が見られ、この傾向は特に灌漑期において顕著に現れた。また、水田地域からの流出は灌漑期・非灌漑期で異なる特徴を持っていると推測される。

Keyword: 水田, 流出特性, 洪水低減機能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.426-427 , 2003

発表番号 3-41

Water Budget Analysis in Floating Rice Area of Chao Phraya Delta

KANAKO YURI [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech.]
NARITAKA KUBO [Faculty of Agriculture, TUAT]
KOJI OSATO [Faculty of Agriculture, TUAT]

チャオプラヤデルタ浮稲地域における水収支解析

○由利 佳菜子 [東京農工大学院 ]
久保 成隆 [東京農工大学 ]
大里 耕司 [東京農工大学 ]

タイ国チャオプラヤデルタにおいて、洪水・渇水被害が年々増大してきている。水環境を安定させるために、対策を考えなければならないが、その前段階として、その地域において水収支を行い、水文環境を把握した。そのとき、堰からの正確な流出量、外部流入量を算定した。対象地は、雨期には高い貯留量を持ち、また乾期は年によっての差が激しく安定していないことが分かる。今後、対策を具体的にしていきたい。

Keyword: 水収支, 低平地,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.428-429 , 2003

発表番号 3-42

Study on function of small-scale on-farm pond for rainfed paddy fields in Northeast Thailand

Shinichi Kasumi [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Ayumi Yuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Kenji Suzuki [Japan Science and Technology Corporation]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

東北タイ田水田における小溜池の機能について

○霞 真一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
結城あゆ美 [宇都宮大学農学部]
鈴木研二 [科学技術振興事業団 ]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

東北タイの天水田稲作は、不確実な降雨により不安定・低収量な米生産状況にある。小流域内には溜池や灌漑堰といった小規模灌漑施設が存在する。しかし、これらの小規模灌漑施設の効果は極めて限定的であるという指摘がある(後藤2002)。本研究では、これら溜池の建設状況・分布状況・利用実態について、現地踏査と聞き取り調査から明らかにする。それとともに、モデルシミュレーションによって溜池の灌漑効果を評価することを試みる。

Keyword: 天水田, 小溜池,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2003

発表番号 3-43

Hydrological Characteristics in a Snowy Basin Located in the Temperate Mountain Zone

Andrew C Whitaker [Niigata Univ. Grad. School of Sci. & Tech.]
Hironobu Sugiyama [Niigata Univ. Grad. School of Sci. & Tech.]
Manabu Yawata [Niigata Univ. Faculty of Agriculture]
Michinobu Hirose [Niigata Univ. Faculty of Agriclture]

多雪温暖山地流域における水文特性

アンドリュ ウティカー [新潟大学大学院自然科学研究科]
〇杉山博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]
八幡 学 [新潟大学農学部]
廣瀬道宣 [新潟大学農学部]

本報は、多雪山地流域に設営した試験流域(A=19.45km2)における積雪期の水文特性を定量的に吟味・検討したものである。その結果、積雪期の流出成分は無積雪期のそれよりも持続性が強いこと、年降水量は3,000〜4,000mm程であって、かなり多量であること、年蒸発散量が年降水量の約1/5程であること、積雪水量は積雪深の一次関数で表現でき、それによる再現性は実用的には申し分ないこと等を明らかにした。

Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 降雪・融雪
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2003

発表番号 3-44

Study on Evaluation of paddy fields development process in Northeast Thailand

Ayumi YUKI [Utsunomiya University]
Shinichi Kasumi [Utsunomiya University]
Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]
Akira GOTO [Utsunomiya University]
Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya University]

東北タイにおける天水田の開発過程の評価に関する研究

○結城 あゆ美 [宇都宮大学農学部]
霞 慎一 [宇都宮大学農学部]
鈴木 研二 [科学技術振興事業団]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

東北タイの天水田稲作では、天水田の立地範囲を見直し、土地利用の適正化を図ることが必要であると考えられる。本研究では、天水田の立地・水利条件を評価するための天水田小流域水文モデルを構築し、シミュレーションを行った。モデルシミュレーションによって、上流域の開発は全体の総生産量を高めている一方で、小流域全体の収量低下や下流の収量低下を引き起こしていることを明らかにした。

Keyword: 流出モデル, 天水田, 東北タイ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2003

発表番号 3-45

Hydrologic Model Analysis on Locations of Rainfed Agriculture in Northeast Thailand ()

Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]
Yukiyo YAMAMOTO [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Somsak SUKCHAN [Land Development Department, Thailand]
Mayura PRABPAN [Land Development Department, Thailand]

東北タイにおける天水農業の立地に関する水文モデル解析(供

○鈴木研二 [科学技術振興事業団]
山本由紀代 [(独)国際農林水産業研究センター]
ソムサック スクチャン [タイ土地開発局]
マユラ プラパン [タイ土地開発局]

熱帯モンスーンアジア内陸域における代表的な天水農業地帯である東北タイを研究対象地域として、水文モデルを用いて水資源の効率的利用を検討する。これまでに、斜面上の天水田群の水文・稲収量を推定するモデルを構築した。本研究では、このモデルを広域に適用するための最初の段階として、土性や土地利用などのGISデータを作成し、これを用いた分布型水文モデルの基礎構造を提示した。

Keyword: GIS, 天水田稲作, 水資源
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.436-437 , 2003

発表番号 3-46

Improvements of the runoff model for Cidanau watershed, Banten Province, Indonesia

Arien Heryansyah [United Graduate School TUAT (Utsunomiya University)]
Akira Goto [Utsunomiya University]
Muhammad Yanuar Purwanto [Bogor Agricultural University]

インドネシア・バンテン州チダナウ流域における流出モデルの改良

○Arien Heryansyah [東京農工大学大学院連合農学研究科]
後藤章 [宇都宮大学農学部]
Muhammad Yanuar Purwanto [ボゴール農業大学]

構造が単純で,かつ,再現性が高いモデルによる流域のモデル化は,流域管理のために最も重要なものの一つであるので,本研究では,インドネシア・チダナウ流域において,タンクモデルとキネマティックウェーヴ式から成る水文流出モデルの再現性の向上を試みた.改善点として,パラメータを精緻化し,サブ流域の一つを観測流量データで同定した.その結果,流量変動が良く再現され,モデル精度が向上した

Keyword: Watershed Modeling, Tank Model, Indonesia
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2003

発表番号 3-47

A Study for Sptial Paramater Hydrological Model with GIS

[Tokyo Univ. of A. & T.]
[Tokyo Univ. of A. & T.]
[Tokyo Univ. of A. & T.]

GISを用いた分布定数型流出モデルについての基礎的研究

○足立 昌之 [東京農工大学大学院農学研究科]
久保 成隆 [東京農工大学農学部]
大里 耕司 [東京農工大学農学部]

この研究ではGISを用いた流出解析喘湶構築の際に問題となるであろう空間情報の抽出方法について言及する。各空間情報は流出時の流出成分と密接な関わりを持っているため、これらの関係性について考察し、有効的な筑粟範囲を導き出す。本発表ではこれを3段階の範囲に分割した。それぞれ計算規模の縮小、復帰流発生地域の予測、表面流出の流量変化の追跡に的を絞って分割を試みた。発表では特に、流出寄与地域について詳しく述べることを考えている。

Keyword: 分布定数型喘湶, ,
GET PDF=03/0303-47.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.440-441 , 2003

発表番号 3-48

A Calculation Method of a Delayed Input Rainfall Sequence to the Runoff Model of Storage Distribution Type

Fukushima Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

貯留分布型流出モデルへの遅延入力降雨系列の算定法

○福島 晟 [島根大学生物資源科学部]

本報告は流域内の斜面長分布特性、雨水伝播特性及び流域内の降雨分布特性を考慮しつつ、貯留型流出モデルに分類される流出モデルの適用性を向上させることを意図とした検討結果である。ここでは、流出過程における「遅れ時間」を降雨強度及び流域モデルの各分割集水域面積の関数で評価する手法を提案した。本手法により、従来の貯留型流出モデルで導入されている一定の遅れ時間を用いる手法が一層改善できると期待される。

Keyword: 流出解析, 流出モデル, 洪水流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.442-443 , 2003

発表番号 3-49

Runoff modeling of Naka River Watershed and analysis on its runoff properties

Kayo Usami [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]

那珂川流域における流出モデリングと流出特性の分析

○宇佐美 佳代 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]

那珂川は、水量・自然景観に恵まれた清流河川として知られている。しかし一方、1986年、1998年のような大規模な洪水を発生させ被害をもたらしてきた。近年の上流域の開発に伴う流域保水力の低下は洪水危険度を一層増大させる恐れがある。本研究ではそうした課題の解決に向けた基礎的アプローチとして、流出モデリングに基づいて流域の流出特性を種々の指標で多面的に評価する。

Keyword: 那珂川, 流出特性, タンクモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.352-353 , 2003

発表番号 3-4

Development of Spiral Flow Type Spillway

Yasuhiro Akiyoshi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Yoshihiro Yamamura [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Fujio Nishioka [Fukuoka Prefectural Office]
Toshihiko Ouchida [Fukuoka Prefectural Office]

らせん流方式洪水吐の開発

○秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
山村 善洋 [宮崎大学農学部]
中園 健文 [宮崎大学農学部]
西岡富士夫 [福岡県庁]
大内田俊彦 [福岡県庁]

本報は、ため池洪水吐の放水路が65°と大きく折れ曲る場合の流水制御について水理模型実験を行って解析したものである。その結果、飛沫の全くない非常にスムーズな流水制御と、多大なコスト縮減を可能とした。また、計画洪水量(100年確率)にて計画された洪水吐越流量を10年確率の既設排水路に容易に流入させることを可能とした。

Keyword: らせん流, 洪水吐, 屈曲水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.444-445 , 2003

発表番号 3-50

Knowledge-based Discharge Forecasting for Droughts by Using Time and Space Information

Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Xin Yuan [National Institute for Rural Engineering]

時空間情報を利用した知識獲得型の渇水流量予測法

○増本隆夫 [農業工学研究所]
松田 周 [農業工学研究所]
久保田富次郎 [農業工学研究所]
袁 新 [農業工学研究所]

渇水時に利用可能な水資源量を把握し,その情報を最大限に利活用するためには,ダム放流量や取水量などの空間分布ならびに時間的推移の両面からの情報をもとにした流出状況の適切な把握や将来予測が必要である。そこで,ここでは,時空間情報を入力として区間流入量を推定した上で,目標地点の流量をファジィ化ニューラルネットの知識情報を用いて簡易に推定する実用的方法を開発し,それを利根川流域の渇水予測に用いた結果について報告する。

Keyword: 渇水管理, 時空間情報, ファジィ化ニューロ法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.446-447 , 2003

発表番号 3-51

Riverflow Characteristics Analysis for Water Resources Development and Management in Lower Myanmar

Maung Maung Naing [Doctoral Program in Agricultural Sciences, University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

下ミャンマーにおける水資源開発管理ための河川流量特性の解析

○Maung Maung Naing [筑波大学大学院農学研究科]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]

下ミャンマーNgamoyeik水利事業で灌漑と上水道のために計画されている直列、並列の4ダム完成後の運用計画を検討するため、シミュレーションを行う前提として、Thomas-Fiering法の適用可能性を過去11年間の流量記録(10日平均流量)から検討した。負流量を回避するため対数正規分布の適用が望まれるが、全体として、雨期の流量分布は条件を満たすものの、乾期は正規分布であった。これには雨期中の2期も含まれた。

Keyword: 河川流量の合成, Thomas-Fiering 法, 下ミャンマー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.448-449 , 2003

発表番号 3-52

Decision Making of Reservoir Management Using Weather Forecast

Junichiro TAKEUCHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Toshihiko KAWACHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

貯水池管理における気象情報を用いた取水制限率決定

○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]
河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]

降水量予測が与えられたとき、管理者の満足度の期待損失を最小化する基準を用いて、渇水時の取水制限率を決定する手法を提案する。この手法を採用することで生じるリスクと、信頼度や回復度などの貯水池運用のパフォーマンスを模擬実験によって検証した。リスクの大きさは降雨量予測の精度と考慮に入れる期間長に関連して変化し、パフォーマンスは長期的には従来の手法と比べて向上していることが確かめられた。

Keyword: 貯水池管理, 取水制限率決定, 気象情報
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2003

発表番号 3-53

A theoretical consideration evaluation of flood control measures

Hashizume Tsukasa [Graduate School of AgricultreUtsunomiya Univ]
Goto Akira [Utsunomiya Univ]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ]

治水対策の経済評価に関する理論的考察

○橋爪 司 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]

現在の構造物による治水対策は、治水対策費用対洪水軽減効果からみて過大になっている可能性が有る。また最近、地球温暖化や異常気象よる豪雨の発生によって治水安全度の低下が懸念される一方、公共事業批判や財政難による経済的な問題、治水対策構造物による生態系の破壊や河川の汚濁といった環境問題より「ダムは無駄」といった議論がなされている。そこで、最適な治水対策の再検討が必要とされている。そこで、本研究では、洪水を閉じこめる治水対策ではなく溢れさせることを前提とし、治水対策に掛かる公共投資と洪水被害額の期待値の合計が最小となるような、経済的に最適な治水対策の決定手法を考察する。

Keyword: 治水対策, 経済評価, 治水対策費用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2003

発表番号 3-54

Analysis on water pollution factors in the Cidanau watershed, Java Island

Tomoko Konishi [Grad. School of Agri. Sciences, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Kenichi Misawa [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]
Arien Heryansyah [United Grad. School, TUAT]

ジャワ島チダナウ川水系における水質汚濁要因の分析

○小西 智子 [宇都宮大学大学院]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
三澤 健一 [宇都宮大学農学部]
アリンヘルヤンサ [東京農工大学大学院]

インドネシアの中枢で人口の80%を抱えるジャワ島では、近年工業化や経済発展に伴う生活様式の変化により水需要が増大するとともに、水環境の悪化が進行している。特に研究対象とするチダナウ流域はジャワ島最西部に位置し(図1)、チレゴン工業地帯への水源となっている。人口密度は600人ルm-2と高く、生活系・農業生産系の汚濁負荷排出による流域内水系の水質悪化が進行していて、下流にある水供給公社は現在水処理費用の高騰に悩んでいる。そこで本研究では、水質汚濁機構解析の基礎的アプローチとして、流域内の窒素負荷に注目し、汚濁の実態解明と汚濁要因の分析を行うこととした。

Keyword: 水質汚濁, ジャワ島,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2003

発表番号 3-55

Evaluation of Fish Ecosystem by Hydrological Index and Canal Network Diagram

Azuma Takagi [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Shuh Matsuda [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]

水文指標と水路ネットワークによる魚類生態系の評価

○高木 東 [(独)農業工学研究所]
久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]
松田 周 [(独)農業工学研究所]
増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]

農業用排水路系における魚類生態系と水資源機能の関係を明らかにするために,水文指標(水路の水路幅,水深,平均流速,流速分布,それらの時系列変化および水路の空間分布)と水路ネットワーク図を用いた接続性を考慮した評価手法を提案し,事例地区に適用した。魚類生物相の存在可能性分布の評価と,魚類生態系の調査結果を分布図にあてはめると,指標がうまく実態を表すことが確認できた。

Keyword: 水文指標, 魚類生態系, 水路ネットワーク
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.456-457 , 2003

発表番号 3-56

Assessment of groundwater recharge using TOPMODEL

Yuichi Hirose [Graduate School of Science and Technology,Okayama University]
Hidetaka Chikamori [Faculty of Environmental Science and Technology,Okayama University]
Akihiro Nagai [Faculty of Environmental Science and Technology,Okayama University]

TOPMODELを用いた地下水涵養の定量的評価

○廣瀬 裕一 [岡山大学大学院自然科学研究科]
近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井 明博 [岡山大学環境理工学部]

本研究ではTOPMODELを用いた長期流出解析により,流域の土地利用の変化が地下水涵養量に与える影響を山地部主体の黒木ダム流域および平野部主体の鶴見川流域の2流域を対象にシミュレーション的に検討した。その結果,流域の土地利用が森林域から都市域へと変化した場合、平野部、山地部いずれの場合も,都市域では森林域に比べ地下水涵養量が少ないこと、また、浸透量も同様に少ない傾向にあることが示された。

Keyword: TOPMODEL, 地下水涵養量,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.458-459 , 2003

発表番号 3-57

Evaluation of Groundwater Properties in Terraced Paddy Fields

Takeo Onishi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kimihito Nakamura [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Haruhiko Horino [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Toru Mitsuno [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

傾斜地水田群における地下水文環境評価

○大西健夫 [京都大学大学院農学研究科]
中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]
三野徹 [京都大学大学院農学研究科]

京都市静原地区の傾斜地水田群で水文観測を行い,非定常不飽和−飽和浸透流解析により観測地下水位を再現するようにパラメータ同定し,地下水文環境特性を考察した.主要な結果は,1)法面付近で大きなポテンシャル勾配が形成され,湛水期における浸透量は法面近傍ほど大きくなる.5)田面からの浸透水の大部分は法面下部からの浸出水と蒸発散によって失われ,地下水涵養量となる水量は大きくない,というものであった.

Keyword: 傾斜地水田群, 法面, 浸出水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2003

発表番号 3-58

Flood in Komesu Underground Dam Site and Its Countermeasures

Taro Oka [D.P.R.I., Kyoto University]

米須地下ダムサイトにおける冠水被害とその対策に関する考察

○岡  太郎 [京都大学・防災研究所]

米須地下ダムサイト(沖縄県糸満市)では,2001年9月の豪雨によって局部的に農地や道路が冠水する被害が発生した.地下ダムの建造に伴って顕在化する問題を解明して,地下ダムの実用性を確かなものにしていく必要がある.ここでは,雨水流出機構を明らかにするために欠かせない土壌物理特性の現地測定法及び洪水流下過程を検討している.特に,緊急対策として設置された調整池への浸出特性が明らかになった.

Keyword: 地下ダム, 雨水流出, 浸透流・地下水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2003

発表番号 3-59

Estimation of Spatiotemporal Inhomogeneity of Groundwater Flow Based on the Model Subject ot Uniform Permeability

Toshio Hamaguchi [DPRI, Kyoto University]

一様な透水性の地下水モデルを利用した時空間不均一成分の評価

○浜口 俊雄 [京都大学防災研究所]

本研究では,平面地下水を対象として,真の透水係数分布と一様な透水係数分布の違いによる水位変分を数式で導くことに成功した.また仮想地下水流域モデルによる数値実験を行い,一様透水場から求まる水位に対して地盤統計学に基づいた推定で真の透水場までのモデル誤差を推定補完して真の水位に近づけようとした.その結果,水位変分の時間的変化が捉えられたとともに,補完による解の精度向上が確認できた.

Keyword: 地下水, 一様性, 不均一性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.354-355 , 2003

発表番号 3-5

Relation between Sound Pressure Level and Energy Loss by Hydraulic Jump

Michihiko Kojima [Faculty of Agriculture, Meiji University]
Fumiko Kikuchi [K.K.System Land]

跳水による流水音とエネルギー損失との関係

○小島 信彦 [明治大学農学部]
菊地 文子 [螢轡好謄燹Ε薀鵐]

水利構造物の設計にあたって発生する騒音の大きさの予測に関する研究は少ない。本研究では、跳水現象に着目し、跳水による流水音の大きさとエネルギー損失量(損失水頭)との関係を水理模型実験により明らかにし、水平水路床で跳水が生じた場合における発生音の大きさの推定式を提案した。

Keyword: 流水音, 跳水, 水理模型実験
GET PDF=03/0303-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.464-465 , 2003

発表番号 3-60

Variation of saline groundwater intrusion corresponding to the water level of tidal river

Jun Yasumoto [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
Masaki Ishihara [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Taku Fujiwara [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Kunio Ohtoshi [Faculty of Agriculture, Kochi University]

感潮河川の水位変動が地下水への塩水侵入に及ぼす影響

○安元 純 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
石原 昌樹 [高知大学農学部]
藤原 拓 [高知大学農学部]
大年 邦雄 [高知大学農学部]

感潮河川の河口放水路の水門操作により水位を固定し、感潮河川の水位変動が地下水への塩水侵入に及ぼす影響について検討した。調査は、地下水および河川水の水位と電気伝導率の鉛直分布の測定を半潮汐周期以上行った。その結果、感潮河川の水位を固定した間は、地下水位および淡塩境界とも通常の変動は示さず、ほぼ一定となったことから、同地域での地下水への塩水侵入は感潮河川の影響を強く受けていることが明らかとなった。

Keyword: 感潮河川, 地下水, 塩水侵入
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2003

発表番号 3-61

Experimental Study on Seawatew Intrusion and Salt Movement in Coastal Aquifers

Kazuro Momii [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Kei Nakagawa [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Ippei Uchida [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
Tomohiro Tanaka [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]

海岸地下水海水侵入と塩分動態に関する実験的検討

籾井 和朗 [鹿児島大学 農学部]
中川 啓 [鹿児島大学 農学部]
○内田 一平 [鹿児島大学 農学部]
田中 智博 [鹿児島大学 農学部]

海水侵入阻止型地下ダムでは、建設後に帯水層内に残留している塩分の動態およびその除去に関する検討が問題となる。本研究では、海水侵入後に、帯水層に残留した塩分の動態に関する基礎的知見を得るため室内実験による検討を加え、越流型止水壁挿入後、時間の経過とともに塩水塊が減衰する現象を明らかにした。今後は、種々の実験条件下に対して検討を加え、そのメカニズムについて数値解析等に基づく理論的検討を行う予定である。

Keyword: 地下水, 水資源開発, 地下環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.356-357 , 2003

発表番号 3-6

Measures for Prevention of Noise on Labyrinth Weirs

Osamu Kato [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]
Takayuki Miyazaki [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]
Shinji Tanaka [Fukuoka Prefecture]

ラビリンス堰の騒音対策

○加藤 治 [佐賀大学農学部]
宮崎貴之 [佐賀大学農学部]
田中伸二 [福岡県甘木農林事務所]

ラビリンス堰は、従来の直線形状の堰よりも単位幅あたりの堰頂長さが長いことから、放流能力が直線堰より大きい。しかし向き合った堰頂からの水脈がぶつかりあうことにより騒音がでる。本研究では、現地の1/5の模型を用いて、騒音を軽減させる対策工法として、水脈が落下する底面の粗度大きくすること、堰の下流端に整流用の舟形の施設を設置すること及び鋸刃板を堰長に設置することを取り入れ、実験的に検討した。

Keyword: ラビリンス堰, 騒音対策, 模型実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2003

発表番号 3-7

Ascending of Fishes and Flow Characteristics in Pool and Weir Fishway in Ashino Weir

Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Nobuyuki AZUMA [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Jun SATO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]

全面越流型階段式魚道における遡上実態と水理特性

泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
東 信行 [弘前大学農学生命科学部]
○佐藤 純 [弘前大学農学生命科学研究科]

本報では、青森県岩木川(総延長102km)の河口から約11kmに設置されている芦野堰の全面越流型階段式魚道において魚類等の遡上実態、魚道内流況を明らかにし、遡上と流量(切り欠き水深)の関係について考察した。本調査の結果、時期的、日周期的遡上特性を、また5種類の流量でそれぞれの流況を把握することができた。主にアユの遡上と流量の関係については、全面越流の流れが乱れている場合でも意外と遡上していることがわかった。

Keyword: 水利構造物, 河川工学, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2003

発表番号 3-8

Design of sabo dam taking account of an effective fish swimming upstream.

Satoshi_MATSUMOTO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Masaaki_HOSHINO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Masao_OKADA [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]
Haruyoshi_HUJITSUKA [Ecology Science, Co. Ltd.]

魚類の遡上に配慮した砂防堰堤の設計

○松本 智 [新潟県六日町土木事務所治水課]
星野 正昭 [新潟県六日町土木事務所治水課]
岡田 雅夫 [新潟県六日町土木事務所治水課]
藤塚 治義 [株式会社エコロジーサイエンス]

河川法の改正により、「環境」に配慮した総合的な河川整備の実施が必要となってきた。本報告では、新潟県大滝沢砂防堰堤事業を対象に、堰堤の機能を損なうことなく、かつ経済的に魚類の遡上が可能となるように配慮した技術設計の事例を紹介した。堰堤はコンクリートスリット式で,イワナが遡上できるように本堤・副堤間を斜路形式の魚道とするとともに、副堤・垂直壁間に現地転用石を用いるようにした。

Keyword: 砂防堰堤, 魚類の遡上, 現地材の再利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2003

発表番号 3-9

Relation between Scale and Performance of Steep Fishways with Short Span Orifices

Naoto Tsunesumi [Hokuriku National Agricultural Experiment Starion]

多連オリフィス式魚道の規模と効果の関係について

○常住 直人 [農研機構北陸研究センター]

潜孔を利用した多連オリフィス式の魚道を呈示し、その水理特性を水理実験も基づき明らかにした。また、これら実験結果から魚道規模と効果の関係を検証した。その結果、本魚道は従来魚道より概して急勾配にも関わらず、従来魚道よりも小規模化、小流量化が可能なこと、小規模化させるにつれ中型魚を中心に遡上が困難になること、これを回避するにはある程度の緩勾配化(小流量化)を要すことが分かった。

Keyword: 魚道, 潜孔, 環境保全
GET PDF=03/0303-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.488-489 , 2003

発表番号 4-10

The Influence of Mineral Compsition on the Ring Shear Behavior of Landslide Soils

Shinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Keizo_Sasaki [Tone Consultant Company Ltd.]

リングせん断挙動に及ぼす鉱物組成の影響

○中村真也 [琉球大学農学部]
宜保清一 [琉球大学農学部]
佐々木慶三 [利根コンサルタント(株)]

地すべり土試料を定応力の下で大変位せん断すると,せん断応力はピーク強度を示した後漸減しつつ残留強度に到達する。ピーク強度から残留強度に至る応力〜変位曲線は地すべり土の種類により異なる。ここでは,地すべり土についてリングせん断試験を行い,せん断挙動に及ぼす鉱物組成の影響を分析した。シルト・砂分が多く,CF<20%の試料でも明瞭な強度逓減が認められた。強度逓減量と配向性鉱物総量との関係は凸型を示した。

Keyword: 粘土鉱物, せん断, せん断挙動
GET PDF=03/0304-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2003

発表番号 4-11

Direct Shear Strength Characteristics of Ariake Clay in the Eastern Coastland of the Ariake Sea

Yoshiyuki Furuta [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Daiki Okamoto [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]

有明海東岸域に分布する有明粘土の一面せん断強度特性

○古田良幸 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]
岡本大樹 [九州大学大学院生物資源環境科学府]

有明海東岸域の有明粘土の強度特性について,圧密定体積一面せん断試験結果をもとに検討した.その結果,有効土被り圧で圧密したときの一面せん断強度は,ベーンせん断強度や粘着力の最大値とほぼ一致した.また,標高EL.−4〜−6mの範囲では,試料の砂分が減少するにつれて強度増加率,内部摩擦角が小さくなること,および練返し試料の強度増加率や内部摩擦角は,不撹乱試料よりそれぞれ平均で約16,23%大きいことが分かった.

Keyword: 有明粘土, 強度特性, 圧密定体積一面せん断試験
GET PDF=03/0304-11.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.492-493 , 2003

発表番号 4-12

Applications of Fall Cone Test to Ariake Clays

Mak Tsz Kin [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

有明粘土へのフォールコーン試験の適用

○マク シケン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]
金山素平 [九州大学大学院農学研究院]

有明海東岸域で採取した2種類の不攪乱有明粘土試料に対してフォールコーン試験を適用した。その結果,不攪乱有明粘土のベーンせん断強度とコーン貫入量の関係は,コーン貫入理論から求まる静的貫入でコーン表面が滑らかな場合の理論解と比較的よく一致した。さらに,有明海の北岸域や西岸域に分布する有明粘土より粘土分含有量が少ない東岸域の有明粘土のフォールコーン法とJIS法によって求まる液性限界は比較的よく一致することが分かった。

Keyword: 有明粘土, フォールコーン試験,
GET PDF=03/0304-12.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2003

発表番号 4-13

Development of a Wireless Pore Pressure Transducer without Sender Cable

Yoichi Hayashida [National Institute for Rural Engineering]
Isamu Asano [National Institute for Rural Engineering]
Yuji Kohgo [National Institute for Rural Engineering]

送信用ケーブルを必要としないワイヤレス間隙水圧計の開発

○林田 洋一 [農業工学研究所]
浅野 勇 [農業工学研究所]
向後 雄二 [農業工学研究所]

フィルダム堤体内には、施工時および完成後におけるダム堤体の安全性を確認するための埋設計器が設置されている。従来の埋設計器には信号送信用のケーブルが付属しており、これによる様々な問題が発生している。我々は、それらの問題を解決するため、低周波電磁波を用いることで土中と地表面間のデータ通信を可能とする埋設計器の開発を行っている。今回、送信ケーブルを必要としないワイヤレス間隙水圧計についての報告を行う。

Keyword: フィルダム, 現場計測, 間隙水圧
GET PDF=03/0304-13.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2003

発表番号 4-14

Observation of pore water pressure in small earth dam during rainfall

Hori Toshikazu [National Instiste for Rural Engineering]
Mohri Yoshiyuki [National Instiste for Rural Engineering]
Matsushima Kenichi [National Instiste for Rural Engineering]

降雨時におけるため池堤体の間隙水圧の観測

○堀俊和 [独立行政法人農業工学研究所]
毛利栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
松島健一 [独立行政法人農業工学研究所]

ため池において長期の間隙水圧観測を行い、降雨時における堤体内の間隙水圧の変化を測定した。調査したため池は砂質シルトの均一型堤体であり、観測の結果、降雨開始とともに貯水圧の変化より大きく堤体内の間隙水圧が上昇し、降雨浸透によって過剰間隙水圧が発生していることが分かった。特に下流法尻の間隙水圧が最も早く上昇し、また漏水が発生している場合、下流法尻の間隙水圧が大きく上昇していることが明らかになった。

Keyword: ため池, 降雨, 間隙水圧
GET PDF=03/0304-14.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.498-499 , 2003

発表番号 4-15

Embankment Material of Ishikawa Dam

Manabu OHMURA [Okinawa Prefecture]
Takako KOHAGURA [Okinawa Prefecture]
Tetsu NAKAMURA [Okinawa Prefecture]
Norikatsu MIYAGI [Agriculture University of The Ryukyus   ]

石川ダムの盛立材について

大村 学 [沖縄県]
○古波蔵 尚子 [沖縄県]
仲村 哲 [沖縄県]
宮城 調勝 [琉球大学農学部]

築堤から数十年を経過した石川ダムを改修するに当たり、周辺の地質調査により沖縄において比較的確保しやすいはずの遮水材に適する盛土材料の大半が築造当時に掘削されていたため、盛立量の低減化と材料確保に苦慮した経緯等を報告したい。

Keyword: フィルダム, 盛立材, 千枚岩
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.500-501 , 2003

発表番号 4-16

Foundation improvement for bottom sluiceway of Ginoza dam

Norikatsu Miyagi [Faculty of Agriculture, Ryukyu University]
Shigemori Arakaki [North Agriculture and Forestry Engineering Office Okinawa Pref.]
Naomichi Tamashiro [North Agriculture and Forestry Engineering Office Okinawa Pref.]
Yasuyuki Yamauchi [SANYU CONSALTANS, Inc]

宜野座ダム底樋基礎改良について

宮城 調勝 [琉球大学農学部]
新垣 重盛 [沖縄県北部農林土木事務所]
○玉城 直路 [沖縄県北部農林土木事務所]
山内 康之 [株式会社 三祐コンサルタンツ]

沖縄県の場合、老朽化したため池の底樋は河道部に設置されている場合が多く、軟弱地盤での不等沈下による破損等により漏水の原因となっている。本地区も底樋が改修の対象とされており、底樋基礎地盤支持力強化に対する工法検討と施工結果についての現場報告である。採用した深層混合攪拌工法は施工性が良く、現位置からの攪拌による地盤改良が可能であり、地下水位に影響されず、確実な施工が実施できる。

Keyword: 地盤改良, 改良強度, 攪拌工法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2003

発表番号 4-17

Construction of Work Platform in Yokatsu Subsurface Dam

Yoshiaki KAMIYA [Okinawa Prefecture]
Manabu OHMURA [Okinawa Prefecture]
Kenji MOCHIDA [Sanyu Consaru ]
Norikatsu MIYAGI [Agriculture University of The Ryukyus   ]

与勝地下ダムの作業床造成について

神谷 嘉明 [沖縄県]
○大村 学 [沖縄県]
持田 賢治 [三祐コンサル]
宮城 調勝 [琉球大学農学部]

与勝地下ダムにおいては、原位置土撹拌工法を採用しているが、その施工に130tもの大型機械を使用している。しかし、掘削土量の軽減、仮置き場の縮小等の諸事情により、作業床の一部を琉球石灰岩採掘跡のくぼ地を埋戻した盛土上に、造成せざるを得なかった経緯と施工結果を報告する。

Keyword: 地下ダム, 地下連壁, 琉球石灰岩
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.504-505 , 2003

発表番号 4-18

The treatment of large-scale caves which deberop in the Ryukyu limestone -Example of Kanjin Subsurface Dam-

Atsushi OOSHIRO [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Takashi MIYAGI [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Kazuyoshi OOSAWA [Sanyu Consultans Inc]
Kenji MOCHIDA [Sanyu Consultans Inc]

琉球石灰岩中に発達する大規模空洞の処理について−カンジン地下ダムの事例−

○大城 厚司 [沖縄県南部農林土木事務所]
宮城 敬 [沖縄県南部農林土木事務所]
大沢 和美 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]
持田 賢治 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]

カンジンダムは、世界で初めての地表湛水型の地下ダムであり、地表湛水部には、琉球石灰岩中に発達する巨大な凹地を利用している。施工中に本ダム軸上で、締切対象層である石灰岩中に幅・高さ共に3m〜10m程度の規模を有する大規模空洞が5ヶ所確認された。ここでは、各々の大規模空洞を対象に検討・実施した空洞処理について報告する。

Keyword: 琉球石灰岩, 空洞処理, 地下ダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.506-507 , 2003

発表番号 4-19

Pludding Method for Limestone Cavas by Utilizing Steel pipe and Rotary Drilling Machine -The Cavas study of Pludding for Limestone Cavas 癸-

Tadashi NAGAMOTO [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Takashi MIYAGI [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Kazuyoshi OOSAWA [Sanyu Consultans Inc]
Kenji MOCHIDA [Sanyu Consultans Inc]

鋼管締切矢板及び全旋回掘削機を用いた空洞閉塞工について −カンジン地下ダム癸感洞施工事例−

○長本 正 [沖縄県南部農林土木事務所]
宮城 敬 [沖縄県南部農林土木事務所]
大沢 和美 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]
持田 賢治 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]

カンジンダムで確認された癸感洞は、数m〜10m程度の空洞の集合体からなる非常に大きな空洞である。本空洞の出現標高はEL17m〜EL-10mと深く広範囲に分布しており、大部分が地下水面下に位置し、空洞内は堆積粘土で大半が充填されている。このような空洞規模の大きさ・形状の複雑さ等から新たな処理工法の検討が必要となった。ここでは、癸感洞で検討・実施した閉塞工について報告する。

Keyword: 琉球石灰岩, 空洞処理, 地下ダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2003

発表番号 4-1

Investigation of Pipe in Tunnel Method with Expansion of Old Tunnels

Yasuaki NAKAMURA [Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
Yoshiyuki MOHRI [National Institute for Rural Engineering]

既設トンネル拡幅を伴うパイプ・イン・トンネルに関する検討

○中村 康明 [農林水産省農村振興局]
毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]

水路トンネル改修工法である「拡幅を伴うパイプ・イン・トンネル工法」と水路トンネル標準施工法である「矢板工法」両工法のハイブリッド工法であり、全国的に前例が少ない。今後予定される同工法適用工事において、確証ある設計・施工をおこなうべく、現場計測結果及び有限要素解析解を比較検討し、拡幅PIT工法の力学的匐峠渮を検証した。

Keyword: 水路トンネル改修工法, 現場計測, 有限変形解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2003

発表番号 4-20

Applicability of Smoll Dynmic Penetration Test for Old Small Earth Dam Embankment Exploretion

Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shingeru Tani [NRI of Rural Engineering]

老朽ため池堤体調査への小型動的貫入試験の適用性

○福島 伸二 [(株)フジタ]
北島 明 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]

ため池のような小規模ダムは築造年代が古く老朽化して,漏水や堤体破損等に対する早急な改修を必要とされているものが多い。この改修を合理的に行うには標準準貫入試験を実施して既設堤体の現況を把握することが重要であるが、ため池は一般に規模が小さくこの試験を多数実施する十分な調査が難しい場合が多い。そこで、標準貫入試験より小型・軽量、試験実施が簡単、かつエネルギー換算的に同等のN値が得られる小型動的貫試験をため池の既設堤体調査への適用を試みた。

Keyword: 老朽ため池, 小型動的貫入試験, 堤体調査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.510-511 , 2003

発表番号 4-21

Fluctuation of Elevation of Virgin and Agricultural Peatland

Yasuhiro ONODERA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Keitaro KURITA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Tetsuya ISHIDA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Teruo ISHIWATA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kenji KIMIWADA [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

泥炭地盤における未墾地と既墾地の標高変動

○小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所]
栗田 啓太郎 [(独)北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]
石渡 輝夫 [(独)北海道開発土木研究所]
君和田 健二 [(独)北海道農業研究センター]

泥炭農地の沈下は収縮や圧縮の他に、泥炭自体の分解消失によるものがある。筆者らは、これら要因の沈下に対する影響を明らかにし、泥炭農地を永続的に利用するための対策を検討している。2001年度より、置土の有無等の土地条件が異なる泥炭地盤に有機物試料を埋設して分解速度を追跡し、併せて標高や地下水位変動を測定し、分解消失が沈下に及ぼす影響を調べている。本報では、未墾地と既墾地の泥炭地盤の標高変動の調査結果を述べた。

Keyword: 泥炭地, 置土, 標高変動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2003

発表番号 4-22

Microscopic Consideration on Compression Properties of Soils Mixed with EPS

Takashi KIMATA [Osaka Prefecture University]
Takao KUWABARA [Osaka Prefecture University]
Shinji YOKOTA [Osaka Prefecture University]

EPS破砕片混合土の圧縮特性の微視的検討

○木全 卓 [大阪府立大学]
桑原 孝雄 [大阪府立大学]
横田 伸二 [大阪府立大学(大学院生)]

廃棄発泡プラスチック破砕片混合土の圧縮特性について,一次元圧密試験の結果をもとに,骨格構造や構成粒子の変形などの微視的な観点から検討を加えた.その結果,混合土全体の圧縮量が,通常の圧密理論における骨格変化すなわち剛体粒子で構成される土塊の間隙部分の減少による成分と,破砕片粒子自身の変形による体積圧縮や骨格構造のさらなる変形による成分とに分類できる可能性が明らかになった.

Keyword: EPS, 混合土, 圧縮特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.514-515 , 2003

発表番号 4-23

Consolidation of Ariake Clays using constant rate of strain loading

Sumie Mitani [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

定ひずみ速度載荷による有明粘土の圧密

○美谷珠美江 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]
肥山 浩樹 [九州大学大学院農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]

不撹乱有明粘土について,定ひずみ速度載荷と段階載荷による圧密試験を行い,両試験から求まる圧密諸定数の比較とひずみ速度が試験結果に及ぼす影響についての検討を行った.その結果,試料の初期状態がほぼ等しい場合,定ひずみ速度載荷による圧密試験から求まる圧密降伏応力は,ひずみ速度が大きいほど大となること,および圧縮指数や体積圧縮係数,圧密係数には載荷方法やひずみ速度の違いによる差異がないことが分かった. 

Keyword: 有明粘土, 圧密試験, 定ひずみ速度載荷
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.516-517 , 2003

発表番号 4-24

Compression Index of Ariake Clays

Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Kouichi Akaboshi [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]

有明粘土の圧縮指数

○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]
赤星宏一 [九州大学大学院生物資源環境科学府]

有明海東岸域の2種類の有明粘土試料についての圧密試験結果と既存の北岸・西岸域の有明粘土の圧密試験結果をもとに,有明粘土の圧縮指数Ccについて検討した.その結果,練返し有明粘土および浅層部を除いた不攪乱有明粘土の圧縮指数Ccは,自然間隙比enに強く規定され,Cc-en関係はenのべき関数で比較的精度よく近似できること,および不攪乱有明粘土のCc-en関係は,粘土分含有量の影響を受けることが分かった.

Keyword: 有明粘土, 圧縮指数, 段階載荷による圧密試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.518-519 , 2003

発表番号 4-25

Consideration on time-dependent behavior of clay with inter-connected consolidation test

Takehisa Hidaka [Graduate School of Natural Sci.]
Shin-ichi Nishimura [Graduate School of Natural Sci.]
Yasuo Murayama [Faculty of Environmental Science and Technology]
Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci.]

分割型圧密試験による粘性土の時間依存性の考察

○日高 健寿 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西村 伸一 [岡山大学大学院自然科学研究科]
村山 八洲雄 [岡山大学 環境理工学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

粘性土の時間依存性挙動を観察する試験として,分割型圧密試験がよく用いられる.本研究の目的は,時間依存性を表現するより簡便なモデルを開発することである.今回はその基礎研究として,2種類の粘土試料を用いた分割型圧密試験を行い,試験結果の逆解析を行った.変位に適合する体積圧縮係数と透水係数を用いた線形弾性理論による解析値と実測値との比較により,間隙水圧の消散速度が沈下速度に対して大きいことを確認した.

Keyword: 分割型圧密試験, 時間依存性, 逆解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.520-521 , 2003

発表番号 4-26

Model test of flexible outlet in earth dam

Satoshi_SUENAGA [KUBOTA Corporation]
Nobuo_FUJITA [KUBOTA Corporation]
Yoshiyuki_MOHRI [National Institute for Rular Engineering]

柔構造底樋の模型実験

○末永 悟志 [株式会社 クボタ]
藤田 信夫 [株式会社 クボタ]
毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]

ため池からの放流を目的として堤体の中に設置される底樋の現行の設計では,コンクリート管を鉄筋コンクリートで全面巻き立てた構造が標準となっている.老朽ため池では底樋が周辺地盤の沈下に追従できず,底樋自体が損傷した例などが報告されている.本報では,底樋の構造が浸透にどのように影響するかを把握するため,土槽中に小規模な底樋を設置して行った実験の結果を報告する.

Keyword: パイプライン, 室内実験, 工法・施工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2003

発表番号 4-27

Study on the effect of core wall of The Fill Dam by the electric analogue method

Miyoshi Kadono [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

電気アナログ法によるフィルダムの遮水壁の効果に関する研究

○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]

市販の電導紙を用いて電気アナログ法により、老朽化溜池堤体モデルについて堤体からの漏水を防ぐための遮水壁の効果について検討した。実験では、遮水壁の長さを変えながら浸潤線に及ぼす効果について明らかにした。この結果、老朽化前の正常時の浸潤線を基にこの浸潤線の位置から下側に遮水壁を入れることによりほぼ直線的な効果が有ることが確認できた。

Keyword: 電気アナログ法, 老朽溜池, 浸潤線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.524-525 , 2003

発表番号 4-28

Failure of sheet pile wall in sand by seepage pressure

Tadatugu Tanaka [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Shanji Zhang [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Takahiro Komatu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]

固定矢板の浸透破壊に関する実験と弾塑性有限要素解析

田中忠次 [東京大学大学院]
○張善姫 [東京大学大学院]
小松宜紘 [東京大学大学院]

浸透破壊による被害は、フィルダムや溜池の堤防のような構造物から、河川工事や港湾工事に利用される矢板のような仮設構造物にいたるまで広範囲に及ぶ。本研究では、矢板を固定した場合の定常流浸透破壊の実験と弾塑性有限要素による解析を検討した。

Keyword: 固定矢板, 浸透, 水頭差
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2003

発表番号 4-29

Experiments on seepage failure of soil in an axisymmetric condition

Tanaka Tsutomu [Kobe University]
Urata Ken [Kobe University]
Sakaida Takashi [Kobe University]

軸対称地盤の浸透破壊に関する実験的考察

田中  勉 [神戸大学農学部]
○浦田  憲 [神戸大学農学部]
坂井田 貴士 [神戸大学農学部]

軸対称浸透地盤の浸透破壊実験を行い, 流量急増時水頭差Hd, 変形開始時水頭差Hy (上流側Hyu, 下流側Hydとする)及び破壊時水頭差Hfについて考察し次の結論を得た。(1)Hy (=Hyu or Hyd)はHdとほぼ一致する。(2)Hyは地盤の掘削があるなしに関わらずPrismatic failure の考え方による理論限界水頭差HPFと一致する。(3)Hyは下流側矢板根入れ深さD, 水頭差に関する余裕(Hf-Hy)は上流側矢板根入れ深さ(D+d)によって決まる。

Keyword: 軸対称地盤, 地盤の変形, 浸透破壊
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.472-473 , 2003

発表番号 4-2

Estimation of impervious material properties and the deformation problem of an earth dam with reservoir filling

Kazunori FUJISAWA [Kyoto University]
Shoichi KIYAMA [Kyoto University]
Shigeyasu AOYAMA [Kyoto University]

実遮水材料の材料パラメータ推定とアースダムの貯水時変形問題

○藤沢和謙 [京都大学大学院農学研究科]
木山正一 [京都大学大学院農学研究科]
青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]

土構造物の変形挙動を体系的に理解するためには第一に施工材料の性質を特徴づける材料パラメータが絶対的な値として得られなくてはならない.そこでまず遮水材料のデータベースを作成し,重回帰分析によって材料パラメータの推定を試みた.いくつかのパラメータの推定が成功し,続いてその結果を用い締固め盛土の貯水時の変形安定性問題を考察した.

Keyword: 重回帰分析, 不飽和土, 変形問題
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.528-529 , 2003

発表番号 4-30

Physical variabilities of model foundation measured by acoustic tomography

Yoshiyuki Mohri [National Research Institute of Agricultural Engineering]
Junichi Sakakibara [Kawatetsu Civil]
Tokuo Yamamoto [University of Miami]

音響透水トモグラフィによる大型模型地盤の均一性の可視化

○毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
榊原 淳一 [川鉄シビル]
山本 督夫 [マイアミ大学]

大型模型地盤を用いた液状化実験などの地盤振動実験において地盤の均一性を評価する手法としてトモグラフィ等の可視化技術は非常に有効である.本報告では、音響透水トモグラフィを用いた高周波弾性波探査を用いて、砂地盤の弾性波速度および減衰率を計測し,多孔質媒体内の弾性波伝播理論から地盤の透水係数や間隙率を解析した.その結果、地盤を透過する音響速度が周波数に対して分散を起こすことを明らかにし、弾性波伝播理論の妥当性を砂地盤で確認した。これを基に算出した透水係数は地盤の値と整合するもので、模型土槽内の不均一性、特に透水係数と間隙率の可視化を実現することができた。

Keyword: 透水係数, 間隙率, 弾性波探査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2003

発表番号 4-31

Estimation of permeability distributions with proposal patchwork method

Keisuke INOUE [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]

透水係数分布推定におけるパッチワーク法の提案

○井上敬資 [京都大学大学院農学研究科]
小林晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では孔間透水試験によって得られた水圧変化の観測値を用いて,実際の水圧変化をより再現できる透水係数分布を求めることを目的とする.そして,地盤統計学のSimulationで得られた多数の透水係数分布の内,孔間透水試験を最もよく再現する透水係数分布を各観測点周辺に分布させて,空間的統計情報を満足し,かつ観測点において水圧応答の再現性が高い透水係数分布を求めるパッチワーク法を試みた.

Keyword: 地盤統計学, 透水係数分布, 孔間透水試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.532-533 , 2003

発表番号 4-32

Estimation of permeability distributions with soft data

Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Keisuke INOUE [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]

補助情報を用いた透水係数分布の推定

○小林晃 [京都大学大学院農学研究科]
井上敬資 [京都大学大学院農学研究科]
青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]

岩盤での透水係数分布の推定には地盤統計学のSimulationがよく用いられ,この手法は空間的統計情報を満足した透水係数を分布させることができる.本研究では未知パラメータ以外の他のパラメータ情報も線形回帰に組み入れることができるIndicator Simulationを用いて,同一地点で補助情報が複数与えられている時,その地点における累積確率分布の推定範囲を狭め,推定精度を向上させることを試みる.

Keyword: 地盤統計学, 透水係数分布, 岩盤
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.534-535 , 2003

発表番号 4-33

Disaster Prevention Mapping for Sloping Citrus Orchards Based on Efficient Finite Element Analyses

Osamu Kawamoto [NARC for Western Region]
Masahiko Shimazaki [NARC for Western Region]
Hiroshi Yoshisako [NARC for Western Region]

効率的な地下水流動予測に基づく傾斜地カンキツ園の防災管理マップ

○川本 治 [農研機構近中四農研センタ−]
島崎昌彦 [農研機構近中四農研センタ−]
吉迫 宏 [農研機構近中四農研センタ−]

近年、高品質果実生産のための傾斜地カンキツ園におけるマルチ栽培が急増している。また、傾斜地における軽労化を目的として高密度の園内道設置が行われている。これらの大面積化に伴い、排水対策等周辺環境への影響に配慮した園地整備・保全技術が求められている。このため、カンキツ園地における豪雨時の地下水流動を効率的に予測して防災管理マップを作成する手法を示し、傾斜地カンキツ園に適用した結果を示している。

Keyword: 地下浸透・地下水流動, 農地保全,
GET PDF=03/0304-33.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.536-537 , 2003

発表番号 4-34

Profile with Depth of Soil Properties in Weathered Granite Foundation

Hidekazu TAGASHIRA [National Institute for Rural Engineering]
Akiyuki AIZAWA [National Institute for Rural Engineering]
Susumu Masukawa [National Institute for Rural Engineering]

風化花崗岩質地盤の土質特性に関する深度プロファイル

○田頭 秀和 [独立行政法人 農業工学研究所]
相澤 顕之 [独立行政法人 農業工学研究所]
増川 晋 [独立行政法人 農業工学研究所]

北上山地南部の風化花崗岩質地盤を対象に、深度による土質特性の差異について調査した。調査深度は0〜4.9mで、実施試験は原位置試験(標準貫入試験、土壌硬度計による硬度試験)と各種室内土質試験である。その結果表層部とそれ以外の部分とで性質が大きく異なり、表層部と下層部、その間の遷移層に大別して評価し得ること、それに伴い、各層の境界深度の把握が重要となることが示唆された。

Keyword: 花崗岩質地盤, 深度プロファイル, 土質調査
GET PDF=03/0304-34.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2003

発表番号 4-35

Actual condition of transformation state and failure of cutting slopes in Shimajiri mudstone zone

Yasuaki Komiya [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Toshiya Shinjo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Norikatsu Miyagi [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]

島尻層泥岩地帯における切土法面の変状・崩壊の実態

○小宮 康明 [琉球大学農学部]
新城 俊也 [琉球大学農学部]
宮城 調勝 [琉球大学農学部]

沖縄本島中南部の島尻層泥岩地帯における切土法面について資料調査と現地調査を実施し、泥岩切土法面の特徴および変状・崩壊の実態を示した。法面崩壊は南側向きで湧水のある法面で日雨量が100mmを超えると発生しやすくなり、同一地区に集中する傾向がみられた。これより法面崩壊には小断層等の不連続面の存在と雨水の浸透が強く関係していることが示唆された。

Keyword: 泥岩, 切土法面, 崩壊
GET PDF=03/0304-35.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.540-541 , 2003

発表番号 4-36

The Peak Strength of the Shimajiri Mudstone

Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Shinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Yu_Higa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]

島尻層群泥岩のピーク強度

宜保清一 [琉球大学農学部]
中村真也 [琉球大学農学部]
○比嘉優 [琉球大学大学院農学研究科]

斜面の安定計算を行うに当たり,設計強度定数の設定は重要な課題である。しかし,通常,強度を把握するための調査は十分に行われていない。斜面安定化対策設計には,地盤のせん断強度特性を勘案する必要がある。ここでは,研究室の既往のデータに新たな試験結果を加え泥岩の状態(崩積,強風化,弱風化)と強度定数の関係を整理し,せん断試験によらない強度定数の推定について検討した。

Keyword: せん断強度, 泥岩, 斜面安定
GET PDF=03/0304-36.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.542-543 , 2003

発表番号 4-37

Development of 3D Displacement Measuring System and its Application to the Prediction of Landslides

shuichi KONDO [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]
Tomonori AONO [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]
Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]
Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]

三次元変位計測システムの開発と斜面崩壊予測への適応

近藤秀一 [京都大学大学院農学研究科]
○青野智則 [京都大学大学院農学研究科]
小林晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]

本研究では地すべりにおける崩壊予測手法として,2台のデジタルカメラを用いた三次元変位計測システムを開発し,それを写真測量の原理に用いられる三次元計算で処理することによって,ダム貯水池周辺の地すべりをモデルとした室内模型実験の表面形状と破壊プロセスについて考察した.その結果,室内模擬実験では面積ひずみが高くなる所に亀裂が生じ,斜面が崩壊したことがわかった.

Keyword: 三次元変位計測, 斜面崩壊, 写真測量
GET PDF=03/0304-37.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.544-545 , 2003

発表番号 4-38

An experimental study on characteristics of strength of dip slope structures of rock

Tatsuro Nishiyama [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Shin-ya Kohagura [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
Kozo Nakatani [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
Takashi Hasegawa [Faculty of Agriculture, Kinki University]
Akira Murakami [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]

流れ目岩盤の強度特性に関する実験的検討

○西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]
古波蔵 真也 [岡山大学 環境理工学部]
中谷 耕三 [岡山大学大学院自然科学研究科]
長谷川 高士 [近畿大学 農学部]
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]

原位置岩盤の強度評価手法の確立を最終目的とし,流れ目岩盤に対する岩盤せん断試験を想定した模型実験により強度特性を検討した.不連続面の分布様式3種および不連続面が分布しない場合を比較し,不連続面の傾斜が小さいほど不連続面に沿ったすべりによる強度低下が著しく,また傾斜が大きい場合であっても,不連続面に沿った小規模なすべりによる構造の変化が強度低下を引き起こすという結論を得た.

Keyword: 不連続性岩盤, 強度, 岩盤せん断試験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2003

発表番号 4-39

Change in damage parameter of rock due to freezing and thawing degradation

Kiyohito Yamamoto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Akira Kobayashi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

凍結融解劣化の影響による岩石の損傷パラメータの変化

○山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

一軸圧縮試験より求めた岩石の損傷パラメータを,凍結融解の有無で比較した.ここでは,割線弾性係数の減少と膨張体積ひずみを,損傷パラメータで表した.その結果,以下のことが推定された.1.凍結融解で岩石の損傷変数は増加しやすくなる.2.凍結融解で栗橋花崗岩の損傷変数は著しく増加する.3.凍結融解により栗橋花崗岩と田下凝灰岩の膨張体積ひずみは増加するが,船生凝灰岩の膨張体積ひずみは減少する.

Keyword: 岩石, 損傷力学, 凍結融解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.474-475 , 2003

発表番号 4-3

Elasto-plastic finite element collapse analysis of retaining wall by excavation

OKAJIMA Kenji [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]

片側掘削による抗土圧構造物転倒破壊の弾塑性有限要素解析

○岡島賢治 [東京大学農学生命科学研究科]
田中忠次 [東京大学農学生命科学研究科]

片側背面地盤掘削による抗土圧構造物の転倒破壊解析には,現在クーロン土圧論や各種経験式が用いられている。しかし,これらは構造物の微小変形から破壊まで連続的な解析を行えない。この問題に対し,本研究の弾塑性有限要素解析手法は,特定の模型実験についてはある程度有効な解析手法であった。そこで,本研究では次の検証手段であるスケール効果について,実験と解析結果を比較することで,本弾塑性有限要素解析手法の有効性を検証した。

Keyword: 有限要素解析, スケール効果, 壁面摩擦
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.548-549 , 2003

発表番号 4-40

Study of dynamic collapse of fill dam with model experiment and analysis

Tadatsugu_Tanaka [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]
Dai_Harada [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]
Susumu_Masukawa [National institute for Rural Engineering]

水平−鉛直方向の加振によるフィルダムの動的破壊挙動の検討

田中忠次 [東京大学大学院]
○原田大 [東京大学大学院]
増川晋 [独立行政法人農業工学研究所]

近年大きな鉛直方向の加振に対応した耐震設計の確立が求められている。鉛直方向加振も考慮したフィルダムの挙動を正確に表せる解析の手法を目指すため、応力-ひずみ関係に|憧袷漢裟モデル(強度に残留強度を用いたもの)、弾完全塑性モデル(ピーク強度を用いたもの)、ひずみ硬化軟化を考慮した弾塑性モデルの3種類を考慮した解析をフィルダム振動模型実験に適用し、妥当性を検証し、動的耐震設計への可能性を検証した。

Keyword: 鉛直加振 , ひずみ軟化 , 有限要素解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2003

発表番号 4-41

Dynamic sliding failure on dam models of shaking table tests

Susumu MASUKAWA [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]
Masami YASUNAKA [Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council]
Yuji KOHGO [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]

ダム模型振動実験での動的すべり破壊

○増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]
安中正実 [農林水産技術会議事務局]
向後雄二 [独立行政法人農業工学研究所]

標準砂の締固めダム模型の振動実験における動的なすべりの進展を把握するため、ひずみゲージをはった短冊状の堤体内ひずみ計を設置した。計測した曲げひずみから水平移動量を計算した。最終時計測値からの変形形状と実際の堤体内ひずみ計の変形状態は一致し、この堤体内ひずみ計ですべり面の位置とすべりの開始等の移動が把握できた。また、すべり面が観察されない場合でも斜面に沿った変形が生じていることが確認できた。

Keyword: 構造物の動力学的性質, フィルダム, 振動台実験
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2003

発表番号 4-42

Dynhamic Properties of an Embankment Dam by Micro-tremor Measurement

Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Daichi Tsuji [TANGO land improvement office, KYOTO Prefecture]
Hirofumi Ijichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]

微動計測によるフィルダムの動特性推定

○青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
辻 大地 [京都府丹後土地改良事務所]
伊地知 洋文 [京都大学大学院農学研究科]

東伯農業水利事業で建設された西高尾ダムは2000年10月の鳥取県西部地震で、他と比較して大きな加速度応答倍率を示した。その原因を解明する作業の一つしてダムの動特性を知るための微動計測を行った。この報告は微動が微弱である場合、所要のデータを抽出するために行った工夫の紹介である。

Keyword: 地震応答, 微動計測, フィルダム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2003

発表番号 4-43

Dynamic Behavior of Small Earth Dam Damaged by the Geiyo Earthquake in 2001

Noriyuki KOBAYASHI [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Kanae FURUTA [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]

芸予地震における被災ため池の3次元地震応答解析

○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
古田 香苗 [愛媛大学農学部]

2001年3月24日15時28分,安芸灘を震源とするマグニチュード6.4の地震が発生した.愛媛県松山市のA池では堤体天端に縦断方向のクラックが発生した.本ため池は,コア部の力学強度および遮水性を増すため,築造時にコア材を石灰処理して盛り立ててある.本研究では芸予地震時のA池堤体の挙動を再現するため,3次元線形地震応答解析を行い,堤体天端に発生した被害に対するコア部石灰処理土の影響を検討する.

Keyword: ため池, 石灰処理, クラック
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.556-557 , 2003

発表番号 4-44

Geosynthetic Reinforced Soil Retaining Wall (Block type) Large Shaking Test

Mohri Yoshiyuki [National? Institute? for? Rural? Engineering?? Department? of? Geotechnical? Engineering? ]
Matsushima Kenichi [National? Institute? for? Rural? Engineering?? Department? of? Geotechnical? Engineering? ]
Hoe.I.Ling [Columbia? University]
Yamazaki Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products,Ltd.]

ブロック型補強擁壁の大型振動実験 

毛利 栄征 [農業工学研究所造構部土質研究室]
○松島 健一 [農業工学研究所造構部土質研究室]
Hoe.I.Ling [コロンビア大学]
山崎 真司 [三井化学産資株式会社 技術部 ]

補強材の配置が地震時のブロック型補強土擁壁に及ぼす影響について検討するために高さ2.11mの大型模型の振動実験を実施した。その結果、いずれのケースも補強材のひずみは擁壁上部ではほとんど発生せず、下部でひずみが発生した。最上部の補強材の敷設長を長くすると耐震性を向上させる上で有効であった。また補強材を密にするとくさび状のすべり土塊が表れ、補強領域背後のすべりの形態に影響を与えることがわかった。

Keyword: 擁壁, 補強土, 地震
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2003

発表番号 4-45

Feasibility Study on Base Isolation of a Foundation through Response Analysis.

HIGASHINO Seiya [Sanyu Consultantu Inc.]
MURAYAMA Yasuo [Okayama University]

地震応答解析による免震基礎の適用性の検討

○東野 成哉 [株式会社 三祐コンサルタンツ]
村山 八洲雄 [岡山大学環境理工学部]

基礎に免震装置を施した橋梁の合理的な耐震設計法の可能性を検討した.支持地盤の水平耐力に対して免震装置の降伏耐力を低下させて地震応答解析を行った結果,基礎の慣性力はそれに応じて低下する.しかし,或る降伏耐力以下では急激に変位が増加すること,上部工の慣性力は基礎の慣性力の低下とは異なる挙動を示すことが明らかになった.免震化にあたっては,これらの特性を考慮しないと有効な物とはならないおそれがある.

Keyword: 免震, 基礎, 橋梁
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2003

発表番号 4-46

Liquefaction Potential in Shirasu of Alluvial Area and Its Hazard Map by GIS     

Mizuki Hira [Kagoshima University]
Chiaki Wakamatsu [Kagoshima University]
Hidetoshi Zaitsu [Kagoshima University]
Miyuki Iwasaki [Kagoshima University]

シラス沖積地盤における液状化危険度とGISハザードマップ

○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]
若松 千秋 [鹿児島大学農学部]
在津 秀俊 [鹿児島大学大学院農学研究科]
岩崎 美幸 [鹿児島大学大学院農学研究科]

シラス沖積地盤地域におけるボーリングデータをもとに,地震による液状化危険度の判定を行った。1997年鹿児島県北西部地震や1968年えびの地震において、干拓地や河川敷での噴砂現象及び護岸の側方流動の被害が報告されている。シラスを盛土や埋立て材料として利用する際、動的性状を把握しておくことが重要である。さらに,各種の地盤情報から面的に危険度判断を可能にするGIS技術を援用し,液状化危険度予測図を作成した。

Keyword: 液状化危険度, シラス, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.562-563 , 2003

発表番号 4-47

Asphalt lining work of Suzumine-reservoir

Shizuo Nakabayashi [Gunma pref. Chubu general agricultural office]
Kikuo Takino [Takahashi Kensetsu Corporation]
Takahiko Ito [Taisei Rotec Corporation]

鈴峰貯水池における遮水壁工について

○中林 静夫 [群馬県中部農業総合事務所]
滝野 喜久雄 [高橋建設(株)]
伊藤 隆彦 [大成ロテック(株)]

鈴峰貯水池は特殊機械を用いて、アスファルト遮水壁を施工した貯水量15万トンの農業用溜池である。道路のアスファルト舗装ではコアを採取して厚さ・密度を管理できるが、貯水池では漏水の原因となるおそれがあるため、電磁波レーダ、RI密度計を用いて非破壊方式で施工管理を行った。試験舗装区域から採取したコアとこの非破壊検査の結果を比較して、妥当性を検証した。

Keyword: 表面遮水, 瀝青材料, 施工管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2003

発表番号 4-48

Investigation of Pipe in Tunnel with Improvement of Old Tunnels

Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering   ]
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD  ]
Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]

老朽トンネルの改修を伴うパイプ・イン・トンネル工法に関する検討

○硲 昌也 [栗本化成工業]
毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]
宮崎 徹 [栗本化成工業]
吉原 正博 [住友大阪セメント]

水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合,水路としての機能低下や,上流水位の上昇により周辺地域に被害を及ぼす恐れがあり,補修・改修など更新技術の向上が望まれている。それに対応する工法として,農水のパイプラインでは実績の多いFRPM管をトンネル内に挿入し,トンネル覆工と管の隙間には裏込め材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)が挙げられる。ここでは模型用土槽装置を製作し,模型管により管の挙動を確認した。特に裏込め材の圧縮強度の違う材料を複数評価するとともに,その厚みを変えて模型管に発生する変位量及びひずみ量の違いを確認したものである。

Keyword: 水路改修工法, トンネル, 裏込め材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2003

発表番号 4-49

Replaced Depth of Road Pavements in Cold Regions.

Yohsuke Tustusmi [Hokkai-Gakuen University]
Hiroshi Kubo [Hokkai-Gakuen University]
Manabu Kemanai []

寒冷地舗装における道路舗装の置換え深さに関する研究

○堤 洋介 [北海学園大学大学院]
久保 宏 [北海学園大学工学部]
毛馬内 学 [北海道電力]

北海道などの積雪寒冷地における道路の凍上対策工法として一般的な工法は置換工法である。この場合の置換え深さは設計期間をn年に一度生じると推定した凍結深さの70%の値、実測値や経験的にわかっている値、あるいは気象観測データAMeDASから得られる凍結指数などをもとに決定されることになっている。本研究は、北海道内における近年の気象データから道路の凍結深さの推定に必要な凍結指数の算定方法、北海道の道路において現在凍上対策で適用されている置換え深さの再検討、などに関する参考資料として提案することである。

Keyword: 凍結指数, 凍上対策, 道路舗装
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.476-477 , 2003

発表番号 4-4

On the Pullout Behavior of Geosynthetics in Sandy Soil

Zakaria Hossain [Faculty of Bioresources, Mie University]
Sohji INOUE [Faculty of Bioresources, Mie University]

砂質土におけるジオシンセティクスの引き抜き拳動について

○座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学部]
井上 宗治 [三重大学生物資源学部]

砂質土におけるフォートラックとスタビランカの2種類のジオシンセティクスを用い、それぞれ6つの垂直応力の下で一連の引き抜き実験を行った。実験結果の解析によると垂直応力及び引き抜き変位の増加とともに引き抜き応力が増加するという一般的傾向が見られた。また、フォートラックの方がスタビランカより大きな摩擦抵抗を持つのに対してスタビランカの方がフォートラックより明らかに高い粘着力を示すことが分かった。

Keyword: 砂質土, ジオシンセティクス, 引き抜き拳動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2003

発表番号 4-50

Development of Submerged Floating Canopy

Hideaki Ishimura [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Isamu Nastuka [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro Mori [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Tetsuo Miyata [Miyata Professional Engineer Office]

水中潜行浮上式貯水槽天蓋の開発

○石村 英明 [(独)農業工学研究所造構部]
長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]
森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]
宮田 哲郎 [宮田技術士事務所]

屋根なし貯水槽に屋根をかける場合に,新たな負荷をほとんどかけない,安価な水中に浮かぶ水中潜行浮上式貯水槽天蓋を開発している.開発において,天蓋保護を目的とする天蓋上に貯えた水が降雨時に適正に排水されず増量し,本体貯水量を減少させる現象が生じた.この対処方法として天蓋保護余剰水を自動的に排出する装置を考案し,確認実験を行った.

Keyword: ジオメンブレン, 天蓋, 天蓋保護水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.570-571 , 2003

発表番号 4-51

Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe(No.1)

Isamu Nastuka [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Hideaki Ishimura [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]
Shusaku Kawaguchi [Nippon Steel Corporation Water Works Division]
Yoshitaka Yano [Nippon Steel Corporation Sagamihara Research &Development Division]
Hiroaki Hajohta [Nippon Steel Corporation Water Works Division]

鋼管の拡径接合継手工法の開発(その1)−継手部の耐力と止水性能の評価−

○長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]
石村 英明 [(独)農業工学研究所造構部]
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]
川口 周作 [新日本製鐵株式会社水道施設部]
矢野 嘉孝 [新日本製鐵株式会社相模原技術開発部]
羽上田 裕章 [新日本製鐵株式会社水道施設部]

鋼管の延性・靱性およびゴム板の弾性を活用した拡径接合継手工法の開発を目的として,その継手部の耐力と止水性能を評価する室内実験を行った(水理性能は「その2」,実証試験は「その3」。)その結果,本工法による継手部の性能は,農業用パイプラインの基準を満足するものであった.本工法は,鋼管を用いたパイプラインの現場施工時間を40%,総工事費を15%縮減可能である。

Keyword: 鋼管, 拡径接合継手, 止水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2003

発表番号 4-52

Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe (No.2)

Toshio Imai [Kawasaki steel Corp.]
Shigeyuki Matsushima [Kawasaki steel Corp.]
Tatsuo Naka [National Institute for Rural Engineering]
Yoshikazu Tanaka [National Institute for Rural Engineering]
Katsuhiro Yamaguchi [Water Resources Development Public Corp.]

鋼管の拡径接合継手工法の開発(その2)

今井 俊雄 [川崎製鉄(株)]
○松嶋 茂之 [川崎製鉄(株)]
中 達雄 [(独)農業工学研究所]
田中 良和 [(独)農業工学研究所]
山口 克博 [水資源開発公団]

新たに開発した拡径式継手鋼管の水理性能を確認するため, まず拡径式継手ならびに従来の溶接継手を用いた供試管により水理実験を行い, 従来の溶接継手に対する拡径式継手の形状損失の度合いを把握した。また, 実際に拡径式継手により施工された実管路にて同様に水理実験を行い, モデル実験の結果を確認するとともに測定された動水勾配より流速係数を推定し, 同継手を用いた管路の水理設計にて採用すべき流速係数を検討した。

Keyword: 鋼管, メカニカル継手, 管路流れ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2003

発表番号 4-53

Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe (No.3)

Hirohisa Iishiba [Nippon Kokan Corp.]
Nobuhiro Hasegawa [Nippon Kokan Corp.]
Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]
Katsuhiro Yamaguchi [Water Resources Development Public Corp.]

鋼管の拡径接合継手工法の開発(その3)

飯柴 博久 [日本鋼管(株)]
○長谷川 延広 [日本鋼管(株)]
森 充広 [(独)農業工学研究所]
山口 克博 [水資源開発公団]

新たに開発した拡径接合継手鋼管の施工性能ならびに品質確認を行うため,実証試験工事を実施した。本稿では,同実証試験工事の概要および同実証試験工事で実施した計測試験の結果について報告するとともに、今後の課題を挙げ、その改善案を提案する。

Keyword: 鋼管, メカニカル継手, 施工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2003

発表番号 4-54

Property of muddy soil and repairing method of earth dam using stabilized sedimentary muddy soil

Shigeru Tani [National Institute for Rural Engineering]
Shinji Fukushima [Fujita.Co.]
Akira Kitajima [Fujita.Co.]

ため池底泥土の性質とそれを利用した改修工法について

○谷  茂  [(独)農業工学研究所]
福島 伸二 [(株)フジタ]
北島 明 [(株)フジタ]

ため池には底泥土が堆積していて、貯水容量の低下や水質の悪化など環境に悪影響を及ぼしていることが多い。しかし、環境問題から高含水比の底泥土の廃棄が難しい。また、改修のための築堤土の確保が困難になっていることもあり、底泥土を盛土材に利用することが出来ればこの問題の解決が可能になる。本報告ではため池堤泥土の性質と、それを利用したため池改修方法について報告する。

Keyword: ため池, 改良土, 改修法
GET PDF=03/0304-54.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.578-579 , 2003

発表番号 4-55

Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-stabilized Mud Soil in Old Earth Dam

Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]
Hiroyuki Aochi [Fujita Corporation]
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shigeru Tani [NRI of Rural Engineering]

老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(1) 

○渡部 一樹  [山形県置賜総合支庁]
青地 洋幸 []
福島 伸二 [(株)フジタ 東北支店]
北島 明 [(株)フジタ 技術センター]
谷 茂  [(独)農業工学研究所]

一般に、ため池の堤体は築造年代が古く、老朽化による断面変形や漏水等により早急な改修と、長年の間に堆積した底泥土の除去処分が必要とされている。著者らはこの底泥土をため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用して堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた。本報告は、この工法の適用によりあるため池堤体の漏水対策工として傾斜コアゾーン(前刃金工)を築造した事例を紹介する。

Keyword: 老朽ため池, 傾斜コア, 底泥土
GET PDF=03/0304-55.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2003

発表番号 4-56

Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-Stabilized Mud Soil in Old Earth Dam

Akira Kitajima [Fujita Corp.]
Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]
Hiroyuki Aochi [Fujita Corp.]
Shinji Fukushima [Fujita Corp.]
Shigeru Tani [NRI of Rural Eng.]

老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(2)

○北島 明 [螢侫献]
渡部 一樹 [山形県]
青地 洋幸 [螢侫献]
福島 伸二 [螢侫献]
谷 茂 [農業工学研究所]

砕]圧盛土工法とは、老朽ため池の底泥土をそのため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用し、堤体改修と底泥土の除去処分を同時に達成できる工法であり、あるため池の堤体の漏水対策工である傾斜コアゾーン(前刃金工)を砕]圧盛土工法を適用して固化処理した底泥土により築造した事例を紹介し、そこで築造した傾斜コアゾーンの強度特性と遮水性を調べた結果を報告するものである。

Keyword: 老朽ため池, 強度, 遮水性
GET PDF=03/0304-56.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2003

発表番号 4-57

Post Construction Investigation of Embankment Constructed by Cement-stabilized Mud Soil

Tomoaki Itou [Mie Prefecture]
Tsukasa Matsu-ura [Mie Prefecture]
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]
Akira Kitajima [Fujita Corporation]
Shigeru Tani [NRI of Rural Engneering ]

固化処理底泥土を用いた砕]圧盛土工法により築造した堤体の経過調査

○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]
松浦 司 [三重県北勢県民局]
福島 伸二 [(株)フジタ]
北島 明 [(株)フジタ]
谷 茂 [(独)農業工学研究所]

一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修や、かつ池内に堆積した底泥土の除去を必要とされている例が多い。著者らはため池底泥土を築堤土に有効活用し、底泥土の除去処分と堤体改修を同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた1)。ここではこの工法により一年前に築造した三重県鈴鹿市の寺家池の均一型堤体の強度と堤体挙動の経過調査結果を報告する。

Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 固化材
GET PDF=03/0304-57.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2003

発表番号 4-58

Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment (Part.1) ? Design and Construction ?

IZUMOTO_KAZUYOSHI [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]
SHIMOKAWATOKO_SHIGEHIRO [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]
SHIMONOSONO_MAMORU [Advice Center for Environment Support]
KITAMURA_HAJIME [Advice Center for Environment Support]
SUDA_KIYOTAKA [Geoscape Co .Ltd]
ONO_MASAKI [Geoscape Co .Ltd]
GOTO_TOSHIYOSHI [Chuken Consultant Co. Ltd.]
SHIMIZU_KAZUNARI [Chuken Consultant Co. Ltd.]

池内堆積土のため池築堤材への利用(その1)−設計・施工事例−

泉本 和義 [大和平野農地防災事業所]
下川床 茂宏 [大和平野農地防災事業所]
下之園 守 [(社)農村環境整備センター]
北村 一 [(社)農村環境整備センター]
須田 清隆 [(株)ジオスケープ]
○小野 正樹 [(株)ジオスケープ]
後藤 年芳 [(株)中研コンサルタント]
清水 和也 [(株)中研コンサルタント]

長い年月利用されてきたため池の底には細粒分の多い有機質土が堆積しており、セメント系固化材で改良した改良土を築堤材として利用するための研究を平成9年度より進めてきた。平成11年度の試験施工、平成12年度の現場試験・計測を経て、平成13年度には設計施工マニュアルとして取りまとめ、平成14年度には実際のため池改修工事に適用して設計・施工を実施した。ここではマニュアルの概要とその適用事例について報告する。

Keyword: リサイクル, 工法・施工, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.586-587 , 2003

発表番号 4-59

Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment

Kazuyoshi Izumoto [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]
Shigehiro Shimokawatoko [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]
Mamoru Shimonosono [Advice Center for Environment Support]
Hajime Kitamura [Advice Center for Environment Support]
Toshiyoshi Goto [Chuken Consultant co.,ltd.]
Kazunari Shimizu [Chuken Consultant co.,ltd.]
Kiyotaka Suda [Geo Scape Co. Ltd.]
Masaki Ono [Geo Scape Co. Ltd.]

池内堆積土のため池築堤材への利用(その2)−改良土配合−

泉本和義 [大和平野農地防災事業所]
下川床茂弘 [大和平野農地防災事業所]
下野園守 [農村環境整備センター]
北村一 [農村環境整備センター]
後藤年芳 [株式会社中研コンサルタント]
○清水和也 [株式会社中研コンサルタント]
須田清隆 [株式会社ジオスケープ]
小野正樹 [株式会社ジオスケープ]

奈良県大和平野地区において、池内にたまった堆積土の搬出、堤体機能維持のための改修工事を行っている。これらの工事から搬出される堆積土、堤体掘削残土を有効利用するため、セメント系固化材と水を混合して流動化させ堤体に再利用する工法を開発し、実施工への適用工事を行った。本報告では、改良土の配合の決定と冬期の施工での改良土の強度発現に付いて述べる。

Keyword: リサイクル, 安定処理, 工法{工
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2003

発表番号 4-5

Model Experiment on Pulling Resistance of Batter Piles as a Greenhouse Foundation

Takao KUWABARA [Osaka Prefecture University]
Takashi KIMATA [Osaka Prefecture University]
Yosuke KUDO [Osaka Prefecture University]
Shuji MUTO [Osaka Prefecture University]

温室用基礎としての斜杭の引き抜き特性に関する模型実験

○桑原 孝雄 [大阪府立大学]
木全 卓 [大阪府立大学]
工藤 庸介 [大阪府立大学]
武藤 秀治 [大阪府立大学(大学院生)]

温室用の基礎として斜杭を用いることの有効性を調べるため,模型実験を行って斜杭の引き抜き特性に関する基本的な力学特性を検討した.斜杭は,杭を打ち込む角度によってその引き抜き抵抗が大きく変化すると考えられるため,杭間の挟角と引き抜き抵抗との関係に着目して実験を行った.その結果,斜杭は直杭に比べてはるかに大きな引き抜き抵抗力を発揮し,温室用の基礎方式として非常に有効であることがわかった.

Keyword: 温室基礎, 斜杭, 引き抜き抵抗
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2003

発表番号 4-60

The increase in efficiency of the dam foundation-grouting by High Thickness−Low Pressure Grouting Method

Masayuki MAEHARA [TOKYO ELECTRIC POWER CO.,INC ]
Takashi KOBAYASHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]
Yoshihiko ITO [CIVIL ENGINEERING RESERCH INSTITUTE of HOKKAIDO]
Kohkichi KIKUCHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]

HTLP工法によるダム基礎グラウチングの効率化について

前原 雅幸 [東京電力株式会社]
○小林 隆志 [東電設計株式会社]
伊東 佳彦 [北海道開発土木研究所]
菊地 宏吉 [東電設計株式会社]

HTLP工法は初期配合を高濃度化し比較的低圧力で注入を行うグラウチング工法である。北海道で建設中の雄武ダムシェル基礎部でHTLP工法の現場実験を実施し、低濃度初期配合から順次高濃度配合に切り替えながら注入する従来工法とのグラウチング効率を比較検討した。その結果、従来工法よりHTLP工法の方が単位セメント注入時間が短くなり、概ね100分/ステージの注入時間短縮効果が期待できることが判明した。

Keyword: グラウチング, 注入効率, コストダウン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.590-591 , 2003

発表番号 4-61

One Proposal about Inside Reinforcement of Concrete Waterway Tunnels

Masashi Sano [SHO-BOND CORPORATION]
Hitoshi Nakamura [SHO-BOND CORPORATION]

コンクリート水路トンネルの内面補強に関する一提案

○佐野 正 [ショーボンド建設衒篏す学研究所]
中村 準 [ショーボンド建設蠑ι奮発部]

ひび割れが発生したコンクリート水路トンネルの内面にFRP成型板を接着して補強する工法を提案した.成型板はガラス繊維を混合した不飽和ポリエステルから成る.本工法の特長は,成型板の仮止めに特殊ファスナーを,接着剤には湿潤面でも接着可能なエポキシ樹脂を使用していることである.本論文では,これらの工法の特長とRC梁供試体による曲げ載荷試験の結果を述べている.試験の結果,優れた補強効果が確認された.

Keyword: 内面補強, 成型板, FRP
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.592-593 , 2003

発表番号 4-62

Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material -To get higher quality Rice Straw Ash-

Shinsuke_MATSUMOTO [Faculty of Agriculture , Kochi University]
Kazuo_SHINO [Faculty of Agriculture , Kochi University]
Kozo_IWASAKI [Faculty of Agriculture , Kochi University]
Akihide_OKADA [Faculty of Agriculture , Kochi University]

稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究−高品質な稲藁灰の製造のために−

○松本伸介 [高知大学 農学部]
篠 和夫 [高知大学 農学部]
岩崎 貢三 [高知大学 農学部]
岡田 哲英 [高知大学 農学部]

焼却条件を様々に変化させて作製した稲藁灰サンプルを対象に含有元素分析試験等を行い,ポゾラン材としてより高品質な稲藁灰を得るための製造方法について検討した.炭素含有量が少ないこと,珪素含有量が多いこと,ポゾラン活性度が高いことの3条件を以て「高品質」と判断することとして,適切な炭化・灰化段階の時間配分および稲藁の含水比を探った.焼却条件以上に稲種の相違により大きく変化する因子のあることも判明した.

Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 成分分析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.594-595 , 2003

発表番号 4-63

A Study on the Mortar with Rice Husk Charcoal (1)- Properties of Rice Husk Charcoal and Mortar with Rice Husk Charcoal -

Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hiroyasu Kirioka [Graduate School of Agriculture, Tottori University]

籾殻炭混入モルタルに関する研究(1)―籾殻炭及び籾殻炭混入モルタルの諸特性―

緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
○桐岡 宏恭 [鳥取大学大学院農学研究科]

本研究では,農産副産物である籾殻の有効利用を図ることと木炭を混入した多機能コンクリートに関する既往の研究を踏まえ,炭化した籾殻(籾殻炭)を混入した多機能コンクリートの開発を目的に,その前提となる籾殻炭と籾殻炭を混入したモルタルの諸特性を検討した.その結果,籾殻灰を混入したモルタルを適当な配合のもとで作製することで,自己養生効果が期待できることが明らかになった.

Keyword: 籾殻炭, 多機能モルタル, 超音波伝播速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.596-597 , 2003

発表番号 4-64

A Study of Environmental Concrete Product using the Molten Slag derived from Waste

Koichi Fujii [Fac. of Agriculture, Iwate University]
Yutaka Ogasawara []
Shigeru Matsumura []
Isamu Fujiwara []
Eiko Ichikura []
Nakako Iijima []
Tsuyoshi Kamio []

ごみ溶融スラグを用いたコンクリートエコ製品について

○藤居 宏一 [岩手大学農学部]
小笠原 豊 [盛岡コンクリートブロック協同組合]
松村 茂 [盛岡コンクリートブロック協同組合]
藤原 勇 [盛岡コンクリートブロック協同組合]
一倉 英子 [岩手県北上農林振興事務所]
飯島 那河子 [埼玉県本庄農林振興センター]
神尾 豪 [衙牝本ソイル総合研究所]

循環型社会における廃棄物の再資源化が重要な課題である。なかでも有力な建設材料である「ごみ溶融スラグ」を骨材としてインターロッキングブロック(即時脱型製品)のエコ製品化の可能性を調査・検討した。全質量の50%以上使用した「エコ製品」としても、十分な強度と耐久性を有することがわかった。即時脱型コンクリートではごみ溶融スラグが砕砂と全面的に置き換えられる骨材であることが確認できた。

Keyword: コンクリート材料, 二次製品, リサイクル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.598-599 , 2003

発表番号 4-65

Experimental Study on the Utilization of MSW slag for the High Strength Concrete

Masafumi Kitatsuji [Miyagi Agricultural College]
KOBAYASHI Takeshi [Abe Kogyo sho Co.,Ltd]
GOTOH Michihiro [Abe Kogyo sho Co.,Ltd]

ごみ溶融スラグの高強度コンクリートへの利用に関する実験的検討

○北辻政文 [宮城県農業短期大学]
小林 猛 [安部工業所]
後藤 理博 [安部工業所]

本研究はごみ溶融スラグが高強度コンクリート用の細骨材および粗骨材として利用できるかどうかの基礎資料を得ることを目的としてものである。研究の結果,細骨材置換率50%,かつ,粗骨材置換率100%のスラグコンクリートは,強度,耐凍害性および構造性能において,プレストレストコンクリートへ利用できることが明らかとなった。

Keyword: 高強度コンクリート, ごみ溶融スラグ, 骨材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.600-601 , 2003

発表番号 4-66

Verification Method of Freezing and Thawing Action in Concrete of Canal

Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Ryuichi TAKADA [Department of Civil Engineering, Matsue National College of Technology]
Tsuguhiro NONAKA [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

水路コンクリートにおける凍結融解作用の照査方法

○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校土木工学科]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

性能照査では,各因子の性能照査に関わる基本原則及び照査方法だけに従えばよく,照査で用いる試験方法や条件等の選択及び決定は実施者に委ねられている.つまり,現場の環境条件,コンクリートの材料や配合の特徴,そしてこのコンクリートで造られる構造物の特徴を踏まえた試験条件設定が可能である.本文では,水路コンクリートにおける凍結融解作用の照査方法について概説し,凍結融解試験を実施する上での検討事項を示した.

Keyword: 水路コンクリート, 凍結融解試験, 耐久性照査
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.602-603 , 2003

発表番号 4-67

Investigation of method for suppressing alkali-silica reaction by natural zeolite

Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]

天然ゼオライトによるアルカリシリカ反応抑制方法の検討

○高田龍一 [松江工業高等専門学校]
野中資博 [島根大学 生物資源科学部]

本研究では,天然ゼオライトをセメントの内割り使用および外割り使用することにより,廃ガラスに起因するアルカリ骨材反応を抑制する効果について実験的に検討を行った.試験結果より,内割り外割りともに充分な抑制効果が認められた.特に廃ガラスのような強度が劣る骨材を使用する場合,一定の強度を確保しつつアルカリ骨材反応を抑制するためには,外割り使用が有効であることが明らかとなった.

Keyword: アルカリシリカ反応, 廃ガラス, 天然ゼオライト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.604-605 , 2003

発表番号 4-68

Long-term strength of some concrete test pieces

Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
HASSAN Khaled [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

各種コンクリート供試体の長期強度について

○服部九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
佐藤 周之 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
HASSAN Khaled [鳥取大学大学院連合農学研究科]

13年前の耐酸性実験遂行時に作製した普通ポルトランドセメント,耐硫酸塩セメント及びフライアッシュセメントB種のコンクリート供試体の圧縮強度,超音波伝播速度,動弾性係数と密度の測定を行った。供試体はφ10×20cmの大きさで,試験材齢は,3,7,14,28,56,91,372(1年)と4745日(13年)である。フライアッシュセメントの動弾性係数と超音波伝播速度の長期増進傾向がみられたが,圧縮強度にはその傾向がみられなかった。

Keyword: 長期強度, 耐硫酸塩セメント, フライアッシュセメント
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.606-607 , 2003

発表番号 4-69

Affections of Specimen Preparation Methods to Strength of Porous Concrete

Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]

供試体の作製方法がポーラスコンクリートの強度に及ぼす影響

○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
向後 雄二 [〃]
林田 洋一 [〃]

締固め方法,供試体形状,供試体高さを変化させたポーラスコンクリートの圧縮強度試験を行い,均一な圧縮供試体作製方法について検討した.その結果,φ10×20cmの円柱供試体をこて型バイブレータにより2層締固めにより作製する方法が最適であることを明らかにした.

Keyword: ポーラスコンクリート, 圧縮強度,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.480-481 , 2003

発表番号 4-6

Influence of Density on Uplift Resistance in Buried Anchor Foundation in Sand

Taro Sano [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
Toshinori Sakai [Faculty of Agriculture, Ehime University]
TANAKA Tadatsugu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]

埋戻し地盤において地盤の乾燥密度がアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について

○佐野 太郎 [東京大学農学生命科学研究科]
酒井 俊典 [愛媛大学農学部]
田中忠次 [東京大学農学生命科学研究科]

本研究では、1g重力場において、埋戻し部分および周辺部分の地盤の乾燥密度を変化させた埋戻し砂地盤を対象に、アンカー引抜き実験を行い、埋戻し部分および周辺部分の乾燥密度の違いがアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について検討を行った結果、埋戻し部分と周辺部分の乾燥密度の違いにより、埋戻し境界付近でのズレ(剪断帯)内部の剪断ひずみに違いが生じることがわかった。

Keyword: アンカー, 埋戻し, せん断帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2003

発表番号 4-70

Determination of Tensile Strength of Concrete by Wedge Splitting Tests

Satoshi ISHIGURO [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

くさび挿入試験による際誇按の引張強度の算定

○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]

コンクリートの破壊特性の試験法として、著者らはくさび挿入試験法の適用を試みてきた。本試験は、コンクリートが完全に破壊するまでの荷重−閉口変位の挙動を安定して計測し、得られた荷重−閉口変位曲線の面積から破壊エネルギーを求めることを目的としている。本研究では、くさび挿入試験による荷重−閉口変位の計測結果から、破壊エネルギーのパラメータに加えて引張強度を算定する方法について検討した。

Keyword: 破壊試験, 引張強度, 応用解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2003

発表番号 4-71

Study on Visco-elastic Model for Thermal Analysis of Asphalt Mixture

Masahiro YURUGI [Hirosaki University]
Toshio OHNO [Kajima Technicalb Research Institute]
Takahiro WATANABE [Kajima Corporation]

アスファルト混合物の温度応力解析における粘弾性モデルについて

○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部]
大野 俊夫 [鹿島 技術研究所]
渡部 貴裕 [鹿島 九州支店]

フィルダム等の表面遮水に用いられるアスファルト混合物について、低温下におけるひび割れ発生を検討する目的で、粘弾性モデルによる温度応力解析法について研究を進めた。その結果、アスファルト混合物の力学的モデルは、転移点を境に大きく異なり、転移点以上であればMaxwellとVoigtモデルの組合せが、また転移点以下であればMaxwellだけのモデルが,その力学的挙動をよく表すことを明らかにした。

Keyword: アスファルト, 温度応力解析, 粘弾性モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.612-613 , 2003

発表番号 4-72

On the method of diagnosing the deterioration of agricultural irrigation facilities from considerations of changes in standards and technology

Kazuhiko Takai [Alpha-giken Co.,Ltd]
Kyouji Nishi [Alpha-giken Co.,Ltd]
Ikizuka Hisao [Alpha-giken Co.,Ltd]
Kensuke Ueya [Alpha-giken Co.,Ltd]
Yasuhiro Matsuoka [Alpha-giken Co.,Ltd]

基準類や技術の変遷を考慮した農業用水利施設の老朽化診断方法について

○高井 和彦 [株式会社 アルファ技研]
西 恭ニ [株式会社 アルファ技研]
生塚 尚男 [株式会社 アルファ技研]
植屋 賢祐 [株式会社 アルファ技研]
松岡 康弘 [株式会社 アルファ技研]

近年、農業用水利施設においても既存ストックの現状を把握する目的から 老朽化診断が盛んに行われるようになってきた。ここでは、コンクリートに関係する基準類や技術の変遷を整理し、調査対象となる農業用水利施設の施工時の基準類や技術からより効率的で精度の高い調査が可能となることを示唆した。

Keyword: コンクリート材料, 老朽化診断,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.614-615 , 2003

発表番号 4-73

Weibull Analysis of Degradation Data of Concrete Structures

Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]
Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]
Hideaki Ishimura [National Institute for Rural Engineering]

コンクリート構造物の劣化に関するワイブル解析

○渡嘉敷勝 [(独)農業工学研究所]
長束勇 [(独)農業工学研究所]
森充広 [(独)農業工学研究所]
石村英明 [(独)農業工学研究所]

コンクリート構造物においては,その機能の現況把握および将来予測のための物理的根拠の一つとして,コンクリートの劣化状況があり,その経時的な劣化特性を明らかにしておく必要がある。本報では,平成11年度に実施された全国的なコンクリート構造物の劣化実態調査データに対してワイブル解析を適用し,その結果,コンクリート構造物の劣化特性に関する知見が得られたので報告する。

Keyword: コンクリート, 劣化, ワイブル解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2003

発表番号 4-74

Application of non-destructive tests for performance evaluation of agricultural cannels

Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]
Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]
Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]
Hideaki Ishimura [National Institute for Rural Engineering]
Fujiwara tetsuro [Nippon Koei Co., LTD.]
Kanemitsu Yasuo [Komatsu Engineering Corp.]
Yutaka Saito [Walnut LTD.]

農業用水路の機能診断のための非破壊調査適用事例

○森充広 [独立行政法人 農業工学研究所]
長束勇 [独立行政法人 農業工学研究所]
渡嘉敷勝 [独立行政法人 農業工学研究所]
石村英明 [独立行政法人 農業工学研究所]
藤原鉄朗 [日本工営(株)]
金光保雄 [コマツエンジニアリング(株)]
齋藤豊 [(株)ウォールナット]

現在補修工事が行われている地区の水路トンネルおよび開水路の機能診断を目的として,レーザー計測システムや地中レーダなどの既存の非破壊調査手法を実施し,適用性を評価した。目視で確認できた水路トンネル変状部においては,地中レーダにより天端に空洞の存在が確認された。開水路区間においては,自然電位法による鉄筋腐食状況の確認を行い,ほぼ健全であるという結果を得た。

Keyword: 農業用水路, 非破壊調査, レーザー計測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.618-619 , 2003

発表番号 4-75

Concrete specimen deterioration measurement by image

Masao Aoki [Nihon University]
Hiroshi Tsuji [Nihon University]
Riota Nakanura [Nihon University]
Tetsuo Yamaguti [Nihon University]

画像処理によるコンクリートの劣化に関する研究

○青木正雄 [日本大学生物資源科学部]
辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]
中村良太 [日本大学生物資源科学部]
山口哲男 [日本大学生物資源科学部]

酸性水によるコンクリート劣化の体積減少率やポーラスコンクリートの骨材部固相率等、供試体を用いての画像処理による測定法を検討するものである。測定手法の開発に向け試行しているため、実際には足踏み状態もあるが、これまで明かになったことの一端を中心に報告する。

Keyword: 劣 化, 画像処理, 二値化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2003

発表番号 4-76

Experimental and analytical examination of impact sounds of large concrete models

Hiroshi Kosugi [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]
Katsuichiro Goda [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]
Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]
Akira Kobayashi [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]

大型コンクリート模型の打撃音とその解析的検討

○小杉 浩之 [京都大学大学院農学研究科]
合田 且一朗 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

近年,コンクリート構造物の安全性評価とそれに応じた適切な処置への社会的関心が高まっている.ダムや用排水路をはじめとする農業水利構造物においても施設の維持管理は重要な問題であり,それらの安全性を診断する非破壊検査法の開発が望まれている.そこで,本研究では非破壊検査法の中で打音法に着目し,打音法の大型コンクリート模型への適用とその解析的検討を行う.

Keyword: 打音法, 欠陥, 有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.622-623 , 2003

発表番号 4-77

Estimation of crack depth of concrete by pulse velocity method

Shushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]

超音波法によるコンクリ−トのひび割れ深さ推定

○佐藤 周之 [鳥取大学大学院           連合農学研究科]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]

本研究では,超音波法によるひび割れ深さの推定を目的とし,4種類のひび割れ深さ推定式の検討を行った。まず超音波法の端子設置距離の影響を調べた結果,できるだけひび割れに近い位置で測定を行う方が実測値と推定値の差が小さくなることが分かった。また,すべてのひび割れ深さ推定式において,推定値と実測値の間には少なからず誤差が存在するため,正確なひび割れ深さの推定には更に検討が必要であることがわかった。

Keyword: ひび割れ深さ, 超音波法, 表面法
GET PDF=03/0304-77.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.482-483 , 2003

発表番号 4-7

Observation of strain localizations through PIV

Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci.]
Hiroki Nishimura [Graduate School of Natural Sci.]
Tatsuro Nishiyama [Graduate School of Natural Sci.]

PIVを用いたひずみの局所化の観察

村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]
○西村 裕希 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]

本研究は、ひずみの局所化挙動の解明を目的として行った。そこで、砂質土供試体を平面ひずみ圧縮せん断することで、せん断帯発生の様子を観察した。供試体内部の変形を直接測定するために、PIV・高速度ビデオカメラを用いた。そしてPIV演算から得られた変位場を用い、最大せん断ひずみを算出した。ひずみ分布図より、供試体の端部から生じるひずみの局所領域が、最終的にせん断帯へと発展することが観察された。

Keyword: PIV, ひずみの局所化, 砂質土
GET PDF=03/0304-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.484-485 , 2003

発表番号 4-8

Microscopic image analysis of sheared gravel soil by X-ray CT

Kiyama Shoichi [Kyoto University]
Aoyama Shieyasu [Kyoto University]

X線CTによる礫混合土のせん断破壊過程の微視的考察

○木山 正一 [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

礫混合土のせん断に伴う亀裂の進展をCTにより画像診断し,亀裂成長のメカニズムを定量化した.その結果,将来のすべりに関わる不連続な微小亀裂は,空間上に規則的に配置し,その亀裂群の方向がすべり面角度に等しい.発達した亀裂は方向性を持つこと,亀裂の方向と大きさによって,大きな亀裂に成長する微小亀裂とそうでないものの区別ができることがわかった.

Keyword: 土の構造解析, 亀裂の進展,
GET PDF=03/0304-08.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2003

発表番号 4-9

Effect of roughness on friction between carbonate sediments in coral reef and steel

TOSHIYA SHINJO [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Norikatu MIYAGI [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
YASUAKI KOMIYA [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Koji NAGAYOSHI [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagosima University]

さんご礁石灰質堆積物と鋼材との摩擦特性に及ぼす鋼材粗度の影響

新城俊也 [琉球大学農学部]
宮城調勝 [琉球大学農学部]
小宮康明 [琉球大学農学部]
○永吉功治 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]

一面せん断試験装置を用いて粒径0.25mmから2mmに調整した石灰質堆積物と鋼材との摩擦試験を実施した。鋼材の粗度はRmax=5μmから100μmの7段階に変化させた。摩擦試験は圧密圧力50kPaから700kPaの範囲で定体積試験を行った。鋼材との摩擦角は粗度の増加とともに増大した。せん断に伴う負のダイレイタンシーにより垂直応力が減少し,周面摩擦力は低下した。杭周面に作用する垂直応力の低下は鋼材粗度の増加に伴い小さくなった。

Keyword: 摩擦試験, 鋼材粗度, 石灰質堆積物
GET PDF=03/0304-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2003

発表番号 5-10

Fundamental Study of LCA Analysis on Carbonization−Effects of Sludge from Rural Sewerage on Greenhouse Gases−

Shinji Suzuki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki Shinogi [National Institute for Rural Engineering]
Moriyuki Shigyou [National Institute for Rural Engineering]

炭化のLCA解析に関する基礎的考察−農業集落排水汚泥を対象とした温室効果ガスへの影響−

○鈴木伸治 [(独)農業工学研究所]
凌祥之 [(独)農業工学研究所]
執行盛之 [(独)農業工学研究所]

集落排水汚泥を炭化処理する際に排出される温室効果ガスによる環境負荷と,炭化物である再資源炭の炭素固定による環境保全機能ついて解析した.その結果,単位質量の汚泥を炭化するために排出される温室効果ガスの割合は,供給燃料の減少に伴って低下し,炭化炉の稼働時間の増加に伴って低下した.また再資源炭は,排出ガスが温室効果におよぼす影響の13〜43%に相当する炭素の大気放出を抑制することが明らかとなった.

Keyword: バイオマス, 炭化, LCA
GET PDF=03/0305-10.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.646-647 , 2003

発表番号 5-11

On improvement of function of purification material of water quality

Fumiko Ishizaka [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]
Shigeo Ishikawa [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Sadao Nagasaka [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

水質浄化資材の機能向上に関して

○石坂 典子 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]

近年、N、Pの除去手段として浄化資材が注目されているが、資材の浄化能力には限界が認められる。本研究では、天然の水質浄化資材を用い、浄化資材の機能向上の方法に関して、即ち稲わら、ヨシ、マコモの溶出液に浸漬させたゼオライト、木炭、備長炭を用い実験を行った。その結果、NO 3-N除去が大幅に改善され、組合せる資材として備長炭を使用することによりCOD濃度が低く抑えられた。

Keyword: 水質浄化, 浄化資材, 稲藁・ヨシ・マコモ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.648-649 , 2003

発表番号 5-12

An experimental study of water quality improvement using a scallop shell as the filtration material

Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Aoi YAMASHIRO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]

ホタテ貝殻を接触ろ材として用いた水質改善実験

工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
○山城 葵 [弘前大学農学生命科学研究科]

本研究は農村市街地や農地からの排水を対象に、ホタテ貝殻を接触ろ材に用いた水質改善実験を行ったものである。実験には水槽と水路を用い、汚水を循環して経過時間に対する浄化率を検討した。その結果、全体的に水槽実験の方が水路実験よりも効果が高く、5時間でCOD:30%、T-N:10%、T-P:20%の浄化率を示した。さらに、水槽実験12ケース、水路実験9ケースの平均値を用いて経過時間に対する浄化率の関係式を提示した。

Keyword: 水質浄化, 生活雑排水, ホタテ貝殻
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2003

発表番号 5-13

Mitigation of Pearl Culture Death Rate by Change of Suspended Nets Depth

Osamu KAINO [Faculty of agriculture, Ehime University]
Michiko HAMADA [Faculty of agriculture, Ehime University]
Tetsuo OTSUKA [Kitanada Fisheries Cooperation]
Kazuyoshi WAKISAKA [Kitanada Fisheries Cooperation]

垂下水深の変更による真珠母貝の大量へい死被害の軽減について

○戒能 治 [愛媛大学農学部]
濱田 美智子 [愛媛大学農学部農学研究科]
大塚 哲夫 [北灘漁業協同組合]
脇坂 一義 [北灘漁業協同組合]

真珠母貝の大量へい死の軽減を目的として、宇和海北灘湾の水温観測結果から、夏季の水深ごとの高水温の出現負荷量を調べた。その結果、被害は25℃以上では長期間の負荷で影響があり、27℃以上では短期間でも危険が増大すると推定された。また、大被害年である1998年については、垂下水深を現在の3mから4m以上に変更すれば、27℃以上の高水温負荷量が40%以上軽減でき、また、垂下水深を変更する時期や期間も検討して結論づけた。

Keyword: 真珠養殖, 水温成層, 現地観測
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2003

発表番号 5-14

Phosphorus in the Tidal Iwata River in Mie Prefecture

Masaaki KONDO [Faculty of Bioresources, Mie University]

三重県岩田川感潮域におけるリン挙動

○近藤雅秋 [三重大学生物資源学部]

津市岩田川の観音橋と岩田橋間を対象とし,2002年9月小潮日に満潮から水質調査した.その結果,対象区間への流入水のリンが増加し,対象区間流下時にリン減少し,対象区間流下時にリン増加する3特性を得た.機構検討のため室内実験を行った.その結果DOが減少し表層土が還元されてリン増加した.DOが徐々に減少する条件下でORPが増加し,リンが減少した.I汁愿擇ORPだけでなく拡散性を考慮した結果リン増加した.

Keyword: 河川感潮域, リン, 溶存酸素
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.654-655 , 2003

発表番号 5-15

Oxygen reaeration at boulder-paved fishways

Masayuki Fujihara [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Tomokazu Okamoto [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Tadao Fukushima [Faculty of Agriculture, Ehime University]

粗石付き斜路式魚道における酸素溶入能

○藤原正幸 [愛媛大学農学部]
岡本友和 [愛媛大学農学部]
福島忠雄 [愛媛大学農学部]

セキ等の河川横断構造物は,本来の機能の他に,それが生み出す曝気効果により間接的に河川の自浄作用に寄与していると考えられる.粗石付き斜路式魚道を対象として,単純落差工および粗石のない斜路との比較を通して,酸素溶入能の検討を行なった.その結果,粗石付き斜路式魚道は単純落差工および粗石のない斜路に比べ,曝気効果が大きいことが明らかとなった.また,曝気効果は粗石の間隔と流量に依存することが推察された.

Keyword: 酸素溶入能, 粗石付き斜路式魚道, 酸素輸送効率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2003

発表番号 5-16

Settlement and Aerobic Degradation of Particulate Organic Matter in a Backwater Basin behind a Diversion Weir

Ban Michikazu [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Tateishi Masahito [Postgraduate School of Kochi University]

農業用取水堰湛水部における懸濁有機物の沈降堆積量と分解量

○伴 道一 [高知大学農学部]
立石 誠人 [高知大学大学院農学研究科]

取水堰湛水部において沈降懸濁物を採取分析し,単位面積・時間あたりの懸濁物の沈降・堆積量とこれに含まれる有機物量,沈降有機物の酸化分解速度を実測した.これに基づき,有機物除去量の定量化を試み,河川自浄作用における当該水域の寄与について考察した.流入したSSの約6割が河床へ堆積し,この中には有機物が約16%含まれていた.この中の1割強の有機物が細菌によって好気的に分解され,溶存態有機物となる.

Keyword: 堰, 有機物, 分解
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2003

発表番号 5-17

Terrace Structure based on Geomorphological and Soil Properties

Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Hisashi Mori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Janya Sang-Arun [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]
Eiji Yamaji [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]

微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造

○三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
森 悠 [東京農業大学地域環境科学部]
ジャンヤ・サンアルン [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]

急傾斜地の多いタイ国最北部ではテラス工が施されているが、現在でも土壌侵食が頻繁に起こっており、農地における土壌流亡とともに肥料成分の流出が懸念されている。そのため本研究ではタイ国チェンライのテラス畑を調査対象として、微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造特性を農地保全の観点より考察することを目的とした。

Keyword: テラス工, USLE, 承水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2003

発表番号 5-18

Field Observation on Sediment Control with Vegetation Filter Strips

Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Hajime Nakamura [Haneji-Ookawa Irrigation Project Office]
Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]

植生帯による耕土流出軽減に関する野外観測

○塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
仲村 元 [羽地大川農業水利事業所]
樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]
宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]

植生帯は,耕土流出軽減対策の一手段と考えられる.本報では,植生帯による耕土流出軽減状況の把握を目的に実施された,野外試験区における土砂流出観測結果について報告する.観測の結果,試験区下端に設置した植生帯は,試験区からの耕土流出軽減に寄与することが確認された.また,その軽減効果は土粒子径によって偏りがみられ,粒径0.02mm以上の土粒子の流出軽減に対して効果が高いことが分かった.

Keyword: 植生帯, 耕土流出, 国頭マージ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.662-663 , 2003

発表番号 5-19

A Case Study of Irrigation Management in Machiyabaryozeki Land Improvement District- Studies on Irrigation Management and Maintenance -

Yukio TANAKA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]
Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]

待矢場両堰土地改良区における農業用水管理 -農業水利の維持管理に関する研究-

○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

日本の土地改良区制は、海外の水管理システムと比較して、水利組合内部での水を巡っての農家間の争いが少なく、低い社会的コストを達成しているものとして評価されている。本研究では”水利用の公正さ”の概念の存在を仮定して土地改良区における水利用について調査および考察を行う。その結果、土地改良区、地域レベル水利組合、個別農家による分業システム、及び公正さを保つための土地改良区の努力などが明らかになった。

Keyword: 土地改良区, 農業用水の維持管理, 水利用の公正さ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.626-627 , 2003

発表番号 5-1

Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Magnetic Seeding Method

Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Satoshi Kishida [Faculty of Engineering, Tottori University]
Makoto Ohki [Faculty of Engineering, Tottori University]

磁気シード法による赤土濁水の固液分離処理

○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
田熊勝利 [鳥取大学農学部]
岸田悟 [鳥取大学工学部]
大木誠 [鳥取大学工学部]

沖縄県における赤土の流出は貴重な沖縄の生態系に大きな負の影響を与えている.特に,農地由来の濁水は強い分散性を示すことから,その効率的な処理は難しい.本研究では,地下水中の重金属や湖沼のアオコの分離処理等に用いられている磁気シード法に着目し,赤土濁水の固液分離処理への適用性について実験を行った.その結果,適切な凝集材とマグネタイトを利用することで,赤土の分離処理が可能であることが明らかとなった.

Keyword: 水環境, 水質, 固液分離
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.664-665 , 2003

発表番号 5-20

Case Study on Countermeasures for Drought on Water Uses’ Association Tacking Water from Agricultural Tanks

Hirofumi_Kakudo [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]

溜池を水源として有する農業水利団体の渇水対策

○角道弘文 [香川大学工学部]

上水に対する水の融通を可能としている要因として,農業水利団体による渇水対策があげられる.香川用水,溜池等を水源とする小津守池水利組合の渇水時の管理手法を明らかにするために,渇水年であった1994年および平常の配水管理が行われた2002年の管理状況を比較した.その結果,溜池配水計画の変更,分水における監視員の増員などの渇水対策手法を具体的に把握し,香川用水取水量,溜池貯水率との関係を明らかにした.

Keyword: 水管理, 溜池, 水の融通
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2003

発表番号 5-21

Potentialities of Irrigated Agriculture to combat Desertification in Mauritania

[Arid Land Research Center,Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University]
[Arid Land Research Center,Tottori University]

モーリタニアにおける砂漠化に対する灌漑農業の可能性

○Bouya AHMED [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
Hossein DEHGHANI SANIJ [鳥取大学乾燥地研究センター]

モーリタニアでは、砂丘砂の固定や水資源および灌漑システムの開発に対する様々な問題が生じている。それらの問題は、()多額な灌漑開発、()多額な地下資源の開発、()土壌の塩類化、そして()低い降水量と強い風速である。本研究では、これらの要因を詳細に検討し、灌漑システムの改善法を提案する。

Keyword: Desrtification, Irrigation, Rainfall
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2003

発表番号 5-22

Water Management of Rice Paddy Area in Chikugo River Middle Reaches

Tetsuro Fukuda [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
Yoshisuke Nakano [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
Shigeru Aou [Kyushu Agricultural Office]

筑後川中流水田地帯の水管理実態

○福田 哲郎 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
粟生 茂 [九州農政局農村計画部資源課]

筑後川中流水田地帯において,流量観測を行い,水収支分析を行った結果,当該地区の水管理実態が明らかとなった。(狆譴任涼洪綽篠汗阿詫鄂綢Δ任覆取水量側で行っている。∈惑欖浜用水は取水量と減水深との差として現れていた。2論鄰耄域における配水管理用水は通常かなり大きいが,本年のように下流側で用水を必要としない場合,小さくするような管理操作が行われる。8月以降の配水管理用水は取水量の10%程度であった。

Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.670-671 , 2003

発表番号 5-23

The effect of direct seeding for paddy water requirement and percoretion

TAKASHI_TIBA [Graduate school of Agriculture, Gifu Univ.]
MASATERU_SENGE [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
KENGO_ITO [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
MUNEMASA_HISADA [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
SATOKA_SUGIURA [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]

乾直栽培が水田用水量及び浸透量へ与える影響

○千葉隆司 [岐阜大学大学院農学研究科]
千家正照 [岐阜大学農学部]
伊藤健吾 [岐阜大学農学部]
久田宗昌 [岐阜大学農学部]
杉浦智佳 [岐阜大学農学部]

乾直水田では浸透量の増大が懸念されている。そこで移植水田と乾直水田各1筆を対象に用水量の調査を行った.また,乾直水田において降下・畦畔浸透量を測定し、乾直水田における用水量増加の原因について検討した。その結果、乾直水田の降下及び畦畔浸透量は湛水深の増加とともに増大し,激しく変化することがわかった.特に水捌けの良い圃場では耕盤機能の弱まった乾直水田の浸透量が増大する傾向が強くなるものと考えられる.

Keyword: 乾田直播, 水田用水量, 減水深
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.672-673 , 2003

発表番号 5-24

Relationship between Soil Saturation and Permeability in Direct-seeded Non-puddled paddy field

Tomoyuki Taniguchi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
Yoko Ogawa [college of Agrobiological Resources,University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]
Haruyuki Fujimaki [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]

耕起乾田直播水田における湛水状況と土壌透水性の関係

○谷口智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
小川陽子 [筑波大学生物資源学類]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]
藤巻晴行 [筑波大学農林工学系]

乾直栽培は,浸透水量が大きいため,用水不足地域での普及は困難である。乾直田においては,湛水の継続が透水性を低下させると言われているが,実際には十分に湛水が確保できない場合が多いことから,透水抑制効果がどう影響を受けるかについて,本研究では,用水不足条件にある乾直田を取り上げ,湛水と透水性の観点から検討を行った。その結果,透水性の低下は,土壌飽和が確保された積算時間と強い関係があることを明らかにした。

Keyword: 乾田直播, 透水性, 湛水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2003

発表番号 5-25

Study on remedial measures using material circulation to prevent salinization of irrigated land in the lower basin of Loess Plateau- Effect of groundwater table on land salinization in Luohui Irrigation Scheme -

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黄土高原下流域の灌漑農地における塩害と物質循環を活用した改善対策−洛恵渠灌区における地下水位が塩類集積に及ぼす影響−

○北村 義信 [鳥取大学農学部]
Li Zanbin [中国科学院水土保持研究所]
濱村 邦夫 [鳥取大学乾燥地研究センター]
本名 俊正 [鳥取大学農学部]
Li Peng [中国科学院水土保持研究所]

黄土高原下流域に位置する洛恵渠灌区においては,塩類集積が大きな問題となっている。特に,灌漑に伴う地下水位の上昇がもっとも大きな要因と考えられることから,地区内80の井戸を対象に地下水位とその電気伝導度(EC)との関係を解析した。その結果,EC値は0.5〜21dS/m(平均3dS/m)であり,地下水位の高い井戸,特に10m以下のものほど,高いEC値を示す傾向がみられた。

Keyword: 洛恵渠灌区, 塩類集積, 地下水位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.676-677 , 2003

発表番号 5-26

Measurement of soil water content and salt concentration in low moisture sandy soil

Yoshihide Sakaguchi [Tottori University Arid Land Research Center]
Tahei Yamamoto [Tottori University Arid Land Research Center]
Mitsuhiro Inoue [Tottori University Arid Land Research Center]
Tomoki Shimizu [Tottori University Arid Land Research Center]

低水分領域における砂質土壌の水分および塩分測定

○坂口義英 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
清水知樹 [鳥取大学乾燥地研究センター]

低水分領域で水分および塩分を精度よく測定できる水分センサおよび塩分センサの校正式を検討し,評価を試みた.24種類の供試土壌をカラムに充填し,センサの出力値を計測した.実測値との誤差は,新しい校正式を用いることにより水分,塩分ともに改善された.水収支,塩収支の計算を行ったところ,水収支の精度は高かったが塩収支の精度は水収支より劣った.

Keyword: ADR水分センサ, 4極塩分センサ, 水収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2003

発表番号 5-27

Assessment of Water and Solute Movement in Dune-sand Under Drip Irrigation

Hossein DEHGHANI SANIJ [Tottori University-Arid Land Research Center]
Tahei YAMAMOTO [Tottori University-Arid Land Research Center]
Mitsuhiro INOUE [Tottori University-Arid Land Research Center]

点滴灌漑下の砂丘砂における水分および溶質移動の評価

○Hossein DEHGHANI SANIJ [鳥取大学乾燥地研究センター]
Tahei YAMAMOTO [鳥取大学乾燥地研究センター]
Mitsuhiro INOUE [鳥取大学乾燥地研究センター]

36本の校正済みTDRセンサーを砂丘砂における塩水点滴灌漑下での水分および溶質移動の評価に使用した。実験は乾燥地研究センターで行った。エッミターに一番近い箇所(エミッター部から10 cm、深度10 cm)における砂 丘砂の含水比の変化は0.15 cm3/cm3以下であり、エミッターから遠ざかるにつれて減少した。灌漑開始後数 日で土壌中のECwは増加した。水の浸潤前線におけるECwは約25-30dS/m であった。またエミッターの下の ECwは約10-15 dS m-1であった。

Keyword: Drip Irrigation, Saline water, TDR
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2003

発表番号 5-28

Numerical simulation of soil water flow in a Chinese cabbage field

Toshitsugu MOROIZUMI [Okayama University]
Takashi KOMORI [Okayama University]
Takeshi MIURA [Okayama University]

白菜畑における土壌水分動態解析

○諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
    小森 隆 [岡山大学環境理工学部]
三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]

本研究では,白菜畑における土壌水分動態を水移動モデルを用いて数値解析し,上向き水分フラックスを推定するとともに,モデルの適用性と問題点について検討した.その結果は以下の通りである:1)計算値は土壌水分変化を良好に再現した,2)上向き水分フラックスの計算値は実測値を用いて水収支的に求めた値よりも過小評価された,3)現地圃場でモデルを適用する際は,植皮によって遮断される降雨量の推定が必要である.

Keyword: 畑地灌漑, 上向き水分フラックス, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.682-683 , 2003

発表番号 5-29

Evaluation of the Effect of Irrigation on the Environment

Satyanto K. Saptomo [Graduate school of Kyushu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]

畑地における灌漑が環境におよぼす影響評価

○サプトモ サティヤント [九州大学大学院農学研究院]
中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
原口智和 [九州大学大学院農学研究院]
弓削こずえ [九州共立大学工学部]

畑地に灌漑を行うと作物の蒸散抵抗が変化する.この現象は地表面の微気象環境に影響をおよぼす.本研究では抵抗モデルを用いて,無灌漑圃場および灌漑圃場の熱的環境とエネルギー収支を推定した.この結果,灌漑圃場の日中の地表面温度は無灌漑圃場より低い傾向になった.灌漑圃場のエネルギー分配量を推定した結果,無灌漑圃場より潜熱伝達量が高くなっており,この現象によって地表面の温度上昇が抑制されたと考えられる.

Keyword: 畑地灌漑, エネルギー収支, 微気象環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.628-629 , 2003

発表番号 5-2

Evaluation of Water Purification Properties of Composite Material Using Zeolitic Tuff

Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture,Kobe University]
Yosuke Kawamoto [Faculty of Agriculture,Kobe University]
Masahiro Fujiwara [Hokukon Corp. Ltd.]
Kazuhiro Nishita [Hokukon Corp. Ltd.]

ゼオライト質凝灰岩を用いた水質浄化濾材の特性に関する基礎的研究

内田 一徳 [神戸大学農学部]
○川本 陽介 [神戸大学農学部(学部学生)]
藤原 雅洋 [(株)ホクロン]
西田 一浩 [(株)ホクロン]

窒素、リンの吸着に優れているゼオライト質凝灰岩と廃セメントスラリー・籾殻(透水確保材)の配合率を変えて、水質浄化濾材を作製した。さらに、水質浄化に使用されている合成ゼオライトを配合した濾材を作製し、透水性、アンモニア態窒素・リン酸態リンの吸着能を比較した。その結果、凝灰岩を使用した濾材が最も吸着効果が高いことがわかった。

Keyword: 水質浄化, 凝灰岩, ゼオライト
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.684-685 , 2003

発表番号 5-30

Estimation of Crop Coefficient under Spatial Distribution of Soil Surface Evaporation

Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]
Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Masaharu Kuroda [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]
Mitsumasa Anan [Takasaki Co., Ltd.]

土壌面蒸発環境の不均一性を考慮した作物係数の推定

○弓削こずえ [九州共立大学工学部]
原口智和 [九州大学大学院農学研究院]
中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
黒田正治 [九州共立大学工学部]
阿南光政 [株式会社 高崎総合コンサルタント]

畑地における蒸発散量の推定法として,作物係数を使って求める手法が様々な技術書で提案されている.本研究では,蒸発散量は作物蒸散量および土壌面蒸発量で構成されることに注目し,作物係数を作物蒸散に関する因子と土壌面蒸発に関する因子に分離した.土壌面蒸発量のシミュレーションモデルを構成し,土壌面蒸発に関する因子を定量化した.その結果,土壌面蒸発に関する因子は空間的條Iに変動することが判明した.

Keyword: 畑地灌漑, 土壌面蒸発量, 作物係数
GET PDF=03/0305-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2003

発表番号 5-31

Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model

HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]

施設畑蒸発散量のシミュレーションモデルによる算定

○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]

施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散モデル,放射環境モデルおよび土壌の水分・熱輸送モデルからなるシミュレーションモデルを構築した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較し,モデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.一方,作物蒸散モデルにおける大気の温度と湿度の代表値の取り方,および土壌面日射量の算定モデルに課題が残された.

Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 葉群純放射量
GET PDF=03/0305-31.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.688-689 , 2003

発表番号 5-32

A study on storage operation method of Kinda Dam in the Panlaung River basin, Upper Burma

Daisuke Hayashi [Graduate school of Utsunomiya Univ]
Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]

上ビルマ・パンラウン川水系におけるキンダーダムの貯水運用方法に関する研究

○林大介 [宇都宮大学大学院農学研究科]
水谷正一 [宇都宮大学農学部]
後藤章 [宇都宮大学農学部]

パンラウン川水系のキンダーダムへの年間流入量は毎年大きく変動し,毎年の灌漑面積が大きく変動するばかりか,計画灌漑面積から大きく離れた実灌漑面積になっている.そこで本研究では,ダム流入量を効率的に利用するためのダム貯水運用方法の確立のため,毎年一定の雨季灌漑面積を保証するために,実流入量を用いてシミュレーションを行い,現行の雨季灌漑面積以上で,かつ毎年一定の雨季灌漑面積を保証できることを示した.

Keyword: 貯水運用, 渇水対策容量, キンダーダム
GET PDF=03/0305-32.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2003

発表番号 5-33

The Effects of Irrigation and Drainage Management on Pesticide Runoff from Paddy Field

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自動灌漑装置とかけ流し灌漑における水田農薬の流出への影響

○渡邊裕純 [東京農工大学]
掛川洋次 [東京農工大学]
本林隆 [東京農工大学]
加藤誠 [東京農工大学]
鈴木創三 [東京農工大学]

自動灌漑装置とかけ流し灌漑ににより管理された水田における水田農薬の動態とほ場外流出の影響について実験ほ場での農薬動態モニタリングを行い評価をおこなった。自動灌漑装置による水田ほ場の水管理は農薬の地区外流出制御に大きく貢献することができる。かけ流し管理の場合は,降雨等により農薬流出が助長される懸念が指摘される.農薬の流亡抑制において,特に農薬散布初期の田面排水を抑制する止水管理が重要である。

Keyword: 農薬, 水田, 自動灌漑装置
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2003

発表番号 5-34

Effect of Agricultural Water Use on Groundwater Resource

Mitsumasa Anan [Takasaki Co., Ltd.]
Atsushi Uchida [Graduate School of Kyushu University]
Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]
Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
Tamotsu Funakoshi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]

農業用水の利用形態が地下水に及ぼす影響評価

○阿南光政 [株式会社 高崎総合コンサルタント]
内田篤 [九州大学大学院]
弓削こずえ [九州共立大学工学部]
中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越保 [九州大学大学院農学研究院]

水田は地下水の重要な涵養源であるが,生産調整の影響から従来水田灌漑が持つ地下水涵養機能は変化してきている.本研究では筑後川中流域大石堰掛において地下水流動モデルを構築し,現在の休耕田を水田に戻した場合の地下水位への影響についてシミュレーションを行った.結果,地下水位は上昇し,現況に比べると河川還元量にして約50%,灌漑期の地区内貯水量として約20%の増加に値することが明らかとなった.

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2003

発表番号 5-35

Irrigation and Drainage Affecting Regional Environment of Marsh in Paddy Fields

Mitsunori YAMANASHI [Senshu Univ. Hokkaido College]
Masao YAZAWA [Hokkaido Univ. Agri.]

水田灌漑排水の湖沼環境への効果

○山梨 光訓 [専修大学北海道短期大学]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

北海道中央の水田農業地帯に位置する空知地域の低地に残る沼の1つ宮島沼はいまなお水面が存続する比較的大きな沼である。現在、沼の周囲の農地は主として水田として利用されている。農地の灌漑排水の水利と宮島沼の水収支の間には密接な関係があることが予想されるが、これまでに両者の関係を説明するような資料はみられない。調査の結果、灌漑排水が夏季間の沼の水源涵養に働いていることがわかった。

Keyword: 灌漑排水, 湖沼水位, 水田地域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2003

発表番号 5-36

Research for Current Drainage Analysis in MAKUUCHI-CHIKU,KITADAITOUJIMA ISLAND

Susumu SHIMABUKURO [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Takashi MIYAGI [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]
Takamasa MATSUI [Sanyu Consultans Inc]

北大東島幕内地区における現況排水解析について

○島袋 進 [沖縄県南部農林土木事務所]
宮城 敬 [沖縄県南部農林土木事務所]
松井 隆昌 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]

幕内地区では、現況排水が3ヶ所のドリーネで排除されているが、その排水機能が十分でないため毎年の台風や梅雨時に湛水による被害を受けている。そこで、その対策の立案に向けて、地表の湛水・排水を遊水池喘湶(連続貯水池喘湶)で、地下水位の変動を地下水流動喘湶により、現況の排水解析を行った。

Keyword: 地下水流動喘湶, 連続貯水池喘湶,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2003

発表番号 5-37

Development of the predictive method of CaCO3 scale within flow of irrigation systems

Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]
Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]

農業水利施設における炭酸カルシウムスケールの生成予測手法の開発

○田中良和 [独立行政法人 農業工学研究所]
向井章恵 [独立行政法人 農業工学研究所]
中達雄 [独立行政法人 農業工学研究所]

地下ダムの地下水を灌漑用水としている農業水利施設内では、炭酸カルシウムの付着による通水機能の低下が懸念されるため、スケール生成量や生成箇所を予測診断することが必要である。そこで、施設内の二次元および三次元的な流れ流体解析により、スケール生成量と箇所を予測する手法を開発した。計算結果は実験による現象と傾向が同じになった。スケールは水面で多く生成し、壁面における生成は見られなかった。

Keyword: 炭酸カルシウム, スケール, MPS法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.700-701 , 2003

発表番号 5-38

Relationship between water use amount and meteorological conditions

MIURA_Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
KOBAYASHI Yuso [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
KURODA Norihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
MOROIZUMI_Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]

牛窓地区における用水使用量と気象要素との関係

○三浦健志 [岡山大学環境理工学部]
小林勇壮 [岡山大学大学院自然科学研究科]
黒田訓宏 [岡山大学大学院自然科学研究科]
諸泉利嗣 [岡山大学環境理工学部]

月間の使用水量と気象要素をもとに相関分析・主成分分析を行った。月間使用水量は,月降水量とはほとんど相関が見られないが,6〜8月と期間を限定すると降水量に対し負の相関(r=-0.75)が見られた。使用水量も含め季節的な変動が最も大きく(第1主成分),ついで蒸発に関与する変量の変動が大きく(第2主成分),使用水量は蒸発のみならず作季やその場所の気候条件などと密接に関連していることが確認できた。

Keyword: 畑地潅漑, 用水使用量, 気象環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.702-703 , 2003

発表番号 5-39

A drainage experiment of level main drain and mole drains()−Characteristics of rainwater drainage−

Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]
Shinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]
Tsuneo ONODERA [Paddy Institute Co.,Ltd.]
Tatsuro ASARI [Isawa-Nanbu Farmland Consolidation Project Office]

弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠排水試験(機法盜澑時における排水特性−

○谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]
浅利 達朗 [東北農政局いさわ南部農地整備事業所]

弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠施工ほ場において、降雨に対する地下水位変動と暗渠排水量及び吸水渠への用水流入時(地下かんがい)の暗渠管内流速について調査を実施した。吸水渠が無勾配とした場合においても、十分な排水能力を持つこと、また、土砂堆積に対応するためには、注水口を設置し1.0/s程度を注水すればよいことが明らかになった。

Keyword: 暗渠, 無勾配, 地下水位
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2003

発表番号 5-3

Strength and Water Purification of the HT Contained Concrete

ABE Kouhei [Izcon Co.]
KUWABARA Tomoyuki [SHIMANE UNIVERSITY]
SATOU Toshio [SHIMANE UNIVERSITY]
NONAKA Tsuguhiro [SHIMANE UNIVERSITY]

HT含有コンクリートによる水質浄化とその強度特性

○阿部 公平 [(株)イズコン]
桑原 智之 [島根大学]
佐藤 利夫 [島根大学]
野中 資博 [島根大学]

本研究室では,コンクリートの廃棄物問題と水環境における富栄養化問題を同時に解決するために,リン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を使用して,リン吸着型コンクリートを作製することを目的としている。そこで,これまで強度とリン吸着能力を同時に満足するリン吸着型コンクリートを作製するために,即時脱型方式で超硬練りHT含有コンクリート(充填率85%〜95%)を試作し,高濃度におけるリン吸着試験を行った。しかし,超硬練りHT含有コンクリートのリン除去率は,コントロールよりも低いという矛盾する結果が得られていた。そこで,本実験では,高濃度におけるリン吸着試験の再検討を行った。

Keyword: 機能化, 水質浄化, 資源循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2003

発表番号 5-40

A drainage experiment of level main drain and mole drains()−Hydraulic gradient of level main drain−

Tsuneo ONODERA [Paddy Institute Co.,Ltd.]
Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]
Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]
Shinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]
Tatsuro ASARI [Isawa-Nanbu Farmland Consolidation Project Office]

弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠排水試験(供法殘妓配暗渠の動水勾配−

○小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]
谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
浅利 達朗 [東北農政局いさわ南部農地整備事業所]

暗渠を利用した地下灌漑は本暗渠のみでは困難であり、弾丸暗渠を組み合わす必要がある。この場合において、弾丸暗渠の施工性から本暗渠は従来よりも深くする必要がある。一方、工事費縮減の要望も強くなってきていることから、その両面を満たす上で無勾配暗渠は有効な手段であり、満流の動水勾配法における無勾配暗渠の実用性を検証した。この結果、無勾配暗渠は実用的にも水利学的にも全く問題ないことを明らかにした。

Keyword: 暗渠, 無勾配, 動水勾配
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2003

発表番号 5-41

Evaluating Performance of Pipe Drain by Cumulative Volume of Rainfall and Pipe Flow Rate

Masahiko KIUCHI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

降雨量と暗渠流出量による暗渠の機能評価

○木内正彦 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]

暗渠の機能・効果を簡便,的確,汎用的に評価するひとつの方法を提案する.北海道の牧草畑で2カ年にわたり暗渠流出量,降雨量,圃場地下水深の観測を行った.その結果から,累加降雨量と累加暗渠流出高の関係を暗渠の排水性能曲線とし,回帰直線の傾きを排水効率と定義した.これらにより暗渠の排水性能の変化傾向をより明確に捉えることができた.この方法はある程度の期間のデータが得られれば適用できる.

Keyword: 暗渠流出量, 機能評価, 排水性能
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2003

発表番号 5-42

In Situ Measurement of Filter’s Permeability for Subsurface Drainage in a Paddy Field

Kajisa Takamitsu [Mie Univ. Fac. of Bioresources]
Takeda Noboru [Asahi Kasei Corporation]
Kodani Nobuyuki [Asahi Kasei Corporation]

水田用暗渠排水の疎水材部分の透水性に関する現地実験

○加治佐 隆光 [三重大学 生物資源学部]
武田 登 [旭化成 株式会社]
小谷 信幸 [旭化成 株式会社]

現地測定結果から疎水材部分の透水係数を求めた.測定項目は湛水深と排水量である.求まった砂の透水係数は別に測定した結果とオーダー的に一致した.実験回数を増すごとに排水量が増加する暗渠もある一方,透水係数は減少した.目詰まりの蓄積を考慮すれば透水性は増加しないだろうから,当モデルとその利用法の妥当性が伺える.砂,籾殻,発泡ポリスチレンなどを用いた暗渠では10回の実験でも必要な透水係数は確保されていた.

Keyword: 地下排水, 排水管理, 流出特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2003

発表番号 5-43

Basic test on underdrain

Hiroyuki_Nakayama [NARCH]
Masahiro_Gotou [NARCH]

暗渠に関する基礎的試験

○中山熙之 [北海道農業研究センター]
後藤眞宏 [北海道農業研究センター]

土槽実験により、排水暗渠の上流端に設けた落水縦暗渠と下流端に設けた高さ調節排水口の効果が確認された。反面、代かき水田の中干しの時には落水縦暗渠への泥土流入が増えて排水口立ち上がり部を閉塞する危険があることが認められた。この暗渠は「原則として排水口を低いままで置き、必要な場合のみ高くする。縦暗渠は落水の時のみ開栓する」のが管理の基本である。

Keyword: 暗渠, 落水, 排水口
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2003

発表番号 5-44

Water Flow and Solute Movement in Volcanic Ash Soils.

Stephen Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI,Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]

○ステファン アベニーミックソン [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]

火山灰(関東ローム)畑地における暗渠による排水を対象として,水分と溶質の移動機構に関して検討を行った.その結果,土層の水分移動に関しては耕盤による移動抑制に関して興味深い現象を確認し,窒素については作期後の耕盤近辺での集積を確認した.また,今後のシミュレーションに必要な土壌のパラメータを実測値から決定した.

Keyword: 畑地排水, 暗渠, 溶質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2003

発表番号 5-45

Case study on effect of sloping at rotational paddy field.

KATO, Takashi [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
FUJIMORI、Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]

転換畑の圃場面傾斜化の効果の一考察

○加藤敬 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
藤森新作 [独立行政法人 農業工学研究所]

水田の畑作化を促進させるために,表面排水を促進させる目的で圃場面に微小な傾斜を導入することを提案している.本研究では水路モデルを応用し,圃場表面の水足の進展をモデル化した.その結果傾斜の導入によって,小さい降雨後の水の引き具合が促進され,大きな降雨に対しては,傾斜圃場は比較的湛水が少なく,土壌水分の低下が期待できた.

Keyword: 転換畑, 圃場傾斜化, 表面排水促進
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.716-717 , 2003

発表番号 5-46

Analysis of field irrigation at the test fields in Hokkaido ()

Jukichi YAMAGAMI [Hokkaido College , Senshu University]
Harunobu TAKEUCHI [Hokkaido Prefectural Central Agricultural Experiment Station]
Nobuyuki SUGIMOTO [Hokkaido Prefecture]
Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
Hidenori KOBAYASHI [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]

モデル圃場調査に基づく北海道の畑地灌漑の分析(2)−土壌の水分特性に対応した適正灌水量の設定−

山上重吉 [専修大学北海道短期大学]
竹内晴信 [北海道立中央農業試験場]
杉本信行 [北海道農政部]
南部雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
○小林英徳 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]

北海道農政部では、地域の栽培作物、気象条件や土壌条件と営農形態に適合した畑地灌漑技術を確立し、地域に普及させることを目的として「畑地かんがい推進モデルほ場設置事業」を実施してきた。今回は、2001年までに実証調査を完了した4地区の土壌調査結果と土壌水分ポテンシャルの測定結果から、各モデル地区の土壌水分特性に適応した適正灌水量について報告する。

Keyword: 畑地灌漑, 適正灌水量, 有効水分量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2003

発表番号 5-47

Development of a Saving Irrigation-water Management System by Using Meteorological Information

Takashi Takeuchi [Tottori Prefectural Government]
Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Hitomi Kobuchi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Syunzo Adachi [Japan Weather Association]

気象情報を用いた節水型圃場水管理システムの開発

○竹内 崇 [鳥取県庁]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
小渕 ひとみ [鳥取大学農学部]
足立 俊三 [日本気象協会]

気象協会の気象情報配信サービス(MICOS)を用いた節水型圃場水管理(Saving Irrigation-water Management, SIM)システムの開発を試みた.また,実証実験からSIMシステムを圃場に適用した場合の有用性について検討を行った.

Keyword: 畑地灌漑, 気象情報, 節水降下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2003

発表番号 5-48

The emitter plancement and set-up value on automatic drip irrigation system

Hidekazu Urui [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Kazuma Kinoshita [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]

点滴灌漑システムにおける滴下位置ならびに設定水分量について

○潤井 秀和 [九州共立大学大学院]
竹内 真一 [九州共立大学大学院]
木下 数馬 [九州共立大学大学院]
黒田 正治 [九州共立大学大学院]

点滴灌漑システムにおける水分計の設定値と滴下位置を変化させ、ピーマンの蒸散量や土壌水分状態、根群分布との関係を実験的に検討した。水分計の設定値を高くしすぎると灌漑効率は低下し、低くしすぎると作物は水ストレス状態となる。従って設定値は、蒸散量よりも灌水量が若干多めになるように設定させるべきである。滴下位置の決定には、吸水に関わる根群分布と土壌の水移動特性を把握することが重要であることが明らかとなった。

Keyword: 点滴灌漑システム, 滴下位置, 設定水分量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.722-723 , 2003

発表番号 5-49

A study on soil moisture sensor placement under automatic drip irrigation system

Shinichi Takeuchi [Kyusyu Kyoritsu University]
Kazuma Kinoshita [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
Kozue Yuge [Kyusyu Kyoritsu University]
Masaharu Kuroda [Kyusyu Kyoritsu University]

点滴灌漑システムにおける土壌水分計の設置位置について

○竹内 真一 [九州共立大学工学部]
木下 数馬 [九州共立大学大学院]
弓削 こずえ [九州共立大学工学部]
黒田 正治 [九州共立大学工学部]

点滴灌漑システムにおいて数パターンに水分計の設置位置を設定し、灌漑実験を行い、蒸散量、水分減少量を精査し、水分計の適切な設置位置について検討した。水分計を株元近傍に設置した場合が、最も良好な結果となった。検討結果から、従来の自動灌漑制御のプログラムに、水分減少量の積算値を灌水の指標として組み合わせることにより、点滴灌漑の問題点であった湿潤域の拡大や高蒸散能時の蒸散量の低下を防ぐことが可能となる。

Keyword: 点滴灌漑システム, 水分計, 設定位置
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2003

発表番号 5-4

Heavy metal composition in leachate from fly ash under different pH conditions

Shinya Yamaoka [Kyushu University]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agricultue, Kyushu University]
Takahiro Higashi [Faculty of Agricultue, Kyushu University]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agricultue, Kyushu University]

異なるpH条件下における焼却飛灰からの溶出水の重金属組成

○山岡伸也 [九州大学大学院]
大坪政美 [九州大学農学研究院]
東孝寛 [九州大学農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学農学研究院]

本研究では,焼却飛灰からの浸出重金属の濃度特性を知るためにCu,Zn,Pbの3種類の重金属溶出濃度を,溶媒のpHを変化させながら行う繰り返しバッチ試験とカラム溶出試験によって測定した.その結果,繰り返しバッチ試験ではどの重金属も溶出液のpHが5以下になると溶出量が増加することが明らかになった.また,Pb濃度はどちらの試験方法を用いても,溶媒のpHにかかわらず常に排出基準を上回る濃度を示した.

Keyword: 焼却飛灰, 溶脱, 重金属
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.724-725 , 2003

発表番号 5-50

Field Irrigation in Kyowa Area

Jukichi YAMAGAMI [Hokkaido College , Senshu University]
Haruyoshi KONDO [Hokkaido Development Bureau]
Takuo SHIMIZU [Hokkaido Development Bureau]
Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]

共和地域における畑地灌漑(2)−ハウス栽培における灌漑技術−

山上重吉 [専修大学北海道短期大学]
近藤義晴 [北海道開発局]
清水拓郎 [北海道開発局]
○南部雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]

北海道後志支庁管内の共和地域では、畑地灌漑施設の整備により、スイカ・メロンの安定的な栽培が行われている。地域内のスイカ・メロン栽培ハウスで得られた調査データから、適正灌水量、日消費水量を検討した。その結果、土壌条件や生育ステージに対応した適正な灌水が実施されていると評価される。また、ペンマン法による日消費水量の算定には、地域に分布する土壌の水分特性を考慮する必要性が示唆された。

Keyword: 畑地灌漑, ハウス栽培, 適正灌水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.726-727 , 2003

発表番号 5-51

Research on the practical application of the continuous sub-irrigation(VII) -Experiment on zero emission of the percolating water under continuous sub-irrigation application-

Torahiko TANIGAWA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Katsuhiko YABE [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]

地中灌漑の実用化に関する研究(VII) -降下浸透損失ゼロエミッション化の検討-

○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院 農学生命科学研究科]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学 環境科学部]

環境型社会の実現は現実的には持続性と同時に生産・コスト等の効率性を要求されるが両立は一般に困難である。本研究では植生の土水環境についてその条件を満足し得る地中連続灌漑法をとりあげ、そのうち低正圧地中連続灌漑法についてドリップ灌漑法との比較から土と水の環境管理・制御について栽培試験と制御理論面からの検討を行い、浸透損失抑制性能の比較から好適土水環境を維持する条件での環境負荷低減の可能性を検討した。

Keyword: ゼロエミッション, 降下浸透損失, 地中連続灌漑
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2003

発表番号 5-52

Study of leaching effect on covering irrigation

YOHEI_TAKITA [Graduate school of Agriculture, Gifu Univ.]
KENGO_ITO [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
MASATERU_SENGE [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
KIKUKO_KITAMAKI [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]

被覆灌漑によるリーチング効果の検討

○瀧田陽平 [岐阜大学大学院農学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学農学部]
千家正照 [岐阜大学農学部]
北牧希久子 [岐阜大学農学部]

施設栽培で栄養塩類の集積が問題になり,リーチングが行われている.しかし,灌漑水が大間隙等のみずみちを通るために十分な効果を得られていない.そこで灌漑強度の異なる湛水・散水・被覆の3つの方法による圃場実験を行い,その効果について検討した.その結果,灌漑強度が低下するとリーチング効果が高くなった.特に透水性の低いシートを被覆した上に湛水を行う被覆灌漑において,時間・労力・効果のバランスが優れていた.

Keyword: リーチング, 被覆灌漑, 散水灌漑
GET PDF=03/0305-52.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.634-635 , 2003

発表番号 5-5

Salt concentration in leachate from fly ash by repeated washings

Tomotaka Morishita [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

繰り返し洗浄による焼却飛灰からの溶出水に含まれる塩類濃度

○森下智貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]

処分場に投棄される焼却灰から浸出する塩類は,粘土ライナーの透水係数や重金属吸着能に影響を及ぼすと予想される.本研究では異なるpH溶媒で焼却飛灰を110回繰り返し洗浄して得られる浸出水の塩類組成を調べた.その結果,Na,K,Cl濃度は溶媒pHによらず初回の数千mg/Lからおよそ5回の洗浄で数mg/Lに低下し,Mg,SO4濃度は初回の数千mg/Lから110回で数十mg/Lになるまで緩やかに減少した.

Keyword: 焼却飛灰, 塩類, 粘土ライナー
GET PDF=03/0305-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.636-637 , 2003

発表番号 5-6

Salt composition in leachate from compact fly ash

Toshihiro Hagio [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]

締固めた焼却飛灰からの浸出水の塩類組成

○萩尾俊宏 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]

焼却飛灰(fly ash)に含まれる塩類は,粘土ライナーの透水性に影響を与えると予想される.締固めた焼却飛灰からの浸出水を分析した結果,Na及びK濃度は,浸出水量の増加に伴い急激に低下した.それに対しMg濃度は緩慢な減少傾向を示した.これらは浸出水によって膨潤性粘土ライナーの透水性が増加する可能性を示唆している. 

Keyword: 焼却飛灰, 塩類, 粘土ライナー
GET PDF=03/0305-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2003

発表番号 5-7

Bedrock vegetation system using wastes -The case study using thined-wood and Foamed Waste Glass-

Yutaka HARA [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]
Mayumi HARA [Construction Environment Engineering Co.,Ltd.]
Setsuko MOMOZAKI [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]
Isao YASUDA [NIKKEN CO.,LTD.]

廃棄物を用いた岩盤緑化−間伐材と発泡廃ガラス材を用いた事例−

○原 裕 [日本建設技術株式会社]
原 眞由美 [建設環境丸灼同憬五有限会社]
桃崎 節子 [日本建設技術株式会社]
安田 功 [株式会社ニッケン]

廃ガラス材を再資源化した保水性のある多孔質連続間隙構造をもった発泡廃ガラス材を、岩盤斜面の緑化に使用した現場での植物の生育状況が非常に良好である。今回は、間伐材と発泡廃ガラス材を用いて、岩盤斜面に厚層基盤材を吹付けた時に、降雨により厚層基盤材がすべる事がないように、ストッパーの役目と、斜面と間伐材の間隙に発泡廃ガラス材を布設し、岩盤緑化工法に保水材として用いた。

Keyword: 廃ガラス, 間伐材, 再資源化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2003

発表番号 5-8

The outdoor experiment of green concrete using low processing recycled aggregate

Susumu Tsukioka [Faculty of Bioresources Mie University]
Kazumasa Maki [ Graduate School of Bioresources Mie University]

低処理再生骨材を用いた緑化コンクリートの屋外実験

○月岡 存 [三重大学生物資源学部]
牧 和雅 [三重大学大学院生物資源学研究科]

本研究では、芝を用いた植生実験を屋外で行い、低処理再生骨材を使用した緑化コンクリートの植生への適用性について検討した。その結果、ポーラスコンクリートを用いて屋外で植生を行う場合、植生基盤厚さ、覆土厚さ、ペースト充填率だけではなく、設置する地形および土壌の性質も考慮しなければならないこと、さらに、根が十分に生育し、芝の生育が安定するまでの管理が特に重要であることが分かった。

Keyword: 建設廃棄物, リサイクル, 緑化コンクリート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2003

発表番号 5-9

Development of recycled aggregate porous concrete in the within-site recycle

Sato Kenji [KAJIMA CORPORATION]
Nagaoka Seiichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]
Masuoka Shinichi [Chemical Grouting Company ]

現場内リサイクルによる再生ポーラスコンクリートの開発

○佐藤 健司 [鹿島建設株式会社]
長岡 誠一 [住友大阪セメント株式会社]
増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]

コンクリ−ト構造物の改修工事に伴って発生するコンクリート塊を、現場内でポーラスコンクリート(以下、POC)の粗骨材として積極的に活用し、水路の多自然化とリサイクルによる産業廃棄物の低減を両立させる工法を開発した。また、これを水路に適用した場合の生物生息特性について、実証実験水路を用いて検証した。

Keyword: ポーラスコンクリート, 再生骨材, 環境配慮
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2003

発表番号 6-10

Stability of Younger Generation and Variety of Access by Railways

Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

若年層の定着と鉄道によるアクセスの多様性

○齋藤晋 [京都大学大学院農学研究科]
林直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋強 [京都大学大学院農学研究科]

若年層の定着を示す指標として10年間での若年層純移動率を,鉄道によるアクセスの多様性を示す指標として各市町村内鉄道路線数を用い,両者の相関を分析した.結果は以下のとおりである.第1に,若年層定着に対する鉄道の重要性は1970〜80年には低下するがその後再び上昇する.第2に,1965〜70年と1990〜2000年では両者の相関は似ているが,鉄道路線数ごとでの若年層純移動率の平均の違いの様相は異なる.

Keyword: 人口統計学, 純移動率, 鉄道路線
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2003

発表番号 6-11

Evaluation of Regional Properties by Agglomeration of Agricultural Landuse

Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tomomichi MIURA [Faculty of Agriculture, Hokkaido University]

農業地域を対象とした土地利用の集塊性による地域特性の把握

○山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
三浦智道 [北海道大学農学部]

土地利用の集塊性はjoin分析により求められるが,面積や土地利用比率が異なる地域間の比較は困難である。そこで本研究では,同辺率を用いて異なる土地利用の集塊性を評価し,土地利用の形態把握を試みた。その結果,地域営農の違いによる同辺率の違いが確認された。また,流域間の比較では,畑地面積率が同程度であっても同辺率が異なる場合もあり,このばらつきが形態という点での地域特性を示すものと考えられる。

Keyword: 土地利用, 集塊性, 同辺率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2003

発表番号 6-12

Expansion of Farming scale through Land improvement in Nigo-daiyon district, Nango-town

Emi Yasuda [Graduate School of Agricultural and Life Scienses,The Univ.of.Tokyo]
Jun-ichi Hirota [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Scienses, The Univ. of Tokyo]

宮城県南郷町二郷第四地区における農地集積の実態

○安田絵美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
広田純一 [岩手大学農学部]
佐藤洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

現在の圃場整備事業は,担い手にかかわるソフト事業と一体的に推進することにより,農地の所有・利用に係る権利を一部経営体へ集中し,農業構造の改善を図ることを政策目標として掲げている.宮城県南郷町は担い手育成を目的とした圃場整備事業を全町的に展開し,その優良地区として広く認知されている.本稿では,南郷町二郷第四地区における農地利用集積の実態を分析し,その成果と課題を整理する.

Keyword: 農地集積, 流動化, 連担化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2003

発表番号 6-13

Proposition about “Zoning of the united paddy field”, resulting in the efficient conversion of crops in the mountainous area

Emi Takeyama [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi Takahashi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

中山間地域における転作実施に着目した地域内”水田団地ゾーニング”の提案

○武山 絵美 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

中山間地域4地区で生産調整実施状況を調査した結果、/綸鎮鎮呂竜模・分散度、⊃綸鎮鎮呂泙任猟椋邉離、水田団地の圃場整備実施状況、ざζ浦邏搬寮の有無によって、団地ごとに利用方法の“住み分け”が起こっていることが確認された。これを基に、特に水田団地までの通作距離と団地規模、および圃場整備の有無に応じた“水田団地ゾーニング”方法について提案を行うとともに、必要な整備内容について提言を行った。

Keyword: 水田団地ゾーニング, 転作, 中山間地域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2003

発表番号 6-14

Study on the Intention of Changes in Land Use of Uncultivated Farmland in Suburban a Area-Case Study on Turugashima City, Saitama Prefecture-

Yoshimi Sakurai [Graduate School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University ]
Toshihiro HATTORI [School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University]
Toshiyuki IMAI [School of Vet. Medicine & Animal Sci. Kitasato University]

都市近郊における不耕作後の土地利用に関する研究―埼玉県鶴ヶ島市を対象として―

○櫻井 芳実 [北里大学獣医畜産学研究科]
服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]

埼玉県鶴ヶ島市の市街化調整区域で1995年、1999年に現地調査を行った。1995年の耕作地および1995年の不耕作地から変化した区画数の割合から変化要因の特徴を調べると,営農条件の悪いところで不耕作地の発生割合が高かった。不耕作地になった農地では農地外の土地利用に転じる可能性が高いことや転売し易いところで特徴的に転用の割合が高いことから土地の投機を目的として不耕作地となったと考えられた。

Keyword: 不耕作地, 都市近郊, 土地利用変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.760-761 , 2003

発表番号 6-15

Studies on liquidization of farmland and enlargement of farmland size in Hokkaido

Masao_Yazawa [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]
Yoso_Shigeoka [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]

北海道における農地流動化と規模拡大に関する研究

○矢沢 正士 [北海道大学農学研究科]
重岡 洋壮 [北海道大学農学研究科]

土地管理情報収集分析結果(農水省)を用い,北海道の農地流動化について市町村別に検討した。北海道全体では5年間(平成7〜11年)の平均流動化率は4.2%であったが,13市町村でその2倍以上の8.5%を超える流動化率を示した。流動化率が高くても規模拡大の生じていない市町村が含まれ,認定農業者の割合も低く,農地保有合理化法人による中間保留と見なされた。

Keyword: 農地流動化, 認定農業者, 規模拡大
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2003

発表番号 6-16

Reserch on the actual condition of the unused farmland in Hokkaido

Shoji Kawasaki [Hokkaido Univ. Agriculture]
Yuka Nagano [Hokkaido Univ. Agriculture]
Masao Yazawa [Hokkaido Univ. Agriculture]

北海道における遊休農地の実態に関する研究

○河崎 昇司 [北海道大学大学院農学研究科]
長野 由香 [北海道大学農学部]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]

全国的に遊休農地の増加傾向があり,耕作放棄地と不作付け地の動向が問題となっている。遊休農地の増加は農地集団利用の阻害要因となり,農業経営からみて様々な問題を引き起こすおそれがある。本研究では北海道における遊休農地の実態を明らかにすることを目的とし、市町村については農業地域類型を,集落については農家率と耕地傾斜を用いた。また耕作放棄地率の高い赤井川村を事例に耕作放棄地率の集落間差異について検討した。

Keyword: 耕作放棄地, 不作付け地, 農家率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2003

発表番号 6-17

Color Controled Landscape Simulation Method Using Existing Softwares

Yoshio MATSUO [Fac.of Agr.,Ehime Univ.]
Momoko SUGATA [Fac.of Agr.,Ehime Univ.]
Tooru SIGEOKA [ACRES]

既往ソフト活用による色彩コントロール型の景観予測手法

○松尾芳雄 [愛媛大学農学部]
菅田桃子 [愛媛大学農学部]
重岡 徹 [農村環境整備センター]

相対的に大規模な農業近代化施設等構造物等は、色彩的に馴染んだ農村景観への違和感等といったインパクトともなり、農村整備計画における景観面での配慮事項である。本報では、景観インパクトの計画時の評価面で適切な色彩候補選定の有効な手段等を得ることを目的に、農村景観の通年的な色彩変化状況の把握、農村景観の色彩分析に基づく色彩コントロール型の計画構造物の景観予測手法を検討し、提案した。

Keyword: 農村景観, 環境色彩, 3D化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.766-767 , 2003

発表番号 6-18

Saving of on-plot facilities in consolidated huge size paddy plots

Atsushi ISHII [Faculty of Bioresource, Mie University]
Masami OKAMOTO [College of Bioresource Sciences, Nihon University]

巨大区画による水田圃場施設の節減効果

○石井 敦 [三重大学生物資源学部]
岡本 雅美 [日本大学生物資源科学部]

圃場整備事業によって実際に創出された巨大区画水田の圃場施設を調査・分析し、巨大区画化によって節減される圃場施設の量(小用水路、小排水路、通作道の延長、給水栓の個数等)を検討した。結果として、巨大区画化によって小用水路、小排水路、パイプラインの給水栓等の圃場施設が節減しうること、圃場施設節減のためには工事前の農地の利用集積および集団化が必要なこと等を示した。

Keyword: 農用地計画・整備, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.768-769 , 2003

発表番号 6-19

Characteristic of an Agricultural Water Supply System in New Zealand−Transferring Water Permit in Regional Plan−

Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]
Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]

ニュージーランドの農業水利システムの特徴(2)−地域計画における水利用許可の移転−

○吉村亜希子 [(独)農業工学研究所]
友正達美 [(独)農業工学研究所]

ニュージーランドにおける灌漑用水の制度上の特徴を河川環境保護のための最低流量を維持する管理を行っている事例地区を対象に調査した。その結果、水利許可は申請者が環境影響評価を行うが従前の利水者は免除されるなど既得権に配慮されていること、また渇水時の有効利用のために灌漑目的の取水に限り水利用許可を転送することが認められているが事例は2件のみで制度だけ無く農家の意識改革も必要であることが分かった。

Keyword: ニュージーランド, 用水管理, 水利許可
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.732-733 , 2003

発表番号 6-1

Farm Management Based on Community Agreement Farming and Vegetation Succession

Kenji_ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]
 Takuya_MINETA [National Institute for Rural Engineering]
Kenji_MATSUMORI [National Institute for Rural Engineering]

集落協定や植生遷移に着目した農地保全と休耕田管理

○石田 憲治 [農業工学研究所]
嶺田 拓也 [農業工学研究所]
松森 堅治 [農業工学研究所]

中山間地域市町村を対象としたアンケート結果(有効回答率37.3%)では、10,951農業集落で合わせて15,426件の集落協定が締結され、農業集落当たりの協定参加戸数は20.6戸、交付金支払額約170万円で、寄合回数の増加、用排水路・農道の管理状態改善などの効果が確認された。また、植生分類と管理実態の対応結果からは、湛水管理もしくは年1回の刈払いと数年に1度以上の耕耘が休耕田の水田機能の維持・復元に有効である。

Keyword: 中山間地域, 集落協定, 農地管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.770-771 , 2003

発表番号 6-20

Characteristics of an Agricultural Water Supply System in New Zealand II ---Condition of Transferable Water Share

Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]
Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]

ニュージーランドの農業水利システムの特徴(2)−移転可能な引水権とその成立条件−

○友正達美 [農業工学研究所]
吉村亜希子 [農業工学研究所]

ニュージーランドにおいて引水権の販売により用水供給を行なっている灌漑地区を対象に、用水供給の仕組みと引水権移転の条件について検討した。その結果、引水権の移転に関して懸念される(a)利水の独占,水利転用,(b)第三者の権利侵害,(c)環境への悪影響の発生が,〇餮四用承認制度,引水権の債権化,B震姪役割の排除によって防止されていることが分かった。

Keyword: ニュージーランド, 灌漑, 用水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2003

発表番号 6-21

Influence of Water Availability on Farming Activity of A Contract Farmer

Kono Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Satoh Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

大規模請負水田経営農家の作業管理に対する水利条件の影響

○河野 賢 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]

水利条件不良な地区を取り上げ、大規模請負水田経営農家の作業に対する水利条件の影響を明らかにした。また、経営規模拡大過程から将来の経営形態予測を行い、発生する問題を考察した。今後は部分請負が全面経営へ移行し、狭い範囲での用水配分問題は解消するが、上下流の用水配分問題解決のため、水源増強が求められる。同時に、除草作業の増大に対して機械による草刈実現の条件整備が望まれる。

Keyword: 請負水田経営, 水利条件, 作業効率
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2003

発表番号 6-22

Basic Study on Maintenance of Canals for Eco-system Conservation

Masaya SUZUKI [Graduate School of Agricultural、Iwate University]
Junichi HIROTA [Faculty of Agriculture, Iwate University]

生態系配慮水路の維持管理に関する基礎的研究

○鈴木 雅也 [岩手大学農学系研究科]
広田 純一 [岩手大学農学部]

生態系配慮水路の維持管理作業内容および作業量の原単位を求め、従来型水路との比較を行ったところ、1)生態系配慮水路の主要な維持管理作業は草刈り・水草刈り・浚渫であり、手作業や選択的作業が必要なために、従来型水路に比べて手間がかかること、2)単位面積あたりの維持管理作業時間は、草刈りで69〜208秒/屐複殻鳴イ蠖縅の約5倍)、水草刈りで64〜235秒/屐複鞠棔法⌒含悗253〜513秒/屐複隠闇棔砲箸覆襪海箸わかった。

Keyword: 生態系保全, 水路, 維持管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2003

発表番号 6-23

Variations of Initial Cost and Maintenance with Consideration of Rural Environment in Facility Construction Projects

TAMURA Takahiro [Miyagi Agricultural College]
KATO Toru [Miyagi Agricultural College]
TOGASHI Chiyuki [Miyagi Agricultural College]
SUDA Naoya [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
CHIDA Kou [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

環境配慮型施設整備に伴う事業費と維持管理作業の変化について

○田村 孝浩 [宮城県農業短期大学]
加藤 徹 [宮城県農業短期大学]
富樫 千之 [宮城県農業短期大学]
須田 直也 [東北農政局]
千田 康 [東北農政局]

本本報では,アンケート調査に基づいて環境配慮型施設整備に伴う事業費と維持管理作業の変化に関する実態把握を行った.その結果,‥賈味狂では「景観・親水」に配慮した「水路」整備が卓越しており,過半数の地区で整備費用が増加し,約2割の地区では整備費用が減少していることが確認された.また4超配慮型整備に伴い維持管理作業に変化があった地区は約3割で,大半の地区では変化が認められなかった.

Keyword: 環境配慮型整備, 事業費の変化, 維持管理の変化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2003

発表番号 6-24

A Basic Study of Performance Based Design for Amenity of Irrigation Canals

Yosuke Kudo [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takuya Kitamura [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

農業用水路が有する親水機能の性能規定化に関する基礎的研究

○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
北村 拓也 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

近年の水辺空間整備においては親水機能も重視されるが、それを画一的な仕様の形で表現することは困難である。本研究は、農業用水路の親水機能を性能照査型設計法における要求性能の一つと捉えて性能規定化することを目的とする。そこで、水路景観に対する意識などを把握するために行ったアンケート調査の結果を踏まえて要求性能を表現し、設計緒元を反映させた景観モデルに基づいて各要求性能を照査する方法について考察した。

Keyword: 農業用水路, 親水性, 性能規定化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2003

発表番号 6-25

Estimation on Heat Supply to Greenhouse Farming with Biogas generated by Cow Slurry

Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

乳牛ふん尿起源のバイオガスによる温室供給可能熱量の試算

○秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中川 靖起 [北海道開発土木研究所]
大深 正徳 [北海道開発土木研究所]

国内でも寒さが厳しく、冬季には最低気温が−20℃にも下がる2地域に集中共同利用型のバイオガスプラントを建設し、地域の乳牛ふん尿の嫌気処理技術を研究している。バイオガス発生量等の稼働実績を基に、温室栽培の熱源としての資源価値を分析した。500m2の栽培面積を有する温室の設定温度を20℃とした場合、およそ200頭規模のふん尿で温室熱源が確保できる。2〜3戸の共同利用で営農熱源の供給が可能と試算される。

Keyword: 生産施設, バイオガス, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2003

発表番号 6-26

Process of Cow Excrement by Small-scale Shared-use Biogas Plant located in Cold Region

Makoto MIYAKAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

小規模共同利用型バイオガス施設による寒冷地の乳牛ふん尿処理実績

○宮川 真 [北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [北海道開発土木研究所]
中村 和正 [北海道開発土木研究所]

冬期には−20℃にもなる北海道の畑作・酪農地域に共同利用型のバイオガスプラントを建設し、約2ヶ年供用した。この間における稼働状況と生成物の利用状況を報じた。有機生成物は農家に液肥・堆肥と利用され、生産した電気・熱は施設の一部自賄いとして利用した。積雪寒冷条件や共同利用施設としての施設内所要熱エネルギーの課題等を明らかにした。

Keyword: 生産施設, バイオガス, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2003

発表番号 6-27

Effect of fermenter temperature on heat budget of fermenter in cold and snowy region

Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

積雪寒冷地におけるメタン発酵槽で発酵温度が熱収支に与える影響

○中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]
中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
大深 正徳 [(独)北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]

北海道湧別町で計測したメタンガス発酵槽での加温熱量実測値と37℃の発酵温度での標準ガス発生量を用いて、発酵温度を変えた場合の熱収支変化を推定した。Chen-Hashimotoのメタンガス発生量推定式を用いると、発生メタンエネルギー量と発酵槽加温熱量の差が最大になるのは、発酵温度が29℃の場合であると推察された。しかし、発酵温度を中温域で調整して得られる熱エネルギーの利得はプラントでの全必要熱量に比べて小さかった。

Keyword: バイオガスプラント, 熱収支, 発酵温度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2003

発表番号 6-28

Performance of Compost System using Screw-press Solid-Liquid Separator and Automotive Agitator

Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]

スクリュープレス型分離機と自走式攪拌機を組合わせた寒冷地の乳牛ふん尿堆肥化システムの性能

○大深 正 [北海道開発土木研究所]
秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
中山 博敬 [北海道開発土木研究所]
中村 和正 [北海道開発土木研究所]
中川 靖起 [北海道開発土木研究所]

厳冬期には零下20℃にもなる積雪寒冷地において、スクリュープレス型固液分離機と自走式攪拌機を組み合わせた乳牛ふん尿の堆肥化施設を設けた。スクリュープレスは、冬期においても適度な分離能力を示し、また、長藁の裁断能力があることから、その後の堆肥攪拌も容易となる。通年を通しての堆肥化機械の稼働性が検証できた。今後、システムの効率性を把握するために、投入原料の初期状態やエネルギー配分の面から検討したい。

Keyword: 生産施設, 堆肥, 家畜ふん尿
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2003

発表番号 6-29

Natural Drying of Rural Sewage Sludge

Masato Nakamura [National Institute for Rural Engineering]
Yoshito Yuyama [National Institute for Rural Engineering]

集落排水汚泥の天日乾燥に関わる事例調査

○中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]
柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]

集落排水処理汚泥の天日乾燥について,脱水特性を明らかにし,脱水性の向上手法を開発するため,既存施設において調査を行った.その結果,乾燥過程の初期では浸透,後期では蒸発による脱水が主であることがわかった.乾燥汚泥の含水率は10〜13%であった.また,含有成分について調査した結果,重金属の含有量に問題ないが,大きい値の大腸菌群数が検出されたので,農地還元する際には,農地での消長に注意する必要がある.

Keyword: 天日乾燥, 集落排水汚泥, 農地還元
GET PDF=03/0306-29.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.734-735 , 2003

発表番号 6-2

Local colors estimation using surface soils −Case-study in Mie−

Ken Ohno [Mie University]
Haruna Kise [Mie University]

表土色を利用した地域色の推定 −三重県を例にして−

○大野 研 [三重大学]
黄瀬 春奈 [三重大学]

地域の土の色は言うまでもなく主要な地域の色である。というのはかつて、土は家屋の瓦や壁として使われ、景観の中心として地域の個性を作っていたからである。したがって表土色によって、地域の特性が表現できるのではないかと考えられる。そこで本研究では、三重県を例に取り、三重県内での表土色の分布を解析し、今後表土色が『風土を生かした美しい景観作り』において、1つの目安になることを示すのを目的とする。

Keyword: 景観, 地域色, 風土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2003

発表番号 6-30

The Application Effect of Composts Made from Organic Wastes by Plant from the View Point of Change of Soil Temperature

Yoichi ITO [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]
Eiichi KOHNO [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
Osamu IIZUKA [Junior College, Nihon University ]
Katsuhiro SASADA [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]

プラントによる有機物残渣堆肥の地温変化から見た施用効果について

○伊藤 洋一 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
飯塚  統 [日本大学短期大学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]

本研究では、家畜ふん尿や食品廃棄物等の有機物残渣の微生物利用プラントによる堆肥化処理を実施し、製造された堆肥の施用効果を地温変化から把握した。プラントは短時間での堆肥化処理が可能で、臭いおよび廃液も出ない。堆肥は鶏ふん堆肥および水産物加工残渣を施用した。その結果、地温変化を混入した微生物の活動の現れと見るならば、微生物利用プラントによる堆肥、特に水産物加工残渣堆肥の施用効果は期待できるものである。

Keyword: 有機物残渣, 地温変化, 微生物
GET PDF=03/0306-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2003

発表番号 6-31

A study on spatial biomass resources distribution in Tochigi prefecture.

Kiyotaka Saga [Utsunomiya University]
Masahiko Tomita [Utsunomiya University]
Kazunari Fukumura [Utsunomiya University]

栃木県市町村単位におけるバイオマスの空間的偏在について

○佐賀 清崇 [宇都宮大学農学部]
冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]
福村 一成 [宇都宮大学農学部]

循環型社会形成への可能性を探るためにバイオマスの収支を試みた。基礎データは厨芥H品加工残渣・植物残渣・下水汚泥・畜産糞尿を生物資源賦存量とし、それらを飼料、ガス化エネルギ、窒素肥料形態で利用可能と仮定し、現在の消費量に対する収支計算を行った。計算は県内市町村を単位として行い、県内でのバイオマス資源移出可能市町村、移入可能市町村の地理的分布を明らかにし、さらに今後の資源カスケード利用を含めて考察した。

Keyword: バイオマスバランス, バイオマスの空間的偏在, 栃木県
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2003

発表番号 6-32

A Study on the Rural Activity of Farm Product Processing in the Hilly and Mountainous Areas

Natsuki SHIMIZU [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Yohei SATO [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

中山間地域における農産物加工の取り組みの実態とその課題−大分県竹田市「みらい香房若葉」を事例として−

○清水 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本報告は,生産部門と農産物加工部門の連携に取り組む地区の事例調査から,農村女性による農産物加工の取り組みをめぐる基盤条件に着目して実態と課題を明らかにした。農産物加工にかかる物理的・社会的基盤条件が整備されていることが確認されたが,年齢や農業経営の状況等による女性の活動への参加の限界,他の加工組織との商品の競合,加工施設運営に対する意識の差異などの課題が生じていることがわかった。

Keyword: 農産物加工, 女性協議会, 商品の競合
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2003

発表番号 6-33

Prevention Factor in Implementing Public Participatory Plan

Shizuka Hashimoto [JSPS Research Fellow]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Scienses, The Univ. of Tokyo]

住民参加型計画における実現阻害要因

○橋本 禅 [日本学術振興会特別研究員]
佐藤洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本研究では山形県飯豊町椿地区を対象として,住民参加により策定された地区土地利用計画の実現阻害要因を解明することを目的に現地調査を実施した.その結果,根元的には,1計画の策定及び実施段階における住民の参加機会と計画組織との情報交換の乏しさがが,両者の隔たりを生じさせ,2住民の計画に対するコミットメントを弱めただけでなく,3実現が住民の積極的活動に依存する項目の未達をもたらしたことが明らかにされた.

Keyword: 住民参加, 計画へのコミットメント, 地区土地利用計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.798-799 , 2003

発表番号 6-34

Effects and Problems in the Processes of Making Rural Settlement Improvement Plans in Kobe City

Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

計画内容と実施状況からみた神戸市里づくり計画策定の効果と課題

○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

神戸市の共生ゾーン条例に基づく里づくり計画を策定した7地区を対象に,策定された計画内容と実施状況について考察を行った。いずれの地区でも農業機械の共同利用等による水稲栽培の合理化が挙げられているほか,環境整備では交通事故防止と里山付近でのゴミ投棄対策が挙げられていることが明らかになった。一方,実施されている計画内容は農業施設整備のようなハード事業と植栽等による景観整備が多い傾向が得られた。

Keyword: 集落整備計画, 共生ゾーン条例, 神戸市
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.800-801 , 2003

発表番号 6-35

The rural promotion by coraboration between people and administration in 'Utougi' aria

Masakimi Kinoshita [Shizuoka Prefecture Chubu District Aguriculture and Forestry Office]

静岡市有東木地区における協働による農業・農村振興

○木下 雅公 [静岡県中部農林事務所]

平成14年度、静岡市の典型的な山村である有東木集落において、県営ふるさと水と土ふれあい事業による農村整備に着手した。この事業では、施設整備と併せて、行政と住民の協働で施設デザインや集落振興策の検討を進めている。この検討の過程で、施設整備や景観デザインと地域農産物のブランド化構想が結びつき、集落イメージをバックにした農産物の販路拡大による農村振興の取り組みが始まった。

Keyword: 農村振興, 協働,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.802-803 , 2003

発表番号 6-36

Practical use of neighborhood associations for town development in rural districts around cities

Hideki MAEKAWA [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

都市近郊農村におけるまちづくりへの町内会の活用

○前川英城 [京都大学大学院農学研究科]
林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

まちづくりを進めるうえで必要な住民の合意形成が混住化によって難しくなっている都市近郊農村において,まちづくりの基本といえる地区住民の話し合いを行うための条件を地域住民組織である町内会に着目して考察した.話し合いに地区住民の協力が得られている地区は町内会長を選挙制度で選出しているが,選挙を実施するには地区住民が顔見知りであることが重要であり,顔見知りの範囲はおよそ50世帯であることを明らかにした.

Keyword: まちづくり, 町内会,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2003

発表番号 6-37

Study on Vitality of Residents in Mountainous Village

YOU Hagyeol [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agr.and.Tech]
Senga Yutaro [Faculty of Agriculture,Tokyo Univ.of Agr.and.Tech]

山間地域における住民の活力に関する考察

○劉 鶴烈 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]

本稿では、山間地域活性化の一側面として考えられる住民組織活動と集落行事に注目し、これらと相関性がある要素を析出し、山間地域住民の活力を図る基礎的評価指標を提示することを試みた。その結果、地域リーダーの存在、若年層の集落づくりへの活動、地域への愛着、住民間の交流などといった要素と住民組織活動及び集落行事との相関が高いことがわかり、これらの要素が山間地域住民の活力であることを指摘することができた。

Keyword: 住民活力, 相関係数, 山間地域
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2003

発表番号 6-38

A Questionnaire Survey on Environmantal Management by NPO in Basin Area

Narufumi FUKUYO [National Institute for Rural Engineering]
Hironori YAGI [National Institute for Rural Engineering]
Yoshitomi TSUTSUI [National Institute for Rural Engineering]
Nobuo MITSUHASHI [Utsunomiya University]
Motohiro KAMATA [Chiba Institute of Technology]

NPOによる流域圏環境管理の実態−NPOへのアンケート調査から−

○福与 徳文 [農業工学研究所]
八木 洋憲 [農業工学研究所]
筒井 義冨 [農業工学研究所]
三橋 伸夫 [宇都宮大学]
鎌田 元弘 [千葉工業大学]

流域圏の環境管理に関わるNPOを対象にアンケートを実施し(認証団体データベースから抽出した270団体に郵送し、123団体から回答、回答率46%)、―蟶瀉呂龍瓩で活動しているNPOが多いこと、活動開始時期によって活動内容に差があること、財政規模が大きい団体ほどパートナーシップが活発なこと、ぅ僉璽肇福爾砲茲辰届携内容が異なることなど、NPOによる流域圏環境管理の実態を明らかにした。

Keyword: NPO, パートナーシップ, 流域圏環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2003

発表番号 6-39

Outline of Activity to Manage Agricultural Land in Suburban Area

Mio_SUGANO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

都市近郊農村地域における農地保全活動の実態

○菅野 美緒 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

農地の保全を目的とした交流活動は一般に、農村住民の過重負担がその継続的な取り組みを妨げると言われている。本報では大阪府茨木市見山地区を対象に、都市近郊農村での農地保全を目的としたボランティア活動の経緯およびその実態を把握し、取り組みがイベント形式から変化した理由と現時点での課題について考察した。その結果、活動が定期的な内容に変化した背景には参加者からの要望があったことが明らかになった。

Keyword: 都市近郊農村, 農地保全, 持続可能性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2003

発表番号 6-3

Difference in residents' attitude about landscape of irrigation canal by their degree of urbanization-In case of MIZUSAWA urban region, IWATE pref.-

NAMIOKA Hiroki [Graduate school of Agriculture,Iwate Univ.]
FUJISAKI Hiroyuki [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
FUJII Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]

都市化の度合いによる水路景観に対する住民意識の相違―岩手県水沢都市圏の調査から―

○並岡 広樹 [岩手大学大学院農学研究科]
藤崎 浩幸 [岩手大学大学院農学部]
藤井 克己 [岩手大学大学院農学部]

岩手県水沢都市圏で市街地中心からの距離の異なる4地区で水路構造を考慮した8種類の水路景観についてその捉え方の違いを調査した。景観評価にはSD法を用い、18の形容詞対を7段階で評価してもらった。その結果、都市化の度合いよりも「職業」、「世代」が景観評価に影響を与えることがわかり、水路景観評価の代表的な評価尺度として「やすらぎ」、「清涼性」が抽出された。

Keyword: 水路景観, 都市化, 水沢市・胆沢町
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2003

発表番号 6-40

Work and Problem of Regional Support Organization for Ownership Program of Rice Terraces−An Investigation in Obaste Koshoku city Nagano prefecture−

Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
Ayumi YAMADA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

棚田オーナー制度・地元農家組織による支援の現状と課題 −長野県更埴市姨捨地区の事例から−

○内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]
山田 歩 [信州大学農学部]

棚田保全手法のひとつである棚田オーナー制度の多くはオーナーと行政、地元農家組織の3者で運営される。本報告は長野県更埴市姨捨地区の地元農家組織「名月会」に注目し、その作業を定量的に把握し現状と課題を検討した。名月会の作業量はオーナーに比較して膨大であること、会員内部でも役割分担によりその量に格差があることを明らかにした。また作業の多い背後にオーナーと会員の農作業意識差も大きく関与している事を指摘した。

Keyword: 棚田オーナー制度, 棚田保全, 急傾斜地水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2003

発表番号 6-41

The Study on Regional Activation and Improvement Of Settlement Conditions in Hilly and Mountainous Villages in Korea

 KIM,YoungJoo [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
 TAKAHASHI ,Tsuyoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]

韓国中山間地域の活性化事業と定住環境改善に関する研究

○金 永柱 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
崔 洙明 [韓国全南大学校]

本研究では,条件の不利な地域の活性化のために推進されてきた地域活性化事業の中で韓国の山茱萸祭りを事例として,事業の効果を分析し地域の定住環境改善に及ぼす影響について考察した。本来の目的である所得増大と生活の質の向上に寄与していたが,中山間地域が抱いている緊急な問題である過疎化と高齢化に対する効果と,生活環境的改善への効果は微弱であったのといえる。今後は,より効率的な事業推進と多様な効果のためには,住民全体が恵みを受けるように,方策を模索すべきだと考えられる。さらに,将来中山間地域の活性化及び定住環境改善のために必要な集落整備や開発方向については,積極的な交流事業及び,高齢化社会に対応するための保健・医療福祉等の部門が,今後の最優先の課題であると考えられる。

Keyword: 地域活性化, 中山間地域, 集落計画・整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2003

発表番号 6-42

Farmers' Views on the Green Belt in Seoul

Hwang, HanCheol [Hankyong National University, Korea]
CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]
Yoon, KwangSik [Chonnam National University, Korea]

ソウル地域におけるグリーンベルトに対する農民の意識調査

○黄 漢 [韓国韓京大学校]
崔 洙明 [韓国全南大学校]
尹 光植 [韓国全南大学校]

本研究ではソウル特別市を事例として、将来の農業政策と農民の視点から農民の特性によるグリーンベルトに対する意識を把握した。さりに、地域と個人に及ぼす影響及び制度の廃止あるいは緩和による地域住民の農業及び農地利用意向を調査し、これを基づいてソウル地域の農業政策とグリーンベルトの政策樹立に必要な基礎資料を提供することが目的である。

Keyword: グリーンベルト, 住民意識, 農地利用
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2003

発表番号 6-43

Kasama Kleingarten Users' Property and Views

Takehiko FURUYA [IBARAKI University]
Masao MAKIYAMA [IBARAKI University]

笠間クラインガルテン利用者の属性と意向

○古屋 岳彦 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

90年代から各地にクラインガルテン(以下KG)と呼ばれる滞在型市民農園が開設されてきた。その中で、2001年4月に笠間市が開設した笠間KG内の宿泊施設付き市民農園の利用者に着目し、その属性と意向をアンケート調査により把握した。その結果、笠間KGでの主な利用目的は菜園活動と交流の機会、農村空間での滞在の3つであると考えられ、それらに対し時間距離などの属性が有意な関係を持つことが明らかになった。

Keyword: 笠間クラインガルテン, 菜園活動, 交流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2003

発表番号 6-44

Participatory Planning Process of Rehabilitation Works-A Case Study of WAKABAYASHI Irrigation Canel,Gifu pref.-

hibino mika [Graduate School of Agriculture,GIFU University]
matsumoto yasuo [Faculty of Agriculture,GIFU University]

ワークショップ方式による農業用水路改修計画の策定プロセス−岐阜県丹生川村若林用水路を事例として−

○日比野 美香 [岐阜大学 農学研究科]
松本 康夫 [岐阜大学 農学部]

岐阜県丹生川村若林用水路の改修を機会に,ワークショップ(WS)による計画策定プロセスを検討した。WSの運営主体として検討会を設け,改修区間の約30戸の住民を対象とし3回のWSを実施した。参加者とファシリテーターにWSの長所や短所を聞き,実施内容とWSの効果と課題を明らかにした。WSにより住民と行政の意思疎通が進み柔軟な施工対応が可能となるが,WSの全体活動とグループ活動の相互調整が重要である。

Keyword: ワークショップ, 計画策定, 地域用水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2003

発表番号 6-45

Relative Location of Irrigation Water for Regional Use to the Other Water Resources

Yasuyo NOGUCHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

地域の水源に占める地域用水の位置づけ

○野口寧代 [京都大学大学院農学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

地域用水の研究は多面的機能の実態把握を中心に行われ,農業用水とそれ以外の利用可能水との関係性が論じられることは少なかった.滋賀県湖北町を事例に,アンケート調査を行った結果,〕竸綏賄の末端集落まで集落内水路に農業用水を通水するのではなく,地下水など在来水源の活用が必要,地域用水の費用負担を求めるならば,「水道代の節約」を意図して川・水路の水を利用している実態に配慮した料金設定が必要と考えられた.

Keyword: 地域用水整備, 生活用水, 実利性
GET PDF=03/0306-45.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2003

発表番号 6-46

A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (1)−About Agricultural and Rural Amenity Basis Public Capital −

Yoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]
Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Ryu Toshima [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]

農村社会資本ストックの特性に関する研究(1)−農業農村関係資本ストック額について−

○國光 洋二 [農業工学研究所]
中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]

本研究では、農業農村整備で整備される農村社会資本について、市町村別・工種別にストック額を時系列に推計・評価することを目的とする。具体的には、3247の市町村別に‥沈鞍、畑整備、H地かんがい、ご雋歓緲施設、デ斉察↓η逝疾験茣霹廖↓農村環境の種類別に資本ストック額を推計する手法を考案し、1980年〜1995年の間で推計したデータを基に、農村社会資本ストックの経済地帯別特性等の分析を行った。

Keyword: 農業農村整備, 社会資本ストック, PI法、BY法、PS法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2003

発表番号 6-47

A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (2)―Estimation of Public Capital Stock on municipality―

Setsuko NAKATA [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]
Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]

農村社会資本ストックの特性に関する研究(2)−社会資本ストック額の地域別推計とその特性−

○中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]
國光 洋二 [農業工学研究所]
戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]

農業農村整備で整備される社会資本ストックのほか、道路、上下水道などの公的なストック額を時系列的に推計し、農村社会におけるストックの状況を定量的に評価するものである_業農村整備の他、公共事業関係の10部門であり、内閣府により推計された都道府県別資本ストック額を基に市町村別のストック額の算定を行った=:03/0306-47.pdf

Keyword: 社会資本ストック, 農業農村整備,
GET PDF=824-825



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2003

発表番号 6-48

Measuring the environmental benefits from agriculture using choice experiment

Hideo Aizaki [National Institute for Rural Engineering]
Kazuo Sato [Rakuno Gakuen University]
Hiroshi Osari [National Institute for Rural Engineering]

農業・農村の持つ多面的機能の機能別便益評価の試み

○合崎英男 [農業工学研究所]
佐藤和夫 [酪農学園大学]
長利洋 [農業工学研究所]

本報告の目的は、選択実験により農業・農村の持つ多面的機能の環境便益の貨幣評価額を機能別に求める方法を検討することである。具体的な機能として、洪水緩和、地下水かん養、土壌流亡抑制、保健休養、生物保全、景観管理、水環境保全、有機性廃棄物処理の8つを取り上げた。茨城県土浦市を事例地域としたアンケート調査結果に基づいて分析した結果、貨幣属性を含む9属性から構成される選択実験も可能であることが示された。

Keyword: 環境便益, 選択型コンジョイント分析, 表明選好法
GET PDF=03/0306-48.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2003

発表番号 6-49

A Study on the External Effects of Paddy-field Consolidation Project

Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]
Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]
Yashushi HORI [Taiyo Consultants CO.,LTD.]
Seikan KOMATSU [Nishimatsu Construction Co.,Ltd.]

圃場整備事業の農業外効果発現状況に関する研究

○戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]
國光 洋二 [農業工学研究所]
堀 泰史 [太陽コンサルタンツ(株)]
小松 生幹 [西松建設]

本研究では、事後評価が導入されて間もない都道府県営圃場整備・土地改良総合整備事業を対象に、農業外効果を事業完了地区において具体的に計測し、その発現状況について当初計画との比較により明らかにする。

Keyword: 圃場整備, 事業評価, 更新効果
GET PDF=03/0306-49.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.738-739 , 2003

発表番号 6-4

Types of farmland consolidation projects in consideration of landscape

Tamami Ito [Graduate School of Agriculture, Iwate University.]
Jun-ichi Hirota [Faculty of Agriculture, Iwate University.]

景観に配慮した水田整備の類型化

○伊藤珠美 [岩手大学大学院農学研究科]
広田純一 [岩手大学農学部]

景観に配慮した水田整備のあり方を検討する手始めとして,地域に固有な水田景観に配慮した水田整備の事例を収集・整理し,その保全景観ごとに類型化を行い、実際に行われた景観配慮の具体的な方法を明らかにした。全体的水田景観としては、棚田、クリーク、条里の地割り、中世の荘園景観、景観要素の一部としては畦畔木、集落景観の保全という類型化を行った。

Keyword: 水田整備, 圃場整備, 景観
GET PDF=03/0306-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2003

発表番号 6-5

A Study on Understandings and Management of Homestead-woodland by Residents in Isawa-cho, Iwate Prefecture

Miki OTA [Guraduate School of Agriculture,IBARAKI Univ.]
Hisashi KOBAYASHI [School of Agriculture,IBARAKI Univ.]

住民の認識・利用管理を考慮した屋敷林の分類及びその特性に関する研究〜岩手県胆沢町の屋敷林を事例として〜

○太田未来 [茨城大学大学院農学研究科]
小林久 [茨城大学農学部]

屋敷林保全を実効性のあるものとするために、岩手県胆沢町を対象に地理、水利史、屋敷林の形態を把握した上で特徴の異なる3集落を選定し、住民へのヒアリング調査を行い、住民の認識、利用管理の違いから屋敷林を7グループに分類し、特性を明らかにした。続いて全戸対象にアンケートを実施し、分類の特性を検証した。これらの結果から屋敷林保全には、屋敷林と住民との関わり方を考慮した方策の検討が必要であると考察した。

Keyword: 屋敷林, 住民認識, 農村景観
GET PDF=03/0306-05.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.742-743 , 2003

発表番号 6-6

Grass Management Effect to Presaerve Rural Scenery in Community

Yoshihisa Kimura [National Institute for Rural Engineering]
Kenichirou Kamimura [National Institute for Rural Engineering]
Yoshitomi Tsutsui [National Institute for Rural Engineering]

集落域における草刈管理による景観管理効果

○木村吉寿 [農業工学研究所]
上村健一郎 [農業工学研究所]
筒井義冨 [農業工学研究所]

高度成長期以降、生活様式が変化したことに伴い、伝統的な景観が失われつつある集落も散見される。そのような中、一部の集落では、景観保全のための管理作業を住民の自発的行為等によりその保持に実効を上げている。本報告では、多面的機能の特性を踏まえ、景観管理作業のうち草刈管理に関して、管理区分別(公・共・私)に定量的に把握し、平均的労働賃金に換算して、集落域における景観管理効果を明らかにすることを目的とする。

Keyword: 景観, 草刈管理, 多面的機能
GET PDF=03/0306-06.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2003

発表番号 6-7

Actual Condition of Farmland Use in School Farms

Yasunari MIYAKE [Himeji Institute of Technology]
Shizuka HIGASHITANI [Himeji Institute of Technology]
Yasuaki KUKI [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]

学校農園における農地利用の実態

○三宅康成 [姫路工業大学環境人間学部]
東谷静佳 [姫路工業大学環境人間学部]
九鬼康彰 [京都大学大学院農学研究科]

兵庫県内の小学校を対象としたアンケート調査をもとに,学外の農地を利用している学校農園の実態を分析した。分析結果として,農園の面積は平均656屐で星爐泙任竜離は平均1.1kmであったこと,地域によって距離に特徴があること等がわかった。また,農園用地の条件や運営における学校と地域との連携の実態を明らかにした。今後は,具体的な事例を基にして,農地確保と農園の実現に向けた条件整備等の検討が課題である。

Keyword: 学校農園, 農地の有効利用, 農業体験
GET PDF=03/0306-07.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2003

発表番号 6-8

Correlation of pupil population in Shuraku and outdoor children's play in the depopulation area 〜Case study in Kawakami village〜

Daisuke_FURUKAWA [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]
Yohei_SATO [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]

過疎地域における集落別児童数と外遊びとの相関〜山村地域奈良県川上村を事例として〜

○古川大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

ダムの建設期間中における子どもの自然遊びの変動を追った。過去と現在において遊戯頻度の差は大きい。ダムの試験湛水が始まるまで,ダム堤体が完成しても水質は大きく変わらない。だがダム堤体直下の集落において,コンクリート打設が始まるとコケが河床に付着するようになる。頻度減少要因のひとつである。また,両親が,自分の子どもの頃との比較による判断で,子どもを川から遠ざけているという実態も要因のひとつである。

Keyword: ダム建設, 子ども, 遊び
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.748-749 , 2003

発表番号 6-9

Migration of the Younger Generation in Rural regions

Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]

農村地域における若年層の人口移動

○林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]
齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]
高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]

農村地域の活力の低下や過疎化の問題を解決するための基礎的な研究である。第1に,70年代と90年代の若年層男性の純移動率を市町村単位で計算した。その結果,市町村間の格差が小さくなっていることがわかった。第2に,産業構造と90年代の純移動率の関係を調べた。その結果,商工業で新たな就業機会を創出するならば,第2次産業よりも第3次産業の方が効果的であることが示唆された。

Keyword: 純移動率, 産業構造,
GET PDF=03/0306-09.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2003

発表番号 7-10

Effect of Caw Manure Application on Ground Water Quality in a Grass Field

Ikue Hikage [Faculty of agriculture,Iwate University]
Naoya Satta [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kousuke Noborio [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kiyosi Koga [Faculty of agriculture,Iwate University]
Manami Moyori [Faculty of agriculture,Iwate University]

牧草地における糞尿還元の地下水水質への影響

○日景 郁江 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
登尾 浩助 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
藻寄 まなみ [岩手大学農学部]

現在,家畜糞尿の有効利用は酪農における課題の一つであり,糞尿還元においては適切な管理を行う必要がある。圃場において,尿・堆肥散布が地下水水質(陽イオン,陰イオン濃度)にどのように影響するかを調査した結果,雨水の浸透が遅い井戸は降雨が多量な際に地下水が希釈され,イオン濃度に下降がみられる。浸透が速い井戸は地表水の浸透量が大きく、そのため糞尿散布の直後に濃度の急激な上昇が起こりやすい。

Keyword: 地下水水質, 陽イオン, 陰イオン
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2003

発表番号 7-11

Effect of reservoir consolidation in a landslide block

okuyama takehiko [National Institute for Rural Engineering]
kuroda seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
nakazato hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
natsuka isamu [National Institute for Rural Engineering]

地すべり地におけるため池の浸透防止工の効果

○奥山武彦 [(独)農業工学研究所]
黒田清一郎 [(独)農業工学研究所]
中里裕臣 [(独)農業工学研究所]
長束 勇 [(独)農業工学研究所]

地すべりブロック冠頭部凹地にあるため池のジオメンブレン敷設による浸透防止工施工前後の地下水流動状況の調査を行った。1m深地温探査で施工前に主に崖錘堆積物層の中に推定された水みちは施工後には数,断面積ともに大きく減少した。温度検層によって基盤中にも流動層があることが見出された。地下水水質のヘキサダイヤグラムパターンの変化からも施工後は貯水からの漏水の影響がなくなったことが窺えた。

Keyword: 地すべり, 水みち, ため池
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2003

発表番号 7-12

Gradation and Permeability of Sedimentation Crust

Ryotaro_Matsui [Graduate School of Agriculture,University of the Ryukyus]
Chizuko_Sunabe [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Sinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]

堆積クラストの粒度と透水性

○松井亮太郎 [琉球大学大学院農学研究科]
砂辺千寿子 [琉球大学農学部]
宜保清一 [琉球大学農学部]
中村真也 [琉球大学農学部]

堆積クラストの透水性は,動水勾配の上昇に伴って低下する。堆積クラストの浸透圧密による透水性低下の様相や透水係数は,その粒度組成によって異なることが考えられる。ここでは,粒度組成の異なる堆積クラストについて定水位透水試験を行った。粘土分の多い試料では,動水勾配の上昇に伴う土構造の変化は比較的小さく,砂分の多い試料では,高い動水勾配において浸透圧密の影響が顕在化した。

Keyword: 堆積クラスト, 粒度, 透水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2003

発表番号 7-13

Effect of upside down plowing on change of soil properties of Isahaya bay polder

Hiroyuki NUKUMIZU [Graduate school of natural science and technology, Okayama university]
Takeo AKAE [Faculty of environmental science and technology, Okayama university ]

反転耕起が諫早湾干拓地土層の変化に与える効果

○温水 弘之 [岡山大学大学院自然科学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

諫早湾干拓地の土壌物理化学性の経年変化を調査した。その結果,自然条件や水切り工だけの乾燥では含水比の低下の停滞が確認された。しかし,反転耕起を行ったことによって,含水比は再び低下し,その停滞が改善されていることが明らかになった。含水比の低下にともなって塩分濃度も減少しており,土壌が乾燥をうけて保水性などの土壌物理性が変化し除塩が進んだと考えられた。また,反転耕起による深部の地耐力の増大もみられた。

Keyword: 反転耕起, 乾燥,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2003

発表番号 7-14

EFFECTIVE DRAINAGE IN TIDELANDS USING THE “FLUSH DRAINAGE SYSTEM”

Katsuhiro_Sakai [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Toshio_Morita [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Koji_Ishimaru [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Hirohisa_Eguchi [SAGA PREFECTURAL RURAL DEVELOPMENT DIVISION AGRICULTURAL ADMINISTRATION DEPARTMENT]

「フラッシュ工法」による干潟排水対策の有効性について

坂井克宏 [佐賀県鹿島農林事務所]
森田敏夫 [佐賀県鹿島農林事務所]
石丸浩司 [佐賀県鹿島農林事務所]
○江口洋久 [佐賀県農政部農村整備課]

有明海沿岸地域においては,干潟の発達に伴う排水樋門の澪筋閉塞等による背後農地の排水障害が大きな問題となっている。このため,佐賀県では,有明海の干満差を利用して海水をフラッシュさせ,澪筋を維持する対策(フラッシュ対策)を試験的に導入し,鹿島市七浦干拓浜樋門に設置した実験施設により澪筋維持の有効性を検証した。

Keyword: 海岸保全施設, 干潟排水対策, 澪筋確保
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2003

発表番号 7-15

Soil degradation by excess tillage

Masahide_Suzuki [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]
Katsuyuki_Soma [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]

過剰な耕耘管理による土壌物理性の劣悪化

○鈴木将英 [北海道大学大学院農学研究科]
相馬尅之 [北海道大学大学院農学研究科]

過剰に膨軟化した土壌は毛管飽和やその後の重力排水の過程で間隙が減少するが、この現象をSlumpingといいHardsetting-soilの生成要因の1つである。低乾燥密度の充填供試体(黒ぼく土)を用いて、Slumpingが発生する充填条件すなわち膨軟化の程度を明らかにするとともに、Slumpingと圧縮(静的締固め)による間隙の減少量を比較した。また過剰に膨軟化した土壌では、Slumpingの影響は圧縮に匹敵することを示した。

Keyword: 耕耘管理, Slumping, 間隙構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2003

発表番号 7-16

Functonal decline of drainage and the counterplan at upland fields of sand dune

 Choichi Sasaki [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Shukithai Pongpattanasiri  [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Nobuhiko Matuyama [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Hideaki Takamatu [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]
Osamu Ito [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]

屏風山砂丘畑の暗渠機能低下と対策

○佐々木 長市 [弘前大学農学生命科学部]
Pongpattanasiri Shukithai [弘前大学農学生命科学部]
松山 信彦 [弘前大学農学生命科学部]
高松 英明 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]
伊藤 修 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]

青森県の屏風山砂丘畑は、鉄による暗渠機能低下に対する対策を求められている。その対策として、吸水管を還元層にのみに存在するように地表下3m地点に埋設することにより、管内での鉄沈殿を抑制することを考えた。本報告では、この吸水管周囲の鉄濃度及び管内への鉄の沈殿状況を調査し、地下水中の鉄濃度が深度方向に高くなること及び吸水管における鉄の沈殿が少なくなることなどを明らかにした。

Keyword: 暗渠, 鉄, 機能低下
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.864-865 , 2003

発表番号 7-17

improvement of subsoil under tea field by rotor-bucket machines

masaharu komamura [tokyo university of agriculture]
shoichi goto [shizuoka tea experiment station]
abe yuuko [tokyo university of agriculture]

ロータバケットによる茶園造成地の土層改良

○駒村正治 [東京農業大学地域環境科学部]
後藤昇一 [静岡県茶業試験場]
阿部祐子 [東京農業大学地域環境科学部]

静岡県の茶園造成では、改良山成畑工がほとんどであり、良質な表土の埋没や不良な下層土が露出することがある。本研究は土層改良のために開発されたロータバケットを用い、土壌の物理性の改善と早期成園を目指したものである。ロータバケットによる混層は、土壌の膨軟と粗間隙増加などに効果がみられた。その結果、茶の根群の発達、順調な水分消費と排水および初期生育の促進が認められ、早期成園が可能となった。

Keyword: 茶園造成, 土層改良, 土壌物理性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.866-867 , 2003

発表番号 7-18

Study of possibility of dry land wasabi growth for use of quasi-field

Akira SHINJO []
Taichi ONO []

里地における陸わさび栽培の可能性研究

○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]
小野 太一 [三重大学生物資源学部]

本研究は海抜高度が50m前後の里地と呼ばれる場所での陸わさび栽培の可能性を探ったもので、3ヵ年の栽培試験報告である。平成12年度(初年度)は試行錯誤であり、生存率(ワサビ苗が盛夏時期を乗り切った割合)は30%にとどまったが、平成13年度は80%を超えた。しかしながら平成14年度は60%に落ちた。この変動原因を環境条件から検討し、畝の排水性不良と高温化の複合したことが原因であろうと推定した。

Keyword: 陸ワサビ, 農地環境, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2003

発表番号 7-19

Farm Land Consolidation and Village Farming in One Farm Organization:A case of TAKENAO Cooperation

Chinao Teramoto [Hokkaido College, Senshu University]

水田の基盤整備と集落一農場方式−竹直生産組合の事例−

○寺本 千名夫 [専修大学北海道短期大学]

新潟県吉川町竹直集落では、国営農地再編パイロット事業、21世紀型水田モデルほ場整備事に取り組み、大規模区画を実現すると同時に、3年間の話し合い、先進地見学、学習会を重ね、集落一農場方式を実現した。その結果、集落内のトラクターは、43台が3台、田植機は、48台が3台、コンバインは、31台が3台となり、機械装備の大幅な軽減を実現した。この竹直集落の選択は、今後の水田農業に対して重要な方向性を示していると推断される。

Keyword: 21世紀型水田モデルほ場整備事業, 集落一農場方式, 特定農業法人
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2003

発表番号 7-1

Development of Pellet Manure taking account of Nutrient Losses by Surface Flow

Makoto ICHIMIYA [Graduate school of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Machito MIHARA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
Yusuke OKAMURA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

肥料成分の表面流出を考慮したペレット堆肥の開発

○一宮 誠 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
岡村 裕介 [東京農業大学 地域環境科学部]

現在、環境保全の観点から有機農業の発展が期待されているが、堆肥の比重は軽く降雨に流されやすいことが懸念される。本研究では従来の堆肥をペレット状に成形、加工処理を施したペレット堆肥を開発し、さらに凝固剤として糖蜜を添加し改良を行った。また、ペレット堆肥の耐水性および化学肥料、堆肥における肥料成分の流出特性について検討し、ペレット堆肥における肥料成分の表面流出抑制効果を評価した。

Keyword: ペレット堆肥, 肥料成分, 表面流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2003

発表番号 7-20

Date of Paddy Field Consolidation and Distribution of Frog Species

HIROYUKI FUJISAKI [Fac. of Agr. Iwate Univ.]
MOTOKI OMARI [Fukushima City]
KATSUMI FUJII [Fac. of Agr. Iwate Univ.]

水田整備年代とカエルの生息状況

○藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]
大森 元希 [福島市役所]
藤井 克己 [岩手大学農学部]

本研究では、岩手県矢巾町の約半径5kmの範囲内の水田整備年代の異なる5地区において、2001年夏のカエルの生息状況を調査した。その結果、整備が古いほど、個体数が多い傾向があった。種別に見ると、トウキョウダルマガエルは、コンクリート水路内では、ほとんど発見されず、圃場構造との関係が深いのに対し、アマガエルは指先に吸盤があるため、圃場構造との関係は少なかった。

Keyword: 圃場整備, 生態系, カエル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2003

発表番号 7-21

Development of the simple land leveling work system of a field surface

Takayuki Kuraoka [Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center]
Masami Murakawa [Kumamoto Prefectural Agricultural Administration Department]
Yasuo Ishigori [Kumamoto Prefectural Agricultural Research Center]
Takeo Kaneko [Kumamoto Prefectural Agricultural Administration Department]

田面の簡易均平化作業システムの開発

○倉岡 孝幸 [熊本県農業研究センター]
村川 雅己 [熊本県農政部]
石氷 泰夫 [熊本県農業研究センター]
兼子 健男 [熊本県農政部]

基盤整備後の大区画水田において発生する局所的な不陸を営農段階で解消する効率的な均平技術の開発が望まれている。本報では掘削・盛土する位置とその土量とをパソコン画面上に表示する運土ナビゲーションシステムをトラクタに載せ、その画面を見ながらトラクタ後部のトラクタダンプを操作することにより、1人で容易に均平化作業できるシステムを開発したので報告する。

Keyword: 大区画水田, 均平, 運土ナビゲーションシステム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2003

発表番号 7-22

The Effects of Land Leveling for Control of the damage by Pomacea canaliculata

Masao MAKIYAMA [IBARAKI University]
Taichi ITOH [IBARAKI University]

スクミリンゴガイ被害に対する田面均平整備の効果

○牧山 正男 [茨城大学農学部]
伊東 太一 [茨城大学農学部]

スクミリンゴガイ(通称「ジャンボタニシ」;以下「SR」)によるイネ苗への食害には,浅水管理による抑制効果が指摘されている.本報では全国の農業改良普及センターへの郵送アンケートによりSRの分布と各地での対策について把握した上で,SR被害について文献値からSRの成長,イネ苗の生長および湛水深を考慮したモデルを作成し,それを用いて浅水管理に必須な田面均平整備の食害抑制効果について考究した.

Keyword: スクミリンゴガイ, 田面均平, 湛水深
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2003

発表番号 7-23

Studies on Improvement of Cement-Blended Soil for Re-vegetation Use

Hideo Sugimoto [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Fujio Ito [Obayashi Corporation Civil Engineering Technology Division Technology Department No.1]
Hidetaka Komiya [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]

セメント混合土の緑化利用に関する研究

○杉本英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
伊藤不二夫 [(株)大林組土木技術本部技術第一部]
小宮英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]

地中連壁工事などで発生する排泥は、固化用注入液(セメント主成分)が混じるため、pH11〜12の高アルカリ性を呈する。植物の生育が著しく阻害されるので、排泥は栽培には適さない土とされる。筆者らは、高アルカリ土の有効利用の研究を参考に、SMW連壁工事の排泥を利用して、危険な薬剤を使わずに改良土壌を製作する実証試験を実施した。土壌と植物の調査を行い、改良土壌の有効性を確認した。

Keyword: 緑化, アルカリ土, セメント
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2003

発表番号 7-24

Verification of the new underdrain materials

Katsumi Chiba [Miyagi agricultural college]
Masafumi Kitatuji [Miyagi agricultural college]
Ikuo Iwasa [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Michihisa Tomita [Miyagi agricultural college]
Hideaki Kanmuri [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
Tomoyuki Chida [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]

暗渠排水の新疎水材としての炉底灰の安全性について(続)

○千葉 克己 [宮城県農業短期大学]
北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
富田 道久 [宮城県農業短期大学]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

近年,暗渠排水の疎水材であるモミガラが分解し,田面が陥没する事例が多発している。そこで,耐久性のある新しい疎水材としてタイヤ工場の産業副産物である石炭と古タイヤの混合灰(炉底灰)を選定し,水稲生育への安全性を検討した。その結果,炉底灰は水稲生育に影響を及ぼす資材ではなく,収穫物の重金属汚染の懸念もないことが確認された。以上より,炉底灰は農地改良の資材として有効であると考えられた。

Keyword: 農地の汎用化, 農地環境, 地下排水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2003

発表番号 7-25

Red Soil Erosion analysis by the WEPP model

Kazutoshi OSAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kazuhito SAKAI [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
Masashi SHIMADA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Daisuke IKEDA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

赤土土壌の侵食解析におけるWEPPモデルの適用

○大澤 和敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
池田 大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

沖縄県では赤土流出の定量的な予測方法が求められている.本研究では物理的モデルであるWEPPモデルを沖縄県におけるサトウキビ畑および裸地に適用した.検証に用いる観測データは筆者らが現地観測した値を用いた.モデルにおける各パラメータは現地観測や既往の研究で得られた値を用いた.適用の結果,モデルの計算値は作物の成長による侵食量の変化を明確に表現した.また,観測値に対して概ね一致する傾向を示した.

Keyword: 赤土流出, 土壌浸食, WEPPモデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2003

発表番号 7-26

Effects of Using Liquid Mulching as Prevention of Outflow of Red Clay

Shinsaku FUJIMORI [National Institute of Rural Engineering]
Kousuke WAKASUGI [National Institute of Rural Engineering]
Takeshi TANIMOTO [National Institute of Rural Engineering]
Shigeji KOBORI [Tobu Chemicals Corporation]
Masaharu KATUMATA [Maeda Corporation]
Takeshi IIJIMA [Maeda Corporation]
Kazuto FUKUDA [Maeda Corporation]

液状マルチングによる赤土流出防止効果

○藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]
小堀 茂次 [東武化学株式会社]
勝又 正治 [前田建設工業株式会社]
飯島 健 [前田建設工業株式会社]
福田 和人 [前田建設工業株式会社]

沖縄県に広く分布する赤土は降雨浸食が著しく、濁水が海に流出して珊瑚礁死滅等の環境負荷を与えている。この対策技術として、軽焼マグネシアを主成分とする土壌硬化剤マグホワイトの懸濁液を赤土表面に薄くマルチングする工法を開発し、その効果を検証した。この結果、流出水の濁度は無対策時に比べ1/10程度に低減し土粒子も殆ど流出せず、また降雨の地中への浸透を阻害しないことが明らかになった。

Keyword: 赤土, 流出防止, マルチング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2003

発表番号 7-27

Effect of Polymeric Flocculant on Saline Soil Erosion

Yutaka Shimura [Arid Land Research Center,Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University]
Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center,Tottori University]
Masae Arai [Arid Land Research Center,Tottori University]

高分子凝集剤による塩類土壌の水食軽減効果

○志村豊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
荒井昌枝 [鳥取大学乾燥地研究センター]

アルカリ土壌は、粘土の分散が生じやすいため、水食が促進される。そこで本研究では、PAMおよび石膏の2種類の土壌改良剤を用いて、降雨実験下での塩類土壌に対する水食軽減効果について検討した。その結果、アルカリ土壌においては、PAMを添加することで表面流出水量が無添加と同程度の値を示し、石膏添加よりも表面流出水量が増加した。またPAMを添加した場合、流亡土量は無添加および石膏添加よりも減少した。

Keyword: 土壌侵食, PAM, 石膏
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2003

発表番号 7-28

Changes in Soil and Nutrient Component Losses with Selective Erosion

Yan Chen [Graduate school of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
Masaharu Komamura [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]

選択的土壌侵食による土壌粒子および栄養塩類の動態変動

○陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学 地域環境科学部]

本研究では人工降雨装置を備えた傾斜模型試験枠に異なる乾燥密度の関東ローム土を充填し、降雨強度を変えて人工降雨試験を行った。一連続降雨における表面流去水量、流亡土量、窒素・リン成分濃度、流亡土壌の粒径組成を経時的に測定し、選択的侵食が土壌粒子および栄養塩類の流出に与える影響について検討した。その結果、降雨強度と土壌の乾燥密度のみならず、流亡土壌の粒経組成が栄養塩類の流出特性に大きく影響を与えることが明らかとなった。

Keyword: 選択的侵食, 栄養塩類, 土壌粒子
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.888-889 , 2003

発表番号 7-29

Changes of soil surfaces by raindrop impact - Experimental study -

Masamichi Noda [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]

雨滴衝突による土壌面の変化 −実験的研究−

○野田 昌道 [三重大学生物資源学研究科]
清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]

本研究では、初期含水比と乾燥密度を変えた土壌面に雨滴を衝突させて、土壌面破壊痕と飛散土量を測定した。一滴の衝突の場合、破壊直径D1は水滴径に比例し、含水比が増加するにつれ減少する傾向があった。多重落下の場合、乾燥密度が大きいほど飛散しやすく、飛散量が最大となる初期含水比は乾燥密度で異なった。また飛散土量は落下地点の局所的な水分量に支配され、水分量が多いほど飛散量は少ない傾向にある事を認めた。

Keyword: 雨滴衝突, 土壌侵食, 土壌水分量
GET PDF=03/0307-29.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2003

発表番号 7-2

The Resarch on the Effect of the Minute Soil Perticle of Chemical Fertilizer on Dispersion and Sedimentation

Anshun Yoshinaga [University of the Ryukyus]

微細土粒子の分散と沈降に及ぼす化学肥料の影響に関する研究

○吉永安俊 [琉球大学]

化学肥料により浮遊土砂の沈降現象が緩慢になるのは,次の2つの作用が原因しているものと思われる.第一は分散作用である.つまり化学肥料が分散剤の働きをして沈降困難な微細土粒子を多く生産するためである.第二に微細土粒子に対する沈降抑制作用である.これは化学肥料成分が土粒子の表面電荷に影響を及ぼし,粒子のフロック形成を抑制するためと思われる.この作用に最も影響を及ぼす肥料成分は燐である.

Keyword: 濁水, 沈降, 分散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.890-891 , 2003

発表番号 7-30

Effect of soil erosion control by improvement of cultivation method in semi-arid area (2)- Empirical study on farmland conservation in Bolivia, South America -

Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruyuki DAN [Japan Green Resources Corporation]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

半乾燥地域における耕起法改良による農地土壌流亡抑制効果(2)-南米Bolivia国における農地保全に関する実証的研究-

○中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
團 晴行 [緑資源公団]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

強度の強い降雨による土壌侵食が深刻な問題となっている南米ボリビア国ヨタラ地区において,農地土壌流亡抑制を目的としたシンセルによる改良耕起法の従来法との比較実験を行った.本実験では,従来法(家畜+木製具パロまたはトラクタ+ディスクハロ)に比べ,改良法の方が圃場からの土壌流亡量が5〜36%減少するという結果が得られた.作物の収量については,従来法と改良法で明確な違いはみられなかった.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全, ボリビア
GET PDF=03/0307-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.892-893 , 2003

発表番号 7-31

Water flow and quality of river basin in subtoropical islands(3)

Kenji Banzai [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]
Ken Nakamura [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]
Ahmed Khondaker [Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS]

亜熱帯島嶼における河川流域の水量・水質について(3)

○坂西 研二 [国際農林水産業研究センター沖縄支所]
中村 乾 [国際農林水産業研究センター沖縄支所]
アフメッド コンダケル [国際農林水産業研究センター沖縄支所]

近年、亜熱帯において大規模な農地造成の結果、大量の土砂や家畜ふん尿、化学肥等が沿岸海域に流出し、サンゴ礁などの生態系を破壊し、島嶼の環境に深刻な影響を及ぼしている。月2回,流域8カ所で水質,濁度の測定を継続している。宮良川流域で河川流量を水位流量曲線から推定し,測定した濃度値と流量から負荷量を求めた。流量と負荷量関係の回帰式を作り,年当たり河川に流亡するSS,T-P,T-Nを求めた。

Keyword: 水質調査, 土壌流出, 窒素
GET PDF=03/0307-31.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.894-895 , 2003

発表番号 7-32

Environment of saline soil and ecological properties of soil tolerant plant (1)A case study of the artificial vegetation

Kenji Iwama [The University of Shiga Prefecture]
Katsuhiko Yabe [The University of Shiga Prefecture]
Shigenobu Tamai [Arid Land Recerch Center, Tottori University]
Makoto Andou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

塩類集積地の土壌環境と耐塩性植物の生態学的特性(1)−人工群落における一事例−

○岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
矢部勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
玉井重信 [鳥取大学乾燥地研究センター]
安藤信 [京都大学大学院農学研究科]

中国内蒙古自治区の乾燥地に調査地を設定して土壌の物理的・化学的性質を調査した結果、塩分濃度は地表近くで0.7%であり、塩類集積がかなり進んでいることが明らかとなった。そこで、調査地に10年以上前に植裁されたケイリュウ(御柳)の生態学的特性を明らかにして耐塩性メカニズムを考察し、植物による土壌環境改善(除塩)の可能性について検討した。

Keyword: 塩類集積, ケイリュウ, 中国・内蒙古自治区
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.896-897 , 2003

発表番号 7-33

Recent Flow Condition and Water Resources Problem of the Yellow River, China

Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Hiroyo Moriuchi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
Nobuhiro Matsuoka [Faculty of Horticulture, Chiba University]
Guirui Yu [Institute of Geographical Sciences and Natural Resources Research, CAS]
Zhongxue Zhang [Northeast Agricultural University,China]

近年の黄河の流況と水資源問題

井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
○盛内洋代 [北海道大学大学院農学研究科]
松岡延浩 [千葉大学園芸学部]
于 貴瑞 [中国科学院地理科学与資源研究所]
張 忠学 [中国東北農業大学 ]

黄河流域では水資源問題が顕在化している。黄河の近年の流況特性について文献調査を中心に分析した結果を報告する。黄河はもともと自然的要因による損失が大きく,流出率は約2割に過ぎないが、近年は中流域での降水量の漸減と上・中流域での利水量の増加により,流出量が大きく減少している。下流の水利用は上・中流からの流出に制約を受けており,流況改善に向けた対策が採られ始めているが,依然予断を許さない状況にある。

Keyword: 断流, 流出率, 水需要
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.898-899 , 2003

発表番号 7-34

Quantitative Analysis of storing water function in the Lake Rawa Danau, West Java, Indonesia

Masaya Ishikawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Nobuhiko Sato [IBM Japan, Ltd.]
Norio Kajita [Ebara Corporation]
Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

インドネシア共和国ラワダナウ湿地の貯水機能の解析

○石川雅也 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
佐藤伸彦 [日本IBM]
梶田典男 [ 荏原製作所]
塩沢昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
佐藤洋平 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]

インドネシア共和国チリゴン工業団地は、国策の臨海工業プロジェクトとして開発された。当工業団地への供給工業用水等の一部はチダナウ川流域のラワダナウ湿地を水源としているが、その流出量は近年一貫した漸減傾向にあり湿地面積は年々縮小されている。本研究では、湿地水位の変動とチダナウ川の流量変化を定量的に解析する事によって、限界流形成点におけるチダナウ川の水理特性との相関から湿地の貯水機能の定量解析を試みた。

Keyword: インドネシア共和国ラワダナウ湿地, 流出特性, 地下環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.900-901 , 2003

発表番号 7-35

Analysis on Nitrogen Load Balance in Cidanau Rive Watershed in Java Island

Ken-ichi MISAWA [Maeta Concrete Industry Co., Ltd]
Akira GOTO [Utsunomiya University]
Masakazu Mizutani [Utsunomiya University]
Tomoko KONISHI [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
Arien Heryansyah [United Graduate School of Agriculture]

ジャワ島チダナウ流域における窒素負荷収支の分析

○三澤 健一 [前田製管株式会社]
後藤  章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
小西 智子 [宇都宮大学大学院]
Arien Heryansyah [東京農工大学大学院]

ジャワ島は,経済発展に伴う工業地帯の拡充と人口増加により水需要が増加している.特にバンテン州のチダナウ流域は,工業用水・飲料水の供給源となる流域内の水質悪化が進行し,水処理費用の高騰に悩んでいる.そこで汚濁要因である窒素負荷の挙動と収支を明らかにすることにした.現地調査を実施し,生活活動,農業生産活動の実態を把握,窒素負荷発生量を算出した.その後窒素収支モデルを構築し,窒素負荷流入量を推定した.

Keyword: 窒素負荷, 水質, 窒素収支モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.902-903 , 2003

発表番号 7-36

Hydrologic Analysis on Inundation in Mekong Delta, Cambodia

Khem SOTHEA [Utsunomiya University]
GOTO Akira [Utsunomiya University]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]

カンボジア領メコンデルタにおける洪水氾濫解析

○ケム ソティア [宇都宮大学]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷正一 [宇都宮大学]

毎年発生するメコン川の氾濫がデルタ地帯の農業生産や農業整備に対して深刻な被害をもたらしている。そこで、本研究では、その氾濫過程を再現できる基礎モデルを構築した。メコン川流域モデル、トンレサップ湖モデル、デルタ水収支モデルで構成されるこのモデルによって、メコン川本流からデルタ地帯への流入量、トンレサップ湖水位の季節変動とデルタ地帯への流入量、そして、デルタ地帯での水収支などが良く再現された。

Keyword: Tank Model, Water balance, Flood inundation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.904-905 , 2003

発表番号 7-37

Characteristics of monthry discharge of the Mekong River in Combodia

Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]
Yoshida Koshi [Japan Science and Technology Corporation]

メコン川(カンボジア)の月流量の特性

○丹治 肇 [独立行政法人 農業工学研究所]
桐 博英 [独立行政法人 農業工学研究所]
吉田 貢士 [科学技術振興事業団]

Keyword: メコン川, 洪水, 河川流量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.906-907 , 2003

発表番号 7-38

Availability of Surface Water-Use and Irrigation in Zambia

Barnabas MULENGA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]

ザンビア国における地表水利用及び灌漑の可能性

○バナバス ムレンガ [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

ザンビア国での天水による作物生産は,頻発する干ばつによって減少傾向にあり,灌漑の導入が求められている.本報告では,本国の5河川を対象に乾季の河川最低流量に基づいてインテークレートポテンシャル(IRP)を定量推定し,灌漑導入の可能性を検討した.この結果,4河川で灌漑導入は可能であることが示された.また,残りの1河川では,近隣河川からの導水により灌漑導入が可能となることを述べた.

Keyword: ザンビア, インテークレートポテンシャル, 地表水利用可能量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.908-909 , 2003

発表番号 7-39

Studies on the characteristics of barren lands in urbanizing areas using satellite data and GIS - Case study of greater Sapporo area -

Hoi-hoon CHUNG [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Xiufeng WANG [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Masao YAZAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

衛星データとGISを用いた都市及び都市近辺地域の荒地の特性に関する研究−札幌市広域圏を事例として−

○鄭会勲 [北海道大学大学院農学研究科]
王秀峰 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢正土 [北海道大学大学院農学研究科]

土地利用被覆上の荒地はしの地・荒地・崖・湿地を含み,いわゆる未利用地に相当する。また,荒地に類似した区分として樹林,裸地,敷地,空地などがある。前者が生態的・景観的な価値が高く保存する必要があるのに対し,後者は土地開発や離農に伴って発生する遊休地と見なされ,有効利用が必要である。本研究では衛星データとGISを用いて,デジタル環境上での荒地を類型を識別するためのアルゴリズムの開発を主要な目的とし,広域札幌圏を対象に荒地の分布特性について検討した。

Keyword: 荒地, GIS, 土地被覆
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.836-837 , 2003

発表番号 7-3

Topographic Effect on Soil Erosion using RUSLE Model for small size watershed

Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Abdul Nasir [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]

小流域でのRUSLEモデルによる土壌侵食の地形効果

内田一徳 [神戸大学農学部]
○アブドル ナシル [神戸大学自然科学研究科]

本研究の目的は,滋賀県川向流域の土壌侵食量をRUSLEモデルにより予測することの妥当性を評価することにある.RUSLEの侵食係数(EI30)と侵食係数(R)を1993年から1998年の日・月・年降雨量から,侵食性・地形・被覆管理係数はそれぞれ採土W高データ・植生情報から評価した.観測点の集中堆積物実測データから求めた本流域の年平均土壌侵食量は27.7kg/ha/yに対して,平均予測値は28.9kg/ha/yであった。

Keyword: 土壌侵食, 降水量, 予測モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.910-911 , 2003

発表番号 7-40

The change of the windbreaks in OBIHIRO

TSUJI OSAMU [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
MUNEOKA TOSHIMI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
TAKEDA YOSHIHIRO [TOA DORO KOGYO CO.,LTD]

帯広市における耕地防風林の最近の変遷

○辻 修 [帯広畜産大学]
宗岡寿美 [帯広畜産大学]
竹田吉宏 [東亜道路工業株式会社]

帯広市における最近の耕地防風林の経年変化をGISを用いて、その解析を行った。その結果987年から1994年にかけては減少傾向にあった耕地防風林延長がQ000年には若干増加した。しかし、その効果を示す減風効果領域に関しては黷気減少傾向にあることがわかった。これは、防風林伐採後に再植が行われたためc木の防風林延長が大きく[分な防風効果領域を確保できなかったものである。

Keyword: 農地保全, 耕地防風林, GIS
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.912-913 , 2003

発表番号 7-41

Socio-economic causes of recent environmental changes in Cidanau watershed, West Java, Indonesia

YOSHINO Kunihiko [Institute of Policy and Planning Sciences, Univ. of Tsukuba]

○吉野邦彦 [筑波大学社会工学系]

インドネシア西ジャワ州チダナウ流域はチリゴン工業団地の水源として期待されており、的確な土地利用管理による水資源環境の保全が緊急課題である。本研究は、1997-98年にかけてインドネシア社会と自然環境に大きな影響を及ぼした東南アジア地域の経済危機の期間に焦点を当て、当該地域の自然環境変化および土地利用変化の要因とメカニズムを明確にすることを目的し、センサス調査と現地調査を行い、対象期間の社会環境変化(人口、河川濁度、土地利用の変化)のメカニズムと経済危機の影響を推定した。

Keyword: Economic crises, Land use/Land cover change, Environmental preservation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.914-915 , 2003

発表番号 7-42

Land use change analysis of Lam Phachi Basin, Thailand using satellite data

Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]
Masato Fukumoto [University of Tsukuba]
Takeo Shima [University of Tsukuba]
Hideji Maita [University of Tsukuba]
Yukio Toyomitsu [Miyazaki University]
[Kasetsart University]
[Kasetsart University]

衛星データを用いたタイ国ランパチ川流域の土地利用変動解析

○小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
佐久間泰一 [筑波大学]
佐藤政良 [筑波大学]
眞板秀二 [筑波大学]
豊満幸雄 [宮崎大学]
Varawoot VUDIVANICH [カセサート大学]
Bancha KWANYUEN [カセサート大学]

4時期の衛星データを用いて、タイ国ランパチ川流域のパイナップル畑を中心に分布や変化を解析した。その結果、パイナップル畑は増加傾向にあることや連作しているパイナップル畑と新たに開墾されたパイナップル畑は急傾斜地に多い傾向が見られた。また、衛星データから判読した調整池と支配流域を地図から読みとった結果、対象域の約70%がカバーされており、土壌流亡を抑制する上で有効な役割があると推察された。

Keyword: 海外事情, 土地利用, リモートセンシング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.916-917 , 2003

発表番号 7-43

Estimation of the Soil Temperature, Water Content and Ignition Loss Using Landsat TM Data

Fumiyoshi KONDO [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Takefumi NAKAZONO [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Hitone INAGAKI [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]

ランドサットTMデータを利用した地温,含水比,強熱減量の推定

○近藤 文義 [宮崎大学農学部]
中園 健文 [宮崎大学農学部]
稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]

ランドサットTMデータに多変量解析を導入し,地温,土壌水分量(含水比),腐植含有量(強熱減量)を推定するための方法を検討した.先ず,バンド6を除いたTMデータのCCT値についての主成分分析を行い,これらを4つの主成分に集約した.次に,これらの主成分を説明変数の一部として重回帰分析を行った結果,何れの場合においても1%水準で重回帰式のあてはまりは有意であるという結果を得た.

Keyword: リモートセンシング, 土壌調査, 多変量解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2003

発表番号 7-44

Estimation of flood damage using satellite SAR image, The second report of application of mathematical morphology and ground truth in the Central Plain of Thailand

Yasuharu Yamada [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Kunimi Ishisaka [JICA expert of RID]
Tawatchai Tingsanchali [Professor of Asian Institute of Technology]
Virat Khao-Uppatum [Royal Irrigation Department of Thailand]
Chatchom Chompradist [Royal Irrigation Department of Thailand]

衛星レーダ(SAR)画像による洪水被害推定の試み

○山田康晴 [独)国際農林水産業研究センター]
石坂邦美 [タイ王国王立灌漑局(RID)JICA専門家]
タワチャイ・ティングサンチャリ [アジア工科大学院土木工学専攻水資源工学講座教授]
ビラット・カオウッパタム [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]
チャチョム・チョムプラディスト [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]

タイのチャオプラヤ川流域のような勾配の緩い河川では、ゆっくりした水位上昇による洪水が起こる。従来、浮き稲が栽培されてきたが、最近では深水稲や高収量品種が栽培され、洪水による農業被害も起こる。衛星SARによる洪水域検出は、曇天でも可能なので期待がもたれているが、水田地帯では田面水面との区別が難しい。そこで、新しい解析手法として数理形態学を応用し、洪水域抽出を行い、問題点を現地調査して確認した。

Keyword: SAR, 洪水解析, 数理形態学
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.920-921 , 2003

発表番号 7-45

Participatory Irrigation Management in China

Takashi IIJIMA [National Insutitute for Rural Engineering]

中国における参加型灌漑管理

○飯嶋孝史 [(独)農業工学研究所]

中国では1990年代半ば以降、参加型灌漑管理の導入が試行されている。現地調査等の結果から、参加型灌漑管理組織の基本的性格として、受益農民による自治的管理のための法人組織であり、定款等の明文規定に基づき運営され、民主的な手続きによる代表選出と意思決定が行われること等が整理できた。今後の展開について、引き続き推進される可能性、さらなる管理形態転換の可能性、農村民主化促進への肯定的な影響が考察された。

Keyword: 中国, 参加型灌漑管理, 管理体制
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.922-923 , 2003

発表番号 7-46

Characteristics of Muang Fai, Traditional Water Users’ Organization in Northern Thailand

Ayumi Kimura [The Master’s program in Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

北タイにおける伝統的農民灌漑組織、ムアンファイの構造

○木村亜由美 [筑波大学環境科学研究科]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]

北タイの伝統的灌漑組織であるムアンファイの特徴を明らかにするため、メクワン川流域における農民組織の調査を行った。その結果、ムアンファイでは組合長を中心に農民自身が施設維持、組織運営を行っていること、受益者は水利費を支払い、共同作業に参加することで、灌漑用水を得る権利が与えられること、また、組合長に権限を与え、規則・罰則を適応することにより水利秩序および組織の維持を図っていることが明らかになった。

Keyword: 用水管理, 海外, 農民参加
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.924-925 , 2003

発表番号 7-47

A problem of infrastructure preparation by public involvement and study about application of VE

Yasumichi KOIZUMI [NIHON SUIKOU CONSULTANT]

住民参加型インフラ造りの課題とVEの適用性に関する考察

○小泉 泰通 [蠧本水工コンサルタント]

明治時代以来続いてきた公共事業の進め方が曲がり角にきて、進める側、受ける側とも不慣れなまま住民参加型に変わり、試行錯誤を繰り返している。日本的発想から脱却して、欧米の民主的合理的な発想に転換する時になった。農業土木分野の住民参加型インフラ造りの現状と課題を示すとともに、国内外における住民参加へのVE(Value Engineering)活用例を紹介し、VEの特徴および適用性について述べた。

Keyword: 農業インフラ, 住民参加, VE
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.926-927 , 2003

発表番号 7-48

Information delivery on the cellular phone for water management

Ito Yuki [Sanyu Consultants Inc.]
Ito Ryoei [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

携帯対応型水管理情報配信に関する研究

○伊藤 夕樹 [株式会社三祐コンサルタンツ]
伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]

携帯電話への動的な情報を生成・配信には、いくつか課題がある。本研究では、安濃ダムの観測データを用いて、水管理情報の配信を例に、これら諸問題の解決を図った。Javaベースでシステムを開発し、サーバーに過度の負荷を与えることなく予測値の変位情報を画像として配信する事ができた。今回のシステムは様々な予測モデルを容易に取り込む事ができ、携帯電話への予測値の配信において、雛形の役割を果たす事が可能である。

Keyword: インターネット, 携帯電話, Java
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2003

発表番号 7-49

Study about the Education Suport System utilizing Cell Phone

Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
Masahiro Yurugi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]

携帯電話を利用した教育支援システムについて

○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
万木 正弘 [弘前大学農学生命科学部]

携帯電話は近年の急速な普及と技術的発展により総合的な情報端末となった感がある。特に、学生間の普及率は100%に近く、現代の学生の必須アイテムとなっている。このような状況をふまえ、本研究では、弘前大学農学生命科学部地域環境科学科の学生向けに、携帯電話のWeb機能を活用して講義情報の提供を行った結果と、利用者アンケートにより得られた結果を取りまとめ、学生の教育支援のあり方を検討した。

Keyword: 教育支援, 携帯電話,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.838-839 , 2003

発表番号 7-4

Estimation of Soil Loss Using Revised Universal Soil Loss Equation in Madagascar

[Arid Land Research Center,Tottori University]
Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University]

マダガスカルにおけるRUSLEを用いた流亡土量の算出

○Andry Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]

マハジャンガ地域での侵食による土壌劣化を検討する場合、水収支より求められた降雨量、流出および浸潤などの主要要因を考慮する必要がある。これらの要因は侵食率を増加させる。流亡土量は土壌流亡予測式により求めた。土壌流亡予測式は地理データを必要とするため、マハジャンガ地域と類似したタイ北部の高原地帯の地理条件および農業活動を考慮に入れた。

Keyword: Water balance, Erosion, RUSLE
GET PDF=03/0307-04.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2003

発表番号 7-50

The Supporting of Kit Connecting the Measuring Instruments to the Internet

Toyokazu HIROZUMI [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
Ryoei ITO [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]

計測機器のインターネット接続支援キットの開発

○廣住 豊一 [三重大学生物資源学部]
伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]

気象観測機器で計測している気象データを、インターネットを通して簡単に公開できるようにするインターネット接続支援キットの開発を行った。計測データを管理するデータロガーとPCをRS-232Cで接続して計測データを受信し、ネットワークを通して受信したデータを公開用のデータベースに蓄積するシステムである。データベースにはネットワークに対応したRDBMSを利用するため、計測データへのアクセスが柔軟になる。

Keyword: インターネット, データベース, Java
GET PDF=03/0307-50.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.932-933 , 2003

発表番号 7-51

Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT)()

Hizuru Okuno [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]
Shuhei Koyama [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]

電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定(2)

○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]
小山 修平 [大阪府立大学大学院       環境情報工学研究室]

本報は、ほ場整備の用水確保のため、電磁波探査(CSAMT法)により洪積台地下の揚水源を検討したものである。今回は地下の比抵抗分布と既設井戸の地質・電気検層結果と対比し、また比湧出量と地質条件との関係を調べた。この結果、比抵抗分布特性から概ね基盤岩、砂優勢層、粘土優勢層、断層等の地質構造の区分ができること、また比湧出量は帯水層厚に支配されず、基盤岩の起伏や断層等の地質構造に影響されることが分かった。

Keyword: 電磁波, 地下水源, 断層・地質構造
GET PDF=03/0307-51.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.934-935 , 2003

発表番号 7-52

The helicopter electromagnetic survey over the shear zone landslide area

Hiroomi NAKAZATO [National Institute for Rural Engineering]
Seiichiro KURODA [National Institute for Rural Engineering]
Takehiko OKUYAMA [National Institute for Rural Engineering]
Goichi ITO [Chugoku Shikoku Regional Agricultural Administration Office]

破砕帯地すべり地域における空中電磁探査

○中里裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]
黒田清一郎 [独立行政法人農業工学研究所]
奥山武彦 [独立行政法人農業工学研究所]
伊藤吾一 [中国四国農政局]

斜面の災害危険度区分を広域的かつ迅速に行うため、斜面脆弱部の指標として比抵抗を取り上げ、破砕帯地すべり地域において空中電磁法による地盤比抵抗の3次元分布の把握を行った。地表電気探査結果との比較により、空中電磁法により深度100m程度までの比抵抗分布を精度良く把握できることを明らかにするとともに、破砕帯地すべり地域では低比抵抗分布に着目した危険度区分が可能である見通しを得た。

Keyword: 空中電磁法, 地すべり, 比抵抗
GET PDF=03/0307-52.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.936-937 , 2003

発表番号 7-53

The Analysis of Soil Salinity Distribution using Electromagnetic Induction Method

Takashi KUME [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Takanori NAGANO [Research Institute for Humanity and Nature]
Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]
Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

電磁誘導法による土壌塩分分布測定

○久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]
長野宇規 [総合地球環境学研究所]
渡邉紹裕 [総合地球環境学研究所]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]

乾燥地の灌漑圃場で発生した塩類集積は,多点観測により,塩分濃度の空間分布を把握することが問題解決の第一歩となる.従来,土壌塩分濃度は,抽出液の電気伝導度による方法で測定されてきたが,この方法は多くの時間と労力を要する.電磁誘導法(EM法)は,非接触で迅速に土壌電気伝導度(ECa)の測定が可能である.本報告では,EM法と抽出法の比較から,EM法の妥当性について検討し,EM法によるECaの空間分布と作物生育の関係を考察した.

Keyword: 海外, 現場報告,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.938-939 , 2003

発表番号 7-54

Relation between radioactivity and mineral composition of weathering granite using potassium to be index.

Satoshi Ishida [National Institute of Rural Engineering]
Yoshinori Shiina [Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]
Nobuyuki Bizen [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office ]
Takeo Tsuchihara [National Institute of Rural Engineering]
Masayuki Imaizumi [National Institute of Rural Engineering]

カリウムを指標とした風化花崗岩の鉱物組成と放射能との関係

○石田 聡 [(独)農業工学研所]
椎名義徳 [東北農政局]
備前信之 [中国四国農政局]
土原健雄 [(独)農業工学研所]
今泉眞之 [(独)農業工学研所]

風化が進んだ花崗岩山地(岩手県北上山地南部)の52露頭おいて、放射能探査を行うと共に、サンプルを採取しKを含む鉱物種を測定した。その結果、岩盤から放出される40Kの放射線量と鉱物種数との間に正の相関が見られた。この現象は風化の進行に伴ってKを含む鉱物が分解し、岩盤のK含有率が小さくなる事を示している。これより放射能探査によって地盤のK分布を調査する事で、花崗岩の風化度が判定できる可能性が示された。

Keyword: 鉱物, 風化, 放射能探査
GET PDF=03/0307-54.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.940-941 , 2003

発表番号 7-55

VPN Based Soil Envrionment Monitoring System for Remote Field

Ryoei Ito [Faculty of Bioresources, Mie University]
Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Masayuki Hirafuji [National Agricultural Research Center]
Tokihiro Fukatsu [National Agricultural Research Center]
Takuji Kiura [National Agricultural Research Center]
Takaharu Kameoka [Faculty of Bioresources, Mie University]

VPNを利用した遠隔地土壌環境モニタリング

○伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
平藤 雅之 [中央農業総合研究センター]
深津 時宏 [中央農業総合研究センター]
木浦 卓治 [中央農業総合研究センター]
亀岡 孝治 [三重大学生物資源学部]

デカゴン社のECHOを利用した土壌環境モニタリングシステムを用い,データロガーにRS-232Cイーサ変換器を接続することにより,計測装置をネットワークに接続させ,さらにインターネット回線を利用したVPN経由で遠隔地からデータ取得するシステムを開発した.このシステムをUCCハワイ農園のコーヒー畑において試験運用した結果,日本からローカル接続しているのと同等の状態でデータ取得することに成功した.

Keyword: インターネット, VPN, 計測
GET PDF=03/0307-55.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.840-841 , 2003

発表番号 7-5

The spatial distribution analysis of grassland soil properties using terrain characterization

KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
HOSOKAWA Satoru [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

傾斜放牧草地における地形情報を用いた土壌物理性の空間分布解析

○柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
細川悟 [北海道大学大学院農学研究科]

傾斜草地を対象に土壌特性分布を明らかにし、その分布特性と地形情報との関連性について検討した。A層厚は変動が大きくその分布は地形情報により説明できた。これは土壌侵食作用によるものであるが土砂移動に関連する粒径画分や全炭素含量の分布は地形とは無相関であることから侵食の程度は軽微であると判断された。また土壌水分分布は微小スケールでの凹凸との相関が強く、モデル斜面ごとに類型化されることが明らかになった。

Keyword: 土壌侵食, 空間変動, 地形情報
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.842-843 , 2003

発表番号 7-6

Soil Erosion in the pineapple fields of the Lamphachi River Basin, Thailand

Taiichi SAKUMA [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Masayoshi  SATOH [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Hideji  MAITA [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba ]
Yukio  TOYOMITSU [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
Shigeo OGAWA [National Institute for Rural Engineering]
Masanobu KIMURA [Faculty of Agriculture, Gifu University ]
Varawoot VUDIVANICH [Faculty of Engineering, Kasetsart University]
Bancha KWANYUEN [Faculty of Engineering, Kasetsart University]

タイ国ランパチ川流域のパイナップル畑における土壌侵食

○佐久間泰一 [筑波大学農林工学系]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]
真板秀二 [筑波大学農林工学系]
豊満幸雄 [宮崎大学農学部]
小川茂男 [(独) 農業工学研究所]
木村正信 [岐阜大学農学部]
榕劾張笠筑┳衍[カセサート大学工学部]
舗歔・顧殳丸 [カセサート大学工学部]

タイ国メクロン川の支流ランパチ川の流域はこの30年間で急激な農地開発が進んでおり、河川水の土砂濃度は高い。その原因は農地からの土砂流出によるものではないかと考え調査した。その結果、傾斜地にパイナップル畑が多くかなり大きい土砂流出がありそうだが、その土砂は溜池に流入し農地からの流出土砂が必ずしもランパチ川に流出しているわけではないという可能性があることがわかった。

Keyword: 海外事情, パイナップル畑, 土壌侵食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2003

発表番号 7-7

Recycle Use of Charcoals Produced from Trash Flown Down to Irrigation Canal

Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]

流着ゴミ炭の再利用に関する研究

○齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]

有機性廃棄物を再利用するための技術として,我々は炭化に着目している。流着ゴミを条件(温度)を変えて炭化し,用途拡大の検討のため,生成した流着ゴミ炭の基本的な物性値の測定と化学分析を行い,その特性変化を明らかにした。更にその特性から,土壌の保水性改善やアルカリ性を利用した土壌酸度の矯正といった土壌の理化学性の改善,土壌に対してカリウム,リン酸などの養分供給源としての用途に有望であることを明らかにした。

Keyword: 炭化, リサイクル, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2003

発表番号 7-8

Preliminary study on substituting nutrients function of carbon product from waste.

Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
Stephen Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]

再資源炭の肥料代替機能に関する基礎的考察

○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]
齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]
ステファン アベニーミックソン [独立行政法人 農業工学研究所]

汚泥由来の炭化物にはリン酸及びカリウムなどの肥料成分が残存し、これらは可溶性およびク溶性の形であることが報告されている。ここでは、これら肥料成分の土壌中における溶出機構を解明するために基礎的な実験を行った。これにより汚泥由来の炭化物の化学肥料代替の可能性が解明される。

Keyword: 炭化, 肥料代替, 土倉改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2003

発表番号 7-9

Effect of Cow Manure Application on nitrate and nitrite Concentration of Ground Water

Manami MOYORI [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Naoya SATTA [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Kosuke NOBORIO [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Kiyoshi KOGA [Faculty of Agriculture,Iwate University]
Ikue HIKAGE [Faculty of Agriculture,Iwate University]

牧草地における糞尿散布が硝酸態・亜硝酸態窒素に及ぼす影響

○藻寄 まなみ [岩手大学 農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学 農学部]
登尾 浩助 [岩手大学 農学部]
古賀 潔 [岩手大学 農学部]
日景 郁江 [岩手大学 農学部]

家畜糞尿の圃場への還元は有効な糞尿処理法であるが、過剰、不適切な糞尿施用は地下水の硝酸態窒素汚染による水道水汚染を引き起こす原因となっている。牧草地における糞尿散布が地下水へ及ぼす影響を硝酸態・亜硝酸態窒素を指標にして検討したところ、濃度超過する井戸もみられたが年間平均でみると環境基準をクリアしていることから本試験地での糞尿還元法は、環境に負荷の少ない施肥手法であると考えられる。

Keyword: 硝酸・亜硝酸態窒素, 水質環境基準,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.122-123 , 2002

発表番号 1-30

Long--term Change in Daily Rainfall Characteristics

Hidetaka_Chikamori [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
Akihiro_Nagai [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]

日降雨特性の経年変化

○近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]
永井 明博 [岡山大学環境理工学部]

岡山における日雨量データを対象に日降雨特性の経年変化を調べた。降雨日が連続する期間の降雨量をひと雨雨量と定義すると,同じ値のひと雨雨量および日雨量に対する確率年はいずれも近年になるに従って短くなり,豪雨の頻度が高くなっていることが示された。また,ひと雨とひと雨との間の連続無降雨期間についても,同じ長さの無降雨期間に対する確率年が近年,短くなっており,渇水の頻度が高くなっている可能性が示された。

Keyword: 水文統計, 降雨特性,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2002

発表番号 1-34

Multi-objective Optimization of Tank Model using Multi-start Method

Haruya Tanakamaru [Garduate School of Science and Technology, Kobe University]
Yoichi Fujihara [Garduate School of Science and Technology, Kobe University]
Takeshi Hata [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Akio Tada [Faculty of Agriculture, Kobe University]

マルチスタート法によるタンクモデル定数の多目的最適化について

○田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]
藤原 洋一 [神戸大学大学院自然科学研究科]
畑 武志 [神戸大学農学部]
多田 明夫 [神戸大学農学部]

マルチスタート法によるタンクモデル定数の多目的最適化を試みた。目的関数には、高水部重視と低水部重視の誤差評価関数を採用し、相競合するこれら2つの目的関数を持つ多目的計画問題を設定した。マルチスタート・パウエル法をベースとした新しいアルゴリズムでタンクモデル定数のパレート最適解を導出したところ、従来の加重和最小化法で得た厳密解にほぼ近い解が得られることが分かった。

Keyword: 流出モデル, 多目的最適化, マルチスタート法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.230-231 , 2002

発表番号 2-23

An Investigation on consolidation behavior of unsaturated soils with the air-water coupling analysis

Kiyama Shoichi [Kyoto University]
Kimura Hiroatsu [West Japan Railway Company]
Shemsu Kemal [Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]

気液二相流体解析による不飽和土の圧密試験挙動の考察

○木山 正一 [京都大学大学院農学研究科]
木村 寛淳 [西日本旅客鉄道株式会社]
Shemsu Kemal [京都大学大学院農学研究科]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]

礫質土の室内実験現象の分析には,二相流体による圧密解析が必要である.礫混合率が高くなると,締固め時の低飽和度化が促進されるが,低飽和な土の圧密メカニズムは詳細に検討されていない.ここでは,各間隙流体の連続性の違いに着目し,大きく異なる供試体の飽和度が圧密に与える影響を実験データに基づいて数値解析的に考察する.その結果,圧密現象に間隙二相流の相互作用が重要なことが明らかとなった.

Keyword: 圧密, 不飽和土, 数値解析
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.244-245 , 2002

発表番号 2-30

Effect of cementation on K0 value of carbonate soil

TOSHIYA SHINJO [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
YASUAKI KOMIYA [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
MAKI SHIMABUKURO [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

石灰質土のK0値に及ぼすセメンテーションの影響

新城 俊也 [琉球大学農学部]
小宮 康明 [琉球大学農学部]
○島袋 真希 [琉球大学農学部]

 石灰質シルトについて,側方応力測定可能な一次元圧縮装置を用いてK0値に及ぼすセメンテーションの影響を調べた。供試体は石膏添加量を変化させ,間隙比が一定となるように作成した。石灰質土のK0値はセメンテーションの発達が大きいほど減少することが示された。また,圧縮降伏応力を越える高い応力域では石膏添加量に関係なく,K0値は石灰質シルトのみの場合とほぼ同じ値を示す。

Keyword: 石灰質シルト, セメンテーション, 静止土圧係数
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.300-301 , 2002

発表番号 3-15

Dispersion and Flocculation of 2:1 clay minerals on transport phenomena in soil

Machiko Suzuki [Graduate school of agriculture, TUAT]
Taku Nishimura [Graduate school of agriculture, TUAT]
Makoto Kato [Graduate school of agriculture, TUAT]

2:1型粘土鉱物の塩濃度変化における分散・凝集

○鈴木 満智子 [東京農工大学大学院農学研究科]
西村 拓 [東京農工大学大学院農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院農学研究科]

2:1型粘土鉱物であるモンモリロナイト、バイデライト、イライトを用いて、土壌中で荷電特性の異なる粘土粒子がどのように分散凝集するのか、また単一粘土だけでなく粘土を混合した場合、分散凝集がどのように変化するのか明らかにすることを目的とした。分散から凝集にへんかする塩濃度、臨界凝集濃度(CFC)を測定することで、単一粘土鉱物と混合粘土鉱物の比較を行った。用いた塩溶液はNaClとCaCl2である。

Keyword: 2:1型粘土鉱物, 分散, 凝集
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.302-303 , 2002

発表番号 3-16

Colloidal Stability and Water Retention of Montmorillonite-Imogolite Mixed Clays

Hideo_Wakabayashi [Ibaraki University]
Jutaro_Karube [Ibaraki University]

イモゴライトを混ぜたモンモリロナイトの分散凝集と水分特性

○若林 英男 [茨城大学農学部]
軽部 重太郎 [茨城大学農学部]

電解質濃度の低い状態ではpHに関わらず分散するモンモリロナイトと,酸性で分散しアルカリ性で凝集するユニークな粘土鉱物イモゴライトを混合した場合に,どのような分散凝集特性,及び水分特性を示すかを調べた.アルカリ性ではイモゴライトの影響が大きく表われて凝集し,酸性では分散した2つの粘土が混じることによって互いに凝集した。

Keyword: イモゴライト, モンモリロナイト, 分散
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.304-305 , 2002

発表番号 3-17

Effect of Electrolyte Concentration on the Stability of Kaolinite

Junya_Ohno [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]
Katsuya_Nakaishi [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]
Kazumi_Miyahara [National Institute for Rural Engineering    ]
Setsuo_Ohi [National Institute for Rural Engineering    ]

カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係

○大野 純也 [茨城大学農学部]
中石 克也 [茨城大学農学部]
宮原 和己 [農業工学研究所]
大井 節男 [農業工学研究所]

本研究では動的光散乱光度計を用いてカオリナイトの凝集速度の測定を行い、各々pHにおけるカオリナイトの安定度比と塩濃度の関係を明らかにする。試料は粒子表面をNa+によって飽和吸着させ、粒子はストークス径で3μm以下にしたカオリナイトを用いた。塩濃度はNaClを用いて0.005〜2mol/lまで変化させ、pHは4〜11まで変化させて測定を行った。その結果今回の測定法ではpH8以上で凝集速度の測定は可能であった。また、カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係はpH8以上ではDLVO理論に従うことが明らかとなった。

Keyword: カオリナイト, 凝集速度, DLVO理論
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.306-307 , 2002

発表番号 3-18

Kinetics of Flocculation with Polyelectrolyte

Kenji Aoki [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

高分子電解質によるコロイド粒子の凝集過程

○青木 謙治 [筑波大学生命環境科学研究科]
足立 泰久 [筑波大学農林工学系]

 高分子電解質は優れた凝集効果を示すことから、土壌改良や水処理においてコロイド粒子の凝集剤として利用されている。高分子電解質による凝集を高度で効果的に利用するためには、その凝集機構の詳細を明らかにする必要がある。本研究ではイオン強度と高分子電解質濃度について広範囲の条件で実験を行い、その結果を検討した。

Keyword: 高分子電解質, 凝集速度, コロイド
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.308-309 , 2002

発表番号 3-19

Effect of Capillary Diameter on Viscosity of Flocculated Montmorilonite suspension

kazumi_miyahara [Institute for Rural Engineering]
setsuo_ooi [Institute for Rural Engineering]
katsuya_nakaishi [Ibaraki University]

凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度に対する毛細管径の効果

○宮原 和己 [(独)農業工学研究所]
大井 節男 [(独)農業工学研究所]
中石 克也 [茨城大学農学部]

毛細管中を懸濁液が流動する時,懸濁粒子径が毛細管径に比べて無視できない場合,粘度は毛細管径に依存する.これまで提出された粘度の管径効果を表す式に,凝集フロックの特性(大きさ,フラクタル性,破壊)を考慮した粘度式を提案した.様々な塩濃度及び試料濃度において,凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度を管径の異なる毛細管粘度計を用いて測定し,提案した粘度式によるフィッティングを行った結果,良い一致を示した.

Keyword: モンモリロナイト, 粘度, 毛細管径
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.314-315 , 2002

発表番号 3-22

Upward Infiltration Method using Transparent Rings for Determining Unsaturated Hydraulic Conductivity

[]
[]

透明リングを用いた上方浸潤法による不飽和透水係数の測定

○藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

透明アクリルリングを連結した高さ30cmの鉛直カラムに風乾土を充填し,下端に一定地下水位を与えた。上方浸潤過程における積算浸入量と浸潤前線の深さの経時変化,および採土時における水分分布を目的関数の項目として逆解析することにより,10時間程度のきわめて簡素な実験から,広い水分領域の不飽和透水係数を良好な精度で決定できる可能性があることが明らかとなった。

Keyword: 土壌水分移動, 不飽和透水係数, ヒステリシス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.330-331 , 2002

発表番号 3-30

Simulations of CO2 Gas Behavior in a Soil Column

Tomonori FUJIKAWA [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Tsuyoshi MIYAZAKI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Masaru MIZOGUCHI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]

カラム土壌中のCO2ガス挙動のシミュレーション

○藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

土壌中のガス発生とガス拡散を考慮した支配方程式を用いてCO2ガス濃度の時間変化をシミュレーションし, カラム実験の実測値と比較した. 耕盤直上に拡散係数の小さい層を仮定した場合と, 表層部のガス濃度がより大気に近いことを仮定した場合のそれぞれで, 計算結果は測定値と近い値を示し, 耕盤層直上でのガス拡散の阻害および表層での大きなガス移動が, また耕盤層における高い微生物活性が示唆された.

Keyword: 土壌空気, 土壌微生物, シミュレーション
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2002

発表番号 4-26

Development of Functional Concrete for Environmental Protection and Resource Cycle

Kouhei ABE  [SHIMANE UNIVERSITY]
Toshio SATOU [SHIMANE UNIVERSITY]
Hiroki YAMAMOTO [SHIMANE UNIVERSITY]
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY]

環境保全・資源循環型機能性コンクリートの開発

○阿部 公平 [島根大学]
佐藤 利夫 [島根大学]
山本 広基 [島根大学]
野中 資博 [島根大学]

 平成12年に建設リサイクル法が制定され、コンクリートの再資源化が義務付けられた。平成12年度におけるコンクリートのリサイクル率は96%であるが、その大部分は路盤材や埋め戻し材に限られた利用方法である。したがって、資源を循環利用するためには、再利用する事を前提として製造時にあらかじめ、コンクリートを機能化しておく必要があるといえる。本研究では、水環境の富栄養化を引き起こす原因物質であるリンを除去した後リンを有効利用するために、これまでリン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を利用したリン吸着型コンクリートを作製し、基礎実験を行ってきたのでその結果を報告する。

Keyword: 環境保全, 資源循環, コンクリート
GET PDF=02/0204-26.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2002

発表番号 4-28

A study on the temperature fields around a cooling pipe in laboratory tests.

Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]

室内試験によるクーリングパイプ周辺の温度分布について

○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]

コンクリートの発熱が顕著な打設から約2日間のクーリングパイプ周辺の温度分布を室内クーリング試験装置を用い求めた.計測結果を正規化した結果,パイプ周辺のコンクリート温度は,パイプから30cm程度離れたコンクリート温度,クーリング水温及びパイプからの距離から推定可能であることを明らかにした.

Keyword: パイプクーリング, コンクリート,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.438-439 , 2002

発表番号 4-30

Possibility of Coal ash(Clinker ash) as Construction Material

Masafumi KITATSUJI [MIYAGI AGRICULTURAL COLLEGE]
Mitihisa TOMITA [MIYAGI AGRICULTURAL COLLEGE]
Ikuo IWASA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]
Katsumi CHIBA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]
Tomoyuki CHIDA [MIYAGI PREFECTURE AGRICULTURAL EXPERIMENT STATION,FURUKAWA]

石炭灰(炉底灰)の建設材料としての利用の可能性

北辻 政文 [宮城県農業短期大学]
富田 道久 [宮城県農業短期大学]
○岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
千葉 克己 [宮城県古川農業試験場]
千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]

今日、廃棄物の適正処理は、わが国の重要な課題である。本研究では、タイヤ工場から発生する石炭灰(炉底灰)について、その特性を明らかにし、建設材料としての利用の可能性の検討と基礎実験を行った。その結果、炉底灰はシリカ、鉄等を主成分とする粒状でポーラスかつ軽量な構造であること、重金属の溶出が少なく環境への影響が少ないこと、並びに透水コンクリートや軽量盛土材等の材料としての利用の可能性があることが判った。

Keyword: リサイクル, 廃棄物, 石炭灰
GET PDF=02/0204-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.478-479 , 2002

発表番号 4-50

A case study about micro fish habitat for winter season in canals

Takeshi Takemura [National Institute for Rural Engineering]
Noriyuki Koizumi [National Institute for Rural Engineering]
Shuji Okusima [National Institute for Rural Engineering]
Shori Yamamoto [National Institute for Rural Engineering]

冬季における農業水路の魚類の微生息場についての評価事例

○竹村 武士 [農業工学研究所]
小出水規行 [農業工学研究所]
奥島修二 [農業工学研究所]
山本勝利 [農業工学研究所]

冬季の農業水路における魚類の微生息場について、延長約30mの調査地点内を4つのセルに小区分し、電撃補魚機等を用いて魚類採捕調査(実施日:12月18日)を実施した。これらのセルの内、水面積1.1m2の狭小な空間(流れ込みの在る、淵状の空間)の魚類生息密度が最も高い結果を得た。冬季の生息場として、例えこのように微少な空間でも流れが集まるたまり/淵状の空間が魚類の微生息場として重要であることを示した。

Keyword: 魚類調査, 微生息場,
GET PDF=02/0204-50.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.530-531 , 2002

発表番号 5-15

Percolation Characteristics Observated in Direct-seeding Paddyfield

Tomoyuki taniguti [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]
Yasuo aikawa [Kanto RegionalAgricultural Administration Office]

乾田直播水田の土壌浸透量について

○谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
相川 泰夫 [関東農政局]

乾田直播(以下,乾直)栽培は,苗立ちの安定化や雑草抑制などの技術的課題が多く,全国的な普及には至っていない。土壌浸透は,それらの問題と密接に関わっており,乾直栽培にとって重要な問題である。そこで本研究では,乾直田と移植田の浸透量について比較分析を行った。その結果,乾直田は移植田に比べ,多くの浸透量を消費するものの,栽培年数の経過や排水路水位の影響などにより,その浸透量が変化することを明らかにした。

Keyword: 乾田直播, 浸透量, 水収支
GET PDF=02/0205-15.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.560-561 , 2002

発表番号 5-30

H-Q relation of subsurface drainage in a paddy field and applicability of two-layers model

Kajisa Takamitsu [Mie Univ. Fac. of Bioresources]
Takeda Noboru [Asahi Kasei Corporation]
Kodani Nobuyuki [Asahi Kasei Corporation]

水田用農地における暗渠排水のH-Q関係と2層モデルの適応性

○加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]
武田 登 [旭化成株式会社]
小谷 信幸 [旭化成株式会社]

損失水量を微小と仮定して、管内を流出口から自由水面が広がってゆくプロセスを重視している2層モデルを暗渠排水に適用した結果、いずれも下層の方が厚く透水係数が大になった。砂で埋戻したほとんどの事例では、ある湛水深に対して流出量がほぼ一定となり、モデル計算の上層の透水係数は室内で測定した砂の透水係数とオーダー的に一致した。現地の土で埋戻した事例では、排水を止めて貯水した実験の後、排水性は急激に低下した。

Keyword: 暗渠排水, 水田, 発泡ポリスチレン
GET PDF=02/0205-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.576-577 , 2002

発表番号 5-38

The Spatial Distribution of Grassland Soil Properties on a Hillslope

Satoru Hosokawa [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]
Junichi Kashiwagi [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]
Shuichi Hasegawa [Graduate scool of agriculture, Hokkaido university]

傾斜草地における土壌物理性の空間分布

○細川 悟 [北海道大学大学院農学研究科]
柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科]

傾斜草地を対象に勾配等の地形特徴量の抽出を試み、それを用いて土壌物理性の空間分布を検討した。調査圃場は0.30以上の急勾配を含み地形変化は激しいが、土壌断面からは明らかな土砂移動は認められず、A層厚や乾燥密度の物理量の分布を地形情報により特徴付けることはできなかった。土壌水分は地形と関連性が高く、粗間隙率や飽和透水係数等は地点の水分条件を反映して、結果的に地形に対応した分布を示すと考えられる。

Keyword: 土壌侵食, 土壌の空間変動, 土壌の物理化学的性質
GET PDF=02/0205-38.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.582-583 , 2002

発表番号 5-41

Computation of erosivity factor with daily rainfall data in Shiga Prefecture

Abdul Nasir [Graduate School of Science and Technology,Kobe University]
Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture, Kobe University]

滋賀県の日降水量データによる侵食係数の計算

○アブドル ナシル [神戸大学自然科学研究科]
内田 一徳 [神戸大学農学部]

本研究は1993年から1998年における滋賀県の川向流域と若女流域の日降水量データをもとに侵食係数(EI30)を計算し,侵食の降雨因子(R)とその月分布を推定した.川向流域と若女流域の年平均降水量はそれぞれ,1630,1673mm,Rはそれぞれ,196.63,190.75MJ mm/ha/hr/yrであった. 12.5mm以上の降雨においては,EI30と降水量の間には密接な相関関係が見られた.

Keyword: 土壌侵食, 降水量, 侵食の降雨因子
GET PDF=02/0205-41.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.508-509 , 2002

発表番号 5-4

Development of Modern Irrigation Systems in Arid and Semi-arid Area (A case study in Iran)

[Tottori University-Arid Land Research Center]
[Tottori University-Arid Land Research Center]

○Hossein Dehghani Sanij [鳥取大学乾燥地研究センター]
Tahei Yamamoto [鳥取大学乾燥地研究センター]

マイクロ潅漑やスプリンクラー潅漑は近代における有益な潅漑システムである。イラン国における水管理研究によれば、水消費および潅漑効率は再度見直される必要がある。過去10年間の改良では300,000ha以上の潅漑地が開発された。圧式潅漑システムはある地域では低水質、限られた水資源、気候および作物のために効果が得られなかった。よって乾・半乾燥地における低水質の改良は水利用効果の改良と伴に考慮されるべきである。

Keyword: Arid and Semi-arid, Sprinkler irrigation, Microirrigation
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.630-631 , 2002

発表番号 6-12

Estimate of direct payment in hilly and mountainous areas by residents− from the attitude survey among the residents of Daito town in Iwate prefecture −

KEISUKE SATOU [Mizusawa Rural Development Bureau of Iwate Pref.]
HIROYUKI FUJISAKI [Fac. of Agr. Iwate Univ.]
KATSUMI FUJII [Fac. of Agr. Iwate Univ.]

地域住民意識に見る中山間地域等直接支払制度の評価−岩手県大東町笠置地区、上中川地区、天狗田地区の調査より−

○佐藤 桂祐 [岩手県水沢農村整備事務所]
藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]
藤井 克己 [岩手大学農学部]

農業の多面的機能を守るために集落全体の活動を通して農地の保全をし、農地の状況に応じて集落に支払われる制度である直接支払制度が平成12年8月実施された。この制度の効果評価をするため行政担当者や大東町地区代表者への聞き取り調査をしその結果を踏まえ平成14年1月下旬に大東町内でアンケート調査を行ったところ、集落活動や農地維持管理等に効果が表れており制度廃止後もある程度の効果継続が望めることが分かった。

Keyword: 中山間地域, 農地保全, 中山間地域等直接支払制度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2002

発表番号 6-30

A study on the influence range of the rural park in view of the residents' evaluation and usage: an approach with using the CV model and the gravity model

Yoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]

住民評価と利用状況からみた農村親水公園の受益範囲に関する研究− CVモデルとグラビティ・モデルによる分析 −

○國光 洋二 [農業工学研究所]

本研究は、地域用水環境整備事業による親水公園の計画手法の高度化を目指し、仮想状況評価(CV)モデル及びグラビティモデルに依拠する離散選択モデルを用いて親水公園の空間的な受益範囲を分析することを目的とする。整備が終わった親水公園周辺の住民に対するアンケート調査データを基に分析した結果、住民評価と公園利用が正の因果関係で定式化できること、受益範囲は親水公園を中心に概ね5km圏内であることが分かった。

Keyword: 親水公園, 受益範囲, 離散選択モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.762-763 , 2002

発表番号 7-16

pH Fluctuation and its Simulation in Irrigation Reservoir Having Tea Gardens in the Watershed

Yasuhiro MATSUZAWA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Hideo NAKASONE [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Tomihisa YAMAMOTO [Tenryu High School of Forestry]
Hisao KURODA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Tasuku KATO [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]

茶園地帯のため池のpH変動とそのシミュレーション

○松澤 泰宏 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
山本 富久 [静岡県立天竜林業高等学校]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]

本研究では集水域に茶園地帯を持つ農業用ため池とその集水域の水質調査を行った。その結果、台地上にある茶園地帯からの湧水で形成される河川とため池において、硝酸態窒素濃度が30mg/Lを超えていることと、水素イオンが流出し酸性化が引き起こされていることが認められた。よって、本報告では、このため池のpHについて測定とシミュレーションの結果から考察することにする。

Keyword: 環境保全, 茶園, 酸性化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2002

発表番号 7-22

Relationship Between Diameter and Sedimentation Rate of Soil Particles

Misato BANNO [Grad.school of Agr., University of the Ryukyus]
Anshun YOSHINAGA [Fac.of Agr., University of the Ryukyus]
Kazuhito SAKAI [Fac.of Agr., University of the Ryukyus]

微細土粒子の粒径と沈降速度に関する研究

○坂野 美里 [琉球大学大学院農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

粒径と沈降速度の関係について室内実験を行い、微細土粒子の沈降特性を明らかすることを目的とした。また、化学肥料の有無が微細土粒子の沈降に及ぼす影響についても検討した。実験の結果、合成混合肥料には分散剤の効果があることが分かった。無添加ではどの水位も大半は30分で沈降終了し、6時間後まではあまり変化はみられない。また、肥料を添加した方では経過時間による特徴は見られず24時間後まで継続して徐々に沈降がすすんだ。

Keyword: 環境保全, 赤土流出, 沈降速度
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2002

発表番号 7-30

Improvement of Water Quality in the Haruki River Based on Spread of Sewerage Service

Yoshihiro OKANO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]

下水道の普及から見た春木川の水質改善

○岡野 良寛 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]

岸和田市を流れる春木川の水質は,下水道が普及してきたことにより改善に向かっている.今後もさらに普及し,汚濁流入が減少して水質がより改善されることが期待されている.本研究では,春木川流域における下水道普及状況を整理するとともに現地調査を行い汚濁負荷量を測定した.そして今後の下水道の普及によって春木川を流れる汚濁負荷量がどのように変化するか推察した.

Keyword: 下水道, 排出負荷, COD
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2002

発表番号 7-50

Water quality environmental investigation on the Lotus Field

Takayuki KAWAHATA [College of Agriculture, Ibaraki University]
Hisao KURODA [College of Agriculture, Ibaraki University]
Tasuku KATO [College of Agriculture, Ibaraki University]
Hideo NAKASONE [College of Agriculture, Ibaraki University]

レンコン栽培地域における水質環境調査

○川畑 孝行 [茨城大学農学部]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]

レンコン栽培地域の排出負荷量を求め、周辺環境に与える影響を明らかにすることを目的とし、本研究はその予備調査とし、1筆の圃場の農作業及び、1年を通した水質濃度の変化を調べた。また、ハス田群の4年間の水質濃度の変化を調べ、周辺環境に与える影響を明らかにすることとした。

Keyword: レンコン, 水質, 環境保全
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 1-30

Measurements of evapotranspiration from paddy fields by eddy correlation energy balance method.

MIURA Takeshi〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕
TAKAHASHI Yoshito〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕

渦相関熱収支法による水田からの蒸発散量の測定

○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕
高橋 良人〔岡山大学環境理工学部〕

超音波風速計により渦相関法で顕熱伝達を求め,熱収支の残差として潜熱伝達を算出する渦相関熱収支法により水田からの蒸発散量の測定を実施した。熱収支ボーエン比法は夜間に異常値を示す日があるのに対し,渦相関熱収支法はほぼ妥当な値を示し有用性が確かめられた。水田では潜熱伝達が主な熱放出項で,湛水による貯熱変化量も大きい。顕熱伝達,地中熱伝導量はともに小さいなど水田での熱収支の特徴が確かめられた。

Keyword: 蒸発散, 渦相関法, 熱収支法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-29

Effects of Water Content on Bacterial Activity in Acid Sulphate Soils

Kaoru UENO〔The Guraduate School of Natural Science and Technology, Okayama University〕
Tadashi ADACHI〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕
Hajime NARIOKA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕

酸性硫酸塩土壌の生成における微生物挙動と水分条件

○上野 薫〔岡山大学大学院自然科学研究科〕
足立 忠司〔岡山大学環境理工学部〕
成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕

酸性硫酸塩土壌の微生物的酸性過程において,土壌水分条件が鉄酸化細菌の増殖におよぼす影響を明らかにするため,土壌水分状態を5段階に設定し,30℃培養実験を試みた。その結果,細菌の増殖は,LL〜PL間の水分状態で高まり,それ以下の水分状態では増殖が抑制された。細菌の鉄酸化活性は高水分状態で低く,低水分状態で高い傾向にあった。

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 水分条件, 微生物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-30

Transport of Ca-solutions through acid Kunigami Mahji soil

Miyuki Nakajima〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕

酸性赤黄色土中を流れるCa電解質溶液の動態

○中嶋 美幸〔東京農工大学農学研究科〕
西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕
加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕

酸性土壌の改良におけるCa系改良剤の移動形態や反応について考察を深めるために、沖縄本島に分布する国頭マージを用いてカラム実験を行った。4電極ECセンサーで土壌中のECを測定した結果、浸透溶液を同じ電解質濃度のNa溶液からCa溶液に切り替えた時のECの低下から土壌中でイオン交換や水和といった反応が起きていることが示唆された。

Keyword: 酸性土壌, 土壌改良, 4電極ECセンサー
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 2-37

Development of a database for Japanese soil

Kyoko Noda〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Katsutoshi Seki〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕
Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate School of Agricultural and Life Science〕

日本の土壌に関するデータベース構築の試み

○野田 恭子〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
関 勝寿〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

日本の土壌データベース(DB)の雛型として、過去38年間の卒論・修論をもとに研究室土壌DBをAccessを用いて構築した。土壌情報は階層構造をなすためリレーショナルDBにした。2001年3月現在、16都道府県にわたる303ピット分のデータが入力されている。また、作成したDBに欧米で用いられている飽和透水係数予測モデルを適用したところ、欧米型モデルは日本の土壌データの予測には適していないことがわかった。

Keyword: 土壌データベース, PTF, 予測モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-29

Thermal environment and energy balance in a biogas-plant

TAKASHI OKAMOTO
TETSUYA ISHIDA
TERUO ISHIWATA
JUJO MATSUDA
KATSUYA FUKUO

バイオガスプラントにおける温度環境と熱収支

○岡本 隆〔北海道開発局開発土木研究所〕
石田 哲也〔北海道開発局開発土木研究所〕
石渡 輝夫〔北海道開発局開発土木研究所〕
松田 従三〔北海道大学農学研究科〕
福尾 克也〔コ−ンズAG蝓

北海道江別市M牧場で2000年3月から稼働した乳牛糞尿の舗乙衿縮炯歡において温度環境と竿抃修魎兮した。気温が-10°Cとなる厳寒期には糞尿投入量が低下し、舗乙衿瘟驫烽B軽油併給瑳洽蛮-挟蕃迎-(電気と熱水)に占める軽油竿抃の割合は厳寒期でも約10%の期間もあった。発生竿抃の約50%が電気、約50%が熱水で、発生電気量は餅忿・d気量の約30倍であった。

Keyword: バイオガスプラント, 乳牛糞尿, エネルギ−
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-30

Design Issue of Central Bio-gas Plants in Cold and Snowy Region

Makoto Miyakawa〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕
Takashi Okamoto〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕
Masanori Ofuka〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕
Tomeo Tateyama〔Docon Co. ltd〕

積雪寒冷地における集中型バイオガスプラントの設計課題

○宮川 真〔北海道開発土木研究所〕
岡本 隆〔北海道開発土木研究所〕
大深 正〔北海道開発土木研究所〕
館山 留男〔株式会社ドーコン〕

筆者らは、「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」研究において、メタン発酵技術による家畜ふん尿の効率的処理やバイオマスエネルギーの有効活用等の検討のため、モデルプラントによる実証試験研究を進めている。ここでは、北海道湧別町に建設したプラントの設計に際し、現地の飼養形態や積雪寒冷環境下にあることを配慮した点(家畜ふん尿の凍結対策や冬期間の堆肥・消化液の保管等)について報告する。

Keyword: バイオマスプラント, 積雪寒冷環境, 施設設計
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 3-63

Estimation of soil erosion using USLE model for Kawamukai watershed in Japan

Abdul Nasir〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕
Uchida Kazunori〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕

川向流域におけるUSLEモデルを用いた土壌侵食量評価に関する研究

○Abdul Nasir〔神戸大学自然科学研究科〕
内田 一徳〔神戸大学農学部〕

土壌侵食は世界中で重大な問題になっている。流域における土地の荒廃とその流域で計測された気象データにはとても強い相互作用がある。本研究では滋賀県南部の川向試験流域における土壌侵食量を評価するための方法について検討した。Universal Soil Loss Equation(USLE)は降雨、地形、土壌などのデータを用い、侵食強度を観測するための基礎式として、用いられてきた。降雨と降雨強度は変動が激しいことが観測された。EI30、降水量、降雨継続時間の関係により、短時間の降雨強度の大きい降雨または比較的長時間の降雨強度の小さい降雨が水食を引き起こしていることが認められた。

Keyword: 土壌侵食, 緑化,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-5

Thermal Stress Analysis of Concrete Dams with Raising

Aoyama shigeyasu〔Graduate Schoool of Agriculture,Kyoto univ〕
Murakami genn〔SANYUU Consultants INC〕

嵩上げコンクリートダムの温度応力析

○青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
村上 玄〔(株)三祐コンサルタンツ〕

Keyword: 際誇按折=:嵩上げ, 温度挙動, コンクリートダムの嵩上げに伴う温度応力解析の実例を報告する。嵩上げ前ダム高さが30mで嵩上げ後ダム高さが42mとなるダムを2次元有限要素でモデル化し、コンクリートと地盤の熱物性値、水和熱の発生挙動、弾性物性値を想定し、温度応力の解析の後に、これによる温度応力の解析を行った。又外気温の年変動を解析に取り入れた。結果として、短期的なコンクリートの水和熱によるよりも、外気温に伴う温度挙動が大きいことが分かった。
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 4-30

Effect of leaching on consolidation characteristics

Hironobu Ohara〔Faculty of Agriculture,Graduate School of Bioresource and Bioenvivuronmental Sciecces, Kyusyu University 〕
Masami Ohtsubo〔Faculty of Agriculture, Kyusyu University 〕

塩類溶脱が有明粘土の圧密特性に及ぼす影響

○大原 広宣〔九州大学生物資源環境科学府〕
大坪 政美〔九州大学大学院農学研究院〕

海成粘土はその間隙中に多くの塩類を含んでいる。そのためその構造には塩類が大きく影響していると考えられる。本研究の目的は人為的な塩類溶脱を行いその前後における粘土の工学的性質の変化を調べることである。塩類溶脱により間隙水中の塩濃度は低下した。練り返しせん断強さが著しく低下し鋭敏比が約60倍になった。圧密降伏応力は15から10kPaになった。透水係数は約43%減少した。圧密係数は約50%減少した。

Keyword: リーチング, 圧密, 鋭敏比
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-17

Return Flow Analysis in Fukuokazeki Irrigated Paddy Fields in the Kokai River Basin of Japan

ADAHI BOTOU
MASAYOSHI SATO

小貝川水系福岡堰灌漑地区における還元水流出の解析

○ADAHI BOTOU〔筑波大学大学院農学研究科〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕

小貝川水系福岡堰潅漑地区(2014ha)は東日本の関東平野内にある茨城県に位置する.還元水流出の解析は当該潅漑地区上流部(1221ha)とそのなかの一部(30ha)で実施した.当該地区は4月から8月までの潅漑期間中24時間通水が続けられる.本調査および流出解析によると,還元水流出は当該潅漑地区上流部の農家による水管理方式によること,そして下流部の流出水は当該地区各々の還元水流出によることが明らかになった.

Keyword: 還元水, 水田灌漑, 小貝川
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-30

Trend of food balance and importance of irrigation in Sub-Saharan Africa

YOSHINOBU KITAMURA
TOMOHISA YANO

サブサハラ・アフリカにおける食糧需給の現状と将来展望からみた灌漑の重要性

○北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

本研究では、サブサハラ・アフリカ地域における過去38年間(1961-1998年)の食糧需給状況をレビューし、同地域における今後30年間の食糧需給の将来展望および食糧確保戦略と、そのために必要な灌漑開発について考察を加えた。

Keyword: サブサハラ・アフリカ, 食糧需給バランス, 灌漑開発
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-34

STRESS-STRAIN RELATIONSHIPS OF CEMENT COMPOSITE PANELS REINFORCED WITH WOVEN SQUARE WIRE MESH

Md.Zakaria Hossain〔Mie University, Faculty of Bioresources〕
Muneharu Inoue〔Mie University, Faculty of Bioresources〕

正方形ワイヤーメッシュで強化されたたセメント複合材パネルの応力〜ひずみ関係について

○Md. Zakaria Hossain〔三重大学生物資源学部〕
井上 宗治〔三重大学生物資源学部〕

セメント複合材を補強する正方形ワイヤーメッシュの力学的性状、すなわち、単軸圧縮条件下での応力−ひずみ関係の線形及び非線形性状、ヤング係数、最大強度、応力降下状況などを調べた。複合材の大きさは 200m X 140mm X 30mm、養生は7日間。ほとんどの応力ーひずみ曲線ばその立ち上がり付近でやや非線形な線形性を、最終段階の非線形領域では材質は再配列と凝集を示し、応力が粒子問結合力を上回ることが明らかにされた。

Keyword: セメント複合材パネル, 応力〜ひずみ関係, 正方形針金メッシュ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 5-54

Effects of uneven surfaces of concrete blocks on the behavior of small animals.

Hosokawa Yoshiharu〔Kitasato University〕
Takeuchi Takahiro〔same above〕
Sato Toshiaki〔Japan Naturock Inc.〕

ブロック表面の凹凸が小動物行動に及ぼす影響

○細川 吉晴〔北里大学獣医畜産学部〕
竹内 隆浩〔北里大学獣医畜産学部〕
佐藤 俊明〔日本ナチュロック株式会社〕

ブロック表面の凹凸が小動物行動に及ぼす影響を検討した。その結果、平滑表面を有するブロックの30度以上ではヘビの這い上がりが困難であり、凹凸大のブロックは傾斜がきつくなってもカエル等小動物が広範囲に行動できる機能を有することが明らかになった。

Keyword: 多孔質ブロック, 小動物, 表面凹凸
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 6-30

Principal Component Analysis of Aesthetic States of Structures

Yosuke Kudo〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕
Takao Kuwabara〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕
Katsuhiko Tanizaki〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕

主成分分析を用いた構造物景観の美的状態解析

○工藤 庸介〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕
桑原 孝雄〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕
谷崎 勝彦〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕

美しさのように主観的で曖昧な概念は工学の不得意とするところだが、構造物景観の問題を考えるにあたっては、まずその美的状態を適切に記述・表現しなければならない。本研究ではSD法によるアンケート結果に対して主成分分析を行って、構造物景観の美的状態を解析した。その結果、構造物の美的状態は主要な3つの主成分に集約されることが示された。このことから、より簡潔な形で美的状態を表す意味空間を構成することができる。

Keyword: 構造物景観, 主成分分析, 感性情報
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-30

Nitrate nitrogen removal by activated carbon with denitrifer

Nobuhiko Sato〔graduate school of agriculture and Life sciences/The university of Tokyo〕
Yohei Sato〔graduate school of agriculture and Life sciences/The university of Tokyo〕
Masaya Ishikawa〔graduate school of agriculture and Life sciences/The university of Tokyo〕

脱窒菌処理を施した活性炭による硝酸態窒素除去

○佐藤 伸彦〔東京大学大学院生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学大学院生命科学研究科〕
石川 雅也〔東京大学大学院生命科学研究科〕

活性炭に付着した脱窒菌によって硝酸態窒素除去が起こる。脱窒菌処理を施した活性炭の間隙率と硝酸態窒素除去量の関係に注目して、間隙率を変化させたカラム実験を行ったところ両者を一つの一般式にまとめることができた。また,同様の実験をガラスビーズに対して行ったところ、活性炭はガラスビーズに比べ,脱窒菌を付着・保持する機能が高いことが明らかになった。

Keyword: 脱窒菌, 間隙率, 基準化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-49

The Environment of the Habitat of Inversidens japanensis and Inversidens yanagawensis ?The Physical Conditions in a Habitat of Tanakia Tanago-

Takuro Ohtani〔Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences,University of Tsukuba〕
Kenji Hata〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕

マツカサガイ類の生息環境 −ミヤコタナゴの一生息地における物理的条件−

○大谷 拓郎〔筑波大学大学院農学研究科〕
端 憲二〔農業工学研究所〕

国の天然記念物ミヤコタナゴの産卵母貝であるマツカサガイ,ニセマツカサガイ(以後「貝」)の生息環境の物理的条件を明らかにすることを目的に,ミヤコタナゴの一生息地において水路の一区間を平面的に30cm×10cmの区画に分け,水深,流速,底質,植生,貝の生息地点の調査を行った結果,貝は両岸側に存在する植物群落の,流心側の生え際付近に存在する急激な流速の変化点の,岸側20cmの範囲に多く生息していた.

Keyword: 生態系保全, ビオトープ, 農業水路
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-9

排水路沿いに林帯を有する草地での降雨流出

○中村 和正〔開発土木研究所農業土木研究室〕
中山 博敬〔開発土木研究所農業土木研究室〕
秀島 好昭〔開発土木研究所農業土木研究室〕
石田 哲也〔開発土木研究所土壌保全研究室〕
大久保 純一〔北海道開発局釧路開発建設部〕
森脇 真哉〔北海道開発局釧路開発建設部〕

北海道東部の酪農地帯において自然河川状態の排水路沿いに林帯がある場合の降雨流出経路を調査した。草地の浸透能が極めて小さいため、降雨は表面流出として林帯に到達していた。しかし林帯では200〜600mm/hの浸透能があり、草地からの流出水はここで浅い地下水となる。そのため一連降雨が30mm以下の場合には林帯内で表面流出は生じなかった。

Keyword: 流出, 草地, 林帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-15

地球温暖化がスキー場周辺地域の経済に及ぼす影響

○畑中 賢一〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

地球温暖化がスキー場周辺の地域経済に及ぼす影響を、長野県について予測した。営業日数の長さから入込み客数を推定するモデルを作った。客一人当たりの支出額をインタビューにより把握し、産業連関分析を用いて客の支出に起因する経済効果の大きさを計算した。気温と営業日数の長さの関係を定式化し、気温上昇による経済的影響を予測した。経済効果の目減りは気温上昇1℃当たり少なくとも2300-2800億円と予測される。

Keyword: 中山間地域, スキー, 地球温暖化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-30

干拓地水域における濁り動態の一次元モデル解析

○久保田 富次郎〔九州農業試験場〕
四ヶ所 四男美〔九州大学大学院〕
森 健〔九州大学大学院〕
平松 和昭〔九州大学大学院〕

干拓地水域が濁りや富栄養塩類の動態にどのような役割を果たしているかについて検討するために、数理モデルを構築した。水移動には一次元不定流解析を、濁りには移流分散方程式を用いた。数値計算には差分法(leap-frogスキーム(水)、移動子を用いた特性曲線法(濁り))を用いた。計算結果は調整池における濁りの動態を定性的に良く表現した。計算結果から干拓地水域の維持管理が、海域への負荷流出削減に大きく関わっていることが推察された。

Keyword: 濁り, 水質, 物質循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 1-51

水田圃場整備に伴うビオトープの変換(検法歐綸弔諒狆貔鞍と農業排水の水質−

○中村 貴彦〔東京農業大学〕
牧 恒雄〔東京農業大学〕
平野 繁〔東京農業大学〕
立川 周二〔東京農業大学〕
桝田 信彌〔東京農業大学〕
伊藤 健〔東京農業大学〕
中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕
北原 正宜〔山崎農業研究所〕

圃場整備事業を実施した年代と関連水域の水質との関係を明らかにすることを目的とした事例研究をおこなった.調査は30 a標準区画圃場周辺,1 ha 圃場周辺で,湛水期,中干し期,非灌漑期に実施した.その結果,圃場整備の実施年代と水質との間に明確な関係は見られなかった.調査地域の下流側で水質が悪い傾向が見られた.下流側では事業が終了しているが,非灌漑期にも同様な傾向があり事業による影響を断定することはできなかった.

Keyword: 水質, 環境保全, 圃場整備
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-12

中島地区の自己水源開発に伴う水質調査(供

垣原 登志子〔愛媛大学 農学部〕
高 軍省〔愛媛大学 農学部〕
○福島 忠雄〔愛媛大学 農学部〕

本稿では中島地区の土地利用状況に関連して、 流出栄養塩濃度と畑地率の関係について検討を行った。土 地利用状況は畑地45 %・森林25%r廃園その他30%でありこれらの結果より畑地率と流出栄養塩濃度との関係は明確な比例関係にあることが分かった。また表流水と溜池についての経時変化をみると 、年間を通して表流水の方が高い濃度を示した。畑地率の大小により流出栄養塩濃度の経時的変化の傾向が異なることが明らかになった。

Keyword: 水環境, 水質, 水資源開発
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 2-30

古代水利施設に関する農業水利学的研究−三重県の治水・利水遺跡を中心として−

○松本 宗一朗〔三重大学生物資源学部〕
田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕

三重県内で発掘された水利施設をともなう遺跡を中心に古代の水利システムについて水利学的視点から検討した。遺構中の堰は水をせき上げて取水する機能を有する取水堰ではなく、流速や流向を制するための水制あるいは分水施設であると推定した。遺跡の水田跡が小区画、不定流水田を形成しているのは、現地形にそれほど手を加えないように自然の地形条件の利用や、水管理を容易にするためなどが考えられる。

Keyword: 水利構造物, 水環境, 水利施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-19

サ−モトレ−サによる鏡ダムの対流現象に関する研究

丹羽 祐詞〔協和建設(株)〕
○紙井 泰典〔高知大学農学部〕
近森 邦英〔高知大学名誉教授〕

1999年10月29日から12月24日にかけて、高知県鏡村の鏡ダムで、対流セルを赤外線放射温度計で撮影した。10〜11月には直径10cm位であったセルは12月16日には30〜40cmとなり、またこの日、直径1.5m程の大規模セルが出現した。12月24日にも小規模セルが出たほか大規模セルの大きさがカメラの画面からはみ出すほどになった。木村らの鉛直一次元対流モデルにより単位面積当り沈降流量を計算すると、12月16日で0.02m3/s/m2程度であった。

Keyword: 対流, 赤外線放射温度計, サ−モグラフィ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 3-30

道後平野における農業用水の地下水涵養効果の一試算

○藤原 正幸〔愛媛大学農学部〕
大橋 行三〔愛媛大学農学部〕

潅漑水が地下水位変動に与える影響について,道後平野を対象として準三次元浸 透流モデルを用いて検討した.計算期間として1993〜1994年を設定し,境界条件として河川水位と井戸の揚水量を与えた.潅漑水の供給がある場合とない場合の計算を行い,潅漑水による地下水位上昇量の時空間分布を明らかとした.その結果,道後平野の南西部において潅漑水の有無による地下水位の差が大きいことがわかった.

Keyword: 地下水涵養, 道後平野, 浸透流解析モデル
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-30

泥炭地の地盤変動の原位置観測

○神谷 光彦〔北海道工業大学〕
川端 伸一郎〔北海道工業大学〕
井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕

泥炭地盤の広域沈下の要因とそのメカニズムを検討するため,石狩郡新篠津村で地盤変動の観測を行った。短期間の観測のため,定量的な傾向は把握できていないが,地盤変動は含水比の高い高位泥炭層のみで生じていた。また,地盤の凍結期では沈下は1.0〜3.0mの層で生じ,融解期になると表層部分が沈下し,逆に下層が膨張する傾向がみられた。さらに,地盤沈下が積雪深や地下水位の変動に関連し,特に積雪の影響が顕著であった。

Keyword: 地盤の変形, 特殊土壌,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 4-36

Na-モンモリロナイト懸濁液の界面沈降速度について

○宮原 和己〔九州大学大学院〕
大坪 政美〔九州大学農学部〕
足立 泰久〔筑波大学農林工学系〕
中石 克也〔茨城大学農学部〕

流動過程におけるモンモリロナイトフロックの大きさを見積もるにあたって必要な分散粒子の大きさを明らかにするため,モンモリロナイト懸濁液の界面沈降速度の測定を行った.測定結果を解析した結果,分散粒子径は約400nmと求められ,動的光散乱光度計を用いて求められた粒子径330nmと良い一致を示した.解析の際,前報にて報告したフラクタル次元を用いた.

Keyword: Na-モンモリロナイト, 界面沈降速度, フロックの大きさ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-9

畑地帯における土壌侵食量の広域推定

○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕
上村 健一郎〔農業工学研究所〕
奥島 修二〔農業工学研究所〕
福本 昌人〔農業工学研究所〕

高原地帯に分布する普通畑を対象にUSLEを用いて土壌侵食量の広域推定を試みた.USLEに用いた土壌係数は堆積土砂量の調査結果に基づいて求め,地形係数は地形図と数値地図(標高)の情報を基に求めた.また,降雨係数は,アメダス10分間降雨データを用いて算出した.各圃場の単位面積あたり年平均土壌侵食量は主に0〜30 t ha-1 y-1に分布し,対象領域全体での平均の侵食量は10.4t ha-1 y-1と推定された.

Keyword: 土壌侵食, 農地保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-15

石狩管内における泥炭地水田の現状()−客土に対する農家の意識と現況の土層厚−

○草野 久美恵〔螢坤魁璽轡磧
横井 義雄〔北海道立花・野菜技術センター〕
波多野 裕文〔北海道石狩支庁〕

石狩管内の泥炭地水田農家と圃場におけるアンケートおよび土層厚(泥炭層までの土層厚)調査で、農家が認識する現状の土層厚と実際の土層厚とには5〜20儖幣紊虜垢あることがわかった。農家が現況土層厚を25冖にとしているのに対し、実際は33〜57僂療攸惴があり、農家が米の品質・食味が向上すると考える土層厚30僂鯔たしていた。しかし、農家は質の良い客土材のさらなる投入と圃場の排水性の向上を希望していた。

Keyword: 泥炭地水田, 土層厚,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-30

時変パラメータを用いた浮遊土砂流出解析モデルの構築および長期解析への適用

○大澤 和敏〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕

沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.赤土流出の長期観測が難しいことから,実用的なモデルの構築には至っていない.そこで,時変パラメータとして残存堆積負荷量を用いた時変系L-Q式型の浮遊土砂流出モデルを構築した.パラメータの同定には競争原理を用いた大域的パラメータ探索法のSCE-UA法を用いた.そして,沖縄県本島中部の屋嘉下口川において適用し,2ヶ月間の連続解析において良い解析結果を得た

Keyword: 赤土流出, 浮遊土砂流出解析モデル, 土壌侵食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 5-40

軽量ポーラスコンクリートの破壊性状

石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕
○宮本 高宏〔三重大学生物資源学部〕

生態系との調和・共存に配慮したポーラスコンクリートの利用が多くなっている。本研究では、軽量骨材を用いたポーラスコンクリートを作製して破壊試験を実施し、荷重‐開口変位曲線、破壊エネルギーおよび最大荷重を測定した。軽量ポーラスコンクリートの破壊エネルギーは空隙率21〜30%の範囲で約27N/mであり、空隙率を小さくして圧縮強度を増加させても破壊エネルギーの増加は非常に小さいことがわかった。

Keyword: コンクリート材料, 破壊特性, ポーラスコンクリート
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 6-30

XAFS信号からみる粘土に吸着されたSrの近傍の局所構造

○中野 政詩〔神戸大農〕
内田 一徳〔神戸大農〕
西村 拓〔農工大農〕
河村 雄行〔東工大理工〕
江村 修一〔阪大産研〕
中田 芳幸〔いわき明星大理工〕
船越 賢一〔Spring8〕
上杉 健太朗〔Spring8〕
市川 康明〔名大工〕

土壌中の粘土鉱物によるイオンの吸着実体を解明するため、ベントナイトに吸着したストロンチュウムの周りに結合している酸素原子の配位構造(水和状態)をシンクロトロン(Spring8)から出る放射光を用いて調べた。その結果、沈定状態では溶液中の水和状態とほぼ等しい原子間距離ではあるが配位数が多い局所構造であり、気乾状態では結晶様の原子間距離と配位数を取る局所構造になることがわかった。

Keyword: 土壌の物理化学的性質, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-30

深水管理と栽培管理用水量に関する検討

○井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕

北海道の稲作地帯では,深水管理が低温障害の有効な回避策として普遍的に実施されるようになった。深水取水は栽培管理用水量の一部として位置づけられる。この栽培管理用水量は,通常,落水転化方式で計算されるが,深水管理では高い湛水を維持するためあまり落水がともなわないことから,従来の栽培管理用水量の計算方法では十分評価され得なかった。そこで深水取水を評価する方法を提案する。

Keyword: 深水灌漑, 栽培管理用水量, 水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-30

ラオス国ビエンチャン県における稲作の動向と農家による水田評価

○星野 達夫〔東京大学農学生命科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕

ラオス国ビエンチャン県における稲作の動向を報告する。雨季作の面積は増加していないが単位収量の増加により収穫量が増加している。乾季作は近年面積が増加しており収穫量は陸稲を上回った。次に農家の聞き取り調査により水田の評価を得た。2カ所以上に水田を持つ場合、低い位置にある水田の方が肥沃度の評価が高く、単位収量もやや高かった。この結果は、位置の低い水田も洪水時に一時的に冠水するが、被害が軽微なためである。

Keyword: ラオス, 水田評価,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 1-43

RADARSAT SARデータの超広域観測モードによる湛水域抽出能力の検討

○大坪 義昭〔財団法人日本農業土木総合研究所〕
伊藤 忠夫〔財団法人日本農業土木総合研究所〕
今里 亜紀彦〔財団法人日本農業土木総合研究所〕
飯田 秀重〔財団法人日本農業土木総合研究所〕
力丸 厚〔株式会社エア・グラフ〕

メコン河下流域における湛水図作成技術の開発を、全天候型RADARSAT SAR画像を利用し実施している。大河川流域の湛水状況を把握するには、出来るだけ広域を撮影することが要求される。このため、97年には画像が100km四方のStandard Mode(地上分解能約25m)による技術の開発を行ったが、今回、もっと広い範囲の撮影が可能なScan Sar Narrow Mode(300km四方、地上分解能約50m)による比較検証を行い、利用の可能性を確認した。

Keyword: リモートセンシング, メコン河, 湛水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-23

SPATIO-TEMPORAL VARIATIONS OF WATER QUALITY IN A GROUNDWATER BASIN

○MADAN KUMAR JHA〔高知大学農学部〕
紙井 泰典〔高知大学農学部〕
近森 邦英〔高知大学名誉教授〕

高知県における地下水盆の4河川と地下水の水質及びその季節変動を研究した.河川のECは河口部を除いて135 - 230 lS/cm,pHは 6.9 - 8.4,DOは7.1 - 13.3であった.地下水は海から約 1 km 離れた井戸で,EC 124 - 243 lS/cm,pH 5.8 - 7.0,DO 0.43 - 5.04 mg/l であった.この井戸の ECには潮位の変動による影響も見られ,塩が入っていると推測された.河川・地下水とも概して水質は良好であったが,沿岸部に近い1つの井戸と2つの河川の下流部にも塩水の侵入が観測された.

Keyword: 水質, 塩水侵入, 地下水管理
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 2-30

樹幹流を用いた森林への乾性降下量の推定

○飯田 俊彰〔山形大学農学部〕
塚原 初男〔山形大学農学部〕
梶原 晶彦〔山形大学農学部〕
常盤 祐紀子〔(株)那須環境技術センター〕

森林での樹冠への乾性降下量と地表面での物質フラックスに関する情報を得ることを目的として、約10〜15年生クロマツの砂丘防風林の一区画で、夏から秋にかけての約4ヶ月間、林外雨(湿性降下)、樹幹流、林内雨のイオン濃度と水量との観測を行った。森林への乾性降下量は、気象条件のみならず葉面積等の樹木の状態によっても変動することが明らかとなり、イオン種によっては樹体からの溶脱量も大きいことが示唆された。

Keyword: 樹幹流, 乾性降下, 物質循環
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 3-30

Determination of critical PF level for economic water use in sugarcane production(サトウキビに対する経済的灌漑の下限値に関する研究)

吉永 安俊〔琉球大学農学部〕
○HOSSAIN MUHAMMAD AKBAR〔琉球大学農学部〕

サトウキビへの潅漑効率を高める目的で、経済性を加味した潅漑の下限値を明らかにした。サトウキビを植えたポットの土壌水分をPF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に制御し、生育状況を調べた。その結果、サトウキビの生育はPF値が低いほどよく、経済指標となるブリックスは逆に、FP値が高いほど大きくなった。蒸散係数(ここでは蒸発散量÷サトウキビ生重)を考慮すれば、潅漑の下限値はPF2.5〜3.0の範囲にあるもとの推定される。

Keyword: 蒸発散量, PF値, サトウキビ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 4-23

負荷流出に関する降雨の検討−農林地流域における降雨出水時の負荷流出(供法

○岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕

本研究では、降雨出水時の負荷流出と降雨特性との関係について検討した。傾斜地に農地が展開する流域では、影響降雨量とEI30値ともにT-N総比負荷量と高い相関が認められた。降雨の取り扱い上、影響降雨量とEI30値とで違いは認められなかったが、流量データと降雨データを必要とする影響降雨量と比較して、降雨デ−タのみから算出できるEI30値は降雨特性と負荷流出の関係を検討する上で有効な手法と思われる。

Keyword: 降雨出水, EI30値, 負荷流出
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 4-30

休耕田を活用した窒素除去能力の持続性について

○黒田 久雄〔茨城大学農学部〕
中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕
田渕 俊雄〔日本学術会議〕

7年間休耕田を活用し,雑草区,水稲区,無植生区を設定し通年湛水条件下で窒素除去試験を行ってきた.その結果,非稲作期は,硝酸態窒素窒素除去量が単調に低下していたことが確認できた.稲作期は,初期に比較し硝酸態窒素窒素除去量は低下するがある程度の除去量が見込めることがわかった.それは,稲作期に藻類などの発生し,その枯死体が易分解性有機物を発生させ,有機物減少による脱窒低下を抑制するためと考えられた.

Keyword: 硝酸態窒素, 地形連鎖, 水質浄化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 5-25

玄手川の水収支調査−環境に配慮した水路改修工法−

○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕
工藤 勝彦〔柏崎周辺農業水利事業所〕

玄手川は扇端部位置する排水路で、湧水がみられ、水生動植物が豊かである。自然環境と維持管理に配慮し、玉石詰ブロックと平ブロックによる底張り工法が実施された。調査区間642mのうち約半分の施工段階で、粗度係数の改善により、年平均水温が約30cm低下した。また、水収支調査の結果、かんがい期は漏水型、非かんがい期は湧水型であることがわかった。施工の進捗に伴う水収支の経年変化に興味がもたれる。

Keyword: 環境保全, 水収支,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 5-30

自給自足のための環境のデザイン

○岩田 智弘〔三重大学〕
大野 研〔三重大学〕

世界のエネルギー事情が近い将来、大量消費のために枯渇する恐れがあるのは周知のとおりである。そこで、非常時に化石燃料に代わる資源を確保するための自給計画をたてる必要がある。本研究では、自然の力を利用したエネルギーによる環境保全型のデザインを行うための第1歩として、1年間暮らしていくには、どれだけのエネルギーが必要なのかをいくつかのケースについて検討した。

Keyword: 環境保全, 自給計画,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 6-30

農村における在宅老人福祉の実態と農村整備の課題 ―岩手県東和町を事例として―

○久保田 茂子〔岩手大学農学部〕
広田 純一〔岩手大学農学部〕

本研究では岩手県東和町を事例として、農村での在宅老人福祉の実態を明らかにし農村整備における課題を考察した。東和町では福祉・保健・医療各分野で別々に実施されていた在宅老人福祉サービスの供給体制を再編し、相互に連携をとる効率的なサービス供給を行い効果を上げている。しかし農山村特有の地理的条件がサービス供給の阻害要因になっており、それを緩和するため道路整備や情報通信システムの活用などが必要となっている。

Keyword: 在宅老人福祉, 中山間地域, 在宅サービス
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 6-48

教科書に見る農業土木の位置づけの変化 −小学校社会科を対象に、30年前と現在−

広田 純一〔岩手大学農学部〕
○北口 まゆ子〔岩手大学農学部〕

小学校の社会科教科書における農業土木の取り上げられ方を現在と30年前で比較した。その結果、農業・農村の話題全体に占める割合は,30年前の21%に対し、現在は13%と大きく減少していることがわかった。また,内容的にも,30年前は,その当時の大規模な農業土木事業を大きく取り上げているのに対し,現在は,歴史上の事業や技術的な内容が中心で,現在実施中の事業に関する記述がほとんどないことがわかった。

Keyword: 小学校教科書, 農業農村整備事業, 農村計画
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 7-30

アンカーおよび擁壁のスケール効果および粒子径効果

○酒井 俊典〔愛媛大学農学部〕
Erizal〔愛媛大学農学部〕
宮内 定基〔愛媛大学農学部〕

アンカーおよび擁壁問題におけるスケール効果並びに粒子径効果の検討を、モデル実験、有限要素解析の両面から行った結果、アンカー直径、擁壁高さを地盤の平均粒径で無次元化した値は、両者とも1000まで粒子径効果が認められた。しかし、その値が1000を越えると粒子径によるスケール効果の程度に違いが見られなくなった、以上の結果、スケール効果における粒子径の影響は、構造物がプロトタイプに近づく程小さくなると言える。

Keyword: アンカー, 擁壁, スケール効果
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-1

籾殻灰混合セメントを用いたコンクリートの破壊特性

○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕

籾殻灰を結合材質量の内割で0,10,20および30%混入したコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギ、最大荷重および引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを求めた。破壊エネルギおよび最大荷重は、籾殻灰を混入したものが無混入に比べて、それぞれ、2〜15%および15〜30%増加した。また、籾殻灰混入により引張軟化曲線に少し差異がみられた。

Keyword: コンクリート材料, 籾殻灰, 破壊特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 8-30

重力コンクリートダムにおけるフィレットの効果に関する一考察

藤居 宏一〔岩手大学農学部〕
○王 メイ〔岩手大学農学部〕

ダムの合理的設計法の一つとして上流側にフィレットを付ける方法がある。本研究では、東北農政局のOダムのデ−タを用いて、ダムにおいてフィレットの有無による2つの標準断面について、2次元有限要素解析を行った。満水時と空虚時(地震力は下流向きと上流向き) にそれぞれの外力を作用させて、そのときの変位、反力、応力の面から比較・検討した。それによってフィレットのを付けることによる利点、欠点を検証した。

Keyword: コンクリート材料, 構造物の設計手法 ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-24

酸性硫酸塩土壌の生成に及ぼす温度の影響

足立 忠司〔岡山大学環境理工学部〕
沖 陽子〔岡山大学環境理工学部〕
成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕
○上野 薫〔岡山大学大学院農学研究科〕

酸性硫酸塩土壌の生成に及ぼす温度の影響を検討した。すなわち、岡山県児島湖湖底土を供試土とし45、30、15℃の温度条件下で水分蒸発を防ぎ保存し、定期的にpH、EC、第一鉄、第二鉄、硫酸イオンを測定した。また、供試土を滅菌し、非滅菌処理土と比較した。これらの結果、化学的ならびに微生物的酸化いずれも高温で活性が高く、酸性硫酸塩土壌の生成が促進されることが分かった。

Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 温度, 土壌微生物
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-30

土壌水の水理学的連続性について(2)-懸垂水帯の圧力分布-

○粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕
金沢 千明〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
庄子 裕〔山形県庁農林水産部〕
吉田 昭治

pF試験は土壌の保水性を把握する上で不可欠であるが、大まかな測定範囲が示されているに過ぎず、供試土壌内部の圧力状態など不明確な点が残されている。ここではpF試験の土柱法と吸引法に着目し、排水平衡状態の圧力測定から液状の土壌水の水理学的連続を考究した。その結果、川砂のような粒径の大きな土壌では約-27cmの負圧で水理学的な連続が絶たれることが明らかとなった。

Keyword: 静水圧分布, 水理学的連続, 懸垂水帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-38

連続干天期の土壌水分消費状況について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(此法

○柳澤 剛〔明治大学農学部〕
渡辺 千洋〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕

肥料三要素試験圃場に隣接した関東ローム層の自然放任区(裸地状態)において土中水分状態を調査した。水分張力などの観測値から、土壌水分の降下浸透・毛管上昇、トータルポテンシャル、水分消費量等について検討した。連続干天期間が16日間あったので、これを4日間毎に分け、土層厚さを30cm毎に深度210cmまで等分に区切って解析した。土壌水分の降下浸透・毛管上昇、土壌水分消費量などについて、若干の知見を得た。

Keyword: 水分移動, 土壌水分消費量, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 1-30

急勾配敷設管路の水理特性ー管内に空気塊を有する流れのエネルギ損失ー

岩手大院 ○宋 徳全
山形大農 前川 勝朗・大久保 博

無通気時において管路敷設勾配が1/5の状態で生ずる管内跳水(安定)を対象とした。エネルギ方程式と運動量方程式を適用して管全長でのエネルギ損失を検討したところ、次のことがわかった:1)下流水深が割合に高い場合には、計算値と実験値はほぼ一致した。2)下流水深が低い場合には、差違がみられた。これは主に空気混入量に起因するものと思われ、これを考慮して計算上ほぼ妥当なエネルギ損失値などが求められた。

Keyword: 急勾配管路, 空気塊, エネルギ損失
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 2-30

農業水利の再開発と技術的課題

京大院 ○三野 徹

農業水利は環境ストックとして重要な地域資産を形成している。このような環境ストックのより一層の蓄積を図り、より良好な形で次世代に引き継ぐことが、農業水利におけるこれからの重要な課題であることを述べた。このような新たな段階において、伝統的な農業水利が基本としていた反復利用と重力を活用した自然流下システムを再編成することが課題となることを指摘して、新たな用排水系統を構築する上での技術的課題を検討した。

Keyword: 農業水利事業, 水利資産, 環境ストック
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 3-30

新潟市佐潟における脱窒特性

新潟大院 ○三沢 眞一
新潟大農 豊田 勝
新潟県土改連 剣物 由紀

新潟市の郊外にある砂丘湖には周りの砂丘畑からの窒素の溶脱で、高濃度の硝酸態窒素を含む浸出水が流入している。しかし佐潟から放流される段階では窒素の濃度は大幅に下がっており、浄化量の大半は脱窒と考えられた。底泥を採取して室内で脱窒試験を行い、かなりの脱窒能があることを検証したが、実際の脱窒量は室内実験の2倍以上の430mg/m2・dayを示しており、佐潟における脱窒量は極めて大きいことが分かった。

Keyword: 脱窒, 水質, 溶脱
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-22

供試体の形状(長さ,直径,断面積)が超音波伝播速度に及ぼす影響---非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(宗---

鳥取大農 服部 九二雄

長さ(20,40,60cm)と直径または辺長(10,20,30cm)のサイズの異なる円柱及び角柱供試体を一体ずつ作成し,材令7,14,28,42,56日に超音波伝播速度を測定し形状の影響を検討した。その結果,長さよりも断面積の変化の方が大きく超音波伝播速度に影響することが分かった。さらに,形状の違いの影響よりも,断面積の大きさの違いの方が影響が大きいことが分かった。

Keyword: 非破壊試験, 超音波伝播速度, 供試体形状
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 4-30

十勝川中流域の沖積畑土壌における作物生育不良要因の検討

帯広畜産大 ○守山 耕一・丹羽 勝久・菊地 晃二

十勝川中流域に広がる沖積土は理化学性が高く、高収だったが、近年、その収量は低下傾向にある。作物生育不良要因を明らかにするため、幕別町相川地区の沖積平野を対象に調査を行い、細密土壌図の作成と、物理性の測定を行った。調査の結果から当地区では、細粒質の褐色低地土が広く分布し、これらの作土直下には、トラクターの踏圧により物理性不良の耕盤層の生成がみられ、作物生育不良要因となっていることが考えられた。

Keyword: 細粒質褐色低地土, 耕盤層, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-30

兵庫県南部地震による淡路島北部ため池堤体の被害要因分析

岡山大環境理工 藤井 弘章・○森永 智子・西村 伸一・島田 清・西山 竜朗
岡山県 難波 明代
兵庫県 国政 華菜

兵庫県南部地震による,淡路島北部のため池堤体の被害と無被害を分けた要因について,10数個の要因を設定し,1702個(被害数406個,無被害数1296個)のため池について,一般的な統計と数量化2類による要因分析を行った.両者は不一致のものもあるが,被害を分けるのは,位置(最近断層の種別,震源・断層への距離,標高),構造(堤軸の向き,大きさ)で,ダムサイトの地質,ダムの履歴(築堤年次,改修)の寄与は少ない.このモデルで,被害・無被害の要因が5〜7割説明できる.

Keyword: 地震災害, 多変量解析, 堤体被害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 5-40

トンネル坑口部の地表面沈下挙動について

長野県 ○粕尾 明弘
清水建設 森 直樹・山本 和義・伊原 広明

坑口部が未固結地山の3車線大断面トンネルに、補助工法として注入式長尺鋼管フォアパイリング(AGF)を用いた場合の地表面沈下挙動を報告する。地山リングの形成には、1D(D:トンネル幅)の土被りが必要であること、注入式長尺鋼管フォアパイリングにより、切羽到達時の先行沈下が全沈下量の20〜30%に抑制され、トンネル通過後2D以内に収束することを明らかにした。

Keyword: 地盤の変形, トンネル坑口部, 鋼管フォアパイリング
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 6-30

二次元モデルによる土壌中の水分移動に関する研究

東京農工大 ○愛宕 徳行・安谷屋 真美子・橋本 誠・加藤 誠
国際航業 林田 和子

飽和−不飽和帯における水分移動現象の解明のため、室内実験において二次元土槽モデルを使用して水分動態をとらえ、有限要素法による数値解析プログラムを用いて検証を行ったので、ここに報告する。本研究により、農地に籾殻暗渠を布設した場合、籾殻暗渠層により土壌水分が捕捉されること、数値解析により均一土層の水分浸透過程を追跡することが可能であるが、籾殻暗渠土層では、設定条件に検討を要することが分かった。

Keyword: 二次元モデル, 水分移動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-30

農道整備による観光農業振興効果の試算

農工研 ○谷本 岳・竹村 武士・丹治 肇

農道整備による外部経済効果は様々な要因がくみ合わさって発現しているため、それぞれの要因による効果として分離することが困難であり、外部経済効果の農道整備の寄与分のみの抽出はされてこなかった。本研究では、重相関モデル式を用いた計画施設の動員数推計手法によりふれあい牧場の観光振興での農道寄与分について試算を行った結果、観光振興効果の内の農道寄与分について抽出することができた。

Keyword: 整備効果, 農道, 観光農業
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 1-30

浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(察

弘前大学農学部 佐々木 長市
弘前大学大学院農学研究科 ○稲垣 元昭
弘前大学農学部 松山 信彦・工藤 啓一・弘前大学大学院農学研究科 白戸 浩栄

Keyword: 土壌の物理化学的性質, 水質, 生育
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 2-30

洪水時における貯水池放流流量のロバスト制御

京都大学農学研究科 ○宇波 耕一
京都大学農学研究科 河地 利彦
京都大学農学研究科 中西 滋樹・ 

Keyword: 貯水池管理, ロバスト制御, H∽標準問題
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 3-30

埋め戻し部を考慮した水田暗渠排水の非定常解析

三条市役所 ○熊谷 健児
新潟大学大学院自然科学研究科 井村 英樹
新潟大学農学部 吉田 昭治・中野 俊郎・新潟大学大学院自然科学研究科 南 健二

Keyword: 暗渠排水, 地下水,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 4-30

降雨出水時の河川水EC変動とイオン構成−農業流域における河川水質の変動特性(将察法

北海道大学農学部 ○井上 京
北海道大学農学部 長澤 徹明
北海道大学大学院農学研究科 斎藤 大作・ 

Keyword: EC, 農業流域河川, 降雨出水
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 5-30

北海道を対象とした農村環境整備における農村公園の位置づけ

専修大学北海道短期大学 ○小林 昭裕
専修大学北海道短期大学 山上 重吉
 ・ 

Keyword: 農村公園, 環境整備, 北海道
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 6-30

One-dimensional non-Darcy flow through rockfill

鳥取大学大学院連合農学研究科 ○Ahmed K. HUSSEIN
鳥取大学農学部 森井 俊広
鳥取大学農学部 服部 九二雄・ 

Keyword: 浸透流, 非ダルシー流れ, ロックフィル材
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-30

耕作放棄された水田の土壌物理性変化

農業工学研究所 ○小倉 力
農業工学研究所 古谷 保
関東農政局 大谷 満・構造改善局 内海 孝男

Keyword: 耕作放棄, 土壌物理性変化, 傾斜地水田
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 1-30

土壌中における15N標識硝酸の保持と消失

宮崎大学農学部 武藤勲

Keyword: 土壌・土壌水, 重窒素,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 2-30

生態系保全型排水路における生物の生息環境について(機

北海道立中央農試 山田雅彦

Keyword: 環境影響評価, 生態系保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 3-30

熱伝導率の圧力依存性による土壌中の水蒸気拡散の評価法について

三重大学大学院 布目貴秀

Keyword: 土壌の熱的性質, 水分移動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 4-30

粘質水田土層の物理性の変化からみた浅層暗渠の効果について

三重大学生物資源学部 新垣雅裕

Keyword: 暗渠排水, 土壌構造, 土層改良
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 5-30

地下レーダによる浅層の不均一な透水構造調査

農業工学研究所 中里裕臣

Keyword: 地下レーダ, 浅層地下水, 透水構造
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 6-30

市町村単位でみた水田洪水抑止効果の傾向分析

東京大学農学部 石塚英朗

Keyword: 洪水抑止効果, 氾濫危険区域,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-30

二次元浸透破壊実験における作製地盤の異方性

神戸大学農学部 山田雅敏

Keyword: 浸透・透水, ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 8-30

AN_INTERATIVE_ALGORITHM_FOR_IMPLICIT_FLOW_ROUTING_IN_CHANNEL_NETWORKS(網状水路系における流水解析喘湶)

愛媛大学大学院連合農学研究科 グエンクアンキム

Keyword: 開水路流れ, ,
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