発表番号 [1-8]
The effect that the wide-area pan breaker had on bulk densities in the depth direction
ZUKEMURA Chika[NARO]・KITAGAWA Iwao[MAFF]
全層心土破砕が圃場の各深さの乾燥密度に与える影響
○瑞慶村 知佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・北川 巌[農林水産省]
全層心土破砕機「カットブレーカーmini」施工による圃場の各深さの土壌物理性への効果を検証するため,カットブレーカーmini施工区と対照区で,定期的な土壌コア採取を行った.深さ30?35cmと40?45cmの乾燥密度は,対応のない2群のt検定で有意に下がると判定された.いずれの効果量dも検定力(1・β)も目安の値を超えたことから,カットブレーカーminiは下層土に対し高い効果があることが示された.
Keyword: カットブレーカー,乾燥密度,t検定,検定力分析, ,
GET PDF=23/1-8.pdf
発表番号 [2-28(P)]
Contribution to the Indo-Pacific by Disseminating Examples of Democratic Efforts in the Irrigation field at TICAD
Ryosuke Moritaki[Former JICA Expert]
灌漑分野での民主的取組(民主主義強靭化)事例TICAD発信によるインド太平洋への貢献
○森瀧 亮介[元JICA専門家]
アフリカ大陸には膨大な数の貧困農民がいる一方、多くは換金作物モノカルチャー農業に従事し、穀物自給できていない現状で、世界的穀物危機に際し負の影響を受ける。加えて昨今、巨大マネー背景の非民主主義国に席巻され、世界の民主主義が脅かされつつある。灌漑分野での民主的取組により、農業農村を継承している事例をTICADで発信を提案し、民主主義を守りつつ農業農村を継承する姿を提示する
Keyword: 農村計画,社会計画, ,
GET PDF=23/2-28(P).pdf
発表番号 [2-33]
Examination of Low-Cost Remote Monitoring System for Small Land Improvement District
SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・NAKAGAWA Minami[Ibaraki Prefecture]
小規模土地改良区における低コスト遠隔監視システムの検討
○申 文浩[福島大学]・中川 実南[茨城県県西農林事務所]
近年、農業水利施設の老朽化や施設の高度化による業務の多様化により、土地改良区の負担が増加傾向にあり、維持管理費用の削減につながる省力的な灌漑管理が求められている。本研究では、福島県に中通りに位置する小規模土地改良区を対象に、土地改良区職員自らが設置管理できる汎用性の高い機器を組み合わせ、地区の特徴を考慮した業務の省力化への活用を検討し、現場ニーズに沿った低コストの遠隔監視システムの可能性を示した。
Keyword: 用水管理,灌漑施設,遠隔監視,土地改良区,維持管理, ,
GET PDF=23/2-33.pdf
発表番号 [2-38]
Effect of Leveling Accuracy on Water Management for Weed Suppression
SUZUKI Sho[Institute for Rural Engineering, NARO]・WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]
抑草を目的とした水管理に均平精度が与える影響
○鈴木 翔[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]
雑草の抑制を目的とした深水管理は一年性雑草などに効果的なことが知られている。一方で、一般的な慣行栽培と比較して用水量などの増加が懸念される。そこで、圃場の均平精度に着目し、その精度と用水量の関係について考察した。均平精度の低い圃場田面を水で覆うことを想定した場合に、その圃場をレーザーレベラーで均平作業した水準の均平精度に向上させることで目標の水位までに必要な用水量を80%削減できることを示した。
Keyword: 深水管理,均平精度,雑草抑制, ,
GET PDF=23/2-38.pdf
発表番号 [2-43]
Regression Analysis Evaluation of Settlement of Illigation Pipelines Buried in Peat Ground
NAGUMO Hitoshi[CivilEngineering Research Institute for cold region ,PWRI]・OHKUBO Takashi[CivilEngineering Research Institute for cold region ,PWRI]
泥炭地盤に埋設された農業用管水路の沈下量の回帰分析評価
○南雲 人[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]
北海道の泥炭地盤に埋設された農業用管水路は当初想定していなかった不規則な沈下が生じ、土質調査等に基づいて推定した沈下量は実態と大きく異なることが多い。そこで、沈下に関わる要因を特定するため、泥炭土分布に関する各種資料、現地調査および実測沈下量のデータを用いて、広域的な視点から重回帰分析を行った。
Keyword: 泥炭地,沈下,回帰分析, ,
GET PDF=23/2-43.pdf
発表番号 [2-48]
Enhancing water vapor collection ratio in plastic tunnel by improved earth-air heat exchange water distiller
Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]
改良型地気熱交換蒸留によるビニルトンネル内水蒸気の回収率の向上
○池浦 弘[国際農林水産業研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
塩類を含む水から清水を得る技術である地気熱交換蒸留技術を改良し,ビニルトンネル内水蒸気の回収率向上に取り組んだ.熱交換パイプをφ100mm管1本ビニルトンネル内埋設からφ50mm管4本ビニルトンネル外埋設に変更することにより,熱交換パイプによる回収率が30%以上大きくなり,ビニルトンネル内面の結露を合わせると蒸発量の約46%を回収することができた.また,回収水量は積算日射量と正の相関を示した.
Keyword: 地気熱交換蒸留,水蒸気,回収率, ,
GET PDF=23/2-48.pdf
発表番号 [2-53]
Semi-automated water level detection using image analysis
Ito Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ozeki Shinya[Faculty of Bioresouces, Mie University]
画像解析による水位検出の半自動化
○伊藤 良栄[三重大学大学院]・小関 伸哉[三重大学]
水管理で水位や流況監視用に設置されているIoTカメラで撮像されたファイルに画像処理にかけることで水面を検出し,その座標から水位を求めるシステムを改良した。トリミング範囲を一度事前に決めておくことで,解析対象の画像ファイルを入力として開発したシステムに入力として渡せば,自動的に水位データが出力されるようになる。これにより,水路の水理解析プログラムのデータ入力フィルタ機能が実装できたといえる。
Keyword: リモートセンシング,水管理,画像処理,IoT, ,
GET PDF=23/2-53.pdf
発表番号 [3-5]
Turbid water treatment method using naturally derived functional materials
Ryou YAMAMOTO[Technology Research Institute, TODA CORPORATION]・Tooru TANAKA[Technology Research Institute, TODA CORPORATION]
天然由来の機能性資材を用いた濁水処理工法の開発
○山本 凌[戸田建設(株)技術研究所]・田中 徹[戸田建設(株)技術研究所]
農地では降雨等の影響で細粒度を含んだ濁水が河川、湖沼等に流出しやすく水域環境への影響が危惧されている。そこで農業濁水の土粒子除去を目的として、農業排水路等に設置する天然パルプ製ろ材の開発を進めている。本報告では資材AとBからなる開発品の土粒子除去性能について報告する。結果として、天然パルプ製資材が濁度低減効果を有すること、資材Bの配合割合が多い程、濁度の低減効果が高いことが明らかとなった。
Keyword: 農業濁水,濁水処理,環境配慮,機能性資材,パルプ, ,
GET PDF=23/3-5.pdf
発表番号 [3-10]
Runoff polution characteristic in the reclaimed paddy field from pudding period to rice-planting season.
Eisuke SAKURAI[The Graduate school of Bioresources, Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]・Naoko KONDOH[The Graduate school of Bioresources, Akita Prefectural University]
干拓水田域における代かき田植期の汚濁負荷流出特性
○櫻井 瑛介[秋田県立大学大学院]・近藤 正[秋田県立大学]・近藤 尚子[秋田県立大学大学院]
大規模農業による農業排水流出が八郎湖の富栄養化を引き起こしている。汚濁負荷は特に代かき田植期に多いことが分かっており、八郎湖に面する南部排水機場で排水を高頻度に採水し、連続的な観測での時間変化をもとに汚濁成分の流出特性の解明を試みた。その結果、流出特性としてSSの負荷量は、風速に影響を受けることがわかり、採水時間帯による濃度の変動傾向や採水頻度による実測値や平均値との差について報告する。
Keyword: 干拓地,水田排水,水質, ,
GET PDF=23/3-10.pdf
発表番号 [3-15]
Evaluation of selected irrigation ponds with effective flood mitigation by water release
Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定とその評価
○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の推定に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式によるピーク低減率の推定精度が良好であることを示した.また,簡易推定法によるピーク低減率と流域面積の関係図に基づきピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を適用し,事前放流の実施効果が大きいため池が簡単かつ確実に選定できることを示した.
Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, ,
GET PDF=23/3-15.pdf
発表番号 [3-20]
Categorizing agricultural reservoirs based on flood control effects on residential areas
AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムの分類手法
○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・眦帖^〆士[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]
全国277基の農業用ダムを対象に,洪水調節に最大限確保する容量の相当雨量とダム集水面積比が0.1以上の範囲までの下流域の人口について分析した.その結果,例えば相当雨量80mmおよび人口5000人の閾値により,居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムを分類できた.各ダムの分類に応じて,相当雨量の増強を図ることにより,居住地域の治水安全に対する農業用ダムの貢献度を向上できると考えられる.
Keyword: 農業用ダム,事前放流,流域治水, ,
GET PDF=23/3-20.pdf
発表番号 [5-1]
Effects of exhaust conditions on strength and deformation properties of unsaturated silt under cyclic loading
Jin Takeda[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Hirotaka Saito[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Tomotaka Sato[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]
排気・非排気条件の違いが繰り返し載荷時に不飽和シルトの強度・変形特性に与える影響
○武田 迅[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・佐藤 友孝[東京農工大学大学院]
空気圧の測定が困難であることから地震時に想定される非排気・非排水条件下の繰り返し載荷による不飽和土の挙動については十分分かっていない.本研究では繰り返し三軸試験を実施し,繰り返し載荷に対する土の強度・変形特性を明らかにすることを目的とする.最大累積体積ひずみは,懸垂水不飽和状態のとき,排気条件<非排気条件で大きく,過渡的不飽和のとき,排気条件>非排気条件で大きくなることが分かった.
Keyword: 不飽和シルト,排気・非排気条件,強度・変形特性,繰り返し載荷, ,
GET PDF=23/5-1.pdf
発表番号 [5-10]
Effect of correlation length of random heterogeneity field on macrodispersion
Yui Takeuchi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ランダム不均質場におけるマクロ分散現象に及ぼす空間相関性の影響
○竹内 佑衣[神戸大学大学院]・鈴木 麻理子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
地下水中の溶質の拡がりに大きく寄与するマクロ分散現象は,場の透水係数分布に起因して生じ,実測は難しい.本研究では,透水係数分布の空間相関長がマクロ分散現象に与える影響について定量評価するため,ランダム不均質透水場を作製し,溶質輸送実験を実施した.その結果,不均質度はマクロ分散現象に強く影響する点,透水係数分布のランダム性は空間相関性の効果を弱める可能性がある点を明らかにした.
Keyword: マクロ分散,相関長,溶質輸送実験,ランダム場, ,
GET PDF=23/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Seismic evaluation of earth-dam using Level2 earthquake
Kazuaki Hashimoto[Nippon Koei Co., Ltd.]・Hiroki Ishikawa[Nippon Koei Co., Ltd.]
ため池堤体のレベル2 地震動に対する耐震性能評価
橋本 和明[日本工営(株)]・○石川 裕規[日本工営(株)]
滋賀県のため池における耐震に対する安定性評価は,レベル1 地震動に対して円弧すべりによる安定解析を行い,必要な場合に耐震対策計画を行う.本報告では,ニューマークD 法1) 2)を用いて,レベル1 地震動対策計画断面のレベル2 地震動に対する耐震性能評価を実施した事例を紹介する.
Keyword: ため池,レベル2地震動,ニューマークD法,レベル1 地震対策, ,
GET PDF=23/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
A database on the profile and finite element mesh for earthdams as agricultural facilities
Haruka Tomobe[School of Environment and Society,Tokyo Institute of Technology]・Seigo Takahashi[National Institute of Technology, Toyota College]
農業用ため池堤体の来歴・有限要素メッシュデータベースの構築
○友部 遼[東京工業大学]・高橋 清吾[豊田工業高等専門学校]
我が国の抱える16万基に及ぶ農業用ため池群は,その多くが江戸期以前に築堤されており,堤体の強度特性に不明な点が多い. そこで本研究は,近代以前に築堤された国内の幅広い農業用ため池を対象として,来歴調査,有限要素メッシュ生成,および想定される物性のもとでモード解析を実施することで,将来の非破壊・迅速な堤体物性推定に資するデータベースを構築した.
Keyword: 土の動力学的性質, ,
GET PDF=23/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
Prediction of soil properties of reservoir dams using database
Nozomu Nagata[Graduate School of Environmental, Life, Natural, Science, and Technology Okayama University]・Shinichi Nishimura[Graduate School of Environmental, Life, Natural, Science, and Technology Okayama University]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental, Life, Natural, Science, and Technology Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental, Life, Natural, Science, and Technology Okayama University]
データベースを利用したため池堤体の土質定数の推定
○永田 望[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
現在,ため池の耐震診断と改修が進行しているが,多数のため池を詳細に調査するには多くのコストを要する。そのため,本研究ではデータベースを基にため池の土質定数を推定するシステムの構築を目指す。現地で得られたN値や数少ない土質試験結果とデータベースを組み合わせると,土質定数が推定できる。本研究では,データベースと特定サイトのため池のデータを組み合わせ,土質定数が適切に推定できることを示した。
Keyword: 土質定数,データベース,ベイズ機械学習, ,
GET PDF=23/5-13.pdf
発表番号 [5-14]
Surrogate model for liquefaction analysis based on POD
Shin-ichi NISHIMURA[Okayama University]・Tomohiro Nitta[Nishimatsu Construction CO. LTD.]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]
PODに基づいた液状化解析の代替モデル
○西村 伸一[岡山大学]・新田 智大[西松建設(株)]・柴田 俊文[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]
構造物のレベルII地震に対する耐震照査が進められてきたが,その中でも,海岸堤防に対しては,液状化解析が重要な位置を占める.本研究は,液状化解析の簡易的手法を提案することが目的である.液状化FEM解析では,多くのパラメータを必要するが,当然少ない方が実用的である.そのため,ここでは,固有直交分解に基づいたモデル化を行い,その精度について検討を行っている.
Keyword: 代替モデル,液状化模型実験,液状化解析, ,
GET PDF=23/5-14.pdf
発表番号 [5-15]
Settlement prediction accuracy of machine learning model trained on observation data
Sato K.[NTC consultants Inc.]・Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
沈下観測データを学習した機械学習モデルの沈下予測精度
佐藤 快成[NTCコンサルタンツ(株)]・○金山 素平[九州大学大学院]
本研究は事前載荷盛土の沈下観測データを機械学習したモデル内の重みを利用し,沈下予測精度の向上を検討した.学習観測データが予測観測データより小さい場合沈下は過小評価すること,学習観測データが予測観測データより大きい場合沈下量の増大とともに予測精度が改善されることが分かった.モデル内で構築された重みを考慮することによって,予測すべき観測データに最適な学習済みモデルを選定可能となることが判明した.
Keyword: 圧密沈下,沈下速度,予測,機械学習, ,
GET PDF=23/5-15.pdf
発表番号 [5-16]
Trapdoor Model Test Changed the Reinforcement Conditions
MORI Hiroshi[Hirosaki University]・NISHIMURA Takeru[Hirosaki University]
補強材条件を変化させたトラップドア模型実験
森 洋[弘前大学]・○西村 武[弘前大学]
本研究では、地中内のゆるみ領域の発達を防ぐために設置した補強材の敷設条件や摩擦条件を変化させたトラップドア模型実験を実施した。主働モードでは、補強材を重ねるか補強材に摩擦角を持たせることで、補強材効果が確認できた。受働モードでは、ドア変位量+1.5mm以降で各補強材条件でのせん断帯の発達抑制を確認できなかったが、摩擦角を持たせた補強材では鉛直土圧が大きくなる補強材効果を顕著に示すことができた。
Keyword: トラップドア,補強材,主働モード,受働モード, ,
GET PDF=23/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Basic study on the compression property of tire tips mixed soil-Quantitative evaluation of compressive component by rod-stack model tests-
KIMATA Takashi[Osaka Metropolitan University]・NAKATA Ryo[CTI Engineering Co., Ltd.]・KUDO Yosuke[Osaka Metropolitan University]
タイヤチップ混合土の圧縮特性に関する基礎的研究−積層体模型実験による圧縮成分の定量的評価−
○木全 卓[大阪公立大学大学院]・中田 遼[(株)建設技術研究所]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]
タイヤチップ混合土の圧縮特性を解明するため、ゴム・アルミ積層体の圧縮試験をDIC解析で分析するとともに,全体の圧縮量の予測も行った。その結果,間隙が密になると積層体を構成するゴム棒要素の変形が抑制されることや,変形性粒子の移動に関する付加成分は圧縮がある程度進んでから現れることなどが示された。また,混合土全体の圧縮量についてもここまでに得られている知見で概ねうまく予測できることが示された。
Keyword: 混合土,圧縮特性,積層体模型実験, ,
GET PDF=23/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Strength characteristics of soil with fixed CO2 gas
Terui N.[Iwate Prefectural Office]・Ishiko Y.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Nakano A.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
CO2ガスを固定化した土の強度特性
照井 紀之[岩手県]・○石生 有希[九州大学大学院]・中野 晶子[九州大学大学院]・金山 素平[九州大学大学院]
本研究では,廃棄カキ殻とCO2を有効活用した土の固化処理方法を検討した.カキ殻の燃焼処理を行うことで炭酸水との反応が促進され,より多くのCO2を吸収することがわかった.供試体の一軸圧縮試験結果から,混合比が0.5:1,通水溶液が炭酸水,養生日数7日間が最適な条件であることが判明した.固化供試体の構造観察から,間隙に析出する炭酸カルシウムの量が一軸圧縮強度に関係していることがわかった.
Keyword: 廃棄カキ殻,CO2ガス,一軸圧縮強度,SEM,EDS, ,
GET PDF=23/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Effects of Triaxial Test Specimen Diameter on the Soil Shear Strength
MATSUSUE Shinya[NTC Consultants Inc]・MIYACHI Riho[NTC Consultants Inc]
三軸圧縮試験供試体径がせん断強度に及ぼす影響
○松末 慎也[NTCコンサルタンツ(株)]・宮地 里歩[NTCコンサルタンツ(株)]
「供試体径の違いによるせん断強度の検証」をテーマとして、前提条件となる供試体作成時の試験粒度や密度条件の設定方法に着目し、各手法の適用性について検討、報告する。試験試料は,Aダムのロック材(玄武岩)とBため池の旧堤体材料(礫混じり粘性土)とし、その三軸圧縮試験結果は文献に示される「供試体径が大きいほどせん断強度は小さくなる」傾向は確認されないため、その要因についても報告する。
Keyword: 土の静力学的性質,圧密・締固め, ,
GET PDF=23/5-19.pdf
発表番号 [T-5-1]
Future of Information Utilization in Agricultural and Rural Areas -Part 3-
MIZOGUCHI Masaru[University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[University of Tokyo]
農業農村地域における情報利活用の未来図
○溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]
スマート農業・農村等、農村地域における通信インフラ整備のニーズが高まってきているが、その整備方法とその情報利活用に関するビジョンは描けていない。本企画セッションでは、農水省の取り組みと電力と通信インフラが整備されていないような農業農村地域の特質を活かしデジタル技術を活用して地域振興につながるような提案を学生に発表してもらい、アイディアソン方式で近未来の農業農村地域に情報利活用について議論する。
Keyword: 農業農村地域,情報通信,インフラ,利活用, ,
GET PDF=23/T-5-1.pdf
発表番号 [1-8]
Evaluation of irrigation regime and soil moisture condition in a cucumber greenhouse
○Kozue Yuge[Faculty of Agriculture,Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture,Saga University]
キュウリ栽培施設畑の水管理実態と土壌水分分布の評価
○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]
本研究は,施設畑における水管理実態を明らかにし,土層内の水分分布を評価することを目的とする.キュウリ栽培ビニルハウスにおいて,土壌水分,気象要素および灌水量を調査した.用水計画上では施設畑の深部の土壌水分状態は低いと想定されているが,本研究で対象とした圃場では深い層は湿潤状態に保たれていた.栽培期間を通じて間断期間ごとの土壌水分減少量,蒸発散量および水分補給量を比較し,水管理実態を明らかにした.
Keyword: 畑地灌漑,蒸発散,栽培管理用水, ,
GET PDF=22/[1-8].pdf
発表番号 [2-14]
Performance evaluation of an automatic internal loading machine with improved loading capacity
○Shigeki YAMAMURO[KURIMOTO,LTD.]・Masahiro HYODO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki ISHII[Academic Assembly, Shimane University]
載荷能力を改良した自動内面載荷装置の性能評価
○山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
農業用管水路の管の剛性を測定することで、適切な管路維持が期待できる。管の剛性を測定する方法として内面載荷法があるが、現場での測定に適した自動内面載荷測定装置を開発し、改良してきた。従来は、トルク不足や本体の剛性不足で満足な結果が得られていなかったが、ギアモーターの交換などの改良により、最適なトルク、載荷速度などが得られ、安定した線形性の高い測定が可能となった。
Keyword: 内面載荷,自動化, ,
GET PDF=22/[2-14].pdf
発表番号 [2-19]
Analysis of countermeasure for soil erosion by WEPP in cabbage farmland in Tsumagoi Village, Gunma Prefecture
○Masataka IKEDA[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture Utsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture Utsunomiya University]
WEPPを用いた群馬県嬬恋村のキャベツ畑における侵食抑制対策の解析
○池田 将隆[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
嬬恋村はキャベツの一大産地だが、中山間地域に分類される傾斜地であるため土壌侵食が問題となっている。本研究では嬬恋村のキャベツ畑にて複数の侵食抑制対策を実施した場合の土砂流出を計算し、抑制対策の効果を解析した。結果として抑制対策はキャベツの作型によって効果が異なるため、有効な対策の組み合わせも作型によって異なると示唆された。対策を実施する場合は作型に合わせ対策を選択しなければならない。
Keyword: 土壌侵食,農地保全,中山間地域, ,
GET PDF=22/[2-19].pdf
発表番号 [2-24]
Probing the non-breeding season of the northeastern salamander using PIT tags
○Mitsuki AOYAMA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativuty]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]
PITタグを用いた非繁殖期におけるトウホクサンショウウオの探査
○青山 光生[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]
トウホクサンショウウオ(以下,本種)は,圃場整備に対する脆弱性が指摘されているが,非繁殖期の生態研究例は少ない.本研究では,福島県会津地方Y地区にて本種にPITタグを用いて追跡調査を行い,非繫殖期の利用環境・行動範囲の把握を行った.調査期間中の探知率は24%(9個体/37個体)で,調査地においては生息場に針葉樹林より約6.8倍広葉樹林を選択し, 9個体の平均移動距離は約109mであった.
Keyword: 生態系,PITタグ,小型サンショウウオ, ,
GET PDF=22/[2-24].pdf
発表番号 [2-29(P)]
Effect of reducing groundwater pump operating costs by rainwater storage and solar power generation for sustainable conservation of Suizenji-nori (Aphanothece sacrum)
○HANDA Nana[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
スイゼンジノリの持続的保全に向けた雨水貯留と太陽光発電による地下水ポンプ運転費の削減効果
○飯田 菜々[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
絶滅危惧種であるスイゼンジノリの自然環境下での生息は福岡県朝倉市黄金川のみである.黄金川の湧水量減少に伴ってスイゼンジノリは減少傾向にあるため,地下水をポンプで揚水している.このポンプ費用が今後も確保できる保証はなく,本研究では持続的に保全する方法を検討した.その結果,1 ha以下の用地面積に太陽光発電施設を設置することで地下水揚水ポンプの電力費と発電施設費20年分を回収できることを判明した.
Keyword: 生態系,生物多様性, ,
GET PDF=22/[2-29(P)].pdf
発表番号 [2-34]
Flow velocity characteristics of a portable fishway system that is applicable to the weir disturbing the upstream migration of the kissing loach (Parabotia curtus)
○Hamaguchi M.[National Institute of Technology, Kagawa Collage, Advanced Course]・Yokoyama N.[National Institute of Technology, Kagawa Collage, Advanced Course]・Takahashi N.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Yanagawa R.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tagawa T.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kanao S.[Lake Biwa Museum]・Nakata K.[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
アユモドキの遡上阻害箇所に適用可能な可搬魚道システムの流速特性
○濱口 充幹[香川高等専門学校]・横山 七海[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]・金尾 滋史[琵琶湖博物館]・中田 和義[岡山大学]
提案魚道システムの希少淡水魚アユモドキ遡上阻害箇所への適用を目指し,魚道内流速特性について実験的に検討した.魚道設置角を大きくした場合,改良型魚道を用いることで,流量Q=3.78 L/sの条件では,魚道設置角θ=15°まではアユモドキが遡上可能な流況を創出できると推測された.また可搬魚道システムの試験設置にて,改良型魚道は,実水路においてアユモドキが遡上可能な流況を創出可能であることが確認された.
Keyword: アユモドキ,魚道,生態系保全, ,
GET PDF=22/[2-34].pdf
発表番号 [2-39(P)]
Experimental Studies on the Critical Swimming Speed of Ninespine Stickleback(Pungitius pungitius)
○HONMA Fumiya[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・NAGAYOSHI Takeshi[Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]・KANDA Hiroomi[Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]・YAGINUMA Hikari[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculuture,Forestry and Fisheries]
トミヨ属淡水型の臨界遊泳速度に関する実験的研究
○本間 赴実弥[秋田県立大学大学院]・永吉 武志[秋田県立大学]・神田 啓臣[秋田県立大学]・柳沼 ひかり[東北農政局]
本研究では、秋田県版RDBで絶滅危惧粁燹VU)に分類されているトミヨ属淡水型の臨界遊泳速度の解明を目的として回流型開水路で遊泳実験を行った。その結果、本種の臨界遊泳速度は、水温15.0℃(±1.0℃)の条件下において7.3〜19.6cm/sと、水田生態系に生息する一般的な淡水産小型魚類と同程度の遊泳能力があること、また、成長段階によってある程度の高温耐性を有していることが明らかとなった。
Keyword: トミヨ属淡水型,臨界遊泳速度,絶滅危惧粁燹VU), ,
GET PDF=22/[2-39(P)].pdf
発表番号 [3-5]
Model Experiments on Effects of EPS Foundations Installed at Bottom-Side of Buried Pipes
Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Chihaya IKAWA[Faculty of Agriculture, Kobe University]・○Kotone TSUJIMOTO[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Hideo KUDO[C.I.TAKIRONCIVIL Corporation]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
管底側部に設置したEPS基礎がたわみ性埋設管の力学挙動に与える影響に関する埋設模型実験
園田 悠介[神戸大学大学院]・伊川 千颯[神戸大学]・○辻本 琴音[神戸大学]・永谷 太志[神戸大学大学院]・工藤 秀穂[タキロンシーアイシビル(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
パイプラインの管底側部は施工が難しく,不均一な締固めにより応力集中が生じる危険性がある.本研究では応力集中の緩和および施工の簡易化を目的として,たわみ性管の管底側部における施工不良の影響およびEPS基礎の有用性を検討した.その結果,管底側部における施工不良は応力集中を引き起こし,管体の破損や変形の危険性が高まること,また,EPS基礎の設置は応力集中を抑制する効果があることがわかった.
Keyword: 管底側部,EPS,たわみ性管,模型実験,応力集中, ,
GET PDF=22/[3-5].pdf
発表番号 [3-10]
Applicability of silicate-based surface penetrants for concreate damaged by abrasion and leaching
○SHIKIJI Taisei[National Institute of Technology, Kagawa College]・TAKAISHI Chiharu[National Institute of Technology, Kagawa College]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・MATSUMOTO Masayuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・HAYASHI Kazuhiko[National Institute of Technology, Kagawa College]
摩耗と溶脱が進行する水路コンクリートにおけるけい酸塩系表面含浸工法の適用性
○敷地 泰成[香川高等専門学校]・高石 地晴[香川高等専門学校]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・松本 将之[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
本研究では、Ca溶脱が進行した水路コンクリート表面における摩耗の進行およびけい酸塩系表面含浸工法の適用性について実験的に検証した。本研究より、溶脱により耐摩耗性は低下することと、コンクリートの単位セメント量が大きい場合には溶脱が生じていても含浸材の改質効果が期待できる可能性が示された。
Keyword: 表面含浸工法,超音波法,サンドブラスト, ,
GET PDF=22/[3-10].pdf
発表番号 [3-15]
Reduction of Canal repair work time by panel construction method using FRPM board
○BETTO Yoshinori[Kurimoto,Ltd]・TAKEDA Makoto[Kurimoto,Ltd]・HAZAMA Masaya[Kurimoto,Ltd]
FRPM板を用いたパネル工法の施工時間短縮
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]
近年、供用中の水路において数日程度の短い断水期間中に補修する要望が増加していることから、従来のパネル工法ついて施工性を向上した新たな工法を開発した。
Keyword: 開水路,補修工法,アンカー固定方式パネル工法,FRPM板, ,
GET PDF=22/[3-15].pdf
発表番号 [3-20]
Study on Setting Heat Transfer Coefficient for Thermal Analysis of Concrete in Winter
○IKADATSU Haruka[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
冬期のコンクリートの温度解析に用いる熱伝達率の設定に関する検討
○筏津 春花[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
本報では,農業水利コンクリート構造物の凍害劣化解析に関する一連の研究として,異なる境界条件と目的関数で熱伝達率を求め,冬期におけるコンクリートの熱伝達率の設定方法について検討した。その結果,冬期における熱伝達境界の入力値にはコンクリートの表面温度を用いることが望ましく,目的関数には温度勾配の残差平方和を用いることで,妥当な熱伝達率を得ることができた。
Keyword: パラメータフィッティング,目的関数,境界条件, ,
GET PDF=22/[3-20].pdf
発表番号 [5-1]
Study on Heat Balance in Rice Paddy Field using Eddy Correlation Method
○HAMAGAMI Kunihiko[Faculty of Agriculture, Iwate university]・SASAKI Keita[Faculty of Agriculture, Iwate university]・KURASHIMA Eiichi[Faculty of Agriculture, Iwate university]
渦相関法を用いた水田での熱収支の検討
○濱上 邦彦[岩手大学]・佐々木 啓太[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]
秋田県大潟村の水田において渦相関法の観測を行った.フットプリント解析により,大潟村は渦相関法を用いるのに十分な水平一様距離を有していることが確認された.熱収支の検討として,顕熱・潜熱の品質評価と整合比には高い相関があり,熱収支の検討には顕熱・潜熱がより支配的であることが示された.スペクトル補正での検討では,低周波補正が支配的であり,水平一様な距離を持つ場では整合比が1に近いデータが多く現れた.
Keyword: 渦相関,熱収支,インバランス問題,潜熱・顕熱, ,
GET PDF=22/[5-1].pdf
発表番号 [5-10]
Evaluation of improvement in flood control effects of prior release using spillway gates
○AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]
洪水吐ゲート操作による事前放流の治水効果の向上度の評価
○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・眦帖^〆士[農村工学研究部門]
洪水吐ゲートを保有する農業用ダムの1つであるSダムを対象に、農業用ダムの9割を占めるゲートレスダムで行われる自然越流式の放流操作を行った場合と、洪水量を超過する流入のみを貯留する洪水吐ゲート放流操作を行った場合で、事前放流実施時に期待されるダム流入量に対する放流量のピークカット効果を比較した。洪水吐ゲート操作により、ピークカット効果は自然越流式の2.2〜4.6倍に向上することが明らかになった。
Keyword: 農業用ダム,事前放流,洪水吐ゲート, ,
GET PDF=22/[5-10].pdf
発表番号 [5-11]
Selection of irrigation ponds with large effect of flood mitigation by water release
○Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoya KIDA[Hyogo Prefecture]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定
○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・喜田 直也[兵庫県]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,ため池事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の近似式に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式を作成し,その有効性を明らかにした.さらに,流域治水を目的として多数のため池から事前放流の実施効果が大きいため池を選定する方法を検討し,ピーク低減率と流域面積の関係図に基づいてピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を提案した.
Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, ,
GET PDF=22/[5-11].pdf
発表番号 [5-12]
Prediction of Water Storage in Agricultural Irrigation Ponds Using Deep Learning
○LEE Sangyoon[NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[NARO]・MATSUDA Shuh[NARO]・KOJIMA Hajime[NARO]
灌漑期間を通じたため池貯水量の深層学習による予測
○李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]
ため池では基本的に、ダムと異なり長期間の水文観測データや取水量に関するデータが存在しない。このため、タンクモデルなどの物理モデルの作成にあたって大きな制約がある。そこで、本報では、株価予測に活用される深層学習基盤のモデルに着目し、比較的短期間の水文観測データに基づく深層学習よる貯水量予測を兵庫県内のため池で試行し、予測結果から予測精度に影響を与える入力変数及びモデルの適用性と改善点などを検討した。
Keyword: 深層学習,ため池,貯水量予測, ,
GET PDF=22/[5-12].pdf
発表番号 [5-13(P)]
A Developing Method of a Flood Database Using DEM Data for Understanding Inundation Situation during Heavy Rainfall
○MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Nobuaki[Institute for Rural Engineering, NARO]
DEMを用いた豪雨時の浸水状況把握に資する水位データベースの作成
○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・相原 星哉[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]
水利施設の操作支援に向けて、排水路水位と周囲の浸水状況の関係を予め整理した水位データベースの構築を提案する。公開されている詳細標高データを活用して簡易に構築する手法を検討したところ、数値モデル出力と比較して浸水エリアの位置情報の一致率は十分な精度を示した。ただし、貯留効果や勾配の影響などで精度が落ちることが確認されており、今後はその改善手法の検討に努める。
Keyword: 施設操作支援,豪雨災害,内水氾濫, ,
GET PDF=22/[5-13(P)].pdf
発表番号 [5-14]
Unbiased load estimation by Horvitz-Thompson estimator
○Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
Horvitz-Thompson推定量による河川負荷量の不偏推定
○多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
水質データのサンプリング方法と標本サイズを選ばない,普遍的な集水域からの年間総流出負荷量の不偏推定法としてHorovitz−Thompson推定量を紹介し,実際の水質観測データに対する適用結果を紹介する。この推定量は不偏推定量であるが低頻度定期調査データに基づくと実用性のない,非常に大きな不確かさを与えるので,複数年のデータを用いて標本サイズを増やした上で平均的な負荷量評価に利用されるべきである。
Keyword: 河川,流出負荷量,不偏推定,Horvitz-Thompson 推定量, ,
GET PDF=22/[5-14].pdf
発表番号 [5-15]
Observation and evaluation of the embankment permeation flow rate and intake loads into the Hachirogata central reclaimed land
○Naoko KONDOH[Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
八郎潟干拓地における浸透流入負荷量の推定について
○近藤 尚子[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]
水田主体の干拓地における差引排出負荷量を評価する上で、浸透により干拓地に流入する負荷量をいかに評価するかは重要な要素となる。また堤防浸透流量は干拓地の水収支解析においても重要であり定量的な評価検証が必要である。長期の水収支と水質観測に加え、無積雪・無降水期間の主な堤防浸透量の直接観測を基に、干拓地から排出される流量と栄養塩類負荷量に占める堤防浸透負荷について八郎潟中央干拓地を対象に考察する。
Keyword: 干拓地,堤防,浸透流入, ,
GET PDF=22/[5-15].pdf
発表番号 [5-16]
Long-term Changes in Rainfall Erosivity Factor in Hokkaido
○UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]・TANAKA Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]
北海道における降雨係数の長期的変化
○鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]
北海道内の主要な気象庁観測点を対象に、長期間のUSLEの降雨係数を算出し、過去から現在に渡る降雨状況に掛かる受食性の変化を評価した.近年の豪雨傾向により係数が上昇する地点がある一方で、変化のみられない地点もあった。今後、地域の農地保全計画を立てるうえでUSLEを用いるする場合、どの期間の平均値を採用するか議論する必要がある。
Keyword: 農地保全,降雨係数,気候変動, ,
GET PDF=22/[5-16].pdf
発表番号 [5-17]
Sediment runoff due to land use and agricultural management changes in Ishigaki Island, Japan
○Yuya NAKATANI[Graduate school of regional development and creativity, Utsunomiya university]・Kazutoshi OSAWA[School of agriculture, Utsunomiya university]・Hiroyuk MATSUI[School of agriculture, Utsunomiya university]
石垣島における土地利用や営農形態の変化に伴う土砂流出量の変化
○中谷 祐哉[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
南西諸島地域では赤土等流出が問題であり、既往研究では石垣島で土地利用や営農形態の変化を考慮した土砂流出の解析を行った。しかし、これは解析のみの結果であるため、実測した結果と照合する必要がある。そこで、石垣島の轟川流域で土砂流出の現地観測を行った。土砂流出量は2006年から2021年で減少傾向であった。また、解析値とともに評価し、土地利用や営農形態の変化が土砂流出の減少に寄与していることを示唆した。
Keyword: 水質,水環境,土壌侵食,土砂流出,土地利用, ,
GET PDF=22/[5-17].pdf
発表番号 [5-18]
The effect of yearly cycle of sugarcane cropping on the annual red soil runoff in different spatial scale
○Yo ASADA[Graduate School of Science, The University of Tokyo]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
異なる空間スケールにおけるサトウキビの作付け分布の年変動が赤土流出量に与える影響
○浅田 要[東京大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]
石垣島のサトウキビ畑において、異なる空間スケールでの作付け形態分布の年変動が赤土流出量に与える影響を調べた。作付け形態の特定には衛星データおよび教師付き分類アルゴリズムを、赤土流出量の推定にはUSLEを用いた。その結果、赤土流出量の推定には地形的要因が大きく影響すること、解析対象スケールの拡大に伴って降雨パターンの影響が強まること、および作物係数の変動は解析スケールに依存すること、が示された。
Keyword: 赤土流出,サトウキビ,USLE,石垣島, ,
GET PDF=22/[5-18].pdf
発表番号 [5-19]
Underwater Topographic Survey of Riverbed by Sonar Mapping using Fishfinder
○NAGATA Jitsuya[Chuo Kaihatsu Cooporation]
魚群探知機を用いたソナーマッピングによる河床地形調査
○長田 実也[中央開発(株)]
遊漁用のデジタルGNSS魚群探知機を用いた「ソナーマッピング」は,ダム貯水池の堆砂状況把握の新しい調査手法として適用事例が増えてきている。今回、流れのある河川の頭首工の施設まわりで試行し,水底の点群データが簡便に得られ,すばやく河床地形の現況が把握できることを確認した.出水後の河床形状の変化,流入運搬土砂等の堆積状況,河川内構造物まわりの洗掘状況の把握等に適した有効な調査手法として期待できる。
Keyword: ダム堆砂,魚群探知機,点群データ,DEM,河床地形, ,
GET PDF=22/[5-19].pdf
発表番号 [T-5-1]
Promotion of smart agriculture of Ishikawa model which connects agriculture in Noto area with the next generation
○Akinari Takeuchi[Ishikawa Prefecture Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]
能登の農業を次世代へつなぐ石川型スマート農業の推進
○武内 昭也[石川県]
石川県の「能登」は、世界農業遺産認定地域であり、トキの放鳥にも期待が集まっているが、ほぼ全域が中山間地域で営農条件が厳しく、担い手の確保、耕作放棄地の解消・未然防止が喫緊の課題である。県としては、能登の農業を次世代に継承すべく、ほ場整備や農地中間管理事業等を通じて担い手の確保に取り組むとともに、ものづくり産業と連携し、石川型スマート農業を推進し、担い手の収益性向上に取り組む。
Keyword: 条件不利地域の農業維持,石川型スマート農業,担い手の確保と収益性向上, ,
GET PDF=22/[T-5-1].pdf
発表番号 [1-9]
Two-dimensional hydrodynamic modelling in a midstream reach of Tama River
KAWASHIMA Risa[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
多摩川中流部河道における平面二次元水理解析
○川嶋 里沙[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
多摩川中流部の河道区間での地形測量と物理環境調査から,平面二次元水理モデルを構築し,再現性について検討した後,出水時の流況シミュレーションを行った.再現計算では,水深と水位は概ね良好な再現性となったが,流速は再現性が低かった.その原因として,粗度係数の設定や区間内で浸透や湧出が生じていたことの影響があげられる.洪水流解析では,流量が増加するにつれて水域が拡大し,砂州が冠水する状況が再現できた.
Keyword: 数値解析、水環境, 開水路、河川地形, ワンド
GET PDF=21/[1-9].pdf
発表番号 [5-1]
Abrasion Resistance of Inorganic Surface Coating Materials Exposed to Freeze-Thaw Action
ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NISHIDA Mayumi[Hokkaido Regional Development Bureau, MLIT]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWAKAMI Akihiko[Kanto Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
凍結融解を作用させた無機系表面被覆材の耐摩耗性
○石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[北海道開発局]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・川上 昭彦[関東農政局]・森 充広[農村工学研究部門]
コンクリート開水路では,近年,種々の表面被覆材を用いた補修が行われている。積雪寒冷地に位置する開水路では,コンクリートにおける凍害と摩耗が確認されており,それら劣化外力は補修後の表面被覆材にも作用することが推察される。著者らは,凍害が摩耗に与える影響を確認するための検討を進めている。本稿では,モルタル材および無機系表面被覆材において,凍結融解を作用させ,その後の耐摩耗性を評価した結果を報告する。
Keyword: 無機系表面被覆材, 耐摩耗性, 凍結融解
GET PDF=21/[5-1].pdf
発表番号 [5-10(P)]
Numerical Analysis of Heat Conduction in Steel Specimens Simulating a Steel Sheet Pile
Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yukio ABE[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Takeo HARADA[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Isamu ASANO[National Agriculture and Food Research Organization]・Mitsuhiro MORI[National Agriculture and Food Research Organization]・Shohei KAWABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Takuya KANAMORI[National Agriculture and Food Research Organization]
鋼矢板を模擬した鋼材供試体における熱伝導解析
○萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・原田 剛男[日鉄建材(株)]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]
農業用排水路の護岸に用いられる鋼矢板では,腐食対策の設計基準として腐食による板厚の減少を考慮した腐食代を加算して板厚が定められる.近年,鋼矢板護岸における腐食が顕在化していることから,既存施設の板厚を評価することは不可欠である.本研究では,鋼矢板を模擬した板厚の異なる鋼材供試体を用いた熱伝導解析により,板厚に応じた熱特性の評価を試みた結果について報告する.
Keyword: 鋼矢板、板厚, 熱伝導、数値シミュレーション, 鋼材供試体
GET PDF=21/[5-10(P)].pdf
発表番号 [5-11(R)]
Aged deterioration survey of repair waterways by FRPM panel lining method
Betto Yoshinori[Kurimoto, Ltd]・Hazama Masaya[Kurimoto, Ltd]・Shimizu Kunihiro[Sanko Techno Co.,LTD.]・Ito Tsutomu[Docon Co., Ltd.]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,]
FRPM板ライニング工法による補修後の経年劣化調査
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ株式会社]・伊藤 勉[株式会社ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
農業用排水路の老朽化にともない施設の長寿命化を図るために様々な工法開発がなされている。FRPM板ライニング工法は軽量なFRPM板を水路躯体に取付け、表面状態を改善する工法として広く採用されている。パネル工法の耐用年数は40年とされているが、補修水路の長期特性について調査した例は少ない。そこで今回、施工から長期年数が経過した水路の目視観察を行うとともに、回収した補修材料の物性について評価した。
Keyword: 開水路、補修工法, アンカー固定方式パネル工法、繊維強化プラスチック複合板, 寒冷地
GET PDF=21/[5-11(R)].pdf
発表番号 [5-12]
Examples of Approach and Work for Abolished Reservoir of some Prefectures
MORI Hiroshi[Hirosaki University]・ICHINOHE Emi[Hirosaki University ]
各県の廃止ため池に関する取組みと工法例
森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]
調査を行った11県・26箇所の廃止ため池における廃止工法は、主に開削工法、暗渠(埋設管)工法、埋立工法の3種類であり、開削工法が18箇所と最も多かった。ため池の廃止時での開削工法では土砂処理が、埋立工法では排水処理が、暗渠(埋設管)工法では流木処理が課題であり、廃止後も引続き維持管理が必要となる。特に、暗渠(埋設管)工法では、砂防工事でよく見られる流木補足工の設置例も見られた。
Keyword: ため池, 廃止工法, 各県
GET PDF=21/[5-12].pdf
発表番号 [5-13]
Use of Non-Destructive Inspection Method for Evaluation of Actual Conditions of in-Service Agricultural Pump in Niigata Prefecture
Takanori MIZUSHIMA[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Kazuo KOBAYASHI[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Hideki OKAMOTO[Niigata Prefectural Federation of Land imporovement Association]・Kensuke HOSHINO[Niigata Prefectural Federation of Land imporovement Association]・Taiki HAGIWARA[Faculty of Agriculture,Niigata Univesity]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture,Niigata Univesity]
新潟県における農業用ポンプの非破壊検査による実態評価の取組み
○水島 孝典[新潟県]・小林 和夫[新潟県]・岡本 英樹[新潟県土地改良事業団体連合会]・星野 健介[新潟県土地改良事業団体連合会]・萩原 大生[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
本取組は,土地改良区等が管理する農業用ホンプについて,振動計測を中心に農業用ポンプの状態評価を試みたものである。振動計測結果は,大多数の既存施設は簡易な維持管理が行われており,良好な状態であることが確認された。一部の異常振動施設においてもオーバーホール後に評価値の改善が確認されたことから,振動計測やオーバーホールなど管理主体である土地改良区等による定期的な維持管理作業が重要であると推察される。
Keyword: 施設管理、ポンプ設備, 非破壊検査、振動計測, ISO
GET PDF=21/[5-13].pdf
発表番号 [5-14]
Evaluation of Vibration Conditions in Agricultural Pomp by ISO Standard
Hideki OKAMOTO[Niigata Prefectural Federation of Land Imporovement Association]・Kensuke HOSHINO[Niigata Prefectural Federation of Land Imporovement Association]・Takanori MIZUSHIMA[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Kazuo KOBAYASHI[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Taiki HAGIWARA[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture Niigata University]
ISO基準による農業用ポンプの振動評価の取組
○岡本 英樹[新潟県土地改良事業団体連合会]・星野 健介[新潟県土地改良事業団体連合会]・水島 孝典[新潟県]・小林 和夫[新潟県]・萩原 大生[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
新潟県は、北海道に次ぐ全国2位の農業水利施設を保有しています。しかし、今日まで数多くの農業水利施設が建設されている一方、近年標準耐用年数を迎える施設が増加しており、その計画的な補修更新が必要となっています。2017年度から2020年度までの4か年に実施した50施設の既設ポンプ設備の振動計測を試み、既存施設の状態と非破壊検査技術の有用性について考察した。
Keyword: 施設機械, 管理, 工法・施工
GET PDF=21/[5-14].pdf
発表番号 [5-15]
Maintain actual and situation and Management's needs of agricultural pump
Kazuo KOBAYASHI[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Takanori MIZUSHIMA[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Hideki OKAMOTO[Niigata Prefectural Federation of Land Improvement Association]・Kensuke HOSHINO[Niigata Prefectural Federation of Land Improvement Association]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
農業用ポンプの維持管理実態と管理者ニーズ
○小林 和夫[新潟県]・水島 孝典[新潟県]・岡本 英樹[新潟県土地改良事業団体連合会]・星野 健介[新潟県土地改良事業団体連合会]・鈴木 哲也[新潟大学]
新潟県内でポンプ設備を管理する土地改良区にアンケート調査を実施するとともに、特定の土地改良区についてさらに聞き取り調査による実態把握を試みた結果、管理施設が複数あることや維持管理費用の面から計画的に整備補修が実施できず、土地改良区職員の技術力や施設規模,施設数など複数の要因を考慮して維持管理が実践されており,今後,補助事業を含めた議論の必要性が確認された。
Keyword: 農業用ポンプ設備, アンケート調査, 維持管理実態
GET PDF=21/[5-15].pdf
発表番号 [5-16]
Report on the application results of the channel wall loading method for reinforced concrete flumes in a buried environment
Hidetoshi Kaneko[Technical Research Institute, Sanko-techno, Ltd]・Ryosuke Tsukuda[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Mitsunobu Huzimoto[Quality Assurance Dept, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd.]・Masaya Hazama[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
水路壁載荷法による供用中の鉄筋コンクリートフリュームに対する耐力評価
○金子 英敏[サンコーテクノ(株)技術研究所]・佃 亮介[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
水路壁載荷法とは、現在開発中のコンクリート開水路の構造安全性を評価する手法である。これまで著者らは、水路壁載荷法に関する室内及び実現場での試験を実施し、開水路の異常個所を特定する方法を検討してきた。今回、実現場で供用されている鉄筋コンクリートフリュームを対象とした試験を実施し、更なるデータの取得を行ったのでこれついて報告する。
Keyword: 開水路診断手法, コンクリート二次製品, 維持管理
GET PDF=21/[5-16].pdf
発表番号 [5-17]
A new seismic countermeasure for sluice gate structure with using cables
Shigenaka Ayumi[Water Resouces Engineering Deparment]・Yoshihisa Yasushi[Water Resouces Engineering Deparment]・Hara Takashi[Dept.of Civil Design and Engineering, University of Toyama]・Tatta Naoki[Dept.of Civil Design and Engineering, University of Toyama]
ケーブル制震工法の開発(その2)
○重中 亜由美[水資源機構総合技術センター]・吉久 寧[水資源機構総合技術センター]・原 隆史[富山県立大学]・竜田 尚希[富山県立大学]
ケーブル制震工法の開発(その2)開水路の途中に設置している水門施設のようなトップヘビーな構造物を対象に、従来の耐震対策にはないケーブル制震工法の開発を検討している。本報文は、その一環として水資源機構が管理する調節堰をモデルとして行った実証試験から、既設構造物の安全性の確認状況と実証試験から得られたデータを元に行った解析による効果検証について、昨年の第69回大会講演会に引き続き報告するものである。
Keyword: 施工・工法, 耐震,
GET PDF=21/[5-17].pdf
発表番号 [5-18]
Effect on Frost Resistance in Dam Body Behavior of Touri Dam in Winter
OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
刀利ダムの冬期における堤体挙動が耐凍害性に及ぼす影響
○緒方 英彦[鳥取大学]
アーチ式ダムである刀利ダムは,凍害によるコンクートの劣化が懸念される地に建造されている。そのため,刀利ダムの保全管理対策を定めるためには,堤体における凍害劣化の現状の把握と将来予測を行う必要がある。本報では,刀利ダムにおける気温および貯水池水温をモデル化し,これらを用いた二次元有限要素法温度応力解析を行い,気象環境が堤体挙動に及ぼす影響,刀利ダム堤体の耐凍害性について考察を加えた。
Keyword: アーチ式ダム、温度応力解析, 凍害劣化、気温モデル, 水温モデル
GET PDF=21/[5-18].pdf
発表番号 [5-19]
Relationship between ettringite and neutralization in the concrete open channel
HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・SUGIKAWA Moe[Former, Faculty of Agriculture, Tottori University,]・ATARASHI Daiki[Academic Assembly, Shimane University]・ISHIGAMI Akio[Civil engineering research institute for cold region, Public works research institute]
コンクリート製開水路内に生成するエトリンガイトと中性化の関係
○兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・杉川 もゑ[元鳥取大学]・新 大軌[島根大学]・石神 暁郎[寒地土木研究所 ]
著者らは,供用中の農業用開水路内部にエトリンガイトが生成していることを確認した。しかしながら,このような事例は過去に見受けられず,生成要因も明らかとなっていない。本研究ではエトリンガイトの生成要因として,中性化フロントに硫酸イオンが濃縮することを要因の一つとして検討した。その結果,中性化フロントとエトリンガイトの関係性は明らかにならなかったが,引き続き定量的に評価する必要があると結論付けた。
Keyword: エトリンガイト、二次生成、中性化フロント, DEF、硫酸イオン, SEM、EDX
GET PDF=21/[5-19].pdf
発表番号 [T-5-1]
Greening of drainage facilities for agricultural communities
Nakano Kazunori[Nihon University]
集落排水施設のグリーンインフラ化を目指して
○中野 和典[日本大学]
集落排水施設の多くが更新時期を迎えている。集落排水施設へ人工湿地を導入することにより、農村地域の生活排水処理の脱炭素化と発生する汚泥および処理水の資源としての循環利用はもとより、緑地や花壇の多様な機能を提供するグリーンインフラへと集落排水施設が生まれ変わる。本発表では、郡山市湖南浄化センターでのパイロットスケールの人工湿地による実証試験の紹介を通して、集落排水施設のグリーンインフラ化を提案する。
Keyword: 集落排水施設, グリーンインフラ , 脱炭素化
GET PDF=21/[T-5-1].pdf
発表番号 [T-15-1]
The Rural in Another 30 Years: Based on Existing State and Pandemic
Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
30年後の農村の姿:地域の現状整理とパンデミックをふまえて
○新田 将之[東洋大学理工学部]
新型コロナウイルス感染症パンデミックという新たな脅威の発生により,農村が抱える課題は一層深刻なものとなった.本稿では,筆者が調査を通して関わってきた地域の現状を農村計画的観点から俯瞰し,またIPBESの報告書に基づきパンデミックの要因と対策を整理した.これらを足掛かりに,30年後の農村の特徴として,(1)「集まり」の多様化,(2)精緻で柔軟な土地利用管理,(3)多面的機能の総合的評価に基づく計画づくりの3点を提示した.
Keyword: 30年後、農村, パンデミック、計画, IPBES
GET PDF=21/[T-15-1].pdf
発表番号 [1-9]
Water supply using subsurface string irrigation by the negative pressure difference
Atsushi Marui[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Mattashi Izumi[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
乾燥地のためのヒモを用いた地中負圧差灌漑による水分供給量
丸居 篤[弘前大学]・泉 完[弘前大学]
乾燥地において、節水型で低コストの地中灌漑方法の開発を目指し、ヒモによる負圧差灌漑方式を考案した.直径3mmおよび6mmの綿およびナイロンを用いて、実験ポットにおけるヒモ地中灌漑による給水実験を行った.その結果、3mmのナイロンが最速で最大となり、日最大給水量および積算供給量は300 cm3/dayおよび1768cm3/17dayであった.
Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水
GET PDF=20/[1-9].pdf
発表番号 [1-74]
Fundamental examination on applicability of ultrasonic method for effect estimation of silicate-based surface penetrant
Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Miu Oura[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masashi Suto[National Institute of Technology, Matsue College]・Masayuki Matsumoto[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kazuhiko Hayashi[National Institute of Technology, Kagawa College]
けい酸塩系表面含浸材の改質評価における超音波法の適用性に関する基礎検討
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・大浦 美雨[香川高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・松本 将之[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
本研究では,けい酸塩系表面含浸工法適用後の性能確認方法として,超音波法に着目した.本報では,含浸材を塗布したモルタル供試体を対象として,実験室レベルでの基礎検討を行った結果を報告する.結果として,特定の条件では,超音波法によりけい酸塩系表面含浸材の改質効果を評価できる可能性が示された.今後,促進劣化させた供試体を対象とした実験等を進め,本法の適用性を詳細に検討する.
Keyword: けい酸塩系表面含浸工法, 表面含浸工法, 超音波法
GET PDF=20/[1-74].pdf
発表番号 [1-83]
Influence of Aged Water Glass on Geopolymer Mortar Properties
Daigo Itou[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]・Masashi Suto[ Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Kou Ishihara[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]
経年した水ガラスがジオポリマーモルタルの性質に及ぼす影響
伊藤 大悟[松江工業高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・石原 孔[松江工業高等専門学校]
本研究ではWGの経時変化がGPに与える影響に着目した.保管期間が異なるWGを複数用意し,WGの経年がGPモルタルの流動性,強度特性を確認した.その結果,WGが経年すると,WG中の水分が減少により強熱減量が低下し,流動性も低下した.また,蒸気養生では圧縮強度はわずかに増加する傾向を示し,この傾向は,材齢28日までの範囲では一様である.気中養生でも同様に圧縮強度は増加する傾向を示した.
Keyword: ジオポリマー、水ガラス, 強熱減量、フロー値, 圧縮強度
GET PDF=20/[1-83].pdf
発表番号 [2-4]
Statistical predictions of streamflow during irrigation period with 2019/20 snow conditions
Takeo Yoshida[National Agriculture and Food Research Organization]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]・Seiya Aihara[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroki Minakawa[National Agriculture and Food Research Organization]
2019-20 年積雪条件下での灌漑期水資源の統計的予測
吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]
気候変動による融雪の早期化が指摘され,これまで以上に水資源の適切な管理が求められる.全国的に記録的な暖冬となった2019-20年の積雪状況を初期条件に,典型的な降雪地域を抱えるS川流域において,気候値による統計的予測を行った.その結果,今年の少雪状況は渇水リスクを大きく増加させることが示唆された.また,融雪期(4〜5月)のみでなく,夏期(6〜9月)の流況にも影響を及ぼすことが示された.
Keyword: 分布型水循環モデル、積雪, 季節予報, 水資源
GET PDF=20/[2-4].pdf
発表番号 [2-11]
Characterization of snowmelt infiltration into groundwater in landslide area based on chemical and isotopic compositions
Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Takehiko Okuyama[Yamagata University Faculty of Agriculture]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Shuhei Yoshimoto[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Satoshi Ishida[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Hiroomi Nakazato[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
水質・同位体組成からみた地すべり地の地下水への融雪水の浸透の特徴
土原 健雄[農村工学研究部門]・奥山 武彦[山形大学]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]
地すべり地の地下水中の環境同位体および主要イオン濃度を観測し,その季節変化から融雪水の浸透の特徴を検討した。対象地(鶴岡市)では融雪期にd値(水素・酸素安定同位体比から算出)が上昇,ECおよびイオン濃度が低下する地点が見られ,融雪水の浸透の影響が示唆された。またd値の変化は小さいがイオン濃度が増加/減少し水質組成が変化する地点が見られ,融雪水の浸透の影響は複数のパターンに分けられることが示された。
Keyword: 地下水、地すべり, 融雪、水素・酸素安定同位体比, 水質
GET PDF=20/[2-11].pdf
発表番号 [2-17]
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product, No.2
YUTO NAGAMINE[Ibaraki University]・TAKASHI NOBUOKA[Toden Sekkei Corporation]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]・KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]
農業生産物への確率論的リスク評価手法適用研究 (その 2)
永峰 佑人[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]・横田 彩加[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・横田 彩加[東電設計(株)]
近年,農産物などの高温・低温による生育障害や品質低下,観測記録を塗り替える豪雨・強風による大きな災害が,農林水産業・農山漁村の生産や生活の基盤を揺るがしかねない状況となっている.そこで本研究では,長野県におけるリンゴの凍霜害を対象として,春先の異常低温の発生傾向を確率論的に分析し,農業被害リスクを定量的に評価することを目的とした.
Keyword: 気象リスク、農業被害, ハザード曲線, 被害曲線
GET PDF=20/[2-17].pdf
発表番号 [2-24]
Impacts of high-turbidity water on groundwater level using water balance model and particle filter
Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]・Kento Otani[Ishikawa Prefectural University]
高濃度濁水が地下水位に及ぼす影響:集中型水循環モデルと粒子フィルタを用いて
藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]・大谷 健人[石川県立大学]
上流で発生した斜面崩壊によって高濃度濁水が発生し、扇状地の地下水位の異常低下が生じた。地下水位をシミュレーションできる集中型水循環モデルを構築し、データ同化手法の一つである粒子フィルタを適用することによって、時々刻々変化する浸透量の逐次推定を試みた。その結果、濁水発生後、パラメータの値が急激に小さくなり、濁水発生2年目からパラメータの値が徐々に大きくなり地下水涵養量が回復したことが推定された。
Keyword: 濁水、水循環モデル, 粒子フィルタ、地下水, 水田
GET PDF=20/[2-24].pdf
発表番号 [2-31]
Consciousness Analysis of Successors Conducting Maintenance Activities for Irrigation-based Environmental Stocks
Haruaki Onomitsu[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masahiro Nakajima[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki Nitta[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
農業水利環境ストックの維持管理に対する担い手の意識分析ー滋賀県犬上郡甲良町を事例としてー
小野満 陽光[東京農工大学]・中島 正裕[東京農工大学]・新田 将之[東洋大学]
農業水利施設高度利用事業の創設以降、地域用水機能の維持・増進を図る水環境整備が全国で実施された。本研究では滋賀県甲良町を対象に「住民の価値観や生活様式が多様化する中、農業水利環境ストックを次世代へどのように継承するか?」を問題意識とし、第1世代(60〜80代)と第2世代(30〜50代)の意識を解明した。これに基づき、農業水利環境ストックの次世代型維持管理システムの構築に資する考察を行った。
Keyword: 水環境整備, 維持管理活動, 担い手
GET PDF=20/[2-31].pdf
発表番号 [2-40]
Introduction of Smart Farming in Mountainous Area
Atsushi Yamamoto[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Keisuke Asada[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Daiki Matsuura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Tsumugu Kusudou[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]
中山間地域におけるスマート農業の展開ー奈良県のカキ栽培でのアシストスーツ導入例ー
山本 純之[近畿大学]・浅田 圭介[近畿大学]・松浦 大輝[近畿大学]・楠堂 紡[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]
奈良県五條吉野地域は中山間地域でのカキ栽培が盛んだが,労働力不足が近年問題になっている.本発表ではスマート機器導入によるカキ栽培省力化の取り組みから,アシストスーツに着目し,その効果について報告する.収穫の模擬作業による試験では,アシストスーツの初使用時には作業速度が遅くなるが,操作に習熟すれば非使用時とほぼ同じ速度で作業できることや,作業中に身体負荷軽減効果が発揮されることが定量的に示された.
Keyword: 農村振興, 中山間地域, IT
GET PDF=20/[2-40].pdf
発表番号 [2-46]
Differences Attitudes toward Simplified Graves between Parents and Children
Minami WATANABE[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・Naoki HAYASHI[Faculty of Human Science, Kanazawa University]・Naoko YAMADA[Faculty of Human Science, Kanazawa University]
簡素化された墓地に対する親子間での評価の相違
渡邉 陽[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]・山田 菜匯[金沢大学]
墓地継承問題は墓地荒廃を通じて地域の景観悪化を招く可能性がある。現状維持が難しい場合の次善策として簡素化の可能性を模索した。大学生およびその両親を対象にアンケート調査を実施した。主な結果は次の2点。(1)親は自分自身については簡素化に肯定的であるが、「親に対する子の意向」を加味すると、実現性は大幅に低下する。(2)子の意見は親と自分自身で大きく異なり、自分自身については簡素化に肯定的である。
Keyword: 墓地, 弔い, 簡素化
GET PDF=20/[2-46].pdf
発表番号 [2-53]
Multivariate Analysis on the Regional Promotion Measures of Underpopulated Area and Mountain Villages
Toshihide Matsui[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
過疎・振興山村地域における地域振興策の多変量解析
松井 俊英[日本水土総合研究所]
過疎・振興山村地域でありながら,人口の転入が増えているあるいは転出が少ない市町村が存在する。これら市町村は,どのような施策に重点を置いた地域振興策を講じているのか把握するため,過疎地域または振興山村に全域が指定されている市町村に対しアンケート調査を実施し,その結果を基に地域振興策の多変量解析を行った。
Keyword: 過疎・振興山村地域, 因子分析, クラスタ分析
GET PDF=20/[2-53].pdf
発表番号 [RT-15-1]
Introduction of case study for utilization of “Shochu” liquor wastes for feeding materials of livestock at Central Satsuma Cooperative Association
Masahiro Yamamoto[Biogenkoji Reserch Institute]
薩摩中央飼料協同組合における焼酎廃液の飼料化実例紹介
山元 正博[(株)源麹研究所]
鹿児島,宮崎両県で有名な芋焼酎は,製造にあたり焼酎1Lあたり2Lの焼酎廃液が排出される.昭和40年代まではこれは酪農用の飼料として有効活用されていたが,焼酎ブームによる業界の発展とともに廃液の排出量も膨大となり,また給餌した牛乳が焼酎臭いという問題が発生した.薩摩中央飼料協同組合では,黒麹菌を利用してこれを飼料化して再利用するための技術開発を行ってきた.ここでは当該事例の紹介を行う.
Keyword: 物質循環, 環境保全,
GET PDF=20/[RT-15-1].pdf
発表番号 [T-5-1]
Efforts to strengthen the flood control function of irrigation dams
Satoshi KANEKO[water resources division rural development bureau ministry of agriculture forestry and fisheries]
農業用ダムの洪水調節機能強化の取組
金子 聖[農村振興局]
近年の水害の激甚化等を踏まえ、緊急時において既存ダムの有効貯水容量を洪水調節に最大限活用できるよう、関係省庁の密接な連携の下、必要な措置を講じることとなった。これを受け、農林水産省では、農業用ダムについて洪水調節機能強化の検討を行い、一級水系に存在するダムについては、令和2年の出水期から新たな運用を開始することとした。今回、これらの新たな取り組みについて報告を行うものである。
Keyword: 水資源開発・管理, ,
GET PDF=20/[T-5-1].pdf
発表番号 [T-5-1]
Development of Crack Repair Material for Concrete Structure by using Hollow Particles
Tetsuya Suzuki[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Nobuyuki Fujii[Fukudagumi CO. LTD.]・Atsushi Kojima[Fukudagumi CO. LTD.]・Tsubasa Suda[Fukudagumi CO. LTD.]
中空微粒子を用いたひび割れ補修材料の高度化に関する研究
鈴木 哲也[新潟大学]・藤井 伸之[(株)福田組]・小嶋 篤志[(株)福田組]・須田 翼[(株)福田組]
コンクリート構造物にひび割れ損傷が発達した場合,注入工による補修が施されることが多い.一般的に樹脂剤に気泡を注入した場合,注入材の弾性率の改善が期待できる.筆者らは,注入材の物性改善と非破壊照査精度の高度化を目的に中空粒子を混和したひび割れ補修材を開発している.本報では,中空粒子混和補修材の物性改善効果について報告する.
Keyword: ひび割れ損傷, 中空粒子, 補修工
GET PDF=19/T-5-1.pdf
発表番号 [T-15-1]
Musashi eastern lowland water-channel system‐the legacy of the greater Edo city plan-
FUJIWARA Tomoko[NPO Forum Aquarium(Water Forum)]
江戸のまちづくり計画が遺した武蔵東部低地の水ネットワーク
藤原 悌子[水のフォルム]
江戸のまちづくりは,城と城下を並行して外縁から後背地,全国まで視野に入れた総合計画に基づき進められた。お陰で強靭な江戸を築くことができ,その基盤は東京に引継がれている。そこで整備された利根川と江戸を結ぶ「葛西用水・見沼代用水」も,埼玉の水田のみならず周囲を潤す貴重な水みちとして遺されている。しかし今,その維持管理が脆弱になり,都市と農村の連携が模索されている。江戸初期のまちと村の総合開発を追った。
Keyword: 江戸のまちづくり、水路網, 利根川東遷、荒川西遷, 葛西用水
GET PDF=19/T-15-1.pdf
発表番号 [5-1]
Model analysis on fertilizer reduction in paddy fields in the case of the middle reaches of the Tagawa River
Tsubasa Oshima[Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, Kanto Regional Development Bureau.]・Hiroyuki Matsui[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]
田川中流域を事例とした水田の施肥量節減に関するモデル解析
大島 翼[関東地方整備局]・松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]
栃木県中央部を流れる田川には宇都宮市の下水処理水が放流されており,田川下流の水田では放流水中の窒素成分を活用することで施肥量を削減できる可能性がある。そこで,複合タンクモデルにSWATで採用されている窒素動態モデルおよび作物成長モデルを組み合わせたモデルを用いて,施肥節減量を試算した。その結果,窒素成分を多く含む下水処理水の放流により,標準施肥量に対して50%以上の節減が可能であることがわかった。
Keyword: 窒素循環, 地目別タンクモデル, SWAT
GET PDF=19/5-1.pdf
発表番号 [5-10]
Monitoring of Discharge and Sediment transport in Agricultural Basin A Case Study in Keduang Sub-Basin,Central Java, Indonesia.
Andrianto Ansari[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo Universityof Agriculture and Technology]
農業地域からの土砂流出のモニタリング−インドネシア国中部ジャワケドゥアン流域の事例−
アンサリ アンドリアント[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
ケドゥアン流域から流出する土砂はガジャムンクル貯水池に堆積し、貯水能力に影響を与える。本研究の目的は、ケドゥアン流域における堆積物流出と輸送をモニタリングすることである。土砂輸送の動態を知るために、2018年8月から2019年3月にかけてモニタリングを実施した。結果として、最下流端での土砂流出が大きくなることが確認され、2月の流出負荷が大きくなることが示された。
Keyword: Gajah Mungkur Reservoir, Sedimentation, Rainy Season Discharge
GET PDF=19/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Seasonal Change of Phytoplankton in Hyper-eutrophic Water Area under Nitrogen Limitation
Takuma Kobayashi[Graduate School of Bioresource and Bioenvironment Sciences, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
窒素制限的な過栄養化水域における植物プランクトンの季節変化特性
小林 拓磨[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
本研究では,定期的な水質観測を通じて,過栄養化水域の水質的特徴を抽出した.特に藻類の種構成と栄養塩の季節変化の観点から植物プランクトンの変動特性に着目し,近隣の富栄養化水域との比較によって検討した.その結果,対象水域はPO4-Pが極めて高く,窒素制限を強く受けることが分かった.同水域のChl.aの季節変化は,優占した藍藻類と梅雨時期の流入負荷によるNO3-Nの上昇で特徴づけられることが示された.
Keyword: 藍藻類, 水質観測, 農業用貯水池
GET PDF=19/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Assessment of long term trend and seasonality of water quality in lakes using Holt-Winters’s method
Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Koji Hitomi[NIPPON KOEI CO., LTD.]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
Holt-Winters法を用いた湖沼における水質の長期的トレンドと季節性の評価
中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・人見 晃司[日本工営(株)]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]
琵琶湖,霞ケ浦,中海,宍道湖の計16地点を対象に,Holt-Winters法を用いて,1997年〜2016年における水質の変動解析を行った.季節的周期性が比較的明確なTN,TP,TOC,CODでは,ほとんどの地点で4半期ごとの平均観測値を平均絶対パーセント誤差30%未満で推定でき,抽出された変化トレンドの推移や季節性も妥当と思われた.一方,Chl.aについては,どの地点でも推定誤差が大きくなった.
Keyword: Holt-Winters法, 湖沼水質, 長期的トレンド
GET PDF=19/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
The mechanism of seasonal change in dominant species between two harmful raphidophytes
Kengo SHINOHARA[Graduate School of Agriculture, Kagoshima University]・Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Suguru OKUNISHI[Faculty of Fisheries, Kagoshima University]・Hiroto MAEDA[Faculty of Fisheries, Kagoshima University]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
有害ラフィド藻2種の季節的優占種交代機序に関する考察
篠原 健吾[鹿児島大学大学院]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・奥西 将之[鹿児島大学]・前田 広人[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]
本研究では,構築した増殖-競合モデルによる数値解析を行い,有害ラフィド藻2種の季節的な優占種交代機序について検討した.その結果,春季にはH. akashiwoの速い増殖速度,高温の夏季にはChattonellaの強い競争力によって優占種が決定づけられる可能性を示した.今後,様々な環境条件および各条件におけるモデル推定値の再現性について検討を重ねる予定である.
Keyword: 赤潮, 競合モデル, 沿岸環境
GET PDF=19/5-13.pdf
発表番号 [5-15(P)]
Basic study for estimating nitrogen pollutant loads to Kojima Bay
Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]・Tomoki Horimoto[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Shunsuke Ono[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Toshitsugu Moroizumi[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]
児島湾へ流入する窒素負荷量の推定に向けた基礎研究
宗村 広昭[岡山大学大学院]・堀元 智喜[岡山大学]・大野 隼輔[岡山大学]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]
旭川流域から下流児島湾へ流入する栄養塩負荷量を推定することは,将来的な土地利用変化や気候変動が児島湾の水環境や水産資源へ与える影響を評価するうえで重要である.本研究では,対象流域内の土地利用を単純に,農地,畜産,家庭排水,山林に分け,窒素に着目してダイアグラムを作成し,流域内市町村別の窒素排出負荷量を推定した.また,児島湾へ流入する窒素負荷量の推定に向け,SWATを適応し,流況の再現を行った.
Keyword: 水環境, 物質循環, 水質
GET PDF=19/5-15(P).pdf
発表番号 [5-16]
Use of continuous time-series observations of water table and groundwater EC in saltwater penetration prevention type subsurface dam
Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]
塩水浸入阻止型地下ダムにおける地下水位・電気伝導度の連続時系列観測の意義
白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
南西諸島に多い地表水に乏しい地域では,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域に残留した塩水塊の分布を継続的に監視しながら農業用水源として運用している。本報告では,塩水浸入阻止型地下ダムで行ってきた自記計による連続的観測によって得られた知見と,今後開発しようとしている地下ダム機能評価のための新たな手法の着想を紹介する。
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理,
GET PDF=19/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Nitrate nitrogen concentration in groundwater and its fluctuation factor in reservoir area of Sunagawa underground dam in Miyakojima Island
Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]
宮古島砂川地下ダム貯留域における地下水中の硝酸態窒素濃度とその変動要因
石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]
沖縄県宮古島砂川地下ダム流域において2009年から2018年まで計4回,39箇所の地下水観測孔から深度別に地下水を採取し,硝酸態窒素濃度を測定した。その結果,サンプリング時までの1年間の降水量が大きいほど,流域の硝酸態窒素濃度平均は低くなり,一次近似の決定係数は0.99であった。宮古島の窒素負荷源は近年大きく変化していないことから,硝酸態窒素濃度は降水量に影響されながら変動していると考えられる。
Keyword: 地下水, 水質, 水資源開発・管理
GET PDF=19/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Classification of different recharge sources of groundwater in an alluvial fan using multiple environmental tracers
Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
環境トレーサーを用いた扇状地地下水の複数の涵養源の分類の検討
土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
地表水と地下水の両方が灌漑に利用される扇状地を対象に,浅層地下水中の複数の環境トレーサーを観測し,それらの結果から扇状地内の地下水の複数の涵養源の分類について検討した。対象地の那須野ヶ原扇状地の浅層地下水は四つのグループに分けられ,異なる河川の伏流水の影響を受ける地域,水田からの涵養の影響が相対的に異なる地域といった特徴を有していることが示された。
Keyword: 地下水, 水田涵養, 伏流
GET PDF=19/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Assesment of global warming impacts on groundwater rsources in Tedorigawa alluvial fan
Takahiro Kaji[Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Hujiwara[Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]
地球温暖化が手取川扇状地の地下水に及ぼす影響評価
鍛冶 尚寛[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
地球温暖化が石川県手取川扇状地の地下水に及ぼす影響を評価するために、d4PDFより入手した気象予測値と現在の気象観測値に基づき、手取川扇状地の水収支モデルを用いて解析を行った。長期的な地下水位変化の傾向はみられなかった一方で季節的な水位変化に影響が生じた。将来の地下水位では通年水位変化が小さくなる傾向がみられ、現在と比べて将来では1〜3月にかけて水位上昇、6〜8月にかけて水位低下の傾向が見られた。
Keyword: 地下水, 地球温暖化, d4PDF
GET PDF=19/5-19.pdf
発表番号 [S-5-1]
Electric Agricultural Cooperatives in the Chugoku Region
YASUKO HONDA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
中国地方の電化農業協同組合の現状と展望―コミュニティによる再エネ開発・維持の一例として―
本田 恭子[岡山大学大学院]
再生可能エネルギーの中でも小水力発電の歴史は古く、1950〜60年代には農林漁業団体による小水力発電の建設が活発であった。特に中国地方においては未だ50施設が稼働を続けている。そうした中本報告では、中国地方の小水力発電事業者のうち、コミュニティ・エネルギーの構想を最もよく体現し発電事業を専門とした住民出資による電化農協を取り上げ、その設立経緯と地域とのかかわり、FIT成立以降の動向を明らかにする。
Keyword: 中山間地域, 社会計画, 農村振興
GET PDF=18/S-5-1.pdf
発表番号 [S-15-1]
Possibility of using AI in agricultural rural engineering
Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]・Hiroaki Sugino[University of Tokyo]
農業農村工学におけるAI利用の可能性
溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]
囲碁や将棋の世界でロボットが人間に勝ったというニュースと共に、人工知能(AI)が注目されている。いずれはAIを持つロボットが人間の仕事を奪うようになるかも知れないという論調もある。しかし、AIが農業農村工学分野で役に立つのか皆目見当がつかない。そこで、本セッションでは情報工学のAI専門家から基本を学ぶと共に、農業農村工学分野で使ってみたいと考えている会員からAI利用の事例や可能性を語ってもらう。
Keyword: AI, 機械学習, データサイエンス
GET PDF=18/S-15-1.pdf
発表番号 [5-1]
Ground resistivity monitoring using TDEM survey system
Nakazato Hiroomi[NARO,NIRE]
仙台平野南部におけるTDEM法電磁探査による地盤比抵抗モニタリング
中里 裕臣[農村工学研究部門]
演者は仙台平野南部の亘理町・山元町において,東日本大震災以前からTDEM(Time Domain ElectroMagnetic)法電磁探査により平野を横断する東西測線上に配置した定点の過渡曲線及びそれを1次元逆解析して得られる比抵抗柱状図を求め,見かけ比抵抗及び地盤比抵抗の変化から地下水水質のモニタリングを試行している.本発表では探査測線におけるモニタリング結果を紹介する.
Keyword: 比抵抗, 地下水, 電磁法
GET PDF=18/5-1.pdf
発表番号 [5-10]
Effect of flood control by small reservoir setting and importance ground water recharge accompanied with urbanization
ITO Kouzo[Ishikawa prefectural university]・TAKIMOTO Hiroshi[Ishikawa prefectural university]・MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa prefectural university]
都市化に伴う調整池の設置による洪水調節効果と地下水涵養の重要性
伊藤 浩三[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]・丸山 利輔[石川県立大学]
本報告は,石川県倉部川を例として,都市化に伴って急激に増大する洪水ピーク流量を調節するために設けられている調整池の効果について,最近の研究成果の要点を紹介する.併せて,都市化が誘引となって新たに生じた地下水涵養機能の低下と,それが一因となって発生した地盤沈下の実態から,地下水利用に障害が生じつつあることを指摘し,地下水涵養を図ることの重要性を主張したものである.
Keyword: ピーク流量, 地下水位, 地盤沈下
GET PDF=18/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Economic Analysis Method of Design Rainfall for Flood Control Plan in River Basin
KEISUKE HIGUCHI[United graduate school of agriculture science, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・TASUKU KATO[Department of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・AKIRA GOTO[Department of agriculture, Utsunomiya Univ.]
河川治水計画における計画雨量の経済的分析方法
樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学]・後藤 章[宇都宮大学]
日本の治水計画の基準となる計画雨量の経済的合理性は検証されておらず,気候変動の影響から治水安全度の見直しが必要であると考えられるが,明確な分析方法は示されていない.本研究は,オランダの防潮堤の計画に用いられている経済的最適化手法と日本の治水対策の費用対効果分析手法を用いて,経済的に最適な計画雨量の推定方法の基本的な理論を示した.また洪水被害額の差異を反映した計画雨量が算出可能であることを確認した.
Keyword: 治水対策, 計画雨量, 費用便益分析
GET PDF=18/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Identification of Parameters of Tank Model Using Particle Filter
Tomohiro Furukawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
粒子フィルタを用いたタンクモデルのパラメータ推定
古川 智大[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
大雨による被害を減少させるために災害の危険性を未然に高い精度で評価することが重要である。降雨流出過程を再現するモデルの1つであるタンクモデルのパラメータは経験的な判断で決定される場合が多く、本研究では降水量と流出量の関係から粒子フィルタによってそれらを推定し降雨流出過程を再現することを目的とした。結果として、全てのパラメータの値を同時に正確に推定することはできなかったが、降雨流出過程は再現できた。
Keyword: 逆解析, 数値解析, 流出特性
GET PDF=18/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
Evaluation of recent Indonesian drought conditions by standardized precipitation index
YUDHI PRAMUDYA[Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Masateru Senge[United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Mohammad Ridwan Nur Prasetyo[Indonesia Agency for Meteorology, Climatology and Geophysics (BMKG)]・Komariah Komariah[Faculty of Agriculture, Sebelas Maret University]
Evaluation of recent Indonesian drought conditions by standardized precipitation index
ユーディ プラムディア[岐阜大学大学院]・大西 健夫[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学大学院]・平松 研[岐阜大学]・プラセト ムハマド リドワン ヌル[インドネシア気象・気候・地球物理学研究所]・コマリア コマリア[セベラス・マーレ大学]
旱魃の主要因は極端に少ない降水量である。本研究ではインドネシア全域を対象として1961〜1990年の降雨量データから1991〜2006年のSPIを算出し、近年のインドネシアにおける旱魃状況を評価した。その結果、乾季(4〜9月)においてほとんどの地域のSPI値が-2を下回る極度に少ない降水イベントの頻度が高くなっていると評価された。特にボルネオ島と西パプアにおいてその程度が強いことが示唆された。
Keyword: standardized precipitation index, extreme drought, dry season
GET PDF=18/5-13.pdf
発表番号 [5-14]
Estimation of River and Floodplain Water Level Using Only Satellite Images in Lower Mekong River Basin
Kenji Tanaka[Public Works Research Institute Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Hideto Fujii[Yamagata University]
メコン川下流域における衛星画像のみによる河川・氾濫原水位の推定
田中 健二[寒地土木研究所]・藤原 洋一[石川県立大学]・星川 圭介[富山県立大学]・藤井 秀人[山形大学]
近年の気候変動の影響により,世界中で大規模な洪水が頻発しており,即時性に優れる衛星画像を利用することで氾濫状況を把握することが期待されている.そこで本研究では洪水常襲地域であるメコン川下流域を対象とし,衛星画像のみで氾濫水位を推定する方法を開発することを試みた.推定された氾濫水位は,雨季における湖、河川,氾濫原の実測値の時系列変動を良好に再現し,即時的に氾濫状況を把握することが可能である.
Keyword: カンボジア・トンレサップ湖、SAR画像, 光学画像, SRTM3
GET PDF=18/5-14.pdf
発表番号 [5-15]
Application of Water Balance Model for Evaluation of Water Resources and Climate Change Impact in Upper Panj-Amu River Basin
Rasekhudin Sayed Hashemi[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Hiroaki Somura[Shimane University Faculty of Life and Environmental Science]
Application of Water Balance Model for Evaluation of Water Resources and Climate Change Impact in Upper Panj-Amu River Basin
ハシェミ サエド ラセフディン[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]
中央アジア4カ国は,Panj-Amu川流域の水資源に依存しており,その大部分は農業用水として使用されている.しかしながら近年,河川流量の減少や旱魃が観測されており,将来的な気候変動が水資源に及ぼす影響に対する知見を得ることが非常に重要となっている.そこで本研究では,本流域に水文モデルを適用し,将来的な水需給バランスについて解析を進めている.
Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, 気象環境
GET PDF=18/5-15.pdf
発表番号 [5-16]
FACTORS AFFECTING WATER QUALITY IN SEKAMPUNG AND SANGHARUS SUBWATERSHEDS, LAMPUNG INDONESIA
YUSTIKA DEWI RAHMAH[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Bustanil Arifin[Lampung University, Indonesia]・Slamet Budi Yuwono[Lampung University, Indonesia]・Raden Hanung Ismono[Lampung University, Indonesia]・Tsugiyuki masunaga[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・Hiroaki Somura[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
FACTORS AFFECTING WATER QUALITY IN SEKAMPUNG AND SANGHARUS SUBWATERSHEDS, LAMPUNG INDONESIA
ユスティカ ラフマ― デウィ[鳥取大学大学院]・Arifin Bustanil[ランプン大学]・Yuwono Slamet Budi[ランプン大学]・Ismono Raden Hanung[ランプン大学]・Masunaga Tsugiyuki[島根大学]・Somura Hiroaki[島根大学]
インドネシアのSekampung川とSangharus川を対象に調査し,2河川の水質の特徴を把握した.その結果,殆どの水質項目で隣接する両河川に比較的明瞭な違いが確認され,Ca,Mg,K,Si,Na,NO3,PO4,Cl,SO4はSangharus川の方がSekampung川よりも高い傾向を示し,Fe,Al,SSにおいては逆の傾向を示した.これは流域の地質や土地利用状況が関係していると考えられる.
Keyword: 水質, 水環境, 環境保全
GET PDF=18/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Estimation of soil moisture distribution in spate irrigation area of Gash Delta, Sudan
Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Araya Zeray Ghebreamlak[Hamelmalo Agricultural College, Eritrea]・Khalid Ali Eltaib Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Mohammed Ahmed Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における土壌水分分布の推定
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・ゲブラムラク アラヤ[ハメルマロ農業大学]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アハメド アダム バシール[スーダン農業研究機構]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として,圃場内で十分な土壌水分量を蓄えた領域を簡便に抽出する方法について検討した.衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法であるSEBALの適用結果から土壌水分分布図を推定し,これを参照データとした.これとLandsat-7のBand-5(中赤外域),水域指標MNDWIの分布図を比較したところ,前者は参照データと良い対応を示すことが分かった.
Keyword: 洪水灌漑, ガッシュデルタ, 土壌水分
GET PDF=18/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Climate Change Impact on Rice Production System in Northeast Thailand
KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]
タイ東北部のコメ生産システムに対する気候変動影響評価
吉田 貢士[茨城大学]
タイは世界有数のコメ輸出国であり,コメ生産量の変動は国際市場に影響を与える.タイ東北部はコメ生産量全体の6割を算出するが,90%以上が天水田で気象要因に脆弱な地域でもあり,将来の気候変動による影響が懸念される.そこで本研究では,全球気候モデルの将来予測値をもとに,タイ東北部のコメ生産量および被害額の長期トレンドを定量的に評価することを目的とした.
Keyword: 降水量変化, 気象災害, 農業被害推計
GET PDF=18/5-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Estimation of economic damages for upland crops in Northeast Thailand
Yuki Jikeya[Ibaraki University Agriculture]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Supranee Sritumboon[Land Development Department]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]
東北タイにおける畑作物を対象とした被害推計
寺家谷 勇希[茨城大学大学院]・吉田 貢士[茨城大学]・Sritumboon Supranee[Land Development Department]・Srisutham Mallika[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
本研究では、東北タイの主要畑作物であるサトウキビ,キャッサバに着目した農業被害推計を行い,米作から畑作に転換した際の農家世帯生計に及ぶすリスクを推計すると共に,作物別の転作適地を評価した.収入を増加させつつ被害率を抑える方策として,洪水に強いサトウキビと渇水に強いキャッサバを半々に栽培することにより生産額を2倍に増加させ,被害率を約1.8倍に抑えることが可能と試算された.
Keyword: 気象被害, サトウキビ, キャッサバ
GET PDF=18/5-19(P).pdf
発表番号 [S-5-1]
Disaster and reconstruction of the Sakawa-river basin by Mt. Fuji eruption−Focusing on the results of Tanaka Kyugu−
Sekiguchi Yasuriro[Hadanosoya Highschool, Kanagawa Prefecture]
富士山噴火による酒匂川流域の災害と復興−田中休愚の事績を中心に−
関口 康弘[神奈川県立秦野曽屋高等学校]
1703年元禄地震、1707年宝永富士山噴火により酒匂川治水の要衝岩流瀬土手・大口土手が決壊、川が平野西側を流れ人々の生活は荒廃した。この事態に田中休愚があたった。彼は岩流瀬・大口土手を修築し川を元の姿に戻したが、この時土手上に治水神である文命(禹王)を勧請し、祭礼を創始した。この目的は両堤が特別な存在であることを認識させ、かつ永続的な堤保持のためにあった。
Keyword: 足柄平野, 酒匂川, 元禄地震と宝永富士山噴火・田中休愚・禹王(文命)
GET PDF=17/S-5-1.pdf
発表番号 [5-1]
Estimation Accuracy for Reciprocal Analysis of Sensible and Latent Heat Fluxes focusing on Radiometric Temperature and Lag-Time of Net Radiation and Air temperature
Maruyama Toshisuke[Ishikawa Prefectual University]・Segawa Manabu[Ishikawa Prefectual University]
長波放射計による地表温度とLag-timeを考慮した潜熱と顕熱の逆解析法の精度
丸山 利輔[石川県立大学]・瀬川 学[石川県立大学]
本研究はこれまで提案してきた純放射Rn,地中熱フッラクスGを使って1高度の気温Tz,と湿度rehzから顯熱H,潜熱lEを分離し、蒸発散量ETを推定する新しい方法の推定精度を,長波放射計により実測した地表面温度(Ts)を使って検討したものである.この場合,RnとTsおよびTz時間差(Lag-time)の影響も併せて検討し,2変数の場合と1変数(今回)の間に大きな差がないことを明らかにしたものである.
Keyword: 蒸発散, 逆解析, 熱収支
GET PDF=17/5-1.pdf
発表番号 [5-10]
Experimental Studies on Saltwater Intrusion Control in Coastal Aquifers
Momii Kazuro[Kagoshima University]・Takahashi Masahiro[Nippon Koei Co., Ltd.]・Kashiwa Koki[Kagoshima University]・Luyun Roger[University of the Philippines]
海岸帯水層における塩水侵入制御に関する実験的検討
籾井 和朗[鹿児島大学]・高橋 昌弘[日本工営(株)]・柏 虹輝[鹿児島大学]・ルユン ロジャー[フィリピン大学]
本研究では,地下淡水域への侵入塩水に対して,止水壁を設置した場合,内陸部から海側への淡水流れがある条件下では塩水が海側に排除され,その排除過程は,初期に速やかに排除され,次第に時間を要することを室内実験と数値解析により明らかにした。また,地表面からの涵養による塩水侵入制御では,塩水楔先端位置直上部での涵養が,塩水楔を海側に最も後退させるが,止水壁に比べると,塩水侵入制御効果は小さいことを示した。
Keyword: 地下水, ,
GET PDF=17/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Pumping test using a pumping device with packing for the aquifer that was contaminated by the sea water that was brought by the tsunami of the Great East Japan Earthquake
Satoshi Ishida[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・SHIRAHATA Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・TSUCHIHARA Takeo[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・KONNO Michiaki[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・NAKAZATO Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
津波により地下水が塩水化した沿岸域におけるパッカー付き揚水装置を用いた揚水試験
石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]
津波によって地下水が塩水化した宮城県亘理町にて,観測用井戸の塩淡境界部にパッカーを設置して淡水域のみから揚水する装置を作成し,揚水試験を実施した.揚水終了時のECが揚水前のECを上回ったのは7地点中1地点であり,揚水試験終了直後の井戸内ECは,揚水前より特定の深度で上昇したが,翌日には揚水前に戻った.本試験の揚水量(毎分10L弱)では間断運転により低ECの地下水の揚水が可能であると考えられた.
Keyword: 地下水, 塩水化, パッカー
GET PDF=17/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Water temperature stratification and the characteristics of vertical movement of algae in the small pond
Hamagami Kunihiko[Faculty of agriculture, Iwate university]・Hiwatashi Satsuki[Tohoku Regional Agricultural Administration]
ため池における水温成層化と藻類の日周期鉛直移動の関係
濱上 邦彦[岩手大学]・樋渡 さつき[東北農政局]
藍藻の鉛直移動特性を把握するため,水理学的要因に着目しアオコの発生する浅いため池において水温成層化の日周期変動と藻類の挙動の観測を行った.その結果,浮上速度は水温成層強度を示す浮力周波数と負の相関性がみられた.また,水面付近へ移動した藍藻群の移動速度は既往の室内実験結果よりも大きく,フィールドでは外力として鉛直混合流が働くために,藍藻自身が持つ浮力調節能力よりも移動速度が増すことが推察された.
Keyword: 水温成層, ,
GET PDF=17/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
Fluctuation of environmental isotopes and geochemistry in groundwater for evaluation of infiltration of snow melting water into landslide block
Tsuchihara Takeo[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Okuyama Takehiko[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Yoshimoto Shuhei[International Water Management Institute]・Shirahata Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
地すべり地での融雪水の浸透の把握に向けた環境同位体・水質変動の観測
土原 健雄[農村工学研究部門]・奥山 武彦[山形大学]・吉本 周平[国際水管理研究所]・白旗 克志[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
地すべり地での融雪水の浸透の影響を評価するため,地下水の環境同位体および水質の変動の観測を行った.水素・酸素安定同位体比から求められるd-excessが融雪期に上昇し,また放射性同位体のラドン濃度,主要イオン濃度にも変化が生じた.ただし,同位体の変化が小さい地点があり,またイオン濃度の変化が一様ではないことから,複数の地下水流動形態の存在が示唆された.
Keyword: 水素・酸素安定同位体比, 水質, 地すべり
GET PDF=17/5-13.pdf
発表番号 [5-14]
Movement of residual saltwater mass in reservoir of a saltwater-intrusion-prevention underground dam detected by EC observations
Shirahata Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Yoshimoto Shuhei[International Water Management Institute (IWMI), Sri Lanka]・Tsuchihara Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Ishida Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]
電気伝導度観測による塩水浸入阻止型地下ダム残留塩水塊の挙動の把握
白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[国際水管理研究所]・土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
塩水浸入阻止型地下ダム貯留域の残留塩水塊について、観測孔に自記計を設置して水位と電気伝導度を時系列連続的に観測することにより、短時間の塩水塊の挙動、特に降雨に応答した挙動を把握した結果を報告する。
Keyword: 地下ダム, ,
GET PDF=17/5-14.pdf
発表番号 [5-15(P)]
Field monitoring for water table and salinity in taro patch located in coastal areas of the Republic of Palau
Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Akiko[School of Engineering, The University of Tokyo]・Noda Keigo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]
パラオ共和国沿岸地域のタロイモ圃場における地下水位・塩分観測
木村 匡臣[東京大学大学院]・飯田 晶子[東京大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]
島嶼国沿岸地域に位置する農地では,海面上昇や高潮,台風等による塩害のリスクが懸念されている.パラオにおけるタロイモの栽培は,食料自給の面のみならず,伝統文化の伝承においても重要な役割を果たしており,その持続性が求められているが,その労働生産性や塩分濃度の上昇などの問題が原因となり放棄地の増大が顕著となっている.本報告では,沿岸地域のタロイモ圃場における地下水位および塩分濃度の観測結果を示す.
Keyword: 地下水, 塩分濃度, タロイモ圃場
GET PDF=17/5-15(P).pdf
発表番号 [5-16]
Drafting trial of adaptive water management and rural disaster planning by irrigation gate operation
Masumoto Takao[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hashimoto Akira[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Minakawa Hiroki[Imbanuma Phase Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]・Yoshida Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]
灌漑用水門管理にみる順応型水管理と農村防災計画の立案事例
増本 隆夫[農村工学研究部門]・吉岡 有美[鳥取大学]・橋本 晃[(一財)日本水土総合研究所]・皆川 裕樹[農水省印旛沼二期農業水利事業所]・吉田 武郎[農村工学研究部門]
雨季に洪水が頻発する典型的な流域として、ラオス国ナムチェン(Nam Cheng)川流域を取り上げ、乾期の灌漑用に利用される水利施設(灌漑用水門)の管理と氾濫との関係を、分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)を利用した流出・氾濫現象や水門管理のモデル化により明らかにした。ここでは、その実証過程で現地管理者や住民を巻き込んだ順応型水管理や防災対策作りに繋がった興味ある結果を紹介する。
Keyword: 分布型水循環モデル(DWCM-AgWU), 順応型水管理, 農地氾濫
GET PDF=17/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Rainwater storage capacity secured by water release in a catchment with series irrigation ponds
Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yarimoto Kenta[JFE Engineering Corporation]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
重ね池を含む流域において事前放流で確保できる雨水貯留容量
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・鎗本 賢太[JFEエンジニアリング(株)]・多田 明夫[神戸大学大学院]
著者らは,総合治水の一手法として,台風期限定のため池事前放流による雨水貯留容量の確保について検討してきた.本研究では,複数の重ね池を含む兵庫県洲本市の相原川流域において,事前放流で確保できる雨水貯留容量を見積もる方法を提示し,単独ため池と重ね池が混在した同流域の雨水貯留容量は,全ため池を単独ため池と仮定した場合の約8割になることを示した.この結果に基づいて,淡路地区全体の雨水貯留容量を見直した.
Keyword: 総合治水, 重ね池, 雨水貯留容量
GET PDF=17/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Evaluation of SWAT Hydrological Model for Streamflow Simulation in Yasu River Basin, Japan
Kimengich Kibet[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takeuchi Junichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
SWATモデルを用いた野洲川流域の流出解析
キメンギッチ キベト[京都大学大学院]・竹内 潤一郎[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]
琵琶湖南東部の野洲川を対象として,SWATを用いて流出解析を行う.流域内に存在する主要なダムにおける流入流出や頭首工からの取水を考慮に入れ,SWAT-CUPを用いてパラメータのキャリブレーションを行った.
Keyword: 流出特性, 感度解析, 不確実性
GET PDF=17/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Analysis of Flood Regulating Function of Paddy Field Dam in a Small Basin Scale
Hatcho Nobumasa[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Matsuno Yutaka[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Takahashi Hayate[Dept. of Agriculture and Forestry, Nara Prefectural Government]
小流域における田んぼダムの洪水抑制機能の解析
八丁 信正[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]・高橋 颯[奈良県]
奈良県では、排水枡にオリフィスを設けた水位調整板を設けることにより水田に降雨を貯留し、洪水抑制機能を持たせようとする田んぼダムの設置が検討されている。本研究では、大和川水系の小流域を対象として、ArcGISを用いた流域データベースを構築し、HEC-HMSにより小流域レベルでの流出モデルを策定した。流出量の実測値との比較によりモデルの有効性の検証を行うとともに、田んぼダムの効果を明らかにした。
Keyword: 水田, ,
GET PDF=17/5-19.pdf
発表番号 [S-2-5]
Try to Explore the Triangle of "Public, Private Sectors and Academia"to Development of Human Resources in Irrigation, Drainage and Rural Engineering
OKAJIMA Kenji[Graduate School of Bioresources, Mie University]・NARIOKA Hajime[Graduate School of Bioresources, Mie University]
農業農村工学技術者の育成に官民学のトライアングルを使おう
岡島 賢治[三重大学大学院]・成岡 市[三重大学大学院]
農業農村工学分野において,行政・民間・大学の「トライアングル」を組織して,この三角形の辺長を短縮し,三頂点にある構成員個々の個人力を向上させ,新たな概念の集団を創り上げてみてはいかがだろうか。農業農村工学技術者の育成,新技術の創出・探索・適用・研究・開発,そしてそれらを円滑に進める情報共有の必要性を現状を踏まえて,提案の概要と三重大学での具体的な取組みを紹介したい。
Keyword: 行政・民間・大学, トライアングル, 技術者育成
GET PDF=16/S-2-5.pdf
発表番号 [S-5-1]
Wisdom based on "land and water" in Sendai Domain -Focusing on Osaki Paddy Field Area, Miyagi Prefecture-
KATO TORU[Non-profit Organization Agrinet 21]
仙台藩の「水土の知」ー大崎耕土を中心に─
加藤 徹[あぐりねっと21]
仙台藩において、伊達政宗公の藩財政基盤の確立のため、その一環として組み込まれた「水土の知」(水利開発・新田開発)について大崎耕土(耕土;広大な水田地帯)を中心にみてみる。さらに、藩政時代の「水土の知」が現在に至るまでどのように継承されてきたか、推測をまじえながら時代経緯的に概観する。
Keyword: 仙台藩, 水土の知, 大崎耕土
GET PDF=16/S-5-1.pdf
発表番号 [S-14-3]
Collaboration with Research Institutions in Agricultural and Rural Development Cooperation
Matsuda Yugo[Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau]・Katsumura Akihisa[Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau]
農業農村開発協力における研究機関との連携
松田 祐吾[農村振興局設計課]・勝村 昌央[農村振興局設計課]
技術協力プロジェクトは、日本の経験・技術を相手国に移転することを基本としている。しかしながら、開発途上国の自然条件・社会条件は多様であり、相手国のニーズに応えるためには、新たな技術を開発することが必要である。特に地球規模の課題への対応や革新的な技術を開発するためには、研究者が長期・短期専門家として参加する、または研究機関の参加により課題解決の道筋をつけることなどが望まれる。
Keyword: 農業農村開発協力, 技術協力プロジェクト,
GET PDF=16/S-14-3.pdf
発表番号 [S-15-1]
Outline of Sustainable Development Goals (SDGs)
Noda Keigo[Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]・Ishitsuka Yuta[School of Engineering, The University of Tokyo]
持続可能な開発目標の概要
乃田 啓吾[東京大学生産技術研究所]・石塚 悠太[東京大学大学院]
本報では,SDGsの概要として,開発目標及び持続可能な開発に関する変遷を整理した. SDGsのいう持続可能な開発とは,経済・社会・環境の調和した世界を目指すものであり,人間と自然に関する多くの課題を包括している. SDGsの達成に向けては,それぞれの社会において目標を具体的に実現するための科学技術や合意形成に関する研究開発が求められるはずである.
Keyword: 持続可能な開発, ミレニアム開発目標, 究極の目標
GET PDF=16/S-15-1.pdf
発表番号 [S-15-4]
Water Environmental Sector in Sustainable Development Goals
YOSHIDA KOSHI[Ibaraki University]・NODA KEIGO[The University of Tokyo]
持続可能な開発目標(SDGs)における水環境分野
吉田 貢士[茨城大学]・乃田 啓吾[東京大学生産技術研究所]
人類は文明を発展させるために水を制御し、資源としてより有効に利用するための知識、またその技術体系を確立してきたが,時に地域の水循環を破壊するに至るケースもあり,水資源の持続的利用は極めて重要な課題となっている.本報ではSDGs において設定された水環境分野の目標および関連する研究事例を紹介し,農業農村工学分野において今後重要となるであろう水関連項目に関する議論の材料とすることを目的とする.
Keyword: SDGs, ,
GET PDF=16/S-15-4.pdf
発表番号 [S-17-3]
Approach of community-based organization in cooperation with elementary school education - A case of Motoizumi, Kahoku Town,Yamagata pref.-
MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]
小学校教育と連携した農地・水環境保全組織主導の地域教育の取り組み −山形県河北町元泉地区の事例から−
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]
山形県河北町の元泉地域農地・水・環境保全組織では,元泉地区を学区に持つ小学校と連携し,平成27年度からクラブ活動のカリキュラム枠内で,地域資源の次世代への継承を推進する「おらだ田んぼの子ども博士養成講座」に取り組んでいる。この活動の紹介とともに地域教育におけるデジタルカメラやGISを含めたデジタルコミュニケーション活用に向けた課題などについて報告する。
Keyword: 教育手法, 農村振興,
GET PDF=16/S-17-3.pdf
発表番号 [S-18-2]
Social and Political Structure of Dam Removal in the United States
Noda Koji[Faculty of Economics, Tokyo Keizai University]・Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Wada Kazuya[Faculty of Global and Media Studies, University of Nagasaki]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]
アメリカ合衆国におけるダム撤去の社会政治構造
野田 浩二[東京経済大学]・前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・和田 一哉[長崎県立大学]・小林 久[茨城大学]
本発表はアメリカ合衆国でのダム撤去の現状を報告することにある。オレゴン州からカリフォルニア州にかけて流れ、サケ類の重要生息河川であるクラマス川の事例を取り上げる。上流のかんがい農家、内務省開墾局、先住民、4つの水力発電所を所有する民間企業、下流の漁民、FERCなどが重要なステークホルダーになっており、電気利用者(その大半はオレゴン州負担)とカリフォルニア州政府がダム撤去費用を負担することになった。
Keyword: 河川管理, ダム撤去, 費用負担
GET PDF=16/S-18-2.pdf
発表番号 [S-19-3]
The possibilities for Mobile Museum GIS as communicational tool
MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]・SHIGEOKA Tetsushi[National Agriculture and Food Research Organization]
コミュニケーショナルGISとしての発展性 MMGへの可能性
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・重岡 徹[農業・食品産業技術総合研究機構]
新潟県新発田市K集落では,猿による獣害の被害マップ作成を契機に農地基盤地理情報システム導入による資源データベースの作成に2014年から取り組んでいる。GISが地域内のさまざまな資源の評価や管理に対してコミュニーケーションツールとして機能し,合意形成に貢献する可能性や,GISによる「見える化」によって地域住民が自律的に集落の資源を誇り,その情報が共有されるだけでなく内外に発信される可能性を紹介する。
Keyword: 農村振興, ,
GET PDF=16/S-19-3.pdf
発表番号 [S-20-2]
Countermeasure to the climate change in agricultural drainage design in Hokkaido
Higuchi Keisuke[United graduate school of agricultural science, TUAT.]・Kishida Takashi[Agriculture dep. Hokkaido pref. govt.]・Nanbu Yuji[Hokkaido agricultural modernization research center]・Kobayashi Hidenori[Hokkaido agricultural modernization research center]・Goto Akira[Utsunomiya Univ.]
北海道の農業排水路計画における気候変動への対応
樋口 慶亮[東京農工大学大学院連合]・岸田 隆志[北海道]・南部 雄二[北海道農業近代化技術研究センター]・小林 英徳[北海道農業近代化技術研究センター]・後藤 章[宇都宮大学]
気候変動への有効な排水対策の検討は目下の課題である。本研究では,北海道の農業排水路において,経済的に最適な計画安全度を算出し,気候変動への対応策を検討した。結果として,対象排水路では,水路岸への盛土による対策が可能であることが示された。しかしながら,将来の計画安全度は,現在よりも高い水準が求められることから,適切な安全度を検討するには,流域全体を含めて安全度を分析する必要があることが示唆された。
Keyword: 気候変動, 農業排水路, 計画安全度
GET PDF=16/S-20-2.pdf
発表番号 [S-21-2]
Consideration of measurement methods for soil moisture to design upland water requirement
Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Ogushi Shoko[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Tanaka Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Wen Cheng-Han[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Aoki Kosuke[Faculty of Agriculture, Kyoto University]
畑地用水量諸元策定のための土壌水分測定方法の検討
中村 公人[京都大学大学院]・大串 鳥[近畿農政局]・田中 宣多[京都大学大学院]・温 承翰[京都大学大学院]・青木 功介[京都大学]
「農業用水(畑)」の技術書改訂により土壌水分測定法に誘電率水分計法の詳細が追加される.テンシオメータとTDRを用いた土壌水分観測を行い,用水量諸元への影響を調査した結果,テンシオメータから得られるpFから土壌水分特性曲線を介して換算される体積含水率とTDRから得られる同値は必ずしも一致しなかったが,両手法での期間内平均日消費水量の差は0.2mm/dと小さく,TRAMの差は平均3.5mmであった.
Keyword: 誘電率水分計, 日消費水量, 計画基準
GET PDF=16/S-21-2.pdf
発表番号 [G-1-2]
The Political Challenges Facing of Regional Resource Management Based on Expanded Community Including Some Neighborhood Settlements: A Case Study of Japanese Direct Payments System
ETO Akifumi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
複数集落の連携による地域資源管理を進める上での制度的課題 多面的機能支払交付金における広域化メニューの取組みを事例に
衛藤 彬史[神戸大学大学院]
地域資源管理の担い手不足が深刻化する中、複数集落による広域的な連携が欠かせない。そのため複数集落を含む広域エリアでは、連携のための体制づくりが求められるが、思うように進まないことが多い。本研究では、連携した取組みを支援するメニューを活用し、連携のための組織づくりに取組んだ事例を対象に、取組みに至った経緯や現状等を明らかにした上で、地域資源管理における集落間連携に向けた課題と方策について論じる。
Keyword: 地域資源管理, 集落(間)連携, 多面的機能支払交付金
GET PDF=16/G-1-2.pdf
発表番号 [G-1-7]
Crop Classification by Random Forest Using TerraSAR-X Data
Yamaya Yuki[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Sonobe Rei[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]・Tani Hiroshi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Wang Xiufeng[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Kobayashi Nobuyuki[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Mochizuki Kanichiro[PASCO Corporation]
TerraSAR-Xデータを用いたランダムフォレストによる作付作物の分類
山谷 祐貴[北海道大学大学院]・薗部 礼[静岡大学]・谷 宏[北海道大学大学院]・王 秀峰[北海道大学大学院]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・望月 貫一郎[(株)パスコ]
従来の地上調査に代わる手法の確立を目的として,衛星データを利用した作付作物の分類を行った。TerraSAR-Xの2偏波データから,後方散乱係数や固有値の計4要素を算出し,機械学習アルゴリズムであるランダムフォレストにより,分類精度を評価した。その結果,5時期4要素のデータから約90%の分類精度が得られた。また,時期数を削減しても高い精度を維持でき,より低コストで作物を分類することも可能であった。
Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 農地保全
GET PDF=16/G-1-7.pdf
発表番号 [G-1-12]
Annual change of CO2 flux for 9 years from grassland soil in Towada
osaki kaoruko[School of Veterinary Medicine, KITASATO University]・takamatsu rieko[School of Veterinary Medicine, KITASATO University]・fujikawa tomonori[Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]・osari hiroshi[School of Veterinary Medicine, KITASATO University]・ochiai hiroyuki[School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
長期モニタリングによる採草地におけるCO2ガスフラックスの経年変化
大崎 薫子[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]
温暖化対策として草地による炭素貯留が期待されている.2001年に更新された採草地において長期モニタリングによるCO2ガスフラックスの経年変化の要因を検討した.結果,採草地におけるCO2ガスフラックスが経年的に減少していることが捉えられた.また,乾燥密度の増加とCO2ガス濃度の減少が得られた.それらの要因として,硬盤層の発達だけでなく,土壌中のCO2発生量の減少が挙げられた.
Keyword: CO2ガスフラックス経年変化, 採草地, 更新
GET PDF=16/G-1-12.pdf
発表番号 [5-1]
Evaluation for the influence of nitratenitrogen leaching in sugarcane planting by using APSIM
nakamoto kazuki[Graduate of agriculture, Univ. of the Ryukyus]・sakai kazuhito[Univ. of the Ryukyus]
APSIMを用いたサトウキビ栽培における施肥管理が硝酸態窒素溶脱に与える影響の評価
仲本 一喜[琉球大学大学院]・酒井 一人[琉球大学]
今回,宮古島・伊良部島を対象にAPSIMを用いて施肥状況の違いが地下への硝酸態窒素溶脱に与える影響についてのシミュレーションを行った.シミュレーションの結果より,施肥量が多い伊良部島では,多量施肥の増収への効果は少なく,硝酸態窒素溶脱に関しては宮古島の約2倍である可能性がsることがみとめられた.
Keyword: APSIM, 硝酸態窒素, 溶脱
GET PDF=16/5-1.pdf
発表番号 [5-10]
Influence of Velocity on Nitrate Nitrogen Removal in Paddy Field
sugisaki mei[Utsunomiya University]・osawa kazutoshi[Utsunomiya University]・matsui hiroyuki[Utsunomiya University]
田面水の流速が硝酸態窒素除去機能に与える影響
杉崎 芽依[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
水田の有する硝酸態窒素除去機能のモデリングは水温を変数とする一次式で行われることが多い.本研究では,田面内の水流が硝酸態窒素除去機能に影響を与えることを仮定し,恒温器に設置した模型水田内で水を循環させ,生じる流れが硝酸態窒素除去係数に与える影響について検討した.その結果,算出された硝酸態窒素除去係数は一定とはならず,断面平均流速を変数とする一次式で表されることが示唆された.
Keyword: 脱窒, 断面平均流速, 硝酸態窒素除去係数
GET PDF=16/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Transition of Particle-size Distribution of Suspended Solids Included in Irrigation and Drainage Water in Paddy Fields
sunaga yoshiaki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・osawa kazutoshi[College of Agriculture, Utsunomiya University]・matsui hiroyuki[College of Agriculture, Utsunomiya University]
水田用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布の経時変化
須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
本研究では,栃木県宇都宮市の2地点において水田の用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布を,灌漑期を通して測定し,以下のことを明らかにした.(1)灌漑期を通して,排水に含まれる懸濁物質の粒度分布は粒径の大きい側に遷移する.(2)特に,代かき,田植えにより土壌が撹乱されているとき,細粒分(D50=5 μm程度)が多く流出しており,現場で濁度観測をする際,懸濁物質量算出の誤差の原因になる可能性がある.
Keyword: 水田, 懸濁物質, 粒度分布
GET PDF=16/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Hydrological characteristic of water and material balance in riparian paddy field in low land area
OMINO SATOKO[Department of Agricultural International and Environmental Science, Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO TASUKU[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・YAZIMA MITSUHIRO[Tokyo Metropolitan Government]
河川に隣接する水田地帯における水・物質収支からみた水文流出特性
小美野 聡子[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・矢島 光弘[東京都]
水田地帯を含む畑地・市街地の面源対策においては、モデル開発が必要であるが、現時点で、水田の浄化作用や水管理といった項目全てを考慮できるモデルはない。今後のモデル開発に向け、水の流出過程を定量的に把握する必要がある。 本研究では、千葉県北西部の鹿島川上流に隣接する約1haの水田で約1年間モニタリングを行い、台地からの流入と水田の水管理が及ぼす影響を考慮し、水田地帯における水・物質収支を求めた。
Keyword: 水質, 水・物質収支, 流出特性
GET PDF=16/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
Water balance analysis in the terraced paddy field of Keduang watershed, Wonogiri, Indonesia
Fitriyah Atiqotun[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
インドネシア国オノギリ市クドゥアン流域における棚田の水収支解析
Fitriyah Atiqotun[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
棚田はアジアでよく見られる水田形態であり,水循環が特徴的な土地利用である。特に,棚田の水管理と水循環は連動しているため,水文モデルによる解析において水管理を導入することが水循環の分析に必要である。本研究ではインドネシアの棚田地域で水田の水管理が水文環境に与える影響をモデルで解析するため,水収支モニタリングを実施した。
Keyword: terraced paddy fields, water management, water balance
GET PDF=16/5-13.pdf
発表番号 [5-14]
Surface radiocesium concentration profiles within river beds of highly contaminated watershed
Shiozawa Sho[The University of Tokyo]・Nishida Kazuhiro[The University of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[The University of Tokyo]
高濃度汚染流域における河川敷内の放射性セシウム表面濃度分布
塩沢 昌[東京大学]・西田 和広[東京大学]・吉田 修一郎[東京大学]・木村 匡臣[東京大学]・飯田 俊彰[東京大学]
高濃度Cs汚染地域である大柿ダム流域において河川敷内の横断方向のCs表面濃度分布を調べたところ、沈着濃度が高い上流側では豪雨時に流路となる範囲の濃度が低下し、逆に沈着濃度が低い下流側では濃度が増加していた。河川に新たに供給される土砂のCs濃度は十分に低く、河川敷に沈着したCsが豪雨時に河川敷内を移動・堆積を繰り返しながら全体として下流に移動していることを示すものである。
Keyword: 放射性セシウム, 河川流出, 堆積土砂
GET PDF=16/5-14.pdf
発表番号 [5-15]
Estimation of 137Cs load in Kutibuto River basin
Naito Kiyoto[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Onishi Takeo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Yasutaka Tetsuo[Aist]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Miyazu Susumu[Naro]
口太川流域における137Cs負荷量の推定
内藤 舜斗[岐阜大学大学院]・大西 健夫[岐阜大学大学院]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・中村 公人[京都大学大学院]・宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]
口太川中流域の流出モデルを構築し,137Csの流域あたりの負荷量と変動の推定を行った.その結果,137Cs年総負荷量は,懸濁態137Csが3.26×108〜2.38×1010Bq/yr/km2,溶存態137Csが1.01×106〜2.42×106
Bq/y
Keyword: 福島第一原子力発電所事故, 137Cs, SWATモデル
GET PDF=16/5-15.pdf
発表番号 [5-16]
Influence of Long-term Anoxic State on Improvement Effect of DO Environment in an Organic Polluted Water Body using an Underwater LED
Oniki Ayaka[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
長期的な無酸素化が水中LEDによる有機汚濁水域のDO改善効果に及ぼす影響
鬼木 彩香[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
長期間の遮光状態と無酸素化が水中LED照射によるDO改善効果に及ぼす影響を実験的に検討した.その結果,還元物質の増大に起因して無酸素化解消に要する時間が長くなること,底質から溶出した栄養塩の高濃度化に伴ってDOの増加速度は高められること,さらに付着藻類の発生量の抑制によってDOの改善効果が低下することが示された.今後の課題として,付着藻類がDO動態に及ぼす影響の定量的把握が挙げられる.
Keyword: 無酸素化, 溶存酸素, 植物プランクトン
GET PDF=16/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Water Quality Dynamic above the Bottom Sediment under an Anaerobic State in an Organic Polluted Reservoir
Duong Hoang Quang[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Nishioka Takayoshi[Taisei Corporation]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
有機汚濁化が進む貯水池の底質直上における嫌気的条件下での水質動態
ズゥン ホァン クヮン [九州大学大学院]・西岡 尊寿[大成建設(株)]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
有機汚濁化が進む貯水池を対象に,水底直上における嫌気的条件下の窒素,リン,硫化物の動態特性をその他の水質項目と関連付けて評価した.その結果,アンモニウムイオンの溶出は還元的状態のもと脱窒に伴う硝酸イオンの減少開始に併せて生じることが示された.また,リン酸イオンと硫化物の濃度増加は硝酸イオンの消失後に起きるとともに,腐植酸に代表される溶存態有機物も底質からの溶出によって増大することが明らかになった.
Keyword: 溶存酸素, 無酸素化, 閉鎖性水域
GET PDF=16/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
A Study on Variation of Heavy Metal Loads in Atmospheric Fallouts
SAKURAI SHINJI[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・YOSHIZAKO SHOKI[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・HORINO HARUHIKO[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]・NAKAGIRI TAKAO[Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. University]
大気降下物中における重金属負荷量の変動特性に関する基礎的研究
櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・吉廻 翔揮[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]
大気・水環境の保全上,大気降下物中の重金属のモニタリングは重要である.本研究では大気降下物を乾性・湿性別に採取し,降下物中の重金属負荷量の変動特性について検討した.その結果,大部分の重金属は降雨として地上に到達し,降雨イベント内での負荷量の変動は大きいことが観察された.ただし,負荷量を降雨イベント単位や月単位で見るとその変動は小さく,降水量に伴ってその負荷量が増大する傾向も見られた.
Keyword: 大気降下物, 重金属, 負荷量
GET PDF=16/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Influence of Dissolved Organic Matter and Oxidation Sate of Bottom Sediment on Wa-ter Quality Dynamics under the Anaerobic Condition
Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Akiba Koudai[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
溶存態有機物と底質の酸化状態が嫌気的条件下の水質動態に及ぼす影響
原田 昌佳[九州大学大学院]・秋庭 広大[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
閉鎖性水域の無酸素化による栄養塩溶出や硫化物生成などの有機汚濁現象の定量的評価を目指し,嫌気的有機物分解に関する基礎的知見を得るための室内実験を行った.その結果,嫌気的条件下の酸化還元電位の低下や鉄還元に伴うリン酸イオンの増加は,高濃度の溶存態有機物や底質の酸化状態の影響を顕著に受けた.これらの濃度増加は富栄養化の加速や底質のヘドロ化と直接的に関係するため,本研究の知見の意義は高いと考えられる.
Keyword: 有機汚濁, 無酸素化, 栄養塩溶出
GET PDF=16/5-19.pdf
発表番号 [S5-1]
Problems in Electricity Enterprises Law about the small hyadroelectric generation
TAJIMA Akihiko[OBAYASHI Corporation]
小水力発電に関するFIT制度の適用のための課題
田島 昭彦[(株)大林組]
平成24年7月1日から、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」により、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が施行された。小水力発電施設がFIT制度の適用を受けるためには、経済産業省の設備認定と電力会社の系統連系承諾書が必要であるが、手続きの過程で様々な課題がある。本報告では、小水力発電がFIT制度の適用を受けるために必要な申請から締結までを事例で報告する。
Keyword: 小水力発電, FIT制度, 設備認定
GET PDF=15/S5-1.pdf
発表番号 [S15-1]
Building resilience to various environmental changes in agricultural areas
Kume Takashi[Faculty of agriculture, Ehime University]・Yamamoto Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]
農業農村におけるレジリエンス強化に向けて
久米 崇[愛媛大学農学部]・山本 忠男[北海道大学大学院農学研究科]・清水 克之[鳥取大学農学部]
レジリエンスは、あるシステムがショックから回復するための能力であり、近年はシステムの変容可能性をも議論の対象としている。本セッションでは、国内外の様々な農業農村システムにおけるレジリエンス研究の事例発表をもとに、システムのレジリエンスを強化するために必要な要件について議論するものである。また、既往の事例報告のレビューをもとに、農業農村システムの変容可能性についても議論を行う。
Keyword: レジリエンス, 変容可能性, 環境変化
GET PDF=15/S15-1.pdf
発表番号 [5-10]
Modeling of stage-volume relationship of irrigation ponds
Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ozawa Ryosuke[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nakao Yasuki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ため池の水位−貯留量関係のモデル化
田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]・小澤 亮介[神戸大学大学院農学研究科]・中尾 泰規[神戸大学農学部]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]
兵庫県・丹波篠山地区では,ため池による洪水軽減を目的として,秋期(台風期)にため池水位を下げ,冬期に水位を回復させる取り組みが始まっている.その際,ため池の空き容量は,水位回復期の確率流入量に基づいて決定するが,実用上は満水状態からどれだけ水位を低下させるべきかを示す必要がある.本研究では,ため池の堤高,満水面積,総貯水量に基づいて,ため池を錐台でモデル化し,水位低下量を決定する方法を提示した.
Keyword: 総合治水, ため池, 水位−貯留量関係
GET PDF=15/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Water Purification and Flood Mitigation Function of Urban Lakes in JABODETABEK
YOSHIDA KOSHI[Ibaraki University]・HARIYA RYUNOSUKE[Ibaraki University]・TANAKA KENJI[Ibaraki University]・MAEDA SHIGEYA[Ibaraki University]・KURODA HISAO[Ibaraki University]
ジャカルタ近郊の溜め池が有する水質浄化および洪水緩和機能
吉田 貢士[茨城大学農学部]・針谷 龍之介[茨城大学農学部]・田中 健二[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]
本研究は人口増加および経済発展により都市開発が急速に進められているインドネシア国首都ジャカルタ近郊を対象とし,都市化により減少しつつある溜め池の保全のために,溜め池が有する多面的機能を定量的に評価することを試みるものである.それにより,現地住民や行政に溜め池の有用性を説明し、その価値を再評価・再認識するに資する情報を提供することを目的とする.
Keyword: 水環境, ,
GET PDF=15/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Investigation of agricultural watergate management for flood protection in paddies
Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masumoto Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Minakawa Hiroki[National Institute for Rural Engineering, NARO]
水田氾濫抑制のための農業用水門の管理方法の検討
吉岡 有美[鳥取大学農学部]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]・皆川 裕樹[農研機構農村工学研究所]
氾濫常襲であるラオス国ナムチェン川流域を対象として、分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)に水門操作、氾濫過程を組み込み、流域末端部の農業用の水門管理が氾濫に与える影響と氾濫抑制のための水門操作方法について検討した。外水位が高い場合の逆流防止のための現状の水門管理の問題点を明らかにするとともに、内外水位差の変化を考慮して、逆流が生じない水門操作の複数改善策について、それぞれの効果について示した。
Keyword: 氾濫, 分布型水循環モデル, ラオス
GET PDF=15/5-12.pdf
発表番号 [5-13]
Design safety level of paddy field drainage in Hokkaido under the climate change
Higuchi Keisuke[Graduate School of Agriculture Utsunomiya univ.]・Ishii Kenta[Faculty of Agriculture Utsunomiya univ.]・Kishida Takashi[Hokkaido pref. govt. Agriculture Dep.]・Nanbu Yuji[Hokkaido agricultural modernization research center]・Kobayashi Hidenori[Hokkaido agricultural modernization research center]・Goto Akira[Utsunomiya Univ.]
北海道の水田地域農業排水路における気候変動に応じた計画安全度の検討
樋口 慶亮[宇都宮大学大学院農学研究科農業環境工学専攻]・石井 健太[宇都宮大学農学部農業環境工学科]・岸田 隆志[北海道庁農政部]・南部 雄二[北海道農業近代化技術研究センター]・小林 英徳[北海道農業近代化技術研究センター]・後藤 章[宇都宮大学農学部]
水路の対策費用と,溢水して起こりうる洪水被害額期待値の合計値を総社会費用とし、水田地帯の排水路の経済的に最適な計画安全度を算出した。そして気候変動に対する農業用排水路の対応策を考察した。その結果、気候変動下において農業排水路は、現在の基準よりも大きな豪雨を想定した計画安全度が求められることが明らかになった。また、水路改修による対策は経済的に合理的ではなく、盛土による対策が妥当であると示唆された。
Keyword: 気候変動, 農業排水路, 計画安全度
GET PDF=15/5-13.pdf
発表番号 [5-14]
A technique of pumping simultaneously from two depths to prevent saltwater upcorning
Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Shirahata Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Tsuchihara Takeo[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]
地下水の塩水化を抑止する二重揚水技術
石田 聡[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構農村工学研究所]
沿岸域の井戸で地下水を揚水する際に発生する塩水と淡水の混合(アップコーニング)を抑止するため,1本の井戸内に止水性の仕切り(空気パッカー)を設け,その上下から同時に揚水する装置を考案した.農村工学研究所内の井戸による揚水試験では,揚水を継続してもパッカー上下の水質の差が保たれており,このような手法がアップコーニングの抑止に有効であると考えられた.
Keyword: 地下水, 二重揚水, 塩水化
GET PDF=15/5-14.pdf
発表番号 [5-15]
Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area (Part 3)
Nakazato Hiroomi[NARO]・Takeuchi Mutsuo[Nihonchikatansa Co., Ltd.]・Imasato Takehiko[Nihonchikatansa Co., Ltd.]・Ishida Satoshi[NARO]・Shirahata Katsushi[NARO]・Tsuchihara Takeo[NARO]・Yoshimoto Shuhei[NARO]
沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発(その3)
中里 裕臣[農研機構]・竹内 睦雄[(株)日本地下探査]・今里 武彦[(株)日本地下探査]・石田 聡[農研機構]・白旗 克志[農研機構]・土原 健雄[農研機構]・吉本 周平[農研機構]
本研究は、沿岸域の浅層地下水に塩水化が生じた場合に必要となる効率的な深層地下水探査手法の開発を目的としている。これまで、CSMT電磁探査法に着目し、高能率化および受信精度向上を図った送受信システムを試作し、人工ノイズ源が多い市街地でも適用可能であることを確認した。本発表では、仙台平野南部における現地実証試験で得られた探査能率や3次元比抵抗構造などの結果を基に、開発システムの実用性について報告する。
Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法
GET PDF=15/5-15.pdf
発表番号 [5-16]
Current situation of distribution of residual saltwater and dissolved oxygen in the reservoir area of Komesu Subsurface Dam, Okinawa, Japan
Yoshimoto Shuhei[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Tsuchihara Takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Shirahata Katsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Ishida Satoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]
塩水侵入阻止型地下ダム貯留域における残留塩水塊と溶存酸素濃度の分布の状況
吉本 周平[農研機構農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]
塩水侵入阻止型地下ダムである米須地下ダムの貯留域を対象として,地下水流動が塩水塊の分布と挙動に与える影響について検討するために,自記溶存酸素計を用いて溶存酸素濃度の分布を調査した.地下水中の酸素は,地下水の滞留が長期にわたるほど消費されて濃度が低下するものと考えられる.溶存酸素の分布に濃淡がみられることから,米須地下ダムの貯留域では,地下水の流動性が不均一であることが推察される.
Keyword: 地下水, 気候変動影響評価, 南西諸島
GET PDF=15/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Seasonal variability of nitrate in karstic aquifer at the catchment area of the underground dam
Yasumoto Jun[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Hijikawa Kento[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Hosono Takahiro[Priority Organization for Innovation and Excellence, Kumamoto University]・Nakano Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
地下ダム流域における石灰岩帯水層中の硝酸性窒素の季節変動特性
安元 純[琉球大学農学部]・聖川 健斗[琉球大学・農学部]・細野 高啓[熊本大学大学院先導機構]・中野 拓治[琉球大学農学部]
本研究では,沖縄本島南部地域の地下ダム流域において,琉球石灰岩帯水層中の硝酸性窒素と脱窒の季節変動特性について検証することを目的に,月1回の頻度で地下水調査を実施した。その結果,琉球石灰岩帯水層は降雨による地下水位の応答が速く,脱窒が確認されるような地下水中に形成される還元的環境は,降雨時には周辺の地下水の流入により酸化的環境に変動していることが明らかとなった。
Keyword: 地下ダム流域, 硝酸性窒素, 季節変動
GET PDF=15/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Antecedent rainfall as a cause of slope failures and landslides in Amami-Oshima Island
Nakamura Shinya[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・Uehara Yumina[Graduate School of Agriculture, Univercity of the Ryukyus.]
奄美大島の崩壊・地すべり発生に関与した降雨の特徴
中村 真也[琉球大学農学部]・上原 弓奈[琉球大学大学院農学研究科]
H22,23年奄美豪雨で発生した崩壊・地すべりを対象として,先行降雨の特徴と地下水の降雨応答特性を調べた.実効雨量により,先行降雨は名瀬ユニットと役勝および湯湾ユニットとで異なる様相となることが示され,半減期解析により,同一斜面内における水理地質構造の違いが示唆された.奄美豪雨は,降雨継続時間2〜8時間の降雨強度が再現期間200〜350年の特にまれな豪雨に見舞われた箇所があったことが分かった.
Keyword: 降雨特性, 地下水, 気象災害
GET PDF=15/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Improvement of applicability of a simple harmonic-analysis technique to extract major tidal components from groundwater observation time series
shirahata katsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・yoshimoto shuhei[National Institute for Rural Engineering, NARO]・tsuchihara takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・ishida satoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位観測データから主要潮汐成分を分離する簡易調和解析法の適用性向上
白旗 克志[農研機構 農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構 農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]
白旗ら(2014)は,農業用地下水開発が期待される島嶼において潮汐に応答する地下水位観測データから帯水層の水理定数を推定する手法を開発する中で,369日間の観測データに対する簡易な調和解析法の適用事例を示した。本発表では,その簡易な調和解析手法をより短期間の観測データでも適用できるよう検討した結果を,検討過程で明らかになった調和解析出力の誤差の要因とあわせて報告する。
Keyword: 地下水, ,
GET PDF=15/5-19.pdf
発表番号 [S5-1]
Conditions to Sustainably Develop Paddy-Field Rice Production in West African Inland Valley
FUJIMOTO NAOYA
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
西アフリカ内陸低湿地における潅漑稲作成立の要件
藤本 直也
[(独)国際農林水産業研究センター]
(独)国際農林水産業研究センターは、平成20年度から23年度までの4年間で、農水省の補助事業により、畦畔で区切られた圃場を均平化し、灌漑用水による圃場水管理、移植、施肥等を行ういわゆる「アジア型水田営農」の有効性をガーナ国他で実証した。耕耘機を貸与え農作業を通じた技術移転を行う手法により、12地区の農家圃場で行った実証調査の結果、従来ヘクタール当たり2トンであったコメ収穫量が4.2トンに増加した。
Keyword: 水田灌漑, 圃場整備,
GET PDF=14/S5-1.pdf
発表番号 [S15-1]
Laborsaving of the pumping mode in a pipeline
FUJISAWA Yutaka
[NTC Consultants Co.,Ltd]
ポンプ系管路における維持管理の省力化
藤澤 豊
[NTCコンサルタンツ(株)]
ポンプ系パイプラインにおける、維持管理の省力化及び電気代の縮減について、水理学の観点から、水利システムの更新と合わせて、有効的な活用方法を検討する。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 水利構造物, 計画手法
GET PDF=14/S15-1.pdf
発表番号 [5-10]
Monitoring of Brackish Groundwater on Tsunami-hit Farmland in Coastal Plain of Miyagi Prefecture
Chiba Katsumi
[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University・National Agriculture Research Center for TOHOKU Region・Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
宮城県沿岸平野部の津波被災農地における地下水モニタリング
千葉 克己
[宮城大学食産業学部・(独)東北農業研究センター・弘前大学農学生命科学部]
宮城県沿岸部の農地は東北地方太平洋沖地震に伴う地盤沈下により海水を含む地下水が相対的に上昇したため,従来の塩害対策に加え地下水由来の塩害対策を検討していく必要がある。宮城県東松島市の津波被災農地で地下水モニタリングを行った結果,地下水のEC値は高いところで35〜40dS/m,降雨により水位は田面以上に上昇することがわかった。また,地区内の地下水位は排水機場の稼働に影響を受けていることが確認された。
Keyword: 東日本大震災, 塩害対策, 地下水モニタリング
GET PDF=14/5-10.pdf
発表番号 [5-11]
Rise of the soil salt of paddy fields after desalinization and drainage measures
TAIRA Naoto・SUZUKI Tatsuya・KANMURI Hideaki・SEKIYA Hiroyuki・
[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station・Tohoku Agricultural Research Center]
除塩後転換畑の土壌塩分の上昇と排水対策
平 直人・鈴木 辰也・冠 秀昭・関矢 博幸
[宮城県古川農業試験場・農研機構 東北農業研究センター]
津波被災により除塩が完了した農地の中には,下層に塩分が残留し,転換畑の乾燥時に下層塩分が作土層へ上昇する農地も確認されている。本研究では,除塩後大豆転換畑において,地下水位と土壌塩分濃度が大豆生育に及ぼす影響を調査した。排水不良農地の排水対策のため,本暗渠を1本/1筆施工することにより,暗渠排水とともに塩素イオンの排出が可能となり,降雨による除塩が期待できることがわかった。
Keyword: 土壌塩分濃度, 電気伝導度, 地下水位
GET PDF=14/5-11.pdf
発表番号 [5-12]
Salt accumulation and the factor of irrigation farmland in Northwest China
OMORI Keisuke・ADACHI Yasuhisa・
[Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
中国西北部における灌漑農地の土壌塩類化とその要因
大森 圭祐・足立 泰久
[(独)国際農林水産業研究センター・筑波大学大学院生命環境科学研究科]
塩類集積が問題となっている中国新疆ウイグル自治区北部地域において,土壌の水溶性陽イオン,交換性陽イオンの組成を把握すると共に,灌漑水,地下水の化学性分析を行った.表層の塩濃度は極めて高く,水溶性陽イオンはNaが,交換性陽イオンはCaが高い傾向であった.また,Naは水溶性として存在し,土壌の陽イオン交換部位に吸着していないこと,水溶性以外の形態で土壌中に大量のCaが存在していることが明らかになった.
Keyword: 新疆ウイグル自治区, 塩類集積, ソーダ質土壌
GET PDF=14/5-12.pdf
発表番号 [5-13(P)]
Effect of mulching with sorghum residue and minimum tillage on prevention of soil erosion and growth of Pigeon pea
Naruo Kazuhiro
[NTC International Co,. Ltd・Institute of Agricultural Research of Mozambique・Faculty of Agriculture, Utsunomiya University・United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]
ソルガム残渣マルチと最小耕起が土壌侵食とキマメの生育に及ぼす影響
成尾 和浩
[NTCインターナショナル蝓Ε皀競鵐咫璽農業研究所・宇都宮大学農学部]
モザンビーク農業研究所Nampula支場内の傾斜地圃場に最小耕起、最小耕起+ソルガム残渣マルチ、耕起、耕起+ソルガム残渣マルチの4処理区を設け、土壌侵食量とキマメの生育を比較した。マルチした区では、マルチなしの区に比べ大幅に土壌侵食が抑制され、キマメの収量も向上した。一方で、最小耕起区は耕起区に比べ土壌侵食量が大きく、収量は低く、ポジティブな結果は得られなかった。
Keyword: 土壌侵食, マルチ, 最小耕起
GET PDF=14/5-13(P).pdf
発表番号 [5-14(P)]
Points to keep in mind that does not spread most troublesome weeds in farming after the restart in tsunami-affected farmland
MINETA Takuya
[Natural Institute for Rural Engineering, NARO]
津波被災農地における営農再開後に難防除雑草を蔓延させないために
嶺田 拓也
[(独)農研機構・農村工学研究所]
2011年3月に起こった東日本大震災の津波による被災農地のうち,海水が浸入しているなど復旧が遅れている農地では,繁茂した耐塩性草種が難防除雑草となるおそれがある。
そこで,被災農地における初期の植生状況の紹介とともに営農再開後に難防除雑草の蔓延を招かないための留意点について述べたい。
Keyword: 農地復旧, 植生管理, 強害雑草
GET PDF=14/5-14(P).pdf
発表番号 [5-15]
The Progress and State of Land Subsidence at the Niigata Plains
Sato Kazufumi
[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office]
新潟平野の地盤沈下の経過と現状について
佐藤 一史
[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]
新潟平野における地盤沈下は、昭和30年代前半に発生した新潟港突堤の決壊により大きな社会問題としてクローズアップされ、次第にその被害は広がっていった。このような地盤沈下の原因は「ガス水の大量汲み上げ」とされ、その後のガス採取規制等により沈静化がみえ始めたものの、近年では沈下と隆起が繰り返されるなど、その様相は複雑化してきている。本報では過去56ヵ年に渡る観測経過について紹介する。
Keyword: 地盤沈下, 環境保全,
GET PDF=14/5-15.pdf
発表番号 [5-16]
New method of installing load cell for re-constructed ground anchor
Sakai Toshinori・Tsunekawa Yoshihiro・Isojima Haruyasu・Sakaguchi Kazuyuki・
[Mie University・Soai Co.,LTD.・Asia Air Survey Co., Ltd・Asia Air Survey Co., Ltd]
再施工されたグラウンドアンカーへの新たな荷重計設置方法
酒井 俊典・常川 善弘・磯嶋 治康・阪口 和之
[三重大学大学院生物資源学研究科・(株)相愛・アジア航測(株)]
本報では,2本のアンカーに破断等の不具合が見られた法面において,残存引張り力の面的調査を実施し法面の健全性の評価を行った上で,不足する必要抑止力を満足させるため破断したアンカー位置に再施工されたアンカーを対象に,施工後のアンカー維持管理のため着脱可能な荷重計の設置を行い,アンカー荷重をモニタリングする手法について示すとともに,アンカー法面の健全性を反映した適切な維持管理方法について紹介する。
Keyword: グラウンドアンカー工, 荷重計, 着脱
GET PDF=14/5-16.pdf
発表番号 [5-17]
Model tests on effects of reinforcement for slopes using pieces of bamboo
SAWADA Yutaka・KOGA Yosuke・MAKI Takaya・YOKOTA Yu・KAWABATA Toshinori
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ・Faculty of Agriculture, Kobe University]
斜面を対象とした竹材の補強効果に関する模型実験
澤田 豊・甲賀 洋輔・真木 貴也・横田 木綿・河端 俊典
[神戸大学大学院農学研究科・神戸大学農学部]
近年中国からの安価な筍の輸入や代替材料の普及により国内竹産業が衰退し,放置される竹林が増加している.放置竹林では生物多様性の低下及び土砂災害の危険性が指摘されており,早急な整備が求められる.本研究では放置竹林の整備時に伐採した竹材を斜面の補強材に有効利用することを目的に,模型斜面天端の載荷実験を行い,竹材の補強材としての有効性を検証した.
Keyword: 竹材, 模型実験, 補強土工法
GET PDF=14/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Tendency of distribution of stone in the farmland stone wall when limestone is used as an index
NISHIWAKI Shoko・OKAJIMA Kenji・
[Mie University]
石灰岩を指標とした農地石垣の積石分布傾向
西脇 祥子・岡島 賢治
[三重大学]
農地石垣は日本の農村地域の景観を形作っている.地域景観を保全するような農地石垣の復旧を促すため,農地石垣に用いられる石材の分布傾向の調査を行った.和歌山県海南市下津町の蝶川周辺を調査対象地域とし,スポット的に産出する石灰岩に注目して分析を行った.その結果,農地石垣に用いられる石材は表層地質と密接な関係があり,石材の分布傾向は石材産出地点からの距離と高低差および農道の広さに関連することがわかった.
Keyword: 農地保全施設, 表層地質, 農地石垣
GET PDF=14/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
An application of the laser profiling and GIS for Land Readjustment Planning Cases of Paddy Fields with the Parallel Levees Contour-lined Plots in landslide area
sato taro・suidu miho・nimura kenichi・honma yoko・yoshikawa natsuki・arita hiroyuki・
[Niigata Prefecture・Niigata University]
地すべり発生地におけるレーザプロファイラ及びGISを活用した等高線区画整理事例
佐藤 太郎・水津 未穂・二村 健一・本間 陽子・吉川 夏樹・有田 博之
[新潟県・新潟大学]
長野県北部地震により大規模な地すべりが発生した新潟県十日町市の清水棚田で実施した等高線区画整理による棚田復旧事例を報告する。本事例では、調査から施工段階に至る過程で、地上レーザプロファイラおよびGISを活用することによって、精度の高い設計を迅速に策定し、早期の農地復旧を果たすことができた。本報告では、災害発生から棚田復旧前の流れを新技術の活用状況と併せて紹介する。
Keyword: 等高線区画, 地上レーザプロファイラ, GIS
GET PDF=14/5-19.pdf
発表番号 [5-10]
Development of the Guidelines for Natural Resource Conservation and Management in Sahel region, West Africa
yamada masakazu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
takenaka koichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
yasuhisa jyotaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
higashimaki takeru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
miyazaki ryo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
hirose chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
kobayashi tsutomu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
西アフリカサヘル地域における自然資源保全管理のためのガイドラインの作成
○山田雅一 [国際農林水産業研究センター]
竹中浩一 [国際農林水産業研究センター]
保久丈太郎 [国際農林水産業研究センター]
東槇 健 [国際農林水産業研究センター]
宮崎 良 [国際農林水産業研究センター]
廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]
小林 勤 [国際農林水産業研究センター]
西アフリカのマリ、ニジェールにおいて、適切な自然資源管理による持続的な農業生産を目的とした実証調査を実施した。その結果から、自然資源保全の実施には、地域行政官の支援のもと住民による課題認識と、適切な技術導入が必要であることが分かった。
Keyword: 砂漠化, 環境保全, 土地利用計画
GET PDF=13/13005-10.pdf
発表番号 [5-11]
Efforts of watar and soil conservation in Tigray, Ethiopia
Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
エチオピア国ティグライ州における水土保全の取り組み
○白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]
松原英治 [国際農林水産業研究センター]
エチオピア国ティグライ州における農民参加型による水土保全の取り組み状況を調査し、現状の課題や問題点ついて検討した。農民は水土保全の意義は認めているものの、水土保全の目的が理解されていない不適切な施工が散見された。一方で過放牧や過耕作など不適切な土地利用は確認できなかった。水土保全事業が適切に設計されれば大きな効果が期待できる。
Keyword: 農地保全, 水土保全, 流域管理
GET PDF=13/13005-11.pdf
発表番号 [5-12]
Possibility of Self-help Rice-field Development in Ghana
OSUGA Kimio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
FUJIMOTO Naoya [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ガーナ国における自助努力による新規開田の可能性
○大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]
藤本直也 [国際農林水産業研究センター]
アフリカの水田開発を支援する際に、開田の初期段階から農民のグループ化を推奨するのが一般的である。しかしながら農民はグループによる営農活動よりも、個人による営農活動を選択する傾向にあること、また、自助努力による開田は、グループによるものより個人によるものの方が活発であることが明らかになった。今後、農民自身による開田を進めるためには、個人での取組が可能となるような政策を採用することが妥当と思われる。
Keyword: アフリカ, 開田, グループ化
GET PDF=13/13005-12.pdf
発表番号 [5-13]
A trial of durability assessment for introducing wooden fences to unlined canal in African paddy field
Hirose Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Hirouchi Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Dan Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
アフリカ水田における木製柵渠の導入にあたっての耐久性評価の試み
○廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]
廣内慎司 [国際農林水産業研究センター]
團 晴行 [国際農林水産業研究センター]
アフリカにおける農民自身で整備可能な小規模な水田の水路は、現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し営農が妨げられている。木製柵渠は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られるが、使用環境により経年劣化の進行が大きく異なり、その耐久性はよく分かっていない。そのため、土水路の侵食を防止する目的で水路内に設置した木製柵渠の耐久性を評価し、その利用可能性について検討した。
Keyword: 圃場整備, 灌漑施設, 水利構造物
GET PDF=13/13005-13.pdf
発表番号 [5-14]
The study on the yield-determining factors on the upland field reclaimed
usui akira [Graduate school of Agriculture, Hokkaido University]
kashiwagi junichi [Reserch faculty of agriculture, Hokkaido University]
造成畑における作物生育むらの規定要因の解明
○臼井 朗 [北海道大学大学院農学院]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
地形改修を伴った圃場整備を行った飼料畑において、土壌理化学性の空間変動とデントコーンの収量制限要因について調査を行った。作土の理化学性はその直下に存在する土層の性質を受け継いでおり、その空間変動は、地形改修時の土壌かく乱の影響を強く受けていた。デントコーン収量は著しく低くかつ大きな変動を示した。この変動は、地形造成因子によって定量的に説明することができ、低収の原因は湿害であることが明らかになった。
Keyword: 農地造成, 土壌の空間変動性, 収量規定要因
GET PDF=13/13005-14.pdf
発表番号 [5-15]
Soil physical condition of farmland in Hokkaido
Soma_Katsuyuki [E S General Laboratory Co., Ltd.]
Taunematsu_Satoshi [ditto]
北海道の畑圃場の物理的構造
○相馬尅之 [イーエス総合研究所]
常松 哲 [イーエス総合研究所]
北海道の畑圃場では、慣行的な耕耘管理によってAp層が砕土耕深のAp1層と反転耕起耕深までのAp2層に区分され、後者は難透水性の耕盤層であることが多い。省耕起の導入によりAp2層の問題は解決できたが、収穫残渣の表層処理工程が加わるため、Ap1層に対する過度の砕土は依然として問題として残っている。そこで、省耕起に砕土直後の鎮圧工程を加える管理法を提案し、その有効性について物理的構造の面から確認した。
Keyword: 耕耘管理, 耕盤層, 省耕起
GET PDF=13/13005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Classification of Paddy Field Condition to Enable the Direct Seeding of Rice in Dry Fields
Kanmuri Hideaki [Tohoku Agricultural Research Center]
Otani Ryuji [Tohoku Agricultural Research Center]
Sekiya Hiroyuki [Tohoku Agricultural Research Center]
乾田直播を可能とする水田基盤条件の分類
○冠 秀昭 [東北農業研究センター]
大谷隆二 [東北農業研究センター]
関矢博幸 [東北農業研究センター]
乾田直播を可能とする水田基盤条件を判定するため、減水深に及ぼす影響を土壌透水性、水田の土層構造、粒径組成から解析した。浸透を抑制する土層を地表付近(-5cm)および地下60cm程度の下層と考えることにより水田を土層構造から4タイプに分類できた。代かきを行わない乾田直播では、湛水機能が発揮される層位を把握することが必要であり、今回示した分類手法は乾田直播適用性判定手法として有効な方法と考えられた。
Keyword: 農地の汎用化, 乾田直播, 減水深
GET PDF=13/13005-16.pdf
発表番号 [5-17]
Influence the low temperature and dry weather, and deep plough for the causes of sand-dust storm
hori kento [ Graduate School of Agriculture ,Shinshu University]
suzuki jun [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]
hoshikawa kazutoshi [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]
砂塵の発生要因として低温・乾燥条件と深耕
○堀 健人 [信州大学大学院農学研究科]
鈴木 純 [信州大学農学部]
星川和俊 [信州大学農学部]
長野県松本地方南西部では、3月上旬頃から砂塵が発生している。その発生要因として以下2つが考えられる。1つ目は、土壌の団粒が乾燥状態かつ低温状態で崩壊している可能性。2つ目は、深耕が行われていることにより、細かな土粒子が生じている可能性である。そこで本研究では砂塵の原因となる細かな土粒子の発生に、冬季中の乾燥・低温条件と、深耕の2つが及ぼす影響について調べた。
Keyword: 風食, 低温・乾燥気候, 深耕
GET PDF=13/13005-17.pdf
発表番号 [5-18]
Mechanisms of Transport and Uptake of Cadmium in Rhizosphere of Barley and Sorghum
hashimoto toshiro [Graduate School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, Kitasato University]
takamats rieko [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
osari hirosi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
オオムギとソルガムの根圏土壌におけるカドミウムの移動・吸収メカニズム
○橋本勇郎 [北里大学大学院獣医学系研究科]
高松利恵子 [北里大学獣医学部]
長利 洋 [北里大学獣医学部]
Cdを対象としたファイトレメディエーションの効果を上げるためには,根圏土壌におけるCd移動・吸収メカニズムの解明が必要である.本研究では,根浸出液が異なるイネ科のオオムギおよびソルガムを改良した根箱にて栽培し,両植物のCd移動・吸収メカニズムを明らかにすることを目的とした.形態別Cd分布や吸収量,蒸発散量などから根圏土壌でのCd移動・吸収メカニズムが,オオムギとソルガムで異なることが示された.
Keyword: ファイトレメディエーション, ライゾボックス, カドミウム
GET PDF=13/13005-18.pdf
発表番号 [5-19]
Influence of a percolation pattern on the cadomium concentration of rice plants in cadmium polluted paddy fields with dressing(2)
Sasaki Choichi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University ]
Sasaki Kiichi [Calbee Co. Ltd.]
Matuyama Nobuhiko [Calbee Co. Ltd.]
Moritani Shigeoki [Calbee Co. Ltd.]
客土をもつカドミウム汚染水田の浸透型が稲体のカドミウム濃度に及ぼす影響(2)
○佐々木長市 [弘前大学]
佐々木喜市 [弘前大学]
松山信彦 [弘前大学]
森谷慈宙 [弘前大学]
カドミウム汚染水田対策としては、常時湛水栽培と客土(20-30cm)等が実施されている。しかし、稲の根は40-50cmまで伸張し、汚染米が発生する危険性がある。特に下層が開放浸透となる場合は特に危惧される。本研究では、客土厚を20cm、25cm、30cm、40cmとした成層水田模型を作製し、鋤床層以下の浸透型を制御し、常時湛水栽培下で水稲を栽培し、稻体のカドミウム吸収に及ぼす影響等について調査を試みた。
Keyword: カドミウム, 客土水田, 浸透型
GET PDF=13/13005-19.pdf
発表番号 [企-5-1]
Reduction of environmental load from tea field soil by water and fertilizer management
Hirono Yuhei [NARO Institute of Vegitable and Tea Science]
Nonaka Kunihiko [NARO Institute of Vegitable and Tea Science]
茶園における窒素環境負荷低減を目指した水・肥培管理
○廣野祐平 [野菜茶業研究所]
野中邦彦 [野菜茶業研究所]
茶の栽培では、他の作物と比べて慣行的に窒素施肥量が多かったため、硝酸態窒素の周辺水系への溶脱や、主要な温室効果ガスの一つである一酸化二窒素の発生量が多いといった問題が報告されている。これらの問題を受けて、近年、環境負荷の低減と茶の生産性の維持の両立を目指した茶栽培技術の開発が進められてきた。本発表では、その中でも茶園における適切な水管理や肥培管理に注目して最近の知見を紹介する。
Keyword: 茶, 硝酸態窒素, 一酸化二窒素
GET PDF=13/13S05-01.pdf
発表番号 [5-10]
Growth acceleration of Tamarix planted in halomorphic soil
Yano Hideaki [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
Iwama Kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
Minagawa Akiko [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
塩類集積土壌に植栽されたTamarixの生長促進について
○箟英晃 [滋賀県立大学大学院 環境科学研究科 環境動態学専攻]
岩間憲治 [滋賀県立大学 環境科学部]
皆川明子 [滋賀県立大学 環境科学部]
吸塩性植物であるTamarixを塩類集積土壌で塩水を供給して栽培した。その後、成長速度が衰える9月下旬以降に施肥と剪定を行い、Tamarixの生長促進効果を検証した。その結果、施肥ナシ剪定ナシ区が他の組合せ条件区に比べ小さく、施肥や剪定が生長を促す可能性を示した。一方、土壌表面のECは施肥アリ剪定ナシ区(1.19S/m)が他の各条件に比べ5%の有意水準で低かった。さらに、Tamarixへの施肥が塩類集積を抑制する可能性を示した。
Keyword: 環境保全, 土壌改良, 砂漠化
GET PDF=12/12005-10.pdf
発表番号 [5-11]
Evaluation of salt dynamics in crop fields under desertification by applying kinetic models of root ion absorption
Kitano Masaharu [Faculty og Agriculture, Kyushu University]
Nomiyama Ryosuke [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Sago Yuki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Yasutake Daisuke [Faculty og Agriculture, Kochi University]
根の速度論的イオン吸収モデルに基づく砂漠化進行畑地圃場の塩類動態の評価
○北野雅治 [九州大学大学院農学研究院]
野見山綾介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
佐合悠貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
安武大輔 [高知大学農学部]
砂漠化進行地域の畑作圃場への塩類集積を評価するために,作物根のイオン吸収モデルとして,2種の速度論的モデル(蒸散統合型モデルおよび蒸発散統合型モデル)を新規に提案した。異なる作物種(トウモロコシ,ヒマワリ,ビート)にモデルを適用して,土壌への塩類集積に対する作物根の吸収機能の影響を評価した。
Keyword: 砂漠化, 塩類集積, 根の吸収モデル
GET PDF=12/12005-11.pdf
発表番号 [5-12]
Water balance and saline transfer in the irrigated district, Tarim River Basin
Oikawa Taku [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Hatano Ryusuke [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Nagasawa Tetuaki [Professor Emeritus, Hokkaido University]
タリム河流域の灌漑地区における水収支と塩類の移動
○及川拓 [北海道大学大学院農学院]
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
波多野隆介 [北海道大学大学院農学研究院]
長澤徹明 [北海道大学名誉教授]
中国新疆ウイグル自治区シャヤ県を対象に水・塩類収支を把握し,灌漑農業が塩類移動に与える影響を検討した。灌漑に伴いK+,Mg2+,Ca2+は地域内に蓄積されるが,Na+は流出する傾向にあることがわかった。しかし,地域内の土壌でアルカリ化がみられること,灌漑用水のNa+濃度が相対的に高いことより,現状の灌漑農業ではNa+の流出が十分ではない可能性が示唆された。
Keyword: 乾燥地, 塩類集積, 水収支
GET PDF=12/12005-12.pdf
発表番号 [5-13]
Repair processes and problems of tsunami damaged farmland
TOMOSHO Tasumi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
SAKATA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
UCHIMURA Motomu [National Institute for Rural Engineering, NARO]
津波被災農地における平成23年の津波被災農地における復旧プロセスと改善課題
○友正達美 [農研機構 農村工学研究所]
坂田 賢 [農研機構 農村工学研究所]
内村 求 [農研機構 農村工学研究所]
2011年3月の東日本大震災の発生以降の津波被災農地の復旧について、2012年3月までの津波被災農地の復旧プロセスと相互の制約を検討した。今後の改善の課題として、々澑を活用した除塩の促進、被災農地での耐塩性雑草の防除、G醒呂瓦箸了楾管理情報の管理と引き継ぎ、た緲施設、農業機械の操作、土壌・水質分析等のマニュアルの整備を指摘した。
Keyword: 東日本大震災, 津波被害, 農地復旧
GET PDF=12/12005-13.pdf
発表番号 [5-14]
Tomato Cultivation Technology at Paddy Field by Using Seawater and Desalting Technology
Kaneko Takeo [MIHAMA Survey & Planning Co.,LTD]
Kimura Fumio [Greenhuse Horticulture Farmer]
kimura Noriyuki [SOUKI Consturuction CO.,LTD]
水田における海水施用と除塩を組み合わせたトマト栽培技術
○兼子健男 [株式会社三浜測量設計社]
木村文雄 [施設園芸農家]
木村憲行 [株式会社創輝建設]
東日本大震災では津波による農地の塩害において除塩が緊急の課題となっているが、適度の塩類濃度は塩ストレス効果、塩素効果およびミネラル効果が期待され、農作物の品質向上が確認されている。過去に行った除塩技術を前提として、海水の施用と除塩を組みあわせてトマト栽培を行った。ほ場は除塩を容易にするため暗渠を利用し、透水性を高めるため50cmの深さまで弾丸暗渠で土層改良を行い、トマトの根の発育と除塩効果を高めた。
Keyword: 海水の施用, 除塩, 土層改良
GET PDF=12/12005-14.pdf
発表番号 [5-15]
Estimation of damages by tsunami and suggestion of reconstruction of farmlands in Soma city, Fukushima Prefecture after the Tohoku-Kanto Earthquake
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
福島県相馬市における東日本大震災による津波被害と農地復興
○駒村 正治 [東京農業大学]
藤川 智紀 [東京農業大学]
中村 貴彦 [東京農業大学]
津波の影響を受けた相馬市東部に位置する水田において土壌の基本的物理性、土壌水分変動、地下水の塩分濃度を測定した。土壌水分の測定から観測期間の約90日間、畝立て部の非湛水日数が続くことが明らかとなり、半湿田でも畝立てによる畑作物栽培の可能性があると判断された。測定当初の塩分濃度は0.3%であったが0.1%に低下し稲の作付けが可能な濃度まで低下した。降雨直後塩分濃度が低下する場合と低下する場合があった。
Keyword: 東日本大震災, 除塩, 畝立て
GET PDF=12/12005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Desalinization technique for tsunami-hit farmland by infiltration of irrigation water discharge from underdrainage
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kato Toru [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kanmuri Hideaki [National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]
Togashi Chiyuki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
津波被災農地における暗渠排水による浸透水除塩
○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
加藤徹 [宮城大学食産業学部]
冠 秀昭 [東北農業研究センター]
富樫千之 [宮城大学食産業学部]
宮城県では東日本大震災の大津波で被災した約1万3千haの農地で除塩対策が必要となっている。本報では除塩事業に伴う用水量,暗渠排水量等の検討を行った。その結果,除塩に要する用水量は代かき用水と同程度であること,また湛水し直ちに排水することで,暗渠排水量が大きくなり,除塩効果を高められることがわかった。除塩の効果を高めるためには弾丸暗渠の施工に加え,圃場全体を耕起することが有効であると考えられた。
Keyword: 東日本大震災, 浸透水除塩, 暗渠排水
GET PDF=12/12005-16.pdf
発表番号 [5-17]
The dynamic state of the soil salt after desalinization on Tsunami paddy field
YUSA Takahiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
SUZUKI Tatsuya [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
SUZUKI Kazuhiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
SUGAWARA Tsuyoshi [Miyagi Prefectual Tobu Regional Promotion Office]
HASEBE Kan [Miyagi Prefectual Tobu Regional Promotion Office]
津波被災ほ場における除塩後の土壌塩分の動態
○遊佐 隆洋 [宮城県古川農業試験場]
鈴木 辰也 [宮城県古川農業試験場]
鈴木 和裕 [宮城県古川農業試験場]
菅原 強 [宮城県東部地方振興事務所]
長谷部 幹 [宮城県東部地方振興事務所]
代かき除塩後の津波被災ほ場の層位別塩分動態について解析した。水稲作付けほ場については,湛水状態であったため,作土層,下層土ともに土壌ECは除塩後の値で推移していたが,大豆作付けほ場については,夏季において下層土から作土への塩分上昇がみられ,作土の土壌ECが上昇した。
Keyword: 特殊土壌, 地表排水, 気象災害
GET PDF=12/12005-17.pdf
発表番号 [5-18]
Remediation of saline soil by calcium carbonate and organic manure
Ishibashi Sakuya [University of Tokyo]
Imoto Hiromi [University of Tokyo]
Nishimura Taku [University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Professor Emeritus, University of Tokyo]
炭酸カルシウム及び有機肥料を用いた塩害土壌の修復に関する研究
○石橋咲耶 [東京大学]
井本博美 [東京大学]
西村 拓 [東京大学]
宮崎 毅 [東京大学名誉教授]
塩類を含む土壌に対し炭酸Ca及び堆肥を施用し培養・溶脱を行い、これら資材の除塩への効果を評価した。堆肥,炭酸Caともに溶脱中の透水性低下の抑制に効果があった。溶脱後、ほぼ全てのカラムで交換性Na+が減少し、Ca2+が増加した。堆肥と炭酸Caをともに施用したものは培養初期においても交換性Ca2+濃度が高かった。これは堆肥の分解によるCO2濃度上昇によると考えられる。
Keyword: 塩類土壌, 堆肥, リーチング
GET PDF=12/12005-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Application of the Surface Suction Leaching Method into Desalinization of Salt-damaged Soil Caused by the Tunami of the Great East Japan Earthquake
INOSAKO_KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
FURUICHI_RYUICHI [City Hall of Kasaoka]
TSUBOI_MASAYUKI [Toyo Tire & Rubber Co.,Ltd]
SAITO_TADAOMI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
震災塩害土壌の除塩への表層吸引溶脱法の適用と課題
○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
古市 龍一 [笠岡市役所]
坪井 正行 [東洋ゴム工業株式会社]
齊藤 忠臣 [鳥取大学農学部]
東日本大震災で津波被害を受けた地域のうち,十分な量の除塩用水を確保できない,あるいは,農地の排水機能が不十分,といった理由から一般的な除塩方法の適用が困難な農地に対する修復法として表層吸引溶脱法に着目し,その適用の可否について検討した.その結果,本法の通常使用では十分な除塩効果は得られないこと,ならびに,継続的な作業の繰り返しで表層の塩濃度低減率を60%まで増加できることが明らかとなった.
Keyword: 東日本大震災, リーチング, 排水
GET PDF=12/12005-19P.pdf
発表番号 [5-1]
Cost reduction techniques for land leveling by utilizing the topographic survey results
Junya ONISHI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Yukio OKUDA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Hiroshi IKEURA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
測量結果を活用した圃場均平化のコスト低減手法
○大西純也 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
奥田幸夫 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
池浦弘 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
ウズベキスタン国では、従前からの起伏や農家の営農活動によって圃場に不陸が生じ、灌漑水の不均一化、生育のムラ等の問題が生じており、これらの問題を改善できる圃場均平化の定期的な実施が望ましい。しかし、機材、技術者、農家の資金難等により、ほとんど実施できていない状況である。ここでは、農家費用負担軽減を目的に、測量結果を活用した農家の事前作業が均平化全体コストに及ぼす影響について報告する。
Keyword: 圃場整備, 圃場均平化,
GET PDF=12/12005-01.pdf
発表番号 [5-10]
Fundamental study on the evaluation of surface roughness of concrete canals
MIMA Masanori [Faculty of Agriculture,Kochi University]
OTAGAKI Koichiro [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]
SATO Shusi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
HASEGAWA Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
コンクリート水路の表面粗さの評価に関する基礎的研究
美馬 昌典 [高知大学農学部]
太田垣 晃一郎 [愛媛大学大学院連合農学研究]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
○長谷川 雄基 [高知大学大学院農学専攻]
摩耗したコンクリート水路における劣化度予測の手法を確立するため,表面粗さパラメータの劣化度指標としての利用可能性を評価した.さらに,簡便な表面粗さデータの取得を目的とし,三次元画像解析ソフトウェアの信頼性を検討した.その結果,表面凹凸の最大高さを粗骨材の最大寸法で除した値を劣化度の下限値として使用できる可能性が示された.また,粗度係数に着目することにより,本ソフトウェアの高い信頼性を確認できた.
Keyword: 摩耗, 表面粗さ, 粗度係数
GET PDF=11/11005-10.pdf
発表番号 [5-11]
A Study for Research and Solving Problems of Estimating Flow Transmissibility on Concrete Canal
Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Hasegawa Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
Otagaki Koichiro [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
コンクリート水路の通水性能評価における課題の抽出とその解決に向けた研究
齋 幸治 [高知大学農学部]
佐藤周之 [高知大学農学部]
長谷川雄基 [高知大学大学院農学専攻]
○太田垣晃一郎 [愛媛大学大学院連合農学研究科]
コンクリート水路の通水性能評価に広く用いられる粗度係数の推定における問題点の抽出を試みた.複数の壁面条件ならびに水理条件を設定した通水実験より粗度係数を推定したところ,粗度係数は壁面条件や流速,径深等といった水理条件の変動に関わらず,フルード数と強い関係性を持つことが見出せた.また,高フルード数の流れ場において推定された粗度係数は,壁面による流水抵抗の影響を良好に反映した値となると予想された.
Keyword: コンクリート水路, 水理性能, 粗度係数
GET PDF=11/11005-11.pdf
発表番号 [5-12]
Surface Ruggedness and Roughness Coefficient of Open Channel Repaired by Surface Coating
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]
Sato Satoshi [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]
Kaneta Toshikazu [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]
Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]
Kawamura Kouji [FRONTIER-Giken Co., Ltd]
表面被覆工法により補修した水路の内面の凹凸と粗度係数
○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
佐藤 智 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
金田 敏和 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
小野寺 康浩 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
川村 孝次 [(株)フロンティア技研]
コンクリート開水路の補修において、劣化部を除去して凹凸の残った表面に硬質ウレタン樹脂を塗布した工法での粗度係数を水理実験により測定した。劣化部除去後の表面の算術平均粗さは1.1mmであった。補修後の水路の粗度係数は、設計基準に示される標準値である0.012〜0.016の範囲にあった。それゆえ、この程度の凹凸の場合には、断面修復なしに表面被覆を行ったとしても、通水機能は確保されると考えられた。
Keyword: 表面被覆工法, コンクリート開水路, 粗度係数
GET PDF=11/11005-12.pdf
発表番号 [5-13]
Properties and an installation example of rubber concrete protecor
Uno Kazuya [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]
Nishimura Yoshiki [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]
ゴム製コンクリート保護材の性能と設置事例について
宇野 一也 [シバタ工業株式会社]
○西村 佳樹 [シバタ工業株式会社]
頭首工エプロン部等のコンクリート構造物は、流水や砂礫の衝突により摩耗、損傷する事例が多く、必要に応じて補修を行う必要がある。また、補修工法は、耐摩耗性、耐衝撃性に優れること、また、長寿命化を図ることで、ライフサイクルコストの低減が図れる工法が望ましいと考えられる。ここでは、ゴム製のコンクリート保護材(ラバースチール)について、耐摩耗性、耐衝撃性の性能と頭首工エプロン部への設置事例について報告する。
Keyword: ゴム, コンクリート, 摩耗
GET PDF=11/11005-13.pdf
発表番号 [5-14]
Performance Examination of Concrete Channel in Snowy and Cold Region
ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
積雪寒冷地域のコンクリート開水路の構造機能診断調査について
○小野寺康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]
金田 敏和 [土木研究所 寒地土木研究所]
佐藤 智 [土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]
積雪寒冷地域に造成されているコンクリート開水路は、温暖な地域ではみられないほどの寒冷な自然環境下で供用されている。コンクリート開水路を例にとると、凍害や地盤の凍上等に起因した変状がみられる。機能診断においては、積雪寒冷地域に特有の診断調査と評価が必要となる。本報では、積雪寒冷地域のコンクリート開水路を対象とした構造機能診断調査(事前調査、現地踏査、現地調査)について概説した。
Keyword: コンクリート開水路, 凍害, 凍上
GET PDF=11/11005-14.pdf
発表番号 [5-15]
Temperature and Moisture Content in The Concrete Flume Sidewalls with Frost Damage Instituted Underground Surface
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
凍害が生じている掘込形式のコンクリート開水路における温度・水分の状況
○金田 敏和 [土木研究所 寒地土木研究所]
小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]
佐藤 智 [土木研究所 寒地土木研究所]
中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
積雪寒冷地に造成されているコンクリート開水路の機能診断技術の向上のためには、開水路特有の凍害劣化メカニズムを把握したうえで、適切な機能診断手法を検討する必要がある。本報では、北海道北部地域において凍害が生じている掘込形式のコンクリート開水路の部材温度と水分の観測結果などを述べた。
Keyword: コンクリート開水路, 凍害, 温度
GET PDF=11/11005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Consideration of the Estimating the Thickness of a Layer of Inferior Quality Concrete by Ultrasonic Pulse Method of BS4408
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
BS4408の超音波法によるコンクリートの表面劣化深さ推定方法の検討
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
凍害の進行が懸念されるコンクリート構造物においては,表面からの劣化深さである凍害劣化深さの推定が行われる。非破壊で表面劣化深さを推定する方法には超音波法があり,この方法のオリジナルは1974年に制定されたBS4408 Part 5に記されたものである。本文では,非破壊による表面劣化深さの推定精度を向上することを目的として,BS4408 Part5に記されている方法の誘導過程および適用条件を検討した。
Keyword: BS4408, 超音波法, 表面劣化深さ
GET PDF=11/11005-16.pdf
発表番号 [5-17]
Strain movement of composite test pieces composed of repair material and mortar by temperature
MORI_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI_Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO_Isamu [National Institute for Rural Engineering]
OKUNO_Rintaro [National Institute for Rural Engineering]
補修材料とモルタルとの複合供試体の温度挙動
○森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
奥野倫太郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
JIS R 5201に準拠したモルタルに補修材料を施工した複合供試体を作製し,これを1サイクル24時間の温冷繰り返し環境に置いた場合の,補修材料とモルタルとのひずみ挙動を調べた。その結果,はく離が生じた補修材料とモルタルとのひずみ挙動は,はく離しなかったものと比較してその差が大きくなり,熱膨張係数の大きく異なる材料では,付着界面に変形・応力集中が発生し,付着強度を低下させる可能性が示唆された。
Keyword: 補修材料, モルタル, はく離
GET PDF=11/11005-17.pdf
発表番号 [5-18]
Performance evaluation of organic surface coating method after accelerated weathering test
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
有機系表面被覆工法の促進耐候性試験後の性能評価
○奥野倫太郎 [日本基礎技術]
森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
石黒覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]
促進耐候性試験前後で中性化深さ試験と付着強さ試験を行い,促進耐候性試験により有機系表面被覆材の表面に発生する微細ひび割れがそれらの性能の低下に及ぼす影響について確認した。その結果,促進耐候性試験により表面の微細ひび割れが大きく発達したもの(促進耐候性試験3,000時間経過後)でも劣化因子(二酸化炭素)が遮断されており,付着強度は1.5N/mm2以上あることが確認された。
Keyword: 有機系表面被覆工法, 促進耐候性試験, 性能評価
GET PDF=11/11005-18.pdf
発表番号 [5-19]
A Study of Method selection of The Pipe Rehabilitation Methods in the Performance Check
suzuki takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]
satou toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]
suzuki takayuki [ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.]
takasaki masanori []
管路更生工法の性能規定化における工法選定の考え方
○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]
鈴木 崇之 [芦森工業株式会社]
高崎 正宣 [日本インシチュフォーム協会]
ストックマネジメント技術の体系化に向けて、パイプラインの対策工法である「管路更生工法」が保有すべき材料・工法の要求性能と照査可能な性能項目の規定化と工法横断的な評価試験による照査技術の開発を進めている。本報では、実務的な取組みにあたり、要求性能に対する照査可能な評価項目の試験方法の検討を踏まえ、照査実施の枠組みとなる具体的な工法選定の考え方について報告する。
Keyword: 管路更生工法, 性能照査, 工法選定
GET PDF=11/11005-19.pdf
発表番号 [5-10]
Irrigation performance assessment of Luohui irrigation scheme in China
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kitamrua Tetsuya [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
中国・洛恵渠灌区における灌漑実効評価
○清水 克之 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
北村 哲也 [鳥取大学農学部]
李 鴻 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
中国・黄土高原の麓に位置する洛恵渠灌区では,高塩分濃度の地下水の補助灌漑利用による二次的塩類集積が本地区の塩害の一因となっており,適切な用水配分は重要である.そこで,本灌区東部を対象に供給率,効率,信頼性,公平性の点から用水配分の評価を試みた.その結果,短期間での評価は不適切であったが,長期間での評価は概ね良好であった。また,東幹線の充足率が他の幹線よりやや低いことが明らかになった。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 農地環境
GET PDF=10/10005-10.pdf
発表番号 [5-11]
A study on suitable groundwater use for irrigation in Luohui irrigation scheme, China
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
中国・洛恵渠灌区における地下水の適切な灌漑利用に関する研究
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
○李 鴻 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
黄土高原南東部に位置する洛恵渠灌区では,綿花,小麦,トウモロコシや果樹・野菜が栽培されている。灌漑は河川水に依存し,地下水を補助に利用しているが,高いECの地下水の灌漑利用は二次的塩害を起こすことが懸念される.そこで,洛恵渠灌区東部を対象として作物生産に影響を与えない適切な地下水の灌漑利用について検討し,地区別・作物別に水分および塩ストレスを考慮した地下水利用可能量を推定し,そのマップ化を行った.
Keyword: 畑地灌漑, 地下水利用, 塩類集積
GET PDF=10/10005-11.pdf
発表番号 [5-12]
Irrigation scheduling under saline water
Yamamoto Tahei [Arid land research center Tottori University]
Moritani Shigeoki [Arid land research center Tottori University]
Andry Henintsoa [Arid land research center Tottori University]
塩水灌漑の用水計画
○山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
森谷慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]
Andry Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
限りある水資源条件下では、ある程度塩類化した灌漑水の利用が余儀なくされる。灌漑水が良質水の場合、灌漑水量の求め方は普及しているが、塩水を用いる場合の算定フローは少ない。本研究では、良質水を対象にした現行の用水計画をベースにして、塩水灌漑下の算定フローについて検討を加え、シミュレーション手法(2008Visual Basic)を利用して、少量頻繁と間断灌漑下におけるリーチングや適正用水量などの評価を試みた。
Keyword: 塩水灌漑の用水計画, 2008Visual Basic, リーチング
GET PDF=10/10005-12.pdf
発表番号 [5-13]
Water budget evaluation in paddy fields with subsurface water level regulation system
KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
地下水位制御システムが水田用水需要量に与える影響
北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
地下水位制御システムFOEASは暗渠排水と地下灌漑の機能を併せ持ち、湿害と干ばつを回避し各作物に最適な地下水位の維持を可能とする。FOEASの導入による灌漑方法や営農形態の変化が地区の用水計画に与える影響についての検討はほとんどされていない。そこで、鹿児島県蒲生地区においてFOEASによる水稲栽培時の用水量を調査したところ、一般的な水田と比べて約40%(404mm)削減した。また、大豆栽培時の地下灌漑用水量は118mmであった。
Keyword: 地下水位制御システム, 水田用水量, 排水量
GET PDF=10/10005-13.pdf
発表番号 [5-14]
The effect of underground irrigation on the low-protein rice production
OKITA Masataka [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
NANBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
TAKAKI Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
KASHIWAGI Junichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]
低タンパク米生産における地下灌漑の効果
○沖田 政崇 [北海道大学大学院農学院]
南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
高木 優次 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
低タンパク米生産と地下灌漑の関連について調査した。地下灌漑の実施により窒素吸収を抑制できることは確認できた。しかし、現行の地下灌漑操作では十分な給水ができているものの、土壌中の窒素を容易に制御することはできなかった。また、籾殻暗渠の施工によって心土層の透水性が向上し、土壌が酸化状態になった結果アンモニウム態窒素の生成が抑制されたと推察された。このことが低タンパク米生産の主な要因であると考えられる。
Keyword: 地下灌漑, 土壌窒素, 低タンパク米
GET PDF=10/10005-14.pdf
発表番号 [5-15]
Comparison of crop water productivity by rice ecologies in West Africa
Dawuni Busia [ Ghana Irrigation Development Authority]
Tahiru Fulera [Savanna Agriculture Research Institute ]
Yangyuoru Macarius [Institute of Agricultural Research, College of Agriculture and Consumer Sciences, University of Ghana]
Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
西アフリカにおける栽培方式の違いによる稲の水生産性の比較
ダウニ ブシア [ガーナ灌漑開発庁]
タヒル フレラ [国立サバンナ農業研究所]
ヤンギョル マカリアス [ガーナ大学農業消費者科学部農業研究所]
○藤井 秀人 [国際農林水産業研究センター]
西アフリカの3種類の稲の栽培方式(陸稲,天水低地,灌漑)の水生産性を比較した.水生産性は,作物収量を作物生産に使われた水量で除した値である.2008年雨季にガーナの沿岸サバンナ帯,ギニアサバンナ帯,半落葉樹林帯から各々3圃場を選び栽培試験を実施した.その結果,稲の水生産性は,陸稲圃場で0.18kg/m3,天水低地0.41 kg/m3、灌漑圃場で0.40 kg/m3となり、天水低地は灌漑圃場と同程度の水生産性が示された。
Keyword: 水生産性, 西アフリカ, 稲栽培方式
GET PDF=10/10005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Determination of Irrigation Amounts Using a Numerical Model
Fujimaki Haruyuki [Tottori University]
Sasaki Yu [Univ. of Tsukuba]
植物の生長モデルと天気予報の灌漑スケジューリングへの応用
藤巻 晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター緑化保全部門]
○佐々木 優 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
自動灌漑システムによる灌漑区と数値天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで、仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを試みた。また供試作物の生長モデル中のパラメーターの測定を行った。昨年は2008年に行った、大豆を用いた同様の研究について報告したが、今回は陸稲(トヨハタモチ)を用いた実験の結果について報告する。
Keyword: 植物の生長モデル, WASH_1D, 数値天気予報
GET PDF=10/10005-16.pdf
発表番号 [5-17]
Hydrological Characteristics of Irrigation Water Exert on the Basin
YAMANASHI Mitsunori [Hokkaido College,Senshu University]
灌漑用水が流域に及ぼす水文特性
○山梨 光訓 [専修大学北海道短期大学]
石狩川の中流部左岸の農地が、北海幹線灌漑用水路によって水田灌漑がなされている。灌漑用水の作物消費以外に水田に取水された水量の多くが減水深に見合う流域の農地空間への水蒸気補給、地下水成分移動、排水路を通じての表面流出をして河川水の維持などに寄与している。灌漑用水路支線に分水された用水も流末で排水路を経て河川に流出する。そこで、このような灌漑用水量の河川の流量に及ぼす水文学的効果について検討した。
Keyword: 灌漑用水, 流域, 水文特性
GET PDF=10/10005-17.pdf
発表番号 [5-18]
Examination of evapotranspiration in open field multi farming and applicability of Penman-Monteith method
HISADA SHIGETA [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
露地マルチ栽培における蒸発散量の検討とペンマン-モンティース法の適用可能性
○久田重太 [岐阜大学応用生物科学研究科]
伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]
千家正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
露地・マルチ栽培のタマネギ畑において気象観測を行い、ペンマン法(P法)およびペンマン・モンティース法(PM法)による推定蒸発散量を比較した。観測した57日間ではボーエン比法(B法)による値と比べ、P法で0.87mm/d、PM法法では0.61mm/d多い結果となった. また、B法が5.0mm/d以上の日では、B法に対しP法で−0.55〜0.68mm/d、PM法で−1.2〜0.33mm/d多いが、いずれも最大蒸発散量を概ね再現できていると考えられる.
Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散,
GET PDF=10/10005-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Observation of percolation and lateral seepage of rainfed rice fields in Laos
Oda Masato [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Fujihara Yoichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ラオス中部の天水田における降下浸透・畦浸透の観測
小田 正人 [国際農林水産業研究センター]
○藤原 洋一 [国際農林水産業研究センター]
ラオス中部の天水田稲作地域を対象として、気象観測、栽培・収量調査、飽和透水係数などの圃場調査、さらに、湛水・地下水位などの水動態観測を行った。その結果、高収量を得るためには出穂期の9月に湛水をできるだけ維持することが重要であり、湛水を確保するためには降下浸透(0〜2mm/day)の10倍程度と推定された畦浸透量(0〜22mm/day)を抑制することが重要であることが示された。
Keyword: 天水田, 降下浸透, 畦浸透
GET PDF=10/10P05-19.pdf
発表番号 [企-5-1]
Effective Use of JABEE‘s Accreditation System in Private University
Kohno Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihonn University]
私立大学におけるJABEE認定制度の活用
○河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
国立大学では、今後とも、JABEE認定制度による技術者教育プログラムが第2期中期目標等に強く位置づけられようとしている。私立大学においても、18歳人口の減少・全入時代を迎え、今後とも推薦・AO・一般・編入等の多様な入試により、資質が多様に異なる学生が多く入学してくることから、これらの学生諸君の教育に当たっては、教育方法の向上・改善などに成果をもたらしたJABEE認定制度の活用が大いに有用であることを述べる。
Keyword: 私立大学, JABEE, 技術者教育
GET PDF=10/10S05-01.pdf
発表番号 [5-10]
Estimation method of LCC of a small earth dam considering heavy rainfall risks
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコストの算定手法
○堀 俊和 [農村工学研究所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
松島 健一 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]
近年、ため池の豪雨被害が数多く報告されており、老朽ため池の改修が急務となっている。一方、公共事業費が削減される中、限られた改修コストで豪雨による被害を最小限にする必要がある。本研究では、最適な改修方法を選定することを目的として、豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコスト(LCC)を算定する手法を提案した。ため池の破壊形態として、越流破壊とすべり破壊を考慮して破壊確率を求め、LCCを算定した。
Keyword: ため池, ライフサイクルコスト, 豪雨
GET PDF=09/09005-10.pdf
発表番号 [5-11]
Investigations for statistical parameters for construction accuracy in cast-in-place RC open channels
ISHII Masayuki [Shimane University]
NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
YOSHIOKA Yuji [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
KAWAMOTO Yoshihisa [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
OKITA Kazushi [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
現場打ちRC開水路の施工精度に関する現地調査と統計量の算出
○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
吉岡 裕次 [中国四国農政局土地改良技術事務所]
川本 芳久 [中国四国農政局土地改良技術事務所]
沖田 和士 [中国四国農政局土地改良技術事務所]
RC開水路に対してレベルII信頼性設計法を実施するための基礎資料を得る目的で,全国の開水路において局部破壊試験を実施し,側壁の厚さと鉄筋のかぶりを計測した。得られた結果に基づき,ひとまとめとして扱う単位について留意しながら統計解析を実施して,ばらつきの大きさ,すなわち施工精度に関する検討を行った。かぶりの施工精度は壁厚と比べて低く,コンクリート打ち込み時に鉄筋が動いてしまっている状況が示唆された。
Keyword: 開水路, 施工精度, 有効高さ
GET PDF=09/09005-11.pdf
発表番号 [5-12]
Prediction of Crack Width in Massive Concrete Structures
YURUGI, Masahiro [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki Univ.]
YOKOUTI, Keiko [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki Univ.]
ISHIKAWA, Masami [Faculty of Engineering, Tohoku gakuin Univ.]
マスコンクリートの温度ひび割れ幅予測
○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部科学部]
横内 景子 [弘前大学 農学生命科学部科学部]
石川 雅美 [東北学院大学 工学部]
マッシブなコンクリート構造物に発生する温度ひび割れの幅に関し、実構造物について文献調査するとともに、CPひび割れ幅法を用いてそれぞれのケースのひび割れ幅を解析し、実測値と解析値がよく一致する解析条件を求めた。その結果、ひび割れ指数は1.75、ひび割れ面積割合は10%、応力解放領域は550mm、鉄筋付着喪失領域は50mmの場合が最もよい一致を見た。しかしその場合でも実測値と解析値とはかなりの差異が認められた。
Keyword: 工法・施工, マスコンクリート, ひび割れ幅
GET PDF=09/09005-12.pdf
発表番号 [5-13]
In-Situ Non-Destructive Evaluation of Concrete Physical Properties by Acousto- Ultrasonic Method
SUZUKI Tetsuya [Nihon University ]
NAKAZATO Yoshimitsu [Kanagawa Prefectural Government]
TAKATSUKA Kentarou [Kanagawa Prefectural Government]
Aoki Msao [Nihon University ]
OKAWA Takeo [Kanagawa Prefectural Government]
AU法を用いた構造体コンクリートの非破壊物性評価に関する研究
○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
仲里 義光 [神奈川県]
高塚 健太郎 [神奈川県]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
大川 武夫 [神奈川県]
近年,損傷が進行したコンクリート構造物の補修・改修工が進められることに伴い,非破壊による定量的効果検証法の開発が急務な課題となっている.筆者らはAE法と損傷力学に基づくコンクリート材料の定量的損傷度評価法を開発している.本報では,クラックによる損傷が進行したコンクリート壁面を対象に,補修前後の超音波伝搬挙動から弾性波法による補修効果検証の有効性を評価するとともに,弾性波伝搬挙動へ及ぼすコンクリート損傷の影響を検討した結果を報告する.
Keyword: 超音波伝播挙動, AU法, コンクリート損傷
GET PDF=09/09005-13.pdf
発表番号 [5-14]
The fundamental study on the detailed evaluative method of concrete neutralization
UCHIDA Ken-ichiro [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
YAMASAKI Shutaro [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
コンクリート中性化の詳細評価技術に関する基礎的研究
○内田 健一朗 [高知大学大学院農学専攻]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
山 周太郎 [高知大学大学院農学専攻]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
フェノールフタレイン(PP)溶液を用いた中性化の詳細評価技術の確立に向け,コンクリートのpHとPP溶液の発色量との関係を検討した.画像解析によってpHごとの発色量を定量化した結果,コンクリートに散布したPP溶液はpHが9.5以下では全く発色しないことがわかった.コンクリートのpHの上昇に伴い,発色量は線形的に変化することから,発色量を定量化することでコンクリートのpHが推定できる可能性が示された.
Keyword: 中性化, PP溶液, RGB
GET PDF=09/09005-14.pdf
発表番号 [5-15]
Frost Damage Diagnosis of Concrete Channel by Ultrasonic Pulse Method- Estimation of Degradation by Frost Damage using Surface Scanning Method -
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TAKADA Ryuichi [Matsue National College of Technology]
SUZUKI Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
YAMAZAKI Daisuke [SHO-BOND Corporation]
SATO Syushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
超音波法によるコンクリート製開水路の凍害診断に関する研究―表面走査法による凍害劣化の評価―
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
山崎 大輔 [ショーボンド建設株式会社]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
コンクリート構造物の凍害は,構造形式,供用される環境条件に応じた特徴があり,農業水利施設の多くの割合を占めるコンクリート製開水路でも,特徴的な凍害が生じる。本文では,超音波の表面走査法による凍害劣化深さ推定方法を供用中の凍害が生じているコンクリート製開水路に適用し,コンクリート製開水路における凍害の発生特徴を踏まえた凍害劣化評価を試みた。
Keyword: 開水路, 凍害診断, 超音波法
GET PDF=09/09005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Quantification on roughness of concrete surface using 3-dimensional image analysis
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
YAMASAKI Shutaro [Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]
KAI Takefumi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
FUJIMOTO Megumi [Mitsui Consultants Co., Ltd.]
SAI Koji [Faculty of Agriculture, Kochi University]
三次元画像解析によるコンクリート表面粗さの定量化に関する研究
○佐藤 周之 [高知大学農学部]
山 周太郎 [高知大学大学院総合人間自然科学研究科]
甲斐 健史 [高知大学農学部]
藤本 恵実 [三井共同建設コンサルタント]
齋 幸治 [高知大学農学部]
本研究では、コンクリート開水路に生じる骨材露出の三次元画像解析による定量評価を試みた。その結果,三次元画像解析で得たコンクリート表面の縦断図とレーザー変位計を用いて測定・取得した縦断図は比較的精度よく一致し、全体的な誤差は0.4mm程度であることが分かった。また,解析に用いる画像ではカメラレンズによる歪みの影響に注意しなければならず,特に画像中心部を解析に用いれば精度が向上することが明らかとなった
Keyword: コンクリート開水路, 摩耗, 三次元画像解析
GET PDF=09/09005-16.pdf
発表番号 [5-17]
Measuring the Thickness of Concrete Plate Using Shear Wave Resonating Method
Ishiguro_satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
超音波共振法によるコンクリート版の厚さ測定について
○石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]
コンクリート版の背面に欠損部を設けた供試体を作製し,超音波共振法を用いて上面から背面の欠損,コンクリート版の厚さの変化が検知できるかどうか検討した。本研究結果から,超音波共振法はコンクリート版の厚みそのものを調べることはできないが,測定波形の最大振れ幅比を指標とした場合,健全部分に比べて厚みが減少しているような場合には検出が可能であることが確認できた。
Keyword: コンクリート材料, 非破壊検査,
GET PDF=09/09005-17.pdf
発表番号 [5-18]
Non-Destructive Identification of Water-Leak Waves in Inner-Water Pressure Conditions
Ito Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO.,LTD]
SUZUKI Tetsuya [Nihon University]
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
FUJITA Shigeru [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
Aoki Masao [Nihon University]
内水圧条件における漏水起源弾性波の非破壊同定
○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]
藤田 茂 [株式会社 日本水工コンサルタント]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
既設農業用パイプラインの漏水起源弾性波を非破壊計測した。その結果,内水圧条件下での検出波特性が漏水点近傍で変質することが検出波エネルギーと周波数の関係から明らかになった。
Keyword: 非破壊計測, パイプライン, 漏水
GET PDF=09/09005-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Visualization of Air Void Structure in Damaged Concrete by X-ray Computed Tomography Method
Okutsu Kouta [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
Ogata Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Takada Ryuichi [Matsue National College of Technology]
Sato Syushi [Faculty of Agriculture, Kohchi University]
Yamazaki Daisuke [SHO-BOND Corporation]
Aoki Masao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
X線CT法を用いた損傷コンクリートの空隙構造の可視化
○奥津 広太 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
佐藤 周之 [高知大学農学部]
山崎 大輔 [ショーボンド建設株式会社]
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
コンクリート構造物の損傷度の定量化は, 近年の既存施設の長寿命化の中で重要な技術課題である. 既往の研究より, コンクリート損傷と内部構造, 物性との密接な関係が明らかとなっている.本報では, クラックの発達したコンクリートコアを用いて, X線CT法による空隙構造の可視化と弾性波トモグラフィ法による速度場の評価を組み合わせ, コンクリート損傷の発達が物性値へ及ぼす影響を検討した結果を報告する.
Keyword: X線CT法, CT値, 弾性波トモグラフィ法
GET PDF=09/09P05-19.pdf
発表番号 [5-1]
Bond Strength of Calcium Leached Mortar
Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Tokashiki_Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya_Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
カルシウムが溶脱したモルタルの付着強度特性
○森 充広 [農村工学研究所]
渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 丈久 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
長期間水に曝される農業用水路コンクリートの通水表面に見られるカルシウム溶脱等の変質が付着強度に与える影響を評価するため,電気泳動によって強制的にカルシウムを溶脱させた供試体に補修材料を施工し,その付着強度を単軸引張試験により評価した。その結果,カルシウムが溶脱したモルタルと補修材料との付着強度は小さくなること,またプライマーを施工することにより一体性が回復できることが明らかとなった。
Keyword: 溶脱, 電気泳動, 付着強度
GET PDF=09/09005-01.pdf
発表番号 [企-15-1]
The steps to solve depopulation, past and hereafter
MIYAGUCHI Toshimichi [Waseda University]
過疎対策の歩みと今後のあり方
○宮口 ?廸 [早稲田大学教育・総合科学学術院]
過疎法の廃止が目前に迫っている。新しい過疎対策を議論するためには,地域の現実を直視しそこから最適の状況を見出していくことが重要である。たとえば「住民がどのようにすれば楽しく暮らしていけるのか」いうことを,外部からアドバイスを受けながら住民自身が考えていくことが大切なポイントとなるであろう。これからの過疎対策のあり方を考える時,実際に人が動くことのできる仕組みを作ることが重要な鍵になると考える。
Keyword: 過疎法, 住民との協働,
GET PDF=09/09S15-01.pdf
発表番号 [企-5-1]
A Method of Citrus Cultivation Marudori Method and its Effects
Shimazaki_Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
カンキツの新しい栽培技術「マルドリ方式」の技術と効果
○島崎 昌彦 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
カンキツの高品質果実生産のための技術として,「マルドリ方式」を開発した。プラスチックシートによるマルチングと点滴かん水施肥を組み合わせた栽培技術である。「マルドリ方式」を用いて栽培することにより,糖度向上,機能性成分増加,幼木成長促進,隔年結果軽減などの効果が認められる。普及も拡大しており,販売戦略も工夫することにより高価で販売する例も見られる。
Keyword: 畑地灌漑, カンキツ, マルドリ
GET PDF=09/09S05-01.pdf
発表番号 [5-14]
Modeling of changes in soil hardness and water retentivity of Andisol by sawdust incorporation
TOBE_Takeshi [Foundation of Hokkaido Agriculture Modernization Center]
SUGATA_Mayumi [East Nippon Expressway Co.,Ltd.]
FUJII_Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
IIYAMA_Ippei [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
木くず混入による黒ボク土の硬度・保水性変化のモデリング
○戸部 岳志 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]
菅田 麻由実 [東日本高速道路(株)]
藤井 克己 [岩手大学農学部]
飯山 一平 [岩手大学農学部]
本研究は畑への未利用バイオマスの有効活用を目的とした。木くずを黒ボク土へ混入させて供試体を作成し実験を行い、木くずの混入が硬度と保水性に与える影響をモデル化することを検討した。測定した木くず混入土の硬度変化を、木くず混入率および気相増加率を変数とした相対弾性式で再現した。また、混入土における木くずの保水性を水分特性曲線の形状変化と間隙径分布で表し、混入に伴い増加した木くずの水分の所在を推測した。
Keyword: 土壌構造, 保水性, バイオマス利用
GET PDF=08/08005-14.pdf
発表番号 [5-10]
Impact of Spatial Distribution of Water Retention Curves on Variably-Saturated Water Flow
Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture & Technology]
Seki Katsutoshi [Toyo University]
Simunek Jirka [University of California, Riverside]
水分保持曲線の空間分布が不飽和水分移動に与える影響
○斎藤 広隆 [東京農工大学共生科学技術研究院]
関 勝寿 [東洋大学]
シムネック ユッカ [カリフォルニア大学リバーサイド校]
不飽和帯中の正確な水分分布の予測のためには,土の水理特性の空間分布をより正確に求める必要がある。しかし現実的には,網羅的なサンプリングは不可能であり,限りあるデータからの不完全な水理特性情報しか通常持ち合わせていない。そこで,任意の場所での水理特性の値は,限りあるデータから地球統計学的補間法によって推定される。本研究は,地球統計学的に求められた水理特性場が水分移動計算に与える影響を調べた。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 物質循環
GET PDF=08/08005-10.pdf
発表番号 [5-18]
Soil temperature affected by the amount hot water applied during hot water sterilization
OCHIAI HIROYUKI [MEIJI UNIVERSITY]
NOBORIO KOSUKE [MEIJI UNIVERSITY]
KITA NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]
KATO TAKAHIRO [MEIJI UNIVERSITY]
熱水投入量の違いによる地温の変化
○落合 博之 [明治大学]
登尾 浩助 [明治大学]
北 宣裕 [神奈川県農業試験センター]
加藤 高寛 [明治大学]
土壌消毒における臭化メチルの使用が全面撤廃となったことから、それに変わる環境への負荷の少ないものとして脚光を浴び始めた熱水土壌消毒について土壌中の水と熱の移動という観点から実際に効果的かどうかを検証した。
Keyword: 熱水土壌消毒, TDRプローブ, 土壌水分量
GET PDF=08/08005-18.pdf
発表番号 [5-19]
Temporal changes of heat, water and solute movement under the heat water sterilization in a green house
Kato Takahiro [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
Kita Nobuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]
Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]
熱水土壌消毒時における熱・水分量・溶質の経時変化
○加藤 高寛 [明治大学農学部]
登尾 浩助 [明治大学農学部]
北 宣裕 [神奈川県農業技術センター]
落合 博之 [明治大学農学部]
有望な臭化メチル代替土壌消毒法として注目されている熱水土壌消毒では、圃場に熱水を投入することで地温を上昇させ土壌病害虫の防除を行う。熱水土壌消毒の課題のひとつに熱水投入量の問題がある。必要な熱水投入量は決定するのが難しく、最適な熱水投入量を決定する方法は未だ確立されていない。そこで、本研究では熱水土壌消毒時における熱に加え、水・溶質移動も測定し適切な熱水土壌消毒管理のためのデータを収集した。
Keyword: 熱水土壌消毒, TDR, 土壌水分量
GET PDF=08/08005-19.pdf
発表番号 [5-28]
Effect of temperature, moisture and carbon content on carbon mineralization of Japanese forest andosols.
Yoshida Taisuke [Graduate School of Public Policy, The University of Tokyo]
Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Faculty of Business Administration, Toyo University]
Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
温度、水分、および炭素含量が森林黒ボク土の二酸化炭素放出に及ぼす影響
○吉田 泰輔 [東京大学公共政策大学院]
井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
関 勝寿 [東洋大学 経営学部]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
本研究では、炭素含有率の高い西東京市の森林黒ボク土(深さ0-5、5-10、10-15 cm)における二酸化炭素放出の温度・水分依存性を検討した。二酸化炭素放出速度は表層に近いほど大きく、温度上昇に伴い指数関数的に増大し、土壌水分の増加に伴い増大した。Q10値は2.76-3.52の値を示した(平均値は3.23)。また、二酸化炭素放出速度は全炭素量と指数関数的関係にあり、微生物数と線形関係にあった。
Keyword: 二酸化炭素, 温度, 土壌水分
GET PDF=08/08005-28.pdf
発表番号 [5-17]
Field management against overpercolation in winter flooding - non-tilled rice culture system on the coast of the Ariake Sea.
NAKANO Keiko [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
KUBOTERA Hideo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
SUMIYOSHI Tadashi [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
有明海沿岸地域における冬期湛水−不耕起水稲作体系の漏水防止管理方法
○中野 恵子 [九州沖縄農業研究センター]
久保寺 秀夫 [九州沖縄農業研究センター]
住吉 正 [九州沖縄農業研究センター]
有明海沿岸クリーク地帯への冬期湛水〜不耕起水稲作導入に際しては、圃場の漏水が問題となる。この防止策として冬期湛水前の代かきや耕耘の効果を調べた。不耕起区、耕耘区および代かき区の3区を設け、冬期入水期間中の部分的な日減水深と区全体の湛水状況を確認した。また土壌薄片による構造観察を行った。耕耘は部分的には過剰な降下浸透を抑制するが、区全体の湛水維持のためには代かきが必要であることが示された。
Keyword: 日減水深, 土壌構造, 代かき
GET PDF=08/08005-17.pdf
発表番号 [5-15]
Soil Water on the Improvement Soil of Cement-Blended
SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Co. Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
Yoshimi_Yamamoto [Obayashi Corporation Kyushu Branch Office]
ソイルセメント排泥の改良土の土壌水分
○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市居住環境研究室]
山本 義己 [(株)大林組九州支店]
建設工事で排出される泥土の内、セメント混じりのpH11〜12の高アルカリ性を示す排泥は、農地の土壌改良材に利用できる。排泥を原料とする改良土を作り、作物栽培の試験が実施された圃場から試料を採取し、土壌水分特性を調べた。その結果、排泥および改良土は、排泥が発生する工事事業地の周辺の畑土に比べて、保水性が高く、有効水分量も多いことが分かった。
Keyword: セメント, 土壌水分, 土壌改良
GET PDF=08/08005-15.pdf
発表番号 [5-16]
Effects of livestock manure application on soil physical properties
ASADA Kei [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
KATO Makoto [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and life science, the University of Tokyo]
家畜ふん堆肥の施用が土壌の物理性に与える影響
○朝田 景 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
堆肥施用が土壌の物理性、特に、水の飽和・不飽和浸透特性に与える影響について検討した。化成肥料区、豚ぷん堆肥標準量区及び3倍量区で不かく乱土の物理性と負圧浸入計を用いた地表面の原位置透水係数を測定した。堆肥施用による乾燥密度の低下、間隙率の増加は作土層を超えて耕盤直上まで及んでいた。また、堆肥の施用量が多くなると、浸潤開始時の土の乾湿の違いによって発現する不飽和浸透特性のヒステリシスが顕著に現れた。
Keyword: 原位置飽和・不飽和透水係数, 負圧浸入計, 有機性廃棄物の農地還元
GET PDF=08/08005-16.pdf
発表番号 [5-12]
Pressure transmission of liquid water in film stage in coarse porous media
AOKI Shinya [Dept. of Agriculture, Forestory and Fisheries, Ibaraki Prefecture ]
AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]
粗粒間隙系の低水分領域における液状水の圧力伝達について
○青木 信也 [茨城県農林水産部]
粟生田 忠雄 [新潟大学 農学部]
液状水の圧力伝達特性の把握は,溶質移動の解明等に不可欠な知見である。ここでは粗粒間隙系において,水分,圧力およびECを連続測定した。実験から,/絨気麓由水面から約12cmまでで静水圧分,⊆由水面から12cm以高で静水圧分布とならず,水分が不変,2蔀雫界から溶質を吸水させると,静水圧を示す領域のみで電圧の上昇が確認できた。以上から,液状水が圧力的に連続である毛管水帯でのみ溶質移動が生じると結論づけた。
Keyword: ダルシー則, 水分測定, マトリックポテンシャル
GET PDF=08/08005-12.pdf
発表番号 [5-13]
Solute effect on water flow and hydraulic conductivity in frozen sand
Wake Tomomi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
凍結にともなう不飽和土中の水分移動と透水係数に与える溶質の影響
○和気 朋己 [三重大学大学院生物資源学研究科]
渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
寒冷地の土壌の水分分布を考える際、凍結に伴う土中の物質移動や土の性質の変化を理解することが重要である。そこで本研究では、不飽和砂を一方向から凍結し、土中の水分・地温・溶質分布を調べた。その結果、凍結面近傍の水分挙動が明らかになった。また、溶質の添加により温度の低下が早くなり、凍土層への水分増加が小さくなった。凍土の不飽和透水係数は、溶質濃度に関わらず、不凍水量により決まることが明らかになった。
Keyword: 凍土, 水分移動, 透水係数
GET PDF=08/08005-13.pdf
発表番号 [5-1]
Evaluation of Soil Buffering Capacity using a Variable Charge Model
Chen_DaiWen [Graduate school of Bioresources,Mie University]
Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]
変異荷電モデルによる土の緩衝能の評価
○陳 代文 [三重大学生物資源学研究科]
取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]
反応性高い表面反応基を持つ土は,アルカリや酸性溶液の添加に対し,反応基の解離や付加より変異荷電を発現され,変異荷電は土中溶液のpHや溶質濃度などによって影響される。そこで本研究は,アルカリや酸溶液の添加対し,土の表面反応基の解離や付加によって,アルカリや酸を緩衝すると伴い,変異荷電の発生し,変異荷電のpHやイオン濃度の依存性をモデルした。その上で,土の緩衝能の評価を行った。
Keyword: 緩衝能, pH, 変異荷電モデル
GET PDF=08/08005-01.pdf
発表番号 [5-11]
Characteristics of soil water reduction in a surface layers for Kalman filtering analysis
Kiyosawa Hideki [Graduate School of Bioresources, Mie University]
カルマンフィルターによる表層土壌水分変動解析のための水分減少特性
○清沢 秀樹 [三重大学大学院生物資源学研究科]
表層土壌水分の時系列データを状態空間(state-space)様式で表しカルマンフィルターで解析するには、対象土層の平均水分量と上下境界面を通る水分フラックスとの関係を定式化する必要がある。ここでは、様々な地下水条件や蒸発散条件を設定した差分解から表層の土壌水分減少速度を求め、透水係数〜水分量関係式を植生の有無等に応じて調整した関数形を提案した。この関数形に含まれる係数は、水分変動データの解析の際に決定できる。
Keyword: 土壌水分, カルマンフィルター, 畑地灌漑
GET PDF=08/08005-11.pdf
発表番号 (5-10)
Fate of Nitrogen in Paddy Soil Applied Methane Fermentation Manure Liquid
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Funamoto Kensei [Wakayama Prefecture]
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
メタン発酵消化液を投入した水田土中の窒素動態
○中村 公人 [京都大学農学研究科]
船本 健正 [和歌山県]
三野 徹 [京都大学農学研究科]
水田土にメタン発酵消化液を投入した場合の窒素動態を明らかにし,その適切な投入計画に関する知見を得るために,現地試験と土中の窒素動態のモデル化を行った.その結果,消化液投入水田において有機態窒素の無機化量が多いことが示唆された.また,窒素形態変化(無機化,硝化,脱窒,揮発)を1次反応速度式で表し,移流分散方程式に組み込んだ水田土中の窒素移動モデルにより,中干し前までの無機化過程を推定した.
Keyword: メタン発酵消化液, 水田, 窒素動態
GET PDF=07/07005-10.pdf
発表番号 (5-11)
Estimation of greenhouse gas emissions in a soil applied with methane digested liquid
Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液の施用による土壌からの温室効果ガス発生
○藤川 智紀 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
消化液施用による温室効果ガス発生量の変化を明らかにすることを目的に現場試験をおこなった.圃場内に2本の直線上の10点の測定点を配置し,一方に消化液を散布した.消化液を施用するとN2O,CO2の発生量が大きくなり,CH4の吸収量は小さくなった.一方,表層土壌の乾燥密度は消化液を施用した方が大きかった.逆に気相率やガス拡散係数は消化液を施用すると小さくなった.これら物理性の変化は約2ヶ月維持された.
Keyword: メタン発酵, 地球温暖化, ガスフラックス
GET PDF=07/07005-11.pdf
発表番号 (5-12)
Nitrogen Leaching and GHG Emission from Upland Field Applied with Digested Liquid and Rural Sewage Sludge Compost
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液,農業集落排水汚泥コンポストを施用した畑地からの窒素の溶脱と温室効果ガス発生
○中村 真人 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
モノリスライシメータを用いて,メタン発酵消化液,農業集落排水汚泥コンポストを畑地に施用した時の窒素溶脱,温室効果ガス(N2O等)発生特性について検討を行った.その結果,短期的には消化液中の窒素は化成肥料中の窒素に比べて溶脱しやすく,汚泥コンポスト中の窒素は溶脱しにくかった.N2O発生量は化成肥料区,消化液区,汚泥コンポストの順に多く,それぞれ施肥した窒素の0.49,0.45,0.12%に相当した.
Keyword: 窒素循環, 亜酸化窒素, 地下水汚染
GET PDF=07/07005-12.pdf
発表番号 (5-13)
The mechanism of nitrous oxide production induced by flooding activity in a green house and estimation of its emission
Sadamatsu Atsushi [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
Fujiwara Taku [Faculty of Agriculture,Kochi University]
Ohtoshi Kunio [Faculty of Agriculture,Kochi University]
施設園芸ハウスにおける湛水時のN2O発生機構の検討およびその放出量の評価
○貞松 篤志 [高知大学大学院]
藤原 拓 [高知大学農学部]
大年 邦雄 [高知大学農学部]
高知県内の施設園芸ハウスにおいて,畑地土壌の除塩と病気の予防を目的に行われている湛水時のN2O発生要因を検討するとともに,農地からのN2Oの放出に湛水が及ぼす影響を評価することを目的に,N2O放出量および水質の調査を実施した.その結果,本研究における湛水時のN2O発生の主要な要因は硝化反応であり,年間のN2O放出量は既往の測定事例と比較してやや多く,湛水時期の放出が大半を占めることが分かった.
Keyword: 施設園芸ハウス, 湛水, 亜酸化窒素
GET PDF=07/07005-13.pdf
発表番号 (5-14)
Bacterial Community Structure in Water Treatment Equipment Filled with Charcoal
HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造
○田 康治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
三浦 麻 [(独)農研機構 農村工学研究所]
吉永 育生 [(独)農研機構 農村工学研究所]
人見 忠良 [(独)農研機構 農村工学研究所]
木 強治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
農業地域での水質浄化における微生物の役割に着目した研究は少ない。本研究では、木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造をキノンプロファイリング法により検討した。その結果、装置内には好気性刹C性微生物が混在する多様な生物生息環境が存在することが確認できた。また、木炭表面には多様な微生物が生息可能であること、それらの相互作用により微生物を利用した水質浄化効果を高めることが可能なことが示唆された。
Keyword: キノン, 微生物群集, 水質浄化
GET PDF=07/07005-14.pdf
発表番号 (5-15)
A study on improvement of water purification function that the materials have
Mizuno Takako [Graduate School of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]
水質浄化資材の機能改善に関する研究
○水野 多香子 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
本研究は,主として富栄養化の原因となる窒素とリンの除去を目的とする.各種資材と稲藁の組合わせによる浄化実験を行った結果,次のような結論を得た.(1)稲藁と資材を組合わせることにより,窒素の除去率が高まった.(2)ゼオライト自体のNH4-Nの吸着機能に加え,稲藁の添加によってNO3-Nが除去され,T-Nの除去率は100%となった.(3)木炭と稲藁を組合わせた実験では,COD,NH4-Nの吸着があり,N03-Nの除去も顕著であった.
Keyword: 水質浄化, 浄化資材, 稲藁・木炭
GET PDF=07/07005-15.pdf
発表番号 (5-16)
Study on improvement of the turbid water that flow out of paddy field using bamboo coal
Ogawa Miki [Faculty of Agricultural, Yamaguchi University]
Fukada Mistuo [Faculty of Agricultural, Yamaguchi University]
Nishiyama Soichi [Faculty of Agricultural, Yamaguchi University]
竹炭を用いた水田排水の濁度軽減効果に関する研究
○小川 美紀 [山口大学大学院農学研究科]
深田 三夫 [山口大学農学部]
西山 壮一 [山口大学農学部]
本研究では、濾材として注目されている竹炭を用い、水田排水路において効果的に濁水流出を改善することが出来る竹炭の配置構造と、濁度軽減に効果的な水田排水路の構造を求めるための実験を行い、検討した。実験より、濁度軽減は竹炭の配置構造による影響を受け易いことが分かった。また、竹炭からリンが流出することから全リンの測定を行い、竹炭に濁水を流す時間が長くなる程、全リンの値が高くなることが分かった。
Keyword: 竹炭, 濁度, 代かき
GET PDF=07/07005-16.pdf
発表番号 (5-17)
Water Purification and Ecosystem Rehabilitation of the Artificial algal bed of Carbon fibers
tanaka takashi [Hakodate college of tech.]
炭素繊維藻場における生態環境改善と水質浄化
○田中 孝 [函館工業高等専門学校]
富栄養化した湖沼の直接浄化法として炭素繊維は酸化生物膜法に用いる紐状担体に分類可能である。水質浄化用に編成した炭素繊維藻には,汚泥が多量に固着し活性生物膜として水質浄化効果を発揮している。そして,炭素繊維藻固着汚泥内に生息する微小生物や付着栄養物質に引き寄せられたプランクトン類をエサとして,魚類や昆虫類が集まる人工藻場として機能し,水生生物の生育環境改善効果がある。
Keyword: 環境保全, 水質, 炭素繊維
GET PDF=07/07005-17.pdf
発表番号 (5-18)
The algae control experiment using by carbon dioxide and submerged plants
Kuroda Hisao [College of Agriculture,IBARAKI University]
Kawaguchi Rie [College of Agriculture,IBARAKI University]
Ishikawa Youichi [ABLE Corporation]
炭酸ガスと沈水植物を利用した藻類抑制実験について
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
川口 理恵 [茨城大学農学部]
石川 陽一 [エイブル株式会社]
炭酸ガスを直接水に溶け込ませることができる特殊なチューブを利用して,アオコ等の藻類抑制実験を行った.これは,沈水植物に選択的に炭酸ガスを供給し光合成を活発化させ栄養塩類を優先的に吸収させることで,藻類への栄養塩類を減少させ藻類抑制を行うというものである.実験の結果,炭酸ガス圧力を0.1MPaで供給させると,沈水植物が水中の溶存態窒素濃度を急激に減少させ藻類抑制させる効果が得られることがわかった.
Keyword: 藻類抑制, 沈水植物, 炭酸ガス
GET PDF=07/07005-18.pdf
発表番号 (5-19)
Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Open Channel Magnetic Separation Facility
INOSAKO KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Kishida Satoshi [Faculty of Engineering, Tottori University]
TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
開水路型磁気分離装置による赤土濁水の固液分離処理
○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
岸田 悟 [鳥取大学工学部]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
本研究では,沖縄の生態系に大きな負の影響を及ぼす赤土濁水の効率的な処理のために磁気シード法を用いた開水路型磁気分離装置を開発し,その処理性能の評価を行った.その結果,鉄製フィルターの使用により,90%以上の除去率が確保でき,かつ,凝集剤の添加量を少なくし,処理水のECの上昇を抑制できることが明らかとなった.また,使用するフィルターはフロック回収の容易さから目の粗いものが適していると思われた.
Keyword: 環境保全, 水質, 凝集処理
GET PDF=07/07005-19.pdf
発表番号 (5-1)
Decrease of Ammonia in Methane Fermented Liquid Supernatant by Vacuum Distillation
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
減圧蒸留によるメタン発酵消化液ろ液中のアンモニアの減少
○山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
メタン発酵プロセスから排出される消化液の濃縮・減量を目的に,消化液の脱水ろ液への減圧蒸留の適用方法を検討した.その結果,バッチ式単蒸留装置で清浄な蒸留液を回収し,同液の放流で脱水ろ液の減量が図れるSimdcap法を開発した.本報では,Simdcap法で回収する清浄な蒸留液量を左右するアンモニアの蒸留液への濃縮の基礎として,圧力設定の差異による蒸留器内の脱水ろ液のアンモニア性窒素濃度の減少状況と蒸留液量の関係を検討した.
Keyword: バイオマス, 資源循環, 濃縮
GET PDF=07/07005-01.pdf
発表番号 (企-15-1)
Which faces deeper crisis, shurakus or cities, considering the need of changeover to sustainable civilization ?
FUJIYAMA Ko [Mountainous Region Research Center]
「限界集落」or「都市の限界」〜望まれる持続可能な文明の視点
○藤山 浩 [島根県中山間地域研究センター]
全国に先駆けて過疎・高齢化が進んでいる島根県の中山間地域では、「昭和ひとけた世代」の「引退」に伴い、地域社会や産業について構造転換と新たな担い手の参入が急務となっている。「限界集落」の発生に対しては、単に「集落を守れ」という従来の枠組みでの対応自体には限界がある。国土全体で持続可能な文明への移行の必要性を共有した上で、集落を単位とした地域運営システム自体を組み直す新機軸を、土地資源の棚卸し作業と基礎的な生活圏における結節点整備の面から進める必要がある。
Keyword: 集落, 所有権, 結節点
GET PDF=07/07S15-01.pdf
発表番号 (企-5-1)
OHNISHI Ryouichi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
MIZOGUCHI Masaru [Graduates School of Agricultural and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]
OMASA Kenji [Graduates School of Agricultural and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]
農業農村情報研究の現状と課題
○大西 亮一 [(財)日本水土総合研究所]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大政 謙次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農業農村情報研究部会は発足して2年半となり、14回の勉強会と2回の企画セクションによって農業農村情報について議論してきた。これらの議論を踏まえて、(財)日本水土総合研究所が中心となって、各県で構築が進められている農業農村整備に係わる全国データベース・GISを紹介して、防災研究としての情報伝達システムと情報通信網及びモバイルによる情報伝達について説明し、農業農村情報研究のあり方と展開方向を議論する。
Keyword: 情報, GIS, IT
GET PDF=07/07S05-01.pdf
発表番号 5-10
Efficient irrigation method in greenhouse culture
Teshima_Masumi [Hokkaido Nougyoudoboku consultant Co., Ltd.]
Soma_Katsuyuki [Gra. School of Agr., Hokkaido Univ.]
施設農業における省力的な水管理技術
○手嶋 真澄 [北海道農業土木コンサルタント]
相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
大規模畑作地帯に施設農業を導入する場合に解決しなければならない栽培管理の省力化に関して,播種前の多量潅水と播種直後の発芽調整潅水の2回から成る少頻度・多量の水管理「小清水方式」の有効性を検証した。多量潅水により有効土層の水分状態を圃場容水量にすると,追加潅水を行わずに1作の葉菜類が収穫可能であり,さらに有機肥料の持続的な肥効を活用することにより栽培管理の省力化をも図ることができる(不耕起栽培)。
Keyword: 省力的水管理, マイクロ潅漑, 圃場容水量
GET PDF=06/06005-10.pdf
発表番号 5-11
The Research on Consumptive Water Use of Chrysanthemum in Okinawa.
Ishikawa Yuuya [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga Ansyun [Faculty of Agriculture University of the Ryukyus]
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture University of the Ryukyus]
沖縄県におけるキクの消費水量に関する調査
○石川 裕也 [琉球大学大学院 農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学 農学部]
酒井 一人 [琉球大学 農学部]
本研究ではライシメータを用いて沖縄県で生産されているキクの消費水量を明らかにした。またかんがい用水として下水3次処理水と水道水を用いて生育調査を行ない,かんがい水質が及ぼす影響を明らかにした。その結果,キクの日消費水量はいずれも約2个任△蝓い泙仁濱兢暖饋緡未篩霈罅げ屬良兵舛覆匹んがい水質による生育への影響はなかった。よって下水3次処理水が新たな農業用水源の確保につながる可能性が高いことが示唆された。
Keyword: 電照ギク, 日消費水量, ライシメータ
GET PDF=06/06005-11.pdf
発表番号 5-12
Estimation of consumptive use in the Lower Syr Darya River Basin
INOSAKO Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
KITAMURA Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
YAMAMOTO Sadahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TAKUMA Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
シルダリア川下流域における消費水量の推定
○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
山本 定博 [鳥取大学農学部]
田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
乾燥気候に属するシルダリア川下流域における用水量の算定では,農地で発生する水ストレスや塩ストレスをどのように捉えるかが重要と言える.本研究では,消費水量に着目し,本流域の土壌・気象条件下における,ストレスの発生が消費水量に及ぼす影響について検討した.その結果,塩ストレスによって耐塩性の低い主要作物では60%まで消費水量が低下するのに対し,水ストレスのそれは適切な灌漑計画で回避できることが示された.
Keyword: 用水管理, 蒸発散,
GET PDF=06/06005-12.pdf
発表番号 5-13
Quantification of the water collection effect by crop in the spray-irrigated field
YUGE Kozue [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
SHIMOSE Kousaburou [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
ANAN Mitsumasa [Graduate school of Kyushu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
散水灌漑圃場における作物の自己集水効果の定量評価
○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
下瀬 耕三郎 [農林水産省農村振興局]
阿南 光政 [九州大学大学院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
本研究は,散水灌漑圃場における効率的な灌漑計画のため,作物体が集水し,根群域付近土壌面に到達する水分量を定量化することを目的とするものである.散水装置を用いて形状の異なる2種類の作物を用いて実験を行った.これらの作物体に散水し,遮断された水を,集水量・葉面貯留量・土壌面到達量の3成分に分離して定量化した.この結果,作物の種類によって葉面貯留特性や集水効果に差が生じることが明らかとなった.
Keyword: 集水効果, 散水灌漑, マルチング
GET PDF=06/06005-13.pdf
発表番号 5-14
Relation in Plant Water Use and Plant Growth under Drip Irrigation in Green House
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
KANEKO Aya [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
施設栽培下の点滴灌漑における積算消費水量と作物生育との関係
○駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
金子 綾 [東京農業大学地域環境科学部]
点滴灌漑の利点は圃場面積ベースでなく湿潤域を対象とする点にあるが,消費水量と作物生育量との関連は明確になっていない。本報では点滴灌漑による作物の生育調査を行い積算消費水分量の観点から灌漑水量の縮小の可能性を探った。この結果,サトイモにおいては実湿潤域内の積算消費水量の増加が地上部の生育と関係が深いことが明らかとなった。
Keyword: 節水灌漑, 点滴灌漑, サトイモ
GET PDF=06/06005-14.pdf
発表番号 5-15
Research on the Practical Application of the Continuous Subsurface Irrigation (XI) -Practical water supply tube and the application concept-
TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
YABE Katsuhiko [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
地中連続灌漑の実用化に関する研究(I)-実用型給水チューブとその適用コンセプト-
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
水資源保全等,灌漑に対する要求は複雑多岐である。地中連続灌漑は相反する要件を満足する節水型の灌漑方法である。本報では近年の材質工学の発展による進化,すなわち,不織布等の多孔質素材,超親水性,超撥水性に代表されるコーティング技術の発展による新たに実用性能を備えた地中連続灌漑給水チューブの概要とそれによってはじめて実現できる”アグリ・緑化フィールド−土と水の制御・管理コンセプト”について概説する。
Keyword: 不織布, 親水性, 撥水性
GET PDF=06/06005-15.pdf
発表番号 5-16
Monte Carlo Simulation of Irrigation Water Delivery
TANJI HAJIME [National Institute for Rural Engineering]
KIRI HIROHIDE [National Institute for Rural Engineering]
NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]
灌漑取水配分のモンテカルロシミュレーション
○丹治 肇 [農村工学研究所]
桐 博英 [農村工学研究所]
中矢 哲郎 [農村工学研究所]
河川から取水した幹線水路と支線水路の用水配分にモンテカルロシミュレーションを持ちいた検討をおこなった.正規分布の場合には平均値推定は従来法と同じであるが,分布の偏りの有る場合には従来できなかった推定が可能になる長所がある.
Keyword: 用水管理, ,
GET PDF=06/06005-16.pdf
発表番号 5-17
Inspection of a paddy field return flow reduction quantity with the quantity of irrigation water intake change that used a model in Kinugawa valley
Kazunori Numao [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Agricultural Water Management Office]
Kenji Kato [Kanto region agricultural administration Tonegawa water system reclamation investigation conservancy]
Koji Morita [Sunsui Consultant Co., Ltd.]
モデルを用いた頭首工取水量の変化に伴う水田還元水量変化の検証(鬼怒川流域における検討事例)
○沼尾 一徳 [農村振興局 水利整備課 農業用水対策室]
加藤 健司 [関東農政局 利根川水系土地改良調査管理事務所]
森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]
近年、水稲品種の多様化等により水田用水の需要に変化が現れ、水源である頭首工等からの取水量も変動している。この頭首工取水量の変動は、流域流出量の一部を構成する水田流出量の変化に連動し、河川流量の変化をもたらしている。本検討は、水田面積の占める割合が比較的大きい鬼怒川小貝川の中下流域を対象に、上流佐貫頭首工からの取水量変化がもたらす水田還元水の流出変化を、水循環モデルを用いて検証したものである。
Keyword: 農業用水, 還元水, 水循環
GET PDF=06/06005-17.pdf
発表番号 5-18
Macro-indicator on Performace Reduction for Irrigation Pipe Systems
naka tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
nakanishi norio [National Institute for Rural Engineering]
oosato kouji [Tokyo Univ. of A and T]
農業用パイプラインのマクロ的劣化指標について
○中 達雄 [(独)農業工学研究所]
中西 憲雄 [(独)農業工学研究所]
大里 耕司 [(国)東京農工大学]
農業水利施設の水利機能等の低下に対して機能評価を行い,改修等の整備計画を策定する手法開発が課題である。構造機能の物理的な機能低下に関しては,施設の長寿命化を図るための施設の維持管理や改修・更新事業の必要性を判断しようとする技術開発が先行している。一方,農業水利の特徴として,水利用機能に着目したマクロ的な劣化指標の定義と開発が必要である。本報では,供用中のパイプラインについて,維持管理データを分析することにより,マクロ的な劣化指標について考察する。
Keyword: パイプライン, 劣化, 指標
GET PDF=06/06005-18.pdf
発表番号 5-19
Buffer function of the farm pond for paddy fields.
MOURI Tadashi [Toyama Prefectural Federation of Land Improvement Association]
MISAWA Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
TOZAWA Yasuhiro [The Ministry of Agriculture. Forestry and Fisheries of Japan Hokuriku Regional Agricaltual Administration Office]
水田用ファームポンドの用水需給調整機能
○毛利 正志 [富山県土地改良事業団体連合会]
三沢 眞一 [新潟大学 農学部]
戸澤 康博 [農林水産省北陸農政局]
近年,兼業農家が多いことから,朝・夕の特定時間に水利用が集中する傾向は強く残っている.このように,水使用が特定の時間に集中すると,需要が供給を上回る事態が生ずる.これは,用水が不足がちな地域では大きな問題である.この対策として,ファームポンドが用いられている.そこで本研究では,まだ実用例の多くない水田用FPを対象として調査を行い,FPの用水需給調整機能について報告する.
Keyword: 水田用ファームポンド, 需給調整,
GET PDF=06/06005-19.pdf
発表番号 5-1
Effect of forest litter compost and moisture regimes on sandy soil and rice growth
Adomako John Tawiah [United Gradute School of Gifu University]
Tsukamoto Seiya [Alumnus of Agriculture Faculty , Gifu University]
Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
Itou Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
リター・コンポストと水分管理が砂質土壌の理化学性と水稲生産に及ぼす効果
●アドマコ・ジョン・タウイア [岐阜大学応用生物科学部]
塚本 誠也 [元岐阜大学農学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
リター・コンポストと水分管理が砂質土壌の理化学性と水稲収量に与える効果について検討した。コンポストの施用は土壌の物理性を改善したが,土壌の化学性や水稲の生育特性に良い影響を与えなかった。これは,コンポストの分解過程で土壌中の窒素が消費され窒素欠乏が発生したことによるものと考えられる。さらに,水管理の違いは栽培開始後16週目の生育状況に有意な差を与えなかった。これは全ての水分管理で作物に必要な水分を供給したことを意味している。
Keyword: Forest litter compost, Moisture regime, Sandy soil
GET PDF=06/06005-01.pdf
発表番号 5-10
A demonstrative study on effective biomass recycling systems in Miyako island.
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
NAKAGAWA Yoko [National Institute for Rural Engineering]
Chen Yeng [National Institute for Rural Engineering]
KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]
KAMEYAMA Koji [National Institute for Rural Engineering]
宮古島におけるバイオマス循環利用システム実証研究
凌 祥之 [(独)農業工学研究所]
上田 達己 [(独)農業工学研究所]
中川 陽子 [(独)農業工学研究所]
陳 嫣 [(独)農業工学研究所]
柬理 裕 [(独)農業工学研究所]
○亀山 幸司 [(独)農業工学研究所]
本研究では沖縄県宮古島を対象に,バイオマスの循環利用システムの構築と実証に関する研究プロジェクトの概要を紹介する.地下水を主水源にする現地で,地下水汚染を抑制し,持続的で高位な生産を維持するために,バイオマスを有効利用し,島内で物質循環を図るために様々な角度からの研究の取り組み事例として紹介するものである.
Keyword: バイオマス, 物質循環, 地下水保全
GET PDF=05/05005-10.pdf
発表番号 5-11
Development of evaluation method for biomass utilization system in Miyako-island - Modeling the material flow of individual farmer and estimating CO2 emission -
KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発 − 農家レベルの物質フローのモデル化とCO2排出量の算定 −
○柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発を最終的な目的として,宮古島における農家レベルの物質フローをモデル化し,さらに宮古島で典型的な営農状況にある3戸のモデル農家を例に,農家レベルの物質フローに伴うCO2排出量を試算した。今回の成果を活用すれば,バイオマス利活用システムの導入による農家レベルあるいは地域レベルの物質フローの変化の把握やCO2削減効果の算出が可能となる。
Keyword: 物質フロー, LCA, バイオマス利活用システム
GET PDF=05/05005-11.pdf
発表番号 5-12
Diagnosis for Circulative Use of Biomass Resources in Miyakonojo Basin Area
Toshima Ryu [The Japanese Insutitute of Irrigation and Drainage]
Himeno Ysuhiko [Naigai Engineering Co. Ltd,]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
都城盆地地域におけるバイオマス資源循環利用の診断
○戸嶋 龍 [ (財)日本農業土木総合研究所]
姫野 靖彦 [ 内外エンジニアリング(株)]
柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
九州南部の都城盆地地域は日本有数の畑・畜産地帯である。バイオマス資源循環利用診断モデルを用いて,畜産廃棄物を中心とする有機性廃棄物の賦存状況及び耕種農業との関係について、特に窒素に着目して検討を行った。
Keyword: 農村計画, バイオマス, 環境保全
GET PDF=05/05005-12.pdf
発表番号 5-13
Making full Application of Diagnosis Model for Circulative Use of Biomass Resources
YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA MASATO [National Institute for Rural Engineering]
SHIMADA SHINJI [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]
HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]
バイオマス資源循環利用診断モデルの活用法
○柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
中村 真人 [(独)農業工学研究所]
島田 眞司 [日本農業土木総合研究所]
土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]
バイオマス資源循環利用診断モデルは,バイオマス利活用構想の策定を目指す市町村の担当者等のためのツールである。市町村を単位とする既存の統計データと解析ソフトに入っている各種デフォールト値やデータベースを活用して,地域全体のN,P,K,C,重量(生)に関する月別の物質フロー図の作成,再資源化施設の規模・機能分担の検討,バイオマス資源の利用率や廃棄率及び環境への影響とりまとめなどができる。
Keyword: バイオリサイクル, 地域診断, バイオマスタウン構想
GET PDF=05/05005-13.pdf
発表番号 5-14
Estimation of GhG Emissions by the Use of Biomass Resources
DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]
YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]
HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]
TOSHIMA RYU [The Japanese Insutitute of Irrigation and Drainage]
バイオマスの利活用による温室効果ガスの増減予測
○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]
柚山 義人 [(独)農業工学研究所]
姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]
戸嶋 龍 [ (財)日本農業土木総合研究所]
バイオマスの利活用を評価する1つの指標として,バイオマス資源循環利用診断モデルで計算される物質フローをもとに温室効果ガス(GhG)のうちメタンガス及び一酸化二窒素の排出量をマクロ的に把握する方法を示した。次に,いくつかの条件設定を行い,事例地区における堆肥センター建設前後のGhG排出量を比較すると,二酸化炭素の減少分を考慮しない場合には微増と見積もられた。
Keyword: 農村計画, バイオマス, 地球温暖化
GET PDF=05/05005-14.pdf
発表番号 5-15
Characteristic of resources recycling of large-scale stock farm
Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Imai Toshiyuki [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Chiba Tsubasa [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
Saito Kazunori [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
大規模牧場における資源循環の特徴
○服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]
千葉 翼 [北里大学獣医畜産学部]
齋藤 和憲 [北里大学獣医畜産学部]
複数の大規模牧場の飼料・資材等の流動を把握しそれを窒素ベースに換算することにより、大規模牧場の資源循環の資源循環の特徴と問題点を明らかにした。その結果、牧場・圃場のいずれのレベルでも窒素は受入超過であること、牧場レベルでは必要不可欠な受入窒素の代わりに何を搬出するかが問題であること、圃場レベルでは放牧の影響などのより詳細な検討が必要であることが明らかになった。
Keyword: 資源循環, 大規模牧場, 窒素収支
GET PDF=05/05005-15.pdf
発表番号 5-16
Evaluation method of recycle facility location for biomass usage
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス利用のための再資源化施設の配置評価手法
○島 武男 [(独)農業工学研究所]
小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]
本手法は、バイオマス利用を計るために解消すべき三つのギャップのうち軽視されやすい空間的ギャップに着目したものである。既存の統計資料と原単位を用いてGISで窒素収支を表示させることにより、対象地区の空間的ギャップを容易に理解することが可能となり、それをふまえて再資源化施設の位置を計画し、空間的ギャップを定量化することができた。
Keyword: バイオマス利用, 再資源化施設, 空間配置
GET PDF=05/05005-16.pdf
発表番号 5-17
A Study on the Actual Condition of “Collaboration” and the Issues of Resources Recycling Regional System Based on Organic Waste Recycling:A Case Study of “Rainbow Plan” in Nagai-city, Yamagata Pref.
Tsurumi Yushi [Graduate School of Agriculture,Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
Nakajima Masahiro [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. and Tech]
Senga Yutaro [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agr. and Tech. ]
有機性廃棄物再資源化を基軸とした資源循環型地域システムの協働の実態と課題に関する研究 −山形県長井市「レインボープラン」を事例として−
○鶴見 悠史 [東京農工大学大学院農学教育部]
中島 正裕 [東京農工大学農学部]
千賀 裕太郎 [東京農工大学連合農学研究科]
本研究では有機性廃棄物の再資源化システムであるレインボープラン(山形県長井市)を対象として,その協働の実態と持続的な活動に向けた課題を明らかにした。その結果,同システムは市民で構成される推進協議会,市役所,JAなど23主体の協働により成立しており,これらの主体は多様なインセンティブで参加していることが明らかとなった。また,課題として認定農家数の伸び悩みが挙げられ,その要因を構造的に把握した。
Keyword: バイオマス, 循環型社会, 協働
GET PDF=05/05005-17.pdf
発表番号 5-18
The general condition of biomass utilization in Kunmin city and an idea of future cooperation support
Nishimura Toshiaki [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Matu Masao [Naigai Engineering Co.Ltd.]
Cun Min [Ritsumeikan University]
昆明市におけるバイオマス利用の概況と今後の協力支援のあり方
〇西村 俊昭 [内外エンジニアリング株式会社]
松 優男 [内外エンジニアリング株式会社]
寸 敏 [立命館大学]
本調査は中国雲南省昆明市におけるバイオマスの利用の概況を報告して,ここをモデルケースとして開発途上国の農村地域における循環型社会の実現に向けた今後の協力支援のあり方を考察する。協力支援のあり方では、従来のように単に集約混合型の変換施設整備のハード対策支援だけでなく,これを支える地域組織づくりのための地域マネージメント技術の協力支援を提案する。
Keyword: バイオマス, 地域資源循環, 環境保全
GET PDF=05/05005-18.pdf
発表番号 5-19
On Property of Group Activities for Urban-Rural Interchange and Supprts to them
MATSUO Yoshio [Ehime Univ. Fac. of Agr.]
TAKEDA Mari [Ehime Univ. Fac. of Agr.]
YUTAKA Teruhisa [JIID]
アンケート調査による都市農村交流活動の特性と活動団体への支援について
○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
武田 麻里 [愛媛大学農学部]
豊 輝久 [日本農業土木総合研究所]
都市農村交流への期待が高まる中、交流活動を行う団体への調査結果を分析した。交流態様は体験型交流と定住型交流に大別でき、前者が先行し数多く、後者の事例数は少ない。体験型交流を介し農村での快適性を「知る」・「享受」から「馴染む」・「不可欠」の段階を経て、就農や移住などの定住型交流が求められているが、体験型での交流内容の複合性に関する知見や定住型活動の成立・維持発展の条件を主に整理し纏めた。
Keyword: 住民団体, 体験型交流, 定住型交流
GET PDF=05/05005-19.pdf
発表番号 5-10
Actual conditions of cropping pattern and water utilization in ordinary upland fields with irrigation system
Takuma INOKUCHI [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]
Eiichi KOHNO [College of Bioresource Sciences Nihon University]
Yasuyuki MORIMOTO [College of Bioresource Sciences Nihon University]
Katsuhiro SASADA [College of Bioresource Sciences Nihon University]
灌漑施設を持つ普通畑地区における作付パターンと水使用の実態
〇猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
森本 恭行 [日本大学生物資源科学部]
笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
本研究では、潅漑施設を持つ普通畑地区の作付パターンと水使用の実態を7年間にわたる気象状況、作付面積および日使用水量の変化から把握した。研究対象地区は千葉県北総東部用水・M工区であった。本工区では、ニラ、植木、人参、ゴボウ、サツマイモ、大和芋を主体に多種類の作物が作付けられていた。また、夏期の干天連続時には計画上のピーク消費水量を超えるほどの水需要があり、通年多雨になると極めて多量の余水が生じた。
Keyword: 畑地灌漑, 作付パターン, 蒸発散位
GET PDF=04/0405-10.pdf
発表番号 5-11
Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model Considering Crop Canopy Structure
HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
作物群落構造を考慮した施設畑蒸発散シミュレーションモデルの構築
〇原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散,放射環境および土壌の水分・熱輸送の3つのサブモデルからなるシミュレーションモデルを構築した.放射環境モデルでは,作物群落の幾何構造を考慮した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較しモデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.また,群落構造を考慮したことにより,土壌面日射量の算定精度が向上した.
Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 作物群落構造
GET PDF=04/0405-11.pdf
発表番号 5-12
Improvement of Irrigation Efficiency under the Upland Irrigation Area
KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Enviroment Science,Tokyo University of Agriculture ]
畑地灌漑の実態をふまえた灌漑効率の向上
〇駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
調査対象は長野県東北部に位置する果樹園の畑地灌漑地区である。用水は河川からポンプ取水し、幹線水路、ファームポンドを経て受益地に至る。調査目的は、灌漑の実態を踏まえた灌漑効率の向上である。とくにファームポンドの越流量を軽減することを当面の目標とした。そのためファームポンドの拡大とポンプ運転操作を検討した。その結果、灌漑効率は現在の65%よりもかなり増加し、ファームポンドからの越流による損失を防げる可能性を見出した。
Keyword: 畑地灌漑, ファームポンド, 灌漑効率
GET PDF=04/0405-12.pdf
発表番号 5-13
Reducing the degradation of rice-husk filter used in subsurface drainage with controlled levels of ground water
Chida Tomoyuki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
Iwasa Ikuo [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
Kanmuri Hideaki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
Onodera Tsuneo [Paddy Institute Co.Ltd]
地下水位制御技術を活用した暗渠排水もみ殻疎水材腐植化抑制方法の検討
〇千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]
宮城県では,水田輪作の進展により,暗渠排水直上で田面陥没が見られるようになった。その大きな要因は,もみ殻腐植化ともみ殻上部耕盤の地耐力低下が関与している。この問題を解決するため,地下水位制御技術を活用したもみ殻腐植化抑制方法を検討したので中間報告を行なう。この結果,地下水位を田面下30cmに維持することが,もみ殻の腐植化を抑制し,かつ圃場排水性や作物生育への悪影響も最小に抑えることが可能と考えられた。
Keyword: 暗渠排水, 地下水位, もみ殻
GET PDF=04/0405-13.pdf
発表番号 5-14
Proposal of Evaluation Method for Pipe Drainage Performance
KIUCHI Masahiko [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
INOUE Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
暗渠排水の機能評価法と不良要因解明法の提案
〇木内 正彦 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
簡便かつ客観的な暗渠機能評価法の提示を試みた.排水性能曲線から排水効率を評価できること,暗渠管の清掃を実施し,その前後の流出量を比較することで,排水不良要因が暗渠管内部にあるのかもしくは周囲の土壌によるのかを推定できること,暗渠管への全損失水頭と流入損失水頭の関係を求めることで暗渠の排水機能を指標化できる可能性があること,等を明らかにした.これらより暗渠の排水機能を評価する際の診断手順を提案した.
Keyword: 暗渠効果, 排水機能, 暗渠管の清掃
GET PDF=04/0405-14.pdf
発表番号 5-15
Subsurface Drainage Design to Remove Excess Rainfall for Non-rice Farming
MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Agricultural College]
KURIMOTO Nobuaki [Ishikawa Agricultural College ]
OGINO Yosihiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
汎用化水田における畑利用時の暗渠による雨水排除の考え方
〇村島 和男 [石川県農業短期大学]
栗本 宜晃 [石川県農業短期大学]
荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科 ]
本研究は,圃場整備後の水田が畑利用された場合に雨水を排除する圃場排水のメカニズムを検討し,雨水排除を地下排水すなわち暗渠排水によって行おうとする試みである.改定基準の理論的な補足と実際の圃場における実証データをもとに畑利用時の地下排水の設計理論を展開し,技術的注意点を論じている.また,これまで水田の畑利用が普及しない原因の一つが圃場排水に難点があることに着目して,この問題を技術的に解決することができることを論じている.
Keyword: 暗渠排水, 水田の畑利用, 雨水排除
GET PDF=04/0405-15.pdf
発表番号 5-16
Evaluation of the Effect of Subsurface Drainage System in a Grassland
TAKAKI Yuji [Foundation the Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
HASEGAWA Shuichi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
排水不良畑における暗渠排水の有効性に関する検討
〇高木優次 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]
柏木淳一 [北海道大学大学院農学研究科]
長谷川周一 [北海道大学大学院農学研究科]
排水不良草地において暗渠による排水効果について検討した。その原因は暗渠管を敷設した直下に不透水層が存在するためである。暗渠による排水は近傍(1m程度)に限定されており、暗渠から最も離れた(5m)中央部の作土の通気性は根の呼吸阻害を解消できる程度にも回復していなかった。そして観測を行ったおおよそ半分の期間、排水不良状態にあることが認められた。また浅層の排水は暗渠との位置関係が不明瞭でとなり、微地形変化が規定しているものと推察された。
Keyword: 暗渠排水, 草地, 相対ガス拡散係数
GET PDF=04/0405-16.pdf
発表番号 5-17
Research on the Difference of Groundwater Level Effects on Growth Environment of Crops
Inoue Masahiro [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
NAGASAKA Sadao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
Isobe Katunori [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
地下水位管理の相違と作物の生育環境に関する研究
〇井上 昌洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
磯部 勝孝 [日本大学生物資源科学部]
地下水位の相違がダイズに及ぼす影響の基礎的知見を得るために,様々な地下水位(土壌面下100cm,70cm,50cm,30cm,10cm)を設定したポット試験により,蒸散量,根粒着生状態,生育調査,土壌の物理性,収量などを総合的に調査・検討し考察を行った.地下水位の違いによる生育環境へ及ぼす影響は,乾燥条件よりも過湿条件下で顕著にみられ,生育状況や収量などから総合的に判断すると地下水位は70cmおよび50cmがダイズ栽培に最適な地下水位であると判断できた.
Keyword: 地下水位, 根粒, 収量
GET PDF=04/0405-17.pdf
発表番号 5-18
Desalinization of salt-affected paddy fields of Mombo area in Tanzania
INOSAKO Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OHARA Katsuyuki [Japan International Cooperation Agency]
タンザニア共和国モンボ地区における塩害発生水田の除塩について
〇猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
大原 克之 [国際協力機構]
タンザニア共和国モンボ地区は,JICAのキリマンジャロ農業技術者訓練センター計画フェーズ兇離皀妊襯汽ぅ箸琉譴弔任△襦ニ榁篭茲任倭缶明僂裡隠亜鵑謀たる水田で塩害が認められるが,これまで具体的な対策は施されていない.そこで,塩害軽減を目的として簡易暗渠を施工し,除塩を試みた.性能試験の結果,田面水の2〜10倍ものECを持つ高濃度塩水が暗渠によって排出され,本システムの持つ除塩効果が認められた.
Keyword: 地下排水, 水質制御, 現場報告
GET PDF=04/0405-18.pdf
発表番号 5-19
The irrigation planning in water reuse district
Yajima Kenji [Graduate School of Science and Technology Niigata University]
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
循環灌漑地区における水利用計画
〇矢嶋 健次 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 眞一 [新潟大学農学部]
循環灌漑の特徴である差引排出負荷の削減効果や水質濃度の悪化を調査した。その結果、削減効果は代かき・田植え期、中干し期前に見られ、水質の悪化は灌漑期前半に見られた。また、地区内の水収支から水田排水の影響で水質が悪化する時間帯は限られていると思われる。そこで、現状での地区内バッファー容量は約1時間分の流入量分しかないことから、この容量を大きくすることが普通期の水質改善に有効ではないかと考えられる。
Keyword: 循環灌漑, 水質,
GET PDF=04/0405-19.pdf
発表番号 5-10
Fundamental Study of LCA Analysis on Carbonization−Effects of Sludge from Rural Sewerage on Greenhouse Gases−
Shinji Suzuki [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki Shinogi [National Institute for Rural Engineering]
Moriyuki Shigyou [National Institute for Rural Engineering]
炭化のLCA解析に関する基礎的考察−農業集落排水汚泥を対象とした温室効果ガスへの影響−
○鈴木伸治 [(独)農業工学研究所]
凌祥之 [(独)農業工学研究所]
執行盛之 [(独)農業工学研究所]
集落排水汚泥を炭化処理する際に排出される温室効果ガスによる環境負荷と,炭化物である再資源炭の炭素固定による環境保全機能ついて解析した.その結果,単位質量の汚泥を炭化するために排出される温室効果ガスの割合は,供給燃料の減少に伴って低下し,炭化炉の稼働時間の増加に伴って低下した.また再資源炭は,排出ガスが温室効果におよぼす影響の13〜43%に相当する炭素の大気放出を抑制することが明らかとなった.
Keyword: バイオマス, 炭化, LCA
GET PDF=03/0305-10.pdf
発表番号 5-11
On improvement of function of purification material of water quality
Fumiko Ishizaka [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]
Shigeo Ishikawa [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
Sadao Nagasaka [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
水質浄化資材の機能向上に関して
○石坂 典子 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
近年、N、Pの除去手段として浄化資材が注目されているが、資材の浄化能力には限界が認められる。本研究では、天然の水質浄化資材を用い、浄化資材の機能向上の方法に関して、即ち稲わら、ヨシ、マコモの溶出液に浸漬させたゼオライト、木炭、備長炭を用い実験を行った。その結果、NO 3-N除去が大幅に改善され、組合せる資材として備長炭を使用することによりCOD濃度が低く抑えられた。
Keyword: 水質浄化, 浄化資材, 稲藁・ヨシ・マコモ
GET PDF=03/0305-11.pdf
発表番号 5-12
An experimental study of water quality improvement using a scallop shell as the filtration material
Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]
Aoi YAMASHIRO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
ホタテ貝殻を接触ろ材として用いた水質改善実験
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
○山城 葵 [弘前大学農学生命科学研究科]
本研究は農村市街地や農地からの排水を対象に、ホタテ貝殻を接触ろ材に用いた水質改善実験を行ったものである。実験には水槽と水路を用い、汚水を循環して経過時間に対する浄化率を検討した。その結果、全体的に水槽実験の方が水路実験よりも効果が高く、5時間でCOD:30%、T-N:10%、T-P:20%の浄化率を示した。さらに、水槽実験12ケース、水路実験9ケースの平均値を用いて経過時間に対する浄化率の関係式を提示した。
Keyword: 水質浄化, 生活雑排水, ホタテ貝殻
GET PDF=03/0305-12.pdf
発表番号 5-13
Mitigation of Pearl Culture Death Rate by Change of Suspended Nets Depth
Osamu KAINO [Faculty of agriculture, Ehime University]
Michiko HAMADA [Faculty of agriculture, Ehime University]
Tetsuo OTSUKA [Kitanada Fisheries Cooperation]
Kazuyoshi WAKISAKA [Kitanada Fisheries Cooperation]
垂下水深の変更による真珠母貝の大量へい死被害の軽減について
○戒能 治 [愛媛大学農学部]
濱田 美智子 [愛媛大学農学部農学研究科]
大塚 哲夫 [北灘漁業協同組合]
脇坂 一義 [北灘漁業協同組合]
真珠母貝の大量へい死の軽減を目的として、宇和海北灘湾の水温観測結果から、夏季の水深ごとの高水温の出現負荷量を調べた。その結果、被害は25℃以上では長期間の負荷で影響があり、27℃以上では短期間でも危険が増大すると推定された。また、大被害年である1998年については、垂下水深を現在の3mから4m以上に変更すれば、27℃以上の高水温負荷量が40%以上軽減でき、また、垂下水深を変更する時期や期間も検討して結論づけた。
Keyword: 真珠養殖, 水温成層, 現地観測
GET PDF=03/0305-13.pdf
発表番号 5-14
Phosphorus in the Tidal Iwata River in Mie Prefecture
Masaaki KONDO [Faculty of Bioresources, Mie University]
三重県岩田川感潮域におけるリン挙動
○近藤雅秋 [三重大学生物資源学部]
津市岩田川の観音橋と岩田橋間を対象とし,2002年9月小潮日に満潮から水質調査した.その結果,対象区間への流入水のリンが増加し,対象区間流下時にリン減少し,対象区間流下時にリン増加する3特性を得た.機構検討のため室内実験を行った.その結果DOが減少し表層土が還元されてリン増加した.DOが徐々に減少する条件下でORPが増加し,リンが減少した.I汁愿擇ORPだけでなく拡散性を考慮した結果リン増加した.
Keyword: 河川感潮域, リン, 溶存酸素
GET PDF=03/0305-14.pdf
発表番号 5-15
Oxygen reaeration at boulder-paved fishways
Masayuki Fujihara [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Tomokazu Okamoto [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Tadao Fukushima [Faculty of Agriculture, Ehime University]
粗石付き斜路式魚道における酸素溶入能
○藤原正幸 [愛媛大学農学部]
岡本友和 [愛媛大学農学部]
福島忠雄 [愛媛大学農学部]
セキ等の河川横断構造物は,本来の機能の他に,それが生み出す曝気効果により間接的に河川の自浄作用に寄与していると考えられる.粗石付き斜路式魚道を対象として,単純落差工および粗石のない斜路との比較を通して,酸素溶入能の検討を行なった.その結果,粗石付き斜路式魚道は単純落差工および粗石のない斜路に比べ,曝気効果が大きいことが明らかとなった.また,曝気効果は粗石の間隔と流量に依存することが推察された.
Keyword: 酸素溶入能, 粗石付き斜路式魚道, 酸素輸送効率
GET PDF=03/0305-15.pdf
発表番号 5-16
Settlement and Aerobic Degradation of Particulate Organic Matter in a Backwater Basin behind a Diversion Weir
Ban Michikazu [Faculty of Agriculture, Kochi University]
Tateishi Masahito [Postgraduate School of Kochi University]
農業用取水堰湛水部における懸濁有機物の沈降堆積量と分解量
○伴 道一 [高知大学農学部]
立石 誠人 [高知大学大学院農学研究科]
取水堰湛水部において沈降懸濁物を採取分析し,単位面積・時間あたりの懸濁物の沈降・堆積量とこれに含まれる有機物量,沈降有機物の酸化分解速度を実測した.これに基づき,有機物除去量の定量化を試み,河川自浄作用における当該水域の寄与について考察した.流入したSSの約6割が河床へ堆積し,この中には有機物が約16%含まれていた.この中の1割強の有機物が細菌によって好気的に分解され,溶存態有機物となる.
Keyword: 堰, 有機物, 分解
GET PDF=03/0305-16.pdf
発表番号 5-17
Terrace Structure based on Geomorphological and Soil Properties
Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Hisashi Mori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Janya Sang-Arun [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]
Eiji Yamaji [Graduate School of Frontier Science, The University of Tokyo]
微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造
○三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
森 悠 [東京農業大学地域環境科学部]
ジャンヤ・サンアルン [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
急傾斜地の多いタイ国最北部ではテラス工が施されているが、現在でも土壌侵食が頻繁に起こっており、農地における土壌流亡とともに肥料成分の流出が懸念されている。そのため本研究ではタイ国チェンライのテラス畑を調査対象として、微地形および土壌特性に基づいたテラス工の構造特性を農地保全の観点より考察することを目的とした。
Keyword: テラス工, USLE, 承水路
GET PDF=03/0305-17.pdf
発表番号 5-18
Field Observation on Sediment Control with Vegetation Filter Strips
Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Hajime Nakamura [Haneji-Ookawa Irrigation Project Office]
Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
植生帯による耕土流出軽減に関する野外観測
○塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
仲村 元 [羽地大川農業水利事業所]
樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]
宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]
植生帯は,耕土流出軽減対策の一手段と考えられる.本報では,植生帯による耕土流出軽減状況の把握を目的に実施された,野外試験区における土砂流出観測結果について報告する.観測の結果,試験区下端に設置した植生帯は,試験区からの耕土流出軽減に寄与することが確認された.また,その軽減効果は土粒子径によって偏りがみられ,粒径0.02mm以上の土粒子の流出軽減に対して効果が高いことが分かった.
Keyword: 植生帯, 耕土流出, 国頭マージ
GET PDF=03/0305-18.pdf
発表番号 5-19
A Case Study of Irrigation Management in Machiyabaryozeki Land Improvement District- Studies on Irrigation Management and Maintenance -
Yukio TANAKA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]
Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]
待矢場両堰土地改良区における農業用水管理 -農業水利の維持管理に関する研究-
○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
日本の土地改良区制は、海外の水管理システムと比較して、水利組合内部での水を巡っての農家間の争いが少なく、低い社会的コストを達成しているものとして評価されている。本研究では”水利用の公正さ”の概念の存在を仮定して土地改良区における水利用について調査および考察を行う。その結果、土地改良区、地域レベル水利組合、個別農家による分業システム、及び公正さを保つための土地改良区の努力などが明らかになった。
Keyword: 土地改良区, 農業用水の維持管理, 水利用の公正さ
GET PDF=03/0305-19.pdf
発表番号 5-1
Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Magnetic Seeding Method
Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Satoshi Kishida [Faculty of Engineering, Tottori University]
Makoto Ohki [Faculty of Engineering, Tottori University]
磁気シード法による赤土濁水の固液分離処理
○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]
田熊勝利 [鳥取大学農学部]
岸田悟 [鳥取大学工学部]
大木誠 [鳥取大学工学部]
沖縄県における赤土の流出は貴重な沖縄の生態系に大きな負の影響を与えている.特に,農地由来の濁水は強い分散性を示すことから,その効率的な処理は難しい.本研究では,地下水中の重金属や湖沼のアオコの分離処理等に用いられている磁気シード法に着目し,赤土濁水の固液分離処理への適用性について実験を行った.その結果,適切な凝集材とマグネタイトを利用することで,赤土の分離処理が可能であることが明らかとなった.
Keyword: 水環境, 水質, 固液分離
GET PDF=03/0305-01.pdf
発表番号 5-10
Effect of Crop Growth on Micro-meteorological Environment at Soil Surface
HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
YUGE Kozue [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu Univ.]
作物生長が土壌面微気象環境に及ぼす影響
○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
弓削 こずえ [九州大学大学院生物資源環境科学府]
作物の生長が土壌面付近の微気象環境形成に及ぼす影響について,とくに日射エネルギーに着目して検討した.全生育ステージに亘って土壌面の微気象環境を測定した結果,土壌面の微気象環境形成機構が作物群落構造の変化の影響を受けることが示唆された.さらに,シミュレーションモデルを用いて,列状栽培圃場における土壌面日射量分布の推定を行った結果,土壌面日射量は観測地点および畝方位角によって変化することが示された.
Keyword: 土壌面蒸発, 日射環境, 作物群落
GET PDF=02/0205-10.pdf
発表番号 5-11
Microclimate and Temperature of Irrigation Water of Yachida in Samegawa Village, Fukushima Prefecture
FUMIO WATANABE [Tokyo University of Agriculture]
SATORU TAKAHASHI [Tokyo University of Agriculture]
福島県鮫川村における谷地田の微気象と潅漑水温について
○渡邉 文雄 [東京農業大学]
高橋 悟 [東京農業大学]
福島県鮫川村の中山間地域の谷地田について微気象と潅漑水温の調査を実施し、その調査結果から生産環境改善の対策について考察を行った。その結果、標高の高いことが耕作放棄の一因であることを述べた。さらに、本地域の水田では水温上昇のための水管理対策の必要性を示した。
Keyword: 谷地田, 潅漑水温, 微気象
GET PDF=02/0205-11.pdf
発表番号 5-12
On the Motion of Sprayed Water Drops
Kiyotsune Shirai [Agri-weather Inc.]
Shinji Yokoyama [Agri-weather Inc.]
Hideki Kiyosawa [Fac.of Bioresources.,Mie univ.]
散水水滴の運動について
○白井 清恒 [(有)アグリウエザ−]
横山 慎司 [(有)アグリウエザ−]
清沢 秀樹 [三重大生物資源学部]
大気中に噴射された水滴は、単体ではなく、種々の大きさの水滴が同時に飛行する。又、大気の抵抗に伴い気流を発生させる。そこで、水敵徑の分布も考慮して、水滴及び気流の運動方程式、水滴徑や温度変化を支配する方程式を示した。これらの連立常微分方程式を解く事により、計算値と実測値との一致は良好である事を認めた。
Keyword: 散水灌漑, 灌漑水温, 水・熱収支
GET PDF=02/0205-12.pdf
発表番号 5-13
Influence of Environmental Factors on Water Flux in the Stem of Tomato Plants
Osamu Asai [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]
トマト体内の水分動態に及ぼす環境要因について
○淺井 修 [岐阜大学農学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]
千家 正照 [岐阜大学農学部]
本研究では,茎熱収支法を用いてトマトの茎部,果柄,葉柄の3個所の水分動態とトマト果実のひずみ量を測定し,周辺環境がそれらに及ぼす影響について検討を行った。また,非暖房期と暖房期の違いについて検討を行った。その結果,非暖房期の水分動態は日射量に最も影響を受けたが,暖房期では本試験の測定項目とはまったく相互関係がみられなかった。そして果実のひずみ量は日射量よりも気温に影響を受けていた。
Keyword: 水分動態, 茎熱収支法, 果実のひずみ量
GET PDF=02/0205-13.pdf
発表番号 5-14
Water Circulation and Water Quality Management in Water Reused Area
Kazuhiro Uzawa [Graduate School of Science and Technology , Niigata Univ]
Shin-ichi Misawa [Graduate School of Science and Technology , Niigata Univ]
Masaru Toyota [Faculty of Agriculture , Niigata Univ]
反復利用水系における水循環と水質管理
○鵜沢 和弘 [新潟大学大学院自然科学研究科]
三沢 真一 [新潟大学大学院自然科学研究科]
豊田 勝 [新潟大学農学部]
新潟県西蒲原地区に流れる西川は極めて長大な用水河川であるため、下流では用水不足となっている。この不足量を補うため新川水系から西川へ5ヶ所で反復利用による補給が行われているが、排水河川である新川からの取水は西川下流の水質汚濁の原因となっている。そこで、西川上流部での過大取水をなくして計画通りに西川から取水し、最も水質の悪い中間補給の取水をやめた場合の水質変化を予測し、水循環変更の可能性を検討した。
Keyword: 反復利用, COD, T-N
GET PDF=02/0205-14.pdf
発表番号 5-15
Percolation Characteristics Observated in Direct-seeding Paddyfield
Tomoyuki taniguti [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering,University of Tsukuba]
Yasuo aikawa [Kanto RegionalAgricultural Administration Office]
乾田直播水田の土壌浸透量について
○谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
相川 泰夫 [関東農政局]
乾田直播(以下,乾直)栽培は,苗立ちの安定化や雑草抑制などの技術的課題が多く,全国的な普及には至っていない。土壌浸透は,それらの問題と密接に関わっており,乾直栽培にとって重要な問題である。そこで本研究では,乾直田と移植田の浸透量について比較分析を行った。その結果,乾直田は移植田に比べ,多くの浸透量を消費するものの,栽培年数の経過や排水路水位の影響などにより,その浸透量が変化することを明らかにした。
Keyword: 乾田直播, 浸透量, 水収支
GET PDF=02/0205-15.pdf
発表番号 5-16
Numerical simulation of soil water flow in a sand field under irrigation
Toshitsugu MOROIZUMI [Okayama University]
Takeshi MIURA [Okayama University]
Akira SASAKI [Okayama University]
潅漑条件下の砂地圃場における土壌水分動態解析
○諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]
佐々木 彰 [岡山大学環境理工学部]
本研究では、潅漑された砂地圃場における土壌水分の動態を裸地の場合と根による吸水を考慮した場合について数値モデルを用いて検討した。その結果は以下の通りである:1)計算値は土壌水分変化を再現し、モデルの妥当性が確認された、2)湿潤状態では根による吸水効果は土壌水分に現れにくい、3)深さ40cm及び80cmの水分フラックスは解析期間中常に下向きであったのみ対して、深さ20cmでは上向きフラックスの生じる期間がみられた。
Keyword: 畑地潅漑, 上向き水分フラックス, 水分移動
GET PDF=02/0205-16.pdf
発表番号 5-17
Controlling the Saltish Water Movement by Irrigation at Crop Field Newly Reclaimed from the Sea
ATSUSHI MARUI [Grad. School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu Univ.]
TOMOHIKO SAKAMOTO [Grad. School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu Univ.]
YOSHISUKE NAKANO [Fac. of Agr. Kyushu Univ.]
TAMOTSU FUNAKOSHI [Fac. of Agr. Kyushu Univ.]
TOMOKAZU HARAGUCHI [Fac. of Agr. Kyushu Univ.]
新規干拓地における作物栽培のための灌漑操作と塩の挙動
○丸居 篤 [九州大学大学院生物資源科学府]
坂元 智彦 [九州大学大学院生物資源科学府]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
冬場のガラス室において、間断灌漑と少量頻繁灌漑で作物栽培実験を行った。間断灌漑では、根群域内の塩分濃度は低い値を示し作物を育てることができるが、ほとんど除塩にはつながらず、逆に蒸発散量の多い期間には塩分の上昇が予想される。それに対し少量頻繁灌漑では常に上向きのフラックスを抑える事で塩分の上昇は抑えられ、除塩にもつながることが実験、シミュレーションの両面から明らかとなった。
Keyword: 畑地灌漑, 干拓地, 溶質移動
GET PDF=02/0205-17.pdf
発表番号 5-18
Mechanism of partial-accumulation of salt in irrigated rice plots in arid land -Case study in an irrigated area in the Kzyl-Orda state of Kazakstan-
[]
[]
[]
[]
乾燥地灌漑農地の水稲作付圃場におけるスポット状塩類集積の発生機構−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−
○北村 義信 [鳥取大学農学部]
本名 俊正 [鳥取大学農学部]
山本 定博 [鳥取大学農学部]
矢野 友久 [鳥取大学乾燥地センター]
アラル海流域のシルダリア川下流域においては、大規模な灌漑農業が展開されており、水稲作を中心とした輪作体系が普及している。従来、乾燥地における水稲作は作土に集積した塩類の洗浄に効果があるとされていたが、筆者らの一連の研究から、この見解に対し否定的な事実が明らかとなった。本研究では、同地域の圃場においてよく見られるスポット状の塩類集積に着目し、その発生機構の解明を試みた。
Keyword: スポット状塩類集積, 土壌中の塩類動態, 乾燥地の灌漑稲作
GET PDF=02/0205-18.pdf
発表番号 5-19
Experimental study of Sunflower Response to Water-Slat Stress in Saline Soil
Haibin Shi [Faculty of Environment Science and Engineering, Okayama Univ. Inner Mongolia Agriculture University , China]
Takeo_Akae [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
Dong Kong [Inner Mongolia Agriculture University , China]
Yaxin Chen [Inner Mongolia Agriculture University , China]
Zhanmin Wei [Inner Mongolia Agriculture University , China]
塩類土壌の水分・塩分ストレスへのヒマワリの応答に関する実験的研究
○史 海濱 [岡山大学環境理工学部中国内蒙古農業大学]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
孔 東 [中国内蒙古農業大学]
陳 亜新 [中国内蒙古農業大学]
魏 占民 [中国内蒙古農業大学]
節水灌漑を迫られいる河套灌区において、土壌塩分濃度と水分量をそれぞれ4段階に管理して,ポット試験および野外試験を行い,油ヒマワリの発芽,生育,収量への塩・水分ストレスの影響を検討した。発芽率と初期成育には土壌塩分濃度が高いと大きな障害が発生し,発芽期の灌漑は生育障害を与えた。中程度以上の塩分ストレスは収量を42%減少させたが,水分ストレスのみによる収量低下は20%程度にとどまった。
Keyword: 塩類土, 水分・塩分 ストレス, 節水灌漑
GET PDF=02/0205-19.pdf
発表番号 5-1
Effectiveness the organic mulch in the tropical monsoon region
Hiroki Ueyama [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]
Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]
熱帯モンスーン地域における有機物マルチの有効性
○植山 浩樹 [岐阜大学農学部]
伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]
千家 正照 [岐阜大学農学部]
本研究では、熱帯モンスーン地域で栽培されるパイナップル圃場において、有機物マルチが土壌水分や地温、そして土壌の有機物含有量に与える影響について検討を行った。その結果、散水灌漑下では黒色ビニールマルチよりも有機物マルチの方が、高い土壌水分量であった。また、使用する有機物資材によって、地温に対する影響が異なることが分かった。
Keyword: 有機物マルチ, 土壌水分, 地温
GET PDF=02/0205-01.pdf
発表番号 5-1
Field Irrigation in Kyowa Area
Jukichi YAMAGAMI〔Hokkaido College , Senshu Unversity〕
Mamoru KOJIMA〔Hokkaido Development Bureau〕
Yuji NAMBU〔Hokkaido Agriculture Modernization Technical Research Center〕
共和地域における畑地かんがい(1)−かんがい施設の整備と水利用の実態−
山上 重吉〔専修大学北海道短期大学〕
小嶋 守〔北海道開発局〕
○南部 雄二〔財団法人北海道農業近代化技術研究センター〕
北海道後志支庁管内の共和地域は、5月から7月の降水量が200伉度と少なく、また保水性に乏しい土壌条件ではあるが、スイカ・メロン栽培の導入により、生産性の高い農業が展開されている。これまで多大な労力を要していた灌水作業は、土地改良事業による基幹水利施設や圃場灌水施設などの整備により省力化された。地域営農の安定化に大きく寄与している畑地灌漑施設の整備内容、地域の水利用の実態と評価について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 事業評価
GET PDF=
発表番号 5-10
Relationship between wetted area and water uptake under drip irrigation -Studies on the application of the sap flow measurement in irrigation management ()-
Shinichi Takeuchi〔Kyushu Kyouritsu University〕
Kazuma Kinoshita〔Kyushu Kyouritsu University〕
Fumiko Tashiro〔Kyushu Kyouritsu University〕
Masaharu Kuroda〔Kyushu Kyouritsu University〕
点滴灌漑により形成される湿潤域と蒸散量の関係 -茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(察法
○竹内 真一〔九州共立大学工学部〕
木下 数馬〔九州共立大学工学部〕
田代 史子〔九州共立大学工学部〕
黒田 正治〔九州共立大学工学部〕
点滴灌漑では湿潤域が形成されるのが特徴である.この湿潤域と作物蒸散量について,茎内流量に基づく自動灌漑システムを点滴灌漑下で行った実証試験をもとに検討した.特定の個所の土壌水分量に基づいて点滴灌漑を行う方式では,高蒸発能時に作物は水ストレス状態となり,水分一定の灌漑管理を行った場合でも,蒸散量が低下することが示された.また,吸肥や吸水の範囲が限定されたことにより,減収につながる危険性も示唆された.
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散
GET PDF=
発表番号 5-11
Water Demand Characteristics in a Melon and Watermelon-growing District
Satoshi DOHI〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Kazumasa NAKAMURA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Hiroshi OKUI〔Otaru Construction Office, Hokkaido Development Bureau〕
Takashi OONO〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
スイカ・メロン栽培地帯の水需要特性
土肥 諭志〔北海道開発土木研究所〕
中村 和正〔北海道開発土木研究所〕
奥井 宏〔北海道開発局小樽開発建設部〕
○大野 隆〔北海道開発土木研究所〕
秀島 好昭〔北海道開発土木研究所〕
多孔ホースによる灌漑を行い、ハウスやトンネルによりメロン・スイカを栽培している北海道内のA地区での水需要特性をファームポンドの水収支から整理した。生育が進んだ段階で最高気温が25℃程度になれば、1.0〜1.5mmの水需要が生じる。また連続干天日数が5日を超えると1.0mm/d以上の取水が生じうる。さらに、5mm/d前後の降雨日でも0.5mm程度の取水がなされる。取水時間帯は4時〜18時頃であり、需要は午前にやや集中する。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 北海道
GET PDF=
発表番号 5-12
Monitoring of movement of water,pressure,salt in root zone under salt irrigation
Yoshihide Sakaguchi〔Tottori University Arid Land Research Center〕
Tahei Yamamoto〔Tottori University Arid Land Research Center〕
Mitsuhiro Inoue〔Tottori University Arid Land Research Center〕
Tomoki Shimizu〔Tottori University Arid Land Research Center〕
塩水灌漑下の根群域における水分,圧力,塩分動態のモニタリング
○坂口 義英〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
清水 知樹〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
秤量型大型ライシメータにソルガムを栽培しリーチング水量を考慮した3日間断の塩水灌漑を行った.センサを用いることにより,土壌中の水分,圧力,土壌溶液の電気伝導度の変化をモニタリングする事が可能であった.これらは深さ45cmよりも浅い層で大きく変化した.体積含水率は灌水日と灌水1日後で大きく低下した.圧力水頭は灌水1日後と,灌水2日後に大きく低下した.土壌溶液の電気伝導度は灌水1日後より上昇し始めた.
Keyword: 塩水灌漑, モニタリング, 秤量型ライシメータ
GET PDF=
発表番号 5-13
An Analysis of Paddyplot Water Management for Direct Seeding Cultere
TOMOYUKI TANIGITI〔Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba〕
MASAYOSHI SATOH〔Institute of Agricultural and Forest Engineeing,University of Tsukuba〕
KAWORI MATSUI〔Kanto Regional Agricultural Administration Office〕
乾田直播水稲作における用排水管理の分析
○谷口 智之〔筑波大学大学院生命環境科学研究科〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
松井 かをり〔関東農政局〕
乾田直播栽培は、苗立ちの安定化や雑草抑制などの技術的課題が多く、全国的な普及には至っていない。水管理はそれらの問題に大きな影響を与えており、更に直播栽培が普及した場合、重要な問題となることが予想される。そこで本研究では、乾直田と移直田における水管理状況を観測し、比較分析した。その結果、乾直田は移直田より多くの用水量が必要であり、この原因は浸透量の増加によるものであることが明らかになった。
Keyword: 乾田直播, 水管理, 浸透量
GET PDF=
発表番号 5-14
The Condition of Establishing Direct Seeding Culture in Paddy Field for Water Use
Satoshi SAKATA〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
Haruhiko HORINO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
水利用からみた水稲直播栽培定着のための条件
○坂田 賢〔京都大学大学院農学研究科〕
堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕
三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
乾田直播栽培は省力化が期待される栽培様式であるが,十分に普及しているとはいえない.滋賀県蒲生町横山地区で,聞き取り調査と圃場単位の水収支測定を行いその原因を考察した.聞き取り調査で,営農者は湛水土中直播栽培が移植栽培と同じように栽培ができると述べている.一方,水収支測定により両者の傾向が類似していることが確かめられた.また乾直は慣れるまでに時間を要し,導入にあたっては地区や圃場の選定が必要である.
Keyword: 水稲直播栽培, 大区画水田, 水収支
GET PDF=
発表番号 5-15
The water requirement in depth in paddy field and their influential factors
Sangbong Lee〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕
Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕
Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕
Takashi Chihara〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕
水田減水深とその規定要因
○李 尚奉〔岐阜大学農学部〕
千家 正照〔岐阜大学農学部〕
伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕
千原 隆〔岐阜大学農学部〕
本研究では、水田減水深に影響を与える要因を調べるために栽培環境の異なる水田圃場を対象として減水深の集中調査を行った。また、減水深と栽培方式・中干し ・圃場面積・栽培品種・周辺状況・栽培履歴・湛水深・地下水位・土壌硬度との関係について分析した。その結果、今回の分析からは、減水深は栽培方式と中干しによって強く影響されることが明らかになった。
Keyword: 減水深, 乾田直播, 湛水移植
GET PDF=
発表番号 5-16
Circulated Irrigation Systems and Water Management of Yatsuda in the Inbanuma Basin
NAKAMURA Yoshio
MASHINO Michito
印旛沼流域の谷津田における反復・循環灌漑と水管理特性
○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕
増野 途斗〔東京農業大学地域環境科学部〕
印旛沼流域では、谷津田でのポンプの運転による電気料金が沼周辺の水田より高額であった。谷津田では、地下水を水源とする揚水機灌漑区域での1ha当たりの揚水量ならびに電力量が、河川水を水源とする揚水機灌漑区域よりそれぞれ1.5倍と2倍を示した。これは、安定した用水源である地下水利用のもとで水管理の粗放化が進んでいることが影響している。しかし、いっぽうでは地下水の取水は谷津田河川の水源増強や印旛沼の水資源ならびに水環境保全に重要な役割を果たしている
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水利用計画・水利権
GET PDF=
発表番号 5-17
Return Flow Analysis in Fukuokazeki Irrigated Paddy Fields in the Kokai River Basin of Japan
ADAHI BOTOU
MASAYOSHI SATO
小貝川水系福岡堰灌漑地区における還元水流出の解析
○ADAHI BOTOU〔筑波大学大学院農学研究科〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
小貝川水系福岡堰潅漑地区(2014ha)は東日本の関東平野内にある茨城県に位置する.還元水流出の解析は当該潅漑地区上流部(1221ha)とそのなかの一部(30ha)で実施した.当該地区は4月から8月までの潅漑期間中24時間通水が続けられる.本調査および流出解析によると,還元水流出は当該潅漑地区上流部の農家による水管理方式によること,そして下流部の流出水は当該地区各々の還元水流出によることが明らかになった.
Keyword: 還元水, 水田灌漑, 小貝川
GET PDF=
発表番号 5-18
Study of the Actual and Optimum Water Use in Ohishi Diversion Weir Command Area
Mitsumasa Anan〔Graduate School of Kyushu University〕
Kozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕
Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕
Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕
Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕
大石堰掛吉井地区における取水実態と適正取水量の検討
○阿南 光政〔九州大学大学院〕
弓削 こずえ〔九州大学大学院〕
中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕
舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕
原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕
筑後川中流域の大石堰掛約600haを対象とし,取水実態を把握するため用排水路の流量観測を行った.さらに,対象地域内に約6haの精査圃区を設け,生育期別の水管理状況を調査した.これらの観測データを用いてタンクモデルに適用した結果,本研究で用いた最適化手法が妥当であることが明らかになった.さらに,観測データから用水量操作の逆推定を試み,モデルに組み込んでシミュレーションを行い,適正取水量の将来予測を行った.
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, タンクモデル
GET PDF=
発表番号 5-19
An Analysis of Water Allocation among Sectors during Drought
Ayako MURAKAMI〔Dept. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Shizuoka Pref.〕
Masayoshi SATOH〔Inst. Of Agri. and Forest Eng., Univ. of Tsukuba〕
渇水時における部門間水資源配分の分析
○村上 彩子〔静岡県西部農林事務所〕
佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
戦後、ほとんど農業用水だけが支配してきた河川の取水体制に、ダムを伴って都市用水が参入し、権利関係が複雑になった。本研究では、矢作川水系上中流部を対象に、渇水時に既存農業用水がより大きい節水率を引き受け、上水道へ融通している現状について、農業用水の費用負担額と上水道の減収縮小額を推計した。その結果、渇水時に農業用水の協力を得るには、節水対策に対する補償が望ましく、経済的にも可能であるとした。
Keyword: 河川水利用, 水資源配分, 渇水
GET PDF=
発表番号 5-1
レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果(供法殄重擇反甘擇諒離度合い及び透排水性改善効果の検証−
○千葉 佳彦〔北海道空知支庁北部耕地出張所〕
藤森 新作〔農業工学研究所〕
佐々木 新一〔深川土地改良区〕
中山 豊一〔スガノ農機蝓
水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法の開発について前年度の本大会で報告した。今回の報告は、その後において現地調査ほ場を設置し、レーザープラウによる反転状況や施行後における土壌の理化学性、生育収量調査等を実施した結果である。
Keyword: 圃場整備, 整地工法, 反転均平工法
GET PDF=
発表番号 5-10
サトウキビ傾斜枠による赤土流出土量
○坂西 研二〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
増田 泰三〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
A. B. Geste〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
菅原 和夫〔農業環境技術研究所〕
サトウキビは,島嶼農業の基幹作物で,栽培面積も大きい。これを長さ10m,幅2.5m,5度の傾斜枠において側枝苗で栽培し,赤土の流出土量を測定した。初期の裸地部分を保全するため,牧草による間作や下流端植生帯を設けた。月別雨量と流出土量の関係では,雨量強度や台風時の強雨によって流出土量が増大した。間作や植生帯の効果はあまり見られなかった。年雨量2163mmに対する表面流出量(率)は192.5mm(8.9%)であった。
Keyword: 土壌侵食, 傾斜枠, 表面流出
GET PDF=
発表番号 5-11
土壌侵食発生発達機構に関する基礎的研究
○北田 健介〔東京大学新領域創成科学研究科〕
山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕
土壌侵食の発生・発達の過程を実験圃場レベルで追い、考察することを目的とする。実験で用いる人工降雨装置、及びレーザー変位センサの概要と、その妥当性の検証を行った。最後には、測定結果の一例を図示した。この方法では、降雨毎に数値として地表面のデータを得ることができるため、モデル構築等の基礎データとして有用なものになると考える。
Keyword: 土壌侵食, 人工降雨, 環境保全
GET PDF=
発表番号 5-12
土壌の塩類化が土壌侵食および土壌物理性に与える影響
○廣島 達也〔山口大学農学部(院)〕
深田 三夫〔山口大学農学部〕
日下 達朗〔山口大学農学部〕
西山 壮一〔山口大学農学部〕
本研究は土壌に塩類が加わることによるy壌侵食の様子の変化ならびに土壌物理性の変化を測定することを目的とした。マサ土を試料として用い、塩類を加えて塩類土壌を作成した。この塩類土壌を用いて表面流による侵食実験を行い、侵食溝の発生の様子・流出土量の測定を行った。また塩類土壌の液性・塑性限界、せん弾試験を行い、土壌物理性の変化を測定した。そして土壌に塩類を加えると土壌の性質が大きく変化する事がわかった。
Keyword: 土壌侵食, 特殊土壌, 土壌の物理化学的性質
GET PDF=
発表番号 5-13
人工ゼオライトによる塩類土壌の水食防止
○祐谷 有恒〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
Guang Wen〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
本研究ではCa型人工ゼオライトを塩類土壌に混入することにより,水食が軽減されるかどうかについて検討を試みた。この結果,ESP値の高い土壌では,表面流出水量,流亡土量が減少し,水食が軽減された。これはナトリウムイオンが交換,吸着され,土壌の膨潤,分散やクラスト層の発達が抑制され、浸透性が改善されたたためではないかと考えられた。
Keyword: 塩類土壌, 人工ゼオライト, 侵食
GET PDF=
発表番号 5-14
赤土系土壌の流出機能とその抑制法
○篠崎 桂一〔山口大学農学部〕
日下 達朗〔山口大学農学部〕
深田 三夫〔山口大学農学部〕
西山 壮一〔山口大学農学部〕
濁土流出実験によるとマージは降雨時にリル形成が生じるとき最も土壌流亡量が多い。濁水流出抑制実験では、焼土のフィルター材としての効果が高いことが明らかになった。沖縄県前兼久地区圃場にある沈砂池の測量・調査・堆積土壌の分析の結果、現存の沈砂地ではシルト・粘土粒子の流亡抑制効果はあまり高くないことが明らかになった。
発表番号 5-15
石狩管内における泥炭地水田の現状()−客土に対する農家の意識と現況の土層厚−
○草野 久美恵〔螢坤魁璽轡磧
横井 義雄〔北海道立花・野菜技術センター〕
波多野 裕文〔北海道石狩支庁〕
石狩管内の泥炭地水田農家と圃場におけるアンケートおよび土層厚(泥炭層までの土層厚)調査で、農家が認識する現状の土層厚と実際の土層厚とには5〜20儖幣紊虜垢あることがわかった。農家が現況土層厚を25冖にとしているのに対し、実際は33〜57僂療攸惴があり、農家が米の品質・食味が向上すると考える土層厚30僂鯔たしていた。しかし、農家は質の良い客土材のさらなる投入と圃場の排水性の向上を希望していた。
発表番号 5-16
泥炭地水田産米の食味改善を目的とした土層改良試験結果について
○国光 正博〔北海道石狩支庁〕
草野 久美恵〔螢坤魁璽轡磧
石狩川下流域の泥炭地に粘土客土して造成した泥炭地水田の心土は土壌窒素をかなり含み出穂期以降にその発現量が急増する。為に窒素の過剰吸収が生じ高蛋白米となり食味が劣る。しかし15 前後の深さに硬い耕盤層が発達した泥炭地水田の水稲は比較的蛋白含有率が低い。これは耕盤層により窒素吸収量が抑制され適正な範囲に接近したためと考える。食味改善を図るにはこの耕盤層の働きにも注目して土層改良や暗渠排水を行う必要がある。
発表番号 5-17
再資源炭を利用した土壌改良効果の報告
○吉田 弘明〔農林水産省構造改善局〕
齋藤 孝則〔農業工学研究所〕
凌 祥之〔農業工学研究所〕
山岡 賢〔農業工学研究所〕
小泉 健〔農業工学研究所〕
再資源炭とは,農村地域から排出される有機性廃棄物を熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ,「炭素+無機物」という組成を持つ担体である。牛糞・農業集落排水脱水汚泥・バガスより生成した再資源炭を用い土壌混入することにより,透水性や保水性等の改善効果が認められた。再資源炭中の重金属等の有害物質も法律規制された基準値以下であったことから,有機性廃棄物の循環利用において有効であると考えられた。
Keyword: 再資源炭, 土壌改良, 有機性廃棄物処理
GET PDF=
発表番号 5-18
諫早湾干拓土の熟成化促進のための土層改良対策
○小石 聖子〔岐阜大学大学院農学研究科〕
天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕
笠岡湾干拓地で確立された石膏客入による土層改良法を諫早湾干拓地に導入すべく、必要なデータ収集と検討及び土壌特性変化の追跡を行い、その結果を基にさらに適切な土層改良対策の確立を目指す。現地調査及び室内実験より、石膏客入の効果は期待できたものの、干陸後の土壌特性変化と各調査地点における除塩の進行状況に差異が見られたことから、それぞれの土層に適した改良方法と改良時期の検討が必要となる。
発表番号 5-19
ラック式コーンペネトロメータによる水田地耐力測定
○清野 真人〔山形県立農業試験場〕
遠藤 徹〔山形県立農業試験場〕
折りたたみ出来る三脚に搭載したラック式昇降機でコーンを貫入し、デジタルロードセルで計測・記憶する新型のコーンペネトロメータを試作した。従来型よりも測定精度が良く、データ処理も容易で機動性があり、一人でも測定・持ち運びできる。これを使って、立毛・湛水条件下の水田でコーン指数を測定したところ、非灌漑期よりも平均で0.2MPa程度低下することが分かった。
Keyword: 地耐力, 水田圃場整備, コーンペネトロメータ
GET PDF=
発表番号 5-1
北海道における地形区分別の傾斜耕地の特性に関する研究
○小林 伸行〔北海道大学大学院農学研究科〕
矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕
傾斜耕地では営農作業や土壌管理の困難化、斜面に沿った物質移動に伴う様々な問題が生じる。物質移動は土地利用状態に強い影響を受け、特に裸地状態の畑地で発生しやすい。また物質移動は地形量にも大きな影響を受け、土地利用状態とその地形との関係を詳細に知ることが効率的な営農・農地保全にもつながると考えられる。本研究では国土数値情報を用いて石狩地域における土地利用状態と地形量との関係を解析した。
Keyword: 傾斜耕地, 国土数値情報, 物質移動
GET PDF=
発表番号 5-10
レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果
○藤森 新作〔農業工学研究所〕
千葉 佳彦〔北海道空知支庁〕
佐々木 新一〔深川土地改良区〕
中山 豊一〔スガノ農機蝓
水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法を開発した。本工法は,ゴムクローラー型トラクタとレーザープラウ・レベラー等を使用するものであり,最大田差50cmまで施工可能である。大区画整備や整備後における不陸修正に効力を発揮する。また,営農段階で使用すれば,乾田状態で容易に均平度を高められ,水稲直播の導入や代カキ作業時間短縮等が図れる。
Keyword: 圃場整備, 整地工法, 反転均平工法
GET PDF=
発表番号 5-11
亀田郷泥炭地水田の大区画化整備手法について
吉田 昭治〔新潟大学農学部〕
中野 俊郎〔新潟大学農学部〕
粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕
○遠田 修〔富山市役所〕
微傾斜低平地の下層に泥炭層が広く分布する亀田郷大渕地区において、大区画圃場整備を実施するに当たり、主に地耐力の保持・改善のための表土扱いの要否、地下排水方式の可否を検討し、同地区の大区画化整備手法について報告する。
発表番号 5-12
泥炭農地での置土に伴う沈下量の推定
○森川 俊次〔北海道開発局開発土木研究所〕
石渡 輝夫〔北海道開発局開発土木研究所〕
後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕
泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施され、耕地の標高を確保するための置土が計画・実施されている。そこで、置土を実施した場合の圧密沈下を簡易に把握するための沈下量計算を検討した。その結果、泥炭層厚および自然含水比毎の沈下傾向を示した。
発表番号 5-13
沈砂池の堆砂効果に関する研究
吉永 安俊〔琉球大学農学部〕
○仲村渠 将〔琉球大学農学部〕
沖縄県では公共用水域への赤土流出を防ぐため沈砂池が設置されているが、これらの沈砂池は十分機能を果たしてないと言われている。本研究では沈砂池の堆砂効果を調べるため模型実験を行った。実験は74μm以下の赤土をとかした濁水(2000mg/l)を一定流量で流し、堆砂効果を調べた。これにより沈砂池は60%以上の土砂を堆砂し、流入量が沈砂池容量の50%以下であれば県の条例に定める排出基準値200mg/l以下での排出が可能と分かった。
発表番号 5-14
畑地土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出特性と削減対策
○上野 貴司〔東京農業大学大学院農学研究科〕
三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕
安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学部〕
本研究では,農地からの表面流去水量,流亡土量と,生育密度等が異なる植生帯との関係が流出制御能に与える影響を調べた。また,現地観測における土壌流亡量と富栄養化成分の流出量との関係を基に,植生帯による窒素・リン成分の流出制御を評価した。その結果より土壌および窒素・リン成分の流出制御に適当な植生帯のあり方を検討した。
Keyword: 土壌侵食, 植生帯, 流出制御
GET PDF=
発表番号 5-15
傾斜カンキツ園における土壌侵食現象の実態
○中尾 誠司〔四国農業試験場〕
長谷川 美典〔四国農業試験場〕
山西 弘恭〔四国農業試験場〕
本報告では、静岡県、和歌山県、愛媛県、香川県のいくつかの傾斜カンキツ園を踏査し、土壌侵食状況やその形態ならびに発生に至った原因について整理した。その結果、最近普及が始まった園内作業道整備に基因すると考えられる侵食が多く見られた。園内作業道整備に伴う降雨流出水の流下形態の変化により、流水の集中化などの起こる可能性が高くなると考えられた。従って、作業道整備園流出水の合理的処理方法の構築が急務である。
Keyword: カンキツ園, 土壌侵食,
GET PDF=
発表番号 5-16
微地形の影響を考慮したガリ侵食シミュレーション
○北田 健介〔東京大学新領域創成科学研究科〕
山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕
佐藤 洋平〔東京大学農業生命科学研究科〕
表面流出水が圃場表面地形により収束し、流れの集まった場所ほど侵食が進むと捉え、圃場表面微地形がガリ網形成に与える影響をMathematicaによってシミュレートする。圃場をメッシュ状に区切り、表面流出水の流出方向を、微地形の凹凸によって決定していく。微地形の生成には内田春夫の3次元起伏モデルを用いた。分析には Strahlerの次数化方式を援用したが、有意義な結果を得た。
発表番号 5-17
畝部の土壌侵食量の算定に関する一考察
○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕
高木 東〔農業工学研究所〕
小倉 力〔農業工学研究所〕
上村 健一郎〔農業工学研究所〕
試験区における土壌侵食の観測データを用いて,自然降雨による畝部の土壌侵食量の算定における土壌侵食レート式の有効性,およびKiの同定値の妥当性について検討した.その結果,時間間隔が5(min)以下の平均降雨強度を用いた場合に,この侵食レート式が有効であることが示唆された.また,各降雨事象におけるKi値の分布を調べた結果,Kiの同定値は実用上妥当なものと考えられた.
発表番号 5-18
黄土の受食性と斜面の地盤特性 −中国黄土高原の土壌保全に関する研究(供法
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
○上遠野 健〔北海道大学大学院農学研究科〕
高橋 英紀〔北海道大学大学院地球環境科学研究科〕
李 思鋒〔中国科学院西北植物研究所〕
張 継敏〔中国科学院西北植物研究所〕
楊 恒〔中国科学院西北植物研究所〕
黄土高原の土壌保全に資するため、黄土の性質と斜面地盤の性状に着目し検討した。その結果、黄土は高い受食性を示し、斜面地盤の性状は向きにより異なることが明らかになった。この違いの原因の一つは、冬期間における凍結融解作用であると考え、実験的に検討を加えた。その結果、凍結時の条件により融解後の物理的性質が異なることを確かめた。こうした現象は、凍結融解作用が斜面の土壌保全に影響することを示唆するものである。
Keyword: 黄土高原, 土壌保全, 凍結融解
GET PDF=
発表番号 5-19
塩類土壌のナトリウムイオン濃度及び土壌団粒が侵食に与える影響
○沢田 佳織〔刈谷市役所〕
Rami Keren〔イスラエル国ボルカニセンター〕
山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
塩類土壌のナトリウムイオン濃度及び土壌団粒が侵食に与える影響について検討した.室内降雨実験を行い表面流出水量、浸透流出水量、流亡土量を計測したところ,供試土壌の主要粘土鉱物、交換性ナトリウム率、土壌粒径及び降水の塩類濃度が土壌侵食に影響を与えている事が認められた.これらが粘土粒子の分散を促進し,土壌表面にクラスト層が形成される事により侵食量が増加していると考えられた.
Keyword: 塩類土壌侵食, クラスト層, 土壌団粒
GET PDF=
発表番号 5-10
シラスの弾塑性挙動について
鹿児島大農 ○平 瑞樹・三輪 晃一・若松 千秋
地盤の変形強度を把握する目的から、有限要素法などの数値解析が比較的容易に利用される傾向にある。ところが、土の応力〜ひずみ関係は応力状態でその挙動はかなり異なる。近年、様々な構成式が提案さているが、どの土質材料にも適用する構成則には限界があるため、解析する範囲内でパラメータのできるだけ少ない適切な構成式を選択することが重要である。本報告は南九州に広く分布するシラスの構成式を検討する基礎的研究である。
Keyword: 土の静力学的性質, 地盤の変形,
GET PDF=
発表番号 5-11
三主応力型三軸試験機と軟X線を用いた水圧破砕実験
農工研 堀 俊和
三主応力型三軸圧縮試験機を用いてカオリン粘土の水圧破砕実験を行った。三主応力条件下で軟X線を用いて亀裂の進展方向を観察し、その特性について調べた。その結果、水圧破砕による亀裂は既往の研究と同じく、最小主応力面に発生することを確認した。また破砕は連続的ではなく、段階的に進展することが分かった。また本試験では供試体のスケール効果のためにせん断破壊を伴った。
発表番号 5-12
土のダイレイタンシーと非排水条件の側圧一定試験における有効応力経路の解析
新潟大農 ○中野 俊郎・吉田 昭治
総合土木コンサル 東 聖浩
京大院 塚田 泰博
豊浦砂の供試体を用いた三軸試験により、土特有のダイレイタンシー現象を把握し、次に非排水条件下の側圧一定試験を行い有効応力経路の解析を行った。提案した応力−ひずみ関係式を用いた計算値は実験値をよく表現することができ検証することができた。
Keyword: 土の静力学的性質, 土構造物の解析, 地盤の変形
GET PDF=
発表番号 5-13
落球式締固め試験に関する研究
明治大農 田中 忠次・○佐々木 信和・木村 幸平
Keyword: 圧密=:地盤改良, , 本研究では動圧密工法における地盤の打撃、圧縮のメカニズムを探るため、鉄球を用いた模型実験を行った。鉄球の落下高さを変化させて様々な相対密度の地盤に打撃を与え、実験方法の検討を行いながら、打撃対称地盤の相対密度、鉄球の貫入量、地盤体積の変化などに着目し、それらの相互関係について考察した。
GET PDF=
発表番号 5-14
逆解析結果の近隣地盤への適用法―観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(6)―
岡山大環境理工 ○西村 伸一・島田 清・藤井 弘章
岡山大院 池内 審嗣
本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形予測を適切に行う方法を提案するものである.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比によって補正するものである.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに室内模型実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている.
Keyword: 圧密, 沈下予測, 逆解析
GET PDF=
発表番号 5-15
平面ひずみ条件における載荷中の中間主応力挙動
大阪府大農 ○木全 卓・桑原 孝雄
平面ひずみ条件における粘土のせん断中の中間主応力係数と応力比τoct/σm'の間には線形的な関係が存在することが明らかになり,これを既に実験式として定式化したが、本研究では,この関係が適用可能な範囲を確認するため,砂質土や繰返し載荷についても検討した。その結果,この関係は土粒子骨格が平面ひずみ条件にあり,土が塑性領域にある場合には試料や試験条件によらず唯一的な関係として適用可能であることがわかった。
Keyword: 平面ひずみ, 中間主応力,
GET PDF=
発表番号 5-16
さんご砂のKo値に及ぼす粒径と粒子破砕の影響
琉球大農 新城 俊也
琉球大院 ○與儀 修
2mmふるい通過さんご石灰質砂を用いて、0.85〜0.105mmのふるいでふるい分け、各ふるいに残留する4種類の均一径試料について14MPaまでの一次元圧縮試験を行った。圧縮降伏応力以下の低応力域では、Ko値は0.85mm径試料で大きく0.425mm径試料以下では粒径の影響は小さい。圧縮降伏応力以上の応力域では粒子破砕に伴いKo値は0.7〜0.9にまで増加するが、粒子破砕に伴うKo値の増加は0.85〜0.25mm径までの試料では同じ関係にある。
Keyword: 静止土圧係数, 粒子破砕, 石灰質砂
GET PDF=
発表番号 5-17
地盤工学的有効利用からみた焼却灰の物理特性の基礎的研究
琉球大農 新城 俊也
琉球大院 ○永吉 功治
沖縄総合事務局 島袋 総子
焼却灰の粒子密度試験および粒度試験においては、焼却灰からの溶出物により、それぞれピクノメータおよび沈降分析用シリンダーの内容物に含まれる溶液の密度が増加することから、測定結果に及ぼす溶液密度の影響を検討した。粒子密度は内容物中の溶液を蒸留水とみなす通常の測定法による結果を溶液密度で補正した。粒度試験では24時間後の比重計の読みに相当する密度の溶液中を粒子が沈降するとみなして沈降分析結果を補正した。
Keyword: 土の物理的性質, 土の物理試験,
GET PDF=
発表番号 5-18
不飽和まさ土の強度・変形特性
九大農 ○肥山 浩樹・高山 昌照・岡部 爲信
初期含水比と密度が異なる締固めまさ土について、サクションを制御した不飽和三軸圧縮試験を行った。.汽ションの大小は内部摩擦角に影響を及ぼさないが、サクションの解放にともなって粘着力は減少する。応力−ひずみ関係は双曲線でよく近似できる。初期接線ヤング係数は、サクションの増加および密度の増加にともない増大する。そ藉接線ヤング係数は、サクションが高い試料ほど拘束圧力の影響を受けない。
Keyword: まさ土, 不飽和土, 非線形パラメータ
GET PDF=
発表番号 5-19
締固め含水比と密度がまさ土の強度に及ぼす影響
九大農 肥山 浩樹・高山 昌照・○野田 力
締固め含水比や密度が異なるまさ土試料について排水せん断試験を行った。ゞ度定数は締固め含水比の影響を受けない。内部摩擦角は密度の増加にともない直線的に増加する。G潅緡呂櫓d<1.7g/cm3においてほぼ0であり、ρd>1.7g/cm3では密度の増加とともに増加する。ぬ度の増加とともにダイレタンシー補正量は大きくなる。ゥ瀬ぅ譽織鵐掘縞篝妓紊龍度定数はBishop,Rowe,Poorooshasb・Roscoe,Ladanyiの順に大きい。
Keyword: まさ土, 土の強度, ダイレタンシー
GET PDF=
発表番号 5-1
緩い締固めと正規圧密の粘性土の剪断特性の比較
島根大生物資源科 鳥山 晄司
D値=ρd/ρdmax=85%の締固め粘土と正規圧密粘土を三軸圧縮試験し、強度特性を比較した。0.6kgf/cm2で予圧密の飽和粘土のD値=89%で、締固め土より密度が大きい。このため、締固め土は非排水状態では強度が大きいが、水浸すると締固め土の間隙圧係数Aは正規圧密より大きく、c',φ'は正規圧密より小さい。また、全応力での強度も水浸した締固め土の方が小さく、D値=85%の締固め土は非常に軟弱である。
Keyword: 剪断強度, 締固め土, 正規圧密
GET PDF=
発表番号 5-1
農業農村整備事業に対する批判の分析
農業工学研究所 ○丹治 肇
農業工学研究所 谷本 岳
・
Keyword: 費用・便益分析, 公共経済学, 農業農村整備事業
GET PDF=
発表番号 5-10
上海市近郊水郷地域での農家の暮らしと水−その2−〜奉賢県ウ橋鎮連棟式農家S宅〜
日本大学大学院 ○根岸 由紀
日本大学生物資源科学部 糸長 浩司
日本大学資源科学部 勝野 武彦・日本大学生物資源科学部 河野 英一
Keyword: 上海, 水郷地域, 水環境
GET PDF=
発表番号 5-11
在来農法を基本とした農村開発計画−タンザニア連合共和国ムビンガ県を事例として−
京都大学大学院農学研究科 ○小林 愼太郎
京都大学大学院農学研究科 水野 直人
・
Keyword: 海外, 集落計画, 土地利用計画
GET PDF=
発表番号 5-12
タイ東北部の地理情報データベース構築と農業的土地利用可能性の評価−第2報 統計データからの考察−
国際農林水産業研究センター ○山田 康晴
タイ国農業協同組合省 Dr. P. Panpruik
タイ国農業協同組合省 Mr. T. Piyasirananda・タイ国農業協同組合省 Mr. W. Ingkapradit
Keyword: GIS, データベース, 海外
GET PDF=
発表番号 5-13
福島県の土地改良区の今後の展開方向の考察
地質基礎工業株式会社 ○石井 宏
宇都宮大学農学部 冨田 正彦
宇都宮大学農学部 水谷 正一・
Keyword: 土地改良区, 社会計画, 潅漑施設
GET PDF=
発表番号 5-14
土地改良区の活性化に関する住民の意向調査とその分析
九州大学農学部灌漑利水工学講座 ○古後 志岐子
九州大学農学部灌漑利水工学講座 黒田 正治
・
Keyword: 土地改良区, 数量化分析, 農村計画
GET PDF=
発表番号 5-15
4地目型筆地分級に基づく地域営農再編型圃場整備の研究
宇都宮大学大学院農学研究科 ○浪川 彰
宇都宮大学農学部 冨田 正彦
・
Keyword: 土地分級, 集落土地利用計画, 換地
GET PDF=
発表番号 5-16
大区画圃場整備を契機とした農地利用システムの検討
岐阜大学農学部 ○鈴木 隆善
岐阜大学農学部 松本 康夫
岐阜大学農学部 三宅 康成・
Keyword: 大区画圃場整備, 土地利用計画, 農地利用システム
GET PDF=
発表番号 5-17
北海道の泥炭地水田地域における圃場区画形状の変遷
北海道大学大学院農学研究科 ○山本 忠男
北海道大学大学院農学研究科 森下 達士
北海道大学農学部 井上 京・北海道大学農学部 長澤 徹明
Keyword: 圃場区画形状, 土地利用, 圃場整備
GET PDF=
発表番号 5-18
圃場整備計画支援システムの開発
財団法人 日本農業土木総合研究所 ○日高 崇司・磯部 拓二
信州大学 農学部 木村 和弘・鈴木 純
農業工学研究所 有田 博之・友正 達美・
Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備計画, 計画支援システム
GET PDF=
発表番号 5-19
畦畔のグランドカバー植物植栽の実態
農業工学研究所 ○有田 博之
農業環境技術センター 藤井 義晴
日本農業土木総合研究所 出雲井 雄二郎・日本農業土木総合研究所・農業工学研究所 赤司 英昭・友正 達美
Keyword: 圃場の管理作業負担の軽減, グランドカバー植物, 耕地の区画整理
GET PDF=
発表番号 5-1
短時間雨量の確率推定法(1)
高知大学農学部 松田誠祐
発表番号 5-10
遅延降雨系列の長短期流出両用モデルへの応用
島根大学生物資源科学部 福島晟
Keyword: 洪水流出解析, 流出特性,
GET PDF=
発表番号 5-11
ESTIMATION_OF_EXCESS_RAINFALL_VOLUME_AND_RUNOFF_HYDROGRAPH_BY_USING_THE_SCS_MODEL_(SCSモデルによる余剰降雨及び流出ハイドログラフの推定)
神戸大学大学院自然科学研究科 Muhammad_Khan_Randhawa
Keyword: 流出特性, 洪水流出解析,
GET PDF=
発表番号 5-12
亀田郷流域における排水機場洪水位の実時間予測に関する一考察_(2)
京都大学防災研究所 近森秀高
Keyword: 洪水流出解析, 排水管理,
GET PDF=
発表番号 5-13
線形Muskingum-Cunge_法における数値的挙動
忠北大学校農科大学農工学科(_韓国)_ 金鎭洙
Keyword: 洪水流出解析, 開水路流れ,
GET PDF=
発表番号 5-14
SCE-UA法によるタンクモデル定数探索の実用性について
神戸大学農学部 田中丸治哉
Keyword: 長期流出解析, 最適化,
GET PDF=
発表番号 5-15
スイカ畑における微気象測定とペンマン蒸発散位の計算−ハウス内消費水量決定法に関する検討−
岡山大学大学院農学研究科 森田昇
Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地潅漑, 計画手法
GET PDF=
発表番号 5-16
乾燥過程における木本植物の蒸散量とAEの関係
京都大学農学研究科 堀野治彦
Keyword: 蒸散量, AE数, キャビテーション
GET PDF=
発表番号 5-17
気象値からの圃場pF値の推定
日本気象協会北海道本部旭川支部 中村祐二
Keyword: 畑地灌漑, 蒸発U, 水分移動
GET PDF=
発表番号 5-18
水田の熱収支形成におけるイネ植被と水面の役割
愛媛大学農学部 大上博基
Keyword: 蒸発・蒸発散, 気象環境,
GET PDF=
発表番号 5-19
バルク法による植被面蒸発散量の算定に関する研究
鳥取大学乾燥地研究センター 大槻恭一
Keyword: 蒸発散, バルク法, 植被
GET PDF=