発表番号 [1-9]
Shear characteristics on soil specimen including roots of three types of exotic herbaceous plants in the freeze-thaw period- Slope conservation by revegetation in agricultural infrastructure improvement and rural development() -
Toshimi MUNEOKA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Monami UEHARA[Chuo Kaihatsu Corporation]・Ayumi YAMADA[NITTOC CONSTRUCTION Co., Ltd]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Masato KIMURA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Dai NAKAMURA[Kitami Institute of Technology]・Takayuki KAWAGUCHI[Kitami Institute of Technology]
凍結融解期における3種類の外来草本植物の根系を含む土供試体のせん断特性―農業農村整備における植生工と法面表層土の保全効果の検討()―
○宗岡 寿美[帯広畜産大学]・上原 もなみ[中央開発(株)]・山田 歩実[日特建設(株)]・中島 直久[帯広畜産大学]・木村 賢人[帯広畜産大学]・中村 大[北見工業大学]・川口 貴之[北見工業大学]
北海道の植生工で混播される3種類の外来草本植物を施工限界期前後(8月末・9月末)に播種し,生育1年目(冬期前)および凍結融解期に根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施した。その結果,根系を含む土供試体の粘着力cの増加量c は根系指標との間に正の相関が認められ,c 値の増大には節根が影響していた。あわせて,節根に伸長する側根が相互に絡み合い,高含水比条件下では引き抜き抵抗力を発揮していた。
Keyword: 凍結融解期,外来草本植物,一面せん断試験,粘着力c,節根・側根,法面保全, ,
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発表番号 [2-29]
Analysis of Evaluation and Future Issues of Farmer Adopted On-farm ICT Irrigation Devices
KITAMURA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]
ICT 自動給水栓 を導入した農家の評価と今後の課題の分析
○北村 浩二[農村工学研究部門]
水田作におけるICT自動給水栓を、国営のモデル事業を活用して導入した、農家へのインタビュー調査を行い、ICT自動給水栓に対する農家の評価や今後の課題について、質的研究の手法を用いて分析した。分析には、質的データ分析の手法であるSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いた。
Keyword: ICT,自動給水栓,農家,評価,質的研究,SCAT, ,
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発表番号 [2-34]
Current status and issues of telemetry network in Vietnam
Eiji MATSUBARA[Japan Association for International Collaboration for Agriculture and Forestry]・Shozo OHIRA[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko YAGI[CDC International Corporation]・Hiroaki MATSUBARA[Agricultural Development Consultants Association]
ベトナムにおけるテレメトリ・ネットワークの現状と課題
○松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシー・インターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]
ADCAはベトナムのゲアン省の灌漑地区でJAIF事業により雨量・水位観測のためのテレメトリ(TM)ネットワークを構築し、2020年の大きな台風災害時に10分間データを計測できた。しかし灌漑管理者はTMデータを有効利用できていない。これはTMデータ表示システムが複雑で使いづらいのが問題である。このためJAIFフェーズ2事業において、安価で分かりやすく、全国展開可能なシステムを開発する予定である。
Keyword: TM,JAIF,台風モラヴェ,データ表示システム, ,
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発表番号 [2-39]
Experimental cultivation of profitable crops in upland fields converted from paddy fields with underground irrigation system
MATSUMOTO Masaki[NTC Consultants Co.,Ltd.]・AGATA Youko[NTC Consultants Co.,Ltd.]・KANAZAWA Soutaro[NTC Consultants Co.,Ltd.]・HOSHINO Hirotaka[NTC Consultants Co.,Ltd.]
地下かんがいシステムを導入した水田転換畑における高収益作物導入の栽培実証
○松本 真樹[NTCコンサルタンツ(株)]・縣 葉子[NTCコンサルタンツ(株)]・金沢 宗太郎[NTCコンサルタンツ(株)]・星野 大空[NTCコンサルタンツ(株)]
農地再編整備事業「水橋地区」では、地下かんがいシステムの導入が検討されているが、高収益作物の栽培においてその有効性を検証した事例が少ないことから、実証試験を実施した。本年度(実証初年度)は、地下かんがい実証ほ場(A=26a)でにんじんを栽培し、地下かんがいシステムによって地下水位、土壌水分が制御可能であり、収量・品質は実証ほ場近傍地区のほ場と同等であることが確認された。
Keyword: 灌漑施設,地下排水,農地の汎用化, ,
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発表番号 [2-44]
Subsidence Process of Irrigation Pipeline Immediately after Construction on Peat Ground
OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAGUMO Hitoshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・HAGIWARA Taisei[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
泥炭地盤における施工直後の農業用管水路の沈下過程
○大久保 天[寒地土木研究所]・南雲 人[寒地土木研究所]・萩原 大生[寒地土木研究所]
泥炭地に建設された農業用管水路は、施工後泥炭地盤の圧密によって管体はしだいに沈下する。しかし,管水路直下の地盤の圧密過程はいまだ正確に把握されていない。そこで、筆者らは泥炭地盤における管水路の敷設工事に際して管水路直下の地盤に層別沈下計を設置して,管体および地盤の経時的な沈下過程を観測した。本研究では、これまでに管水路施工後から通水試験までのデータを取得したので、その結果を報告する。
Keyword: 農業用管水路,泥炭地盤,層別沈下, ,
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発表番号 [2-49]
Study of heating operation using a heat exchanger installed in an irrigation canal
MIKI Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・GOTO Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIYA Ryota[Institute for Rural Engineering, NARO]・OHASHI Yuta[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHII Masahisa[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業用水路に設置したシート状熱交換器によるヒートポンプ暖房に関する実証試験
○三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・土屋 遼太[農村工学研究部門]・大橋 雄太[農村工学研究部門]・石井 雅久[農村工学研究部門]
農業用水路に熱交換器を水路床に鉛直設置し、水路近くの農業用ハウスにヒートポンプシステム(以下、HP)を用いて熱供給した結果を示した。実証試験では、既往の研究結果に比べて水温の影響により熱通過率は低く、HPシステムのエネルギー消費効率を示すSCOPも既往の室内試験より低くなった。実証試験によって室内試験よりも低い熱源温度で試験を実施できたことで現場に実装する上での課題を見出せた。
Keyword: 熱利用,流水熱,水熱源ヒートポンプ,再生可能エネルギー,施設園芸, ,
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発表番号 [3-1]
Precise confidence interval for annual river loads
Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
年間河川負荷量の正確な信頼区間の提案
○多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
我が国の公共水域で採用されている月1回の定期調査のような低頻度水質モニタリングデータに基づく,年間の河川負荷量の精度の高い推定方法を提案し,実際の水質観測データに対する適用結果を紹介する。この方法は不偏推定量であるHT推定量の持っていた広い信頼区間の課題を解決する,実用上有益なより幅の狭い信頼区間を与えることができ,蓄積された水質データへの利用が期待される.
Keyword: 河川,流出負荷量,信頼区間,LQ式,regression estimator, ,
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発表番号 [3-6]
Field Experiment for Water Quality (DO) Conservation in Farm Pond
TANAKA Hisaichi[NTC consaltants Inc.]
ファームポンドにおける水質(DO)保全のための実証実験
○田中 藤一[NTCコンサルタンツ(株)]
Kダムでは,夏期の水温躍層の形成による貧酸素水塊の発生,FP及び受益地でかんがい用水の異臭などの水質悪化が報告され,水質の改善が課題となっている。このため,溶存酸素の改善を目的とした実証実験装置を開発し,Kダム掛りのFPに設置して効果を検証した。本報は,夏期に実証実験装置の効果検証を行い,検証の結果,実験装置の水質改善効果:4.0mg/L,供給する用水への改善効果:1.4mg/Lを確認した。
Keyword: 水質,水環境, ,
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発表番号 [3-11]
Research on evaluation of the embankment permeation flow rate in the reclaimed land of Hachirogata
Naoko KONDOH[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
八郎潟干拓地における浸透流入水量の評価に関する研究
○近藤 尚子[秋田県立大学院]・近藤 正[秋田県立大学]
八郎潟干拓地において堤防浸透及び湧出水は直接排水路を経て放流されるため、この定量評価は農業由来の排出負荷量の削減対策・評価に必要である。非灌漑期、無積雪、連続少降水期間の最終日に当たる23年4月に中央干拓地内の支線排水路における流量及びEC値を測定した。その結果、23年の浸透流入水量は干拓地全域で1.41m3/sとなった。これは22年報告で求めた概算値約1.3m3/sを補完するものとなった。
Keyword: 干拓地,浸透流入,流出負荷, ,
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発表番号 [3-16]
Prediction of the probability of overflow by heavy rains assuming rise in temperature
MIHARA Takashi[Okayama University]・NISHIMURA Shin-ichi[Okayama University]・KUDO Ryoji[Okayama University]・SHIBATA Toshifumi[Okayama University]・SHUKU Takayuki[Okayama University]
気温上昇を想定した豪雨によるため池越流確率の評価
○三原 嵩史[岡山大学]・西村 伸一[岡山大学]・工藤 亮治[岡山大学]・柴田 俊文[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]
今後,気候変動による気温上昇に伴い,全国各地において豪雨によるため池の決壊リスクが高めまると考えられる.本研究は,将来降雨のデータベースより抽出した降雨データから得た確率統計的な特徴を基に疑似降雨の作成および,その疑似降雨を用いてため池の破堤確率の予測を行う.この結果を用いて,今後のため池改修に関する意思決定最適化に貢献することを目的としている.
Keyword: ため池 ,越流確率,気候変動, ,
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発表番号 [3-21]
Assessment of River flow Reduction in Large Basin due to Collaborative Management of Agricultural Facilities
MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業水利施設の協働が広域の河川流量に与える影響の評価
○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・高田 亜沙里[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]
流域治水にむけて、農業分野からは利水ダムの事前放流や田んぼダムが注目されている。そこで、この両施設の協働による流域治水への貢献可能性を流域一体解析で評価した。最上川流域に分布型水循環モデルを適用し、利水ダムには治水協定条件を、水田では田んぼダムの計算を実装した。令和2年台風19号を対象に解析した結果、両施設が発揮する河川流量のピークカット効果を定量的に評価できた。また効果の流域内空間分布を示した。
Keyword: 流域治水,洪水流出,豪雨災害,農業水利施設, ,
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発表番号 [7-1]
Current Status and Issues of the Local Resource Recycling System from the Perspective of Local Residents-A Case Study of Samegawa Village, Higashishirakawa-gun, Fukushima Prefecture-
Haruya OGITSU[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Teruaki IRIE[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Tomonori FUJIKAWA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Momoko MOGI[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Reiko MACHIDA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]
地域住民からみた地域資源循環システムの現状と課題−福島県東白川郡鮫川村を事例として−
○荻津 晴也[東京農業大学]・入江 彰昭[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・茂木 もも子[東京農業大学]・町田 怜子[東京農業大学]
福島県東白川郡鮫川村は小規模複合経営を営む典型的な中山間地域であり、村独自の「バイオマスヴィレッジ構想」を掲げ村営のバイオマスセンター「ゆうきの郷土」を運営するなど地域資源循環利用に取り組んでいる。本研究では鮫川村を対象に、村民へのアンケート調査や施設及び行政への聞取り調査を行い、地域住民からみた「ゆうきの郷土」を中心とした地域循環システムの現状と課題を明らかにした。
Keyword: 社会計画,集落計画,農村振興,中山間地域, ,
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発表番号 [7-10]
Property Damage Accident Cost Analysis of Agricultural Vehicles Using Mutual Aid Data
SUNAGA Ayana[PC Rail Way Consultant, Co., Ltd.]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・MORI So[Graduate School of Regional Development and Creativity]
共済データを用いた農業用車両の物損事故コスト評価
須永 彩七[(株)ピーシーレールウェイコンサルタント]・○田村 孝浩[宇都宮大学]・森 想[宇都宮大学大学院]
本研究では共済データに基づいて農業用車両の物損事故の実損害額と,実損害額に関する農家の想定と実補償額との乖離を定量的に評価した。農業共済データ約1.3万件を分析した結果,実損害額の最大値は2,659.8万円であった。とくに火災・墜落・転覆等の事故は実損害額が相対的に高く,農家の想定よりも実修理費が高くなる事例が確認された。また一部の農家は共済加入時に事故被害を過小評価している可能性が示唆された。
Keyword: 農作業事故,農業用車両,物損事故コスト,共済, ,
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発表番号 [7-11]
Issues related to flooding paddies and agricultural reservoirs in river basin flood control, Ryūiki-chisui
SUGIURA Mikiko[Sophia University]
流域治水における水田や農業用ため池の湛水に伴う課題
○杉浦 未希子[上智大学]
水田やため池の雨水貯留機能による流出抑制対策は,流域治水施策の一部となっているが,湛水により私人の土地を利用規制することによる損失相当分の支払いについては明言がない.これまで遊水地化に伴う対価の支払いは,河川区域として買収もしくは地役権の設定によってきた.流域治水の「あらゆる関係者の協働」を実現するには,これらの経験を踏まえた上で,湛水による「下流域の治水への貢献」という視点の共有が欠かせない.
Keyword: 遊水地,流域治水,対価の支払い,地役権, ,
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発表番号 [7-12]
Estimation of black rice distribution and comparison of prices among regions in Lao PDR
Katsumi Hasada[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Phonesanith Phonhnachit[National Agriculture and Forestry Research Institute]
ラオスにおける黒米の流通量の推計と地域間の価格比較
○羽佐田 勝美[国際農林水産業研究センター]・ポンサニット ポンナチット[ラオス国立農林研究所]
ラオスの黒米を評価することを目的として、黒米の流通量を推計し、販売価格を地域間で比較した。黒米の流通量は6,442トンと推計され、白米の流通量の1%程度であることが示唆された。また、ラオスの黒米は生産地域と販売地域がほぼ一致し、地産地消であることがわかった。北部地域で多くの黒米が生産され流通し、他地域より低価格で市場に供給されていることが明らかになった。
Keyword: 黒米,販売価格,北部地域,ラオス,流通量, ,
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発表番号 [7-13]
Case of effort to introduce highly profitable crops to land improvement project area in Hokuriku region
FUKURA Eiji[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・MITANI Kazuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]
北陸地方の国営事業地区における高収益作物の導入に向けた取組事例
○福羅 栄治[サンスイコンサルタント(株)]・三谷 和也[サンスイコンサルタント(株)]
現在,わが国では主食用米の需要や価格が低迷していることから,農業所得の維持・向上を図るため,水稲に依存した農業から脱却するとともに,野菜や果樹等の高収益作物の導入が推進されている.本稿では,北陸地方の国営事業地区を事例に,高収益作物の導入支援に係るこれまでの取組内容,県・JA・営農者等の連携による現在の取組状況及び今後の取組方針について紹介する.
Keyword: 高収益作物,基盤整備,機械化,集出荷施設整備, ,
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発表番号 [7-14]
Efforts to Sell High Value-added Rice Produced with Smart Agriculture
ASHIDA Toshifumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・KARASAKI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUJII Sayaka[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINETA Takuya[Institute for Plant Protection, NARO]
スマート農業栽培米の高付加価値販売の取組
○芦田 敏文[農村工学研究部門]・唐 卓也[農村工学研究部門]・藤井 清佳[農村工学研究部門]・嶺田 拓也[植物防疫研究部門]
スマート農業で生じる外部効果を消費者に積極的に提示し、スマート農業栽培米の高付加価値販売試験を行った。同時に消費者アンケートを実施しスマート農業栽培米への支払意思額を把握した。支払意思額から導出されたスマート農業栽培米の価格プレミアムは平均9%で、スマート農業栽培米への支払意思額が設定販売価格(比較対象米の115%)を下回る来訪者が多かったことが、販売実績の低調要因のひとつであることが示唆された。
Keyword: スマート農業,ICT水管理,脱炭素,田んぼダム,冬期湛水,高付加価値販売,支払意思額, ,
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発表番号 [7-15]
Current situation and issues of farming system of arable and livestock in Minami-Awaji city, Hyogo prefecture
HIRAISHI Kamui[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
兵庫県南あわじ市における耕畜連携の現状と課題
○平石 カムイ[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]
本研究は,兵庫県南あわじ市の畜産農家を対象に,耕畜連携の実態を整理した.畜産農家への聞き取り調査により,耕畜連携のパターンは「自己完結」,「個人間連携」,「業者委託」,「集落営農」の4つに分類され,各パターンの自給飼料の確保,堆肥の散布に違いがみられた.耕畜連携の課題として,畜産農家の作業・費用負担,飼料・堆肥の需給のバランス,飼料作物栽培に伴う地域の水資源管理の3点が考えられた.
Keyword: 耕畜連携,飼料作物,堆肥, ,
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発表番号 [7-16]
What support do users of the Half Famer, Half X Support Program need the local government?
Sunao Ogino[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
半農半昭汰者へのアンケート調査から読み取る行政機関に求めるサポート
○荻野 直夫[岡山大学大学院]・九鬼 康彰[岡山大学大学院]
半農半召寮験茲鮖屬弘椽纂圓悗了抉臉度を2010年度から行っている島根県を事例に,制度利用者へのアンケート調査を行いその実態と現状に対する評価を把握した。回答者の半数が生業を農業とするものの,自宅や農地の所有では約7割が賃貸を志向していた。また自然や自由な時間への満足を示す一方で行政への要望では情報の提供や交流機会の創出があげられ,特にIターン者で金銭的支援の声が多いことが明らかになった。
Keyword: 半農半,評価構造,情報提供,島根県, ,
GET PDF=23/7-16.pdf
発表番号 [7-17]
The relationship between rice production and drought during the Edo period in Japan
EKPELIKPEZE Adonis Russell[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[ Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[ Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
The relationship between rice production and drought during the Edo period in Japan
○EKPELIKPEZE Adonis Russell[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
江戸期の米価と自然災害発生について、年次データを別々の文献資料等から求めて比較検討してその関係を求めた。結果、米価が10%以上上昇した年が231年中69年あり、コメ不作年がたびたびあったこと、うち旱魃は7年と少なく有意な関係はないこと、霖雨が高米価と有意な関係があることがわかった。旱魃での凶作年が少なかった理由として、幕府や藩が地域の水争いを避けるため過剰な水田開発を認めなかったことが考えられる。
Keyword: 水田灌漑,米の米価,旱魃,江戸期, ,
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発表番号 [7-18]
Current Status of Local Government Plans for Reducing Agricultural Environmental Impacts.
WATANABE Mayumi[for Rural Engineering, NARO]・FUJII Sayaka[for Rural Engineering, NARO]・ASHIDA Toshifumi[for Rural Engineering, NARO]・ENDO Kazuko[for Rural Engineering, NARO]
各都道府県におけるみどりの食料システム法に基づく活動推進計画の策定状況
○渡邉 真由美[農業・食品産業技術総合研究機構]・藤井 清佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・芦田 敏文[農業・食品産業技術総合研究機構]・遠藤 和子[農業・食品産業技術総合研究機構]
本研究では,各都道府県がみどりの食料システム法に基づき策定した基本計画を対象とし,各地域の水田作におけるGHG排出量削減に資する技術の普及方針を取りまとめた。その結果,47都道府県中24地域が秋耕・すき込みを,31地域が水管理を挙げていた。今後、地域で普及を担う主体への周知の状況や,この計画に沿った技術を指導するにあたって地域の課題を洗い出し,必要な支援を講じていく。
Keyword: みどりの食料システム戦略,脱炭素技術,普及, ,
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発表番号 [7-19]
Acceptable Uninhabited Hamlets:Survey of Ishikawa Residents
Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]
容認可能な無住集落の形:石川県民を対象とした調査
○林 直樹[金沢大学]
本研究は,集落の無住化に関するものである。活性化が難しい場合の選択肢の一つである「再興可能な無住集落」の可能性を調査した(石川県民を対象としたアンケート)。主な結論は,次のとおりである。(1) 通いで維持される無住集落は,当事者にとって受け入れ可能な形であることが示唆された。(2) 無住集落になった場合の心残りの可能性として,家屋の管理や相続,墓石の管理などがあがった。
Keyword: 無住集落,再興,通い, ,
GET PDF=23/7-19.pdf
発表番号 [T-7-1]
Ehime Nanyo ‘Sustainable’ Citrus Farming System
Nishiwaki Daisuke[Agricultural Policy Division , Ehime Prefecture]・Watanabe Yuri[Agricultural Policy Division , Ehime Prefecture]
日本農業遺産「愛媛・南予の柑橘農業システム」について
○西脇 大介[愛媛県農林水産部農政企画局]・渡部 友理[愛媛県農林水産部農政企画局]
H31年に日本農業遺産に認定された「愛媛・南予の柑橘農業システム」は、消費地から遠く離れた愛媛県南予地域の沿岸部において古くから宇和海の豊かな恵みを活用しながら発展してきた。幾重にも築かれた石積園地や山なりの急斜面園地、防風林、魚肥の活用等の沿岸部急傾斜地ならではの工夫が施された本システムは、高品質な柑橘を生み出す日本有数の産地を形成し独特で美しい景観や、園地等に生息する生物多様性も創造している。
Keyword: 農業遺産,南予,柑橘, ,
GET PDF=23/T-7-1.pdf
発表番号 [1-9]
Measure against salinization with ultrafine bubbles water
○Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kenichi Uno[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kayo Matsui[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kazunori Minamikawa[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ウルトラファインバブル水による塩類集積対策
○大西 純也[国際農林水産業研究センター]・宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・松井 佳世[国際農林水産業研究センター]・南川 和則[国際農林水産業研究センター]
乾燥地域では、灌漑農業に起因した塩類集積による被害が深刻になっている。本報では、塩類集積が顕著なウズベキスタンおよびインドの土壌を対象に、幅広い分野での応用が期待されているウルトラファインバブル(UFB)発生水による除塩について検証した内容を報告する。UFBの発生により、飽和透水係数が両土壌で約7%増加し、試験後の土壌に残留した塩分量はウズベキスタン土壌で約19%、インド土壌で約16%低下した。
Keyword: 乾燥地,塩類集積,ウルトラファインバブル,除塩, ,
GET PDF=22/[1-9].pdf
発表番号 [2-15]
Development of high-precision 3D position data collection technology for underdrainage
○WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・ONODERA Tsuneo[Paddy Research Co., Ltd.]
暗渠排水工における高精度な3次元位置情報の取得技術の確立
○若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
農業農村整備事業において情報化施工は工事の生産性向上に資する技術として普及が期待されており、現在ガイドラインの策定が進められているが、暗渠施工で用いられるトレンチャ等においてはICT建機が存在しない。そこで、本研究では暗渠排水工における情報化施工の促進に寄与するため、既存の施工機にRTK-GNSSレシーバーとスマートフォンを用いて暗渠排水管の高精度な位置情報を施工しながら取得する技術を確立した。
Keyword: 圃場整備,暗渠排水, ,
GET PDF=22/[2-15].pdf
発表番号 [2-20]
Consideration of dust control technology using polyion complex
○Yuuji INABE[TODA corporation]・Tooru TANAKA[TODA corporation]・Noriyuki KUMAZAWA[Global and Local Environment Co-creation Institute, Ibaraki University]
ポリイオンコンプレックスを利用した粉塵抑制技術の考察
○稲邉 裕司[戸田建設(株)]・田中 徹[戸田建設(株)]・熊沢 紀之[茨城大学地球・地域環境共創機構]
農地造成等において、強風等で発生する粉塵は、健康被害や第三者とのトラブルの原因となる場合がある。そこで著者らは、高分子化合物から成る電解質複合体であるポリイオンコンプレックスを利用した粉塵抑制技術の開発を行った。開発した粉塵抑制剤を土壌に散布することで、未散布の土壌と比較して、粉塵飛散量を90%以上低減した。また、疑似降雨による耐水試験においても、流出土砂量を80%以下に低減した。
Keyword: 粉塵飛散抑制効果,ポリイオンコンプレックス,耐雨性能,造成工事, ,
GET PDF=22/[2-20].pdf
発表番号 [2-25]
Example of hibernation places of giant water bug Kirkaldyia deyrolli by radio tracking
○Ryo YAGISAWA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativuty]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]
ラジオトラッキングによるタガメの越冬場に関する事例
○八木沢 諒[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]
本研究では,電波発信機を用いた追跡調査によりタガメの生活環に伴う生息場移動を明らかにすることを目指し,その第一段階として,追跡調査に適用可能な電波発信機の選定と,追跡調査による越冬場の解明を目的とした.紛失防止タグを装着した個体を陸上に放虫し追跡した結果,放虫場所から移動せず,林床で越冬することが確認された.また,かき分け調査により放虫個体とは異なる野外越冬個体が8個体林床で発見された.
Keyword: 生態系,ラジオトラッキング,タガメ, ,
GET PDF=22/[2-25].pdf
発表番号 [2-30(P)]
Suitable elevation for growth of Phragmites australis and Phacelurus latifolius in the Yoshii estuary area
○KOMAKI Yuri[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OSHIMA Yuya[Wesco co., ltd]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]
吉井川河口域におけるヨシ及びアイアシの生育に適した標高について
○小巻 友里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[(株)ウエスコ]・沖 陽子[岡山県立大学]
吉井川河口域において,ヨシ原の中核となるヨシとアイアシの試験植栽を試みた.植栽初期において,ヨシは潮間帯上位にあたるT.P.1.1m-1.6mが適していることが示唆された.アイアシは,約30僂亮太犬任論鍵蕕乏しく,特にT.P.1.1m-1.4m及びT.P.2.3m-2.5mにおいて,枯死株が多かった.しかし,約50僂亮太犬任△譴估韻孤弦發任盍Э紊箚チ腓悗梁兩が大きいと考えられた.
Keyword: 生態系,生物多様性,ビオトープ, ,
GET PDF=22/[2-30(P)].pdf
発表番号 [2-35]
Swimming ability of small Japanese eels
○YATAYA Kenichi[Hirosaki University]・NISHIMURA Hikaru[Shizuoka Prefectural Office]・MARUI Atsushi[Hirosaki University]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki University]
ニホンウナギ小型個体の遊泳能力の計測
○矢田谷 健一[弘前大学]・西村 光[静岡県]・丸居 篤[弘前大学]・東 信行[弘前大学]
ニホンウナギの減少要因の一つとして,河川横断構造物の段差に伴う流程分布の制約が挙げられる.効果的な魚道整備等によって稚魚期の河川内移動を保障することが,本種の流程分布の拡大,さらには資源量増大に繋がるものと期待される.そこで,実験的研究によって,ニホンウナギ小型個体の遊泳速度や流水中の前進可能距離を調べた結果,体サイズによって遊泳能力が異なることを明らかにしたので,報告する.
Keyword: ニホンウナギ,遊泳能力,遊泳速度,遊泳距離,魚道, ,
GET PDF=22/[2-35].pdf
発表番号 [3-1]
Cyclic load tests of cured-in place pipe having wrinkles
○Nishibori Yoshiaki[Kurimoto,Ltd.]・Watanabe Jun[Kurimoto,Ltd.]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
しわ部を有する現場硬化管の繰返し外圧試験
○西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
現場硬化管に発生するしわ部の変形特性や疲労等の長期特性を把握するため、2種類のしわを再現し、繰り返し外圧試験による安全性の検証を行った。結果として、口径の2%を超える高さのしわは管の性能に影響を及ぼすことを確認した。また、口径の2%以内であってもしわの位置によっては管の性能に影響を及ぼす可能性があり、しわの位置も重要な要因であることがわかった。
Keyword: 現場硬化型更生工法,更生管,構造設計, ,
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発表番号 [3-6]
About the water quality of irrigation water by region in japan and influence on wear of concrete irrigation facilities
○Kanehira Syusuke[Iwate Prefecte Land Improvement Association]
わが国の地方別かんがい水の水質とコンクリート水利施設の摩耗への影響について
○金平 修祐[岩手県土地改良事業団体連合会]
流水下のコンクリート水利施設の摩耗は,研摩や衝撃などの物理的な作用と共に水によるCa成分の溶脱などの化学的作用で進行する可能性が指摘されている.水道水質データベースにより地方別かんがい水の水質推察を行った.北海道,東北,中国および九州地方地方では腐食性を示すランゲリア指数値より,Ca成分の溶脱や,摩耗進行に差が生じている可能性が示唆され,水質面での検討が必要である.
Keyword: 水道水質データベース,溶脱,全硬度,ランゲリア指数,摩耗, ,
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発表番号 [3-11]
Evaluation of bond strength durability of sealants using underwater fatigue test
○MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
水中疲労試験による目地補修材の接着耐久性照査
○森 充広[農村工学研究部門]
コンクリート開水路の目地補修に用いられる1液型シーリング材を対象として,気中および水中環境下において,厚さ12mmのシーリング材に±3mmの変位を0.2Hzで最大45,000回の繰り返し伸縮を与える疲労試験を行った.その結果,水中での試験では,引張力および圧縮力の保持率が気中での試験に比べて低下する傾向が確認され,本試験は,シーリング材の接着耐久性の評価に活用できる可能性があることが示された.
Keyword: 目地,シーリング材,はく離,疲労,接着耐久性, ,
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発表番号 [3-16]
Survey of the Groundwater Exudation in Service Steel Sheet Pile with Concrete Panel Coating(Part2)
○NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.,Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture,Niigata University]
パネル被覆工法に発生した滲み出し変状の実態調査(その2)
○長崎 文博[藤村クレスト(株)]・小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学]
ストパネ工法は,農業用鋼矢板護岸の腐食劣化対策として防食補修するパネル被覆工法に分類される.ストパネ工法が適用された施設の現地踏査の結果,大部分の施設が健全な状態にあることを確認した.しかし,一部施設で地下水の滲み出しが認められ,この変状の実態調査から防食性能に及ぼす影響を評価した.調査の結果,滲み出し変状に伴う顕著な腐食進行は無いことを確認した.
Keyword: 鋼矢板水路,腐食劣化,補修工法,パネル被覆工法,性能評価, ,
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発表番号 [3-21]
Influence of Lime-based Expansion Material on Air-void Distribution During Freezing and Thawing Test
○OTSUKA Momona[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The united graduate school of agricultural science, Tottori university]・HYODO Masahiro[Department of agricultural, life and environmental science, Tottori university]
石灰系膨張材が凍結融解試験途中の気泡径分布へ及ぼす影響
○大塚 桃菜[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]
本報では、石灰系膨張材を混和、無混和のコンクリート供試体を用いて凍結融解試験を行った。その結果、石灰系膨張材を混和した供試体で相対動弾性係数を約80%まで低下させると50μm〜150μmの範囲の気泡比率が減少した。また気泡装置の画像では気泡内に白色析出物が析出し閉塞している気泡や、気泡円周部に析出し閉塞途中の気泡も確認された。一方で石灰系膨張材無混和の供試体では気泡径分布の変化は見られなかった。
Keyword: 石灰系膨張材,凍結融解試験,気泡, ,
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発表番号 [7-1]
Fundamental Experiment on Debris Flow into Reservoirs in Storage Condition
Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・○Yusuke INOUE[Faculty of Agriculture , Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
貯留状態のため池に流入する土石流に関する基礎的実験
園田 悠介[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・○井上 優佑[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
谷部に造られるため池は土石流などの土砂災害により被災する可能性が考えられるが,現行設計では土石流がため池に流入することは想定されていない.本研究では,ため池に流入する土石流の挙動解明を目的とし,勾配45°の斜面を有するアクリル水路を用いて土石流流下実験を実施した.その結果,既往研究で示される貯水による土石流の減勢効果は見られず,むしろ急激な水位上昇により堤体への荷重の増加が確認された.
Keyword: ため池,土石流,貯留水,模型実験, ,
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発表番号 [7-10]
Experimental and theoretical clarification on secondary consolidation considering clay structure
○YAMAGUCHI Ten-yu[Graduate School of Science and Technology , Niigata University]・AODA Tadao[Faculty of Agriculture, Niigata University]
粘土の構造を考慮した二次圧密の実験的・理論的解明
○山口 天佑[新潟大学大学院]・粟生田 忠雄[新潟大学]
Terzaghiの圧密理論は標準圧密試験の結果を必ずしも表せない.粘土は単粒構造で存在することはなく,pedをはじめとした構造をもっている.このため,粘土の各種構造を考慮しない圧密理論は,二次圧密を再現困難なのである.本研究の仮説は,ped構造の破壊による二次圧密の制御であり,分散剤による攪拌を施しpedを破壊した試料を用いて対照実験を行い,粘土の構造を考慮した圧密方程式による数値解析を行った.
Keyword: 圧密・締固め,土構造, ,
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発表番号 [7-11]
Examination of consolidation settlement prediction method for ground using machine learning
Sato K.[Faculty of Agriculture, Iwate University]・○Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Iwate University]
機械学習を利用した地盤の圧密沈下予測手法の検討
佐藤 快成[岩手大学]・○金山 素平[岩手大学]
本研究では,機械学習を利用した圧密沈下予測手法の構築を目的とし,学習済みモデルに対し新たな観測データを適用した際の予測精度について検討した.学習時と異なるデータを使用したとき,その最終沈下量の差が小さい場合,学習済みモデルは高い予測精度を有することが分かった.特に,学習した最終沈下量が新たに学習する最終沈下量より大きい場合,学習に使用するデータ数の増加にともなって予測精度が向上することが分かった.
Keyword: 圧密沈下,沈下速度,予測,機械学習, ,
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発表番号 [7-12]
Basic Research about Compression Characteristic of Tire tips mixed soil
○Ryo NAKATA[Osaka Prefecture University]・Takashi KIMATA[Osaka Metropolitan University]・Yosuke KUDO[Osaka Metropolitan University]
タイヤチップ混合土の圧縮特性に関する基礎的研究−ランダム構造における圧縮成分の計測と考察−
○中田 遼[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪公立大学大学院]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]
タイヤチップ混合土の圧縮メカニズム解明のため,積層体模型を用いた一次元圧縮試験を実施し,画像解析を用いて圧縮量を複数の圧縮成分に分類して計測し,考察した.結果,εv3は混合比の変化に伴い増加しており,全体の1割程度のひずみであった.また,混合比0.33の場合は0.1%程度のひずみ量であり,その場合の全体の圧縮量は他の混合比に比べ小さい値をとることがわかった.
Keyword: 混合土,積層体,ランダム構造, ,
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発表番号 [7-13]
Basic study on the mechanical property of embankment geomaterial
○KIMATA Takashi[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan Univers]・KUDO Yosuke[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan Univers]
築堤材料土の力学特性に関する基礎的研究−断面積変化を考慮した一軸圧縮強度について−
○木全 卓[大阪公立大学大学院]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]
拘束圧がゼロの状態における土の強度を求める一軸圧縮試験において、レーザー変位計により試験中の側方膨張量を測定して供試体の体積変化を求め、圧縮強度を正確に評価することを試みた。その結果、実験の基準書等で定められている前提条件(圧縮中の供試体の体積は一定とみなす)に従うと、試料や供試体の条件にもよるが、算出される圧縮強度には2〜3%の誤差が生じることがわかった。
Keyword: 築堤材料,一軸圧縮試験,断面積変化, ,
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発表番号 [7-14]
Estimation of soils dynamic properties based on a seriese of cyclic triaxial tests
○YOSHIDA Takashi[NTC Consultants Inc]
繰返し三軸試験(変形特性)実績を踏まえた動的パラメータの推定
○吉田 貴司[NTCコンサルタンツ(株)]
レベル2地震動に対するフィルダム堤体の動的解析に用いる各種解析パラメータのうち,繰返し三軸試験(変形特性)によって設定される動的パラメータは解析結果に与える影響が大きいと言われている.これまでに自社で実施した繰返し三軸試験実績について,H-Dモデルパラメータ(基準ヒズミ)と物性値の相関(関連性)に着目し,物性値が把握されている場合の変形特性パラメータの設定方法について整理を行った.
Keyword: 土の動力学的性質, ,
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発表番号 [7-15]
The Case study of existing steel sheet pile revetment by high frequency impact elastic wave method
○SUZUKI Nami[DIA CONSULTANTS]・NAGANO Kenji[DIA CONSULTANTS]・KOIZUMI Kazuhiro[DIA CONSULTANTS]
高周波衝撃弾性波法による既存護岸の鋼矢板長調査事例
○鈴木 夏実[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]
筆者らは,既存鋼矢板護岸調査において,既往図面がなく鋼矢板長が不明な護岸を対象に非破壊調査の高周波衝撃弾性波法を適用した。本手法は,鋼矢板の端部からの反射波の伝播時間と速度から鋼矢板長を算出する。しかし,地中に施工された鋼矢板の速度は,気中の速度と異なるため速度の設定が測定精度の課題となる。 本講演では,事前に同地区の既知の鋼矢板長において速度を測定し,精度向上を図った事例について報告する。
Keyword: 土構造物の解析,鋼矢板,非破壊調査, ,
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発表番号 [7-16]
Behavior of the detachment prevention joint for PVC pipe buried
○Yoshikazu TANAKA[NARO]・Mitsuru ARIYOSHI[NARO]・Daisuke KABAYAMA[NARO]・Ryoichi FURUKAWA[Kawanishi Water Supply Equipment Co., Ltd.]
塩ビ管用離脱防止機能付き異形管の埋設後の挙動
○田中 良和[農業・食品産業技術総合研究機構]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・樺山 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・古川 僚一[(株)川西水道機器]
離脱防止機能付き異形管によるスラスト力の対策は、設計基準「パイプライン」では可とう性と伸縮性がない剛構造を想定しており、鎖構造による対策方法が記載されておらず、その挙動も詳細に検討されていない。そこで、離脱防止機能付き異形管及び周辺の塩ビ管の埋設後の内圧負荷時の挙動を調査した。離脱防止機能付き異形管は遊間の限界に達するまで滑動しており、送水管路の塩ビ管に引張と圧縮の応力が作用していると推察された。
Keyword: 滑動,異形管,スラスト力,水圧,変位, ,
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発表番号 [7-17]
Shaking table tests on thrust restraint using soil solidification method
○Mitsuru ARIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
固結工法によるスラスト力対策に関する振動実験
○有吉 充[農村工学研究部門]・泉 明良[農村工学研究部門]
埋設管のT字管や屈曲部のスラスト力の耐震対策について,固結工法を用いた工法の有効性を1G場での振動実験により検証した。振動実験では、供試管にT字管を用いて、内圧を負荷した状態で400galと600galの加振を行った。地震時に液状化や剛性低下が懸念される現地盤でなければ、固結工法を屈曲部背面の基礎材料に用いることで、地震時の管の変位を抑制できることを確認した。
Keyword: 埋設管,グラウト,スラスト力,耐震対策, ,
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発表番号 [7-18]
Gradual soil stabilization method for bottom sediment of creek with high water content by combinational use of lime and cement
○KONDO Fumiyoshi[Organization for General Education, Saga University]・YAHIRO Riko[Faculty of Agriculture, Saga University]・TAKAKI Yushi[Faculty of Agriculture, Saga University]
石灰とセメントを併用した高含水比クリーク底泥の段階的な地盤改良法について
○近藤 文義[佐賀大学]・八尋 理子[佐賀大学]・高木 雄史[佐賀大学]
石灰とセメントを併用したクリーク底泥の段階的な地盤改良に関して,実験的に検討を行った.その結果,石灰→セメントによる2段階配合は,初期含水比が液性限界以下の底泥であれば効果を発揮するものと推定された.また,初期含水比が液性限界を超える場合には石灰を使用せずセメントを単独で使用するのが有効であることが明らかとなった.なお,湿潤養生の条件下では一軸圧縮強さに及ぼす脱枠の影響は認められなかった.
Keyword: 地盤改良,初期含水比,2段階配合, ,
GET PDF=22/[7-18].pdf
発表番号 [7-19]
Study on soil cementation treatment using waste oyster shells
○Abe N.[Integrated arts and sciences, Graduate school, Iwate University]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate university]
廃棄カキ殻を利用した土の固化処理に関する研究
○阿部 成香[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]
本研究では,新しい土の固化処理方法の開発とカキ殻の有効な活用方法の提案を目的とする.リン酸水溶液の濃度の最適条件と,粒径の最適条件を探るため,試験管に粉砕したカキ殻を入れ,リン酸水溶液を注入した.養生後のリン酸水溶液の各種測定値から化学反応が起きている過程を評価し,走査型電子顕微鏡やエネルギー分散型X線分光器を用いて微小領域の構造を評価した.
Keyword: カキ殻,リン酸カルシウム化合物,固化処理, ,
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発表番号 [T-7-1]
Application of anaerobic co-digestion to the small-scale sewage treatment plants
○Ikemoto Ryoko[Kanazawa University]
小規模下水処理場における混合メタン発酵の導入
○池本 良子[金沢大学]
下水汚泥のメタン発酵が再注目されているが,全国に多く存在する小規模な下水処理場においては,ほとんど導入されていない.小規模下水処理場では,汚泥の集約化に加えて,地域の様々なバイオマスを集約との混合メタン発酵によるバイオガス生成量の増加および,メタン発酵残渣の地域への還元という循環システムを構築することが重要である.ここでは,小規模下水処理場へのメタン発酵導入事例とシステム開発について紹介する。
Keyword: 混合メタン発酵,小規模下水処理場,食品廃棄物,稲わら, ,
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発表番号 [1-10]
A Hydraulic Study on Flood Control by Multiple Tidal Weirs in Can Gio Bay, Southern Vietnam
Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Jio Tanaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ベトナム南部Can Gio湾における河口堰群による洪水制御効果の水理学的検討
○田畑 俊範[九州大学大学院]・田中 志旺[農林水産省]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]
本研究では,ベトナム南部に位置するCan Gio湾を対象に,ベトナム政府が検討している大規模な単一の潮受堤防の代案として,複数の小規模な河口堰を用いた水位制御法について水理学的視点から検討した.解析には2次元単層モデルを用い,干出・冠水スキームにより浸水領域の判別を行った.河口堰の設置位置による水位および浸水領域の解析の結果,十分に洪水制御が可能であることが示された.
Keyword: 数値流体力学, 河口・感潮域の水理,
GET PDF=21/[1-10].pdf
発表番号 [T-7-1]
What is expected of the government and universities in DX?
Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]
官と大学はDXで何を期待されるのか?
○伊藤 良栄[三重大学大学院]
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められる中,農水省は「スマート農業」実証事業を進め,さらに「農業DX構想」を公表している。このように日本農業を取り巻く環境が急速に変化している時代に,精密農業・情報通信・オープンデータ等の関連する項目の過去から現在までの流れを抑えながら,これからの公共事業や大学教育に求められることについて私見を纏めてみた。
Keyword: DX, 公共事業, 大学教育
GET PDF=21/[T-7-1].pdf
発表番号 [T-17-1]
Development of management techniques for invasive alien species that cause damage to agriculture
Hiroyuki Shibaike[NARO]
農業被害をもたらす侵略的外来種の管理技術の開発
○芝池 博幸[農業・食品産業技術総合研究機構]
令和元年度から始まった農水省委託プロジェクト研究「農業被害をもたらす侵略的外来種の管理技術の開発」を下敷きに、水系を通じて拡散する侵略的外来種の管理技術の開発を中心に話題提供する。また、開発した管理技術を円滑に社会実装するためのポイントとして、技術開発に着手する時点から多くのステークホルダーと連携・協力関係を構築することの重要性を指摘する。
Keyword: 広域対策, 社会実装, ステークホルダー
GET PDF=21/[T-17-1].pdf
発表番号 [1-10]
Maximum Water Requirement in a Wide Paddy Field Group for Three Rice Cultivation Methods
Takeshi OOTSU[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[civil engineering institute for cold region,PWRI]
3種の水稲栽培方式における広域の圃場群でのピーク用水量
大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
水稲直播栽培の作付面積が増加した場合でも移植栽培を想定した用水路の通水容量が不足することがないかを確認するために、移植栽培、乾田直播栽培、湛水直播栽培における広域の圃場群でのピーク用水量を推定した。その推定結果では、栽培方式間での減水深の差が小さい地域における直播栽培の作付面積が増加した場合のピーク用水量が移植栽培を想定した用水路の通水容量を上回ることはないと予想した。
Keyword: 水田灌漑、用水量, 水稲直播栽培, 大区画圃場
GET PDF=20/[1-10].pdf
発表番号 [1-75]
The investigation method of PC pipe using ground penetrating radar and electromagnetic induction
Eisuke Tamura[Japan water agency]・Kozo Abe[Japan water agency]・Huuka Nagayasu[Japan water agency]・Kazuhiro Koizumi[Dia Consultants Company]・Kenji Nagano[Dia Consultants Company]
電磁波レーダ探査法と電磁誘導法によるPC管の調査方法
田村 英介[水資源機構]・阿部 耕三[水資源機構]・永易 風花[水資源機構]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]
PC管本体の外的要因による劣化は同じ埋設環境下においても劣化の進行は管体毎に異なるものの,管内排水・充水等の時間制約から全PC管の調査は困難なため定点調査が実施されている。本報告は,導水トンネル内に布設されたPC管破損の漏水に鑑み,同じ布設環境にある約700m区間の全PC管を対象に漏水復旧工事までの短期間で電磁波レーダ探査法と電磁誘導法による劣化調査・診断及び補強対策を実施した事例を報告する。
Keyword: 二次製品、プレストレストコンクリート管(PC管), 管理、非破壊調査, 劣化診断
GET PDF=20/[1-75].pdf
発表番号 [1-84]
Difference in the Effects of Vibration on Relative Dynamic Modulus of Elasticity and Mass Decrease Rate
Ishihara Kou[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]・Suto Masashi[National Institute of Technology, Matsue College]・Ito Daigo[Advanced Production and Construction Systems,National Institute of Technology, Matsue College]
相対動弾性係数と質量減少率に振動締固めが及ぼす影響の違い
石原 孔[松江工業高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・伊藤 大悟[松江工業高等専門学校]
本実験では,振動締固め時間が空気量と凍結融解抵抗性に及ぼす影響について検討を行った.その結果,長時間の振動締固めは,連行空気量を減少させ,凍結融解抵抗性を低下させることが確認された.一方で,スケーリング劣化に対しては,影響度合いが低いことが確認された.このことから,実構造物の点検において,外観上は劣化が確認されない場合であってもないでは凍害が進行している可能性があることに留意する必要がある.
Keyword: 振動締固め時間、空気量, 相対動弾性係数, 質量減少率
GET PDF=20/[1-84].pdf
発表番号 [2-5]
Regional Characteristics of Secular Change in Daily Rainfall Intensity-Frequency Regime in Western Japan
Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Atsumi Fukuda[JR WEST IT SOLUTIONS COMPANY]
西日本地域における確率日雨量の経年変化とその地域特性
近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・福田 温巳[(株)JR西日本ITソリューションズ]
西日本における豪雨時の雨量の経年変化傾向を検討することを目的として,検討対象の雨量観測点を確率日雨量の経年変化の傾向を分類し,傾向型別に雨量データをまとめて地域頻度解析を適用することにより,確率日雨量の変化特性を調べた。その結果,100年確率日雨量の経年変化は増減型,増加型,減少型に分類され,減少型の地点が多く,増加型の地点が比較的少ないことが示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, 経年変化
GET PDF=20/[2-5].pdf
発表番号 [2-12]
Net effluent loads (NELs) of nitrogen, phosphorous and suspended solids (SS) from the Hachirogata central reclaimed land
Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]・Takao MASUMOTO[Akita Prefectural University]・Yukio YAJI[Akita Prefectural University]
八郎潟中央干拓地からの窒素・リン・SS差引排出負荷量の長期変動
近藤 正[秋田県立大学]・増本 隆夫[秋田県立大学]・矢治 幸夫[秋田県立大学]
八郎湖流域最大の水田地帯である八郎潟中央干拓地からの排出負荷と流入負荷の継続測定から、差引排出負荷量とその経年変化を調べた。中央干拓地15,640haから八郎湖に排出された2007年・19年の年差引排出負荷量の平均値はN:314t、P:59.9t、SS:24,900t、最大値はN:403t、P:84.4t、SS:37,500t、最小値N:167t、P:38.6t、SS:18,000tであった。
Keyword: 干拓地水田域、差引排出負荷量, N、P, SS
GET PDF=20/[2-12].pdf
発表番号 [2-18]
Simple estimation method of flood mitigation effect of irrigation ponds
Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science]・Nobuto Tatebayashi[Hankyu Hanshin Holdings, Inc.]・Reina Mori[Hyogo Prefecture]・Shinichiro Itakura[Osaka Prefecture]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・立林 信人[阪急阪神ホールディングス(株)]・森 怜菜[兵庫県]・板倉 慎一郎[大阪府]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果は,洪水前の空き容量による雨水貯留と,ため池水位が洪水吐敷高(常時満水位)を超えたときの一時的な雨水貯留によって発現するが,本報告では,前者の効果をピーク低減率で,後者の効果をピークカット率で表現した.兵庫県の淡路地区と丹波篠山地区のため池を対象として,洪水流出解析とため池貯留計算でピーク低減率とピークカット率を求めた後,これらをため池諸元から求める簡易推定法を提示した.
Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流、ピーク低減率, ピークカット率
GET PDF=20/[2-18].pdf
発表番号 [2-27]
Situations of accidents falling into irrigation canals in Toyama Prefecture
Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Hideki Kawashima[Toyama Prefecture]・Yoshiharu Takezawa[The association of land improvement service in toyama prefecture]
富山県における用水路転落事故の実態解明
星川 圭介[富山県立大学]・川島 秀樹[富山県]・竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]
富山県では過去10年間に年間10件から20件程度の用水路転落死亡事故が発生していることを受け,事故防止のためのガイドライン策定を目的として,アンケート調査と現地調査により用水路転落事故の実態解明を進めた.その結果,高齢者は転落の際に頭部や頸部を負傷しており,これが溺死につながっている可能性があること,用水路の流速が概ね1.0m/sを超えると溺死に至る危険性が高くなることなどが示された.
Keyword: 用水路, 転落事故, 扇状地
GET PDF=20/[2-27].pdf
発表番号 [2-36]
An analysis of Yachida paddy fields in Uganda from a view point of water management conditions and challenges for higher rice production
Paul Ayella[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi Ishii[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Masayoshi Satoh[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ウガンダ国における大規模谷地田の水利特性と生産性向上のための課題
ポール・アエラ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]・佐藤 政良[筑波大学]
ナイル川上流のウガンダ国において、水田の開発状況と水利・営農の特性を現地踏査と農民アンケート調査により求めた。水田は細長い低地に広がる谷地田が大半であること、そこでの稲作と水利は集水域面積と水田面積の比と傾斜で異なり、上・中流部は用水不足、下流部は洪水と用水不足対策による排水不良で、コメの収量が著しく低いことがわかった。今後のコメの生産量増大には、谷地田の水利改良が重要な課題になることを論じた。
Keyword: 水田開発, 開発途上国, 谷地田
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発表番号 [2-42]
Community Based Farm Cooperative that is Essential in Community Activities in Heavy Snowfall Hilly and Mountainous Area
Momoka TERAO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yasuyo SAKATA[Institute of Science and Technology, Niigata University]
豪雪中山間地の集落活動において核となる集落営農
寺尾 桃香[新潟大学]・坂田 寧代[新潟大学]
集落営農が地域生活面で役割を果たしているか明らかにするため,2019年度に長岡市山古志地区の集落営農を対象に聞取りを行った。組合員による集落行事や住環境の維持での働きがみられ,生活面での役割が存在した。営農組合の設立にあたっては乾燥施設の譲渡,運営の継続では組合員の栽培意欲向上に寄与する米の食味コンテスト参加を支えるJAの長期的な関わりが有効であった。地域生活面での役割を考慮した支援も必要である。
Keyword: 集落営農, 地域生活, 中山間地域
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発表番号 [2-49]
Possibility of the inter-regionally social capital
Junko Owada[Miyagi University, Graduate School of Project Design]
関係人口と都市農村協働力
大和田 順子[宮城大学大学院]
農山漁村の課題解決や地域活性化の政策として農林水産省「都市農村共生・対流事業」「農泊推進対策事業」ならびに総務省「関係人口創出・拡大モデル事業」に注目し,その成果と課題を把握する。また,ポストコロナ時代における都市と農村の関係を構築するキーワードとして,改めてソーシャル・キャピタルに注目し,都市と農村が支え合う社会のありかたについて考察し,新しい概念として「都市農村交流力」について明らかにする。
Keyword: 農村振興, ,
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発表番号 [2-54]
Examination of the relationship between Agricultural Land Consolidation Project and actions related Rice-farming
taiki furutaka[Naigai Engineering Co.,Ltd]・Naotaka Nakato[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
ほ場整備と水稲栽培に係る各取組の関係性の検討
古高 太規[内外エンジニアリング(株)]・中藤 直孝[日本水土総合研究所]
ほ場整備と水稲直播栽培や有機栽培、多面的機能支払交付金の活動等の水稲栽培に関連する取組との関係性について、農林水産省の統計データを用いた統計的手法による検討結果を報告する。
Keyword: ほ場整備、直播栽培, 有機農業, 多面的機能支払交付金
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発表番号 [R-37]
Evaluation of long term hydrostatic strength about Glass fiber reinforced polyethylene fittings
Mitsuaki Tokiyoshi[Daipla corporation]・Joji Hinobayashi[Hish stiffness polyethylene pipes association]・Toshinori Kawabata[Graduate school of agricultural science, Kobe University]・Takashi Kuriyama[Graduate school of organic materials science, Yamagata university]
ガラス繊維強化ポリエチレン管継手の長期性能検証
時吉 充亮[ダイプラ(株)]・日野林 譲二[高耐圧ポリエチレン管協会]・河端 俊典[神戸大学大学院]・栗山 卓[山形大学大学院]
農水パイプラインに適用されるガラス繊維強化ポリエチレン管は,不整形地盤での不同沈下があっても,管周方向の内外圧強さを保持したまま,不等な地盤変状に追従することが期待できる.PE-GF管の長期性能は,ISO 1167-1,ISO 1167-2およびISO 9080に規定される熱間内圧クリープ試験で明らかにされているが,本研究では電気融着継手ならびにバット融着継手を含む長期性能評価を検証した.
Keyword: ガラス繊維強化ポリエチレン, 継手, 長期性能
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発表番号 [T-7-1]
Influence and countermeasures to irrigation water by the volcanic activity of Ioyama, Kirishima Volcano, Japan
Tomijiro Kubota[NARO]・Satoshi Ishida[NARO]・Yoshinori Kajiwara[NARO]
霧島硫黄山の火山活動による農業用水への影響と対応―企画セッションの趣旨と構成―
久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・石田 聡[農業・食品産業技術総合研究機構]・梶原 義範[農業・食品産業技術総合研究機構]
2018年4月、霧島硫黄山が250年ぶりに噴火し、噴出した泥水の流入により河川水の白濁・酸性化やヒ素の環境基準値超えが生じた。これにより農業用水の利用ができず宮崎・鹿児島両県の農家1400戸で米の作付けができなくなった。本セッションでは、この火山災害に関して、関係機関が自然科学的、工学的、そして行政的観点から向き合った過程を集約し、その経験を火山国日本の農業土木技術者と広く共有する。
Keyword: 火山活動, 酸性水, ヒ素
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発表番号 [T-7-1]
Feel of a rural eco-engineering researcher for natural disasters
Takeshi Takemura[Western Resion Agricultural Research Center, NARO]
一農村生態工学研究者が感じる自然災害
竹村 武士[西日本農業研究センター]
農村生態工学に軸足をおいてきた一研究者としての筆者が,防災・減災研究に携わる中で,日頃感じ,考えている『災害』について,災害発生の構造や災害対処の多面性に触れるとともに,発災抑制に向け人口減少局面にある社会が抱えている課題や防災・減災研究に対する農村生態工学研究者の関わり方の一つとして,二次的自然,農業農村の有する多面的機能の活用方策を考えて行く基本姿勢がある等の話題を提供する.
Keyword: 発災, 暴露, 多面的機能
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発表番号 [T-17-1]
Education as an entrance to agricultural and rural engineering engineers Program approach
Yoshiyuki Shinogi[Department of Agro-environmetal Sciences, School of Agriculture, Kyushu University]
履修生を共通教育等の後に決める方法を取っている農業農村工学系教育プログラムにおける関心の引き方 〜九州大学農学部の事例紹介〜
凌 祥之[九州大学大学院]
農業農村工学を専門とする教育組織では,良質な履修生の確保に苦労している.優秀な人材を確保し,有益知識を提供し,社会を支える優秀な人材になってもらうのは,教員にとって最重要課題である.教員側も努力を続けているが,功を奏していない嫌いがある.そこで,九州大学農学部で我々教員がこの目的のために努力している事例を紹介し,優秀な人材の確保につながるアイデアが出,情報を共有できる契機になることを期待する。
Keyword: 教育手法, 技術者育成,
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発表番号 [7-1]
Effect of wind on apparent gas diffusion coefficient in poorly tilled seedbed
Yoshihiro Matsumoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hiroyuki Sekiya[National Agricultural Research Center NARO]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
風が土塊土壌の見かけのガス拡散係数に及ぼす影響
松本 宜大[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・関矢 博幸[北陸農業研究センター]・西田 和弘[東京大学大学院]
水田から転換直後の粘土質転換畑では,耕耘によってセンチメートルスケールの土塊が形成されることが多い.粗大な土塊間間隙をもつ土塊土壌では,風によって生じる圧力差に起因して,土壌から大気へガス濃度の高い空気が,大気から土壌へガス濃度の低い空気が移動することでガス移動が促進される可能性がある.本研究では,風によって土塊土壌の見かけのガス拡散係数が分子拡散係数に比べてどの程度大きくなるのかを調べた.
Keyword: 土塊, ガス移動, ポンピング
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発表番号 [7-10]
The change of the soil temperature in the organic persimmon farm in a snow covered field ~the investigation of the soil ferlitity mechanism~
Yoshiyuki Tanaka[International agricultural Informatic lab]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
積雪地域における有機栽培柿畑の地温変化〜土壌肥沃度向上のメカニズム解明〜
田中 陽之[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
福島県会津若松地方で有機農法を用いて柿園を経営している農家のS氏の園地では隣接する慣行農法園地と比べて春先の雪解けがより早いという。その土壌物理的メカニズムの違いを検証するために土壌センサーを用いて調査を行った。11月、12月、1月、積雪時、融雪時ごとの各平均地温は全ての値で有機側の方が慣行側よりも大きかった。この地温変化の差異は土壌微生物の発酵熱量の違いによると推測され、今後検討する必要がある。
Keyword: 柿、土壌、土壌物理、土壌センサー, 地温、VWC、EC、雪, 断熱、土壌微生物、有機栽培
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発表番号 [7-11]
Temporal and Spatial Analysis of Rice Growth under Different Irrigation Systems
Tadao AODA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kazuki YOSHIDA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
異なる灌漑方法が水稲生育におよぼす影響の時間的空間的評価
粟生田 忠雄[新潟大学]・吉田 和樹[新潟大学大学院]
水稲の生育向上のため地下灌漑による栽培管理を行った。試験区では地下灌漑,対照区では地表灌漑とし,水稲の生育状況をUAVによるリモートセンシング,および土壌の物理的環境から分析した。その結果,地下灌漑の試験区では水稲生育に空間的バラツキが小さいこと,対照区では下流側で光合成が旺盛であることが分かった。
Keyword: 水田灌漑, リモートセンシング, 土壌環境と植物根系
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発表番号 [7-12]
Estimating leakage locations of a paddy field by resistivity survey
Keisuke I[National Agriculture and Food Research Organization]・Ryosuke Nomiyama[National Agriculture and Food Research Organization]・Yasuyuki Wakiyama[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroshi Yoshisako[National Agriculture and Food Research Organization]・Takeshi Kusumoto[National Agriculture and Food Research Organization]・Daisuke Shoda[National Agriculture and Food Research Organization]
電気探査による水田の漏水箇所推定
井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・野見山 綾介[農業・食品産業技術総合研究機構]・脇山 恭行[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・楠本 岳志[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]
平成28年熊本地震で被災した阿蘇の水田では,代掻き後でも湛水不良となったが,地表面では変状は見当たらず漏水箇所の特定が困難であった。災害後の湛水試験中に電気探査を実施し,比抵抗の変化から漏水箇所の推定が試みられ,水田下よりも畔部の漏水が示唆されたが,漏水部を直接確認する必要があった。本研究では,漏水が推定された畔部に水分計を設置し,災害後の試験と同等の調査を行い,水分量の変化と探査結果を比較した。
Keyword: 電気探査, 漏水箇所推定, 水分計
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発表番号 [7-13(P)]
Distribution of nitrogen in soil where Komotuna uptakes water and nutrient
Tsubasa Kiyomoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]
コマツナの根の吸収に伴う土中の窒素の挙動
清本 翼[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]
下端を自由水面とする16 cmカラムに硝酸カリウム溶液を施用しコマツナを栽培した.そして,蒸散量と土中の窒素濃度を測定した.コマツナ非栽培カラムでは,土中の硝酸態窒素は初期濃度が高い上方から含水率の高い下方へ拡散移動し,脱窒した.コマツナ栽培カラムでは,根の吸水・吸収がカラム全層で均一に生じていることが数値計算から確認でき,土中の硝酸態窒素は水分とともにカラム下方から上方に移動していると考えられた.
Keyword: 数値解析, カラム実験, 水分・窒素移動
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発表番号 [7-14(P)]
Change in amount of ATP in soil with decomposition and nitrification
Kaho Okada[Graduate School of Bioresources,Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources,Mie University]
有機物分解や硝化にともなう土中のATP量の変化
岡田 華保[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]
様々なC/Nの有機物を黒ぼく土に添加し,含水率と温度を一定に保った際の土中のATP量とアンモニア態および硝酸態窒素濃度の変化を測定した.アンモニア態窒素の増減に対して一次反応式を適合し,有機物分解と硝化の反応定数k1とk2を求めた.ATP量は有機物分解過程の初期に増減し,硝化が始まると一定になった.k1はATP量と比例した.一方,k2は正確には求められず,ATP量との明確な関係も得られなかった.
Keyword: 微生物, 窒素動態, C/N
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発表番号 [7-15]
Water and Temperature Distribution in Frozen Sand following Infiltrations
Fumiya Sato[Graduate School of Bioresources Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources Mie University]
断続的な浸潤にともなう凍土中の水分量と地温の変化
佐藤 郁弥[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]
乾いた凍土への浸潤過程において,断続的に浸潤する時と連続的に浸潤する時の土中の水分・温度変化の違いを明らかにすることを目的に,一次元浸潤実験を行った.試料に挿入した熱電対から温度を,水分計から液状水量を測定し,凍結量や水分・温度分布を求めた.断続的に浸潤する時は,連続的に浸潤する時に比べ,非滴下期間で凍結が促進されること,浸潤前線は同じ深さまで進むことを明らかにすることができた.
Keyword: 凍土, 浸潤, 断続的
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発表番号 [7-16]
A new approach to quantify soil ice content at temperatures near freezing point with a thermo-time domain reflectometry
yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Yuta Nakano[Faculty of Engineering, Gifu University]・Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]・Kohji Kamiya[Faculty of Engineering, Gifu University]・Robert Horton[Department of Agronomy, Iowa State University]
サーモTDRを用いた凝固点近傍の温度域における凍土氷含有量の新たな測定法
小島 悠揮[岐阜大学]・中野 雄太[岐阜大学]・加藤 千尋[弘前大学]・登尾 浩助[明治大学]・神谷 浩二[岐阜大学]・Robert Horton[アイオワ州立大学]
凍土の土中氷量測定法として新たなサーモTDR手法を提案した.新手法では,ヒーターにより凍土を融解させ,その前後の誘電率測定から液状水分量,全水分量を,その2つの差から氷量を推定した.従来精度良い測定が難しかった凝固点近傍での測定が高精度で可能であることが示された.本手法は今後土壌の凍結融解現象に関連した諸問題の理解に貢献できると考えられる.
Keyword: 土壌凍結, 土中氷量, サーモTDR
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発表番号 [7-17]
Seasonal fluctuation of soil CO2 concentration in gray lowland soil ofan apple orchard in Tsugaru region
Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Miku Hanaoka[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira Endo[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi Sasaki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu Ito[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
津軽地域の灰色低地土りんご園における土中CO2ガス濃度変動
加藤 千尋[弘前大学]・花岡 美来[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]
津軽地域の灰色低地土リンゴ園において,非積雪期の土中CO2濃度変動の把握を試みた.測定期間を通して深さ15cmの土中CO2濃度は,深さ40cmと比較して濃度が低かった.また,深さ15cmでは7月前半に土中CO2濃度のピークを示し,8月以降に低下する傾向を示した.数値計算によって,気象条件に加え下草やリンゴの根の呼吸特性が,現場の土中CO2濃度変動に寄与していることが示唆された.
Keyword: リンゴ園, 土中CO2濃度, 数値計算
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発表番号 [7-18]
Measuring surface CO2 flux using a closed chamber equipped with a potable CO2 sensor
Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
簡易CO2センサーを使ったチャンバーによる地表面CO2フラックス測定
登尾 浩助[明治大学]
土壌圏は、地殻、海洋・湖沼、化石燃料に次いで大きな炭素貯留源である。土壌の炭素貯留量を正確に把握するためには、炭素収支を知る必要がある。本報告では、密閉式チャンバー法に安価なCO2測定器(7万円程度)を使った際の評価を行った。フラックスを計算すると、乾燥表面で497.6 mg/m2/h、湿潤表面で206.1 mg/m2/hであった。
Keyword: ガスフラックス, 密閉式チャンバー法, ガス濃度
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発表番号 [7-19]
Measurement of N2O and CH4 concentrations in soil using gas permeable tubes.
Naoka Tanahara[University of the Ryukyus Agricultural Science]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyus Agricultural Science]
ガス透過性チューブを用いた土中のN2OおよびCH4濃度の測定
棚原 直佳[琉球大学大学院]・酒井 一人[琉球大学大学院]
本研究では土中にガス透過性の高いシリコンチューブを埋設しガスを循環させ、そのガス濃度変化をFT-IRを用いて測定し土中のGHG濃度変化の特性について検討した。その結果、どちらの気体も土壌水分の変化に伴い土中ガス濃度は変化した。また、土中ガス濃度のピークは大気中濃度のより高い値が観測された。特に、N2Oでは大気中の400倍程度の濃度となっており、大気中の濃度測定より容易に測定できることが示唆された。
Keyword: 土壌ガス濃度, ,
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発表番号 [S-7-1]
Conservation Measures for Frog Habitats in Paddy Field Area
Keiji Watabe[NARO]・Noriyuki Koizumi[NARO]・Takuya Mineta[NARO]
水田地域におけるカエル類の保全対策
渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業農村整備事業において保全対象生物に選定されることが多いカエル類について,以下3点を解説した。(1)水田や農業水利施設に生息する主な種・亜種の移動生態を整理した。(2)圃場整備によるカエル類への影響を整理した。(3)生息場の保全に向けて,コンクリート水路における転落防止用の蓋・脱出工等の移動対策や保全池の設置、越冬場の保全について知見を紹介した。
Keyword: 両生類, 生態系保全, 生物多様性
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発表番号 [7-1]
Influence of the Surface Grind in Test Method for Bond Strength of Aged Inorganic Repairing Materials
Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kunihiro Shimizu[Sanko-Techno Co., LTD.]・Hidetoshi Kaneko[Sanko-Techno Co., LTD.]・Yasuei Yagisawa[Sanko-Techno Co., LTD.]・Akio Ishigami[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Mayumi Nishida[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
経年した無機系補修材料の付着強さ試験における表面処理の影響
緒方 英彦[鳥取大学]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]
経年した無機系補修材料に対する付着強さ試験では,被覆材−下地界面破壊ではなく治具界面破壊が散見され,その要因として供用期間中における表層部の材料の変質の影響が考えられる。本研究では,表面研磨の有無が付着強さ試験に及ぼす影響を現地試験により検討した。その結果,補修材料の表面に存在する薄層が試験結果に大きく影響を及ぼし,付着強さを適正に測定するためには薄層の除去が必要であることを明らかにした。
Keyword: 接着治具, 治具界面破壊, 被覆材−下地界面破壊
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発表番号 [7-10]
Influence of mix proportion on abrasion resistance of mortar material
Isamu Asano[NARO]・Akihiko Kawakami[NARO]・Mitsuhiro Mori[NARO]・Shohei Kawabe[NARO]
配合条件がモルタル材料の耐摩耗性に与える影響
浅野 勇[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
空気量をほぼ一定に保ち,S/C及びW/Cを変化させたモルタルを練り混ぜ,水流摩耗試験に供した.その結果,モルタル材料の耐摩耗性を向上させるには,C/Wを大きくする,C/Wが2.0以下ではS/Cの増加させる,ことが有効であることを明らかにした.
Keyword: 無機系表面被覆工, 耐摩耗性, 水流摩耗試験
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発表番号 [7-11]
Follow-up of small earth dam constructed by using Bhutanese traditional wall making method
Kazuhiro UENO[Shimane University]・Isam NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi SATO[Kochi University]・Norio ONJO[Agricultural Development Consultants Association]
ブータン王国の伝統的技術を用いて築造した貯水池の追跡調査
上野 和広[島根大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・園城 典雄[海外農業開発コンサルタンツ協会]
ブータン王国の基幹産業である農業の生産性の向上に向け,2015年に現地の伝統的技術を活用した貯水池の築造が行われた.この貯水池の追跡調査で,堤体に対する簡易動的コーン貫入試験を実施した結果,得られたN値は現在の転圧工法によって構築された盛土で得られるものと比較して小さかった.したがって,版築工法を用いて堤体を築造する場合,建設する堤体の条件等に応じて転圧技術などの改善を行う必要があると考えらえる.
Keyword: ブータン王国, 版築工法, 簡易動的コーン貫入試験
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発表番号 [7-12]
Conformity assessment on deterioration curve of wooden fence for unlined canal
Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
木製水路保護工の劣化曲線の適合性評価―ガーナ国クマシ市における事例―
廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]
ガーナ国では農民自身で整備可能な小規模な水田水路は土水路であり,現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し営農が妨げられる.水利施設は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られることが重要であり,木製水路保護工はこの条件を満たす工法であるが,現場導入のためには劣化診断を行う必要がある.ここでは,ロジスティック曲線による評価と国内の農業水利施設の評価に用いられている二次曲線による評価を比較した.
Keyword: 水路保護, 劣化診断, ロジスティック曲線
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発表番号 [7-13]
Issues of propulsion method
yasuda kenji[kinnkinouseikyokukotouheiyanougyousuirizigyousyo]
推進工法の課題
安田 憲司[近畿農政局湖東平野農業水利事業所]
玉石混じり砂礫層における推進工事の際に発生した、推進管の破損における対策と課題を報告する。
Keyword: 工法・施工, ,
GET PDF=18/7-13.pdf
発表番号 [7-14(P)]
Frost Damage and Abrasion Diagnosis of Concrete Facilities in Snowy Cold Regions
Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]
積雪寒冷地におけるコンクリート施設の凍害・摩耗診断
石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]
凍害劣化が発生したコンクリート施設では,その健全性が著しく損なわれることが明らかになっており,水利施設に特有の摩耗劣化が併発することで,その性能低下が加速される可能性がある。著者らは,北海道内に位置する頭首工および開水路を構成するコンクリートにおいて,主に水中に曝されている部位を対象とした詳細調査を行った。本報では,その結果の概要を示すとともに,凍害劣化と摩耗劣化との関係について考察する。
Keyword: コンクリート, 凍害, 摩耗
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発表番号 [7-15]
Follow-up survey of silicate-based surface penetrant method in cold region
Takahiro Taniguchi[Aston Inc.]・Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi Univeristy]・Isamu Natsuka[Shimane University]
寒冷地におけるけい酸塩系表面含浸工法の追跡調査
谷口 孝裕[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,寒冷地の二現場を対象に含浸工法の試験施工を行った現場について,施工後一年経過時点で追跡調査を行った結果を報告する.各種非破壊試験の結果より,施工後一年では含浸工法による補修効果が継続しており,不具合などは生じていないことが確認できた.今後,本現場の追跡調査の継続や各地の含浸工法施工事例について,データ蓄積していく予定である.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 追跡調査
GET PDF=18/7-15.pdf
発表番号 [7-16]
Water Content of the Surface Protected Concrete Channel Sidewall in Cold Regions
Mayumi Nishida[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akira Yamada[Hokkaido Regional Development Bureau]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路側壁の含水率
西田 真弓[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・山田 章[北海道開発局]・緒方 英彦[鳥取大学]
寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路を対象に,補修効果の有効性やその持続性を検証するためのモニタリング調査手法,ならびにそれら性能を判定指標とした表面保護工法の評価に関する検討を行っている。そこで,表面保護工法適用後約10年が経過した開水路側壁における,表面保護工法の種別による含水率の調査結果と,含水率の測定に微破壊調査手法である電気抵抗式水分測定法を試行した結果について報告する。
Keyword: コンクリート開水路, 表面保護工法, 含水率
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発表番号 [7-17]
Monitoring survey results of surface coating materials applied to concrete open channels
Hiroki Nakamura[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hironori Shinomiya[]・Takeshi Ibata[Naigai Engineering Co.,Ltd.]
コンクリート開水路に施工された表面被覆材のモニタリング調査結果
中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・四宮 弘智[]・井端 洸[内外エンジニアリング(株)]
コンクリート開水路の表面劣化の対策工法の一つに表面被覆工法がある.本調査は,過去に表面被覆工(有機系)による補修が行われ,剥離等の変状が確認された施設を対象に,その原因究明を目的として,表面被覆工(有機系A,Bの2工法・無機系1工法)による再補修を行い,以降5年間のモニタリングを実施したものである。本報ではその調査結果概要,及び得られた知見について報告する.
Keyword: 工法・施工, 管理,
GET PDF=18/7-17.pdf
発表番号 [7-18]
Effect of dry and wet cycle for surface strength of cementitious material coating work
Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
無機系表面被覆工の表面強度に対する乾湿繰返しの影響
川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]
農業用水路の補修工法の一つである無機系表面被覆工では,流水等により補修後も摩耗が生じている.また,同一工法であっても環境条件等により摩耗進行の程度が異なる.本稿では,無機系表面被覆工法の補修材料の表面強度に対する乾湿繰返しの影響について調べた.本研究で実施したひっかき試験およびサンドブラストでは,表層の強度および耐摩耗性は乾湿繰返し履歴を受けることで低下した.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 表面強度, 耐摩耗性
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発表番号 [7-19]
Examination on thinness of inorganic surface covering material using silicate-based surface penetrant
Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi University]・Isamu Natsuka[Shimane University]
けい酸塩系表面含浸材の使用による無機系被覆材の薄肉化の検討
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,開発を進めている表面含浸材と無機系被覆材との複合工法について,耐久性に関する試験結果を整理するとともに,被覆材の薄肉化に関する考察をまとめた.今後,現地で複合工法を施工する場合の実務上の留意点や材料選定方法,実環境における長期の耐久性について検討を進める予定である.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 無機系被覆材
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発表番号 [S-7-1]
The Present Conditions and Problem of Maintenance and Management for Agricultural Facilities
Yamaguchi Yasuharu[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農業水利施設の保全管理の現状と課題
山口 康晴[農村振興局]
農業水利施設について,各種計画に基づき保全対策を講じているが,老朽化の進行等に伴い,管水路の破裂等による漏水事故をはじめ,突発事故が急増傾向にある。このような事故の発生や施設の脆弱化は,食料供給の不安定化,地域の生命・財産への被害を及ぼす可能性を孕んでいる。本稿では,事故の状況と対策の現状について工種別に俯瞰し,農業水利施設のリスク管理を含めた保全管理の方向性について考察した。
Keyword: 農業水利施設, 突発事故, 保全管理
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発表番号 [7-1]
Fundamental Studies of Anchor Fixture and Test Method for Bond Strength of Substrate Concrete
Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Katoh Satoshi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Shimizu Kunihiro[Sanko-Techno Co., LTD.]・Kanoko Hidetoshi[Sanko-Techno Co., LTD.]・Ishigami Akio[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
アンカー機構の治具による下地コンクリートの付着強さ試験方法の開発に関する基礎的研究
緒方 英彦[鳥取大学]・加藤 諭[鳥取大学大学院]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
既存の付着強さ試験は,鋼製治具を接着剤でコンクリート表面に固定する方法であるため,表面の付着物や水分状態の影響を受け,試験面が滞水している場合には試験そのものが実施できない。この課題を解決するために著者らは,アンカー機構の治具による下地コンクリートの付着強さ試験方法の開発を進めている。本文では,大型壁体試験体および凍害により劣化した開水路側壁で本試験方法の試験条件などを検討した結果について示す。
Keyword: アンカー引抜試験, ,
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発表番号 [7-10]
Evaluation of detachment strength between concrete and repairing material for inorganic covering technique
JUMPEI ASANO[SANYU CONSULTANTS INC.]・NATSUKA Isamu[Emeritus professor in Shimane University]・ISHII Masayuki[Shimane University]・MATSUMOTO Takumi[The United Graduate School of Agriculture]・NISHIYAMA Tatsurou[Gifu University]
無機系補修材料とコンクリート母材の界面剥離強さの評価に関する研究
浅野 純平[(株)三祐コンサルタンツ]・長束 勇[島根大学名誉教授]・石井 将幸[島根大学]・松本 拓[鳥取大学大学院]・西山 竜朗[岐阜大学]
無機系被覆工法における付着性の照査を行うため,松本らは接着界面でのせん断強度を計測可能な新たな剥離強度試験方法を提案し,基礎的試験を行った。本報では,供試体躯体部の圧縮強度の変化が,試験結果に与える影響について報告する。三軸圧縮試験より,躯体部の強度を上昇させると,一様モルタル供試体の強度と剥離強度の差が明確になった。しかし,供試体端面の傾きによる軸力の偏心が,試験結果に影響することが考えられた。
Keyword: 無機系被覆工法, ,
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発表番号 [7-11]
Influence of Accelerated Curing Method of Precast Concrete to Frost Damage Resistance
Masashi Suto[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Ryuichi Takata[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Tomoki Matsuura[Department of Civil and Environmental Engineering, Nagaoka University of Technology]
促進養生がコンクリート製品の耐凍害性に与える影響
周藤 将司[松江工業高等専門学校]・高田 龍一[松江工業高等専門学校]・松浦 知希[長岡技術科学大学]
プレキャストコンクリートを寒冷地において使用する場合には,耐凍害性を考慮しなければならない.本研究では,十分な耐凍害性を有するプレキャストコンクリートの製造条件の確立を目的とし,圧縮強度と相対動弾性係数を指標としてプレキャストコンクリートの養生条件に着目した検討を行った.促進養生の条件は,圧縮強度については大きく影響するものの,気泡間隔係数や凍結融解抵抗性に及ぼす影響は少ないことが確認された.
Keyword: コンクリート, 凍害, 促進養生
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発表番号 [7-12]
Study on frost damage resistance under the salt environment of the PCa concrete product using the recycling aggregate
KITATSUJI Masafumi[MIYAGI university]
再生骨材を用いたPCaコンクリート製品の塩分環境下における耐凍性に関する研究
北辻 政文[宮城大学]
著者らは再生骨材Mを用いたPCaコンクリート製品の研究を進めており,宮城および福島県においては,普及しつつある。しかし国道交通省からの通達(国官技第379号)により塩分環境下では再生骨材を用いたPCaコンクリート製品が利用できない状況にある。そこで,それらを払拭するため凍結防止剤が散布される国道沿いに設置したPCaコンクリート製品の6~7年経過後の追跡調査を行ない,健全であることを報告する。
Keyword: 再生骨材, ,
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発表番号 [7-13]
Effect of Rooftop Coating with Oyster Shell Mortar on Room Temperature in Summer
ishiguro satoru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・yamanaka masayoshi[Asahidoboku Company Limited]
かき殻モルタルによる屋上被覆が夏季の室内温度に及ぼす影響
石黒 覚[三重大学大学院]・山中 正善[朝日土木(株)]
かき殻を細骨材としたセメントモルタルを用いて建物の屋上を被覆し、その遮熱効果を検討した。実験においては、モルタル被覆の前後において、夏季の屋上表面温度、室内温度、日射、気温等を測定し、モルタル被覆が室内温度に及ぼす影響を調べた。その結果、かき殻モルタルにより屋上を被覆した場合、被覆前に比べて夏季の室内温度の変化は小さくなり、また、最高温度も低下するなど、室内温度の低減効果が確認できた。
Keyword: コンクリート材料, ,
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発表番号 [7-14]
A Study on Development of Precast Concrete Product Utilizing Bio-Silica
MORIWAKI Yoshiyuki[School of Environment and Society, Tokyo Institute of Technology]・SUTO Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・UMEDA Junko[Osaka University, Joining and Welding Research Institute]・MICHIURA Yoshisada[KURIMOTO, LTD., Ductile Iron Pipe Division, Business Planning Department]・TAKATA Ryuichi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]
バイオシリカを利用したコンクリート二次製品の開発に関する基礎的研究
森脇 慶幸[東京工業大学]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・梅田 純子[大阪大学]・道浦 吉貞[(株)栗本鐵工所]・高田 龍一[松江工業高等専門学校]
バイオシリカは,農業副産物である籾殻を加工処理し,不純物を取り除くことでシリカ純度を高めた材料である.本研究では,バイオシリカを混和材として利用したコンクリート二次製品を製造することを目的とし,モルタルによる力学特性の検討を行った.試験は促進養生を施し,圧縮強度試験とした.その結果,強度面から見れば,バイオシリカはコンクリート二次製品への利用が可能であることが示唆された.
Keyword: コンクリート材料, ,
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発表番号 [7-15(P)]
Characteristics of Eluted Ions from Fly Ash Powder and Hardened Geopolymer Paste
Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]・Takashima Chizuru[Faculty of Education, Saga University]
フライアッシュ粉体およびジオポリマー硬化体からの溶出イオン特性について
八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]・高島 千鶴[佐賀大学]
波長分散型蛍光X線を用いてフライアッシュ粉体およびジオポリマー硬化体から溶出するイオンの分析を行った. 溶出したイオンで最も多かったものはフライアッシュ粉体ではCaであり, ジオポリマー硬化体ではNaであった. フライアッシュ粉体からは1日経過でイオンの溶出がほぼ完了したのに対し, ジオポリマー硬化体からは28日経過までイオンの溶出が続いたが, 28日から56日でイオンの溶出はほとんど止まると考えられた.
Keyword: ジオポリマー, ,
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発表番号 [7-16(P)]
Mix Design and Strength Evaluation of Concrete with Waste Stone from Quarry
SUZUKI Mariko[National Institute of Technology, Kagawa College]・ADACHI Yuto[National Institute of Technology, Kagawa College]・HAYASHI Kazuhiko[National Institute of Technology, Kagawa College]・KOTAKE Nozomu[National Institute of Technology, Kagawa College]
砕石ズリを用いたコンクリートの配合設計と強度評価
鈴木 麻里子[香川高等専門学校]・足立 優斗[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]・小竹 望[香川高等専門学校]
近年,骨材資源の枯渇や環境保全の観点から海砂の採取が禁止され,コンクリート用骨材の安定供給が危ぶまれている.また,骨材は運送上の問題等から採取地近辺で利用されることが望ましいが近場での採掘が困難である.そこで,本実験では,香川県で産出される庵治石に着目し,庵治石ズリのコンクリート用粗骨材への有効利用を考え,スランプ,空気量,圧縮強度試験を行い最適なコンクリート配合を明らかにすることを目的とした.
Keyword: コンクリート材料, ,
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発表番号 [7-17]
Prediction method for abrasion of a cementitious surface coating work based on monitoring data on site
Asano Isamu[NARO]・Kawakami Akihiko[NARO]・Mori Mitsuhiro[NARO]・Kawabe Shohei[NARO]
モニタリングデータに基づく無機系被覆工の摩耗予測手法
浅野 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]
開水路の表面補修工の約60%以上を無機系被覆工が占めるが,無機系被覆工の摩耗進行に関する定量的な現場データは少なく,実際の被覆水路における摩耗進行特性は未解明な部分が多い.本報告では,農林水産省のストックマネジメント技術高度化事業により平成23年度に栃木県鬼怒川南部幹線水路に施工された無機系被覆工の5年間の摩耗モニタリング結果の報告と無機系被覆工の年摩耗速度に着目した摩耗予測手法を提案する.
Keyword: 表面被覆工, ,
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発表番号 [7-18]
On cleaning method of measurement surface before wear measuring
KAWAKAMI AKIHIKO[NARO]・ASANO Isamu[NARO]・MORI Mitsuhiro[NARO]・KAWABE Shohei[NARO]
摩耗計測における測定面の清掃方法について
川上 昭彦[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
無機系表面被覆材で被覆された水路は流水等で摩耗し劣化する。その摩耗についてはレーザ法等により各地で調査が行われている。一部の地区において、摩耗量が国の基準や他地区と比べ平均の倍以上大きい地区が出てきている。地区の測定法は他地区と同じながら、測定面の清掃方法が他地区と異なり、そのウォータジェット洗浄が使用されていた。今回現場試験により、その清掃方法が測定に与えるの影響を検討した。
Keyword: 開水路, ,
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発表番号 [7-19]
Estimation of Manning's Roughness Coefficient in Existing Concrete Open Channels by Using Roughness Coefficient Plates
FUJIYAMA So[Sanyu Consultants Inc.]・ITO Yuji[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・MOMII Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・NAKADA Toru[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・TARUYA Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
評価板を用いたコンクリート開水路の粗度係数の推定
藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・中田 達[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]
開水路の機能診断において通水性能を評価する場合には,粗度係数の既往の参考値と現地での計測値とを比較して,その性能の低下具合を評価する.粗度係数は,通水時の計測値をマニングの平均流速公式に代入して求められるが,この手順は,労力とコストがかかる上,観測誤差による不確実性が生じやすい.本研究では,湿潤および浸水状態で,容易かつ省力的に粗度係数を評価するために,粗度係数評価板を用いた推定法を提案する.
Keyword: 機能診断, 粗度係数評価板, 相当粗度
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発表番号 [S-2-6]
"This is useful!?" Began flipped classroom ...
SAKAI Kazuhito[University of the Ryukyus]
“これはいける!?" 反転授業はじめました…
酒井 一人[琉球大学]
反転授業とは,学生が教室で講義を受ける前に自分で内容に関する動画を用いて予習をして講義に臨み,講義の時間は,これまでのように教員が話すのではなく学生がグループで議論し,学習を進める形式である。琉球大学農学部地域農業工学科では,平成27年度に複数の科目で導入しはじめた。ここでは,反転授業導入における成果および反省点について報告する。
Keyword: 技術者教育, ,
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発表番号 [S-7-1]
Demonstration investigation into direct use of treated water from rural sewage treatment facility
satou susumu[The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling]
農業集落排水処理水の直接利活用の実証調査
佐藤 進[地域環境資源センター]
農業集落排水の処理水は、農業用水等として直接利用というよりも、下流地域も含む地域内で他の水源で希釈され利用されている。一方、農業用水の不足しがちな地域や離島においては、渇水時の貴重な水源として期待されている。このため、当センターでは、集排処理水を直接利活用する実証調査を山口市(旧 秋穂町)にて水稲を栽培対象として実施した。この取組結果について報告するものである。
Keyword: 集落排水, 処理水, 農業用水
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発表番号 [S-14-4]
JIRCAS's International collaborative research activities and challenges for maxmization of social impacts of reserch outcomes
Fujiwara Nobuyoshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
JIRCASの国際共同研究と成果の社会実装に向けた取組み
藤原 信好[国際農林水産業研究センター]
JIRCASは、農林水産省農林水産技術会議が所掌する国立研究開発法人であるである。近年では、開発途上地域においても、収量増を目的とした品種改良のような従来から重視されてきた研究分野に加え、温暖化や気候の極端化現象への対応といった地球的規模の課題への取組みが求められている。そのような状況下において、JIRCASがどのように業務を進めているのか、また進めようとしているのかを紹介する。
Keyword: 地球規模課題, ,
GET PDF=16/S-14-4.pdf
発表番号 [S-16-1]
To capture and utilize On-site knowledge emerging through the reconstruction process for a large-scale earthquake disaster in the agricultural and rural development fields
uchikawa yoshiyuki[Academic Assembly , Shinshu University]・tamura takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・arita hiroyuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
農業・農村整備分野の大規模地震災害への対応のための「現場知」の収集・活用 −行政における「現場知」−
内川 義行[信州大学大学院]・田村 孝浩[宇都宮大学]・有田 博之[新潟大学大学院]
筆者等の研究グループは「災害対応の現場で,担当者が当面する課題を解決してきた実用的な対策や工夫,気づき,教訓等を,後に再現,参照可能な形で定式化したもの」を『現場知』とし,当該分野におけるその重要性を指摘してきた.現場知の活用は,経営学分野等では関心が高いが,行政そして農業・農村整備分野では馴染みが薄い.ここでは,当該分野ならではの関係者の現場知への認識,その収集・活用・継承の各課題を概括した.
Keyword: 現場知, 震災, 復旧・復興事業
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発表番号 [S-17-1]
Use of communication tools for the agricultural and rural education in the younger generation
MIZOGUCHI Masaru[The University of Tokyo]
若い世代を対象とした農業農村教育とコミュニケーションツールの活用
溝口 勝[東京大学]
現在多くの小学校では総合学習の時間に体験型の田植え実習などを実施しているが、必ずしも子供たちに明るい農業イメージを提供するには至っていない。デジタルネイティブ世代にはそれ相応の伝え方の工夫が必要である。本セッションでは、若い世代を対象にした農業農村教育の事例と新しいコミュニケーションツールを活用した教材開発や広報活動の事例を取り上げ、これからの農業農村を活性化する可能性について議論する。
Keyword: 農業農村教育, アウトリーチ, コミュニケーション
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発表番号 [S-17-4]
The effects of agricultural experiences and gaming simulation material for agricultural value of elementary school students –In Musashi Murayama city-
Matsuki Takaaki[Leverages Co.,Ltd]・Hayashi Naoki[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]・Mizoguchi Masaru[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]
農業体験学習と農業教育におけるゲーミングシミュレーション教材が 児童の農業観に与える影響 -東京都武蔵村山市を事例として-
松木 崇晃[(株)レバレジーズ]・林 直樹[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
農業への理解の促進という目的のもと、全国の公立小学校の約80%で農業体験学習が実施されているが、それによる児童の農業観の変化を示した研究は少ない。また、食料自給率への関心を促すことも重視されているが、農業体験学習のみではその達成は難しいと考えられる。そこで、本研究ではゲーミングシミュレーションに着目し、食料自給率に対する関心を高める教材の開発とその教材が児童の農業観に与える影響を明らかにする。
Keyword: 教育手法, 継続教育, 教育改善
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発表番号 [S-18-3]
Challenges on evaluation method of river environment influenced by dam removal
Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Noda Koji[Faculty of Economics, Tokyo Keizai University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]
ダム撤去が河川環境に及ぼす影響の評価法に関する課題−Savage Rapids ダムの事例を中心として−
前田 滋哉[茨城大学]・野田 浩二[東京経済大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・小林 久[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
河川では,灌漑用,発電用等の取水と環境保全の競合をどう調整するかがしばしば問題となる.水利調整においては,河川環境変化を事前に精度良く予測することが望ましい.本報では米国のダム撤去事例に焦点を当て,ダム撤去による堆砂の移動について,事前にどのような影響予測や分析がなされ事後にどうなったかを整理する.そして事業が河川環境に与える影響の予測手法の到達点と今後の課題について考察する.
Keyword: 河川管理, 堆砂, 生態環境
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発表番号 [S-19-4]
Visualization of the rural landscape with GIS for farmland management
KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]
農地管理型GISを用いた農村ランドスケープの可視化
栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]
農村地域における持続的な資源の管理・活用に向けた農村ランドスケープの可視化と地域内での共有の手法について検討を行った。具体的には,1)農地管理型GIS「農村基盤地理情報システム(VIMS)」を用いた農地一筆ごとの特徴の可視化,2)小型UAVによる空撮と三次元形状復元技術(SfM-MVS)を用いた農村ランドスケープの可視化(三次元モデルの復元),の2点について取り組んだ内容を報告する。
Keyword: ランドスケープ・リテラシー, 三次元化, 棚田
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発表番号 [S-20-3]
Agent-based modeling for water allocation scenarios of Subak system in Bali
Okura Fumi[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
エージェントベースモデルを用いたスバックの水配分システムのシナリオ分析
大倉 芙美[東京農工大学大学院連合]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
水文データ等の明瞭なデータと社会要因といった不明瞭なデータを考慮しながら,水配分の意思決定を明らかにすることは,水配分を考える上で助けになると考えられる.本研究では,バリ島サバ川下流域で,社会的要素と物理的要素で現地の水配分をモデル化しシナリオ分析を行い, 水配分ルールの提案とルール構成要素の分析を行う.分析にはエージェントベースモデルのシュミレーションソフトウエアの1つのnetlogoを用いた.
Keyword: 参加型水管理, 水田灌漑,
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発表番号 [S-21-3]
The effective soil layer and SMEP of lily and asparagus fields
IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUMIYA Masakazu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NAKAMURA Toshiharu[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・UKEGAWA Takashi[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]
ユリ圃場とアスパラガス圃場の有効土層と土壌水分消費型(SMEP)の検討
岩田 幸良[農研機構 農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農研機構 農村工学研究部門]・松宮 正和[北陸農政局]・中村 俊治[北陸農政局]・受川 隆志[北陸農政局]・成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]・亀山 幸司[農研機構 農村工学研究部門]
ユリとアスパラの圃場の土壌水分消費型を決定するため、新潟県の黒ボク土圃場で現地試験を実施した結果、有効土層の深さはユリ圃場で40cm、アスパラ圃場で60cmと判断された。根圏調査の結果、有効土層に比べユリ圃場の根群域は浅く、アスパラ圃場の根群域は深かった。有効土層を4等分して得られた土壌水分消費型は、上層から順にユリ圃場で33,30,21,16%、アスパラ圃場で35,27,28,10%であった。
Keyword: 畑地灌漑計画, SMEP, 有効土層
GET PDF=16/S-21-3.pdf
発表番号 [G-1-3]
Problems that Livestock Breeders have after the Nuclear power plant accident. ~In case of Iitate village, Fukushima prefecture~
sato sota[Graduate School of Agricultural and Life Sciences at the University of Tokyo]
原発事故後の畜産経営再開者が抱える課題 〜福島県飯舘村を事例にして〜
佐藤 聡太[東京大学大学院]
福島県飯舘村では肉牛の生産が盛んであり、飯舘牛という黒毛和牛が特産品であった。原発事故により村内における全畜産農家が廃業を迫られたが、避難後も畜産経営を再開した方々がいる。 本研究では、村外で肉用牛の経営を再開した飯舘村民を対象とし、避難後の畜産経営における課題を明らかにすることを目的とする。9名の対象者を確認し、うち5名の対象者の聞き取り調査を終えた。ここでは、その調査結果を紹介する。
Keyword: 飯舘村, 畜産経営再開者, 課題
GET PDF=16/G-1-3.pdf
発表番号 [G-1-8]
Discussion of new decontamination method considering deposition thickness of fine grained soil after pudding
Kurihashi Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Akita Kengo[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
代かき後の細粒土の堆積厚さから見た新たな除染工法の検討
栗橋 英徳[北里大学]・秋田 賢吾[北里大学]・長利 洋[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により農地が放射能汚染された.耕起した農地の除染工法として,濁水中の細粒土を選択的に除去する水による攪拌・除去がある.これに対し,代かき後の自然落水により表層に堆積する細粒土を剥ぎ取る新たな工法を堆積厚さから検討する.その結果,表層に細粒土を堆積させる方法として,分散のほかに凝集効果が挙げられ,新たな除染工法の可能性があることを明らかにした.
Keyword: 除染, 堆積厚さ, 分散・凝集
GET PDF=16/G-1-8.pdf
発表番号 [G-1-13]
Comparative Study of Compressive Strength of JIS Fly Ash-Based Hardened Geopolymer Paste for Different Discharge Lot
Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]
排出時期の異なるJISフライアッシュを使用したジオポリマー硬化体の圧縮強度の比較検討
八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]
圧縮試験において高い強度を示したのは平成27年2月25日排出のフライアッシュ(A)であった. Aは他の3種の異なる排出ロットのフライアッシュと比較して塩基度および均等係数が高い特徴がみられた. 圧縮試験において最も強度が低かったフライアッシュは, 塩基度が低くpH(H2O)において弱酸性を示し, また強熱減量の値が高い結果となった. 以上の結果に加えて流動性についても今後検討していく予定である.
Keyword: ジオポリマー, JISフライアッシュ, 排出ロット
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発表番号 [7-1]
Low cost method to support environmental harmony type public works
ASARI Mitsuru[Aomori Prefectural Government Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Development Division]・HANADA Kazutaka[Aomori Prefectural Government Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Development Division]・ITO Hiroki[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
環境公共を支える低コスト化工法について
浅利 満[青森県]・花田 和隆[青森県]・伊藤 裕希[青森県西北地域県民局]
青森県では農林水産業の公共事業を「環境公共」と位置付け推進しています。
県内では、「地下かんがい」や「深暗渠」について農家意識が低く、また初期コストが掛かることから普及の課題となっていました。
そこで、これら技術の低コスト化を確立し、農家の意識改革や普及を図ることを目的に実施した低コスト化工法について紹介します。
Keyword: 低コスト, 汎用化, 暗渠
GET PDF=16/7-1.pdf
発表番号 [7-10]
Physical and Engineering Properties of a lightweight block mixed with Shirasu
Hira Mizuki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Kuroki Daisuke[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Wakamatsu Yuuki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
しらすを混合した被覆ブロック材の理工学的性質
平 瑞樹[鹿児島大学]・黒木 大輔[鹿児島大学]・若松 勇輝[鹿児島大学]
南九州に分布するしらすを利用し,温度上昇を緩和する軽量ブロックの開発を行い,試作したブロックの遮熱効果を調べるために,ブロック材の温度と含水量の関係について考察した。採取場所の違いで物理的性質が異なるため,粒度調整して製作したブロック材の性質も種類や混合割合により異なった。また,洗い砂(まさ土)に対するしらすの混合比の違いが保水性にも影響を及ぼすことが実験により確認することができた。
Keyword: しらす, 火山灰質砂質土, 遮熱
GET PDF=16/7-10.pdf
発表番号 [7-11]
Compressive strength characteristics of geopolymers using fly ashes, steel manufactured slags and garbage fused slags
Koumoto Tatsuya[Professor Emeritus of Saga University, Honorary member]・Ichihara Osamu[Maruwagiken, Co. Ltd.]・Sasaki Makoto[Maruwagiken, Co. Ltd.]
石炭灰・製鋼スラグ・ゴミ溶融スラグジオポリマーの圧縮強さ特性
甲本 達也[佐賀大学]・市原 修身[(株)丸和技研]・佐々木 誠[(株)丸和技研]
コンクリートがカルシウム系バインダー(結合材)を用い、水和反応によって結合さ れた固化体であるのに対し、ジオポリマーはアルミノ珪酸塩バインダーとアルカリ溶液との反応によって結合された固化体である。本論は、バインダーとして石炭灰、鉄鋼スラグおよびゴミ溶融スラグを用い、アルカリ溶液として苛性ソーダおよび珪酸ソーダの混合液を混合して作成したジオポリマーの圧縮強さ特性を検討したものである。
Keyword: 廃棄物, ジオポリマー, リサイクル
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発表番号 [7-12]
Comparison of Strength Reduction of Underwater Exposed Biodegradable Resin Concrete
SUZUKI Mariko[National Institute of Technology, Kagawa College]・ADASHI Yuto[National Institute of Technology, Kagawa College]・HATA Eizou[SUNREC CO. LTD]・NAKAMURA Makoto[Kizai Tecto Corp.]・YOSHIMURA Atsushi[Suncoh Consultants Co. Ltd]・KAWABATA Toshinori[Kobe University]
水中暴露した生分解性樹脂コンクリートの強度低下比較
鈴木 麻里子[香川高等専門学校]・足立 優斗[香川高等専門学校]・秦 栄三[(株)サンレック]・中村 誠[キザイテクト(株)]・吉村 睦[サンコーコンサルタント(株)]・河端 俊典[神戸大学]
生分解性樹脂コンクリートを矢板や杭材などの仮設資材へ適用するため,過去2年間にわたり土中暴露試験を実施し,その強度低下傾向を明らかにした.その結果,時間経過に伴い強度が低下し,強度低下要因は微生物だけでなく水分の影響が大きいことがわかった.
そこで本研究は,生分解性樹脂コンクリートの水中での強度低下傾向を明らかにするために,異なる水圧作用下で暴露し,その強度低下傾向を比較した.
Keyword: 特殊コンクリート, コンクリート材料, コンクリートの性質
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発表番号 [7-13]
Trial of repair work for micro reservoir in West Africa with utilisation of sand bag and soil cement
Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
西アフリカにおける土嚢とソイルセメントを用いた小規模ため池補修の試行
山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]
西アフリカの農村部において、ため池は重要な水資源の1つであるが堤体等の損壊による機能低下が問題となっている。これに対し住民による補修が試みられているものの技術上の課題と資金の確保が制約となっている。そこで、現地において入手可能な土嚢とソイルセメントを中詰材とした、土嚢積みによる小規模ため池の補修(嵩上げ)を試行したので、その効果と課題について報告する。
Keyword: ため池, 土嚢, ソイルセメント
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発表番号 [7-14]
Influence on chemical component of substance from Peat by the homogeneous liquid fractionated to strength development of hardened cement
Kawasaki Junpuu[Graduate school Agriculture, Kochi University, specialty,]・Tebayashi Shinichi[Faculty of Agriculture, Kochi University]・Okamoto Michitaka[KAJIMA CORPORATION]・Sato Shushi[Faculty of Agriculture, Kochi University]
泥炭由来の液ー液分配法による化学物質がセメントの強度発現に及ぼす影響
川 順風[高知大学大学院]・手林 慎一[高知大学]・岡本 道孝[鹿島建設]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では泥炭から溶媒メタノールを用いた抽出物から,液ー液分配法によって特定の物質を分画し,分画水をモルタル供試体作製の際の練り混ぜ水として使用した.モルタル供試体の各特性の評価を行うことで,セメントの硬化阻害を引き起こす物質の評価を目的とした.結果として,分画した物質の内,Diethyl Ether層に溶出した比較的極性の低い化学物質が最もセメントの強度発現に影響を及ぼすことがわかった.
Keyword: 泥炭, セメント改良, 強度発現特性
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発表番号 [7-15]
Temperature of Porous Concrete Using Roof Tile Aggregate under Lamp Irradiation Test
Furuta Mana[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Ishiguro Satoru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yamanaka Masayoshi[Asahidoboku Co.Ltd.]
廃瓦骨材を用いたポーラスコンクリートの温度上昇に関するランプ照射試験
古田 麻奈[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・山中 正善[朝日土木]
本研究では,廃瓦骨材を舗装材料へ有効利用し,夏季の路面温度上昇の抑制を目的として,粒径の異なる2種類の廃瓦をそれぞれ用いたポーラスコンクリートを作製し,ランプ照射試験を実施した.その結果,廃瓦ポーラスコンクリートは密粒度アスファルトに比べて温度上昇を抑制する効果があり,特に湿潤状態であると抑制効果が大きいことがわかった.これは,廃瓦が含有する水分の蒸発熱により熱が蓄積されにくいことが考えられる.
Keyword: 廃瓦, ポーラスコンクリート,
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発表番号 [7-16(P)]
Comparative Study of Filler Material for Hardened Geopolymer Paste and Geopolymer Mortar
Hachiya Eisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kondo Fumiyoshi[Faculty of Agriculture, Saga University]
ジオポリマー硬化体およびジオポリマー・モルタルのフィラー材料に関する比較検討
八谷 英佑[佐賀大学大学院]・近藤 文義[佐賀大学]
圧縮試験において最も高い強度を示したのはスラグ50%FA50%の供試体であった. スラグとFAの混合供試体は, スラグと土の混合供試体および焼成土100%供試体と比較して, 材齢28日までに圧縮強度において最大値を示した. 土と焼成土の比較では有機物の影響が考えられ, 引張強度ではさほど違いは見られないが, 圧縮強度および曲げ強度においては焼成土100%や焼成土混合供試体の方が高い値を示した.
Keyword: ジオポリマー, 強度特性, フィラー材料
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発表番号 [7-17(P)]
Effect of Carbon Dioxide Reduction by Producing of Structural Material Mixed with Rice Husk Ash
Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology]・Meguro Ken[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
もみ殻灰を活用した構造材料の開発による二酸化炭素量削減効果の検証
島本 由麻[新潟大学大学院]・目黒 健[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊広[新潟大学]
筆者らは,農業廃棄物であるもみ殻灰を活用した構造材料の開発を試みている.本報では,もみ殻ガス化コジェネレーションシステムを事例に,地域資源の循環利用を考慮した材料設計への稲副産物の利用について考察した.検討の結果、このシステムより残渣物として発生するもみ殻灰を構造材料として利用することで,構造材料の製造において約30 %のCO2が削減できると試算され,もみ殻灰の環境負荷の低減効果が示唆された.
Keyword: リサイクル, もみ殻, 二酸化炭素排出量
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発表番号 [7-18]
Monitoring method for measuring blisters occurred in a cementitious surface coating repair by image analysis
Asano Isamu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawakami Akihiko[National Agriculture and Food Research Organization]・Mori Mitsuhiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawabe Shohei[National Agriculture and Food Research Organization]
画像解析手法による無機系被覆工に生じた浮きの経年変化モニタリング
浅野 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]
無機系表面被覆工に発生した浮きの調査とその面積を画像解析により求める手法を提案した.現地被覆水路について4回の繰返し測定を行った結果,浮き面積の変動係数は約9%となり,測定誤差を変動係数の2倍程とすれば,今回の調査対象である2,000cm2程度の大きさの浮きに対しては,面積が20%程度変化すれば,本手法により浮きの大きさの経時変化の把握が可能と結論した.
Keyword: 無機系表面被覆工, 浮き, 画像解析
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発表番号 [7-19]
Examination of Adhesion Evaluation Technique of Inorganic Surface Coating Material by Mechanical Impedance Method
taba kazuya[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・ishigami akio[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・yamada akira[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・nakamura kazumasa[Civil Engineering Research Institute Cold Region]
機械インピーダンス法による無機系表面被覆材の付着評価性の検討
田場 一矢[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・山田 章[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
無機系被覆工法で補修された供用されているコンクリート開水路において,無機系表面被覆材とコンクリートとの付着性を機械インピーダンス法により評価する手法について検討を行った.その結果,機械インピーダンス法により得られる推定圧縮強度を指標とすることで付着性を評価できる可能性が示唆された.
Keyword: コンクリート開水路, 付着性, 機械インピーダンス法
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発表番号 [S2-1]
Understanding of consciousness to farmer's rural environment by using an oral history method
Kakino Wataru[Kitasato University]・Sasaki Haruka[Tohoku University]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University]・Osari Hiroshi[Kitasato University]
オーラルヒストリー手法を用いた農家の農村環境に対する意識の把握〜地域発の生物生息環境保全・管理の立案に貢献できる手法の開発に向けて〜
柿野 亘[北里大学]・佐々木 春佳[東北大学]・落合 博之[北里大学]・長利 洋[北里大学]
2014年10月17-19日に栃木県芳賀郡市貝町大谷津地区に在住する5名の農家に,オーラルヒストリー手法による聞き取り調査を行った結果,1)地域での再文脈化が確認された,2) 複数の言い分が抽出された,3)対象者が自身の言い分に気づいた.これらを踏まえ,本地区がどの程度制度化が進んだのか考察することができ,オーラルヒ ストリーを用いた農家の環境保全・管理計画立案に貢献できる可能性について指摘した.
Keyword: 環境配慮, 再文脈化, 言い分
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発表番号 [S7-1]
History of the Summer Seminar organized independently by students
Nakagiri Takao[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
学生自主企画サマーセミナーの歴史
中桐 貴生[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
農業農村工学会学生会員の自主企画によるサマーセミナーが開催されるに至った経緯や,これまで開催されてきた歴史的推移について述べ,さらにサマーセミナーの魅力や意義,参加する価値について紹介する.
Keyword: 学生自主企画, サマーセミナー, 歴史
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発表番号 [S17-1]
Establishment of the coordinator to support partnership between various participants in development of the rural area
Shimizu Natsuki[Educational Unit for Studies on the Connectivity of Hills, Humans and Oceans (CoHHO), C-PIER, Kyoto University]
農山村振興における協働を支えるコーディネーターの形成
清水 夏樹[京都大学学際融合教育研究推進センター森里海連環学教育ユニット]
地域振興には,地域住民・行政・企業,地域外の人びとなどさまざまな立場の人の参画と協働が必要とされ,核となる組織には,これらの主体をつなぎ実践に結びつけるコーディネーターの役割が求められる。農村計画研究分野では,多くの研究で主体間の連携の重要性が指摘されてきているが,農山村振興という大きな目的の中で連携の中核を担う組織の運営についての研究例は少なく,今後,より一層の研究の蓄積が望まれる。
Keyword: , ,
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発表番号 [7-10]
Erosion Monitoring of Cementitious Surface Coating Method with Laser Displacement Meter
Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・KAWABE Shohei[National Institute for Rural Engineering]
無機系被覆工の摩耗進行モニタリング
浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・森 充広[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]
無機系表面被覆工(以下被覆工と呼ぶ)は農業用開水路の補修工事の60%以上を占める主要工法であるが,その耐摩耗性については十分明らかにされていない.本報告では,被覆工の現場での摩耗進行を定量的にモニタリングするために開発したレーザ距離計を用いた摩耗測定手法について紹介するとともに,計測前の表面清掃が摩耗計測に及ぼす影響と3年間の現地試験結果を報告する.
Keyword: 無機系表面被覆工, 摩耗, モニタリング
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発表番号 [7-11]
Evaluation of Corrosion Characteristics due to Surface Roughness of Steel Sheet Pile in Drainage Canal
NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SATO Kouki[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
農業用排水路で供用された鋼矢板の表面粗さ観察による腐食劣化特性の評価
長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・小林 秀一[(株)水倉組]・佐藤 弘輝[藤村ヒューム管(株)]
農業用排水路で供用される鋼矢板水路の腐食劣化特性を表面粗さにより評価した。表面粗さは、干渉型顕微鏡で観察を行い、算術平均粗さを求めた。この結果、鋼矢板の水路面側の表面粗さと腐食による断面減少量に高い相関が確認され、供用時の鋼矢板の断面減少は水路面側の腐食の影響が大きいことが推察された。このことから、既設鋼矢板水路の腐食劣化の抑制を目的として水路面側を被覆する表面保護工法の有効性が示唆された。
Keyword: 鋼矢板, 腐食, 算術平均粗さ
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発表番号 [7-12(P)]
Structural Planning for Safty Cinstruction of Steel Sheet Pile - Concrete Composite
SATO kouki[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co., LTD.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
鋼矢板‐コンクリート複合材の設計方法の基礎的検討
佐藤 弘輝[藤村ヒュ−ム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・小林 秀一[(株)水倉組]・長崎 文博[藤村ヒュ−ム管(株)]
現在供用されている鋼矢板水利施設は、長期供用に伴い老朽化が進行している。筆者らは、既存鋼矢板水利施設の補修技術としてコンクリート被覆を検討している。既往の研究では、鋼矢板-コンクリート複合材の曲げ載荷試験を実施したが、抗土圧構造物とした場合の検討には至っていない。本論では鋼矢板-コンクリート複合材が土圧に抵抗する場合に必要となるコンクリート厚の基礎的検討を行った結果について報告する。
Keyword: 鋼矢板, 設計, 曲げ圧縮応力度
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発表番号 [7-13]
Bend Strength of Plane Concrete Reinforced by a Grid
Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[National Institute for Rural Engineering]
グリッド補強した無筋コンクリート梁の曲げ耐力
森 充広[農研機構農村工学研究所]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]
水路トンネルのグリッド補強工法の効果を検証することを目的として,無筋コンクリートに炭素繊維グリッドをポリマーセメントモルタルで付着させた梁供試体の曲げ試験を行った.炭素繊維グリッドの補強範囲および付着範囲を変えて試験を行った結果,補強範囲が小さい場合には,効果が発揮されないこと,等曲げ区間が無付着であっても,外側端部が十分付着していれば,全面付着供試体と同等の補強効果が見込めることが示された.
Keyword: 水路トンネル, 炭素繊維グリッド, 補強
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発表番号 [7-14]
Test Results of Resistance against Falling Concrete by using FRP Grid
Tateishi Akihiro[Nippon Steel & Sumikin Materials Co., Ltd.]・Andou Masafumi[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Shimada Akinari[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Shinohara Ryouji[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Kobayashi Akira[Nippon Steel & Sumikin Materials Co., Ltd.]
FRPグリッド補強工法によるコンクリート覆工の崩落に対する抵抗性
立石 晶洋[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・安藤 昌文[(独)水資源機構]・島田 晃成[(独)水資源機構]・篠原 亮二[(独)水資源機構]・小林 朗[新日鉄住金マテリアルズ(株)]
大規模地震対策特別措置法の規定に基づく地震防災対策強化地域等の水路システムでは,合理的な耐震対策が進められ,耐震性能照査が実施されている.水路トンネルの照査の結果,応力超過,貫通ひび割れによる無筋コンクリート覆工の崩落が懸念される.本検討では内面補強のFRPグリッド補強工法による抵抗性を確認するため,純せん断試験と押抜きせん断試験を実施し,コンクリート覆工の自重以上の耐力を有することが確認された.
Keyword: 水路トンネル, 耐震補強, 崩落防止
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発表番号 [7-15]
Performance of surface covering method by alkali resistant glass fiber net
asano junpei[Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]・matsumoto takumi[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・natsuka isamu[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・oguri masaya[Gifu Prefectural Office]
耐アルカリガラス繊維ネットを用いた表面被覆工法の基本性能
浅野 純平[島根大学大学院生物資源科学研究科]・松本 拓[鳥取大学大学院連合農学研究科]・長束 勇[島根大学生物資源科学部]・小栗 雅也[岐阜県庁]
トンネルの内面補強における問題点は、載荷により補強材の剥離が生じることである。剥離を防ぐためには、補強レベルと一体化強度のバランスを検討する必要がある。そこで、水路補修材として汎用性があり、強度の調整が容易に可能であるARGネットに着目し、PCMとARGネットの複合材料による内面補強工法の検討を開始した。本報では、本複合材料の基本的な性能である中性化抑止性、付着性、曲げ強度・剥離特性を報告する。
Keyword: 内面補強, 耐アルカリガラス繊維ネット, 付着強度
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発表番号 [7-16]
Development of the strip adhesion method of inorganic fiber reinforced plate.
tanaka tooru[Toda Corporation]・tanaka takashi[Toda Corporation]
無機系繊維補強プレートを用いた帯板接着工法の開発
田中 徹[戸田建設(株)]・田中 孝[戸田建設(株)]
水路トンネルの補強工法選定においては,損傷の程度と原因,内空断面の確保や各種設備への影響,また,施工後の維持管理の容易さや使用材料の耐久性,再施工の容易さなどが重要となる。筆者らは,各種トンネルを対象とした補強工法として,帯板状の無機系繊維補強プレートを用いた内面補強工法(帯板接着工法)を開発している。本文では本工法の概要と現場実証施工結果について報告する。
Keyword: 繊維補強プレート, 補強工法, 無機系繊維
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発表番号 [7-17]
Destruction behavior in the bending test of the PCM reinforced structure
Handa Shinya[Chuou Sekkei Engineering Corporation]・Mori Takehisa[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yamagishi Shuntaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
PCM補強構造の曲げ荷重載荷時における破壊挙動
半田 慎也[(株)中央設計技術研究所]・森 丈久[石川県立大学生物資源環境学部]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・山岸 俊太朗[新潟大学大学院自然科学研究科]
PCM(ポリマーセメントモルタル)で補強したトンネル覆工の模擬供試体を用いて曲げ試験を行い,AE法およびデジタル画像相関法により破壊挙動を計測した。その結果,破壊面付近でのAEイベントの集中や補強材での微細破壊の徴候,異なる補強材による破壊過程の差異を確認できた。また,画像解析により,各応力レベルを通じて,破壊の生じた母材だけでなく補強材と母材との付着界面にもひずみが集中していることが分かった。
Keyword: コンクリート材料, AE法, 画像解析
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発表番号 [7-18]
Cavity survey in the ground covering water tunnel using surface wave method
INOUE Keisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・MORI Mitsuhiro[National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAZATO Hiroomi[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・SHODA Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]
表面波探査による水路トンネルかぶり部の空洞調査
井上 敬資[農研機構]・森 充広[農研機構]・中里 裕臣[農研機構]・吉迫 宏[農研機構]・正田 大輔[農研機構]
水路トンネルでは,施工後耐用年数を超える年月が経過し、周辺環境の変化等により土かぶり部に空洞が存在する場合があり,時には地表面で陥没が発生することもある.覆工背面の調査として多く用いられる地中レーダでは数mを超える規模の土かぶり地盤内の空洞の検出は困難であると考えられ,本研究では深度20m程度までのS波速度分布を推定する表面波探査を水路トンネルかぶり部において実施した事例を報告する.
Keyword: 水路トンネル, 空洞, 表面波探査
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発表番号 [7-19]
Estimate of supply number of years to remain of concrete secondary products irrigation canal
taira naoto[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
農業用コンクリート二次製品水路の残供用年数の推定
平 直人[宮城県古川農業試験場]
農業農村整備事業により整備された小規模な農業用コンクリート二次製品水路について,シュミットハンマー打撃試験及び超音波伝播速度試験により,設計基準強度比と経過年数の関係を明らかにした。供用年数推定線より,排水フリュームは経過年数が概ね42年,ベンチ(U字)フリュームは経過年数が概ね40年で劣化度が重度に移行すると推定される。現地試験データを基に,施設管理者向けの技術的基礎資料を作成したので報告する。
Keyword: 二次製品, 排水フリューム, ベンチ(U字)フリューム
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発表番号 [S7-1]
Freshman's Awareness of Construction and Materials Field in Agricultural Engineering
Suzuki Tetsuya
[Faculty of Agriculture, Niigata University]
大学新入生の材料施工分野の認知度‐新潟大学生産環境科学科の事例‐
鈴木 哲也
[新潟大学自然科学系(農学部)]
18歳人口の減少に伴い材用施工分野を担う次世代の育成が不可欠となっている.本報では,新潟大学農学部生産環境科学科の新入生に行ったアンケート調査を事例に材料施工分野を含めた農業工学がどのよう認知されているかを検討し,本分野の人材育成における現状と課題を考察する.
Keyword: 人材育成, ,
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発表番号 [7-10]
Approach for Quantitative Estimation of Concrete Micro Crack with Infrared Thermography Method
TAMURA Yuhei・OGATA Hidehiko・SATO Satoshi・ISHIGAMI Akio・
[Faculty of Agriculture, Tottori University・Incorporated Administrative Agency Public Work Research Institute Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
赤外線サーモグラフィー法によるコンクリートの微細ひび割れの定量的評価手法の検討
田村 雄平・緒方 英彦・佐藤 智・石神 暁郎
[鳥取大学農学部・(独)土木研究所寒地土木研究所]
寒冷地のコンクリート構造物には,凍結融解の繰り返し作用による凍害として微細ひび割れが発生する。超音波法や共鳴振動法などの手法では微細ひび割れの位置や大きさを直接的に評価することができない。本研究では,主にマクロな欠陥の測定に使用されている赤外線サーモグラフィー法によるコンクリートの微細ひび割れ評価手法を確立することを目的に,微細ひび割れ評価手法の試験条件及び定量的評価手法について検討した。
Keyword: コンクリートの性質, 管理,
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発表番号 [7-11]
Evaluation of Spatial Characteristics of Crack Damage in Concrete by X-ray CT Image
YAMAGISHI Shuntaro
[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
X線CT画像を用いたコンクリートひび割れ損傷の空間分布特性評価
山岸 俊太朗
[新潟大学大学院自然科学研究科]
コンクリート構造物の長期耐久性は,ひび割れ損傷の発達により影響を受ける.本研究では,ひび割れ損傷を有するコンクリートを対象にX線CT法により取得した画像データの空間統計処理による特性評価を試みた結果を報告する.
Keyword: コンクリート, ひび割れ損傷, X線CT
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発表番号 [7-12(P)]
Characteristics Evaluation of Damaged Concrete using Infrared Image Data with Spatial Statistics Analysis
Honda Yasuhiro
[Faculty of Agriculture Niigata University]
赤外線画像の空間統計処理に基づく損傷コンクリートの特性評価
本田 泰大
[新潟大学農学部]
農業水利構造物の維持管理には、非破壊検査に基づく劣化・損傷の検出が不可欠である。本報では、凍害損傷が進行したコンクリート壁体を対象に非破壊検査法の一つである赤外線サーモグラフィ法により計測した熱画像を用いてコンクリート物性値の空間分布構造から損傷状況を評価した結果を報告する。
Keyword: コンクリート損傷、赤外線サーモグラフィ、空間統計処理, ,
GET PDF=14/7-12(P).pdf
発表番号 [7-13(P)]
Measurement of roughness of concrete surface using airborne ultrasound
Nagaoka Seiya
[Mie University Faculty of Bioresoureces]
空中超音波を用いたコンクリート面の粗さ測定
長岡 誠也
[三重大学・生物資源学部]
コンクリート水路の補修では,通水性能の低下が補修要因に挙げられることが多い.しかし,通水性能は定量計測されておらず,目視調査に依っているのが現状である.本研究では,安価で簡便な空中超音波を用いて算術平均粗さを計測する手法を開発することを目的とした.その結果,算術平均粗さと最大振れ幅の相関性から空中超音波の有効性を示し,測定に有効なコンクリート面からの距離と,距離が1mの場合の測定範囲がわかった.
Keyword: 空中超音波, 水利構造物, 粗さ
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発表番号 [7-14]
An examination about the functional diagnosis method of drainage canal
SATO Satoshi・ISHIGAMI Akio・TAKASUKA Toshiyuki・AOYAMA Hirotoshi・WATABE Koji・NAKAMURA Kazumasa・
[Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Docon Co.,Ltd.]
北海道の畑作地帯における排水路の機能診断手法に関する一検討
佐藤 智・石神 暁郎・高須賀 俊之・青山 裕俊・渡部 浩二・中村 和正
[(独)土木研究所寒地土木研究所・(株)ドーコン]
北海道の大規模畑作地帯で多くを占める連節ブロック型排水路の機能診断において、定量的な評価に近づける目的で、構成部材の変状に着目した機能診断手法の提案を過年度に行った。本研究では、提案した機能診断手法の試案を実際の排水路で用いて健全度を評価し、その適用性評価と運用上の課題抽出を行い、その結果をもとに連節ブロック型排水路の評価区分を再設定することにより健全度指標の改良を行った。
Keyword: 排水路, 機能診断, 連節ブロック
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発表番号 [7-15]
One consideration about the neutralization evaluation of the inorganic system coating mechanic
Nishihara Masahiko・Asano Isamu・Tokashiki Masaru・Mori Mitsuhiro・
[National Institute for Rural Engineering]
無機系被覆工の中性化評価に関する一考察
西原 正彦・浅野 勇・渡嘉敷 勝・森 充広
[(独)農研機構 農村工学研究所]
無機系表面被覆工により補修された農業用水路において小口径コア,コアビットを取り付けた振動ドリルによる中性化深さの調査を実施した。調査の結果,気中部の平均測定値は方法にかかわらずほぼ等しい値となった。一方,水中部では小口径コア法とコアビット法で差が生じる結果となった。これは摩耗の影響と考えられる。
Keyword: 中性化, 小口径コア, コアビット
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発表番号 [7-16]
Appropriate mix proportions for abrasion-resistant repair mortar considering workability and economy
oguri masaya・hiratsuka chisa・matsumoto takumi・takahashi ryou・natsuka isamu
[Gifu Prefectural Office・Shimane Prefectural Office・United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
施工性・経済性からみた耐摩耗性補修モルタルの最適配合
小栗 雅也・平塚 千紗・松本 拓・高橋 亮・長束 勇
[岐阜県庁・島根県庁・鳥取大学大学院連合農学研究科]
農業用コンクリート水路の耐摩耗性はさまざまな要因により向上させることができる.しかし,その向上に伴い施工性や経済性の低下といったマイナス面も現れる.また,耐摩耗性に与える影響が解明されていない要因(P/C,粒度分布,結合材など)も存在する.そこで本研究では,水砂噴流摩耗試験機を用いて耐摩耗性の試験を行うことにより,各要因が耐摩耗性に与える影響を明らかにし,補修用モルタルの最適配合を求めた.
Keyword: 水砂噴流摩耗試験, 耐摩耗性, 補修材料
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発表番号 [7-17]
Application to the Side Wall of RC Concrete Channel of Micro-crack Detection Method by the Low Pressure Injection of Silane oligomer
Ogata Hidehiko・Yamazaki Daisuke・Suto Masashi・Hyodou Masahiro・
[Faculty of Agriculture, Tottori University・Sho-Bond Corporation・Civil and Environmental Engineering, Matsue College of Technology]
シラン低圧注入による微細ひび割れ検査法の開水路側壁に対する適用事例
緒方 英彦・山崎 大輔・周藤 将司・兵頭 正浩
[鳥取大学農学部・ショーボンド建設株式会社・松江工業高等専門学校環境・建設工学科]
既存のコンクリートの微細ひび割れ評価方法では,微細ひび割れを現地で直接目視により評価することが難しい。そこで,表面含浸材の一つであるシランオリゴマーを低圧注入器具により注入し,ひび割れ周囲のセメント硬化体内に浸透させることで,微細ひび割れを可視検査する方法の開発が進められている。本文では,この検査法を凍害による劣化が生じている実際のコンクリート製開水路の側壁に適用した結果について示す。
Keyword: 微細ひび割れ, 可視化, シランオリゴマー
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発表番号 [7-18]
Evaluation on neutralization of irrigation canal tunnel supplied long-term period
HASEGAWA Yuki・UENO Hiroshi・SATO Shushi
[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University・Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District・Faculty of Agriculture, Kochi University]
長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化の評価
長谷川 雄基・植野 寛・佐藤 周之
[愛媛大学大学院連合農学研究科・山田堰井筋土地改良区・高知大学農学部]
本研究では,長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化を評価した.とくに,気中部と水中部という二種類の供用環境の違いに着目した検討を行った.結果として,本調査で対象とした水路トンネルでは,概ね施工後の経過年数が長いほど中性化は進行していた.加えて,中性化の進行は気中部と水中部とで異なることが確認できた.また,本水路トンネルの中性化の進行は緩やかなものであると推察された.
Keyword: 水路トンネル, 中性化, 中性化速度係数
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発表番号 [7-19]
Experiments for measurement method of hollow behind concrete structure
IBATA Takumi・ASAO Hitomi・SAWADA Yutaka・KAWABATA Toshinori・
[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
衝撃弾性波を用いたコンクリート構造物の背面空洞深さ測定に関する実験
茨田 匠・浅尾 瞳・澤田 豊・河端 俊典
[神戸大学大学院農学研究科]
トンネルなどのコンクリート構造物は地山の支持力を期待した構造を有する.この構造物において躯体コンクリート背面に空洞が存在した場合,構造物の機能低下や突発的な崩壊を招く恐れがある.そこで本研究では,衝撃弾性波法によりコンクリート構造物背面の空洞深さの検出可否及びその精度を検証するために模型実験を行った.その結果,有筋・無筋を問わず構造物の背面空洞測定が可能であり,十分な測定精度を持つことがわかった.
Keyword: 非破壊検査, 衝撃弾性波, トンネル
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発表番号 [7-10]
Estimation of Leaky Area by Measuring Microtremors on Crest of Irrigation Tank
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime University]
常時微動測定による漏水箇所の検討
○小林範之 [愛媛大学農学部]
吉武美孝 [愛媛大学農学部]
東日本大震災後ため池の耐震性強化が求められており,耐震補強を講じる上でため池の固有振動数を把握することは重要である.著者らは,常時微動測定により卓越振動数を求め,ため池の動特性を推定してきたが,本報では漏水をしているため池で,満水時と水位低下時の常時微動計測を行った.結果より,漏水浸出個所と健全部で,加速度波形や卓越振動数が異なることがわかった.また,その違いは満水位時に顕著になることがわかった.
Keyword: ため池, 漏水, 常時微動計測
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発表番号 [7-11]
Data assimilation of ground behavior under missing observations
Masutani Yu [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Murakami Akira [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]
Shimmura Hayato [NTT Data System Technologies INC]
欠測値があるもとでの地盤挙動を対象としたデータ同化
○増谷 優 [京都大学 農学研究科]
村上 章 [京都大学 農学研究科]
新村隼人 [NTTデータシステム技術]
地盤挙動について,粒子フィルタを用いたデータ同化により観測値に基づいて未知パラメータを同定することで,予測シミュレーションの精度を向上させることができる.しかし,粒子フィルタには欠測がある場合にパラメータを適切に同定することができないという問題がある.そこで本文ではEMアルゴリズムをPFに組み合わせることで,分散値を最尤推定し,欠測値を補完する手法を提案した.
Keyword: EMアルゴリズム, データ同化, 粒子フィルタ
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発表番号 [7-12]
3D Lattice Boltzmann Simulations for Pore Fluid of Sandy Soil
fukumoto yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
sakaguchi hide [Institute for Research on Earth Evolution, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology]
murakami akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
3次元格子ボルツマン法による砂質土の間隙流体シミュレーション
○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]
阪口 秀 [海洋研究開発機構]
村上 章 [京都大学大学院農学研究科]
砂の間隙構造の違いによる透水特性の変化を調べるために,3次元格子ボルツマン法によるシミュレーションを行った.砂質土を仮定した多孔質体モデルは,個別要素法計算により作成した.球形粒子の粒子径分布を変えることで,空隙率は同じだが,その大きさと空間的な分布が異なる2つの試料を作成した.1GPUではメモリの制約上2000万格子程度の計算が限界であるが,その範囲でも両試料の透水特性の違いを再現できることを示す.
Keyword: 格子ボルツマン法, 個別要素法, 浸透流
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発表番号 [7-13]
Magatt Thiam [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
[]
[]
Application of Tangential Model to Various Types of Soils
○Magatt THIAM [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Yuji KOHGO [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Hirotaka SAITO [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
Keyword: , ,
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発表番号 [7-14]
Examination for ground settlement predicting method based on early measurement records
kanayama_motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
alexander_rohe [Deltares]
leon_paassen [Delft University of Technology, Faculty of Civil engineering and Geosciences]
higashi_takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ohtsubo_masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
早期の沈下実測データに基づいた沈下予測手法の検討
○金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
Alexander Rohe [デルタレス]
Leon A. van Paassen [デルフト工科大学工学部]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学名誉教授]
本研究は,ニューラルネットワークモデルによる沈下予測手法を使用しオランダ国内の盛土地盤沈下の予測を行い,モデルの改良と予測精度について検討を行った.予測値の変動係数を規準とし予測値を教師データとして採用した結果,予測精度が大幅に改善され,とりわけ平均予測率の変動係数が顕著に減少した.これらの結果から,予測値を学習に取り込んだネットワークモデルは早期の沈下予測に高い精度を有することが分かった.
Keyword: 動態観測, 沈下予測, ニューラルネットワーク
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発表番号 [7-15]
Development of soil-water boundary tracking due to seepage erosion by phase-field method
sakai kotarou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
fujisawa kazunori [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
murakami akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
フェーズフィールド法を用いた浸透による地盤侵食解析法の開発
○坂井孝太郎 [京都大学農学研究科]
藤澤和謙 [京都大学農学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]
土中の浸透流によって侵食が生じると,水みちや空洞が形成され,水利構造物の脆弱化が引き起こされる可能性がある.そのため,どのように水みちや空洞化が発展していくのかを予測することは重要な課題の一つである.本研究の目的は,土構造物や地盤の表面が侵食によって変化する様子を数値的に予測することにある.流体計算に,界面追跡法の一つであるフェーズフィールド法を組み合わせた解析法の開発に取り組んだ.
Keyword: 侵食, フェーズフィールド法, 流体計算
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発表番号 [7-16]
An improvement of the method of finite element analysis for direct shear on rock masses
nishiyama tatsurou [Faculty of Agriculture, Ehime University]
hasegawa takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
岩盤の直接せん断を解析するための有限要素法によるひび割れ解析手法の改善
○西山竜朗 [愛媛大学農学部]
長谷川高士 [京都大学名誉教授]
ダム基礎岩盤の強度評価への貢献を目的とし,有限要素法によるひび割れ解析手法に対する検討を行った.これまでに検討を進めてきた界面内蔵要素を用いた手法に対して,解析過程における界面の設置方法を基本から見直し,過去に行った石膏模型実験を解析対象として,ひび割れによる応力解放の再現性を向上させようとした.検討の結果,単一の亀裂発生における応力解放と合わせ,亀裂進展の様式についても再現性の向上が確認された.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
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発表番号 [7-17]
Relationship between improvement effect of liquefaction strength due to compaction and physical property of fine fraction
UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
締固めによる液状化強度の改善効果と細粒分の物性の関係
○上野和広 [農村工学研究所]
毛利栄征 [農村工学研究所]
堀 俊和 [農村工学研究所]
松島健一 [農村工学研究所]
有吉 充 [農村工学研究所]
実際の施工で使用されるような細粒分を含む土を対象とし,施工管理で使用される締固め度と液状化強度との関係について検討した.その結果,土が細粒分を含むと締固めによる液状化強度の増加効果が低下することが確認された.特に,細粒分が低塑性の場合には締固め度を95%まで高めても液状化強度は大きく改善されなかったため,低塑性の細粒分を含む土質材料を液状化の発生が懸念される箇所へ使用しないよう留意する必要がある.
Keyword: 液状化, 細粒分, 締固め度
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発表番号 [7-18]
The quality control of the chemical grouting method for liquefaction countermeasure
Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
Hashimoto Kaname [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
液状化対策を目的とした薬液注入工法の品質管理について
○吉久 寧 [水資源機構 筑後川局]
橋本 要 [水資源機構 筑後川局]
埋設管路周囲の埋戻し材(砂基礎)が液状化した場合、管路の構造機能の低下及び地表部の変状(沈下、陥没)などの影響が懸念されるため、地盤改良による対策工事を実施することとした。本報は、液状化対策を目的とした地盤改良工法の品質管理の事例について報告する。
Keyword: 液状化, 薬液注入, 品質管理
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発表番号 [7-19]
Effect of input waves on occurrence of pore water pressure in dam’s foundation
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]
Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
堤体基礎地盤の間隙水圧変化に及ぼす入力地震動の影響
○林田洋一 [農村工学研究所]
増川 晋 [農村工学研究所]
田頭秀和 [農村工学研究所]
堤体荷重が作用した液状化地盤での間隙水圧の発生量と地震動の規模の関係を検証するため、遠心載荷振動実験を実施した。実験は、加振波の振幅と継続時間を順次変化させ、堤体に顕著な破壊が生じるまで実施した。その結果、ヾ峽篆絨気両緇採未蓮地震動のエネルギーが増大すると平衡となること、△△覽模のエネルギーまでは、液状化地盤で間隙水圧が上昇しても、堤体天端の鉛直変位率は2%程度にとどまることが分かった。
Keyword: フィルダム, 遠心力模型実験, 液状化
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発表番号 [企-7-1]
Development of quantitative diagnosis and improvement methods of water serviceability on information of water management
ITO Yuki [Sanyu Consultants Inc.]
FUJIYAMA So [Sanyu Consultants Inc.]
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
水管理情報を用いた水利用機能の定量的診断及び改善手法の開発
○伊藤夕樹 [三祐コンサルタンツ]
藤山 宗 [三祐コンサルタンツ]
樽屋啓之 [農村工学研究所]
用水路系を対象とした水利用機能の評価及び改善に関して、官民連携新技術研究開発事業等を通じて研究開発に取り組んでいる。本報では、特に、水管理情報(水位,流量等)を用いた1)水利用機能の定量的評価手法及び2)水利用機能低下の原因地点の分析手法、並びに、3)水理機能の診断結果に基づく水利用機能の改善手法の概要及び今後の課題について述べる。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 用水管理, 水田灌漑
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発表番号 [7-10]
Emergency Inspection of Damaged Irrigation Ponds in Fukushima Prefecture due to the Great East Japan Earthquake
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture , Niigata University]
ISHIBASHI Masakazu [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
KATO Tsuyoshi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
東日本大震災による福島県内のため池緊急点検調査に基づく考察
○千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]
鈴木 哲也 [新潟大学農学部]
石橋 正和 [株式会社 日本水工コンサルタント]
本間辰之介 [株式会社 日本水工コンサルタント]
加藤 強 [株式会社 日本水工コンサルタント]
平成23年3月11日に発生した東日本大震災により,東日本の広範囲にわたり甚大な被害が生じている.これに伴い被災したと想定される農業用施設の二次災害の未然防止するための緊急点検調査が行われている.本報は福島県内のため池100箇所の緊急点検調査業務をもとに,点検調査を行った結果について紹介し,ため池の形式等の諸元と被災度の関係について考察を加えるものである.
Keyword: 地震, ダム, ため池
GET PDF=12/12007-10.pdf
発表番号 [7-1]
Study on relationship between the estimated seismic intensities and the damages to farmland and agricultural facilities by Great East Japan Earthquake
SUZUKI Hisato [National Institute for Rural Engineering]
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
東日本大震災の推計震度による農地・農業用施設等の被害実態分析
○鈴木 尚登 [農村工学研究所]
中里 裕臣 [農村工学研究所]
井上 敬資 [農村工学研究所]
本報では東日本大震災における農地・農業用施設等の被害実態について、市町村単位で耕地面積当たりの被害額と本震時推計震度との関係を分析した。その結果、震度の大きさと被害度合とは相関性があると共に、津波と地震動の被災形態別に相当な格差があることが分かった。この分析手法を用いることで、将来、予想される巨大地震における農地・農業用施設等の被害想定ができる可能性が示唆された。
Keyword: 東日本大震災, 推計震度, 地震工学
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発表番号 [7-11]
Long-term Performance of FRPM Pipes
WATANABE JUN [Kurimoto Co.,LTD]
OTSUKA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
FUJIMOTO MITSUNOBU [Kurimoto Co.,LTD]
HAZAMA MASAYA [Kurimoto Co.,LTD]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
FRPM管の長期特性
○渡部 隼 [株式会社 栗本鐵工所]
大塚 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
藤本 光伸 [株式会社 栗本鐵工所]
硲 昌也 [株式会社 栗本鐵工所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
フィラメントワインディング成形(FW成形)による強化プラスチック複合管(FRPM管)は、農業用水路に使用されて40年が経過しているが、FRPM管の長期性能を確認した報告例は数少ないのが現状である。そこで、FRPM管の長期性能を確認するため、ISO規格に基づく長期極限曲げ歪み試験を現在実施中であり、ここでは現状までに得られたデータをもとに、試験結果の中間報告を行う。
Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISO
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発表番号 [7-12]
Design Review for Pipe in Pipe Method
OTSUKA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
KINUGASA KOJI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
KITATANI YASUNORI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
KANAJI KAZUHITO [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
パイプ・イン・パイプ工法における設計検証
○大塚 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
衣笠 浩二 [近畿農政局]
北谷 康典 [近畿農政局]
金治一 仁 [近畿農政局]
小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
黒岩英一郎 [株式会社エステック]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した農業用管水路の更生工法としてFRPM管を既設管内に挿入し、既設管と更生管の間に中込材を充填するパイプ・イン・パイプ工法がある。管路の線形に曲点が存在する際、既設管と更生管が上下または左右方向に偏芯が生じ、既設管と更生管の隙間に充填する中込材の厚みが局所的に薄くなる場合がある。そこで、このような条件における更生管の安全性について検証するため、模型管を用いた土槽試験を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材
GET PDF=12/12007-12.pdf
発表番号 [7-13]
Examination for grout material of Pipe in Pipe Method
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
パイプ・イン・パイプ工法におけるグラウト材試験
○間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
黒岩英一郎 [株式会社エステック]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した農業用管水路における更生工法としてFRPM管(更生管)を既設管内に挿入し、既設管と更生管の間に中込材を充填するパイプ・イン・パイプ工法(PIP工法)がある。本研究では、PIP工法における安全性の確立を目的として、実規模の模擬管路を築造し、中込材打設時における管路の安全性、中込材の充填性並びに品質確認を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材
GET PDF=12/12007-13.pdf
発表番号 [7-14]
The Safety of FRPM Pipe affected by External Hydraulic Pressure
FUJIMOTO MITSUNOBU [Kurimoto Co.,LTD]
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
HAZAMA MASAYA [Kurimoto Co.,LTD]
KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
外水圧作用時における更生管の安全評価について
○藤本 光伸 [株式会社 栗本鐵工所]
間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
硲 昌也 [株式会社 栗本鐵工所]
小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
既設水路内に内挿管として用いる更生管は、既設管外部からの地下水の浸入により更生管外部に外水圧が作用し、座屈破壊を起こす恐れがある。そこで、強化プラスチック複合管(FRPM管)を用いた更生工法を主眼として、土槽試験装置を用いた埋設条件下における座屈評価は実施済みであるが、新たに試験装置を製作し、外水圧作用時における更生管の安全性について検討を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材
GET PDF=12/12007-14.pdf
発表番号 [7-15]
Construction case by FRPM Pipe in Tunnel Method and Pipe in Pipe Method
KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]
KATAHIRA KAZUSHI [Kurimoto Co.,LTD]
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
FRPM管を用いた更生工法の施工事例
○黒岩 英一郎 [株式会社 エステック]
片平 和司 [株式会社 栗本鐵工所]
間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]
毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した既設トンネル内に馬蹄形FRPM管を内挿するパイプ・イン・トンネル工法(F.PIT工法)ならびに老朽化した管水路に円形薄肉FRPM管を内挿するパイプ・イン・パイプ工法(PIP工法)が挙げられる。F・PIT工法では、湧水が多い条件下での施工であった。一方、PIP工法では、管搬入時に、約15°の急傾斜を有するサイホン部を通過する必要があった。これら特殊な施工条件に対応した事例について報告する。
Keyword: 更生工法, 管路, 中込材
GET PDF=12/12007-15.pdf
発表番号 [7-16]
A finite element analysis for direct shear tests on layered rock mass models
Nishiyama, Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Hasegawa, Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
層状岩盤模型に対する直接せん断試験の有限要素解析
○西山 竜朗 [愛媛大学農学部]
長谷川 高士 [京都大学名誉教授]
ダム基礎岩盤の強度評価に資することを目的とし,有限要素法による層状岩盤の破壊解析手法に対する検討を行った.ここでは手法そのものについては過去に検討したものを用い,岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象として,実験結果が得られている層方向の異なる全ケースの解析を実施した.その結果,実験に類似した破壊機構およびせん断応力の最大値が得られ,本解析で不連続面の影響が妥当に反映されたと考えられる.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析
GET PDF=12/12007-16.pdf
発表番号 [7-17]
A simplified method for monitoring open cracks by 2-D resistivity survey
Inoue Keisuke [National Agriculture and Food Research Organization]
NAKAZATO Hiroomi [National Agriculture and Food Research Organization]
Kawamoto Osamu [National Agriculture and Food Research Organization]
Yoshisako Hiroshi [National Agriculture and Food Research Organization]
Shoda Daisuke [National Agriculture and Food Research Organization]
2次元電気探査による地盤の亀裂範囲簡易探査手法
○井上敬資 [(独)農研機構]
中里裕臣 [(独)農研機構]
川本 治 [(独)農研機構]
吉迫宏 [(独)農研機構]
正田大輔 [(独)農研機構]
大規模地震が発生した場合、ダムやため池において亀裂等が発生している。これらの被災は、2次被害を与える可能性があり、早急な地盤内の亀裂範囲の把握が必要である。地表面から地盤内の亀裂状況を非破壊で迅速に計測する2次元電気探査により、地震で発生した亀裂等の被災範囲を簡易に把握する手法を提案し、数値実験と模型実験の結果からその適用性の検討を行った内容を報告する。
Keyword: 地震, 亀裂, 2次元電気探査
GET PDF=12/12007-17.pdf
発表番号 [7-18]
Identification of elastoplastic constitutive model and its parameters using the particle filter
Shimmura Hayato [Kyoto University]
Kataoka Motoharu [Kyoto University]
Murakami Akira [Kyoto University]
Ohno Shintaro [Kajima Co.]
粒子フィルタを用いた弾塑性モデル/パラメータの同定
○新村隼人 [京都大学農学研究科]
片岡資晴 [京都大学農学研究科]
村上 章 [京都大学農学研究科]
大野進太郎 [鹿島建設]
地盤挙動のメカニズムを推定し,予測精度を向上させる手段として粒子フィルタによるデータ同化を用いる.具体的には,データ同化によってECモデルにおける降伏曲面の形状を定めるパラメータnEを推定することでモデル同定を行い,同時に構成式中のパラメータも同定する.提案手法の有効性を検証するために,三軸CD試験ならびに神戸空港島基礎地盤を対象として観測値を用いたデータ同化を行う.
Keyword: 粒子フィルタ, EC/LCモデル, データ同化
GET PDF=12/12007-18.pdf
発表番号 [7-19]
Risk Evaluation for Neighboring Work of Excavation
WAKABAYASHI_Takashi [Nikka Engineering, Co. Ltd.,]
MURAKAMI_Akira [Kyoto University]
SHUKU_Takayuki [Okayama University]
開削工事を対象にした近接施工のリスク評価
○若林 孝 [日化エンジニアリング]
村上 章 [京都大学大学院農学研究科]
珠玖隆行 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
近接施工においては,想定される被害を逐次予測しながら対策を更新する手法が必要である。本文では,近接施工の管理基準値としてリスクに着目し,シミュレーションモデルと観測データを組合せるデータ同化に基づくリスク評価手法を提案した。提案手法については,鋼矢板締切りを用いた開削工事を例に適用性を実証した。シミュレーションモデルには,土-水連成弾塑性有限要素法を,データ同化には粒子フィルタを用いた。
Keyword: 近接施工, リスク評価, データ同化
GET PDF=12/12007-19.pdf
発表番号 [7-10]
The Analysis of Nitrogen and Phosphorus Balancein Field Scale Monitoring for Sustainabe Sweet Sorghum Farming System
Hashimoto Saki [Graduate School of Agriculture ; Ibaraki University]
Noda Keigo [College of Agriculture, Ibaraki University]
Krissandi Wijata [College of Agriculture, Ibaraki University]
Kato Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]
Yoshida Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]
スィートソルガム栽培における圃場レベルの窒素・リン収支解析
○橋本 紗希 [茨城大学大学院農学研究科]
乃田啓吾 [茨城大学農学部]
Krissandi Wijata [茨城大学農学部]
加藤亮 [茨城大学農学部]
吉田貢士 [茨城大学農学部]
バイオ燃料作物としてスィートソルガムの圃場栽培試験をおこない、水収支・物質収支を観測した。結果、出穂以降に作物体内へ糖が蓄積される一方、作物吸収窒素量・リン量は減少していくことが分かった。栽培時の環境への排出負荷量を軽減するためには作物吸収量が最大となる出穂直後の収穫が望ましいが、バイオ燃料作物としての利活用を考慮すると、出穂以降も栽培を継続し糖の蓄積を待つ必要があると考えられる。
Keyword: バイオエタノール, 物質収支, 水収支
GET PDF=11/11007-10.pdf
発表番号 [7-11]
Soil Chemical Property and Contents of Rice Plant in the Paddy Continuously Applied by Advanced Treated Wastewater−Reuse of Rural Sewerage Reclaimed Wastewater to Farm Land(XXV)−
Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]
Nakaya Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]
高度処理水利用を継続した水田における土壌化学性と水稲含有成分−農業集落排水処理水の農地への再利用(XXV)−
○治多伸介 [愛媛大学農学部]
中矢雄二 [愛媛大学農学部]
集落排水施設の高度処理水を,10年以上,無希釈灌漑した水田を調査した.その結果,土壌と玄米の重金属含有率は,ともに経年的な上昇はなかった.土壌の交換性カチオン含有比率は,経年的にKが上昇,Mgが低下したものの,水稲のK,Mg含有率には,河川水利用水田の水稲との差は殆どなかった.以上より,重金属とカチオン類の面からは,集落排水高度処理水を,10年程度連続して水田灌漑しても問題は生じ難いと考えられた.
Keyword: 処理水利用, 集落排水, 水田
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発表番号 [7-12]
Lysimeter Studies on Function of Forest Buffer zone
Kohiyama Masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
Toriumi Masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
Suzuki Sinya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
ライシメータ試験による緩衝林帯の機能評価
○古檜山雅之 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鵜木啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
鳥海昌彦 [釧路開発建設部釧路農業事務所]
鈴木信也 [釧路開発建設部釧路農業事務所]
近年,北海道東部の酪農地域では水質汚濁が顕在化し,下流の閉鎖性水域や湿原の水環境に及ぼす影響が問題となっており,水質の改善が急務となっている。汚濁源の一つである面源からの水質負荷を低減させる手法の一つとして緩衝林帯の整備がある。緩衝林帯を効果的に整備するためには,その機能を把握し,適切な規模で設置することが重要である。本報告では,ライシメータによって緩衝林帯の機能評価を行った結果について報告する。
Keyword: 酪農地域, 物質収支, 削減率
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発表番号 [7-13]
Trial construction of creek revetment harmonized with natural environment
okamura akihiko [ashimori industry co.,ltd]
kurata masahiro [ashimori industry co.,ltd]
nakano yoshisuke [kyusyu univercity]
saeki hiroyuki [ps mitubishi construction.co.,ltd]
sugimoto masayoshi [ps mitubishi construction.co.,ltd]
hanaoka sinichi [ps mitubishi construction.co.,ltd]
自然融和型クリーク緑化護岸の試験施工(2)植生調査
○岡村昭彦 [芦森工業]
倉田正博 [芦森工業]
中野芳輔 [九州大学]
佐伯博之 [ピーエス三菱]
杉本昌由 [ピーエス三菱]
花岡信一 [ピーエス三菱]
筑後川下流域に広がるクリークは粘性土であるため、水位の上下動によりスレーキングが発生している。現在おこなわれている修復事業は、コンクリートを主体とした保護工法が中心で、魚類、植物、昆虫にすみよい環境ではない。袋詰脱水処理工法は、多自然護岸として実績があり、さらにホウライチクなどで植生した法面は、地下茎による緊縛効果で安定した法面が形成できる。報告では試験施工後の植生について述べる。
Keyword: 地盤の変形, クリーク, 環境保全
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発表番号 [7-14]
Variation of moisture distribution in rain-fed wall gardening material
Yano Yukari [Tottori University graduate school, Agriculture study course]
Inosako Koji [Tottori university, Agricultural department]
Saito Tadaomi [Tottori university, Agricultural department]
Kobayashi Kiyoshi [Japan ryokka Corporation]
降雨依存型壁面緑化基盤内の水分変動
○矢野 ゆかり [鳥取大学大学院農学研究科]
猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]
齊藤 忠臣 [鳥取大学農学部]
小林 清 [(株)ジャパン緑化]
ユニット型壁面緑化は,水分分布の差が生じやすいとされている.一般的には自動灌水設備の導入が必須であり,施工・維持コストは高価である.しかし,これまでに詳細な水分分布の変動を実測した例はない.本研究は,施工形態の異なる2種類の降雨依存型のユニット型壁面緑化行い,植栽基盤に到達・保持される降雨量を調査した.また,ユニットを構成する各植栽基盤の3地点にTDRセンサーを設置し,水分変動をモニタリングした.
Keyword: 環境保全, 雨水利用, 緑地
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発表番号 [7-15]
Effects of Nitrogen Removal on Agricultural Drainage Using Clinker Ash
OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
MURAKAMI_Yoshitaka [Fukushima Prefecture]
YAMAMOTO_Hitoshi [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]
クリンカアッシュによる農地排水の窒素除去効果
岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]
竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
村上 由貴 [福島県]
○山本 仁 [東京農業大学大学院農学研究科]
石炭灰の一種であるクリンカアッシュは多孔質体であり,水質浄化材としての利用が期待できる。本報告は,農地排水の水質浄化を想定したカラム試験により、透水性を考慮したクリンカアッシュのフィルタリング効果を検討した。その結果、窒素除去速度や窒素収支式により、クリンカアッシュの窒素除去機能が確認できた。また、透水係数と窒素除去量、透水係数とD20の関係より、透水性と窒素除去機能の傾向を確認することができた。
Keyword: クリンカアッシュ, 窒素, 水質
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発表番号 [7-16]
Water purification for non-point-pollution by hybrid sub-surface constructed wetland system
Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture,Hokkaidou University]
Kato Kunihiko [National Agricultural Center for Hokkaidou Region]
Yokota Takashi [National Agricultural Center for Hokkaidou Region]
Chida Tomoki [Ministy of Environment]
Ietsugu Hidehiro [Tusk Corporation]
Pradeep K Shalma [Graduate School of Agriculture,Hokkaidou University]
Sakuragi Hiroaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaidou University]
ハイブリッド伏流式人工湿地による面源負荷対策
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]
横田 岳史 [北海道農業研究センター]
千田 智基 [環境省]
家次 秀浩 [株式会社たすく]
プラディープ・クマール・シャルマ [北海道大学大学院農学院]
○櫻木 宏明 [北海道大学大学院農学院]
点源と面源を有する道路側溝集水域からの負荷削減を目的として、北海道のサロベツ湿原に隣接して設置されたハイブリッド伏流式人工湿地の水質浄化機能を評価した。各水質項目とも本システムによって濃度は低下し、浄化されていた。窒素は原水の濃度が極めて低かったため、浄化率は低かった。低流量時の負荷除去率も、すべての項目で良好な結果であった。高流量時の負荷除去効果の確認が今後の課題である。
Keyword: 面源負荷, 伏流式人工湿地, ヨシ濾床
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発表番号 [7-17]
Effectiveness of volcanic ash soil flocculant for muddy water treatment
Sleumsack Xayyamonh [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University.]
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture Kyushu University]
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture Kyushu University]
Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture Kyushu University]
Wada Shin-ichiro [Faculty of Agriculture Kyushu University]
濁水処理における火山灰土凝集剤の効果
○サルームサック サイヤモン [九州大学大学院 生物資源環境科学府]
大坪 政美 [九州大学大学院 農学研究院]
東 孝寛 [九州大学大学院 農学研究院]
金山 素平 [九州大学大学院 農学研究院]
和田 信一郎 [九州大学大学院 農学研究院]
火山灰土から製造した凝集剤(VAS)の有効性を,粘土鉱物組成と化学性の異なる二種類の土壌を使って調べた。比較のためポリ塩化アルミニウム(PAC) も使用した。いずれの凝集剤についても,土懸濁液の凝集にはCECの大きな土壌ほど多量の凝集剤が必要であった。いずれの土壌でも凝集に必要な凝集剤の量は,PACよりVASの方が多く,凝集体の沈降に必要な時間は,PACよりVASの方が短かった。
Keyword: 凝集剤, 火山灰土, 濁水処理
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発表番号 [7-18]
Factors influencing the infiltration of an infiltration trench filled with woodchip
yoshinaga_anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
ウッドチップを充填した浸透トレンチの浸透に影響を与える要因
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
○仲村渠 将 [琉球大学農学部]
ウッドチップを充填した浸透トレンチ貯水位の時間変動を分析して浸透特性に影響を与える要因を調べ,さらに赤土等流出防止対策効果との関係を考察した.その結果,容積の小さい浸透トレンチの方が大きい方より貯水位の低下が早かった. その一因として,小さい浸透トレンチの方が単位飽和空隙容積当りの浸透面積が大きいことが考えられた.したがって,小規模な浸透トレンチを分散配置した方が効果的に対策できると考えられた.
Keyword: 赤土流出防止対策, 浸透トレンチ, ウッドチップ
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発表番号 [7-19]
Phosphorus load reduction using woody biomass and iron-oxidizing bacteria and role of high-conductive charcoal
Takeda Ikuo [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Somura Hiroaki [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Sato Hirokazu [Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
Yamane Tatsuhiro [Graduate school of Life & Environmental Science. Shimane University]
木質バイオマスと鉄バクテリアによるリン負荷削減と高波動炭の役割
武田育郎 [島根大学生物資源科学部]
宗村広昭 [島根大学生物資源科学部]
佐藤裕和 [島根大学生物資源科学部]
○山根達弘 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
木質バイオマスと鉄バクテリアを用いて,自然水域からリンを回収することを試みている.本報告では,木炭の中でも水質浄化にすぐれ,比表面積の大きい高波動炭を,これまでの木質担体に加えて浸漬試験を行い,酸化鉄とリンの吸着量に差があるかどうかを検証した.また,現段階で行っている浸漬試験はごく小規模であるので,この規模を大きくした場合におけるリン負荷削減量を,面源負荷の観点から検討した.
Keyword: 物質循環, 水環境, 木質バイオマス
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発表番号 [7-10]
Estimation of impact on environment by biomass use system in southern Vietnam
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ベトナム南部におけるバイオマス利活用が環境へ及ぼす影響の予測
○折立 文子 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
ベトナム南部の農村地域において農業副産物や廃棄物等からバイオ燃料・資材等を生産し,消費する地産地消型のバイオマス活用システムを設計・構築するプロジェクトの中で,物質およびエネルギーフローの現状の調査・解析,および提案されるバイオマス利活用システムが対象地域の農業,エネルギー収支,温室効果ガス排出量,水質環境等に及ぼす影響の予測に向けて現在取り組んでいる研究の概要を紹介する。
Keyword: バイオマス, ベトナム, 環境影響評価
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発表番号 [7-11]
An examination and question lead by considering to biomass utilization
Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kensuke HANAI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Hoshino Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Morimoto Hidetsugu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
地域循環圏を考慮したバイオマスの利活用の検討と課題
橋本 禅 [京都大学大学院農学研究科]
花井 健祐 [京都大学大学院農学研究科]
星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
○森本 英嗣 [京都大学大学院農学研究科]
本研究は,バイオマスタウン構想を策定した地方公共団体とその周辺地域に位置する地方公共団体を対象とした調査を行ない,より効率的かつ実現性の高いバイオマス資源循環の地域循環圏を実現するための方策やそこでの障害について明らかにした。行政担当者や既存の再資源化施設の担当者の関心は,まずは現状の課題への取組みや,問題の解決に焦点が定められており,長期的な実現工程がしっかりと描かれていはないことを確認した。
Keyword: バイオマス, バイオマスタウン構想, 地域循環圏
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発表番号 [7-12]
Collection method of ammonia extracted from digested liquid
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液から抽出・固形化したアンモニアの回収方法の検討
中村 真人 [農研機構 農村工学研究所]
折立 文子 [農研機構 農村工学研究所]
柚山 義人 [農研機構 農村工学研究所]
○山岡 賢 [農研機構 農村工学研究所]
メタン発酵プロセスから生成される消化液の濃縮・減量技術として,消化液の脱水ろ液に全還流蒸留処理と二酸化炭素ガス注入を行うことで,消化液中のアンモニア性窒素を抽出・固形化する技術(「DAF法」と命名)を開発した。本報では,DAF法で生成した窒素化合物の回収方法として,球形担体を用いる方法を考案して,ガラスビーズ等で実施した確認実験の結果を報告する。
Keyword: メタン発酵, アンモニア, 回収
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発表番号 [7-13]
Study on shape and combustive charactstics of woody pellet
MAKI_Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo Univercity of Agriculture]
TAKINAMI_Yuto [Graduate School of Agriculture,Tokyo Univercity of Agriculture]
木質ペレットの形状と燃焼特性に関する研究
牧 恒雄 [東京農業大学 地域環境科学部]
○瀧波 勇人 [東京農業大学大学院 農学研究科]
木質ペレットと水蒸気改質ペレットの比較及び、ペレット形状が燃焼特性に与える影響を把握するために、小型温水ボイラーによる燃焼試験を行った。改質ペレットは木質ペレットより出力は大きかったが、今回用いた固定床炉式のボイラーでは灰が多く溜まった。ペレット形状は燃焼特性に影響を与えることが明らかで、その詳細は燃焼方式に大きく依存することが推察された。
Keyword: 物質循環, 木質バイオマス, 燃焼特性
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発表番号 [7-14(P)]
Lessons from troubles at the Methane Fermentation plant
Abe Kunio [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]
Aihara Hideki [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
Oritate Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵プラントのトラブル対策からの教訓
阿部 邦夫 [農事組合法人和郷園]
相原 秀基 [農事組合法人和郷園]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]
清水 夏樹 [農村工学研究所]
折立 文子 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [東京農業大学]
○中村 真人 [農村工学研究所]
メタン発酵プラントの運転開始から4年7カ月の間に発生したトラブルの時期的な傾向を分析し,安定運転を実現するための情報として整理した.運転開始1年目には,設計時に想定した原料の性状や気象等の条件が,現実と合致していなかったことに起因する各種トラブルに注意する必要がある.また,2年経過後に部品の消耗が始まることを認識し,調達に時間を要する部品の準備を行うことにより,運転中断期間を短縮することができる.
Keyword: メタン発酵, 乳牛ふん尿, 硫化水素
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発表番号 [7-15(P)]
Analyses on Green House Gas Mitigation and Economic Balance for a Plant to Produce Bio-methane Originated with Cow Slurry
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Shudo Yukoh [Former Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
乳牛ふん尿を起源としたバイオメタン製造プラントの温室効果ガス排出削減と経済収支に関する分析
○大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
主藤 祐功 [元(独)土木研究所寒地土木研究所]
乳牛ふん尿を起源とするバイオメタン製造プラントについて、線形計画法を用いて環境性および経済性を最大とするプラントの運用を試算した。その結果、環境性を最大とする場合は、プラントの電力および熱需要をすべて自らのバイオガスを燃料としたガスエンジンにより自家供給する運転となり、経済性を最大とする場合は、プラントの熱需要に応じてガスエンジンを稼働し、不足の電力を商用系統より供給する運転方法が抽出された。
Keyword: バイオガスプラント, バイオメタン, 線形計画法
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発表番号 [7-16]
Influence of livestock waste on water quality in grazed pasture
Kikuchi Hidekazu [Graduate school of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Sima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Suzuki Kimihito [Graduate school of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]
Maie Nagamitu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
放牧草地における牛糞が水質に及ぼす影響
○菊地 秀和 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
家畜排泄物が放牧草地の水質にどのような影響を与えているのか正確に把握されておらず、放牧草地における多数の糞に着目している研究事例は少ない。そこで本研究では、青森県にある横浜牧場での水質での経年変化を調べるとともに、放牧草地における牛糞の分布に着目して調査を行うことで、牛糞が水質に及ぼす影響を考察した。
Keyword: 放牧草地, 牛糞, 水質
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発表番号 [7-17]
Development of estimation method of NO3-N concentration and leaching amount on a cropped Andosol
Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Kazunori Kohyama [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Akira ENDO [Toyo Collage of Food Technology]
黒ボク土農耕地における間隙水中の硝酸態窒素濃度および浸透流出量の推定
三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
○遠藤 明 [学校法人 東洋食品工業短期大学]
近年,農畜産活動に起因する数々の水質汚染の事例が報告されるようになり,今や農業は生産活動だけではなく環境破壊の一因という側面を持つに至った。本研究の目的は農耕地に蓄積された窒素が環境に対してどの程度の負のインパクトを与えるのかという事象を把握することにある。このため,有限要素法汎用ソルバーを用いた窒素溶脱モデルを開発し黒ボク土農耕地の化学肥料連用試験結果とモデルによる計算結果との整合性を検証した。
Keyword: 黒ボク土農耕地, キャピラリーライシメータ, 硝酸態窒素溶脱量
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発表番号 [7-18]
About the behaviors of the negative environmental impact materials and micro-nutrients in a slurrigated field
OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
MATSUZATO Kouji [Kankyohozen-Science Co.,Ltd ]
SATO Kouichi [Kankyohozen-Science Co.,Ltd ]
肥培潅漑圃場における環境負荷物質および微量要素の動態について
○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
松里 浩二 [(株)環境保全サイエンス]
佐藤 貢一 [(株)環境保全サイエンス]
肥培潅漑開始後年数が経過した牧草採草地において再生長過程の牧草ならびにその作土層に含まれる環境負荷物質(ここでは、窒素とリン酸を検討対象とした)や微量要素の含有量を調査し、各々の動態を把握した。環境負荷物質および微量要素は土壌中での含有量に肥培区と非肥培区で差が生じることがなかった。一方で、これらの成分の牧草中での蓄積もなく、曝気スラリーも化学肥料と同様に使用しても差し支えないことが推察された。
Keyword: 肥培潅漑, 環境負荷, 微量要素
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発表番号 [7-19]
Effect of disposal of kitchen garbage in to soil on soil environment
Tanimoto Kenta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Nakamura Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Fujikawa Tomonori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
Komamura Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
生ごみの土壌廃棄に伴う土壌環境におよぼす影響
○谷本 健太 [東京農業大学大学院 農学研究科]
中村 貴彦 [東京農業大学 地域環境科学部]
藤川 智紀 [東京農業大学 地域環境科学部]
駒村 正治 [東京農業大学 地域環境科学部]
食品廃棄物の廃棄量に関してはCO2の発生や最終処分場の不足が問題となっている。しかし、現行の有効利用はシステムとして確立していない。そのため土壌へ直接廃棄するという方法を考え、そのことが環境におよぼす影響を地下水への窒素溶脱と臭気の発生によって明らかにすることを目的とした。今回の実験条件下では窒素溶脱と臭気の発生は起こらなかったが、更なる検討が必要であることが分かった。
Keyword: 環境保全, 窒素溶脱, 食品廃棄
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発表番号 [企-7-1]
Success of PWE for Listing in SCIE and Expected Effect Hereafter
Nakano Yoshisuke [Kyushu University]
PWE誌のSCIE収録とその波及効果
○中野 芳輔 [九州大学]
Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究
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発表番号 [7-10]
Application of Spatio-Temporal Moments to Estimation of Macrodispersion
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Matsunaga_Naoko [UFJ & Hitachi Systems, Co. Ltd.]
Yoshino_Akari [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Uffink_Gerard [Faculty of Civil Engineering & Geosciences, Delft University of Technology]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
時間・空間モーメント法のマクロ分散推定への応用
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
松永 尚子 [(株)UFJ日立システムズ]
○吉野 亜香利 [神戸大学農学部]
Gerard Uffink [デルフト工科大学土木工学部]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
分散長は地盤の不均質性に起因したスケール効果を有することから評価方法に応じて結果に差異が生じる.本研究では,原位置トレーサ実験を基に,複数の透水係数空間分布モデルを用いて粒子追跡ランダムウォーク解析を実施し,マクロ分散評価に及ぼす流れ場の様相ならびに透水係数分布の影響について検討するとともに,時間・空間モーメント法によるマクロ分散推定の妥当性について考察する.
Keyword: 時間・空間モーメント, マクロ分散, トレーサ実験
GET PDF=09/09007-10.pdf
発表番号 [7-11]
Experimental and Numerical Investigation for Capture Zone and Capture Probability of Well
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Takao_Yukihiro [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Tabata_Misa [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Mitsuda_kazuki [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
取水井の集水域分布と物質捕獲率に関する実験的・解析的検討
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
高尾 幸宏 [神戸大学大学院農学研究科]
田畑 見紗 [神戸大学大学院農学研究科]
○光田 和希 [神戸大学農学部]
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
地下水汚染対策として地下水揚水を実施する際,取水井の位置や揚水量選定の基準として取水井に水が流入する範囲,すなわち集水域の評価は重要である.また地下水を飲用目的に供する場合,集水域の評価は取水井への汚染物質の流入を予測することが可能なため価値の高い課題と言える.本研究では,この集水域近傍に存在する水溶性汚染物質が取水井において流入する確率を実験的ならびに解析的観点から検討する.
Keyword: 集水域, ランダムウォーク法, 後方粒子追跡法
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発表番号 [7-12]
Vegitation Managemennt with a Ground Cover Plant on the Canal Slope
Sugawara Tsuyoshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]
Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
グラウンドカバープランツによる法面管理技術について
○菅原 強 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県登米地域事務所]
石川 毅 [宮城県古川農業試験場]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
宮城県内では、近年、ほ場整備による水田の大区画化・汎用化等により、労働時間・生産コストが大幅に低減された。一方、事業実施後、水路・道路等の法面は、長大化・高落差化し、除草等管理作業の省力化・安全性の確保が求められている。寒冷地である本県においても越冬でき、植生被覆後は、多年に亘り除草作業の省力化が可能な、センチピートグラスによる法面の管理方技術を確立し、実用化に至ったので紹介するものである。
Keyword: グラウンドカバープランツ, センチピートグラス, 法面被覆
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発表番号 [7-13]
Study on the Soil Erosion and Cattle Tracks Formation in Grazed Pasture
Suzuki Kimihito [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Shimada Hiroshi [College of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]
Tanaka Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
放牧草地における土壌侵食と牛道の形成に関する研究
○鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学科]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
本研究では、北海道南部の放牧草地を対象とし、航空写真およびGPSを用い土壌侵食状況の把握を行った。その結果、侵食状況は放牧年月が経つにつれ増加していることが示された。また、侵食の発達に関して、造成初期に急速に形成された後は、緩やかになると推察された。斜面傾斜角と牛道の形成の関係を見ると、傾斜角が25°を超えると牛道が急激に増加することが認められた。
Keyword: 土壌侵食, GIS, 放牧草地
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発表番号 [7-14]
Study on E.coli loss with different fertilization of manure
Ishikawa Yuta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Saito Yu [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
Mihara Matito [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
異なるきゅう肥施用によるE.coliの流出特性に関する研究
○石川 裕太 [東京農業大学大学院]
斉藤 優 [東京農業大学大学院]
三原 真智人 [東京農業大学]
本研究ではきゅう肥の表面施肥、すき込みという2種類の施肥条件下におけるE.coliの流出特性の相違を比較検討した。その結果、施用方法の違いに関係なく、浸透流より表面流で多くのE.coliが流出した。また、施用方法別に表面流出特性を見てみると、発酵段階で異なるE.coli流出特性を示した。以上のことから、きゅう肥を施用した場合、発酵段階及び施用方法よってE.coliの流出特性は変化し、E.coli 流出は表面流に大きく影響されると考察した。
Keyword: 牛糞, 大腸菌, 土壌侵食
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発表番号 [7-15]
Effectiveness of grass strip for controlling soil loss on plots with different types of erosion
Nakao Seiji [National Institute of Livestock and Grassland Science]
侵食形態の異なる斜面における牧草帯の土壌流亡抑制効果
○中尾 誠司 [畜産草地研究所]
傾斜放牧草地における降雨流出・土壌流亡抑制に対する牧草帯の効果について検討した.インタリル侵食およびリル侵食形態の斜面を想定し,それぞれについて全面裸地と牧草帯を導入した4試験区について、降雨流出・土壌流亡を一雨ごとに観測した.その結果,全面裸地の条件では,リル侵食形態を想定した区の降雨流出量,土壌流亡量はインタリル侵食形態の区のそれを大幅に上回るが,牧草帯の導入により降雨流出・土壌流亡ともに大幅に抑制された.
Keyword: 農地保全, 土壌侵食,
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発表番号 [7-16]
Lumping of distributed erosion and sediment runoff model, WEPP
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
WATANABE Yuta [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
IIZUMI Keiko [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
分布型土壌侵食・土砂流出モデル(WEPP)の集中化
○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]
渡部 勇太 [宇都宮大学農学部]
飯泉 佳子 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]
乃田 啓吾 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
分布型プロセスモデルであるWEPPの農地情報の集中化に伴う誤差を評価した結果,土地利用,土壌に関しては同一条件の組み合わせであれば複数の圃場を1筆に集中化でき,勾配は5%間隔,斜面長は80m間隔で集中化した場合,誤差は10%程度であった.さらに,流域全体へ集中化を適用した結果,観測値に対する適合性も高く,対策評価でも妥当な結果が得られ,実用に関して有望な手法であることがわかった.
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, WEPP
GET PDF=09/09007-16.pdf
発表番号 [7-17]
Estimation of trap efficiency of sedimentation tank
Nakandakari_Tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yoshinaga_Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Sakai_Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
沈砂池の浮遊土砂捕捉率の推算
○仲村渠 将 [琉球大学農学部]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]
沖縄県では周辺水環境の水質保全を図るため,降雨時における畑地からの土砂や富栄養化成分の流出防止対策が重要である.沈砂池は土砂流出防止対策のひとつとしてこれまで利用されてきているが,浮遊土砂や富栄養化成分の削減効果については十分把握されていない.本研究では,表面負荷率と沈砂池へ流入する浮遊土砂の粒径分布を基にした沈降速度分布とを用いて沈砂池の遊土砂捕捉率を推算した.
Keyword: 粒径分布, 沈降速度分布, 表面負荷率
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発表番号 [7-18(P)]
Comparison of Suspended Sediment Budget for Paddy Fields in Ishigaki Island and Utsunomiya
MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
YAMAKI Ayanori [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
FUKUHARA Norifumi [Mitsui precon, Inc.]
石垣島・宇都宮の水田における浮遊土砂収支の比較
○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
八巻 礼訓 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
普久原 朝史 [三井プレコン株式会社]
石垣島および宇都宮の水田群を対象とし、浮遊土砂収支を検討するとともに、両地区の比較を通じて、それぞれの特徴を明らかにすることを目的とした。その結果,両地区の比較から,石垣島の水田土壌が宇都宮の水田土壌と比較して流出しやすい土性をもっていることがわかった。また,宇都宮での観測より水田における土壌保全機能は,浮遊土砂を含んだ濁水の流入が前提となることが示唆された。
Keyword: 水田, 土壌流亡,
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発表番号 [7-19]
Effects of Bio-char as Soil Amendment on Nitrate leaching
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス炭化物の土壌混入が硝酸態窒素吸着特性及び水分特性に与える影響
○亀山 幸司 [農村工学研究所]
宮本 輝仁 [農村工学研究所]
凌 祥之 [農村工学研究所]
有機性資源の炭化から生成されるバイオマス炭化物は,土壌の保水力を改善することや硝酸イオンを吸着することが報告されている.更に,バイオマス炭化物を土壌に施用することは,温暖化緩和策として近年注目を集めている.そこで,バガス炭化物の島尻マージ土壌への施用が硝酸態窒素の溶脱抑制に対して有効な対策となりうるか検討を行った.具体的には,バガス炭化物混入土壌の硝酸態窒素吸着特性及び土壌水分特性の測定を行った.
Keyword: 土壌改良, 炭化, 硝酸態窒素
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発表番号 [7-1]
Estimation of Non-Exceedance Probability for Seismic Residual Displacement of Embankment
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
Sato Rie [Asahi Kasei Pharma Corporation]
地震による盛土残留変位に対する非超過確率の算定
○小林 範之 [愛媛大学農学部]
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
佐藤 吏恵 [旭化成ファーマ株式会社]
土木構造物の設計を行う場合,その材料定数などに平均値(確定値)を用いて,安全性を評価する.しかし,土のような自然の材料には不確実性が多く存在するため,近年では確率概念を導入する方法がとられ始めている.本研究では,土質定数のばらつきに着目し,地震による盛土残留変位に対する非超過確率を算定した.
Keyword: モンテカルロシミュレーション, 地震応答解析, 盛土構造物
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発表番号 [企-17-1]
What's kind of taxonomic skill for rural and agricultural technocrat, right now ?
HIDAKA Kazumasa [Rural management, College of Agriculture, Ehime University]
今、農村・農業工学に求められる生物分類スキルのあり方とは?:パラタクソノミストへの誘い
○日鷹 一雅 [愛媛大・農・農山漁村]
農業基本法の改正以降この10年間に様々な農業環境政策が導入されてきた。農村の生態系、生物多様性を保全あるいは再生する上で、ボトムアップ型の生物調査が行われているが、現場での一つの問題は種同定がままならない事がある。ある農村や事業対象の生態系(水路や水田、ため池など)で、何種が生息しているのかを正しく把握するにはどうしたらよいのかについて、博物学や生態学の歴史を紐解きながら論述する。
Keyword: 環境教育, 生態系, 農地環境
GET PDF=09/09S17-01.pdf
発表番号 [企-7-1]
Monitoring of the quality of dissolved organic matter in aquatic ecosystems by using the optical properties
Maie_Nagamitsu [School of Veteinary Medicine Kitasato University]
水環境中の溶存有機物の光学的特性を用いた質のモニタリング
○眞家 永光 [北里大学獣医学部]
溶存有機物(DOM)は、水中におけるさまざまな生物地球化学的過程に影響を及ぼす。DOMの機能や反応性はその質に依存するため,DOM の水環境中での働きや、起源、動態を正しく理解するためにはその質を明らかにする必要がある。そこで今回は、紫外・可視吸収スペクトル,蛍光スペクトルを用いたDOMの質の簡便なモニタリング手法を紹介する。
Keyword: 水質, 溶存有機物, 光学的特性
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発表番号 [7-1]
Study on the Monitoring of Grazed Grassland with GPS and GIS
Suzuki Kimihito [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University]
Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Shimada Hiroshi [College of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]
Tanaka Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
Machida Hiroaki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
GPSとGISを用いた放牧草地のモニタリングに関する基礎的研究
○鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学科]
田中 勝千 [北里大学獣医学部]
眞家 永光 [北里大学獣医学部]
町田 拡彰 [北里大学獣医学部]
近年、リモートセンシングを利用してのモニタリングが盛んに行われている。本研究では、放牧草地においてRTK−GPS測位を用いたデータの取得と、GISによる異種のデータの結合・解析を行うモニタリングシステムの構築とその利用について考察を行った。その結果、GPSとGISを組み合わせることにより効率的な情報の生産が可能になった。特に、高度で広域な情報を処理する場合において有効であることが示された。
Keyword: GPS, GIS, 放牧草地
GET PDF=08/08007-01.pdf
発表番号 [7-12]
Study on Preferences of Exotic Fishes for the Habitat of an Irigation Tank
Motizuki_Satishi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
Shirai_Keiko [Graduate school, Kagwa Univ.]
ため池における外来魚の選好性に関する研究
望月 聡史 [香川大学工学部]
角道 弘文 [香川大学工学部]
○白井 恵子 [香川大学大学院]
小規模ため池を対象とし,ブルーギルの生息状況および生息空間の選好性について把握し,採補個体数を目的変数に,環境特性を説明変数に用い,回帰分析を行った.この結果ブルーギルの選好する空間に大きく寄与すると考えられる環境特性は,抽水植物の生息分布を規定する底質組成であると推察された.ただし,未成魚には負の影響,成魚には正の影響を与え,成長段階で選好性に違いがあることが明らかになった.
Keyword: ため池, 外来生物, 選好性
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発表番号 [7-19]
Estimation of Japanese Brown Frog Movement by Stable Isotope Ratio Method
MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
安定同位体比を用いたニホンアカガエルの移動の推定
○森 淳 [農村工学研究所]
渡部 恵司 [農村工学研究所]
小出水 規行 [農村工学研究所]
竹村 武士 [農村工学研究所]
ニホンアカガエルの成体の生息地を卵の炭素安定同位体比を用いて推定した。水田周辺ので成育した個体は全体の1割に満たず、里山が重要な生息地であることが定量的に示された。水路がコンクリート化されたインパクトは大きいことがルートセンサス調査で裏付けられた。凹凸をつけた壁を傾斜させたタイプの脱出工はカエル相の変質を防ぐ効果は認められなかった。水路設計の際、横断方向の連続性に配慮すべきである。
Keyword: 水田生態系, 安定同位体比, ニホンアカガエル
GET PDF=08/08007-19.pdf
発表番号 [7-11]
Development of HSI models for Tamoroko and Sunayatume inhabiting water zone in paddy field area
MINAMI_YUSAKU [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MATSUMOTO_YUSUKE [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]
水田水域におけるタモロコとスナヤツメのHSIモデルの開発
○南 雄策 [宇都宮大学大学院]
松本 佑介 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学]
生態系へ影響を及ぼす開発事業においてミティゲーションを検討する際に、定量的に生態系を評価するモデルとしてHSIモデルがある。本研究では日光市小代地区の水田地域を対象に、地区内に広く分布し地区を代表する魚種といえるタモロコ、希少種であるスナヤツメの2種のHSIモデルの開発を行い、既往の知見との比較を行った。
Keyword: HSIモデル, 水田生態系, ミティゲーション
GET PDF=08/08007-11.pdf
発表番号 [7-P-13]
Drainage and Irrigation Function of Low-cost Subsurface Drainage System
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Isinomaki Miyagi Prefecture]
低コスト暗渠排水の用排水機能の検討
○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
岩佐 郁夫 [宮城県石巻地方振興事務所]
営農排水技術との組み合わせを前提とした,水田の畑利用および維持管理に効果的となる暗渠内水位調節の可能な低コスト暗渠排水を考案し,その排水機能と用水供給機能を検討した。その結果,新方式の総暗渠排水量は,従来方式に対し69%〜107%の値でを示し,新方式暗渠が従来方式暗渠と同等の排水効果があることが確認された。また,暗渠内水位の調節により圃場の保水性が高まる傾向が見られた。
Keyword: 暗渠排水, 水田輪作, 土壌水分
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発表番号 [7-17]
Study on types of Corrugated pipe suitable for paddy field fishway
sato takenobu [niigata University]
misawa shinichi [niigata University]
yoshikawa natsuki [niigata University]
水田魚道に適した波付き管に関する研究
○佐藤 武信 [新潟大学]
三沢 眞一 [新潟大学]
吉川 夏樹 [新潟大学]
ドジョウ用の水田魚道として,内径100mmの波付き管を3種類使用し,どのような波付き管が適しているか検討を行った.その結果,波が最も大きな管で遡上成功率が最も高くなった.また,波付き管の設置勾配は,5度が遡上しやすく,10度になると遡上しにくくなることから,勾配10度では休憩所の設置によって,遡上しやすさを改善できないか試みた.その結果,大きい波の波付き管において遡上しやすさが2倍以上に改善した.
Keyword: 波付き管, 水田魚道, ドジョウ
GET PDF=08/08007-17.pdf
発表番号 [7-P-14]
Study on the evaluation of the irrigation effect on the groundwater behavior
Fukumoto Gun [Sanyu Consultants Inc.]
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]
Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori Univ.]
灌漑が地下水挙動に及ぼす影響の評価に関する研究
○福本 群 [ (株)三祐コンサルタンツ]
北村 義信 [鳥取大学農学部]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
烏日楽瑪 [鳥取大学連合大学院]
土壌の塩類化が問題となっている中国洛恵渠灌区での水収支を定量化するため、涵養過程にタンクモデルを援用した二次元不圧地下水差分モデルを構築した。本モデルを用いた現地地下水挙動の再現結果は、水位の浅い箇所において高い再現性を得た。また,灌漑が与える影響についての数値実験を行うことにより、適用効率が60%程度であれば地下水水位は安定し、適用効率が40%と低くなると大きく水位を上昇させる結果を得た。
Keyword: 半乾燥地, 不圧地下水, 涵養タンクモデル
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発表番号 [7-18]
Effects of the fishways in the Yatabe head works in Fukui Prefecture on fish fauna
SUZUKI Masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
SASAKI Shigekazu [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
AOKI Jinichiro [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
福井県谷田部頭首工に設置した魚道が生息魚に及ぼす効果
○鈴木 正貴 [福井県土地改良事業団体連合会]
佐々木 繁一 [福井県土地改良事業団体連合会]
青木 甚一郎 [福井県土地改良事業団体連合会]
福井県谷田部頭首工に設置されたハーフコーン型魚道が生息魚に与える効果について調査したところ,次のことが分かった.1)15種類の溯上と遊泳魚・底生魚の溯上,および未成魚の溯上をそれぞれ確認したことから,当魚道は生息魚の溯上を概ね保証している.2)溯上魚は,魚道内の流れを学習しながら溯上している.3)盛夏時に多種が溯上したことから,アユの溯上期のみ調査することは,魚道調査として不十分である.
Keyword: ハーフコーン型魚道, 溯上, 学習能力
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発表番号 [7-16]
Hydraulic experiment on drawdown impact to fish behavior
Minagawa Akiko [National Institute for Rural Engineering]
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]
Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
水位低下時の魚類の行動変化に関する実験
○皆川 明子 [農村工学研究所]
樽屋 啓之 [農村工学研究所]
後藤 眞宏 [農村工学研究所]
中 達雄 [農村工学研究所]
小規模魚道等によって魚類が水田に溯上できても、水田からの移出数が少ない場合があることが報告されている。魚類が水田から移出するきっかけは主に水田の湛水深の低下、降雨等によると考えられているが、詳細は明らかにされていない。水田における水管理と深く関わる水位の低下に対する魚類の行動の変化を明らかにすることを目的として実験を設計し、予備実験を実施した。今後、複数の実験条件を試みる予定である。
Keyword: 水位低下, 落水, 魚類
GET PDF=08/08007-16.pdf
発表番号 [7-15]
Vertical Distribution of the Freshwater Fishes of the Shichika Irrigation Scheme, Ishikawa, Japan
ICHION_Eiji [Ishikawa Prefectural University]
UEDA_Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
HURASHIMA_Kazuo [Ishikawa Prefectural University]
YAMAMOTO_Kunihiko [Ishikawa Zoo]
手取川七ヶ用水の淡水魚類の垂直分布について
○一恩 英二 [石川県立大学]
上田 哲行 [石川県立大学]
村島 和男 [石川県立大学]
山本 邦彦 [石川動物園]
手取川扇状地の右岸に位置する七ヶ用水で実施された魚類調査の結果を整理し,扇状地水路における魚類の垂直分布図を作成した.幹線水路では上流は魚類の出現種数は少なく、下流ほど出現種数が多くなる傾向があった.幹線水路で確認された26種のうち,純淡水魚は13種,回遊魚が11種,汽水魚が2種であり,半分が海域と関係がある淡水魚類であった.それに対して,小用水路は2種,小排水路は3種と少ない確認種数にとどまった.
Keyword: 淡水魚類, 垂直分布, 扇状地
GET PDF=08/08007-15.pdf
発表番号 [7-P-15]
Case of investigation on the low-cost underdrain system at Shinkaba community,Miyagi Pref(2)
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecture agricultural experiment station, Furukawa]
宮城県新蒲地区における低コストな暗渠排水の調査例(2)
○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
土地改良事業費が縮小している現在,暗渠排水の普及を図るためには低コストで排水機能が高い技術を確立することが緊要である。本研究では,宮城県新蒲地区で施工した低コストな暗渠の排水機能を,作土の土壌水分過湿期間と暗渠排水量から検討した。その結果,従来暗渠と比べ作土の過剰水が早期に排除される傾向があり,常時地下水位の低い乾田を汎用化する技術として実用化が期待できると考えられた。
Keyword: 農地の汎用化, 暗渠排水, 低コスト
GET PDF=08/08P07-15.pdf
発表番号 [7-13]
Relationships between distribution of within-basin fish assemblage and environmental conditions in a small stream and an irrigation cannels
Ohira Misturu [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishida Kazuya [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
Senga Yutaro [Graduateschool of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
小河川・農業水路における魚類の流程分布と環境条件
○大平 充 [東京農工大学大学院]
西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院共生技術研究院]
小河川・農業水路により形成される小流域において、魚類の流程分布とそれに及ぼす環境条件の把握を目的とした。特に夏期において明確な流程分布が見られ、上流からホトケドジョウ、アブラハヤ、カワムツ、下流側にタモロコ、オイカワ、ギンブナが分布した。これに及ぼす環境要因として、水温、水深が挙げられ、これらの流程での環境傾度と魚類の選好性の違いが分布に影響していると考えられた。
Keyword: 生態系, 魚類, 流程分布
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発表番号 [7-14]
Analysis of Influence on Fish and Shellfish Inhabitation by Installation of Environment-Conscious Irrigation Canals
NAKAGIRI_Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
HORINO_Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
HASHIMOTO_Hiroki [Kurita Water Industries LTD.]
環境配慮型用水路敷設による魚介類生息への影響分析
○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
橋本 裕樹 [栗田工業(株)]
滋賀県木之本町黒田地区では,用水路の一部で魚介類生息に配慮した改修がなされた.本研究では,改修後間もない時期と,やや年数の経過した時期に水路内での魚介類採捕及び水路環境の調査を行った.その結果,改修後,魚介類は増加し,数年後に生息状況が安定しつつある様子がうかがわれた.また,数量化砧爐砲茲蝓た爾澆陵無や水路の底面構造が,他の環境因子に比べ,魚介類生息に大きな影響を及ぼしている可能性が示された.
Keyword: 環境配慮型用水路, 魚介類生息, 数量化砧
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発表番号 [7-10]
An application of mathematical models to nonlinearity assessment of habitat preference of Japanese medaka (Oryzias latipes)
FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
数理モデルを用いたメダカの生息場選好性に関する非線形性の評価
○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
奥島 修二 [(独)農村工学研究所]
農業用水路に生息するメダカの生息場選好性をファジィ生息場選好性モデルにより定量化した.その際,生息場選好性に内在する環境因子間の非線形的な相互関係を考慮し,その影響を選好曲線の変化として表現した.その結果,遮蔽因子と植生因子は線形的な関係があり,流速因子は遮蔽および植生の各因子と非線形的な関係があることが示唆された.予測精度が向上したことから,非線形性を考慮する本アプローチの妥当性が示された.
Keyword: 生態系, 水環境, 環境保全
GET PDF=08/08007-10.pdf
発表番号 (7-10)
Examination of Indexes to Evaluate Flood Prevention Function of Paddies by Using Tokai Heavy Rainfall
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Nakaya_Katsuhiko [Tokai Regional Agricultural Administration Office]
Shimizu_Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Tomijiro_Kubota [National Institute for Rural Engineering]
東海豪雨にみる水田域の持つ洪水防止機能評価法の精度検証
○増本 隆夫 [農村工学研究所]
中家 加津彦 [東海農政局]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]
用排水路を含めた低平水田域の持つ洪水緩和機能の評価法については幾つかの検討が行われてきており、数理モデルにより評価する方法や流域の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法等が考案されている。ここでは、後者の方法を平成12年に発生した東海豪雨に伴う氾濫災害に適用し、その評価法の精度を検討した。その結果、洪水緩和機能の評価において、提案した推定法は、東海豪雨時の氾濫に対しても十分に整合性が認められた。
Keyword: 洪水防止機能, 土地利用変化, 東海豪雨
GET PDF=07/07007-10.pdf
発表番号 (7-11)
Runoff characteristics due to discrepancy between surface and underground catchment and its modeling
Yoshida_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]
Kubota_Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
地表・地下の集水域が異なる台地小流域の流出特性とそのモデル化
○吉田 武郎 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農村工学研究所]
鹿島台地から北浦に注ぐ小河川の特徴的な流出機構として,地表流域界(地形によって決められる集水域の境界)外からの地下水流入(以下,単に地下水流入)の存在が挙げられる。そこで,長期水収支解析および流域外の地下水流向・流速観測の結果から,その流出機構のモデル化を試みた。今後さらに精度を向上させるために,初期貯留量を合理的に推定する方法や,灌漑期の水田からの流出機構を加えたモデルの構築を行う。
Keyword: 平地湖台地, 地下水流入, 水収支
GET PDF=07/07007-11.pdf
発表番号 (7-12)
Long-term change of apparent infiltration capacity by different cultivation on upland
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
Takeo Yoshida [National Institute for Rural Engineering]
Shoichi Tanaka [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
Koji Furue [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
畑地管理の違いによる見掛け浸入能の変化特性
○久保田 富次郎 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
田中 正一 [鹿児島県農業開発総合センター]
古江 広治 [鹿児島県農業開発総合センター]
これまで畑地帯の圃場管理が地下水涵養や洪水緩和に及ぼす影響については国内では十分に整理されていない。そこで,作物栽培やマルチ被覆の有無,耕耘方法など畑地管理の影響をみる圃場流出試験を実施して,自然降雨に対する流出応答から見掛け浸入能の算出を試み,それを指標として浸入能の変化特性を調べた.その結果,裸地圃場と比べて植生がある圃場では浸入能の低下が小さいことが認められ,裸地面の被覆の影響と考えられた.
Keyword: 浸入能, 営農管理, 地表流出
GET PDF=07/07007-12.pdf
発表番号 (7-13)
An Analysis of Paddy Irrigation’s Contribution to Stabilized Discharge in the Upper Reaches of Gogyo-River Basin
TANAKA Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
MORITA Kouji [SANSUI Consultant INC.]
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
SATOH Masayoshi [Univercity of TSUKUBA]
五行川上流域における農業用水が河川流量の変化に果たす役割の分析
○田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]
森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]
今泉 眞之 [(独)農村工学研究所]
佐藤 政良 [筑波大学]
農業用水が流域水循環の形成に果たす役割を五行川上流域において検証した。検証方法は既往の地下水位記録から連続干天期間を抽出し、その変化を図化することで行った。その結果、五行川上流域ではかんがい期には農業用水により地下水が安定的に涵養され、非かんがい期には一部鬼怒川からの伏流水も含まれるが、地下水に蓄積された農業用水が時間遅れを持って河川に還元し、河川流況安定化に貢献していることが明らかになった。
Keyword: 農業用水, 流域水循環, 地下水
GET PDF=07/07007-13.pdf
発表番号 (7-14)
Mathematical simulation for optimal gate operation of a main drainage canal in a flat low-lying agricultural area
Le Van Chinh [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
低平農地域の幹線水路における最適ゲート管理に関するシミュレーション
○レイ・バン・チン [九州大学大学院生物資源環境科学府]
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
筑後川下流低平農地域では,洪水時には速やかな雨水の排除が求められる一方,洪水後の灌漑用水の確保も必要であるため,難しい施設管理が求められている.本報告では,同地域の農地流域を対象に,連続貯水池モデルを用い,幹線排水路に設置されたチェックゲートの実際の管理操作も組み込んだ流域モデルを構築した.得られたモデルが流域内の観測水位を精度よく再現可能であることを確認するとともに,最適なゲート操作案を示した.
Keyword: 排水管理, 排水施設, 地表排水
GET PDF=07/07007-14.pdf
発表番号 (7-15)
Development of a water circulation model considering various patterns of agricultural water use
Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
多様な農地水利用を考慮した分布型水循環モデルの開発
○谷口 智之 [農村工学研究所]
増本 隆夫 [農村工学研究所]
清水 克之 [鳥取大学農学部]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
農地水利用が水循環に与える影響を考慮した0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発した.本モデルでは,灌漑の有無,灌漑体系の違いによって水田水利用を分類することで,灌漑水量や作付け状況の違いを考慮した実蒸発散量,表面流量などの各種推定結果を得ることができる.本研究では,1999年から2003年のメコン河流域を対象に本モデルを適用し,その有効性と問題点を検討した.
Keyword: 農地水利用, 水田, 分布型流出モデル
GET PDF=07/07007-15.pdf
発表番号 (7-16)
Water balance analysis for Roleang Chrey Irrigation Scheme in Prek Thnot River Watershed, Cambodia
SAM CHHOM SANGHA [Tokyo Univ. of A & T]
GOTO AKIRA [Utsunomiya University]
MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]
カンボジア・プレックタノート 川流域におけるロリアンチレイ灌漑スキームのための水収支分析
○SAM CHHOM SANGHA [東京農工大学大学院連合農学研究科]
後藤 章 [宇都宮大学]
水谷 正一 [宇都宮大学]
この論文は潅漑用水量に関する見積りについて説明します。 水のバランス式は引き出されます。 最大蒸発散は、毎月の時系列のためにFAO Penman-Monteith方法を使用することで計算されました。 蒸発散、米のバラエティー、土壌型、および潅漑された領域は、稲田で潅漑用水量を計算するのに使用されます。 この紙の結果と議論は学会に提示される予定です。
Keyword: 水収支, 灌漑用水量, カンボジア
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発表番号 (7-17)
Interaction between groundwater and river water in alluvial fan evaluated from environmental isotope as indicator
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
Tanaka_Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
環境同位体からみた扇状地における河川・地下水交流現象
○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]
吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
扇状地における河川n下水の交流現象を明らかにするために,3つの扇状地を流れる河川及び地下水を対象に環境同位体であるラドンを指標とした調査を行った.これにより,扇状地内帯水層への河川水の浸入,扇端部での湧水帯の分布が示された.また一方,通常地下水の涵養域と考えられる扇頂〜扇央部であっても旧河道との交差部において地下水が湧出するなど,河川と地下水の交流現象が頻繁に生じていることが明らかとなった.
Keyword: 環境同位体, 地下水, 交流現象
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発表番号 (7-18)
Seepage flow analysis of Shirakawata basin in Miyakojima using pseudo-3D seepage flow model
SAKAI KAZUHITO [Univ. of the Ryukyus]
YOSHINAGA ANSHUN [Univ. of the Ryukyus]
疑似3次元モデルを用いた宮古島白川田流域の流動解析
○酒井 一人 [琉球大学]
吉永 安俊 [琉球大学]
本研究では、疑似3次元モデルをもちいて宮古島市の白川田水源流域において長期地下水流動シミュレーションを行い、疑似3次元モデルの広域流域への適用性を確認し、また粒子追跡法による物質移動解析により、広域流域での物質移動の特性を明らかにした。その結果、本モデルが長期・広域地下水解析に適用可能であり、物質移動において不飽和域での挙動を捉えることが可能であると認められた。
Keyword: 疑似3次元浸透流モデル, 有限要素法, ランダムウォーク法
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発表番号 (7-19)
Water cycle and water level change in Myoginohana fen, Kasumigaura
Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Yoshida Koshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
霞ヶ浦 妙岐ノ鼻湿原における水位変化と水循環
○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
吉田 貢士 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
茨城県霞ヶ浦湖岸の妙岐ノ鼻湿原において,湿原内の水位と気象のモニタリングを行い,洪水時および乾燥時の水位変化と水循環を明らかにした.増水時の湿原内の水位上昇は主として河川・湖からの水の浸入によって引き起こされ,4回の洪水による流入量はほぼ年間の降雨量に匹敵し,洪水時の水交換量は湿原の窒素循環に大きく影響することが推察された.また,乾燥時には蒸発散量と比浸出量で水位変化が決まると考えられた.
Keyword: 湿原, 水循環, 霞ヶ浦
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発表番号 (7-1)
Characteristics of Rainfall in Northeast Thailand
Higuchi_Katsuhiro []
Toda_Osamu [University of Tokyo]
Yoshida_Koshi [University of Tokyo]
Somura_Hiroaki [Shimane University]
Tanji_Hajime [National Institute for Rural Engineering]
タイ東北部の降水特性
○樋口 克宏 []
戸田 修 [東京大学大学院]
吉田 貢士 [東京大学大学院]
宗村 広昭 [島根大学大学院]
丹治 肇 [農村工学研究所]
本研究では,タイ東北部の降水量の年変動特性を議論した.タイ東北部南西部の年降水量の減少傾向の議論を補足したほか,四半期別変動をみることにより,新たにタイ東北部中央部,特にカラシンでの水源の確保の必要性を見いだした.なお,タイ東北部の年降水量・四半期別降水量はSen法により,トレンド分析をおこなった.また,対象地点には,観測期間が48年以上であるタイ東北部北部・タイ東北部中部・タイ東北部南部の16地点を選んだ.
Keyword: 年変動, タイ東北部, 降水
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発表番号 (企-17-1)
Approach and problem of ecosystem preservation measures in Habu-gawa period district
OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering]
HASHIMOTO KAEKO [Chiba Prefecture Agriculture, Forestry and Fishery Department]
埴生川郡地区にみる生態系保全への取り組みと課題について
○奥島 修二 [農村工学研究所]
橋本 雅永子 [千葉県長生農林振興センタ−]
埴生川郡地区では,生態系保全に配慮した工法の実践と整備後の保全工法の評価を行う生態系保全工法実証事業が実践された。限定的な種やまた限定的な空間を対象とする保全工法のみの検討でなく,地区全体の水域や陸域との連続性の確保,生態系ピラミッドの保全及び地区全体の工事インパクトの減少を念頭においた取り組みが実践された。その取り組みと課題を報告する。
Keyword: 生態系保全, 圃場整備,
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発表番号 (企-7-1)
Dragonflies inhabiting paddy fields
U?da Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural University]
水田を利用するトンボ類
○上田 哲行 [石川県立大学]
水田を利用するトンボ類について、その生息条件を主に田面水の周期性とトンボのライフサイクルとの関連で考察する。水田を継続的に利用することが 出来るトンボは、幼虫期間が短く、卵や成虫期の長さを休眠によって調節が可能な種であり、もともとは熱帯モンスーン地帯や温帯北部の「一時的水たまり」に 適応したトンボであると考えられる。圃場整備など最近の水田環境の変化とトンボの現状についても簡単に触れたい。
Keyword: 水田のトンボ, ライフサイクル, 保全
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発表番号 7-10
Long-term trend of temperature and precipitation in the rural area of Tochigi and Gumma prefectures
SEKI Hiroshi [Tochigi Prefecture]
MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
栃木・群馬における気温と降水量の長期トレンド
○関 広志 [栃木県]
松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
都市化の影響を抑えた気候の温暖化の程度を検討するため,都市化の影響が少ない栃木県・群馬県の気象観測所を対象として,最高(最低)気温,降水量のトレンド分析を行った.その結果,1)最低気温はほとんどの気象観測点で上昇する,2)最高気温は人口の多い市町村にある観測点では上昇し,人口の少ない市町村にある観測点では下降する傾向にある,3)降水量は多くの地点で減少トレンドにあることが分かった.
Keyword: トレンド, 都市化, 最高(最低)気温
GET PDF=06/06007-10.pdf
発表番号 7-11
Impacts of climate change on the water resources of the Seyhan River Basin and adaptation
Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]
Tanaka Kenji [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
Kojiri Toshiharu [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
温暖化がセイハン川流域の水資源に及ぼす影響と適応
○藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]
田中 賢治 [京都大学防災研究所]
小尻 利治 [京都大学防災研究所]
渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
SRES A2に基づいたGCMをダウンスケーリングしたデータを用いて陸面および流出モデルを駆動し,温暖化がセイハン川流域に及ぼす影響を評価した。その結果,年間水収支で見ると,降水量は−147mm,蒸発散量は−49mm,流出量は−98mmと見積もられた。さらに,現在の水需要で温暖化時の水文状況となれば,深刻な渇水が生じるが,非灌漑期における発電への配分を現在の6割程度まで制限すれば,現在と同程度の利水安全度を確保できることが示された。
Keyword: 温暖化, 水資源, ダウンスケーリング
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発表番号 7-12
Water Scarcity and Alternative Cropping Patterns in Lower Seyhan Irrigation Project: A Simulation Analysis
Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]
K. Palanisami [Tamilnadu Agricultural University]
Coskun, Ziya [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Sevgi, Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]
Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
セイハン河下流灌漑プロジェクトの水資源制約と作付体系
●梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
K. パラニサミ [タミルナドゥ農業大学]
ジヤ ジョシュクン [トルコ水利総局第6管区]
セブギ ドンマ [トルコ水利総局第6管区]
長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
トルコのセイハン河流域灌漑プロジェクトでの温暖化による水資源量の制約が将来的に変化した場合のリスク対応として農民による灌漑作物の選択をE−Vモデルによって分析した。作物収入の年変動と水資源量制約を考慮に入れシミュレーションを行った。リスク回避パラメターが1%の場合,スイカ,柑橘,果物,野菜の農地は77%,12%,10%,1%であった。農民はより粗収入の高い作物を選択する傾向にあった。
Keyword: 灌漑, 水利用, 作付体系
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発表番号 7-13
Comparison of hydrological characteristics between an experimental watershed located on the Japan Sea Coast and those in the interior zone of North America
Inoue Naotaka [Faculty of Civil Engineering, Niigata University]
Andrew C Whitaker [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Sugiyama Hironobu [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
日本海側沿岸部と北アメリカ山岳地域に位置する試験流域における水文特性の比較
井上 直孝 [新潟大学工学部]
アンドリュウイタカ [新潟大学大学院自然科学研究科]
○杉山 博信 [新潟大学大学院自然科学研究科]
日本海側沿岸部と北アメリカ山岳地域に位置する試験流域における水文特性を比較検討した。その結果,北アメリカ山岳地域に位置する試験流域の渇水諸量は日本海側沿岸部に位置する流域のそれらに較べて小さいこと,寒候期における流出量が年流出量に占める割合は,前者の流域が後者のそれに較べて大きいこと,さらには日本海側沿岸部での水文特性は,緯度及び標高から見て稀有な地域であることを確認した。
Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 比較水文
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発表番号 7-14
Development of catchment-scale hydrologic model and its application
KUDO RYOJI [Okayama University]
NAGAI AKIHIRO [Okayama University]
CHIKAMORI HIDETAKA [Okayama University]
流域水循環モデルの構築と実流域への適用
○工藤 亮治 [岡山大学大学院環境学研究科]
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
流域内の水循環を定量的に表現するため,流出解析モデル,水理モデル,地下水流動解析を統合した流域水循環モデルの構築を行い,実流域でモデルの適応性の検討を行った。その結果このモデルを用いることにより,河川流量,河川水位,地下水位などを同時に求めることができ,流域内の水循環を定量的に表現できるようになった。今後,他流域で適用することにより,更にモデルの適応性の検討を行う必要がある。
Keyword: 水循環, 長短期流出, 地下水
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発表番号 7-15
Development of a distributed water circulation model integrated with an agricultural water use model
Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
農地水利用を組み込んだ分布型水循環モデルの開発
○清水 克之 [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]
メコン河流域を対象に天水および灌漑農地の水利用の分類を行い,0.1°メッシュでのマップ化を行った。天水田については,降雨依存,小ため池利用ならびに洪水利用型に分類した。灌漑農地の水利用方式については,灌漑施設から大きく,堰,ポンプ,貯水池,コルマタージュ,ゲート,地下水利用に大きく分類した。さらに,これらの特徴ある農地水利用を組み込んだ0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発した。
Keyword: メコン河, 農業水利用, 水田
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発表番号 7-16
A Trial of Introduction of Flood Hazard Index of a Series of Small Reservoirs
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]
YOSHIDA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
NARITA Akira [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
TSUJIMOTO Kumiko [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
ため池群の持つ洪水危険度の指標化の試み
○増本 隆夫 [農業工学研究所]
吉田 武郎 [農村工学研究所]
久保田 富次郎 [農業工学研究所]
成田 哲 [東北農政局]
辻本 久美子 [京都大学大学院地球環境学舎]
ため池群の洪水軽減機能の実態とため池群の洪水危険度指標の策定法について検討した。まず,椋梨川流域を例に,TOPMODELにため池群の貯留効果を組み込んだ分布型流出モデルを開発・適用し,ため池群がピーク流量低減などの洪水防止機能を発揮していること,初期管理水位の違いではため池が満水になるまでの一時的な貯留効果しか期待できないことなどを明らかにした。また,単独ため池の洪水危険度指標をため池群に応用する方式を提示した。
Keyword: 分布型流出モデル, ため池群, 洪水危険度
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発表番号 7-17
Effect of the flood peak reduction by irrigation ponds group in the Mukunashi-gawa Basin
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
KOYAMA Jun [Hydro Systems corp.]
椋梨川流域におけるため池群による洪水ピーク軽減効果
○吉迫 宏 [農村工学研究所]
小川 茂男 [農村工学研究所]
島 武男 [農村工学研究所]
小山 潤 [螢魯ぅ疋蹈轡好謄]
谷池型のため池群を持つ椋梨川・椋梨ダム上流域を対象に,河川・水路等に不定流解析法を,後背地からの降雨流出に貯留関数法を適用した洪水流出モデルを作成し,シミュレーション計算によりため池群による椋梨川の洪水ピーク軽減効果を明らかにした。ため池群はため池の空き容量が大きいほど,また後方集中型よりも中央集中型の降雨においてより顕著に洪水ピーク軽減効果を発揮し,ため池満水時の洪水ピーク軽減効果は小さい。
Keyword: 洪水流出, ため池, シミュレーション
GET PDF=06/06007-17.pdf
発表番号 7-18
Evaluation of Contribution of an Irrigation Pond to Flood Mitigation Function in a Basin Consisting of Farmland and Forest
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
KAMEI Masaki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
農地・山林流域の洪水緩和におけるため池の寄与
○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
亀井 真咲 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
大阪府岸和田市の農業ため池流域を事例として,洪水緩和率や流域全体あるいは地目別の貯留量などを指標に,ため池の存在やその空き容量の有無が洪水緩和効果に及ぼす影響を議論した.これまでため池単体で評価されることの多かった洪水緩和機能を流域全体の中で位置づけ,その関わりを統合的に評価したところ,ため池は面的な観点からすると非常に効率的な防災施設にもなっており,取水管理が重要であることが示された.
Keyword: 洪水緩和, ため池, 貯留量
GET PDF=06/06007-18.pdf
発表番号 7-19
Damage to agricultural land by heavy rain and stream network
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering ]
Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering ]
Nakanishi Norio [National Institute for Rural Engineering ]
豪雨による農地災害と水系網
○井上 敬資 [独立行政法人農業工学研究所]
中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]
中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
豪雨災害発生時に被災する可能性のある農地の範囲や規模を迅速に推定するため,標高データから得られる水系網と災害箇所について検討を行った.比較的多くの災害が水系網上において発生しており,災害発生の素因として水系網を検討することが有効であると考えられる.
Keyword: 豪雨災害, 水系網, ハザードマップ
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発表番号 7-1
Modeling of Radiation Shade of Riparian Vegetation and Stream Temperature Analysis
YOSHIDA Koshi [Graduate School of University Tokyo]
SHIOZAWA Sho [Graduate School of University Tokyo]
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
河畔林による直達日射遮断および水温解析モデルの構築
○吉田 貢士 [東京大学大学院]
塩沢 昌 [東京大学大学院]
丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
近年,河畔林の多面的機能が生態学や河川環境工学分野で注目されている.調査対象としたメコン河流域では水運が未だに主流で,河畔林は最も利用しやすい資源であるために,自然の回復機能を超えた伐採が進んでいる.本研究では河川水温の長期解析を行うため,常緑樹・落葉樹のそれぞれについて,河畔林の日射遮断効果の季節変動をモデル化し,乾期から雨期へかけての流量変動に対する河川水温の変動について検討を行った.
Keyword: NDVI, LAI, 水資源開発
GET PDF=06/06007-01.pdf
発表番号 7-10
Modelling Fish Movement in a Vertical Slot Fishway
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
Akimoto Mai [Graduate School of Agricultural Science, Ehime University]
バーティカルスロット式魚道を遡上する魚の挙動のモデル化
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
○秋元 麻衣 [愛媛大学大学院農学研究科]
バーティカルスロット式魚道を遡上する魚の挙動のモデル化を試みた.魚はニュートンの第2法則に従って泳ぐと考え,二種類の推進力と流れによる抵抗力を駆動力として魚の位置が決定される.ここで,魚の推進力の方向は流れの方向を中心に正規分布に従って確率的に分布させることで,それぞれの魚が異なった挙動を示すようにした.得られた結果は,滞留域を利用しながらスロット部を遡上している様子や体長に応じて遡上率が異なることなど,現実的な状況を再現できた.
Keyword: 水利構造物, 流れと生物,
GET PDF=05/05007-10.pdf
発表番号 7-11
Study of the flow which has the submerged vegetation
AZECHI Issaku [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
SHIMADA Masashi [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
TANAKA Tadatsugu [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
水没した植生群を有する流れの抵抗則に関する研究
○安瀬地 一作 [東京大学大学院]
島田 正志 [東京大学大学院]
田中 忠次 [東京大学大学院]
近年、植生を有する開水路の流れの研究は活発に行われておりその抵抗特性や乱流構造なども次第に明らかになりつつある。しかし、これらの計算手法は計算手法の難解さや実験パラメータを有しているため実用的な計算手法とはいい難い。そこで本研究では植生を有する流れの流速分布からマニングの粗度係数を求め、抵抗計算の実用化を目指す
Keyword: 水没した植生群を有するながれ, マニング粗度係数,
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発表番号 7-12
Effect of Floating Vegetation on Development of Wind Wave in Closed Water Body
Ozaki Akinori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Siences Kyushu University]
Mori Ken [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Inoue Eiji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
閉鎖性水域における風波の発達に及ぼす浮葉植物の影響
○尾 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府生産環境科学専攻]
森 健 [九州大学大学院農学研究院]
井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]
原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,浮葉植物が繁茂する閉鎖性水域を対象として,風が作用した場合の浮葉植物繁茂量の影響について室内水理実験行い,浮葉植物の影響を検討した.その結果,浮葉植物の繁茂は,風の作用に対して抵抗として影響を与えることをバルク法によって表現される抵抗係数により検討した.さらに,無次元波エネルギーの概念を用いることにより浮葉植物の繁茂は,吹送距離を減少させるだけでなく風波の発達に影響を与えることを明らかにした.
Keyword: 吹送流, 抵抗係数, 波高特性
GET PDF=05/05007-12.pdf
発表番号 7-13
Simulation of Rainwater Harvesting Process Using Finite Volume Method
Unami Koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
有限体積法を用いた雨水ハーベスティング過程のシミュレーション
○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]
河地 利彦 [京都大学農学研究科]
雨水貯留ダム集水域における雨水ハーベスティング過程を,2次元浅水波方程式によってモデル化し,有限体積スキームを用いた数値解析を行う.常流と射流の混在に対応し,かつ,流れの非定常特性を正しく再現するため,水深データの構成,フラックス分割,境界フラックス評価,湧出し項の評価に対して特別なスキームを適用する.段波の計算によってモデルの検証を行った後,集水域全体でのシミュレーションを実行する.
Keyword: 有限体積法, 雨水ハーベスティング, 2次元浅水波方程式
GET PDF=05/05007-13.pdf
発表番号 7-14
Numerical Experiment of Water Motion and Salinity Intrusion in Lake Togo by Using the Three-dimensional Model
Sai koji [The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]
三次元解析モデルによる東郷池の湖流および塩分侵入に関する数値実験的研究
○齋 幸治 [鳥取大学大学院連合農学研究科]
原田 昌佳 [鳥取大学農学部]
吉田 勲 [鳥取大学農学部]
Operator Splitting法を援用した流れと塩分拡散に関する三次元解析モデルを構築し,東郷池における湖流の流動特性と塩分の侵入過程について検討した.その結果,夏季において年平均風速である3m/sの風が作用した場合,水域は成層化し水深スケールでの水塊の鉛直混合は抑制された.そのため,平均風速程度の風が長期間継続した場合,湖底付近での貧酸素化や栄養塩類の溶出などの水環境の悪化が懸念された.
Keyword: 三次元解析, Operator Splitting法, 塩分成層
GET PDF=05/05007-14.pdf
発表番号 7-15
Application of MIKE11 on Tien Giang, Mekong Delta, Viet Nam
Kubo Naritaka [Faculty of Agriculture, TUAT]
Nakayama Kishiko [Faculty of Agriculture, TUAT]
Kwon Sung Ill [United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]
Hoang Ngan Giang [United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]
MIKE11によるメコン河下流域の流水モデル
○久保 成隆 [東京農工大学農学部 ]
中山 季志子 [東京農工大学農学部 ]
Kwon Sungill [東京農工大学大学院連合農学研究科]
Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院連合農学研究科]
メコン河下流の感潮域において、塩水遡上解析の一環として、河川流量の動態把握のために河川流水モデルを作成した。実測データとの比較を通じて、未知の河川断面形状を推定しつつ、潮汐変動を数値シミュレーションによって再現することを試みた。
Keyword: メコン河, MIKE11, 潮汐変動
GET PDF=05/05007-15.pdf
発表番号 7-16
Group Decision-making in River Water Quality Management Using Multiobjective Optimization Model
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
多目的最適化モデルを用いた河川水質管理における集団意思決定
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
河川水質管理において,意思決定者と代替案の評価基準がそれぞれ複数存在する状況を想定し,政策決定を支援する手法を開発する.点源と森林以外の面源に対し,許容排出負荷量を割り当てる多目的最適化モデルを開発,代替案を作成する.多基準集団意思決定法と最適化モデルとを組み合わせ,多数の代替案の中から一個の満足解を合理的に選ぶ作業を反復し,最終的に政策を決定する.本手法を実在河川に適用し,有効性を検証する.
Keyword: 河川水質管理, 最適化, 集団意思決定
GET PDF=05/05007-16.pdf
発表番号 7-17
Embankment collapse of the Igarashi River by the heavy rain in Niigata, 2004
FUKUDA Hiroko [Faculty of Agriculture, Iwate University]
MIWA Hajime [Faculty of Agriculture, Iwate University]
2004年新潟豪雨による五十嵐川の破堤について
○福田 紘子 [岩手大学農学部]
三輪 弌 [岩手大学農学部]
2004年7月の集中豪雨によって信濃川水系だけで11カ所もの堤防決壊が発生した.そのうち,五十嵐川三条市地先の破堤は湾曲凸岸側で破堤が予想されない箇所であった.災害前後の航空写真の比較判読と各種の情報収集によって破堤メカニズムを検討したところ,洪水主流が2本に分かれその1本がぶつかる水衝部であることがわかった.同様の被災箇所も見つかり,洪水時の水衝部を的確に把握することの重要性が明らかになった.
Keyword: 集中豪雨, 堤防決壊, 新潟県
GET PDF=05/05007-17.pdf
発表番号 7-18
Examination of Thermal Mitigation of Irrigation Ponds using Neural Network
Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
Mitsuno Toru [Grad.School of Agric.Sci.,Kyoto Univ]
Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
ニューラルネットワークを用いたため池の気候緩和機能量の検討
○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
本研究では,大阪府岸和田市を対象とし,ため池が持つ気候緩和機能をニューラルネットワークを用いて検討した.35地点の気温観測値をもとに,多変量解析により入力因子とメッシュサイズを決定し,階層型モデルをBP法により学習させて検討した.2004年7月を対象に,ため池面積の減少による気温の変化量を推定したところ,最高気温の変化量が大きく,とくにため池を全廃させたとき最大で約2.5℃上昇することがわかった.
Keyword: ため池, 気候緩和, ニューラルネットワーク
GET PDF=05/05007-18.pdf
発表番号 7-19
Evaluation of the green-planting effect on the solar radiation environment in arid area
HAO Aimin [Graduate school of Kyushu University]
YUGE Kozue [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
乾燥地における緑化が土壌面日射環境に及ぼす影響評価
○ 愛民 [九州大学大学院]
弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]
中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
本研究の目的は乾燥地における植樹によって土壌面日射環境が受ける影響の評価である.対象地区はポプラの植樹が行われている中国内モンゴル自治区である.群落下土壌面の日射環境を推定するため,ポプラ個体直下および個体間において魚眼レンズで写真を撮影した.これを用いて土壌面日射量を直達放射成分および天空散乱放射成分に分離して定量化した.この結果,群落下土壌面における日射環境の空間的・季節的な変化が得られた.
Keyword: 砂漠緑化, 日射環境, 魚眼図
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発表番号 7-10
A Study on the role of log mattress used in river naturalization works for fish habitat
TAKAHASHI Nobuhiro [Graduate School of Agriculture Utsunomiya Univ.]
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
近自然河川工法に用いる井桁沈床の魚類生息場としての役割
〇高橋 伸拓 [宇都宮大学大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
井桁沈床は,近自然河川工法として生態系の観点から見直されてきている.既往の研究から多孔質護岸工法周辺の効果は示されている。しかし、護岸工内部を利用する種・数や状況は把握できていない。本研究では,井桁沈床の有する石礫の空隙を利用する魚類に着目し,昼夜の利用状況など正確な利用状況の把握を行い,本工法自体が持つ機能を明らかにする.なお,井桁沈床を設置することによる餌資源や環境因子の変化を明らかにする.
Keyword: 井桁沈床, 近自然河川工法, 魚類生息場
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発表番号 7-11
Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University
Higuchi Shinsuke [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]
Tsutsumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
Shima Eikichi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
底生動物群集からみた新規排水路系における生物相の成立要因
〇樋口 伸介 [北里大学大学院生物生産環境学専攻]
堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]
青森県三沢市仏沼干拓地において、新規に設置された排水路における底生動物相を調査し、排水路系における生物相の成立要員について考察を行なった。その結果、排水路系における生物相の発達は、底泥やデトリタスの堆積、植生など、周辺の環境によって大きく左右されていると推察された。
Keyword: 底生動物群集, 新規排水路, 排水施設
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発表番号 7-12
Elucidation of environment preference of field gudgeon for waterway creation
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
TANAKA Yuuichi [Aichi Agricultural Research Center]
OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
生態保全型水路のための魚類(タモロコ)の環境選好性の解明
奥島 修二 [農業工学研究所]
田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]
〇長利 洋 [農業工学研究所]
水田周りの魚類の良好な生息環境を把握することは、圃場整備に伴う生態系への環境配慮工法等を考える上で必要不可欠であるが、その知見の蓄積は十分でない。成育段階の異なるタモロコを対象に流水要素として水深因子及び流速因子、空間要素として遮蔽因子及び植生因子を取り上げ、室内実験水路により環境因子への選好特性の定式化を試み、各因子のウェイトを比較・検討した。
Keyword: 生態保全型水路, 選好特性, タモロコ
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発表番号 7-13
Influence of agricultural water management on small fish in paddy area
ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Science,Gifu Univ. ]
SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Science,Gifu Univ. ]
MORI SUMIKO [Faculty of Applied Biological Science,Gifu Univ. ]
UCHIGASHIMA YOKO [Faculty of Applied Biological Science,Gifu Univ. ]
農作業に伴なう水環境の変化が小型魚類に及ぼす影響について
〇伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
森 須美子 [岐阜大学応用生物科学部]
内ヶ島 陽子 [岐阜大学応用生物科学部]
農作業に伴なう水環境の変化が小型魚類に及ぼす影響について調査を行った.その結果,水環境の変化は整備水準のレベルよりも,むしろ各農区の水管理の影響を強く受けていることが分かった.それにより魚類の生息状況も変化していた.特に非灌漑期の水域が確保されている農区では,灌漑期にも多くの魚体を確認できた.これより,小さな規模でも越冬・繁殖地を確保することにより,地区全体の魚類を保全できる可能性が示唆された.
Keyword: 水田, 小型魚類, 整備水準
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発表番号 7-14
Distribution of fishes in ditches at hill-bottom paddy field -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(2)-
kakino wataru [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]
mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
fujisaku masaaki [Ecosystem Conservation Society Japan]
Goto Akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津内の水路に生息する魚類の分布−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(2)−
〇柿野 亘 [東京農工大連合大学院]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
生物生息場としての水路環境の保全・修復の視点から水路整備計画のための評価手法を確立することを目的として基礎調査を行った。その結果、対象とした谷津ごとの魚類の分布状況が把握できた。ドジョウはどの谷津内でも確認され、規模の大きい谷津での優占種は、ドジョウ、シマドジョウであった。魚類の分布状況は、種によって異なる傾向を示した。その一つとして、ホトケドジョウは灌漑期、移行期になると谷頭へ偏在する傾向を示した。
Keyword: 谷津, 魚類, 分布
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発表番号 7-15
Physical environment property and preliminary evaluation of habitat potential for field gudgeon in a canal of a Yatsu paddy field, Chiba Prefecture
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]
EBIHARA Syu [Nippon Kaiyo Co., Ltd.]
千葉県谷津田域における農業排水路の物理環境特性とタモロコ生息場のポテンシャル試算
〇小出水 規行 [農業工学研究所]
竹村 武士 [農業工学研究所]
奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]
蛯原 周 [日本海洋株式会社]
農業排水路における魚類生息場の機能評価に向けて、千葉県谷津田域の排水路の物理環境特性を明らかにし,タモロコの生息場ポテンシャルを試算した。排水路は水路形態要因によって4つに分類され,水深等の物理条件は通年して安定していた.PHABSIM法により水面幅、水深、流れ、底質に関する適性基準を作成し,タモロコの生息場ポテンシャルを算出した.ポテンシャルと個体数密度との比較から本手法の有用性を確認できた。
Keyword: 生態系, 魚類生息場,
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発表番号 7-16
Evaluation of migration range and preference of physical environment for field gudgeon by monitoring of marked individuals
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]
標識調査によるタモロコの移動および生息環境の評価の試み
〇竹村 武士 [農業工学研究所]
小出水 規行 [農業工学研究所]
奥島 修二 [農業工学研究所]
山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]
タモロコを対象に,谷津田を流れる農業水路で標識調査を行った.延長約420mの対象区間内に計18の調査定点を設け,魚類採捕と物理環境把握を行った.その結果,1)標識個体の移動後の分布から,生息圏規模の解明には物理環境への選好性を考慮する必要があること,2)適用範囲に検討の余地が残されるが,適性基準(小出水ら,2004,農土学会講要集)の本対象区間への適用可能性があることを明らかとした.
Keyword: 生態系, 魚類生息場,
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発表番号 7-17
Research on fish habitats in canal during non-irrigation period.
WATABE Keiji [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.]
SENGA Yutaro [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.]
農業水路における非灌漑期の魚類の生息環境に関する研究
〇渡部 恵司 [東京農工大学大学院農学教育部]
千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院]
東京都国立市を流れる府中用水を対象に環境調査と魚類採捕調査を実施し,非灌漑期における水路の環境と魚類の分布を把握し,生息場所としての水路の環境条件を抽出した。 非灌漑期の農業水路は水深や沈水植物が著しく減少することから,オイカワ,フナ属などの遊泳魚は幹線水路で,特に水深の大きな水域に集まり,橋や植物の陰を退避に利用していた。また,ドジョウは非灌漑期にも水田に隣接する支線水路に留まっていた。
Keyword: 農業水路, 非灌漑期, 生息環境
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発表番号 7-18
Environmental characteristics of Rana japonica and Rana rugosa's habitat in Yatsuda
Yoshida Daisuke [Utsunomiya Univ.]
Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
Kakiko Wataru [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech]
谷津田におけるニホンアカガエルとツチガエルの生息環境特性
〇吉田 大祐 [宇都宮大学農学部]
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
後藤 章 [宇都宮大学農学部]
柿野 亘 [東京農工大学連合大学院]
現在、農業形態の変化により、豊かな生物相を形成してきた谷津田における生物多様性の低下が危惧されている。本研究では、栃木県で激減している可能性が高いニホンアカガエルとツチガエルを調査対象種とし、谷津田での生息環境特性を把握することを目的とした。調査地は両種が多数存在する小貝川上流域の谷津田とした。春季にニホンアカガエルの卵塊調査を行った。秋季は畦上で採捕調査・冬季は水路や小池で越冬調査を行った。
Keyword: 生活史, 生息場所, 谷津田
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発表番号 7-19
Nesting Habitat of Ninespine Stickleback,Pungitius pungitius at Itaigawa District
KONNO Hiroaki [Graduate School,Yamagata University]
Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
OKUBO Hirosi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
板井川地区におけるイバラトミヨの営巣状況
〇今野 弘明 [山形大学大学院農学研究科]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
山形県櫛引町板井川地区の孵化場跡池にイバラトミヨが生息しており、その池の規模は長さ約50m、幅2〜5m、深さ0.3〜0.8mで3本の水路からなっている。水路は三面張コンクリートで、底には泥が堆積している。巣密度は平均すると約1.4個/屬如■祁遒陵困猟螳未靴討い訌磴琉銘屬録絏垢箸隆慙△みられた。また、イバラトミヨの採餌調査より、主な餌はユスリカであることが分かった。
Keyword: イバラトミヨ, 巣密度, ユスリカ
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発表番号 7-10
Effect of Caw Manure Application on Ground Water Quality in a Grass Field
Ikue Hikage [Faculty of agriculture,Iwate University]
Naoya Satta [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kousuke Noborio [Faculty of agriculture,Iwate University]
Kiyosi Koga [Faculty of agriculture,Iwate University]
Manami Moyori [Faculty of agriculture,Iwate University]
牧草地における糞尿還元の地下水水質への影響
○日景 郁江 [岩手大学農学部]
颯田 尚哉 [岩手大学農学部]
登尾 浩助 [岩手大学農学部]
古賀 潔 [岩手大学農学部]
藻寄 まなみ [岩手大学農学部]
現在,家畜糞尿の有効利用は酪農における課題の一つであり,糞尿還元においては適切な管理を行う必要がある。圃場において,尿・堆肥散布が地下水水質(陽イオン,陰イオン濃度)にどのように影響するかを調査した結果,雨水の浸透が遅い井戸は降雨が多量な際に地下水が希釈され,イオン濃度に下降がみられる。浸透が速い井戸は地表水の浸透量が大きく、そのため糞尿散布の直後に濃度の急激な上昇が起こりやすい。
Keyword: 地下水水質, 陽イオン, 陰イオン
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発表番号 7-11
Effect of reservoir consolidation in a landslide block
okuyama takehiko [National Institute for Rural Engineering]
kuroda seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
nakazato hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
natsuka isamu [National Institute for Rural Engineering]
地すべり地におけるため池の浸透防止工の効果
○奥山武彦 [(独)農業工学研究所]
黒田清一郎 [(独)農業工学研究所]
中里裕臣 [(独)農業工学研究所]
長束 勇 [(独)農業工学研究所]
地すべりブロック冠頭部凹地にあるため池のジオメンブレン敷設による浸透防止工施工前後の地下水流動状況の調査を行った。1m深地温探査で施工前に主に崖錘堆積物層の中に推定された水みちは施工後には数,断面積ともに大きく減少した。温度検層によって基盤中にも流動層があることが見出された。地下水水質のヘキサダイヤグラムパターンの変化からも施工後は貯水からの漏水の影響がなくなったことが窺えた。
Keyword: 地すべり, 水みち, ため池
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発表番号 7-12
Gradation and Permeability of Sedimentation Crust
Ryotaro_Matsui [Graduate School of Agriculture,University of the Ryukyus]
Chizuko_Sunabe [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Seiichi_Gibo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
Sinya_Nakamura [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
堆積クラストの粒度と透水性
○松井亮太郎 [琉球大学大学院農学研究科]
砂辺千寿子 [琉球大学農学部]
宜保清一 [琉球大学農学部]
中村真也 [琉球大学農学部]
堆積クラストの透水性は,動水勾配の上昇に伴って低下する。堆積クラストの浸透圧密による透水性低下の様相や透水係数は,その粒度組成によって異なることが考えられる。ここでは,粒度組成の異なる堆積クラストについて定水位透水試験を行った。粘土分の多い試料では,動水勾配の上昇に伴う土構造の変化は比較的小さく,砂分の多い試料では,高い動水勾配において浸透圧密の影響が顕在化した。
Keyword: 堆積クラスト, 粒度, 透水性
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発表番号 7-13
Effect of upside down plowing on change of soil properties of Isahaya bay polder
Hiroyuki NUKUMIZU [Graduate school of natural science and technology, Okayama university]
Takeo AKAE [Faculty of environmental science and technology, Okayama university ]
反転耕起が諫早湾干拓地土層の変化に与える効果
○温水 弘之 [岡山大学大学院自然科学研究科]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
諫早湾干拓地の土壌物理化学性の経年変化を調査した。その結果,自然条件や水切り工だけの乾燥では含水比の低下の停滞が確認された。しかし,反転耕起を行ったことによって,含水比は再び低下し,その停滞が改善されていることが明らかになった。含水比の低下にともなって塩分濃度も減少しており,土壌が乾燥をうけて保水性などの土壌物理性が変化し除塩が進んだと考えられた。また,反転耕起による深部の地耐力の増大もみられた。
Keyword: 反転耕起, 乾燥,
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発表番号 7-14
EFFECTIVE DRAINAGE IN TIDELANDS USING THE “FLUSH DRAINAGE SYSTEM”
Katsuhiro_Sakai [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Toshio_Morita [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Koji_Ishimaru [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]
Hirohisa_Eguchi [SAGA PREFECTURAL RURAL DEVELOPMENT DIVISION AGRICULTURAL ADMINISTRATION DEPARTMENT]
「フラッシュ工法」による干潟排水対策の有効性について
坂井克宏 [佐賀県鹿島農林事務所]
森田敏夫 [佐賀県鹿島農林事務所]
石丸浩司 [佐賀県鹿島農林事務所]
○江口洋久 [佐賀県農政部農村整備課]
有明海沿岸地域においては,干潟の発達に伴う排水樋門の澪筋閉塞等による背後農地の排水障害が大きな問題となっている。このため,佐賀県では,有明海の干満差を利用して海水をフラッシュさせ,澪筋を維持する対策(フラッシュ対策)を試験的に導入し,鹿島市七浦干拓浜樋門に設置した実験施設により澪筋維持の有効性を検証した。
Keyword: 海岸保全施設, 干潟排水対策, 澪筋確保
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発表番号 7-15
Soil degradation by excess tillage
Masahide_Suzuki [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]
Katsuyuki_Soma [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]
過剰な耕耘管理による土壌物理性の劣悪化
○鈴木将英 [北海道大学大学院農学研究科]
相馬尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
過剰に膨軟化した土壌は毛管飽和やその後の重力排水の過程で間隙が減少するが、この現象をSlumpingといいHardsetting-soilの生成要因の1つである。低乾燥密度の充填供試体(黒ぼく土)を用いて、Slumpingが発生する充填条件すなわち膨軟化の程度を明らかにするとともに、Slumpingと圧縮(静的締固め)による間隙の減少量を比較した。また過剰に膨軟化した土壌では、Slumpingの影響は圧縮に匹敵することを示した。
Keyword: 耕耘管理, Slumping, 間隙構造
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発表番号 7-16
Functonal decline of drainage and the counterplan at upland fields of sand dune
Choichi Sasaki [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Shukithai Pongpattanasiri [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Nobuhiko Matuyama [Faculty of agriculture and life science, Hirosaki university]
Hideaki Takamatu [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]
Osamu Ito [Tohoku agricultural administration office, Kitaoou land improvement, planning and management office ]
屏風山砂丘畑の暗渠機能低下と対策
○佐々木 長市 [弘前大学農学生命科学部]
Pongpattanasiri Shukithai [弘前大学農学生命科学部]
松山 信彦 [弘前大学農学生命科学部]
高松 英明 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]
伊藤 修 [東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]
青森県の屏風山砂丘畑は、鉄による暗渠機能低下に対する対策を求められている。その対策として、吸水管を還元層にのみに存在するように地表下3m地点に埋設することにより、管内での鉄沈殿を抑制することを考えた。本報告では、この吸水管周囲の鉄濃度及び管内への鉄の沈殿状況を調査し、地下水中の鉄濃度が深度方向に高くなること及び吸水管における鉄の沈殿が少なくなることなどを明らかにした。
Keyword: 暗渠, 鉄, 機能低下
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発表番号 7-17
improvement of subsoil under tea field by rotor-bucket machines
masaharu komamura [tokyo university of agriculture]
shoichi goto [shizuoka tea experiment station]
abe yuuko [tokyo university of agriculture]
ロータバケットによる茶園造成地の土層改良
○駒村正治 [東京農業大学地域環境科学部]
後藤昇一 [静岡県茶業試験場]
阿部祐子 [東京農業大学地域環境科学部]
静岡県の茶園造成では、改良山成畑工がほとんどであり、良質な表土の埋没や不良な下層土が露出することがある。本研究は土層改良のために開発されたロータバケットを用い、土壌の物理性の改善と早期成園を目指したものである。ロータバケットによる混層は、土壌の膨軟と粗間隙増加などに効果がみられた。その結果、茶の根群の発達、順調な水分消費と排水および初期生育の促進が認められ、早期成園が可能となった。
Keyword: 茶園造成, 土層改良, 土壌物理性
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発表番号 7-18
Study of possibility of dry land wasabi growth for use of quasi-field
Akira SHINJO []
Taichi ONO []
里地における陸わさび栽培の可能性研究
○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]
小野 太一 [三重大学生物資源学部]
本研究は海抜高度が50m前後の里地と呼ばれる場所での陸わさび栽培の可能性を探ったもので、3ヵ年の栽培試験報告である。平成12年度(初年度)は試行錯誤であり、生存率(ワサビ苗が盛夏時期を乗り切った割合)は30%にとどまったが、平成13年度は80%を超えた。しかしながら平成14年度は60%に落ちた。この変動原因を環境条件から検討し、畝の排水性不良と高温化の複合したことが原因であろうと推定した。
Keyword: 陸ワサビ, 農地環境, 土層改良
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発表番号 7-19
Farm Land Consolidation and Village Farming in One Farm Organization:A case of TAKENAO Cooperation
Chinao Teramoto [Hokkaido College, Senshu University]
水田の基盤整備と集落一農場方式−竹直生産組合の事例−
○寺本 千名夫 [専修大学北海道短期大学]
新潟県吉川町竹直集落では、国営農地再編パイロット事業、21世紀型水田モデルほ場整備事に取り組み、大規模区画を実現すると同時に、3年間の話し合い、先進地見学、学習会を重ね、集落一農場方式を実現した。その結果、集落内のトラクターは、43台が3台、田植機は、48台が3台、コンバインは、31台が3台となり、機械装備の大幅な軽減を実現した。この竹直集落の選択は、今後の水田農業に対して重要な方向性を示していると推断される。
Keyword: 21世紀型水田モデルほ場整備事業, 集落一農場方式, 特定農業法人
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発表番号 7-1
Development of Pellet Manure taking account of Nutrient Losses by Surface Flow
Makoto ICHIMIYA [Graduate school of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]
Machito MIHARA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
Yusuke OKAMURA [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
肥料成分の表面流出を考慮したペレット堆肥の開発
○一宮 誠 [東京農業大学大学院農学研究科]
三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
岡村 裕介 [東京農業大学 地域環境科学部]
現在、環境保全の観点から有機農業の発展が期待されているが、堆肥の比重は軽く降雨に流されやすいことが懸念される。本研究では従来の堆肥をペレット状に成形、加工処理を施したペレット堆肥を開発し、さらに凝固剤として糖蜜を添加し改良を行った。また、ペレット堆肥の耐水性および化学肥料、堆肥における肥料成分の流出特性について検討し、ペレット堆肥における肥料成分の表面流出抑制効果を評価した。
Keyword: ペレット堆肥, 肥料成分, 表面流出
GET PDF=03/0307-01.pdf
発表番号 7-10
Working status of Bekkai biogasplant
Takashi Okamoto [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Tetsuya Ishida [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Keitaro Kurita [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
Teruo Ishiwata [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
別海バイオガスプラントの稼働状況
○岡本 隆 [(独)北海道開発土木研究所]
石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]
栗田 啓太郎 [(独)北海道開発土木研究所]
石渡 輝夫 [(独)北海道開発土木研究所]
別海バイオガスプラントでの立上げ後から連続稼働での、処理に伴う原料糞尿性状の変化、原料糞尿投入量、バイオガス発生量、温度状況、メタンガス濃度を調査した。卆y自体は順調に進行しているが、糞尿竣の量的不足と低濃度が舗乙衿瘟驍lえられた。そして、今後の対策等を検討した。
Keyword: 舗乙衿縮炯歡, 家畜糞尿, 卆y
GET PDF=02/0207-10.pdf
発表番号 7-11
Properties of Charcoals which are Made from Trash Flown Down to Irrigation Canal
Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
農業用排水路に流着したゴミ等の炭化物の特性
○齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]
山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]
有機性廃棄物の循環利用技術として,炭化に着目し,生成炭化物を再資源炭と命名している。炭化条件(温度)を変えた農業用用排水路の流着ゴミ等の再資源炭を土壌に施用し,物性及び肥料成分分析を実施することにより,その特性変化が確認された。また,植物を用いた発芽・生育試験結果から,重量10%以下の添加では支障なく,有機性廃棄物の循環利用技術の1つとして,炭化は有効であると考えられた。
Keyword: 炭化, 廃棄物, 土層改良
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発表番号 7-12
Comparsion of four water purification models using charcoal as filter
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
水質浄化のための木炭の適用方法の比較
○山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]
凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]
齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]
4タイプ(水平流、下降流、上向流、散水)のベンチケールの模型を用いて、木炭の水質浄化機能を調査した。実験の結果、滞留時間の設定によって、浮遊物質の除去、透視度の改善等の浄化効果に有無が見られた。また、模型内の無機性堆積物を調べたところ、上向流タイプでは木炭層上流に堆積物が多くみられ木炭層に堆積物が少なく、水質浄化効果の持続に有利と考えられた。
Keyword: 水質, 木炭, 資源循環
GET PDF=02/0207-12.pdf
発表番号 7-13
Qualitative analysis for water purification capacity of carbonized waste
Eisaku SHIRATANI [National Institute for Rural Engineering]
Ikuo YOSHINAGA [National Institute for Rural Engineering]
Yanwen FENG [National Institute for Rural Engineering]
Hitoshi HASEBE [National Institute for Rural Engineering]
再資源炭の水質浄化に関する定性的評価
○白谷 栄作 [農業工学研究所]
吉永 育生 [農業工学研究所]
馮 延文 [農業工学研究所]
長谷部 均 [農業工学研究所]
間伐材の炭化物をろ材として使った接触酸化法における再資源炭の物理吸着及び生物的浄化機能を室内実験により明らかにした.その結果,炭は,物理吸着によって有機物(COD)を除去し,特に,1050℃の再資源炭は高い除去機能と溶液の脱色機能が優れていることが判明した.また,炭は,黒ボクの土粒子に対して吸着・沈降による顕著な除去効果を示したが,アルカリ土壌の島尻マージに対しては沈降を阻害した.
Keyword: COD, SS, 室内実験
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発表番号 7-14
Study of the water quality evaluation of irrigation ponds for the northern part of Vietnam by neural networks
LE THANH HAI []
AOKI RYOHTATSU []
KOYAMA SHUHEI []
ニューラルネットワークによるベトナム北部池沼群の水質分析とその評価(1)
○LE THANH HAI [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
青木 亮達 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
小山 修平 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では、四季を有するベトナム北部の首都ハノイ郊外のバンチ池沼群を対象として、その池沼群の水質を調査し、観測した富栄養化現象をニューラルネットワークにより解析することで、富栄養化現象を分析・測定しやすい物理・化学的項目(指標)に結び付けることを目的とする。そして、地域の低経済力を踏まえて、抽水植物による水質浄化能力を換算し、環境改善方法を考える。
Keyword: ため池, 水質, 環境保全
GET PDF=02/0207-14.pdf
発表番号 7-15
Seasonal Change of water environment of the agricultural reservoir
Ikuo YOSHINAGA [National Institute for Rural Engineering]
Eisaku SHIRATANI [National Institute for Rural Engineering]
Yanwen FENG [National Institute for Rural Engineering]
Tatsuo MIYAZAKI [Chiba University]
Hitoshi HASEBE [National Institute for Rural Engineering]
調整池の水質環境の季別変化
○吉永 育生 [農業工学研究所]
白谷 栄作 [農業工学研究所]
馮 延文 [農業工学研究所]
宮崎 龍雄 [千葉大学]
長谷部 均 [農業工学研究所]
農業用調整池における水質環境の季別変化の把握を目的として現地調査を実施した.1年間にわたり,一週間に1回から二週間に一回の間隔で,水域内の複数点で水深別に調査を行い,水質環境の時間的,空間的な変化を把握した.また,併せて顕微鏡による観察を行い,優占種となる藻類の把握を行った.
Keyword: 水質, 植物プランクトン,
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発表番号 7-16
pH Fluctuation and its Simulation in Irrigation Reservoir Having Tea Gardens in the Watershed
Yasuhiro MATSUZAWA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Hideo NAKASONE [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Tomihisa YAMAMOTO [Tenryu High School of Forestry]
Hisao KURODA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
Tasuku KATO [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
茶園地帯のため池のpH変動とそのシミュレーション
○松澤 泰宏 [茨城大学農学部]
中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
山本 富久 [静岡県立天竜林業高等学校]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
本研究では集水域に茶園地帯を持つ農業用ため池とその集水域の水質調査を行った。その結果、台地上にある茶園地帯からの湧水で形成される河川とため池において、硝酸態窒素濃度が30mg/Lを超えていることと、水素イオンが流出し酸性化が引き起こされていることが認められた。よって、本報告では、このため池のpHについて測定とシミュレーションの結果から考察することにする。
Keyword: 環境保全, 茶園, 酸性化
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発表番号 7-17
Landuse and Water Quality of Oxbow Lake in Iahikari River Basin
Toshimitu Kanbe [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tadao Ymamoto [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
石狩川河跡湖の水質と周辺土地利用の関係
○神戸 敏光 [北海道大学大学院農学研究科]
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
石狩川中下流に位置する河跡湖は、農村地帯において多用な機能の発現が期待される。そのためには、河跡湖の水質を良好に保つことが不可欠である。本研究では、河跡湖の水質と周辺土地利用の関係を調査した。調査の結果、T-N、T-P濃度と畑地面積率の間に正の相関が認められた。転作が進行し畑地面積が増加することで、河跡湖の水質悪化が懸念される。また、流入河川のある河跡湖では、CODが低い傾向が見られた。
Keyword: 河跡湖, 水質, 土地利用
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発表番号 7-18
Stadies on water quality of small ponds in Ishikari Peatlands
Shin-ichiro Wakayama [Hokkaido University of Agriculture]
Taku Nishikawa [Hokkaido University of Agriculture]
Masao Yazawa [Hokkaido University of Agriculture]
石狩泥炭地内小湖沼の水質変動要因
○若山 信一郎 [北海道大学大学院農学研究科]
西河 琢 [北海道大学大学院農学研究科]
矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]
開発された泥炭地の典型である石狩泥炭地内の5つの小湖沼において湖沼水と流入水の水質調査(COD,SS,TN,TP,水位など)を行った。また空中写真を用いて20年間の湖沼周辺の土地利用変化の解析も行った。湖沼水の水質はCOD,TNなどが環境基準値を上回り,有機汚濁・富栄養化の進行が認められた。また土地利用解析では全ての湖沼で水面が縮小が確認できた。さらにアオコの発生でCOD,SS,TNが増大する傾向が認められた。
Keyword: COD, TN, 土地利用
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発表番号 7-19
Influences on Multi-purpose Water Use by the Change of Water Quality of Canal through Village
Masayuki Furukawa [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
集落内水路の水質変化が地域用水に与える影響
○古川 政行 [滋賀県立大学環境科学部]
金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
集落を上流部と下流部に分けて,地域用水の水質と利用状況との関係について検討した.水質は集落通過時に悪化する傾向にあり,特に家庭内で炊事等に水が使われる時間帯の濃度の上昇が大きかった.一方,戸別訪問で用水の利用状況を調査し,集落の上・中・下流に分けて検討したところ,利用目的では上流と下流の間に違いは見られなかったが,利用頻度については下流に行くにしたがって減少していた.
Keyword: 地域用水, 水質,
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発表番号 7-1
A basic study on the estimation of river using Daphnia
noriko Sakurai [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
katuro Maekawa [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
ミジンコを用いた河川水の評価に関する基礎的研究
○櫻井 紀子 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]
ミジンコは化学物質に対して早急な反応を示すことが知られている。また濁度に対しても反応することが知られている。本研究では物質の流入、沈降等を併発する自然河川を対象地とし、降雨等による流域からの流出土砂に着目したミジンコの生理反応について調べた。その結果、地点間の堆積土砂の違いによってミジンコの個体数変動、耐久卵形成率等に違いがみられ、中でも耐久卵形成率とSS濃度は高い相関を示すことが明らかとなった。
Keyword: ミジンコ, 土砂, バイオアッセイ
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発表番号 7-1
Function of water quality purification in paddy field
Yoshirou Shimizu〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕
Shigeo Ishikawa〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕
Sadao Nagasaka〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕
Eiichi kohno〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕
水田の水質浄化機能に関する研究
○清水 芳朗〔日本大学生物資源科学部〕
石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕
長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕
河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
湖沼等閉鎖性水域が富栄養化した原因の一つには、栄養塩類の農用地域等面源からの流入も挙げられる。これは、公共用水の汚濁原因としても懸念されている。一方で水田には窒素やリン等の除去機能が確認されている。本調査では窒素やリン等の物質収支の算出や検討を行い、水田の水質浄化機能の一端を明らかにすることを目的とした。その結果、灌漑方法の相異や用水量の変化は、物質量収支に大きな影響を与えていることが示された。
Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支
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発表番号 7-10
Effects of Seepage Flow Velocity and Water Quality on the Nitrification Ability of Hyporheic Zone in a Natural River
Hiroki Fukuda〔United Graduate Course Agr. Sci., Ehime Univ.〕
Michikazu Ban〔Faculty of Agriculture, Kochi University〕
河岸砂礫浸透層における硝化能力に対する浸透流速・水質の影響について
福田 裕毅〔愛媛大学大学院連合農学研究科〕
○伴 道一〔高知大学農学部〕
河川浸透層中の硝化細菌の活性に浸透水の物理・化学環境が与える影響の解明を試みた。浸透水が砂礫層を一方向に通過することは硝化細菌の活性を高め,浸透流速は硝化量に大きな影響を与えることがわかった。浸透流速が大きい条件下では,窒素濃度が高いとき,増殖モデル推算値の約3倍の硝化が生じた。細菌の増殖速度が低い低窒素濃度下でも,増殖モデルから推算される最大量の70%に相当する窒素が酸化されることがわかった。
Keyword: 水質, 無機態窒素, 河岸浸透層
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発表番号 7-11
Chemical speciation by Geochem-PC
Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
Geochemを用いた溶液の化学種分析の例
○西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕
溶液中の元素は全てイオンになっていると仮定することが多いが、実際には解離平衡、反応平衡が生じている. 溶液中の化学平衡を仮定した化学種分析プログラムの一つであるGeochemを用いてAlイオンを含んだ溶液中のイオン濃度組成を推定し、結果について考察し、錯イオンを形成するようなイオンの測定の際には,事前に化学種分析で予測することにより、適切な分析が行える場合があることを示した.
Keyword: 化学種分析, Al, 酸性雨
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発表番号 7-12
Development of on-site FIP system for continuous monitoring of water quality from forested basin
Akio TADA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕
Eriko YAMAMOTO〔Yanmar Diesel Engine Co., Ltd.〕
Tomoya Ohira〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕
Haruya TANAKAMARU〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕
Takeshi HATA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕
山林渓流水質の連続モニタリングのための現場設置型FIPシステムの開発
○多田 明夫〔神戸大学農学部〕
山本 江梨子〔ヤンマーディーゼル(株)〕
大平 智也〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕
畑 武志〔神戸大学農学部〕
面源からの負荷流出を評価するため、現場設置型の水質自動観測システムを開発した。本システムはイオン選択性電極(ISE)を用いたフローインジェクション分析法を基としており、自動校正回路、装置の洗浄回路、フィルタの目詰まり防止機能を有する。測定項目はナトリウム、カリウム、塩化物イオン、水温・気温であり、15分に一度の分析を実現している。実際に奈良県五條市の山林流域に機器を設置し、現場観測を行っている
発表番号 7-13
Outflow Loads from the Paddy Area and the Town Watershed
Akira KUDO〔Faculty of Agriculture and Life Science Hirosaki University〕
Mattashi IZUMI〔Faculty of Agriculture and Life Science Hirosaki University〕
Yuki OOSHIMATANI〔Faculty of Agriculture and Life Science Hirosaki University〕
水田地帯と農村市街地からの流出負荷量
○工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕
泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕
大島谷 志〔弘前大学農学生命科学部〕
降雨時における連続観測から降雨量(R)に対する流出負荷量(L)の関係について検討した結果、水田地帯の流出負荷量は農村市街地からの排水を受ける鶴田町廃堰に比べ、COD、T−N、T−P共にかなり小さい値を示した。特に栄養塩類では10%以下の流出負荷量である。差引き負荷量も農村市街地の方がかなり大きく、農村地帯においても土地利用状況によって周辺の水環境に与える影響が全く異なることを示した。
Keyword: 流出負荷量, 水田地帯, 農村市街地
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発表番号 7-14
Water quality of river basin in subtoropical islands
Kenji Banzai〔Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS〕
Taizo Masuda〔Okinawa Subtoropical Stn. JIRCAS〕
亜熱帯島嶼における河川流域の水質について
○坂西 研二〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
増田 泰三〔国際農林水産業研究センター沖縄支所〕
近年、亜熱帯において大規模な農地造成の結果、大量の土砂や家畜ふん尿、過剰な化学肥料、家庭排水等が沿岸海域に流出し、サンゴ礁などの生態系を破壊し、島嶼の環境に深刻な影響を及ぼしている。降雨のあった日を含め月2回,流域6カ所で水質,濁度を測定した。宮良川中・上流域では,全窒素は1〜2ppmと低い値で推移し,畜舎直下や轟川流域では4ppm以上と高くなった。懸濁土砂量とリン関係は密接でもあり,雨が降ると平時より100倍程度高くなることが明らかとなった。
発表番号 7-15
Material Transport Model of Rural Area by Tank Model
AKINOBU TOMIYASU〔Univ.Tsukuba Environmental Sciences〕
TAKAAKI AMADA〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕
KUNIAKI MIYAMOTO〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕
農村流域におけるタンクモデルを用いた物質輸送モデル
○冨安 昭亘〔筑波大学大学院環境科学研究科〕
天田 高白〔筑波大学農林工学系〕
宮本 邦明〔筑波大学農林工学系〕
農村域の河川水質を改善するためには雨天時におこる農地や山林など面源からの多量な負荷流出を管理する河川水質のシミュレーションモデルが必要である。本研究ではタンクモデルを用いて水質を予測した。とくに中間流出層における流量・物質の動きを表現するため、貯留水内の負荷変動と吸着脱着モデルの2相モデルとした。その結果、流量とCODはよく現象を説明することが示された。
Keyword: 水質, シミュレーションモデル,
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発表番号 7-16
LIVESTOCK WASTE MANAGEMENT SYSTEMS IN SCOTLAND(UK)
Eikich Shima〔Kitasato University〕
I.F.SVOBODA〔Scottish Agricultural College〕
A.JONES〔Scottish Agricultural College〕
英国における畜産環境問題と家畜排せつ物の処理・利用
○嶋 栄吉〔北里大学獣医畜産学部〕
I.F.ソボボダ〔スコットランド農科大学環境学部〕
A.ジョーンズ〔スコットランド農科大学環境学部〕
近年,地球環境の保全が大きな問題となっており,農業地域においては,家畜糞尿と化学肥料に起因した環境問題の実態解明と対策が大きな課題である。そこで,本報告では,英国における環境問題とその施策を概観し,さらにスコットランド地方の事例調査に基づいて家畜排せつ物の処理・利用の特徴を環境保全の視点から明らかにした。
Keyword: 環境保全, 水質, 地球環境
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発表番号 7-17
Agricultural Landuse and Eutrophic Load-Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()-
Hirofumi KURATA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕
Tetuaki NAGASAWA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕
Takashi INOUE〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕
Tadao YAMAMOTO〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕
農業的土地利用形態と流出負荷の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境保全に関する研究(察法
○倉田 裕史〔北海道大学大学院農学研究科〕
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕
本研究では、流域土地利用と流出負荷との関係を検討した.その結果、土地利用割合、とくに畑地・草地率の増加に伴う比負荷増加の傾向が確認できた.その中でも、栽培作物で推定される単位面積当たりの施肥量と比負荷の関係が、農地率以上に強い因果関係にあることを示すことができた.
発表番号 7-18
TOMIJIRO HARUTA
HIROYUKI TARUYA
TERUHITO MIYAMOTO
農業系負荷による水質汚濁に関するリスク指標について
○久保田 富次郎〔農業工学研究所〕
樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕
宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕
窒素を対象物質とした農業系窒素負荷による水質のリスク指標の算定式を示した。この式は、営農因子、流出因子、対象因子より計算される。必要となる情報の多くが既存の統計情報であるため、データの収集や更新が容易である。このことにより河川流域や県、地方といった広域における水質汚濁の潜在的危険性を把握すること等、行政的な活用が期待される。また、九州の実河川流域における指標の適用性について検討した。
Keyword: 水質, リスク指標, 農業環境指標
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発表番号 7-19
Genetic Algorithm solution for estimating the groundwater contamination source
INOUE Kazuya〔Graduate School of Agricultural Science〕
KOBAYASHI Akira〔Graduate School of Agricultural Science〕
AOYAMA Shigeyasu〔Graduate School of Agricultural Science〕
遺伝的アルゴリズムによる地下水汚染源の推定
○井上 一哉〔京都大学大学院農学研究科〕
小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
本稿では地下水の汚染源推定問題に焦点を当て,複数のパラメータを簡便かつ同時に推定できる逆解析手法である遺伝的アルゴリズムの本問題への適用性について検討した.その結果,観測間隔は短くして計測するよりも観測間隔は長くとも観測点を増やした方が汚染源の同定には有効であることがわかった.また,汚染源の位置だけでは予測性能は向上せず,汚染源の幾何的大きさと濃度変化を適切に求めることが重要であることがわかった.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水汚染源, 逆解析
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発表番号 7-1
畑地灌漑の実態からみた灌漑スケジュ−ルの可能性
○駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕
岩田 崇利〔東京農業大学大学院農学研究科〕
本研究の目的は、農家が実際に行う畑地灌漑の実態把握からみた計画的な灌漑の可能性の検討である。現状では灌漑実施に当たり、適切な予測は困難である。たとえば農家が灌漑を実施した後に、降雨が発生し貴重な用水が無駄となったり、反対に降雨を予測して灌漑を控えたが降雨が発生せず水分不足が生じるなどである。計画的な灌漑の実施が可能かどうか、土壌水分のシミュレ−ション結果とともに降水確率の両面から検討した。
Keyword: 畑地灌漑, 果樹園, 水利用実態
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発表番号 7-10
地下灌漑条件下における土壌中の水と塩の挙動について
○田中 邦彦〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
インダス川流域などで問題となっている農業排水処理問題対策の一環として、暗渠排水システムを利用した排水の地下灌漑と淡水による地表灌漑の組み合わせについて、人工気象室内における簡単なカラム実験と数値計算を行った。その結果、作物の生育は多少抑制されたものの、淡水利用量を抑制することができた。また、地表灌漑時期の決定には土壌水分減少法の適用は困難であり、今後の検討課題となった。
Keyword: 排水利用, 地下灌漑, コンピュータシミュレーション
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発表番号 7-11
地中灌漑の実用化に関する研究(V)―負圧設定のホースによる給水管理―
○谷川 寅彦〔大阪府立大学農学部〕
本多 康久〔滋賀県立大学環境科学部〕
岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕
矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕
本報では、これまで低正圧設定が主であった不織布ホースについて管内負圧設定条件下で栽培への適用可能性を検討した。実験は、雨除け栽培レタスを対象に、新規に作成したホース(給水部開孔数16と32箇所)および素焼き多孔質管区の3試験区で行った。検討結果から、今回作成の不織布ホースを適用することにより、負圧による給水管理条件下においても従来の素焼き多孔質管と同等以上の給水管理が実現できることがわかった。
Keyword: 地中潅漑, 不織布, 設定圧力
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発表番号 7-12
マルチ栽培圃場における畑地灌漑と肥料収支
○菊次 篤志〔九州大学大学院〕
中野 芳輔〔九州大学農学部〕
舟越 保〔九州大学農学部〕
作物の高品質化を求めるために肥料多用の傾向が強まり、土壌、地下水等の環境への影響が問題となってきている。 一方では、ハウス栽培、マルチ栽培等の栽培技術の多様化が見られる。本研究では、マルチ区、裸地区の2つの栽培様式について肥料が浸透水におよぼす影響について検討した。消費水量の少ないマルチ区において肥料溶脱は少ないと思われたが、マルチ区、裸地区の窒素溶脱率の差は僅少であった。
Keyword: マルチ栽培, 肥料収支, 水収支
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発表番号 7-13
かん水量と野菜の生長に関する研究
○吉永 安俊〔琉球大学農学部〕
米盛 重保〔琉球大学農学部〕
かん水量と野菜の生長量の関係をビニールハウス内でパミスサンドを培地として1%標準液肥を用いて栽培し明らかにした。培地水分量を飽和状態、pF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に設定しかん水の上限値とした。野菜はサラダ菜を用いた。その結果、培地水分量が多いほどサラダ菜の生長量が大きく、また、サラダ菜生重1gを生産するための要水量も飽和培地が最も小さいことが明らかになった。沖縄では高温期ほど要水量は大きい。
Keyword: かんがい, 培地水分, サラダ菜
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発表番号 7-14
土中水分の発現度数分布について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(次法
○澤 剛〔明治大学農学部〕
渡邉 千洋〔明治大学農学部〕
静川 英宏〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕
関東ローム層の立川ロームに設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を毎日一回観測した。主に作付け期間(約60日)を中心に、水分張力値とpF値の発現頻度をヒストグラム化した。正規性の検定(χ2適合度検定)を行なうことにより、作付け期の水分張力値の分布は、浅い土層・深い土層とも、正規分布でないことが多いが、pF値の分布は正規分布に従うことが多いことを示した。
Keyword: 土中水分, 関東ローム, ヒストグラム
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発表番号 7-15
コンクリート開水路の経年変化と耐用年数
○丹治 肇〔農業工学研究所〕
竹村 武士〔農業工学研究所〕
谷本 岳〔農業工学研究所〕
蘭 嘉宣〔利根川水系土地改良調査管理事務所〕
農業用水の開水路の耐用年数は30年であるが、実際には維持管理により、より長期に利用している。ここでは、開始した実態調査結果を述べた。老朽化に伴う問題点には/縅表面の荒れ⊃縅表面の亀裂の発生と漏水E殄等の水路表面の移動と漏水があった。これらの問題点と経年変化を調べるには、年数だけでなく気温等の要因で整理が必要である。また、下水道を参考にすれば、維持管理費が急増する経年数が予想される。
発表番号 7-16
水路改修時における水管理及び分水方式の設定
○中 達雄〔農業工学研究所水工部〕
島 武男〔農業工学研究所水工部〕
田中 良和〔農業工学研究所水工部〕
近年、水路事業は更新及び改修事業が多くを占めている。この時現在の用水路の本来の機能及び管理実態を十分調査し、施設機能の向上と管理・操作の改善などの高度化を図る技術的戦略が必要である。ここでは水管理に関する国内外の文献を基に、水路システム内の水管理方式と分水方式の考え方を整理したので報告する。
発表番号 7-17
山間集落における水田と水源の存在状態とその調査法―山間集落のための集落農民自身による水利情報の調査の提案―
○田辺 直大〔鳥取大学大学院農学研究科〕
長谷川 紘一〔鳥取大学農学部〕
川尻 裕一郎〔鳥取大学農学部〕
中山間地域の対策を進めるには、地域を構成する山間集落の農地や用水に関する情報の構築と農村振興への活用は重要な課題である。本研究では農地や用水等が自己形成的成立過程を有することを考え、山間集落での自己形成的な水利施設の維持・管理活動を支える情報を、限られた資料環境のもとで、集落農民自身が実行可能な方法で、創出する試みを鳥取県の山間集落において行った。
Keyword: 水利用, 水利情報, 山間集落
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発表番号 7-18
水門管理権者の変遷−猪苗代湖十六橋水門の事例−
○石井 宏〔双葉測量設計事務所〕
渡辺 健〔福島県会津農林事務所〕
猪苗代湖は藩政時代から会津盆地の水田を灌漑している。明治政府は安積疏水事業を興し湖を水源として郡山周辺の原野を水田に替えた。その分水・水位調節施設は十六橋水門である。当初安積疏水水利組合が水門の管理を担当したが、湖岸農地に浸水被害が発生し、水門操作に高度な技術が必要になり管理経費を捻出する為に、発電会社に利水操作業務を委任した。平成11年から水門を放流施設として県の責任で治水操作を行う事とした。
発表番号 7-19
インドネシアにおける灌漑水放流ルール決定に用いる降雨データが決定結果に及ぼす影響について
○酒井 一人〔東京大学大学院〕
Yanuar Pruwanto〔ボゴール農科大学〕
インドネシアにおいて安定した乾期作を行うためには、効率的な貯水池管理が必要である。しかし、有効な貯水池管理法は確立されていない。その理由に、水文気象データや過去の貯水池管理情報が少ないこと、降水量の変動が激しく平年的な管理状況を把握できないことなどがある。そこで本研究では、インドネシアの河川流域における10年間の降雨データを用いて、灌漑用水放流ルールと作物損失の関係を数値実験的にシミュレーションし、放流ルールおよび、そのルール決定に用いるデータ期間についてどのようなものがよいか検討した。
Keyword: インドネシア, 貯水池管理, 乾期作
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発表番号 7-1
DMTによる粘性土のKo値推定方法の検討
○藤原 幸彦〔宮城県農業短期大学〕
平塚 智幸〔基礎地盤コンサルタンツ蝓
岩崎 公俊〔基礎地盤コンサルタンツ蝓
三田地 利之〔北海道大学大学院〕
簡便な原位置試験である DMTによるKo値の推定方法を検討を進めているが,新たに東北地方における沖積粘性土地盤4地点でDMTおよび三軸Ko圧密試験を行った。両試験から得られたKo値を比較し,DMTによるKo値の推定方法を検討した結果,土質に応じたKoNC値を考慮したKo推定式を用いることによって,沖積粘性土層のKo値をDMTによって実用上十分な精度で推定し得ることを明かにした。
Keyword: 静止土圧係数Ko, 原位置試験, 粘性土
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発表番号 7-10
まさ土の締固めと正規・過圧密での剪断特性の比較
○鳥山 晄司〔島根大学生物資源科学部〕
まさ土のD値100〜70の締固め供試体を水浸条件で圧密非排水試験し、ペーストからの正規圧密とpc=6と3での過圧密土の試験をし、両者の剪断特性を比較する。D値が95%以上の締固め土では正規圧密より大きな強度定数が得られるが、D値90%で締固めと正規圧密での強度定数はほぼ等しくなり、D値85%以下では締固め土は正規圧密土より軟弱となる。またD値の減少とともに締固め土の低圧での強度は大きく低下する。
Keyword: まさ土, 三軸圧縮試験, 強度定数
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発表番号 7-11
微小ひずみ領域でのシラスの変形
○平 瑞樹〔鹿児島大学農学部〕
三輪 晃一〔鹿児島大学農学部〕
若松 千秋〔鹿児島大学農学部〕
微小ひずみ領域でのシラスの応力〜ひずみ特性を把握する目的から,局所軸ひずみ計の導入と検定,三軸試験室内への設置を試み,従来の外部計測との比較を行った。結果として,三軸室外部で測定するひずみ量は,局所軸ひずみ計より大きな値を示し,初期間隙比の違いによりその大きさは異なる傾向が伺えた。加えて,局所軸ひずみ計による計測は,局所的あるいは初期の微小レベルでの変形を正確に求める試験において有効な手段である。
Keyword: 土の静力学的性質, 地盤の変形,
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発表番号 7-12
トラップドア問題の受働領域における剪断帯の観察
田中 忠次〔明治大学農学部〕
○山崎 仁〔明治大学農学部〕
トラップドア装置で模型地盤を作製し、トラップドア上昇に伴い発生する剪断帯を巨視的に観察すると共に、マイクロスコープを用いて土粒子の軌跡を追い、剪断帯の発生状況を微視的に観察した。また二次元弾塑性有限要素解析を行い、実験のドア変位ー土圧関係・観察結果と比較・検討した。実験と解析の結果はほぼ一致し、双方で破壊の進行性を表現し、確認した。
発表番号 7-13
真空突固め装置の試作について
古賀 潔〔岩手大学農学部〕
三浦 英晃〔岩手大学農学部〕
○織間 宏明〔岩手大学大学院農学研究科〕
締固め土の構造形成に果たす空気の役割を検討するためには,真空中でも突固めを行える試験装置が有用であると考え,開発を試みた。試用の結果,真空中で締固めた土の乾燥密度は空気抵抗がないために低含水比で大気中に比べて増加した。さらに,真空中では透水係数の増加の過程が生じなかった。今回試作した試験装置の機密性,操作性はほぼ満足のいくものであり,これにより真空中での締固め土の作製が可能となった。
Keyword: 締固め, 突固め装置, 土の構造
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発表番号 7-14
エアスレ−キングを考慮した泥質岩のスレ−キング性について
○荒井 涼〔滋賀県立大学環境科学部〕
スレーキング要因としての吸水体積膨張やエアスレーキングを人為的に制御して、スレーキングの発達段階における各試料を作成し、スレーキング性を観察するとともに、原形を保つ試料の力学量を求めた。その結果、スレーキングはエアスレーキングや吸水体積膨張作用の連動により、よりアクテブに発揮される可能性、また再飽和岩の力学量より、スレーキングは各泥質岩に応じた剥がれやすさが重要な因子になる可能性などを指摘したものである
発表番号 7-15
スレ−キングの発生メカニズムに関する実験的検討
○小宮 康明〔琉球大学農学部〕
新城 俊也〔琉球大学農学部〕
スレ−キングの発生メカニズムが幾つか提示されているが、いずれの発生説にも曖昧な点がみられる。本研究では島尻層泥岩を用いて膨潤量試験と3通りのスレ−キング試験を実施し、不等ひずみ発生の観点から実験結果を考察し、先に提案した「スレ−キングは湿潤過程で発生する不均等な膨潤によって引き起こされる引張破壊現象」とする仮説の妥当性について検討している。
Keyword: スレ−キング, 膨潤, 泥岩
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発表番号 7-16
ごみ溶融スラグ微粉末の土質安定材としての利用検討
北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕
○富田 道久〔宮城県農業短期大学〕
藤原 幸彦〔宮城県農業短期大学〕
コークスベット方式で製造された直接ごみ溶融スラグ微粉末の土質安定材としての利用可能性を配合試験を行って検討した。その結果,製造過程の成分調整によって潜在水硬性を高めた直接ごみ溶融スラグ微粉末は,最適含水比で締固められたシルトおよび液性限界よりやや大きな含水比の有機質粘性土に対して,配合条件によっては普通ポルトランドセメント,生石灰ならびに高炉スラグ微粉末と同程度の固結力を発揮することがわかった。
Keyword: 土質安定材, ごみ溶融スラグ, 地盤改良
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発表番号 7-17
廃棄発泡プラスチック破砕片混合土の基本的力学特性
桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕
木全 卓〔大阪府立大学農学部〕
○大野 高弘〔大阪府立大学農学部〕
軟弱地盤における土の自重に起因する諸問題、環境問題を考慮し、廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量地盤材料として用いることを検討した。一面せん断試験と三軸圧縮試験を行い、混合土の基本的力学特性を調べた。その結果、混合比の増加に伴い粘着力が減少し、ピーク時のせん断変位が増加したが、内部摩擦力は変化せず、単位体積重量の軽減も期待できることから軽量地盤材料として利用可能であることがわかった。
Keyword: 軽量混合土, 廃棄発泡プラスチック, 土の静力学的性質
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発表番号 7-18
不良土のパイプライン埋戻し土への利用技術開発(機法 歙亞シ聾撚什爐砲茲詆堽錨擇諒理性・力学性の改良−
吉田 英人〔北海道開発局開発土木研究所〕
小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所〕
○田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所〕
秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所〕
宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所〕
後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕
パイプライン工事において、軟弱な粘性土や含水比の高い土も多量に発生するが、これらの土はトラフィカビリティが得られず十分な締固めができないため、不良土として運搬捨土されることが多い。筆者らは、不良土をパイプライン埋戻し土に利用すべく、石灰等の固化材の添加による不良土の改良効果について検討している。本報は、室内試験結果から得られた石灰系固化材処理土の物理・力学性の特徴について報告するものである。
Keyword: 不良土, 石灰系固化材, パイプライン埋戻し土
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発表番号 7-19
砂の構造変化を考慮した弾塑性構成式とその変形特性
○塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕
木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕
田中 史也〔京都大学大学院農学研究科〕
青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
Keyword: 土の静力学的性質, 密=:土構造, 本研究においては,構造をもつ砂の弾塑性構成式を提案し,構造の消失および低位構造への遷移によって発現する砂の変形特性を考察することを目的とする。この構造の導入により低位の構造へと遷移する砂は,構造が残るが故にせん断強度が低減することが確認された。また,土の圧密特性の正確な数学記述が可能となるとともに,その物理的解釈として構造をもつ土の準定常状態との関係が示された。
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発表番号 7-10
札幌都市圏の土地利用変化と法定土地利用区分の関係
北大農 矢沢 正士・高附 大介
北大院 ○金子 ゆき
都市的地域における都市的土地利用の拡大と農林地の関係を明らかにするため、札幌都市圏を対象に最近の土地利用変化を解析し、法定土地利用区分及び地域環境との関係について検討した。その結果、各市町で都市的土地利用が増加し、農業的土地利用、自然的土地利用が減少していた。荒れ地の増加は市町によって異なるが、特に農振白地区域の面積が大きい市町ほどそれが顕著であることがわかった。
Keyword: 札幌都市圏, 土地利用変化, 法定土地利用
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発表番号 7-11
土地利用計画に関する一考察−市町村農振整備計画の実態をもとに−
玉野総合コンサル 小川 明
国土資源の合理的な利用の見地から市町村農振整備計画に着目し、農振制度の移り変わり及び市町村での農振整備計画策定の取組みを紹介し、1)制度運用の現場での対応の困難性、2)運用の不透明性等手続きの煩雑性を現時点での制度運用の問題点として述べた。今後は制度の透明化、簡素化、迅速化とともに平成9年から実施されている農用地利用計画明確化事業について住民参加、情報公開の観点からも現場での運用が期待される。
Keyword: 土地利用計画, 現場報告,
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発表番号 7-12
生産緑地法改正後の農地利用に関する考察
京大院 ○九鬼 康彰・高橋 強
生産緑地法改正後の土地利用変化を神戸市西区の市街化区域内集落で調べた。その結果,緑地法改正時に農家が生産緑地に振り分けたのは一筆面積が比較的大きく,道路に接していない農地であること,また,昨年の現地調査からは生産緑地の23.2%が不耕作農地になっている一方,宅地化農地の転用は37.2%しか進んでおらず,緑地法の趣旨通りに土地利用が変化しているとはいえない状況にあることがわかった。
Keyword: 生産緑地法, 土地利用変化, 農地転用
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発表番号 7-13
圃場整備を契機とした担い手への農地利用集積−宮城県南郷町二号第三地区の事例−
岩手大農 広田 純一
圃場整備を契機とした農地利用集積の実績を上げている宮城県南郷町の二郷第三地区を対象に、農地利用集積の成功要因を検討した。その結果、「担い手の2ha以上の生産団地の面積シェアが50%以上」という事業要件、町全域での圃場整備事業の推進体制の確立、集落の推進委員による利用調整、標準区画(1ha・50a)の未分割の徹底、一時利用地の毎年の移動、集落単位の農地集団化などが、農地利用集積に寄与していることがわかった。
Keyword: 圃場整備, 担い手育成, 農地利用集積
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発表番号 7-14
グリーンベルト関連法規と土地利用変化に関する考察-ソウルグリーンベルトを事例として-
東大院 ○李 尚遠・佐藤 洋平
本研究では、グリーンベルト関連都市計画法の変遷とソウルグリーンベルト内の経年・部門別土地利用変化面積を比較し分析した。以下のことが明らかになった。1)グリーンベルト内の都市的土地利用への変化面積は、公共施設による土地形質変更が主な原因である。2)区域住民の生活改善のための開発許可件数は、道路、軍事施設、ゴミ処理場などの公共施設の件数より多い。
Keyword: グリーンベルト, 都市的土地利用,
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発表番号 7-15
再利用コストから見た遊休農地管理のあり方
農工研 ○友正 達美・有田 博之・原山 昭彦
遊休農地の再利用コストについて事例分析を行った。その結果,単位面積当たりの総事業費は事業面積及び作付転換の種類の影響が大きく,特に0.3ha未満の地区で高かった。また具体的なコスト要因は,内容的に^篳撤去,荒廃等の復旧,D媛壇整備の3つに類型化でき, きは△茲螢灰好塙發如き△枠敢を伴う場合に高かった。以上の結果を踏まえて遊休地管理のあり方について考察した。
Keyword: 土地利用計画, 農地保全, 農用地計画・整備
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発表番号 7-16
村単田直し事業の荒廃化防止効果
信州大農 木村 和弘
信州大院 ○坂本 充
長野県栄村では「村単田直し事業」を創設し、補助事業の導入できない荒廃地および小団地の整備を進めている。この事業により、当面の荒廃化防止効果が期待される。しかし、大きな団地の中央部で導入されると、将来の地域全体に対する整備が阻害される。田直しの技術特性を踏まえた上で、田直し事業で整備する地区、補助事業等で広域的な整備を行う地区等の区分を行い、目的にあった事業を導入すべきである。
Keyword: 農用地計画・整備, 中山間地域, 荒廃化対策
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発表番号 7-17
棚田保全におけるオーナー制度の実態と課題-長野県更埴市姨捨地区の事例-
岐阜大農 ○根井 かおる・松本 康夫・三宅 康成
近年荒廃の進む棚田を保全するために,各地で行われている棚田オーナー制度の実態と課題を長野県更埴市姨捨地区を事例に調査した。「ふるさと水と土保全モデル事業」で整備された棚田約3haで平成8年から行われている。オーナーの栽培支援などは地元農家から成る「名月会」が行っている。しかし,将来的に継続するためには,オーナーの必須作業への不参加,イベントの開催,名月会の後継者などの課題への対策が必要である。
Keyword: 都市農村交流, 中山間地域, 棚田保全
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発表番号 7-18
都市近郊の耕作放棄地の発生要因と立地条件について
北里大獣医畜産 馬島 修
都市近郊地域における耕作放棄地の発生要因のうち立地条件が放棄・転用にどのように関係しているかを地方都市圏・首都圏のそれぞれで検討した。両地域都市とも農地を利用しなくなると、市街化区域では転用、市街化調整区域では放棄されることが多い。このことから、耕作放棄地は転用に移行する過程であり、ゾーニングの規制などにより、放棄の状態でとどまっているものであると言える。
Keyword: 都市近郊, 耕作放棄, ゾーニング
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発表番号 7-19
淡路島・農村における震災後の水利慣行の変化 −阪神W路大震災における農村環境の変化と対策(3)−
信州大農 ○林 剛一・木村 和弘
香川大工 森下 一男
本報では、震災から3年が経過した淡路島一宮町の深草集落を対象に、農業的土地利用と水利慣行の変化について検討した。溜池が被災した池掛りの水稲作付け面積は、震災後の3年間に激減した。これを契機に伝統的な水利慣行の改正が行われた。水利慣行が改正されたことで、それまで困難とされていた圃場整備の導入が決まった。今後の営農のためには、既存の用水源の強化や用水節約的な潅漑方式を考慮に入れた整備が必要となる。
Keyword: 阪神・淡路大震災, 水利慣行, 農業的土地利用
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発表番号 7-1
農村総合整備事業を通した農村環境整備の動向と課題
農工研 ○小林 宏康・岡本 佳久・筒井 義冨
農村総合整備事業計画の分析を行うと共に、農村整備にとって必要とされる一体的整備の内容を具体化するためのアンケート調査を行った。この結果、農村整備を推進するに当たっては、制度の充実はもとより、事業内容の評価、審査システムを確立することと、住民ニーズを計画に反映させる住民参加型システムの導入が欠かせないことを指摘した。
Keyword: 集落計画, 生産施設, 生活施設
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発表番号 7-1
籾殻灰のコンクリート用混和材としての利用
三重大学生物資源学部 ○月岡 存
三重大学大学院 高山 幸伸
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Keyword: コンクリート材料, コンクリートの性質, 配合設計
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発表番号 7-10
大区画ほ場整備に対する農家の評価とその問題点
新潟県農業試験場 ○水地 勝
新潟県農業試験場 五位野 操
・
Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備(換地を含む),
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発表番号 7-11
営農作業における土の移動について
農業工学研究所 ○長利 洋
・
Keyword: 水田整備, 田面均平, 表土の厚さムラ
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発表番号 7-12
地下レーダによる水田用暗渠及びモグラ穴の検知データ
株式会社光電製作所 ○太田 洋一
株式会社光電製作所 高比良 薫
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Keyword: 暗渠・モグラ穴検知, 地下レーダ,
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発表番号 7-13
薬液注入工法によるトンネルの施工
農林水産省東北農政局 大坪 義昭
農林水産省東北農政局 米田 富雄
農林水産省東北農政局 ○高桑 学・
Keyword: トンネル, 薬液注入工法, 地盤改良
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発表番号 7-14
廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究
北海学園大学大学院 ○伊藤 智明
北海学園大学工学部 久保 宏
北海学園大学大学院 佐渡 知典・
Keyword: 廃棄ビニルシート, リサイクル, 凍上対策
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発表番号 7-15
小田ダム北川層におけるグラウトテストについて
農林水産省東北農政局 大坪 義昭
農林水産省東北農政局 泉 親次
農林水産省東北農政局 伊藤 浩二・農林水産省東北農政局 ○野口 哲秋
Keyword: グラウト, ダム基礎, 透水性
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発表番号 7-16
伊唐大橋における斜材制振対策について
鹿児島県出水耕地事務所橋りょう課 折田 秀三・永池 清隆
鹿児島県出水耕地事務所橋りょう課 ○前田 勉
上野 健治 近縄 隆志・鹿島技術研究所第一研究部第2研究室 鹿児島県出水耕地事務所橋りょう課
Keyword: 斜材制振, ウェイクギャロッピング, ダンパー
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発表番号 7-17
長期養生が軟安定処理土の一軸圧縮強さに及ぼす影響
香川大学農学部 ○青柳 省吾
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発表番号 7-18
流動化処理土内の粘土鉱物が強度特性に及ぼす影響
東京農業大学農学部 ○竹内 康
東京農業大学農学部 小梁川 雅・牧 恒雄
鹿島道路(株)技術研究所 坂本 康文・鹿島道路(株)技術研究所 門澤 忠雄
Keyword: 流動化処理土, 粘土鉱物, 強度特性
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発表番号 7-19
コンクリートダム監査廊プレキャスト化について
農林水産省会津農業水利事務所 ○辻 誠一
農林水産省会津農業水利事務所 武田 典夫
蠕通攘設研究所材料研究室 牛島 栄・新宮川ダム共同企業体 餅田 庄一
Keyword: 二次製品, 工法, 構造物の解析設計
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発表番号 7-1
せん断層における粒子の回転と偶応力
京都大学大学院農学研究科 村上__章
Keyword: 土の剪断・構成式, 地盤内応力・支持力, 構造物の解析・設計
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発表番号 7-10
固化材混入による圧密降伏応力変化の定式化
日本大学大学院農学研究科 川上賢士
Keyword: 締固め・圧縮・圧密, 地盤改良, 土の物理化学的性質
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発表番号 7-11
有限変形解析による受働土圧問題
明治大学大学院 森洋
Keyword: 土圧, 受働土圧, 有限変形解析
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発表番号 7-12
フラットダイラトメータ試験(DMT)による沖積粘性土層のKo値推定
宮城県農業短期大学 藤原幸彦
Keyword: 静止土圧係数Ko, 原位置試験, 初期応力
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発表番号 7-13
ジョイント要素導入による軸対称下粘性土の変形表現
日本大学大学院農学研究科 山口哲男
Keyword: 地盤内応力・支持力, 土のせん断・構成式, 締固め・圧縮・圧密
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発表番号 7-14
有限要素法によるアーチ型地中構造物の限界荷重解析について
明治大学大学院 菊地雅義
Keyword: 地盤内応力・支持力, ,
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発表番号 7-15
取水塔の地震加速度観測と応答計算
東京農工大学農学部 石田昇一郎
Keyword: コンクリート取水塔, 地震応答解析, 地震計測
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発表番号 7-16
重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧の算定−全動水圧による評価−
高知大学農学部 松本伸介
Keyword: 構造物の解析・設計, 地震・振動,
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発表番号 7-17
フィルダム動弾性模型振動実験による堤体形状と振動特性の関係
農業工学研究所造構部 増川晋
Keyword: 地震・振動, 構造物の解析・設計,
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発表番号 7-18
阪神淡路大震災による被災ため池堤体の地震時安定解析
神戸大学農学部学生 尾関雄一郎
Keyword: ため池, 地震, 土の動的性質
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発表番号 7-19
兵庫県南部地震における被災農地の土質特性
中国農業試験場 川本治
Keyword: 土の物理化学的性質, 水田造成,
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