大気の水蒸気圧による風乾状態の土の粒の水分ポテンシャルと質量の定量化 (農業農村工学会要旨)



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2023

発表番号 [1-15]

Quantifications of mass and soil water potential of an air dried soil grain from atmospheric vapour pressure

SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, Shinshu University]・HASEGAWA Yumi[Kanagawa Pref. Government]

大気の水蒸気圧による風乾状態の土の粒の水分ポテンシャルと質量の定量化

○鈴木 純[信州大学]・長谷川 結美[神奈川県]

砂塵は冬季から春季にかけて発生すると認識されている.したがって冬季から春季にかけて砂塵になる土の粒の質量が変化していると考え,要因として大気の水蒸気圧の変化に焦点を当てた.各地の土壌試料の風乾状態の土壌水分ポテンシャルと含水比等を検討した結果、微細な土の粒は吸放湿すること、また大気の気温と湿度から低水分域の土壌水分特性曲線を描いて,土の粒の質量を定量化することができた.

Keyword: 砂塵,湿度,水蒸気圧,微細な土の粒(土粒),密度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2023

発表番号 [4-31(P)]

Estimating Soil Moisture Using Visible Light Spectral Indices

Rimpei Katada[ Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]

可視光領域を用いたスペクトル指標による土壌水分量推定の可能性

○堅田 凜平[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]

リモートセンシングによる土壌水分量推定のコストを低減するため、可視光域を用いたスペクトル指標による土壌水分量推定の可能性を検討した。既存の植生指標に加え、5つの新たなスペクトル指標5つと、土壌水分張力との相関を評価した。一部の新指標は、既存の指標よりも土壌水分張力に強い相関を示しており、これらを使うことで、可視光領域のスペクトルを利用した土壌水分量の推定が可能であると考えられる。

Keyword: リモートセンシング,水資源管理,土壌水分, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2023

発表番号 [4-36]

Case Study for Siren Range Sound Test from Warning Station of Multipurpose Dam

NAGASE Yuka[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・NISHIDE Hiroyuki[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・TACHIBANAi Yuki[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]・HIROSE Ryonosuke[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd.]

多目的ダム警報局における音達試験の実施事例

○長鵝〕害[サンスイコンサルタント(株)]・沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・西出 浩幸[サンスイコンサルタント(株)]・橘 佑季[サンスイコンサルタント(株)]・廣鵝〔最群[サンスイコンサルタント(株)]

ダム下流警報区間における警報局の更新にあたって,放流警報音の到達範囲を確認の上,現況に適した機種選定を行った事例を紹介する.現地でサイレン音について音達試験を実施した所,理論値に対して不達区間が生じていることが確認された.机上計算に基づいた配置では不達区間が生じる可能性があることから,ダム放流警報設備の更新にあたって,計画の妥当性を検証するために現地調査で確認することが重要であることが示唆された.

Keyword: 音達試験,ダム,放流警報, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.319-320 , 2023

発表番号 [4-41]

The effects of the Length between Collector Channel and Bending Part in Bar Screen Type Torrent Intake

KOJIMA Michihiko[School of Agriculture, Meiji University]・TAKASHIMA Masono[JIRCO]・YAMADA Yuhei[Hokkaido Development]・HASHIMOTO Itsuki[Rural Development Bureau,MAFF]

バースクリーン型渓流取水工の集水路と湾曲部との距離と土砂堆積の関係

○小島 信彦[明治大学]・高嶋 眞園[(株)ジルコ]・山田 悠平[北海道開発局]・橋本 樹[農村振興局]

バースクリーン型渓流取水工においてはバースクリーン隙間幅から流入した土砂礫が導水路に堆積し取水障害が生じることがある。本研究では導水路勾配及び集水路と導水路湾曲部との接続部の長さに着目して水理模型実験を行った。その結果、土砂堆積には水路内で生じる跳水の影響があること、導水路勾配が小さいときには接続部を短くした方が土砂堆積が生じにくいことが明らかになった。

Keyword: 渓流取水工,土砂堆積,水理模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2023

発表番号 [5-2]

Small Shaking Table Model Test of Fill Dam with Impervious Function

MORI Hiroshi[Hirosaki University]・TAKABE Yuta[Hirosaki University]

遮水性機能を伴ったフィルダムの小型振動台模型実験

森 洋[弘前大学]・○高部 侑汰[弘前大学]

本研究は、遮水機能等を伴った各種フィルダムの耐震性評価を小型振動台模型実験装置にて実施し、フィルダムの破壊挙動を検討する。強度の強いコア部を持つゾーン型や中心遮水壁型、補強材を敷設したケースは盛土天端での沈下を抑制できる可能性を示した。特に、補強材盛土の場合は天端の沈下開始は他のケースより遅く、天端部に発生したせん断帯の進行を補強材により妨げているため、一定程度の耐震性効果を確認することができた。

Keyword: フィルダム,耐震性評価,振動台模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.339-340 , 2023

発表番号 [5-7]

Long-term Monitoring of Soil Moisture at the downstream slope of the Old Reservoir

MATSUI Moe[ Sanin Kaihatsu Consultant Co., LTD.]・SATO Mari[Academic Assembly, Shimane University]・NAKAMURA Naoki[ Sanin Kaihatsu Consultant Co., LTD.]

ため池堤体下流法面における土壌水分量の長期計測

○松井 萌[山陰開発コンサルタント(株)]・佐藤 真理[島根大学]・中村 直樹[山陰開発コンサルタント(株)]

老朽ため池はパイピングが発生していても管理者の自主対策のみで使用が継続されている状況が散見される.パイピングの進行等を把握することを目的に,土壌水分センサーを用い土壌水分量をモニタリングした.本研究では土壌水分センサーの設置範囲を水平方向に広げ,堤体全体の土壌水分量の変動を調査した.1年程度の計測期間のうち,代かき期には貯水位低下と土壌水分量の変動が連動する可能性を捉えた.

Keyword: 地下浸透・地下水流動, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.349-350 , 2023

発表番号 [5-12]

A database on the profile and finite element mesh for earthdams as agricultural facilities

Haruka Tomobe[School of Environment and Society,Tokyo Institute of Technology]・Seigo Takahashi[National Institute of Technology, Toyota College]

農業用ため池堤体の来歴・有限要素メッシュデータベースの構築

○友部 遼[東京工業大学]・高橋 清吾[豊田工業高等専門学校]

我が国の抱える16万基に及ぶ農業用ため池群は,その多くが江戸期以前に築堤されており,堤体の強度特性に不明な点が多い. そこで本研究は,近代以前に築堤された国内の幅広い農業用ため池を対象として,来歴調査,有限要素メッシュ生成,および想定される物性のもとでモード解析を実施することで,将来の非破壊・迅速な堤体物性推定に資するデータベースを構築した.

Keyword: 土の動力学的性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.359-360 , 2023

発表番号 [5-17]

Basic study on the compression property of tire tips mixed soil-Quantitative evaluation of compressive component by rod-stack model tests-

KIMATA Takashi[Osaka Metropolitan University]・NAKATA Ryo[CTI Engineering Co., Ltd.]・KUDO Yosuke[Osaka Metropolitan University]

タイヤチップ混合土の圧縮特性に関する基礎的研究−積層体模型実験による圧縮成分の定量的評価−

○木全 卓[大阪公立大学大学院]・中田 遼[(株)建設技術研究所]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]

タイヤチップ混合土の圧縮特性を解明するため、ゴム・アルミ積層体の圧縮試験をDIC解析で分析するとともに,全体の圧縮量の予測も行った。その結果,間隙が密になると積層体を構成するゴム棒要素の変形が抑制されることや,変形性粒子の移動に関する付加成分は圧縮がある程度進んでから現れることなどが示された。また,混合土全体の圧縮量についてもここまでに得られている知見で概ねうまく予測できることが示された。

Keyword: 混合土,圧縮特性,積層体模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.369-370 , 2023

発表番号 [5-22]

Model Experiments on Behavior of Debris Flow into a Dam Reservoir

Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kotone TSUJIMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Hina NAGATOMO[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]

ため池貯水池内に流入する土石流の挙動特性に関する実験的検討

園田 悠介[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・辻本 琴音[神戸大学大学院]・○長友 陽奈[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]

豪雨が頻発化する中,ため池が土砂災害により被災する事例が報告されている.本研究では,ため池に流入する土石流の挙動解明を目的とし,勾配30°の斜面を有するアクリル水路を用いて土石流流下実験を実施した.その結果,貯水があることで,堤体への衝撃が緩和され土砂の越流量が抑制されることが示された.一方,土砂流入により水位が上昇することから,越水しない範囲で貯水による減災効果を検討する必要がある.

Keyword: ため池,土石流,貯留水,模型実験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2023

発表番号 [6-1]

Challenges for introduction of remote observation system of irrigation pond

HIROSE Yuichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUDA Shuh[Institute for Rural Engineering, NARO]

ため池遠隔監視システムの導入に向けた課題

○廣瀬 裕一[農村工学研究部門]・吉迫 宏[農村工学研究部門]・松田 周[農村工学研究部門]

ため池遠隔監視システムの実証試験を実施している多気町丹生地区を対象に,同システムを利用した者を対象としたインタビュー調査からその特長と改善点を抽出した結果,特長としては労働負荷軽減や安心感,作業者の安全向上に対する評価が挙げられた.他方,改善点としては想定外の使用法ではあるが,カメラを通して量水標の文字が見えにくいことが挙げられ,水位の把握で水位計の利用に向けた技術的な支援が重要と考えられた.

Keyword: 防災,水管理,遠隔監視,評価グリッド法,インタビュー調査, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2023

発表番号 [6-6]

Evaluation of the Usage Situation of River Management Passages in the River and City Development Support System-Case Study of Akagawa River, Yamagata Prefecture-

Takumi IGARASHI[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahide HAYASHI[Faculty of Agriculture, Yamagata University]

「かわまちづくり」支援制度登録河川における河川管理用通路の利用実態の評価−山形県赤川を事例に−

○五十嵐 匠[山形大学大学院]・標供[票[山形大学]・林 雅秀[山形大学]

効果的なかわまちづくりの実施に向けて、河川区域内の利用実態を把握することが肝要である。そこで本研究では、山形県赤川かわまちづくりの整備区域である赤川河川緑地の河川管理用通路において、タイムラプスカメラを用いた定点観測を行った。その結果を踏まえ、赤川河川緑地の日常的な賑わいづくりに向けて、女性や子ども・若者が複数人で遊べる仕掛けや、北側への人の流れを促す仕掛けが有効であることを提案した。

Keyword: 赤川,かわまちづくり,タイムラプスカメラ,河川管理用通路,利用実態, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.579-580 , 2023

発表番号 [9-3]

Technology Development in the first ever Construction in Japan using Precast Concrete Technology for Weir Pillar of Headworks

Itoh Kouji[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Narumi Ryuichi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Hoteiya Akitsugu[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Kuribayashi Jun[TAISEI CORPORATION]

頭首工堰柱への日本初プレキャスト技術導入による施工革新

伊藤 浩二[東北農政局]・鳴海 竜一[東北農政局]・布袋屋 明嗣[東北農政局]・○栗林 潤[大成建設(株)]

取水機能を維持しながら複数年にわたり頭首工を改築する工事において,限られた非出水期に毎年水門を1門づつ完成させるために工程短縮が必須となった。その対策として,堰柱部をプレキャスト化した日本初の取り組みである。水門設備の設計や河川管理者との協議が完了していることを考慮し,外形寸法や構造形式に変更を加えずに,実績のある工法で,鉛直性の確保の検討や底版との一体化の方法を検討して実施したものである。

Keyword: 二次製品,工法・施工, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.633-634 , 2023

発表番号 [9-30]

Study on Portability of pond-mud soil mixed with neutral stabilizer by trucks

Keita MATSUDA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Shinichiro KAWABATA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Kazuaki HASHIMOTO[Nippon Koei Co., Ltd]

中性固化剤を混合したため池底泥土のダンプトラックによる可搬性に関する検討

○松田 圭大[北海道科学大学]・川端 伸一郎[北海道科学大学]・橋本 和明[日本工営(株)]

ため池内に堆積した底泥土は貯水容量の減少や水質の悪化などため池機能の低下の原因になるため浚渫する必要があるが,高含水状態にあり流動性が非常に高いことから,ダンプトラックによる平積みでの運搬が困難となる. 本報文では,ため池底泥土を想定した土試料に中性固化剤を混合した時の強度や流動性の変化を確認するとともに,ダンプトラックによる可搬性について検討した.

Keyword: 中性固化剤,底泥土,可搬性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.635-636 , 2023

発表番号 [9-31]

Fundamental research on adding value to low-quality recycled aggregates.

HAMIZAN BIN ISMAIL[Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]

低品質再生骨材の高付加価値化に関する基礎的研究

○ハミザン ビン イスマイル[島根大学]・上野 和広[島根大学]

コロイダルシリカを用いた改質では再生骨材の製造コストが高くなるから、あまり利用されていない状況にある。本研究では、改質した再生骨材へ処理コストに見合う価値を付与することでその利用を促進するため、基礎的な検討を行った。着目した付加的な機能としては自己修復性である。低品質再生骨材へ自己修復機能を付与することによって高付加価値化することを目指し、改質再生骨材を用いたモルタルの自己修復性の評価を行った。

Keyword: 再生骨材, コロイダルシリカ,自己修復性,高付加価値化, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.637-638 , 2023

発表番号 [9-32]

Effects of Differences of Pre-curing of steam curing on forms and distribution of air voids in concrete

Yamasaki Koji[Department of Dryland Science Graduate school of Sustainability Science, Tottori university]・Suto Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Hyodo Masahiro[Department of Agricultural, Tottori university]・Ogata Hidehiko[The united graduates school of Agricultural Sciences, Tottori university]

蒸気養生における前養生時間の違いがコンクリート中の気泡の形態と分布に及ぼす影響

○山 康史[鳥取大学大学院]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]

本研究では、前養生時間が異なるコンクリート供試体に蒸気養生を行い、打設面および供試体中央部を対象に気泡の形態の観察および総気泡個数を評価した。研究の結果、総気泡個数は全ての供試体において中央部よりも打設面の方が多いことがわかった。また蒸気養生を行った供試体では、全ての断面に気泡同士が合体したような形態の気泡が数多く見られ、合体した気泡は粗大な空隙となり凍結融解抵抗性を低下させる可能性が示唆された。

Keyword: プレキャストコンクリート,蒸気養生,気泡, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.639-640 , 2023

発表番号 [9-33]

Bond strength of polymer cement mortars to calcium-leached mortar

Yoshida M.[Graduate School of Natural Science and Technology,Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]

カルシウム溶脱した母材モルタルに対する各種ポリマーセメントモルタルの付着性

○吉田 美里[島根大学(院)]・上野 和広[島根大学]・石井 将幸[島根大学]

コンクリート構造物の長寿命化を図るため補修・補強が適用されるが、劣化により母材コンクリートの変質が生じている場合、補修・補強材料との付着性に影響が生じる。コンクリート水利構造物では、カルシウム溶脱が発生することによる付着強度の低下が明らかになっている。本研究では、ポリマーセメントモルタルを対象に、母材モルタルのカルシウム溶脱と補修・補強材料の仕様、付着強度の相互関係を分析した。

Keyword: 付着強度,カルシウム溶脱,無機系補修材料, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.641-642 , 2023

発表番号 [9-34]

Evaluation of Long-Term Durability of Inorganic Surface Coating Methods Using Silicate Impregnation Materials

IWASAKI Tsukasa[Kochi university]・NAKAMURA Arisa[Kochi university]・SATO Syushi[Kochi university]

けい酸塩系表面含浸工法を用いた無機系表面被覆工法の長期耐久性評価

○岩崎 司[高知大学]・中村 亜里沙[高知大学]・佐藤 周之[高知大学]

本研究では、寒冷地における無機系表面被覆工法とけい酸塩系表面含浸工法との複合工法の施工後6年時の追跡調査の結果を整理した。補修箇所の緻密性や水密性といった特性を評価できる表層透気試験では、両地区ともに施工後1、2年時と比較して表層透気係数が上昇し、開水路表層部の劣化が確認された一方、目視試験では両地区ともひび割れや変状の発生は確認できなかった。

Keyword: けい酸塩系表面含浸材,表面含浸工法,表層透気試験, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.643-644 , 2023

発表番号 [9-35]

Estimatio of Wear-Delaying Effect of Silicate-based Surface Penetrant-Case Study with U-shaped Gutter in Long-term Service-

KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・IZUMI Shinichi[izumikensetsukougyou Co. Ltd.]・TOYOSHI Akihiko[izumikensetsukougyou Co. Ltd.]

けい酸塩系表面含浸材による摩耗遅延効果の試算−長期供用されたU形側溝を用いた事例−

○金森 拓也[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・泉 伸一[泉建設工業(株)]・豊吉 明彦[泉建設工業(株)]

けい酸塩系表面含浸材は,コンクリート表層の耐摩耗性を向上させる効果が確認されている一方で,それが何年分の摩耗遅延に相当するかといった時間的な議論はなされていない.本研究では,促進摩耗試験を用いた摩耗遅延効果の算定手法についての考え方を示すとともに,実際に現地で43年供用されたU形側溝の側壁を対象に効果の算定を試みた.結果として,含浸材による摩耗遅延効果は,現地の約6.7年分に相当すると推定された.

Keyword: けい酸塩系表面含浸材,水流摩耗試験,摩耗,U形側溝, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.645-646 , 2023

発表番号 [9-36]

Using of FA(IV) to PCa Concrete Products

Kitatsuji Masafumi[Miyagi University]

FA()のPCaコンクリート製品への適用

○北辻 政文[宮城大学]

福島県浜通りは石炭火力発電所が多く,わが国で最大量の120万t/年以上のフライアッシュが発生している。本研究では,有効利用率が小さいフライアッシュ玄錣 PCa製品に利用を検討した。研究の結果,フライアッシュ玄錣鰺用したプレキャストコンクリート製品は,内割10%,外割10%の場合,強度および耐久性等の品質基準をいずれも満足し,普通コンクリートと同等の品質を有することが明らかとなった。

Keyword: JISフライアッシュ玄,PCa製品,圧縮強度,AE剤,耐凍性, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.647-648 , 2023

発表番号 [9-37]

Study on the accuracy of load and deformation data obtained from open channel in service

MIMURA Yukino[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agriculture Sciences, Tottori University]・ISHII Masayuki[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・BETTO Yoshinori[KURIMOTO, LTD.]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO CO, LTD.]

供用中の開水路で取得した荷重−変形量のデータ精度についての検討

○三村 雪乃[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・石井 将幸[島根大学]・別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]

著者らは農業用コンクリート開水路の構造的耐力(力学的安全性能)を直接的に評価する手法として水路壁載荷法を提案している。本手法を供用中の開水路に適用し、数回取得したデータにはばらつきがあったため、統計的に同じ群に属するのかを検討した。また、ばらつきが大きいと、構造的耐力の評価基準作成が困難になるため、データ精度を向上させるために、ばらつきを小さくするデータ処理についても検討を行った。

Keyword: 水路壁載荷法,鉄筋コンクリート開水路, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.649-650 , 2023

発表番号 [9-38]

Effect of Different Measurement Methods of Dynamic Young‘s Modulus on Physical Property Evaluation for Damaged Concrete

Yuji ITO[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]

計測方法の異なる動弾性係数が損傷コンクリートの物性評価へ及ぼす影響

○伊藤 勇志[農村振興局(旧新潟大学)]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]

近年,コンクリート水利施設において老朽化対策が技術的課題となっている.老朽化対策には損傷度評価法の開発が不可欠であり,筆者らは損傷の進行したコンクリートにおいての物性評価を試みている.本研究では,X線CT法,P波速度計測と共鳴振動法による動弾性係数評価および圧縮強度試験を用いて,損傷が進行したコンクリート・コアの物性評価を試みた.

Keyword: コンクリート,X線CT法,P波計測,共鳴振動法,動弾性係数,損傷, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.651-652 , 2023

発表番号 [9-39]

Analytical Study on Cracks Occurring Close to Joints in Cast-in-place Reinforced Concrete Open Canal

IKADATSU Haruka[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]

現場打ちRC開水路の目地ひび割れに関する解析的検討

○筏津 春花[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]

現場打ちのRC開水路では,目地付近に連続した一本のひび割れ(以下,目地ひび割れ)が片方のスパンに生じる特徴がある。本報では先打・後打スパンの材齢差を考慮したRC開水路の温度応力解析を行った。解析の結果,後打スパンに生じる目地ひび割れは,先打スパンが拘束体となることで生じることを確認することができた。また,目地ひび割れは打設時期を問わず,初期・長期材齢時ともに生じることが示唆された。

Keyword: 温度応力解析,日平均気温モデル,主応力,引張強度, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.741-742 , 2023

発表番号 [T-9-3]

Proposed inspection platform for concrete structures

FUJIWARA Takahisa[FTS.,LTD]

コンクリート構造物の点検プラットホームの提案

○藤原 貴央[エフティーエス(株)]

高度成長期に建造された農業水利施設をはじめとするコンクリート構造物は建設後50年を過ぎ始めており、その老朽化対策および長寿命化対策が喫緊の課題となってきている。各施設管理者は適切な方法で日常管理したいと思っているが、人員も足りないし記録を残すのも大変な作業というのが現状だ。その問題点を解決するiOSアプリを利用し、データをクラウドで管理する情報管理ソフトについて紹介します

Keyword: 農業水利施設,プラットホーム,非破壊試験機,デジタル化,AI, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2022

発表番号 [1-15]

Estimated effect of Paddy Field Dam on River Basin Disaster Resilience and Sustainability by All and Paddy Field Utilization

○TANAKA Kunihiko[NTC Consultants Co.,Ltd.]・TAKEUCHI Takuya[NTC Consultants Co.,Ltd.]・HARA Kasumi[NTC Consultants Co.,Ltd.]・YOSHIDA Nobuhiro[NTC Consultants Co.,Ltd.]

田んぼダムが流域治水と水田畑利用に与える効果の試算

○田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]・竹内 拓也[NTCコンサルタンツ(株)]・原 香澄[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 信弘[NTCコンサルタンツ(株)]

今後、流域治水に貢献するために田んぼダムを導入していくことが必要となっている。田んぼダムは流域治水に貢献することに加え、田んぼダムを実施した排水流域の湛水被害を抑制する効果も期待できることから、水田畑利用の促進にも貢献できる可能性がある。ある低平地において作成した排水解析モデルを活用し、田んぼダム有無別の流出状況や湛水抑制効果を求めたところ、上記の効果を確認することができた。

Keyword: 洪水流出,降雨特性,気象災害, ,
GET PDF=22/[1-15].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2022

発表番号 [5-2]

Evaluation of Actual Evapotranspiration by Inverse Analysis using FLUXNET2015

○Toshisuke MARUYAMA[Ishikawa prefectural university]・Sanshiro Fujii[Ishikawa prefectural university]・Hiroshi Takimoto[Ishikawa Prefectural University,Environmental Science]

逆解析法による実蒸発散推定法のFLUXNET2015による評価

○丸山 利輔[石川県立大学]・藤井 三志郎[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]

本研究は、かねて提案していた逆解析法によって推定した実蒸発散量の妥当性を、FLUXNET2015の資料を用いて評価した。これまで、長期の実蒸発散量の観測値がなかったために、このような研究は行い得なかったが、FLUXNET2015の公表によってこの研究が可能となった。その結果、逆解析法は、最適化にあたっての湿度の初期値の設定を適切に行えば、きわめて精度よく実蒸発散量が推定できることを明らかにした。

Keyword: 逆解析法,ボーエン比法,水収支, ,
GET PDF=22/[5-2].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2022

発表番号 [5-7]

Introduction and screening of water management factors of numerous irrigation ponds to a DWCM-AgWU model

○Sawata Akihiko[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University・Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Akita Prefecture]・Kato Kosei[NTC Consultants Inc.]・Yoshida Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masumoto Takao[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]

分布型水循環モデルへのため池群の要素導入と規模のスクリーニング

○沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・加藤 晃成[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[秋田県立大学大学院]

分布型水循環モデルにおいてはこれまで,ため池の要素を組込んでいないことから,米代川流域において,モデルへの流域内ため池群の導入を試みた.そこでは管理実態を考慮した灌漑放流方法の設定や,同一メッシュ内での複数ため池の合算等を考えモデルの改良を行った.モデルの計算結果から,流域レベルの水文解析ではため池の影響は小さいと考えられ,今後,一定規模以上のため池をスクリーニングできる可能性が示唆された.

Keyword: ため池群,分布型水循環モデル,米代川,規模選定, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.319-320 , 2022

発表番号 [5-12]

Prediction of Water Storage in Agricultural Irrigation Ponds Using Deep Learning

○LEE Sangyoon[NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[NARO]・MATSUDA Shuh[NARO]・KOJIMA Hajime[NARO]

灌漑期間を通じたため池貯水量の深層学習による予測

○李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]

ため池では基本的に、ダムと異なり長期間の水文観測データや取水量に関するデータが存在しない。このため、タンクモデルなどの物理モデルの作成にあたって大きな制約がある。そこで、本報では、株価予測に活用される深層学習基盤のモデルに着目し、比較的短期間の水文観測データに基づく深層学習よる貯水量予測を兵庫県内のため池で試行し、予測結果から予測精度に影響を与える入力変数及びモデルの適用性と改善点などを検討した。

Keyword: 深層学習,ため池,貯水量予測, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2022

発表番号 [5-17]

Sediment runoff due to land use and agricultural management changes in Ishigaki Island, Japan

○Yuya NAKATANI[Graduate school of regional development and creativity, Utsunomiya university]・Kazutoshi OSAWA[School of agriculture, Utsunomiya university]・Hiroyuk MATSUI[School of agriculture, Utsunomiya university]

石垣島における土地利用や営農形態の変化に伴う土砂流出量の変化

○中谷 祐哉[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]

南西諸島地域では赤土等流出が問題であり、既往研究では石垣島で土地利用や営農形態の変化を考慮した土砂流出の解析を行った。しかし、これは解析のみの結果であるため、実測した結果と照合する必要がある。そこで、石垣島の轟川流域で土砂流出の現地観測を行った。土砂流出量は2006年から2021年で減少傾向であった。また、解析値とともに評価し、土地利用や営農形態の変化が土砂流出の減少に寄与していることを示唆した。

Keyword: 水質,水環境,土壌侵食,土砂流出,土地利用, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.339-340 , 2022

発表番号 [5-22]

Application of multiple environmental tracers for investigation of recharge process in tsunami-induced saline coastal aquifer

○TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering,NARO]・SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering,NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering,NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering,NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]

津波により塩水化した帯水層への涵養プロセス検討における環境トレーサーの適用

○土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]

津波により塩水化した地下水が分布する沿岸域(宮城県亘理町・山元町)において,地下水中の溶存ガス(六フッ化硫黄)や水素・酸素安定同位体比等の複数の指標から降水の地盤内への浸透が示されるとともに,一部の地点においては津波時の残留塩水以外の化石塩水の深部地下水への影響が示された。本研究で用いた複数の水質指標は,地下水の涵養プロセス,塩水化からの回復過程を検討する上で有用であると考えられた。

Keyword: 地下水,塩水化,津波,涵養,滞留時間, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.349-350 , 2022

発表番号 [5-27(P)]

Isotopic characterization of groundwater at the ceiling riverside paddy area

○YOSHIOKA Yumi[Academic Assembly, Shimane University]・SHIGECHIKA Manami[ Graduate School of Natural Science and Technology, Shimane University]

天井川に隣接する水田における地下水の水同位体比の特徴

○吉岡 有美[島根大学]・重近 真菜美[島根大学(院)]

島根県東部斐伊川下流,宍道湖西岸水田地区の地下水と地表水を対象として,天井河川である河川からの浸透水が周辺地下水に与える影響評価を目的に定期採水調査および地下水位観測を行った.酸素・水素安定同位体比を含む水質指標を分析した.その結果,水の同位体比は地下水間で異なる特徴が認められ,対象地区の地下水では同位体比やClを用いれば,浸透の影響評価ができる可能性が示された.

Keyword: 水素・酸素安定同位体比,水質,汽水,斐伊川, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.359-360 , 2022

発表番号 [5-32]

A Study on Red Tide Occurrence Prediction Method using Deep Learning in the Ariake Sea

○Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hideka Sugie[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Hanyen Gong[Graduate School of Frontier Sciences, the University of Tokyo]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]

有明海における深層学習を活用した赤潮発生予測手法の検討

○田畑 俊範[九州大学大学院]・杉江 秀香[九州大学大学院]・龔 含遠[東京大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]

有明海では陸域由来の栄養塩類を起源とする赤潮の発生が漁業被害を引き起こし,赤潮発生予測が喫緊の課題である.本研究では,赤潮発生予測手法の確立に向け階層型ニューラルネットワークモデルおよび再帰型ニューラルネットワークモデルに着目し,入手が容易なデータを利用した3つのモデル(M-HNN,P-HNN,P-RNN)を構築した.今後は,長・短期記憶の活用や,衛星画像の導入により精度向上を図る.

Keyword: 水環境,有明海,赤潮,ニューラルネットワークモデル, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.369-370 , 2022

発表番号 [6-4]

Visitor’s involvement in HADAKA-MAIRI (Visiting the shrine naked) of ONIZAWA Village

○FUJISAKI Hiroyuki[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]・KOSUGE Daiki[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]

青森県弘前市鬼沢のハダカ参りへの地区外者の関与

○藤崎 浩幸[弘前大学]・小菅 大輝[弘前大学]

本研究は、青森県弘前市の無形民俗文化財「鬼沢のハダカ参り」において地区外者が水垢離・ハダカ参りに参加していることを踏まえ、伝統文化存続へ地区外者の関与の深化を検討するため、水垢離参加者を対象にハダカ参りや鬼沢地区に関する意識調査を実施した。その結果、ハダカ参りの運営や鬼沢地区や住民への関心を深めるような参加後の変化や今後の意向は少ないことが判明した。

Keyword: 伝統文化,地区外者の関わり,しめ縄奉納ハダカ参り,青森県弘前市, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2022

発表番号 [6-9]

Process design elements for orchard land consolidation planning

○FURUKAWA Natsumi[Faculty of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]

樹園地整備を可能にする計画立案プロセスデザイン要素の解明

○古川 なつ実[愛媛大学]・武山 絵美[愛媛大学大学院]

樹園地整備では,〔擬入期間の長さから,担い手が自らの営農地を圃場整備に供することが難しい.また,⊆囲との合意形成が難しい.さらに,新たな担い手の確保も課題である.そこで,本研究では,農地中間管理機構関連農地整備事業による樹園地整備に至った地区を対象に,3つの課題をクリアするための,既存の圃場整備計画策定プロセスに追加すべき樹園地特有のデザイン要素を解明した.

Keyword: 圃場整備,樹園地,傾斜地,合意形成,農地中間管理機構,農地集積, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2022

発表番号 [6-14]

Analysis on Actual Situation of Irrigation Pond Management and its Effect Factors in the Higashiharima Region, Hyogo Prefecture

○Isaki Hatano[ Faculty School of Agriculture, Kyoto-University]・Satoshi Hoshino[Graduate School of Agriculture, Kyoto-University]・Kouhei Shibazaki[School of Human Science and Environment, University of Hyogo]・Kenichiro Onitsuka[Graduate School of Agriculture, Kyoto-University]

兵庫県東播磨地域におけるため池管理の実態とその影響要因の分析

○波多野 功哉[京都大学]・星野 敏[京都大学大学院]・柴崎 浩平[兵庫県立大学]・鬼塚 健一郎[京都大学大学院]

兵庫県東播磨地域におけるため池管理について、その実態を調査した。また、その管理実態に影響を与える要因を分析し、ため池管理のあるべき方向性について考察を行った。ため池管理は多種多様な作業からなり、その作業主体も農家にとどまらず地域住民の参加が求められる場合もある。そこで本研究では、作業内容や参加主体に着目することで、ため池管理を明確に把握し、実態の調査や影響要因を分析を行った。

Keyword: ため池管理,要因分析,アンケート調査,統計分析, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.619-620 , 2022

発表番号 [T-9-3]

Characteristic of Shichika Yosui and Future Subject

○Yuji KITANO[Tedori-gawa Shichika Yosui Land Improvement District]

現場から見た七ヶ用水の特徴と今後の課題

○北野 祐二[手取川七ヶ用水土地改良区]

七ヶ用水は手取川を水源とする管理延長142kmの農業用水路である. 管内には明治36年に竣工した大水門や給水口が現存し,平成21年に「土木学会選奨土木遺 産」,平成26年に「世界かんがい施設遺産」に登録され,多くの見学者が訪れて いる.管内には都市排水路がなく,雨水が七ヶ用水に流入するため,大雨時には取水量を制限または停止する必要がある.そのため施設を一元的に管理する水管理システムを導入した.

Keyword: 七ヶ用水,土木遺産,世界かんがい遺産, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2021

発表番号 [1-16]

Movement of Groundwater in the Restored Tsunami-hit-farmland 3

CHIBA Katsumi[Miyagi University]・KATO Koh[Hirosaki University]・GOKO Masaharu[Miyagi University]

復旧後の津波被災農地における地下水の動態 その3

○千葉 克己[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]・郷古 雅春[宮城大学]

宮城県では津波被災農地の復旧工事が完了したが,一部で地下水の塩水化による塩害の発生が懸念されている。本研究では塩害を防ぐ地下水上部の淡水層の形成に着目し,石巻市内の調査圃場で地下水のECと水位の動態を観測した。その結果,地下水の塩水化は進んでいたが,周辺圃場の田面水の浸透の影響で淡水層が形成されたこと,当該圃場で営農が再開するとより安定的な淡水層が形成されたことが認められた。

Keyword: 東日本大震災, 塩害, 地下水の塩水化
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2021

発表番号 [T-9-3]

Improvement of Mechanical Test using Elastic Wave Energy in Stress Fields

Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Sena Tayfur[Ege University, Department of Civil Engineering]・Ninel Alver[Ege University, Department of Civil Engineering]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]

応力場に発生する弾性波エネルギを指標とした力学試験の高度化に関する研究

○島本 由麻[北里大学]・Sena Tayfur[Ege University]・Ninel Alver[Ege University]・鈴木 哲也[新潟大学]

コンクリート水利施設に代表される農業水利施設群の適切な維持管理には,コア供試体を用いる力学試験を実施し,材料損傷を同定する必要がある.筆者らは非破壊損傷度評価法を開発する過程で各種応力場に発生する弾性波(Acoustic Emission)エネルギを指標にした損傷度評価法を検討している.本発表では,開発手法の概要と今後の展開について概説する.

Keyword: AE、機械学習, コンクリート, 損傷度評価
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2020

発表番号 [1-19]

Sonar Mapping Method by using Fish Finder for Leisure Fishing Contributing to Investigation of Sediments in Reservoirs

Jitsuya Nagata[Chuo Kaihatsu Cooperation]

ダム堆砂状況調査の新手法−魚群探知機を用いたソナーマッピング

長田 実也[中央開発(株)]

ダム貯水池の堆砂状況をより確からしく把握するため,音響測深機として魚群探知機を適用する「ソナーマッピング」手法の概要を報告する.ゴムボート等小型船に魚群探知機を搭載してダム湖上を航行し,位置情報付きの水深データを取得.これらを市販ソフトウェアで処理し,簡単に3D湖底等深線図を作成する手順を取りまとめた.その測深計測は再現性も高く,ダム・ため池の堆砂状況調査の新しい手法として活用可能.

Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, 音響測深
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2020

発表番号 [1-13(P)]

An analysis on Water demand and management of paddy fields in a Mura as the base of water management system of a large irrigation scheme

Tanno Chigusa[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

大規模水田灌漑地区におけるムラの用水需要と配水調整

丹野 ちぐさ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]

大規模水田灌漑地区で配水管理の末端単位となっているムラを対象に、時間分水量のデータ分析と現地聞き取り調査を行い、用水需要の逼迫度とそれに応じたムラ内の配水調整の実態を求めた。用水需要にピークがあって調整が必要な期間が灌漑期間の約40%を占めること、配水調整は逼迫度の増大につれて耕作者からムラの水利組織の直接管理に変化することを明らかにし、調整にはムラの多目的共同体の機能が寄与していることを論じた。

Keyword: 水田灌漑、水利組織, 水管理、配水調整, ムラ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2020

発表番号 [1-23(P)]

An Investigation of irrigation management in a sprinkler irrigation system

Hiroki Uchida[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University ]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture,Tottori University]

スプリンクラー灌漑の配水管理に関する考察―鳥取県弓浜干拓地の事例ー

内田 拡輝[鳥取大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]

本研究では鳥取県内のスプリンクラー灌漑地区における各圃場の散水回数を整理・分析し,水利用の時空間分布とその内訳を明らかにした.圃場一筆当たりの散水平均回数は30回程度で,4月から9月までに散水の約90%が行われた.降雨頻度は散水に大きく影響しないことが明らかとなった.また,白ネギは圃場や年度に関係なく,栽培管理用水量に大きく異なった.さといもは他作物と比較して栽培管理用水をより多く必要とした.

Keyword: スプリンクラー, 畑地灌漑, 栽培管理用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.319-320 , 2020

発表番号 [1-33(P)]

Demonstration study using UAV-mounted laser scanner in landslide survey

Yoshiyuki Miyake[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hiroshi Ueno[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Tooru Sato[Kyusyu office,MAFF]・Ikuo Hara[Kinki office,MAFF]

農地地すべり調査におけるUAV搭載型レーザスキャナを用いた実証調査

三宅 良幸[内外エンジニアリング(株)]・上野 裕士[内外エンジニアリング(株)]・佐藤 透[九州農政局]・原 郁男[近畿農政局(元九州農政局)]

UAVレーザ測量は,無人航空機(UAV)から地表に向けて照射したレーザの反射を利用して地表面形状を把握する新しい測量技術である。本報告では,UAVレーザ測量を用いて農地地すべりの地表面形状の計測を行い,地すべり調査に適用する場合のレーザ測量の適切な計測仕様について検証を行った事例を紹介する。

Keyword: 地すべり調査、UAV, レーザスキャナ、微地形判読, 植生除去
GET PDF=20/[1-33(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2020

発表番号 [1-62(P)]

Effect of Overflow Depth on Agricultural Reservoir due to Flowed Sediment

Daisuke Shoda[NARO]・Hiroshi Yoshisako[NARO]・Takeshi Kusumoto[NARO]・Keisuke Inoue[NARO]・Naoki Sakai[National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience]

ため池への土砂流入による越流水深に対する影響

正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・楠本 岳志[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・酒井 直樹[防災科学技術研究所]

豪雨時の土砂災害により農業用ため池が被災する事例がある。ため池での土石流流入に伴う堤体の被災要因としては,堤体越流が主な要因と想定される。本報告では,ため池の防災減災技術開発の一環として,ため池への土石流流入を模型実験により行い、越流水深に対する影響について検討を行った。

Keyword: 模型実験・土石流・ため池, ,
GET PDF=20/[1-62(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.339-340 , 2020

発表番号 [1-77(P)]

Evaluation of Anchor in mortar specimen used for Frost Damage Diagnosis of Concrete

Daichi Okayama[Graduate School of Sustainability Science, Department of Dryland Science]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yasue Yagisawa[SANKO-TECHNO Co,, LTD.]・Hidetoshi Kaneko[SANKO-TECHNO Co,, LTD.]

コンクリートの凍害劣化診断に用いるねじ固定式金属アンカーのモルタル供試体による評価

岡山 大地[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学]・兵頭 正浩[鳥取大学]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]

著者らは,ねじ固定式金属アンカーをコンクリート内部にねじ込む際に発生するアンカーの回転軸周辺のモーメントを用いて,凍結融解作用により劣化が生じたコンクリート内部の任意の深さ位置における劣化状態を評価する試験方法について検討している。本文では,健全な状態のモルタルに対してアンカーのねじ込み試験を行い,試験に適したアンカーの形状を検討した。

Keyword: 凍害、金属アンカー, 劣化深さ, ねじ込みトルク測定
GET PDF=20/[1-77(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.349-350 , 2020

発表番号 [1-86(P)]

Experimental study on leaching of coarse limestone aggregate

syusuke kanehira[Miyagi University Graduate School]・masafumi kitatuji[Miyagi University ]・yuu yoshida[PS Mitubishi]

石灰石粗骨材の溶脱に関する実験的検討

金平 修祐[宮城大学大学院]・北辻 政文[宮城大学]・吉田 侑生[(株)ピーエス三菱]

石灰石粗骨材溶脱メカニズム解明のため,コンクリート供試体を作製し,「流水環境下で長期溶脱再現実験」と「異なる流速下の溶脱再現実験」を行った.経過日数に伴い供試体の質量減少割合が縮小するのに対し,粗骨材の溶脱深さは比例的に増加した.この現象から現場水路構造物は,経年とともに粗骨材の溶脱深さがより顕著になると推察された.今後は,水質面の影響を考慮して溶脱メカニズム解明を行う予定である.

Keyword: 石灰石, 溶脱, 流速
GET PDF=20/[1-86(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.359-360 , 2020

発表番号 [2-19(P)]

Assessment of global warming impacts on groundwater resources by utilizing ensemble-data

Takahiro Kaji[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University, Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences]

アンサンブルデータを活用した温暖化による地下水への影響評価

鍛冶 尚寛[石川県立大学大学院]・長野 峻介[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学大学院]・高瀬 恵次[石川県立大学大学院]・一恩 英二[石川県立大学大学院]

地球温暖化が石川県手取川扇状地の地下水に及ぼす影響の評価を研究目的とした。手取川扇状地の水収支モデルとd4PDFより取得した多数のアンサンブル実験結果を用いて、現在・将来の2期間について地下水位を算出・比較した。算出期間における全データの平均水位では、現在より将来において水位の低下が見られた。月毎の平均値にも差が見られ、季節的な変動にも温暖化が影響する事が示唆された。

Keyword: 地球温暖化、地下水, d4PDF, 水収支モデル
GET PDF=20/[2-19(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.369-370 , 2020

発表番号 [2-33(P)]

Guideline for agricultual irrigation canal safety measures in Toyama

Hideki Kawashima[Toyama prefecture]・Yoshiyuki Horita[Toyama prefecture]・Yoshiharu Takezawa[The association of land improvement service in Toyama prefecture]・Keisuke Hoshikawa[Toyama prefectural University ]

富山県農業用水路安全対策ガイドラインの概要について

川島 秀樹[富山県]・堀田 善之[富山県]・竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]・星川 圭介[富山県立大学]

富山県は古くから基盤整備を推進してきたことから、農業用水路が農村の隅々にまで張り巡らされており、地域住民によっても身近な生活環境となっている。その一方で、用水路における転落死亡事故が多く発生していることから、県では、有識者による「富山県農業用水路事故防止対策推進会議」を設置し、ソフト・ハード両面から事故防止対策について総合的な検討を進め、先般、「富山県農業用水路安全対策ガイドライン」を策定した。

Keyword: 農業用水路, 安全対策, ガイドライン
GET PDF=20/[2-33(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2020

発表番号 [2-48(P)]

Utilization of Forest Environmental Tax for Wildlife Management in Prefectures

Tomoya KISHIOKA[Organization of Frontier Science and Innovation, Kanazawa University]

都道府県における森林環境税の野生動物保護管理への活用実態と特徴

岸岡 智也[金沢大学]

都道府県の独自課税である森林環境税を活用し、野生動物保護管理を目的とした事業を設定している各自治体における活用実態を整理・把握した。その結果、半数以上の自治体で事業が実施されており、その事業内容は鳥獣害対策における生息地管理に関わるものが多かった。また、県の森林環境税の野生動物保護管理事業への活用は、市町村域を超えて広域的に実施する必要のある事業に充てることができる点で有効であることが示唆された。

Keyword: 社会計画, 農村振興,
GET PDF=20/[2-48(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2020

発表番号 [2-72(P)]

Development of alga-reef block using steel slag

Masafumi Kitatsuji[Miyagi University]

鉄鋼スラグを用いた藻礁ブロックの開発

北辻 政文[宮城大学]

東北地方の太平洋沿岸では海藻がなくなる「磯やけ」が,顕著になってきている。その原因の一つとして海水中の鉄イオンの減少等が考えられる。そこで本研究は,「磯やけ」対策として栄養塩および鉄イオンを恒常的に供給できる漁礁ブロックを開発し,岩手県および宮城県の漁港近くの海洋へ設置した。両地区における海藻類(昆布、アラメ)の生長をモニタリングしたので、その結果を報告する。

Keyword: 磯焼け、栄養塩, スラグ、鉄イオン, 藻礁ブロック
GET PDF=20/[2-72(P)].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.803-804 , 2020

発表番号 [T-9-3]

International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)

Kenji Miyagawa[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Jun Tajiri[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Atsuko Akita[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yusuke Tsutsumi[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について

宮川賢治[農村振興局]・○田尻 淳[農村振興局]・秋田敦子[農村振興局]・堤 酉介[農村振興局]

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)は、2004年に設立され、「食料安全保障」、「持続可能な水利用」、「パートナーシップ」の実現に向け、政策・技術・研究の共有・議論を行い、国際社会に提言を行ってきた。我が国は、INWEPFをリードし、水田農業の多面的機能及び持続的な水管理について議論を進め、国際社会の理解醸成に努めてきた。今回は、我が国が取り組んできたINWEPFの活動について説明する。

Keyword: , ,
GET PDF=20/[T-9-3].pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.82-83 , 2019

発表番号 [T-9-3]

Reduction of environmental impacts in pig production using diet with improved amino acid balance

Akifumi Ogino[Institute for Livestock and Grassland Science, NARO]

アミノ酸バランス飼料による養豚の環境負荷低減

荻野 暁史[畜産研究部門]

家畜排せつ物の管理・処理過程からは、温室効果ガス、水質汚濁物質等、様々な環境負荷物質が排出され、削減が求められている。アミノ酸バランス改善飼料を肥育豚に給与すると、生産性に影響することなく窒素排せつ量を29%、排せつ物管理から発生する温室効果ガスを39%それぞれ削減でき、LCAによる評価では温室効果ガスに加え富栄養化への影響が削減された。

Keyword: 養豚, 温室効果ガス, アミノ酸バランス改善飼料
GET PDF=19/T-9-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.750-751 , 2019

発表番号 [9-3]

Estimation of freshwater fish distributions using a 1D hydraulic model and habitat statistics

Masato Kondo[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]

一次元水理モデルと生息環境統計値を用いた淡水魚類の分布推定

近藤 雅人[東京農工大学]・福田 信二[東京農工大学]

都市小河川における魚類生息環境調査と地形測量の結果から,マニングの平均流速公式に基づく網羅的な一次元水理解析を行い,水深と流速の統計値を用いて魚類の生息環境を解析した.解析的に得られた粗度係数は一般的な値から乖離しており,その原因として,解析で考慮していない植生等の粗度要因や不等流の存在が考えられる.生息環境の統計値による空間分布推定は再現性が不十分であり,高精度空間分布モデルの構築が求められる.

Keyword: 生態系, 水環境,
GET PDF=19/9-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2019

発表番号 [9-30(P)]

Change extraction of alder distribution in Akamuma area, Kushiro Sitsugen Wetland from ultrahigh resolution satellites and Landsat

Shota Iimura[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]・Keiji Kushida[College of Bioresource Sciences and Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]

超高解像度衛星とランドサットによる釧路湿原赤沼周辺のハンノキ分布の変化の抽出

飯村 翔貴[日本大学大学院]・串田 圭司[日本大学大学院]

釧路湿原の赤沼周辺で、2005年9月8日と2015年8月21日の超高解像度衛星画像を、2018年8月の現地調査により判読し、2005年と2015年のハンノキの分布地図を作成した。ハンノキの分布の変化とその変化の特徴を解析した。これらを基にして、2004年9月1日と2017年9月5日のランドサット画像の教師付き分類から、超高解像度衛星画像に見られたハンノキの分布を捉えることができるか評価した。

Keyword: リモートセンシング, 超高解像度衛星画像, 釧路湿原
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2019

発表番号 [9-31]

Analysis on Landscape Images Posted on SNS

Ken Ohno[Mie University]・Daiki Yagi[Mie University]・Takuro Mizutani[Mie University]

SNSに投稿された景観画像の分析

大野 研[三重大学]・八木 大貴[三重大学]・水谷 拓朗[三重大学]

どのような景観が人々に好まれるのかは、生態系サービスの文化的サービスを評価するうえで、重要な要素となるのは自明である。そこで、SNSに投稿された景観画像を収集しその特徴を分析した。画像を収集したSNSは、TwitterとFlickerである。収集された画像の分布、収集された画像に写っていた景観要素、収集された画像からの交通バイアスの除去について検討した。

Keyword: 生態系サービス, 景観, SNS
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.808-809 , 2019

発表番号 [9-32]

Successful conditions for rare animal transplantation using landscape

Takuma Taniura[Mie university]・Ohno Ken[Mie university]

景観を用いた希少生物移植の成功条件

谷浦 拓馬[三重大学]・大野 研[三重大学]

全国各地で環境保全措置を行う際,対象の生物を別の地域へ移す「移植」という措置がよく用いられるが,この手法は失敗例も多い.そのため,成功率の高い移植先選定手法を確立する必要がある.本研究では,景観の類似度で移植先を選定出来る可能性を模索した.その結果,類似度と移植結果に相関が示された.今後はサンプル数を増やし,今回考慮できなかった地形の概念等を取り入れ,更なる指標の改善を目指していきたい.

Keyword: 環境影響評価, 生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2019

発表番号 [9-33]

Spatial Distribution of crop damages by wild boars, shika deer and monkeys in Mie prefecture

Haruta Nakaoka[Mie University Department of Environmental Science and Technology]・Ken OHno[Mie University]

三重県におけるイノシシ、シカ、サルによる農作物被害の空間分布

中岡 治太[三重大学大学院]・大野 研[三重大学]

三重県の各集落におけるイノシシ、シカ、サルの農作物被害状況データをクリギング法によって空間補間し、三重県を分割した複数のグリッド内の森林率や農地率、個体数指標と相互相関解析を行った。結果、全体の傾向とは異なる地域が明らかになり、地域的に獣害の要因に差がある可能性が示唆された。今後はこうした要因の差を明らかにするため、風土の違いなどに着目して研究していく必要があると考えた。

Keyword: 獣害, クリギング,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2019

発表番号 [9-34]

Identification of ecosystem service bundles in Mie Prefecture

Yusuke Imaeda[Mie University]・Ken Ohno[Mie University]

三重県における生態系サービスバンドルの特定

今枝 優介[三重大学]・大野 研[三重大学]

生態系サービスのバンドルとその位置を特定することは,複数サービスのホットスポットを把握することにつながり,保全的観点などから重要である.本研究では,三重県を対象に,主成分分析を用いてバンドルを調べ,複数のサービスが同時に発揮されている地点を把握することを目指す.

Keyword: 生態系, 生態系サービス, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2019

発表番号 [9-35(P)]

Growth reaction to cutting treatments of reed community in the blackish water area

Yoshitaka Nakashima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoko Oki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Wataru Kaneko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuya Oshima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki Sasada[Wesco co.,ltd.]

汽水域におけるヨシ原の刈り取りに対する生育反応

中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]・金子 航[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[岡山大学大学院]・笹田 直樹[(株)ウエスコ]

汽水域の吉井川河口部にはヨシ原が広がっているが,最盛期に比べて面積は減少している。本研究では,汽水域の干潟に現存するヨシ原の保全・維持のための適切な管理方法を提示するために,異なる環境条件下において刈り取りに対する生育反応を検討した。調査結果から,ヨシ原の9月刈り取りでは,標高がT.P.約0.95m以上の土壌が還元化していない地点では,地表面から20cmの刈り取りが新芽の生育を最も促進した。

Keyword: 生態環境, 生態系, 生物多様性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.76-77 , 2018

発表番号 [S-9-3]

The Land Improvement District should develop with the local villages

Atsushi SHIGEMORI[Echigawa-Engan Land Improvement District]

土地改良区の歩みは集落と共に

重森 篤[愛知川沿岸土地改良区]

愛知川地区内の各集落で進められている「むらづくり」の一部を紹介し,土地改良区との関わりを考える.当土地改良区での課題としては,用水管理の効率化,土地改良施設の老朽化,重層土地改良区における維持管理の分担,大規模ほ場整備の実現,永源寺ダムの堆砂対策などが挙げられ,さまざまな取り組みが行われている.地域と連携した活動も定着しており,これからも「むらづくり自慢」は増えていくと思われる.

Keyword: 農村振興, 灌漑施設, むらづくり
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2018

発表番号 [9-3]

Cost-benefit Analysis in introduction of Next-generation Water Management Technologies

Soji Shindo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasuharu Yotsumoto[Sanyu Consultants Inc.]・Satoru Arakawa[Sanyu Consultants Inc.]

次世代型水管理技術導入における経済効果分析

進藤 惣治[農村工学研究部門]・中矢  哲郎[農村工学研究部門]・四元 泰晴[(株)三祐コンサルタンツ]・荒川 覚[(株)三祐コンサルタンツ]

ICTを活用した次世代型水管理技術を土地改良事業で実施するためには,導入による総便益(B)が総費用(C)を上回っていることが必要であるが,その算定手法は確立していない。そこで本研究では,実証試験の結果をもとに総費用総便益比(B/C)の算定を試みた。この結果,土地改良事業で実施するためには,あと一段の費用削減が必要であることが明らかとなった。

Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 土地改良事業計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.774-775 , 2018

発表番号 [9-30]

Consideration of Steel and Rubber Hybrid Gate of Head Works

Shinya HASEGAWA[Sansui Consultant Co]・Masaaki NAGAOKA[Sansui Consultant Co]・Koji MORITA[Sansui Consultant Co]・Yutaka IMAI[Sansui Consultant Co]・Satoe YANO[Sansui Consultant Co]

鋼製起伏堰(ゴム袋体支持式)を用いた頭首工洪水吐ゲートの検討

長谷川 真也[サンスイコンサルタント(株)]・長岡 正昭[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・矢野 聡恵[サンスイコンサルタント(株)]

少子高齢化の進む地域では,農業水利施設の操作管理者の高齢化や人員不足が課題となる。自然災害リスクが増大する中,今後は維持管理の軽減や治水上の安全確保が河川構造物を設計する上で必要となる。本報文では,設計者の立場から,地区事情に適した洪水吐ゲートとしてSR堰を採用し,設計上の課題を取り上げた。解決策として,当地区の水管理運用に適した管理の省力化,また洪水時の安全性を河床変動解析により検証した。

Keyword: 灌漑施設, 用水管理,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.776-777 , 2018

発表番号 [9-31]

Investigation of irrigation water management for producing high quality orange

ayumi kotani[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・akihiko azumi[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]・kimihito nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]

高品質ミカンを生産するための用水管理調査

小谷 あゆみ[近畿農政局]・安積  曉彦[北陸農政局]・中村 公人[京都大学大学院]

品質を考慮した畑地かんがいでは繊細な水管理を必要とするが,水管理はなお営農者の経験によるところが大きい.本調査では、温州ミカンのマルドリ方式栽培の用水管理の実態について調査を行った。マルドリ方式栽培区とその対照とする露地区での異なる水管理や乾燥状態での用水管理の実態が確認された.

Keyword: 灌漑, 温州ミカン, マルドリ
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.778-779 , 2018

発表番号 [9-32]

Water temperature prediction at branch drain of paddy area with independent irrigation and drainage canal settings

Mami SHIMMURA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Tomoyuki TANIGUCHI[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]

用排分離水田地区における支線排水路の水温推定

新村 麻実[農村工学研究部門]・谷口 智之[九州大学大学院]・石井 敦[筑波大学]

用排分離水田地区において小排水路と配水管理用水の流入を考慮した支線排水路の水温予測モデルの構築をおこなった。その結果、流入割合により推定精度が変化し、その割合の検討が推定精度に影響することが確認された。また、推定精度が最も高い流入割合を検討したところ、その値は月別に異なり、既往研究の観測値と同様の傾向を示した。以上から、支線排水路の観測水温から2つの流入割合を逆推定できる可能性が示唆された。

Keyword: 水温, 灌漑排水, 管理用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.780-781 , 2018

発表番号 [9-33]

Current situation and problem in canal function of irrigation and to flow snow

Shuetsu FUJIWARA[Akita Prefectural University ,Course of Bioresource Science]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University ,Faculty of Bioresource Sciences]

農業用水兼消流雪用水の水路機能における現状と課題

藤原 周悦[秋田県立大学大学院]・近藤 正[秋田県立大学]

積雪地域の流雪水路機能と水利権を有する農業用水路の利用実態について、灌漑期と非灌漑期の現状調査を実施し課題を抽出した。高齢化の急速な進行は農地の集積や分布形態を変えるのみでなく上流優先型の水利が強まり下流の利水条件に影響を及ぼすものと推測された。また高齢化と過疎化は流雪機能にも影響し、上流部での機械による急激な排雪が下流部の水路閉塞を招くなど流雪水路としての機能にも影響しているものと推察された。

Keyword: 農業用水路, 流雪機能, 地域用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2018

発表番号 [9-34]

Cropping patterns in the Gash Delta Spate Irrigation System, Sudan

Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Khalid Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における作付けパターンについて

藤原 洋一[石川県立大学]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アダム バシール[スーダン農業研究機構]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]

スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として、Landsat8画像によって年毎の土地利用を推定し、作付パターンの特徴を調べた。その結果、灌漑面積の変動は降水量の多寡と対応しており、変動係数は上流ブロックで小さく下流ブロックで大きくなる傾向があった。さらに、上流ブロックでは耕作と休閑を交互に行う2年ローテーションの割合が多く、下流ブロックでは2年間の休閑を行う3年ローテーションが主流であった。

Keyword: 洪水灌漑, 衛星解析, スーダン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.784-785 , 2018

発表番号 [9-35(P)]

Actual conditions survey of the fall accident in an agricultural water channel

Takeshi Nagayoshi[Akita Prefectural University]・Seiki Saito[Senboku Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Junya Yamamoto[Akita Prefectural University]・Hisanori Sasaki[Akita Prefectural University]・Hikaru Ono[Akita Prefectural University]・Masataka Ohnishi[Akita Prefectural University]・Kazuma Sugimoto[Akita Bureau, Yomiuri Shimbun]

農業用用排水路における転落事故の実態調査

永吉 武志[秋田県立大学]・齊藤 星貴[秋田県仙北地域振興局]・山本 隼也[秋田県立大学]・佐々木 寿典[秋田県立大学]・小野 晃[秋田県立大学]・大西 将嵩[秋田県立大学]・杉本 和真[読売新聞社秋田支局]

本研究では、各都道府県庁及び土地改良事業団体連合会へのアンケート調査から、全国の農業用用排水路における転落事故の実態を明らかにし、得られたデータをもとに事故原因の分析を行うとともに、その予防対策について検討した。その結果、転落事故による死傷者数は4月と5月に多いこと、70 代以上の高齢者の事故が最も多いこと、排水路よりも用水路での事故が多いこと、自転車の運転中の事故が多いことなどがわかった。

Keyword: 農業用用排水路, 転落事故, アンケート調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.786-787 , 2018

発表番号 [9-36]

Behavior of available radioactive cesium flowing through irrigation water in paddy

Susumu Miyazu[National Agriculture and Food Research Organization]・Tomijiro Kubota[National Agriculture and Food Research Organization]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Ryosuke Tsuruta[CTI Engineering Co., Ltd.]・Rinji Inaba[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Naoki Harada[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yoshimasa Suzuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Taiga Iizuka[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Moono Shin[Faculty of Agriculture, Fukushima University]・Sangyoon Lee[National Agriculture and Food Research Organization]・Yutaka Tanaka[Aichi Tokei Denki Co., Ltd.]・Kentaro Ito[Aichi Tokei Denki Co., Ltd.]・Shinya Hikigi[NTC Consultants Inc.]・Mitsuhiro Tsukidate[NTC Consultants Inc.]

農業用水由来の可給態放射性セシウムの水田圃場内動態

宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉川 夏樹[新潟大学]・鶴田 綾介[(株)建設技術研究所]・稲葉 麟士[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・飯塚 大河[新潟大学大学院]・申 文浩[福島大学]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・月館 瑞寛[NTCコンサルタンツ(株)]

本稿では水稲試験栽培を実施して,農業用水を介して新規流入した放射性Csのうち,とりわけ作物に移行し易い可給態Csの圃場内動態を評価した.その結果,圃場内流下過程における田面水の可給態Cs濃度には,低下傾向が確認され,水口から5m地点までの可給態Cs濃度は,圃場内の他地点と比べて高かった.また,灌漑水に含まれる放射性Csの玄米への移行の影響範囲は水口周辺に限られる可能性が示唆された.

Keyword: 放射性セシウム, 水田圃場, 水口
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.788-789 , 2018

発表番号 [9-37]

Influence of particulate radiocesium via irrigation water on paddy rice

Rinji INABA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Ryosuke TSURUTA[CTI Engineering Co., Ltd.]・Naoki HARADA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yoshimasa SUZUKI[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tatsuya MATSUBARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Anna TANAKA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Susumu MIYAZU[National Agriculture and Food Research Organization]・Moono SHIN[Preparatory Office for Faculty of Agriculture, Fukushima University]・Yutaka TANAKA[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]・Kentaro ITO[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd]

灌漑水由来の懸濁態放射性セシウムによるイネへの影響

稲葉 麟士[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・鶴田 綾介[(株)建設技術研究所]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・松原 達也[新潟大学大学院]・田中 安奈[新潟大学]・宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・申 文浩[福島大学]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]

玄米中のCs濃度は水田の灌漑水流入点付近で高くなる傾向が確認され,灌漑水がイネ体のCs濃度上昇に寄与する可能性が示された.本研究では懸濁態Csの影響に着目し,室内水田模型実験から流入点近傍の土壌中Cs濃度を局所的に上昇させることが判明し,ポット実験からイネの栽培期に懸濁態Csが吸収されることが示唆された.このことから,灌漑水によって供給されるCsが玄米に移行する可能性が示唆された.

Keyword: 放射性セシウム, 水田, 農業用水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2018

発表番号 [9-38]

Vertical one-dimensional model of the dissolved oxygen concentration in the balancing reservoir

Hiroyuki Iwata[Graduate School of Natural Science and Technology ,Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]

調整池における溶存酸素濃度の鉛直一次元モデル

岩田 浩幸[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・伊藤 健吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]

豊川用水万場調整池では、下層部の溶存酸素濃度の低下が観測されており、特に夏季では還元化に伴う農業用水からの悪臭が問題となっている。本研究では、貯留水中のDOの変化を推測する鉛直一次元モデルを作成し、下層部のDOの季節変動の再現を目的とした。作成したモデルの検証から、DO消費速度定数は水温より幹線流入の水源の違いによる影響の方が大きいと示唆された。

Keyword: 灌漑施設, 水質制御, 用水管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.792-793 , 2018

発表番号 [9-39]

Effect of continuous irrigation with running water on nitrogen environment and nitrogen uptake during rice ripening period in a paddy field

Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Satoko Shibata[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tadashi Tsukaguchi[Ishikawa Prefectural University]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

水稲の高温障害抑制のための掛流し灌漑が水田の窒素環境と稲の窒素吸収に与える影響

西田 和弘[東京大学大学院]・柴田 里子[東京大学大学院]・塚口 直史[石川県立大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]

実際の水田を用いた掛流し灌漑試験により,掛流し灌漑が水田内の窒素環境(田面水の窒素濃度,土壌中の窒素量),水稲の窒素吸収に与える影響を調べた.その結果,掛流し灌漑により,灌漑水中の窒素の土壌への供給,および,地温低下に伴う土壌窒素の無機化抑制が生じることがわかった.灌漑水の窒素濃度が低く,水温も低い条件では,掛流し灌漑によって稲の窒素供給が阻害される.

Keyword: 掛流し灌漑, 水田の窒素環境, 稲の窒素吸収
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.64-65 , 2017

発表番号 [S-9-3]

Roles of Irrigation, Drainage and Rural Engineering for Agricultural Development in Japan and Asian Countries

Goto Akira[Utsunomiya University]

日本及びアジア諸国の農業発展における農業農村工学の役割

後藤 章[宇都宮大学]

小農水田稲作農業を基盤とする東南アジア諸国において急速な経済開発が進む中で,日本を舞台に発展してきた農業農村工学の技術と経験の蓄積が大いに生かされる時代が将来している。従来ある種日本に特有の学問とも見られてきた農業農村工学を国際的に普遍な学問として展開させることが求められており,そのためには農業農村工学の足元をしっかりと固めることが必要である。

Keyword: 農業農村工学, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.652-653 , 2017

発表番号 [9-3]

Relation between Pressure fluctuation by Water hammer and Leakage in Pipeline

Asada Yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

水撃作用による管路内の圧力波形と漏水との関係について

浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]

管水路の漏水を管内の圧力や流量などの水理量を計測することで検知することを検討した。定常状態流れでは漏水による水理量の変化は非常に小さく捉えることが難しいので、今回は水撃作用によって大きな圧力変動を起こし圧力変化量自体を大きくすることで漏水による圧力変化を捉えやすくすることを考えた。以上から本研究では水撃作用による圧力波形から漏水位置と漏水量を推定することを目的とした。

Keyword: 流体力学一般, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2017

発表番号 [9-30]

Evaluation of the improvement effect of surface drainage efficiency by under drain

KURIHASHI Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OSARI Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OCHIAI Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・TAKAMATSU Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]

暗渠による地表排水効率向上効果の評価

栗橋 英[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]

地表排水効率の悪化が懸念される大区画水田における排水対策のために,従来土中の過剰水と地表残留水の排除を目的とされてきた暗渠排水を地表排水に利用した排水シミュレーションを行った.その結果,暗渠を利用することで排水時間の短縮や地表排水終了後の地表残留水量の低減効果が期待できること,対策作業が不要になるメリットを得た.このことから暗渠の新たな機能として地表排水に利用することを提案する.

Keyword: 暗渠排水の再評価, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2017

発表番号 [9-31]

development and evaluation of a construction method of shallow subsurface drain using a low power tractor

yamauchi chie[Miyagi Pref.Furukawa Agricultural Experiment Station]・suzuki keiki[Miyagi Pref. Ogawara Regional Development Office]・kanmuri hideaki[NARO Tohoku Agricultural Research Center]

低出力トラクタによる浅層暗渠の施工方法の開発と評価

道合 知英[宮城県古川農業試験場]・鈴木 桂輝[大河原地方振興事務所]・冠 秀昭[東北農業研究センター]

農家の所有するトラクタで,本暗渠を簡易に施工できる浅層暗渠施工器が開発された。本器は64kW(85ps)以上のセミクローラ型トラクタが必要とされているが,本研究では低出力トラクタで施工を可能とする方法を開発する。今回は暗渠溝開削位置を事前に掘削した状態での浅層暗渠の施工性能の検証を行った。その結果,暗渠溝開削時の抵抗を低減でき,安定な施工には推定抵抗値を18kN以下にすることが必要と推察された。

Keyword: 排水改良, ,
GET PDF=17/9-31.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.29-30 , 2016

発表番号 [S-4-3]

Establishment and Prospects of Hayashi Rice Agricultural Cooperative

Tamura Yoshihiro[Hayashi Rice Agricultural Cooperative]

「農事組合法人 林ライス」の設立と今後の展望について

田村 善洋[林ライス]

宮城県岩沼市林地区は,平成23年3月11日東日本大震災の津波により,農地はもとより農業用機械や施設,住家まで生活基盤全てが流失した。離農を希望する人も多かったなかで,今後の営農について,地域で話し合いを行い,地域の受け皿として法人化を進めた。本報では,「農事組合法人 林ライス」の設立の経緯や今後の展望について報告する。

Keyword: 法人化, ,
GET PDF=16/S-4-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.63-64 , 2016

発表番号 [S-9-3]

Maintenance problems of irrigation and drainage facilities after reconstruction from the Great East Japan Earthquake

GOKO Masaharu[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・CHIBA Katsumi[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・MORITA Akira[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・TAKAHASHI Nobuto[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]

東日本大震災からの復興後の農業水利施設の維持管理問題

郷古 雅春[宮城大学]・千葉 克己[宮城大学]・森田 明[宮城大学]・高橋 信人[宮城大学]

東日本大震災の津波被災土地改良区では、経常賦課金の収入不足が運営に大きな影響をおよぼした。また、アンケートやヒヤリング調査により、水路等の共同維持管理作業や地先管理の困難化など復興後の維持管理に懸念のあることがわかった。土地改良施設の維持管理に関するこれらの問題の検討にあたっては,実態を調査した上でケース分類を行い、多面的機能支払交付金の活用や,ローカルルールを包含した柔軟性が必要である。

Keyword: 土地改良区, 震災復興,
GET PDF=16/S-9-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.145-146 , 2016

発表番号 [S-19-3]

The possibilities for Mobile Museum GIS as communicational tool

MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]・SHIGEOKA Tetsushi[National Agriculture and Food Research Organization]

コミュニケーショナルGISとしての発展性 MMGへの可能性

嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・重岡 徹[農業・食品産業技術総合研究機構]

新潟県新発田市K集落では,猿による獣害の被害マップ作成を契機に農地基盤地理情報システム導入による資源データベースの作成に2014年から取り組んでいる。GISが地域内のさまざまな資源の評価や管理に対してコミュニーケーションツールとして機能し,合意形成に貢献する可能性や,GISによる「見える化」によって地域住民が自律的に集落の資源を誇り,その情報が共有されるだけでなく内外に発信される可能性を紹介する。

Keyword: 農村振興, ,
GET PDF=16/S-19-3.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.299-300 , 2016

発表番号 [1-33]

The Role of Farmers as a Middleman in Newcomer's Farmland Securement

BAO SARINA[The Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・HATTORI TOSHIHIRO[Meiji University]

新規参入者の農地確保における仲介者の役割

包 薩日娜[明治大学研究・知財戦略機構]・服部 俊宏[明治大学]

本研究では,福島県南会津地方の「南郷トマト」新規参入者の農地確保を事例に,仲介役農家が新規参入者の農地確保においてどのような支援を提供したかについて考察した。調査対象者は,研修生受入経験がある研修先農家12名である。農地に関しては,研修先農家は自分の集落の農地について把握し,新規参入者の就農を失敗させないように,なるべく条件がよい農地を紹介してあげたいと考えていることがわかった。

Keyword: 新規参入者, 農地確保, 仲介者
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.309-310 , 2016

発表番号 [2-1]

Swimming characteristics of Goby fry in high flow rate range

YATAYA Kenichi[CTI Engineering Co.,Ltd]・IZUMI Mattashi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・AZUMA Nobuyuki[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]・MARUI Atsushi[Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Life Science]

高流速域における河川遡上期のウキゴリ類の遊泳特性

矢田谷 健一[(株)建設技術研究所]・泉 完[弘前大学]・東 信行[弘前大学]・丸居 篤[弘前大学]

既設プールタイプ魚道において,通し回遊性のカジカ属魚類やウキゴリ属魚類が全く利用できていないとの事例があり,魚道設計にあたっては,遊泳能力が弱い魚種に配慮することが重要なポイントの一つになっている.本報は、泳力が弱いとされるハゼ科のウキゴリ類を対象とし,吸盤による吸着が困難と考えられる高流速域を対象とし,ウキゴリ類の遊泳速度と遊泳時間の関係や,前進可能な距離に関する実験結果を報告するものである.

Keyword: ウキゴリ, 遊泳能力, 魚道
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.319-320 , 2016

発表番号 [2-6]

Evaluation of fish habitat by numerical analysis of flow in river

Ishizaki Shu[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Noda Koji[Faculty Economics, Tokyo Keizai University]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]

河川における流れの数値解析による魚類生息環境の評価

石崎 周[茨城大学大学院]・前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・野田 浩二[東京経済大学]・小林 久[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]

滋賀県米原市の姉川において, 流れの解析を用いた魚類生息環境の評価を行った. 流れの解析と生息環境評価にはそれぞれiRIC Nays2DHとiRIC EvaTRiPを使用した. 流れの解析では, 解析区間を7875個のメッシュに分割した. 解析の結果, 区間全体の水深・流速分布の傾向について妥当な結果が得られた. また, 解析で再現した流速と水深は対象魚にとって好ましい環境であることが分かった.

Keyword: 生態系, 河川, 生息場適正指数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.329-330 , 2016

発表番号 [2-11]

Study on Proper Characteristics of Canal Bottom for Habitat for Endangered Species Pronodularia Japanensis

Kamada Yuta[Nippon Engineering Consultants CO., LTD]・Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ.]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]

絶滅危惧種マツカサガイの生息に適した水路床の物性に関する研究

鎌田 侑汰[大日本コンサルタント]・近藤 侑也[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]

マツカサガイの生息状況を把握するとともに,生息に適した水路床の物性について検討することを目的とし,本種の生息する水路の底質を調査した.マツカサガイの平均生息密度は34.8個体/m2であり,主に底質組成を目的変数とした重回帰分析の結果,マツカサガイの生息数に影響を及ぼす環境要因としては,底質の粗砂の組成割合と,水路床表面の礫の被覆割合が挙げられた.両者は本種の生息数に対して負の相関を示した.

Keyword: マツカサガイ, 農業用水路, 底質環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.339-340 , 2016

発表番号 [2-16]

A study on information of the inhabiting fish in the north district of Utsunomiya city around 1960

Usami Shinnosuke[Utsunomiya University]・Moriyama Takumi[Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Utsunomiya University]

宇都宮市北部における昭和30年代頃の魚類の生息情報の把握

宇佐美 伸之介[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]

 生態系保全・再生する際には、今より良好な状況であったと考えられる。過去の生態系が保全目標となる。特に、水田生態系については昭和30年代頃までが豊かな時代であったとされる。本研究は栃木県宇都宮市の多面的機能支払組織を対象とし、昭和30年代頃の魚類の生息情報を聞き取った。その結果、1亜科、2属、23種を確認した。さらに、これらの確認種を生息地別に類型化しその類型別に減少の程度を明らかにした。

Keyword: 水田生態系, 昭和30年代頃, 聞き取り調査
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.349-350 , 2016

発表番号 [2-21]

Application of SVAP to Rivers with Agricultural Use

Tanji Hajime[Kitasato University]・Kakino Wataru[Kitasato University]・Maie Nagamitsu[Kitasato University]

SVAPの農業河川への適用事例と課題

丹治 肇[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・眞家 永光[北里大学]

青森県の農業河川にSVAP(Stream Visual Assessment Protocol)(第1版)を適用した結果を報告する。評価地点が姉沼川の水田地帯に集中したためSVAPの項目の評点の分布は著しく偏った。また、水田地帯では、河川を中央に両側が水平な特殊な地形のため河川構造関係の評価が適合しにくかった。灌漑期には堰上げするため、期別評価を行うべきと考えられた。

Keyword: 水環境, 灌漑施設, 生態系
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.359-360 , 2016

発表番号 [2-26(P)]

Determination of major primary producers supporting paddy fields using carbon and nitrogen stable isotope ratios

Yasuno Natsuru[Sendai City Office]・Kanaya Gen[National Institute for Environmental Studies]・Kikuchi Eisuke[Environmental Education Center, Miyagi University of Education]

安定同位体比を用いた水田食物網を支える主要な一次生産者の推定

安野 翔[仙台市役所]・金谷 弦[環境研究所]・菊地 永祐[宮城教育大学]

宮城県大郷町の水田2箇所において、生産者と底生動物の炭素・窒素安定同位体比を測定した。ベイズ推定を用いた混合モデルにより、動物分類群ごとに各生産者の炭素起源としての寄与率を推定したところ、植物プランクトンや底生藻類が、水田食物網の起点として重要であることが示唆された。一方、コガシラミズムシ科等の一部の分類群では、糸状藻類起源の炭素原子を同化しており、糸状藻類の餌資源としての重要性が示唆された。

Keyword: 水生昆虫, 底生動物, SIAR
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.369-370 , 2016

発表番号 [2-31]

Three-dimensional data creation and utilization by UAV aerial photogrammetry

Takata Yasuhiro[Miyagi Prefecture Eastern Regional Development Office(2015 Okayama Prefecture dispatch)]・Saijo Mitsuhiro[Ltd.Saijo design consultant]・Hennmi Takeo[Ltd.Saijo design consultant]・Sasaki Yuuki[Ltd.Saijo design consultant]・Saijo Yuuki[Ltd.Saijo design consultant]

UAV空中写真測量による三次元データ作成と利活用

高田 靖弘[宮城県東部地方振興事務所]・西條 光浩[(株)西條設計コンサルタント]・邊見 健雄[(株)西條設計コンサルタント]・佐々木 雄基[(株)西條設計コンサルタント]・西條 祐樹[(株)西條設計コンサルタント]

東日本大震災により甚大な被害を被った長面地区において、復旧課題の一つである必要土量の把握等に対し、近年利活用が進むUAVを用いて空中写真測量を行い、解析結果より作成した三次元データを用いた土量算定の精度向上を実現したものである。更に、三次元データを用いた細部検討の可能性や、合意形成における諸資料への活用等の方向性を示すものである。

Keyword: 測量・GIS, リモートセンシング, IT
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.379-380 , 2016

発表番号 [2-36]

A tangible geographical information display system in participatory learning

kotera akihiko[Organization of Advanced Science and Technology, Kobe University]・kato hisaaki[The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University]・Rampisera Dorotea Agnes[Faculty of Agriculture, Hasanuddin University, Indonesia]・Budiasa I Wayan[Faculty of Agriculture Udayana University, Indonesia]・Kubota Jumpei[Research Institute for Humanity and Nature]

参加型学習における立体地理情報表示システムの活用

小寺 昭彦[神戸大学]・加藤 久明[大阪大学産業科学研究所]・ランピセラ ドロテア アグネス[ハサヌディン大学]・ブディアサ イ ワヤン[ウダヤナ大学]・窪田 順平[総合地球環境学研究所]

本発表では参加型学習または意志決定過程における積極的な情報コミュニケーションを目的とした地理情報伝達装置”Visavis”の提案と、インドネシア農村部における参加型水管理の現場での活用事例について報告する。

Keyword: GIS, 教育改善, 水利用計画
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.389-390 , 2016

発表番号 [3-2]

Estimation method of deformation property of surrounding ground of buried flexible pipes in peaty soil

TATEISHI Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ONODERA Yasuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

泥炭地盤に埋設されたパイプライン周辺地盤の変形特性の推定方法

立石 信次[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]・小野寺 康浩[寒地土木研究所]

泥炭地盤に埋設されたパイプラインの漏水事故の原因のひとつとして,パイプ基礎の泥炭改良土の劣化が考えられる。本研究では泥炭地に施工されたパイプ周辺地盤の変形係数とコーン貫入の相関性を明らかにするために,現地において孔内水平載荷試験と各種コーン貫入試験を実施した。その結果,両者には一定の相関が認められたことからコーン貫入抵抗から変形係数を推定し,泥炭改良土等の剛性の低下を推定できることが示唆された。

Keyword: パイプライン, 泥炭地盤, 変形係数
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.879-880 , 2016

発表番号 [9-3]

Development and Utilization of automatic climate input data generation program for applying WEPP to Japan

Osawa Kazutoshi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Nakajima Syoko[Japan Railway Construction, Transport and Technology Agency]・Matsui Hiroyuki[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]

日本でWEPPモデルを適用するための気象入力データ自動作成プログラムの構築と活用

大澤 和敏[宇都宮大学]・中島 祥子[鉄道建設・運輸施設整備支援機構]・松井 宏之[宇都宮大学]

日本でWEPPモデルを適用するための気象入力データ自動作成プログラムを構築することができた.本プログラムを用いて生成された仮想の気象出力値は,気象観測値とほぼ一致した.またWEPPモデルで計算された土壌侵食量も妥当であった.国内152地点の気象入力データを作成し,WEPPモデルによる解析を行った結果,国内の土壌侵食量の分布を表現することができた.

Keyword: 農地保全, 土壌侵食, 気象環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.933-934 , 2016

発表番号 [9-30]

Analysis on the relationship between land use changes of farmland and salt damage areas and Water balance of Hetao Irrigation District, Inner Mongollia, China

Goto Aika[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・morita hidenori[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・akae takeo[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]

中国内蒙古自治区河套灌区における農地・塩害地の土地利用変化と水収支の関係

後藤 愛華[岡山大学大学院]・守田 秀則[岡山大学大学院]・赤江 剛夫[岡山大学大学院]

中国内蒙古自治区河套灌区を研究対象地とし,衛星リモートセンシグの手法を用いて農地・塩害地などの土地利用の変化と降水量・蒸発散量・用排水量との関係について求めた.多項ロジットモデルを用いて解析を行った結果,農地の中でも排水量が多い地域で塩害地が発生しやすい傾向がある可能性がわかった.また,砂地に変化したものは蒸発散量が少ない傾向がある可能性がこわかった.

Keyword: リモートセンシング, 水収支・水循環, 蒸発・蒸発散
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.935-936 , 2016

発表番号 [9-31]

Degradation forecast for introducing wooden fences to unlined canal in African paddy field

Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Charles ANTWI-BOASIAKO[Kwame Nkrumah University of Science and Technology]

アフリカ水田における木製水路保護工の導入にあたっての劣化予測

廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・チャールス アントウィボアシアコ[クワメエンクルマ工科大学]

木製柵による水路側面保護工は、特別な技術を必要とせず、現地で入手できる材料で設置できることから、この条件を満たす工法である。しかし、木材は条件により経年劣化の進行が大きく異なる。そのため、目的に応じた環境下での耐久性評価を行った上で、施設管理方法等を検討する必要がある。ここでは、本工法の劣化進行について行ったマルコフ連鎖モデルによる推定と、その結果から想定された整備費用の試算について述べる。

Keyword: 水利施設, 土水路, かんがい
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.72-73 , 2015

発表番号 [S9-3]

Design of sustainable biomass use system in Southern Vietnam

ORITATE Fumiko[National Agriculture and Food Research Organization]・YUYAMA Yoshito[National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAMURA Masato[National Agriculture and Food Research Organization]・YAMAOKA Masaru[National Agriculture and Food Research Organization]・SAKODA Akiyoshi[Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]

ベトナム南部における持続可能なバイオマス利用システムの設計

折立 文子[農研機構]・柚山 義人[農研機構]・中村 真人[農研機構]・山岡 賢[農研機構]・迫田 章義[東京大学生産技術研究所]

演者らは,SATREPSに参画し,ベトナム農村部のバイオマス利用に関する物質フロー分析および現地の水田におけるメタン発酵消化液の利用可能性の検討を行った。そして,対象地域の現状における家畜ふん尿由来の環境負荷やその改善可能性,消化液の肥効や利用に伴うGHG発生量等を明らかにした。この経験から,農業農村工学分野が気候変動への対応策を講じる役割を果たすことで地球規模課題の解決に貢献できることを論じた。

Keyword: ベトナム, 物質フロー, 消化液
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.156-157 , 2015

発表番号 [S19-3]

Utilization of land information for farmland consolidation in hilly and mountainous areas

KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]

中山間地域における農地集積の課題と農地情報の活用

栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]

農地の集積や集約化が重要な政策課題となっている。条件に恵まれた平地地域と比較して,より耕作条件等が厳しく,担い手の確保が難しい中山間地域においては,農地集積や農地保全をめぐって異なる課題を抱えていると考えられる。本報告では,事例地域での傾斜地水田の耕作・管理主体の現況にもとづき,今後の中山間地域における農地集積の課題と農地情報の活用の可能性について述べる。

Keyword: 条件不利地域, GIS, 認定農業者
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.66-67 , 2014

発表番号 [S9-3]

Soil Water Content Distribution formed by FOEAS, New Soil Water Management System

Mochizuki Hidetoshi
[NARO Western Region Agricultural Research Center]

地下水位制御システムFOEASによる土壌水分分布について

望月 秀俊
[農研機構 近畿中国四国農業研究センター]

地下水位制御システム(FOEAS)を用いた稲―麦−大豆−麦の輪作体系の確立に向けた研究を実施している圃場において、圃場全体をカバーするように設置した10本のプロファイルプローブを用いて、深さ別土壌水分量を継続的に測定することによって,FOEAS稼働圃場では,FOEAS不稼働圃場に較べて,20-30cm以深の土壌水分量が高く保たれ,これはFOEASの地下灌漑機能によることを明らかにした.

Keyword: 地下水位制御システム(FOEAS), 土壌水分量, 大豆
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-30]

Functional diagnosis of irrigation and drainage pump through lubricant

Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]
Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
Kawabata_Masahiko [Tribotex Co.,Ltd.]

潤滑油によるポンプ設備の機能診断

○國枝 正 [農村工学研究所]
水間啓慈 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
川畑雅彦 [トライボテックス]

ポンプ設備の軸受や減速機、エンジン等から潤滑油やグリースを採取し、油中に含まれる金属摩耗粒子の量や形態などの情報から、ポンプ設備を分解せずに軸受等の摩耗状態を把握する機能診断の結果と、その適用性について報告する。本診断手法を用いれば、適切なタイミングでの分解点検や補修を行うことが可能となる。また、潤滑油の劣化や汚染状況を定量的に確認することができるため、潤滑油の交換頻度を見直すことも可能となる。

Keyword: ポンプ設備, 機能診断, 潤滑油
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-31]

Possibility to develop soil hardning material using on site technology

HIROUCHI Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
DAN Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
HIROSE Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]

現地技術を用いた土壌硬化材の開発の可能性

○廣内慎司 [国際農林水産業研究センター]
團 晴行 [国際農林水産業研究センター]
廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]

アフリカには土水路が多い。土水路を持続的に利用するために、水路の侵食を防止する対策としてカルシウムを用いた土壌硬化材の利用可能性について調査を行っている。ガーナ国では貝に含まれるカルシウムをかまどで焼成することにより酸化カルシウムが得ることができることがわかった。今後、混和剤添加による強度増加の可能性について明らかにしていく。

Keyword: 灌漑施設, 安定処理・地盤改良, 水利構造物
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-32]

Cementation Technique of Soil Due to Microbial Activity using Waste Oyster Shell

iwamoto kouji [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
kanayama motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
nakano akiko [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
higashi takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ohtsubo masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]

カキ殻を利用した土の微生物固化処理技術に関する基礎的研究

○岩本晃嗣 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
中野晶子 [九州大学熱帯農学研究センター]
東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]
大坪政美 [九州大学名誉教授]

本研究では,産業廃棄物であるカキ殻を有効利用するとともに微生物の代謝活動を利用した土の微生物固化処理について実験的に検討した.バッチ試験の結果より,Ca2+濃度が減少することから,炭酸カルシウムの析出が行われていることが確認された.マイクロインデンターによる硬度の測定においては,大気中および微生物代謝によるCO2がカキ殻から溶出したCa2+と反応することで,CaCO3が析出し,硬度が増加することが確認された.

Keyword: カキ殻, 微生物代謝, 炭酸カルシウム
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-33]

Research on the quality evaluation of used tile powder and solidified dredged material

Yonee Maki [Graduate school of Faculty of Life and Environmental Sciencn,shimane University]
Komuro Daisuke [A graduate of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane ]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

廃瓦微粉末の性能評価と浚渫土固化に関する研究

○米江真貴 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
小室大輔 [島根大学生物資源科学部卒]
野中資博 [島根大学生物資源科学部]

我が国では,最終処分場の逼迫を受け,資源循環型社会の構築が進められている。しかし,産業廃棄物のひとつである廃瓦微粉末は,有効的な再利用方法は確立されておらず,利用法が望まれている。本報告では,廃瓦微粉末の持つポゾラン活性がセメントに対してどの程度混合することで最も効果があるのかを検討した。また,廃瓦微粉末をセメントと混合することで,浚渫土固化材としての利用を検討した。

Keyword: 廃瓦微粉末, ポゾラン活性, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-34]

Some properties of the volcanic ash from Shinmoedake for concrete’s fine-aggregate

Hosokawa Yoshiharu [University of Miyazaki]

新燃岳火山灰のコンクリート用細骨材への適性

○細川吉晴 [宮崎大学]

2011年1月下旬に噴火した新燃岳の火山灰が多量に堆積している。この火山灰をコンクリート用細骨材として有効利用できるか,骨材試験などから細骨材特性について検討した。その結果,火山灰のpH値が酸性側であり,粒度は土木学会の標準範囲から外れるものも少なくなかった。火山灰のみの利用法やほかの物理的特性についても言及した。

Keyword: コンクリート材料, 火山灰, 物理的性質
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-35]

STUDY ON USABILITY OF SOME SELECTED RECYCLED FINE AGGREGATES

ISLAM MOHAMMAD RAIHANUL [MIE UNIVERSITY]
ISHIGURO_ SATORU [MIE UNIVERSITY]
OKAJIMA_KENJI [MIE UNIVERSITY]

STUDY ON USABILITY OF SOME SELECTED RECYCLED FINE AGGREGATES

○Mohammad Raihanul ISLAM [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Satoru ISHIGURO [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Kenji OKAJIMA [Graduate school of Bioresources, Mie University]

三重県内で発生した、ガラス、かわら、陶磁器などの廃棄物を破砕して製造したリサイクル材、およびスラグ骨材などを細骨材として利用し、コンクリートブロックを作製した。コンクリートブロックの滑り抵抗性、ランプ照射による表面温度測定、モルタルの強度試験などの結果について、川砂を用いたモルタルの結果を含めて報告する。

Keyword: Recycled material, Fine aggregate, Concrete block
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-36]

A Study on Utilization of Washing Sand in Tsunami Deposits as Fine Aggregate for Precast Concrete

Abe Takayuki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Kitatsuji Masahumi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
Ono Kazuma [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]

津波堆積物洗浄砂のプレキャストコンクリート用細骨材としての利用に関する研究

○阿部孝行 [宮城大学食産業学研究科]
北辻政文 [宮城大学食産業学部]
小野和馬 [宮城大学食産業学部]

本研究は災害廃棄物洗浄砂(以下,洗浄砂)のプレキャストコンクリート用細骨材としての利用を目的として,洗浄砂を細骨材の一部として用いたコンクリートについて試験を行った.その結果,洗浄砂を用いたコンクリートの物性および耐久性は普通コンクリートと同等程度であることが確認された.しかし,PCおよびRC製品に洗浄砂を使用する際には,塩化物イオン含有量の基準を満足するための対策が必要となることが明らかとなった.

Keyword: 災害廃棄物, 津波堆積物, プレキャストコンクリート
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-37]

Mechanical Properties of Deteriorated Concrete in Oonogi Ishibashi Headworks

ato_masaki [Mie Prefecture]
ishiguro_satoru [Mie University]
kurata_takashi [NTC Consultants Corporation]
nakayama_mutsuhito [NTC Consultants Corporation]
miyaoka_noriyuki [NTC Consultants Corporation]

大仰石橋頭首工における劣化コンクリートの力学特性

○阿藤正樹 [三重県庁]
石黒 覚 [三重大学生物資源学部]
倉田高士 [NTCコンサルタンツ]
中山睦人 [NTCコンサルタンツ]
宮岡則行 [NTCコンサルタンツ]

三重県は1951年築造のコンクリート固定堰の耐震照査を実施した。本調査では劣化コンクリート構造部材の地震時のひび割れ抵抗性に着目し,現地採取コアの圧縮強度特性に加え,引張強度特性のコンクリート試験と解析を行った。58年経過したコンクリートの圧縮強度や弾性係数の試験結果から,水利施設の長年の流水作用に伴う溶出によって,コンクリートの組織が疎となり,その強度や弾性係数の低下傾向が見受けられた。

Keyword: コンクリートの性質, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-38]

Relationship between the loss of cross-section and flexure resistance in the open channel6

Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Laboratory of Facilities Engineering]
Tokashiki Masaru [同上]
Mori Mitsuhiro [同上]
Nishihara Masahiko [同上]

開水路側壁の断面欠損と耐力低下の関係

○浅野 勇 [農村工学研究所]
 渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]
森 充広 [農村工学研究所]
西原正彦 [農村工学研究所]

摩耗による断面欠損を模擬した梁供試体(鉄筋比1.1%)の曲げ載荷試験を行い,断面欠損量と耐力の関係を求めた。その結果,圧縮縁を断面欠損させると断面欠損量に比例して梁の耐力は低下,引張縁を断面欠損させても耐力は低下しなかった。この結果から,1)鉄筋比1%程度の開水路部材では鉄筋が健全であれば断面欠損により耐力は大きく低下しない。2)圧縮縁欠損による耐力低下は断面の有効高さの減少が原因,などが推測できる。

Keyword: 鉄筋コンクリート, 安全性, 管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [9-39]

A proposal of functional diagnosis method attention to materials deterioration of drainage canal in the upland field area in Hokkaido

sato satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
ishigami akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
aoyama hirotoshi [Docon Co.,Ltd]
watabe kouji [Docon Co.,Ltd]
nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

北海道の畑作地帯における排水路の材料劣化に着目した機能診断手法の提案

○佐藤 智 [寒地土木研究所]
石神暁郎 [寒地土木研究所]
青山裕俊 [ドーコン]
渡部浩二 [ドーコン]
中村和正 [寒地土木研究所]

北海道の畑作地帯にある排水路について、護岸形式毎の構成部材の変状に着目し、材料劣化に基づく健全度指標を立案し適用性を検証した。連節ブロック型排水路ではブロックの材料劣化を評価することにより、施設全般の健全度を評価できる可能性があることが示唆された。健全度評価の質を高めるためには、材料劣化と施設変状が明らかに乖離する場合には、総合的に判断し、ランクダウン等の評価を行う必要があると考えられる。

Keyword: 排水路, 機能診断, 維持管理
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2013

発表番号 [企-9-3]

Evaluation of disaster assessment survey using 3D laser scanner

Hitomi Iwaki [Mie Prefectural Government Kumano Branch Office,Kumano Agriculture and Forestry Office]
Takehisa Morisima [Mie Prefectural Government ,Agricultural Infrastructure Management Division]
Masashi Shiba [Kiho Town Office, Industrial Construction Division ]

3Dレーザ測距装置を用いた災害査定調査の評価

○岩木仁美 [三重県熊野農林事務所]
森島武久 [三重県庁]
芝 征史 [紀宝町]

三重県紀宝町では、平成23年8月台風12号による記録的な大雨により河川が氾濫し、農地に大きな被害が発生した。災害査定では、通常堆積土の算出は水準測量により行うが、被災農地面積が広大なことから災害復旧にかかる調査について検討を行い、「3Dレーザ測距装置を利用した測量」を実施することとした。その結果、調査日数を大幅に短縮することが出来た。本報告では、この調査法の効果と今後の課題について話題提供する。

Keyword: 測量・GIS, リモートセンシング, 農地災害
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-30]

Hardening characteristics and application of fine demolished concrete

Teramoto Mariko [KOBELCO RESEARCH INSTITUTE, INC.]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

再生コンクリート微粉末の硬化特性とその用途の検討

○寺本 麻莉子 [株式会社コベルコ科研]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

コンクリート塊から骨材を抽出する過程で発生する微粉の再利用用途の検討として,微粉にセメントを混合した際の強度特性および底泥固化材への利用を検討した。その結果,強度特性については,微粉とセメントの混合割合において微粉の割合の上昇に反比例し線形的に強度が低下する傾向にあった。また,固化材については底泥の含水比が約300%の場合は,微粉のみで有効に固化できることが明らかとなった。

Keyword: コンクリート微粉末, 硬化特性, リサイクル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-31]

Strength development of recycled fine aggregate mortar

Yonee Maki [Gladuate school of Faculty of Life and Environmental Sciencn,shimane University]
Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]

再生細骨材モルタルの強度発現に関する基礎的研究

○米江 真貴 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
野中 資博 [島根大学生物資源科学部]

再生細骨材を用いたコンクリートの耐久性の低下等,様々な課題が残されていることから実用化は難しい。本研究では,再生細骨材を用いたモルタル供試体の水セメント比配合,総水量セメント比配合を行うことで強度への影響を検討した。その結果,再生細骨材を用いたモルタル供試体は,水セメント比配合では強度が低下してしまうため,総水量セメント比の配合を行わなければならないことが明らかになった。

Keyword: 再生細骨材, 強度, 総水量セメント比
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-32]

Evaluation of Aggregate Characteristics and Acid Solution Used for Quality Improvement of Recycled Aggregate

HYODO Masahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]
MAEDA Keisuke [Faculty of Agriculture, Tottori University]
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]

再生骨材Mの品質向上に用いる酸性溶液と骨材物性の評価

○兵頭 正浩 [鳥取大学農学部]
前田 啓祐 [鳥取大学農学部]
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]

付着したモルタル(セメント)を除去するために,再生骨材Mを酸性溶液中に浸漬した。その結果,酸性溶液はモルタル(セメント)を溶解するため,再生骨材Mから再生骨材Hへ品質向上が可能であることが分かった。しかし,浸漬条件によっては骨材へ悪影響を及ぼす可能性もあるため,利用に際しては浸漬期間や種類および濃度等の詳細条件を明確にする必要がある。

Keyword: 再生骨材, 酸性溶液, セメント溶解
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-33]

Properties of PCa Products Using Recycle Aggregate from Disaster Concrete Waste

kitatsuji masahumi [School of Food,Agricultural and Environmental sciences,Miyagi University]
sawada tatsuya [School of Food,Agricultural and Environmental sciences,Miyagi University]

震災コンクリートがらから作製した再生骨材Mを用いたPCa製品の性能

○北辻 政文 [宮城大学食産業学研究科]
澤田 達哉 [宮城大学食産業学研究科]

東日本大震災により発生したコンクリートがらは,発生量が膨大であるため,通常の路盤材等への再利用以外に,新たな利用方法を検討する必要がある.そこで本研究では,コンクリートがらから再生骨材Mを製造し,PCaコンクリート用骨材としての利用について検討を行った.その結果,製造した再生骨材MはJIS規格値を満たし,それを用いたPCaコンクリートの強度および耐久性も,必要な性能を有することが明らかとなった.

Keyword: 震災廃棄物, コンクリートがら, 再生骨材M
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-34]

Study on ASR Suppression with Natural Zeolites

Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Toshifumi SHIBATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]

天然ゼオライト骨材によるASR抑制

○高田龍一 [松江工業高等専門学校]
柴田俊文 [松江工業高等専門学校]
野中資博 [島根大学 生物資源科学部]

天然ゼオライト骨材がASR反応抑制に果たす効果を実験的に検討した。試験の結果から、アンモニューム置換したゼオライトの効果が明らかとなった。

Keyword: ゼオライト骨材, アルカリシリカ反応, モルタルバー法
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-35]

The influence on muck of granite to the fluidity and strength development of mortar

MATSUURA Satoru [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
HASEGAWA Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
TAMURA Mikio [Tamura Stone Company Limited ]
SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]

花崗岩ずりがモルタルの流動性および強度発現特性に及ぼす影響

○松浦 悟 [高知大学大学院農学専攻]
長谷川 雄基 [高知大学大学院農学専攻]
田村 樹雄 [田村石材株式会社]
佐藤 周之 [高知大学農学部]

岩石ずりの有効利用方法を検討するため,香川県小豆島産の花崗岩ずりを標準砂と置換したモルタルを作製し,流動性と強度発現特性に及ぼす影響を評価した.結果として,流動性は花崗岩ずりの使用量の増加に伴い,減少することが分かった.強度発現特性は置換率の増加に伴い,早期の高い強度発現を生じさせる可能性を有することが明らかになった.

Keyword: 花崗岩ずり, 建設発生土, モルタル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-36(P)]

Action of the Steel Sheet Pile Recycling in Niigata

MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]
TSUCHIDA Kazuya [Niigata Prefecture]
HADA Takuya [Niigata Prefecture]
HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]
MORII Toshihiro [Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]

新潟県における鋼矢板リサイクルの取り組み

○峰村雅臣 [新潟県]
土田一也 [新潟県]
羽田卓也 [新潟県]
原斉 [株式会社信越測量設計]
森井俊廣 [新潟大学]
鈴木哲也 [新潟大学]

近年,農業水利施設の長寿命化の必要性が認知されることに伴い,鋼矢板水路など鋼材使用した水利施設における腐食問題が急務な課題となっている。本報では,新潟県農地部と新潟大学により取り組んでいる「環境にやさしい田園整備新技術アドバイザー会議」鋼矢板補修補強WGで開発を進めている鋼矢板リサイクル工法を報告する。

Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 腐食
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-37(P)]

Fracture Process Evaluation of Recycling Steel Sheet Pile in Bending Test

HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]
MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]
TSUCHIDA Kazuya [Niigata Prefecture]
HADA Takuya [Niigata Prefecture]
MORII Toshihiro [Niigata University]
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]

リサイクル鋼矢板の曲げ破壊挙動評価に関する実証的研究

○原斉 [株式会社信越測量設計]
峰村雅臣 [新潟県]
土田一也 [新潟県]
羽田卓也 [新潟県]
森井俊廣 [新潟大学]
鈴木哲也 [新潟大学]

農業水利施設の中でも鋼矢板水路の長寿命化には,矢板材の腐食問題とその再利用が重要な技術的課題である。本報では,筆者らが開発している鋼矢板リサイクル工法における継ぎ矢板の力学試験結果を概説し,今後の方向性と課題を報告する。

Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 破壊試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-38]

Damage of Head Works by the 2011 off the Pacific Coast of Tohoku Earthquake

TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]
ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
NISHIHARA Masahiko [National Institute for Rural Engineering]

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による頭首工被害

○渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]
浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
西原正彦 [(独)農研機構 農村工学研究所]

東北地方太平洋沖地震による頭首工被害について,宮城県,福島県,茨城県における資料調査および現地調査を実施した。その結果,地震による頭首工の施設別損傷率は,「護岸・堤防」が62 %で最も高く,「固定堰」,「機側操作室」,「操作室・管理棟」,「ゲート・戸当り」,「堰柱・門柱」,「エプロン」の順であることが判明した。一方,津波による損傷は,ゲート施設であり,ゴム引布製ゲートと鋼製起伏ゲートの損傷が見られた。

Keyword: 東北地方太平洋沖地震, 頭首工, 津波
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-39]

Failure mechanism of covered concrete blocks using a costal embankment by overflow of tsunami

MATSUSHIMA Kenichi [NARO,National Institute for Rural Engineering]
MOHRI Yoshiyuki [NARO,National Institute for Rural Engineering]
KIRI Hirohide [NARO,National Institute for Rural Engineering]
TANJI Hajime [NARO,National Institute for Rural Engineering]
HORI Toshikazu [NARO,National Institute for Rural Engineering]

越流津波による防潮堤の被覆コンクリートブロックの破損メカニズム

○松島健一 [(独)農研機構 農村工学研究所]
毛利栄征 [(独)農研機構 農村工学研究所]
?桐博英 [(独)農研機構 農村工学研究所]
丹治肇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
堀俊和 [(独)農研機構 農村工学研究所]

盛土形式の防潮堤は高潮時の越波などに対して後ろ法面の洗堀を防止するため,コンクリートブロック等により被覆されている.しかしながら,東北地方太平洋沖地震で発生した巨大津波に対しては防潮堤を越流した際に強烈な揚力や衝突力が後ろ法面に作用し,ブロックの破損やめくれ上がりなど複合的な破壊が引起こされた.そこで,本研究では大型水路を用いて防潮堤の被覆コンクリートブロックのめくれ上がり現象を再現した.

Keyword: 津波, 防潮堤, 破堤
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp., 2012

発表番号 [9-3]

Comparison of the compressive strengths on geopolymer and some soil stabilizers for solidification of dredged clay

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
KOUMOTO Tatsuya [Professor Emeritus, Saga University]

浚渫粘土の固化処理におけるジオポリマーと各種改良材との圧縮強さの比較

○近藤 文義 [佐賀大学農学部]
甲本 達也 [佐賀大学名誉教授]

クリーク浚渫粘土にジオポリマーおよび各種の改良材をそれぞれ加え,強度特性の変化について比較検討した.全体的に圧縮強さは材齢14日から増加が見られ,それ以降は一定または緩やかに増加した.5%の苅田ジオポリマー添加量,およびその無水状態での添加量では生石灰やセメントほどの圧縮強さは得られなかった.また,浚渫粘土は元々の自然含水比が高く、ジオポリマー添加の際には無水状態での添加が望ましいと考えられる.

Keyword: 浚渫粘土, 固化処理, ジオポリマー
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2010

発表番号 [企-9-3]

〜 The old view of rural landscape. 〜The water mill revived in co-operation with the community.

ikuta_yoshiaki [niinosuisyanokai]
iwata_isao [kamikawa town office Regional Development Division]

〜昔ながらの田園風景〜 地域の力で水車が復活

○生田 良昭 [新野水車の会]
岩田  勲 [神河町役場 地域振興課]

新野集落における地域のワークショップからはじまった、昔から活躍する水車の復活と既存の地域資源を活用した村おこし・村の活性化に向けた取組。地域の人の力で水車8基を復活。遊歩道整備と梅花藻水路の改修。イベント、物産市の開催による都市と農村の交流。これらの取組を継続するための仕組みづくりと地域の人のかかわり。

Keyword: 水車と村の活性化, 地域資源の活用,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.868-869 , 2009

発表番号 [9-30]

The improvement of reliability of the field monitoring system by solid state media

ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
NAKANISHI KEN-ICHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
UKMEKAWA HAYATO [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]

ソリッドステート化によるフィールドモニタリングシステムの信頼性向上

○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
中西 健一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
梅川 逸人 [三重大学大学院生物資源学研究科]

電源やネットワーク事情が不安定な地域ではセンサーネットワーク系のシステムは欠測データを生じやすい。これに対し、筆者らはローカルストレージの重要性を主張し、多くの現場でその有効性を示してきた。しかし、高温多湿などの過酷な自然環境下では、可動部品を持つHDDが故障する事例が多発した。そこで、HDDのかわりにCFなどの半導体系メディアを利用することにより耐久性を増加させ、システムの信頼度向上に成功した。

Keyword: IT, ソリッドステート, インターネット
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.870-871 , 2009

発表番号 [9-31]

Estimation of Basin Evapotranspiration Using ASTER Data

SHIN Yonghee [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]
KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]

ASTERデータを用いた流域蒸発散量の推定

○申 龍熙 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]
郡山 益実 [佐賀大学農学部]

対象流域を土壌面と植生キャノピーに分離し、潜熱フラックスを求める2層モデルに、ASTERデータを適用し、対象流域における蒸発散量を推定した。まず、植生キャノピー内の電磁波吸収・散乱過程に基づき、ASTERデータのVNIRバンドからLAIを推定し、TIRバンドから地表面温度を推定した。次いで、2層モデルにASTERデータから求めたLAIと地表面温度を適用し、対象流域における蒸発散量を求めた。また、2層モデルから推定した値とFAO Penman-Monteith式から推定した値を比較し、推定法の妥当性を検証した。

Keyword: 2層モデル, ASTER, 葉面積指数(LAI)
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.872-873 , 2009

発表番号 [9-32(P)]

Study on Wetland Environment Monitoring with High-Resolution Satellite Imagery

YANAGIHARA Shiyo [GraduateSchool of Agric.Sci.,Miyazaki Univ.]
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ.]
SUZUKI Kenji [Japan Space Imaging]

高分解能衛星画像を用いた湿原環境のモニタリングに関する研究

○柳原 志代 [宮崎大学大学院農学研究科]
竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
鈴木 研二 [日本スペースイメージング]

本研究では,衛星リモートセンシングを利用した湿原環境のモニタリングのための試みを行った.植生の活性度を示す指標として広く利用されているNDVIについて,異なる時期に撮影された衛星画像を用いて比較検討した.NDVIの変化を解析した結果から,湿原内各ピクセルの状態変化を「湿潤化」,「植生活性化」等の6パターンに分類し,これらの空間的分布を把握した.

Keyword: 湿原, リモートセンシング, NDVI
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.874-875 , 2009

発表番号 [9-33(P)]

Development of Investigation Support for Agri-Biodiversity Information System using UMN MapServer

MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]
MATSUMORI Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]

UMN MapServer を利用した生きもの調査情報登録システム(ABDIS)の開発

○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]
松森 堅治 [農研機構・農村工学研究所]

近年,農村において農業者による生きもの調査活動が全国で展開されている。そこで,オープンソースのGISソフトウエアであるUMN MapServerを利用して,生きもの調査で得られたデータを誰でも簡単にWeb上で登録できるシステムの開発を進めている。そこで,調査特性に合わせてポイント(点)・ライン(線)・ポリゴン(面)での登録・削除がWEB上でも簡単にできるようなプロトタイプシステムを設計した。

Keyword: オープンソースGIS, 地域生物資源管理, WEB
GET PDF=09/09P09-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.876-877 , 2009

発表番号 [9-34(P)]

Rapid Analysis of Flood inundated areas using Morphological method and ALOS/PALSAR data

Yamada_Yasuharu [National Institute for Rural Engineering, NARO]

モルフォロジカル解析手法とALOS衛星PALSARデータを利用した洪水湛水域の迅速推定手法について

○山田 康晴 [独)農研機構農村工学研究所]

著者がJERS-1衛星の合成開口レーダデータを用いて開発したモルフォロジカル非線形フィルタ手法により、水田地帯での通常水田と洪水水面を識別する手法は洪水時の1回の観測で可能であり、洪水域の迅速推定に役立つ。この手法をALOS衛星のPALSARセンサデータにも適用した。タイ中央平原北部の2006年5月の洪水域推定では解析結果は良好である。

Keyword: リモートセンシング, IT,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.878-879 , 2009

発表番号 [9-35]

Possibility of agricultural water utilization for the wind erosion prevention in Hokusou plateau in Chiba - A trial of “Yachibokori” monitoring ?

MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Interfaculty Initiative in information Studies, The University of Tokyo]
MITSUISHI Shoichi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
ITO Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
KOJIMA Yuki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
FUKATSU Tokihiro [National Agricultural Research Center]

北総台地における風食防止のための農業用水利用の可能性−「やちぼこり」モニタリングの試み−

○溝口 勝 [東京大学大学院情報学環]
三石 正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
伊藤 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
小島 悠揮 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
深津 時広 [中央農業総合研究センター]

千葉県北総中央地区は、春先の強風によって土埃「やちぼこり」が舞うことで有名である。本研究では、農業用水の多面的利用の一つとして春先に農業用水を散水することにより土埃飛散を防止できるのではないかと考え、その技術開発に必要な基礎データを得るための「土埃モニタリングシステム」を構築した。観測結果を解析したところ、土埃飛散量はパラメータX(風速/相対湿度)の指数関数で良好に近似できることが明らかになった。

Keyword: 土埃, 農業用水, 風
GET PDF=09/09009-35.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.880-881 , 2009

発表番号 [9-36]

Applicability of artifical zeolite and cotton as water holding materials to the farmlands

NISHIMURA Taishi [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences,Nihon University]

安価かつ廃材を利用した保水材の野外農場への適応性〜人工ゼオライト及び綿を利用した場合〜

○西村 太志 [日本大学生物資源科学部]
Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]

砂漠化は、環境問題の1つとして指摘されている。砂漠化地域では土壌の保水性が悪いという特徴があり、これを改善する目的で日本大学生物資源科学部国際環境保全学研究室では、現地型保水材の開発に関する研究が行われている。その一環として本研究では、これまで行われてきた室内実験の結果を基に、人工ゼオライト及び綿の実際の現場への適応性について調べることを目的として野外圃場実験を行ったので、ここに結果を報告する。

Keyword: 保水材, 砂漠化, 適応性
GET PDF=09/09009-36.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.882-883 , 2009

発表番号 [9-37]

Study on the variation of grassland environment in West Ujimqin Banner of Inner Mongolia,China

OTSUKI Yohei [United Graduate School of Applied biological Science, Gifu University]
AMAYA Takao [Faculty of Applied biological Science, Gifu University]

中国内モンゴル西ウジュムチン旗における草原環境の変動に関する検討

○大槻 陽平 [岐阜大学応用生物科学研究科]
天谷 孝夫 [岐阜大学応用生物科学部]

西ウジュムチン旗草原の、量的及び質的変動の解明を進めると同時に変動要因を分析し、持続的な牧畜経営を可能とする草原環境の確立を目指すことを目的とした。その結果、調査地域の大部分では、植生の量的及び質的変化が起こり、退行遷移していることが推測された。しかし中には、特殊な土壌であるにも関らず、退行遷移していない地域や、退行遷移ではなく周囲の環境の変化に起因する草原の変化が引き起こされた地域も確認された。

Keyword: 自然環境, 退行遷移, 内モンゴル草原
GET PDF=09/09009-37.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.884-885 , 2009

発表番号 [9-38]

Research of the tree planting technique very corresponding to strong acid nature soil

TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
TANAKA Saburou [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIURA Kouki [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
SUGIMOTO Hiromichi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
KOUKETU Hiromi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]

極々強酸性土壌に対応した緑化手法の研究

○田中 賢治 [国土防災技術株式会社]
田中 三郎 [国土防災技術株式会社]
朝日 伸彦 [国土防災技術株式会社]
杉浦 弘毅 [国土防災技術株式会社]
杉本 弘道 [国土防災技術株式会社]
纐纈 裕美 [国土防災技術株式会社]

火成性酸性硫酸塩が広域に分布することによって極々強酸性土壌(土壌pH3.5以下)となり,周辺からの植物の侵入や生育が阻害されて自然復元が進まない地すべり地に対して,竹炭を緩衝材として用いた客土を地山と接する面に下地処理として用い,森林土壌の化学的緩衝能力に近似する特徴を持つ腐植土を混合した植生基材を客土上面に吹き付けた2層の緩衝ゾーンを設けることにより,酸性の緩衝を行うことが可能となり,植物が中長期的に生育可能となった。

Keyword: 緑化, 土壌, 極々強酸性
GET PDF=09/09009-38.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.886-887 , 2009

発表番号 [9-39]

Regional Water Re-considered: A case study in Higashi-cho, Shimada city

sugiura mikiko [The University of Tokyo]
yamaoka kazumi [The University of Tokyo]

「地域用水」における現代的課題:島田市東町を事例に

○杉浦 未希子 [東京大学大学院]
山岡 和純 [東京大学大学院]

島田市東町における水環境は、複雑な農業用用排水路を前提とした「農業用水から河川への還流システム」といえる。ここで求められる「地域用水」とは何か。冬期の水枯れ・水質悪化・悪臭の解消という点で農業従事者および非農業従事者は意見を共有する一方、農業従事者にとっては「地域」の水環境保全の中心的役割を担うという新たな負担も意味する。地域の取り組みとして評価の高い東町を取り上げ今後の取り組みへの示唆を得る。

Keyword: 地域用水, 水環境, 環境保全
GET PDF=09/09009-39.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2009

発表番号 [9-3]

Effect of application of digested liquid from methane fermentation on paddy soil permeability

Azuma Nozomu [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

メタン発酵消化液施用による水田土壌試料の透水性への影響の検討

○東 望 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型にメタン発酵消化液2種と対照試料として化学肥料を散布し、浸透量と水圧を測定した。試料散布後、全ての区で浸透量の低下が観測され、作土層と心土層ではほとんど透水性の低下が見られなかったのに対し、耕盤層では顕著な低下が見られた。これにより、メタン発酵消化液を肥料として水田土壌に散布することによる透水性への影響は、化学肥料と同程度であることが示された。

Keyword: メタン発酵消化液, 水田土壌, 透水性
GET PDF=09/09009-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.74-75 , 2009

発表番号 [企-9-3]

Strategy for Research Revitalization to be addressed by the JSIDRE

Mori Ken [Faculty of Agricalture,Kyushu University]

農業農村工学会としての研究活性化方策

○森 健 [九州大学大学院農学研究院]

国立系大学が次期中期目標・中期計画に向けた取り組みを実施する中で,農業農村工学会が果たせる役割を明確にすること,およびそれを遂行していくための施策として何があるかを明確にすることを目的としている.各大学が学会に対してどのような役割を求め,どのような支援を必要としているかを,国立系大学の現状や課題,次期中期目標に向けての取組方針等についてアンケート調査を実施した結果を報告する.

Keyword: 中期目標, JABEE, 社会・国際貢献
GET PDF=09/09S09-03.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.850-851 , 2008

発表番号 [9-33]

Expansion of Simdcap to Simdcap-SD

YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]

Simdcap(シンドキャプ)法からSimdcap-SD(エス・ディ)法への発展

○山岡 賢 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
人見 忠良 [農村工学研究所]

メタン発酵消化液ろ液の減量・濃縮方法として開発したSimdcap法にリン酸マグネシウムアンモニア(MAP)生成反応を適用するとろ液中のアンモニア性窒素のより一層の濃縮が可能となることが確認できた.同法をSimdcap-SD法と名付け,同法のメタン発酵プロセスへの組み込みの展望を示した.

Keyword: 資源循環, バイオマス, 消化液
GET PDF=08/08009-33.pdf



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.848-849 , 2008

発表番号 [9-32]

The elucidation of the methane fermentative condition for viscosity suitable for the pipeline transportation of the slurry

OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]

スラリーのパイプライン輸送に適した粘性確保のためのメタン発酵条件の解明

○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]

家畜ふん尿を水で希釈し、パイプラインで搬送可能な濃度に薄めてメタン発酵させる場合の希釈限界濃度を明らかにしたく、室内で発酵実験を行った。希釈後の原料スラリーのTSが4%程度までであり、かつ、投入原料スラリー量(投入有機物量)が同量であり、さらに、滞留日数が同一であれば、原料スラリーの希釈はバイオガスの発生に支障をきたさないことがわかった。

Keyword: メタン発酵, スラリー, パイプライン
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.854-855 , 2008

発表番号 [9-35]

CH4 and N2O Removal Method from Undersoil Layer in New Multi-purpose Paddy Field

Hasegawa Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Shimoda Yousuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地からの温室効果ガス削減方法

○長谷川 晃彦 [山形大学農学部]
下田 陽介 [山形大学 大学院農学研究科]
石川 雅也 [山形大学農学部]
飯田 俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
梶原 晶彦 [山形大学農学部]

閉鎖型農地構造を有した転換畑地において、作物栽培に悪影響を与えない環境条件下で、温室効果ガス放出量が一般的な畑地よりも多く放出される場合を想定した最悪の水管理試験を行い、温室効果ガス放出量の削減方法の検討を試みた。その結果、独立栄養型脱窒菌の脱窒活性を高めるために溶存態硝酸が残存する土層帯を強還元層にするような地下水位管理(雨水や灌漑)が温室効果ガスの削減に有効であることが示唆された。

Keyword: 水環境, 大気, 環境保全
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.858-859 , 2008

発表番号 [9-37]

GHG Emission from Upland Field Applied with Digested Liquid and Rural Sewage Sludge Compost for two years

Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液,農業集落排水汚泥コンポストを2年間連用した畑地土壌からの温室効果ガス発生

○中村 真人 [農村工学研究所]
藤川 智紀 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]
山岡 賢 [農村工学研究所]

メタン発酵消化液と農業集落排水汚泥コンポストを連用した畑地からの温室効果ガスの発生特性を調査した.消化液区では化成肥料区と比較して,施肥直後と高温期のN2Oの発生量が大きい傾向があった.2年間のN2O発生量は消化液区で施肥されたNの0.41%,汚泥コンポスト区,化成肥料区ではそれぞれ,0.24%,0.11%であった.CH4は消化液区において,施用した直後に発生していたが,ごく微量であった.

Keyword: 亜酸化窒素, バイオマス, 大気
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.856-857 , 2008

発表番号 [9-36]

Effects of methane fermentation digested liquid application on GHGs emission and gas concentrations in the agricultural soil

Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]

メタン発酵消化液の農地施用が温室効果ガス発生と土中ガス濃度に及ぼす影響

○藤川 智紀 [農村工学研究所]
中村 真人 [農村工学研究所]
柚山 義人 [農村工学研究所]

消化液施用後のN2O,CO2のガスフラックスと土中のガス濃度の変化を明らかにするためにコマツナの栽培試験を行った。N2Oガスフラックスは消化液施用後一時的に増加し,CO2ガスフラックスは栽培全期間で大きいままであった。N2O濃度は施用後一時的に高くなった。N2O濃度の上昇は深さ50cmまで達した。CO2濃度は深さ20cmまでは変化が小さかった,20cmより深くでは施用直後から大きく変化した。

Keyword: 大気, 物質循環, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.860-861 , 2008

発表番号 [9-38]

Exchange of greenhouse gases in a tideland of brakish water

Kawachi, Kumiko [Formerly School of Agriculture, Meiji University]
Nomura, Yuta [Formerly School of Agriculture, Meiji University]
Yazaki, Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]
Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

汽水域干潟における温室効果ガス交換

河内 久美子 [元明治大学農学部]
野村 雄太 [元明治大学農学部]
矢崎 友嗣 [明治大学農学部]
○登尾 浩助 [明治大学農学部]

多摩川下流域の汽水域干潟において、温室効果ガスであるメタン(CH4)、二酸化炭素(CO2)、一酸化二窒素(N2O)の発生と吸収を密閉式チャンバー法を使って2007年8月から12月にかけて調査した。その結果、CH4は季節変化に余り影響されずに干潟から発生したり、干潟に吸収された。CO2は夏季には発生するが、冬季には吸収された。また、N2Oはほとんどの状況で発生していることがわかった。

Keyword: 土壌, 大気, 地球環境
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.790-791 , 2008

発表番号 [9-3]

Water purification effects of paddy fields on streaming water from reservoir to river in Higashiyokegawa river basin, Osaka prefecture

Mochizuki Hidetoshi [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]
Shimura Motoko [National Agriculture and Food Research Organization, National Agricultural Research Center for Western Region]
Mori Tatsuma [Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government]
Aiko Nobuyuki [Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government]
Shibahara Fujiyoshi [Shiga Prefecture Agricultural Technology Promotion Center]

大阪府東除川流域におけるため池から河川に流れ込む水への水田の浄化効果

○望月 秀俊 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
志村 もと子 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
森 達摩 [大阪府環境農林水産総合研究所 食とみどり技術センター]
相子 伸之 [大阪府環境農林水産総合研究所 食とみどり技術センター]
柴原 藤善 [滋賀県農業技術振興センター]

田渕(1998)の提案したモデルとため池の全窒素濃度の実測値や文献値・統計値を用いて,ため池から水田を経由して,東除川に流れ込む水の水質を予測した.その結果,ため池の水は,水田を経由することによって水田への降雨との混合による希釈や水田の浄化機能により,大幅に水質が改善されてから,東除川に流れ込んでいることが予測された.また,水田面積の減少が水質を悪化させることも予想された.

Keyword: 水質, 水田, ため池
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.844-845 , 2008

発表番号 [9-30]

Evaluation of aerobically-digested slurry application effects on physico-chemical properties of soils

Jun Kuwabara [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
Mitsuhiro Yokohama [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]

曝気スラリー施用が土壌理化学性に及ぼす影響の評価

○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
横濱 充宏 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]

北海道では広大な酪農地帯が分布し、家畜ふん尿を液肥として草地圃場に散布している。もともと家畜ふん尿には、有機物が含まれており、散布することで、長期的には土壌性状の改善をもたらす可能性がある。実圃場レベルで長期的調査を行い、曝気スラリー散布による土壌理化学性の経年変化を検証した。結果、曝気スラリー散布圃場表層において、腐植の集積、CEC増大、容積重の低下等、土壌理化学性改善効果が確認された。

Keyword: 曝気スラリー, 土壌理化学性, 腐植
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.862-863 , 2008

発表番号 [9-39]

Control of GHG Emissions in Agricultural Activities

ONODERA Azusa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]

農業活動におけるGHG放出量抑制

○小野寺 あずさ [琉球大学大学院農学研究科]
吉永 安俊 [琉球大学農学部]
酒井 一人 [琉球大学農学部]

沖縄県伊江島を例に、農業活動におけるGHG放出量の算定を行い、GHG放出量抑制の方向性について検討した。まず、DNDCとLCA、現在に至るまでの農業活動の変遷データを基にGHG放出量の算定を行った。次に、農業分野が排出量取引の枠組みに入った場合を想定しGHG放出量の経済的評価を行った。その結果、施肥管理の最適化によって、生産量をあまり落とさず、GHG放出量を減らすことができる方向性が見出せた。

Keyword: DNDC, LCA, GHG
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.852-853 , 2008

発表番号 [9-34]

Effect of percolation condition on methane emission from paddy soil columns

Dei Hiroki [The University of Tokyo]
Iida Toshiaki [The University of Tokyo]

水田土壌試料からのメタン放出への浸透状況が及ぼす影響

○出井 宏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田の成層土壌を再現した土柱模型からのメタンフラックス を測定した。同一の土層構造で地下水位と空気浸入の条件を変えた実験を、平行して行った。 心土層で開放浸透が起きEhが大きく上昇しても、メタン生成に大きく関与すると考えられる作土層のEhには影響しないことが分った。しかし、開放 浸透状態で のメタンフラックスは閉鎖 浸透状態で の それ に比べて小さく 、 浸透量がメタンフラックスに影響を与える可能性が 指摘された 。

Keyword: 水田水管理, メタン, 開放浸透
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.846-847 , 2008

発表番号 [9-31]

Environmental impact of applying methane fermentation digestion to vegetable fields

SHIBATA_KANZO [IBARAKI University College of Agriculture]
KURODA_HISAO [IBARAKI University College of Agriculture]
KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriculture]
INOUE_EIICHI [IBARAKI University College of Agriculture]
SATO_TATSUO [IBARAKI University College of Agriculture]

メタン発酵消化液の液肥利用における環境への影響

○柴田 鑑三 [茨城大学大学院農学研究科]
黒田 久雄 [茨城大学農学部]
加藤 亮 [茨城大学農学部]
井上 栄一 [茨城大学農学部]
佐藤 達雄 [茨城大学農学部フィールドサイエンスセンター]

バイオマス利活用の観点からメタン発酵技術が注目されている。本研究は消化液の液肥利用を試みており、その肥料効果と環境への影響について検討している。栽培試験から、消化液は適切な水管理を行えば化学肥料と同程度の肥料効果を持つことが分かった。しかし、用水供給量が大きい状況では窒素溶脱が生じやすく、消化液を液肥として利用する場合、適切な施肥設計や水管理の実施が重要となる。

Keyword: バイオマス, メタン発酵消化液, 栽培試験
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.130-131 , 2007

発表番号 (企-19-3)

View of Field Agriculture and Promotion of Field Irrigation in the Chugoku-Shikoku Region

IGARASHI Yoshinori [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]

中国四国地域における畑地農業の展望と畑地かんがいの推進

○五十嵐 淑典 [中国四国農政局整備部水利整備課]

食料自給率の向上に見合う国内生産量の増大を図り、食料供給力を強化していくことが重要な課題で、そのためには農地・農業用水等の確保を行っていく必要がある。中国四国地域では地域特性により果樹等を主体とする畑地農業が発展し、畑地かんがいは比較的進んでいるが、作物生産の自由度を向上する有効な手段として、地域特性を十分踏まえつつ計画的・効率的に推進していくことが重要である。

Keyword: 食料供給力, 地域特性, 作物生産の自由度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.- , 2007

発表番号 (企-9-3)

The party of farmer's son -Sink? or Swim? in the boom of becoming a farmer -

Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]

農家の倅の会 -農業土木、「就農ブーム」に伸るか?反るか?-

○登尾 浩助 [明治大学農学部]

最近、「就農ブーム」がますます加熱している。ある大学の農学部生へのアンケートで、「いいずれは農業」という学生が半数以上いた例もある。農学部としては、そんな「社会のニーズ」に答えると鼻息も荒い。では、我々農業土木はそれにどう関わっていくのか?我々がよく使う「現場」、「フィールド」や、教育での「実習」は、いったい「農業」とどのような関係があるのか?農家の倅だけでなく、多くの方のご意見をいただきたい。

Keyword: , ,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.976-977 , 2006

発表番号 9-30

Investigation of the Physical and Chemical Properties of Soil at the Arsenic Pollution Area in Nepal

KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
SUGIMOTO Yasuhiro [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
TOYOMITSU Yukio [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
YOKOTA Hiroshi [Faculty of Engineering, University of Miyazaki]

ネパールの砒素汚染地域における土壌の物理・化学性調査

○近藤 文義 [佐賀大学農学部]
杉本 安寛 [宮崎大学農学部]
豊満 幸雄 [宮崎大学農学部]
横田 漠 [宮崎大学工学部]

ネパールの砒素汚染地域における土壌の物理・化学的性質と砒素含有量との関係について実験的に検討した。その結果,農地土壌では陽イオン交換容量,ボーリングコア試料では粘土分含有量において砒素含有量との間に最も高い相関関係がみられた。また,ボーリングコア試料の深さ約10〜11mの黒色のピート層中において特に高い砒素の集積が認められ,この層が地下水への砒素の供給源である可能性が示唆された。

Keyword: ネパール, 砒素, 土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.978-979 , 2006

発表番号 9-31

Prediction Method for Oil content in Contaminated Soil

KOIWASAKI Makoto [Graduate School of Aguricultural, Tottori University ]
MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
SUKO Takeshi [National Institute of Avanced Industrial Science and Technology]

油汚染土壌中の油分予測法について

○小岩崎 真 [鳥取大学大学院農学研究科 ]
望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]
須甲 武志 [産業技術総合研究所]

現在,環境汚染は世界中で急速に拡大しており,本研究では油汚染に焦点を当てて,熱伝導率と比誘電率のモデル式を使うことによって,油汚染土壌中の体積含水率と油含油率を求めることを試みた.その結果,実験を行ったすべての条件について,予測値を得ることができた.体積含水率は,よく予測されたが,油含油率はよく予測されなかった.これは,土粒子・水・ナタネ油の比誘電率の違いによるものである.

Keyword: 土壌汚染, モデル, ナタネ油
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.980-981 , 2006

発表番号 9-32

Discussion on water and solute dynamics for sustainable irrigated agriculture in semi-arid region

Noguchi Takuma [Tokyo University of Agriculture and Technology]
Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Liu Xinmin [Ranzhou Institute for Desert Research, China]

乾燥地圃場における持続的農業確立のための水・塩動態の検討

○野口 拓馬 [東京農工大学]
西村 拓 [東京農工大学]
加藤 誠 [東京農工大学]
劉 新民 [中国科学院蘭州砂漠研究所]

本研究では中国甘粛省武威市郊外の灌漑農地を研究対象地とし,半乾燥地域農耕地の生産性の維持及び持続的な利用を目的に圃場における水・塩動態の把握を試みた。また採取した現場土壌の物理特性および灌漑水の水質を測定し,2次元土中水分・塩分移動予測汎用プログラムHYDRUS−2Dで検討した結果,当該圃場では灌漑回数を増やし,1回あたりの灌漑量を減らすことによって塩の集積が抑制できる可能性を得た。

Keyword: 節水灌漑, 灌漑排水, 塩類集積
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.982-983 , 2006

発表番号 9-33

Cation composition of irrigation water and drainage water and evaluation of Leaching requirement of Hateo irrigation District,Inner Mongolia,China

Nakao Chiaki [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Akae Takeo [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Xia Liu [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]
Shi Haibin [Inner Mongolia Agricultural Univ.]

中国内蒙古自治区河套灌区の用排水イオン組成と除塩用水量の評価

○中尾 千晶 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
劉 霞 [岡山大学環境理工学部]
史 海濱 [内蒙古農業大学]

内蒙古自治区河套灌区の土壌,用排水路系統の陽イオン組成についての系統的な採水調査で陽イオン組成の変化を分析した.加えて模擬灌漑水を用いて,リーチングカラム実験を行った.その結果から灌漑に伴い土壌から主にNa+が排出され, Ca2+,Mg2+は土壌中に析出していることが確認された. また,従来の全塩濃度による除塩用水量よりもNa+濃度での除塩用水量の方が,「塩害地は拡大していない」という現状を正しく説明する結果となった.

Keyword: 塩分集積, 陽イオン組成, 除塩用水量
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.984-985 , 2006

発表番号 9-34

Physical properties of alkaline soil in Northeast China

Ishihama Yoshio [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Tokida Takeshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Seki Katsutoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
Miziguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]

中国東北部アルカリ土壌の物理性について

○石濱 嘉夫 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
常田 岳志 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
関 勝寿 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]

世界の主要なアルカリ土壌地帯の一つである中国東北部において,土壌表層に塩類の集積が生じている地点と,生じていない地点との土壌特性の違いを明らかにすることを目的に行った現地調査の結果を報告する。現地の土壌には非常に粘土分が多く含まれていることがわかったが,地表面の水溜りの高いpHやパッチ状に集積するメカニズムなど未だ不明な点が多い。

Keyword: アルカリ土壌, 塩類集積, 土壌の物理性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.986-987 , 2006

発表番号 9-35

Hysteresis in plant response to salinity stress

FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
ASAI Masahiro [Univ. of Tsukuba]
INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]

植物の塩ストレス応答のヒステリシス

○藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
浅井 正浩 [筑波大学生命環境科学研究科]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

多くの植物根による吸水と蒸散量のモデルでは,塩ストレス負荷後にストレスから解放すれば,直ちに蒸散速度が可能蒸散速度まで回復するとしている。しかしながら,塩ストレスからの解放後の日蒸散量を計測したところ,実際には,回復するまでに3日程度の日数が必要であり,塩ストレスと日蒸散量との間にヒステリシスが観察された。また,蒸散比の回復幅は,いずれの塩ストレス強度でも大差ないことが明らかとなった。

Keyword: 蒸散, 吸水, 塩類集積
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.988-989 , 2006

発表番号 9-36

Estimation of soil moisture and salt balance in the irrigated field and in the adjacent saline field

Xia_Liu [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
Akae_Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]

灌漑耕地と隣接塩害地における圃場レベルでの水分、塩分収支の推定

○劉 霞 [岡山大学環境理工学部]
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]

耕地の灌漑水から地下水への涵養量 ,地下水から塩害地への毛管上昇量を推定した.また,耕地と塩害地では,水分・塩分収支の解析も行った.灌漑期間中,耕地では降雨量と灌漑量あわせの流入量は798mmで,蒸散量,地下水への涵養量,不飽和の横浸透量あわせの流出量は794mmであり,耕地および隣接塩害地の水分収支がほぼ一致した.塩分集積量を推定したところ,耕地の0.07kg/m2に対して,塩害地では0.4kg/m2で,耕地より約5.7倍多く集積したことがわかった。

Keyword: 耕地, 塩害地, 水分・塩分収支
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.990-991 , 2006

発表番号 9-37

Effects of Hydrophilic Polymers for Decreasing Evaporation from Soil on Water Movement in Soil

MITSUISHI_Shoichi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
MIYAZAKI_Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
MIZOGUCHI_Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]

水分蒸発を抑制する親水性ポリマーが土壌中の水分移動に与える影響に関する研究

○三石 正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

遺構を露出しながら保存する時に起きる遺構の乾燥による崩壊,塩類の析出という問題を克服するため,土壌からの水分蒸発を抑制する親水性ポリマーを散布する.しかし親水性ポリマーが土壌水分移動に与える影響はあきらかにされていない.本研究で親水性ポリマーが土壌中の水分移動に与える影響を室内実験であきらかにした.そして土壌間隙中の親水性ポリマーの配置と水分子の関係を把握することが必要であることがわかった.

Keyword: 親水性ポリマー, 土壌水分蒸発抑制, 水分移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.992-993 , 2006

発表番号 9-38

Snowmelt infiltration at slight soil freezing and snow acumulated farmland

Iwata Yukiyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hirota Tomoyoshi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
Hayashi Masaki [University of Calgary]
Shinji suzuki [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]

土壌凍結の発達が弱いときの融雪水の浸透

○岩田 幸良 [北海道農業研究センター]
広田 知良 [北海道農業研究センター]
林 正貴 [カルガリー大学]
鈴木 伸治 [北海道農業研究センター]

最大凍土深が20cm程度で融雪期に数cm程度の凍土深の場合の融雪水の土壌中への浸透を調査した。融雪期前後の圧力水頭等の推移から融雪水が下層に浸透する時期を検討した結果,土壌凍結が存在しても融雪水の進入時期はほとんど遅れないことが明らかになった。また,融雪期後期の下層における浸透量と融雪水量を比較した結果,凍土層は融雪水の浸透の抵抗としてはほとんど機能していないことが明らかになった。

Keyword: 土壌凍結, 水分移動, 融雪期
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.994-995 , 2006

発表番号 9-39 

Coupled heat and water transport in an Andisol grassfield by soil freezing

Tokumoto Ieyasu [The United Graduated School of Agricultural Sciences, Iwate Univ]
Noboiro Kosuke [Meiji University ]
Koga Kiyoshi [Iwate university]

黒ボク土の牧草地における土壌凍結による水分・熱の同時輸送

○徳本 家康 [岩手大学大学院]
登尾 浩助 [明治大学 農学部]
古賀 潔 [岩手大学 農学部]

本研究では,土壌凍結時期における牧草地の水分量,間隙水圧,熱的性質(熱伝導率l,体積熱容量rc)の経時変化を測定することで,凍土下の水分・熱の同時移動を考察した。凍土下層では,地表面の温度低下に伴って水分上昇移動が生じ,また土中の温度勾配によって凍結面に向かう熱移動が観察された。また熱輸送では黒ボク土のl は水のlとほぼ等しく,これは団粒内に保持された水を媒体とした熱伝導が生じるためと推測される。

Keyword: 凍結土壌, 水分・熱の同時移動, 黒ボク土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.922-923 , 2006

発表番号 9-3

Field test and analysis of curved pipeline with flexible joints

FUJITA Nobuo [FRPM]
MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
HATTORI Yoshiaki [Naigai Engineering Co.]

曲線布設された継手管路の埋設実験と解析

○藤田 信夫 [強化プラスチック複合管協会]
毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]
服部 義明 [内外エンジニアリング株式会社]

曲線布設箇所と曲管とを両方含むモデル管路を構築し,不平均力作用時の挙動を計測するとともに,数値解析との比較を行った.実験結果より,曲線布設箇所では反力が幅広く分布して均等な変位を示し,変位量は曲管部より十分に小さい.また数値解析では,継手および地盤バネのパラメータを適切に設定することによって内圧負荷に伴う継手管路の挙動を予測できることがわかった.

Keyword: 曲線布設, 曲管, 土圧
GET PDF=06/06009-03.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.918-919 , 2005

発表番号 9-30

Development of Nondestructive testing technique for Soil structure Part2:In site mesurement and Examination

YANAGIMOTO TOMOYA [Kyoto University]
Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]
Kobayashi Akira [Kyoto University]

土構造物の非破壊検査手法の開発(その2)現地計測とその解析

○柳本 智也 [京都大学]
青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]

本研究は、電気探査装置によってため池堤体内部の比抵抗を測定し含水比を推測するとともに、弾性波探査装置を用いて堤体内の弾性波速度を測定し、得られた堤体内部の含水比および弾性波速度の分布から堤体の劣化状況や水漏れなどの問題を推測するものである。本発表では、その現地計測の方法と解析手法、解析結果について述べるものとする。

Keyword: 土構造物, 電気探査, 弾性波探査
GET PDF=05/05009-30.pdf



農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.920-921 , 2005

発表番号 9-31

Damage by 2004 Heavy Rain in Fukui Prefecture

TANI Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]

平成16年度福井豪雨災害について

○谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]

平成16年度には台風23号、新潟、福井豪雨によってよって農業関連被害が発生した。台風23号では多くのため池が決壊し、福井豪雨では中山間地域において土石流が多く発生した。本報告では、2004年7月の梅雨前線による福井県内の農業関連被害状況と降雨量からの災害予測について述べる。ため池については、従来から提案している降雨量からの災害予測指標とため池災害の関連についても述べる。 

Keyword: 2004豪雨災害, 福井県, 農業関連施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.922-923 , 2005

発表番号 9-32

Disaster caused by typhoon in 2004 and repair of a stone wall in a steepland orchard

Kawamoto Osamu [NARC for Western Region]
Shimazaki Masahiko [NARC for Western Region]
Yoshimura Akiko [NARC for Western Region]

傾斜地カンキツ園地における平成16年台風災害と石垣修復

○川本 治 [農研機構近中四農研センタ−]
島崎 昌彦 [農研機構近中四農研センタ−]
吉村 亜希子 [農研機構近中四農研センタ−]

平成16年台風災害に関し、浅部地下水挙動を中心として傾斜地カンキツ園地における被害事例の解析及び小規模石垣の修復技術について示した。浅部地下水変動の実測値と園地被災との関係について示し、三次元地下水流動解析に基づく防災管理マップと被災状況との比較を行った後に、ジオテキスタイルを併用した小規模石垣の修復について示した。

Keyword: 地下浸透・地下水流動, 農地保全,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.924-925 , 2005

発表番号 9-33

Shear Strength Characteristics of Soil Samples from Loess Landslides

Gibo Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Nakamura Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Chuansheng_Chen [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Kagoshima University]
Yamashita Tomomi [School of Agriculture, University of the Ryukyus]

黄土高原地すべり土のせん断強度特性

○宜保 清一 [琉球大学農学部]
中村 真也 [琉球大学農学部]
陳 伝勝 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
山下 友美 [琉球大学大学院農学研究科]

廟湾地すべりおよび二道岔地すべりからの採取土についてリングせん断試験を行い,それらの強度特性を明らかにした。粘着力c=0として得たφsfおよびφrは,馬蘭黄土試料で φsf=36.1°・φr=33.0°〜31.9°,二次黄土試料でφsf=31.4°・φr=25.2°,頁岩試料でφsf=28.2°・φr=10.8°であった。頁岩試料のφr値はかなり低く,地すべりの発生・再発生を考える上で重要となる。 

Keyword: 土の静力学的性質, せん断強度, リングせん断
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.926-927 , 2005

発表番号 9-34

Shear Strengths Concerned with Occurrence of Landslide in a Cut-slope

Nakamura Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Gibo Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
Yaming_Zhou [Nanjyou Gizyutsukaihatsu Company Ltd.]
Sasaki Keizo [Hosoda Engneering inc]

島尻層群泥岩切土のり面の崩壊に関わる強度

○中村 真也 [琉球大学農学部]
宜保 清一 [琉球大学農学部]
周 亜明 [蠧郛覽蚕儚発]
佐々木 慶三 [ホソダエンジニアリング]

崩壊が発生した島尻層群泥岩切土のり面について,強度図を活用し地盤状態評価を行った。崩壊は応力解放により泥岩内の層理面や節理面にゆるみが生じて弱面が形成され発生したと考えられた。繰り返し計算により,崩壊発生時(Fs=0.98)のすべり面平均強度c=6.5kN/m2 ,φ=28.0°を得た。これは,強度図における強風化破砕泥岩強度ゾーンの下位に位置しており,滑落部が破砕状態にあったこととうまく符合した。

Keyword: 斜面安定, 土の静力学的性質, 切土
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.928-929 , 2005

発表番号 9-35

Hydraulic Properties of Capillary Barrier in Sand Soil underlain by Coarse Soil Layer

Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Horie Akihito [Faculty of Agriculture, Niigata University]
Kikuchi Shota [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
Takeshita Yuji [Faculty of Emvironmental Science and Technology, Okayama University]
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]

砂礫層地盤のキャピラリー・バリア特性

○森井 俊広 [新潟大学農学部]
堀江 昭仁 [新潟大学農学部]
菊地 將太 [新潟大学大学院自然科学研究科]
竹下 裕二 [岡山大学環境理工学部]
井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]

砂層と下部に礫層を重ねた傾斜地盤では,土の保水性の違いにより,両層の境界面があたかも不透水性のバリアとして機能する。廃棄物処理場の被覆土に用いられるほか,地山への雨水浸潤の抑制や乾燥地での雨水集水等への適用が期待される。バリアの機能は,境界面に沿う集積流が下層に浸潤し始める限界長で決定される。限界長は降雨強度や土の水分特性,傾斜等の因子に支配される。土槽実験により代表的な設計式の実用性を調べた。

Keyword: キャピラリー・バリア, 限界長, 土の水分特性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.930-931 , 2005

発表番号 9-36

Study of the collapse tendency of retaining walls by difference of relative density

TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
EZOE Yoshinori [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]

相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊傾向の研究

田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
江副 嘉紀 [東京大学農学生命科学研究科]
○岡島 賢治 [東京大学農学生命科学研究科]

本研究では,相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊の傾向を研究の対象とし,掘削に伴う抗土圧構造物の掘削による転倒破壊について,地盤の密度を変えた状態で実験とFEMによる解析を行った。 次に,受働土圧が支配的となる矢板の牽引による転倒破壊実験とこの実験に対応したFEMによる解析を行った。その後,これらの実験と解析との比較を行い、本研究で用いた解析手法が相対密度の影響を表現しうる有効性を検討した。

Keyword: 相対密度, 掘削, 弾塑性有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.932-933 , 2005

発表番号 9-37

Study of Seepage Failure in Foundation of Dam

Komatsu Takahiro [Graduate School of Agricultural and Life Science, University of Tokyo]
Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Science, University of Tokyo]

堰基礎地盤での浸透破壊の研究

○小松 宜紘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

堰における浸透破壊については、実務的に正確な評価手法が存在しない。本研究では、模型実験と弾塑性有限要素法による解析を行い、浸透破壊のメカニズムを解明した。また古典的な手法の評価を行った。

Keyword: 堰, 浸透破壊, 弾塑性有限要素法
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.934-935 , 2005

発表番号 9-38

Experiment of Seepage Failure on Horizontal Ground in Centrifuge Test

Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineeing of Tokyo Metropolitan Government]

遠心模型装置による水平地盤を対象とした浸透破壊実験

○森 洋 [東京都土木技術研究所]

遠心模型実験による浸透破壊の再現を、1g場実験結果と比較しながら検討した。浸透破壊時の動水勾配はTerzaghiの限界動水勾配よりも高い値を示した。また、地盤上層部での支持力低下も観測された。ボイリング現象に至るまでの地盤内変状においては、全体的な浸透破壊挙動を遠心場で確認できたことから、地盤の不均一性を考慮する実験を行う場合は遠心模型実験が有効であると考えられる。

Keyword: 遠心模型実験, 浸透破壊, 動水勾配
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.936-937 , 2005

発表番号 9-39

A case study on seepage failure of excavated bottom soil in a steel-sheet-pile-wall cofferdam

tanaka tsutomu [Kobe University]
hirose tetsuo [Kobe University, Graduate School]

鋼矢板土留め壁掘削地盤における浸透破壊事例と解析

田中 勉 [神戸大学]
○廣瀬 哲夫 [神戸大学大学院]

鋼矢板土留め壁掘削地盤における浸透破壊事例について解析及び考察を行い次の結論を得た。(1)地盤を二次元流と仮定すると浸透破壊に対して安全となる。(2)掘削断面積に比べて掘削深さが大きい場合, 浸透流の集中による安全率の低下が起こり危険となる。(3)各種流れ条件の解析から, 二次元流, 二次元集中流, 軸対称流条件における浸透破壊安全率が減少する。(4)軸対称流条件における浸透破壊安全率は道路土工−仮設構造物工指針によるものとほぼ同じ値を示した。

Keyword: 浸透破壊, 鋼矢板土留め壁, 三次元的な浸透流の集中
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.812-813 , 2004

発表番号 9-30

A Study on Commonization Model Formulation from Viewpoints of Participation Level to Woodlands Use and Management by Inhabitants

OTA Miki [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]

住民の関わり方に着目した林地の共用構造のモデル化

〇太田 未来 [茨城大学大学院農学研究科]
小林 久 [茨城大学農学部]

農村地域の林地の保全・維持のために、所有者・地域住民を含めた林地を共用するという立場から、埼玉県三富地域の林地への来訪者を対象に実施したアンケート結果から、共用構造および共用化を考察した。対象である林地と所有者を軸に、住民の林地に対する認識、規則の必要性、林地の利用管理活動への参加意欲を加味して、私論的に林地の共用構造のモデルを提示した。さらにこのモデルに基づいて、共用化プロセスを検討した。

Keyword: 共用化, コモンズ, 林地
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2004

発表番号 9-31

Agroforestry in Japan using Terrestrial Information

HASHIMOTO Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
NISHIMOTO Keiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
YAMASAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]

気候・地形情報による日本型アグロフォレストリの研究

〇橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]
西本 恵子 [岡山大学環境理工学部]
山崎 龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]
成岡 市 [三重大学生物資源学部]

現在,日本の農業は過疎化や後継者不足といった多くの問題に直面している.農地の持続性を高めると共に,その改廃や耕作放棄を抑制することは,重要な課題である.一方,土地資源の持続性を高め,自然環境と人間環境が共生できるような土地利用方式として「アグロフォレストリ」がある.本報では,農業利用できる気候・地形情報解析の手法の試作と,それを用いた日本におけるアグロフォレストリの適用性について考察を行った.

Keyword: 日本型アグロフォレストリ, 気候・地形情報解析法, アメダス・メッシュ化データ
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.816-817 , 2004

発表番号 9-32

A Case Study of Labor Requirement and Income at the Terraced Rice-paddy

SAKUMA Taiichi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
OHASHI Yuko [Chodai Co.Ltd ]

棚田における必要労働時間と収入(事例報告)

〇佐久間 泰一 [筑波大学農林工学系]
大橋 由布子 [長大]

棚田は,日本の原風景として,また伝統文化と生物多様性の宝庫として,近年高い評価を得ている。一部の棚田では,政府の中山間直接支払い制度が適用され,さらに,オーナー制やトラスト制などの各種の援農制が実施されている。しかし,圃場や関連する施設の条件がきわめて劣悪で,棚田の持続的保存はきわめて困難なことである。ここでは単位面積当たりの必要労働時間と地権者または作業者の収入の内容の一例を報告する。

Keyword: 棚田, 生産基盤, 援農制
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2004

発表番号 9-33

Farm Land Environment on Ownership Program of Rice Terraces−An Investigation in Obaste Chikuma city Nagano prefecture−

UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]

棚田オーナー制度実施地域における作業環境−長野県千曲市姨捨地区の事例−

〇内川 義行 [信州大学農学部]
木村 和弘 [信州大学農学部]

棚田オーナー制度の多くは自力営農困難な耕作条件の悪い場所で実施されるため,作業環境・圃場条件の検討はなされてこなかった。長野県千曲市姨捨地区の事例からその実態を検討した。日常管理を行う地元農家組織「名月会」ではトラクタで直接進入できない区画等の条件の中で多くの作業に支障を有していた。作業性と安全性は,旧来の区画を保持したオーナー制度地区においても解消すべき課題であることが示された。

Keyword: 棚田オーナー制度, 棚田保全, 農作業環境
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2004

発表番号 9-34

Investigation of Landscape Management on Cutting Weeds in Terraced Paddy Fields and Landscape Evaluation

Kimura Yoshihisa [National Institute for Rural Engineering]
Tsutsui Yoshitomi [National Institute for Rural Engineering]
Kurita Hideharu [National Institute for Rural Engineering]
Matsumori Kenji [National Institute for Rural Engineering]

棚田景観形成にかかる草刈り作業の実態と景観評価

〇木村 吉寿 [農業工学研究所]
筒井 義冨 [農業工学研究所]
栗田 英治 [農業工学研究所]
松森 堅治 [農業工学研究所]

豊かな農村景観は地域の暮らしと結びつき、長年人々の手が加えられ、二次的な自然空間を形成している。一方、中山間地域の自然条件や労働条件の厳しさは、労働生産性、農業生産性に直接的に影響を及ぼし、依然として耕作放棄や担い手不足等の問題がある。これは、農村景観の荒廃化を招く一因ともなっている。そこで、棚田景観の形成にかかる草刈り作業の実態を把握し、地域住民による草刈り作業が周辺景観へ与える影響の評価を行う。

Keyword: 棚田景観, 草刈り作業,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2004

発表番号 9-35

The Users'Property and their State of Use of the Allotment Garden -In Case of Kasama Kleingarten-

FURUYA Takehiko [IBARAKI University]
MAKIYAMA Masao [IBARAKI University]

滞在型および日帰り市民農園利用者の属性・利用実態の比較 −笠間クラインガルテンを事例として−

〇古屋 岳彦 [茨城大学農学部]
牧山 正男 [茨城大学農学部]

滞在型市民農園が持つとされる地域活性化効果の検証の前段階として、滞在型および日帰り市民農園を併設した茨城県の笠間クラインガルテンを対象に、両市民農園利用者の属性および地元住民との交流などに着目した利用実態を比較した。その結果、両者の来訪形態や利用状況および交流実態が異なっていた。それにより宿泊施設の有無による滞在時間や利用目的の違いが、属性や交流環境に強い影響を与えていることが明らかになった。

Keyword: 滞在型市民農園, 日帰り市民農園, 交流
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2004

発表番号 9-36

A direction of green rural life space in shizuoka prifucture

Katube Hiroyuki [Shizuoka Prefectural Public Association Of Agricultural Promotion]
Tutiya Masayuki [Shizuoka Prefecture HOKUEN District Agriculture And Forestry Office]

静岡県における農村緑住空間推進の方向性について

〇勝部 裕之 [(社)静岡県農業振興公社]
土屋 政幸 [静岡県北遠農林事務所]

静岡県では、多面的な機能の発揮によって守られる良好な生活空間をもって、安全安心な県土を創造するため、グリーンツーリズムや農村居住を体系的に推進する「農村緑住空間」をイメージした整備方策について、「滞在型市民農園」「優良田園住宅」を切り口に調査検討を行った。これらの分析結果の中から、静岡県が農村緑住空間を推進するのにあたって、有利な展開が望めると思われる事項が多数抽出されたので報告する。

Keyword: 農村振興, 土地利用計画, 農村緑住空間
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2004

発表番号 9-37

On Decision Process and Conciousness such as the Rural Envronmental Plan Decision

TOGASHI Chiyuki [Miyagi Agricultural College]
KATO Toru [Miyagi Agricultural College]
TAMURA Takahiro [Miyagi Agricultural College]
NAKANO Yoshio [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
SATO Susumu [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
HORINOUCHI Toshiro [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]

農村環境計画策定等の策定過程と策定意識について

〇富樫 千之 [宮城県農業短期大学]
加藤 徹 [宮城県農業短期大学]
田村 孝浩 [宮城県農業短期大学]
中野 芳雄 [東北農政局]
佐藤 進 [東北農政局]
堀之内 敏郎 [東北農政局]

農業農村整備事業をてんかいするためには、地域住民の多様な意向を踏まえつつ、農業農村の多面的な機能の発揮や環境への配慮から、農村環境計画策定事業や田園環境マスタープランが策定されている。しかし、策定された農村環境計画等は必ずしも地域住民の意思が反映されていないものもある。そこで、既に計画を策定している市町村へのアンケート調査等を実施し、実施地区の本事業の策定過程や本事業に対する意識等を把握した。

Keyword: 農村環境計画策定, 田園環境マスタープラン,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.828-829 , 2004

発表番号 9-38

Present Application of Rural facilities for Environmental Consideration in Hokkaido

YAMAMOTO TADAO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]

北海道における農村環境整備施設の利活用の現状

〇山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]

北海道の農村環境整備施設を対象として,それらの利用者や活用実態について数量化理論をもちいて検討した。その結果,農村環境改善センターは整備内容が充実している,周辺施設の利用目的が明確なものは市町村住民に活用される,といった傾向が示された。

Keyword: 農村環境, 数量化理論, 施設
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.830-831 , 2004

発表番号 9-39

The Attributes and the Views of the Customers who Buy Local Farm Products

MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
MITOMI Yoshimasa [College of Agriculture, Ibaraki University]

地場産農産物購入者の属性と意識

〇牧山 正男 [茨城大学農学部]
三富 良正 [茨城大学農学部]

直売所の発展のためには,その質的・量的整備と同時に,購入客の増加および安定的確保が求められる.このうち主に後者に関する基礎検討として,スーパーの地場産農産物直売コーナーに着目し,その購入客の属性・意識に関するアンケートを行った.結果として,地場産品のイメージを重視して購入している「中身重視層」と,一般野菜との比較の上に購入を選択している「外観重視層」とで,年齢や購入頻度等が異なることを把握した.

Keyword: 直売所, 地場産農産物, 購入者の意識
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-3

モンモリロナイト懸濁液のせん断降伏値の固相率依存性について−フロックの自己相似構造を仮定した定量的検討−

○藤井 克己〔岩手大学農学部〕
藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕

希薄なNa型モンモリロナイト懸濁液のせん断流動時における降伏値は,固相率の7乗強という強い依存性を示した。粘土粒子が平行に配列し,この粒子間隔を広げるための応力(粒子間引力)が降伏値に等しいとした上で,粒子フロックが自己相似構造をとると仮定したところ,固相率の増加に応じて懸濁液により高次のフロックが形成されると想定することにより,7乗という高い依存性を無理なく理解することができた。

Keyword: レオロジー, コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-30

土壌水の水理学的連続性について(2)-懸垂水帯の圧力分布-

○粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕
金沢 千明〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
庄子 裕〔山形県庁農林水産部〕
吉田 昭治

pF試験は土壌の保水性を把握する上で不可欠であるが、大まかな測定範囲が示されているに過ぎず、供試土壌内部の圧力状態など不明確な点が残されている。ここではpF試験の土柱法と吸引法に着目し、排水平衡状態の圧力測定から液状の土壌水の水理学的連続を考究した。その結果、川砂のような粒径の大きな土壌では約-27cmの負圧で水理学的な連続が絶たれることが明らかとなった。

Keyword: 静水圧分布, 水理学的連続, 懸垂水帯
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-31

Characteristics of Leaching Effect Due to Sloping Structure of Coarse Materials Beneath the Finer Ones.(下層の粗物質が傾斜している時のリ−チング効率の特性について)

○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕
原 道宏〔岩手大学農学部〕

筆者らは表面が水平で境界面のみ傾斜しているような傾斜成層砂において,乾砂層への浸潤試験,塩水灌漑およびリ−チング試験を試みた。染料を用いて砂層を流れる水の動きを観測した結果,境界の傾斜角が増加するほど下方へ傾斜して流れる傾向にあった。また,全てのケ−スでキャピラリバリアを観測した。さらに,塩水灌漑,リ−チングでは境界面の傾斜が増加するほど少ないポアボリュムで排出水の相対濃度が置換濃度に変化した。

Keyword: 溶質移動, 傾斜成層砂, キャピラリーバリア
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-32

多孔ホースを用いたマイクロ潅漑による湿潤域の形成

○中川 進平〔北海道大学大学院農学研究科〕
相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕
松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕

多孔ホースを用いて初期水分の異なる成層土壌に潅水を行った場合の湿潤域の広がり方について検討した。多孔ホースによる潅水はホース直下への浸入が卓越した。初期水分が異なる場合、形成される湿潤域は湿潤な方が水平・鉛直両方向に大きかった。長時間の潅水によって、乾燥条件では湿潤域は水平方向へ拡大するが、土壌表面では遅かった。また湿潤の場合は土壌表面付近で拡大し、下方へ拡大した。

Keyword: マイクロ灌漑, 水分移動,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-33

塩クラストが湿潤土壌面からの蒸発速度に及ぼす影響

○藤巻 晴行〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
岡本 友宏〔鳥取大学乾燥地研究センター〕

塩クラストによる水蒸気通過抵抗の蒸発モデルへの組み込みとパラメータ測定を試みた.空気力学的抵抗と水蒸気濃度 ,地温,下端圧力水頭が一定の塩類集積実験を行った結果,積算蒸発量が100mmに満たないうちに蒸発速度が1/3程度に減少した.土壌面は十分湿っていたため,この減少は全て集積した溶質によるものである.バルク輸送式の分母に塩クラスト抵抗を加えて数値解析した結果,蒸発速度の経時変化をほぼ再現できた.

Keyword: 土壌面蒸発, 塩類集積, 溶質移動
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-34

浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(次

佐々木 長市〔弘前大学農学部〕
○澤田 悦史〔弘前大学農学部〕
松山 信彦〔弘前大学農学部〕
工藤 啓一〔弘前大学農学部〕
江成 敬次郎〔東北工業大学〕
小関 恭〔宮城農業短期大学〕

成層水田の模型(全層黒ボク土及び心土のみレキのモデル、全層沖積土の3種類、3層構成)を作製し、水稲栽培条件下で浸透形態と降下浸透水の各種構成分(カルシウム、マグネシウム、鉄、微生物、BOD等)及び水稲の生育収量の関係を調査した。その結果、降下浸透水中の鉄濃度に対応してカルシウム、マグネシウムが増減することが確認された。また、微生物の個体数及びBODの値は湛水に比べ排水が低下する傾向も認められた。

Keyword: 土壌の物理化学特性, 水質, 土壌
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-35

Effect of Compaction on the Water Retention and Permeability of Soils(締固めによる土壌の保水性・透水性の変化)

○Getachew Girmay Asgedom〔北海道大学大学院農学研究科〕
相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕
松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕

締固めによる間隙構造の変化について、有機質火山灰土を用いて初期水分と圧縮応力の面から検討した。Field-moistとAir-driedでは前者の方が圧縮性は大きく、圧縮応力が4kgf/cm2に達すると土壌は飽和状態を呈する。Field-moistの場合には圧縮応力2kgf/cm2以上で保水性が顕著に低下するのに対して、Air-driedでは4kgf/cm2になって保水性がやや低下する。圧縮応力4kgf/cm2以下では、飽和透水係数は10-2cm/sのオーダーを保っている。

Keyword: 間隙構造, 土壌圧縮, 保水性・透水性
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-36

黒ボク土壌の土壌断面調査について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(検法

柳澤 剛〔明治大学農学部〕
渡辺 千洋〔明治大学農学部〕
○江崎 要〔明治大学農学部〕

肥料三要素試験圃場に隣接した典型的な関東ロームの自然放任区で、土壌断面調査(深さ2mまで)を実施した。13の異なる深度において不攪乱試料と攪乱試料を採取して、pF〜水分特性曲線、飽和透水係数、真比重、強熱減量などの試験を実施した。土壌物理性はA層とB層とで、また同じB層でも深さによってかなり異なることが判明した。また、造園の分野で使用されている長谷川式土壌貫入計と緻密度との相関性について検討した。

Keyword: 土壌断面, 緻密度, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-37

施肥及び作物の相違が圃場基盤の硬さに及ぼす影響−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響(后法

○渡辺 千洋〔明治大学農学部〕
柳澤 剛〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕

明治大学の肥料三要素連続施用試験区においてJ川式土壌硬度計を用いて作物別、施肥別の土壌の硬さについて調査した。本報では10cm貫入するのに必要な打撃回数という新たな指標で検討した。深さ1mまで調査したが、試験区内のエダマメ区、トウモロコシ区では硬さが大きく異なった。またこの試験区はplotごとにA層厚さが大きく異なるので、そこに着目してA層厚さと土壌の硬さの関係について解析した。

Keyword: 土壌硬度計, 緻密度, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-38

連続干天期の土壌水分消費状況について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(此法

○柳澤 剛〔明治大学農学部〕
渡辺 千洋〔明治大学農学部〕
江崎 要〔明治大学農学部〕

肥料三要素試験圃場に隣接した関東ローム層の自然放任区(裸地状態)において土中水分状態を調査した。水分張力などの観測値から、土壌水分の降下浸透・毛管上昇、トータルポテンシャル、水分消費量等について検討した。連続干天期間が16日間あったので、これを4日間毎に分け、土層厚さを30cm毎に深度210cmまで等分に区切って解析した。土壌水分の降下浸透・毛管上昇、土壌水分消費量などについて、若干の知見を得た。

Keyword: 水分移動, 土壌水分消費量, 関東ローム
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999

発表番号 9-39

不均一粒径ガラスビーズ中のアイスレンズの生成

○渡辺 晋生〔三重大学生物資源学研究科〕
武藤 由子〔三重大学生物資源学研究科〕
溝口 勝〔三重大学生物資源学部〕

凍上の主要因はアイスレンズである。現在、アイスレンズの生成について、均一粒子中のモデルが提案されている。しかし土は不均一であり、モデルがどの程度応用できるかが問題である。そこで本研究では、土のような粒度組成をもつ均一粒子混合試料を作成し凍結実験を行った。実験の結果、混合試料中にも土中とよく似たアイスレンズが観察された。均一粒子中のアイスレンズ生成モデルを実際の土に応用する可能性が示唆された。

Keyword: 凍上・凍結, ,
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