Ensemble/Unscentedカルマンフィルタによる逆解析とデータ同化 (農業農村工学会要旨)



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.644-645 , 2008

発表番号 [6-28]

Inverse analysis and data assimilation by Ensemble/Unscented Kalman filter

MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
KASAMATSU SATOSHI [Fukui Prefectural Government]
HOMMELS Anneke [Delft University of Technology ]
NISHIMURA SHIN'ICHI [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]

Ensemble/Unscentedカルマンフィルタによる逆解析とデータ同化

○村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]
笠松 諭 [福井県庁]
Anneke HOMMELS [デルフト工科大学]
西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]

土構造物の性能設計に際しては、基礎地盤や構造物に関する施工中の挙動観測から、沈下など照査性能が担保されるように設計変更を行うことが想定される。この目的に対しては逆解析が有用な手段となり、工学における逆解析法ではカルマンフィルタがしばしば用いられている。しかし、拡張カルマンフィルタで線形化する際の誤差や、弾性モデルを当てはめることの制約といった問題が残された。そのための手段として、ここではカルマンフィルタを発展させたUnscentedカルマンフィルタ(UKF)およびEnsembleカルマンフィルタ(EnKF)を用いることで、上記問題の解決をはかる。特にEnKFは、観測値をシミュレーションモデルに取り入れ、パラメータ同定を行いながら将来予測を行うこと(気象学・海洋学などの分野では「データ同化」と呼ばれる)を可能とする。この手段によれば、用いるモデルは基本的に弾性/弾塑性によらないという利点がある。本稿では、まずUKF・EnKFとカルマンフィルタとの違いや利点を説明するとともに、データ同化の概念に言及する。ついで、例題について逆解析例を示し、フィルターの適用性を検討する。

Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析
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