流域治水における水田や農業用ため池の湛水に伴う課題 (農業農村工学会要旨)



農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2023

発表番号 [7-11]

Issues related to flooding paddies and agricultural reservoirs in river basin flood control, Ryūiki-chisui

SUGIURA Mikiko[Sophia University]

流域治水における水田や農業用ため池の湛水に伴う課題

○杉浦 未希子[上智大学]

水田やため池の雨水貯留機能による流出抑制対策は,流域治水施策の一部となっているが,湛水により私人の土地を利用規制することによる損失相当分の支払いについては明言がない.これまで遊水地化に伴う対価の支払いは,河川区域として買収もしくは地役権の設定によってきた.流域治水の「あらゆる関係者の協働」を実現するには,これらの経験を踏まえた上で,湛水による「下流域の治水への貢献」という視点の共有が欠かせない.

Keyword: 遊水地,流域治水,対価の支払い,地役権, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2022

発表番号 [7-11]

Examination of consolidation settlement prediction method for ground using machine learning

Sato K.[Faculty of Agriculture, Iwate University]・○Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Iwate University]

機械学習を利用した地盤の圧密沈下予測手法の検討

佐藤 快成[岩手大学]・○金山 素平[岩手大学]

本研究では,機械学習を利用した圧密沈下予測手法の構築を目的とし,学習済みモデルに対し新たな観測データを適用した際の予測精度について検討した.学習時と異なるデータを使用したとき,その最終沈下量の差が小さい場合,学習済みモデルは高い予測精度を有することが分かった.特に,学習した最終沈下量が新たに学習する最終沈下量より大きい場合,学習に使用するデータ数の増加にともなって予測精度が向上することが分かった.

Keyword: 圧密沈下,沈下速度,予測,機械学習, ,
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2020

発表番号 [R-14]

Estimation of effect of return water from paddy fields on stream flow conditions using composite runoff model

Haruhiko Horino[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Hiroki Maekawa[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Takao Nakagiri[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]

地目別流出モデルによる水田還元水の河川流況への影響評価

堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・前川 洋貴[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]

水田灌漑用水はそのすべてが単純に消費されるわけではなく、少なからぬ還元水が生じ河川流況に影響する。この量の特定は流域水管理上も重要であるが、直接的な計測は困難である。そこでここでは、流域がほぼ山林と水田で構成されるシンプルな水系を対象に、地目別タンクモデルにより河川流量に占める水田還元水の割合を推定した。取水にも影響されるが、水田面積割合が4%以下でも灌漑期にはそれを上回る還元水の存在が示された。

Keyword: 水田還元水, 河川流況, 地目別流出モデル
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.467-468 , 2016

発表番号 [4-19]

Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XI) - Regenerative use of water using a soil container -

NAKAJIMA Ayaka[Yamato Takada City]・TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]

土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XI)-容器自体を使用した水分回生利用-

中島 彩華[大和高田市役所]・谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]

鑑賞用植物類緑化について、今後、基本的に要求されるもののうち、節水性能、肥料成分等の流出抑制なども環境への負荷低減として高度に求められていく。本研究では、景観の一部として構成できる土壌容器(大型緑化プランタなど)に植栽した緑化用各種植生に関し、省エネ・雨水回生利用の検討として、底面潅水装置を内蔵した土壌容器内下部の空間に雨水貯留を行い、それによる節水効果を検討した。

Keyword: 緑化プランター, 雨水貯留, 節水
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.764-765 , 2015

発表番号 [7-46]

The Effect of Paper Sludge on Flowability and Segregation of Soil Cement

Abe Takayuki[Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University,]・Kitatsuji Masafumi[Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University,]

ソイルセメントの流動性および材料分離抵抗性に与えるペーパースラッジの効果

阿部 孝行[宮城大学大学院食産業学研究科]・北辻 政文[宮城大学大学院食産業学研究科]

砂質土地盤のソイルセメント地中連続壁(以下,SC)は,礫や砂の沈降による施工不良が生じ易いため,施工に必要な流動性を確保しつつ材料分離を出来る限り小さくする必要がある.本研究では,SCの添加材としてのペーパースラッジ(以下,PS)の有効性について検証した.その結果,PSを5〜10kg程度混合したSCは微細な独立気泡および繊維がSC内に導入され,流動性および材料分離特性が向上することを明らかにした.

Keyword: ペーパースラッジ, ソイルセメント, 流動性
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.794-795 , 2011

発表番号 [7-46]

Evaluation of Color-scale for Rice using Digital Still Camera

Yamaguchi Chiaki [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Ito Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Nagaya Yuichi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
Wang Xinyue [Graduate School of Bioresources, Mie University]

デジタルカメラを用いた水稲用カラースケールの評価

山口 千明 [三重大学大学院生物資源学研究科]
伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]
長屋 祐一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
○王 心悦 [三重大学大学院生物資源学研究科]

水稲栽培における施肥管理のために,圃場でカラースケールを用いた葉色診断が行われている.本研究では,水稲の葉色診断で用いられるカラースケールの特性について,デジタルカメラを用いて評価を行った,その結果,本来色差が等間隔となるよう作成されているカラースケールであるが,色番号2と3でa*, b* の絶対値の大小関係が逆転しているため,色差よりも明度を表すL*の方が指標としては適切であることが分かった.

Keyword: リモートセンシング, 画像解析, 葉色診断
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2010

発表番号 [7-46]

Effect of infiltration rate on nitrification and denitrification at paddy field

Harada Shingo [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]

浸透速度が水田における硝化・脱窒に与える影響

○原田 真吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

水田土壌を充填したポットにアンモニア態窒素を様々な濃度・浸透速度で供給し,窒素除去速度の測定を行った.窒素除去速度は窒素供給速度に比例し,供給した窒素の60 %程度が除去された.これは硝酸態を供給した場合(塩沢ら2007)の90 %に比べ小さかった.また,土壌水の水質分析より硝化で生じた硝酸態窒素はほぼ完全に脱窒されていることが分かった.以上より,硝化速度が窒素除去速度を律速していると考えられる.

Keyword: 硝化, 脱窒, 浸透速度
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農業農村工学会全国大会講演要旨集 pp.932-933 , 2007

発表番号 (7-46)

The excavation analysis of continuous wall in sand foundation with excavation by visco-elasto-plastic FEA

Okajima Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]

砂地盤における抗土圧構造物の掘削に関する粘弾塑性有限要素解析

○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]

本研究では,抗土圧構造物の掘削による転倒破壊という境界値問題における乾燥砂の時間依存性を対象とした.この問題に対し,要素試験によって三要素モデルを発展させたTESRAモデルを組み込んだ粘弾塑性有限要素解析手法を開発した.また,模型実験を行いそれに対応した粘弾塑性有限要素解析を行い,弾塑性解析,一定粘性粘弾塑性解析と比較することで境界値問題における粘弾塑性破壊メカニズムを検討した.

Keyword: 土構造物の解析, 土圧,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2006

発表番号 7-46

Reducing the Degradation of Rice-Husk Filter Used in Subsurface Drainage

Chida Tomoyuki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
Iwasa Ikuo [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
Kanmuri Hideaki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]

暗渠もみ殻疎水材の腐植化抑制技術

○千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]
岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]
冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]

水田の畑利用の進展により,暗渠もみ殻疎水材の腐植化が急速に進み,一部の水田では田面の陥没を引き起こすなど,暗渠排水機能を持続することが困難になっている。そのため,畑作時に暗渠内の水位を維持する方法やもみ殻の施工密度を高める方法で,もみ殻の腐植化抑制効果を検証した。暗渠内水位は,ほ場排水性や大豆作柄に悪影響を及ぼさない田面下30cmで,もみ殻の施工密度は,従来の1.3倍に高めることで腐植化が抑制された。

Keyword: 暗渠排水, もみ殻, 腐植化
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.744-745 , 2005

発表番号 7-46

2D-FEM Modeling of Floodplain Inundation Processes in Low-lying Areas

Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]

2D−FEMによる低平域の氾濫過程のモデリング

○Pham Thanh Hai [農業工学研究所]
増本 隆夫 [農業工学研究所]
清水 克之 [農業工学研究所]

メコン河流域において、各種水文データの不足から氾濫湛水と灌漑が表裏一体となった水循環過程に焦点をあてて、そのモデル化を行う。ここではFEMによるトンレサップ湖および周辺域のモデル化を行った。これまで、トンレサップ湖周辺の湛水域の移動境界条件の設定、メッシュ分割(氾濫部:2,500〜5,000m、河道部:200〜450m)が終了し、道路、堤防の効果も導入した。なお、解析対象年は2000年と2003年とし、その結果の一部を示す。

Keyword: FEM, 氾濫湛水, トンレサップ湖
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.922-923 , 2003

発表番号 7-46

Characteristics of Muang Fai, Traditional Water Users’ Organization in Northern Thailand

Ayumi Kimura [The Master’s program in Environmental Sciences, University of Tsukuba]
Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]

北タイにおける伝統的農民灌漑組織、ムアンファイの構造

○木村亜由美 [筑波大学環境科学研究科]
佐藤政良 [筑波大学農林工学系]

北タイの伝統的灌漑組織であるムアンファイの特徴を明らかにするため、メクワン川流域における農民組織の調査を行った。その結果、ムアンファイでは組合長を中心に農民自身が施設維持、組織運営を行っていること、受益者は水利費を支払い、共同作業に参加することで、灌漑用水を得る権利が与えられること、また、組合長に権限を与え、規則・罰則を適応することにより水利秩序および組織の維持を図っていることが明らかになった。

Keyword: 用水管理, 海外, 農民参加
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.822-823 , 2002

発表番号 7-46

Experimental Study on the Re-colonization of Aquatic Insects in Short Period after Artificial Disturbance

teppei Sudo [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
katuro Maekawa [Faculty of Agriculture, Yamagata University]

河床撹乱直後の水生昆虫の定着に関する試験的研究

○須藤 哲平 [山形大学農学部]
大久保 博 [山形大学農学部]
前川 勝朗 [山形大学農学部]

洪水等の自然的河床撹乱、人工構造物の建設による人工的河床撹乱によって水生昆虫の生息数は変動する。そこで、本研究では、人工河床(トレイ)を用いて、自然的撹乱と人工的撹乱の違いについて生息数等から検討することにした。試験地は山形大学農学部付属演習林内を流れる赤川水系梵字川支流早田川とした。その結果、試験地の自然的特徴、自然撹乱と人工撹乱の相違、粒径による時期別・地点別相違についていくつかの知見を得た。

Keyword: 水生昆虫, 定着, 河床撹乱
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001

発表番号 7-46

Change in river environment factors and inhabiting fishes in a small stream by the consolidation project

Masak SUZUKI〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕
Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
Munehide KATO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
Masahiro MASUDA〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕

農業用小河川における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について

○鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕
水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
加藤 宗英〔宇都宮大学農学部〕
増田 将洋〔宇都宮大学農学部〕

栃木県河内町西鬼怒川地区を流れる農業用小河川の谷川を対象に,同地区における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について調査した.’00年までの調査結果から次のことがわかった.1)付け替え工事が施工された区間では生息数の回復が遅れている.また,沈水植物は増加傾向にある.2)全区間において,仏ドジョウが優占種となり,その一因として種間競争の緩和が推察される.3)一時減少した遊泳魚の生息数が増加傾向にある.

Keyword: 淡水魚, ホトケドジョウ, 圃場整備事業
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000

発表番号 7-46

施設栽培の増加がファームポンドおよび配水組織の必要容量に及ぼす影響について

○伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕
千家 正照〔岐阜大学農学部〕
三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕

本研究におけるFPおよび配水組織容量の検討方法は,実測データから水利用実態とその問題点を踏まえた形でそれらの容量を検討できるという特長を有する。ハウス化率の異なる地区に適用した結果,施設栽培の増加に伴って調整容量および時間的集中度が増加することが明らかになった。また、適正FP容量は対象地区のうち露地畑主体の地区では平均16.5m3/ha,施設畑主体の地区では41.0m3/haとなった。

Keyword: ファームポンド, 施設畑,
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998

発表番号 7-46

GISによる兵庫県南部地震の被災ため池の原因究明−地形・地質との関係−

神戸大院 ○村田 交見
神戸大農 内田 一徳

本研究の目的は、GISデータベースを用いて被災・非被災ため池と地形・地質の関係を明らかにすることである。GISにより被災・非被災ため池分布図と地質図を重ねた結果、非被災ため池は6:4、被災ため池は8:2の割合で地質境界に存在した。これにより、ため池被災の要因としては、地質境界に存在することの影響が大きく、また被災ため池は低地にも山間にも存在することから、地形の影響は少ないとの結論が得られた。

Keyword: GIS, ため池, 地震災害
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997

発表番号 7-46

排水河川底泥の侵食過程における富栄養化成分の流出特性

東京農業大学農学部 三原 真智人
東京農業大学農学部 ○岡澤 宏
 ・ 

Keyword: 富栄養化成分, 底泥, 土壌侵食
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農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996

発表番号 7-46

粘土の二次圧密および応力緩和中の透水性変化

岩手大学大学院 菊池智士

Keyword: 土壌構造, 圧密, 透水
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