宮崎 毅、西村 拓、井本 博美
TA: 加藤,平井
3年通年1単位 金曜日 4~5時限
土壌は、自然界を作り上げている重要な物質の一つであり、生物と環境を育み、生物と環境に育てられてきたものである。自然土地利用における生物生産を向上・持続させたり、土壌の荒廃の防止や砂漠の緑化、水質浄化など地球環境の保全を的確に行うためには土壌の物理性や土壌で起きる移動現象の把握が重要である。
本実験では、現場から土壌をサンプリングし、その基本的な物理量を測定する試験方法について学ぶことを目的とする。実験内容は、土壌断面調査とサンプリング、サンプリングした試料の三相(固相、液相、気相)分布、飽和透水係数の測定、ならびに土粒子の粒径組成の測定、土壌水分特性曲線や熱特性の測定を行う。
なお、本実験の内容の内容を理解するために、「土壌物理学」の受講を必要とする。また、「環境地水学」の受講を推奨する。
毎週木曜日 14:40〜 農学部7号館5階 520室にて
資料は適宜実験時にプリントして配布します。
日時 | 内容 | 備考 |
4月17日 | ガイダンス (513室) 土粒子密度測定の準備 |
受講者名簿作成 |
5月24日 | 土粒子密度の測定 | レポート提出( |
5月15日 | 飽和透水係数測定 | レポート提出( |
5月22日~6月5日 | 土の保水性試験 () ( | レポート提出(6月17日) |
6月5日 | 熱物性の測定 | レポート提出(6月12日) |
6月12日~26日 | 土の粒度試験 (有機物の分解) 細粒分の測定(分散処理+ピペット法) 粗粒分の測定(篩い分け) |
6月19日は、6時半位まで かかる可能性がある レポート提出(7月3日) |
7月3日、10日 |
土の分散凝集試験(室内) 原位置透水試験(野外) (天候に応じていずれかを実施する) |
レポート提出 7月3日の実験は7月10日 7月10日の実験は月末まで |
実験しやすく、汚れても良い服装をする(白衣や作業着等)
器具・薬品等の扱いは慎重に。
実験終了時の整理整頓ならびに清掃(雑巾がけ)を忘れずに。
他人の実験器具や、研究室の備品、器具をいじらないこと。
班として作業を行うので、集合時間を守ること。
A4版レポート用紙で提出
1枚目の上部に、該当する実験のタイトル、氏名、学籍番号、班の番を記入する。
レポートの内容
実験年月日、時間、天候、共同実験者
実験目的
実験の原理及び方法(装置等の図)、データ解析の方法など
測定値: 測定された値そのもの(生データ)を記録する。教科書にあるデータシート、もしくは実験時に配布するデーターシートに直接データを書き込んだものをコピーするのがのぞましい。
計算及び結果(表、グラフ)
測定値に対し、何らかの計算をほどこしたもの。 結果を数値で示すときには有効数字に注意し、必ず単位を明記すること。グラフには必ずタイトル・X軸・Y軸(それぞれにタイトルと単位)を明記すること。 グラフにできるものは、なるべくグラフ化すると良い。また、表、グラフのみを示して説明の文章がないと「レポート」にはならない。必ず、説明すること。
考察: 実験をしているときに気がついたことや、結果を見て分かったこと、不思議に思ったこと、なぜそういう結果が出たのか等、「自分で」考えたことを記述すること。明らかに写したと疑われるものは、類似したレポート(提出者)まとめて減点の対象になることがあります。実験ノートに、実験中に気がついたこと、観察したこと、など細かいことでも記しておくと、この段階で役に立つ。
レポート課題を設定してある場合もあるが、設定してない場合も考察は 必要である。また、課題とは別の考察をさらに加えるのが望ましい。
その他
左上をホチキスで止めて下さい。
締切(厳守)
以下のデータシートをダウンロード可能です。
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出席、実験に対する態度、レポートにより総合評価する。
基礎
土壌物理学 (2005) 宮崎他、朝倉書店
土壌物理学 (2006)、Jury&Horton著、井上他訳、築地出版
実験法
土壌物理環境測定法 (1995) 中野他、東大出版会
土質試験の方法と解説 (2002) 地盤工学会、丸善
不飽和地盤の挙動と評価 (2004) 地盤工学会、丸善
Methods of Soil Analysis American Society of Agronomy