発表番号 [1-1]
Study on the Method of Setting the Measurement Points for Surface Permeability Tests in RC Open-Channel
NAKAMURA Arisa[Kochi University]・SATO Shushi[Kochi University]
RC開水路における表層透気試験の測点設定方法の検討
○中村 愛里紗[高知大学]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では,複合工法による補修を行った既設水路に表層透気試験を適用し,開水路における適用方法を検討した.両壁面で1m間隔かつ気中部,喫水部,水中部に測点を設定した結果,相対する同じ位置,あるいは同じ水位であっても表層品質の評価結果は異なり,ばらつきも大きいことが明らかとなった.表層透気試験には,測定点数を5点以上とすること,追跡調査や目視検査の結果を踏まえた測点を設定することが重要となる.
Keyword: 補修工法,けい酸塩系表面含浸材,複合工法, , GET PDF=24/[1-1].pdf
発表番号 [1-2]
Exposure test with Extra-long-term durability waterway revetment material and detection of micro-corrosion by image analysis
Norihiro OTAKA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji FUJIMOTO[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
超長期耐久性を考慮した水路護岸材の暴露試験および画像解析による微少腐食の検出
○大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
耐用年数を過ぎた鋼矢板の老朽化が顕在化し,突発事故や護岸材としての性能低下が懸念される.新たに開発されたステンレス鋼矢板は,わずかな腐食代で超長期の耐久性が期待でき,維持管理業務の大幅な負担軽減に貢献できる.本報では,供用中の水路護岸にて実施した5年間の暴露試験結果からステンレス鋼矢板の優れた耐食性を示すとともに,発生した微少な孔食を画像解析によって検知する方法について紹介する.
Keyword: ステンレス鋼,鋼矢板,超長期耐久性,孔食,画像解析, , GET PDF=24/[1-2].pdf
発表番号 [1-3]
Distinguishment between linear and non-linear regions in the load-deformation curve obtained by channel wall loading method
MIMURA Yukino[Graduate school of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University ]・ISHII Masayuki[Academic Assembly, Shimane University]・BETTO Yoshinori[KURIMOTO,LTD.]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO. CO,LTD.]
水路壁載荷法で取得した荷重−変形量における線形領域と非線形領域の分離
○三村 雪乃[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・石井 将幸[島根大学]・別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]
著者らは農業用コンクリート開水路の構造的耐力を評価する手法として,水路壁載荷法を提案している.供用中開水路で取得した荷重―変形量の関係が,載荷過程において非線形から線形に変わることが確認されている.構造的耐力の相対評価を行うにあたって,線形領域,非線形領域どちらの傾きを用いるべきかが課題である.本報では,統計処理を用いた線形領域と非線形領域の客観的な分離手法と,同一現場での再現性について検討した.
Keyword: 水路壁載荷法,鉄筋コンクリート開水路,荷重−変形量の関係, , GET PDF=24/[1-3].pdf
発表番号 [1-4]
Estimating Surface Roughness of Concrete Open Channels with Deep Learning
KIMURA Yusei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
深層学習を用いたコンクリート開水路の表面粗さの推定
○木村 優世[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
コンクリート開水路において、摩耗は主要な劣化の一つであり、躯体の表面粗さを増大させ通水性を低下させる原因となっている。本研究では、水路表面を撮影した画像から深層学習を用いて、その表面粗さを推定する手法について検討した。作成したモデルの予測誤差は、推定粗度係数に換算すると80.5%が±0.0005以内に収まっており、許容可能と考えられる精度であることが確認された。
Keyword: 深層学習,AI,コンクリート開水路,摩耗, , GET PDF=24/[1-4].pdf
発表番号 [1-5]
sidewall deformation in a long-span waterway by channel wall loading method
BETTO Yoshinori[KURIMOTO,LTD.]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University,]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO.CO, LTD.]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
水路壁載荷法を用いた長スパン水路における側壁変形量の測定結果
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
水路壁載荷法による躯体強度の判定において,全長2.0mの二次製品フルームを用いた室内実験により,水路形状およびコンクリートの弾性係数からたわみ量を求めた理論値と実測値に差異がないことを確認している.しかしスパンの長い現場打ち水路においては,理論値よりも実測値が大きくなる結果となった.この結果について載荷箇所近傍のみが変形している可能性を考慮し、載荷点からの距離に対する側壁の変形量の関係を検証した.
Keyword: 開水路,水路壁載荷法, , GET PDF=24/[1-5].pdf
発表番号 [1-6]
Formulation of deflection caused by concentrated force applied on sidewalls of long-span open channel
ISHII Masayuki[Academic Assembly, Shimane University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・BETTO Yoshinori[KURIMOTO LTD.]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO CO., LTD.]
集中荷重により長スパン開水路の側壁に生じるたわみ量の定式化
○石井 将幸[島根大学]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]
スパンの長い現場打ち開水路に水路壁載荷法を適用したところ、試験で得られるたわみ量がはり理論の値より大きくなった。スパンの長い水路側壁のたわみは一様ではなく、載荷点近くのみが大きくたわんでいる。そこで板の変形理論から誘導された理論式を用い、この式から得られるたわみ量とスパン長を変化させたFEM 解析の結果を比較した。そしてスパン長がたわみの大きさに与える影響と、この式の適用限界について検討を行った。
Keyword: 水路壁載荷法,曲げ変形,理論式,有限要素法, , GET PDF=24/[1-6].pdf
発表番号 [1-8]
Damage Detection of Concrete Road Wall using Visible and Infrared Images with Machine Learning Methods
Maho MIYAMOTO[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
機械学習を援用した可視・赤外線画像によるコンクリート道路擁壁の損傷検出
○宮本 真歩[東京農工大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
構造物の効率的な点検を目的とし、画像解析による損傷検出手法が多く提案されている。本報ではコンクリート道路擁壁を対象とし、機械学習を援用した可視・赤外線画像からの損傷検出手法を提案する。機械学習の特徴量として可視及び赤外線画像を使用したケース2は、可視画像のみを使用したケース1よりも優れた損傷分類精度を示した。機械学習手法の中ではランダムフォレストの正解率が最も高く、ケース2で90.1%であった。
Keyword: 鉄筋コンクリート,維持管理,画像解析,機械学習, , GET PDF=24/[1-8].pdf
発表番号 [1-9]
Evaluation of Crack Effects on Concrete Physical Properties using X-ray CT and Elastic Wave Methods
Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Moeka MUKAI[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
X線CT法と弾性波法を援用したコンクリート物性へ及ぼすひび割れの影響評価に関する実証的検討
○鈴木 哲也[新潟大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・向井 萌華[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]
基幹的農業水利施設の維持管理において,材料損傷とコンクリート物性との関連を明確にすることは補修工や補強工,更新など,積極的な対策には不可欠である。そこで本研究では,RC構造の既設排水樋門よりコンクリートコアを採取し,X線CT法によるひび割れの発達状況を可視化・定量化するとともに,評価方法の異なる2種類の動弾性係数を算出し,内部に発達するひび割れ面積率と物性値との関連を考察した。
Keyword: 農業水利施設,損傷度評価,コンクリート物性,ひび割れ, , GET PDF=24/[1-9].pdf
発表番号 [1-10]
Use of Acoustic Emission Frequency for Damage Evaluation in Compressive Stress Field
Moeka MUKAI[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nedezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
圧縮応力場のAcoustic Emissionの周波数特性に基づくコンクリートの損傷度評価に関する研究
○向井 萌華[新潟大学大学院]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nedezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
コンクリート農業水利施設では,耐久性能の低下に対する定量的評価法の開発が技術課題である.筆者らは圧縮応力場におけるAEエネルギトレンドにダブルロジスティック関数を適用することで,ひび割れ進展段階の同定が可能であることを明らかにした.本研究では,損傷蓄積の異なるコンクリートに圧縮応力場のひび割れ進展段階をダブルロジスティック解析により同定し,重心周波数の推移を比較することで損傷度評価を試みた.
Keyword: コンクリート,Acoustic Emission,AEダブルロジスティック解析,損傷度評価,周波数, , GET PDF=24/[1-10].pdf
発表番号 [1-11]
Comparative of Laser Displacement Meter and Contour Gauge in Abrasion Depth Measurement
ISA Ayaka[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Yusei[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
摩耗深さ計測におけるレーザー法と型取りゲージ法の精度比較検証
○伊佐 彩華[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・木村 優世[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
摩耗深さ計測におけるレーザー法と2種の型取りゲージ法の精度を比較検証する.検証の結果,型取りゲージ法はレーザー法に比べ過小に測定されることが確認された.ただし,表面形状取得時に型取りゲージが斜めに押し当てられた場合や,最大摩耗深さ,摩耗形状等によってはレーザー法との差が大きくなる可能性があることが明らかとなった.
Keyword: 摩耗調査,型取りゲージ,コンクリート, , GET PDF=24/[1-11].pdf
発表番号 [1-12]
Validation of Image Analysis Program for Abrasion Survey Using Contour Gauge
KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Yusei[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
型取りゲージによる摩耗調査のための画像解析プログラムの検証
○川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・木村 優世[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
農業用コンクリートの摩耗量調査方法として,レーザー変位計による手法と型取りゲージによる手法がある.本検討では両手法の比較検証を行った.その結果,型取りゲージによる場合,計測する対象面の粗さによって,レーザー変位計による手法との差が変化することやばらつきが大きいことが分かった.ただし,数年ごとに摩耗量調査が実施される場合には型取りゲージによる手法も十分適用可能と考えられる.
Keyword: 摩耗調査,型取りゲージ,画像解析,無機系表面被覆材料,コンクリート, , GET PDF=24/[1-12].pdf
発表番号 [1-14(P)]
Detection of Cracks in the Surface Layer of in-Service Asphalt Road by Deep Learning.
Tomoka TAKAHASHI[Niigata Prefecture]・Tomoya TORIGOE[Niigata Prefecture]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
深層学習を援用したアスファルト舗装道路表層のひび割れ検出
○高橋 智香[新潟県]・鳥越 智也[新潟県]・柴野 一真[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
農林水産省「農業水利施設の機能保全の手引き」ではストックマネジメントサイクルの情報システム化が謳われており,今後BIM/CIMを活用した一元管理が農業農村整備の分野でも普及してくものと考えられる。そこで本報では,今後BIM/CIMを活用して維持管理を実施していくことを念頭に,既存施設を対象に損傷評価手法の検証と技術課題を取りまとめた。
Keyword: 農業農村整備,農道橋,維持管理,損傷評価,BIM/CIM,データ拡張, , GET PDF=24/[1-14(P)].pdf
発表番号 [1-18]
A Case of Avoiding Reinforcing the Particular Pier in Seismic Reinforcing Design of the Aqueduct Bride by Retrofitting Superstructure to Continuous
CHIBA Masao[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・SHIROTO Hiroomi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・TANAKA Akihiro[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・YAMAOKA Daisuke[Sansui Consultant Co.,Ltd]・HIRADOI Arata[Sansui Consultant Co.,Ltd]・OTSUKA Masaki[Sansui Consultant Co.,Ltd]・IMAI Yutaka[Sansui Consultant Co.,Ltd]
水路橋耐震化における上部工連続化を利用した特定橋脚の補強回避事例
千葉 正雄[東北農政局津軽土地改良建設事務所]・白戸 央臣[東北農政局津軽土地改良建設事務所]・田中 智大[東北農政局津軽土地改良建設事務所]・○山岡 大輔[サンスイコンサルタント(株)]・平土井 新[サンスイコンサルタント(株)]・大塚 正樹[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]
農業農村事業では農業水利施設の耐震化が進められており,N幹線用水路の本水路橋も耐震化対象となっていた.本橋のP1橋脚周辺は果樹園があり,P2橋脚周辺は底版上を排水路が通り,柱に接してブロック積擁壁がある.P2橋脚を補強する場合には排水路の仮廻しと,それに伴う果樹伐採が必要となる。本事例では,上部工連続化を利用してP1橋脚に地震力を集中させて補強することで、P2橋脚基部の補強回避を図った.
Keyword: 工法・施工,構造物の設計手法, , GET PDF=24/[1-18].pdf
発表番号 [1-19]
Monitoring and Evaluation of Anti-corrosion Coating on Steel Gate
Hirai Shuki[NTC Consultants Co.]・Hamasaki Junichi[NTC Consultants Co.]・Hama Midori[NTC Consultants Co.]
鋼製ゲートにおける防食塗装のモニタリング調査と評価
○平井 就基[NTCコンサルタンツ(株)]・濱崎 潤一[NTCコンサルタンツ(株)]・陝[[NTCコンサルタンツ(株)]
鋼製ゲートの防食法は、一般的に塗装が採用されているが、定期的な再塗装が必要であり、維持管理費増大の要因となっている。近年開発されている耐久性塗料を使用することで、ライフサイクルコストの低減が可能と考えられるが、長期的な実績データが乏しい。本稿は、その有効性を検証することを目的として、頭首工の洪水吐ゲート再塗装後に実施したモニタリング調査結果(再塗装後3年経過時点)を報告するものである。
Keyword: 工法・施工,金属材料・瀝青材量・高分子材料, , GET PDF=24/[1-19].pdf
発表番号 [1-21]
Monitoring of lining by concrete panels on construction for headworks
AKIYAMA Tadanori[NTC Consultants Inc.]
頭首工の表面被覆対策工試験工事のモニタリング
○秋山 忠律[NTCコンサルタンツ(株)]
R4年度に施工された頭首工の表面被覆対策工試験工事の設計計画及びモニタリング調査計画について報告し、今後のモニタリング手法と対策工で使用したコンクリートパネルの設計基準強度と摩耗速度の関係及びパネルの設計厚さの検証方法について説明する。
Keyword: コンクリート材料,工法・施工, , GET PDF=24/[1-21].pdf
発表番号 [1-24]
Proposed Freeze-Thaw Test Method for Concrete Introducing Confining Stress - Mechanism and Background in the Development of the Restraint Jig -
OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・IKADATSU Haruka[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・ISHIGAMI Akio[Irrigation and Drainage Facilities Research Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KAWAI Masanori[Irrigation and Drainage Facilities Research Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・YOKOCHI Minoru[Irrigation and Drainage Facilities Research Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
拘束圧を導入したコンクリートの凍結融解試験方法の提案― 拘束治具の開発背景および機構 ―
○緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・筏津 春花[鳥取大学大学院連合]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・河合 正憲[寒地土木研究所]・横地 穣[寒地土木研究所]
積雪寒冷地のコンクリート構造物には,凍結融解作用だけでなく,部材の自重やプレストレスト力としての圧縮力,打継目による拘束力などの応力が作用する。そのため実際に即したコンクリート構造物の耐凍害性を評価するためには,作用力を考慮した凍結融解試験方法が必要である。本報では,拘束圧を導入したコンクリートの凍結融解試験方法の提案として,拘束治具の開発背景を述べた後に,拘束治具の機構について述べる。
Keyword: 凍結融解抵抗性,凍結膨張圧,荷重管理,JIS A 1148,JIS A 6202, , GET PDF=24/[1-24].pdf
発表番号 [1-25]
Proposed Freeze-Thaw Test Method for Concrete Introducing Confining Stress-Management Method of Confining Stress Introduced in Concrete Specimens-
IKADATSU Haruka[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・ISHIGAMI Akio[Irrigation and Drainage Facilities Research Team,Cold-region Agricultural Development Reseach Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KAWAI Masanori[Irrigation and Drainage Facilities Research Team,Cold-region Agricultural Development Reseach Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・YOKOCHI Minoru[Irrigation and Drainage Facilities Research Team,Cold-region Agricultural Development Reseach Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
拘束圧を導入したコンクリートの凍結融解試験方法の提案― 拘束圧の管理方法 ―
○筏津 春花[鳥取大学大学院連合]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・河合 正憲[寒地土木研究所]・横地 穣[寒地土木研究所]
拘束圧を導入したコンクリートの凍結融解試験における荷重の管理方法を検討した。温度変化のない条件で荷重の測定方法を検討した結果,拘束治具のボルトの軸力をひずみゲージ法で測定することが最も適当であった。気中凍結融解試験の結果より,荷重は融解最高温度で管理する方法が適当と結論付けた。水中凍結融解試験(A法)の試験では,常に気中にあるボルトは,水膜に接する箇所と温度履歴が異なることが示された。
Keyword: 荷重管理,ひずみゲージ法,気中凍結融解,水中凍結融解,JIS A 1148, , GET PDF=24/[1-25].pdf
発表番号 [1-26]
Proposed Freeze-Thaw Test Method for Concrete Introducing Confining Stress?Points to note in underwater freeze-thaw tests?
KAWAI Masanori[Irrigation and Drainage Facilities Ressarch Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ISHIGAMI Akio[Irrigation and Drainage Facilities Ressarch Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・YOKOCHI Minoru[Irrigation and Drainage Facilities Ressarch Team, Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・IKADATSU Haruka[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
拘束圧を導入したコンクリートの凍結融解試験方法の提案― 水中凍結融解試験における留意点 ―
○河合 正憲[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・横地 穣[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・筏津 春花[鳥取大学大学院連合]
農業水利施設の構成材料であるコンクリートやその補修材の凍結融解抵抗性は、水中凍結融解試験で評価されるが、筆者らが開発を進めている拘束治具を適用した試験では、供試体の寸法が異なるため、既定の条件を満足させることは難しい。そこで本研究では、間詰材を用いることで既定の条件を満足するような調整を試みた。その結果、間詰材の有無やその材質の違いが1サイクル当たりの所要時間に影響を与えることが明らかになった。
Keyword: 水中凍結融解,JIS A 1148,拘束治具,間詰材, , GET PDF=24/[1-26].pdf
発表番号 [1-27]
Differences in Freeze-Thaw Resistance of Steam-Cured Concrete Depending on Location
Shintaro Kuwahara[Advanced Production and Construction Systems Course, Advanced Engineering Faculty , Matsue College]・Shiori Kawano[Advanced Production and Construction Systems Course, Advanced Engineering Faculty , Matsue College]・Masashi Suto[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Koji Yamasaki[Department of Dryland Science Graduate school of Sustainability Science, Tottori University]・Hidehiko Ogata[The United Graduates School of Agricultural Sciences, Tottori University]
蒸気養生を施したコンクリートの位置による凍結融解抵抗性の違いについて
○桑原 慎太郎[松江工業高等専門学校]・河野 栞[松江工業高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・山 康史[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
本研究では,蒸気養生時の型枠の上下関係が温度履歴に与える影響を検討した.また,蒸気養生を施すことによる供試体内の凍結融解抵抗性への影響を併せて検討した.熱電対による温度測定の結果,型枠を重ねることによる温度履歴への影響はみられなかった.しかし,供試体内の温度勾配が一様ではないことが確認された.供試体内での凍結融解抵抗性は打設面のほうが底面に比べて凍結融解抵抗性に劣る結果となった.
Keyword: プレキャストコンクリート,蒸気養生,凍結融解抵抗性,表面走査法, , GET PDF=24/[1-27].pdf
発表番号 [1-28]
Evaluation of Fluidity of Soil and Mortar by Fall-Cone Test
Kentaro Ishimoto[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
フォールコーン試験による土質材料の流動性定量評価に関する検討
○石元 健太郎[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
改良土の可搬性やモルタルの流動性は,テーブルフロー試験から得られるフロー値により評価されることが多い.しかし,テーブルフロー試験の労力や時間の面から,より簡易的かつ迅速に流動性を評価する手法の開発が求められる.本研究ではフォールコーン試験に着目し,フロー値とフォールコーン貫入量の関係から流動性の定量評価を検討した.その結果,試料の種類によらず両者は高い相関を持つことが明らかになった.
Keyword: 流動性,改良土,モルタル,テーブルフロー試験,フォールコーン試験, , GET PDF=24/[1-28].pdf
発表番号 [1-29]
Comparison of internal friction angle between root-compacted material and subgrade using medium-size box shear test
NAGAOKA Seiya[Graduate School of Bioresources, Mie University]・OKAJIMA Kenji[Graduate School of Bioresources, Mie University]・TERAGUTI Hiroki[Graduate School of Bioresources, Mie University]
中型一面せん断試験による袋詰めされた材料と施工面に発生する内部摩擦角の比較
○長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・寺口 拓希[三重大学大学院]
ため池の耐震対策工法の押え盛土工法として、袋型根固め材料を使用する技術が提案されている。本研究は、袋詰めされた材料と施工面における内部摩擦角φを、一面せん断試験により評価することを目的とした。比較対象を豊浦砂とし5ケース実施した。上箱と下箱に異なる材料を入れた場合は、φが低下することがわかった。また、袋詰め有りの場合と袋詰め無しの場合では、袋詰め有りの方がφは大きくなることがわかった。
Keyword: 圧密・締固め,工法・施工, , GET PDF=24/[1-29].pdf
発表番号 [1-32]
Evaluation on surface quality of mortar by Vickers hardness test
HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]
ビッカース硬さ試験を用いたモルタルの表層品質の評価
○長谷川 雄基[香川高等専門学校]
本報では,モルタル供試体を対象とし,ビッカース硬さ試験で各種供試体の表層品質を評価した結果を報告する.結果として,ビッカース硬さ試験により,含浸材の改質効果や溶脱による劣化状態をおおむね評価できた.今後,試験力の大きさや試験力の保持時間の詳細な検証が必要となる.
Keyword: 表面含浸工法,表面含浸材,溶脱, , GET PDF=24/[1-32].pdf
発表番号 [1-34]
Measurement of penetration depth of silane-based impregnating material
Kanehira Syusuke[Iwate Prefecture Land Improvement Association]・Nakamoto yoshihiko[Daido corporation]・Mizutani shinya[Daido corporation]
シラン系含浸材浸透深さの測定
○金平 修祐[岩手県土地改良事業団体連合会]・仲本 善彦[大同塗料(株)]・水谷 真也[大同塗料(株)]
シラン系含浸材は撥水性がある。コンクリート構造物への水の浸透を抑制する特性を持っている。通常、浸透深さは斫った穴に水を噴霧する方法が取られている。著者らは含浸材塗布および無対策の供試体から特定深さまでの削孔粉末を使用し炭素分析装置で全炭素量を算出した。2つの供試体の全炭素量の差から定量的に浸透深さを求めることは有用と推察した。
Keyword: シラン系含浸材,浸透深さ,削孔粉末,炭素分析装置, , GET PDF=24/[1-34].pdf
発表番号 [1-35]
Effect of Mortar Mixing Conditions on Abrasion Delay Effect of Silicate-based Surface Penetrant
KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・HORINO Haruhiko[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Yusei[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
モルタルの配合条件がけい酸塩系表面含浸材の摩耗遅延効果に及ぼす影響
○金森 拓也[農村工学研究部門]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・木村 優世[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
配合条件が異なる複数のモルタル基板を対象に,けい酸塩系表面含浸材による摩耗遅延効果を水流摩耗試験によって検証した.含浸材を塗布した供試体と無塗布の供試体のそれぞれにおいて,供試体が1 mm摩耗するまでに要した試験時間を求め,その比率を含浸材による摩耗遅延効果として評価した.その結果,モルタル基板の水セメント比が大きいほど,また細骨材量が少ないほど,含浸材による摩耗遅延効果が大きくなることがわかった.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材,耐摩耗性,水流摩耗試験,モルタル,配合条件, , GET PDF=24/[1-35].pdf
発表番号 [1-36]
Design and construction guidelines of overtopping protection using gabion mattresses
KOBAYASHI S.[Mizukura-gumi Co. Ltd.]・KOBAYASHI R.[Mizukura-gumi Co. Ltd.]・ITAGAKI T.[Mizukura-gumi Co. Ltd.]・TAKAHASHI N.[Tomo-kogyo Co. Ltd.]・KOBAYASHI C.[Tomo-kogyo Co. Ltd.]・AOKI I.[Tomo-kogyo Co. Ltd.]・SUZUKI T.[Niigata University]・INABA K.[Niigata University]・MORII T.[Professor Emeritus, Niigata University]
スマートガビオンを用いたため池堤体の越水保護工の設計・施工技術試案
○小林 秀一[(株)水倉組]・小林 龍平[(株)水倉組]・板垣 知也[(株)水倉組]・高橋 直哉[東網工業(株)]・小林 千佳子[東網工業(株)]・青木 勇武[東網工業(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・稲葉 一成[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学名誉教授]
ガビオンマットレス(角形じゃかご)を用いたため池堤体の越水保護工を提案し開発を進めてきた。鉄線かご枠に石詰めした単純な構造体であるが,越水流れをうまく制御できるなどその有能さを強調して「スマートガビオン」と呼称してきた。実規模越水量の水路実験等に基づく設計解析および試験施工を通しておおむね実装化のレベルに達したので,構造設計,かご枠の材料仕様,施工時の留意事項など設計・施工の技術試案を提示した。
Keyword: 構造物の設計手法,ため池堤体,越水保護工,ガビオンマットレス,水食防止マット, , GET PDF=24/[1-36].pdf
発表番号 [1-38]
Structural stability of overtopping protection of embankment dams using gabion mattresses
KOBAYASHI R.[Mizukura-Gumi Co.Ltd.]・KOBAYASHI S.[Mizukura-Gumi Co.Ltd.]・ITAGAKI T.[Mizukura-Gumi Co.Ltd.]・TAKAHASHI N.[Tomo-Kogyo Co.Ltd.]・KOBAYASHI C.[Tomo-Kogyo Co.Ltd.]・AOKI I.[Tomo-Kogyo Co.Ltd.]・MORII T.[Niigata University]
スマートガビオンを用いたため池堤体の越水保護工の構造安定性
○小林 龍平[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・板垣 知也[(株)水倉組]・高橋 直哉[東網工業(株)]・小林 千佳子[東網工業(株)]・青木 勇武[東網工業(株)]・森井 俊廣[新潟大学名誉教授]
スマートガビオンを用いたため池堤体の越水保護工には,越水流れによる堤体土の侵食を抑えるとともに,越水流れ下での表層滑動に対する構造安定性が求められる。後者について、構造安定性の照査と標準的な構造仕様について設計検討を行った。想定される最大の越水量に対しても十分に構造安定性を確保できることを示した。構造安定性を担保するために必要となるガビオンアンカーの構造設計法を提案した。
Keyword: ため池堤体,越水保護工,スマートガビオン,ガビオンマットレス,滑動に対する安定性,せん断摩擦係数, , GET PDF=24/[1-38].pdf
発表番号 [1-41]
Analysis and Considerations on Factors of Accident Occurrence in Reservoirs
Yuki SAKODA[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]・Shushi SATO[Kochi University]
ため池の事故発生要因に関する分析と考察
○佐古田 又規[愛媛大学大学院連合農学研究科]・佐藤 周之[高知大学]
ため池防災支援システムに登録されている153,777箇所の農業用ため池の約8割が江戸時代以前に築造されており、その老朽化にくわえ、近年は自然災害による被害が発生している。こうした背景を受け、法整備をはじめ、ため池の防災・減災対策や整備が推進されている。本稿では、今後の迅速な工事遂行のための留意点抽出のため、ため池事故事例からその発生要因の分析、考察を行ったので報告する。
Keyword: 防災重点農業用ため池,ため池改修, , GET PDF=24/[1-41].pdf
発表番号 [1-44]
The Example of a complete survey of joint bending angles in PC pipes
KOIZUMI Kazuhiro[Dia Nippon Engineering Consultants Co.,Ltd.]・NAGANO Kenji[Dia Nippon Engineering Consultants Co.,Ltd.]・SUGAWARA Ryuichi[Dia Nippon Engineering Consultants Co.,Ltd.]・TSUJI Kosuke[Dia Nippon Engineering Consultants Co.,Ltd.]
PC管における継手曲げ角度の全数調査事例
○小泉 和広[大日本ダイヤコンサルタント(株)]・永野 賢司[大日本ダイヤコンサルタント(株)]・菅原 瑠一[大日本ダイヤコンサルタント(株)]・辻 航輔[大日本ダイヤコンサルタント(株)]
筆者らは、PC管の管水路において、デジタル水準器を用いて簡易に継手の縦断方向の曲げ角度を測定する方法を提案してきた。今回、PC管の管水路において継手の全数調査を実施する機会を得た。本講演では、デジタル水準器を用いた縦断方向の継手曲げ角度調査手法の作業効率、機能診断評価結果の全数調査について報告する。
Keyword: 二次製品,プレストレストコンクリート管(PC管),継手調査,機能診断, , GET PDF=24/[1-44].pdf
発表番号 [1-45]
Uplift resistance of buried pipe with geocell-reinforcement (No. 1)
Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Taku SAWAI[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO., LTD.]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオセルで補強された埋設管の浮き上がり抵抗力について (その 1)
池端 瑠香[神戸大学大学院]・永谷 太志[神戸大学大学院]・○沢井 拓[神戸大学]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究では管の浮上対策工の施工の省力化を目的にジオセル積層体各層にジオテキスタイルを敷設する埋設管の新たな工法について模型管の押し上げ実験をすることで有効性を検証した.実験の結果従来工法と比較して当工法は大きな抵抗力とピーク抵抗力を維持する粘り強さを発揮することがわかった.また管とジオセルが一体化して浮上するために管側部の土塊が抵抗力に大きく寄与することがわかった.
Keyword: 埋設管,模型実験,ジオセル, , GET PDF=24/[1-45].pdf
発表番号 [1-46]
Uplift resistance of buried pipe in geocell-reinforced sand (No. 2)
Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kota NAGURO[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Syuji ITO[MAEDAKOSEN CO., LTD.]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオセルで補強された埋設管の浮き上がり抵抗力について (その2)
永谷 太志[神戸大学大学院]・池端 瑠香[神戸大学大学院]・○名黒 康太[神戸大学]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究ではジオセルを用いた埋設管浮上対策工を提案し,土被りやジオセルの幅を変えた条件での模型実験を通し当工法の有効性の検証及びジオセルによる周辺地盤の一体化に関する考察を行った.その結果1)ジオセル補強された管のピーク抵抗力は従来工法のそれよりも大きいこと2)ジオセル幅の拡大が抵抗力を更に増加させること3)本実験条件では管側部のジオセル及びその上部の土塊が概ね一体化していることが明らかになった.
Keyword: 埋設管,模型実験,ジオセル, , GET PDF=24/[1-46].pdf
発表番号 [1-47]
Uplift resistance of buried pipe with geocell-reinforcement (No. 3)
Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO., LTD.]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオセルで補強された埋設管の浮き上がり抵抗力について (その3)
○永谷 太志[神戸大学大学院]・池端 瑠香[神戸大学大学院]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究では,管浮上対策として施工性に優れたジオセルで補強した管を対象に押上げ実験を実施し,既往研究で提案された地中構造物の浮上抵抗力予測式と比較することで,その適用性を評価した.その結果,無補強時の管の抵抗力について,実験値と予測値が概ね一致した.また,ジオセルの全幅が抵抗に寄与すると仮定した場合,抵抗力の実験値は予測値と概ね一致し,既往研究の式で当工法の浮上抵抗力を予測可能であることがわかった.
Keyword: 埋設管,模型実験,ジオセル, , GET PDF=24/[1-47].pdf
発表番号 [1-48]
Relationship between load-deformation slope and earth pressure (vertical and horizontal earth pressure) of buried VU pipes
HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・SEKITA Iori[Graduate school of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United graduate school of Agricultural sciences, Tottori University]
埋設VU管の荷重−変形量の傾きと土圧(鉛直土圧,水平土圧)の関係性
○兵頭 正浩[鳥取大学]・関田 伊織[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
模型埋設VU管に,内面載荷法を適用した際に得られる荷重―変形量の傾きと,土圧の関係性について検証した。その結果,鉛直載荷における鉛直土圧については再度の検証が必要となるが,得られた荷重―変形量の傾きと土圧(水平土圧,鉛直土圧)は同じ比率で増加することがわかった。つまり,荷重―変形量の傾きを指標とすることで,VU管の背面にある地盤の状態を,間接的に評価できる可能性が示唆された。
Keyword: とう性管,荷重―変形量の傾き,土圧,内面載荷法,診断 , , GET PDF=24/[1-48].pdf
発表番号 [1-49]
Behavior of Ductile Iron Pipes Buried in Peat Ground for 500 days after Installation
TAKEYA Kazushi[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・OKADA Yuta[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]・YASUDA Hiromu[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
泥炭性軟弱地盤に埋設されたダクタイル鉄管の布設後500日の挙動
○竹谷 和志[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・藤田 信夫[(株)クボタ]・岡田 裕太[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]・安田 大夢[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]
泥炭性軟弱地盤へ無基礎工法で布設された呼び径800ダクタイル鉄管管路(不同沈下が予測される道路横断部などはNS形、それ以外はALW形)を対象に、地盤沈下への追従性確認を目的として管の挙動を観測した。管路の主な沈下は布設直後から1年目の積雪期までに発生し、2年目の積雪期を迎えた500日あたりではほぼ収束している。継手の動きは管路の沈下挙動と合致している。泥炭地盤の圧密沈下は収束傾向と推察される。
Keyword: パイプライン,軟弱地盤,沈下, , GET PDF=24/[1-49].pdf
発表番号 [1-50]
Detection of Energy Loss in Service Pipeline by Logarithmic Decrement
Toma TSUBOTA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuto TAKAHASHI[Institute of Agriculture, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
対数減衰率を用いた実構造物パイプラインにおけるエネルギ損失の検出
○坪田 到馬[新潟大学大学院]・高橋 悠斗[新潟大学]・萩原 大生[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
本研究では,デジタル画像相関法より水撃圧に伴う実構造物パイプラインの管材変形を計測し,漏水による管内のエネルギ損失を検出することを試みた.周方向ひずみの振幅値および対数減衰率の結果から,漏水ありのケースについて,漏水なしのケースよりも時間経過に伴う周方向ひずみの振幅の減衰が大きいことが確認された.以上より,対数減衰率を用いて,管内におけるエネルギ損失を検出できることが示唆された.
Keyword: パイプライン,水撃圧,デジタル画像相関法,周方向ひずみ,対数減衰率, , GET PDF=24/[1-50].pdf
発表番号 [1-52]
Shaking Table Tests on Flotation of Buried Pipes with Geocell-reinforcement
Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO., LTD.]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオセルを用いた埋設管浮上対策に関する振動台実験
○池端 瑠香[神戸大学大学院]・永谷 太志[神戸大学大学院]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]
地震時の液状化による埋設管の浮上対策として,管周辺にジオセルを設置する工法が提案されているが,液状化状態での有効性は示されていない.そこで,本研究では振動台実験を実施し,液状化地盤中での管浮上対策効果を検証した.その結果,ジオセルで補強したケースでは,管側部がカウンターウェイトとして作用するとともに,管上部の砕石が一体化することで抵抗力が増大し,無対策のケースに比べて管の浮上が大きく抑制された.
Keyword: 埋設管,振動台実験,ジオシンセティックス, , GET PDF=24/[1-52].pdf
発表番号 [1-57]
Lateral loading test of buried pipes with geocell-reinforcement against flotation
Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ayae ASHIDA[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO., LTD.]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
浮上防止としてジオセル補強された埋設管の水平載荷実験
永谷 太志[神戸大学大学院]・池端 瑠香[神戸大学大学院]・○蘆田 彩絵[神戸大学]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究では,管の浮上防止として設置されるジオセルがスラスト防護工法としての機能の有無を検討するため,模型管を用いた水平載荷実験を行った.その結果,ジオセル補強した管の水平抵抗力は無補強時のそれよりも大きく,ジオセルはスラスト防護工法としても有効であることがわかった.抵抗力増加の要因として,ジオセルによる周辺地盤の一体化,すなわち主働側地盤のアンカー効果と受働側地盤のせん断領域拡大が考えられた.
Keyword: 埋設管,スラスト力,模型実験,ジオシンセティックス, , GET PDF=24/[1-57].pdf
発表番号 [2-1]
Presences of finer soil grains at ground surface based on size distribution of soil
SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, Shinshu University]・OGIHARA Kei[Faculty of Agriculture, Shinshu University]
表層土壌の粒径分布に基づく地表面の微細な土の粒の存在形態
○鈴木 純[信州大学]・荻原 圭[信州大学]
地表面に存在する様々な粒径の土の粒がどのように分布しているかを、耕起方法や冬期の降水量の多少によって形成される表層土壌の粒径分布のデータを関連付けて検討した。その結果、表土は、直径10mmの円の中に砂塵として飛散しやすいと言われる0.1mm以下の平均0.075mmの土粒は処理前は87.67個であるが、雨雪を調整した覆いの4月は135.32個、露天は370.56個であった。
Keyword: 微細な土の粒(土粒),粒径分布,地表面,砂塵, , GET PDF=24/[2-1].pdf
発表番号 [2-4]
The effective use of penetration resistance data in soil management of upland fields
KOBAYASHI Teppei[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・KASHIWAGI Junichi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・HAMAMOTO Shoichiro[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・TATSUNO Takahiro[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
畑圃場の土壌管理における貫入抵抗値データの有効利用に関する研究
○小林 徹平[北海道大学大学院]・柏木 淳一[北海道大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・辰野 宇大[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]
畑圃場の排水改良に向けて、排水不良要因の解明や耕盤層の影響評価が必要となる。本研究では簡便な測定法である貫入抵抗データの有効利用に向けて、その空間変動性の解明および種々の土壌物理性パラメータとの関係性解明を目的とした。その結果貫入抵抗の空間変動性は圃場により異なる傾向を示した。貫入抵抗と飽和透水係数には一部の圃場で有意な相関がみられ、乾燥密度や土壌水分との関係性には地形条件の影響が示唆された。
Keyword: 貫入抵抗,透水性,空間変動, , GET PDF=24/[2-4].pdf
発表番号 [2-6]
A Study for the Mechanized Vineyards Farming by Self-propelled Machine
Haruoki EBE[]
自走農機を駆使しての機械化営農が期待できる樹園地圃場の抽出事例
○江部 春興[]
日本一のブドウ栽培樹園地「甲州市勝沼ぶどう郷」の発展に向け、自走農機を駆使しての機械化営農を定着させるために、「樹園地再編整備をどのように進めてゆくか」、「郷内農道網を再編すべきか」の視点で検討が進められるよう、デジタル地形図上に、ポリゴン化した圃面や道路の蓄積を始めた。今年度は、中型農機が支障なく自走できる道路敷の算出と、圃面に直接乗り入れ可能な圃場の抽出を試みた。
Keyword: 樹園地再編整備,圃場,農道, , GET PDF=24/[2-6].pdf
発表番号 [2-7(P)]
Measurement of the soil hardness profile in a paddy levee considering the operation of a remote-controlled mower
Yoshihiro MATSUMOTO[Institute for rural engineering, NARO]・Kosuke WAKASUGI[Institute for rural engineering, NARO]・Sho SUZUKI[Institute for rural engineering, NARO]
ラジコン式草刈り機の走行を見据えた水田畦畔の土壌硬度分布測定
○松本 宜大[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]・鈴木 翔[農村工学研究部門]
農家にとって除草作業は大きな負担となっており,その省力化が求められている.近年,ラジコン式草刈り機が販売されるようになったが、これら草刈り機は重いため、走行にあたっては、十分な土壌硬度が必要である。特に、水田畦畔では、灌漑期間中に水面近傍で土壌硬度の低下が想定される。本発表では,新たに造成した水田畦畔において行った、畦畔斜面方向の土壌硬度の分布に関する測定結果について報告する.
Keyword: 水田畦畔,ラジコン式草刈り機,土壌硬度, , GET PDF=24/[2-7(P)].pdf
発表番号 [2-10]
Demonstration experiment of long-distance WiFi mesh network in Iitate Village
MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・ITAKURA Yasuhiro[MisaoNetwork Ltd.]
飯舘村における長距離WiFiメッシュネット農場の実証実験
○溝口 勝[東京大学大学院]・板倉 康裕[(有)ミサオネットワーク]
飯舘村は75%が山林でその合間に集落がある。こうした地域で半農半Xやスマート農業等、魅力ある業農村地域を創出するためには通信インフラ整備が不可欠である。しかし、日本には中山間地域が多く、山林が広域の通信インフラの整備を困難にしている。そこで、本研究では屋外用中継器を農地に適切に配置する方法によって自宅のWiFiを展開し、800m先にある牧場の牛を監視する長距離WiFiメッシュネット農場を実現した。
Keyword: 中山間地域,アンテナ,WiFi,メッシュネット, , GET PDF=24/[2-10].pdf
発表番号 [2-13]
Consideration of land consolidation with large-sized lot in hilly and mountainous areas
YAMAJI Eiji[UTokyo]・ADACHI Kazuhide[ex-NARO]
中山間地域における大規模区画圃場整備の考察
○山路 永司[東京大学]・足立 一日出[元農研機構]
中山間地域での大区画整備地区において景観評価を行い圃場整備への意見を聞いた。整備前後の水田景観写真16枚を用いた評価では、整備後を好む割合が高かったが整備前の景観を好む住民も一定数いた。耕作者からは機械作業効率が上がったと評価する一方で、均平が悪い、作土層が薄い、大きな法面で草刈作業が増えた、小段が不十分で作業が危険といったマイナス面も指摘された。中山間地域に合った大区画整備の再検討が必要である。
Keyword: 圃場整備,大区画,中山間地域,農地中間管理機構, , GET PDF=24/[2-13].pdf
発表番号 [2-15(P)]
Effects of Different Land-leveling Methods on Protein Content of Rice
MASUDA Takeru[School of Agriculture, Hokkaido University]・HACHINOHE Masato[Sunagogumi Co.,Ltd.]・YAMAMOTO Takayuki[Sunagogumi Co.,Ltd.]・KASHIWAGI Junichi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
整地工法の違いがコメのタンパク含有率に及ぼす影響
○増田 彪流[北海道大学]・八戸 政人[(株)砂子組]・山本 公志[(株)砂子組]・柏木 淳一[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]
切盛土工法と反転均平工法の異なる整地工法の圃場においてコメのタンパク含有率を比較した。切盛圃場ではタンパク含有率にムラがみられ、反転均平圃場ではムラは小さいものの全体的に高い含有率を示す傾向にあった。切盛圃場のタンパク含有率は切土部と比較し盛土部で高くなっていた。一方、反転均平圃場では、可給態窒素量の差は小さかった。このことから整地工法の違いがコメのタンパク含有率に影響することが示された。
Keyword: 反転均平工法,植生指数,可給態窒素, , GET PDF=24/[2-15(P)].pdf
発表番号 [2-16(P)]
Research on advanced technology for multipurpose farmland of reclaimed fields
Young-Jun Park[Rural Research Institute, KRC]・Sang-Kee Seo[Rural Research Institute, KRC]・Hyun-Tai Kim[Mirae Rural Technology Institute]・Chan-Gi Park[Kongju National University]・Nam-Ki Kim[Rural Research Institute, KRC]・Gun Heo[Rural Research Institute, KRC]
干拓農地の汎用化における高度化技術に関する研究
○朴 永俊[韓国農漁村公社]・徐 相基[韓国農漁村公社]・金 賢泰[未来農村技術研究所]・朴 讚基[公州大学]・金 男祈[韓国農漁村公社]・許 健[韓国農漁村公社]
韓国では食糧安保強化の政策としてイネ作から小麦・豆・米粉の中心とした生産・消費体系への転換を目指している。このため、大規模の農地として利用が可能である干拓地に着目し、高効率な暗渠及低コストで施工ができる適用技術の開発など汎用化技術の高度化を進めている。本稿では、地下排水(水平マット+排水暗渠工法)・地下かんがい(スマート地下かんがいシステム)に加え、低コストで設置できる施工法について報告する。
Keyword: 農地の汎用化,地下排水,土壌改良, , GET PDF=24/[2-16(P)].pdf
発表番号 [2-18]
Verification of Leak Detection Method using Pressure Transients in Polyvinyl Chloride Pipes
Yohei Asada[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Hisanori Takagaki[Formerly Graduate of the College of Agro-Biological Resource Sciences, University of Tsukuba]・Yudai Fukushige[Institute for Rural Engineering, NARO]・Atsushi Ishii[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ポリ塩化ビニル管における圧力変動を用いた漏水検知法の検証
○浅田 洋平[筑波大学]・高垣 尚徳[元筑波大学]・福重 雄大[農村工学研究部門]・石井 敦[筑波大学]
漏水部からの反射波を利用した漏水検知法を単一ポリ塩化ビニル管に適用し、その有効性について検証した。その結果、漏水位置推定誤差は管全長に対して9.68〜12.80%であった。漏水量については、漏水ありの場合の圧力が漏水なしの場合を上回ることで推定できないケースが多く存在した。以上の検証実験から、漏水検知に影響を及ぼす圧力変動特性が明らかになり、その一因は圧力伝播速度の空間変化であることが示唆された。
Keyword: 管・開水路流れ,水理学的波動, , GET PDF=24/[2-18].pdf
発表番号 [2-21]
Physics-informed neural networks of the Saint-Venant equations applied to drainage-analysis simulations.
Nobuaki KIMURA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki MINAKAWA[The Institute for Rural Engineering, NARO]・Yudai FUKUSHIGE[The Institute for Rural Engineering, NARO]
物理情報を組込んだニューラルネットワークの排水解析計算への適用
○木村 延明[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]
深層ニューラルネットワーク(DNN)に物理法則を組込むこと(PINN)で,データ駆動型モデルであっても,その解は物理法則を満たし,且つ,学習データがない時空間領域でも,良好な予測ができる手法を提案する。本PINNは浅水方程式を組込み,正解値を物理モデルからの疑似出水データとして,低平農地の直線的な排水路に適用した。学習データを有しない水路セルの結果では,従来型DNNよりも良好な予測精度が得られた。
Keyword: 疑似出水データ,直線排水路,PINN,浅水方程式, , GET PDF=24/[2-21].pdf
発表番号 [2-22]
History of Ancient Agricultural Engineering (Nougyodoboku)- Unraveling from the descriptions in the Nihon-shoki, Shoku-Nihon-ki, and Nihon-Kohki -
Yoshito TANAKA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaru MIZOGUCHI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
日本古代農業土木の歩み− 日本書紀,続日本紀,日本後紀の記述から紐解く −
○田中 義人[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
日本の古代農業土木史に関する研究は不足している。本研究では「日本書紀」、「続日本紀」、「日本後紀」の六国史文献を通じて平安時代以前の農業土木事業の具体例(溝、池、堤など)を調査し、古代農業土木が国家機構と密接な関係にあったことを明らかにした。そして農業土木史を研究することは日本の歴史を知る上で重要であることを示した。また、新たな研究方向として歴史文献調査とデジタル技術との融合を提案した。
Keyword: 古代農業土木,農業土木史,六国史,人文情報学(デジタル・ヒューマニティーズ), , GET PDF=24/[2-22].pdf
発表番号 [2-27]
Introduction of 3D printer-based hydraulic model experiments for fishway
HORIUCHI Takato[Hokuetsu Co., Ltd.]・YATAYA Kenichi[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・WATANABE Kiyoshi[Hokuetsu Co., Ltd.]・AZUMA Nobuyuki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
3D プリンターの魚道水理模型実験への導入
○堀内 孝人[(株)ホクエツ]・矢田谷 健一[弘前大学]・渡邊 潔[(株)ホクエツ]・東 信行[弘前大学]
樹脂材料を用いた3Dプリンターにより1/3縮尺の魚道ブロックを製作し、水理模型実験を行った。実験は魚道ブロックを1/8急勾配で設置するにあたり、対応可能な越流部の形状検討を目的とした。3Dプリンターを導入することにより,擬岩形状や曲面形状等複雑な造形も可能となり、模型の精度確保・人的な製作時間の短縮を図ることができたので、主に模型の製作方法について報告する。
Keyword: 3Dプリンター,水理模型実験,魚道, , GET PDF=24/[2-27].pdf
発表番号 [2-28]
Analysis of Flow Conditions and Sedimentation Control Measures in Headrace of Drainage Pump Station
ONO Koki[NTC Consultants Co.,LTD.]・SHIBATA Kenichi[NTC Consultants Co.,LTD.]・SATO Ryunosei[NTC Consultants Co.,LTD.]
排水機場導水路における流況解析及び堆砂対策の検討
○小野 航暉[NTCコンサルタンツ(株)]・柴田 憲一[NTCコンサルタンツ(株)]・佐藤 龍之世[NTCコンサルタンツ(株)]
除塵機前面での堆積土砂が課題となっている排水機場導水路を対象に,導水路の流況を可視化し,堆砂の発生と流速との関連性を確認するため,二次元流況解析を実施した.解析の結果,土砂堆積が発生する箇所で流速が低減する傾向が確認されたことから,滞留域を発生させないための対策工法案を流況解析により検討し,導流壁を設置して水路幅を狭めることにより流速低下を抑える案を採用した.
Keyword: 管・開水路流れ,排水施設,二次元流況解析, , GET PDF=24/[2-28].pdf
発表番号 [2-30]
2D Hydraulic Analysis to Verify the Flood Control Function of Yamadazeki Barrage: An Oblique Weir in the Middle Reaches of the Chikugo River
Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Daisuke Hizume[CTI Engineering Co., Ltd.]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Akinori Ozaki[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
筑後川中流の斜め堰である山田堰が持つ治水機能の検証のための2次元数値水理解析
○田畑 俊範[九州大学大学院]・樋爪 大輔[(株)建設技術研究所]・原田 昌佳[九州大学大学院]・尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]
本研究では,現在はその数を減らしている斜め堰の有用性の再確認を目的とし,現存する数少ない斜め堰である筑後川中流山田堰を対象に,平面2次元浅水流モデルによる数値水理解析を行った.さらに,直角堰と比較した際の洪水時の水位変化を比較することで斜め堰の治水機能を検証した.その結果,洪水時の水位変化を精確に再現可能なモデルが構築された.さらに,同堰の洪水時における水位低減効果について考察することができた.
Keyword: 水利構造物,数値流体力学,筑後川,山田堰,取水堰, , GET PDF=24/[2-30].pdf
発表番号 [3-2]
Simple and Rapid Calibration Method for Soil Moisture Sensors, TEROS-10, -11, and -12
MOCHIZUKI Hidetoshi[NARO, Western Agicultural Research Center]
土壌水分センサーTEROS-10, -11, -12の簡易迅速校正法
○望月 秀俊[西日本農業研究センター]
近年発売された3つの土壌水分センサー(TEROS-10,11,12)について,一組の体積含水率と出力値のデータセットのみで,簡易に校正できるMochizuki and Sakaguchiの手法の適用可能性を調査し,校正式の決定係数や校正式の傾き−切片関係から,当該校正法が適用可能であることを明らかにした.また,3土壌を用いた校正結果や既往の文献のデータをもとに,各センサー用の校正式を提示した.
Keyword: 土壌水分センサー,校正法,TEROS-10 -11 -12,傾き−切片関係,体積含水率, , GET PDF=24/[3-2].pdf
発表番号 [3-6]
Spatial assessment of climate change impact on soil environment and development of "Gifu Prefecture Climate Change Impact Forecast Map"
Juri ASANO[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yuki KOJIMA[Faculty of Engineering, Gifu University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Sciences, Hirosaki University]・Masaru SAKAI[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kohji KAMIYA[Faculty of Engineering, Gifu University]
気候変動による土壌環境への影響を面的に評価した「岐阜県気候変動影響予測マップ」の作成
○浅野 珠里[東京大学大学院]・小島 悠揮[岐阜大学]・加藤 千尋[弘前大学]・坂井 勝[三重大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]・神谷 浩二[岐阜大学]
気候変動に適応した営農のために,将来の土壌環境予測が重要である.本研究では,岐阜県内における気候変動の影響を面的に評価し,「岐阜県気候変動影響予測マップ」を作成した.その結果,地温は気温の影響を受けやすく,県全体で3°C程度上昇した.体積含水率は,透水係数や風速の影響で乾湿傾向が強く出た地域があったが,県全体では湿潤傾向となり,最大で0.004 m3m-3の湿潤化が予想された.
Keyword: 気候変動,岐阜県,土壌水分量,地温,マップ, , GET PDF=24/[3-6].pdf
発表番号 [3-7(P)]
Soil water diffusivity measurement by horizontal infiltration experiment with TDR
Takahiro YOSHIOKA[School of Agriculture, Meiji University]・Toshihiro DOI[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・Naoto SATO[School of Agriculture, Meiji University]・Kousuke NOBORIO[School of Agriculture, Meiji University]
TDRを用いた水平浸潤実験による水分拡散係数の測定
○吉岡 尚寛[明治大学]・土井 俊弘[明治大学研究・知財戦略機構]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
水平浸潤実験はソープティビティや水分拡散係数といった土壌の物理的性質を評価するために行われてきた。TDR法を用いた水平浸潤実験が従来のBruce and Klute法と同様に評価可能か検討した。TDR法とBruce and Klute法で測定した水分拡散係数はθ<0.3では一致し、TDR法が有効であることが示されたが、飽和付近(θ>0.3)では過小評価した。波形解析の精度向上が今後の課題である。
Keyword: TDR,豊浦砂,水平浸潤,水分移動, , GET PDF=24/[3-7(P)].pdf
発表番号 [3-8(P)]
Purification of Clay Mineral Standard Samples from Decomposed Granite Soil in Ishikawa Town, Fukushima Prefecture
HASHII Kazuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・SUNAKAWA Yuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
福島県石川町の真砂土を利用した粘土鉱物標準試料の精製
○橋井 一樹[明治大学大学院]・砂川 優樹[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
137Csの土中動態をカラム試験に供試するとき、制御因子である粘土鉱物を評価するには、高純度な標準試料が必要となる。本研究では、福島県石川町で採取した真砂土から粘土鉱物の精製を試みた。粘土、シルト画分をふるいと水簸法で分離し、XRDで鉱物種を決定した。カオリナイトとイライトが検出され、どちらも高純度だった。粗粒画分で確認できた黒雲母とバーミキュライトは、検出されなかった。
Keyword: 溶質移動,土粒子,粘土鉱物,真砂土, , GET PDF=24/[3-8(P)].pdf
発表番号 [3-9(P)]
Evaluating Measurement Methods of In-Situ Field Saturated Hydraulic Conductivity
NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]・INOUE Mitsuhiro[Arid Land Research Center, Tottori University]
原位置における飽和土壌透水係数測定法の評価
○登尾 浩助[明治大学]・井上 光弘[鳥取大学乾燥地研究センター]
水循環をより正確に把握するためには,土壌水の挙動を把握する必要がある.土壌水分分布の経時変化を入力することによって逆解析で求めた水理特性のうち,現地で測定して逆解析結果と比較可能なのは恐らく原位置における飽和透水係数(Kfs)であると考えられる.最近,我々の研究グループはKfsを簡便に測定する方法を開発してきた.本報告では,NoborioとInoueの方法で求めたKfsの特徴を評価した.
Keyword: 水分移動,水理特性,浸潤,畑地灌漑,シリンダー法, , GET PDF=24/[3-9(P)].pdf
発表番号 [3-15]
Permeability of Shimajiri maji field's surface soil in an underground dam basin, Miyako island
ISHIMOTO Hono[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba・Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba・Institute for Rural Engineering, NARO]
宮古島の地下ダム流域における島尻マージ圃場表土の水の浸透性
○石本 帆乃[筑波大学・農村工学研究部門]・吉本 周平[筑波大学大学院・農村工学研究部門]
地下ダムでは継続的に硝酸態窒素のモニタリングがなされているが,不飽和帯水層での硝酸イオンの挙動については未解明の点が多い.このため,入口にあたる表土での水の浸入過程の理解のために,地下ダム流域の圃場でインテークレート試験を実施した.推定された圃場内の平均透水係数は10-8〜10-3cm/sとばらつきがあり,保水性改善のために実施された客土の散在が影響している可能性が示唆される.
Keyword: 地下ダム,島尻マージ,インテークレート試験,透水係数, , GET PDF=24/[3-15].pdf
発表番号 [3-16]
Critical Coagulation Ionic Strength of Allophane in the Presence of Various Ionic Species
Motoyoshi KOBAYASHI[University of Tsukuba]・Maolin LI[University of Tsukuba,]・Takuya SUGIMOTO[University of Tsukuba]・Yuji YAMASHITA[University of Tsukuba]
様々なイオン種の存在下におけるアロフェンの臨界凝集イオン強度
○小林 幹佳[筑波大学]・Li Maolin[筑波大学]・杉本 卓也[筑波大学]・山下 祐司[筑波大学]
アロフェンの分散・凝集を理解するために,臨界凝集イオン強度(CCIS)と電気泳動移動度(EPM)を様々なイオン種の存在下で求めた.CCISとEPMはイオン種に依存した.CCISの結果をDLVO理論により解析したところ,EPMから求めた表面電荷を用いることで,CCISの実験値はDLVO理論による予測値と良好に一致した.アロフェンの分散・凝集において,EPMの測定とDLVO理論の有効性が示された.
Keyword: 粘土・コロイド,分散・凝集,DLVO理論, , GET PDF=24/[3-16].pdf
発表番号 [3-23(P)]
Effects of living mulch on soil-water, heat, and gas behaviors in soybean fields
Yosuke Yoshizawa[School of Agriculture, Hokkaido University]・Takahiro Tatsuno[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Jyunichi Kashiwagi[Graduate School of Food Resources, Hokkaido University]・Kazuki Murashima[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Hayato Maruyama[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Takuro Shinano[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Naoto Nihei[Faculty of Food and Agricultural Science, Fukushima University]・Yasunori Ichihashi[RIKEN BioResource Research Center]・Shoichiro Hamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
リビングマルチがダイズ栽培下の土壌内水・熱・ガス挙動に及ぼす影響
芳澤 耀亮[北海道大学]・辰野 宇大[北海道大学大学院]・柏木 淳一[北海道大学大学院]・村島 和基[北海道大学大学院]・丸山 隼人[北海道大学大学院]・信濃 卓郎[北海道大学大学院]・二瓶 直登[福島大学]・市橋 泰範[理化学研究所バイオリソース研究センター]・○濱本 昌一郎[北海道大学大学院]
オオムギのリビングマルチを導入したダイズ圃場を対象に、土壌水分・地温・土壌ガス(CO2 ,O2)の連続モニタリングを実施し、リビングマルチの導入が土壌内の物質動態に与える影響を明らかにすることを目的とした。土中CO2濃度について、ダイズ生育初期と後期においてリビングマルチ導入区で慣行区よりも高い値を示した。生育初期ではオオムギの根呼吸の存在が、生育後期では微生物呼吸の活発化が要因として考えられた。
Keyword: リビングマルチ,環境再生型農業,土壌水分,二酸化炭素,モニタリング, , GET PDF=24/[3-23(P)].pdf
発表番号 [3-29]
Consideration of the background to the establishment of irrigation engineering and rural planning aimed at ensuring food security
Moritaki Ryosuke[Chugoku?Shikoku Regional Agricultural Administration Office]・Suzuki Hisato[Hitachi Zosen]
食料安全保障と農業土木の歴史的背景の考察
○森瀧 亮介[中国四国農政局]・鈴木 尚登[日立造船(株)]
世界的食料危機と、食料・農業・農村基本法改正および食料供給困難事態対策法制定の昨今、国営土地改良事業設立背景を振返り、農業土木の意義を国民全体で考えることが重要なことから、農業土木教育分野において、主として学生等を対象に発表するもの。
Keyword: 農業土木教育,技術者養成, , GET PDF=24/[3-29].pdf
発表番号 [3-31]
Creation of a Japanese Dataset on Agricultural Water Management Facilities and Future Prospects
HAKOISHI Kenta[Nippon koei Co.,ltd.]・SUGETA Daisuke[Nippon koei Co.,ltd.]・HITOKOTO Masayuki[Nippon koei Co.,ltd.]・SHIONO Takahiro[Nippon koei Co.,ltd.]・KUDO Akiko[Nippon koei Co.,ltd.]・OMINO Satoko[Nippon koei Co.,ltd.]・ICHIHARA Azuma[LifeSpice INC.]・YOKOYAMA Keiichi[LifeSpice INC.]
J-AgriQA:農業水利施設に関する日本語データセットの作成と今後の展望
○箱石 健太[日本工営(株)]・菅田 大輔[日本工営(株)]・一言 正之[日本工営(株)]・塩野 隆弘[日本工営(株)]・工藤 晶子[日本工営(株)]・小美野 聡子[日本工営(株)]・市原 東[(株)ライフスパイス]・横山 恵一[(株)ライフスパイス]
近年,生成AI技術の発展が著しい.特にChatGPTをはじめとするLLMは従来のモデルと比較し、高精度を誇っており農業農村工学分野での活用が期待される。しかしLLMを定量的に評価することは困難であり、その評価するためにはベンチマークが必要である.本研究では,「農業水利施設の保全管理」を対象とし,LLMに対して評価可能なデータセットを作成し、それに基づく評価方法とともに今後の展望について述べる.
Keyword: 農業水利施設,維持管理,生成AI,大規模言語モデル,自然言語 , , GET PDF=24/[3-31].pdf
発表番号 [3-34]
Fact and potential habitats of small ditch around paddies at the region to aim for symbiosis with Nipponia nippon.
Taison YOSHIDA[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita prefectural University]・Misaki TAKEDA[Akita Prefectural Office]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
トキとの共生を目指す地域における江の実態と生息地ポテンシャル
○吉田 太尊[秋田県立大学院]・竹田 実咲[秋田県由利地域振興局]・近藤 正[秋田県立大学]
秋田県にかほ市は、環境省「トキと共生する里地づくり取組地域」に選定され、生物多様性を取り込んだ持続可能な地域づくりを目指している。そこで、生物多様性や自然環境のポテンシャルの見える化、現状の把握を目的とし、にかほ市横岡地区の江の状況評価、自然農法水田における生き物の生息状況調査、トキの主要な餌資源となる生き物の生息状況調査を行った。餌資源としてはまだ不十分だが、江の管理次第で、可能性があった。
Keyword: 環境保全,生物多様性,ビオトープ, , GET PDF=24/[3-34].pdf
発表番号 [3-36]
Detection of water chestnut leaves in pond surface using image processing
Yusaku Mizoguchi[Mie University]・Masaaki Kondo[Mie University]
閾値処理によるため池水面画像内のヒシ葉検出
○溝口 優作[三重大学]・近藤 雅秋[三重大学]
本研究ではヒシが繁茂しているため池の水面を解析するうえで代表的な6つの画像を用いて、6つの閾値処理方法を適用し、最適な方法を検討した。その結果、ほとんどの画像パターンで大津の二値化処理がよい結果を示したが太陽などの輝度が明るいものを含む画像では精度は比較的劣った。そこを補うために適応的閾値処理を用いて新たなプログラムを作成することで、精度を向上させることができた。
Keyword: 生態系,画像解析,水草, , GET PDF=24/[3-36].pdf
発表番号 [3-37(P)]
Application of environmental DNA detection assays for an invasive Asian clam Corbicula fluminea in the agricultural pipeline in Fujita district of Okayama City
Azuma T.[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・Hamada M.[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・Katsuhara K.[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・Nishimura K.[Agricultural Land Division, Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Okayama Prefecture Office]・Kawakami J.[Agricultural Land Division, Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Okayama Prefecture Office]・Nakata K.[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]
岡山市藤田地区の農業用パイプラインに定着した外来種タイワンシジミへの環境DNA分析の適用
○東 哲平[岡山大学大学院]・濱田 麻友子[岡山大学大学院]・勝原 光希[岡山大学大学院]・西村 圭太[岡山県]・川上 潤[岡山県]・中田 和義[岡山大学大学院]
岡山県岡山市藤田地区に導入されている農業用パイプラインでは,近年,外来種のタイワンシジミによる通水阻害が発生しており,分布を把握し除去する対策が必要とされている。本研究ではまず,藤田地区に定着した本種の環境DNAを高感度に検出できるように,既存のプライマーセットを改良し,室内実験と野外調査を実施して環境DNA分析の有効性を検証した。その結果,改良したプライマーセットの適用性が示された。
Keyword: タイワンシジミ,環境DNA,外来種,通水阻害, , GET PDF=24/[3-37(P)].pdf
発表番号 [3-43]
PIT tags reveal annual life history of the Siberian salamander in rural areas
Kei IWASAKI[Docon Co., Ltd・Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Yushin ASARI[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Shigeharu TERUI[PEGEnvironment Grasp Promotion Network?PEG, Nonprofit Organization]
PITタグを用いた農村地域に生息するキタサンショウウオの周年にわたる生活史
○岩崎 圭[(株)ドーコン・帯広畜産大学]・中島 直久[帯広畜産大学]・浅利 裕伸[帯広畜産大学]・照井 滋晴[NPO法人環境把握推進ネットワーク]
キタサンショウウオは、繁殖期以外の生態については不明な点が多い。本研究では電池不要のPITタグによる標識再捕獲を行い、繁殖期と非繁殖期の動向を調査した。結果、繁殖期には繁殖池周辺に滞在し、オスとメスの行動に違いが見られた。また、非繁殖期には採餌活動や越冬地の利用が観察された。本手法は、従来の手法では得ることが難しかったデータを収集することができ、本種の生活史の解明に非常に有用であると考える。
Keyword: 小型サンショウウオ,越冬,非繁殖期,標識再捕獲,行動範囲, , GET PDF=24/[3-43].pdf
発表番号 [3-46(P)]
Effects of Paddy Field Water Management on Frogs Tadpole in Gifu Prefecture
AKIYAMA Sakina[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・ITO Kengo[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]
岐阜県における水田の水管理がカエル類幼生に与える影響
○秋山 咲奈[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学大学院]
水田の水管理とカエル類の繁殖との関係を明らかにするために,カエル類5種において,繁殖期間,幼生の成長段階,水田の湛水状況を調査した.ヌマガエルにおいては,繁殖期間が長いことによりどの水管理パターンでも変態は可能であった.しかし,今後予測される中干し期間の延長および延長方向によってカエル類の受ける影響は異なると考えられ,営農上許容できる範囲で調整していくことが必要である.
Keyword: カエル,水田,営農活動,環境保全,生物多様性, , GET PDF=24/[3-46(P)].pdf
発表番号 [3-49]
Examination of flap gate management for fish migration
SAWADA Mayu[Graduate School of Bioresource and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・CHONO Shunsuke[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・FUJIHARA Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・ICHION Eiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
魚類の回遊に配慮した起伏ゲート管理の検討
○澤田 真優[石川県立大学大学院]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
農業用水路に取水堰として設置された起伏ゲートは、豪雨時に一定の水位に到達すると自動倒伏し水位の低下後に手動で再び起立させる。石川県七ヶ用水に設置された起伏ゲートにおいて、灌漑期間中の水位、流量と降水の相関関係などから水文特性を分析し、魚類の回遊と人的管理コストに配慮した起伏ゲート管理を検討した。検討した管理方法では、特に4月や5月は倒伏管理の設定が難しく、倒伏頻度が過少や過多になる傾向がみられた。
Keyword: 水利構造物,灌漑施設,魚類の回遊, , GET PDF=24/[3-49].pdf
発表番号 [3-51]
Experimental study on improving to enter into V-shaped portable fishway
KUBO Hiroto[Kagawa Univercity, Graduate School of Science for Creative Emergence]・MATSUMOTO Riku[National Institute of Technology, Kagawa College]・TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology, Kagawa College]・KAKUDO Hirohumi[Kagawa University, Faculty of Engineering and Design]
V形断面可搬魚道への進入しやすさの向上に関する実験的検討
○久保 宙大[香川大学大学院]・松本 陸[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・角道 弘文[香川大学]
V形断面可搬魚道への進入しやすさの向上に資するため,室内実験によって魚道下流域の流速特性を明らかにした.また,下流水深の低い現場において発生する魚道からの流れの剥離の改善方法を検討した.魚道下流端付近の流況は魚道からの流れに大きく影響を受けることが分かった.本実験を通じ,下流水深が低い現場においては流況調整ユニットと石組みを併用することで,流れの剥離を改善できることが示唆された.
Keyword: V形断面可搬魚道,進入,流れの剥離, , GET PDF=24/[3-51].pdf
発表番号 [3-53]
Behavior of runs / descending in a pool-and-weir fishway in Fish Nursery Paddy Fields
KADONO Yuta[The University of Shiga Prefecture]・MINAGAWA Akiko[The University of Shiga Prefecture]
「魚のゆりかご水田」に設置された堰上げ式水田魚道における魚類の移動実態
○角野 祐太[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]
滋賀県の「魚のゆりかご水田」に設置された堰上げ式水田魚道において魚種ごとに移動数を計数し、魚類の遡上と降下方法を記録した。フナ属の遡上回数は970回確認でき、612回が越流部を遊泳せずに堰板を飛び越えて遡上を行っていた。また、遡上の失敗回数は387回確認された。堰板を飛び越える遡上方法は、失敗する割合が高いことから水田や排水路で産卵する機会の減少につながることが示唆された。
Keyword: 農業排水路,堰板,行動, , GET PDF=24/[3-53].pdf
発表番号 [4-2]
Applicability of satellite SAR interferometric analysis for monitoring agricultural dams
Yoshinaka Teruhiko[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Ieda Hiroyuki[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Mineno Yoshihiro[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Iwasaki Toshiki[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Domon Mirai[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Furukawa Hina[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Maeda Riho[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Takada Natsuki[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]
農業用ダム監視を目的とした衛星SAR 干渉解析の適用性について
○吉中 輝彦[(株)エイト日本技術開発]・家田 浩之[(株)エイト日本技術開発]・峰野 佳厚[(株)エイト日本技術開発]・岩 俊樹[(株)エイト日本技術開発]・土門 未来[(株)エイト日本技術開発]・古川 ひな[(株)エイト日本技術開発]・前田 理穂[(株)エイト日本技術開発]・高田 南月[(株)エイト日本技術開発]
ダムでは、安全性管理のため定期的に変形計測や測量等を実施しているが管理上の課題として人手不足、高齢化等の問題がある。本報告では従来の管理手法に衛星SARを加えてダムの安全性管理の省力化・高度化を図ることを目的とし、農業用ダムを対象とした衛星SAR干渉解析の適用性を確認した。特にロックフィルダムでは干渉性(コヒーレンス)が通年高い傾向を示し、時系列解析による変位速度の推定が可能であることを確認した。
Keyword: 中山間地域,SAR,干渉解析, , GET PDF=24/[4-2].pdf
発表番号 [4-3]
Simple land use survey method using small drones
Mizuki HIRA[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Yutaro ITAI[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
小型ドローンを用いた簡易な土地利用状況の調査法
○平 瑞樹[鹿児島大学]・板井 雄太郎[鹿児島大学]
過疎化の進行する農村集落において、小型ドローンによる農地の空撮をおこない,撮影した写真の合成画像をもとに,調査地区での稲の収穫前後の状況を比較した.本報では、土地利用状況の把握と簡易な作付面積調査をおこなうための調査手法として,過疎化・高齢化の進展する中山間地域での土地利用状況の把握のために、ドローンによる空撮調査が有用であることを示した.
Keyword: ドローン,土地利用,中山間地域, , GET PDF=24/[4-3].pdf
発表番号 [4-5]
Analysis of Land Suitability for the potential expansion of paddy fields using MCE-AHP and GIS-based approach
KEOVONGSA Iep[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]
○KEOVONGSA Iep[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]
ラオス国首都ビエンチャン市は進行する都市化から水田面積の減少が報告されている。食料供給の観点から水田の回復が必要とされているが,そのためには水田に適した土地を抽出することが重要である。本研究ではビエンチャン市を対象にGISとAHP法を用いて水田に適性のある土地を抽出することを目的とした。方法論としては,現行の水田面積のうち,良い水田適性とされた土地利用は55%,中程度は38%と概ね一致している。
Keyword: Paddy field expansion,rice cultivation area,biophysical factors, , GET PDF=24/[4-5].pdf
発表番号 [4-6]
Development of rice detection method using optical satellite images in Google Earth Engine
Kyohei Onishi[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Takanori Nagano[Graduate School of Agriculture, Kobe University]
Google Earth Engineを用いた光学衛星画像による水稲判別方法の開発
○大西 恭平[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]
光学衛星画像から算出した修正水正規化指数MNDWIを用いて地形に影響を受けずに高精度に水稲判別する手法を開発した。雲影響情報を用いて被雲画素を除去した上で最大値のコンポジット画像を合成することで、水稲作期に多発する曇天の影響を低減した。新潟県、兵庫県の中山間地と平野部で精度検証を行った結果、ほぼ全ての10a以上の農地においてκ係数0.81以上の高い一致が得られた。
Keyword: リモートセンシング,光学衛星画像,MNDWI,Google Earth Engine, , GET PDF=24/[4-6].pdf
発表番号 [4-9]
Building a co-creation process through dialogue and visualization among water management practitioners in urban areas −As a target for Kizu irrigation water−
Kohei SUZUKI[Tagayasu Inc.]・Yukari KURIHARA[Tagayasu Inc.]・Keigo NODA[Department of Biological and Environmental Engineering, The University of Tokyo]
都市近郊における利水治水実務者の対話と可視化を通じた共創過程の構築−木津用水対象として−
○鈴木 耕平[(株)たがやす]・栗原 縁[(株)たがやす]・乃田 啓吾[東京大学]
近年の豪雨、都市化に伴うかんがい排水システムの継続的な運用の困難さ、浸水による被害が発生している。これらの問題は、水を取り巻く複数のセクターにおいて運用が複雑性を持ち、各セクターでまかなえる機能を越えて課題解決に取り組む必要性が出てきている。セクター間の対立を避けて共創的な取り組みを行うために、ワークショップにおいて対話を可視化する手法に注目し、今回の課題解決にあたった取り組みを紹介する。
Keyword: 流域治水,グラフィックファシリテーション,生態系サービス, , GET PDF=24/[4-9].pdf
発表番号 [4-10]
Issues associated with Agricultural water rights renewal work
SASAKI Reina[NTC Consultants Co.,Ltd]
農業水利権更新作業に伴う課題
○佐々木 麗奈[NTCコンサルタンツ(株)]
河川法により「治水」、「利水」、「環境」の面で河川が管理され、私たちの生活はより良いものとなっている。一方で、河川法制定以前より農業用水の利活用には水利権の許可と更新作業が必要となった。水利権の更新は協議を伴うことから、実施設計等の業務と比較して特有の課題があると考える。本論文は、農業水利権更新作業の担当者の立場での農業水利権更新作業に伴う課題を整理したものである。
Keyword: 水利用計画・水利権, , GET PDF=24/[4-10].pdf
発表番号 [4-12]
Self-Adaptive Plot Selection Method for Smart Irrigation System in Paddy Field Water Management Based on TSP and DBSCAN Algorithms
Runze TIAN[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kyoji TAKAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]
TSPとDBSCANを基にした水田管理におけるスマート水管理機器の自己適応区画選択法
○田 潤澤[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・高木 強治[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]
スマート水管理機器の効果的な導入を目的として、最適な設置区画の選定に焦点を当てた。労力削減量を正確に把握するために、DBSCANアルゴリズムを活用し、水田を区画塊と孤立区画に分類し計算効率を向上させた。このアプローチにより、計算量を大幅に削減し、精度を損なうことなく導入区画の最適な選定が可能となった。結果として、水管理機器の導入に際しての計画立案と実装に有効な手法を提供することができた。
Keyword: 水田灌漑,巡回セールスマン問題,スマート農業, , GET PDF=24/[4-12].pdf
発表番号 [4-14]
Elements Required for The Effective Cultivation Management System-Interviews in Taiwan-
Yuki OKURA[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・Yasuaki KUKI[Faculty of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・Kumiko TSUJIMOTO[Faculty of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]
栽培管理システムに求められる要素の解明―台湾での聞き取り調査を通して
○大倉 悠生[岡山大学大学院]・九鬼 康彰[岡山大学]・辻本 久美子[岡山大学]
本研究ではスマート農業の関連技術の一つである栽培管理システムを取り上げ,台湾の農業従事者と農業機器メーカーを対象に利用者側のニーズと開発側の方針に関する聞き取り調査を行った.その結果,システムに対する農業従事者の共通するニーズとして情報の時間的な網羅性や総合性が挙げられた.一方で,情報の確認頻度は作物種や生育段階で異なっていた.栽培管理システムの開発ではこれらを考慮することが重要と言える.
Keyword: 栽培管理システム,情報,確認頻度,スマート農業,台湾, , GET PDF=24/[4-14].pdf
発表番号 [4-16]
Influence of Igne on early growth stage of wetland rice in the Honederamura estate
SATO Ryuichi[Graduate School of Arts and Sciences, Iwate University]・HARASHINA Koji[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
骨寺村荘園遺跡のイグネが及ぼす生育前期の水稲への影響
○佐藤 瑠一[岩手大学大学院]・原科 幸爾[岩手大学大学院連合]
本研究では岩手県一関市の骨寺村荘園遺跡を対象に、水田付近に植林されているイグネが水稲の生育前期に及ぼす影響を調査した。調査手法として、積算日射量やNDVI値から生育状態を評価することにより、イグネと水稲生育の関係を検証した。結果、イグネ周辺水田では積算日射量が20-30%減少し、分げつ期までは水稲のNDVI変化量に影響があることが分かった。
Keyword: 土地利用計画,農用地計画・整備,集落計画,UAV,農村景観, , GET PDF=24/[4-16].pdf
発表番号 [4-18]
Current status of new farmers in fruit cultivation
Tokuya Nagase[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Kengo Hashimoto[fisherman]・Kanichiro Matsumura[kinjo University]
果樹栽培における新規就農の現状
○長瀬 督哉[内外エンジニアリング(株)]・橋本 健吾[漁師]・松村 寛一郎[金城大学]
北海道後志管内にあるA郡B町は, 積丹半島の基部に位置する人口18,000人の町である. B町は農業,漁業共に盛んであり農業においては果樹栽培が盛んであり, 果樹栽培は道内でも屈指の果樹生産量を誇るほどの生産地である. B町における新規就農制度を紹介し、果樹栽培の中でも醸造用ぶどう栽培の新規就農者に着目し、ワイナリー開設などの現状と新規就農における問題点を整理し、問題点の解消方法について考察した.
Keyword: 農村振興,社会計画,生活施設, , GET PDF=24/[4-18].pdf
発表番号 [4-20]
Flood damages of Gojome town by heavy rainfall in Akita Prefecture on July, 2023 and Importance of Supported System
KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]
2023年7月秋田豪雨に伴う五城目町の浸水被害と「受援」体制の重要性
○加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]
2023年7月、秋田県内の大雨に伴い、秋田市の北部にある五城目町では町の中心を流れる馬場目川が溢水し大規模な浸水被害を生じた。大きな災害が起こった場合、小さな自治体の被害状況やその後の対応については、時間の経過に伴い注目が薄れてしまうことが多い。本報告では、五城目町の被害状況とその影響について纏めると同時に、町の対応の中から見えた支援と受援の繋ぐ仕組みや体制の重要性について報告する。
Keyword: 災害対応,社会計画,集落計画, , GET PDF=24/[4-20].pdf
発表番号 [4-22]
Survey of Motivation for Continuation Towards the Promotion of Control Rainwater Runoff in Paddy Fields
NAKATANI Takato[Sansui Consultant Co., Ltd]・TAKIGAWA Noriko[Sansui Consultant Co., Ltd]・MATSUO Hiroki[Sansui Consultant Co., Ltd]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・SEKINE Risa[Tokyo Metropolitan Government]
田んぼダムの普及に向けた継続動機調査
○中谷 崇人[サンスイコンサルタント(株)]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・田村 孝浩[宇都宮大学]・関根 里紗[東京都]
田んぼダム実施前後の考えや農業・農作業への影響を調査するとともに,継続の動機付けとなる農家が要望する支援内容を明らかにすることを目的とし、先行的に田んぼダムに取り組んできた4地区の農家を対象に自記式アンケート調査を行った。その結果、田んぼダム実施による営農への影響は小さいと推察された。また、農業者は畔塗作業の支援を要望しており、都市市民に対して労働・経済的支援を期待していることが明らかとなった。
Keyword: 田んぼダム,アンケート調査,農作業への影響,継続動機, , GET PDF=24/[4-22].pdf
発表番号 [4-23]
Case study on the promotion of wildlife damage policy by the local government - Focus on the fence by the residents’ participation -
Kazuki DOI[Mitsui Consultants Co., Ltd.]・Yasuaki KUKI[Faculty of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]
市町村の獣害施策の推進に関する事例研究―集落ぐるみの防護柵に注目して
○土居 知暉[三井共同建設コンサルタント(株)]・九鬼 康彰[岡山大学]
岡山県X市を対象に,集落ぐるみ柵の導入地区と実施できなかった地区を比較して両者を分けた要因を考察するとともに,獣害施策の推進策を提案した.調査結果から,集落柵に至った要因には地区全体での被害意識の共有や市議の働きかけによる行政支援の拡充,農業に対する規範意識と地域への信頼の高さ,水田中心の地形条件などがあげられた.今後の施策推進には地形条件に適した異なるアプローチが必要な点を指摘した.
Keyword: 防護柵,地形条件,社会関係資本,行政対応, , GET PDF=24/[4-23].pdf
発表番号 [4-24]
Attempts to use sound to combat animal damage in hilly and mountainous areas, Fukushima prefecture
SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences Fukushima University]・TAKAHASHI Yuka[Sendai City]
福島県の中山間地域における音を活用した獣害対策への試み
○申 文浩[福島大学]・高橋 優花[仙台市]
中山間地域の過疎化や耕作放棄地の増加に伴い、人命被害を含む野生動物被害が多発しており、農作物においても被害をもたらしている。国内では電気柵の設置や捕獲支援などの対策が実施されているものの、被害面積は改善されず、適切な獣害対策は依然として課題である。本研究は、福島県浜通りを対象に野生動物の出没頻度や種類を把握するとともに、音による野生動物の追い払いを試み、音を活用した獣害対策への可能性を示した。
Keyword: 獣害対策,中山間地域,忌避行動,蓋掛け工事,維持管理, , GET PDF=24/[4-24].pdf
発表番号 [4-28]
Agricultural and Horticultural Activities in Welfare Facilities for the Elderly in IBARAKI Prefecture
FUJISAKI Hiroyuki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・NITTA Satori[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
茨城県の高齢者福祉施設における農・園芸活動状況
○藤崎 浩幸[弘前大学]・新田 吏理[弘前大学]
本研究では、茨城県の高齢者福祉施設における農・園芸活動状況について、2023年12月に314施設を対象に配布・回収とも郵送で調査を行い82件の回答を得た。農・園芸活動は[実施中]46.3%、[以前実施]14.6%で、施設での他の活動と比べ、[施設の美化]や[利用者の生きがいづくり]といった効果が見込まれるものの[活動の快適性確保][天気に左右される]など問題点を有すと認識されていた。
Keyword: 農・園芸活動,園芸療法,農福連携,福祉施設,茨城県, , GET PDF=24/[4-28].pdf
発表番号 [4-30]
Overview and Problems of Designated Rice Terrace Area Promotion Activity Plan in Nagano Prefecture
TOMITA Tatsuki[Graduate School of Science and Technology, Shinshu University]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]
長野県における指定棚田地域振興活動計画書の概況と課題
○冨田 樹[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]
棚田地域振興法の施行後、それに関する研究はみられない。そこで本研究では、長野県の指定棚田地域振興活動計画書の概況を把握・整理した。その結果、各協議会によって含まれる指定棚田地域数や一団の棚田数等に違いがみられた。また、計画書の策定段階では積極的に事業等を活用する状況とはなっていなかった。多様な協議会の事情に合わせた計画の策定とそのプロセスに課題がある可能性が示唆された。
Keyword: 中山間地域,棚田, , GET PDF=24/[4-30].pdf
発表番号 [4-31(P)]
Bearer Awareness of Novel Bearer Strategies in Traditional Festivals: a case of Enburi in Hachinohe City, Aomori Prefecture
Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture,Yamagata University]・Taiyou SHINDEN[Aomori Prefecture]・Masahide HAYASHI[Faculty of Agriculture,Yamagata University]
伝統的な祭りにおける新たな担い手策に対する担い手の意識―青森県八戸市のえんぶりを事例として―
○標供[票[山形大学]・新田 太陽[青森県]・林 雅秀[山形大学]
本研究では青森県八戸市の「えんぶり」を事例に,祭りを実施する組織における担い手の状況と複数の新たな担い手策に対する担い手意識を解明した。その結果,いずれの参加呼びかけにも担い手は肯定的であったが,特定に年齢層では否定的な傾向がみられたり,新たな担い手の技量に対する不安による否定的な傾向がみられたりした。一方で,他地域との合併には否定的であり,これは祭りの厳格な継承が望まれているためと考えられる。
Keyword: えんぶり,新たな担い手,担い手意識, , GET PDF=24/[4-31(P)].pdf
発表番号 [4-32]
Factors to Enable Non-Accumulated Farmland Management in Hilly and Mountainous Areas from the View of Agricultural Infrastructure
HIRAISHI Kamui[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・KOBAYASHI Noriyuki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
基盤条件からみた中山間地域における非集積型農地管理の成立要因
○平石 カムイ[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]・小林 範之[愛媛大学大学院]
本研究は,兵庫県南あわじ市生子集落を対象に,中山間地域における非集積型農地管理の成立要因を解明した.農地利用調査・アンケート調査・聞き取り調査により,小区画多筆の農地とため池群水利ネットワークを利用した複合栽培と,飼料作物栽培による基盤条件の悪い筆の粗放的管理が成立要因であった.また,非集積型農地管理の成立が,若手を含む多数の小規模経営体による農業基盤の持続的管理につながると考えられた.
Keyword: 農地集積,中山間地域,小規模経営体,ため池群,飼料作物, , GET PDF=24/[4-32].pdf
発表番号 [4-33]
Actual Conditions and Effects of Not Setting Substitute Lots in Farm Land Consolidation in Hilly and Mountanous Area
TSUCHIYA Tsunehisa[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Institute of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
中山間地域の圃場整備における不換地の実態と効果
○土屋 恒久[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]
新潟県・島根県・石川県の中山間地域で、近年10年間に圃場整備を完了した地区を対象に、不換地率や換地清算金の単価の動向、不換地を選択した地権者の特性等について調査・分析した。その結果、不換地率は上昇、換地清算金は低下し、不換地率が高くかつ換地清算金が安い地区の増加や、小規模農家や集落外に住む農家が不換地を出す傾向が明らかになった。また、不換地によって圃場整備の合意形成が容易になる効果について論じた。
Keyword: 圃場整備,換地,不換地,清算金,中山間地域,耕作放棄地, , GET PDF=24/[4-33].pdf
発表番号 [4-34]
Uninhabited Settlements in Ishikawa Prefecture Identified by 2020 Census
Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]
2020年国勢調査で確認された石川県の無住集落
○林 直樹[金沢大学]
この報告の目的は,2020年の国勢調査で追加された石川県の無住集落(新規無住集落)の特徴を明らかにすることである。現地調査を実施した。主な結果は次の3点。(1)石川県の無住集落は,33か所(2015年)から44か所(2020年)に増加した。(2)新規無住集落は,標高が比較的低く,年最深積雪が少ない場所で出現していた(特に県北部)。(3)新規無住集落では,家屋類・現役の耕地の発見率が高かった。
Keyword: 無住集落,石川県, , GET PDF=24/[4-34].pdf
発表番号 [4-37]
The Actual Condition of Communities and Disaster Prevention Measures in Hilly Mountainous Areas-A Case Study of Kutsukake region, Nishiazai, Nagahama City, Shiga Prefecture-
HIRAI Manami[Department of Human Life Studies, Doshisha Women’s College of Liberal Arts]・SAITO Akemi[Department of Human Life Studies, Doshisha Women’s College of Liberal Arts]
中山間地域におけるコミュニティの実態と防災対応 ―滋賀県長浜市西浅井町沓掛集落を事例として―
平居 茉奈未[同志社女子大学]・○齋藤 朱未[同志社女子大学]
本報告は滋賀県長浜市西浅井町沓掛集落を事例に,人口減少等の課題を抱えている中山間地域における地域コミュニティの実態と自助・共助による防災対応の実態を把握し検討するものである。調査した結果,日中は高齢者のみとなる時間が多く,助け合いが難しい集落が中山間地域に多く存在すると考えられる。そのため,集落の全世代で交流等が出来るようにすることで,集落全体の防災対策に影響を与えるものと考える。
Keyword: 防災,中山間地域,高齢化, , GET PDF=24/[4-37].pdf
発表番号 [4-38]
Analysis for influence of the Support for Local Finance on the Agriculture and Rural Development
YOSHII Koji[The Japanese Institude of Irrigation and Drainage]・YAMASHITA Hiroki[The Japanese Institude of Irrigation and Drainage]・SAGAWA Eriko[The Japanese Institude of Irrigation and Drainage]
地方財政措置が農村振興等に与える影響等の分析
○葭井 功治[日本水土総合研究所]・山下 裕貴[日本水土総合研究所]・佐川 恵理子[日本水土総合研究所]
農業農村整備事業に係る地方財政措置は,平成3年度に「国営及び都道府県営土地改良事業における地方公共団体の負担割合の指針」が制定されて以降,農業農村を巡る状況や事業制度の改正等に応じて必要な見直しを図っており,農業農村整備関連施策の推進に大きな役割を果たしてきた.このような中で,総務省から公表されている「基準財政需要額」と「地方財政状況調査結果」を比較し,相互関係を分析することを試みた.
Keyword: 地方財政措置,農業行政費,地方財政状況調査,一般財源, , GET PDF=24/[4-38].pdf
発表番号 [4-41]
Evaluation of landscape and environmental conservation effects in Hiraka plain land improvement project area by Contingent Valuation Method
MITANI Kazuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・FUKURA Eiji[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・KIKUCHI Atsushi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・GOTO Saori[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・AKASHI Moe[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・YAMAUCHI Kazuki[Rural Development Bureau, MAFF]
CVMによる国営平鹿平野地区の景観・環境保全効果の算定
○三谷 和也[サンスイコンサルタント(株)]・福羅 栄治[サンスイコンサルタント(株)]・菊池 篤史[東北農政局西奥羽土地改良調査管理事務所]・後藤 沙織[サンスイコンサルタント(株)]・明石 萌[サンスイコンサルタント(株)]・山内 一輝[農村振興局]
平鹿平野地区では,幹線用水路の改修に際し,水路の防護柵の色彩を工夫して周辺景観に配慮するとともに,市街地を流れる水路の蓋掛けにより,水路の上部空間を活用して花壇が設けられ,地域住民の安らぎの場となる空間が提供されている.本稿では,平鹿平野地区の事後評価に係る費用対効果分析の一環として,上記の整備・取組に伴う景観・環境保全効果をCVMにより算定した結果について報告する.
Keyword: 景観・環境保全効果,平鹿平野地区,アンケート調査,CVM(仮想評価法), , GET PDF=24/[4-41].pdf
発表番号 [4-42]
Analytical template for effective goal setting in small-scale urban wetland restoration
NAKASHIMA Naohisa[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・TSUJI Osamu[Zukosha Co., Ltd]・MUNEOKA Toshimi[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・KIMURA Masato[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・HOSHIYAMA Kenichi[Zukosha Co., Ltd]
小規模な都市湿地復元における効果的な目標設定のための分析テンプレートの構築
○中島 直久[帯広畜産大学]・辻 修[(株)ズコーシャ]・宗岡 寿美[帯広畜産大学]・木村 賢人[帯広畜産大学]・星山 賢一[(株)ズコーシャ]
小規模な都市湿地復元における効果的な目標設定のため、流域スケールの復元プロジェクトの理論を応用し、科学的な手法で分析テンプレートを構築した。水収支から推定された人工給水のみで達成可能な湛水面積は1,172m2であった。地下水位変動の主成分分析から、最も湛水しやすく地下水位が安定している場所を優先的に復元するべき領域として特定した。推定された湛水面積および復元領域は、実際の復元事業と整合した。
Keyword: 都市湿地,湿地復元,水収支,分析テンプレート,市民科学, , GET PDF=24/[4-42].pdf
発表番号 [7-2]
Variations in The Heavy Metal Concentrations in The Penetrated Water from Porous Concrete Columns after Various Purification Methods
Ryuga Iinuma[Food and Agriculture of Sciences, Graduated School of Fukushima Univ.]・Shigeki Harada[Food and Agriculture of Sciences, Fukushima Univ.]
各種洗浄法を経たポーラスコンクリートカラム浸出液中重金属濃度の変動
○飯沼 龍雅[福島大学大学院]・原田 茂樹[福島大学]
本研究では路面排水中重金属流出制御手法のポーラスコンクリート(PC)に対する洗浄法についての検討結果を示す。PCは透水性に優れ重金属吸着効果を示すが、PC自体からのわずかな重金属溶出はみかけの重金属吸着率を下げる。浸漬や超音波洗浄を経たPCカラムからの浸出水中重金属濃度を示し各洗浄法の溶出削減効果の違いを論じた上で、路面排水中溶存態重金属濃度や環境基準との比較より洗浄方法の評価を行った結果を示す。
Keyword: 物質循環,環境影響評価,水質, , GET PDF=24/[7-2].pdf
発表番号 [7-3]
Effect of production period on fertilization characteristics of rural sewage sludge fertilizer
FUJITA Mutsumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・HIDAKA Taira[Graduate School of Kyoto University]・IHARA Hirotaka[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]
製造期間が農業集落排水汚泥肥料の肥効特性に及ぼす影響
○藤田 睦[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]・日高 平[京都大学大学院]・井原 啓貴[農業環境研究部門]
農業集落排水の処理過程で発生する汚泥は農地還元が容易であり,近年,汚泥肥料への関心が高まっている.汚泥肥料は時代によって凝集剤の種類や汚泥肥料の製造方法が異なり,それに伴って肥効特性が異なるため,改めて調査する必要がある.そこで,20種類の農業集落排水汚泥を原料とした汚泥肥料について成分分析を行い,製造期間に着目して整理した.その結果,製造期間から窒素無機化の傾向を予測できる可能性が示唆された.
Keyword: 汚泥, , GET PDF=24/[7-3].pdf
発表番号 [7-4]
Effects of deep fertilization of digested slurry of livestock manure on the fate of nitrogen in soil and crop yield for rice and soybean
ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUZAKI Morio[Central Region Agricultural Research Center, NARO]・NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUJITA Mutsumi[Institute for Rural Engineering, NARO]
メタン発酵消化液の土中施用が施肥後の土中窒素動態と作物収量に及ぼす影響―水稲およびダイズを対象として―
○折立 文子[農村工学研究部門]・松崎 守夫[中日本農業研究センター]・中村 真人[農村工学研究部門]・藤田 睦[農村工学研究部門]
土中施用法はアンモニア揮散を抑制し,多量施用を可能とするメタン発酵消化液の液肥利用技術である.本研究では,水稲とダイズを対象に消化液の土中施用を行い,施肥後の窒素動態と作物収量を調査した.その結果,水稲試験土壌では土中施用をした場合に表面施用の場合と比較して土中窒素が長く保持されるとともに,収量や子実窒素吸収量が高い傾向が確認された.一方,ダイズでは土中施用の優位性が確認されなかった.
Keyword: 資源循環,土中施用,窒素動態, , GET PDF=24/[7-4].pdf
発表番号 [7-5(P)]
Desalination experiments of sedimentation solids from aquaculture tanks for agricultural land application
YAMAOKA Masaru[University of the Ryukyus]・NAKAMURA Ichirou[University of the Ryukyus]・KINJO Kazutoshi[University of the Ryukyus]・ENDO Masato[Tokyo University of Marine Science and Technology]・YAMASHINA Fumika[University of the Ryukyus]・YAMAUCHI Chihiro[University of the Ryukyus]
農地還元に向けた養殖水槽の沈殿固形物の除塩実験
○山岡 賢[琉球大学]・仲村 一郎[琉球大学]・金城 和俊[琉球大学]・遠藤 雅人[東京海洋大学]・山科 芙美香[琉球大学]・山内 千裕[琉球大学]
海水魚であるヤイトハタを飼育する水槽の沈殿固形物(糞や残餌など)を農地還元に向けて除塩を検討した。海水を被った農地土壌の除塩では,農地の条件に応じて,淡水を用いて縦浸透法又は溶出法が適用される。沈殿固形物に縦浸透法及び溶出法に適用した室内試験を実施した結果,沈殿固形物の含水を考慮して沈殿固形物の乾重に対する純水の比が1:5となるように添加・浸透させたら,除塩の目安が達成できた。
Keyword: 資源循環,陸上養殖,除塩,EC,ナトリウム, , GET PDF=24/[7-5(P)].pdf
発表番号 [7-7(P)]
Development of physical control methods to inhibit the overgrowth of submerged weeds
SUZUKI Hayato[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・NAKAINE Ryo[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・HAYASHI Satoshi[NISSHOKU Corporation]・YOKOYAMA Riei[NISSHOKU Corporation]
沈水雑草の過繁茂抑制に向けた物理的防除法の開発
○鈴木 隼人[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・中稲 涼[岡山大学大学院]・林 聡[日本植生(株)]・横山 理英[日本植生(株)]
岡山県南部の児島湖流域で、オオカナダモ及びコカナダモなどが過繁茂しているため、効果的な防除法の開発を目的として遮光ネットを用いた実証試験を実施した。開放系水域に遮光ネットを水面に浮かせて設置した結果、オオカナダモやコカナダモの再生を抑制した。閉鎖系水域にも遮光ネットを設置し、長期間にわたって試験を実施した結果、開放系水域と同様に再生を防ぎ、持続的に本手法が有効であることを確認した。
Keyword: 生態系,排水施設, , GET PDF=24/[7-7(P)].pdf
発表番号 [7-8(P)]
Utilization of granulated fillers for sewage purification
TSUJIURA Shigeru[Graduate School of environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]
造粒化した砕石副産物フィラーの下水処理への活用
○辻浦 茂[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]
造粒フィラーは自然水に対しPO4-P除去能力を有する。本研究では造粒フィラーのリン除去能力が自然水より高濃度の水に対しても有効であるかを検証した。さらに、後利用として、水処理後に抽水植物リーフスターへ肥効も試みた。その結果、造粒フィラーを添加することで農業排水を含めた自然水より高濃度のN・Pに対しても有効であると示された。また、肥効試験では、造粒フィラーの添加が植物の生育を促進し、肥効を示した。
Keyword: 集落排水,水環境, , GET PDF=24/[7-8(P)].pdf
発表番号 [7-9]
Durability Experiment of Rice husk charcoal for underground drain
Satoshi Inoue[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Hideaki Kanmuri[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Dai Tanabe[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Soshi Tanaka[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]
もみ殻燻炭の暗渠資材としての耐久性評価の試み
○井上 聡[東北農業研究センター]・冠 秀昭[東北農業研究センター]・田邊 大[東北農業研究センター]・田中 惣士[東北農業研究センター]
水稲のもみ殻を暗渠資材として施用した圃場では、数年以内に分解して消失してしまう事例が散見される。燻炭にすると分解性が低くなり、炭素固定・炭素貯留として評価されれば、気候変動緩和策としても期待されるため、耐久性の評価が望まれている。自然分解の観察には数年の時間経過を要するので、市販の微生物資材を用いて分解を加速化させ、もみ殻やもみ殻燻炭の暗渠資材としての耐久性を評価する方法を試みた。
Keyword: もみ殻燻炭,バイオ炭, , GET PDF=24/[7-9].pdf
発表番号 [7-10]
River Restoration Through Dam Removal as part of the Tsukari District Emergency Measures Project
AKITAYA Ichitaro[Aomori Prefectural Government Chunan Regional Administration Bureau Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]・TANAKA Takahiro[Aomori Prefectural Government Chunan Regional Administration Bureau Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]
津刈地区河川応急対策事業でのダム撤去による河川復旧について
○秋田谷 一太郎[青森県中南地域県民局]・田中 貴大[青森県中南地域県民局]
津刈ダムの撤去は、全国的にも事例が少ない本格的なダム撤去事業である。そのため、効率的かつ自然環境に配慮した整備が行われるよう技術検討委員会を設置し、ダム撤去の工法やダム跡地についての検討及び意見交換を行っている。本稿では、津刈ダム撤去に併せて実施した環境保全対策について紹介する。
Keyword: ダム撤去,魚道,環境保全, , GET PDF=24/[7-10].pdf
発表番号 [7-11]
Usefulness and problem of underwater drones in biological surveys of irrigation facilities
Hata Hiroaki[NTC Consultants Inc.]・Nishi Shogo[NTC Consultants Inc.]・Takemi Nobutoshi[NTC Consultants Inc.]
農業水利施設の生物調査における水中ドローンの有用性と課題
○羽多 宏彰[NTCコンサルタンツ(株)]・西 昇悟[NTCコンサルタンツ(株)]・武美 伸宗[NTCコンサルタンツ(株)]
これまでの生物調査は,潜水員による目視・捕獲調査が基本であったが,潜水員が近づくと生物に忌避され,近づくことが困難であり,生息の有無等,得られる情報に限りがあった.今回,ROVで魚類(絶滅危惧種)の生息確認のみならず,さらに,繁殖に繋がるリアルタイムの生態情報までも確認することができた.本稿では,環境配慮対策の提案に繋がる,生態情報の新たな収集方法となり得るROVの有用性と課題を報告する.
Keyword: 水中ドローン,水環境,環境保全, , GET PDF=24/[7-11].pdf
発表番号 [7-13(P)]
Evaluation of Tensile Fracture Behavior of Ozone-treated Rice Straw by AE Energy
Miu SHIRAI[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Toma TSUBOTA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
AEエネルギによるオゾン処理を施した稲わらの引張破壊挙動の評価
○白井 美羽[東京農工大学]・坪田 到馬[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,天然繊維の活用法として複合材料の開発が注目されている.2021年に日本で1,053×104 t生産されたコメの副産物である,稲わらの利用可能性を検討した.本報では,オゾン処理をした稲わら繊維単体の引張破壊時に検出されたAEエネルギから破壊挙動の評価を行った結果を報告する.6時間のオゾン処理では,ひずみエネルギが低下するとともに,AEエネルギの検出が破壊過程後期に偏ることが明らかになった.
Keyword: 稲わら,オゾン処理,引張強度試験,AE, , GET PDF=24/[7-13(P)].pdf
発表番号 [7-15(P)]
Soil Moisture Estimation for Peat Fire Prevention in Oil Palm Plantations Utilising Spectra Change over a Short-time Period
Mako Shibata[School of Geosciences, University of Edinburgh・Non-profit Organisation Super Scientist Programme Plus]・Rinpei Katada[Graduate School of Agriculture, Meiji University・Non-profit Organisation Super Scientist Programme Plus]・Asahi Hashimoto[Graduate School of Geosciences, Tsukuba University・Non-profit Organisation Super Scientist Programme Plus]・Nobuyasu Naruse[School of Medicine, Shiga University of Medical Science]・Yukihiro Takahashi[Department of Cosmosciences, Hokkaido University・Non-profit Organisation Super Scientist Programme Plus]
オイルパーム圃場における泥炭火災防止のための短期的な植生のスペクトル変化を用いた土壌含水量の推測
○柴田 眞子[エディンバラ大学・NPO法人スーパーサイエンティストプログラムプラス]・堅田 凜平[明治大学大学院・ NPO法人スーパーサイエンティストプログラムプラス]・橋本 朝陽[筑波大学大学院・ NPO法人スーパーサイエンティストプログラムプラス]・成瀬 延康[滋賀医科大学]・高橋 幸弘[北海道大学大学院・NPO法人スーパーサイエンティストプログラムプラス]
東南アジアのオイルパーム圃場では、土壌乾燥による泥炭火災のリスクが高い。植生リモートセンシングによる土壌含水量(SM)推定が行われているが、指標として有効な波長やタイムラグの評価は十分ではない。本研究では、SMの変化に伴うヤシの葉の短時間でのスペクトル変動を測定し、可視光域の反射率が30分以内に特異的に変化することを発見した。この結果は、SM測定に利用可能な植生指標へ応用できると考えられる。
Keyword: リモートセンシング,泥炭火災,土壌含水量,オイルパーム, , GET PDF=24/[7-15(P)].pdf
発表番号 [7-22(P)]
Study on distribution of radioactive cesium-bearing microparticles in soils using autoradiography and hot acid extraction -Case study of forests in difficult-to-return zones in Fukushima Prefecture-
Hiromichi Waki[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Takahiro Tatsuno[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Minato Kakuma[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Yo Sayama[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Naoto Nihei[Faculty of Food and Agricultural Science, Fukushima University]・Nobuhito Ohte[Graduate school of Informatics, Kyoto University]
オートラジオグラフィーおよび温酸抽出による放射性微粒子の土壌内分布における検討-福島県内の帰還困難区域の森林を例に-
脇 嘉理[京都大学大学院]・○辰野 宇大[北海道大学大学院]・角間 海七渡[京都大学大学院]・佐山 葉[京都大学大学院]・二瓶 直登[福島大学]・大手 信人[京都大学大学院]
東電福島第一原発事故で飛散した不溶性放射性微粒子(CsMPs)の土壌中の分布を対象に,従来法(QCP法)と近年提案された温酸処理法を用いた定量結果の比較,および,森林土壌中におけるCsMPsの分布調査を行った。温酸処理法ではQCP法では定量が困難な比較的低濃度のCsMPsを定量することができ,CsMPsが土壌深さ10cm以深にも多く分布していることが示唆された。
Keyword: セシウム,放射性微粒子,森林土壌,福島, , GET PDF=24/[7-22(P)].pdf
発表番号 [7-23]
Effect of Strength Reduction Characteristics on Sliding Displacement of Irrigation Small Earth Dams by Modified Newmark-D Method
Hiroyuki Ieda[Eight Japan Engineering Consultants Inc.]・Yoshihiro Mineno[Eight Japan Engineering Consultants Inc.]・Teruhiko Yoshinaka[Eight Japan Engineering Consultants Inc.]・Toshiki Iwasaki[Eight Japan Engineering Consultants Inc.]
修正ニューマーク-D法によるため池堤体盛土の塑性すべり変形量に対する強度低下特性の設定方法の影響
○家田 浩之[(株)エイト日本技術開発]・峰野 佳厚[(株)エイト日本技術開発]・吉中 輝彦[(株)エイト日本技術開発]・岩 俊樹[(株)エイト日本技術開発]
ため池の耐震性能照査では堤体盛土の地震時の強度低下特性を適切に考慮することが重要であり、修正ニューマーク-D法の適用事例が増えている。本報ではモデルため池についての修正ニューマーク-D法による試算を行い、累積ひずみの大きな区間での強度低下特性の設定方法(室内試験結果からの外挿の方法)が塑性すべり変形量に大きく影響することを示し、今後議論すべき課題として提示した。
Keyword: 土構造物の地震時挙動,地震工学,数値解析, , GET PDF=24/[7-23].pdf
発表番号 [7-25]
Dynamic Centrifuge Model Tests on Deformation Behavior of Small Earth Dams
IZUMI Akira[Institute for Rural Engineering, NARO]・OHYAMA Shunichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ため池堤体の変形挙動に関する動的遠心載荷模型実験
○泉 明良[農村工学研究部門]・大山 峻一[農村工学研究部門]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究では,動的遠心載荷実験を実施し,堤体全体の変形について定量的な評価手法を提案する.断面変形率を算定することで,地震時の堤体の変形程度を評価することができレベル2地震動に対する要求性能である速やかな機能回復に関する評価指標として用いることができる.また,各種対策工法の実験結果や数値解析においても,断面変形率を用いることで耐震効果を比較・検証することが可能である.
Keyword: ため池堤体,遠心載荷実験,土構造物の地震時挙動, , GET PDF=24/[7-25].pdf
発表番号 [7-26]
Comparison between the density of earth-fill dam obtained from muon exploration and experimental values
Ken Takahashi[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Shinichi Nishimura[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]
ミューオン探査で得たフィルダムの密度と試験値との比較
○高橋 健[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
本研究ではフィルダム上流・下流の両側に対して,角度を変化させながら透過するミューオンの数を測定し試験値と比較した.比較の結果,実測値と試験値で誤差が大きいことが判明した.一方で角度の変化に対するフラックスの推移は試験値に近いことが分かった.以上のことからミューオン探査法を実用化するにあたって,複数地点・複数角度で測定した結果から相対的に空洞や地質不良の区間を推定できる可能性が示された.
Keyword: 土構造物の解析,土構造, , GET PDF=24/[7-26].pdf
発表番号 [7-27]
Estimation of spatial variability for strength of an earth-fill dam by using surface wave exploration and SWS test
Kose Katayama[Okayama university Graduate School of Environmental and Life Science]・Shinichi Nishimura[Okayama university Graduate School of Environmental and Life Science]・Toshihumi Shibata[Okayama university Graduate School of Environmental and Life Science]
表面波探査とSWS試験に基づくため池堤体の地盤強度分布推定
○片山 晃成[岡山大学]・西村 伸一[岡山大学]・柴田 俊文[岡山大学]
物理探査法の一つである表面波探査とサウンディング手法の一つであるスクリューウェイトサウンディング試験によっての地盤強度分布推定を行い,その正確性を検討することを目的としている. S波速度と推定N値の空間分布図を比較すると,一致する箇所はあったものの調査対象地点全体で明確な相関を見ることはできなかった.これは,二つの手法によって得られる解像度が大きく異なるためと考えられる.
Keyword: 表面波探査,スクリューウェイトサウンディング試験,統計モデル, , GET PDF=24/[7-27].pdf
発表番号 [7-28]
Effect of the shape of the abutment on the stability of the embankment of a reservoir against heavy rain
Tetsuo FUJIMOTO[Osaka Institute of Technology]・ Kota KURITANI[Kumagai Gumi Co., Ltd.]・Takeo YAMAMOTO[West-Nippon Expressway Engineering Kansai Co., Ltd.]・Atsushi KOYAMA[University of Miyazaki]・Jyunya KAWANO[University of Miyazaki]
ため池堤体の豪雨に対する安定性に及ぼす取付部の形状の影響
○藤本 哲生[大阪工業大学]・操谷 航汰[(株)熊谷組]・山本 健生[西日本高速道路エンジニアリング関西(株)]・神山 惇[宮崎大学]・川野 純也[宮崎大学]
本研究では,ため池堤体の豪雨に対する安定性に及ぼす取付部の形状の影響を把握することを目的として,三次元有限要素法により取付部の形状を変化させた場合の堤内浸潤線や局所安全率の変化を検討した.その結果,取付部が斜面の場合は斜面無しの場合よりも早期に局所安全率が1を下回ること,また,その傾向は本研究で検討した最大雨量の範囲では不変であることを確認した.
Keyword: ため池,堤体,豪雨,浸透流, , GET PDF=24/[7-28].pdf
発表番号 [7-29]
Verification of Fluid Force due to Sediment Flowed into Agricultural Reservoir Using Distinct Element Method
SHODA Daisuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKASE Hitoshi[TEPSCO]
ため池への土砂流入時における堤体作用荷重の個別要素法による検討
○正田 大輔[農村工学研究部門]・中瀬 仁[東電設計(株)]
豪雨に伴う土石流の発生により,下流に位置にするため池が被災する事例がある。このため土石流に対するため池堤体の安全性照査のための評価技術の構築は重要と考えられる。そこで、3次元的な検討が可能な個別要素法を用いて、土砂の流下状況の再現性を確認した。さらに,実施した解析の中で境界条件が最適なケースで既往の実験における作用荷重の再現性について検討した。
Keyword: 個別要素法,土石流,ため池, , GET PDF=24/[7-29].pdf
発表番号 [7-30]
Numerical Simulation of Debris Flow into Reservoir using Moving Particle Semi-implicit Method
Taichi Kinuwa[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology Okayama University ]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology Okayama University ]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology Okayama University ]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology Okayama University ]
MPS法を用いたため池に流入する土石流の数値解析
○絹輪 太一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]
近年,発生件数が増加している土石流によって,ため池が決壊し,下流側に位置する家屋に大きな被害が生じている.その一方で,ため池内の貯水によって土石流が下流側へ流出するのを防いだ事例も見られている.本稿では,粒子法の1つであるMPS法を取り上げ,ため池に流入する土石流の数値解析行い,ため池内の水位を変化させることでため池へ加わる衝撃圧への影響,及びため池堤体の深さによる圧力の影響について検証する.
Keyword: MPS法,土石流,ため池, , GET PDF=24/[7-30].pdf
発表番号 [7-32]
Case Study of Effect of Climate Change on the Stability of Irrigation Pond
MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]
気候変動がため池堤体の安定性に与える影響の評価に関する事例検討
○眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]
本研究では兵庫県内のため池諸元から作成したモデルため池を対象に気候変動による降雨量の増加が堤体の安定性に対して与える影響の評価を行った。その結果、200年確率雨量は4℃上昇時には約1.2倍程度となるものの、堤体自身の安定性にはほとんど影響がないことが示された。本検討では24時間以下の継続時間の雨量についての変化倍率は見込んでおらず、今後の検討にて入力降雨の設定方法についてより詳細に検討していく。
Keyword: ため池,気候変動,安定性, , GET PDF=24/[7-32].pdf
発表番号 [7-33(P)]
Proposal of Flood Outflow Prediction Method for Overbank Breach of Reservoirs
Norio HARADA[Kyoto Univ.]・Yoshifumi SATOFUKA[Ritsumeikan Univ.]・Takahisa MIZUYAMA[Kyoto Univ.]
ため池堤防の越流決壊に伴う洪水流出予測手法の提案
○原田 紹臣[京都大学大学院]・里深 好文[立命館大学]・水山 高久[京都大学大学院]
本研究ではため池堤防から越流決壊に伴って流出する洪水流出過程に関して,実渓流において筆者らが実施したため池堤防の決壊実験結果を対象に,提案する河床変動解析モデルを用いて再現計算し,モデルの適用性について検証した.さらに,実規模におけるため池堤防からの流出過程に影響を与える要因に関して条件を変化させた検討により考察した.
Keyword: ため池,越流侵食,数値解析,実験, , GET PDF=24/[7-33(P)].pdf
発表番号 [7-34]
Small Shaking Table Model Test of Facing Sheet Type Fill Dam with Water Storage
MORI Hiroshi[Hirosaki Univesity ]・TAKABE Yuta[Hirosaki Univesity ]
貯水池を想定した表面遮水シート型フィルダムの小型振動台模型実験
森 洋[弘前大学]・○高部 侑汰[弘前大学]
本研究は、貯水池を想定した表面遮水シート型フィルダムの耐震性評価を小型振動台模型実験より検討する。地震時での表面遮水シート型フィルダムでは、寒天による貯水位を深くする程、天端部沈下の開始時間を遅らせると伴に、沈下量抑制も可能性となった。また、貯水のある上流側斜面部でのせん断帯の発生も抑制できることからも、一定程度の耐震性効果を確認することができた。
Keyword: フィルダム,表面遮水シート,小型振動台模型実験, , GET PDF=24/[7-34].pdf
発表番号 [7-36]
Effects of Crest Improvement on Seismic Stability of Small Earth Dams, No.2
OHYAMA Shunichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・IZUMI Akira[Institute for Rural Engineering, NARO]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
天端の固化改良がため池堤体の地震時安定性に与える影響(その2)
○大山 峻一[農村工学研究部門]・泉 明良[農村工学研究部門]・澤田 豊[神戸大学大学院]
本研究では,ため池堤体の地震対策として行われる天端の固化改良に着目し,当工法で対策された堤体の耐震性および堤体と固化部の境界での剥離について遠心模型実験から検討した.その結果,天端の固化改良によって,堤体内に生じる加速度は低減し,天端沈下量が抑制された.しかしながら強い地震を受けた場合,堤体と固化部の境界で剥離が生じ,水みちや下流斜面の侵食の可能性が示された.
Keyword: ため池堤体,レベル1地震動,天端改良,安全率, , GET PDF=24/[7-36].pdf
発表番号 [7-38]
Evaluation of Pore and Flow Characteristics of Ryukyu Limestone Using X-ray CT
Tomoki KURASAWA[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Nagito OGAWA[Hiroshima Prefectural Office]・Noriyuki KOBAYASHI[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
X線CTによる琉球石灰岩の間隙構造と地下水の流動特性の評価
○倉澤 智樹[愛媛大学大学院]・小川 凪人[広島県]・小林 範之[愛媛大学大学院]
本研究では,地下ダム貯留域を構成する琉球石灰岩を対象に,X線CTと数値解析を連携し,間隙構造と地下水の流動特性を評価した.間隙構造の評価では,間隙率と間隙の連結性を示す連結確率との相関性に加え,フラクタル特性を確認した.また,X線CTデータから構築した間隙構造モデルにおいて非圧縮性粘性流れを解析することで,石灰岩内部の選択的な流動特性と透水係数の異方性を明らかにした.
Keyword: 琉球石灰岩,X線CT,間隙構造,フラクタル, , GET PDF=24/[7-38].pdf
発表番号 [7-39]
Effect of physical and chemical heterogeneity on advection-dispersion phenomena
Hokuto Okabe[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
移流分散現象に及ぼす物理的化学的不均質性の影響
○岡部 北斗[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
帯水層の透水係数,ミクロ分散長と遅延係数は移流分散現象を左右する不均質因子であるものの,その効果は明らかになっていない.そこで,溶質輸送実験と数値解析を通じて物理的化学的不均質性と移流分散現象の関係を定量化した.その結果,ミクロ分散長と遅延係数の不均質性の効果は小さいこと,透水係数の不均質度のみでマクロ縦分散長は決まらないこと,透水係数の不均質度に固有のマクロ縦分散長が存在することを明らかにした.
Keyword: 不均質性,マクロ分散,溶質輸送実験,ランダムウォーク粒子追跡法, , GET PDF=24/[7-39].pdf
発表番号 [7-40]
Estimation of solute transport parameters of linestone aquifer
Yui Takeuchi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tomoka Inaguchi[Mitsui Chemicals, Inc.]・Hokuto Okabe[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
石灰岩帯水層の溶質輸送パラメータ群の同定
○竹内 佑衣[神戸大学大学院]・稲口 知花[三井化学(株)]・岡部 北斗[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
地下ダムにより水資源の確保を図る喜界島の石灰岩帯水層を対象に、溶質輸送パラメータを同定する簡便かつ経済的な手法の構築を目的として、単孔式希釈試験を実施し群知能を用いてパラメータを同定した。さらに、逆距離加重法を用いてパラメータの3次元空間モデルを作成した。その結果、対象サイトの透水係数は対数正規性を示す点を明らかにし、単孔式希釈試験を繰り返し、パラメータの空間分布を可視化する空間モデルを作成した。
Keyword: 単孔式希釈試験,透水係数,分散長,群知能, , GET PDF=24/[7-40].pdf
発表番号 [7-42]
Estimation of spatial distribution of soil permeability coefficient based on CPTu using GPR
OTA Taiki[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・NISHIMURA Shin-ichi[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・SHIBATA Toshifumi[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]・SHUKU Takayuki[Graduate School of Environmental, Life, Natural Science and Technology, Okayama University]
GPRを用いたCPTuに基づく地盤透水係数の空間分布推定
○太田 大希[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
破堤の要因としてパイピング現象が挙げられる.対策をするためには透水係数の空間分布同定が重要である.そこで,短時間で多点計測が可能なCPTuを用いた透水係数の推定法を提案する.岡山県の河川敷から採取した試料を用いてCPTu試験を行い,その後同じ試料を用いて室内透水試験を行った.これらの結果から透水係数を推定する関係式を提案した.さらにガウス過程回帰(GPR)を用いて,透水係数の空間分布を推定した.
Keyword: 地下浸透,地下水流動, , GET PDF=24/[7-42].pdf
発表番号 [7-43]
Measurement of soil density test hole volume using 3D scanner
SATO Hiroshi[ NTC Consultants Inc]
3Dスキャナーによる現場密度試験孔体積の計測
○佐藤 寛[NTCコンサルタンツ(株)]
3Dスキャナーを使用して現場密度試験孔の3Dモデルを作成し,孔体積を計測した(以下,3Dモデル法).3Dモデル法の孔体積は従来法(突き砂法)と相関が見られた.また,3Dモデル法では管理基準値(D値≧95%)の適否判定は従来法と概ね一致した.これより,3Dモデル法は,従来法の代替となり得ると評価する.今後は歪な形状の試験孔(孔内に大きな礫が見られるもの等)でも3Dモデル法の精度を確認する必要がある.
Keyword: 現場密度試験,3Dスキャナー, , GET PDF=24/[7-43].pdf
発表番号 [7-45]
Soil stabilization treatment based on CO2 fixation
Uekoba S.[Miyazaki Prefectural Office]・Nakano A.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
CO2の固定化に基づいた土の安定化処理
上木場 翔太[宮崎県]・中野 晶子[九州大学大学院]・○金山 素平[九州大学大学院]
本研究では,廃棄カキ殻とCO2を有効活用した土の安定化処理方法を検討した.カキ殻生石灰を使用してCO2を固定化し,炭酸カルシウムとして土粒子間に析出できること,軟弱地盤の改良土として適応可能な強度が得られることを確認した.CO2回収率は30〜43%の範囲にあり,供試体の強度・剛性と正の相関を示すことが分かった.今後はCO2回収率の増加,供試体の均質性の改善,最適な混合比の選定について検討する.
Keyword: 廃棄カキ殻,CO?,安定化処理,一軸圧縮強度,炭酸カルシウム, , GET PDF=24/[7-45].pdf
発表番号 [7-47]
Method for estimating settlement using a one-dimensional elasto-plastic model
KAJIMOTO Masatoshi[NTC Consultants Inc]・KOSUGE Tatsuya[NTC Consultants Inc]
一次元弾塑性モデルを用いた沈下量の概算方法
○梶本 将功[NTCコンサルタンツ(株)]・小菅 達也[NTCコンサルタンツ(株)]
飽和度の上昇に起因した沈下も併せて沈下量算定が可能な汎用ソフトはなく、簡易的に算定が可能な方法も確立されていない。また、応力領域が広い(弾性塑性領域を跨ぐ)盛土規模で,含水比が低い用土を使用する場合は,弾性塑性領域及び飽和度の影響の両方を考慮した沈下問題について検討する必要がある.本報では,一次元弾塑性モデルによる沈下量算定方法とその結果について述べる。
Keyword: 土の静力学的性質,圧密・締固め, , GET PDF=24/[7-47].pdf
発表番号 [7-48]
Case study on Analysis of very deep soft-ground
KONISHI Eiji[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd]・HIRAI Yoshinori[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd]
大深度軟弱地盤の解析事例
○小西 英治[サンスイコンサルタント(株)]・平井 良則[サンスイコンサルタント(株)]
軟弱地盤上に構築する盛土の安定性の照査を目的とし,斜面の安定解析,圧密沈下解析,FEM変形解析の3種類の地盤解析を行った.現況地盤では全ての解析で安定性が確保されない結果となったため,軟弱地盤対策工として圧密・排水を原理とするプレファブリケイティッドバーチカルドレーン工法を適用する計画とした.対策後地盤の解析では,対策工により発現する効果を反映させ,全ての解析で許容値を満足することを確認した.
Keyword: 土構造物の解析,地盤の変形, , GET PDF=24/[7-48].pdf
発表番号 [7-50]
Discrete Element Analysis for Behavior of Twin Buried Pipelines Subjected to Thrust Forces
Yusuke Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko Ohta[Graduate School of Sciences and Technology for Innovation, Yamaguchi University]・Yusuke Sonoda[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Kobe University]
スラスト力を受ける二条埋設管路の挙動に関する個別要素法解析
○井上 優佑[神戸大学大学院]・太田 遥子[山口大学大学院]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学]
二条で埋設された管路がスラスト力を受ける場合,各管が有する抵抗力は単独埋設時よりも小さくなることがわかっている.本研究では,2次元個別要素法解析により二条埋設管の相互作用を検討した.結果,二条埋設管は単独管と比べて抵抗力が小さく,特に間隔が小さい場合,その傾向が顕著であることがわかった.管頂・管底高さでの局所的なせん断が生じることで,管に十分な反力が得られないことが要因として示された.
Keyword: 個別要素法,埋設管,スラスト力, , GET PDF=24/[7-50].pdf
発表番号 [7-51]
Controlling time integration properties by time-discontinuous variational multiscale FEM
Riku Okawa[Kyoto University]・Vikas Sharma[Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Kyoto University]
変分マルチスケール法を適用した時間有限要素法による時間積分特性の制御
○大川 琳久[京都大学]・シャルマ ビカス[京都大学]・藤澤 和謙[京都大学]
農業水利施設の地震応答解析において,時間積分法は重要な役割を果たす.Space-Time有限要素法は,空間及び時間方向に有限要素法を用いる手法であり,無条件安定かつ3次精度以上の時間積分性能を有する.しかし,スペクトル半径等の減衰特性を制御できない点に応用上の改善点がある.本論では,時間積分特性を制御できる変分マルチスケール変位速度型Space-Time有限要素法を提案する.
Keyword: 動的応答解析,時間積分,スペクトル半径, , GET PDF=24/[7-51].pdf
発表番号 [7-52]
Seismic verification of curved pipe joints by analysis taking into account reduction in strength and stiffness of the ground
Haruhito Tsugawa[Japan Water Agency ]・Takahiro Kamei[Japan Water Agency ]・Namiko Ueshima[Japan Water Agency ]・Shichiroumaru Kazutaka[Kokudo Kaihatsu Center CO.LTD.]・Antoine DUTTINE[Intergrated Geotechnology Institute]・Yoshiyuki MOHRI[Ibaraki University]
地盤の強度・剛性低下を考慮した解析によるパイプライン曲管継手部の耐震性能照査
○津川 春人[水資源機構]・亀井 隆博[水資源機構]・上島 菜美子[水資源機構]・七郎丸 一孝[(株)国土開発センタ−]・デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・毛利 栄征[茨城大学]
北総東部用水施設のパイプライン曲管部を対象とし、継手の抜け出しに対する耐震性能照査を実施した。照査においては、水平変位を算定するレベル2地震に適用可能な耐震設計方法を活用し、算出したパイプライン曲管部の変位量から継手の抜け出しの可能性を判定、及び対策を検討した方がよいと考えられる箇所を概定し、今後の北総東部用水施設の地震対策に活用していく。
Keyword: パイプライン,曲管,耐震検討,強度低下, , GET PDF=24/[7-52].pdf
発表番号 [7-53]
Seismic performance verification of composite dams against level 2 earthquake motions (Toyama dam)
Kazunari Imaide[Sanyu Consultants Inc.]・Daisuke Watabe[Sanyu Consultants Inc.]・Nobuhiro Oikawa[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Shinano River System Land Improvement Study and Management Office]・Akinori Matsumura[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Shinano River System Land Improvement Study and Management Office]
複合ダムのレベル2地震動に対する耐震性能照査(外山ダム)
○今出 和成[(株)三祐コンサルタンツ]・渡部 大輔[(株)三祐コンサルタンツ]・及川 信浩[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]・松村 彰則[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]
複合ダムである外山ダムにおいて、レベル2地震動に対する接合部の耐震性能照査を行った結果概要(検討条件・手法及び照査結果)を報告する。先行事例に倣い、堤体(重力部、接合部、フィル部)及び基礎岩盤を対象に全体3次元モデルを構築したが、全体3次元モデルのフィル部剛性パラメータを、3次元解析結果に基づき設定した点が新たな検討である。上記の工夫により、フィル部の3次元形状の影響を反映した解析結果が得られた。
Keyword: 構造物の動力学的特性,複合ダム,3次元動的解析, , GET PDF=24/[7-53].pdf
発表番号 [7-54]
BIM/CIM modeling and LOD of agricultural ponds considering utilization
SONG beijun[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・NAKAMURA tomoya[Kinki office,MAFF]
ため池における活用方法を考慮したBIM/CIM モデルの作成及び詳細度設定
○宋 貝君[内外エンジニアリング(株)]・中村 朋哉[近畿農政局]
本報は和歌山県のため池を事例とし、内部構造を含めた堤体、取水施設等のモデルの作成を試行し、モデルの活用方法から詳細度について検討した。詳細の数量計算等への活用では基本的に詳細度300のモデルが適用でき、設計案の比較検討等への活用では詳細度200、干渉チェック等への活用では詳細度400が必要と考えられる。今後、他工種と交換可能なデータ形式や管理・保存等の方法について検討する必要がある。
Keyword: BIM/CIM,ため池, , GET PDF=24/[7-54].pdf
発表番号 [8-1]
A Challenge to Generate Rainfall Data with Various Spatio-Temporal Patterns by Using a Diffusion Model
MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]
拡散モデルによる多様な時空間分布特性を備えた降雨データ生成の試み
○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・相原 星哉[農村工学研究部門]
水害対策の検討に用いる様々なパターンの降雨時空間データを生成するため、AI手法の一つである拡散モデルを適用した。時間単位の解析雨量を学習データとし、対象領域を切り出した後に降雨イベントを抽出した。学習済みモデルで降雨時空間データを生成させた結果、多様な降雨パターンが生成できることが確認された。しかし生成データは総雨量が過大になる等の傾向が確認されたため、学習方法の工夫や追加の精度検証が必要である。
Keyword: 流域治水,豪雨災害,拡散モデル,降雨時空間分布, , GET PDF=24/[8-1].pdf
発表番号 [8-2]
Trend and Analysis of Accuracy of Forecasted Rainfall by Different Rainfall Factors
TANAKA Sayuri[Sansui Consuiltant Co. Ltd]・MIYAJIMA Mariko[Sansui Consuiltant Co. Ltd]・MATSUKAWA Yuki[Sansui Consuiltant Co. Ltd]・TOYOTA Taisuke[Sansui Consuiltant Co. Ltd]・MORITA Koji[Sansui Consuiltant Co. Ltd]
降雨要因の違いによる予測降雨精度の傾向および分析
○田中 彩友里[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・松川 佑季[サンスイコンサルタント(株)]・豊田 泰輔[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]
近年,治水対策の一環として既存の農業用ダムで事前放流の実施が行われており,予測降雨量の精度に課題があることが分かってきているが,検証事例が少なく予測降雨精度の特徴や傾向は把握できていない.そこで,本報告では鹿児島県に位置する2つの農業用ダムを対象に,降雨要因の違いに着目して予測降雨量と実測降雨量の比較検討を試みた.その結果,前線より台風による降雨の場合に予測降雨の精度が高くなる傾向がみられた.
Keyword: 降雨特性,事前放流,農業用ダム,降雨予測,洪水調節, , GET PDF=24/[8-2].pdf
発表番号 [8-3]
Bias correction for climate prediction information based on the Simplified metastatistical extreme value distribution
SAKIKAWA Kazuki[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・KUDO Ryoji[Graduate school of environmental and life science, Okayama univ]・MARUO Keita[National Agriculture and Food Research Organization]
簡易メタ統計的極値分布による気候予測情報のバイアス補正
○川 和起[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・丸尾 啓太[農業・食品産業技術総合研究機構]
本研究では,安定的な確率雨量の推定が可能となるSMEV分布を用いたバイアス補正手法の検討を行い,従来法であるGEV分布を用いた補正手法と比較することで,本手法の精度及び安定性を評価した.検証の結果,実用に耐える精度及び安定性を有していると判断した.特に,安定性に関しては,限られたデータ数に基づいた補正においても,確率年の大きい範囲における高い安定性を確保することが可能であると考えられる.
Keyword: 極値解析,水文統計,メタ統計的極値分布,バイアス補正,d4PDF, , GET PDF=24/[8-3].pdf
発表番号 [8-7]
Influences of the Variation of rainfall characteristics on large scale rain-fed soy bean double cropping in Cerrado, Brasil
HANADA Kenji[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Institute of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ASADA Yohei[Institute of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ブラジル・セラードの大規模天水大豆作農業における降雨特性が大豆二毛作に与える影響
○花田 賢二[筑波大学]・石井 敦[筑波大学]・浅田 洋平[筑波大学]
ブラジル・セラードにおける大規模天水大豆二毛作経営について、降雨特性が二毛作に与える影響を求めた。マットグロッソ州の4市を対象に、長期の日降雨量データおよび現地農場での聞き取り調査で求めた農作業効率等のデータより、二毛作に必要な雨季期間を試算し、センサスで求めた各年各市の二毛作率と比較・検討した。結果、大豆播種期の降雨の遅れと、経営体の経営規模/農業機械とが二毛作率に影響することが示唆された。
Keyword: 天水畑,大規模経営,大豆二毛作, , GET PDF=24/[8-7].pdf
発表番号 [8-8]
Stable Global Food Supply under Abnormal Weather Conditions due to Climate Change
TAZAWA Hiroyuki[Policy Research Institute, The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
気候変動を背景とした異常気象下における食料の安定供給について
○田澤 裕之[農林水産政策研究所]
世界気象機関は、2023年の世界の平均気温が観測史上最も高かったと発表した。気候変動を背景に気温が上昇、平均気温を押し上げ、環太平洋エリアに位置する日本、米国、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア等で同時期多発的に高温状態が発生した。本稿では、2021〜2023年にかけてアルゼンチンで発生した大干ばつを事例に、異常気象の影響を食料供給体制の視点も交えて述べ、かんがい施設整備等の有意性にも触れる。
Keyword: 気象環境,地球環境,気象災害, , GET PDF=24/[8-8].pdf
発表番号 [8-11]
Evaluation and Effectiveness of the Pumping Purge Borehole Sampling of Groundwater in the Ryukyu Limestone Aquifer
NAKANO Takuji[University of the Ryukyus]・NAKAMURA Shinya[University of the Ryukyus]・MINEI Shima[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・MIZOBUCHI Toshiya[Sanyu Consultants Inc]・KARIMATA Eisaku[Incorporated Foundation Okinawa Prefecture Environment Science Center]
琉球石灰岩帯水層における調査孔内水の汲み上げ洗浄採水の評価と有効性
○中野 拓治[琉球大学]・中村 真也[琉球大学]・嶺井 志麻[沖縄総合事務局土地改良総合事務所]・溝渕 年哉[(株)三祐コンサルタンツ]・狩俣 栄作[沖縄県環境科学センター]
地下水の水質調査は,水理地質特性に適した採水手順で行うことが重要であり,琉球石灰岩帯水層(ボーリング調査孔)からのベーラー採水とパージ洗浄採水を検証したところ,パージ洗浄による採水測定値は水質状況を的確に把握できていることが確認された。琉球石灰岩帯水層の水理地質構造は不均一であり,調査孔内には堆積物や浮遊物質が存在し易いことから,パージ洗浄による地下水採水は有効な試料採取手法であることが分かった。
Keyword: 琉球石灰岩帯水層,地下水水質,採水方法,分析試料,水環境, , GET PDF=24/[8-11].pdf
発表番号 [8-12]
Radon concentrations in groundwater along a cut-off wall of a coastal subsurface dam
YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]
塩水侵入阻止型地下ダムの止水壁付近における地下水ラドン濃度分布
○吉本 周平[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]
地下ダム止水壁の機能診断のために、ラドンによる漏水検知の可能性について検討した。湧水保全のために止水壁を貫くシャフトが設置されている地下ダムにおいて、止水壁付近の地下水ラドン濃度を測定した結果、シャフト付近では止水壁の上流側と下流側で濃度が類似していた。このため、止水壁の漏水検知のためのラドンを水質指標として利用できる可能性があるといえる。
Keyword: 機能診断,琉球石灰岩,島尻マージ,環境放射能,カルスト水文学,水文地球化学, , GET PDF=24/[8-12].pdf
発表番号 [8-14]
Estimation of load in wetlands and drainage rivers in Vientiane, Laos using hierarchical Bayesian model
Yuki Katayama[Graduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[ Faculty of Agriculture, Kindai University]・Keigo Noda[ Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Keishi Inoue[Graduate School of Agriculture, Kindai University]・Kohei Otsuka[Graduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[ Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[ Faculty of Agriculture, Kindai University]
階層ベイズモデルを用いたラオス・ビエンチャンの湿地・排水河川における負荷量の推定
○片山 裕貴[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・乃田 啓吾[東京大学大学院]・井上 慶士[近畿大学大学院]・大塚 康平[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]
ラオス首都ビエンチャンでは,都市化の進展に伴う水質汚染が問題となってきた.現状の水環境に対し,定期的な現地観測が継続されているものの観測データには限りがある.今後の水環境の把握に向け,現地観測日以外の水環境の把握が重要であると考えた.そこで本研究では,首都周辺地域を含むマクヒアオ川の流域を対象に,観測地点毎にパラメータの推定が可能な階層ベイズモデルを用いて,降雨データから流量・負荷量を推定した.
Keyword: 階層ベイズモデル,水質,降水,負荷量,窒素,リン, , GET PDF=24/[8-14].pdf
発表番号 [8-15]
Estimating annual river loads using Loess-RC
Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
LOESS回帰RCによる年間河川負荷量の推定について
○多田 明夫[神戸大学大学院]
近年,米国における河川からの栄養塩などの負荷量推定の標準手法であるWRTDSモデルに準拠したLOESS回帰を用いたLQ式による,年間河川負荷量の中央95%信頼区間について,米国の12流域・年からの10項目にわたる日単位水質データセットを用いて評価を行った.LOESS回帰LQ式推定値のbootstrap信頼区間は概して低い確率でしか真値を含まないため,統計的推測に用いるには課題が残されている.
Keyword: 流出負荷量,信頼区間,LOESS,WRTDS,ブートストラップ, , GET PDF=24/[8-15].pdf
発表番号 [8-16]
Development of a distributed runoff model for the real-time flood forecasting method in multiple dam basin
Shoko Hishida[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Akinori Ozaki[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
複数ダム流域におけるリアルタイム洪水予測手法の開発に向けた分布型流出モデルの構築
○菱田 祥子[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]
本研究では,治水・利水ダムが複数存在する筑後川流域を対象としたリアルタイム洪水予測手法の開発を目指し,その第一歩として深層学習モデルの教師データの補強に向けた高精度な分布型流出モデルを構築することを目的とした.そして,洪水期間の複数地点の流量を計算し,モデルの妥当性を検証した.その結果,平成29年7月九州北部豪雨を含む洪水期間の流量予測に適したモデルを構築できた.
Keyword: 洪水流出,分布型流出モデル,タンクモデル,豪雨災害,筑後川, , GET PDF=24/[8-16].pdf
発表番号 [8-20]
Evaluation of flood control function of aguricultual dams in the Oyodo river basin
Nana Kuriya[NTC Consultants Inc.]・Emiko Mizoguchi[NTC Consultants Inc.]・Naoyuki Matsuoka[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
大淀川水系における農業用ダムの治水機能評価
○栗屋 奈那[NTCコンサルタンツ(株)]・溝口 恵美子[NTCコンサルタンツ(株)]・松岡 直之[日本水土総合研究所]
農業用ダムの運用による洪水調節機能について検討するため,大淀川水系を対象に,修正比較定数αca(=想定最大規模雨量/流域相当雨量)を用いて水系の貯留能力を評価した.農業用ダム空き容量が流域の貯留能力向上に寄与し,また間接流域からの導水による下流流下量の低減が洪水浸水被害を軽減できる可能性がある.今後,事例研究としてダムの運用方法による洪水調節効果を定量化し,他水系への適用を検討するものである.
Keyword: 事前放流,洪水流出,水利用計画・水利権, , GET PDF=24/[8-20].pdf
発表番号 [8-24]
Research on evaluation of spring water volume and regulating pond water level in the reclaimed land of Hachirogata
Naoko KONDOH[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・Eisuke SAKURAI[The Graduate school of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University ]
八郎潟干拓地における湧水量と調整池水位の評価に関する研究
○近藤 尚子[秋田県立大学院]・櫻井 瑛介[秋田県立大学院]・近藤 正[秋田県立大学]
循環灌漑構造が特徴的な八郎潟干拓地では、浸透負荷を明らかにすることが干拓地からの面源由来の汚濁負荷量を考える上で重要である。浸透流入水量を把握するために、八郎潟干拓地正面堤防付近などで水田内に多く発生している湧出水と調整池水位との関係性についての検討を行った。その結果、湧水量と調整池水位は正の相関を示し、調整池水位が1〜3日あるいは14日ほど遅れて浸透流入水量に影響している可能性が示唆された。
Keyword: 干拓地,浸透水, , GET PDF=24/[8-24].pdf
発表番号 [8-25(P)]
Climate Change Impact on Reservoir Operation of Anou Dam using 150-Year Continuous Climate Experiment
SATO Yoshinobu[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・SUMI Tetsuya[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
150年連続気候実験データを用いた安濃ダム貯水池運用への気候変動影響評価
○佐藤 嘉展[愛媛大学大学院]・角 哲也[京都大学防災研究所]
気候変動に伴う農業用利水ダムの貯水池運用への影響を明らかにするために,気象庁気象研究所のMRI-AGCM3.2SのRCP8.5シナリオでの150年連続実験のデータを用いて,分布型流出解析モデルにダムモデルを組み込んだモデルシミュレーションを行った.その結果,将来の利水補給が制限される日数は現在の約1.2〜1.8倍に増加し,給水停止となる日数は現在の約1.5〜2.0倍に増加することがわかった.
Keyword: 貯水池運用,気候変動,利水,150年連続気候データ, , GET PDF=24/[8-25(P)].pdf
発表番号 [8-30]
Relationship between river loads from class A rivers and land-use characteristics
Nagisa Wakiyama[Graduate of agricultual science, Kobe university]・Akio Tada[Graduate of agricultual science, Kobe university]
一級河川の負荷量と土地利用の関係について
○脇山 渚[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]
瀬戸内海に流入する14の一級河川流域内の15流域を対象にTNとTPについて,河川流出負荷量と流域の下水処理量との合計値を流域発生負荷量と仮定し,この値と土地利用との関係を評価した.市街地,農地,森林の3つの土地利用構成比と流域発生負荷量の関係式を最適化により求めた結果,河川水質に与える影響は市街地,農地,森林の順に高くなることと,この手法による原単位モデル算定の可能性が示された.
Keyword: 河川水質,下水道,土地利用, , GET PDF=24/[8-30].pdf
発表番号 [8-32(P)]
A preliminary analysis on the applicability of public hydrologic datasets for assessing the impact of turbidity on agriculture and ecosystems
SHINDO Ayano[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA shinji[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
球磨川における濁水の農業・生態系への影響評価−水文水質データベースの利用可能性の検討−
○進藤 綾乃[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
河川の濁水は,農業と生態系に多大な影響を及ぼすことが懸念されている.本研究では,球磨川を対象に,水文水質データベースに注目し,基礎解析から濁水の環境影響評価の課題について検討した.簡易的な解析の結果,データについては量(特に,頻度),データ駆動解析は流量管理や物理過程を考慮できていない点に課題がある.生態影響評価のためには,物理環境と生物の応答行動を繋ぐ解析フレームワークの構築が必要である.
Keyword: 水文水質データベース,濁度,農業水利,水域生態系, , GET PDF=24/[8-32(P)].pdf
発表番号 [8-35]
Constant head permeability test and pot cultivation test assuming turbidity water intake
TANAKA Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OTSU Takeshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
濁水取水を想定した定水位透水試験およびポット栽培試験
○田中 健二[寒地土木研究所]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・大津 武士[寒地土木研究所]
本研究では,水田に濁水取水された際の土壌の透水性への影響や生育,収量への影響を明らかにすることを目的に,定水位透水試験およびポット栽培試験を実施した.濁水取水により,飽和透水係数や生育量,収量が減少することが明らかとなり,土壌の目詰まりにより,下方浸透量が低下し,根の生育に影響が及んだ可能性が考えられた.今後の課題として,下方浸透量と根の生育について調べる必要があることなどが挙げられた.
Keyword: 土砂災害,SS濃度,飽和透水係数,生育・収量調査, , GET PDF=24/[8-35].pdf
発表番号 [8-36]
Consideration of drainage plan due to changes in drainage system
akita ryuji[Naigai Engineering Co., Ltd]・itou masayuki[Naigai Engineering Co., Ltd]
排水系統の変更に伴う排水計画の検討
○秋田 竜志[内外エンジニアリング(株)]・伊藤 正幸[内外エンジニアリング(株)]
本地区では、近年の降雨特性を踏まえると排水施設の増強が必要であるが、地区内河川の拡幅が行えないという前提条件があった。そのため、前提条件を踏まえ、農地や宅地の湛水被害を解消する排水計画を策定することが課題であった。そこで、地区内の排水路の流域を変更することで湛水被害を軽減する計画とした。さらに、経済比較を行い、排水系統を変更する排水計画の妥当性について検討した。
Keyword: 水収支・水循環,降雨特性,洪水流出, , GET PDF=24/[8-36].pdf
発表番号 [8-38]
An attempt to develop of a method for estimating the hydraulic conductivity of subsurface barrier wall considering the reflection of groundwater tidal response
SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUMOTO Yuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位潮汐応答の反射を考慮した地下止水壁透水係数推定手法開発の試み
○白旗 克志[農村工学研究部門]・福元 雄也[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]
南西諸島の一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域深部に残留した塩水の分布を定期的な一斉測定により把握し,止水機能を確認しながら農業用水源として運用している。本報告では,既往の地下水位の潮汐応答分析に基づく地下止水壁の機能評価技術を改良し,止水壁面での水位振動の反射を考慮することによって止水壁の透水係数をより正確に推定する手法を開発する試みについて紹介する。
Keyword: 地下水,潮汐応答,止水壁,透水係数,機能評価, , GET PDF=24/[8-38].pdf
発表番号 [8-39(P)]
Investigation of a method for determining soil moisuture in abandoned paddies
Yoshihiro ISHIHARA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of science and technology ,Niigata University]・Ryouken SYOUGAKI[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of science and technology ,Niigata University]
耕作放棄水田の土壌水分判別手法の検討
○石原 佳紘[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・正垣 良健[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]
今後も進行が予想される耕作放棄の影響を予測することが求められている.耕作放棄水田の流出特性の事例として,干ばつに影響を受けることや耕作放棄水田が乾燥・湿潤状態に分かれることが報告されており,耕作放棄水田の土壌水分状態が河川のピーク流量に影響を与える可能性が示されている.本研究では,耕作放棄水田の土壌水分が流域の水文過程に与える影響の定量評価に向け,土壌の水分状態の判別手法の確立を試みた.
Keyword: 耕作放棄水田,土壌水分,TWI, , GET PDF=24/[8-39(P)].pdf
発表番号 [8-40(P)]
A construction of the water depth sensor network for agricultural drainage canals
FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHINAGA Ikuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・KONO Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
多数の水利施設を有する農業用排水路における水深多地点観測網の構築事例
○福重 雄大[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・河野 賢[農村工学研究部門]
本研究では,多数の水門が設置されている低平農業地区へ水位センサーを多地点に導入し,面的なデータ取得とその活用法を検討した.観測期間中の1降雨イベントに注目すると,1系統のなかでも,水門の開閉状況により地点毎のハイドログラフの傾向が異なることが確認できた.これから,密な観測により,灌漑期に栽培作物に応じて水路水深を調整する様子や,降雨時の事前排水等の水門操作のシグナルを捉えられる可能性が示された.
Keyword: 多地点観測,施設操作支援,水門操作, , GET PDF=24/[8-40(P)].pdf
発表番号 [9-2]
Establishment of a concise evaluation method of Tambo Dam for potential mapping
Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yohei TAKANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Teppei KOBAYASHI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Faculty of Agriculture, Niigata University]
ポテンシャルマップ作製を目指した田んぼダムの簡易評価法の確立
○吉川 夏樹[新潟大学]・睫遏〕枴[新潟大学大学院]・小林 哲平[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]
田んぼダムの効果算定は,精度よく氾濫現象を再現できる内水氾濫解析モデルが適している.一方で,モデル構築に煩雑な作業を伴うため,全国スケールでの解析は実質的に不可能であった.こうした中,筆者らは水田面積率のみを入力値に河川流量ピーク低減率を概算できる「簡易評価法」を開発した.本研究では,降雨の与え方および定数の決定法に改良を加えた簡易評価法の妥当性を検証した.
Keyword: 田んぼダム,簡易評価,流域治水,ポテンシャルマップ, , GET PDF=24/[9-2].pdf
発表番号 [9-3]
Flood Storage in Regulating Reservoir type irrigation pond in Kagawa Prefecture during Heavy Rainfall
KOJIMA H.[NARO]・MATSUDA S.[NARO]・HIROSE Y.[NARO]・TAKEMURA T.[NARO]・LEE S.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]
香川県内調整池型ため池における大雨時の洪水貯留の実態
○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]
ため池が降雨流出水を貯留し下流域の洪水流量を低減する機能が改めて注目されている.しかし,ため池のうち中間貯留施設としての役割を持ち,河川や水路から取入れた用水を貯留する調整池型ため池について洪水低減機能の実態を調べた事例は少ない.2022年9月に発生した再現期間10年程度の降雨を対象に,香川県内調整池型ため池における水管理の実態と洪水貯留状況を調べた.
Keyword: ため池,調整池型ため池,洪水低減, , GET PDF=24/[9-3].pdf
発表番号 [9-4]
A method for evaluating the flood mitigation effect of agricultural-pond cluster independent of watershed characteristics
Tomokazu NAKAMURA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yohei TAKANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural, Kobe University]・Susumu MIYAZU[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural, Kobe University]
流域特性に依存しないため池群の洪水軽減効果の評価方法
○中村 友和[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・高野 陽平[新潟大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・長野 宇規[神戸大学大学院]
先行研究では,兵庫県万願寺川流域を対象にため池群がもたらす洪水軽減効果の算定手法が開発された.この手法はため池諸元のみで効果規模が推定できる.しかし,流域特性が異なる他の流域でも成立するかは未検証であった.本研究では,流域特性に依存しない汎用的なため池群の洪水軽減効果の評価方法の確立を目指し,洪水到達時間の決定法を検討するとともに,新たな事例流域でその妥当性を検証した.
Keyword: ため池群,河川流量ピーク低減率,流域治水, , GET PDF=24/[9-4].pdf
発表番号 [9-5]
Peak flow reduction effect by water release of agricultural ponds with effective flood mitigation
Yohei TAKANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Tomokazu NAKAMURA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agriculture, Kobe University]
洪水軽減効果が見込めるため池の事前放流による河川ピーク流量低減効果
○睫遏〕枴[新潟大学大学院・(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・中村 友和[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
先行研究で提案されている簡易推定法で抽出された,「洪水軽減効果の見込めるため池」のみを対象に,事前放流を実施した場合の河川ピーク流量低減率を流域スケールのシミュレーションモデルで評価した.その結果,抽出された流域内ため池の約1割のみで事前放流を行うことで,全ため池で実施した場合に得られる河川ピーク流量低減率の約50%の効果が期待できることが明らかとなった.このことから,簡易推定法の有効性を示した.
Keyword: 流域治水,ため池事前放流,内水氾濫解析モデル,河川ピーク流量低減率, , GET PDF=24/[9-5].pdf
発表番号 [9-8]
Monitoring of sediment status in reservoirs by Sonar-Mapping Method using Fish Finder
NAGATA Jitsuya[Chuo Kaihatsu Corporation]
魚群探知機を用いたソナーマッピングによるダム貯水池の堆砂状況の監視
○長田 実也[中央開発(株)]
魚群探知機を用いた新たな水中地形調査手法「ソナーマッピング」の実用化で,従前の深浅測量よりも安価に短時間で面的なダム貯水池の堆砂状況が把握できるようになった.今回,4年半の間隔を置いて実施したソナーマッピング計測によって作成した水中地形図の比較から,この間の貯水池内の土砂移動を可視化した.今後,本手法の適用による貯水池の堆砂状況の把握と理解が,より科学的な土砂管理を支援していくと期待される.
Keyword: ダム堆砂,深浅測量,魚群探知機,土砂管理, , GET PDF=24/[9-8].pdf
発表番号 [9-10]
Improving water surface detection accuracy using deep learning
ITO Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]・MORIKAWA Shota[Faculty of Bioresources, Mie University]・TOMOMATSU Takashi[Kronos Tec, Inc.]・OKAJIMA Kenji[Graduate School of Bioresources, Mie University]
深層学習を用いた水面検出精度の向上
○伊藤 良栄[三重大学大学院]・森川 正太[三重大学]・友松 貴志[(株)クロノステック]・岡島 賢治[三重大学大学院]
定点カメラで撮影した画像から開水路流流れの水深を推定する。前年度は水面検出率が当初の予想より低かったので、本報では深層学習の手法であるセマンティックセグメンテーションを用いて水面検出率の向上を試みた。その結果平均水面検出率は23%から89%へと向上した.検出率低かった2NOBAでは水位標の下部が見切れているため射影変換がうまく行えていないが,画角を調整することで水面検出率の向上が見込まれる.
Keyword: リモートセンシング,水管理, 画像処理,深層学習, , GET PDF=24/[9-10].pdf
発表番号 [9-12]
Trial of functional investigation of intake wells in the Ryukyu limestone area
MIZOBUCHI Toshiya[Sanyu Consultants Inc]・OHASHI Kenji[Sanyu Consultants Inc]・MIYAZAKI Kenji[Sanyu Consultants Inc]・OBAYASHI Kazuyuki[Sanyu Consultants Inc]・TATSUMOTO Mitsuteru[Land Improvement General Office, Okinawa General Bureau, Cabinet Office]・MINEI Shima[Land Improvement General Office, Okinawa General Bureau, Cabinet Office]
琉球石灰岩地帯における取水井戸機能調査の試行
溝渕 年哉[(株)三祐コンサルタンツ]・○大橋 健治[(株)三祐コンサルタンツ]・宮崎 憲二[(株)三祐コンサルタンツ]・大林 市幸[(株)三祐コンサルタンツ]・立元 満輝[沖縄総合事務局土地改良総合事務所]・嶺井 志麻[沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
供用開始から約20年を経た沖縄本島南部・米須地下ダムの取水井戸群において、取水機能が低下した井戸が近年散見されるようになってきた。その原因を究明するために、まず井戸や地盤の状況を把握する必要があった。そこで令和5年度に試行的な調査を実施した。具体的にはスクリーン付着物採取〜X線回折、井戸内レーザースキャン、比抵抗グラフの経年変化確認である。これら3つの調査をどのように行ったかを今回紹介する。
Keyword: 用水管理,地下浸透・地下水流動, , GET PDF=24/[9-12].pdf
発表番号 [9-17]
Ratoon rice cropping and reservoir management plan in irrigated area of tropical monsoon region
Shutaro SHIRAKI[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Thin Mar Cho[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]・Aung Kyaw Thu[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]
熱帯モンスーン地域の灌漑地区における水稲再生二期作とその貯水池運用計画
○白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・ティン マー チョ[ミャンマー国農業畜産灌漑省]・アン チュウ トン[ミャンマー国農業畜産灌漑省]
熱帯モンスーン地域の水資源制約下にあるミャンマー・イエジン灌漑地区において,節水型作付け体系として水稲再生二期作の適用可能性を評価した.再生二期作の収量性と水消費特性を評価するとともに,観測・統計データに基づく貯水池モデルを用いて,水稲作付けパターンと面積の変化に伴う必要灌漑用水量を算定した.その結果,一期作の作付け開始を遅らせることで,従来の水稲二期に比べて灌漑用水量を削減できる可能性を示した.
Keyword: 水田灌漑,用水管理,水収支・水循環, , GET PDF=24/[9-17].pdf
発表番号 [9-18]
Choice possibilities of labor-saving water management methods in rice cultivation
IKEGAMI Daichi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]
水稲栽培における省力的な水管理方法の選択可能性
○池上 大地[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]
地下水位制御システムや自動給水栓,あるいは圃場内明渠によって給排水を促進する灌漑技術は,農家の水管理作業を省力化する方法であるが,実際の運用は農家により異なる。本研究では,農家に聞き取り調査を行い,各方法に対する農家の意向を把握し,AHP分析による考察を試みた。各方法に対する農家の評価は,土地改良事業の整備状況や圃場の特性だけでなく,経営規模や労働の形態によっても異なっていた。
Keyword: 水管理,AHP分析,意思決定, , GET PDF=24/[9-18].pdf
発表番号 [9-19(P)]
Integration of Geoinformatics and Data Analytics in Rice Irrigation Water Management
Kelvin Kimathi Muthomi[Faculty of Agriculture, Shinshu University・National Irrigation Authority Kenya]・SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, Shinshu University]
○Kelvin Kimathi Muthomi[Faculty of Agriculture, Shinshu University・National Irrigation Authority Kenya]・SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, Shinshu University]
ケニアとサハラ以南のアフリカでは、稲作灌漑用水管理の不備や、時代遅れの方法やインフラのために、食料安全保障に重大な脅威をもたらし、生産量の低迷と輸入への依存につながっています。日本企業による自動ゲートや標準化された用排水路などのイノベーションによる技術を移転することは、責任ある水の使用と説明を促進し、アフリカおよび世界の稲作に大きな利益をもたらす可能性がある。
Keyword: Geoinformatics,Data Analytics,Rice Irrigation,Water Management,Paddy field, , GET PDF=24/[9-19(P)].pdf
発表番号 [9-20(P)]
Economic Value of Water Saving Effect through Demand-Driven Water Management for Flood Control Enhancement in Multi-Purpose Dam
TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・HAMDA Nana[MAEDA Construction Technology Co.,Ltd]・NAKAMURA Haruka[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・SHINOGI Yoshiyuki[Independent]
多目的ダムの治水強化に対する需要主導型水管理による節水効果の経済的価値
○谷口 智之[九州大学大学院]・飯田 菜々[前田建設工業(株)]・中村 遥[九州大学大学院]・凌 祥之[]
需要主導型水管理において管理用水の発生が抑えられる点に着目し,削減した利水容量を降雨時のダム空き容量(治水)に活用した場合の経済的価値を試算した.需要主導型水管理を実現するために圃場水管理システムを導入した場合,利水容量1万m3を削減するには年間11.4万〜16.6万円/万m3の費用が必要であると推定された.この金額は,全国のダム再開発事業13事例のうち10事例の事業費よりも安価であった.
Keyword: 需要主導型水管理,多目的ダム,CB法, , GET PDF=24/[9-20(P)].pdf
発表番号 [9-23]
Estimation of water consumption rate based on sap flow measurement in open field Avocado cultivation
Shinichi Takeuchi[School of Marine Sci. & Tech. Tokai University]・Ryouji Izawa[Shizuoka Prefecture]
アボカド露地栽培における樹液流計測に基づく蒸散量の算定
竹内 真一[東海大学]・○井澤 崚二[静岡県]
静岡県牧之原市のアボカド露地栽培試験地において、苗木定植後3年目から5年間に渡り2個体に樹液流計測を適用し、蒸散量を算定するとともに、灌水の効果について検証した。最大日蒸散量はそれぞれ31.5Lと23.5Lとなり、今後、増大することが示唆された。アボカドの収量も増加しており、露地栽培が可能であることを示した。飽差と樹液流速の関係を図化し、灌水の効果について検証した。
Keyword: 畑地灌漑,蒸発・蒸発散,農地の汎用化, , GET PDF=24/[9-23].pdf
発表番号 [9-27]
Development of Irrigation Decision Method for Persimmon Using Deep Learning
Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]
深層学習を用いたカキ栽培における灌水判断手法の開発
○岡山 貴史[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]
カキ栽培では農家の目視による灌水管理が一般的である.よって樹体画像から灌水判断するCNNモデルの可能性を検討するために,定点カメラ画像とデジカメ画像の2種類の画像を用いてCNNモデルを構築した.入力画像は,土壌水分を基準に灌水必要の有無に分類し,出力項目は灌水の有無とした.高精度なモデルが構築された.今後は定点カメラの設置場所やデジカメ画像の蓄積をして,実用化に向けた精度評価をしていく予定である.
Keyword: 畑地灌漑,カキ,CNN,画像, , GET PDF=24/[9-27].pdf
発表番号 [9-28]
Experimental Investigation for Estimating Water Stress of Mandarin Orange Tree using Digital Images of Canopy
Teruaki MORIMUNE[Hitachi Zosen Co.,Ltd]・Takao NAKAGIRI[Graduate School of Agricultre, Osaka Metropolitan University]・Haruhiko HORINO[Graduate School of Agricultre, Osaka Metropolitan University]・Akira NAKATANI[Wakayama Fruit Tree Experiment Station]・Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Shinji SAKURAI[Graduate School of Agricultre, Osaka Metropolitan University]
画像情報を用いたウンシュウミカン葉の水ストレス評価に関する実験的検討
○森宗 照明[日立造船(株)]・中桐 貴生[大阪公立大学大学院]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・中谷 章[和歌山県果樹試験場]・中村 公人[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]
高品質ミカン栽培を行う上で,農家は客観的な灌水指標を望んでいる.農家が樹体の様相から灌水の判断をしていることから,樹体画像情報(形状・色情報)を用いてミカン樹体の水ストレス評価の可能性について実験的検討を行った.その結果,形状情報から樹体の水ストレス状態をある程度の精度で評価できる可能性が示唆された.また,色情報においては,強い水ストレス状態であるか否かの判断であれば本手法でも有効と判断された.
Keyword: ウンシュウミカン,水ストレス,デジタル画像,定量評価, , GET PDF=24/[9-28].pdf
発表番号 [9-29(P)]
Time changes in stem diameters of soybean grown in a field during soil drying
Kazuhiro NISHIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Rui TAKAGI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yukiyosi IWATA[Institute of Rural Engineering, NARO]・Shigehiro Kubota[Kyushu University, Faculty of Agriculture]・Yosihiro MATUMOTO[Institute of Rural Engineering, NARO]・Shuichiro YOSIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
土壌の乾燥過程における露地栽培ダイズの茎径の時間変化
○西田 和弘[東京大学大学院]・高木 留緯[東京大学大学院]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・久保田 滋裕[九州大学]・松本 宜大[農村工学研究部門]・吉田 修一郎[東京大学大学院]
茎径測定に基づく植物の水分状態把握手法の露地栽培ダイズへの適用を念頭に,土壌の乾燥過程におけるダイズの茎径の時間(日内,日間)変化と土壌・植物の水分状態の関係を,圃場試験により調べた.その結果,単純な関係にはないものの,茎径の時間変化に対する,土壌や植物の水分状態の影響が確認された.このような茎径変化の特徴をうまく利用すれば,ダイズ圃場の水管理に有益な情報を与えると考える
Keyword: 茎径,ダイズ,乾燥,水ポテンシャル, , GET PDF=24/[9-29(P)].pdf
発表番号 [9-31]
Actual Water Intake Management of Dry Direct Seeding Culture in a Large-sized Paddy Field with Manual Surface Irrigation
KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]・IKEGAMI Daichi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]
地表灌漑を行う大区画圃場における乾田直播栽培時の取水管理の実態
○越山 直子[寒地土木研究所]・池上 大地[寒地土木研究所]
水管理の省力化技術の最適な導入方法を検討することを目的として、北海道内の地表灌漑により乾田直播栽培を行う大区画水田において取水管理を調査した.調査圃場では一筆浸透量の値が大きく,取水回数が多くなっていた.節水を意識していたため,複数日に及ぶ取水は行われず,時期に応じて給水栓数を絞ることにより,取水管理作業が軽減された.今後はこうした取水管理の特性を踏まえ,省力化技術の導入方法を検討する必要がある.
Keyword: 水田灌漑,大区画水田,乾田直播栽培,取水管理, , GET PDF=24/[9-31].pdf
発表番号 [9-35]
Effects of Intermittent Irrigation on Greenhouse Gas Emissions and Rice Yield
Toshihiro Doi[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
間断灌漑が温室効果ガス放出量および水稲収量に与える効果
○土井 俊弘[明治大学研究・知財戦略機構]・登尾 浩助[明治大学]
本研究では,ジャポニカ種及びインディカ種の水稲を栽培し,間断灌漑の一種である複合型水管理法が温室効果ガス放出量と水稲収量に与える効果について調べた.水管理は湛水区と複合区の2処理区を設定した.2014年から2016年において湛水区と比べて複合区の積算CH4ガスフラックスは低い値を示した.2016年のインディカ種であるIR40の収量については複合区に比べ湛水区で8%収量が増加した.
Keyword: 水田灌漑, , GET PDF=24/[9-35].pdf
発表番号 [9-37]
Applying Optimum Sub-surface Irrigation System (OPSIS) in the United Republic of Tanzania
Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]・Kameoka Taishin[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]・Matsui Kayo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]・Yona Anderson Godson[Arusha Technical College (ATC)]
タンザニア連合共和国における節水型地下灌漑システム(OPSIS)の適用
○大西 純也[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・亀岡 大真[国際農林水産業研究センター]・松井 佳世[国際農林水産業研究センター]・ゴッドソン アンダーソン ヨナ[アルーシャ工科大学]
開発途上地域において、作物栽培を天水に依存する地域は農業生産が不安定である。本研究ではOPSISの循環灌漑の手法を活用し、開発途上地域で実践できる効率的かつ持続的な灌漑技術の開発を目指している。本法では、タンザニア連合共和国のアルーシャ州オルジョロ地区での研究経過を報告する。雨季トウモロコシ作に循環灌漑を適用した結果、雨季であってもOPSISによる補給灌漑によって収量が約40%向上した。
Keyword: OPSIS,水資源,地中灌漑,循環灌漑, , GET PDF=24/[9-37].pdf
発表番号 [9-40]
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture(IX)- Fundamentals of Adapting to Large-Scale Gardening and Large Planters -
TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Agricultural Sciences, Osaka Prefecture University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究(宗法殤地・大型プランタなど大規模への適応基礎−
○谷川 寅彦[大阪公立大学大学院]
露地への適用を含む大規模化にも対応した不織布利用の給水手段の工夫について検討する。その基礎となる考え方としては、給水伝達手段として安価な親水不織布を用い、言い換えると、従来の1株当たりの不織布給水器給利用から、大規模向けに、毛管水分の通り道(補給路)を土層中に簡単に給水のネットワークを張巡らせ管理展開するものである。
Keyword: 不織布シート,給水源,茎葉繁茂, , GET PDF=24/[9-40].pdf
発表番号 [9-41]
Salinity and root distribution under fixed skip furrow irrigation for Maize in Uzbekistan
SHINMYO Shota[Tottori University Graduate School of Science,Department of Science]・Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tanaka Kenji[Water Resources research Center Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]・Fujimaki Haruyuki[Tottori University Graduate School of Science,Department of Science]
○SHINMYO Shota[Tottori University Graduate School of Science,Department of Science]・Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tanaka Kenji[Water Resources research Center Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]・Fujimaki Haruyuki[Tottori University Graduate School of Science,Department of Science]
交互隔畝灌漑法(skip furrow irrigation)は、費用対効果の高い節水灌漑手法である。この方法は、水の供給量及び蒸発量を抑制することで、節水を図ることができる。従来の隔畝灌漑は、灌漑をするごとに通水畝間を交換していたが、今回の研究では、これを固定する方法を検証した。実験はウズベキスタンで行われた。また、根と土壌のサンプルを持ち帰り、これをスキャンした。
Keyword: 節水灌漑, , GET PDF=24/[9-41].pdf
発表番号 [9-45]
Water distribution control method of Pipeline in Hatirougata-Polder
SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・NISHIDE Hiroyuki[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・MORITA Koji[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]
八郎潟干拓地におけるパイプライン配水制御方法
○沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・西出 浩幸[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]
八郎潟干拓地にて,現況開水路形式の幹線用水路をパイプライン化するにあたり,東部承水路側のサイホン形式取水口での取水量制御方法について検討した。事業計画では制水弁新設とされているが,現況サイホン制水弁について、1)継続使用可能な施設健全度の確認、2)管理実績から制御可能であることの確認、3)パイプライン化後の水理現象の確認を踏まえ、現況制水弁を利用した流量制御が可能であることを示した。
Keyword: 八郎潟干拓地,パイプライン,取水量管理,取水量制御, , GET PDF=24/[9-45].pdf
発表番号 [9-47]
Comparative Study on Government-Farmers Joint Irrigation Management in Vietnam and Japan
TRAN Hong Minh[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・DOAN Doan Tuan[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University ]・TRAN Viet Dung[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・ASADA Yohei[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Nguyen Duy Tien[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
○TRAN Hong Minh[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・DOAN Doan Tuan[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University ]・TRAN Viet Dung[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・ASADA Yohei[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Nguyen Duy Tien[CPIM, Vietnam Academy for Water Resources ]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ベトナム紅河デルタ上流の大規模水田灌漑地区を対象に、公的灌漑機関IMCと農民組織との共同灌漑管理の実態を、現地での関係機関代表者への聞き取りで求め、日本の水資源機構の灌漑管理と比較した。結果、季節ごとの灌漑計画作成プロセスと日々の配水操作で、日本と同様に農民組織と公的灌漑機関の協議があること、一方、多数の農民組織を統合する組織がなく、IMCは組織間調整に多くの労力を要していることがわかった。
Keyword: Participatory irrigation management(PIM),Irrigation management transfer(IMT),Joint Water Management, , GET PDF=24/[9-47].pdf
発表番号 [9-54(P)]
Effect of Irrigation-Induced Water Temperature and Nitrogen Concentration Distribution in a Paddy Field on Rice Grain Yield and Quality
Yuta AMAKAWA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kazuhiro NISHIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tadashi TSUKAGUCHI[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Kazuya SHIRAISHI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shuichiro YOSHIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
灌漑に伴う田面水の温度・窒素濃度分布の形成が米の収量・品質に及ぼす影響
○天川 裕太[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・塚口 直史[石川県立大学]・白石 和也[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]
灌漑が米の収量・品質に与える影響を調べるために,低温・高窒素濃度の灌漑水を使用する漏水田において,田面水の温度・窒素濃度と米の収量・品質の水田内分布を測定した.その結果,水温・窒素濃度分布の形成が原因と考えられる米の収量・品質の分布の形成が確認された.米の収量・品質を向上させる灌漑方法を明らかにするためには,水田の熱・窒素環境,および,稲の温度と窒素状態の変化を共に考慮した研究が必要である.
Keyword: 水田灌漑,田面水温,窒素濃度,米の収量・品質, , GET PDF=24/[9-54(P)].pdf
発表番号 [9-55]
Case Study of Small Hydropower Generation Planning Review Utilizing Agricultural Dams
IDE Kaito[Sansui Consultant Co.Ltd]・SOGOU Hiroyuki[Sansui Consultant Co.Ltd]
農業用ダムを活用した小水力発電計画検討の事例
○井手 海渡[サンスイコンサルタント(株)]・十河 宏行[サンスイコンサルタント(株)]
農業用水利施設を活用して行う発電には、従属発電と非従属発電がある。対象とした農業用ダムは、「従属発電」のみでは採算性が確保されないため、「従属発電+非従属発電」で検討を行った。効率的な発電計画を策定するため、「(1)最も効率的となる発電最大使用流量を決定」し、「(2)決定した発電最大使用水量で、効率的な発電を行うために必要な最低水位の確保」の検討を行った。
Keyword: 計画手法,灌漑施設,水利用計画・水利権, , GET PDF=24/[9-55].pdf
発表番号 [9-57]
Effects of suppressing ground temperature rise to volume of condensed water in the underground pipes by cutting out sunlight and heat radiation
Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]
遮光と放熱による地温上昇抑制が地中パイプ内の結露回収量に及ぼす影響
○池浦 弘[国際農林水産業研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
地気熱交換蒸留システムによる水蒸気の回収率を維持・向上するために,地中パイプ埋設部の日中の遮光と夜間の放熱促進の効果を検証した.被覆なし,昼間被覆,昼夜全被覆の3処理を設定し,ビニルトンネルのフィルム内面及び地中パイプ内に生じた結露を回収し,蒸発量に対する割合(水蒸気回収率)を比較した.昼間被覆の地温及び地中パイプ内壁温度は他処理より低くなり,水蒸気回収率が5〜6%大きくなる傾向を示した.
Keyword: 地中パイプ,昇温抑制,水蒸気回収率, , GET PDF=24/[9-57].pdf
発表番号 [9-58]
Evaluation of heat utilization potential of a heat pump system using ponds as a heat source
MIKI Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・GOTO Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHII Masahisa[Institute for Rural Engineering, NARO]
調整池を熱源としたヒートポンプシステムの熱利用可能性に関する評価
○三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・石井 雅久[農村工学研究部門]
栃木県那須野ヶ原地区の水路を対象に熱利用可能性について評価したところ,水路はヒートポンプの熱源として利用でき,水路の周囲50m程度の範囲であれば,十分な熱量を水路から供給できると報告している。一方,農業水利施設である調整池の熱利用可能性については,明らかにされていない。そこで本稿では,栃木県那須野ヶ原地域の調整池を対象に,ヒートポンプシステムによる熱利用可能性について水利データをもとに評価する。
Keyword: 熱利用,農業用水,水熱源ヒートポンプ,再生可能エネルギー,調整池, , GET PDF=24/[9-58].pdf
発表番号 [9-60]
Development of planning method of agrivoltaic system installations based on agricultural management
Hiroto TAKAYANAGI[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahide HAYASHI[Faculty of Agriculture, Yamagata University]
農業経営を踏まえた営農型太陽光発電の導入計画策定手法の開発
○高柳 洋人[山形大学大学院]・標供[票[山形大学]・林 雅秀[山形大学]
本研究では、農業経営の改善を目的とした営農型太陽光発電の導入計画策定手法の開発を行った。具体的には、稲作農家を対象に導入時の会計モデルを構築し、健全な経営を満たす発電事業における販売単価と販売数量の関係を推定した。その結果、農家設置の場合は多額の初期投資もしくは高単価での売電が必要であること、第三者所有の場合は設置規模の大規模化もしくは経営改善目標の低減が必要であることが示された。
Keyword: 営農型太陽光発電,農業経営,シミュレーション, , GET PDF=24/[9-60].pdf
発表番号 [9-63(P)]
Morphological characteristics of agricultural canals depending on topography
TAKESHITA Shinichi[Graduate school of Agriculture, University of Miyazaki]・YANAGITA Shozo[Graduate school of Agriculture, University of Miyazaki]
地形による農業用水路の形態的特性
○竹下 伸一[宮崎大学大学院]・柳田 正三[宮崎大学大学院]
農業用水路の中で,開水路は重力で送水するため,地形を活かす一方で,制約も受けている.本研究は宮崎県内の開水路622本を対象に,用水路が立地する地形が形態的特性に及ぼす影響を検討した.その結果,形態的特性値は標高に伴って大きくなるが,谷や尾根が卓越する場合,水路迂回度は大きくなり,水路延長を長くさせ,面積水路長を大きくさせていた.地形は,形態的特徴に影響し,とくに山間地でその傾向は強くなっていた.
Keyword: 山腹用水路,面積水路長,水路迂回度,取水点標高,主要斜面型, , GET PDF=24/[9-63(P)].pdf
発表番号 [T-1-2]
Evaluation of radiation budget effect on evapotranspiration in a cucumber greenhouse
Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]・Yutaka Fujiki[Takasaki Sogo Consultant, Co., Ltd.]
キュウリ栽培ビニルハウスにおける放射収支が蒸発散に及ぼす影響評価
○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・藤木 豊[(株)高崎総合コンサルタント]
本研究では,施設畑における放射収支を明らかにし,蒸発散位の算定に及ぼす影響を評価することを目的とする.熊本県菊池台地地区のビニルハウスの黒ボク圃場において現地調査を行った.放射成分を実測した結果,計画基準で推奨されている純放射量推定方法は実測を過大評価する傾向にあり,これを用いた蒸発散位の算定結果も実測値に基づいた結果を上回ることが示された.
Keyword: 畑地灌漑,用水計画,消費水量,Penman法, , GET PDF=24/[T-1-2].pdf
発表番号 [T-1-3]
Establishing a winter cultivation method for tropical orchards in unheated greenhouses with water harvesting irrigation system
Shinichi Takeuchi[Marine Sci. & Tech. Tokai Univ.]・Haruyuki Fujimaki[ALRC Tottori Univ.]
簡易日光温室により熱帯果樹を越冬させ、雨水集水で自動灌水を行う取り組み
○竹内 真一[東海大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
温暖な静岡県の沿岸域の荒廃茶園において、亜熱帯果樹のアボカドやグアバの経済栽培を目的としたモデル圃場を整備した。小規模な階段工と低温期のみ簡易被覆を行う日光温室(無加温)とを組み合わせた栽培方法を提案し、対象果樹の灌水は集水農業にて確保し、自己集水型自動灌水とする。この取り組みを紹介するとともに、樹液流と飽差の関係を精査することにより得られる情報を整理する。
Keyword: 畑地灌漑,蒸発・蒸発散,農地の汎用化, , GET PDF=24/[T-1-3].pdf
発表番号 [T-3-1]
Review of PAWEES 2023 Busan and Research on Paddy and Water Environment Engineering
Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yutaka MATSUNO[School of Agriculture, Kindai University]
PAWEES 2023 Busanの振り返りと水田水環境工学研究
○中村 公人[京都大学大学院]・松野 裕[近畿大学]
2023年10月に韓国で行われたPAWEES釜山大会とその講演内容を振り返った.研究は,前回の福岡大会と同様に多岐にわたるが,とくに,気候変動影響評価,洪水対応,生態系保全,水質保全,水・エネルギー・食料・環境のネクサスプラットフォーム,スマート化に関するものが充実していた.また,引き続き,機械学習や衛星データの積極的活用が顕著であった.次回大会は,台湾台中市において開催される.
Keyword: PAWEES,研究動向,水田水環境工学, , GET PDF=24/[T-3-1].pdf
発表番号 [T-4-4]
Plan for creation of incentive in the SATREPS Project in Cambodia
WATANABE Mamoru[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・WATANABE Mayumi[National Agriculture Food Research Organization]・FUJII Sayaka[National Agriculture Food Research Organization]・TANG Longlong[National Agriculture Food Research Organization]
カンボジアSATREPSプロジェクトにおけるインセンティブ創出の取組み
○渡辺 守[国際農林水産業研究センター]・渡邉 真由美[農業・食品産業技術総合研究機構]・藤井 清佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・湯 龍龍[農業・食品産業技術総合研究機構]
カンボジアのSATREPSプロジェクトでは、研究課題の一つとして、プロジェクトのインパクト評価とインセンティブ創出に取り組む。対象農家のインセンティブとしてコメ生産に直結する収量や生産コストの他に、炭素クレジットから創出されるインセンティブ付与の可能性を検討する。この取組みに関し、計画およびプロジェクト開始時の状況を紹介する。
Keyword: 間断灌漑,温室効果ガス(GHG),農家経済,環境インパクト,炭素クレジット, , GET PDF=24/[T-4-4].pdf
発表番号 [T-5-1]
Energy and labor saving through the ICT water management system in the national-owned Akagawa district
Kumiko Ito[Nishiou Land Improvement Research and Administration Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Hideki Watanabe[Nishiou Land Improvement Research and Administration Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Ryo Sato[Nishiou Land Improvement Research and Administration Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
国営赤川地区のICT水管理システムによる省エネ・省力化について
○伊藤 久美子[東北農政局西奥羽土地改良調査管理事務所]・渡辺 英樹[東北農政局西奥羽土地改良調査管理事務所]・佐藤 凌[東北農政局西奥羽土地改良調査管理事務所]
国営赤川地区は、山形県の北西部に位置し、日本有数の穀倉地帯となっている。令和2〜3年度に、水管理の省エネ・省力化を図るICTモデル事業赤川二期地区として、「スマート水管理」システムを整備し、ICT(情報通信技術)を活用することで、揚水機場からほ場までの水管理が自動的に連動する新しい水管理システムを導入した。本報では、本地区のICT水管理システム整備に伴う効果発現状況及び今後の展開について報告する。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, , GET PDF=24/[T-5-1].pdf
発表番号 [T-6-1]
Introduction of the Co-creation Site for Green Based Watershed Flood Management
SHIMATANI Yukihiro[Prefectural University of Kumamoto]
緑の流域治水共創拠点について
○島谷 幸宏[熊本県立大学]
2020年に発生した熊本県の球磨川の大水害に対処するため、熊本県は「緑の流域治水」という政策を始めた。この政策を実行するために、「流域治水を核とした復興を起点とする持続社会」JSTの地域共創拠点に応募し採択され、産官学が連携し研究拠点形成に当たっている。ここでは、流域治水の基本的な概念、環境や産業創成と流域治水との掛け算の考え方と実践例、産官学との連携手法などについて紹介する。
Keyword: 緑の流域治水,洪水流出,豪雨災害, , GET PDF=24/[T-6-1].pdf
発表番号 [T-6-2]
Development of a bottom-up watershed monitoring system
Tatsuro Sato[Disaster Risk Reduction Research Center, Faculty of Engineering, Kyushu University]・Takuma SATO[Organization for Regional Co-Creation of Sustainable Communities and Watershed Disaster Resilience, Prefectural University of Kumamoto]・Takahiro YOSHIDA[Nippon Teckspitz Co.,Ltd.]・Jun TERAMURA[Taisho University]・Naoya FURUTA[Institute of Regional Development, Taisho University]
ボトムアップ型の流域モニタリングシステムの開発
○佐藤 辰郎[九州大学アジア防災研究センター]・佐藤 琢磨[熊本県立大学地域共創拠点運営機構]・吉田 昂洋[(株)日本テックスピッツ]・寺村 淳[大正大学]・古田 尚也[大正大学地域構想研究所]
本講演では熊本県球磨川流域を対象にスタートした,「流域治水を核とした復興を起点とする持続社会地域共創拠点」研究の一部である,地域共創型集落IoTプロジェクトの取り組みについて紹介する。このプロジェクトでは,低価格のボトムアップ型のloT技術を地域住民と共に導入して,洪水災害にレジリエントな農村社会の実現を目指すと共に,流域治水の実装に不可欠な基礎的気象・水文データの収集を実施している。
Keyword: 流域治水,IoT,DX,中小河川,河川モニタリング, , GET PDF=24/[T-6-2].pdf
発表番号 [T-7-1]
Inheritance and Restructuring of Irrigation and Drainage Systems Functions
Hiroyuki TARUYA[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
農業水利システム機能の継承と再構築について
○樽屋 啓之[北里大学]
農林水産省の策定による最新版の農業水利施設の機能保全の手引き、ICTを活用した水管理システム導入の手引き、そして農研機構によるSIP研究成果としての次世代型水管理システム導入ガイドを基に、農業水利システムの機能診断手法の確立に関する見通しを考察した。その結果、システムの継承と再構築のための機能診断手法が、従来のストックマネジメントの枠組みを越える新たな段階に移行しつつある現状を確認した。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御,計画手法,用水管理, , GET PDF=24/[T-7-1].pdf
発表番号 [T-7-3]
Functional diagnostics of diversion control performance of division works by hydraulic model tests
HITOMI Tadayoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKADA Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]・HASEGAWA Fumio[IHI Corporation]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]
水理模型実験による分水工の分水制御性に関する機能診断
○人見 忠良[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・長谷川 文夫[(株)IHI]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]
研究対象の分水工では,取水制限が多いため節水が求められており,増水の依頼が不定期に寄せられる.このため,土地改良区ではTMの活用による適切な水管理への移行を計画している.本研究では,分水工の水位データを流量に換算し,適切な分水操作を支援するために,水理模型実験により流量算定式を検討する.実験から,JIS規格に合致しない構造でも,ゲートからの噴流の減勢により,流量公式を適用できる可能性が示された.
Keyword: 土地改良区,施設管理,テレメータ,水理模型実験,分水工, , GET PDF=24/[T-7-3].pdf
発表番号 [T-8-1]
Efforts to reduce environmental impact in agricultural and rural development based on the revision of the Food, Agriculture, and Rural Areas Basic Act
Ikeya Takuji[Rural Development Bureau, MAFF]
食料・農業・農村基本法の改正を踏まえた農業農村整備における環境負荷軽減の取組
○池谷 拓二[農村振興局]
基本法の新たな基本理念として、環境と調和のとれた食料システムの確立が規定された。具体的には、有機農業拡大、温室効果ガス排出削減等により持続可能な農業を主流化し、バイオマスや再エネ利用を推進することとしている。農業農村整備では、農地整備を通じて農業者の取組を後押しするほか、再エネや集落排水汚泥の利用、農地整備でのバイオ炭活用を進めており、取組を紹介する。
Keyword: 食料・農業・農村基本法,環境負荷低減,農業農村整備,バイオ炭, , GET PDF=24/[T-8-1].pdf
発表番号 [T-8-2]
Introduction of a research project “Development of an integrated assessment method for soil erosion and sediment discharge aimed at enhancing the integrity of sediment dynamics from terrestrial areas to coastal marine zones”
Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Tomonori Fujikawa[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Shinya Nakamura[Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus]・Keiji Unoki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Takuji Nakano[Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus]
研究プロジェクト「陸域と海域をつなぐ土砂動態の健全化に向けた土壌侵食・土砂流出の統合評価法の構築」の紹介
○大澤 和敏[宇都宮大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・中村 真也[琉球大学]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・中野 拓治[琉球大学]
沖縄県を含む南西諸島地域では,降雨に伴う土壌侵食が発生し,土砂が河川や海域に流出する赤土等流出が問題となっている。農業農村工学会農地保全研究部会では,沖縄県石垣島をフィールドとして,情報分析,室内実験,現地試験,数値シミュレーションを通して,土壌侵食・土砂流出の統合評価法を構築する応用研究を遂行する研究プロジェクトチームを発足させ,研究費を獲得した。本講演では,その内容について報告する。
Keyword: 農地保全,土壌侵食,赤土流出,沖縄,研究プロジェクト, , GET PDF=24/[T-8-2].pdf
発表番号 [T-8-3]
Introduction of Initiatives about Farmland Conservation for the Reducing of Environmental Impact of Coastal Area
Naoya MURATA[Okinawa General Bureau,Cabinet Office]・Jun TAJIRI[Okinawa General Bureau,Cabinet Office]・Kenji MORITA[Okinawa General Bureau,Cabinet Office]・Satoshi ARAKAWA[Okinawa General Bureau,Cabinet Office]
海域への環境負荷削減につながる農地保全の取組紹介
○村田 尚也[沖縄総合事務局]・田尻 淳[沖縄総合事務局]・森田 賢治[沖縄総合事務局]・新川 哲[沖縄総合事務局]
1972年の本土復帰以降、社会資本整備等を要因とした赤土等の流出による海域環境への影響が生じたため、1994年に「沖縄県赤土等流出防止条例」が制定された。これを契機に開発行為に伴う赤土等の流出を規制するとともに、土地の適正な管理を促進し、赤土等の流出による海域環境への悪影響を抑制する対応が進められており、沖縄総合事務局が実施する農地保全と水環境の保全に資する赤土等流出防止対策等の取組を報告する。
Keyword: 赤土等流出,水質汚濁,営農対策,土木的対策, , GET PDF=24/[T-8-3].pdf
発表番号 [T-8-4]
Current Status of Environmental Pollutants in Rural Areas and the Importance of Agricultural Land Management under Treated Rural Sewerage Wastewater and Excess Sludge Use for Agriculture
Shinsuke Haruta[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
農村地域における環境汚染物質の現状と農業集落排水処理水・汚泥利用を通じた農地管理の重要性
○治多 伸介[愛媛大学大学院]
本報では,今後の農地管理を考える基礎として,まず,窒素・リンについて,これまで行われてきた農地からの排出対策などの概要を示した.次に,PPCPsとマイクロプラスチックに着目する意義を説明し,農業集落排水処理水および汚泥の農地利用に関連する著者の研究成果を紹介した.これらにより,今後の農地の整備・管理においては,農地への資源再利用を考慮に入れた,多様な汚染物質への流出対策を充実させる重要性を示した.
Keyword: 農地,水質汚染,農業集落排水, , GET PDF=24/[T-8-4].pdf
発表番号 [T-9-1]
Overview of OECM and Nature-Harmony Site cases of rural areas
KAMACHI Noriyuki[Ministry of the Environment]・SHIOKAWA Yuhei[Ministry of the Environment]
OECMの概要と農村地域における自然共生サイトの事例
蒲地 紀幸[環境省]・○塩川 雄平[環境省]
2030 年までに陸と海の30%以上を健全な生態系に保全する「30by30」目標達成手段の一つとして、OECMが挙げられ、概要について説明する。さらに、「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」に認定する仕組みを令和5年度から開始しており、認定サイトは農村地域も含まれており、農業を通じた二次的自然形成による生物多様性の保全の事例について紹介する。
Keyword: 30by30,自然共生サイト,生物多様性, , GET PDF=24/[T-9-1].pdf
発表番号 [T-9-2]
Promoting formation of rural RMO in hilly and mountainous areas
KIHARA Nobuhide[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
中山間地域等における農村RMOの形成推進
○木原 伸英[農村振興局]
中山間地域は、農家数、耕地面積、農業産出額が全国の約4割を占めるなど我が国にとって重要な地域であるとともに、豊かな自然、風土条件を活かした農業を営むことができる可能性を秘めた地域でもある。一方、条件不利地ほど少子高齢化・人口減少が進行する等、集落機能を維持・強化する対策を講じる必要が生じており、農水省では令和4年度より、複数の集落の機能を補完する農村型地域運営組織(農村RMO)形成を推進している。
Keyword: 農村RMO,中山間地域,農用地保全, , GET PDF=24/[T-9-2].pdf
発表番号 [T-9-3]
Action for Decarbonization, Natural Capital, and Biodiversity at the Norinchukin Bank?An approach toward carbon neutrality and nature positivity?
Nobuhiro Hata[Norinchukin Bank]・Hidenori Kugenuma[Norinchukin Bank]
金融機関における脱炭素・自然資本・生物多様性への取組みについて?カーボンニュートラル・ネイチャーポジティブに向けたアプローチ?
○波多 信宏[農林中央金庫]・久下沼 秀徳[農林中央金庫]
農林中央金庫(以下当金庫)は、パーパスとして『持てるすべてを「いのち」に向けて』を掲げ、持続可能な農林水産業、地域、自然環境への貢献を進めている。特に農林水産業は脱炭素の要請がサプライヤーから強まり、今後、自然資本・生物多様性への配慮も不可欠である。当金庫は農業者や取引先との対話のうえでバリューチェーンにおけるカーボンニュートラルやネイチャーポジティブに向けた支援を実施している。
Keyword: カーボンニュートラル,ネイチャーポジティブ, , GET PDF=24/[T-9-3].pdf
発表番号 [T-10-1]
Future of Information Utilization in Agricultural and Rural Areas -Part 4-
MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
農業農村地域における情報利活用の未来図
○溝口 勝[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]
スマート農業・農村等、農村地域における通信インフラ整備のニーズが高まってきているが、その整備方法とその情報利活用に関するビジョンは描けていない。こうした中、農業農村情報部会は、勉強会と学会企画セッションで学生のアイディアを募集し、「農業農村地域における情報利活用の未来図」プロジェクトを進めてきた。4回目になる今回も昨年同様に数件の話題提供の後、アイディアソン方式で未来の農業農村について議論する。
Keyword: 農業農村地域,情報通信,インフラ,利活用, , GET PDF=24/[T-10-1].pdf
発表番号 [T-10-2]
Predictions for the diffusion of digital technology in agriculture and rural areas
KAMIYA Hideki[Agricultural and Rural Development Information Center]
農業・農村におけるデジタル技術の普及予測について
○神谷 英生[農業農村整備情報総合センター]
ICT等の新技術を活用した農業水利施設の戦略的保全管理と柔軟な水管理の推進等、農業農村の課題解決のためにデジタル技術に対する期待は高まっている。このような中、農業農村整備情報総合センターでは、令和2から5年度まで農業農村工学会に委託し、農業農村に係る情報化及び情報通信基盤の活用方法に関する調査検討を行ってきた。本稿では、既往文献等を踏まえ、農業農村におけるデジタル技術の現状及び将来予測を述べる。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=24/[T-10-2].pdf
発表番号 [T-10-3]
Consideration of Implementation Policy for the Rural Revitalization Tool 'Rural GO’
OTSUKA Kentaro[The United Graduate School of Agricultural Science,Gifu University]・ASANO Juri[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]・ARIMURA Hotaka[Faculty of engineering,Gifu University]・KOJIMA Yuki[Faculty of engineering,Gifu University]・NODA Keigo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
農業農村地域活性化ツール「農村GO」の実装方針の検討
○大塚 健太郎[岐阜大学大学院連合]・浅野 珠里[東京大学大学院]・有村 穂高[岐阜大学]・小島 悠揮[岐阜大学]・乃田 啓吾[東京大学大学院]
農村GOとは,農業・農村地域の隠れた魅力を位置情報ゲーム上に表示し,都市部の住民が農村へ赴くきっかけとして,将来的な農村地域の活性化につなげる取り組みである.農村GOは2020年度から活動しており,今年度は農村GOゲームの改良と,世界かんがい施設遺産をめぐるヘリテージツーリズムや福島の震災遺構による震災からの教訓伝承等への応用を行い,多様なニーズに対応できるような農村GOの実装方針を検討した.
Keyword: 農村振興, , GET PDF=24/[T-10-3].pdf
発表番号 [T-10-6]
Idea-thon: Trans-creation in the Digital Era for Development of Information and Communication Infrastructure Technology in Agricultural and Rural Area
SUGINO Hiroaki[Faculty of Global and Science Studies, Yamaguchi University]・MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
アイディアソン:農業農村における情報通信環境整備を広く開くためのデジタル技術を交えた共創発
○杉野 弘明[山口大学]・溝口 勝[東京大学大学院]
本講演では、先行する講演内容(農業農村地域における情報通信環境整備に関する現状と課題および事例紹介)を受けた上で、聴衆参加型のアイディアソンを試みる。近年、開発と進歩が目覚ましい対話型AIに着目し、学会の強みである学生を含む多様な人材の集積を活かした交流と共に、AIも議論の輪に巻き込んだ共創発を楽しみ、農業農村工学の実践と教育の現場におけるAIの活用方法も含んだ未来図について議論する。
Keyword: 農業土木カリキュラム,IT,インターネット,教育改善・FD,AI, , GET PDF=24/[T-10-6].pdf
発表番号 [T-11-1]
Mt. Iwaki’s Demon and Water Use Folklore?Onizawa’s Folklore World?
Atsushi Hatakeyama[Hirosaki Gakuin University]
岩木山の鬼と水利伝承―鬼沢の民俗世界―
○畠山 篤[弘前学院大学]
岩木山麓の鬼沢集落に、岩木山の鬼神(山人・大人ともいう)が水不足に悩む鬼沢の弥十郎の願いを聞いて、鬼神堰(逆さ水堰とも)を一夜で開削し、生活水・農業用水を確保したという。そしてこの伝承は、祭式化(七日堂祭)もされている。この伝承は外部には水利権を主張し、内部には共同体のまとまりを図り、2014年に農林水産祭で天皇杯を受賞している。その根源の伝承の民俗世界を解き明かしたい。
Keyword: 鬼神堰, , GET PDF=24/[T-11-1].pdf
発表番号 [T-12-3]
Effective Utilization of Used Materials for Mixed Soil - Method for Calculating Volumetric Compression by Geometric Analysis -
KIMATA Takashi[Osaka Metropolitan University]・KUDO Yosuke[Osaka Metropolitan University]
使用済み材料の混合土への有効利用に関する考察 −幾何学的分析による体積圧縮量の算出手法−
○木全 卓[大阪公立大学大学院]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]
カーボンニュートラルに関する話題提供として、使用済み材料を混合土として有効利用する研究事例の一つを紹介した。具体的には、排出量の3分の2が燃料にされている廃タイヤを対象に、ゴムチップとして土に混合した際の圧縮特性を幾何学的な分析により算出する手法についてである。混合土の圧縮量をメカニズムを考慮したいくつかの成分に分けてそれぞれ算出していくことで、概ね圧縮挙動を評価できることが示された。
Keyword: リサイクル,混合土,圧縮特性, , GET PDF=24/[T-12-3].pdf
発表番号 [T-13-1]
Damage and Support for farmland and Agricultural Facilities to the Noto Peninsula Earthquake in 2024
KURATA Susumu[Disaster Restoration Office, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau, MAFF]
令和6年能登半島地震における農地・農業用施設の被災状況と対応
○倉田 進[農村振興局]
農林水産省では、MAFF-SATを派遣し被害把握等を行うとともに、直轄災害復旧事業や直轄代行災害復旧事業を行い、令和6年能登半島地震からの早期の復旧・復興に向けて着手している。令和6年能登半島地震は、人口減少や高齢化が進む地域における大規模災害であり、また半島特有の事情を考慮する必要があるなど、今回の災害特有の課題があると認識しており、地域の特性や課題に合わせた支援策を講じていくことが重要である。
Keyword: 令和6年能登半島地震,農地・農業用施設,災害復旧事業,MAFF-SAT, , GET PDF=24/[T-13-1].pdf
発表番号 [T-13-3]
Learning from the experience of large-scale earthquake disaster recovery
ARITA Hiroyuki[individual]
大規模震災復興の経験に学ぶ
○有田 博之[]
大規模震災では、災害復旧業務が通常と異なるばかりか、他分野との連携も含めた非日常的・総合的対応が求められる。とりわけ発災直後には予期せぬ事態が、連続的に発生するため、状況の把握は困難である。大規模震災の被害は個別性が高いが、震災時にえた経験・知恵・課題を記録し、次の災害に備えることの重要性は高い。本報告では、災害経験を記録するうえでの課題と、将来に向けた災害復旧研究・対策のあり方について述べる。
Keyword: 大規模震災,災害復旧,記録・振り返り,技術・手法の創出,成果の還元, , GET PDF=24/[T-13-3].pdf
発表番号 [T-14-1]
Direction of development of rural policies based on the revision of the Food, Agriculture and Rural Areas Basic Act
ARIMA Nobuaki[Rural Development Bureau]
食料農業農村基本法の見直しに係る農村政策の展開方向
○有馬 伸明[農村振興局]
食料・農業・農村基本法(以下、「基本法」)は、(1)食料の安定供給の確保、(2)農業の有する多面的機能の発揮、(3)農業の持続的な発展、(4)農村の振興を理念とし、政策の方向性を示している。平成11年の基本法の制定から、食料、農業及び農村をめぐる情勢は大きく変化しており、今般、基本法の検証及び見直しに向けた議論が進められている。本報告では、基本法の検証の過程と、農村政策の方向性について述べる。
Keyword: 基本法改正,農村政策, , GET PDF=24/[T-14-1].pdf
発表番号 [T-15-2]
Attempt at a full-scale demonstration test for transitioning to ICT construction for reservoir renovation work
SHINMA Shota[Sato Kogyo Co.,Ltd]・KYOUMEN Tsuguhiko[Sato Kogyo Co.,Ltd]・EDA Masatoshi[Sato Kogyo Co.,Ltd]・INADA Kouzou[Sato Kogyo Co.,Ltd]
ため池改修工事のICT施工への移行に向けた実規模実証試験の試み
○新間 翔太[佐藤工業(株)]・京免 継彦[佐藤工業(株)]・江田 正敏[佐藤工業(株)]・稲田 幸三[佐藤工業(株)]
近年、頻発化・激甚化する洪水被害を軽減するために、流域の全ての関係者が協働して流域を管理する「流域治水」の取り組みが進められている。しかし農業用ため池の約7割は江戸時代以前に築造または築造年代が不明とされており、洪水調節機能が整備されておらず、豪雨・地震に対して極めて脆弱であるため、決壊防止の改造が必要である。改造施工に対して、ICTを導入し迅速かつ低コストな小規模ICT施工の有効性を報告する。
Keyword: ICT施工,GNSS,ヒートマップ,ICT建機,ため池,3次元設計モデル, , GET PDF=24/[T-15-2].pdf
発表番号 [T-15-3]
An attempt by designers and constructors to consider collaborative issues when introducing information-based construction technology for general-sized irrigation ponds
IMAI yutaka[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd]・MIZOGUCHI sinya[SANSUI CONSULTANT Co., Ltd]・SHIMOSAKA haruhiko[Ueshin Construction Co., Ltd.]・KURODA seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]
設計者・施工者による一般的規模のため池における情報化施工技術導入時の協働的課題検討の試み
○今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・溝口 慎也[サンスイコンサルタント(株)]・下坂 治彦[(株)植伸建設]・黒田 清一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]
現在、建設業界ではICT建機による工事が急速に増加し、農林水産省でもR5年に「土工」「ほ場整備工」についてBIM/CIM活用ガイドラインが制定され、情報化施工への取り組みが始まっている。このように設計手法や施工方法が変化する中、全国に17万箇所存在するといわれる農業用ため池の中で、一般的規模のため池を対象に、情報化施工技術を導入した際の課題について設計者と施工者が協働して検討した試みを紹介する。
Keyword: BIM/CIM,情報化施工,3Dモデル,地上レーザー測量, , GET PDF=24/[T-15-3].pdf
発表番号 [T-15-5]
Efforts to Apply 3D Printing Technology for Construction to Irrigation Facilities
KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KYOMEN Tsuguhiko[Sato Kogyo Co., Ltd]・OOKA Wataru[Polyuse Inc.]・KURODA Seiichiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
建設用3Dプリンティング技術の農業水利施設への適用に向けた取組み
○金森 拓也[農村工学研究部門]・京免 継彦[佐藤工業(株)]・大岡 航[(株)Polyuse]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]
建設用3Dプリンティング技術(以下,3DP技術)は,工事現場における省人化や工期短縮に貢献するとともに,造形自由度の高さが魅力の施工技術として注目されている.本稿では,農業水利施設への3DP技術の適用に向けた取組みとして,ため池出口桝の製作事例を紹介する.また,同施設への3DP技術の展開を図るために今後必要となる技術開発について,性能評価試験の観点から議論する.
Keyword: 建設用3Dプリンティング,オーダーメイド型プレキャスト,農業水利施設,ため池出口桝, , GET PDF=24/[T-15-5].pdf
発表番号 [T-15-6]
Improving productivity and promoting the introduction of new technology in reservoir work
MORISHITA Tomotaka[Obayashi Corporation]・YUSHIMA Eizo[Obayashi Corporation]・YAMAMOTO Takahiro[Obayashi Corporation]
ため池整備工事における生産性向上と新技術導入の促進
○森下 智貴[(株)大林組]・油島 栄蔵[(株)大林組]・山本 貴弘[(株)大林組]
ため池整備の迅速化を目的として、CM方式、ECI方式、フレームワーク方式を取り入れた調達方式を提案した。本方式は、ECI方式により選定されたECI業者がCM業務、設計・施工への協力、実施工を担い、複数のため池を同時に整備するものである。また、災害時は二次被害を防ぐためのため池点検と応急復旧を迅速に実施する必要があり、本方式とICT・AI技術を組み合わせて、効率的な手法を提案したいと考えている。
Keyword: ため池,CM業務,ECI方式,フレームワーク方式,新技術導入, , GET PDF=24/[T-15-6].pdf
発表番号 [T-17-3]
Overview of Enhancement of Agricultural Productivity Project
Waleed Hassan AbouElHassan[Food and Agriculture Organization (FAO) of the United Nations]・Naglaa ElBendary[Food and Agriculture Organization (FAO) of the United Nations]・Katsuyuki Shimizu[Tottori University]
○Waleed Hassan AbouElHassan[Food and Agriculture Organization (FAO) of the United Nations]・Naglaa ElBendary[Food and Agriculture Organization (FAO) of the United Nations]・Katsuyuki Shimizu[Tottori University]
農業生産性向上プロジェクトは、エジプトにおける単位灌漑水量当たりの作物収量を長期的に向上させることにより、食糧安全保障と所得創出を改善することを目的として、2023年3月に立ち上げられた。本プロジェクトでは,約1,300人の零細農家を対象に、近代的な灌漑・排水技術を導入し、試験的に実施し、効果を検証することを目的としている。本プロジェクトの概要と進捗について報告する。
Keyword: Water productivity,Modern irrigation method,Egypt, , GET PDF=24/[T-17-3].pdf
発表番号 [T-17-5]
Analysis of Environmental Factors Affecting Crop Dynamics in the Irrigated Lands of the Amu Darya River Basin
Haochen Liu[ Graduate School of Agricultural Science ,Kobe University]・Takanori Nagano[ Graduate School of Agricultural Science ,Kobe University]・Kotera akihiko[Global and Local Environment Co-creation Institute]
アムダリア川流域の灌漑農地における作物動態への環境要因の影響分析
○劉 浩辰[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・小寺 昭彦[茨城大学地球・地域環境共創機構]
本研究は、2001年から2021年にかけアムダリア川下流域のLandsat NDVIとERA5の時系列データに基づき、カシュカダリヤとカラカルパクスタンの灌漑農地における耕作履歴と環境ストレス因子の影響を分析した。特に、連作農地と輪作農地におけるNDVI変動へのこれら環境要因の影響を比較し、リッジ回帰分析を用いて、環境要因が作物の生育パターンに及ぼす影響を定量化した。
Keyword: 土地利用分類,環境ドライバー,リモートセンシング, , GET PDF=24/[T-17-5].pdf
発表番号 [S-1]
Response of Potato Tubers to Soil Pressure
Kohei Kudo[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]
ジャガイモ塊茎の土圧応答
○工藤 航平[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]・佐藤 直人[明治大学]
宇宙農業は、酸素や食料の確保、廃棄物処理、輸送コスト削減などの重要課題解決手段として挙げられる。本研究では、ジャガイモ(男爵薯)を使用し、培地には培養土とマイクロビーズを用いて低土圧、標準土圧、高土圧を再現し栽培する。予測では、低土圧下では塊茎肥大が抑制され、高土圧下では促進される可能性がある。本研究により、宇宙農業におけるジャガイモの栽培手法の開発に貢献することが期待される。
Keyword: 土圧,圧密・締固め, , GET PDF=24/[S-1].pdf
発表番号 [S-3]
Numerical analysis of unsaturated water flow in soils with generalized multimodal hydraulic property models using HYDRUS-1D
Retsu KOKI[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirotaka SAITO[Tokyo University of Agriculture and Technology]
一般化多峰性不飽和水理水分移動性モデルのHYDRUS-1Dへの導入
○幸喜 烈[東京農工大学]・斎藤 広隆[東京農工大学]
一般化多峰性モデルは様々な土壌の水分保持曲線や不飽和透水係数を表現できるモデルとして期待されるが、不飽和水分移動解析への適用事例は限られている。本研究では一般化多峰性モデルをHYDRUS-1Dへ実装し、蒸発法に基づくパラメータ推定によりモデルと修正HYDRUSプログラムの性能評価を行った。これによりプログラムが正常に動作し、多峰性モデルが単峰性モデルより適切に水分移動を表現することを確認した。
Keyword: 水分移動,水理特性モデル, , GET PDF=24/[S-3].pdf
発表番号 [S-4]
Evaluation of saturated ground freezing simulation with different latent heat treatments
Shun Kikuchi[Graduate School of Agriculture, TUAT]・Hirotaka Saito[Institute of Agriculture, TUAT]・Masato Oishi[SEIKEN CO., LTD.]
飽和地盤凍結の潜熱処理方法による数値解析の評価
○菊地 駿[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・大石 雅人[(株)精研]
地盤凍結工法は凍土によって地盤が高い強度と止水性が確保されることを利用した地盤改良工事の一種である.その熱・水分移動動態を把握することは施工・維持を行う上で重要な要素となる.そこで本研究では数値計算ソルバーを開発し,凍結過程の数値解析における潜熱の取り扱い手法について検討した.いずれの手法でも解析を十分に行えるが,その熱物性値のモデリングによって解に差異が生まれた.
Keyword: 凍結,数値解析, , GET PDF=24/[S-4].pdf
発表番号 [S-5]
Estimation of Volumetric Heat Capacity of Soil with Polyvinyl Chloride Pipe
Koki Isogai[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
ポリ塩化ビニル管を用いた土壌の体積熱容量の推定
○磯貝 好輝[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
本研究ではポリ塩化ビニル(PVC)管を用いたシリンダー法で豊浦砂の体積熱容量を推定した.結果は双子プローブ熱パルス法と近い値になった.PVCの熱伝導率が小さいことにより,シリンダー内壁の温度変化を適切に計測できたからだと考えられる.土壌カラム中心とシリンダー内壁の温度変化を使った逆解析により熱拡散係数を決定すると,シリンダー法で熱拡散係数,体積熱容量,熱伝導率を得ることが可能であろう.
Keyword: 土壌の熱的性質,シリンダー法,DPHP法, , GET PDF=24/[S-5].pdf
発表番号 [S-6]
Study on grading curve including aggregate
YAMAI Miki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・AODA Tadao[Faculty of Agriculture, Niigata University]
団粒を含めた粒径加積曲線の提案
○山井 美季[新潟大学]・粟生田 忠雄[新潟大学]
粘土などの無機物は土壌中に団粒を形成して存在している.そこで,無機物,有機物,および団粒を含めた粒径加積曲線(以下,「GC-A」とする.)を提案し,自然状態の土壌における粒径分布の表示を試みた.それにより,1)GC-Aは団粒のサイズや量を表すのに有効である,2)団粒のサイズや量は季節変動しており,無機物の粒径分布や栽培方法,田んぼの生き物とのつながりが示唆されることが明らかになった.
Keyword: 土壌構造,土壌の生成・分類, , GET PDF=24/[S-6].pdf
発表番号 [S-10]
Estimation of soil water flux distribution by temperature measurement
Yusuke Yabuchi[Faculty of Bioresources, Mie Univ.]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie Univ.]・Yuki Kugisaki[Seiken Co., Ltd.]
温度測定による土中水フラックス分布の評価
○藪内 友佑[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]・釘 佑樹[(株)精研]
比較的大きな土槽や土カラムを対象とした通水実験では、試料内に均一に水が流れているかの確認が重要な場合がある。土中の水分フラックスの測定には染料や溶質トレーサー、ヒートプローブを用いた方法等があるが、いずれも簡便ではない。そこで、比較的容易な地温測定に基づき、土中の水分フラックス分布を可視化できないかを検討した。
Keyword: 水分移動,土壌の熱的性質, , GET PDF=24/[S-10].pdf
発表番号 [S-12]
Methane emission reduction through AWD and carbon fiber and social implementation
Ayumi Asakura[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Tokyo University of Agriculture and Technology, United Graduate school of Agriculture]・Samuel Godson-Amamoo[Tokyo University of Agriculture and Technology]
AWDと炭素繊維資材によるメタン排出抑制及び社会実装に向けた研究
○朝倉 歩[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院連合]・サミュエル ゴドスーン アマムー[東京農工大学大学院]
交互湿潤乾燥灌漑(AWD)は、水田からのメタン排出抑制に効果的だが、地理環境条件及び社会的条件が導入定着の課題である。本研究の目的は、雨季の代替技術としての炭素繊維資材のメタン抑制効果評価及びシステムダイナミクスによるこれらの導入戦略の評価である。ポット実験においてクローズドチャンバー法によりガス計測を行った結果、炭素繊維導入により推定累積排出量が約30%減少したが、精度を向上させる必要がある。
Keyword: 水田灌漑,土壌微生物・土壌動物,気象環境, , GET PDF=24/[S-12].pdf
発表番号 [S-14]
Effect of probe speed and measurement interval on DO and Eh measurement by Needle Sensors
Himari Fukuda[Faculty of Bioresources, Mie Univ.]・Koharu Tasaki[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]・Nobuo Toride[Faculty of Bioresources, Mie Univ.]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
ニードルセンサーを用いたDOやEhの測定に与える探針速度や測定間隔の影響
○福田 日毬[三重大学]・田崎 小春[鹿児島大学大学院]・取出 伸夫[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]
水田などの湛水土壌中の表面酸化層や酸化還元電位(Eh)分布の測定には,直径1 mm以下のニードルセンサーによる探針が有効である。しかし,そのようなセンサーを用いた土中のDOやEhの測定に,センサーの探針速度や測定間隔が影響を与える可能性がある。そこで本研究では,十分に還元した湛水土壌に様々な速度および測定間隔でニードルセンサーを挿入し,探針速度や測定間隔がDOやEhに与える影響を明らかにした。
Keyword: 還元土壌,溶存酸素量,酸化還元電位, , GET PDF=24/[S-14].pdf
発表番号 [S-15]
Leaf's Spectral Responses to Short-Term Soil Moisture Changes
Rimpei Katada[ Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Naoto Sato[School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
短期的な土壌水分量変化に対する植物の葉のスペクトル応答
○堅田 凜平[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
リモートセンシングによる土壌水分量の推定が広く行われている。植生指標と土壌水分量の関係は知られているが、その時間的関係は十分な評価が行われていない。本研究では、吸引法によってマトリックポテンシャルを制御可能なプランターでコマツナの栽培実験を行い、土壌のマトリックポテンシャル変化と葉のスペクトル変化の時間的関係を明らかにする。
Keyword: リモートセンシング,水資源管理,土壌水分量, , GET PDF=24/[S-15].pdf
発表番号 [S-17]
Visualization of plant root distribution in soil using X-ray CT and image analysis
Takeru Toda[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Yuki KOJIMA[Faculty of Engineering, Gifu University]・Shoichiro HAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaidou University]・Yutaka OHTAKE[Graduate School of Engineering, Tokyo University]・Kohji KAMIYA[Faculty of Engineering, Gifu University]
X 線 CT と画像解析による土中の植物根分布の可視化
○戸田 武琉[岐阜大学大学院]・小島 悠揮[岐阜大学]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・大竹 豊[東京大学大学院]・神谷 浩二[岐阜大学]
植物根を含む土壌構造のCT画像から植物根の分布を評価するにはCT画像から植物根を分節化する必要がある.そこで本研究では,植物根を含む土壌構造を撮影したCT画像から植物根を自動で分節化する手法を開発し,分布を可視化するとともに植物根が土壌構造に及ぼす影響の評価を行った.その結果,土壌中での植物根の分布をミクロスケールで詳細に把握することができ,土壌要素の分節化により間隙水の分布の可視化にも成功した.
Keyword: X線CT,植物根,土壌構造, , GET PDF=24/[S-17].pdf
発表番号 [S-18]
Verification of Paddy Field Heat Balance Model Using Observational Data
Kohei Otsuka[Graduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yuki Katayama[Graduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]
観測データを使用した水田熱収支モデルの検証
○大塚 康平[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・片山 裕貴[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学]
近年の気候変動にともなう気温上昇から,高温登熟障害により米の等級低下が起こっている。かけ流し灌漑のような灌漑方法や気象の条件による水温低下量は,熱収支式から作成された物理モデルを用いて定量的に検討されてきた。本研究では水田熱収支モデルの検証を目的として,現地観測による気象データおよび水田内温度データの収集,モデルによる計算結果の検証を行った。
Keyword: 高温登熟障害,水田内熱収支, , GET PDF=24/[S-18].pdf
発表番号 [S-20]
Verification of the Usefulness of Dynamic Modulus of Elasticity with Different Evaluation Methods for Assessing the Concrete Damage Degree
Hikaru UMEZAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology,Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology,Niigata University]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture,Niigata University]
○Hikaru UMEZAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
損傷状況の異なる2箇所の既設コンクリート頭首工のコア供試体を用いて,共鳴振動現象に着目したJIS A 1127 による方法と,P波速度から動弾性係数を算出し,コンクリート損傷を定量評価した.共鳴振動法はP波速度よりも損傷度を過大評価する傾向にあり、部材長さが短い領域においては縦振動以外のモードが卓越し、正確な評価が難しくなることが確認された.
Keyword: Concrete,Damage,Resonant Frequency,Pulse Velocity,Dynamic Modulus of Elasticity, , GET PDF=24/[S-20].pdf
発表番号 [S-22]
FEM Seepage Flow Analysis to Evaluate the Impact of a Cavity Spreading Behind the Apron Downstream of a Headworks
YOSHIDA Kaede[Mie University]・OKAJIMA Kenji[Mie University]
FEM浸透流解析による頭首工下流エプロン裏に拡がる空洞の影響評価
○吉田 楓[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]
2022年5月, 愛知県の明治用水頭首工で取水ができなくなる事故が発生した際, 下流エプロン裏の透水性地盤に空洞が確認された. 現在, 下流エプロンの裏は目視での点検が多いため, 空洞の早期発見が困難である. 本研究では, フローティングタイプの頭首工を対象に, 有限要素法による浸透流解析で下流エプロン裏の透水性地盤の過剰間隙水圧を計測することで, 透水性地盤表面にできた空洞の影響を定量的に評価することを試みた.
Keyword: 頭首工,水利構造物,エプロン,数値解析, , GET PDF=24/[S-22].pdf
発表番号 [S-25]
Non-Destructive Detection of Energy Loss in the Agricultural Pipeline using Digital Image Correlation Method
Yuto TAKAHASHI[Institute of Agriculture, Niigata University]・Toma TSUBOTA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Tetsuya SUZUKI[Institute of Agriculture, Niigata University]
デジタル画像相関法を用いた農業用パイプラインにおけるエネルギ損失の非破壊検出
○高橋 悠斗[新潟大学]・坪田 到馬[新潟大学大学院]・萩原 大生[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
農業用パイプラインでは施設の老朽化に伴い漏水事故が多発している.農業用パイプラインの多くは地中埋蔵構造物であり,漏水の検出が困難である.本研究では,農業用パイプラインにおける水理現象の変化に伴う管体の変形を,デジタル画像相関法を用いて解析・検討した.その結果,デジタル画像相関法より水撃圧に伴う管材変形を検出するとともに,管内におけるエネルギ損失を非破壊で検出できることが示唆された.
Keyword: パイプライン,水撃圧,デジタル画像相関法,周方向ひずみ,軸方向ひずみ,高速フーリエ変換, , GET PDF=24/[S-25].pdf
発表番号 [S-30]
Survival rate of Formosan corbicula under drug administration
SEKIDO Tomoya[Mie University]・OKAJIMA Kenji[Mie University]
薬剤を投入した環境下でのタイワンシジミの生残率
○関戸 智也[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]
三重県にある宮川用水では、パイプライン化した受益地でタイワンシジミによる通水阻害の問題が生じている。この問題を解決するために、閉塞した環境が作れる末端水路をモデル化し、薬剤投与によるタイワンシジミを死滅させる方法の有効性を確認するための実験を行った。結果として、脱酸素剤を濃度1%で調整した場合15日、水酸化カルシウムを濃度0.16%で調整した場合5日でタイワンシジミが死滅することが分かった。
Keyword: 灌漑施設,用水管理, , GET PDF=24/[S-30].pdf
発表番号 [S-34]
Water quality and water balance analysis of a circulated irrigation in Inbanuma Shiroyama Jinbei district
Kana Kurihara[Tokyo University of Agriculture and Technology,Department of Agriculture science]・Tasuku Kato[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fmi Okura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Asuka Kamei[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Japan]
印旛沼白山甚兵衛地区における循環灌漑の水収支解析
○栗原 加奈[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院連合]・大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・亀井 明日香[関東農政局印旛沼二期農業水利事務所]
印旛沼白山甚兵衛地区で循環灌漑の水質及び水収支解析を行った。循環灌漑は排水を揚水し再利用する方法で、節水効果と周辺への排出負荷削減が期待されるが流出特性は不明であった。そこで地区レベルで水収支と水質を解析し、地下水の挙動も含めた複雑な流出特性を明らかにした。この結果から、低地の水田における流出は地表水と地下水の相互作用により複雑であることがわかり、今後は地下水の挙動にも着目した解析が必要である。
Keyword: 水収支,循環灌漑,電気伝導度,流出特性,ポンプ排水, , GET PDF=24/[S-34].pdf
発表番号 [S-36]
Sentinel-1 time series data analysis for identifying first water intake in paddy fields: A case study of the Subak system, Tungkub Irrigation Area, Bali
Wily Goldramijaya[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[The National Research and Innovation Agency of The Republic of Indonesia]・Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku KATO[United Graduate school of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
○Wily Goldramijaya[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[The National Research and Innovation Agency of The Republic of Indonesia]・Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku KATO[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
インドネシアバリ島のスバックにおける棚田域の水田の配水スケジュールの評価のため,衛星画像Sentinel-1を用いて取水開始時期の特定を試みた。定期的に撮影される画像の変化から圃場の湛水状態を特定し,K平均法から画像分類を実施した。結果として,実際の水配分に従った取水スケジュールを確認することができた。今後はより精度を向上するため,降雨データや他の衛星画像データを支援的に利用することを検討する。
Keyword: terraced paddy fields,sentinel-1,clustering,irrigation schedule, , GET PDF=24/[S-36].pdf
A Polygonal Surface Study of Proposed Site for Fruits Land Reorganization
Haruoki EBE[T-NET-Japan]
ぶどう郷の樹園地再編整備候補をポリゴン面表示する手法の研究
○江部 春興[(株)ティーネットジャパン]
令和4年山梨県甲州市勝沼ぶどう郷の「扇状地に適応した果樹農業システム」が世界重要農業遺産に認定された。しかし、扇状地の樹園は拡張や進入が難しく、保全と活用に支障が出ている。そこで、果樹栽培の発生地で、中心地である勝沼ぶどう郷を対象に、樹園地をポリゴンとして面表示する手法の開発を始めた。再編整備したら機械化導入し易い候補を見つけ出すためである。
Keyword: 樹園地再編整備,圃区,圃面, , GET PDF=23/1-2.pdf
Economic Evaluation for Hybrid Technology of Stone Line and Planting in Row in Burkina Faso
DAN Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・NAGUMO Fujio[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・DAMBINGA Jonas[Institut de l’Environnement et de Recherches Agricoles]・BARRO Albert[Institut de l’Environnement et de Recherches Agricoles]
ブルキナファソにおける石積み工と列状植栽工の複合技術の経済性評価
○團 晴行[国際農林水産業研究センター]・南雲 不二男[国際農林水産業研究センター]・ダビンガ ジョナス[ブルキナファソ環境農業研究所]・バロ アルベール[ブルキナファソ環境農業研究所]
石積みの水食防止効果は、ブルキナファソ中央台地の農家にも広く知られているが、石材の不足が周辺農地への普及を妨げる原因となっている。石積みと同等の効果を有する列状植栽工は石積み工と組み合わせることで早期に密な草列を形成し、屋根材などに利用できる良質の茎を毎年、生産する。この複合技術について、試験ほ場での実績から工事費と施工歩掛を算出すると共に、農家ほ場への技術導入に向けた経済性評価を行った。
Keyword: 石積み工,列状植栽工,工事費,施工歩掛,内部収益率, , GET PDF=23/1-3.pdf
Simulation of attitude angle of robot agricultural machinery in entering the entrance of field-For extraction of dangerous section in farm road using virtual space-
Kengo Shinohara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenichi Matsushima[Institute for Rural Engineering, NARO]・Wonjae Cho[Institute of Agricultural Machinery, NARO]
ほ場出入り口への進入行動におけるロボット農機の姿勢角のシミュレーション−仮想空間を利用した走行路の危険箇所の抽出に向けて−
○篠原 健吾[農村工学研究部門]・松島 健一[農村工学研究部門]・趙 元在[農業機械研究部門]
ほ場間移動に対応した自動走行農機の導入に資するため,ほ場間の走行路の安全性を事前に調査する手法として,仮想空間を利用した走行シミュレーションを紹介し,実空間での走行と比較して再現性の検証をおこなった.結果,仮想空間で得た車両の姿勢角は,値にばらつきが見られたものの,実空間で得た値とおおむね一致し,車両が不安定化する挙動を再現することができた.
Keyword: 自動走行農機,農作業安全,中山間地域, , GET PDF=23/1-6.pdf
発表番号 [1-7]
Assessment of Load-Deformation Slopes for Open Channels in Different Regions
BETTO Yoshinori[KURIMOTO,LTD.,]・TAKEDA Makoto[KURIMOTO,LTD.,]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO.CO, LTD.]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ISHII Masayuki[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
異なる地域の開水路を対象にした荷重-変形量の傾き評価
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
農業用開水路の構造的耐力を評価するための手法として水路壁載荷装置による診断手法の研究を進めている。診断手法の実用化にあたり構造的耐力の評価基準を作成するためには現地における測定データの蓄積及び分析が求められる。そこで今回、供用中の3つの開水路において装置を用いた現地測定を実施した。得られた知見をまとめたので報告する.
Keyword: 水路壁載荷法,開水路,維持管理, , GET PDF=23/1-7.pdf
Shear characteristics on soil specimen including roots of three types of exotic herbaceous plants in the freeze-thaw period- Slope conservation by revegetation in agricultural infrastructure improvement and rural development() -
Toshimi MUNEOKA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Monami UEHARA[Chuo Kaihatsu Corporation]・Ayumi YAMADA[NITTOC CONSTRUCTION Co., Ltd]・Naohisa NAKASHIMA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Masato KIMURA[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・Dai NAKAMURA[Kitami Institute of Technology]・Takayuki KAWAGUCHI[Kitami Institute of Technology]
凍結融解期における3種類の外来草本植物の根系を含む土供試体のせん断特性―農業農村整備における植生工と法面表層土の保全効果の検討()―
○宗岡 寿美[帯広畜産大学]・上原 もなみ[中央開発(株)]・山田 歩実[日特建設(株)]・中島 直久[帯広畜産大学]・木村 賢人[帯広畜産大学]・中村 大[北見工業大学]・川口 貴之[北見工業大学]
北海道の植生工で混播される3種類の外来草本植物を施工限界期前後(8月末・9月末)に播種し,生育1年目(冬期前)および凍結融解期に根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施した。その結果,根系を含む土供試体の粘着力cの増加量c は根系指標との間に正の相関が認められ,c 値の増大には節根が影響していた。あわせて,節根に伸長する側根が相互に絡み合い,高含水比条件下では引き抜き抵抗力を発揮していた。
Keyword: 凍結融解期,外来草本植物,一面せん断試験,粘着力c,節根・側根,法面保全, , GET PDF=23/1-9.pdf
Quantifying deposits in sedimentation pond and evaluation of reducing soil runoff through returning sediment to farmland in Okinawa
Soma SUGAHARA[Graduate school of regional development and creativity, Utsunomiya university]・Kazutoshi OSAWA[School of agriculture, Utsunomiya university]
沖縄県における沈砂池堆積土の定量および農地還元による土砂流出抑制の評価
○菅原 颯真[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]
沖縄県では赤土等の流出が深刻であり,その対策の一つに沈砂池の設置が挙げられる.沈砂池堆積土は農地へ還元することで侵食抑制効果があると報告されている.本研究では,ソナー搭載のラジコンボートを開発し,沖縄県における2つの沈砂池で堆砂量を定量することができた.また,WEPPを用いた侵食・土砂流出解析によって,堆積土を農地へ還元した際の土砂流出抑制効果や堆積土の合理的な配分方法を評価することができた.
Keyword: 農地保全,土壌改良,土壌侵食,沈砂池堆積土,WEPP, , GET PDF=23/1-12.pdf
発表番号 [1-13]
Current status of rainfall factor across Hokkaido
UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・TANAKA Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
北海道全域における降雨係数の現況
○鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]
北海道内における気象庁の気象観測点を対象に、1994年から2021年までの降水量データから降雨係数を算出して道内の地域性を示すとともに、近年の変化状況を明らかにした。降雨係数はオホーツク海沿岸で低く、道南で高い傾向であった。また、1976年から2010年までデータから算出したの降雨係数と比較して、全道で増加傾向にあり、とくにオホーツクや上川の広い範囲、宗谷や後志の一部で増加率の高い傾向がみられた。
Keyword: 農地保全,降雨係数,気候変動, , GET PDF=23/1-13.pdf
発表番号 [1-14]
A study on test method for particle size distribution to improve the applicability of WEPP model
Kazuki KONDO[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]
侵食解析モデルWEPPの適用性向上を目的とした粒度試験法の検討
○近藤 航樹[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]
土壌侵食の実態を予測・解析するために米国で開発されたWEPPモデルを日本に適用する際の課題として,粒度等の土壌の物理性を変数とした受食係数の決定方法が挙げられる.粒度試験法について検討した結果,粒度試験は個人差が生じやすく,比重計法,圧力による測定法,レーザー光による測定法のそれぞれに固有な特徴が見られた.これらの違いは受食係数推定値やWEPP解析値に影響を与えることが分かった.
Keyword: 農地保全,土壌侵食,数値解析, , GET PDF=23/1-14.pdf
発表番号 [1-17(P)]
Evaluation of workability in paddy field in autumn and feasibility of drying stress in spring by using a water-budget model
Takuhei YAMASAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro HAMAMOTO[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
水収支モデルを用いた土壌水分計算による秋季の圃場作業性と春季の乾燥可能性の評価
○山崎 琢平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
初冬播き乾田直播栽培における秋の播種時の圃場作業性及び,春季の土壌乾燥ストレスを評価するために,水収支式を用いて土壌表層の水分計算を行った.太平洋側の盛岡と日本海側の鶴岡を対象とし,現地観測結果に基づいて圃場の水分移動を精度よく再現するパラメータを得た.長期気象データを用いた計算から,鶴岡で秋の長雨により作業性が低下する時期があること,また春の乾燥リスクも盛岡より高いことが示された.
Keyword: 土壌水分,水収支式,圃場の作業性, , GET PDF=23/1-17(P).pdf
発表番号 [1-20]
Development of high-precision 3D position data collection and utilization technology for underdrainage
WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・ONODERA Tsuneo[Paddy Research Co., Ltd]
暗渠排水工における高精度な3次元位置情報の取得・活用技術の開発
○若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
本研究では暗渠排水工の情報化施工を推進するため、暗渠排水管の位置情報をGNSSレシーバとスマートフォンによって取得する手法を確立し、実際の事業現場において精度を検証する。また、得られた位置情報を維持管理にも活用するため、トラクタに搭載されるGNSSガイダンス用に暗渠の位置情報をデータ変換し、暗渠の直上を有材補助暗渠施工機で走行することで、腐食した疎水材を再充填する走行試験を行った。
Keyword: 圃場整備,暗渠排水, , GET PDF=23/1-20.pdf
発表番号 [1-22]
Practical use of terrestrial laser scanners
Yuki Koyama[Cherry Consultant Inc.]・Shigeki Yamashita[Cherry Consultant Inc.]・Hideki Miyoshi[Cherry Consultant Inc.]
地上型レーザースキャナーの実用について
○小山 裕輝[(株)チェリーコンサルタント]・山下 盛幹[(株)チェリーコンサルタント]・三好 英樹[(株)チェリーコンサルタント]
1. はじめに 2. 現地平面測量3. 現地管内測量4. TS測量と3D測量の比較TS測量 3D測量5. 結果と考察6. おわりに
Keyword: 計画手法,水田灌漑,圃場整備, , GET PDF=23/1-22.pdf
Remote Sensing-Based Topographic and Bathymetric Modelling (“the Latest DTM”): Modification of Drainage Canal Bed Elevation for Inland Flood Model
Maulana Ibrahim RAU[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Atriyon JULZARIKA[Research Center for Geospatial, National Research and Innovation Agency of Indonesia (BRIN)]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Budi Indra SETIAWAN[Faculty of Agricultural Technology, IPB University, Indonesia]・Lan Thanh HA[Institute of Water Resources Planning, Ministry of Agriculture and Rural Development, Vietnam]
○Maulana Ibrahim RAU[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Atriyon JULZARIKA[Research Center for Geospatial, National Research and Innovation Agency]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Budi Indra SETIAWAN[Faculty of Agricultural Technology, IPB University, Indonesia]・Lan Thanh HA[Institute of Water Resources Planning, Ministry of Agriculture and Rural Development]
内水氾濫解析モデルは高精度な標高情報および河川・水路の河床標高情報を要求するが,開発途上国にはこうした情報が存在しないことが多い.こうした課題に対し,自己構築型デジタル地形モデルが開発された.本研究ではこの手法によって作成された地形モデルの精度検証を目的に,国土地理院の5 mメッシュDEMおよび実測の河床標高地形との比較した.その上で,河床標高の精度向上を目的に汎用性の高い回帰式を導出し,適用した.
Keyword: 地形標高,河床標高,内水氾濫解析, , GET PDF=23/2-1.pdf
発表番号 [2-2]
Development of evaluation model for flood mitigation effect of agricultural irrigation facilities
Yohei TAKANO[]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]
農業用水利施設の洪水緩和効果評価モデルの開発
○睫遏〕枴[新潟大学大学院・(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]
地目別流出量や氾濫現象の再現性が高い内水氾濫解析モデルをベースに,利水ダム及びため池の低水位管理による流出抑制効果を計算する「ダム・ため池サブモデル」を開発した.内水氾濫解析モデルによる地目別流出量をインプットとし,洪水吐諸元に基づいて放流量を計算する.貯水位の算定には,先行研究から錐台モデルを援用した.本モデルの再現性は良好であり,ダム,ため池,田んぼダムによる対策の相乗効果を評価可能となる.
Keyword: 流域治水,内水氾濫解析モデル,農業用水利施設,田んぼダム, , GET PDF=23/2-2.pdf
Simulation of drainage control by smart TANBO dam in large-sized paddy field
Risa Toyoda[Graduate School of Natural Science and Technology]・Keigo Noda[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Koushi Yoshida[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Kazuhiro Yoshimi[Department of environmental and Civil Engineering, Toyama Prefectural University]・Taichi Tebakari[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]
大区画圃場におけるスマート田んぼダムの雨水貯留効果の試算
○豊田 理紗[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[東京大学大学院]・吉田 貢士[東京大学大学院]・吉見 和紘[富山県立大学]・手計 太一[中央大学]
「スマート田んぼダム」は、自動給水排水装置を活用し遠隔で堰板を上下させることで「田んぼダム」の確実な実施を図る取り組みである。大規模圃場での落水工が複数設置されている場合に、一か所だけ自動化するのか、すべての落水工に設置するのかという点を排水量モデルを作成し検討した。1か所を自動化する場合と全落水工を自動排水化する場合では1か所スマートでは従来の田んぼダムとあまり排水量は変わらないことが分かった。
Keyword: スマート田んぼダム,ピーク排水量,大区画圃場, , GET PDF=23/2-4.pdf
発表番号 [2-5]
Evaluating the rainfall storage effect of paddy field drain with notch for outflow control
Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]
水田排水口の堰板形状の違いによる雨水貯留機能の評価
○阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]
本研究は,佐賀県が2022年より取り組んでいる田んぼダム対策について,雨水貯留効果の実態を把握し,水田排水口に設置された調整版による洪水緩和機能を定量評価することを目的とする.実測結果および水田欠口流出法を用いた流出解析結果から,通常の堰板に比べて直角三角堰の調整板を設置したほうが貯留効果は高くなることが確認できたいっぽうで,降雨継続時間が長くなると,その効果の差は徐々に縮小することも示唆された.
Keyword: 地表排水,洪水流出,排水管理,田んぼダム,水田欠口流出法, , GET PDF=23/2-5.pdf
Case Study of Drainage Analysis in Areas Where Flood Water Spreads
TAKIGAWA Noriko[Sansui Consultant Co.Ltd]・MATSUO Hiroki[Sansui Consultant Co.Ltd]・NAGATA Ayano[Sansui Consultant Co.Ltd]・IWAMURA Yuki[Sansui Consultant Co.Ltd]
湛水が拡散する地域における排水解析適用事例
○瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・永田 彩乃[サンスイコンサルタント(株)]・岩村 祐暉[サンスイコンサルタント(株)]
外水により発生した湛水が拡散する特徴を持つ地域に、平面二次元氾濫解析モデルを適用した。その結果、計算水位,湛水区域ともに実績値を再現できており、地域の排水状況が再現できているモデルであることが確認できた。
Keyword: 洪水流出,降雨特性,地表排水, , GET PDF=23/2-6.pdf
Influence of land use and topography on rainwater storage potential in agricultural areas
MIYAZAKI Tetsuya[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・SOU Syunsuke[Fukuoka Prefectural Government]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
土地利用と地形が農業地域の雨水貯留ポテンシャルに与える影響
○宮 旺也[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・宗 俊介[福岡県]・凌 祥之[九州大学大学院]
大規模豪雨時の治水対策の一つとして,農業地域に一時的に大量の雨水を貯留することを想定し,その可能性を検討した.園芸用施設等が含まれない地域を把握するため,衛星リモートセンシングを用いて農業地域を「園芸用施設」「水田」「畑」に分類し,雨水貯留適地を抽出した.さらに,抽出した雨水貯留適地について貯水可能高を推定した結果,園芸用施設の配置や農道のかさ上げによって貯水可能高が大きく変化する事例を確認した.
Keyword: 流域治水,土地利用計画,園芸用施設,農地筆ポリゴン,リモートセンシング, , GET PDF=23/2-7(P).pdf
発表番号 [2-8]
Water Management in Paddies of Water dropwort in Natori, Miyagi prefecture
KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]
宮城県名取市におけるセリ田の水管理に関する研究
セリは冬の青物野菜として東北で古くから栽培されてきた。同時に,仙台セリ鍋を中心に新たな食文化として認知度が高まっている。しかし,セリ田には地域毎の特徴があるほか栽培方法を秘匿することで独自性を守ってきた側面があり技術の途絶が心配される。一方でSNSによる情報発信により産地間連携と共存を目指す動きが見られる。本報告では宮城県の生産者によるセリ田管理をデータ化することでこのような活動の支援を目指す。
Keyword: 灌漑水温,水田灌漑,セリ田, , GET PDF=23/2-8.pdf
発表番号 [2-11]
Impact of consolidation and selection of planted varieties by large-scale farming on water allocation
ITO Saki[The University of Shiga Prefecture]・MINAGAWA Akiko[The University of Shiga Prefecture]
大規模経営体による作付け品種の団地化と選定が用水配分に与える影響
○伊藤 早紀[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]
近年、農村地域において法人への農地集積が進んでおり農業構造が変化しているが、現在の計画用水量では営農形態の違いは考慮されていない。しかし今後更に農地集積が進んでいく状況においては用水需要に変化が見られる可能性がある。そこで本研究では、農地集積率が高い地域において用水配分と作付け進行を詳細に調査することにより、大規模経営体による用水管理、水田管理の実態を把握することを目的として調査を行った。
Keyword: 水田灌漑,農業水利,農地集積,用水管理, , GET PDF=23/2-11.pdf
発表番号 [2-12]
Issues of Irrigators' Associations in Lower Moshi, Tanzania
FURIHATA Hideki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Soji Shindo[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
タンザニア国ローアモシ地区における水利組合の課題
○降籏 英樹[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]
水田稲作を行っている国々では、政府の財政難や水利組合による参加型灌漑管理の導入が不十分なこと等から、適切な用水配分ができていない地区が見受けられる。特に、食料増産が望まれるアフリカでの水田稲作における水配分の課題とその解決方法についての知見は、有効な情報となりうるため、タンザニア国ローアモシ地区での調査により、これまでに明らかになった水利組合の活動による水配分の課題と対処方針を報告する。
Keyword: 水利組合,参加型水管理,水田灌漑, , GET PDF=23/2-12.pdf
発表番号 [2-17]
Observation of percolation water in the head works
Ohnishi Ryouichi[Uchiyama Survey Design Co.]・Uchiyama Yasuaki[Uchiyama Survey Design Co.]
頭首工の漏水観察
大西 亮一[(株)内山測量設計]・○内山 恭昌[(株)内山測量設計]
頭首工の漏水は大きな事故につながるので、ゴム堰の張替工事実施設計で左岸から漏水を見つけ、ゴム堰の張替のついでに、護岸の洗屈対策及び水路取入口の補修工事と共に、漏水対策を提案した。しかし、漏水対策は行われなかった。この原因の1つに、頭首工のストックマネジメント指針で、開水路指針のような漏水調査方法と診断基準が必要だと考える。
Keyword: 灌漑施設,地下浸透, , GET PDF=23/2-17.pdf
発表番号 [2-19]
Non-Functional Requirements in A District Irrigation and Drainage System
A地区農業水利システムにおける非機能要件の考察
SE分野でのシステム設計における非機能要件は,(1)可用性(2)性能・拡張性(3)運用・保守性(4)移行性(5)セキュリティ(6)システム環境・エコロジー等に分類され,主機能以外に備えるべき要件とされる.本報告は非機能要件を農家のシステムに対する満足度の指標と位置づけ,A地区農業水利システムを事例に農業水利システムの非機能要件を考察し,非機能要件が農業水利システム設計の不可欠項目であることを示す.
Keyword: 計画手法,用水管理,水環境, , GET PDF=23/2-19.pdf
発表番号 [2-24]
Evaluation of water consumption estimation methods using meteorological data in greenhouse
Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]
施設畑における気象データに基づいた消費水量算定手法の検証
○弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]
本研究では,施設畑において気象データを用いた消費水量算定手法を検証することを目的とする.キュウリおよびイチゴが栽培されているビニルハウスを対象とし,気象観測,土壌水分調査および灌水量の実測を行った.得られた気象データを用いて,Penman法およびFAO Penman-Monteith法で蒸発散位および基準蒸発散量を算定した結果,前者は後者を 若干上回っていたが,大きな差はないことが明らかになった.
Keyword: 畑地灌漑,蒸発散,Penman法,Penman-Monteith法, , GET PDF=23/2-24.pdf
発表番号 [2-25]
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture(VIII)-Evaluation of plant growth condition by point cloud of RGB-D camera-
TANIAGAWA Torahiko[Graduate School of Agricultural Sciences, Osaka Metropolitan University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究(次法RGB-Dカメラポイントクラウドによる植物体の生育状況評価−
本研究では、RGB-D(Depth)カメラにより、各ピクセル位置での深度データ(3次元のポイントクラウドデータ)を色データと共に取得するPLYデータから、スプラウト(カイワレ大根)の群落を対象に、発芽から密集した繁茂状況までの3D形状把握、より詳細に乾燥過程で初期シオレ程度になるまで放置し茎葉形状に現れた変動を追跡した。その結果、生育管理の高度化に資する基礎的知見が得られた。
Keyword: ポイントクラウド,RGB-Dカメラ,茎葉繁茂, , GET PDF=23/2-25.pdf
発表番号 [2-26(P)]
Effect of soil moisture distribution associated with irrigation on the growth of avocado seedlings
Shinichi Takeuchi[Marine Sci. & Tech. Tokai Univ.]・You Maezawa[Marine Sci. & Tech. Tokai Univ.]・Haruyuki Fujimaki[ALRC Tottori Univ.]
灌水に伴う土壌水分分布がアボカド苗木の生育に与える影響
○竹内 真一[東海大学]・前澤 窯[東海大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
傾斜地において、降雨をタンクに集め土壌水分量(0-30竸爾機砲農御する自動灌水システムをアボカド2個体を対象に検討した。部分的な湿潤域を形成するドリップでは苗木の定植後に期待された十分な樹液流速の増加が見られなかったのに対し、十分な降雨後に一時的上昇を繰り返す傾向を示した。この計測事実をもとに、降雨後の湿潤状況を再現可能なマイクロスプリンクラーの導入したところ、継続的に樹液流は上昇した。
Keyword: 畑地灌漑,蒸発・蒸発散,農地の汎用化, , GET PDF=23/2-26(P).pdf
発表番号 [2-27(P)]
Water Saving Effects of the Volumetric Water Charge System in a Large Upland Crop Irrigation scheme
Shien HASEBE[School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
大規模畑地灌漑地区における個別従量制水利費賦課の節水効果
○長谷部 紫苑[筑波大学]・石井 敦[筑波大学]
近年になって個別従量制での水利費賦課を開始した大規模畑地灌漑地区の宮古土地改良区(灌漑受益面積約9400 ha)を対象に、6つの灌漑ブロックごとに従量制導入前後の年間降雨量と灌漑用水使用量との関係を求め、灌漑高を比較検討した。結果、従量制導入により年間50〜100mm程度(平均年間使用水量の20〜30%)の節水効果が認められた。節水の要因として用水単価が15円/m3と高く設定されていることを論じた。
Keyword: 畑地灌漑,節水,従量制,土地改良区, , GET PDF=23/2-27(P).pdf
発表番号 [2-29]
Analysis of Evaluation and Future Issues of Farmer Adopted On-farm ICT Irrigation Devices
KITAMURA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]
ICT 自動給水栓 を導入した農家の評価と今後の課題の分析
○北村 浩二[農村工学研究部門]
水田作におけるICT自動給水栓を、国営のモデル事業を活用して導入した、農家へのインタビュー調査を行い、ICT自動給水栓に対する農家の評価や今後の課題について、質的研究の手法を用いて分析した。分析には、質的データ分析の手法であるSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いた。
Keyword: ICT,自動給水栓,農家,評価,質的研究,SCAT, , GET PDF=23/2-29.pdf
Analysis of Water Management Records obtained by Irrigation Device with ICT
SAKATA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
ICT型給水装置の管理記録を用いた水管理分析
○坂田 賢[農村工学研究部門]
携帯情報端末による操作可能な給水装置(ICT型給水装置)を用いた稲作水管理の実証試験が全国で実施され,情報通信技術(ICT)の水管理への導入は社会実装段階といえる.営農者が取得したデータを自ら分析できるために,簡易な分析手法が求められる.本研究では, ICT型給水装置の記録データを用いて水管理に占める遠隔操作の比率を求めたところ,ほぼ全ての操作を遠隔で実施できていることが示された.
Keyword: ICT水管理,作業分析,スマート農業, , GET PDF=23/2-30.pdf
発表番号 [2-33]
Examination of Low-Cost Remote Monitoring System for Small Land Improvement District
SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・NAKAGAWA Minami[Ibaraki Prefecture]
小規模土地改良区における低コスト遠隔監視システムの検討
○申 文浩[福島大学]・中川 実南[茨城県県西農林事務所]
近年、農業水利施設の老朽化や施設の高度化による業務の多様化により、土地改良区の負担が増加傾向にあり、維持管理費用の削減につながる省力的な灌漑管理が求められている。本研究では、福島県に中通りに位置する小規模土地改良区を対象に、土地改良区職員自らが設置管理できる汎用性の高い機器を組み合わせ、地区の特徴を考慮した業務の省力化への活用を検討し、現場ニーズに沿った低コストの遠隔監視システムの可能性を示した。
Keyword: 用水管理,灌漑施設,遠隔監視,土地改良区,維持管理, , GET PDF=23/2-33.pdf
発表番号 [2-35]
Drainage water congestion around the drainpipe of subsurface drainage system for paddy fields
YOSHIDA Shuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・KAGEI Yuji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Fujimaki Yosuke[ Niigata Prefectural Agricultural Research Center ]・Chiba Katsumi[School of Project Designs, Miyagi Univ.]・Mochinaga Ryo[Yame Extension and instruction center, Chikugo Agriculture and forestry Bureau, Fukuoka Prefecture]
水田の暗渠吸水管近傍における排水の滞留の実態
○吉田 修一郎[東京大学大学院]・影井 勇次[東京大学大学院]・藤牧 洋介[新潟県農業総合研究所]・千葉 克己[宮城大学]・持永 亮[福岡県筑後農林事務所八女普及指導センター]
暗渠の排水機能を診断する方法として、吸水管上部の圧力分布の計測が提案されているが、本研究では、吸水管への浸入抵抗の増大による周囲での排水の滞留状況を粘土質転換畑での高密度な吸水管周囲部の圧力水頭計測により明かにした。大きな降雨後、吸水管外側の圧力は、40cmから60僂望緇困靴晋紂何日も低下せずに排水が吸水管の外側で滞留し、圧力水頭値は1m程度の距離範囲では、最大20冂度のバラツキに収まった。
Keyword: 地下排水,機能診断,ストックマネージメント, , GET PDF=23/2-35.pdf
発表番号 [2-36]
Quantitative comparison of water permeability near ceramic drainage pipes for functional diagnosis of paddy field underdrain
KAGEI Yuji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・YOSHIDA Shuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・NISHIDA Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・SATO Taro[Itoigawa Regional Development Bureau, Niigata Pref.]
水田暗渠の機能診断に向けた吸水管近傍の通水性の定量比較
○影井 勇次[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・佐藤 太郎[新潟県糸魚川地域振興局]
水田の暗渠の排水能力に影響する要因として、吸水管への浸入抵抗があるが、その実態を現場で実測するのは困難である。本研究では、吸水管径や疎水材の厚み・状態が、吸水管近傍の通水性に及ぼす影響を定量的に比較するための室内実験方法および解析方法を確立した。実験槽の流れを疎水材層はダルシー流、吸水管継手部はオリフィス的流れと仮定した流量モデル式により、それぞれの部分の通水係数の数値化を実現した。
Keyword: 地下排水,浸透流,ストックマネージメント, , GET PDF=23/2-36.pdf
発表番号 [2-38]
Effect of Leveling Accuracy on Water Management for Weed Suppression
SUZUKI Sho[Institute for Rural Engineering, NARO]・WAKASUGI Kousuke[Institute for Rural Engineering, NARO]
抑草を目的とした水管理に均平精度が与える影響
○鈴木 翔[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]
雑草の抑制を目的とした深水管理は一年性雑草などに効果的なことが知られている。一方で、一般的な慣行栽培と比較して用水量などの増加が懸念される。そこで、圃場の均平精度に着目し、その精度と用水量の関係について考察した。均平精度の低い圃場田面を水で覆うことを想定した場合に、その圃場をレーザーレベラーで均平作業した水準の均平精度に向上させることで目標の水位までに必要な用水量を80%削減できることを示した。
Keyword: 深水管理,均平精度,雑草抑制, , GET PDF=23/2-38.pdf
発表番号 [2-41(P)]
Effect of plastic charcoal input on water permeability and retention of converted paddy field soil
Atsushi Marui[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Kenichi Yataya[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Kanta Fukuda[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]・Tsubasa Henmi[Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki university]
プラスチック炭化物が水田転換畑土壌の透水性と保水性に与える影響
○丸居 篤[弘前大学]・矢田谷 健一[弘前大学]・福田 幹太[弘前大学]・逸見 翼[弘前大学]
プラスチック炭化物の混入が水田転換畑土壌の飽和透水係数や容易有効水分量に与える影響を調査した。乾燥密度0.85g/cm3の条件で水田転換畑土壌を充填したポットに、各種炭化物を混入した栽培実験では、PET炭および粒形炭を混入した場合に栽培後の透水性が向上した。乾燥密度0.9 g/cm3の条件において、容易有効水分量はPET炭(3%混入)および粒形炭(3%混入)で保水性の向上が見られた。
Keyword: プラスチック炭化物,透水性,水田転換畑, , GET PDF=23/2-41(P).pdf
発表番号 [2-45]
Study on Evaluation of Irrigation Utilization Including Water Environment and Beneficiary Consciousness in Irrigated Areas of the Underground Dams
NAKANO Takuji[University of The Ryukyus]・NAKAMURA Shiya[University of The Ryukyus]・MORITA Kenji[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・IWASAKI Hisao[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・KUGAI Kazufumi[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・ISHIKI Manabu[Okinawa-hontonanbu Land Improvement District]
地下ダム流域の水環境を含めた灌漑利用と受益者意識の評価に関する研究
○中野 拓治[琉球大学]・中村 真也[琉球大学]・森田 賢治[沖縄総合事務局]・岩 日佐男[沖縄総合事務局]・久貝 一文[沖縄総合事務局]・伊敷 学[沖縄本島南部土地改良区]
事業地域の地下ダム灌漑水は,高収益作物に転換することを可能とし,作物生育の水分補給を通じた生産性の向上と品質の安定・向上に加え,台風等時の除塩や農機具・施設の洗浄等に活用され,地域社会と地域経済の発展や活性化に寄与している.地下水の硝酸性窒素濃度の上昇等による水環境の悪化は認めらないものの,施設栽培圃場では塩類集積や栄養塩の過剰蓄積が生じないように灌水方法や施肥量の管理に留意することが必要である.
Keyword: 地下ダム流域,灌漑利用,アンケート調査,事業効果,水環境, , GET PDF=23/2-45.pdf
発表番号 [2-51]
Movement of Micro-nano Bubbles in Paddy Soil
SASAMOTO Ryota[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・SEKI Kotaro[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・GOTO Yuji[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・KODAIRA Syunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・TAMAKI Masahiko[School of Agriculture, Setsunan University]・KAI Takamitsu[Kurokawa Farm, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
水田土壌中でのマイクロナノバブルの動き
○笹本 涼太[明治大学大学院]・関 航太郎[明治大学大学院]・後藤 優治[明治大学大学院]・小平 俊介[明治大学大学院]・玉置 雅彦[摂南大学]・甲斐 貴光[明治大学黒川農場]・登尾 浩助[明治大学]
世界の平均気温は上昇を続けており,気候変動に影響を与えているメタンの日本での排出は稲作が中心となっている。稲作由来のメタン排出を抑制する方法として水田土壌に空気を供給し好気的条件に晒すことが考えられる。また空気供給の方法としてマイクロナノバブルが近年注目されている。本実験は水田へのマイクロナノバブルの施与効果と水田土壌中でのマイクロナノバブルの移動について明らかにすることを目的とした。
Keyword: 水田灌漑,灌漑施設,水質制御, , GET PDF=23/2-51.pdf
発表番号 [3-1]
Precise confidence interval for annual river loads
Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
年間河川負荷量の正確な信頼区間の提案
○多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
我が国の公共水域で採用されている月1回の定期調査のような低頻度水質モニタリングデータに基づく,年間の河川負荷量の精度の高い推定方法を提案し,実際の水質観測データに対する適用結果を紹介する。この方法は不偏推定量であるHT推定量の持っていた広い信頼区間の課題を解決する,実用上有益なより幅の狭い信頼区間を与えることができ,蓄積された水質データへの利用が期待される.
Keyword: 河川,流出負荷量,信頼区間,LQ式,regression estimator, , GET PDF=23/3-1.pdf
Artificial intelligence as nitrate alert in subsurface dam
Ai Takano[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
人工知能による地下ダム流域の硝酸アラート
○高野 愛[京都大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
本研究では,機械学習により算出した宮古島地下ダム流域の硝酸態窒素濃度の予測値を元に,警戒レベルを発信する人工知能を構築した.12種類の水質項目と経過日数の内,特徴量重要度の上位3項目を説明変数に取り,Extra treesにて硝酸態窒素濃度を予測した.濃度に応じて3段階の警戒レベルを設け,予報結果を色ごとに地図上にプロットした.その結果,半年後までの硝酸態窒素濃度の変動を良好に予報すると判断された.
Keyword: 地下ダム,人工知能,硝酸態窒素,特徴量重要度,アラート, , GET PDF=23/3-2.pdf
発表番号 [3-5]
Turbid water treatment method using naturally derived functional materials
Ryou YAMAMOTO[Technology Research Institute, TODA CORPORATION]・Tooru TANAKA[Technology Research Institute, TODA CORPORATION]
天然由来の機能性資材を用いた濁水処理工法の開発
○山本 凌[戸田建設(株)技術研究所]・田中 徹[戸田建設(株)技術研究所]
農地では降雨等の影響で細粒度を含んだ濁水が河川、湖沼等に流出しやすく水域環境への影響が危惧されている。そこで農業濁水の土粒子除去を目的として、農業排水路等に設置する天然パルプ製ろ材の開発を進めている。本報告では資材AとBからなる開発品の土粒子除去性能について報告する。結果として、天然パルプ製資材が濁度低減効果を有すること、資材Bの配合割合が多い程、濁度の低減効果が高いことが明らかとなった。
Keyword: 農業濁水,濁水処理,環境配慮,機能性資材,パルプ, , GET PDF=23/3-5.pdf
発表番号 [3-12]
Applicability of the method for evaluating the underground impermeable wall of subsurface dam using tidal response of groundwater levels
SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUMOTO Yuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位の潮汐応答分析による地下ダム止水壁機能評価法の適用性
○白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・福元 雄也[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]
南西諸島には,透水性の地層が広く分布し河川ができず農業用水源を地下水に頼る地域がある。塩水浸入阻止型地下ダムでは,管理者は建設時に貯留域深部に残留した塩水の分布を定期的な一斉測定により把握し,地下ダムの止水機能を確認しながら農業用水源として運用している。本報告では,地下水位の潮汐応答分析による塩水浸入阻止型地下ダム止水壁の機能評価手法を開発する中で,その適用性について検討した結果を報告する。
Keyword: 塩水浸入阻止型地下ダム,地下水位,連続時系列観測,機能評価, , GET PDF=23/3-12.pdf
発表番号 [3-13]
Proposal of an index to evaluate rainwater storage in irrigation pond
YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・KOJIMA Hajime[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・LEE Sangyoon[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]・MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]
ため池の雨水貯留効果に関する評価指標の提案
○吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・眞木 陸[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業用ため池の流域治水に資する雨水貯留効果を評価するために、一連降雨時の洪水流入ピーク付近の時間帯において求めた貯水増加量の最大値による新たな指標を提案した。流域比の異なるモデルため池を対象にした評価の試行では、従前の指標である洪水ピーク低減率については流域比の大きなため池では洪水調節効果が認められなかった一方、提案した新たな指標では、流域比の大きなため池においても効果が認められる結果となった。
Keyword: ため池,洪水流出,洪水調節,流域治水, , GET PDF=23/3-13.pdf
Evaluation of selected irrigation ponds with effective flood mitigation by water release
Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定とその評価
○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の推定に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式によるピーク低減率の推定精度が良好であることを示した.また,簡易推定法によるピーク低減率と流域面積の関係図に基づきピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を適用し,事前放流の実施効果が大きいため池が簡単かつ確実に選定できることを示した.
Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, , GET PDF=23/3-15.pdf
発表番号 [3-18]
Prediction of breach in earth-fill dams due to heavy rain by GPR and RSM
Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Yimeng CHEN[Okayama University]
○Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Yimeng CHEN[Okayama University]
応答曲面法(RSM)とガウス過程回帰(GPR)法を使って、ため池の豪雨による決壊確率を求めた。最初に,厳密法により,ため池の破堤確率を算出した。次に,計算の効率化を目指して,最大流量と設計流量を説明変数とし、破堤確率の応答曲面式を作成した。応答式の予測値と真値の誤差が大きくなり、RSM法は適切でないと判断され,GPR法を適用した結果,破堤確率を予測精度が向上した。
Keyword: ため池,越流確率,応答曲面,GPR, , GET PDF=23/3-18.pdf
発表番号 [3-20]
Categorizing agricultural reservoirs based on flood control effects on residential areas
AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUBOTA Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムの分類手法
○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・眦帖^〆士[農村工学研究部門]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]
全国277基の農業用ダムを対象に,洪水調節に最大限確保する容量の相当雨量とダム集水面積比が0.1以上の範囲までの下流域の人口について分析した.その結果,例えば相当雨量80mmおよび人口5000人の閾値により,居住地域に対する洪水調節効果が高い農業用ダムを分類できた.各ダムの分類に応じて,相当雨量の増強を図ることにより,居住地域の治水安全に対する農業用ダムの貢献度を向上できると考えられる.
Keyword: 農業用ダム,事前放流,流域治水, , GET PDF=23/3-20.pdf
発表番号 [3-22]
Modeling of water distribution systems in a pipeline area and surplus water estimation
SAWATA Akihiko[]・MASUMOTO Takao[Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]
パイプライン主体地区における配水方式のモデル化と余剰水算定
○沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・増本 隆夫[秋田県立大学]
分布型水循環モデルへのパイプライン配水方式の導入を試み,これを活用して特定地区での農業水利用上の余剰水の算定法を考案した.そこでは能代地区において,需要主導型の送水構造等を提案し,モデルの改良を行った.さらにモデルによる計算送水量と実測送水量の比較から,余剰水の算定法を示した.今後,実際の現場での余剰水低減に向けたモデルの水管理への活用を課題とし,水利用高度化が流域に及ぼす影響の評価等へ繋げる.
Keyword: 管水路,需要主導型,無効放流,水利用高度化,省力化, , GET PDF=23/3-22.pdf
発表番号 [3-27]
Development of hydraulic model to support operation of agricultural water facilities during heavy rainfall
FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHINAGA Ikuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・AZECHI Issaku[Graduate School of Bioresources, Mie University]
豪雨時の農業水利施設操作支援に向けた水理モデルの構築
○福重 雄大[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[三重大学大学院]
農業水利施設の操作支援モデルの構築に向けて,水門操作に特徴がある低平農業地区を対象に,実際に行われている水門操作を考慮して現地ハイドログラフの再現を試みた.さらに,構築したモデルを用いていくつかの水門操作シナリオで計算を実行し,排水路水深に対する水門操作の影響と,湛水被害を軽減するための水深コントロールの可能性について検討した.
Keyword: 施設操作支援,事前排水,排水解析,水門操作, , GET PDF=23/3-27.pdf
The abundance of forests of green nature and sponge effects in Shirakami mountain range and its vicinities
NABESHIMA Akira[Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・SATO Yuri[Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・SAWATA Akihiko[]・MASUMOTO Takao[]
白神山地周辺にみる森林の豊かさとスポンジ効果
○鍋島 晶[秋田県立大学]・佐藤 祐利[秋田県立大学]・沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・増本 隆夫[秋田県立大学]
森林の浸透能力と土壌が持つ水分保持能力に着目し、まず森林下部が持つ保水力を評価した。さらに、樹木の遮断保水機能等を考慮するための森林植生や管理状態を関連づけて、森林全体の保水力の解析を試みた。その結果、各種森林にはある程度のスポンジ効果が見られ、特にそれが高く顕著なのは管理の行き届いた人工杉林であるといえた。さらに、保水性を考える上では、礫の存在が保水力に関連した森林の特徴であると推察した。
Keyword: 白神山地,インテークレート試験,土壌水分曲線(保水曲線),人工杉林,ブナ林, , GET PDF=23/3-29.pdf
発表番号 [3-31(P)]
How do observed data of discharge reflect the properties of experimental catchments?
TAKASE Keiji[]・OGURA Akira[Ishikawa Prefectural Foerst Research Center ]
流出量観測データは流域特性をどのように反映しているのだろうか?
○高瀬 恵次[石川県立大学・(株)ホクコク地水]・小倉 晃[石川県農林総合センター林業試験場]
流出量の観測は、様々な水に関わる計画・設計や気象変動など諸環境の変化が水循環に与える影響を評価する上で重要である。とくに、谷の収斂する地点で観測される流出量データは、その集水域内で生ずる流出特性だけでなく土壌特性、さらには蒸発散特性など多くの流域特性を反映する貴重なデータである。本研究では、筆者らが観測を行ってきた4流域の流量データを解析し、それぞれの流域の特性と比較・検討した。
Keyword: 流出特性,蒸発・蒸発散,水収支・水循環, , GET PDF=23/3-31(P).pdf
発表番号 [3-32]
Groundwater level fluctuation analysis and anomaly detection in Tedori River alluvial fan by Gaussian process regression
CHONO Shunsuke[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・TAKEDA Fumi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・FIJIHARA Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・ICHION Eiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
ガウス過程回帰による手取川扇状地の地下水位変動解析と異常検知
○長野 峻介[石川県立大学]・竹田 富美[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
地域の水資源利用に影響を与える特異的な地下水位変動を,機械学習による異常検知手法を用いて検出することを目的として,ガウス過程回帰により地下水位変動をモデル化し,石川県の手取川扇状地での地下水位変動について分析を行った.その結果,大規模な地下水位低下が発生した2015年において,モデルの予測分布に対する実測値の標準化残差がマイナス側へ長期に変動する特異的な傾向が確認された.
Keyword: 地下水,機械学習,異常検知, , GET PDF=23/3-32.pdf
発表番号 [3-38]
Bias correction for climate prediction information based on metastatistical extreme value distribution
メタ統計的極値分布による気候予測情報のバイアス補正
本研究では,気候予測情報を活用した排水事業等を想定し,気候予測情報(降雨量)を用いた確率雨量の算出を目的として,限られた降雨データから確率雨量を安定的に推定することができるMEV分布を用いたバイアス補正手法の検討を行った.検証の結果,本手法は実用に耐える精度と安定性を有していると判断した. 特に,安定性に関しては,限られた実測値に基づく補正においても,高い安定性を確保することができると考えられる.
Keyword: 極値解析,水文統計,メタ統計的極値分布,バイアス補正,d4PDF, , GET PDF=23/3-38.pdf
Estimating Evapotranspiration Rate using Soil Moisture Profile in a Converted Heavy Clay Paddy Field
NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]・SATO Taro[Itoigawa Regional Promotion Bureau, Niigata Pref.]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]・YOSHIDA Shuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
土壌水分鉛直分布を使った重粘土水田転換畑における蒸発散速度の推定
○登尾 浩助[明治大学]・佐藤 太郎[新潟県糸魚川地域振興局]・千葉 克己[宮城大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]
転換畑での適切な作物管理を行うためには,蒸発散量の把握が重要である.新潟県五泉市の暗渠排水施設を使った地下灌漑が可能な転換畑で実験した.オクラ播種前に深さ0.3 mの無材補助暗渠を0.65 m間隔で施工した.蒸発散速度の推定には,土壌水分量の鉛直分布による水収支法とPriestley-Taylor(P-T)法を使った.根群域からの急激な排水が昼間に起きた日を除いて,水収支法はP-T法と良く一致した.
Keyword: 水分移動,保水性,特殊土壌,畑地灌漑,地下排水, , GET PDF=23/4-2.pdf
Comparing soil water movement in two raised-bed soils having different soil physical charactristics under the cultivation of asparagus
Y. Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Y. Yanai[Institute of Vegetable and Floriculture Science, NARO]・M. Yamaji[Kagawa Prefectural Agricultural Experiment Station]・T. Ikeuchi[Kagawa Prefectural Agricultural Experiment Station]・H. Yoshikoshi[West Region Agricultural Research Center, NARO]・T. Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]
土壌物理性が異なる2つのアスパラガス枠板式高畝栽培圃場の土壌水分動態の比較
○岩田 幸良[農村工学研究部門]・柳井 洋介[野菜花き研究部門]・山地 優徳[晃和調査設計(株)]・池内 隆夫[晃和調査設計(株)]・吉越 恆[西日本農業研究センター]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]
アスパラガスの枠板式高畝栽培(高さ40〜60 cm の畝の上でアスパラガスを栽培する方法)について、最適な灌漑水量を決定することを目的として、水田転換畑圃場(低地土)と畑圃場(黒ボク土)で土壌水分動態の観測を実施した。水田転換畑圃場では高畝中央部が飽和状態になり、湛水した水が徐々に水平方向に移動することが確認された。一方、黒ボク土畑圃場では多量に灌水しても湛水せず、鉛直方向の水移動が卓越した。
Keyword: 圧力水頭,透水係数,灌漑, , GET PDF=23/4-3.pdf
Overwintering measures for olives in cold regions: Development of a technology to warm the entire tree in winter.
Chihiro Handa[Ishikawa Prefectural University]・Toshihiko Momose[Ishikawa Prefectural University]
雪国オリーブの越冬対策:冬の樹木全体を加温する技術の開発
○伴田 千紘[石川県立大学]・百瀬 年彦[石川県立大学]
石川県能登地方には耕作放棄地が多く存在している.その再利用法としてオリーブ栽培に着目した.能登のような寒冷地でオリーブ栽培を行うには一工夫が必要であると考えられる.地温は樹木生育にとって重要な要素の1つである.これまで,地中熱とヒートパイプを利用して,冬の根域を加温する技術の開発を行ってきた.そこからさらに,凍害を防ぐため地上部の加温にも挑戦する.本研究では,ヒートパイプを改良し加温性能を調べた.
Keyword: 土壌の熱的性質(土壌物理), , GET PDF=23/4-5.pdf
発表番号 [4-6(P)]
Effects of rice straw residue on soil moisture and temperaturecondition in early winter direct?sowing cultivation of paddy rice
Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science]・Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science]・Satoko OIKAWA[Aomori Industrial Technology Center]・Toshiyuki KIMURA[Aomori Industrial Technology Center]
稲ワラ残渣の有無が初冬乾田直播水稲栽培における土壌水分・地温に及ぼす影響
○加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・及川 聡子[青森県産業技術センター農林総合研究所]・木村 利行[青森県産業技術センター農林総合研究所]
津軽地域を対象に,初冬乾田直播水稲栽培において稲ワラ残渣すき込みの有無が消雪後入水前までの土壌水分,地温に及ぼす影響を検討した.ワラすき込み1 年目において,ワラ残渣有り区は降雨後の排水が速く進む傾向があった.また,ワラ残渣有り区ではワラ残渣無し区と比較して,5 月中旬以降,地温の上昇率が大きくなった.稲ワラすき込みによって,土壌間隙率や微生物による有機物分解速度が増加したことが推察される.
Keyword: 初冬乾田直播水稲栽培,稲ワラ残渣,耕起法,積雪寒冷地, , GET PDF=23/4-6(P).pdf
発表番号 [4-7(P)]
Soil organic carbon content and aggregate stability
Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Takuhei Yamasaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shohei Yamaguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
土壌有機炭素含量と団粒安定性に関する研究
○西村 拓[東京大学大学院]・山崎 琢平[東京大学大学院]・山口 修平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]
国内10地点の土壌を用いて,従来法としてのYodar篩別法とISO 10930:2012 の元となったBissonnais(1996)の手法で耐水性団粒試験を行い,土壌中の有機炭素含量と団粒の平均重量直径の関係を検討した.従来法やスレーキングが生じる急速湿潤では有機炭素量と団粒径に関連は見られなかったが,膨潤の寄与を評価する低速湿潤や機械的な外力を加えた後の団粒径は有機炭素量と高い相関を示した.
Keyword: 耐水性団粒,平均重量直径,スレーキング,膨潤, , GET PDF=23/4-7(P).pdf
発表番号 [4-11]
How should we determine soil hydraulic and thermal properties necessary for estimating future soil environment?
Juri ASANO[Greduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Yuki KOJIMA[Faculty of Engineering, Gifu University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Sciences, Hirosaki University]・Takumi SUZUKI[Greduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Kohji KAMIYA[Faculty of Engineering, Gifu University]
土壌環境の将来予測における土壌水理・熱特性推定法の検討
○浅野 珠里[岐阜大学大学院]・小島 悠揮[岐阜大学]・加藤 千尋[弘前大学]・鈴木 拓実[岐阜大学大学院]・神谷 浩二[岐阜大学]
気候変動による土壌への影響評価を面的に行う際に,対象地域全体の土壌特性値を測定することは困難である.本研究では,日本土壌インベントリーから得た土壌情報から計算に必要なパラメータの推定を行った.その結果,実測で得たパラメータと推定したパラメータで将来予測値は異なるが,将来変化量は両パラメータで同程度となった.現在からの変化量を検討する場合には推定したパラメータの使用が可能であることが示された.
Keyword: 気候変動,PTF,土壌水分量,地温, , GET PDF=23/4-11.pdf
Estimation of salinity stress response function of Tomato using numerical models
Daiki Komatsu[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land research Center, Tottori University]
塩ストレス応答関数の推定方法の数値実験による信頼性検討
○小松 大騎[鳥取大学大学院連合]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
巨視的吸水モデルによる蒸散量の数値解析にはストレス応答関数の決定が不可欠である.ポット実験によるストレス応答関数の測定法は既に示されているが,その信頼性は十分に検討されてこなかった.そこで本研究では,数値モデルを用い,仮想の条件下における塩ストレス応答関数の数値実験を行うことで,ポット実験を用いた塩ストレス関数の推定が有効であるか検討を行った.
Keyword: 数値モデル,灌漑,トマト, , GET PDF=23/4-14.pdf
発表番号 [4-15(P)]
Numerical analysis to evaluate availability of surface temperature data for unsaturated hydraulic conductivity estimation
Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]
数値実験による不飽和透水係数推定に対する地表面温度データの有効性の検討
○坂井 勝[三重大学大学院]
畑地の不飽和透水係数推定法に,地表面温度測定に対し,土中水分・熱移動の数値解析を適用する方法がある。この手法は,サーモグラフィ搭載UAVによる空間分布の評価にも応用が期待できるが,UAVでは観測数は一日数点程度に限られる。本研究では,観測数が限られた温度データの透水係数推定への有効性について,数値実験で評価した。その結果,減率蒸発段階の1回の観測でも,透水係数推定が可能であることが示唆された。
Keyword: 土中水分・熱移動,不飽和透水係数,地表面温度,HYDRUS-1D,逆解析, , GET PDF=23/4-15(P).pdf
発表番号 [4-19]
Development and evaluation of soil gas measurement system for an artificial macropore of the shaft tillage method
Koharu Tasaki[Graduate school of Agriculture, Saga Univ.]・Ieyasu Tokumoto[Faculty of Agriculture, Saga Univ.]・Shujiro Komiya[Max Planck Institute for Biogeochemistry]・Kosuke Noborio[Faculty of Agriculture, Meiji Univ.]
局所耕うん法における人工マクロポア内の土壌ガス計測システムの構築・評価
○田崎 小春[佐賀大学大学院]・徳本 家康[佐賀大学]・小宮 秀治郎[Max Planck Institute for Biogeochemistry]・登尾 浩助[明治大学]
局所耕うん法の人工マクロポアは,土壌有機物分解速度や大気と土壌間のガス交換に影響すると考えられる.しかし,人工マクロポアのような土中の微小間隙内の土壌ガス濃度の計測手法は確立されていない.本研究では,人工マクロポア内のCO2ガス濃度計測システムの構築およびCO2校正ガスを用いた評価を行った.本システムにおける計測値は,0〜8000 ppmの濃度範囲においてCO2校正ガス濃度とおおよそ一致した.
Keyword: CO2,土壌ガス交換,密集根群, , GET PDF=23/4-19.pdf
Estimation of soil moisture content by GNSS-IR for wet soil
KOBAYASHI Daiki[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・AOKI Shinsuke[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・KODAIRA shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・MARUO Yuichi[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・SATO Naoto[School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
湿潤土壌でのGNSS-IRによる土壌水分量の推定
○小林 大樹[NTTアクセスサービスシステム研究所]・青木 伸輔[明治大学研究・知財戦略機構]・小平 俊介[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学研究・知財戦略機構]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
研究例の存在しない湿潤土壌へのGNSS-IRの適用を試みた。乾燥土壌の研究例の通りにGNSSで計測したSNRから位相φを求めて体積含水率θ との関係を検証した。その結果、湿潤土壌では、φ とθの相関は低く、φ とθの傾きも一定ではなかった。 φ以外のパラメータからθを推定することも含めて、湿潤土壌へのGNSS-IR適用に向けては解析手法の見直しが必要であることがわかった。
Keyword: 土壌水分計測,GNSS-IR,GPS-IR,マイクロ波, , GET PDF=23/4-28.pdf
発表番号 [4-29]
Development of soil moisture estimation method using GNSS satellite signals
Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Naoya Kadota[University of Guelph・Graduate School of Sustainability Science, Tottori Univ.]・Chika Yamada[Dainichi Consultant Inc.]・Haruyuki Fujimaki [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Kosuke Noborio[Meiji Univ.]・Yasushi Mori[Okayama Univ.]
GNSS衛星信号を用いた土壌水分推定手法の開発
○齊藤 忠臣[鳥取大学]・門田 直哉[University of Guelph・鳥大院]・山田 千翔[大日コンサルタント(株)]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]
安価なGNSS信号受信システム作成し,得られるマルチパスデータの解析から土壌水分を推定することを目的とした.圃場にアンテナ高1.6 mのGNSS信号受信システムを設置した.取得した衛星データから信号対雑音比(SNR)や衛星仰角抽出して解析を行った.結果より,反射体高さHが実測の水分と強い負の相関を示した.相関式に各衛星データから得られるHを代入することで,概ねよい精度で水分を推定することができた.
Keyword: GPS,広域土壌水分,マルチパス, , GET PDF=23/4-29.pdf
Non-Destructive and Non-Contact Detection of Water Leakage Waves using a Water Hammer Phenomenon
Kazuki KITSU[Niigata Prefectural Ministry of Agriculture]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tomohiro KITANOHARA[Obayashi Road Corporation]・Jun HONMA[Obayashi Road Corporation]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
水撃作用を利用した漏水波の非破壊・非接触検出
○木津 和樹[新潟県(旧新潟大学)]・萩原 大生[新潟大学大学院]・北野原 朋宏[大林道路(株)]・本間 順[大林道路(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
パイプラインは,合理的な水配分が可能であるといった利点から,幅広い分野で利用されている.近年パイプライン事故は増加傾向にあり,定量的な診断法の開発が喫緊の課題である.筆者らは,3次元画像解析を用いて実構造物における水撃圧発生時の管材変形の同定を検討している.本研究では,画像解析によって水撃圧発生下における漏水の有無を非破壊・非接触で検出することを目的とする.
Keyword: パイプライン,漏水現象,非破壊検査,画像解析,水撃圧, , GET PDF=23/4-32.pdf
Development of Leakage Detection Method by Water Hammer Wave Reflection in Irrigation Pipeline - First Latter moving average difference method -
Takuya SHIMIZU[Graduate School of Agriculture,TUAT]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, TUAT]・Yudai FUKUSHIGE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Issaku AZECHI[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yohei ASADA[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
水撃圧波形を利用したパイプライン漏水検知手法の現場適用技術の開発-前後移動平均差法について-
○清水 拓哉[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・福重 雄大[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[三重大学大学院]・浅田 洋平[筑波大学]
本研究では、浅田らの開発した水撃圧波形を利用したパイプライン漏水検知手法において管構造由来の反射波の影響を軽減するために前後移動平均差法を導入し、模型実験により有効性を検証した。具体的に、漏水位置は上流端から750.34m、下流端で計測した幹線流量は約0.075L/sec、漏水量は3パターンで実験をした。その結果、漏水部からの反射波を抽出することができたが、実験系固有の圧力低下も同様に抽出された。
Keyword: 漏水検知,圧力変動,ストックマネジメント, , GET PDF=23/4-33.pdf
Drainage analysis modeling to operate lifted weirs for reuse of return flow
Atsuki Iwase[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toru Nakada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kyoji Takaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
反復利用堰上げゲートの操作を判断するための排水解析モデルの構築
○岩瀬 充季[東京大学大学院]・中田 達[農村工学研究部門]・高木 強治[東京大学大学院]
低平水田地帯では、農業排水路をゲートで堰上げ反復利用して水資源を確保しているが、洪水リスク低減のためゲート管理が負担となっている。本研究では排水路内のゲート操作を支援する手法構築を目的として、可動ゲートを有する排水路の流れを表現する排水解析モデルを構築した.シナリオ分析により、対象地区では日常的な降雨でもゲート操作を必要とするような、安全側に配慮した管理が行われていることが明らかとなった。
Keyword: ゲート操作,反復利用,洪水リスク,渇水リスク, , GET PDF=23/4-34.pdf
発表番号 [4-39]
Gate Opening Detection Methodology by Semantic Segmentation
Toru Nakada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masahiko Shimazaki[Institute for Rural Engineering, NARO]
セマンティックセグメンテーションによるゲート開度検出手法の開発
○中田 達[農村工学研究部門]・島崎 昌彦[農村工学研究部門]
監視カメラで水路の水面とゲートを撮影し、水位とゲート開度を推定するシステムを構築した。画像解析にはDeepLabV3+によるセマンティックセグメンテーションを適用した。水面とゲートの検出精度は高く、現地試験での水位推定でも平均絶対誤差3.9cmと、比較的正確な結果が得られた。カメラ一台で水位計二箇所およびゲート開度センサを代替することができれば、通常時の利水管理においても実用化が期待できる。
Keyword: 水門,施設管理,画像解析,AI, , GET PDF=23/4-39.pdf
発表番号 [4-44]
Development of a new multi scale current simulator using two-way nested variable mesh
FUJITA Mutsumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・KINOSHITA Tsuguki[Ibaraki University]
バリアブルメッシュにTwo-wayネスティング手法を適用した新たな流動シミュレーションの開発
○藤田 睦[農村工学研究部門]・木下 嗣基[茨城大学]
沿岸域の流れは,湾の形状などに起因する大きなスケールの流れによって支配されるが,局所的な地形等による影響も受ける.一方,水温や塩分などは局所的な変化が広域に影響を与えることもあり得る.このような複雑な数値解析を行う手法は確立していない.そこで,バリアブルメッシュをネスティングする新たな手法を提案し,その効果を検証した.その結果,既存の手法よりも妥当な結果となることが示された.
Keyword: 数値流体力学, , GET PDF=23/4-44.pdf
発表番号 [5-2]
Small Shaking Table Model Test of Fill Dam with Impervious Function
MORI Hiroshi[Hirosaki University]・TAKABE Yuta[Hirosaki University]
遮水性機能を伴ったフィルダムの小型振動台模型実験
本研究は、遮水機能等を伴った各種フィルダムの耐震性評価を小型振動台模型実験装置にて実施し、フィルダムの破壊挙動を検討する。強度の強いコア部を持つゾーン型や中心遮水壁型、補強材を敷設したケースは盛土天端での沈下を抑制できる可能性を示した。特に、補強材盛土の場合は天端の沈下開始は他のケースより遅く、天端部に発生したせん断帯の進行を補強材により妨げているため、一定程度の耐震性効果を確認することができた。
Keyword: フィルダム,耐震性評価,振動台模型実験, , GET PDF=23/5-2.pdf
発表番号 [5-3]
Dynamic centrifugal model tests for earth dams retrofitted with a GCL
Ruka IKEBATA[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering , NARO]・Tun Tun Win[Tokyo Soil Research Co ., Ltd.]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]
ベントナイト系遮水シートを用いて改修されるため池の遠心模型振動実験
○池端 瑠香[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学大学院]・泉 明良[農村工学研究部門]・Tun Tun Win[(株)東京ソイルリサーチ]・澤田 豊[神戸大学大学院]
近年,ベントナイト系遮水シートを用いたため池改修が採用されているが,その設計手法は未確立である.そこで,本研究では,遠心模型振動実験を行い,シートの敷設勾配,シート上流側の固化改良が堤体の耐震性に及ぼす影響を検討した.その結果,シートの敷設勾配が堤体の耐震性に及ぼす影響は小さいが,上流側の変形メカニズムが変化する可能性があること,シート上流側のセメント改良は耐震性向上に有効であることが分かった.
Keyword: ため池,遠心模型振動実験,ベントナイト系遮水シート,固化改良, , GET PDF=23/5-3.pdf
発表番号 [5-4]
Centrifugal model tests of stabilization method using permeability soil improvement for embankment.
NISHIO Tatsufumi[HAZAMA ANDO CORPORATION]・ADACHI Yuji[HAZAMA ANDO CORPORATION]・IZUMI Akira[Institute for Rural Engineering, NARO ]
透水性改良体によるため池の安定化工法に関する遠心模型実験
○西尾 竜文[(株)安藤・間]・足立 有史[(株)安藤・間]・泉 明良[農村工学研究部門]
近年,豪雨や地震などの自然災害の頻発化,大規模化よりため池の被害が増加している。平成23年東北地方太平洋沖地震や平成30年7月豪雨では複数のため池が被害を受けている。このような背景から透水性改良体を用いたため池の安定化工法を開発している。遠心模型実験による効果確認の結果,浸透時には堤体内水位を約20%低下でき地震時には下流側のすべり破壊を抑制し堤体天端沈下量を約54%低減できることが確認できた。
Keyword: ため池,浸透,地震,遠心模型実験, , GET PDF=23/5-4.pdf
発表番号 [5-5]
Model experiment on seismic reinforcement of reservoir embankment by deep mixing method
OYAMA Yuki[Takenaka Civil Engineering & Construction Co., Ltd.]・MORI Moritada[Takenaka Civil Engineering & Construction Co., Ltd.]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
深層混合処理工法によるため池堤体の耐震補強工法に関する模型実験
○尾山 雄基[(株)竹中土木]・森 守正[(株)竹中土木]・澤田 豊[神戸大学大学院]
地震によるため池堤体の崩壊メカニズムには,堤体内に水みちが形成されることに起因する滑り破壊,堤体基礎地盤のせん断変形(液状化)に起因する沈下がある.深層混合処理工法による地中連続壁構築により,堤体の滑り破壊やせん断変形が抑制され耐震性向上が期待できる.そこで深層混合処理工法によるため池堤体の耐震補強の有効性を検証するため模型振動実験を実施した.
Keyword: ため池,深層混合処理工法, , GET PDF=23/5-5.pdf
発表番号 [5-7]
Long-term Monitoring of Soil Moisture at the downstream slope of the Old Reservoir
MATSUI Moe[ Sanin Kaihatsu Consultant Co., LTD.]・SATO Mari[Academic Assembly, Shimane University]・NAKAMURA Naoki[ Sanin Kaihatsu Consultant Co., LTD.]
ため池堤体下流法面における土壌水分量の長期計測
○松井 萌[山陰開発コンサルタント(株)]・佐藤 真理[島根大学]・中村 直樹[山陰開発コンサルタント(株)]
老朽ため池はパイピングが発生していても管理者の自主対策のみで使用が継続されている状況が散見される.パイピングの進行等を把握することを目的に,土壌水分センサーを用い土壌水分量をモニタリングした.本研究では土壌水分センサーの設置範囲を水平方向に広げ,堤体全体の土壌水分量の変動を調査した.1年程度の計測期間のうち,代かき期には貯水位低下と土壌水分量の変動が連動する可能性を捉えた.
Keyword: 地下浸透・地下水流動, , GET PDF=23/5-7.pdf
発表番号 [5-11]
Seismic evaluation of earth-dam using Level2 earthquake
Kazuaki Hashimoto[Nippon Koei Co., Ltd.]・Hiroki Ishikawa[Nippon Koei Co., Ltd.]
ため池堤体のレベル2 地震動に対する耐震性能評価
橋本 和明[日本工営(株)]・○石川 裕規[日本工営(株)]
滋賀県のため池における耐震に対する安定性評価は,レベル1 地震動に対して円弧すべりによる安定解析を行い,必要な場合に耐震対策計画を行う.本報告では,ニューマークD 法1) 2)を用いて,レベル1 地震動対策計画断面のレベル2 地震動に対する耐震性能評価を実施した事例を紹介する.
Keyword: ため池,レベル2地震動,ニューマークD法,レベル1 地震対策, , GET PDF=23/5-11.pdf
発表番号 [5-14]
Surrogate model for liquefaction analysis based on POD
Shin-ichi NISHIMURA[Okayama University]・Tomohiro Nitta[Nishimatsu Construction CO. LTD.]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]
PODに基づいた液状化解析の代替モデル
○西村 伸一[岡山大学]・新田 智大[西松建設(株)]・柴田 俊文[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]
構造物のレベルII地震に対する耐震照査が進められてきたが,その中でも,海岸堤防に対しては,液状化解析が重要な位置を占める.本研究は,液状化解析の簡易的手法を提案することが目的である.液状化FEM解析では,多くのパラメータを必要するが,当然少ない方が実用的である.そのため,ここでは,固有直交分解に基づいたモデル化を行い,その精度について検討を行っている.
Keyword: 代替モデル,液状化模型実験,液状化解析, , GET PDF=23/5-14.pdf
発表番号 [5-17]
Basic study on the compression property of tire tips mixed soil-Quantitative evaluation of compressive component by rod-stack model tests-
KIMATA Takashi[Osaka Metropolitan University]・NAKATA Ryo[CTI Engineering Co., Ltd.]・KUDO Yosuke[Osaka Metropolitan University]
タイヤチップ混合土の圧縮特性に関する基礎的研究−積層体模型実験による圧縮成分の定量的評価−
○木全 卓[大阪公立大学大学院]・中田 遼[(株)建設技術研究所]・工藤 庸介[大阪公立大学大学院]
タイヤチップ混合土の圧縮特性を解明するため、ゴム・アルミ積層体の圧縮試験をDIC解析で分析するとともに,全体の圧縮量の予測も行った。その結果,間隙が密になると積層体を構成するゴム棒要素の変形が抑制されることや,変形性粒子の移動に関する付加成分は圧縮がある程度進んでから現れることなどが示された。また,混合土全体の圧縮量についてもここまでに得られている知見で概ねうまく予測できることが示された。
Keyword: 混合土,圧縮特性,積層体模型実験, , GET PDF=23/5-17.pdf
発表番号 [5-18]
Strength characteristics of soil with fixed CO2 gas
Terui N.[Iwate Prefectural Office]・Ishiko Y.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Nakano A.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
CO2ガスを固定化した土の強度特性
照井 紀之[岩手県]・○石生 有希[九州大学大学院]・中野 晶子[九州大学大学院]・金山 素平[九州大学大学院]
本研究では,廃棄カキ殻とCO2を有効活用した土の固化処理方法を検討した.カキ殻の燃焼処理を行うことで炭酸水との反応が促進され,より多くのCO2を吸収することがわかった.供試体の一軸圧縮試験結果から,混合比が0.5:1,通水溶液が炭酸水,養生日数7日間が最適な条件であることが判明した.固化供試体の構造観察から,間隙に析出する炭酸カルシウムの量が一軸圧縮強度に関係していることがわかった.
Keyword: 廃棄カキ殻,CO2ガス,一軸圧縮強度,SEM,EDS, , GET PDF=23/5-18.pdf
発表番号 [5-19]
Effects of Triaxial Test Specimen Diameter on the Soil Shear Strength
MATSUSUE Shinya[NTC Consultants Inc]・MIYACHI Riho[NTC Consultants Inc]
三軸圧縮試験供試体径がせん断強度に及ぼす影響
○松末 慎也[NTCコンサルタンツ(株)]・宮地 里歩[NTCコンサルタンツ(株)]
「供試体径の違いによるせん断強度の検証」をテーマとして、前提条件となる供試体作成時の試験粒度や密度条件の設定方法に着目し、各手法の適用性について検討、報告する。試験試料は,Aダムのロック材(玄武岩)とBため池の旧堤体材料(礫混じり粘性土)とし、その三軸圧縮試験結果は文献に示される「供試体径が大きいほどせん断強度は小さくなる」傾向は確認されないため、その要因についても報告する。
Keyword: 土の静力学的性質,圧密・締固め, , GET PDF=23/5-19.pdf
発表番号 [5-23]
Variational Multi-scale Stabilized Space-Time Finite Element Method for Simulating Overtopping Failure of Embankment
Sharma VIKAS[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
○Sharma VIKAS[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
多孔質中の浸透流と流体領域における非圧縮性流れの連成解析は,越流侵食に対する堤防のリスク評価にとって重要となる。浸透流とナビエ・ストークス流では流れの特徴が異なり,有限要素法による二つの流れの同時解析は現在においても困難を伴う計算となる。本研究の目的は,多孔質領域と流体領域における連成流れの同時計算を安定的に行うための有限要素法を開発することにあり,本稿ではその安定化法と数値解析結果について示す。
Keyword: Space-Time FEM,Multiscale,Darcy-Brinkmann, , GET PDF=23/5-23.pdf
発表番号 [5-24]
Velocity-based Finite Element Method Controlling Time-integration Properties for Dynamic Response Analysis
Kazunori FUJISAWA[Kyoto University]・Yuki KURODA[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Vikas SHARMA[Kyoto University]
時間積分特性を制御できる動的応答解析のための速度型有限要素法
○藤澤 和謙[京都大学]・黒田 有紀[農林水産省]・シャルマ ビカス[京都大学]
大地震を想定したレベル2地震動に対する地震応答解析には,これまで以上に安定かつ高精度な時間積分法が要求される.時間方向にも有限要素を利用するSpace-Time有限要素法(ST/FEM)はこのための強力な手法となるが,時間積分特性を制御することができない.本稿では,ST/FEMによる固体の動的応答解析を一般化し,精度を落とすことなくDissipation等の時間積分特性を制御できる手法を提案する.
Keyword: 動的応答解析,時間積分,スペクトル半径, , GET PDF=23/5-24.pdf
発表番号 [5-25]
Seismic Reinforcement Design of Agricultural Road Bridge Piers Located in Retarding Basin
Junki Funayama[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]・Hitoshi Ito[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]・Toru Kanda[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]・Fumihiko Tsuchihashi[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]・Kenji Ishimaru[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]
遊水地内に位置する農道橋の橋脚耐震補強設計
○舟山 淳起[八千代エンジニヤリング(株)]・伊藤 均[八千代エンジニヤリング(株)]・神田 通[八千代エンジニヤリング(株)]・土橋 文彦[八千代エンジニヤリング(株)]・石丸 健次[八千代エンジニヤリング(株)]
遊水地内に位置する農道橋の2柱式RCラーメン橋脚を対象に耐震補強設計を実施した。設計では、実挙動をより正確に把握することで補強量を最適化するため動的照査法を適用した。柱の巻立て補強工法は、じん性補強及びせん断補強を目的に炭素繊維巻立て工を採用した。加えて、柱間のフーチング曲げ耐力補強(RC増厚工)を実施し、目標耐震性能を満足した。また、耕作地、遊水地の周囲堤に配慮した施工計画を立案した。
Keyword: 農道橋,橋脚耐震補強設計,炭素繊維巻立て工,構造物の設計手法, , GET PDF=23/5-25.pdf
発表番号 [5-26]
Seismic reinforcement method for Tamagawa Dam water intake tower
Watanabe Ryo[NTC Consultants Co.]・Hamazaki Junichi[NTC Consultants Co.]・Kawashita Tomomi[NTC Consultants Co.]・Hirai shuki[NTC Consultants Co.]・Takasuna Naoyuki[NTC Consultants Co.]
玉川ダム取水塔の耐震補強について
○渡邊 亮[NTCコンサルタンツ(株)]・濱崎 潤一[NTCコンサルタンツ(株)]・河下 知美[NTCコンサルタンツ(株)]・平井 就基[NTCコンサルタンツ(株)]・高砂 直幸[NTCコンサルタンツ(株)]
コンクリートダムの堤体附帯型取水塔について、簡易3次元解析により取水塔に作用するダム軸方向のレベル2地震時の応答加速度を再現し、耐震照査、耐震補強の設計事例について報告する。
Keyword: 地震工学,構造力学,数値解析,工法・施工, , GET PDF=23/5-26.pdf
発表番号 [6-1]
Challenges for introduction of remote observation system of irrigation pond
HIROSE Yuichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUDA Shuh[Institute for Rural Engineering, NARO]
ため池遠隔監視システムの導入に向けた課題
○廣瀬 裕一[農村工学研究部門]・吉迫 宏[農村工学研究部門]・松田 周[農村工学研究部門]
ため池遠隔監視システムの実証試験を実施している多気町丹生地区を対象に,同システムを利用した者を対象としたインタビュー調査からその特長と改善点を抽出した結果,特長としては労働負荷軽減や安心感,作業者の安全向上に対する評価が挙げられた.他方,改善点としては想定外の使用法ではあるが,カメラを通して量水標の文字が見えにくいことが挙げられ,水位の把握で水位計の利用に向けた技術的な支援が重要と考えられた.
Keyword: 防災,水管理,遠隔監視,評価グリッド法,インタビュー調査, , GET PDF=23/6-1.pdf
発表番号 [6-4]
Study of use for other purposes (drone airway) for sustainable management of agricultural irrigation facilities
FUJIMORI Takuto[Nippon Koei Co., Ltd.]・KUDO Akiko[Nippon Koei Co., Ltd.]・MIKADO Akane[Nippon Koei Co., Ltd.]・MASUMOTO Mamoru[TrueBizon,ltd.]
農業水利施設の持続可能な管理に向けた他目的利用(ドローン空路)の検討
○藤森 拓人[日本工営(株)]・工藤 晶子[日本工営(株)]・三門 茜[日本工営(株)]・増本 衛[(株)トルビズオン]
農業水利施設の持続可能な施設管理手法の確立が求められているなか、水路上空をドローン空路として着目し、実現可能性の検討及び実証実験を実施した。実証実験を通してドローン飛行レベル4を見据えたドローン空路利用の実現可能性を周知と物流実証実験の体制構築のノウハウを獲得することができた。今後は本事業アイデアを全国農業水利施設管理者に提案していくとともに、物流事業者など利用者獲得のノウハウ蓄積を図りたい。
Keyword: 農業水利施設,土地改良区,ドローン,維持管理, , GET PDF=23/6-4.pdf
発表番号 [6-5]
Proposal and Future Prospects for Measuring Methods of Dams Using Waterborne Drones in Ehime Prefecture
Hideto OHKUBO[Japan Infra Waymark]・So YOKOYAMA[Japan Infra Waymark]・Kenji KUROIWA[Japan Infra Waymark]・Farzad AHMADINEJAD[Japan Infra Waymark]・Shinichiro MORI[Ehime University]・Noriyuki KOBAYASHI[Ehime University]
愛媛県における水上ドローンを活用したダムの計測手法の提案と展望
○大久保 英徹[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・横山 壮[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・黒岩 賢司[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・Ahmadinejad Farzad[(株)ジャパン・インフラ・ウェイマーク]・森 伸一郎[愛媛大学]・小林 範之[愛媛大学]
愛媛県は被災すれば農業生産に多大な影響を与えるため池を多く保有していることに加え,洗掘による橋脚の傾斜や橋桁の流出という新たな問題も発生したことから,筆者らは愛媛県が主催するデジタル実装加速化プロジェクトである「トライアングル愛媛」へ参画,その中で「愛媛県ドローン活用推進協議会」を組成し,水上ドローンを活用したため池やダムの維持管理にかかる生産性向上および安全性向上について技術実証を行った.
Keyword: ダム,深浅測量,水上ドローン,自動航行,ソナーマッピング, , GET PDF=23/6-5.pdf
発表番号 [6-6]
Evaluation of the Usage Situation of River Management Passages in the River and City Development Support System-Case Study of Akagawa River, Yamagata Prefecture-
Takumi IGARASHI[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahide HAYASHI[Faculty of Agriculture, Yamagata University]
「かわまちづくり」支援制度登録河川における河川管理用通路の利用実態の評価−山形県赤川を事例に−
○五十嵐 匠[山形大学大学院]・標供[票[山形大学]・林 雅秀[山形大学]
効果的なかわまちづくりの実施に向けて、河川区域内の利用実態を把握することが肝要である。そこで本研究では、山形県赤川かわまちづくりの整備区域である赤川河川緑地の河川管理用通路において、タイムラプスカメラを用いた定点観測を行った。その結果を踏まえ、赤川河川緑地の日常的な賑わいづくりに向けて、女性や子ども・若者が複数人で遊べる仕掛けや、北側への人の流れを促す仕掛けが有効であることを提案した。
Keyword: 赤川,かわまちづくり,タイムラプスカメラ,河川管理用通路,利用実態, , GET PDF=23/6-6.pdf
発表番号 [6-8]
The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agriculture management(No.4).
Takashi Nobuoka[Toden Sekkei Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]・Yoshinobu Kinoshita[Kinoshita Ringo Farm]
農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その4 )
○信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・珍田 寛貴[(株)センシスト]・木下 佳信[りんごの木下農園]
近年,大量のデータを機械学習する人工知能を利用した画像解析サービスが提供されており,りんご果樹園の画像を取得して画像解析を行い,作況や作柄を定量的に評価して農業経営の効率化に寄与する手法の開発に取り組んでいる.2021年から駒ヶ根市のりんごの木下農園に固定カメラを設置して特定果樹の定点観測を行っており,本論文では,2年間の定点観測で得られた年度別の解析結果と評価方法,活用方法案を報告する.
Keyword: 農業効率化,画像解析,作況評価,ニューラルネットワーク,機械学習, , GET PDF=23/6-8.pdf
発表番号 [6-9]
Monitoring of use of the rice paddies in Ishikari River Basin, Hokkaido with Satellite Images
Minoru Yokochi[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Arata Nagatake[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Kenji Taknaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Ryota Okuda[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Taiki Hagiwara[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]
衛星画像を用いた北海道石狩平野の水田利用の動向の分析
○横地 穣[寒地土木研究所]・長竹 新[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]・奥田 涼太[寒地土木研究所]・萩原 大生[寒地土木研究所]
北海道の石狩平野を対象に、衛星画像を用いて圃場単位で直近5年の水田の利用動向を調査した。5年間水稲のみ作付けした水田は全体の27%、畑作物のみ作付けした水田は42%、どちらも作付けした水田は31%で、水田での畑作が広く展開され、恒常的に畑作物の生産に利用される水田圃場が一定数存在することが確認された。また、圃場のサイズが大きくなるほど畑作利用が増える傾向が見られた。
Keyword: 計画手法,土地利用計画,農用地計画・整備,リモートセンシング, , GET PDF=23/6-9.pdf
発表番号 [6-10]
Development of a robust rice detection method for diverse cultivation styles in Asia
Chen SANGYU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・RUDIYANTO -[Universiti Malaysia Terengganu, Malaysia]・Hung DINH[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Lan T. HA[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Takanori NAGANO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Natsuki YOSHIKAWA[Faculty of Agriculture, Niigata University]
アジアの多様な栽培形態に対して頑強な稲作判別法の開発
陳 尚[神戸大学大学院]・RUDIYANTO -[Universiti Malaysia Terengganu]・Hung DINH[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・Lan T. HA[Institute of Water Resources Planning, Vietnam]・○長野 宇規[神戸大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]
アジアは多様な気候と地形に適応し水稲の栽培形態が変化に富む.このような環境に対し頑強な水稲判別法の開発のため,新潟県とXuan Thuy(ベトナム)の灌漑区を対象にSAR時系列画像を用いた3つ判別法(閾値法,・DTW法,コンポジット法)を比較した.栽培開始時期が散逸し湛水条件も異なるXuan Thuyに対してDTW法とコンポジット法が閾値に比べ高い精度を達成した.
Keyword: リモートセンシング,水稲,アジア, , GET PDF=23/6-10.pdf
発表番号 [6-11]
Observation Technology for Multiple Simultaneous Crying Points of Sika Deer(Cervus Nippon) using Sound Recordings.
MOROFUJI Satoko[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO.,LTD.]・SAMURA Isao[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO.,LTD.]・SALEM Ibrahim Salem[Kyoto University of Advanced Science ]・SHIRAYAMA Sakae[Kyoto University of Advanced Science ]・OKI Kazuo[]
マイクロフォンを用いたシカの複数同時発声地点の観測技術
○諸藤 聡子[(株)協和コンサルタンツ]・左村 公[(株)協和コンサルタンツ]・サレム イブラヒム サレム[京都先端科学大学 ]・白山 栄[京都先端科学大学 ]・沖 一雄[京都先端科学大学・東京大学]
筆者らは、地域の課題解決のために、獣害対策のスマート化に取り組んできた。効率的かつ効果的な獣害対策を行うためには、対象種の行動を把握する必要がある。本研究では、2ヶ年に渡り、複数の高性能マイクによりシカの鳴き声を集音し、その解析結果から、空間的、時間的位置を推定した。複数個体の動きを同時に把握し、シカの行動を可視化することと、被害のあった圃場の重ね合わせから、地域の獣害を「見える化」した。
Keyword: シカ,獣害,スマート農業,見える化,マイクロフォン, , GET PDF=23/6-11.pdf
発表番号 [6-15]
Improvement of commercial cage trap to increase the capture efficiency of Procambarus clarkii
SUZUKI Masaki[Iwate Prefectural University]・SATO Miku[Iwate Prefectural University before]・TSUJI Morio[Iwate Prefectural University]
アメリカザリガニの捕獲効率向上を目的とした市販籠トラップの改良
○鈴木 正貴[岩手県立大学]・佐藤 未来[元岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]
国外外来種アメリカザリガニの駆除に利用される市販籠トラップは、捕獲個体の脱出や小型個体の低い捕獲率といった課題があることから、これらを克服するための改良を試みた。屋内実験による本種の行動観察結果をもとに、既存の材料を使って簡単・安価に製作可能で、市販籠トラップへの装脱着が容易なアタッチメントを考案した。そして、屋外にてアタッチメントの効果を検証した結果、捕獲個体数が増加することを確認した。
Keyword: 国外外来種,Red swamp crayfish,駆除, , GET PDF=23/6-15.pdf
発表番号 [6-16]
Understanding the distribution of brackish water habitatsin the mussel family Unionidae
Wataru Kakino[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]・Harunobu Yasuda[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]・Hanaka Matsui[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]・Toshishige Itoh[Sagamigawa Freai Science Museum]・Nagamitsu Maie[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]・Mitsuhisa Baba[Kitasato University, School of Veterinary Medicine ]
イシガイ科二枚貝類における汽水域の位置づけ
○柿野 亘[北里大学]・安田 晴信[北里大学]・松井 華花[北里大学]・伊藤 寿茂[相模原市相模川ふれあい科学館]・眞家 永光[北里大学]・馬場 光久[北里大学]
近年,イシガイ科二枚貝の生息環境が危ぶまれており,関連する生態系サービスの低下が懸念されている。加えて,分子系統解析に基づく種分類体系の見直しもあり,生息分布の種間関係や改めて種ごとの分布を把握することが求められている。また,本科の塩分耐性が実験によって報告されている。そこで,汽水域で調査し,極低塩分濃度の水域帯で稚貝(宿主魚類からの離脱),幼貝,成貝が確認されたので報告する。
Keyword: 塩分耐性,沿岸帯,宿主魚種, , GET PDF=23/6-16.pdf
発表番号 [6-22(P)]
Habitat Selection of Herons in the Paddy Fields in Wanouchi Town, Gifu
Taiki Matsumoto[Gifu University Graduate School of Natural Science and Technology,Gifu University]・Kengo Ito[Gifu University Graduate School of Natural Science and Technology,Gifu University]
岐阜県輪之内町の水田地帯におけるサギ類の生息環境
○松本 泰輝[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学大学院]
水田地帯におけるサギ類滞在場所の選好性を環境の物理条件及び餌資源条件から検討した.取水期から落水期前まではイネの高さが60cm以下の湛水水田に,それ以降は畦・農道上で多くのサギ類が確認された.水路については,水路内水深が低い場合には水路内で,水路が満水状態の場合は水路天端の法面で採餌行動が見られた.また,今回の調査では,サギ類の分布と餌資源の関係性については明らかにできなかった.
Keyword: サギ類,生態系,農地環境, , GET PDF=23/6-22(P).pdf
発表番号 [6-24]
Fish and its prey in agricultural drainage canal with eco-friendly physical structures
Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hiroki Nagumo[Ibaraki University]・Rui Orikasa[Ibaraki University]・Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]
環境配慮工のある農業用排水路における魚類とその餌資源
○前田 滋哉[茨城大学]・南雲 大熙[茨城大学]・折笠 塁[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・黒田 久雄[茨城大学]
わが国の農業用排水路には環境配慮工である魚巣や魚溜が導入される事例があるが,その魚類生息場としての価値を評価する方法は定まっていない.本研究では,環境配慮工が導入された農業用排水路における魚類と,その餌資源の実態を,魚類,底生動物,動・植物プランクトン,付着藻類,水理環境の網羅的な調査により分析した.魚類のDNAコピー数には,場所的,時間的な分布の違いが見られた.
Keyword: 環境配慮工,底生動物,魚類,排水路,DNA, , GET PDF=23/6-24.pdf
発表番号 [6-25]
Investigation and issues of reservoirs for translocation of Acheilognathus tabira tohokuensis in Nagano
Takahiro KOBAYASHI[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Regional Development and Creativity]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]
長野県におけるキタノアカヒレタビラ移殖可能ため池の検討と課題
○小林 孝浩[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]
「ため池特措法」により全国的にため池の防災工事が推進されており,廃止ため池に絶滅危惧種が生息していた場合は移殖が必要となるが,その手法は確立されていない。本研究では,長野県のキタノアカヒレタビラを対象に,防災工事以前に移殖先となるため池を発見する手法を検討した。調査の結果,対象地域において移殖先となり得るため池は少ないことが判明し,次善の移殖先の選出方法や移殖先の評価方法の改善が求められた。
Keyword: 生態系,移殖,キタノアカヒレタビラ, , GET PDF=23/6-25.pdf
発表番号 [6-33]
Development of an Automatic Fish Counting Method in Ultrasonic Echo Images Using Deep Learning
TAKEDA Kotaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MIYAZU Susumu[Institute of Science and Technology, Niigata University]
深層学習を用いた超音波エコー映像における魚類自動計数手法の開発
○竹田 宏太朗[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]
当研究室では,医療用の超音波エコー装置を用いた環境配慮施設等における魚類観測手法の開発に取り組んできた.本手法は,目視によるエコー映像の確認作業に多大な時間を要する.そこで,機械学習による魚類の自動計数手法を開発したものの,その精度が課題であった.本研究では,新たに深層学習を用いた物体検出アルゴリズム(YOLO)と,物体追跡アルゴリム(StrongSORT)を採用し,計数精度の向上を試みた.
Keyword: 深層学習,物体検出,物体追跡,環境配慮施設,生態調査, , GET PDF=23/6-33.pdf
発表番号 [7-1]
Current Status and Issues of the Local Resource Recycling System from the Perspective of Local Residents-A Case Study of Samegawa Village, Higashishirakawa-gun, Fukushima Prefecture-
Haruya OGITSU[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Teruaki IRIE[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Tomonori FUJIKAWA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Momoko MOGI[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]・Reiko MACHIDA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]
地域住民からみた地域資源循環システムの現状と課題−福島県東白川郡鮫川村を事例として−
○荻津 晴也[東京農業大学]・入江 彰昭[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・茂木 もも子[東京農業大学]・町田 怜子[東京農業大学]
福島県東白川郡鮫川村は小規模複合経営を営む典型的な中山間地域であり、村独自の「バイオマスヴィレッジ構想」を掲げ村営のバイオマスセンター「ゆうきの郷土」を運営するなど地域資源循環利用に取り組んでいる。本研究では鮫川村を対象に、村民へのアンケート調査や施設及び行政への聞取り調査を行い、地域住民からみた「ゆうきの郷土」を中心とした地域循環システムの現状と課題を明らかにした。
Keyword: 社会計画,集落計画,農村振興,中山間地域, , GET PDF=23/7-1.pdf
Succession of Edible Wild plants and Tree Fruits Culture in Ishikawa
Tomomi KAMEYAMA[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]
石川県における山菜類・樹実類食文化の継承に関する基礎的研究
○亀山 智実[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]
山菜類・樹実類(以下,山菜類)食文化継承の方法を探る予備的検討として,山菜類を採取する能力,下処理する能力,調理する能力の保有状況と,各能力の伝達状況を調査するアンケートを実施した。主な結果は次の3点である。(1)知識を人づてに学ぶ人は,年齢層が上がるごとに多い傾向にある。(2)能力の保有率は50代60代が全体的に高い。(3)能力の伝達率は50代60代が高い傾向にあるが,全体として低い。
Keyword: 民俗知,山菜類,樹実類,継承, , GET PDF=23/7-4.pdf
発表番号 [7-5]
Study on Introduction of Foreign Capital intended for Local and Regional Resources in the Meiji Period
HORIKAWA Yoko[Faculty of Engineering and Design, Hosei University]
明治期の地域資源をめぐる外国資本導入に関する議論と実際
○堀川 洋子[法政大学]
明治日本では水力発電事業に外国資本を導入するか,国内資本のみで行うべきか議論がなされ,国内産業育成という方針が選択された。その根拠に「第一次発電水力調査」という科学的調査があった。台湾では,後藤新平が旧慣制度や民情に配慮した科学的国土調査を実行した。現代日本が国内外の地域資源に対してどのような選択をすべきか。重要な課題であるが,その判断が科学的調査の裏付けを持って行われるべきことは普遍といえる。
Keyword: 農村振興,土地利用計画,環境保全, , GET PDF=23/7-5.pdf
発表番号 [7-8]
Study of financial analysis method for land improvement districts
Chujo satoshi[Nippon Koei Co., Ltd.]・KUDO Akiko[Nippon Koei Co., Ltd.]・SHIMIZU Taichi[ Fieldwork, Inc.]・ISHIKAWA Hirotoshi[midori]
土地改良区の財務分析手法の検討
中條 聡[日本工営(株)]・○工藤 晶子[日本工営(株)]・清水 太一[フィールドワーク(株)]・石川 博利[水土里ネット西根堰]
農業水利施設の維持管理を担う土地改良区は、R4年度に導入された複式簿記会計を活用し計画的な自立経営が求められている。そのためには会計・財務の専門知識に加え、土地改良施設に関する知識・技術を踏まえた、土地改良区特有の財務管理が課題となっていた。本研究は実際の財務関連資料を用い、新たに開発した財務分析モデルにより、現状及び将来の積立金の適正額を試算、妥当性を評価した事例について紹介するものである。
Keyword: 農村振興, 社会計画,ファイナンス, , GET PDF=23/7-8.pdf
発表番号 [7-13]
Case of effort to introduce highly profitable crops to land improvement project area in Hokuriku region
FUKURA Eiji[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・MITANI Kazuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]
北陸地方の国営事業地区における高収益作物の導入に向けた取組事例
○福羅 栄治[サンスイコンサルタント(株)]・三谷 和也[サンスイコンサルタント(株)]
現在,わが国では主食用米の需要や価格が低迷していることから,農業所得の維持・向上を図るため,水稲に依存した農業から脱却するとともに,野菜や果樹等の高収益作物の導入が推進されている.本稿では,北陸地方の国営事業地区を事例に,高収益作物の導入支援に係るこれまでの取組内容,県・JA・営農者等の連携による現在の取組状況及び今後の取組方針について紹介する.
Keyword: 高収益作物,基盤整備,機械化,集出荷施設整備, , GET PDF=23/7-13.pdf
発表番号 [7-15]
Current situation and issues of farming system of arable and livestock in Minami-Awaji city, Hyogo prefecture
HIRAISHI Kamui[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
兵庫県南あわじ市における耕畜連携の現状と課題
○平石 カムイ[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]
本研究は,兵庫県南あわじ市の畜産農家を対象に,耕畜連携の実態を整理した.畜産農家への聞き取り調査により,耕畜連携のパターンは「自己完結」,「個人間連携」,「業者委託」,「集落営農」の4つに分類され,各パターンの自給飼料の確保,堆肥の散布に違いがみられた.耕畜連携の課題として,畜産農家の作業・費用負担,飼料・堆肥の需給のバランス,飼料作物栽培に伴う地域の水資源管理の3点が考えられた.
Keyword: 耕畜連携,飼料作物,堆肥, , GET PDF=23/7-15.pdf
発表番号 [7-16]
What support do users of the Half Famer, Half X Support Program need the local government?
Sunao Ogino[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
半農半昭汰者へのアンケート調査から読み取る行政機関に求めるサポート
○荻野 直夫[岡山大学大学院]・九鬼 康彰[岡山大学大学院]
半農半召寮験茲鮖屬弘椽纂圓悗了抉臉度を2010年度から行っている島根県を事例に,制度利用者へのアンケート調査を行いその実態と現状に対する評価を把握した。回答者の半数が生業を農業とするものの,自宅や農地の所有では約7割が賃貸を志向していた。また自然や自由な時間への満足を示す一方で行政への要望では情報の提供や交流機会の創出があげられ,特にIターン者で金銭的支援の声が多いことが明らかになった。
Keyword: 半農半,評価構造,情報提供,島根県, , GET PDF=23/7-16.pdf
発表番号 [7-18]
Current Status of Local Government Plans for Reducing Agricultural Environmental Impacts.
WATANABE Mayumi[for Rural Engineering, NARO]・FUJII Sayaka[for Rural Engineering, NARO]・ASHIDA Toshifumi[for Rural Engineering, NARO]・ENDO Kazuko[for Rural Engineering, NARO]
各都道府県におけるみどりの食料システム法に基づく活動推進計画の策定状況
○渡邉 真由美[農業・食品産業技術総合研究機構]・藤井 清佳[農業・食品産業技術総合研究機構]・芦田 敏文[農業・食品産業技術総合研究機構]・遠藤 和子[農業・食品産業技術総合研究機構]
本研究では,各都道府県がみどりの食料システム法に基づき策定した基本計画を対象とし,各地域の水田作におけるGHG排出量削減に資する技術の普及方針を取りまとめた。その結果,47都道府県中24地域が秋耕・すき込みを,31地域が水管理を挙げていた。今後、地域で普及を担う主体への周知の状況や,この計画に沿った技術を指導するにあたって地域の課題を洗い出し,必要な支援を講じていく。
Keyword: みどりの食料システム戦略,脱炭素技術,普及, , GET PDF=23/7-18.pdf
発表番号 [7-19]
Acceptable Uninhabited Hamlets:Survey of Ishikawa Residents
容認可能な無住集落の形:石川県民を対象とした調査
本研究は,集落の無住化に関するものである。活性化が難しい場合の選択肢の一つである「再興可能な無住集落」の可能性を調査した(石川県民を対象としたアンケート)。主な結論は,次のとおりである。(1) 通いで維持される無住集落は,当事者にとって受け入れ可能な形であることが示唆された。(2) 無住集落になった場合の心残りの可能性として,家屋の管理や相続,墓石の管理などがあがった。
Keyword: 無住集落,再興,通い, , GET PDF=23/7-19.pdf
発表番号 [7-23(P)]
Consideration on Establishment of Agricultural Production Infrastructure that Balances Paddy Productivity and Biodiversity Conservation
TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・KOCHI Seishiro[Fukuoka Prefecture Government]・MIYAZAKI Tetsuya[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
水田生産性と生き物配慮を両立する農業生産基盤整備に関する一考察
○谷口 智之[九州大学大学院]・河内 誠志郎[福岡県]・宮崎 旺也[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
長辺方向に農地を拡大する道路抜き工法を想定した大区画水田(生産性水田)と生き物に配慮する水田(配慮水田)を両立させる農業生産基盤整備について検討し,両水田では求める条件が異なるため,小排水路や通作道の共用が難しいことを論じた.また,両水田の分布は重複しており,今後の地域計画ではそれらの競合が懸念されるため,特に「農業利用する区域」内における配慮水田の管理主体を明確化する必要があることを指摘した.
Keyword: 地域計画,目標地図,マスタープラン,生物配慮,大区画水田, , GET PDF=23/7-23(P).pdf
発表番号 [7-24]
Characteristic Analysis of Residents' Opinions Before and After Returning to Their Homes in Mid- to Long-term Evacuation Municipalities in Fukushima Prefecture
SAITO Akemi[Doshisha Women’s College of Liberal Arts]
福島県中長期間避難自治体における帰還前後の住民意向の特徴分析
○齋藤 朱未[同志社女子大学]
本報告は原発事故により中長期間避難を強いられた住民の帰還意向の変化と帰還を左右する要因を分析し,帰還に対する住民意向の特徴を明らかにしようとしたものである。帰還開始後すぐに元の自治体に「戻っている」との回答は少数であるが帰還2年目以降徐々に帰還を開始していることがうかがえた。一方で帰還しないと決めた理由には,住宅や仕事を避難先で確保し「すでに生活基盤ができている」ことが大きな理由であった。
Keyword: 帰還,避難,中長期間,住民意向,福島県, , GET PDF=23/7-24.pdf
発表番号 [7-30(P)]
A Study on the Relations between Preference Assessment of Residents and Spatial Management for Village Landscape in Green-Tourism Implementation Areas
Koyu OKANO[Graduated School of Agriculture, TUAT]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, TUAT]・Yuichi HIROSE[Institute for Rural Engineering]
グリーンツーリズム実施地域における集落景観に対する住民の選好性評価と空間管理の関係に関する研究
○岡野 こゆう[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・廣瀬 裕一[農村工学研究部門]
本研究では住民の深層心理に着目し、評価グリッド法を用いてグリーンツーリズム(GT)の中核価値である集落景観に対する住民の選好性評価の構造を解明し、空間管理がGT活動に寄与するということへの潜在的認識を把握した。アンケート等からは労働・心理的負担の側面から空間管理の持続性が危ぶまれたが、深層心理では住環境のみならずGT活動でも集落活動の継続や家屋管理に対する住民の価値認識は高いことが明らかとなった。
Keyword: グリーンツーリズム,農村景観,評価グリッド法,集落計画,空間管理, , GET PDF=23/7-30(P).pdf
Trends in urbanization and agricultural land affecting pond-abandonments in Sakai City
Yosuke KUDO[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・Takashi KIMATA[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]
大阪府堺市のため池潰廃に影響を及ぼす都市化と農地の動向
○工藤 庸介[大阪公立大学大学院]・木全 卓[大阪公立大学大学院]
ため池の数は減少の一途を辿っている.ため池が潰廃に至る背景に関する研究の多くが大都市近郊のベッドタウンとしての特徴を持つ地域を対象とし,都市化と農業の低迷・衰退の2点をため池潰廃の主たる要因としている.そこで本報では,ため池数の減少傾向が顕著な大阪府堺市を対象に,都市化については農業規模(農家戸数および耕地面積)と人口の動向から,農業の衰退傾向については農地転用の状況から考察した.
Keyword: ため池潰廃,農業規模,農地転用, , GET PDF=23/7-32.pdf
発表番号 [7-33]
A fundamental survey on the utilization of reservoirs in declining population and changing climate
Satoshi WATANABE[Faculty of Social and Cultural Studies, Kyushu University]・Yasuyuki MARUYA[Faculty of Engineering, Kyushu University]・Shinya NAKASHITA[Graduate School of Advanced Science and Engineering, Hiroshima University]・Atsushi OKAZAKI[Department of Global Environment and Disaster Prevention Sciences, Hirosaki University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]
人口減少・気候変化下でのため池の利活用実態に関する基礎的調査
○渡部 哲史[九州大学大学院]・丸谷 靖幸[九州大学大学院]・中下 慎也[広島大学大学院]・岡崎 淳史[弘前大学]・木村 匡臣[近畿大学]
本研究では主に中小規模のため池を対象として、現状の利活用実態や管理実態を明らかにするとともに、過去から現在に至る変化について考察を行った。全国5つの市町を対象として、行政を対象とした聞き取り調査、自治会長や区長など地域の代表者を対象とするアンケート、ため池の管理者を対象とする聞き取り調査、現地踏査を行ったところ、それぞれの地域によりため池に対する認識、利活用実態や管理実態が異なることが示された。
Keyword: 中山間地域,水収支・水循環,環境保全, , GET PDF=23/7-33.pdf
Consideration of items to be included in the hazard map creation for agricultural reservoir.
AI HIRABAYASHI[Naigai Engineering Co.,Ltd.]
ため池ハザードマップ作成における掲載事項の検討
○平林 藍[内外エンジニアリング(株)]
「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」の中で、住民への周知として、ため池ハザードマップの作成が挙げられる。ため池ハザードマップには、最低限必要な情報に加えて、地域の特性やニーズを把握・反映させる必要がある。本報は、ため池ハザードマップに掲載が必須である事項や地域のニーズに応じて掲載する事項を、これまでのハザードマップ作成業務の経験から情報を整理し取りまとめたものである。
Keyword: 集落計画,排水管理, , GET PDF=23/7-34.pdf
発表番号 [7-35]
Case Study for Maintenance Priority Concerning the Abolition Request Reservoirs
FUJII Kaoru[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・IMAI Yutaka[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・NAKADA Fumikazu[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・KISHI Tadayuki[Kobe City Economic Tourism Bureau]・YOKONO Shota[Kobe City Economic Tourism Bureau]・KAWABATA Kei[Kobe City Economic Tourism Bureau]
廃止要望ため池に関する整備優先順位の検討事例
○藤井 薫[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・中田 文一[サンスイコンサルタント(株)]・岸 雅之[神戸市]・横野 翔太[神戸市]・川端 慧[神戸市]
農業用水源としての役割が終わり、利用されないまま放置されている老朽化ため池について、各変状の健全度評価、変状毎の重み倍率及び被害影響度から破堤危険度を数値化した。また、ため池管理者、土地所有者及び近隣住民のため池廃止同意の有無、ため池の廃止方法、管理道の幅員状況から工事の実現性を整理した。破堤危険度と工事の実現性から廃止優先順位を決定し、破堤危険度が高い池が優先されるよう整理した。
Keyword: 防災重点農業用ため池,ため池廃止計画,健全度評価, , GET PDF=23/7-35.pdf
Long-life preparation system for reservoir construction
YAMADA Yuuichi[kyowa.co.]・TUKAMOTO Hiroshi[kyowa.co.]・MATUNARI Tetuo[kyowa.co.]・NAGANO Taisuke[kyowa.co.]
ため池工事の長寿命化準備システム
○山田 有一[(株)キョウワ]・塚本 浩士[(株)キョウワ]・松成 哲生[(株)キョウワ]・長野 太亮[(株)キョウワ]
鋼土によるため池工事が、施工上からも安定的に工事を実施することができる。新材料による新工法については、耐用年数の実績は不確定で設計基準も明確ではない。ベントナイトシートを例にとると、明確な根拠を持てない状況である。全ての工法に長短があるが、安定的・長寿命化を図れる工法は盛土工法であり、その実施の可能性を、最初に十分に検討すべきである。そのために、継続的に用土を捜すシステムを提案する。
Keyword: 前刃金工法,ベントナイトシート工法,長寿命化,準備システム, , GET PDF=23/7-36.pdf
SIFILES(Simplified Irrigation Facilities Input Line Entry System)
Yoshikazu TANAKA[NARO]
農業水利施設を線形表記する手法の提案
○田中 良和[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業水利施設の位置・接続関係の情報やその他の属性情報のIDとなるマスターデータをテキストエディタのような簡易なソフトウェアを利用して構築するための簡単な表記法を作成する。表記法は、化学構造式を文字列で表すSMILESのように農業水利施設の構造を文字列で表す。だれもが、ITスキルが不要で分散型のデータ構築・管理・分析が可能になる仕組み作りに資することを目的とする。
Keyword: マスターデータ問題,パイプライン,分散型管理,データ構築, , GET PDF=23/8-1.pdf
Report on efforts to repair water cannel joints.
Kanehira Syusuke[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Takeda Toru[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Fujine Sadamitu[Iwate Prefecte Land Improvement Association]・Fujiwara Sakari[Iwate Prefecte Land Improvement Association]
水路目地補修の取り組み事例について
○金平 修祐[岩手県土地改良事業団体連合会]・竹田 徹[岩手県土地改良事業団体連合会]・藤根 貞光[岩手県土地改良事業団体連合会]・藤原 盛[岩手県土地改良事業団体連合会]
岩手県土地連の資源保全推進室では、多面的機能支払交付金に取り組む活動組織の水路補修技術力向上を目的とし、職員が講師となり水路簡易補修研修を行ってきた。既存の手引きやマニュアルを参考に、現場水路を対象に試行錯誤で施工改善した事例やR2〜R4年までに16会場714名に対して行った研修の実績およびWEBによる情報発信状況を報告する。
Keyword: 多面的機能支払い,水路目地補修,目地除去方法,情報発信, , GET PDF=23/8-2.pdf
発表番号 [8-4]
Improvement of accumulation technique on agricultural engineering by means of the construction video
Shinichi Teramura[Economic Research Association]
「施工動画」による農業土木の積算技術の向上
○寺村 伸一[経済調査会]
経済調査会では、令和2年12月にコンテンツ「施工動画!」を立ち上げ、Web上で農業土木工事でも扱う現場工事の説明を設計、積算、施工の一連の流れとして10分間程度で説明している。 今般、ほ場整備編が完成する。 弊会出版の「工事歩掛要覧」に準拠し、関係設計基準など概要はほぼ全てを網羅している。また、初心者でも読みやすいように、ほ場整備編の編集段階では、当職も一語一句綿密に精査させてもらった。
Keyword: 技術者育成,工法・施工,教育手法, , GET PDF=23/8-4.pdf
Characteristics of soil oxidation-reduction potential in dry direct-seeded paddy fields
CHIBA Katsumi[Miyagi University]・ISE Ryota[Miyagi Prefectural Office]・GOKO Masaharu[Miyagi University]・KANMURI Hideaki[Tohoku Agricutural Research Center, NARO ]・KATO Koh[ Hirosaki University]
乾田直播圃場における土壌の酸化還元電位の特性
○千葉 克己[宮城大学]・伊勢 良太[宮城県]・郷古 雅春[宮城大学]・冠 秀昭[東北農業研究センター]・加藤 幸[弘前大学]
農林水産分野の温室効果ガスの排出量(二酸化炭素換算)は4,747万tであり,稲作からのメタンはその約25%を占める。本研究では稲作からのメタン発生の抑制を目的に,乾田直播圃場における土壌の酸化還元電位の特性を検討した。乾田直播圃場でも移植圃場と同様に湛水中は還元が進むが,湛水開始が1カ月以上遅いこと,地域の用水特性により無湛水となることが多く,強還元状態の期間が移植圃場より短いことが認められた。
Keyword: 酸化還元電位,乾田直播,メタン, , GET PDF=23/8-8.pdf
発表番号 [8-13(P)]
Distribution of radioactive cesium-rich microparticles in forest soils of Fukushima Prefecture
Takahiro Tatsuno[Institute of Environmental Radioactivity, Fukushima University]・Hiromichi Waki[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Minato Kakuma[Graduate school of Informatics, Kyoto University]・Naoto Nihei[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・Nobuhito Ohte[Graduate school of Informatics, Kyoto University]
福島県森林域における放射性微粒子の土壌内分布
○辰野 宇大[福島大学環境放射能研究所]・脇 嘉理[京都大学大学院]・角間 海七渡[京都大学大学院]・二瓶 直登[福島大学]・大手 信人[京都大学大学院]
福島県浪江町の帰還困難区域の森林域を対象地に、土壌内の放射性微粒子(CsMPs)の土壌内鉛直分布および谷間地形の斜面における分布を調査した.土壌内鉛直方向の調査では,土壌表層にCsMPsが多く分布しているが,Cs137よりも土壌深くまで移動しやすい可能性も確認された.また,斜面における分布ではCsMPsとCs137の分布は類似した分布傾向がみられた.
Keyword: セシウム,放射性微粒子,森林土壌,福島, , GET PDF=23/8-13(P).pdf
発表番号 [8-14(P)]
Characteristics of the interannual behavior in the soil environment of apple tree vegetation greenhouses under high temperature and high CO2 environment
Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu Ito[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Masakazu Aoyama[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
高温・高CO2環境下におけるリンゴ樹群落ハウス土壌環境の経年変化の特徴
○遠藤 明[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]・青山 正和[弘前大学]
リンゴ樹群落ビニールハウス(A棟[対照区],外気温+3℃に設定のB棟[高温区],外気温+3℃かつ大気中CO2濃度+200 ppmに設定のC棟[高温・高CO2区])において4年間の気候改変実験を実施し,A棟以外の試験区において土壌水pHの経年的増加が確認された.そして,この土壌水pH増加の要因が,果樹根からの分泌物質と土壌基質との間の吸脱着応答や,果樹根や下草根のアニオン吸収にあることが推察された.
Keyword: リンゴ樹群落,気候変動,高温・高CO2環境,土壌水pH, , GET PDF=23/8-14(P).pdf
発表番号 [8-18]
Alternate wetting and drying irrigation and estimation of greenhouse gas emissions from paddy field in Southeast Asia
UNO Kenichi[Japan International Research Center for Agriculture Sciences]・MINAMIKAWA Kazunori[Japan International Research Center for Agriculture Sciences]・THAV Sopheak[Royal University of Agriculture]
東南アジアにおける間断灌漑による水田からの温室効果ガス削減
○宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・南川 和則[国際農林水産業研究センター]・サブ ソフェアック[カンボジア国王立農業大学]
地球規模での気候変動が進む中、発展途上国においても相応の温室効果ガス削減努力が求められる。本研究では、削減に有効な手段であるAWDの普及を視野に、カンボジア国プルサットに試験圃場を設け温室効果ガス排出量と収量を測定した。その結果は常時湛水水田において、1作あたり排出量は12.57 t CO2等価/ha、収量は3.72t/haである。当地でAWDを実施した場合、GHGを大きく削減できる可能性がある。
Keyword: 温室効果ガス,メタンガス,カンボジア,水田,間断灌漑, , GET PDF=23/8-18.pdf
Assessing the ecological impact of individual reservoirs by using QGIS
Hiroki SHOHARA[Gifu prefecture Gero Agriculture and Forestry Office]・Keigo NODA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Satosi WATANABE[Faculty of Social and Cultural Studies, Kyushu University]
QGISを用いた個々のため池の生態系への影響評価
○正原 大輝[岐阜県下呂農林事務所]・乃田 啓吾[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・渡部 哲史[九州大学大学院]
愛媛県西条市のため池を対象に、InVESTのHabitat Quality Modelを用いて生態系への影響評価を行った。その結果、生態系への影響が大きい3つのため池は対象ため池の中で面積の大きい上位3つのため池であった。そして密集しているため池においては影響が小さいという結果であった。影響評価を行うことが出来たが、3次元的な距離やその影響をどのように表すかということなどを考える必要がある。
Keyword: 生物多様性,ため池,生態系保全, , GET PDF=23/8-20.pdf
発表番号 [8-22]
Estimating the amount of spring water and water balance of a peat swamp under the terrace
Sota Tampo[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Takashi Inoue[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
台地の下に位置する泥炭湿地における湧水量と水収支の推定
○丹甫 奏太[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・井上 京[北海道大学大学院]
北海道東部・網走湖畔の泥炭湿地である女満別湿生植物群落では、ヨシ原の拡大やハンノキの枯損が懸念されている。隣接する台地から湿地への湧水供給が確認されたことから、地下水位変動から湧水量を推定し、その季節変化と水収支について考察した。崖線付近の標高の高い地点で夏季の地下水位低下を緩和する役割を湧水が果たしているとともに、湧水のうち余剰分は低地側へ流去して湿地を涵養していると考えられた。
Keyword: 地下水位,有効間隙率,女満別湿生植物群落, , GET PDF=23/8-22.pdf
発表番号 [8-26(P)]
A Study on Utilizing Waste Solar Panel Cover Glass as Environmental Conservation Materials
INABA Takumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・YAMAKAWA Naoya[HIRAKIN Corporation]・IMAMURA Yosuke[HIRAKIN Corporation]
太陽光パネルの廃カバーガラスを環境保全資材として活用する一思考
○稲葉 匠海[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・山川 直也[平林金属(株)]・今村 陽介[平林金属(株)]
粉砕処理した太陽光パネルのカバーガラス(粉砕ガラス)の新たな利用法の開拓を目的として、抽水植物リーフスターの生育基盤として活用した。その結果、富栄養化した水を用いることで地上部及び根が伸長し、粉砕ガラスはリーフスターの生育基盤として適合した。また水質については、水田土壌が生育基盤の場合と同等以上に無機態リン濃度及び無機態窒素濃度が低下し、水質浄化能も効果的に発揮されることを確認した。
Keyword: 環境保全,水環境, , GET PDF=23/8-26(P).pdf
Monitorring of Test Construction on Wear protection Method at Apron of Inuyama Headworks
WATANABE Junko[Kisogawa River System Land Improvement Investigation and Management Office]・KUMAZAWA Akira[NTC Consultants Inc.]・TERASHIMA Hirotaka[NTC Consultants Inc.]・NAGAOKA Seiya[NTC Consultants Inc.]
犬山頭首工エプロンにおける摩耗対策工法試験施工のモニタリング
渡辺 純子[東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]・○熊澤 明[NTCコンサルタンツ(株)]・寺島 裕貴[NTCコンサルタンツ(株)]・長岡 誠也[NTCコンサルタンツ(株)]
頭首工エプロンの摩耗対策として、摩耗防止効果が期待できる4工法について、H24年度に試験施工が実施された。その後、7回に及ぶモニタリング調査が実施され、各工法の10年目の長期段階として各種試験結果に基づき工法を評価した。モニタリングにおいて、摩耗計測のバラツキ、付着強度不足等の特徴的な調査結果が確認された。これらを踏まえ、モニタリングの重要性、計画立案に当たっての留意点に関して考察を行った。
Keyword: 工法・材料, , GET PDF=23/9-2.pdf
Technology Development in the first ever Construction in Japan using Precast Concrete Technology for Weir Pillar of Headworks
Itoh Kouji[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Narumi Ryuichi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Hoteiya Akitsugu[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Kuribayashi Jun[TAISEI CORPORATION]
頭首工堰柱への日本初プレキャスト技術導入による施工革新
伊藤 浩二[東北農政局]・鳴海 竜一[東北農政局]・布袋屋 明嗣[東北農政局]・○栗林 潤[大成建設(株)]
取水機能を維持しながら複数年にわたり頭首工を改築する工事において,限られた非出水期に毎年水門を1門づつ完成させるために工程短縮が必須となった。その対策として,堰柱部をプレキャスト化した日本初の取り組みである。水門設備の設計や河川管理者との協議が完了していることを考慮し,外形寸法や構造形式に変更を加えずに,実績のある工法で,鉛直性の確保の検討や底版との一体化の方法を検討して実施したものである。
Keyword: 二次製品,工法・施工, , GET PDF=23/9-3.pdf
Case study on seismic retrofitting of the aqueduct bridge pier that requires base expansion reinforcement
EDO Sho[Sansui Consultant Co.Ltd]・IMAI Yutaka[Sansui Consultant Co.Ltd]・OTSUKA Masaki[Sansui Consultant Co.Ltd]
橋脚の底版拡大補強を必要とする水路橋の耐震補強事例
○江戸 翔[サンスイコンサルタント(株)]・今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・大塚 正樹[サンスイコンサルタント(株)]
本論文は、水路橋の耐震補強事例について記載している。対象は、単純RCT桁橋、3径間連続RCT桁橋、単純RCT桁橋からなる橋長62mの水路橋である。L1、L2地震動に対し、必要な耐力、安定性が確保できるように、橋脚柱のRC巻立て補強、橋脚底版の拡大補強を実施した。また、近接構造物への影響を避けつつ、工事の安全性を確保するため、偏心橋脚構造や分割施工法を採用した。
Keyword: 構造物の設計手法,耐震補強,工法・施工, , GET PDF=23/9-4.pdf
Behavior of Buried Ductile Iron Pipes in Peat Ground
TAKEYA Kazushi[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・SHIMIZU Takuo[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]・KANAMORI Sho[Iwamizawa Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]・INABA Tomokazu[Arutogiken Corporation]
泥炭性軟弱地盤に埋設されたダクタイル鉄管の挙動
○竹谷 和志[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・藤田 信夫[(株)クボタ]・清水 拓郎[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]・金森 翔[北海道開発局札幌開発建設部岩見沢農業事務所]・稲場 友和[(株)アルト技研]
泥炭性軟弱地盤へ無基礎工法で埋設された呼び径800ダクタイル鉄管管路(沈下が予測される区間はNS形、それ以外はALW形)を対象に、地盤沈下に対する管の追従性確認を目的として経年的な管の挙動を観測した。現状、管路の沈下は想定の範囲内である。継手の動きは管路の沈下傾向と合致し、伸縮量は10mm未満と大きな変位は生じていない。発生ひずみは小さく、その分布は概ね対称で均等な変形を示している。
Keyword: パイプライン,軟弱地盤,沈下, , GET PDF=23/9-5.pdf
発表番号 [9-6]
Harf-buried method of Pipeline in Hatirougata Polder
SAWABE Tetsuya[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]・TANAKA Masaki[SANSUI CONSULTANT Co.Ltd]
八郎潟干拓地におけるパイプライン半埋設工法
○沢邊 哲也[サンスイコンサルタント(株)]・田中 成季[サンスイコンサルタント(株)]
令和3年度に着工された国営八郎潟農業水利事業にて,前歴国営事業で築造された鋼製コルゲートフリューム形式幹線用水路をパイプライン化するにあたり,軟弱地盤対策として管半埋設工法を検討した。土地改良事業計画設計基準にはない管埋設工法であり,想定される条件にて,管体浮上,スラスト力,残留圧密沈下やリバウンド浮上などの将来の管体挙動,地震時慣性力,地震時液状化について安全性を照査した。
Keyword: パイプライン,半埋設,軟弱地盤,八郎潟,干拓地, , GET PDF=23/9-6.pdf
Design proposal for overtopping protection of farm pond embankment by using Smart Gabion
KOBAYASHI S.[Mizukuragumi Co., Ltd.]・KOBAYASHI R.[Mizukuragumi Co., Ltd.]・KOBAYASHI C.[Tomokogyo Co., Ltd.]・TANAKA T.[Oharagijutsu Co., Ltd.]・MURAYAMA K.[Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]・SUZUKI T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MORII T.[Professor Emeritus, Niigata University]
スマートガビオンを用いた農業用ため池の耐越水補強工の設計
○小林 秀一[(株)水倉組]・小林 龍平[(株)水倉組]・小林 千佳子[東網工業(株)]・田中 富雄[大原技術(株)]・村山 和夫[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学名誉教授]
ため池堤の耐越水補強工として,鉄線かご枠に粒径100〜200mmの粗石を詰めたスマートガビオンを提案し,越水下での構造安定性や斜面すべりへの影響について検討を行った。流域面積0.139km2のため池を対象とした事例検討により技術設計のフローが固まるとともに,実装施工が可能となった。外付け・後付けの工法であり低経費で短期に施工できるため,その開発と実装化はため池保全管理に十分に貢献しうると考える。
Keyword: 構造物の設計手法,ため池,耐越水補強工,スマートガビオン,安全性, , GET PDF=23/9-8.pdf
発表番号 [9-9]
Innovative proposal for overtopping protection of irrigation pond by using Smart Gabion
KOBAYASHI R.[Mizukuragumi Co. Ltd]・KOBAYASHI S.[Mizukuragumi Co. Ltd]・ITAGAKI T.[Mizukuragumi Co. Ltd]・KOBAYASHI C.[Tomokogyo Co. Ltd]・MURAYAMA K.[Department of Agricultural Land,Niigata Prefecture]・SUZUKI T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・INABA K.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MORII T.[Professor Emeritus, Niigata University]
スマートガビオンを用いた農業用ため池の耐越水補強工の試験施工
○小林 龍平[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・板垣 知也[(株)水倉組]・小林 千佳子[東網工業(株)]・村山 和夫[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学]・稲葉 一成[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学名誉教授]
ため池堤の天端および下流斜面に鉄線かご枠石詰め層を平張り状に敷設し,斜面土の水食を防止し堤体損傷が起きないようにしながら越水流れを安全に放流できる耐越水補強工(スマートガビオン)の開発を進めてきた。小規模なため池を対象に,スマートガビオンの試験施工を実施し,施工の確実さと安全性を実証した。「外付け」・「後付け」の工法であるため,低直接工事費で短期に施工できることが確認できた。
Keyword: 工法・施工,安全性,ため池,耐越水補強工,スマートガビオン,試験施工, , GET PDF=23/9-9.pdf
Flow Analysis of Overtopping on Embankment Dam Protected by Rockfill Gabion (Smart Gabion)
KOBAYASHI R.[Mizukuragumi Co. Ltd.]・KOBAYASHI S.[Mizukuragumi Co. Ltd.]・ITAGAKI T.[Mizukuragumi Co. Ltd.]・TAKAHASHI N.[Tomo-kogyo Co. Ltd.]・SUZUKI T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・INABA K.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MORII T.[Professor Emeritus, Niigata University]
ため池堤に敷設したスマートガビオンに生じる越水流れの水理解析
小林 龍平[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・板垣 智也[(株)水倉組]・高橋 直哉[東網工業(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・稲葉 一成[新潟大学]・○森井 俊廣[新潟大学名誉教授]
ため池堤の天端と下流斜面に鉄線かご枠石詰め層を敷設し,堤体の越水損傷を防ぎながら洪水を安全に放流できる耐越水補強工(スマートガビオン)の実装化検討を進めてきた。その一環で,石詰め層の構造安定性に強く影響する越水流況を算定するための水理解析法を開発し,室内水路実験により検証した。水理解析では,非線形浸透流解析法とSpatially varied flow数値積分法を弱連成的に連結するようにした。
Keyword: 水利構造物,浸透流,構造物の設計手法,ため池,スマートガビオン,越水,水理解析, , GET PDF=23/9-10.pdf
発表番号 [9-11]
Thin layer and bench cutting method using bentonite mixed soil for rehabilitation of small earth dam
Kenichiro Mizobuchi[HOJUN Co., Ltd]・Yuki Sakoda[HOJUN Co., Ltd]・Masayuki Mizuno[HOJUN Co., Ltd]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]・Isamu Natsuka[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi Sato[Kochi University]・Fumiaki Onishi[Iesima construction Co.,Ltd]・Kazuya Shimomura[Iesima construction Co.,Ltd]
ベントナイト混合土を利用した溜池の薄層段切り遮水工法
○溝渕 健一郎[(株)ホージュン]・佐古田 又規[(株)ホージュン]・水野 正之[(株)ホージュン]・上野 和広[島根大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・大西 文明[家島建設(株)]・下村 和也[家島建設(株)]
近年、ため池改修に使用する刃金土の入手が困難になっており、その代替えとしてベントナイトシート(GCL)が用いられる様になった。発注者によってはGCLに対する不安と土質遮水に対する強い希望を持たれている。ベントナイト混合土により天然の刃金土より透水性を下げた土質遮水材を用いることにより遮水層の薄層化を行いコストダウンと施工性を確保する工法を開発した。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=23/9-11.pdf
Vertical impervious wall construction method using Bentonite mixed soil
Kazuya Shimomura[Ieshima construction Co., Ltd]・Fumiaki Onishi[Ieshima construction Co., Ltd]・Isamu Natsuka[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi Sato[Kochi University]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]・Masayuki Mizuno[HOJUN Co., Ltd]・Kenichiro Mizobuchi[HOJUN Co., Ltd]・Yuki Sakoda[HOJUN Co., Ltd]
ベントナイト混合土を利用した溜池の鉛直遮水壁工法
○下村 和也[家島建設(株)]・大西 文明[家島建設(株)]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・上野 和広[島根大学]・水野 正之[(株)ホージュン]・溝渕 健一郎[(株)ホージュン]・佐古田 又規[(株)ホージュン]
漏水補修に対し過去に行っていたグラウチングによる改修を行ったため池が地震時にグラウチングラインにクラックが入った例が多くある。その補修に対しベントナイト混合土を用いた土質遮水壁を設ける工法を開発した。従来堤体に土質遮水壁を構築する技術はなかった。この工法はパイピングの発生した溜池の部分的な止水補修にも有効である
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=23/9-12.pdf
発表番号 [9-13]
Study on applicability of new Impermeable method using bentonite mixed soil and prediction of infiltration line
Yuki SAKODA[Kochi University]・Shushi SATO[Kochi University]・Isamu NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]
ベントナイト混合土を用いた新たな遮水工法の適用性と浸潤線の予測に関する検討
○佐古田 又規[高知大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]
ベントナイト混合土を用いた新工法を遮水層に設置したため池において,観測井の水位を計測し,浸潤線位置の十分な低下を確認した.あわせて,現地コアサンプルの透水係数をパラメータに用い二次元浸透流解析を実施し,現地の水位計測値から想定する浸潤線との整合を確認し,新工法の遮水層としての適用と,これらの工法の浸潤線の予測に傾斜コア型ため池堤体の定常浸透流の解析手法を用いることができる可能性を示した.
Keyword: 浸透流,工法・施工, , GET PDF=23/9-13.pdf
発表番号 [9-15]
Effectiveness and Issues of AI Detecting Cracks in Concrete
KIMURA Yusei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]
コンクリートのひび割れ検出AIの有効性と課題
○木村 優世[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]
コンクリート構造物の点検を目的としたひび割れ検出AIについて異常検知,画像分類,物体検出の3手法の有効性を比較・検証する。検証の結果,画像中の日当たりの違いやコンクリート表面の小さな凹凸,汚れ等がノイズとなり,誤検出が発生しやすいという課題があることが確認された。このうち,日当たりの違いや汚れによる誤検出は,ひび割れ領域をラベリングすることによって抑制できることが確認された。
Keyword: 深層学習,AI,コンクリート,ひび割れ, , GET PDF=23/9-15.pdf
発表番号 [9-26]
Diagnostic Assessment in Wet Season and Dry Season of Simple Weirs Constructed by Small-scale Farmers in Zambia
KABWE Alex Lushikanda[United Graduate School of Agricultural Sciences,Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[United Graduate School of Agricultural Sciences,Tottori University]・Yoshihiro Sagawa[Sanyu Consultants INC]・Yoshinao Adachi[Sanyu Consultants INC]・Masayuki Ishii[Shimane University]
○KABWE Alex Lushikanda[United Graduate School of Agricultural Sciences,Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[United Graduate School of Agricultural Sciences,Tottori University]・SAGAWA Yoshihiro[Sanyu Consultants INC]・ADACHI Yoshinao[Sanyu Consultants INC]・ISHII Masayuki[Shimane University]
ザンビア国の多くの地域では、小規模農家自身が簡易堰を建設し、灌漑を実施している。簡易堰の状態を評価するために、乾季の2022年5月,6月に建設された15か所の簡易堰を対象とした。2022年11月に利用者への聞き取り、損傷度合いなどの調査を行った。その結果、簡易堰が最も損傷を受けやすい季節は,雨季(11月から5月)と認識していたが、33%の簡易堰が乾季(5月から10月)に損傷していることを確認した。
Keyword: Simple weirs,assessment,seasonal challenges,livelihood,small-scale irrigation, , GET PDF=23/9-26.pdf
発表番号 [9-29]
Engineering properties of Kuroboku improved soil mixed with bamboo cellulose nanofibers for soil erosion control
Mizuki HIRA[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Tatsuya SHIMIZU[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
土壌侵食防止のための竹CNFを混合したクロボク改良土の工学的特性
○平 瑞樹[鹿児島大学]・清水 竜也[鹿児島大学]
南九州に分布する火山灰質粘性土であるクロボクは,水に対する抵抗が極めて弱く,雨滴などにより土壌の侵食が発生する.一方,鹿児島県は全国有数の竹林の産地で,未整備地区が増加し,間伐された竹は放置されることが多い.竹の需要拡大や高付加価値を付けることによる有効な活用法が望まれている.本報告では,圃場整備地区の法面の侵食を抑制するために,竹を有効活用した法面被覆改良土の工学的特性について考察した.
Keyword: クロボク,竹CNF,改良土, , GET PDF=23/9-29.pdf
発表番号 [9-30]
Study on Portability of pond-mud soil mixed with neutral stabilizer by trucks
Keita MATSUDA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Shinichiro KAWABATA[Faculty of Engineering, Hokkaido University of Science]・Kazuaki HASHIMOTO[Nippon Koei Co., Ltd]
中性固化剤を混合したため池底泥土のダンプトラックによる可搬性に関する検討
○松田 圭大[北海道科学大学]・川端 伸一郎[北海道科学大学]・橋本 和明[日本工営(株)]
ため池内に堆積した底泥土は貯水容量の減少や水質の悪化などため池機能の低下の原因になるため浚渫する必要があるが,高含水状態にあり流動性が非常に高いことから,ダンプトラックによる平積みでの運搬が困難となる. 本報文では,ため池底泥土を想定した土試料に中性固化剤を混合した時の強度や流動性の変化を確認するとともに,ダンプトラックによる可搬性について検討した.
Keyword: 中性固化剤,底泥土,可搬性, , GET PDF=23/9-30.pdf
発表番号 [9-33]
Bond strength of polymer cement mortars to calcium-leached mortar
Yoshida M.[Graduate School of Natural Science and Technology,Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]
カルシウム溶脱した母材モルタルに対する各種ポリマーセメントモルタルの付着性
○吉田 美里[島根大学(院)]・上野 和広[島根大学]・石井 将幸[島根大学]
コンクリート構造物の長寿命化を図るため補修・補強が適用されるが、劣化により母材コンクリートの変質が生じている場合、補修・補強材料との付着性に影響が生じる。コンクリート水利構造物では、カルシウム溶脱が発生することによる付着強度の低下が明らかになっている。本研究では、ポリマーセメントモルタルを対象に、母材モルタルのカルシウム溶脱と補修・補強材料の仕様、付着強度の相互関係を分析した。
Keyword: 付着強度,カルシウム溶脱,無機系補修材料, , GET PDF=23/9-33.pdf
発表番号 [9-34]
Evaluation of Long-Term Durability of Inorganic Surface Coating Methods Using Silicate Impregnation Materials
IWASAKI Tsukasa[Kochi university]・NAKAMURA Arisa[Kochi university]・SATO Syushi[Kochi university]
けい酸塩系表面含浸工法を用いた無機系表面被覆工法の長期耐久性評価
○岩崎 司[高知大学]・中村 亜里沙[高知大学]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では、寒冷地における無機系表面被覆工法とけい酸塩系表面含浸工法との複合工法の施工後6年時の追跡調査の結果を整理した。補修箇所の緻密性や水密性といった特性を評価できる表層透気試験では、両地区ともに施工後1、2年時と比較して表層透気係数が上昇し、開水路表層部の劣化が確認された一方、目視試験では両地区ともひび割れや変状の発生は確認できなかった。
Keyword: けい酸塩系表面含浸材,表面含浸工法,表層透気試験, , GET PDF=23/9-34.pdf
Estimatio of Wear-Delaying Effect of Silicate-based Surface Penetrant-Case Study with U-shaped Gutter in Long-term Service-
KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・IZUMI Shinichi[izumikensetsukougyou Co. Ltd.]・TOYOSHI Akihiko[izumikensetsukougyou Co. Ltd.]
けい酸塩系表面含浸材による摩耗遅延効果の試算−長期供用されたU形側溝を用いた事例−
○金森 拓也[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・泉 伸一[泉建設工業(株)]・豊吉 明彦[泉建設工業(株)]
けい酸塩系表面含浸材は,コンクリート表層の耐摩耗性を向上させる効果が確認されている一方で,それが何年分の摩耗遅延に相当するかといった時間的な議論はなされていない.本研究では,促進摩耗試験を用いた摩耗遅延効果の算定手法についての考え方を示すとともに,実際に現地で43年供用されたU形側溝の側壁を対象に効果の算定を試みた.結果として,含浸材による摩耗遅延効果は,現地の約6.7年分に相当すると推定された.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材,水流摩耗試験,摩耗,U形側溝, , GET PDF=23/9-35.pdf
Study on the accuracy of load and deformation data obtained from open channel in service
MIMURA Yukino[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agriculture Sciences, Tottori University]・ISHII Masayuki[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・BETTO Yoshinori[KURIMOTO, LTD.]・KANEKO Hidetoshi[SANKO TECHNO CO, LTD.]
供用中の開水路で取得した荷重−変形量のデータ精度についての検討
著者らは農業用コンクリート開水路の構造的耐力(力学的安全性能)を直接的に評価する手法として水路壁載荷法を提案している。本手法を供用中の開水路に適用し、数回取得したデータにはばらつきがあったため、統計的に同じ群に属するのかを検討した。また、ばらつきが大きいと、構造的耐力の評価基準作成が困難になるため、データ精度を向上させるために、ばらつきを小さくするデータ処理についても検討を行った。
Keyword: 水路壁載荷法,鉄筋コンクリート開水路, , GET PDF=23/9-37.pdf
発表番号 [9-38]
Effect of Different Measurement Methods of Dynamic Young‘s Modulus on Physical Property Evaluation for Damaged Concrete
Yuji ITO[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, Rural Development Bureau]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
計測方法の異なる動弾性係数が損傷コンクリートの物性評価へ及ぼす影響
○伊藤 勇志[農村振興局(旧新潟大学)]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,コンクリート水利施設において老朽化対策が技術的課題となっている.老朽化対策には損傷度評価法の開発が不可欠であり,筆者らは損傷の進行したコンクリートにおいての物性評価を試みている.本研究では,X線CT法,P波速度計測と共鳴振動法による動弾性係数評価および圧縮強度試験を用いて,損傷が進行したコンクリート・コアの物性評価を試みた.
Keyword: コンクリート,X線CT法,P波計測,共鳴振動法,動弾性係数,損傷, , GET PDF=23/9-38.pdf
The relationship between physical properties of concrete in depth and abrasion or leaching
SHIKIJI Taisei[National Institute of Technology, Kagawa College]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・MATSUMOTO Masayuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・HAYASHI Kazuhiko[National Institute of Technology, Kagawa College]
摩耗および溶脱とコンクリートの深さ方向の物性の関係
○敷地 泰成[香川高等専門学校]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・松本 将之[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
水路で生じる摩耗と溶脱という劣化現象および含浸材による改質は,いずれもコンクリートの表面から深さ方向に対して進行する現象である。そこで,深さ方向の物性変化に着眼して,各現象の相互関係やメカニズムを整理できないかと考えた。本報では,モルタル供試体を使用した室内実験を基に,これらのメカニズムの解明に向けた一考察を整理する
Keyword: 表面含浸材,超音波法,サンドブラスト, , GET PDF=23/9-40.pdf
Effectiveness of 3D Damage Data Creation for Irrigation Infrastructures by Laser Scanning Method
Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
農業水利施設の三次元損傷データ構築へのレーザスキャニング計測の有用性
○鈴木 哲也[新潟大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]
本報では,損傷が進行したコンクリート取水堰でレーザスキャニング計測を行い,三次元データにより表面損傷検出を行った結果を報告するとともに,既存の画像処理によるひび割れ検出技術との相違を考察し,点群を用いたBIM構築の特徴を概説する。最後にBIMを活用した農業水利施設の維持管理について考察する。
Keyword: 農業水利施設,損傷度評価,非破壊・非接触計測,レーザスキャニング,三次元データ, , GET PDF=23/9-41.pdf
発表番号 [9-42(P)]
Detecting Concrete Damage using 3D Point Cloud with a Ground-based Laser Scanner
Atsushi Chiyoda[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Kakutaro Suematsu[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Yuki Tachibana[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Hisaya Ito[Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd]・Kazuma Shibano[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
地上型レーザスキャナによる3次元点群を用いたコンクリート損傷の検出
○千代田 淳[(株)日本水工コンサルタント]・末松 格太郎[(株)日本水工コンサルタント]・橘 勇貴[(株)日本水工コンサルタント]・伊藤 久也[(株)日本水工コンサルタント]・柴野 一真[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,コンクリート構造物の維持管理に3次元データの適用が進められている.高精度な3次元点群の生成には地上型レーザスキャナが用いられている.既往研究では,画像処理による効率的な損傷検出手法の開発が行われてきた. 本報では,ひび割れ損傷が顕在化したコンクリート構造物を対象にレーザスキャニング計測を行い,3次元点群データによる表面損傷検出を行う.
Keyword: コンクリート,損傷検出,地上型レーザスキャニング,3次元点群, , GET PDF=23/9-42(P).pdf
発表番号 [9-43(P)]
Repair Method of Corroded Steel Sheet Piles Channel by CABA Method and its Actual Construction Condition
Yuji Fujimoto[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Norihiro Otaka[Nippon Steel Metal Products Co., Ltd.]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
CABA工法による腐食鋼矢板水路の補修対策
○藤本 雄充[日鉄建材(株)]・大高 範寛[日鉄建材(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
鋼矢板水路の保全対策は、腐食劣化が顕在化した2000年代より議論が重ねられている。筆者は、農研機構・農村工学研究部門との共同研究により新たな鋼矢板としてステンレス鋼矢板を開発した。本報では既設鋼矢板水路の前面にステンレス鋼矢板と同じステンレス鋼で製作されたステンレス製パネルを設置し、コンクリート充填による鋼矢板とコンクリート複合材による新たな補修工法CABA工法の工法概要と現地適用事例を報告する。
Keyword: 鋼矢板,ステンレス鋼,調査診断,補修・補強,更新, , GET PDF=23/9-43(P).pdf
Non-Destructive Detection of Water Leakage Waves in Model Pipeline using AE Energy Parameter
Toma Tsubota[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuki KITSU[Niigata Prefectural Ministry of Agriculture]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Tomohiro KITANOHARA[Obayashi Road Corporation]・Jun HONMA[Obayashi Road Corporation]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
AEエネルギ指標を用いたモデルパイプラインに発生した漏水波の非破壊検出に関する研究
○坪田 到馬[新潟大学大学院]・木津 和樹[新潟県(新潟大学)]・萩原 大生[新潟大学大学院]・北野原 朋宏[大林道路(株)]・本間 順[大林道路(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
既往研究では,弾性波計測を用いることで管路に発生する水理現象の検出が行われている.本研究では,AE法から漏水の有無を非破壊で検出することを目的とする.モデルパイプラインを用いたAE計測より通常時および漏水発生時の弾性波特性の解明を試みた.その結果,無損傷と比べて漏水孔5mmのケースでは,AEエネルギが小さいことが確認された.AEセンサを設置することで漏水を非破壊で検出できる可能性が示唆された.
Keyword: パイプライン,漏水現象,非破壊検査,水撃圧,AE, , GET PDF=23/9-45.pdf
発表番号 [9-46]
The Applicability of Ultrasonic Method to PC Steel Cylinder Pipe
SUZUKI Nami[Dia Consultants Company]・SUGAWARA Ryuichi[Dia Consultants Company]・NAGANO Kenji[Dia Consultants Company]・KOIZUMI Kazuhiro[Dia Consultants Company]
PCスチールシリンダー管(PCC管)における超音波法の適用性
○鈴木 夏実[(株)ダイヤコンサルタント]・菅原 留一[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]
筆者らは、PC管におけるカバーコート厚を管内から超音波法によって健全カバーコートかぶり厚を測定する手法を実施してきた。今回、我が国におけるノンシリンダーPC管(通常のPC管)が主流となる以前に製造されていたプレストレストコンクリートスチールシリンダー管(以降、PCC管と略記)を調査する機会を得た。本講演では、PCC管における超音波法の適用性について検討・検証を行った事例について報告する。
Keyword: 二次製品,プレストレストコンクリート管(PC管),非破壊調査,劣化診断, , GET PDF=23/9-46.pdf
Construction example rehabilitation method using high-density polyethylene pipe
Jun SHIMOMURA[Kurimoto.Ltd]・Shigeki YAMAMURO[Kurimoto.Ltd]
高密度ポリエチレン製更生工法の施工事例
○霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・山室 成樹[(株)栗本鐵工所]
老朽化したパイプラインの長寿命化手法として、管きょ更生工法がある。当社は、2018年に小口径の圧力管路向け更生工法として、高密度ポリエチレン製の更生材を用いる「KU-LINER工法」を技術導入し、普及に努めてきた。現在、工業用水、農業用水分野合わせて3件の施工実績を積んだが、現場ごとに特有の事情や課題があり、それらへの対応、解決が知見の蓄積に繋がっている。本報ではその一例を紹介する。
Keyword: 二次製品,工法・施工,管理, , GET PDF=23/9-47.pdf
発表番号 [9-48]
Model Experiments on Uplift Resistance of Buried Pipes Using Geocells
Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yusuke INOUE[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yuki KONISHI[Faculty of Agricultural Science, Kobe University]・Shuji ITO[MAEDAKOSEN CO, LTD]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオセルを敷設した埋設管の浮上抵抗力に関する実験的検討
永谷 太志[神戸大学大学院]・井上 優佑[神戸大学大学院]・○小西 優輝[神戸大学]・伊藤 修二[前田工繊(株)]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,管路の浮上対策として,ジオセルを用いた新たな工法を提案するとともに,模型地盤内の管押上実験から本提案工法の有効性ならびにジオセルの設置条件が浮上抵抗力に及ぼす影響を検討した.その結果,提案工法の有効性が示されるとともに,設置条件としては,管側部へのジオセル設置が有効であり,特に管両側部のジオセルを不織布で連結することで一体化領域が大きくなり,大きな抵抗力が発揮されることが分かった.
Keyword: 管路,模型実験,ジオシンセティックス, , GET PDF=23/9-48.pdf
発表番号 [9-49]
Evaluation of Strain Behavior Under Local Load Applied from Inside of Buried VU Pipe
HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori university]・NISHIGUCHI Masaya[Graduate school of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United graduate school of Agricultural sciences, Tottori University]・ISHII Masayuki[Academic Assembly, Shimane University ]
埋設VU管内部から局所荷重を付与した際に生じるひずみの挙動評価
○兵頭 正浩[鳥取大学]・西口 雅也[元鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]・石井 将幸[島根大学]
埋設管の耐力評価手法として内面載荷法を提案している。本報では,とう性管を評価対象とし,埋設とう性管に内面載荷法を適用した際に,荷重と変形量の傾きが非線形となる領域が確認された。その理由としては,地盤による管体の拘束の影響であり,非線形領域の存在の有無によって地盤の締固め状態を評価できることが示唆された。
Keyword: とう性管,内面載荷法,曲げひずみ,軸ひずみ,荷重―変形量の関係 , , GET PDF=23/9-49.pdf
発表番号 [T-1-1]
Regarding sewage biogas power generation and sewage sludge solid fuel of Matsuyama city
MIKI Tetsuya[Matsuyama public enterprise bureau]・MIYAUCHI Tadaaki[Matsuyama public enterprise bureau]
松山市の消化ガス発電及び下水汚泥固形燃料化について
三木 徹也[松山市]・○宮内 忠明[松山市]
下水汚泥等の有効利用が注目されているが,松山市中央浄化センターの汚泥処理において発生するバイオガスを有効利用するために,固定買取価格制度を利用した消化ガス発電事業と市内4か所(中央・西部・北部・北条)の下水浄化センターから処理で発生する下水汚泥のリサイクル率を高める下水汚泥固形燃料化事業でのエネルギー利用事例を紹介することにより,今後の技術革新と様々な方式での汚泥の有効利用への環境を醸成していく.
Keyword: 下水汚泥,消化ガス発電,固形燃料化, , GET PDF=23/T-1-1.pdf
発表番号 [T-2-3]
Club activities of agricultural high schools for further revitalization of the field of rural ecological engineering
TAKEDA Seiji[Aichi Prefectural Saya High School]
農村生態工学分野のさらなる活性化に向けて農業高校のクラブ活動
○武田 誠司[佐屋高等学校]
農生態工学分野の活性化に向けて、教育現場で行っている実践例を紹介する。農業高校である愛知県立佐屋高等学校の科学部では、水田生態系の保全活動をテーマに活動を行っている。学校水田で見られるスクミリンゴガイの生態や駆除に関する研究、有機水田を中心としたドジョウの保全活動を中心に、多くの成果を出すことができた。外部との交流も活発に行い、将来、農業や自然保護に携わる仕事を目標とする生徒も増えてきている。
Keyword: 教育,科学部,保全活動,農業高校,連携, , GET PDF=23/T-2-3.pdf
発表番号 [T-2-4]
Overview of studies in rural ecology and civil engineering from a standpoint of the civil engineering consultant
TAHARA Mio[WESCO Co.,Ltd.]・FUKUYAMA Yukihiro[WESCO Co.,Ltd.]・SHIMIZU Kyoka[WESCO Co.,Ltd.]・UEKI Yuji[WESCO Co.,Ltd.]・SAITO Mitsuo[WESCO Co.,Ltd.]
建設コンサルタントから見た農村生態工学分野の展望
○田原 美桜[(株)ウエスコ]・福山 幸拓[(株)ウエスコ]・清水 杏香[(株)ウエスコ]・植木 祐次[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]
我が国では、今後30by30達成の鍵となる農村等OECM保全の動きが強まると予想され、農村生態工学分野の更なる発展が求められている。そこで、建設コンサルタントという立場から本分野の魅力と展望について整理する。農村における積極的な生物多様性保全実施のために、保全に対する認識の共有と人材育成、そして環境配慮工法及び設計基準の確立について、今後本分野における発展を期待したい。
Keyword: 環境保全,生物多様性,技術者育成,OECM,30by30, , GET PDF=23/T-2-4.pdf
Agricultural infrastructure improvement and conservation in anticipation of changes in the situation such as population decline
Takanohashi Toshitaka[Rural Development Bureau,MAFF]
人口減少等の情勢変化を見据えた農業生産基盤の整備・保全
○鷹箸 俊孝[農村振興局]
農林水産省では、気候変動や農業者の減少等、食料・農業・農村基本法制定以降の情勢変化を踏まえ、同法改正を視野に、今後20年を見据えた施策の展開方向を検討している。特に、食料安保の観点から用排水路等のインフラ維持が重要であるが、急速な人口減少の下、農業者等の共同活動によって担われてきた管理機能の低下は避けられない状況である。管理の継続の在り方や持続可能な取組について検討内容を紹介する。
Keyword: 食料・農業・農村基本法,人口減少,生産基盤,保全管理,環境負荷低減, , GET PDF=23/T-3-1.pdf
Summary and introductin effect of Slurry Irrigation Facility in Environmentally-sound Irrigation and Drainage Project
Ikeda Yoshiyuki[hokkaidoukaihatukyoku kushirokaihatukensetubu nemuronougyoujimusho]
国営かんがい排水事業における肥培かんがい施設の概要と導入効果
○池田 好之[北海道開発局釧路開発建設部根室農業事務所]
北海道の東部に位置する釧路・根室地域は、我が国を代表する大規模酪農地帯であるが、増大する家畜ふん尿はその処理に多大な労力を要しており、降雨に伴う土砂や肥料成分の流出が河川等の水質へ影響を及ぼす一因となっていた。このため、地域資源の適正な農用地への還元を行うために、国営環境保全型かんがい排水事業で整備している肥培かんがい施設の全体概要を紹介するとともに、肥培かんがい施設の導入効果について報告する。
Keyword: 灌漑施設,用水管理,環境保全,物質循環, , GET PDF=23/T-4-4.pdf
Future of Information Utilization in Agricultural and Rural Areas -Part 3-
MIZOGUCHI Masaru[University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[University of Tokyo]
○溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]
スマート農業・農村等、農村地域における通信インフラ整備のニーズが高まってきているが、その整備方法とその情報利活用に関するビジョンは描けていない。本企画セッションでは、農水省の取り組みと電力と通信インフラが整備されていないような農業農村地域の特質を活かしデジタル技術を活用して地域振興につながるような提案を学生に発表してもらい、アイディアソン方式で近未来の農業農村地域に情報利活用について議論する。
Keyword: 農業農村地域,情報通信,インフラ,利活用, , GET PDF=23/T-5-1.pdf
発表番号 [T-5-2]
Efforts to improve Information & Communication environment in rural areas by Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
BAN Hayato[Rural Development Bureau,Community Infrastructure Division]・OKAMOTO Hiroya[Rural Development Bureau,Design Division]
農業農村における情報通信環境整備に向けた農林水産省の取組
○坂 隼人[農村振興局]・岡本 裕也[農村振興局]
農業農村インフラの管理の省力化・高度化やスマート農業の実装等,農業農村における幅広いニーズへの対応に必要となる「情報通信環境整備」について,これまで農林水産省が実施してきた取組を振り返り,関係者への聴取等から課題を抽出・分析し,対応方針を整理した。個別支援を行った地区の事例紹介を交えつつ,主に官民連携の推進組織である「農業農村情報通信環境整備準備会」の体制や運営の見直しを中心に報告する。
Keyword: ICT,スマート農業, , GET PDF=23/T-5-2.pdf
発表番号 [T-5-3]
Information Networks x Data Integration in Rural Areas
NISHIMURA Kazuumi[Tokyo University of Agriculture and Technology]
農村ネットワーク x データ連携基盤
○西村 和海[東京農工大学]
デジタル庁を中心に農村ネットワークの整備後に可能となりそうな様々な応用技術が、企画段階から実装段階まで含めて個々に開発されてきている。私は、デジタル田園都市国家構想を支える「データ連携基盤」を農村ネットワークに組み合わせることで応用技術を横展開するためのハードルが低くなると考え、未来を見据えて農村地域の情報化を進めた先で必要となる農業生産と生活体験の向上に繋げる連携方法について検討してみた。
Keyword: 農村ネットワーク,データ連携基盤,全国展開, , GET PDF=23/T-5-3.pdf
発表番号 [T-5-4]
Utilizing ICT with a focus on leisure activities in rural areas.
Shuyo Nodasaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Hiroaki Sugino[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
遊びを中心とした農村ICTの利用
○野田坂 秀陽[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]
本研究は、ICTを活用して都市と農村を結び、農村を都市住民のレジャーに活用する方法の発見を目的とし、水田イルミネーション装置を制作した。福島県飯館村の水田に設置し、任意の点灯パターンの投影や外国からでも操作可能なオンライン制御などの機能を実装した。問題点として、稲の成長により光が見えづらくなることや、動作が不安定なことがわかった。今後は、カメラ映像の配信、都市からの参加者の獲得を目指す。
Keyword: インターネット,農村振興,IT, , GET PDF=23/T-5-4.pdf
発表番号 [T-5-5]
Revitalization of rural communities by Oshi-katsu, disseminating information through social media
KITAMURA Tomoko[Faculty of Agriculture, Iwate University]・MUTO Yoshiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]
農地からの情報発信で広がる推し活の輪!―農産物への?で活気ある地域社会を育むために―
○北村 知子[岩手大学]・武藤 由子[岩手大学]
近年ではネットショッピングや道の駅等における産直野菜の販売が広まり、生産者と消費者間の情報ギャップが解消され始めている。しかし、未だ作物の生育過程や生産者の作物生産への思いにまで関心のある消費者は少なく、その結果、安さを重視する消費行動が多く見られると思われる。そこで今回は、ソーシャルメディアを使った情報発信による生産者や生産物への「推し活」が幸福度の高い消費行動を生み出す可能性について提案する。
Keyword: 推し活,ソーシャルメディア,通信情報技術, , GET PDF=23/T-5-5.pdf
発表番号 [T-5-6]
Idea-thon: Prompt Making toward Development and Utilization of Information and Communication Infrastructure Technology in Agricultural and Rural Area
SUGINO Hiroaki[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・MIZOGUCHI Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
アイディアソン:農業農村における情報通信環境整備を考えるための「人-機械間交流」と「世代間交流」
○杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
本講演では、先行する講演内容(農業農村地域における情報通信環境整備に関する現状と課題および事例紹介)を受けた上で、聴衆参加型のアイディアソンを試みる。昨年末から騒がれ始めた対話型AIに焦点を当て、学会の強みである学生を含む多様な人材の集積を活かした交流と共に、AIも議論の輪に巻き込んだ人-機械間交流を試行し、農業農村工学の実践と教育の現場におけるAIの活用方法も含んだ未来図について議論する。
Keyword: 農業土木カリキュラム,IT,インターネット,教育改善・FD,AI, , GET PDF=23/T-5-6.pdf
Rationalization of small earth-fill dam renovation through ICT construction and utilization of precast sluiceway
Daisuke Watabe[Sanyu Consultants Inc.]・Kazunari Imaide[Sanyu Consultants Inc.]・Nagomu Yokokawa[Sanyu Consultants Inc.]・Junichi Arita[Vertex Co., Ltd.]・Hidekazu Tagashira[National Agriculture and Food Research Organization]・Yutaka Sawada[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Shouta Shinma[Satokogyo Co., Ltd.]
ICT施工とプレキャスト底樋の活用によるため池改修の合理化
○渡部 大輔[(株)三祐コンサルタンツ]・今出 和成[(株)三祐コンサルタンツ]・横川 融[(株)三祐コンサルタンツ]・有田 淳一[ベルテクス(株)]・田頭 秀和[農村工学研究部門]・澤田 豊[神戸大学]・新間 翔太[佐藤工業(株)]
「ため池特措法」に基づく全国に約5万5千箇所ある防災重点農業用ため池の整備において、工事費の縮減・工期の短縮が重要となる。本報告では、ICT施工とプレキャスト底樋を活用したため池改修の調査・設計・施工の合理化を農研機構内の試験ため池で検討した。本検討より、ICT施工とプレキャスト底樋を活用した場合、現場打ち底樋の施工に比べ、工事費は2,545千円縮減、工期は25日短縮といずれも有利となった。
Keyword: ため池,プレキャスト,底樋, , GET PDF=23/T-6-2.pdf
発表番号 [T-6-3]
Development of Precast Spillway for Efficient Improvement of Reservoir
Ken Watanabe[Maruei Concrete Industry co.,Ltd]・Yuki Sakaguchi[Maruei Concrete Industry co.,Ltd]・Takeshi Ohno[Kyowa Concrete Industry co.,Ltd]・Kyoichi Kodera[Kyowa Concrete Industry co.,Ltd]・Naohiro Hori[Kyowa Concrete Industry co.,Ltd]
ため池改造効率化のためのプレキャスト洪水吐の開発
○渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]・阪口 裕紀[丸栄コンクリート工業(株)]・大野 剛[共和コンクリート工業(株)]・小寺 恭一[共和コンクリート工業(株)]・堀 尚浩[共和コンクリート工業(株)]
防災重点ため池の防災・減災に対する緊急整備を短期間で進めるためには、プレキャスト化による迅速且つ効率的に行う迅速施工技術の開発・導入が求められている。本研究では、洪水吐としての通水等の機能を確保すると共に、PCa化による施工工法の開発・確認と導流部(放水路)における斜面での作業時の安全性の検証を実施した。
Keyword: 二次製品,工法・施工,排水施設,洪水流出, , GET PDF=23/T-6-3.pdf
発表番号 [T-6-4]
Hydraulic Model Experiment of Precast Stepped Spillway in Reservoir
KOSUGE Tatsuya[NTC CONSULTANTS Co., Ltd.]・MATSUURA Masakazu[NTC CONSULTANTS Co., Ltd.]・NODA Koutaro[NTC CONSULTANTS Co., Ltd.]
ため池におけるプレキャスト階段式洪水吐の水理模型実験
○小菅 達也[NTCコンサルタンツ(株)]・松浦 正一[NTCコンサルタンツ(株)]・野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]
防災重点農業用ため池に係る防災工事等を集中的かつ計画的に推進する中で、迅速なため池改造技術の開発が求められている。この一環として、本研究ではプレキャスト階段式洪水吐について水理模型実験を実施し、流下状況を確認すると共に、階段式水路の水理設計手法の設定への取組みを進めており、その状況について紹介する。
Keyword: 管・開水路流れ,二次製品,排水施設, , GET PDF=23/T-6-4.pdf
発表番号 [T-7-2]
Current situation and issues of slope citrus farm in Uwajima City, Ehime Prefecture
Azechi Issaku[Citrus farmer]
愛媛県宇和島市における傾斜地柑橘栽培の現状と課題
○安瀬地 一作[柑橘農家]
愛媛県宇和島市吉田町は総面積約468km2で平坦地が10%程度しかないほとんどが急傾斜地の小さな町である。吉田町は愛媛みかん発祥の地であり、入り組んだ複雑な地形の急傾斜地を利用して栽培されている多種多様な柑橘は国内有数の生産量を誇るが、後継者不足と高齢化により耕作放棄地も増加している。本稿では急傾斜地を利用したみかん栽培の歴史を紹介するとともに、現状と課題を報告する。
Keyword: 傾斜地,みかん栽培,耕作放棄地,獣害,適地適作, , GET PDF=23/T-7-2.pdf
発表番号 [T-7-4]
NARO's technology contributes to high quality and stable production of mandarin
KUROSE Yoshitaka[Western Region Agricultural Research Center, NARO]
カンキツの高品質安定生産に貢献する農研機構の技術
○黒瀬 義孝[西日本農業研究センター]
温州ミカンでは、カンキツに適切な乾燥ストレスを付与してブランド果実を生産することが重要である。これを達成するために農研機構は、防水・防根効果のあるシートを用いて乾燥ストレスを制御しやすくするシールディング・マルチ栽培と、乾燥ストレスを把握するカンキツ用簡易土壌水分計を開発した。さらに、これらの技術をカンキツ産地の特徴に合わせてチューニングするとともに、標準作業手順書を作成して普及を図っている。
Keyword: カンキツ,乾燥ストレス,シールディング・マルチ栽培,簡易土壌水分計, , GET PDF=23/T-7-4.pdf
Ecosystem Services related with water environment under land use chain from forestry to paddy fields
Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Lorenzo Sanguanini[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yuri Adachi[Tokyo University of Agriculture and Technology]
森林から水田への連鎖的な土地利用下での水環境に関する生態系サービス
○加藤 亮[東京農工大学]・サングアニニ ロレンゾ[東京農工大学]・安達 侑里[東京農工大学]
水環境の生態系サービスに着目し,最上流域の中山間農地における森林から水田と地形の連鎖がある環境について,そのメカニズムを検討し,他の生態系サービスとのシナジーやトレードオフといったメカニズムの透明化に向けて基盤的な知見の共有を目的とする。
Keyword: 生態系サービス,水文環境,水質,地下水,雪解け, , GET PDF=23/T-8-1.pdf
Effect of organic farming on soil ecosystem services in paddy field
Sugihara Soh[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Adachi Hayato[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yasuno Hideaki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Daiki[Tokyo University of Agriculture and Technology]
水田における有機農法の導入が土壌生態系サービスに与える影響の解明
○杉原 創[東京農工大学]・足立 隼人[東京農工大学]・安野 秀瑛[東京農工大学]・加藤 大樹[東京農工大学]
土壌生態系サービスの活用に向けて、福井県池田町内の水田地帯を対象に、有機農法の影響を評価した。その結果、堆積の影響が比較的少ないと考えられる上流域でのみ、有機農法の導入により、食料の供給サービスや気候の調整サービスと関連する炭素貯留の増加が見られた。一方でその他の流域では顕著な差はなかった。今後、他研究分野の観測結果と併せることで、当該水田生態系がもつ生態系サービスの評価をさらに進めていく。
Keyword: 生態系サービス,土壌環境,有機農法,水田, , GET PDF=23/T-8-2.pdf
Agricultural Landscape Evaluation Using Photographs:Case of rice cultivation in Ikeda Town
Daisuke KUNII[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Takashi HAYASHI[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Shingo Yoshida[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Nobuhiro ITO[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yuki MARUYAMA[Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
写真を活用した農村景観の評価〜福井県池田町の米づくりを事例に〜
○國井 大輔[農林水産政策研究所]・林 岳[農林水産政策研究所]・吉田 真悟[農林水産政策研究所]・伊藤 暢宏[農林水産政策研究所]・丸山 優樹[農林水産政策研究所]
本研究では、農村地域における米づくり風景評価ため、福井県池田町で開催された祭り来場者を対象に、景観、生産、生物、食、文化のカテゴリで選定した米づくりに関する風景写真及びカテゴリへの投票により、回答者の選好を調査した。その結果、年代、性別、居住地による選好の違いが明らかとなった。地域の意思決定に文化的サービスを活用するためには、このような属性による選好の違いを考慮することが重要であると考えられる。
Keyword: 生態系サービス,文化的サービス,景観,稲作,風景, , GET PDF=23/T-8-3.pdf
発表番号 [T-8-5]
Designing payment for ecosystem services to drive behavior change
KAMII Hiroyuki[nihon university]
行動変容を実現するための生態系サービス支払いのデザイン
○神井 弘之[日本大学大学院]
農業生態系からの生態系サービス(ES)の総合的で持続的な提供の実現のため、関係者の行動変容を進める生態系サービス支払い(PES)の効果的な実践が重要となっている。ESと投入活動の測定・評価に関する研究が進展することにより、PESが関係者の行動変容、社会変革に貢献するポテンシャルが高まると見込まれている。さらに、今後のPESの実践、普及に向けて、多様な関係者と研究者が連携・協働することが期待される。
Keyword: 農業生態系,生態系サービス,生態系サービス支払い, , GET PDF=23/T-8-5.pdf
Utilization of 3D Technology in Concrete Repair Maintenance and Management
MIURA Tomoka[Infrastructure Renewal Engineering Co.Ltd.]・JIMENEZ April[Infrastructure Renewal Engineering Co.Ltd.]・KAWABE Shohei[National Agriculture and Food Reserch Organization(NARO)]・MORI Mitsuhiro[National Agriculture and Food Reserch Organization(NARO)]
維持管理分野における三次元技術の活用
○三浦 冬萌花[(株)補修技術設計]・ヒメネズ エイプリル[(株)補修技術設計]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]
我が国の人口は2008年をピークに減少傾向にあり、建設業界ほか様々な業界で人手不足対策、働き方改革、新技術の導入など、将来持続可能な社会構造の構築に向け努力がなされている。構造物維持管理においても2016年度よりCIM導入が推進されてきている。本稿では、CIM適用に必要な機材特性および特徴を整理し、頭首工でのUAVを活用した試行事例を中心に、適用方法、三次元データの活用方法、課題について報告する。
Keyword: 三次元レーザースキャナー,自律飛行型UAV,三次元モデル上点検, , GET PDF=23/T-9-2.pdf
Proposed inspection platform for concrete structures
FUJIWARA Takahisa[FTS.,LTD]
コンクリート構造物の点検プラットホームの提案
○藤原 貴央[エフティーエス(株)]
高度成長期に建造された農業水利施設をはじめとするコンクリート構造物は建設後50年を過ぎ始めており、その老朽化対策および長寿命化対策が喫緊の課題となってきている。各施設管理者は適切な方法で日常管理したいと思っているが、人員も足りないし記録を残すのも大変な作業というのが現状だ。その問題点を解決するiOSアプリを利用し、データをクラウドで管理する情報管理ソフトについて紹介します
Keyword: 農業水利施設,プラットホーム,非破壊試験機,デジタル化,AI, , GET PDF=23/T-9-3.pdf
発表番号 [T-9-4]
Monitoring of the Water Content at a Concrete Surface with Near-Infrared Spectroscopic Imaging
Minoru Yokochi[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Shigeo Nagashima[Civil Engineering Research Institute for Cold Regin PWRI]・Hidehiko Ogata[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
近赤外スペクトル画像を用いたコンクリート表面の含水状態の推定
○横地 穣[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・長島 繁男[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
近赤外の波長帯のスペクトル画像を取得可能なハイパースペクトルカメラを使用し、コンクリートの含水状態を推定する手法を検討した。室内試験では、コンクリート平板を対象にその含水率を推定するモデルを構築した。現地試験では、コンクリート開水路側壁表面を撮影し、近赤外スペクトル画像を用いることで目視では検出できない水掛かりを検出できることが明らかになった。
Keyword: コンクリートの性質,管理,近赤外分光法,ハイパースペクトルカメラ, , GET PDF=23/T-9-4.pdf
発表番号 [T-11-2]
Case Study on BIM/CIM Introduction in Agricultural Ponds
IMAI yutaka[ SANSUI CONSULTANT Co.Ltd,]・MIZOGUCHI sinya[ SANSUI CONSULTANT Co.Ltd,]・KURODA seiichiro[noukenkiko]・SIMOSAKA haruhiko[Ueshin]
農業用ため池におけるBIM/CIM導入に関する検討事例
○今井 豊[サンスイコンサルタント(株)]・溝口 慎也[サンスイコンサルタント(株)]・黒田 清一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・下坂 治彦[(株)植伸建設]
現在、農林水産省におけるBIM/CIMは、ほ場整備など限られた工種で運用を開始しており、今後、他工種にも展開していく予定である。このように設計手法や施工方法が変化する中、全国に17万箇所存在するといわれる農業用ため池について3次元モデル、情報化施工を導入した場合の課題について検討した事例を紹介する。
Keyword: BIM/CIM,情報化施工,3Dモデル,地上レーザー測量, , GET PDF=23/T-11-2.pdf
発表番号 [T-11-3]
Small-scale ICT utilization construction for resilience of reservoirs
SHINMA Shouta[SatoKogyo Co.,Ltd]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・TAGASHIRA Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization]・KYOUMEN Tsuguhiko[SatoKogyo Co.,Ltd]
ため池強靭化に向けた小規模ICT活用工事
○新間 翔太[佐藤工業(株)]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]・京免 継彦[佐藤工業(株)]
近年、頻発化・激甚化する洪水被害を軽減する為に、流域の全ての関係者が協働して流域を管理する「流域治水」の取り組みが、国土交通省・農林水産省・経済産業省等の連携・協力の下進められている。 本報文では築造した模擬ため池を利用し、ICT技術を導入した既存ため池に対する効率的なICT技術の施工方法を紹介するとともに、その施工性を検証する。
Keyword: ICT施工,GNSS,ヒートマップ,ICT建機,ため池,3次元設計モデル, , GET PDF=23/T-11-3.pdf
発表番号 [T-12-4]
Application of subsurface irrigation system (OPSIS) in a sandy field
Riko Fujita[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Karen Wada[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yasuteru Shikina[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Masahide Maetsu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tsuneo Onodera[Paddy Research Co., Ltd.]
地下灌漑システムOPSISの砂地圃場への適用
○藤田 理子[鳥取大学大学院]・和田 佳恋[内外エンジニアリング(株)]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・識名 安輝[国際農林水産業研究センター]・前津 雅英[国際農林水産業研究センター]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
地下灌漑システムOPSISは下方への浸透損失や肥料溶脱の抑制が期待される灌漑方法である.本研究では砂地圃場にOPSISを設置し,灌水の影響範囲と水収支を明らかにするため,土壌水分の多点観測を行った.その結果,遮水シート上の土層の水分は概ね一定に維持され,遮水シートで雨水が集水可能であった.また,灌水による影響は概ね深さ15 cmまで及んだ.
Keyword: 畑地灌漑,水分分布,水収支, , GET PDF=23/T-12-4.pdf
発表番号 [T-14-2]
Study of planning method in agricultural drainage project on climate change
Takigawa Takuya[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・ Watanabe Yasuhiro[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Tsuruda Shinya[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Yuasa Kazuhiro[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]・Hotta Naoyuki[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division]
気候変動を踏まえた湛水防除事業の計画策定手法の検討について
瀧川 拓哉[農村振興局]・渡邉 泰浩[農村振興局]・○鶴田 晋也[農村振興局]・湯浅 和広[農村振興局]・堀田 直之[農村振興局]
本セッションでは,気候変動に伴う豪雨特性の変化について最新の研究知見を概観するとともに,将来の降雨強度の変化を踏まえた排水機場の設計方法の変更について紹介する.さらに,水稲生産に対する気候変動の負の影響を回避するための適応策が,水資源との間に働くトレードオフ・シナジー関係を分析する.これらの講演を踏まえ,農業農村整備における長期的な気候変動への適応戦略(インフラ整備,制度的改革)について議論する.
Keyword: 計画手法,排水施設,水文統計, , GET PDF=23/T-14-2.pdf
発表番号 [T-14-4]
Assessment of trade-off/synergistic relationship between water resources and climate change adaptive strategies for paddy rice production
Asari Takada[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasushi Ishigooka[Hokkaido Agricultural Research Center, NARO]・Atsushi Maruyama[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
水稲生産者の気候変動適応策と水資源の競合/調和関係の評価
○眦帖^〆士[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・石郷岡 康史[北海道農業研究センター]・丸山 篤志[農業環境研究部門]・工藤 亮治[岡山大学大学院]
本研究は,気候変動が水資源と水稲生産に及ぼす影響を加味した適応策の評価の枠組を提示した。渇水リスクと農業便益の観点から移植日変更という適応策を評価した結果,総収量が増加する移植日を選択すると渇水量が減少し(調和的),外観品質が向上する移植日を選択すると渇水量が増加した(競合的)。つまり,農業者の選択次第で適応策の実現しやすさが変わり,それを考慮せずに実施すると「適応の限界」に直面する可能性がある。
Keyword: 移植日変更,適応の限界,水循環モデル,水稲生育収量予測モデル,渇水,高温障害, , GET PDF=23/T-14-4.pdf
発表番号 [S-2]
Development of Pipe Leak Detection Method Based on Assimilation of Pressure Transient Data
Shuzo Oyama[School of Engineering,The University of Tokyo]・Yohei Asada[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Kyoji Takaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
圧力変動テ?ータの同化に基つ?く管内漏水検知法の開発
○大山 修蔵[東京大学大学院]・浅田 洋平[筑波大学]・高木 強治[東京大学大学院]
管水路の漏水は重大な経済的問題や安全上の問題を引き起こす。先行研究で提案された圧力変動を用いた漏水検知法には、少量漏水の検知の困難さや漏水量推定の大きな誤差という問題がある。本研究では摩擦も考慮した数値シミュレーションと最適化手法を組み合わせて問題の解決を試みた。その結果、少量の漏水においても効率的かつ精度よく漏水を検知することができ,漏水量に関してもより高精度で推定が可能である事が示された。
Keyword: 管・開水路流れ,安全性,灌漑施設, , GET PDF=23/S-2.pdf
Numerical Analysis of Flow Field Generated Downstream of 2-Step Ground Sill
Tomohiro KUBOTA[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kyoji TAKAKI[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
二段式落差工の下流部に発生する流れ場の数値解析
○窪田 知紘[東京大学大学院]・高木 強治[東京大学大学院]
段落ち直後の下流部に護床ブロックを設置したモデルを対象にして2次元のE-MPS法を適用した. 結果として, 落下水脈がブロック部で跳水を起こし常流に遷移して流下する現実に即した流れを得られることが明らかとなった. 今後は, 2次元E-MPS法を利用して段落ち流れに対して減勢効果の高い下流エプロン形状の特定, さらにその過程でどのような水理指標を参照すべきかの特定を目的として研究を継続する.
Keyword: 河川工学,水理学的波動,数値流体力学, , GET PDF=23/S-3.pdf
Optimal Selection of Paddy Field Plots to Install Smart Irrigation Apparatus for Labor Reduction in Large-Scale Rice Cultivation
Runze TIAN[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kyoji TAKAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
大規模稲作農家での水田水管理におけるスマート水管理機器の最適導入法
○田 潤澤[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・高木 強治[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・久保 成隆[東京大学大学院]
水田農業におけるスマート水管理機器の効果的な利用に焦点を当て、持続可能な農業発展に向けて経営規模の拡大と農家の労働削減を同時に実現する方法を探求する。異なる水田に設置されたスマート水管理機器による労働削減を効果的に計算し、生産管理に関連する移動距離を最小化する方法である。本研究の選択法は、水田農業におけるスマート水管理機器の最適化と労働コスト削減に関する新しい視点を提供し、既存の知識に貢献する。
Keyword: 水田灌漑,巡回セールスマン問題,スマート農業, , GET PDF=23/S-6.pdf
発表番号 [S-9]
Estimation of spatial distribution of appearance probability of wild boars in Nara prefecture, Japan
Yuki Katayama[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Okayama[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]
奈良県におけるイノシシの出没可能性分布の推定
○片山 裕貴[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・岡山 貴史[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]
奈良県内ではほぼ全域でイノシシの生息が確認されており、農業被害や人身被害が問題となってきた。本研究では、獣害リスクの高い地域を特定するために、生物の生息地を推定する機械学習法であるMaxentを使用し、イノシシの捕獲地点の位置情報と環境情報から、奈良県におけるイノシシの出没可能性分布の推定を行った。今後は学習データの偏りの改善や、新たな環境情報の追加と検証を行い、予測精度の向上を目指す予定である。
Keyword: 獣害,機械学習,GIS, , GET PDF=23/S-9.pdf
Inorganic carbon dynamics in andosol mixed with basalt rock powder
Takashi Horita[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[ Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Takuhei Yamasaki[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and life Sciences,The University of Tokyo]
玄武岩を混合した黒ボク土壌中の無機炭素動態に関する研究
○堀田 剛志[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[北海道大学大学院]・山崎 琢平[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
鉱物風化促進によるCO?固定を目的として、粉砕玄武岩を混入した黒ボク土壌カラムに模擬降雨を与え、土壌内のCO?濃度や水分量、マトリックポテンシャル及び排水のpHと無機炭素濃度を測定した。玄武岩を混入すると土壌内のCO?濃度が上昇した。また排水のpHと無機炭素濃度も玄武岩を混合することで上昇した。さらに、CO?分圧とpHで決まるCO?の溶解平衡の計算によって排水の無機炭素濃度変化がうまく表現できた。
Keyword: 岩石風化,CO?固定,土壌改良, , GET PDF=23/S-12.pdf
Identification of Clay Minerals related to the Morphology of Radiocesium in Soils in Iitate Village, Fukushima Prefecture, Japan
福島県飯舘村の土壌における放射性セシウムの固定に関わる粘土鉱物の同定
Csを固定する能力は粘土鉱物によって差があるため、土壌のCs固定能力を知るには、含有粘土鉱物を明らかにする必要がある。福島県相馬郡飯舘村の土壌に含まれる粘土鉱物について、同村比曽と佐須から土壌を採取し、沈降法で得た粘土画分を用いてX線回折法で同定した。比曽土壌はバーミキュライトとカオリナイト-ハロイサイト(7 Å)混合層が検出され、佐須土壌はカオリナイト-ハロイサイト(7 Å)混合層が検出された。
Keyword: 溶質移動,土粒子,農業復興,環境リスク, , GET PDF=23/S-14.pdf
Comparison of interpolation methods for stabilizing velocity analysis of sparse CMP data
OIKAWA Koki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・SAITO Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Takahashi Kazunori[OYO Corporation]
スパースCMPデータを用いた速度解析安定化のための補間方法の比較
○及川 航貴[東京農工大学大学院]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・黒田 清一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・高橋 一徳[応用地質(株)]
本研究では,トレース間隔が疎な(スパース)CMPデータから安定的に速度解析する手法を開発するために,周波数帯フィルターを用いた2種類の補間方法を適用し,結果を比較した.均一に川砂を詰めた土槽に給水し,水平な自由水面がある状態でCMPデータを計測した.計測データの一部のトレースを抽出したスパースCMPデータの補間結果を比較し,補間後CMPデータの土槽の底および自由水面付近からの反射波を速度解析した.
Keyword: 地下水,土壌構造,水分移動, , GET PDF=23/S-17.pdf
発表番号 [S-21]
The effect of water management methods to decrease the damage by cold water on water temperature distribution in a paddy rice field
Shiraishi Kazuya[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]・Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]・Miyasaka katori[ College of Bioresource Sciences, Nihon Univ.]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. Tokyo.]
水稲の低水温害抑制のための水管理法が水田の水温分布に与える影響について
○白石 和也[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・宮坂 加理[日本大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]
水稲の低水温害を回避・軽減可能な灌漑方法が求められている。そこで、本研究では、水温予測モデルを用いた数値実験により、灌漑の時間帯と頻度が水稲の生育初期の水温分布に与える影響を調べた。その結果、同一灌漑水量の下では、灌漑頻度が少ない夜間灌漑が水口付近の時間平均水温を最も高くすることが明らかになった。このことから、水稲の低水温害を抑制するためには、灌漑頻度が少ない夜間灌漑が効果的であると考える。
Keyword: 水田灌漑,田面水温,低水温害, , GET PDF=23/S-21.pdf
発表番号 [S-23]
Relationship between stem diameter change and leaf water potential of soybean.
TAKAGI Rui[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]・KUBOTA Shigehiro[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu univ.]・NISHIDA Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]・YOSHIDA Syuichiro[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo ]
ダイズの茎径変化と葉の水ポテンシャルの関係
○高木 留緯[東京大学大学院]・久保田 滋裕[九州大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]
茎径変動から葉の水ポテンシャルを推定する方法がある.この推定方法の畑作物への適用可能性の検討を最終目的として,ダイズの茎径とψleafの時間変化を圃場試験により調べた.その結果,日中の茎径の減少と葉の水ポテンシャル低下には,類似した動きが確認された.このことから,茎径変動からダイズの葉の水ポテンシャルを推定できる可能性があると考える.今後,現地調査や室内試験,さらに検討を進める予定である.
Keyword: 茎径変化,葉の水ポテンシャル, , GET PDF=23/S-23.pdf
発表番号 [S-24]
Quantitative Analysis of Moisture Stress Condition of Persimmon Using Deep Learning
Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yuki Katayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]
深層学習を用いたカキの水分ストレス状態の定量的解析の検討
○岡山 貴史[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・片山 裕貴[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]
カキ栽培では農家の目視による灌水管理が一般的である.よって樹体画像から灌水判断するCNNモデルの可能性を検討するために,2つのCNNモデルを構築した.入力画像は,土壌水分を基準に灌水必要の有無と土壌水分自体を3つの基準で分類し,出力項目は灌水の有無の2値と土壌水分の分類基準の数である3値とした.高精度のモデルは構築されたが,学習枚数の不足や判定基準の把握など課題が生じた.
Keyword: 畑地灌漑,カキ,CNN,灌水判断, , GET PDF=23/S-24.pdf
発表番号 [S-27]
Survival of the Asian Clams under sealed conditions with arranged dissolved oxygen
Masaki Fujishima[Mie Universuty]・Kenji Okajima[Mie Universuty]
溶存酸素を調整した密閉条件下でのタイワンシジミの生存率
○藤島 眞樹[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]
三重県の宮川用水では末端の給水栓においてタイワンシジミによる閉塞問題が生じている.その対策として,一時的に水を止め管内を閉塞することのできる水田の末端水路においてシジミを窒息死により死滅させ除去する方法の可能性を考えた.本研究では末端水路の管径100mmを想定したボトルにシジミと水を入れ, 蓋を閉め密閉状態にして溶存酸素濃度を調整しない区と調整する区の実験を行い,シジミの生存率と水質の関係を調べた.
Keyword: タイワンシジミ,溶存酸素,閉塞管路,生存率, , GET PDF=23/S-27.pdf
発表番号 [S-29]
Effects of pore water pressure and pore air pressure on shallow slope failure during rainfall in a centrifuge field
May ThanThar CHO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Tomotaka SATO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Yuji KOHGO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Hirotaka SAITO[Graduate School of agriculture, TUAT]・Akira IZUMI[NARO]
○May ThanThar CHO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Tomotaka SATO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Yuji KOHGO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Hirotaka SAITO[Graduate School of agriculture, Tokyo University Agriculture and Technology]・Akira IZUMI[National Agriculture and Food Research Organization]
豪雨による斜面崩壊災害は大きな社会経済的損失をもたらす。そこで、遠心場において、降雨による斜面崩壊の挙動と封入空気の影響について調査した。降雨後浸透水が法先に到達すると先端部から斜面破壊が誘発された。豊浦砂の場合大きな表層崩壊が起こったが、珪砂の場合大きな崩壊は見られず、いずれも間隙空気圧は大きく変化しなかった。以上より、間隙空気より、表層土の粒径や相対密度が斜面崩壊に影響を与えることがわかった。
Keyword: 斜面安定, , GET PDF=23/S-29.pdf
A proposal on simple method for creating height-volume curve for irrigation ponds
Ryusei Okamoto[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Ryo Harasawa[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yuri Yamazaki[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori Universtiy]
ため池の簡易な水位容量曲線作成法の提案
○岡本 琉晴[鳥取大学大学院]・原澤 諒[鳥取大学大学院]・山崎 由理[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]
ため池の低水位管理や事前放流による洪水緩和機能の定量的な評価を行うためにはH-V曲線が必要である.H-V曲線は総貯水量,満水面積,堤高のみを用いることで作成(簡易法)できる.本研究では堤高から貯水深を推定する式を提案することで,貯水深,満水面積,総貯水量から簡易法によりH-V曲線を作成した.H-V曲線の精度検証の結果,満水位下1mまでで誤差10%の良好な精度を示した.
Keyword: 低水位管理,貯水深,流域治水, , GET PDF=23/S-30.pdf
発表番号 [S-32]
Identification of density of fill-dam body materials by cosmic ray muons
Ken Takahashi[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Shinichi Nishimura[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]・Syuhei Kaneko・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental Life, Natural Science and Technology, Okayama Univ.]
宇宙線ミューオンによるフィルダムの堤体材料密度の同定
○高橋 健[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・金子 周平・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
社会インフラ施設の地震対策や維持管理のためには内部探査が必要である.本稿では宇宙線ミューオンを用いてフィルダム内部の密度構造を探査することで,ミューオン探査手法の適用可能性を検討する.監査廊にてフィルダム堤体を透過したミューオン飛来数を計測した結果,ダムの一部の密度構造を解明することができた.この結果から適用可能性が示されたが,一方で他のエリアでは探査精度が低く課題が残る結果となった.
Keyword: 土構造物の解析,土構造, , GET PDF=23/S-32.pdf
発表番号 [S-33]
Damage Evaluation of Deteriorated Concrete by Characteristics of Ultrasonic Attenuation
Moeka MUKAI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
損傷が進行したコンクリートの超音波減衰特性を用いた損傷度評価
○向井 萌華[新潟大学]・伊藤 勇志[新潟大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
コンクリート水利施設の維持管理には適切な損傷度評価が重要である.コンクリートの損傷度は圧縮強度試験や非破壊試験により推定される.筆者らは,損傷コンクリートを対象に弾性波法による損傷度評価を試みている.本論では,実験室で打設した無損傷コンクリートと既設構造物から採取した損傷コンクリートを対象にX線CT法とAU(Acousto-Ultrasonic)法を実施し,超音波減衰特性による損傷度評価を行った.
Keyword: コンクリート,X線CT法,AU法,損傷度評価,減衰特性, , GET PDF=23/S-33.pdf
Comparison of shear strength between subgrade and root-compacted material using medium-size box shear test
TERAGUTI Hiroki[Mie University]・OKAJIMA Kenji[Mie University]・SUZUKI Sora[Mie University]
中型一面剪断試験による根固め材の中込め材と根固め材間のせん断強度の比較
○寺口 拓希[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]・鈴木 宙[三重大学]
ICT施工で湛水状態のため池に袋型根固め材の設置し、押さえ盛土を行う技術がある。しかし、せん断強度φなどの材料諸元があきらかではない。本研究では、袋型根固め材等による抑え盛土工法を確立するため、設計に必要なパラメータのうち、袋型根固め材間のせん断強度φを実験的に評価することを目的とした。結果として、せん断強度のそれぞれの低減率は、川砂利の場合87%〜95%、砕石の場合94%〜99%の結果となった。
Keyword: 圧密・締固め,工法・施工, , GET PDF=23/S-34.pdf
Analysis of Evaluation and Future Issues of Land Improvement District Adopted On-farm ICT Irrigation Devices
○KITAMURA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]
ICT自動給水栓に対する土地改良区の評価と今後の対応の分析
水田作におけるICT自動給水栓を、国営のモデル事業を活用して導入した、土地改良区の課長へのインタビュー調査を行い、ICT自動給水栓に対する土地改良区の評価や今後の対応について、質的研究の手法を用いて分析した。分析には、質的データ分析の手法であるSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いた。
Keyword: ICT,自動給水栓,土地改良区,評価,質的研究,SCAT, , GET PDF=22/[1-1].pdf
Water consumption and evapotranspiration in sugarcane field on Tanegashima Island
○Nishikokubaru Towa[Graduate School of Agriculture, Forestry and Fisheries, Kagoshima University]・Momii Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Hiyama Hiroki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Takeuchi Shinichi[School of Marine Science and Technology, Tokai University]・Nakano Mizuki[Graduate School of Agriculture, Forestry and Fisheries, Kagoshima University]
種子島サトウキビ圃場における消費水量と蒸発散量の考察
○西國原 音羽[鹿児島大学大学院]・籾井 和朗[鹿児島大学]・肥山 浩樹[鹿児島大学]・竹内 真一[東海大学]・中野 瑞希[鹿児島大学大学院]
消費水量の研究は,水資源を有効活用する上で重要である.本研究では種子島のサトウキビ圃場を対象に,土壌水分動態解析による計算値と現地での実測値の比較,連続干天下でのシミュレーションと蒸発散量について考察した.消費水量の計算値は実測値に概ね対応していたが,期間後半はやや過小評価した.15日間の連続干天下では期間中十分な根による吸水(蒸散)が可能であり,また,FAOの作物係数は種子島に適用可能であった.
Keyword: 畑地灌漑,土壌水分,数値解析, , GET PDF=22/[1-7].pdf
Measure against salinization with ultrafine bubbles water
○Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kenichi Uno[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kayo Matsui[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kazunori Minamikawa[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ウルトラファインバブル水による塩類集積対策
○大西 純也[国際農林水産業研究センター]・宇野 健一[国際農林水産業研究センター]・松井 佳世[国際農林水産業研究センター]・南川 和則[国際農林水産業研究センター]
乾燥地域では、灌漑農業に起因した塩類集積による被害が深刻になっている。本報では、塩類集積が顕著なウズベキスタンおよびインドの土壌を対象に、幅広い分野での応用が期待されているウルトラファインバブル(UFB)発生水による除塩について検証した内容を報告する。UFBの発生により、飽和透水係数が両土壌で約7%増加し、試験後の土壌に残留した塩分量はウズベキスタン土壌で約19%、インド土壌で約16%低下した。
Keyword: 乾燥地,塩類集積,ウルトラファインバブル,除塩, , GET PDF=22/[1-9].pdf
Low-cost cultivation of avocado and guava on a sloped devastation tea garden
○Shinichi Takeuchi[Marine Sci.& Tech. Tokai Univ.]・Takumi Yabe[Marine Sci.& Tech. Tokai Univ.]・Shouma Tanaka[Marine Sci.& Tech. Tokai Univ.]・Ryutarou Oka[Marine Sci.& Tech. Tokai Univ.]・Haruyuki Fujimaki[ALRC Tottori Univ.]
乾燥地の中間技術を取り入れた斜面荒廃茶園のアボカドとグアバの栽培
○竹内 真一[東海大学]・矢部 拓海[東海大学]・田中 祥真[東海大学]・岡 龍太郎[東海大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
本研究は傾斜荒廃茶園において,アボカドとグアバの露地栽培を行うにあたり,乾燥地で培われた中間技術である日光温室や集水農業を取り入れて,栽培技術を確立する取り組みである。傾斜地は茶業機械化が困難であるため,全面を再耕作するのではなく,斜面上位部を集水部とし,下位部に果樹等の栽培地として整備する手法を検討した。燃料代が高騰している現状において,ローコスト技術の積極導入の意義は高いものと考える。
Keyword: 畑地灌漑,蒸発・蒸発散,農地の汎用化, , GET PDF=22/[1-10].pdf
Inspection for flood mitigation effect of a Smart Paddy Field Dam
○Takaki SHIMA[Graduate school of Science and technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Kazuhiro SATO[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
スマート田んぼダムの効果検証
○嶋 尭希[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・佐藤 一浩[宮城県古川農業試験場]
本研究では,宮城県大崎市米袋排水機場流域を対象に,‥弔鵑椒瀬猗鷦損棔き田んぼダム実施,スマート田んぼダム実施の3シナリオの排水シミュレーションを行った.その結果,通常の田んぼダムと比較して,スマート田んぼダムは高い洪水緩和効果を発揮することが示された.
Keyword: 排水管理,スマート田んぼダム,内水氾濫, , GET PDF=22/[1-14].pdf
発表番号 [1-17]
Evaluation of outflow discharge and calculation methods of runoff during heavy rain in flatland paddy fields
○Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]・Ubuka Hara[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kazuhiko Sumiyoshi[Gijutsukaihatsu Consultant Co., Ltd.]・Kazuhiko Tamura[Gijutsukaihatsu Consultant Co., Ltd.]
平地水田地帯における豪雨時の流出量および算定手法の評価
○阿南 光政[佐賀大学]・原 初花[佐賀大学大学院]・弓削 こずえ[佐賀大学]・住吉 和彦[(株)技術開発コンサルタント]・田村 和彦[(株)技術開発コンサルタント]
本研究は,平地水田地帯における降雨流出を流量ベースで把握するとともにその算定手法を評価するため,筑後川下流域の末端排水ブロックを対象に流出流量の算定を試みた.算定手法には欠口流出法と合理式を用い,ハイドログラフを比較した.欠口流出法の計算結果から水田の洪水緩和機能や雨水貯留効果が視覚化された.また合理式の計算に4時間移動平均を組み合わせることで欠口流出法に近似したハイドログラフを得ることができた.
Keyword: 地表排水,洪水流出,排水管理, , GET PDF=22/[1-17].pdf
Development of simplified method for estimating drainage pump capacity under environmental changes
○Yohei TAKANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Etsuro AKABORI[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Kenji SATO[Niigata Pref]・Masanori INAGAKI[Nagaoka Regional Development Bureau, Niigata Pref]・Atsuhiro SATO[Niigata Pref]
環境変化条件下における農業用排水機場ポンプ能力の簡易評価手法の開発
○睫遏〕枴[新潟大学大学院・(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・赤堀 悦朗[(株)ナルサワコンサルタント]・佐藤 賢治[新潟県]・稲垣 政則[新潟県長岡地域振興局]・佐藤 淳亮[新潟県]
本研究では,水理モデル等の専門技術を要する解析を実施することなく,GIS上でのデータ操作と表計算による集計作業のみで,土地利用変化および降雨変化への対応が特に必要な排水機場を抽出する簡易評価手法を構築した.本手法による推定値と内水氾濫解析モデルによる詳細計算値を比較した結果,ポンプ能力増強の必要性や優先度を判断する上で十分な精度を有していることが確認された.
Keyword: 排水機場,ポンプ能力,簡易評価手法,内水氾濫解析, , GET PDF=22/[1-18].pdf
Quantification of Operation Criteria for Flow Rate into Buffer Reservoirs Using Water Storage and Pumping Rate
○BUMA Natsuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]
貯水量と揚水量を指標とした調整池における流入量操作基準の定量化
○武馬 夏希[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]
開水路とパイプラインを接続する調整池を対象に,人の経験による操作基準を定量化することを試みた.対象地域の水管理者は普段,上流側農地へ多く取水し調整池の流入量を可能な限り減少させておき,調整池の枯渇リスクが高くなれば流入量を増加させている.毎朝6時の(貯水量/調整池からの揚水量)を枯渇リスクの指標としたところ,管理者が調整池への流入を増加させていた日は,本指標が7 h以下であった日に特に多かった.
Keyword: 調整池,水田灌漑,用水管理, , GET PDF=22/[1-20].pdf
How to Deal with Foam Overflow in Slurry Irrigation Facility
○NAKAYAMA hiroyuki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency]・NAKATANI Takenori[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency]
肥培灌漑施設における泡溢流への対処方法
○中山 博敬[寒地土木研究所]・酒井 美樹[寒地土木研究所]・中谷 壮範[寒地土木研究所]
肥培灌漑施設では、調整槽において曝気時に泡が発生するため消泡機が備え付けられているが、一部の施設では地上部ヘ泡が溢流する場合がある。本報告では、泡溢流原因と対処方法を整理した。調整槽からの泡溢流は消泡機停止中の水位上昇が原因であった。また、水位センサー保護管がスラッジに埋設すると水位が上昇して泡が溢流する原因となる。これらの結果を踏まえ、泡溢流時の対処フローを作成した。
Keyword: 肥培灌漑,曝気,泡溢流,消泡機, , GET PDF=22/[1-22].pdf
発表番号 [1-23]
Analyzing water balance and quality in circulation irrigation toward development of sustainable water management systems
○Fumi OKURA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hinako KIKKAWA[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Soji SHINDO[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku KATO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
持続可能な水管理システムの開発に向けた循環灌漑における水収支・水質分析
○大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・吉川 日向子[農林水産省]・進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
循環灌漑の節水と水質保全の仕組みを持続的な水田農業の推進に資するため,循環灌漑における水利用と水質を明らかにした。2021年4〜8月に,千葉県の北印旛沼を取水源とする白山甚兵衛地区では,甚兵衛地区の流出入量は白山地区の2倍あり,白山地区のECは甚兵衛地区より高かったが,取水開始時期にほぼ違いはなかった。また,北印旛沼のECは両地区より低いことから,循環灌漑は汚濁負荷削減に貢献していると考えられる。
Keyword: 水田灌漑,循環灌漑,水管理, , GET PDF=22/[1-23].pdf
発表番号 [1-25(P)]
Effect of Short-time Fluctuation of Water Demand on Water requirement in a paddy field block
○Nishida Kazuhiro[Institute of Rural Engineering, NARO・Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
水田ブロックの水需要の短時間変動が水田用水量に与える影響
○西田 和弘[農村工学研究部門・東京大学大学院]
水田ブロックの水需要の短時間(日内・日間)変動が水田用水量に与える影響を明らかにするために,同一小用水路から取水する水田群の灌漑水田数,総灌漑水量の半日変動を調べた.その結果,現状の間断取水を基本とする水田水管理体系の下では,水田ブロックの水需要(総灌漑水量)はランダムに大きな短時間変動を示し,その最大値は圃場単位用水量をはるかに上回る(本研究地:圃場単位用水量2.5倍以上)ことが明らかになった。
Keyword: 水管理,水需要,短時間変動, , GET PDF=22/[1-25(P)].pdf
Remote training for irrigation facility function diagnosis in Laos and Vietnam
○Eiji MATSUBARA[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo OHIRA[Agricultural Development Consultants Association]・Hiroki MIZUNO[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko YAGI[CDC International Corporation]・Hiroaki MATSUBARA[Agricultural Development Consultants Association]
ラオス、ベトナムにおけるリモートによる灌漑施設機能診断研修
○松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・水野 浩樹[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシー・インターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]
ADCAはラオスとベトナムにおいて、施設長寿命化技術の研修を行った。本研修では、コロナ禍で現地へ行けなかったため、ADCAの開発した現地機能診断システム(ADCAS2)をベースとしてTEAMSによるリモート研修とした。この結果、ラオスでは40点、ベトナムでは59点の変状・損傷個所の位置とその現状が把握され、ラオスで35名、ベトナムで18名の灌漑技術者が灌漑施設の機能診断方法を習得することができた。
Keyword: 施設長寿命化,AM,ADCAS2,TOT,OJT, , GET PDF=22/[1-27].pdf
発表番号 [1-30]
Effects of water reuse system on Land Improvement District activities for water distribution in a large paddy irrigation scheme in Japan
○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
○EKPELIKPEZE Adonis Russell[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SATOH Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
1980年代にポンプ65台を導入して用水反復利用を強化した岡堰土地改良区(水田面積約1600 ha)を対象に、導入前後の土地改良区の配水管理を分析した。作成した灌漑ブロック系統図をもとに元杁での必要水量を試算した結果、約40%削減できており、渇水時の配水労力削減効果が示唆された。土地改良区資料と職員聞き取り調査より実際に配水労力の削減が確認された一方で、電気代等とその財源が課題としてあった。
Keyword: paddy irrigation,water reuse, irrigation efficiency,LID, , GET PDF=22/[1-30].pdf
発表番号 [1-33]
Effectiveness of accumulation of planted rice varieties in water management in accumulated farmland area
○ITO Saki[The university of Shiga prefecture]・MINAGAWA Akiko[The university of Shiga prefecture]
農地集積が進んだ地域での水管理における作付け品種の団地化の有効性
法人への農地集積が進んだ地域において、営農形態が水管理に与える影響について解明することを目的として調査を行った。その結果、法人が用水路ごとに作付け品種を団地化し、それぞれの品種の作業時期に合わせて路線ごとの水収入量を調節することで、用水需要が増大する代かき期、湛水期における水不足発生を抑制していることが分かった。これは将来的に農地集積がさらに進行した状況においても有効な手段であるといえる。
Keyword: 水田灌漑,農業水利,農地集積, , GET PDF=22/[1-33].pdf
Current status and tasks of water-use adjustment between upstream and downstream by multiple water use organizations
○SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・ISHIMOTO Hono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・SAITO Akari[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・NAKAGAWA Minami[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]
複数農業水利組織による上下流間の水利調整の現状と課題
○申 文浩[福島大学]・石本 帆乃[福島大学]・佐藤 あかり[福島大学]・中川 実南[福島大学]
近年、営農形態の大規模化、法人化が進み、農業水利施設の水管理主体の変化に対応して効率的な灌漑管理システムの再構築が課題である。本研究では、福島県の灌漑地区を対象に農業水利施設の維持管理の現状を調べるとともに、農業水利施設を効率的に管理するための課題を検討した。その結果、担い手の確保や大規模農業者が参入しやすい環境づくり、土地改良区本来の役割に立ち返り、意識改革・体制整備が必要であることを示した。
Keyword: 用水管理,灌漑施設,水田灌漑,公的支援, , GET PDF=22/[1-34].pdf
Analysis of energy efficiency of pipelined irrigation system using shape property index
○YOSHIDA Shuichiro[The University of Tokyo]
形状特性指標による末端パイプラインシステムの送水エネルギー効率の分析
○吉田 修一郎[東京大学大学院]
完全に管路化された用水システムとなっている新利根川沿岸地区を対象に、用水団地の形状特性指標と年間の送水用電力投入との関係を2段階加圧地区について求め、送水用電力投入が標準より少ない団地の存在を見出した。また、その原因は、用水需要が少ないときに、2段目の加圧をせずにバイパス管から団地へ直送しているためであることを明らかにし、この方法は配水槽を用いた自然圧送水の節電効果と同程度であることを指摘した。
Keyword: 地球温暖化対策,電力料金,灌漑システム,パイプライン, , GET PDF=22/[1-35].pdf
Impact of deposition on heat supplied possibility at irrigation canal
○MIKI Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・GOTO Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHII Masahisa[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKASUGI Shinji[Geosystem]・TATENO Masayuki[Geosystem]
水路床に設置した熱交換器への堆砂が熱交換特性に与える影響の評価
○三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・石井 雅久[農村工学研究部門]・高杉 真司[ジオシステム(株)]・舘野 正之[ジオシステム(株)]
熱交換器を水路床に水平設置し、熱交換器上下に堆砂させた時のヒートポンプシステムの熱交換特性について実験するとともに、水深が浅い水路における熱利用可能性について検討した。熱交換器の上面に堆砂やエキスパンドメタルがあると、熱交換器上面に何もない時や鉛直設置時と比べ、熱交換特性は低下することが実験で得られた。熱交換器を水平設置する場合、堆砂や表面保護による影響を考慮して、運用する必要がある。
Keyword: 熱利用,流水熱,水熱源ヒートポンプ,再生可能エネルギー, , GET PDF=22/[1-36].pdf
発表番号 [1-37]
Effect of continuous irrigation on rice quality: evaluation by multispectral camera
○Y. Fujihara[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・S. Yachi[Ishikawa Pref. Government, Agriculture Forestry and Fisheries Department]・T. Tsukaguchi[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・S. Chono[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・E. Ichion[Ishikawa Pref. University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]
かけ流し灌漑が玄米品質に与える影響:マルチスペクトルカメラによる評価
○藤原 洋一[石川県立大学]・谷内 駿太郎[石川県]・塚口 直史[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
かけ流し灌漑時の水田水温を観測するとともに、マルチスペクトルカメラを用いて稲の生育状況(窒素吸収量)の把握を行い、かけ流しが玄米品質に与える影響を調べた。その結果、かけ流しにより水温は低下したが、水温を下げれば品質が向上するといった関係は見られなかった。一方、高温年では植生指数が高くなれば品質も有意に向上した。つまり、水温が品質に与える影響は小さく、稲の栄養状態が品質に与える影響の方が大きかった。
Keyword: かけ流し灌漑,玄米品質,マルチスペクトルカメラ,水温,UAV, , GET PDF=22/[1-37].pdf
Verification of nursling seedlings superiority and lodging resistance in SRI farming
○Yi ZHANGMING[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agriculture and Life Science,The University of Tokyo]
SRI農法における乳苗優位性と倒伏耐性の検証
○イ ソウメイ[東京大学大学院]・杉野 弘明[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
SRI農法は間断灌漑の実施により、稲株の下位部の支持力が向上し、倒伏耐性が強いといわれているが、その科学的根拠は未だに検証されていない。本研究では同一圃場内にSRIと慣行農法の区域を設定し、三つの異なる移植深度(1, 2, 4 cm)で移植した稲株の倒伏抵抗性を測定し比較した。その結果、乳苗優位性は見られなかったが、倒伏耐性は移植深度1 cmと4 cmでSRIの方が慣行農法より強いことがわかった。
Keyword: SRI,乳苗優位性,倒伏耐性, , GET PDF=22/[1-38].pdf
発表番号 [2-3]
Effect of pulse power on weed growth
○Takehiro FUKI[TODA CORPORATION]・Tooru TANAKA[TODA CORPORATION]・Douyan WANG[Institute of Industrial Nanomaterials, Kumamoto University]・Takao NAMIHIRA[Institute of Industrial Nanomaterials, Kumamoto University]・Mikiya MATSUDA[Technical Division, Kumamoto University]
パルスパワーが雑草の生育に及ぼす影響
○冨貴 丈宏[戸田建設(株)]・田中 徹[戸田建設(株)]・王 斗艶[熊本大学産業ナノマテリアル研究所]・浪平 隆男[熊本大学産業ナノマテリアル研究所]・松田 樹也[熊本大学]
人体や環境に対して負荷の少ない雑草防除法の開発を目的として、パルスパワー技術を用いて雑草へ瞬間的に電流を流すことで、これらを枯死させる技術を検討した。その結果、本試験条件下ではパルスパワーを週に4回印加した方が除草効果は高かった。また、電気処理によって枯死した雑草は、茎や葉が再生することはなかった。雑草が枯死した理由は、植物の茎部組織が破壊されたためであると考えられる。
Keyword: 圃場整備,農地保全,農地造成, , GET PDF=22/[2-3].pdf
Evaluation of salt tolerance of Moringa oleifera Lam. in paddy soil and Effects of Root Growth on Soil Permeability Improvement
○KUME Takashi[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・INADA Yuika[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・HARUTA Shinsuke[Graduate school of Agriculture, Ehime University]
水田土壌におけるワサビノキの耐塩性評価と根の伸長による土壌透水性の改良効果
○久米 崇[愛媛大学大学院]・稲田 唯花[愛媛大学大学院]・治多 伸介[愛媛大学大学院]
本研究では,塩類化した水田での転換畑作物として,ワサビノキの利用を検討するために,人工的に塩類化させた水田土壌におけるワサビノキの耐塩性を明らかにした.また,ワサビノキの根の伸長が土壌の透水性に与える影響を明らかにした.研究の結果、ワサビノキ栽培は,土壌塩分濃度が8 dS/m以下であれば,NaCl無添加の土壌(コントロール)同様に生長可能であり,根の伸長が土壌の透水性に寄与することが示された.
Keyword: 水田土壌,ワサビノキ,耐塩性評価,土壌透水性, , GET PDF=22/[2-4].pdf
Study of the Standardization of the Farm Land Improvement Process to support Agricultural Technology.
TATSUYA NAGAMOCHI[JIID]・HIROKI DEI[JIID]・YUMIKO ONO[JIID]・○SHINTARO KANEDA[JIID]
スマート農業を見据えたほ場整備手法の標準化に向けた検討
永持 達也[日本水土総合研究所]・出井 宏樹[日本水土総合研究所]・小野 由美子[日本水土総合研究所]・○金田 慎太郎[日本水土総合研究所]
スマート農業や施設管理などにおける情報化技術に対応したほ場整備の標準的な実施手順等について、最新の知見に基づき検討を行った。 始めに最新のスマート農業に関する技術動向について解説し、次にほ場整備におけるCIMの導入に関する考え方を説明します。最後に、将来的な情報化技術に対応する上で有効と考えられるほ場整備の実施手順等について、データ連携の流れや通信設備の共用等を踏まえた検討を説明します。
Keyword: ほ場整備,スマート農業,情報化施工, , GET PDF=22/[2-8].pdf
発表番号 [2-9]
A Study of Agricultural Land Reorganization Planning under Roads and Canals Network
○Haruoki EBE[T-NET-Japan]
供用中の道路・水路ネットワークを最大限尊重し、現圃区の範囲内で農地再編整備候補圃面を「見える化」表示する手法の研究
農村域に張り巡らされた供用中の道路・水路ネットワークを最大限尊重し、主要な道路や幹線水路を分断すること無く、機能を損なうこと無く、農地再編整備候補の圃面を「見える化」する手法を開発した。大規模機械化農耕が可能なヘクタール超えの農地圃面が村域のどこに、どれほどの面積をもって賦存しているかにつき、メッシュ細密標高数値データ(DEN)を使って、デジタル地形図の形式で「見える化」した。
Keyword: 農地再編整備,デジタル地形図,機械化農耕, , GET PDF=22/[2-9].pdf
About frame-shaped open channel irrigation and drainage method to a large-sized paddy field
○KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・TASHIRO Asuka[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・ASAGI Naomi[College of Agriculture, IBARAKI University]
大区画水田への額縁明渠灌漑排水方式について
○黒田 久雄[茨城大学]・田代 明日香[茨城大学]・前田 滋哉[茨城大学]・浅木 直美[茨城大学]
5.6 haの圃場で乾田直播を行った.ブルドーザーを利用し±93.1と±99%の高い均平精度となった.その高い均平精度に対応した額縁明渠灌漑排水方式を開発した.さらに,水位センサーとインバータ制御の水中ポンプを組み合わせた水管理制御方式を開発し調査を行った.その結果,灌漑期間中,185.4 mmの小さな用水量と71.4 kWh/haの省エネルギー効果が得られた.
Keyword: 大区画水田,額縁明渠灌漑排水,水位制御,自動給水栓, , GET PDF=22/[2-10].pdf
発表番号 [2-14]
Performance evaluation of an automatic internal loading machine with improved loading capacity
○Shigeki YAMAMURO[KURIMOTO,LTD.]・Masahiro HYODO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki ISHII[Academic Assembly, Shimane University]
載荷能力を改良した自動内面載荷装置の性能評価
○山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
農業用管水路の管の剛性を測定することで、適切な管路維持が期待できる。管の剛性を測定する方法として内面載荷法があるが、現場での測定に適した自動内面載荷測定装置を開発し、改良してきた。従来は、トルク不足や本体の剛性不足で満足な結果が得られていなかったが、ギアモーターの交換などの改良により、最適なトルク、載荷速度などが得られ、安定した線形性の高い測定が可能となった。
Keyword: 内面載荷,自動化, , GET PDF=22/[2-14].pdf
A Novel Method of Soil Grain Density using Volumetric Analysis from Unit Volume Mass of Wet and Portioned Soil
○Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, Shinshu University]
湿潤な土の粒の単位容積質量による体積解析を用いた密度の決定
○鈴木 純[信州大学]
地表面に存在する砂塵になるような微細な土の粒は,砂丘のような場所を除くと団粒状を呈していると考えられる.団粒は内部に空隙を有しており,同粒径の土の粒を比較すると砂粒より団粒の質量は小さいと考えられる.本報告で,画分した団粒の湿潤状態と乾燥状態の単位容積質量によって土の粒の体積を解析してこの密度を決定する方法を提案する.
Keyword: 砂塵,微細な土の粒(土粒),密度, , GET PDF=22/[2-21].pdf
発表番号 [2-26]
Observation and evaluation of the embankment permeation flow rate and intake loads into the Hachirogata central reclaimed land
○Tamae KUBO[Hokuriku Agricultural Administration Bureau]・Minako TANAKA[Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
八郎潟干拓地におけるアメリカザリガニの生息状況と水田漏水被害実態について
○窪 珠恵[北陸農政局]・田中 湊子[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]
八郎潟干拓事業から58年経ち,アメリカザリガニが水田の畦畔を掘削することによる漏水被害が問題となっており,その漏水が八郎湖に流入する汚濁負荷の原因ともなっている.農家への被害アンケート調査を実施するとともに、ザリガニの生息状況について調査したところアメリカザリガニは大潟村において優占的な種となっているとともに巣穴の掘削による漏水や畦畔の崩壊などが生じていることが明らかになった.
Keyword: 干拓地,水田,アメリカザリガニ, , GET PDF=22/[2-26].pdf
発表番号 [2-29(P)]
Effect of reducing groundwater pump operating costs by rainwater storage and solar power generation for sustainable conservation of Suizenji-nori (Aphanothece sacrum)
○HANDA Nana[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・SHINOGI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
スイゼンジノリの持続的保全に向けた雨水貯留と太陽光発電による地下水ポンプ運転費の削減効果
○飯田 菜々[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
絶滅危惧種であるスイゼンジノリの自然環境下での生息は福岡県朝倉市黄金川のみである.黄金川の湧水量減少に伴ってスイゼンジノリは減少傾向にあるため,地下水をポンプで揚水している.このポンプ費用が今後も確保できる保証はなく,本研究では持続的に保全する方法を検討した.その結果,1 ha以下の用地面積に太陽光発電施設を設置することで地下水揚水ポンプの電力費と発電施設費20年分を回収できることを判明した.
Keyword: 生態系,生物多様性, , GET PDF=22/[2-29(P)].pdf
発表番号 [2-31(P)]
Situation of Submerged Plants Accumulated at Drainage Pump Station in Okayama City
○NAKAINE Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yositaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
岡山市内における排水機場に集積する沈水雑草の実態
○中稲 涼[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]
岡山市浦安地区では大雨時に大量の沈水雑草が排水機場の除塵機に押し寄せ、排水が妨げられることによる内水氾濫の発生が危惧されている.本研究では集積する現存量を抑制するために、沈水雑草の防除体系を構築することを目的として種組成を調査した。2021年は最大で推定110立米が集積し、初夏にはコカナダモが約8割、盛夏にオオカナダモが約7割で優勢になり、秋季になるとセキショウモの割合も増大することを確認した。
Keyword: 生態系,排水施設, , GET PDF=22/[2-31(P)].pdf
Cyclic load tests of cured-in place pipe having wrinkles
○Nishibori Yoshiaki[Kurimoto,Ltd.]・Watanabe Jun[Kurimoto,Ltd.]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
しわ部を有する現場硬化管の繰返し外圧試験
○西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
現場硬化管に発生するしわ部の変形特性や疲労等の長期特性を把握するため、2種類のしわを再現し、繰り返し外圧試験による安全性の検証を行った。結果として、口径の2%を超える高さのしわは管の性能に影響を及ぼすことを確認した。また、口径の2%以内であってもしわの位置によっては管の性能に影響を及ぼす可能性があり、しわの位置も重要な要因であることがわかった。
Keyword: 現場硬化型更生工法,更生管,構造設計, , GET PDF=22/[3-1].pdf
Evaluate Deformation of Buried Flexible Pipe by Linear Data in ILM
○NISHIGUCHI Masaya[Graduate School of Sustainability Science , Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University ]
内面載荷法を適用した埋設とう性管の変形が一定となる領域における挙動評価
○西口 雅也[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・大山 幸輝[元鳥取大学大学院連合]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
内面載荷法を適用した埋設VU管の周方向ひずみの挙動は地盤による拘束の影響で一定とならない領域が生じ,埋設条件によって異なるその挙動を詳細に把握することは難しい.そこで,ひずみの挙動が一定となる領域に限定して取得データを整理したところ,載荷断面の斜め方向における圧縮ひずみが突出する埋設とう性管特有の挙動が再現されつつ,荷重ー変形量は線形を示したため,簡易的な埋設とう性管の剛性評価可能性が示唆された.
Keyword: とう性管,機能診断,地盤, , GET PDF=22/[3-2].pdf
発表番号 [3-3]
Construction of irrigation canal with annual water flow
Hiroshi Honda[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Tadashi Goto[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Tatsuya Hasegawa[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Moriyasu Kaneko[Suyama Construction]・Masahiro Hikida[Suyama Construction]・Makoto Miyamoto[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]・○Satoshi Otsuka[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]
年間通水のある用水路の施工について−ポリエチレン管を用いた水路の事例−
本田 弘司[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・後藤 正志[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・長谷川 達也[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・金子 盛康[須山建設(株)]・疋田 将丈[須山建設(株)]・宮本 真[クリモトポリマー(株)]・○大塚 聡[クリモトポリマー(株)]
国営かんがい排水事業「三方原用水二期地区」は静岡県浜松市に位置する3,310haの農業地帯である。施設の老朽化が著しいことから平成27年度〜令和6年度にかけて用水路の改修を実施している。南部幹線15号サイホンは鉄筋コンクリート管φ1200の水路である。しかし、非かんがい期も畑地に送水する必要があるため、1週間の内で4日間通水・3日間断水という断続的な状況でも確実に施工できる方法を実施した。
Keyword: 工法・施工,管更生,パイプライン, , GET PDF=22/[3-3].pdf
発表番号 [3-4]
Lateral Loading Tests for Pipe Bends in Exisiting Open Channel
○Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko OHTA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
既設開水路内に設置された埋設管屈曲部における水平載荷実験
○永谷 太志[神戸大学大学院]・太田 遥子[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,水利用の高度化や土地利用の観点から,管路化への要望の高まりを背景として,既設開水路内に管路を設置する工法に着目した.当工法の屈曲部の合理的設計に向け,開水路内に設置された管を模擬した水平載荷実験を実施した.実験条件として,開水路模型の劣化や損傷を検討した.結果より,開水路側壁が健全な場合,スラスト力に対する反力壁として働き,側壁が劣化や損傷すると,十分な反力が期待できなかった.
Keyword: 開水路,管水路,スラスト力,水平載荷実験, , GET PDF=22/[3-4].pdf
発表番号 [3-7]
Abrasion Distribution on Concrete and Mortar in Rotary Underwater Abrasion Test
○KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・ARITA Junichi[Vertex Co., Ltd]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・AOYANAGI Kunio[M・T Giken Co., Ltd]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
回転式水中摩耗試験におけるコンクリートおよびモルタルの摩耗特性
○金森 拓也[農村工学研究部門]・有田 淳一[ベルテクス(株)]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・青柳 邦夫[(株)M・T技研]・河端 俊典[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・森 充広[農村工学研究部門]
頭首工の特にエプロン部などでは,河床砂礫の流下による激しい摩耗作用が生じる.このような砂礫の掃流摩耗を再現することを目的に,礫を模した角柱状鋼材を含む水流を試験面に平行の向きで作用させることができる「回転式水中摩耗試験」を開発した.本報では,粗骨材の有無や大きさ,強度等の物性が異なる5材料を,同時に回転式水中摩耗試験に供し,供試体に発生する摩耗の分布や異種材料間の影響を検討した結果を報告する.
Keyword: 促進摩耗試験,頭首工,摩耗分布, , GET PDF=22/[3-7].pdf
発表番号 [3-8]
Method for correction of abrasion test results obtained by sandblasting
○Ueno K.[Shimane University]・Takahashi S.[Shimane University]・Yamamoto M.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]
サンドブラストによる摩耗試験結果の補正手法
○上野 和広[島根大学]・高橋 晋[島根大学]・山本 真生[島根大学]・石井 将幸[島根大学]
耐摩耗性の評価手法として,サンドブラストを用いた方法が検討されている.サンドブラストによる耐摩耗性の評価手法を確立するには,摩耗能力に影響を及ぼす要因を明確にした上で,安定した試験を実施できるよう試験方法を設定する必要がある.本研究では,ブラストガンと研磨材のすり減りに着目し,それらが摩耗能力へ及ぼす影響について検討を行った.
Keyword: サンドブラスト,摩耗能力,噴射口直径,真円度,補正手法, , GET PDF=22/[3-8].pdf
発表番号 [3-9]
Suitable condition of sandblasting for evaluating abrasion resistance against water flow
○Yamamoto M.[Shimane University]・Takahashi S.[Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]
流水環境下での耐摩耗性評価に適するサンドブラストの噴射条件
○山本 真生[島根大学]・高橋 晋[島根大学]・上野 和広[島根大学]・石井 将幸[島根大学]
農業水利施設で生じる劣化の1 つに摩耗がある.耐摩耗性の評価手法として,サンドブラストを用いた方法が検討されている.サンドブラストによる耐摩耗性の評価には,噴射圧力や距離によって多様な条件が存在し得る.しかしながら,流水環境下での摩耗を模擬するための適切な噴射条件は明確でない.本研究では,サンドブラストによる耐摩耗性評価における適切な噴射条件について検討を行った.
Keyword: サンドブラスト,選択的摩耗,噴射条件,算術平均粗さ, , GET PDF=22/[3-9].pdf
発表番号 [3-10]
Applicability of silicate-based surface penetrants for concreate damaged by abrasion and leaching
○SHIKIJI Taisei[National Institute of Technology, Kagawa College]・TAKAISHI Chiharu[National Institute of Technology, Kagawa College]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・MATSUMOTO Masayuki[National Institute of Technology, Kagawa College]・HAYASHI Kazuhiko[National Institute of Technology, Kagawa College]
摩耗と溶脱が進行する水路コンクリートにおけるけい酸塩系表面含浸工法の適用性
○敷地 泰成[香川高等専門学校]・高石 地晴[香川高等専門学校]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・松本 将之[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
本研究では、Ca溶脱が進行した水路コンクリート表面における摩耗の進行およびけい酸塩系表面含浸工法の適用性について実験的に検証した。本研究より、溶脱により耐摩耗性は低下することと、コンクリートの単位セメント量が大きい場合には溶脱が生じていても含浸材の改質効果が期待できる可能性が示された。
Keyword: 表面含浸工法,超音波法,サンドブラスト, , GET PDF=22/[3-10].pdf
発表番号 [3-11]
Evaluation of bond strength durability of sealants using underwater fatigue test
○MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
水中疲労試験による目地補修材の接着耐久性照査
○森 充広[農村工学研究部門]
コンクリート開水路の目地補修に用いられる1液型シーリング材を対象として,気中および水中環境下において,厚さ12mmのシーリング材に±3mmの変位を0.2Hzで最大45,000回の繰り返し伸縮を与える疲労試験を行った.その結果,水中での試験では,引張力および圧縮力の保持率が気中での試験に比べて低下する傾向が確認され,本試験は,シーリング材の接着耐久性の評価に活用できる可能性があることが示された.
Keyword: 目地,シーリング材,はく離,疲労,接着耐久性, , GET PDF=22/[3-11].pdf
Estimating the Internal Temperature of the Side wall of a Concrete Open Channel where the Surface Covering Method was Applied in a Cold Region with Snow
○NAGASHIMA Shigeo[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・ISHIGAMI Akio[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・OHKUBO Takashi[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]
積雪寒冷地における表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路側壁の内部温度の推定
○長島 繁男[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]
本研究は,表面被覆材の熱的性質を把握し,表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路の側壁内部の温度変化の推定式を提案するとともに,北海道内の供用中の水路に設置した試験体の実測温度と推定式から得られた結果との比較を行い推定式の適応性を検証することを目的とする。本稿では,実用化されている無機系表面被覆材の実測温度と推定式から得られた結果について報告する。
Keyword: コンクリート開水路,表面被覆材,凍害劣化予測,非定常熱伝導解析, , GET PDF=22/[3-12].pdf
Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 5)
○ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAGASHIMA Shigeo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・MINAMI Masaki[Minamigumi ltd.]・KANAZAWA Tomohiro[Nippon Steel Cement Co., ltd.]・OGATA Hidehiko[Graduate school of Agriculture, Tottori University]・HAMA Yukio[Graduate school of Engineering, Muroran Institute of Technology]
超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その5)−付着性を判定指標とした耐凍害性の評価−
○石神 暁郎[寒地土木研究所]・長島 繁男[寒地土木研究所]・南 真樹[(株)南組]・金沢 智彦[日鉄セメント(株)]・緒方 英彦[鳥取大学大学院]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]
凍結融解作用に対して高耐久性を有する高炉スラグ系材料を用いた2タイプの補修・補強工法と,機械化施工技術ならびに養生技術から構成される,「超高耐久性断面修復・表面被覆技術」の開発を進めてきている。本稿では,本技術の根幹となる断面修復・表面被覆材料の耐凍害性について,付着性を判定指標として評価した結果の概要を報告する。
Keyword: コンクリート,凍害,補修・補強, , GET PDF=22/[3-13].pdf
Reduction of Canal repair work time by panel construction method using FRPM board
○BETTO Yoshinori[Kurimoto,Ltd]・TAKEDA Makoto[Kurimoto,Ltd]・HAZAMA Masaya[Kurimoto,Ltd]
FRPM板を用いたパネル工法の施工時間短縮
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]
近年、供用中の水路において数日程度の短い断水期間中に補修する要望が増加していることから、従来のパネル工法ついて施工性を向上した新たな工法を開発した。
Keyword: 開水路,補修工法,アンカー固定方式パネル工法,FRPM板, , GET PDF=22/[3-15].pdf
Survey of the Groundwater Exudation in Service Steel Sheet Pile with Concrete Panel Coating(Part2)
○NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.,Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture,Niigata University]
パネル被覆工法に発生した滲み出し変状の実態調査(その2)
○長崎 文博[藤村クレスト(株)]・小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学]
ストパネ工法は,農業用鋼矢板護岸の腐食劣化対策として防食補修するパネル被覆工法に分類される.ストパネ工法が適用された施設の現地踏査の結果,大部分の施設が健全な状態にあることを確認した.しかし,一部施設で地下水の滲み出しが認められ,この変状の実態調査から防食性能に及ぼす影響を評価した.調査の結果,滲み出し変状に伴う顕著な腐食進行は無いことを確認した.
Keyword: 鋼矢板水路,腐食劣化,補修工法,パネル被覆工法,性能評価, , GET PDF=22/[3-16].pdf
発表番号 [3-17]
Influence of conditions of concrete on bond strength to inorganic repair material
○Yoshida M.[Shimane University]・Ueno K.[Shimane University]・Ishii M.[Shimane University]
無機系補修材料の付着強度に影響を及ぼす母材コンクリートの条件
○吉田 美里[島根大学]・上野 和広[島根大学]・石井 将幸[島根大学]
農業用用排水施設の老朽化に伴う機能低下へ対処するには,劣化状況に応じた補修・補強あるいは改修を行うことが重要となる.しかしながら,表面被覆工法を施工した構造物において,被覆材が早期に剥離を生じる場合がある.本研究では,被覆材の付着性に及ぼす母材コンクリートの条件について検討を行うため,多様な条件で作製した母材コンクリートとポリマーセメントモルタルの間の付着強度を評価した.
Keyword: 付着強度,表面粗さ,表面吸水試験,圧縮強度,無機系補修材料, , GET PDF=22/[3-17].pdf
Study on Setting Heat Transfer Coefficient for Thermal Analysis of Concrete in Winter
○IKADATSU Haruka[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
冬期のコンクリートの温度解析に用いる熱伝達率の設定に関する検討
○筏津 春花[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学大学院連合]
本報では,農業水利コンクリート構造物の凍害劣化解析に関する一連の研究として,異なる境界条件と目的関数で熱伝達率を求め,冬期におけるコンクリートの熱伝達率の設定方法について検討した。その結果,冬期における熱伝達境界の入力値にはコンクリートの表面温度を用いることが望ましく,目的関数には温度勾配の残差平方和を用いることで,妥当な熱伝達率を得ることができた。
Keyword: パラメータフィッティング,目的関数,境界条件, , GET PDF=22/[3-20].pdf
Basic Properties of Geopolymer Mortar using Biomass Ash
○SUTO Masashi[National Institute of Technology, Matsue College]・HADA Yu[National Institute of Technology, Matsue College]・ITO Daigo[National Institute of Technology, Matsue College]
バイオマス灰を混用したジオポリマーモルタルの基礎物性
○周藤 将司[松江工業高等専門学校]・波多 優[松江工業高等専門学校]・伊藤 大悟[松江工業高等専門学校]
木質バイオマス灰の有効利用方法を見出すことを目的として,ジオポリマーによる検討を行った.ジオポリマーモルタルにおいて,石炭灰に対するバイオマス灰の置換率を高めると,流動性・強度ともに低下することが確認された.しかし,20%程度までの置換率であれば大きな影響は無く,木質バイオマス灰はジオポリマーの材料として利用できる可能性が示された.
Keyword: 木質バイオマス灰,ジオポリマー,モルタル,フロー値,圧縮強度, , GET PDF=22/[3-22].pdf
発表番号 [3-24(P)]
Quantitative Evaluation of Ozone-Treatment in Rice Straw by Strain Energy Parameter
○Toma TSUBOTA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nagamitsu MAIE[Faculty of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]
ひずみエネルギを指標とした稲わらのオゾン処理効果の定量評価
○坪田 到馬[新潟大学]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・眞家 永光[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
稲わらは全世界で年間 8 億〜10 億 t 排出されており,その 80%は利用されていない.稲わらの再資源利用の1つの方法に天然繊維を含めた複合材料の開発が注目されている.本報では,オゾン処理を施した稲わらの引張特性を報告する.検討の結果,オゾン処理2時間と4時間で引張強度とひずみエネルギが上昇した.オゾン処理6時間では,オゾン処理後の稲わらの内部構造の影響と考えられる評価値の低下が確認された.
Keyword: 稲わら,オゾン処理,引張強度試験,ワイブル分布, , GET PDF=22/[3-24(P)].pdf
発表番号 [3-25]
○KOBAYASHI Shu-ichi[Mizukuragumi Co.Ltd.]・KOBAYASHI Ryuhei[Mizukuragumi Co.Ltd.]・TAKAHASHI Naoya[Tomokogyo Co. Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata University]
スマートガビオンを用いたため池堤の耐越水補強工の開発
○小林 秀一[(株)水倉組]・小林 龍平[(株)水倉組]・高橋 直哉[東網工業(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊廣[新潟大学]
ため池堤の耐越水補強工として,鉄線かご枠に粒径100~200mmの石礫材を詰めたスマートガビオンを提案し,越水処理能力,越水掃流下での構造安定性および斜面安定性への影響を水路実験,斜面安定計算等により検証した。本補強工は,越水を許容したうえでため池堤に耐越水性能(=豪雨耐性)を新たに創出する。外付け・後付けの工法で低経費,短期間での施工が可能となり,ため池の保全管理に確実に寄与する。
Keyword: 工法・施工,洪水流出,ため池堤,耐越水性能,耐越水補強工,スマートガビオン, , GET PDF=22/[3-25].pdf
Slope stability of earth embankment covered with Smart Gabion
Kobayashi C.[Tomokogyo Co. Ltd]・Takahashi N.[Tomokogyo Co. Ltd]・Kobayashi S.[Mizukuragumi Co. Ltd.]・Kobayashi R.[Mizukuragumi Co. Ltd.]・Inaba K.[Institute of Science and Technology, Niigata University]・○Morii T.[Institute of Science and Technology, Niigata University]
スマートガビオンを敷設したため池堤の斜面安定性
小林 千佳子[東網工業(株)]・高橋 直哉[東網工業(株)]・小林 秀一[(株)水倉組]・小林 龍平[(株)水倉組]・稲葉 一成[新潟大学]・○森井 俊廣[新潟大学]
ため池堤に新たに耐越水性能を創出できよう,スマートガビオンを用いた耐越水補強工を提案した。実装化に向け,堤体の斜面安定性に及ぼす影響を円形すべり面スライス法と応力変形解析により調べた。スマートガビオンの敷設に伴い堤体斜面の安定性が大きく劣化することはなく,押え盛土的な効果を期待できる可能性がある。沈下量は天端近傍で堤高比0.25~0.5%程とわずかであり,ため池の管理運営に支障をきたすことはない。
Keyword: ため池堤,耐越水性能,耐越水補強工,スマートガビオン,斜面安定,応力変形挙動, , GET PDF=22/[3-27].pdf
発表番号 [3-28]
Improvement of Mechanical Test for Concrete by Combined Method of Elastic Wave and 3D Digital Image
○Tetuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
弾性波と3次元画像の複合計測によるコンクリート強度試験の高度化
○鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[東京農工大学大学院]
コンクリート強度は,既存施設の機能診断において重要や評価指標である.本報では,各種応力場にAEモニタリングと3次元画像解析を導入した新たなコンクリート力学試験方法を提案する.実験的検討の結果,コンクリート損傷は,AEエネルギ指標と画像解析結果により検出可能であることが明らかになった.
Keyword: コンクリート,強度試験,弾性波計測,3D画像計測,損傷度評価, , GET PDF=22/[3-28].pdf
Utilization and advantage of AI for the investigation of deteriorated concrete structures
○Shinya Yamada[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]・Kazutaka Shichiroumaru[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]・Isao Tsuchiya[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]
劣化したコンクリート構造物の調査におけるAIの活用と優位性
○山田 真也[(株)国土開発センター]・七郎丸 一孝[(株)国土開発センター]・土谷 功[(株)国土開発センター]
土木構造物の劣化調査では、近接目視によりチョーキングを行い、野帳にスケッチした後、損傷図や数量計算書を作成する方法が一般的である。この方法は、外業、内業ともに多くの時間を要し、損傷の見落としや調書作成ミスの原因にもなる。近年の技術者不足を背景に外業や内業の省力化を図るため、AIによるひび割れ解析を実施した2つの事例を紹介するとともに、従来の方法と比較し、その優位性と課題について考察する。
Keyword: 鉄筋コンクリート, , GET PDF=22/[3-29].pdf
発表番号 [3-30]
Investigation case for inquiry into the causes of the upholstery blocks collapse
○Keita Kumgai[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]・Isao Tsuchiya[Kokudo Kaihatsu Center Co.,Ltd]
張りブロックの崩落要因を究明するための調査事例
○熊谷 恵太[(株)国土開発センター]・土谷 功[(株)国土開発センター]
三面張りのライニングコンクリートが施された農業用水路上に設置した張りブロックの崩落が確認されたので、その要因究明を目的に、近接目視調査に加え、レーザスキャナ計測、レーダー探査及びUAV撮影を実施した。本稿では、その事例について報告する。
Keyword: 鉄筋コンクリート, , GET PDF=22/[3-30].pdf
Development of Non-Destructive Damage Inspection for in-Service Concrete Structure- (1) Visualization and Quantification of Cracking Damage in-Service Concrete by X-ray CT Method -
○Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
供用されているコンクリート構造物は局所的に欠損が蓄積する。その際,微細なひび割れが発達し,耐久性のが低下する。それゆえに,既存施設の損傷蓄積をモニタリングすることは不可欠である。筆者らは,AE法と関連する非破壊検査手法を用いてコンクリート損傷の推定方法を開発している。本研究では、X線CT法と2D/3Dのポスト処理によるひび割れ損傷の実態検出を試みた。
Keyword: Concrete,Damage,Physical properties,Durability,Non-destructive inspection,X-ray CT method, , GET PDF=22/[3-31(P)].pdf
発表番号 [3-32(P)]
Development of Non-Destructive Damage Inspection for in-Service Concrete Structure
○Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
コンクリート構造物の非破壊損傷度評価法の開発−(3)画像解析と機械学習を用いたコンクリート損傷の非接触検出−
○島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,コンクリート構造物では長期供用によって劣化や損傷が顕在化しており,簡易かつ正確に把握する必要がある.道路橋床版においては遊離石灰の把握が重要な課題の一つである.本研究では,竣工後50年が経過した道路橋RC床版を対象に機械学習手法を用いて遊離石灰の抽出を試みた.検討の結果,提案手法により遊離石灰の抽出が可能であることを確認した.その際,SHAP値を基に有用な説明変数を明らかにした.
Keyword: コンクリート,損傷,非破壊検査,道路床版,画像解析,機械学習, , GET PDF=22/[3-32(P)].pdf
発表番号 [3-33(P)]
○Kazuma Shibano[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda Morozova[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technolgy]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
コンクリート構造物の非破壊損傷度評価法の開発−(2)AEを用いた各種応力場における定量的損傷度評価−
○柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
コンクリート構造物は,損傷蓄積により耐久性能が低下する.一般的に,既存のコンクリート構造物の損傷実態の評価指標には,圧縮強度が用いられることが多い.本論では,損傷が顕在化したRC構造の道路擁壁から採取したコンクリートコアを対象に,AE計測を導入した圧縮強度試験を行った.検出したAEにウェーブレット解析を施した.そのことにより,強度のみでは評価できない損傷を圧縮応力場におけるAE特性により評価した.
Keyword: コンクリート,損傷,物性,耐久性能,非破壊検査, , GET PDF=22/[3-33(P)].pdf
発表番号 [3-35(P)]
Identification of Stress Concentration in Opening Corrosion of Steel Sheet Piles by 3D Image Analysis in Bending Stress Field
○Takeo Harada[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yukio Abe[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Norihiro Otaka[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji Fujimoto[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
3次元画像解析による曲げ応力場に発生する鋼矢板開孔部の応力集中の同定
○原田 剛男[日鉄建材(株)]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
鋼矢板水路の腐食劣化が進行すると開孔に伴う座屈破壊が発生する.開孔部では応力集中に伴うクラックの進展が懸念されているが,その実態は明らかにされていない.本研究では,既設鋼矢板水路より採取した開孔を有する鋼矢板材を用いて曲げ応力場における開孔部の応力集中を評価した結果を報告する.
Keyword: 鋼矢板水路,開孔部の応力集中,曲げ載荷試験,DIC法,最大主ひずみ, , GET PDF=22/[3-35(P)].pdf
Monitoring and evaluation of steel sheet-pile canal repaired by precast panel-concrete covering method
○ITAGAKI Tomoya[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata Univ.]
パネル被覆工法により補修された鋼矢板水路の実態調査
○板垣 知也[(株)水倉組]・小林 秀一[(株)水倉組]・長 文博[藤村クレスト(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
農業用鋼矢板水路の補修にパネル被覆工法が多く用いられるようになった。鋼矢板前面に保護材としてプレキャストパネルを設置し,これらの間をコンクリートで充填することにより,腐食因子の水分,酸素等の侵入を抑制する被覆防食工法である。本報では,工法・施工の概要を紹介するとともに,補修後施設において現地踏査を試み,変状実態とその防止対策を考察した結果を報告する。
Keyword: 工法・施工,鋼矢板水路,補修工法,パネル被覆工法,実態調査, , GET PDF=22/[3-37(P)].pdf
発表番号 [3-38(P)]
Non-Contact Detection of Buckling in Cantilever Steel Sheet Pile Wall by using Hough Transform
○Taiki Hagiwara[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Shigeo Nagashima[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
ハフ変換を適用した自立式鋼矢板護岸における座屈の非接触検出
○萩原 大生[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・長島 ?男[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
鋼矢板護岸の座屈による変形を捉えることは,鋼矢板と背面地盤の複合体としての安定性を評価する上で不可欠である.本研究では,画像解析の図形検出手法であるハフ変換により,座屈護岸の非接触評価を試みた.自立式鋼矢板の傾斜角度を座屈の評価指標として,角度の非接触検出を行った.ハフ変換を適用した角度検出により,実測角度を再現できることから,画像解析の適用は座屈実態の非接触評価に有用な手法と考えられる.
Keyword: 自立式鋼矢板,座屈,画像解析,ハフ変換,非接触計測, , GET PDF=22/[3-38(P)].pdf
発表番号 [4-1]
Investigation of receiver installation height for soil moisture content with GPS interferometric reflectometry
○KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・AOKI Shinsuke[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・MARUO Yuichi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
GPS干渉反射法による土壌水分計測における受信機アンテナ設置高さの検討
○小平 俊介[明治大学大学院]・青木 伸輔[産業技術総合研究所]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
GPS 干渉反射法による土壌水分計測において受信機アンテナの高さは信号対雑音比(SNR)理論式の変数に含まれる重要な要素だが,土壌水分量の推定精度に与える影響を調べた報告は少ない。そこで本研究ではh = 1.2, 1.8, 2.4(m)の高さにGPS受信アンテナを設置し、それぞれの高さでのSNRの位相φと体積含水率の関係を調査し、GPS干渉反射法による土壌水分計測に適するアンテナ高さについて検討した。
Keyword: 土壌水分計測,GPS干渉反射法, , GET PDF=22/[4-1].pdf
Basic experiments on measurement ranges of soil moisture content with GNSS interferometric reflectometry
○KOBAYASHI Daiki[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・AOKI Shinsuke[Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・KODAIRA Shunsuke[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・MARUO Yuichi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・SAKURADA Yosuke[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・ARATAKE Atsushi[NTT Access Network Service Systems Laboratories]・SATO Naoto[School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
GNSS干渉反射法による土壌水分量計測に関する計測範囲の基礎実験
○小林 大樹[NTTアクセスサービスシステム研究所]・青木 伸輔[明治大学研究・知財戦略機構]・小平 俊介[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・櫻田 洋介[NTTアクセスサービスシステム研究所]・荒武 淳[NTTアクセスサービスシステム研究所]・佐藤 直人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
GNSS干渉反射法による土壌水分計測は,計測範囲に検討の余地がある.そこで,12m×14mの水槽内の水の有無を変えて計測範囲の実験をした.GNSSレシーバにて信号対雑音比SNRを計測し,信号処理と回帰分析からSNR位相を解析した.結果,水槽内の水の有無で最小でもSNR位相差が52°と大きな差が生じた.GNSS干渉反射法による水平方向の計測範囲を本実験系により検証できる.
Keyword: 土壌水分計測,GNSS干渉反射法,GPS干渉反射法, , GET PDF=22/[4-2].pdf
Development of soil moisture estimation method using inexpensive GNSS signal reception system
○Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Naoya Kadota[University of Guelph・Graduate School of Sustainability Science, Tottori Univ.]・Yuki Ueda[Tottori Prefectural Government]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori Univ.]・Kosuke Noborio[Meiji Univ.]・Yasushi Mori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]
安価なGNSS信号受信システムを用いた土壌水分推定手法の開発
○齊藤 忠臣[鳥取大学]・門田 直哉[University of Guelph・鳥取大学大学院]・上田 侑輝[鳥取県]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]
本研究では安価なGNSS信号受信システムから得られるマルチパスデータの解析より土壌水分を推定する手法を開発することを目的とした.数千円で購入可能なGNSS受信機やマイクロコンピュータを組み合わせた受信システムを作成し,圃場に設置した上で各種衛星データを取得・解析した.水分推定に適した衛星と解析条件の検討を行った結果,いくつかの衛星・条件で水分との相関の高い解析データを得ることができた.
Keyword: GPS,広域土壌水分,マルチパス, , GET PDF=22/[4-3].pdf
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture
○TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Agricultural Sciences, Osaka Metroporitan University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究(此法歐∧生育状況の光学的計測−
茎葉や群落の形状を簡単に把握する方法は重要であり、光学的手法の採用によって、シオレ程度も含めそれは十分測定可能と考えた。さらに、根群分布パターンの把握にも利用できる。本研究では、計測対象とする植生群落模型作成、実際のスプラウト(群落)栽培に対して測量用光学距離計を用いた形状把握を試みた。同時にRGB-D(デプス)カメラを試行的に用いその技術的諸問題についても考察した。
Keyword: 畑地灌漑,TS測量,茎葉, , GET PDF=22/[4-5].pdf
発表番号 [4-7]
Calculation of soil water content by using water-budget method for evaluation of water stress at germination stage
○Takuhei YAMASAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro HAMAMOTO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
発芽時の水分ストレス評価のための水収支式に基づく簡易な土壌水分計算
○山崎 琢平[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
発芽時の表層土壌の水分ストレスを評価するために、水収支式をベースとした表層5cmの土壌水分計算モデルを作成し、実気象データを入力した物理モデルが出力した土壌水分変動を再現できるか検証した。乾燥による実蒸発量の減少を土壌水分の関数とし、降雨時の深部への浸透、及び蒸発時の深部からの供給を簡易にモデル化することで、物理モデルの土壌水分変動を精度よく再現することができた。
Keyword: 土壌水分,水収支式,実蒸発量, , GET PDF=22/[4-7].pdf
発表番号 [4-8]
Development of a technology to warm the entire root zone in winter without electricity
○Chihiro Handa[Ishikawa Prefectural University]・Toshihiko Momose[Ishikawa Prefectural University]
電力なしで冬の樹木根域全体を加温する技術の開発
地中熱を利用して,冬の樹木根域全体を加温する技術の開発を図る.高効率な熱輸送デバイスであるヒートパイプを活用し,これを地中に鉛直埋設することで,下層にある地中熱を表層へと輸送し,根域を暖める.これまでに,ヒートパイプによって根域周辺に温熱源を作り出すことに成功したが,その加温範囲が局所的であることが示唆された.本研究では,根域全体を加温するために考案したヒートパイプについて実証試験を行った.
Keyword: 土壌の熱的性質, , GET PDF=22/[4-8].pdf
発表番号 [4-15]
Determination of Irrigation Depth considering the Cost for Water under a Saline Condition
○Fujimaki H.[Tottori University]・Junya O.[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
塩水灌漑条件下における水価格を考慮した灌水量の決定
○藤巻 晴行[鳥取大学]・大西 純也[国際農林水産業研究センター]
水価格と天気予報を考慮した灌水量の最適化法が塩水灌漑条件下でも適用可能かどうかをガラス温室内の栽培実験により検討した。温室内で点滴灌漑でソラマメを栽培した。清水で灌漑した区は収量が最も多かったものの、水価格を塩水の倍に設定すると純収入は塩水を用いてセンサーによる測定値に基づきリーチングした区と同程度となった。数値モデルの予測精度は良好であったが、深部の塩濃度についてはあまり一致していなかった。
Keyword: リーチング, , GET PDF=22/[4-15].pdf
Pore-scale Simulation of Finger Flow during Water Intrusion into Porous Media
○TAKEUCHI Yuto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TAKEUCHI Junichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・FUJIHARA Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
多孔質体への水浸入時に発生するフィンガー流の間隙スケールシミュレーション
○竹内 雄人[京都大学大学院]・竹内 潤一郎[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]
不飽和の多孔質体へ水が浸入する際,フィンガー流と呼ばれる選択的な流れが生じることがある.フィンガー流の発生の有無は,間隙スケールでの水分移動の形態に左右されると考えられるため,間隙スケールでの観測やシミュレーションを用いてフィンガー流形成を議論することが重要である.本研究ではphase-field 格子ボルツマン法を用いて間隙スケールでの水浸入シミュレーションを行い,フィンガー流の発生を確認した.
Keyword: 数値流体力学,浸透流,水分移動, , GET PDF=22/[4-16].pdf
Analysis of sedimentation in eco-friendly physical structures using numerical simulation
○Shigeya Maeda[College of Agriculture, Ibaraki University]・Hisao Kuroda[College of Agriculture, Ibaraki University]
数値計算を用いた環境配慮工における堆砂の分析
○前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
魚巣・魚溜が導入された農業用排水路を対象に,平面2次元河床変動モデルを用いた数値計算を行った.計算では混合粒径と実測した粒度分布を仮定し,掃流砂・浮遊砂を考慮した.現地の流量と推定土砂供給量を用い,魚巣への土砂輸送や魚溜での路床変動がどのように生じるか分析した.左岸魚巣と魚溜左岸側で堆砂が進行しやすいという現地の傾向が計算で再現された.一方,魚巣での洗掘の再現が課題として残った.
Keyword: 環境配慮工,排水路,堆砂,土砂水理,流れ解析, , GET PDF=22/[4-20].pdf
Riprap methods with cobweb blocks, gravel mats for the prevention of scouring
○Naoto Tsunesumi[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuta Sekiya[Nakada Sangyou K.K.]
蜘蛛の巣状ブロック、グラベルマットによる堰直下の洗掘・河床低下対策
○常住 直人[農業・食品産業技術総合研究機構]・関谷 勇太[(株)ナカダ産業]
利水の便から河川中上流域に多い農業取水堰では経年的な河床低下で護床の傾斜化や沈下が進行し、堰エプロンの損壊に至る場合が有る。本報ではフルード相似に基づく水理実験結果よりネットを用いた蜘蛛の巣状ブロックやグラベルマットによる堰直下の洗掘・河床低下抑止工法を提案すると共に、更なる河床低下の進行に対する対策として同様の構造を護床直下静水池に適用した改修サイクルも提案した。
Keyword: 堰,護床,河床低下,洗掘,水理模型実験, , GET PDF=22/[4-24].pdf
発表番号 [4-27]
Availability of the water level prediction model at a drainage pumping station for a small amount of training data using support vector regression
○Nobuaki KIMURA[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Hiroki MINAGAWA[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Yudai FUKUSHIGE[The Institute for Rural Engineering,NARO]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]
少ない学習データでサポートベクター回帰を用いた排水機場水位予測モデルの可用性
○木村 延明[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・馬場 大地[(株)アーク情報システム]
低平農地の効率的・事前対応的な排水管理のために、迅速に予測可能な水位予測モデルとして深層学習(DNN)を用いる試みがある。しかし、DNNは観測データが少ない場合に、予測精度が低いことが知られている。そこで、別の機械学習であるサポートベクター回帰(SVR)を用いることで、少ないデータでも予測精度の良いモデルを構築する。SVRの数時間先までの予測結果は、DNNよりも6〜25%の精度改善が見られた。
Keyword: 排水機場水位予測,少ないデータ,Support vector regression,深層学習, , GET PDF=22/[4-27].pdf
Selection of Elastic Wave Parameters for Leak Detection by Machine Learning
○Tsukasa IKARASHI[Honma Corporation]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
機械学習による漏水現象の同定に用いる弾性波パラメータの選定
○五十嵐 司[(株)本間組(旧新潟大学)]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
上水道に代表される内水圧を利用した送配水パイプラインでは老朽化に伴い漏水事故が発生する.漏水現象の同定には,主に弾性波法が用いられている.既存の方法として,複数のセンサを用いた漏水位置の挟み込みによる同定があげられるが作業者の負担は大きい.本報では,単一センサによる漏水現象同定の検討結果を報告する.本検討ではAE波を機械学習することで漏水現象の有無を判別し,判別に有効なAEパラメータを選定した.
Keyword: パイプライン,漏水現象,弾性波計測,非破壊検査,機械学習, , GET PDF=22/[4-28].pdf
Analysis of Unsteady Flow for Automatic Control of Gates
○TAKEUCHI Takuya[NTC Consultants Co., Ltd.]・YOSHIDA Nobuhiro[NTC Consultants Co., Ltd.]・HARA Kasumi[NTC Consultants Co., Ltd.]・TANAKA Kunihiko[NTC Consultants Co., Ltd.]
不定流解析によるゲート自動制御の検討
○竹内 拓也[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 信弘[NTCコンサルタンツ(株)]・原 香澄[NTCコンサルタンツ(株)]・田中 邦彦[NTCコンサルタンツ(株)]
ゲート等の施設に自動制御を導入することにより,流況が不安定となる場合がある。このような施設の操作に応じた流況の時間的な変動の検討には不定流解析が有効である。本稿では,常願寺川沿岸地区の横江頭首工取水施設におけるゲートの自動制御導入に向け,一次元不定流解析により自動制御に伴う流況を確認した。複数の自動制御の設定に基づき解析した流況から,水理的に安定する制御方法を検討した。
Keyword: 開水路,不定流解析,ゲート自動制御, , GET PDF=22/[4-30].pdf
発表番号 [4-31]
Examination on improving energy and power saving effects of pumps by combining pumps with different capacities and inverter control
○HITOMI Tadayoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]
能力の異なるポンプとインバータ制御の組合せによるポンプの省エネ・節電効果の向上に関する検討
○人見 忠良[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]
ポンプ灌漑システムにおける省エネや節電対策として,能力の異なるポンプとインバータ制御を組合せる手法について検討する.1台のポンプのインバータ制御では,最低周波数で稼働する期間はこれ以上の節電が見込めないが,新たに小流量ポンプを追加することで,より広範囲の流量変化に追随したポンプ出力の制御が期待できる.この制御を実際の揚水機場に導入した場合の効果を推定したところ,水動力が1.5kW程度削減された.
Keyword: ポンプ灌漑,インバータ制御,エネルギー,パイプライン, , GET PDF=22/[4-31].pdf
発表番号 [5-1]
Study on Heat Balance in Rice Paddy Field using Eddy Correlation Method
○HAMAGAMI Kunihiko[Faculty of Agriculture, Iwate university]・SASAKI Keita[Faculty of Agriculture, Iwate university]・KURASHIMA Eiichi[Faculty of Agriculture, Iwate university]
渦相関法を用いた水田での熱収支の検討
○濱上 邦彦[岩手大学]・佐々木 啓太[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]
秋田県大潟村の水田において渦相関法の観測を行った.フットプリント解析により,大潟村は渦相関法を用いるのに十分な水平一様距離を有していることが確認された.熱収支の検討として,顕熱・潜熱の品質評価と整合比には高い相関があり,熱収支の検討には顕熱・潜熱がより支配的であることが示された.スペクトル補正での検討では,低周波補正が支配的であり,水平一様な距離を持つ場では整合比が1に近いデータが多く現れた.
Keyword: 渦相関,熱収支,インバランス問題,潜熱・顕熱, , GET PDF=22/[5-1].pdf
Evaluation of Actual Evapotranspiration by Inverse Analysis using FLUXNET2015
○Toshisuke MARUYAMA[Ishikawa prefectural university]・Sanshiro Fujii[Ishikawa prefectural university]・Hiroshi Takimoto[Ishikawa Prefectural University,Environmental Science]
逆解析法による実蒸発散推定法のFLUXNET2015による評価
○丸山 利輔[石川県立大学]・藤井 三志郎[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]
本研究は、かねて提案していた逆解析法によって推定した実蒸発散量の妥当性を、FLUXNET2015の資料を用いて評価した。これまで、長期の実蒸発散量の観測値がなかったために、このような研究は行い得なかったが、FLUXNET2015の公表によってこの研究が可能となった。その結果、逆解析法は、最適化にあたっての湿度の初期値の設定を適切に行えば、きわめて精度よく実蒸発散量が推定できることを明らかにした。
Keyword: 逆解析法,ボーエン比法,水収支, , GET PDF=22/[5-2].pdf
発表番号 [5-6(P)]
An attempt of river discharge measurement combining bathymetry by fish finder and STIV method
○Kento Otani[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
魚群探知機による水深計測とSTIV法を組み合わせた流量観測の試み
○大谷 健人[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
小型魚群探知機を搭載した水上ドローンによる水深計測と,STIV法による流速測定を組み合わせ,河川に入らずに安全かつ安価に行える流量観測を試みた.川幅21mの河川で検証を行ったところ,水深計測では最大14cmの誤差があったものの,断面積の誤差は-5%と比較的高精度な結果を得た.流量の誤差は-11%であり更なる改良が必要であるが,断面変化が激しい河川などで定期的な流量観測が可能になることが期待される.
Keyword: STIV,魚群探知機,水上ドローン,UAV,流量観測, , GET PDF=22/[5-6(P)].pdf
Introduction and screening of water management factors of numerous irrigation ponds to a DWCM-AgWU model
○Sawata Akihiko[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University・Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Akita Prefecture]・Kato Kosei[NTC Consultants Inc.]・Yoshida Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masumoto Takao[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]
分布型水循環モデルへのため池群の要素導入と規模のスクリーニング
○沢田 明彦[秋田県立大学大学院・秋田県]・加藤 晃成[NTCコンサルタンツ(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[秋田県立大学大学院]
分布型水循環モデルにおいてはこれまで,ため池の要素を組込んでいないことから,米代川流域において,モデルへの流域内ため池群の導入を試みた.そこでは管理実態を考慮した灌漑放流方法の設定や,同一メッシュ内での複数ため池の合算等を考えモデルの改良を行った.モデルの計算結果から,流域レベルの水文解析ではため池の影響は小さいと考えられ,今後,一定規模以上のため池をスクリーニングできる可能性が示唆された.
Keyword: ため池群,分布型水循環モデル,米代川,規模選定, , GET PDF=22/[5-7].pdf
発表番号 [5-8]
Case Study of Effect of Climate Change on Design Flood Discharge of Irrigation Pond
○MAKI Riku[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]
気候変動がため池の設計洪水流量に与える影響に関する事例検討
d4PDF5kmデータと地域頻度解析法を用いて気候変動がため池の設計洪水流量に与える影響について事例的に検討した.その結果,d4PDF5kmデータの再現性については,一部地域では確率雨量を概ねよく再現できたが,日本海側の観測地点では過少評価となる可能性が示された.兵庫県高砂市内のA池における設計洪水流量の将来変化は2℃上昇実験の場合は約1.08倍,4℃上昇実験の場合は約1.19倍となった.
Keyword: ため池,設計洪水流量,気候変動, , GET PDF=22/[5-8].pdf
発表番号 [5-9]
Prediction of designated as a heavy rain disaster in the early stage
○KAMATA Tomoya[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・ASANO Isamu[NARO National Institute for Rural Engineering ]
豪雨災害初期段階における激甚災害指定見込み予測
○鎌田 知也[農村振興局]・浅野 勇[農村工学研究部門]
豪雨の頻発化・広域化により農地・農業用施設被害もより激甚化している.大規模被災地域では激甚災害指定による国の財政支援が必要であるが,指定には被災から1ヶ月程度を要し,早期の指定や指定見込の判断が望まれている.本研究では過去の災害データや雨量データ,ストックデータ等を用いたディープラーンニングにより非線形多変量推計モデルを構築、発災初期段階での被害額を推計し激甚災害指定見込の判定予測手法を検討した.
Keyword: 気象災害,IT, , GET PDF=22/[5-9].pdf
発表番号 [5-10]
Evaluation of improvement in flood control effects of prior release using spillway gates
○AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・TAKADA Asari[Institute for Rural Engineering, NARO]
洪水吐ゲート操作による事前放流の治水効果の向上度の評価
○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・眦帖^〆士[農村工学研究部門]
洪水吐ゲートを保有する農業用ダムの1つであるSダムを対象に、農業用ダムの9割を占めるゲートレスダムで行われる自然越流式の放流操作を行った場合と、洪水量を超過する流入のみを貯留する洪水吐ゲート放流操作を行った場合で、事前放流実施時に期待されるダム流入量に対する放流量のピークカット効果を比較した。洪水吐ゲート操作により、ピークカット効果は自然越流式の2.2〜4.6倍に向上することが明らかになった。
Keyword: 農業用ダム,事前放流,洪水吐ゲート, , GET PDF=22/[5-10].pdf
Selection of irrigation ponds with large effect of flood mitigation by water release
○Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Naoya KIDA[Hyogo Prefecture]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
事前放流による洪水軽減効果が大きいため池の選定
○田中丸 治哉[神戸大学大学院]・喜田 直也[兵庫県]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法を兵庫県・播磨地区に適用し,ため池事前放流の洪水軽減効果を表す指標であるピーク低減率の近似式に関して,確率雨量によって地域総合化された近似式を作成し,その有効性を明らかにした.さらに,流域治水を目的として多数のため池から事前放流の実施効果が大きいため池を選定する方法を検討し,ピーク低減率と流域面積の関係図に基づいてピーク低減量が大きいため池を抽出する方法を提案した.
Keyword: ため池,洪水軽減,事前放流,ピーク低減率,ピーク低減量, , GET PDF=22/[5-11].pdf
発表番号 [5-12]
Prediction of Water Storage in Agricultural Irrigation Ponds Using Deep Learning
○LEE Sangyoon[NARO]・YOSHISAKO Hiroshi[NARO]・MATSUDA Shuh[NARO]・KOJIMA Hajime[NARO]
灌漑期間を通じたため池貯水量の深層学習による予測
○李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]
ため池では基本的に、ダムと異なり長期間の水文観測データや取水量に関するデータが存在しない。このため、タンクモデルなどの物理モデルの作成にあたって大きな制約がある。そこで、本報では、株価予測に活用される深層学習基盤のモデルに着目し、比較的短期間の水文観測データに基づく深層学習よる貯水量予測を兵庫県内のため池で試行し、予測結果から予測精度に影響を与える入力変数及びモデルの適用性と改善点などを検討した。
Keyword: 深層学習,ため池,貯水量予測, , GET PDF=22/[5-12].pdf
発表番号 [5-13(P)]
A Developing Method of a Flood Database Using DEM Data for Understanding Inundation Situation during Heavy Rainfall
○MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]・FUKUSHIGE Yudai[Institute for Rural Engineering, NARO]・AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Nobuaki[Institute for Rural Engineering, NARO]
DEMを用いた豪雨時の浸水状況把握に資する水位データベースの作成
○皆川 裕樹[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・相原 星哉[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]
水利施設の操作支援に向けて、排水路水位と周囲の浸水状況の関係を予め整理した水位データベースの構築を提案する。公開されている詳細標高データを活用して簡易に構築する手法を検討したところ、数値モデル出力と比較して浸水エリアの位置情報の一致率は十分な精度を示した。ただし、貯留効果や勾配の影響などで精度が落ちることが確認されており、今後はその改善手法の検討に努める。
Keyword: 施設操作支援,豪雨災害,内水氾濫, , GET PDF=22/[5-13(P)].pdf
Unbiased load estimation by Horvitz-Thompson estimator
○Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya TANAKAMARU[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
Horvitz-Thompson推定量による河川負荷量の不偏推定
水質データのサンプリング方法と標本サイズを選ばない,普遍的な集水域からの年間総流出負荷量の不偏推定法としてHorovitz−Thompson推定量を紹介し,実際の水質観測データに対する適用結果を紹介する。この推定量は不偏推定量であるが低頻度定期調査データに基づくと実用性のない,非常に大きな不確かさを与えるので,複数年のデータを用いて標本サイズを増やした上で平均的な負荷量評価に利用されるべきである。
Keyword: 河川,流出負荷量,不偏推定,Horvitz-Thompson 推定量, , GET PDF=22/[5-14].pdf
発表番号 [5-15]
○Naoko KONDOH[Akita Prefectural University]・Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
八郎潟干拓地における浸透流入負荷量の推定について
○近藤 尚子[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]
水田主体の干拓地における差引排出負荷量を評価する上で、浸透により干拓地に流入する負荷量をいかに評価するかは重要な要素となる。また堤防浸透流量は干拓地の水収支解析においても重要であり定量的な評価検証が必要である。長期の水収支と水質観測に加え、無積雪・無降水期間の主な堤防浸透量の直接観測を基に、干拓地から排出される流量と栄養塩類負荷量に占める堤防浸透負荷について八郎潟中央干拓地を対象に考察する。
Keyword: 干拓地,堤防,浸透流入, , GET PDF=22/[5-15].pdf
発表番号 [5-16]
Long-term Changes in Rainfall Erosivity Factor in Hokkaido
○UNOKI Keiji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]・TANAKA Kenji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, National Research and Development Agency Public Works Research Institute]
北海道における降雨係数の長期的変化
北海道内の主要な気象庁観測点を対象に、長期間のUSLEの降雨係数を算出し、過去から現在に渡る降雨状況に掛かる受食性の変化を評価した.近年の豪雨傾向により係数が上昇する地点がある一方で、変化のみられない地点もあった。今後、地域の農地保全計画を立てるうえでUSLEを用いるする場合、どの期間の平均値を採用するか議論する必要がある。
Keyword: 農地保全,降雨係数,気候変動, , GET PDF=22/[5-16].pdf
Underwater Topographic Survey of Riverbed by Sonar Mapping using Fishfinder
○NAGATA Jitsuya[Chuo Kaihatsu Cooporation]
魚群探知機を用いたソナーマッピングによる河床地形調査
遊漁用のデジタルGNSS魚群探知機を用いた「ソナーマッピング」は,ダム貯水池の堆砂状況把握の新しい調査手法として適用事例が増えてきている。今回、流れのある河川の頭首工の施設まわりで試行し,水底の点群データが簡便に得られ,すばやく河床地形の現況が把握できることを確認した.出水後の河床形状の変化,流入運搬土砂等の堆積状況,河川内構造物まわりの洗掘状況の把握等に適した有効な調査手法として期待できる。
Keyword: ダム堆砂,魚群探知機,点群データ,DEM,河床地形, , GET PDF=22/[5-19].pdf
発表番号 [5-21]
A method for evaluating the underground impermeable wall of subsurface dam using tidal reponse of groundwater levels
○SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位の潮汐応答分析による地下ダム止水壁機能評価法の開発
○白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
南西諸島の多くの地域では透水性の地層が広く分布し,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域に残留した塩水塊の分布を継続的に監視し地下ダムの止水機能を確認しながら農業用水源として運用している。本報告では,地下水位の潮汐応答分析による帯水層の水理定数推定手法を応用した,塩水浸入阻止型地下ダムの止水壁の機能評価手法の開発について紹介する。
Keyword: 塩水浸入阻止型地下ダム,機能評価,地下水位,潮汐応答, , GET PDF=22/[5-21].pdf
発表番号 [5-22]
Application of multiple environmental tracers for investigation of recharge process in tsunami-induced saline coastal aquifer
○TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering,NARO]・SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering,NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering,NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering,NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]
津波により塩水化した帯水層への涵養プロセス検討における環境トレーサーの適用
○土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
津波により塩水化した地下水が分布する沿岸域(宮城県亘理町・山元町)において,地下水中の溶存ガス(六フッ化硫黄)や水素・酸素安定同位体比等の複数の指標から降水の地盤内への浸透が示されるとともに,一部の地点においては津波時の残留塩水以外の化石塩水の深部地下水への影響が示された。本研究で用いた複数の水質指標は,地下水の涵養プロセス,塩水化からの回復過程を検討する上で有用であると考えられた。
Keyword: 地下水,塩水化,津波,涵養,滞留時間, , GET PDF=22/[5-22].pdf
発表番号 [5-29]
Criteria for Selecting Probability Distribution in the Metastatistical Approach
○MARUO Keita[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・CHIKAMORI Hidetaka[Academic Field of Environmental and Life Science,Okayama University]・KUDO Ryoji[Academic Field of Environmental and Life Science,Okayama University]
メタ統計的手法に用いる確率分布の選択基準
○丸尾 啓太[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学]・工藤 亮治[岡山大学]
確率水文量の推定法として最近提案された「メタ統計的手法」は,各年の日雨量データに当てはめる確率分布の適切な選定が必要である.本研究では,「メタ統計的手法」適用のための確率分布の選択基準を比較し,その適性を比較検討した.確率分布の選択基準としてPRMSEの利用を提案し,その有効性をシミュレーションによって示した.また,日本全国を対象にPRMSEを用いて確率分布を選択したところ地域性が確認された.
Keyword: メタ統計(Metastatistics),極値解析,水文統計,確率水文量, , GET PDF=22/[5-29].pdf
発表番号 [5-32]
A Study on Red Tide Occurrence Prediction Method using Deep Learning in the Ariake Sea
○Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hideka Sugie[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Hanyen Gong[Graduate School of Frontier Sciences, the University of Tokyo]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
有明海における深層学習を活用した赤潮発生予測手法の検討
○田畑 俊範[九州大学大学院]・杉江 秀香[九州大学大学院]・龔 含遠[東京大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]
有明海では陸域由来の栄養塩類を起源とする赤潮の発生が漁業被害を引き起こし,赤潮発生予測が喫緊の課題である.本研究では,赤潮発生予測手法の確立に向け階層型ニューラルネットワークモデルおよび再帰型ニューラルネットワークモデルに着目し,入手が容易なデータを利用した3つのモデル(M-HNN,P-HNN,P-RNN)を構築した.今後は,長・短期記憶の活用や,衛星画像の導入により精度向上を図る.
Keyword: 水環境,有明海,赤潮,ニューラルネットワークモデル, , GET PDF=22/[5-32].pdf
発表番号 [6-7]
Study on Usage fee of Land as Regional Resource from the viewpoint of the History of Modern Electric Power
○HORIKAWA Yoko[Faculty of Engineering and Design, Hosei University]
近代電力史の視点からみた地域資源(土地)の使用料に関する考察
近代の電力事業では,地域外の資本家が事業を行い,得られた利益を“土地の使用料”として地域に利益配分した.現代になり,例えば棚田地域では,市区町村など地方自治体が地域事業を行う主体者となり,農産物等の販売所設置や税収増加等によって“土地の使用料”を直接得ることができるようになった.今後,得られた利益を,農業生産や棚田地域振興などを支援する通信インフラ整備等に還元するようなしくみづくりも必要といえる.
Keyword: 農村振興,土地利用計画,環境保全, , GET PDF=22/[6-7].pdf
Development Cost of Establishment for "Mountain Dairy Farming" Pastureland in Neba Village, Nagano Prefecture
○TAKEMURA Fumiki[Graduate School of Science and Technology, Shinshu University]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]
根羽村における「山地酪農」放牧地開設にかかる費用収支の試算と実態
○竹村 郁輝[信州大学(院)]・内川 義行[信州大学]
中山間地域の持続的技術としての可能性を持つ「山地酪農」実現のためには、放牧地開設及びその費用試算方法の確立が必要となる。実践的な検証が行われている長野県根羽村を事例として、試算の一手法を検討・考察した。得られた結果を評価するため、実態と比較したところ誤差も見られたことからここでの試算方法は一つの目安と考えるべきという結論に至った。今後も実用化に向けた事例蓄積及び再検討が必要となる。
Keyword: 中山間地域,山地酪農, , GET PDF=22/[6-8].pdf
Process design elements for orchard land consolidation planning
○FURUKAWA Natsumi[Faculty of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
樹園地整備を可能にする計画立案プロセスデザイン要素の解明
○古川 なつ実[愛媛大学]・武山 絵美[愛媛大学大学院]
樹園地整備では,〔擬入期間の長さから,担い手が自らの営農地を圃場整備に供することが難しい.また,⊆囲との合意形成が難しい.さらに,新たな担い手の確保も課題である.そこで,本研究では,農地中間管理機構関連農地整備事業による樹園地整備に至った地区を対象に,3つの課題をクリアするための,既存の圃場整備計画策定プロセスに追加すべき樹園地特有のデザイン要素を解明した.
Keyword: 圃場整備,樹園地,傾斜地,合意形成,農地中間管理機構,農地集積, , GET PDF=22/[6-9].pdf
A Study on Farmland Ownership by Private Companies in Yabu City, Japan
○Akifumi ETO[Museum of Nature and Human Activities, Hyogo]・Tomoko KINUGASA[Graduate school of Economics, Kobe University]・Koji YASUDA[Faculty of Management and Economics, Aomori Public University]
農外参入企業による農地所有に関する一考察−「中山間農業改革特区」養父市を事例に−
○衛藤 彬史[兵庫県立人と自然の博物館]・衣笠 智子[神戸大学大学院]・安田 公治[青森公立大学]
企業の農地取得による地域社会への影響について,取得が限定的に認められている兵庫県養父市を事例に,実態調査に基づき参入企業による農地所有の実態や意向について明らかにした。 結果より,他の条件不利地域でも企業による農地取得を認めることによる地域社会への悪影響はないと思われるが,参入企業にとって所有による経営的なインセンティブがないため,企業による農地所有は現況下では進まないと思われる。
Keyword: 農用地計画,中山間地域,農地制度,中山間農業改革特区,養父市, , GET PDF=22/[6-11].pdf
発表番号 [6-13]
Transformation of local communities on Sakai city from the perspective of pond-abandonment
○KUDO Yosuke[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]・KIMATA Takashi[Graduate School of Agriculture, Osaka Metropolitan University]
ため池の潰廃からみた堺市における地域の変容
ため池は,古くから地域によって維持管理されてきた地域の財産である.ため池の維持管理を担う地域の姿や性格は,時代と共に変化を重ねてきた.社会構造の変化による農業の衰退に伴って多くのため池の潰廃が進む一方で,現存するため池を適正に管理・保全していくために,本研究では大阪府堺市を対象に,人口や農地面積の推移に加え,ため池の潰廃状況や農業用水路網の変化という観点から近世以降の地域の変化について考察した.
Keyword: ため池潰廃,地域,水路網, , GET PDF=22/[6-13].pdf
Categorization of irrigation ponds included in an irrigation pond network to analyze characteristics of location and actual management
○HIRAISHI Kamui[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・TAKEYAMA Emi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・KOBAYASHI Noriyuki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
ため池群を構成する各ため池の類型化と立地特性および管理実態
大日川ダム(兵庫県南あわじ市)下流に立地する 7 集落のため池群を対象に,立地特性および管理実態を調査した.その結果,各ため池の取水源と排水先に着目して,中継型,利用型,排水回収型,集水型,独立型,放流型,「廃止」の7つに類型化し,各類型の立地特性および管理実態を明らかにした.今後のため池群の保全において,集水型・独立型では利水,利用型・独立型では治水に関する対策が必要であると考えられた.
Keyword: ため池群,ダム,補給水,組織管理,類型化, , GET PDF=22/[6-15].pdf
Residents' Evaluation Structure for Small-scale Irrigation Ponds in a Hilly Area
○Kaito ITO[Graduate School of Science and Engineering, Toyo University]・Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]・Yuichi HIROSE[Institute for Rural Engineering, NARO]
丘陵地域の小規模ため池に対する住民の評価構造
○伊藤 海音[東洋大学大学院]・新田 将之[東洋大学]・廣瀬 裕一[農村工学研究部門]
灌漑用貯水施設であるため池の持続的な維持管理に向けて,地域住民の参加が期待されている.ため池に対する評価は住民の維持管理意欲に影響するという問題意識のもと,小規模ため池が密集する地域を対象に,ため池に対する選好/非選好性の評価構造を解明した.その結果,回答者の年代によって,評価要因が異なり,生活用水利用や沼普請の経験の有無といった「ため池との関わり方の変化」が影響していることが示唆された.
Keyword: ため池,評価構造,維持管理,多面的機能,評価グリッド法, , GET PDF=22/[6-16].pdf
発表番号 [6-17]
Consideration of resident’s evacuation way on overflow stream in irrigation canal where the river meets
○HIROSE Yuichi[Institute for Rural Engineering, NARO]・MATSUDA Shuh[Institute for Rural Engineering, NARO]・KOJIMA Hajime[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業用水路への小河川合流による溢水に対する住民の避難行動の促進方法に関する考察
○廣瀬 裕一[農村工学研究部門]・松田 周[農村工学研究部門]・小嶋 創[農村工学研究部門]
農業用水路に小河川が合流することにより発生する溢水に対する住民の避難方法について検討を行ったところ、農業用水路に合流する小河川にため池が設置される場合は、ため池の洪水吐から洪水流の流下が開始するまでに住民の避難行動を誘導することが有効と考えられた.そのためには,ため池に水位の遠隔モニタリングシステムを整備し,ため池水位を利用した住民の避難の判断を補助する手法の開発が有効と考えられる.
Keyword: 農業用水路,溢水,小河川,合流, , GET PDF=22/[6-17].pdf
Adsorption characteristics of cadmium to soils and organic amendments
○SAKURAI Shinji[Grad. School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]・TANAKA Kosuke[Kowa Engineering Consultant Co.,Ltd]・HORINO Haruhiko[Grad. School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]・NAKAGIRI Takao[Grad. School of Agriculture,Osaka Metropolitan University]
土壌および有機質土壌改良資材のカドミウム吸着特性に関する研究
○櫻井 伸治[大阪公立大学大学院]・田中 滉介[晃和調査設計(株)]・堀野 治彦[大阪公立大学大学院]・中桐 貴生[大阪公立大学大学院]
有機質土壌改良資材を投与することによる重金属の植物への取り込みの抑制(不動化)が検討されている.本研究では,不動化されにくいCdに注目して土壌及び資材への吸着特性を実験的に明らかにし,資材の効果的な利用方法の提示と吸着特性に寄与する要因の特定を目的とした.その結果,牛ふん堆肥が最も効果的であり,また,他の資材についても適用する現場の状況に応じて効果的に利用できる可能性が示された.
Keyword: カドミウム,不動化,有機物,土壌改良資材,吸着等温式, , GET PDF=22/[6-24].pdf
発表番号 [6-32]
Development of a method for forecasting the dynamics of clothianidin in paddy field catchment basin
○Ryuji KOMURA[Graduate school of science and technology, Niigata University・Sanyu Consultants Co.Ltd.]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Kazusa AOYAGI[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Naoki HARADA[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Kazuki SUZUKI[Center for Transdisciplinary Research, Niigata University]・Masaya MIURA[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Miki KUMAGAI[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Tsuneo SEKIJIMA[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]
水田流域におけるクロチアニジンの動態予測手法の開発
○古村 龍志[新潟大学大学院・(株)三祐コンサルタンツ]・吉川 夏樹[新潟大学]・青柳 一翼[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 一輝[新潟大学]・三浦 雅矢[新潟大学大学院]・熊谷 美嬉[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学]・関島 恒夫[新潟大学]
実環境中のクロチアニジン動態を調査し,田植え期間における最大濃度・負荷量は1.5 μg/L・65 μg/sであった.ライシメータ実験を行い水田内変化要因の寄与率を調査し,土壌中存在割合と光分解率が最も高く,イネ吸収と浸透の寄与率は小さいことが分かった.水田流域における動態予測手法を開発し,田面水中・根圏土壌中の濃度を良好に再現することができた.また,排水路中濃度・負荷量を概ね再現することができた.
Keyword: 水環境・水質,環境影響評価,水環境, , GET PDF=22/[6-32].pdf
発表番号 [6-36]
Water Quality Improvement of the Horikawa River Using the Kottsu-yōsui LID’s Facilities
○SUGIURA Mikiko[Sophia University]・TAJIMA Masahiro[]
木津用水土地改良管理施設を利用した堀川の水質改善
○杉浦 未希子[上智大学]・田島 正廣[]
名古屋開府と深い関わりを持ち,木曽川・庄内川とも連続性を保つ一級河川堀川は,都市化の進行とともに水質が悪化した.希釈による水質改善策として,木津用水土地改良管理施設を利用した環境用水水利権(非灌漑期)による導水が考えられる.灌漑期は,土地改良管理施設の他目的使用料と引き換えに,木津用水の取水量の一部を導水することで,一年を通じた対応が可能となる.
Keyword: 水環境,環境保全,水利権, , GET PDF=22/[6-36].pdf
発表番号 [6-39]
Study of the red dragonfly habitat at paddy fields with citizen participation to conserve of rural environment
○Ryunosuke Hanami[Niigata University]
市民参加型赤トンボ調査による水田環境の解明
○花見 龍之介[新潟大学]
近年、水田を主な生息域とする赤トンボが減少している。既往の研究において、苗箱施用殺虫剤と中干しの慣行が赤トンボの生息に負の影響を及ぼすことが分かった。本研究の目的は農法や農薬の違いによる赤トンボの生息状況を明らかにすることである。本研究は数年の時間経過後に既往研究と同様の調査を実施し、赤トンボの生息変化も分析する。
Keyword: 環境保全,農村景観, , GET PDF=22/[6-39].pdf
Influence of sheet pile thickness and rooting length on earth pressure for buried flexible pipe
Mizuki TOKUMASU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・○Ruka IKEBATA[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yusuke SONODA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
矢板施工における矢板厚と根入れ長がたわみ性埋設管の土圧に与える影響
徳増 美月[神戸大学大学院]・○池端 瑠香[神戸大学]・園田 悠介[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
矢板引抜きによる管の変形挙動の解明には,土圧分布を明らかにする必要がある.本研究では,矢板厚と根入れ長を実験条件とした矢板模型実験を実施し,管に作用する土圧を詳細に計測した.その結果,矢板引抜きにより生じる空隙が大きいほど,管頂部に鉛直土圧が集中し,また,管芯部の水平土圧が減少することがわかった.特に,管底高さより下部にある根入れ部分の空隙の大きさの影響が大きいことがわかった.
Keyword: たわみ性管,矢板,土圧,模型実験, , GET PDF=22/[7-3].pdf
Velocity-based Space-Time FEM considering geometrical nonlinearity
○Shion SHIMIZU[Kyoto University]・Kazunori FUJISAWA[Kyoto University]
幾何学的非線形性に対応する速度型Space-Time有限要素法
○清水 紫媛[京都大学]・藤澤 和謙[京都大学]
農業水利施設の安全性の評価にあたり,多元的な挙動を包括的に解析できる手法の需要が高まる.本論ではメッシュ移動を導入した速度型Space-Time有限要素法(v-ST/FEM)で大変形解析を行う.流出・侵食現象を伴う固体解析では任意型メッシュ移動が要請されるため,任意型に伴う物理量の移流を間接的に解くことで大変形解析を可能にした.ここでは従来型と任意型を用いて圧縮及びせん断変形の固体解析を実施した.
Keyword: 固体力学,幾何学的非線形性,Space-Time有限要素法, , GET PDF=22/[7-5].pdf
発表番号 [7-6]
Generalized velocity-based Space-Time FEM for elastodynamics
○Yuki KURODA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Vikas SHARMA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazanori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
一般化速度型Space-Time有限要素法と動的応答解析
○黒田 有紀[京都大学大学院]・ビカス シャルマ[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
速度型Space-Time有限要素法は,無条件安定かつ3次精度以上の時間積分性能をもつが,精度を落とすことなく高周波成分の減衰を与えられない点が課題である.本論では同手法をベースにSpace-Time有限要素法を一般化した一般化速度型Space-Time有限要素法を提案し,これに基づいた3次元弾性体の動的応答解析の結果を示す.
Keyword: 数値解析,固体力学,構造物の動力学的性質, , GET PDF=22/[7-6].pdf
Estimation of groundwater level by Particle/Kalman hybrid filtering
○Atsushi MARUYAMA[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Reina YAONO[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Michael Conrad KOCH[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]・Kazunori FUJISAWA[Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
粒子/カルマン混合フィルタを用いた地下水位推定
○丸山 篤志[京都大学大学院]・八尾野 怜奈[京都大学大学院]・マイケル コンラッド コック[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
地下ダムの建設や貯水状況の把握にあたっては,地下水位及び透水係数の推定が必要となり,データ同化手法は地下水位や透水性の推定には有用なツールとなる.本論ではデータ同化手法であるカルマンフィルタ(KF)と粒子フィルタ(PF)を組み合わせた混合手法を用い,被圧帯水層の透水量係数及び地下水位の推定を試み,その推定精度や初期条件の設定による推定への影響等について調べた.
Keyword: 逆解析,数値解析, , GET PDF=22/[7-8].pdf
Effect of Salt Leaching on Consolidation Deformation Characteristics of Hachirogata Clay
○Takahashi M.[Graduate School of the Arts and Sciences, Iwate University ]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate University]
塩類溶脱が八郎潟粘土の圧密・変形特性に及ぼす影響
○盒供〕衣[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]
秋田県大潟村には超軟弱沖積粘土層が分布しており,水路間の不同沈下による送水不良が生じている.本研究では,塩類溶脱が八郎潟粘土の圧密・変形特性に及ぼす影響を把握することを目的に,溶脱・非溶脱試料を用いて土質試験を行い,また走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて微視的構造の評価を行った.結果から,塩類溶脱によって堆積物の構造が変化し,それが粘土の物理化学的・力学的性質に影響を与えることが確認された.
Keyword: 八郎潟粘土,不同沈下,塩類溶脱,構造骨格, , GET PDF=22/[7-9].pdf
Examination of consolidation settlement prediction method for ground using machine learning
Sato K.[Faculty of Agriculture, Iwate University]・○Kanayama M.[Faculty of Agriculture, Iwate University]
機械学習を利用した地盤の圧密沈下予測手法の検討
佐藤 快成[岩手大学]・○金山 素平[岩手大学]
本研究では,機械学習を利用した圧密沈下予測手法の構築を目的とし,学習済みモデルに対し新たな観測データを適用した際の予測精度について検討した.学習時と異なるデータを使用したとき,その最終沈下量の差が小さい場合,学習済みモデルは高い予測精度を有することが分かった.特に,学習した最終沈下量が新たに学習する最終沈下量より大きい場合,学習に使用するデータ数の増加にともなって予測精度が向上することが分かった.
Keyword: 圧密沈下,沈下速度,予測,機械学習, , GET PDF=22/[7-11].pdf
発表番号 [7-14]
Estimation of soils dynamic properties based on a seriese of cyclic triaxial tests
○YOSHIDA Takashi[NTC Consultants Inc]
繰返し三軸試験(変形特性)実績を踏まえた動的パラメータの推定
○吉田 貴司[NTCコンサルタンツ(株)]
レベル2地震動に対するフィルダム堤体の動的解析に用いる各種解析パラメータのうち,繰返し三軸試験(変形特性)によって設定される動的パラメータは解析結果に与える影響が大きいと言われている.これまでに自社で実施した繰返し三軸試験実績について,H-Dモデルパラメータ(基準ヒズミ)と物性値の相関(関連性)に着目し,物性値が把握されている場合の変形特性パラメータの設定方法について整理を行った.
Keyword: 土の動力学的性質, , GET PDF=22/[7-14].pdf
The Case study of existing steel sheet pile revetment by high frequency impact elastic wave method
○SUZUKI Nami[DIA CONSULTANTS]・NAGANO Kenji[DIA CONSULTANTS]・KOIZUMI Kazuhiro[DIA CONSULTANTS]
高周波衝撃弾性波法による既存護岸の鋼矢板長調査事例
○鈴木 夏実[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]
筆者らは,既存鋼矢板護岸調査において,既往図面がなく鋼矢板長が不明な護岸を対象に非破壊調査の高周波衝撃弾性波法を適用した。本手法は,鋼矢板の端部からの反射波の伝播時間と速度から鋼矢板長を算出する。しかし,地中に施工された鋼矢板の速度は,気中の速度と異なるため速度の設定が測定精度の課題となる。 本講演では,事前に同地区の既知の鋼矢板長において速度を測定し,精度向上を図った事例について報告する。
Keyword: 土構造物の解析,鋼矢板,非破壊調査, , GET PDF=22/[7-15].pdf
Behavior of the detachment prevention joint for PVC pipe buried
○Yoshikazu TANAKA[NARO]・Mitsuru ARIYOSHI[NARO]・Daisuke KABAYAMA[NARO]・Ryoichi FURUKAWA[Kawanishi Water Supply Equipment Co., Ltd.]
塩ビ管用離脱防止機能付き異形管の埋設後の挙動
○田中 良和[農業・食品産業技術総合研究機構]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・樺山 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・古川 僚一[(株)川西水道機器]
離脱防止機能付き異形管によるスラスト力の対策は、設計基準「パイプライン」では可とう性と伸縮性がない剛構造を想定しており、鎖構造による対策方法が記載されておらず、その挙動も詳細に検討されていない。そこで、離脱防止機能付き異形管及び周辺の塩ビ管の埋設後の内圧負荷時の挙動を調査した。離脱防止機能付き異形管は遊間の限界に達するまで滑動しており、送水管路の塩ビ管に引張と圧縮の応力が作用していると推察された。
Keyword: 滑動,異形管,スラスト力,水圧,変位, , GET PDF=22/[7-16].pdf
発表番号 [7-17]
Shaking table tests on thrust restraint using soil solidification method
○Mitsuru ARIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
固結工法によるスラスト力対策に関する振動実験
○有吉 充[農村工学研究部門]・泉 明良[農村工学研究部門]
埋設管のT字管や屈曲部のスラスト力の耐震対策について,固結工法を用いた工法の有効性を1G場での振動実験により検証した。振動実験では、供試管にT字管を用いて、内圧を負荷した状態で400galと600galの加振を行った。地震時に液状化や剛性低下が懸念される現地盤でなければ、固結工法を屈曲部背面の基礎材料に用いることで、地震時の管の変位を抑制できることを確認した。
Keyword: 埋設管,グラウト,スラスト力,耐震対策, , GET PDF=22/[7-17].pdf
Gradual soil stabilization method for bottom sediment of creek with high water content by combinational use of lime and cement
○KONDO Fumiyoshi[Organization for General Education, Saga University]・YAHIRO Riko[Faculty of Agriculture, Saga University]・TAKAKI Yushi[Faculty of Agriculture, Saga University]
石灰とセメントを併用した高含水比クリーク底泥の段階的な地盤改良法について
○近藤 文義[佐賀大学]・八尋 理子[佐賀大学]・高木 雄史[佐賀大学]
石灰とセメントを併用したクリーク底泥の段階的な地盤改良に関して,実験的に検討を行った.その結果,石灰→セメントによる2段階配合は,初期含水比が液性限界以下の底泥であれば効果を発揮するものと推定された.また,初期含水比が液性限界を超える場合には石灰を使用せずセメントを単独で使用するのが有効であることが明らかとなった.なお,湿潤養生の条件下では一軸圧縮強さに及ぼす脱枠の影響は認められなかった.
Keyword: 地盤改良,初期含水比,2段階配合, , GET PDF=22/[7-18].pdf
Study on soil cementation treatment using waste oyster shells
○Abe N.[Integrated arts and sciences, Graduate school, Iwate University]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate university]
廃棄カキ殻を利用した土の固化処理に関する研究
○阿部 成香[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]
本研究では,新しい土の固化処理方法の開発とカキ殻の有効な活用方法の提案を目的とする.リン酸水溶液の濃度の最適条件と,粒径の最適条件を探るため,試験管に粉砕したカキ殻を入れ,リン酸水溶液を注入した.養生後のリン酸水溶液の各種測定値から化学反応が起きている過程を評価し,走査型電子顕微鏡やエネルギー分散型X線分光器を用いて微小領域の構造を評価した.
Keyword: カキ殻,リン酸カルシウム化合物,固化処理, , GET PDF=22/[7-19].pdf
Centrifugal model tests for reservoir embankment and FEM analysis introducing soil strength reduction
○Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science,Tokyo University of Agriculture and Technology ]・Miyu Kimijima[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Hiroki Iri[ Railway Technical Research Institute]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University.]
ため池堤体の遠心力載荷試験と土の強度低下を導入したFEM解析
○王 博涵[東京農工大学大学院連合]・君嶋 美優[内外エンジニアリング(株)]・入 栄貴[鉄道総合技術研究所]・毛利 栄征[茨城大学]
本研究は、ため池堤体模型の遠心力載荷試験を実施し、貯水状態の堤体の地震時の崩壊メカニズムを明らかにするとともに、土の残留強度までの軟化現象、繰返しによる土の強度低下特性を導入した全応力弾塑性有限要素解析手法を用いて再現解析を行い、解析手法の適応性を検討した。その結果、堤体の沈下量及び加速度応答をある程度予測できることを示した。土構造物の地震時の挙動を定量的に予測する可能性を示した。
Keyword: 遠心力載荷試験,FEM,強度低下,残留強度, , GET PDF=22/[7-23].pdf
Risk evaluation for earth-fill dams due to heavy rains by response surface method
○Shiying ZHENG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]
多くの防災重点ため池が指定されており,対策が講じられているが,数の多さからすべてのため池を改修することは不可能である.この事態に鑑み,豪雨によるため池の破堤被害を効率的に防ぐため,リスクに基づいた改修の優先順位をつける方法を提案する.多数のため池に対応するため,簡便な方法が求められるが,応答曲面を利用した手法を提案し,実際のため池のリスク評価に有効に働くことを確認した.
Keyword: リスク評価,ため池,応答曲面法, , GET PDF=22/[7-26].pdf
Simplified method for evaluation of safety factor of earth-fill dams
○Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Koki Shibakawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]
ため池堤体の安全率の簡易評価手法
○柴田 俊文[岡山大学]・柴川 晃輝[岡山大学]・西村 伸一[岡山大学]
日本に約16万箇所あるため池は,豪雨災害や南海トラフ地震などへの対策が喫緊の課題となっている反面,老朽化しているものも多い.しかし対象となるため池の絶対数が多いことから,対象のため池の安全性を簡易に評価し,改修の優先度を評価する必要がある.本論文では簡易にため池堤体を評価するため,応答曲面法を用いて安全率に関する推定式を導出する.
Keyword: ため池,安定解析,応答曲面法, , GET PDF=22/[7-27].pdf
Advection-dispersion phenomena in Kikai second subsurface dam
○Tomoka Inaguchi[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]・Kazuya Inoue[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]・Mariko Suzuki[Graduate school of agricultural science , Kobe university ]
喜界第2地下ダム湖の移流分散現象
○稲口 知花[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]
地表水に乏しい喜界島で新設される塩水侵入阻止型の喜界第2 地下ダムは帯水層の一部に高透水層を有するため,北堤と南堤では異なる移流分散現象が生じると想定される.本研究では地下ダム場を対象として塩水浸入を伴う溶質輸送実験を実施し,空間モーメント法を用いた画像処理により移流分散挙動を定量化した.溶質輸送経路は塩水くさびの影響を受けて上昇し,ダム壁建設後は北堤より南堤の方が観測濃度は高くなる可能性を示した.
Keyword: 喜界島,地下ダム,移流分散現象,溶質輸送実験,塩水侵入, , GET PDF=22/[7-28].pdf
Forecasting nitrate nitrogen concentration in Miyako subsurface dams using machine learning
Yuriko Takeki[Kansai Electric Power Co., Inc.]・○Ai Takano[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
機械学習における宮古島地下ダム流域の硝酸態窒素濃度予測
武氣 祐璃子[関西電力(株)]・○高野 愛[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
本研究では,機械学習を用いて宮古島地下ダム流域の硝酸態窒素濃度の予測と濃度分布の可視化手法を構築した.12種類の水質項目ごとに観測イベント間の変化量を求め,変化量を正規分布とみなしてLatin hypercube samplingにてランダム抽出し,予測対象日の1つ前の観測値に加算することで説明変数とし,硝酸態窒素濃度を予測した.68日後,186日後までの予測結果は良好と判断された.
Keyword: 地下ダム,機械学習,宮古島,硝酸態窒素, , GET PDF=22/[7-29].pdf
発表番号 [7-31]
Influence of Foundation Permeability on Phreatic Line in Embankments in Small Earth Dams
○Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Masayoshi SHIMIZU[ASIA CIVIL ENGINEERING]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
基礎地盤の透水性がため池堤体内の浸潤線に及ぼす影響
○松本 赳[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・清水 正義[(株)エース]・河端 俊典[神戸大学大学院]
現行設計における傾斜コアを用いたため池改修の浸潤線計算は,簡単な幾何学計算で求められる利点をもつ一方,基礎地盤内の浸透流の影響を考慮できていない.本研究ではこの問題に対し,FEM解析をもとに検討を行った.解析の結果,基礎地盤の透水性が高い場合,基礎地盤からの浸透流により浸潤線が上昇し,現行設計の結果より高くなることがわかった.また,基礎地盤内の浸透を考慮できるように,式の修正を行った.
Keyword: ため池,浸潤線,FEM解析, , GET PDF=22/[7-31].pdf
Accuracy of gate openings and water level measurement of sluice gate from Image Analysis
○Toru Nakada[NARO National Institute of Rural Engineering]・Masahiko Shimazaki[NARO National Institute of Rural Engineering]・Ikuo Yoshinaga[NARO National Institute of Rural Engineering]・Kenji Sekijima[MAFF]
画像解析による水門のゲート開度および水位の測距精度の検証
○中田 達[農村工学研究部門]・島崎 昌彦[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・関島 建志[農村振興局]
農業用排水路の中小規模水門は,利水・治水の両機能を求められ,水門の遠隔監視には画像での状況確認の際,ゲートの単なる開閉のみならずゲート開度や水門上下流の水位を監視したいというニーズがある.3DカメラとAIによる画像解析技術を組み合わせたモニタリングシステムを開発し,水門の開閉状況と水位の計測精度について検証した.適切に画像取得できれば,直上でも斜め画角でも良好に測距できることを確認した.
Keyword: 水門,施設管理,防災,画像解析,AI, , GET PDF=22/[8-1].pdf
Study on Image Analysis of Cyanobacteria Blooms in Hypertrophic Reservoir
○OZAKI Akinori[Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]・HARADA Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・HASEGAWA Kanae[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
過栄養化貯水池におけるアオコの画像解析に関する検討
○尾 彰則[九州大学熱帯農学研究センター]・原田 昌佳[九州大学大学院]・長谷川 佳苗[九州大学大学院]
閉鎖性水域のアオコ現象の気象変動応答特性を明らかにすることを目的として,局所水面領域を連続撮影した画像を用い,画像類似度を用いた閾値決定による連続画像の動的閾値処理による二値化手法について検討した.本研究により,水面に浮遊するアオコをを定量的に表現するとともに,気象変動と水面に対するアオコ占有率の関係について知見を得た.
Keyword: 水面画像,画像類似度,二値化, , GET PDF=22/[8-3].pdf
発表番号 [8-6]
K-means clustering in Sentinel-1 time series data analysis for paddy fields mapping: Comparative study of Japan and Indonesia
○Atiqotun Fitriyah[International Innovation and Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fumi Okura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Sentinel-1時系列分析におけるK-means法クラスタリングを用いた水田域図の作成:日本とインドネシアの比較研究
○アティコトゥン フィトリヤー[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]
本研究では一年間分のSentinel-1データに対してK-means 法を用いたクラスタリングを実施した。作付スケジュールの違いの影響による誤分類がよく観られたが時系列分析はこの影響を減らせると考えられる。したがって、日本の水田もインドネシアの多様作付スケジュール水田域も判別するとが できた。今後の稲作分析に対して、Sentinel-1時系列分データは有効なデータとして活用可能であると考えられる。
Keyword: 水田 ,時系列分析,sentinel-1,clustering, , GET PDF=22/[8-6].pdf
Integrated GIS for Farmland Information in Municipality
○ASHIDA Toshifumi[Institute for Rural Engineering, NARO]
市町村における農地情報の統合型GISの構築
○芦田 敏文[農村工学研究部門]
市町村農業委員会が整備・管理している農地地図をベースに,農地台帳の属性に他の農政部署で利用する属性情報を追加し,市町村の農政部署で共通に利用できる農地情報の統合型GISとしてシステムを構築・利用することは極めて有用である。本報告では、モバイルGISを核とした「農地一筆調査支援システム」の現地実装の実践経験から、市町村における農地情報の統合型GISの構築・利活用について考察を行う。
Keyword: 農地情報,統合型GIS,モバイルGIS,現地実装, , GET PDF=22/[8-11].pdf
発表番号 [8-13]
The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agricultural management(No.3).
○Takashi Nobuoka[Toden Sekkei Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]・Yoshinobu Kinoshita[Kinoshita Ringo Farm]
農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その3)
近年,人工知能を用いた様々な画像解析サービスが提供されている.筆者らは,りんご果樹園の画像を取得して解析を行い,作況や作柄を定量的に評価する手法に取り組んでいる.昨年度は,画像中の画素毎に色彩で果実を認識する手法を用いたが,本年度は,果実の形状特徴量を学習して物体検出する手法を用いた.本論文では,木下農園に固定カメラを設置して5ヶ月間自動的に画像を取得し,その画像を解析した成果を報告する.
Keyword: 農業効率化,画像解析,作況評価,ニューラルネットワーク,機械学習, , GET PDF=22/[8-13].pdf
Inspection of Methods for Predicting Apple bloom date by using Field data
○KATO Koh[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・CHIBA Katsumi[School of Project Design, Miyagi University]
気温・地温を用いたリンゴの開花日予測方法の検証
全国最大のリンゴ産地の青森県は有数の豪雪地帯である。リンゴの収穫量は,晩冬期の剪定作業から開花に至る時期の園地管理に大きく影響される。そのため,開花日が的確に予測できれば春先の農作業を計画的に進めることが可能となり生産現場に大きなメリットをもたらす。本報では,過去10年間のリンゴ園地の気温,地温,開花日データから,既存の開花予測モデルの検証と実用的な活用方法について検討した結果を報告する。
Keyword: IT,農地環境,土壌, , GET PDF=22/[8-14].pdf
Survey on corporate attitudes toward the promotion of ICT construction in agricultural and rural development
○NOGUCHI Yasushi[National Agriculture and Food Research Organization(NARO)]
農業農村整備におけるICT施工の促進に向けた企業の意識調査
○野口 康[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業農村整備の建設現場では、作業員の高齢化等に伴う人手不足の深刻化により、建設現場の生産性向上が喫緊の課題とされ、ICT(情報通信技術)を活用した情報化施工の普及が求められており、その取組を推進・加速化する必要がある。 本報では、農業農村整備におけるICT施工(情報化施工)の促進に向けて、農業農村整備に係る企業にアンケート調査を実施し、企業のICT投資に関する意識調査の結果について報告する。
Keyword: ICT施工,ICT投資,評価手法, , GET PDF=22/[8-15].pdf
Improvement of accumulation technique on agricultural engineering 2
○Shinichi Teramura[Economic Research Association]・Yuji koga[Agricultural and Rural Development Information Center]
農業土木の積算技術の向上 2
○寺村 伸一[経済調査会]・古賀 祐治[農業農村整備情報総合センター]
農業土木の英知は、設計、積算、施工の3つの段階が一つの流れとして経過して具現化される。これら3つの段階は相互に関係し、積算を設計・施工と密接に関係のある「技術」として再認識していくことが、技術者養成で必要な教育手法の1つとなろう。このためには、民から民への公開学習の場があるので積極的に参加したり、経済調査会で公開している「施工動画」(現在、ほ場整備編を準備中)を視聴することが有効なはずである。
Keyword: 技術者育成,工法・施工,教育手法, , GET PDF=22/[8-16].pdf
Current status and issues of Preliminary Release from Irrigation Dams
○Emiko Mizoguchi[NTC Consultants Corporation]・Makoto Gamou[NTC Consultants Corporation]
農業用ダム事前放流の現状とその課題
○溝口 恵美子[NTCコンサルタンツ(株)]・蒲生 誠[NTCコンサルタンツ(株)]
近年、気候変動の影響による短時間強雨の発生件数が増加しており、豪雨災害のさらなる頻発・激甚化が懸念されている。いま国では、集水域から氾濫域にわたる流域治水の考え方に基づき、利水ダム、ため池、水田等の貯留機能を活用した総合的、多層的な対策が検討されている。そこで、農業用ダムの洪水管理に加え、農業農村地域における重要な対策評価手法としての氾濫解析を取り上げ、流域治水の進展と課題に関する情報を共有する。
Keyword: 事前放流,洪水流出,水利用計画・水利権, , GET PDF=22/[T-1-2].pdf
Study on Flood Analysis Method of Small Earthen Dam Based on Observed Flood Traces
○KOJIMA H.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・SHODA D.[NARO]
浸水痕跡調査結果に基づくため池決壊氾濫解析手法の検討
○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]
多くのため池は古い時代に経験的な技術で築造され豪雨や地震に対し脆弱性を持つ可能性があり,浸水想定区域図やハザードマップの整備が求められている.流域治水の取組でも,水害リスク情報の空白地帯解消・避難体制の強化対策としてのハザードマップの作成・周知の対象にため池の決壊氾濫が位置付けられる場合がある.ここではため池の決壊氾濫解析に関する研究を概観し,近年の豪雨による決壊ため池での検討事例を紹介する.
Keyword: ため池,氾濫解析,ハザードマップ, , GET PDF=22/[T-1-3].pdf
発表番号 [T-2-2]
The raised-bed cultivation for stable production of asparagus in lowland paddy field area
○Y. Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Y. Yanai[Institute of Vegetable and Floriculture Science, NARO]・M. Yamaji[Kagawa Prefectural Agricultural Experiment Station]・T. Ikeuchi[Kagawa Prefectural Agricultural Experiment Station]・H. Yoshikoshi[West Region Agricultural Research Center, NARO]
水田転換畑でアスパラガスを安定して栽培できる枠板式高畝栽培
○岩田 幸良[農村工学研究部門]・柳井 洋介[野菜花き研究部門]・山地 優徳[晃和調査設計(株)]・池内 隆夫[晃和調査設計(株)]・吉越 恆[西日本農業研究センター]
水田地帯の農業経営の安定化に資する栽培方法として、地下水位が高くても湿害を回避して安定した栽培が可能であり、かつ農作業の省力化にも貢献する「枠板式高畝栽培」を紹介する。本栽培方法によりアスパラガスを栽培したところ、地域環境以上の収量が得られた。この要因として、高畝の下は飽和に近い水分状態でも、高畝内は良好な酸素供給環境が維持され、湿潤な土壌水分条件でも多量灌水が可能だったことが挙げられる。
Keyword: 土壌水分,灌漑,湿害対策, , GET PDF=22/[T-2-2].pdf
On-site issues related to converting cultivated land from a paddy field to an upland field
○Aoki Kenji[Hokkaido Land Improvement Association]・Yaokawa Tomoyo[Hokkaido Land Improvement Association]・Odajima Ryuji[Abashirigawa Land Improvement District]
水田の畑地化における現場での課題
○青木 謙治[北海道土地改良事業団体連合会]・八百川 朋世[北海道土地改良事業団体連合会]・小田島 龍児[網走川土地改良区]
網走川土地改良区の美幌川地区を事例に,水田の畑地化における現場での課題として新たな水利用計画に着目し,水利用計画に関する検討経緯と課題を整理した。美幌川地区の水利権は水田用水を前提とした暫定水利権であるが,実際には畑地化が進行しており,次回の水利権更新では実態に合わせた申請が必要になっている。課題としては,水利用方法,水利権更新,施設整備,維持管理,自然環境に関するものが挙げられる。
Keyword: 畑地化,水利用計画,水利権, , GET PDF=22/[T-2-3].pdf
Survey on the actual condition of environmental consideration related to the maintenance of agricultural reservoirs
○Mitsuo SAITO[WESCO Co., Ltd.]
農業用ため池の整備に係る環境配慮の実態調査
○齊藤 光男[(株)ウエスコ]
ため池特措法の施行により,ため池の防災工事が今後急ピッチで進められる.本研究では,ため池整備全般に係る環境配慮がどのように行われているのか,都道府県単位のアンケート調査を行った.その結果,ため池の廃止に関する環境調査や環境配慮の普及は,改修の場合に比べて大きく遅れていることが明らかとなった.今後,効率的かつ実効性のある環境調査手法及び環境配慮対策手法の提示が早急に求められる.
Keyword: ため池,防災,環境調査,環境配慮対策,モニタリング調査,アンケート調査, , GET PDF=22/[T-3-1].pdf
発表番号 [T-3-2]
Consideration on effective and efficient environmental survey method of agricultural ponds for irrigation
SATORU Hosokawa[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・○SASAKI Nobuyuki[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]・KODAMA Ritsuo[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
ため池の効果的・効率的な環境調査手法の検討
細川 悟[農林水産省]・○佐々木 伸行[農林水産省]・児玉 律雄[農林水産省]
ため池の防災工事時における環境配慮の効率的な推進を図るため、環境DNA調査の現場適応性を主体に、効果的・効率的な環境調査手法等を検討する調査を令和3年度より実施している。魚類では、採補調査で確認された種の88%が環境DNA調査で検出され、採補調査と同程度の調査精度が確認されている。今後、令和4年度の調査データも追加分析し、環境配慮の検討段階において活用可能な参考技術情報として取りまとめる。
Keyword: 防災重点農業用ため池,環境調査,環境DNA調査, , GET PDF=22/[T-3-2].pdf
発表番号 [T-3-4]
Discussion of conservation target species selection for disaster prevention work at the farm pond
○Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept. Agr.]・Takuya SUZUKI[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Agr. and Tec.]
ため池特措法に伴う防災工事における保全対象生物の選定の考え方
○守山 拓弥[宇都宮大学]・鈴木 琢也[宇都宮大学大学院]
ため池特措法の制定により絶滅危惧種の生息池が廃止される懸念が生じている.こうした中,防災工事等基本指針に絶滅危惧種の状況等の把握が盛り込まれ,生態調査が必須化された.そこで,生態調査の結果を踏まえ「必要に応じた配慮」に先立つ保全対象種を選定するための基準などについて,既往の技術指針等を踏まえ論点を整理し,ため池特措法に伴う防災工事における保全対象生物の選定の考え方を示した.
Keyword: ため池特措法,保全対象生物, , GET PDF=22/[T-3-4].pdf
発表番号 [T-4-3]
Visualization of Diverse Citizen’s Regional Future Vision and its Transition:
○Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Kyoto Prefectural University]
住民が抱く地域将来像の多様性と遷移−北陸3県を事例として−
○杉野 弘明[東京大学大学院]・林 直樹[金沢大学]・関口 達也[京都府立大学大学院]
住民の生活が多様化した現代において,都市だけでなく農山漁村を含む国全体の持続可能性を目指した再構築が今後進むと考えられる。このような時代の流れに合わせて,まち・むらづくりは時間的連続性を有した広域な地域ネットワークを視野に入れる必要性がある。本発表では,住民が抱く多様な地域将来像を時間的な幅を持たせた形で聴取・集約・解析し,その遷移を可視化する手法論についてケーススタディの結果を基に議論したい。
Keyword: 地域将来像,都市農村戦略,自由連想記述法, , GET PDF=22/[T-4-3].pdf
発表番号 [T-4-6]
Development and Evaluation of an Educational Game on River Environment
○Minami WATANABE[Graduate School of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]
河川環境に関する教育ゲームの開発と評価
○渡邉 陽[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]
価値観が大きく変化するなか,ある程度将来を予想し,環境と共生した「地域づくり」を行うための基礎力向上をめざして,河川環境に関する教育用ボードゲームの開発と,その効果の検証を行った。試遊会を開催し,その前後にアンケートを実施した結果,(1)的を絞らず,流域全体のバランスを(釣り未経験者のみ),(2)現状よりも将来の予測,(3)川に関する価値観は数年で変わる,という思考に変化したことが示唆された。
Keyword: 河川,えん堤,天然魚,ゲーム, , GET PDF=22/[T-4-6].pdf
Promotion of smart agriculture of Ishikawa model which connects agriculture in Noto area with the next generation
○Akinari Takeuchi[Ishikawa Prefecture Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]
能登の農業を次世代へつなぐ石川型スマート農業の推進
○武内 昭也[石川県]
石川県の「能登」は、世界農業遺産認定地域であり、トキの放鳥にも期待が集まっているが、ほぼ全域が中山間地域で営農条件が厳しく、担い手の確保、耕作放棄地の解消・未然防止が喫緊の課題である。県としては、能登の農業を次世代に継承すべく、ほ場整備や農地中間管理事業等を通じて担い手の確保に取り組むとともに、ものづくり産業と連携し、石川型スマート農業を推進し、担い手の収益性向上に取り組む。
Keyword: 条件不利地域の農業維持,石川型スマート農業,担い手の確保と収益性向上, , GET PDF=22/[T-5-1].pdf
The agricultural subject and the future view in the hilly and mountainous area
○Takahashi Yukiteru[Agriculture union corporation GENJO-NO-SATO]
中山間地域農業の課題と今後の展望
○高橋 幸照[元丈の里営農組合]
農事組合法人元丈の里営農組合は,R3よりスマート農業実証プロジェクトに参画し,獣害対策にICTツールを導入した。今後は,減少する労働力を補い、高度な栽培技術を発揮するツールとしてもスマート化を図りたい。中山間地域においてスマート技術の普及には、土地改良事業と併せ再生可能エネルギーや情報通信基盤の整備が不可欠となる。また、若者が夢をもって農業生産や農村での暮らしを志すような技術開発に期待したい。
Keyword: 中山間地域,スマート農業,獣害対策, , GET PDF=22/[T-5-2].pdf
Demonstration of a method of consensus building among residents for labor-saving community activities in view of future population decline in the hilly and mountainous area
○Daichi TSUJI[Kyoto Prefecture]
中山間地域の将来人口減少を見据えた、地域共同活動の省力化に向けた住民合意形成手法の実証
○辻 大地[京都府]
一層の人口減少と高齢化を前提として「地域活動に要する負荷の総量を削減しつつ、可能な限り集落機能を維持する」ことを目的に試行している住民ワークショップの事例を紹介する。今回、地域活動の種類及び住民が負担している労力を可視化し、ひとり当たり将来負担量の増大を防ぐために求められる工夫について話し合った。その成果と残された課題を示しつつ、人口減少社会における集落機能維持の新たな手法の可能性として提案する。
Keyword: 集落計画,農村振興,中山間地域, , GET PDF=22/[T-5-3].pdf
発表番号 [T-6-7]
Potential of Electricity Self-support by Agrivoltaic System in rural areas
○Keigo Sugimura[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]
営農型太陽光発電による中山間地域の電力自給の可能性
○杉村 桂伍[三重大学大学院]・森本 英嗣[三重大学大学院]
中山間地域におけるスマート農業を実施するうえで電力供給は不可欠である。まずは、その潜在的発電量を把握するため、本研究は中山間地域の農振白地、白白地での営農型太陽光発電施設(SS)による電力供給の可能性について議論した。三重県多気町H地区を対象に、2030年の人口予測をもとにした電力需要に対し、遮光率30%、40%のSSを実施した場合、それぞれ77.8%、103.8%の供給が可能になると推定できた。
Keyword: 中山間地域,測量・GIS, , GET PDF=22/[T-6-7].pdf
発表番号 [T-6-8]
Independent Power Supply by Using Micro Hydro Power Generation in Rural area
○SAMURA Isao[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO., LTD.]・NOMURA Sumito[KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO., LTD.]
農村地域での小水力発電を利用した独立電源確保
○左村 公[(株)協和コンサルタンツ]・野村 澄人[(株)協和コンサルタンツ]
農業用水路を利用した小水力発電への注目される中で,これまではFIT法を利用した売電型電事業が多く実施されてきた。しかしながら,開発は既に行われるかもしくは建設中であり,残された地点の多くは小規模落差工(例えば落差1.5m以下)となっている。そのため,農業用水路の小規模落差を対象とした小水力発電装置を開発し,スマート農業関連機器の水位計,カメラ,獣害監視装置といった装置の電源としての可能性を示した。
Keyword: 農業用水路,小水力発電,独立電源,相反転方式,スマート農業, , GET PDF=22/[T-6-8].pdf
Biochar production and utilization in Fukui
○FUJITA Yoshinori[Fukui General Green Center, Forest Research Division]・FUKUSHIMA Tomoyuki[Fukui Agricultural Experiment Station, Research Department for Next Generation Agriculture Technology]・SUDO Shigeto[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]
福井県におけるバイオ炭製造とその利用
○藤田 義憲[福井県総合グリーンセンター]・福島 朋行[福井県農業試験場]・須藤 重人[農業環境研究部門]
福井県で主に排出される林地残材を用い、簡易的なバイオ炭製造の手法を検討し、また福井県の代表的作物の一つであるサトイモへ、市販のもみ殻炭を施用した効果について検討した。 その結果、簡易式の林試式移動式炭化炉を用いた場合、バイオ炭製造時間を短縮するには、上部燃焼にかかる時間を長くすることが有効であった。またもみ殻炭施用により、土壌pHや交換性カリ量を改善させ、サトイモの生育・収量が改善された。
Keyword: バイオ炭,土壌改良, , GET PDF=22/[T-7-3].pdf
Engineering Issues on the Integration of Intake facilities in Modern times
○Tatsuo NAKA[Administrator, JSIDRE]
近代および現代における取水堰合口の工学的意義
○中 達雄[農業農村工学会 ]
明治24年に富山市に大きな被害を与えた常願寺川の大洪水を契機に,一部の農業用水の取入れ口の合口が行われた.これは,当時の内務省のオランダン人工師デレーケの復旧計画によるものである.しかし,合口には,河川の上下流および左右岸の用水の水利用上の権利関係の調整などの問題の解決が不可欠であった.本講演では,この問題の解決のための工学的な対応と合口が持つ工学的な意義を扇状地と低平地地形の条件から考える.
Keyword: 農業水利システム,近代化,取水堰,水利用機能,公平性, , GET PDF=22/[T-9-1].pdf
Characteristic of Shichika Yosui and Future Subject
○Yuji KITANO[Tedori-gawa Shichika Yosui Land Improvement District]
現場から見た七ヶ用水の特徴と今後の課題
○北野 祐二[手取川七ヶ用水土地改良区]
七ヶ用水は手取川を水源とする管理延長142kmの農業用水路である. 管内には明治36年に竣工した大水門や給水口が現存し,平成21年に「土木学会選奨土木遺 産」,平成26年に「世界かんがい施設遺産」に登録され,多くの見学者が訪れて いる.管内には都市排水路がなく,雨水が七ヶ用水に流入するため,大雨時には取水量を制限または停止する必要がある.そのため施設を一元的に管理する水管理システムを導入した.
Keyword: 七ヶ用水,土木遺産,世界かんがい遺産, , GET PDF=22/[T-9-3].pdf
A method to assess the effectiveness of erosion reduction by combining erosion test and WEPP erosion analysis
○Kazutoshi OSAWA[Utsunomiya University]
侵食試験とWEPPによる侵食解析を組み合わせた侵食抑制効果の評価法
○大澤 和敏[宇都宮大学]
土壌の性状を変化させることによる侵食抑制対策の評価法として,室内侵食試験とWEPPによる解析を組み合わせた方法を提案した.藻類・菌類による土壌被覆,土壌硬化剤の散布,そして土壌固化材を添加した沈砂池堆積土の客土の侵食抑制対策を対象に,土壌の受食係数及び侵食量の変化について評価した。その結果,各対策によって降雨や流水に対して受食性の低下が見られた。また,WEPPによる侵食量も概ね妥当であった。
Keyword: 農地保全,土壌侵食,WEPP,侵食抑制対策,受食係数, , GET PDF=22/[T-10-2].pdf
Perspectives and latest 6 years’ progress of the PWE Journal of PAWEES
○MASUMOTO Takao[Akita Prefectural University]・IIDA Toshiaki[Iwate University]
PWE(Paddy and Water Environment)誌の6年間と今後の展望
○増本 隆夫[秋田県立大学]・飯田 俊彰[岩手大学]
一流英文誌の発刊、インパクトファクターの取得、モンスーンアジアの水田農業研究の世界への情報発信を目指し創刊されたPWEは農業農村工学会が支え、Springer社が発刊する国際誌として一定の評価と位置付けを得てきた。ここでは、Editor-in-Chiefが本年(2022年)7月に交替し新たな体制をスタートさせたこの機会に、これまでの6年間を振り返るとともに、同誌の今後を展望する。
Keyword: PWE,インパクトファクター(IF),編集体制,特集号,福岡会議, , GET PDF=22/[T-11-3].pdf
発表番号 [T-11-4]
International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields (INWEPF)
Hiromichi Kitada[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・○Hiroshi Matsuura[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Osamu Ishida[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)について
北田 裕道[農村振興局]・○松浦 宏[農村振興局]・石田 宰[農村振興局]
INWEPFは政府関係者等が水田農業発展のために国際的な議論を行うフォーラムである。活動はゝ蚕囘・政策的な講演を行う「シンポジウム」概ね年1回開催して活動方針等を決める「運営会議」3謄董璽泙鳳茲辰萄邏函Φ掴世鮃圓Α屮錙璽ンググループ(WG)」により構成される。現在の第6フェーズ戦略では我が国はWG3のリーダー国として、水利用効率・水生産性の向上を考慮した政策・技術についての議論を進める。
Keyword: INWEPF, , GET PDF=22/[T-11-4].pdf
Experiment of value creation for agricultural landscape through an artwork on a rice field
○NODASAKA Shuyo[The university of Tokyo ]・HATAGAMI Taiyo[The university of Tokyo ]・SASHIHARA Yuka[The university of Tokyo ]
棚田アート制作による農地及び農村風景の新たな価値創造の試み
○野田坂 秀陽[東京大学]・畑上 太陽[東京大学]・指原 裕佳[東京大学]
日本国内には至る所に休耕地がある。私たちは現代のIoT技術による農地の新たな価値を発見するために、岐阜県の棚田休耕田を教育やレクリエーションの場として活用する方法を探った。地域の方々へのヒアリング、草刈り等の休耕田の整備、地域の子供と一緒に棚田にガーデンライトを飾り付ける屋外イルミネーション体験を行った。活動を通じて、農地には屋外で周囲への迷惑の心配も少ない遊び場としての価値があることを見出した。
Keyword: 農村風景,棚田,アート,イルミネーション,農地の価値, , GET PDF=22/[T-12-4].pdf
発表番号 [T-12-5]
Development and Utilization of Information and Communication Infrastructure Technology in Agricultural and Rural Areas
○Masaru MIZOGUCHI[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
農業農村地域における情報通信インフラの整備と利活用
新型コロナの影響を受け、農村地域における新しい生活の価値が見直されつつある。一方、スマート農業やスマートビレッジ等、農村地域における通信インフラ整備のニーズが高まっている。しかしながら、農業農村における情報通信インフラ整備のあり方とその利活用のビジョンは描けていない。本セッションでは、情報通信インフラ整備事業の現状と学生チームのアイディアを聞き、近未来の農業農村地域に情報利活用について議論したい。
Keyword: 農業農村地域,情報通信,インフラ,利活用, , GET PDF=22/[T-12-5].pdf
発表番号 [T-13-2]
Task of Technical Support by irrigation Pond Support Center
○IRITA Seiichi[Ishikawa Prefectural Federation of Land Improvement Association]
ため池サポートセンターによる技術支援の課題
○入田 清一[石川県土地改良事業団体連合会]
ため池工事特措法で定められた防災工事等を集中的かつ計画的に実施するため、令和3年4月23日に県、市町、県土連で構成する「石川県ため池保全管理協議会」を設置し、それぞれの役割を明確にする実施体制を整えた。また、県土連は県からため池保全管理サポート業務への協力依頼を受け、令和3年5月25日に「いしかわ ため池サポートセンター」を設置し、ため池管理者等に技術支援を行うこととした。
Keyword: ため池,保全管理,サポートセンター,技術支援,課題, , GET PDF=22/[T-13-2].pdf
Support for Administrators by Hyogo Prefecture Irrigation Conservation Support Center
○YAMANE Noritaka[Hyogo Prefectural Land Improvement Business Association]・NOMURA Yoshikazu[Hyogo Prefectural Government]・ISHIKAWA Takaaki[Hyogo Prefectural Government]
「兵庫県ため池保全サポートセンター」による管理者支援
○山根 規孝[兵庫県土地改良事業団体連合会]・野村 純数[兵庫県]・石川 登章[兵庫県]
全国一ため池の多い兵庫県において、平成28年5月に全国初となる「淡路島ため池保全サポートセンター」を開設し、その成果を踏まえ、平成30年6月には県(本土)全域を対象とした「兵庫ため池保全サポートセンター」を開設し、活動の充実を図ってきた。サポートセンターが持続可能な取組となり、地域ニーズに答えられる活動となるよう支援サービスの向上を目指していきたい。
Keyword: 水資源開発・管理,灌漑施設,農地防災,農村計画, , GET PDF=22/[T-13-3].pdf
Present conditions and problems of telecommunication network construction to spread IoT in rural areas
○Hiroshi Nagai[farmo Co.,Ltd.]
農業農村地域にIoTを普及させる通信網構築の実態と課題
○永井 洋志[(株)farmo]
農業の超省力化や品質向上を可能とするIoTを活用したスマート農業に期待が高まっており、これらを普及させるためには全国へのIoT通信網の整備が必要となっている。実際にこの通信網の整備を進め、急速にスマート農業を普及拡大させている事例をもとに、整備を進めていく上での実態と課題について紹介し、「経済的な力学」の応用という視点から、今後の国や地域、農業者、企業の関わり方について提案する。
Keyword: IT,水田灌漑,農村振興, , GET PDF=22/[T-14-2].pdf
発表番号 [T-14-3]
Issues and future applications of information and communication environment improvement in agricultural and rural areas using LPWA
○Yukihiro Iwata[Wakasuzu consltants]・Ayumi Kawahara[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Takehiro Maeda[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Humiaki MIzuta[Wakasuzu consltants]・Yoshiatka Nagashima[Wakasuzu consltants]
LPWAを活用した農業農村の情報通信環境整備の課題と今後の応用について
○岩田 幸大[若鈴コンサルタンツ(株)]・河原 あゆみ[関東農政局]・前田 武宏[関東農政局]・水田 文彰[若鈴コンサルタンツ(株)]・永嶋 善隆[若鈴コンサルタンツ(株)]
農水省は「土地改良施設情報基盤整備推進調査業務(袋井市)」及び情報通信環境整備推進体制準備会で選定した豊沢川、内野土地改良区の両モデル地区で、LPWA等を活用した情報通信環境整備計画を策定した。特に袋井市の業務では、実際にLPWA等を実装し、その課題等について検証した。本稿では、これらの地区から得られた知見をもとに、特に土地改良施設管理にLPWA等を活用した際の課題と今後の応用について述べる。
Keyword: IT,LPWA,情報通信環境整備,土地改良施設管理の高精度化, , GET PDF=22/[T-14-3].pdf
発表番号 [S-1-3]
Characteristics of Acoustic Emission of Damaged Concrete in Compressive Stress Field
○Yuji ITO[Faculty of Agriculture Niigata University]・Kazuma SHIBANO[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nadezhda MOROZOVA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
損傷が進行したコンクリートの圧縮応力場のAE特性
○伊藤 勇志[新潟大学]・柴野 一真[新潟大学大学院]・Nadezhda MOROZOVA[新潟大学大学院]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,コンクリート水利施設において老朽化対策が技術的課題となっている.老朽化対策には損傷度評価法の開発が不可欠であり,筆者らは損傷の進行したコンクリートにおいての物性評価を試みている.本報では,損傷コンクリートを用いてX線CT法と超音波法,共鳴法,圧縮試験時のAE計測を用いてコンクリート損傷度を評価した.結果,損傷の進行したサンプルにおいても非破壊検査による損傷度評価が可能であることが示唆された.
Keyword: コンクリート,X線CT法,AE,損傷, , GET PDF=22/[S-1-3].pdf
発表番号 [S-1-4]
Current status and tasks of land improvement district for water management in resuming farming area, Fukushima Prefecture
○ISHIMOTO Hono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]・SHIN Moono[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]
福島県の営農再開地域の水管理に対する土地改良区の現状と課題
○石本 帆乃[福島大学]・申 文浩[福島大学]
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県内の帰還困難区域に用水源を持つ土地改良区では、放射性物質の農業用水への流入防止対策として用水路に蓋をかける公的支援がなされている。そこで本研究では、該当地区の農業水利施設における維持管理の実態を把握するとともに、作業者の省力化に注目して県内の一般的な灌漑地区と比較検討し、蓋かけ事業が維持管理に与える影響と今後の課題を報告する。
Keyword: 営農再開,水管理,省力化,公的支援, , GET PDF=22/[S-1-4].pdf
発表番号 [S-1-6]
Estimating stomatal conductance from leaf temperature in Citrus unshiu
○HATADA Mai[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HAMA Takehide[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ウンシュウミカン樹における葉面温度を用いた気孔コンダクタンスの推定
○畑田 舞[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]
高糖度ウンシュウミカンの安定生産のために,果樹園において,UAV等を用いて広範囲に得られる遠隔情報に基づいた灌水情報の提供を目指している.本報告では葉の熱収支式を用いて,葉面温度,日射量,気温,湿度,風速から気孔コンダクタンスを推定した.その結果,日中の推定値は実測値に近い値を示したが,昼間に大きな値をとり日没前に低下するという気孔コンダクタンスの実測値の特徴は再現できなかった.
Keyword: 気孔コンダクタンス,葉面温度,熱収支, , GET PDF=22/[S-1-6].pdf
発表番号 [S-1-7]
Development of practical application in actual irrigation scheme thorough Leakage Detection Method by Water Hammer Wave
○Takuya SHIMIZU[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yudai FUKUSHIGE[Institute for Rural Engineering,NARO]
水撃圧波形を利用した漏水検知手法の現場適用技術の開発
○清水 拓哉[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]・福重 雄大[農村工学研究部門]
本論文では、水撃圧波形を利用した漏水検知手法について現場に適用できる制水弁の操作方法である完全緩閉鎖・部分急閉鎖を導入し、閉鎖方法と検知能力の関係について評価した。その結果、完全緩閉鎖では検知困難、部分急閉鎖では完全急閉鎖には劣るが検知できるということが分かった。今後は、部分急閉鎖において、検知可能な漏水量の限界を明らかにするとともに、閉度と検知精度との関係について詳細を明らかにする予定である。
Keyword: 漏水検知,圧力変動,ストックマネジメント, , GET PDF=22/[S-1-7].pdf
発表番号 [S-1-8]
Study of Water Management in an Open Channel with Uniform Distribution System
○Atsuki IWASE[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kyoji TAKAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
開水路ブロック一括水管理における均等配水システムの検討
○岩瀬 充季[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・高木 強治[東京大学大学院]
大区画圃場ブロックにおける省力的な水管理の手法として、均等配水システムによるブロック一括水管理を検討した。ディストリビュータを用いない均等配水システムとして、引き込み水路の分水装置の開度を灌漑期間初期にのみ調節する方法を提案し、定量分水方式および定比分水方式の2方式を検討した。2方式の特性を数値シミュレーションおよび水理模型実験によって検証し、いずれの方式でも均等配水が可能であることを示した。
Keyword: 用水管理,灌漑施設, , GET PDF=22/[S-1-8].pdf
発表番号 [S-2-2]
Drought Countermeasures in the Kiso River Basin Area Considering Dam Reservoirs
○Kentaro OTSUKA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ダム貯水池を考慮した木曽川流域圏における渇水対策
○大塚 健太郎[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]
本研究の目的は,水文モデルにおいてダムを考慮することによる渇水時流況再現精度の向上の可能性を検討する,とした.まず,各ダムの諸元などのデータを整備した.次に,SWATを用いてダムを考慮した場合としなかった場合に分けて解析を行った.解析結果は,実際の流量に対しておおむね再現精度が良いと言えるが,ダムありとダムなしでほとんど差が見られなかったため,ダムモデルへの入力値を再検討する必要がある.
Keyword: 水資源開発・管理,水環境, , GET PDF=22/[S-2-2].pdf
発表番号 [S-2-4]
Classification of irrigation ponds based on the effectiveness assessment of low water level control
○Ryo Harasawa[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori university]
低水位管理の有効性評価に基づくため池の分類−鳥取県内のため池を対象として−
○原澤 諒[鳥取大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]
豪雨によるため池の決壊リスクを低減する対策の1つに、ため池水位を期別に下げて豪雨に備える低水位管理が挙げられる。低水位管理はコストがかからず、早急に実施可能であるが、低水位管理の具体例は示されておらず、またその有効性も不明である。そこで、鳥取県内の防災重点ため池を対象に水文解析を行った結果に基づき、低水位管理の効果を評価する指標を考案し、指標に基づいてため池を3つに分類したので報告する。
Keyword: 流域面積,貯水面積,設計洪水流量,ピーク流量, , GET PDF=22/[S-2-4].pdf
発表番号 [S-2-5]
Non-destructive Identification of Transformation in Pipe Material under control with Pumpby using Digital Image Correlation Method
○Kazuki KITSU[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tsukasa IKARASHI[Honma Corporation]・Yuma SHIMAMOTO SHIMAMOTO[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]
デジタル画像相関法を用いたポンプ On-Off 制御による管材変形の非破壊同定
○木津 和樹[新潟大学]・五十嵐 司[(株)本間組]・島本 由麻[東京農工大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
パイプラインは現代生活の基盤である水を扱う上で重要な構造物であるが,損傷の定量的な評価方法は確立されていない.パイプラインの損傷過程における重要な要因として水撃圧が挙げられる.既往研究には,モデルパイプラインを用いた画像解析による水撃圧現象の非接触検出法の開発がある.本研究では,ポンプ制御下の実構造物パイプラインにおける水撃圧に伴う管材変形をデジタル画像相関法により解析・検討した結果を報告する.
Keyword: パイプライン,非定常流況,動的載荷過程,画像解析,非破壊検査, , GET PDF=22/[S-2-5].pdf
発表番号 [S-2-6]
Numerical Analysis of flow field occurring around 2-step Ground Sill
○Tomohiro KUBOTA[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kyoji TAKAKI[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
二段式落差工の近傍に発生する流れ場の数値解析
MPS法を利用し, 様々な下流条件のもとで多様な流況を再現した. また, 現れた多様な流況を整理し, 洗堀可能性が高い流れに対して設置すべき二段の落差工の水叩きの長さを検討した. その結果, 落差工直下流部で跳水が発生する下流条件の場合は, 落差の2倍の長さの水叩きを設置することで洗堀可能性を軽減できることを示した. その際に発生した大きな波状乱れを除去すること, 洗堀防止策を定量的に論じることが今後の課題である.
Keyword: 河川工学,水理学的波動,数値流体力学, , GET PDF=22/[S-2-6].pdf
発表番号 [S-2-7]
Development of inference analysis method to estimate the deposition site of Asian Clams in the pipeline
○Masaki Fujishima[Mie University]・Kenji Okajima[Mie University]
パイプライン内のタイワンシジミの堆積場所を推定する水理解析手法の開発
宮川用水ではパイプライン化した受益地全体でタイワンシジミによる通水阻害が起きている。そこで被害軽減の取り組みとして排泥操作が行われており、これは管理者の多大な負担となっている。この労力を削減するには、どの時期にどの排泥工で排泥操作を行えば排出効率が上がるかを明らかにする必要がある。そこで本研究では、タイワンシジミの堆積場所推定のための水理解析手法を開発し、その有効性を検証した。
Keyword: タイワンシジミ,パイプライン,水理解析手法,掃流砂式,掃流量モデル, , GET PDF=22/[S-2-7].pdf
発表番号 [S-2-8]
Analysis of fish habitat using flow and bed evolution model in river and canal with eco-friendly physical structures
○Kanuka Yoshinari[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University ]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]
環境配慮工が設置された水路と河川における流れ・河床変動モデルを用いた魚類生息場の分析
○吉成 香貫花[茨城大学大学院]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
これまで水生生物保全のための水路づくりとして環境配慮工の施工がされ,環境配慮工の効果・機能の研究が進められてきた.しかし広域的な水域を含めた環境配慮工の適切性を分析した研究は少ない.本研究では霞ヶ浦流入河川と環境配慮工が設置された農業排水路を対象に,流れ・河床変動モデルNays2DHを用いた数値計算を行う.対象水域の流れや路床高を推定し,魚類生息環境の場所的な違いを分析することを目的とする.
Keyword: 魚類,土砂水理,数値計算,環境配慮工, , GET PDF=22/[S-2-8].pdf
発表番号 [S-2-9]
Hydraulic Analysis of Sediment Dynamics in Fish Pool Structures
○SADA Yusei[university of shiga prefecture]・MINAGAWA Akiko[university of shiga prefecture]
魚溜工における土砂動態の水理解析
○佐田 祐正[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]
農業農村整備事業に伴い施工された魚溜工の土砂動態を解明するため、2019年の台風19号の測定結果を元にiRICNays2DHを用いて河床変動計算を行った。その結果、粗度係数0.030を用いることで台風通過後の堆積高の形状に近づけることができたが、上流部は計算結果より実測値が大きくなった。よって、今後はより実測値に近づけるため、土砂供給方法などの検討が必要と考えられる。
Keyword: 農業排水路,土砂水理,水理構造物,環境配慮, , GET PDF=22/[S-2-9].pdf
発表番号 [S-3-2]
Transformation of consciousness of junior high school students living in a mountainous area by drawing the future of their community
○Sayu Noda[Mie University Graduate School Environmental Science and Technology]・Kenji Okajima[Mie University Graduate School Environmental Science and Technology]
中山間地域に住む中学生の描く未来図と未来を考えることによる意識変化
○野田 紗由[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]
中山間地域では、人口減少や過疎化が問題となっている。これは、地方から都市への人口流出が原因であり、若い世代にとって魅力的な職業機会が地方に不足していることが人口流出の要因である。また、国や地方自治体では継続的に地域雇用の活性化のための事業を展開しているが、未だに人口流出は続いている。この様な状況から本研究では、中学生などの若い世代が将来地域で生活するビジョンを描けていないからだと考え調査を行った。
Keyword: 教育手法, , GET PDF=22/[S-3-2].pdf
発表番号 [S-3-5]
Effects of soil type on the seasonal variations in soil gas concentrations and fluxes at soybean fields
○Yuka Sugiura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naoto Nihei[Faculty of Food and Agricultural Science, Fukushima University]・Toshinobu Taira[Aizubange Agriculture Promotion Office]・Takashi Hirayama[Fukushima Agricultural Technology Centre]・Hisaya Matsunami[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Yasunori Ichihashi[RIKEN BioResource Research Center]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
土壌の違いがダイズ圃場における温室効果ガス動態に与える影響
○杉浦 有香[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[福島大学]・平 敏伸[福島県会津坂下農業普及所]・平山 孝[福島県農業総合センター]・松波 寿弥[東北農業研究センター]・市橋 泰範[理化学研究所バイオリソース研究センター]・西村 拓[東京大学大学院]
黒ボク土と低地土のダイズ圃場を対象に、土壌ガス濃度・土壌水分・地温を6~10月のダイズ栽培期間を通して連続測定した。気相率およびガス拡散性が低い低地土では、黒ボク土に比べ25 cm深度のCO2濃度が高くなり、作土層(10 cm深度)のCO2生成速度は低かった。一方、CO2フラックスが最大となる水分飽和度は、本研究の対象地では土壌の種類や処理区にかかわらず0.5-0.6付近であった。
Keyword: 温室効果ガス,ダイズ,土壌呼吸,連続モニタリング,水分飽和度, , GET PDF=22/[S-3-5].pdf
発表番号 [S-3-7]
Verification of the evaluation of the biodiversity conservation function of a group of reservoirs
○Hiroki SHOHARA[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Satoshi WATANABE[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
環境DNAを用いたため池群の生態系保全機能評価の検証
○正原 大輝[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・木村 匡臣[近畿大学]・渡部 哲史[京都大学防災研究所]
本調査は柳原(2020)に開発した生物多様性評価手法を検証することを目的として、環境DNAの採取・分析を行い、生物多様性の指標であるQ値との関係を調べた。主成分回帰分析ではどのため池の生物多様性が大きいかということを分析し、ロジスティック回帰分析では実際に存在している可能性の高い生物種を分析した。本調査では分析の結果とQ値の相関は得られなかった。しかし解析データの選定等再度検討を行う必要がある。
Keyword: 生物多様性,ため池,環境DNA, , GET PDF=22/[S-3-7].pdf
発表番号 [S-3-8]
Examination of the prediction method of the peak date of harvest of 'Tonewase' and 'Fuyu'
○Atsushi Okayama[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Tsumugu Kusudo[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Granduate School of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Granduate School of Agriculture, Kindai University]
‘刀根早生’・‘富有’の収穫最盛日予測方法の検討
○岡山 貴史[近畿大学大学院]・楠堂 紡[近畿大学大学院]・山本 純之 [近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]
1月1日からの積算気温と積算降水量を用いて‘刀根早生’と‘富有’の収穫最盛日を予測する中間層5層のANNモデルを構築し,評価をした.目的変数は1月1日から収穫最盛日までの日数、説明変数が積算気温のみ(Case1)と積算降水量を加えた(Case2)の2ケース行った.その結果,2品種の両方ともに,Case1とCase 2における精度に顕著な差は見られなかった.これからは精度向上を目指す予定である.
Keyword: カキ,深層学習,収穫最盛日, , GET PDF=22/[S-3-8].pdf
発表番号 [S-3-9]
Optimal selection of paddy field plots to install smart irrigation apparatus for labor reduction
○Runze TIAN[The University of Tokyo , Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Toshiaki IIDA[Iwate University , Faculty of Agriculture]・Kyoji TAKAKI[The University of Tokyo , Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Masaomi KIMURA[Kindai University , Faculty of Agriculture]・Naritaka KUBO[The University of Tokyo , Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
労力削減のためにスマート水管理機器を導入する水田区画の最適な選定に関する研究
対象農家に対し、区画の位置や管理方法等について、開き取り調査を行った。DBSCAN算法と融合した2-opt+SA法を用いて、最短巡回経路長を探索する手法を作成した。これらにより、水田稲作農家が少数台のスマート水管理機器を導入する際に最適な導入区画を客観的に選択する手法を示し、それを用いて労力削減量の定量的評価ができることを示した。
Keyword: 水田灌漑,巡回セールスマン問題,土地利用計画,ICT, , GET PDF=22/[S-3-9].pdf
Developing a water level prediction method that combines deep learning with a physical model at a drainage pumping station.
Nobuaki KIMURA[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization (NARO)]・Hiroki MINAGAWA[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization (NARO)]・Yudai FUKUSHIGE[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization (NARO)]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]
深層学習に物理モデルを結合させた排水機場水位予測手法の構築
本研究は、排水機場調整池の水位予測を対象にし、未経験の洪水イベントでも予測可能な深層学習モデルの構築を目指す。物理モデルを用いた模擬的な洪水イベントを大量に生成し、それを事前学習して、常時排水を含む観測データに転移させた(転移学習)上で、予測精度の向上を試みた。常時排水、及び期間最大の洪水時のデータを含む検証区間で、洪水ピークの良好な再現に加え、転移学習なしの予測精度と比べ同程度の結果が得られた。
Keyword: 排水機場水位予測、深層学習モデル, 物理モデル, 転移学習GET PDF=21/[1-1].pdf
Hydraulic study on a low-cost labor-saving irrigation system for large-scale rice cultivation
Kaito SHIMIZU[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Issaku AZECHI[National Institute for Rural Engineering]
大規模稲作への低コスト省力化灌漑システムの導入に向けた水理学的検討
○清水 海斗[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・木村 匡臣[近畿大学]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]
低コストかつ超省力型の水田水管理を目指し,少数の担い手へ農地を集約し,末端水路沿いに整備した大区画圃場群へ水田区画を集約し,これらの区画ではすべて同じスケジュールによる水管理を行う方法を提案する.このような低コスト省力化灌漑システムの実現に向けて,末端水路から各水田区画への取水量を均一化する定量分水工および,隣接する水田区画の水位差を一定に制御するサイフォンについて水理学的な検討を行った.
Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 水田灌漑GET PDF=21/[1-2].pdf
Experimental and Numerical Studies on Water Level Control Method Using a Check Structure Combining Weir and Orifice in a Farm Ditch
FUJIYAMA So[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・NAKAYA Tetsuo[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・NAMIHIRA Atsushi[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
末端水路における複合セキを用いた水位調整方法に関する研究
○藤山 宗[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・浪平 篤[農村工学研究部門]
開水路形式の末端水路での堰板を用いた水田圃場への給水操作においては,必要な給水量を確保するための水位調整に多大な労力が生じている.そのため,灌漑期間をとおして堰板を固定した状態で必要な給水量を確保できる水位調整方法の構築が求められている.本研究では,水理実験と水理計算により,末端水路における複合セキを用いた水位調整方法について検討することを目的とする.
Keyword: 末端水路, 水位調整施設, 水理計算GET PDF=21/[1-3].pdf
A Hydraulic Study on Flood Control by Multiple Tidal Weirs in Can Gio Bay, Southern Vietnam
Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Jio Tanaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ベトナム南部Can Gio湾における河口堰群による洪水制御効果の水理学的検討
○田畑 俊範[九州大学大学院]・田中 志旺[農林水産省]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]
本研究では,ベトナム南部に位置するCan Gio湾を対象に,ベトナム政府が検討している大規模な単一の潮受堤防の代案として,複数の小規模な河口堰を用いた水位制御法について水理学的視点から検討した.解析には2次元単層モデルを用い,干出・冠水スキームにより浸水領域の判別を行った.河口堰の設置位置による水位および浸水領域の解析の結果,十分に洪水制御が可能であることが示された.
Keyword: 数値流体力学, 河口・感潮域の水理, GET PDF=21/[1-10].pdf
Verification of Dam Water Level Measurement Model Using Image Analysis−A Case Study of HABU Dam in YAHAGIGAWA River−
KABAYAMA Daisuke[Institute for Rural Engineering, NARO]・KURATA Susumu[Land Policy Making Division, Real Estate and Construction Economy Bureau, MLIT]・MANNEN Kouji[Agricultural and Rural Development Information Center (ARIC)]
画像解析を活用したダムの水位計測モデルの実証−矢作川水系羽布ダムを事例として−
樺山 大輔[農村工学研究部門]・○倉田 進[国土交通省]・萬年 浩二[農業農村整備情報総合センター]
農業用ダムにおいて, AI(人工知能)等を活用した画像解析技術で,ダム貯水位の水位計測の実証実験を行った。その結果,既存のWebカメラと共に、独自の検知センサによる画像相関式やAI式の水位計測モデルの活用可能性を実証することができた。将来的には,他の画像認識モデル(流入水の濁度,塵芥・流木など)を組み合わせたダムの操作支援を含む農業水路システム系の操作支援システムの開発が期待される。
Keyword: ダム、画像解析, 画像相関、AI(人工知能), 制御GET PDF=21/[1-12].pdf
Improvement of the flood runoff model of the agricultural water regulating gate in the lower Chikugo river
Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Yuta Hirashima[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
筑後川下流地区排水計画における制水ゲート部流出解析モデルの検証
○阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]・平嶋 雄太[鹿児島大学大学院連合]
本研究は,筑後川下流地区排水計画の検討に導入される既往の排水解析モデルの精度向上を目的とし,制水ゲート部の解析過程の適性を検証するものである.排水系統最下流に位置する制水ゲートを対象として,現行の解析手法と縮尺模型実験より導出した流量係数を用いた流出計算を比較し,洪水発生時の排水過程の再現性を検証した.その結果,現行モデルによる計算値はゲート部流出量を過大に評価している可能性が示唆された.
Keyword: 開水路流れ, 排水管理, 水利構造物GET PDF=21/[1-14(P)].pdf
発表番号 [1-21(P)]
Poor drainage of versatile paddy field with subsoil low permeability and its one measure
Yuto Ichinohe[ School of Veterinary Kitasato University]・Rieko Takamatsu[ School of Veterinary Kitasato University]・Atsushi Mori[ School of Veterinary Kitasato University]・Hiroyuki Ochiai[ School of Veterinary Kitasato University]・Hidekatsu Yamaguchi[Inaoigawa Land improvement district]・Hiroshi Osari[ School of Veterinary Kitasato University]
下層に粘性土をもつ汎用水田の排水不良とその対策−青森県上北地域を事例として−
○一戸 優音[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]・森 淳[北里大学]・落合 博之[北里大学]・山口 秀勝[稲生川土地改良区]・長利 洋[北里大学]
農地整備後に排水不良が起きており下層土の透水性が低い汎用水田において、暗渠直上のインテークレートを測定し要因を検討するとともに、山砂の埋設による排水改良の効果をインテークレートから調査した。その結果、要因には下層の粘性土が考えられ、その対策として山砂を施工したが、重機の締固めによって効果を発揮できていなかった。また、排水不良の要因は粘性土だけでなく、黒ボク土の硬盤形成や暗渠疎水材の劣化も示された。
Keyword: 排水不良、インテークレート, 硬盤, 山砂GET PDF=21/[1-21(P)].pdf
The Local Agricultural Reproduction near the Area Registered as a Wetland under the Ramsar Convention
OOTA Takahito[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Agriculture, Forestry and Fisheries Department]・HIRANO Yo[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Agriculture, Forestry and Fisheries Department]
ラムサール条約登録湿地隣接地における地域農業再生
○太田 賢仁[青森県上北地域県民局]・平野 陽[青森県上北地域県民局]
「仏沼」に隣接する青森県北三沢地区では,農地の遊休化が進み,希少な鳥類が生息するが,自然環境と共存を図りながらほ場整備を実施し,法人が地域農業再生に取り組んでいる。また,八幡地区では,北三沢地区で採用した工法等における課題を踏まえて工事を行い,ICT技術を活用した水管理システムを導入した。北三沢地区での取組から7年が経過し,当時の課題を振り返りつつ地域農業再生に向けたさらなる展開について報告する。
Keyword: 圃場整備, , GET PDF=21/[1-25].pdf
Farmer Acceptability of Soil and Water Conservation Facilities Planted Native Plant in Central Plateau of Burkina Faso
ブルキナファソ中央台地の自生植物を植栽した水土保全施設の農家受け入れ性
激しい水食が生じているブルキナファソ国の中央台地において、石積みや土塁に列状植栽を組み合わせた水土保全施設の補強に取り組んでいる。現地では初年度に実施した現況把握調査で農家ニーズを明らかにした上で、試験ほ場における実証研究や市場調査等で技術性と経済性を評価している。本報では、自生植物を活用した水土保全施設の補強技術に対する農家受容性に関し、農民見学会において意見を聞き取った結果を報告する。
Keyword: 土壌侵食、水土保全工, 石積み工、列状植栽工, 農民見学会GET PDF=21/[1-27].pdf
Consideration of Land Improvement and Information and Communication Environment for Promoting Smart Agriculture
ONO Yumiko[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage, JIID]・NAKATO Naotaka[Rural Development Bureau]・KAWAMOTO Yosuke[Rural Development Bureau]・TANAKA Makoto[Kitai Sekkei Co.,Ltd]・KISAKI Takahiro[Sanyu Consultants Inc.]
スマート農業推進に向けた基盤整備及び情報通信環境等の検討
○小野 由美子[日本水土総合研究所]・中藤 直孝[農林水産省]・川本 陽介[農林水産省]・田中 信[キタイ設計(株)]・木 隆弘[(株)三祐コンサルタンツ]
農業後継者不足・労働力不足の解消に資するスマート農業の効果を最大限発揮するために農地基盤側で備えておくべき事項について、2020年2月に水田のほ場内の自動化を対象に「自動走行農機等に対応した農地整備の手引き」が策定された。この手引きに準じた農地整備の工事費並びに手引きで課題が残る中山間地域のほ場内、平地のほ場間移動の自動化に必要な農地整備及び情報通信環境整備等に対する検討内容について報告する。
Keyword: スマート農業、自動走行農機、情報通信環境, 除草ロボット、UAV直播, ほ場整備、法面勾配GET PDF=21/[1-28].pdf
Case study of renewal and improvemennt in faculty by inspection and by assessment
OHNISHI Ryouichi[Uchiyama Survey Design Co.]・ABE Toshiki[Uchiyama Survey Design Co.]・OHASHI Kazuki[Uchiyama Survey Design Co.]
点検・評価による更新・機能強化の検討事例
○大西 亮一[(株)内山測量設計]・阿部 敏喜[(株)内山測量設計]・大橋 和輝[(株)内山測量設計]
ストックマネージメントはライフサイクルコストを縮減するように、施設を点検整備して長寿命化を図るが、ここでは、更新の時期を迎えた施設に対して、点検漏れを防ぐためにチェックリストを作成して点検し、機能の低下状態をマニュアルに従って評価して、更新の必要性を判断した。機能向上に対して、基準による計画設計だけでなく、水理学的な検討を試みや比較設計を行い、また、評価結果の広報を考えて報告書を工夫した。
Keyword: 海岸保全施設, 地球環境, GET PDF=21/[1-29].pdf
発表番号 [1-30(R)]
Actions of farmland consolidation of urban agriculture against changes in rainfall distribution pattern in Yokohama.
Shinji Suzuki[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Takanori Fukuoka[Department of Landscape Architecture Science, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Daisuke Suzuki[Environmental Planning Bureau, Yokohama City (Currently dispatched to Yokohama Water Co., Ltd.).]・Yuri Yamazaki[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]・Hiromu Okazawa[Department of Bioproduction and Environment Engineering, Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture.]
横浜市における降雨パターンの変化に対応した都市農業の農地整備の取り組み
○鈴木 伸治[東京農業大学]・福岡 孝則[東京農業大学]・鈴木 大輔[横浜市]・山崎 由理[東京農業大学]・岡澤 宏[東京農業大学]
横浜市では,グリーンインフラとしての農地の利活用を,気候変動の適応策として提唱している。本報では, (1)農地の傾斜改善(傾斜率15〜20 %を1〜2 %に),および(2)心土破砕,の2つのアプローチについて,近年懸念されている短時間強雨時の流出防止効果に関する調査を行った。その結果,両者ともに農地内での雨水の浸透と土層内での保水効果が認められた。農地の環境保全機能を再評価するうえで意義が高い。
Keyword: 気候変動、グリーンインフラ, 都市農業、圃場整備, 心土破砕GET PDF=21/[1-30(R)].pdf
発表番号 [1-31]
Predisposition to sand-dust generation from agricultural lands in Eastern Japan
Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・Yu SAKAI[Wakayama Prefectural Government]・Hiroshi ONO[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]
東日本の畑地から発生する砂塵の素因
○鈴木 純[信州大学]・酒井 優[和歌山県]・小野 裕[信州大学]
東日本各地の畑地から砂塵が発生することは知られている.砂塵は強風により地表から離脱して浮遊(飛遊)する微細な土の粒である.土の粒が地表から離脱して,転動,跳躍や浮遊の形態をとるかは,土の粒に働く力の釣り合いに起因する.この釣り合いには,土の粒の質量の影響が大きい.本報告では土の粒の密度を測定する方法によって得た各地の土の粒の密度の差異について述べる.
Keyword: 砂塵、微細な土の粒, 密度, 土壌炭素GET PDF=21/[1-31].pdf
Soil Erosion Experiment of Shimajiri-maji Soil Using Rainfall Simulator
Sakai Kazuhito[faculty of agriculture, university of the ryukyus]
島尻マージを対象とした人工降雨による土壌侵食実験
○酒井 一人[琉球大学]
沖縄県では、土壌侵食予測モデルとしてUSLEを用いてきたが、適用には問題が指摘されており、WEPPの適用が求められている。しかし、WEPPの受食係数が沖縄県の土壌に適切であるかの検証が不十分である。そこで本研究では、人工降雨装置を用いて島尻マージ土壌を対象とした土壌侵食実験を行い受食係数を求めた。その結果、日本における既往の研究と同様に、実験値はWEPPによる推定値より小さくなることが認められた。
Keyword: 土壌侵食, WEPP, 人工降雨実験GET PDF=21/[1-32].pdf
発表番号 [1-38(P)]
Implementation of Polyacrylamide to control wind erosion and dust generation from the reclaimed agricultural lands
LEE Sangbong[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Minyoung[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Youngjin[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KIM Heetae[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]・KANG Sanghyeon[National Institute of Agricultural Science, RDA, KOREA ]
干拓農地における高分子凝集剤を用いた土壌侵食低減に関する研究
○LEE Sangbong[韓国農村振興庁]・KIM Minyoung[韓国農村振興庁]・KIM Youngjin[韓国農村振興庁]・KIM Heetae[韓国農村振興庁]・KANG Sanghyeon[韓国農村振興庁]
本研究では干拓農地(セマングムの広活地区)で発生する土壌侵食を抑えるための高分子凝集剤の適用方法について検討を行った。干拓農地の表土を採取して一定容器に入れ、表面に高分子凝集剤(DとR)を散布した後、風洞試験前後の重さを測定して飛散量を測った。その結果、30ppmと50ppm濃度の高分子凝集剤を0.5〜1.0mm散布する場合、地域最大風速の条件での土壌侵食を大幅減らすことが可能であった。
Keyword: 高分子凝集剤, 干拓農地, 土壌侵食GET PDF=21/[1-38(P)].pdf
Study on Water Use and Effect of Irrigation Water at Irrigated Farming Areas of the Underground Dams in Southern Part of Okinawa Main Island
NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・NAKAMURA Shiya[Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]・NAKADA Masaki[Cabinet Office Okinawa General Bureau]・TAMASHIRO Yuto[Ministry of Agriculture, Forestry and Fishery]・GOYA Marina[Cabinet Office Okinawa General Bureau]
沖縄本島南部地下ダム流域の水利用と灌漑用水の営農効果に関する研究
○中野 拓治[琉球大学]・中村 真也[琉球大学]・仲田 雅輝[沖縄総合事務局]・玉城 勇人[農村振興局]・呉屋 麻里奈[沖縄総合事務局]
沖縄本島南部地下ダム流域では,灌漑利用によって工芸作物から野菜,花卉,果樹を主体とする作物体系に営農形態が変化しており,灌漑用水の営農効果として作物への灌水による収量安定効果とともに,施肥量の低減等を通じた営農経費の節減に寄与できることが示唆された.地下ダム止水壁によって貯留域で還元的な環境条件が生み出された結果,地下水の窒素濃度の低下が生じ,地下水中の空間濃度分布に関与しているものと推察される.
Keyword: 地下ダム、灌漑用水, 灌漑水質、水環境, 営農効果GET PDF=21/[2-3].pdf
発表番号 [2-7]
The effect of laying state of subsurface drainage pipes in peat farmland on groundwater level
KIMOTO Yoshiki[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・SATO Keisuke[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
泥炭農地における暗渠管の埋設状態が地下水位低下に及ぼす影響
○木本 佳樹[北海道大学大学院]・佐藤 慶典[北海道大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]
暗渠排水は泥炭農地の排水性の改善に広く用いられているが、泥炭農地において暗渠管の埋設状態が機能に及ぼす影響については十分な検討がなされていない。そこで、無勾配・有勾配の暗渠を対象に、管の鉛直変位の測定と地下水位変動の調査を行った。勾配の有無にかかわらず不陸が確認され、逸脱は最大109.9mm、屈曲が20.8%であった。しかし、不陸が地下水位変動に大きく影響しているという判断には至らなかった。
Keyword: 無勾配暗渠, 屈曲, 逸脱GET PDF=21/[2-7].pdf
Control of water supply by subsurface irrigation using permeable hose
Shogo Oka[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kenji Iwama[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
通水性ホースを用いた地中灌漑法による灌漑水量抑制効果
○岡 尚吾[滋賀県立大学]・岩間 憲治[滋賀県立大学]
消防用ホースにミシン針で穿孔した地中灌漑用のホースを作成し、コマツナ栽培で既存の散水試験と各3反復で比較した。その結果、総給水量は散水灌漑の62%と5%有意水準で有意に低く、水利用効率も1.38倍と良好であった。よって、ホース内の水圧を制御することで、水ストレスを与えずにコマツナが栽培できた。なお、地中灌漑の給水強度はホース内の水圧に対応したが、ホース内部に藻が詰まるなどの課題があった。
Keyword: 乾燥地農業、地中灌漑, 小松菜, 水利用効率GET PDF=21/[2-9].pdf
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture−Combined use of negative pressure and low positive pressure water supply−
TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecure University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究(検法殄薜気板秬軌亀訖紊諒四僉
○谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]
負圧差灌漑と低正圧地中連続灌漑では、異なる透水性の多孔質管が必要である。したがって、負圧-低正圧領域で併用できる材質の給水器は実質作成できなかった。多孔質管内の排気システムにも大きな違いがあり、特に、負圧差灌漑では、特殊な逆止弁等が必要となり、実用化の障害となっていた。それらを解決するために、排気の必要もなくて安価でもある親水性不織布を使用した新たな負圧-低正圧給水システムの検討を進めた。
Keyword: 畑地灌漑, 水分移動, 不織布GET PDF=21/[2-10].pdf
発表番号 [2-13(P)]
Pot cultivation experiment using subsurface string irrigation by the negative pressure difference
Atsushi Marui[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Yuya Tominaga[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
ヒモを用いた地中負圧差灌漑によるポット栽培実験
○丸居 篤[弘前大学]・冨永 侑弥[弘前大学]
ヒモの毛管現象を利用し,ヒモと土壌の負圧差による負圧差灌漑方式によりダイズの栽培実験を行った.直径3mmの綿、ナイロンおよび直径6mmの綿を使用し、ビニールハウス内でケイ砂土壌におけるポット栽培実験を行った結果、直径3mmの綿、ナイロンでは55~58 cm3/day程度の給水能力を示し、直径3mmの綿では栽培期間を通してpF1.8〜pF3.0に相当する体積含水率を維持した.
Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水GET PDF=21/[2-13(P)].pdf
Estimation of crop evapotranspiration of Chinese yam in a sand dune field
Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Momoko Yamaguchi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Yoshikazu Kitayama[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture,]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]
砂丘畑におけるナガイモの作物蒸発散量の推定
猪迫 耕二[鳥取大学]・○山口 桃子[鳥取大学大学院]・北山 淑一[鳥取県園芸試験場]・齊藤 忠臣[鳥取大学]
本研究では,砂丘圃場で栽培されるナガイモの作物蒸発散量をFAOのPenman Monteith法で推定するために熱収支Bowen比法で求めた実蒸発散量を用いて作物係数を決定した.ここで求めた作物蒸発散量を用いて数値モデルによりナガイモ圃場の土壌水分変動を推定した結果,実蒸発散量を用いた場合と同程度の推定精度が得られた.このことから,本研究で決定した作物係数は妥当であることが明らかとなった.
Keyword: 畑地灌漑, 作物係数, 水文気象GET PDF=21/[2-15(P)].pdf
Effects of Hot Spring Water Irrigation on Soil-Cultured Tomatoes in Greenhouses
YAMADA Naoya[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・HIROZUMI Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・MORI Yasunori[Mie Prefecture Health and Environment Research Institute]
雨よけハウス土耕栽培トマトに対する温泉水かんがいの効果
山田 直矢[四日市大学]・○廣住 豊一[四日市大学]・森 康則[三重県保健環境研究所]
ハウス土耕栽培において温泉水かんがいによるトマト果実の糖度向上効果を確認するために,雨よけハウスによる栽培実験を実施した。その結果,雨よけハウスによる土耕栽培では,果実の酸度は上昇したものの,糖度および質量に対しては明瞭な変化はみられなかった。また,栽培期間中の土壌pH変化にも大きな変化はみられなかった。これらのことから,ハウス土耕栽培では,温泉水かんがいの効果を十分に得られないことがわかった。
Keyword: 畑地灌漑, 水質, 土壌の物理化学的性質GET PDF=21/[2-16(P)].pdf
Study on Water Management of An Irrigation Pond in Kagawa Prefecture During Heavy Rains
KOJIMA H.[NARO]・MATSUDA S.[NARO]・HIROSE Y.[NARO]・TAKEMURA T.[NARO]・YOSHISAKO H.[NARO]・LEE S.[NARO]
香川県内大規模ため池における豪雨時の水管理事例
○小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業用ため池(以下,ため池)では,豪雨時に堤体の被災抑止等の目的で事前放流や緊急放流をはじめとする水管理が行われる場合がある.香川県内の比較的貯水量の大きなため池(O池)を対象に,豪雨時の水管理方法の実態把握を試みた.O 池では,灌漑用水の確保のみならず,貯水池への土砂等の流入防止や接続水路の溢水防止を考慮の上,経験に基づく方法で貯水池への流入量を制御する水管理が行われていることがわかった.
Keyword: ため池, 豪雨, 水管理GET PDF=21/[2-19].pdf
Analysis on Historical Development of the National Dam for Irrigation by Using the Basic Dam Specifications
Hiraiwa Masahiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
国営農業用ダムの概要と歴史的な発展過程
○平岩 昌彦[日本水土総合研究所]
全国の国営農業用ダム等を対象に,造成標高,堤高及び堤頂長等に着目し,造成経緯を俯瞰した。さらに、戦後の農業・農政の変遷とダムの造成位置や規模の推移との関係を考察した。造成位置や規模は、農業・農政の変化に密接に関連して変遷している。一方,ダム形状を表す堤高に対する堤頂長の比は,ダムタイプによる特徴が顕著である。こうしたダム造成経緯の俯瞰は,ダム保全管理の検討に資すると期待される。
Keyword: ダム, 標高, 堤高GET PDF=21/[2-21].pdf
発表番号 [2-23]
A study of heat supplied possibility in irrigation canal
MIKI Takashi[National Agriculture and Food Research Organization]・GOTO Masahiro[National Agriculture and Food Research Organization]・FUKUDA Koji[National Agriculture and Food Research Organization]・ISHII Masahisa[National Agriculture and Food Research Organization]
農業用水路における流水熱利用可能性の検討
○三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・福田 浩二[農村工学研究部門]・石井 雅久[農村工学研究部門]
本研究では、熱交換器を水路床に水平設置したヒートポンプシステムの熱交換特性について実験するとともに、栃木県那須野ヶ原地区の水路を事例に、観測データと実験結果から水平設置における熱利用可能性を検討した。熱交換器を水平設置すると、鉛直設置時と同程度の熱交換特性が実験で得られた。それにより那須野ヶ原の水路で水位0.3mに満たない場合でも熱交換器を水平に設置すると、安定して熱を得られることがわかった。
Keyword: 熱利用、流水熱, 水熱源ヒートポンプ, 再生可能エネルギーGET PDF=21/[2-23].pdf
Implementation of rice field dam Visualization of flooding factors in paddy fields
Yusuke SATO[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[ Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[ Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yuki IWAMURA[Graduate school of science and technology, Niigata University]
田んぼダム実施水田の溢水要因の可視化
○佐藤 雄亮[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・岩村 祐暉[新潟大学大学院]
田んぼダムの流出抑制機能は水田が溢水すると失うが,その要因は特定されていない.そこで新たに開発した解析手法を地形の異なる流域に適用し,溢水水田の発生形態を評価するとともに,対応策を検討した.その結果低平地では,背水により排水路水位が上昇し排水路からの流入による溢水が傾斜地と比較して多いことが明らかとなった.また,田んぼダムの効果を高めるには,畦畔高の嵩上げが効果的であることが明らかになった.
Keyword: 排水管理, 内水氾濫, 田んぼダムGET PDF=21/[2-27].pdf
Development of Simplified Construction Method on the Inundation Analysis Model
Tokio MATSUSHITA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Yuki IWAMURA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Natsuki YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Susumu MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]
内水氾濫解析モデルの簡便構築手法の開発
松下 時生[新潟大学大学院]・○岩村 祐暉[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]
内水氾濫解析モデルは氾濫現象を高精度で再現できる一方で,氾濫原セルおよび水路データの作成労力が大きく普及が困難であるといった課題を持つ.そこで,モデルの普及を目指し,氾濫原を矩形格子で表現し,水路諸元を集水面積から推定する簡便手法を考案した.その結果,簡便手法を用いたモデルは構築時間を従来の420分の1に抑えつつ,従来手法と概ね同等の精度で計算が可能となった.
Keyword: 内水氾濫解析, 簡便化, GISGET PDF=21/[2-28].pdf
発表番号 [2-31]
Water Management Change of Dry Direct Seeding Culture in Large-sized Paddy Fields After Land Consolidation
KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]・OOTSU Takeshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, CERI]
圃場整備後の大区画化圃場における乾田直播栽培の水管理の変化
○越山 直子[寒地土木研究所]・大津 武士[寒地土木研究所]
北海道の大規模水田地帯では,大区画化やパイプライン化等の整備の進展により,圃場単位の水管理および用水量が変化し,灌漑区域内の配水管理に影響が生じることが予想される.筆者らは,圃場整備が行われた大区画化圃場を対象に,乾田直播栽培における圃場水管理と供給水量の経年変化を調査した.その結果,圃場整備後の時間経過に伴い,灌漑方式や水管理操作時間,供給水量が変化することが分かった.
Keyword: 水田灌漑、用水管理, 大区画化圃場、直播栽培, パイプラインGET PDF=21/[2-31].pdf
発表番号 [2-32]
A Case Study of Lot-management Water Requirement by Sub-irrigation in Paddy Fields with Ground Water Level Control System
OOTSU Takeshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
地下水位制御システムを有する水田における地下灌漑での栽培管理用水量の事例
○大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]
土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 計画「農業用水(水田)」における栽培管理用水量の定義では、その水量が生じるときの経路を地表流出としている。しかし、地下水位制御システムなどの整備によって地下灌漑が可能となった圃場では、新たな地下の経路での栽培管理用水量の需要が発生すると想定される。本稿の事例では、地下灌漑が可能な圃場での地下流出においても栽培管理用水量が発生すると考えられた。
Keyword: 水田灌漑、栽培管理用水量, 地下灌漑, 地下水位制御システムGET PDF=21/[2-32].pdf
発表番号 [2-33(P)]
An analysis of characteristics and effects of a water reuse system installed in a large paddy irrigation scheme in Japan
EKPELIKPEZE Adonis[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KAMIMURA Ryohei[Saitama Prefectural Government ]・AYELLA Paul[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ISHII Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
大規模水田灌漑地区における反復水利用システムの導入とその効果
○EKPELIKPEZE Adonis[筑波大学]・KAMIMURA Ryohei[埼玉県]・AYELLA Paul[筑波大学]・ISHII Atsushi[筑波大学]
1980年代に多数のポンプ場を設置して灌漑用水の反復利用を開始した大規模水田灌漑地区を対象に、反復利用システム導入前後の用排水ブロック図を作成し、導入された反復利用システムの特徴と灌漑効率の向上の効果を求めた。反復利用ユニットには灌漑ブロック間の大規模なものと灌漑ブロック内の小規模なものがあり、灌漑効率は約1.5倍に上昇していた。これらにより土地改良区や集落の配水管理労力の軽減効果が考えられる。
Keyword: paddy irrigation、water reuse, irrigation efficiency, WUAGET PDF=21/[2-33(P)].pdf
発表番号 [2-37]
Considerations on paddy ponding depth management using an automatically-controlled irrigation hydrant
Takumi Matsuzawa[NTC Consultants Corporation]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
自動給水栓による水田湛水深管理に関する考察
○松澤 拓海[NTCコンサルタンツ(株)]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]
滋賀県湖東平野の水田地区にて,自動給水栓を用いた水田水管理の実態調査を行った.その結果,調査圃場では中干後の浸透量増大に伴い,給水栓の設定上限水位に満たない時間が長くなり取水が停止せず,取水量が増大した.また,このような過剰取水を防ぐための条件について,湛水深・時間の2通りの制御方法で1段タンクモデルを用いた湛水深管理シミュレーションを行い,圃場浸透量に応じた適切な設定が重要であることを示した.
Keyword: 水田水管理, 自動給水栓, 1段タンクモデルGET PDF=21/[2-37].pdf
発表番号 [2-39(P)]
Relationship between field water management in paddy fields and water flow in a farm ditch
NISHIDA Kazuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
水田圃場の水管理と末端用水路流量の関係
○西田 和弘[農村工学研究部門]
同一末端用水路から取水する水田ブロックを対象に,圃場の水位・用水路の流量観測を実施し,末端水路レベルの水利用実態を調べた。その結果,間断灌漑が実施された水田ブロックでは,圃場群の水需要に大きな日変動が生じること,その結果,用水路末端から流出する流量にも同様の日変動が生じることが明らかになった。このような水管理‐水需要の日変動の関係を解明することが,将来の用水需要の予測にとって重要だと考える。
Keyword: 水管理, 水需要, 水路流量GET PDF=21/[2-39(P)].pdf
発表番号 [2-47]
Study on suitable land evaluation for agricultural production based on Probabilistic Risk Assessment
MASANO Momoka[Ibaraki University]・NOBUOKA Takashi[Toden Sekkei Corporation]・YOKOTA Ayaka[Toden Sekkei Corporation]・MAEDA Shigeya[Ibaraki University]・KORODA Hisao[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[The University of Tokyo]
確率論的リスク評価に基づく農業生産適地の検討
政野 百花[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]・横田 彩加[東電設計(株)]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]・○吉田 貢士[東京大学]
本研究では気温・降水量・風速などの気象要因について,全国のアメダスデータから確率論的にハザードを分析し,農業栽培適地を気象被害リスクの視点から評価する手法を提案することを目的とする.具体的には,日本全国のアメダス観測所における気温のハザードを評価すると共に,気象要因が特定の作物に対して及ぼすであろうリスクの時代別変化を確認し,それらの情報から対象作物の生産適地について考察を行う.
Keyword: 気象リスク、ハザード曲線, 農業被害, 栽培適地GET PDF=21/[2-47].pdf
発表番号 [2-48]
Study on developing AI based prediction model to asess nationwide meteorological risk.
YOKOTA Ayaka[tokyo electoric power service]・MASANO Momoka[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[The University of Tokyo]・NOBUOKA Takashi[Toden Sekkei Corporation]
AIを用いた全国の気象リスク予測モデルの構築に関する検討
○横田 彩加[東電設計(株)]・政野 百花[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・信岡 卓[茨城大学]
筆者らは,原子力施設の地震時リスクを確率論的に評価する手法(PRA)で,農作物の気象リスクを評価する検討を行っている.既往検討では,PRAにより全国のアメダス観測データから農業栽培適地を気象被害リスクの視点から評価した.本検討では,気象リスクと地域特性の関係をAIの一手法であるサポートベクタ―マシンで機械学習して学習精度の評価を行い,地域特性から農業栽培適地を予測するAIモデルの有効性を考察した.
Keyword: 機械学習、気象リスク, 農業被害, ハザード曲線GET PDF=21/[2-48].pdf
発表番号 [2-49]
Estimation of Secular Change in Return Level of Daily Rainfall Using Metastatistical Extreme Value Distribution
MARUO Keita[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・CHIKAMORI Hidetaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KUDO Ryoji[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
メタ統計的極値分布を用いた確率日雨量の経年変化の推定
○丸尾 啓太[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]
確率日雨量の推定には,一般に年最大値法が用いられるが,解析対象のデータサイズが小さく,対象期間の変化により推定値が大きく変動することがある.本研究では,我が国における確率日雨量の経年変化をメタ統計的極値分布の適用により推定した.その結果,100年確率日雨量の推定値は年最大値法を適用した場合と同様に全国的な増加傾向を示したが,年最大値方に比べ経年変動が抑えられることが示された。
Keyword: Metastatistics、極値解析, 降雨特性, 水文統計GET PDF=21/[2-49].pdf
発表番号 [2-50]
Global Optimization of Cultivar Parameters in Agricultural Production Systems Simulator (APSIM) Sugarcane Model using Gaussian-Process Emulation
Anushka Bandara[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]・Sakai Kazuhito[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamatsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Preecha Kapetch[Nakhon Sawan Agricultural Research and Development Center]・Mitsumasa Anan[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]・Shinya Nakamura[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
ガウス過程エミュレータを用いたAPSIM-Sugarcaneモデルの品種パラメータの大域的最適化
○Anushka Bandara[鹿児島大学大学院連合]・Sakai Kazuhito[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamotsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Preecha Kapetch[Nakhon Sawan Agricultural Research and Development Center]・Mitsumasa Anan[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]・Shinya Nakamura[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
プロセスベース作物モデルの最適化は、計算負荷が大きい。そこで、本研究ではAPSIM-Sugarモデルの計算結果からガウス過程エミュレーターを構築し、そのエミュレーター用いてパラメータ最適化を行うことにより計算負荷を小さくする方法を試みた。その結果、ガウス過程エミュレータを用いたパラメータ最適化により、計算負荷が小さく誤差が十分小さいパラメータの同定ができることが認められた。
Keyword: 作物モデル, エミュレータ, 大域的最適化GET PDF=21/[2-50].pdf
発表番号 [2-52]
Climate change impact on water resources during irrigation period in a snow-dominated watershed
Yoshida Takeo[National Agriculture and Food Research Organization]・Kudo Ryoji[Okayama University]・Aihara Seiya[National Agriculture and Food Research Organization]・Minakawa Hiroki[National Agriculture and Food Research Organization]
気候変動が積雪流域の灌漑期水資源へ及ぼす影響
○吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・工藤 亮治[岡山大学]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]
気候変動による融雪の早期化や無降雨継続日数の長期化が指摘され,これまで以上に水資源の適切な管理が求められる.本報告では,信濃川水系の利水基準点を対象に,気候変動に伴う積雪量の減少・融雪の早期化による灌漑期の渇水リスクの変化を評価した.その結果,現在期間から近未来,将来にかけて,渇水期間の長期化,渇水量の増加傾向が示された.その原因として,少雪と灌漑期前半の少雨の同時生起確率の増加が示唆された.
Keyword: 気候変動、積雪, 水資源, 分布型水循環モデルGET PDF=21/[2-52].pdf
発表番号 [2-62]
Limitations of load estimation based on monthly water quality monitoring
Jun KAWAMURA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
月一回の定期水質調査による流出負荷量推定の限界について
○川村 純[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
月一回の定期水質調査に基づく,集水域からの年総流出負荷量の正確な推定を目的として、10年分の定期調査データを利用して、WRTDSモデルにSIR(Sampling Importance Resampling)を組み合わせる手法を検討した。その結果、単年度のみのデータに基づく場合よりも負荷推定量の偏りは改善されたものの十分に偏りが解消されたといえず、月一回の定期調査による負荷量推定の限界が示された。
Keyword: 流出負荷量、不偏推定, 定期調査、SIR, WRTDSGET PDF=21/[2-62].pdf
発表番号 [2-64]
Observation and evaluation of the embankment permeation flow rate into the Hachirogata central reclaimed land
Tadashi KONDOH[Akita Prefectural University]
八郎潟干拓地における堤防浸透量の推定について
○近藤 正[秋田県立大学]
水田主体の干拓地における差引排出負荷量を評価する上で、浸透により干拓地に流入する負荷量をいかに評価するかは重要な要素となる。また堤防浸透流量は干拓地の水収支解析においても重要であり定量的な評価検証が必要である。長期の水収支と水質観測に加え、無積雪・無降水期間の主な堤防浸透量の直接観測を基に、干拓地から排出される流量について八郎潟中央干拓地を対象に考察した。
Keyword: 干拓地, 堤防, 浸透流入GET PDF=21/[2-64].pdf
発表番号 [2-69]
Event-based analysis on runoff ratios for prior release of agricultural reservoirs based on precipitation conditions
AIHARA Seiya[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]
降雨条件に基づく農業用ダムの事前放流における短期流出率の設定手法
○相原 星哉[農村工学研究部門]・吉田 武郎[農村工学研究部門]
農業用ダムにおいて新たに開始された事前放流による確保容量の算定に用いられる流出率の設定手法について、8基の農業用ダム流域を対象に、イベント総雨量と先行雨量に基づき検討した。流出率は、総雨量とほぼ線形に増加し、総雨量300mm以上では各流域の最大値に漸近した。流域に固有の閾値以上の先行雨量では、流出率は総雨量とは無関係に最大値程度に増加し、総雨量と先行雨量の双方を考慮した流出率の設定が重要である。
Keyword: 流出特性、流出率, 事前放流, 農業用ダムGET PDF=21/[2-69].pdf
発表番号 [2-70]
Development of rule curves optimization method for a multi-purpose reservoir to effectively reduce drought and prevent flood in a Southeast Asian watershed
Asari Takada[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Trieu Anh Ngoc[Division of Science, Technology and International Affairs, Thuyloi University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
東南アジア流域における渇水軽減と洪水防除を効果的に両立可能な多目的貯水池ルールカーブの最適化手法の開発
○眦帖^〆士[農業・食品産業技術総合研究機構]・平松 和昭[九州大学大学院]・Trieu Anh Ngoc[テュイロイ大学]・原田 昌佳[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
本研究は,東南アジア新興諸国の水管理における利水と治水のトレードオフ問題の効果的な解決に向けて,多目的貯水池の操作規則であるルールカーブの最適化手法の開発を目的とした.ベトナム国内最大規模の多目的貯水池であるDau Tieng貯水池のルールカーブ(排除水位,上位水位,下位水位,限界水位,死水位)を,下流域の洪水防除と渇水軽減を考慮した目的関数・ペナルティ関数に基づきSCE-UA法で最適化した.
Keyword: 水資源管理、水収支, 排水管理, 水利用計画GET PDF=21/[2-70].pdf
発表番号 [2-71(P)]
Time series estimation of groundwater recharge using particle filter−A case study of the impacts of high-turbidity water on groundwater environment−
Kento Otani[Graduate School of Bioresources and Environmental Science, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
粒子フィルタを用いた地下水涵養量の時系列推定−高濃度濁水が地下水環境に与えた影響を事例として−
○大谷 健人[石川県立大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
手取川扇状地を対象とした水循環モデルに、粒子フィルタを適用した。実測値と計算値が整合するようなモデル構造の修正が必要ではあるが、粒子フィルタを適用したことで地下水位の再現精度を向上させることができた。そして、実測調査では断続的なデータしか得られないのに対し、粒子フィルタを用いて影響係数を逐次推定することで、濁水後の水田浸透量および河川伏流量の変化を連続的に評価できることが明らかとなった。
Keyword: 粒子フィルタ、水循環モデル, 濁水, 地下水GET PDF=21/[2-71(P)].pdf
発表番号 [2-73(R)]
An attempt to develop a method for evaluating the underground impermeable wall of subsurface dam using tidal response of groundwater levels
SHIRAHATA Katsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIMOTO Shuhei[Institute for Rural Engineering, NARO]・TSUCHIHARA Takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAZATO Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・ISHIDA Satoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位の潮汐応答分析による地下ダム止水壁機能評価法開発の試み
南西諸島に多い地表水に乏しい地域では,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,その管理者は建設時に貯留域深部に残留した塩水塊の分布を年数回の一斉測定により継続的に監視し地下ダムの止水機能を確認しながら運用している。本報告では,地下水位の潮汐応答分析による帯水層の水理定数推定手法を応用した,塩水浸入阻止型地下ダム止水壁の機能評価手法開発の試みを紹介する。
Keyword: 塩水浸入阻止型地下ダム、地下水位, 連続時系列観測, 機能評価GET PDF=21/[2-73(R)].pdf
Solute condensation in unfrozen water during soil freezing
Tsubasa Kiyomoto[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]
凍結にともなう凍土中への溶質の集積と土中氷からの吐き出し
清本 翼[三重大学大学院]・○渡辺 晋生[三重大学大学院]
凍結過程にある土中の水分移動に溶質が及ぼす影響と凍土中の氷から不凍水への溶質の吐き出し過程の評価を目的に,硝酸態窒素を含む土のカラム凍結実験を行った.溶質濃度が高いほど,凍結の進行が遅くなり,未凍土から凍土への水分と溶質の移動量が増加した.不凍水の増加量から凝固点降下式より不凍水中の溶質濃度を求めたところ,凍土中では時間とともに氷から不凍水への溶質の吐き出しが進むことが明らかになった.
Keyword: 凍土、不凍水, 窒素動態, カラム実験GET PDF=21/[3-3].pdf
Application of the New Low-Cost Gas Detecting Device for N2O Gas Monitoring in the Soil Atmosphere
Thusitha Bandara[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]・Kazuhito Sakai[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamotsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Kozue Yuge[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]
新型低コストガス検出装置を用いた土壌ガス中のN2Oモニタリング
○Thusitha Bandara[鹿児島大学大学院連合]・Kazuhito Sakai[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Tamotsu Nakandakari[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]・Kozue Yuge[United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University、Faculty of Agriculture, Saga University]
畑地土壌からの主な温室効果ガスはN2Oであるが、大気中のN2O濃度は低く、赤外を用いて土壌表面からのN2O排出量を測定する場合、精度の高い機器が必要である。そこで本研究では、大気中より濃度が高い土壌ガス内のN2Oを対象に、ガス透過性チューブと比較的安価なNDIRを用いた測定システムを構築しガス測定を行なった。その結果、100ppm程度になる土壌ガス内のN2Oを精度高く測定できることが認められた。
Keyword: NDIR, 土壌ガス, 亜酸化窒素GET PDF=21/[3-4].pdf
Influence of Different Process of Air Entrapment on Quasi-Saturated Hydraulic Conductivity
FUKUMA Hiroki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HAMA Takehide[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
気相の封入過程の違いが準飽和透水係数に与える影響
○福間 大起[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]
封入空気を含む飽和状態(準飽和状態)において,封入空気が占める間隙が異なることによる透水係数への影響を調べるため,ケイ砂試料において,異なる導入方法で封入空気を制御したときの透水係数と気相飽和度の関係を調べた.その結果,気相飽和度が0.1以上のとき,同じ気相率における透水係数が最大で約15%異なり,準飽和状態において,大きな間隙の多くを気相が占めるときに透水係数が小さくなることが示唆された.
Keyword: 封入空気, 透水係数, 間隙構造GET PDF=21/[3-6].pdf
Optimization of the process to determine soil water characteristic curves near wilting point
Y. Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・K. Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・T. Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]
鏡面冷却露点計による生長阻害水分点付近の水分特性曲線決定の効率化の検討
○岩田 幸良[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]
鏡面冷却露点法(WP4T)による水分特性曲線の測定について、加圧板法等で測定されたpF3.0より湿潤側のデータとWP4Tで得られるデータを非線形回帰することで得られるモデル式による推定精度を検証した。その結果、WP4Tの測定結果に重みづけして得られたDurnerモデルによる回帰式が、土壌の種類によらず高精度にpF3.0からpF4.2の間の水分量を最も適切に評価できることが示唆された。
Keyword: WP4T, Durnerモデル, 非線形回帰GET PDF=21/[3-9].pdf
Pore-scale Lattice Boltzmann Simulation of Drainage and Imbibition Processes
TAKEUCHI Yuto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TAKEUCHI Junichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・FUJIHARA Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
二相格子ボルツマン法による間隙スケールでの排水過程と吸水過程のシミュレーション
多孔質媒体内のマクロスケールでの流体の浸透は間隙スケールでの無数の浸入イベントの産物であり,間隙スケールでのシミュレーションがマクロスケールでのモデル化に重要な役割を果たす.本発表では二相格子ボルツマン法を用いて間隙スケールでの排水過程と吸水過程の数値解析を行う.数値解析結果から浸透様式の違いを検討する.本研究はマクロスケールでの水分特性曲線のヒステリシスに示唆を与えるものである.
Keyword: 数値流体力学, 浸透流, 水分移動GET PDF=21/[3-10].pdf
Relationship between drying process and shrinkage distribution in soil fracture formation
KOBAYASHI Daiki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・NOBORIO Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
土壌の亀裂形成における乾燥過程と収縮分布の関係
○小林 大樹[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
亀裂形成のメカニズム解明に向けて,乾燥過程の粘性土壌に対して面的な収縮量を連続計測し,乾燥過程と収縮量分布の関係を検討した.観測箱内で水田から採取した土壌を飽和状態から自然乾燥させ,その過程の連続で画像撮影し,デジタル画像相関法により面的な変位を解析した.結果,亀裂はひずみエネルギーの急激な解放により生じたと考えられた.さらに,亀裂発生により蒸発が促進されて収縮が加速した可能性が高い.
Keyword: 土の静力学的性質, 水分移動, 乾燥亀裂GET PDF=21/[3-11].pdf
Optimization of Irrigation Depth considering the Cost for Water under a Saline Condition
Fujimaki, H.[Tottori University]・Junya, O.[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Abd El Baki, H. M.[Tottori University]
塩水灌漑条件下における水価格を考慮した灌水量の最適化
○Fujimaki, H.[鳥取大学乾燥地研究センター]・Junya, O.[国際農林水産業研究センター]・Abd El Baki, H. M.[鳥取大学乾燥地研究センター]
筆者らが提案してきた水価格と天気予報を考慮した灌水量の最適化法が塩水灌漑条件下でも適用可能で、意図的なリーチングを行わなくても塩ストレスを回避できるかどうかをガラス温室内の栽培実験により検討した。点滴灌漑でジャガイモを栽培した。清水で灌漑した区は収量が最も多かったものの、純収入は水価格を塩水の5倍に設定すると塩水を用いた最適化法と同程度となった。
Keyword: 灌漑, 塩ストレス, リーチングGET PDF=21/[3-18].pdf
Basic study on the mechanical property of embankment geomaterial−Strength property under low confining pressure and splitting tensile state−
KIMATA Takashi[Osaka Prefecture University]・NISHIMURA Takumi[Osaka Prefecture University]・KUDO Yosuke[Osaka Prefecture University]
築堤材料土の力学特性に関する基礎的研究−低拘束圧および割裂引張状態における強度特性−
○木全 卓[大阪府立大学大学院]・西村 巧[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]
フィルダム等に使われる築堤材料土を対象に,低拘束圧での圧密非排水三軸圧縮試験と割裂引張強度試験を行い,クラックの発生に関わる土の力学特性について検討した。その結果,飽和土においても低応力域におけるモールの応力円は通常の拘束圧から求めた破壊規準線の下方に位置し,想定よりも小さな応力で破壊が生じる可能性があることや,土の引張強度については粘着力よりもさらに小さくなることが改めて示された。
Keyword: 築堤材料, 低拘束圧, 強度特性GET PDF=21/[4-1].pdf
発表番号 [4-4]
Effects of Loading Width on Lateral Resistance of Geocell Reinforced Soil
Megumi Kitada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Hina Yamashita[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
載荷幅がジオセル補強地盤の水平抵抗力に与える影響
○喜多田 恵[神戸大学大学院]・山下 日菜[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
立体補強材のジオセルは,法面保護等に利用されるものの,アンカープレート前面や埋設管屈曲部のような水平力が作用する場に局所的に設置することで抵抗力の向上が期待できる.本研究では,ジオセルの水平載荷実験を実施し,載荷板の幅が抵抗力に与える影響を検討した.結果,載荷板とジオセルの幅の比は,ジオセルの一体化の程度,すなわち抵抗力に影響を与えることがわかった.
Keyword: 模型実験, ジオセル, 水平抵抗力GET PDF=21/[4-4].pdf
Dynamic Centrifugal Model Experiments on Small Earth DamsReinforced by Filter Units
Haruki ABE[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Makoto HIROKAWA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshikazu HORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
フィルターユニットのため池補強効果に関する遠心模型実験
○阿部 春輝[神戸大学大学院]・廣川 慎[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・泉 明良[農村工学研究部門]・堀 俊和[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,地震と降雨の複合作用を受けるため池堤体に対し,フィルターユニットと法先のドレーンを対策工として提案し,その有効性について遠心模型実験より検証した.結果,フィルターユニットを斜面に押え盛土として用いることで,法尻の安定性が向上し,補強効果が認められた.一方,下流法面の法先に設けたドレーンは,降雨浸透に対して浸潤線を低下させる効果が確認された.
Keyword: ため池, 遠心模型実験, フィルターユニットGET PDF=21/[4-5].pdf
Phreatic Line in a Small Earth Dams Using Geosynthetic Clay Liners
Takeru MATSUMOTO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazunori INOUE[Japan Lining Systems and Technologies Association]・Tomoko URABE[Japan Lining Systems and Technologies Association]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ベントナイト系遮水シートを用いたため池堤体の浸潤線について
○松本 赳[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・井上 和徳[日本遮水工協会]・浦部 朋子[日本遮水工協会]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,遮水シート工法で改修されたため池堤体の浸潤線設定方法として,遮水シートの敷設領域を仮想的に傾斜コアと見立てることで,前刃金工法での浸潤線設定方法を利用することを提案した.また,その有効性を検証するため,遮水シートを敷設した堤体と仮想傾斜コアを敷設した堤体のそれぞれに対し,FEM浸透流解析を行い比較した.解析の結果,両者の浸潤線はおよそ一致しており,提案方法の有効性が確認された.
Keyword: ため池, 堤体内浸潤線, FEM解析GET PDF=21/[4-6].pdf
Importance of Tracer Test Design for Estimating Transport Parameters
Tomoki Kurasawa[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
パラメータ推定を目的とした溶質輸送実験にかかるデザインの重要性
○倉澤 智樹[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
本研究では,溶質輸送実験のデザインの要素である輸送距離や計測機器の計測限界に応じた推定パラメータの信頼性を,解析解を用いた計算によって評価した.結果として,流れ方向への分散性のパラメータである縦分散長の推定では,輸送距離や計測機器の測定限界とともに,相対誤差が増加する傾向にあった.一方で,実流速は溶質輸送実験のデザインに関わらず,真値どおり推定されることがわかった.
Keyword: 溶質輸送実験, トランケーション, 解析解GET PDF=21/[4-7].pdf
Continuous time random walk for quantifying anomalous solute transport phenomena
Miki Suzuki[West Japan Railway Company]・Maho Masumoto[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
連続時間ランダムウォークによる異常輸送現象の定量化
鈴木 美妃[JR西日本]・○増本 万穂[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
本研究では,カラム実験と移流分散方程式(ADE),連続時間ランダムウォーク(CTRW)により異常輸送現象を生成し,現象を定量評価した.粗粒媒体では異常輸送現象が発現し,CTRWにて異常輸送の再現とパラメータβの判断指標を示した.CTRWはβの評価,ADEは流速のべき乗で表される分散係数の非線形則の評価により場の流速依存性を判断でき,原位置トレーサ試験を通じて両者の適用性が実証された.
Keyword: 連続時間ランダムウォーク, 異常輸送現象, カラム実験GET PDF=21/[4-8].pdf
Retention Characteristics of Solute on Heterogeneous Porous Media with a Low Conductivity Area
Yoshitaro Takahashi[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Tomoki Kurasawa[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science Kobe University]
局所的な低透水域を有する不均質地盤の溶質保持特性
○高橋 仁太郎[神戸大学大学院]・倉澤 智樹[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
本研究では局所的な低透水域を有する不均質地盤を対象に,一次元カラムを用いて溶質輸送実験を実施し,低透水域の溶質保持特性と場の流速および低透水域の形状の関係を定量評価した.実験の結果より,低透水域の溶質保持特性は移流支配の場では低透水域の流れ方向の長さ,拡散支配の場では低透水域の比表面積に依存することが分かった.
Keyword: 溶質輸送実験, 移流・拡散, カラム実験GET PDF=21/[4-9].pdf
Estimation of groundwater level by particle filter in Nakabaru, Miyakozima
YAONO Reina[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Gen[Sanyu Consultants Inc.]・FUJISAWA Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
粒子フィルタによる宮古島仲原流域の地下水位挙動推定
○八尾野 玲奈[京都大学大学院]・村上 玄[三祐コンサルタンツ(株)]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
本研究では,データ同化手法の一つである粒子フィルタを準3次元地下水解析に適用することで重要パラメータである透水係数を推定し,現在地下ダムが建設中である宮古島仲原流域における地下水位の再現性向上を目指した.結果として,再現性の高い地下水位挙動結果が得られた一方で,透水係数の重み分布では明瞭なピークが認められなかった.この主な原因としては,粒子フィルタにおいて用意した粒子数の不足が考えられる.
Keyword: 土構造物の解析, 逆解析, GET PDF=21/[4-11].pdf
発表番号 [4-13(R)]
A study on the mechanism of sliding failure of small earth dam caused by the heavy rain event of August 2019
Tetsuo FUJIMOTO[Osaka Institute of Technology]・Atsushi KOYAMA[University of Miyazaki]・Iori HAYASHIBE[Osaka Institute of Technology]・Takumi YOKOO[Osaka Institute of Technology]・Daisuke SUETSUGU[University of Miyazaki]
2019年8月豪雨によるため池堤体のすべり破壊の発生メカニズムに関する一考察
○藤本 哲生[大阪工業大学]・神山 惇[宮崎大学]・林部 伊織[大阪工業大学]・横尾 匠[大阪工業大学]・末次 大輔[宮崎大学]
本研究では2019年8月豪雨によるため池堤体下流面のすべり破壊の発生メカニズムを明らかにするために,貯水位変動と降雨浸透を考慮した浸透流解析により堤内浸潤線を推定し,すべり破壊に対する安全率の経時変化を調べた.その結果,堤体下流面のすべり破壊は堤体表面からの降雨浸透の影響によって堤内浸潤線が上昇したために発生したことを明らかにした.
Keyword: ため池, 浸透流解析, すべり安定解析GET PDF=21/[4-13(R)].pdf
Effect of damping parameter of equivalent linear analysis on embankment’s response behaviors
Hayashida Yoichi[National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]・Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masukawa Susumu[National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]・Tagashira Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
等価線形化法により算定される堤体応答特性に及ぼす減衰定数の影響
○林田 洋一[農業・食品産業技術総合研究機構]・向後 雄二[東京農工大学]・増川 晋[農業・食品産業技術総合研究機構]・田頭 秀和[農業・食品産業技術総合研究機構]
近年頻発する大規模地震に対する社会的関心の高まりを受け,既設ダムの耐震性能照査が実施されている。本研究では、耐震性能照査の高度化および堤体の地震応答メカニズムの解明の一助として、数値解析(等価線形化法)で用いられる減衰定数が堤体の応答特性に及ぼす影響を比較検証した。その結果、減衰定数を過少に評価した場合、天端での応答加速度が入力加速度の増加に伴い十分に低下せず、高い値で収束する可能性が示唆された。
Keyword: フィルダム, 等価線形化法, 減衰定数GET PDF=21/[4-14].pdf
Control of time-integration properties of velocity-based Space-Time FEM for dynamic response analysis of elastoplastic materials
Kazunori FUJISAWA[Kyoto University]・Shuto SASAKAWA[Kansai Electric Power]・Akira MURAKAMI[Kyoto University]
速度型Space-Time 有限要素法における時間積分性能の制御と弾塑性動的応答解析
○藤澤 和謙[京都大学]・笹川 秀徒[関西電力(株)]・村上 章[京都大学]
農業水利施設の地震応答解析において,時間積分法は重要な役割を果たす.Space-Time有限要素法は,空間及び時間方向に有限要素法を用いる手法であり,無条件安定かつ高精度な時間積分法となる.しかし,スペクトル半径等の減衰特性を制御できない点に応用上の改善点がある.本論では,時間積分特性を制御できるSpace-Time有限要素法を提案し,弾性及び弾塑性材料の動的応答問題を通して提案手法の性能を示す.
Keyword: 動的応答解析, 時間積分, スペクトル半径GET PDF=21/[4-15].pdf
Seismic Response Analysis of Earth Dam with Geostatistical Method and 3-D Measurement
OHASHI Ryota[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NISHIMURA Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・SHIBATA Toshihumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・SHUKU Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
地質統計手法と三次元計測に基づくため池堤体の地震応答解析
○大橋 亮太[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
老朽化したため池への耐震性能照査が急務である.ため池堤体を対象にドローンによる3次元計測を行い,3次元有限要素モデル化を実施した.次に対象地で行ったスウェーデン式サウンディング試験結果に基づいて,堤体内の剛性を内挿補間した.補間法として,地質統計学手法である3次元クリギングを利用した.これらの結果に基づき3次元地震応答解析を実施した.結果,堤体内の加速度集中箇所を,3次元的に同定することができた.
Keyword: 三次元計測, 地質統計手法, 地震応答解析GET PDF=21/[4-16].pdf
発表番号 [4-17]
Numerical simulation of scour around the adjacent irrigation canal when main canal overflows
Tatsunori TOYOTA[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Noriyuki KOBAYASHI[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
幹線水路溢水時における隣接用水路周辺地盤の洗掘シミュレーション
○豊田 辰方[愛媛大学大学院]・小林 範之[愛媛大学大学院]
仙台市東部は平坦な地形をなした水田地帯が広がっているが,令和元年東日本台風(台風第19号)に伴う被害が発生し,幹線水路からの溢水により隣接道路沿いの用水路周辺地盤が洗堀され,用水路が破壊される事例が確認された.本研究では,土石の挙動を解析するDEMと流体を解析できるMPS法をカップリングした2D-DEM-MPS法に簡易侵食モデルを導入し,用水路周辺地盤の洗堀現象をシミュレートした.
Keyword: 侵食, MPS, 混相流GET PDF=21/[4-17].pdf
ESTIMATION OF STRENGTH DISTRIBUTION FOR EARTH-FILL DAM BY DATA ASSIMILATION
Ren YUXIANG[Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Okayama University]・Takayuki SHUKU[Okayama University]
データ同化によるため池堤体強度分布の推定
○Ren YUXIANG[岡山大学]・Shinichi NISHIMURA[岡山大学]・Toshifumi SHIBATA[岡山大学]・Takayuki SHUKU[岡山大学]
ため池等の土構造物の維持や補強においては、地盤調査が必要とされている。従来の物理探査では、ある特定の値を求める逆解析手法が多く用いられるけど、確率分布の形で誤差を評価する方法は稀です。本研究は表面波の到達時間を観測値としてデータ同化の一種であるアンサンブルカルマンフィルタを用いてため池の強度分布を推定する方法を提案している。
Keyword: データ同化, 逆問題, アンサンブルカルマンフィルタGET PDF=21/[4-18].pdf
発表番号 [4-19(R)]
Energy Dissipation Effect of Foundation on Seismic Response Analysis for Earth Dams
TAGASHIRA Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organaization ]・HAYASHIDA Yoichi[National Agriculture and Food Research Organaization ]・KURODA Seiichiro[National Agriculture and Food Research Organaization ]・HONMA Yusuke[National Agriculture and Food Research Organaization ]
アースダムの地震応答解析における基礎地盤の逸散減衰効果
○田頭 秀和[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]
理想化したアースダムを対象にして堤体のみのモデルと基礎地盤を含めたモデルで等価線形化法による地震応答解析を行い,アースダムの地震応答解析における基礎地盤の逸散減衰効果を検証した。採用した堤体材料のせん断剛性が小さく履歴減衰が大きいことの影響を考慮する必要があるが,堤体内の堤軸における最大応答加速度は,堤体部の減衰定数として履歴減衰のみを考慮した場合の両モデル間の差は僅かであった。
Keyword: アースダム、地震応答解析, 逸散減衰, 基礎地盤GET PDF=21/[4-19(R)].pdf
発表番号 [4-21]
Estimate of bearing capacity of wood piles driven into medium to very soft clay
MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata University]・ITO Hiroaki[Niigata Prefectural Government]・ODA Satoshi[Niigata Prefectural Government, Nagaoka Office]
中位から非常に軟らかい粘土地盤における木杭基礎の支持力の算定
○森井 俊廣[新潟大学フェロー]・伊藤 広明[新潟県]・小田 里司[新潟県長岡地域振興局]
木杭基礎の支持力特性を杭の押込み試験に基づき分析し,N値が8以下の中位から非常に軟らかい粘土地盤に適した支持力算定法を提示した。木杭の極限支持力は周面摩擦力と先端支持力の和で与えられる。周面摩擦力は非排水せん断強さで決まるため,これを既往の一軸圧縮試験に基づきN値から求めるようにした。先端支持力は,極限支持力に占める割合が小さいため,道路橋示方書や塑性解析などいずれの算定式でも大きな差は生じない。
Keyword: 木杭基礎、支持力算定式, 極限支持力、非排水せん断強度, N値、杭の押込み試験GET PDF=21/[4-21].pdf
Stabilization of Embankment for Reservoir Using Slope Protection
MAEDA Masahiro[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・MURAKAMI Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・FUJISAWA Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
法面保護工を利用したため池堤体の安定化
○前田 真宏[内外エンジニアリング(株)]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
全国に数多く存在するため池の地震時の堤体安定化は喫緊の課題である.本報告ではため池に波浪による侵食防止の目的で設置され,通常は安定計算に考慮されない法面保護工に着目し,法面保護工を利用した堤体安定化のための保護工材料と敷設方法を検討した.結果として,一体成型型の法面保護工の上下端部を土中に固定することで堤体安定化に効果があることを遠心模型実験により確認し、そのメカニズムを定式化することができた。
Keyword: ため池、法面保護工, 堤体安定, 布製型枠GET PDF=21/[4-24].pdf
発表番号 [4-26]
Habitat evaluation of the dark chub in a small spring-fed river using four different data-driven models
Taichi Jibiki[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
データ駆動解析手法を用いた湧水小河川におけるカワムツの生息環境評価
○地引 汰一[東京農工大学]・福田 信二[東京農工大学大学院]
近年, 生態系に配慮した水辺空間の整備が求められている. そのためには,水辺の生態系保全機能の把握及び環境改変が生態系に及ぼす影響の事前予測が重要であり, その評価ツールとして生息場モデルが有効である. そこで, 複数の生息場モデルを用いてカワムツの生息環境を評価し, 各モデルの特性を比較した. その結果, 精度の面で機械学習が統計的手法より優れており, 機械学習でも統計的手法と同様の解釈が可能であることを示した.
Keyword: 生態系、生物多様性, 水環境、環境保全, 環境影響評価GET PDF=21/[4-26].pdf
Image-based species identification of waterfowl using a convolutional neural network
NISHIMURA Takuma[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
畳み込みニューラルネットワークを用いた画像解析による水鳥の種判別
○西村 拓真[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
本研究では,府中市の河川や農耕地などに生息する水鳥を対象とし,画像解析技術によって精度よく種同定可能なモデルの開発と適用可能性の検討を目的とする.具体的には,デジタルカメラで撮影した水鳥の静止カラー画像と深層学習に基づく鳥類種判別モデルを構築した.解析の結果,学習回数の増加に伴ってモデルの精度が向上した他,画像サイズや最適化関数といった手法の違いがモデルの精度に影響することが明らかになった.
Keyword: 機械学習、AI, 画像解析、生態系, 生物多様性GET PDF=21/[4-28].pdf
Consideration for river environment evaluation method using the physical property of the Channel unit scale
Shotaro Kikuta[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University ]・Kazuya Watanabe[Faculty of Agriculture, Yamagata University]
ユニットスケールの物理特性を用いた河川環境評価手法の検討
○菊田 将太郎[山形大学大学院]・渡邉 一哉[山形大学]
広域を対象とする河川環境評価において、評価要素となる微生息場は時空間の変動性が極めて高いことが知られている。本研究では、微生息場より安定性の高い空間であるユニットに着目し、特定の物理条件を満たすとサクラマスに利用される傾向が高くなることを明らかにした。さらに、UAVを用いた調査により、必要情報を取得しながら短時間での調査が可能であることを明らかにした。
Keyword: 河川環境評価, ユニットスケール, 機械学習GET PDF=21/[4-31(P)].pdf
発表番号 [4-32(P)]
Evaluation of fish habitat after installation of pile groups in a straight section of a small river in a mountainous area
Wataru Kakino[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Kawashima Sae[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Nagamitsu Maie[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Taruya Hiroyuki[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
中山間地域の小河川直線区間における杭群設置後の魚類の生息環境評価
○柿野 亘[北里大学]・川島 沙恵[北里大学]・眞家 永光[北里大学]・樽屋 啓之[北里大学]
中山間地域における管理放棄された小河川(渓流)での魚類の生息環境向上させるための方策に資する野外実験を行った。すなわち,杭群を渓流の左右岸に交互に千鳥に配置し,流れの形態やこれに伴う水深分布の変化,魚類等水生生物の生息状況の変化を調査し,設置した杭群の水制効果によって浅瀬と深みの境界が明確になったとともに,サクラマスが定着するなど生息分布に寄与した可能性がうかがわれた。
Keyword: 中山間地域, 渓流, 魚類GET PDF=21/[4-32(P)].pdf
発表番号 [4-33(R)]
Understanding the habitat distribution of the Lefua echigonia using Environmental DNA in the Kitakami River basin, Iwate Prefecture
SUZUKI Masaki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・ISHIKAWA Kazuki[]・OYAMADA Moemi[]・TSUJI Morio[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
岩手県北上川流域における環境DNAを用いたホトケドジョウの生息分布把握
○鈴木 正貴[岩手県立大学]・石川 一希[元岩手県立大学]・小山田 萌実[元岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]
岩手県北上川流域の小河川で初めて生息確認されたホトケドジョウについて、生息分布把握のために環境DNAの手法と実採捕を併用した調査を行った。その結果、1)他地点における本種の生息および再生産の確認と、2)環境DNAの手法による多数の個体が生息する地点の発見、および3)生息環境要素の一つとして倒流木が重要という知見を得た。一方で、周辺環境の悪化に伴い、現存の個体群は縮小過程にある可能性が示唆された。
Keyword: ドジョウ科, 絶滅危惧種, 淡水魚GET PDF=21/[4-33(R)].pdf
Analysis of the flow conditions in the portable fishway focusing on the swimming speed of paddy fish
Kobayashi K.[National Institute of Technology, Kagawa College, Advanced Course]・Takahashi N.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tagawa T.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Yanagawa R.[National Institute of Technology, Kagawa College]・Takemura T.[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakata K.[Graduate School of Enviromental and Life Science, Okayama University]
水田域魚類の遊泳速度に着目した可搬魚道内流況の分析
○小林 圭[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・竹村 武士[農村工学研究部門]・中田 和義[岡山大学]
水生動物の遡上実績がある可搬魚道を水田域魚類の遊泳速度の観点から評価し, 課題の抽出を行った. その結果, 流量Q=3.7 L/s, 魚道設置角θ=7°の条件では移動経路部,プール部ともに遡上に適した流れであることが示唆された. 一方でθ=15°の条件では移動経路部,プール部ともに,一部に遡上困難な流れが発生することが示唆され, 水田域魚類の遊泳速度と同等程度の流速に低減させる構造改良が必要であると考えられた.
Keyword: 遊泳速度, 魚道, 生態系保全GET PDF=21/[4-34].pdf
発表番号 [4-35]
Exercise Stress of Field Gudgeon Given Near Ucrit Viewed from Oxygen Consumption
TAKEMURA T.[NARO]・KOBAYASHI K.[NIT, Kagawa College, Advanced Course]・TAKAHASHI N.[NIT, Kagawa College]・MINETA T.[NARO]・HAMADA K.[NARO]
酸素消費からみた遊泳に伴う運動負荷の評価−Ucrit近傍速度付与時のタモロコを例に−
○竹村 武士[農村工学研究部門]・小林 圭[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・霤帖々治[農村工学研究部門]
タモロコを対象に臨界遊泳速度と一定速度迄増速する2種の実験で酸素消費を測った.実験は馴致,増速,事後過程で構成し,増速から事後の負荷を評価した.臨界遊泳速度は平均4.1BL/s,標準偏差1.0BL/sの正規分布に類似した.前者と速度3.2BL/s迄の実験では事後に斃死を生じたほか基礎代謝比2倍超の増大があった.速度2.4BL/s迄の実験では斃死も無く比は最大1.7倍に留まり事後速やかに低下した.
Keyword: 臨界遊泳速度, 酸素消費量, タモロコGET PDF=21/[4-35].pdf
発表番号 [4-41(P)]
Examination of the Physical Control of Four Submerged Plants, Hydrocharitaceae spp.
NAKAINE Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KISHI Masaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]
用排水路に過繁茂するトチカガミ科4草種の物理的防除法の検討
○中稲 涼[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・岸 正規[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]
岡山県浦安地区におけるトチカガミ科4草種の過繁茂被害を防ぐため、現存量削減を目的にキレモ定着初期と群状の植物体に対して遮光実験を実施した。光合成有効放射量が8〜50(?mol/m?/s)の遮光条件下でいずれの実験でも生育抑制効果を確認した。実験開始時からの乾物増加率を比較すると、遮光区は群状実験の方が増加率は低く、無遮光区の増加率を考慮するとオオカナダモ、特にコカナダモで生育抑制効果が著しかった。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 沈水植物GET PDF=21/[4-41(P)].pdf
発表番号 [4-42(R)]
The actual situation of Kaibori fishing in Tochigi pref.
Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
栃木県におけるカイボリ漁の実態
○守山 拓弥[宇都宮大学]
鬼頭(1996)は二次的自然では,そこに生息する生物を保全する際に人との関係を捉える必要があると指摘し,加藤ら(1998)は魚類の減少や生活様式の変化により魚とりが衰退したことを明らかした.特に近年,水抜き調査が各地で実施されており,その手法は魚とりの一つのカイボリ漁に酷似している.本研究では,人と二次的自然に生息する魚類との「新たな関係性」を構築しつつある例としてカイボリ漁を調べる.
Keyword: カイボリ漁, アンケート, 多面組織GET PDF=21/[4-42(R)].pdf
発表番号 [4-43]
Elucidation of Touhoku Salamander’s life history uing the area around the paddy field
Aoyama Mitsuki[Graduate School Utsunomiya University ]・Moriyama Takumi[Utsunomiya University Agriculture]
水田水域を利用するトウホクサンショウウオ(Hynobius Iichenatus)の生活史の解明
○青山 光生[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]
近年、土地改良法の改正により農業農村の発展と農村生態系保全の両立を目指し、水田水域周辺の生き物の生態的知見の収集が求められている。しかし水田水域を利用する小型サンショウウオ類の生態的知見は少数である。そこで本研究では圃場整備への脆弱性が指摘されるトウホクサンショウウオを対象種とし、繁殖期では好適な産卵環境の把握、非繁殖期では利用環境や行動圏を解明し、トウホクサンショウウオの生活史の解明を行う。
Keyword: 小型サンショウウオ類, PITタグ, エラストマータグGET PDF=21/[4-43].pdf
発表番号 [4-46]
Development of freshwater fish detection drone for agricultural channels
Natsuki YOSHIKAWA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Nobuhisa UMEKI[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Yutaka KAIZU[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshitaka MOTONAGA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Kosuke HOMMA[Graduate school of science and technology,Niigata University]・Susumu MIYAZU[Graduate school of science and technology,Niigata University]
農業用水路を対象とした淡水魚探査ドローンの開発
○吉川 夏樹[新潟大学大学院]・梅木 信尚[新潟大学大学院]・海津 裕[東京大学]・元永 佳孝[新潟大学大学院]・本間 航介[新潟大学大学院]・宮津 進[新潟大学大学院]
広域の水路ネットワークに生息する淡水魚を網羅的かつ非破壊的に環境への影響を最小限に留め評価する調査手法として,自律航行型淡水魚探査装置(水上版ドローン)の開発を行ってきた.本発表では,超音波エコーを搭載する自律航行ボートの開発および自律航行の精度検証を行うとともに,Cascade分類器を用いた画像解析によって超音波エコー画像から魚類を定量する手法について報告する.
Keyword: ドローン, 淡水魚, Cascade分類器GET PDF=21/[4-46].pdf
発表番号 [4-50(P)]
Evaluation of ecosystem conservation function provided by reservoirs
Mirei YANAGIHARA[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Keigo NODA[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Yoshiyasu TSUJIOKA[Graduate School of Engineering, Nagoya University]・Shinichiro NAKAMURA[Graduate School of Engineering, Nagoya University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yukinaga NISHIHARA[Advanced Research Center for Human Sciences, Waseda University]・Satoshi WATANABE[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
ため池群の生態系保全機能評価手法の開発
○柳原 未伶[岐阜大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・辻岡 義康[名古屋大学大学院]・中村 晋一郎[名古屋大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・西原 是良[早稲田大学人間総合研究センター]・渡部 哲史[京都大学防災研究所]
今後ため池の維持管理方針の選定に向けて,防災や利水機能とともに環境保全の視点を加えた価値評価が望まれる.ため池の周辺環境との連続性やため池群の密集は,ため池を利用する種の生物多様性に影響を与える要因と考えられる.そこで,これらを考慮し広域的な地域に適用可能な評価手法を開発するために,GISベースのInVESTモデルを応用し,ため池の生態系保全機能の評価手法の提案と指標化を検討した.
Keyword: ため池, 生態系, 空間評価・GISGET PDF=21/[4-50(P)].pdf
Experimental study on carbonation of concrete repaired with inorganic surface coating
KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
無機系表面被覆されたコンクリートの中性化に関する実験的検討
○川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
農業水利施設の補修材料において,中性化抑止性能は要求性能の一つであり,一定の性能が確保されている.一方で,補修後の農業水利コンクリートに対しての十分な知見はない.そこで,無機系表面被覆工法を施工したコンクリートの促進中性化試験を行った.その結果,補修後もコンクリートの中性化が生じる可能性があること,ただしその中性化速度は無被覆に対して小さいこと,がわかった.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 促進中性化, 中性化率GET PDF=21/[5-3].pdf
Evaluation of Surface Modification of Mortar with Silicate-based Surface Penetrant by Portable Sandblasting System
KANAMORI Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・MORI Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]
可搬式サンドブラストによるけい酸塩系表面含浸材の改質評価の可能性
○金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
表面含浸材を適用に際して,施工後の完了検査や定期的なモニタリングを行うことは重要である.本研究では,けい酸塩系含浸材の改質効果に関して,JISモルタル及びポリマーセメントモルタルを対象に,原位置でも実施可能な可搬式サンドブラストを用いた試験にて評価できるかを検証した.その結果,含浸材を左官面に適用した場合において,表層部の改質効果を評価できることが確認された.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表層品質, サンドブラストGET PDF=21/[5-4].pdf
発表番号 [5-6]
Evaluation of Mechanical Characteristics of Resin - Concrete Composite in Split Stress Field by AE Energy Parameter
Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Science, Kitasato University]
AEエネルギ指標による割裂応力場の樹脂-コンクリート複合材の耐力評価
○鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]
本報では樹脂‐コンクリート複合材を対象にAE指標による材質評価を試み,損傷蓄積が進行した既存施設や補修工を施した施設の調査診断へのAE法の有用性を考察する。
Keyword: 補修工、画像診断, 樹脂-コンクリート複合材、割裂応力場, AEGET PDF=21/[5-6].pdf
Effect of surface preparation on durability of organic paints coated on steel sheet-pile in agricultural canals
Kazumi MAEDA[MAFF Hokuriku Land Improvement Engineering Office]・Isamu SAKANE[MAFF Hokuriku Land Improvement Engineering Office]・Toshihiro MORII[Institute of Science and Technology,Niigata University]
鋼矢板水路の補修に用いられる有機系被覆工法の耐久性に及ぼす素地調整程度の影響
○前田 和美[北陸農政局土地改良技術事務所]・坂根 勇[北陸農政局土地改良技術事務所]・森井 俊廣[新潟大学フェロー]
鋼矢板水路の補修で有機系被覆工を用いる場合、素地調整が重要であり、1種ケレンが望ましいとされているが、現場条件、母材の状態などから2種ケレンの採用を考慮すべきケースも多い。そこで、2種類の素地調整と4種類の塗装仕様にて耐腐食性と付着性に及ぼす影響を、室内試験のサイクル腐食性試験、付着強度試験を実施、分析を行った結果、素地調整の程度の違いは耐腐食性及び付着性に影響しないことが示唆された。
Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 有機系被覆工法、耐久性, サイクル腐食試験GET PDF=21/[5-9].pdf
発表番号 [5-11(R)]
Aged deterioration survey of repair waterways by FRPM panel lining method
Betto Yoshinori[Kurimoto, Ltd]・Hazama Masaya[Kurimoto, Ltd]・Shimizu Kunihiro[Sanko Techno Co.,LTD.]・Ito Tsutomu[Docon Co., Ltd.]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,]
FRPM板ライニング工法による補修後の経年劣化調査
○別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ株式会社]・伊藤 勉[株式会社ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
農業用排水路の老朽化にともない施設の長寿命化を図るために様々な工法開発がなされている。FRPM板ライニング工法は軽量なFRPM板を水路躯体に取付け、表面状態を改善する工法として広く採用されている。パネル工法の耐用年数は40年とされているが、補修水路の長期特性について調査した例は少ない。そこで今回、施工から長期年数が経過した水路の目視観察を行うとともに、回収した補修材料の物性について評価した。
Keyword: 開水路、補修工法, アンカー固定方式パネル工法、繊維強化プラスチック複合板, 寒冷地GET PDF=21/[5-11(R)].pdf
Examples of Approach and Work for Abolished Reservoir of some Prefectures
MORI Hiroshi[Hirosaki University]・ICHINOHE Emi[Hirosaki University ]
各県の廃止ため池に関する取組みと工法例
森 洋[弘前大学]・○一戸 栄美[弘前大学]
調査を行った11県・26箇所の廃止ため池における廃止工法は、主に開削工法、暗渠(埋設管)工法、埋立工法の3種類であり、開削工法が18箇所と最も多かった。ため池の廃止時での開削工法では土砂処理が、埋立工法では排水処理が、暗渠(埋設管)工法では流木処理が課題であり、廃止後も引続き維持管理が必要となる。特に、暗渠(埋設管)工法では、砂防工事でよく見られる流木補足工の設置例も見られた。
Keyword: ため池, 廃止工法, 各県GET PDF=21/[5-12].pdf
Evaluation of Vibration Conditions in Agricultural Pomp by ISO Standard
Hideki OKAMOTO[Niigata Prefectural Federation of Land Imporovement Association]・Kensuke HOSHINO[Niigata Prefectural Federation of Land Imporovement Association]・Takanori MIZUSHIMA[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Kazuo KOBAYASHI[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Taiki HAGIWARA[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture Niigata University]
ISO基準による農業用ポンプの振動評価の取組
○岡本 英樹[新潟県土地改良事業団体連合会]・星野 健介[新潟県土地改良事業団体連合会]・水島 孝典[新潟県]・小林 和夫[新潟県]・萩原 大生[寒地土木研究所]・鈴木 哲也[新潟大学]
新潟県は、北海道に次ぐ全国2位の農業水利施設を保有しています。しかし、今日まで数多くの農業水利施設が建設されている一方、近年標準耐用年数を迎える施設が増加しており、その計画的な補修更新が必要となっています。2017年度から2020年度までの4か年に実施した50施設の既設ポンプ設備の振動計測を試み、既存施設の状態と非破壊検査技術の有用性について考察した。
Keyword: 施設機械, 管理, 工法・施工GET PDF=21/[5-14].pdf
Maintain actual and situation and Management's needs of agricultural pump
Kazuo KOBAYASHI[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Takanori MIZUSHIMA[Department of Agricultural Niigata Prefecture]・Hideki OKAMOTO[Niigata Prefectural Federation of Land Improvement Association]・Kensuke HOSHINO[Niigata Prefectural Federation of Land Improvement Association]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
農業用ポンプの維持管理実態と管理者ニーズ
○小林 和夫[新潟県]・水島 孝典[新潟県]・岡本 英樹[新潟県土地改良事業団体連合会]・星野 健介[新潟県土地改良事業団体連合会]・鈴木 哲也[新潟大学]
新潟県内でポンプ設備を管理する土地改良区にアンケート調査を実施するとともに、特定の土地改良区についてさらに聞き取り調査による実態把握を試みた結果、管理施設が複数あることや維持管理費用の面から計画的に整備補修が実施できず、土地改良区職員の技術力や施設規模,施設数など複数の要因を考慮して維持管理が実践されており,今後,補助事業を含めた議論の必要性が確認された。
Keyword: 農業用ポンプ設備, アンケート調査, 維持管理実態GET PDF=21/[5-15].pdf
Report on the application results of the channel wall loading method for reinforced concrete flumes in a buried environment
Hidetoshi Kaneko[Technical Research Institute, Sanko-techno, Ltd]・Ryosuke Tsukuda[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Mitsunobu Huzimoto[Quality Assurance Dept, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd.]・Masaya Hazama[Engineering Development Depertment, Plastic Products Division, Kurimoto, Ltd. ]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
水路壁載荷法による供用中の鉄筋コンクリートフリュームに対する耐力評価
○金子 英敏[サンコーテクノ(株)技術研究所]・佃 亮介[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
水路壁載荷法とは、現在開発中のコンクリート開水路の構造安全性を評価する手法である。これまで著者らは、水路壁載荷法に関する室内及び実現場での試験を実施し、開水路の異常個所を特定する方法を検討してきた。今回、実現場で供用されている鉄筋コンクリートフリュームを対象とした試験を実施し、更なるデータの取得を行ったのでこれついて報告する。
Keyword: 開水路診断手法, コンクリート二次製品, 維持管理GET PDF=21/[5-16].pdf
A new seismic countermeasure for sluice gate structure with using cables
Shigenaka Ayumi[Water Resouces Engineering Deparment]・Yoshihisa Yasushi[Water Resouces Engineering Deparment]・Hara Takashi[Dept.of Civil Design and Engineering, University of Toyama]・Tatta Naoki[Dept.of Civil Design and Engineering, University of Toyama]
ケーブル制震工法の開発(その2)
○重中 亜由美[水資源機構総合技術センター]・吉久 寧[水資源機構総合技術センター]・原 隆史[富山県立大学]・竜田 尚希[富山県立大学]
ケーブル制震工法の開発(その2)開水路の途中に設置している水門施設のようなトップヘビーな構造物を対象に、従来の耐震対策にはないケーブル制震工法の開発を検討している。本報文は、その一環として水資源機構が管理する調節堰をモデルとして行った実証試験から、既設構造物の安全性の確認状況と実証試験から得られたデータを元に行った解析による効果検証について、昨年の第69回大会講演会に引き続き報告するものである。
Keyword: 施工・工法, 耐震, GET PDF=21/[5-17].pdf
Effect on Frost Resistance in Dam Body Behavior of Touri Dam in Winter
OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
刀利ダムの冬期における堤体挙動が耐凍害性に及ぼす影響
○緒方 英彦[鳥取大学]
アーチ式ダムである刀利ダムは,凍害によるコンクートの劣化が懸念される地に建造されている。そのため,刀利ダムの保全管理対策を定めるためには,堤体における凍害劣化の現状の把握と将来予測を行う必要がある。本報では,刀利ダムにおける気温および貯水池水温をモデル化し,これらを用いた二次元有限要素法温度応力解析を行い,気象環境が堤体挙動に及ぼす影響,刀利ダム堤体の耐凍害性について考察を加えた。
Keyword: アーチ式ダム、温度応力解析, 凍害劣化、気温モデル, 水温モデルGET PDF=21/[5-18].pdf
Engineering properties on improved soils mixed with Cellulose Nanofibers in bamboo
Mizuki HIRA[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Chika FUKUMOTO[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
竹セルロースナノファイバーを混合した改良土の工学的特性
○平 瑞樹[鹿児島大学]・福元 千賀[鹿児島大学]
南九州に広く分布するシラスは、水に対して脆弱なため豪雨により法面崩壊が発生し、被害は甚大となる。一方、鹿児島県は全国有数の竹の産地で、竹林の未整備地区が増加し、間伐された竹は使用されることなく処分されている。竹の需要拡大や高付加価値化による活用を推進することが重要である。本報では、圃場の法面の侵食を抑制するために、竹セルロースナノファイバーを活用した法面被覆混合土の理工学的特性について検討した。
Keyword: 竹CNF, 改良土, 法面保護GET PDF=21/[5-21].pdf
Formulation of one-dimensional contact problem by velocity-based Space-Time FEM
TSUKIYAMA Hideaki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TOMOBE Haruka[School of Environment and Society, Tokyo institute of Technology]・FUZISAWA Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
速度型Space-Time有限要素法を用いた一次元接触問題の定式化
○築山 秀明[京都大学大学院]・友部 遼[東京工業大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
従来の速度型Space-Time有限要素法(v-ST/FEM)を用いた地震応答解析は、ゾーン間や堤体と付帯構造物のせん断、剥離を表現て?きなかった。異種材料の接触面は脆弱部となり得ることから、地震応答解析においては、接触面の力学挙動特性を再現て?きることが望ましい。v-ST/FEMを用いた地震応答解析に接触解析を導入することを目的とし、一次元接触問題を対象にv-ST/FEMによる定式化を行った。
Keyword: 有限要素法, 接触問題, GET PDF=21/[5-22].pdf
Lateral Loading Tests on Pipe Bends Buried in Existing Open Channel
Taishi NAGATANI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko OHTA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
既設開水路内に敷設された圧力管路屈曲部における水平載荷実験
本研究では,開水路への転落事故の防止,管路化への要望の高まりを背景として,既設開水路内に管路を設置する工法に着目した.当工法の屈曲部の合理的設計にむけ,開水路内に設置された管を模擬した水平載荷実験を実施した.実験条件として,開水路模型の劣化および管との距離を変化させた.結果より,開水路側壁が健全な場合,スラスト力に対する反力壁として働き,管と側壁の距離が近いほど管の抵抗力は増大することがわかった.
Keyword: 開水路, スラスト力, 水平載荷実験GET PDF=21/[5-26].pdf
発表番号 [5-28]
Effect of iteration applied internal loading method for buried VU pipe on data analysis
NISHIGUCHI Masaya[Graduate School of Sustainability Science , Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]
埋設VU管に対する内面載荷法の繰返し適用が取得データの分析に及ぼす影響
○西口 雅也[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・緒方 英彦[鳥取大学]
本研究では,模型地盤内VU管に対して内面載荷法を繰返し適用し,取得データの分析に生じる変化について考察した.その結果,1回目の測定後に変形が大きく残留しており,2回目以降の残留変形は減少していたため,1回目の測定で管体及び周辺地盤の形状が変化し,2回目以降の測定では弾性体に近い挙動を示すことが示唆された.よって,1回目からは変形係数の評価,2回目以降からは管の弾性係数の評価の可能性が考えられた.
Keyword: 内面載荷法, とう性管, 地盤GET PDF=21/[5-28].pdf
Behavior of buried VU pipe applying internal loading method for vertical and horizontal directions
OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・NISHIGUCHI Masaya[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ISHII Masayuki[Academic Assembly, Shimane University]
鉛直・水平方向へ内面載荷法を適用した埋設VU管の変形挙動
○大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]・西口 雅也[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
本研究では異なる大きさの外圧を載荷した模型地盤内のVU管に対して内面載荷法を鉛直・水平方向に適用し,その変形挙動を考察した.その結果,模型地盤内のVU管の荷重−変形量の傾きは,内面載荷方向に関わらず,外圧によって地盤内の土圧が大きくなるとともに増大した.模型地盤内のVU管には,外圧を載荷した際に鉛直・水平方向で同等の地盤反力係数となるため,鉛直載荷時と水平載荷時の取得データが同等の値を示した.
Keyword: VU管、土圧, せん断変形、荷重−変形量の関係, 内面載荷法GET PDF=21/[5-29].pdf
発表番号 [5-30]
The Application of pipe joint bending angle measurement technology using a spirit level
KOIZUMI kazuhiro[Dia Consultants Company]・NAGANO Kenji[Dia Consultants Company]・SUZUKI Nami[Dia Consultants Company]
水準器を用いた管の継手曲げ角度測定技術の応用
○小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]・鈴木 夏実[(株)ダイヤコンサルタント関東支社]
筆者らは,水準器を用いてPC管の継手曲げ角度を簡易に測定する手法を提案してきた。本調査手法は,デジタル水準器を用いて簡易に高精度で管体の傾きを測定できる特長がある。本講演では,道路盛土下に布設されている横断排水管の変状調査において,現地踏査時にデジタル水準器による管体の傾き測定を適用し,本調査の立案に活用できた事例について報告する。
Keyword: 二次製品、コンクリート管, 管理、非破壊調査, 機能診断GET PDF=21/[5-30].pdf
発表番号 [5-32(R)]
Leaving prevention mechanism using FRP pipe bend in a FRPM pipelines
Masakazu Fujimoto[Sekisui Chemical Co., LTD]・Tomohiro Yorino[Sekisui Chemical Co., LTD]・Nozomu Nakamura[Sekisui Chemical Co., LTD]
FRPM管路における離脱防止付きFRP曲管を使ったスラスト対策
○藤本 雅一[積水化学工業(株)]・従野 友裕[積水化学工業(株)]・中村 臨[積水化学工業(株)]
農業用水路のパイプライン化において、管路の屈曲部ではスラスト力を考慮した念入りな検討・対策が求められる。従来のFRPM管路ではスラスト対策としてコンクリートブロックを打設する手法が多く採用されてきたが、今回、施工性に優れた“離脱防止付き曲管”を用いる新たなスラスト対策を開発した。本稿ではその概要と、実際に施工した結果を報告する。
Keyword: 強化プラスチック複合管, パイプライン, スラストGET PDF=21/[5-32(R)].pdf
発表番号 [5-33(R)]
Construction of irrigation canal with annual water flow−Example of diversion channel by using polyethylene pipe−
Hiroshi Honda[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Kazutoshi Katahira[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Tomoo Fukunaga[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Moriyasu Kaneko[Suyama Construction]・Tsukasa Fujita[Suyama Construction]・Hajime Suzuki [Suyama Construction]・Makoto Miyamoto[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]・Satoshi Otsuka[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]
本田 弘司[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・片平 憲利[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・福永 智雄[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・金子 盛康[須山建設(株)]・藤田 司[須山建設(株)]・鈴木 肇[須山建設(株)]・宮本 真[クリモトポリマー(株)]・○大塚 聡[クリモトポリマー(株)]
国営かんがい排水事業「三方原用水二期地区」は静岡県浜松市に位置する3,310haの農業地帯であるが、造成後40年以上が経過しており老朽化が著しいため、用水路(39.2km)の改修と耐震対策を実施している。12〜14号サイホンはHPφ1200の水路であるが、非かんがい期も1週間の内4日間を畑地に送水する必要があるため、1週間の内3日間断水という断続的な状況でも確実に施工できる方法を検討した。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=21/[5-33(R)].pdf
発表番号 [5-36(R)]
Evaluation of long-term performance of cured-in place pipe having wrinkles
Jun Watanabe[KURIMOTO,LTD.,]・Yoshiaki Nishibori[KURIMOTO,LTD.,]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]
現場硬化管に発生するしわ部の長期性能評価
○渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・毛利 栄征[茨城大学]
近年、老朽化した農業用管路を補修及び補強するために、現場硬化管が適用されている。しかし、長期特性は十分に検証されておらず、将来にわたり安全に維持管理するためには、疲労やクリープ特性を把握することが重要である。本研究では、現場硬化管の屈曲部に発生するしわ部について、外圧試験及び外圧繰り返し試験により長期的な安全性を評価した。
Keyword: 現場硬化型更生工法, 更生管, 構造設計GET PDF=21/[5-36(R)].pdf
発表番号 [5-40]
Consideration of desulfurization for methane fermentation process installed in rural sewage plants
YAMAOKA Msaru[University of the Ryukyus]・NAKAMURA Masato[Institute for Rural Engineering,NARO]・ORITATE Fumiko[Institute for Rural Engineering,NARO]
集落排水施設に設置するメタン発酵プロセスの脱硫の検討
○山岡 賢[琉球大学]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]
集落排水施設に導入が検討されているメタン発酵プロセス向けの脱硫方式の検討のため,バイオガス中の硫化水素を除去する脱硫プロセスについてレビューするとともに,脱硫プロセスの中心的な乾式脱硫方式の運転管理について,作業内容や費用について管理業者等に聞き取った。あるメタン発酵施設の実績では,年間支出の約2%が脱硫剤の交換費用であった.脱硫剤の交換作業の内容は,小規模になると割高となることが懸念された。
Keyword: 集落排水, メタン発酵, 脱硫GET PDF=21/[5-40].pdf
発表番号 [5-51(P)]
Dynamics of radioactive cesium in the forest, Minamisouma
Tomohiro Shibasaki[Kanagawa Prefectural Government]・Toru Nakajima[Tokyo University of Agriculture]
南相馬市の森林における放射線セシウムの動態
芝崎 朋博[神奈川県]・○中島 亨[東京農業大学]
除染が行われていない福島県南相馬市原町区大谷の森林地帯の一部を対象として空間放射線量の動態を調査した。調査地内で歩行サーベイ(地上1m)の空間線量率の測定と、飛行するUAV(ドローン)に放射線測定モジュールを取り付け、未除染の森林地帯の一部でUAVが安全に飛行できるように、調査対象地で離陸地から高度50mまで上昇させてから空間線量率の測定を行い、換算式より地上1mの空間線量率を導き出した。
Keyword: UAV、空間線量率, 放射性セシウム、除染/未除染, 森林GET PDF=21/[5-51(P)].pdf
発表番号 [5-53(P)]
Year-round changes in soil moisture, EC, and soil temperature in an apple orchard of gravelly brown forest soil
Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
礫質褐色森林土のリンゴ園地における土壌水分・EC・地温の周年変化の特徴
○遠藤 明[弘前大学]
本研究の目的は,2016〜2020年における積雪寒冷地の礫質褐色森林土のリンゴ園において,非生育期間中を含めた土壌水分・EC・地温の挙動について,リンゴ樹の根が最深まで分布する土層を対象に把握することで,リンゴ園土壌の物質・エネルギー輸送現象を理解することにある.このため,調査対象リンゴ園の土壌環境の周年変化の特徴について,圃場観測システムによる観測に基づいた土壌水分解析の手法を用いて検討した.
Keyword: リンゴ園地、礫質褐色森林土, 圃場観測システム(FMS)、土壌水分, 電気伝導率、地温GET PDF=21/[5-53(P)].pdf
発表番号 [5-58]
Study on Local Production for Local Consumption of Renewable Energy
再生可能エネルギーの地産地消に関する考察
今日,再生可能エネルギーの地産地消による地域づくりが推進されているが,明治末期から1919(大正8)年頃にかけても同様の動きがあった。だが,国際的な景気変動によって,地方分散型から大都市重視型に政策が転換され,県内送電は大消費地を持つ大都市送電に変更された。再生可能エネルギーの持続的な地産地消のためには,好不況の景気変動に負けない強い「地消」の在り方としくみづくりを検討する必要があると考える。
Keyword: 再生可能エネルギー、地産地消, 水力発電、第一次発電水力調査, 後藤新平、農村振興GET PDF=21/[5-58].pdf
発表番号 [5-59(P)]
Rediscovering and visualizing the value of ecosystem services in the mountainous regions of Okayama Prefecture
Rei Shoji[Okayama University]・Hiroaki Somura[Okayama University]・Toshitsugu Moroizumi[Okayama University]
岡山県の中山間地域が有する生態系サービスの価値再発見と見える化
○庄司 怜[(株)四電技術コンサルタント]・宗村 広昭[(株)四電技術コンサルタント]・諸泉 利嗣[(株)四電技術コンサルタント]
本研究では、岡山県内の流域を対象に、中山間地域が持つ生態系サービスの価値を見える化し、下流部の経済活動の評価額と比較することで、中山間地域の重要性を再認識することを目的とする。農林地の各機能の評価額は代替法で評価し、地形、地質、気象などの解析は、ArcGISを用いた。評価額により、各水系の生態系サービスの経済的価値は、二十万人から三十万程度の人口の地域の経済的価値に相当することが把握された
Keyword: 生態系サービス, , GET PDF=21/[5-59(P)].pdf
発表番号 [5-60(P)]
Technic of the sustained water quality purification as using fresh water bivalve
NAKASHIMA Yoshitaka [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・ARAKAWA Tomoyuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]
淡水二枚貝による持続的な水質浄化手法の検討
○中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・荒川 智之[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]
二枚貝はろ過摂食で濁度を低下させ,透明度を向上させる効果を有する.児島湖流域において,マツカサガイ及びイシガイを用いて持続的な水質浄化手法を検討した結果,砂を充填した籠内にて二枚貝を飼養する懸垂型が有機物の除去に最も効果を発揮した.籠を設置する水深は120cm未満が二枚貝の飼養に適していると推察され,特にマツカサガイは環境適応能力が高く,長期飼養に向いていると考えられた。
Keyword: 環境保全, 水環境, GET PDF=21/[5-60(P)].pdf
発表番号 [5-61(P)]
Water purification ability of the crushed stone filler granulate
KOKAWA Chisato[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・NAKASHIMA Yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・OKI Yoko[Okayama Prefectural University]
造粒化した砕石副産物フィラーの水質浄化能力の検討
○粉川 知里[岡山大学大学院]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山県立大学]
本研究では、砕石の製造過程において発生する副産物であるフィラー(砕石粉)を造粒加工して、基礎的な水質浄化能力の把握を試みた。実験開始の翌日には、造粒フィラーによって無機態リン濃度及び無機態窒素濃度が低下し、供試水を更新した後も浄化能力は継続した。さらに、供試水のみの対照区では時間の経過とともに藻類が発生したが、造粒フィラーの存在する処理区では藻類発生の抑制が確認された。
Keyword: 環境保全, 水環境, 砕石GET PDF=21/[5-61(P)].pdf
発表番号 [5-64(R)]
Comparison of denitrification rate to concentration of nitrate nitrogen in paddy fields
Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Katsunori ISOBE[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Shingo UEDA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kouji TSUSHIMA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kouki NAKANE[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]
水田における脱窒速度と硝酸態窒素濃度との関係
○長坂 貞郎[日本大学]・磯部 勝孝[日本大学]・上田 眞吾[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]・山嵜 高洋[日本大学]・中根 昂輝[日本大学大学院]
水田からの脱窒量を定量的に把握することを目的として,調査および実験を行った.その結果,田面水の硝酸態窒素濃度が高い方が脱窒速度が大きくなる傾向がみられた.また,イネとの距離による脱窒速度の違いはみられなかった.今後は,水田の窒素収支に占める脱窒の影響の程度を定量的に把握するとともに,水田の水質に影響を与えるその他の要因についても検討する必要がある.
Keyword: 水環境, 水田灌漑, 水質GET PDF=21/[5-64(R)].pdf
The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agriculture management(No.2)
Takashi Nobuoka[Tokyo Electric Power Service Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Tokyo University]・Hiroki Chinda[Sensyst Corporation]
農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討(その2)
○信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[東京大学]・珍田 寛貴[(株)センシスト]
近年,大量のデータを機械学習する人工知能が多くの分野に適用されており,様々な画像解析サービスが提供されている.筆者らは,りんご果樹園の画像を取得してAIを利用した画像解析を行い,作況や作柄を定量的でリアルタイムに評価して農業経営の効率化に寄与する手法の開発に取り組んでいる.本論文では,茨城大学試験農園に画像システム一式を設置してリモートで自動的に画像を取得し,その画像を解析した成果を報告する.
Keyword: 農業効率化、画像解析, 作況評価、ニューラルネットワーク, 機械学習GET PDF=21/[6-1].pdf
Monitoring of Crop Plant Height Based on DSM Data by Small-Sized UAV−Comparison of Two Kinds of Height Estimating Method−
Ke ZHANG[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture, Tokyo, Japan]・Hiromu OKAZAWA[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Yuri YAMAZAKI[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Osamu TSUJI[Co., Ltd. Zukosha]
小型UAV空撮画像によるDSMデータを用いた作物の草高推定−二種類の推定手法の比較−
○張 可[東京農業大学大学院]・岡澤 宏[東京農業大学]・山崎 由理[東京農業大学]・辻 修[(株)ズコーシャ]
UAV空撮画像を用いた作物高の推定は,調査時DSMから裸地DSMを差分する方法が実用されてきたが、実際の現場では裸地DSMを取得できない場合が多い.本研究は差分DSMによる草高の推定方法と裸地DSMを使用しない推定方法との測定精度を比較した.その結果,一回の空撮で取得したDSMのみを使用しても草高を正確に推定することができた.植付が始まった後からでも,随時に草高を推定できる可能性を示唆した.
Keyword: UAV, DSM, 作物高GET PDF=21/[6-4].pdf
Reliability of Sonar Mapping Measurement in Reservoirs and its Application to Dam Sedimentation Surveys
NAGATA Jitsuya[Chuo Kaihatsu Cooporation]
“ソナーマッピング”の測深精度とダム堆砂状況調査への適用
魚群探知機を利用した水底地形調査手法―ソナーマッピング−によるダム貯水池内での計測記録を,同ダム空虚時実施のUAV写真測量成果と,ほぼ平坦な面において比較したところ,水底標高の計測差は32僂世辰拭ゲ畴度実施のナローマルチビーム測深ではこれが26cmだった.ソナーマッピング計測精度はナローマルチビーム測深とほぼ同様で,貯水池内土砂堆砂状況を把握するツールとして有効である.
Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, GET PDF=21/[6-5].pdf
Improvement of accumulation technique on agricultural engineering
農業土木の積算技術の向上
農業土木における設計、積算、施工のうち、積算を各工法・施工と密接な関係のある積算技術として再認識を行う。そのために、農業土木カリキュラムとして技術者養成に必要な教育手法の1つと考えていく。具体的には、昨今の会計検査をも踏まえ、また、国交省との積算との考え方の違いにも着目しつつ、このような農業情報として、(一財)経済調査会が提供する「施工動画」や公開講習会などの紹介を行う。
Keyword: 技術者育成, 工法・施工, 教育手法GET PDF=21/[6-9].pdf
Potential of Board Games in School Environment Education
Momoko NOMURA[Graduate school of Human and Socio-Environmental Studies, Kanazawa University ]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]
学校の環境教育におけるボードゲーム活用の可能性
○野村 桃子[金沢大学大学院]・林 直樹[金沢大学]
環境教育における主体的な学習手法としてボードゲームに着目し、学校教育での活用に関する現場の声(小学校5年生担当)を収集した。主な結果は次の通りである。1.双六・カルタ・百人一首が利用されている。2.外国語活動の導入を契機に、ゲームを許容する雰囲気が高まった。3.時間的制約への配慮(動画を使ったゲーム説明)の必要性、4.デジタルとアナログ、既存品と半完成品で期待される効果の違い、などが確認できた。
Keyword: 環境教育, 小学校, ボードゲームGET PDF=21/[6-11].pdf
Transition of Agricultural and Rural Development Project in Aomori Prefecture for Heisei era
Koji Masuoka[Aomori Prefectural Government Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
平成期における青森県の農業農村整備の推移
○増岡 宏司[青森県]
青森県内で行われた農業農村整備の年度事業費について、事業費が500億円を越える水準にあった平成初年度から13年度までの平成初期、事業費が低減・低迷した平成14年度から26年度までの平成中期、そして事業費が回復基調になった平成27年度以降の平成後期の3つのステージに分けて、それぞれのステージにおける増減の要因分析を行うとともに、今後の課題を整理する。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=21/[6-13].pdf
発表番号 [6-14]
Possibility of Resident Participation and Actual Situation of Inhabitants of Villas in Hara Village, Nagano Prefecture
SHIOJIMA Kohdai[Yamanashi prefectural government]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]
長野県原村別荘地域における定住・非定住者数の実態と計画参加への可能性
○塩島 広大[山梨県峡南農務事務所]・内川 義行[信州大学]
農山村の別荘地域では田園回帰に加えコロナ禍も影響し,定住・多地域居住者が増大する一方,多くは地域との分断がある。自治体は別荘利用者の数や実態を十分把握出来ていない場合も多い。景観計画づくりを模索する長野県原村を事例に,(盟饕楼茲猟蟒察θ鹹蟒参伐或瑤亮詑屬函き近年の開発状況の把握を行った。さらにJ盟饕楼茲魎泙犲治会の概況を調査し,地元住民との意識の隔たりの解消や計画参加の手段について考察した。
Keyword: , , GET PDF=21/[6-14].pdf
Life and intention to settle of local residents in Setouchi Remote Island.
NAKAMURA Momoka[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・HATTORI Toshihiro[School of Agriculture, Meiji University]
瀬戸内離島における地域住民の生活と定住意向
○中村 百花[明治大学]・服部 俊宏[明治大学]
日本の沿岸集落の多くは条件不利地域であり、国土保全のためにもその存続基盤を明らかにすることが必要である。本報告では、山口県周南市大津島を事例に、地域住民への聞き取り調査の結果より60歳以上の地域住民の生活と定住意向に関してまとめた。高齢の住民にとって、買い物や医療など日常生活での負担が大きく、将来の不安と直結していること、自然資源の維持管理には手が回っていないことが明らかになった。
Keyword: 沿岸集落、生活基盤, 定住意向、買物, 医療、地域資源利用GET PDF=21/[6-15].pdf
Village Improvement with Double Track Considering Uninhabited Condition−Urban and Rural Strategy with Spatial and Temporal Continuity (1)−
Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Institute of Science and Engineering, Kanazawa University]・Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
無住状態を考慮した複線的な集落づくり論−時空間的な連続性のある都市農村戦略論の構築に向けて(1)−
○林 直樹[金沢大学]・関口 達也[金沢大学]・杉野 弘明[東京大学大学院]
本稿では,(1)「時空間的な連続性のある都市農村戦略論」に関する現時点での試論(例:ソフトランディングの「底」は存在しない。「個々人の対応力≧全体の変化」となるようにコントロール),(2)その各論の一つである「無住状態を考慮した複線的な集落づくり論」(複数の将来,複数のゴールを想定),(3)石川県における無住集落に関する調査結果(無住状態で生き残っている集落,活力ある無住集落)を示した。
Keyword: 連続性, 都市農村戦略, 農村計画GET PDF=21/[6-16].pdf
発表番号 [6-20(R)]
Development of Method to Utilize Public Works Evaluation New Plan in Nagano
OSAWA koji[guraduate school of science and technology,shinshu university]・UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]
長野県における公共事業評価を新規事業計画に活用するための手法開発
○大澤 耕治[信州大学大学院]・内川 義行[信州大学学術研究院(農学系)]
H10年度に開始した長野県の公共事業評価は当初,事業実施期間に行う再評価から始まり,着手前に行う新規評価,実施後に行う事後評価を加え,各段階に対し実施している。事業効果を高める為には,各評価結果を新規事業計画に反映させることが重要だが,各評価は個別に完結する傾向が強く不十分。これを解決する為,H30年度から新たな取組を提案・実装した。本研究ではこの取組内容の実態調査・効果の検討を行った。
Keyword: , , GET PDF=21/[6-20(R)].pdf
発表番号 [6-21(R)]
An Analysis of The Way for The Continuation of Small-Scale and Aging Community in Neba Village, Nagano Prefecture
UCHIKAWA Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]・ABE Megumi[Yamaguchi Prefecture]
長野県根羽村における小規模・高齢化集落の持続のあり方に関する一考察
○内川 義行[信州大学]・安部 恵海[山口県]
今後10年以内に消滅を危惧される集落は500超とされる。集落持続では地域外に住みながら多様な関わりをもつ「関係人口」が注目され,その確保に関する議論は多いが,定住人口の築いてきた何をどのように繋ぎ伝えるかという質的課題は必ずしも議論が進んでいない。本研究では,地区外からの関係人口と住民による協働活動が行われている長野県根羽村の小規模・高齢化集落を対象に,メタフィジカルな面の持続のあり方を考察した。
Keyword: , , GET PDF=21/[6-21(R)].pdf
Study of the possibility of the farmland management by non-district residents
TANI Ayaka[Graduate school of Agriculture , Meiji University ]・HATTORI Toshihiro[Meiji University]
地区外居住者による農地管理の可能性の検討
○谷 彩花[明治大学大学院]・服部 俊宏[明治大学]
中山間地域における農地管理において、地区外居住者が担い手として農地管理を行う可能性を検討した。対象地域では、地区外居住者の所有農地のほとんどが営農法人に委託され地区外居住者による農地管理はわずかでるが、自己所有農地を維持するために未整備農地であっても管理を行っていた。しかし対象地区では圃場整備農地を優先し保全する方針であり、地区外居住者の労働力をどのように配分するかが課題とされる可能性が存在する。
Keyword: 農地管理、地区外居住者, 中山間地域、圃場整備, 耕作放棄、営農法人GET PDF=21/[6-25].pdf
発表番号 [6-28]
Multidimensional Verification of Naturally Favorable Water Space: 30 Years after the Water Environment Improvement Program−Case Study of Koura Town, Shiga Prefecture−
MORIGUCHI Sawako[Tokyo University of Agriculture and Technology]・FUJIMORI Takuto[Nippon Koei Co., Ltd]・NAKAJIMA Masahiro[Tokyo University of Agriculture and Technology]
水環境整備実施30年後の親水空間の多角的検証−滋賀県犬上郡甲良町を事例として−
○森口 佐和子[東京農工大学]・藤森 拓人[(株)日本工営]・中島 正裕[東京農工大学]
90年代に水環境整備事業により整備された親水空間(集落内水路や親水公園)の次世代への継承が喫緊の課題となっている。滋賀県甲良町を対象に“事業実施当時の整備方針や住民の積極性が、現在の施設整備状況や利用実態にどのような影響を与えているか”という問題意識に基づき親水空間を検証した。対象とした9つの親水空間は施設充実度により3つに類型化でき、事業整備方針・住民の積極性・利用実態との間に関係性がみられた。
Keyword: 水環境整備, 親水空間, 継承GET PDF=21/[6-28].pdf
発表番号 [6-30]
Installation method of semi-hardware measures to prevent irrigation canal fall accidents
HOSHIKAWA Keisuke[Toyama Prefectural University]・MIYAGUCHI Tomoya[Toyama Prefectural University]・TERADA Kazuma[Toyama Prefectural University]・TAMURA Satoshi[Dep. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Toyama Prefecture]・TAKEZAWA Yoshiharu[The association of Land Improvement Service in Toyama Prefecture]
用水路転落事故防止に向けたセミハード対策設置方法の検討
○星川 圭介[富山県立大学]・宮口 知也[富山県立大学]・寺田 和真[富山県立大学]・田村 悟志[富山県]・竹沢 良治[富山県土地改良事業団体連合会]
用水路沿いに一定間隔で設置したポールコーンが用水路への転落を防止する効果の評価を行うとともに,ポールコーンの適切な設置間隔の検討を行った.アンケート調査では,2mと3m間隔で用水路に対する警戒感を抱いたという回答が多くなり,実際の歩行動線を分析した結果からも,3m以下の設置間隔で歩行者が水路から距離を取る傾向が確認された.
Keyword: 用水路転落事故, セミハード対策, ポールコーンGET PDF=21/[6-30].pdf
発表番号 [6-32(P)]
Feature extraction of canal organization in hillside canals using visualization
TAKESHITA Shinichi[Faculty of agriculture, University of miyazaki]・UMEDA Naotaka[Faculty of agriculture, University of miyazaki]・TSUDA Yushi[South Reservation Regional Bureau, Ehime Prefecture]
見える化による山腹用水路の水路組織の特徴抽出
○竹下 伸一[宮崎大学]・梅田 直隆[宮崎大学]・津田 悠志[愛媛県南予地方局]
山腹斜面を等高線に沿って流下する区間が長いため,平地の用水路に比べ,通水施設,分水施設などから構成される水路組織にも違いがあると推察される山腹用水路について,水路組織的特徴を見える化するための方法として用水路組織図を提案し,これによる特徴抽出を検討した.2本の山腹用水路と2本の用水路を対象に,水路組織全体を図化し,それをもとに分析したところ山腹用水路の特徴分析の可能性が示された.
Keyword: 高千穂郷椎葉山, 山腹用水路, 用水路組織図GET PDF=21/[6-32(P)].pdf
発表番号 [6-33(R)]
Impact of evaluation for irrigation canal on resident’s participation in the irrigation channel maintenance
Yuichi HIROSE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
農業水路に対する評価が住民の維持管理活動への参加に及ぼす影響
○廣瀬 裕一[農村工学研究部門]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・新田 将之[東洋?学]
滋賀県甲良町を対象に、アンケート調査を用いて農業水路の維持管理活動への住民の参加に影響を与える要因を検討した結果、’活動への参加のしやすさ’や’近所の目’に関する判断が強く影響することが明らかになった。このことから、活動を促すためには、住民が参加しやすいと判断できる活動内容にすることや,住民が近所の目を配慮した行動を行うように,例えば日ごろからの住民間の交流を促すことが有効であることが考えられた。
Keyword: 評価構造、住民参加, 心理プロセス、農業水路, アンケートGET PDF=21/[6-33(R)].pdf
発表番号 [6-34(R)]
Current Situation and Changes around Open Levees in Kitagawa Town, Miyazaki Prefecture, concerning flood control
Mikiko Sugiura[Sophia University]
治水をめぐる宮崎県北川町霞堤開口部周辺の変化
○杉浦 未希子[上智大学]
宮崎県延岡市北川町は五ヶ瀬川水系北川本川沿いの水害常襲地であり,昭和50年代に中小河川事業で近代工法としての霞堤が作られた地として知られている.開口部近くの農業従事者は,高齢化等従来からの事情に加え浸水に伴う諸問題から農業継続意欲の著しい減退が見られる.霞堤建設理由のひとつであった「平地の耕作地の確保」の必要性が薄くなった現在,流域治水の枠組みの中で水とのかかわり合いの再構築が求められている.
Keyword: 社会計画, , GET PDF=21/[6-34(R)].pdf
発表番号 [6-35]
Consensus Building toward Multiple and Diversified Future Vision−Urban and Rural Strategy with Spatial and Temporal Continuity (3)−
Hiroaki SUGINO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Naoki HAYASHI[Institute of Human and Social Sciences, Kanazawa University]・Tatsuya SEKIGUCHI[Institute of Science and Engineering, Kanazawa University]
多様な将来像に対する合意形成−時空間的な連続性のある都市農村戦略論の構築に向けて(3)−
○杉野 弘明[東京大学大学院]・林 直樹[金沢大学]・関口 達也[金沢大学]
都市や農山漁村が住む場所として自由に選ばれる現代において,多様な住民の合意形成の形は,ある一つの決定事項に対する合意ではなく,未来のまだ修正の余地のある多様で複数の目標や将来像への合意へと変化する必要性がある。本発表では,多様なステークホルダーから多様な将来像を聴取した上で,それらを集約・解析し,その相違性・連関性を含めて議論できる形に視覚化する手法論についてケーススタディの結果を基に議論したい。
Keyword: 連続性, 都市農村戦略, 農村計画GET PDF=21/[6-35].pdf
発表番号 [6-37]
Interaction Between Users and Local Residents In A Stay-type Allotment Garden in HOKKAIDO
FUJISAKI Hiroyuki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・SATO Takumi[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
滞在型市民農園における利用者と地元住民の交流−北海道A農園の事例−
○藤崎 浩幸[弘前大学]・佐藤 匠[弘前大学]
本研究は、北海道に立地し栽培指導を行う地元住民ボランティア組織が存在する滞在型市民農園を対象に、利用者とボランティア会員の交流実態の把握を目的とし、2020年12月に郵送で無記名アンケートを行った。その結果、利用者の65%が農園に半年間滞在する道外利用者であった。そして、長期利用者ほど他利用者やボランティア会員との交流の深化が存在したが、ボランティア会員は会員年数による交流の深化は見られなかった。
Keyword: 滞在型市民農園, 都市農村交流, 地域住民GET PDF=21/[6-37].pdf
Multifunctional Payment System SDGs Local Indicators and the Future Outlook
ICHIKAWA Keiichiro[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage,JIID]・UEMATSU Hiroki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage,JIID]・NAKATO Naotaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・NAKATA Setsuko[NTC Consultants Inc.]
多面的機能支払交付金版SDGsローカル指標と今後の展望
○市川 敬一郎[日本水土総合研究所]・植松 宏紀[日本水土総合研究所]・中藤 直孝[農林水産省]・中田 摂子[NTCコンサルタンツ(株)]
平成27年(2015年)の国連サミットにおける持続可能な開発目標(SDGs)の採択以降、SDGsへの関心は世界的に高まっている。このような中、農業農村整備分野においても、他産業に率先してSDGsの実現に貢献することが求められている。本報告では、SDGs達成への貢献という視点から多面的機能支払交付金の評価を行うシステムを検討したことを報告するとともに、活用方法や今後の展望について紹介する。
Keyword: 多面的機能支払交付金、SDGs, 持続可能な地域づくり, 施策評価GET PDF=21/[6-39].pdf
発表番号 [6-40]
Establishment of surveying method and development of supporting system for field boundary restoration
KIYOKAWA Shunya[OPTiM Corporation]・MURATA Keisuke[OPTiM Corporation]
圃場境界復元の測量手法の確立と支援システムの開発
○清川 隼矢[(株)オプティム]・村田 恵介[(株)オプティム]
農地を団地化する際、効率よい営農のため、圃場の境界木を撤去する。地権者が納得する方法で境界木を撤去するには、これを復旧できるよう、その位置を測量し記録する必要があり、団地化の障害の一つとなっている。この問題に対して、RTK-GNSS機器とスマートフォンを用いて、境界木の位置を復元するためのシステムを構築した。地中にマーカを埋め込む手法と併用することで、工数および費用面が削減されることを報告する。
Keyword: 圃場整備、農用地計画・整備, 測量・GIS、IT, インターネットGET PDF=21/[6-40].pdf
発表番号 [6-41]
Detection of agricultural parcels not classifiable by the use of synthetic aperture radar
Yuya Takayama[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Takanori Nagano[Graduate School of Agriculture, Kobe University]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]
合成開口レーダによる土地利用判別が困難な圃場区画の検出法
○高山 侑也[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]
中解像度のSAR画像を用いた農地利用判別において精度を低下させる幾何学的誤差が生じる地点の特定を試みた。解析にはDEMデータと耕区ポリゴンデータを用いた。新潟県上越市吉川土地改良区を解析対象とした。地形由来の歪みは見られなかったが、耕区の長辺方向とマイクロ波の照射方向にずれがある場合、耕区形状由来の誤差が確認された。誤差を生じうる耕区を特定し除外することで、その他の耕区における判別精度が向上した。
Keyword: SAR, GIS, リモートセンシングGET PDF=21/[6-41].pdf
発表番号 [6-46(R)]
Strengthening Business Continuity in Preparation for Earthquake Disasters for Irrigation Canal Systems
Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
灌漑水路システムにおける地震災害に備えた業務継続性の強化
○大久保 天[寒地土木研究所]
灌漑水路システムにおける事業継続計画(BCP)の実効性を高めるため,プロジェクトの時間管理手法であるPERTの適用を試みた。地震時における災害対応過程のアローダイアグラムを作成してクリティカルパスを明らかにした。クリティカルパス上の対応工程の所要時間を分析した結果,復旧の目標時間である7日以内に水路の通水を再開するためには,応急復旧工事を概ね3日間で完了する必要があることが分かった。
Keyword: BCP, 地震災害, PERTGET PDF=21/[6-46(R)].pdf
発表番号 [6-50]
An analysis of an adjustment between a large rice farming cooperation and Muras on their irrigation water management
Chigusa TANNO[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・Atsushi ISHII[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Masayoshi SATOH[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
企業的大規模稲作経営体の圃場水管理におけるムラとの調整
○丹野 ちぐさ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]・佐藤 政良[筑波大学]
多数のムラに水田経営地が分散し、圃場水管理をムラ等に委託している企業的大規模稲作経営体を対象に、委託方法の実態を現地調査で求め、その合理性と課題を考察した。近隣複数集落のエリアごとに用水担当者1〜数名をおき、用水担当者は経営体の耕作地集積率20-40%の集落の農家で、それにより経営体の用水管理の簡略化とムラの用水管理との調整ができていることを示した。一方、管理委託コストが課題になることを論じた。
Keyword: 水田灌漑、大規模稲作経営, 水管理、配水調整, ムラGET PDF=21/[6-50].pdf
発表番号 [6-51]
Quantification of Domestic Water Use in Rural Ghana for Irrigation Planning
OKA Naoko[JIRCAS]・Shaibu Abdul-Ganiyu[UDS, Ghana]
灌漑計画立案のためのガーナ農村における家庭用水使用量調査
○岡 直子[国際農林水産業研究センター]・シャイブ アブドゥル‐ガニユ[ガーナ開発学大学]
ガーナ北部において、ため池による灌漑事業の効果を計画通りに実現するには、事業開始前に、貯水容量と家庭用水使用を含む水需要推計に基づく現実的な灌漑計画を検討する必要があるが、ため池の主な水利用先である家庭用水について、水需要推計に利用できる詳細な情報はない。このため、ガーナ北部の農村の家庭用水使用量を定量的に把握し、水需要推計に向けた知見を得ることを目的に調査を実施した。この結果を報告する。
Keyword: 水利用計画、ため池, 水需要推計, 集落計画GET PDF=21/[6-51].pdf
Rich living in food, agriculture, and agricultural and mountain villages that connects the past, present, and future
SHIMOURA Takahiro[Nara prefectural office]
過去・現在・未来へつなげる食・農・農山村の豊かな暮らし
○下浦 隆裕[奈良県]
農山村地域の高速通信網のニーズが高まっています。都市でも農山村でも、どこにいても情報通信で繋がる環境が飛躍的に進むものと考えられます。この情報通信技術を特に農山村地域の誰もが理解・活用しながら普及することが重要と考えます。そこで、住民自らが情報通信技術を実感・実践・実装して使い、農・食・農山村観光・農山村文化などを「10次産業化」と称して地域の魅力を発信しながら普及が進むことを未来図に描きました。
Keyword: 農業土木教育・農業情報, , GET PDF=21/[T-1-1].pdf
発表番号 [T-1-4]
Development of water management support tools for the era of "smart agriculture”
Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kengo Miura[Faculty of Bioresources, Mie University]
「スマート農業」時代の水管理支援ツールの開発
○伊藤 良栄[三重大学大学院]・三浦 健吾[三重大学]
揚水機場ポンプの積算稼働時間をカメラで撮像し,画像処理により数字の読み取りを行った。テンプレートマッチングを用いることでメータ数字部を正確に切り出すことに成功した。二値化に大津の手法を用いることで輝度値が低い朝夕の数字認識率が向上した。また,7セグメントメータもテンプレートマッチングで数字を読み取ることを示せた。以上のことから,様々なデジタル式メータの数字認識への応用可能性が示唆された。
Keyword: 水田灌漑, 画像処理, 大津の方法GET PDF=21/[T-1-4].pdf
発表番号 [T-1-5]
Study on the production of a website to support the self-development of IoT devices using the Rural Information Network
NISHIMURA Kazuumi[Tokyo University of Agriculture and Technology, Faculty of Agriculture]
農村情報ネットワークを活用したIoT機器自作支援Webサイト制作の検討
小型IT機器を農村地域で活用する研究・実装は進められているが、個々人でも簡易的なモニタリングを行うなどのハードルは下がりつつある。そこで、作業の障壁をより取り除けるように断片的な情報を文字・動画の両方で整備できないか検討した。今回の発表では概要とその第一歩として、農学を専攻する学生の中で情報技術関連の勉強会を行いながら、農学を始め学生の取り組む諸分野への応用を推進する活動の計画・報告を行う。
Keyword: IT, 教育手法, 農村振興GET PDF=21/[T-1-5].pdf
発表番号 [T-1-6]
Practice of IoT (Internet of Things) Education in Department of Agriculture
Yutaka Kaizu[The Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Masaru Mizoguchi[The Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Mitsuki Iwase[The Department of Agriculture, The University of Tokyo]・Takumi Etori[The Department of Agriculture, The University of Tokyo]
農学部におけるIoT(Internet of Things)教育の実例
○海津 裕[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・岩瀬 充季[東京大学]・餌取 拓未[東京大学]
東京大学農学部生物・環境工学専修では4年前から3年次の学生を対象として「農業IoT概論」を開講している。これは,農業現場において,情報利用型機器の利用が進んで来ていることを鑑み,農学部の学生に未来の農村の姿を想像してもらうとともに,基本的な電子機器の取り扱いに慣れてもらうことを目標としている。学生評価は,IoTをいかに農業の現場に活用できるかという課題に取り組みその発表内容によって行っている。
Keyword: IoT, Arduino, GET PDF=21/[T-1-6].pdf
発表番号 [T-2-1]
Activities of PAWEES and Future Prospect
Yutaka MATSUNO[School of Agriculture, Kindai University]・Kimihito NAKAMURA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
PAWEES の活動状況と今後の展開
○松野 裕[近畿大学農学部]・中村 公人[京都大学大学院農学研究科]
本稿では、PAWEESの活動状況および今後の方向性について報告した。まず、研究集会について、昨年は延期となったために今年オンラインで開催される台湾集会についての概要を説明し、次に、PAWEES創立20周年にあたる来年日本で開催予定の研究集会に関する準備状況についての情報提供をした。さらに、近年のPAWEESおよびPWEを取り巻く状況について話題提供をおこなった。
Keyword: PAWEES, 水田・水環境工学, GET PDF=21/[T-2-1].pdf
Application of non-destructive inspection to condition evaluation of corroded steel sheet pile and technical issues of repair / reinforcement / renewal
Nakajima Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]
腐食鋼矢板護岸の状態評価への非破壊検査の適用と補修・補強・更新の技術課題
○中嶋 勇[農村工学研究部門]
鋼矢板水路の高耐久工法であるステンレス鋼矢板について概説するとともに鋼矢板水路の補修・補強・更新に関する技術的課題と問題を整理した.
Keyword: 鋼矢板、ステンレス鋼矢板, 補修、補強, 非破壊検査GET PDF=21/[T-3-1].pdf
Characteristics Evaluation of Mechanical in Service Revetments using Corroded Steel Sheet Pile
Takeo HARADA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yukio ABE[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Norihiro OTAKA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji FUJIMOTO[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma SHIMAMOTO [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
腐食鋼矢板護岸の腐食実態を考慮した力学特性評価に関する研究
○原田 剛男[日鉄建材(株)]・阿部 幸夫[日鉄建材(株)]・大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]
全国の農業用排水路で使用されている鋼矢板では,経年劣化により鋼材の腐食が進んでいる事例が見られ,補修・補強対策と長寿命化が課題となっている.これらの研究課題に対して農研機構・新潟大学・北里大学・日鉄エンジニアリング蝓ζ鉄建材蠅5機関で,農林水産省官民連携新技術研究開発事業に申請し採択されている.本研究では,本事業で実施した,腐食鋼矢板の板厚調査,並びに,その力学特性について報告する.
Keyword: 鋼矢板, 腐食, 力学特性GET PDF=21/[T-3-2].pdf
発表番号 [T-3-3]
Survey of the Groundwater Exudation in Service Steel Sheet Pile with Concrete Panel Coating
NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co.Ltd.]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
パネル被覆工法に発生した滲み出し変状の実態調査
パネル被覆工法に分類されるストパネ工法は,腐食劣化が進行した農業用鋼矢板水路護岸の補修工法として適用され,最長10年が経過した.適用施設のほとんどが健全な状態を保っているが,一部の施設で地下水の滲み出しが認められた.この変状の実態調査から防食性能に及ぼす影響を評価した.結果,顕著な腐食進行は無いことを確認した.
Keyword: 鋼矢板水路、腐食劣化, 補修工法、パネル被覆工法, 性能評価GET PDF=21/[T-3-3].pdf
Corrosion resistance of stainless steel sheet pile in service conditions
Norihiro OTAKA[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Yuji FUJIMOTO[NIPPON STEEL METAL PRODUCTS CO.,LTD.]・Isamu ASANO[NARO]・Shohei KAWABE [NARO]
ステンレス鋼矢板の試験施工:実環境での耐腐食性実態
○大高 範寛[日鉄建材(株)]・藤本 雄充[日鉄建材(株)]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
農業用排水路に用いられる鋼矢板護岸では、全面腐食により施設の更新が必要となる現場が増加している。そのため、耐用年数が長くLCCが小さい更新工法が求められている。更新工事におけるコストの大部分は工事費が占め、鋼矢板の材料費は相対的に小さい。本報では、ステンレス鋼矢板による施設の長寿命化を目指した官民連携新技術研究開発事業における農業水利施設環境下でのステンレス鋼の耐腐食性ついて報告する.
Keyword: ステンレス鋼矢板、鋼矢板水路, 腐食しろ, ライフサイクルコストGET PDF=21/[T-3-4].pdf
発表番号 [T-4-1]
Flexible structure seismic resistance precast bottom gutter to strengthen the pond
Ozaki Akihisa[Vertex Co., Ltd.]
柔構造耐震性プレキャスト底樋によるため池の強靭化
○尾崎 明久[ベルテクス(株)]
ため池の老朽化や地震動の影響等により、底樋周辺部から漏水が発生している事例が多数報告されており、底樋の安全性・耐震性の向上が求められている。底樋については、安全性、耐震性、止水性、施工性の全てに優れた「柔構造耐震性プレキャスト底樋」が産学官連携により開発され、ため池の強靭化を迅速に進める役割を果たすことができると考えており、その優れた特長と今後の取り組みについて発表する。
Keyword: 二次製品, 工法・施工, GET PDF=21/[T-4-1].pdf
Should agricultural infrastructure development proceed to "Visualization"?
TANIGUCHI Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
農業インフラ整備は「見える化」に進んでよいのか
○谷口 智之[九州大学大学院]
近年,観測機器の高度化やインターネット環境の整備によって,これまで見えなかった情報が可視化されてきた.しかし,多くの農業ICTは最終的な判断を各管理者に委ねているため,このままでは人が機械に置き換わるだけで,農業・農村の「変革」には至らないと考える.ここでは,発表者がこれまで研究してきた水田地域の豪雨対策に関する事例をもとに,今後の農業インフラ整備における「見えない」整備の必要性について検討する.
Keyword: 見える化, 豪雨対策, 合意形成GET PDF=21/[T-4-3].pdf
Evaluating flood control effects of agricultural reservoirs with prior release based on various storage characteristics
Yoshida Takeo[National Agriculture and Food Research Organization]・Aihara Seiya[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawamoto Yosuke[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Ito Hisashi[Agricultural and Rural Development Information Center]・Ueyama Yasuhiro[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農業用ダムの諸元に基づく事前放流の治水効果の定量化
○吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・川本 陽介[農村振興局]・伊藤 久司[農業農村整備情報総合センター]・上山 泰宏[農村振興局]
本報では,令和2年度に事前放流の取組みが開始された農業用ダムのうち9基を対象に,事前放流により発揮される治水効果について,ダムの諸元や下流流域の特性,降雨条件に基づいて定量化した.その結果,放流量のピークカット効果は相当雨量(確保容量を流域面積で正規化した量),下流の流量のピークカット効果は上流面積(ダムの流域面積を評価地点の集水面積で除した値)に応じて発揮されることを示した.
Keyword: 農業用ダム、事前放流, 分布型水循環モデル、流域治水, 防災GET PDF=21/[T-4-4].pdf
Paralympic flame with biogas made from food garbage by children
Chika TADA[Tohoku University Graduate School of Agricultural Science]
子供たちが生ごみからつくるバイオガスのパラリンピック聖火
○多田 千佳[東北大学大学院]
東日本大震災を機に、2012年から、子供たちに生ゴミからのエネルギーをつくろう!という体験型の出前授業を始めた。そして2014年、その活動が東京オリンピック・パラリンピックの聖火をつくろうという復興プロジェクトとして動き出した。宮城県のパラ聖火集火式は、子供たちがつくるバイオメタンを用いて実施することになっており、現在も、2021年の実現に向けて準備を進めている。これまでの活動の様子をご紹介する。
Keyword: バイオガス、出前授業, パラリンピック聖火, 資源循環GET PDF=21/[T-5-3].pdf
Phosphorus resources and soil carbon sequestration by Fe-biochar
Shota FUKURO[Technol. Develop. Div., Fujita Corp.]・Shigeki YOKOYAMA[Technol. Develop. Div., Fujita Corp.]・Hiroki MATSUZAWA[Technol. Develop. Div., Fujita Corp.]・Hibiki KURASAWA[Technol. Develop. Div., Fujita Corp.]
鉄含有バイオ炭によるリン資源循環と農地炭素貯留の取り組み
○袋 昭太[(株)フジタ技術センター]・横山 茂輝[(株)フジタ技術センター]・松澤 大起[(株)フジタ技術センター]・倉澤 響[(株)フジタ技術センター]
脱炭素社会の実現が切望されるなか、バイオ炭による農地炭素貯留が注目されているが、その普及展開には経済性を高めることが重要となる。筆者らは、木質バイオマスのガス化発電により副生するバイオ炭にリン吸着機能を付加し、生活排水からリンを回収後に肥料化する一連の取り組みによって、バイオ炭の価値向上を試みている。本発表では、リン吸着特性を中心に、これまでの研究で得られた知見について紹介する。
Keyword: 水環境, 物質循環, リサイクルGET PDF=21/[T-5-5].pdf
What is expected of the government and universities in DX?
Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]
官と大学はDXで何を期待されるのか?
○伊藤 良栄[三重大学大学院]
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められる中,農水省は「スマート農業」実証事業を進め,さらに「農業DX構想」を公表している。このように日本農業を取り巻く環境が急速に変化している時代に,精密農業・情報通信・オープンデータ等の関連する項目の過去から現在までの流れを抑えながら,これからの公共事業や大学教育に求められることについて私見を纏めてみた。
Keyword: DX, 公共事業, 大学教育GET PDF=21/[T-7-1].pdf
specification of resurfacing material for weathered concrete flume wall
NOMURA Eisaku [Japan Association of Agricultural Engineering Enterprises]・SAMEJIMA Nobuyuki [Kajima Renovate Corporation]
コンクリート開水路の補修工事に用いられる表面被覆材料に関する品質規定
○野村 栄作[農業土木事業協会]・鮫島 信行[鹿島リノベイト(株)]
コンクリート開水路の劣化診断と保全対策の進め方が示された「農業水利施設の機能保全の手引き」における,補修工事等の要求性能や品質規格を示した「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル【開水路補修編】(案)」について,品質規格設定に関する経緯を振り返るとともに,残された課題について考察を行った.
Keyword: 開水路, 補修工事, 品質規格GET PDF=21/[T-8-1].pdf
Suggestion of Adhesive Strength Test Method Using Circular Jig
YOSHIOKA Naoki[Sanko Techno Co., Ltd]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・YAGISAWA Yasue[Sanko Techno Co., Ltd]・SHIMIZU Kunihiro[Sanko Techno Co., Ltd]
円形治具を用いる付着強さ試験方法の提案
○吉岡 直輝[サンコーテクノ(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]
農業水利施設の表面被覆工法における新たな付着強さ試験方法として,熟練の技術を必要としない,円形治具を用いる試験方法を提案している。提案方法は,「貼付け時の仮固定が確実」「任意の深さかつ均一な切込みが容易」「補修における時間短縮と景観性の向上」という3つの特長を備えていることから,従来方法と比べ試験品質の確保が容易になり作業性の向上が可能となることを示した。
Keyword: 表面被覆工法, 付着強さ, 円形GET PDF=21/[T-8-2].pdf
Experimental verification of load-displacement curve pattern in adhesion evaluation of inorganic repair materials
KATO Satoshi[The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]・YAGISAWA Yasue[SANKO TECHNO Co., Ltd]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
無機系補修材の付着性評価における荷重−変位曲線パターンの実験的検証
○加藤 諭[鳥取大学大学院連合]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
無機系表面被覆工法の施工管理等で行う付着試験では付着強さや破断位置,破断面の状態等を併せて観察・考慮して付着性評価を行う必要があり,試験者の知識・経験により評価が異なる可能性がある.そこで,著者らは荷重−変位曲線パターンを活用できないか検討している.本稿では室内試験において引張載荷中に材料内で生じたひずみ変化と描かれた曲線パターンを比較し,現地より得られた曲線パターンと発生原因を実験的に検証した.
Keyword: コンクリート製開水路、無機系表面被覆工法, 施工管理、モニタリング調査, 付着試験GET PDF=21/[T-8-3].pdf
Proposal on Field Test on Surface Coating Method
Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]
表面被覆工法における現場試験に関する提案
○川邉 翔平[農村工学研究部門]
農業水利施設のストックマネジメントに対する取組がなされる中で,表面被覆工法の施工やモニタリングにより,貴重な知見が得られている.本報では,表面被覆工法の現場試験方法やモニタリングを主な対象として課題を再整理し,品質確保に向けた提案をする.
Keyword: 表面被覆工法, 試験方法, モニタリングGET PDF=21/[T-8-4].pdf
Multifaceted Approach for Effective Utilization of By-product from Crushed Stone Quarry
Mariko SUZUKI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takeju MATSUKA[National Institute of Technology (KOSEN), Kumamoto College]・Kazuya INOUE[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
砕石副産物の有効活用を目指した多面的検討
○鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・松家 武樹[熊本高等専門学校]・井上 一哉[神戸大学大学院]
コンクリート骨材や路盤材などを製造する際,砕石工場からは副産物として砕石粉や砕石脱水ケーキが排出される.砕石,砕砂がコンクリート用骨材として利用されるようになった昭和40年頃から,砕石副産物を再利用しようとする動きはあるものの,大部分が廃棄されている現状である.そこで本研究では,砕石副産物を有効活用するために,コンクリート工学,地盤工学など分野を超えて様々な検討を行った.
Keyword: リサイクル, 建設残土・廃棄物, コンクリート材料GET PDF=21/[T-9-1].pdf
Use of silicate-based surface penetrant for canal concrete
Yuki HASEGAWA[National Institute of Technology Kagawa College]
水路コンクリートにおけるけい酸塩系表面含浸材の適用
本報では,筆者が研究を進めている水路コンクリートにおけるけい酸塩系表面含浸材の適用について,塗布後の性能確認方法について焦点を絞り,整理する.表層引張試験では,切込み深さが含浸材の改質深さよりも小さい場合,改質効果を確認できることがわかった.超音波試験で改質深さを推定する手法については,現在,適用性を検討中である.
Keyword: 表面含浸工法, 超音波法, ビッカース硬度GET PDF=21/[T-9-2].pdf
Improvement of Mechanical Test using Elastic Wave Energy in Stress Fields
Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Sena Tayfur[Ege University, Department of Civil Engineering]・Ninel Alver[Ege University, Department of Civil Engineering]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
応力場に発生する弾性波エネルギを指標とした力学試験の高度化に関する研究
○島本 由麻[北里大学]・Sena Tayfur[Ege University]・Ninel Alver[Ege University]・鈴木 哲也[新潟大学]
コンクリート水利施設に代表される農業水利施設群の適切な維持管理には,コア供試体を用いる力学試験を実施し,材料損傷を同定する必要がある.筆者らは非破壊損傷度評価法を開発する過程で各種応力場に発生する弾性波(Acoustic Emission)エネルギを指標にした損傷度評価法を検討している.本発表では,開発手法の概要と今後の展開について概説する.
Keyword: AE、機械学習, コンクリート, 損傷度評価GET PDF=21/[T-9-3].pdf
Estimation of hydraulic conductivity distributuion in fill dams using deep learning
Yusuke HOMMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoichi HAYASHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Seiichiro KURODA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hidekazu TAGASHIRA[Institute for Rural Engineering, NARO]
深層学習を用いたフィルダム堤体内部の透水係数分布の推定
○本間 雄亮[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]
フィルダム堤体内部の透水係数分布を間隙水圧分布から深層学習の手法の一種であるpix2pixを用いて推定した。pix2pixは敵対的生成ネットワークの派生形で画像-画像変換を行う。設定した透水係数分布に対して、浸透流解析を行い、ペアとなる画像を学習データに用いた。学習後、堤体内部のコアの形状や位置、透水係数を推定できた。学習させていないパターンについては推定精度は低く、学習データの工夫が必要である。
Keyword: フィルダム, 深層学習, 透水係数GET PDF=21/[T-9-4].pdf
発表番号 [T-9-5]
Rehabilitation technique for irrigation earth dam using soil-bentonite mixture
Kazuhiro UENO[Shimane University]・Yuki SAKODA[Hojun]・Kenichiro MIZOBUCHI[Hojun]・Masayuki MIZUNO[Hojun]・Shushi SATO[Kochi University]・Isamu NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]
ベントナイト混合土を活用したため池改修に関する取り組み
○上野 和広[島根大学]・佐古田 又規[ホージュン]・溝渕 健一郎[ホージュン]・水野 正之[ホージュン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]
安全性が不足するため池の改修を行う際,前刃金工法が一般的に用いられる.しかしながら,近年ため池付近で遮水性を有する刃金土を確保することが困難になっている.遮水性材料の不足を解消する手法の1つとして,ベントナイトの利用がある.著者らは,遮水性材料の不足を解消する手法として,ベントナイト混合土を活用した工法開発を進めている.本稿では,その取り組みについて紹介する.
Keyword: ベントナイト混合土、締固め条件, 水分量履歴, ため池GET PDF=21/[T-9-5].pdf
Habitat modelling using high-resolution hydraulic measurements and machine learning
FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
高解像度水理計測と機械学習を活用した生息場モデルの構築
○福田 信二[東京農工大学]
流水環境の時間的・空間的なダイナミクスとそれに対する生物の応答行動の解明は,生態水理学分野での中心的課題であり,近年の計測技術の発展により,今後の新展開が期待できる研究課題である.本報では,超音波多層流向流速計(ADCP)等によって得られた空間的に連続な物理環境データを使用し,生息環境の多様度を評価するとともに,そこに生息する魚類の空間分布を機械学習で予測した結果について報告する.
Keyword: 農業水路、魚類相, 生態水理、多様度, データ駆動解析GET PDF=21/[T-10-1].pdf
Evaluation of fish habitat in a river and a canal using numerical analysis
Shigeya Maeda[College of Agriculture, Ibaraki University]・Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Hisao Kuroda[College of Agriculture, Ibaraki University]
数値解析を用いた河川・水路における魚類生息場の評価
○前田 滋哉[茨城大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・黒田 久雄[茨城大学]
姉川(滋賀県)中流部を対象に,流れの数値計算と生息場適性指数(HSI)を組み合わせて魚類生息場を評価し,農業用水の取水による魚類生息場への影響を分析した.また,茨城県の農業用排水路で瞬間流速を計測して乱流特性を定量化し,環境配慮工と排水路における魚類生息場の特性を比較した.これらの研究を踏まえ,本報告では特に重要と考えられる生態水理学的課題を整理し,研究の方向性を考察する.
Keyword: 水理, 魚類生態, 数値解析GET PDF=21/[T-10-2].pdf
発表番号 [T-10-4]
Numerical simulation of fish behavior in fishways by an individual based mathematical model
Tomoki IZUMI[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Arun BHATTA[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Hidekazu YOSHIOKA[Fisheries Ecosystem Project Center, Shimane University]・Masayuki FUJIHARA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
魚道における個体ベース数理モデルによる魚類の遊泳行動シミュレーション
○泉 智揮[愛媛大学大学院]・BHATTA Arun[愛媛大学大学院]・吉岡 秀和[島根大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]
魚道の設計において,魚道内の流況の予測とともに魚類の挙動を予測することは重要である.本研究では,個体ベースの魚類の挙動解析モデルを用いて,バーティカルスロット式魚道,階段式魚道,粗石付き魚道における2次元の魚類の遊泳行動シミュレーションを示す.今後は,より現実的な遊泳行動がシミュレートできるよう,現地観測結果等も踏まえた本モデルの検証が課題である.
Keyword: 魚道, 数値解析, 粒子法GET PDF=21/[T-10-4].pdf
Reconstruction of Fujinuma dam ensuring a high stability
OKUBO Shinichi[Rural Infrastructure Development Division,Fukushima Prefectural Government]・SENZAKI Shumi[Rural Infrastructure Development Division,Fukushima Prefectural Government]・TAKANO Tomoyoshi[Rural Infrastructure Development Division,Fukushima Prefectural Government]
藤沼ダムの再建と安全性の確保
大久保 進一[福島県]・先 秋実[福島県]・○高野 友善[福島県]
東北地方太平洋沖地震で決壊した藤沼ダムは、同レベルの地震動を受けても安全なダムとして復旧することを基本方針として、学識経験者による委員会の助言に基づき、堤体の決壊を説明できる解析方法の確立、締固め管理の見直しなどの新たな技術開発を行いながら復旧を実施した。また、施工データを適切に反映した各種解析を実施し、復旧堤体が高い安全性を確保していることを確認した。
Keyword: フイルダム, 地震災害, 復旧GET PDF=21/[T-11-1].pdf
Compaction Control of Embankments in a New Framework
TATSUOKA Fumio[Professor Emeritus, University of Tokyo and Tokyo University Science]・TANAKA Tadatsugu[The Japan Association of Rural Recycling Solutions]・MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University, College of Agriculture]・MIURA Toru[NTC Consultants]
堤体の新たな枠組みでの締固め管理
○龍岡 文夫[東京大学・東京理科大学名誉教授]・田中 忠次[地域環境資源センター]・毛利 栄征[茨城大学]・三浦 亨[NTCコンサルタンツ(株)]
藤沼ダムは、2011年東北地方太平洋地震での地震動でも高い耐震性を発揮できるように、適切な近代的構造と新たな枠組みでの締固め管理などによって強化復旧した。飽和度の許容下限値を導入し締固め度許容下限値を向上することによって従来よりも低い含水比で現場締固めエネルギーを活用した施工が可能になり、経済的に、旧本堤よりも遥かに良い締固め状態を実現し、高い遮水性と高い耐震性を確保した。
Keyword: 締固め度, 締固め管理, 飽和度管理GET PDF=21/[T-11-3].pdf
Evaluation of Seismic Stability based on Residual Deformation of Fujinuma Dam
Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute, Ltd]・Fumio TATSUOKA[University of Tokyo and Tokyo University of Science]・Tadatsugu TANAKA[The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]・Yoshiyuki MOHRI[College of Agriculture, Ibaraki University]
藤沼ダム堤体の地震時残留変形による耐震性の評価
○デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・龍岡 文夫[東京大学・東京理科大学]・田中 忠次[地域環境資源センター]・毛利 栄征[茨城大学]
藤沼湖の旧本堤の2011年東北地方太平洋沖地震による崩壊と強化復旧本堤の耐震安定性を、同じ地震動に対して同じ手法で解析した。系統的な室内土質試験によって飽和盛土の地震時非排水せん断強度が非排水繰返し載荷によって経時的に低下することを測定し、その結果に基づいてNewmark法によって残留すべりを算定した。旧本堤の崩壊を説明するとともに、強化復旧した新本堤の高い耐震性を示した。
Keyword: 土構造物の地震時挙動, 数値解析, 締固め度GET PDF=21/[T-11-4].pdf
発表番号 [T-11-5]
Reconstruction of Embankments Based on a New Compaction Control Criterion
Toru MIURA[NTC Consultants Inc.]・Fumio TATSUOKA[University of Tokyo and Tokyo University of Science]・Tadatsugu TANAKA[The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]・Yoshiyuki MOHRI[College of Agriculture, Ibaraki University]・Akihiro YAMAGISHI[Hazama Ando Corporation]
新たな締固め管理基準に基づく盛土施工
○三浦 亨[NTCコンサルタンツ(株)]・龍岡 文夫[東京大学・東京理科大学名誉教授]・田中 忠次[地域環境資源センター]・毛利 栄征[茨城大学]・山岸 明広[(株)安藤・間]
2011年の地震で崩壊した藤沼ダムの強化復旧に際して,耐震性・維持管理性などダムの要求性能を実現するために,適切なダム構造に加えて,適切な盛土材の選択と飽和度管理を重視した新しい盛土締固め管理を導入し,通常の施工コストによって,崩壊した堤体よりも遙かに高品質な盛土の施工を実現した。
Keyword: フィルダム, 締固め, 飽和度管理GET PDF=21/[T-11-5].pdf
発表番号 [T-12-2]
Cooperation for Irrigation Water Management in Arid Region of the Middle East
NISHIYA Mitsuo[NTC International Co., Ltd.]・FUKUDA Akihiro[NTC International Co., Ltd.]
中東乾燥地域における灌漑水管理に対する協力事例
○西谷 光生[NTCインターナショナル(株)]・福田 明広[NTCインターナショナル(株)]
中東地域の乾燥・半乾燥地帯では、降雨パターンの変化や水需要の増大のため、農業における適切な水利用・水管理が重要な課題となっている。また、国際河川から流入する水資源に強く依存している場合も多く、上流国の水資源開発により流入量が減少するリスクにさらされている。本報告では、チグリス・ユーフラテス川下流域のイラクにおける参加型水管理に関する技術協力事業を中心に、中東地域における水管理の事例を紹介する。
Keyword: 畑地灌漑, 水利組合, 参加型水管理GET PDF=21/[T-12-2].pdf
Toward the establishment of a water saving rice cropping system by ratooning rice
Shutaro SHIRAKI[Japan International Research Center for Agricultural Sciences ]・Thin Mar Cho[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]・Aung Kyaw Thu[Department of Agricultural Research, MOALI, Myanmar]
再生稲(ひこばえ)による節水型水稲作付け体系の構築に向けて
○白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・ティン マー チョウ[ミャンマー国農業畜産灌漑省農業研究局]・アン チョウ トン[ミャンマー国農業畜産灌漑省農業研究局]
ミャンマーのダム灌漑地区において水稲再生二期作の導入可能性について考察した。再生作は代かきが不要であり栽培期間は一期作より短縮するため、灌漑用水量は一作期より減少する。しかし、その灌漑期間や用水量は従来の水稲二期作と大きく異なるため、再生作を導入するための水管理手法を検討する必要がある。また、その低い収量性が普及の制限要因となっているため、一作期と同等の収量を確保できる栽培技術の確立が必要である。
Keyword: 再生稲, 水稲二期作, 灌漑水量GET PDF=21/[T-12-4].pdf
発表番号 [T-15-1]
The Rural in Another 30 Years: Based on Existing State and Pandemic
Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
30年後の農村の姿:地域の現状整理とパンデミックをふまえて
○新田 将之[東洋大学理工学部]
新型コロナウイルス感染症パンデミックという新たな脅威の発生により,農村が抱える課題は一層深刻なものとなった.本稿では,筆者が調査を通して関わってきた地域の現状を農村計画的観点から俯瞰し,またIPBESの報告書に基づきパンデミックの要因と対策を整理した.これらを足掛かりに,30年後の農村の特徴として,(1)「集まり」の多様化,(2)精緻で柔軟な土地利用管理,(3)多面的機能の総合的評価に基づく計画づくりの3点を提示した.
Keyword: 30年後、農村, パンデミック、計画, IPBESGET PDF=21/[T-15-1].pdf
Thinking About Rural Area's 30 Years Later from Iitate Village
Akemi SAITO[Doshisha Women's College of Liberal Arts]
飯舘村から考える30年後の農村の姿
○齋藤 朱未[同志社女子大学生活科学部]
本稿では,福島県飯舘村を原発事故の影響により農村の未来にいち早く到達する可能性がある地域と捉えることで,30年後も農村が抱えているであろう課題に対し,現在,飯舘村が歩んでいる村づくり方針「飯舘村第6次総合振興計画書」を参照しながら農村の30年後のあるべき姿を模索した。本稿では農村が有しているであろう課題として,超高齢社会への対応,そして宅地,農地などの私有資源への対応の2点を取り上げた。
Keyword: 30年後、農村, 飯舘村、資源管理, コミュニティGET PDF=21/[T-15-2].pdf
発表番号 [T-16-1]
Report on Summer Seminar in 2020 supported by JSIDRE
SUZUKI Yushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・ASADA Yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・TATSUNO Takahiro[Institute of Environmental Radioactivity]・MATSUDA Soken[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・KATO Satoshi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
農業農村工学サマーセミナー2020活動報告
○鈴木 友志[京都大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]・辰野 宇大[福島大学環境放射能研究所]・松田 壮顕[京都大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・加藤 諭[鳥取大学大学院連合]
2020年度の農業農村工学サマーセミナーは初のオンライン開催が実現した.メインテーマを「農業農村工学のすゝめ〜オンラインでつながる2020〜」とし,地域社会に根差したICTの活用方法,激動型社会における持続的農業の実現方法について参加者同士でディスカッションを行った.ディスカッションにはZoomやGoogle Slidesの機能を活用することで,例年のディスカッション形式をほぼ再現することができた.
Keyword: サマーセミナー, 若手交流, オンラインGET PDF=21/[T-16-1].pdf
発表番号 [T-16-2]
Case studies of student exchanges between universities, communities, joint seminars
OYAMA Koki[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・KATO Satoshi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・SUZUKI Yushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MATSUDA Soken[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・ASADA Yohei [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
大学間の学生交流,コミュニティー,合同ゼミ等の事例紹介
○大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・加藤 諭[鳥取大学大学院連合]・鈴木 友志[京都大学大学院]・松田 壮顕[京都大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]
昨今のコロナ禍において大学間の学生交流を対面で開催することは難しく,各大学によってリモートへの切り替えや開催の見送りをされたことが予想される。本報では,学生交流およびコロナ禍前後での動向を調査するため,筆者らの研究室における交流関係を取りまとめた。加えて,昨年の農業農村工学サマーセミナー参加者を対象に,コロナ禍前後での大学間の学生交流についてのアンケート調査を実施したので,その結果を報告する。
Keyword: 農業農村工学、大学間交流, 合同ゼミ, コミュニティーGET PDF=21/[T-16-2].pdf
発表番号 [T-16-5]
Survey on " Practical Works and Experiments using Online System" at Universities in Japan
Kenji Okajima[Mie university]
全国の大学を対象にした「オンラインによる実験実習」に関する調査結果
○岡島 賢治[三重大学]
2020年,新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて,多くの大学ではオンライン講義が採用された.実験実習科目は学生の体験を通じて理論を経験し,技術を習得することを目的としていることから,各大学で対応が分かれた.農業農村工学会スチューデント委員会では学生登校が無い中,各大学で行われた実験実習の情報を収集し共有することを目的に,アンケート調査を行った.本報告では,そのアンケート調査結果を報告する.
Keyword: オンライン講義, 実験実習, アンケート調査GET PDF=21/[T-16-5].pdf
発表番号 [T-16-6]
Global Environmental Issues and Research Activities in Developing Regions
SHINDO Soji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・IZUMI Taro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
地球規模の環境問題と開発途上地域での研究活動
○進藤 惣治[国際農林水産業研究センター]・泉 太郎[国際農林水産業研究センター]
農業農村工学は気候変動や食料危機、水資源の枯渇など地球規模の課題に深くかかわっている。地球規模の問題に対応するため、開発途上地域で研究活動を行う国際農研の研究活動の概要について説明するとともに、研究者として働くことの楽しさ・難しさについて紹介する。
Keyword: 気候変動、温室効果ガス(GHG), 食料システム, 国際共同研究GET PDF=21/[T-16-6].pdf
発表番号 [T-17-1]
Development of management techniques for invasive alien species that cause damage to agriculture
Hiroyuki Shibaike[NARO]
農業被害をもたらす侵略的外来種の管理技術の開発
○芝池 博幸[農業・食品産業技術総合研究機構]
令和元年度から始まった農水省委託プロジェクト研究「農業被害をもたらす侵略的外来種の管理技術の開発」を下敷きに、水系を通じて拡散する侵略的外来種の管理技術の開発を中心に話題提供する。また、開発した管理技術を円滑に社会実装するためのポイントとして、技術開発に着手する時点から多くのステークホルダーと連携・協力関係を構築することの重要性を指摘する。
Keyword: 広域対策, 社会実装, ステークホルダーGET PDF=21/[T-17-1].pdf
発表番号 [T-17-4]
Development of early warning program for alien species using multifunctional payment schemes in agricultural land
SUGAWARA Shota[City of Tamba sasayama]・YAMAGUCHI Tatsunari[City of Tamba sasayama]・TASHIRO Yushu[City of Tamba sasayama/Wakayama University]
多面的機能支払制度を活用した外来生物早期警告プログラムの試行〜農家と行政の連携による外来生物対策の実践〜
菅原 将太[丹波篠山市]・山口 達成[丹波篠山市]・○田代 優秋[丹波篠山市/和歌山大学産学連携イノベーションセンター]
地方自治体による農用地の外来生物対策としては住民ニーズが高い直接被害の軽減や駆除対策が重視され、新規侵入対策(予防的措置)が不十分であることが多い。そこで、網羅性・効率性・実現可能性の高い農用地への外来生物の新規侵入監視として「地方自治体版・外来生物早期警告プログラム」を提案する。具体的には多面的機能支払制度を活用して丹波篠山市で実施される農家への提案型の田んぼの生きもの調査の事例を紹介する。
Keyword: 地方自治体、外来種, 早期発見, 田んぼの生き物調査GET PDF=21/[T-17-4].pdf
発表番号 [S-1-1]
Experiment of paddy drainage water quality purification by microbiological activity with carbon fiber
Takehiro SHIMIZU[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Koji YAMAGUCHI[Tokyo University of Agriculture and Technology]
炭素繊維素材による農業排水の水質浄化効果の検証
○清水 岳博[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]・山口 晃司[東京農工大学]
炭素繊維は航空機や自動車の部品をはじめとしたさまざまな分野で用いられている素材である。炭素繊維は優秀な物理的、化学的特性を有している一方、そのリサイクルや処分方法が課題となっている。本研究では炭素繊維由来のリサイクル素材による水質浄化効果の検証を目的とする。マット状、プレート状の2種類の炭素繊維素材を用いてこれらの素材に水質浄化効果があるか、また形状による差があるかについて検証を行う。
Keyword: 水質浄化, 炭素繊維, 室内実験GET PDF=21/[S-1-1].pdf
発表番号 [S-1-2]
Development and Evaluation of Reservoir Water Level Prediction Model by Deep Learning
Tsumugu KUSUDO[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi YAMAMOTO[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka MATSUNO[Faculty of Agriculture, Kindai University]
深層学習を用いたため池水位予測モデルの構築とその評価
○楠堂 紡[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・木村 匡臣[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]
近年ため池では洪水抑制機能の付与が期待されている.本研究ではため池においても観測が容易な観測項目から将来水位の連続予測が可能な深層学習モデルを構築し連続的な入出力に適したLSTM Encoder-Decoderを用い従来手法との比較を行った結果24時間後予測においてRMSE0.068mの精度で予測が可能となり従来手法に比べRMSEが改善され長期的な予測における当モデル構造の有効性が示された.
Keyword: 溜池, 深層学習, LSTMGET PDF=21/[S-1-2].pdf
Analysis of movement of drained water and nutrients in Imbanuma cyclic irrigation area
Reiji TAMAGAWA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture Iwate University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture Kiniki University]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Takaki Kyoji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]
印旛沼循環灌漑地区における農地排水と栄養塩の動態解析
○玉川 怜史[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・木村 匡臣[近畿大学]・久保 成隆[東京大学大学院]・高木 強治[東京大学大学院]
循環灌漑が行われている印旛沼の白山甚兵衛機場掛かり地区での水および栄養塩の動態を解析した。農業排水および印旛沼からの取水を週2回の高頻度で採水し水質分析するとともに、気象データ、営農状況、ポンプ稼働記録を得た。これらより、印旛沼への栄養塩の差引き排出負荷量への循環灌漑による影響を定量的に明らかにした。また、排水路の水位変動を観測し、地域の水移動のシミュレーションモデルを作成した。
Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全GET PDF=21/[S-1-6].pdf
Effective installation of baffle water tank as fish habitat
HIMENO Nobuyuki[The university of Shiga prefecture graduate school of Environmental Science]・MINAGAWA Akiko[The university of Shiga prefecture school of Environmental Science]
魚類の生息場として適した曲り桝の取り付け方の検討
○姫野 敦行[滋賀県立大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]
農業水路がコンクリート化して水路内の流速が大きくなると生物が生息しづらい状況になる。水路の屈曲部や合流部には桝が取り付けられる場合がある。目的は水路の取り付け位置と深さを変化させ、曲り桝内の緩流域の割合が大きくなるような曲り桝の条件をiRICソフトウェアを用いて見つけることである。緩流域の割合が最も大きくなったのは水路の取り付け位置が曲り桝の一辺に対して内側、深さは浅い条件であった。
Keyword: 水理構造物、環境保全, 工法・施工, 圃場整備GET PDF=21/[S-1-7].pdf
発表番号 [S-1-10]
Evaluation model of labor reduction on introduction of remote irrigation apparatus at large scale rice cultivation
Runze TIAN[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
大規模稲作農家での水管理遠隔操作装置導入による労力削減量予測モデル
○田 潤澤[東京大学大学院]・飯田 俊彰[岩手大学]・木村 匡臣[近畿大学]・久保 成隆[東京大学大学院]
水田農業における遠隔操作装置の最適な導入法の確立を目指し,SAと2opt算法で農家の可能な巡回経路をシミュレーションした。これらより,理論上各田圃の労力削減量を計算するシミュレーションモデルを開発した。また,開発したモデルを用いて,複数の遠隔操作装置を導入した状況下,圃場の水管理時間は如何に変化するかについて,労力削減量を指標として評価する。
Keyword: 水田灌漑, 巡回セールスマン問題, 土地利用計画GET PDF=21/[S-1-10].pdf
発表番号 [S-2-3]
Damage Evaluation of Concrete using AE Energy Parameter
Kazuma SHIBANO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki HAGIWARA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Hiroyuki NISHIDA[Nihon Samicon Co.Ltd.]・Masamitsu OSHIMA[Nihon Samicon Co.Ltd.]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University ]
AEエネルギを指標にしたコンクリートの損傷度評価に関する研究
○柴野 一真[新潟大学]・萩原 大生[寒地土木研究所]・島本 由麻[北里大学]・西田 浩之[(株)日本サミコン]・大嶋 雅光[(株)日本サミコン]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,コンクリート水利施設の損傷蓄積 が技術的課題となっている.筆者らは,AE 指標を用いた材料の損傷度評価を試みている .本報では,コンクリート・コアを用いた圧縮強度試験に AE 計測,デジタル画像相関法を導入し,検出波の AE エネルギ特性と解析面での応力場特性から圧縮載荷過程におけるコンクリート損傷度を評価した.
Keyword: AE、コンクリ―ト, 圧縮載荷過程、損傷度評価, AEエネルギ指標GET PDF=21/[S-2-3].pdf
Improvement of DICM Quality in Dynamic Loading Process by Vibration Noise Reduction
Tsukasa IKARASHI[Faculty of Agriculture ,Niigata University]・Ayaka KONISHI[Niigata Prefectural Government]・Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yohei ASADA[Institute for Rural Engineering. NARO]・Yuma SHIMAMOTO[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya SUZUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]
動的載荷過程におけるDICM精度の振動ノイズ処理による改善
○五十嵐 司[新潟大学]・小西 彩加[新潟県]・木村 匡臣[近畿大学]・浅田 洋平[農村工学研究部門]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
パイプラインは水撃圧に代表される非定常流況過程において管軸方向と周方向に応力場の影響を受けて変形する.既往研究では,欠損を施したモデルパイプラインを対象に,水撃圧により均一な応力場を形成し,三次元画像解析による管体挙動の同定を試みた.その際,解析結果に管体振動の影響が確認された.本報では,振動ノイズ処理により管体振動の除去を行い,三次元画像解析精度の改善を試みた結果を報告する.
Keyword: パイプライン、非定常流況, 動的載荷過程、画像解析, 非破壊検査、ノイズ処理GET PDF=21/[S-2-4].pdf
Challenges for realizing regional branding with traditional industry in rural areas−Case study of Kyoai cultivation in Hozu town, Kameoka City, Kyoto Prefecture−
YOSHIDA Yukiho[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・ONITSUKA Kenichiro[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]・TOYOSHIMA Naoko[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・HOSHINO Satoshi[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
農村における伝統産業を活用した地域ブランディングの実現に向けた課題−京都府亀岡市保津町における京藍栽培を事例として−
○吉田 幸布[京都大学大学院]・鬼塚 健一郎[京都大学大学院]・豊嶋 尚子[京都大学大学院]・星野 敏[京都大学大学院]
伝統的工芸品の原材料確保難を背景に、京都府亀岡市保津町においても「京藍」の安定的な生産が求められているが、担い手として期待される地元農家の京藍栽培意欲は高くない。本研究では、作物の栽培条件と農家の意識面から京藍栽培の課題を明らかにし、京藍栽培を活用した地域ブランディングの実現に向けた課題について考察した。収益性の確保などに加え、京藍を利用した地域貢献活動の実施とその発信が重要であると考えられる。
Keyword: 農村振興、京藍, 地域ブランディング、行動意図, パス解析GET PDF=21/[S-2-7].pdf
発表番号 [S-2-8(P)]
Effect of curing anisotropy on the strength of oyster shell solidified soil
Abe N. [ Graduate school, Iwate university]・Kanayama M.[Faculty of agriculture, Iwate university]
養生の異方性がカキ殻固化処理土の強度に及ぼす影響
本研究では、産業廃棄物であるカキ殻の有効利用と、環境負荷の少ない土の固化処理方法の提案を目的とする。カキ殻と砂で構成される試料をカラムに詰め、リン酸水溶液を通水して養生を行う。その際試料カラムの異方性が強度に及ぼす影響を実験的に検討した。一軸圧縮試験や画像観察の結果から、養生の異方性が強度に影響を及ぼし、改良した養生方法で作製された供試体は改良前の約4倍の強度となることを確認した。
Keyword: カキ殻、標準砂, リン酸カルシウム化合物, 一軸圧縮強度GET PDF=21/[S-2-8(P)].pdf
発表番号 [S-2-10(P)]
AE behaviors of polymer cement mortar mixed with admixture on monotonic loading
Ito Takanori[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of agriculture, Iwate university]・Eiichi Kurashima[Faculty of agriculture, Iwate university]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate university]・Yuuki Satou[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETHU Co., LTD]
混和材料を添加したポリマーセメントモルタルの圧縮載荷過程におけるAE挙動
○伊藤 孝則[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]
ポリマーセメントモルタルの乾式吹付けにおいて,施工後表面に生じる亀裂を抑制するために,混和材料(膨張材および収縮低減剤)の添加が検討されている.混和材料の添加量を変えたモルタル供試体を作製し,一軸圧縮試験,ひずみおよびAEの計測をする.実験結果より,混和材料がAE挙動に及ぼす影響を検討する.その結果,混和材料添加による剛性の向上および添加量によるAE挙動の差異が観察された.
Keyword: ポリマーセメントモルタル, 混和材料, アコースティック・エミッションGET PDF=21/[S-2-10(P)].pdf
Study on improvement direction of the on-farm level water management in Kuzuryu-gawa-karyu Irrigation Project Area
susumu SUGATANI[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
九頭竜川下流地区における圃場レベルの水管理の方向性
管谷 晋[日本水土総合研究所]
福井県九頭竜川下流地区において、今後の圃場水管理の方向性を検討するために、水管理に適した水田の大きさや課題、ICT技術を用いた多機能給水栓の導入及び導入に際しての支払限度額等について、地区内の担い手及び圃場水管理担当者にアンケート調査を行い、圃場水管理についての認識、考え方を把握、分析した。
Keyword: 圃場水管理, ICT, 多機能給水栓GET PDF=20/[1-2].pdf
Comparison of Water Management on Paddy Field in Flat Areas and Hilly and Mountainous Areas with Remote-controlled Water Management System
Sho Suzuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mami Shimmura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tatsumi Tomosho[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kousuke Wakasugi[Institute for Rural Engineering, NARO]
圃場水管理システムを導入した平地と中山間地における稲作の水回りに関する比較
鈴木 翔[農村工学研究部門]・新村 麻実[農村工学研究部門]・坂田 賢[農村工学研究部門]・友正 達美[農村工学研究部門]・若杉 晃介[農村工学研究部門]
近年,スマート農業技術には農作業の安全性への期待も高い。平地に比べて中山間地は危険な農作業が多く,稲作の水回りも同様である。調査の結果,平地の水回りは圃場への移動時間が多くを占めるが,中山間地では急な法面の往復などにより給排水操作などの作業時間割合が平地よりも多かった。水管理システムの導入で危険な作業を必要最低限にすることができるため,今後の導入には安全性も考慮していくことが重要と考えられる。
Keyword: 水田の水管理, 農作業の安全性, 労働時間GET PDF=20/[1-4].pdf
Water supply using subsurface string irrigation by the negative pressure difference
Atsushi Marui[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Mattashi Izumi[ Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
乾燥地のためのヒモを用いた地中負圧差灌漑による水分供給量
丸居 篤[弘前大学]・泉 完[弘前大学]
乾燥地において、節水型で低コストの地中灌漑方法の開発を目指し、ヒモによる負圧差灌漑方式を考案した.直径3mmおよび6mmの綿およびナイロンを用いて、実験ポットにおけるヒモ地中灌漑による給水実験を行った.その結果、3mmのナイロンが最速で最大となり、日最大給水量および積算供給量は300 cm3/dayおよび1768cm3/17dayであった.
Keyword: 負圧差灌漑, 地中灌漑, 節水GET PDF=20/[1-9].pdf
Maximum Water Requirement in a Wide Paddy Field Group for Three Rice Cultivation Methods
Takeshi OOTSU[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[civil engineering institute for cold region,PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[civil engineering institute for cold region,PWRI]
3種の水稲栽培方式における広域の圃場群でのピーク用水量
大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
水稲直播栽培の作付面積が増加した場合でも移植栽培を想定した用水路の通水容量が不足することがないかを確認するために、移植栽培、乾田直播栽培、湛水直播栽培における広域の圃場群でのピーク用水量を推定した。その推定結果では、栽培方式間での減水深の差が小さい地域における直播栽培の作付面積が増加した場合のピーク用水量が移植栽培を想定した用水路の通水容量を上回ることはないと予想した。
Keyword: 水田灌漑、用水量, 水稲直播栽培, 大区画圃場GET PDF=20/[1-10].pdf
発表番号 [1-16]
Investigation on Subsidence of Buried Pipeline and Surrounding Peaty Ground in Hokkaido
Hitoshi Nagumo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kenji Terada[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
北海道の泥炭性軟弱地盤に埋設されたパイプラインと周辺地盤の沈下の検証
南雲 人[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]・寺田 健司[寒地土木研究所]
泥炭性軟弱地盤に埋設された農業用管水路は時間経過に伴い沈下が進行して漏水事故に至る場合がある。そのため、泥炭地盤における管水路の挙動を精度よく予測する方法が求められる。本稿では道路下と異なる一般部で施工後沈下している管路の断面周囲の泥炭地盤を調査し、泥炭土の物理性と管路の沈下量との関連性を検討した。その結果、管体の沈下は僅かであるのに対して、管上の地表面の沈下は大きかったことが判明した。
Keyword: パイプライン, 泥炭性軟弱地盤, 圧密沈下GET PDF=20/[1-16].pdf
Current situations of earth canal leakage and its control at Lower Moshi Irrigation Scheme in Tanzania
Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Syunya Ozeki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
タンザニア国ローアモシ地区における土水路漏水状況とその対策
廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・尾関 竣哉[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]
アフリカはコメの増産が必要であるが、かんがい施設において計画された面積にかんがいできない事例がある。要因の一つに、土水路からの漏水が考えられるため、土水路の漏水量を測定した。この結果、漏水は水路底面より側面からが支配的であることがわかった。水路側面は締固めることが技術的に困難であるため、ビニールシートで覆うこととした。費用は水稲収入の6%、ブロック全体を施工することで27%かんがい面積が増加する。
Keyword: 土水路、漏水, アフリカ、水田, 水収支GET PDF=20/[1-17].pdf
Simplified Method for Estimating Risks of Earth-dam Breaches due to Heavy Rains
Tsubasa Tateishi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ.]・Ryuya Hirata[Yamaguchi Prefecture]・Shuichi Kuroda[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Tomoo Kato[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Kentaro Kuribayashi[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Namihiko Tanaya[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]
豪雨時におけるため池の破堤リスクに関する簡易評価
立石 翼[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・平田 竜也[山口県]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]・加藤 智雄[(株)エイト日本技術開発]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・棚谷 南海彦[(株)エイト日本技術開発]
近年では国内各地で豪雨が頻発しており,ため池に対してはこれによる被害を防止するための対策が喫緊の課題となっている.しかし,ため池は対象数が多いため,簡便に破堤リスク評価を行うことが求められている.本研究では,ため池の破堤リスク評価に対する有効性が実証されてきた応答曲面法を被害額算出に導入し,広島県内のため池10か所に対して簡易リスク評価を行うことを目的としている.
Keyword: ため池, 破堤リスク, 簡易評価GET PDF=20/[1-18].pdf
Sonar Mapping Method by using Fish Finder for Leisure Fishing Contributing to Investigation of Sediments in Reservoirs
Jitsuya Nagata[Chuo Kaihatsu Cooperation]
ダム堆砂状況調査の新手法−魚群探知機を用いたソナーマッピング
長田 実也[中央開発(株)]
ダム貯水池の堆砂状況をより確からしく把握するため,音響測深機として魚群探知機を適用する「ソナーマッピング」手法の概要を報告する.ゴムボート等小型船に魚群探知機を搭載してダム湖上を航行し,位置情報付きの水深データを取得.これらを市販ソフトウェアで処理し,簡単に3D湖底等深線図を作成する手順を取りまとめた.その測深計測は再現性も高く,ダム・ため池の堆砂状況調査の新しい手法として活用可能.
Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, 音響測深GET PDF=20/[1-19].pdf
Evaluation of Deformation in Beam-Type Steel Sheet Pile Revetment by Image Analysis
Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
画像解析による切梁式鋼矢板護岸の変形評価
萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
切梁式鋼矢板護岸を対象に,画像解析手法のハフ変換を用いて,腐食劣化に起因する鋼矢板の変形の検出を試みた.検討の結果,ハフ変換による推定角度と実測角度は概ね一致することが確認された.カメラから対象までの位置がより遠方の場合において,推定角度と実測角度の相違が大きくなる結果となった.ディジタル画像を用いて鋼矢板の変形を評価できる可能性が示唆された.
Keyword: 鋼矢板、切梁式護岸, 画像解析、ハフ変換, 直線検出、角度推定GET PDF=20/[1-27].pdf
Accuracy verification of UAV-SfM survey in terrace paddy fields
Konmei Li[Tokyo University of Agriculture, Agricultural Engineering]・Yuri YAMAZAKI[Tokyo University of Agriculture]・Ka CHOU[Tokyo University of Agriculture, Agricultural Engineering]・Hiromu OKAZAWA[Tokyo University of Agriculture]
棚田におけるUAV-SfM測量の精度検証
李 坤明[東京農業大学大学院]・山崎 由理[東京農業大学]・張 可[東京農業大学大学院]・岡澤 宏[東京農業大学]
近年、小型UAVの土木分野への活用が進められており、カメラ性能の向上によってSfM-MVS技術を利用した農地の画像収集が行われている。本研究では農地の中での傾斜地に展開する棚田を対象に、UAV-SfM測量による精度を検証することで、測量精度向上に必要な計測条件を明らかにした。また、地上既知点とUAVによる測点の位置情報を複数箇所で比較することで、UAV-SfM測量の精度を示した。
Keyword: UAV、SfM-MVS, GCP、地形測量, 棚田GET PDF=20/[1-28].pdf
The study on application of AI and image analysis technology to enhancing the efficiency of agriculture management.
Takashi Nobuoka[Toden Sekkei Corporation]・Eiichi Inoue[Ibaraki University]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Ayaka Yokota[Toden Sekkei Corporation]
農業経営の効率化に向けたAIと画像解析技術の適用検討
信岡 卓[東電設計(株)]・井上 栄一[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・横田 彩加[東電設計(株)]
圃場や果樹園に画像解析を適用することで,リアルタイムで生産物の作況や品質の評価が可能となり,農業経営の効率化に寄与すると考える.近年,人工知能AIが多くの分野に適用されており,ニューラルネットワークと深層学習の登場により様々な画像解析サービスが提供されている.筆者らは,茨城大学試験農園においてAIを利用した画像解析でりんごの作況等を定量的に評価する手法の開発に取り組んでおり、成果を報告する。
Keyword: 農業効率化、画像解析, 作況評価、ニューラルネットワーク, 機械学習GET PDF=20/[1-29].pdf
Centrifuge Model Experiments for Small Earth Dams Subjected to Rainfall and Earthquake
Haruki Abe[Graduate School of Agricultural Science Kobe University ]・Riku Maki[Graduate School of Agricultural Science Kobe University ]・Akira Izumi[ Institute for Rural Engineering, NARO]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science Kobe University ]・Toshikazu Hori[ Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science Kobe University ]
降雨と地震の複合作用を受けるため池堤体に関する遠心模型実験
阿部 春輝[神戸大学大学院]・眞木 陸[神戸大学大学院]・泉 明良[農村工学研究部門]・澤田 豊[神戸大学大学院]・堀 俊和[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,ため池での地震と降雨の複合災害に関して,先行降雨がため池の耐震性に及ぼす影響と,地震後の降雨がため池の安定性に及ぼす影響を解明するため,遠心模型実験を実施した.その結果,先行降雨を受けたケースでは,加振時に法先で変形が大きく,すべりが発生した.また,加振により安定性が低下した堤体では,降雨時の変形が大きく,加振で発生したクラック付近での変形が顕著であることが明らかになった.
Keyword: ため池, 遠心模型実験, 降雨GET PDF=20/[1-37].pdf
Experiments of Rainfall Infiltration on slope of Earthdams
Riku MAKI[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Haruki ABE[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Takeru Matsumoto[Kobe University]・Yutaka SAWADA[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Faculty of Agriculture, Kobe University]
ため池堤体法面内への降雨浸透に関する実験的検討
眞木 陸[神戸大学大学院]・阿部 春輝[神戸大学大学院]・松本 赳[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
降雨浸透によりため池堤体内の飽和度および浸潤線が上昇し,堤体の安定性 が低下することが指摘されている.本研究では,降雨強度と地盤密度がため池堤体法面内への浸透強度に及ぼす影響について検討するため降雨実験を行った.降雨強度が定常状態となる終期浸透強度に関しては,地盤密度が大きく影響することが分かった.また,既往の実験データも使用し,広範囲な斜面勾配に対する終期浸透強度の予測式を提案した.
Keyword: 降雨浸透特性, ため池, 降雨実験GET PDF=20/[1-38].pdf
発表番号 [1-40]
Numerical Analysis for Overtopping Erosion of Small Earth Dams Retrofitted by Cut-off Wall
Makoto HIROKAWA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tetsuhito KAWASAKI[Takenaka Civil Engineering&Construction Co.,Ltd]・Kazuo KONISHI[Takenaka Civil Engineering&Construction Co.,Ltd]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
地中連続壁により改修されたため池堤体の越流浸食に関する数値解析
廣川 慎[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・川 哲人 [(株)竹中土木]・小西 一生[(株)竹中土木]・河端 俊典[神戸大学大学院]
遮水材としての良質な粘性土が全国的に不足する中,大型のため池堤体に対して地中連続壁など地盤改良による改修が考えられる.本研究では,堤体中央部を地中連続壁で改修した堤体の越流時の浸食特性を検討するため,MPS法による数値解析を実施した.その結果,堤体の上流側では天端付近が若干浸食するものの概ね残存し,耐越流浸食性の向上が確認された.一方,下流側の堤体は改良部付近までほぼ浸食される結果となった.
Keyword: ため池, 地中連続壁, MPS法GET PDF=20/[1-40].pdf
発表番号 [1-42]
Seismic response analysis of a rockfill dam by velocity-based Space-Time FEM
Shuto Sasakawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kotaro Sakai[NTC CONSULTANTS Co., LTD]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
速度型Space-Time有限要素法を用いたロックフィルダムの地震応答解析
笹川 秀徒[京都大学大学院]・坂井 孝太郎[NTCコンサルタンツ(株)]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
Soft spring問題を通して,非線形解析における速度型Space-Time有限要素法(v-ST/FEM)の時間積分性能を確認した.そして,実際問題への適用を意識して,弾塑性構成則を導入したロックフィルダムの地震応答解析を実施した.v-ST/FEMは非線形な構成関係についても,時間方向に安定的かつ高精度な解析が可能であり,実際のロックフィルダムへの適用性も十分有することが確認できた.
Keyword: 土構造物の地震時挙動, , GET PDF=20/[1-42].pdf
Centrifugal model tests on seismic behavior of pipe bend buried in gravel backfill
Yoko Ohta[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Megumi Kitada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Izumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoshiyuki Mohri[Department of Agriculture, Ibaraki University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
砕石による圧力管路屈曲部のスラスト対策に関する遠心振動実験
太田 遥子[神戸大学大学院]・喜多田 恵[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・泉 明良[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 一哉[神戸大学大学院]・毛利 栄征[茨城大学]・河端 俊典[神戸大学大学院]
圧力管路屈曲部にはスラスト力が作用する.液状化発生時には,スラスト力により曲管が滑動し,継手離脱を引き起こす.本研究では,砕石基礎によるスラスト対策効果を検討するために,4つの異なる条件で埋戻された管に対して,30G場での加振実験を実施した.実験結果から,管路受働側を砕石で埋戻すことが,管路の変位抑制に効果を発揮すること,特に管底から管頂までの埋戻しが管路の安定性向上に重要であることがわかった.
Keyword: 埋設管, スラスト力, 遠心力載荷模型実験GET PDF=20/[1-44].pdf
Estimation of Lateral Resistance Force by Thrust Restraint on Buried Pipe Bends
Megumi Kitada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yoko Ohta[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
圧力管路屈曲部スラスト防護工法の水平抵抗力の推定
喜多田 恵[神戸大学大学院]・太田 遥子[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
圧力管路屈曲部のスラスト対策としてジオグリッドを用いた軽量スラスト防護工法が考案されているものの,その設計手法は確立されていない.本研究では,当工法の抵抗力をより正確に評価するため口径90 mmの模型管に対して水平載荷実験を実施した.既往研究の提案式から計算される剛体ブロックの抵抗力を基準値とし,実験結果からジオグリッドの曲げ,伸び変形による低減係数を与えた.その結果,計算値は実測値と概ね一致した.
Keyword: 模型実験、ジオグリッド, スラスト力, 水平抵抗力GET PDF=20/[1-45].pdf
Experimental Investigation on Non-Fickian Transport
Miki Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University.]
非Fick輸送に関する実験的検討
鈴木 美妃[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
地下水中の溶質輸送現象のうち,粗粒媒体中や高透水性地盤内は非Fick輸送になり,溶質挙動の把握が困難である.本研究では,溶質輸送特性を表すD=α・unのべき数nを導出することで非Fick輸送を評価した.ここに,Dは分散係数,αは分散長,uは実流速である.粒径の増加とともにべき数nの値は1から増加し,非線形性を確認できた.また,流れ場の乱れにより,べき数nの値は変動しやすくなる結果を得た.
Keyword: 溶質輸送特性, カラム実験, 分散性GET PDF=20/[1-48].pdf
発表番号 [1-51]
Saturated-unsaturated seepage analysis in cracked filldam
亀裂のあるフィルダムにおける飽和・不飽和浸透流解析
本間 雄亮[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]
フィルダムで水位を急低下させると斜面に間隙水圧が残留し、堤体がすべり破壊を起こす危険性がある。地震等により亀裂が生じたフィルダムで水位を低下させた場合の堤体内の圧力水頭分布について飽和・不飽和浸透流解析を行った。亀裂は位置と深さを変化させた。水位低下により亀裂周辺部で圧力水頭は高くなり、水位低下速度が大きくなるとその傾向は顕著で、圧力水頭は下がりきらずに、堤体内部に残りやすくなった。
Keyword: フィルダム、亀裂, 飽和・不飽和浸透流解析, 水位低下GET PDF=20/[1-51].pdf
Estimation of Hydraulic Conductivity from Steady State Seepage Flow Using Hamiltonian Monte Carlo
Misato Osugi[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]・Michael C. Koch[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
ハミルトニアンモンテカルロ法を用いた逆解析による定常流の透水係数の推定
大杉 美里[京都大学大学院]・Koch Michael C.[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
空間に分布する物性値を推定することは,構造物の維持管理において必要不可欠な技術となる.本論では,水頭や流量を観測し,透水係数の空間分布を推定する逆問題に取り組んだ.定常浸透問題を有限要素法によって順解析を行い,KL展開とハミルトニアンモンテカルロ法を用い,全要素の透水係数に対する事後分布を数値的に生成した.事後分布から得られる推定値は,十分な精度で透水係数の空間分布を再現できることを確かめた.
Keyword: 浸透流, 逆解析, GET PDF=20/[1-52].pdf
発表番号 [1-54]
Property of Swarm Intelligence Algorithms for Parameter Identification Performance
Ayumi Kawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
群知能によるパラメータ同定の解探索特性
川田 歩美[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
群知能は自然界にみられる集団行動の創発を模倣した計算手法であり,データ同化に対する効率的な解法論として幅広い分野で活用されている.土木・地盤工学分野への適用を見据え,実績のある粒子群最適化に加え,カッコウ探索アルゴリズム,ハイイロオオカミ最適化を取り上げ,ベンチマーク関数による最適化実験を行うことでその特徴を比較考察した.GWOは収束速度,CKAは頑健性に優れた群知能であることが確認できた.
Keyword: 群知能, パラメータ同定, ベンチマーク関数GET PDF=20/[1-54].pdf
発表番号 [1-55]
Finite element analysis using actual material parameters by in situ tests at slope failure site
Mizuki Hira[Kangoshima University]・Sho Shirakawa[Kangoshima University]
法面崩壊箇所での原位置試験による材料定数を用いたFEM解析
平 瑞樹[鹿児島大学]・白川 翔[鹿児島大学]
現場の地形・地質や地盤の観察と法面崩壊地での原位置試験を行い,得られた材料係数を有限要素解析に導入した数値計算を実施し,崩壊現場を模した地盤の地下水位に着目した数値解析から法面崩壊のメカニズムを考察した。地盤の透水係数の違いが,地下水の低下速度に関係していることから,上部土塊が滑り落ちる現象が明らかとなった。法面崩壊の解明には,現地の地形や地質の違いを考慮した材料係数の選定と導入が必要である。
Keyword: 有限要素解析, 法面崩壊, 原位置試験GET PDF=20/[1-55].pdf
発表番号 [1-56]
Assessing salt-water behavior in subsurface dam reservoir and soundness of cut-off wall
Hiroki Takada[Mie Prefectural Government]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
地下ダム貯水湖の塩水挙動と止水壁の健全性評価
高田 大輝[三重県]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
塩水阻止型地下ダムの長期供用に向けて,機能診断手法の立案,簡便な止水壁の健全性評価が求められており,本研究では,貯留域に残留する塩水塊を管理する目的で計測される電気伝導度分布に着目し,止水壁の健全性評価指標としての有用性を検討した.その結果,止水壁の状態に応じた残留塩水塊の変化傾向を捉え,止水壁上流で計測される鉛直方向の電気伝導度分布は止水壁の健全性と損傷部を示す指標となる可能性を示した.
Keyword: 地下ダム, 塩水浸入, 健全性評価GET PDF=20/[1-56].pdf
発表番号 [1-58]
DEM Analysis on Mechanical Behavior of a Shallowly Buried Flexible Pipe Using Geogrid during Sheet Pile Extraction
Noritake MIYAZAKI[Factually of Agriculture,Kobe University]・Mayu TODA[Factually of Agriculture,Kobe University]・Tatsuya Aoki[Factually of Agriculture,Kobe University]・Yutaka Sawada[Factually of Agriculture,Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Factually of Agriculture,Kobe University]
矢板引抜きに伴う浅埋設たわみ性管の力学挙動に関するDEM解析
宮崎 礼丈[神戸大学大学院]・戸田 茉優[神戸大学大学院]・青木 達也[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
我が国ではパイプライン埋設の際に,管と周辺地盤を一体化する浅埋設工法が用いられる.しかしながら矢板施工の場合,管側方地盤の緩みに伴う鉛直荷重の増加による管の変形が想定される.そこで本研究では,DEM解析によって浅埋設たわみ性管とその周辺地盤の挙動を検討した.その結果,ジオグリッドと砕石を用いて管を一体化することで,矢板引抜きに伴う管の変形が抑制されることが明らかとなった.
Keyword: 埋設管、浅埋設工法, 矢板、DEM解析, ジオグリッドGET PDF=20/[1-58].pdf
発表番号 [1-59]
Experiments on Mechanical Behavior of a Shallowly Buried Pipe during Sheet-pile Extraction
Mayu Toda[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Noritake Miyazaki[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Yutaka Sawada[Graduate school of agricultural science of Kobe university]・Toshinori Kawabata[Graduate school of agricultural science of Kobe university]
矢板引抜きに伴う浅埋設パイプラインの力学挙動に関する実験的検討
戸田 茉優[神戸大学大学院]・宮崎 礼丈[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
老朽開水路の改修やコスト縮減の観点から,ジオグリッドを用いたパイプラインの浅埋設工法が適用される場合,施工中の矢板引抜きが埋設管に与える影響について未解明な点が多い.本研究では,矢板引抜きに伴う浅埋設パイプラインの力学挙動について検討するため,模型実験を行った.ジオグリッドと砕石を用いたケースでは管の変形が抑制されたが,支持角の減少により,管底部に土圧が集中することが示唆された.
Keyword: 模型実験、矢板施工, 埋設管, ジオグリッドGET PDF=20/[1-59].pdf
発表番号 [1-60]
Evaluation of passive collapse region of the small earth dam reinforced by sheet piles
Takashi Momiyama[Nippon Steel Corporation]・Hiroaki Nakayama[Nippon Steel Corporation]・Shin Oikawa[Nippon Steel Corporation]・Tadashi Hara[Kochi University]・Kenta Yoshimoto[Kochi University]・Tomoo Katou[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Shuuichi Kuroda[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Kentarou Kuribayashi[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]・Namihiko Tanaya[Eight-Japan Engineering Consulting Inc.]
鋼矢板により補強したため池堤体の受働崩壊領域の評価
籾山 嵩[日本製鉄(株)]・中山 裕章[日本製鉄(株)]・及川 森[日本製鉄(株)]・原 忠[高知大学大学院]・芳本 健太[高知大学大学院]・加藤 智雄[(株)エイト日本技術開発]・黒田 修一[(株)エイト日本技術開発]・栗林 健太郎[(株)エイト日本技術開発]・棚谷 南海彦[(株)エイト日本技術開発]
近年,地震に伴うため池の被害が頻発しており,ため池堤体の耐震性能向上は喫緊の課題である.著者らはこれまで,鋼矢板によるため池堤体の耐震補強効果を検証してきた.本工法を適用する場合,鋼矢板に作用する外力,特に下流側に位置する堤体及び基礎地盤から鋼矢板に作用する受働土圧が鋼矢板の発生応力に影響する.そこで,数値解析により受働崩壊領域を評価するとともに,試設計を行いその結果について考察した.
Keyword: ため池, 鋼矢板, 耐震補強GET PDF=20/[1-60].pdf
発表番号 [1-65]
Example of Construction and Issues for Abolished Small Earth Dam for Irrigation
Hiroshi Mori[Hirosaki University]・Toshiki Asakura[Hirosaki University]・Emi Ichinohe[Hirosaki University]
農業用ため池の廃止に関する施工事例と課題について
森 洋[弘前大学]・朝倉 紀樹[弘前大学]・一戸 栄美[弘前大学]
本論文では、青森県、秋田県、A県、B県の4県における廃止ため池の施工事例と、施工に対する課題点を示した。廃止工法の多くが開削工法であったが、周辺環境等の制約から暗渠工法による廃止も行われていた。また、降雨による流木や流出土砂を抑制するために砂防施設設計の考え方を取り入れた廃止工法や、開発行為による周辺環境の変化に応じた廃止工法の確立が今後必要であると考える。
Keyword: ため池, 廃止, 工法・施工GET PDF=20/[1-65].pdf
発表番号 [1-66]
A new seismic countermeasure for sluice structure with using cables
takumi ohama[Japan Water Agency]・yasushi yoshihisa[Japan Water Agency]
ケーブル制震工法の開発
大浜 巧[水資源機構]・吉久 寧[水資源機構]
調節堰や水門のような数が多い水路施設には、限られた防災投資の観点から、従来のRC巻立てのような耐震対策より効率的で経済的な耐震対策の開発が望まれている。そこで、水門施設と水路を、ケーブルで連結しプレロードを導入する耐震対策の検討を行っており検討内容について報告するものである。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=20/[1-66].pdf
発表番号 [1-67]
Performance evaluation of steel sheet-pile canal repaired by precast panel-concrete covering method
KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co. Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Crest Co. Ltd.]・MORII Toshihiro[Institute of Science and Technology, Niigata Univ.]
パネル被覆工法により補修された鋼矢板水路の性能評価
小林 秀一[(株)水倉組]・長 文博[藤村クレスト(株)]・森井 俊廣[新潟大学フェロー]
農業用の鋼矢板水路の補修にパネル被覆工法が多く用いられるようになった。鋼矢板前面に保護材としてプレキャストパネルを設置し,これらの間をコンクリートで充填することにより,腐食因子の水分,酸素等の侵入を抑制する被覆防食工法である。工法・施工の概要を紹介するとともに,「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル」に従い,一般的な軟弱地盤に建設された自立式鋼矢板水路の性能評価の試算例を示した。
Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 補修工法、パネル被覆工法, 性能評価GET PDF=20/[1-67].pdf
発表番号 [1-68]
Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 1)
Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Masaki MINAMI[Minamigumi ltd.]・Tomohiro KANAZAWA[Nippon Steel Cement Co., ltd.]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yukio HAMA[Graduate school of Engineering, Muroran Institute of Technology]
超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その1)―予定供用期間中のメンテナンスフリーを目指した工法―
石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・南 真樹[(株)南組]・金沢 智彦[日鉄セメント(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]
凍結融解作用に対して高耐久性を有する高炉スラグ系材料を用いた補修・補強工法と,多種多様な形状を有する農業水利施設においても施工品質の確保・向上が図られる機械化施工技術から構成される,超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発を進めている。本稿では,超高耐久性断面修復・表面被覆技術の概要を示し,本技術の根幹となる断面修復・表面被覆材料の耐凍害性について報告するとともに,今後の開発の方向性について示す。
Keyword: コンクリート, 凍害, 補修・補強GET PDF=20/[1-68].pdf
発表番号 [1-73]
Detection of Efflorescence in Reinforced Concrete Slab of Road Bridge by Machine Learning of Digital Image
Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
デジタル画像の機械学習による道路橋床版における遊離石灰の検出
島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
本研究では,道路橋RC床版を対象に,決定木および最大エントロピー法を用いて遊離石灰の検出を試みた.検討の結果,本提案手法は決定木のみや判別分析法の一つである大津の方法と比較して,正解率,感度,適合率,F値のすべての指標で精度が高く,正解率,感度,F値の3つの指標では0.85以上だった.本提案手法は遊離石灰の検出において有用であり,今後橋梁における遊離石灰の自動検出に寄与できるものと考えられる.
Keyword: 遊離石灰, 機械学習, 道路橋床版GET PDF=20/[1-73].pdf
発表番号 [1-74]
Fundamental examination on applicability of ultrasonic method for effect estimation of silicate-based surface penetrant
Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Miu Oura[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masashi Suto[National Institute of Technology, Matsue College]・Masayuki Matsumoto[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kazuhiko Hayashi[National Institute of Technology, Kagawa College]
けい酸塩系表面含浸材の改質評価における超音波法の適用性に関する基礎検討
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・大浦 美雨[香川高等専門学校]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・松本 将之[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
本研究では,けい酸塩系表面含浸工法適用後の性能確認方法として,超音波法に着目した.本報では,含浸材を塗布したモルタル供試体を対象として,実験室レベルでの基礎検討を行った結果を報告する.結果として,特定の条件では,超音波法によりけい酸塩系表面含浸材の改質効果を評価できる可能性が示された.今後,促進劣化させた供試体を対象とした実験等を進め,本法の適用性を詳細に検討する.
Keyword: けい酸塩系表面含浸工法, 表面含浸工法, 超音波法GET PDF=20/[1-74].pdf
発表番号 [1-75]
The investigation method of PC pipe using ground penetrating radar and electromagnetic induction
Eisuke Tamura[Japan water agency]・Kozo Abe[Japan water agency]・Huuka Nagayasu[Japan water agency]・Kazuhiro Koizumi[Dia Consultants Company]・Kenji Nagano[Dia Consultants Company]
電磁波レーダ探査法と電磁誘導法によるPC管の調査方法
田村 英介[水資源機構]・阿部 耕三[水資源機構]・永易 風花[水資源機構]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]
PC管本体の外的要因による劣化は同じ埋設環境下においても劣化の進行は管体毎に異なるものの,管内排水・充水等の時間制約から全PC管の調査は困難なため定点調査が実施されている。本報告は,導水トンネル内に布設されたPC管破損の漏水に鑑み,同じ布設環境にある約700m区間の全PC管を対象に漏水復旧工事までの短期間で電磁波レーダ探査法と電磁誘導法による劣化調査・診断及び補強対策を実施した事例を報告する。
Keyword: 二次製品、プレストレストコンクリート管(PC管), 管理、非破壊調査, 劣化診断GET PDF=20/[1-75].pdf
発表番号 [1-82]
Experimental Study on Strength Properties of Expansive Mortar Cured under High Pressure
Mio Sakai[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Eri Hiyoshi[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]
加圧養生下における膨張モルタルの強度特性に関する実験的検討
境 美緒[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・日吉 恵理[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]
コンクリートの混和材料である膨張材は,拘束条件下でケミカルプレストレスを発現する.膨張コンクリートの適切な強度発現は構造物の安全上極めて重要な問題であるが,拘束条件と強度の関係は明らかになっていない.本研究では,膨張材を配合したモルタル供試体を作製し,養生時の拘束条件の変化が強度発現に与える影響を評価した.さらに,強度特性に影響する要因を検討するためSEMを用いて供試体の微細組織観察を実施した.
Keyword: モルタル、膨張剤, 加圧養生、圧縮強度, FE-SEMGET PDF=20/[1-82].pdf
Snowfall correction of Analytical rainfall snowfall depth and long-term water balance
Hiroki Matsuo[Sansui Consultant Co.Ltd]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko Takigawa[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takao Masumoto[Akita Prefectual University]
降雪深と長期水収支による解析雨量の降雪補正の検討
松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・増本 隆夫[秋田県立大学]
これまでに,日本最大級の一級河川S川流域において長期水文解析を精度良く行うため,面的な雨量データである解析雨量のモデルへの適用可能性を,流域水収支の観点から整理した.その結果,豪雪地帯,特にその山地部で冬季降水量が不足することが示された.本検討では解析雨量メッシュデータと実績降雪深データの関係を定量的に示し,その関係式を基に,全域のみならず支流別でも水収支が整合する降雪の標高補正式を提案した.
Keyword: 降雨特性, 水収支・水循環, 降雪・融雪GET PDF=20/[2-2].pdf
Daily Dam Inflow Forecasting by Nearest Neighbor Method Introducing Ensemble Weather Forecast
Shizuki Goto[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
アンサンブル気象予測値を考慮したNearest Neighbor法によるダム流入量予測
後藤 晏希[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]
Nearest Neighbor法を用いた流量予測について,過去データを用いる従来の手法は1日より長い先行時間では予測精度が下がることが報告されている.本研究では過去データに加えて,週間アンサンブル予報を用いることでダム流入量予測の精度向上を図った.その結果,気象予測値により従来法よりも出水時の過小推定傾向が軽減されるなど予測精度が改善され,予測先行時間が伸びても予測精度が保たれることが分かった.
Keyword: Nearest Neighbor法、アンサンブル予報, 流出予測, 時計列GET PDF=20/[2-3].pdf
Statistical predictions of streamflow during irrigation period with 2019/20 snow conditions
Takeo Yoshida[National Agriculture and Food Research Organization]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]・Seiya Aihara[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroki Minakawa[National Agriculture and Food Research Organization]
2019-20 年積雪条件下での灌漑期水資源の統計的予測
吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・相原 星哉[農業・食品産業技術総合研究機構]・皆川 裕樹[農業・食品産業技術総合研究機構]
気候変動による融雪の早期化が指摘され,これまで以上に水資源の適切な管理が求められる.全国的に記録的な暖冬となった2019-20年の積雪状況を初期条件に,典型的な降雪地域を抱えるS川流域において,気候値による統計的予測を行った.その結果,今年の少雪状況は渇水リスクを大きく増加させることが示唆された.また,融雪期(4〜5月)のみでなく,夏期(6〜9月)の流況にも影響を及ぼすことが示された.
Keyword: 分布型水循環モデル、積雪, 季節予報, 水資源GET PDF=20/[2-4].pdf
Load estimation by improved importance resampling
Akio TADA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]・Haruya TANAKAMARU[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
改良IR法による負荷量推定
多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
定期調査や流量比例サンプリングなど期間中に一貫したルールで収集された既存の水質濃度と流量の標本集団から、河川の流出負荷量の府県推定と区間推定を行うImportance Resampling法の理論的な基礎を与えるとともに、手法の改良を行った。従来の方法と同等の負荷量推定の成功率を維持しつつ、より多くの標本を再抽出し、かつより偏りの小さな、信頼区間の被覆確率の向上した結果が得られた。
Keyword: Sampling/imprtance-resampling、面源, 負荷量、不偏推定, 区間推定GET PDF=20/[2-8].pdf
Validation of the importance resampling method for unbiased load estimation based on daily water quality data from 12 watersheds in the United States
Jun Kawamura[Graduate school of agricultural science, Kobe University]・Akio Tada[Graduate school of agricultural science, Kobe University]・Haruya Tanakamaru[Graduate school of agricultural science, Kobe University]
米国の12流域の水質データによる流出負荷量不偏推定法IR法の検証
川村 純[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
本報告では、流出負荷量の不偏推定法であるImportance Resampling法(IR法)の有効性を、米国12流域の水質8項目(SS,TP,SRP,亜硝酸+硝酸イオン,TKN,Cl,硫酸イオン,ケイ酸イオン)の8年間分の日単位データを用いて検証した.その結果、ほとんどのデータセットで偏りは1割未満であり、土地利用や流域面積、水質項目に依らず流出負荷量の不偏推定が概ね可能であると考えられた。
Keyword: 流出負荷量、不偏推定, IR 法、LQ 式, Lake ErieGET PDF=20/[2-9].pdf
Trends of future heavy rainfall from high-resolution ensemble climate projections
Junichi KABAMOTO[Wildlife Management and Rural Environment Division, Rural Development Bureau, MAFF]・Takashi NISHIJIMA[Wildlife Management and Rural Environment Division, Rural Development Bureau, MAFF]・Takeo YOSHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki MINAKAWA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuki OKADA[IDEA Consultants, Inc.]
高解像度アンサンブル気候予測データベースから得られた将来豪雨の変化傾向
樺元 淳一[農村振興局]・西島 太加志[農村振興局]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・皆川 裕樹[農村工学研究部門]・岡田 裕毅[いであ(株)国土環境研究所]
文部科学省の研究プログラムでは、従来よりも時空間的に高解像度なアンサンブル気候予測データベースを整備・公開している。農林水産省農村振興局鳥獣対策・農村環境課では、これらデータを用いて農業農村整備事業の排水事業地区の集水域において、地球温暖化に伴う豪雨の変化傾向及びその影響についてケーススタディを実施した。本発表では、その調査方法並びに同データから得られた将来豪雨の変化傾向について報告する。
Keyword: 降雨特性, 水文統計, d4PDFGET PDF=20/[2-14].pdf
発表番号 [2-16]
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product, No.1
AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]・KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]・YUTO NAGAMINE[Ibaraki University]・TAKASHI NOBUOKA[Toden Sekkei Corporation]
農業生産物への確率論的リスク評価手法の適用研究(その1)
横田 彩加[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・永峰 佑人[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]
近年,原子力施設を代表とする電力関連施設において,地震時の健全性評価を確率論的リスク評価(以下PRA)手法で行っている.筆者らは昨年度報告で気象リスクが農作物の収穫に与える被害予測にPRAを適用して確率論的に評価する手法を提案した.本報告では青森県の3都市を対象にPRAを適用して,農業生産物の年被害確率を定量的に評価した.
Keyword: 気象リスク、農業被害, ハザード曲線, 被害曲線GET PDF=20/[2-16].pdf
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product, No.2
YUTO NAGAMINE[Ibaraki University]・TAKASHI NOBUOKA[Toden Sekkei Corporation]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]・KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]・AYAKA YOKOTA[Toden Sekkei Corporation]
農業生産物への確率論的リスク評価手法適用研究 (その 2)
永峰 佑人[茨城大学]・信岡 卓[東電設計(株)]・横田 彩加[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・横田 彩加[東電設計(株)]
近年,農産物などの高温・低温による生育障害や品質低下,観測記録を塗り替える豪雨・強風による大きな災害が,農林水産業・農山漁村の生産や生活の基盤を揺るがしかねない状況となっている.そこで本研究では,長野県におけるリンゴの凍霜害を対象として,春先の異常低温の発生傾向を確率論的に分析し,農業被害リスクを定量的に評価することを目的とした.
Keyword: 気象リスク、農業被害, ハザード曲線, 被害曲線GET PDF=20/[2-17].pdf
Simple estimation method of flood mitigation effect of irrigation ponds
Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science]・Nobuto Tatebayashi[Hankyu Hanshin Holdings, Inc.]・Reina Mori[Hyogo Prefecture]・Shinichiro Itakura[Osaka Prefecture]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science]
ため池の洪水軽減効果の簡易推定法
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・立林 信人[阪急阪神ホールディングス(株)]・森 怜菜[兵庫県]・板倉 慎一郎[大阪府]・多田 明夫[神戸大学大学院]
ため池の洪水軽減効果は,洪水前の空き容量による雨水貯留と,ため池水位が洪水吐敷高(常時満水位)を超えたときの一時的な雨水貯留によって発現するが,本報告では,前者の効果をピーク低減率で,後者の効果をピークカット率で表現した.兵庫県の淡路地区と丹波篠山地区のため池を対象として,洪水流出解析とため池貯留計算でピーク低減率とピークカット率を求めた後,これらをため池諸元から求める簡易推定法を提示した.
Keyword: ため池、洪水軽減, 事前放流、ピーク低減率, ピークカット率GET PDF=20/[2-18].pdf
An application of DWCM-AgWU model to the Hachiro Lake basin
Masahiro ONUKI[Naigai Engineering Co., Ltd]・Takeo YOSHIDA[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Takao MASUMOTO[Faculty of Bioresources Science, Akita Prefectural University]
低平な大規模農地を内外に持つ八郎湖流域へのDWCM-AgWUモデルの適用
小貫 将宏[内外エンジニアリング(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・増本 隆夫[秋田県立大学]
秋田県八郎湖流域(894km2)を対象に、湖の内外に広がる大規模農地における農業水利用の実態を把握するとともに、流域内の水循環や水収支を明らかにするため、人為的な活動を組み込んだ分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)の適用を試みた。さらに、そのモデル適用により、将来的な東部・西部承水路、調整池の新しい水利用の提言を行い、干拓前と干拓後の八郎湖が果たしたであろう水収支に与える変化を検討した。
Keyword: 分布型水循環モデル、大規模干拓, 水不足, 流域水収支GET PDF=20/[2-21].pdf
Evaluation of the effect of plowing on rainfall-runoff processes in paddy plot during non-irrigation period
Yushi Suzuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Takehide Hama[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
非灌漑期における耕起が水田の降雨流出過程に及ぼす影響評価
鈴木 友志[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]
非灌漑期に行われる耕起が水田の洪水緩和機能に及ぼす影響を評価した.水田からの流出モデルは2段タンクモデルを用いた.モデルパラメータの同定時に,降雨浸透過程の土壌水分移動解析から得られる任意深さのフラックスを目的関数に含めることにより,耕起に伴う浸透過程の変化を考慮した.構築したモデルを用いてシミュレーションを行った結果,非灌漑期における耕起が地表流出量に及ぼす影響は微小であることがわかった.
Keyword: 耕起, タンクモデル, HYDRUS-1DGET PDF=20/[2-22].pdf
A measures evaluation to secure agricultural water using DWCM-AgWU in the Omono River basin
Kosei KATO[Faculty of Bioresources Science, Akita Prefectural University]・Takao MASUMOTO[Faculty of Bioresources Science, Akita Prefectural University]・Mariko MIYAJIMA[SANSUI Consultant, LTD]・Koji MORITA[SANSUI Consultant, LTD]
分布型水循環モデルを用いた雄物川流域における農業用水の確保方策の評価
加藤 晃成[秋田県立大学]・増本 隆夫[秋田県立大学]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]
秋田県内最大の流域面積を有し、用水開発等の大規模国営事業が数多く実施されてきた雄物川流域を対象に、高収益な畑作農業への展開の模索や気候変動に伴う極端現象(少雨や豪雨)の増大への懸念を背景に、雄物川に分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)の適用と検証を行う。さらに、そのモデルを用いて、農業水利用に関する主要な水管理上の課題を抽出とその問題を解決するためのモデル利活用方法を模索した結果を報告する。
Keyword: 分布型水循環モデル、水資源管理, 大規模灌漑地区, 極端現象GET PDF=20/[2-23].pdf
Impacts of high-turbidity water on groundwater level using water balance model and particle filter
Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]・Kento Otani[Ishikawa Prefectural University]
高濃度濁水が地下水位に及ぼす影響:集中型水循環モデルと粒子フィルタを用いて
藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]・大谷 健人[石川県立大学]
上流で発生した斜面崩壊によって高濃度濁水が発生し、扇状地の地下水位の異常低下が生じた。地下水位をシミュレーションできる集中型水循環モデルを構築し、データ同化手法の一つである粒子フィルタを適用することによって、時々刻々変化する浸透量の逐次推定を試みた。その結果、濁水発生後、パラメータの値が急激に小さくなり、濁水発生2年目からパラメータの値が徐々に大きくなり地下水涵養量が回復したことが推定された。
Keyword: 濁水、水循環モデル, 粒子フィルタ、地下水, 水田GET PDF=20/[2-24].pdf
Formulation of BCP for a small number of Land Improvement Distinct, -focusing on Izumitagawa area in Yamagata prefecture-
Satoko Kawamura[Naigai Engineering Co Ltd.]・Manami Kakinuma[Naigai Engineering Co Ltd.]
少人数の土地改良区に向けたBCPの策定-山形県泉田川地区を対象として-
川村 智子[内外エンジニアリング(株)]・柿沼 愛海[内外エンジニアリング(株)]
地震や豪雨等の災害発生の危険性は近年急速に高まっている。こうした非常事態が発生した場合にも事業や活動を維持継続し早期復旧を可能とするために、必要な措置を予め検討しておく事業継続計画(BCP)の策定は急務である。山形県泉田川地区を対象として、土地改良施設が大規模地震の発生により被災した場合を想定してBCPの策定を行った。実地演習の結果、人員不足による配備体制や連絡体制の整備等の課題が挙げられた。
Keyword: 事業継続計画, 災害, GET PDF=20/[2-28].pdf
The study of the nano hydro generator for the pipe,using the extra pressure of the pipeline for agriculture.
Takayuki KAWANAMI[Topre corporation]・Tetsuo NAKAYA[National Institute for Rual Engineering]・Toru SHIGEMITSU[Tokushima University]・Junichi MIYAKOSHI[Hitachi,Ltd.]・Takashi TSUDA[Topre corporation]
農業用パイプランが保有する余剰圧力を活用した管路式ナノ水力発電システム その1 パイプラインが持つポテンシャル
川浪 隆幸[東プレ(株)]・中矢 哲郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・重光 亨[徳島大学]・宮越 純一[(株)日立製作所]・津田 学志[東プレ(株)]
近年、自然災害による大規模停電が発生し、災害に強い電源設備が求められている。また、農業分野では農業従事者の重負担軽減策として農機具の電動化や自動化の開発が進められている。しかし、電動化には連続稼働や充電時間の問題があり、給電設備の整備が課題となっている。本研究では、未開発領域の多いナノ水力以下(10kW未満)を対象に、小口径の農業用パイプラインの余剰圧力での発電について報告する。
Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 農業用パイプラインGET PDF=20/[2-29].pdf
Consciousness Analysis of Successors Conducting Maintenance Activities for Irrigation-based Environmental Stocks
Haruaki Onomitsu[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masahiro Nakajima[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki Nitta[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
農業水利環境ストックの維持管理に対する担い手の意識分析ー滋賀県犬上郡甲良町を事例としてー
小野満 陽光[東京農工大学]・中島 正裕[東京農工大学]・新田 将之[東洋大学]
農業水利施設高度利用事業の創設以降、地域用水機能の維持・増進を図る水環境整備が全国で実施された。本研究では滋賀県甲良町を対象に「住民の価値観や生活様式が多様化する中、農業水利環境ストックを次世代へどのように継承するか?」を問題意識とし、第1世代(60〜80代)と第2世代(30〜50代)の意識を解明した。これに基づき、農業水利環境ストックの次世代型維持管理システムの構築に資する考察を行った。
Keyword: 水環境整備, 維持管理活動, 担い手GET PDF=20/[2-31].pdf
Current status and issues of abandoned farmland and judging it at non-farmland in area zoned for agricultural use
Chisato Fujiwara[Graduate School of Agriculture, Ehime univercity ]・Emi Takeyama[Graduate School of Agriculture, Ehime univercity ]
農用地区域の荒廃農地とその非農地判断における現状と課題―愛媛県松山市を事例に―
藤原 千里[愛媛大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]
愛媛県松山市を対象に,農用地区域の荒廃農地とその非農地判断における現状と課題について検討した.その結果,松山市の農用地区域のB分類(再生不可能な荒廃農地)の面積が比較的大きいこと,非農地判断は特に山際で利用実績があること等が分かった.今後,B分類の増加,B分類による非農地判断の選択と土地改良区からの除外,E效浪良区の経営悪化,きによるB分類の増加,の悪循環に陥る可能性があることを指摘した.
Keyword: 農用地区域、農地荒廃, 非農地判断、樹園地, 土地改良区GET PDF=20/[2-38].pdf
発表番号 [2-39]
Farm Land Exchange for Setting Uncultivated Area Rationally in Hilled Rural Area
Tsunehisa Tsuchiya[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi Ishii[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
中山間地域における計画的な粗放的農地管理区域設定のための土地交換
土屋 恒久[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]
中山間地域において、保全すべき農地と粗放的管理を行う土地(保全管理区域)とのゾーニングを行った上で圃場整備を行う農地環境整備事業を対象に、ゾーン間の土地交換の実態調査・分析を行った。土地交換を行った地区はきわめて少なく、要因として保全管理区域の土地を希望する者が基本的にいないこと、土地交換の方策として、不換地分の土地を保全管理区域に換地し、事業参加者全員で共同保有する方式がありうることを論述した。
Keyword: 土地利用計画、圃場整備, 換地、中山間地域, 耕作放棄地GET PDF=20/[2-39].pdf
発表番号 [2-44]
Actual Condition and Significance of Homestay in Ojika Town
Akemi Saito[Doshisha Women's College of Liberal Arts]
小値賀町における民泊の実態とその意義
齋藤 朱未[同志社女子大学]
本報告では町の主産業を観光へ移行した長崎県小値賀町を対象に,観光業を支える民泊の実態を関係者の主観から,小値賀の民泊の意義とその実態について整理を試みた。その結果,民泊は島のリアルな生活を体験できるだけでなく,島への移住を希望する方にとっては,実際に小値賀の住民に触れ合う場,小値賀生活を知る一手段として意義を有し,民泊受入れ民家にとっては貴重な収入源としてその意義を有していることがうかがえた。
Keyword: 民泊、観光, 離島、宿泊実態, 意義GET PDF=20/[2-44].pdf
発表番号 [2-54]
Examination of the relationship between Agricultural Land Consolidation Project and actions related Rice-farming
taiki furutaka[Naigai Engineering Co.,Ltd]・Naotaka Nakato[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
ほ場整備と水稲栽培に係る各取組の関係性の検討
古高 太規[内外エンジニアリング(株)]・中藤 直孝[日本水土総合研究所]
ほ場整備と水稲直播栽培や有機栽培、多面的機能支払交付金の活動等の水稲栽培に関連する取組との関係性について、農林水産省の統計データを用いた統計的手法による検討結果を報告する。
Keyword: ほ場整備、直播栽培, 有機農業, 多面的機能支払交付金GET PDF=20/[2-54].pdf
発表番号 [2-55]
Situation of Reclamation of Devastated Farmland in Tsugaru Area, Aomori Prefecture
HIROYUKI FUJISAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University ]・Junta Suzuki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University ]
青森県津軽地域における荒廃農地再生実態
藤崎 浩幸[弘前大学]・鈴木 淳太[弘前大学]
荒廃農地再生も農地面積減少を防止するのに有効である。本研究では青森県津軽地域における荒廃農地再生実態について9経営体(津軽地域の荒廃農地再生面積の約6割)から聞取調査を行った。その結果、荒廃農地の再生は補助金を前提にしている場合が主であったが、経営体が保有する土木工事用機械や人材を利活用したり、規模拡大に資するように再生地を選定できる場合には、補助金無でも採算性を有する可能性が存在した。
Keyword: 荒廃農地再生、耕作放棄地, 規模拡大, 法人経営GET PDF=20/[2-55].pdf
発表番号 [2-56]
Consideration of Promotion Measures of Land Improvement for Introducing of Advanced Technologies such as Automatic Traveling Agricultural Machinery
Makoto Tanaka[Kitai Sekkei Co.,Ltd]・Naotaka Nakato[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage, JIID]・Yosuke Kawamoto[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage, JIID]
農業機械の自動走行等の先進技術導入に対応した農地整備推進方策の検討
田中 信[キタイ設計(株)]・中藤 直孝[日本水土総合研究所]・川本 陽介[日本水土総合研究所]
農業・農村現場において農業従事者の減少・高齢化が顕著となり、一層の作業省力化、生産性向上、低コスト化、経営・技術の継承を進めることが急務となっている。近年スマート農業の実装化に向けて、ロボット等先進技術の導入・実証が図られている。ここでは、ロボットトラクタ、自動運転田植え機、除草ロボット等を導入する際に、その効果を最大限発揮するために農地基盤側で備えておくべき事項に関する検討内容について報告する。
Keyword: スマート農業、自動走行農機, 除草ロボット、ほ場整備, ターン農業、法面勾配GET PDF=20/[2-56].pdf
発表番号 [2-57]
Analysis of chemical and biological properties of apple orchard soils under natural, organic, hybrid, and conventional farming methods
Takamitsu Kai[Kurokawa Field Science Center, Meiji University]・Motoki Kubo[Faculty of Life Science, Ritsumeikan University ]
自然農法、有機農法、ハイブリッド農法、慣行農法でのリンゴ園土壌の生化学的特性の分析
甲斐 貴光[明治大学黒川農場]・久保 幹[立命館大学]
日本のリンゴ栽培は、一般的に化学肥料や化学合成農薬を使用する管理システムで行われている。しかしながら、化学肥料の連用や過剰施肥、および化学合成農薬の散布は、地下水汚染、土壌団粒の減少や硬質化、土壌微生物の減少などを引き起こし、土壌環境や生態系が損なわれた。本研究では、青森県と長野県で、自然農法、有機農法、ハイブリッド農法、慣行農法のリンゴ園から土壌を採取し、土壌の生化学的特性を比較した。
Keyword: リンゴ、土壌微生物, 物質循環, 環境保全GET PDF=20/[2-57].pdf
発表番号 [2-60]
Planning and design of a farm in Kyushu University Ito Campus
Ryo Watanabe[NTCconsultantsCo.,Ltd.]
九州大学伊都キャンパスにおける農場の計画・設計
渡邊 亮[NTCコンサルタンツ(株)]
弊社は、九州大学伊都キャンパスにおける農場整備設計業務の一環として農場の用水計画から圃場整備、末端かんがい施設の設計を実施した。圃場で使用する作土層は、現地の真砂土と近隣の耕作土を混合して作成し、試験施工の結果も踏まえて排水改良や土壌改良を検討した。また、防風施設は、風向き、作付け作物に合わせて、設置範囲、設置高さを検討した。さらに、共存する野生動物の獣害対策として侵入防止策を検討した。
Keyword: 水田灌漑、畑地灌漑、防風施設, 土壌改良、作土層, 圃場整備、大学圃場GET PDF=20/[2-60].pdf
Case study of a visualization of groundwater flow pass using resistivity monitoring method
Hiroomi Nakazato[NARO]・Keisuke Inoue[MAFF]
比抵抗モニタリングによる地下水流動部可視化事例
中里 裕臣[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農林水産省]
地下水流動部を塩水トレーサの投入前後の比抵抗モニタリングにより可視化するため,高速電気探査システムを用いる高時間分解能比抵抗モニタリングを試行した.今回の測定では等高線方向の平行4測線(120電極)について計900データを10分間隔で探査した.その結果,投入孔を含む測線ではトレーサ投入直後から比抵抗低下部が検出されたが,比抵抗低下部の時間変化は連続的ではなく,ノイズデータの評価が今後の課題である.
Keyword: 比抵抗, 地下水, 時系列探査GET PDF=20/[2-62].pdf
発表番号 [2-63]
Movement of Groundwater in the Restored Tsunami-hit-farmland 2
Katsumi Chiba[Miyagi University]・Koh Kato[Hirosaki University]・Masaharu Goko[Miyagi University]
復旧後の津波被災農地における地下水の動態(続)
千葉 克己[宮城大学]・加藤 幸[弘前大学]・郷古 雅春[宮城大学]
今年度、宮城県ではすべての農地復旧工事が完了する予定である。しかし、地下水の塩水化により塩害が発生している復旧農地もある。本研究では、宮城県石巻市内のA区(2015年復旧)、B区(2019年度復旧)で地下水の塩水化の動態を調べた。A区は地下水が塩水化していたが、徐々に淡水層が増し、3年目に塩害の懸念はなくなった。B区は、地下水が強く塩水化しているが、淡水層が一時的に厚くなる時期があった。
Keyword: 東日本大震災, 塩害, 地下水の塩水化GET PDF=20/[2-63].pdf
発表番号 [2-65]
Esitimation of Class-differentiated Chl.a by Multi-wavelength Excitation Fluorometer using Three-layered Feedforward Artificial Neural Network
Ren Yamamoto[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
3層型FFANNを援用した多波長励起蛍光光度計による藻類綱別Chl.aの推定
山本 錬[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
現地観測によるアオコの増殖特性の把握に,藻類綱別Chl.aの連続的・多点的な計測が実現可能な多波長励起蛍光光度計を用いた.励起蛍光スペクトルから藻類綱別Chl.aの推定に,実水域での観測データを教師データとする階層型FFANNを採用した.その結果,緑藻類Chl.aの推定では改善点があるが,総Chl.aと藍藻類Chl.aは良好に推定でき,浮遊性藻類の出現特性が異なる複数の水域で適用可能であった.
Keyword: 水質、水環境, アオコ、農業用貯水池, 励起蛍光スペクトルGET PDF=20/[2-65].pdf
発表番号 [2-66]
The mechanism of seasonal dominant species between harmful raphidophytes Chattonella and Heterosigma akashiwo
Kengo Shinohara[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuji Ito[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Suguru Okunishi[Faculty of Fisheries, Kagoshima University]・Hiroto Maeda[Faculty of Fisheries, Kagoshima University]・Kazuro Momii[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
有害ラフィド藻Chattonella属とHeterosigma akashiwoの季節的優占種交代機序に関する考察
篠原 健吾[農業・食品産業技術総合研究機構]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・奥西 将之[鹿児島大学]・前田 広人[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]
西日本沿岸水域では,春季にHeterosigma akashiwo,夏季にChattonella属のラフィド藻が有害な赤潮を形成することがあり,その優占種交代機序は未解明である.本研究では,季節的な優占種交代の基礎的知見を得るために,両種を対象に培養実験と数値解析を行った.春季には速い増殖率で高密度化するH.akashiwo,夏季には資源収奪に勝るChattonella属が優位である可能性を論じた.
Keyword: 赤潮、競合モデル, 沿岸環境、藻類, 数値解析GET PDF=20/[2-66].pdf
発表番号 [2-68]
Investigation on effective amendments for heavy metal immobilization in soils
Shinji Sakurai[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Naho Matsuo[Nippon Telegraph and Telephone West Corporation]・Shunsuke Kajimaya[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Haruhiko Horino[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Takao Nakagiri[Osaka Prefecture University Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Kimihito Nakamura[Kyoto University Graduate School of Agriculture]
土壌中重金属の不動化に有効な投与材の検討
櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・松尾 奈保[西日本電信電話(株)]・梶間谷 俊介[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
土壌改良材を投与することで重金属を不動化し,農作物への移行を抑制する試みがなされている.本研究では,改良材投与による重金属の可給態濃度の変化と改良材の化学的性質を評価するとともに,重金属の不動化に有効な改良材の性質を検討した.その結果,対象重金属いずれに対しても牛ふんが最も不動化効果が高く,その要因として,他に比べCECおよびpHが高く,D-TOC含有量が少ないことが示唆された.
Keyword: 重金属、改良材, 不動化、可給態, 水溶性有機炭素GET PDF=20/[2-68].pdf
Elucidation of particulate radiocesium behavior in a paddy plot using an experimental paddy field model
Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Rinji Inaba[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Midori Makishima[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Susumu Miyazu[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yoshimasa Suzuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kazuki Suzuki[Institute of Research Promotion, Niigata University]・Norio Nogawa[Isotope Science Center, Tokyo University]・Naoki Harada[Faculty of Agriculture, Niigata University]
現地水田模型による懸濁態セシウムの挙動の解明
吉川 夏樹[新潟大学]・稲葉 麟士[新潟大学大学院]・槇島 みどり[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・鈴木 一輝[新潟大学]・野川 憲夫[東京大学]・原田 直樹[新潟大学]
筆者らのこれまでの調査結果から,水稲栽培において灌漑水経由で水田に流入する懸濁態放射性セシウムのイネへの移行は無視できないと考えた.本研究では,実際の栽培環境下において灌漑水由来で圃場に流入する懸濁態Csの堆積量および範囲を観測し,これがイネの吸収に与える影響を評価することを目的に,現地試験圃場において模型実験を実施した.
Keyword: 放射性セシウム, 懸濁態, 移行GET PDF=20/[2-70].pdf
Successful conditions for rare animal transplantation using landscape
Takuma Taniura[Mie University Graduate School&Faculty of Bioresources ]・Ken Ono[Mie University Graduate School&Faculty of Bioresources ]
景観を用いた希少生物移植の成功条件
谷浦 拓馬[三重大学大学院]・大野 研[三重大学大学院]
環境影響評価などの際、対象の生物を別の土地へ移す移植措置がよく用いられますが、この手法は失敗も多いため成功率の高い移植先選定方法を確立する必要があります。土壌粒度などの計測結果を元に移植先を選定すれば成功率は上がりますが、それらを調査するためには専用の機器が必要になり簡便性に問題があります。そこで本研究では、観測に特別な計器を必要としない「景観」を指標とし、移植先を選定できる可能性を模索します。
Keyword: 環境影響評価, 生態系, 生物多様性GET PDF=20/[3-2].pdf
Habitat assessment of aquatic vegetation based on instream flow conditions
Seiya Aihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
物理環境条件に基づく水生植物の生息環境解析
相原 星哉[農村工学研究部門]・福田 信二[東京農工大学大学院]
農業水路に生育する水生植物を対象に,ランダムフォレストを使用した生息場モデルを構築し,物理環境への応答を種別に評価した.その結果,同じ生活型に属する種は類似した応答を示し,水生植物が生育型に応じて異なる物理環境を生息場として利用していることが示唆された.各種の生息環境特性を活用することで,生息場の保全や過剰な繁茂の抑制等を通じ,生息環境の保全と水路の水利機能の維持の両立に貢献できる可能性がある.
Keyword: 生態系、水環境, 環境保全、生物多様性, 生態水理学GET PDF=20/[3-3].pdf
発表番号 [3-19]
Manufacture of multiple optode fluorescent oxygen sensors and its applicability test
Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Seiya Minoura[Gifu Prefectural Office]・Ken Hiramatsu[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
多点光化学式酸素濃度センサーの製作と利用方法の検討
大西 健夫[岐阜大学]・箕浦 聖也[岐阜県]・平松 研[岐阜大学]
不均一な土壌における酸素濃度を多点で計測するために、光ファイバーを介した特定波長の照射と蛍光物質による光化学式酸素濃度センサーの製作と土壌中における適用可能性を検討した。直線を用いたキャリブレーションと温度依存性の補正を施したセンサーは測定誤差が大きかったため、区分的な直線を用いたキャリブレーションにより測定誤差をある程度まで抑制した。浸透実験により酸素濃度変動の検出が可能であることを確かめた。
Keyword: 酸素濃度、多点計測, 酸化還元, 動的消光GET PDF=20/[3-19].pdf
Effects of tillage methods on soil moisture and temperature condition in autumn direct-seeding paddy field
Nanami Morita[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Ryota Fujiya[Faculty of Agriculture and Life Science]・Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science]・Toshiyuki Kimura[Aomori Industrial Technology Center]・Masayoshi Nishi[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Taku Nishimura[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Takeshi Tokida[Institute for Agro-Environmental Science, NARO]・Hiroyuki Shimono[Faculty of Agriculture, Iwate University]
初冬播き乾田直播水稲栽培における耕起法が土壌水分・温度環境に及ぼす影響
森田 七海[内外エンジニアリング(株)]・藤谷 稜太[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・木村 利行[青森県産業技術センター農林総合研究所]・西 政佳[岩手大学]・西村 拓[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・常田 岳志[農業環境研究変動センター]・下野 裕之[岩手大学]
春季の代かき,移植の作業分散を目的とした初冬播き水稲乾田直播栽培において,耕起法が種子の周囲の土壌水分・地温条件に及ぼす影響および出芽率との関連を検討した.播種前後に鎮圧を施した場合,深さ5cmにおいて,融雪後の積算地温の上昇が早く,また土壌水分が比較的高く保たれた.また,浅耕の条件においても,深耕と比較して土壌水分が高く維持された.出芽率は,鎮圧有り,浅耕の場合に高くなる傾向が確認された.
Keyword: 初冬播き水稲栽培, 耕起法, 積雪寒冷地GET PDF=20/[3-27].pdf
Change of soil temperature in the organic Kaki farm in snow covered area
Yoshiyuki Tanaka[International agricultural Informatic lab]・Masaru Mizoguchi[International agricultural Informatic lab]
積雪地域における有機栽培柿畑の地温変化
田中 陽之[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
有機農法では土壌有機物の挙動に未解明な点が多い。福島県会津若松市の有機栽培柿園で地温測定と定点カメラ観測を行った。冬期の積雪期間では各深さの地温は隣接する慣行園側より有機側の方が高くなった。4月~8月では有機側の地温が慣行側より低くなった。またカメラ観測により有機側の方が消雪が早いことがわかった。微生物の発熱項を考慮した熱伝導モデルにより有機と慣行園の積雪期の地温変化の違いをある程度再現できた。
Keyword: 土壌の熱的性質、土壌微生物, 降雪・融雪, 数値解析GET PDF=20/[3-28].pdf
Possibility study of soil moisture estimation using GPS multipath signals
Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Nozomi Adachi[Naigai Engineering]・Takayuki Kawai[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kosuke Noborio[Faculty of Agriculture, Meiji Univ.]・Yasushi Mori[ Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama Univ. ]
GPSのマルチパス信号を利用した土壌水分推定の可能性検討
齊藤 忠臣[鳥取大学]・足立 望[内外エンジニアリング(株)]・河合 隆行[鳥取大学乾燥地研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・猪迫 耕二[鳥取大学]・登尾 浩助[明治大学]・森 也寸志[岡山大学大学院]
近年,土壌水分の広域推定手法の開発が望まれている.本研究では,GPS衛星のマルチパス信号を利用し広域土壌水分の推定が可能かの検討を行った.砂地圃場の中央に安価なGPSアンテナと誘電率土壌水分計を設置した観測区を作成した.GPS信号の信号対雑音比(SNR)を解析し,位相のずれと土壌水分の関係を調べた.結果より,高仰角・低仰角データを排除して解析することで,土壌水分の推定値が可能であることが分かった.
Keyword: GPS, 広域土壌水分, マルチパスGET PDF=20/[3-29].pdf
Leak detection applying transient behavior of pressure in irrigation pipeline system
Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
パイプラインシステムにおける管内圧力変動特性を利用した漏水検知法の検討
浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・福田 信二[東京農工大学大学院]・乃田 啓吾[岐阜大学]・飯田 俊彰[東京大学大学院]
現場の管路は複雑な構造特性と複雑な流量操作を伴うため,圧力観測を用いた漏水検知法の適用には考慮すべき点が多い。石垣島パイプラインを対象に圧力観測を実施したところ,スプリンクラー操作により生じた圧力変動が減圧弁によって増幅されて,自励振動を起こしていることが確認された。そこで,自励振動を利用した漏水検知法としてFRD(周波数応答特性)法を提案し,数値シミュレーションによる有効性の検討を行った。
Keyword: 流体力学一般、管水路流れ, 水理学的波動、漏水検知, 周波数解析、減圧弁GET PDF=20/[4-3].pdf
Agent-based modeling considering two resource use by water users’ organizations
Fumi Okura[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・I Wayan Budiasa[Faculty of Agriculture, University of Udayana]
農家集団による2つの資源運用を考慮したエージェントベースモデルの構築ーインドネシア、バリ島のスバックを事例としてー
大倉 芙美[国際農林水産業研究センター]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・ブディアサ イ ワヤン[ウダヤナ大学]
食料増産に加え,気候変動に起因した環境変化に迅速に適応する水管理が求められている。農家へのガイドラインを明示するためにも,水管理の適応策をモデルシミュレーションにより明らかにすることが期待されている。本研究は,水資源と労働資源を考慮した水管理システムを構築することを目的に、農家集団をエージェントとし,農家集団ごとの資源運用がタイムテーブルとして出力され,最適な年間収量を求めるABMを構築した。
Keyword: 水田灌漑, エージェントベースモデル, GET PDF=20/[4-4].pdf
Analysis of movement of drained water and dissolved substances in Imbanuma cyclic irrigation area
Reiji Tamagawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]
印旛沼循環灌漑地区の排水系での水および溶存物質の動態解析
玉川 怜史[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
循環灌漑が行われている印旛沼の白山甚兵衛機場掛かり地区での水および栄養塩の動態を解析した。低地排水路と小排水路の排水および印旛沼からの取水を週2回の高頻度で採水し水質分析するとともに、気象データ、営農状況、ポンプ稼働記録を得た。これらより、印旛沼への栄養塩の差引き排出負荷量への循環灌漑による影響を定量的に明らかにした。また、低地排水路の水位変動を観測し、非灌漑期の水路への基底流入量を推定した。
Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全GET PDF=20/[S-1-1].pdf
Development and Optimization of Reservoir Water Level Prediction Model by LSTM
Tsumugu Kusudo[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Daisuke Hayashi[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Daiki Matsura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Atsushi Yamamoto[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Masaomi Kimura[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Yutaka Matsuno[Faculty of Agriculture, Kindai University]
長短期記憶(LSTM)を用いた溜池水位予測モデルの構築と最適化
楠堂 紡[近畿大学大学院]・林 大輔[近畿大学大学院]・松浦 大輝[近畿大学大学院]・山本 純之[近畿大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学大学院]・松野 裕[近畿大学大学院]
近年農業土木分野において深層学習モデルの成果が数多く報告されている.本稿では溜池水位予測の新たな手法として長短期記憶(LSTM)を用いた深層学習モデルの構築を行い,各層のパラメータチューニングとテストデータに着目しモデルの構築と適正な評価についての考察を行った.結果としてパラメータやテストデータの選定がモデル精の度評価に大きく影響することが示唆され,LSTMによる水位予測の有用性が示された.
Keyword: 溜池, 深層学習, LSTMGET PDF=20/[S-1-3].pdf
Actual irrigation water use for cultivating Statice (Limonium sinuatum)
Yuka Nagase[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]・Kimihito Nakamura[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]・Takehide Hama[Graduate school of Agriculture, Kyoto University ]
スターチス栽培における水利用実態
長瀬 由佳[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・濱 武英[京都大学大学院]
畑地灌漑施設が,実際の営農状況の変化に対応できているかどうかを把握することを目的として,和歌山県に位置する花卉栽培が盛んな地区の水利用実態を観測した.スターチス圃場での用水量,土壌水分量などの経時観測から,8月下旬〜9月上旬の定植期に,ほぼ計画上のTRAMと間断日数での灌漑が行われており,分水工掛内での栽培品種の単一化によって,水不足の危険性は小さいものの水利用が集中する時期の存在が示された.
Keyword: 畑地灌漑, 水利用, 間断日数GET PDF=20/[S-1-4].pdf
Deformation of foundation of curved pipe section of pipeline caused by the 2018 Hokkaido eastern Iburi earthquake
Nana Yokoyama[College of Agriculture, Ibaraki University]・Bohan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kazushi Suzuki[FRONTIER-Giken Co.,Ltd.]・Shoji Ono[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]
北海道胆振東部地震によるパイプライン曲管部基礎の変状について
横山 なな[茨城大学]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]
平成30年9月6日の北海道胆振東部地震によって被災したパイプラインの沈下状況とともに、地盤の物理的特徴や簡易動的コーン貫入試験を実施し、パイプと地盤の変状状況について確認したので報告する。
Keyword: 地盤の変形、泥炭, パイプライン、曲管, 地震被害GET PDF=20/[S-1-6].pdf
Measuring Two-Dimensional Water and Nutrients Distribution under Drip Irrigated Soil with TDR Method
Yuki Sunakawa[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Satoko Fujita[Prefectural Government of Fukushima]・Yuki Ito[Gilat Research Center, Soil and Water, Agricultural Research Organization, Israel]・Shinsuke Aoki[Institute of Soil, Water, and Environmental SciencesAgricultural Research, The Volcani Center, Israel]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
TDR法による点滴灌漑下の水分・養分の二次元分布の測定
砂川 優樹[明治大学大学院]・藤田 理子[福島県]・伊東 雄樹[Gilat Research Center, Soil and Water, Agricultural Research Organization, Israel]・青木 伸輔[Institute of Soil, Water, and Environmental SciencesAgricultural Research, The Volcani Center, Israel]・登尾 浩助[明治大学]
硝酸態窒素は負に荷電しているため土壌に吸着されず、土壌水の流れと共に鉛直下方へと速やかに移動し、地下水汚染を引き起こすことが懸念される。硝酸態窒素濃度の二次元分布の経時的変化を明らかにすることを目的に、点滴灌漑下の体積含水率とECを測定した。ECの温度補正式の補正精度を再評価し、新たなECの温度補正式を提案するために溶液温度を変化させた時のECをTDR法で測定したので、結果と今後の展望を報告する。
Keyword: 土壌の物理化学的性質、水分移動, 溶質移動、土壌環境と植物根系, TDR法GET PDF=20/[S-2-5].pdf
発表番号 [1-13(P)]
An analysis on Water demand and management of paddy fields in a Mura as the base of water management system of a large irrigation scheme
Tanno Chigusa[Graduate School of Science and Technology, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
大規模水田灌漑地区におけるムラの用水需要と配水調整
丹野 ちぐさ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学]
大規模水田灌漑地区で配水管理の末端単位となっているムラを対象に、時間分水量のデータ分析と現地聞き取り調査を行い、用水需要の逼迫度とそれに応じたムラ内の配水調整の実態を求めた。用水需要にピークがあって調整が必要な期間が灌漑期間の約40%を占めること、配水調整は逼迫度の増大につれて耕作者からムラの水利組織の直接管理に変化することを明らかにし、調整にはムラの多目的共同体の機能が寄与していることを論じた。
Keyword: 水田灌漑、水利組織, 水管理、配水調整, ムラGET PDF=20/[1-13(P)].pdf
発表番号 [1-15(P)]
Annual variation of water temperature in Wasabi field in Shizuoka city
SHINICHI TAKEUCHI[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Kento Ozawa[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]・Yushi Noguchi[TOKAI UNIVERSITY School of Marine Science & Technology]
静岡市のわさび田における水温の通年変化
竹内 真一[東海大学]・小澤 賢人[東海大学]・野口 裕志[東海大学]
静岡市の急傾斜地に整備されたわさび田において水温の通年測定を行った。水温は年間を通じて18℃以下に保たれていた。湧水が流入する上段部の水温は13.5℃前後で安定していたのに対し、中段以下では、夏に高温になり冬に低温となる傾向を示した。更に、夏季において降雨により一時的に水温が上昇する現象が確認された。水流を停滞させずに昇温を防ぐことがわさびの良好な生育に繋がることが水温の測定結果から示された。
Keyword: わさび田, 水温, 湧水GET PDF=20/[1-15(P)].pdf
Effect of construction of material-filled subsurface drainage on salt exclusion from salt-affected soil in India
Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Keisuke Omori[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Takeshi Watanabe[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Rajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute]・Gajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute]・Bhaskar Narjary[Central Soil Salinity Research Institute]
インド塩害農地におけるカットソイラー施工による除塩効果
安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・大西 純也[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・大森 圭祐[国際農林水産業研究センター]・渡辺 武[国際農林水産業研究センター]・ラジェンダー・クマ・ヤダフ[中央塩類土壌研究所]・ガジェンドラ・ヤダフ[中央塩類土壌研究所]・バスカル・ナージャリー[中央塩類土壌研究所]
インドの農地では,不適切な灌漑や高塩分濃度の灌漑水の利用により深刻な塩害が発生している。国際農林水産業研究センターは,有材補助暗渠機「カットソイラー(株式会社北海コーキ製)」をインドに導入し,塩類土壌の改善に取り組んでいる。本稿では,インド・ハリヤナ州に位置する中央塩類土壌研究所の塩害土壌試験圃場(Nain村)において,カットソイラーの施工を行い,施工した土壌における塩分動態を調査した。
Keyword: 浅層暗渠、塩類集積, リーチング、有材補助暗渠機, 半乾燥地GET PDF=20/[1-21(P)].pdf
発表番号 [1-24(P)]
Groundwater flow simulation for the valuation of agricultural water resources in irrigated upland farming areas
Mitsumasa Anan[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kozue Yuge[Faculty of Agriculture, Saga University]・Akira Hirakawa[Takasaki Sogo Consultant Co., Ltd.]
島嶼部畑地灌漑地帯における地下水流動モデル構築と農業用水資源の評価
阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]
本研究は,地下ダムを水源とする畑地灌漑地区を対象に,地下ダム供用後における地下水流動モデルを構築することで,地下ダムの機能および農業用水資源の評価を行うことを目的とする.対象範囲に対して50m四方の計算グリッドを設定し,飽和帯水層流れをシミュレーションすることで,地下水位の空間分布を可視化した.地下ダム設置後の地下水流動を把握することは,利用可能量の適正な把握および新規水源開発に資するものである.
Keyword: 農業用水開発、地下水流動解析, 地下ダム, 飽和流GET PDF=20/[1-24(P)].pdf
発表番号 [1-36(P)]
Confirmation of lake bottom model and sedimentation condition of reservoir facility by fish finder
HIROKI NAKAMURA[Naigai Engineering Co., Ltd]・KAZUHIKO TANAKA[Naigai Engineering Co., Ltd]・SHO KOMIYAMA[Naigai Engineering Co., Ltd]・SHUICHI YASUTAKE[Kanto Regional Agricultural Administration Office]
魚群探知機による貯水池施設の湖底モデル作成及び堆砂状況の確認について
中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・田中 和彦[内外エンジニアリング(株)]・小宮山 翔[内外エンジニアリング(株)]・安武 秀一[関東農政局]
近年,農業水利施設の貯水施設であるダムやため池の施設監視手法として,深浅測量の技術発達により堆砂量等の把握に有効な三次元モデルを用いた手法の活用が進みつつある.そこで今回,高額な機材や労力を必要としない新たな計測手法として,一般的なレジャーフィッシングに多く利用されている魚群探知機を使用し,運搬が容易なゴムボートに取付けて貯水容量の測定に活用できるか検証を行った.
Keyword: 測量・GIS、魚群探知機, UAV, 施設監視GET PDF=20/[1-36(P)].pdf
発表番号 [1-43(P)]
FEM-BASED INVERSION OF SURFACE WAVE METHOD AT EARTH-FILL DAM
Yuxiang Ren[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shinichi NISHIMURA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi SHIBATA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
有限要素法によるアースダムでの表面波探査の逆解析
任 宇翔[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]
表面波探査は非破壊試験の一種として、地下の構造を推定することに用いられる。表面波探査の手順は、データの取得、処理、および逆解析である。本研究は岡山県におけるアースダムの調査データに基づいて、有限要素法によって逆解析を行ってダムの?度を推定した。
Keyword: Surface-wave method, Finite element method, InversionGET PDF=20/[1-43(P)].pdf
発表番号 [1-63(P)]
Estimation of the rigidity of Aratozawa dam body by the seismic interferometry
Yuka Nagata[Naigai Engineering Co., Ltd.]・Noriyuki Kobayashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
地震波干渉法によるダム堤体の剛性率の評価
永田 友香[内外エンジニアリング(株)]・小林 範之[愛媛大学大学院]
通常,ロックフィルダムでは基礎より堤体天端の加速度の値が大きくなる.しかし,宮城県の荒砥沢ダムでは,岩手・宮城内陸地震時に基礎部で1,000gal を超える強い地震動を記録し,加速度応答倍率が0.5 倍と特異な値を示した. 一方, それ以降は一般的な値を示し,ダム堤体の異常を確認できなかった.本研究では地震波干渉法を用いてダム堤体の地震波伝播時間を抽出し,堤体の劣化度を示す剛性率の評価を行う.
Keyword: フィルダム, 地震波干渉法, 剛性率GET PDF=20/[1-63(P)].pdf
発表番号 [1-69(P)]
A simple and durable repair material for small-scale repairs of asphalt pavements
Fuuka Osaki[Technical Research Institute, Kajima Road Co. Ltd,]・Hajime Godenki[Technical Research Institute, Kajima Road Co. Ltd,]・Junichi Haga[Technical Research Institute, Kajima Road Co. Ltd,]
アスファルト舗装の小規模補修を対象とした取扱いが簡便な高耐久型補修材
尾崎 風香[鹿島道路(株)技術研究所]・五伝木 一[鹿島道路(株)技術研究所]・芳賀 潤一[鹿島道路(株)技術研究所]
日本の舗装済み農道の総延長は6万kmを超え,経年劣化や車両の通行に伴って路面損傷が発生し,道路利用者の乗り心地の低下や輸送中の農産物の荷傷みの原因となるため,破損の規模や予算に応じた適時適切な補修が求められる。本報告では,穴埋めや段差修正等の小規模補修を念頭に置き,取扱いが簡便かつ早期交通開放が可能で,高耐久な補修材料を開発したので,その特長について概説するとともに,いくつかの施工事例を紹介する。
Keyword: 農道, 高耐久型常温補修材, GET PDF=20/[1-69(P)].pdf
発表番号 [1-70(P)]
Monitoring method of agricultural water-way tunnel reinforced with CFRP strand sheet
Nobuaki Suzuki[NIPPON STEEL Chemical & Material Co .,Ltd]・Atsuya Komori[NIPPON STEEL Chemical & Material Co .,Ltd]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering,NARO]・Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]
CFRPストランドシートで補強した農業用水路トンネルの機能監視手法
鈴木 宣暁[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]・上野 和広[島根大学]
農林水産省官民連携新技術研究開発事業において、東北農政局管内の水路トンネルの一部を借用し、CFRPストランドシートを補強材に、耐摩耗性が考慮されたセラミック混合エポキシ樹脂モルタルを結合材とした工法の実証試験を実施した。本内容は、施工後の機能監視手法として、光ファイバ型センサを用い、CFRPストランドシート補強層に発生するひずみの経時変化から、本工法の健全性の確認を評価した内容について報告する。
Keyword: 炭素繊維, 光ファイバ型センサ, 機能監視GET PDF=20/[1-70(P)].pdf
発表番号 [1-71(P)]
Experimental reproduction analysis of water-way tunnel reinforced with CFRP strand sheet
Shunta Sakurai[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Atsuya Komori[NIPPON STEEL Chemical & Material Co.,Ltd.]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]
CFRPストランドシートを用いた水路トンネル補強の実験再現解析
櫻井 俊太[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]
農業用水路トンネルの覆工コンクリートへの補強工法として,トンネル内面へすだれ状の炭素繊維ストランドシートを接着する工法の有効性が既往の研究により確認された.そこで本稿では,覆工厚の異なる2種類の実物大供試体試験結果に基づくFEM解析により解析条件の妥当性を検証した.その結果,FEM解析によりトンネル模型実験を再現でき,解析条件の妥当性が確認され,本工法の解析的検討が可能となった.
Keyword: 水路トンネル、炭素繊維, 補強, 数値解析GET PDF=20/[1-71(P)].pdf
発表番号 [1-77(P)]
Evaluation of Anchor in mortar specimen used for Frost Damage Diagnosis of Concrete
Daichi Okayama[Graduate School of Sustainability Science, Department of Dryland Science]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yasue Yagisawa[SANKO-TECHNO Co,, LTD.]・Hidetoshi Kaneko[SANKO-TECHNO Co,, LTD.]
コンクリートの凍害劣化診断に用いるねじ固定式金属アンカーのモルタル供試体による評価
岡山 大地[鳥取大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学]・兵頭 正浩[鳥取大学]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]
著者らは,ねじ固定式金属アンカーをコンクリート内部にねじ込む際に発生するアンカーの回転軸周辺のモーメントを用いて,凍結融解作用により劣化が生じたコンクリート内部の任意の深さ位置における劣化状態を評価する試験方法について検討している。本文では,健全な状態のモルタルに対してアンカーのねじ込み試験を行い,試験に適したアンカーの形状を検討した。
Keyword: 凍害、金属アンカー, 劣化深さ, ねじ込みトルク測定GET PDF=20/[1-77(P)].pdf
発表番号 [1-78(P)]
Behavior of buried and unburied RC pipes under application of internal loading method
Koki Oyama[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Yoshihara Osamu[Naigai Engineering Co., Ltd.]
内面載荷法を適用したRC管の地上および地盤内での挙動の比較
大山 幸輝[鳥取大学大学院連合]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・吉原 修[内外エンジニアリング(株)]
本研究では地盤による拘束が埋設管の断面内剛性に与える影響を評価するために健全なRC管を埋設し,内面載荷法を適用した際の不とう性管の地上での管体挙動と地盤内挙動を実験的に比較評価した.その結果,埋設管において荷重を直接作用する載荷軸では管の鉛直方向への変形が拘束されることで曲げの局所化が生じ,ひずみが大きくなった.そのため,埋設管では荷重−変形量の傾きが管体の結果と比較して大きくなることがわかった.
Keyword: RC管、土圧, 周方向ひずみ、断面内剛性, 内面載荷法GET PDF=20/[1-78(P)].pdf
発表番号 [1-80(P)]
Performance evaluation of the corroded steel sheet-pile in the agricultural canal
Koji Takashima[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・Kazumi Maeda[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]・Toshihiro Morii[Institute of Science and Technology, Niigata University]
腐食した鋼矢板水路の構造性能評価
高島 攻次[北陸農政局土地改良技術事務所]・前田 和美[北陸農政局土地改良技術事務所]・森井 俊廣[新潟大学]
農業用の鋼矢板水路は一般に無防食であり,供用年数とともに腐食が進み構造性能が低下する。農林水産省により2019年9月に「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル」が制定され,鋼矢板水路の構造性能の評価手法が示された。当マニュアルに基づき,腐食による板厚減少と開孔・断面欠損を考慮した評価手法をまとめるとともに,軟弱地盤に建設された自立式鋼矢板の評価試算例を通して構造性能の低下の特徴を調べた。
Keyword: 工法・施工、鋼矢板水路, 板厚減少、開孔・断面欠損, 構造性能、性能評価GET PDF=20/[1-80(P)].pdf
発表番号 [1-85(P)]
Availability of load - displacement curve at the adhesion evaluation of inorganic repairing materials
Satoshi Kato[The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]・Yasue Yagisawa[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Shohei Kawabe[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
無機系補修材の付着性評価における荷重−変位曲線の有用性
加藤 諭[鳥取大学大学院連合]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・緒方 英彦[鳥取大学]
無機系補修材の付着性評価において付着強さの採択・除去方法が定まっていないため,試験者は独自の経験と判断で行なわなければならない.よって,付着性評価の信頼性が得られない可能性があり,採択・除去方法を定める必要があると考えられる.本文では,付着性評価における荷重−変位曲線の有用性を示すとともに,著者らが提案する破壊形態と荷重−変位曲線より行う付着強さの採択・除去方法を,三箇所の現地試験結果を例に示す.
Keyword: コンクリート製開水路、無機系被覆工法, モニタリング調査 , 付着強さ試験GET PDF=20/[1-85(P)].pdf
発表番号 [1-87(P)]
Experiential study of strengthen effect by modelled waterway tunnel using CFRP sheet
michikazu tawara[oriental shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]・Kazuhiro Ueno[Shimane University]・Mitsuhiro Mori[National Agriculture and Food Research Organization]・Atsuya Komori[NIPPON STEEL Chemical and Material Corporation]
水路トンネル覆工模型実験による炭素繊維シート補強効果の検証
俵 道和[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]・上野 和広[島根大学]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]
農業用水路トンネルにおいて、トンネル側面に見られる軸方向ひび割れはトンネル天端の背面空洞の影響により生じた可能性がありトンネルの安全性喪失が懸念される。この変状に対する合理的な対策の実現には既設水路トンネルの耐荷性能評価に加え、適切な補強方法の選定が求められる。本研究では、馬てい形の頂部コンクリートの厚さが異なる場合および炭素繊維シートの貼付け範囲が異なる場合の耐荷性能や変形性能について検討した。
Keyword: 水路トンネル, 馬てい形, 補強GET PDF=20/[1-87(P)].pdf
Improved method for sap flow measurement with short-term heating
Yuki Nakamori[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate school of Bioresources, Mie University]
蒸散流センサーを用いた短時間加熱による流速測定方法の提案
中森 勇貴[三重大学]・坂井 勝[三重大学大学院]
茎熱収支法を用いた蒸散流センサーによる蒸散流速測定について、短時間加熱により植物への影響を小さくし、かつ蒸散流の日変化を正しく表す推定法の提案を行った。加熱初期の測定電圧の上昇から外挿された電圧値を計算に用いることで、ポット栽培実験におけるダイズの蒸散流速の測定精度が向上した。得られた結果から、10分程度の短時間加熱で、蒸散流の測定が可能であることが示された。
Keyword: 蒸散流センサー, 茎熱収支法, 根の吸水速度GET PDF=20/[2-13(P)].pdf
発表番号 [2-20(P)]
Formulation of an Allowable Flooding Condition on Rice for using Flood Prevention Function of Paddy Fields
Hiroki MINAKAWA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwao KITAGAWA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Susumu MIYAZU[Niigata University, Faculty of Agriculture ]
水田が備える洪水防止機能の利活用に向けた許容湛水管理の条件
皆川 裕樹[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・宮津 進[新潟大学]
水稲被害を抑えられる範囲で、水田域に備わる洪水緩和機能を有効活用するための湛水管理の条件を策定する。詳細な冠水試験から策定した減収尺度を基に、水稲の生育段階毎に耐冠水性を評価して、湛水の深さと継続期間の許容範囲を設定する。田んぼダム等の水田を活用した豪雨対策を実施する際に水位管理器とともに提示することで、耕作者による適切な湛水管理の指標となり、取り組みの普及促進に資する。
Keyword: 気象災害, 排水管理, 計画手法GET PDF=20/[2-20(P)].pdf
Evaluation of disaster mitigation effect of irrigation pond incorporating rainfall characteristics
Hiroshi YOSHISAKO[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Daisuke SHODA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Hajime KOJIMA[Western Region Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization]・Takeshi TAKEMURA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
降雨特性を織り込んだため池の減災対策効果の評価
吉迫 宏[農村工学研究部門]・正田 大輔[農村工学研究部門]・小嶋 創[西日本農業研究センター]・竹村 武士[農村工学研究部門]
異なる事前放流方法でため池に空き容量を設定した場合における豪雨時の被災抑止効果について、兵庫県高砂市内のため池において降雨強度とともに降雨波形と降雨継続時間のばらつきを織込んだ降雨データを洪水流出モデルに与え、ピーク水位と危険水位の超過時間に関する区分最大値と超過確率を69年間分求めた。区分最大値と超過確率の関係を散布図で図示することで、無対策時を含む放流方法ごとの効果の違いが定量的に把握できた。
Keyword: ため池, 流出特性, 降雨特性GET PDF=20/[2-26(P)].pdf
発表番号 [2-32(P)]
A study of heat supplied possibility throughout the year in irrigation canal, Nasunogahara
Miki Takashi[Institute for rural engineering, NARO]・Masahiro Goto[Institute for rural engineering, NARO]・Koji Fukuda[Institute for rural engineering, NARO]
那須野ヶ原を事例とした農業用水路における年間の熱利用可能性の検討
三木 昂史[農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農村工学研究部門]・福田 浩二[農村工学研究部門]
本研究では、那須野ヶ原地区の農業用水路を事例に、年間を通して水熱源ヒートポンプシステムを用いた用水路における熱利用可能性について、現場で観測した水利データと既往研究をもとに検討した。那須野ヶ原地区の農業用水路では、水位0.3mかつ流速0.5m/s以上であれば、1/3サイズ熱交換器1枚で暖房、冷房のいずれにおいても家庭用エアコン (6畳用)に必要な熱量2.6kW得られることがわかった。
Keyword: 熱利用、熱交換量, 水熱源ヒートポンプ, 再生可能エネルギーGET PDF=20/[2-32(P)].pdf
発表番号 [2-34(P)]
Proposal of New Decision-Making Procedures for Facility Managers of Irrigation Canals in Response to a Large-scale Earthquake Disaster
Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ]
灌漑水路施設管理者のための大規模地震時災害対応における新たな意思決定方法の提案
大久保 天[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]
大規模地震災害時には,災害対応者の意思決定が重要である。本報告では,大規模地震発生直後における灌漑水路施設管理者の災害対応に焦点をあてて,現行の意思決定方法における問題点を明らかにし,その解決策として,水路における被害の発生に即座に対応可能な管理体制の構築可否を,取水ゲートを閉鎖するか否かを決定する判断基準とする意思決定方法を提案した.
Keyword: 大規模地震、灌漑水路, 災害対応, 意思決定GET PDF=20/[2-34(P)].pdf
発表番号 [2-35(P)]
Research of the Attraction of Honen-ike Dam for Sustainable Participatory Preservation Management using Audio-Visual Engineering Questionnaire and Text Mining Method
Yoko HORIKAWA[Faculty of Engineering and Design, Hosei University]
技術映像アンケートとテキストマイニングを組み合わせた持続的な参加型保全管理に向けた豊稔池の魅力調査
堀川 洋子[法政大学]
ため池の持続的な参加型保全管理に向けては,多様な人々の参加を促す魅力あるため池像の再構築及びその社会的共有化が必要であると考えられる.本稿では,豊稔池(香川県)を例に技術映像アンケートとテキストマイニングを組み合わせたため池の魅力調査を行った.映像視聴後のアンケートを,良いと思うシーンタイトル(見出し)と選定理由(文章)の2段階構成にしたことで,対象者が主体的に感じた潜在的な魅力を明らかにできた.
Keyword: 農村振興、農村景観、ため池, 豊稔池、テキストマイニング, 技術映像、持続的参加型保全管理GET PDF=20/[2-35(P)].pdf
Study on Limnological Environment including Coastal Area and Change of Coral Ecosystem in Eastern Area of Yoron Island, Kagoshima Prefecture in Japan
TAKUJI NAKANO[University of The Ryukyus]・KAZUO YAMAMOTO[Okinawa Environmental Research Co., Ltd.]・KYOKO HATA[IDEA Consultants, Inc. ]・KANA IKEDA [Yoron Sea Regeneration Network]・RINTARO SUZUKI[World Wide Fund for Nature Japan]
鹿児島県与論島東部地域の陸水環境とサンゴ礁生態系環境の変遷に関する研究
中野 拓治[琉球大学]・山本 一生[沖縄環境調査(株)]・畑 恭子[いであ(株)]・池田 香菜[NPO法人海の再生ネットワークよろん ]・鈴木 倫太郎[世界自然保護基金ジャパン]
鹿児島県与論島の東部地域を対象に陸水環境とサンゴ礁生態系環境の変遷について検討した.陸域からの栄養塩類の負荷流入に加えて,与論島東北部礁池内では礁池外の海域からの海水交換が少ないことに起因して,陸域からの窒素とリンの栄養塩が礁池内への滞留影響とともに,礁池内の海底地形条件に応じて水深が浅い場所においては潮流場が弱く,水温上昇や渦を生じて,海底への砂・礫の堆積が影響している可能性が示唆された.
Keyword: サンゴ、栄養塩類, 土地利用、与論島, 潮流場GET PDF=20/[2-71(P)].pdf
発表番号 [2-77(P)]
Nitrogen mineralization and microbial activity in unsaturated soil during infiltration
Kaho Okada[Graduate School of Bioresoueces, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresoueces, Mie University]
水分量や水分移動が土中の有機態窒素の無機化と微生物活性に与える影響
岡田 華保[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]
土中水分量や降水速度が有機態窒素の無機化と微生物活性に及ぼす影響を明らかにすることを目的に,バッチ試験とカラム実験を行った.θが0.4のバッチ試験では試料にすき込んだ油粕の分解率や分解速度定数,ATP量はθが0.45の場合に比べ高くなった.カラム実験では降水速度が0.5,1.0cm/dのときθが0.45,0.5となり,有機物分解率やATP量は含水率が低い降水速度が0.5cm/dの場合に高くなった.
Keyword: 有機物分解, 土壌微生物, 分解速度定数GET PDF=20/[2-77(P)].pdf
発表番号 [3-12(P)]
Verification of a habitat assessment method for various species in irrigation channel
Kohei Ozaki[Ehime university Gaduate school of agriculture Department of Science and Technology for Biological Resources and Environment]・Tomoki Izumi[Ehime university Gaduate school of agriculture Department of Science and Technology for Biological Resources and Environment]・Naoyuki Yamashita[Ehime university Gaduate school of agriculture Department of Science and Technology for Biological Resources and Environment]
農業用水路における多種の生物に対する生息場評価手法の検証
尾崎 浩平[愛媛大学大学院]・泉 智揮[愛媛大学大学院]・山下 尚之[愛媛大学大学院]
本研究では,HSIモデルに基づく多種の生物に対する生息場評価手法を構築し,愛媛県西条市の圃場に施工された環境配慮型の農業用水路を対象に本手法を適用し2019年の灌漑期(4月から9月)における生息場評価を行うとともに,既往の手法である生物環境多様性指標による評価結果と比較し,本手法の妥当性を検討した.その結果,本手法を用いることで,より実態に合った生息場評価が可能であると示唆された.
Keyword: 生息場評価手法, 生物多様性, HSIモデルGET PDF=20/[3-12(P)].pdf
発表番号 [3-14(P)]
Effect of the invasive weed Hydrocotyle ranunculoides on agroecosystem and examination of the physical control
Yoshitaka Nakashima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sayaka Fujii[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoko Oki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
ブラジルチドメグサの農業生態系への影響及び物理的防除法の検討
中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・藤井 清佳[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]
岡山県南部の農業水路において,特定外来生物ブラジルチドメグサの群落下の魚類及び甲殻類を採捕した結果,絶滅危惧粁爐離潺淵潺瓮瀬やゼゼラの生息が確認された一方で,特定外来生物のブルーギルや緊急対策外来種のアメリカザリガニの生息空間として機能していることが確認された。また,植物体を生分解性資材の藁コモで被覆することで,省力的かつ環境に優しい物理的防除法として活用できる可能性を確認した。
Keyword: ブラジルチドメグサ, 特定外来生物, 物理的防除法GET PDF=20/[3-14(P)].pdf
発表番号 [3-21(P)]
Nitrogen balance in a paddy soil applied rice bran
Tasuku Eigen[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Graduate School of Bioresources, Mie University]
米ぬかを施用した水田土中の窒素収支
永源 奨[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]
米ぬかを施用した水田土中の窒素収支を明らかにすることを目的に,2019年4月から8月のナツヒカリ生育期に三重大学内水田の米ぬか施用区と無施用区の観測を行った.気象データと土中水分・圧力データから水収支を,水収支から求めた下方浸透量と土中窒素量,稲の生育データから窒素収支を求めた.米ぬか施用区では生育初期の土中窒素量が無施用区より少なくなり,収量も減少した.米ぬかによる有機化の促進が原因と思われる.
Keyword: 窒素動態, 圃場実験, 水・窒素収支GET PDF=20/[3-21(P)].pdf
Soil hardness and permeability at a restored Temporary Storage Site in Fukushima Prefecture
Masahiro Koiso[Fukushima Prefectural Centre for Environmental Creation]・Takuhei Yamasaki[Fukushima Prefectural Centre for Environmental Creation]・Kazuaki Kusakabe[Fukushima Prefectural Centre for Environmental Creation]
福島県の仮置場跡地における土壌硬度と透水性
小磯 将広[福島県環境創造センター]・山崎 琢平[福島県環境創造センター]・日下部 一晃[福島県環境創造センター]
実際の仮置場跡地を対象として、ポータブルコーン及び山中式土壌硬度計を用いた調査を行い土壌の締固まりを評価するとともに、不撹乱土壌を採取して土壌透水性を評価した。
Keyword: 農地環境, 土構造, GET PDF=20/[3-23(P)].pdf
Investigation of Optimal Operating Condition of the Surface Suction Leaching Method for Water-saving Salts Removal
Satoru Inumochi[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture,Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture,Tottori University]・Kazuyoshi Nonami[Faculty of Agriculture,Tottori University]
表層吸引溶脱法による節水的除塩のための最適運転条件の検討
犬持 智[鳥取大学大学院]・猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・野波 和好[鳥取大学]
表層吸引溶脱法は局所的に発生する初期の塩類集積に適用可能な節水的除塩技術である.本研究では,本法の現場での適用を前提に,一定の除塩性能を確保しつつ,より節水的な運転条件を探索するために給水時間と吸引時間を変化させた数値実験を行った.その結果,給水時間を短く,吸引時間を長くすることに加え,給水時間に応じた最適な吸引時間の決定が節水的な運転を行う上で重要となることが明らかとなった.
Keyword: 除塩, HYDRUS, GET PDF=20/[3-24(P)].pdf
Consideration of Conveyance Improvement of Siphon with Strangeness Rising Water Level
Yoshiro Hattori[Sanyu Consultants Inc.]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuichi Inoue[Sanyu Consultants Inc.]
異常な水位上昇が生じたサイホンにおける通水能力改善の検討
服部 吉朗[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]・井ノ上 修一[(株)三祐コンサルタンツ]
幹線用水路の道路横断サイホンにおいて異常な水位上昇が発生した。3次元数値シミュレーションと水理模型実験により、要因特定と対策工法の検討を行った。要因は函体工呑口上部に発生する『渦』と特定し、対策工法は『渦』を解消するため函体工上流にクローズドトランジションを追加した。対策工事後の通水では、計画流量の87%であったため、検証には至らなかったが、サイホン上下流の水位差が大幅に改善された。
Keyword: 管・開水路流れ, 水利構造物, 数値流体力学GET PDF=20/[4-7(P)].pdf
発表番号 [S-1-10(P)]
Development of MPS-DEM method for particle behavior with different particle sizes
Tatsunori Toyota[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Noriyuki Kobayashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
粒径の異なる粒子挙動のシミュレートを可能とするMPS-DEM法の開発
豊田 辰方[愛媛大学大学院]・小林 範之[愛媛大学大学院]
浸透流を表現する手法として,土石の挙動を解析するDEMと流体を解析するMPS法のハイブリッド解析手法であるMPS-DEM法がある.土石粒子による間隙を作り,そこを通過できる流体粒子を作ることで浸透流を表現できるが,従来のMPS法は均一粒子の解析のみに対応でき,非均一粒子の解析に適応できない.本研究では,非均一粒子の挙動のシミュレートを可能とするEMPS法に拡張し,EMPS-DEM法を開発した.
Keyword: 粒子法, 粒径, 混相流GET PDF=20/[S-1-10(P)].pdf
発表番号 [R-1]
Characteristics of colony formation and vertical distribution of algae in the reservoir
Kunihiko Hamagami[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Momoko Tabata[Japan Water Agency]
ため池における藻類の群体形成と鉛直分布特性の検討
濱上 邦彦[岩手大学]・田端 桃子[水資源機構]
本研究では藍藻類の鉛直移動速度が群体の大きさにより変化する点に着目し、藍藻類の群体面積および細胞数の観測により群体形成と鉛直分布特性の関係性を検討した。その結果、藍藻の群体は水中で拡散することなく移動し、表層付近では更に大きな群体を形成することがわかった。また現地観測において異なる手法を用いた植物プランクトン量計測を行うことでそれぞれの手法における課題を検討した。
Keyword: 水温成層、藍藻, 溶存酸素, 鉛直分布GET PDF=20/[R-1].pdf
発表番号 [R-3]
Experimental Study on Formulation of the Coefficient of Discharge of a Check Gate Combining Orifice and Weir
So Fujiyama[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
複合型チェックゲートの流量係数の定式化に関する実験的研究
藤山 宗[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]
昨今,農業用水の需要を考慮した需要主導型の送配水システムの構築が目標とされており,遠方監視制御を可能とするチェックゲートと,それを用いた送配水の制御手法の開発が求められている.本研究では,オリフィスとセキの機能を用いた水位・流量制御を特徴とするチェックゲート模型を用いた水理実験により,流量公式中の流量係数Cの定式化を行うことを目的とする.
Keyword: 開水路, チェックゲート, 水理模型実験GET PDF=20/[R-3].pdf
発表番号 [R-4]
Numerical analysis for flow fields and fish behavior in fishways
Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kohei Ozaki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Hidekazu Yoshioka[Fisheries Ecosystem Project Center, Shimane University]・Masayuki Fujihara[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
MPS法を用いた魚道の流況解析と魚の挙動解析
泉 智揮[愛媛大学大学院]・尾崎 浩平[愛媛大学大学院]・吉岡 秀和[島根大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]
魚道内の魚の挙動を数値的に予測することを目的に,魚道の流況解析結果をもとに魚の挙動解析を行う既往モデルにおいて,流況解析手法に,格子生成や移流項の取扱い,自由水面を有する流れを解析するうえで有利な粒子法(MPS法)を用いたモデルを提案し,バーティカルスロット式および階段式魚道の二次元解析への適用結果を示した.今後は,より現実的な解析ができるよう,現地観測結果等も踏まえた本モデルの検証が必要である.
Keyword: 魚道, 数値解析, 粒子法GET PDF=20/[R-4].pdf
発表番号 [R-5]
Measurements of resistivity distribution using an electromagnetic survey of Ogaki dam
Takahashi Fuminari[Graduate School of General Science, Iwate University]・Yamamoto Kiyohito[Faculty of agriculture, Iwate University]
電磁探査による大柿ダム堤体の比抵抗分布測定
高橋 郁成[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]
大柿ダムにおいて電磁探査を行い,3本の測線において比抵抗分布図を得た.また,コア材の締固め試験を行い,土壌ECセンサによりECを測定した.比抵抗分布図では測線間隔が1.5mであるものの比抵抗分布は大きく異なり,それぞれの測線で特徴的な分布を示した.締固め試験の結果では水分量の増加に伴い,EC値が上昇する結果が得られた。今後は電磁探査結果から堤体内部の水分状況把握する手法について検討する予定である.
Keyword: 堤体, 電磁探査, 電気伝導度GET PDF=20/[R-5].pdf
発表番号 [R-8]
Comparison of actual evapotranspiration estimated by inverse analysis and penman evaporation
toshisuke maruyama[Ishikawa Prefectural University]・sanshiro fujii[Ishikawa Prefectural University]・kouzo ito[Ishikawa Prefectural University]
逆解析による実蒸発散量とペンマン蒸発散量の比較
丸山 利輔[石川県立大学]・藤井 三志郎[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県立大学]
本研究は、近年公表した新しい逆解析による実蒸発散量とペンマン蒸発散量を比較した内容である。逆解析法により正常に蒸発散量が算定できることを確認したうえ、北海道、東北、中国・四国、九州・沖縄農業研究センタ及び農業工学研究所の気象資料を活用して、月別のペンマン蒸発量と逆解析による実蒸発量との比をもとめ、全国ほぼ同一の値になることを示した。すなわち、従来、経験的に使われてきた関係が、理論的に証明できた。
Keyword: 蒸発, 熱収支, 蒸発散GET PDF=20/[R-8].pdf
発表番号 [R-9]
Analysis of long wave radiation and albedo for estimation of net radiation
Sanshiro Fujii[Ishikawa Prefectural University]・kouzo ito[Ishikawa Prefecture Okunoto Agriculture and Forestry General Office]・toshisuke maruyama[Ishikawa Prefectural University]
純放射推定のための長波放射とアルベドの分析
藤井 三志郎[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県奥能登農林総合事務所]・丸山 利輔[石川県立大学]
本研究は純放射の実測値がなく、日射と日照率が測定されている場合に、純放射を推定する内容である。北海道・羊が丘、東北・厨川、関東・筑波の気象資料により、長波放射とアルベドの分析を行った。長波放射の推定にはこれまで、使われてきた式を基本とし、係数を最適同定した。係数には地域性があること、北海道と東北とは互換性があること、FAOの推定式よりもベンマンの推定式が適切であることを示した。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 熱収支, GET PDF=20/[R-9].pdf
発表番号 [R-10]
Investigation on identification of water leakage area using fluorescent dye in irrigation ponds
NOTO Fumikazu[Ishikawa Prefectural Office]・YAMAGUCHI Masahiro[Ishikawa Prefectural Office]
ため池の蛍光染料を用いた漏水領域特定に関する調査事例
能登 史和[石川県]・山口 将宏[石川県]
石川県小松市のため池において,蛍光染料を用いて漏水領域の特定に至ったので,その具体的手法を発表する.ため池の漏水個所の特定は一般的に困難であるが,湧水量と貯水位の関係を詳細に調査し,その相関関係から漏水原因となる水位を判断するとともに,想定される漏水領域を加工したブルーシートで3箇所に区切り,領域内に蛍光染料を投入し,湧水への発光反応を確認することによって,漏水領域の特定に至ることができた.
Keyword: 地下浸透・地下水流動解析, 漏水, 蛍光染料GET PDF=20/[R-10].pdf
発表番号 [R-12]
Turbidity Water Occurrence due to Slope Failure Sediments and the Risk Management of Intake for Agriculture
Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Keiji Unoki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
斜面崩壊土砂に伴う流域の濁水発生状況および農業用水取水のリスク管理
田中 健二[寒地土木研究所]・鵜木 啓二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]
平成30年北海道胆振東部地震により大規模な斜面崩壊に起因した濁水が発生し,農業用水への影響が懸念された.そこで,厚真川本川の頭首工において濁度の連続観測を実施し,濁水発生状況を把握するとともに,農業用水取水のリスク管理手法を検討した.リスク管理手法としてSS濃度を指標とした取水操作の目安となる時間を整理し,濁水取水を回避する,もしくは影響を最小限に抑えるための減災に資するソフト対策を示した.
Keyword: 浮遊物質濃度, 頭首工, 水田稲作GET PDF=20/[R-12].pdf
発表番号 [R-13]
The Record of Rainfall in the Naka River Basin by the Typhoon No.19.2019
ryouichi ohnishi[Uchiyama Survey Design Co.]
2019年台風19号による那珂川流域の降雨量
大西 亮一[(株)内山測量設計]
2019年台風19号の雨量を那珂川流域を対象に、アメダス気象データを整理し、確率雨量を計算した。その結果、那珂川下流域右岸の浸水被害は、水戸の日雨量が5年確率雨量より少ないので、支川堤防の越水がなければ、なかったと考える。日雨量は上流ほど大きいが、確率雨量から考えて、地形による雨量と考える。大田原の雨量は1976年以降、最高で、20年〜30確率雨量の間である。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, 水象災害GET PDF=20/[R-13].pdf
発表番号 [R-14]
Estimation of effect of return water from paddy fields on stream flow conditions using composite runoff model
Haruhiko Horino[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Hiroki Maekawa[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Takao Nakagiri[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate school of life and environmental sciences, Osaka Prefecture University]
地目別流出モデルによる水田還元水の河川流況への影響評価
堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・前川 洋貴[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]
水田灌漑用水はそのすべてが単純に消費されるわけではなく、少なからぬ還元水が生じ河川流況に影響する。この量の特定は流域水管理上も重要であるが、直接的な計測は困難である。そこでここでは、流域がほぼ山林と水田で構成されるシンプルな水系を対象に、地目別タンクモデルにより河川流量に占める水田還元水の割合を推定した。取水にも影響されるが、水田面積割合が4%以下でも灌漑期にはそれを上回る還元水の存在が示された。
Keyword: 水田還元水, 河川流況, 地目別流出モデルGET PDF=20/[R-14].pdf
発表番号 [R-16]
Added organic matter for nitrogen removal test in ponded soil
Naoki Obata[Chiba prefecture]・Hiroyuki Matsui[College of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[College of Agriculture, Utsunomiya University]
湛水土壌の硝酸除去機能の検討に向けた添加有機物の検討
小幡 尚貴[関東地方整備局]・松井 宏之[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]
本研究では,水田を想定した実験環境において硝酸態窒素除去を検討する際に,土壌に添加するのに適した有機物について検討した。添加有機物としては,メタノールとコハク酸とした。その結果,コハク酸添加では,同一試験区内のバラツキは抑えられるものの,過大な除去係数が得られた。一方,メタノール添加では,バラツキは認められるものの,コハク酸と比べると実際の水田に近い除去係数を得ることができた。
Keyword: 脱窒、対流, フミン酸, メタノールGET PDF=20/[R-16].pdf
発表番号 [R-20]
Soil temperature profile and heat of wetting during infiltration into Andosols
Yoshiya Kawamura[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Faculty of Bioresources, Mie University]
水の浸潤にともなう黒ボク土の発熱と地温分布
川村 宣也[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]・坂井 勝[三重大学]
浸潤にともなう地温の変化に土の種類や吸着熱,乾燥方法が及ぼす影響を評価することを目的に,様々な黒ぼく土への浸潤実験を行った。湿潤熱により地温が浸潤前線で高くなった。この上昇温度は試料の熱伝導率,比表面積,浸潤速度により異なった。また黒ぼく土の熱伝導率と比表面積は炉乾により小さくなった。実験を再現するように数値解析を行ったところ,各試料について発熱に寄与する吸着分子層と発熱量の関係が明らかになった。
Keyword: 浸潤、浸潤熱, 比表面積, 数値解析GET PDF=20/[R-20].pdf
発表番号 [R-21]
Effects of the soil porosity and soybean growing on greenhouse gas dynamics in the soil
Junko Nishiwaki[Ibaraki University, college of Agriculture]・Kaori Sawaki[Former Ibaraki University]・Tsuyoshi Okayama[Ibaraki University, college of Agriculture]
土壌間隙率とダイズの有無が土壌圏温室効果ガス動態に与える影響
西脇 淳子[茨城大学]・澤木 香織[元茨城大学]・岡山 毅[茨城大学]
土壌の間隙率と植生の有無が、土壌圏での温室効果ガス動態にどのように影響するかを把握するために、室内でポット試験を行った。実験条件は、ダイズ栽培・非栽培、非栽培条件下での間隙率3種類の合計4種類とした。土壌は2 mm篩を通過した特選赤玉土を用いた。その結果、CO2およびN2Oガスフラックス、土中ガス発生ともに植物の影響が大きいことが確認された。CO2の土中発生に関しては、間隙率の影響が示唆された。
Keyword: 温室効果ガス、ダイズ栽培, 土壌間隙率, ポット試験GET PDF=20/[R-21].pdf
発表番号 [R-22]
Estimation of Water Flux in Saturated Soil Based on Temperature Measurements
Takahiro Zouza[Graduate School of Agricultural Science, Saga University]・Tomoko Shirahama[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hideki Miyamoto[Faculty of Agriculture, Saga University]
地温データを利用した飽和土中の水分フラックスの推定
藏座 隆寛[佐賀大学大学院]・白濱 智子[佐賀大学]・宮本 英揮[佐賀大学]
地温データを用いた水分フラックス推定法を検討するために,機械学習を利用して,地温プロファイルデータと照明および送風の有無を説明変数とした水分フラックス(q)推定式を決定し,それに基づくqの推定精度を評価した。地温のみを説明変数として与えるより,照明や送風の有無を考慮することによりqの推定精度が向上すること,また過去3時間分の各データに基づく推定の精度が最良であることが明らかになった。
Keyword: 機械学習, 水分フラックス, 地温GET PDF=20/[R-22].pdf
発表番号 [R-23]
Analysis of root water uptake by monitoring soil water flow in-and-out of an artificial macropore for the shaft tillage method
Ieyasu Tokumoto[Saga University]・Koharu Tasaki[Saga University]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]
局所耕うん法の人工マクロポア内外の水分移動計測に基づく吸水量解析
徳本 家康[佐賀大学]・田崎 小春[佐賀大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
農地に人工的に作成した鉛直間隙(人工マクロポア)を用いた局所耕うん法は,土壌有機物(SOM)の蓄積効果が知られている不耕起栽培法の改良法である.人工マクロポアには密集した根群が形成される.本研究では,密集根群内外の圧力や体積含水率の変化を計測することにより,密集根群による吸水量を明らかにすることを目的とした.
Keyword: 人工マクロポア, 密集根群, 吸水量GET PDF=20/[R-23].pdf
発表番号 [R-24]
Evaluation of soundness of the slope including non-functional anchors
Toshinori Sakai[Mie University]・Tomoshi Hirota[Soai Co.,Ltd]・Toyokazu Higashi[Soai Co.,Ltd]・Yuuya Tanizaki[Soai Co.,Ltd]
不具合アンカーが存在する法面の健全性評価について
酒井 俊典[三重大学大学院]・弘田 朋志[(株)相愛]・東 豊一[(株)相愛]・谷崎 優也[(株)相愛]
2箇所のアンカーに損傷が見られた法面を対象に,アンカー緊張力に基づく健全性評価を行った結果,リフトオフ試験に基づく判定および現地踏査から健全と判断された当法面は,長期的なモニタリングから得られた結果より健全な状態が維持されていると判断された.また,背面地盤状況等に起因すると考えられる緊張力低下が2年程度継続し,この緊張力低下は夏場に示される緊張力の最高値に影響することが明らかとなった.
Keyword: 斜面安定・土圧・支持力, , GET PDF=20/[R-24].pdf
発表番号 [R-27]
Basic study on the mechanical property of embankment geomaterial
Takashi KIMATA[Osaka Prefecture University]・Chiaki YAMANO[Osaka Prefecture University]・Yosuke KUDO[Osaka Prefecture University]
築堤材料土の力学特性に関する基礎的研究―低拘束圧における非排水せん断強度特性―
木全 卓[大阪府立大学大学院]・山野 千明[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]
フィルダム等の築堤材料土を対象にクラックの発生に関わる力学特性について検討した。具体的には,低拘束圧の三軸圧縮試験を行って粘着力や内部摩擦角の変化を調べるとともに,飽和状態と不飽和状態における強度定数についても検討した。その結果,低拘束圧ではMohrの応力円が通常の拘束圧で得られる破壊規準線よりも下方に位置し,想定より小さな応力で破壊やクラックが生じる可能性があることなどがわかった。
Keyword: 築堤材料, 抵拘束圧, 強度特性GET PDF=20/[R-27].pdf
発表番号 [R-28]
Dynamic centrifuge tests on thrust restraint using soil solidification method for pressure pipe bend
Mitsuru ARIYOSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoko OHTA[Kobe University]・Yutaka SAWADA[Kobe University]・Megumi KITADA[Kobe University]・Yoshiyuki MOHRI[Ibaraki University]・Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshinori KAWABATA[Kobe University]
固結工法による圧力管路屈曲部のスラスト力対策に関する遠心振動実験
有吉 充[農村工学研究部門]・太田 遥子[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学]・喜多田 恵[神戸大学]・毛利 栄征[茨城大学]・泉 明良[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学]
農業用パイプの屈曲部は,大きな地震動を受けると,埋戻しに用いた基礎材料が液状化して,継手離脱等の被害が生じる場合がある.そこで,基礎材料のスラスト力作用方向にグラウトや固化処理土等の固結工法を用いたスラスト力対策方法の有効性を遠心振動実験で検証した。基礎材料が液状化しても,現地盤が液状化しない箇所では,固結工法を用いることで,管の変位量を抑制できることが分かった。
Keyword: 埋設管、屈曲部、耐震, 遠心実験、振動実験, グラウト、固化処理土GET PDF=20/[R-28].pdf
発表番号 [R-29]
Study on stability evaluation of small earth dam considering fluctuation of reservoir level and seepage of rainfall
Tetsuo Fujimoto[Osaka Institute of Technology]・Atsushi Koyama[Miyazaki University]・Motoyuki Suzuki[Yamaguchi University]・Eiji Nagamine[Yamaguchi Prefecture]・Kouji Douzen[Yamaguchi Prefecture]
貯水位変動と降雨浸透を考慮したため池堤体の安定性評価に関する研究
藤本 哲生[大阪工業大学]・神山 惇[宮崎大学]・鈴木 素之[山口大学]・長嶺 栄治[山口県]・同前 浩司[山口県]
本文では,平成30年7月豪雨時の山口県内のため池堤体の安定性を検証するために,貯水位変動と降雨浸透を考慮した浸透流解析により堤内浸潤線を推定し,それをもとに堤体のすべり破壊に対する安全率を算定した.その結果,豪雨時の堤内浸潤線は堤体表面からの降雨浸透の影響により上昇し,安全率が大きく低下することから,豪雨時の堤体のすべり破壊に対する安定性評価では,堤体表面からの降雨浸透を考慮することが重要である.
Keyword: ため池, 浸透流解析, すべり安定解析GET PDF=20/[R-29].pdf
発表番号 [R-33]
Centrifugal Model Tests on Dynamic Behavior of Small Earth Dam Using Mixed Materials of Steelmaking and Granulated Blast Furnace Slag
Akira IZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuzo AKASHI[Nippon Steel corporation]・Yosuke YAMAGOSHI[Nippon Steel corporation]
製鋼スラグと高炉水砕スラグ混合材料を用いたため池堤体の耐震性に関する遠心載荷模型実験
泉 明良[農村工学研究部門]・赤司 有三[日本製鉄(株)]・山越 陽介[日本製鉄(株)]
鉄生産の副産物である製鋼スラグや高炉水砕スラグは潜在水硬性により材齢に伴い強度が増加し,透水係数が減少する.製鋼スラグと高炉水砕スラグの混合材料(以下,混合スラグ材という)は簡易舗装材等として既に普及しており,盛土構造物に対しても施工性が高いことがあきらかとなっている.本研究では,前刃金土の代替材料として混合スラグ材を用いた場合のため池堤体の耐震性を解明するために,遠心力載荷実験を実施した.
Keyword: 土構造物の地震時挙動, リサイクル, GET PDF=20/[R-33].pdf
発表番号 [R-34]
Movement Prediction Analysis of Underground Pipe Bend due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake
Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・Kazushi SUZUKI[FRONTIER-Gike Co.,Ltd. ]・Shoji ONO[Iburitoubu Agricultural Development Office, Muroran Development and Construction Department of Hokkaido Regional Development Bureau]
地震時のパイプライン曲管部の移動量予測
毛利 栄征[茨城大学]・デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・鈴木 和志[(株)フロンティア技研]・小野 尚二[北海道開発局室蘭開発建設部胆振東部農業開発事業所]
地震時のパイプラインは曲管部に離脱などの被害が集中しやすいことから,スラストブロックの軽量化や屈曲部の一体化などの対策の重要性が指摘されている.平成30年北海道胆振東部地震では管路の一体化された曲管部においても離脱などの甚大な被災が確認された.本報告では,地震時に生じる地盤の強度と剛性の低下現象を導入した簡便な解析手法とその結果を示し,地盤評価の重要性を提示している.
Keyword: パイプライン、曲管, スラスト対策、地震時挙動, 耐震対策GET PDF=20/[R-34].pdf
発表番号 [R-38]
Effects of Dynamic Characteristics Evaluation Method of Unsaturated Area on Acceleration Response at Earth Dam
Hidekazu Tagashira[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Seiichiro Kuroda[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Yoichi Hayashida[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Yusuke Honma[ Natonal Agriculture and Food Research Organization, Institute of Rural Engineering]・Teruhiko Yoshinaka[NTC Consultants Inc.]
不飽和領域の動的特性の設定方法がアースダムの応答加速度に与える影響
田頭 秀和[農村工学研究部門]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・林田 洋一[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]・吉中 輝彦[NTCコンサルタンツ(株)]
アースダムの耐震性能評価における堤体土の動的物性の一般的な設定方法(不飽和領域のせん断剛性−せん断ひずみ関係と減衰率−せん断ひずみ関係を飽和領域のもので代用する方法)が応答加速度に与える影響を,理想化したダムを対象にして等価線形解析で検討した。その結果,不飽和土の動的物性を採用する場合に比べて,不飽和領域で小さい加速度を,飽和領域の大部分で大きい加速度を得た。
Keyword: アースダム、動的物性, 不飽和領域, 応答加速度GET PDF=20/[R-38].pdf
発表番号 [R-39]
Development of Repair Effect Evaluation Method for Concrete Crackusing Resin Material with Hollow Fine Particle
Jun Ohashi[Dept. of Civil Enginering, Fukuda Corporation]・Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Nobuyuki Fujii[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Athushi Kojima[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Tsubasa Suda[Dept. of Engineering, Fukuda Corp]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
中空微粒子混和補修材によるひび割れコンクリートの補修効果評価法の開発
大橋 純[(株)福田組]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・藤井 伸之[(株)福田組]・小嶋 篤志[(株)福田組]・須田 翼[(株)福田組]・鈴木 哲也[新潟大学]
ひび割れ補修には,樹脂注入工法が提案されている.本研究では,樹脂に微細な中空粒子を混和した際の効果に着目し,コンクリート‐中空微粒子混和樹脂複合材に対して,割裂引張強度試験やデジタル画像相関法などによる力学特性評価を試みた.検討の結果,樹脂強度が母材と比較して高い場合,被着体破壊が発生した.樹脂材に中空微粒子を混和させることにより,接着破壊範囲での力学特性の改善が確認された.
Keyword: 補修材、コンクリート‐樹脂複合材, 中空粒子、割裂応力場, AE、DICMGET PDF=20/[R-39].pdf
発表番号 [R-40]
Use of Water-Hammer Phenomena for Detection of Stress Field in Model Pipeline
Maho Saito[Yamagata Prefectural Government]・Yuta Komine[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Issaku Azechi[National Institute for Rural Engineering, NARO]
水撃圧作用を利用したモデルパイプラインの応力場同定に関する研究
斎藤 真歩[山形県]・小峯 悠汰[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]
パイプラインは非定常流況過程において管軸方向と周方向に応力場の影響を受け変形する.その理論解は,周方向が軸方向と比べ2倍の変形量を有する.本研究では,欠損を施したモデルパイプラインを対象に,水撃圧により均一応力場を形成し,3次元画像解析による管体の応力場の同定を試みた.検討の結果,周方向変位と軸方向変位が理論値と一致した.スリット端での応力集中が確認され,提案方法の有用性が確認された.
Keyword: パイプライン、非定常流況, 画像解析, 非破壊検査GET PDF=20/[R-40].pdf
発表番号 [R-41]
Improvement of Infrared Measurement Precision for Concrete by Heat Balance Model.
Tsukiko Watanabe[Nexco-Engineering Niigata Co.Ltd.]・Taiki Hagiwara[Grasuate School of Science of Technology, Niigata University]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
熱収支モデルによるコンクリートの赤外線計測精度の改善
渡辺 月子[(株)ネクスコ・エンジニアリング新潟]・萩原 大生[新潟大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
本報では赤外線サーモグラフィ法による欠陥の有無や深さ推定の有用性について,モデル試験を行い検討した結果について報告する.検討の結果,赤外線サーモグラフィ法により内部欠損が同定でき,さらに熱収支モデルを援用することで表面から深さ130 mm程度まで十分な精度でその特性を検出できる可能性が示唆された.
Keyword: 赤外線画像、コンクリート欠損, 異時点データ, 非破壊検査GET PDF=20/[R-41].pdf
発表番号 [R-42]
Behavior of Buried Pipe under Both Internal Pressure and External Load
Hiroki Iri[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University ]・Buhan Wang[United Graduate School Of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiyuki Mohri[College of Agriculture, Ibaraki University]
内外圧作用下における埋設管の破壊メカニズムの検討
入 栄貴[茨城大学大学院]・王 博涵[東京農工大学大学院連合]・毛利 栄征[茨城大学]
農業用パイプラインは近年,突発的な事故が急増している.特に,たわみ性埋設管の破壊要因は,パイプに繰り返し作用する外荷重や水圧の変化と考えられているが,研究事例は少ない.本研究では,繰り返しを伴う内圧と外圧が同時作用する複合状態におけるパイプの破壊メカニズムの解明を目的とし,詳細な埋設実験を実施した.繰り返しを伴う内外圧複合状態が,パイプの局所的な変形や土圧集中を生み出していることが明らかになった.
Keyword: 埋設管、繰り返し荷重, 内外圧複合状態、ひずみ, 土圧GET PDF=20/[R-42].pdf
発表番号 [R-43]
Pipe rehabilitation test by high density polyethylene rehabilitating material
Shegeki Yamamuro[Kurimoto ,LTD]・Yoshio Yokotani[Eiko Techno Co.,LTD]・Akio Masuoka[Nakagawa Planning & Construction Co.,LTD]・Masaaki Motoda[Nakamura Civil Engineering Co.,LTD]
高密度ポリエチレン製更生材による管更生試験
山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・横谷 芳雄[栄光テクノ(株)]・増岡 昭男[中川企画建設(株)]・元田 雅章[(株)中村土木建設]
老朽化した小口径の農業用管水路について、ハート形に折り曲げた高密度ポリエチレン製更生材(以下「PEライナ」と称す)を用いた更生工法の開発を行っている。本工法は,更生材を既設管内に引き入れ、蒸気圧と圧縮空気の膨張力で既設管に密着するまで復元することで、新たな管路を構築する。本報告では,PEライナの試験施工について報告する。
Keyword: 管更生工法, ポリエチレン, 施工GET PDF=20/[R-43].pdf
発表番号 [R-44]
Study on Evaluation Method of Abrasion Resistance for Cementitious Repair Material in Situ
TAKUYA KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ryoji TAKAHASHI[Institute for Rural Engineering, NARO]
現地水路における無機系表面被覆材の耐摩耗性評価法に関する検討
金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・高橋 良次[農村工学研究部門]
現地で無機系被覆材料の耐摩耗性を評価できる試験法の開発を目的に,サンドブラスト法による促進摩耗試験を実水路で試行した.複数の吐出圧力・距離条件で試験を行い,現地の経年的な摩耗量と比較したところ,サンドブラスト法の吐出圧力は0.2MPa以下に設定することが適当であると考えられた.また,主に試験の作業性の観点から,摩耗深さの計測にはデプスゲージを用いることが有効であると考えられた.
Keyword: 無機系表面被覆工法、耐摩耗性, サンドブラスト, 現地試験GET PDF=20/[R-44].pdf
発表番号 [R-46]
Performance evaluation of panel method for cold regions by monitoring survey
yoshinori betto[Kurimoto,Ltd]・Mitsunobu Fujimoto[Kurimoto,Ltd]・Tsutomu Ito[Docon,Ltd]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
寒冷地向け水路更生工法のモニタリング調査による性能評価
別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・伊藤 勉[(株)ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
老朽化した農業用開水路の補修を目的とし,水路表面にFRPM板を被覆させるライニング工法が採用されている.今回パネル工法により開水路を更生した際におけるFRPM板の経年変化をモニタリングし,工法の有効性について検証を行った.本報では,寒冷地である北海道美唄市に位置する灌漑用開水路において,施工後3年経過したFRPM板の性能を確認し,使用前に比べてその性能の差異が微小であることを確認した。
Keyword: 開水路、補修工法, アンカー固定方式パネル工法、繊維強化プラスチック複合板, 寒冷地GET PDF=20/[R-46].pdf
発表番号 [R-47]
Introduction of panel method using FRPM panel and development of long-term property evaluation method
Masaya Hazama[Kurimoto,Ltd]・Mitsunobu Fujimoto[Kurimoto,Ltd]・Makoto Takeda[Kurimoto,Ltd]・yoshinori betto[Kurimoto,Ltd]・Atsuo Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
FRPM板を用いたパネル工法の紹介及び長期特性評価技術の開発
硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・別當 欣謙[(株)栗本鐵工所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
全国の農業用用排水施設の老朽化に伴い,機能診断による施設状態の把握および診断結果に基づいた対策実施が求められている.筆者らが展開するFRPM板ライニング工法は,工場で生産した繊維強化プラスチック複合板を,金属拡張式アンカーを用いて水路躯体に被覆し,躯体とFRPM板との隙間に裏込材を配置するものであり,多くの工事に採用されている.そこで今回,工法開発の歴史や長期特性の評価技術について紹介する.
Keyword: FRPM板、アンカー固定方式パネル工法, 農業用用排水路, 水路補修GET PDF=20/[R-47].pdf
発表番号 [R-48]
Accelerated Wear Test Method for Hydraulic Facilities Using a Rotating Underwater Abrasion Apparatus.
JUNICHI ARITA[Hokukon Co., Ltd.]・KANAMORI Takuya[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・KAWABE Shohei[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・AOYANAGI Kunio[M・T Giken Co., Ltd.]・ASANO Isamu[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering,]・KAWABATA Thoshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University,]
回転式水中摩耗試験機用いた水利施設の促進磨耗試験法
有田 淳一[(株)ホクコン]・金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・青柳 邦夫[(株)M・T技研]・浅野 勇[農村工学研究部門]・河端 俊典[神戸大学大学院]
ダム、頭首工、開水路等の水利施設では、キャビテーションや衝撃による選択的摩耗が発生する。我が国や海外では選択的摩耗の再現可能な試験方法は提案されているが、用いられる供試体の寸法は比較的小さく、複数の材料による同時試験、既存施設からの採取した材料を試験する等に応じた試験方法となっていない。それらに対応可能な試験装置を大型化した回転式水中間も試験機を試作しした。試作機による試験結果を報告する。
Keyword: 無機系表面被覆工、配合, 耐摩耗性, 水流摩耗試験GET PDF=20/[R-48].pdf
発表番号 [R-49]
Influence of calcium leashing for erosion properties of inorganic coating material
Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ryoji TAKAHASHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]
無機系表面被覆材料の耐摩耗性におよぼすカルシウム溶脱の影響
川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・高橋 良次[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]
農業用水路の無機系表面被覆工法を対象として,補修材料の耐摩耗性におよぼすカルシウム溶脱の影響について検討した.3種のモルタルについて促進溶脱試験後に促進摩耗試験を実施した.溶脱作用を受けた場合には耐摩耗性が低下すること,その影響は特に表層で顕著であることを確認できた.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 耐摩耗性, カルシウム溶脱GET PDF=20/[R-49].pdf
発表番号 [R-50]
Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 2)
Masaki Minami[Minamigumi ltd.]・Ryuji Nishiyauchi[Minamigumi ltd.]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yukio Hama[Graduate school of Engineering, Muroran Institute of Technology]
超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その2)
南 真樹[(株)南組]・西谷内 龍司[(株)南組]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]
寒冷地の開水路に対する長寿命化の為の補修・補強では、施工後早期にひび割れや剥離等の変状が生じることも多く恒久的な対策になり得ていない現状がある。これは材料本来の性能が施工環境の様々な要因により発揮出来ていないことが原因にあり、そのため現場で材料品質を確実に確保し、より高耐久性を引き出す必要がある。本報では付着性能に着目し、現場付着強さが室内試験値よりも小さくなる要因を推察し、その改善策を検討する。
Keyword: コンクリート材料, 工法・施工, 凍害GET PDF=20/[R-50].pdf
発表番号 [R-51]
Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration (Part 3)
Ryuji Nishiyauchi[Minamigumi ltd.]・Masaki Minami[Minamigumi ltd.]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yukio Hama[Graduate School of Engineering, Muroran Institute of Technology]
超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その3)
西谷内 龍司[(株)南組]・南 真樹[(株)南組]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]
開水路の長寿命化対策の1つである無機系表面被覆工法は補修工法として評価が高く採用実績が多い一方、携わる熟練専門技能者が近年全国的に不足している。寒冷地の開水路補修では気候上の制約条件から工期短縮が必須となるが、全国的な施工時期の重なりにより技能者需要が逼迫状態にある。この背景から近年注目されている機械化施工の可能性に着目し、曲線状の水路側壁や底版部といった施工対象部位への適用について検討する。
Keyword: コンクリート材料, 工法・施工, 凍害GET PDF=20/[R-51].pdf
発表番号 [R-52]
Influence of Moisture Content on Bond Strength on Cementitious Coating Work
Ryoji Takahashi[Facilities Maintenance and Management Unit, Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei Kawabe[Facilities Maintenance and Management Unit, Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya Kanamori[Facilities Maintenance and Management Unit, Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu Asano[Division of Facilities and Geotechnical Engineering, Institute for Rural Engineering, NARO]
無機系被覆工の乾湿条件が付着強度に与える影響
高橋 良次[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]
無機系被覆工の品質管理のための付着強度試験は非通水時に実施するが,底版を乾燥状態にすることが困難な場合も多く,湿潤状態でも実施されている.底版に施工された無機系被覆工は側壁と比較すると含水率が高い状態にあり,付着強度は側壁より小さくなる場合が多い.このため,無機系被覆工の含水率が付着強度に与える影響について,気中及び水中に箱型供試体を設置し付着強度試験を行い,それらの付着強度の違い等を検証した.
Keyword: 無機系被覆工法、付着強度, 破壊位置、湿潤状態, 強度低下GET PDF=20/[R-52].pdf
発表番号 [R-53]
Development of Ultra-durable Technology for Mortar Coverage and Restoration(Part4)
Kensuke Yamaguchi[Nippon Steel Cement Co.,Ltd]・Tomohiro Kanazawa[Nippon Steel Cement Co.,Ltd]・Akio Ishigami[Civil Engineering research Institute for Cold Region,PWRI]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture,Tottori Univercity]・Yukio Hama[Graduate School of Engineering,Muroran Institute of Technology,]
超高耐久性断面修復・表面被覆技術の開発(その4)
山口 健輔[日鉄セメント(株)]・金沢 智彦[日鉄セメント(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]・濱 幸雄[室蘭工業大学大学院]
コンクリートの下地処理において、残存した脆弱部に起因する修復材の再劣化が報告されている。凍害を受けたコンクリートの残存した脆弱部を強化し、コンクリートと修復材の一体性を確保するため、表面改質剤の効果および表面改質剤とプライマーの併用による一体性について検討を行った。その結果、室内、実構造物試験共に、表面改質剤により表面を強化できることおよびコンクリートと修復材の一体性が向上することがわかった。
Keyword: コンクリート開水路、凍害, 修復材、表面改質剤, 引張、付着GET PDF=20/[R-53].pdf
発表番号 [R-54]
Performance evaluation of Cured in place pipe
Jun Watanabe[Kurimoto,Ltd.]・Yoshiaki Nishibori[Kurimoto,Ltd.]・Satoshi Mamiya[Kurimoto,Ltd.]
現場硬化型更生管の管体性能評価
渡部 隼[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]
近年耐用年数を超過した農業用管水路は増加傾向にあり、今後更生事業は年々増加することが予想される。農業用管水路の改修に適用可能な現場硬化型更生管について、「農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル パイプライン編(案)」に則り、各種強度確認および引込み時における更生材の保護と引込荷重低減を目指した摩擦低減材の性能評価を行った。
Keyword: 現場硬化型更生工法, 更生管, 構造設計GET PDF=20/[R-54].pdf
発表番号 [R-55]
About temporary of irrigation canal with annual water flow(Example of diversion channel by using polyethylene pipe)
Hiroshi Honda[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Shigeki Matsubara[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Yuki Yoshimura[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Makoto Miyamot[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]・satoshi otsuka[Kurimoto Polymers Co.,LTD.]
年間通水のある用水路の仮設について(ポリエチレン管を用いた仮廻し水路の事例)
本田 弘司[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・松原 茂樹[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・吉村 悠希[関東農政局三方原用水二期農業水利事業所]・宮本 真[クリモトポリマー(株)]・大塚 聡[クリモトポリマー(株)]
三方原用水南部幹線11号サイホンはボックスカルバート(内空断面B=1.5m×1.5m、延長948m)の水路であるが、現行の設計では外圧に耐えられないため、全面改修が必要となった。しかし、農業用水の他に工業用水も供給していることから、長期の断水が不可能である。また、非かんがい期も1週間の内4日間を畑地に送水する必要があるため、1週間の内3日間断水という状況でも確実に施工できる方法を検討した。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=20/[R-55].pdf
発表番号 [R-56]
Construction technology of pipe-in-pipe method for small and medium diameter
satoshi otsuka[Kurimoto,Ltd.]・kenji nakamura[Re-Pipe System Association]・kogure hiroshi[Aikawa Kanri, Inc.]・takashi sakamoto[Arai Construction Company]
中小口径向けパイプインパイプ工法の施工技術
大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・中村 憲司[Re-パイプシステム工法協会]・小榑 弘[(株)相川管理]・坂本 隆[(株)新井工業]
老朽化した農業用管水路の更生に用いられている一般的なパイプインパイプ工法は、φ800以上を対象としており、農業用パイプラインの多くを占めるφ800以下のパイプには適用できない。そこで、呼び径500〜1000の農業用管水路に適用できるパイプインパイプ工法(以下、L-PIP工法)の開発を行った。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=20/[R-56].pdf
発表番号 [R-57]
Constructiion management of ipermeable sheet used construction information modeling
kumagai satoshi[TAISEI CORPORATION]
遮水シートのCIM施工管理
熊谷 聡之[大成建設(株)]
新潟県新発田市にて建設中の松岡ため池において、貯水池内を遮水シートで被う表面遮水型を採用されている。このとき、シートの遮水性を確保する上で、シートの敷設位置やシート同士の接合などの品質管理情報は重要となる。施工段階で得た情報を3Dモデル化したシートの敷設図にリンクさせ、施工情報を可視化させる。これにより完成以降の運用管理段階において施工情報を即座に確認し、緊急時の検討等へと活用することが出来る。
Keyword: 工法・施工, 管理, GET PDF=20/[R-57].pdf
発表番号 [R-58]
Establishment of telemetry network in Viet Nam
Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration of Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Junji Kawano[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko Yagi[CDC International Corporation]・Hiroaki Matsubara[Agricultural Development Consultants Association]
ベトナムにおけるテレメトリ・ネットワークの構築
松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・河野 純士[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[シーディーシーインターナショナル(株)]・松原 弘明[海外農業開発コンサルタンツ協会]
ADCAはベトナムのゲアン省において、1ポンプ灌漑区1,300haを対象に、水位計4、雨量計1のテレメトリ(TM)機材を2017年に設置し、2年間で良好なポンプ運転割合を45%から75%へ改善した。ADCAはこのTM事業を契機に、2019年、JAIF事業により、約55,000haのポンプ灌漑地区を対象に水位計32、雨量計11、塩分計3のTM機材を設置した。
Keyword: TM、南ゲアンIMC, JAIF, ポンプ灌漑GET PDF=20/[R-58].pdf
発表番号 [R-59]
Irrigation Scheduling for Stabilization of Carrot Seed Germination in Summer Season
Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]
夏季ニンジン播種時の出芽安定化のための灌水方法の検討
亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]
本研究では,ニンジン種子の室内発芽試験と圃場出芽試験を行い,夏季ニンジン播種時の出芽安定化のための適切な灌水方法について検討した.今回の試験結果から,夏季の発芽には夜間の土壌環境条件の寄与が大きいことが推察され,夕方の灌水が夏季ニンジン播種時の出芽を安定化させる可能性が示唆された.
Keyword: 畑地灌漑、出芽率, ニンジン、土壌水分ポテンシャル, 地温GET PDF=20/[R-59].pdf
発表番号 [R-61]
Growth Characteristics of “Icchoda Seri (Oenanthe javanica DC.)” and Water Management in the Submerged Paddies of Water dropwort
KOH KATO[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・Katsumi CHIBA[School of Project Design, Miyagi University]
一町田セリの生育特性とセリ田の水管理
加藤 幸[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]
青森県弘前市で生産される「一町田セリ」は北限の栽培セリで,その歴史は江戸期に遡る.本研究では,一町田地区のセリ田を対象に掛け流し潅漑時の水温変化とセリの生育状況,セリ田の最低水温と諸因子の関係について検討した.さらに,重回帰分析からセリ田で生じうる最低水温を予測し,伝統的な栽培技術をふまえた現実的な水管理を行う可能性を探った結果を報告する.
Keyword: 灌漑水温, 水田灌漑, セリ田GET PDF=20/[R-61].pdf
発表番号 [R-63]
Changes in methane emission during AWD application in rice cultivation
Tomohiro Okano[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kenji Iwama[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
水稲栽培におけるAWD適用時のメタン排出量の変化
岡野 智広[滋賀県立大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]・松田 壮顕[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
AWDは移植後と開花期を除いて間断灌漑を繰り返し、収量を落とさずメタン排出量を抑制する手法であるが、その際に土壌環境の変化を詳細に調査した事例は皆無である。そこで、ポット栽培にてAWDを実施して、メタン排出速度、ORP、含水率、地温を測定し、水稲の成長段階との関係を調べた。その結果、稲があることで栽培期間を通して5倍以上のメタンが放出されたことがわかった。
Keyword: 稲作, メタンガス, AWDGET PDF=20/[R-63].pdf
発表番号 [R-65]
Evaluation of water stress in a converted upland field under different tillage methods
Kosuke Hamada[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Hisayoshi Inoue[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Hidetoshi Mochizuki[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Mayuko Asakura[Okayama Prefecture Bichu General Service Bureau]・Yuta Shimizu[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Takeshi Takemura[Institute for Rural Engineering, NARO]
異なる耕起法を施した転換畑における水ストレス状態の解析
霤帖々麺[西日本農業研究センター]・井上 久義[西日本農業研究センター]・望月 秀俊[西日本農業研究センター]・朝倉 麻由子[岡山県備中県民局]・清水 裕太[西日本農業研究センター]・竹村 武士[農村工学研究部門]
本研究では、異なる耕起法(ロータリ、ボトムプラウ)を施行した転換畑をロータリ区・プラウ区とし、SWAPモデルを導入して乾燥・湿潤ストレスを評価した。プラウ区の乾燥・湿潤ストレスはロータリ区より低い傾向にあり、これはそれぞれの耕起法によって形成された土壌間隙構造の違いに起因すると考えられる。更なるデータ蓄積や解析を通し、耕起法ごとの土壌間隙構造と水ストレス状態の関係を明らかにする必要がある。
Keyword: 乾燥ストレス, 湿潤ストレス, 転換畑GET PDF=20/[R-65].pdf
発表番号 [R-67]
Paddy Water Temperature Forecasting Model using Vertical Heat-Balance and Vegetation Growth Status Parameter
Wenpeng Xie[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Department of Environmental Management, Faculty of Agriculture, Kindai University]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
鉛直熱収支および植物生育指数を用いた田面水温予測モデルの研究
謝 文鵬[東京大学大学院]・木村 匡臣[近畿大学]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
水稲への高温障害が稲の収量に深刻な影響を与える。本研究では手軽に水田の水温ダイナミクスを計算するために、水田水温の計算手法を提案した。1)2層熱収支モデル。 2)植物成長状態パラメータの推定方法。 3)気象補正手法。水温計算は、全期間と気温が高い夜間の期間のそれぞれで、RMSEは1.65℃と0.91℃。モデルでは、近くの気象観測所がない場合水温の計算が可能であり、水温計算のコストは削減されました。
Keyword: 灌漑水温, エネルギー循環, GET PDF=20/[R-67].pdf
発表番号 [R-68]
The study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India()
Hirotsugu Kondo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]・Seishi Ninomiya[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, the University of Tokyo]
インド・デカン高原の半乾燥農地における最適灌漑に関する研究()
近藤 紘嗣[東京大学大学院]・南岡 伸和[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・二宮 正士[東京大学大学院]
インドのデカン高原では灌漑施設が普及しているが、灌漑用水の効率的な利用技術の開発が進んでいない.この地域の食料の安定供給および持続的な水資源の利用を実現するために、2017年より国際共同研究「データ科学で実現する気候変動下における持続的作物生産支援システム」が実施されている.本発表ではその中の南岡らの研究を取り上げ、ICT技術を用いた節水灌漑技術の可能性と今後の課題について考察した.
Keyword: ICT、Irrigation management, Semi-arid area、Water Balance, Water StressGET PDF=20/[R-68].pdf
発表番号 [R-71]
Water-saving and removal of accumulated salt by furrow irrigation in Haryana region of India
Junya Onishi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Toshihiko Anzai[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Ken Okamoto[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Rajender Kumar Yadav[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Gajender Yadav[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Bhaskar Narjary[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]・Vivek anand[Central Soil Salinity Research Institute (CSSRI), India]
インド共和国ハリアナ州における畝間灌漑による節水と除塩
大西 純也[国際農林水産業研究センター]・安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・岡本 健[国際農林水産業研究センター]・ラジェンダー・クマ・ヤダフ[インド共和国中央塩類土壌研究所]・ガジェンドラ・ヤダフ[インド共和国中央塩類土壌研究所]・バスカル・ナージャリー[インド共和国中央塩類土壌研究所]・ビベックアナンド[インド共和国中央塩類土壌研究所]
乾燥地域の灌漑農地では塩類集積による生産性の低下が生じている。本報では、国際農研と中央塩類土壌研究所(CSSRI)による節水と除塩に関する研究経過を報告する。インドでは広くボーダー灌漑が行われているが、畝間灌漑の適用によって10-55%節水できる可能性があり、隔畝間灌漑では塩分が畝側面に集積することを確認した。簡易サージフロー法では、事前通水によって畝間浸透が抑制されることを確認した。
Keyword: 塩類集積, 畝間灌漑, サージフロー灌漑GET PDF=20/[R-71].pdf
発表番号 [R-72]
Evaluation of soil moisture condition and meteorological environment in a cherry tomato greenhouse
Kozue Yuge[Saga University]・Mitsumasa Anan[Saga University]・Yuta Hirashima[Saga University]
ミニトマト栽培ビニルハウスにおける土壌水分状態と気象環境の評価
弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]
本研究は,気象データを用いた施設畑の消費水量の推定方法の精度向上を目指し,ミニトマトが栽培されているビニルハウス内の土壌水分状態と気象環境を評価することを目的とする.大淀川右岸地区に位置するビニルハウス圃場において,土壌水分状態,気象要素および用水量を測定した.また,Penman法を用いてポテンシャル蒸発散速度を推定し,推定方法の検証を行った.
Keyword: 畑地灌漑計画, 蒸発散, 消費水量GET PDF=20/[R-72].pdf
発表番号 [R-73]
Development of support system to decrease inundation for lowland rural area
Issaku Azechi[Institute for rural engineering, NARO]・Natsuki Yoshikawa[Dept. of Production & Environmental Science, Faculty of Agriculture, Niigata University]・Nobuaki Kimura[Institute for rural engineering, NARO]・Hirofumi Hayashi[Applied Technology Co., LTD]・Ryuta Wakutsu[Kokusai Kogyo Co., LTD]・Ikuo Yoshinaga[Institute for rural engineering, NARO]・Masaomi Kimira[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Kenji Sekijima[Institute for rural engineering, NARO]・Yudai Fukushige[Institute for rural engineering, NARO]・Hirohide Kiri[Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council, MAFF]
低平地農業地域の湛水被害軽減支援システムの開発
安瀬地 一作[農村工学研究部門]・吉川 夏樹[新潟大学]・木村 延明[農村工学研究部門]・林 博文[応用技術(株)]・和久津 龍太[国際航業(株)]・吉永 育生[農村工学研究部門]・木村 匡臣[近畿大学]・関島 建志[農村工学研究部門]・福重 雄大[農村工学研究部門]・桐 博英[農林水産技術会議事務局]
気候変動に伴う降雨パターンの変化,宅地と農地の混在化による流出傾向の変化などによる湛水被害を軽減するために,湛水被害軽減支援システム を開発した .本 システム には, 排水機場運転支援のためのリアルタイム水位予測 システム と,湛水状況把握システム, 汎用的排水解析提供システム の 3 つのツールが含まれて おり,クラウドサーバ上で稼働する.
Keyword: 低平地、農業排水, 排水機場、湛水被害, 排水解析GET PDF=20/[R-73].pdf
発表番号 [R-75]
Annual variations of maximum successive no-rain days in summer
Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuuki YAMATO[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Hiroaki SOMURA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
夏期の最大連続干天日数の経年変化
諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・大和 勇貴[岡山大学]・宗村 広昭[岡山大学大学院]
本研究では,農作物に甚大な被害を与える夏期における最大連続干天日数の長期変化を調べるとともに,Gumbel分布を当てはめ最大連続干天日数の確率値について検討した.その結果,最大連続干天日数は,地点によって増減傾向の違いがあるものの,どの地点においても周期性が見られることが分かった.また,夏期の最大連続干天日数の確率値は変化しており,今後の灌漑計画策定の際には十分に留意する必要があることが分かった.
Keyword: 最大連続干天日数, Gumbel分布, 灌漑計画GET PDF=20/[R-75].pdf
発表番号 [R-77]
Estimation method for estimating irrigation rate and water balance in a paddy field using measured changes in water depth
Kazuhiro Nishida[Institute of Rural engineering NARO]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
水田の水位変化から水田の灌漑水量・水収支を推定する方法
西田 和弘[農村工学研究部門]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
水田圃場の水管理の実態把握およびビッグデータ構築を念頭に,圃場の水位の観測値と気象データから,水田の灌漑水量および水収支項目を推定する方法を考案した.この方法を用いれば,灌漑と排水が同時に生じていても,水位の測定結果のみから灌漑水量が推定できる.掛流し灌漑が実施された灌漑水量が既知の水田で精度検証を行った結果,総灌漑水量の推定誤差は最大で3%であり,非常に高い精度で灌漑水量を推定できた.
Keyword: 水位, 灌漑水量, 水収支GET PDF=20/[R-77].pdf
発表番号 [R-78]
Simplification of creating method for inundation analysis model easier to use
Moeka Takahashi[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Miyazu Susumu[Institute of Science and Technology (Faculty of Agriculture), Niigata University]・Youhei Takano[NARUSAWA CONSULTANT]
内水氾濫解析モテ?ル作成作業の簡便化
高橋 萌香[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・睫遏〕枴[(株)ナルサワコンサルタント]
内水氾濫現象の高精度な解析を可能とする内水氾濫解析モデルは広く利用されつつある.しかし,モデルに情報を組み込むための計算セル作成に多大なる時間と労力を要することが,普及の障害となっていた.本研究では内水氾濫解析モデルの実用性を高めることを目的に,セル作成作業のプロトコルを再考し,計算点配置の低密度化,数値地図の利用の2つの方法を検討することで,大幅に省力化する手法を開発した.
Keyword: 内水氾濫解析モデル, 地形適合型セル, 数値地図GET PDF=20/[R-78].pdf
発表番号 [R-80]
Accuracy Verification of Dam Sediment Amount Prediction Formula by Statistical Analysis using the Latest Basin Data
Akie Mukai[The National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Masahiko Shimazaki[The National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
最新流域データを用いた統計的解析手法によるダム堆砂量予測式の精度検証
向井 章恵[農村工学研究部門]・島崎 昌彦[農村工学研究部門]
農業用ダムの維持管理のための堆砂量の予測には,比堆砂量を目的変数,堆砂影響因子を説明変数とした統計的解析による式が適用できる.本報では最新の流域データから説明変数を整備し,予測式の精度を検証した.その結果,堆砂量の増加が緩いダムでは予測値と実測値の乖離が小さく,堆砂量の増加が急なダムでは乖離が大きいことが分かった.堆砂量の急激な増加が測定可能になれば,予測式の精度は向上すると考えられる.
Keyword: 堆砂, 農業用ダム, 灌漑施設GET PDF=20/[R-80].pdf
発表番号 [R-81]
Sustainable Agricultural Water Management in Savannakhet Province
Hiroki Oue[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Hiroyuki Takaishi[Participatory Agriculture Development Project in Savannakhet Province (JICA)]
ラオス・サバナケット県における持続的な農業用水管理に向けた課題
大上 博基[愛媛大学大学院]・高石 洋行[JICA サバナケット県における参加型農業振興プロジェクト]
ラオス・サバナケット県における参加型農業振興プロジェクトでは,水利組織が安定的で合理的な水管理を自立的に行えるようになるよう,水利組織に技術協力を行っている.各水利組織の灌漑地区における共通の問題は,灌漑システムの上流と下流またはブロック間における配水の不均衡である.本研究では,水利組織自身が解決の道を開きつつある優良事例を挙げるとともに,他地区における問題の原因とその改善方法を提案する.
Keyword: 用水管理, , GET PDF=20/[R-81].pdf
発表番号 [R-84]
Measurements of EC distribution of soil using electromagnetic survey in Hachiro-gata
Takato Konno[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Eiichi Kurashima[Faculty of Agriculture, Iwate University]
八郎潟における電磁探査による土壌EC分布測定
今野 雄太[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]
干拓地である八郎潟地区では,不同沈下が問題となっており,農地や水利施設の改修が急務とされている.本研究では土壌物性と電気伝導度(EC)との関係性から農地及び水利施設における地盤調査手法を検討する.電磁探査による見かけのEC分布結果と,表土及び深さ3mの土壌試料溶液による,EC及び各種イオン濃度測定の結果から,深さ2~3mにおいて,ECと各種イオン濃度ともに高い土壌が広がっていることが推定される.
Keyword: 電磁探査, 電気伝導度, 干拓地GET PDF=20/[R-84].pdf
発表番号 [R-87]
Estimation of soil erodibility for improvement of WEPP model applicability in Japan
Hiromasa Ishizaki[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[tsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[Utsunomiya University]
WEPPの日本における適用性向上を目指した土壌の受食性の評価
石崎 弘真[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
水食予測モデルとしてWEPP(Water Erosion Prediction Project)が米国農務省で開発されている.WEEPの粒度区分はUSDA法であり,国際法で整備された国内の土壌データを用いることができない.また,受食係数には推定式があるが,沖縄土壌において適切でない報告がある.そこで本研究では,粒度区分の変換式および新たな受食係数の推定式を提案し,国内の侵食量分布を評価した.
Keyword: 土壌侵食, WEPPモデル, 粒度区分GET PDF=20/[R-87].pdf
発表番号 [R-88]
Development of new technique ‘Drain Refresher Method’ for functional recovery on underdrainage
Kousuke WAKASUGI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tsuneo ONODERA[Paddy Research Co., Ltd.]
暗渠の機能回復を図る「ドレーン・リフレッシャー工法」の開発
若杉 晃介[農村工学研究部門]・小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
近年,稲・麦・大豆以外に野菜作を取り入れた水田高度利用の需要が高まっており,それに伴い暗渠排水整備の必要性も高まっている。暗渠排水において疎水材の機能を維持することが排水性を確保する上で不可欠となるが,モミガラなどの有機資材を使用した場合,経年劣化により機能が低下してしまう。そこで,疎水材を既設暗渠直上に再充填し,低コストに暗渠を再生する「ドレーン・リフレッシャー工法」を開発した。
Keyword: 圃場整備, 暗渠排水, 疎水材GET PDF=20/[R-88].pdf
発表番号 [R-89]
Inspection of applicability of small automatic camera in diagnosis function investigation of drainage well
Hidenori Kojima[Chuo Kaihatsu Corporation]
集水井工の機能診断調査における小型自動カメラの適用可能性の検証
小嶋 英典[中央開発(株)]
2箇所の地すべり防止区域の集水井工6基において、機能診断における小型自動カメラを用いた画像診断技術の適用可能性を検証した。検証方法は、目視主体の立入点検との対比による結果の精度及び経済性(作業時間)の検証、各カメラで撮影した動画及び静止画の比較を実施した。なお、撮影に使用したカメラは、全方位カメラと動画・静止画カメラ(ジンバルカメラ)の2種類である。
Keyword: 農地保全施設, 機能診断調査, 集水井工GET PDF=20/[R-89].pdf
発表番号 [R-91]
Our efforts at "TODA Noubu" in frame of "Agriscience Valley Initiative"
Itsuka Nagahata[Research and Development Center,TODA CORPORATION ]・Genta Miura[Research and Development Center,TODA CORPORATION ]・Takehiro Fuki[Research and Development Center,TODA CORPORATION ]・Hiroshi Nakajima[Research and Development Center,TODA CORPORATION ]・Tooru Tanaka[Research and Development Center,TODA CORPORATION ]
アグリサイエンスバレー構想におけるTODA農房の取組み
長幡 逸佳[戸田建設(株)技術開発センター]・三浦 玄太[戸田建設(株)技術開発センター]・冨貴 丈弘[戸田建設(株)技術開発センター]・中島 広志[戸田建設(株)技術開発センター]・田中 徹[戸田建設(株)技術開発センター]
圏央道常総インターチェンジの周辺地域では、常総市が中心となって、「常総市圏央道常総IC周辺地域整備事業(アグリサイエンスバレー構想)」を推進している。当社は栽培技術や農業経営ノウハウの蓄積、地元住民への施設園芸の理解推進・普及促進を目的とし、実証園芸施設「TODA農房」を建設した。本稿では、TODA農房における「SORAリウム」の開発、省力化へ向けた取り組み等について報告する。
Keyword: 農村振興、土地利用計画, 農用地計画・整備, 生産施設GET PDF=20/[R-91].pdf
発表番号 [R-92]
The meaning of reality of "Excellent country and Grain in Southern- Africa" and Presentation in TICAD
Ryosuke Moritaki[Former JICA Expert]
ジンバブエ国の『南部アフリカの優等国・穀物倉庫』の実態とTICAD爾任糧信
森瀧 亮介[元JICA専門家]
ジンバブエ国は1980年の独立を契機に、我が国を始め各国が支援を開始し、1990年代には「南部アフリカの優等国・穀物倉庫」と呼ばれるまで発展したが、2000年から第一次土地改革に取り掛かった。そこで、「南部アフリカの優等国・穀物倉庫」の意味するところを明らかにし、「家族農業モデル ニャコンバ灌漑地区のTICAD爾任糧信」の重要性を述べたい。
Keyword: 農村計画 農村振興, , GET PDF=20/[R-92].pdf
発表番号 [R-93]
Determinant of Preference for Irrigation Canal Developed by Community Participation
Yuichi HIROSE[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayuki NITTA[Faculty of Science and Engineering, Toyo University]
住民参画で整備された農業水路に対する選好性評価の決定要因
廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・新田 将之[東洋大学]
本研究は,農業水利施設高度利用事業の実施から40年程度経過する地区を対象に,住民が農業水路を評価する要因を明らかにすることを目的にアンケート調査を行った.その結果,住民は水がきれいこと,水路がしっかり管理されていること,水路の中に立ち入ることができること,多くの生き物が生息していること,子どもの遊び場が十分確保されていることに対して肯定的であるほど水路を好ましいと評価することがわかった.
Keyword: 評価構造、住民参加, 親水整備、農業水路, アンケートGET PDF=20/[R-93].pdf
発表番号 [R-96]
Prospect for Low Flow Management in Institutional Framework
制度としての河川低水管理に関する一考察
杉浦 未希子[上智大学]
現在の渇水・低水管理を制度として俯瞰し,正常流量を決する維持流量・水利流量に触れた上で,環境用水水利権が「河川法が及ばない水環境を利用した,維持流量の補填による河川管理者の河川低水管理」であることを踏まえ,同水利権が「流水」に限らず広く水環境の管理に関する労力や費用の申請者(環境用水水利権者)への移行を含意する点を指摘する.その上で,当該水利権の現況が環境配慮を期待される「農」にもつ示唆に触れる.
Keyword: 河川低水管理, 環境用水水利権, GET PDF=20/[R-96].pdf
発表番号 [R-97]
A Study on Accessibility Changes in Consolidation of Functions with Base Formation
Fujii Yoshio[Faculty of Engineering , Shinshu University]・Hanyuda Takeru[Graduate school of science and technology , Shinshu University]
拠点形成に伴う機能の集約におけるアクセス性の変化に関する研究
藤居 良夫[信州大学]・羽入田 武[信州大学大学院]
本研究では長野県小谷村を対象に,小さな拠点形成の一環で,予定される1カ所の拠点施設に生活利便施設の機能を集約化した場合を想定し,100mメッシュ人口の重心から,既存の最寄り施設までの最短道路距離と,拠点施設内に集約化した場合の最寄り施設までの最短道路距離を比較し,地区ごとに距離の差や減少率を求め,アクセス性の変化を求めた。その結果,複数の機能を集約化した拠点施設の計画は効果的であることがわかった。
Keyword: 中山間地域, 小さな拠点, GET PDF=20/[R-97].pdf
発表番号 [R-98]
The present situation and problems of rice value chain in Mwea, Kenya
Mamoru Watanabe[Japan International Research Center for Agricultural and Sciences]・Yutaka Sumita[Takenaka Civil Engineering and Construction Company]・Keigo Noda[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]・Kengo Ito[The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]
ケニア・ムエア地域におけるコメのバリューチェーンの現状と課題
渡辺 守[国際農林水産業研究センター]・角田 豊[(株)竹中土木]・乃田 啓吾[岐阜大学連合大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学連合大学院]
近年の農業農村開発分野の主な国際協力のテーマの一つに、フードバリューチェーン(FVC)の構築支援がある。アフリカ開発会議(TICAD)でも重要な支援と位置付けられている。ケニアではコメの消費量が増加し輸入に依存しているため、国内の安定的なコメの供給が急務である。ケニアのムエア地域におけるコメのバリューチェーンの現状及び課題を概観するとともに、コメのバリューチェーン構築の方向性を提示する。
Keyword: 産業経済計画, 農村振興, フードバリューチェーンGET PDF=20/[R-98].pdf
発表番号 [R-101]
Database preparation of Laotian medicinal non-timber forest products for rural development
Kenichiro Kimura[JIRCAS]・Bounpasakxay Khampumi[FRC]・Singkone Xayalath[FRC]
農村開発に向けたラオスの薬用非木材林産物のデータベースの作成
木村 健一郎[国際農林水産業研究センター]・ブンパサクサイ カンプーミ[ラオス林業研究センター]・シンコン ザヤラス[ラオス林業研究センター]
ラオスの農山村住民の生計改善を目的とし、森林から採集される非木材林産物(NTFPs)のうち、薬用利用されているNTFPsのデータベースを作成した。薬用NTFPsは新薬開発の可能性があり、高付加価値化が期待できる。ラオスで販売利用されている薬用NTFPsは67種類であり、このうち38種類の学名を同定した。データベースは、薬用NTFPsの名称、別名、草本・木本、伝統的な利用方法と効果、写真を収録した。
Keyword: 薬用植物、非木材林産物(NTFPs), データベース、農村開発, 森林保全GET PDF=20/[R-101].pdf
発表番号 [R-103]
Features and future tasks of resuming farming by a few returnee in Hamadori area, Fukushima Prefecture
Moono Shin[Faculty of Food and Agricultural Sciences, Fukushima University]
福島県浜通り地域の少数帰村者による営農再開の特徴と課題
申 文浩[福島大学]
震災後福島県では、様々な公的支援が行われ、国直轄除染対象地域における農地の除染作業が完了するとともに、福島県産の食品の安全性が確認された。令和2年3月時点で帰還困難区域以外の旧避難指区域の避難指示が解除され、住民の帰還も段階的に進められている。本研究では、避難指示が解除され、営農再開が始まった灌漑地区を対象として、少数帰村者による生産活動に係わる実態を調査し、営農再開の特徴と今後の課題を検討した。
Keyword: 営農再開、震災復興, 灌漑管理、福島県, 公的支援GET PDF=20/[R-103].pdf
発表番号 [R-104]
Start-up of anaerobic digestion by self-degradation of rural sewage sludge
Masato Nakamura[National Agriculture and Food Research Organization]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[National Agriculture and Food Research Organization]・Fumiko Oritate[National Agriculture and Food Research Organization]
農業集落排水汚泥の嫌気性自己分解によるメタン発酵の立ち上げ
中村 真人[農業・食品産業技術総合研究機構]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]
集排汚泥のメタン発酵施設について、低コストな立ち上げ法である自己分解法(メタン発酵に関与する微生物群を増殖させる方法)の可否を検討した。その結果、メタン発酵における標準的なHRTである25日条件において、順調にバイオガスが発生し、その時のpHがメタン発酵に適していると言われる6.5〜8.2におさまっていることから、集排汚泥単独でも自己分解法によるメタン発酵槽の立ち上げが可能であることが示された。
Keyword: 農業集落排水施設、エネルギー, メタン、肥料, 資源循環GET PDF=20/[R-104].pdf
発表番号 [R-106]
Effect of liming on nitrification of acid sulfate soil treated with methane fermentation digested slurry
Fumiko Oritate[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・Masaru Yamaoka[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・Masato Nakamura[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
酸性硫酸塩土壌への石灰施用が消化液施用時の硝化に及ぼす影響
折立 文子[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]
ベトナム国ホーチミン市で発生する生ごみメタン発酵残渣の液肥利用先として想定されるロンアン省の酸性硫酸塩土壌について、石灰で酸性矯正をした際の消化液施用時の硝化挙動を把握するための試験を行った。その結果、石灰施用によるpHの上昇に関わらず、硝化が起こらなかった。この原因として、本試験に用いた土壌中のSOCが高く、その分解に多量の酸素が消費されたために、試料中の硝化活性が低下した可能性が考えられた。
Keyword: 環境保全, 物質循環, 土壌改良GET PDF=20/[R-106].pdf
発表番号 [R-107]
Soil erodibility and plant growth changes due to mixing deposits from sedimentation pond to farmland
Naho Kanashiki[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Yang Xin[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture,Utsunomiya University]・Hisako Fujisawa[R&D Center,NIPPON KOEI CO.,LTD]・Mineto Tomisaka[NIPPON KOEI CO.,LTD]・Hiroyuki Matsui[School of Agriculture,Utsunomiya University]
沈砂池堆積土の農地還元による土壌受食性の変化および植物生長への影響
金敷 奈穂[宇都宮大学大学院]・欣 陽[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・藤澤 久子[日本工営(株)]・冨坂 峰人[日本工営(株)]・松井 宏之[宇都宮大学]
沈砂池堆積土の農地還元による土壌の受食性の変化および植物生長への影響の検証を行い,農地土壌に堆積土を混和することで,侵食抑制効果や生長促進効果があることが確認された.特に,土壌固化材を添加した沈砂池堆積土を10%混和する条件が最も高い侵食抑制効果を示し,これは粒度組成の変化や団粒化作用が要因であると考えられた.また,堆積土は栄養分を多く含むことが明らかとなり,これが生長量に寄与したと考えられる.
Keyword: 農地保全、土壌侵食, 沈砂池、WEPP, 沖縄GET PDF=20/[R-107].pdf
発表番号 [R-109]
Evaluation of TWW Irrigation on Soil Organic Matters using Soil Column Experiments
Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito MIYAMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masaru YAMAOKA[Institute for Rural Engineering, NARO]
土壌カラム試験を用いた処理水灌漑が土壌有機物に与える影響の評価
霤帖々治[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]
ハウス内での灌漑を想定して、農業集落排水(WW)、処理水(TWW)、水道水(Tap)を土壌カラムに通水し、農業集落排水処理水を灌漑に利用した際の土壌有機物への影響を検討した。3系での比較によりWW区やTWW区では土壌から水抽出される成分が少なく、水抽出されにくいが土壌に蓄積される成分が多く含有されることが示され、その一部に微生物起源の微生物分解性が高い物質が含まれることが示された。
Keyword: 再生水、農業集落排水, 灌漑利用、施設農業, 溶存有機物GET PDF=20/[R-109].pdf
発表番号 [R-112]
Inhabitation status of Procambarus clarkii in the regulating pond on the campus of Iwate Prefectural University
Masaki SUZUKI[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・Yuta SUGAWARA[Former Iwate Prefectural University]・Morio TSUJI[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
岩手県立大学構内の調整池におけるアメリカザリガニの生息状況
鈴木 正貴[岩手県立大学]・菅原 雄太[元岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]
岩手県立大学の調整池に国外外来種のアメリカザリガニが生息していることから、その効率的な駆除手法の開発に資するため、当池における本種の生態を調査した。その結果、多サイズの採捕には籠トラップとタモ網の併用が有効で、産卵期は春先から晩秋までと長く、最盛期は6月から7月であることが明らかとなった。また、今後の課題として、省力化のための籠トラップの改良と、本種の捕食者の生息に及ぼす影響の把握を提示した。
Keyword: 生態系, 産卵, アメリカザリガニGET PDF=20/[R-112].pdf
発表番号 [R-113]
Consideration of method of backtracking egret and heron species with GPS tracker
Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]・Reiki TANAKA[Ota City Office]
発信型GPSを用いたサギ類の追跡手法の検討
守山 拓弥[宇都宮大学]・田中 励起[大田区]
田園生態系において上位性を持つサギ類に着目し、利用する環境を調査し,生育・繁殖に影響する環境要因を把握するするための調査手法を検討した。本研究では、捕獲手法の検討と、発信型GPSの精度確認の2点を実施した。捕獲手法としては、行政から使用許可の下りた無双網、くくり罠を使用することとした.検討の結果、捕獲手法としては、忌避されにくく、作動しやすく、作動速度が速い無双網が最も捕獲の可能性が高かった。
Keyword: 発信型GPS, Trackimo, サギ類GET PDF=20/[R-113].pdf
発表番号 [R-116]
Effective eradication methods of the North American invasive crayfish Procambarus clarkii in relation to season and body size
Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Daiki Fukui[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
季節と体サイズに応じたアメリカザリガニの効率的な駆除手法
中田 和義[岡山大学大学院]・福井 大希[岡山大学大学院]
演者らは,農業被害をもたらす外来種アメリカザリガニの捕獲駆除に有効なトラップとして,1)好適サイズの人工巣穴,2)エビ篭,3)ペットボトル製トラップを提案した(牛見ら,2015ab;白石ら,2015;中田ら,2017)。本発表では,アメリカザリガニが定着した池にエビ篭とペットボトル製トラップを1年間継続して仕掛けた結果に基づき,季節と体サイズに応じた効率的な捕獲駆除手法について検討・報告する。
Keyword: アメリカザリガニ、外来種, 駆除手法, 水田水域GET PDF=20/[R-116].pdf
発表番号 [R-117]
Creating estimation model of rice ear moisture ratio each of cultivation system using synthetic aperture radar
Yuki Yamaya[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Natsuho Sugiura[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Nobuyuki Kobayashi[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Hiroshi Tani[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
合成開口レーダを用いた栽培体系別水稲穂含水率の推定モデル作成
山谷 祐貴[北海道大学大学院]・杉浦 夏帆[北海道大学大学院]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・谷 宏[北海道大学大学院]
本研究では,CバンドSARデータを用いて水稲の穂水分率を推定するモデルを作成した。すべての圃場を対象としてモデルを作成した結果,高い決定係数は得られなかった。そこで,栽培体系ごとに分けて各々モデルを作成した結果,決定係数が向上した。特に直播栽培のモデルでは0.6を超える決定係数を得られた。また,すべての圃場を対象としたモデルに,栽培体系を示すダミー変数を加えたことにより,高い決定係数を示した。
Keyword: リモートセンシング、測量・GIS, IT, 農地環境GET PDF=20/[R-117].pdf
発表番号 [RS-1]
Nobuyuki Himeno[The University of Shiga Prefecture Graduate School of Enviromental Science]・Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture Graduate School of Enviromental Science]
姫野 敦行[滋賀県立大学院]・皆川 明子[滋賀県立大学院]
曲り桝内において生物の生息場を増やすために、曲り桝内の緩流域の割合が大きくなる水路の取り付け方を見つけることを目的として模型実験を行った。曲り桝の一辺に対し水路の取り付け位置が中央(条件1)、内側(条件2)の2つの曲り桝を作製した。緩流域の割合は条件1より条件2の方が大きくなった。条件2の方が条件1より緩流域が多くなったので、水路は曲り桝の中央より内側に取り付けたほうが良いと考えられる。
Keyword: 水理構造物, 桝, 魚類GET PDF=20/[RS-1].pdf
発表番号 [RS-4]
Evaluation of Maximam Principal Strain of Concrete in Splitting Stress Field by Digital Image Correlation Method
Misato Ishizawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Jun Ohashi[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
デジタル画像相関法を用いた割裂応力場におけるコンクリートの最大主ひずみ評価
石澤 美聡[新潟大学]・大橋 純[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
近年,損傷が進行したコンクリート材料を精緻に評価する非破壊検査法の確立が技術的課題となっている.本研究では,割裂載荷過程における変形挙動をデジタル画像相関法(DICM)で求めた最大主ひずみにより評価可能かを検証する.割裂引張強度試験において定速で載荷した結果,DICMで評価した最大主ひずみは応力に対して直線的に増加し,その分布の特徴から破壊特性の評価が可能であることが示唆された.
Keyword: 最大主ひずみ、3次元画像解析, 正規分布、応力ひずみ挙動, 脆性材GET PDF=20/[RS-4].pdf
発表番号 [RS-6]
Biologging survey of Hynobius lichenatus using the paddy waters around the mountains
Mitsuki Aoyama[utsunomiya university agriculture aepartment]・Takumi Moriyama[utsunomiya university agriculture aepartment]・Marina Motegi[totigi Prefecture]
山際周辺の水田水域を利用するトウホクサンショウウオのバイオロギング調査
青山 光生[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・茂木 万理菜[栃木県]
本研究の対象種であるトウホクサンショウウオ(以下本種)は農業農村整備事業の影響により,減少傾向にあるが生活史についての研究は少数である.本研究では,山際周辺の水田水域に生息する本種を,バイオロギングを用い追跡し,行動範囲を明らかにすることを目的とする.現在,福島県において本種の生息地を複数確認している。今後は野外において長期的なバイオロギング調査手法を検討するために,成体飼育実験を行う予定である。
Keyword: トウホクサンショウウオ, バイオロギング, 生息状況GET PDF=20/[RS-6].pdf
発表番号 [RS-7]
Accuracy survey of tracker Trackimo
Hiromi Kojima[Graduated School of Utsunomiya University]・Takumi Moriyama[tsunomiya University]
発信型GPSトラッカーTrackimoの精度確認
兒嶋 ひろみ[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]
フクロウは夜間に行動するため双眼鏡等による目視調査が困難である.本研究では,発信型のGPSトラッカーTrackimoに着目した.同製品は,生態調査用の機器ではないことから,生態調査への適用可能性の検討が必要となる.フクロウの追跡調査手法の検討の一環でGPSの測位精度の確認を行った.得たデータから誤差を算出したところ,既知の点と測位点とでは,平均15.28m,最大で106.74mの差がみられた.
Keyword: 発信型GPS, フクロウ, GET PDF=20/[RS-7].pdf
発表番号 [RS-9]
Improvement and retention of environmental education about soil and water conservation in Okinawa
Naho Kanashiki[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Masahisa Washio[Sekiseishouko Coral-reef Fund]・Akira Hoshikawa[Sekiseishouko Coral-reef Fund]
沖縄県における水土保全に関する環境教育の改善と定着性について
金敷 奈穂[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・鷲尾 雅久[NPO法人石西礁湖サンゴ礁基金]・干川 明[NPO法人石西礁湖サンゴ礁基金]
水土保全に関する環境教育を沖縄県の高校生に対して実施,アンケート調査を行うことで効果と定着性を確認した.環境教育を行った1年後に意識調査を行った結果,環境教育は環境配慮行動を促し,環境問題に対する意識を向上させる効果があった.また,環境問題への理解度も微増,同程度に推移していたことから,定着性もあったことが考えられる.さらに,イラストを用いることで授業の理解度,興味関心が高まったことも確認された.
Keyword: 環境教育、水土保全, 赤土流出、サンゴ礁保全, アンケート調査GET PDF=20/[RS-9].pdf
発表番号 [RT-13-1]
World Heritage Irrigation Structures: Kounomizo-Hyakutaroumizo Irrigation System
Michitaka Tomita[Kounomizo Land Improvement District]・Hideki Ichita[Hyakutaroumizo Land Improvement District]・Takehide Hama[Kyoto University, Graduate School of Agriculture]
世界かんがい施設遺産〜幸野溝・百太郎溝水路群〜
冨田 道孝[幸野溝土地改良区]・市田 秀樹[百太郎溝土地改良区]・濱 武英[京都大学大学院]
熊本は4本ある一級河川に1つずつ世界かんがい施設遺産を有している.世界最多のかんがい施設遺産をもつ熊本であるが,水路の維持管理において,この認定制度が十分に活用されているとは必ずしも言えない状況にある.ここでは,幸野溝・百太郎溝水路群の事例を紹介するとともに,水路の維持管理における認定制度活用のあり方を議論したい.
Keyword: 隧道、合掌造り, 斜め堰, 球磨川GET PDF=20/[RT-13-1].pdf
発表番号 [RT-14-1]
Study on improvement of farmers’ resilience to environmental change by the Cascading Salts Using System
TAKASHI KUME[Graduate school of Agriculture, Ehime University]・TADAO YAMAMOTO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・KATSUYUKI SHIMIZU[Faculty of Agriculture, Tottori University]
農家レジリエンス向上に向けたカスケード型塩類利用システムの運用事例
久米 崇[愛媛大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]
農家の環境変動に対するレジリエンス向上には、既存の技術を用いて状況の改善を図ると同時に、新たな農資源を有効活用するなどして、農家の収入を増加させることが重要となる。本発表で筆者らは、塩類化した農地を対象として、工学的技術を用いた塩分管理、耐塩性作物栽培、さらに伝統的製塩業の導入による塩類の資源化により、農家レジリエンス向上を実現するための、カスケード型塩類利用システム運用の経過を報告する。
Keyword: 排水管理, 土壌改良, GET PDF=20/[RT-14-1].pdf
発表番号 [RT-14-3]
The Consumption Smoothing of Rural Household in Developing Country under the Threaten of Climate Change and Salt Damage
Hirotaka Matsuda[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]・Fumikazu Ubukata[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]・IWAI IWAI[Land resources and environment, Khon Kaen University]・Takashi Kume[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Tadao Yamamoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
気候変動・塩害下の開発途上国農村家計の消費平準化:タイ・東北部の事例
松田 浩敬[東京農業大学]・生方 史数[岡山大学大学院]・Chuleemas IWAI[コンケン大学]・久米 崇[愛媛大学大学院]・山本 忠男[北海道大学大学院]
本報告は、タイ東北部の農村家計を対象に、実質消費・所得の平準化の観点から、外生的ショックやストレスへの対応を明らかにすることを目的とする。本報告の調査対象地域は、塩害による農業生産性の低下が認識されており、耐塩性の農作物の作付等の農業生産体系による対応や、塩類集積土壌への工学的対応等により、生計の基盤である農業の生産性向上や農業からの収益の向上を図るなどを、収入源の多様化と同時に検討すべきである。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=20/[RT-14-3].pdf
発表番号 [RT-15-3]
Approach to sludge fermentation manure of Kagoshima-city
Reiji Yoshidzuru[Kagoshima City Sewage Bureau, Sewage Department]
鹿児島市の汚泥発酵肥料への取り組み
吉鶴 麗璽[鹿児島市]
下水道は、水、汚泥、熱等の多くの資源・エネルギーを有し、それらを再利用することで、持続可能な資源循環社会の実現に向けた役割を担っています。鹿児島市では、下水道事業を安定的に持続していくために、安定した汚泥処理が不可欠であり、汚泥の減量化及び資源の有効利用を一層推進することが課題です。本市は下水道事業においても、持続可能な社会の構築に向けて健全な経営と下水道の資源循環に取り組んでいく所存です。
Keyword: 物質循環、環境保全, 下水汚泥, 農地施用GET PDF=20/[RT-15-3].pdf
発表番号 [RT-16-1]
Kazunobu Shimura[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Promotion Bureau]
農業農村工学の技術者に求められること
○志村和信[農村振興局]
世界的な人口増加に対応する食料の確保、最近の激甚化する自然災害の増加および人口減少や高齢化などによる農業構造の急激な変化に対応し、農業・農村・地域を持続的に発展させるには、農業の競争力の強化と農業の場となる農村などの地域の振興が必要であり、そのためには新たな農業の展開を推進し、地域を維持・振興していくことが求められている。こうした行政ニーズに応えていくには、担い手となる技術者の育成と時代の求める技術そのものの発展が欠かせない。本報では、農業農村を取り巻く課題を克服するため、技術者に何が求められるか考察する。
Keyword: , , GET PDF=20/[RT-16-1].pdf
発表番号 [RT-16-2]
Hitoshi MIYAMOTO[OKUMURAGUMI COOPORATION]
技術士制度改革について
○宮元 均[(株)奥村組]
技術士法が制定されて60年が経過し、技術士制度に関連する課題が散見されるようになってきている。日本技術士会では、これに対応するため2015年5月に「技術士制度検討委員会」を設置し、技術士制度に関する様々な論点の内、々洪契度の導入技術士補の在り方9餾歡麺兩の確保せ餝覆粒萢僂4項目に重点を置いて検討を進めてきた。2019年5月に、『技術士制度改革について(提言)「最終報告」』を取りまとめた。ここでは更新制度の導入に絞って報告する。
Keyword: 技術士制度改革, 更新制度, CPDGET PDF=20/[RT-16-2].pdf
発表番号 [RT-16-3]
Keiichiro Hamaishi[Kagoshima prefecture]・Akito Kamiya[Kagoshima prefecture]
鹿児島県農業土木技術職員の技術力向上対策としてのCPD制度活用について
○霎亰飽賚[鹿児島県]・上屋昭人[鹿児島県]
鹿児島県に所属する農業土木職員数は年々減少傾向にあり,職員一人にかかる責任や負担は増加傾向にある。一方,平成17年に制定された「品確法」で「地方公共団体は,基本理念にのっとり,その地域の実情を踏まえ、公共工事の品質確保の促進に関する施策を策定し,及び実施する責務を有する」とされ,十分な技術力の研鑽が図れないことなどが危惧されたことから,平成20年度に「鹿児島県農業土木技術職員研修実施要領」を改定し,専門的能力を培うことを目的に「CPD制度」を活用することとした。本報では本県のCPD制度活用事例を報告する。
Keyword: , , GET PDF=20/[RT-16-3].pdf
発表番号 [RT-16-4]
Hajime Tamashiro[Okinawaken nourinsuisandoboku kensestukai]
(一社)沖縄県農林水産土木建設会におけるCPD制度を活用した技術者育成に向けた研修会の運営上の課題
○玉城 肇[沖縄県農林水産土木建設会]
(一社)沖縄県農林水産土木建設会は平成5年に設立し、県内の土木建設業者の会員に加え、建設コンサルタント業務に携わる方々を賛助会員として受け入れ、国・県等と連携を図りながら農林水産業及び農山漁村の振興に寄与することを目的に、農林水産土木に関する技術研修、情報提供、農林水産基盤施設に係る維持管理、災害緊急時のボランティア活動の取組等の活動を行っている。本報ではその活動のひとつとして、当会が行っている技術者継続教育(CPD)制度等を利用した技術者育成について紹介する。
Keyword: , , GET PDF=20/[RT-16-4].pdf
発表番号 [RT-16-5]
Takahiro SHIONO[THE JAPANESE SOCIETY OF IRRIGATION,DRAINAGE AND RURAL ENGINEERING]
当機構におけるCPD制度の見直しについて
○塩野隆弘[技術者継続教育機構CPD運営委員会委員長]
技術者の育成と確保を目的に法整備が進められ,建設業法に基づく経営事項審査の審査項目,総合評価落札方式の評価項目や技術者資格の更新要件にCPDの採用が進むなど,CPD制度を運営する学会の責任は益々重大になっている。農業農村工学会技術者継続教育機構は2021年度よりCPD制度の運営を一部変更し,これからの制度に相応しい質と形態を整えることを目的に制度を見直す。本報では教育分野の統合・再編,教育形態の分類とCPD単位数や上限値の改善,CPD記録審査やプログラムの認定手続きの効率化等,見直しの概要を報告する。
Keyword: 技術者継続教育制度, , GET PDF=20/[RT-16-5].pdf
Development of Non-Destructive Inspection Method for Water Pipeline Monitoring by Acoustic Emission
Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
AE計測に基づく送配水パイプラインの非破壊モニタリング法の開発
鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]
近年,農業水利施設の性能規定化の流れの中でパイプライン施設の水理・水利用機能に関する定量的評価法の開発が急務な課題となっている.本研究では,既存施設で発生する漏水現象を対象に内水圧を調整した条件下での漏水起源弾性波の特性を評価した結果について報告する.検出波は,弾性波を受動的に検出するAE法を用いて同定し,機械学習法の一つであるランダムフォレストを用いて水頭と漏水起源弾性波特性の関係を検討した.
Keyword: パイプライン、漏水現象, 非破壊検査、Acoustic Emission, ランダムフォレストGET PDF=20/[T-1-1].pdf
Development of prediction model of water levels in low-lying lake applying machine learning
Masaomi KIMURA[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Takahiro ISHIKAWA[DAIKIN INDUSTRIES, Ltd.]・Naoto OKUMURA[PACIFIC CONSULTANTS CO.,LTD.]・Toshiaki IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
機械学習による低平地湖沼の水位予測モデルの検討
木村 匡臣[近畿大学]・石川 貴大[ダイキン工業(株)]・奥村 直人[パシフィックコンサルタンツ(株)]・飯田 俊彰[東京大学大学院]
低平農業地域における排水施設では,近年の豪雨発生頻度の増大等により施設容量が不足する例が目立つようになってきており,ハード的な対策のみに依存しない持続的な排水対策を講じる必要がある.本研究では,排水施設の管理者が排水機場の予備運転等のソフト的対策の判断に活用できる支援ツールの構築を目指し,低平地湖沼への流出量を機械学習により予測し,その結果を水位の短時間予報に応用する手法について検討した.
Keyword: 深層学習、排水解析, 鳥屋野潟、亀田郷, 排水管理GET PDF=20/[T-1-3].pdf
Development of a flood prediction model using convolutional neural network with a transfer learning approach
NOBUAKI KIMURA[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization]・Ikuo YOSHINAGA[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization]・Kenji SEKIJIMA[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization]・Issaku AZECHI[The institute for Rural Engineering, National Agriculture & Food Research Organization]・Daichi BABA[ARK Information Systems, INC.]
転移学習を実装した畳み込みニューラルネットワークによる洪水イベントの水位予測手法の開発
木村 延明[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・馬場 大地[(株)アーク情報システム]
画像解析に特化した深層ニューラルネットワークを用いて、汎用的に高精度な洪水予測を可能にするために,十分なデータ量を有する流域で事前学習を行ったモデルを別の不十分なデータ量を有する流域で再利用することができる転移学習を導入した新たな洪水予測手法を開発した。対象流域の予測精度の検証において,転移学習ありの場合に、直近の水位予測では,転移学習なしの場合と比較して、最大で約20%の改善が見られた。
Keyword: 洪水流出、河川工学, 転移学習, 畳み込みニューラルネットワークGET PDF=20/[T-1-4].pdf
Contribution of small reservoirs to aquatic plant diversity conservation
Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]
小規模ため池の生物生息場としての役割 −水生植物を中心に−
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合開発機構]
山間部などに点在する小規模のため池には,全国的に減少の著しい浮葉植物や沈水植物などの絶滅危惧種が生育する。水位変動が大きいことや,適度な管理により特定の草種の繁茂が妨げられたことから,小規模のため池は多様な水生植物相を保持してきた。水位操作や管理は,水生植物の生活史にも影響を及ぼし耕作依存的な適応系統も生み出してきた。多様な立地に位置する小規模ため池は,地域内の多様な水生植物相をも保全してきた。
Keyword: 生物多様性、農業依存種, 水位変動, 管理作業GET PDF=20/[T-2-2].pdf
Progress and Perspective of the International Cooperation in the Field of Agriculture and Rural Development
Jun Tajiri[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Rural Development Bereau, MAFF]
農業農村開発協力の歩みと今後の展望
田尻 淳[農村振興局]
わが国の農業農村開発協力は、1951年に国際かんがい排水委員会(ICID)に加盟したことに始まり、1959年のかんがい専門家の派遣開始から本格化し、これまで、開発途上国や国際機関への専門家の派遣、ICID等の国際会議への対応、かんがい排水分野に係る技術交流等の形態による協力を実施している。それらの実績や変遷を紹介するとともに、今後の展望について報告する。
Keyword: 国際, 農業農村開発協力, GET PDF=20/[T-3-1].pdf
Arrangement and Transfer of Accumulated Experiences in JICA Technical Cooperation
Hideyuki Kanamori[(Former) Japan International Cooperation Agency (JICA)]
JICA技術協力で蓄積した経験の整理と継承
金森 秀行[(元)国際協力機構]
(独)国際協力機構(JICA)では,日本人専門家と開発途上国の技術者が共同で開発を行うなかで技術を教えている。これは伝統的な人材育成方法で「技術移転」という。しかし,技術移転には文化・社会・経済・制度・組織的な事情に起因する制約があり,それらを回避することが課題である。著者は,技術協力事業の経験を蓄積・整理して課題に対応してきた。本稿では,その整理方法と課題対応事例および継承方法を紹介する。
Keyword: 国際協力, 技術協力, 継承GET PDF=20/[T-3-2].pdf
Dispatch of Japan Overseas Cooperation Volunteers (JOCV) and JICA Partnership Project by Prefectural Government
Masaharu Goko[School of Project Design, Miyagi University]・Katsumi Chiba[School of Project Design, Miyagi University]・Masahisa Sugano[Miyagi Prefectural Government]・Hidemasa Inomata[Miyagi Prefectural Government]・Kazuaki Watanabe[Miyagi Prefectural Government]
青年海外協力隊現職派遣と草の根技術協力事業による地方自治体の技術協力
郷古 雅春[宮城大学]・千葉 克己[宮城大学]・菅野 将央[宮城県]・猪股 秀匡[宮城県]・渡邉 一昭[宮城県]
宮城県はJICAとの合意書に基づき、6年間で計3人の農業土木技術職員を青年海外協力隊員としてマラウイ国に派遣し、草の根技術協力事業を併せて実施することにより,協力効果の重層的な発現を目指した。マラウイ国技術者の手による持続可能な技術という視点から粗朶工法を選定し、実情に合わせて使用資材を変更するなどの工夫を行った。こういった古(いにしえ)の技術のアーカイブ化も農業土木として取り組むべき課題である。
Keyword: 技術移転, 青年海外協力隊, 草の根技術協力GET PDF=20/[T-3-3].pdf
Use example of the pre-cast concrete product in the field of agriculture engineering works
Takeshi Ohno[Kyowa Concrete Industry Co.,Ltd]
農業土木分野でのプレキャストコンクリート製品の使用事例
大野 剛[共和コンクリート工業(株)]
工場等で製造されたプレキャストコンクリート製品を現場へ搬入して設置を行うプレキャストコンクリート工法.建設現場での鉄筋工,型枠大工などの熟練工の高齢化は年々深刻化しており,また昨今のコロナ禍によりプレキャストコンクリート工法は今後さらに必要性が増加されると予測しています.ここでは共和コンクリート工業株式会社が製造したプレキャストコンクリート製品の現場使用事例,及び開発中の製品を紹介します.
Keyword: プレキャスト、二次製品、工法・施工, 樋門、ダム、肥培かんがい, 鋼矢板、集水井、ストックマネジメントGET PDF=20/[T-4-1].pdf
発表番号 [T-4-2]
Supporting disaster prevention and reduction with foundation technology
akimichi tsushima[JAPAN FOUNDATION ENGINEERING CO.,LTD]
建設基礎技術で防災・減災を支える
對馬 章道[日本基礎技術(株)]
日本基礎技術(株)は,ボーリング・グラウチング工事を主体とする建設基礎技術の専門工事会社で,社会の持続的発展に不可欠なインフラの整備と維持や,国民の安心・安全・豊かな暮らしのための防災・減災工事において,調査設計から施工をトータルに行っている.本稿では,新規整備事業で蓄積した技術を生かした,土地改良施設のストックマネジメントの取組みのなかで,防災・減災に資する技術について紹介する.
Keyword: 基礎工、安定処理・地盤改良, 工法・施工, ITGET PDF=20/[T-4-2].pdf
Pipeline Bend Enhancement on Earthquake Resistance with Flexible and Self-anchoring Joints
Nobuo Fujita[Kubota Corporation]・Yoshinori Itani[Kubota Corporation]
鎖構造継手による管路屈曲部の耐震化
藤田 信夫[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]
大規模地震による圧力パイプラインの被害は、構造物や屈曲部近傍での継手離脱が多くを占め、構造上の弱点となることが既往の調査から明らかとなっている。この部分の耐震性を高めることが管路全体の地震時安全性の向上につながる。模型実験、振動実験、数値解析などから曲管の変位に伴う管路の変形モードを明らかにし、耐震化を実現するための鎖構造継手の配置を決定する方法を概説するとともに、現地適用事例について紹介する。
Keyword: 埋設管, 屈曲部, 耐震GET PDF=20/[T-4-3].pdf
Risk evaluation of the water pipe by quantification 2
Futoshi Kamiwakita[NTC-Consultants kinki]・Hiroshi Watanabe[NTC-Consultants]・Yuichiro Yamauchi[NTC-Consultants Tokyo]・Masaki Matsumoto[NTC-Consultants Tokyo]
数量化2類による管水路の事故発生リスク評価
上脇田 太[NTCコンサルタンツ(株)]・渡邊 博[NTCコンサルタンツ(株)]・山内 祐一郎[NTCコンサルタンツ(株)]・松本 真樹[NTCコンサルタンツ(株)]
健全度評価において、事故が発生した施設群と事故が発生していない施設群のそれぞれの施設状態を統計的に分析し、施設の状態から事故発生リスクを評価する手法が考えられる。事故有り、事故無しという目的変数を群として判別する手法としては、線形関数を用いる判別分析と非線形関数を用いる数量化2類が代表的であるが、状態評価は質的データが多く非線形的であることに着目し、数量化似2類による事故発生リスク評価を試みた。
Keyword: 材料施工, 管理, GET PDF=20/[T-4-4].pdf
発表番号 [T-4-5]
Improve productivity of renovating agricultural structures
Akira Kojima[Fujita Corporation]・Akira Kitajima[Fujita Corporation]・Jumpei Ishida[Fujita Corporation]・Katsunori Hirano[Fujita Corporation]
農業土木構造物改修の生産性向上
小島 秋[(株)フジタ]・北島 明[(株)フジタ]・石田 純平[(株)フジタ]・平野 勝識[(株)フジタ]
農業土木分野で構築される構造物は,一般土木構造物同様に経年劣化,機能劣化が進行するため,機能維持のための補修補強等のメンテナンスやリニューアルを欠かすことはできない.一方,財源確保や工事の制約,労働力確保が課題であり,劣化の進行に十分な対応ができていないのが現状である.本稿では農業土木構造物に適用された,これらの課題に対応する工法の適用事例を紹介するものである.
Keyword: 工法・施工、灌漑施設, 土構造, 農地保全施設GET PDF=20/[T-4-5].pdf
Policy options to minimize flood damage on agricultural lands under the river development systems for class A rivers in Japan
Masayoshi Satoh[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
一級河川における河川整備計画と農地の豪雨災害低減のための政策選択
佐藤 政良[筑波大学]
2019年10月の台風19号の豪雨によって一級河川那珂川水系では計画を超える出水となり、国と県(栃木、茨城)の河川管理区間の合計8箇所で堤防が決壊するなどして、大水害になった。これに対処する河川整備計画の変更を例に、国・県の河川整備計画の手法を検討・比較し、1)洪水処理計画の不整合と計画以上の洪水に対する対応の問題点を示し、2)豪雨による農地被害を低減するための将来戦略について問題提起を行う。
Keyword: 河川工学, 気象災害, 洪水流出GET PDF=20/[T-5-2].pdf
The point at issue of disaster prevention measures and the maintenance on the basis of a recent heavy rain disaster
Hiroya Okamoto[National Federation of Land Improvement Associations]・Hiroki Watabe[National Federation of Land Improvement Associations]
近年の豪雨災害を踏まえた農業水利施設の防災減災対策や維持管理の論点整理
岡本 裕也[全国土地改良事業団体連合会]・渡部 洋己[全国土地改良事業団体連合会]
気候変動による豪雨災害が多発しており、国民の生命と財産を守るためにも、洪水被害防止対策などの農村地域の防災減災対策の推進とともに、全国水土里ネットが担っている農業水利施設の適切な維持管理が必要となっていることから、農業水利施設で、豪雨時に必要とされる防災減災対策や維持管理方法等について、国の技術基準の改定や適切な維持管理方法の検討に資するよう、対策事例や被災事例等を踏まえた論点整理を行う。
Keyword: 灌漑施設, 気象災害, GET PDF=20/[T-5-3].pdf
Prediction of Soil Erosion Control Effect Using WEPP
Keiji Unoki[Civil engineering research institute for cold region]・Kenji Tanaka[Civil engineering research institute for cold region]・Kiyomi Kawaguchi[Civil engineering research institute for cold region]・Kazuya Tatsumi[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station.]
WEPPを用いた土壌侵食対策の効果予測
鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]・巽 和也[道総研中央農業試験場]
農地の土壌侵食は,肥沃な土壌の流出による生産性低下などの問題を引き起こすため,効果的な対策を講じる必要がある.本研究では、土壌侵食・土砂流出モデルWEPPにより,上記土壌侵食対策の融雪期における効果について再現計算を行うとともに,様々な地形条件における効果の予測計算を実施した.再現計算は良好な結果が得られ、様々な地形条件における任意の削減目標に合った融雪期の侵食対策を検討することが可能となった。
Keyword: カットソイラー, 不耕起帯, 土壌流亡GET PDF=20/[T-6-2].pdf
Study of soil erosion analysis method considering future climate change
Gen Machida[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
将来的な気候変動を考慮した土壌侵食の解析手法の検討
町田 元[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
国内では将来的な気候変動に伴う農地での土壌侵食の深刻化が憂慮されている.本研究は気候変動を考慮した土壌侵食の解析手法の検討を目的とし,複数の将来気象予測データを用いて気象統計値の作成を行った.また,土壌侵食予測モデルのWEPPで土砂流出量の計算を行った.結果では,国内のデータセットは気候変動に伴う降雨の極端化を一定程度表現することができたが,降水量などの項目には誤差の補正が必要であるとした.
Keyword: WEPP, 地球温暖化, 気象予測GET PDF=20/[T-6-3].pdf
Neutralization and Arsenic Removal for Acidic Water from Mt. Iwo
Kenichi Ito[Miyazaki University]・Yoshihiro Suzuki[Miyazaki University]
硫黄山から流出する酸性水の中和とヒ素の除去
○伊藤健一[宮崎大学]・鈴木祥広[宮崎大学]
霧島硫黄山の火山活動による河川水の酸性化に対して、宮崎大学では水質改善を目的とした水や沈殿物の処理に関する研究に取り組んでいる。対象地区が国立公園内に位置するため場所の確保が難しく、また、噴火の危険から人が常駐できない等の制約がある中で、無人で動力源等を要しない小型設備による処理として、自然力活用型処理「パッシブトリートメント」を提案し、石灰石水路に酸性水を通して中和する方法を検討した。
Keyword: 中和, パッシブトリートメント, 石灰石水路GET PDF=20/[T-7-4].pdf
発表番号 [T-7-5]
Measures and working prosess for volcanic pollution of river water, Mt.Io-yama
Makoto Iwamoto[Kyushu office, MAFF]・Shuzo Kai[Chugoku-Shikoku office, MAFF]・Takeshi Terada[Kyushu office, MAFF]
硫黄山火山による河川水質汚濁への対応経緯
岩元 誠[九州農政局]・甲斐 秀三[中国四国農政局]・寺田 剛[九州農政局]
2018年4月の霧島硫黄山噴火に伴って、下流河川の水質が悪化(白濁、酸性化、砒素濃度上昇等)、流域の水田では水稲の作付けを断念する事態となった。その後、徐々に水質が徐々に改善する中で、農業水路等長寿命化・防災減災事業を活用した水質監視・水門自動化システムの整備が進められ、取水・営農再開が進展している。本発表では、その過程での行政、研究機関が連携した体制づくり、検討経緯について報告する。
Keyword: 硫黄山噴火, 水質監視システム, 農業水路等長寿命化・防災減災事業GET PDF=20/[T-7-5].pdf
The benefits of participation in young fellows meetings of the JSIDRE
Takao NAKAGIRI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
NN学会の若手の集いに参加することの意義
中桐 貴生[大阪府立大学大学院]
農業農村工学会の全国大会講演会の期間中に学生会員を中心とした若手懇親会が開かれている.この懇親会は1994年以来26年間ほぼ欠かさず開催されてきた.また,これとは別に,学生を中心とする若手だけで企画されたサマーセミナーも1996年以降,20回以上開催されてきた.本報告では,こうした若手の集いに参加することの意義について,自身の経験を踏まえながら述べた.
Keyword: サマーセミナー, 若手懇親会, 人的ネットワークGET PDF=20/[T-8-2].pdf
The Issues of Improvement of Information Network Environment in Rural Area
kuroda yuichi[Rural Development Bureau]・sotaro matsuoka[Rural Development Bureau]
農村の情報ネットワーク環境整備の課題
黒田 裕一[農村振興局]・松岡 宗太郎[農村振興局]
従来よりもカバーエリアが広く低消費電力な無線LPWAや、水路等の映像データの送信が可能な無線BWAなど、農村での利用が期待される無線が開発されている。一方、自治体等でICTに関心があっても、維持管理費や人材不足等を理由にその導入が進んでいない。令和2年度から行う「土地改良施設情報基盤整備推進調査」において、農業・農村における情報通信基盤の技術的・経済的な整備手や効率的な運営管理手法等を検討する。
Keyword: ICT、スマート農業, LPWA, BWAGET PDF=20/[T-11-1].pdf
Information network introduction cases in local governments
kise nobuyuki[iwamizawa city]
自治体における情報ネットワーク導入事例
黄瀬 信之[岩見沢市]
国内有数の農業地域である岩見沢市は、全国平均を上回るペースで人口減少・少子高齢化が進行し、農業の持続性確保と農村コミュニティにおける安全安心な生活環境構築が喫緊の課題となっている。これら課題への未来技術を用いた対応に向け、圃場など事業者サービスが困難な地域(条件不利地域)への公設民営型通信サービスを構築するとともに、複合的利活用による経済コスト対応を進めている。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=20/[T-11-3].pdf
NO3-N leaching from cropped soil of Chinese-yam in the Byobusan sand dune in Aomori prefecture
Akira ENDO[Hirosaki University]・Chihiro KATO[Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Hirosaki University]
青森県屏風山砂丘畑におけるナガイモ生育期間中の硝酸態窒素の溶脱挙動
遠藤 明[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]
青森県屏風山砂丘地のナガイモ作付け畑を対象に,ナガイモ栽培期間中の灌水処理の種類が,NO3-Nの溶脱に対してどのような影響を与えるのかを,数値解析により把握した.8月中旬に生起した60 mm/dの降雨に起因する浸透水は,降雨終了3日後に150 cm深に到達した。しかし,同一期間中のNO3-Nの動きに着目すると,地表面付近に高濃度で存在していたNO3-Nは約15cm深までしか溶脱しなかった.
Keyword: ナガイモ畑、青森県屏風山砂丘地, 硝酸態窒素、土壌間隙水, 溶脱、数値計算GET PDF=20/[T-12-2].pdf
Nitrogen Leaching Characteristics of Citrus Orchard Introduced Drip Irrigation and Liquid Fertigation System with Year-round Plastic Mulching
Motoko Shimura[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Yuta Shimizu[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Kasahara Yoshiaki[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Fujii Michiko[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Shuichi Watanabe[Kyushu Okinawa Agricultural Research Center, NARO]・Sadao Eguchi[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]・Kenji Matsumori[Institute for Agro-Environmental Sciences, NARO]
周年マルチ点滴灌水同時施肥法が導入されたカンキツ園の窒素溶脱特性
志村 もと子[西日本農業研究センター]・清水 裕太[西日本農業研究センター]・笠原 賢明[西日本農業研究センター]・藤井 美智子[西日本農業研究センター]・渡邊 修一[九州沖縄農業研究センター]・江口 定夫[農業環境変動研究センター]・松森 堅治[農業環境変動研究センター]
マルチと点滴灌水を行うマルドリ栽培をかんきつ園に導入した際の窒素溶脱への影響を、キャピラリーライシメーターを用いて月1回、3年間調査した。溶脱水量は夏季に多く、慣行区よりマルドリ区の方が少なかった。窒素溶脱量も夏季に増えるがマルドリ区は慣行区より少なく、溶脱率も低いことが明らかになった。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 畑地灌漑GET PDF=20/[T-12-3].pdf
発表番号 [T-1-7]
Judgment System for Base Layer of Water Stop Wall in UndergroundDam Construction 『BottomSeek』
Keisuke Omura[TAKENAKA CIVIL ENGINEERING & CONSTRUCTION CO.,LTD.]
SMW工法での地下ダム止水壁の着底管理システム『ボトムシーク』
大村 啓介[(株)竹中土木]
Keyword: 地下ダム, SMW, 着底GET PDF=19/T-1-7.pdf
Looking back on 5 years after enforcement of the Act on the Promotion of Renewable Energy in Rural Areas
Masamitsu Kawanaka[Renewable Energy Policy Office Food Industry Affairs Bureau, MAFF]
農山漁村再エネ法施行5年を振り返って
川中 正光[食料産業局]
施行より5年が経過する農山漁村再エネ法の施行状況の調査結果からは国の掲げる目標地域数についてはおおむね達成できていること、地域性や電源種、設備規模に応じた特色ある取組が展開されていることが確認されている。同時に現場から報告された今後の推進に障害となる危険性がある経済的、社会的な課題や技術面での課題を、これらの課題の解決に向けた今後の基本方針と合わせて紹介する。
Keyword: 農山漁村再エネ法, 再生可能エネルギー電気発電, FITGET PDF=19/T-3-1.pdf
Promotion of the Land Improvement to strengthen the brand powerof "the Mikkabi mandarin orange"
Yasutoshi MIURA[Seibu Agriculture and Forestry Office, Economy and IndustryDepartment of Shizuoka Prefecture]
「三ヶ日みかん」のブランド力を強化する基盤整備の推進
三浦 康星[静岡県西部農林事務所]
静岡県浜松市の三ヶ日地区は、土地改良事業により末端まで用水施設が整備されたことで、高い品質と安定した量のミカンを生産することが可能となり、全国屈指の産地を築き上げた。また、農道や排水路の整備により、営農環境が格段に改善されたことで、経営規模の拡大や後継者の育成にもつながっている。このように、基盤整備を最大限に活用することで、地域振興とブランド力の強化を実現している本地区の取組みについて紹介する。
Keyword: 農村振興、畑地灌漑, 排水管理、道路計画・整備, スピードスプレーヤ、6次産業化GET PDF=19/T-4-3.pdf
Water leak detection method of a pipeline using a water leak detection robot
Isamu Asano[Institute for Rural Engineering, NARO]・shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
漏水探査装置を用いた管水路の漏水探査技術
浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[東北農政局]
管水路パイプラインの漏水事故を減少させるためには,漏水を初期段階で発見し大規模な事故が発生する前に適切な対策を講じることが望ましい本報では,通水中のパイプラインに空気弁から小型漏水探査装置を投入・回収し,記録した管内音から漏水位置を推定する漏水位置検出手法について述べる.
Keyword: 漏水探査, パイプライン, 音響解析GET PDF=19/T-5-3.pdf
Introducing of a Concrete Repair Method by "Automatic Assistant-Plasterer Machines."
Masaki Minami[Minamigumi Ltd.]・Ryuji Nishiyauchi[Minamigumi Ltd.]
「左官アシスト」を用いたコンクリート補修工法の導入
南 真樹[(株)南組]・西谷内 龍司[(株)南組]
左官アシスト機は、農業用水路の補修工法の一つである「無機系表面被覆工法」を一部機械化することで施工の少人数化(少子高齢化・担い手不足解消も含む)、仕上がり品質の平準化、生産性向上、コスト低減を図る目的で開発した機械である。
Keyword: 工法・施工, 施工機械, 農地保全施設GET PDF=19/T-5-4.pdf
Consideration of deterioration diagnosis of irrigation drainage facilities by UAV
Hiroki Nakamura[Naigai Engineering Co]・kazuhiko tanaka[Naigai Engineering Co]
UAVによる農業水利施設の機能診断手法の検討
中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・田中 和彦[内外エンジニアリング(株)]
近年、遠隔操作による手動飛行やプログラミングにより自律飛行が可能な小型無人航空機(以下、UAVという)が開発され、比較的容易にかつ安価に空中写真撮影や動画撮影を行うことが可能となった。このような社会情勢の中、農林水産省ではUAVを活用した技術開発を推進しており、UAVによる機能診断手法の確立を目的に種々の検討を2017年度より実施している。本稿ではUAV関連検討業務で得られた知見について報告する。
Keyword: UAV, 機能診断, 施設状態評価表GET PDF=19/T-5-5.pdf
Utilization of Geophysical Exploration for Agricultural Sector in Thailand
KOSHI YOSHIDA YOSHIDA[Ibaraki University]・Desell Suanburi[Kasetsart Universituy]・SHIGEYA MAEDA[Ibaraki University]・HISAO KURODA[Ibaraki University]
タイ国農業セクターにおける物理探査技術の利活用
吉田 貢士[茨城大学]・Desell Suanburi[カセサート大学]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
本研究では,タイ国中央部に位置するスパンブリ県を対象として,地盤物理探査に基づく地下水位観測,サトウキビ生長モデルによる生産ポテンシャル評価を行った.比抵抗マップから推定した砂質土壌帯に観測井を設置し,計測した地下水位変動データから持続的に利用可能な浅層地下水資源量は2017/2018期において約400mmと見積もられた.今後の展望として,塩類集積地域における電磁探査法の適用について述べた.
Keyword: 浅層地下水, 電磁探査, 塩類集積GET PDF=19/T-6-1.pdf
Resistivity mapping by a drone-borne electromagnetic exploration system
Yuji Mitsuhata[Geological Survey of Japan, AIST]・Toshiyuki Yokota[Geological Survey of Japan, AIST]
ドローン吊り下げ型電磁探査システムによる比抵抗マッピング
光畑 裕司[地質調査総合センター]・横田 俊之[地質調査総合センター]
マルチ周波数固定式小型ループ電磁探査法は,比抵抗分布を簡易に調査できるため,土壌・農業分野で適用されつつある。本報告では,まず,沿岸農地での適用事例を紹介し,地下浅部の塩水性地下水の存在が明瞭に把握できた例を紹介する。さらにセンサーをドローンから吊り下げて,飛行計測実験を実験圃場で実施したので,その予備的な結果を報告する。畑地と水田の比抵抗値の差異が,顕著に捉えられていることを示す。
Keyword: 地下水, 土壌, 農地環境GET PDF=19/T-6-2.pdf
A Potential of Sparse Modeling in Geophysical Methods
Takayuki Shuku[Okayama University]
物理探査におけるスパースモデリングの可能性
珠玖 隆行[岡山大学]
物理探査による地盤内の可視化は典型的な逆問題である。とくに,得られる計測データの数に対して,未知パラメータが圧倒的に多い劣決定問題を解かなければならない。劣定問題の解法としてlassoが注目されており,とくに圧縮センシングと呼ばれる分野で急速に発展している。本稿では,lassoを中心としたスパースモデリングの基礎とその物理探査の応用例について示す。
Keyword: 物理探査, 逆解析, 土構造GET PDF=19/T-6-3.pdf
Monitoring of rainfall penetration at slope areas using plural geophysical explorations
Koichi Suzuki[Division of Sustainable Resources Engineering, Faculty of Engineering, Hokkaido university]
統合物理探査による斜面部での降雨浸透水のモニタリング
鈴木 浩一[北海道大学大学院]
大規模な地すべりが発生する可能性のある斜面においては,長期間雨水の浸透状況をモニタリングできる手法を確立することが重要である。しかし,電気探査法だけでは,降雨浸透に伴う飽和度の変化を定量的に評価することは困難である。そこで,ロックフィジックス分野で示されている未固結砂モデルを用いて,同一測線において電気探査法と表面波探査法を行うことにより,降雨に伴う不飽和領域の飽和度をモニタリングした結果を示す。
Keyword: 土質地盤, 飽和度, 統合物理探査GET PDF=19/T-6-4.pdf
Feel of a rural eco-engineering researcher for natural disasters
Takeshi Takemura[Western Resion Agricultural Research Center, NARO]
一農村生態工学研究者が感じる自然災害
竹村 武士[西日本農業研究センター]
農村生態工学に軸足をおいてきた一研究者としての筆者が,防災・減災研究に携わる中で,日頃感じ,考えている『災害』について,災害発生の構造や災害対処の多面性に触れるとともに,発災抑制に向け人口減少局面にある社会が抱えている課題や防災・減災研究に対する農村生態工学研究者の関わり方の一つとして,二次的自然,農業農村の有する多面的機能の活用方策を考えて行く基本姿勢がある等の話題を提供する.
Keyword: 発災, 暴露, 多面的機能GET PDF=19/T-7-1.pdf
Disaster Prevention and Mitigation Function of Biotopes in Agricultural Field Improvement Project
Shogo Nishi[wesco Inc.]・Mitsuo Saito[wesco Inc.]・Hiroyasu Yamasita[wesco Inc.]・Mio Tahara[wesco Inc.]
圃場整備事業におけるビオトープの防災・減災機能
西 昇悟[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・田原 美桜[(株)ウエスコ]
圃場整備事業の中でビオトープとして、不整形な農地を排水路拡幅により整形する取組みを行ってきた。これには生態系保全機能や防災・減災機能など多面的機能を有する可能性がある一方、現地条件に応じたビオトープ規模の適正範囲が不明である。そこで、防災・減災機能に着目し、京都府亀岡市で施工されたビオトープの土砂堆積状況を調査するとともに、ビオトープ規模の適正範囲を模索するためには今後どうすればよいかを考える。
Keyword: ビオトープ, 圃場整備, 防災・減災GET PDF=19/T-7-3.pdf
Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions
Daiki Sakamoto[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Hideto Yoshimura[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Takashi Manabe[MIZUHO Information & Research Institute Inc.]・Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Nobuteru Sato[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]
地震時における長距離管路内の動水圧変化に関する再現性検証
坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]・伊藤 俊輔[水資源機構]・佐藤 信光[水資源機構]
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では,茨城県の霞ヶ浦用水施設において管路に設置されている空気弁の破損が複数の箇所であり, 原因の一つとして地震の揺れに起因する管路内の動水圧変化が考えられる.当時の管路内の動水圧変化を把握するため, 水資源機構が同施設内において計測した地震加速度および管路内動水圧データを対象に1次元管路流れ解析を実施し,比較検討を行った.
Keyword: 水撃圧, 特性曲線法, パイプラインGET PDF=19/T-8-3.pdf
Problem-solving co-design and seventh industrialization of agriculture
Satoru Shimada[Shimada Equipment Construction Co., Ltd]
課題解決型コ・デザインと農業の7次産業化
島田 敏[島田設備(株)]
持続可能な社会において競争力と活力を創出する課題解決型コ・デザインの手法を紹介する。また、発表者が具体的に取り組んだ原木シイタケのソーラーシェアリング、アクアポニクスシステム開発という2つの事例について解説する。また2つの事例に取り組む過程で、6次産業化に持続可能な循環を加えた7次産業化を考案することができたため、7次産業化のメカニズムと期待される効果について説明する。
Keyword: 課題解決型コ・デザイン, アクアポニクス, GET PDF=19/T-9-2.pdf
Analysis on the state of agricultural channel in Japan
Takeo Onishi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
日本における水路資源の保全状況の分析
大西 健夫[岐阜大学]
日本の農業用用水路の総延長は基幹的な水路のみで約4万kmに及ぶが,老朽化,過疎高齢化,地域資源利用度の低下などにより,管理不全に陥っている地域も多い.効果的な利活用法および管理法を見出すためには,地域性のある水路に関する基本的な情報を系統的に整理することによる現状把握が必要不可欠である.そこで本研究では日本全体を対象として,農林業センサスデータにもとづいて水路保全に関する現状を分析した.
Keyword: 水路保全, 中山間地域, 農林業センサスGET PDF=19/T-10-1.pdf
Value and Management about hisotorical irrigation system structure
TAKEO SHIMA[Kyushu Okinawa Agricultural Research Center , NARO]
歴史的水利遺構の価値・管理について
島 武男[九州沖縄農業研究センター]
歴史的水利遺構の価値を文化的価値,経済的価値,技術的価値に分け,通潤用水を事例として具体例を示した。特に,技術的価値に焦点をあて,その技術的工夫を明らかにした。水管理においては,幹線水路を上下二段に配置し反復利用を効率的に行っていること,支線水路の受益面積に応じて通水量を規定していることが明らかになった。施設管理においては,土砂の除去作業の負担軽減のための工夫が施されていることが明らかになった。
Keyword: 水利システム, 水管理, 施設管理GET PDF=19/T-10-3.pdf
Society 5.0 and Agricultural / Rural Development
MATSUOKA Sotaro[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・TOKUWAKA Masazumi[Japan International Cooperation Agency]
Society 5.0 と農業農村振興
松岡 宗太郎[農村振興局]・徳若 正純[国際協力機構]
農業農村整備では, スマート農業を実現していくために,ICT等を最大限に活用した技術開発を推進していく。一方,ICT活用に不可欠な高度情報通信インフラは,都市部に比べ,農村地域での整備は遅れていると言われている。そのような中,農林水産省では,スマート農業の社会実装に向け,総務省と連携しながら,農村地域の情報ネットワーク環境を構築できるよう,今後3年程度かけて検討する。
Keyword: Society 5.0、農業農村振興, ICT、IoT, AI、高度情報通信インフラGET PDF=19/T-11-1.pdf
Influence prediction in the group using machine learning
Makoto Tsukise[ Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Kinki Regional Agricultural Administration Office]
機械学習を用いた集団における影響予測
槻瀬 誠[近畿農政局]
近年、農村地域における共同活動の重要性が注目されているが、共同活動を行う集団をグラフととらえ、GCNによる機械学習手法や確率モデルなどを用いた各個人間の影響予測手法が提案されている。本実験では小規模な集団について、個人間の影響について確率モデルを基本とした機械学習を活用した影響予測の可能性について示した。今後はグラフ構造を持つ水利システムなどへの応用が期待される。
Keyword: 機械学習, グラフ, 予測GET PDF=19/T-11-2.pdf
発表番号 [T-12-1]
Advancing co-design of integrated strategies with adaptation to climate change in Thailand
TAIKAN OKI[United Nations University/The University of Tokyo]・Thanya Kiatiwat[Kasetsart University]・Masashi Kiguchi[The University of Tokyo]・Kyoko Matsumoto[The University of Tokyo]・Sompratana Ritphring[Kasetsart University]・Taichi Tebakari[Toyama Prefectural University]・Weerakaset Suanpaga[Kasetsart University]・Hiroaki Shirakawa[Nagoya University]
タイ国における統合的な気候変動適応戦略の共創推進に関する研究
沖 大幹[国際連合大学/東京大学]・Kiatiwat T.[Kasetsart University]・木口雅司[東京大学生産技術研究所]・松本京子[東京大学生産技術研究所]・Ritphring S.[Kasetsart University]・手計太一[富山県立大学]・Suanpaga W.[Kasetsart University]・白川博章[名古屋大学大学院]
本研究では,統合的な適応策に資する技術開発および適応戦略共創の手法開発を目的としている.さらに,開発した手法がタイ国政府に利活用され,優良事例の実現,適応分野の人材育成を通じ,タイ国における気候変動適応策のスムースな実現に貢献し,気候変動に対する強靭かつ持続可能な解決策の提示が上位目標である.これらを実施するための3つのサブテーマについて概説する.
Keyword: 気候変動, 緩和策と適応策, SATREPSGET PDF=19/T-12-1.pdf
Effects of mulching on soil moisture and fruits quality of orange
KENGO ITO[Faculty of applied biological sciences, Gifu Univ.]
マルドリ方式による高品質ミカン栽培
伊藤 健吾[岐阜大学]
ウンシュウミカンの栽培において導入されているマルドリ方式は,グランドマルチによって降雨を遮断し,ドリップチューブによりかん水を行う栽培方法である.本調査では,マルドリ栽培と露地栽培で土壌水分や葉内水分ポテンシャル,果実の糖酸度などを測定・比較した.その結果,マルドリ方式では高品質な果実が生産可能であること,かん水量は減少するが時間集中が大きくなることなどが明らかになった
Keyword: マルドリ、ミカン, 品質、土壌水分, かん水量GET PDF=19/T-14-1.pdf
Modeling of water and heat flow in mulched soil under rain-fed soybean cultivation
Mohammad Abdul Kader[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
天水条件下のマルチ被覆ダイズ栽培土壌中の水・熱移動解析
カデル モハマド アブドゥル[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・千家 正照[岐阜大学]
藁と孔あきビニ−ルの2種のマルチの設置が,天水下のダイズ栽培圃場の土壌水分・温度に及ぼす影響を評価するために水分・熱移動解析を行った.藁マルチ圃場にはHYDRUS-1D,ビニ−ルマルチ圃場には同2Dを用いた.それぞれマルチなしの計算も行った.計算は体積含水率と土壌温度をよく再現し,藁マルチの浸入量増加と蒸発量抑制の効果,孔あきマルチの浸入量,蒸発量,下方損失量の抑制効果を定量的に示すことができた.
Keyword: straw mulch, plastic mulch, HYDRUS modelingGET PDF=19/T-14-2.pdf
Development of Musashino Upland depicted in “Road Landscape” drawings
Shin HIROSE[SUIDO-culture Research Group]
「道路山水」に見る武蔵野の開発
広瀬 伸[水土文化研究部会]
江戸・東京市街と密接な関係を持つ “近郊農村”であった武蔵野は,近世まで「野」のイメージで描かれてきた。19世紀末,新たな文学と美術の勃興とともに,このイメージが「雑木林」に転換する。この時期に出現した「道路山水」は,やがて鉄道時代が開幕し,爆発的な都市化の席捲により樹林どころか農村の面影さえもが消滅する開発過程の端緒にあって,そのことを象徴する「風景画」であった。ここから武蔵野の変貌を読み解く。
Keyword: 農村景観、道路山水, 地域開発, 近郊農村GET PDF=19/T-15-2.pdf
Education as an entrance to agricultural and rural engineering engineers Program approach
Yoshiyuki Shinogi[Department of Agro-environmetal Sciences, School of Agriculture, Kyushu University]
履修生を共通教育等の後に決める方法を取っている農業農村工学系教育プログラムにおける関心の引き方 〜九州大学農学部の事例紹介〜
凌 祥之[九州大学大学院]
農業農村工学を専門とする教育組織では,良質な履修生の確保に苦労している.優秀な人材を確保し,有益知識を提供し,社会を支える優秀な人材になってもらうのは,教員にとって最重要課題である.教員側も努力を続けているが,功を奏していない嫌いがある.そこで,九州大学農学部で我々教員がこの目的のために努力している事例を紹介し,優秀な人材の確保につながるアイデアが出,情報を共有できる契機になることを期待する。
Keyword: 教育手法, 技術者育成, GET PDF=19/T-17-1.pdf
Evaluation of the result of technical research of engineers by continuing engineer education (CPD)
Masakazu Matsuura[NTC Consultants Inc.]
技術者継続教育(CPD)による技術研鑽と人材育成の成果の評価
松浦 正一[NTCコンサルタンツ(株)]
技術力の定義は「長い時間を掛けて積み上げた老練な技の集積」であり,技術士は「それを継承し,巧みに応用し,時代に即して発展させ,知識及び技能の水準や資質の向上を図るとともに人材育成に努める」ものである。人材確保と育成・継続研鑽により技術が次の世代に継承されることは組織や企業にとって最も重要な成果・戦略であり,コンサルタントエンジニアの立場から,組織的な技術研鑽・教育についての手法と成果を評価する。
Keyword: 技術者育成, , GET PDF=19/T-17-5.pdf
Report of JSIDRE Summer Seminar 2018
Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshikazu Tanaka[Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Koki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Syunya Ozeki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Koichi Sekimoto[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Akira Maeda[Graduate School of Agriculture, University of Miyazaki]
農業農村工学会サマーセミナー2018 報告
松田 壮顕[京都大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]・田中 宣多[京都大学防災研究所]・辰野 宇大[東京大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・尾関 竣哉[大阪府立大学大学院]・関本 幸一[北海道大学大学院]・前田 顕[宮崎大学大学院]
サマーセミナーは,農業農村工学会本大会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関するテーマの議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である.19回目の開催であった昨年のサマーセミナー2018では,「平成ラストの若手交流,話したいことを話そう〜日本の農業とセミナーの今後〜」をメインテーマにディスカッションを行った.本稿では,その活動内容について報告する.
Keyword: 農業農村工学, 広報, 若手交流GET PDF=19/S-1-1.pdf
A Study of Environmental Education Related Soil and Water Conservation in Okinawa
Naho Kanashiki[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Nazuna Suzuki[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiromasa Ishizaki[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Masahisa Washio[Sekiseishouko Coral-reef Fund]・Akira Hoshikawa[Sekiseishouko Coral-reef Fund]
沖縄県における水土保全に関する環境教育の実施とその効果について
金敷 奈穂[宇都宮大学]・鈴木 なずな[宇都宮大学]・石崎 弘真[宇都宮大学]・大澤 和敏[宇都宮大学]・鷲尾 雅久[石西礁湖サンゴ礁基金]・干川 明[石西礁湖サンゴ礁基金]
地球環境の悪化が深刻化し,環境問題への対応が緊急かつ重要な課題となっている.そこで国民が環境問題について学習し,積極的に環境保全活動に取り組んでいくことが求められる.特に,これからの地球や地域を担う子どもたちへの環境教育は極めて重要であると考える.そこで本研究では,水土保全に関する環境教育を高校生に対して実施し,効果を検証,考察することを目的とした.
Keyword: 環境教育, 水土保全, 赤土流出GET PDF=19/S-1-2.pdf
Development of smart agriculture experience kit for beginners
KAZUSHI TAKAKUSAGI[Grduate School of Agricultural and Life Sciences, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]・MASARU MIZOGUCHI[Grduate School of Agricultural and Life Sciences, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
初心者のためのスマート農業体験キットの開発
高草木 和史[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
スマート農業におけるIoT分野の初歩を自習するための教材が必要である。そこで初心者である私が温湿度モニタリング機器を自作し、そのマニュアルを作成した。それを初心者である友人に評価してもらった。結果、マニュアルの内容だけでなく、使用するサービスやパソコンの状態に依存する問題が明らかになった。初心者の私でもマニュアルを作成できたことを考えれば、知識不足がスマート農業に取り組まない理由にはできない。
Keyword: IT, 教育手法, GET PDF=19/S-1-3.pdf
The Relation Between Characteristics of Participants of Study Tour and Their Attachments
Natsumi Ebitani[University of Tokyo]・Hiroaki Sugino[University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]
被災地におけるスタディツアーが参加者の抱く訪問先への愛着に与える影響−農学部学生を中心とした福島県飯舘村訪問を事例に−
蛯谷 夏海[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]・溝口 勝[東京大学]
2018年10月〜11月に、福島県飯舘村にてスタディツアー(ST)を3回実施し、その前後に参加者計44名を対象とした質問紙調査を行った。質問項目は(1)STへの期待と感想、(2)飯舘村の魅力や課題、(3)訪問地への愛着の3つである。調査結果をテキストマイニングや因子分析により解析したところ、参加学生は地域愛着の構成要素のうち、「飯舘村は寛げる空間である」という認識を高めたことが分かった。
Keyword: スタディツアー, 農村交流, 地域愛着GET PDF=19/S-1-4.pdf
the investigation to reveal needs to water environment for the governmental institutions of Vientiane, Lao P.D.R.
ayaka kumode[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・tasuku kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
ラオス国ビエンチャン市の水環境問題における行政組織のニーズに関する調査
口分田 彩夏[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
Nature-based solutionsは環境にやさしく、経済的にも負担が少ない環境問題への対策方法である。それゆえ今日世界で広く採用されている。ラオス国の首都ビエンチャンでは、将来都市化により水環境の悪化が危惧されている。しかし下水処理場は設置されておらず、今後NBSに基づいた対策が求められる。対策を行う前に、実際の問題に対する住民のニーズを調査しておく必要がある。
Keyword: 水環境, NBS, ラオスGET PDF=19/S-1-6.pdf
Tracing Inundation Area of Wetlands in Asia Using CubeSat
Fukuyuki Kondo[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Sciences,Gifu University]
キューブサット衛星画像を用いた湿地・水田域の氾濫域解析モデルの開発
近藤 福之[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]
本研究はラオスにおける大雨時の湿地・水田域の浸水範囲や時期の解明を目的とした。データは高頻度、高解像度で提供されるキューブサット衛星画像を使用し、雨季の毎日の氾濫範囲を追跡するモデルを開発する。また、開発したモデルの検証として現地調査を実施し、水面データのみからは判別の難しい土地利用の判別方法についても合わせて検討する。
Keyword: 水収支・水循環, リモートセンシング, 湿地・水田GET PDF=19/S-1-8.pdf
発表番号 [S-1-9]
Estimation of snowmelt runoff by TOPMODEL with integrated topographic index
Kosei Okura[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Eiichi Kurashima[Faculty of agriculture, Iwate University]
地形指標を集約化したTOPMODELによる融雪流出の推定
大倉 恒星[岩手大学大学院]・倉島 栄一[岩手大学]
積雪は貴重な水資源であり融雪水を利水計画および治水計画に反映させるため融雪過程から浸透,流出に関わる総合的な融雪流出解析手法の確立も有用な水利用の手段となりうる.本研究は標高から算出される地形指標をもとに流出量を推定するTOPMODELに,分布型融雪モデルSNTHERMによって推定された積雪の浸透フラックスを入力することで,両モデルを組み合わせた融雪流出解析手法の確立を試みるものである.
Keyword: 融雪流出解析, TOPMODEL, SNTHERMGET PDF=19/S-1-9.pdf
Detection of Concrete Damage using Ultrasonic Multiple Reflection Characteristics
Jun Ohashi[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Taiki Hagiwara[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
超音波の多重反射特性を用いたコンクリート損傷の検出
大橋 純[新潟大学]・萩原 大生[新潟大学大学院]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
超音波法によるコンクリートの品質評価は一般的に行われている.本研究では多重反射特性に着目し,損傷蓄積が進行したコンクリート材料における超音波伝搬実態をX線CT画像とAU(Acousto-Ultrasonic)法による超音波情報との比較から考察した.検討の結果,コンクリート中を伝搬する超音波の特性は材料や損傷の幾何学的特性により変質し,サンプル形状や寸法に依存したものになることが明らかになった.
Keyword: コンクリート、損傷, 超音波、時刻歴波形, ウェーブレット解析GET PDF=19/S-1-10.pdf
発表番号 [S-1-12]
The influence of moisture content of base material and moisture condition during curing on adhesion strength of PCM coatings
motoharu chino[NTC Consultants Inc.]・MORI Takehisa[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
母材や養生時の水分条件がPCM 被覆材の付着強度に与える影響
茅野 元晴[NTCコンサルタンツ(株)]・森 丈久[石川県立大学]
ポリマーセメントモルタル(以下、PCM)による表面被覆工法の初期欠陥の発生原因として、施工時の母材の含水量や養生時の乾湿状態の変化でPCMの水和反応が妨げられることが考えられる。母材の含水量と養生時の乾湿状態によるPCMの付着強度を検証した結果、母材及び養生時が気中・乾燥状態より養生時が湿潤状態の方が付着強度が大きかったことから、母材が乾燥状態である方が水和反応が不十分となることがわかった。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=19/S-1-12.pdf
Development of habitat evaluation method for many species based on HSI model
Kohei Ozaki[ehime university]・Tomoki Izumi[ehime university]・Naoyuki Yamashita[ehime university]
HSIモデルに基づく多種の生物に対する生息場評価手法の開発
農業農村整備事業において環境との調和への配慮が義務付けられことから生物生息場の定量的な評価が重要となっている.生物の保全においては特定の種の保全と同様に種の多様性を確保することも重要である.そこで本研究では,HSIモデルに基づく多種の生物に対する生息場評価手法を提案する.愛媛県西条市の圃場整備事業実施地区において本手法を適用した結果,その有効性が示唆された.
Keyword: 生息場評価, 生物多様性, HSIモデルGET PDF=19/S-2-2.pdf
The establishment of the method of capturing Ardea cinerea and the consideration of thecapability of the backtrack exploration
Reiki TANAKA[Utsunomiya Univ.]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ.]・Hiromi KOJIMA[Graduate School of Utsunomiya Univ.]
アオサギの捕獲方法の確立と追跡調査の可能性の検討
田中 励起[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・児嶋 ひろみ[宇都宮大学大学院]
わが国では二次的自然の放棄が進行しており生態系にも影響を及ぼしている。その中で近年田園生態系の高位捕食者であるサギ類の研究が進んでいる。本研究では、アオサギを対象としその捕獲方法を確立し、民生品GPSロガーのTrackimo (TRKM010 Trackimo Inc. 社製)を用いて追跡調査を行う予定である。そして本研究で得られた技術をチュウサギ等の他のサギ類の捕獲,追跡調査に適用することを目指す。
Keyword: 生物多様性, 環境保全, GET PDF=19/S-2-3.pdf
The examination of application of elastomer tag for tadpole
Hibiki SAITO[Utsunomiya university of agriculture]・Takuya MORIYAMA[Utsunomiya university of agriculture]・Marina MOTEGI[Graduate school of Utsunomiya university of agriculture]・Naohisa NAKAJIMA[United graduate school of agriculture, Tokyo university of agriculture and technology]
オタマジャクシへのイラストマータグの適用の検討
齋藤 響[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・茂木 万理菜[宇都宮大学大学院]・中島 直久[東京農工大学大学院連合農学研究科]
カエル類は農村生態系において中位栄養段階に位置すること、指標生物となる種がいることなどから、その保全は農村生態系において重要である。本研究では幼生に着目し、標識再捕獲法のための外部標識としてイラストマータグの適用の検討を目的とする。第一段階としてアフリカツメガエルで実験を行い現段階では供試体への負担が少ない部位の特定はできない。今後は第二段階としてトウキョウダルマガエルを用いた実験を行う。
Keyword: 生物多様性, 環境保全, GET PDF=19/S-2-4.pdf
Actual paddy water management in terminal command area with rota system of water managemen
Takumi Matsuzawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
水番が行われている末端分水工掛内における水田水管理の実態
松澤 拓海[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
水田地区の末端分水工掛の中には,水配分の不公平性を解消するため「水番」制度を導入する地区が存在する.調査地区では,圃場浸透量が大きいために,地区を二分しローテーション灌漑を実施し,水番による厳格な取水管理よって地区下流部まで水を配水している実態が示された.このような地区での将来的な整備における配水ルールの作成の際には,既存の取り決めとの兼合いや水源運用について綿密に議論する必要があると考えられる.
Keyword: 水田水管理, ダム, 地下水GET PDF=19/S-2-5.pdf
Evaluation of Water Balance in Lowland Agricultural Area for Analyzing Cyclic Irrigation Method
Hideaki Tomiyama[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tasuku Kato[Tokyo University of Agriculture and Technology]
循環灌漑導入に向けた低平地農業地域のかんがい排水における水収支評価
富山 英明[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
茨城県霞ケ浦は、長年、富栄養化の問題を抱えており、対策が求められている。特に、霞ヶ浦流域の新利根川土地改良区は、霞ヶ浦流域の水質変動に大きく寄与していることが推測される。近年、湖沼に流出する栄養塩削減の対策として、循環灌漑という手法が注目されており、本研究では新利根川地域に循環灌漑システムを導入検討することを目的とし、農業地から排出されるかんがい排水を水質分析および水収支モデルを用いて検討する。
Keyword: 循環灌漑 Cyclic Irrigation, 水収支 Water Balance, 水質 Water QualityGET PDF=19/S-2-6.pdf
Evaluation of Elastic Waves in Pipeline from Simulated Leaked Water by Acoustic Emission
Maho Saito[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuta Komine[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine , Kitasato University]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Issaku Azechi[National institute for Rural Engineering, NARO]
Acoustic Emissionによるパイプライン疑似漏水から発生する弾性波の特性評価
斎藤 真歩[新潟大学]・小峯 悠汰[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]・浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]
内水圧を利用するパイプラインでは、漏水現象により水利システムの脆弱性が顕在化する。本研究では疑似漏水を既設パイプラインで発生させ、管内から発生する弾性波をAE法により検出・評価した。検討の結果、疑似漏水の発生前後でAE指標である累積RMSの変質が確認され、AE法による精緻な水理現象起源の弾性波の検出が可能であることが明らかになった。
Keyword: パイプライン , 疑似漏水, 弾性波GET PDF=19/S-2-7.pdf
Effects of remote monitoring of floodwater depth in paddy fields on water management by a large-scale agricultural corporation
Kaito Shimizu[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]・Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo ]
湛水深遠隔監視が大規模稲作農家の水管理に与える影響
清水 海斗[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・浅田 洋平[東京大学大学院]
水田湛水深遠隔監視システムの導入が大規模稲作農家の水管理行動にどのような影響を及ぼすのかを定量評価する必要がある。そこで本研究では実際の大規模農業法人で11の調査圃場を選定し、湛水深遠隔監視システムを導入する年と導入しない年の2年間での、水管理状況を比較した。その結果、対象農家が湛水深遠隔監視システムで湛水深変動を察知できた事例が散見されたが、圃場への巡回数の減少は認められなかった。
Keyword: IT, 用水管理, リモートセンシングGET PDF=19/S-2-8.pdf
Development of Protection Method on Soil Erosion in Agricultural Area in Thailand
Teerawit Aungpadorn[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Tokyo University of Agriculture and Technology]
タイ国における農地土壌流亡保全技術の開発
アンパドン ティラウィト[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学]
土壌侵食は世界的な環境と農業の問題です。タイでは、土壌侵食は急勾配の農業地域における大きな問題であり、その大半は降雨によるものが多い。降雨流出による土壌侵食の影響を減少させるため、土壌侵食に対する保護方法の開発が必要である。この研究では、表面流出と表面流出による土砂流出を監視するために降雨シミュレータを使用することによって、土壌侵食に対するマルチ保護方法の効果を解明する。
Keyword: Soil erosion, Soil conservation, GET PDF=19/S-3-2.pdf
発表番号 [S-3-4]
Construction of J-WEPP to predict soil erosion (water erosion) in Japanese cropland
Gen Machida[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agricultur, Utsunomiya University]
日本国内の農地における土壌侵食(水食)を予測するためのJ-WEPPの構築
本研究では,USDA(米国農務省)が開発した既存の土壌侵食・土砂流出解析モデルであるWEPP (Water Erosion Prediction Project)を基に,国内における土壌侵食の実態を表現するためのシミュレーションモデルを開発する.また作成したモデルを用いて,沖縄県の赤土流出問題の対策を検討する.セッションでは,研究の背景と意義,具体的な展望を紹介する.
Keyword: WEPPモデル, 赤土流出, モデリングGET PDF=19/S-3-4.pdf
Analysis of physiochemical properties of Cs-bearing micro paticles from a small forested catchment
Satoshi Hadano[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naoto Nihei[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultual and Life Sciences, The University of Tokyo]
森林小流域から流出したセシウムボールの分析
羽田野 聡[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
本研究では福島県相馬郡飯館村東部の森林小流域に調査流域を設定し,調査流域末端に自動採水器,水位計,濁度計を設置した.河川水のモニタリングを行ううとともに,降雨時等に水位が一定値を超えた際には河川水を採水するシステムを導入した.採水試料の濾過等をし,採水試料中の懸濁物質からセシウムボールを単離した.本研究では,計2個のセシウムボールを単離し,電子顕微鏡,放射光分析で物理化学特性の測定を行った.
Keyword: セシウムボール, 河川水モニタリング, 放射性セシウムGET PDF=19/S-3-5.pdf
発表番号 [S-3-6]
Influence of dissolved methane gas behavior on methane flux and soil methane gas concentration in paddy soil
Ryota Hirabayashi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Yuma Ishii[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[SchoolofAgriculture,MeijiUniversity]
水田土壌中における溶存CH4ガス挙動がCH4フラックスおよび土中CH4ガス濃度に与える影響
平林 亮太[明治大学大学院]・石井 佑磨[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
温室効果ガスの一つであるCH4は稲作由来の排出量が多い。生成された溶存CH4の動態を調べた。結果、稲下は溶存CH4濃度が減少するとともに、土中CH4濃度とCH4フラックスが増加した。これは、溶存CH4は土中CH4として残存するか、大気中に放出されたと考えられる。また、株間はCH4フラックスの数値が0に等しく、溶存CH4は拡散以外に大気中に放出する経路がないため、土中CH4に蓄積したと考えられる。
Keyword: 土壌空気, , GET PDF=19/S-3-6.pdf
Comparison of properties of soils with different propotions of decomposed granite soil and cow manure
Shinya matsuda[Shimane University]・FUKADA Kotaro[Shimane University]
まさ土と牛ふん堆肥の混合割合を変えた土壌の物理性の比較
松田 伸也[島根大学]・深田 耕太郎[島根大学]
農業において施肥は重要な作業である。施肥によって土壌改良され、根が張り、植物の成長に理想的な状態を作ることができる。施肥することによる土壌への影響については化学性や作物の生産性などの視点とともに、物理性の視点から研究が行われてきた。しかし、堆肥の混合割合と物理性の変化の関係はよく分かっていない。本研究では、まさ土に牛ふん堆肥を混ぜた肥料を用いて混合割合を変えた試料の物理性を比較した。
Keyword: まさ土, 堆肥, GET PDF=19/S-3-9.pdf
発表番号 [S-3-10]
Estimation of Soil Hydraulic Properties under a Surface Point Source Using a Multi-Purpose Time Domain Reflectometry Probe
Takafumi Suzuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[Meiji University]
TDR法による点源灌漑下の土壌水分特性の推定
鈴木 隆文[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
点源の存在する三次元的土壌水分流れにおいて、不飽和透水係数K(ψ)の推定に用いる飽和透水係数Ksとマトリックポテンシャルψの係数αを多目的TDRプローブを用いて推定した。α=0.0524 (cm/1)、Ks=0.006793 (cm/s)となった。αを用いた水分特性曲線は体積含水率は0.8(cm3/cm3)まで、ψは40(-cm)までよく適合した。Ksは、同じ実験地においての耕起状態のKsと近かった。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=19/S-3-10.pdf
発表番号 [S-3-11]
Effects of the Water Level of Creek on Soil Moisture in a Rotational Paddy Field
Satoshi Hirano[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo.]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo.]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo.]・Shunsuke Higuchi[Fukuoka Agriculture and Forestry Research Center]
用排兼用クリークの水位が転換畑の水分環境に及ぼす影響
平野 怜[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・樋口 俊輔[福岡県農林業総合試験場]
高水位に維持された排水路が隣接圃場の水分環境に与える影響を解明することを目的に、排水路水位、暗渠管内の上下流端水位、作土内水位、ならびに暗渠排水量を測定し、排水路の運用について現地で聞き取り調査をした。結果、降雨直前の排水路水位が低いと作土内の滞水時間は短くなること、現地では降雨直前に意図的に水位を下げてその実現を企図していること、そして観測期間中に過湿は見られずむしろ乾燥していたことが判明した。
Keyword: 畑転換, 用水管理, 地下排水GET PDF=19/S-3-11.pdf
発表番号 [S-3-12]
Measurements of the electrical conductivity of soil using electrical resistance survey of paddy fields
電気探査を利用した水田土壌の電気伝導度の測定
本研究では、地盤内部の状態を予測するために用いられている調査方法である電気探査を用い、収穫後の水田において地中内部の電気伝導度(EC)と充電率を計測することで、電気探査による農地土壌の状態について検討する.また,現地表土を土壌ECセンサによりEC,土壌水分計により体積含水率を計測し,コンパクトECメーターにより採土試料の1:5法溶液のECを計測した.ECの測定結果は調査地点で異なる結果となった。
Keyword: 電気探査, 電気伝導度, 水田土壌GET PDF=19/S-3-12.pdf
発表番号 [S-3-13]
Measurements of EC distribution using electromagnetic survey and ion concentration of soil solution of paddy fields
Takato Konno[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]
水田における電磁探査による電気伝導度分布と土壌溶液イオン濃度の測定
今野 雄太[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]
東日本大震災時の津波により塩害被害を受けた農地においては除塩完了後も被災前と同様の農業生産が期待され,定期的な土壌診断が必要であると考えられる.電磁探査によるみかけの電気伝導度と表土の土壌溶液のイオン濃度の測定の結果.1:5水浸出法溶液で測定したCa2+濃度と電気伝導度との間,1:5水浸出法溶液で測定したK+濃度と電気伝導度との間に,それぞれ相関が認められた.
Keyword: 電磁探査, 電気伝導度, 水田GET PDF=19/S-3-13.pdf
Study of Energy Reduction at Irrigation Pumps in Japan
Marie Mitsuyasu[Sanyu Consultants Inc.]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]
全国の用水機場にかかるエネルギー削減策の検討
光安 麻里恵[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]
全国の水田かんがいを対象にした機場730機場を対象に,地域ごとの特色を整理し,管理コスト縮減策の検討を行った.低平水田地帯である北陸,関東でポンプが多いことを示した.受益面積100 ha以上の県営機場が対象にしたポンプの半数以上を占めること,北陸で可変速ポンプの導入やポンプの直列運転化による管理コスト削減の余地があることを明らかにした.
Keyword: 用水機場, 機械かんがい, エネルギーGET PDF=19/1-5.pdf
発表番号 [1-8(P)]
Effect of domestic water supply by using agricultural water facilities considering resident’s evacuation and distribution of small-scale agricultural canals
Haruhi Izumi[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
住民避難と小規模農業水路分布を考慮した農業水利施設の生活用水供給効果
和泉 晴日[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
災害に伴う断水時において被災者が避難所に移動するという想定のもと、福岡県福岡市を対象に農業水利施設の生活用水供給効果を推定した。避難を想定した場合の受益可能率は想定しない場合よりも値が大きく、また、同一市内でも行政区により差がみられた。さらに、小中規模水路の情報を加えた新たな解析手法を提案し、混住化地域に点在する水田間をつなぐ水路の影響を考慮した受益可能率を推定した。
Keyword: 断水, 水利施設, 生活用水GET PDF=19/1-8(P).pdf
Action Research on Utilization of Idle Public Facilities for Arrangement Communication Place in Hilly and Mountainous Area
Yu TAKEDA[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yasuyo SAKATA[Institute of Science and Technology, Niigata University]
交流の場づくりによる中山間地域の遊休公共施設の利用に関する実践
武田 勇[東京農工大学大学院]・坂田 寧代[新潟大学]
遊休公共施設の再編・統廃合および再利用の推進は喫緊の課題であるが,中山間地域の集落における遊休公共施設の利用方法は限られてくる。筆者らは,魚沼市入広瀬地区の集落において,地域住民の交流の場を形成する実践活動によって集落内の公共施設を利用することができた。この活動によって得られた知見から,交流の場づくりの有効性および金銭的・人的・設備面での支援策を検討した。
Keyword: 生活環境施設, 入広瀬地区, 遊休公共施設GET PDF=19/1-9.pdf
Mismatch Factors in the Project Named Local Vitalization Cooperators
Yoshiki Kuwabara[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Keisuke Aoki[Yamagata Prefecture]
地域おこし協力隊におけるミスマッチの要因−山形県を事例に−
標供[票[山形大学]・青木 啓介[山形県]
本研究では山形県における任期中の隊員を対象としたアンケート調査を実施し,自治体や地域の受入体制を把握するとともに,受入体制が隊員の活動でのミスマッチに及ぼす影響を解明した。その結果,具体的な受入体制ではなく,隊員の特性と受入体制との組み合わせによる活動面での課題(「活動目的,活動内容の具体化,明確化」,「地域の課題やニーズの把握」)の発生が,活動でのミスマッチに影響していることを明らかにした。
Keyword: 地域おこし協力隊, ミスマッチ, アンケート調査GET PDF=19/1-11.pdf
Sustainability of Festival in Rural Area According to the Change in Methods
Tomoya Kishioka[Organization of Frontier Science and Innovation, Kanazawa University]
実施形態の変化を踏まえた祭りの持続可能性に関する研究−石川県能登地域「キリコ祭り」を事例に−
岸岡 智也[金沢大学先端科学・社会共創推進機構]
石川県珠洲市における「キリコ祭り」を事例に、事例集落における祭りの実施形態の変遷と人口構成の把握を個別訪問による聞き取り調査により行った。その結果、祭りの人手の減少に対応し実施形態の変更が行われていたが、将来的な担い手不足が予想されることなどが分かった。転出した若者世代への呼びかけなどが重要だが、実施形態の変更の際にはどのような形態の変化であれば住民が受け入れられるのかを十分に議論する必要がある。
Keyword: 集落計画, 農村振興, GET PDF=19/1-12.pdf
Applicability of statistical causal search to analysis of burden with maintenance for structures
Daiki Kuwayama[Graduate School of Life and Environmental Sciences Osaka Prefecture University]・Yousuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences Osaka Prefecture University]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences Osaka Prefecture University]
農業水利施設の維持管理負担の分析に対する統計的因果探索の適用可能性
桑山 大輝[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪府立大学大学院]
農業水利施設の維持管理を持続的に行うためには,担い手の負担感を軽減する必要がある.これまでに様々な分析が行われ,影響要因間の相関関係が明らかにされているが,負担感の軽減に寄与する要因を明らかにするためには,影響要因間の因果関係を明らかにする必要がある.そこで本稿では,統計的因果探索という手法を用い,負担感の構造に内在する因果関係について分析し,この手法の適用可能性について考察した.
Keyword: 統計的因果探索, 農業水利施設, 維持管理負担GET PDF=19/1-16.pdf
Promotion of Maintenance of Irrigation Facilities with Non-farmers Participation
Emiri Onuki[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Narufumi Fukuyo[College of Agriculture, Ibaraki University]
農地集積の進む地域における非農家参加型の農業水利施設維持管理の促進方策−JA山形中央会『地域の若手による「草刈り隊」支援事業』を事例として−
小貫 えみり[茨城大学大学院]・福与 徳文[茨城大学]
農業水利施設の維持管理へ非農家の参加を促進する条件を解明するため、JA山形中央会の草刈り隊支援事業の事例を調査・分析した。本事業では多面的機能支払交付金取組地域を対象に、草刈り隊(地域の若者非農家を含む)の立上げ等に対し支援(立上げ時5万円等)を行っている。調査対象地の川西町高山地区では、立上げ支援金が若者達(農家と非農家)の連携を生み、地域で管理が曖昧であった水路の法面の草刈りを促した。
Keyword: 資源管理, 農地集積, 非農家参加GET PDF=19/1-19.pdf
Study on the Implementation of District Plans Led by Residents and Their Influence Factors
Yasuaki KUKI[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yusuke TOI[Okayama Prefectural Government Office]
住民主導型の地区計画の実施状況とその影響要因に関する研究−島根県邑智郡邑南町の夢づくりプランを事例に−
九鬼 康彰[岡山大学大学院]・戸井 裕亮[岡山県]
これまで住民主導型の地区計画を計画−実践のサイクルと捉え,体系的に分析した例はない.本研究では島根県邑南町の夢づくりプランを対象に,計画策定後の実践段階に焦点を当てて実施された内容の特徴や実施を左右した要因を考察した.4地区の聞き取り調査から,策定前からの行事は継続して実施されたことや実施を意図せず問題意識の共有を目的に計画に盛り込んだ項目の存在等が確認でき,これらは住民主導型の特徴と考えられた.
Keyword: 地区計画, 住民主導, 実施GET PDF=19/1-23.pdf
The Meaning and Issues of Alpine Dairy Farm as Land Use in Hilly and Mountainous Areas
Yoshiyuki Uchikawa[Shinshu University Academic Assembly Institute of Agriculture]
中山間地域の新たな土地利用としての山地酪農の意義と課題
内川 義行[信州大学大学院]
限られた担い手での農林地維持が困難な中,家畜を利用した空間利用・管理手法を根本的に見直す必要がある。ここでは「山地酪農」を取り上げる。当該農法の人材育成は行われつつある一方,新規就農者の用地確保には多くの障害がある。本論では,〇鈎詫鑁世粒偽靴伐歛蠅鮗┐掘き⊆治体が導入に取組む長野県根羽村での事例,その用地確保および新規就農者導入の現況を明らかにした。またE效詫用計画について若干の考察を行った。
Keyword: 中山間地域, 土地利用, 山地酪農GET PDF=19/1-24.pdf
Annual Expenditure of Municipalities in Hokuriku for Locational Service
Naoki Hayashi[School of Regional Development Studies, Kanazawa University]
属地的な行政サービスに伴う北陸3県の市町村歳出の試算
林 直樹[金沢大学人間社会学域地域創造学類]
北陸3県の市町村を対象に,道路や橋りょうの維持といった属地的な行政サービス(道路実延長に比例すると仮定)に伴う歳出(歳出決算総額−公債費)を推定した。主な結果は次のとおり。(1)道路実延長1mに対する歳出は14.2千円(2015年度),(2)歳出に対しては道路実延長より人口(属人的な行政サービス)の影響が強い。(3)10人未満の農業集落の属地的な行政サービスに伴う歳出は全体の2%にすぎない。
Keyword: 行政サービス, 歳出, 北陸GET PDF=19/1-25.pdf
A Study on Future Population Projection and Location of Living Convenient Facilities for Base Formation in Rural Area
Yoshio Fujii[Faculty of Engineering, Shinshu University]・Takeru Hanyuda[Graduate school of science and technology, Shinshu University]
農村地域における将来人口推計と拠点形成に向けた生活利便施設の立地に関する研究
国土交通省は2014年,コンパクト+ネットワークにより活力のある国土を形成するとした。農村地域では,複数の散在する集落の中心に,日常生活に不可欠な生活利便施設等を集積し,周辺集落と公共交通を結ぶことで,持続して生活できる「小さな拠点」の形成を図るとしている。本研究では,農村地域を対象に,生活利便施設へのアクセス性を将来人口推計との関係から評価し,小さな拠点の形成を考えるための手法を検討した。
Keyword: 生活施設, , GET PDF=19/1-26.pdf
発表番号 [1-29(P)]
Actual Condition of Accommodation in Private’s Travel and Possibility of Choosing Nohaku(Farm stay)
Akemi Saito[Doshisha Women's College of Liberal Arts]・Erika Harada[Doshisha Women's College of Liberal Arts]
個人旅行における宿泊実態と農泊選択の可能性
齋藤 朱未[同志社女子大学]・原田 絵梨佳[同志社女子大学]
本報告は農泊推進を進める上で宿泊施設として選択してもらう可能性を検討するため,個人旅行者を対象に,旅行時の宿泊実態把握と外国人旅行者の利用が多い民泊とゲストハウスを農泊の比較対象とし,各宿泊施設の利用有無や利用条件について把握した。その結果,農泊を宿泊先として選択してもらうためにはその土地でしか体験できない食や体験メニューの展開が重要であること,宿としての魅力を高めることが重要と考える。
Keyword: 農泊, 宿泊実態, 民泊GET PDF=19/1-29(P).pdf
Analysis and investigation of factors contributing to the maintenance of farmland based on agreement in villages utilizing “Direct Payment System in Hilly and Mountainous Areas”
susumu sugita[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・ito ryuta[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
中山間地域等直接支払制度を活用する集落の協定農用地維持につながる要因の分析・調査
杉田 前[日本水土総合研究所]・伊藤 龍太[日本水土総合研究所]
農業条件の不利な中山間地域の支援を目的に開始された中山間地域等直接支払制度は、多面的機能の確保や地域の活性化に大きな役割を果たしてきた。本制度の実施状況データにおいて、10年後も本制度の対象となる協定農用地を維持できると回答した集落について分析し、回答に影響を与える要因を特定するとともに、現地調査から「人材の確保」「広域化」の取組が回答につながるものと推測した。
Keyword: 農村計画, 中山間地域, 中山間地域等直接支払制度GET PDF=19/1-31.pdf
Situation of New Farmers Except Farmer’s Children in the Hirosaki Area
Hiroyuki FUJISAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Ema KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
弘前周辺における農家子弟以外からの新規就農者の状況
藤崎 浩幸[弘前大学]・加藤 絵麻[弘前大学]
今後の農業経営者確保に、農家子弟以外からの農業への新規参入者は重要であるが、農地や機械、技術や販路の確保が障壁となる。後継者のいない農業経営者の経営を継承する第三者継承という制度があるが実現事例は少ない。本研究では青森県弘前周辺の新規参入者10名に2019年に実施した聞き取り調査から、参入障壁の克服方法と、第三者継承への期待があることを把握した。
Keyword: 新規就農, 新規参入, 第三者継承GET PDF=19/1-32.pdf
Issues of the Tokyo Metropolitan Government Eco Agricultural Product Certification System Considered from Interviews of Certificated Farmers
Tomonori Fujikawa[Tokyo University of Agriculture]・Fuuka Ishiwata[Bureau of Port and Harbor, Tokyo Metropolitan Government]
東京都エコ農産物認証生産者の意識からみた制度の現状と課題
藤川 智紀[東京農業大学]・石和田 風果[東京都]
本研究では,東京都エコ農産物認証の現状と課題について調査するため認証生産者への聞き取りをおこなった。認証農家は認証制度により近隣の住民などの消費者への差別化の効果を感じている一方で,制度の周知に対しては不十分だと感じていた。制度のPR活動とともに,より分かりやすい制度への改善が求められる。また,制度を通じた周囲との連携についての効果も指摘され,新規就農者の支援などへの展開も期待された。
Keyword: 都市農業, 有機農業, GAPGET PDF=19/1-34.pdf
Influences of rainfall on large scale rain-fed soy bean farming in Cerrado, Brasil
Kenji Hanada[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Atsushi Ishii[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
ブラジル・セラードの大規模天水大豆農業における降雨条件の影響−播種時期作業への影響を中心に−
花田 賢二[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]
大規模大豆農業を天水で行っているブラジル・セラード地域において、代表的大豆産地の5つの経営体を対象に現地調査を行って、大豆農業経営および播種作業の実態を明らかにし、これらに対する降雨の影響について考察した。調査対象経営体のうち、現在農地開発が進むバイア州の経営体ではいずれも、降雨が少なく雨季が短いため播種可能期間が短く制約され、それが経営規模拡大を制約していることが明らかになった。
Keyword: セラード, 天水大豆畑, 大規模経営GET PDF=19/1-35.pdf
発表番号 [1-37(P)]
Basic idea for planning and designing huge rice paddy fields and attached field irrigation/drainage facilities in Japan
Atsushi Ishii[Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
巨大区画水田に付帯する圃場水利施設整備の考え方
石井 敦[筑波大学]
国内外の巨大区画水田の事例分析結果に基づいて、日本において巨大区画水田を整備する際の圃場付帯水利施設の整備方法について、基本的な考え方と留意すべき点について論考した。日本の水田は区画規模が小さいだけでなく圃場水利施設が膨大で、その削減と単純化が必要であること、農区均平による巨大区画水田整備では用水路の施設容量拡大が必要になりうること、排水路の地表・地下排水機能の分離が有効であること等を論じた。
Keyword: 巨大区画水田, 圃場水利施設, 低コスト稲作GET PDF=19/1-37(P).pdf
発表番号 [1-39]
Accuracy verification of UAV-SfM survey of terrace paddy fields
Yuri Yamazaki[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Hiromu Okazawa[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Ayako Sekiyama[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Tomonori Fujikawa[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]・Sawahiko Shimada[Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
棚田におけるUAV地形測量の精度評価
山崎 由理[東京農業大学]・岡澤 宏[東京農業大学]・関山 絢子[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・島田 沢彦[東京農業大学]
測量現場におけるUAVのさらなる活用が期待されている。ここでは,傾斜地に位置する棚田を対象に,位置情報の補正に用いられる地上基準点(GCP)の個数や配置がUAV写真測量の精度に及ぼす影響を検証した。撮影高度70m,撮影重複率80%の一定条件において,水平誤差および標高誤差と地図情報レベルの比較から,5地点以上のGCPを設置することで地図情報レベル500相当の精度を満たすことができると考えられる。
Keyword: 地形測量, UAV, 棚田GET PDF=19/1-39.pdf
Identification of Wildlife Using Image Analysis by AI
Michio NARUOKA[Institute for Rural Engineering, NARO]
AIによる画像解析を活用した野生動物の判別
成岡 道男[農村工学研究部門]
捕獲従事者の高齢化により、鳥獣害対策の継続には効率化や負担軽減が不可欠であり、捕獲技術へのICTやIoTの活用が進められてきた。その中でも、スマートフォンに送られる画像データを見ながら捕獲檻を遠隔操作する「スマート捕獲」が脚光を浴びている。本研究では、「スマート捕獲」における人が操作する工程をAIに代替することを目的に、AIによる画像解析を活用した野生動物の判別について検討する。
Keyword: 鳥獣害対策, AI, 画像解析GET PDF=19/1-40.pdf
The possibilities of using UAVs for sightseeing
Tokuya Nagase[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・kanichirou matsumura[Faculty of Bioindustry, Tokyo University of Agriculture]
ドローンの観光事業への適用可能性
長瀬 督哉[内外エンジニアリング(株)]・松村 邂賚[東京農業大学]
2014年に中国DJI社からファントム2が発売になったことで,空撮というジャンルが身近なものとなった.自治体が自らドローンを使っての映像を撮影する事例も多くみられる.ドローンを活用している自治体に対し,まちおこしのためのドローンの活用に関するヒアリングを行った.自治体の活用事例を紹介するとともに,ドローンの波及効果について考察し,課題について報告するものである.
Keyword: 社会計画, 農村振興, 中山間地域GET PDF=19/1-41.pdf
Impact Evaluation Model of Systematic Farmland Accumulation to an Efficiency of Traveling Across the Farmland
Kensaku Morisawa[Graduate School of Biological Resource Environment, Ishikawa Prefectural University]・Ryohei Yamashita[Faculty of Bio-resources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
農地集積の計画性が圃場巡回の効率性に及ぼす影響予測モデル
森澤 健作[石川県立大学大学院]・山下 良平[石川県立大学]
圃場巡回の効率化支援を念頭に,最適な巡回経路を同定するシミュレーションモデルを開発した.そのモデルを用い,団地化を図る計画的な農地集積が巡回経路の効率性を高めうるか,ランダムに借地が増加する農地集積との比較から分析した.その結果,ランダム集積では農地数に比例して移動距離及び移動時間が単調増加した.対して計画的集積では,次第に徒歩移動区間が増加し,ランダム集積との効率性の差が逓増する傾向が示された.
Keyword: 農地集積, 圃場巡回, 効率性GET PDF=19/1-42.pdf
発表番号 [1-43]
Driver-assistance systems on forest road with depth prediction
Haruki Ono[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]・Shigeoki Moritani[Hirosaki University, Faculty of Agriculture and Life Science]
深度推定を用いた林道の運転支援に関する研究
小野 晴貴[弘前大学]・森谷 慈宙[弘前大学]
日本における林業の従事者数は長期的に減少傾向で推移しており、さらに、林業における労働災害の発生率は全産業と比較して非常に高い。一方、膨大なデータセットを用いて機械に学習を行わせるディープラーニングが世界中で注目を集めている。そこで、本研究では、現在公開されている市街地・高速道路に利用されるディープラーニングの技術を林道においても応用できるかについて検討を行った。
Keyword: ディープラーニング, 林道, GET PDF=19/1-43.pdf
Examination of machine translation for realization of foreign symbiotic society in rural
Masayoshi Yamazaki[Non-Profit Organization Nagoya Foreigners Symbiotic Support Association]・Masataka Horiguchi[Non-Profit Organization Nagoya Foreigners Symbiotic Support Association]
農村の外国人共生社会実現の為の機械翻訳の検討
山 昌善[NPO法人名古屋外国人共生支援協会]・堀口 昌孝[NPO法人名古屋外国人共生支援協会]
2019年4月1日に改正入管法が施行され、人手不足状態にある農村の新たな担い手や労働力として外国人労働者への期待が高まっている。外国人が活躍できる社会の実現へ向けて問題となるのがコミュニケーションである。その問題解決に向けて、機械翻訳ツールを使用した結果、翻訳精度は不安定であるが、意味の理解に大いに立つ可能性があることがわかった。
Keyword: IT, 農村振興, GET PDF=19/1-44.pdf
Method to search measures for building up capacity of disaster response for irrigation canals against large scale earthquake disaster
Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kenji Terada[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Kazumasa Nakamura[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]
農業用水路における大規模地震災害に備えた災害対応力強化対策の検討方法
大久保 天[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]・寺田 健司[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
大規模地震対策の検討方法としてFTA手法が有効である。しかし,施設管理者が自らの手で対策検討を行うためには,FTA手法の改良が必要である。筆者らは,これまでの研究成果をもとにFT図の標準モデルを作成し,その標準モデルをガイドラインとして,施設管理者は各災害対応の特徴に見合ったFT図を作成するという方法を提案した。この方法を実際に試行した結果,対策検討作業が効率的に実施できることが確認された。
Keyword: 大規模地震災害, 農業用水路, FTA手法GET PDF=19/1-46.pdf
Differences in motivation to participate management activities for irrigation pond and in perception to disaster response by experiential gap of cultivation
Hidetsugu Morimoto[Graduate School of Bioresources]・Shunsuke Sato[Faculty of Tourism and Environmental Studies]
耕作経験の差異に伴うため池の保全・管理意欲と災害対応への認識の違い
森本 英嗣[三重大学大学院]・佐藤 駿将[長野大学]
本研究は,耕作経験の違いに着目し,ため池の保全・管理活動への参加意欲の要因ならびに災害対応への認識の差を明らかにした。経験の差に限らず生態系サービスの認識に差はなかったが,多面的機能とともに語句の認識の高さと保全・管理活動への参加には正の相関が見られた。また,耕作経験の差で災害対応の差異を確認したものの,全体的にハザードマップの保管場所や家族間での対処方法の情報共有が不十分であることが分かった。
Keyword: 環境保全, 集落計画, GET PDF=19/1-47.pdf
Trends and backgrounds of pond abandonments in Sakai City, Osaka Prefecture
Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]・Kouki Matsuoka[Shiga Pref.]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
堺市主要ため池の潰廃傾向とその背景
工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・松岡 浩暉[滋賀県]・木全 卓[大阪府立大学大学院]
近年の都市化の進展に伴い,その役割を終えたため池は潰廃されることが多い.しかし,多面的機能を有する地域資源であるため池は,存続して利活用することも必要である.そこで本報では堺市の主要ため池を対象に,潰廃傾向とその背景にある要因を,土地利用,都市計画,農地転用,所有形態の4つの観点で分析した.その結果,ため池の潰廃には都市計画による開発行為に加え,旧村に由来する地域的な事情も関係することがわかった.
Keyword: ため池の潰廃, 都市計画, 共有地GET PDF=19/1-48.pdf
A Study of Farm Mechanization Area after Upland Crop Field Restructuring
現況水田棚田を緩傾斜の畑地に再編すると機械化営農可能な面積を何割くらい増加させることができるか(概略算出)
江部 春興[(株)ティーネットジャパン]
規模拡大を望む経営体等にとって借りようとする農地で機械化営農ができるかどうかは重要なポイントです。現況小規模で借り手を見つけにくい水田棚田を、少々傾斜がつくが、広い畑地に再編整備すると、従前に比べて何割くらい機械化営農が可能な面積が増えるのか構想段階で概略算出する手法を考案したので発表します。
Keyword: 農地再編整備, 水田の畑地化, 機械化営農GET PDF=19/2-1.pdf
Functional diagnostic of slope protection using an unmanned aerial vehicle
noriaki ikeda[Chuo kaihatsu Corporation]・jitsuya nagata[Chuo kaihatsu Corporation]・masato asano[kinki Regional Agricultural Administration Office]
小型無人飛行機(UAV)を用いた法面保護工の機能診断調査
池田 典明[中央開発(株)]・長田 実也[中央開発(株)]・浅野 将人[近畿農政局]
近接目視点検が困難な法面保護工等に対して,UAVを用いた機能診断調査を実施し,空撮・測量技術の適用可能性と目視主体の点検との対比により結果の精度について検証を行った.その結果,植生の少ない法面保護工では,UAV地形測量との対比により精度良く地形の把握をすることができた.また,目視点検とUAV を用いた近接撮影や中望遠撮影との対比により比較的広範囲に渡る変状や明瞭なひび割れなどは判読が可能であった.
Keyword: UAV, 法面保護工, 機能診断調査GET PDF=19/2-4.pdf
Water quality environment and benthic organisms in the coastline area at Komesu groundwater dam basin
Hideki Maekawa[University of Ryukyu]・Takuzi Nakano[University of Ryukyu]
米須地下ダム流域の水質環境と海岸汀線域の底生生物等に関する研究
前川 英樹[琉球大学大学院]・中野 拓治[琉球大学大学院]
沖縄本島南部地域の米須地下ダム流域では,多面的機能支払交付金事業を通じた農地水環境活動が推進されているものの,農地水環境活動の地元関係者への普及・啓発に必要となる水質環境と海岸汀線域の底生生物等が十分に把握されていない.本研究は今後の農地水環境活動を目的に,地下ダム流域の水質環境と海岸汀線域の底生生物等の生息状況を把握・検討した.
Keyword: 農地環境, 水環境, 生態系GET PDF=19/2-5.pdf
発表番号 [2-6(P)]
Influence of backfilling supplementary subsurface drains made with a trencher on the field drainage performances
Taro Sato[ Niigata Agricultural Research Institute]・Tomohiro Hosokai[Agricultural Land Division, Niigata Pref]・Nobuyuki Enomoto[Shibata Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・Masaaki Watanabe[Sanjo Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・Jun Yoneyama[Joetsu Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・Katsuya Higuchi[Joetsu Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]・Katsumi chiba[Miyagi University]
トレンチャー掘削による補助暗渠溝の埋戻しの有無が圃場排水性に及ぼす影響
佐藤 太郎[新潟県農業総合研究所]・細貝 知広[新潟県]・榎本 信之[新潟県新発田地域振興局]・渡辺 雅明[新潟県三条地域振興局]・米山 純[新潟県上越地域振興局]・樋口 勝哉[新潟県上越地域振興局]・千葉 克己[宮城大学]
トレンチャーにより掘削した補助暗渠溝を対象に、施工直後の埋戻しの有無による秋〜冬期の圃場排水性の差異について検証した.観測開始初期には、非埋戻し区では埋戻し区と比較し良好な排水性が確認されたが、時間の経過とともにその差は小さくなった.これは、非埋戻し区の疎水材上部の空洞部が明渠として機能したにより排水性が向上したが、その後の降雨や融雪に伴い暗渠溝への粘土の流入により、排水性が低下したと考えられた。
Keyword: モミガラ補助暗渠, トレンチャー掘削, 圃場排水性GET PDF=19/2-6(P).pdf
Density of finer soil of sand-dust generate from agricultural upland fields
Jun SUZUKI[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・Sorao Yokoyama[Nagano Prefectural Government]
畑地から発生する砂塵のもとになる微細な土の粒の密度
鈴木 純[信州大学]・横山 空生[長野県]
風食による砂塵の移動形態は転動,跳躍や浮遊があり、これが土の粒(以下、土粒)に働く力の釣り合いに起因するため、土粒の質量の影響が大きい。本報告では、団粒のような内部に空隙を有する微細な土粒の密度を算出する方法について検討した。その結果、飽和した土粒の密度が1.63〜1.74g/cm3程度で,乾燥土粒密度は1.27〜1.31g/cm3が算出できた。
Keyword: 砂塵, 微細な土の粒, 密度GET PDF=19/2-10.pdf
Wind erosion monitoring and numerical analysis by WEPS model in a farmland
Shuichi Yashiro[Graduate School of Regional Development and Creativity, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Jun Suzuki[Faculty of Agriculture, Sinshu University]・Nbuhiro Matsuoka[Graduate School of Horticulture, Chiba University]
畑地における風食の現地観測およびWEPSモデルを用いた数値解析
屋代 周一[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]・鈴木 純[信州大学]・松岡 延浩[千葉大学大学院]
畑地における風食は,農業のみならず生活環境への悪影響も引き起こす.風食の程度を評価することや対策方法の効果を検討するためには,現地調査や観測に加えてシミュレーションモデルの活用が有効である.そこで本研究では,風食が問題となっている地域の畑地を対象として,風食に関する現地観測の実施および風食モデルであるWEPSを適用し,風食量の測定や風食抑制対策を検証することを目的とする.
Keyword: 農地保全, 風食, WEPSGET PDF=19/2-11.pdf
発表番号 [2-14(P)]
Effects of the percolation patterns on copper and cadmium absorption with the soil dressing paddy field
Yoshito TOIKAWA[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・JINHUN FAN[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Nobuhiko MATSUYAMA[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
客土水田の浸透型が稲体の銅およびカドミウム吸収に及ぼす影響
樋川 佳士[岩手大学大学院連合農学研究科]・佐々木 長市[弘前大学]・范 津琿[岩手大学大学院連合農学研究科]・松山 信彦[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]
土壌汚染対策として客土法や常時湛水栽培が実施されているが、CdおよびCuの複合汚染の研究は少ない。そこで本研究は上乗せ客土の成層水田模型を作製し、下層(CuおよびCd複合汚染土)の浸透型が稲の生育収量および玄米中のCuおよびCd濃度に及ぼす影響を検討した。本研究の条件下では生育収量に相違はほぼ生じなかったが、玄米中のCuおよびCd濃度には明確な有意差が生じた。
Keyword: 稲, 銅・カドミウム, 浸透型GET PDF=19/2-14(P).pdf
Prediction of Soil Loss Control by Slope Improvement Using GeoWEPP
KEIJI UNOKI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Kiyomi Kawaguchi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
傾斜改良による土壌侵食抑制効果のGeoWEPPを用いた予測
鵜木 啓二[寒地土木研究所]・田中 健二[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]
傾斜畑の大区画化が含まれる農地再編整備事業を対象に、傾斜改良による土壌侵食抑制効果を土壌侵食・土砂流出モデルGeoWEPPにより解析した。解析結果として、傾斜の緩い地形であっても、表面水が集中しやすい地形であれば、比較的大きな土壌侵食が発生する可能性のあること、区画整理によって傾斜が緩くて斜面横方向にうねりのない均一な圃場に傾斜改良することで、侵食が抑制されることが示された。
Keyword: GeoWEPP, 農地再編事業, 土壌流亡GET PDF=19/2-16.pdf
Improvement of applicability in WEPP model for simulating soil erosion in Okinawa
沖縄県における赤土流出の解析を目的としたWEPPモデルの適用性の向上
WEPP(Water Erosion Prediction Project)を用い,沖縄県における農地からの侵食量の予測手法を確立することを目的とし,土壌入力データの決定方法と各種条件の値が計算に及ぼす影響を評価した.また,将来的な気候変動を反映した長期的な土壌侵食リスクの評価手法を検討した.さらに,営農管理の設定に対する応答を解析し,圃場整備と営農管理を組み合わせた侵食抑制対策の検討を行った.
Keyword: WEPPモデル, MarkSim, 赤土流出GET PDF=19/2-18.pdf
Evaluation of Soil conditioner effects on soil erodibility and erosion rate
YANG XIN[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University)]・Kazutoshi OSAWA[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Yuta SUZUKI[School of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki MATSUI[School of Agriculture, Utsunomiya University]
土壌改良剤の添加が土壌の受食性および侵食量に及ぼす影響
欣 陽[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学農学部]・鈴木 雄太[宇都宮大学農学部]・松井 宏之[宇都宮大学農学部]
沖縄地方では農地の土壌侵食による赤土等流出問題が深刻であり,解決方法の一つとして,土壌に環境負荷のない土壌改良剤の添加がある.本研究は,土壌改良剤を添加することによって変化する土壌の受食性を降雨試験や流水試験によって定量化し,土壌侵食・土砂流出解析モデルによる侵食シミュレーション行うことで,土壌改良剤の添加に伴う土壌侵食量の削減効果について評価することを目的とする.
Keyword: 土壌侵食, 土壌改良剤, WEPPGET PDF=19/2-19.pdf
Working conditions of the simple judgment methhod of acid sulfate soil
Yamamoto Hiroki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Yokohama Mitsuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
酸性硫酸塩土壌の簡易判定法の作業条件
山本 弘樹[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]
酸性硫酸塩土壌は酸化により強酸性を示し、植生緑化を阻害するため盛土材などへの使用を避ける必要がある。現在の酸性硫酸塩土壌の判定には劇薬や高度な分析装置が必要なため工事現場で速やかに判定できず、工事の遅延が生じている。そのため工事現場で迅速かつ簡便に実施できるオキシドールを使用した酸性硫酸塩土壌の簡易判定法について検討した。
Keyword: 農地造成, 土壌, GET PDF=19/2-22.pdf
Soil salinization status in Khon Kaen, Thailand
Naho Nohara[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Takashi Kume[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Chuleemas Boonthai Iwai[Faculty of Agriculture, Khon Kaen University]・Tadao Yamamoto[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
タイ王国コンケン県における土壌塩類化の実態
野原 菜穂[北海道大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]・久米 崇[愛媛大学]・Chuleemas Boonthai Iwai[コンケン大学]・山本 忠男[北海道大学大学院]
タイ東北部の塩類化農地において,圃場の塩分分布の時間的・空間的変動を把握するために,電磁誘導法により土壌の塩分濃度を測定した。雨季・乾季を通して塩分の空間分布に大きな経時変化は見られなかった。地下水位は乾季にも十分に低下しておらず,乾季の塩類集積の促進が予想される。土壌はNa+を多く含んでいた。ソーダ化が進行し土壌の物理性に影響を与えていると推測される。調査圃場では土壌の塩類化が顕著に表れていた。
Keyword: 塩類集積, 地下水位, 農地保全GET PDF=19/2-24.pdf
Application of steel pipe for large displacement in liquefaction
Nobuhirio Hasegawa[JFE Engineering Corporation]・Takashi Wakabayashi[Nikka Engineering Corporation]・Toshiyuki Tamoto[Nikka Engineering Corporation]・Keiko Oouchi[Nikka Engineering Corporation]・Masaru Koizumi[JFE Engineering Corporation]
液状化を念頭においた大変位吸収鋼管の適用
長谷川 延広[JFEエンジニアリング(株)]・若林 孝[日化エンジニアリング(株)]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・大内 慶子[日化エンジニアリング(株)]・小泉 勝[JFEエンジニアリング(株)]
対象となるサイホンはPIP工法による更新計画となっているが、一部の区間で地震時の液状化が原因とみられる不陸を起こしている区間があり、対策が必要であることが分かった.地盤変状対策の1つである大変位吸収鋼管は,想定以上の地盤変位が生じても、特殊加工部が変形することで、地盤変位を吸収することができる.本報告では液状化による管路の流動浮上が懸念される箇所への対策として、大変位吸収鋼管の適用を検討した
Keyword: 地盤変状, 液状化, 大変位吸収鋼管GET PDF=19/3-1.pdf
3D FEM Analysis on the Behavior of Polyethylene Pipe in the Vicinity of Joints
Zenko Ueda[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miduki Tokumasu[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Gentarou Takahara[Daipura Co., Ltd.]・Joji Hinobayashi[Daipura Co., Ltd.]・Yutaka Sawada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Toshinori Kawabata[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
3次元FEMによる軟弱地盤内のPE管及び継手の挙動に関する検討
上田 前向[神戸大学大学院]・徳増 美月[神戸大学]・高原 源太郎[(株)ダイプラ]・日野林 譲二[(株)ダイプラ]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
近年,軟弱地盤に埋設されたパイプラインの事故を防止するためPE管の需要が高まり,剛性を増大させたPE-GF管が開発された.事故の多くは継手部付近で発生している.本研究では直管に加えBUTT継手,EF継手管モデルを対象に,3次元FEM解析を行い,地盤沈下に伴う継手部近傍の力学的挙動を検討した.応力分布や地盤追従性を比較した結果,地盤沈下時のEF継手管のBUTT継手管に対する優位性が明らかとなった.
Keyword: PE管, 地盤追従, 3次元FEM解析GET PDF=19/3-3.pdf
Change of soil and pipeline behavior by Cyclic inner Loading
Hiroki Iri[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University ]・Yoshiyuki Mohri[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University ]
繰り返し内圧作用下における埋設管の土中挙動について
入 栄貴[茨城大学大学院]・毛利 栄征[茨城大学大学院]
近年、埋設管の破壊事故の原因として、内・外荷重の変化が挙げられているが、内圧に関しては、設計水圧を定めた静的な構造設計にとどまり、繰り返しを考慮していない問題点があるとともに、土中での挙動については不明瞭である。本報告では、実験的検証を行い、繰り返し内圧が作用することで累積ひずみの進行と地盤内での最大せん断ひずみの集中が発生することが明らかになり、パイプと地盤の複雑な相互作用を捉えることができた。
Keyword: 埋設管, 繰り返し内圧, 土中挙動GET PDF=19/3-4.pdf
Performance evaluation for cured in place pipe formed in the simulated actual scale pipe line
Masashi Tsubohara[KURIMOTO, LTD.]・Makoto Takeda[KURIMOTO, LTD.]・Mitsunobu Fujimoto[KURIMOTO, LTD.]・Mitsuru Ariyoshi[NARO]・Yoshiyuki Mohri[Ibaraki University]
実規模模擬管路に作製した現場硬化型更生管の性能評価
坪原 将史[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農業・食品産業技術総合研究機構]・毛利 栄征[茨城大学]
著者らは既設管の呼び径900以下を対象とした現場硬化型更生管の開発を行っている。本更生管の適用は直線管路を対象としているが、既設管路には継手部の屈曲及び、管路の高低差により形成される凹み部の滞留水などがあり、これらは更生管の硬化に影響を及ぼす可能性がある。屈曲や滞水を再現した既設管模型に更生管を作製し、その影響について調査した。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=19/3-5.pdf
2-D Numerical Simulation of Unsaturated Pull-out Tests Based on Mohr-Coulomb-Vilar Model
Haruka Tomobe[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Mohr-Coulomb-Vilarモデルによる不飽和抜根試験の二次元再現計算
友部 遼[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
根―土接触面のせん断強度に対するサクションの影響は、根―土混合物の力学特性を特徴づけると考えられるが、その予測は未だ達成されていない。本研究では、不飽和抜根試験の結果をMohr-CoulombモデルとVilarモデルによってモデル化し、NTS法とFEMによる有限要素定式化と実装を行った。加えて、不飽和抜根試験の再現計算をい、変位ーせん断応力関係とサクションーせん断強度関係を精度よく予測した。
Keyword: 根ー土接触面, 摩擦接触計算, 不飽和GET PDF=19/3-7.pdf
Identification of Hydraulic Conductivity by Particle Filter in Nakabaru, Miyakozima
Eiki Tanenaga[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Gen Murakami[Sanyu Consultants INC.]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
粒子フィルタを用いた宮古島仲原地域における透水係数の推定
種子永 栄輝[京都大学大学院]・村上 玄[(株)三祐コンサルタンツ]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
本研究では地下ダム建設中の宮古島仲原流域において、2次元地下水解析による水位データと実際の観測水位データに、データ同化手法の一つである粒子フィルタを適応することで、透水係数の推定を試みた。その結果、特定の領域において透水係数の推定を行うことができた一方、うまく推定がいかない領域も存在した。今後は精度向上のため、推定に用いるデータの期間を延ばすことやゾーン分けの再検討等ができればと考える。
Keyword: 土構造物の解析, 逆解析, GET PDF=19/3-8.pdf
Coupled Simulation of Navier-Stokes and Seepage Flows in Saturated/Unsaturated Domain
Yuji Shimada[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kazunori Fujisawa[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[ Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
有限要素法によるNavier-Stokes流と飽和/不飽和浸透流の同時解析
嶋田 侑治[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
浸透水は飽和/不飽和領域に加え流体領域を通過するため,多孔質領域と流体領域の異なる領域にまたがる流れを解析することが必要となる.そこでDarcy-Brinkman式を不飽和領域に拡張し,飽和/不飽和浸透流と流体領域の二つの流れを同時に解析できる方法を提案する.Tracy (2006)の厳密解との比較により計算精度が確認され,流体領域として水みちを想定した浸透挙動の矛盾のない数値解析結果が示される.
Keyword: 浸透流, 数値解析, GET PDF=19/3-9.pdf
Effect of matrial parameters on estimated settlement during earthquake in elastoplastic analysis
Yoichi Hayashida[NARO Institue for Rural Engineering]・Susumu Masukawa[NARO Institue for Rural Engineering]・Hidekazu Tagashira[NARO Institue for Rural Engineering]・Yusuke Homma[NARO Institue for Rural Engineering]
弾塑性解析による地震時沈下量予測に及ぼす入力パラメータの影響
林田 洋一[農村工学研究部門]・増川 晋[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]・本間 雄亮[農村工学研究部門]
近年、わが国では耐震性能照査を含めた既設ダムの安全性評価が実施されている。この中、地震時に発生する沈下量を定量的に評価するため、弾塑性モデルを用いた有限要素法による動的解析が実施される事例があるが、解析条件の設定により結果が大きく異なり、解析結果の妥当性の検証には基礎的な知見の蓄積が不可欠だと考える。そこで、材料のばらつきが、動的解析による地震時沈下予測量に及ぼす影響を検証したので報告する。
Keyword: 数値解析, 構造物の動力学的性質, 構造物・地盤等の連成問題GET PDF=19/3-11.pdf
Effects of drainage pipes against slope failures due to rainfalls by using 1g physicalmodel tests
May Than Thar Cho[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Anusron Chueasamat[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kazuya Ouchi[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Toshikazu Hori[National Agriculture and Food Research Organization]・Yuji Kohgo[Tokyo University of Agriculture and Technology]
Effects of drainage pipes against slope failures due to rainfalls by using 1g physical model tests
May Than Thar Cho[東京農工大学]・Anusron Chueasamat[東京農工大学]・大内 和也[東京農工大学]・堀 俊和[農業・食品産業技術総合研究機構]・向後 雄二[東京農工大学]
降雨による斜面崩壊は甚大な被害をもたらしており、被害の軽減のための様々な模型を用いた実験が行われている。これまで、降雨による浅い斜面崩壊に関して模型実験を行い、浸透した降雨が集積した斜面法先から崩壊が進行することが明らかになっている。本研究では降雨を排水するためにパイプ付き蛇篭の設置を検討した。パイプの直径および貫入率を変えた実験の結果、より大きな直径と貫入率をもつパイプによる効果が顕著であった。
Keyword: Slope failure, Rainfall, GET PDF=19/3-12.pdf
Practical study on shallow land waste repository equipped with capillary barrier of soil
Toshihiro Morii[Institute of Natural Science and Technology, Niigata University]・Kaoru Kobayashi[Faculty of Engineering, Ibaraki University]・Kazunobu Matsumoto[Research Institute of Technology, Tobishima Corp.]・Seiichiro Kuroda[Institute for Rural Engineering, NARO]
土のキャピラリーバリアを用いた低盛土式廃棄物保管工法の開発
森井 俊廣[新潟大学フェロー]・小林 薫[茨城大学]・松元 和伸[飛島建設(株)技術研究所]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]
有害なため池汚泥や汚染土壌の長期貯蔵保管に向け,低盛土形式でかつ高度な雨水遮断・排水機能をもつキャピラリーバリア(CB)工法を提案してきた。これまで,限界長に基づく構造設計法や施工時の品質管理法,地中レーダー法を用いたCB 機能の性能照査法を明らかにした。本文では,将来の気候変動で想定される大規模降雨におけるCB機能を,飽和・不飽和流れの数値解析により検証した。
Keyword: 土構造, 保水性, 水分移動GET PDF=19/3-17.pdf
Examination of Soil Cementation Treatment in consideration of gas generation
Nanami Konno[Iwate Prefectural Office]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]
ガス発生を考慮した土の固化処理方法の検討
金野 那奈美[岩手県]・金山 素平[岩手大学]
本研究は,新しい土の固化処理方法の開発とカキ殻の有効な活用方法の提案を目的とする.養生中の固化処理土の破壊原因となるガスの発生を考慮した方法で土の固化処理を行い,固化処理土の強度に与える影響を実験的に検討した.一軸圧縮試験の結果から,先行研究よりも強度が増加することを確認した.このことから,リン酸溶液を循環させる方法は,ガスの発生を考慮した土の固化処理方法として有効であることが分かった.
Keyword: カキ殻、標準砂, リン酸カルシウム化合物, 一軸圧縮強度GET PDF=19/3-20.pdf
発表番号 [3-21]
Effect of Bamboo Fiber Shape and Amount on Mechanical Properties of Soil
Takayuki Miya[Graduate School of General Sciences, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of agriculture, Iwate University]
竹繊維の形状と添加量が土の力学的特性に及ぼす影響
宮 隆之[岩手大学大学院]・金山 素平[岩手大学]
現代の先進国において,環境負荷の少ない地盤改良技術として植物繊維を利用した古来の工法が再び注目されている.そこで,本研究では,近年深刻化する放置竹林問題を取り上げ,竹廃材を利用した地盤改良効果を検討した.具体的には,竹繊維構造の物理的要因に着目し,その形状と添加量が竹繊維混合土の物理的・力学的特性に与える影響を明らかにすることを目的としている.
Keyword: 竹繊維, 黒ボク土, 一軸圧縮強度GET PDF=19/3-21.pdf
Study on modeling of compression behavior of elastic body mixed soil
Hikozo Okamoto[Graduate School of Life and Environmental Advanced Sciences, Osaka Prefecture Unibersity]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Advanced Sciences, Osaka Prefecture Unibersity]・Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Advanced Sciences, Osaka Prefecture Unibersity]
弾性体混合土の圧縮挙動のモデル化に関する研究−球状試料の幾何学的モデルについての考察−
岡本 彦蔵[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]
廃タイヤを地盤材料として用いた際の課題である圧縮量の増加を予測するために,幾何学的に圧縮量のモデル式の導出を目指す.計算が容易であることから,球状試料を用いてタイヤチップ混合土を模擬した供試体に一次元圧縮試験を行い,圧縮挙動について調べた.また,球状粒子の体積変化量を幾何学的に求め,実測値との比較を行った.その結果,圧縮応力200kPa程度までの線形的な挙動については実測値に近い結果が確認された.
Keyword: 混合土, モデル化, 圧縮特性GET PDF=19/3-22.pdf
発表番号 [3-23]
Changes of unconfined compressive strength of lime and cement stabilized mud soil due to slaking
Fumiyoshi KONDO[Organization for General Education, Saga University]・Shotaro ASANO[Kumamoto Prefectural Government Office]・Shohei KOSHIO[Fukuoka Prefectural Government Office]・Hiromi MURAOKA[Saga Prefectural Government Office]
石灰およびセメント改良土のスレーキングに伴う一軸圧縮強さの変化
近藤 文義[佐賀大学全学教育機構]・浅野 将太郎[熊本県]・小塩 祥平[福岡県]・村岡 洋美[佐賀県]
農業用土水路法面における石灰およびセメント改良土がスレーキング履歴を受けた場合の一軸圧縮強さについて検討した.その結果,石灰およびセメント何れを使用した場合においても適度な乾燥履歴は改良土の強度増加をもたらし,スレーキングの過程を経ても,材齢の経過とともに一軸圧縮強さは増加するものと予想された.一方,改良材の添加量が少ない場合においてはスレーキングによる崩壊が起こりやすいことが明らかとなった.
Keyword: 改良土, 一軸圧縮強さ, スレーキングGET PDF=19/3-23.pdf
発表番号 [3-24]
Trial Calculation of Landslide Displacement due to Earthquake Acceleration
Takeshi KUSUMOTO[Institute for Rural Engineering, National Agricultural and Food Research Organization]・Hiroomi NAKAZATO[Institute for Rural Engineering, National Agricultural and Food Research Organization]
地震動による地すべり変位量についての試算
楠本 岳志[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]
泥岩を主体とする海成堆積物からなる新第三系の分布域に位置する地すべりにおけるGPS及び地中伸縮計による移動観測において地震時に明瞭な変位が観測されたことから,フィルダムにおけるすべりの安定解析手法である円形すべり面スライス法を適用することによって地震動による地すべり変位量について試算を行った。その結果,観測値との比で45〜164%の値が得られたので報告する。
Keyword: 地すべり, 地震加速度, 円形すべり面スライス法GET PDF=19/3-24.pdf
Earthquake resistant reinforcement of an aging earth dam by masonry blocks and grids
Bohan WANG[UNITED GRADUATE SCHOOL OF AGRICULTURAL SCIENCE,Tokyo University of Agriculture and Technology ]・Yoshiyuki Mohri[UNITED GRADUATE SCHOOL OF AGRICULTURAL SCIENCE,Tokyo University of Agriculture and Technology ]
石積ブロックとグリッドによる老朽化ため池堤体の耐震補強
王 博涵[東京農工大学大学院連合農学研究科]・毛利 栄征[東京農工大学大学院連合農学研究科]
本研究では、石積みブロックと補強グリッドを併用したため池の耐震補強モデルの遠心実験を比較対象として、弾完全塑性FEM解析を用い、遠心場条件の再現解析を実施した。実験で得られているすべり面の位置や堤体の沈下量、振動特性について解析結果と比較し、補強部分のメカニズムを明らかにした。また、補強部分のモデル化に際して、グリッドと土の境界面、ブロック間の境界面のモデル化法について検討した。
Keyword: ため池, 遠心振動試験, FEM解析GET PDF=19/3-27.pdf
Embankment Test of Mixed Materials of Steelmaking Slag andGranulated Blast Furnace Slag for workability
Akira Izumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuzo Akashi[NIPPON STEEL CORPORATION]・Yousuke Yamagoshi[NIPPON STEEL CORPORATION]
製鋼スラグと高炉水砕スラグ混合材料の盛立試験による施工性に関する検討
近年,巨大地震に対する耐震性を有していないため池を対象に,耐震対策工事が進められている.しかしながら、ため池の耐震対策工法の1つである前刃金工法は、良質な刃金土が不足している.本研究では、新たな盛土材料として鉄生産の副産物である製鋼スラグと高炉水砕スラグの混合材料(以下,混合スラグ材という)への適用性や施工性を解明するため、混合スラグ材の盛土構造物等への適用性を検討するために,盛立試験を実施した。
Keyword: 工法・施工, 安全性, GET PDF=19/3-30.pdf
Takashi KIMATA[Osaka Prefecture University]・Daisuke INOUE[Osaka Prefecture University]・Chiaki YAMANO[Osaka Prefecture University]・Yosuke KUDO[Osaka Prefecture University]
築堤材料土の力学特性に関する基礎的研究−低応力状態におけるせん断強度特性の考察−
木全 卓[大阪府立大学大学院]・井上 大輔[大阪府立大学大学院]・山野 千明[大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]
フィルダム等の築堤材料土を対象に,クラックの発生に関わる力学特性について検討した。具体的には,低拘束圧の三軸圧縮試験や拘束圧ゼロの一軸圧縮試験を行い,モールの応力円を描いて破壊規準を詳細に分析した。その結果,低拘束圧における破壊規準線は通常の拘束圧の試験結果から得られるものよりも下方になり,想定よりも小さな応力で破壊やクラックが生じる可能性があることがわかった。
Keyword: 築堤材料, 低応力状態, 強度特性GET PDF=19/3-32.pdf
発表番号 [3-33]
Compaction Property and Sherar Strength on Material of Small Earth Dam for Irrigataion
masayoshi kikuchi[Oriental Consultants]・hiroshi mori[Hirosaki University]
ため池堤体材料の締固め特性とせん断強度について
菊地 雅義[(株)オリエンタルコンサルタンツ]・森 洋[弘前大学]
既存のため池堤体材料を対象として締固め度とせん断強度の関連性を定量的に評価するため、青森県内の堤体の締固め試験結果と過去に被災した調査結果をもとに締固め特性とせん断強度を整理した。ため池堤体材料を対象とした締固め特性とせん断強度特性を、含水比/最適含水比(w/wopt)、最適飽和度Sropt、及び飽和度/最適飽和度(Sr/Sropt)等で整理した結果、相関性の可能性があることが分かった。
Keyword: ため池堤体材料, 締固め度, 飽和度GET PDF=19/3-33.pdf
Effects of confining pressure on swelling characteristics of bentonite-soil mixture
Kazuhiro UENO[Shimane University]・Isamu NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi SATO[Kochi University]・Kenichiro MIZOBUCHI[HOJUN Co., Ltd]・Yuki SAKODA[HOJUN Co., Ltd]・Masayuki MIZUNO[HOJUN Co., Ltd]
拘束圧がベントナイト混合土の膨潤挙動に与える影響
上野 和広[島根大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・溝渕 健一郎[(株)ホージュン]・佐古田 又規[(株)ホージュン]・水野 正之[(株)ホージュン]
ため池堤体の改修を行う際,遮水性材料の確保が困難な場合がある.遮水性材料の不足を解消する手法の1つとして,ベントナイトの利用がある.ベントナイトは吸水により膨潤する性質を有することから,ベントナイト混合土をため池の遮水材料として使用するには,吸水に伴う膨張特性を把握し,その影響を考慮する必要がある.本論では,ベントナイト混合土の膨潤特性に与える拘束圧とベントナイト混合率の影響について報告する.
Keyword: ベントナイト混合土, 膨潤量, 拘束圧GET PDF=19/3-36.pdf
Consideration for box casting method of bentonite mixed soil
KAZUYA SHIMOMURA[Ieshima Construction Co., Ltd.]・Isamu Natsuka,Syushi Sato,Kazuhiro Ueno,Fumiaki Onishi NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Syushi SATO[Kochi University]・Kazuhiro UENO[Shimane University]・Fumiaki ONISHI[Ieshima Construction Co., Ltd.]・Yuki SAKODA[HOJUN Co., Ltd]
ベントナイト混合土の函体打設工法の検討
下村 和也[家島建設(株)]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・上野 和広[島根大学]・大西 文明[家島建設(株)]・佐古田 又規[(株)ホージュン]
ため池の改修において、ベントナイト混合土を使用して堤体中央に連続した土質遮水壁を構築する事を目指している。打設方法として検討を行っている函体打ち込み工法において、函体内に充填し、締固め、更に締め固まったベントナイト混合土を地中に排出する方法で、構築したベントナイト混合土壁がため池堤体の構築に必要な締固め度を得る事が可能であるか確認を行うために、真砂土を用いて打設実験を行った。
Keyword: ベントナイト混合土, 鉛直遮水壁, 函体打設GET PDF=19/3-38.pdf
発表番号 [3-39]
Determination method for the mix proportions of bentonite mixed soil and technical subjects in the future
YUKI SAKODA[HOJUN Co., Ltd]・Isamu NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi SATO[Kochi University]・Kazuhiro UENO[Shimane University]・Masayuki MIZUNO[HOJUN Co., Ltd]
ベントナイト混合土の配合決定方法と今後の技術的課題
佐古田 又規[(株)ホージュン]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・上野 和広[島根大学]・水野 正之[(株)ホージュン]
ため池の改修方法には、現在では前刃金工法が一般的に用いられるが、近年ため池付近で良質刃金土を確保することが困難になっている。筆者らは、刃金土の不足を解消する手段として、ベントナイト系土質材料を用いた遮水層によるため池堤体改修工法の開発をめざし、ため池特有の供用条件下でのベントナイト混合土の材料特性を明確にするための研究を行った。本論ではそのうち、ベントナイト混合土の配合設計に関して報告を行う。
Keyword: ベントナイト混合土, 配合試験, GET PDF=19/3-39.pdf
Diagnosis Method for Simple Evaluation of Steel Drainage Well
KAZUNARI INABA[Faculty of Agriculture Niigata University]・MIKA FUKUSHIMA[Faculty of Agriculture Niigata University]・HIRONOBU IWASAKI[Faculty of Agriculture Niigata University]・CHISHIN HAYAKAWA[Faculty of Agriculture Niigata University]・TETSUYA SUZUKI[Faculty of Agriculture Niigata University]・ISAMU ASANO[Institute for Rural Engineering,NARO]・SYOUHEI KAWABE[Institute for Rural Engineering,NARO]・MICHIAKI KONNO[Institute for Rural Engineering,NARO]
鋼製集水井の簡易的な機能診断
稲葉 一成[新潟大学]・福嶋 美華[新潟大学]・岩崎 弘頌[新潟大学]・早川 智真[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]
新潟県松之山地区の鋼製集水井12基を対象に,全方位カメラを用いて簡易的な内部点検・機能診断を行った。点検に要する時間は,目視点検を合わせても集水井1基あたり約20〜30分程度であり,天蓋からの目視点検では確認できなかった井戸底付近の状況や,集水ボーリング孔口の閉塞状況も確認することができた。カメラ点検を導入することで安全で効率的な点検や客観的な評価が可能となり,診断精度の向上も期待できる。
Keyword: 地すべり防止施設, 集水井, 機能診断GET PDF=19/4-1.pdf
Study on Surface Moisture Content Distribution of the Irrigation Canal inner Surface in Non-Irrigation season
syusuke kanehira[Tohoku Regional Agricultural Administration Office Iwatesanroku Natioal Irrigation Project Office]・masafumi kitatuji[Miyagi University]
非かんがい期の水路内面表面水分量分布に関する研究
金平 修祐[東北農政局岩手山麓農業水利事業所]・北辻 政文[宮城大学]
岩手県内の石灰石粗骨材由来した既設二次製品水路に溶脱が発生し、表面被覆工を施したが、短期間に特定工法にひび割れが生じた。現地で非かんがい期に対象厚さ指定可能な水分量計を用いることで、2ヵ年に渡って水路内面の水分量を測定した。表面被覆工の再劣化は、水路内面表面水分量の分布が関係していると推察。ひび割れ原因のメカニズムを研究する必要がある。
Keyword: 表面水分量(surface moisture), 表面被覆(surface coating), GET PDF=19/4-2.pdf
Effects on Concrete by Surface Protection Method for Channel in Cold Regions
Mayumi Nishida[Irrigation and Drainage Facilities Research Team Civil Engineering Research Institute for Cold Region National Research and Development Agency]・Akio Ishigami[Irrigation and Drainage Facilities Research Team Civil Engineering Research Institute for Cold Region National Research and Development Agency]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
寒冷地におけるRC開水路の表面保護工法による母材コンクリートへの影響
西田 真弓[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]
表面保護工法適用後のモニタリング調査では,その耐久性は外観目視などが主とした調査であり,母材コンクリートの健全性や含水状態が調査されることは少ない。そこで,供用中の水路において,母材コンクリートの含水率調査を実施し,表面保護工法の種別による含水率の違いを確認した。本稿では,含水率調査位置より採取したコアの凍結融解試験を行い,種別による含水率の違いが,以後の耐凍害性に及ぼす影響について検証を行った。
Keyword: コンクリート開水路, 表面保護工法, 凍結融解試験GET PDF=19/4-3.pdf
Estimation on repairing effect of surface impregnation method by surface tensile strength test
Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Takahiro Taniguchi[Aston Inc.]・Naru Tanimura[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi University]
表層引張強度試験によるけい酸塩系表面含浸工法の補修効果の評価
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・谷口 孝裕[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では,表層引張強度試験において,切れ込み深さを様々に調整することで,けい酸塩系表面含浸工法の補修効果を表層引張強度試験により確認可能かを検討した。結果として,含浸材の改質効果が及んでいる領域に切れ込み深さを設定することで,表層引張強度試験によってけい酸塩系表面含浸工法の補修効果を評価できることが確認できた.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 表層引張強度試験GET PDF=19/4-4.pdf
Proposal on Management Standards of Adhesiveness for Inorganic Repairing Materials in Bottom Slab of Open Channel
Hidehiko Ogata[Tottori University]
開水路底版における無機系被覆工法の付着性の評価・管理基準に関する提案
緒方 英彦[鳥取大学]
表面被覆工法の付着性は,補修工法および補修材に求められる品質規格だけでなく,補修工事における施工管理の基準まで定められている。しかし,補修工事後の供用中における評価・管理基準は定められていない。本報では,開水路底版における無機系被覆工法を対象に,付着性の評価・管理基準の提案を行う。提案するのは,付着性の評価・管理基準に定性的基準を加えることの必要性,限界状態を設定することの必要性である。
Keyword: 付着強さ, 定性的基準, 限界状態GET PDF=19/4-5.pdf
Developmaent of Damage Evaluation Method for Concrete by Elastic Wave Energy in Core Test
Mayuko Nomura[NTC Consultants Inc.]・Yuma Shimamoto[School of Veterinary Science, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculity of Agriculture, Niigata University]
弾性波エネルギを指標としたコンクリート損傷度評価法の開発
野村 麻由子[NTCコンサルタンツ(株)]・島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
コンクリート農業水利施設の損傷蓄積は, 外部環境の影響を受けて進行する. 本報では, 割裂応力場で発生するAE(Acoustic Emission)のエネルギを指標として損傷度評価法の構築を試みた結果を報告する. 検討の結果, AEエネルギの損傷度評価指標としての有用性が既存施設より採取したコンクリート・コアにおいて明らかになった.
Keyword: コンクリート損傷, AE, SiGMA解析GET PDF=19/4-6(P).pdf
Visualization and Quantification of Cracking Damage by X-ray Computed Tomography
Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Mitsuhisa Baba[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Toshihiro Sugiura[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
X線CT法によるひび割れ損傷状況の可視化・定量化
島本 由麻[北里大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・馬場 光久[北里大学]・杉浦 俊弘[北里大学]
本研究では,機械学習を活用した画像処理によって,凍害が顕在化したコンクリートのひび割れおよび空隙の位置情報を正確に抽出し,集中度指数を用いてひび割れ分布を定量化した.機械学習の活用によって,遷移帯および粗骨材内部のひび割れの抽出精度が向上した.集中度指数の係数cを用いることで,ひび割れの空間分布特性を定量評価できることが示唆された.
Keyword: X線CT, 空間分布, 凍害コンクリートGET PDF=19/4-7(P).pdf
Effect of carbonation for erosion protection properties of cementitious coating material
Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takuya KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]
無機系表面被覆材料の耐摩耗性におよぼす炭酸化の影響
川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・金森 拓也[農村工学研究部門]・川上 昭彦[東北農政局]
農業用水路の補修工法の一つである無機系表面被覆工では,流水等により補修後も摩耗が生じている.また,同一工法であっても環境条件等により摩耗進行の程度が異なる.本稿では,無機系表面被覆工法の補修材料の摩耗に対する炭酸化の影響について水流摩耗試験を用いて調べた.炭酸化により,材料の緻密性が増加し,耐摩耗性も増加した.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 耐摩耗性, 炭酸化GET PDF=19/4-8.pdf
Evaluation of surface strength for cementitious material using sandblast
Takuya Kanamori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei Kawabe[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu Asano[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko Kawakami[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]
サンドブラストを用いた無機系表面被覆材の表面強度の評価
金森 拓也[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川上 昭彦[東北農政局]
無機系表面被覆材に対し,サンドブラスト法の条件を変化させた試験を行った.その結果,噴射圧力および供試体までの距離は摩耗深さに大きく影響することが示され,主として噴射圧力は供試体重量変化に,供試体までの距離は噴射投影面積に関与すると推察された.また,同法は水流摩耗試験に比べ短時間で試験結果を得ることができるものの,供試体の条件によっては両試験の結果が必ずしも対応しないことが確認された.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 表面強度, 耐摩耗性GET PDF=19/4-9.pdf
Investigation of contact type ultrasonic collecting device for measuring roughness using aerial ultrasonic sensor
Seiya Nagaoka[Mie University graduate school]・Kenji Okajima[Mie University graduate school]・Ryoei Ito[Mie University graduate school]・Ken Watanabe[Maruei concrete industry Co., Ltd.]
空中超音波粗さ計測法における接触型集音機の適用と形状に関する検討
長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]
空中超音波粗さ計測は,農業用水路の摩耗の定量的計測に有効な手段である.しかし,計測距離の設定やセンサと計測面の垂直の確保に課題があった.本研究では,センサに接触型集音機を装着し,測定面に直接押し当てて測定を行うことで課題の解決を図り,形状の異なる接触型集音機を比較することで形状による特長を検討した.複数の形状を実験した結果,円錐型の開き角20°の高さ40 cmが最も有効であることが明らかとなった.
Keyword: ストックマネジメント, 摩耗, 空中超音波GET PDF=19/4-11.pdf
Comparison of Cracking Resistance of Concrete by Restraining Ring Test
mariko suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・yauhiro okuda[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd]・yoshikazu morimune[BarChip Inc.]・akhito morimune[Katecs Co.,Ltd.]
拘束リング試験法によるコンクリートのひび割れ抵抗性比較
鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・森宗 義和[バルチップ(株)]・岩本 昭仁[(株)カテックス]
ひび割れ抑制効果を有するポリプロピレン短繊維や膨張材、収縮低減剤を各種配合、あるいは組み合わせ配合することでコンクリートのひび割れ抑制効果を定量的に評価した。また、上述した混和材料を添加することにより生ずる施工性の低下を考慮し、中流動コンクリートへの適用を検討した。
Keyword: コンクリート材料, コンクリートの性質, GET PDF=19/4-12.pdf
Long Term Strength Characteristics of Geopolymer Mortar with Different Curing Methods
Masashi SUTO[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Ryunosuke Mishiro[Advance Production and Constructions Systems Course, National Institute of Technology, Matsue College]
養生方法の異なるジオポリマーモルタルの長期における強度発現特性
周藤 将司[松江工業高等専門学校]・三代 龍之輔[松江工業高等専門学校]
本研究では,GPモルタルにおいて配合や養生方法を種々に設定し,半年材齢までの圧縮強度発現特性を確認した.その結果,(1)気中養生した供試体の圧縮強度が初期に蒸気養生を施した供試体の圧縮強度と同等になるのは,概ね材齢28日時点である(2) BFSを使用しない配合は,使用する配合と比較して初期の強度発現は鈍く,その後徐々に強度発現する(3)水中養生では,気中養生と比較して強度が小さいことが確認された.
Keyword: ジオポリマー, 蒸気養生, 圧縮照度GET PDF=19/4-14.pdf
Development of a fast curing at low temperature and high multifactorial degradation including fatigue cycle durable silicone sealant
Keitaro Nishiya[Momentive Performance Materials Japan LLC]・Tatsuyuki Kamijo[Tanaka Civiltec.Corporation]・Noriya Matsuda[Tanaka Civiltec.Corporation]・Takehisa Mori[Ishikawa Prefectural University]
低温硬化性に優れ,伸縮疲労を含む複合劣化に強いシーリング材の開発
西谷 啓太郎[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社]・上條 達幸[田中シビルテック(株)]・松田 展也[田中シビルテック(株)]・森 丈久[石川県立大学]
低温下での硬化速度の遅さに起因するシーリング材の初期不良を解消すべく開発した3成分形シリコーン系シーリング材に対して-10℃下での硬化性評価を行ったところ,1成分形シーリング材よりも非常に優れた硬化速度を有していることが明らかとなった。また,シーリング材の耐久性を評価する場合,動的疲労試験を単独で実施するよりも,温水浸漬を組み合わせた複合劣化試験による評価が有効であることが分かった。
Keyword: シリコーン,シーリング材, 低温硬化性,耐疲労性,耐水性,耐熱性,目地充填工法 (Silicone, Sealant, fatigue durability, water durability, heat durability, joint filling method), , GET PDF=19/4-17.pdf
The coloration of mortar using the burning sand of dam sediment
Genki HORIKAWA[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Satoru ISHIGURO[Graduate school of Bioresources, Mie University]
ダム堆砂の焼成砂を用いたモルタルの着色について
堀川 元気[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]
ダム堆砂の利用方法として建設利用、農業利用、窯業利用、環境利用の大きく分けて4つがある。本研究は、焼成した堆砂を細骨材として用い、モルタルの明度、色彩に及ぼす影響を検討した。堆砂を異なる温度で焼成した結果、赤色系の色彩が強くなり、火山灰の堆砂では色彩の変化が大きかった。また、焼成砂を細骨材と置換してモルタルを作製した結果、置換率が大きくなるほど使用する細骨材の色彩の影響が大きくなることが分かった。
Keyword: ダム堆砂, 着色, 色彩GET PDF=19/4-18.pdf
Surface Temperature Reduction of the Pavement by Top Filling with Various Mortar
satoru ishiguro[Graduate School of Bioresources, Mie University]・masayoshi yamanaka[Asahidoboku company limited]
各種モルタルを表面に充填したアスファルト舗装路面の温度低減効果
石黒 覚[三重大学大学院]・山中 正善[朝日土木(株)]
かき殻、廃瓦などのリサイクル材料を細骨材としたセメントおよびジオポリマーモルタルを用いて遮熱性舗装を施工し、夏季の路面温度上昇に対する抑制効果を調べた。その結果、かき殻ジオポリマーモルタルを充填した路面の最高温度は、密粒度アスファルト舗装に比べて約11℃低下し、温度低減効果が最も大きかった。また、路面の明度と最高温度の間には強い負の相関が認められ、舗装表面の明度が大きいほど温度低減効果は増加した。
Keyword: 舗装, 工法・施工, リサイクルGET PDF=19/4-19.pdf
Information sharing of the suitable site on a developing surveying and diagnosing method for agricultural pipeline
Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture,Tottori University]
農業用パイプラインの調査・診断方法開発に対する実現場の情報共有
兵頭 正浩[鳥取大学]
農業水利施設のストックマネジメントが提唱されてから,かなりの年月が経過しているが,その実用化(機能診断・長寿命化方法)に向けた動きは今なお続いている。著者らも農業用パイプラインの耐力評価手法として内面載荷法を提案している。このような研究開発行為には実現場での評価試験が必要となるが,適切な現場を見つけることが困難である。そのため,本報では研究開発行為に適切となる現場情報の共有について論じた。
Keyword: 管種・管径, 情報共有, 内面載荷法GET PDF=19/4-22.pdf
Issue extraction for 3D-FEM by internal loading method applied to cracked RC pipe
Koki Oyama[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Academic Assembly, Shimane University]
内面載荷法を適用したひび割れRC管の3次元FEM解析の検討
大山 幸輝[鳥取大学大学院連合農学研究科]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
埋設管の耐力評価手法である内面載荷法では.評価基準として管の劣化度合いに応じて領域分けされた機能診断評価図が検討されているが閾値の設定が課題となっている.本研究では,閾値の設定のための劣化管の解析モデルを検討するため外圧試験にてひび割れを付与したRC管を対象に数値解析を実施した.その結果,本モデルは管内面に軸方向ひび割れが生じた際の荷重−たわみ関係及び内面載荷時の断面内剛性の低下傾向を再現できた.
Keyword: 外圧試験、ひび割れ, 荷重−たわみ関係, 3次元FEMGET PDF=19/4-24.pdf
Affection of conduit by displacement of block retaining wall in model ground layered with aluminum rods
Mizuki Hira[kagoshima University]・Yuki Tanoue[kagoshima University]
離散体ブロック擁壁の孕み出しによるアルミ棒積層地盤内に敷設した埋設管への影響
平 瑞樹[鹿児島大学]・田上 雄規[鹿児島大学]
アルミ棒積層体の模型実験により,ブロック擁壁が孕み出す場合を想定し,埋設管を敷設した地盤の挙動を視覚的に観察した.また,ブロック擁壁の崩壊による埋設管への影響を調べるために,擁壁の傾斜角度,敷設深さや擁壁からの距離の違いによる埋設管の移動現象を検討した.結果として,埋設管がすべり面の内側に敷設されている場合,積層地盤と一体になって移動した.一方,外側に敷設されている場合,埋設管は移動しなかった.
Keyword: ブロック積み擁壁, 埋設管, 擁壁の孕み出しGET PDF=19/4-28.pdf
Combined reinforcing effect by FRP sheet and sidewall anchor for aqueduct tunnels
Masayuki ISHII[Academic Assembly, Shimane University]・Kazuhiro UENO[Academic Assembly, Shimane University]・Atsuya KOMORI[Nippon Steel Chemical & Material Co., Ltd.]・Naoki HORIKOSHI[Oriental Shiraishi Corporation]・Minoru NISHISU[Oriental Shiraishi Corporation]
FRPシートと側壁基部アンカーの併用による水路トンネルの補強効果
石井 将幸[島根大学]・上野 和広[島根大学]・小森 敦也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・西須 稔[オリエンタル白石(株)]
水路トンネルの内面にすだれ状のFRPストランドシートを貼り付ける補強方法と,側壁基部に鉄筋アンカーを打込む手法の有用性を評価するため,載荷試験と数値解析による検討を行なった。その結果シートとアンカーのそれぞれに補強効果が認められることに加え,併用補強の効果は単体補強の効果の合計を上回ることが明らかになった。シート補強によって側壁基部に集中する変形を,基部アンカーによって拘束できるためと推察された。
Keyword: 水路トンネル, 内面補強, 破壊解析GET PDF=19/4-30.pdf
Strengthening Effect for Waterway Tunnel with Concrete Cracks
Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Minoru Nishisu[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Academic Assembly, Shimane University]・Akihiko Kawakami[National Agriculture and Food Research Organization]・Atsuya Komori[Nippon Steel Chemical & Material Co., Ltd.]
ひび割れを生じた水路トンネルに対する補強効果
堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・西須 稔[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・小森 篤也[日鉄ケミカル&マテリアル(株)]
水路トンネルの覆工コンクリートにおいて,トンネル側面に見られる軸方向ひび割れは,トンネル天端の背面空洞の影響により生じた可能性があり,安全性喪失が懸念される。この変状に対する対策の実現には,適切な補強量および補強方法の選定が求められる。本研究では,ひび割れを生じた水路トンネル覆工コンクリートの補強工法開発にあたり,補強量および補強方法が異なる場合の耐荷性能や変形性能に対する効果について検討した。
Keyword: 水路トンネル, 馬蹄形, 補強GET PDF=19/4-31.pdf
Classification of water intake characteristics based on agricultural water use conditions
Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroki Matsuo[Sansui Consultant Co.Ltd]・Noriko Takigawa[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]
水利条件に応じた農業用水取水特性の分類
宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]
水田灌漑が卓越した河川の低水管理を適切に行う上では,農業用水の水循環把握が重要となるが,取水量のモデル化は難しい.そこで、多様な水利条件を持つ取水施設を対象に,取水実績と必要水量の関係を分析し,取水量推定手法を検討した.その結果、水利条件により取水パターンが分類できることが明らかとなり,パターンに応じた取水量推定手法を用いることで実績データが得られない年においても取水量を推定できる可能性がある.
Keyword: 水循環, 農業用水, 取水量GET PDF=19/5-2.pdf
Development of long-term rainfall-runoff model and scenario analyses for water saving effect of rice farming in the Ibague Watershed.
Makoto Fukui[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Shinji Fukuda[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
イバゲ流域における長期流出モデルの開発と節水型稲作によるシナリオ分析
福井 信人[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
本研究は,イバゲ流域を対象に土地利用別タンクモデルを導入した分布型長期流出モデルを開発し,対象流域の稲作での余剰水問題を改善するための潅漑手法であるESや新品種イネの導入等,節水型稲作による節水効果を流域スケールで定量的に評価した.その結果,ESの導入に加え新品種イネの普及を想定し潅漑間隔を延長することによって,現在の潅漑方法での積算潅漑用水量の33.3 %に相当する節水効果が明らかとなった.
Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 長期流出GET PDF=19/5-3.pdf
Modeling of runoff water and pesticide runoff in upland bare soil
Thinh Van Lam[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Ishwar Chandra Yadav[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Hirozumi Watanabe[Tokyo University of Agriculture and Technology]
畑土壌における表面流出と農薬流出のモデル化
ラム ティン[東京農工大学]・ヤダブ イシュワール[東京農工大学]・渡邊 裕純[東京農工大学]
本研究では,農薬流出シミュレーションもモジュールが開発された。予測された積算流出量,土壌流亡量,流出土壌中のイミダクロプリド濃度は観測データとよい精度で一致した(NSE>0.75)。流出土壌中と表面流出水中のクロチアニジン濃度は許容範囲内で予測された(NSE>0)。
Keyword: Runoff、pesticide concentration, SPEC model, upland bare soilGET PDF=19/5-4.pdf
発表番号 [5-7(P)]
Evaluation of rainwater storage function in paddy area and its impact on river discharge
Kohei Nishiono[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Syunsuke Higuchi[Fukuoka Agriculture and Forestry Research Center]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
水田地域が有する雨水貯留能の評価と河川流量への影響
西小野 康平[九州大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・樋口 俊輔[福岡県農林業総合試験場]・凌 祥之[九州大学大学院]
平成30年7月豪雨における福岡県宝満川流域を対象に,水田の雨水貯留能と田んぼダムの導入効果を評価・分析した。幹線排水路が溢水した地区では約25 haの水田に2 mの冠水が発生し,雨水が約50万m3貯留された。また,田んぼダムの河川流量への寄与を評価した結果,降雨パターンや田んぼダムの実施地点によっては河川のピーク流量を増大させる場合もあることが示唆された。
Keyword: 雨水貯留, 田んぼダム, 豪雨GET PDF=19/5-7(P).pdf
The flood outflow model of the irrigation pond for the purpose of disaster mitigation
Hiroshi YOSHISAKO[National Agriculture and Food Research Organization]・Takashi HAYASHI[Yamaguchi Prefecture]・Toshiki FUJIWARA[Yamaguchi Prefecture]・Kouji DOUZEN[Yamaguchi Prefecture]
減災対策を目的としたため池洪水流出モデル
吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・林 貴史[山口県]・藤原 俊樹[山口県]・同前 浩司[山口県]
山口県防府市内のため池において、貯留関数法で計算した流域からの流出量に補正係数を設定した計算モデルを作成し、計算結果の検証を行った。一連降雨を対象とした検証の結果、補正係数を設定した場合には、最大水位に関する観測値と計算値の水位差ならびに両者の誤差から判断して、妥当な計算結果が得られた。また、一連降雨に対する貯水位ハイドログラフの波形についても、補正係数を設定により概ね妥当な結果を得た。
Keyword: ため池, 洪水流出, 流出特性GET PDF=19/5-9.pdf
Monitoring of Discharge and Sediment transport in Agricultural Basin A Case Study in Keduang Sub-Basin,Central Java, Indonesia.
Andrianto Ansari[Tokyo University of Agriculture and Technology]・KATO Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo Universityof Agriculture and Technology]
農業地域からの土砂流出のモニタリング−インドネシア国中部ジャワケドゥアン流域の事例−
アンサリ アンドリアント[東京農工大学]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
ケドゥアン流域から流出する土砂はガジャムンクル貯水池に堆積し、貯水能力に影響を与える。本研究の目的は、ケドゥアン流域における堆積物流出と輸送をモニタリングすることである。土砂輸送の動態を知るために、2018年8月から2019年3月にかけてモニタリングを実施した。結果として、最下流端での土砂流出が大きくなることが確認され、2月の流出負荷が大きくなることが示された。
Keyword: Gajah Mungkur Reservoir, Sedimentation, Rainy Season DischargeGET PDF=19/5-10.pdf
Assessment of long term trend and seasonality of water quality in lakes using Holt-Winters’s method
Takao Nakagiri[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Koji Hitomi[NIPPON KOEI CO., LTD.]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Shinji Sakurai[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
Holt-Winters法を用いた湖沼における水質の長期的トレンドと季節性の評価
中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・人見 晃司[日本工営(株)]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]
琵琶湖,霞ケ浦,中海,宍道湖の計16地点を対象に,Holt-Winters法を用いて,1997年〜2016年における水質の変動解析を行った.季節的周期性が比較的明確なTN,TP,TOC,CODでは,ほとんどの地点で4半期ごとの平均観測値を平均絶対パーセント誤差30%未満で推定でき,抽出された変化トレンドの推移や季節性も妥当と思われた.一方,Chl.aについては,どの地点でも推定誤差が大きくなった.
Keyword: Holt-Winters法, 湖沼水質, 長期的トレンドGET PDF=19/5-12.pdf
発表番号 [5-15(P)]
Basic study for estimating nitrogen pollutant loads to Kojima Bay
Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]・Tomoki Horimoto[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Shunsuke Ono[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Toshitsugu Moroizumi[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]
児島湾へ流入する窒素負荷量の推定に向けた基礎研究
宗村 広昭[岡山大学大学院]・堀元 智喜[岡山大学]・大野 隼輔[岡山大学]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]
旭川流域から下流児島湾へ流入する栄養塩負荷量を推定することは,将来的な土地利用変化や気候変動が児島湾の水環境や水産資源へ与える影響を評価するうえで重要である.本研究では,対象流域内の土地利用を単純に,農地,畜産,家庭排水,山林に分け,窒素に着目してダイアグラムを作成し,流域内市町村別の窒素排出負荷量を推定した.また,児島湾へ流入する窒素負荷量の推定に向け,SWATを適応し,流況の再現を行った.
Keyword: 水環境, 物質循環, 水質GET PDF=19/5-15(P).pdf
Use of continuous time-series observations of water table and groundwater EC in saltwater penetration prevention type subsurface dam
Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]
塩水浸入阻止型地下ダムにおける地下水位・電気伝導度の連続時系列観測の意義
白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
南西諸島に多い地表水に乏しい地域では,農業用水源を地下水に求めざるを得ない。一部地域では塩水浸入阻止型地下ダムが建設され,管理者は建設時に貯留域に残留した塩水塊の分布を継続的に監視しながら農業用水源として運用している。本報告では,塩水浸入阻止型地下ダムで行ってきた自記計による連続的観測によって得られた知見と,今後開発しようとしている地下ダム機能評価のための新たな手法の着想を紹介する。
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, GET PDF=19/5-16.pdf
Classification of different recharge sources of groundwater in an alluvial fan using multiple environmental tracers
Takeo Tsuchihara[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Katsushi Shirahata[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
環境トレーサーを用いた扇状地地下水の複数の涵養源の分類の検討
土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]
地表水と地下水の両方が灌漑に利用される扇状地を対象に,浅層地下水中の複数の環境トレーサーを観測し,それらの結果から扇状地内の地下水の複数の涵養源の分類について検討した。対象地の那須野ヶ原扇状地の浅層地下水は四つのグループに分けられ,異なる河川の伏流水の影響を受ける地域,水田からの涵養の影響が相対的に異なる地域といった特徴を有していることが示された。
Keyword: 地下水, 水田涵養, 伏流GET PDF=19/5-18.pdf
Assesment of global warming impacts on groundwater rsources in Tedorigawa alluvial fan
Takahiro Kaji[Ishikawa Prefectural University]・Shunsuke Chono[Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Hujiwara[Ishikawa Prefectural University]・Keiji Takase[Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Ishikawa Prefectural University]
地球温暖化が手取川扇状地の地下水に及ぼす影響評価
鍛冶 尚寛[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
地球温暖化が石川県手取川扇状地の地下水に及ぼす影響を評価するために、d4PDFより入手した気象予測値と現在の気象観測値に基づき、手取川扇状地の水収支モデルを用いて解析を行った。長期的な地下水位変化の傾向はみられなかった一方で季節的な水位変化に影響が生じた。将来の地下水位では通年水位変化が小さくなる傾向がみられ、現在と比べて将来では1〜3月にかけて水位上昇、6〜8月にかけて水位低下の傾向が見られた。
Keyword: 地下水, 地球温暖化, d4PDFGET PDF=19/5-19.pdf
発表番号 [5-20]
Investigation of hydrologic model structure in alluvial fan using groundwater discharges estimated with Sr isotopes
Takeo Takeo Yoshida[National Agriculture and Food Research Organization]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co. Ltd]・Ki-cheol Shin[Research Institute for Humanity and Nature]・Koji Morita[Sansui Consultant Co. Ltd]・Takao Masumoto[Akita Prefectural University]
扇状地における水文モデル構造の検討:Sr同位体による地下水湧出量を指標に
吉田 武郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・申 基[総合地球環境学研究所]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・増本 隆夫[秋田県立大学]
本研究では,典型的な水田水利用がみられる扇状地河川である鬼怒川においてSr同位体比を用いて河川への地下水湧出量を定量化するとともに,モデルで計算した地下水湧出量と比較し,扇状地河川における水文モデル構造の検討を行った.その結果,灌漑水の供給による飽和帯貯留および地下水流出量の増減が実際よりも急速に表現されることが示され,本モデルの構造に検討の余地があることが示唆された.
Keyword: 還元水, 扇状地, 分布型水循環モデルGET PDF=19/5-20.pdf
Load estimation based on existing water quality data
Atsushi Hirai[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]
既存の水質データに基づく流出負荷量の推定について
平井 淳志[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
定期調査や降雨イベント調査に基づく既存の水質データに対して不偏推定法であるIR法を適用したところ,定期調査データに降雨イベント調査データを加えると負荷推定量は偏ってしまうこと,この偏りの原因がLQ式の残差の系列相関にあって除去できないことが明らかになった.
Keyword: 水質, , GET PDF=19/5-24.pdf
Improvement of the unbiased load estimation based on periodic samples
Akio TADA[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・Haruya Tanakamaru[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
定期モニタリングデータに基づく負荷量不偏推定法の改良
月1度や週1度程度の定期モニタリング(調査)水質データと連続的な流量データに基づいて河川を流下する水質負荷量の不偏推定や区間推定が行えると,過去に蓄積されたデータからの負荷量推定や現在進行中の水質モニタリングデータの有効利用につながり実用上有益である。著者らはこれを可能とする手法を開発しIR法と名付けていたが,理論的考察にもとづき拡張性・汎用性・データ利用の効率性を高めた改良法を発表する。
Keyword: 水質, 水環境, 物質循環GET PDF=19/5-26.pdf
発表番号 [5-27]
Applicability of Treated Rural Sewage by Different Treatment for Direct Irrigation
Koji HAMADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohiko SHIBATA[The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling]・Koji KAMEYAMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito MIYAMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoshiyuki IWATA[Institute for Rural Engineering, NARO]
異なる処理法による農業集落排水処理水の灌漑への直接利用の適用性
霤帖々治[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 良幸[農村工学研究部門]
農業集落排水を対象としてUF膜による追加処理を施し、農業への適用性について検討した。適用性の評価に際しては人の健康リスクに関連する微生物に着目した。ISOガイドラインを参照するとUF膜処理により生食用作物にも灌漑可能となるが、通常の放流水も灌漑法の工夫により生食用作物に灌漑可能である。処理により水質を担保するか、使用法を工夫して目的作物の灌漑に利用するかはシステム全体での統合的な判断が必要である。
Keyword: 再生水, 灌漑利用, 糞便性大腸菌群GET PDF=19/5-27.pdf
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product damage considering the meteorological risk, No.1.
Takashi Nobuoka[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Daiki Yamakawa[Tokyo Electric Power Services CO.,Ltd.]・Yuto Nagamine[Ibaraki University]
気象リスクにより生じる農業生産物被害への確率論的リスク評価手法の適用検討(その1)
信岡 卓[東電設計(株)]・吉田 貢士[茨城大学]・山川 大貴[東電設計(株)]・永峰 佑人[茨城大学]
土木構造物の安全性評価において,近年の原子力施設を代表とする電力関連施設では,地震時の健全性評価を,検討条件を確率変数で扱う確率論的リスク評価(PRA)手法で行っている.筆者らは,気象リスクが農作物の収穫に与える被害予測にPRAを適用して確率論的に評価する手法に取り組んでいる.本検討の目的は,気象リスクの一つである台風時の暴風により生じる果樹被害を確率論的に評価する手法を提案するものである.
Keyword: 気象災害, 農業被害, リスク評価GET PDF=19/5-30.pdf
発表番号 [5-31]
The study on application of Probabilistic Risk Assessment to the agricultural product damage considering the meteorological risk, No2.
気象リスクにより生じる農業生産物被害への確率論的リスク評価手法の適用検討(その2)
土木構造物の安全性評価において,近年の原子力施設を代表とする電力関連施設では,地震時の健全性評価を確率論的リスク評価(PRA)手法で行っている.筆者らは報告その1で,暴風により生じる果樹被害をPRAで評価する手法を提案した.本報告では長野県の4都市を対象として,気象庁アメダスデータを基に農作物に影響を与える気象要因のハザード曲線を作成して気象リスクを定量的に比較する.
Keyword: 気象災害, 農業被害, リスク評価GET PDF=19/5-31.pdf
発表番号 [5-34]
Factor analysis of ponds collapsed due to 2018 July heavy rain
YAMASHITA Tadashi[Former The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]・Takuya TAKIGAWA[The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]
平成30年7月豪雨によるため池決壊の要因分析
山下 正[元日本水土総合研究所]・瀧川 拓哉[日本水土総合研究所]
平成30年7月の西日本豪雨によって広島県では23箇所のため池が決壊した。他方、決壊ため池の周辺には決壊していないため池が多数存在しており、決壊・非決壊を分けた要因は明らかとなっていない。このため、決壊ため池等の現地調査を行った上で、ため池の諸元等を独立変数、決壊したか否かを従属変数とするロジスティック回帰分析を行い、防災減災対策の優先順位の判定手法等について検討した。
Keyword: ため池, ロジスティック回帰分析, GET PDF=19/5-34.pdf
発表番号 [5-35(P)]
Evaluation of Damages on Paddies according to a Flood examination in field scale
Hiroki Minakawa[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwao Kitagawa[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hideki Okamoto[Kamikawa Agricultural Experiment Station, HRO]・Ryo Aoba[Akita Prefectural Agricultural Experiment Station]・Kazumasa Miura[Akita Prefectural Kaduno Regional Development Bureau]
洪水時の水田状況を再現した圃場レベル湛水試験による水稲被害評価
皆川 裕樹[農村工学研究部門]・北川 巌[農村工学研究部門]・坂田 賢[農村工学研究部門]・岡元 英樹[北海道上川農業試験場]・青羽 遼[秋田県農業試験場]・三浦 一将[秋田県鹿角地域振興局]
水田域が有する洪水緩和機能は豪雨対策の一つとして期待されるが、水稲の冠水は減収要因となるため、被害リスクを評価した上で水田活用手法を検討する必要がある。そこで、このリスク評価のため、実洪水時に近い状況を圃場レベルで再現し、水稲冠水試験を実施して収量等への影響をみた。その結果、冠水時期や水深等の条件で水稲への影響が異なり、水深30cm未満であれば冠水に脆弱な生育時期でも影響はほぼ無いことがわかった。
Keyword: 気象災害, 洪水流出, 水田灌漑GET PDF=19/5-35(P).pdf
発表番号 [5-36]
Statistical Evaluation of Outliers in Extreme Rainfall Data by Regional Frequency Analysis
Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Yuhei Kondo[Ehime Prefectural Government]
地域頻度解析を用いた極値降水データの「外れ値」の統計的評価
近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近藤 祐平[愛媛県]
夏期に発生する豪雨時に観測される記録的雨量は,極値の中でも外れ値となることが多く統計的評価が難しい。本報告では,外れ値の評価に地域頻度解析の手法を適用し地点頻度解析による結果と比較した。その結果,地域頻度解析では解析対象資料の外れ値の非超過確率がより大きく評価され,適合する確率分布の外れ値への適合度が高くなること,その確率年の推定値は地点頻度解析に比べて長くなることが示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, 外れ値GET PDF=19/5-36.pdf
発表番号 [5-37]
Frequency Analysis of Heavy Rain Events Based on the Compound Poisson Model Considering Their Causes
Kanako Tsuno[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]
豪雨の発生要因を考慮した複合ポアソンモデルに基づく豪雨頻度解析
津野 加奈子[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]
わが国の豪雨の発生要因としては台風や前線が挙げられ、それぞれの発生要因によって降雨継続時間や降雨強度などの降雨特性が異なると考えられる。本研究では、豪雨発生要因を考慮して複合ポアソンモデルを適用し、得られた確率雨量の推定値を従来法である年最大値法による推定値と比較した。その結果、豪雨発生要因を考慮せずに複合ポアソンモデルを適用した場合に比べて年最大値法に近い確率雨量が得られた。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, 複合ポアソンモデルGET PDF=19/5-37.pdf
発表番号 [5-39]
Comparision of estimation accuracy of mountainous precipitation from annual water balances
Hiroki Matsuo[Sansui Consultant Co.Ltd]・Mariko Miyajima[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo Yoshida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko Takigawa[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji Morita[Sansui Consultant Co.Ltd]
長期水収支からみた山地降水量の推定精度の比較
松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]
地形を考慮した内挿雨量データとレーダー解析雨量データを用いて,一級河川S川流域における支流スケール(流量観測点),山地小流域スケール(ダム地点)での長期水収支から,山間部の降水量分布の推定精度について比較した結果,解析雨量は内挿雨量より山地降水量の推定精度が高いことが示された.
Keyword: 降雨特性, 水収支・水循環, GET PDF=19/5-39.pdf
Stochastic potential evaporation in Okayama city and its estimation equations
Makoto Katsugi[Faculty of Environmental Science and Technology]・Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
岡山市における確率可能蒸発量とその推定式
勝治 誠[岡山大学]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・宗村 広昭[岡山大学大学院]
本研究では,日単位における確率可能蒸発量を推定する方法について検討するとともに,連続干天日数の経年変化という観点からその必要性について考察した.その結果,提案した蒸発強度式は,何れの式も十分な精度で蒸発強度式として利用できることが分かった.また,かんがい期最大連続干天日数が経年的に増加していることから,確率可能蒸発量を推定することの重要性が示された.
Keyword: Penman式, 正規確率紙, 蒸発強度式GET PDF=19/5-40.pdf
発表番号 [5-41]
Application of the CMOS temperature-humidity sensor to evapotranspiration estimates
Yuji ITO[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Yuta HIRASHIMA[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hideki MIYAMOTO[Faculty of Agriculture, Saga University]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
蒸発散量推定へのCMOS温湿度センサーの適用
伊藤 祐二[鹿児島大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]・宮本 英揮[佐賀大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]
本研究では,汎用性の高い半導体CMOSを内蔵する温湿度センサーSHT71を用い,Bowen比法によるET推定について検討した.提案したセンサー個体差補正法を適用すれば,従来のセンサーを用いた場合と同等のET推定精度が期待できることを論じた.今後,補正式の特に夏季における有効性および補正効果が及ばない特異なセンサーの排除方法の検討が必要である.
Keyword: Bowen比法, センサー個体差, 蒸発散GET PDF=19/5-41.pdf
発表番号 [5-42(P)]
A study on suitable evapotranspiration rate introduction to the modelling of flow rate variations in forestry water course at Marumori Town in Miyagi Prefecture
Shigeki Harada[Dept. Environ. Sciences, Miyagi University]・Nobuto Takahashi[Dept. Environ. Sciences, Miyagi University]・Yoko Watanabe[Forest Research and Development Center]
宮城県丸森町での渓流水流量モデル化における蒸発散導入方法について
原田 茂樹[宮城大学]・高橋 信人[宮城大学]・渡邉 陽子[森林研究センター]
宮城県丸森町では冬水田んぼを軸とした地域活性化を図っており、その面積は昨年度は20ha近くまで増加した。町民による活動を支援するために冬水田んぼに導水する黒佐野川の流量予測タンクモデルを開発し、昨年度大会でも発表した。本年はそのモデルの改善内容、シミュレーションによる流量供給安全度評価結果を紹介し、主に蒸発散量導入に関するモデルのさらなる改善について既往の文献レビューを中心に得た知見を報告する。
Keyword: 冬期湛水水田(冬水田んぼ), タンクモデル, 蒸発散GET PDF=19/5-42(P).pdf
発表番号 [5-43]
Proposal of optimization method for effective Rule Curves for water supply and flood control of a multipurpose reservoir in Southeast Asian watershed
Asari Takada[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Kazuaki Hiramatsu[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ngoc Anh Trieu[Division of Science, Technology and International Affairs, Thuyloi University]・Masayoshi Harada[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Toshinori Tabata[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
東南アジア流域の多目的貯水池における利水面・治水面に効果的なルールカーブの最適化手法の提案
眦帖^〆士[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・トリゥ アィン ゴック[Thuyloi University]・原田 昌佳[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
東南アジア流域では多目的貯水池のルールカーブの不適切さによる水問題が生じている.本研究はベトナムの多目的貯水池であるDau Tieng貯水池にて,最適なルールカーブの設定手法の提案を試みた.同貯水池下流における農業用水と環境用水の供給量の改善に着目して目的関数を設定し,ペナルティ関数の導入で不適切な解の生成を回避した.SCE-UA法で最適化した結果,利水面と治水面に効果的なルール―カーブが得られた.
Keyword: 水資源管理, 水収支, 排水管理GET PDF=19/5-43.pdf
発表番号 [5-44]
Application of deep learning method to estimation of runoff into the low-lying lake
Takahro Ishikawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nobuaki Kimura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
低平地湖沼における降雨流出予測への深層学習の適用
石川 貴大[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・木村 延明[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]
農業用水の確保や洪水抑制などに関して大きな役割を担っている湖沼やため池の役割を適切に担保し続けるためには排水機場による水位の管理が必要不可欠である。本研究では、出水時の低平地湖沼への流入量の予測を深層学習によって行う可能性について検証し、特にモデルの設定と学習に用いる入力値の選択方法について考察を行った。主にドロップアウト・事前学習など諸所の技術の適用と入力値の選択方法について検証を行った。
Keyword: 水文統計, 用水管理, 排水管理GET PDF=19/5-44.pdf
発表番号 [5-48]
Development of Real-time Forecasting System for Water Level and Discharge Implementing Flood Dam Operation
Koki Ono[NTC Consultants Co., LTD.]・Ryoji Kudo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hidetaka Chikamori[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
洪水時ダム操作を考慮した実時間水位・流量予測システムの構築
小野 航暉[NTCコンサルタンツ(株)]・工藤 亮治[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]
仁淀川流域上流部のダム流域を対象に集中型流出モデルによるダム流入量の実時間予測を拡張し,洪水時のダム操作をモデル化することでダム放流量・貯水量の実時間予測を行い,さらに,放流先である仁淀川中流部・下流部において,ダムを起点とした河道流追跡による流量・水位予測を行った.その結果,当手法では,概ね2〜3時間先までの放流量,3〜5時間先までの放流先の水位,流量が予測可能であることが示された.
Keyword: 実時間洪水予測, 洪水時ダム操作, 河道流追跡GET PDF=19/5-48.pdf
発表番号 [5-51]
Apply of Fish Finder for leisure fishing to investigation of dam sediment
Jitsuya Nagata[Kansai branch, Chuo Kaihatsu Corporation]・Noriaki Ikeda[Kansai branch, Chuo Kaihatsu Corporation]
魚群探知機を用いたダム湖底地形調査によるダム貯水池の土砂管理
長田 実也[中央開発(株)関西支社]・池田 典明[中央開発(株)関西支社]
ダム貯水池の堆砂状況を把握するため,市販の魚群探知機を適用する調査手法を試行.小型調査船(ゴムボート)に魚群探知機を搭載してダム湖上を航行し,位置情報付きの水深データを大量に取得.これらを市販ソフトウェアで処理し,湖底等深線図を作成.簡便で安価に実施できることから,繰返し計測によって湖底地形の変化を追跡すれば,堆砂メカニズムを検討する有力な資料となり,貯水池の土砂管理に貢献できるものと期待される.
Keyword: ダム堆砂, 魚群探知機, 湖底地形図GET PDF=19/5-51.pdf
発表番号 [5-54]
Development of river-water radionuclide monitoring system with a NaI(Tl) scintillation detector
Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]
NaI(Tl)シンチレーション検出器による河川水中の放射性核種モニタリング手法の検討
吉本 周平[農業・食品産業技術総合研究機構]・土原 健雄[農業・食品産業技術総合研究機構]・白旗 克志[農業・食品産業技術総合研究機構]・石田 聡[農業・食品産業技術総合研究機構]
河川水に含まれる放射性セシウムを連続的に観測するために,河川に設置した検出器のガンマ線スペクトルデータを解析し放射性セシウムによる計数を求める方法を提示した.現地測定データを解析した結果,関心領域が検出器の温度によってドリフトすることが確認され,この温度ドリフトに追随するアルゴリズムによってより適切に計数が求められることが示された.さらに,現地での連続観測のための今後の課題を検討した.
Keyword: 環境放射能, ガンマ線スペクトロメトリー, 農地除染GET PDF=19/5-54.pdf
Relationship between distribution of entrapped air and hydraulic conductivity in porous media
Hiroki Fukuma[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
多孔質体における封入飽和時の透水係数と封入空気の分布の関係
福間 大起[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
多孔質体における封入飽和状態において,透水係数は封入空気の体積だけでなく,その分布の違いの影響も受けると考えられる.そこで,気相の間隙径分布が異なる封入飽和状態における透水係数と気相率の関係をガラスビーズによる多孔質体を用いて実験的に検討した.その結果,気相がより大きな間隙径を占める場合に,透水係数が低くなる傾向が見られた.またこの要因に加え,気相の空間的分布の違いも影響する可能性が示唆された.
Keyword: 間隙構造, 封入空気, 水分移動GET PDF=19/7-2.pdf
Determination of Rhoades parameters for monitoring EC of soil solution
Katsutoshi Seki[Toyo University]・Teruhito Miyamoto[NARO]・Yukiyoshi Iwata[NARO]
土壌溶液の電気伝導度モニタリングのためのRhoadesパラメータ決定手法
関 勝寿[東洋大学]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]
体積含水率θと土壌のみかけの電気伝導度ECaから土壌溶液の電気伝導度ECwをの間の関係を与えるRhoadesモデルのパラメータを、現場のデータのみから決定する手法を開発した。現場データによる検証には、TDRで測定されたθとECa、そして採水管から採取した土壌溶液のECwを用いた。従来の実験室によるパラメータ決定法と比べて、より良い推定精度でECwのモニタリングデータを得ることができた。
Keyword: 溶質移動, 電気伝導度, TDRGET PDF=19/7-4.pdf
発表番号 [7-7]
The study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India
Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Tetsu Ito[XASN CO., LTD.,]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Seishi Ninomiya[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
南岡 伸和[東京大学大学院]・伊藤 哲[(株)XASN ]・溝口 勝[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・二宮 正士[東京大学大学院]
インド国、ハイデラバードの畝間灌漑を行うトウモロコシ畑に土壌センサーとカメラを設置した。土壌水分モニタリングから、栽培前期で根圏下に灌漑水が浸透していることが分かった。また、栽培後半ではpFが萎れ点付近に到達し土壌が乾燥していた。これは現地で節水灌漑が適切に行われていないことを示す。今後は、現地画像を利用しての乾燥度合いの把握やHYDRUSを用いた数値計算を組み合わせた最適灌漑方法の探求が必要だ。
Keyword: 畑地灌漑, IT, 水分移動GET PDF=19/7-7.pdf
The change of the soil temperature in the organic persimmon farm in a snow covered field ~the investigation of the soil ferlitity mechanism~
Yoshiyuki Tanaka[International agricultural Informatic lab]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
積雪地域における有機栽培柿畑の地温変化〜土壌肥沃度向上のメカニズム解明〜
福島県会津若松地方で有機農法を用いて柿園を経営している農家のS氏の園地では隣接する慣行農法園地と比べて春先の雪解けがより早いという。その土壌物理的メカニズムの違いを検証するために土壌センサーを用いて調査を行った。11月、12月、1月、積雪時、融雪時ごとの各平均地温は全ての値で有機側の方が慣行側よりも大きかった。この地温変化の差異は土壌微生物の発酵熱量の違いによると推測され、今後検討する必要がある。
Keyword: 柿、土壌、土壌物理、土壌センサー, 地温、VWC、EC、雪, 断熱、土壌微生物、有機栽培GET PDF=19/7-10.pdf
Temporal and Spatial Analysis of Rice Growth under Different Irrigation Systems
Tadao AODA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kazuki YOSHIDA[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
異なる灌漑方法が水稲生育におよぼす影響の時間的空間的評価
粟生田 忠雄[新潟大学]・吉田 和樹[新潟大学大学院]
水稲の生育向上のため地下灌漑による栽培管理を行った。試験区では地下灌漑,対照区では地表灌漑とし,水稲の生育状況をUAVによるリモートセンシング,および土壌の物理的環境から分析した。その結果,地下灌漑の試験区では水稲生育に空間的バラツキが小さいこと,対照区では下流側で光合成が旺盛であることが分かった。
Keyword: 水田灌漑, リモートセンシング, 土壌環境と植物根系GET PDF=19/7-11.pdf
A new approach to quantify soil ice content at temperatures near freezing point with a thermo-time domain reflectometry
yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Yuta Nakano[Faculty of Engineering, Gifu University]・Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]・Kohji Kamiya[Faculty of Engineering, Gifu University]・Robert Horton[Department of Agronomy, Iowa State University]
サーモTDRを用いた凝固点近傍の温度域における凍土氷含有量の新たな測定法
小島 悠揮[岐阜大学]・中野 雄太[岐阜大学]・加藤 千尋[弘前大学]・登尾 浩助[明治大学]・神谷 浩二[岐阜大学]・Robert Horton[アイオワ州立大学]
凍土の土中氷量測定法として新たなサーモTDR手法を提案した.新手法では,ヒーターにより凍土を融解させ,その前後の誘電率測定から液状水分量,全水分量を,その2つの差から氷量を推定した.従来精度良い測定が難しかった凝固点近傍での測定が高精度で可能であることが示された.本手法は今後土壌の凍結融解現象に関連した諸問題の理解に貢献できると考えられる.
Keyword: 土壌凍結, 土中氷量, サーモTDRGET PDF=19/7-16.pdf
Measuring surface CO2 flux using a closed chamber equipped with a potable CO2 sensor
Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
簡易CO2センサーを使ったチャンバーによる地表面CO2フラックス測定
登尾 浩助[明治大学]
土壌圏は、地殻、海洋・湖沼、化石燃料に次いで大きな炭素貯留源である。土壌の炭素貯留量を正確に把握するためには、炭素収支を知る必要がある。本報告では、密閉式チャンバー法に安価なCO2測定器(7万円程度)を使った際の評価を行った。フラックスを計算すると、乾燥表面で497.6 mg/m2/h、湿潤表面で206.1 mg/m2/hであった。
Keyword: ガスフラックス, 密閉式チャンバー法, ガス濃度GET PDF=19/7-18.pdf
Measurement of N2O and CH4 concentrations in soil using gas permeable tubes.
Naoka Tanahara[University of the Ryukyus Agricultural Science]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyus Agricultural Science]
ガス透過性チューブを用いた土中のN2OおよびCH4濃度の測定
棚原 直佳[琉球大学大学院]・酒井 一人[琉球大学大学院]
本研究では土中にガス透過性の高いシリコンチューブを埋設しガスを循環させ、そのガス濃度変化をFT-IRを用いて測定し土中のGHG濃度変化の特性について検討した。その結果、どちらの気体も土壌水分の変化に伴い土中ガス濃度は変化した。また、土中ガス濃度のピークは大気中濃度のより高い値が観測された。特に、N2Oでは大気中の400倍程度の濃度となっており、大気中の濃度測定より容易に測定できることが示唆された。
Keyword: 土壌ガス濃度, , GET PDF=19/7-19.pdf
発表番号 [7-20]
Discharged Cs-bearing micro particles form a small forested catchment
森林小流域からのセシウムボール流出
本研究では森林から河川へのセシウムボール流入の有無を検証することを目的とし,福島県相馬郡飯館村東部の森林小流域に調査流域を設定した.調査流域末端に自動採水器,水位計,濁度計を設置し,降雨時等に水位が一定値を超えた際に,河川水を採水した.採水試料中の濾過等をし,採水試料中の懸濁物質からセシウムボールを単離した.電子顕微鏡や放射光分析等で単離したセシウムボールの物理化学的特性を分析した.
Keyword: セシウムボール, 河川水モニタリング, 放射性セシウムGET PDF=19/7-20.pdf
発表番号 [7-21]
A trial to simulate discharge of radioactive Cs from small forested watershed
Takuhei Yamasaki[Center for Environmental Creation, Fukushima Prefecture]・Shoichiro Hamamoto[The University of Tokyo]・Chris Renschler[University at Buffalo, The State University of New York]・Taku Nishimura[The University of Tokyo]
森林小流域からの放射性Cs流出のモデル化
山崎 琢平[福島県環境創造センター]・濱本 昌一郎[東京大学]・Chris Renschler[ニューヨーク州立大学]・西村 拓[東京大学]
放射性セシウムの森林からの流出特性を検討するため,土壌に吸着したセシウムが流出すると仮定し,飯舘村内の森林小流域を対象に,小河川流出水のモニタリングとGeoWEPPを用いた水食のシミュレーションを行った.その結果,森林中,流水域近傍の限定された地点から土砂流亡が生じていることが示唆された.これが,森林からの放射性セシウム流出速度が小さいことの一因と考えられる.
Keyword: 降雨流出, 水食, WEPPGET PDF=19/7-21.pdf
Effects of DOM on the movement of Cs adsorbed to sites with different affinities in the soil
Takahiro Tatsuno[The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[The University of Tokyo]・Naoto Nihei[The University of Tokyo]・Taku Nishimura[The University of Tokyo]
溶存有機物が吸着選択性の異なるサイトのCsに与える影響
辰野 宇大[東京大学]・濱本 昌一郎[東京大学]・二瓶 直登[東京大学]・西村 拓[東京大学]
本研究はDOMが吸着選択性の異なるサイトに吸着しうるCsの土壌中の移動に与える影響を評価することを目的に,2つの異なる濃度のCs溶液を用いてカラム通水実験を行った.Csが選択性の低いサイトに吸着する場合,DOMによるCsの移動への影響は特にみられなかった.しかし,Csが選択性の高いサイトに吸着する場合,DOMが土壌に吸着することでCsの固定を阻害し,Csの移動を促進していることが示された.
Keyword: 放射性セシウム, 溶存有機物, カラム通水実験GET PDF=19/7-23.pdf
発表番号 [7-27(P)]
Effects of deposited colloidal particles on nano-bubbles transport in porous media
Takuya Sugimoto Sugimoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
多孔質媒体中のナノバブル輸送挙動へのコロイド粒子の沈着の影響
杉本 卓也[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
多孔質体中のナノバブル輸送挙動にコロイド粒子の沈着が与える影響を検討するために,ガラスビーズを充填したカラムへコロイド粒子およびナノバブルを逐次的に注入する通水実験を行った.その結果,先にコロイド粒子を通水させた場合には,ナノバブルのカラム内への捕捉率が増加するという結果が得られた.これは沈着したコロイド粒子がナノバブルの新たな沈着サイトとなったためだと考えられる.
Keyword: ナノバブル, コロイド粒子, 沈着GET PDF=19/7-27(P).pdf
An Investigation of Short-range wireless Communication System Selection Method for Remote monitoring of Small Scale Solar-pump.
Masahiko Shimazaki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akie Mukai[Institute for Rural Engineering, NARO]
小規模ソーラポンプの遠隔監視に用いる近距離無線通信の選択手順の検討
島崎 昌彦[農村工学研究部門]・向井 章恵[農村工学研究部門]
傾斜地果樹園などでマルドリ方式などの水源として利用する小規模ソーラポンプシステムの運転状態を遠隔監視するシステムにおいて圃場内での通信に用いる,近距離の無線通信手段の適切な選択方法について検討した。現在使用できる可能性のある通信技術について整理するとともに,周波数帯の選択に関する検討を行い,920MHz帯が比較的適していることを明らかにした。
Keyword: 畑地灌漑、果樹, マルドリ方式、ICT, IoT、小電力無線GET PDF=19/8-2.pdf
Diagnosis of Hydraulic and Water Serviceability Functions for the Primary Open Canal by Using ICT
So Fujiyama[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Yudai Nakazawa[Sanyu Consultants Inc.]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Natsuki Buma[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroyuki Taruya[Kitasato University]・Tatsumi Tomosho[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
開水路幹線系用水路におけるICT活用に向けた水理および水利用機能の評価
藤山 宗[農村工学研究部門]・中澤 雄大[(株)三祐コンサルタンツ]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・武馬 夏希[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[北里大学]・友正 達美[農村工学研究部門]
現在,県営用水機場掛かりのほ場システムを対象としたICTの現地実証が行われているが,上位の水管理システムと,ほ場システムの連携を図るためには,農業用水の需要を考慮した配水管理手法の開発等が急務の課題となっている.本研究では,開水路系の1次水路を対象としたICT活用に向けて,現地水路にて,流量観測による水理および水利用機能の評価を行い,用水管理にかかる課題を抽出することを目的とする.
Keyword: 開水路流れ, 水理機能, ICTGET PDF=19/8-3.pdf
発表番号 [8-5]
Evaluation of Rice Cultivation Management in the hilly and mountainous area
Satoshi SAKATA[NARO]
中山間地域における集約化が進んだ経営体の稲作管理作業の定量評価
坂田 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]
担い手への農地集積・集約化が政策目標であることを背景として,中山間地域を対象に集約化が進んだ経営体の稲作実態の把握を試みた.方法は簡易型GNSS記録装置を耕作者の管理車両に装着し,作業内容を明確に分離できる時間帯の畦畔管理および水管理の作業時間を分析した.その結果,1回あたりの作業時間は草刈りが最も多く,水管理では圃場との接道の有無により取水口と排水口の作業時間が大きく異なることが示された.
Keyword: 水管理, 作業分析, 中山間地域GET PDF=19/8-5.pdf
Effect of travel for water management work using water level sensorand irrigation device with ICT
Takeshi TANIMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]
ICT水管理システムによる水管理作業の移動への効果
谷本 岳[農村工学研究部門]
静岡県の実証実験で実施している、水管理の作業日報による調査とGPSロガーを用いた水管理時の車両移動調査データを基に、ICT水管理システム導入による水管理作業の低減効果を検討した。水管理一回あたりの所要時間、移動時間、移動距離のいずれも平均で約3割程度の削減がなされたなど、システム導入による水管理作業の一定程度の低減効果が確認できた。
Keyword: 水管理作業, GPSロガー, 移動時間GET PDF=19/8-6.pdf
Relationship between Water management for Water dropwort paddies and the Growth state ofItchoda Seri (water dropwort) in Hirosaki, Aomori prefecture
Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]・Katsumi CHIBA[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
青森県弘前市一町田地区におけるセリ田の水管理とセリの生育の関係
青森県弘前市一町田地区のセリ栽培は江戸期から続くものの,セリ田の条件とセリの生育の関わりは十分に明らかにされていない。特に,セリ栽培は冬季が旬であるため,厳冬期の水管理や水温条件の検討がもとめられるが,関連する研究例はきわめて少ない。本研究では水源として湧水を有するセリ田に着目し,センサモニタリング,水温分布,生育調査から,セリ田の水温条件とセリの生育状況の関連について調査した結果を報告する。
Keyword: 灌漑水温, 水田潅漑, セリ田GET PDF=19/8-7.pdf
Toward quantifying the dynamics of transpiration cooling in aerobic ricesystem
Samuel Godson-Amamoo[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・Tasuku Kato[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
エアロビックライス生産システムにおける蒸散の冷却効果変動の定量化に向けて
ゴドソン アマム サムエル[東京農工大学大学院連合農学研究科]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
エアロビックライス生産システムとは、湛水させないものの十分な水分を土壌に供給し,飽和状態を継続させた土壌でコメを栽培する方法である。しかし、蒸散冷却などのエネルギー収支に大きな影響を与え、収量に影響を与える可能性がある。本研究の目的はエアロビックライスの蒸散冷却の日変化を定量化するため,ファイトトロンを用いて鉢植え試験を実施することにある。
Keyword: Transpiration cooling, Aerobic rice, Spikelet sterilityGET PDF=19/8-8.pdf
発表番号 [8-9]
Examination on a Forecast Model of Paddy Water Temperature Applying Heat-Balance Modelin Paddies and Weather Forecasting Data
WENPENG XIE[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・MASAOMI KIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・TOSHIAKI IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・NARITAKA KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
水田熱収支モデルおよび気象予報データを利用した田面水温モデルの検討
謝 文鵬[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
温暖化の影響で地表面の温度が上昇し、稲の品質の低下が問題となっている。そこで、水田水温の動態を把握する必要がある。 最近、熱収支モデルを使って水温を求めるのが一般的な方法です。 ただし、水温の予測に焦点を当てた研究はほとんどない。 本研究では、気象庁の天気予報データを用いて水田の24時間水温変化を予測し、その結果を検討した。 また、実測水温を用いてLAIを計算する方法を紹介する。
Keyword: 灌漑水温, LAI, GET PDF=19/8-9.pdf
Water Requirement and Water Management for Various Rice Cultivation Methods of Early Irrigation in a Large-sized Paddy Rice field
Takeshi OOTSU[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]・Kiyomi KAWAGUCHI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region,PWRI]
大区画圃場での初期用水における水稲栽培方式ごとの水管理および用水量
大津 武士[寒地土木研究所]・越山 直子[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]・川口 清美[寒地土木研究所]
大区画化および地下水位制御システムの整備が行われた圃場を対象として、移植栽培、乾田直播栽培、湛水直播栽培の初期用水期間において3年間の水管理および用水量を調査した。調査圃場では、初期用水期間における累加供給水量が最大となったのは移植栽培であった。さらに、初期用水期間における各栽培方式のピーク用水量は同程度であった。移植栽培を想定して計画された用水路の通水容量を超えるような用水量はみられなかった。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 大区画圃場GET PDF=19/8-14.pdf
Study on Water Supply Method of Isolated Soil Culture-Basics of large scale and precision agriculture-
Torahiko TANIGAWA[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
隔離土耕栽培の給水法に関する研究−大規模化と精密農業化の基礎的検討−
谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]
AIやIoT化も視野に入れ農産物の精密品質管理と生産性、低コスト化省エネ化環境負荷低減の観点からみて隔離栽培は有効な方法であり、例えば、低カリウム栽培や低窒素栽培などにも対応できる。本研究では隔離土耕栽培をベースに毛細管効果を応用した不織布採用の自動調節給水を採用し、管理の精密化・大規模化、その両立を目指した。先ず、基本となる装置構成において精密栽培に対応する。また、大規模化にも目途がついた。
Keyword: 畑地灌漑, 溶質移動, 水分移動GET PDF=19/8-15.pdf
発表番号 [8-17]
Prediction of agricultural water supply using deep learning
Ryoei Ito[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Yuya Motomura[Faculty of Bioresources, Mie University]・Takamitsu Kajisa[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Masaaki Kondo[Graduate School of Bioresources, Mie University]
深層学習を用いた農業用水の供給量予測
伊藤 良栄[三重大学大学院]・本村 侑哉[三重大学]・加治佐 隆光[三重大学大学院]・近藤 雅秋[三重大学大学院]
中勢用水をモデル地区とし,槻瀬(2018)に従って深層学習を用いた農業用水の供給量予測が可能か再検討した。さらにモデルの改良を行い,最も予測精度が高くなる学習手法や説明変数の最適化を試みた。その結果,深層学習により農業用水の供給量が十分予測可能であり,学習手法としてLSTMが最善であり,貯水ダムの有効貯留量や水利権量のいずれもが予測精度向上につながる重要な因子であることも分かった。
Keyword: IT, 機械学習, 水田灌漑GET PDF=19/8-17.pdf
発表番号 [8-19]
Yohei Takano[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Etsuro Akabori[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Shohei Tamaki[Narusawa Consultant Co., Ltd.]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Masanori Inagaki[Agricultural Land Planning Division, Department of Agriculture Land, Niigata Pref]・Atsuhiro Sato[Murakami Regional Promotion Bureau, Niigata Pref]
環境変化条件下における農業用排水機場の必要ポンプ能力簡易評価手法
高野 陽平[(株)ナルサワコンサルタント]・赤堀 悦朗[(株)ナルサワコンサルタント]・田巻 翔平[(株)ナルサワコンサルタント]・吉川 夏樹[新潟大学]・稲垣 政則[新潟県]・佐藤 淳亮[新潟県村上地域振興局]
本稿では,近年の環境変化条件下において,特に土地利用および降雨変化によるポンプ能力増強が必要な排水機場を抽出するための簡易評価手法を検討した.新潟県内の主要機械排水流域に適用した結果,69流域中67流域でポンプ能力増強の必要性が示唆された.また,土地利用変化に比べ降雨変化の方がポンプ能力増加率へのセンシティビティは高く,降雨量増加率が大きい流域ほどポンプ能力増強の必要性が高いことが示唆された.
Keyword: 排水機場, ポンプ能力, 簡易評価GET PDF=19/8-19.pdf
Water management of paddy fields in flat and lower area from the viewpointof natural land conditions
Hideharu Kurita[National Agriculture and Food Research Organization]
自然立地条件からみた低平地水田の水管理
栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]
地域ごとのきめ細かな圃場の水管理に資することを目的に,新潟県西蒲原地域(馬堀幹線用水路地区)の低平地水田を対象に,地形や土壌などの自然立地条件の違いに起因する圃場の特徴が過去・現在の水田の水管理に及ぼす影響を検討した。当該地区には,地形及び土壌分類をもとに6つタイプの分類でき,排水性に難があると考えられる分類「後背低地−泥炭質グライ低地土」の分布は,かつての掘上田の分布と重なる。
Keyword: 自然立地, 低平地, GISGET PDF=19/8-25(P).pdf
Rain storage utilizing characteristics of paddy area during heavy rain and future measures
Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Shunsuke Imada[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences]・Takato Murai[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]
水田地域の特徴を活かした豪雨時における雨水貯留と今後の対策
谷口 智之[九州大学大学院]・今田 舜介[九州大学大学院]・村井 隆人[農林水産省]・凌 祥之[九州大学大学院]
九州北部豪雨と平成30年7月豪雨における福岡県朝倉市の水田地域内の用・排水路の水位連続記録をもとに,豪雨時に発生した雨水貯留と溢水の状況を分析した.その結果,設計流量を超える豪雨に対しては,水路構造等を考慮した上で溢水地点や浸水範囲をあらかじめ想定し,住宅地や畑地への被害を軽減させる必要があること,また,溢水を一時的に水田に流入させることで雨水貯留機能を効果的に発揮できる可能性があることを示した.
Keyword: 雨水貯留, 豪雨対策, 水田GET PDF=19/8-26(P).pdf
発表番号 [8-27]
Water distribution for rice irrigation in the Lower-Moshi scheme, Tanzania
Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shunya Ozeki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
タンザニア国ローアモシ地区における水田かんがい用水の配分実態
廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・尾関 竣哉[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]
アフリカのかんがい施設では,気候変動の影響による降雨量の減少に伴う水資源量の減少や,脆弱な水管理体制,粗雑な施設維持管理や配水計画を無視した過剰な取水等に起因するほ場への配水不足等の問題が見られている.本調査では,アフリカに適した水資源の効率的な利用・促進を目的に,計画面積でかんがいできない要因を分析しており,これまでの調査で明らかにタンザニア国ローアーモシ地区内での水配分の現状について報告する
Keyword: 水田かんがい, 用水配分, タンザニアGET PDF=19/8-27.pdf
発表番号 [8-31]
GREY WATER FOOTPRINT OF RICE CULTIVATION IN SOUTHERNPROVINCE OF SRI LANKA:COMPARISON BETWEEN TWO LEVELS OF FERTILIZER APPLICATION.
RHK Rathnappriya[University of the Ryukyus/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[University of the Ryukyus]・CM Navaratne[University of Ruhuna, Sri Lanka]・U Ratnayake[Agricultural Research Station, Labuduwa, Sri Lanka]
GREY WATER FOOTPRINT OF RICE CULTIVATION IN SOUTHERN PROVINCE OF SRI LANKA:COMPARISON BETWEEN TWO LEVELS OF FERTILIZER APPLICATION.
RHK Rathnappriya[琉球大学大学院/University of Ruhuna, Sri Lanka]・Kazuhito Sakai[琉球大学大学院]・CM Navaratne[University of Ruhuna, Sri Lanka]・U Ratnayake[Agricultural Research Station, Labuduwa, Sri Lanka]
スリランカにおける稲作でのグレーウォーターフットプリント(GWF)をスリランカ農業局の推奨基準と農家の慣行施肥の2つの施肥方法での栽培実験により求めた。その結果、硝酸の流出に基づくGWFはL2の方がL1より高い結果となった。
Keyword: Grey water footprint、rice cultivation, fertilization rates, nitrate concentrationGET PDF=19/8-31.pdf
発表番号 [9-1]
Examination about possibility in transplantation of Margaritifera laevis
Masaki SUZUKI[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・Minori SASAKI[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・Ayaka TANBA[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・Morio TSUJI[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
カワシンジュガイの移植可能性の検討
鈴木 正貴[岩手県立大学]・佐々木 実莉[岩手県立大学]・丹波 彩佳[岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]
遊水地造成に伴って、希少淡水二枚貝であるカワシンジュガイの生息環境悪化が危惧されたことから、本種の移植先候補の河川を対象に、魚類の生息状況把握と水質調査の実施、および移植を試行した。その結果、1)融雪剤の流入や夏季の水温上昇が宿主ヤマメの生息数減少をまねいており、それゆえ本種の再生産が困難となる可能性、および2)融雪剤の流入がカワシンジュガイの生息に影響を及ぼす可能性がそれぞれ示唆された。
Keyword: カワシンジュガイ, サクラマス, 保全GET PDF=19/9-1.pdf
Experimental study on the critical friction velocity of Asian clams on the smooth surface
Kenji OKAJIMA[Graduate school of Mie university]・Seiya NAGAOKA[Graduate school of Mie university]・Yuuga ASANO[Mie university]
滑面上に存在するタイワンシジミの移動限界摩擦速度に関する実験的検討
岡島 賢治[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]・浅野 友雅[三重大学]
パイプライン内でのタイワンシジミの移動量予測のための基礎研究として滑面上でのタイワンシジミの移動限界摩擦速度を検討した.タイワンシジミの移動限界摩擦速度は粒径20mm以下では掃流砂式のShields式より大きくなることが分かった.また,シジミが群れとなることで,移動限界摩擦速度が若干大きくなることが分かった.さらに,模擬粘糸実験より,模擬粘糸が流れに放出されることで流れやすくなることが分かった.
Keyword: タイワンシジミ, 水理実験, 移動限界摩擦速度GET PDF=19/9-2.pdf
Temporal changes in fish assemblage in agricultural drainage channels with environmental consideration
Akiko Minagawa[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kosuke Nishitani[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Tatsuya Yamamoto[Mie Prefecture]
環境配慮施設の施工された農業排水路における魚類の生息状況の推移
皆川 明子[滋賀県立大学]・西谷 公佑[近畿農政局]・山本 達也[三重県]
環境配慮施設が施工された農業排水路を対象に、圃場整備後5年間の魚類の生息状況および環境条件の推移を調査した。2017年10月の台風の影響で2017年度の非灌漑期には個体数が激減したが、2018年度の灌漑期には回復し、内部で退避できた個体が繁殖できたことがうかがわれた。しかし、ミナミメダカの産卵が確実に確認された場所は一時的な寄り洲のみで、繁殖環境はぜい弱であり、植生の定着促進が必要と考えられる。
Keyword: 農業排水路, 魚類, 環境配慮GET PDF=19/9-4.pdf
Can improved drainage canals flowing into Lake Biwa provide spawning areas with fishes?
Kazuya Nishida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Kohji Mabuchi[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]・Makoto A. Yoshida[National Institute for Environmental Studies, Lake Biwa Branch Office ]
琵琶湖に流入する改修済み農業排水路は魚類の産卵場となり得るか?
西田 一也[国立環境研究所琵琶湖分室]・馬渕 浩司[国立環境研究所琵琶湖分室]・吉田 誠[国立環境研究所琵琶湖分室]
2018年6月27日,29日に,滋賀県湖北地域の琵琶湖に流入する改修済み2面張り農業排水路・河川において魚類の産着卵を探索した.卵はいくつかの水路または区間に集中して存在していた.DNA分析の結果,これらの卵はコイ(在来型),ニゴロブナ,ギンブナ,ホンモロコが産み付けたものであることが分かった.2面張り護岸水路は工夫次第でこれら魚類の産卵を可能にする余地があると考えられた.
Keyword: 農業排水路, 魚類, 産卵環境GET PDF=19/9-5.pdf
発表番号 [9-9(P)]
Upstream migration of fish behavior in a detachable portable fishway at a steep slope section in an agricaltural channel
Yuki MISAWA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki TAKAHASHI[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kazuyoshi NAKATA[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路の急勾配区間に設置した着脱可能な可搬式魚道における魚類の遡上特性
三澤 有輝[岡山大学大学院]・高橋 直己[香川高等専門学校]・中田 和義[岡山大学大学院]
農業水路の急勾配区間用に開発した可搬式魚道について,現場での活用方法と有効性を検討するため,1)魚類の移動阻害が確認されている急勾配区間の上・下流における魚類の生息状況を比較し,2)提案魚道の設置に適した時期を評価した.その結果,調査水路においては,魚類が魚道を利用する期間が5月から9月であり,5月の魚道設置には産卵期の希少タナゴ類による急勾配区間の遡上を可能とする効果があることが示された.
Keyword: 可搬式魚道, 農業水路, 急勾配区間GET PDF=19/9-9(P).pdf
発表番号 [9-14]
Prediction of Grey-faced buzzard breeding grounds in Tsu city, Mie prefecture
Kosuke Haga[Mie University]・Ken Ohno[Mie University]
三重県津市におけるサシバ繁殖地の予測
芳賀 広亮[三重大学]・大野 研[三重大学]
持続可能な社会のために,里山生態系の保全は重要である.本研究では里山生態系の指標種として一般的なサシバに注目し,三重県津市を対象に繁殖地を予測することを試みた.サシバの生態を基にGISソフトで繁殖候補地を地図化し,現地調査によりサシバの生息の有無を確認した.調査の結果サシバの飛来を1回,その他にもサシバと断定できないが猛禽類の姿を複数回確認することができた.
Keyword: 生態系, , GET PDF=19/9-14.pdf
study on tracking method of ural owl (Strix uralensis) using consumer GPS
Hiromi Kojima[Graduate School ofUtsunomiya Univ. of Agr and Tec.]・Takumi Moriyama[Utsunomiya Univ. Dept.Agr.]
民生品GPSを用いたフクロウ(Strix uralensis)の追跡手法の検討
里地里山の高次捕食者であるフクロウなどの猛禽類が減少していると報告されている.保全には,保全対象種の行動圏を参考にすることが求められるが,フクロウの行動圏についての研究は少ない.更なる知見集積のため,追跡手法の検討を行った.その結果,軽量化したGPSロガーではメス個体の位置情報を取得できた.再捕獲が難しいオス個体においては,再捕獲ができない場合を考慮して発信型GPSが有用であると考えられた.
Keyword: フクロウ, GPSロガー, 行動圏GET PDF=19/9-15.pdf
発表番号 [9-19]
The actual situation and the change of Kaibori fishing
Ryota SUZUKI[Chiba Prefectural Goverment Office]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya univercity]
カイボリ漁の実態と変遷
鈴木 涼太[千葉県君津農業事務所]・守山 拓弥[宇都宮大学]
近年,水田水域における魚類の減少が顕著であると指摘されている。鬼頭(1996)は水田水域を含む二次的自然では,そこに生息する生物を保全する際に人との関係を捉える必要があると指摘している。近年,水抜き調査が各地で実施されており,その手法は魚とりの一つのカイボリ漁に酷似している。そこで本研究では,人と二次的自然に生息する魚類との「新たな関係性」を構築しつつある例としてカイボリ漁を調べた。
Keyword: 生物多様性, 環境教育, 環境保全GET PDF=19/9-19.pdf
発表番号 [9-20]
Applicability test of an internal fish tag for japanese bagrid catfish Pseudobagrus tokiensis
TAKUMA HAYAKAWA[Graduate School of Utsunomiya Univ. of Agr. and Tec.]・TAKUMI MORIYAMA[Utsunomiya Univ. Dept.Agr]・AKIRA MORI[Chiba Biodiversity Center]
ギバチ Pseudobagrus tokiensis への内部標識の適用可能性の検討
早川 拓真[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]
ギバチは環境省レッドリストの掲載種であるとともに,2016年に環境省から出された「保全のための提言」中で言及されており,水路整備等の影響を強く受けるため保全対象種となることが多い.しかしその生活史は未解明で有効な保全策の検討が望まれる.昨今では内部標識が発達し,詳細な追跡調査が可能となったが,内部標識挿入によるギバチ個体への影響は不明なため,飼育実験による標識挿入の影響評価を行った.
Keyword: 生態系, PITタグ, ギバチGET PDF=19/9-20.pdf
発表番号 [9-21]
Preliminary study on survey methods for fish resource distribution in agricultural channels usingimproved diagnostic ultrasound imaging systems
NOBUHISA UMEKI[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NATSUKI YOSHIKAWA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・TARO SATO[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHITAKA MOTONAGA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・KOSUKE HOMMA[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SUSUMU MIYAZU[Institute of Science and Technology, Niigata University]・TETSU KAWAMURA[Lequio Power Technology Corp.]・SATOSHI NAGAI[United Engineering New Generation Imaging Laboratory]
改良型超音波エコー画像装置を用いた魚類資源量分布の調査手法に関する研究
梅木 信尚[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・佐藤 太郎[新潟大学大学院]・元永 佳孝[新潟大学]・本間 航介[新潟大学]・宮津 進[新潟大学]・河村 哲[レキオ・パワー・テクノロジー(株)]・長井 裕[ユナイテッド・エンジニアリングN.G.I研究所]
筆者らの先行研究によって医療用超音波エコー画像装置は,水生生物資源量推定,とりわけ淡水魚密度の推定に効果的であることが示唆された.本研究では,水深1 m 程度の農業用水路におけるセンシングを可能とすることを目標に超音波エコー画像装置を新たに試作し,試作機の性能を検証するため,\纏濔魴錣任竜体の視認性および計数率,⇒訓望魴錣任竜体の視認性を室内実験で検討した.
Keyword: 超音波画像診断装置, 魚類資源量調査, 室内実験GET PDF=19/9-21.pdf
発表番号 [9-23(P)]
Influence analysis of vegetation on water elevation and fish habitats in agricultural canals
Keiji Watabe[NARO]・Hiroto Kichise[NARO]・Issaku Azechi[NARO]・Toru Nakada[NARO/International Water Management Institute]・Daisuke Shoda[NARO]・Keisuke Inoue[NARO]
農業水路内の植生による水位上昇と魚類生息場への影響解析
渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉瀬 弘人[農業・食品産業技術総合研究機構]・安瀬地 一作[農業・食品産業技術総合研究機構]・中田 達[農業・食品産業技術総合研究機構/国際水管理研究所]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業水路の適切な維持管理方法の提案に向けて、水路内の植被率が増水時の水位上昇と平水時の魚類生息場に与える影響を解析した。iRICによる水深・流速の解析およびHSIモデルによるギバチ・アカヒレタビラの生息場の解析から、モデル水路内の延長50mの植生帯があることで増水時には3cm(植被率25%時)〜7cm(100%時)水位上昇すること、植被率25%時に2魚種とも棲みやすいことが明らかとなった。
Keyword: 農業水利施設, 維持管理, 植生GET PDF=19/9-23(P).pdf
発表番号 [9-25]
Three-dimensional modeling, accuracy evaluation and sand movement analysis of the Tottori Sand Dunes using UAV
Tadaomi SAITO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshiki Takahara[Tokyo Metropolitan Government]・Eiji Seki[CTI Engineering International]・Takayuki Kawai[Arid Land Research Center, Tottori Univ.]・Dai Nagamatsu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]
鳥取砂丘におけるUAVを用いた三次元モデルの作成・精度評価と砂移動の解析
齊藤 忠臣[鳥取大学]・盡供〃諜[東京都]・関 栄司[建設技研インターナショナル]・河合 隆行[鳥取大学乾燥地研究センター]・永松 大[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]
全国的に有名な観光地として国立公園特別保護地区にも指定される鳥取砂丘は,砂の移動や植生の繁茂に伴い刻々と姿を変えるため,各種学術調査や環境保全の観点からの測量や環境モニタリングが望まれている.本研究では,複数のUAVおよびSfMソフトウェアを用いて砂丘全域の三次元モデルを作成しその精度評価を行うとともに,モデルから生成したDSMを用いて砂丘における砂移動を解析を行った.
Keyword: ドローン, 空中写真測量, Pix4DmapperGET PDF=19/9-25.pdf
Effect of weed control methods on paddy plants in rice cultivation by organic agriculture
Takuya Minamitani[GIFU Prefecture]・Akira Mori[Chiba biodiversity Center]・Takumi Moriyama[Utsunomiya University School of Agriculture]
有機農法稲作における抑草方法が水田植物に与える影響
南谷 拓哉[岐阜県]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・守山 拓弥[宇都宮大学]
有機農法における抑草方法が抑草対象種および水田植物の多様性に与える影響を明らかにすることを目的とした。いずれの指標も有機圃場が慣行圃場より有意に高かった。これは、除草剤不使用により除草剤に弱い植物が生育しやすくなったと考えられた。クログワイを抑えることで他の植物が発芽および発生しやすくなったことが考えられた。NMDSの結果、慣行整備田、有機整備田、有機陸田に分類された。
Keyword: 生態系, 生物多様性, GET PDF=19/9-27.pdf
Infuluence of Soil Chemical and Physical Propeties on Mesofauna in The Fallow Soil at Tohoku Town
Mizuki Tamagawa[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Atushi Mori[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Rieko Takamatsu[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]・Hiroyuki Ochiai[School of Veterinary Medicine,Kitasato University]
土壌の理化学性が土壌動物の個体数に与える影響−青森県東北町における休耕地の事例−
玉川 美月[北里大学]・森 淳[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]
青森県東北町の休耕地において土壌の理化学性と土壌動物の個体数の関係を分析した結果、土壌動物によって影響する土壌の理化学的要因は異なった。トビムシ類ではEC(正)および気相率(負)、ササラダニ類ではEC(負)および強熱減量(正)、トゲダニ類ではEC(正)、強熱減量(正)および地温(負)がそれぞれの個体数に影響を及ぼしたと考えられる。
Keyword: 土壌動物, 土壌の理化学性, GET PDF=19/9-28.pdf
Effects of residual chlorine on distribution of mollusks
Mizuki Yamashita[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu Univ.]・Kengo Ito[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Keigo Noda[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]・Masateru Senge[Faculty of Applied Biological Science, Gifu Univ.]
残留塩素が貝類の分布に与える影響
山下 みずき[岐阜大学大学院]・伊藤 健吾[岐阜大学]・乃田 啓吾[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]
塩素処理水が流入する河川において残留塩素が貝類の分布に与える影響について検討した.塩素処理水流入点より下流では,生貝の個体数が少なかった.そこで,生貝の分布に影響を与える環境要因を明らかにするために,一般化線形モデルとランダムフォレストを用いて解析を行った.その結果,水田排水路からの距離と残留塩素濃度,流速が生貝の分布に影響を与えることが明らかとなった.
Keyword: 残留塩素, 生態系, 集落排水GET PDF=19/9-29.pdf
発表番号 [9-32]
Takuma Taniura[Mie university]・Ohno Ken[Mie university]
谷浦 拓馬[三重大学]・大野 研[三重大学]
全国各地で環境保全措置を行う際,対象の生物を別の地域へ移す「移植」という措置がよく用いられるが,この手法は失敗例も多い.そのため,成功率の高い移植先選定手法を確立する必要がある.本研究では,景観の類似度で移植先を選定出来る可能性を模索した.その結果,類似度と移植結果に相関が示された.今後はサンプル数を増やし,今回考慮できなかった地形の概念等を取り入れ,更なる指標の改善を目指していきたい.
Keyword: 環境影響評価, 生態系, 生物多様性GET PDF=19/9-32.pdf
Spatial Distribution of crop damages by wild boars, shika deer and monkeys in Mie prefecture
Haruta Nakaoka[Mie University Department of Environmental Science and Technology]・Ken OHno[Mie University]
三重県におけるイノシシ、シカ、サルによる農作物被害の空間分布
中岡 治太[三重大学大学院]・大野 研[三重大学]
三重県の各集落におけるイノシシ、シカ、サルの農作物被害状況データをクリギング法によって空間補間し、三重県を分割した複数のグリッド内の森林率や農地率、個体数指標と相互相関解析を行った。結果、全体の傾向とは異なる地域が明らかになり、地域的に獣害の要因に差がある可能性が示唆された。今後はこうした要因の差を明らかにするため、風土の違いなどに着目して研究していく必要があると考えた。
Keyword: 獣害, クリギング, GET PDF=19/9-33.pdf
発表番号 [9-35(P)]
Growth reaction to cutting treatments of reed community in the blackish water area
Yoshitaka Nakashima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yoko Oki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Wataru Kaneko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuya Oshima[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki Sasada[Wesco co.,ltd.]
汽水域におけるヨシ原の刈り取りに対する生育反応
中嶋 佳貴[岡山大学大学院]・沖 陽子[岡山大学大学院]・金子 航[岡山大学大学院]・大嶋 悠也[岡山大学大学院]・笹田 直樹[(株)ウエスコ]
汽水域の吉井川河口部にはヨシ原が広がっているが,最盛期に比べて面積は減少している。本研究では,汽水域の干潟に現存するヨシ原の保全・維持のための適切な管理方法を提示するために,異なる環境条件下において刈り取りに対する生育反応を検討した。調査結果から,ヨシ原の9月刈り取りでは,標高がT.P.約0.95m以上の土壌が還元化していない地点では,地表面から20cmの刈り取りが新芽の生育を最も促進した。
Keyword: 生態環境, 生態系, 生物多様性GET PDF=19/9-35(P).pdf
発表番号 [10-5]
Studying the feasibility of eco-tours in Sakadura-district, Utsunomiya city
Ryo HATAKEYAMA[Tochigi Prefectural Goverment Office]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya Univ.]
宇都宮市逆面地区での実現可能なエコツアーの検討
畠山 陵[栃木県栃木土木事務所]・守山 拓弥[宇都宮大学]
近年、農村部では高齢化や過疎化により集落機能の低下が懸念される。そこで、新たな地域活性化政策としてエコツアーが注目されている。本研究では、栃木県逆面地区を対象地として想定したうえで)エコツアーの顧客層の把握、)エコツアー参加者の参加スタイルの把握、鵝砲捻娠腸椎修淵┘灰張◆爾離法璽最聴、堯縫侫ロウを対象としたエコツアーのニーズ把握、をアンケートにより調査をした。
Keyword: 環境教育, 環境保全, 生態系GET PDF=19/10-5.pdf
発表番号 [10-6]
The Study on Consumers' Perceptions and Satisfaction for Ecosystem Conservation
Takumi MORIYAMA[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]・Yuusei ASAI[Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
生態系保全米購入者の購入意識に関する研究−山形県元泉地区における事例−
守山 拓弥[宇都宮大学]・浅井 優星[宇都宮大学]
持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律等を背景に,生態系との調和に配慮した水田農業(生態系保全型水田農業)への取り組みが全国各地で展開されている。本研究では,生態系保全型水田農業を普及するための基礎知見として,山形県元泉地区のO農園を対象に,農家の生態系配慮の取り組みが実際の消費者にどれだけ認知されており,またその取り組みがどれくらい満足度に寄与しているのか明らかにすることとした。
Keyword: 環境教育, 環境保全, 生態系GET PDF=19/10-6.pdf
発表番号 [10-7(P)]
Installation of Radio Control Devices to Mowing Machine for Aquatic Plant in Irrigation Cannel
Masaru Yamaoka[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Kiyoshi Takano[Ibaraki Prefectural Tamatsukuri Technical High School]・Ikuo Yoshinaga[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Takuya Mineta[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]・Keiji Watabe[Aquatic environmmental engineering unit, Institute for rural engineering, NARO]
農業用用水路向け水草刈り機のラジコン化
山岡 賢[農村工学研究部門]・高野 粋史[玉造工業高校]・吉永 育生[農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]
近年,農業用水路において水草や藻類の繁茂で,刈取り除去の労力や除塵機への負担が増加している。このため,著者らは,従来人力によっていた刈取り等の作業を機械化するとともに,機械の操作をラジコン化することで,作業者は水路岸から作業できることを目指した。刈取り技術として市販の刈払い機の刃のアタッチメントの水中での稼動を確認するとともに,フロートをつけた刈払い機にラジコン機材を取り付けた。
Keyword: 水草, 刈り取り, 遠隔操作GET PDF=19/10-7(P).pdf
発表番号 [10-11(P)]
Evaluation of Acoustic Emissions in Plant by Wavelet-Transform Analysis
ウェーブレット解析を用いた植物起源弾性波の特性評価
植物の水ストレス応答として発生する弾性波をAE法により非破壊的に検出することは可能とされるが,検出波には異なる発生起源の信号が混在する.本研究では,検出されたAE信号に対してウェーブレット変換を用いた時間周波数解析による特性評価を行った.検討の結果,植物起源弾性波とノイズでは時間周波数領域における信号の重心位置に差異が確認された.以上より,ウェーブレット変換を用いた検出波分類の有用性が示唆された.
Keyword: Acoustic Emission(AE), ウェーブレット変換, 検出波分類GET PDF=19/10-11(P).pdf
発表番号 [10-17(P)]
Radiocesium Inter-Annual Variations and Dynamics in Iitate, Fukushima
Mari Saito[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Taku Nishimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
福島県飯舘村における放射性セシウム流出の経年変化
斉藤 真利[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]・西村 拓[東京大学大学院]
東日本大震災より飛散した137Csは土壌に吸着し,降雨により河川等へと流出するため,事故周辺地域での影響が懸念される.137Cs流出の影響評価を行うために,福島県飯舘村の137Cs沈着量の異なる2河川において長期に渡り現地観測を行った.結果として,SSに含まれる137Cs濃度は2015年以降では低濃度を維持しており,また,春先での降水でSSに含まれる137Cs濃度はやや上昇することが分かった.
Keyword: 放射性セシウム, 懸濁物質, 福島GET PDF=19/10-17(P).pdf
発表番号 [10-18(P)]
Nitrate nitrogen leaching characteristics of an Andosol apple orchard in snowy cold region
Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
積雪寒冷地の黒ボク土リンゴ園における硝酸態窒素の溶脱特性
遠藤 明[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]
青森県津軽地域の淡色黒ボク土リンゴ園を対象に,土壌間隙水を定期的に採取しNO3-N濃度を定量し,且つ,数値計算により土壌中のNO3-Nの時空間的動態と溶脱挙動を推定した.<16cmにおける数値計算および実測NO3-N濃度は,<300dにおいて比較的良く整合した.積雪寒冷地の当リンゴ園においては,6〜7月に施肥した肥料の大部分が,5〜6ヶ月経過して深度100cmに溶脱することが明らかになった.
Keyword: リンゴ園, 土壌間隙水, 硝酸態窒素GET PDF=19/10-18(P).pdf
発表番号 [10-20(P)]
Characteristics Changing Concentration of During Nitrate Nitrogen Removal Process
Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Wataru ISHIKAWA・Hirofumi KIMURA・Akane MORI・Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]
硝酸態窒素除去過程時の濃度変動特性
山嵜 高洋[日本大学]・石川 航・木村 紘史・森 あかね・長坂 貞郎[日本大学]
NO3-N除去過程時の濃度変動特性についての検討として、水質浄化実験の期間を延長し、水中での無機態窒素の詳細な濃度変化の把握を目的とした。その結果、時間経過するとともにNO3-NはNO2-Nに遷移しており、NO3-N濃度が0mg/L付近まで低下すると、それに付随してNO2-N濃度も低下すると考えられた。さらにNO2-N濃度の低下に伴い、NH4-N濃度が上昇傾向にあることも確認された。
Keyword: 水質浄化, 硝酸態窒素(NO3-N), 亜硝酸態窒素(NO2-N)GET PDF=19/10-20(P).pdf
発表番号 [10-22(P)]
Production of CO2 and CH4 at upper and lower layer from soil hard pan and soilsurface gas fluxes.
Junko Nishiwaki[Ibaraki University]・Masakazu Komatsuzaki[Ibaraki University]・Masaru Mizoguchi[The University of Tokyo]
土壌耕盤上下層におけるCO2、CH4ガス発生と地表面ガスフラックス
西脇 淳子[茨城大学]・小松崎 将一[茨城大学]・溝口 勝[東京大学]
土壌耕盤上下層における土壌物理性と土中炭素動態の関係を年平均気温差の異なる茨城県と福島県において調べた。両地域ともCO2ガス放出は大きく、10月以降は耕盤ありで放出量が増加した。茨城と比較して福島でのCO2ガス放出は小さかった。CH4ガスは、茨城で11月に、福島で10月に耕盤あり地点での吸収量が耕盤なし地点を上回った。季節ごとの土中ガス濃度変化とガスフラックス変化に関係は認められなかった。
Keyword: 土壌耕盤, CO2ガス, CH4ガスGET PDF=19/10-22(P).pdf
発表番号 [10-23]
Experimental Verification of Sectional Plan of Siphon and Curve Radius of Main Drainage Canal
Noriaki HAYASHI[Kanto Regional Agricultural Administration Office Nakagawa]・Kazuyuki Hashimoto[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tonegawa]・Tetsuya Kishikawa[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Noriyuki Kamachi[Kanto Regional Agricultural Administration Office Tochigi]・Daisuke Yamaoka[Sansui Consultant Co.Ltd]・Kosuke Ishiwata[Sansui Consultant Co.Ltd]・Shinichiro Yamada[Sansui Consultant Co.Ltd]・Atsushi Namihira[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akira Sekiya[CTI Engineering Co., Ltd]
サイホン断面計画と幹線排水路の曲線半径の実験的検証
林 範昭[関東農政局那珂川沿岸農業水利事業所]・橋本 和幸[関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]・岸川 哲也[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・蒲地 紀幸[関東農政局栃木南部農業水利事業所]・山岡 大輔[サンスイコンサルタント(株)]・石渡 康介[サンスイコンサルタント(株)]・山田 慎一郎[サンスイコンサルタント(株)]・浪平 篤[農村工学研究部門]・関谷 明[(株)建設技術研究所]
与良川統合排水機場の機械排水時に、西部幹線排水路の流水は、河川横断東西連絡サイホンを流下して遊水池に放流され、東部幹線排水路と対面方向で合流するため,サイホン吐出し部を直角に曲げた構造とした.また、サイホン上流は,用地買収範囲を抑えるため、曲線半径を設計基準より小さい値で計画した。そこで,水理模型実験により、サイホンの断面設計手法と西部幹線排水路の曲率半径について検証し、問題ないことを確認した.
Keyword: 水理模型実験、排水機場, 排水路、サイホン, 排水路曲線計画GET PDF=19/10-23.pdf
発表番号 [10-25]
Experimental Verification of Retarding Basin Shape of Drainage Pump Station and Inflow Plan of Main Drainage Canal
対向する排水が合流する与良川統合排水機場遊水池の排水性能の実験的検証
与良川統合排水機場の機械排水時に,東部および西部幹線排水路を遊水池で合流させて,吸込水槽に導水させるが,遊水池では東部および西部幹線排水路からの流入方向が対向するため、二つの流水を計画通りに機械排水可能であるか懸念された。そこで,水理模型実験により、統合機場遊水池の合流時の排水性能を検証した結果、東部および西部ともに所定の水位以下で所定の流量を排水でき、排水性能として問題ないことを確認した。
Keyword: 水利構造物, 開水路の流れ, 水理模型実験GET PDF=19/10-25.pdf
発表番号 [10-26]
Flood Analysis of Small earthen dam with 1-D Analysis Taking Account of Underpass
KOJIMA,H.[National Agriculture and Food Research Organization]・TAKEMURA,T.[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHISAKO,H.[National Agriculture and Food Research Organization]・MATSUDA,S.[National Agriculture and Food Research Organization]・HIROSE,Y.[National Agriculture and Food Research Organization]・SHODA,D.[National Agriculture and Food Research Organization]・LEE,S.[National Agriculture and Food Research Organization]
アンダーパスに一次元解析を導入したため池決壊氾濫解析
小嶋 創[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・松田 周[農業・食品産業技術総合研究機構]・廣瀬 裕一[農業・食品産業技術総合研究機構]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・李 相潤[農業・食品産業技術総合研究機構]
近年の豪雨災害の頻発を受け,改めてハザードマップの作成等ため池の防災対策が注目されている.ハザードマップ作成時の浸水域予測手法である氾濫解析では,対象地域の地形・地物を表現するため,航空レーザー測量や写真測量による数値標高モデル(DEM)が用いられる.本報では,DEMに現れないアンダーパスの表現方法として一次元解析を用いた方法を試行し,既報で提案した方法と比較した.
Keyword: 水理構造物, ハザードマップ, 氾濫解析GET PDF=19/10-26.pdf
発表番号 [10-28]
On Energy Dissipation Effects of Tsunami by using Secondary Levee
Kenji SEKIJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO/United Graduate School of Agri. Sci. TUAT]・Hirohide KIRI[Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council, MAFF]・Issaku AZECHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nobuaki KIMURA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yuji KOHGO[United Graduate School of Agri. Sci. TUAT]
後背地に配置した二線堤による津波の減勢効果について
関島 建志[農村工学研究部門/東京農工大学大学院連合農学研究科]・桐 博英[農林水産技術会議事務局]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]・向後 雄二[東京農工大学大学院連合農学研究科]
津波浸水災害においては,海岸線と平行する道路盛土や堀が津波遡上エネルギーを減勢する効果があると考えられており,沿岸部農業地域における津波被害の減災対策の一つとして,盛土構造物や排水路を活用した津波の減勢手法が研究されてきている.本研究では二線堤を設置した断面二次元模型による水理模型実験を行った.その結果,盛土タイプの農道を海岸堤防に並行に配置することで津波浸水を減勢する効果があることがわかった.
Keyword: 二線堤, 農道, 津波GET PDF=19/10-28.pdf
発表番号 [10-30]
Method of estimating the flow velocity coefficient of the steel pipe by absolute roughness
Takahiro Yabuguchi[Japan Water Steel Pipe Association]・Ichiro Kasahara[Japan Water Steel Pipe Association]・Takashi Anzaki[Japan Water Steel Pipe Association]・Shingo Maeda[Japan Water Steel Pipe Association]
絶対粗度による鋼管の流速係数の推定方法
薮口 貴啓[日本水道鋼管協会]・笠原 一朗[日本水道鋼管協会]・庵崎 高志[日本水道鋼管協会]・前田 真吾[日本水道鋼管協会]
水輸送用塗覆装鋼管(JIS G 3443)の内面塗装は,液状エポキシ樹脂塗装が主流となっているが,その流速係数は水理データが不十分なことから,旧来のタールエポキシ樹脂塗装と同等として扱われている。このような状況に鑑み,本稿では,新たな塗覆装材料に対する流速係数の算出方法として,絶対粗度による方法を提案し,その適用性を水理実験の結果と比較・検証した。
Keyword: 流速係数, 絶対粗度, 液状エポキシ樹脂塗装GET PDF=19/10-30.pdf
発表番号 [10-32]
Numerical model for non-Darcy flow based on Izbash’s law
Tomoki Izumi[Ehime University]・Naoyuki Yamashita[Ehime University]
Izbash則に基づく非ダルシー流の数値解析モデル
泉 智揮[愛媛大学大学院]・山下 尚之[愛媛大学大学院]
非ダルシー流の数値解析モデルとして,非圧縮流れにおいて指数則に基づく抵抗則を考慮した支配方程式に対してMPS法を用いて離散化するモデルを構築し,浸透実験結果に対する再現性の観点から本解析モデルの妥当性を検討した.その結果,流速に関して比較的高い再現性を確認できたが,解析値は実測値を過小評価することから,今後,さらに本解析モデルの改善が必要であると結論付けられた.
Keyword: 非ダルシー流, 数値解析, 粒子法GET PDF=19/10-32.pdf
発表番号 [10-35(P)]
Water Leak detection applying Wavelet Analysis for Pressure fluctuation in Pipeline
Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Issaku Azechi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toshiaki Iida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Naritaka Kubo[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
管内の圧力変動に対するウェーブレット解析を利用した漏水検知法の検討
浅田 洋平[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
近年,管路内の圧力変動から漏水を検知する方法が低コスト,少労力で漏水検知を実現できる可能性があることから,それらに関する数多くの研究がなされている。本研究では,時間周波数解析として有効な方法であるウェーブレット解析を用いて,圧力変動における漏水由来の不連続点の抽出を行い,数値シミュレーション結果では漏水比が0.5%という非常に小さい漏水に対しても検知可能であることが明らかになった。
Keyword: 流体力学一般、管水路流れ, 水理学的波動、周波数解析, 漏水検知GET PDF=19/10-35(P).pdf
Current status of Universities related to Water, Land and Environmental Engineering
Takeshi KOIZUMI[Japanese society of irrigation,drainage and rural engineering]・yoshio hanatsuka[Japanese society of irrigation,drainage and rural engineering]
農業農村工学系大学の現状について
小泉 健[農業農村工学会]・花塚 賀央[農業農村工学会]
農業農村工学系に限らず,大学に対する運営費交付金の削減と人件費の抑制は益々厳しい状況にある。その一方で、国公私立大学間の経営統合、先端技術研究や地域創生の重点化などを推進する大学に対する補助金など学生の減少と地域の活性化をにらんだ対策が打ち出されている。これら農業農村工学系大学を取り巻く社会情勢を報告し、課題の緊急性・重要性を共有すると共に、今後の人材確保・育成と技術開発推進の一助とする。
Keyword: 大学の危機, 研究費の削減, 人件費の抑制GET PDF=18/T-1-1.pdf
Creation of Future of Irrigated Agriculture employing the Concepts: Resilience, Local Environmental Knowledge and Transdisciplinary Approach
TAKASHI KUME[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
レジリエンス・地域環境知・超学際的アプローチから創る灌漑農業の未来
久米 崇[愛媛大学大学院]
本セッションでは、農業農村地域が種々のショックから迅速に回復し、地域に伝統的に伝わる知識・経験を科学的に使いこなし、多様なステークホルダーが協働で灌漑農業の未来を創出する方法・過程について議論する。ここでは、セッションの概要を説明した上で、灌漑技術を地域の実情にあわせた形で運用し、地域における地下水保全という課題解決を、地域環境知と超学際的アプローチにより解決しようとする事例を紹介する。
Keyword: レジリエンス, 地域環境知, 超学際的アプローチGET PDF=18/S-1-1.pdf
Place-specific certification schemes: the approach converting local issues into marketable forms
Reiko Omoto[Faculty of Regional Sciences, Tottori University]
生産地が創る流通の仕組み:課題をマーケタブルな形に変換する「ローカル認証」
大元 鈴子[鳥取大学]
本稿は、地域独自の環境認証制度であるローカル認証が、地域特有の環境問題の解決にどのように寄与し、また、地域全体の持続可能性を促すかを、米国のサーモン・セーフ認証を紹介することで検討する。ローカル認証は、地域の内発的プロセスによって新たな価値形成を促すとともに、その価値を評価する新しい流通ネットワークを構築するプラットフォームとなる。ローカル認証のトルコにおける事例地における導入可能性も検討する。
Keyword: ローカル認証, サケ, 価値形成GET PDF=18/S-1-3.pdf
発表番号 [S-3-3]
R & D on earthquake resistance improvement technology of the bottom gutter of thereservoir made of precast concrete
Junichi ARITA[Hokukon]・Toshiaki AONUMA[daiwa-cres]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Isamu NAKAJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO]
プレキャストコンクリート製ため池底樋の耐震性向上技術に関する研究開発
有田 淳一[(株)ホクコン]・青沼 利明[大和クレス(株)]・河端 俊典[神戸大学]・中嶋 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]
プレキャスト製底樋管の不均等な盛土状態での挙動を解明し、耐震性を有する新たなプレキャスト製底樋管の開発ならびに設計手法の確立を目的とし本研究・開発に着手した。技術的課題には現況調査(変形・損傷等)の実施、堤体の沈下および地震時の挙動解析、柔構造となる底樋管の挙動解明のため、静的試験(強制沈下)を実施、底樋ブロックの継手構造の開発・試作、柔構造となる底樋管の挙動を振動台実験で把握するなどで対応した。
Keyword: プレキャスト、底樋, 耐震性, 大地震GET PDF=18/S-3-3.pdf
Development of function diagnosis technology utilizing tribology for irrigation and drainagepumps
Masahiko KAWABATA[TRIBOTEX Co., Ltd.]・Tadashi KUNIEDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keiji MIZUMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]
トライボロジーを活用した農業用揚排水機の機能診断技術の開発
川畑 雅彦[トライボテックス(株)]・國枝 正[農村工学研究部門]・水間 啓慈[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]
全国2,700カ所以上の農業用揚排水機場は、施設ベースで66%が標準耐用年数を超過し、膨大な更新費用が課題となっていることから、「最適保全管理手法」の確立が有益であることが分かった。劣化モードを再現できる試験機を製作し、人為的に過負荷状態にした場合の性能劣化曲線を作成した。この性能低下を診断装置で計測することによって、新たに開発する診断装置の性能評価を行った。
Keyword: トライボ診断、簡易機能診断装置, 、潤滑油分析, トライボロジーGET PDF=18/S-3-5.pdf
A proposal of rehabilitation method that allows future monitoring of concrete open channelin cold district
Makoto TAKEDA[KURIMOTO, LTD]・Mitsunobu FUJIMOTO[KURIMOTO, LTD]・Koji WATABE[Docon]・Akio ISHIGAMI[CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]
寒冷地におけるコンクリート開水路の将来的なモニタリングが可能な更生工法の提案
竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・渡部 浩二[(株)ドーコン]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]
寒冷地のコンクリート開水路では、側壁背面からの浸透水が凍結融解を繰り返すことで躯体が劣化し、機能低下を生じている。従来の表面被覆工法は、水路内側に施すプライマーや表面被覆材が排水抑制層となり、背面からの浸透水を側壁内部に滞留させ、凍害劣化を助長する。そこで、1.水路側壁に浸透した水の排水工法の開発、2.側壁天端の補修工法の開発、3.合成構造の断面設計の確立、4.FRPM板の脱着機構の開発を行った。
Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生工法GET PDF=18/S-3-6.pdf
Development and application of measuring method of roughness coefficient of openchannel using aerial ultrasonic wave
WATANABE ken[MARUEI CONCRETE INDUSTRY CO.,LTD]・OKAJIMA Kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・ISHIGURO Satoru[Mie University Graduate School of Bioresources]・ITO Ryouei[Mie University Graduate School of Bioresources]・NAGAOKA Seiya[Mie University Graduate School of Bioresources]・ITO Tetsu[X-Ability Co., Ltd.]
空中超音波による開水路の粗度係数計測法の開発と活用について
渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・長岡 誠也[三重大学大学院]・伊藤 哲[(株)クロスアビリティ]
更新時期を迎えるコンクリート製農業用水路の多くは、表面の摩耗劣化による水理機能の低下が問題視されている。しかし、機能診断における摩耗・風化の判定は、現地での目視に依存しており、「簡便」に「面的な情報」を「短時間」に数値化できる計測器の開発が求められていた。そこで、空中超音波法を用いた粗度係数計測器を開発した。
Keyword: 表面劣化、粗度係数, 機能診断、空中超音波 , ストックマネジメントGET PDF=18/S-3-7.pdf
Technique toward improving inspection efficiency for agricultural irrigation facilitiesutilizing sensing technology
Tetsu OOISHI[Kokusai Kogyo Co., Ltd]・Eisaku Shiratani[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide Kiri[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Mizukami[Kokusai Kogyo Co., Ltd]
センシング技術を活用した農業水利施設の点検効率化技術
大石 哲[国際航業(株)]・白谷 栄作[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]・水上 幸治[国際航業(株)]
今後、基幹的な水利施設では、毎年500施設程度が標準的な耐用年数を超過する。現場の農村では、水利施設の長寿命化及びLCCの低減を図るストックマネジメントの推進が急務である。そこで、今後の技術躍進が期待できる無人飛行機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)に搭載したデジタルカメラ等と、2時期の結果から精密に変状抽出する技術を融合することで、膨大な施設の損傷を効率的かつ高精度に把握する一次点検手法を開発した。
Keyword: ストックマネージメント、維持管理, UAV、ICP, 技術手引きGET PDF=18/S-3-8.pdf
発表番号 [S-4-1]
Changing environments of agriculture and the college education on the rural engineering in Japan
Masayoshi Satoh[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture, Niigata University]
農業農村工学を取り巻く環境変化と大学教育の現状
佐藤 政良[筑波大学]・吉川 夏樹[新潟大学]
近年の日本の農業農村の環境をめぐる劇的な変化は、農業土木学を農業農村工学に変えたが、それは、当該分野の技術者が物理的(力学的)側面だけでなく経済、環境、水質など、極めて多くの領域を考慮しなければならなくなったことに対応している。本報告では、新潟大学を例に、教員の削減、制度改変等もあるなか、社会的要請に応える大学教育のあり方、特に基礎学力と広い分野の関係、学生への魅力の提示等について問題提起を行う。
Keyword: 福島大学, 新潟大学, 農業土木カリキュラムGET PDF=18/S-4-1.pdf
発表番号 [S-4-3]
Current state in Fukushima Prefecture and Role of Agro-environmental Science Course, Faculty of Agricultural and Food Sciences, Fukushima University
Moono Shin[Fukushima University]
福島県の現状と福島大学食農学類生産環境学コースの役割
東京電力福島第一原子力発電所の事故から7年が経過し、帰還困難区域を除くほとんどの居住制限が解除され、住民の帰還も段階的に進められている。これは、震災後これまで農業農村工学分野の研究者や技術者が活躍した結果であるに違いない。本報では、平成31年4月設置予定の福島大学食農学類の生産環境学コースを学会会員や、関係者に広く紹介するとともに、震災後の福島県の現状と農業農村工学分野の役割について議論する。
Keyword: 食農学類, 生産環境学, 原発事故GET PDF=18/S-4-3.pdf
発表番号 [S-5-2]
Local Value Added Analysis of Renewable Energy Development at Municipal (Village) Level
TAKUO NAKAYAMA[Graduate School of Economics, Kyoto University]・YUKI OGAWA[E-konzal]
自治体(村)レベルの再エネ開発による地域付加価値創造分析―小水力発電と水質バイオマスの熱利用を中心に―
中山 琢夫[京都大学大学院]・小川 祐貴[(株)E-Konzal]
農山村地域経済の活性化にとって再生可能エネルギー事業は大きなポテンシャルを持っており、その定量分析が不可欠である。そのため、ドイツで開発・発展してきた経済分析モデルである地域付加価値分析を行った。その結果、採算性が確保されている事業については、自治体レベルにおいて確実に正の付加価値を創出することがわかったが、木質バイオマスの熱事業についてはより採算性を高める努力が必要であることがわかった。
Keyword: 農村振興, エネルギー循環, 産業経済計画GET PDF=18/S-5-2.pdf
発表番号 [S-5-3]
Comparison of Community Characteristics at Different Stage of Renewable Energy Development
ARATA SUZUKI[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・HISASHI KOBAYASHI[College of Agriculture, Ibaraki University]・YASUSHI NARA[Research Group for Renewable Energy and Sustainable Rural Society]
再生可能エネルギー開発からみたコミュニティの比較
鈴木 耕太[茨城大学大学院]・小林 久[茨城大学]・奈良 泰史[「再エネ・農山村の持続戦略」研究会]
再生可能エネルギーの開発段階が違う全国の9地区を対象にしたアンケート結果をもとに、コミュニティの特徴の違いについて分析・考察した。数量化2類を用いた分析結果から、対人関係・交流の違いや再エネ開発への評価および関わり方などを要因として、再エネ開発について〇峺型⊇猗型I埔儀燭3つに分類できるのではないかと考えられた。本研究成果は、地域づくりに貢献する再エネ開発において活用できる可能性がある。
Keyword: 農村計画, 再生可能エネルギー, 数量化2類GET PDF=18/S-5-3.pdf
発表番号 [S-6-1]
Suido of Kyoto - the “Millennial Capital” of Japan
Tsugihiro Watanabe[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
「千年の都」京都の<水土>
渡邉 紹裕[京都大学大学院]
京都は千年来の都である.平安京成立後の平安京の時代を経て,動きの大きかった中世でも,比較的安定した近世でも,都としてあり続けた.近代に入り,琵琶湖疏水開削などを契機として独自な発展を見せる.そこには集住人口を支える後背地があり,全国に展開する〈水土の知〉の先端地であり中心地でもあり続けてきた.京都の〈水土〉の形成に大きく関わった「水」のあり方を考えるために,その特徴や歴史的展開を改めて整理する.
Keyword: 水資源開発・管理, 灌漑施設, 京都GET PDF=18/S-6-1.pdf
発表番号 [S-6-2]
Modernization in Kyoto by Construction of Biwako Canal
Yoshiro Ono[Kyoto Institute of Technology]・Tsugihiro Watanabe[Kyoto University]
琵琶湖疏水の開削と京都の近代化
小野 芳朗[京都工芸繊維大学]・渡邉 紹裕[京都大学]
明治維新後の京都は,天皇の東京遷座,公家の東京移住とともに,神社仏閣は土地を国に収用され,産業や文化のパトロンを失い,都市として成立の危機に瀕していた.この打開のため,小学校の設立,西陣織機の革新を含む殖産興業,そして都市インフラとして琵琶湖疏水が起工された.疏水は水力発電により路面電車の展開や,工業育成,舟運による大津・京都・大阪間の流通など近代化に効果があった.この過程と意義を再考する.
Keyword: 水資源開発・管理, 琵琶湖疏水, 京都御所GET PDF=18/S-6-2.pdf
発表番号 [S-7-2]
A Case Study of the Daruma Pond Frog Migration Using PIT Tag
Mitsuo Saito[Wesco co., ltd.]・Hiroyasu Yamashita[Wesco co., ltd.]・Yasuhiro Kashitani[Wesco co., ltd.]・Shogo Nishi[Wesco co., ltd.]
PITタグを用いたナゴヤダルマガエルの移動調査事例
齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]・貸谷 康宏[(株)ウエスコ]・西 昇悟[(株)ウエスコ]
京都府亀岡市の生息地において、成体588個体をPITタグで標識し、繁殖期から越冬期までの行動パターンや越冬環境について調査した。また、約200m離れた場所で捕獲した50個体ずつを、場所を入れ替えて放逐する実験(異所放逐)を行い、同所に放逐した個体(同所放逐)との行動パターンの違いを調査した。それらの結果を報告するとともに、本種の保全上の留意点について考察する。
Keyword: ナゴヤダルマガエル, PITタグ, 越冬GET PDF=18/S-7-2.pdf
発表番号 [S-7-3]
Conservation plots for habitat distribution of Rana ornativentris on farm land consolidation
Wataru Kakino[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]・Shinjyo Handa[Shinsyu Temple]・Arata Toriyabe[Aomori Prefecture]・Nagamitsu Maie[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]・Hajime Tanji[Kitasato University School of Vetarinary Medicine]
圃場整備事業実施時のヤマアカガエル(Rana ornativentris)生息分布の保全対策
柿野 亘[北里大学]・伴田 眞誠[眞宗寺]・鳥谷部 新[青森県]・眞家 永光[北里大学]・丹治 肇[北里大学]
青森県におけるヤマアカガエルの越冬場は、主に結氷しない水域であり、水中の落葉落枝塊内で多数確認される(土中越冬は、確認されず)。圃場整備事業実施期間は、冬季が含まれることが多く、集中分布的な本種の局所個体群への影響が極めて大きいと考えられる。本発表では、本種の越冬環境を踏まえたミティゲーションを通じて、現段階の本種の保全対策について検討する。
Keyword: アカガエル科, 越冬, 環境配慮GET PDF=18/S-7-3.pdf
発表番号 [S-9-2]
Reform of Land Improvement District System
Kohei Aoki[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
土地改良区制度の見直し
青木 公平[農林水産省]
土地改良区制度の成立は、昭和24年の土地改良法制定に遡り、約70年が経過している。その間、農業・農村をめぐる状況は大きく変化しているが、土地改良区制度は法制定時からその形をほとんど変えておらず、そのために土地改良区の運営や土地改良施設の維持管理に支障が生じつつある。こうした情勢の変化に対応するとともに、土地改良区の業務運営の適正化を図るため、土地改良区の組合員資格や体制に関する制度の見直しを行った。
Keyword: 土地改良区, 土地改良法, 施設管理GET PDF=18/S-9-2.pdf
発表番号 [S-10-1]
The investigation method of PC pipe using ground penetrating radar
Morimitsu KIMURA[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Yoshiro SUZUKI[Tohoku Regional Agricultural Administration Office]・Kazuhiro KOIZUMI[Dia Consultants Company]・Kenji NAGANO[Dia Consultants Company]・Jun FUJITA[Dia Consultants Company]
電磁波レーダ探査法を用いたPC管の調査手法について
木村 守充[東北農政局]・鈴木 良郎[東北農政局]・小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・藤田 淳[(株)ダイヤコンサルタント]
近年,管水路におけるPC管のカバーコートの侵食による薄肉化やPC鋼線の発錆・破断など,PC管の外周部の劣化に起因した破損・破裂事故が発生している。長大かつ埋設されているPC管の調査について、ライン状に走査し効率的に調査が可能な電磁波レーダ探査法に着目し、アンテナの周波数やPC管の構造に適合したアンテナの配置を改善することで,管内からカバーコートの状態を把握できる調査手法について報告する。
Keyword: PC管, 電磁波レーダ探査, 模型試験GET PDF=18/S-10-1.pdf
発表番号 [S-10-2]
Issues and Measures for Repairing Cracks in Concrete Open Channel
Takehisa Mori[Ishikawa Prefectural University]・Tatsuyuki Kamijo[Tanaka Civil Tec. Corporation]・Noriya Matsuda[Tanaka Civil Tec. Corporation]
コンクリート開水路のひび割れ補修における課題と対応策
森 丈久[石川県立大学]・上條 達幸[田中シビルテック(株)]・松田 展也[田中シビルテック(株)]
コンクリート開水路の躯体に発生したひび割れは,鉄筋の腐食を誘発するなど,耐久性や安全性等の構造機能を損なう要因となり得るため,適切なひび割れ対策が求められる。そこで,適切なひび割れ対策工法の選定に資するため,錆汁や水の滲出を伴うといったひび割れの発生状況や,劣化(中性化や凍害など),外力といったひび割れの発生原因を考慮した,2種類のひび割れ対策工法選定フロー(案)を新たに作成した。
Keyword: コンクリート開水路、ひび割れ, ひび割れ補修、表面被覆, 工法選定GET PDF=18/S-10-2.pdf
発表番号 [S-10-3]
Function Diagnosis Method corresponding to Frost Damage Deterioration in Concrete Facilities
Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hidetaka MAKANAE[Hokkaido Regional Development Bureau]・Satoshi SATO[Hokkaido Regional Development Bureau]・Masashi SUTO[National Institute of Technology, Matsue College]・Hidehiko OGATA[Faculty of Agriculture, Tottori University]
コンクリート施設の凍害劣化特性に対応した機能診断手法
石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・蒔苗 英孝[北海道開発局]・佐藤 智[北海道開発局]・周藤 将司[松江工業高等専門学校]・緒方 英彦[鳥取大学]
凍害劣化を生じたコンクリート施設では,層状ひび割れなどによりその健全性が著しく損なわれるため,それら劣化状態を踏まえた機能診断技術を構築する必要がある。著者らは,北海道内に位置する開水路延べ36路線の446測点において,コア採取を含む劣化状態の詳細調査を行った。本報では,凍害劣化特性に対応した機能診断手法の必要性について述べるとともに,超音波法,機械インピーダンス法の適用性について考察する。
Keyword: コンクリート, 凍害, 機能診断GET PDF=18/S-10-3.pdf
発表番号 [S-12-1]
Designing subsurface irrigation system for vegetable production using HYDRUS-2D
Atsushi Sakaguchi[Yamaguchi University]・H. Sasaki[NARO]・Y. Yanai[NARO]
HYDRUS-2Dを用いた野菜向け地下灌漑システムの設計手法
坂口 敦[山口大学大学院]・佐々木 英和[農業・食品産業技術総合研究機構]・柳井 洋介[農業・食品産業技術総合研究機構]
ホウレンソウのように一斉収穫を行う野菜を対象とした地下灌漑を行うと,地下に埋設した灌水管からの距離に応じて根圏の土壌水分布が不均一となり,結果として野菜の生育が揃わなくなり収穫作業が煩雑になる恐れがある。したがって、土壌水分は灌水管からの距離に依らず水平方向に均一に管理される事が望ましい。本講演においては地下灌漑システムの設計に数値解析を応用した試みを紹介する。
Keyword: 水分移動, 土壌環境と植物根系, 畑地灌漑GET PDF=18/S-12-1.pdf
発表番号 [S-12-3]
Optimization of irrigation regime in a sand dune soil field using numerical simulation
Koji Kameyama[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yukiyoshi Iwata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Teruhito Miyamoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koichi Sasaki[Regional Agriculture Division, Fukui Prefectural Government]
数値解析による砂丘未熟土畑における灌水操作方法の検討
亀山 幸司[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・佐々木 康一[福井県]
本研究では,砂丘未熟土畑において,作物の消費水量を満たしながら下方への浸透損失をできるだけ抑える灌水操作方法を検討するため,砂丘未熟土畑で行われている土壌水分を比較的高めに維持する少量頻繁灌水の下での土壌水分動態を再現すると共に,灌水パラメータを変化させたときのシナリオ解析を行った.
Keyword: 灌水制御, 数値解析, 間断灌漑GET PDF=18/S-12-3.pdf
発表番号 [S-12-4]
A study on optimal irrigation in the semi-arid area on Decan Plateau in India
Nobukazu Minamioka[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Masaru Mizoguchi[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]・Tetsu Ito[XSAN co.;Ltd]
インド・デカン高原の半乾燥農地における最適灌漑に関する研究
南岡 伸和[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]・伊藤 哲[(株)XSAN]
インドの半乾燥地域の持続的成長のため、最適な水利用を行うことが不可欠である。本研究では、インドのハイデラバードのトウモロコシ畑を実験地にとり、センサーとデータ送信機器により得た実測値とHYDRUSによるシミュレーションを組み合わせることで、最適な水管理法を提案できる可能性を見いだせた。今後は、HYDRUSに土壌の土性などのパラメータを入れて、精度の高い計算を行い、最適な水利用法を探っていきたい。
Keyword: 畑地灌漑, 数値解析, ITGET PDF=18/S-12-4.pdf
発表番号 [S-13-3]
Effects of combined heat and power plant using woodchips on local economy
Satoshi Akao[Faculty of Sci and Eng, Doshisha Univ]・Takanobu KATSMI[Faculty of Sci and Eng, Doshisha Univ]
木質バイオマス発電導入による地域経済効果の推計
赤尾 聡史[同志社大学]・勝見 公敦[同志社大学]
地域資源を利用し,地域外への支出を削減することで,地域活性化が期待できる.鳥取県日南町を対象に,木質チップを利用した小型熱電併給設備を1基導入した場合における地域経済効果を,小地域産業連関表を作成して推計した.その結果,域内生産額は約26.8百万円,粗付加価値額は約9.8百万円増加と試算された.小地域産業連関表を用いた事業評価は,特に採算性の乏しい事業に対して有効な評価方法と考えられる.
Keyword: 小地域産業連関表, 小型熱電併給, GET PDF=18/S-13-3.pdf
発表番号 [S-14-2]
Can we monitor water flow below the surface by using Geophysical Explorations?
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地下の水の動きは物理探査で可視化できるか?
後藤 忠徳[京都大学大学院]
地下水や土中水の流動パターンは農作物育成に欠かせない情報である。本講演では地中を掘削せずに地下の水を可視化する方法として、電気探査・電磁探査を紹介する。電気探査技術において、地下の水の動きの可視化は困難な課題であったが、近年は探査技術の進歩によって実現しつつある。さらに自然電位に基づいた地下水流動の定量解析も可能となっている。
Keyword: 浸透流, 地下水, 地下浸透・地下水流動GET PDF=18/S-14-2.pdf
発表番号 [S-14-3]
Subsurface investigation method by synthesized approach of sounding and gophysical survey
Shin-ichi Nishimura[Okayama University]・Tatsuya Ueta[Okayama University]・Kazunari Imaide[Okayama University]・Toshifumi Shibata[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]
サウンディングと物理探査の合成による地盤探査方法
西村 伸一[岡山大学大学院]・植田 起也[岡山大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
効率的な地盤強度調査方法として,非破壊試験である物理探査が有効であるが,精度の問題が指摘される.これを補うためには破壊試験との併用が必須と考えられるが,効率性から,サウンディング試験が有効である.本研究では,切り土斜面の表層の安定を対象とし,物理探査手法として表面波探査,サウンディング手法として,簡易動的コーン貫入試験を実施した.これらの結果を,地質統計学手法によって合成する方法を提案する.
Keyword: サウンディング, 物理探査, インディケータシミュレーションGET PDF=18/S-14-3.pdf
発表番号 [S-14-4]
Soil per meability profiling using geophysical data
物理探査を利用した土質地盤の透水係数の推定
高橋 亨[深田地質研究所]
広域の土質地盤や土構造物の透水性を効率的に把握できる手法の開発を目的に,筆者たちは,複数の物理探査データに物理モデルを適用し,土質地盤の間隙率と平均粒径を求め,コゼニーカルマンの式を用いて透水係数を推定する手法を提案する。河川堤防上で実施した物理探査で得られたS波速度と比抵抗データに適用し,ほぼ1桁以内の精度で透水係数を推定できることを示す。
Keyword: 土質地盤、透水係数, 物理探査, 物理モデルGET PDF=18/S-14-4.pdf
発表番号 [S-15-1]
Possibility of using AI in agricultural rural engineering
Masaru Mizoguchi[University of Tokyo]・Hiroaki Sugino[University of Tokyo]
農業農村工学におけるAI利用の可能性
溝口 勝[東京大学]・杉野 弘明[東京大学]
囲碁や将棋の世界でロボットが人間に勝ったというニュースと共に、人工知能(AI)が注目されている。いずれはAIを持つロボットが人間の仕事を奪うようになるかも知れないという論調もある。しかし、AIが農業農村工学分野で役に立つのか皆目見当がつかない。そこで、本セッションでは情報工学のAI専門家から基本を学ぶと共に、農業農村工学分野で使ってみたいと考えている会員からAI利用の事例や可能性を語ってもらう。
Keyword: AI, 機械学習, データサイエンスGET PDF=18/S-15-1.pdf
発表番号 [S-15-2]
AI and deep learning
KENSUKE AISHIMA[Faculty of Computer and Information Sciences, Hosei University]
人工知能と深層学習
相島 健助[法政大学]
近年,人工知能や深層学習という言葉が社会的にも非常に注目されている.本講演では,人工知能を学習の機構と解釈し,つまり大量のデータからの特徴検出およびパターン認識により,あたかも人が自律的に考えているかのように見せる技術と解釈しそのメカニズムについて議論する.農業農村工学分野においても,画像処理や水管理の技術は重要視されており,上記の意味でのパターン認識・汎化のための学習理論は重要と言える.
Keyword: 人工知能, 深層学習, ニューラルネットGET PDF=18/S-15-2.pdf
発表番号 [S-15-3]
Machine learning application for measurement of agricultural water needs
makoto TSUKISE[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Kinki Regional Agricultural Administration Office]
機械学習を活用した農業用水需要の予測手法
近年、機械学習により過去の観測値を用いて将来を予測する手法がサービス業等で使われ始めている。しかし、農業農村工学分野では気機械学習が十分に活用されているとは言い難い。そこで、気象条件から機械学習を活用して農業用水需要の予測を試みた。その結果、機械学習により気象条件から水需要を予測することが可能であることが確認できた。今後は他の農業農村工学分野においてもさらに機械学習の有効性を検証する必要がある。
Keyword: 機械学習, 水管理, 予測GET PDF=18/S-15-3.pdf
発表番号 [S-15-4]
Possibility of AI application to automatic judgment of the land readjustment level using aerial photographs map/GIS polygons
Masataka HORIGUCHI[Gifu Prefecture Federation of Land Improvement Associations]・Masaru MIZOGUCHI[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
航空写真/GIS ポリゴンを使った区画整理度合いの自動判定への AI 適用可能性
堀口 昌孝[岐阜県土地改良事業団体連合会]・溝口 勝[東京大学大学院]
都道府県が農業者の費用負担・同意なしに基盤整備を実施できるとする土地改良法の改正により、従来型の耕作者・所有者側の申請によるほ場整備でなく、行政側主体のほ場整備需要が予想される。そこで行政側担当者の視点に立って、基盤整備が不十分な農地の航空写真/GISポリゴンを自動判定する手法を検討した。その結果、区画整理度合いの設定に問題があることがわかった。この問題の解決法としてAI利用の可能性を議論した。
Keyword: GIS、耕区ポリゴン, ほ場整備、AI, 機械学習GET PDF=18/S-15-4.pdf
発表番号 [S-15-5]
Data-driven model for species distribution analysis
Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]
データ駆動モデルによる生物の空間分布解析
福田 信二[東京農工大学大学院]
近年,生物多様性情報の集積・ビッグデータ化と解析技術の汎用化が相まって,機械学習等を用いたデータ駆動モデルの応用研究は,エコインフォマティクスの一分野として,急激な成長を遂げている.データ駆動モデルには,対象システムの素過程に関する事前情報が不要であるという利点はあるが,ブラックボックスモデルとして批判されることも多い.本報では,空間分布モデルを事例に,データ駆動モデルの応用研究について紹介する.
Keyword: 機械学習, 生態水理学, 人工知能GET PDF=18/S-15-5.pdf
発表番号 [G-1-2]
Behavior of Acoustic Emission of Polymer Cement Mortar Mixed with Admixture
Kazuki Goto[Graduate School of General Science, Iwate University]・Kiyohito Yamamoto[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Eichi Kurashima[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Motohei Kanayama[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Satou Yuuki[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]・Takeshi Suzuki[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]・Noriaki Takahashi[DAIICHI KENSETSU Co. , LTD]
混和材料を添加したポリマーセメントモルタルのアコースティック・エミッション挙動
後藤 一稀[岩手大学大学院]・山本 清仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・佐藤 勇樹[第一建設工業(株)]・鈴木 健史[第一建設工業(株)]・高橋 範明[第一建設工業(株)]
ポリマーセメントモルタル乾式吹付工において表面に発生するき裂の抑制を目的とし,混和材料の添加が検討されている.膨張材と収縮低減剤を添加したポリマーセメントモルタルの一軸圧縮載荷時に,アコースティック・エミッション(AE)の計測を行い,混和材料がAE挙動に及ぼす影響を検討する.その結果,混和材料の添加方法によりAE波形の周波数分布特性に違いがあることが観察された.
Keyword: 混和材料, ポリマーセメントモルタル, アコースティック・エミッションGET PDF=18/G-1-2.pdf
発表番号 [G-1-4]
Study of improvement of Attachment Shape for Aerial Ultrasonic Sensor
ichiro matsui[Mie University Faculty of Bioresources]・seiya nagaoka[Mie University Graduate school of Bioresources]・kenji okajima[Mie University Graduate school of Bioresources]・ryoei ito[Mie University Graduate school of Bioresources]・ken watanabe[Maruei concrete industry Co., Ltd.]
空中超音波センサ粗さ計測機の改良に向けたアタッチメント形状の検討
松井 一朗[三重大学]・長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]
摩耗計測手法として岡島ら(2016)による空中超音波センサを用いた粗さ計測の実用性が示されている。測定機の操作性から、計測をより簡便にすることが課題である。そこで、いくつかの種類のアタッチメントで、センサと測定面の垂直と距離の確保を簡便にすることを検討した。その結果、アタッチメントに有効な形状は測定距離40cmの円錐アタッチメントであると明らかになった。
Keyword: 摩耗, 空中超音波, GET PDF=18/G-1-4.pdf
発表番号 [G-1-5]
Analysis of nutrient concentration variation and water movement in a cyclic irrigation area in Inbanuma basin
Takahiro Ishikawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Toshiaki IIDA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Masomi KIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]・Hiroki MINAKAWA[Kanto Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Naritaka KUBO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The university of Tokyo]
印旛沼循環灌漑地区における栄養塩類濃度変動と水移動の解析
石川 貴大[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・皆川 裕樹[関東農政局]・久保 成隆[東京大学大学院]
千葉県の印旛沼では、老朽化した機場を改修していくつかの機場に統合するとともに、循環灌漑の導入が行われている。循環灌漑は、公共水域への農業用水からの栄養塩類負荷量を削減する効果を期待されて各地で導入されているが、印旛沼においても循環灌漑の水質改善効果を定量的に評価することが望まれている。本研究では、栄養塩類濃度の時期ごと、地点ごとの変動の解析と用排水の水移動の様子についての解析を行った。
Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全GET PDF=18/G-1-5.pdf
発表番号 [G-2-1]
Report of JSIDRE Summer Seminar 2017
Yohei Asada[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Ken Maeda[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・Takahiro Tatsuno[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Yoshikazu Tanaka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Hikaru Shoji[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Kouki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
農業農村工学会サマーセミナー2017報告
浅田 洋平[東京大学大学院]・前田 顕[宮崎大学]・辰野 宇大[東京大学大学院]・田中 宣多[京都大学大学院]・東海林 光[宇都宮大学大学院]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・松田 壮顕[京都大学大学院]
サマーセミナーは,年に一度,農業農村工学会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である。18回目の開催であった昨年のサマーセミナー2017では,「関東で農業農村工学を考える!」をメインテーマに現場見学会やディスカッションを行った。本稿では,その活動内容について報告する。
Keyword: 農業農村工学、広報, 若手交流会, サマーセミナーGET PDF=18/G-2-1.pdf
発表番号 [G-2-3]
Estimation of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Lower Water Content Range using the evaporation method with heat transport
Moka Suzuki[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Masaru Sakai[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Nobuo Toride[Graduate School of Bioresources, Mie University]
熱移動を考慮した蒸発法による乾燥領域の不飽和透水係数の推定
鈴木 萌香[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]
蒸発法を用いて乾燥領域の不飽和透水係数Kを推定することを目的とした.土カラム側面を断熱した蒸発実験を行い,熱移動を考慮した数値計算で逆解析を行った.また,断熱の厚さがKの推定に与える影響についても検討した.その結果,h = -20 cmから急激に低下し,h<-60 cmで低下が緩やかになるKが推定できた.Kの推定結果がほぼ一致したことから,断熱の厚さがKの推定に与える影響は小さいと考えられる.
Keyword: 蒸発法, 不飽和透水係数, 水分移動GET PDF=18/G-2-3.pdf
発表番号 [G-2-7]
The influence of groundwater flow on soil properties in arid farmland
Tomohiro Iwamoto[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
乾燥地の農地における地下水流動が土壌特性に与える影響
岩本 智寛[東京農工大学大学院]
メキシコ州東部に位置するテスココはかつて湖が存在した影響で地下水位が高く、塩害が発生しやすい地域である。塩害の影響を受け、主要作物であるトウモロコシの生産性は、3.41(t/ha)と世界平均の4.9(t/ha)よりも低い。本研究では、テスココのグアダルペ地区の農地を調査地とし、地下水流動の土壌特性への影響を調査するために、2017年9月から10月へかけて、現地にて地下水位観測と土壌実験を行った。
Keyword: 地下水, 塩害, トウモロコシGET PDF=18/G-2-7.pdf
Development of a web-based economic and environmental evaluation tool using an inter-prefectural input-output analysis
Tatsuki Ueda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoji Kunimitsu[Institute for Rural Engineering, NARO]
都道府県間産業連関分析による経済・環境評価WEBツールの開発
上田 達己[農村工学研究部門]・國光 洋二[農村工学研究部門]
農業農村整備事業や小水力発電事業等を実施する際に、農業や建設業のみならず地域経済に波及する便益を定量的に評価することがより一層求められている。そこで、行政機関やNPO等の実務者が、これら事業の経済波及効果や温室効果ガス排出量をWEB上で対話形式により評価できる「経済波及効果・環境影響評価ツール」を開発したので報告する。本ツールは、例えば国や県が事業の事後評価や広報活動を行う際に活用が期待される。
Keyword: 産業経済計画, 農村振興, GET PDF=18/2-1.pdf
Questionnaire Survey on Future Prospects of Agricultural Corporations Regarding Development of Farming and Agricultural Infrastructure
Toshihide Matsui[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
農業法人の営農展開方向と農業基盤整備に対する要望に関する調査
松井 俊英[日本水土総合研究所]
近年、農業後継者の不足と高齢化が加速し,農業の構造改革が急速に進んでおり,少数の担い手が多くの農地を耕作する状況に変化している。このような中,地域農業の重要な担い手として急速に増加している農業法人がどのような営農を展開しようとしているか,また農業基盤整備に対してどのような要望をしているか,公益社団法人日本農業法人協会の協力を得てアンケート調査を行いとりまとめた。
Keyword: 農業法人, コスト低減, 大区画化GET PDF=18/2-4.pdf
An analysis of present state of natural cultivation by using questionnaires
Tadao AODA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Kanae ITO[Faculty of Agriculture, Niigata University]
意識調査による自然栽培農作物普及の現状と課題
粟生田 忠雄[新潟大学]・伊藤 夏菜絵[新潟大学]
農薬も肥料も使わない作物栽培(以降,自然栽培と記す)は慣行栽培に比べ環境負荷が小さく,生産コストが抑えられる。また自然栽培農産物は,比較的高価格で取引できるため取り組む農家が増えている1)。ただし,この栽培技術は未確立で収量が安定しない,慣行栽培と比較して知名度が低いなどの課題が残されている。そこで,本研究では自然栽培の農作物流通を意識調査から検討した。
Keyword: 農村振興, 生態系, 農地環境GET PDF=18/2-5.pdf
Modelling variations in flow rate of water source for winter ponding rice field at Marumori Town in Miyagi Prefecture
Shigeki Harada[Dept. Environ. Sciences, School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]・Yoko Watanabe[Forest Research and Development Center]
宮城県丸森町における冬期湛水水田構築のための渓流水流量モデル化
原田 茂樹[宮城大学]・渡邉 陽子[森林総合研究所整備センター]
宮城県丸森町は宮城県南端にあり震災後はセシウム汚染が危惧されたが、現在は新しい町づくり目標を立案し、少子高齢化や人口減少の解決にむかう段階にある。取組の一つとして冬期湛水水田を構築し、環境保全とともに、かつて飛来していたタンチョウを呼び戻す活動がある。本研究では、冬期湛水水田の水源となる渓流において浮子法による流量実測を行い、そのモデル化、シミュレーションを経て今後の水量確保のための考察を示す。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 流出特性GET PDF=18/2-6.pdf
Calculation method of intermediate storage tank volume for digested slurry transported by larger transporters
Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering,NARO]・Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering,NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]
大型輸送車の導入による消化液の中間貯留槽の容量算定法
山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]
本報では、既報で明らかにしたメタン発酵消化液を輸送散布において中間貯留槽を設ける際の同槽の容量の算定方法の別法を提案した。既報の方法は、車両の追加をせず、特定の期間に集中する作業量の均平化の機能を中間貯留槽が果たすための容量を求めるものである。今回提案する方法は、メタン発酵施設から中間貯留槽への輸送に大型輸送車を導入して、輸送効率の向上を目指す際に必要な中間貯留槽の容量を求めるものである。
Keyword: メタン発酵, 農地還元, 物流GET PDF=18/2-7.pdf
Study on BOD Removal and Plant Operation Consideration in Rural Sewerage Facilities with Intermittent Aerobic Suspended-Growth Processes
Yutong Li[The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University]・Masami ABE[IDEA Consultants.Inc.]・Masaru YAMAOKA[NARO]・Takuji NAKANO[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設のBOD除去性能と運転操作因子
李 雨桐[鹿児島大学大学院]・阿部 真己[(株)いであ]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 拓治[琉球大学]
農業集落排水施設の適切な運転管理手法の確立に寄与するため,連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式の農業集落排水施設の運転操作因子とBOD除去性能について検討した.連連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式のBOD除去性能の安定を図るためには,流入水の水温と流入負荷に応じて水理学的滞留時間を確保するとともに,ばっ気装置のタイプに対応して,ばっ気槽内のMLSS濃度とばっ気空気量を適切に設定することの重要性が示唆された.
Keyword: 集落排水, , GET PDF=18/2-8.pdf
Calculation of benefit caused by environmental considerations
shuichi ohashi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・kenshi ishibashi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・yusuke hosomi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・atsuko akita[Land Improvement Engineering Office]
環境配慮に伴う効果の算出
大橋 修一[近畿農政局]・石橋 憲志[近畿農政局]・細見 勇介[近畿農政局]・秋田 敦子[近畿農政局土地改良技術事務所]
兵庫県の東播用水二期地区では、事前の環境調査で施工対象の水路トンネルにおいて、兵庫県版レッドデータブックの希少種に指定されているコキクガシラコウモリ及びモモジロコウモリが確認されたため、コウモリピットの設置を計画している。これを踏まえ、事業効果のうち景観・環境保全効果の算出では、地域住民にコウモリ生息環境の保全に対する支払意志額を尋ねることでその価値を評価する仮想市場法を用いて年効果額を算出した。
Keyword: 計画手法, 工法・施工, 生態系GET PDF=18/2-9.pdf
Clarification of evaluation structure of citrus farmer to MARUDORI System using Evaluation Grid Method
Yuichi HIROSE[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Jinzo SAITO[Western Region Agricultural Research Center, NARO]
評価グリッド法を用いた生産者のマルドリ方式に対する評価構造の解明
廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・齋藤 仁藏[西日本農業研究センター]
高品質な柑橘が生産できるマルドリ方式に対する生産者の評価構造を明らかにするために,評価グリッド法を用いたインタビュー調査を行った.その結果,肯定的な評価構造からは高品質な柑橘の生産ができること,労働負荷が緩和されることが挙げられた.否定的な評価構造からはコストや新たな労働の発生に関すること等が挙げられた.本手法は事業への利用者の心理的な評価構造が構築でき、事業評価手法として利用可能と考えられる.
Keyword: マルドリ方式, 事業後の評価, GET PDF=18/2-10.pdf
Report of 6 years weed management by ground cover plants around irrigation canals and reservoirs
takeshi miyashita[Japan Water Agency]・takatsugu makino[Japan Water Agency]・takafumi matsuki[Japan Water Agency]
カバープランツによる水路・調整池周辺での6年間の雑草管理報告
宮下 武士[水資源機構]・牧野 貴嗣[水資源機構]・松木 亙[水資源機構]
水資源機構が全国7水系で管理する約3,000kmに及ぶ長大な水路や調整池では、その状態監視と農村景観保全の観点から定期的な除草を実施しており、その費用は大きな負担となっていた。このため、平成23年度より全国10地区、合計約20万m2でカバープランツによる雑草管理を実施してきた。植栽後約6年が経過し、植栽方法やその後の維持管理方法によって定着状況に差異が見られた。これらを技術的な知見として報告する。
Keyword: カバープランツ, 雑草管理, 農村景観GET PDF=18/2-14.pdf
Community based practical education program and Irrigation, Drainage and Rural Engineering
Masaharu Goko[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Shun Nakazawa[Miyagi University Faculty of Basic Education]・Katsumi Chiba[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Nobuto Takahashi[Miyagi University School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]・Hideyuki Sasaki[Miyagi University School of Project Design]
地域連携型実践教育プログラムと農業農村工学について
郷古 雅春[宮城大学]・中沢 峻[宮城大学]・千葉 克己[宮城大学]・高橋 信人[宮城大学]・佐々木 秀之[宮城大学]
東日本大震災の復旧・復興の現場では技術者不足が問題となった。農業農村工学の技術者育成のためには,学校教育と行政・民間の実践フィールドとの強力な連携が必要である。宮城大学では,人材育成と地域社会への貢献のため,地域連携型実践教育を進めている。学生へのアンケートでは,地域への関心の向上が確認でき,農業農村工学など地域を対象とした専門分野に進む学生の基礎力になることが期待できることがわかった。
Keyword: 教育手法, 技術者育成, GET PDF=18/2-16.pdf
Characteristic Analysis of School District Plans Led by Residents
Yasuaki Kuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ran Minamida[West Japan Railway Company]
校区レベルにおける住民主導型の計画の特徴分析―島根県邑智郡邑南町の夢づくりプランを事例に―
九鬼 康彰[岡山大学大学院]・南田 蘭[西日本旅客鉄道(株)]
これからの持続可能な農山村づくりには住民主導による計画プロセスが必要である.本研究では島根県邑智郡邑南町の夢づくりプラン事業を対象とし,13地区の計画書の内容分析を行った.その結果,計画書のボリュームや目標時点の設定に多様性があり,問題点や解決策の内容には住民目線が多く採り入れられている点が住民主導型の特徴として看取された.一方でモデル地区の計画書は後発地区で参照されない等,その限界も認められた.
Keyword: 計画, 校区, 住民主導GET PDF=18/2-18.pdf
A Method of Quickly Available Consensus Making with a Side of Co-Creation
Yoshitake Shimbo[NIKKA engineering Co., Ltd.]・Fumihiko Nikoshi[NIKKA engineering Co., Ltd.]
速効性と共創的側面を持つ合意形成手法
新保 義剛[日化エンジニアリング(株)]・二越 文彦[日化エンジニアリング(株)]
イメージを共有し創作を行う合意形成手法を,実践例を含め紹介する。従来型の持つ,時間・日数が必要,多様な視点からの議論が困難等の課題を解決するため,カードを使い,印象→手段手法→課題・問題点→解決法→結論・到達点とスッテプを踏む。1時間程度と比較的短時間で結論を得ることができる。多様性を確保するための工夫を行い,参加者自身によるカード整理・分類・掲出により参加意識が実感できる長所がある。
Keyword: 農村計画, 合意形成, ITGET PDF=18/2-19.pdf
Verification of prediction model of rural cooperation using census of agriculture and forestry in japan
Furutaka Taiki[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
農林業センサスを用いた農村協働力の予測モデル検証
古高 太規[日本水土総合研究所]
地域防災活動の実施を通じた農村協働力の活性化に関する影響を把握することを前提に,農村SC(ソーシャルキャピタル)算出の簡易化を目的として、農林業センサスを用いた農村SCの予測モデルの検証を試みた。検証した結果,「土地持ち非農家割合」や「農業経営者の平均年齢」等、農村SCと因果関係がある項目が説明変数として選択され、農村SCの値をある程度予測することが可能な有用なモデルと考えられた。
Keyword: 農村協働力, ソーシャル・キャピタル, 農林業センサスGET PDF=18/2-22.pdf
Propose of the simple diagnosis method for successive procces toward extensive of agricultural land
IKEGITA Natsuki[Guaduate School of Engineering, Kagawa University]・Hirohumi Kakudo[Faculty of Engineering and Design, Kagawa University]
農地粗放化の進行過程の簡易診断手法の提案―香川県M町における小規模集落の事例を通して―
池北 夏基[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]
稲作条件の厳しい中山間地域において生産可能な農地を効果的に維持するためには,遊休農地の選択的な保全が求められる.本研究では,耕区ごとの植生遷移に基づき,植生被覆率,優占種における多年生草本類の占有率および平均草丈を尺度として遊休農地の粗放化の進行過程の簡易診断手法を提案した.これは,復田が容易な遊休農地の抽出および荒廃農地の増加を防ぐための植生管理の目安となるものである.
Keyword: 中山間地域, 農地保全, 粗放化GET PDF=18/2-28.pdf
Characteristics of Agricultural Land Use Change in Area of Rural-Urban Interchange
Masaaki KOMATSU[Graduated School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yoshiki KUWABARA[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Masahiro NAKAJIMA[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Emi TAKEYAMA[Graduated School of Agriculture, Ehime University]
都市農村交流の実践地域における農地利用変遷の分析―群馬県みなかみ町「たくみの里」を事例として―
小松 雅明[東京農工大学大学院]・標供[票[山形大学]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]
都市農村交流の実践地域における農地保全計画の策定に向け、群馬県みなかみ町「たくみの里」エリアを対象に、農地利用変遷の類型化、分布特性の分析、及び観光資源周辺の実態解明を行った。その結果、1)クラスタ分析により農地利用変遷は8つに類型化できた。2)ホットスポット分析により農地利用状況が林縁部から連続的に悪化していることが解明された。3)散策者数が減少しているルート沿いの農地利用は悪化傾向にあった。
Keyword: 農地保全, 土地利用計画, GET PDF=18/2-29.pdf
Accumulation of Farmland by Kubiki-Hokubu National Agricultural Land Reclamation and Readjustment Project
Naoki Yabiki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masataka Sato[Kakizaki Land Improvement District]・Takayuki Inoue[Yoshikawa Land Improvement District]・Hiroyuki Hirano[Yoshikawa Land Improvement District]・Toshimasa Mizusawa[Oogata-Asahi Land Improvement District]
国営農地再編整備事業頸城北部地区における農地集積状況
矢挽 尚貴[農村工学研究部門]・佐藤 昌貴[柿崎土地改良区]・井上 隆之[吉川土地改良区]・平野 浩之[吉川土地改良区]・水沢 利昌[大潟あさひ土地改良区]
国営農地再編整備事業頸城北部地区は,2町にまたがる地域で実施された(現在の新潟県上越市柿崎区・吉川区)。農地の整備と同時に農地集積を図るためのソフト事業が実施された。事業完了後15年を経過し,担い手への農地集積状況を調査したところ,農地集積先の集落営農に関して,両町で法人化の進展に大きな違いが見られた。これは,両町の農業振興方針の違いが大きく影響したものと考えられる。
Keyword: 農用地計画・整備, 圃場整備, 土地利用計画GET PDF=18/2-30.pdf
Analysis of the Characteristics of the Organizational Forms that Support Continuous Management of the Irrigation-based Environmental Stocks
Masayuki Nitta[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Yuki Miyakawa[Hokkaido Regional Development]・Masahiro Nakajima[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Jun Iwamoto[Yachiyo Engineering Co., Ltd.]
農業水利環境ストックの継続的な維持管理を支えてきた組織特性の分析―滋賀県犬上郡甲良町北落地区を事例として―
新田 将之[東京農工大学大学院]・宮川 侑樹[北海道開発局]・中島 正裕[東京農工大学大学院]・岩本 淳[八千代エンジニヤリング(株)]
1989年以降、農業水利施設を対象とした水環境整備の実施により農業水利環境ストックが創造された。しかし同ストックの維持管理に課題を抱える地域は多い。本研究では、滋賀県甲良町を対象に、維持管理を支えてきた組織特性を分析した。その結果、「7組織が重層的に作業工程を担うことで全ストックの維持管理が全うされる」という、補完性の原理に基づいたホラクラシー型の組織形態が形成されていたこと等を明らかにした。
Keyword: 農業水利環境ストック, 維持管理, 組織形態GET PDF=18/2-35.pdf
Proporsal of a Method to Search Measures against Large-scale Earthquake Disaster
Takashi Ohkubo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Shinji Tateishi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]
大規模地震災害に備えた対策の検討方法の提案
大久保 天[寒地土木研究所]・立石 信次[寒地土木研究所]・今泉 祐治[寒地土木研究所]
灌漑用水路の施設管理者が実用的に大規模地震対策を検討できる方法の構築を目指して,従来のFTA手法を改良した。FT図が肥大化すれば,それに基づく対策検討の作業効率は低下する。これを避けるため,FT図作成において一定の原因事象が特定された段階で,対策の検討に切り替えるという方法を案出した。この方法を具体的な施設の対策検討に適用した結果、従来のFTA手法とほぼ同等な対策が効率よく引き出された。
Keyword: 大規模地震, 災害対応, FTA手法GET PDF=18/2-37.pdf
A Case Study of the Improvement Activity for the Existing Irrigation Facilities by Irrigation Management Committee in Nyakomba Irrigation Area, Zimbabwe
Tomoaki KOYAMA[NTC International Co., Ltd.]・Shemsu Kemal Andeta[NTC International Co., Ltd.]・Mototaka NISHI[NTC International Co., Ltd.]
ジンバブエ国ニャコンバ灌漑地区の水利組合による既存灌漑施設補修への取組み
小山 知昭[NTCインターナショナル(株)]・シェムス ケマルアンデタ[NTCインターナショナル(株)]・西 元孝[NTCインターナショナル(株)]
「ジンバブエ国ニャコンバ灌漑事業のための灌漑開発計画」におけるソフトコンポーネント活動「灌漑施設の維持管理方法の指導」では、現地の水利組合から選抜された研修者に対し、灌漑施設に関する基礎講義と、灌漑水路の簡易補修方法の指導を行った。その結果、研修の受講者は、高い品質で既存水路補修を行うことができた。本稿では、この研修活動の内容と成果を取りまとめ、良い成果が得られた要因と共に報告する。
Keyword: 水利組合, 灌漑排水, 施設改修GET PDF=18/2-38.pdf
Comparison of measured values and calculated values of settlement amount of flexible pipes in peaty soft ground
Yuji Imaizumi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
泥炭性軟弱地盤に埋設されたパイプラインの沈下量の実測値と計算値の比較
今泉 祐治[寒地土木研究所]
北海道では、大規模なパイプラインシステムが整備されている。しかし、広く分布する泥炭性軟弱地盤の一部では、不同沈下等に起因する漏水事例がみられ、随時補修を行っているが更新時における規定はない。更新時の設計方法を構築するためには、パイプラインの沈下量を定量的に推定する必要がある。そこで、本研究では、ボーリング調査および各種試験を行い、計算式により求めた沈下量と実測された沈下量を比較検討した。
Keyword: 圧密・締固め, , GET PDF=18/3-2.pdf
Experimental studies on nonlinearity of seepage flow and solute transport in porous media
Tatsuya Kitajima[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultual Science, Kobe University]
多孔質体内における浸透流と溶質輸送の非線形性に関する実験的検討
北嶋 竜也[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]
一般に,地下水の流動は線形ダルシー則に従う一方で,高透水性多孔質体内などでは非ダルシー流れとなる.しかしながら,非ダルシー流れの形成機構や非ダルシー条件下における溶質輸送特性は十分に解明されていない.そこで本研究では,カラムを用いて土粒子の粒径に応じた非ダルシー流れの形成と分散性の変動に関する実験を実施し,レイノルズ数やペクレ数といった無次元数を用いて評価した.
Keyword: 非ダルシー流れ、Forchheimer式, 分散長, ペクレ数GET PDF=18/3-3.pdf
Quantification of advective-dispersive behavior in subsurface dam corresponding to hydraulic barrier performance of cut-off wall
Hiroki Takada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Kazuya Inoue[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Rinako Hamada[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Mariko Suzuki[Department of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Department of Agricultural Science, Kobe University]
地下ダム止水壁の遮水性能に応じた移流分散挙動の定量化
高田 大輝[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・濱田 莉菜子[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]
地下に構築した止水壁により地下水を貯留する地下ダムは,島嶼地域における農業用水の安定供給に寄与している一方で,貯留域における移流分散挙動に関する知見はほとんど得られていない.本研究では,地下ダム場を対象とした溶質輸送実験を実施し,空間モーメント法を用いた画像処理により移流分散挙動を定量化した.止水壁の遮水性能の向上は貯留域内の溶質分布に影響を与え,溶質の滞留時間の増加および濃縮を導く結果を得た.
Keyword: 地下ダム, 止水壁, 溶質輸送実験GET PDF=18/3-4.pdf
Structural design and soil-water monitoring of shallow land waste repository using capillary barrier of soil
Toshihiro Morii[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Seiichiro Kuroda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenta Mutoh[Niigata Prefectural Goverment]・Kouki Takeuchi[Niigata City Government]
土のキャピラリーバリア機能を利用した盛土式廃棄物貯蔵施設の構造規模の決定と土中水分の計測点検
森井 俊廣[新潟大学フェロー]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・武藤 健太[新潟県]・竹内 宏起[新潟市]
危険な廃棄物や極低レベル放射性廃棄物を水理学的に安全に隔離保管するための,土のキャピラリーバリアを利用した低盛土式廃棄物貯蔵施設を提案し,その構造設計に必要となる限界長の推定式の実務性を大型土槽試験により確認した。合わせて,長期供用中における遮水機能の計測点検手法を開発するため,地表設置型地中レーダ法の適用性について検討し,走時計測に基づいて土の体積含水率の推定が可能であることを明らかにした。
Keyword: 土構造, 保水性, 水分移動GET PDF=18/3-5.pdf
Study on modeling of compression behavior of tire chips mixed soil
Hikozou Okamoto[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Takashi Kimata[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Yosuke Kudo[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
タイヤチップ混合土の圧縮挙動のモデル化に関する研究―チップ状試料の体積変化量についての考察―
岡本 彦蔵[大阪府立大学大学院]・木全 卓 [大阪府立大学大学院]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院]
廃タイヤを地盤材料として用いた際の課題である圧縮量の増加と圧縮量の予測を行うために,円柱状のアルミチップとゴムチップを用いてタイヤチップ混合土を模擬した供試体に一次元圧縮試験を行い,圧縮挙動について調べた.また,粒子の体積変化量を幾何学的に計算しモデル式を求め,実測値との比較を行った.その結果,圧縮挙動を表せていない部分はあるものの,圧縮成分の値としては実測値に近い結果が確認された.
Keyword: 混合土, モデル化 , 圧縮特性GET PDF=18/3-7.pdf
Study on engineering properties of lignin mixed soil
Satoko Kawamura[Graduated School of General Sciences]
リグニン混合土の工学的性質に関する研究
川村 智子[岩手大学大学院]
地盤改良では,多くがセメント系もしくは石灰系の固化材によって行われている.地盤改良技術の新たな代替案として,植物繊維を使用した古来の工法が注目されている.本研究では,里山への侵入が深刻化している放置竹林問題を取り上げ,竹廃材を利用した地盤改良効果を実験的に検討した.具体的には、竹の繊維を接合し竹の硬化に寄与するリグニンに着目し,リグニンを混合した土の工学的性質について実験的に検討を行った.
Keyword: 竹繊維、黒ボク土, リグニン、工学的性質, 一軸圧縮強度GET PDF=18/3-9.pdf
Changes of the unconfined compressive strength of cement stabilized mud soil exposed to dry/wet repetition hysteresis
Fumiyoshi KONDO[Organization for General Education, Saga University]・Shohei KOSHIO[Fukuoka Prefectural Government Office]・Hiromi MURAOKA[Saga Prefectural Government Office]・Haruka OHBA[Kyushu Regional Agricultural Administration Office]
乾燥湿潤の繰り返し履歴を受けたセメント改良土の一軸圧縮強さの変化
近藤 文義[佐賀大学]・小塩 祥平[福岡県]・村岡 洋美[佐賀県]・大庭 春花[九州農政局]
農業用土水路に隣接する農道路肩に発生したクラックの原因を解明するための基礎研究として,法面を構成するセメント改良土が乾燥湿潤の繰り返し履歴を受けた場合の一軸圧縮強さの変化について検討した.その結果,セメント添加量が多くなるほど改良土はスレーキングによる崩壊の影響を受けにくくなるが,添加量が50kg/m3の場合においては,材齢による強度増加がスレーキングによる強度低下により相殺されると考えられた.
Keyword: セメント改良土, 一軸圧縮強さ, スレーキングGET PDF=18/3-10.pdf
発表番号 [3-11(P)]
The Utilization Shell Husks Waste as Recycle Aggregate for Ground Improvement
Siti Hanggita Rachmawati[Mie University]
ラフマワチィ シチィ ハンギッタ[三重大学]
現在、日本では漁業や貝の養殖によって生じる貝殻の処理が大きな問題となっている。一部の貝殻は、粉砕して肥料や焼き石膏の原料として利用されるものの、多くは養殖地内で野積みされるため、悪臭・自然景観問題、周辺地域に大きな影響を及ぼしている。本研究では、廃棄貝殻を用いて地盤改良効果を三軸圧縮試験によって調べたとともに新しい建築材料の設計手順を確立するために、ジオテキスタイルを用いての数値解析を行った。
Keyword: Shell husks waste, Ground improvement, Triaxial testGET PDF=18/3-11(P).pdf
Evaluation method for the optimal location of additional site investigation based on sensitivity analysis with use of conditional simulation
Kazunari Imaide[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
条件付きシミュレーションを用いた感度解析による最適追加調査位置の評価法
今出 和成[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
本研究では,FL法を用いた多次元的な液状化解析を実施した.まず,地質統計手法を用いてボーリング結果から液状化確率の空間分布を推定する.さらに南海トラフ地震のハザードを考慮して,今後50年の液状化確率を求める.次に,地質統計手法に基づいて,ある地点に仮想実測データを追加した場合の液状化確率への感度を調べた.その結果,地盤物性の不確定性を考慮し,最も液状化確率に感度が高い追加調査位置を決定できた.
Keyword: 信頼性設計, 液状化確率, 最適調査位置GET PDF=18/3-13.pdf
Prediction of ground consolidation settlement based on measurement records and its high accuracy
Kanato Nakamura[Graduate School of General Scieces]・Tomoya Kanaizumi[Hokkaido Government]・Motohei Kanayama[Faculty of agricurture, Iwate University]
地盤の圧密沈下実測データに基づいた予測とその高精度化
中村 哉仁[岩手大学大学院]・金泉 友也[北海道]・金山 素平[岩手大学]
盛土構造物の圧密沈下は,農業農村工学および地盤工学上の重要な問題である.特に,沿岸低平地帯に分布する軟弱地盤上に建設される盛土構造物は,地盤の高い圧縮性と低い透水性のため,築造後も長期間にわたって沈下が継続する.本研究では,観測初期の限られた実測値に基づく地盤圧密沈下予測法の構築を目的とし,ニューラルネットワークによる沈下予測手法を使用し盛土地盤沈下の予測を行い,その予測精度について検討した.
Keyword: ニューラルネットワーク , エルミート補間 , スプライン補間GET PDF=18/3-16.pdf
On the Problems of Implementing Seismic Performance Evaluation of Dam(JGS 0542)
Hideaki Kometani[NTC Consultants Inc]
ダムの耐震性能照査を実施する上での問題点について(JGS 0542)
米谷 英晃[NTCコンサルタンツ(株)]
フィルダムの地震応答解析は、一般的に等価線形化法解析を行う。この解析に用いる土質定数を求めるために『JGS 0542』を実施することが多いが、これは等価線形化法解析の手法とは論理的に合致していない。よって、『JGS 0542』に変わる新たな試験を実施し、試験結果について比較検討を行った結果、等価線形化法のパラメータとして『JGS 0542』の結果を用いた場合、過大な評価となる可能性がある結果を得た。
Keyword: JGS 0542, 等価線形化法, GET PDF=18/3-18.pdf
Estimation of strength distribution at river embankment with use of sounding test and geophysical exploration method
Tatauya Ueta[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazunari Imaide[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
サウンディング試験と物理探査の合成による河川堤防の強度分布推定
植田 起也[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
河川堤防の弱部を推定することは重要である.そのために本研究では,表面波探査(SWM)と電気式3成分コーン貫入試験(CPT)を行い,これらの結果を地質統計学手法のインディケータ・シミュレーションを用いて合成した.本研究ではCPT試験より得られるNc値と,SWM結果のS波速度からのNVsから,標準貫入試験のNSPT値への換算誤差を詳細に考慮している.その結果より,地盤内の低強度領域を明らかにする.
Keyword: サウンディング試験, 物理探査, 換算誤差GET PDF=18/3-20.pdf
Foundation Strength Characteristic and Material Property Value of Small Earth Dam for Irrigation
Hiroshi Mori[Hirosaki University]・Toshiki Asakura[Hirosaki University Graduate School]
溜池堤体の地盤強度特性と材料物性値について
森 洋[弘前大学]・朝倉 紀樹[弘前大学大学院]
溜池堤体の地盤強度特性を一面せん断試験、ベーンコーンせん断試験、スウェーデン式サウンディング試験より検討した結果、各試験における相関性から、一面せん断試験に相当する地盤強度定数(c・φ)を推定することが可能であることを示した。特に、材料物性値と地盤強度定数の間に相関性が伺えたことで、比較的簡便な試験から得られる材料物性値から地盤強度定数を求めることができる可能性を示した。
Keyword: 溜池堤体, 地盤強度, 材料物性値GET PDF=18/3-21.pdf
Preliminary experiments of oxygen consumption of swimming field gudeon
Takeshi TAKEMURA[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Keiji WATABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriyuki KOIZUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
タモロコの遊泳時酸素消費量測定予備実験
竹村 武士[西日本農業研究センター]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・小出水 規行[農村工学研究部門]
魚類は速度に応じて血合筋,普通筋を用いるが,長期の遊泳が前提となる生息場には血合筋のみで遊泳可能な流速域が必要である.それは普通筋が嫌気的代謝を行うためで,前述の流速域を明らかとするには流速に応じた酸素消費量を測定する必要がある.本研究では現在実施中の遊泳時酸素消費量測定の予備実験に基づき,これまで報告がない本種の基礎代謝レベル(水温条件21℃),試行錯誤段階にある増速時の酸素消費量等を報告する.
Keyword: 酸素消費量, 基礎代謝, 増速過程GET PDF=18/3-25.pdf
発表番号 [3-30(P)]
Habitat assessment of macrophytes based on vegetation assemblages and their functions
Seiya Aihara[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水生植物群落の機能と構成に基づく生息環境解析
相原 星哉[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
本報では,群落の構成と機能に基づく水生植物の生息環境特性を評価するために,定点調査と生息環境解析を行った結果を報告する.定点調査では10 mの調査区を14地点設定し,水生植物相調査と物理環境調査を行った.水生植物相を生活型と在来/外来の区分による植生タイプに分類し,ランダムフォレストを用いた生息場モデルを構築し,生息環境特性を評価した.その結果,植生タイプにより生息環境が大きく異なることが示された.
Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境GET PDF=18/3-30(P).pdf
Effects of residual chlorine on aquatic life and its countermeasures
水生生物への残留塩素の影響とその対策方法に関する検討
塩素処理水が混入する河川及び塩素処理水を利用したビオトープにおいて残留塩素が水生生物に及ぼす影響について検討した.残留塩素は河川水による希釈後の低濃度でも広範囲に水生生物へ影響を与えていた.塩素処理水を利用したビオトープでは付着藻類まで残留塩素の影響が見られ,その対策として紫外線による塩素分解を行う場合には大きなコストが想定された.
Keyword: 残留塩素, 集落排水, 生態系GET PDF=18/3-31(P).pdf
Characteristics Evaluation of Acoustic Wave Generated from Plants by AE analysis
Yuma Shimamoto[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Syohei Sugahara[Faculty of Agricutural Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Faculty of Agricutural Niigata University]
AE解析に基づく植物起源弾性波の特性評価に関する研究
島本 由麻[北里大学]・菅原 渉平[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
本研究では,AEパラメータとウェーブレット変換による周波数解析を用いて波形分類を行うとともに,水ストレスとノンストレス期間におけるAE発生数の比較検討から,AE法によって検出した植物起源弾性波の特性評価を試みた.検討の結果,AEパラメータとウェーブレット解析を用いることで,ノイズ除去が可能にない,水ストレスを評価できることが示唆された。
Keyword: 蒸散量, ウェーブレット変換, AEGET PDF=18/3-32(P).pdf
Effect of Weed control methods with Different duraition on Paddy plants
Takuya Minamitani[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Akira Mori[Chiba Biodiversity Center]・Tukumi Moriyama[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]・Takahiro Tamura[Utsunomiya University Faculty of Agriculture]
継続年数が異なる抑草方法が水田植物に与える影響
南谷 拓哉[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
有機農法には様々な抑草方法があるが、同一の抑草方法を継続することで強害草が増加する可能性があること、抑草方法を切り替えることで抑草対象主が減少する可能性があることが考えられた。本研究の目的は、抑草方法の継続年数が、抑草対象種に与える影響および植物全体に与える影響を明らかにすることとした。解析の結果、緑肥栽培の継続年数が長いほどクログワイの出現回数が増加することが示唆された。
Keyword: 生態系, 生物多様性, GET PDF=18/3-34.pdf
発表番号 [3-37]
Elucidation of Life history for Tokyo daruma pond frog by using PIT tags
Kotaro NODA[NTC Consultants Inc.]・Naohisa NAKASHIMA[The United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agri. And Tech.]・Takumi MORIYAMA[Utsunomiya University]・Akira MORI[Chiba Biodiversity Center]・Keiji WATABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takahiro TAMURA[Utsunomiya University]
PITタグを用いたトウキョウダルマガエルの生活史の解明
野田 康太朗[NTCコンサルタンツ(株)]・中島 直久[東京農工大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[千葉県生物多様性センター]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・田村 孝浩[宇都宮大学]
近年、カエル類の減少が危惧されている。保全に寄与するには、生態学的な知見や調査が必要である。本研究ではPITタグを使用し、栃木県内に生息するトウキョウダルマガエルを対象に生活史の解明を試みた。繁殖期においては水深が分布規定要因であることが示唆された。また、越冬期においては畑地に移動し、土中20cm程度の深さにて越冬を確認した。さらに、同一個体を1年以上追跡できたことから、手法の有用性も示唆された。
Keyword: トウキョウダルマガエル, 生活史, 越冬GET PDF=18/3-37.pdf
Possibility of introducing farmland drainage for preservation of Suizenji-nori (Aphanothece sacrum)
Tomoyuki Taniguchi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Shunsuke Imada[Faculty of Agriculture, Kyushu university]・Yoshiyuki Shinogi[Faculty of Agriculture, Kyushu university]
スイゼンジノリ保全のための農地排水導入の可能性
谷口 智之[九州大学大学院]・今田 舜介[九州大学大学院]・凌 祥之[九州大学大学院]
福岡県朝倉市を流れる黄金川は,スイゼンジノリの世界唯一の自生地である.しかし,近年では湧水量の減少により生産量が大幅に減少しており,その対策が求められている.本研究では,文献調査と地元への聞き取り調査により,黄金川の歴史的経緯から湧水量減少の原因を検討した.さらに,今後のスイゼンジノリ保全対策の一案として,上流農地からの排水を黄金川へ導入することの可否について検討した.
Keyword: スイゼンジノリ, 農地排水, 湧水GET PDF=18/3-38.pdf
発表番号 [3-40(P)]
Traps for capturing the North American invasive crayfish Procambarus clarkii inhabiting paddy field areas
Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Haruna Ushimi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Rika Shiraishi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sae Takehara[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
水田水域に定着した外来種アメリカザリガニの駆除に用いるトラップ
中田 和義[岡山大学大学院]・牛見 悠奈[岡山大学大学院]・白石 理佳[岡山大学大学院]・竹原 早恵[岡山大学]
演者らはこれまで,農業被害をもたらす外来種アメリカザリガニの捕獲駆除手法について研究を進めてきた(牛見ら,2015ab;白石ら,2015;中田ら,2017)。本発表では,これまでの研究で得られた知見に基づき,水田水域に定着したアメリカザリガニの捕獲駆除に有効なトラップとして,1)好適サイズの人工巣穴,2)エビ篭,3)ペットボトル製トラップについて紹介する。
Keyword: アメリカザリガニ, 外来種, 駆除手法GET PDF=18/3-40(P).pdf
発表番号 [3-42]
Dynamics of sediment deposition in the straight fish pools installed in agricultural drainage channel
Akiko Minagawa[The University of Shiga Prefecture]・Takuya Okubo[The University of Shiga Prefecture]
排水路に施工された魚溜工への土砂堆積の実態
皆川 明子[滋賀県立大学]・大久保 卓也[滋賀県立大学]
圃場整備時に排水路に約10m間隔で施工された二つの魚溜工を対象に、供用開始から3年間にわたり土砂の堆積状況をモニタリングした。堆積高の縦断形状は、上流端の段落ち直下が最も高く、下流端も高くなった。上流側の魚溜工に土砂が捕捉されるため、下流側の魚溜工に占める土砂の体積は15〜18%に抑えられ、上下流に隣接させて施工することにより下流側の魚溜工の水深を維持できる可能性が示唆された。
Keyword: 農業水路, 環境配慮, 魚類GET PDF=18/3-42.pdf
発表番号 [3-45]
An Attempt to Create Habitat for Inversiunio jokohamensis in Concrete Canal
MASAKI Suzuki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・HINAKO Yoshino[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・MORIO Tsuji[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
コンクリート水路におけるヨコハマシジラガイの生息環境創出の試行
鈴木 正貴[岩手県立大学]・吉野 日菜子[岩手県立大学]・辻 盛生[岩手県立大学]
岩手県内を流れる農業水路の一部コンクリート化された流程を対象に,絶滅危惧淡水二枚貝のヨコハマシジラガイが生息可能な環境の創出を試みた.越流部を斜角とした隔壁を等間隔に設置し,隔壁間に土砂を投入した後,供試個体を放流して秋季から一年間かけてモニタリングを行った結果,ほぼ全ての供試個体の越冬を確認した.また,夏季の増水によって一部の個体が流亡したが,残存個体については生息・成長が確認された.
Keyword: ヨコハマシジラガイ, 保全, 農業水路GET PDF=18/3-45.pdf
発表番号 [3-48(P)]
Habitat preference of freshwater fish depending on season and growth stages in an agricultural channel with restoration methods
Haruka Hosokawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Yuka Kubota[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における季節と成長段階に応じた魚類の選好環境
細川 晴華[岡山大学大学院]・久保田 由香[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]
魚類の保全を目的に農業水路において環境配慮工法の導入を検討する場合には,季節や成長段階に応じた魚類の環境選好性を考慮する必要がある。本研究では,7種の魚類を対象として,季節と成長段階に応じた選好環境を魚種別に明らかにすることを目的とし,環境配慮工法が施工された農業水路で野外調査を実施した。その結果,多くの魚種で成長段階に応じて生息に適した物理環境がシフトする可能性が示唆された。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法GET PDF=18/3-48(P).pdf
発表番号 [3-49(P)]
Effectiveness of a portable fishway for use at agricultural channels and clarification of the flow characteristics under multiple discharge conditions
Yuki Misawa[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Naoki Takahashi[National Institute of Technology, Kagawa College]・Ryoichi Yanagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Tadashi Tagawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Kazuyoshi Nakata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路用可搬式簡易魚道の有効性および複数流量条件での水理特性の解明
三澤 有輝[岡山大学大学院]・高橋 直己[香川高等専門学校]・柳川 竜一[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]・中田 和義[岡山大学大学院]
演者らは,農業水路の急勾配区間での水生動物の移動阻害を改善することを目的に,可搬式簡易魚道を提案した.本研究では,この魚道の有効性を検討するため,水生動物の移動阻害が確認された水路の急勾配区間で現場実験を行った.また,水路の流量変動を考慮し,複数流量条件での魚道内水理特性を室内実験で検討した.現場実験では小型魚の遡上を確認し,室内実験では本魚道を適用可能な流量の下限は約2L/sであると推定された.
Keyword: 可搬式簡易魚道, 農業水路, 魚類GET PDF=18/3-49(P).pdf
発表番号 [3-52]
Issues of Harmful Wildlife Capture Carried Out Near Residential Area
Michio Naruoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koji Sekimata[Kanagawa Hunting Society]
住宅地の近傍で実施する有害鳥獣捕獲の問題
成岡 道男[農村工学研究部門]・関亦 孝二[神奈川狩猟協会]
本研究は、筆者らが神奈川県大磯町において実施しているイノシシの有害鳥獣捕獲の経験をもとに、住宅地の近傍で実施する有害鳥獣捕獲の問題について検討した。その結果、住宅地での有害鳥獣捕獲には、「捕獲方法が限定される」、「罠を設置できる場所が限定される」、「住民が罠に近づく」、「埋設処理できる場所が少ない」などの問題が判明した。
Keyword: 鳥獣被害対策, 有害鳥獣捕獲, 農村計画GET PDF=18/3-52.pdf
Modeling crop damages by sika deer and wild boar in Mie prefecture
Ken Ohno[Mie University]・Yuya Hayakawa[Mie University]
三重県におけるシカ、イノシシによる農作物被害のモデル化
大野 研[三重大学]・早川 雄也[三重大学]
よく知られているように、野生動物による農作物への被害が深刻化している。本研究では、獣害動物の個体数、地理的要因、人的要因を同時に取り扱い、農作物被害と諸要因の関係を総合的にモデル化することを目指した。シカ被害に関しては、人工林率、農地率、目撃効率、戸数密度の影響が有為で、大きく影響し、イノシシに関しては、森林エッジ、人工林率、耕作放棄地、農地率、戸数密度が有為で、大きく影響することがわかった。
Keyword: 獣害, シカ, イノシシGET PDF=18/3-53.pdf
Evaporation experiment from clods with different diameter
Yoshihiro Matsumoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
異なる径の土塊土壌を用いた蒸発実験
松本 宜大[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
水田から転換初年目の粘土質転換畑のように、土塊が多く存在する土壌で乾燥が早く進むメカニズムを明らかにすることが求められている。人工的に作成した球形の土塊を規則的に充填したカラムからの蒸発実験を行うことで、土塊間の間隙構造が土壌中の水分分布及び蒸発量に与える影響について調べた。その結果、大土塊を充填したポットでは、小土塊を充填したポットに比べて蒸発量が多く、深部への乾燥の進行も顕著であった。
Keyword: 土塊, 間隙構造, 蒸発GET PDF=18/4-2.pdf
Quantifying Two-Dimensional Subsurface Evaporation Rates by Sensible Heat Balance
Yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Hirotaka Saito[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
顕熱収支法による二次元地中蒸発量の定量化
小島 悠揮[岐阜大学]・斎藤 広隆[東京農工大学]
ヒートパルスプローブと顕熱収支法を用いた地中蒸発量の二次元分布推定法を開発した.豊浦砂と黒ボク土を充填した容器からの2次元的蒸発量を推定した結果,豊浦砂側から支配的に蒸発が発生し,黒ボク土は主に豊浦砂側への給水により乾燥してゆく複雑な蒸発現象が観測できた.今後本手法を用いて様々な土壌・地表面条件下で測定を行うことで,二次元的な地中蒸発現象の理解,モデルの開発等に貢献できると考えられる.
Keyword: 地中蒸発量, 顕熱収支, GET PDF=18/4-3.pdf
In situ measurement of soil thermal properties using soil temperature and heat flux plate
Kosuke Noborio[Meiji University, School of Agriculture]
地温と熱流板を使った原位置における土壌の熱的性質測定
土壌の熱的性質は様々な分野で重要なパラメータの一つである。熱拡散係数、体積熱容量、熱伝導率を同時に測定するためにはDPHPなどの特殊なプローブが必要である。一方、農地の蒸発散量をボーエン比法やペンマン法などの熱収支式に依存する測定法では、地中熱流量と地温を同時に測定する場合が多い。ここで測定された地中熱流量と地温を使った原位置における熱拡散係数、体積熱容量、熱伝導率の測定法を提案する。
Keyword: 土壌物理, 熱的性質, 原位置測定GET PDF=18/4-4.pdf
Basic characteristics of current and voltage generations in andosols
Satoshi SAKAGUCHI[Graduate School of Environmental and Life Science (Ishikawa Prefectural Government))]・Toshitsugu MOROIZUMI[Graduate School of Environmental and Life Science]・Takeshi MIURA[Graduate School of Environmental and Life Science]
黒ボク土における電流・電圧発生の基本特性
坂口 哲司[岡山大学大学院]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]・三浦 健志[岡山大学大学院]
黒ボク土壌電池の電流・電圧発生に関する基本特性を明らかにするために,炭素棒電極を取り付けた円筒形ユニット式カラムに, 黒ボク土と純水を充填して土壌電池を作成し,異なる8条件について実験を行った.その結果,電圧は測定開始と同時に急激に上昇し一定となった.その後, 電流測定の開始と同時に電流は一旦急上昇したものの, 放電によって電流と電圧は急激に低下した.
Keyword: 土壌電池, , GET PDF=18/4-7.pdf
Application of the Langmuir adsorption equation to soils
Munehide Ishiguro[Hokkaido University]
土壌へのラングミュア吸着式の適用
石黒 宗秀[北海道大学大学院]
ラングミュア吸着式は,固相への分子吸着の基本理論式であり,吸着サイトが全て均質である場合に適用される.単純な条件の理論式であるため,その適用により,吸着現象を物理的に解釈できる.ここでは,土壌への適用例を示すとともに,更に単純な線形吸着式に帰着できること,その結果を汚染物質の移動予測に適用できることを示す.また,多種類の吸着サイトにラングミュア式を適用するとフロインドリッヒ型の式となる.
Keyword: 土壌, ラングミュア吸着式, ストロンチウムGET PDF=18/4-9.pdf
発表番号 [4-14(P)]
Influence of Shape of Coarse Material Zone on Salt and Water Movement in Soil
Haruka Ikeuchi[Naigai Engineering Co.]・Koji Inosako[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Tadaomi Saito[Faculty of Agriculture, Tottori University]
土壌中の粗粒領域の形状が土壌水分・塩分の移動に及ぼす影響
池内 令香[内外エンジニアリング(株)]・猪迫 耕二[鳥取大学]・齊藤 忠臣[鳥取大学]
塩害農地の安価な修復法である籾殻暗渠の単独利用では,その適切な形状などの設計情報が不足している.本研究では,粗粒領域の形状と土壌水分・塩分の移動との関係を降下浸透と毛管上昇を念頭においた数値実験で検討した.その結果,々濂漆仔における籾殻部への水分・塩分の速やかな輸送には,粗粒領域の傾斜が必須であること,¬售評緇困砲いては粗粒領域内への水分・塩分の浸入は限定的であることが明らかとなった.
Keyword: 除塩、籾殻暗渠, 降下浸透, 毛管上昇GET PDF=18/4-14(P).pdf
Effects of SRI methods on behavior of CH4 and N2O gases and Rice growth in Andisols
Toshihiro Doi[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Tomohide Houjyo[ZEN-NOH MIE]・Kousuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
SRI農法が黒ボク土水田土壌でのCH4およびN2Oガス挙動およびコシヒカリの生育に与える影響
土井 俊弘[明治大学大学院]・保条 朋秀[JA全農みえ]・登尾 浩助[明治大学]
SRIが黒ボク土水田土壌におけるコシヒカリの生育・収量および温室効果ガス放出量に与える影響を調べた. 実験圃場はライシメーターを用い水管理の異なる二区画(湛水区と複合区)にてガス放出量と収量構成要素を比較した. CH4・N2Oガス放出量および単位面積当り穂数×登熟歩合×玄米重は複合区のほうが低い値を示した.このことからコシヒカリでのSRI農法はガス放出量低減効果があることが示唆された.
Keyword: SRI、CH4、N2O, CH4、N2O, コシヒカリ、収量GET PDF=18/4-17.pdf
Nitrification and Nitrate leaching in an Andisol under Different Temperature
Yuki Kusafuka[Faculty of Bioresources, Mie University]・Maki Nakanishi[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kunio Watanabe[Faculty of Bioresources, Mie University]
異なる温度の不飽和黒ボク土中のアンモニア態窒素の硝化と浸透
草深 有紀[三重大学]・中西 真希[三重大学]・渡辺 晋生[三重大学]
黒ボク土の硝化速度定数の温度依存性を求め,アンモニア態窒素溶存態と吸着態の硝化速度の違いと各態の硝化開始時間を検討することを目的に,様々な温度で同時に行ったバッチ試験と浸透実験の結果を解析した.その結果,黒ぼく土の硝化速度定数が26℃から4℃の低下で半減することを確認した.また,硝化菌は吸着態より溶存態のアンモニア態窒素を硝化しやすく,溶存態が少なくなった後に吸着態を分解する可能性が示唆された.
Keyword: 窒素動態, 一次分解反応, GET PDF=18/4-18.pdf
Structure Stability of Long-term Cultivated Soils from Guder Watershed, Ethiopia
Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]・MAMEDOV Amirakh[Arid Land Research Center, Tottori University]・Motoyoshi Kobayashi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba Tottori University]
Structure Stability of Long-term Cultivated Soils from Guder Watershed,Ethiopia:Effect of Soil Amendments
藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・MAMEDOV Amirakh[鳥取大学乾燥地研究センター]・小林 幹佳[筑波大学]
エチオピアの土壌試料について、異なる土性と吸水速度の組み合わせにおけるポリアクリルアミド(PAM)と石灰が飽和付近の保水特性と構造安定性に及ぼす影響を高エネルギー水分特性法により調べた結果、4つのうち3つの土壌は安定性が低く、水食が起こりやすいことが示唆された。PAMの施用は団粒径を顕著に大きくすることに寄与し、濃度を上げるほど飽和付近の保水性や安定指数を増加させることが本実験でも明らかとなった。
Keyword: 水食, 団粒, PAMGET PDF=18/4-19.pdf
Geophysical Investigation at a Greenhouse after Liquification
Keisuke Inoue[National Agriculture and Food Research Organization]・Ryosuke NOMIYAMA[National Agriculture and Food Research Organization]・Nobuhisa KOGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Hiroshi NIIMI[National Agriculture and Food Research Organization]・Hirotaka IHARA[National Agriculture and Food Research Organization]・Noriko YAMAGUCHI[National Agriculture and Food Research Organization]・Tsuyoshi YAMANE[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiko NAKANO[National Agriculture and Food Research Organization]
噴砂が発生したビニールハウスにおける地下部調査
井上 敬資[農業・食品産業技術総合研究機構]・野見山 綾介[農業・食品産業技術総合研究機構]・古賀 伸久[農業・食品産業技術総合研究機構]・新美 洋[農業・食品産業技術総合研究機構]・井原 啓貴[農業・食品産業技術総合研究機構]・山口 典子[農業・食品産業技術総合研究機構]・山根 剛[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 恵子[農業・食品産業技術総合研究機構]
平成28年熊本地震では多くの農地・農業用施設が被災し,その後の営農に大きな被害を与えた。地震発生後の地中の状態を把握することは,適切な復旧方法の提示や地震による被害発生メカニズムの解明に寄与できる。本報では,熊本地震において,海沿いの干拓地に立地し噴砂が発生したビニールハウスにおいて,電気探査および電磁探査により地中の比抵抗分布の推定を行ったので,その結果を報告する
Keyword: 噴砂, 電気探査, 電磁探査GET PDF=18/4-20.pdf
発表番号 [4-21(P)]
Consideration of snow cover and snowmelt upon the nitrate nitrogen leaching characteristics of an apple orchard in a Gray lowland soil
Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Daiyu ITO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Koh KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
積雪と融雪を勘案した灰色低地土リンゴ園における硝酸態窒素の溶脱特性
遠藤 明[弘前大学]・伊藤 大雄[弘前大学]・加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]
青森県津軽地域の灰色低地土リンゴ園を対象に,積雪と融雪を勘案した上で土壌中の硝酸態窒素濃度の時空間的動態を数値解析的に把握し,青森県内のリンゴ栽培における秋肥の必要性を検討した.環境保全の推進・環境負荷低減の視点より,冬期における土壌水分移動の重要性が数値計算により定量されたことを受け,春先における融雪水の浸透を勘案した上で土壌間隙水のNO3-Nの挙動や窒素収支に関する議論を行う必要性が示された.
Keyword: リンゴ園, 灰色低地土, 硝酸態窒素GET PDF=18/4-21(P).pdf
発表番号 [4-23(P)]
Effects of the percolation patterns on copper uptake with the soil dressing paddy field
Yoshito TOIKAWA[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Choichi SASAKI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Fan JINHUN[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Nobuhiko MATSUYAMA[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Chihiro KATO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Akira ENDO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
客土水田の浸透型が稲体の銅吸収に及ぼす影響
樋川 佳士[岩手大学大学院]・佐々木 長市[弘前大学]・范 津琿[岩手大学大学院]・松山 信彦[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]
土壌汚染対策として客土法や常時湛水栽培が実施されているが、Cdの研究はされているがCuの研究は少ない。そこで本研究は上乗せ客土の成層水田模型を作製し、下層(Cu汚染土)の浸透型が稲の生育収量および玄米中のCu濃度に及ぼす影響を検討した。本研究の条件下では生育収量に相違は生じなかったが、玄米中のCu濃度には明確な有意差が生じた。
Keyword: 稲, 銅, 浸透型GET PDF=18/4-23(P).pdf
発表番号 [4-24(P)]
Root water uptake and downward movement of water through high density roots in an artificial macro-pore for the shaft tillage cultivation method
Ieyasu Tokumoto[Saga University]・Mikio Michiwaki[Aomi Construction CO., LTD.]・Haruyuki Fujimaki[Arid Land Research Center, Tottori University]
局所耕うん栽培法の密集根群における吸水と下方浸透
徳本 家康[佐賀大学]・道脇 幹雄[あおみ建設(株)]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
局所耕うん栽培法とは,不耕起圃場にドリルで縦穴(人工マクロポア)を形成して苗を移植する部分耕起栽培法である.局所耕うん栽培法のメリットは,土壌侵食の防止効果が高いという点であり,点滴灌漑と併用した場合には節水効果も期待される.しかし,人工マクロポア内に密集した根群(密集根群)の吸水特性などに未解明な点が多い.本研究では,密集根群における吸水と下方浸透を明らかにすることを目的とした.
Keyword: 部分不耕起栽培, 密集根群, 人工マクロポアGET PDF=18/4-24(P).pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XIX)
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XIX)―土壌水質の計測容易化と機能性野菜―
近年低窒素化や低カリウム化栽培(腎臓等にやさしい)の機能性野菜が注目されている。これらの適切な価格、品質、収量を保証するには栽培の効率化と精密化が必要となる。本研究ではこの栽培高度化を給水と土壌中の水質管理を中心に物質拡散の観点も加え検討する。また、精密化には肥料の必要量やそれによる栽培環境の計測を頻繁に行う必要があるが、そのための土壌水分水質計測の容易化も目指した。
Keyword: 土壌水質, 溶質移動, 機能性野菜GET PDF=18/4-27.pdf
Nondestructive monitoring of sap flow, water content and water potential of a tree
Tadaomi SAITO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Koji INOSAKO[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Haruyuki FUJIMAKI[Arid Land Research Center, Tottori University]
樹木の樹液流速・水分量・水ポテンシャルの非破壊同時モニタリング
齊藤 忠臣[鳥取大学]・猪迫 耕二[鳥取大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
樹木は樹種ごとに異なった水利用特性を有しており,これを解明することできれば,高品質果樹の生産,効率的な灌漑,森林水文,環境保全等の広い分野に貢献できる.本研究では,樹木の水分状態指標として樹液流速・樹体水分量・水ポテンシャル(2点)の非破壊同時モニタリングを行い,ポットに植栽したシラカシを対象に,各項目の日内・長期の変動や環境要因に対する応答等を観測し,各項目間の相互関係を解明した.
Keyword: 体積含水率, ヒートパルス速度, VPDGET PDF=18/4-28.pdf
Development of a Dual Probe Heat Pulse Sensor to Measure Soil Matric Potential and Water Content Simultaneously
Tomoyuki Kawashima[Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University]・Yuki Kojima[Faculty of Engineering, Gifu University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]・Koji Kamiya[Faculty of Engineering, Gifu University]
双子プローブ熱パルス法を用いた土壌水分量およびマトリックポテンシャルの 同位置測定法の開発
川島 知之[岐阜大学大学院]・小島 悠揮[岐阜大学]・登尾 浩助[明治大学]・神谷 浩二[岐阜大学]
マトリックポテンシャル(ψ)と体積含水率(θ)を同時に測定できるセンサを開発し,性能を評価した.多孔質体と双子プローブ熱パルス法を組み合わせ,多孔質体内と土壌の二ヵ所で熱特性を同時に測定する.そして熱特性の測定値からψとθを推定する.性能評価実験の結果,ψは10%,θは5%程度の精度で測定できた.これらは十分高精度であると考えられ,今後圃場での原位置水分特性曲線の把握等に活用できる.
Keyword: マトリックポテンシャル, 土壌水分量, 双子プローブ熱パルスGET PDF=18/4-29.pdf
Applicability of 2 m drop tower for contact angle measurement under microgravity
Natsumi Naganuma[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Naoto Sato[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Yuichi Maruo[Undergraduate Schools of Meiji,School of Agriculture]・Kento Nogawa[University of Meiji,Graduate School of Agriculture]・Kosuke Noborio[University of Meiji,Graduate School of Agriculture]
微小重力下における接触角測定のための2 m落下施設の適用性
長沼 菜摘[明治大学大学院]・佐藤 直人[明治大学大学院]・丸尾 裕一[明治大学大学院]・野川 健人[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]
微小重力下での多孔質体中の水分浸潤速度低下の原因に、接触角の増加による毛管力の低下が考えられる。従って、微小重力下で様々な溶液の接触角を測定する必要があるが、現在、国内での微小重力実験は主に50 m落下塔かパラボリックフライトの2つであり、これらの実験には多額の費用を必要とする。そこで本研究では、2 mの簡易な落下施設を用いて微小重力下における接触角の変化を観察し、2 mの落下施設の適用性を評価した。
Keyword: 水分移動, 微小重力, 間隙構造GET PDF=18/4-31(P).pdf
Integrated Wireless Sensor Network for Monitoring Earth Surface Environment
Hideki Miyamoto[Faculty of Agriculture, Saga University]・Masami Oyama[SmartLogic Ltd.]・Shinya Nakamura[Faculty of Agriculture, University of the Ryukus]・Yuta Hirashima[Faculty of Agriculture, Saga University]・Shouji Ohkita[CLIMATEC, Inc.]・Hisanori Tanaka[CLIMATEC, Inc.]
地球表層環境観測のための統合型ワイヤレスセンサネットワーク
宮本 英揮[佐賀大学]・大山 正巳[スマートロジック(株)]・中村 真也[琉球大学]・平嶋 雄太[佐賀大学]・大北 昭二[クリマテック(株)]・田中 久則[クリマテック(株)]
各種センサ技術の統合を可能とする安価で利便性の高い省電力ワイヤレスセンサネットワークの開発し,野外圃場の複数点に設置した計4台の子機および各種センサを活用して,土壌水分量,土壌バルク電気伝導度,地温,降水量,温度,湿度等の地球表層環境データの統合観測を行った。観測期間は短いものの,センサネットワークによる良好な観測データを得るとともに,webブラウザによる観測データの可視化に成功した。
Keyword: モノのインターネット(IoT), センサネットワーク, モニタリングGET PDF=18/4-32(P).pdf
Ground resistivity monitoring using TDEM survey system
Nakazato Hiroomi[NARO,NIRE]
仙台平野南部におけるTDEM法電磁探査による地盤比抵抗モニタリング
中里 裕臣[農村工学研究部門]
演者は仙台平野南部の亘理町・山元町において,東日本大震災以前からTDEM(Time Domain ElectroMagnetic)法電磁探査により平野を横断する東西測線上に配置した定点の過渡曲線及びそれを1次元逆解析して得られる比抵抗柱状図を求め,見かけ比抵抗及び地盤比抵抗の変化から地下水水質のモニタリングを試行している.本発表では探査測線におけるモニタリング結果を紹介する.
Keyword: 比抵抗, 地下水, 電磁法GET PDF=18/5-1.pdf
Attempt of seepage flow separation by filter separation AR method -applying for dam management-
Toshiya NISHIO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Takeshi KUSUMOTO[Tohoku Regional Agricultural Office]・Fujitoshi KIKUCHI[Tohoku Regional Agricultural Office]・Akira FUKUDA[Tohoku Regional Agricultural Office]・Hironori HARA[Chuo-Kaihatsu Co.]
フィルタ分離AR法による浸透流量分離の試み−ダム管理への適用−
西尾 利哉[東北農政局]・楠本 岳志[東北農政局]・菊地 藤利[東北農政局]・福田 晃[東北農政局]・原 弘典[中央開発(株)]
ダムの安全管理,施工後の挙動監視,正常・異常の判断および対策の検討にあたり,浸透流量は最も重要な指標の1つであることから,浸透流量の変動要因把握はダムの安全管理上,非常に重要な事項であるといえる。今回,水文流出解析の手法により浸透流量の成分分離を試みた結果,1系統の漏観施設でも浸透流量の増減要因を定量的に分析することができ,ダムの安全管理の参考資料とできる可能性があることが判ったので報告する。
Keyword: ダム、浸透流量, フィルタ分離AR法, 安全性管理GET PDF=18/5-4.pdf
Tidal response method with frequency-decomposition techniques to determine hydraulic parameters of coastal aquifer
周波数成分分離を組み合わせた潮汐応答法による沿岸域帯水層の水理定数の推定
水理定数推定のために一般的に用いられる揚水試験は,自然地下水位が潮汐の影響で周期的に振動するような沿岸域では,試験データの精度よい解析が難しくなる。本発表では,潮位変動の海岸から内陸に向かう伝播によって生じる,地下水位の周期的変動(潮汐応答)を分析して水理定数を推定する方法とその適用事例を紹介する。
Keyword: 地下水, デジタルフィルタ, 離散フーリエ変換GET PDF=18/5-5.pdf
CFCs, SF6 and major ion composition of groundwater in a freshwater lens, Majuro Atoll, Republic of the Marshall Islands
Shuhei Yoshimoto[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tsutomu Kobayashi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Kazuhisa Koda[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]
マーシャル諸島共和国マジュロ環礁における淡水レンズ地下水中のフロン類,六フッ化硫黄ならびに主要イオン組成の分布
吉本 周平[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・小林 勤[国際農林水産業研究センター]・幸田 和久[国際農林水産業研究センター]・土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]
太平洋の環礁島を対象に,地下水中に溶存する微量ガスと主要イオンを指標として,淡水レンズ中の地下水流動状況を検討した. SF6濃度の断面分布によると,深度方向だけでなく周縁部ほど濃度が低く,これらは相対的に涵養年代の古い地下水であることを示している. Mg/Ca比が大きい地下水は炭酸塩鉱物との長期接触が示唆されることから,これらの地下水のSF6濃度が低く涵養年代が古い傾向にあることは整合的といえる.
Keyword: 地下水, 年代推定, 炭酸塩帯水層GET PDF=18/5-6.pdf
Statistical Evaluation of Regional Record Maximum Flood Curves
Shigeki Kariya[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hidetaka Chikamori[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ryoji Kudo[Graduated school of Environmental and Life Science, Okayama University]
地域別に見た既往最大洪水比流量曲線の統計的評価
刈谷 成希[岡山大学大学院]・近森 秀高[岡山大学大学院]・工藤 亮治[岡山大学大学院]
日本全国15地域における近年の約50年間の最大面積雨量データに基づいて,各地域における最大洪水比流量曲線を推定した結果,従来の洪水比流量曲線による推定値を上回る比流量が推定された.また,北陸,紀伊南部,中国西部,四国南部の4地域を対象に,近年26年間のレーダー雨量データに基づく統計解析により既往最大面積雨量の確率年を推定した結果,既往最大規模降雨の発生頻度が高くなる傾向が示された.
Keyword: 水文統計、洪水流出, 洪水比流量、確率年, DADGET PDF=18/5-8.pdf
Evaluation Method of Flood Damage Risk on Low-Lying Paddy Regions According to Increasing of Rainfall Intensity due to Climate Change
Hiroki Minakawa[Imbanuma Phase 2 Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]・Takao Masumoto[Akita Prefectural University, Faculty of Bioresource Sciences]
気候変動に伴う豪雨強大化が低平水田域に与える水稲被害リスクの評価法
皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・増本 隆夫[秋田県立大学]
水田域における豪雨排水に関するリスクとその不確実性の評価法を開発した.そこでは,複数の気候シナリオから抽出した豪雨特性の不確実性を確率雨量の算定に反映させ,得られた雨量値の強度分布を排水解析の入力に用いる.結果より,将来は水稲被害量で表す水田被害リスクの分布のピーク位置や平均値が移動していた.さらに期待ショートフォールを指標とすることでリスク増加を定量的に評価できた.
Keyword: リスク分布, 水稲被害, 疑似気候シナリオGET PDF=18/5-9.pdf
Economic Analysis Method of Design Rainfall for Flood Control Plan in River Basin
KEISUKE HIGUCHI[United graduate school of agriculture science, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・TASUKU KATO[Department of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology.]・AKIRA GOTO[Department of agriculture, Utsunomiya Univ.]
河川治水計画における計画雨量の経済的分析方法
樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学]・後藤 章[宇都宮大学]
日本の治水計画の基準となる計画雨量の経済的合理性は検証されておらず,気候変動の影響から治水安全度の見直しが必要であると考えられるが,明確な分析方法は示されていない.本研究は,オランダの防潮堤の計画に用いられている経済的最適化手法と日本の治水対策の費用対効果分析手法を用いて,経済的に最適な計画雨量の推定方法の基本的な理論を示した.また洪水被害額の差異を反映した計画雨量が算出可能であることを確認した.
Keyword: 治水対策, 計画雨量, 費用便益分析GET PDF=18/5-11.pdf
Estimation of River and Floodplain Water Level Using Only Satellite Images in Lower Mekong River Basin
Kenji Tanaka[Public Works Research Institute Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yoichi Fujihara[Ishikawa Prefectural University]・Keisuke Hoshikawa[Toyama Prefectural University]・Hideto Fujii[Yamagata University]
メコン川下流域における衛星画像のみによる河川・氾濫原水位の推定
田中 健二[寒地土木研究所]・藤原 洋一[石川県立大学]・星川 圭介[富山県立大学]・藤井 秀人[山形大学]
近年の気候変動の影響により,世界中で大規模な洪水が頻発しており,即時性に優れる衛星画像を利用することで氾濫状況を把握することが期待されている.そこで本研究では洪水常襲地域であるメコン川下流域を対象とし,衛星画像のみで氾濫水位を推定する方法を開発することを試みた.推定された氾濫水位は,雨季における湖、河川,氾濫原の実測値の時系列変動を良好に再現し,即時的に氾濫状況を把握することが可能である.
Keyword: カンボジア・トンレサップ湖、SAR画像, 光学画像, SRTM3GET PDF=18/5-14.pdf
Estimation of soil moisture distribution in spate irrigation area of Gash Delta, Sudan
Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Araya Zeray Ghebreamlak[Hamelmalo Agricultural College, Eritrea]・Khalid Ali Eltaib Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Mohammed Ahmed Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における土壌水分分布の推定
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・ゲブラムラク アラヤ[ハメルマロ農業大学]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アハメド アダム バシール[スーダン農業研究機構]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として,圃場内で十分な土壌水分量を蓄えた領域を簡便に抽出する方法について検討した.衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法であるSEBALの適用結果から土壌水分分布図を推定し,これを参照データとした.これとLandsat-7のBand-5(中赤外域),水域指標MNDWIの分布図を比較したところ,前者は参照データと良い対応を示すことが分かった.
Keyword: 洪水灌漑, ガッシュデルタ, 土壌水分GET PDF=18/5-17.pdf
Climate Change Impact on Rice Production System in Northeast Thailand
KOSHI YOSHIDA[Ibaraki University]
タイ東北部のコメ生産システムに対する気候変動影響評価
吉田 貢士[茨城大学]
タイは世界有数のコメ輸出国であり,コメ生産量の変動は国際市場に影響を与える.タイ東北部はコメ生産量全体の6割を算出するが,90%以上が天水田で気象要因に脆弱な地域でもあり,将来の気候変動による影響が懸念される.そこで本研究では,全球気候モデルの将来予測値をもとに,タイ東北部のコメ生産量および被害額の長期トレンドを定量的に評価することを目的とした.
Keyword: 降水量変化, 気象災害, 農業被害推計GET PDF=18/5-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Estimation of economic damages for upland crops in Northeast Thailand
Yuki Jikeya[Ibaraki University Agriculture]・Koshi Yoshida[Ibaraki University]・Supranee Sritumboon[Land Development Department]・Mallika Srisutham[Khon Kaen University]・Shigeya Maeda[Ibaraki University]・Hisao Kuroda[Ibaraki University]
東北タイにおける畑作物を対象とした被害推計
寺家谷 勇希[茨城大学大学院]・吉田 貢士[茨城大学]・Sritumboon Supranee[Land Development Department]・Srisutham Mallika[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
本研究では、東北タイの主要畑作物であるサトウキビ,キャッサバに着目した農業被害推計を行い,米作から畑作に転換した際の農家世帯生計に及ぶすリスクを推計すると共に,作物別の転作適地を評価した.収入を増加させつつ被害率を抑える方策として,洪水に強いサトウキビと渇水に強いキャッサバを半々に栽培することにより生産額を2倍に増加させ,被害率を約1.8倍に抑えることが可能と試算された.
Keyword: 気象被害, サトウキビ, キャッサバGET PDF=18/5-19(P).pdf
Problems of the Bowen’s Ratio Method and comparison of the Inverse Analysis method
maruyama tosisuke[Ishikawa Prefectural University]・ito kouzo[Ishikawa Prefectural University]・takimoto hirosi[Ishikawa Prefectural University]
Bowen比法の問題点と逆解析法との比較
丸山 利輔[石川県立大学]・伊藤 浩三[石川県立大学]・瀧本 裕士[石川県立大学]
蒸発散量を推定するためのBowen比法は, 2高度の気温と湿度の実測値を必要とする.この気温と湿度は同一時刻・同一場所のデ-タであるため,高度による差が小さく, 推定誤差が入りやすい.本研究はこの点に注目して,B0比および潜熱・顕熱に対する推定誤差を明らかにすると共に, 異常値を除去するための新しい条件(α×(Rn-G)>IE,H)法の比較・検討を行った.
Keyword: Bowen比法, 逆解析法, 蒸発散量GET PDF=18/5-21.pdf
Case Study on Evapotranspiration by Bowen Method in Paddy and Upland in the Dry Season, Myanmar
shutaro shiraki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Aung Kyaw Tun[Department of Agricultural Research]
ミャンマーの乾季水稲作・畑作における熱収支ボーエン比法による蒸発散量
白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・アンチュウ トゥン[ミャンマー農業研究局]
ミャンマーの乾季水稲作,畑作における微気象観測から熱収支ボーエン比法により蒸発散量を評価した。時間平均観測値を用いた場合,純放射量が大きい日中では安定した蒸発散値を得たが,純放射量が小さい夜間等の時間帯では蒸発散値が発散したり符号が頻繁に反転したり,蒸発散量を評価できなかった。日平均観測値を用いた場合,畑地では日蒸発散量を過大評価したが,水田では積算時間蒸発散量との差が小さかった。
Keyword: 蒸発・蒸発散量, 気象環境, 熱収支GET PDF=18/5-23.pdf
発表番号 [5-25(P)]
Distinction between frost damage and freezing damage using TDR frost probe
Kazuki Shibuya[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Kosuke Noborio[School of Agriculture, Meiji University]
TDR霜センサを用いた霜害と凍害の判別
澁谷 和樹[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]
農作物が被害を受けた際に「凍害」と「霜害」のどちらによって被害を受けたのか判別する手法が目視以外にない。より効果的な対策や高精度は予測法の開発を行う上で「凍害」と「霜害」を判別するセンサが必要とされている。本研究では、降霜を検知可能なTDR霜センサの一部をキャベツの葉に貼付することで、降霜と葉の凍結を比誘電率の変動から同時に検知可能であり、「霜害」と「凍害」を明確に判別可能であることが示された。
Keyword: 霜, 霜害, TDRGET PDF=18/5-25(P).pdf
Improvement of hydrological and hydraulic model in the Tonle Sap Lake applying satellite and gauge based precipitation data
Ichiro Yoneda[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Hideto Fujii[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bio-resources and Enivironmental Sciences,Ishikawa Prefectural University]
衛星降雨データ利用によるトンレサップ湖の水文・水理モデルの改善
米田 一路[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]・藤原 洋一[石川県立大学]
カンボジアのトンレサップ湖流域を対象地区とし、地上観測所の降雨データ(以下地上観測値)から衛星降雨データ(以下GPCP)に変更することで水文・水理モデルの再現性を改善することを目的とする。地上観測値とGPCPを比較したところ、GPCPに過大傾向があったため、補正を行い、利用する。結果として、降雨データを地上観測値から本手法で補正したGPCPに変更し、水文・水理モデルの再現性を改善できた。
Keyword: 衛星降雨量, 水文・水理モデル, トンレサップ湖GET PDF=18/5-32.pdf
Regional differences in mountainous precipitation estimated from annual water balances and snow depth time series
Hiroki MATSUO[Sansui Consultant Co.Ltd]・Mariko MIYAZIMA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takeo YOSHIDA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Noriko TAKIGAWA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Koji MORITA[Sansui Consultant Co.Ltd]・Takao MASUMOTO[Institute for Rural Engineering, NARO]
水収支と積雪深からみた山地降水量の地域性に関する検討
松尾 洋毅[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[農村工学研究部門]・瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・増本 隆夫[農村工学研究部門]
S川流域における支流スケール(流量観測点),山地小流域スケール(ダム地点)での長期水収支および分布型積雪・融雪モデルにより得られた積雪深分布から,山地降水量の不足量およびその割増係数の地域性に関して考察した.検討の結果,降水量の割増係数は地域特有の地形効果に影響を受けることが示された.
Keyword: 降雨特性, 水収支・水循環, 降雪・融雪GET PDF=18/5-36.pdf
発表番号 [5-38(P)]
Changes in low-flow frequency under global warming in Tanada catchments
Shinichi TAKESHITA[University of Miyazaki]・Rudzani TSHISWAISE[University of Miyazaki]・Hiroyuki SEO[University of Miyazaki]
温暖化における棚田水源流域の低水流量変化
竹下 伸一[宮崎大学]・TSHISWAISE Rudzani[宮崎大学]・瀬尾 公之[宮崎大学]
極端気象現象が棚田の灌漑水に及ぼす影響を検討することを目的に,宮崎県日南市の坂元棚田の灌漑水源流域を対象として,TOPMODELによる降雨流出応答を再現し,温暖化時流量を算出した.灌漑期降水量の確率密度分布を検討したところ温暖化によってとくに少雨頻度が増えていた.渓流量は灌漑期総流量の確率密度分布が少量・大量の双方へ広がり,再現期間10年の低水流量が,5.5年へと大幅に確率が高まった.
Keyword: 坂元棚田, d4PDF, 極端気象現象GET PDF=18/5-38(P).pdf
Monitoring of submarine groundwater discharge rate and phosphate concentration in the east coastal area of Yoron Island
Masahi Nozaki[Graduate School of Agriculture University of the Ryukyus]・Jun Yasumoto[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Kazumi Asai[Geo-Science Laboratory Co., Ltd.]・Shinji Nakaya[Faculty of Engineering Shinshu University]・Ko Yasumoto[Kitasato University School of Marine Biosciences]・Mina Hirose[Tropical Technology Plus]・Ryuichi Shinjo[University of the Ryukyus]
与論島東海岸域における海底地下水湧出の湧出速度とリン酸塩濃度
野崎 真司[琉球大学大学院]・安元 純[琉球大学]・浅井 和見[(株)地球科学研究所]・中屋 眞司[信州大学]・安元 剛[北里大学]・廣瀬 美奈[トロピカルテクノプラス]・新城 竜一[琉球大学]
鹿児島県与論島東海岸域において琉球石灰岩帯水層からの海底地下水湧出(SGD)の湧出速度の連続モニタリングを実施すると共に,SGD中の比色法リン(Col-P)および誘導結合プラズマ発光分光分析法リン(ICP-P)の比較を行った。その結果,調査地域のSGD湧出速度は,他地域の値と比べて非常に速い流速であった。また,SGD中に溶存するICP-PはCol-Pに比べて高濃度で存在していることが確認された。
Keyword: 地下水, 水質, 物質循環GET PDF=18/5-39.pdf
Observation of salinity distribution in canal network in the Mekong Delta by using the handheld castable CTD sensor
Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shinji Fukuda[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
携帯型投げ込み式CTD計を用いたメコンデルタ水路網における塩分観測
木村 匡臣[東京大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
メコンデルタ地域では,用水の取水や舟運を主な目的とする水路網が綿密に張り巡らされており,その大部分が感潮水域である.現状の河川・水路内の塩分濃度分布を詳細に観測すること,潮汐による塩水遡上における混合状況を把握することを目的に,本研究では携帯型投げ込み式のCTD計を用いて塩分濃度の鉛直分布の計測を行い,塩水遡上における混合の様子やその季節変化について調査した.
Keyword: 感潮水域, 塩分遡上, ベンチェ省GET PDF=18/5-40.pdf
Preliminary survey on the salinity distribution and fish fauna in a canal network in the Mekong Delta, Vietnam
Shinji Fukuda[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Masaomi Kimura[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
メコンデルタ水路網における塩分濃度と魚類相に関する基礎調査
福田 信二[東京農工大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
ベトナム国メコンデルタでは,大型インフラ整備の急速な進展から,環境への様々なインパクトが予想されており,継続的なモニタリングによる順応的な管理が求められている.本報では,防潮水門の建設が計画されている地区において,流況や塩分濃度の計測とともに,魚類を採集し,両者の関係性を解析した結果について報告する.塩分濃度によって魚類相が明確に異なることから,環境指標としての利用可能性が示唆された.
Keyword: 塩水遡上, 水田生態系, 水産養殖GET PDF=18/5-41.pdf
発表番号 [5-42]
Field Survey on recovery situation from groundwater salinization in the southern part of the Sendai Plain
Satoshi Ishida[Institute for Rural Engineering, NARO]・Katsushi Shirahata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takeo Tsuchihara[Institute for Rural Engineering, NARO]・Michiaki Konno[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroomi Nakazato[Institute for Rural Engineering, NARO]
仙台平野南部における地下水の塩水化からの回復状況調査
石田 聡[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・紺野 道昭[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]
津波によって地下水が塩水化した宮城県仙台平野南部にて,オールストレーナ井戸の塩水域と淡水域の境界部より上部に,空気パッカーを設置して井戸内の地下水流を遮断し,淡水域のみから揚水するパッカー付き揚水装置を用い,19箇所の地下水観測孔において揚水試験をそれぞれ4回実施した.地下水回復度の全体的な傾向としては,内陸側の地点ほど淡水地下水の利用可能性が高いと考えられるが,地点毎の相違もかなり見られた.
Keyword: 地下水, パッカー, 塩水化GET PDF=18/5-42.pdf
発表番号 [5-45]
Concideration of gross and net value of nonpoint loads
面源負荷量の和と差についての考察
複数の河川からの合計の流入負荷量である総流入負荷量,ある系への流入・流出河川の差し引き排出負荷量の推定について,LQ式と重点的サンプリング法に基づいて検討を行った。これらの推定は,流量の同時分布を考慮する必要があり,これを考慮しないと推定量・信頼限界の推定はより大きなばらつきを持つ上に,信頼区間の被覆確率が著しく低下することが明らかとなり,流域水質汚濁管理に関する重要な知見が得られた。
Keyword: 水質, , GET PDF=18/5-45.pdf
発表番号 [5-46]
A field monitoring method for an unbiased load estimate and its evaluation
Atsushi Hirai[kobe university graduate school of agricultural science]・Akio Tada[kobe university graduate school of agricultural science]・Haruya Tanakamaru[kobe university graduate school of agricultural science]
流出負荷量推定のための現地モニタリング法とその評価
面源からの排出負荷量を求めるための効率的な現地調査法を確立するため,定期採水データに従来よく利用されてきたLQ式法を適用する方法,定期採水データに不偏推定法であるIR法を適用する方法,一定積算流量毎の採水データにIR法を適用する方法の3つの方法について現地観測データに基づいて検証した.この結果,従来のLQ法は使うべきでなく,一定積算流量データ+IR法の組み合わせが最も効率的であることが示された.
Keyword: 流出負荷量, LQ式法, IR法GET PDF=18/5-46.pdf
発表番号 [5-49]
Problem of a water right and measure case
okuda yasuhiro -[Wakasuzu Consultants copltd.]・iwata yukihiro -[Wakasuzu Consultants copltd.]
水利権の課題と対策事例
奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]・岩田 幸大[若鈴コンサルタンツ(株)]
農業用水は、その多くが河川から取水しており、取水に当たっては河川管理者の許可を得る必要がある。本稿では、水利権水量の変更や、農業用水の慣行水利権の法定化など、河川法23条に係る水利権の課題と対策事例について紹介する。水利権に対する課題として、1.水利権水量の確保(かんがい面積が減少しても、単純に減量できない)、2.冬期維持用水の確保、の2点を挙げる。
Keyword: 水利権, 河川法, GET PDF=18/5-49.pdf
Odor evaluation of water and sediment in irrigation canal using gas chromatography olfactometry(GC-O)and threshold odor number (part2)
Misato Matsumoto[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Hiroyuki Cho[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Katsuhisa Sato[Nishikawa Keisoku, Co., LTD.]・Tomoko Kamimura[Nishikawa Keisoku, Co., LTD.]・Daisuke Ueno[Graduate School of Agriculture, Saga University]
におい嗅ぎガスクロマトグラフィー(GC-O)および臭気指数をもちいた農業用水および堆積物の臭気評価に関する基礎的検討(第2報)
松元 美里[佐賀大学大学院]・長 裕幸[佐賀大学大学院]・阿南 光政[佐賀大学大学院]・佐藤 克久[西川計測(株)]・上村 智子[西川計測(株)]・上野 大介[佐賀大学大学院]
農業用水路は、その多面的な機能の利用・維持管理が求められている。しかし近年の水質汚濁進行により臭気が発生し、農業生産環境や生活環境に支障をきたしている例もある。本研究は農業用水路における臭気評価手法の開発に着目し、”におい嗅ぎGC(GC-O)”を用いた臭気の原因物質特定と評価法の基礎的検討に取り組んだ。
Keyword: 水環境, 大気, GET PDF=18/6-1.pdf
発表番号 [6-3]
Water management for reducing methane emission from paddy plot in Red River delta, Vietnam
Soken Matsuda[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kimihito Nakamura[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kengo Kadota[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Tran Hung[Institute for Water Environment, Vietnam]・Le Xuan Quang[Institute for Water Environment, Vietnam]・Hirotaka Komatsu[Kitai Sekkei Co., Ltd.]・Pham Thanh Hai[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・Noriko Oura[National Agriculture and Food Research Organization]・Ayaka W. Kishimoto-Mo[National Agriculture and Food Research Organization]・Seiichiro Yonemura[National Agriculture and Food Research Organization]・Shigeto Kawashima[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ベトナム紅河流域における水田圃場からのメタン放出抑制のための水管理
松田 壮顕[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・門田 健吾[京都大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・Hung Tran[Institute for Water Environment, Vietnam]・Quang Le Xuan[Institute for Water Environment, Vietnam]・小松 宏隆[キタイ設計(株)]・Hai Pham Thanh[Faculty of Hydrology and Water Resources, ThuyLoi University]・大浦 典子[農業・食品産業技術総合研究機構]・岸本 あやか[農業・食品産業技術総合研究機構]・米村 正一郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・川島 茂人[京都大学大学院]
水田を主体とする農業地域においては,温室効果ガス抑制に配慮した節水型の水管理が求められている.これを達成する水管理手法の知見を得るためにベトナム紅河デルタにおいて実証試験を行い,メタン発生量,土壌酸化還元電位,湛水深の関係性を検討した.その結果,水管理上目標となる酸化還元電位が200mVであること,その値にするためには,降雨に左右されるが,4〜6日間の連続非湛水状態が必要であることがわかった.
Keyword: 間断灌漑, 酸化還元電位, 環境配慮型水管理GET PDF=18/6-3.pdf
Financial evaluation of the cultural service and the factor by the meta analysis
Haga Kosuke[Mie University]・Momoko Shimode[Mie University]・Ken Ohno[Mie University]
メタ解析による文化的生態系サービスの金銭的評価とその要因
芳賀 広亮[三重大学]・下出 桃子[三重大学]・大野 研[三重大学]
生態系サービスの中の一つである文化的サービスは,自然の中でのレクリエーションやアメニティなどの非物質的な便益であるため定量的な評価が難しい.そこで今回は既存の研究を統合し解析することで,あるテーマについて現段階における一般的な結論を出すことができる手法のひとつであるメタ解析により評価額と対象地の性質の関係を明らかにし,関数式を求めることで新しい場所の評価を容易にすることを目指した.
Keyword: 生態系, 緑地, GET PDF=18/6-7.pdf
Influence of overwintering Tundra Swans against water quality and soil nutrients in winter-flooded paddy fields
Hiroaki Somura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Tatsuya Mori[Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]
コハクチョウ越冬による田面水や土壌への影響評価
宗村 広昭[岡山大学大学院]・毛利 竜也[島根大学大学院]
島根県安来市宇賀荘地区において,10枚の冬期湛水水田を対象に,コハクチョウ越冬に由来する,作物が利用可能な肥料分(窒素・リン等)の定量的な把握を目的に研究を進めた.その結果,冬期湛水水田の田面水の栄養塩濃度とコハクチョウ水田滞在羽数には関係性が認められ,越冬による影響が確認された.一方で,水田土壌の栄養塩濃度とコハクチョウ水田滞在羽数には明確な関係性は認められなかった.
Keyword: 農地環境, 水環境, 土壌GET PDF=18/6-8.pdf
Increase of native fish using artificial spawning bed in agricultural drainage
Kota Ito[Graduate School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]・Hirotaka Sakai[Graduate School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]・Masaji Yamaguchi[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]・Shin-ichiro Furuta[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]・Takuya Okubo[Shiga Prefectural University Faculty of Environmental Science]
農業排水路に設置した人工産卵床による在来魚の増殖方法の検討
伊藤 弘太[滋賀県立大学大学院]・境 宏貴[滋賀県立大学大学院]・山口 晟司[滋賀県立大学]・古田 晋一郎[滋賀県立大学]・大久保 卓也[滋賀県立大学]
本研究は水田魚道に代わる安価で簡易な方法として人工産卵床を利用した在来魚の増殖手法を検討した。滋賀県内の農業排水路に様々な人工産卵床を設置し、各素材に付着した魚卵を計測した。人工産卵床に付着した魚卵を水田に投入し、2〜3ヵ月経過後、生育した稚魚を計測した。人工産卵床の中で最も付着魚卵数が多かったのはキンラン(21600個/m)で、水田に投入した魚卵が稚魚になるまでの孵化・生残率は5.7%だった。
Keyword: 環境保全, 水環境, GET PDF=18/6-11.pdf
発表番号 [6-12]
Properties of Elements Plant Uptake by Treated Wastewater Application
Shinsuke Haruta[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Natsuko Sano[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Takashi Kume[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Takuji Nakano[Faculty of Agriculture, Ryukyu University]
農業集落排水処理水で生育させた作物の元素吸収の特徴
治多 伸介[愛媛大学大学院]・佐野 奈津子[愛媛大学]・久米 崇[愛媛大学大学院]・中野 拓治[琉球大学]
集排処理水の無希釈利用による畑作物の生育や元素吸収への影響を解明するために,集排処理水を無希釈で利用したポット試験を行った.その結果,集排処理水の利用は,コマツナ生育に効果があるとともに,コマツナの元素吸収状況を変化させることが分かった.また,処理水中の元素で,栽培に特に有効利用できる可能性が高いのはNとBで,今後の集排処理水利用では,これらの元素の効果を積極的に活用することが重要と考えられた.
Keyword: 集落排水, 処理水利用, 畑地かんがいGET PDF=18/6-12.pdf
Effects of organic compost on phytoavailability of heavy metals in sandy soil
TAKUYA KANAMORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・HARUHIKO HORINO[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・SHINJI SAKURAI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・TAKAO NAKAGIRI[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
有機堆肥の投与が砂質土壌中の重金属可給性に及ぼす影響
金森 拓也[農村工学研究部門]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]
有機堆肥(牛ふん堆肥,メタン発酵消化液)が土壌中の重金属不動化に及ぼす影響を検証するために,Cu,Cd,Pbを対象に土壌バッチ試験を行った.その結果,牛ふん堆肥の投与が重金属の不動化に有効であることが示された一方で,メタン発酵消化液の不動化効果は小さかった.また,Cdは他種に比べて不動化効果が小さく,さらには重金属の共存状態によって化学形態が変化するなど,土壌中での挙動は重金属種によって異なった.
Keyword: 土壌, 重金属汚染, 不動化GET PDF=18/6-14.pdf
Incidence of occurrence of filamentous algae growing in open channel of the southern Ibaraki Prefecture
Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]・Ikuo YOSHINAGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiji WATABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Masaru YAMAOKA[National Agriculture and Food Research Organization]
茨城県南部の開水路に発生する糸状性藻類の発生消長
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉永 育生[農業・食品産業技術総合研究機構]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]
茨城県南部の幹線開水路で大量に流下する糸状性藻類の発生消長および発生区間を把握するために,水路下流の除塵機にカメラを設置し,持ち上げられる藻類量を連続観測した。また,6月上旬および7月下旬の止水日に水路内の管理用ステップに付着した藻類量の測定を行うとともに,水路全線の踏査を実施し,藻類の発生期間は通水直後から7月中旬までの約2ヶ月で,その後は急速に収束することを明らかにした。
Keyword: 水環境, , GET PDF=18/6-15.pdf
A water-jet removal method for submerged aquatic plant in an irrigation channel
Ikuo YOSHINAGA[National Agriculture and Food Research Organization]・Takuya MINETA[National Agriculture and Food Research Organization]・Keiji WATABE[National Agriculture and Food Research Organization]・Masaru YAMAOKA[National Agriculture and Food Research Organization]
水路で繁茂する水草を水流によって除去する手法の開発
吉永 育生[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業用水路にて水草が過剰に繁茂すると水路の通水能力が低下するため、除去等の維持管理作業が必要である。水草を除去する作業は、労働負荷が大きく、土地改良区などの管理者にとって、大きな問題となっている。そこで、省力的な除去方法として、農業用ポンプの水流によって底質を乱して水草を除去する方法の検討結果を報告する。
Keyword: 環境保全, 灌漑施設, GET PDF=18/6-16.pdf
発表番号 [6-17(P)]
Characteristics of rural sewage sludge as a feedstock for methane fermentation
Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohiko Shibata[JARUS]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fumiko Oritate[Headquarter, NARO]
農業集落排水汚泥のメタン発酵原料としての特徴
中村 真人[農村工学研究部門]・柴田 浩彦[地域環境資源センター]・山岡 賢[農村工学研究部門]・折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]
6箇所の集排施設で採取した汚泥について,成分分析やバイオガス発生量の測定を行い,集排汚泥のメタン発酵原料としての特徴を把握した。その結果,汚泥の肥料成分濃度が低く,汚泥由来のバイオガス発生量は少ないため,地域で発生する生ゴミ,食品廃棄物等との混合発酵などの対策が必要であること,集排施設における水処理過程や集排汚泥の貯留方法の変更により,ガス変換効率を向上できる可能性があることが示された。
Keyword: 農業集落排水処理施設, エネルギー, 肥料GET PDF=18/6-17(P).pdf
発表番号 [6-18(P)]
Sterilizing effect of sodium carbonate on methane fermentation digested slurry and problems in analysis of fecal indicator microbes in this investigation
Fumiko Oritate[Headquarters, NARO]・Masaru Yamaoka[Institute for Rural Engineering, NARO]・Masato Nakamura[Institute for Rural Engineering, NARO]
炭酸塩資材によるメタン発酵消化液の殺菌効果と分析上の問題点の検討
折立 文子[農業・食品産業技術総合研究機構]・山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]
加熱に代わる消化液の殺菌方法として,炭酸塩資材を用いた手法の検討を行った。試験の結果,資材の添加量(0〜16 g/kg)に応じたpHの上昇と時間経過に伴うふん便性大腸菌群数の減少が確認された。試験期間中(5日間)のアンモニア態窒素濃度の低下は2割程度であった。大腸菌群数については今回適用した分析方法では擬陽性のコロニーの検出率が高く,過大評価となってしまうことが明らかにされた。
Keyword: 消化液, 衛生指標菌, クロモカルトコリフォーム寒天培地GET PDF=18/6-18(P).pdf
発表番号 [6-20]
Cultivation experiments on absorption of Cd and Cu in sand by Japanese Mustard Spinach
Momoka HARA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Kimihito NAKAMURA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Naoki MIYAZAKI[graduate school of agriculture, kyoto university]・U INHGA[graduate school of agriculture, kyoto university]・Shinji SAKURAI[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Haruhiko HORINO[graduate school of life and sciences, osaka prefecture university]・Shigeto KAWASHIMA[graduate school of agriculture, kyoto university]
砂丘砂に含まれるCdとCuのコマツナによる吸収に関する栽培試験
原 百花[京都大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]・宮崎 直紀[京都大学大学院]・烏 英格[京都大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・川島 茂人[京都大学大学院]
重金属汚染土壌での作物栽培管理に関する知見を得るために,カドミウム(Cd)と銅(Cu)を対象として,砂質土壌でのコマツナ栽培試験を実施し,土壌中の重金属の化学形態と植物への吸収の関係を考察した.その結果,Cd単一添加の場合,低水分管理によって葉と根のCd濃度が低くなること,重金属共存条件では単一添加と比較して土壌中のイオン交換態濃度が増加するが,これに伴って葉の濃度は増加しないことが明らかになった
Keyword: 土壌水分管理, 重金属共存, 化学形態GET PDF=18/6-20.pdf
発表番号 [6-21]
Evaluation of Radiocesium Dynamics Accompanying Soil Erosion in Iitate, Fukushima
Mari SAITO[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi OSAWA[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Taku NISHIMURA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hiroyuki MATSUI[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
福島県飯舘村における土壌侵食に伴う放射性セシウムの流出動態評価
斉藤 真利[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・西村 拓[東京大学大学院]・松井 宏之[宇都宮大学]
2011年3月に発生した東日本大震災の福島第一原発事故により,大量の放射性物質が飛散し,土壌等へ沈着した.本研究では,福島県飯舘村の2河川を対象に現地観測を行いCsの流出形態の経年変化を明らかにすると共に,土壌侵食・土砂流出モデルを活用し,Cs動態を解析することを目的とした.Csの流出形態は2015年の豪雨を境に大きく変化した.観測結果と土砂流出量の解析結果を用いることで,Cs流出量が推定できた.
Keyword: 放射性セシウム, 懸濁物質, 福島GET PDF=18/6-21.pdf
Explore Method for Estimating the Input of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen and Indices of Organic Material in Water
Takahiro YAMAZAKI[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Akira OTSUKA[Tokyo Metropolitan Sewerage Service Co.]・Nobuaki MUKAEZATO[oaso-suishitukanri Co., Ltd.]・Naoki KURASHIGE[KAJIMAROAD Co., LTD.]・Sadao NAGASAKA[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Shigeo ISHIKAWA[]
硝酸態窒素および水中の有機物指標に基づく水質浄化資材量推定法の探索
山嵜 高洋[日本大学]・大塚 明[東京都下水道サービス(株)]・迎里 伸朗[大阿蘇水質管理(株)]・藏重 直輝[鹿島道路(株)]・長坂 貞郎[日本大学]・石川 重雄[]
これまでにNO3-N除去率、COD濃度および水質浄化資材量の関係から、汚濁水に対する水質浄化資材量が推定されてきた。本報告ではCOD濃度に加えてTOC濃度を用いた推定法に関して考察を行った。その結果、TOC濃度を推定に導入した方が、データと得られた関数式との当てはまりが良く、有機物汚濁を全有機炭素と断定できることから、今まで以上に精度が高く、より明確な推定結果が得られると考えられた。
Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素, 有機物指標GET PDF=18/6-25.pdf
Comparison of Bond Strength Using Square and Circle Fixture in Different Materials
Satoshi Kato[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University]・Kunihiro Shimizu[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Hidetoshi Kaneko[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Ysuei Yagisawa[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture,Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture,Tottori University]
異なる材料における角形治具と円形治具の付着強さの比較
加藤 諭[鳥取大学大学院]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・八木沢 康衛[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
角形治具を用いる既存の付着強さ試験は危険が伴うコンクリートカッタで深さ一定の切込を行う。しかし,治具形状とカッタの刃形の関係上,切込深さを一定にするには治具辺より長く切る必要があり,補修範囲が拡大してしまう。そこで著者らは,コアドリルで切込を行い,円形治具を用いる試験方法に注目した。本文ではPCM,モルタル,コンクリートにおいて両治具を用いた付着強さ試験を実施し,両試験結果の比較検討を行った。
Keyword: 無機系補修材料、付着強さ試験, 統計解析, 荷重−変位曲線GET PDF=18/7-2.pdf
Bond behavior of concrete and CFRP Strand sheet
Nobuaki Suzuki[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・Atsuya Komori[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko Kawakami[Institute for Rural Engineering, NARO]・Naoki Horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・Masayuki Ishii[Shimane University]
CFRPストランドシートとコンクリートとの付着特性
鈴木 宣暁[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・小森 篤也[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・堀越 直樹[オリエンタル白石(株)]・石井 将幸[島根大学]
本研究は,CFRPシートを補強材に,セラミック骨材混合樹脂モルタルを結合材に用いた補強法を, JSCE-E-543-2012準拠しコンクリートと補強材のせん断付着特性を評価した。結果,せん断付着強度は0.44N/mm2以上を有し,土木研究所の規定する設計法が適応でき,界面剥離破壊エネルギーは0.5N/mm以上を有した為,限界状態設計法での剥離破壊耐力が算定可能であることを確認した。
Keyword: 炭素繊維, 付着強度, 剥離破壊GET PDF=18/7-3.pdf
Verification of load and deformation of reinforced concrete flume assuming cracks
Mitsunobu Fujimoto[KURIMOTO,LTD.]・Kunihiro Shimizu[SANKO TECHNO.CO,LTD.]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
ひび割れを想定した鉄筋コンクリートフリュームの荷重と変形量の検証
藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学大学院]・緒方 英彦[鳥取大学]
コンクリート開水路を診断する手法は,主に水路の内面から目視により調査する方法が実施されている。著者らは,水路壁載荷装置を用いた鉄筋コンクリート開水路の構造安全性を現地で評価できる非破壊診断手法の開発を進めている。本研究では,水路にひび割れを発生させた鉄筋コンクリートフリューム(以下,フリュームという)の試験体を製作し,本手法による荷重と変形量の関係を検証した。
Keyword: 水路壁載荷法, 鉄筋コンクリート開水路, 荷重と変形量の関係GET PDF=18/7-4.pdf
Investigate it after use for 30 years of the Okayama Prefecure Kigyoukyoku Awa power station existing aqueduct
SHUNJI HIGASHI[Sekisui Chemical Co.,LTD]
岡山県企業局 阿波発電所既設導水路の30年使用後調査
東 俊司[積水化学工業(株)]
阿波発電所は昭和61 年11 月より運転開始され、30 年以上経過していることから、導水路、水圧鉄管を対象として現地調査を実施した。導水路は昭和57 年製造品φ900 のFRPM 管とFRP 製異形管(以下FT-R 曲管)が使用され、管のたわみ、継手部間隔、管内外観調査を実施した。特にたわみ量の評価については、曲率計測によるFRPM 管の機能診断調査手法を適用し、パイプラインの安全性を診断した結果を報告する。
Keyword: FRPM管、FRP製異形管, デプスゲージ法、長期極限曲げひずみ, 小水力発電GET PDF=18/7-5.pdf
Identification of Concrete Damage using AE Energy Parameter in Core Test
Tetsuya Suzuki[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Yuma Shimamoto[Kitasato University, School of Veterinary Science]・Saki Nishimura[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
圧縮応力場のAEエネルギを指標としたコンクリート損傷の同定
鈴木 哲也[新潟大学]・島本 由麻[北里大学]・西村 咲紀[新潟大学]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
近年,コンクリート製農業水利施設の老朽化が各地で顕在化し,非破壊損傷度評価法の開発が急務な技術的課題となっている.現状において主な構造材料であるコンクリートの損傷度評価法は十分に確立されておらず,圧縮強度を用いた力学特性のみが評価されることが多い.本報では,圧縮載荷過程で発生するAEとそのエネルギ指標によるコンクリート損傷度評価を行い,X線CT法を用いた材質評価との関連を検討した結果を報告する.
Keyword: 凍害コンクリート, X線CT, エネルギ指標GET PDF=18/7-7(P).pdf
Change of the roughness coefficient of the surface repair work
akihiko kawakami[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu Asano[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro Mori[Institute for Rural Engineering, NARO]・Shohei Kawabe[Institute for Rural Engineering, NARO]
被覆工の粗度係数の変化
川上 昭彦[農村工学研究部門]・淺野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
開水路における無機系被覆工について,レーザ距離計を用いて施工後の摩耗等の影響による凹凸形状から粗度係数を推定した.調査地区は施工後9年経過していたが,流水の影響を受ける範囲での粗度係数は0.011〜0.012と推定され,工法の差はほとんど無かった.また,気中部と比較することで,施工直後からの粗度係数の増加は小さいものと推定された.
Keyword: 開水路, 被覆工, 粗度係数GET PDF=18/7-8.pdf
Development of Measurement Method for Abrasion Irrigation Channel Using Underwater Ultrasonic Wave
Seiya Nagaoka[Mie University]・Kenji Okajima[Mie University]・Satoru Ishiguro[Mie University]・Ito Ryoei[Mie University]・Ken Watanabe[Maruei concrete industry Co., Ltd.]
水中超音波を用いたコンクリート表面粗さ計測技術の開発
長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]
摩耗計測手法として,コンクリートの粗さ計測センサの開発に関する研究は,多数行われている.しかし,水中での計測が可能である摩耗計測手法は存在しない.そこで,水中超音波に着目をし,水中での摩耗計測手法の開発を目的とした.基礎的研究として計測値のばらつきと反射強度と算術平均粗さの関係を検討した.使用した周波数は83,200kHzである.検討結果から,周波数200kHzは粗さ計測への有効性が確認できた.
Keyword: 摩耗, ストックマネジメント, 水中超音波GET PDF=18/7-9.pdf
Follow-up of small earth dam constructed by using Bhutanese traditional wall making method
Kazuhiro UENO[Shimane University]・Isam NATSUKA[Emeritus Professor in Shimane University]・Shushi SATO[Kochi University]・Norio ONJO[Agricultural Development Consultants Association]
ブータン王国の伝統的技術を用いて築造した貯水池の追跡調査
上野 和広[島根大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]・佐藤 周之[高知大学]・園城 典雄[海外農業開発コンサルタンツ協会]
ブータン王国の基幹産業である農業の生産性の向上に向け,2015年に現地の伝統的技術を活用した貯水池の築造が行われた.この貯水池の追跡調査で,堤体に対する簡易動的コーン貫入試験を実施した結果,得られたN値は現在の転圧工法によって構築された盛土で得られるものと比較して小さかった.したがって,版築工法を用いて堤体を築造する場合,建設する堤体の条件等に応じて転圧技術などの改善を行う必要があると考えらえる.
Keyword: ブータン王国, 版築工法, 簡易動的コーン貫入試験GET PDF=18/7-11.pdf
発表番号 [7-12]
Conformity assessment on deterioration curve of wooden fence for unlined canal
Chikako Hirose[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Shinji Hirouchi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Haruhiko Horino[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
木製水路保護工の劣化曲線の適合性評価―ガーナ国クマシ市における事例―
廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]
ガーナ国では農民自身で整備可能な小規模な水田水路は土水路であり,現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し営農が妨げられる.水利施設は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られることが重要であり,木製水路保護工はこの条件を満たす工法であるが,現場導入のためには劣化診断を行う必要がある.ここでは,ロジスティック曲線による評価と国内の農業水利施設の評価に用いられている二次曲線による評価を比較した.
Keyword: 水路保護, 劣化診断, ロジスティック曲線GET PDF=18/7-12.pdf
Issues of propulsion method
yasuda kenji[kinnkinouseikyokukotouheiyanougyousuirizigyousyo]
推進工法の課題
安田 憲司[近畿農政局湖東平野農業水利事業所]
玉石混じり砂礫層における推進工事の際に発生した、推進管の破損における対策と課題を報告する。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=18/7-13.pdf
発表番号 [7-14(P)]
Frost Damage and Abrasion Diagnosis of Concrete Facilities in Snowy Cold Regions
Akio ISHIGAMI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mayumi NISHIDA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]
積雪寒冷地におけるコンクリート施設の凍害・摩耗診断
石神 暁郎[寒地土木研究所]・西田 真弓[寒地土木研究所]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]
凍害劣化が発生したコンクリート施設では,その健全性が著しく損なわれることが明らかになっており,水利施設に特有の摩耗劣化が併発することで,その性能低下が加速される可能性がある。著者らは,北海道内に位置する頭首工および開水路を構成するコンクリートにおいて,主に水中に曝されている部位を対象とした詳細調査を行った。本報では,その結果の概要を示すとともに,凍害劣化と摩耗劣化との関係について考察する。
Keyword: コンクリート, 凍害, 摩耗GET PDF=18/7-14(P).pdf
Follow-up survey of silicate-based surface penetrant method in cold region
Takahiro Taniguchi[Aston Inc.]・Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi Univeristy]・Isamu Natsuka[Shimane University]
寒冷地におけるけい酸塩系表面含浸工法の追跡調査
谷口 孝裕[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,寒冷地の二現場を対象に含浸工法の試験施工を行った現場について,施工後一年経過時点で追跡調査を行った結果を報告する.各種非破壊試験の結果より,施工後一年では含浸工法による補修効果が継続しており,不具合などは生じていないことが確認できた.今後,本現場の追跡調査の継続や各地の含浸工法施工事例について,データ蓄積していく予定である.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 追跡調査GET PDF=18/7-15.pdf
Water Content of the Surface Protected Concrete Channel Sidewall in Cold Regions
Mayumi Nishida[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akio Ishigami[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Akira Yamada[Hokkaido Regional Development Bureau]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路側壁の含水率
西田 真弓[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・山田 章[北海道開発局]・緒方 英彦[鳥取大学]
寒冷地における表面保護工法適用後のコンクリート開水路を対象に,補修効果の有効性やその持続性を検証するためのモニタリング調査手法,ならびにそれら性能を判定指標とした表面保護工法の評価に関する検討を行っている。そこで,表面保護工法適用後約10年が経過した開水路側壁における,表面保護工法の種別による含水率の調査結果と,含水率の測定に微破壊調査手法である電気抵抗式水分測定法を試行した結果について報告する。
Keyword: コンクリート開水路, 表面保護工法, 含水率GET PDF=18/7-16.pdf
Monitoring survey results of surface coating materials applied to concrete open channels
Hiroki Nakamura[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hironori Shinomiya[]・Takeshi Ibata[Naigai Engineering Co.,Ltd.]
コンクリート開水路に施工された表面被覆材のモニタリング調査結果
中村 博樹[内外エンジニアリング(株)]・四宮 弘智[]・井端 洸[内外エンジニアリング(株)]
コンクリート開水路の表面劣化の対策工法の一つに表面被覆工法がある.本調査は,過去に表面被覆工(有機系)による補修が行われ,剥離等の変状が確認された施設を対象に,その原因究明を目的として,表面被覆工(有機系A,Bの2工法・無機系1工法)による再補修を行い,以降5年間のモニタリングを実施したものである。本報ではその調査結果概要,及び得られた知見について報告する.
Keyword: 工法・施工, 管理, GET PDF=18/7-17.pdf
Effect of dry and wet cycle for surface strength of cementitious material coating work
Shohei KAWABE[Institute for Rural Engineering, NARO]・Isamu ASANO[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mitsuhiro MORI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Akihiko KAWAKAMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
無機系表面被覆工の表面強度に対する乾湿繰返しの影響
川邉 翔平[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]
農業用水路の補修工法の一つである無機系表面被覆工では,流水等により補修後も摩耗が生じている.また,同一工法であっても環境条件等により摩耗進行の程度が異なる.本稿では,無機系表面被覆工法の補修材料の表面強度に対する乾湿繰返しの影響について調べた.本研究で実施したひっかき試験およびサンドブラストでは,表層の強度および耐摩耗性は乾湿繰返し履歴を受けることで低下した.
Keyword: 無機系表面被覆工法, 表面強度, 耐摩耗性GET PDF=18/7-18.pdf
Examination on thinness of inorganic surface covering material using silicate-based surface penetrant
Yuki Hasegawa[National Institute of Technology, Kagawa College]・Masahiro Yamamoto[Aston Inc.]・Shushi Sato[Kochi University]・Isamu Natsuka[Shimane University]
けい酸塩系表面含浸材の使用による無機系被覆材の薄肉化の検討
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・山本 昌宏[(株)アストン]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,開発を進めている表面含浸材と無機系被覆材との複合工法について,耐久性に関する試験結果を整理するとともに,被覆材の薄肉化に関する考察をまとめた.今後,現地で複合工法を施工する場合の実務上の留意点や材料選定方法,実環境における長期の耐久性について検討を進める予定である.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 表面含浸工法, 無機系被覆材GET PDF=18/7-19.pdf
Experiential study of strengthen effect by modelled actual size waterway tunnel using CFRP sheet
MINORU NISHISU[Oriental Shiraishi Corporation]・naoki horikoshi[Oriental Shiraishi Corporation]・atsuya kmori[Nippon Steel and Sumikin Materials Co., LTD.]・masayuki ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University.]・mitsuhiro mori[National Agriculture and Food Research Organization]・akihiko kawakami[National Agriculture and Food Research Organization]
実物大の水路トンネル覆工模型実験による炭素繊維シート補強効果の検証
にしす みのる[オリエンタル白石(株)]・ほりこし なおき[オリエンタル白石(株)]・こもり あつや[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・いしい まさゆき[島根大学大学院]・もり みつひろ[農村工学研究部門]・かわかみ あきひこ[農村工学研究部門]
水路トンネル構造物の点検調査では覆工コンクリートのひび割れや変形,落盤などの様々な変状や損傷が報告されており,水路トンネル覆工における補強工法の開発が求められている。そこで,本研究では,道路橋床版などで多数実績のある補強材をトンネル試験体に適用し,トンネル天端の空洞に起因するひび割れ状況を模擬した実物大の覆工モデルによる破壊試験を行い,補強効果を検証した。
Keyword: 水路トンネル, 実物大試験, 補強GET PDF=18/7-20.pdf
Physical Properties and Thermal Insulation Effect of a Lightweight Interlocking block mixed with Shirasu
Mizuki Hira[kagoshima University]・Michito Muratomi[kagoshima University]・Takeshi Watanabe[kagoshima University]
しらすを混入した軽量インターロッキングブロックの物理性と遮熱効果
平 瑞樹[鹿児島大学]・村冨 成人[鹿児島大学]・渡邉 剛[鹿児島大学]
南九州に分布する地域資源としてのしらすを利用して,道路の温度上昇を緩和する軽量インターロッキングブロックを試作した。その遮熱効果を調べるために,ブロック材にランプ照射して温度変化と供試体の含水量の関係について考察した。屋外実験および個々のILBの違いを室内実験で詳細に検討した。洗い砂(まさ土)に対するしらすの混合比の違いが水分の保水性と遮熱効果にも影響を及ぼすことが実験により明らかとなった。
Keyword: しらす, インターロッキングブロック, 物理的性質GET PDF=18/7-23.pdf
Study on surface moisture content of the Irrigation Canal inner surface in non-irrigation season
shusuke kanehira[Tohoku Regional agricultural Administration Office Iwatesanroku National Irrigation Project Office]・masafumi kitatuji[Miyagi University]
非かんがい期の水路内面表面水分量に関する研究
岩手県内の石灰質粗骨材を用いた既設二次製品水路に溶脱が発生し、H26年度に表面被覆工を施したが、短期間に特定工法にひび割れが発現した。非かんがい期に、対象厚さ指定可能な水分量計を用いて水路内部の水分量分布からひび割れ原因のメカニズム、有効な対策工を研究する必要がある。
Keyword: コンクリート水路, 表面水分量(surface moisture), 表面被覆(surface coating)GET PDF=18/7-24.pdf
発表番号 [7-25(P)]
The study of Thermal Characteristics Model used for the Thermal Analysis of Permeable Concrete under Freeze-thaw Environment
kikuchi shiori raniya[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・hyodo masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ogata hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・yoshioka yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]
凍結融解環境下におけるポーラスコンクリートの温度解析に用いる熱特性値モデルの検討
菊池 史織ラニヤ[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]
これまで凍結融解環境下において飽和したポーラスコンクリートを対象に、潜熱を考慮した温度解析を行うことができなかった。原因として、潜熱を考慮した熱特性値のモデルがないことが挙げられる。また、低温飽和状態においては熱特性値の温度依存性を考慮しなければならない。本研究では熱特性値の温度依存性を考慮したモデルの構築を行い、凍結融解環境下におけるポーラスコンクリートの温度解析に用いる熱特性値の検討を行った。
Keyword: 凍結融解, ポーラスコンクリート, 熱特性値モデルGET PDF=18/7-25(P).pdf
Experimental Study on Relationship between Curing Method and Product in Cured Geopolymer
Suto Masashi[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・Mishiro Ryunosuke[Advanced Production and Construction Systems, National Institute of Technology, Matsue College]
養生方法とジオポリマーの硬化時に生じる生成物に関する実験的検討
本研究では,配合や養生方法によってジオポリマーの硬化時の生成物が異なることに着目し,C-S-H系生成物とジオポリマー反応生成物の生成がどのように進行していくのかを養生方法を変更させることで実験的に検討した。硬化体を作製して圧縮強度試験を行った結果,ジオポリマーペーストを用いた実験では,脱水縮重合反応によるジオポリマー反応生成物は蒸気養生時間が長くなるほど生成が促進されることが明らかになった。
Keyword: ジオポリマー, 蒸気養生, 圧縮強度GET PDF=18/7-27(P).pdf
On the possibility of simple judgment method of acid sulfate soil
Yamamoto Hiroki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Yokohama Mituhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
酸性硫酸塩土壌の簡易判定法の可能性について
酸性硫酸塩土壌は酸化により強酸性を示し、建造物埋戻しや植生基盤、圃場整備に誤使用した場合に重大な悪影響を起こす。現在の酸性硫酸塩土壌の判定には劇薬や高度な機械が必要なため工事現場で速やかに判定できず、工事の遅延や誤使用を生じる原因となっている。そのため工事現場で迅速かつ簡便に実施できるオキシドールを使用した酸性硫酸塩土壌の簡易判定法について検討し、確立できる可能性が示された。
Keyword: 酸性硫酸塩土壌, 簡易判定法, オキシドールGET PDF=18/7-30.pdf
Comparison of classification method to grasp the crop field information using synthetic aperture radar
Yuki Yamaya[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Hiroshi Tani[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Xiufeng Wang[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Rei Sonobe[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]・Nobuyuki Kobayashi[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Kanichiro Mochizuki[PASCO Corporation]
合成開口レーダを用いた圃場情報の把握における分類手法の比較検討
山谷 祐貴[北海道大学大学院]・谷 宏[北海道大学大学院]・王 秀峰[北海道大学大学院]・薗部 礼[静岡大学]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・望月 貫一郎[(株)パスコ]
本研究では,X, Cバンドの合成開口レーダで撮像された多時期の衛星データを用いて,作付作物の分類を行った。衛星データから,各偏波の後方散乱係数と2種類の手法による散乱成分を算出した。分類には3種類の機械学習アルゴリズムを使用した。まず,教師データ数や時期数を変更し,分類アルゴリズム間で精度の比較を行った。次に,CバンドとXバンドの精度や分類傾向に関する特徴を比較し,効率的な分類手法を提案した。
Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, GET PDF=18/7-33.pdf
発表番号 [7-34(P)]
Countermeasures against drainage of large compartment which can be constructed at farming level
chie michiai[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]・yasuo koizumi[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
営農レベルで施工可能な大区画ほ場の排水対策
道合 知英[宮城県古川農業試験場]・小泉 慶雄[宮城県古川農業試験場]
宮城県における水田転作作物は,大区画ほ場に整備された汎用化水田を中心に水稲との輪作ローテンションで展開されていることが多い。そのため畑作時の排水能力が生産力を高めるうえで重要な課題となっている。そこで,営農レベルでも施工可能な明渠と弾丸暗渠を組合せた排水手法を用い,排水向上効果を検証した。その結果,明渠に弾丸暗渠を接続させることで明渠内の水溜まりの解消速度が速まり,排水向上効果が確認された。
Keyword: 暗渠排水、明渠, 弾丸暗渠、排水対策, 大区画ほ場GET PDF=18/7-34(P).pdf
Inspection of landslide prevention facilities (channel works, etc.) using of UAV-based aerial photography
Michiaki Konno[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hiroshi Yoshisako[Institute for Rural Engineering, NARO]・Keisuke Inoue[Institute for Rural Engineering, NARO]・Daisuke Shoda[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakazato Hiroomi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kohei Harada[ASCO-DAITO CO., LTD.]
UAV空撮画像を用いた地すべり防止施設(水路工等)機能調査の試み
紺野 道昭[農村工学研究部門]・吉迫 宏[農村工学研究部門]・井上 敬資[農村工学研究部門]・正田 大輔[農村工学研究部門]・中里 裕臣[農村工学研究部門]・原田 耕平[(株)アスコ大東]
地すべり防止施設の省力化日常管理手法の開発を目的として、2018年2月に、千葉県鋸南町の細尾横根地すべり防止区域において、小型UAVを飛行させて撮影した画像による地すべり防止施設(水路工・フトンカゴ工)の昨日診断を試みた。その結果、画像の解像度は昨日診断に十分なものであること、樹木の下が撮影できない等の課題が明らかになった。
Keyword: 農地保全, 農地保全施設, 測量・GISGET PDF=18/7-36.pdf
発表番号 [7-41(P)]
Biological Soil Crust Effects to Soil Erosion for Representative Soils in Okinawa
Rui Kojima[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]・Kazutoshi Osawa[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Maki Matsuura[Yamagata Prefectural Government]・Hisako Fujisawa[R&D Center, NIPPON KOEI CO., LTD]・Mineto Tomisaka[NIPPON KOEI CO., LTD]・Hiroyuki Matsui[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
沖縄地方の土壌を対象とした藻菌類の被覆による侵食抑制対策の評価
小島 塁[宇都宮大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松浦 麻希[山形県置賜総合支庁]・藤澤 久子[日本工営(株)]・冨坂 峰人[日本工営(株)]・松井 宏之[宇都宮大学]
沖縄地方では農地の赤土等流出問題が深刻である.そこで新たな土壌侵食抑制対策の一つとして,藻菌類を土壌表面に被覆させ土粒子を巻き込んだコロニーを形成するBSC工法がある.BSCの効果は土壌や地形によって異なり,様々な条件下での検証が必要である.本研究では,沖縄地方の主要な土壌に対するBSCの効果を評価することを目的とする.
Keyword: 土壌侵食, Biological Soil Crust, WEPP モデルGET PDF=18/7-41(P).pdf
The Effects of Free-Floating Plant on Physical Environment in Reservoir
Koji Sai[Faculty of Agriculture and Marine Science, Kochi University]・Shohei Nomura[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Satoshi Urayasu[Tosajuku Junior & Senior High School]・Masahiro Murakami[Professor Emeritus, Kochi University of Technology]
浮遊植物の繁茂が小規模閉鎖性水域内の物理的環境に及ぼす影響について
齋 幸治[高知大学]・野村 昌平[(株)エイト技術開発]・浦安 慧[土佐塾中学校・高等学校]・村上 雅博[高知工科大学名誉教授]
小規模閉鎖性水域における浮遊植物の繁茂が水域内の物理的環境に及ぼす影響について定量的に検討した.高知県のため池を対象に,無人空撮機を用いた調査より植物による表面被覆率を求めた結果,夏季に被覆率は50%を超えた.この時期において,水域の成層化関数は高い値を示し,植物繁茂により夏季の成層状態はより安定することが予想された.また,植物による被覆は水面の潜熱フラックスに大きな影響を及ぼすことが示唆された.
Keyword: 閉鎖性水域, 浮遊植物, 物理的環境GET PDF=18/8-1.pdf
Research of controlling flow rate of open channel with check gates
Naritaka Kubo[The University of Tokyo]・Takeshi Sugiura[Shimizu Corporation]・Toshiaki Iida[The University of Tokyo]・Masaomi Kimura[The University of Tokyo]
チェックゲート操作による幹線開水路流量調整に関する研究
久保 成隆[東京大学]・杉浦 武志[清水建設(株)]・飯田 俊彰[東京大学]・木村 匡臣[東京大学]
幹線開水路での供給主導型配水では、水路上流域での分水が過剰になり、下流域での分水に支障をきたすことがよく起こる。本研究の目的は、その様な場合に、チェックゲート上流側の設定水位をTM/TCにより操作することで、上流部での過剰取水を是正したり、需要に即した分水を行うことが可能かどうかを検討することである。研究対象は天竜川下流用水の社山幹線で、対象水路をモデル化し、数値実験によりその可能性を探った。
Keyword: 開水路, チェックゲート, 上流水位一定制御GET PDF=18/8-2.pdf
Comparison of Attenuation Method for Pressure Fluctuation by MPS method for Energy Dissipation and Confluence of Supercritical Flow
Atsushi NAMIHIRA[Institute for Rural Engineering, NARO]
射流の減勢および合流に対するMPS法の圧力擾乱抑制方法の比較検討
浪平 篤[農村工学研究部門]
長野県の梓川右岸地区で設置予定の合流施設と同様の施設が今後整備される際の設計検討方法としてMPS法に着目し,その適用性の検討の第一段階として,同合流施設の水理模型実験の鉛直2次元モデルにおける射流の減勢および合流を対象に, MPS法による圧力擾乱の抑制のための各方法の比較検討を行った.
Keyword: 射流, 合流施設, MPS法GET PDF=18/8-4.pdf
Comparison of coefficient models in non-Darcy flow model and its application to mixed porous media
Tomoki Izumi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Shota Kuroda[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Naoyuki Yamashita[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
非ダルシー流解析モデルにおける係数モデルの比較と混合試料への適用
泉 智揮[愛媛大学大学院]・黒田 翔汰[愛媛大学]・山下 尚之[愛媛大学大学院]
ダルシー則に従わない非ダルシー流の数値解析モデルとして,非圧縮流れにおいてフォルヒハイマー則に基づく抵抗則を考慮した支配方程式に対してMPS法を用いて離散化するモデルを構築し,単一試料および混合試料を用いた浸透実験を行い,解析モデルにおける係数のモデル化および混合試料への適用可能性を検討した.その結果,試料ごとに係数のモデル化を検討する必要があること,混合試料への適用可能性は高いことが示された.
Keyword: 非ダルシー流, 数値解析, 粒子法GET PDF=18/8-5.pdf
Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions (Part 1)
Daiki Sakamoto[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Hideto Yoshimura[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Takashi Manabe[Mizuho Information & Research Institute, Inc.]・Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Nobumitsu Sato[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]
地震時における管路内動水圧変化の解析(その1)
Keyword: 水撃圧, 特性曲線法, 地震波GET PDF=18/8-6.pdf
Analysis of Pressure Changes in a Pipeline under Seismic Conditions (Part 2)
Shunsuke Ito[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sato Nobumitsu[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Sakamoto Daiki[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Yoshimura Hideto[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]・Manabe Takashi[Mizuho Information & Research Institute,Inc.]
地震時における管路内動水圧変化の解析(その2)
伊藤 俊輔[水資源機構]・佐藤 信光[水資源機構]・坂本 大樹[みずほ情報総研(株)]・吉村 英人[みずほ情報総研(株)]・眞鍋 尚[みずほ情報総研(株)]
2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震では,霞ヶ浦用水施設の基準点で最大震度6強を観測し,空気弁のフロート弁体案内等が破損した。被害の状況より管路内動水圧の変動が破損の要因につながった可能性があることから,動水圧の挙動を把握するため,一次元管路流れ解析を実施した。
Keyword: 特性曲線法, パイプライン, 東北地方太平洋沖地震GET PDF=18/8-7.pdf
Relation between Damping of Pressure fluctuation by Water hammer and Leakage Point in Pipeline
水撃作用による管路内の圧力波形の減衰と漏水位置との関係について
本研究では,圧力波形の減衰と漏水位置との関係の解明を目的とし,管内の圧力波形の数値解析モデルを構築することで,同じ漏水量で漏水位置を変化させた場合の圧力波形の減衰の比較を行った。その結果,漏水部が下流側にあるほど,管内の圧力波形の減衰は早く進むことが明らかになった。今後,圧力波形の減衰と漏水位置との関係を詳細に調査することで,漏水量が既知の場合に,圧力波形の減衰から漏水位置を推定することを目指す。
Keyword: 流体力学一般, 管・開水路流れ, 水理学的波動GET PDF=18/8-8.pdf
Identification of Pressure Waves in Pipeline using Elastic Wave Energy Parameter
Tetsuya Suzuki[Niigata University, Faculty of Agriculture]・Yuma Shimamoto[Kitasato University, School of Veterinary Science]
弾性波エネルギ指標を用いたパイプラインに発生した圧力波の検出
農業用パイプラインの適切な維持管理や突発災害に関する安全性向上には,水撃作用に代表される非定常的な水理現象起源を対象とした非破壊計測法の確立は急務な技術的課題である.本論では,鋼管とダクタイル鋳鉄管で構築された内水圧型パイプラインで実施した圧力波発生実験を事例に,パイプラインでの圧力波伝播特性へ及ぼす水理条件とAEパラメータによる検出・評価の可能性について検討した結果を報告する.
Keyword: パイプライン, 圧力波, 非破壊検査GET PDF=18/8-9.pdf
発表番号 [8-10]
Estimation of Unexpected Accidents based on Degradation Prediction Formula of Pipe
HITONE INAGAKI[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
管体の機能劣化予測式に基づく突発事故の推定
稲垣 仁根[宮崎大学]
管路の持つ優位性の高い機能を将来的に維持するために,水利システムの性能低下を適切に予測し,適確な機能保全を図る計画・設計手法の確立が求められている.年度別および累計事故件数に基づくパイプラインにおける事故曲線は,部分的な機能保全により一時的に事故率が低下し,上昇が緩やかになるが,時間の経過とともに,大部分の未改修の区間の機能劣化が顕在化し,事故が急増する結果となる.
Keyword: 経年パイプライン, 突発事故, 機能劣化予測式GET PDF=18/8-10.pdf
Hydraulic Simulation of Pipeline System with Regulating Tanks Located in Series
直列配置された調整水槽をもつパイプラインシステムの水理解析
光安 麻里恵[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農村工学研究部門]
水配分の均一化や維持管理費の低減を目的として低圧パイプラインに再編予定の地区を対象に、剛性モデルによる水管理時の課題の検討を行った。直列に並んだ2つの調整水槽間で、8分周期、最大振幅10cmのサージングが発生すること、調整水槽から近い水槽と遠い水槽では1日分の取水に必要な時間に2時間の差があることを確認した。
Keyword: 剛性モデル, 低圧パイプライン, GET PDF=18/8-11.pdf
A 1-dimensional drainage simulation by use of the implicit method to estimate innundation area
Issaku AZECHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hirohide KIRI[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kenji SEKIJIMA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Toru NAKADA[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nobuaki KIMURA[Institute for Rural Engineering, NARO]
氾濫域に陰解法を用いた一次元排水解析手法
安瀬地 一作[農村工学研究部門]・桐 博英[農村工学研究部門]・関島 建志[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・木村 延明[農村工学研究部門]
氾濫域の計算に移流項を省略した運動方程式の陰的差分を用いた陰陽混合型排水解析法と,従来から用いられている簡便な方法による湛水深の比較を行った.陰陽混合法では氾濫域の空間ステップを小さくしても安定的に計算できた.従来法では,氾濫後,水深はほとんど変化しないが,陰陽混合法では緩やかに増大する.また,従来法に比べて水深,湛水継続時間ともに大きくなった.今後は,様々な排水解析手法との比較を行う.
Keyword: 数値解析, 氾濫解析, 陰陽混合法GET PDF=18/8-14.pdf
Experimental Study on the Flow in Cross Section Changing Unit Connecting with Culvert Pipe
So FUJIYAMA[Sanyu Consultants Inc.]・Hiroyuki TARUYA[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Kazuro MOMII[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
自由水面を有する暗渠管が接続する管理孔部の流れに関する実験的研究
藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]・籾井 和朗[鹿児島大学]
A地区において,自由水面を有する暗渠管による排水路の建設が計画された.同排水路区間には複数の管理孔が配置され,管理孔部では断面変化に伴う局所流の発生により,設計流量の流下が困難となる水理的な問題が生じることが懸念された.本研究では,自由水面を有する暗渠管が接続する管理孔部を対象に水理模型実験を実施し,断面変化に伴う局所流の発生に起因した水理的な問題を把握するとともに,対策案の提案を行う.
Keyword: 管理孔, 局所流, 水理模型実験GET PDF=18/8-16.pdf
Analysis of Irrigation Tunnels with Void using Finite Element Method
Toshiyuki Tamoto[Nikka Engineering Co., Ltd]・Toshifumi Shibata[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shin-ichi Nishimura[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takayuki Shuku[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
背面空洞を有する農業用水路トンネルの有限要素法による解析
田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
有限要素法における解析と模型実験結果の比較により,地山と背面空洞を有するトンネル覆工の相互作用について検討した。検討の結果,荷重の増加過程における内空変位量と,ひび割れの発生による急激な内空変位の増大については表現できなかったことから,定量的な評価には課題が残る。一方で,最終的な内空変位は再現できたことから,ひび割れ発生後の覆工の状態は良好に再現できることが示唆された。
Keyword: 農業用水路トンネル, 有限要素法, 背面空洞GET PDF=18/8-18.pdf
Examination of approaches to evaluating priority of measures against earthquakes related to headworks of high importance
toshio yamaguchi[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・hiroshi ueno[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・yusuke sonoda[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・kazuyuki takenaka[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
重要度の高い頭首工に係る耐震対策優先度評価手法の検討
山口 俊夫[内外エンジニアリング(株)]・上野 裕士[内外エンジニアリング(株)]・園田 悠介[農村振興局]・竹中 一行[農村振興局]
重要度の高い国営造成施設における耐震対策計画の策定では、各施設の構造や耐震性能不足の程度、立地条件等を考慮し、被災時の影響の総合的な評価が求められる。そこで、耐震照査結果やその他の評価指標に基づき「トリアージ(START方式)」を参考に優先度を評価する手法を定め、重要度の高い頭首工(AAランク)13施設に適用した結果、手法の有効性が確認された。同時に耐震照査の手順における課題が明らかになった。
Keyword: 水利構造物, 構造物の動力学的性質, 地震工学GET PDF=18/8-19.pdf
Shaking table tests on seismic property investigation of dam body
Yoichi Hayashida[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Susumu Masukawa[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Tagashira Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
堤体振動特性評価に関する実験的考察
林田 洋一[農村工学研究部門]・増川 晋[農村工学研究部門]・田頭 秀和[農村工学研究部門]
耐震照査において応答解析を実施する場合、再現解析が実施されるが、そのためには地震動の影響によらない堤体固有の振動特性を明らかにする必要がある。そこで、地震時の観測記録から堤体固有の振動特性を抽出することを目的に、振動模型実験を実施した。その結果、計測された加速度記録のフーリエスペクトル比(応答/入力)を検証することで、地震動の影響によらない堤体固有の振動特性を抽出できることが示唆された。
Keyword: フィルダム, 振動模型実験, 応答挙動GET PDF=18/8-20.pdf
発表番号 [8-21]
The method of seismic performance verification for the combine dam
Takashi Nishijima[Land Improvement Engineering Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Shigeru Nakamori[Land Improvement Engineering Office,Kinki Regional Agricultural Administration Office]
複合ダムにおける耐震性能の照査手法―永源寺ダムの事例―
西嶋 卓[近畿農政局土地改良技術事務所]・中森 茂[近畿農政局土地改良技術事務所]
農林水産省では、平成24年度より全ての国営造成農業用ダムを対象に機能診断と併せてレベル2地震動に対する耐震性能照査を一体的に行い、総合的な安全性評価を実施している。本講演は、重力式コンクリートダムとロックフィルダムの複合ダムである永源寺ダムにおいて実施している3次元動的解析による照査手法を紹介するものである。
Keyword: コンバインダム, 耐震性能, 3次元動的解析GET PDF=18/8-21.pdf
Identification of Defects under the Ground by Particle Filter and Elastic Wave Simulation
Eiki Tanenaga[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]・Akira Murakami[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]・Kazuyuki Nakahata[Division of Engineering for Production and Environment, Graduate School of Science and Engineering, Ehime university]・Kazunori Fujisawa[Division of Environmental Science and Technology, Graduate school of agriculture, Kyoto university]
粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションによる欠陥の位置推定
種子永 栄輝[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・中畑 和之[愛媛大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
本論文では,データ同化手法の一つである粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションを用いて,仮想地盤内に複数存在する円形劣化領域や欠陥性領域の水平位置推定を試みた.その結果,劣化領域や欠陥性領域が空洞や液体成分であれば,他の劣化領域や欠陥性領域の物性によらず,問題なく水平位置を推定することができた.一方で劣化領域や欠陥性領域が固体である場合には,正確に推定することができなかった.
Keyword: 土構造物の解析, 逆解析, GET PDF=18/8-22.pdf
発表番号 [8-24(P)]
Design and Investigation of Single Pile Composite Foundation for Solar Panels Subjected to Lateral Loading
ALEX OTIENO OWINO[MIE UNIVERSITY]
オリーノ アレックス[三重大学]
本論文では、太陽光発電システムにおける複合基礎の設計に関する土木構造相互作用を考慮した数値モデルを開発した。基礎の横荷重を決定するためにフラックを用いた。自動メッシュ生成とソルバーの問題を容易にするためにフィッシュプログラミングを開発した。大きな変形状態の数値モデルを解くために有限差分法が採用した。その結果、加えられた荷重が安全性の良好な自然環境条件のもとで構造全体を保持できることが分かった。
Keyword: Single Pile Foundation, Lateral load, FLAC2DGET PDF=18/8-24(P).pdf
発表番号 [8-25]
2D LBM-DEM Study for Critical Tractive Force of Cohesionless Material under Upward Seepage Condition
Kentaro Morita[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Yutaka Fukumoto[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Kazunori Fujisawa[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
鉛直上向き浸透流の作用する非粘着性材料の限界掃流力についての2次元LBM-DEMシミュレーション
森田 健太郎[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
河川における護床ブロックなどの土構造物は,その表面に作用する水流によって,侵食や不安定化を招くことが多くある.このような現象を理解するためには,浸透流と地表面を流れる水流による影響が,どのように地盤に及ぶかを把握する必要がある.そこで,個別要素法(DEM)と格子ボルツマン法(LBM)による2次元シミュレーションを用いて,上向きの浸透流が非粘着性の土試料に作用している場合の限界掃流力について調べた.
Keyword: 数値解析, , GET PDF=18/8-25.pdf
発表番号 [8-26]
Direct observation of seepage flow inside the soil matrix by using the method of refractive index matching scanning
Tomoaki UI[Nagaoka University of Technology]・Yutaka FUKUMOTO[Nagaoka University of Technology]・Satoru OHTSUKA[Nagaoka University of Technology]
屈折率マッチング手法を応用した土骨格内部の浸透流の直接観察
宇井 智章[長岡技術科学大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・大塚 悟[長岡技術科学大学大学院]
本研究では,屈折率マッチング手法(RIMS;Refractive Index Matching Scanning)と呼ばれる実験手法で,アクリル球を土粒子,蛍光粒子を浮遊させたシリコンオイルを間隙流体と仮定し,レーザー断面での間隙流体の流れを観察した.取得した撮影画像に対してPIVに基づく画像解析を行うことで,間隙流速の大きさを直接取得する方法の検討を行った.
Keyword: 屈折率マッチング, 浸透流, 画像解析GET PDF=18/8-26.pdf
Experimental study of the impact of correlation scale of solute macrodispersion phenomena
Yasuteru Kobi[Nara Prefecture]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Masaya Matsuura[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
溶質のマクロ分散性に与える空間相関性の影響に関する実験的検討
小尾 泰輝[奈良県]・井上 一哉[神戸大学大学院]・松浦 聖弥[神戸大学]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]
本研究では,地球統計学に基づく室内溶質輸送実験によりマクロ分散現象に対する透水係数の空間相関性の影響を定量評価した.その結果,輸送経路に応じたマクロ分散長の推定結果が得られたとともに,透水係数の相関性が強くなるにつれて,マクロ分散長の推定値も増加した.また,単位相関長当たりのマクロ分散性について考慮すると,移動スケールに応じた単位相関長当たりの溶質の拡大度合いは同一である点が示された.
Keyword: マクロ分散, 不均質地盤, 溶質輸送実験GET PDF=18/8-27.pdf
発表番号 [8-28]
Estimation of capture zone of pumping well
Sato Fujishiro[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Kazuya Inoue[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Mariko Suzuki[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Tsutomu Tanaka[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]
地下水揚水法による汚染地下水浄化範囲の推定
藤白 沙都[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・鈴木 麻里子[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]
地下水揚水法では,経済的な観点から揚水井が汚染地下水を浄化できる範囲を推定することが望まれる.本研究では,揚水井の汚染浄化範囲を解析手法により確率論を用いて求めた.不均質度や揚水量が汚染浄化範囲に与える影響を評価した.不均質度の増加による揚水井の汚染浄化範囲の拡大は浄化確率の低い領域の拡大に起因することがわかった.揚水井の汚染浄化範囲は揚水量により制限されていることがわかった.
Keyword: 地下水揚水法, 確率的手法, 無次元化GET PDF=18/8-28.pdf
発表番号 [8-29]
A Numerical Simulation of the Pull-out Tests Based on A Modified Node-To-Segment Method
安定化NTS法による抜根試験の再現シミュレーション
根混じり土の力学特性を予測することは,農業生産性の向上および土木現場における減災に寄与する.その力学特性を予測するため、根ー土接触面の摩擦接触特性を再現するシミュレータを開発した.シミュレータは,摩擦接触問題の支配方程式を有限要素法および安定化法を導入したNTS法により離散化することで実装した.本シミュレータを抜根試験の予測に適用した結果は,試験結果とよく一致した.
Keyword: 構造物・地盤の連成問題, , GET PDF=18/8-29.pdf
Behavior of pipe and backfill installed with narrow ditch condition
Nobuo Fujita[Kubota Corporation]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture,Ibaraki University]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]
溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動
藤田 信夫[(株)クボタ]・毛利 栄征[茨城大学]・有吉 充[農村工学研究部門]
溝幅の狭い条件で布設された管および埋戻し土の変形挙動を実験と数値解析で比較した。地表面沈下量、管のたわみ率は管周辺の基礎材の強度が小さいほど増大するが、管剛性の影響を受け、材料強度ほどの差は生じない。また、管上部の埋戻しに伴う間接的な締固めの影響を考慮する方が実測値をよく表現できることから、管上部の締固め効果や管の剛性を評価することにより埋設管の安全性を確保する新たな設計手法の可能性が示唆される。
Keyword: 埋設管, 埋戻し, 土中挙動GET PDF=18/8-30.pdf
Physical property evaluation for rehabilitation material of cured in place pipe
Makoto takeda[KURIMOTO,LTD.]・Yoshiaki Nishibori[KURIMOTO,LTD.]・Mitsunobu Fujimoto[KURIMOTO,LTD.]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering,NARO]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]
現場硬化型更生管の更生材の物性評価
竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・西堀 由章[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
現場硬化型更生管は、施工時の不十分な拡径や経年劣化によって、既設管との間に隙間が生じて地下水圧などに起因する座屈破壊の危険性が指摘されている。その対策として、円周方向にスライドする機構を採用し、既設管に密着する構造様式を開発したが、一方では、スライド部はガラス繊維が連続していないことから、強度面において弱部となる。そこで、スライド部分においても要求性能を満足する更生材の構造仕様を開発した。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=18/8-35.pdf
Maintenance method and safety evaluation for buried pipeline
yoshiyuki mohri[Ibaraki Univ. College of Agriculture]・hiroki iri[Ibaraki Univ. College of Agriculture]・mitsuru ariyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
パイプラインの新たな維持管理手法と安全性評価
毛利 栄征[茨城大学]・入 栄貴[茨城大学]・有吉 充[農村工学研究部門]
農業水利施設の多くは、経年劣化により突発的な事故が急増しており、平成27年度では、施設全体で年間約1,600件の事故が発生し、その中でもパイプラインに関する事故は7割近くを占めている。本報告では、パイプラインの破壊事故を踏まえ、新たな維持管理手法として局所的な変形を把握するひずみ計測と材料劣化に起因するパイプの長期強度特性に着目した安全性評価手法について記述する。
Keyword: パイプライン, 劣化, 長期強度GET PDF=18/8-36.pdf
Non-destructive diagnosis method for FRPM pipe using microwave
tadahiro okuda[kurimoto, LTD.]・Hiroshi Murata[Mie University]
マイクロ波によるFRPM管の非破壊診断方法
奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・村田 博司[三重大学大学院]
FRPM管は、農業用水管や下水道管などに埋設管として多く使用されている。地中に埋設された管路の管外面の亀裂や管周囲の埋設地盤に存在する木片ならびに空洞等の異物を把握する事は困難である。本報では、FRPM管の外面及び管底部の埋設状態を把握するために、マイクロ波を利用した非破壊診断試験を実施したので、その結果を報告する。
Keyword: FRPM 非破壊診断, , GET PDF=18/8-38.pdf
発表番号 [8-39]
Evaluation for internal loading method applied to aged RC pipe and loading areas
Koki Oyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masayuki Ishii[Institute of Environmental Systems Science, Shimane University]
経年したRC管に対する内面載荷法の適用性及び載荷面積の評価
大山 幸輝[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学大学院]
埋設管の耐力評価手法である内面載荷法では,経年した管路を評価対象とするため,管内面の劣化が本手法で測定する荷重−変形量の関係に影響を及ぼす可能性がある.本研究では,施工後から約46年経過したRC管に対して内面載荷法を適用した.その結果,経年管と新管の断面内剛性の挙動が同様になった.さらに,圧力測定フィルムによって,経年管は管底部の載荷面積が摩耗や材料劣化の影響により大きくなることがわかった.
Keyword: 内面載荷法,経年RC管, 断面内剛性, 載荷面積GET PDF=18/8-39.pdf
発表番号 [8-40]
Cross-sectional stiffness of PVC and RC pipes measured
Masahiro Hyodo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Kouki Ooyama[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Tetsuo Hatanaka[Kurimoto,LTD]・Keiji Kishimoto[Kurimoto,LTD]・Hidehiko Ogata[Faculty of Agriculture, Tottori University]
自動化した内面載荷装置で測定したPVCおよびRC管の断面内剛性
兵頭 正浩[鳥取大学]・大山 幸輝[鳥取大学大学院]・畑中 哲夫[(株)栗本鐵工所]・岸本 圭司[(株)栗本鐵工所]・緒方 英彦[鳥取大学]
内面載荷法に関するこれまでの研究では,小口径のPVC管,RC管を対象に手動装置で評価を実施してきた。実用化に向けては,装置の自動化が必須となる。本研究では作製した自動装置を用いて管の耐力を評価した。その結果,PVC管では手動装置と同じ荷重―変形量の関係が得られた。一方,RC管に対して自動装置で測定した荷重―変形量の傾きは,手動装置と比較して大きく評価され,その要因は車輪による応力分散と考えられた。
Keyword: 内面載荷法, 自動化, 荷重ー変形量GET PDF=18/8-40.pdf
発表番号 [8-41]
The survey method of bending angle of joint part of PC pipe
KOIZUMI Kazuhiro[DIA CONSULTANTS CO.,LTD.]・NAGANO Kenji[DIA CONSULTANTS CO.,LTD.]・KURAMAE Toyoshi[Japan Water Agency]・FUJITA Muneo[Japan Water Agency]
PC管の継手部曲げ角度の調査手法について
小泉 和広[(株)ダイヤコンサルタント]・永野 賢司[(株)ダイヤコンサルタント]・蔵前 豊志[水資源機構]・藤田 宗夫[水資源機構]
農業水利施設における管水路は地中に布設されているため,点検・調査には管内排水などの制約が多く,劣化調査や情報も体系的に蓄積され難い施設である。特に,PC管における継手からの出水・漏水が顕在化してきているなかで,維持管理,機能保全計画の策定において問題となっている。本報告は,PC管の継手からの出水・漏水の主要因と考えられる継手の曲げ角度に着目し,新たな曲げ角度の調査手法について報告する。
Keyword: 二次製品、プレストレストコンクリート管(PC管), 管理、継手調査, 継手曲げ角度GET PDF=18/8-41.pdf
発表番号 [8-44]
Discrete Element Simulations on Thrust Restraint for Buried Pipe Bends Using Geogrid
Kenji TERADA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Makoto HIROKAWA[Faculty of Agriculture,Kobe University]・Yutaka SAWADA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・Toshinori KAWABATA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]
ジオグリッドを用いた埋設管屈曲部のスラスト防護工法に関する個別要素法シミュレーション
寺田 健司[神戸大学大学院]・廣川 慎[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
圧力管路屈曲部に作用するスラスト力に対して,曲管周囲にジオグリッドを配置する防護工法が提案されている.しかしながら,補強メカニズムが解明されておらず,設計手法が確立されていない.本研究では,当工法の補強メカニズムを解明するため,3次元個別要素解析を実施した.その結果,管背面側のジオグリッドに大きな張力が発生し,これにより曲管部と周辺地盤が一体化することで,受働抵抗力が増大することが明らかとなった.
Keyword: 個別要素法, 埋設管, ジオグリッドGET PDF=18/8-44.pdf
発表番号 [8-45]
Development of pipe rehabilitation method using polyethylene rehabilitating material
Mitsunobu Fujimoto[Kurimoto,LTD.]・Jun Shimomura[Kurimoto,LTD.]・Makoto Takeda[Kurimoto,LTD.]・Mitsuru Ariyoshi[Institute for Rural Engineering NARO]・Yoshiyuki Mohri[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]
ポリエチレン製更生材の強度試験及び施工性の検証試験
藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
著者らは,老朽化した小口径の農業用管水路について,ハート形に折り曲げたポリエチレン製更生材を用いた更生工法の開発を行っている。本研究では,更生材の折曲部の強度及び剛性を確認するため、引張試験と曲げ試験を行い,通常部との比較を行った。また、牽引時の更生材の影響及び曲線部分の内面状況を確認するために,実規模の模擬管路による試験施工を実施した。
Keyword: 管更生工法, ポリエチレン管, 試験施工GET PDF=18/8-45.pdf
発表番号 [8-46]
Deformation analysis for irrigation tunnels under plastic pressure
Toshifumi Shibata[Okayama University]・Toshiyuki Tamoto[Nikka Engineering Co., Ltd.]・Shin-ichi Nishimura[Okayama University]・Takayuki Shuku[Okayama University]・Yutaka Fukumoto[Ngagaoka University of Technology]
塑性圧作用時の農業用水路トンネルの変状解析
柴田 俊文[岡山大学]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・西村 伸一[岡山大学]・珠玖 隆行[岡山大学]・福元 豊[長岡技術科学大学]
日本の農業用水路トンネルは老朽化が社会な関心事となっている.特に矢板工法で施工されたトンネルに対し,塑性圧が作用しているトンネル覆工では背面空洞が形成されることが多く,内空変位の増大やひび割れ発生などの変状が見られることとなる.本論文では三次元の個別要素法を用い,模型実験の結果と比較することで,背面空洞を有するトンネルと地山の変状解析への適用性を検討する.
Keyword: 農業用水路トンネル, 背面空洞, 個別要素法GET PDF=18/8-46.pdf
Approach to Planning of Land Improvement Projects to Incorporate ICT with Irrigation System
tatsuaki oowada[National Agriculture and Food Research Organization]・noriaki takeda[Sanyu Consultants Inc.]・yasuharu yotsumoto[Sanyu Consultants Inc.]・ryoji matsuda[Sanyu Consultants Inc.]
農業水利システムにICTを導入するための事業計画作成手法
大和田 辰明[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹田 徳明[(株)三祐コンサルタンツ]・四元 泰晴[(株)三祐コンサルタンツ]・松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]
ICTを行政施策を通じて社会に適用するためには,自然科学に加えて社会科学的なアプローチが必要である。農業農村整備施策では,施設・担い手の状況,地区の自然社会経済条件,農政の方向,施策目標,事業内容,公共事業の性質など幅広い検討が必要となる。今回,農業水利システムにICTを導入する土地改良事業に関し,簡易モデルによる費用便益分析,事業目的を明確化する重要性,計画プロセス上の課題について考察した。
Keyword: 計画手法, 用水管理, ICTGET PDF=18/9-2.pdf
Cost-benefit Analysis in introduction of Next-generation Water Management Technologies
Soji Shindo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Tetsuo Nakaya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yasuharu Yotsumoto[Sanyu Consultants Inc.]・Satoru Arakawa[Sanyu Consultants Inc.]
次世代型水管理技術導入における経済効果分析
進藤 惣治[農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農村工学研究部門]・四元 泰晴[(株)三祐コンサルタンツ]・荒川 覚[(株)三祐コンサルタンツ]
ICTを活用した次世代型水管理技術を土地改良事業で実施するためには,導入による総便益(B)が総費用(C)を上回っていることが必要であるが,その算定手法は確立していない。そこで本研究では,実証試験の結果をもとに総費用総便益比(B/C)の算定を試みた。この結果,土地改良事業で実施するためには,あと一段の費用削減が必要であることが明らかとなった。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 土地改良事業計画GET PDF=18/9-3.pdf
Study on Visualization of On-Farm Water Management for Restructing of Open Channel System
Kyoko HIROTA[Agro-Bioresources Science and Technology, Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Hiroyuki Taruya[Agricultural and Food Research Organization]・Natsuki Buma[Agricultural and Food Research Organization]・Marie Mitsuyasu[Sanyu Consultants Inc.]
末端開水路システムの再編に向けた水利慣行の可視化に関する研究
広田 恭子[筑波大学大学院]・樽屋 啓之[農業・食品産業技術総合研究機構]・武馬 夏希[農業・食品産業技術総合研究機構]・光安 麻理恵[(株)三祐コンサルタンツ]
末端開水路システムによって用水が供給される水田圃場では、担い手の減少などにより用水管理労力が増大し、水利秩序の継承が困難になっている。この問題を解決するには、GISを用いたシステムの効率的再編のための可視化手法の確立が有効である。本研究では、水管理情報(水位,流量,聞取り調査等)を基に、1)現行水管理の可視化及び2)水利用機能の定量的評価及び3)水管理効率化に向けた水利慣行の可視化手法を提案する。
Keyword: 水田水管理, 用水システム, 分水工GET PDF=18/9-4.pdf
Real-time Irrigation Schedule Adjustment based on Information about a Regulation Pond at a Downstream End of an Open Channel
Natsuki Buma[Institute for Rural Engineering, NARO]
開水路末端における調整池の情報を用いた灌漑スケジュールの即時的調整
武馬 夏希[農村工学研究部門]
開水路と管水路の接続点に調整池を持つ水路系について,上流側での弾力的な水利用を可能にしつつ調整池容量の必要量を減少させる手法の検討を行う.調整地の水深を引数として上流側の直接分水口からの取水量をリアルタイムで変更することにより,上流側で弾力的な水利用を行いつつ調整池容量の必要量を減少させられることが,仮想的なシミュレーション内で示された.
Keyword: 調整池, 水利システムの計測・管理・制御, 下流制御GET PDF=18/9-5.pdf
Pattern classification and regression analysis of drainage pump operation time using Random Forests
Shunsuke Chono[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Koichiro Kondo[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Kenji Tanaka[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・Keiji Takase[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Eiji Ichion[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
ランダムフォレストによる排水ポンプ稼働時間のパターン分類と回帰分析
長野 峻介[石川県立大学]・近藤 浩一郎[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・田中 健二[寒地土木研究所]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
干拓地における排水管理の意思決定を支援するため,機械学習手法の1つであるランダムフォレストを適用することによって,灌漑期における排水機の稼働時間と降水量,ゲートの操作,用排水路の水位データ等との関係を解析し,管理者の状況判断と排水機操作のモデル化を行った.加賀三湖干拓地を調査対象地として,パターン分類および回帰分析による解析結果から,ランダムフォレストの回帰分析の有用性が確かめられた.
Keyword: 排水管理, 排水施設, 機械学習GET PDF=18/9-12.pdf
Evaluation of Rice Production Improvement in Terraced Paddy Fields under Water Shortage Condition
Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Atiqotun Fitriyah[Tokyo University of Agriculture and Technology]
加藤 亮[東京農工大学]・フィトリヤー アティコトゥン[東京農工大学]
棚田におけるコメの生産は,小規模で脆弱な水利施設のため,渇水に見舞われやすい。その生産性の安定化のため,そこで,水ストレスを考慮したコメの生長モデルに基づく水管理手法を構築するため,インドネシア国オノギリ地区でイネの生長と水収支をモニタリングした。結果として,棚田上段では地下水位が低いため,浸透が大きくなりやすい傾向が見られ,上下段での水収支に違いが見られた。
Keyword: 棚田, 水管理, 水収支GET PDF=18/9-13.pdf
DEMAND AND SUPPLY BALANCE ANALYSIS IN IRRIGATION PLAN TOWARDS IMPROVEMENT OF WATER USE EFFICIENCY
Tasuku KATO KATO[Tokyo University of Agriculture and Technology]・George Akoko[Tokyo University of Agriculture and Technology]
DEMAND AND SUPPLY BALANCE ANALYSIS IN IRRIGATION PLAN TOWARDS IMPROVEMENT OF WATER USE EFFICIENCY-CASE STUDY OF WATER BALANCE SIMULATION OF MWEA IRRIGATION SCHEME, KIRINYAGA COUNTY, KENYA-
加藤 亮[東京農工大学]・アココ ジョージ[東京農工大学]
ムゥエア灌漑地区はケニヤ最大のコメの灌漑地区であり,水管理が最大の課題である。本地区で見受けられる3種類の水管理手法に基づき,圃場での用水需要を予測した。結果として間断灌漑を活用した手法により用水需要を低下させることができることが示せた。現在,本地区ではダムが計画されており,どのように効率的に水資源を配分するかは,今後の本灌漑地区における水管理シナリオに左右される。
Keyword: irrigation scheme, scenario analysis, SWAT (Soil and Water Assessment Tool)GET PDF=18/9-14.pdf
Increasing annual yield and water productivity through applying Tropical Perennial Rice (ToPRice) farming systems
Kazumi Yamaoka[Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]
熱帯多年生イネ栽培システムによる年間収穫量と水生産性の向上
山岡 和純[国際農林水産業研究センター]
インドネシアのスマトラ島西スマトラ州で近年開発されたSALIBU農法(熱帯多年生イネ栽培システム)は、独特の株出し栽培法により、何世代にもわたりヒコバエを連続的に育成し、本作の反収水準以上のコメを各世代で生産できる。ミャンマー中央乾燥地の縁辺地方で同システムによる試験栽培を行った結果、水生産性が慣行農法の2.3〜2.6倍となり、年間灌漑水使用量を約2割減じつつ年間収量を倍増できることが示唆された。
Keyword: 節水水田灌漑, ヒコバエ, ほ場容水量GET PDF=18/9-18.pdf
発表番号 [9-22]
Causes of Irrigation Water Scarcity in Landakhil irrigation Canal, Nangarhar Province/Afghanistan
Tariqullah Hashemi[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Hiroaki Somura[Shimane University Faculty of Life and Environmental Science]
ハシェミ タリクラー[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]
アフガニスタンNangarhar県Pachir-Agham地区にあるLandakhil灌漑水路を対象に,灌漑水不足の原因や水不足になる時期に関する調査を行った.特に,既存の水分配手法における問題点,水路構造の問題点,そして農家による農地水管理の問題点に着目して研究を進めた.
Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 用水管理GET PDF=18/9-22.pdf
発表番号 [9-24]
Canal Type Selection Method Considering Life Cycle Cost
Junya Hanada[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Yoshiaki Inada[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Tomoaki Koyama[NTC International Co., Ltd]・Ayaka Matsuda[NTC International Co., Ltd]
東南アジアにおけるライフサイクルコストを考慮した水路タイプ選定手法
花田 潤也[日本水土総合研究所]・稲田 善秋[農林水産省]・小山 知昭[NTCインターナショナル(株)]・松田 彩花[NTCインターナショナル(株)]
経済発展が著しくかんがい面積が拡大している東南アジアの国々におけるかんがい施設の計画・設計に資するために、ライフサイクルコストを考慮して水路タイプを検討する計算プログラムを構築した。対象国の単価情報収集、水路タイプごとの維持管理シナリオ設定、及び感度分析を実施した結果、社会的割引率がライフサイクルコストに与える影響が最も大きい変数であり、社会的割引率を適正に設定することの重要性が示唆された。
Keyword: ライフサイクルコスト, 社会的割引率, 維持管理費GET PDF=18/9-24.pdf
Introduction of simple telemetry system to Indonesia, Thailand and Viet Nam
Eiji Matsubara[Japan Association for International Collaboration for Agriculture and Forestry]・Shozo Ohira[Agricultural Development Consultants Association]・Yukiharu Harada[Agricultural Development Consultants Association]・Masato Sako[Agricultural Development Consultants Association]・Kazuhiko Yagi[CDC International Corporation]・Michihiko Sakaki[VSOC]
インドネシア・タイ・ベトナムへの簡易なテレメトリーシステムの導入
松原 英治[国際農林業協働協会]・大平 正三[海外農業開発コンサルタンツ協会]・原田 幸治[海外農業開発コンサルタンツ協会]・佐古 眞三東[海外農業開発コンサルタンツ協会]・八木 和彦[(株)CDCインターナショナル]・榊 道彦[(株)VSOC]
旧来のテレメトリーシステムは機材費、維持管理費とも高額であったが、近年はICTを含む技術進歩により機材価格、通信費が大幅に低下している。ADCAは農水省の補助事業により、国内で最も経済的、効率的なテレメトリーとしてSESAMEシステムを選定し、2015年よりインドネシア、タイ、ベトナムに導入した。この結果、インドネシアの乾期作では従来の水管理方法に比べ、10%以上の節水を達成した。
Keyword: テレメトリー、SESAME, クラウド, 水位管理GET PDF=18/9-26.pdf
A study on water intake management in an irrigation pond
Masaki Tanaka[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Katsuyuki Shimizu[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yumi Yoshioka[Faculty of Agriculture, Tottori University]
ため池の取水管理実態に関する考察―鳥取市七谷池の事例―
田中 成季[鳥取大学]・清水 克之[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]
鳥取市内の大規模ため池を対象に,ため池の取水管理労力軽減を検討するために取水管理者(樋守)によるため池の取水管理実態を明らかにすることを試みた。灌漑期間中にため池の取水管理のために,樋守が家とため池を往復した回数で取水管理労力を評価した。その結果,取水管理はおおむね規則通りに行われていたが,降雨量やため池水位に応じた取水管理がなされており,水を使うことで管理労力を軽減していたことが確認された。
Keyword: 管理労力, 水田潅漑, 水文観測GET PDF=18/9-29.pdf
Cropping patterns in the Gash Delta Spate Irrigation System, Sudan
Yoichi Fujihara[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Haruya Tanakamaru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Akio Tada[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Bashir Adam[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Khalid Elamin[Agricultural Research Corporation, Sudan]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区における作付けパターンについて
藤原 洋一[石川県立大学]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・アダム バシール[スーダン農業研究機構]・エラミン カリド[スーダン農業研究機構]
スーダン・ガッシュデルタ洪水灌漑地区を対象として、Landsat8画像によって年毎の土地利用を推定し、作付パターンの特徴を調べた。その結果、灌漑面積の変動は降水量の多寡と対応しており、変動係数は上流ブロックで小さく下流ブロックで大きくなる傾向があった。さらに、上流ブロックでは耕作と休閑を交互に行う2年ローテーションの割合が多く、下流ブロックでは2年間の休閑を行う3年ローテーションが主流であった。
Keyword: 洪水灌漑, 衛星解析, スーダンGET PDF=18/9-34.pdf
Actual conditions survey of the fall accident in an agricultural water channel
Takeshi Nagayoshi[Akita Prefectural University]・Seiki Saito[Senboku Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Junya Yamamoto[Akita Prefectural University]・Hisanori Sasaki[Akita Prefectural University]・Hikaru Ono[Akita Prefectural University]・Masataka Ohnishi[Akita Prefectural University]・Kazuma Sugimoto[Akita Bureau, Yomiuri Shimbun]
農業用用排水路における転落事故の実態調査
永吉 武志[秋田県立大学]・齊藤 星貴[秋田県仙北地域振興局]・山本 隼也[秋田県立大学]・佐々木 寿典[秋田県立大学]・小野 晃[秋田県立大学]・大西 将嵩[秋田県立大学]・杉本 和真[読売新聞社秋田支局]
本研究では、各都道府県庁及び土地改良事業団体連合会へのアンケート調査から、全国の農業用用排水路における転落事故の実態を明らかにし、得られたデータをもとに事故原因の分析を行うとともに、その予防対策について検討した。その結果、転落事故による死傷者数は4月と5月に多いこと、70 代以上の高齢者の事故が最も多いこと、排水路よりも用水路での事故が多いこと、自転車の運転中の事故が多いことなどがわかった。
Keyword: 農業用用排水路, 転落事故, アンケート調査GET PDF=18/9-35(P).pdf
発表番号 [9-39]
Effect of continuous irrigation with running water on nitrogen environment and nitrogen uptake during rice ripening period in a paddy field
Kazuhiro Nishida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Satoko Shibata[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tadashi Tsukaguchi[Ishikawa Prefectural University]・Shuichiro Yoshida[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Sho Shiozawa[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
水稲の高温障害抑制のための掛流し灌漑が水田の窒素環境と稲の窒素吸収に与える影響
西田 和弘[東京大学大学院]・柴田 里子[東京大学大学院]・塚口 直史[石川県立大学]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
実際の水田を用いた掛流し灌漑試験により,掛流し灌漑が水田内の窒素環境(田面水の窒素濃度,土壌中の窒素量),水稲の窒素吸収に与える影響を調べた.その結果,掛流し灌漑により,灌漑水中の窒素の土壌への供給,および,地温低下に伴う土壌窒素の無機化抑制が生じることがわかった.灌漑水の窒素濃度が低く,水温も低い条件では,掛流し灌漑によって稲の窒素供給が阻害される.
Keyword: 掛流し灌漑, 水田の窒素環境, 稲の窒素吸収GET PDF=18/9-39.pdf
発表番号 [9-44]
Changes in Groundwater Level During Early Irrigation Stage at a Large-sized Paddy Rice Plot with Groundwater Level Control System
Takeshi OOTSU[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Naoko KOSHIYAMA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Kazumasa NAKAMURA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
地下水位制御が可能な大区画化圃場での初期灌漑時の地下水位変化
地下水位制御システムが整備された圃場において、初期給水時の地下水位上昇の変化を調査した。その結果、暗渠管が往路1本、折り返し以降3本のように配置されている場合、地下灌漑で吸水渠末端付近の地表に用水が到達するにはある程度の時間を要した。さらに、過去の作付履歴が異なる圃場を大区画化した場合は、土壌の間隙の違いなど、土壌条件の違いにより作土への水の広がり方に影響すると考えられた。
Keyword: 大区画圃場, 地下水位制御, 初期灌漑GET PDF=18/9-44.pdf
Growing environment and methods of “Ichoda Seri (Oenanthe javanica)" in Aomori prefecture, the northern limit of the Seri production.
Koh Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki university]・Chihiro Kato[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki university]・Katsumi Chiba[School of Food, Agriculture and Environmental Sciences, Miyagi University]
北限の栽培セリ「一町田セリ」の生育環境と栽培方法
加藤 幸[弘前大学]・加藤 千尋[弘前大学]・千葉 克己[宮城大学]
青森県で栽培される「一町田セリ」は北限の栽培セリで、江戸時代より栽培が続いている.この地域では、セリを湿田で栽培するほか「鎌苅方式」と呼ばれる独自の栽培方法が用いられている.一方で、慣行栽培に頼るだけでなく他産地の方式を導入し、栽培方式の改善に努めている生産者も見られる.本報では弘前市一町田地区の若手生産者と協働で「一町田セリ」の生育環境についてモニタリング調査を行った結果を報告する.
Keyword: セリ田, 農地環境, 灌漑水温GET PDF=18/9-47.pdf
Optimization of irrigation regime for wind erosion control in agricultural fields
Kozue Yuge[Faculty of agriculture, Saga University]・Mitsumasa Anan[Faculty of agriculture, Saga University]
畑地における風食防止を目的とした灌漑スケジューリングの最適化
弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]
本研究では,畑地における風食防止用水量を定量的に求めるとともに灌漑のタイミングを明らかにすることを目的とし,まず,裸地状態における畑地土壌面上の気流を解析するシミュレーションモデルを構築した.また,風洞を用いて裸地状態の畑地を再現し,土壌水分状態と風速を段階的に変化させて風食量を実測した.さらに,風洞実験で実測した風食量を用い,風によって輸送される土壌量を求めるための比例定数を逆推定した.
Keyword: 土壌侵食, , GET PDF=18/9-49.pdf
発表番号 [9-51]
Introduction of runoff mechanism of paddy-upland rotation fields to inundation analysis model and its application
Yohei Takano[]・Natsuki Yoshikawa[Institute of Science and Technology, Niigata University]
内水氾濫解析モデルへの転作田流出機構の導入と実流域への適応
高野 陽平[]・吉川 夏樹[新潟大学]
「新たな土地改良長期計画」では政策目標に水稲栽培から高収益作物への転換が掲げられており,今後転作田面積の増加が予想される.転作田の雨水流出特性は水稲田とは異なり,広域における豪雨時の氾濫計算には,こうした流出特性の違いを考慮したモデルが必要となる.本研究では,現地観測により転作田からの流出特性を把握するとともに,その機構をモデル化し,今後予想される畑地転換の増加が氾濫現象へ与える影響を評価する.
Keyword: 転作田, 流出特性, 内水氾濫解析モデルGET PDF=18/9-51.pdf
発表番号 [9-53]
Research on relation between Northern Kyushu heavy rain and damage on farm ponds
tadashi yamashita[Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
九州北部豪雨によるため池被害に関する研究
山下 正[日本水土総合研究所]
九州北部豪雨により、一部のため池が決壊し下流側に大きな被害が生じた。その原因の1つに、洪水吐の容量不足が考えられる。そのため、現地調査や水理解析を行い、被害の原因を分析した。また、具備すべき洪水吐の規模等を検討した。その結果、洪水吐に角落用支柱があるため池を除き、ため池における水理解析の結果と被害の状況が一致した。また、必要な洪水吐幅の倍率は約3.9倍であった。
Keyword: 九州北部豪雨, 洪水吐の容量, 水理解析GET PDF=18/9-53.pdf
発表番号 [9-54]
Visualization of Drainage Water in Area Where Urbanization Progresses
kazuki kawamura[Naigai Engineering Co.,Ltd]
都市化が進む地域の排水の見える化
河村 一樹[内外エンジニアリング(株)]
本報は、新潟県に位置する新津郷地区を対象に、新潟大学の吉川らが開発した「流域を微地形・土地利用毎に細分化し、空間情報を与えることで、溢水後の氾濫水の挙動を簡便かつ忠実に表現することができる内水氾濫解析モデル」に、農業側排水と非農業側排水の割合を濃度で表現することができる移流方程式を組み込むことで、再現性の高い排水解析モデルを用いて排水の見える化を可能とした事例を報告する。
Keyword: 排水管理, 排水施設, 洪水流出GET PDF=18/9-54.pdf
Impact of internal flooding on plant height extension and yield component of rice
Satoshi Sakata[Institute for Rural Engineering, NARO]・Satoshi Ohno[Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Iwao Kitagawa[Institute for Rural Engineering, NARO]
冠水が稲の伸長および収量構成要素に与える影響
坂田 賢[農村工学研究部門]・大野 智史[中央農業研究センター]・北川 巌[農村工学研究部門]
集中豪雨等による都市域の浸水被害の軽減手法として水田の洪水緩和機能の活用が考えられる.本研究では,ポット試験で冠水処理による水稲の草丈伸長と収量構成要素に及ぼす影響を調査した.結果,節間伸長期では完全冠水の方が70%程度の冠水前後の方が草丈伸長は抑制されるが,下位節間の伸長が卓越し倒伏の危険性が高くなると考えられる.また,生育期ごとの冠水処理では,穂揃期の登熟歩合低下を原因とする減収が認められた.
Keyword: 冠水試験, 節間長, 収量構成要素GET PDF=18/9-55.pdf
Current status of reconstruction and problems post the Fukushima disaster
Hattori Toshihiro[School of Agriculture, Meiji University]・Saito Akemi[Department of Human Life Studies, Doshisha Women’s College of Liberal Arts]
営農再開から考える被災農村の現状と課題
服部 俊宏[明治大学]・齋藤 朱未[同志社女子大学]
飯舘村を事例に,福島第一原発被災地の現状と課題を営農再開という視点から検討した。避難先で営農再開できているのは発災前に大規模に営農してきた農家がほとんどである。帰還しての営農再開の準備が進んでいるのもこれら大規模農家であり,高齢者を中心とした仮設住宅への避難者の帰還しての営農再開準備は進んでいない。産業としての農業だけではなく,自給的・生きがい目的の農業に対する支援が必要とされる。
Keyword: 福島第一原発被災地, 営農再開, 飯舘村GET PDF=17/S-1-4.pdf
発表番号 [S-2-1]
The use of ICT in order to discover and disseminate rural charm
Mizoguchi Masaru[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Ito Ryouei[Faculty of Bioresources, Mie University]
農村の魅力を発掘・発信するためのICTの活用
溝口 勝[東京大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学]
少子高齢化が進行に伴い日本の農業農村が大きく変貌しようとしている。こうした中、農村を維持し、日本の農業を持続的に発展させるには、農村の魅力を発掘し、その魅力を都市住民に伝えるためのツールが必要である。本セッションでは、農村の情報インフラを利用して都市と農村をつなぐ方法やFacebook, LINE, Twitter等のSNSを活用して農業農村の魅力を発信する方法について議論する。
Keyword: 農村の魅力, 情報インフラ, SNSGET PDF=17/S-2-1.pdf
Strategy of information transmission using segmentation ? from a rural village to the whole of country
Okuda Hirohisa[Specified Nonprofit Corporation SARUSHIKA]
セグメント化による情報発信戦略〜農村から全国へ
奥田 裕久[特定非営利活動法人サルシカ]
三重県への移住促進などを目的とし、2008年にWebサイト「サルシカ」を開設した。「薪ストーブ」「秘密基地」などは、その際に策定した検索キーワードであり、セグメントである。セグメント化されたマニアックな発信と、メディアミックスによる情報拡散これがサルシカの情報発信戦略である。その結果、三重県観光協会が運営する「観光三重」よりも多く閲覧され、既に全国からの移住者が20名を超える成果をあげている。
Keyword: 農村振興, セグメント, 情報発信GET PDF=17/S-2-3.pdf
Challenges of Taiwanese Government for vitalizing rural information transmission utilizing ICT
Onitsuka Kenichiro[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]・Chun-jung Wang
台湾政府によるICTを活用した農村情報発信の取組
鬼塚 健一郎[京都大学大学院]・王 忠融
定住人口や交流人口の確保に向けて、農村地域の魅力を伝える情報発信が重要な課題である。近年はICTの進歩・普及が著しく、いつでもどこでも簡易に情報発信や交流を行うことが可能となっている。同時に、情報が氾濫するなかで、農村地域の情報の一元的な集約や魅力的なコンテンツが必要とされる。本報告では、台湾政府による農村情報発信の取組を事例として、その内容や構成を整理し、我が国への示唆について考察を行う。
Keyword: IT, インターネット, GET PDF=17/S-2-4.pdf
発表番号 [S-3-1]
Enforcement of Agricultural and Rural Development Policy Based on Revised Land Improvement Act
Masuoka Koji[Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
土地改良法の改正を踏まえたこれからの農業農村整備政策の展開
増岡 宏司[農林水産省]
平成29年の土地改良法の改正は、農地の利用の集積の促進、防災及び減災対策の強化、事業実施手続の合理化に関する措置を講ずるものであり、平成13年以来の大改正となっている。今後、農業者の高齢化・減少が加速化し、農村や農業の構造が大きく変化する中で、施設の管理や更新を適切に行うための仕組みが不可欠である。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=17/S-3-1.pdf
Charming and Graceful Villages in “FUJINOKUNI” of Shizuoka Prefecture
ISHIDA Atsushi[Shizuoka Prefectural Government]
静岡県における「美しく品格のある邑」づくりについて
石田 敦志[静岡県]
静岡県は,農業競争力の強化とともに,農山村の農地や美しい景観等の地域資源を県民共有の財産として保全・活用し,次世代に継承する活動を行う集落等を「ふじのくに美しく品格のある邑(むら)」として登録し,活性化を図っている。平成28年度より,SNSを活用した情報発信やクラウドファンディングによる地域の活動資金確保等に取り組み、県民全体で農山村地域を支える体制づくりに努めている。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=17/S-3-2.pdf
Paddyfield re-consolidation plan based on the trend of agriculture infrastructure capital stocks
Kunimitsu Yoji[National Agriculture and Food Research Organization]
田整備資本ストックの動向からみた水田再整備の課題
國光 洋二[農業・食品産業技術総合研究機構]
現在、多くの圃場整備地区において小規模水利施設の老朽化が進んでいる。圃場整備施設の更新のため、耐用年数の短い水路や暗渠のみを取り替える方法と大区画圃場として作り直す方法が考えられる。本研究では、大区画化に合わせて用水路を省略する整備方式を採用することにより、整備費用の縮減が期待できるが、それが果たして現実的か、また、そのような工法を取り入れた場合のマクロ効果(資本の蓄積)はどの程度かを示した。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=17/S-3-3.pdf
Activity report of PAWEES and PWE and their future plan
Matsuno Yutaka[Kindai University]
PAWEESとPWEの現況と課題
松野 裕[近畿大学]
PAWEESおよびPWEの活動状況を報告するとともに、今後の方針について議論する。PAWEESについては、11月に台湾で開催される研究集会の準備状況や2018年に日本で開催される研究集会の計画について報告する。PWEについては、その出版状況、編集体制、最新のインパクトファクターなどについて報告する。
Keyword: 水田水環境工学, PWE, GET PDF=17/S-4-1.pdf
発表番号 [S-5-1]
Disaster and reconstruction of the Sakawa-river basin by Mt. Fuji eruption−Focusing on the results of Tanaka Kyugu−
Sekiguchi Yasuriro[Hadanosoya Highschool, Kanagawa Prefecture]
富士山噴火による酒匂川流域の災害と復興−田中休愚の事績を中心に−
関口 康弘[神奈川県立秦野曽屋高等学校]
1703年元禄地震、1707年宝永富士山噴火により酒匂川治水の要衝岩流瀬土手・大口土手が決壊、川が平野西側を流れ人々の生活は荒廃した。この事態に田中休愚があたった。彼は岩流瀬・大口土手を修築し川を元の姿に戻したが、この時土手上に治水神である文命(禹王)を勧請し、祭礼を創始した。この目的は両堤が特別な存在であることを認識させ、かつ永続的な堤保持のためにあった。
Keyword: 足柄平野, 酒匂川, 元禄地震と宝永富士山噴火・田中休愚・禹王(文命)GET PDF=17/S-5-1.pdf
Regional revitalization by the Hotoku Shiho−Hotoku Shiho of Kataoka village and Kokujo-sha−
Hayata Tabito[Hiratsuka City Museum]
報徳仕法の地域再生−相州片岡村・克譲社仕法−
早田 旅人[平塚市博物館]
1838年、相模国大住郡片岡村の地主大澤市左衛門・小才太父子は二宮尊徳の指導を受け、同村で村復興・家政再建事業(報徳仕法)を開始した。尊徳は大澤父子に富者としての貧者救済の必要性を説き、父子はその実践で村の再生と地主経営の安定を果し、村を超えた地域再生もはかった。報徳仕法は「分度」「推譲」による富の再分配で村人との共生をはかる経営倫理を地主経営に導入し、その安定と村・地域復興を目指すものであった。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=17/S-5-2.pdf
Crisis and opportunity: practice of unionid mussel conservation in farmland alteration
Nagayama Shigeya[Gifu University, River Basin Research Center]
ピンチとチャンス:農地改変におけるイシガイ類生息環境保全の実践
永山 滋也[岐阜大学流域圏科学研究センター]
水田地帯における生物と生息環境の保全は、地域の生物多様性や希少生物保護の観点から、極めて重要かつ喫緊の課題であることが広く認識されている。しかし、その具体的な手法についての報告は少なく、情報が共有されていないため、効果的な対策がとられているとは言い難い。ここでは、岐阜県における農地改変を伴う3つの事例を取り上げ、実践中であるイシガイ類保全について概説する。
Keyword: イシガイ科二枚貝類, 生息場, 圃場整備・土地区画整理GET PDF=17/S-6-1.pdf
発表番号 [S-6-3]
Increase factor of Unionid mussels in the paddy field water area−Surprised! Why Unionid mussels are increased−
KONDO Mio[Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefecture]
水田周辺水域におけるイシガイ科二枚貝の増加要因−これは予想貝(がい)!なんでそんなに増えたの貝(かい)?−
近藤 美麻[(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所]
農業農村整備事業におけるイシガイ科二枚貝の保全方法のひとつとして、休耕田や耕作放棄田等を活用した保全地の創出が挙げられる。しかし、どのような環境であれば、イシガイ類が定着し、長期的に個体群を維持することができるのかは明らかではない。本発表では、水田水域に造成した施設において、予想外にイシガイ類が増加した事例を報告するとともに、なぜその施設においてイシガイ類が増加したのかを考察する。
Keyword: ビオトープ, , GET PDF=17/S-6-3.pdf
Development of the water management system in which land improvement facilities cooperated with the farmland by using ICT
NAKAYA TETSUO[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]・NAMIHIRA ATSUSI[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]・TARUYA HIROYUKI[National Agriculture and Food Research Organization (NARO)]
ICTを活用した圃場と土地改良施設が連携した水管理システムの開発
中矢 哲郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・浪平 篤[農業・食品産業技術総合研究機構]・樽屋 啓之[農業・食品産業技術総合研究機構]
水管理の省力化と土地改良施設の効率的管理のために,圃場水管理を行う農家と揚水機場等の土地改良施設を管理する施設管理者が連携した,ICTによる水管理システムを開発した。クラウド上のSCADAを用いてシステムを構築することで,圃場から幹線土地改良施設まで情報通信を行えることを示した.開発したシステムを反復水利用を行うポンプ場‐パイプライン灌漑地区に実装し、省力化、節電のための配水制御手法を示した.
Keyword: SCADA, , GET PDF=17/S-7-2.pdf
発表番号 [S-8-1]
Difference in soil water profiles of field capacity and after irrigation of TRAM−Method to determine maximum amount of water during one irrigation period−
Iwata Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Miyamoto Teruhito[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Kameyama Koji[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
24時間容水量と灌水直後の水分量の違い−より適切な灌水量決定法の提案−
岩田 幸良[農村工学研究部門]・宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]
土壌水分移動の数値計算を実施し、TRAMに相当する水量を灌漑した後の土壌水分の鉛直分布と、24時間容水量の土壌水分の鉛直分布を比較したところ、両者は一致しなかった。また、TRAMに相当する水量を与えた後に根群域より下に浸透した灌漑水が作物に有効利用されるとは限らず、根群域下端の積算水フラックスが0mmになるような灌水量を求めることで、より合理的に最大灌漑水量が決定できることが示唆された。
Keyword: 畑地灌漑計画, 水フラックス, 数値シミュレーションGET PDF=17/S-8-1.pdf
発表番号 [S-8-2]
Simulation study for effective groundwater utilization of the upland farming area in islands
Anan Mitsumasa[Saga University]・Yuge Kozue[Saga University]
島嶼部畑地灌漑地帯における地下水有効利用の検証
阿南 光政[佐賀大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]・霤帖々麺[九州大学大学院]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]
本研究は,島嶼部における地下水流動モデルを構築することで,新規水源を確保するための地下ダムおよび畑灌計画の検討手法としての有効性の評価検証を行うものである.モデルを用いて,新規地下ダムのダム軸位置を検討し,地下水貯留量の推定を行うことで,効果的なダム軸の位置および貯留効果を明らかにした.本手法は地下ダム計画を行う上で様々な条件下での検証を可能とし,畑灌計画のフィージビリティに寄与するものである.
Keyword: 農業用水開発, 地下水流動解析, 地下ダムGET PDF=17/S-8-2.pdf
発表番号 [S-8-3]
Examination of consideration measures to field landscapes
Kitazawa Daisuke[JARUS]・Kawaguchi Tomoko[JARUS]
畑地景観への配慮対策の検討
北澤 大佑[(一社)地域環境資源センター]・川口 友子[(一社)地域環境資源センター]
平成13年の土地改良法の改正により,土地改良事業の実施に当たり,環境との調和に配慮することが義務づけられた。景観についても配慮の検討(「景観配慮対策」)を行うことが求められ,農林水産省を中心に各種の技術書を策定し,景観配慮対策の技術開発及び普及が行われている。本報では,これまでの策定された景観配慮対策に係る技術書における考え方や手法を整理し,畑地景観における配慮対策の要件と課題を考察する。
Keyword: 農村景観, 農業水利施設, GET PDF=17/S-8-3.pdf
Recent trends over agricultural water
Kaiji Kosaka[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・Shinichirou Nagata[Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農業用水をめぐる最近の動向
高阪 快児[農村振興局]・永田 晋一郎[農村振興局]
全国に張りめぐらされた農業水利施設は約40万kmに及び,全農地面積の3分の2に当たる約300万haに対し安定的にかんがい用水を供給するとともに,農村地域における健全な水循環の維持・形成に寄与している.健全な水循環の維持・形成には,農業のみならず,様々な活動,多様な主体が関係してくる.本報では,平成26年7月に施行された水循環基本法に関する最近の動向について報告する.
Keyword: 水循環基本法, , GET PDF=17/S-9-2.pdf
Preservation Policy of Agricultural Land in Urbanization Promotion Area of Tokyo
Takahashi Shinichi[Tokyo Metropolitan Government]
東京都の都市農地保全施策
盒供/唇[東京都]
東京都は都市農地保全施策として、「生産緑地保全整備事業」を平成6年度に、「農業・農地を活かしたまちづくり事業」を平成21年度に創設した。平成26年度からは「都市農地保全支援プロジェクト」がはじまり、区市町が行う都市農地保全の取組に対し整備支援(補助率3/4以内)と推進支援(1/2以内)を支援している。区市町との密接な連携のもと地域住民のニーズを十分に踏まえ多面的機能を発揮させることを目指している。
Keyword: 市街化区域内農地, , GET PDF=17/S-10-2.pdf
Multifunctionality Payment Grants Activity Case in an Urban Area
Ota Junji[Tokyo Metropolitan Government]
都市部の多面的機能支払活動事例
太田 純治[東京都]
「農業の有する多面的機能の発揮に関する法律」に対して東京都では平成29年度から都単独財源で農地維持交付金や資源向上支払を制度拡充している。府中用水では平成27年度から農業者が地域住民や企業と「Team雑田堀」を立ち上げ,用水路脇の植栽活動等に取り組んでいる。多くの非農業者により幅広い協働活動を展開できることは都市部ならではの優位性である。今後は地域資源の魅力等を積極的に情報発信していく予定である。
Keyword: 農業用水, , GET PDF=17/S-10-3.pdf
発表番号 [S-11-1]
Collaboration between consulting, government and university in order to secure young students as qualified engineers in “Water, Land and Environmental Engineering”
Morii Toshihiro[Niigata Univ.]・Takai Kazuhiro[MAFF]・Suzumura Kazuya[MAFF]・Okubo Ken-ichi[SANSUI CONSULTANT.CC]
社会との接点セミナーを通した技術者人材確保の取り組み
森井 俊広[新潟大学]・高居 和弘[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]・鈴村 和也[北陸農政局柏崎周辺農業水利事業所]・大久保 憲一[サンスイコンサルタント(株)]
農業農村工学に限らず,産業を担う多くの分野で人材の不足が生じつつある。大学における人材の確保にあたって,ごく当たり前のアプローチであるが,まず,農業農村工学分野の姿を知り理解してもらうことがスタートになる。第2学年次の専門基礎カリキュラムの中で,民官の講師を招いて学期にわたって開講した社会との接点セミナー,ならびに水利用の巧みというサイエンス風仕立てにした国営事業の現地研修の取組み事例を紹介する。
Keyword: 農業土木カリキュラム, 教育手法, 技術者育成GET PDF=17/S-11-1.pdf
発表番号 [S-11-4]
"Daigaku Lenkei" plan−Fostering and securing young researchers and students through land improvement matching−
Nakazato Ryoichi[MAFF]
「大学レンケイ」の企て−土地改良マッチングによる若手研究者・学生の育成、確保−
中里 良一[農林水産省関東農政局利根川水系土地改良調査管理事務所]
国営土地改良事業は改修事業が中心となってきており,従来の知見では対応が難しい新たな課題が生じている。これら新たな課題に取り組む研究者を育成,確保する必要がある。一方,学生は農業農村整備分野以外に就職する者も見受けられ,農業農村整備に関する知識,理解,関心を深めるとともに,将来の担い手(民・官・学)確保につながる取り組みが必要である。これらの課題に対応するため当事務所で取り組んでいる「大学レンケイ」について報告する。
Keyword: 大学レンケイ, 土地改良マッチング, 担い手確保への取り組みGET PDF=17/S-11-4.pdf
Toward Effective Utilization of Satellite Data for Rural Engineering
Tsujimoto Kumiko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業農村工学分野における効果的な衛星データ利活用に向けて
辻本 久美子[岡山大学大学院]
衛星データは広域モニタリング手法として有用な一方,解像度や精度は農業農村分野のニーズと合致しにくいこともある.本セッションでは,JAXAから衛星データの紹介を頂き,学会員から衛星データ利用に関するアイデアや問題点等について話題提供頂いた上で,より効果的に衛星データを利用して研究・実務に役立てていくための課題や解決方法について議論し,衛星データアルゴリズム研究と衛星データ利活用の双方の発展を目指す.
Keyword: リモートセンシング, , GET PDF=17/S-12-1.pdf
Utilization of Global Satellite Mapping of Precipitation
Yamaji Moeka[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Kubota Takuji[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Oki Riko[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]・Ohyoshi Kei[Japan Aerospace Exploration Agency, Space Technology Derectorate I, Earth Obserbation Research Center]
衛星全球降水マップGSMaPの利用事例
山地 萌果[宇宙航空研究開発機構]・久保田 拓志[宇宙航空研究開発機構]・沖 理子[宇宙航空研究開発機構]・大吉 慶[宇宙航空研究開発機構]
JAXAでは、衛星全球降水マップ(GSMaP)として、1時間雨量に変換し、緯度経度0.1度格子にグリッド化した世界の雨データを、様々なフォーマットで提供している。本発表では、農業農村工学分野でのより多くの利用に向け、GSMaPの最新の利用状況や様々な分野での利用事例を紹介し、配布しているGSMaPデータのフォーマットや取得方法についても説明し、本セッションでの議論に資することを目的とする。
Keyword: 降雨特性, リモートセンシング, GET PDF=17/S-12-3.pdf
発表番号 [S-13-1]
A guide to maintenance of function of landslide prevention facilities
SATO Toshinori[Rural Environment Division, Rural Policy Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・ASANO Masato[Rural Environment Division, Rural Policy Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・KUWAMOTO Takumi[Disaster Prevention and Restoration Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]・BIZEN Nobuyuki[Rural Environment Division, Rural Policy Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
「地すべり防止施設の機能保全の手引き」について
佐藤 俊典[農村振興局]・浅野 将人[農村振興局]・桑本 巧[農村振興局]・備前 信之[農村振興局]
地すべり防止施設の劣化は地すべり活動の防止・抑制効果の低下のみならず、施設自体の損壊による周囲への被害等の影響も懸念される。農村振興局では「インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定し、地すべり防止施設においても長寿命化計画を施設管理者が策定することとした。本報告では、「地すべり防止施設の機能保全の手引き」について、特に、集水井を事例として紹介する。
Keyword: 地すべり防止施設, 集水井, 機能保全GET PDF=17/S-13-1.pdf
Deteriorated Characteristics of Landslide Prevention in Itoigawa, Niigata Prefecture−Case Studies of Steel Drainage Well−
INABA Kazunari[Faculty of Aguriculture Niigata University]・OKITA Satoru[Niigata Prefecture]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Aguriculture Niigata University]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering,NARO]
新潟県糸魚川地域における地すべり防止施設の老朽化実態−鋼製集水井を対象に−
稲葉 一成[新潟大学]・沖田 悟[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学]・浅野 勇[農村工学研究部門]
新潟県糸魚川市丸山地区の鋼製集水井(丸山3号,1976年施工)において,目視及びカメラ撮影,ライナープレートの板厚及び塗膜厚測定,画像解析に基づく腐食範囲の同定を行った。井戸内全体に腐食は見られるものの,機能不全に至るような状況は確認されなかった。今後も定期的な点検等によって経過観察を続ける必要がある。またその際,画像解析による腐食範囲の同定は,構造材料の腐食実態を把握する上で有効な手法となる。
Keyword: 地すべり防止施設, , GET PDF=17/S-13-3.pdf
発表番号 [S-13-4]
Development and test construction of a new reinforcement method for existing steel drainage well
OKAMURA AKIHIKO[Ashimori Industry Co.,LTD]
既設鋼製集水井を対象とした新たな補強工法の開発と試験施工−新潟県丸山地区を事例に−
岡村 昭彦[芦森工業]・仲吉 康人[芦森エンジニアリング]・鈴木 崇之[芦森エンジニアリング]・麻生 孝治[芦森工業]・田中 翔吾[芦森工業]・五十嵐 正之[共和コンクリート工業]・中島 勇[農研機構]・中里 裕臣[農研機構]
地すべり防止施設の機能保全の手引きでは鋼製集水井の劣化診断が示されているが、老朽化した集水井の具体的な補強の手順は示されていない.本研究は農水省の官民連携新技術研究開発事業で「腐食鋼製集水井の内巻補強工法の開発」として,ラテラルストラットがある場合でも施工が可能で,下水道の更生工法として施工実績の多い内巻補強工法を集水井の補強工法として施工して,施工の安全性,効率について検討した.
Keyword: 集水井, , GET PDF=17/S-13-4.pdf
発表番号 [S-14-1]
Technical cooperation for domestic wastewater treatment in the agricultural area of China
Mizuochi Motoyuki[National Institute for Environmental Studies]・Hiroshima Motoi[Data Design Co., Ltd]・Koyanagi Hideaki[Institute for Global Environmental Strategies]
中国農村部における生活排水処理への技術協力について
水落 元之[国立環境研究所]・広島 基[(株)データ設計]・小柳 秀明[(公財)地球環境戦略研究機関]
環境省は2008年から2014年まで中国農村部を対象とした分散型生活排水処理に関する技術協力を実施し中国全土に11箇所の処理施設をモデル設置した。処理規模は100tから数100tの範囲で、協力当初は維持管理を考慮して接触曝気法を中心に、次いで高度処理として連間法とMBR法について協力を行った。本報告では農集排での実績が多い連間法による処理施設を四川省徳陽市に設置したのでその概要を示す。
Keyword: 集落排水, 環境保全, 国際協力GET PDF=17/S-14-1.pdf
発表番号 [G-1-1]
Evaluation of soundness of soil using electromagnetic survey and ground-penetrating radar for wide area investigation
Sukada Misa[NTCConsultantsInc]・Yamamoto Kiyohito[Iwate Univecity]
地中レーダーと電磁探査による土壌健全性の広域的評価手法
須賀田 美沙[NTCコンサルタンツ(株)]・山本 清仁[岩手大学]
東日本大震災により被災した農地において、電磁探査による電気伝導度測定を試みたが、より精度の高い塩分濃度測定を行うには、体積含水率の適切な把握が課題となった。本研究では、暗渠排水を模擬した調査地において、地中レーダーにより得られた電磁波速度から比誘電率を求め、体積含水率を推定することを目的とする。
Keyword: 水田, , GET PDF=17/G-1-1.pdf
Effects of addition of adsorption materials on dynamics of radiocesium in soil
Yusuke Homma[Graduate school of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Shoichiro Hamamoto[Graduate school of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]・Toshihiro Kogure[Graduate school of Science The University of Tokyo]・Taku Nishimura[Graduate school of Agricultural and Life Sciences The University of Tokyo]
吸着資材の添加が土壌中の放射性セシウムの動態に与える影響
本間 雄亮[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・小暮 敏博[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
福島第一原子力発電所の事故により福島県内には大量の放射性物質が降下し、農地が汚染された。K施肥は土壌から農作物へのCs移行を抑えるために有効な対策とされている。しかし、K含量の高い牧草は牛に悪影響を及ぼすため、Cs汚染牧草地ではK施肥に代わるCs吸収抑制対策が求められている。そこで本研究では、放射性Cs汚染草地土壌を対象に、吸着資材添加が土壌中のCs動態に与える影響を明らかにすることを目的とした。
Keyword: 福島, , GET PDF=17/G-1-4.pdf
発表番号 [G-1-8]
Report of JSIDRE Summer Seminar 2016
TANAKA Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・TATSUNO Takahiro[Graduate School of Agriculture and Life Science, The University of Tokyo]・IMAIDE Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・KOSUGI Shigeyori[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・HIGUCHI Keisuke[United Graduate School of Agricultural Science, TUAT]・MIYAI Katsuya[Naigai Engineering Co., Ltd.]・SAKIKAWA Kazuki[Sanyu Consultants Inc.]
農業農村工学会サマーセミナー2016報告
田中 宣多[京都大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・小杉 重順[北海道大学大学院]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・宮井 克弥[内外エンジニアリング(株)]・川 和起[(株)三祐コンサルタンツ]
サマーセミナーは,農業農村工学会本大会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動についての情報交換を行う学生主体の企画である.サマーセミナー2016では,「農業,農業工学の現状・課題・将来についての意識の共有」をテーマとし議論した.本稿ではサマーセミナーの歴史およびサマーセミナー2016の活動を報告する.
Keyword: 農業農村工学, , GET PDF=17/G-1-8.pdf
Application of a TDR Probe to Frost Depth Monitoring
Ryota Okuda[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Soma Hiroshi[Chemical Grouting Co. , Ltd]
TDR 法に基づく土壌凍結深計の検討
奥田 涼太[三重大学大学院]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・相馬 啓[ケミカルグラウト(株)]
土壌凍結層の厚さの把握は重要である。従来法として凍結深度棒や温度計測などの方法があるが、自動計測や凝固点降下などの問題がある。そこで、TDR法を用いて凍結層の厚さのモニターを試みた。その結果、一本のTDRから高い精度で凍結深を予測することが可能になった。また、温度計測との結果の比較も行った。実用化のためには異なる土質、水分量、プローブ長での検証が必要である。
Keyword: 凍土, 凍上, GET PDF=17/G-2-3.pdf
発表番号 [G-2-5]
Seasonal changes of aquatic flora in the Fuchu-Yosui Irrigation System
Aihara Seiya[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]
府中用水の水生植物相の季節変化
本報では,府中用水の水生植物相の季節変化について報告する.現地調査では,10 mの調査区を14地点設定し,毎月の水生植物相を記録するとともに,物理環境特性(水面幅,水深,流速,河床材料)について調査した.その結果,一時的水域では,水生植物相が灌漑期と非灌漑期で大きく変化したが,湧水が流入する恒久的水域では,年間を通じて水生植物相が安定しており,水生植物相に対する灌漑の影響が示唆された.
Keyword: 生態系, , GET PDF=17/G-2-5.pdf
発表番号 [G-2-6]
Investigation on the Asian clam discharge by sludge discharge operation in Miyagawa irrigation channel
nishimura motoki[mie university]
宮川用水における排泥操作によるタイワンシジミの排出量調査
西村 元輝[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]・鈴木 唯[三重大学]
三重県に広がる宮川用水において近年タイワンシジミによる通水阻害が生じている.本研究では,宮川用水土地改良区による排泥操作時のタイワンシジミの記録を基に,タイワンシジミのパイプライン内での分布と移動状況の分析を行った.その結果,宮川用水のすべてのパイプラインにおいて生きたタイワンシジミの分布が確認された.さらに,排泥工から排出されるシジミの個体量指数は,流量の増減傾向とよく一致した.
Keyword: タイワンシジミ, , GET PDF=17/G-2-6.pdf
Estimation of heating performance of heat pump in greenhouse
Moritani Shigeoki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Araki Shota[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Nanjo Hirotada[Professor Emeritus, Hirosaki University]
施設栽培におけるヒートポンプ加熱能力の推定
森谷 慈宙[弘前大学]・荒木 将太[弘前大学]・南條 宏肇[弘前大学名誉教授]
本研究では,まずCOPや圧縮機電力について,簡単に測定できる凝縮器および蒸発器タンク水温の2変数による経験式として表した。次に,加熱能力のシミュレーションは,これら経験式および実験条件に合わせた初期水温,注排水速度,注水温度などのパラメータを用いて行った。その結果,実測値とある程度合致したことから,簡易的な測定によりヒートポンプにおける加熱能力の予測が可能となった。
Keyword: 地中熱ヒートポンプ, , GET PDF=17/2-2.pdf
Optimization of facility management system for large irrigation channels against large-scale earthquake disaster
Ohkubo Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Tateishi Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Yamaguchi Ken[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , Public Works Research Institute]
長大な灌漑用水路施設における大規模地震災害に備えた施設管理体制の最適化
大久保 天[寒地土木研究所]・立石 信次[寒地土木研究所]・山口 健[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
大規模地震災害時に幹線用水路が被害を受けた場合,施設管理者はそれぞれに割り当てられた取水ゲートあるいは放流ゲートへ急行して,緊急的に幹線用水路内の流水を可能な限り減じる対応を行う。そのとき,最も減水の効果が大きい各ゲート設備への人員配置計画を策定する手法を考案した。また,同手法を実際の幹線用水路に適用した結果,震災時の施設管理体制を検討する際に有用となる知見が得られた。
Keyword: 大規模地震災害, , GET PDF=17/2-4.pdf
Flood retarding effect of “paddy field dam” in Omoigawa Western area, Tochigi
Shirahige Yumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Higuchi Keisuke[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Goto Akira[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
栃木県思川西部地区における「田んぼダム」導入の洪水被害軽減効果
白髭 祐未[宇都宮大学]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・後藤 章[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
本研究では、田んぼダムによる洪水被害軽減効果を定量的かつ経済的に評価することを目的とした。栃木県南部の低平地において、低平地タンクモデルを基本とした流出モデルを作成した。水田と河道の諸データを整理し入力した結果、貯水容量増加分としては約34万m3であることが明らかになった。代替法に基づいて建設費用を評価した結果、ダムや遊水池よりも低コストで経済的であることが明らかとなった。
Keyword: 農用地計画, 整備, GET PDF=17/2-6.pdf
Study on the Barriers to Forming the Informal Relationships between the Members of "Chiiki Okoshi Kyoryoku Tai" and Local Residents
Kuwabara Yoshiki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
地域おこし協力隊員と地域住民の間でのインフォーマルな関係の構築の阻害要因とその解決方法
標供[票[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
本研究では,地域おこし協力隊員と地域住民との間でのインフォーマルな関係の阻害要因とその解消方法の解明を,意識面・空間面・時間面の3つの分類から行った.その結果,意識面で5つ,空間面で2つ,時間面で3つの阻害要因を抽出した.阻害要因の解消において,集落行事や住民組織などを通じた両者間の交流が重要であった.また,協力隊事業の運用方法に起因する阻害要因が存在し,その解消には柔軟な事業運用が必要であった.
Keyword: 地域おこし協力隊, , GET PDF=17/2-11.pdf
Commitment to Community Activity by People Living Apart from Home Village−A Case Study of Satogawa Area, Hitachiota City, Ibaraki Prefecture−
Kino Yusuke[Graduate School of Agriculture, IBARAKI University]・Fukuyo Narufumi[College of Agriculture, IBARAKI University]
他出子による地域社会組織と活動へのコミットメント−茨城県常陸太田市里川地区を事例に−
木納 勇佑[茨城大学大学院]・福与 徳文[茨城大学]
過疎・高齢化が進む中山間地域において、地域との関わりが元々強い他出子との交流は地域活性化のために重要である。茨城県常陸太田市里川地区全世帯を対象としたヒアリング調査に基づき、他出子の出身地域における地域社会組織と活動へのコミットメントの実態を明らかにした。他出子にとって地域社会組織へのコミットメントは出身地域との繋がりをより強固にするものであり、帰郷を考えている者にとってその役割は大きいと言える。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 他出子GET PDF=17/2-13.pdf
Support-Receiving-system in Large-scale Disasters on Rural Engineering
ochiai mototsugu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
大規模災害時の農業農村整備分野での受援体制
落合 基継[京都大学大学院]
発生が想定されている南海トラフ巨大地震での被害は甚大とされており,単独の自治体のみでの応急・復旧・復興対応は難しく,他自治体等からの応援を受けることは民生対応に加え農業農村整備分野でも必須と言え,そのための具体的な受援方法を事前に検討しておくことは意義がある。本稿では,大規模災害時の農業農村整備分野における受援体制の現状と課題について,すでに策定されている農業版BCP等により検討する。
Keyword: 受援, 業務継続計画, 災害GET PDF=17/2-14.pdf
An attitude survey for wildlife management practitioners in Aomori toward the preventive measures against deer damage
Takamatsu Rieko[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Shimada Shun[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Okada Ayumi[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Ochiai Hiroshi[Kitasato University, School of Veterinary Medicine]・Hattori Toshihiro[Meiji University, School of Agriculture]
青森県におけるシカ被害の未然防止対策の担い手に対する意識調査
高松 利恵子[北里大学]・島田 駿[北里大学]・岡田 あゆみ[北里大学]・落合 博之[北里大学]・長利 洋[北里大学]・服部 俊宏[明治大学]
近年,青森県ではニホンジカの目撃数が急増し,シカは侵入初期段階にあると言われている.本研究では県内の未然防止策を行う担い手となる市町村担当者・猟友会代表を対象に,防止策への取り組みの実態や危機感,実践力について検討した.津軽地域の市町村担当者はサル対策の経験から県南地域よりもシカ対策に対して積極的かつ実践力があることがわかった.猟友会はシカ被害への危機感が市町村担当者より高いことが示された.
Keyword: 獣害, , GET PDF=17/2-15(P).pdf
Consideration about the Social Structure that Supports the Local Children to Play Safely around Rivers
Nitta Masayuki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造に関する考察
新田 将之[東京農工大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
子どもの情操教育において川遊びは多様な効果が期待されている。一方、その前提である川遊び場の安全性が問題視されている。本研究では郡上八幡を対象に、子どもの多様な川遊びの安全性を支える地域の社会構造を考察した。その結果、多様な主体の働きかけにより、子どもの溺れ時の救助機能の向上が図られていた。さらに、こうした社会構造を3つの観点(主体の働きかけ、働きかけの効果、溺れ時の救助機能)から階層的に整理した。
Keyword: 子ども, , GET PDF=17/2-16.pdf
Case Study of After School Clubs and After School Child Classes
yamaguchi kanako[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Sakata Yasuyo[Institute of Science and Technology, Niigata University]
児童クラブと子ども教室に関する取組事例
山口 佳奈子[新潟大学大学院]・坂田 寧代[新潟大学]
放課後児童クラブや放課後子ども教室により子どもの集まる場をつくる国の制度があるが、農村地域では遅れている傾向にある。農村地域で子どもの集まる場をつくるために、市町村が独自に事業を創設する方法も考えられる。本報では、市町村の単独事業により子どもの集まる場をつくる方法を明らかにすることを目的として、新潟県長岡市山古志地区で市単独事業により実施されている児童クラブと子ども教室の取組事例を紹介する。
Keyword: 児童クラブ, 子ども教室, 新潟県中越地震GET PDF=17/2-17.pdf
Practical use of "on-site knowledge" for LID’s business continuity planning
Tomosho Tatsumi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Arita Hiroyuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Uchikawa Yoshiyuki[Academic Assembly, Shinshu University]・Ochiai Mototsugu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
土地改良施設管理者のBCP策定における「現場知」の活用
友正 達美[農村工学研究部門]・有田 博之[新潟大学大学院]・内川 義行[信州大学]・落合 基継[京都大学大学院]
NN分野の災害復旧現場に根差した個人・集団の知識や知恵である「現場知」を土地改良施設管理者による業務継続計画(BCP)策定に活用する方法として以下を提案する。〆定者の「わがこと」感の醸成、緊急点検での安全対策等の「現場知」の反映、F鷦^聞澆療生,任痢峺えない被害」の留意等の反映による被害把握漏れの防止、ず匈寡旧事業に寄与する早期の被害の記録と保全、シ盈時の多様なシナリオ作成。
Keyword: BCP, 現場知, 土壌水分・土壌雨量指数・盛土斜面・災害GET PDF=17/2-19.pdf
発表番号 [2-20]
Issues of Evaluation Method on Technology Diffusion based on " DIFFUSION of INNOVATIONS"
ENDO Kazuko[Institute for Rural Engineering, NARO]・OTSUKA Yoshitaka[Institute for Rural Engineering, NARO]・KUNIMITSU Yoji[Institute for Rural Engineering, NARO]
「イノベーションの普及」に基づいた技術普及に関する評価法の課題
遠藤 和子[農村工学研究部門]・大塚 芳嵩[農村工学研究部門]・國光 洋二[農村工学研究部門]
VIMSの試験導入における発話とイノベーションの5属性を事例に,質的研究法の観点から技術普及の評価法における課題を抽出した.この結果,相対的優位性,両立可能性,複雑性の3属性は,対象者からの発話を得やすく比較的検証しやすい評価項目と考えられた.一方,試行可能性と観察可能性の評価は,技術の性質や研究計画に依存するため,技術開発段階からの事前準備が必要と考えられた.
Keyword: イノベーションの普及, 技術受容, 土地改良区GET PDF=17/2-20.pdf
Characteristics and issues of padaek distribution patterns in Lao PRD
Hasada Katsumi[Japan Internatinal Research Center for Agricultural Sciences]・Marui Junichiro[Japan Internatinal Research Center for Agricultural Sciences]
ラオス国における魚発酵食品パデークの流通の特徴と課題
羽佐田 勝美[国際農林水産業研究センター]・丸井 淳一朗[国際農林水産業研究センター]
ラオス国における魚発酵食品パデークの流通の特徴と流通経路、各ステークホルダーが抱える課題を明らかにした。パデークの流通は7つに類型化され、農家−仲買業者−小売業者−消費者の流通経路が主流であると示唆された。また、農家の70%が魚の確保(資源)、仲買業者の31%がパデークの確保(資源)と市場での競争(市場競争)、小売業者の39%がパデークの購入資金や販売場所の場所代(資本)、の問題を抱えていた。
Keyword: パデーク, 流通形態, ビエンチャン特別市GET PDF=17/2-21.pdf
Toward New Policies for Rural Community Development in Metropolitan Suburbs
Koike Satoshi[Faculty of Urban Science, Meijo University]
大都市郊外における農村集落整備の方向づけ
小池 聡[名城大学]
名古屋都市圏に位置する岐阜県可児市での現地実態調査に基づく報告である。郊外農村集落の整備について,単に宅地需要へ都市計画的に対応するだけではなく,農村環境文化を活かしたむらづくりや市民農の新たなうごきを促進する形での総合的アプローチの必要性を指摘した。30年前に制定された集落地域整備法の理念を現段階の実態に即して見直し,簡易なほ場整備や地区計画制度を活用して実現させていく必要がある。
Keyword: 集落計画, , GET PDF=17/2-23.pdf
Landscape Character Assessment method for producing regional character maps
OHNO KEN[MIe University, College of Liberal Arts and Sciences]・TANABE YURIKO[Aichi prefecture]
地域特性を活かした地域づくりのための景観評価手法の検討
大野 研[三重大学]・田邊 祐里子[愛知県]
近年、地域特性を活かした地域づくりが注目されてきている.そこで必要となるのが,地域特性を適切に把握する方法である。地域特性を適切に把握すれば、地域の独自性を生かした地域づくりが行え、地域の魅力が増加すると考えられるからである。英国では、景観特性評価手法(LCA)が提案され、着実に実施されてきている。そこで本研究ではその手法を三重県津市に適用し、地域特性を生かしたエリアマップが作成できるかを検討した
Keyword: 景観特性, , GET PDF=17/2-25.pdf
Study on Progress of Rural Regeneration Plan in Taiwan and its Background
Kuki Yasuaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Hikoda Eri[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Takeyama Emi[Graduate School of Agricultural Science, Ehime University]・Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
台湾の農村再生計画の進捗とその背景に関する考察
九鬼 康彰[岡山大学大学院]・彦田 恵里[岡山大学大学院]・武山 絵美[愛媛大学大学院]・中島 正裕[東京農工大学大学院]
台湾の農村再生政策の特長や課題を解明するための基礎研究として,本報では縣市単位の統計指標を用いた民主化以降の動態を把握するとともに,それらの特徴と社区単位の農村再生計画の進捗との関連性を考察した.計画の認定は都市化が進む北部以外で進んでいるが,全体に偏りなく取り組まれている縣市と特定の基礎自治体に集中して取り組まれている縣市が見られた.またいずれの縣市でも,人口の社会減が特徴としてあげられた.
Keyword: 農村, 活性化, 計画GET PDF=17/2-26.pdf
Uninhabited Villages in Akita and Distributions of Former Residents
HAYASHI Naoki[School of Regional Development Studies, Kanazawa University]・ASAHARA Akio[Team HEYANEKO]・SEKIGUCHI Tatsuya[Faculty of Science and Engineering, Chuo University]
秋田県の無居住化集落の管理水準と元住民の居住形態
林 直樹[金沢大学]・浅原 昭生[Team HEYANEKO]・関口 達也[中央大学]
秋田県の無居住化集落(62地区)の管理水準に対する「元住民の現在の居住形態(分散的・集住的)」の影響を確認した。筆者らは,集落管理上,「集住的」のほうが有利と考えている。統計的な有意差は見られなかったが,田畑の発見率,家屋の発見率,神社の発見率のいずれについても,「転出後の集住あり」のほうが「転出後の集住なし」の場合よりも高いことがわかった。今後,追加的な調査を行い,仮説を検証したい。
Keyword: 無居住, 元住民, 集住GET PDF=17/2-27.pdf
発表番号 [2-28(P)]
Reconsideration of Evaluation Method of Irrigation Canals as Domestic-water Supply Facility in Time of Water Cutoff−Case Study on Kyushu District−
Taniguchi Tomoyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ikeda Kenta[Sanyu Consultants Inc.]・Ujiie Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
断水時における生活用水供給施設としての農業用水路の評価手法の再検討−九州地方を対象として−
谷口 智之[九州大学大学院]・池田 健太[(株)三祐コンサルタンツ]・氏家 清和[筑波大学]・凌 祥之[九州大学大学院]
発表者らは,これまでに農業用水路を断水時の生活用水供給施設として活用することを提案し,その効果を評価する手法を検討してきた.しかし,既存の評価手法では活用できるデータの制約もあり,実際の災害現場との適合性についてまでは検討できていない.本研究では,九州地方,特に熊本地震の断水被害を事例として,これまでの農業用水路の評価手法を再検討した.
Keyword: 断水, 生活用水, 経済的価値GET PDF=17/2-28(P).pdf
Study on Characteristics of Inflow Rate of Wastewater and Plant OperationManagement Efficiency of Rural Sewerage Facilities
LI Yutong[The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University]・ABE Masami[IDEA Consultants.Inc..]・HATA Kyoko[IDEA Consultants.Inc..]・YAMAOKA Masaru[NARO]・NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
農業集落排水施設における水量負荷特性の把握と運転効率化への試み
李 雨桐[鹿児島大学大学院]・阿部 真己[(株)いであ]・畑 恭子[(株)いであ]・山岡 賢[農業・食品産業技術総合研究機構]・中野 拓治[琉球大学]
農業集落排水施設の流入水量負荷について,実態把握と変動要因の検討を行うとともに,連続流入間欠ばっ気活性汚泥方式のBOD性能の確保と運転効率化を試みた.流入水量負荷には,立地・土地利用条件,水道水量,降水量,管路延長,供用率,流入人口比率が関与しており,BOD除去性能の安定を図るためには,流入水の水温と流入負荷に応じてばっ気槽内のMLSS濃度,ばっ気空気量等を適切に設定することの重要性が示唆された.
Keyword: 農業集落排水, , GET PDF=17/2-29.pdf
Assessing the Adoption Problems of System of Rice Intensification (SRI)−Case Study in Pagelaran, Malang, Indonesia−
Zahratunnisa Ekaputri[University of Tokyo Graduate School of Frontier Science]
インドネシアにおけるSRI導入の課題
ザハラツニサ エカプツリ[東京大学大学院]・山路 永司[東京大学大学院]
インドネシアは人口増加が著しく、人口増加による食糧不足に対応するために、米の生産性向上が望まれている。SRIは化学肥料を使わずに収量増加が期待できる稲作農法である。1997年の導入から、浸透している。本研究の目的は、SRIの阻害要因を特定し、SRIの普及促進に寄与することである。現地調査による農家面談を通じて、質的情報を元に要因特定を行った。土地所有の状態と農家のやる気がSRI導入に関係していた。
Keyword: SRI, 米, 技術適用・田植えGET PDF=17/2-31.pdf
Soil water flow around an artificial macro-pore under non-tillage cultivation conditions
Tokumoto Ieyasu[Saga University]・Ihara Shingo[Saga University]・Fujimaki Haruyuki[Tottori University]
人工マクロポアを用いた不耕起栽培条件下の水分移動
徳本 家康[佐賀大学]・庵原 紳吾[佐賀大学]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]
人工マクロポアを用いた不耕起栽培法として,不耕起圃場に鉛直方向にドリルで穴(人工マクロポア)を形成して苗を移植する栽培法がある.本研究では,点滴灌漑下において,籾殻を充填した人工マクロポア周辺の水分移動を考察することで,適切な潅水量の決定について検討した.
Keyword: 不耕起栽培, 人工マクロポア, GET PDF=17/3-1.pdf
Estimated Water Stress Response Function of Soybeanbased on Transpiration Rates in a Pot Experiment
Ohnishi Ippei[Mie University Graduate School of Bioresources]・Sakai Masaru[Mie University Graduate School of Bioresources]・Toride Nobuo[Mie University Graduate School of Bioresources]・Mori Yuna[Mie Prefectural Akeno High School]
ポット栽培におけるダイズの蒸散速度から推定した水ストレス応答関数
大西 一平[三重大学大学院]・坂井 勝[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]・森 優奈[三重県立明野高校]
蒸散速度Tを用いた水ストレス応答関数a(h)の推定を目的に,ダイズのポット栽培実験を行った.異なる水分条件を与えた2つのポットから可能蒸散速度と実蒸散速度を求め,それらの比からαを推定した.結果,h = -1880 cmからストレスを受け,h = -16,530 cmで蒸散が0となるa(h)が推定できた.また,推定したa(h)を用いた数値計算では,乾燥ストレスによるTの減少と水分量の低下をおおよそ再現できた。
Keyword: 植物根の吸水, , GET PDF=17/3-6.pdf
The Changes in Soil Physical Properties after Farm Land Consolidation to Large-sized Field
JUN KUWABARA[Civil Engineering Research Institute for cold region]・Hidefumi OTOMO[Civil Engineering Research Institute for cold region]・Hiroyuki NAKAYAMA[Civil Engineering Research Institute for cold region]
大区画圃場整備後の土壌物理性の変化
桑原 淳[寒地土木研究所]・大友 秀文[寒地土木研究所]・中山 博敬[寒地土木研究所]
農地の大区画化が実施される圃場において、施工段階ごとの土壌性状の変化を検証した。結果、基盤層に泥炭土が分布している圃場では、分割施工などの施工が行われたため、施工前後において表層土の排水性などに土壌物理性の悪化はなかった。ただし、切盛土後の盛土区域で飽和透水係数がやや悪化する傾向があった。これは、切土作業で発生した泥炭土を運土する際に、練り返しを受けて土壌構造がある程度破壊されたためと考えられた。
Keyword: 大区画圃場, , GET PDF=17/3-12.pdf
Contact angle of water droplet onto imogolite-humic acids complex membrane: effects of adsorption mass of humic acids and pH
Yamashita Yuji[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Umemoto Youhei[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Adachi Yasuhisa[Graduate school of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
イモゴライト―フミン酸複合体膜に対する水の接触角のフミン酸吸着量およびpH依存性
山下 祐司[筑波大学大学院]・梅本 陽平[筑波大学大学院]・足立 泰久[筑波大学大学院]
様々なpH条件での合成イモゴライトに対するフミン酸(HA)の吸着実験を行った上で,HA吸着量の関数としてイモゴライト―HA複合体膜に対する水の接触角を液滴法で評価した。pHが高いほどHAの最大吸着量が減少することが示された。イモゴライト膜の接触角はpHによらず約30°であった。また,HA吸着量の増加にともなって接触角が増加したことから,HA吸着により膜の疎水性が増大することが確認された。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土, GET PDF=17/3-13.pdf
The effect of electrostatic force on the maximum adsorption mass of lysozymes to silica particles
Yamaguchi Atsushi[University of Tsukuba, Graduate School of Life and Environmental Sciences]・Kobayashi Motoyoshi[University of Tsukuba, Faculty of Life and Environmental Sciences]
シリカ粒子へのリゾチームの最大吸着量に静電的な力が与える影響
山口 敦史[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]
環境中では有機物が粘土などの無機コロイドに吸着し複合体として存在する.この複合体の表面の性質や,移動特性は有機物の吸着量に左右される.そこで本研究では,吸着量を決める要因を調べるモデル系として,リゾチームのシリカ粒子への吸着量を測定と理論解析を行った.その結果,材料それぞれの電気的な性質が最大吸着量に与える影響を定性的に表現できた.さらに,リゾチームの有効荷電の減少や,規則的な配置が示唆された.
Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, GET PDF=17/3-15.pdf
Colloidal stability of soil colloids from absorbance measurement: The effect of phosphate adsorption
Kosugi Shigeyori[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Ishiguro Munehide[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
吸光度法による土壌コロイドの分散凝集性評価:リン酸吸着の影響
小杉 重順[北海道大学大学院]・石黒 宗秀[北海道大学大学院]
土壌コロイドの分散凝集性に溶液のpHおよびリン酸吸着が与える影響を吸光度法により測定した。また,ゼータ電位の測定とDLVO理論の適用により理論的な評価を行なった。カオリナイトの場合,pHの増加およびリン酸吸着はコロイドの表面に負荷電を与え,粒子を分散させた。その挙動はDLVO理論と定性的に一致した。
Keyword: コロイド, 粘土, GET PDF=17/3-16.pdf
Transport form of phosphate in soil and groundwater
Nozaki Masashi[University of the Ryukyus]・Jun Yasumoto[University of the Ryukyus]・Ko Yasumoto[Kitasato University School of Marine Biosciences]・Mariko Iijima[Kitasato University School of Marine Biosciences]・Ryuichi Shinjo[University of the Ryukyus]
土壌・地下水中におけるリン酸塩の輸送形態
野崎 真司[琉球大学]・安元 純[琉球大学]・安元 剛[北里大学]・飯島 真理子[北里大学]・新城 竜一[琉球大学]
本研究では,沖縄本島南部地域の地下ダム流域において,従来リンの分析に用いられてきた方法に加え,31P-NMRやICP-AESなどの分析を用いて土壌および地下水中のリン酸塩の輸送形態の把握を試みた.その結果,オルトリン酸以外の溶存無機リンや溶存有機リンの存在が示唆され,土壌の31P-NMR分析では,オルトリン酸以外に重合態リン酸であるピロリン酸や,有機リンであるリン酸エステルの存在が確認できた.
Keyword: 地下水, , GET PDF=17/3-17.pdf
発表番号 [3-19(P)]
Charging and Aggregation behavior of cellulose nanofiber
Sato Yusuke[Graduated School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Kusaka Yasuyuki[National Institute of Advanced Industrial Study and Technology]・Kobayashi Motoyoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
セルロースナノファイバーの帯電および凝集挙動
佐藤 雄介[筑波大学大学院]・日下 靖之[産業技術総合研究所]・小林 幹佳[筑波大学]
環境中のナノファイバー状有機物の輸送が汚染物質の輸送を促進することが指摘されている.ナノ粒子は水中で凝集分散し,その輸送特性を変化させる. 有機ナノファイバーのモデルとしてセルロースナノファイバー(CNF)の帯電挙動を明らかにし,凝集挙動を動的光散乱法により調べた.さらに凝集の捕捉効率を理論的に計算した.実験および理論の結果から,緩速凝集領域においてCNFは垂直配向で凝集することが示唆された.
Keyword: コロイド, 粘土, GET PDF=17/3-19(P).pdf
The Effect of Charge Heterogeneities on Aggregation Behavior of Silica Particles Adsorbed with Lysozymes and its Theoretical Analysis
Huang Yi[Graduate School of University of Tsukuba]・Yamaguchi Atsushi[Graduate School of University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[University of Tsukuba]
リゾチームがシリカに吸着することによる電荷不均一性が凝集挙動に与える影響とその理論解析
黄 逸[筑波大学大学院]・山口 敦史[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]
シリカとタンパク質は環境中に広く存在しており、懸濁液の性質はシリカの凝集現象の影響を強く受ける。従って、シリカとタンパク質の混合系における吸着と凝集挙動を理解することが重要となる。本研究では、リゾチームがシリカ粒子の電気泳動移動度と凝集速度定数に与える影響を調べた。さらに、DLVO理論モデル、拡散層電位の分布を考慮したモデル、荷電の不均一性を考慮したモデルを用い、凝集速度定数の解析を試みた。
Keyword: コロイド, 粘土, GET PDF=17/3-21(P).pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XV)−Moisture movement restricted by bottleneck and its water quality−
TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XV)−隘路で制限される水分移動とその水質−
研究では、今後の発展の方向として「量に加え質の問題」、底面貯留槽を深い土層と見立てその上に負圧設定可能な親水不織布を敷設した下層から上層への微小連続給水装置を用い、積載した各種の鉢植栽を対象にして、肥料分などについて底面(下層)貯留水からの移動特性について検討を加えた。また、低窒素・低カリウム栽培や農薬の効率化などに関しても外部環境へのゼロエミッション化も視野に入れた検討を行った。
Keyword: 物質循環, 水分移動, 溶質移動GET PDF=17/3-23.pdf
発表番号 [3-26]
Physico-chmical properties of soil until after three years of removing gravel in upland field
Hiroki Yamamoto[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
除礫施工から3年後までの畑土壌の理化学的性質について
山本 弘樹[寒地土木研究所]・桑原 淳[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]
北海道内では除礫工法として石礫除去工が多用されているが、近年では石礫破砕工の施工が検討されている。本報では前年度に引き続き畑圃場作土層における両工法の施工から3年後までの粒径組成・化学性などの理化学的性質を検討した。その結果、両工法とも除礫施工3年後も除礫の基準を満たし、作土層の土壌硬度や透水性の物理的性質などについて経年による大きな変化はなく、工法の違いによる理化学的性質に大きな違いはなかった。
Keyword: 土層改良, , GET PDF=17/3-26.pdf
発表番号 [3-28(P)]
Geostatistical interpolation of soil water retention curve using PTFs based on particle size distribution
Saito Hirotaka[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]・Shiga Wataru[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]・Kohgo Yuji[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture & Technology]
粒度分布に基づくPTFを用いた土の水分保持曲線の地球統計学的補間
斎藤 広隆[東京農工大学大学院]・志賀 渉[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]
不飽和土の透水係数や水分保持曲線などの水理特性の空間分布を求める際に,比較的測定しやすい土壌特性から間接的に水理特性を求めるペドトランスファー関数(PTF)とクリギングによる空間補間法を組み合わせる方法について土壌水理特性データベースを用いて検討した.粒度分布から水分保持特性を推定するPTFを用いた結果,データによる校正が可能なPTFであれば,どれも高い精度での予測が可能であることが示された.
Keyword: 水分保持曲線, ペドトランスファー関数, クリッギングGET PDF=17/3-28(P).pdf
Effects of application of scallop shell powder on apple orchard soil
Kato Chihiro[Faculty of Agriculture and Life Science]・Endo Akira[Faculty of Agriculture and Life Science]・Sasaki Choichi[Faculty of Agriculture and Life Science]
ホタテ貝殻資材施用がりんご園土壌の理化学性に及ぼす影響
加藤 千尋[弘前大学]・遠藤 明[弘前大学]・佐々木 長市[弘前大学]
リンゴ園におけるホタテ貝殻資材の施用が土壌の理化学性分布およびリンゴに及ぼす影響を把握することを目的に,現場試験と,ポットに貝殻資材をすき込んだ土壌を充填し降雨を模した散水を行うリーチング試験を行った.その結果,貝殻資材をすき込んだ土壌深さにおいて,目標pHに近い値となること,また,高温焼成した貝殻資材は焼成していない資材と比較してカルシウムが溶けやすく,下方に移動しやすいことが確認された.
Keyword: リンゴ園土壌, 酸性矯正, ホタテ貝殻GET PDF=17/3-30(P).pdf
Approach to mosquito-borne viral disease, dengu, control by usingSympetrum frequens larvae
JINGUJI HIROSHI[miyagi university]・Kumagai Tasuku[miyagi university]
アキアカネを利用したデング熱媒介蚊の駆除手法の開発
神宮字 寛[宮城大学]・熊谷 祐[宮城大学]
本研究では、仙台市内のヒトスジシマカの季節的消長を把握するための蚊の産卵数調査を行うとともに、オビトラップを用いたアキアカネ幼虫のボウフラ捕食能力の推定実験を行った。以上の結果、アキアカネを用いた生物防除手法の有効性について議論する。
Keyword: アキアカネ, オビトラップ, デング熱・ヒトスジシマカ・生物防除GET PDF=17/4-1.pdf
Issues for Using Wildlife Captured by Gun-hunting for Gibier
Naruoka Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]・Sekimata Koji[Kanagawa Hunting Society]
銃猟で捕獲した野生鳥獣をジビエに利用するための課題
成岡 道男[農村工学研究部門]・関亦 孝二[(一社)神奈川狩猟協会]
本研究では、筆者自らがシカの巻き狩り猟に参加し、その経験をもとに、銃猟で捕獲した野生鳥獣を厚生労働省のガイドライン(野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針)に沿ってジビエに利用するための課題について考察した。
Keyword: 鳥獣被害対策, ジビエ, 農村計画GET PDF=17/4-4.pdf
The planting of rice for food security and maintaining biological diversity.
Takazaki Tetsuji[Gifu senior High school of Agriculture & forestry]
食の安全と生物多様性の保全を目指した米づくり
磔 哲治[岐阜県立岐阜農林高等学校]
食料・農業・農村基本法において、農業基盤は食糧を生産する機能を持たせると共に、農業・農村が持つ多面的機能を有した農業基盤であることが求められている。本校では、岐阜県農政部農村振興課。県水産研究所、県情報技術研究所と連携を取り、校内の水田に魚道を設置し生物多様性の保全と食の安全が両立できる米づくりを目指している。また、食の安全をアピールしてブランド化を図り地域農業を活性化させていきたいと考えている。
Keyword: 環境保全, , GET PDF=17/4-6(P).pdf
An attempt to make the distribution map of the ancient fish fauna in Utsunomiya city
Yokota Atsuya[MOBILITYLAND CORP.]・Moriyama Takumi[Utsunomiya Univ.]・Tamura Takahiro[Utsunomiya Univ.]
宇都宮市内における過去の魚類分布推定図作成の試み
横田 敦也[(株)モビリティランド]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
本研究では、1950年代の分布推定図の作成とそれを基にした産物書上帳の記述内容の確認という試みを通じ、過去の魚類相とその分布を明らかにするための手法を考察した。魚類相情報は聞き取り調査を用い情報収集を行った。圃場整備を行なう以前の魚類相の記憶がある世代が今後減っていくことは明白である。このような情報の蓄積は、農村生態系の今後を考えていく上でも貴重な情報になりうるため、早急に行なうべき課題である。
Keyword: 生態系, , GET PDF=17/4-11.pdf
発表番号 [4-12(P)]
Environmental factors affecting the wintering site of the Nagoya Daruma Pond frog(Pelophylax porosus brevipodus) in paddy fields
Tada Masakazu[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]・Ito Kunio[Kurashiki City]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and life Science, Okayama University]
水田におけるナゴヤダルマガエルの越冬場所に影響を及ぼす環境条件
多田 正和[岡山大学大学院]・伊藤 邦夫[倉敷市]・中田 和義[岡山大学大学院]
ナゴヤダルマガエルの越冬場所における土壌環境条件を解明することを目的とし,岡山県内の水田においてコドラート法による調査を実施し,本種の越冬・非越冬場所の調査地点でデータを収集した。その結果,ナゴヤダルマガエルの越冬・非越冬場所間では,土壌硬度に有意差が認められた。水田にナゴヤダルマガエルの越冬場所を創出する場合には,土壌環境条件(表土の土壌硬度)が重要となることが示唆された。
Keyword: ナゴヤダルマガエル, , GET PDF=17/4-12(P).pdf
Drainage Maintenance considering for Rural Environment−Based on a Survey of E-area, Kumamoto, Japan−
Arakawa Hironari[Asia Planning Co., Ltd.]
環境に配慮した排水路整備について−熊本県E地区の事例−
荒川 浩成[アジアプランニング(株)]
本報では、農業農村整備事業の一環として、熊本県E地区にて行われた環境調査より、排水路整備における環境配慮対策のあり方について考察した。外来生物法の施行に伴い、各種工事では移入種から在来種へシフトする動きが出てきているが、移入種の多い水域で生物多様性の保全を図るためには、環境配慮工の施工のみならず移入種の定期的な駆除・管理が必要であり、地域社会への理解・協力や意識啓発が必要であることを指摘した。
Keyword: 生態系, , GET PDF=17/4-14.pdf
Analyzing the physical habitat conditions of aquatic flora and fish fauna in Fuchu-yosui using clustering methods
Seiya Aihara[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]
クラスタリングを用いた府中用水の水生植物相と魚類相の生息環境解析
相原 星哉[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学]
本報では,水生植物の生息環境特性と魚類相の関係性を評価するために,月1回の定点調査とクラスタリングによる類型化の結果について報告する.定点調査では,10mの調査区を14地点設定し,水生植物相および魚類相の記録と物理環境を調査した.その結果,クラスターごとの物理環境特性の比較により,水生植物および魚類の生息環境特性が明らかになり,水生植物の種別の生息環境特性および魚類相との関係性を可視化できた.
Keyword: 生態系, , GET PDF=17/4-19.pdf
Preliminary study on the control of filamentous algae growing in open channel
MINETA Takuya[Institute for Rural Engineering,NARO]・YAMAOKA Masaru[Institute for Rural Engineering,NARO]・YOSHINAGA Ikuo[Institute for Rural Engineering,NARO]・WATABE Keiji[Institute for Rural Engineering,NARO]・KOIZUMI Noriyuki[Institute for Rural Engineering,NARO]
開水路に発生する糸状性藻類の抑制に向けて(予報)
嶺田 拓也[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・小出水 規行[農村工学研究部門]
茨城県南部の幹線開水路で大量に流下する糸状性藻類が繁殖しやすい環境条件を明らかにするために,流下している藻類の種類や用水水質・水温,水路内構造物への付着状況について予備調査を行ったところ,優占種は緑藻類のCladophora sp.や珪藻類のPleurosira laevisであった。また,通水期間中の用水はやや窒素濃度が高かったものの藻類が発生する要因を水質環境や水温に求めることは難しかった。
Keyword: 水環境, , GET PDF=17/4-21.pdf
Evaluation of the conservation method in agricultural channels on the habitat of freshwater fish and Unionid mussel.
Sanuki Shigeki[WESCO CO.,Ltd.]・Saito Mitsuo[WESCO CO.,Ltd.]
農業用水路の改修時に整備された魚類及びイシガイ科二枚貝への環境配慮工法の効果検証
佐貫 方城[(株)ウエスコ]・齋藤 光男[(株)ウエスコ]
香川用水土器川沿岸農業水利事では,既存の用水路等の補修・改修時に農業用水路生態系の維持・向上を図った.魚介類の生息に配慮した全8箇所の「生態系水路」では,マツカサガイやアブラボテ等を象徴種とし,緩流域の形成と堆砂機能を有する水路を検討・施工した.改修後,概ね3ヵ年のモニタリング調査により,配慮対象種の生息が確認され,魚種は17種増加したことから,生態系水路では概ね当初目標が達成されたと考えられる
Keyword: 魚類, , GET PDF=17/4-24(P).pdf
Moving distance of fish at agricultural canals in Isawa Nanbu area
Watabe Keiji[NARO]・MORI Atsushi[Kitasato University]・KOIZUMI Noriyuki[NARO]・TAKEMURA Takeshi[NARO]・MINETA Takuya[NARO]
いさわ南部地区の農業水路における魚類の移動距離
渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 淳[北里大学]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]・嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業水路において魚類の生息場を保全する上で重要な魚種別の移動距離を把握するため,岩手県いさわ南部地区において標識採捕調査を実施した。2227個体を標識放流し,ギバチ27個体(移動距離:上流1500〜下流1500m),アブラハヤ31個体(下流200〜上流400m),タナゴ類9個体(0m)が再採捕された。ギバチは移動する傾向が調査対象種の中で最も強く,アブラハヤは同じ場所に留まる傾向が強かった。
Keyword: 魚類, , GET PDF=17/4-27.pdf
Critical swimming speed of Lefua echigonia in a laboratory open channel
Matsuzawa Yuki[Tokyo University of Agriculture and Technology, Graduate School of Agriculture]・Aoki Kosei[Tokyo University of Agriculture and Technology, School of Agriculture]・Fukuda Shinji[Tokyo University of Agriculture and Technology, Institute of Agriculture]
室内開水路実験によるホトケドジョウの臨界遊泳速度の定量評価
松澤 優樹[東京農工大学大学院]・青木 興成[東京農工大学]・福田 信二[東京農工大学大学院]
本報では,人間活動の影響により,個体数が減少しているホトケドジョウについて,生息環境修復手法の開発を目的とし,遊泳能力の定量評価を行った.幅40cmの室内開水路に2mの遊泳区間を設定し,60分間の臨界遊泳速度(CSS)に基づいて,ホトケドジョウの遊泳能力を評価した.その結果,対象種の平均CSSは20.9 cm/sであり,礫等による流速緩和が同種の生息環境の造成に効果を発揮する可能性が示唆された.
Keyword: 生態系, , GET PDF=17/4-30.pdf
Preliminary estimation of fish inhabiting agricultural canals using environmental DNA metabarcoding method, MiFish
Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ham Seong[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Miya Masaki[Natural History Museum and Institute, Chiba]・Sado Tetsuya[Natural History Museum and Institute, Chiba]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takemura Takeshi[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yoshinaga Ikuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]
環境DNAメタバーコーディング法‘MiFish’を用いた農業水路に生息する魚類の予備推定
小出水 規行[農村工学研究部門]・咸 成南[岡山大学大学院]・中田 和義[岡山大学大学院]・宮 正樹[千葉県立中央博物館]・佐土 哲也[千葉県立中央博物館]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・森 淳[北里大学]・竹村 武士[西日本農業研究センター]・嶺田 拓也[農村工学研究部門]・吉永 育生[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]
環境DNAメタバーコーディング法を用いて,農業水路に生息する魚類の予備推定を行った.広島県内の5つの農業水路で採水した水1リットルを分析した結果,水路全体で26魚種のDNA配列が検出された.各水路では9〜21種が確認され,ヤリタナゴ,オイカワ,カワヨシノボリ等の計6種が全水路で共通した.現行の個体採捕調査によってこれだけの種を一度で確認することは難しく,本手法の高精度さが追証された.
Keyword: 次世代シークエンサー, 生きもの調査, 生物多様性GET PDF=17/4-31.pdf
Preliminary study on development of survey methods for Fish Resources in agricultural channels using medical ultrasound diagnostic imaging equipment
Sato Taro[Graduate school of science and technology, Niigata University、Niigata Agricultural Research Institute]・ISHIMURA Kenta[Takaoka Agricultural and Forestry Promotion Center, Toyama Prefecture]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MOTONAGA Yoshitaka[Institute of Science and Technology, Niigata University]・HOMMA Kosuke[Institute of Science and Technology, Niigata University]・UCHIDA Hirokatu[Tohoku Branch, CTI Engineering Co.,Ltd]・YATAYA Kenichi[Tohoku Branch, CTI Engineering Co.,Ltd]・SAITO Yorioki[Senecom Co.,Ltd]
医療用超音波画像診断装置を用いた魚類資源量調査手法の開発に関する研究
佐藤 太郎[新潟大学大学院、新潟県農業総合研究所]・石村 謙太[富山県高岡農林振興センター]・吉川 夏樹[新潟大学]・元永 佳孝[新潟大学]・本間 航介[新潟大学]・内田 浩勝[(株)建設技術研究所]・矢田谷 健一[(株)建設技術研究所]・齋藤 和興[(株)セネコム]
著者らは農業用水路等の透視度の低い浅水条件下において,魚類資源量の縦断的かつ連続的な把握を目的として,超音波技術を応用した自律航行型の魚類資源量調査手法の開発に取り組んでいる.本研究では,医療用超音波画像診断装置を用いた魚類資源量調査手法の適用性を検証した.屋内水路実験の結果、超音波映像による確認個体数と水路内の魚類の個体密度との間に正の相関関係が認められ、本調査手法の有効性が確認された.
Keyword: 生物多様性, 環境保全, GET PDF=17/4-32.pdf
発表番号 [4-33(P)]
Population dynamics of fishes in a small stream inferred from hierarchical model
Mori Akira[Oyama city]・Moriyama Takumi[Utsunomiya univercity]・Mizutani Masakazu[Utsunomiya univercity]
小河川内の整備区間と保全区間に生息する魚類の個体数変動の推定−階層モデルを用いた欠損値を含む長期モニタリングデータの解析−
森 晃[小山市]・守山 拓弥[宇都宮大学]・水谷 正一[宇都宮大学]
栃木県宇都宮市の谷川では整備区間と保全区間が存在し、長期間魚類相のモニタリング調査されてきた.モニタリングデータを保全区間と整備区間に分けて,個体数変動を把握することは,水田水域の魚類の保全の貴重な情報を提供すると考えられる.しかし,魚類調査は欠損値や調査方法の変更があった.そこで,本研究では,欠損値や調査方法を考慮した階層モデルを適用し,整備区間と保全区間に生息する魚類の個体数変動を推定した.
Keyword: 淡水魚, 個体数変動, 階層モデル・モニタリング・保全GET PDF=17/4-33(P).pdf
発表番号 [4-34(P)]
Further simplification and improvement of an easy investigation method to evaluate fish habitats in agricultural channels
Hosokawa Haruka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路における簡易な魚類生息環境評価手法のさらなる簡略化と調査精度向上の検討
2015年度の多面的機能支払制度により,農業従事者が水田水域の環境保全に取り組む機会は増えると予想される。その取り組みの1つに「生き物調査」がある。本研究では,一般の農業従事者に向けた簡易な魚類・環境調査手法の簡略化と調査精度の向上を目的とし,野外調査を実施した。ピンポン玉での流速測定および環境調査の断面数削減を試みた結果,精度の高い環境データが得られ,簡易調査の簡略化が可能であることが示された。
Keyword: 魚類, , GET PDF=17/4-34(P).pdf
Estimation Accuracy for Reciprocal Analysis of Sensible and Latent Heat Fluxes focusing on Radiometric Temperature and Lag-Time of Net Radiation and Air temperature
Maruyama Toshisuke[Ishikawa Prefectual University]・Segawa Manabu[Ishikawa Prefectual University]
長波放射計による地表温度とLag-timeを考慮した潜熱と顕熱の逆解析法の精度
丸山 利輔[石川県立大学]・瀬川 学[石川県立大学]
本研究はこれまで提案してきた純放射Rn,地中熱フッラクスGを使って1高度の気温Tz,と湿度rehzから顯熱H,潜熱lEを分離し、蒸発散量ETを推定する新しい方法の推定精度を,長波放射計により実測した地表面温度(Ts)を使って検討したものである.この場合,RnとTsおよびTz時間差(Lag-time)の影響も併せて検討し,2変数の場合と1変数(今回)の間に大きな差がないことを明らかにしたものである.
Keyword: 蒸発散, 逆解析, 熱収支GET PDF=17/5-1.pdf
Multipoint snow depth observations in a forest in warm snowy area
Fujihara Yoichi[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Takase Keiji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Chono Shunsuke[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Ichion Eiji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]・Ogura Akira[Ishikawa Agriculture and Forestry Center Forestry Experiment Station]・Tanaka Kenji[Ishikawa Prefectural University, Department of Environmental Science]
暖地積雪地帯の森林内における多地点積雪深観測について
藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]・小倉 晃[石川県農林総合研究センター]・田中 健二[石川県立大学]
森林内において多地点積雪深観測を行い、積雪深と標高、斜面方位、開空度との関係について調べた。その結果、堆積期においては標高と積雪深との相関が強いが、融雪期においては斜面方位、開空度との相関も強くなる、降雪の樹冠遮断率は約21%で降水の遮断率よりも大きいこと等が分かった。さらに、オープンと森林内における積雪深の減少速度を比較すると、融雪期はオープンの方が早いが、堆積期は森林内の方が早い結果となった。
Keyword: 積雪, , GET PDF=17/5-2.pdf
Distinction between sublimated frost and frozen dew using TDR frost sensor
shibuya kazuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・Noborio Kosuke[School of Agriculture, Meiji University]
TDR霜センサを用いた霜と凍露の判別
日本における農作物の凍霜害被害は、2014年には被害見込金額が75億円に上り、被害は決して軽微ではない。本研究では、凍霜害の実態解明を行う上で必要な情報である霜(水蒸気が昇華したもの)と凍露(結露が凍結したもの)の2つの形態を判別した観測に、TDR霜センサを用いることで成功した。形態が変化する環境要因は気温と湿度であり、量が増加する環境要因は露点と風速が大きな要因としてあった。
Keyword: 気象環境, , GET PDF=17/5-3.pdf
Rainfall history bringing suitable conditions for classification of rain-fed paddy fields with L-band SAR backscatter coefficients
Hoshikawa Keisuke[Toyama Prefectural University]・Watanabe Kazuo[Research Institute for Humanity and Nature]・Kotera Akihiko[Kobe University]・Nagano Takanori[Kobe University]・Fujihara Yoichi[Ishikawa Prefectural University]
合成開口レーダを用いた天水田分類に適した状況をもたらす降雨履歴の特定
星川 圭介[富山県立大学]・渡辺 一生[総合地球環境学研究所]・小寺 昭彦[神戸大学]・長野 宇規[神戸大学]・藤原 洋一[石川県立大学]
詳細な現地調査により行われてきた水文条件に基づく天水田の分類を,SARの後方散乱係数を用いて行うことを目的に,分類に適した降雨履歴の特定を行った.5年間21時点のALOS-PALSARの後方散乱係数を分析した結果,水分貯留が急速に進んだ際に水田カテゴリ間の後方散乱係数に顕著な差が生じることが示された.また筆単位の教師付き分類では,後方散乱係数の中央値と四分位偏差を変数とした際に高い精度が得られた.
Keyword: 天水田, , GET PDF=17/5-5.pdf
発表番号 [5-8(P)]
Estimation of snow covered area and snow water equivalent by remote sensing in Arasawa dam basin
Fujii Hideto[Yamagata University, Faculty of Agriculture]・Sunakawa Takuya[Yamagata University, Faculty of Agriculture]
リモートセンシングを用いた荒沢ダム流域の積雪面積および積雪水量の推定
砂川 卓哉[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]
赤川上流域を対象に豪雪地域流域の積雪水量の推定方法を検討した.積雪面積はLandsat8の画像に林床雪の有無を判別できるS3指標を使用する.閾値は山形県内13地点の積雪深とS3値を照合し0.0を使用した.積雪深は周辺流域18地点の実測値をもとに求めた.積雪密度は高標高のデータがないため4地点の実測値(平均標高283m)と250〜400kg/m3を50kg/m3間隔で比較する方法で推定した.
Keyword: 降雪, 融雪, GET PDF=17/5-8(P).pdf
Evaluation on Effects of Water Quality Improvement by LED Irradiation considering Impact of Macroalgae on Oxygen Production
Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Ichiyasu Miki[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
大型藻類の酸素生産に対する影響を考慮したLED照射による水質改善効果の検討
原田 昌佳[九州大学大学院]・一安 美希[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
有機汚濁水域の無酸素化対策として,LED照射による藻類の光合成を利用した水質改善技術の可能性を室内実験より検討した.とくに,植物プランクトンに加えて付着性藻や糸状藻の大型藻類によるDO改善効果に着目した.その結果, 照射光の光質・光強度がDO改善効果に与える影響は,糸状藻の光合成速度に対する光制限因子として現れること,植物プランクトン・付着性藻が持続的なDO改善に果たす役割は小さいことを示した.
Keyword: 有機汚濁, 無酸素化, 溶存酸素GET PDF=17/5-9.pdf
Water temperature stratification and the characteristics of vertical movement of algae in the small pond
Hamagami Kunihiko[Faculty of agriculture, Iwate university]・Hiwatashi Satsuki[Tohoku Regional Agricultural Administration]
ため池における水温成層化と藻類の日周期鉛直移動の関係
濱上 邦彦[岩手大学]・樋渡 さつき[東北農政局]
藍藻の鉛直移動特性を把握するため,水理学的要因に着目しアオコの発生する浅いため池において水温成層化の日周期変動と藻類の挙動の観測を行った.その結果,浮上速度は水温成層強度を示す浮力周波数と負の相関性がみられた.また,水面付近へ移動した藍藻群の移動速度は既往の室内実験結果よりも大きく,フィールドでは外力として鉛直混合流が働くために,藍藻自身が持つ浮力調節能力よりも移動速度が増すことが推察された.
Keyword: 水温成層, , GET PDF=17/5-12.pdf
Rainwater storage capacity secured by water release in a catchment with series irrigation ponds
Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yarimoto Kenta[JFE Engineering Corporation]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
重ね池を含む流域において事前放流で確保できる雨水貯留容量
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・鎗本 賢太[JFEエンジニアリング(株)]・多田 明夫[神戸大学大学院]
著者らは,総合治水の一手法として,台風期限定のため池事前放流による雨水貯留容量の確保について検討してきた.本研究では,複数の重ね池を含む兵庫県洲本市の相原川流域において,事前放流で確保できる雨水貯留容量を見積もる方法を提示し,単独ため池と重ね池が混在した同流域の雨水貯留容量は,全ため池を単独ため池と仮定した場合の約8割になることを示した.この結果に基づいて,淡路地区全体の雨水貯留容量を見直した.
Keyword: 総合治水, 重ね池, 雨水貯留容量GET PDF=17/5-17.pdf
Analysis of Flood Regulating Function of Paddy Field Dam in a Small Basin Scale
Hatcho Nobumasa[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Matsuno Yutaka[Faculty of Agriculture, Kindai University]・Takahashi Hayate[Dept. of Agriculture and Forestry, Nara Prefectural Government]
小流域における田んぼダムの洪水抑制機能の解析
八丁 信正[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]・高橋 颯[奈良県]
奈良県では、排水枡にオリフィスを設けた水位調整板を設けることにより水田に降雨を貯留し、洪水抑制機能を持たせようとする田んぼダムの設置が検討されている。本研究では、大和川水系の小流域を対象として、ArcGISを用いた流域データベースを構築し、HEC-HMSにより小流域レベルでの流出モデルを策定した。流出量の実測値との比較によりモデルの有効性の検証を行うとともに、田んぼダムの効果を明らかにした。
Keyword: 水田, , GET PDF=17/5-19.pdf
Investigation of groundwater using high-efficient CSMT measurement system
Nakazato Hiroomi[NIRE,NARO]・Tsuchihara Takeo[NIRE,NARO]・Shirahata Katsushi[NIRE,NARO]・Ishida Satoshi[NIRE,NARO]・Kitagawa Noritoshi[Hyogo Prefecture]・Kawazoe Masahiro[Minami Awaji City]
高能率CSMT 法電磁探査による地下水調査
中里 裕臣[農村工学研究部門]・土原 健雄[農村工学研究部門]・白旗 克志[農村工学研究部門]・石田 聡[農村工学研究部門]・北川 典俊[兵庫県]・川添 雅弘[南あわじ市]
農研機構では,沿岸域の広域的な地下水調査を短期間で実施可能な高能率CSMT 法電磁探査システムを開発した.兵庫県南あわじ市で実施中の兵庫県営経営体育成基盤整備事業国衙地区において,補助水源としての地下水開発地点選定のための調査手法として,本システムによる比抵抗調査が選定された.探査深度300mの26点の探査は3日間で実施され,高比抵抗層の分布に着目した地下水開発地点検討を行った.
Keyword: 比抵抗, 地下水, 扇状地礫層GET PDF=17/5-21.pdf
Estimation of Planting Date for Climate Change Impact Assessment on Tidal Swamp Paddy in South Sumatra
Tsujimoto Kumiko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ohta Tetsu・Homma Koki[Tohoku University]
南スマトラ感潮湿地水田の気候変動影響評価のための作付日推定手法の検討
辻本 久美子[岡山大学大学院]・太田 哲・本間 香貴[東北大学大学院]
インドネシア南スマトラの大流域(ムシ川流域)の河口部に広がる感潮湿地水田地帯を対象に,その作付日が水文環境に応じてどのように決まっているのか検討し,水文諸量から作付日を推定する方法を提案した.こうした手法は,水文環境が大きく変わろうとする気候変動下での水資源・農業生産量の将来予測計算を行う際に有用になると考えられる.
Keyword: 水収支, 水循環, GET PDF=17/5-23.pdf
Generation Method of Heavy Rainfalls to Evaluate Climate Change Risks Reflecting Its Uncertainty
Minakawa Hiroki[Imbanuma Phase 2 Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]・Masumoto Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Ikeyama Kazumi[National Institute for Rural Engineering, NARO]
不確実性を反映させた気候変動リスク評価のための豪雨の模擬発生法
皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]・増本 隆夫[農村工学研究部門]・池山 和美[農村工学研究部門]
気候予測の不確実性を考慮した豪雨の模擬発生法を提案した。まず複数の気候シナリオから豪雨量と発生頻度の統計値を抽出し、両値の出現確率を確率分布を当てはめた。その分布から取り出した値を組み合わせて疑似の気候シナリオを多数設定し、それらの特徴を反映させた豪雨を模擬発生させた結果、将来にかけて発生頻度、豪雨量が増加する傾向を表現でき、さらに気候変動の不確実性を考慮した確率雨量の推定分布を得ることができた。
Keyword: 気候変動リスク, 不確実性, 豪雨模擬発生GET PDF=17/5-24.pdf
Examination of the water adjustment technique of irrigation ponds for the flood control function improvement
YOSHISAKO Hiroshi[National Agriculture and Food Research Organization]・YOSHIDA Akira[Ministry Agriculture, Forestry, and Fisheries]・KUSA Daisuke[Ministry Agriculture, Forestry, and Fisheries]・MINEGISHI Kenichi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・DEI Hiroki[NTC Consultants Inc.]
洪水調整機能向上に向けたため池群の用水調整手法の検討
吉迫 宏[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉田 明[農村振興局]・草 大輔[農村振興局]・嶺岸 憲一[(一財)日本水土総合研究所]・出井 宏樹[NTCコンサルタンツ(株)]
用水計画手法に基づいて、ため池の水収支を降雨による貯水池への流入水量と受益水田の必要水量から計算するモデルを作成し、かんがい期間を通じて日単位で求めた貯水率を指標とする利水余裕度から洪水調整機能向上に向けたため池の用水調整を行う手法を検討した。兵庫県高砂市内のため池群を対象として、減災対策でため池の貯水容量を減少させた場合における各ため池の利水余裕度と用水不足対策としての用水調整の検討例を示した。
Keyword: ため池, 計画手法, 洪水調整GET PDF=17/5-29.pdf
A study on laborsaving water management in irrigation ponds−A case study of Nanatani irrigation pond−
Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Murayama Masatomo[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]
ため池の取水管理労力軽減に関する考察−鳥取市七谷池の事例−
清水 克之[鳥取大学]・村山 正知[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]
鳥取市七谷池の水収支と取水管理労力の実態を調査し,取水管理省力化の検討を行った。平水年の場合,1日取水した後に2日取水しない管理方法では2016年の取水回数に比べて約25%の労力軽減が示された。また,取水を1日おきにすると平水年と10年確率渇水年において,取水回数では取水労力を軽減できないが,降雨による不定期の取水管理をする必要がなく,取水管理の規則化が可能になることが示された。
Keyword: 水田灌漑, , GET PDF=17/5-30.pdf
Study on water release from irrigation ponds and its flood mitigation effect in irrigation period
Tatebayashi Nobuto[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Yarimoto Kenta[JFE Engineering Corporation]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
灌漑期におけるため池事前放流とその洪水軽減効果に関する研究
立林 信人[神戸大学大学院]・鎗本 賢太[JFEエンジニアリング(株)]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]
兵庫県・淡路地区では,ため池の治水活用を目的として,非灌漑期に当たる台風期限定のため池事前放流が進められているが,本研究では事前放流を灌漑期に拡張するための方策とその洪水軽減効果を検討した.角道らの研究に準じて,渇水要貯水量曲線法による基準貯水ラインまで水位を下げることで雨水貯留容量を確保する方法を検討し,淡路地区の既往7豪雨を対象として,この事前放流によるため池流出量の低減量を示した.
Keyword: 総合治水, , GET PDF=17/5-31.pdf
Water Availability Assessment for Rice Production in Solok Regency, West Sumatra
Anika Nova[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
西スマトラ島ソロ郡におけるコメ生産に対する水利用可能量の評価
ノバ アニカ[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
スマトラ島ソロ郡におけるコメ生産のために,流域スケールでの水収支を評価した。本流域はスマトラ島のコメ生産の中心地であるが乾季の生産性を向上するために,灌漑設備を充実させる必要がある。流域の河川は年間流出量が多いものの,乾季の流量が0.84mm/dと少なく,今後のインフラ整備や農業セクターへの投資が大きな鍵となる。
Keyword: 水需要, , GET PDF=17/5-32.pdf
発表番号 [5-33]
Agricultural damage and relation between Rice Production-Seasonal Rainfall in Northeast Thailand
YOSHIDA KOSHI[Ibaraki University]
東北タイにおける農業被害とコメ生産量−季節降水量の関係
吉田 貢士[茨城大学]・Supranee S.[Land Development Department]・Mallika S.[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
これまで長期間の農業統計データと気象データより生産変動を分析する研究や手法がいくつか提案されているものの、その生産変動を金銭評価し被害額を評価する研究は多くない。このような被害額の可視化は国や地方行政担当者に対して施策の効果や優先度を評価する重要な判断材料を提供する役割を果たしている。そこで、本研究ではタイ東北部17県を対象として、コメ生産量と季節降水量の関係を評価し,各県の農業被害額を推計した。
Keyword: 気象災害, 農業被害, GET PDF=17/5-33.pdf
Analysis of irrigation system adaptive to natural environment - Flood plain of Mekong River, Cambodia -
Ikezono Kyoka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
自然環境適応型灌漑の実態分析−カンボジアのメコン川氾濫原を対象として−
池園 京佳[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
熱帯モンスーン気候に属するカンボジアのメコン川およびトンレサップ湖の氾濫原は、毎年雨季に洪水が発生するため、氾濫原一帯は冠水してしまう。これらの地域では厳しい自然環境に適応した地域特有の灌漑方法が発達しており、タムノップを用いた灌漑システムはその代表例である。本研究では、現地調査を重ね実態を明らかにするとともに、同地域の水収支解析を行うことにより、灌漑システムの安定性等を評価しようと試みている。
Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, GET PDF=17/5-34.pdf
A generalized unbiased load estimation method
TADA Akio[Graduate school of agricultural science, Kobe university]・TANAKAMARU Haruya[Graduate school of agricultural science, Kobe university]
流出負荷量の不偏推定法の一般化
ある特定の期間に河川を流下して水域に流入する物質の総量である流出負荷量の不偏推定法について、どのようなサンプリング方法に基づく水質濃度に対しても適用できるよう手法の一般化を行い、この手法をIR(Importance resampling)法と名付けた。本報告では、奈良県の山林流域での高頻度水質水文データによりこの手法の検証を行い、その有効性を示した。このための効率的な水質モニタリング法も提案した。
Keyword: 面源, , GET PDF=17/5-46.pdf
発表番号 [5-47]
Improvement of load estimation by rating curve regressed using weight on time
Hashimoto Wataru[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science , Kobe University]
時間に関する重み付き回帰によるLQ式を用いた流出負荷推定法の改良
橋本 航[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]
IR法は,水質データのサンプリング法に依存しない,面源流出負荷量の不偏推定法である.しかしこの方法は,時間とともにLQ式が変化する場合の推定精度に改善の余地がある.このため時間方向の重み付き回帰を用いて,LQ式の時間的変化を負荷推定法に組み入れ,IR法を改良した.高頻度観測データでの検証の結果,本改良法により上記の問題に対応し,かつ,負荷量の推定精度の向上が可能なことが示された.
Keyword: 流出負荷量, , GET PDF=17/5-47.pdf
Irrigable area of pair pond system estimated regression Curve Number
Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Furihata Hideki[Japan Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
回帰Curve Numberを用いて推計した親子ため池システムにおける灌漑可能面積
廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[国際農林水産業研究センター]・降籏 英樹[農村振興局]
サブサハラアフリカ地域の内陸低湿地で,既存のため池を水資源とした水田開発を計画する時,現行の主な用途である生活用水と競合しないことを前提に灌漑可能面積を算出する必要がある.途上国では少ない要素でかつ精度のよい算出法を用いることが望ましい。本研究では、降水量と旱天日数から導いた回帰式によるCurve Numberを組み込んだ水収支式を用いて,本地域における水田開発の可能性について考察する.
Keyword: CN, 紅河, 二次元単層モデルGET PDF=17/5-48.pdf
発表番号 [5-50]
Development of Water Resources and Nitrogen Load Estimation Model in Northeast Thailand
Jikeya Yuki[Ibaraki University]
タイ東北部における水資源量と窒素負荷量推定モデルの構築
寺家谷 勇希[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・Supranee S.[Land Development Department]・Mallika S.[Khon Kaen University]・前田 滋哉[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
本研究では、タイ東北部を対象に人口分布・土地利用・営農の違いが考慮可能な水資源量・窒素負荷量推定モデルを構築した。先ず降雨流出解析には完全分布型TOPMODELを用いた。次に、降雨流出解析から得られる各土地利用メッシュにおける水収支と窒素動態モデルを用いて、全窒素排出負荷量を推定した。河川流量の計算値は季節変動を精度良く再現した。全窒素排出負荷量については、観測値と計算値はR=0.69で一致した。
Keyword: タイ東北部, , GET PDF=17/5-50.pdf
Variability analysis of groundwater levels in the Tedori river alluvial fan using Random Forests
Chono Shunsuke[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・Nomura Kazuya[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・Fujihara Yoichi[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・Tanaka Kenji[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・Takase Keiji[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]・Ichion Eiji[Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]
ランダムフォレストを用いた手取川扇状地における地下水位変動解析
長野 峻介[石川県立大学]・野村 和哉[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・田中 健二[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
2015年,石川県手取川扇状地では著しい地下水位低下が観測された.本研究では機械学習手法の一つであるランダムフォレストを用いて,手取川扇状地における地下水位変動特性のモデル化と水位変動の要因分析,2015年の水位低下の特徴を分析した.その結果,2015年に異常な水位変動が発生した期間は特に5〜7月であり,この期間に異常低下の原因があると考えられ,水田と手取川からの涵養量を減少させたと推測された.
Keyword: 地下水, , GET PDF=17/5-51.pdf
発表番号 [6-2]
Measurement of electrical conductivity and ion concentration of soil water to evaluate soundness of soil for wide area investigation
YAMAMOTO KIYOHITO[Faculty of Agriculture, Iwate University,]・KOBAYASHI AKIRA[Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]・HARASHINA KOJI[Faculty of Agriculture, Iwate University,]・MUTO YOSHIKO[Faculty of Agriculture, Iwate University,]・KURASHIMA EIICHI[Faculty of Agriculture, Iwate University,]
広域的土壌健全性評価のための土壌水の電気伝導度とイオン濃度の測定
山本 清仁[岩手大学]・小林 晃[関西大学]・原科 幸爾[岩手大学]・武藤 由子[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]
水田土壌について2種類の抽出方法により溶液を作製し,ECとイオン濃度を測定し,土壌水イオン濃度を推定する手法について検討した.その結果,実際の土壌水に近い遠心分離機抽出溶液と比較的容易に測定できる1:5水浸出法溶液の2種類の溶液において,イオン濃度とECの関係を把握することにより,電磁探査を用いた広域的な土壌水イオン濃度推定手法を提案できるものと考える.
Keyword: 土壌, , GET PDF=17/6-2.pdf
A Need Hydraulic Design for Small Equipment of Farm Land Consolidation
ryouichi ohnishi[Uchiyama Survey Design Co.]・onogi tuneyuki[Asahi Corporation Co.]・utiyama yasuaki[Uchiyama Survey Design Co.]
圃場整備の小さな構造物も水理設計の必要性
大西 亮一[(株)内山測量設計]・大野木 常行[(株)あさひコーポレーション]・内山 恭昌[(株)内山測量設計]
佐々木1)、2)は環境に配慮した圃場整備施設として、水田魚道は維持管理が必要だと指摘している。筆者らは圃場整備の小さな構造物に対する水理学的な検討事例を紹介し、福井県小浜東部地区の水田魚道を見た結果、水理設計の視点として、降雨による流量の変動や頻度、魚道として必要な水理条件に対する満足度、及び、水田の排水に対する落水口との役割分担を、まず、検討することの必要性を議論したい。
Keyword: 環境保全, , GET PDF=17/6-5.pdf
発表番号 [6-7(P)]
Odor evaluation of water and sediment in irrigation canal using gas chromatography olfactometry (GC-O) and threshold odor number
Matsuo Misaki[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Cho Hiroyuki[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Graduate School of Agriculture, Saga University]・Sata Toshihiko[Kyushu Regional Agricultural Administration Office]・Sato Katsuhisa[Nishikawakeisoku Co.,Ltd]・Kamimura Tomoko[Nishikawakeisoku Co.,Ltd]・Ueno Daisuke[Graduate School of Agriculture, Saga University]
におい嗅ぎガスクロマトグラフィー(GC-O)および臭気指数をもちいた農業用水および堆積物の臭気評価に関する基礎的検討
松尾 美咲[佐賀大学大学院]・長 裕幸[佐賀大学大学院]・阿南 光政[佐賀大学大学院]・佐田 俊彦[九州農政局]・佐藤 克久[西川計測(株)]・上村 智子[西川計測(株)]・上野 大介[佐賀大学大学院]
農業用水路の多面的機能を利用・維持していくことが求められているが近年の水質汚濁進行により農業生産環境や生活環境に支障をきたしている例もある。本研究は生活環境への影響が大きい臭気に着目し“におい嗅ぎGC(GC-O)”を用いた臭気の原因物質特定と評価法の簡易化に取り組んだ。堆積物試料を対象にGC-O分析を実施したところ堆積物臭の原因物質として6-メチル-5-へプタン-2-オンが候補としてあげられた。
Keyword: 水環境, , GET PDF=17/6-7(P).pdf
Fundamental study on applicability of sewage sludge and grass for methane fermentation
Nakamura Masato[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・Yamaoka Masaru[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]・Oritate Fumiko[National Agriculture and Food Research Organization, Institute for Rural Engineering]
農業集落排水汚泥及び刈草のメタン発酵原料としての適用性に関する基礎的検討
中村 真人[農村工学研究部門]・山岡 賢[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]
農業集落排水処理施設の維持管理費は、大部分を汚泥処理費と電気料が占めることから、汚泥のメタン発酵システムの導入は有望な解決策である。本研究では、その実現に向けたデータを取得するため、汚泥からのバイオガス発生量を測定するとともに、刈草の副原料としての可能性を検証した。その結果、集排汚泥のガス発生量は少ないことが確認された一方、刈草からのガス発生量は多く、メタン発酵原料として有望であることが示された。
Keyword: 再生可能エネルギー, 草本系バイオマス, 維持管理費GET PDF=17/6-9.pdf
Contamination of Excess Sludge in Rural Sewerage by Pharmaceuticals and Transformed Products
Haruta Shinsuke[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kawahara Kentaro[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Nakano Takuji[Faculty of Agriculture, Ryukyu University]・Kume Takashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
集落排水施設の汚泥に対する生活排水由来医薬品と分解中間生成物の混入実態
治多 伸介[愛媛大学大学院]・川原 健太郎[愛媛大学]・中野 拓治[琉球大学]・久米 崇[愛媛大学大学院]
集落排水施設の貯留槽の汚泥に対し,季節を変えた2回の調査を行った.その結果,調査した4施設の全てで,常に,多様な医薬品と分解中間生成物が検出され,濃度変動に明確なパターンはなかった.従って,医薬品や分解中間生成物が汚泥に含まれるのは,集落排水施設では,季節よらず一般的であることが分かった.ただし,それらの検出濃度は公共下水道よりも低い成分が多く,貯留槽での嫌気分解が寄与している可能性が考えられた.
Keyword: 集落排水, , GET PDF=17/6-10.pdf
Starting up of laboratory-scale dry methane fermenters for rice straws
Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakamura Masato[Institute for Rural Engineering, NARO]・Oritate Fumiko[Institute for Rural Engineering, NARO]
稲わらを原料とした乾式メタン発酵室内実験の発酵立ち上げ
山岡 賢[農村工学研究部門]・中村 真人[農村工学研究部門]・折立 文子[農村工学研究部門]
作物残渣を対象とした簡易なメタン発酵プロセスの研究開発のため,牛ふん尿を原料とした中温湿式メタン発酵の消化液を種汚泥に,稲わらを原料に高温乾式メタン発酵(55℃加温)を実験室内に立ち上げた。発酵槽として500mlのボトルを用い、立上げ開始後268日間の積算ガス発生量は約186L,ガス発生が安定した200日経過以降日平均発生量は600ml/d程度となった。
Keyword: 乾式メタン, 稲わら, 室内実験GET PDF=17/6-11.pdf
Immobilization Effects of Heavy Metals in Paddy Soil Using Organic Matter
SAKURAI Shinji[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・HORINO Haruhiko[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・SAHARA Dairi[Japan Water Agency]・KANAMORI Takuya[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・NAKAGIRI Takao[Graduate school of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・NAKAMURA Kimihito[Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
有機物が水田土壌の重金属不動化に与える影響
櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・佐原 大理[水資源機構]・金森 拓也[大阪府立大学大学院]・中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・中村 公人[京都大学大学院]
重金属で汚染された農地において,有機物を投与することで重金属を不動化させ,農作物への移行を抑制する試みがなされている.しかし,土壌種による不動化効果のメカニズムや発現の程度に関する知見は少ない.本研究では,水田土にて有機物による不動化効果が認められるかを把握するために,重金属添加バッチ試験を実施した.重金属の可給態濃度の結果から,水田土において重金属の不動化効果が確認できた.
Keyword: 重金属, 不動化, 有機物GET PDF=17/6-12.pdf
発表番号 [6-14(P)]
Factors of methane emission from rice paddy in drainage process and effect of paddy rice growth
Sasaki Ryo[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Sawada Daiki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hirosi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
水田の排水過程におけるメタンガス放出の要因及び水稲の影響
佐々木 遼[北里大学]・澤田 大輝[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]
温室効果ガスのうちの一つであるメタンは農業分野において,水田の稲作による放出が大半を占めている.水田からのメタンガス放出量を抑制する方法として,中干しなどの水管理を行うことが挙げられる.この中干しに着目し,排水過程に伴うメタンガス放出の要因を把握することを目的とした.その結果として,中干しの初期段階でメタンガス放出が行われたことが確認され,湛水深の変化に伴う水圧の変化が要因であることを示した.
Keyword: 環境保全, , GET PDF=17/6-14(P).pdf
発表番号 [6-15(P)]
Adsorptive removal of bromate by imogolite
Takeshita Chihiro[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Satta Naoya[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Tateishi Takahiro[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kobayashi Motoyoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
イモゴライトによる臭素酸の吸着除去特性に関する検討
竹下 千裕[筑波大学大学院]・颯田 尚哉[岩手大学]・立石 貴浩[岩手大学]・小林 幹佳[筑波大学]
日本最大級の不法投棄事件である青森岩手県境不法投棄事件の現場周辺では、各種塩類、VOC、1,4-ジオキサンが一般的な河川等に比べ高濃度で検出されている。1,4-ジオキサンを分解処理する際に副生成物として無害な臭化物イオンから有害物質である臭素酸が発生し、周辺環境への放出が問題となっている。臭素酸イオンを環境水中から除去するため、イモゴライトなどの土壌を用いて臭素酸吸着除去を試みた。
Keyword: 吸着, , GET PDF=17/6-15(P).pdf
Influence of Radiocesium via Irrigation Water on Paddy Rice
TSURUTA RYOSUKE[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Yoshikawa Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nakashima Kosei[SHIMIZU CORPORATION]・Harada Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Yoshimasa[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Iizuka Taiga[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Nonaka Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Miyazu Susumu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kubota Tomijiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Shin Moono[National Agriculture and Food Research Organization]・Tanaka Yutaka[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Ito Kentaro[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Hikigi Shinya[NTC Consultants Inc.]・Tsukidate Mitsuhiro[NTC Consultants Inc.]
灌漑水中の放射性セシウムによるイネへの影響
鶴田 綾介[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・中島 浩世[清水建設(株)]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・飯塚 大河[新潟大学大学院]・野中 昌法[新潟大学]・宮津 進[農業・食料産業技術総合研究機構]・久保田 富次郎[農業・食料産業技術総合研究機構]・申 文浩[農業・食料産業技術総合研究機構]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・月館 端寛[NTCコンサルタンツ(株)]
灌漑水に含まれる放射性セシウム(以下Cs)が水稲へ与える影響を,水田内流下過程における田面水中のCs濃度変化から検証した.田面水・イネ試料のCs濃度測定結果から,両試料共に流入点からの距離が大きくなるにつれ試料中のCs濃度が低下することが明らかとなった.一方で試験区間のイネに吸収されたCs総量は試験区間で低減した田面水中の溶存態Cs総量より一桁小さく,その影響が限定的であることが明らかとなった.
Keyword: 放射性セシウム, 水田, 農業用水GET PDF=17/6-17.pdf
発表番号 [6-18]
Behavior of radioactive cesium newly flowing through irrigation water in paddy field
Miyazu Susumu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kubota Tomijiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Yoshikawa Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nakajima Kousei[SHIMIZU CORPORATION]・Tsuruta Ryousuke[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Yoshimasa[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Iizuka Taiga[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Harada Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nonaka Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Shin Moono[National Agriculture and Food Research Organization]・Tanaka Yutaka[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Ito Kentaro[Aichi Tokei Denki Co., Ltd]・Hikigi Shinya[NTC Consultants Inc.]・Tsukidate Mitsuhiro[NTC Consultants Inc.]
農業用水を介して新規流入した放射性セシウムの水田圃場内動態
宮津 進[農業・食品産業技術総合研究機構]・久保田 富次郎[農業・食品産業技術総合研究機構]・吉川 夏樹[新潟大学]・中島 浩世[清水建設(株)]・鶴田 綾介[新潟大学大学院]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・飯塚 大河[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・野中 昌法[新潟大学]・申 文浩[農業・食品産業技術総合研究機構]・田中 豊[愛知時計電機(株)]・伊藤 健太郎[愛知時計電機(株)]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・月館 瑞寛[NTCコンサルタンツ(株)]
本稿では水稲試験栽培を実施して,農業用水を介して新規流入した放射性Csの圃場内動態を把握し,灌漑水が玄米への放射性Cs移行に与える影響を検証した.その結果,圃場内流下過程における田面水の溶存態・懸濁態137Cs濃度には低下傾向が確認された.また,当該圃場においては,灌漑水に含まれる放射性Csの玄米への移行の影響範囲は水口周辺に限られる可能性が示唆された.
Keyword: 放射性セシウム, , GET PDF=17/6-18.pdf
発表番号 [6-19]
Characteristics of radioactive Cs in stream discharge from a small forest in Fukushima
Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamamoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Shinohara Kai[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nihei Naoto[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
福島県の森林小流域から流出する放射性Csの特徴
西村 拓[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・篠原 魁[東京大学大学院]・二瓶 直登[東京大学大学院]
福島県飯舘村内の森林小流域で流出水の水位、濁度を連続的にモニタリングするとともに、採水器で一定の水位を超えた時に採水した。モニタリングデータは、携帯電話を通じてサーバーに転送され、web上で確認できる。6月から11月まで6か月間の降雨1103mmのうち、702mmが流出した。流出水と共に、1743MBqの137Csが流出した。これは、沈着量の0.1~0.4%に相当する。
Keyword: セシウム, 森林, 流出GET PDF=17/6-19.pdf
Relationship between water quality items and radiocesium concentration in irrigation water on the Ukedo river system
Shin Moono[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]・Kubota Tomijiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Miyazu Susumu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Hikigi Shinya[NTC Consultants Co., Ltd.]・Kurata Takashi[NTC Consultants Co., Ltd.]・Ota Takeshi[Tohoku Agricultural Research Center, NARO]
請戸川水系における農業用水の水質項目と放射性セシウム濃度の関係
申 文浩[東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農村工学研究部門]・宮津 進[農村工学研究部門]・引木 信也[NTCコンサルタンツ(株)]・倉田 高士[NTCコンサルタンツ(株)]・太田 健[東北農業研究センター]
今後、本格的な営農再開が期待される福島県浜通り地域の請戸川水系において、用水中の放射性セシウム濃度(137Cs)の実態を把握するとともに、水質項目による水中の137Cs濃度の推定方法を検討した。その結果、濁度、SS濃度と懸濁態137Cs濃度の関係を用いれば、懸濁態137Cs濃度を推定することは可能であり、溶存態137Csは濃度の変化が少ないことから、全137Cs濃度の推定も可能であると考えられた。
Keyword: 農業用水, 放射性セシウム, 営農再開GET PDF=17/6-21.pdf
発表番号 [6-27]
Influence of Loose Bedding Condition on Mechanical Behavior of Buried Flexible Pipe in Vicinity of Joint
Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ishikawa Takuya[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co . , Ltd]・Morikami Hironobu[Ministry of Agriculture , Forestry and Fisheries]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
基床部の緩みがたわみ性埋設管継手部近傍の力学挙動に及ぼす影響
小野 耕平[神戸大学大学院]・石川 拓也[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・森上 浩伸[農林水産省]・河端 俊典[神戸大学大学院]
近年,農業用管路は,剛性管からたわみ性管へと主流が移行している.一般的に埋設管の破損事故は,継手部付近で発生しやすく,その原因として,近年多発する集中豪雨に伴う基礎地盤の緩みが指摘されている.本研究では,基床部の緩みが埋設管継手部に及ぼす影響を検討するために,模型実験を実施した.実験結果から,基床部の緩みにより,継手部の管底では,引張ひずみが局所的に増大しており,応力集中の可能性が示唆された.
Keyword: たわみ性管, , GET PDF=17/6-27.pdf
Behavior analysis for RC pipe that was load locally from the inside
Ooyama Kouki[Graduate School of Sustainability Science,Tottori University]・Hyodo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ishii Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
管内面から局所荷重を受けたRC管に対する挙動解析
大山 幸輝[鳥取大学大学院]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]
埋設管の耐力評価手法である内面載荷法の実用化には,測定した管の剛性を合理的に評価する基準が必要である.評価基準の一形態としては,数値解析を用いて埋設管の標準モデルを構築し,実測値と比較評価することを想定している.本研究ではその第一段階として,RC管の管体に対して内面載荷法を適用した際の管の挙動を解析した.その結果,RC管の挙動が実測値と同様な傾向を示し,標準モデルとしての妥当性が確認できた.
Keyword: RC管, , GET PDF=17/6-28.pdf
Comparison of design value and physical property test of cured in place pipe
OTSUKA SATOSHI[KIRIMOTO,LTD.]・TAKEDA MAKOTO[KIRIMOTO,LTD.]・FUJIMOTO MITSUNOBU[KIRIMOTO,LTD.]・ARIYOSHI MITSURU[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI YOSHIYUKI[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]
現場硬化型更生管の設計値と物性試験値の比較
大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
場硬化型更生管の構造設計は、土圧、活荷重等の外的荷重、内水圧及び外水圧が更生管に作用した時の必要管厚を計算することで安全性を照査する手法は周知されている。しかし、更生管の構造設計に関する考えは、各メーカーのノウハウであり公開されていないのが現状である。そこで、本報では、構造設計から設計値を満足する更生管を試作し、物性試験結果と設計値を比較した内容を報告する。
Keyword: 現場硬化型更生工法, , GET PDF=17/6-30.pdf
発表番号 [6-31]
Study on low-temperature curing characteristics of Cured in place pipe
hirata makiko[KURIMOTO,LTD.,]・shimomura jun[KURIMOTO,LTD.,]・ariyoshi mitsuru[Institute for Rural Engineering]・mohri yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Ibaraki University]
現場硬化型更生管の低温硬化特性に関する検討
平田 真樹子[(株)栗本鐵工所]・霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
現場硬化型管更生工法は、熱硬化性樹脂を含浸した円筒状更生材の内径側から水圧や空気圧で膨張させ、既設管内面に圧接した状態で内部媒体の温度を上昇させることにより硬化し、既設管内面に更生管を築造する工法である。既設管に滞水や浸入水が発生する悪条件下においても完全に硬化反応が進み、更生管として十分な物性を得るため、熱硬化性樹脂に常温硬化性触媒を添加することにより非加熱状態での硬化性を確認する実験を行った。
Keyword: 現場硬化型更生工法, , GET PDF=17/6-31.pdf
Experiment on reducing the amount of drainage from flushing method for agricultural pipeline
SHIMOMURA Jun[Kurimoto,LTD]・YAMAMOTO Masakazu[Japan Water Machine Investigation,LTD]・ARIYOSHI Misturu[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]
農業用パイプライン向け洗管工法の排水量低減に関する実験
霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・山本 政和[日本水機調査(株)]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
供用から長期間経過した農業用パイプラインの内部は、夾雑物の蓄積による流路縮小や機能診断(カメラ調査)の実施が困難な状況が想定される。夾雑物の効率的な除去方法としてボールピグ型洗管工法があるが、同工法の実用上の課題は、洗管口径の拡大に伴い排水発生量が指数的に増加する点である。この対策として管路内に複数ピグを通過させ排水量低減を図る連球法について模擬管路による実験を行なった結果について報告する。
Keyword: 工法, 施工, GET PDF=17/6-32.pdf
Function diagnosis investigation example of the pipeline
0 Okuda[Wakasuzu Consultants Co.]
パイプライン機能診断調査事例
奥田 康博[若鈴コンサルタンツ(株)]
パイプラインの機能診断調査事例として、陸上から行う間接的定量調査や直接的定量調査でも管内の水を抜き近接目視による調査や水抜きができずや水中ロボットカメラを使用した調査について調査手法、留意点等を紹介する。
Keyword: 水利構造物, , GET PDF=17/6-33.pdf
Function diagnosis investigation of buried flexible pipes in peaty soil
TATEISHI Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・YAMAGUCHI Ken[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
泥炭地盤におけるパイプラインの機能診断調査方法
立石 信次[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]・山口 健[寒地土木研究所]
泥炭地盤におけるパイプラインの機能診断手法は確立されておらず,このため―電栖道覿茣屬粒議衒法を決めるための泥炭地盤等における事故事例分析管体縦断面の経年的な変動量を確認するための管頂高測量4病亮辺地盤の変形特性を地上からの調査により把握するための孔内水平載荷試験と各種サウンディング試験を実施してきた。その結果等より,既往の機能診断調査基本フローに加えるべき内容について検討したので報告する。
Keyword: パイプライン, , GET PDF=17/6-35.pdf
Pipeline damage point investigation from ground surface by nondestructive inspection
TAKEUCHI Yasushi[Tokyo Univ. of Agriculture]・Fujikawa Tomonori[Tokyo Univ. of Agriculture]
非破壊検査による地表面からのパイプライン損傷箇所調査に関する研究
志賀 大輝[東京農業大学]・豊田 和希[東京農業大学]・藤川 智紀[東京農業大学]・竹内 康[東京農業大学]・平井 和典[岩手県]・佐藤 公俊[岩手県]
本研究では,岩手県陸前高田市で実施された県営ほ場整備事業気仙川地区内のA工区の農道下に敷設されたパイプラインを対象に,電磁波レーダなど,道路の路面下空洞調査に用いられている非破壊検査装置を利用し,損傷箇所の検出方法について検討したので報告するものである。
Keyword: パイプライン, 非破壊検査, GET PDF=17/6-36.pdf
Fundamental Studies of Anchor Fixture and Test Method for Bond Strength of Substrate Concrete
Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Katoh Satoshi[Graduate School of Sustainability Science, Tottori University]・Shimizu Kunihiro[Sanko-Techno Co., LTD.]・Kanoko Hidetoshi[Sanko-Techno Co., LTD.]・Ishigami Akio[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
アンカー機構の治具による下地コンクリートの付着強さ試験方法の開発に関する基礎的研究
緒方 英彦[鳥取大学]・加藤 諭[鳥取大学大学院]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
既存の付着強さ試験は,鋼製治具を接着剤でコンクリート表面に固定する方法であるため,表面の付着物や水分状態の影響を受け,試験面が滞水している場合には試験そのものが実施できない。この課題を解決するために著者らは,アンカー機構の治具による下地コンクリートの付着強さ試験方法の開発を進めている。本文では,大型壁体試験体および凍害により劣化した開水路側壁で本試験方法の試験条件などを検討した結果について示す。
Keyword: アンカー引抜試験, , GET PDF=17/7-1.pdf
Report(the dry starting of motor-driven horizontal shaft mixed-flow pump)from the site
Ito Yu[Tobu Regional Promotion office of Miyagi Prefecture]・Sasaki Kiduku[Tobu Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]・Sugawara Tsuyoshi[Tobu Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]・Kinoshita Ryusuke[EBARA CORPRATION]・Chiba Makoto[EBARA CORPRATION]
現場からの報告(モータ駆動横軸斜流ポンプのドライ始動について)
伊藤 裕[宮城県東部地方振興事務所]・佐々木 築[宮城県東部地方振興事務所登米地域事務所]・菅原 強[宮城県東部地方振興事務所登米地域事務所]・木下 竜介[(株)荏原製作所]・千葉 真[(株)荏原製作所]
宮城県北東部に位置する五ヶ村第1堀排水機場に新設するモータ駆動ポンプの工事にあたり,周辺地域の電気障害を防止するため,モータの電力使用に制限を受けた。これを受けて電気障害の発生を抑制するため導入した技術がドライ始動である。本技術はポンプケーシング内部に水が無い状態でポンプを始動することにより負荷トルク,始動電流を低減する。本技術を新設導入した機場は本機場が全国初であるため,現場から報告を行うもの。
Keyword: 工法, 施工, GET PDF=17/7-4.pdf
Present maintenance level of main farm road surface roughness in Toyama prefecture
TAKEUCHI Yasushi[Tokyo Univ. of Agriculture]
富山県内における基幹的農道の路面凹凸管理レベルの現状
竹内 康[東京農業大学]・武石 亮真[東京農業大学]・川名 太[東京農業大学]・竹沢 良治[水土里ネット富山]
本研究では,効率的な農道ストックの維持管理を検討するために,富山県内の基幹的農道のアスファルト舗装を対象として,路面凹凸の評価指標であるに国際ラフネス指数(IRI)を計測するとともに,軽交通舗装の重要な路面管理指標であるひび割れ率との関連性についての調査結果を示した。
Keyword: 基幹的農道, 国際ラフネス指数, GET PDF=17/7-5.pdf
A Study on the Test Method for Bond Strength Using the Anchor Fixture−Influence of the Difference of Broken-point caused Bond Strength of the Plate of 2-Layers−
Kato Satoshi[Graduate School of Sustainability Science Tottori University]・Shimizu Kunihiro[SANKO-TECHNO Co., LTD]・Kaneko Hidetoshi[SANKO-TECHNO Co., LTD]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
アンカー治具を用いたPCMの付着強さ試験方法に関する研究−2層平板における破壊箇所の違いが付着強さに及ぼす影響−
加藤 諭[鳥取大学大学院]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・金子 英敏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
PCMで補修した開水路で付着強さ試験を行なった際の破壊箇所は4箇所存在し,破壊に及ぼす要因によって変化する。よって付着強さ評価を行う際に破壊箇所の考慮は欠かせない。しかし,現状において破壊箇所の考慮は曖昧である。本文では,湿った開水路表面にも設置可能な新開発のアンカー治具を用いたPCMの付着強さ試験方法に関する研究の一環として,2層平板における破壊箇所の違いが付着強さに及ぼす影響について考察した。
Keyword: 無機系補修材料, , GET PDF=17/7-7(P).pdf
Evaluation of Frost Damage on Concrete using AE Energy Parameter
Nagata Mizuho[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
AEエネルギ特性に基づく凍害コンクリートの損傷実態評価
永田 瑞穂[新潟大学]・島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・石神 暁郎[寒地土木研究所]
コンクリート損傷の検出とその診断は、農業水利施設の長寿命化に不可欠な技術課題である。本論では、凍害環境に立地したコンクリート水路構造物より採取したコア供試体を対象に圧縮載荷過程で発生するAEとそのエネルギ指標による損傷度評価を試み、X線CT法を用いた供試体の内部評価との関連性を実証的に検討した。その結果、コンクリート損傷度評価におけるAEおよびそのエネルギ指標の有用性が明らかになった。
Keyword: コンクリート, 凍害, 圧縮強度試験GET PDF=17/7-8(P).pdf
Evaluation of detachment strength between concrete and repairing material for inorganic covering technique
JUMPEI ASANO[SANYU CONSULTANTS INC.]・NATSUKA Isamu[Emeritus professor in Shimane University]・ISHII Masayuki[Shimane University]・MATSUMOTO Takumi[The United Graduate School of Agriculture]・NISHIYAMA Tatsurou[Gifu University]
無機系補修材料とコンクリート母材の界面剥離強さの評価に関する研究
浅野 純平[(株)三祐コンサルタンツ]・長束 勇[島根大学名誉教授]・石井 将幸[島根大学]・松本 拓[鳥取大学大学院]・西山 竜朗[岐阜大学]
無機系被覆工法における付着性の照査を行うため,松本らは接着界面でのせん断強度を計測可能な新たな剥離強度試験方法を提案し,基礎的試験を行った。本報では,供試体躯体部の圧縮強度の変化が,試験結果に与える影響について報告する。三軸圧縮試験より,躯体部の強度を上昇させると,一様モルタル供試体の強度と剥離強度の差が明確になった。しかし,供試体端面の傾きによる軸力の偏心が,試験結果に影響することが考えられた。
Keyword: 無機系被覆工法, , GET PDF=17/7-10.pdf
Prediction method for abrasion of a cementitious surface coating work based on monitoring data on site
Asano Isamu[NARO]・Kawakami Akihiko[NARO]・Mori Mitsuhiro[NARO]・Kawabe Shohei[NARO]
モニタリングデータに基づく無機系被覆工の摩耗予測手法
浅野 勇[農業・食品産業技術総合研究機構]・川上 昭彦[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 充広[農業・食品産業技術総合研究機構]・川邉 翔平[農業・食品産業技術総合研究機構]
開水路の表面補修工の約60%以上を無機系被覆工が占めるが,無機系被覆工の摩耗進行に関する定量的な現場データは少なく,実際の被覆水路における摩耗進行特性は未解明な部分が多い.本報告では,農林水産省のストックマネジメント技術高度化事業により平成23年度に栃木県鬼怒川南部幹線水路に施工された無機系被覆工の5年間の摩耗モニタリング結果の報告と無機系被覆工の年摩耗速度に着目した摩耗予測手法を提案する.
Keyword: 表面被覆工, , GET PDF=17/7-17.pdf
On cleaning method of measurement surface before wear measuring
KAWAKAMI AKIHIKO[NARO]・ASANO Isamu[NARO]・MORI Mitsuhiro[NARO]・KAWABE Shohei[NARO]
摩耗計測における測定面の清掃方法について
川上 昭彦[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・森 充広[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
無機系表面被覆材で被覆された水路は流水等で摩耗し劣化する。その摩耗についてはレーザ法等により各地で調査が行われている。一部の地区において、摩耗量が国の基準や他地区と比べ平均の倍以上大きい地区が出てきている。地区の測定法は他地区と同じながら、測定面の清掃方法が他地区と異なり、そのウォータジェット洗浄が使用されていた。今回現場試験により、その清掃方法が測定に与えるの影響を検討した。
Keyword: 開水路, , GET PDF=17/7-18.pdf
Estimation of Manning's Roughness Coefficient in Existing Concrete Open Channels by Using Roughness Coefficient Plates
FUJIYAMA So[Sanyu Consultants Inc.]・ITO Yuji[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・MOMII Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・NAKADA Toru[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・TARUYA Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
評価板を用いたコンクリート開水路の粗度係数の推定
藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・伊藤 祐二[鹿児島大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・中田 達[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]
開水路の機能診断において通水性能を評価する場合には,粗度係数の既往の参考値と現地での計測値とを比較して,その性能の低下具合を評価する.粗度係数は,通水時の計測値をマニングの平均流速公式に代入して求められるが,この手順は,労力とコストがかかる上,観測誤差による不確実性が生じやすい.本研究では,湿潤および浸水状態で,容易かつ省力的に粗度係数を評価するために,粗度係数評価板を用いた推定法を提案する.
Keyword: 機能診断, 粗度係数評価板, 相当粗度GET PDF=17/7-19.pdf
Evaluation of attenuation of ultrasonic during propagation the air to measure concrete surface roughness by the aerial ultrasonic sensor
Nagaoka Seiya[Mie University]・Okajima Kenji[Mie University]・Ishiguro Satoru[Mie University]・Ito Ryoei[Mie University]・Watanabe Ken[Maruei concrete industry Co.,Ltd.]・Ito Tetsu[X-ability Co.,Ltd.]
空気吸収減衰が空中超音波粗さ測定に与える影響
長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]・伊藤 哲[(株)クロスアビリティ]
長岡ら(2014)は空中超音波を用いた摩耗測定手法を提案した.本研究では空気吸収減衰が測定結果に与える影響を確認し,適切な補正を検討することを目的とした.温度・湿度・大気圧が異なる条件下で空中超音波測定をし,空気吸収減衰の程度を確認した.実測値に対してISO9613-1に基づき補正を行った.空気吸収減衰による増減率が粗さに依存しないことから,増減率と温度の関係式を用いた補正方法を提案した.
Keyword: 摩耗劣化, , GET PDF=17/7-20.pdf
Toward the practical application of roughness coefficient measurement of agricultural channels under operation by aerial ultrasonic method
OKAJIMA Kenji[Mie University]・Watanabe Masato[Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.]・Nagaoka Seiya[Mie University]・Ito Ryouei[Mie University]・Watanabe Ken[Maruei Concrete Industry Co.,Ltd]
空中超音波法による供用中の農業用水路の粗度係数計測の実用化に向けて
岡島 賢治[三重大学大学院]・渡邊 真人[若鈴コンサルタンツ(株)]・長岡 誠也[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業(株)]
空中超音波法による農業用水路の粗度係数計測の実用化に向けて,空中超音波法で求めた合成粗度係数の予測値が潤辺で粗さの異なる模型水路実験での粗度係数の実測値を予測できるかの検証したところ,予測値は実測値を比較的よく再現できた.また,不陸のない堆砂した水路底面での空中超音波法の粗度係数の計測条件は,河床材料の平均粒径以下まで水位を下げることであることがわかった.
Keyword: 空中超音波, , GET PDF=17/7-21.pdf
発表番号 [7-22]
Development of replaced test methods which can reproduce selective abrasion
Nishio Takuro[Shimane Prefectural Office]・Matsumoto Takumi[The United Graduate School of Agriculture, Tottori University]・Kojima Keita[Nakamichi Concrete Co.Ltd]・Ueno Kazuhiro[Shimane University]・Sato Shushi[Kochi University]・Natsukaa Isamu[Emeritus Professor in Shimane University]
選択的摩耗を再現可能な代替摩耗試験法の開発
西尾 拓朗[島根県]・松本 拓[鳥取大学大学院]・小嶋 啓太[中道コンクリート(株)]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学名誉教授]
現在、農業用水路に使用される補修材の耐摩耗性評価は、水砂噴流摩耗試験によって行われている。しかし、この試験機は国内に一基しか存在せず、また一度の試験に非常に長い時間を要することから、補修材の耐摩耗性評価を必要としている各メーカー等のニーズに十分に応えることが出来ていないのが現状である。そこで、本研究では水砂噴流摩耗試験を代替する新たな耐摩耗性評価試験を開発することを目的とした。
Keyword: 選択的摩耗, , GET PDF=17/7-22.pdf
Investigation of strength assessment method using cross-sectional stiffness on RC open-channel for agriculture
HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ISHII Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・FUJIMOTO Mitsunobu[KURIMOTO,CO.LTD]・SHIMIZU Kunihiro[SANKO TECHNO.CO,LTD]
農業用鉄筋コンクリート開水路の断面内剛性を用いた耐力評価手法の検討
兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]
農業用開水路の機能診断における評価項目は,おもに開水路の一部分に着目しているもしく全体に着目していたとして定量的な評価は困難となっている。そこで,本研究では構造物全体を定量的に評価するための耐力評価手法について検討した。その結果,本報で報告した水路壁載荷法の内面載荷,外面載荷より得られた荷重―変形量の関係は,線形性で評価することができた。つまり,開水路の剛性を評価できることが明らかとなった。
Keyword: 鉄筋コンクリート開水路, , GET PDF=17/7-23.pdf
Verification of change in cross-sectional stiffness along longitudinal direction of reinforced concrete flume
FUJIMOTO MITSUNOBU[KURIMOTO,LTD.]・SHIMIZU KUNIHIRO[SANKO TECHNO CO.,LTD.]・HYODO MASAHIRO[Faculty of Aguriculture,Tottori University]・ISHII MASAYUKI[Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]・OGATA HIDEHIKO[Faculty of Aguriculture,Tottori University]
鉄筋コンクリートフリュームの断面方向剛性の軸方向変化に関する検証
藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
著者らは,水路壁載荷装置を用いた鉄筋コンクリート開水路の構造安全性を現地で評価できる診断手法の開発を進めている。本手法は,開水路側壁を載荷した際の変位量を測定し,荷重と変位量の関係から剛性を評価するものである。今回,鉄筋コンクリートフリュームによる軸方向位置による断面方向剛性の違いを評価し、フリュームの剛性を逆解析的に評価するために,弾性理論に基づく計算結果と比較検討した。
Keyword: 鉄筋コンクリート開水路, , GET PDF=17/7-24.pdf
Corrosion Diagnosis of Steel Sheet-pile of Drainage Canals in Snowy Cold Regions
Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・Hoshino Kaori[Hokkaido Regional Development Bureau]・Kudo Yoshihiro[Hokkaido Regional Development Bureau]
積雪寒冷地における排水路鋼矢板の腐食診断
石神 暁郎[寒地土木研究所]・星野 香織[北海道開発局]・工藤 吉弘[北海道開発局]
近年,農業用排水路を構成する鋼矢板の腐食が問題となっている。積雪寒冷地である北海道内に敷設された鋼矢板では,腐食が進行して倒壊に至る場合もあり,周辺地盤の陥没など,社会的安全性に影響を及ぼす事例もみられる。筆者らは,北海道空知地方に敷設された鋼矢板の腐食・倒壊の発生要因究明のための検討を行っている。本報では,腐食の診断結果の事例を示すとともに,腐食・倒壊の発生・進展のメカニズムについて考察する。
Keyword: 排水路鋼矢板, , GET PDF=17/7-25.pdf
Detection of Defects in Steel Sheet Pile−Concrete Compositeusing Infrared Images with Spatial Statistics Parameter
Takahashi Kou[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faclty of Agriculture, Niigata University]・Kobayasi Syuichi[Mizukuragumi Co.Ltd]
熱画像データの空間統計指標に基づく鋼矢板‐コンクリート複合材の欠損検出
高橋 航[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・小林 秀一[(株)水倉組]
本研究では鋼矢板排水路に顕在化した腐食部分に対し行った鋼矢板-コンクリート複合材による補修工法を対象に,赤外線サーモグラフィー法を用いて施工不良部の検出の可能性について検討した。補修工事時に内部に人工的に作った欠損部を赤外線カメラを用い撮影しその画像をセミバリオグラム法を用いて解析した結果,温度変化が顕著な異時点の画像より内部欠損の大きさが推定できる事が示唆された。
Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, , GET PDF=17/7-26.pdf
Analysis of deformation behavior using distinct element method in irrigation tunnels
MURAKAMI Ryo[Okayama University]・Ishiko Yukiya[Okayama University]・Shibata Toshifumi[NIKKA Engineering co.,inc.]・Tamoto Toshiyuki[NIKKA Engineering co.,inc.]・Nishimura Shin-ichi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]
個別要素法を用いた農業用水路トンネルの変形挙動の解析
村上 椋[岡山大学大学院 ]・石故 有生也[岡山大学大学院 ]・柴田 俊文[日化エンジニアリング(株)]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・西村 伸一[岡山大学大学院 ]・珠玖 隆行[岡山大学大学院 ]
高度経済成長期やそれ以前に施工された農業用水路トンネルは,安定的な農業生産に必要な構造物であるが,老朽化の進行のため補修・補強が喫緊の課題となっている.そのため,トンネルの変形挙動を把握し,変状の発生原因を議論することが非常に重要である.本論文では,地山とトンネル覆工との相互の挙動の把握を行うため,大型模型実験と個別要素法(DEM)による解析を行い,その結果を比較する.
Keyword: 補強, , GET PDF=17/7-28.pdf
Workability and points of attention on silicate-based surface penetrant method for agricultural concrete canal
TANIMURA Naru[Aston Inc.]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]・UENO Kazuhiro[Shimane University]・SATO Shushi[Kochi University]・NATSUKA Isamu[Shimane University]
農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の施工性および施工上の留意点
谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,けい酸塩系表面含浸材を使用した含浸工法について,主にPCMと併用した場合の施工性や施工上の留意点を整理した.結果として,含浸工法の塗布工程は塗布量によらず簡易性に優れていること,本試験で使用した含浸材では,躯体の状況に応じて適切に散水し,躯体表面の水分率を調整すること,の二点が重要であることを確認した.また,事前の既設躯体のひび割れ処理の重要性とPCMの薄塗りの有効性を確認した.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, , GET PDF=17/7-29.pdf
Follow-up survey of silicate-based surface penetrant method for agricultural concrete canal
TANIGUCHI Takahiro[Aston Inc.]・HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]・UENO Kazuhiro[Shimane University]・SATO Shushi[Kochi University]・NATSUKA Isamu[Shimane University]
農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の施工後の追跡調査
谷口 孝裕[(株)アストン]・長谷川 雄基[香川高等専門学校]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,農業用水路におけるけい酸塩系表面含浸工法の追跡調査の事例を通して,含浸工法の施工後の性能評価に必要な調査項目について検討した.得られた結果として,補修後一年経過時点では,本研究で実施した補修工法は,すべて補修効果を発揮していることが確認できた.複数の種類の試験を組合せることで,含浸工法や表面被覆工法の性能を多角的に評価できることが示された.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, , GET PDF=17/7-30.pdf
Evaluation on characteristic of silicate-based surface penetrant with inorganic material
HASEGAWA Yuki[National Institute of Technology Kagawa College]・UENO Kazuhiro[Shimane University]・SATO Shushi[Kochi University]・NATSUKA Isamu[Shimane University]
けい酸塩系表面含浸材と無機系被覆材との複合工法における基礎特性の評価
長谷川 雄基[香川高等専門学校]・上野 和広[島根大学]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本報では,室内試験で得られた複数銘柄のけい酸塩系表面含浸材の特性について概説した.加えて,含浸材単独の特性が複合工法の性能に及ぼす影響を検討した.結果として,同一銘柄の含浸材であっても,試験ごとに良好な結果を示す項目とそうでない項目のあることが確認できた.また,含浸材の浸透性や改質効果は,塗布対象となる母材の性質により大きく変化することが示唆された.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, , GET PDF=17/7-32.pdf
Development of a fast strength expression and high hot water durable silicone sealant
Nishiya Keitaro[Momentive Performance Materials Japan LLC]・Kamijo Tatsuyuki[Tanaka Civiltec.Corporation]・Matsuda Noriya[Tanaka Civiltec.Corporation]・Mori Takehisa[Ishikawa Prefectural University]
強度発現性,耐水・耐熱性に優れたシリコーン系シーリング材の開発
西谷 啓太郎[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社]・上條 達幸[田中シビルテック(株)]・松田 展也[田中シビルテック(株)]・森 丈久[石川県立大学]
目地充填工法の課題として開水路補修における期待耐用年数が、無機系表面被覆工法等と比較して半分以下の設定となっている状況を解決すべく、高耐熱・耐水性能を持つ多成分型シリコーン系シーリング材を開発中である。開発中のシーリング材に対して低温硬化性試験および50℃温水浸漬耐久試験を実施した結果、従来品と比べて、低温下での強度発現性、長期耐水性、耐熱性および耐アルカリ性に優れていることを確認した。
Keyword: シリコーン, , GET PDF=17/7-33.pdf
Experimental study on mechanism of defective events occurrence near a channel joint
Mori Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[Institute for Rural Engineering]
開水路目地近傍の補修材変状発生メカニズムに関する実験的検討
森 充広[農村工学研究部門]・川上 昭彦[農村工学研究部門]・浅野 勇[農村工学研究部門]・川邉 翔平[農村工学研究部門]
目地近傍の無機系表面被覆材に発生する浮き,ひび割れなどの変状発生メカニズムを解明するために,ポリマーセメントモルタル(PCM)とコンクリートとの積層角柱供試体を作製し,各材料の硬化・収縮課程におけるひずみ挙動を観測した。その結果,PCM端部に最も大きい圧縮ひずみが生じること,コンクリートとPCMとのひずみ差は,中央部よりも端部で大きくなること,が明らかとなった。
Keyword: 補修材料, , GET PDF=17/7-34.pdf
Small scale shaking tests on dynamic behavior of small earth dams with geosynthetic clay liners
Shigemoto Rintaro[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Maki Riku[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kotake Nozomu[Department of Civil Engineering, Kagawa College, National Institute of Technology]・Suzuki Mariko[Department of Civil Engineering, Kagawa College, National Institute of Technology]・Shimizu Keizo[MARUBENI TETSUGEN CO., Ltd.]・Inoue Kazunori[MAEDAKOSEN Co., Ltd.]・Kaminobu Kouichi[Fukken Co., Ltd.]・Nakazawa Hiroshi[National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience]・Oda Tetuya[Hyogo Prefectural Government]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
遮水シート工法により改修されたため池堤体の動的挙動に関する小型振動実験
重元 凜太郎[神戸大学大学院]・眞木 陸[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・小竹 望[香川高等専門学校]・鈴木 麻里子[香川高等専門学校]・清水 敬三[丸紅テツゲン(株)]・井上 和徳[前田工繊(株)]・神信 浩一[復建調査設計(株)]・中澤 博志[防災科学技術研究所]・小田 哲也[兵庫県]・河端 俊典[神戸大学大学院]
近年,遮水シートを用いたため池改修が増加している.しかしながら,遮水シート工法の設計手法は確立されていない.本研究では,小型振動台を用いた模型実験により,遮水シートの敷設方法が堤体の動的挙動に及ぼす影響を検討した.その結果,シートの敷設により堤体の補強効果が得られ,天端の増幅率が減少する傾向が見られた.また,シートを直線状に敷設することでシートに沿ってすべり面が生じる可能性があることがわかった.
Keyword: ため池, , GET PDF=17/8-1.pdf
Study on sheet-piles reinforcement method for pond embankment against earthquake
Fujiwara Kakuta[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Momiyama Takashi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Okuda Youichi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Hara Tadashi[Faculty of Agriculture, Kochi University]・Tanaya Namihiko[Faculty of Agriculture, Kochi University]
鋼矢板を活用したため池堤の耐震補強に関する実験的検討
藤原 覚太[新日鐵住金(株)]・籾山 嵩[新日鐵住金(株)]・奥田 洋一[新日鐵住金(株)]・原 忠[高知大学]・南海彦 棚谷[高知大学]
ため池堤の被害を抑えるため、押え盛土による補強がなされることが多いが、主に円弧すべりを想定した対策工法であるため、基礎地盤の液状化を伴うような大規模な地震に対しては、堤体の沈下抑制に寄与しない可能性がある。そこで著者らは、海岸堤防の耐震補強にも実績のある鋼矢板を堤体内に配置する工法に着目した。本研究では、押え盛土工法および鋼矢板を用いた補強工法を対象に振動台模型実験により地震時の挙動を検証した。
Keyword: 鋼矢板, , GET PDF=17/8-3.pdf
Stone wall failure tendency by Kumamoto earthquake on rice terraces in Kumamoto city
Kano Nagi[Mie University Biological Resources Faculty Environmental Science and Technology Department Construction Materials and Environmental Works Laboratory]
熊本地震による熊本市の石垣棚田における法面の被災傾向について
加納 奈樹[三重大学]・岡島 賢治[三重大学]
2016年4月の熊本地震を受け,熊本市の棚田地区である熊本市西区河内町と熊本市西区松尾町の石垣棚田の調査を行った.この調査において熊本市西区河内町面木地区で石垣棚田の法面崩壊が確認された.また,隣接する熊本市西区松尾町平山地区では棚田法面の崩壊は確認できなかった.本研究では,この石垣棚田の両地区についてGISによる地形解析を行い,棚田の立地条件の違いを示し,面木地区の被災状況との関係性を分析した.
Keyword: 熊本地震, , GET PDF=17/8-4.pdf
Seismic Measures under Existing Facilities by Compaction Grouting
Takeda Kozo[Sanshin Corporation]・Shinsaka Takashi[Sanshin Corporation]・Sasaki Kiyotaka[Sanshin Corporation]
静的圧入締固め工法を用いた既存構造物直下の耐震対策
武田 耕造[三信建設工業(株)]・新坂 孝志[三信建設工業(株)]・佐々木 清貴[三信建設工業(株)]
高精度の掘削ができる曲線ボーリング(ガイドアーク工法)と静的圧入締固め(CPG工法)を組み合わせ、構造物の隣接地から施工することにより、施設の稼働を妨げずに、また構造物を削孔することもなく直下の地盤を強化しての耐震対策が可能となった。喫緊の課題である国土強靭化に貢献できる新技術である。
Keyword: 工法・施工, 安定処理・地盤改良, GET PDF=17/8-5.pdf
発表番号 [8-6(P)]
Study for methods on slope-stability analysis of a fill dam
Aoki Kenji[NTC Consultants Inc.]・Ota Tomoyuki[NTC Consultants Inc.]・Matsuura Masakazu[NTC Consultants Inc.]
フィルダムの斜面安定計算手法に関する検討
青木 謙治[NTCコンサルタンツ(株)]・太田 知之[NTCコンサルタンツ(株)]・松浦 正一[NTCコンサルタンツ(株)]
フィルダムを対象とするレベル1地震動の静的解析(斜面安定計算)では、農水省基準と国交省基準とで算定される安全率に異なる場合があることが指摘されていた。本研究では、安全率算定式の抵抗力と起動力について両基準の差分量に着目し、算定される安全率の差違を検証した。この結果、下流側円弧すべりの場合、水位が低下するスライス範囲が大きく、起動力と抵抗力の差分量の影響が安全率の差違に現れることを確認した。
Keyword: フィルダム, , GET PDF=17/8-6(P).pdf
Non-disturbance Sampling Method and Foundation Strength Characteristic of Small Earth Dam for Irrigation
Mori Hiroshi[Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]・Shimane Ryouta[Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]
ため池堤体での不攪乱試料採取手法と地盤強度特性について
森 洋[弘前大学]・島根 涼太[弘前大学]
本研究では、ため池堤体での不攪乱試料採取手法の確立と、3種類の試験方法による地盤強度特性を比較検討した。内部摩擦角に着目すれば、一面せん断試験、スウェーデン式サウンディング(SWS)試験、ベーンコーンせん断試験の順に大きく、また、粒度試験結果からSWS試験による土性判定とは異なる場合も見受けられた。更に、ベーンコーンせん断試験と一面せん断試験結果から、両者の相関性を見出す可能性を示した。
Keyword: ため池堤体, , GET PDF=17/8-7.pdf
Evaluation of strength distribution at slope surface of decomposed granite with use of sounding and geophysical exploration method
Ueta Tatsuya[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nishimura Shinichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshihumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
サウンディングと物理探査の合成によるまさ土斜面表層強度分布の評価
サウンディング試験と物理探査の結果を地質統計学手法のインディケータシミュレーション(IS)によって合成し,詳細な表層部のN値分布を求め,表層崩壊の危険性を評価することを目的とし,簡易動的コーン貫入試験(DCP)と表面波探査(SWM)の結果をもとにISを行った.今回はISに用いる補助データを作成する際に,SWM結果のS波速度からN値への換算誤差を考慮し,補完データを用いていない点が特色である.
Keyword: 斜面安定, 土圧, 支持力GET PDF=17/8-9.pdf
Evaluation of spatial distribution of strength inside an earth-fill with use of geostatistics
Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama university]
地質統計手法に基づく複数の材料が混合されたため池堤体内部の強度分布評価
本研究では,ため池堤体でコーン貫入試験を実施したデータに対して,地質統計手法を適用し詳細に地盤強度の空間分布を評価した.まず強度データを平均データ,高強度データ,低強度データの3つに分類した.さらに,それぞれのデータ群に対して空間構造を考慮した空間補間シミュレーションを実施し,結果を再統合して詳細な強度分布を評価した.提案手法により,高強度部位の存在確率分布を適切に推定することが可能となった.
Keyword: コーン貫入試験, , GET PDF=17/8-12.pdf
Development of database about strength of small dam soil and new formula for strength and N-value
MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・hayashi mami[Ibaraki University]・bohan wang[Ibaraki University]・mitani hiroshi[GODAI KAIHATSU Corporation]
ため池堤体強度データベースの構築と新たな強度予測式の提案
林 真美[茨城大学]・王 博涵[茨城大学]・毛利 栄征[茨城大学]・三谷 浩司[五大開発(株)]
ため池堤体に適用する強度は土質試験から求めることを原則としているが、指針「ため池整備」にはN値から強度を予測する式が示されている。それらの式はN値10以下の予測値が大きく異なり、強度の低いため池堤体に用いるには大きな課題となっていた。本報告では、ため池の安全性を簡易的に予測するシステムの構築を目的とした「ため池堤体強度データベース」の構築と「ため池堤体強度予測式」を提案する。
Keyword: ため池, , GET PDF=17/8-13.pdf
Study on Strength of Reservoir Embankment considering Effect of Compaction
Nomura Hideo[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・Mukai Ryosuke[Hiroshima Prefectural Government]・Akasaka Yukihiro[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・Shimada Tetsuya[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]
築造過程の締固めの影響を考慮した,既存ため池の強度評価に関する考察
野村 英雄[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・向井 亮介[広島県東部農林水産事務所]・赤坂 幸洋[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・島田 徹也[基礎地盤コンサルタンツ(株)]
ため池の殆どは築堤年代が古いため,堤体土は人力によって締固められているが,締固めエネルギーの堤体強度に対する影響の評価方法は明確ではない.ため池の耐震性能の評価において,既存堤体の強度特性に対する締固めの影響はあまり注意が払われていないのが現状である..本報告では,現存するため池の堤体土を用いて,築造過程の締固めの影響を圧密試験とせん断試験から調べ,適切な強度の評価方法について考察した.
Keyword: 圧密, 締固め, GET PDF=17/8-15.pdf
Mechanical Characteristics of Geosynthetic Clay Liners Installed in Small Earth Dams
SHIGEMOTO Rintaro[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SAWADA Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SHIMIZU Keizo[MARUBENI TETUGEN CO., Ltd.,]・NISHIMURA Tatsuya[MARUBENI TETUGEN CO., Ltd.,]・KAMINOBU Koichi[Fukken Co., Ltd.]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ため池堤体内に設置されるベントナイト系遮水シートの力学特性に関する検討
重元 凜太郎[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・清水 敬三[丸紅テツゲン(株)]・西村 達也[丸紅テツゲン(株)]・神信 浩一[復建調査設計(株)]・河端 俊典[神戸大学大学院]
ため池の改修時に,上流側堤体にベントナイト系遮水シートを用いる事例が増えつつあるが,その設計手法は確立されていない.本研究では,堤体内におけるシートの遮水性,せん断特性を検討するために,圧密試験ならびに一面せん断試験を実施した.その結果,覆土前にシートが浸潤すると遮水性は低下すること,シートの浸潤によりせん断強度が低下することが明らかとなった.
Keyword: ため池, , GET PDF=17/8-16.pdf
Observation of outflow of fine soils due to internal erosion in small experimental apparatus
Seino Hayate[Nagaoka University of Technology]・Yutaka Fukumoto[Nagaoka University of Technology]・Satoru Ohtsuka[Nagaoka University of Technology]
内部侵食に伴う細粒分流出の小型模型装置内での観察
清野 颯[長岡技術科学大学]・福元 豊[長岡技術科学大学]・大塚 悟[長岡技術科学大学]
土構造物が被害を受ける主要な要因の1つに内部侵食が挙げられる.内部侵食によって,様々な地盤災害の引き金となる.内部侵食は直接観察できず,土の侵食や流亡を扱うための基礎的な知見がいまだ十分ではない.そのため,通常は見えない内部侵食が発生・進行する様子を詳しく観察できる方法の研究開発が必要である.本研究では,小型模型装置内で,内部侵食によって生じる細粒分流出を観察できる方法の検討を行った.
Keyword: 土質力学, , GET PDF=17/8-20.pdf
Prediction of scour profile behind a coastal dike by tsunami overflow
Takwgawa Naoki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
津波越流により生じる海岸堤防背後における洗掘形状の推定
竹川 尚希[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
津波越流による海岸堤防背後地盤の洗掘は,破堤の要因として指摘されている.対策工を検討する上で洗掘形状の推定は重要である.本研究では,最大洗掘深及び洗掘長を推定するため,洗掘孔内に生じる渦及び次元解析に基づく2種類の手法について検討した.前者の手法では,東日本大震災における現地調査の結果と推定式が概ね一致した.また,両推定式において洗掘長及び最大洗掘深は,流量の約0.5乗に比例することが示された.
Keyword: 津波越流, , GET PDF=17/8-21.pdf
Model experiments on a scour protection with geogrids at a landward toe of coastal dikes
Takegawa Naoki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Horio Yuka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kobe University]
ジオグリッドを用いた海岸堤防背後地盤の洗掘対策に関する模型実験
竹川 尚希[神戸大学大学院]・堀尾 有加[神戸大学]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
東日本大震災において,津波による海岸堤防背後地盤の洗掘が破堤の原因として指摘されており,有効な洗掘対策工法の確立は重要な課題である.本研究では,ジオグリッドを用いた洗掘対策工法を提案し,その効果について検証するため水理模型実験を実施した.実験結果から,ジオグリッドを地盤表層に設置することにより,洗掘が大幅に抑制されることが明らかとなった.
Keyword: 津波越流, , GET PDF=17/8-22.pdf
Evaluation of Splitting Fracture Behavior Cement Improved Soil by AE Energy Parameter
Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tstsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
AEエネルギ指標に基づくセメント改良土の割裂破壊挙動評価
島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊広[新潟大学]
引張応力に対するひび割れの発生や進展の挙動を把握することは構造材の破壊現象解明において重要な課題である.本研究では,セメント改良土の割裂応力場におけるAEエネルギとエネルギ解放率との関係を考察した.エネルギ解放率が増加する以前に,AEエネルギが急増することが明らかになった.AEエネルギはエネルギ解放率を推定する指標として有効だと考えられる.
Keyword: セメント改良土, 割裂引張強度試験, AEGET PDF=17/8-25.pdf
Practical applicability of a ground penetrating radar to evaluate non-destructively a structural quality of capillary barrier soil system and soil water movement in it.
Ishii Nobuyuki[Sendai City Goverment]・Kuroda Seiichiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
地中レーダを用いたキャピラリーバリア機能の非破壊診断手法の開発
石井 伸幸[仙台市]・黒田 清一郎[農村工学研究部門]・森井 俊広[新潟大学]
土のキャピラリーバリア(CB)を用いた廃棄物や汚染物質の盛土式保管工を対象に,盛土施工後の品質管理と性能照査のための試験法を検討した。CB土層の厚さは小さくかつ数十年にわたり稼動するため,遮水・保水機能を照査するにあたり,土層表面から非破壊的に水分動態を計測し可視化できる試験法がのぞまれる。本報告では,表面レーダー法をとりあげ,CB土層の施工厚さの間接計測と土層内の水分動態の計測結果をまとめた。
Keyword: 土構造, , GET PDF=17/8-26.pdf
LES coupled with seepage flow analysis by the Darcy-Brinkman equations
Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Nagaoka University of Technology]
Darcy-Brinkman 式による浸透流解析とLES のカップリング計算
藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学]
多孔質中を流れる浸透流と流体領域(流体のみで占められた領域)の水の流れを同時に解析することは,幅広い応用性を有する.本論では,流体領域の流れにLarge Eddy Simulation(LES)を適用するとともに,多孔質体中の浸透流と同時に解析する数値解法を提案し,その結果を報告する.
Keyword: 数値流体力学, 浸透流, GET PDF=17/8-29.pdf
Improvement of coupled soil particles ? pore water numerical method based on laboratory experiment
Saito Masashi[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Fukumoto Yutaka[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Ohtsuka Satoru[Graduate School of Engineering, Nagaoka University of Technology]
水中での砂柱崩壊実験に基づく土粒子-間隙水連成計算手法の高度化
齋藤 雅史[長岡技術科学大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・大塚 悟[長岡技術科学大学大学院]
液状化や内部侵食のような間隙水を伴う地盤の破壊現象を微視的に調べるために,土粒子と間隙水の両方をDEM(Discrete Element Method, 個別要素法)とLBM(Lattice Boltzmann Method,格子ボルツマン法)を連成させて直接解くことが出来る数値計算について検討した.特に本研究では,計算の妥当性を検証するために水中で砂柱崩壊実験を行い,解析で得られた結果と比較した.
Keyword: 数値解析, , GET PDF=17/8-30.pdf
A stochastic estimation methodology of time-related solute capture zones in pumping wells
Fujishiro Sato[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultual Science,Kobe University]
地下水揚水法による溶質流入空間の確率的推定手法
藤白 沙都[神戸大学大学院]・井上 一哉[神戸大学大学院]・田中 勉[神戸大学大学院]
本研究では汚染物質の揚水井への流入空間を``集粒域"と称して,確率的に集粒域の推定手法を考案した.不均質度による集粒域の差異を,集粒域の実質的な体積とエントロピーにて定量評価した.その結果不均質度の増加に伴いエントロピーは増大し,集粒域の実質的な体積は不均質度によらず一致する結果を得た.さらに,PCE汚染サイトに提案手法を適用し,深い位置にある汚染物質は下流側の揚水井に流入する可能性が示唆された.
Keyword: 地下水揚水法, ランダムウォーク粒子追跡法, 確率的手法GET PDF=17/8-31.pdf
発表番号 [8-32]
Numerical Analysis of Seepage Failure by DEM-LBM Coupling Method
Morita Kentaro[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Okada Hiroaki[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Graduated School of Engineering, Nagaoka University of Technology]・Fujisawa Kazunori[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduated School of Agriculture, Kyoto University]
粒子-流体連成計算モデルを用いた浸透破壊後の解析
森田 健太郎[京都大学大学院]・岡田 紘明[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
日本に現存するフィルダムやため池などの土構造物は,古くに築造されたものが多く,改修が必要とされており,浸透破壊や内部侵食によって崩壊することがある.土構造物に発生する被害を予測するには,浸透破壊の開始だけでなく,浸透破壊後の土の挙動を予測することが求められる.本研究では浸透破壊後に焦点を当て,個別要素法と格子ボルツマン法による粒子−流体連成計算を用いて,土と流体のミクロな挙動を同時に解いた.
Keyword: 数値解析, , GET PDF=17/8-32.pdf
発表番号 [8-34]
Implimentation and Validation of the Numerical Simulation on the Root-Soil Contact Interface
Tomobe Haruka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
根-土接触計算コードの開発とベンチマーク計算による検証
根―土接触面の摩擦特性を明らかにすることは,倒伏のメカニズムや斜面に対する植生の保護効果を明かにするために必要である.これまでに,根―土接触面の摩擦特性を計測する試験機を開発し,根―土接触面の構成モデルを提案した.そこで,得られたモデルを実問題へ適用するために接触計算コードを開発した.コードの検証のため,ベンチマーク計算であるIroning problemを計算し,先行研究の結果との比較を行った。
Keyword: 根ー土接触面, 計算接触力学, GET PDF=17/8-34.pdf
Topographical characteristic of hillside irrigation canals in globally important agricultural heritage system (GIAHS) area, Miyazaki
Shinichi Takeshita[Faculty of Agriculture,University of Miyazaki]・Yui Kitamura[Faculty of Agriculture,University of Miyazaki]
宮崎県世界農業遺産認定地域における山腹用水路の地形的特徴
竹下 伸一[宮崎大学]・北村 優衣[宮崎大学]
本研究では,宮崎県の世界農業遺産認定地域である高千穂郷・椎葉山地域の山腹用水路を対象に,幹線水路,受益水田,水源河川の標高分布をGISにより解析した.五ヶ瀬町,高千穂町,日之影町の13の用水路を対象に検討した結果,水源河川と受益水田の標高差が高く,受益水田のほとんどが水源河川ではなく,幹線水路と同じ高さに集中していた.これらは本地域の地形的特性を表し,山腹用水路成立の背景となることが示された.
Keyword: 世界農業遺産, 山腹用水路, 標高差GET PDF=17/9-1.pdf
Effects of inflow hydrograph shapes on the flood analysis of small earth dam washout
Kojima Hajime[Tokyo university of agriculture and technology]・Kohgo Yuji[Tokyo university of agriculture and technology]・Shimada Kiyoshi[Tokyo university of agriculture and technology]・Shoda Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・Suzuki Hisato[National Agriculture and Food Research Organization]・Saito Hirotaka[Tokyo university of agriculture and technology]
ため池決壊氾濫解析における流入ハイドログラフ形状の影響
小嶋 創[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]・島田 清[東京農工大学大学院]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・鈴木 尚登[農業・食品産業技術総合研究機構]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院]
東日本大震災を契機として,ため池決壊時のハザードマップ作成を目的とした氾濫解析手法の研究が進められている.小嶋ら(2016)は,ため池決壊時の氾濫流況に影響を与える地物の種類を調べた.さらに,これらの地物の形状をより精度よく表現するため,有限要素法による氾濫解析モデルを構築し,決壊ため池の氾濫解析に適用した.ここでは,決壊氾濫流の流入ハイドログラフ形状の違いが解析結果に与える影響について検討した.
Keyword: 水利構造物, , GET PDF=17/9-4.pdf
Shallow Flow Model using Quasi-Bubble Function Element and CIP Method
Kiri Hirohide[NARO Institute for Rural Engineering]・Azechi Issaku[NARO Institute for Rural Engineering]・Sekijima Kenji[NARO Institute for Rural Engineering]・Nakada Toru[NARO Institute for Rural Engineering]
擬似気泡関数とCIP法による浅水長波モデル
桐 博英[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・関島 健志[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]
河口低平農地における洪水や高潮などの氾濫災害において,水路内の流れを安定で再現性よく解析するため,擬似気泡関数要素とCIP法を用いた浅水長波モデルを構築した.1次元浅水長波流れの有限要素モデルとして,擬似気泡関数要素とCIP法を適用したモデルを構築し,解析の安定性を検証した.本モデルはシンプルでありながらCIPを適用しないモデルで必要だった人工粘性項がなくても安定した解析を行うことができた.
Keyword: 擬似気泡関数, , GET PDF=17/9-5.pdf
On Energy Dissipation Effects of Tsunami by using Drainage Channels
Sekijima Kenji[Institute for Rural Engineering, NARO、United Graduate School of Agri. Sci., TUAT]・Kiri Hirohide[Institute for Rural Engineering, NARO]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakada Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kohgo Yuji[United Graduate School of Agri. Sci., TUAT]
排水路による津波の減勢効果について
関島 建志[農村工学研究部門、東京農工大学大学院]・桐 博英[農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農村工学研究部門]・中田 達[農村工学研究部門]・向後 雄二[東京農工大学大学院]
低平農業地域の減災対策として研究されてきている,海岸線と平行する排水路を活用した津波浸水の減勢対策について,幅と深さが異なる排水路を設置した水理模型実験を行い,排水路規模による減勢効果を検証した.その結果,津波水位が低い場合に,排水路が広く,深い排水路で減勢の効果があり,排水路が狭い場合には,継続する浸水に対して減勢効果があることが分かった.
Keyword: 津波, 排水路, 水理模型実験GET PDF=17/9-6.pdf
発表番号 [9-7(P)]
Study for Evaluation of Pipeline Waterway Function by AE Parameters
Honda Yasuhiro[The Graduation School of Science and Technology of Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Naka Tatsuo[National Institute for Rural Engineering]・Taruya Hiroyuki[National Institute for Rural Engineering]
AEパラメータを用いたパイプライン水理機能評価に関する研究
本田 泰大[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・中 達雄[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]
本研究では,AE法を用いたパイプラインの水理機能診断について検討を行った.検討の結果,室内実験ではAMPとy 軸方向流速に相関がみられた.現地計測では,排水時のバルブ操作による流れ場の変化を検出した.パイプラインからの流出流速とAEパラメータに相関関係が見られた.以上より,AEを用いることでパイプライン内部の流れ場を明らかにでき,非破壊検査手法による水理機能診断の有効性が示唆された.
Keyword: AE法, PIV, 流れ場GET PDF=17/9-7(P).pdf
発表番号 [9-8(P)]
Relation between installation interval of water leakage preventive bands and head loss
Matsuda Ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・Namihira Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Inosako Koji[Tottori University]
止水バンドの設置間隔と損失水頭の関係について
松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]・猪迫 耕二[鳥取大学]
止水バンド工法はパイプラインの継手部からの漏水に対し止水バンドを管内面に施工することで継手部の止水補修をする工法である.本工法は単体で用いられるだけでなく,対象区間の継手部に対し予防保全的に100箇所以上連続して施工される場合もある.本研究では,止水バンドの設置間隔を300mm以下にすることにより複数個の止水バンド施工の設置間隔と損失水頭の関係を明らかにすることを目的とし,水理模型実験を行った.
Keyword: パイプライン, , GET PDF=17/9-8(P).pdf
Aerial Photography of River Bed around Headworks by Unmanned Aerial Vehicle
Nagayoshi Takeshi[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]・Saito Daiki[Kitaakita Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Aya Kanazaki[Akita Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Arata Sato[Department of Agriculture, Forestry and Fisheries, Akita Prefectural Government]・Anna Kakizaki[Yamamoto Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]・Yohei Imanishi[Akita Regional Development Bureau, Akita Prefectural Government]
ドローンを活用した頭首工周辺の河床の空中写真撮影
永吉 武志[秋田県立大学]・齋藤 大樹[秋田県北秋田地域振興局]・金崎 彩[秋田県秋田地域振興局]・佐藤 新[秋田県]・柿崎 杏奈[秋田県山本地域振興局]・今西 洋平[秋田県秋田地域振興局]
頭首工の保全管理においては,施設周辺の河床の変化を定期的にモニタリングし,状況に応じて効果的な機能保全対策を講じることが求められる。頭首工周辺の河床の状況を把握するにあたっては,河川測量データや航空写真等を活用する方法があるが,費用や時間,情報の鮮度等に課題を残している。本研究では,ドローンの空中写真撮影機能に着目し,頭首工周辺の河床等の状況をモニタリングするツールとしての有用性について検討した。
Keyword: 頭首工, ドローン, 空中写真GET PDF=17/9-9(P).pdf
Nimerical model for non-Darcy flow based on Forchheimer law
Izumi Tomoki[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Mizuta Junya[Faculty of Agriculture, Ehime University]
Forchheimer則に基づく非ダルシー流の数値解析モデル
泉 智揮[愛媛大学大学院]・水田 純也[愛媛大学]
粒径の大きな砂や礫中の高動水勾配下での水分移動はダルシー則を満たさない非ダルシー流となることが指摘されている.本研究では,このような非ダルシー流の解析モデルとして,連続式とNS方程式に非線形抵抗項を付加した運動方程式を支配方程式とし,MPS法を用いて離散化するモデルを構築し,浸透実験との比較から検証を行った.その結果,解析流速は実験流速より過大となることから,モデルの修正が今後の課題である.
Keyword: 非ダルシー流, , GET PDF=17/9-10.pdf
Evaluation of Human Activity for Coastal Environment Using Multi-BoxEcosystem Model in the Ariake Sea
Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, KYUSHU UNIVERSITY]・Nakashima Kodai[Deloitte Tohmatsu Consulting LLC]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, KYUSHU UNIVERSITY]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, KYUSHU UNIVERSITY]
マルチボックス生態系モデルを用いた有明海の海域環境に対する人的活動の影響評価
田畑 俊範[九州大学大学院]・中島 広大[デロイトトーマツコンサルティング合同会社]・平松 和昭[九州大学大学院]・原田 昌佳[九州大学大学院]
本研究では,有明海における水理現象の全体像を把握するために,浮遊系−底生系結合マルチボックス生態系モデルを構築し,水質動態解析を行った.更にシナリオ分析を行った結果,佐賀県における養殖ノリへの施肥は,有明海の海域環境に対して長期的な影響は及ぼしていないこと,陸域からの排水を適切に処理し,河川流入負荷を削減することで,有明海の海域環境は大幅に改善されることが示唆された.
Keyword: 有明海, , GET PDF=17/9-13.pdf
発表番号 [9-16]
Application of Dynamic Programming to Operation of Rainwater Harvesting Systems
Fujikura Yamato[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Unami Koichi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
雨水ハーベスティングシステムの運用に対する動的計画法の応用
藤倉 大和[京都大学大学院]・宇波 耕一[京都大学大学院]・藤原 正幸[京都大学大学院]
動的計画法の枠組みで,貯水槽における取水についての最適制御戦略を検討するために,雨水ハーベストにおいて,単位時間あたりの流入量が一定であるモデルを考える.このモデルでは,非線型偏微分方程式の1つであるHJB方程式が基礎式となる.貯留量が不足している場合の最適取水量は,任意だが目標取水量以下でなければならないと判明した.また,比較定理を用いて,HJB方程式の粘性解となる価値関数の一意存在性を示した.
Keyword: 雨水ハーベスト, , GET PDF=17/9-16.pdf
A New Method for Reorganization of Irrigation Systems Using Regulation Ponds at the Downstream End of the Main Canal
Buma Natsuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]・Matsuda Ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
幹線水路末端の調整池による水利システム再編手法
武馬 夏希[農村工学研究部門]・松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・樽屋 啓之[農村工学研究部門]
弾力的な水利用を目的とした農業水利システムの再編手法について述べる.幹線水路末端に調整池を追加整備し,その水位情報に応じて上流側農地への分水量を変更するような,下流制御を導入したシステム再編手法の検討を行う.仮想的な水利システムを対象として開水路及び調整池の非定常流計算を行ったところ,調整池の整備及びその容量増加は,調整池上流側の農地における水利用の弾力性を改善する可能性が示唆された.
Keyword: 調整池, , GET PDF=17/9-19.pdf
Experimental Forecast of Expansion of Darkhan, Mongolia and Water Demand
HIRAMATSU Ken[Gifu University]・Saito Hiroki[Japan Water Agency]・Otogonbayar Mendbayar[Gifu University]・Onishi Takeo[Gifu University]・Senge Masateru[Gifu University]
モンゴル・ダルハン市の拡大と水需要予測の試み
斎藤 大貴[水資源機構]・オトゴンバヤル メンドバヤル[岐阜大学]・平松 研[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]・大西 健夫[岐阜大学]
モンゴル・ダルハン市を対象に,一時的居住地であるゲルを組み入れたセルラオートマトン法を用いた都市拡大のモデルを構築し,さらに水資源量を制約とする簡易なシステムダイナミクスを組み入れることにより,当該都市の発展と水資源量の推定を行った.フラクタル次元による検証で,モデルが都市拡大の傾向を示しうることが確認されたが,シナリオにおける水資源の制約やゲルとアパートとの関係性などに改善が必要と考えられた.
Keyword: 土地利用計画, セルラオートマトン, 水資源GET PDF=17/9-20.pdf
Salt water intrusion and soil salinity in Ayeyarwady delta, Myanmar
Omori Keisuke[JIRCAS]・Horikawa Naoki[JIRCAS]
ミャンマー国エーヤワディデルタにおける塩水遡上と土壌塩分濃度の現状
大森 圭祐[国際農研]・堀川 直紀[国際農研]
エーヤワディデルタを流れるイエ川沿いの水田を対象に,地表面から深さ60cmまでの土壌の電気伝導度(EC)と河川のECを雨期終了前の11月上旬と乾期の3月中旬に測定し,ECの変化を比較した.11月と3月測定時の河川ECの結果から,河口からそれぞれ17km,62km内陸まで塩水遡上が生じていた.デルタ下流域では,塩水遡上により塩水が輪中堤防内の水田に浸透し,乾期に塩類集積が生じていることが確認された.
Keyword: エーヤワディデルタ, , GET PDF=17/9-25.pdf
Evaluation of the improvement effect of surface drainage efficiency by under drain
KURIHASHI Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OSARI Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・OCHIAI Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・TAKAMATSU Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
暗渠による地表排水効率向上効果の評価
栗橋 英[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]・眈勝〕恵子[北里大学]
地表排水効率の悪化が懸念される大区画水田における排水対策のために,従来土中の過剰水と地表残留水の排除を目的とされてきた暗渠排水を地表排水に利用した排水シミュレーションを行った.その結果,暗渠を利用することで排水時間の短縮や地表排水終了後の地表残留水量の低減効果が期待できること,対策作業が不要になるメリットを得た.このことから暗渠の新たな機能として地表排水に利用することを提案する.
Keyword: 暗渠排水の再評価, , GET PDF=17/9-30.pdf
development and evaluation of a construction method of shallow subsurface drain using a low power tractor
yamauchi chie[Miyagi Pref.Furukawa Agricultural Experiment Station]・suzuki keiki[Miyagi Pref. Ogawara Regional Development Office]・kanmuri hideaki[NARO Tohoku Agricultural Research Center]
低出力トラクタによる浅層暗渠の施工方法の開発と評価
道合 知英[宮城県古川農業試験場]・鈴木 桂輝[大河原地方振興事務所]・冠 秀昭[東北農業研究センター]
農家の所有するトラクタで,本暗渠を簡易に施工できる浅層暗渠施工器が開発された。本器は64kW(85ps)以上のセミクローラ型トラクタが必要とされているが,本研究では低出力トラクタで施工を可能とする方法を開発する。今回は暗渠溝開削位置を事前に掘削した状態での浅層暗渠の施工性能の検証を行った。その結果,暗渠溝開削時の抵抗を低減でき,安定な施工には推定抵抗値を18kN以下にすることが必要と推察された。
Keyword: 排水改良, , GET PDF=17/9-31.pdf
発表番号 [10-2]
Consideration of Drainage Issues in Shirone-go Area
Takigawa Noriko[Sansui Consultant Co]・Morita Koji[Sansui Consultant Co]・Miyajima Mariko[Sansui Consultant Co]・Natsuki Yoshikawa[Faculty of Agriculture,Niigata University]
白根郷地区における排水課題の検討
瀧川 紀子[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉川 夏樹[新潟大学]
都市化が進展する中、農業用排水施設は、農地や宅地の湛水被害を防止する公益的機能を有している。この状況のもと、新潟平野における適切な排水負担形態を策定する一環として「排水の見える化」を産学官連携で取り組んでいる。本検討では白根郷地区を対象に、低平地特有の氾濫、屈曲・鋭角曲がりの分水、排水量の地目別区分を考慮した排水解析モデルを構築した。結果、地区の排水状況を忠実に再現し、排水負担算出を可能とした。
Keyword: 地表排水, 管・開水路流れ, GET PDF=17/10-2.pdf
発表番号 [10-3]
Effect of multi-submergence treatment on plant height and yield of rice
Sakata Satoshi[Hokuriku research station, Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Ohno Satoshi[Hokuriku research station, Central Region Agricultural Research Center, NARO]・Minakawa Hiroki[Imbanuma Phase Agricultural Irrigation Project Office, MAFF]
複数回の冠水が稲の伸長および収量に与える影響
坂田 賢[中央農業総合研究センター]・大野 智史[中央農業総合研究センター]・皆川 裕樹[関東農政局印旛沼二期農業水利事業所]
集中豪雨等による都市域の浸水被害を軽減する手法として,水稲の被害に配慮して水田の洪水緩和機能を発揮させることが考えられる.本研究では,ポット試験で複数回の冠水処理による水稲の収量および耐倒伏性の影響を調査した.その結果,出穂30日前の冠水では草丈の一部が露出した水稲で下位節間が伸長した.また,出穂30日前または成熟期のみの冠水と同様に,両時期に2回冠水を行った場合にも収量への影響はみられなかった.
Keyword: 冠水試験, 収量, 節間長GET PDF=17/10-3.pdf
発表番号 [10-4]
Actual condition of mulching and drip irrigation management in mandarin orange cultivation
Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Wen Cheng-Han[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Tsukiashi Motoki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kotani Ayumi[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Azumi Akihiko[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Horino Haruhiko[Graduate School of Life and Environmental Science, Osaka Prefecture University]
温州ミカン栽培におけるマルチ・ドリップ灌漑の実態
中村 公人[京都大学大学院]・温 承翰[京都大学大学院]・月足 元希[京都大学大学院]・小谷 あゆみ[近畿農政局]・安積 暁彦[近畿農政局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]
高品質ミカン生産のために導入されているマルチ・ドリップ灌漑と慣行的なマルチなし・スプリンクラ灌漑の灌水実態,土壌水分,葉の生理学的特性,果実品質の調査を行い,栽培管理上の問題点を考察した.マルチによって土壌水分が低く保たれたにも関わらず,葉の水ポテンシャルが十分に低下しなかった時期があったために,目標糖度に達しない状況が確認された.葉の水ポテンシャルは土壌水分管理のみでは制御しきれない場合がある.
Keyword: 温州ミカン, 灌漑, 葉の水ポテンシャルGET PDF=17/10-4.pdf
Theoretical Approach to Evaluate the Crop Coefficient Considering with Leaf Area and Plant Height of Maize
SUZUKI Jun[Faculty of Agriculture, SHINSHU University]・KITANO Akiko[Oriental Shiraishi Corporation]
トウモロコシの草高と葉面積密度を指標とした作物係数の評価
鈴木 純[信州大学]・北野 晶子[オリエンタル白石(株)]
トウモロコシは草高hが高く2.5〜5.0m,葉面積指数LAIは5.0を超えることもある.このように「hとLAIが大きい作物」のaについて、草高hとLAIを指標として評価した.蒸発散が旺盛な時期は,作物係数aは1.2となるが,LAIをそのままにhを圧縮するとaが1.0〜1.1に減少した。多層モデルの詳細な解析は,トウモロコシの大きなaが粗な群落を風が通り抜けることが蒸散を活発にすることを示した。
Keyword: 蒸発, 蒸発散, GET PDF=17/10-5.pdf
Transpiration rate in Sugarcane field at Tokunoshima and Tanegashima
Takeuchi Shinichi[Minami Kyushu University]・Momii Kazuro[Kagoshima University]・Hiyama Hiroki[Kagoshima University]
徳之島と種子島のサトウキビ圃場の実蒸散量の算定
竹内 真一[南九州大学]・籾井 和朗[鹿児島大学]・肥山 浩樹[鹿児島大学]
鹿児島県徳之島と種子島における基幹作物であるサトウキビを対象に,茎内流量測定を行って,実蒸散量を評価した。両島の植栽密度が異なるのに対し、茎内流量の最大値はほぼ同様の値を示した。一方、水深単位の蒸散量は高温乾燥条件となる徳之島が一日あたり2.1mm/dであったのに対し、頻繁に降雨のある種子島は3.3mm/dであり、植栽密度と降雨量の差異が蒸散量の算定結果に大きく影響を及ぼした。
Keyword: 蒸発, 蒸発散, GET PDF=17/10-6.pdf
発表番号 [10-8(P)]
Effect of irrigation intensity and timing on average water temperature during rice ripening period in a paddy field under continuous irrigation with running water
Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shibata Satoko[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Shiozawa Sho[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
掛流し灌漑の灌漑強度・時間帯が出穂後の平均水温に与える影響
西田 和弘[東京大学大学院]・柴田 里子[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
水田内水温予測モデルを用いた数値実験により,灌漑強度(間隔),灌漑の時間帯が出穂後の平均水温に与える影響を調べた.その結果,同一灌漑水量の下では,灌漑強度が高いほど,水口付近の水温は高温となるが,水尻付近は低温となることがわかった.この結果より,掛流し灌漑によって水田内の広範囲に冷却効果を与えるには,低灌漑強度かつ長時間の掛流し灌漑よりも,高灌漑強度かつ短時間の掛流し灌漑の方が良いと考えられた.
Keyword: 掛流し灌漑, 水温, 灌漑条件GET PDF=17/10-8(P).pdf
発表番号 [10-10(P)]
Relationship between Groundwater Level and Soil Water Potential of FOEAS Field for Upland Use
Miyamoto Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kameyama Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwata Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]
FOEAS圃場の転換畑利用時の地下水位と土壌水分の関係
宮本 輝仁[農村工学研究部門]・亀山 幸司[農村工学研究部門]・岩田 幸良[農村工学研究部門]
FOEAS圃場の転換畑利用時における地下水位制御方法を検討するため,ダイズ栽培圃場で観測を行った.その結果,地下水位を地表面まで上昇させた後,速やかに下げる地下水位制御により,1日後にはpF1〜2,数日後にはpF2.7まで乾燥が進む土壌水分状態ができた.ただし,地下水位と水分ポテンシャルは連動しなかったので,地下水位を上げるタイミングは,水分ポテンシャル測定をもとに判断する必要がある.
Keyword: FOEAS, , GET PDF=17/10-10(P).pdf
発表番号 [10-13]
The effect of Cut drain construction on furrow irrigation in Uzbekistan
ONISHI Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Gaukharay Paluashova[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]・Shrokova Yulia[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]
ウズベキスタン共和国におけるカットドレーンの施工が畝間灌漑に及ぼす影響
大西 純也[国際農林水産業研究センター]・ガオファ パラショバ[ウズベキスタン共和国 灌漑・水問題研究所]・シロコバ ユリア[ウズベキスタン共和国 灌漑・水問題研究所]
ウズベキスタン共和国は、ソ連時代の大規模な灌漑開発によって農業生産が増大したが、過剰な灌漑や不十分な排水機能によって、塩類集積が生じている。本報では、リーチング効果の向上が期待できるカットドレーンの施工が、現地で広く用いられている「畝間灌漑」及び「畝間ひとつ置きに通水する手法」に及ぼす影響について検証した結果を報告する。カットドレーン施工により土壌水分は低下したが、10%以下の減収に留まった。
Keyword: 畑地灌漑, , GET PDF=17/10-13.pdf
発表番号 [10-19(P)]
Changes in Rice Planting Methods in Different Regions of Thailand under the Economic Development
Nakamura Shuhei[Ibaraki prefecture]
経済開発下のタイ各地域における米植え付け方法の変化動向
中村 周平[茨城県]
タイでは現在、経済発展が農業生産方式に大きな影響を与えており、稲作における米植付け方法も変更を余儀なくされている。そこでタイの3地域(中央平原、北タイ、東北タイ)で植付け方法の変化動向について現地調査を行い植付け方法の展開を考察した。その結果、水・圃場条件の充実を前提とした機械化が基本方向として示された。一方で条件の及ばない農家では、ばら撒き直播や投げ植えがコスト面から有利となることが示唆された。
Keyword: 米植え付け方法, , GET PDF=17/10-19(P).pdf
発表番号 [10-21(P)]
Influence of Capillary Barrier on Water Use Efficiency of Habanero
Inosako Koji[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Miyagawa Taku[Graduate School of Integrated Science and Technology, Shizuoka University]・Saito Tadaomi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Troyo Enrique[Northwest Biological Investigation Center, Mexico]
キャピラリーバリアの敷設がハバネロの水利用効率に及ぼす影響
猪迫 耕二[鳥取大学]・宮川 卓[静岡大学大学院]・齊藤 忠臣[鳥取大学]・トロヨ エンリケ[メキシコ北西部生物学研究センター]
本研究では,乾燥地での適用を念頭に,キャピラリーバリア(CB)の存在が作物の水利用効率に及ぼす影響を明らかにするために栽培実験を行った.その結果,CBの敷設により,下層からの毛管上昇は確実に遮断されることが明らかとなった.また,水利用効率は高くなったことから頻繁灌漑は必要なく.作土層の保水力強化の効果がうかがわれた.すなわち,CBの利用によって,より節水的な圃場水管理が可能となることが判明した.
Keyword: 体積含水率, , GET PDF=17/10-21(P).pdf
発表番号 [10-22]
Microirrigation scheduling supported with methods using renewable energy and two water recharged tanks
Yamamoto Tahei[Tottori University, Arid Land Research Center]・Moritani Shigeoki[HIROSAKI UNIVERSITY, FUCULTY OF AGRICULTURE AND LIFE SCIENCE]
再生可能エネルギと2タンク方式利用でサポートされたマイクロ灌漑の用水計画
山本 太平[鳥取大学乾燥地研究センター]・森谷 慈宙[弘前大学]
本研究では、マイクロ灌漑用水計画のシミュレーション・モデルの開発と利用を目的にしている。ここでは農地のみならず市街地の生産緑地条件下において1エプロンと2タンクが配置される2タンク方式灌漑システムについて検討する。乾燥と湿潤気候下の主要都市を中心に、70箇所以上の灌漑プロジェクトを想定してモデルの事例計算を試みた。
Keyword: マイクロ灌漑の用水計画, , GET PDF=17/10-22.pdf
Evaluation of water usage and estimation of water requirement rate from the pump operating time
Ito Ryoei[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]・Maeda Taiki[Faculty of Bioresources, Mie University]・Kajisa Takamitsu[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]・Kondo Masaaki[Graduate School of Bioresouces, Mie University, Department of Environmental Science and Technology]
揚水機稼働時間からみた水利用実態評価と減水深の推定
伊藤 良栄[三重大学大学院]・前田 泰希[三重大学]・加治佐 隆光[三重大学大学院]・近藤 雅秋[三重大学大学院]
自動給水栓設置地区の揚水機稼働時間を計ることにより、水利用実態を把握し、自動給水栓の節水効果と問題点の探求を試みた。津市久居桃園西部地区を対象とした調査の結果、揚水機の稼働時間から給水量を算出し、降水量との関係を見ることで、対象地区では自動給水栓の節水効果が50%以上であることが確認できた。さらに今回開発した手法により地区全体の減水深を簡易的に推定可能なことが示唆された。
Keyword: 水田灌漑, 自動給水栓, 節水GET PDF=17/10-25.pdf
発表番号 [10-27]
Water Management and Water Balance for Different Paddy Rice Cultivation Methods in Bibai District in Hokkaido
Koshiyama Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Sakai Miki[Hokkaido Regional Development Bureau, Sapporo Development and Construction Department]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
北海道美唄地区における水稲栽培方式ごとの水田水管理と水収支
越山 直子[寒地土木研究所]・酒井 美樹[北海道開発局]・中村 和正[寒地土木研究所]
北海道の水田地帯では,農作業の効率化をめざして,圃場の大区画化や地下水位制御システムの整備が進められている。大区画化および地下水位制御システムの整備が行われた地区において,移植栽培,乾田直播栽培,湛水直播栽培を行った圃場を対象に,水管理および水収支を調査した。この結果,栽培方式ごとに異なる水管理が行われており,それぞれの栽培管理用水量により圃場用水量が変化するものと推察された。
Keyword: 水田灌漑, , GET PDF=17/10-27.pdf
発表番号 [10-28(P)]
Current condition and problems of the planning disconnection of irrigation water in Shinotsu district
Nishimura Shu[MAFF]・YAMAMAOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
石狩川流域篠津地域における計画断水の実態と課題
西村 収[農林水産省]・山本 忠男[北海道大学大学院]
篠津地域を対象に,灌漑のための揚水を一時的に停止する計画断水の実態を把握した。その結果,電気料金の値上がりに対応して計画的に断水を実施しているものの,営農には大きな影響は無いことが示された。20mm/日の降雨で断水可能と仮定した場合,計画断水の増加の余地はあると判断できるが,維持管理労力の負担が大きな問題となっており,いま以上に計画断水の回数を増やすことは難しいといえよう。
Keyword: 土地改良区, 灌漑, 節電GET PDF=17/10-28(P).pdf
発表番号 [10-29]
Plot-by-plot classification of agricultural land use by mid-resolution satellite imageries
Nagano Takanori[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Asano Tsuyoshi[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Kotera Akihiko[Graduate School of Agriculural Science, Kobe University]・Fujihara Yoichi[Graduate School of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Yoshikawa Natsuki[Faculty of Agriculture, Niigata University]
中解像度衛星画像を用いた毎筆作付判別
長野 宇規[神戸大学大学院]・浅野 剛[神戸大学大学院]・小寺 昭彦[神戸大学大学院]・藤原 洋一[石川県立大学大学院環境科学科]・吉川 夏樹[新潟大学]
兵庫県篠山と新潟県上越市吉川を対象に,オープンアクセスの中解像度衛星画像(Sentinel-1,Sentinel-2,ASTER)と水土里ネットが配信する農用地耕区データの併用し逐次抽出法による農地判別法の開発を行った.水稲・大豆・耕作放棄地の判別総合精度90%以上,Kappa係数0.75以上を得た.水稲は16.1a以上の圃場で98%の抽出精度を得た一方,耕作放棄地の抽出精度は低かった.
Keyword: リモートセンシング, , GET PDF=17/10-29.pdf
Evaluation of introduction of compact UAV for grasping wetland environment
Naito Yoshiki[Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]・Sasada Katsuhiro[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Kushida Keiji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・Tsushima Kouji[College of Bioresource Sciences, Nihon University]
湿原環境把握における小型UAV導入の評価
内藤 義樹[日本大学大学院]・笹田 勝寛[日本大学]・串田 圭司[日本大学]・對馬 孝治[日本大学]
貴重な湿原の環境把握において、その環境負荷を与えないICT技術を生かした手法が求められている。本研究では、小型UAVを用いて湿原の地形把握を試み、精度と実用性についての検証を行った。さらに、従来の測量手法との比較を通じて精度的、経済的な評価を行った。その結果、色別標高図や等高線図で、現地測量と同等の測量成果が得られ、外業期間の短縮と約90%のコスト削減の効果が見込まれた。
Keyword: 小型UAV, , GET PDF=17/10-30.pdf
発表番号 [10-31]
GIS Agricultural Land Replotting System for Supporting Land Improvement District
Goko Masaharu[Miyagi University]・Tomomatsu Takashi[ImagicDesign Co Ltd.]・Katsumata Toshihiro[Higashimatsushima City]・Mishina Yuji[Watari LID]・Harano Kazuo[Miyagi Prefectural Government]・Chiba Katsumi[Miyagi University]・Yamamoto Tokuji[Institute for Rural Engineering, NARO]
復興農地整備における土地改良区支援GIS換地システム
郷古 雅春[宮城大学]・友松 貴史[(株)イマジックデザイン]・勝又 俊博[東松島市]・三品 裕二[亘理土地改良区]・原野 三男[宮城県仙台地方振興事務所]・千葉 克己[宮城大学]・山本 徳司[農村工学研究部門]
復興農地整備における換地等の合意形成の鍵を握る土地改良区の業務を支援するため、宮城県の亘理土地改良区を対象として農地基盤地理情報システム(VIMS)を活用した土地改良区支援GIS換地システムを開発した。本システムは実際に作業を行う土地改良区職員のニーズをもとに開発し、パート職員が操作可能な簡易性を有しており、作業労力の大幅な削減が期待できる。現在その成果と経験を他の被災土地改良区にも移転中である。
Keyword: 東日本大震災, 土地改良区, 換地GET PDF=17/10-31.pdf
発表番号 [10-33]
Transition and Adopt Requirements of Intercropping
Kubota Shigehiro[Graduate School of Agriculture and Life Science, Te University of Tokyo]・Taniguchi Tomoyuki[Kyushu University, Faculty of Agriculture]・Shinogi Yoshiyuki[Kyushu University, Faculty of Agriculture]
Intercropping の変遷と採用条件
久保田 滋裕[東京大学大学院]・谷口 智之[九州大学大学院]・凌 祥[九州大学大学院]
Intercroppingに関する既往の文献を精査し,採用された条件や国の状況をGISで分析した.その結果,気象と営農条件からIntercroppinを採用している国を抽出できた.精度や信頼性の高い統計データなどがあれば更に細かい解析が可能であり,将来の栽培作物の選定,作付期間や作付手法に関する将来動向の予測も可能となる.
Keyword: Intercropping, , GET PDF=17/10-33.pdf
発表番号 [10-36]
Design of the user interface for the irrigation information service system
Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tomomatsu Takashi[Imagic Design Inc.]・Tone Nobutaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Mizoguchi Masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
農業水利情報サービス提供システムのユーザインタフェイスの設計
飯田 俊彰[東京大学大学院]・友松 貴志[(株)イマジックデザイン]・利根 伸隆[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
農業水利情報サービス提供システムの普及を目的とし,農家のIT機器への不慣れを払拭する使いやすいユーザインタフェイスを設計した.システムを対象農家へ実装してユーザからのフィードバックを得た.実際には農作業中に使用される場合が多く,まず全体の概況を即時に把握できること,操作回数が少ないことなどがユーザインタフェイスに求められていた.ユーザが操作に慣れてくると,新たなニーズが生じる状況が確認された.
Keyword: 農業水利情報, , GET PDF=17/10-36.pdf
発表番号 [10-37]
Problems actualized in reorganization of irrigation and drainage system through introduction of Information and Communication Technology (ICT)
Taruya Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, Agriculture and Food Research Organization]
情報通信技術(ICT)導入を契機に顕在化する農業水利システム再編上の問題点
樽屋 啓之[農村工学研究部門]
農業水利システムにおける情報通信技術(ICT)の導入については、従来幹線システムへの導入を中心に進められてきたが、近年農業のスマート化に向けた社会からの要請や農業の担い手構造の変化や農地集積などの動向を背景として、圃場システムへの導入が加速化しつつある。本研究では、圃場システムへのICT導入を契機として顕在化する、幹線から末端までを含む農業水利システム全体から見たシステム再編上の問題点を整理する。
Keyword: 計画手法, 水利システムの計測・管理・制御, 水利用計画・水利権GET PDF=17/10-37.pdf
発表番号 [10-39]
Study on overwintering site of Tokyo daruma pond frogs using PIT tags
NODA Kotaro[Utsunomiya University]
PITタグを用いたトウキョウダルマガエルの越冬場の把握
野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・中島 直久[東京農工大学大学院連合]・守山 拓弥[宇都宮大学]・森 晃[小山市]・渡部 恵司[農村工学研究部門]・田村 孝浩[宇都宮大学]
東日本に広く分布するトウキョウダルマガエルを対象種として、好適な越冬環境の把握に向けて、まず越冬する土地利用を把握したので報告する。PITタグを用いた調査の結果、越冬する本種を30個体確認した。そのうち28個体は畑地にて越冬しており、さらに多くの個体が水田から畑地へ移動していたことから、畑地が水田より良好な環境であることが示唆され、越冬場所の探索において本手法が有効であることが確かめられた。
Keyword: PITタグ, 越冬, GET PDF=17/10-39.pdf
発表番号 [10-40]
Trial case of 3D-CAD planning with CIM
nishiyama hironori[NTC CONSULTANTS Inc]
CIM対応に向けた3次元CADの試行的取り組み
西山 浩典[NTCコンサルタンツ(株)]
CIM(Construction Information Modeling)は一連の建設生産プロセスを3次元モデルデータで取り扱い生産性向上と建設コスト低減を図る手法で,近年建設現場への展開が進んでいる。当社においてもCIMに対応すべく3次元CADシステムを導入し,農業生産基盤事業への展開の可能性について試行を行っている。本報告は,現段階で得られている成果の報告と今後の課題について述べるものである。
Keyword: IT, , GET PDF=17/10-40.pdf
発表番号 [10-41(P)]
Detection and Quantification of Elastic Waves generated from Plant using AE Parameter
Ooka Ayami[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
AE指標を用いた植物体から発生する弾性波の検出と定量評価
大岡 綾美[新潟大学]・島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
本研究では,栽培土に対し保水性試験を行い,精緻な土壌水分コントロール下でAE法を用いた水ストレス評価を試みた.検討の結果,水ストレス期初期において,水ポテンシャルが増加するとストレス起源のAE発生数が増加することが確認された.AEパラメータであるA-FRQとRA値の関係から,水ストレス期にA-FRQ 100kHz以下かつRA 10 mms/V以上の特定のAEが検出されることが示唆された.
Keyword: トマト, 土壌水分, AEGET PDF=17/10-41(P).pdf
発表番号 [10-42(P)]
Maeda Akira[Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]・Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agriculture and Life Science, The University of Tokyo]・Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kosugi Shigeyori[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Tanaka Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Higuchi Keisuke[United Graduate School of Agricultural Science, TUAT.]・Miyai Katsuya[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Sakikawa Kazuki[Sanyu Consultants Inc.]
農業農村工学会サマーセミナー2016参加報告
前田 顕[宮崎大学]・辰野 宇大[東京大学大学院]・今出 和成[岡山大学大学院]・小杉 重順[北海道大学大学院]・田中 宣多[京都大学大学院]・樋口 慶亮[東京農工大学大学院]・宮井 克弥[内外エンジニアリング(株)]・川 和起[(株)三祐コンサルタンツ]
サマーセミナーは,年に一度,農業農村工学会本大会が開催される際に,複数の大学から学生が集まり,農業農村工学に関わるいくつかのテーマに関する様々な議論や,お互いの研究活動について情報交換を行う学生主体の企画である.サマーセミナー2016では,「農業,農業工学の現状・課題・将来についての意識の共有」をメインテーマとして議論した.本稿ではサマーセミナー2016の活動報告および参加者の感想を報告する.
Keyword: 農業農村工学, 若手交流, サマーセミナーGET PDF=17/10-42(P).pdf
Promoting regional revitalization by program for education engineer
Kobayashi Noriyuki[University of Ehime]
技術者教育プログラムによる地方創成推進事業の実施について
小林 範之[愛媛大学]
愛媛大学の地方創生推進事業は,愛媛県や企業,経済団体等と協働し,魅力ある就職先を創出するとともに,地域が求める人材を養成する教育カリキュラムを改革し,「ひと」の県内集積を目的としている。同農学部も地域の持続的発展に貢献する地域志向型カリキュラムの構築を計画しており,地域環境工学コースが実施するJABEE認定プログラムでも積極的に取り入れる予定である.ここでは,その地域指向型カリキュラムを紹介する。
Keyword: 技術者教育, , GET PDF=16/S-2-1.pdf
Trials of the University for Human Resources Development of Young Researchers
KUBO Naritaka[University of Tokyo, Graduate School of Agriculture and Life Science]
若手研究者育成の課題と大学の取組み
久保 成隆[東京大学大学院]
現在,大学院博士課程への入学者が減少し,若手研究者を育成する上で,憂慮すべき事態になっている。特に,農業農村工学分野ではその傾向が顕著である。このような事態は,大学院重点化,授業料の高額化,奨学金の貧弱化,教員定員の削減など複合的な政策が原因であり即効的な解決策はない。東京大学では授業料免除制度や博士課程研究遂行制度などを新設し,卓越大学院の検討を始めている。ここでは,それらの取り組みを紹介する。
Keyword: 技術者教育, , GET PDF=16/S-2-3.pdf
発表番号 [S-4-2]
New Standard Agricultural Lot (2ha) Construction in Miyagi Prefecture
Tokita Yutaka[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Hirono Osamu[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Mikami Koji[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]・Yamaki Satoru[Agricultural Land Disaster Recovery Promotion Division]
宮城県における「新たな標準区画(2ha区画)」の取組について
鴇田 豊[宮城県]・廣野 修[宮城県]・三上 浩二[宮城県]・八巻 智[宮城県]
宮城県では,東日本大震災による津波で特に甚大な被害を受けた10市町19地区約5,100haで東日本大震災復興交付金を活用した「農山漁村地域復興基盤総合整備事業」を実施している。実施に際し,県では「新たな標準区画(2ha区画)」を平成25年度に策定し,名取市,岩沼市を中心とした約1,300haで整備を実施している。本報では「新たな標準区画(2ha区画)」の導入目的や効果検証の取組等について報告する。
Keyword: 圃場整備, 農用地計画・整備, GET PDF=16/S-4-2.pdf
Establishment and Prospects of Hayashi Rice Agricultural Cooperative
Tamura Yoshihiro[Hayashi Rice Agricultural Cooperative]
「農事組合法人 林ライス」の設立と今後の展望について
田村 善洋[林ライス]
宮城県岩沼市林地区は,平成23年3月11日東日本大震災の津波により,農地はもとより農業用機械や施設,住家まで生活基盤全てが流失した。離農を希望する人も多かったなかで,今後の営農について,地域で話し合いを行い,地域の受け皿として法人化を進めた。本報では,「農事組合法人 林ライス」の設立の経緯や今後の展望について報告する。
Keyword: 法人化, , GET PDF=16/S-4-3.pdf
Wisdom based on "land and water" in Sendai Domain -Focusing on Osaki Paddy Field Area, Miyagi Prefecture-
KATO TORU[Non-profit Organization Agrinet 21]
仙台藩の「水土の知」ー大崎耕土を中心に─
加藤 徹[あぐりねっと21]
仙台藩において、伊達政宗公の藩財政基盤の確立のため、その一環として組み込まれた「水土の知」(水利開発・新田開発)について大崎耕土(耕土;広大な水田地帯)を中心にみてみる。さらに、藩政時代の「水土の知」が現在に至るまでどのように継承されてきたか、推測をまじえながら時代経緯的に概観する。
Keyword: 仙台藩, 水土の知, 大崎耕土GET PDF=16/S-5-1.pdf
Issues and Countermeasures for Rehabilitation of Damaged Drainage Pumps
Endou Yasushi[Tohoku Regional Agricultural Administration Office, North Ou land improvement survey management office]
被災した排水機場を復旧するにあたっての課題と対応
遠藤 泰[東北農政局北奥羽土地改良調査管理事務所]
東北管内では津波で被災したほとんどの機場で復旧が行われ,既に供用を開始している排水機場もある。災害復旧は原形復旧が基本である。しかし,太平洋沿岸では地盤が沈下しているため当初通りの復旧では従来と同じような効用を期待することできない。また,復旧にあたっては減災対策も考慮する必要がある。本報では,原形復旧を基本としつつ東日本大震災を踏まえて講じた工夫,復旧にあたっての課題及びその対応方法を紹介する。
Keyword: 排水施設, , GET PDF=16/S-6-2.pdf
発表番号 [S-6-4]
The value in reuse of Concrete block for sea embankments under the recovery
Kuwahara Hironobu[Hyogo Prefecture the Planning Prefectual Citzen Department]・Hayashi Takane[Miyagi Prefecture Sendai Regional Promotion Office]・Iwabuchi Kouichi[Miyagi Prefecture Hokubu Regional Promotion Office]
農地海岸堤防復旧におけるコンクリートブロック護岸の再利用について
桑原 弘信[兵庫県]・林 貴峰[宮城県仙台地方振興事務所]・岩渕 浩一[宮城県北部地方振興事務所]
本報告で紹介する農地海岸堤防は、平成10年度から平成18年度の改修工事にあたってコンクリートブロック護岸を採用した堤防であり、今回の東北地方太平洋地震における災害復旧計画では既設ブロックを再利用することによって復旧工事費の大幅な低コスト化を図っている。今次津波規模の大規模災害に対しても再利用が可能な護岸タイプとして経済的優位性を説明するとともに、再利用にあたっての課題について報告するものである。
Keyword: 海岸保全施設, 工法・施工, リサイクルGET PDF=16/S-6-4.pdf
Empirical study on restoring farming from nuclear disaster in Kawamata village
NONAKA Akihisa[NARO Tohoku Agricultural Research Center]
川俣町における原子力災害復興に向けた実証研究
野中 章久[東北農業研究センター]
避難農家の帰還が始まる避難指示解除準備区域である川俣町山木屋地区を対象に,2013年から実施している農林水産省の営農再開に向けたプロジェクト・「エネルギー・資源循環型営農技術の実証研究」の一環として実施した農家調査の結果と.プロジェクト全体の概要を紹介する.
Keyword: 農業再興, メタン発酵, 社会モデルGET PDF=16/S-7-2.pdf
Development and Perspectives of the International Cooperation In the field of Agriculture and Rural Development
MIYAZAKI Masao[Overseas Land Improvement Cooperation Office, Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
今後の農業農村開発協力の展開と課題
宮崎 雅夫[農村振興局設計課]
1954年、わが国は、政府開発援助を開始し、農業農村開発協力では、1959年にブラジル等へのかんがい専門家の派遣を皮切りに協力が開始された。昨年は昨今の状況変化を踏まえ、新たに「開発協力大綱」が閣議決定されるなど、今後の農業農村開発協力の節目の年でもあった。本報では、これまでの農業農村開発協力の実績や変遷についてその概要を紹介するとともに、今後の農業農村開発協力の展開や今後の課題について報告する。
Keyword: 国際協力, , GET PDF=16/S-8-2.pdf
発表番号 [S-9-1]
Summary of the New Long-Term Plan of Land Improvement
ABE Shinji[Rural Development Bureau, Rural Infrastructure Department Design Division]
新たな土地改良長期計画について
安部 伸治[農村振興局整備部]
平成27年8月より、28年度を始期とする新たな土地改良長期計画の策定に向けて審議・検討を行ってきた。新たな長期計画は、農村協働力への働き掛けを通じて農村の潜在力を高めてきた土地改良事業の果たすべき役割を明らかにしつつ、「強くて豊かな農業」、「美しく活力ある農村」、「強くてしなやかな農業・農村」の3つの政策課題に対応するため、6つの政策目標を掲げ、12の施策を集中的に実施するものである。
Keyword: 土地改良法, 土地改良長期計画, 農村協働力GET PDF=16/S-9-1.pdf
Development of evaluation score of fish habitat in agricultural canals
Watabe Keiji[NARO]・Mori Atsushi[NARO]・Koizumi Noriyuki[NARO]・Takemura Takeshi[NARO]
農業水路における魚類の生息環境評価スコアの作成
渡部 恵司[農業・食品産業技術総合研究機構]・森 淳[農業・食品産業技術総合研究機構]・小出水 規行[農業・食品産業技術総合研究機構]・竹村 武士[農業・食品産業技術総合研究機構]
農業水路における魚類の生息環境を水深等から簡易に評価する方法の開発を目指して,岩手県いさわ南部地区を対象に,評価に用いるスコア表を作成した。農業水路での魚類および生息環境データを用いた解析から,水深の標準偏差・流速の多様度・植被率データに基づくスコア表を作成した。スコア表から計算されたスコアと魚類の種数・個体数密度・多様度指数との間に有意な正の相関が認められ,評価スコアの妥当性が示唆された。
Keyword: 農業水路, 魚類, 生態系保全GET PDF=16/S-10-1.pdf
Evaluation of fish habitats by using an easy investigation method in an agricultural channel
Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路における簡易な魚類生息環境評価手法の検討
中田 和義[岡山大学大学院]・門脇 勇樹[岡山大学大学院]・久保田 由香[岡山大学大学院]
本研究では,農業水路における生物多様性評価の指標生物として魚類に着目し,農業従事者でも調査の実施が可能となる簡易な魚類生息環境評価手法について検討することを目的として野外調査を実施した。その結果,本研究で検討した簡易な調査手法は,夏季に遊泳魚を指標として魚類生息環境評価を実施する場合には有用になると考えられた。
Keyword: 魚類, 生息環境評価, 農業水路GET PDF=16/S-10-3.pdf
発表番号 [S-11-2]
Monuments on Past Leaving at Uninhabited Villages in Akita
Asahara Akio[Team HEYANEKO]・Hayashi Naoki[Team HEYANEKO・Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
秋田県・無居住化集落(廃村)における離村関連記念碑
浅原 昭生[Team HEYANEKO]・林 直樹[Team HEYANEKO・東京大学大学院]
離村関連記念碑には、―戸遒領鮖砲鮓綫い謀舛┐襪海函↓転出した旧住民の心のよりどころになること、以上2点の意義があると筆者らは考えている。2015年秋、筆者らは秋田県内62か所の無居住化集落の調査を行った。調査項目のひとつとして離村関連記念碑の実際を調べたところ、碑がある集落跡は15か所であった(24%)。また、他の調査項目との関係の分析から、生活基盤が乏しい集落跡に碑が多いことがわかった。
Keyword: 無居住化, 廃村, 記念碑GET PDF=16/S-11-2.pdf
Present Situation and Problem based on the Great East Japan in Rural
Urushibara Takatoshi[Rural Development Bureau, MAFF]・Yoshida Akira[Rural Development Bureau, MAFF]
東日本大震災を踏まえた農村防災の現状と課題
漆畑 貴俊[農村振興局]・吉田 明[農村振興局]
本報告では、主にため池防災を中心に、大震災以降、行政的な取り組みがどのような認識のもと、どのような変貌を遂げたかを概観する。そして、現在取り組まれている農村地域防災減災事業等について紹介するとともに、土地改良長期計画の見直しに関して農村防災上の論点を整理する.
Keyword: 農村防災, ため池, 土地改良長期計画GET PDF=16/S-12-1.pdf
Contribution to Disaster Management in Rural Engineering
yasunaka seiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・suzuki hisato[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業農村工学分野の農村防災への貢献
安中 誠司[農研機構 農村工学研究部門]・鈴木 尚登[農研機構 農村工学研究部門]
東日本大震災以後の農村防災を巡る情勢変化を踏まえ、「情報」や「災害マネジメント」などの視点から、農業農村工学分野が農村防災に深く係わる必要性を提示する。さらに、大震災の教訓に基づき、これまでの技術支援のあり方の見直しを提起しつつ、災害対応に関する幅広い知見を習得することの重要性を指摘する。そして、今後、農業農村工学会が「体験」や「連携」による学び、「人材育成」を行う母体となり得ることを示す。
Keyword: 農村防災, 災害情報, 人材育成GET PDF=16/S-12-3.pdf
Applicability of Different Control Theories to Operation of Check-Gates
Unami Koichi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Mohawesh Osama[Faculty of Agriculture, Mutah University, Jordan]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
さまざまな制御理論のチェックゲート運用に対する適用可能性
宇波 耕一[京都大学大学院]・モハウェシ オサマ[ムタ大学]・藤原 正幸[京都大学大学院]
さまざまな制御理論の視点に立ち,開水路形式の長大な幹線水路を中心とした広域水利システムの管理におけるチェックゲート運用の実態を理解し,また,自動化の可能性について検討する.まず,水収支式を基本とした支配式を,制御理論になじみやすい形で提示する.それに対し,最適制御,線型制御,動的計画法の各側面から考察する.さらに,ヨルダン渓谷における集中管理の事例を通じて,適用可能性について論じる.
Keyword: 開水路, チェックゲート, 制御理論GET PDF=16/S-13-3.pdf
Special Features of Nogyo-doboku and Roles in Solving the Global Problems -Lessons from SATREPS Egypt Project
Satoh Masayoshi[University of Tsukuba]
地球規模課題解決における農業農村工学の特徴と役割 −SATREPSエジプトナイルの経験から−
農業農村工学分野(NN)のSATREPSに対する貢献について、エジプトプロジェクトの経験を踏まえ、NNの特徴とあり方を論じる。地球規模課題の中で大きな位置を占める水資源問題に、日本は世界で唯一、300年以上の持続的開発の経験をもつ。農村の都市化も経験している。経験の世界への伝達は義務でもある。NNの特性はその総合性にある。周辺分野の協力を得つつ、課題を発掘し、社会実装まで行う計画を作る必要がある。
Keyword: SATREPS, 農業農村工学, 水資源GET PDF=16/S-14-2.pdf
Collaboration with Research Institutions in Agricultural and Rural Development Cooperation
Matsuda Yugo[Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau]・Katsumura Akihisa[Design Division, Rural Infrastructure Department, Rural Development Bureau]
農業農村開発協力における研究機関との連携
松田 祐吾[農村振興局設計課]・勝村 昌央[農村振興局設計課]
技術協力プロジェクトは、日本の経験・技術を相手国に移転することを基本としている。しかしながら、開発途上国の自然条件・社会条件は多様であり、相手国のニーズに応えるためには、新たな技術を開発することが必要である。特に地球規模の課題への対応や革新的な技術を開発するためには、研究者が長期・短期専門家として参加する、または研究機関の参加により課題解決の道筋をつけることなどが望まれる。
Keyword: 農業農村開発協力, 技術協力プロジェクト, GET PDF=16/S-14-3.pdf
JIRCAS's International collaborative research activities and challenges for maxmization of social impacts of reserch outcomes
Fujiwara Nobuyoshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
JIRCASの国際共同研究と成果の社会実装に向けた取組み
藤原 信好[国際農林水産業研究センター]
JIRCASは、農林水産省農林水産技術会議が所掌する国立研究開発法人であるである。近年では、開発途上地域においても、収量増を目的とした品種改良のような従来から重視されてきた研究分野に加え、温暖化や気候の極端化現象への対応といった地球的規模の課題への取組みが求められている。そのような状況下において、JIRCASがどのように業務を進めているのか、また進めようとしているのかを紹介する。
Keyword: 地球規模課題, , GET PDF=16/S-14-4.pdf
Case Studies of Climate Change Impacts on Agricultural Water Uses for SDGs
kudo ryoji[Institute for rural engineering, NARO]・masumoto takao[Institute for rural engineering, NARO]
SDGsに向けた農業農村工学分野における気候変動研究事例
工藤 亮治[農研機構 農村工学研究部門]・増本 隆夫[農研機構 農村工学研究部門]
2015年9月に国連持続可能な開発サミットが開催され,「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択された.そこでは,具体的な開発目標の一つとして気候変動への適応・対策が大きな課題の一つとなっている.本報告では,農業農村工学分野における気候変動研究例として,農研機構農村工学研究部門(旧農工研)が実施している流域水循環や農業用の水資源への気候変動影響評価の事例を紹介する.
Keyword: SDGs, 気候変動, 農業水利用GET PDF=16/S-15-2.pdf
Sustainable Development Goals and Ecosystem Services
HASHIMOTO SHIZUKA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Toyo]
持続可能な開発目標(SDGs)と生態系サービス
橋本 禅[東京大学大学院]
ミレニアム生態系評価(MA)の実施以降,研究・実務の両方で生態系サービスに関する関心が高まっている。本発表では,生態系サービスの概念を紹介するとともに,持続可能な開発目標(SDGs)と生態系サービス,生物多様性の関係や,SDGs実現における農業農村工学への期待について議論する。また,TEEBやIPBES,JSSA,JBO2のようなMA以降の国内外の研究動向についても紹介する。
Keyword: 生態系サービス, 生物多様性, IPBESGET PDF=16/S-15-3.pdf
発表番号 [S-16-2]
On-site knowledge for supporting community formation in temporary housing complexes
Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shiota Hikaru[Value Management Co.,Ltd]
仮設住宅団地でのコミュニティ形成支援に関する「現場知」
中島 正裕[東京農工大学大学院]・塩田 光[バリューマネジメント(株)]
東日本大震災の発生から5年が経過し、次なる震災への備えとして現場の実務担当者の経験や教訓を記録・マニュアル化し緊急対応時に役立てる取り組みへの期待が高まっている。筆者らの研究グループではこれを「現場知」と呼んでいる。本報告では「現場知」の収集や活用方法に焦点を当てながら、NPOを介して携わってきた仮設住宅団地における自治会の設立支援の取り組み(実践支援と研究)を手法化するという試みを紹介する。
Keyword: 現場知, 仮設住宅団地, コミュニティGET PDF=16/S-16-2.pdf
発表番号 [S-17-2]
Preparation of the way and teaching materials which study agriculture and a rural community
ENDO Kazuko[Institute for rural engineering (NARO)]
農業農村を学ぶ方法と教材の整備
遠藤 和子[農研機構 農村工学研究部門]
農業水利施設を舞台に,小学生を対象に行われる学び活動に注目し,学習内容,方法,教材について整理した。方法は,出前授業,施設や史跡等見学,農作業を通しての水の役割学習,生き物観察,水路景観形成などさまざまであり,また,教材には教本,紙芝居,模型,生き物見本などがあり,手作りで準備する等の工夫が見られた。さらに,事例からコンテンツを収集し現代のメディアを用いた教材開発に生かす方法が考えられた。
Keyword: 農業水利施設, 子ども, 学び活動GET PDF=16/S-17-2.pdf
発表番号 [S-17-3]
Approach of community-based organization in cooperation with elementary school education - A case of Motoizumi, Kahoku Town,Yamagata pref.-
MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]
小学校教育と連携した農地・水環境保全組織主導の地域教育の取り組み −山形県河北町元泉地区の事例から−
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]
山形県河北町の元泉地域農地・水・環境保全組織では,元泉地区を学区に持つ小学校と連携し,平成27年度からクラブ活動のカリキュラム枠内で,地域資源の次世代への継承を推進する「おらだ田んぼの子ども博士養成講座」に取り組んでいる。この活動の紹介とともに地域教育におけるデジタルカメラやGISを含めたデジタルコミュニケーション活用に向けた課題などについて報告する。
Keyword: 教育手法, 農村振興, GET PDF=16/S-17-3.pdf
発表番号 [S-17-4]
The effects of agricultural experiences and gaming simulation material for agricultural value of elementary school students –In Musashi Murayama city-
Matsuki Takaaki[Leverages Co.,Ltd]・Hayashi Naoki[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]・Mizoguchi Masaru[Graduated School of Agricultual and Life Sciences,The Univ.of Tokyo]
農業体験学習と農業教育におけるゲーミングシミュレーション教材が 児童の農業観に与える影響 -東京都武蔵村山市を事例として-
松木 崇晃[(株)レバレジーズ]・林 直樹[東京大学大学院]・溝口 勝[東京大学大学院]
農業への理解の促進という目的のもと、全国の公立小学校の約80%で農業体験学習が実施されているが、それによる児童の農業観の変化を示した研究は少ない。また、食料自給率への関心を促すことも重視されているが、農業体験学習のみではその達成は難しいと考えられる。そこで、本研究ではゲーミングシミュレーションに着目し、食料自給率に対する関心を高める教材の開発とその教材が児童の農業観に与える影響を明らかにする。
Keyword: 教育手法, 継続教育, 教育改善GET PDF=16/S-17-4.pdf
発表番号 [S-17-6]
A trial of public relations for agricultural village development using YouTube
YOKOKAWA HANAE[Tokai Regional Agricultural Administration Shinnoubi Office]・KOIKE HIROSHI[Miyata Irrigation Land Improvement]
YouTubeを利用した農業農村整備広報の試み
横川 華枝[東海農政局新濃尾農地防災事業所]・小池 洋[宮田用水土地改良区]
農業用水や水利施設、農村環境に対する地域の人々の関心が低下し、理解を得ることが難しくなってきたことを背景に、水土里を守る人と組織を効果的にPRしようとする動きが高まっている。本研究ではSNSやYouTubeなどの動画サイトを日常的に利用する若い世代を対象に、YouTubeを利用して動画を配信し、農業農村整備を効果的に広報することを試みた。
Keyword: 農業農村整事業, 広報, 動画GET PDF=16/S-17-6.pdf
発表番号 [S-18-3]
Challenges on evaluation method of river environment influenced by dam removal
Maeda Shigeya[College of Agriculture, Ibaraki University]・Noda Koji[Faculty of Economics, Tokyo Keizai University]・Minagawa Akiko[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Kobayashi Hisashi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Yoshida Koshi[College of Agriculture, Ibaraki University]・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]
ダム撤去が河川環境に及ぼす影響の評価法に関する課題−Savage Rapids ダムの事例を中心として−
前田 滋哉[茨城大学]・野田 浩二[東京経済大学]・皆川 明子[滋賀県立大学]・小林 久[茨城大学]・吉田 貢士[茨城大学]・黒田 久雄[茨城大学]
河川では,灌漑用,発電用等の取水と環境保全の競合をどう調整するかがしばしば問題となる.水利調整においては,河川環境変化を事前に精度良く予測することが望ましい.本報では米国のダム撤去事例に焦点を当て,ダム撤去による堆砂の移動について,事前にどのような影響予測や分析がなされ事後にどうなったかを整理する.そして事業が河川環境に与える影響の予測手法の到達点と今後の課題について考察する.
Keyword: 河川管理, 堆砂, 生態環境GET PDF=16/S-18-3.pdf
発表番号 [S-19-1]
Present State and Needs on Applying GIS Technologies to Agriculture and Rural Area
ASHIDA TOSHIFUMI[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業農村におけるGIS活用の現状とニーズ ―主に中山間地域における農地管理の観点から―
芦田 敏文[農業・食品産業技術総合研究機構]
本研究報告では、農業農村におけるGIS活用および農地データの現状について簡単に報告した上で、主に中山間地域における農地管理の観点から現場(市町村行政や地域)でのGISの活用ニーズを仮説的に提示し、今後のGIS活用の展望を報告する。
Keyword: GIS, 中山間地域, 農地管理GET PDF=16/S-19-1.pdf
発表番号 [S-19-2]
VIMS & iVIMS GIS for farmlands management, its purpose, structure and feature
Tomomatsu Takashi[Imagic Design Co.,Ltd.]・Sho Naoki[Imagic Design Co.,Ltd.]・Yamamoto Tokuji[National Agriculture and Food Research Organization]
農地管理型GIS―VIMSとiVIMSの目的・構造・特徴
友松 貴志[(株)イマジックデザイン]・庄 直樹[(株)イマジックデザイン]・山本 徳司[農研機構 農村工学研究部門]
農村基盤情報システム(VIMSとiVIMS)は農地情報や水利施設の点検管理を行うことのできるGISであるが,複数のメンバーと情報共有,現場で資料を参照,情報収集,3DやARによる現実感形成という特徴を持ち,その用途は歴史・文化・民俗,観光資源,自然・生態などの地域の多面的な情報を住民と研究者・専門家が蓄積,共有,発信していく情報プラットフォームとなり,住民参加,文化保全,地域振興にも活用できる。
Keyword: GIS, 農用地計画・整備, 農村振興GET PDF=16/S-19-2.pdf
発表番号 [S-19-3]
The possibilities for Mobile Museum GIS as communicational tool
MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]・SHIGEOKA Tetsushi[National Agriculture and Food Research Organization]
コミュニケーショナルGISとしての発展性 MMGへの可能性
嶺田 拓也[農業・食品産業技術総合研究機構]・重岡 徹[農業・食品産業技術総合研究機構]
新潟県新発田市K集落では,猿による獣害の被害マップ作成を契機に農地基盤地理情報システム導入による資源データベースの作成に2014年から取り組んでいる。GISが地域内のさまざまな資源の評価や管理に対してコミュニーケーションツールとして機能し,合意形成に貢献する可能性や,GISによる「見える化」によって地域住民が自律的に集落の資源を誇り,その情報が共有されるだけでなく内外に発信される可能性を紹介する。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=16/S-19-3.pdf
発表番号 [S-19-4]
Visualization of the rural landscape with GIS for farmland management
KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]
農地管理型GISを用いた農村ランドスケープの可視化
農村地域における持続的な資源の管理・活用に向けた農村ランドスケープの可視化と地域内での共有の手法について検討を行った。具体的には,1)農地管理型GIS「農村基盤地理情報システム(VIMS)」を用いた農地一筆ごとの特徴の可視化,2)小型UAVによる空撮と三次元形状復元技術(SfM-MVS)を用いた農村ランドスケープの可視化(三次元モデルの復元),の2点について取り組んだ内容を報告する。
Keyword: ランドスケープ・リテラシー, 三次元化, 棚田GET PDF=16/S-19-4.pdf
発表番号 [S-19-5]
Mobile Museum GIS for Rural Development
FUKUYO Narufumi[Ibaraki University College of Agriculture]
MMG(モバイル型地域博物館システム)の地域振興への応用-住民参加型ワークショップとの連携-
福与 徳文[茨城大学]
MMG(モバイル型地域博物館システム)の地域振興への応用の一つが、集落環境点検など、住民参加型ワークショップのデータを搭載し、活用することである。集落環境点検マップのデータをGISに蓄積してモバイル端末で閲覧できれば、モバイル「地域まるごと博物館」が構築される。来訪者がタブレット端末で「地域のお宝」を閲覧しながら散策することを支援する機能のほか、地域づくり手法の効果分析ツールとしても期待できる。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=16/S-19-5.pdf
発表番号 [S-20-1]
A new deal of water quality model; Revisions of methods for water quality monitoring and NPS pollute load estimation
TADA Akio[Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]・TANAKAMARU Haruya[Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
水質モデルの新規巻き直し;水質サンプリングと汚濁負荷推定法の見直し
降雨流出モデルと異なり、水質モデルでは入力データの不確かさの影響を考慮する必要がある.重点的サンプリング法とべき乗型LQ式により面源汚濁負荷量の不偏推定が可能となり、この方法は従来の過小推定量を修正するとともに、水質モデル入力値としての面源負荷量の不確かさの情報を与える.実際に簡単な物質収支モデル計算を例に、この不確かさの汚濁対策に与える影響を示し、あわせて従来のモデルの再計算の必要性を示唆した.
Keyword: 面源, 負荷量, 不確かさGET PDF=16/S-20-1.pdf
発表番号 [S-21-1]
Revision of a Technological Book about Design and Planning Criteria for Upland Field Irrigation Plan under Land Improvement Project
arakawa jun[Rural Development Bureau Rural Policy Department Rural Environment Division]・matsuzaki masumi[Rural Development Bureau Rural Policy Department Rural Environment Division]
土地改良事業計画設計基準 計画「農業用水(畑)」技術書の改定について
荒川 潤[農村振興局農村環境課]・松 真澄[農村振興局農村環境課]
社会情勢の変化や技術の発展に伴い、畑地かんがい地区における施設の更新等に向けた調査計画手法の記載追加や環境との調和への配慮に関する記載充実等を行い、平成27年度に土地改良事業計画設計基準 計画「農業用水(畑)」の全面改定を行ったところである。 本講演では、今回改定された計画「農業用水(畑)」の技術書において、改定に至る検討経緯、主な改定内容について報告するものである。
Keyword: 計画手法, 畑地感慨, GET PDF=16/S-21-1.pdf
発表番号 [S-21-2]
Consideration of measurement methods for soil moisture to design upland water requirement
Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Ogushi Shoko[Kinki Regional Agricultural Administration Office]・Tanaka Yoshikazu[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Wen Cheng-Han[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Aoki Kosuke[Faculty of Agriculture, Kyoto University]
畑地用水量諸元策定のための土壌水分測定方法の検討
中村 公人[京都大学大学院]・大串 鳥[近畿農政局]・田中 宣多[京都大学大学院]・温 承翰[京都大学大学院]・青木 功介[京都大学]
「農業用水(畑)」の技術書改訂により土壌水分測定法に誘電率水分計法の詳細が追加される.テンシオメータとTDRを用いた土壌水分観測を行い,用水量諸元への影響を調査した結果,テンシオメータから得られるpFから土壌水分特性曲線を介して換算される体積含水率とTDRから得られる同値は必ずしも一致しなかったが,両手法での期間内平均日消費水量の差は0.2mm/dと小さく,TRAMの差は平均3.5mmであった.
Keyword: 誘電率水分計, 日消費水量, 計画基準GET PDF=16/S-21-2.pdf
発表番号 [S-21-4]
Case Study on Stock Management Works for Kamanashi River National Irrigation Project
Ito Kimito[Kanto Regional Agricultural Administration Bureau Hokusochuo Irrigation Project Office]
ストマネ事業の実施事例(国営釜無川地区)
伊藤 公人[関東農政局北総中央農業水利事業所]
既設の農業水利施設について、機能の監視・診断等によるリスク管理を行いつつ、劣化の状況に応じた補修・更新等を計画的に行うことにより、施設の長寿命化とライフサイクルコストの低減を図る戦略的な保全対策、いわゆるストックマネジメントの考え方が推進され、計画基準「農業用水(畑)」の改定においてもこの考え方が導入されている。今回、ストマネの一環として事業を実施している釜無川地区についての状況を報告する。
Keyword: ストックマネジメント, ライフサイクルコスト, 施設の長寿命化GET PDF=16/S-21-4.pdf
発表番号 [S-21-5]
Challenge of landscape conservation in agriculture and rural development project
Yuge Kozue[Faculty of agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Faculty of agriculture, Saga University]
畑地整備事業地区における景観配慮の現状と今後の課題
土地改良事業計画設計基準 計画「農業用水(畑)」が改定され,畑地灌漑における景観配慮について追加された.本報告では,農業農村整備事業における視点場の設定やデザインコードの収集などの景観配慮の基本的な概念とともに,畑地整備事業地区における様々な事例を紹介する.また,畑地整備事業における景観配慮に関する課題と今後の方向性について講演する.
Keyword: 農業水利施設, 視点場, デザインコードGET PDF=16/S-21-5.pdf
The Political Challenges Facing of Regional Resource Management Based on Expanded Community Including Some Neighborhood Settlements: A Case Study of Japanese Direct Payments System
ETO Akifumi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
複数集落の連携による地域資源管理を進める上での制度的課題 多面的機能支払交付金における広域化メニューの取組みを事例に
衛藤 彬史[神戸大学大学院]
地域資源管理の担い手不足が深刻化する中、複数集落による広域的な連携が欠かせない。そのため複数集落を含む広域エリアでは、連携のための体制づくりが求められるが、思うように進まないことが多い。本研究では、連携した取組みを支援するメニューを活用し、連携のための組織づくりに取組んだ事例を対象に、取組みに至った経緯や現状等を明らかにした上で、地域資源管理における集落間連携に向けた課題と方策について論じる。
Keyword: 地域資源管理, 集落(間)連携, 多面的機能支払交付金GET PDF=16/G-1-2.pdf
Changes in aquatic flora in irrigation ponds during 30 years in Lakes Shinji and Nakaumi areas
Hayasaka Yuya[Shimane University Graduate school of Life and Environmental Science]・Kunii Hidenobu[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Somura Hiroaki[Shimane University]・Haraguchi Noriko[Research Center for Coastal Lagoon Environments]・Tsujii Yousuke
島根県宍道湖・中海周辺のため池における30年間の水生植物相の変遷
早坂 裕也[島根大学大学院]・國井 秀伸[汽水域研究センター]・宗村 広昭[島根大学]・原口 展子[汽水域研究センター]・辻井 要介
1984年から10年おきに継続調査されている島根県宍道湖・中海周辺のため池に生育する水生植物を対象に、時間経過による変遷について調査・解析を行った。その結果、30年間でため池の個数・水生植物の多様性が共に減少傾向にあることが把握された。また観測水質項目の変化と多様性の減少に明確な関係性が見出されなかったことから、ため池の管理状況や光条件の変化なと複数の要因が影響を及ぼしていると考えられた。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 親水GET PDF=16/G-1-4.pdf
Substances cycles inside the Okura Dam during Asterionella dominant period
Kumagai Yurika[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Harada Shigeki[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Koshikawa Hiroshi[National Inst. Environemntal Studies]
大倉ダムにおけるAsterionella優先時の物質循環機構についての研究
熊谷 悠里香[宮城大学]・原田 茂樹[宮城大学]・越川 海[環境研究所]
大倉ダムで最も多く出現する植物プランクトンはAsterionellaで全生物数の半分程度をしめす。また、Asterionellaが優先する期間は、ダム内での鉛直方向での物質移動が盛んであることも明らかにしてきた。本研究では、Asterionellaの優先率とともに、クロロフィルaとフェオ色素を表層、中層、下層においてプロットし、その検証を行った。この動態をモデル化していく経過についても報告する。
Keyword: 水域生態系物質循環, , GET PDF=16/G-1-5.pdf
発表番号 [G-1-6]
Preliminary survey on the interspecific relationships between Lefua echigonia and other fish species in Yagawa river
Matsuzawa Yuki[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Fukuda Shinji[Institute of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]
矢川の魚類相とホトケドジョウの種間関係に関する基礎調査
松澤 優樹[東京農工大学大学院]・福田 信二[東京農工大学大学院]
本報では,矢川におけるホトケドジョウの移動と魚類相との関係性について報告する.現地調査では,区間長10 mの調査区(全14地点)を設定し,定置網とタモ網を用いて魚類を採捕した.その結果,同種の捕獲数は6月で最多となり,3地点において調査期間を通じて生息が確認できた.魚類相に注目すると,ホトケドジョウとタカハヤはやや上流側に,カワムツとアブラハヤはやや下流側に分布しており,棲み分けの可能性が示唆された.
Keyword: 生態系, 環境保全, 水環境GET PDF=16/G-1-6.pdf
発表番号 [G-1-7]
Crop Classification by Random Forest Using TerraSAR-X Data
Yamaya Yuki[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Sonobe Rei[Faculty of Agriculture, Shizuoka University]・Tani Hiroshi[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Wang Xiufeng[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Kobayashi Nobuyuki[Smart Link HOKKAIDO Inc.]・Mochizuki Kanichiro[PASCO Corporation]
TerraSAR-Xデータを用いたランダムフォレストによる作付作物の分類
山谷 祐貴[北海道大学大学院]・薗部 礼[静岡大学]・谷 宏[北海道大学大学院]・王 秀峰[北海道大学大学院]・小林 伸行[(株)スマートリンク北海道]・望月 貫一郎[(株)パスコ]
従来の地上調査に代わる手法の確立を目的として,衛星データを利用した作付作物の分類を行った。TerraSAR-Xの2偏波データから,後方散乱係数や固有値の計4要素を算出し,機械学習アルゴリズムであるランダムフォレストにより,分類精度を評価した。その結果,5時期4要素のデータから約90%の分類精度が得られた。また,時期数を削減しても高い精度を維持でき,より低コストで作物を分類することも可能であった。
Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 農地保全GET PDF=16/G-1-7.pdf
Discussion of new decontamination method considering deposition thickness of fine grained soil after pudding
Kurihashi Eitoku[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Akita Kengo[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
代かき後の細粒土の堆積厚さから見た新たな除染工法の検討
栗橋 英徳[北里大学]・秋田 賢吾[北里大学]・長利 洋[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・落合 博之[北里大学]
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により農地が放射能汚染された.耕起した農地の除染工法として,濁水中の細粒土を選択的に除去する水による攪拌・除去がある.これに対し,代かき後の自然落水により表層に堆積する細粒土を剥ぎ取る新たな工法を堆積厚さから検討する.その結果,表層に細粒土を堆積させる方法として,分散のほかに凝集効果が挙げられ,新たな除染工法の可能性があることを明らかにした.
Keyword: 除染, 堆積厚さ, 分散・凝集GET PDF=16/G-1-8.pdf
発表番号 [G-1-9]
Basic research on an impact of the amount of soil nutrients by Tundra swan in winter-flooded paddy fields
Mori Tatsuya[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Somura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]
コハクチョウの越冬が冬期湛水水田の土壌栄養塩量に与える影響に関する基礎研究
毛利 竜也[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]
冬期湛水水田とは,冬水田んぼとも呼ばれる,水稲収穫後の水田に冬から春にかけて水を張る農法のことであり,ロシア極東から飛来する渡り鳥の越冬場としても利用される。渡り鳥(特にコハクチョウ)がこの冬期湛水水田へ排出する糞は有機肥料としての活用が期待される。本研究では,コハクチョウの越冬が冬期湛水水田の田面水や土壌に与える影響を評価し,冬期湛水水田への施肥量削減の可能性を探ることを目的に研究を進めた。
Keyword: 農地環境, 水環境, 土壌GET PDF=16/G-1-9.pdf
発表番号 [G-1-10]
Effect of Intermittent Irrigation on Rice Yield and Nitrogen Transformation in the Soil
sato takayoshi[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・muto yoshiko[Iwate University]・mizoguchi masaru[Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
間断灌漑が水田土壌中の窒素の形態変化と水稲の生育に与える影響
佐藤 敬佳[岩手大学大学院]・武藤 由子[岩手大学]・溝口 勝[東京大学大学院]
水稲栽培における栄養成長期からの間断灌漑が,土中の窒素動態と水稲の生育に与える影響を調べるため,供試品種を「ひとめぼれ」とした圃場調査およびポット試験を行っている.これまでに,間断灌漑を行うことで酸化的な土壌環境が形成され,硝酸態窒素の生成が促されること,収量はわずかに減少することが示された.間断灌漑条件での収量の減少は,灌水の間隔によって土壌水分条件が大きく変化することが要因となる可能性がある.
Keyword: 水稲, 間断灌漑, 窒素動態GET PDF=16/G-1-10.pdf
発表番号 [G-1-14]
Sand used in the sand filling method affects the density measurement on the hardened concrete
kikuchi shioriraniya[Faculty of Agriculture, Tottori University]・kato satoshi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・ozaki fuka[Kajima Road Co., Ltd]・Hyoudo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
砂充填法に用いる砂の違いが硬化コンクリートの測定密度に及ぼす影響
菊池 史織ラニヤ[鳥取大学]・加藤 諭[鳥取大学]・尾崎 風香[鹿島道路(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
現在,硬化コンクリートの密度は浮力法とノギス法により測定されている。しかし,これらの手法は表面の形状が一定でない物体や吸水する物体の測定には適さない。そこで,著者らは,土質分野における砂置換法をベースにした砂充填法の検討を進めている。本文では,2種類の砂を用いて砂充填法を行い,密度に及ぼす影響を示した。
Keyword: 硬化コンクリート, 密度, 砂充填法GET PDF=16/G-1-14.pdf
発表番号 [G-1-16]
Reed combustion temperature and a pozzolan reaction
hara itsuki[NTC Consultants Inc.]・hyodo masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University KURIMOTO,LTD.]
ヨシの燃焼温度がポゾラン反応に及ぼす影響に関する研究
原 一生[NTCコンサルタンツ(株)]・兵頭 正浩[鳥取大学]
ヨシの利用方法として、コンクリート用混和材が提案され研究が進められてきた。本研究ではヨシの焼燃温度について検討する。その結果、ヨシの燃焼温度を500℃にしたとき,含有するSiO2が80%以上であり,さらに非晶質であるため,ポゾラン反応性が高い材料であると推察された。また、モルタルに配合したヨシ灰は,材齢91日の段階で活性度指数が100以上となったため,ポゾラン活性を有する混和材となると考察した。
Keyword: ヨシ, ポゾラン反応, 燃焼温度GET PDF=16/G-1-16.pdf
発表番号 [G-2-2]
Relationship between forest management and stream water environment
Watanabe Yoko[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Harada Shigeki[Dept. Environmental Sciences, Miyagi University]・Ohno Naoko[Miyagi Prefectural Office]
宮城県南の丸森町における森林管理と渓流水の水量・水質に関する研究
渡邊 陽子[宮城大学]・原田 茂樹[宮城大学]・大野 菜穂子[宮城県]
丸森町をフィールドとし社会条件の変化にも着目しながら、森林管理のあり方を提案することを卒業論文として行う。特に、森林から流出する渓流水の水量と水質に注目する。丸森町は震災後の原発事故の影響が緩和され、新しい街づくり目標の立案が求められている。森林伐採も起こっており水文流出構造にげ影響を与えていると考えられるので、本報告では水量のデータを中心とし、モデル解析へと発展させる過程を報告する。
Keyword: 森林水文, , GET PDF=16/G-2-2.pdf
Study of hydraulic value estimation at an open canal under sedimentary condition ~ North Thailand , Mae rao river ~
KOZAWA TAKUJI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・KUBO NARITAKA[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・IIDA TOSHIAKI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・KIMURA MASAOMI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
堆砂状態下の開水路における水理諸量の推定に関する研究 〜北タイ、メラオ川流域を対象として〜
小澤 拓治[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
タイ北部のメラオ川流域では乾季にローテーション灌漑を行っているが、配水の公平性に不満を持った利用者による違法取水が起きている。この解決策としてUnggoon(2010)によって流れの状況を数理モデル化した効率用水管理が提案されている。しかし、対象地域の水路では上流からの流入土砂の影響で水路内の堆砂量を考慮する必要がある。本研究ではそうした堆砂状況下の水路における水理諸量の推定を行った。
Keyword: 数値シミュレーション, 用水管理, 灌漑システムGET PDF=16/G-2-6.pdf
Attractions and Challenges of Investigation in Abroad -A investigation in Thailand-
NAKAMURA SHUHEI[Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
海外調査の魅力と課題―タイにおける調査から―
中村 周平[宇都宮大学大学院]
短期の海外研究派遣者数は増加傾向にあり、研究対象としての海外への関心は高まっているといえる。海外調査が魅力的なものとなっている一方で、課題も存在する。タイにおける米植付け方法の聞き取り調査から、新しい植付け方法の発見といった興味深い現象との出会いや、日本とは異なる言語・文化との触れ合い等魅力的な面をみることができた。しかし、仮説にない予想外の現象等困難な面もあり、これは魅力的な面と表裏一体である。
Keyword: 海外調査, タイ, 聞き取りGET PDF=16/G-2-7.pdf
発表番号 [G-2-8]
Analysis of irrigation system adaptive to natural environment ~ Flood plain of Mekong River, Cambodia~
Ikezono Kyoka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
自然環境適応型灌漑の実態分析〜カンボジアのメコン川氾濫原を対象として〜
カンボジアは熱帯モンスーン気候に属し、明確な雨季と乾季が存在する。メコン川の下流域に位置しており、毎年雨季には河川水位が上昇して洪水が起こり、氾濫原一帯は冠水する。メコン川氾濫原では、このような自然環境に適応した地域特有の灌漑方法が発達しており、タムノップ型灌漑システムはその代表例である。本研究ではタムノップ型灌漑システムに重点を置き、自然環境適応型灌漑の実態を明らかにした。
Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, GET PDF=16/G-2-8.pdf
発表番号 [G-2-9]
Evaluation of spatial distribution of digested slurry to an irregularly shaped rice paddy field
Hamada Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Yuge Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・Tanaka Munehiro[Faculty of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Faculty of Agriculture, Saga University]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture , Kyushu University]
不整形区画水田におけるメタン発酵消化液の空間分布の評価
霤帖々麺[九州大学大学院]・弓削 こずえ[佐賀大学]・田中 宗浩[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・凌 祥之[九州大学大学院]
本研究では不整形区画水田において消化液を空間的に均等に散布する手法の確立を目指し,水口から施用した消化液中のTNの空間分布を評価するモデルを構築した.検証実験で得られたTNの計算値は実測値と概ね一致しており,構築したモデルの妥当性が確認された.このモデルを用いたシナリオ解析により,水口の適切な設置と,灌漑水および消化液の流量を調節することが消化液を均等に散布するために有効であると明らかになった.
Keyword: バイオマス, 液肥, 水田灌漑GET PDF=16/G-2-9.pdf
発表番号 [G-2-10]
Proposal of demand oriented water distribution system using max flowrate uniform flow control method
Yamamura Aiji[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
最大流量等流制御(MC)方式による需要主導型配水システムの提案
山村 愛二[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
多くの農業用水のおいて幹線水路は開水路となっているが、近年支線や末端水路は管路化が進み、開水路を需要主導型配水システムの中で生かす方法が模索されている。そこで、最大流量等流制御(MC)方式によってチェックゲートを操作することで、現在の施設規模を変えずに大流量を供給できる需要主導型配水システムを提案すること目的として、愛知用水農業専用区間において開水路非定常流シミュレーションで検討した。
Keyword: 開水路流れ, 数値流体力学, GET PDF=16/G-2-10.pdf
発表番号 [G-2-11]
Calibration and application of soil dielectric sensors for monitoring arable field
Kubota Yuma[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・Muto Yoshiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kiriyama Naomori[Iwate Agricultural Research Center]
静電容量型土壌水分センサーの農地の土壌水分量と電気伝導率観測への適用
窪田 有真[岩手大学大学院]・武藤 由子[岩手大学]・桐山 直盛[岩手県農業研究センター]
土壌水分センサーには水分量と共に電気伝導率ECを測定できる物もあり、大規模農場への導入が進んでいる。ECの観測は肥培管理の技術開発等に有用と考えられるが、研究領域でのセンサーによるEC観測例は少ない。そこで本研究では、ハウストマト栽培期間に、検定に基づいて5TEによる体積含水率・土壌水のEC・EC1:5の観測を行った。その結果、測定値は灌水と施肥条件、トマトの生育と関連して変動したと考えられた。
Keyword: モニタリング, 土壌水分量, 電気伝導率GET PDF=16/G-2-11.pdf
発表番号 [G-2-13]
Measurement of Flow around Leakage Point in Experimental Pipeline Using PIV
asada yohei[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kimura masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・azechi issaku[NARO]・iida toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・kubo naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
PIVを用いた実験用管水路の漏水部付近における流れの計測
漏水検知技術として管路の中に機器を流し漏水を検知する方法があるが、このような機器は漏水部付近の流れの計測に基づいて設計されていない。また近年では管路内を流れる水の流速分布を計測するセンサーが開発されている。以上から、管水路内の漏水部付近の流れを調査することで、先述した漏水検知機器類の改良が期待され、センサーによる漏水検知の検討にも貢献できる。よって本研究では管水路内の漏水部付近の流れを計測した。
Keyword: 漏水検知 , , GET PDF=16/G-2-13.pdf
発表番号 [G-2-14]
Development of the labor and water saving irrigation system for roof greening
Nishigaki Toshiharu[Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
屋上緑化における省力・節水型給水システムの開発
西垣 敏治[滋賀県立大学大学院]・岩間 憲治[滋賀県立大学]
屋上緑化に適した省力且つ低コストな給水システムとして通水パイプを用いた「地中灌漑」やU字管に通水シートを張って地表面に接地した「接地灌漑」を用い、ジョウロによる「慣行灌漑」と比較した。そして、建物屋上と雨よけハウスにてマリーゴールドを用いた栽培試験を実施したところ、同じ生長量に対して「地中」、「接地」共に灌漑水量は少なくなり、また降水も特に「地中」で有効に取り込めた。
Keyword: 屋上緑化, 節水灌漑, 土壌水分GET PDF=16/G-2-14.pdf
Concentrations of Pharmaceuticals and Transformed Products
Haruta Shinsuke[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Zhang Yuming[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kume Takashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]
農業集落排水施設の処理水への生活排水由来医薬品と分解中間生成物の混入実態
治多 伸介[愛媛大学大学院]・張 銘[愛媛大学大学院]・久米 崇[愛媛大学大学院]
実稼働中の農業集落排水施設(6施設)の処理水調査により,農業集落排水施設の処理水には様々な医薬品と分解中間生成物が混入し,分解中間生成物は,元の医薬品に比較して無視できない濃度まで高まる場合のあることが分かった.また,医薬品と分解中間生成物の合計濃度は,Ketoprofen,Crotamiton,DEETでは生物膜法より活性汚泥法で低くなりやすい等の,活性汚泥法の生物膜法に対する優位性が示された.
Keyword: 集落排水, 水質環境, 環境保全GET PDF=16/1-3.pdf
Study on selection of an alternative application method (pouring or spreaders)
Yamaoka Masaru[National institute for Rural Engineering, NARO]・Oritate Fumiko[National institute for Rural Engineering, NARO]
消化液の農地施用法(散布車散布法と流し込み法)の選択条件の検討
山岡 賢[農研機構 農村工学研究部門]・折立 文子[農研機構 農村工学研究部門]
消化液は,汚泥や家畜糞尿などをメタン発酵した後に残る残渣である。消化液を液肥としてほ場に施用する方法として,水田にかんがい用水とともに流し込む法と,散布車を用いて散布する法の2つがある。両法はそれぞれ得失があるものの,両法が適用可能な際,いずれの方法が効率的か,経済的か明らかでないため,モデル計算で両法を比較した。結果,輸送距離が5kmを超えると流し込み法の効率が高く経済的との結果となった。
Keyword: バイオマス, メタン発酵, 消化液GET PDF=16/1-5.pdf
Application of the database built on GIS for succession of the management information about irrigation and drainage system facilities
ENDO Kazuko[National Agriculture and Food Research Organization]・SHINDO Soji[National Agriculture and Food Research Organization]・SAITO Akemi[Doshisha Womens College of Liberal Arts]
農業水利施設の管理情報継承のためのGISデータベースの適用
遠藤 和子[農業・食品産業技術総合研究機構]・進藤 惣治[農業・食品産業技術総合研究機構]・齋藤 朱未[同志社女子大学]
筆者らは、農業水利施設の施設概況(施設諸元や劣化の状況など)や管理方法を次世代に継承していくために、施設の維持管理に関する情報を記録するGISデータベース・システムの開発を進めている。三重県の立梅用水土地改良区を事例とする取り組みより、GISへの記録を行うことにより、地域農業の変化に伴う配水計画の見直しなど次世代継承以外にもデータベース活用のアイディアが様々に想起されるに至っている状況を報告する。
Keyword: 農業水利施設, 土地改良区, GISデータベースGET PDF=16/1-8.pdf
Evaluation of measures against large-scale earthquake that can be carried out by irrigation canal facility managers
OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・TATEISHI Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
灌漑用水路の施設管理者により実施可能な大規模地震対策の評価
大久保 天[寒地土木研究所]・立石 信次[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
施設管理の現場における予算の制約により,現実に実施可能な大規模地震対策は限られたものになると考えられる。大規模地震時における災害対応の遂行を阻害するリスクに対して,施設管理者が経費をかけずに実施できる対策の効果をFTA手法により評価した。その結果,震度6強以下の震災であれば,一定の対策効果が期待されることが示された。しかし,震度7の震災では,対策の効果が限定的なものになることが示唆された。
Keyword: 大規模地震, 災害対応, FTAGET PDF=16/1-11.pdf
Investigation of slope gradient in hilly farmlands using aerial photos by small UAV and SfM-MVS technology
KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]・FUKUMOTO Masato[National Agriculture and Food Research Organization]
小型UAV空撮・三次元形状復元技術を用いた傾斜地水田の法面勾配の把握
栗田 英治[農業・食品産業技術総合研究機構]・福本 昌人[農業・食品産業技術総合研究機構]
小型UAVを用いた空撮と空撮により得られた写真を用いた三次元形状復元技術(SfM-MVS)により,傾斜地水田の法面の条件(勾配・凹凸等)を把握する手法について検討した。結果,農地一筆ごとの法面の勾配の把握ができ(算出値と実測値の差は概ね5°未満),加えて,法面内の局所的な急傾斜部分(石垣部分)や凹凸(法面から露出した岩石)などについても把握が可能であることが分かった。
Keyword: 小型UAV, SfM-MVS, 法面管理GET PDF=16/1-13(P).pdf
Development of information system for strategic choice of crop fields
Yamazaki Moe[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nagano Takanori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
耕地の戦略的な選択のための情報システムの作成
山崎 萌[神戸大学大学院]・長野 宇規[神戸大学大学院]
日本各地で耕地の選択・縮小が予想されるなか,集落が生き残るためには優良な農地を戦略的に選択することが不可欠である.議論のたたき台として将来予想図が必要である.本研究は農業集落カード,水土里情報システム,GIS情報を用いて,農家数の推移から耕作可能面積予測,立地要因から農地選択を行うシステムを構築し,兵庫県淡路島の耕地群を事例に,将来予想図を作成した.
Keyword: 中山間地域, 農用地計画, 耕作放棄GET PDF=16/1-14(P).pdf
Utilization of Well and Spring Water as Domestic Water in Time of Water Cutoff-Case Study on Takamatsu City, Kagawa Prefecture-
TANIGUCHI TOMOYUKI[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・ADACHI MARI[Bureau of Sewerage, Tokyo Metropolitan Government]・SHIMADA MIROKU[MEIWA Engineering Consultants Co., Ltd.]・UJIIE KIYOKAZU[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
災害断水時における生活用水としての井戸水と湧水の活用 ―香川県高松市を事例として―
谷口 智之[九州大学大学院]・安立 麻莉[東京都下水道局]・島田 実禄[(株)明和技術コンサルタンツ]・氏家 清和[筑波大学]
過去の災害では各地で断水が発生し、生活用水の確保が問題となった。現在、企業や市区町村では断水時に井戸を活用することの重要性が検討されている。本研究では、古くから生活用水や農業用水として井戸水を使用している香川県高松市を対象に、井戸水と湧水の供給可能水量と水質を調査・分析することにより、断水時の生活用水供給水源としての効果とその経済的価値を評価した。
Keyword: 断水, 生活用水, 経済的価値GET PDF=16/1-15(P).pdf
Features of the birds and beasts damage prevention facilities in Aomori Prefecture Shimokita area
MAKANAE Haruhiko[Aomori Prefectural Government Shimokita Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・EBINA Yoshinori[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・MATSUHASHI Tsutomu[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
青森県下北地域における烏獣害防止施設の特徴について
蒔苗 春彦[青森県下北地域県民局]・蛯名 芳[青森県西北地域県民局]・松橋 敦[青森県上北地域県民局]
青森県の下北地域には、国の天然記念物「北限のサル」が生息し保護されているが、年々頭数が増加しており農作物被害が常態化し、農業離れや担い手不足を助長する大きな課題となっている。対策として平成6年から鳥獣害防止施設(電気柵)を設置して被害軽減を図っているが、これまでに設置された電気柵の特徴と本地域に有効的な工法、維持管理等の検討について一考察を述べる。
Keyword: 中山間地域, 烏獣害防止施設, ニホンザルGET PDF=16/1-16.pdf
Procedures and Costs of Getting the Necessary Licenses for the Wildlife Control
NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]
鳥獣捕獲に必要な資格を取得するまでの手続きおよび経費
成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]
ここでは、筆者自らが狩猟免許を取得した経験をもとに、狩猟免許の取得に係わる「手続き」および「経費」を紹介し、狩猟免許の所持を妨げる要因について考察した。その結果、「手続き」の負担として、平日に役所で行わなければならないこと、取得試験に際して予備講習を受講しないと合格が困難なことなどが分かった。「経費」の負担として、狩猟免許の取得よりも、「猟銃等所持許可」を受けるための負担が大きいことが分かった。
Keyword: 鳥獣被害対策, 狩猟免許, 農村計画GET PDF=16/1-17.pdf
Study on the effects and sustainability of the revitalization project by local government - A case of lei making at Kozagawa town, Wakayama prefecture -
Kuki Yasuaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Anzai Mika[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
身近な資源を利用した活性化の取組みの効果と持続可能性―和歌山県古座川町のハナアミを例に―
九鬼 康彰[岡山大学大学院]・安西 美翔[岡山大学]
本報では身近な地域資源を利用した活性化の事例を対象に,その効果と持続可能性について考察した.和歌山県古座川町におけるハナアミ活動の関係者への聞き取りから,趣味として定着しているもののメンバーや活動に広がりがみられず,住民の贈与を優先する価値観や集落間の対抗意識が活動の積極性を妨げていることが分かった.結論として,新たな取組みを始める際には住民意識や経済性に配慮と工夫が必要なことが得られた.
Keyword: 地域資源, 活性化, 山村GET PDF=16/1-18.pdf
Effect of wild animal and plant foodstuffs on dietary diversity in rural livelihood -A case study of farm village in semi-mountainous areas, Lao PRD-
Hasada Katsumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Phomdouangsy Souny[Agriculture and Forestry Policy Research Centre, National Agricultural Forestry Research Institute]
農家生計において動植物性採集食材が食材の多様性に与える影響 −ラオス中部農山村の事例−
羽佐田 勝美[国際農林水産業研究センター]・ポンドゥアンシィ スニー[ラオス国立農林研究所]
ラオス中部農山村の食事における食材の多様性を食料消費スコア(FCS)により評価した。また、動植物性採集食材の利用頻度とFCSとの関係から、動植物採集食材がFCSにどれほど貢献しているかを検討した。その結果、一農家を除く全ての対象農家のFCSが雨季乾季ともに許容範囲の評価であった。また、雨季の相対的に収入の低い世帯において、動物性採集食材のFCSへの貢献が大きいことが明らかになった。
Keyword: 食の質, 動植物, 食料消費スコアGET PDF=16/1-21.pdf
発表番号 [1-22(P)]
Practical study for use of apple waste as swine feed
NAKAMURA Yuki[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]
リンゴ廃果の養豚飼料としての利用に向けた実践的な研究
中村 有希[岩手大学大学院]・原科 幸爾[岩手大学]
本研究では,リンゴ農家と養豚農家を連携させ,リンゴ廃果を飼料として利用しようとする際に発生する問題点を明らかにし,改善方法の検討を行った。アンケート調査,聞き取り調査を行い,リンゴ農家に養豚農家まで廃果を運搬してもらった。数軒のリンゴ農家でローテーションを組むことによって運搬できる可能性が高くなること,養豚農家にコンテナをあらかじめ用意しておくことで返却の手間を軽減できることがわかった。
Keyword: 資源循環, 飼料, 獣害GET PDF=16/1-22(P).pdf
Current status of involvement of young generation in hunting activities
ENDO Minami[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・HRASHINA koji[Faculty of Agriculture,Iwate University]
若者層の狩猟活動への参入における現状と課題
遠藤 みなみ[岩手大学大学院]・原科 幸爾[岩手大学]
本研究は,若手狩猟免許所持者の属性や意識を明らかにするとともに,狩猟を継続することに対して,自治体や猟友会がどのようなインセンティブを与えられるか検討する事を目的とした。特に学生は,猟友会への所属や関わりを持つことが実猟へ向けてのステップアップに必要であると示唆された。猟友会所属の意味を認知させ,所属のきっかけとなるような機会を設けることが,若手狩猟者獲得の為には望ましいと考えられる。
Keyword: 狩猟, 鳥獣害, 生態系GET PDF=16/1-24(P).pdf
Case for Land Consolidation project which Adopting the method of Orderly Reorganization of Land Use in Tsunami Disaste Areas
Utumi Naoki[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]・Miura Hiroshi[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]・Kondo Satoru[Miyagi Prefecture Kesennuma Regional Development Office Minamisanriku Branch]
津波被災地域における土地利用の整序化を取り入れたほ場整備
内海 直樹[宮城県気仙沼地方振興事務所]・三浦 洋[宮城県気仙沼地方振興事務所]・近藤 智[宮城県気仙沼地方振興事務所]
東日本大震災による津波被災地域では農地が被災しただけでなく,住居,作業場,農機具等も流出したことに伴い,農業経営意欲が減衰し離農を考えた耕作者も多かった。そこで,ほ場整備による農地の大区画化を行うとともに,併せて点在していた住宅跡地を集積再配置し一体的整備を行った。また,被災前の個別農家による営農から営農組合等による営農となったことで,生産性の向上と担い手の確保を行った事例を紹介する。
Keyword: 土地利用計画, 整序化, ほ場整備GET PDF=16/1-26.pdf
Support program of farmland snowmelt disaster recovery support business
kon yasuhiro[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]・noro akihiro[Aomori Prefectural Government Chunan Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture,Forestry and Fisheries]
農地等融雪災害対策支援事業の取組
今 泰浩[青森県三八地域県民局]・野呂 明弘[青森県中南地域県民局]
近年、青森県では津軽地域の中山間部を中心に農地の斜面崩落等の融雪災害が頻発している。観測地点数等の問題により、災害復旧事業を適用することが難しく、復旧にあたり農家の費用負担が大きくなる状況にある。本報では、融雪災害を未然に防止・軽減するために、事前の予防対策と農家の意識啓発を図ることを目的として行った農地等融雪災害対策支援事業の取組について紹介する。
Keyword: 融雪, 中山間地域, 簡易対策工法GET PDF=16/1-28.pdf
Factors influencing beneficiaries' sense of values for the Diversion of Yoshino River
KUDO Yosuke[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・KIMATA Takashi[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・MATSUO Sae[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
吉野川分水に対する受益者の価値観に関する要因
工藤 庸介[大阪府立大学大学院]・木全 卓[大阪府立大学大学院]・松尾 幸英[大阪府立大学大学院]
農業用施設の維持管理に対する参加意欲の心理構造の背景には,施設が受益者にとってどのような存在であるかという価値基準が存在すると考えられる.本報では吉野川分水を対象に,事業の経緯と,事業がもたらした地域の農業構造の変化についてまとめ,負担と便益という観点から受益者の施設に対する価値観を形成する要因について考察した.その結果,施設がもたらす負担と便益との関係が事業当初とは変化している可能性を指摘した.
Keyword: 農業農村整備事業, 吉野川分水, 維持管理GET PDF=16/1-29.pdf
The Role of Farmers as a Middleman in Newcomer's Farmland Securement
BAO SARINA[The Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Properties, Meiji University]・HATTORI TOSHIHIRO[Meiji University]
新規参入者の農地確保における仲介者の役割
包 薩日娜[明治大学研究・知財戦略機構]・服部 俊宏[明治大学]
本研究では,福島県南会津地方の「南郷トマト」新規参入者の農地確保を事例に,仲介役農家が新規参入者の農地確保においてどのような支援を提供したかについて考察した。調査対象者は,研修生受入経験がある研修先農家12名である。農地に関しては,研修先農家は自分の集落の農地について把握し,新規参入者の就農を失敗させないように,なるべく条件がよい農地を紹介してあげたいと考えていることがわかった。
Keyword: 新規参入者, 農地確保, 仲介者GET PDF=16/1-33.pdf
Estimation of the Ripple Effect on Regional Economy by the Agricultural and Rural Development Project
Harada Wataru[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Kawai Tadafumi[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・Tokuwaka Masazumi[Ministry of Agriculture]
農業農村整備事業による地域経済波及効果の推計
原田 亘[日本水土総合研究所]・川合 規史[日本水土総合研究所]・徳若 正純[農林水産省]
農業農村整備事業は、農業の生産性を向上させ、農産物の生産拡大、品質向上に寄与する。さらに、これらは農業を起点として、地域の関連産業へ波及効果が高まると考えられる。農業農村整備事業が果たしてきたこのような役割について、全国を対象とした産業連関分析により推計した。この結果、地域経済への波及効果は、川上産業へ約2.65兆円、川下産業へ約1.08兆円となり、両者合わせて約3.73兆円と推計された。
Keyword: 農業農村整備事業, 地域経済波及効果, 産業連関分析GET PDF=16/1-35.pdf
Experimental study on the overflow condition of a portable fishway that creates variety of flow velocity field
NAGAO Ryohei[National Institute of Technology,Kagawa College,Advanced Course]・MISAWA Yuki[National Institute of Technology,Kagawa College,Advanced Course]・TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology,Kagawa College]・HAYASHI Kazuhiko[National Institute of Technology,Kagawa College]
多様な流速場を創出する簡易魚道の越流形状に関する実験的検討
長尾 涼平[香川高等専門学校]・三澤 有輝[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・林 和彦[香川高等専門学校]
堰堤での設置にてアユの遡上を確認している既存の簡易魚道をもとに,越流形状が魚道内の流況に与える影響を実験的に検討した.また魚道勾配が生物の移動経路の水深や魚道内での流速に与える影響を明らかにした.越流形状を全面越流から隔壁端のみの越流に変更することで,移動経路の水深を確保し,プール内の流況を安定させた.また勾配による魚道長と魚道内流況の変化から,本魚道は勾配20°での設置が望ましいと考えられた.
Keyword: 簡易魚道, 水工学, 越流形状GET PDF=16/2-2.pdf
Development of a portable fishway suitable for estuary weirs and its application A case study of the estuary weir in the Koto River
MISAWA Yuki[National Institute of Technology, Kagawa College,Advanced Course]・NAGAO Ryohei[National Institute of Technology, Kagawa College,Advanced Course]・TAKAHASHI Naoki[National Institute of Technology,Kagawa College]・TAGAWA Tadashi[National Institute of Technology,Kagawa College]
潮止堰に適する簡易魚道の開発と現場への適用-香東川潮止堰の事例-
三澤 有輝[香川高等専門学校]・長尾 涼平[香川高等専門学校]・高橋 直己[香川高等専門学校]・多川 正[香川高等専門学校]
香東川潮止堰には魚道が設置されておらず,水生生物の移動阻害が発生している.本研究では潮止堰の移動環境の改善を図るため,潮止堰に適用可能な魚道を開発した.アユの遡上が確認された簡易魚道をもとに,魚道上下流端の構造と設置方法の改良をした.また潮止堰越流部の水深と堰直上流部の水文観測所のデータより推定した年間水深変動から,大規模な洪水時を除き年間を通して本魚道の設置が可能であると考えられた.
Keyword: 簡易魚道, 潮止堰, 水文データGET PDF=16/2-3.pdf
Difference in sediment scouring at flushing between the straight fish pool and the confluence structure in agricultural drainage channel
Minagawa Akiko[The University of Shiga Prefecture]・Aiba Takashi[The University of Shiga Prefecture]・Yoshida Kazuki[The University of Shiga Prefecture]・Yamamoto Tatsuya[The University of Shiga Prefecture]
魚溜工と合流桝における出水時の土砂洗掘の違い
皆川 明子[滋賀県立大学]・饗庭 俊[滋賀県立大学]・吉田 一基[滋賀県立大学]・山本 達也[滋賀県立大学]
合流桝と直線部に施工された魚溜工(いずれも深さ30cm)とで、年間を通した土砂堆積高の推移を調査した。その結果、魚溜工ではほとんど洗掘が生じなかったのに対し、合流桝では出水に伴い堆積土砂が大きく洗掘されて、非灌漑期にも30cmの水深を維持することができていた。さらに、合流桝では本線水路が屈曲する内側を中心に5〜10cmの堆積も常に見られたことから、底生生物や魚類の越冬に有効と考えられる。
Keyword: 土砂, 水深, 魚類GET PDF=16/2-7.pdf
Study on Proper Characteristics of Canal Bottom for Habitat for Endangered Species Pronodularia Japanensis
Kamada Yuta[Nippon Engineering Consultants CO., LTD]・Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ.]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]
絶滅危惧種マツカサガイの生息に適した水路床の物性に関する研究
鎌田 侑汰[大日本コンサルタント]・近藤 侑也[香川大学大学院]・角道 弘文[香川大学]
マツカサガイの生息状況を把握するとともに,生息に適した水路床の物性について検討することを目的とし,本種の生息する水路の底質を調査した.マツカサガイの平均生息密度は34.8個体/m2であり,主に底質組成を目的変数とした重回帰分析の結果,マツカサガイの生息数に影響を及ぼす環境要因としては,底質の粗砂の組成割合と,水路床表面の礫の被覆割合が挙げられた.両者は本種の生息数に対して負の相関を示した.
Keyword: マツカサガイ, 農業用水路, 底質環境GET PDF=16/2-11.pdf
Seasonal migration of freshwater fish in restoration areas of an agricultural channel
Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sanuki Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の季節移動
久保田 由香[岡山大学大学院]・門脇 勇樹[岡山大学大学院]・佐貫 方城[ウエスコ(株)]・中田 和義[岡山大学大学院]
農業水路における環境配慮区間内での魚類の季節移動について明らかにすることを目的とし,複数の環境配慮工法が施工された岡山県総社市の農業水路において,標識魚の追跡調査を実施した。その結果,環境配慮区間内において多くの個体が再捕獲された。また,同地点から移動せずに留まる個体も多数見られた。これらのことから,調査水路に施工された環境配慮工法は,魚類に対して好適な生息場を提供していると考えられた。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法GET PDF=16/2-13(P).pdf
Habitat conditions of Pungitius sp. (Omono type), on spring streams at rice paddy area in alluvial fan
Miyazawa Makoto[Faculty of Bioresource sciences, Akita Prefectural University]・Kondoh Tadashi[Faculty of Bioresource sciences, Akita Prefectural University]
扇状地水田域の湧水系農業用水路におけるトミヨ属雄物型の生息環境について
宮澤 真琴[秋田県立大学]・近藤 正[秋田県立大学]
湧水池や湧水流下河川等に生息するトミヨ属雄物型は、生息環境の消失・悪化により激減し絶滅が危惧されている。水田域での圃場整備事業による生息地の消失が大きな要因である。保全池のみでは遺伝子の多様性を確保できないと危惧されるため、湧水とそれに繋がる水路の保全などによる生息地の広域化や連続性の改善を視野に、わずかに残る生息水路での生息実態・環境を明らかにする目的で現地調査を行い、特徴的示唆を得た。
Keyword: トミヨ属雄物型, 生息環境, 生物多様性保全GET PDF=16/2-14.pdf
発表番号 [2-15]
A study for estimation of population size of Oriental weather loach in a closed experimental paddy field
Takemura Takeshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ishizaki Syu[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]
閉鎖系実験水田を用いたドジョウ個体数推定方法の検討
竹村 武士[農研機構 農村工学研究部門]・森 淳[農研機構 農村工学研究部門]・渡部 恵司[農研機構 農村工学研究部門]・小出水 規行[農研機構 農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農研機構 農村工学研究部門]・石崎 周[茨城大学大学院]
実験水田に計数済ドジョウ個体を放流し,ウケ採捕個体の除去を繰り返し,個体数を推定した(実験1:2013年,実験2:2014年).実験1では水田全体に格子状に採捕定点を設置,分布様式をIδで検討した.分布はポアソン分布〜やや集中分布の傾向を示した.実験2では縁辺部のみに等間隔に採捕定点を設けた結果,推定数は放流数の49〜62%を示し,各定点が分布をカバーする範囲を検討する必要があると考えられた.
Keyword: ドジョウ, モニタリング, 除去法GET PDF=16/2-15.pdf
A study on information of the inhabiting fish in the north district of Utsunomiya city around 1960
Usami Shinnosuke[Utsunomiya University]・Moriyama Takumi[Utsunomiya University]・Tamura Takahiro[Utsunomiya University]
宇都宮市北部における昭和30年代頃の魚類の生息情報の把握
宇佐美 伸之介[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]
生態系保全・再生する際には、今より良好な状況であったと考えられる。過去の生態系が保全目標となる。特に、水田生態系については昭和30年代頃までが豊かな時代であったとされる。本研究は栃木県宇都宮市の多面的機能支払組織を対象とし、昭和30年代頃の魚類の生息情報を聞き取った。その結果、1亜科、2属、23種を確認した。さらに、これらの確認種を生息地別に類型化しその類型別に減少の程度を明らかにした。
Keyword: 水田生態系, 昭和30年代頃, 聞き取り調査GET PDF=16/2-16.pdf
Preliminary estimation of fish distribution using environmental DNA: a case study of the Amur minnow in Isawa Nanbu area, Iwate Prefecture
Koizumi Noriyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Watabe Keiji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Takemura Takeshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mineta Takuya[Institute for Rural Engineering, NARO]・Yamaoka Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO]
環境DNAを利用した魚類生息分布の予備推定: 岩手県いさわ南部地区のアブラハヤを事例として
小出水 規行[農研機構 農村工学研究部門]・森 淳[農研機構 農村工学研究部門]・渡部 恵司[農研機構 農村工学研究部門]・竹村 武士[農研機構 農村工学研究部門]・嶺田 拓也[農研機構 農村工学研究部門]・山岡 賢[農研機構 農村工学研究部門]
岩手県いさわ南部地区のアブラハヤを事例として,環境DNAを利用した魚類生息分布の予備推定を行った.農業水路6地点で採水及び個体採捕を行い,水から抽出した環境DNA中のアブラハヤDNA量を計測し,採捕個体数との関係を調べた.アブラハヤDNA量は採捕個体数と強い正の相関を示し,環境DNAによる生息分布推定の可能性が示された.今後は最適な採水方法等の検討により推定精度を向上させることが期待された.
Keyword: PCR, 生きもの調査, 生物多様性GET PDF=16/2-17.pdf
A research on migration and dispersal of Tokyo daruma pond frog in paddy waters
NODA KOTARO[Graduate School of Utsunomiya University]・MORIYAMA TAKUMI[Utsunomiya University]・TAMURA TAKAHIRO[Utsunomiya University]・MORI AKIRA[OYAMA City]
水田水域におけるトウキョウダルマガエルの移動分散に関する研究
野田 康太朗[宇都宮大学大学院]・守山 拓弥[宇都宮大学]・田村 孝浩[宇都宮大学]・森 晃[小山市]
近年、農村整備による移動経路の分断などによってカエル類の減少が危惧されている。保全に寄与するためには多くの生態学的な知見や調査が必要である。本研究ではトウキョウダルマガエルを対象とし、PITタグを用いて移動分散を明らかにすることを目的とした。本種は中干後の移動が顕著であり、水辺に依存することが分かった。また、PITタグ法は本種の移動分散の研究には実用的な方法であると考えられた。
Keyword: トウキョウダルマガエル, 移動分散, PITタグGET PDF=16/2-18.pdf
Estimated environmental elements of ponds required for Japanese pond turtle (Mauremys japaonica) inhabiting.
Taniguchi Mari[Nature Recovery Co., Ltd.]・Sato Yuka[Kagawa Pref.]・Kakudo Hirofumi[Faculty of Engineering, Kagawa Univ.]
ため池及びその周辺におけるニホンイシガメの生息環境条件の推定
谷口 真理[(株)自然回復]・佐藤 由佳[香川県]・角道 弘文[香川大学]
日本固有種ニホンイシガメが生息するため池の環境条件を明らかにするために,兵庫県南西部のため池10か所で調査を実施した.本種は標高150m前後の山間部の谷池で高密度に生息することが示唆された.また,本種は甲羅干し場が複数存在し,ため池周囲に林地が少ないため池を好むと推測された.さらに,ため池周辺の少なくとも半径200m圏内を移動することから,その範囲を対象にため池を保全する必要があると考えられた.
Keyword: ニホンイシガメ, 保全, ため池GET PDF=16/2-19.pdf
Estimating landscape heterogeneity change over the years
OHNO Ken[Mie University, Faculty of Bioresources]・HATTORI Kazunari[Mie University, Faculty of Bioresources]
景観異質性の経年変化の推定
大野 研[三重大学]・服部 一成[三重大学]
人為的要因や自然的要因により地球の地表面は日々変化しており、地球上の景観異質性は日々変化している。景観異質性の変化は生態系に大きな影響を与えるため、その経年変化を定量的に推定・監視していくことは持続可能な発展に必要である。できる限り時間間隔が短くなるようデータを取得し、Hassett et al. (2012) で用いられた景観指数を用いて景観異質性の経年変化を推定し、その手法の有効性を検討した。
Keyword: 景観, 生態系, 持続可能な開発GET PDF=16/2-20.pdf
Application of SVAP to Rivers with Agricultural Use
Tanji Hajime[Kitasato University]・Kakino Wataru[Kitasato University]・Maie Nagamitsu[Kitasato University]
SVAPの農業河川への適用事例と課題
丹治 肇[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・眞家 永光[北里大学]
青森県の農業河川にSVAP(Stream Visual Assessment Protocol)(第1版)を適用した結果を報告する。評価地点が姉沼川の水田地帯に集中したためSVAPの項目の評点の分布は著しく偏った。また、水田地帯では、河川を中央に両側が水平な特殊な地形のため河川構造関係の評価が適合しにくかった。灌漑期には堰上げするため、期別評価を行うべきと考えられた。
Keyword: 水環境, 灌漑施設, 生態系GET PDF=16/2-21.pdf
Random forests as a tool for modelling mammal distributions in Japan
Fukuda Shinji[Institude of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]・Saito Shiho[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Osato Koji[Institude of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kaji Koichi[Institude of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]
ランダムフォレストを用いた全国における哺乳類の空間分布モデリング
福田 信二[東京農工大学大学院]・齋藤 志保[東京農工大学]・大里 耕司[東京農工大学大学院]・梶 光一[東京農工大学大学院]
本報では,ランダムフォレスト(RF)を用いて,全国レベルでの哺乳類(ニホンジカ,イノシシ,ニホンザル)の空間分布モデルを構築し,RFから得られる変数の重要度と応答曲線に基づいて対象種の生態学的特徴を定量評価するとともに,分布拡大要因について検討した.結果として,RFが高い再現性と情報抽出機能を有することが明らかになった.また,ニホンジカとイノシシについては生息不適地への分布拡大の可能性が示唆された.
Keyword: 生態系, 環境影響評価, 環境保全GET PDF=16/2-22.pdf
Effects of drainage and vegetation change on hydrological condition of surface peat layer in bogs of central Hokkaido of Japan
Yazaki Tomotsugu[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Kizuka Toshikazu[HRO]・Hamada Youhei[Midori Engineering Laboratory Co.,Ltd.]・Fujimura Yoshiyasu[Nippon Koei Co.,Ltd.]・Takada Masayuki[Hosei University]
湿原の排水と植生変化が泥炭表層の水文環境に及ぼす影響
矢崎 友嗣[北海道大学大学院]・木塚 俊和[道総研環境科学研究センター]・濱田 洋平[みどり工学研究所]・藤村 善安[日本工営]・高田 雅之[法政大学]
本研究では、原植生が残された湿原と排水後ササが侵入した湿原において現地調査を行い、排水と植生変化が泥炭表層の水文環境に及ぼす影響を検討した。その結果、排水された湿原では低水位の存続時間が長くなり、侵入したササによる降雨遮断の影響が示唆された。さらに、排水された湿原では泥炭の保水性変化も認められ、地表面に生育するミズゴケ生育環境の悪化が推察された。
Keyword: 降雨遮断, 水位, 土壌水分張力GET PDF=16/2-27(P).pdf
Estimation of Actually Cultivated Rice Paddy Area using L-Band SAR Images
Nakagiri Takao[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Tozaki Katsuhiko[Okinawa Defense Bureau]・Horino Haruhiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Sakurai Shinji[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]・Kato Hisaaki[The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University]
LバンドSAR画像を用いた水田作付面積の推定
中桐 貴生[大阪府立大学大学院]・東 克彦[沖縄防衛局]・堀野 治彦[大阪府立大学大学院]・櫻井 伸治[大阪府立大学大学院]・加藤 久明[大阪大学産業科学研究所]
インドネシアのバリ島北部に位置するサバ川流域を対象に,雲による遮蔽を受けにくいLバンドマイクロ波合成開口レーダ(SAR)画像を用いた水田の作付面積推定の可能性について検討した.その結果,数十ha規模の集約的な水田領域であれば,LバンドSAR画像のみでも水田ポリゴン面積に対し数%程度の推定精度が得られた.一方,急傾斜地や地目の混在した場所では誤差が著しく大きくなり,その精度向上が今後の課題である.
Keyword: リモートセンシング, SAR, 水田作付面積GET PDF=16/2-30.pdf
Three-dimensional data creation and utilization by UAV aerial photogrammetry
Takata Yasuhiro[Miyagi Prefecture Eastern Regional Development Office(2015 Okayama Prefecture dispatch)]・Saijo Mitsuhiro[Ltd.Saijo design consultant]・Hennmi Takeo[Ltd.Saijo design consultant]・Sasaki Yuuki[Ltd.Saijo design consultant]・Saijo Yuuki[Ltd.Saijo design consultant]
UAV空中写真測量による三次元データ作成と利活用
高田 靖弘[宮城県東部地方振興事務所]・西條 光浩[(株)西條設計コンサルタント]・邊見 健雄[(株)西條設計コンサルタント]・佐々木 雄基[(株)西條設計コンサルタント]・西條 祐樹[(株)西條設計コンサルタント]
東日本大震災により甚大な被害を被った長面地区において、復旧課題の一つである必要土量の把握等に対し、近年利活用が進むUAVを用いて空中写真測量を行い、解析結果より作成した三次元データを用いた土量算定の精度向上を実現したものである。更に、三次元データを用いた細部検討の可能性や、合意形成における諸資料への活用等の方向性を示すものである。
Keyword: 測量・GIS, リモートセンシング, ITGET PDF=16/2-31.pdf
Water Stress Evaluation of Plant by using AE Amplitude
Suda Tsubasa[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
AEの最大振幅値を指標とした作物の水ストレス評価
須田 翼[新潟大学]・島本 由麻[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]
植物の生長には植物の水分状態を精緻に評価する必要がある.筆者らは植物の水ストレス時に道管内で気泡が発生し,気液二相流に着目した植物の水分状態評価が試みている.本論では,トマトを供試植物として,AE法による水ストレス評価の可能性を考察した.検討の結果,茎元で最大振幅値の高いAEが水ストレス時に検出されることが,水ストレス指標である土壌水分量およびアブシジン酸量との関係から示唆された.
Keyword: 作物, AE法, 水ストレス評価GET PDF=16/2-33.pdf
発表番号 [2-34]
Introduction of the asset management system in Japan Water Agency
ogawa takeshi[Japan Water Agency]・kozakai tooru[Japan Water Agency]・nimura naoki[Japan Water Agency]
水資源機構におけるアセットマネジメントシステムの導入
尾川 毅[水資源機構]・小酒井 徹[水資源機構]・丹村 直樹[水資源機構]
ダム、水路等の水資源の開発又は利用のための施設を建設・管理している水資源機構では、業務水準を継続的に向上させるため、平成26年1月に発行されたアセットマネジメ ントシステムの国際規格である「ISO 55001」に沿った機構版のアセットマネジメントシステムを 構築し、平成28年4月から運用を開始した。本稿は機構AMSの構築方法、概要及び効果等を 報告するものである。
Keyword: 農業土木カリキュラム, , GET PDF=16/2-34.pdf
Developing a tool for extension of technologies developed in the research project of Development of rice production technologies in Africa (DeriptA)
Yamaoka Kazumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
アフリカ稲作研究開発技術の普及のためのツール開発
インター・ディシプリナリーな研究開発プロジェクトでは、受益者の特性とニーズに応じた開発技術の的確な提示が、アウトプット(知的生産物)を超えた、アウトカム(結果、成果)と社会的インパクトの発揮のため重要である。そうした効果的で迅速な技術普及を実現するため、研究開発成果の自己評価と改訂を繰り返し、優先的な受益者及び適合する環境・社会・経済条件を示し得る実用的なガイドラインとなる対応表を完成させた。
Keyword: 水利構造物, 農村振興, インター・ディシプリナリーGET PDF=16/2-35.pdf
The Educational Effect for Students in Environmental Field of Case Study based Soil Survey on Site
Hirozumi Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Makita Naoko[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Oyagi Maki[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Ogawa Tsukane[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Sakai Masaru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Hasegawa Sachiko[Research and Development department, Akatsuka Botanical Garden Company Limited]・Miyatake Shinjiro[Community-University Research Cooperation Center, Mie University]・Sakamoto Tatsuhiko[Graduate School of Bioresources, Mie University]
現場で体験する土壌調査の環境分野の学生に対する教育効果
廣住 豊一[四日市大学]・牧田 直子[四日市大学]・大八木 麻希[四日市大学]・小川 束[四日市大学]・坂井 勝[三重大学大学院]・長谷川 幸子[(株)赤塚植物園]・宮武 新次郎[三重大学社会連携研究センター]・坂本 竜彦[三重大学大学院]
未経験の分野に対する学習では,座学による学習に加えて,実際に現場で体験することによる効果が大きい。本報では,農学分野を専攻していない環境分野の学生が,土壌調査を実際にやってみることで,その意識がどのように変化するか調べた。その結果,土壌調査の目的および方法に対する理解が深まること,土壌調査の環境保全・農業・地域社会に対する貢献への認識が高まることがわかった。
Keyword: 土壌調査, 見学, 教育効果GET PDF=16/2-39(P).pdf
A pool is about a dam body in Shimoogunitakanoko repair case in maintenance business
IKEDA Katsuyuki[Aomori Prefectural Government tousei Regional AdministrationBureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・EBINA Takuji[Aomori Prefectural Government tousei Regional AdministrationBureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
下小国たかのこ地区ため池等整備事業における堤体改修事例について
池田 勝行[青森県東青地域県民局]・蝦名 卓爾[青森県東青地域県民局]
青森県外ヶ浜町の「たかのこため池」では、洪水吐きの損壊や洗掘などによる斜樋の機能低下が見られるほか、堤体の地盤が脆弱であることが判明し、対策としてボンテラン工法による土質改良をした。 本報では、従来の安定処理工に古紙破砕物を添加することにより固化材の添加量を軽減させたボンテラン工法の概要、他安定処理工との比較。そして、たかのこため池における施工事例について紹介する。
Keyword: 安定処理・地盤改良, 工法・施工, GET PDF=16/3-1.pdf
Estimation method of deformation property of surrounding ground of buried flexible pipes in peaty soil
TATEISHI Shinji[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ONODERA Yasuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
泥炭地盤に埋設されたパイプライン周辺地盤の変形特性の推定方法
立石 信次[寒地土木研究所]・大久保 天[寒地土木研究所]・小野寺 康浩[寒地土木研究所]
泥炭地盤に埋設されたパイプラインの漏水事故の原因のひとつとして,パイプ基礎の泥炭改良土の劣化が考えられる。本研究では泥炭地に施工されたパイプ周辺地盤の変形係数とコーン貫入の相関性を明らかにするために,現地において孔内水平載荷試験と各種コーン貫入試験を実施した。その結果,両者には一定の相関が認められたことからコーン貫入抵抗から変形係数を推定し,泥炭改良土等の剛性の低下を推定できることが示唆された。
Keyword: パイプライン, 泥炭地盤, 変形係数GET PDF=16/3-2.pdf
Examination of Diversion Function in Shallow Land Waste Repository Constructed Using Capillary Barrier
Suzuki Tomoyasu[Kanto Regional Agricultural Administration Office]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
キャピラリーバリアを用いた廃棄物貯蔵施設の実用化に向けての機能検証
鈴木 友康[関東農政局]・森井 俊廣[新潟大学]
低レベル放射性廃棄物や東日本大震災で発生した汚染土壌は長期にわたって安定的に保管する必要がある。その際,二次汚染を防ぐため廃棄物内外への水の出入りを抑えることが重要になる。土のキャピラリーバリア(CB)機能を利用した盛土式の廃棄物貯蔵工法を提案し,その実装化に向け,CBによる遮水範囲を決定する限界長を室内大型土槽試験で検証するとともに,野外の斜面に造成したCB地盤でCB機能の長期供用性を調べた。
Keyword: キャピラリーバリア, 廃棄物処理施設, 限界長GET PDF=16/3-3.pdf
Effect of heat drying on increae of compression strength of dredged soil improved by lime
Nishimura Shin-ichi[Okayama University]・Yoshida Maiko[Sanyu Consultants Inc.]・Ishida Mitsuru[Shimane Prefecture]・Shibata Toshifumi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]
熱乾燥処理による石灰改質浚渫土の圧縮強度促進効果
西村 伸一[岡山大学大学院]・吉田 舞子[(株)三祐コンサルタンツ]・石田 美鶴[島根県]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
ため底泥浚渫は,機能保持のため必要であるが,浚渫土の適切な処理が要求される.建設材料や農業資材としての利用が考えられるが,一般的に,浚渫底泥は,低透水性で高含水状態であるため,有効利用のためには改質が必要である.本報告では,処理方法の一つである熱乾燥処理を行い,生石灰添加による改質を行った.物理化学特性を調べるとともに,固化材添加による圧縮強度の促進効果を調べた.
Keyword: 熱乾燥, 浚渫土, 石灰GET PDF=16/3-4.pdf
Numerical study on reinforcement for pond embankment using sheet-pile
Fujiwara Kakuta[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Otsushi Kazutaka[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Okuda Youichi[Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation]・Kuribayashi Kentarou[Eight-Japan Engineering Consultants Inc.]・Hara Tadashi[Kochi University]
鋼矢板を用いたため池堤防の補強工法に関する解析的研究
藤原 覚太[新日鐵住金(株)]・乙志 和孝[新日鐵住金(株)]・奥田 洋一[新日鐵住金(株)]・栗林 健太郎[螢┘ぅ汎本技術開発]・原 忠[高知大学]
今後想定される巨大地震に備え、ため池堤防の耐震補強は重要である。著者らは、ため池堤防内に鋼矢板を設置する工法を提案し、浸透解析および液状化解析を実施し対策効果を検討した。浸透解析の結果、堤防内に鋼矢板を設置することで、堤防内の湿潤線が低下し堤防の強度低下が抑制されることを確認した。さらに液状化解析では、地震時の堤防の変形・沈下が抑えられ、ため池の溢水防止が期待できることを確認した。
Keyword: 鋼矢板, ため池堤防, 補強GET PDF=16/3-6.pdf
Study on engineering properties of bamboo chips mixed soil
Yamazaki Ruka[Sanyu Consultants Inc.]・Kawamura Satoko[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kanayama Motohei[Faculty of agriculture, Iwate University]・Yuge Kozue[Faculty of agriculture, Saga University]
竹チップ混合土の工学的性質に関する研究
山崎 瑠華[(株)三祐コンサルタンツ]・川村 智子[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]・弓削 こずえ[佐賀大学]
本研究では,竹廃材を利用した地盤材料の改良効果を検討した.吸水試験によって,竹チップの吸水率は683.6〜775.4%と,非常に高い吸水率を保持していることが分かった.さらに,突き固めによる締固め試験および一軸圧縮試験によって,竹チップ含有率が増加すると,最大乾燥密度は減少し,一軸圧縮応力は増加することが分かった.このことから,材料は軽量になり,かつ強度は増すことが明らかとなった.
Keyword: 竹チップ, 黒ボク土, 工学的性質GET PDF=16/3-8(P).pdf
Identification of Material ProPerty of the Ground by the Particle Filter and the Elastic Wave Survey
TAKAMATSU RYOSUKE[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・MURAKAMI AKIRA[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・NAKAHATA KAZUYUKI[[Ehime University]
粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションによる土構造物のパラメータ推定
高松 亮佑[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・中畑 和之[愛媛大学大学院]
農業水利施設などの機能診断を行うために,材料定数を推定し構造物の状態を把握することが必要である.本講演では粒子フィルタと弾性波探査シミュレーションを組み合わせて用いて弾性波速度を推定することを目的とした.また実際の調査では観測波にノイズが発生するため,高速フーリエ変換を行い粒子フィルタを適用することでノイズの影響を取り除くことができるのかをあわせて確認した.
Keyword: 土構造物の解析, , GET PDF=16/3-9.pdf
発表番号 [3-14]
Laminar particle effect on grain size analysis using digital imaging method
SHO KIMURA[Methane Hydrate Project Unit, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)]・Ito Takuma[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) (now at RITE)]・Minagawa Hideki[Methane Hydrate Project Unit, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)]
デジタル画像解析法を用いた粒度分析に及ぼす薄板状粒子の影響に関する検討
木村 匠[産業技術総合研究所]・伊藤 拓馬[産業技術総合研究所]・皆川 秀紀[産業技術総合研究所]
珪砂−雲母混合試料について,異なる3手法の粒度試験を行い,薄板状粒子が試験結果に与える影響について検討した。デジタル画像解析法とレーザ回折法による粒度分析結果はほぼ同程度であったが,ふるい−沈降分析法による粒度分析結果では薄板状粒子によって小さい中央粒径値が得られた。沈降分析では粒子厚の影響を受けるが,デジタル画像解析法やレーザ回折法では,粒子の最大径を捉えることができると考えられた。
Keyword: 土の分類, 雲母, デジタル画像解析GET PDF=16/3-14.pdf
発表番号 [3-15(P)]
Evaluation of microscopic behavior for kaolin clay by using micro-indenter
Kamoto Akiko[Morioka City Office]・Kanayama Motohei[Faculty of agriculture, Iwate University]
Micro-Indenterを用いたカオリン粘土に生じる微小力学的挙動の定量的評価
嘉本 晃子[盛岡市役所]・金山 素平[岩手大学]
Micro-Indenterを用いた荷重制御によるクリープ試験、変位制御による繰返し載荷除荷試験によって、液性限界の値を決定できることが分かった。また、繰返し載荷除荷試験により粘着力を評価することは可能であったが、ばらつきが大きく再検討が必要であることが分かった。さらに、載荷速度が強度に及ぼす影響については、微小領域においても適切な速度を使用すれば強度を評価することが可能であることを明らかにした。
Keyword: マイクロインデンター, 液性限界, 非排水せん断強度GET PDF=16/3-15(P).pdf
発表番号 [3-16(P)]
Examination of accuracy for predicting ground settlement based on records
Kato Gai[Hachinohe City Office]・Nakamura Kanato[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University]
実測値に基づいた地盤沈下予測手法の予測精度の検討
加藤 凱[八戸市役所]・中村 哉仁[岩手大学]・金山 素平[岩手大学]
本研究では,実測値に基づいた双曲線法,浅岡法,ニューラルネットワークを利用した方法(ANN法)を使用し,オランダ国内にて測定されたデータを用いて盛土地盤沈下の予測を行い,その予測精度について比較と検討を行った.ANN法,双曲線法ともに高い予測精度を有し,中でもANN法は平均予測率が0.92〜1.01,その変動係数が0.9〜4.1%であったことから,3つの予測手法の中で最も高い予測精度を示した.
Keyword: 盛土構造物, 動態観測, 沈下予測GET PDF=16/3-16(P).pdf
Case Study of Transportable Debris Flow due to Heavy Rain on Upstream Site of Reservoir
SHODA DAISUKE[Institute for Rural Engineering, NARO]・HORI TOSHIKAZU[Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHISAKO HIROSHI[Institute for Rural Engineering, NARO]・KOJIMA HAJIME[Institute for Rural Engineering, NARO]
豪雨時におけるため池上流からの土砂流入に関する事例検討
正田 大輔[農研機構 農村工学研究部門]・堀 俊和[農研機構 農村工学研究部門]・吉迫 宏[農研機構 農村工学研究部門]・小嶋 創[農研機構 農村工学研究部門]
集中豪雨や大型台風等の影響により土石流・土砂流が発生し,下流に位置するため池が被災する事例がある。本報告では,ため池へ土砂が流入した場合,土砂流入量の目安を把握するため,砂防分野における既往の公式(国土交通省国土技術政策総合研究所(2007))を適用し,ため池上流の土砂流入経路を主な検討項目として,被災ため池での土砂量の試算を行った。
Keyword: ため池, 土砂災害, 豪雨GET PDF=16/3-17.pdf
Estimation of spatial distribution of N-value inside earth-fills with use of CPT
Imaide Kazunari[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Syuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
CPTによるため池堤体内部N値の空間分布推定
今出 和成[岡山大学大学院]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]・藤澤 和謙[京都大学大学院]
南海トラフ地震に備え,多くの老朽化ため池から危険ため池を抽出することが重要な課題である.また,現在の調査手法は,調査地点数が少なく,局所的な堤体内弱部を把握できない.このような背景から,本研究では,低コストで迅速に実施可能なCPT結果を用い,地盤定数の統計モデルを求め,空間補間を実施した.実測値と補間値の比較により補間結果の妥当性を確認できたため,提案手法はため池危険性評価に活用できるといえる.
Keyword: コーン貫入試験, ため池, 空間分布GET PDF=16/3-18.pdf
Prediction of maximum scour depth at landward toe of coastal dyke by tsunami overflow
takegawa naoki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・sawada yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・murai kazuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・kawabata toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
津波越流による海岸堤防裏法尻の最大洗掘深の予測について
竹川 尚希[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・村井 和樹[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
本研究では,津波越流時の海岸堤防背後地盤の洗掘について検討するため,水理模型実験を実施した.その結果,越流開始より10分程度(実時間換算)で最大洗掘深は安定した.また,越流量と海岸堤防の高さから洗掘孔に発生する定在渦の大きさを求め,最大洗掘深との関係を検討したところ,最大洗掘深は法尻に基礎がない場合,定在渦の大きさの2.7倍,法尻に基礎工を有する場合,2.0倍で算出されることが分かった.
Keyword: 津波, 海岸堤防, 洗掘GET PDF=16/3-20.pdf
The Examples on Applicaton to Reservoirs Investigation by using Simple measurement method of Groundwater Level in Hiroshima Prefecture
nomura hideo[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]・nakamura hiroshi[Hiroshima Prefectural Government]・kawamura yoshirou[Hiroshima Prefectural Government]・akasaka yukihiro[KISO-JIBAN Consultants,Co.,LTD.]
広島県における地下水位簡易測定法を用いたため池調査の取り組み事例
野村 英雄[基礎地盤コンサルタンツ(株)]・中村 博[広島県]・河村 吉郎[広島県]・赤坂 幸洋[基礎地盤コンサルタンツ(株)]
広島県では,ため池調査時に簡易に地下水位を推定することができる『接地抵抗を利用した地下水位簡易測定法』を用いて,浸潤線位置の推定精度を向上させることを試みた.この手法は,地盤中の接地抵抗の特性を応用したもので,深度方向の連続的な接地抵抗の変化を測定することにより,地下水位の深度を推定できる.本報告では,この手法による地下水位測定結果と,それより推定した浸潤線について検証した結果を報告する.
Keyword: 地下水位, 接地抵抗, ため池GET PDF=16/3-21.pdf
Influence of dam's behavior on propagation chatracteristics of its foundation
Hayashida Yoichi[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Masukawa Susumu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]・Tagashira Hidekazu[National Agriculture and Food Research Organization Institute for Rural Engineering]
堤体の非線形化が基礎地盤の伝播特性に及ぼす影響
林田 洋一[農研機構 農村工学研究部門]・増川 晋[農研機構 農村工学研究部門]・田頭 秀和[農研機構 農村工学研究部門]
応答解析での適切なモデル設定のための基礎的知見の蓄積を目的に、フィルダムを対象に堤体材料のせん断剛性や減衰率のひずみ依存性の設定が堤体の振動挙動や基礎地盤での振動の伝播特性に及ぼす影響を実験的に検証した。その結果、堤体の非線形化が、線形弾性体とした基礎地盤の伝播特性にも影響を及ぼすことが明らかとなった。また、堤体の非線形化による影響は、基礎地盤の高次の伝播特性に影響を及ぼすことが示された。
Keyword: 耐震照査, 応答解析, フィルダムGET PDF=16/3-22.pdf
Fate and Transport of Carbon and Nitrogen with the pH variationsas a result of decomposition of organic matters in soils
Matsuoka Kensuke[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Toride Nobuo[Graduate school of Bioresources, Mie University]
土中の有機物分解に伴う窒素・炭素成分の移動とpH 変化について
松岡 健介[三重大学大学院]・取出 伸夫[三重大学大学院]
土中の水分移動を伴う有機物分解過程のpH変化を予測するために,プロトン反応とイオン交換反応を考慮した窒素・炭素循環モデルと土のpH緩衝能として変異荷電モデルを用いた有機物分解モデルを土中の水分・溶質・ガス移動プログラムHYDRUS-1Dと結合した.そして,硝酸イオンの下方への移動によるpHの低下に加え,気相中を移動するCO2(g)が下層土のpHを低下させることなどを示した.
Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 溶質移動GET PDF=16/4-5.pdf
The Direct Measurements of P-V Curve and Permanent Welting Point in Crop Leaves by the Automatic Thermocouple Psychrometer
Sakakibara Masanori[Toyohashi University of Technology]・Ooishi Kazuhiko[Toyohashi University of Technology]・Iwasaki Yasuei[NARO. Institute of Vegetable and Tea Science]・Saigusa Masahiko[Toyohashi University of Technology]
自動計測サイクロメータによる作物葉P−V曲線と永久しおれ点の直接計測
榊原 正典[豊橋技術科学大学]・大石 和彦[豊橋技術科学大学]・岩崎 泰永[野菜茶業研究所]・三枝 正彦[豊橋技術科学大学]
新たに開発した自動計測サイクロメータを用いて、作物葉のP−V曲線の作成を試みた。その結果、作物ごとにP−V曲線は異なり、その永久しおれ点、液胞中のシンプラスト水濃度、細胞壁中のアポプラスト水濃度、作物の基礎代謝ストレスを明確な数値(MPa単位)として直接計測できた。作物葉のしおれ現象を明らかにすると共に、P−V曲線からシンプラスト水とアポプラスト水の構成比も算出した。
Keyword: 葉の水分保持曲線, 永久しおれ点, 自動計測サイクロメータGET PDF=16/4-8.pdf
Measuring soil ice content with a self-heating TDR probe
KOJIMA YUKI[Faculty of Engineering, Gifu University]・KATO CHIHIRO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・NOBORIO KOSUKE[School of Agriculture, Meiji University]
自己発熱TDRプローブを用いた土壌氷量測定法の開発
小島 悠揮[岐阜大学]・加藤 千尋[弘前大学]・登尾 浩助[明治大学]
凍土の体積含氷率は冬季水循環を理解する上で重要だが,原位置測定が困難で,特に−5℃以上の温度域での有効な測定法はない.本報では自己発熱TDRを用いた体積含氷率測定法を開発した.自己発熱TDR法は発熱によりTDR測定範囲の氷を融解し,発熱前の不凍水分率と発熱後の全水分率を測る.2つの差から体積含氷率を推定する.砂を用いて実験した結果,43分間の発熱で測定範囲の氷を溶かし,体積含氷率を推定できた.
Keyword: 土壌凍結, 土壌氷量, TDRGET PDF=16/4-11.pdf
Study on temperature dependence of aggregate stability on aggregated volcanic ash soils using 2 step wet sieving method
Sekiguchi Rando[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kohgo Yuji[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Saito Hirotaka[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]・Tanaka Haruo[United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
2段階湿式ふるい分けを用いた黒ボク土の団粒安定性の温度依存性の検討
関口 覧人[東京農工大学大学院連合]・向後 雄二[東京農工大学大学院連合]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院連合]・田中 治夫[東京農工大学大学院連合]
近年着目される新しい土壌消毒技術である熱水土壌消毒法は,その効果や適用範囲に重点が置かれ研究されてきた。しかし,消毒後に土壌の物理性が変化するという報告があるにもかかわらず熱水が土壌構造に与える影響については研究例がない。そこで,熱水が土壌構造に与える影響について,従来とは異なる2段階の湿式ふるい分けを用いて検討した。また,そのメカニズム解明のために土壌糖の分析を行った。
Keyword: 土壌構造, , GET PDF=16/4-12.pdf
Soil water flow around an artificial macro-pore with the shaft tillage cultivation
Tokumoto Ieyasu[Faculty of Agriculture, Saga University]・Maruyama Keita[Faculty of Agriculture, Saga University]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]
局所耕うん栽培における人工マクロポア周囲の土中の水分移動
徳本 家康[佐賀大学]・丸山 佳太[佐賀大学]・藤巻 晴行[鳥取大学]
局所耕うん法とは,不耕起農地にドリルを用いて人工的に鉛直方向に空洞(人工マクロポア)を形成させ,人工マクロポア上部へ苗移植を行う方法である.本研究では,局所耕うん栽培に点滴灌漑を適用して,人工マクロポア内外における根の伸長やそれに伴う土壌水分移動について考察するため,室内土槽実験を行った.
Keyword: 不耕起栽培, 局所耕うん法, 人工マクロポアGET PDF=16/4-16.pdf
Changes in Volumetric Water Content and Electric Conductivity in Soil Using Cloud Based Drip Irrigation
Ito Yuki[Graduate School of Agriculture, Meiji Univ.]・Honda Ryuta[School of Agriculture, Meiji Univ.]・Noborio Kousuke[School of Agriculture, Meiji Univ.]・Ozawa Kiyoshi[School of Agriculture, Meiji Univ.]・Takesako Hiroshi[School of Agriculture, Meiji Univ.]
自動点滴灌漑を用いた土壌における体積含水率と電気電導度の変化
伊東 雄樹[明治大学大学院]・本多 隆太[明治大学]・登尾 浩助[明治大学]・小沢 聖[明治大学]・竹迫 紘[明治大学]
本研究では,自動点滴灌漑による栽培初期,中期および後期の土壌断面における体積含水率と電気伝導度の分布,またある深さにおける体積含水率と電気伝導度の経時変化を明らかにした.体積含水率と電気伝導度の測定にはTDR法を用いた.体積含水率と電気伝導度は根の伸長により分布が変化した.
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 畑地灌漑GET PDF=16/4-17.pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(X) - Water supply that has been standardized in flowerpot -
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(勝 –鉢型における規格化された給水-
一般に植物の鉢栽培では、土壌水分動態などについて、通常の畑地との間にかなりの差異がありそれのモデルとしては不都合なのはよく知られている。本研究では、先ず、マトリックポテンシャルの確実な設定による給水(ディクレ条件)を基本に、鉢栽培実験の給水条件の規格化を行い、さらには、鉢の内側面の根の集中現象などを検討するため、全面水分拡散が可能な不織布性ポッドの比較評価も行った。
Keyword: 境界条件, 土壌水分, ポッド栽培GET PDF=16/4-18.pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(XI) - Regenerative use of water using a soil container -
NAKAJIMA Ayaka[Yamato Takada City]・TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(XI)-容器自体を使用した水分回生利用-
中島 彩華[大和高田市役所]・谷川 寅彦[大阪府立大学大学院]
鑑賞用植物類緑化について、今後、基本的に要求されるもののうち、節水性能、肥料成分等の流出抑制なども環境への負荷低減として高度に求められていく。本研究では、景観の一部として構成できる土壌容器(大型緑化プランタなど)に植栽した緑化用各種植生に関し、省エネ・雨水回生利用の検討として、底面潅水装置を内蔵した土壌容器内下部の空間に雨水貯留を行い、それによる節水効果を検討した。
Keyword: 緑化プランター, 雨水貯留, 節水GET PDF=16/4-19.pdf
発表番号 [4-22(P)]
Estimation of Hydraulic Property for Undisturbed Soil in a Root Zone
Nakamura Ryo[Faculty of Agriculture,Saga Univ.]・Yamada Yuri[Faculty of Agriculture,Saga Univ.]・Tagawa Kenta[Faculty of Agriculture,Saga Univ.]・Tokumoto Ieyasu[Faculty of Agriculture,Saga Univ.]・Cho Hiroyuki[Faculty of Agriculture,Saga Univ.]・Wang Weizhen[Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute, China]
不撹乱土を用いて植物根の影響を考慮した水分移動特性の推定
中村 亮[佐賀大学]・山田 友梨[佐賀大学]・田川 堅太[佐賀大学]・徳本 家康[佐賀大学]・長 裕幸[佐賀大学]・王 維真[中国科学院寒区旱区環境工程研究所]
圃場における植物根の影響を考慮した水分移動特性を明らかにするために,乾燥気候に属する中国甘粛省の圃場を対象として逆解析を実施,植物根が多く分布する根域における水分特性曲線と飽和透水係数の推定を行い,現地で採取された不撹乱土の室内実験結果と比較した。その結果,植物根が土壌の水分保持特性や飽和透水係数に影響を及ぼしたことを解析結果から示唆することができた。
Keyword: 根域, 土壌水分移動, HYDRU-1DGET PDF=16/4-22(P).pdf
発表番号 [4-25]
Characterization of radioactive Cs distribution in undisturbed soil at abandoned forest in Iitate, Fukushima
Quoc Thuyet Dang[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Tatsuno Takahiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Imoto Hiromi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Hamomoto Shoichiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Nishimura Taku[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
福島県飯舘村の放棄林地内の不かく乱土における放射性Cs分布の特徴
Quoc Thuyet Dang[東京大学大学院]・辰野 宇大[東京大学大学院]・井本 博美[東京大学大学院]・濱本 昌一郎[東京大学大学院]・西村 拓[東京大学大学院]
飯舘村の林地で地表面の状態の異なる12地点を選び2013年から2015年まで毎年1回、表層30cmの土壌を採取して土壌中の放射性Cs濃度、全炭素、全窒素、土壌水分等の深さ方向の分布を測定した。上記値の他、標高、傾斜、リター被覆度等のデータと併せて主成分分析やLindeman, Merenda, and Gold法による解析を行い、放射性Cs含量と関連の深い量を考察した。
Keyword: 放射性Cs, 福島, モデリングGET PDF=16/4-25.pdf
Transport and Uptake of Water-soluble Cadmium, Zinc and Copper within Rhizosphere of Barley in Andosol
Sano Masahiro[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Takamatsu Rieko[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Osari Hiroshi[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]・Ochiai Hiroyuki[School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
黒ボク土におけるオオムギの根圏土壌の溶存重金属の移動・吸収メカニズム
佐野 雅広[北里大学]・高松 利恵子[北里大学]・長利 洋[北里大学]・落合 博之[北里大学]
重金属の根への吸収や根滲出液による形態変化に直接的に関わるのは溶存態である.これまでの逐次抽出法ではなく,黒ボク土を用いたオオムギの根圏土壌における溶存重金属をイオン種や大きさ(分子量)で分画した.その結果,溶存Cdは陽イオン濃度が高く,マスフローによる移動・吸収が見られた.溶存Cuは腐植物質との結合が強いため根による分解が見られ,溶存Znはマスフローによる移動および分解・吸収が見られた.
Keyword: 根圏土壌, 黒ボク土, 溶存重金属GET PDF=16/4-28.pdf
発表番号 [4-29(P)]
"JST Project: Development of Science Technology Communication between Public-Private-University Partnership for Reconstruction of Agriculture" 2015 Project Report
Tokumoto Ieyasu[Faculty of Agriculture, Saga University]・Nishiwaki Junko[College of Agriculture, Ibaraki University]・Sakai Masaru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kato Chihiro[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Hirozumi Toyokazu[Faculty of Environmental and Information Sciences, Yokkaichi University]・Watanabe Kunio[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Mizoguchi Masaru[College of Agriculture, The University of Tokyo]
土壌物理研究部会若手部会員による「JST事業: 復興農学による官民学連携協働ネットワークの構築」2015年度活動報告
徳本 家康[佐賀大学]・西脇 淳子[茨城大学]・坂井 勝[三重大学大学院]・加藤 千尋[弘前大学]・廣住 豊一[四日市大学]・渡辺 晋生[三重大学大学院]・溝口 勝[東京大学]
土壌物理研究部会では、若手会員を中心に、国立研究開発法人科学技術振興機構の科学技術コミュニケーション推進事業において、被災地に関する科学的知識を社会に浸透させ、アウトリーチ活動を実施するためのネットワーク構築に注力している。 2015年度は、実験教室などの参加型活動および教材開発を軸に活動した。継続的な放射線や土壌教育のため、現場の小学校教員向け講習会の充実が今年度以降の課題となった。
Keyword: アウトリーチ, 放射線教育, GET PDF=16/4-29(P).pdf
Effect of humic acids on surface charge property of synthetic imogolite
Umemoto Yohei[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Adachi Yasuhisa[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Yamashita Yuji[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
合成イモゴライトの表面荷電特性に対するフミン酸の影響
梅本 陽平[筑波大学大学院]・足立 泰久[筑波大学大学院]・山下 祐司[筑波大学大学院]
イモゴライトは火山灰土壌を特徴づける主要な粘土鉱物である。本研究では,イモゴライト-フミン酸複合体の表面荷電特性を評価するために,化学合成で得られたイモゴライトの電気泳動移動度(EPM)をフミン酸濃度とpHの関数として測定した。その結果,pH4-11の範囲でイモゴライトのEPMが正の値となること,フミン酸を添加することでpH5付近に等電点が現れ,それ以上のpHでは負の値となることが示された。
Keyword: イモゴライト, フミン酸, 電気泳動移動度GET PDF=16/4-33.pdf
発表番号 [4-38(P)]
Colloid transport in Toyoura sand:deposition behavior in water unsaturated condition at initial stage and late stage
Fujita Yosuke[Former Graduate School of Life and Environment Sciences, University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[Factry of Life and Environment Sciences, University of Tsukuba]
豊浦砂中のコロイド輸送:不飽和条件下での初期及び後期沈着挙動
藤田 洋輔[筑波大学大学院]・小林 幹佳[筑波大学]
不飽和砂中でのコロイド粒子の輸送挙動を明らかにするために,モデルカラム実験を実施した.不飽和条件においても沈着の初期過程と後期過程を明確に区別できることが確認された.
Keyword: コロイド輸送, , GET PDF=16/4-38(P).pdf
Efficiency of Land Resource Use in Islands -A Case Study of Babeldaob Island, Republic of Palau-
Noda Keigo[Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]・Iida Akiko[School of Engineering, The University of Tokyo]・Watanabe Satoshi[School of Engineering, The University of Tokyo]・Osawa Kazutoshi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
島嶼地域の土地資源利用効率の検討 -パラオ共和国バベルダオブ島の事例-
乃田 啓吾[東京大学生産技術研究所]・飯田 晶子[東京大学大学院]・渡部 哲史[東京大学大学院]・大澤 和敏[宇都宮大学]
本研究では,パラオ共和国バベルダオブ島を対象に水・物質動態モデルSWATを適用し,土地資源利用形態の異なる3時期における土砂流出による環境負荷を比較した.さらに,土地資源利用効率として一人当たり土砂流出量を提案し,土地利用による環境負荷の観点から考察した.その結果,環境負荷から見た土地資源の利用効率については単調に向上したという結果を得た.
Keyword: 土地利用/被覆, 土砂流出, SWATGET PDF=16/5-2.pdf
Estimating effects of measure against sediment runoff by WEPP
UNOKI KEIJI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・TAKASUKA TOSHIYUKI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・NAKAMURA KAZUMASA[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
WEPPによる土砂流出対策の効果予測
鵜木 啓二[寒地土木研究所]・高須賀 俊之[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
農地から土砂流出は,農地の生産性低下や土砂堆積による排水路の機能低下,下流域の水環境悪化を引き起こす。土砂流出対策を効率的に実施するには,その効果予測が必要となる。本研究では、複数の畑地流域を対象に,WEPPを用いて土砂流出対策としての緩衝林帯と傾斜改良の効果を予測した。5m幅の緩衝林帯は流出土砂量の5割を削減可能だが,傾斜改良の効果は限定的であるという結果が得られた。
Keyword: 傾斜改良, 緩衝林帯, WEPPGET PDF=16/5-4.pdf
Effect of properties of regression residuals on load estimation
Hashimoto Wataru[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
LQ式の回帰残差特性が流出負荷推定に与える影響
重点的サンプリング法(IS法)とべき乗型LQ式を用いることで,面源流出負荷量の不偏推定が概ね可能となった.しかし水質項目によっては,信頼区間の被覆確率が十分ではない場合が見られる.本報告では,IS法による流出負荷量の区間推定を悪化させている要因について,模擬データを用い,回帰残差の分布特性の点から検討した.この結果,不均一分散よりも残差の系統誤差の方が,より区間推定結果を低下させることがわかった.
Keyword: 流出負荷量, 区間推定, 回帰残差GET PDF=16/5-5.pdf
Study on effects of water quality observation frequency on parameter estimation of loading and solute concentration model
YAMAMOTO FUKO[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・TANAKAMARU HARUYA[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・TADA AKIO[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]・WATANABE KOJI[Yachiyo Engineering Co,Ltd.]
河川水質モデルのパラメータ決定に水質観測頻度が与える影響に関する研究
山本 楓子[神戸大学大学院]・田中丸 治哉[神戸大学大学院]・多田 明夫[神戸大学大学院]・渡辺 浩二[八千代エンジニヤリング(株)]
奈良県五條市の山林小流域で高頻度観測されているナトリウムイオン濃度データに基づいて,長短期流出両用モデルにLQ式,CQ式を組み合わせた河川水質モデルのパラメータ決定に際し,水質観測頻度を10分間隔から2週間間隔まで低下させたときの流出負荷量,水質濃度の再現性の変化を調べた.その結果,観測間隔が1日ならば10分の場合と大きな違いはないが,1週間以上では出水時の再現性が著しく悪化することが示された.
Keyword: 長短期流出両用モデル, LQ式, 妥協計画法GET PDF=16/5-6.pdf
Estimation of nitrogen origin in river water using ion composition and nitrogen stable isotope
YAMAZAKI Yuri[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・MUNEOKA Toshimi[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・AZUMA Nobuyuki[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・NAKANISHI Atsushi[Hokkaisuiko Consultant Corporation]・KIMURA Masato[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]・TSUJI Osamu[Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
イオン組成および窒素安定同位体比からみた河川水中の窒素起源の推定
山崎 由理[岩手大学大学院連合]・宗岡 寿美[帯広畜産大学]・東 信行[弘前大学]・中西 厚[(株)北開水工コンサルタント ]・木村 賢人[帯広畜産大学]・辻 修[帯広畜産大学]
北海道東部の農業流域において河川水のイオン組成・付着藻類の窒素安定同位体比から窒素起源の推定を試みた。窒素安定同位体比は森林流域で0.32‰(降水由来),畑作流域で2.1-5.4‰(化学肥料由来),酪農流域では9.6‰(家畜ふん尿由来)と推定され,それぞれに対応する特徴的なイオン組成を示していた。畑作流域・畑酪混合流域では施肥スケジュールによって窒素起源が変動している可能性が示唆された。
Keyword: イオン組成, 窒素安定同位体比, トリリニアダイアグラムGET PDF=16/5-7(P).pdf
Transition of Particle-size Distribution of Suspended Solids Included in Irrigation and Drainage Water in Paddy Fields
sunaga yoshiaki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・osawa kazutoshi[College of Agriculture, Utsunomiya University]・matsui hiroyuki[College of Agriculture, Utsunomiya University]
水田用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布の経時変化
須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
本研究では,栃木県宇都宮市の2地点において水田の用排水に含まれる懸濁物質の粒度分布を,灌漑期を通して測定し,以下のことを明らかにした.(1)灌漑期を通して,排水に含まれる懸濁物質の粒度分布は粒径の大きい側に遷移する.(2)特に,代かき,田植えにより土壌が撹乱されているとき,細粒分(D50=5 μm程度)が多く流出しており,現場で濁度観測をする際,懸濁物質量算出の誤差の原因になる可能性がある.
Keyword: 水田, 懸濁物質, 粒度分布GET PDF=16/5-11.pdf
発表番号 [5-13]
Water balance analysis in the terraced paddy field of Keduang watershed, Wonogiri, Indonesia
Fitriyah Atiqotun[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
インドネシア国オノギリ市クドゥアン流域における棚田の水収支解析
Fitriyah Atiqotun[東京農工大学大学院]・加藤 亮[東京農工大学大学院]
棚田はアジアでよく見られる水田形態であり,水循環が特徴的な土地利用である。特に,棚田の水管理と水循環は連動しているため,水文モデルによる解析において水管理を導入することが水循環の分析に必要である。本研究ではインドネシアの棚田地域で水田の水管理が水文環境に与える影響をモデルで解析するため,水収支モニタリングを実施した。
Keyword: terraced paddy fields, water management, water balanceGET PDF=16/5-13.pdf
Water Quality Dynamic above the Bottom Sediment under an Anaerobic State in an Organic Polluted Reservoir
Duong Hoang Quang[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Nishioka Takayoshi[Taisei Corporation]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
有機汚濁化が進む貯水池の底質直上における嫌気的条件下での水質動態
ズゥン ホァン クヮン [九州大学大学院]・西岡 尊寿[大成建設(株)]・原田 昌佳[九州大学大学院]・平松 和昭[九州大学大学院]・田畑 俊範[九州大学大学院]
有機汚濁化が進む貯水池を対象に,水底直上における嫌気的条件下の窒素,リン,硫化物の動態特性をその他の水質項目と関連付けて評価した.その結果,アンモニウムイオンの溶出は還元的状態のもと脱窒に伴う硝酸イオンの減少開始に併せて生じることが示された.また,リン酸イオンと硫化物の濃度増加は硝酸イオンの消失後に起きるとともに,腐植酸に代表される溶存態有機物も底質からの溶出によって増大することが明らかになった.
Keyword: 溶存酸素, 無酸素化, 閉鎖性水域GET PDF=16/5-17.pdf
発表番号 [5-24(P)]
Prediction of minimum air temperature with simple methods and local meteorological observations
UEDA Yu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MIURA Takeshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MOROIZUMI Toshitsugu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
現地での気象観測にもとづいた簡易な最低気温予測方法の検討
上田 悠生[岡山大学大学院]・三浦 健志[岡山大学大学院]・諸泉 利嗣[岡山大学大学院]
凍霜害の防止・軽減に資するため,現地気象観測のデータから翌朝の最低気温を予測し,HPにアップするシステムを試験運用している。晴天無風日に限定して予測精度を上げる方法,気温のみから推定する方法等を検討した。また,予測日にいたるまでの直前30日間ほどのデータから作成する予測式が,過去の同月データから作成する従来の式と遜色ない精度を示すことが分かった。
Keyword: 気象災害, 最低気温予測, インターネットGET PDF=16/5-24(P).pdf
The development and demonstration of frost dew sensor using the TDR method
shibuya kazuki[Graduate School of Agriculture, Meiji University]・noborio kousuke[School of Agriculture, Meiji University]
TDR法を用いた霜露センサの開発及び実証
2014年の農作物の凍霜害被害額は75億円と報告されており、凍霜害の被害は決して小さくない。さらに近年では温暖化により被害が増加傾向にあり、より適切な対策を講じる必要がある。そこで本研究では降霜が葉と同様に発生し易いようPCB製の熱容量の小さいシート状のTDR霜露センサを用いての観測を行った。シート状のTDR霜露センサを用いることで、検知部に着霜し易くなり、より明確に着霜を捉えることが出来た。
Keyword: 気象環境, 気象災害, 農地環境GET PDF=16/5-25(P).pdf
Effects of bamboo forest expansion on snow and soil physical properties
Fujihara Yoichi[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Morozumi Keisuke[Ena Regional Agriculture and Forestry Office, Gifu Prefectural Government]・Takase Keiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Momose Toshihiko[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Chono Shunsuke[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Ichion Eiji[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
竹林拡大が積雪融雪および土壌物理性に及ぼす影響について
藤原 洋一[石川県立大学]・両角 圭祐[岐阜県恵那農林事務所]・高瀬 恵次[石川県立大学]・百瀬 年彦[石川県立大学]・長野 峻介[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
竹林拡大が積雪融雪,土壌物理性に及ぼす影響について検討した.竹林拡大区の積雪水量は落葉区と比較して最大で約27mm少なかった.同一サクション時の体積含水率は拡大区の方が小さく,保水性が低下する傾向にあった.色素トレーサー実験では,雨水が根,亀裂に沿って移動し,拡大区では深さ30cmまでに着色が集中していることが観測された.さらに,拡大区で見られた撥水性も流出経路の集中に寄与していると考えられた.
Keyword: 竹林拡大, 積雪・融雪, 土壌物理性GET PDF=16/5-27.pdf
Development and evaluation of a paddy model in SWAT for sustainable rice production
Tsuchiya Ryota[Institute for Rural Engineering, NARO]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Jeong Jaehak[Department of Biological and Agricultural Engineering, Texas A&M University]
持続的なコメ生産のためのSWAT水田モデルの改良と検証
土屋 遼太[農研機構 農村工学研究部門]・加藤 亮[東京農工大学大学院]・ジオン ジェハク[テキサスA&M大学]
コメの持続的な生産を行うには,流域的な視点からの計画作成が求められる。SWATは農地・水管理手法の持続性を評価するために世界的に広く利用される水文モデルであるが,水田向けにモデルを改良する必要がある。本研究では,SWATを水田向けに改良し,実際の流域でその動作を検証した。その結果,水田での水収支についてはより現実の水田に近い値を示したが,河川流量の計算についてはさらなる改善の必要性が見られた。
Keyword: 長期流出, 水収支・水循環, 水田灌漑GET PDF=16/5-30.pdf
発表番号 [5-34(P)]
Snow cover area and snow water equivalent in upstream basin in Aka River
ONODERA Yuji[Faculty of Agriculture, Yamagata University]・FUJII Hideto[Faculty of Agriculture, Yamagata University]
赤川上流域の積雪面積と積雪水量
小野寺 雄治[山形大学]・藤井 秀人[山形大学]
温暖化による積雪量の減少と融雪期の早期化が、融雪水を農業用水に利用する地域への影響が懸念される。豪雪地帯の山形県赤川上流域を対象に、衛星画像(Landsat7/ETM+)とAmedas積雪深を用い、積雪面積と積雪水量の指標による違い年による違いを分析した。積雪面積は、3指標(教師付き分類、NDSI、S3)で比較した。積雪水量は標高に応じた積雪深に積雪密度を乗じて算定した。
Keyword: 衛星画像 , 積雪面積, 積雪水量GET PDF=16/5-34(P).pdf
Approaches of distributed snowmelt runoff analysis by TOPMODEL
TAKAKU TAKUMI[Faculty of agriculture, Iwate University]・ISHII WATARU[Rural Development Bureau]・MARUYAMA TOMOHITO[Faculty of agriculture, Iwate University]・KURASHIMA EIICHI[Faculty of agriculture, Iwate University]
TOPMODELによる分布型融雪流出解析の試み
高久 匠[岩手大学]・石井 渉[農村振興局]・丸山 智仁[岩手大学]・倉島 栄一[岩手大学]
流出モデルTOPMODELと融雪浸透モデルSNTHERMとの組み合わせで,分布型の融雪流出解析を試みた.日融雪量程度の降雨イベントを選びTOPMODELのパラメータを同定した.流域のセルごとに,SNTHEMを適用して,融雪水の地表到達量を推定し,流出率に相当する係数を導入したところ良好な結果が得られた.流域内の気象要素に関連すると思われる,この係数の意味の考究が課題である.
Keyword: 融雪流出解析, TOPMODEL, 地表到達量GET PDF=16/5-35(P).pdf
Non-uniformity of water supply in spate irrigation area of Gash Delta, Sudan
Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Elamin Khalid Ali Eltaib[Agricultural Research Corporation, Sudan]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Torii Kiyoshi[Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University]
スーダン・ガッシュデルタの洪水灌漑地区における水供給の不均一性について
田中丸 治哉[神戸大学大学院]・エラミン カリド アリ エルタイブ[スーダン農業研究機構]・多田 明夫[神戸大学大学院]・鳥井 清司[京都大学東南アジア研究所]
洪水灌漑は,季節性河川における雨季の洪水を水路によって圃場に導水する灌漑方法である.本研究では,大規模な洪水灌漑プロジェクトが実施されているスーダン・ガッシュデルタを対象として,衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法を利用した蒸発散量分布の解析とDEMによる地形解析を行った.その結果,洪水灌漑の圃場においては,地表の凹凸が激しい程,圃場内の蒸発散量のばらつきが大きくなることが示された.
Keyword: 洪水灌漑, 蒸発散, リモートセンシングGET PDF=16/5-36.pdf
発表番号 [5-38]
New method for estimating sensible and latent heat fluxes at non-humid region using single height temperature and humidity based on the heat balance relationship
MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa Prefectural University]・SEGAWA Manabu[Ishikawa Prefectural University]
半乾燥地における熱収支を基礎とした最適化手法による潜熱と顕熱の分離-1高度の気温,湿度を利用した実蒸発散量の推定の新しい方法の提案-
実蒸発散量を求める上で,Penman-Monteith法やバルク法は係数決定が困難であり,ボーエン比法や渦相関法は実用上の問題点が多い.本研究はFULUXNETから半乾燥地の資料を入手し,1高度の気温,湿度と純放射,地中熱フラックスを用いて,熱収支が成立する条件で潜熱,顕熱フラックスを逆同定することを提案したものである.研究の結果,地表面温度,潜熱フラックスともに実測値と良く一致した.
Keyword: 渦相関法, 最適同定, ボーエン比法GET PDF=16/5-38.pdf
Development of groundwater in the Udo Hills composed of the Kunozan Gravel Bed
Nakazato Hiroomi[NARO, NIRE]・Inoue Keisuke[NARO, NIRE]
有度丘陵久能山礫層分布域における地下水開発
中里 裕臣[農研機構 農村工学研究部門]・井上 敬資[農研機構 農村工学研究部門]
静岡県静岡市の有度丘陵で比抵抗法2次元探査による地下水開発適地調査を行った.帯水層の谷部を想定して探査測線を設定し,2種類の電気探査システムによる探査を行った.その結果,新しい高速測定システムにおいても,探査測線中央部に帯水層の厚層部と推定される比抵抗構造が従来システムと同様に解析された.そこを試掘地点として選定した結果,その後の試掘井により,適正揚水量160L/minが確認された.
Keyword: 比抵抗, 地下水, 不整合GET PDF=16/5-43.pdf
A real-time PCR method for monitoring denitrification gene
YASUMOTO Jun[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・TAKADA Ryogo・HIROSE Mina・HOSONO Takahiro
リアルタイムPCRを用いた脱窒関連酵素遺伝子のモニタリング
安元 純[琉球大学]・高田 遼吾[信州大学大学院]・廣瀬 美奈[(一社)トロピカルテクノプラス]・細野 高啓[熊本大学大学院]
本研究では,リアルタイムPCRを用い,脱窒関連遺伝子である亜硝酸還元酵素遺伝子(nirS)の定量分析を実施し,脱窒過程における地下水中のnirS/nirKのDNAコピー数の変動特性を把握することを目的とした。さらに,硝酸性窒素や硝酸イオン中の窒素・酸素安定同位体比の分析結果と比較することで,両手法の脱窒の評価に係る相違点について検討した。
Keyword: リアルタイムPCR, 地下水, 脱窒関連酵素遺伝子GET PDF=16/5-46.pdf
Evaluation Method of Flood Risk on Low-Lying Paddy Regions Utilizing for Basin Management as Flood Mitigation
Minakawa Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]・Masumoto Takao[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]・Kitagawa Iwao[Institute for Rural Engineering, NARO (NIRE)]
豪雨時の流域管理方策の検討に向けた低平水田域の冠水リスク評価
皆川 裕樹[農研機構 農村工学研究部門]・増本 隆夫[農研機構 農村工学研究部門]・北川 巌[農研機構 農村工学研究部門]
水田域に備わる洪水緩和機能は気候変動への対応策の一つとしても期待されが、水田冠水は水稲の減収要因でもある。そこで本研究では、治水流域管理方策の検討に向けて、流域単位の水稲の冠水被害リスク評価手法を検討した。実証試験で得た水稲減収尺度を排水モデル出力に適用することで、豪雨規模と流域全体での水稲被害量の関係を得た。その結果は各種経済分析や事業の費用対効果算定にむけた基礎資料としての活用等が考えられる。
Keyword: 冠水被害リスク, 水稲減収尺度, 気候変動リスクGET PDF=16/5-49.pdf
How to improve the management of the Okamoto head works
MIWA Hajime[Emeritus Professor of Iwate Univ.]
鬼怒川水系岡本頭首工の取水施設トラブルと改善策の提言
三輪 弌[岩手大学]
岡本頭首工では,昭和62年供用開始後,洪水後に可動堰ゲート数門において敷上に堆積した石礫を排砂しきれず,その都度石礫を除去してきた。平成23年9月洪水以降は,ゲート3門を吊上げたまま取水位を維持するための石堰を建設して取水していたが,平成27年の大洪水で石堰が破壊され取水不能になった。今後の改善策として,吊上げたゲート3門の撤去と堰上流右岸寄洲と石堰表法面の低水護岸設置,石堰の補強対策を提言する。
Keyword: 岡本頭首工, 取水施設トラブル, 河川構造令GET PDF=16/6-2.pdf
Clarification of influential factor of circumferential velocity of Irrigation Water Wheel
HIROSE YUICHI[Western Region Agricultural Research Center, NARO]・GOTO MASAHIRO[Institute for Rural Engineering, NARO]
揚水水車の周速度に影響を及ぼす要因の解明
廣瀬 裕一[西日本農業研究センター]・後藤 眞宏[農研機構 農村工学研究部門]
揚水水車の揚水量を推定するためには、水車を設置する水路の流速に対する周速度を推定する必要がある。本研究は、水車の周速度に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的に、実規模水車による水理模型実験を行った。その結果、水車の周速度は、1)設置する筒の容積と、2)水車の水受板の水没面積の2点が影響することが明らかになった。
Keyword: 揚水かんがい, 揚水性能, 自然エネルギー利用GET PDF=16/6-5.pdf
Simulation of water temperature variation in dual purpose canal network in Tedori-gawa Shichika irrigation area during spill-over irrigation
Kobayashi Satoru[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Iida Toshiaki[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
手取川七ヶ用水の用排兼用水路網における掛流し灌漑実施時の水温変動シミュレーション
小林 聡[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]・飯田 敏彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]
水稲の高温障害対策としての掛流し灌漑には,低温の用水が大量に必要である.用排兼用水路網においては,上流側の水田で湛水され昇温した排水を下流側の水田で反復利用するため,水路内での水温変動の様子を解明し水田への取水水温を予測する必要がある.本研究では,用排兼用水路網を利用する手取川七ヶ用水を対象に,掛流し灌漑時の水路内および水田内での水温変動を再現するモデルを作成し,シナリオシミュレーションを行った.
Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水GET PDF=16/6-8.pdf
The effect of irrigation water amount and methods on water and soil temperature in a paddy field
SHIBATA SATOKO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・NISHIDA KAZUHIRO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・YOSHIDA SYUICHIRO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・SHIOZAWA SHO[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
灌漑水量・方法が水田水温・地温に与える影響
柴田 里子[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・塩沢 昌[東京大学大学院]
灌漑水量(浸透量),灌漑方法の違いが水田水温・地温に与える影響を明らかにすることを目的として,灌漑水量,灌漑方法の異なる2水田での現場観測および灌漑の影響を考慮した水田内水温分布予測モデルによる数値実験を行った.その結果,灌漑水量が多いほど同一地点の平均水温・地温を低下させること,同一灌漑水量の下では灌漑の間隔が長いほど水温・地温を水田内で均一化させることがわかった.
Keyword: 灌漑, 水田水温, 地温GET PDF=16/6-9.pdf
Estimation of Irrigation Water Requirement in Zohrabi Canal Command Area, Khulm Watershed, Afghanistan
Rabanizada Ezatullah[Shimane University, Graduate School of Life and Environmental Science]・Somura Hiroaki[Shimane University, Faculty of Life and Environmental Science]
アフガニスタン国ホルム流域ゾハラビ灌漑地区における灌漑要水量の推定
ラバニザラ エザトラ[島根大学大学院]・宗村 広昭[島根大学]
アフガニスタンの農業は灌漑に大きく依存している。300年以上前から続く伝統的な灌漑方法は,作物の種類や水環境の変化を考慮していない。したがって,上流域には必要以上の水量が供給され,下流域には十分な水量が行き渡らない状況がみられる。そこで本研究では,灌漑用水の配分最適化を目的として,ゾハラビ灌漑地区を対象に伝統的な水配分方法を評価した。
Keyword: 灌漑面積, 要水量, 伝統的な水配分GET PDF=16/6-15.pdf
Future Research Subjects for Irrigation in the Central Dry Zone of Myanmar
Shiraki Shutaro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Horikawa Naoki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ミャンマー中央乾燥地における灌漑と今後の研究課題
白木 秀太郎[国際農林水産業研究センター]・堀川 直紀[国際農林水産業研究センター]
ミャンマー中央乾燥地における灌漑農業研究の方向性を明らかにするために,研究事例の少ない地下水・ポンプ灌漑事業について視察を行った。現地の問題としては,電力供給不足および施設故障による灌漑水供給量の不足であった。このため、研究課題としては、ポンプ電力消費量の低減に繋がる水利用の効率化、消費水量の軽減技術などが考えられた。今後,さらなる現状分析を行い,現場ニーズに適合した研究課題を設定する必要がある。
Keyword: 灌漑施設, , GET PDF=16/6-16.pdf
An analysis of water right system in Japan from the view point of technology transfer to developing countries
ISHII Atsushi[Faculty of Live and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・SUGIURA Mikiko[Center for Global Discovery, Sophia University]
開発途上国への技術移転の視点からみた日本の水利権制度
石井 敦[筑波大学]・杉浦 未希子[上智大学グローバル教育センター]
日本では、明治29年に「近代的」な「河川法」を制定し、以後2回の大改訂を経て現在の水利権制度を築き、河川水資源を分配・管理してきた。また戦後、河川水を先行して限界まで利用していた水田灌漑用水と、都市と工業の高度成長による新たな用水需要とを調整してきた。本報ではそれらの経験、水利権制度とその実態を、今後の「離陸」「高度成長」を目指すモンスーンアジアの水田灌漑諸国への、制度技術移転の視点から分析した。
Keyword: 水利権, 開発途上国支援, 水田灌漑用水GET PDF=16/6-17.pdf
A Water Distribution System of Traditional Irrigation Organization in Afghanistan
Abdullah SULTANI[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]・S.Ali Balkhi[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]・ISHII Atsushi[School of life and Environmental science, university of Tsukuba]
アフガニスタンにおける伝統的灌漑組織による用水配分方式
アブドラ スルタニ[筑波大学大学院]・サイード アリ バルキ[筑波大学大学院]・石井 敦[筑波大学大学院]
アフガニスタンの伝統的灌漑水利システム“Mirab System”について、大規模灌漑地区(灌漑面積約4000ha)を対象に現地調査を行い、用水配分のための施設設計思想、平常時と渇水時の用水配分方法、水利組織の構造について分析を行った。日本と同様、末端のコミュニティを基礎とした水利組織を形成していること、それにより組織が統治され、公平で持続的な用水管理が行われていること等が明らかになった。
Keyword: 灌漑水利組織, 共同体, 水管理GET PDF=16/6-18(P).pdf
A Study on Soil Water Management Method of FOEAS Field for Upland Use
MIYAMOTO Teruhito[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NARUOKA Michio[Institute for Rural Engineering, NARO]
FOEAS圃場の転換畑利用時の作土層の水分管理方法に関する研究
宮本 輝仁[農研機構 農村工学研究部門]・亀山 幸司[農研機構 農村工学研究部門]・岩田 幸良[農研機構 農村工学研究部門]・成岡 道男[農研機構 農村工学研究部門]
地下水位を制御するだけで作土層の水分管理を行う方法を検討するため,FOEAS圃場で観測を行い,地下水位と土壌水分・水分ポテンシャルの鉛直分布の関係および転換畑利用時の土壌水分の空間分布特性を明らかにした.その結果,FOEASを用いた作土層の土壌水分制御方法として,一旦地表面付近まで地下水位を上昇させて,作土層全体を湿潤状態にした後,速やかに地下水位を下げる方法が有効であると考えられた.
Keyword: 転換畑, 土壌水分, 地下灌漑GET PDF=16/6-19.pdf
発表番号 [6-22]
Prediction of the Effect of Crashing and Compaction Method on Controlling Water Percolation in Paddy Fields with Volcanic Ash Soil
MATSUMOTO YOSHIHIRO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・YOSHIDA SYUICHIRO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・NISHIDA KAZUHIRO[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
破砕転圧が火山灰土水田の浸透抑制に及ぼす効果の予測
松本 宜大[東京大学大学院]・吉田 修一郎[東京大学大学院]・西田 和弘[東京大学大学院]
浸透過多の火山灰土水田に破砕転圧工法を施工した際の浸透量の低減効果について、土層を黒ボク土・硬盤層(浸透抑制処理層)・ローム土の3層とみなして推定した。その結果、硬盤層の飽和透水係数が十分低下して10-7 cm/sのオーダーをとれば、浸透量は5 mm/dまで低減した。また飽和透水係数を十分に低下させられない場合でも硬盤層の厚さを10cmから40 cmに拡大することで浸透量を半減できると予測された。
Keyword: 火山灰土, 浸透, 破砕転圧GET PDF=16/6-22.pdf
発表番号 [6-23]
Spatial distribution of crop root and soil physical properties under different irrigation methods
Hamada Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Yuge Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Faculty of Agriculture, Saga University]・Hirakawa Akira[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
灌漑手法の違いが作物根の空間分布および土壌物理性の変化に及ぼす影響
霤帖々麺[九州大学大学院]・弓削 こずえ[佐賀大学]・阿南 光政[佐賀大学]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]・凌 祥之[九州大学大学院]
本研究では,灌漑手法の違いが作物根の空間分布と土壌物理性に及ぼす影響を検証した.オクラを移植したアクリル製スリットを2つ設け,それぞれ地中灌漑および地表灌漑を実施した.実験終了後,スリット内土壌を採取し,透水性および保水性を評価した.この結果から地中灌漑および地表灌漑において,透水性の変化に空間的な違いが確認された.さらには,作物根の影響を受け,水分特性曲線に変化が生じることも明らかとなった.
Keyword: 土壌水分, 土壌構造, 畑地灌漑GET PDF=16/6-23.pdf
発表番号 [6-29]
Rice yield and lodging resistance under submergence treatment
SAKATA Satoshi[Central Region Agricultural Research Center, NARO]・OHNO Satoshi[Central Region Agricultural Research Center, NARO]・MINAKAWA Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]
稲の冠水が収量および耐倒伏性に与える影響
坂田 賢[中央農業研究センター]・大野 智史[中央農業研究センター]・皆川 裕樹[農研機構 農村工学研究部門]
集中豪雨等による都市域の浸水被害を軽減するための手法として,水稲に被害を及ぼさない範囲で水田の洪水緩和機能を発揮させることが考えられる.本研究では,ポット試験により冠水による水稲の収量および耐倒伏性の影響を調査した.その結果,冠水時には高温登熟障害が発生しうる温度環境にあったことと,穂ばらみ期以降の冠水では耐倒伏性や冠水前に形成された茎葉や穂の構成に対して影響を与える可能性が低いことを示した.
Keyword: 水稲被害, 収量, 耐倒伏性GET PDF=16/6-29.pdf
Penalized Regression Model Application for Management of Drainage in Reclaimed Land
chono shunsuke[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・hayashi seiya[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・fujihara yoichi[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・takase keiji[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]・ichion eiji[Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]
干拓地における排水管理への罰則付き回帰モデルの適用
長野 峻介[石川県立大学]・林 成也[石川県立大学]・藤原 洋一[石川県立大学]・高瀬 恵次[石川県立大学]・一恩 英二[石川県立大学]
加賀三湖干拓地の灌漑期における排水管理に罰則付き回帰モデルを適用し,排水機場の排水量を予測した.最小二乗モデルと比較してElasticNetモデルによる回帰予測では,訓練データでのRMSEは大きくなるものの交差検定でのRMSEが小さくなり,罰則付き回帰モデルの有用性が確かめられた.今後の課題として,訓練データの収集とデータ項目の選定による予測精度の向上やパターン解析手法の導入などが検討される.
Keyword: 排水管理, 計画手法, 排水施設GET PDF=16/6-35.pdf
Quantitative evaluation of the paddy field plot distribution for estimation of water management labor
Sakai Mutsuki[Rural Development Bureau]・Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kubo Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
水田水管理労力推定に向けた圃場分散状況の定量的評価に関する研究
坂井 睦規[農村振興局]・飯田 俊彰[東京大学大学院]・久保 成隆[東京大学大学院]・木村 匡臣[東京大学大学院]
水田稲作経営の大規模化のために圃場の集約が望まれているが,集約の方針の策定や効果の比較のためには,圃場を巡回して行う水管理労働を現実的に表現しつつ圃場分散状況を定量的かつ客観的に評価できる指標が必要である.そこで,水田稲作農家が耕作する全圃場の位置が与えられた場合に,圃場の分散状況を評価して巡回経路長を推定する手法を提案した.また,この手法を実際のある1軒の農家の水管理労力の推定に適用した.
Keyword: 水田灌漑, 圃場分散度, 水管理労力GET PDF=16/6-39.pdf
Character of Water in Paddy Field with Remote Control and Automatic Tap
遠隔操作・自動制御が可能な給排水装置による水田の用水量特性
鈴木 翔[農研機構 農村工学研究部門]・若杉 晃介[農研機構 農村工学研究部門]
水稲作の水管理労力を大きく省力するために,圃場内の状況を遠方から容易に確認・制御できる給排水装置を開発し,その効果や用排水特性を把握するための試験を行った。その結果,i)圃場内の水管理状況を遠方から問題なくモニタリングし,制御できたこと,ii)8/11から9/4の期間中に用水量を5割削減できたこと,などを得た。また,自動制御に適した水管理手法を提案したことで給排水装置の改良にも寄与した。
Keyword: 水田の水管理, 自動制御, 遠隔操作GET PDF=16/6-41.pdf
発表番号 [6-42]
The need for effective on-farm irrigation water management in Nigeria
Zaharaddeen Muhammad[Graduate School of Agriculture, Tottori University]・Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]
ナイジェリアにおける効率的な圃場水管理の必要性
ダヤブ ムハマド[鳥取大学大学院]・清水 克之[鳥取大学]・吉岡 有美[鳥取大学]
ナイジェリアでは人口増加に伴う食料増産が急務であり,単収の増加や高い作付強度による食料増産を進める一方で,新規農地開発による食料増産も計画されており,農業水需要は大きくなることが予想されている。本報では,ナイジェリア国内で水需要量が大きい水系の1つであるHA-8を対象に,水不足問題とそれに対する政府の対策をレビューするとともに,末端の農業水利用の課題について整理した。
Keyword: 食料保障, 用水管理, 水不足GET PDF=16/6-42.pdf
発表番号 [6-43]
Trial of Alternate Furrow Irrigation in Uzbekistan
Onishi Junya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Paluashova Gaukharay[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]・Yulia Shrokova[Research Institute of Irrigation and Water Problem, Uzbekistan]・Okuda Yukio[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ウズベキスタン共和国における交互畝間灌漑法の試行
大西 純也[国際農林水産業研究センター]・パラショバ ガオファ[灌漑・水問題研究所]・ユリア シロコバ[灌漑・水問題研究所]・奥田 幸夫[国際農林水産業研究センター]
ウズベキスタン共和国は、ソ連時代の大規模な灌漑開発によってワタ・コムギ生産が拡大したものの、過剰灌漑等を要因とした塩害が深刻な課題となっている。本研究では、 ウ国の灌漑・水問題研究所の協力の下、過剰灌漑の抑制が期待できる交互畝間灌漑法(AFI法)を現地圃場に導入し、土壌塩分、土壌水分、収量への影響を検証した。AFI法によって灌漑水量が50%程度削減されるが、収量への影響が小さい可能性が示唆された。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 交互畝間灌漑GET PDF=16/6-43.pdf
発表番号 [6-47]
Changing characteristics of agricultural water demand due to the urbanization
Onishi Takeo[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Kanamori Shyuhei[Agricultural Policy and Planning Department, Gifu Prefectural Government]・Tajima Masahiro[Water Environmental Consultant]・Hiramatsu Ken[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Shimizu Hideyoshi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Nishimura Shinichi[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]・Senge Masateru[Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
都市化に伴う農業用水需要の変化とその特性
大西 健夫[岐阜大学]・金森 修平[岐阜県]・田島 正廣[水環境コンサルタント]・平松 研[岐阜大学]・清水 英良[岐阜大学]・西村 眞一[岐阜大学]・千家 正照[岐阜大学]
都市化の著しいA地区を事例として水需要構造の変化を検討した。1976年〜2006年の5時期で水田面積減少量、都市化、混住化の傾向を検討した。得られた水田面積と気象データを用いてCB法により同地区における最大必要水量の変化を算定し、あわせて小地区ごとの実績取水量を計測し、計算値と比較した。その結果、水田面積の減少率と同程度に最大必要水量が減少し、主要幹線沿いの必要水量減少が著しいことが示唆された。
Keyword: CB法, 水利, 都市化GET PDF=16/6-47.pdf
発表番号 [6-48]
Structural changes in agriculture and water management
SEKIGAMI HARUKA[Graduate school of agriculture,Hokkaido University]・NGAYOSHI TAKESHI[Akita prefecture University]・TAKAHASHI JUNJI[Akita prefecture University]
農業構造変化に伴う水管理課題の現状と対策―秋田県横手地域を事例として―
関上 遼[北海道大学大学院]・永吉 武志[秋田県立大学]・高橋 順二[秋田県立大学]
本報では、秋田県横手地域を対象として、農業法人等の水管理実態や課題等の調査を行い、農業構造変化が用水計画・管理に与える影響について考察した。その結果、受益地に占める大規模経営体の増加とこれに伴う栽培方式の変化等による水管理の課題をもたらす可能性が明らかとなった。この対策としては、各地域の水利用・営農形態を十分に把握し、効率的な農地・水資源の効率的・省力的な利用を支える技術的対策の検討が重要となる。
Keyword: 水管理, ほ場整備, 規模拡大GET PDF=16/6-48.pdf
The Evaluation of Irrigation Potential on Reservoirs in Mountainous Areas, Laos
Anzai Toshihiko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Amphone Chomxaythong[Faculty of Water Resources, National University of Laos]・Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ラオス中山間農村におけるため池の灌漑ポテンシャルの評価
安西 俊彦[国際農林水産業研究センター]・アンポン コムサイソン[ラオス国立大学]・池浦 弘[国際農林水産業研究センター]
ラオス中山間農村において、養魚用ため池を用いた雨季水稲の初期灌漑と乾季畑作への灌漑の可能性を検討するために、ため池の水収支とため池の管理条件から取水可能水量を求めた。その結果、水門設置により貯水量を増加させることで、無効放流する水を貯水し、雨季水稲の初期および乾季畑作の灌漑への取水可能水量が増加すること、そして漁獲のための水抜きを活用することで乾季畑作の取水可能水量が増加することが示唆された。
Keyword: 農業水利用, 水管理, 雨季水稲GET PDF=16/6-50.pdf
Low cost method to support environmental harmony type public works
ASARI Mitsuru[Aomori Prefectural Government Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Development Division]・HANADA Kazutaka[Aomori Prefectural Government Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Rural Development Division]・ITO Hiroki[Aomori Prefectural Government Seihoku Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
環境公共を支える低コスト化工法について
浅利 満[青森県]・花田 和隆[青森県]・伊藤 裕希[青森県西北地域県民局]
青森県では農林水産業の公共事業を「環境公共」と位置付け推進しています。 県内では、「地下かんがい」や「深暗渠」について農家意識が低く、また初期コストが掛かることから普及の課題となっていました。 そこで、これら技術の低コスト化を確立し、農家の意識改革や普及を図ることを目的に実施した低コスト化工法について紹介します。
Keyword: 低コスト, 汎用化, 暗渠GET PDF=16/7-1.pdf
Improvement of Hydraulic Characteristics by the Application of Concrete Panel to Steel Sheet Pile Canal
KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・HONDA Yasuhiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・NAKA Tatsuo[National Institute of Rural Engineering]・Taruya Hiroyuki[National Institute of Rural Engineering]
鋼矢板水路構造へのコンクリート・パネルの適用と水理特性の改善
小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学]・本田 泰大[新潟大学]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・中 達雄[農研機構 農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農研機構 農村工学研究部門]
近年,鋼矢板水路の腐食問題が顕在化しており,既存施設の長寿命化と環境配慮との両立は,急務な技術的課題である。本報では,腐食鋼矢板にコンクリート・パネルを被覆する補修工法の再現実験により,土砂流失抑制の観点から見た環境配慮への効果について考察した。その結果,鋼矢板水路にコンクリート・パネルを被覆することにより,土砂流失抑制効果による環境保全と,既存施設の長寿命化が両立可能であることが示唆された。
Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, 土砂流失抑制効果, 環境配慮GET PDF=16/7-2.pdf
Evaluation of FRPM and Grouting Method as rehabilitation method for open channels
FUJIMOTO Mitsunobu[KURIMOTO,LTD.]・HYODO Masahiro[Faculty of Agriculture,Tottori University]・ISHII Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture,Tottori University]
開水路の更生工法であるパネル工法のFRPM板および中込材が補強効果に及ぼす影響
藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・兵頭 正浩[鳥取大学]・石井 将幸[島根大学]・緒方 英彦[鳥取大学]
FRPM板を用いたパネル工法は,老朽化した開水路を取り壊さずに水理機能を回復することができる更生工法である。本報では,実験供試体による載荷実験を実施してパネル工法の解析条件を明らかにした後,実規模の開水路を想定した解析を実施することで,パネル工法の補強効果を検証した。
Keyword: 二次製品, 工法・施工, 数値解析GET PDF=16/7-3.pdf
The Countermeasure using Preventive Maintenance and Repair Work for Thermal Crack in Ushiroyachi Drainage Pump Station
SOTOKOBA Yasumasa[Okumura Corporation]・MATSUOKA Daisuke[Okumura Corporation]・TAKAGI Masahiro[Okumura Corporation]
予防保全と事後補修を併用した後谷地排水機場の温度ひび割れ対策
外木場 康将[(株)奥村組]・松岡 大輔[(株)奥村組]・高木 雅寛[(株)奥村組]
後谷地排水機場躯体工事において,水和熱に起因する温度ひび割れの対策を実施した.吸込水槽と導水路の性能・形状に着目し最適化を行った.吸込水槽部は,有害なひび割れの発生が予想され補修に制約が伴うため,膨張材と制御鉄筋による予防保全対策を採用し,温度ひび割れの発生を抑制した.導水路部は,ひび割れが軽微でかつ補修に制約がないため,注入工法による事後補修を適用しコスト低減を図った.
Keyword: 工法・施工, コンクリートの性質, 管理GET PDF=16/7-5.pdf
Retrofitting Hattachi-dam in Toyogawa Canal for aseismic structure
Yoshihisa Yasushi[Toyogawa Canal System Reconstruction and Management Department]・Kawato Shigehide[Water Use Project Department]
豊川用水における初立池耐震補強工事の施工について
吉久 寧[水資源機構豊川用水総合事業部]・川戸 重英[水資源機構]
水資源機構豊川用水総合事業部では近い将来発生が危惧されている東海・東南海・南海地震に対して、耐震対策を実施してきている。東部幹線水路の末端に位置する初立池(アースダム)については、耐震対策として補強盛土工事を行うにあたり貯水池内の材料を下流補強盛土へ極力有効活用することとした。本報文は、補強盛土工事における課題とその対応について報告するものである。
Keyword: 土構造, 工法・施工, GET PDF=16/7-6.pdf
000
Hideaki Denpouya[Niigata Prefecture]・Satoru Okita[Niigata Prefecture]・Masanori Minemura[Niigata Prefecture]・Tomohiro Hosokai[Niigata Prefecture]・Kazunari Inaba[Niigata University]・Tetsuya Suzuki[Niigata University]
集水井を含む地すべり施設保全に関する新潟県の取組
傳法谷 英彰[新潟県]・沖田 悟[新潟県]・峰村 雅臣[新潟県]・細貝 知広[新潟県]・稲葉 一成[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]
新潟県糸魚川地域の地すべり防止施設のうち,鋼製集水井においては施工後40年以上経過したものもあり、腐食の進行に伴う機能低下が懸念されている。このため、集水井内部の腐食状況の概括的把握を目的に、取得した可視画像の2値化処理による腐食範囲の同定を試みた。検討の結果,集水井内部の光条件などの影響を受けるが,簡易的な画像取得により腐食状況の概括的な把握が可能であることが明らかになった
Keyword: 地すべり , , GET PDF=16/7-7(P).pdf
Development of Repair Method of Steel Sheet Pile Canal and Applied to the Actual Structure
NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・TAMURA Junya[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
鋼矢板水路の補修工法の開発と実構造物への適用検証
長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・小林 秀一[(株)水倉組]・田村 淳也[藤村ヒューム管(株)]
鋼矢板水路をコンクリートで被覆保護する補修工法の環境負荷や施工性に着目し、水理試験と施工適用を検証した。水理試験はコンクリート被覆後の護岸の平滑化により、流水能力は保持しつつ渠底土砂の巻上げ流出が低減されることを確認した。排水機場での土砂堆積などによる環境負荷低減が示唆された。また、水利環境に影響されない施工法として、鋼製組立式仮設水路の適用を検証し、工期、仮設費および産廃処分の低減を確認した。
Keyword: 鋼矢板, 維持管理, 仮設GET PDF=16/7-8(P).pdf
発表番号 [7-9(P)]
Development on the Repair Methods for Corroded Steel Sheet Pile based on Society - Academia Collaboration in Niigata
ITAGAKI Tomoya[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・MATSUKI Toshirou[Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]・EGUCHI Hidehiro[Kamedago Land Improvement District]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
新潟地域における産官学連携による腐食鋼矢板水路の補修工法の開発
板垣 知也[(株)水倉組]・松木 俊郎[北陸農政局]・江口 英弘[亀田郷土地改良区]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]
低平排水不良地域で普及してきた鋼矢板水路は,耐用年数を超過した施設が年々増加している。このことから,鋼矢板の腐食問題が技術的課題になっている。本論では,このような問題を踏まえた,産官学連携による腐食鋼矢板水路の補修工法の開発事例を報告する。結果,膨大な社会資本ストックの更新には,今後も産官学が連携し,継続的な意見の交換を行いながら,更なる技術の発展に還元していくことが重要である。
Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, 産官学連携, 長寿命化GET PDF=16/7-9(P).pdf
Physical and Engineering Properties of a lightweight block mixed with Shirasu
Hira Mizuki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Kuroki Daisuke[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]・Wakamatsu Yuuki[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
しらすを混合した被覆ブロック材の理工学的性質
平 瑞樹[鹿児島大学]・黒木 大輔[鹿児島大学]・若松 勇輝[鹿児島大学]
南九州に分布するしらすを利用し,温度上昇を緩和する軽量ブロックの開発を行い,試作したブロックの遮熱効果を調べるために,ブロック材の温度と含水量の関係について考察した。採取場所の違いで物理的性質が異なるため,粒度調整して製作したブロック材の性質も種類や混合割合により異なった。また,洗い砂(まさ土)に対するしらすの混合比の違いが保水性にも影響を及ぼすことが実験により確認することができた。
Keyword: しらす, 火山灰質砂質土, 遮熱GET PDF=16/7-10.pdf
Comparison of Strength Reduction of Underwater Exposed Biodegradable Resin Concrete
SUZUKI Mariko[National Institute of Technology, Kagawa College]・ADASHI Yuto[National Institute of Technology, Kagawa College]・HATA Eizou[SUNREC CO. LTD]・NAKAMURA Makoto[Kizai Tecto Corp.]・YOSHIMURA Atsushi[Suncoh Consultants Co. Ltd]・KAWABATA Toshinori[Kobe University]
水中暴露した生分解性樹脂コンクリートの強度低下比較
鈴木 麻里子[香川高等専門学校]・足立 優斗[香川高等専門学校]・秦 栄三[(株)サンレック]・中村 誠[キザイテクト(株)]・吉村 睦[サンコーコンサルタント(株)]・河端 俊典[神戸大学]
生分解性樹脂コンクリートを矢板や杭材などの仮設資材へ適用するため,過去2年間にわたり土中暴露試験を実施し,その強度低下傾向を明らかにした.その結果,時間経過に伴い強度が低下し,強度低下要因は微生物だけでなく水分の影響が大きいことがわかった. そこで本研究は,生分解性樹脂コンクリートの水中での強度低下傾向を明らかにするために,異なる水圧作用下で暴露し,その強度低下傾向を比較した.
Keyword: 特殊コンクリート, コンクリート材料, コンクリートの性質GET PDF=16/7-12.pdf
Influence on chemical component of substance from Peat by the homogeneous liquid fractionated to strength development of hardened cement
Kawasaki Junpuu[Graduate school Agriculture, Kochi University, specialty,]・Tebayashi Shinichi[Faculty of Agriculture, Kochi University]・Okamoto Michitaka[KAJIMA CORPORATION]・Sato Shushi[Faculty of Agriculture, Kochi University]
泥炭由来の液ー液分配法による化学物質がセメントの強度発現に及ぼす影響
川 順風[高知大学大学院]・手林 慎一[高知大学]・岡本 道孝[鹿島建設]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では泥炭から溶媒メタノールを用いた抽出物から,液ー液分配法によって特定の物質を分画し,分画水をモルタル供試体作製の際の練り混ぜ水として使用した.モルタル供試体の各特性の評価を行うことで,セメントの硬化阻害を引き起こす物質の評価を目的とした.結果として,分画した物質の内,Diethyl Ether層に溶出した比較的極性の低い化学物質が最もセメントの強度発現に影響を及ぼすことがわかった.
Keyword: 泥炭, セメント改良, 強度発現特性GET PDF=16/7-14.pdf
発表番号 [7-17(P)]
Effect of Carbon Dioxide Reduction by Producing of Structural Material Mixed with Rice Husk Ash
Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology]・Meguro Ken[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
もみ殻灰を活用した構造材料の開発による二酸化炭素量削減効果の検証
島本 由麻[新潟大学大学院]・目黒 健[新潟大学]・鈴木 哲也[新潟大学]・森井 俊広[新潟大学]
筆者らは,農業廃棄物であるもみ殻灰を活用した構造材料の開発を試みている.本報では,もみ殻ガス化コジェネレーションシステムを事例に,地域資源の循環利用を考慮した材料設計への稲副産物の利用について考察した.検討の結果、このシステムより残渣物として発生するもみ殻灰を構造材料として利用することで,構造材料の製造において約30 %のCO2が削減できると試算され,もみ殻灰の環境負荷の低減効果が示唆された.
Keyword: リサイクル, もみ殻, 二酸化炭素排出量GET PDF=16/7-17(P).pdf
Monitoring method for measuring blisters occurred in a cementitious surface coating repair by image analysis
Asano Isamu[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawakami Akihiko[National Agriculture and Food Research Organization]・Mori Mitsuhiro[National Agriculture and Food Research Organization]・Kawabe Shohei[National Agriculture and Food Research Organization]
画像解析手法による無機系被覆工に生じた浮きの経年変化モニタリング
無機系表面被覆工に発生した浮きの調査とその面積を画像解析により求める手法を提案した.現地被覆水路について4回の繰返し測定を行った結果,浮き面積の変動係数は約9%となり,測定誤差を変動係数の2倍程とすれば,今回の調査対象である2,000cm2程度の大きさの浮きに対しては,面積が20%程度変化すれば,本手法により浮きの大きさの経時変化の把握が可能と結論した.
Keyword: 無機系表面被覆工, 浮き, 画像解析GET PDF=16/7-18.pdf
Examination of Adhesion Evaluation Technique of Inorganic Surface Coating Material by Mechanical Impedance Method
taba kazuya[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・ishigami akio[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・yamada akira[Civil Engineering Research Institute Cold Region]・nakamura kazumasa[Civil Engineering Research Institute Cold Region]
機械インピーダンス法による無機系表面被覆材の付着評価性の検討
田場 一矢[寒地土木研究所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・山田 章[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
無機系被覆工法で補修された供用されているコンクリート開水路において,無機系表面被覆材とコンクリートとの付着性を機械インピーダンス法により評価する手法について検討を行った.その結果,機械インピーダンス法により得られる推定圧縮強度を指標とすることで付着性を評価できる可能性が示唆された.
Keyword: コンクリート開水路, 付着性, 機械インピーダンス法GET PDF=16/7-19.pdf
Considerations of neutralization depth measured by the core bit method
KAWABE Shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]・ASANO Isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mori Mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・KAWAKAMI Akihiko[Institute for Rural Engineering, NARO]
コアビット法による中性化深さ測定の留意点
川邉 翔平[農研機構 農村工学研究部門]・浅野 勇[農研機構 農村工学研究部門]・森 充広[農研機構 農村工学研究部門]・川上 昭彦[農研機構 農村工学研究部門]
無機系被覆工の中性化深さ測定法として提案されているコアビット法について,小口径コアの割裂面を用いた測定法と比較した.コアビット法による平均値が若干大きくなる結果となった.また,材料によっては,フェノールフタレイン溶液噴霧後に継時的な呈色状況の変化が生じる場合や,中性化深さ自体にばらつきがある場合があるため,呈色状況の観察が重要である.
Keyword: 無機系表面被覆, 中性化, コアビットGET PDF=16/7-21.pdf
Relation between Ultrasonic Velocity and Maximum Tensile Load of Freeze and Thawed Concrete by Anchor Tension Test
Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Shimizu Kunihiro[Sanko-Techno Co., LTD.]・Ishigami Akio[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Taba Kazuya[Cold-region Agricultural Development Research Group, Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
凍害劣化したコンクリートのアンカー引抜試験における最大引抜荷重と超音波伝播速度の関係
緒方 英彦[鳥取大学]・清水 邦宏[サンコーテクノ(株)]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・田場 一矢[寒地土木研究所]
芯棒打込み式金属拡張アンカーを用いたアンカー引抜試験は,部材の任意の深さにおける試験が可能であることからコンクリート構造物の凍害診断手法としての検討が進められている。本報では,異なる6箇所のRC現場打ちフリュームの側壁でアンカー引抜試験を実施し,各アンカー埋込位置における最大引抜荷重と超音波伝播速度の関係について考察を加え,最大引抜荷重と積算超音波伝播速度の間には線形関係があることを明らかにした。
Keyword: 引張強度, 有効水平投影面積, 超音波伝播速度GET PDF=16/7-22.pdf
Characteristics Evaluation of Detected Elastic Waves in Bonding Tests using Acoustic Emission
TAMURA Junya[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co., Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
AE法を援用した鋼矢板‐コンクリートの付着試験時に発生する弾性波特性
田村 淳也[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学]・小林 秀一[(株)水倉組]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]
鋼矢板‐コンクリート複合材を構築する新たな鋼矢板補修工法において、長期耐久性能の更なる向上を目標に鋼矢板とコンクリートの界面に生ずる付着特性に着目した実験的検討を進めている。今回付着試験時に発生する弾性波に着目し、受動的な計測法であるAE(Acoustic Emission)法により付着特性を評価した結果、水中凍結融解処理や鋼材の腐食状況によりAE発生挙動が変質することが明らかになった。
Keyword: 鋼矢板‐コンクリート複合材, 付着試験, AEGET PDF=16/7-23(P).pdf
Measurement of deformation and load in the axial direction on the crack given to a RC pipe using internal loading method
HYODO MASAHIRO[Faculty of Agriculture,Tottori University]・OGATA HIDEHIKO[Faculty of Agriculture,Tottori University]・KISHIMOTO KEIJI[KURIMOTO,LTD.]・HATANAKA TETSUO[KURIMOTO,LTD.]・OKUDA TADAHIRO[KURIMOTO,LTD.]
内面載荷法を用いたひび割れRC管の軸方向における荷重―変形量の測定
兵頭 正浩[鳥取大学]・緒方 英彦[鳥取大学]・岸本 圭司[(株)栗本鐵工所]・畑中 哲夫[(株)栗本鐵工所]・奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]
著者らは,不とう性管であるRC管に対して内面載荷法を適用し,その有効性を検証してきた。しかし,その有効性はひび割れを想定した溝に対するものであり,埋設環境で発生するひび割れとは異なる。そこで本研究では,外圧試験機によって所定の荷重を与えた管に対して内面載荷法を適用した。その結果,健全管と比較してひび割れが付与された管の荷重―変形量の傾きは低下することを確認した。
Keyword: RC管, 内面載荷法, 荷重-変形量GET PDF=16/7-24.pdf
Development of Flushing Method for Agricultural Pipeline
Shimomura Jun[Kurimoto ,LTD]・Mamiya Satoshi[Kurimoto ,LTD]・Yamamoto Masakazu[Japan Water Machine Investigation,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[NARO]・Mohri Yashiyuki[Ibaraki University]
農業用パイプライン向け洗管工法の開発
霜村 潤[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]・山本 政和[日本水機調査]・有吉 充[農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
農業用パイプラインの管内壁に付着した有機物や土砂などの蓄積物は、通水量低下などの機能低下や調査診断精度の悪化の要因となる。ストックマネジメントにおける機能保全、機能診断の現場でも、これら蓄積物の効率的な除去技術の必要性は高い。この解決策として「ボールピグ型洗管工法」の農業用パイプラインへの展開を進めている。本報では、実管路の堆積物調査結果及び同工法による模擬管路での洗浄性確認実験の結果を報告する。
Keyword: 工法・施工, 管理, 洗管GET PDF=16/7-26.pdf
Shaking Table Tests on Floatation Prevention Method of Pipeline with Grouting
HOSOKAWA OSAMU[Toa Grout Kogyo Corporation]・ARIYOSHI MITSURU[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI YOSHIYUKI[Faculty of Agriculture Ibaraki University]・OKABE YOSHIKAZU[Tokyo Soil Research Corporation]
グラウトを用いたパイプの浮上防止対策工法に関する震動実験
細川 修[東亜グラウト工業(株)]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]・岡部 吉一[(株)東京ソイルリサーチ]
パイプ周辺の基礎地盤に液状化が生じると,地中に埋設されたパイプラインが浮上する被害が発生する.パイプの浮上防止を目的として地盤のグラウトは有効であるが,従来のグラウト注入は,改良範囲が広く大規模な対策工事となり経済的にも課題があった.本研究では,グラウト技術を用いた低コストな浮上防止対策工法を開発し、震動実験によってその有効性とグラウトによる改良範囲とパイプの浮上量の関係を明らかにした.
Keyword: パイプ浮上防止対策, グラウト注入, 震動実験GET PDF=16/7-27.pdf
Interaction behavior between ground and rock bolt in irrigation tunnels
Murakami Ryo[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Tamoto Toshiyuki[Nikka Engineering Co., Inc.]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業用水路トンネルにおける地山とロックボルトの相互挙動
村上 椋[岡山大学大学院]・柴田 俊文[岡山大学大学院]・田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・西村 伸一[岡山大学大学院]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
近年,農業用水路トンネルで見られる極小断面でのロックボルトによる補強技術が新たに開発されている.極小断面のトンネルのロックボルトの最適な本数・間隔は道路・鉄道トンネルと異なることが考えられ.また在来工法のトンネルにロックボルトを施工する場合,地山/ロックボルトの相互挙動は不明な点も多い.本論文では,地山とロックボルトの挙動把握,裏込注入工法との併用効果の検討を目的として載荷実験を行う.
Keyword: ロックボルト, 農業用水路トンネル, 補強GET PDF=16/7-29.pdf
Estimation of Frost Damage of Inorganic Surface Coating Materials in Concrete Channel Repair
Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Taba Kazuya[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Nakamura Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
コンクリート開水路補修における無機系表面被覆材の凍害劣化予測
石神 暁郎[寒地土木研究所]・田場 一矢[寒地土木研究所]・中村 和正[寒地土木研究所]
コンクリート開水路の補修では,補修の効果が期待される期間において,補修により得られた各性能が発揮され続けることが重要である。筆者らは,積雪寒冷地において適用された表面被覆材の耐凍害性が持続的に発揮されているか否かを確認することを目的とした,表面被覆材の凍害劣化予測手法の検討を進めている。本報では,凍害劣化外力を定量化することにより得られる無機系表面被覆材の耐用年数の試算結果を示す。
Keyword: 無機系表面被覆材, 凍害劣化予測, 耐用年数GET PDF=16/7-30.pdf
Study on Precast Concrete Having Frost Damage Resistance in Shimane Prefecture
SUTO MASASHI[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・TAKATA RYUICHI[Department of Civil and Environmental Engineering, National Institute of Technology, Matsue College]・EGI TOSHIO[Shimane Institute for Industrial Technology]
島根県における耐凍害性を有するコンクリート製品に関する検討
周藤 将司[松江工業高等専門学校]・高田 龍一[松江工業高等専門学校]・江木 俊雄[島根県産業技術センター]
寒冷地で供用されるコンクリートでは,凍害の対策を行う必要がある.しかし,島根県内で製造されるコンクリート製品では凍害に対する対策が十分ではないために,中山間地域では供用期間中に凍害劣化を生じるコンクリート製品が存在している. そこで本報では,配合や養生方法などを種々に変化させて作製したコンクリートのフレッシュ性状や凍結融解抵抗性について検討した結果について述べる.
Keyword: コンクリート, 二次製品, 凍害GET PDF=16/7-31.pdf
Estimation of the Dynamic Modulus of Elasticity for Asphalt Pavement by Ultrasonic Method and Resonance Vibration Method
Osaki Fuka[Kajima Road Co. Ltd]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Hyodo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Sakamoto Yasufumi[Technical Research Institute, Kajima Road Co. Ltd]・Godenki Hajime[Technical Research Institute, Kajima Road Co. Ltd]
超音波法と共鳴振動法の併用によるアスファルト舗装体の動弾性係数の推定
尾崎 風香[鹿島道路(株)]・緒方 英彦[鳥取大学]・兵頭 正浩[鳥取大学]・坂本 康文[鹿島道路(株)]・五伝木 一[鹿島道路(株)]
現在,アスファルト舗装の性状評価試験は様々ある。それらの試験に加わる新しい非破壊試験として,コンクリートを対象に開発が進んでいる超音波法と共鳴振動法の併用による動弾性係数の推定方法がアスファルトに適用可能かを,レジリエントモデュラス試験と比較し検討を行った。本文では,この試験法を密粒度アスファルト混合物とポーラスアスファルト混合物の二種類で作製した円柱供試体と平板供試体に適用した結果について示す。
Keyword: アスファルト, 動弾性係数, レジリエントモデュラス試験GET PDF=16/7-32.pdf
Estimation on fundamental characteristics of silicate-based surface penetrant for applying to repairing of irrigation canal
hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・tanimura naru[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]・natsuka isamu[Shimane University]
農業用水路の補修工法への適用に向けたけい酸塩系表面含浸材の基礎特性の評価
長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
本研究では,農業用コンクリート水路補修工法への適用に向け,けい酸塩系表面含浸材を選定し,その基礎特性を評価した.結果として,含浸材は製品ごとに特性が異なることが明らかとなった.とくに,躯体コンクリートとの反応に大きく関係する乾燥固形分率は,含浸材の種類により大きく異なり,比重との比例関係が確認された.含浸材を水路補修へ適用する場合,環境条件や複合工法などを十分に考慮する必要があると考えられた.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 乾燥固形分率, 反応性GET PDF=16/7-34.pdf
発表番号 [7-37]
Study on surface quality improvement applying composite method of silicate-based surface penetrant and inorganic surface covering material
tanimura naru[Aston Inc.]・hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]
けい酸塩系表面含浸材と無機系被覆材の複合工法による表層品質の向上に関する研究
谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では,けい酸塩系表面含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法による表層品質の向上効果の検証を目的として,表層引張強度試験と表層透気試験を実施した.結果として,複合工法による表層品質の向上効果は,含浸材とポリマーセメントモルタルとの組み合わせにより大きく異なることが明らかとなった.水路補修への適用にあたっては,事前に良好な結果が得られる組み合わせであるかを確認する必要があると考えられた.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 透気試験, 表層品質GET PDF=16/7-37.pdf
Estimation on abrasion resistance of composite method of silicate-based surface penetrant and inorganic surface covering material
kojima keita[Graduate school of Integrated Arts and Science, Kochi University]・hasegawa yuki[Aston Inc.]・matsumoto takumi[The United Graduate School of Agriculture]・yamamoto masahiro[Aston Inc.]・tanimura naru[Aston Inc.]・takahashi keikichi[Sogokaihatsu Co. Ltd.]・sato shushi[Kochi University]
けい酸塩系表面含浸材と無機系被覆材の複合工法における耐摩耗性の評価
小嶋 啓太[高知大学大学院]・長谷川 雄基[(株)アストン]・松本 拓[鳥取大学大学院連合]・山本 昌宏[(株)アストン]・谷村 成[(株)アストン]・高橋 慶吉[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学]
本研究では,けい酸塩系表面含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法による耐摩耗性の向上効果について検討するため,含浸材とポリマーセメントモルタルとの組み合わせを様々に設定し,耐摩耗性の差異を評価した.結果として,含浸材とポリマーセメントモルタルとの複合工法は,材料の組み合わせによって,耐摩耗性の向上が期待できる場合と,そうでない場合のあることが確認できた.
Keyword: けい酸塩系表面含浸材, 耐摩耗性, サンドブラストGET PDF=16/7-38.pdf
Estimation of Manning's coefficient using hydraulic experiment and aerial ultrasonic sensor
watanabe masato[Mie University faculty of Bioresources]・nagaoka seiya[Mie University Graduate School of Bioresources]・okajima kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・ishiguro satoru[Mie University Graduate School of Bioresources]・ito ryoei[Mie University Graduate School of Bioresources]・watanabe ken[Maruei concrete industry Co,Ltd]
水理模型実験による空中超音波センサを用いた粗度係数の推定
渡邊 真人[三重大学]・長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業]
コンクリート水路の通水性能を評価する際,マニングの粗度係数がよく用いられる.効率的な保全管理を行うため,コンクリート水路の粗度係数を簡易に測定する手法が必要である.本研究では,粗さの異なるコンクリートパネルを設置した実験水路を用いて水理模型実験を行い,空中超音波の最大振れ幅から粗度係数を推定することを目的とした.空中超音波センサの最大振れ幅から,水理模型実験における粗度係数を推定できた.
Keyword: 空中超音波, 粗度係数, コンクリートGET PDF=16/7-39.pdf
Influence of wind velocity in measurement of the roughness of the concrete agriculture irrigation canal with the aerial ultrasonic sensor
nagaoka seiya[Graduate school of Bioresources,Mie University]・okajima kenji[Graduate school of Bioresources,Mie University]・ishiguro satoru[Graduate school of Bioresources,Mie University]・ito ryouei[Graduate school of Bioresources,Mie University]・watanabe ken[Maruei concrete industry Co,Ltd]・ito tetsu[X-ability Co.,Ltd.]
空中超音波センサによる農業用水路コンクリート表面粗さ測定における風速による測定結果への影響
長岡 誠也[三重大学大学院]・岡島 賢治[三重大学大学院]・石黒 覚[三重大学大学院]・伊藤 良栄[三重大学大学院]・渡部 健[丸栄コンクリート工業]・伊藤 哲[螢ロスアビリティ]
農業用水路では摩耗劣化が主な補修要因として挙げられる.水路は延長距離が長いため,照査において簡易で・面的な測定法が不可欠である.そこで,長岡ら(2015)が簡易で面的な測定が可能な空中超音波測定を提案した.本研究では,測定時に発生する風に着目をし,風速による影響を検討した.風速6(m/s)以上で,測定結果への影響が表れた.したがって,風速が6(m/s)以下は屋外での測定に影響はないことがわかった.
Keyword: 空中超音波, 粗度係数, コンクリートGET PDF=16/7-40.pdf
発表番号 [7-41]
For field application of simple wear measurement technique using a depth gauge
kawakami akihiko[Institute for Rural Engineering, NARO]・asano isamu[Institute for Rural Engineering, NARO]・mori mitsuhiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・kawabe shohei[Institute for Rural Engineering, NARO]
デプスゲージを用いた簡易な摩耗計測手法の現場適用性
川上 昭彦[農研機構 農村工学研究部門]・浅野 勇[農研機構 農村工学研究部門]・森 充広[農研機構 農村工学研究部門]・川邉 翔平[農研機構 農村工学研究部門]
デプスゲージを用いた簡易な計測を提案し,実際の現場での測定よりその精度等を検証した.その結果,系統誤差は生じるものの3回測定平均値を用いればレーザ測定値 に比較的近い値が得られることがわかった.DG法は,使用機材が少なく1人でも測定でき,摩耗面が濡れていても測定可能であるなど,レーザ法に対し優位な点を有する,有効な摩耗モニタリング手法である。
Keyword: 開水路, 被覆工, 摩耗GET PDF=16/7-41.pdf
Research on the development of test methods to replace the abrasion test using water jet with sand
fujino takashi[Shimane Prefectural Office]・asano junpei[Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]・kojima keita[Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]・satou shushi[Faculty of Agriculture, Kochi University]・natsuka isamu[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
水砂噴流摩耗試験を代替する試験法の開発に関する研究
藤野 充[島根県]・浅野 純平[島根大学大学院]・小嶋 啓太[高知大学大学院]・佐藤 周之[高知大学]・長束 勇[島根大学]
農業用コンクリート水路は様々な要因によって性能が低下する。低下する要因の一つに選択的摩耗が挙げられ、耐摩耗性はコンクリート水路表面に求められる重要な性能の一つである。現在、耐摩耗性の評価は水砂噴流摩耗試験で行われている。しかし、試験機は一基しかなく、迅速な評価要請に対応できているとは言い難い。本研究では、水砂噴流摩耗試験を代替する試験としてサンドブラスト試験に着目して、代替の可能性の検討を行った。
Keyword: サンドブラスト試験, 水砂噴流摩耗試験, 耐摩耗性GET PDF=16/7-42.pdf
Detailed Consideration in the Estimation Method of Water Purification Materials Worth Based on Nitrate Nitrogen (NO3-N) and Chemical Oxygen Demand (COD)
YAMAZAKI Takahiro[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・ISHIKAWA Shigeo[College of Bioresource Sciences, Nihon University]・NAGASAKA Sadao[College of Bioresource Sciences, Nihon University]
硝酸態窒素(NO3-N)および化学的酸素要求量(COD)に基づく水質浄化資材投入量の推定法における詳細な検討
山嵜 高洋[日本大学]・石川 重雄[日本大学]・長坂 貞郎[日本大学]
本研究では、水質浄化資材である処理木炭の汚濁水への最適な投入量の比率を、硝酸態窒素(NO3-N)除去率および化学的酸素要求量(COD)濃度から推定した。結果として、NO3-N除去率を100%と設定した際のCOD濃度予測値は52.75mg/Lと試算された。NO3-Nを100%除去し、かつ、COD濃度の上昇を抑え、コスト面からも優れた処理木炭と汚濁水の最適予測比率は、1:7.49と推定された。
Keyword: 水質浄化資材, 硝酸態窒素(NO3-N), 化学的酸素要求量(COD)GET PDF=16/8-2.pdf
Experimental study on the application of the fowl droppings charcoal to the rice cultivation
Kawamura Tatsuya[Iwate University]・Urano Yuki[Iwate University]・Satta Naoya[Iwate University]・Tateishi Takahiro[Iwate University]・Muto Yoshiko[Iwate University]
イネ栽培における鶏糞炭の」活用に関する実験的検討
河村 達哉[岩手大学]・浦野 友貴[岩手大学]・颯田 尚哉[岩手大学]・立石 貴浩[岩手大学]・武藤 由子[岩手大学]
本研究では、窒素汚染地域の修復手法に役立つ可能性と農産物の生産に資するため、岩手県で製造している鶏糞炭が肥料効果を発揮する使用条件について、添加する窒素の存在形態の影響も含めて基礎的な検討をイネの水耕栽培により行った。 低濃度条件では、鶏糞炭のみでも生育を促進する効果がみられた。鶏糞炭に窒素分を添加した条件は、さらに大きな成長を示した。高濃度条件では、明確な促進効果がみられなかった。
Keyword: 鶏糞炭, 窒素, 生育促進GET PDF=16/8-4.pdf
Seasonal variation of carbon dioxide flux in rice paddy fields in temperate and tropical regions
Kokubo Rin[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Noborio Kosuke[Meiji University]・Komiya Shujiro[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Nakazima Toru[Graduate School of Agriculture Meiji University]・Watanabe Takuya[Meiji University]・Inoue Mariko[Meiji University]
熱帯域と温帯域の水田におけるCO2フラックス長期変動
國保 凜[明治大学大学院]・登尾 浩助[明治大学]・小宮 秀次郎[明治大学大学院]・中島 亨[明治大学大学院]・渡部 拓也[明治大学]・井上 真梨子[明治大学]
異なる気候帯の水田におけるCO2フラックスの変動について調査した。熱帯であるタイと温帯である日本の2つのサイトで行った。渦相関法を用いてCO2フラックスを測定し、季節変動を考慮した。両国とも出穂期直前でCO2吸収が最大になった。日本は移植後100以降、タイでは収穫直前でCO2放出を示した。休閑期(日本では移植後140日以降、タイでは移植後120以降)では、両国ともCO2放出を示した。
Keyword: 微気象, 水田, 温室効果ガスGET PDF=16/8-10.pdf
Decontamination of Radioactive Cesium in Small -Scale Agricultural Reservoirs of Fukushima Prefecture
okumura hiroshi[Faculty of Agriculture,Kindai University]・matsuno yutaka[Faculty of Agriculture,Kindai University]・yamamoto atsushi[Faculty of Science and Engineering,Kindai University]・inagaki masayo[Kindai University Atomic Energy Research Institute]・yamanishi hirokuni[Kindai University Atomic Energy Research Institute]・itoh tetsuo[Kindai University Atomic Energy Research Institute]
福島県における小規模農業用ため池の放射性Cs除染
奥村 博司[近畿大学]・松野 裕[近畿大学]・山本 純之[近畿大学]・稲垣 昌代[近畿大学原子力研究所]・山西 弘城[近畿大学原子力研究所]・伊藤 哲夫[近畿大学原子力研究所]
ため池の除染では、本体の除染だけを実施するのではなく、ため池上流域と水路を含めた全体でのCs汚染実態に基づき、その除染・拡散防止手法を策定する必要がある。本報においては、福島県川俣町小神地区の小規模農業用ため池とその周辺部(上流集水域)のCs汚染実態を調査し、その結果から、今後のため池のCs除染・拡散防止手法に関して提案を行った。
Keyword: 環境保全, 物質循環, CsGET PDF=16/8-14.pdf
Behavior of Radiocesium in Irrigation Water inside Paddy Fields
TSURUTA Ryosuke[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NAKASHIMA Kosei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SUZUKI Yoshimasa[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NOGAWA Norio[Fukushima Future Center for Regional Revitalization, Fukushima University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]
灌漑水取水に伴う放射性物質の水田内動態
鶴田 綾介[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・中島 浩世[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・野川 憲夫[福島大学]・野中 昌法[新潟大学]
本研究では灌漑水に含まれるの放射性セシウム(以下Cs)が水稲・土壌へ与える影響を,田面水中Csの水田内流下過程における量的変化の観点から現地試験によって検証した.また,懸濁態Csによる土壌のCs濃度上昇を数値モデルによって再現することで,その汚染範囲・程度の定量的評価を試みた.結果として溶存態Csのイネへの移行可能性を示すとともに,懸濁態Csの堆積による水田土壌の局所的な汚染が明らかとなった.
Keyword: 放射性セシウム, 水田農業, GET PDF=16/8-17.pdf
Behavior of Radiocesium in Irrigation Water on Paddy Field
NAKASHIMA Kosei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SAKABA Masato[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TSURUTA Ryosuke[Graduate school of science and technology, Niigata University]・MIYAZU Susumu[National Institute for Rural Engineering]・YASUTAKA Tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・SUZUKI Yoshimasa[Graduate school of science and technology, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NOGAWA Norio[FURE, Fukushima University]・Ito Hisao[Aichi Tokei Denki Co.,Ltd.]
水田を介した放射性セシウムの動態と水田の役割
中島 浩世[新潟大学大学院]・吉川 夏樹[新潟大学]・坂場 将人[新潟大学]・鶴田 綾介[新潟大学大学院]・宮津 進[農研機構 農村工学研究部門]・保高 徹生[産業技術総合研究所]・鈴木 啓真[新潟大学大学院]・原田 直樹[新潟大学]・野中 昌法[新潟大学]・野川 憲夫[福島大学]・伊藤 久生[愛知時計電機]
水田耕作は大量の用水を取水し土壌撹乱を伴うため,原発事故によって降下した水田内の放射性物質が系外に流出し,河川水経由で下流域に輸送されることが予想された.一方,筆者らの南相馬市の試験水田における調査で,用水経由で水田に流入する放射性Csに比べ,排水に伴う流出が小さいことが示された.本研究では,水管理方法の異なる複数の水田を対象に水田のCs収支を把握し,流域のCs動態における水田の役割を評価する.
Keyword: 放射性セシウム, 水田, 地表排水GET PDF=16/8-18.pdf
発表番号 [8-23]
Intermediate-Scale Solute Transport Experiments for Assessing the Relation between Upscaling of Physical Heterogeneity and Macrodisperion of Solute
Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kurasawa Tomoki[Japan Water Agency]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
中規模溶質輸送実験による物理的不均質場のアップスケールと溶質マクロ分散の関係
井上 一哉[神戸大学大学院]・倉澤 智樹[水資源機構]・田中 勉[神戸大学大学院]
本研究では,透水係数分布のアップスケールが溶質のマクロ分散性へ及ぼす影響を実験的に明らかにした.溶質輸送実験による色素輸送の画像データに基づく,空間モーメント法の適用により,二軸方向のマクロ分散長を推定した.その結果,アップスケールに応じてマクロ縦分散長は減少し,マクロ横分散長は変化しないことがわかった.また,マクロ横分散長のアンサンブル推定方法を考案し,文献値と比べて良好な結果を得た.
Keyword: マクロ分散, アップスケール, 中規模溶質輸送実験GET PDF=16/8-23.pdf
Numerical analysis of seepage failure by DEM-LBM coupled scheme
Okada Hiroaki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fukumoto Yutaka[Nagaoka University of Technology]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
DEM-LBM連成計算を用いた浸透破壊の解析
岡田 紘明[京都大学大学院]・福元 豊[長岡技術科学大学]・藤澤 和謙[京都大学大学院]・村上 章[京都大学大学院]
不連続体の数値解析手法である個別要素法(DEM)と流体の計算手法である格子ボルツマン法(LBM)を連成計算させることで,浸透流に起因する地盤の侵食や破壊現象をシミュレートすることが可能になる.本研究では浸透破壊に焦点を当て,様々な動水勾配のもとで2次元シミュレーションを試みた. Terzaghiの限界動勾配式に基づく限界動水勾配とシミュレーション値がほぼ一致し,定量性が確認された.
Keyword: 数値解析, , GET PDF=16/8-26.pdf
Seismic reinforcement design of the piers
sakurai mutsumi[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]・kudou shinichi[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]・kobayashi keisuke[Rural Development Bureau Rural Infrastructure Department Design Division Project Planning and Coordination Office]
橋脚の耐震補強設計
櫻井 睦[農村振興局設計課]・工藤 真一[農村振興局設計課]・小林 圭介[農村振興局設計課]
岩手県中南部に位置する猿ヶ石川地区は、花巻市及び北上市にまたがる約2,500haの水田地帯であり、老朽化した施設の補修・改修等を平成20年度から27年度まで国営猿ヶ石川農業水利事業により実施した。この際、地区内の重要施設の1つである、JR釜石線を横断する水管橋について耐震性能の照査を行ったところ、橋脚の構造が耐震性能を満足しないことから、耐震補強設計及び施工を行ったためその概要を報告する。
Keyword: かんがい施設, 耐震設計, 構造物の設計手法GET PDF=16/8-27.pdf
Decision-making in earthquake resistance measures based on risk management
Tamoto Toshiyuki[Nikka Engineering Co.,Inc]・Wakabayashi Takashi[Nikka Engineering Co.,Inc]・Shuku Takayuki[Graduate School of Envirinmental and Life Science, Okayama University]
被災リスクを考慮した頭首工耐震補強の意志決定
田本 敏之[日化エンジニアリング(株)]・若林 孝[日化エンジニアリング(株)]・珠玖 隆行[岡山大学大学院]
杭基礎形式の頭首工の耐震性能照査の結果,レベル2地震動において耐震補強が必要であると判断された.耐震補強の実施時期及び対策内容について,リスク額(対象地震の発生確率×被害額)を考慮したLCCを比較した結果,2回の補修を経て補強を行う案が最も有利となった.この結果は,リスクを長期間負うことを意味し,本手法を有効に活用するには,円滑なリスクコミュニケーションを行い,合意形成を図っていく必要がある.
Keyword: 頭首工, 耐震性能照査, リスクGET PDF=16/8-28.pdf
The Case Study of Damage to Pipeline Caused by Earthquakes - Damage and Counter Measures for Pipeline Around Structures -
Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Miyata Tsutomu[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Hattori Yoshiaki[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Murashima Katoshi[Land Improvement Engineering Office, Kyushu Bureau]・Hohguchi Tomoyuki[Land Improvement Engineering Office, Kyushu Bureau]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
農業用パイプラインの地震被災事例 −構造物周辺の被災と対策−
春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・服部 義明[内外エンジニアリング(株)]・村島 嘉利[九州農政局土地改良技術事務所]・寳口 智之[九州農政局土地改良技術事務所]・毛利 栄征[茨城大学]
土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」(平成21年3月)では、地震動による構造物周辺の地震応答対策が示されているが、対策を施す条件や範囲が明確ではない。本報では、構造物周辺の耐震設計手法の基礎資料とするため、東北地方太平洋沖地震において、被災した農業用パイプラインの被災状況や被災傾向の整理結果を示し、効果的な耐震対策についての一考察を述べる。
Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計GET PDF=16/8-29.pdf
Earthquake Resistant Design Method for Buried Pipeline
MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・Antoine DUTTINE[Integrated Geotechnology Institute]・YAZAKI Sumio[Integrated Geotechnology Institute]・FUJITA Nobuo[KUBOTA Co.Ltd]
パイプライン曲管部の耐震設計の考え方
毛利 栄征[茨城大学]・アントワン デュッティン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・藤田 信夫[(株)クボタ]
大規模地震では,地中に埋設されるパイプラインが大きな被害を受ける事例が後を絶たない。曲管部のスラストブロック周辺のパイプは、大きく抜け出すなどの地震時の最大のウィークポイントであるが、レベル2地震に対応する耐震設計手法は見当たらない。本報告では、地震時に基礎地盤の強度や剛性が低下する現象を導入したパイプライン屈曲部の耐震設計方法を示し、レベル2地震に適用可能であることを紹介する
Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計GET PDF=16/8-30.pdf
Example of simplified seismic analysis of buried pipeline taking into account degradation of soil peak strength and rigidity
DUTTINE Antoine[Integrated Geotechnology Institute Ltd]・Yazaki Sumio[Integrated Geotechnology Institute Ltd]・Fujita Nobuo[KUBOTA Co.,Ltd]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
地盤の強度・剛性低下を考慮したパイプラインの耐震診断事例
デュッティン アントワン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・藤田 信夫[(株)クボタ]・毛利 栄征[茨城大学]
高い内圧が作用する地中に埋設されたパイプラインは、その内圧によるスラスト力が曲管部に常時作用しているため、地震時に曲管周辺パイプが大きく変位して抜け出す場合がある。パイプが抜け出すような大きな変位を定量的に予測することが必要不可欠である。本報告では、地震時の地盤の強度低下や剛性低下を考慮したパイプラインの曲管部の変位を算定する「レベル2地震に適用可能な耐震設計システム」を開発したので紹介する。
Keyword: 構造物の設計手法, パイプライン, 耐震設計GET PDF=16/8-31.pdf
Earthquake Resistant Method for Pipeline Bend with Self-anchoring Flexible Joints
FUJITA Nobuo[Kubota Corporation]・ITANI Yoshinori[Kubota Corporation]・MIYATA Tsutomu[Naigai Engineering Co.Ltd]・ARIYOSHI Mitsuru[Institute for Rural Engineering,NARO]・MOHRI Yoshiyuki[Faculty of Agriculture,Ibaraki University]・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]
鎖構造継手を用いた管路屈曲部の耐震工法
藤田 信夫[(株)クボタ]・井谷 昌功[(株)クボタ]・宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]・河端 俊典[神戸大学大学院]
大規模地震による圧力パイプラインの被害は、構造物や屈曲部近傍での継手離脱が多くを占めており、構造上の弱点となることが過去の被害調査から明らかとなっている。この部分の耐震性を高めることができれば、管路全体の地震時安全性の向上につながる。 本報告では、管路挙動の検証結果を踏まえて曲管変位に伴う管路の変形モードをモデル化し、耐震化を実現するための最適な鎖構造継手配置とその設計手法を提示する。
Keyword: 埋設管, 屈曲部, 耐震設計GET PDF=16/8-32.pdf
発表番号 [8-33]
Inspection for the influence that an existing pipe gives to a rehabilitated pipe
Otsuka Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Mamiya Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering, NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
既設管が更生管に与える影響に対する検証
大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法は、老朽化した既設管内に更生用FRPM管を接合後、ジャッキにより順次挿入し管路を更生する工法であり、原則として中込材は打設しないため、既設管と更生管の隙間が存在する。このため、既設管の残存強度が著しく低下した場合、既設管が直接更生管に接触することが想定される。そこで、老朽管内に更生管を挿入した複合体による外圧試験を実施し安全性を検証した。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=16/8-33.pdf
Verification of pipe-in-pipe method for small and medium diameter using simulated pipe
okuda Tadahiro[Kurimoto,LTD]・Otsuka Satoshi[Kurimoto,LTD]・Shiwa Hirohito[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[Institute for Rural Engineering,NARO]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
模擬管路を用いた中小口径向けパイプインパイプ工法の施工性検証
奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・志和 裕人[(株)エステック]・有吉 充[農研機構 農村工学研究部門]・毛利 栄征[茨城大学]
老朽化した農業用管水路の更生に用いられている一般的なパイプインパイプ工法は,φ800以上を対象としており,農業用パイプラインの多くを占めるφ800以下のパイプには適用できない。そこで,呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法の開発を行った。本稿では,既設管が継手部で規定以上の抜出しや段差,屈曲等が発生した現場の状況を再現した模擬管路による施工試験を実施したので報告する。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=16/8-34.pdf
Relationship between Horizontal Resistance Force of Buried Pipe and Degree of Liquefaction in Reinforced Soil with Geogrids
Yokota Yu[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオグリッドを用いた補強地盤における埋設管の水平抵抗力と液状化程度の関係
横田 木綿[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
圧力管路のスラスト対策として,ジオグリッドを用いた工法の有用性が実験的に検証されているものの,依然として耐震設計に適用できていない.本研究では,ジオグリッドを用いた耐震工法の設計手法に資する知見を得ることを目的に,液状化地盤内で埋設管の水平載荷実験を実施した.実験結果より,管の周囲を砕石で埋め戻し,砕石層全体をジオグリッドにより一体化する工法が効果的であることが明らかとなった.
Keyword: 埋設管, 液状化, ジオグリッドGET PDF=16/8-35.pdf
発表番号 [8-37]
DEM Analysis for Double-Layered Pipe under Shear Deformation Considering Damage Progress of Host Pipe
takahara sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・izumi akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・miki taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・ono kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・sawada yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・kawabata toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
せん断変形を受ける二重構造管の既設管損傷過程を考慮した個別要素法解析
高原 祥[神戸大学大学院]・泉 明良[神戸大学大学院]・三木 太貴[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
老朽管路の改修工法の一つである管路更生工法では,既設管が更生管に与える影響に関して未解明な点が多い.本研究では,地盤の繰返しせん断変形を受ける二重構造管について,既設管の損傷が進展する場合における埋設挙動を検討するため,既設管損傷過程を考慮した個別要素法解析を実施した.その結果,地盤のせん断変形時,既設管の斜め方向で亀裂が発生し,それに伴い更生管のたわみが急増することが明らかとなった.
Keyword: 埋設管, 管路更生工法, 個別要素法解析GET PDF=16/8-37.pdf
DEM Analysis on Behavior of Buried Pipe during Sheet-pile Extraction under Different Ground Condition
Terada Kenji[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takahara Sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
異なる地盤条件における矢板引抜き時のたわみ性埋設管の力学挙動に関するDEM解析
寺田 健司[神戸大学大学院]・小野 耕平[神戸大学大学院]・高原 祥[神戸大学大学院]・澤田 豊[神戸大学大学院]・河端 俊典[神戸大学大学院]
軟弱地盤に大口径パイプラインを埋設する際,矢板施工が一般的に採用される.本工法では,施工後の矢板引抜き時に,地盤内に空隙が生じることで地盤が緩むため,埋設管路に被害が生じることが多い.しかしながら,その詳細なメカニズムについては明らかになっていない.本研究では,砂質土または粘性土に埋設されたたわみ性管を対象にDEM解析を行い,矢板引抜き時の管の変形挙動について定性的に検討した.
Keyword: 個別要素法, 埋設管, 矢板施工GET PDF=16/8-38.pdf
Assessment of the causes of soil erosion in large-scale hill fields in Hokkaido
tatsumi kazuya[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・takeuchi harunobu[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・tsukamoto yasutaka[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]・kitagawa iwao[National Imstitute for Rural Engineering]
北海道の大規模丘陵畑における土壌流亡の実態
巽 和也[道総研中央農業試験場]・竹内 晴信[道総研中央農業試験場]・塚本 康貴[道総研中央農業試験場]・北川 巌[農村工学研究部門]
集中豪雨に伴う土壌流亡が問題となる北海道の大規模丘陵畑において、土壌流亡の実態を把握するため、調査流域内で独自の評価法を用いてほ場における侵食程度を分類評価するとともに、ほ場環境と土壌流亡発生との関連性を検討した。その結果、侵食程度の違いは作物や畝方向による影響が大きく、土壌流亡の低減には表土を攪乱せず、被覆作物や残渣などにより表土を露出させないことが重要であった。
Keyword: 集中豪雨, 土壌流亡, 緩和効果GET PDF=16/9-4.pdf
Maintenance management of planting works for irrigation facility in Ghana
DAN haruyuki[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・HIROUCHI Shinji[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]・OFORI Emmanuel[KWAME NKRUMAH UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY]・HIROSE Chikako[JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]
ガーナ国における水田水利施設への植生工の維持管理
團 晴行[国際農林水産業研究センター]・広内 慎司[国際農林水産業研究センター]・オフォリ エマニュエル[クワメエンクルマ工科大学]・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]
ガーナ国の内陸低湿地では、激しい降雨や維持管理不足などの理由によって、水田水利施設が機能を満足に発揮していない状況にある。国際農研は被覆植物を活用した低コストの水田水利施設の開発に取り組んでいるが、植生工は構造物工などと異なり、植物の生育と共に法面保護等の機能を増大させるため、施工が完了してからの維持管理が要求性能を永続させる要となる。このため、受益者自らが実施可能な維持管理計画を策定した。
Keyword: 圃場整備, 土壌侵食, 緑化GET PDF=16/9-5.pdf
Study of relationship between of weeding work and field shapes and gradient
matsuda ryo[Saitamakentyou]・tamura takahiro[Utsunomiya Univ.]・moriyama takumi[Utsunomiya Univ.]・matsui masami[Utsunomiya Univ.]
環境条件の異なる圃場における除草内容の実態把握
松田 亮[埼玉県]・田村 孝浩[宇都宮大学]・守山 拓弥[宇都宮大学]・松井 正実[宇都宮大学]
中山間地域の圃場整備では,長大な畦畔法面が出現し除草作業に難渋する事例が散見される。本研究では除草作業の軽減方策を検討する基礎として,地形勾配や区画形状の異なる中山間地域の圃場を対象として除草作業の実態把握を行った。その結果,―草作業に多大な労働を投入していること,⊇草効率の規定要因として使用機械・除草面積・区画形状が関係していること,除草の難易に法面高さが関係していることを明らかにした。
Keyword: 圃場整備, 除草作業, 地形勾配GET PDF=16/9-6.pdf
Study on suspended solid runoff from paddy levee
Nomura Miki[Moka municipal office]・Sunaga Yoshiaki[Tokyo university of agriculture and technology]・Osawa Kazutoshi[Utsunomiya university]・Matsui Hiroyuki[Utsunomiya university]
水田法面からの懸濁物質の流出に関する基礎的研究
野村 美喜[真岡市役所]・須永 吉昭[東京農工大学大学院連合]・大澤 和敏[宇都宮大学]・松井 宏之[宇都宮大学]
本研究では,背後に湛水状態の水田がある勾配30度および45度の水田法面を造成し,植生が異なる試験区(芝生区,雑草区,裸地区)を設け,降雨による懸濁物質の流出量について観測および検討を行った。その結果,裸地区では大量の懸濁物質が流出しやすいこと,勾配45度の法面では勾配30度の法面より多くの懸濁物質が流出しやすいこと,背後に湛水状態の水田がある法面では多くの懸濁物質が流出しやすいことがわかった。
Keyword: 土壌保全, 侵食, 畦畔管理GET PDF=16/9-7(P).pdf
Survey of gravel content at the northwest area of Mt. Gassan
Okuyama Takehiko[Faculty of agriculture, Yamagata University]
月山北西麓の石礫調査
奥山 武彦[山形大学]
山形県月山頂部の大規模崩壊による岩屑流堆積でできた北西麓にある畑地帯の石礫分布状況と石礫の性質の調査を行った。垂直電気探査により,崩積土層の厚さは50〜70mと見積もられた。試掘調査では3cm以上の含礫率は最大32%,礫の最大径は33cmであった。礫は凝灰岩質でスレーキングによる自然細粒化は起こりにくいが,吸水率から圧縮強度は100N/mm2以下と推定され,除礫には石砕工法が適すると考えられる。
Keyword: 土層改良, 除礫, 電気探査GET PDF=16/9-8.pdf
Physical properties of soil until after two years of removing gravel in uplandfield
YAMAMOTO HIROKI[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・KUWABARA JUN[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・ONODERA YASUHIRO[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]・YOKOHAMA MITSUHIRO[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
除礫施工から2年後までの畑土壌の物理的性質について
山本 弘樹[寒地土木研究所]・桑原 淳[寒地土木研究所]・小野寺 康浩[寒地土木研究所]・横濱 充宏[寒地土木研究所]
北海道内では除礫工法として石礫除去工が多用されているが、近年では石礫破砕工の施工が検討されている。本報では前年度に引き続き畑圃場作土層における両工法の施工から2年後までの粒径組成などの物理的性質を検討した。その結果、両工法とも除礫施工2年後において除礫の基準を満たしており、作土層の土壌硬度や透水性の物理的性質について経年による大きな変化はなく、工法の違いによる物理的性質に大きな違いはなかった。
Keyword: 土層改良, 除礫, 石礫破砕工法GET PDF=16/9-9.pdf
Simple Functional Diagnosis and Countermeasure for Functional Decline of Underdrain with Filter Materials
Tsukamoto Yasutaka[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station.]・Takeuchi Harunobu[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station.]・Nakatsu Satoshi[Hokkaido Research Organization Tokachi Agricultural Experiment Station.]・Nakamura Ryuichi[Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station.]
疎水材暗渠の排水機能簡易診断と機能回復手法
塚本 康貴[道総研中央農業試験場]・竹内 晴信[道総研中央農業試験場]・中津 智史[[道総研十勝農業試験場]・中村 隆一[道総研中央農業試験場]
北海道内の疎水材暗渠整備済み圃場で排水機能低下要因を調査した結果,疎水材の透水性低下や暗渠管の詰まりではなく,有機質疎水材の腐朽や埋戻し土厚さの増加による疎水材量不足,疎水材周辺の土壌物理性不良,暗渠管理不良が考えられ,暗渠の再整備を行わなくとも圃場の排水機能が回復する可能性が想定された。以上の結果を基に,簡易な土壌調査による機能診断を取り入れた,排水機能低下要因に対応した機能回復手法を整理した。
Keyword: 暗渠排水, 機能低下要因, 機能回復GET PDF=16/9-14.pdf
Description of soil physical condition in farmland
Soma Katsuyuki[E S General Laboratory Co., Ltd.]・Tomizawa Tomoyuki[E S General Laboratory Co., Ltd.]・Nagasawa Yoshiaki[E S General Laboratory Co., Ltd.]・Itou Tomoyoshi[E S General Laboratory Co., Ltd.]
農地の物理的構造の判別法
相馬 尅之[(株)イーエス総合研究所]・冨澤 朋之[(株)イーエス総合研究所]・長澤 善明[(株)イーエス総合研究所]・伊藤 朋喜[(株)イーエス総合研究所]
作物の生育基盤としての農地土壌が適正な物理的機能「水もち・水はけ」を発現するためには、当該農地が良好な物理的構造を備えているか否かを把握する必要がある。本報告は、物理的構造〜物理的機能〜水分状況の相互関連性を前提として、水分状況から物理的構造の良否判定を行う手法について検討したものである。
Keyword: 物理的構造, 物理的機能, 間隙組成GET PDF=16/9-15.pdf
Building case of sub-irrigation(FOEAS) in CHIBIKI area
HASEGAWA Yukiharu[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・ODAWARA Koji[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・KON Yasuhiro[Aomori Prefectural Government Sanpachi Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・MIURA Hirotaka[MIURA Corporation]
地引地区における地下かんがい(FOEAS)の施工事例
長谷川 幸治[青森県三八地域県民局]・小田原 浩治[青森県三八地域県民局]・今 泰浩[青森県三八地域県民局]・三浦 弘貴[三浦建設(株)]
経営体育成基盤整備事業地引地区は、青森県三戸郡南部町の北部に位置し、一級河川馬淵川左岸沿いに展開する水田地帯である。地区内のほ場は小区画であるため、営農機械の作業効率が悪い。また地下水位も高く排水不良を起こしていたことから、当該事業により区画整理や暗渠排水等の生産基盤を整備した。本報では、その中で最適な地下水位を維持することが可能な「地下かんがい(FOEAS)」の施工事例について紹介する。
Keyword: 地下かんがい(FOEAS), ほ場整備, GET PDF=16/9-17.pdf
Measures for Large-Sized Field Consolidation at IDO Area
TAKAHASHI Hiroaki[SENDAI-HIGASHI National Land Consolidation Project Office]・KATO Kohei[SENDAI-HIGASHI National Land Consolidation Project Office]
井土地区における大区画ほ場整備の取組み
高橋 浩昭[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]・加藤 公平[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]
仙台東地区では農地・施設の復旧と除塩と並行して災害復旧関連区画整理事業が進められており、全体を27の用水ブロックに分け、計画的に大区画ほ場整備を実施している。 このうち六郷換地区六郷4用水ブロック(井土地区)は、平成25年秋に最も早くほ場整備工事に着手し、翌年から大区画ほ場での営農を再開した。 本報では、早期工事着手に至った経緯、大区画ほ場を活用したの農事組合法人の取組み等を報告する。
Keyword: 東日本大震災, 災害復旧, 区画整理GET PDF=16/9-21.pdf
Study about the Way of Underdrainage in the Acidic Soil Area
kano seiya[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]・otsuki akira[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]・kato kohei[SENDAI-HIGASI National Land Consolidation Project Office]
酸性硫酸塩土壌における暗渠排水施工方法の検討
加納 誠也[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]・大槻 彰[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]・加藤 公平[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]
仙台平野の水田土壌下には、県営ほ場整備事業(S40-60年代)より酸性硫酸塩土の存在が知られている。災害関連区画整理事業仙台東地区では、水田の汎用化を図るため大区画化と併せ暗渠排水を施工するが、暗渠施工時に酸性硫酸塩土が作土に混入し生育不良の発生が想定されることから、酸性硫酸塩土の分布を調査するとともに、調査結果に基づき暗渠排水の施工方法を検討した。
Keyword: 東日本大震災, 災害復旧, 区画整理GET PDF=16/9-22.pdf
A countermeasure for acid sulfate soil in agricultural field improvement project
Takahashi Syouichi[Miyagi Prefectural Govenment Sendai Regional Development Office]・Suzuki yoshihiko[Miyagi Prefectural Govenment Sendai Regional Development Office]・Miyauchi Toshirou[Nippon Synthesis Geology Co., Ltd,]
農地整備事業における酸性硫酸塩土とその対策
盒供‐紺[宮城県仙台地方振興事務所]・鈴木 良彦[宮城県仙台地方振興事務所]・宮内 敏郎[(株)日本総合地質]
宮城県の海岸平野部の水田に広く分布する酸性硫酸塩土とその対策について,農地整備事業亘理地区を例にあげ紹介するもの。本事例では,酸性硫酸塩土の改良対策として,炭酸カルシウムの施用により土壌PHを矯正する手法を用いており,対策前後の圃場の耕作土のPH値を測定し,対策の効果について検証し報告するもの。
Keyword: 圃場整備, 土壌改良, GET PDF=16/9-23.pdf
Influence of Soil Pore Structure in Waste gypsum and Slaked Lime contributes Hydraulic Conductivity and Strength, Application to the Balk and the Slope of Field.
SATO TAIICHIROW[Faculty of Agriculture,Kochi University]・OGAWA DAIKI[Graduate School of Agriculture,Kochi University]・KAWATANI MASAKI[TOWA Sports Facility Inc.]"
廃石膏,消石灰混入が土壌の間隙構造が透水,強度に与える影響 ―畦畔,法面への適用―
佐藤 泰一郎[高知大学]・小川 大貴[高知大学大学院]・川谷 真輝[東和スポーツ施設]
土壌の間隙構造は,間隙の量を表す間隙率と,間隙の質を表す間隙の大きさの分布で示される.この間隙構造は,土壌の透水性,保水性,強度の物理性に影響するため,廃石膏,消石灰を改良材として混入した室内モデル実験を行った.そして,高齢化する農家の畦畔や法面の管理作業負担の軽減と安全性を図るための間隙構造の改善について検討を試みた.その結果,改良材の混入は,透水性,強度の改善に効果があることを示した.
Keyword: 農地保全, 間隙構造, 土壌の透水性・土壌強度GET PDF=16/9-25.pdf
About accumulation and consolidation in the farmland where the farm land consolidation in the Kitamisawa area was made opportunity
YAEGASHI Shunji[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・SAWAI Yutaka[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]・SATOU Hyuma[Aomori Prefectural Government Kamikita Regional Administration Bureau Regional Department of Agriculture, Forestry and Fisheries]
北三沢地区のほ場整備を契機とした農地の集積・集約化について
八重樫 俊治[青森県上北地域県民局]・澤井 豊[青森県上北地域県民局]・佐藤 飛雄馬[青森県上北地域県民局]
経営体育成基盤整備事業北三沢地区では、ほ場整備を契機に地元農家が農事組合法人を設立し、地区面積の約99%の農地を集積・集約し作付けしている。農事組合法人では、乾田直播栽培により飼料用米を作付けし、地域の基幹産業である畜産業との連携強化を図っている。地域にはラムサール条約に登録された仏沼があり、希少種であるオオセッカ等との共存を図りつつ、地域農業の再生を進めた事例を紹介する。
Keyword: 農地集積, 環境と共存, GET PDF=16/9-29.pdf
Analysis on the relationship between land use changes of farmland and salt damage areas and Water balance of Hetao Irrigation District, Inner Mongollia, China
Goto Aika[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・morita hidenori[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・akae takeo[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]
中国内蒙古自治区河套灌区における農地・塩害地の土地利用変化と水収支の関係
後藤 愛華[岡山大学大学院]・守田 秀則[岡山大学大学院]・赤江 剛夫[岡山大学大学院]
中国内蒙古自治区河套灌区を研究対象地とし,衛星リモートセンシグの手法を用いて農地・塩害地などの土地利用の変化と降水量・蒸発散量・用排水量との関係について求めた.多項ロジットモデルを用いて解析を行った結果,農地の中でも排水量が多い地域で塩害地が発生しやすい傾向がある可能性がわかった.また,砂地に変化したものは蒸発散量が少ない傾向がある可能性がこわかった.
Keyword: リモートセンシング, 水収支・水循環, 蒸発・蒸発散GET PDF=16/9-30.pdf
Degradation forecast for introducing wooden fences to unlined canal in African paddy field
Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Dan Haruyuki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Charles ANTWI-BOASIAKO[Kwame Nkrumah University of Science and Technology]
アフリカ水田における木製水路保護工の導入にあたっての劣化予測
廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[国際農林水産業研究センター]・團 晴行[国際農林水産業研究センター]・チャールス アントウィボアシアコ[クワメエンクルマ工科大学]
木製柵による水路側面保護工は、特別な技術を必要とせず、現地で入手できる材料で設置できることから、この条件を満たす工法である。しかし、木材は条件により経年劣化の進行が大きく異なる。そのため、目的に応じた環境下での耐久性評価を行った上で、施設管理方法等を検討する必要がある。ここでは、本工法の劣化進行について行ったマルコフ連鎖モデルによる推定と、その結果から想定された整備費用の試算について述べる。
Keyword: 水利施設, 土水路, かんがいGET PDF=16/9-31.pdf
発表番号 [10-1]
Review of small hydroelectric generation at head works
Miki Takashi[Institute for Rural Engineering, NARO]・Goto Masahiro[Institute for Rural Engineering, NARO]・Ueda Tatsuki[Institute for Rural Engineering, NARO]・Fukuda Koji[Institute for Rural Engineering, NARO]
頭首工における小水力発電のポテンシャルの検討
三木 昂史[農研機構 農村工学研究部門]・後藤 眞宏[農研機構 農村工学研究部門]・上田 達己[農研機構 農村工学研究部門]・福田 浩二[農研機構 農村工学研究部門]
頭首工における小水力発電施設の導入ポテンシャルを検討するため、中部地方のA頭首工に小水力発電施設を設置すると仮定して、数値解析を実施した。その結果、発電使用水量や生産できる発電量などから、ある程度採算が取れることが見出せ、A頭首工で発電施設を運営できる可能性が示された。ゆえに、頭首工であっても一定の発電使用水量や落差が確保できれば、小水力発電を実施できると評価した。
Keyword: 小水力発電, 頭首工, 再生可能エネルギーGET PDF=16/10-1.pdf
An Application of FEM on Flood Analysis of Small Earth Dam Break
Kojima Hajime[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kohgo Yuji[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shimada Kiyoshi[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shoda Daisuke[National Agriculture and Food Research Organization]・Suzuki Hisato[National Agriculture and Food Research Organization]
ため池決壊氾濫解析への有限要素法適用に向けた検討
小嶋 創[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]・島田 清[東京農工大学大学院]・正田 大輔[農業・食品産業技術総合研究機構]・鈴木 尚登[農業・食品産業技術総合研究機構]
東日本大震災を契機として,ため池決壊時のハザードマップ作成を目的とした氾濫解析手法の研究が進められている.本研究では,非構造格子を用いて,氾濫流況に影響を与える地物の形状を精度よく表現することを目的として,ため池決壊氾濫解析への有限要素法の適用性を検討した.ため池の下流域を対象として解析し,本手法が局所的な地形の凹凸を反映した氾濫解析にも適用しうることを確認した.
Keyword: 水利構造物, 有限要素法, ため池決壊氾濫解析GET PDF=16/10-3.pdf
発表番号 [10-7]
Experimental study on non-Darcy flow in soil
Izumi Tomoki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Shimouse Keita[Faculty of Agriculture, Ehime University]
非ダルシー流の発生を伴う土層浸透実験
泉 智揮[愛媛大学]・下鵜瀬 桂太[愛媛大学]
河川の粗大な砂利底における地下水流れや,山腹斜面内部の粗礫部を流下する局所的な速い流れについては,ダルシー則からの逸脱の可能性が指摘されている.本研究では,透水性の異なる試料を対象に,浸透試験を実施しダルシー則の適用限界について調べるとともに,既往の非ダルシー流に関する提案式と比較した.また,斜面土層を用いた降雨浸透実験を実施し土層中の非ダルシー流の発生状況について調べた.
Keyword: 非ダルシー流, 浸透実験, GET PDF=16/10-7.pdf
発表番号 [10-10]
Hydraulic Model Test of Vertical Drop Shaft on Steep Drainage Canal
NAMIHIRA Atsushi[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKADA Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]・NAKAJIMA Shigeki[Hokushin Regional Office, Nagano]・SHIGEMORI Reiji[Matsumoto Regional Office, Nagano]・TARUYA Hiroyuki[Institute for Rural Engineering, NARO]
急勾配バイパス排水路に設置される立坑式落差工の実験的検討
浪平 篤[農研機構 農村工学研究部門]・中田 達[農研機構 農村工学研究部門]・中嶋 成樹[長野県北信地方事務所]・重盛 玲二[長野県松本地方事務所]・樽屋 啓之[農研機構 農村工学研究部門]
射流状態の排水路(暗きょ・トンネル)内に設置される低落差の立坑式落差工について水理模型実験を行い,安定した減勢効果が得るため,吐出水路の入口の上側半分を塞ぐことで流入水路への堰上げ背水を生じさせない程度に立坑内で貯水を行い,この貯水によって減勢するとともに,吐出水路には露出射流状態で放流する新たな方式を考案し,坑内で下流側壁面に沿って落下する流れを減勢するための適切なステップを示した.
Keyword: 暗きょ, 無圧トンネル, 射流GET PDF=16/10-10.pdf
発表番号 [10-11]
An Effect of a Disaster Reduction Technique Using Irrigation-Drainage Facilities in the Coastal Farmlands
Kiri Hirohide[Institute for Rural Engineering, NARO]・Azechi Issaku[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakaya Tetsuo[Institute for Rural Engineering, NARO]・Sekijima Kenji[Institute for Rural Engineering, NARO]・Nakada Toru[Institute for Rural Engineering, NARO]
農業水利施設を活用した沿岸低平農地における浸水津波の減災手法の効果
桐 博英[農研機構 農村工学研究部門]・安瀬地 一作[農研機構 農村工学研究部門]・中矢 哲郎[農研機構 農村工学研究部門]・関島 建志[農研機構 農村工学研究部門]・中田 達[農研機構 農村工学研究部門]
津波による沿岸部の低平農地への浸水被害を軽減するため,農業水利施設を活用した減災対策工法を導入した場合の効果を平面水理模型実験により検証した.対象とした減災対策工法は,海岸線と平行に走る排水路のほか,既存の排水路の側壁に傾斜を持たせた形の津波減勢工とした.南海トラフ巨大地震津波をモデルに津波の浸水実験を行い,これらの対策により浸水速度を1/3程度まで抑えることが可能であることが明らかとなった。
Keyword: 水利構造物, 水理模型実験, 減災計画GET PDF=16/10-11.pdf
発表番号 [10-12(P)]
Characteristics Analysis of Flow Field in Pipeline using AE Parameters
PIV指標を応用したAE法によるパイプライン内部の流れ場評価
本田 泰大[新潟大学大学院]・鈴木 哲也[新潟大学]・中 達雄[農研機構 農村工学研究部門]・樽屋 啓之[農研機構 農村工学研究部門]
農業水利施設は,構造的評価とともに水理的評価が重要である.筆者らは,非破壊検査法の一種であるAE法を用いた管内部流況の詳細な評価法を開発中である.本研究では,画像解析の一種であるPIVを用い管内の流れ場を評価することで,より精密な非破壊評価手法の開発が可能であるとの考えのもと,模型を用いた通水試験を実施し,AE法による通常の通水時における管内流況の詳細な評価を試みた.
Keyword: AEパラメータ, PIV解析, パイプラインGET PDF=16/10-12(P).pdf
発表番号 [S1-1]
Characteristic of development of new field on Okayama Domain in Edo Period
HIROSE YUICHI[National Institute for Rural Engineering]・GOTO MASAHIRO[National Institute for Rural Engineering]・SHIMA TAKEO[Kyushu Okinawa Agricultural Research Center]
江戸時代の新田開発における岡山藩の特徴
廣瀬 裕一[農研機構農村工学研究所]・後藤 眞宏[農研機構農村工学研究所]・島 武男[農研機構九州沖縄農業研究センター]
江戸時代は日本各地で新田開発が行われた。その中で,地域ごとに特徴ある農業水利施設や水利システムが構築された。岡山藩においても,江戸時代初頭に主に干拓による新田開発が行われた。岡山藩での干拓の特徴は,津田永忠ら岡山藩の役人によって考えられた水利システムと,それを可能にした河内の石工による水路橋「石の掛樋」や排水樋門「唐樋」等の農業水利施設の整備と考えられる。
Keyword: 岡山藩, 歴史的土地改良施設, 干拓GET PDF=15/S1-1.pdf
発表番号 [S1-2]
Profile of Agricultural Heritage in the Edo Period
BABA Shunsuke[Okayama University]
近世岡山の農業遺構の特徴
馬場 俊介[岡山大学名誉教授]
近世岡山の農業遺構を、江戸初期、津田永忠期、江戸後期の3期に分けて概説する。特に、その多様な展開と、花崗岩を大胆に用いた力強さについて強調する。
Keyword: 土木遺産, , GET PDF=15/S1-2.pdf
発表番号 [S1-3]
Historical Significance of Tawaraizeki weir and Tawarayousui irrigation channel
Morimoto Junichi[Wake Museum of History and Folk Materials]
田原井堰および田原用水の歴史的意義
森元 純一[和気町歴史民俗資料館]
岡山県東部を流れる吉井川にあったかつての田原井堰および現在も田を潤す田原用水は、近世の土木遺産として高く評価されてきた。本報告では、その事業や背景について概観することを通して歴史的に位置づける。とくに、事業は岡山藩郡代の津田永忠を中心に進められており、当時の岡山藩による新田開発の全体構想と結びつくことを明らかにする。
Keyword: 石の懸樋, 河内屋治兵衛, 津田永忠GET PDF=15/S1-3.pdf
発表番号 [S2-1]
Understanding of consciousness to farmer's rural environment by using an oral history method
Kakino Wataru[Kitasato University]・Sasaki Haruka[Tohoku University]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University]・Osari Hiroshi[Kitasato University]
オーラルヒストリー手法を用いた農家の農村環境に対する意識の把握〜地域発の生物生息環境保全・管理の立案に貢献できる手法の開発に向けて〜
柿野 亘[北里大学]・佐々木 春佳[東北大学]・落合 博之[北里大学]・長利 洋[北里大学]
2014年10月17-19日に栃木県芳賀郡市貝町大谷津地区に在住する5名の農家に,オーラルヒストリー手法による聞き取り調査を行った結果,1)地域での再文脈化が確認された,2) 複数の言い分が抽出された,3)対象者が自身の言い分に気づいた.これらを踏まえ,本地区がどの程度制度化が進んだのか考察することができ,オーラルヒ ストリーを用いた農家の環境保全・管理計画立案に貢献できる可能性について指摘した.
Keyword: 環境配慮, 再文脈化, 言い分GET PDF=15/S2-1.pdf
発表番号 [S2-2]
Case study which reorganized the environmental conservation plan from the angle of the resident - Farmland restructuring projects in Kameoka-chubu -
Saito Mitsuo[WESCO Inc.]・Yamashita Hiroyasu[WESCO Inc.]
環境配慮計画を住民の視点から再構築する試み −国営農地再編整備事業 亀岡中部地区−
齊藤 光男[(株)ウエスコ]・山下 博康[(株)ウエスコ]
国営事業における環境配慮計画は、学識者等の助言を得ながら、それなりの予算と時間をかけ、「技術的に正しい解」として策定されている。しかし、実施段階になって、「地元の多様な声」との「ズレ」から、具体な環境保全対策が実現困難となるケースが多く見られる。国営亀岡中部地区では、地元の多様な声を拾い上げるためのワークショップを開催し、地元住民の視点から環境配慮計画の再構築を試みた。その結果を報告する。
Keyword: 環境保全, ビオトープ, ワークショップGET PDF=15/S2-3.pdf
発表番号 [S3-1]
Outreach Activities for Agricultural reconstruction in a Development of Science Communication Project
Sakai Masaru[Graduate school of Bioresources, Mie University]
科学技術コミュニケーション推進事業における復興農学のアウトリーチ活動
坂井 勝[三重大学大学院生物資源学研究科]
東日本大震災以降,地表面に降下した放射性セシウムの挙動や除染方法について,様々な研究成果が蓄積されている.その一方で,これらの知見を正しく,分かりやすい形で市民に提供するアウトリーチ活動が要求されている.ここでは,JST科学技術コミュニケーション推進事業で,土壌物理研究部会に所属する若手研究者を中心に平成26年度行った活動の報告を通して,アウトリーチ活動の質の向上を目指す.
Keyword: 復興農学, 放射線教育, アウトリーチ活動GET PDF=15/S3-1.pdf
発表番号 [S3-4]
Science communication in the field of water for agriculture
Kashima Hironori[National Federation of Land Improvement Association]・Kikutsuji Takeshi[JSIDRE]・Iida Toshiaki[The University of Tokyo]
水分野での科学コミュニケーション
鹿嶋 弘律[全国水土里ネット]・菊辻 猛[(公社)農業農村工学会事務局]・飯田 俊彰[東京大学]
農業農村工学分野の社会的知名度は高いとは言えず,さらなるPRが重要である.そこで本学会として,毎年「水の週間中央行事」の一つの「水の展示」に参加し,農業用水に関する分野での青少年へのPRを行っている.本報ではまず,近年の水の展示の内容と来場者の反応を紹介する.次に,その実施から得られた,子供に対して集客力があり比較的準備しやすい展示方法等の,科学コミュニケーションに関する知見を報告する.
Keyword: 教育手法, 農業用水, 科学コミュニケーションGET PDF=15/S3-4.pdf
発表番号 [S4-1]
A Fundamental Study on Comparison of Seismic Design Methods for a Weir
Iwasaki Kenji[Nikka Engineering Co., Inc.]・Wakabayashi Takashi[Nikka Engineering Co., Inc.]・Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nishimura Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shibata Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
頭首工の耐震設計手法の比較に関する基礎検討
岩崎 賢史[日化エンジニアリング株式会社]・若林 孝[日化エンジニアリング株式会社]・珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・西村 伸一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・柴田 俊文[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本研究では,頭首工の耐震設計手法である地震時保有水平耐力法と動的解析手法(時刻歴応答解析手法)に着目し,設計手法の違いが設計結果に及ぼす影響について検討した.
Keyword: 頭首工, 耐震設計, GET PDF=15/S4-1.pdf
発表番号 [S4-2]
Toatal riskevaluation on severe earthquakes and heavy rains
Nishimura Shin-ichi[Okayama University]・Kotaku Mizuho[Ehime Prefecture]・Shinbata Toshifumi[Okayama University]・Shuku Takayuki[Okayama University]・Mizuma Keiji[National Agriculture and Food Research Organization]
ため池の地震時および豪雨時の総合リスク評価
西村 伸一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・古宅 瑞穂[愛媛県]・柴田 俊文[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・水間 啓慈[農研機構]
本研究は,ため池を対象に,地震時の損傷確率と豪雨時の損傷確率を求めることを目的としている.第1に,岡山県における南海地震に対応する任意年の損傷確率を求めている.第2に,豪雨の統計モデルを作成し,この事象に対する損傷確率を求める.この二つの確率を総合化し,今後50年におけるため池の損傷確率を算定し,リスク評価する方法を提案した.改修前後の断面でリスクを比較し,改修の効果を評価することができた.
Keyword: ため池, 地震リスク, 洪水リスクGET PDF=15/S4-2.pdf
発表番号 [S4-3]
Effect of Groundwater Level on Dominant Frequency of Model Ground
Kobayahsi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Takechi Masayuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Tanaka Yohei[Faculty of Agriculture, Ehime University]
地下水位変動がおよぼす地盤卓越振動数への影響について
小林 範之[愛媛大学農学部]・武智 正行[愛媛大学農学部]・田中 洋平[愛媛大学農学部]
ため池での常時微動計測から,貯水位の変動により常時微動の値に変化が見られ,卓越振動数にも影響することがわかった(田所ら,2014).そこで,地下水位変動と地盤卓越振動数の関係を明確にするために,実験土槽内で模擬地盤を作成し,常時微動計測を実施した.また,ポータブルコーン貫入抵抗試験による貫入抵抗値qc および有効応力と地盤卓越振動数の関係の検討を行った.
Keyword: 卓越振動数, 地下水位, 常時微動GET PDF=15/S4-3.pdf
発表番号 [S4-4]
Relation between Water Level and Deformation of Pond Embankment by Liquefaction Flow Analysis
Sanei Takuya[Graduate School of Engineering, Kagawa University]・Yamanaka Minoru[Faculty of Engineering, Kagawa University]・Koizumi katsuhiko[Graduate School of Engineering, Kagawa University]・Hasegawa Shuichi[Faculty of Engineering, Kagawa University]
ため池堤体の液状化流動解析における貯水位と変形量の関係
実井 琢哉[香川大学大学院]・山中 稔[香川大学工学部]・小泉 勝彦[香川大学大学院]・長谷川 修一[香川大学工学部]
本研究は,ため池の地震時の変形挙動を明らかにするために,ため池堤体の2次元FEM液状化流動解析プログラムALIDによる地震時変形挙動を解析し,堤体の貯水位の高さ及び液状化層の配置を変化させた数値解析結果を述べるものである。 本研究により,液状化地盤の存在箇所の違いによる変位方向の違いと,最も沈下量が大きいと考えられる貯水位と液状化地盤の組み合わせの抽出をすることができた。
Keyword: 液状化, 土構造物, 変形GET PDF=15/S4-4.pdf
発表番号 [S4-6]
Effect of model region in numerical analysis on dam's response characteristic
Hayashida Yoichi[NARO National institute for rural engineering]・Masukawa Susumu[NARO National institute for rural engineering]・Tagashira Hidekazu[NARO National institute for rural engineering]
モデル領域の設定が堤体の応答特性に及ぼす影響
林田 洋一[農研機構農村工学研究所]・増川 晋[農研機構農村工学研究所]・田頭 秀和[農研機構 農村工学研究所]
耐震照査で応答解析を実施する場合、対象とする構造物の地震時挙動を表現できる適切なモデル化が必要である。本来無限に広がる地盤の一部をモデル化するには、モデル領域の範囲や境界条件の設定に注意が必要である。重力式コンクリートダムを対象に、モデル領域の設定が堤体の振動挙動に及ぼす影響を実験的に検証した結果、解析領域の範囲よりも基礎地盤の剛性が堤体の応答挙動に大きく影響を及ぼすことが明らかとなった。
Keyword: 耐震照査, 応答解析, 重力式コンクリートダムGET PDF=15/S4-6.pdf
発表番号 [S5-1]
Problems in Electricity Enterprises Law about the small hyadroelectric generation
TAJIMA Akihiko[OBAYASHI Corporation]
小水力発電に関するFIT制度の適用のための課題
田島 昭彦[(株)大林組]
平成24年7月1日から、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」により、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が施行された。小水力発電施設がFIT制度の適用を受けるためには、経済産業省の設備認定と電力会社の系統連系承諾書が必要であるが、手続きの過程で様々な課題がある。本報告では、小水力発電がFIT制度の適用を受けるために必要な申請から締結までを事例で報告する。
Keyword: 小水力発電, FIT制度, 設備認定GET PDF=15/S5-1.pdf
発表番号 [S5-2]
Current states of micro hydropower plants in Okayama Prefecture
HONDA Yasuko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MIURA Takeshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
岡山県の小水力発電の現状―再生可能エネルギーの固定価格買取制度への対応を中心に―
本田 恭子[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・三浦 健志[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本報告では,岡山県内の3つの既存の小水力発電の現状把握と小水力発電の可能性を検討した。その結果,既存の小水力発電はFITによって安定経営が可能となり,土地改良区の財政安定や地域活性化に寄与しているものの,地域住民の関心は薄かった。また,小水力発電の今後の可能性として,発電自体の採算を重視する「採算性重視型」と地域活性化のツールとして小水力発電を活用する「付加価値重視型」が考えられる。
Keyword: 中山間地域, 農村振興, 水利用計画GET PDF=15/S5-2.pdf
発表番号 [S5-3]
History and problems of Haseoiro power station
SHUTOU Yukinori[Haseo Land Improvement Districts]
長谷緒井路発電所の歴史と課題
首藤 幸徳[長谷緒土地改良区]
大分県南西部に位置する長谷緒土地改良区では、標高差180mをいかして、最大出力1,300kWの小水力発電を行っている。昭和59年に農山漁村電気導入促進法に基づき検討を開始して、平成2年3月に工事着工、平成3年3月25日に長谷緒井路発電所竣工式を迎え、運転を開始した。本報告では、発電開始から20年以上経過した本小水力発電所の歴史と課題を報告する。
Keyword: 小水力発電, 維持管理, 農山漁村電気導入促進法GET PDF=15/S5-3.pdf
発表番号 [S6-1]
Present situation and perspective of PWE (Paddy and Water Environment)
Matsuno Yutaka[Faculty of Agriculture, Kinki University]
PAWEESの活動と展望
松野 裕[近畿大学農学部]
国際水田・水環境工学会(PAWEES)の活動状況について報告した。特に、2015年4月に韓国で開催された世界水フォーラムのセッションでの活動および同年8月にマレーシアで主催した国際研究集会・会議について報告した。さらに、今後の活動計画や課題、学会誌PWEの展望について整理し、PAWEESの研究者間だけでなく技術者、行政機関との連携や、学会の知名度向上に努める取り組みの必要性の指摘がなされた。
Keyword: PAWEES, PWE, 海外研究GET PDF=15/S6-1.pdf
発表番号 [S6-3]
Modernized irrigation service with advanced technology
Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・Kimura Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
先進技術による近代的農業水利サービス
飯田 俊彰[東京大学大学院農学生命科学研究科]・木村 匡臣[東京大学大学院農学生命科学研究科]
農業水利システムへサービス概念を導入することにより,受益者である農家の綿密なニーズ把握に基づいた需要主導型のサービスを提供するシステムとしての機能を発揮できる可能性がある.そこで,実際の水田圃場での詳細観測と聞き取り調査により,農家および土地改良区のニーズの抽出を行い,湛水情報サービスシステムを提案した.また,このシステムを普及させるための課題を検討し,その普及の可能性について考察した.
Keyword: 灌漑施設, 農業水利サービス, 近代化GET PDF=15/S6-3.pdf
発表番号 [S6-4]
Paddy and Water Environment Engineering as field-oriented irrigation engineering
Goto Akira[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
フィールドに根差した灌漑工学としての水田・水環境工学PAWEES
後藤 章[宇都宮大学農学部]
農業生産基盤としての灌漑システム整備の成否は,農業生産の現場のあり様に強く依存している。とくに,経済開発が進行するアジア小農稲作社会においては,農業生産様式は多様,かつ大きな変化の過程にあることから,生産現場(生態環境を含む)の実態と変化動向に立脚した灌漑工学が必要とされている。これは我が国の農業農村工学における灌漑工学の本来の姿であり,これを国際的に展開する舞台がPAWEESであると考えられる。
Keyword: 灌漑排水, 国際化, PAWEESGET PDF=15/S6-4.pdf
発表番号 [S8-1]
Effective use of irrigation water produced by capillary barrier of soil
Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Fujimaki Haruyuki[Arid Land Research Center, Tottori University]・Inoue Mitsuhiro[Professor Emeritus, Tottori University]
土のキャピラリーバリア機能を利用した効率的な畑地かんがい
森井 俊広[新潟大学農学部]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・井上 光弘[鳥取大学名誉教授]
土のキャピラリーバリア(CB)による根群域の保水性向上と地下水からの塩水侵入阻止の機能を,圃場実験に基づいて明らかにする。CBを条件不利地における新たな農地開発に適用するとなると,圃場全面に礫層を敷設する必要が生じ,工事費用と時間は多大なものとなる。この問題を解決するには,植栽位置の直下に円盤状の礫層を部分的に敷設する方法が効果的である。上記の圃場実験に続き,部分敷設した礫層でのCB機能を調べる。
Keyword: キャピラリーバリア, 畑地かんがい, 塩分集積GET PDF=15/S8-1.pdf
発表番号 [S8-2]
Evaluation of water saving effect of subsurface irrigation in Shimajiri Mahji field
Hamada Kosuke[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Yuge Kozue[Faculty of Agriculture, Saga University]・Anan Mitsumasa[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Hirakawa Akira[Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]・Shinogi Yoshiyuki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
島尻マージ圃場における地中灌漑の節水効果の定量的評価
霤帖々麺ぁ龍綵B膤愨膤惘\己資源環境科学府]・弓削 こずえ[佐賀大学農学部]・阿南 光政[(株)高崎総合コンサルタント]・平川 晃[(株)高崎総合コンサルタント]・凌 祥之[九州大学大学院農学研究院]
本研究は島尻マージ圃場における節水灌漑手法の確立を目指し,地中灌漑の節水効果を定量的に評価することを目的とするものである.まず,二次元場における土壌中の水分および熱輸送のシミュレーションモデルを構築し,地中灌漑時の土壌水分動態を解明した.地中灌漑を模した模型実験を行って,モデルの妥当性を確認した.このモデルを用いて,シナリオ分析を行い,地中灌漑の節水効果を定量的に評価することができた.
Keyword: 節水灌漑, 土壌水分動態, 蒸発散GET PDF=15/S8-2.pdf
発表番号 [S8-4]
Assessing Salt Concentration in Tsunami Affected Field Using Capacitance Sensor
Miyamoto Teruhito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Kameyama Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Iwata Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Naruoka Michio[National Institute for Rural Engineering, NARO]
キャパシタンスセンサーによる津波被災農地の土壌塩分モニタリング
宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・成岡 道男[農研機構農村工学研究所]
普及が進んでいる土壌水分量,バルク土壌ECと地温を同時計測できるキャパシタンスセンサーを用いると農地基盤中の塩分濃度を土壌水分変動下においても非破壊で連続的に監視できる.キャパシタンスセンサーのキャリブレーションを行った後,宮城県の津波被災農地における土壌塩分モニタリングに適用した.塩害被害の土壌指標として用いられる土壌ECの算定も可能であり,除塩の進行過程を把握することができた.
Keyword: 塩分濃度, 電気伝導度, センサーGET PDF=15/S8-4.pdf
発表番号 [S9-1]
Develpment and Perspectives of the JST-JICA SATREPS
Asanuma Shuichi[Japan Science and Technology Agency]・Watanabe Tsugihiro[Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
地球規模課題への対応を目指すJST-JICA SATREPSプロジェクトの展開と課題
浅沼 修一[国立研究開発法人科学技術振興機構]・渡邉 紹裕[京都大学大学院地球環境学堂]
現在の「地球規模課題」において,環境・エネルギー,災害,食料,資源管理など,農業農村工学分野の課題も多い.JSTとJICAは共同でこれに取組む国際科学技術協力プログラム「SATREPS」を実施していて,農業農村工学分野の研究者も参画して成果を上げている.報告では,その概要とこれまでの成果,今後の課題や,農業農村工学分野への期待を論じる.
Keyword: 地球環境, 国際共同研究, GET PDF=15/S9-1.pdf
発表番号 [S9-2]
SATREPS Project: Sustainable System for Food and Bio-energy Productionwith with Water-saving Irrigation in the Egyptian Nile Basin
Satoh Masayoshi[University of Tsukuba]
SATREPSプロジェクト:エジプトナイルにおける食料・燃料の持続的生産
佐藤 政良[筑波大学]
SATREPSの採択課題「エジプトナイルにおける食料・燃料の持続的生産」は、2015年度、約6年の活動を終了した。AHD建設後の激しい人口増加によって引き起こされた水資源不足状況下で、計画された沙漠の農地開発事業に水を供給するため、デルタの節水・持続的な農業の可能性を検討した。試験と調査に基づき、圃場での節水技術とデルタ全体での反復利用方法の提言を行った。今後、塩・水質管理が重要な課題である.
Keyword: 水管理, 水利用計画, 水質GET PDF=15/S9-2.pdf
発表番号 [S9-4]
Contribution of Rural Engineering to Latin American Low-input Rice Production System
FUKUDA Shinji[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・HIRAMATSU Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・ KAMOSHITA Akihiko[Asian Natural Environmental Science Center, The University of Tokyo]・OKADA Kensuke[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・ISHITANI Manabu[Centro Internacional de Agricultura Tropical]
ラテンアメリカ型省資源稲作への農業農村工学からの貢献
福田 信二[東京農工大学大学院農学研究院]・平松 和昭[九州大学大学院農学研究院]・鴨下 顕彦[東京大学アジア生物資源環境研究センター]・岡田 謙介[東京大学大学院農学生命科学研究科]・石谷 学[国際熱帯農業センター]
近年,コロンビアを含むラテンアメリカにおける米生産量が増大している.現状では粗放的な栽培管理であるため,品種改良および水と土壌の最適管理によって更なる収量増大が期待できる.本報では,SATREPS課題『遺伝的改良と先端フィールド管理技術の活用によるラテンアメリカ型省資源稲作の開発と定着』について紹介するとともに,同プロジェクトでの活動を通して感じた農業農村工学の役割や今後の課題等について報告する.
Keyword: 水収支・水循環, 水資源開発・管理, 技術者育成GET PDF=15/S9-4.pdf
発表番号 [S10-1]
Current states and hydraulic issues on Remedial works of Irrigation Pipeline
NOMURA Eisaku[Land Improvement Engineering Office, Kanto Bureau]・SHIONO Tomomi[Land Improvement Engineering Office, Kanto Bureau]
農業用パイプラインの補修・補強工法の現状と水理学的課題
野村 栄作[関東農政局土地改良技術事務所]・塩野 智美[関東農政局土地改良技術事務所]
性能低下した農業用パイプラインの工事に用いられる止水バンド工法、管路更生工(反転・形成工法)の水理学的課題として、1.止水バンドを複数個連続して設置した場合の損失水頭の算定方法、2.反転・形成工法で生じるシワの損失水頭の算定方法と水流によって生じるシワの振動(耐久性)、3.実管路におけるシワの損失水頭の検証方法について紹介している。
Keyword: パイプライン, 止水バンド, 管路更生工方法GET PDF=15/S10-1.pdf
発表番号 [S10-2]
Estimate of head losses with water leakage preventive bands
matsuda ryoji[Sanyu Consultants Inc.]・namihira atsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・nakada toru[National Institute for Rural Engineering, NARO]・taruya hiroyuki[National Institute for Rural Engineering, NARO]
複数個の止水バンド施工による損失水頭について
松田 亮二[(株)三祐コンサルタンツ]・浪平 篤[農研機構農村工学研究所]・中田 達[農研機構農村工学研究所]・樽屋 啓之[農研機構農村工学研究所]
止水バンド工法は,止水バンドを用いて管継手部の止水補修をする工法である.止水バンドの施工による通水断面の減少がわずか数%であるため,バンド単体での損失水頭は無視しても許容できる程度に小さいが,複数個のバンドが連続的に施工された場合,施工前に比べて大きな損失水頭が発生する可能性がある.そこで本研究では,複数個の止水バンド施工による損失水頭の扱い方を検討することを目的とし,水理模型実験を行った.
Keyword: 止水バンド, パイプライン, 損失水頭GET PDF=15/S10-2.pdf
発表番号 [S10-3]
Flow velocity coefficient of the water pipelines --case examples, problems in the facility evaluation--
Miyata Tsutomu[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Harumoto Tomohiro[Naigai Engineering Co.,Ltd.]・Ueno Hiroshi[Naigai Engineering Co.,Ltd.]
管水路の流速係数 〜事例紹介、施設評価の課題〜
宮田 勉[内外エンジニアリング(株)]・春本 朋洋[内外エンジニアリング(株)]・上野 裕士[内外エンジニアリング(株)]
管水路の流速係数は新設時点では重要な性能指標として位置づけられているが、今後の維持管理や施設の長寿命化計画において、流速係数は健全度の指標とされていない。その理由は既設管路における測定の困難さから、経年変化の実態が適切に把握出来ないためであると考えられる。本報では計測方法と実測事例を紹介し、通水年数の影響を踏まえて施設評価の課題を整理し、流速係数の利用方法を提案する。
Keyword: 管水路, 流速係数, 粗度調査GET PDF=15/S10-3.pdf
発表番号 [S10-6]
Use of Elastic Waves for Safety Assessment of an Agricultural Pipeline - A Case Study of Gas-Liquid Flow Effects -
SUZUKI TETSUYA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TARUYA HIROYUKI[National Institute for Rural Engineering]・NAKA TATSUO[National Institute for Rural Engineering]
農業用パイプラインに発生する弾性波による非破壊安全性診断‐気液二相流を事例に‐
鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・樽屋 啓之[(独)農研機構 農村工学研究所]・中 達雄[(独)農研機構 農村工学研究所]
本報では,パイプラインから発生する弾性波に関する非破壊検査分野での議論を概観し,農業水利システムの安全性診断への弾性波計測の適用と技術課題について気液二相流を事例に考察する.
Keyword: 農業用パイプライン, 弾性波計測, GET PDF=15/S10-6.pdf
発表番号 [S11-2]
Reduction in fertilization cost in the forage rice, grain feeding cultivation, and the significant factor on management of numerous fields
Oya Masaya[Okayama Prefecture Technology Center for Agriculture, Forestry and Fisheries]・Washio Tatsuki[Okayama Prefecture Technology Center for Agriculture, Forestry and Fisheries]・Fujimoto Hiroshi[NARO Western Region Agricultural Research Center]
飼料用水稲および飼料米栽培における施肥コスト低減と多筆管理上の留意点
大家 理哉[岡山県農林水産総合センター]・鷲尾 建紀[岡山県農林水産総合センター]・藤本 寛[農研機構近畿中国四国農業研究センター]
近年、肥料価格が高騰し生産コストの上昇要因になっている一方で、水田経営は大規模化が進み経営体が管理する圃場数は増加している。主に、飼料用水稲や飼料米栽培における施肥コスト低減技術についての事例、ならびに多筆管理を行うにあたっての課題について報告する。
Keyword: 施肥コスト, 水田, 多筆管理GET PDF=15/S11-2.pdf
発表番号 [S11-3]
Labor Saving Method of Direct-Seeding Rice Cultivation in Dry Paddy with Plow and Grain Drill
Kanmuri Hideaki[NARO Tohoku Agricultural Research Center]
プラウとグレーンドリルを用いた省力的な乾田直播技術
冠 秀昭[農研機構東北農業研究センター]
今後の大規模水田農業を支える技術と期待されるプラウ耕グレーンドリル体系乾田直播技術について紹介する。米生産のコスト低減には、移植栽培や湛水直播栽培よりもコスト低減効果の大きい乾田直播栽培の導入が効果的である。近年、大規模畑作用機械を汎用利用し、高速作業が可能なプラウ耕グレーンドリル体系乾田直播技術が開発され、東北地方を中心に800ha程度で普及しており、ここではその方法と導入効果について解説する。
Keyword: 水稲乾田直播, 大区画水田, 低コストGET PDF=15/S11-3.pdf
発表番号 [S11-4]
Farming practices using GPS aiming at better agricultural management in a large sized paddy field
WAKASUGI Kousuke[National Institute for Rural Engineering.]・HARAGUCHI Noburo[National Institute for Rural Engineering.]・TANABE Yoshio[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KAWANO Koichi[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・SATOH Shoichi[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KITAHARA Akira[SUGANO FARM MACHINERY MFG.CO.]・KISHI Keijun[NIKON-TRIMBLE CO.]・HIROTA Kenichi[NIKON-TRIMBLE CO.]
GPS測位を用いた大区画ほ場における均平化及びほ場管理技術
若杉 晃介[(独)農研機構 農村工学研究所]・原口 暢朗[農研機構農村工学研究所]・田辺 義男[スガノ農機(株)]・川野 浩一[スガノ農機(株)]・佐藤 正一[スガノ農機(株)]・北原 陽光[スガノ農機(株)]・岸 恵純[(株)ニコン・トリンブル]・広田 健一[(株)ニコン・トリンブル]
担い手への農地集積によって大規模・大区画ほ場が多くなっているが、そのスケールメリットを活かす営農体系の確立には至っていない。そこで、GPS測位を用いた営農技術の効果について検証した。RTK測位を用いたGPSレベラーはレーザーレベラーに比べて約4割程度の作業時間が短縮し、高い均平精度を得ることができた。また、GPSガイダンスによる薬剤散布ではガイダンスの有無によって重複散布面積が8%減少した。
Keyword: GPSレベラー, GPSガイダンス, 大区画ほ場GET PDF=15/S11-4.pdf
発表番号 [S11-5]
Remote sensing for field management-Estimation of soil properties in field-scale-
FUCHIYAMA RITSUKO[NARO Agricultural Research Center]
リモートセンシング技術を圃場管理に生かす−土壌特性の把握−
渕山 律子[農研機構中央農業総合研究センター]
農業へのICTの導入が進められ、圃場管理システムなどの活用による大規模水田農業を営む担い手の省力化が期待されている。このようなシステム上で利用できる圃場レベルの精密な情報、リアルタイムの情報を収集する手段の一つとしてリモートセンシングの役割が期待できる。ここではリモートセンシングによる土壌特性の把握手法を紹介し、現場での利活用について述べる。
Keyword: リモートセンシング, ICT, 土壌GET PDF=15/S11-5.pdf
発表番号 [S14-4]
Contact angle and surface roughness of the imogolite membrane fabricated with different concentration of humic acid
YAMASHITA YUJI[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・KUMAGAI MITSUHIRO[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・ADACHI YASUHISA[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
フミン酸吸着イモゴライト膜の接触角と表面粗さ
山下 祐司[筑波大学生命環境系]・熊谷 光洋[筑波大学生命環境系]・足立 泰久[筑波大学生命環境系]
接触角を直接測定できる平坦面を土壌構成成分で作成し,その濡れ性を評価した。具体的には,濃度の異なるフミン酸を吸着させたイモゴライト膜を作成して接触角を液滴法で決定するとともに,原子間力顕微鏡でイモゴライト膜表面の凹凸を計測することで,表面粗さを考慮した接触角を評価した。その結果,濡れ性の変化はおもにイモゴライト表面に吸着したフミン酸の疎水的な化学構造に起因することが明らかとなった。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, コロイド・粘土, 保水性GET PDF=15/S14-4.pdf
発表番号 [S14-5]
Effect of biochar application on soil physical and chemical properties in a sandy soil field
KAMEYAMA KOJI[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA YUKIYOSHI[National Institute for Rural Engineering, NARO]・SASAKI KOICHI[Sakai Agriculture and Forestry General Office, Fukui Prefectural Government]・NARUOKA MICHIO[National Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO TERUHITO[National Institute for Rural Engineering, NARO]
砂質土圃場へのバイオ炭施用が土壌の物理・化学性に与える影響
亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・佐々木 康一[福井県坂井農林総合事務所]・成岡 道男[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]
本報では,バイオ炭(バーク炭)の砂質土圃場への施用が土壌の保水性・保肥性等の理化学性に与える影響について検討した.現地において,対照区(0t/ha施用区),炭多量区(48t/ha施用区),炭少量区(24t/ha施用区)を設定し,炭施用前,炭施用直後,一作栽培後の土壌理化学性の変化を比較した.その結果,炭多量区では,有効水分量やCEC等が増加し,水・肥料成分の下方移動が抑制される可能性が示唆された.
Keyword: バイオ炭, 保水性, 保肥性GET PDF=15/S14-5.pdf
発表番号 [S15-1]
Building resilience to various environmental changes in agricultural areas
Kume Takashi[Faculty of agriculture, Ehime University]・Yamamoto Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Shimizu Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]
農業農村におけるレジリエンス強化に向けて
久米 崇[愛媛大学農学部]・山本 忠男[北海道大学大学院農学研究科]・清水 克之[鳥取大学農学部]
レジリエンスは、あるシステムがショックから回復するための能力であり、近年はシステムの変容可能性をも議論の対象としている。本セッションでは、国内外の様々な農業農村システムにおけるレジリエンス研究の事例発表をもとに、システムのレジリエンスを強化するために必要な要件について議論するものである。また、既往の事例報告のレビューをもとに、農業農村システムの変容可能性についても議論を行う。
Keyword: レジリエンス, 変容可能性, 環境変化GET PDF=15/S15-1.pdf
発表番号 [S15-4]
Adapting to Climate, Ecosystem and Soci-Economic Changes in Agricultural Production Systems
Matsuda Hirotaka[Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]・Ogata Yuka[Research Institute for Humanity and Nature]・Takagi Akira[Research Institute for Humanity and Nature]・Kamoshita Akihiko[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]・Geetha Mohan[Integrated Research System for Sustainability Science]・Kurokura Hisashi[Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]
気候・生態系変動および社会経済変動に対応した農業生産体系
松田 浩敬[東京大学新領域創成科学研究科]・緒方 悠香[総合地球環境学研究所]・高木 映[総合地球環境学研究所]・鴨下 顕彦[東京大学農学生命科学研究科]・ギータ モーハン[東京大学サステイナビリティ学連携研究機構]・黒倉 壽[東京大学農学生命科学研究科]
本研究は、ベトナムの農村地域を主な対象に、将来予測される気候・生態系変動や、急激な事項増加、経済成長、都市化といった劇的な社会・経済変動に農業生産者がどのように対応しているかを明らかにすることを目的とする。アジア農村地域での気候・生態系変動に対する農業生産のレジリエンス強化は、同地域のみならず世界全体の食料安全保障を確保し、持続的な成長戦略を実現するうえでも不可欠である。
Keyword: レジリエンス, 気候・生態系変動, 社会・経済変動GET PDF=15/S15-4.pdf
発表番号 [S16-1]
Outline and Prospect of Technical Training for Agricultural and Rural Development by the MAFF
Suzuki Toyoshi[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
農林水産省における農業農村整備技術研修の概要と今後のあり方
鈴木 豊志[農村振興局]
「食を支える水と土の再生・創造」を基本理念に、新たな「土地改良長期計画」が平成24年3月に閣議決定され、その政策目標実現に向けて平成25年4月には「農業農村整備事業に関する技術開発計画」が策定された。技術開発計画の実施にあたり、それを踏まえた行政機関としての技術研修会の今後の方向性について述べる。
Keyword: 技術開発計画, 行政機関, 技術研修会GET PDF=15/S16-1.pdf
発表番号 [S16-2]
To secure the human resources and stabilization in a counsuiting firm
OHMURA Hitoshi[NTC Consultants Inc.,]
コンサルタントにおける人材の確保と定着
大村 仁[NTCコンサルタンツ蝓
現在、コンサルタント企業として客観的な信頼性を担保するためには所属する技術者の資格の有無とともに、能力保持のため継続的に自己研鑚を積んでいるかが問われている。技術競争とグローバル化が進む中、組織は「仕事の場」であるとともに「人材育成の場」としての役割が求められる。コンサルタント業全体としての人材育成のあり方について述べる。
Keyword: コンサルタント業, 人材育成, CPDGET PDF=15/S16-2.pdf
発表番号 [S16-3]
Achievements of engineering education courses in a university
Mano Yasutaka[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]・Hashimoto Fumiko[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]・Inagaki Hitone[Agricultural re-education center,Faculty of Agriculture,University]
大学が進める技術者教育講座の成果
間野 泰孝[宮崎大学農学部学び直し支援室]・橋本 布美子[宮崎大学農学部学び直し支援室]・稲垣 仁根[宮崎大学農学部学び直し支援室]
大学教育においては、産学連携のスキームを活用して中核的な人材を養成するための教育システムの整備が必要とされている。特に、最先端あるいは実践的な技術・知見を習得する社会人に向け、継続的な教育の充実を図ることが求められる。ここでは農業土木技術者のニーズに基づいて専門的知識を付与し、課題と到達目標を定め、体系的に理論と演習を積み重ねる「学び直しプログラム」と「CPD」を結び付けて実施した事例を報告する。
Keyword: 学び直し, 技術者教育, CPDGET PDF=15/S16-3.pdf
発表番号 [S16-4]
Current Status of Career Education Related with Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering in Okayama University
CHIKAMORI Hidetaka[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]
岡山大学における農業土木に関わるキャリア教育の現状
近森 秀高[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
学生が一定期間企業などの中で研修生として働き、就業体験を行うインターンシップ制度は、就職という学生自身の将来を左右する貴重な選択をする上でのミスマッチを防ぐとともに、実際の社会の中で実践的に人材育成を行う場でもある。インターンシップ制度が果たすべき人材育成のあり方と現状、および学生自身の見解について述べる。
Keyword: インターンシップ制度, 人材育成, 学生の見解GET PDF=15/S16-4.pdf
発表番号 [S16-5]
Promotion and Development of Irrigation, Drainage and Rural Engineering for Agricultural Infrastructures based on Society-Academia Collaboration in Niigata
SUZUKI TETSUYA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・YOSHIKAWA NATSUKI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・SAKATA YASUYO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・AODA TADAO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・INABA KAZUNARI[Faculty of Agriculture, Niigata University]・MORII TOSHIHIRO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TAKASE KEIJI[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・MORI TAKEHISA[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]
新潟地域における産官学連携による農業農村工学の普及・高度化
鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・吉川 夏樹[新潟大学自然科学系(農学部)]・坂田 寧代[新潟大学自然科学系(農学部)]・粟生田 忠雄[新潟大学自然科学系(農学部)]・稲葉 一成[新潟大学自然科学系(農学部)]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]・高瀬 恵次[石川県立大学生物資源環境学部]・森 丈久[石川県立大学生物資源環境学部]
新潟地域の農業農村工学関連機関は,平成26年度全国大会において「水利システムの水利用診断現場研修」(以下,現場研修と記す)として農業水利施設の保全・更新を対象とした新たな現場研修を提案した.本報では,その検討過程や実施した現場研修の中で明らかになった,農業農村工学における多様な専門家集団による議論の必要性と現状の技術課題を報告する.
Keyword: 農業農村工学北陸コンソーシアム, , GET PDF=15/S16-5.pdf
発表番号 [S17-2]
Island is the most advancing depopulation and aging area; how should Kasaoka islands confront that?
Moriya Motonori[KASAOKA SHIMA-DUKURI KAISYA (NPO)]
島は過疎高齢化の先進地−どう立ち向かう笠岡諸島
守屋 基範[NPO法人かさおか島づくり海社]
笠岡諸島では,市の職員の配置から始まる島おこしのための島民組織づくりが行われ,現在は,島同士の交流の継続と各島の特色を活かした事業の双方を進めるNPO法人かさおか島づくり海社として展開している。これまで空家対策・移住者支援,特産品開発,住民の買い物や医療・福祉など,地域のニーズに対応するための多様な取り組みが進められてきた。今後の課題は,組織の継続的な運営に向けた収益確保のための人材育成である。
Keyword: , , GET PDF=15/S17-2.pdf
発表番号 [S17-3]
Coordinating Various Players in the Rural Area of Northern Kyoto -- The Role of the Non-profit Organization Satoyama-net Ayabe Based on the Renovated Facilities of the Former Elementary School
ASAKURA Satoshi[SATOYAMA NET AYABE (NPO)]
里山ねっと・あやべと綾部市里山交流研修センター 〜 廃校活用と体験交流で里山に関わる多様な主体を結びつける 〜
朝倉 聡[NPO法人里山ねっと・あやべ]
京都府綾部市のNPO法人里山ねっと・あやべは,閉校した小学校校舎を活用した交流施設の管理を担うとともに,施設を活用した都市農村交流事業,里地里山の自然や田舎の生活・生産体験を提供するためのコーディネーターの役割を果たしている。地域の環境や生産物を活用した大学・企業の研修プログラムへの提案も積極的に行っているが,地域内外の多様な主体間のコーディネートには人材と組織を維持する経費の確保が必要である。
Keyword: 中山間地域, 廃校活用, NPOGET PDF=15/S17-3.pdf
発表番号 [S18-1]
Improvement of SWAT model based on discharge process in paddy fields
Tsuchiya Ryota[Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kato Tasuku[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水田流出過程を考慮したSWATモデルの改良
土屋 遼太[東京農工大学大学院農学府]・加藤 亮[東京農工大学農学研究院]
アジア・モンスーン地域で特徴的な土地利用である水田における流出プロセスを考慮し、SWATモデルを次の3点について改良した。第一に、水田での湛水状態を表現するために新たな水質・水文サブモデルを構築した。第二に、乾燥地を想定したSWATの浸透モデルに改良を加え、水田における土壌の飽和状態を再現できるようにした。第三に、SWATの営農モデルを改良し、水田における水位管理や代掻きを表現できるようにした。
Keyword: 水田, 水質水文モデル, 長期流出GET PDF=15/S18-1.pdf
発表番号 [S18-2]
Development of Water Circulation Model Representing Paddy Irrigation System in Monsoon Asia Region
KUDO Ryoji[National Institute for Rural Engineering, NARO]・YOSHIDA Takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・HORIKAWA Naoki[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・MASUMOTO Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]
モンスーンアジアにおける水田水利システムを表現する水循環モデルの開発
工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]・堀川 直紀[国際農林水産業研究センター]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]
世界の水利用量のおよそ半分を占めるアジアでは,使用水量の大部分を水稲栽培に利用していることを考えると,流域内の水循環を検討する上で水田における水利用を無視することはできない.本報告では,モンスーンアジア域を対象に著者らの研究グループで開発されてきた水田灌漑を中心とする人為影響を考慮した水循環モデルを概説するとともに,近年の適用事例を示し,特に人為影響と河川流況の相互作用を解析した例を紹介する.
Keyword: モンスーンアジア, 水循環モデル, 水田水利システムGET PDF=15/S18-2.pdf
発表番号 [S18-3]
Application of iMOD Groundwater Model to Coastral Area of Mekong Delta, Vietnam
Nguyen Dinh Giang Nam[United Graduate School of Aguriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・GOTO AKIRA[Depertment of Engineering, Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
Nguyen Dinh Giang Nam[東京農工大学院連合農学研究科]・後藤 章[宇都宮大学農学部農業環境工学科]
過去20年ほどの間に地下水汲上げが急速に増大し,顕著な地下水位低下が見られるベトナム・メコンデルタ Cantho市地域に,地下水流動モデルiMODを適用して,気候変動下での地下水位の変動状況に関して予測を行った。その結果,降雨量が変化しなければ,汲上げ量の1%抑制によって地下水位の回復が見込まれること,降雨量が減少し汲上量が増大する場合には,さらに数メートルの地下水位低下が進行することが示された。
Keyword: 地下水位, 降雨, GET PDF=15/S18-3.pdf
発表番号 [S19-1]
Promotion of hard and soft project by utilizing information plat-form
Hosokawa Naoki[Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
情報プラットフォームを活用したハード・ソフト施策の推進
細川 直樹[農林水産省]
新たな食料・農業・農村基本計画(平成27年3月31日閣議決定)においては,農地整備や施設保全管理の計画的かつ効果的な実施に資する主要な施策の一つとして、地理情報システムを活用した情報の蓄積、可視化、共有が位置付けられました。そこで、農林水産省においては、農業基盤情報基礎調査における農地整備状況に関する情報(区画形状、ほ場の均平度、排水性等)や農業水利ストック情報データベースにおける国営造成水利施設等の保全管理に関する情報(点検、機能診断結果等)を、水土里情報システムを始めとした既存の地理情報システム(GIS)に蓄積し、可視化するとともに、国、地方公共団体、土地改良区等の関係者の間で共有を図り、農地整備(大区画化・汎用化等)、農地集積、施設の戦略的な保全管理等に役立てていく「情報プラットフォーム」の取組を推進しています。
Keyword: , , GET PDF=15/S19-1.pdf
発表番号 [1-02]
An Analysis of Factors Influencing Consensus Building in the Land Consolidation Project of Areas Recovering from Tsunami -A Case of Omagari District, Higashimatsushima City, Miyagi Prefecture-
TOSHIMA Yuki[Graduated School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・NAKAJIMA Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
津波被災地における復興圃場整備の合意形成に影響を与える要因分析―宮城県東松島市大曲地区を事例として―
戸嶋 佑希[東京農工大学大学院農学府]・中島 正裕[東京農工大学大学院農学研究院]
東日本大震災で甚大な津波被害を受けた沿岸部の農地では復興圃場整備が実施されており、円滑な合意形成が重要な課題となっている。本研究では宮城県東松島市大曲地区を対象に、”興圃場整備の実施経緯と計画内容の解明、計画策定過程における会議録の分析、住民組織の関係性と役割の解明を行い、それらの結果から合意形成に影響を与える要因を事業制度、促進要素、地域特性の3つの観点から抽出し、その関係性を考察した。
Keyword: 津波被災地, 圃場整備, 合意形成GET PDF=15/1-02.pdf
発表番号 [1-06]
Simplified Estimation of Damage Costs from Floods due to Earth-Dam Breaches using Response Surface Methods
MIZUMA Keiji[National Institute for Rural Engineering]・NISHIMURA Shin-ichi[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・SHIBATA Toshifumi[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]・SHUKU Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science,Okayama University]
応答曲面法によるため池破堤時の被害額の簡易推定
水間 啓慈[農研機構農村工学研究所]・西村 伸一[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・柴田 俊文[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
我が国のため池は古くに築造されたものも含め数多く、地震や豪雨のリスクに常に直面している。このため、効率的な対策の実施が必要であり、破堤時の被害額を想定し優先度に応じて改修を進めることが求められている。しかしながら、規定の被害額算定手法は複雑であり、数多くのため池に一度に適用し優先度を評価することは難しい。この課題に対応するため、本報告は応答曲面法によるため池破堤時の被害額の簡易推定法を提案する。
Keyword: ため池, 応答曲面, 被害額GET PDF=15/1-06.pdf
発表番号 [1-07]
Effect of Continued Environmental Conservation Activities in Taragi
kinoshita takahiro[Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]・kitazawa daisuke[JARUS]・murakami toru[Kuma office Kumamoto Prefecture]・yamashita yusaku[Graduate School of Social and Cultural Sciences Kumamoto University]
多良木地区における継続した環境保全活動の効果
木下 貴裕[熊本県土地改良事業団体連合会]・北澤 大佑[社団法人地域環境資源センター]・村上 徹[熊本県球磨地域振興局]・山下 裕作[熊本大学大学院社会文化科学研究科]
農村の振興を目的とした環境配慮により整備された環境配慮施設では,維持管理をはじめとする環境保全活動が維持されず,環境配慮の効果が発揮されないといった問題も生じている。多良木地区では,小学生を対象とした環境教育を活用した環境保全活動のフィールドとして環境配慮型水路を位置づけ,施設の維持管理をはじめ環境保全に取組んでいる。そこで,当該地区における継続した取組により生じた課題や効果を報告する。
Keyword: 環境教育, 環境保全, 維持管理GET PDF=15/1-07.pdf
発表番号 [1-08]
Cost and environmental impact assessment on pump irrigation using NORIA
HIROSE YUICHI[National Institute for Rural Engineering]・GOTO MASAHIRO[National Institute for Rural Engineering]・UEDA TATSUKI[National Institute for Rural Engineering]
揚水水車を用いた揚水灌漑の費用及び環境負荷の評価 〜倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に〜
廣瀬 裕一[農研機構農村工学研究所]・後藤 眞宏[農研機構農村工学研究所]・上田 達己[農研機構農村工学研究所]
倉敷市祐安地区で利用される揚水水車18基を対象に,これらが電動ポンプやガソリンポンプに置きかわった場合の費用とCO2排出量をLCI分析を通して明らかにした。その結果,ガソリンポンプでは費用とCO2排出量とも全ての地点で揚水水車より多くなるが,電動ポンプでは,費用は揚水水車より安くなる一方でCO2排出量は揚水量が約100m3/d以上の地点では,揚水水車より多くなることが明らかになった。
Keyword: 再生可能エネルギー, 揚水量, 伝統的農業水利施設GET PDF=15/1-08.pdf
Economical evaluation of the activity that residents repair an agricultural waterway and a road
ENDO Kazuko[National Institute for Rural Engineering]
住民による水路や農道の補修活動の経済評価
遠藤 和子[農研機構農村工学研究所]
施設の総合耐用年数の延長を長寿命化と定量化し、年減価償却費の節減効果を試算する方法を用いて、住民による水路や農道の補修活動(三重県多気町勢和地域)の経済評価を試みた。試算の結果、人々による補修は一般の公共事業で実施するのに比して年減価償却費の節減効果が高く、丁寧な作業により耐用年数を延長できれば一層高まることがわかった。併せて住民活動を可能とする仕組みこそが評価される点であることもわかった。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=15/1-11.pdf
A Study of the Management of Ba in Endogenous Development -A Case of Misato Town, Shimane Prefecture-
Nakajima Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]・Futakami Takuma[Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
内発的発展における「場」のマネジメントに関する研究 ―島根県邑智郡美郷町を事例として―
中島 正裕[東京農工大学大学院農学研究院]・二上 拓真[東京農工大学農学部]
本報告では経営学の「場」の論理を援用し、内発的発展の先進地(島根県美郷町)を事例に住民の内発性が醸成され発現していく過程と要件を解明した。内発的発展の過程(5段階19細目)を分析した結果、STEP4(実験圃場、直売所の開設)が発展過程の基盤となっていた。直売所で「場」が生まれ、その生成過程のタイプは「開花する場」であった。一連の分析を通して、課題設定、主体間連携、支援方法で有益な知見が得られた。
Keyword: 内発的発展, 中山間地域, 計画論GET PDF=15/1-16.pdf
Proposition of the crucial points to decide the fence line for agricultural damage
Kuki Yasuaki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Shigita Ryohei[Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]・Takeyama Emi[Faculty of Agriculture, Ehime University]
獣害対策としての防護柵の路線設定における検討項目の提案
九鬼 康彰[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・鴫田 椋平[岡山大学環境理工学部]・武山 絵美[愛媛大学農学部]
本研究では獣害対策としてフェンス柵を導入する際,どのような項目をどのような方法で検討すれば適切な路線設定につながるのかを先進地での検証と,集落主導での実態把握を通して考察した。先進地に対する調査から,考慮すべき項目として被害農地の位置や維持管理の継続可能性等の6つが提示できた。また山村での実態調査からは,項目によって検討の方法に巧拙差があり,寄合を行う地区では適切な路線設定を担えることが見出せた。
Keyword: 獣害, フェンス柵, 路線設定GET PDF=15/1-17.pdf
Utilization of wildlife as foodstuffs in rural areas of central Laos
Hasada Katsumi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Phomdouangsy Souny[Agriculture and Forestry Policy Research Centre, National Agricultural Forestry Research Institute]
ラオス中部農山村における食料としての野生動植物の利用実態
羽佐田 勝美[(独)国際農林水産業研究センター]・スニー ポンドゥアンシィ[ラオス国立農林研究所農林業政策研究センター]
ラオス中部農山村において食料として利用される野生動植物への依存度を明らかにした。異なる農家タイプ間で依存する野生動植物の違いも考察した。利用される食材は、相対的に野生動植物への依存度が高かった。採集される動物性食材は、水田農家は魚介類の割合が、焼畑農家は哺乳類の割合が高かった。採集される植物性食材は、農家タイプ間で違いはなかった。採集される動物性食材の種類は農家の生業の場と関係が深いと考えられる。
Keyword: 野生動植物, 食材, 採集GET PDF=15/1-18.pdf
Promotion Project for Rural Aria by Combination Food and Renewable Energy in Hokkaido
OUCHI Yukinori[Civil Engineering Research Institute for Cold Region , PWRI]
北海道における食と自然エネルギーを活かした地方創生の取組について
大内 幸則[(独)土木研究所寒地土木研究所]
北海道の農村地域では人口減少が著しく地域の維持が懸念されている。一方、これらの地域では広大で優良な農地や気象条件を背景に、食と自然エネルギーのポテンシャルが非常に高い。これらの資源を活かした地方創生の動向について報告する。また、北海道の優れた農水産物を地域のエネルギーで加工し、雪氷冷熱を使って貯蔵し、付加価値を付けて適切な時期に市場に提供する新たなフードバリューチェーンの構築等について提案する。
Keyword: 農村振興, 食, 自然エネルギーGET PDF=15/1-20.pdf
Present Situation about Unused Plots of Stay-type Allotment Gardens -From the Results of Inquiries on FY 2014-
kawano junji[Graduate School of Agriculture Ibaraki University]・aka hiromiti[College of Agriculture Ibaraki University]・makiyama masao[College of Agriculture Ibaraki University]
滞在型市民農園における空き区画の現状 〜2014年度の調査結果から〜
河野 純士[茨城大学大学院農学研究科]・阿嘉 洋典[茨城大学農学部]・牧山 正男[茨城大学農学部]
かつては人気を博した滞在型市民農園だが,近年では一部に空き区画が見られる。昨年度は その地理的な分布に注目して要因分析を試みた。ただし,その際に用いた空き区画の情報は単年度(2011年度)のものに過ぎず,時間変化を追うことはできなかった。本報は2014年度における滞在型市民農園(全78地区)に調査から得られた空き区画の情報を基に,その実態把握を行う。合わせて空き区画が生じる要因にも一部言及する.
Keyword: 滞在型市民農園(クラインガルテン), 区画の利用状況, 空き区画GET PDF=15/1-23.pdf
Current status of fuelwood use in Sumita Town, Iwate Prefecture
HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]・TAKEHANA Nobuyuki[Aomori Prefecture]
岩手県住田町における薪利用の実態
原科 幸爾[岩手大学農学部]・竹花 信之[青森県]
岩手県住田町における薪利用世帯を明らかにするために,町内のほぼ全世帯にあたる2082世帯で踏査を行ったところ,13.5%にあたる281世帯で薪を利用していることが分かった。これらのうち,122世帯で薪の利用形態,調達方法,利用量,利用に対する意識などについて聞き取り調査を行い,町内における薪利用の実態を明らかにした。また,これらの結果に基づいて,薪利用がしやすい環境づくりに向けた提言を行った。
Keyword: 木質バイオマス, エネルギー, 薪GET PDF=15/1-25(P).pdf
発表番号 [1-27(P)]
A feasibility study on use of apple waste as swine feed
NAKAMURA Yuki[Graduate School of Agriculture, Iwate University]・HARASHINA Koji[Faculty of Agriculture, Iwate University]
リンゴ廃果の養豚飼料としての利用可能性の評価
中村 有希[岩手大学大学院農学研究科]・原科 幸爾[岩手大学農学部]
リンゴ廃果の飼料としての利用可能性を評価することを目的として、飼料化にかかる問題点の整理と利用実現に向けた方法の検討を行った。実際に廃果を豚の飼料として利用している養豚農家を参考に、リンゴ農家と養豚農家にアンケート調査を行った。アンケートの結果、廃果の処理に困っているリンゴ農家が廃果を養豚農家まで運搬することができれば、廃果を飼料として利用してもらえる可能性がある。
Keyword: 資源循環, 飼料, 獣害GET PDF=15/1-27(P).pdf
Evaluation of necessity for large-scale earthquake countermeasures in disaster response of the irrigation canal
ohkubo takashi[Civil EngineeringResearch Institute for Cold Region Public Works Research Institute]・hommura yukio[Civil EngineeringResearch Institute for Cold Region Public Works Research Institute]・nakamura kazumasa[Civil EngineeringResearch Institute for Cold Region Public Works Research Institute]
灌漑用水路施設の災害対応における大規模地震対策の必要性に関する評価
大久保 天[(独)土木研究所寒地土木研究所]・本村 由紀央[(独)土木研究所寒地土木研究所]・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]
灌漑用水路施設の災害対応計画を対象に,FTA手法を用いて,大規模地震時の被害により災害対応行動が阻害される確率を試算した。その結果,震度6強以上の地震動では,災害対応の遂行を阻害する確率が0.5をこえ,万一,施設が被災して溢水や決壊が生じても,その二次災害を防止する対応が不能になる可能性が高いことが分かった。それゆえ,灌漑用水路施設の災害対応計画における大規模地震対策の必要性は高いと評価された。
Keyword: 大規模地震, 災害対応, FTAGET PDF=15/1-29.pdf
Evaluation Method on Organization of Participatory Irrigation Management in Developing Countries
GOTO Mitsuki[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]・HAYASHI Toru[The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
開発途上国の住民参加型水管理における組織化の評価手法
後藤 光喜[(一財)日本水土総合研究所]・林 亨[(一財)日本水土総合研究所]
住民参加型水管理を実施している開発途上国の水管理組織の現状を把握する際、多岐にわたる参加型水管理の成立要因を基礎調査するため、多大な時間と労力が必要であった。そこで、オストロムとフリーマンによる成功する組織の持つべき条件の理論をもとに、水管理組織の組織状況を簡易的かつ的確に評価する手法の検討を行った。
Keyword: 住民参加型水管理, 土地改良区, 水利組合GET PDF=15/1-36.pdf
Analysis on Recruitment of "Chiiki Okoshi Kyoryokutai": Heading toward Avoidance of Mismatch
KUWABARA Yoshiki[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・NAKAJIMA Masahiro[Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
地域おこし協力隊の公募情報の分析―ミスマッチの回避に向けて―
標供[票[東京農工大学大学院連合農学研究科]・中島 正裕[東京農工大学大学院農学研究院]
本報告では地域おこし協力隊員と自治体のミスマッチの回避に向けて、公募情報の分析を行い、以下の結果を得た。〔亙鏃燭慮募を行う自治体では自治体側のニーズが抽象的になる傾向があり、受入のビジョンの明確化が重要である。独自型の公募を行う自治体では明示された活動に協力隊員が集中できる一方で,集落支援の活動の機会が不足しており、活動の展開や任期後の定住に際して地域住民とのミスマッチが生じる可能性がある。
Keyword: 農村振興, 社会計画, GET PDF=15/1-37.pdf
The Community Planner Training by University Cooperation Project
GOKO Masaharu[Miyagi University]・YAMAMOTO Satoshi[University of Hyogo]・CHIBA Katsumi[Miyagi University]・YANAGISAWA Mitsunori[Miyagi University]
大学間連携によるコミュニティ・プランナー育成の取組
郷古 雅春[宮城大学食産業学部]・山本 聡[兵庫県立大学緑環境景観マネジメント研究科]・千葉 克己[宮城大学食産業学部]・柳澤 満則[宮城大学食産業学部]
地域コミュニティの活性化とそれを担う人材の育成は,現代社会が共通して取り組むべき課題の一つである。宮城大学と兵庫県立大学は,地域住民や行政,企業等と協働して地域づくりの担い手になるような課題発見解決型の人材(コミュニティ・プランナー)育成のための教育プログラムの確立に取り組んでいる。本プログラムは,コミュニティと密接な関わりを持つ農業農村工学分野における今後の教育手法検討の題材としても期待される。
Keyword: 教育手法, 技術者育成, 農村振興GET PDF=15/1-38.pdf
A Study of Promoting Subsurface Water Control System in Community Farming
ASHIDA Toshifumi[National Institute for Rural Engineering, NARO]
集落営農法人による地下水位制御システムの整備推進に関する一考察 −兵庫県の事例から−
芦田 敏文[農研機構農村工学研究所]
地下水位制御システムは,水田汎用化の推進に有効な基盤整備のメニューとして期待されている。一方で,土地利用型水田農業の担い手として集落営農の取組が期待され,その法人化も推進されている。そこで本報告では,兵庫県における集落営農法人(法人化した集落営農組織)をターゲットとした地下水位制御システムの整備事例から,集落営農法人による地下水位制御システムの整備推進について考察を行う。
Keyword: 農用地計画・整備, 圃場整備, GET PDF=15/1-40.pdf
Inhibiting effect in an abandoning cultivation land by community-based farm cooperatives
Yabiki Naoki[National Institute for Rural Engineering]
集落営農による耕作放棄地抑制効果
矢挽 尚貴[農研機構農村工学研究所]
集落営農は農業生産活動の維持・発展を目指した取組であるとともに、大部分の組織では農地の保全を目的としている。集落営農による耕作放棄地の有効活用・発生防止の効果を統計データと現地調査の結果から検証した。その結果、集落営農数が多い市町村においては耕作放棄地率が低い傾向が見られた。また、現地調査によって、集落営農が積極的に耕作放棄地の活用に取り組んでいることが確認できた。
Keyword: 耕作放棄地, 集落営農, GET PDF=15/1-41.pdf
Problems of Diversifications of Community Farming−Case Study of Farming Corporations based on Community−
Yoshimura Akiko[National Institute for Rural Engineering (NARO)]・Ishida Kenji[National Institute for Rural Engineering (NARO)]・Haraguchi Noboru[National Institute for Rural Engineering (NARO)]
集落営農組織における営農の多角化の課題−2ヶ所の集落営農法人の事例調査から−
吉村 亜希子[農研機構 農村工学研究所]・石田 憲治[農研機構農村工学研究所]・原口 暢朗[農研機構農村工学研究所]
農地集積率が高く効率的な営農により現状では経営が成立しているが、多角化・複合化には発展してない集落営農法人を対象に継続的に運営のための多角化・複合化の課題を検討した。現在の法人規模では潜在的な労働力は確保できるものの、多角化のシステムづくりの人材までは不足するため、規模拡大だけで無く複数組織での協働による多角化の推進が必要となり、広域でのつながりを構築する仕組みの検討か必要である。
Keyword: 集落営農, 多角化・複合化, 持続的運営GET PDF=15/1-42.pdf
Deviation of the environmental value of the region and beyond over the environmentalconsiderations
tashiro yushu[The Aozora Foundation]・nakamura toshiyuki[Wetland Laboratory Co.,Ltd.]・morimoto tomoyuki[Tokushima Federation of Land Improvement Association]
環境配慮を巡る地域内外の環境価値のズレ:世代間の公平性の視点
田代 優秋[公益財団法人公害地域再生センター]・中村 俊之[有限会社 ウェットランド研究所]・森本 友之[徳島県土地改良事業団体連合会]
よりよい農業農村整備事業を目指して、本報告では、ほ場整備事業を巡っ てみられた地域内外の価値観のズレを取り上げ、技術解や社会解に加えて「世代間の公平性」という視 点を追加したい。
Keyword: 環境配慮, 石積み水路, 世代間の公平性GET PDF=15/1-44.pdf
発表番号 [2-09]
Mapping of the variability of soil fertility by using aerial photographs
FUCHIYAMA RITSUKO[NARO Agricultural Research Center]・OTA TAKESHI[NARO Tohoku Agricultural Research Center]・FUKUHARA MICHIKAZU[A Fellow of NARO]
作物生育時の航空写真を用いた地力ムラの把握
渕山 律子[農研機構中央農業総合研究センター]・太田 健[農研機構東北業究センター]・福原 道一[農研機構フェロー]
水田地帯では、作業の効率化や低コスト化を目指し圃場の大区画化が進められているが、一方で圃場整備後数十年経過しても土壌特性の違いによる作物生育ムラが生じる圃場が存在する。生育ムラの要因はさまざまであるが、土壌に起因する生育ムラは、年次および作目が異なっても生じるのではないかと考え、年次および作目が異なる航空写真の解析による地力ムラの把握手法を検討した。
Keyword: リモートセンシング, 土壌, 圃場整備GET PDF=15/2-09.pdf
発表番号 [2-11(P)]
Evaluation of Attenuation Characteristics of Acoustic Emission in Water-Stressed Plant
Takahashi Mao[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
水ストレスの影響を受けた植物起源AEの減衰特性評価
高橋 茉央[新潟大学農学部]・島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]
植物の適切な維持管理には,水分状態を精緻に把握する必要がある。筆者らは弾性波を受動的に検出するAE(Acoustic Emission)法を用い,植物道管内で発生するキャビテーションを捉えることで,植物の水ストレス評価を試みている。本報では気泡の運動方程式を用い,弾性波検出に伴うAE波の減衰特性評価の結果を報告する。検討の結果,減衰特性Q値によるAE波の減衰特性評価の可能性が示唆された。
Keyword: 減衰, AE法, キャビテーションGET PDF=15/2-11(P).pdf
発表番号 [2-12(P)]
Applicability of high-resolution three-dimensional aerial photos taken with a small UAV to sloping farmland conservation
KURITA Hideharu[National Agriculture and Food Research Organization]
小型UAVを用いた高解像度三次元空中写真の傾斜地農地保全への活用の可能性
栗田 英治[農研機構]
高齢化の更なる進行や担い手の不足などともない,地域資源管理を取り巻く状況の厳しさが増している中山間地域の傾斜地農地を対象に,小型UAVを用いた高解像度三次元空中写真の傾斜地農地保全への活用の可能性を検討した結果を報告する。
Keyword: 傾斜地水田, SfM-MVS, マルチコプターGET PDF=15/2-12(P).pdf
Comparison of aquatic fauna due to the difference in the cultivation management method and field structure
MORIYAMA Takumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・UENO Megumi[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]・TAMURA Takahiro[Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
栽培管理方法と圃場構造の違いによる水生動物相の比較
守山 拓弥[宇都宮大学農学部]・上野 恵美[宇都宮大学農学部]・田村 孝浩[宇都宮大学農学部]
本研究では、栽培管理方法と圃場構造に着目し、魚類、カエル類、水生昆虫類、淡水貝類といった複数の分類群を対象として、水生動物の生息がどの要因により影響を受けるかを明らかにした。調査の結果から、魚類(カラドジョウ)は水域のネットワークの有無という圃場構造が、トウキョウダルマガエルやコガムシは栽培管理方法が影響してる可能性が推察された。
Keyword: 圃場構造, 栽培管理方法, GET PDF=15/2-13.pdf
Habitat preference of fish inhabiting an agricultural channel with restoration methods during the non-wintering and wintering period
KADOWAKI Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・SANUKI Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の選好環境:活動期と越冬期の比較
門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・佐貫 方城[株式会社ウエスコ]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
魚類の保全に取り組むにあたっては、魚類の生活史段階別の環境選好性を明らかにしておくことが重要となる。そこで本研究では、魚類の活動が活発な活動期とその活動が鈍化する越冬期における魚類の選好環境の違いを明らかにすることを目的に、岡山県内の農業水路で野外調査を実施した。その結果、魚類の種数・個体数・多様度指数の全てで、活動期と越冬期とでは魚類の生息に重要となる環境要因は異なることが明らかとなった。
Keyword: 魚類, 農業水路, 選好環境GET PDF=15/2-14.pdf
Where was domestic non-native fish species Rhynchocypris oxycephalus introduced to Kanto region, Japan from?
Nishida Kazuya[NARO, National Institute for Rural Engineering・FRA, National Research Institute of Far Seas Fisheries]・Koizumi Noriyuki[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Minagawa Akiko[University of Shiga Prefecture]・Watabe Keiji[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[NARO, National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[NARO, National Institute for Rural Engineering]
関東地方の国内外来魚タカハヤはどこから移殖されたのか?
西田 一也[農研機構農村工学研究所・水研センター国際水産資源研究所]・小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・皆川 明子[滋賀県立大学]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]
ミトコンドリアDNA分析によって関東地方に定着したタカハヤの起源を推定するとともに,自然分布域の解明を試みた.関東地方移殖分布域の本種のハプロタイプの多くは東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれたことから,琵琶湖産アユの放流に伴う移殖の可能性が推察された.太平洋側の自然分布域東限とされる地域の本種のハプロタイプも東海西・近畿東・北陸北地方のクレードに含まれ,遺伝的な固有性が確認できなかった.
Keyword: タカハヤ, 国内外来魚, 移殖GET PDF=15/2-16.pdf
Understanding of Host fish species and Behavior of Unionid mussel juvenile in Lake Anenuma,Aomori Prefecture
Uesugi Shota[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Kakino Wataru[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Itoh Toshishige[Enoshima Aquarium]・Ochiai Hiroyuki[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・Osari Hiroshi[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
青森県姉沼におけるイシガイ科二枚貝の宿主魚類の把握と脱落稚貝の行動生態
上杉 翔太[北里大学獣医学部]・柿野 亘[北里大学獣医学部]・伊藤 寿茂[新江ノ島水族館]・落合 博之[北里大学獣医学部]・長利 洋[北里大学獣医学部]
イシガイ科二枚貝は、河川改修や開発などの環境変化によって生息範囲の縮小や種多様性の低下が懸念され、イシガイ科の保全を行う必要がある。本研究は、青森県姉沼において、宿主魚種の特定、さらに寄生していた脱落稚貝を飼育し、稚貝の行動生態を把握することを目的とした。その結果、本水域ではワカサギ、ジュズカケハゼが主に宿主として考えられた。稚貝の行動において、水温が高いほど移動速度が早く頻繁に移動していた。
Keyword: 環境保全, , GET PDF=15/2-17.pdf
Spawning behavior and selectivity of host mussels on Acheilognathus melanogaster
suzuki masaki[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・yamaya takahiro[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]・tsuji morio[Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University]
タナゴの産卵行動と産卵母貝の種選択
鈴木 正貴[岩手県立大学総合政策学部]・山屋 貴広[岩手県立大学総合政策学部]・辻 盛生[岩手県立大学総合政策学部]
ため池改修により,絶滅危惧種タナゴの生息環境の消失が危惧されている.そこで本種の保全手法の一つである人工増殖に必要な基礎的知見を得るため,産卵実験を試みた結果,次のことが分かった.すなわち,1)タナゴは,バラタナゴ類やミヤコタナゴと酷似した産卵行動を行う.2)人工増殖時における産卵母貝として,カワシンジュガイが有用である.3)産卵母貝の種選択において,貝の姿勢が影響を及ぼしている可能性がある.
Keyword: タナゴ, 人工増殖, 二枚貝GET PDF=15/2-18.pdf
発表番号 [2-19(P)]
Habitat utilization of freshwater fish in restoration areas of an agricultural channel
Kubota Yuka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Kadowaki Yuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Sanuki Shigeki[Wesco Co., Ltd.]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
環境配慮工法が施工された農業水路における魚類の生息場所利用様式
久保田 由香[岡山大学大学院環境生命科学科]・門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学科]・佐貫 方城[ウエスコ(株)]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学科]
環境配慮型水路における魚類の成長段階に応じた生息場所利用様式について明らかにすることを目的とし,複数の環境配慮工法が施工された農業水路で魚類調査を実施した。その結果,季節と成長段階に応じて,三面コンクリート区間より環境配慮区間を選好する魚種が認められた。さらに,異なる環境配慮工法が施工された水路区間を,成長段階に応じて選好する魚種が確認された。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法GET PDF=15/2-19(P).pdf
Mussel utilization of endangered bitterling species in artificial spawning beds in an agricultural channel
KOBAYASHI Souma[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・MIYATAKE Yuta[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・AOE Hiroshi[NPOkurashikimizubenokannkyouwokanngaerukai]・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
希少タナゴ類による人工産卵床の産卵母貝利用:農業水路での野外実験
小林 蒼茉[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・宮武 優太[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・青江 洋[NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
私達の身近にある農業水路に生息するタナゴ類はその多くの種が絶滅に瀕しており、保全が急がれている。そこで本研究では、先行研究において開発された人工産卵床を使用し、希少タナゴ類の人工産卵床利用条件および産卵母貝として選好する二枚貝類の解明を目的とし、農業水路において野外実験を実施した。その結果、利用が確認されていなかった希少タナゴ類の利用が認められた他、二枚貝類の利用状況について新たな知見を得られた。
Keyword: 希少タナゴ類, 人工産卵床, 農業水路GET PDF=15/2-20(P).pdf
Study on burrowing behavior of Pronodularia japanensis and the velocity its transport
Kondo Yuya[Graduate School of Engineering,Kagawa Univ]・Kakudo Hirohumi[Faculty of Engineering,Kagawa Univ]
絶滅危惧種マツカサガイの流れ場における潜砂行動特性と移送に関する研究
近藤 侑也[香川大学大学院工学研究科]・角道 弘文[香川大学工学部]
マツカサガイの流速の違いによる潜砂時間の差異を把握し,さらに,移送される流速について明らかにした.潜砂実験より,実験回数の大半(85回中83回)が60分以内で潜砂完了し,流速の違いによる潜砂時間の差は見られなかった.また,移送実験より,対象個体とした18個体の内9割のマツカサガイが移送される流速は概ね50cm/sであり,いくつかの個体が移送され始める限界流速は概ね31cm/sであると考えられた.
Keyword: マツカサガイ, 潜砂, 移送GET PDF=15/2-25.pdf
Experiment about climbing ability of Mauremys japonica
Yasunaga Kaori[Fukken Co., Ltd]・Taniguchi Mari[Graduate School of Engineering, Kagawa Univ.]・Kakudo Hirofumi[Faculty of Engineering, Kagawa Univ.]
ニホンイシガメの這い上がり能力及び登坂能力の検討
安永 香里[復建調査設計(株)]・谷口 真理[香川大学大学院工学研究科]・角道 弘文[香川大学工学部]
淡水ガメのイシガメとクサガメの這い上がり能力と登坂能力本を明らかにするために飼育下で実験を行った.両種とも段差の這い上がりは10cmまでは容易で,それ以上は困難であった.斜面の登坂は35度までは登坂でき,45度以上では登坂が困難になった.登坂時間を比較すると,イシガメは45度から登坂時間が長くなるのに対して,クサガメは40度から長くなり,イシガメはより急な斜面でも登坂できることがわかった.
Keyword: ニホンイシガメ, ネットワーク確保, 登坂能力GET PDF=15/2-26.pdf
Analysis of food habit for the red-eared sliders using environmental DNA extracted from their feces
Koizumi Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・Mori Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・Mineta Takuya[National Institute for Rural Engineering]・Sawada Eiji[Tokushima Agriculture, Forestry and Fisheries Technology Support Center]・Watabe Keiji[National Institute for Rural Engineering]・Takemura Takeshi[National Institute for Rural Engineering]
糞からの環境DNAを利用したアカミミガメの食性解析
小出水 規行[農研機構農村工学研究所]・森 淳[農研機構農村工学研究所]・嶺田 拓也[農研機構農村工学研究所]・澤田 英司[徳島県立農林水産総合技術支援センター]・渡部 恵司[農研機構農村工学研究所]・竹村 武士[農研機構農村工学研究所]
ミシシッピアカミミガメの糞に含まれるDNA(環境DNA,eDNA)を解析して,本種の食性を調べた.農業水路で捕獲したカメ8個体の糞サンプルのeDNAを対象に,水路の生育植物9種の遺伝子が増幅(存在)するかPCR分析し,遺伝子の増幅状況を電気泳動で確認した.結果として,カメ個体は植物2〜5種を摂餌し,個体によって摂餌する種が異なることが推察され,eDNAを用いた食性解析の有効性が明らかとなった.
Keyword: PCR, 要注意外来生物, 農業水路GET PDF=15/2-27.pdf
Feed origin of Ardeidae and material flow at a heronry
MORI Atsushi[National Institute for Rural Engineering]・WATABE Keiji[National Institute for Rural Engineering]・KOIZUMI Noriyuki[National Institute for Rural Engineering]・TAKEMURA Takeshi[National Institute for Rural Engineering]
サギ類の餌起源とコロニーにおける物質フロー
森 淳[農村工学研究所]・渡部 恵司[農村工学研究所]・小出水 規行[農村工学研究所]・竹村 武士[農村工学研究所]
河北潟近くのサギコロニーで採取したサギ類の頭骨、アメリカザリガニ、ワラジムシ類などの炭素・窒素安定同位体比(δ13C、δ15N)を分析した。サギ類の多くは高いδ13Cを示し、藻類由来の有機物に依存していた。ワラジムシ類およびアブラゼミの抜け殻のδ15Nは高く、サギ類の糞などを直接的・間接的に利用していた。
Keyword: 生態系, 炭素・窒素安定同位体比, 食物網GET PDF=15/2-28.pdf
Improvement case of the local environmental conservation activity in Kabehigashi, Sanuki, Kagawa Pref
KOUMOTO Tomohiro[WESCO Inc.]・SAITO Mitsuo[WESCO Inc.]
香川県さぬき市鴨部東地区における地域環境保全活動の向上事例
河本 智宏[(株)ウエスコ]・齊藤 光男[(株)ウエスコ]
国営香川用水二期地区の環境配慮対策の一環として、受益地で多面的機能支払(旧農地・水保全管理支払)による環境保全活動に取り組む鴨部東活動組織を対象に、生物の専門技術者の指導による「生きもの調査会」や「生態系に配慮した池干し」の技術指導を3年間行った。その結果、生態系保全への取組み意欲が向上し、専門知識や保全技術の習得により、活動組織が自らの手で適正な環境保全活動が行えるまでになった事例を報告する。
Keyword: 環境保全, 生物多様性, 環境教育GET PDF=15/2-30.pdf
A discussion on the re-establishment of grassland species in levees after farm land consolidation
MINETA Takuya[National Agriculture and Food Research Organization]
ほ場整備後の畦畔における草原性植物の再定着に関する一考察
嶺田 拓也[農研機構]
水田畦畔に代表され人為的管理が適度に行われる半自然草地は,草原性植物のレフュージアとして機能する。水田周辺に良好な半自然草地が見られる谷津地域で,ほ場整備後に新たに築かれた畦畔において植生回復状況を調査するとともに,良質な畦畔植生を代表する草原性植物である多年生草本のワレモコウおよびツリガネニンジンを対象に,造成畦畔に侵入・定着を期待する上で,供給源となりうる群落までの最長距離の推定を試みた
Keyword: 生物多様性, 半自然草地, レフュージアGET PDF=15/2-31.pdf
Cage traps for capturing the North American invasive crayfish Procambarus clarkii in paddy field areas
Shiraishi Rika[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Ushimi Haruna[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・Nakata Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
水田水域に定着した外来種アメリカザリガニの駆除に用いる篭の検討
白石 理佳[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・牛見 悠奈[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
アメリカザリガニの駆除において、本種を効率的に捕獲できる篭と篭に用いる餌を検討することを目的とし、野外の池で2つの実験を行った。実験1では、アナゴ篭・カニ篭・エビ篭を用いて、篭別に本種の捕獲個体数を比較した。実験2では、練り餌・チーズかまぼこ・冷凍ザリガニを篭に用いて、餌別に本種の捕獲個体数を比較した。得られた結果から、本種の駆除においては、練り餌を餌としてエビ篭を用いるのが良いと結論した。
Keyword: アメリカザリガニ, 駆除手法, 篭GET PDF=15/2-33(P).pdf
発表番号 [3-06]
Study of extension on soil salinity reduction measures in Uzbekistan
Shinogi Yoshiyuki[Kyushu University]・Sakai Eriko[Kyushu University]
ウズベキスタンにおける塩害対策の普及に関する課題の解明
凌 祥之[九州大学農学部]・酒井 絵莉子[九州大学農学部]
塩類集積のメカニズムや対策は概ね解明されているが,それらは地域,現場によって異なる.また,技術的には解明されているが,我々はその被害を軽減できていない.ウズベキスタンを対象に,塩類集積被害を軽減できていない理由の解明を,JIRCASが行ったワークショップの回答を基に分析した.その結果,これまで説明などを受けていなかった小規模な農民組織に対しても細かい技術指導が必要であることが解明された.
Keyword: 塩類集積, 農村社会, GET PDF=15/3-06.pdf
発表番号 [3-08]
Effect of continuous irrigation with cool running-water on water and soil temperature in paddy field, and rice quality.
Nishida Kazuhiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Tsukaguchi Tadashi[Ishikawa Prefectural University]・Ninomiya Yuki[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Uo Takuya[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]・Yoshida Shuichiro[Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
冷水掛流し灌漑が水田水温・地温・米の外観品質に与える影響
西田 和弘[東京大学大学院農学生命科学研究科]・塚口 直史[石川県立大学]・二宮 悠樹[東京大学大学院農学生命科学研究科]・宇尾 卓也[東京大学大学院農学生命科学研究科]・吉田 修一郎[東京大学大学院農学生命科学研究科]
実際の水田を用いた掛流し灌漑試験を行い,水資源の制約下での掛流し灌漑による水温・地温低下効果,および,米の品質への影響を調べた.結果,出穂後20日間の平均水温・地温は,平均気温と比べ,水口から25 m地点で1.6 〜2.0℃,50 m地点で0.9℃低温となった.しかし,白未熟粒の割合は,冷却効果が大きいと考えられる,水口に近い地点ほど少なくなったものの,掛流し灌漑と対照水田で差は見られなかった.
Keyword: 掛流し灌漑, 水温, 米の外観品質GET PDF=15/3-08.pdf
Changes in the growing date of paddy rice by the global warming
ITO Nobuo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]・NISHI Kyoji[Alpha Giken Co., Ltd.]・OOTSU Masanori[Alpha Giken Co., Ltd.]
温暖化による水稲の生育時期の変化
伊藤 暢男[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]・越山 直子[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・酒井 美樹[(独)土木研究所寒地土木研究所]・西 恭二[(株)アルファ技研]・大津 将則[(株)アルファ技研]
温暖化の影響により日本の平均気温は上昇している。温暖化の影響として,作付時期や収穫期の変化,生育期間の短縮などが考えられる。作付時期が早期化した場合,ダム依存開始日が早まり,ダム貯留計画に影響を与える。生育期間が短縮した場合,用水使用時期の集中化から,配水計画に影響を与える。本研究では水稲を対象に,近年の生育実績と気温データを用いて水稲の生育時期を予測した。また,近年と将来の各生育時期を比較した。
Keyword: 気候変動, 水稲, 気候モデルGET PDF=15/3-10.pdf
Microirrigation scheduling models supported with methods using renewable energy
Yamamoto Tahei[Tottori University]・Moritani Shigeoki[Faculty of agriculture and life science, Hirosaki University]
再生可能エネルギー利用方式でサポートされたマイクロ灌漑の用水計画モデル
山本 太平[鳥取大学名誉教授]・森谷 慈宙[弘前大学農学生命科学部]
本研究では、マイクロ灌漑用水計画のシミュレーション・モデルを用いて、乾燥と湿潤気候下を対象とした事例計算を行った。湿潤地域では、マイクロ灌漑によって有効降雨が増加し、節水効果は高まった。同時に、エプロンとタンクの規模の節減が可能となった。一方、水消費の厳しい乾燥地では、雨水の利用だけではタンクとエプロンの規模が過大になった。そこで複数のポンプ、特に太陽光を利用したポンプの重要性が指摘された。
Keyword: マイクロ灌漑の用水計画, 再生可能エネルギー, 節水灌漑GET PDF=15/3-11.pdf
Influence of Soil Water and Nitrogen Fertilization on Black Pitting Symptom on the Surface of Chinese Yam Tubers in a Sand Dune Field
Inosako Koji[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Sakimura Shiori[Aiger Corporation]・Kitayama Yoshikazu[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Kuwana Kumiko[Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]・Saito Tadaomi[Faculty of Agriculture, Tottori University]
砂丘圃場の土壌水分と窒素施肥がナガイモ黒陥没障害の発生に与える影響
猪迫 耕二[鳥取大学農学部]・村 栞[(株)愛河調査設計]・北山 淑一[鳥取県園芸試験場]・桑名 久美子[鳥取県園芸試験場]・齊藤 忠臣[鳥取大学農学部]
本研究では,砂丘ナガイモに品質低下をもたらす黒陥没障害の発生要因を特定するために,その多発圃場において窒素施肥処理を設定した栽培実験を行い,土壌 水分・微気象環境を測定した.その結果,4〜6月までの多肥と土壌の過湿が同時に生じた場合に黒陥没障害の発生が多くなることが明らかとなった.次のステップとして,黒陥没障害が発生する施用量,土壌水分量の閾値を定量化する必要があると思われた.
Keyword: 土壌水分, スプリンクラー灌漑, 窒素施肥GET PDF=15/3-12.pdf
Evaluation of the crushed bamboo as an agricultural organic material growing Strawberry
Ogiwara Masahiro[Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]・Marui Atsushi[Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life science]・Kudou Akira[Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life science]・Izumi Mattashi[Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life science]
イチゴのポット栽培実験による竹破砕物の養液栽培培地としての評価
荻原 雅周[弘前大学大学院農学生命科学研究科]・丸居 篤[弘前大学農生命科部]・工藤 明[弘前大学農生命科部]・泉 完[弘前大学農生命科部]
竹破砕物の農業利用法として、養液栽培培地への利用を提案し、培地間での生長の差を比較するためロックウール(RW)、竹破砕物(CB)、熱処理した竹破砕物(DB)の3つを用い、土壌物理実験とイチゴのポット栽培実験を行った。葉面積の増加量と総蒸散量はDB培地とRWが同程度で大きかった。果実の質量に関してはCB培地と他の培地間で有意差がみられた。
Keyword: 竹破砕物, 養液栽培, LAIGET PDF=15/3-13.pdf
Comparison of water requirement of large-sized paddy fields among various cultivation methods
KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ITO Nobuo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
異なる栽培方式における大区画水田の用水量の比較
越山 直子[(独)土木研究所寒地土木研究所]・酒井 美樹[(独)土木研究所寒地土木研究所]・伊藤 暢男[(独)土木研究所寒地土木研究所]・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]
栽培方式ごとの用水量特性を把握するため,地下水位制御システムを有する圃場を対象として,湛水直播栽培(無代かき),移植栽培、乾田直播栽培における用水量を比較した。圃場の供給水量は,中干しまでは栽培方式による差はみられなかったが,中干し以降では,移植栽培よりも直播栽培の値の方が1〜3割大きくなった。直播栽培が拡大した場合,灌漑期初期と中干し後の用水需要が変化する可能性が示唆された。
Keyword: 大区画水田, 地下灌漑, 直播栽培GET PDF=15/3-17.pdf
Questionnaire survey on actual usage of automatic valve irrigation system
Ito Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kawai Kenji[Faculty of Bioresources, Mie University]・Orita Toshinari[Mie Prefectural Government]・Iwasaki Mitsuo[Mie yosui Land Improvement Districts]
自動給水栓の利用実態に関するアンケート調査
伊藤 良栄[三重大学大学院・生物資源学研究科]・河合 研治[三重大学・生物資源学部]・織田 敏成[三重県庁]・岩 光雄[三重用水土地改良区]
自動給水栓に関するアンケート調査を実施した。その結果,対象地区では約半数の農家が全く設置してなかったが,全ての水田に設置している3割程度の農家は水管理の軽減化を実感していた。設置しない理由は「センサの取り外す手間が面倒」が最も多く,次に「自分で田を見廻るから不要」であった。自動給水栓の設置率と年齢層の間に相関があり,高齢者は頻繁に田まわりに行くため,自動給水栓の必要性を感じていないことが分かった
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 節水GET PDF=15/3-20.pdf
Characteristics of river flow regime of Korea from the view point of irrigation development
Lee Sangyoon[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Ishii Atsushi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Taniguchi Tomoyuki[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Satoh Masayoshi[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Shin Moono[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]
灌漑用水開発からみた韓国の河川流量の特徴
李 相潤[筑波大学生命環境科学研究科]・石井 敦[筑波大学生命環境系]・谷口 智之[筑波大学生命環境系]・佐藤 政良[筑波大学生命環境系]・申 文浩[農研機構東北農業研究センター]
韓国の主要な河川を対象に,河川流量の特徴を灌漑用水利用の視点から検討し,日本と比較分析した.その結果,灌漑期間中の渇水時流量は最大でも0.2m3/s/100km2程度で日本の1/10~1/5と極めて小さいこと,河川から一定流量を取水するため必要な貯水池容量は日本より取水量1~2ヶ月程度分大きいことが明らかになった.こうした河川流量の特徴によって韓国の水田開発が大きく制約されてきたことが推察された.
Keyword: 韓国, 水田灌漑, 渇水時流量GET PDF=15/3-22.pdf
The Subjects on Effective Use of Existing Reservoirs in Mountainous Areas, Laos
Anzai Toshihiko[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Amphone Chomxaythong[Faculty of Engineering, National University of Laos]・Ikeura Hiroshi[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ラオス中山間地農村における既存ため池の有効利用上の課題
安西 俊彦[(独)国際農林水産業研究センター]・アンポン コムサイソン[ラオス国立大学工学部]・池浦 弘[(独)国際農林水産業研究センター]
ラオス中山間地農村において既存ため池を用いた雨季水稲の初期灌漑と乾季の灌漑を目的に、ため池の貯水量、構造および利用状況について調査を行い、灌漑利用の際の課題を明らかにした。利用の際には、未利用の貯留水を取水するための新たな取水設備の設置が必要であることが判明した。また、ため池が個人所有の養魚用であり、受益地が一部の水田に限定されるため、通常とは異なる灌漑管理・運用が求められることが明らかになった。
Keyword: 農業水利用, 灌漑, 雨季水稲収量向上GET PDF=15/3-24.pdf
Changes in rice planting methods in Thailand
NAKAMURA SHUHEI[Utsunomiya University]・GOTO AKIRA[Utsunomiya University]・MATSUI MASAMI[Utsunomiya University]・MIYAMORI HITOMI[Kawagoe City]・Sudsaisin Kaewrung[Kasetsart University]
タイ王国における米植付方法の変化動向
中村 周平[宇都宮大学大学院農学研究科]・後藤 章[宇都宮大学大学院農学研究科]・松井 正実[宇都宮大学大学院農学研究科]・宮森 ひとみ[川越市役所]・Sudsaisin Kaewrung[カセサート大学]
タイでは現在、経済発展が農業生産方式に大きな影響を与えている。その中で、稲作の米植付け方法の変化も余儀なくされている。そこでタイの3地域(中央平原、北タイ、東北タイ)の植付け方法の変化動向について現地調査を行い、作付費・収量・圃場条件等の観点から将来における植付け方法の展開を考察した。その結果、移植栽培の有利性や現地で試用されている新方法の合理性が明らかとなり、地域により普及する可能性が示された。
Keyword: 米植え付け方法, タイ王国, 田植機GET PDF=15/3-26.pdf
The rationality of farmers' participatory water management associations in arid area
NOZAKI Akihiro[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・SHIMIZU Katsuyuki[Faculty of Agriculture, Tottori University]・KUME Takashi[Faculty of Agriculture, Ehime University]・YAMAMOTO Tadao[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
乾燥地域における農民参加型水管理組織の役割とその合理性に関する研究
野崎 晃央[北海道大学大学院農学院]・清水 克之[鳥取大学農学部]・久米 崇[愛媛大学農学部]・山本 忠男[北海道大学大学院農学研究院]
本研究では、農民参加型の水管理組織に注目し、中国新疆ウイグル自治区トルファン市の用水戸協会を事例として、その実態を把握し、水利用の合理性の観点から評価をおこなった。用水戸協会の職員と農民を対象とするヒアリング調査を実施した結果、行政機関の負担軽減、不正の防止、水利用の円滑化、利水者の節水意識の向上というメリットが確認された。
Keyword: 乾燥地, 用水戸協会, 水管理GET PDF=15/3-29.pdf
Performance of Consolidation of Sub-surface Drainage Systems in Nile Delta, Egypt
Kitamura Yoshinobu[Tottori University, Arid Land Research Center]・Fujimaki Haruyuki[Tottori University, Arid Land Research Center]・Sato Masayoshi[University of Tsukuba]
ナイルデルタにおける暗渠排水敷設の経緯と実態
北村 義信[鳥取大学乾燥地研究センター]・藤巻 晴行[鳥取大学乾燥地研究センター]・佐藤 政良[筑波大学]
エジプト・ナイルデルタでは、暗渠排水の敷設が国の施策として1960年代初頭から積極的に進められ、現在までにナイルバレーを含む対象面積約270万haへの敷設が完了している。本研究では、同国における暗渠排水の設計に関する基準を確認するとともに、敷設された暗渠排水施設に対する農民の意識調査を行い、暗渠排水の効果と問題点について解明を試みた。
Keyword: ナイルデルタ, 暗渠排水, 塩類集積GET PDF=15/3-36.pdf
Function of underdrainage in large-sized paddy fields
NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・SAKAI Miki[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・KOSHIYAMA Naoko[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・ITO Nobuo[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
大区画圃場における暗渠排水の機能
中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]・酒井 美樹[(独)土木研究所寒地土木研究所]・越山 直子[(独)土木研究所寒地土木研究所]・伊藤 暢男[(独)土木研究所寒地土木研究所]
北海道内の大規模水田地帯では、地下灌漑の可能な大区画圃場の整備が行われている。このような圃場での地下排水の機能を検証するために、降雨後や地下灌漑後の地下水位の変化を分析した。転作田を含む4圃場での4年間、のべ16圃場のすべてで、計画基準に示されている降雨3日後および降雨7日目以降の地下水位の目安を満たしていた。また、泥炭土からなる下層土の透水性は、水田よりも転作田で大きいことが示唆された。
Keyword: 圃場整備, 農地の汎用化, 地下排水GET PDF=15/3-38.pdf
Sub-surface irrigation applied to Farm Oriented Enhancing Aquatic System (FOEAS) at the beginning of V-furrow Direct Seeding of Rice
Sakata Satoshi[Hokuriku Research Center, NARO/ARC]・Ohno Satoshi[Hokuriku Research Center, NARO/ARC]・Kato Hitoshi[Hokuriku Research Center, NARO/ARC]
乾田V溝直播栽培における地下水位制御システムによる初期地下灌漑
坂田 賢[農研機構中央農業総合研究センター北陸研究センター]・大野 智史[農研機構中央農業総合研究センター北陸研究センター]・加藤 仁[農研機構中央農業総合研究センター北陸研究センター]
地下水位制御システム(FOEAS)は水利用の高度化を目的として導入が進められている.本研究ではFOEAS施工された重粘土水田での乾田V溝直播栽培において地下灌漑を実施し,地下水位変化を測定した.その結果,本暗渠および弾丸暗渠に近い田面と遠い田面で地下水位の上昇傾向が異なることを示した.ただし,地下灌漑によって圃場全体には半日程度で用水が行き渡り,灌漑終了時にはほぼ均一の湿潤状態になると考えられた.
Keyword: 乾田V溝直播栽培, 地下水位制御システム, 地下灌漑GET PDF=15/3-39.pdf
発表番号 [3-40]
Impact on the Upward Flux to Root Zone with the Change in Field Condition
NARUOKA Michio[National Institute for Rural Engineering, NARO]・MIYAMOTO Teruhito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・IWATA Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KAMEYAMA Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]
圃場条件の変化が上向き補給水量へ与える影響
成岡 道男[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]
本研究では、数値解析で上向き補給水量を計算し、圃場条件の変化が上向き補給水量へ与える影響について考察している。ここでは、降雨量の変化が上向き補給水量へ与える影響を検討するため、降雨量が実測値の場合と実測値の1/2の場合の上向き補給水量を計算した。この結果、降雨量の半減に対して上向き補給水量の減少が12%に止まっていることから、降雨量の減少割合に比べて上向き補給水量の減少割合の少ないことが分かった。
Keyword: 設計基準, 上向き補給水量, 数値解析GET PDF=15/3-40.pdf
発表番号 [4-01]
Characteristic of Water Quality Dynamics under the Anaerobic State near the Bottom of an Organic Polluted Reservoir
Nishioka Takayoshi[Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
有機汚濁化水域の水底近傍における嫌気的条件下での水質動態特性
西岡 尊寿[九州大学大学院生物資源環境科学府]・原田 昌佳[九州大学大学院農学研究院]・平松 和昭[九州大学大学院農学研究院]
有機汚濁化水域を対象に水質モニタリングを実施し,水底近傍における嫌気的条件下の栄養塩,硫黄化合物の動態特性をDOやORPと関連付けて評価した.その結果,DOやORPを指標として,栄養塩や硫黄化合物の濃度変化のタイミングは説明できた.また,無酸素期間のアンモニア態窒素とリン酸態リンは底質直上とそれから離れた地点では異なる変化特性を示した.さらに,硫化物イオンの変化は増加・減少の二つの過程で示された.
Keyword: 無酸素化, 酸化還元電位, 硫化物GET PDF=15/4-01.pdf
発表番号 [4-02]
The Investigation of Decreasing Production of Bivalve in the Ariake Sea using Artificial Neural Network Model
Tabata Toshinori[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Otsubo Emi[Naigai Engineering Co., Ltd]・Hiramatsu Kazuaki[Faculty of Agriculture, Kyushu University]・Harada Masayoshi[Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ニューラルネットワークモデルによる有明海二枚貝漁獲量の減少要因の究明
田畑 俊範[九州大学大学院農学研究院]・大坪 えみ[内外エンジニアリング(株)]・平松 和昭[九州大学大学院農学研究院]・原田 昌佳[九州大学大学院農学研究院]
有明海における近年の二枚貝漁獲量の激減について,その要因の究明を目的とし,ニューラルネットワークモデルにより二枚貝漁獲量の推定モデルを構築した.また,アサリ漁獲量に対する各水質項目の影響要因を検証するために感度解析を行った.その結果,熊本県沿岸域における透明度の経年的な上昇傾向,CODの過度の減少がアサリ漁獲量の減少に影響していることが示された.
Keyword: 水環境・水質, , GET PDF=15/4-02.pdf
発表番号 [4-05]
The Flow of the Drop that set up a Cross-flow Type Water Turbine (2)
MAEKAWA Katsuro[Yamagata University]・MOTOHASHI Hajime Hajime[National Institute of Technology, Tsuruoka college]・HATADA Hitoshi[Hatada Iron Works Co., Ltd.,]・TAKEDA Hiroyuki[Watarai electrical construction Co., Ltd.]
落差工に設置したクロスフロー水車の流況への影響に関する基礎実験(2)
前川 勝朗[山形大学農学部]・本橋 元[鶴岡高専]・畑田 一志[(有)畑田鐵工所]・武田 啓之[(株)渡会電気土木]
まず,水理基礎実験的に落ち口直下流における水車設置と未設置の場合の流況を比較・検討した。その結果,水車設置によってナップのtoe水深を始端とする完全跳水時の後端水深、ナップ下面水深は,水車未設置時に比べて顕著に小さくなった。次に,導水板を取り付けて水車設置と未設置時の比較をしたところ,効率的な水車の設置位置があり、この状況は水車未設置時の流況に近いようである。
Keyword: 落差工, クロスフロー水車, 水理基礎実験GET PDF=15/4-05.pdf
発表番号 [4-09]
Data Mining for the Variation of Groundwater Level in Dogo Plain Using Non-negative Matrix Factorization
Izumi Tomoki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Kawahara China[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Nakamura Masashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Kobayashi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]
非負値行列因子分解を用いた道後平野の地下水データマイニング
泉 智揮[愛媛大学農学部]・川原 千奈[愛媛大学農学部]・中村 壮志[愛媛大学大学院農学研究科]・小林 範之[愛媛大学農学部]
道後平野における地下水位観測井(見奈良)の時系列データに対して,データマイニングの一手法である非負値行列因子分解(NMF)を適用し,その特徴を抽出した.その結果,抽出された特徴は,道後平野における地下水位の一般的な年変動の特徴と一致した.しかしながら,1995年〜1999年の5年間と2008年〜2012年の5年間の特徴の比較から,近年,偏った地下水位の低下事象が発生している可能性が示唆された.
Keyword: 道後平野, 地下水, データマイニングGET PDF=15/4-09.pdf
Development of water hammer analysis in pipelines with CIP and SMAC method
AZECHI Issaku[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KIMURA Masaomi[The University of Tokyo, Graduate School of Agriculture and life science]・NAKAYA Tetsuo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KIRI Hirohide[National Institute for Rural Engineering, NARO]
CIP・SMAC法を用いた管水路水撃圧解析手法の開発
安瀬地 一作[農研機構農村工学研究所]・木村 匡臣[東京大学大学院農学生命科学研究科]・中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]・桐 博英[農研機構農村工学研究所]
管路の弾性体理論に基づく連続式および運動方程式を離散化するにあたって,移流段階と非移流段階の2段階に分け,移流段階では3次精度のセミラグランジュ手法であるCIP法を,非移流段階ではSMAC法を用いることにより,高精度でかつ比較的時間刻みを大きくとることのできる水撃圧解析手法を開発した.1次風上差分,Normal_CIP法と比較した結果,本解析手法は精度良く安定的に計算可能であった.
Keyword: 水撃圧, CIP法, SMAC法GET PDF=15/4-10.pdf
The Relation between Double-Row Bar Behaviors and Water Route Changes in Channel with Continuous Expansion and Contraction
KAKIZAKI Anna[Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]・NAGAYOSHI Takeshi[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]・SASAKI Takanobu[Institute of Wood Technology, Akita Prefectural University]・TAKAHASHI Junji[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]・KANDA Hiroomi[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]・SHIMADA Hiroshi[Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
広狭流路における複列砂礫堆の挙動とミオ筋変動との関係
柿崎 杏奈[秋田県立大学大学院生物資源科学研究科]・永吉 武志[秋田県立大学生物資源科学部]・佐々木 貴信[秋田県立大学木材高度加工研究所]・高橋 順二[秋田県立大学 生物資源科学部]・神田 啓臣[秋田県立大学生物資源科学部]・嶋田 浩[秋田県立大学生物資源科学部]
本研究では,流路幅が漸縮・漸拡変化をする広狭流路を用いて,複列砂礫堆の挙動とミオ筋変動との関係性について実験的に検討した.複列砂礫堆の挙動ならびにミオ筋変動には流路の平面形状が大きく関係しており,両現象ともに,流路幅広狭比の値が小さくなるほど安定しやすくなることがわかった.しかし,複列砂礫堆の移動量とミオ筋の変化量は必ずしも一致しない場合も見られ,単列砂礫堆の場合とはやや異なる結果となった.
Keyword: 広狭流路, 複列砂礫堆, ミオ筋GET PDF=15/4-12(P).pdf
発表番号 [4-13]
Diagnosis of Hydraulic Function for Flow Transmissibility in Patchy Concrete Open Channel
FUJIYAMA So[Sanyu Consultants Inc.]・TARUYA Hiroyuki[National Institute for Rural Engineering]・NAKADA Toru[National Institute for Rural Engineering]・MINETA Takuya[National Institute for Rural Engineering]・ITO Yuji[Faculty of Agriculture,Kagoshima University]・MOMII Kazuro[Faculty of Agriculture,Kagoshima University]
パッチ状の水路の通水性に関する水理機能診断
藤山 宗[(株)三祐コンサルタンツ]・樽屋 啓之[農研機構農村工学研究所]・中田 達[農研機構 農村工学研究所]・嶺田 拓也[農研機構農村工学研究所]・伊藤 祐二[鹿児島大学農学部]・籾井 和朗[鹿児島大学農学部]
現行のストックマネジメント事業では,水路壁面材料が一定区間ごとに不連続に変化するパッチ状の水路に対する水理機能診断は実施されておらず,パッチ状の水路補修が水路の通水性に及ぼす影響は未解明である.本報では,現地踏査および横断流速分布等の計測の結果に基づき,パッチ状のコンクリート開水路を対象とした,通水性に関する水理機能診断項目(水路壁面粗度の変化,水路底高の変化,水路幅の変化)と調査項目を提案する.
Keyword: コンクリート開水路, 補修工法, 水理機能GET PDF=15/4-13.pdf
The Analysis of the Characteristic Response in the Pipeline considered the Time lag of Water intake
Wada Natsuki[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of A &T]・Saeki Nobara[Graduate School of Agriculture,Tokyo University of A &T]・Osato Koji[Graduate School of Agriculture,Tokyo Univ. of A &T]
取水時間差を考慮したパイプラインの応答特性解析
和田 夏樹[東京農工大学大学院農学府]・佐伯 のばら[東京農工大学大学院農学府]・大里 耕司[東京農工大学大学院農学研究院]
パイプラインでは、管体の施設故障を防ぐため設計水圧の算定が重要である。実際の水使用データをもとにある地点の動水位を、剛性モデルを用いた非定常流計算により求める。本研究では夏場の畑地灌漑における用水量の増減と動水位変化の関係を検討した。さらに、実際の営農で起こりうる取水時間に位相差を与えた場合における流量と動水位の変化の関連性を調べることで、パイプラインの漏水事故の特性解明を試みた。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 水利システムの計測・管理・制御GET PDF=15/4-15.pdf
Study of the water management technique by SCADA which considered cooperation in farm field and the water resource
NAKAYA TETSUO[National institute for rural engineering]・NAMIHIRA ATSUSHI[National institute for rural engineering]・KIRI HIROHIDE[National institute for rural engineering]・AZECHI ISSAKU[National institute for rural engineering]
SCADAによる圃場と水源の連携を考慮した水管理手法の研究
中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]・浪平 篤[農研機構農村工学研究所]・桐 博英[農研機構農村工学研究所]・安瀬地 一作[農研機構農村工学研究所]
水源から末端圃場まで連携されたSCADA(監視制御・データ収集システム)による水管理システムにおいて,要点検個所の表示方法を検討した.低平地の循環灌漑における監視制御過程を小型模型で再現し,モニター項目として水位に着目し,複雑な内容を視覚的な表現で他の人に情報をわかりやすく伝えるインフォグラフィックに,相互作用性とリアルタイム性を加えた,広域の水管理状態の表示手法を提案した.
Keyword: SCADA, 水管理, 循環灌漑GET PDF=15/4-16.pdf
発表番号 [4-17(P)]
Evaluation of Flow Field in Model Pipeline by AE Parameters
Honda Yasuhiro[The Graduation School of Science and Technology of Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Naka Tatsuo[National Institute for Rural Engineering]・Taruya Hiroyuki[National Institute for Rural Engineering]
AE指標によるモデルパイプラインに発生させた流れ場の詳細評価
本田 泰大[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・中 達雄[農研機構農村工学研究所]・樽屋 啓之[農研機構農村工学研究所]
近年,農業水利施設では長寿命化を考慮した施設管理が行われている.農業用パイプラインでは従来の流速や内水圧を用いた評価手法とは別に,AE法を用いた管内部の詳細な評価が試みられている.また,管内部の流れ場を画像解析により解明することで,より精密な評価手法の開発につながると考えられる.本研究ではモデルパイプラインを用いた通水試験を実施し,AE法と画像解析による管内部のエネルギ損失の詳細な評価を試みた.
Keyword: AE(Acoustic Emission)法, PIV, 二次流GET PDF=15/4-17(P).pdf
Removal of heavy metals by electrokinetic treatment of cadmium contaminated lowland soil
KUBOTA Tomijiro[NARO]・HITOMI Tadayoshi[NARO]・MIENO Toshihiko[Shimadzu Co. Ltd.]・SHIOHAMA Keiji[Asanuma Co. Ltd.]・HAMADA Koji[NARO]・SHIRATANI Eisaku[NARO]
動電学的手法によるカドミウム汚染土壌の重金属除去
久保田 富次郎[農研機構農村工学研究所]・人見 忠良[農研機構農村工学研究所]・三重野 俊彦[(株)島津製作所]・塩陝〃充[(株)淺沼組]・霤帖々治[農研機構農村工学研究所]・白谷 栄作[農研機構農村工学研究所]
重金属土壌を対象とした動電学的浄化手法は,土壌に直流電圧を印加することにより,主に電気泳動や電気浸透流による汚染物質の移動・除去に期待するものである.しかし,これまでのところ国内では工場跡地等における現地実証試験が行われているものの,技術の普及には至っていない.本研究では,これまで検討事例が少ない実際の農地重金属汚染土壌を対象としてEK法を適用し,重金属の移動特性について調べた.
Keyword: 動電学的浄化法, 重金属汚染土壌, 電気泳動GET PDF=15/4-18.pdf
Evaluation of radiocesium discharge rate from paddy field during land preparation and mid-summer drainage
Miyazu Susumu[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・Yasutaka Tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・Yoshikawa Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Tamaki Shouhei[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Nakajima Kousei[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Sato Iku[Faculty of Agriculture, Niigata University]
代掻き・中干し落水時の水田圃場からの放射性セシウム流出率の評価
宮津 進[独立行政法人産業技術総合研究所]・保高 徹生[独立行政法人産業技術総合研究所]・吉川 夏樹[新潟大学自然科学系]・田巻 翔平[新潟大学大学院自然科学研究科]・中島 浩世[新潟大学農学部]・佐藤 郁[新潟大学農学部]
東日本大震災により発生した福島第一原子力発電所事故によって,多量の放射性Csが福島県を中心に拡散した.畑地,草地,森林および海域に拡散したCsの環境動態は,チェルノブイリ原子力発電所事故を契機として,数多くの研究事例が報告されている.一方,水田はアジアモンスーン地域特有の土地利用形態であるため,Cs環境動態は未解明な点が多い.本研究では,代かき・中干し落水時の水田からのCs流出率を定量評価した.
Keyword: 放射性セシウム, 水田排水, 代かき・中干しGET PDF=15/4-19.pdf
Behavior of radiocesium through irrigation of paddy field
TSURUTA Ryosuke[Faculty of Agriculture, Niigata University]・YOSHIKAWA Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・SATO Iku[Faculty of Agriculture, Niigata University]・TAMAKI Shohei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・NAKAJIMA Kosei[Faculty of Agriculture, Niigata University]・HARADA Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・NONAKA Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]・MIYAZU Susumu[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]・YASUTAKA Tetsuo[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
水田を介した放射性セシウムの動態
鶴田 綾介[新潟大学農学部]・吉川 夏樹[新潟大学自然科学系]・佐藤 郁[新潟大学農学部]・田巻 翔平[新潟大学大学院自然科学研究科]・中島 浩世[新潟大学農学部]・原田 直樹[新潟大学自然科学系]・野中 昌法[新潟大学自然科学系]・宮津 進[産業技術総合研究所]・保高 徹生[産業技術総合研究所]
多量の水を利用し土壌攪乱を伴う水田耕作は水田土壌流域内の放射性セシウム(以下Cs)の移動を促す恐れがある.水田はアジアモンスーン地域特有の土地利用形態であるため,水田におけるCs動態は他の土地利用と比較して未解明な点が多い.本研究では,試験水田のCs収支を把握し,取水および排水に伴う流域内のCs動態への影響を検討した.その結果,水田はCsのソースではなく,シンクとなっていることが明らかとなった.
Keyword: 放射性セシウム, 水田, 地表排水GET PDF=15/4-20.pdf
Influence of radioactive cesium via irrigation water on paddy rice
Nakashima Kosei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Tamaki Shohei[Graduate school of science and technology, Niigata University]・Yoshikawa Natsuki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Harada Naoki[Institute of Science and Technology, Niigata University]・Nonaka Masanori[Institute of Science and Technology, Niigata University]
灌漑用水中の放射性セシウムがイネに与える影響
中島 浩世[新潟大学大学院自然科学研究科]・田巻 翔平[新潟大学大学院自然科学研究科]・吉川 夏樹[新潟大学自然科学系]・原田 直樹[新潟大学自然科学系]・野中 昌法[新潟大学自然科学系]
地形が急峻で降水量が多い日本では森林に降下した放射性セシウム(Cs)が降雨流出によって森林系外へ移動することが懸念されている.森林からの流出水は下流域で農業用水として利用される.本研究では福島県南相馬市に試験水田を設置し,農業用水,土壌,イネのモニタリングに加え,現地・室内実験を実施し,農業用水経由のCsのイネへの影響を検証した.
Keyword: 放射性セシウム, 農業用水, 可吸態画分GET PDF=15/4-21.pdf
An Experimental Study of Shear Behavior on the Root-Soil Boundary
Tomobe Haruka[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujisawa Kazunori[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Murakami Akira[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
根-土境界面におけるせん断挙動に関する実験的研究
友部 遼[京都大学大学院農学研究科]・藤澤 和謙[京都大学大学院農学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]
根混じり土は,堤体や斜面の表層を補強し,畑や水田においては風雨に際して作物体を支持することで,作物生産性の重要な要因となる.根混じり土に関する未解明な課題として,根-土境界のせん断挙動がある.本研究では,根の分布する低拘束圧領域を再現した室内抜根試験器の開発を行い,根-土境界面のせん断挙動の把握を試みた.結果として,根-土境界面においてMohr-Coulombの破壊条件が適用できることが示された.
Keyword: 土壌環境と植物根系, 斜面安定・土圧・支持力, 緑化GET PDF=15/4-30.pdf
Mutual Continuity of Macropores, Microcirculation Network and Soil Matrix
NARIOKA Hajime[Graduate School of Bioresources, Mie University・Kinki Regional Development Bureau, Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism]・YOSHIDA Mamoru[Graduate School of Bioresources, Mie University・Kinki Regional Development Bureau, Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism]
粗孔隙←→微細循環網←→土壌基質の相互連続性
成岡 市[三重大学生物資源学研究科・国土交通省近畿地方整備局]・吉田 衛[三重大学生物資源学研究科・国土交通省近畿地方整備局]
土壌内部では、物質の循環・保持・排出が行われているが、不均一な圃場土壌中の移動現象は均一系の理論が適用困難であり、間隙構造そのものが十分に把握されていない。一方、粗孔隙の実態と役割、土壌基質構造の物理的性質、など軟X線映像法が徐々に開発され、管状孔隙の空間構成の実在や機能も理解され、「微小循環系」のモデル試案が示されている。これらをさらに具体的イメージにして標記の相互連続性について考察した。
Keyword: 土壌構造, 間隙構造, GET PDF=15/4-31.pdf
Root growth and Water uptake distribution change of Soybean
Naruke Chihiro[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Sakai Masaru[Graduate school of Bioresources, Mie University]・Toride Nobuo[Graduate school of Bioresources, Mie University]
ダイズ根の生長にともなう吸水強度分布の変化
成毛 千尋[三重大学大学院生物資源学研究科]・坂井 勝[三重大学大学院生物資源学研究科]・取出 伸夫[三重大学大学院生物資源学研究科]
植物根の生長と生長過程での土中水分量の変化を測定すること、生長にともなう吸水強度分布の変化を明らかにすることを目的に、ダイズのポット栽培を行い、実測値と実測値を用いたHYDRUS-1Dによる数値計算を行った。ダイズ根は生長にともない下方へと伸長し、ポット下層において吸水が生じた。実測値の水分量をより正確に再現するためには、自由度の高い吸水強度分布のモデルについて、植物根の生長を考慮する必要がある。
Keyword: 植物根の吸水, 根の生長, GET PDF=15/4-32.pdf
発表番号 [4-36(P)]
Soil-water Movement Analysis Considering Root Zone Effect on Dry Land Field in China
NAKAMURA RYO[Faculty of Agriculture, Saga Univ]・CHO HIROYUKI[Faculty of Agriculture, Saga Univ]・TAGAWA KENTA[Faculty of Agriculture, Saga Univ]・WANG WEITZEN[Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute,China]
中国乾燥地圃場における根域の影響を考慮した土中水分移動解析
中村 亮[佐賀大学農学部]・長 裕幸[佐賀大学農学部]・田川 堅太[佐賀大学農学部]・王 維真[寒区旱区環境工程研究所,中国]
根の伸長や吸水は土壌構造を変化させるために,根域における土壌の水分保持特性や透水性に影響を及ぼすと推察される。本研究では,鉛直方向に均質な土性をもつ中国乾燥地畑地圃場において,根分布をもとに異なる水分保持特性の土層を設定し,HYDRUS-1Dを用いて土中水分移動解析を実施した。根域が分布する層は保水性が低下する傾向にあることが明らかになり、根域を考慮した場合により良い解析結果が得られた。
Keyword: 根域, 土壌水分移動, HYDRUS-1DGET PDF=15/4-36(P).pdf
Moisture movement in a sand dune in the arid irrigation agricultural area
maekawa kentarou[Graduate school of environmental and life science, Okayama university]・akae takeo[Graduate school of environmental and life science, Okayama university]・morita hidenori[Graduate school of environmental and life science, Okayama university]・shi haibin[Inner Mongolia agricultural university.]・mori yasushi[Graduate school of environmental and life science, Okayama university]
乾燥地灌漑農業地域における砂丘地の水分動態
前川 健太朗[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・赤江 剛夫[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・守田 秀則[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・史 海濱[内蒙古農業大学]・森 也寸志[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
乾燥地灌漑農業地域における新たな水資源涵養・貯留の場として砂丘に注目した.中国内蒙古自治区河套漑区内を対象とし,砂丘砂の浸潤と蒸発特性について,カラム実験を行った.実験結果より降雨の浸潤能が高いこと,毛管が切断された後蒸発が抑制されることが示された.また現地で測定されたデータより,砂丘地における貯留・涵養の推定を行ったところ,砂丘が地下水の涵養に寄与していることが示された.
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 砂丘GET PDF=15/4-39.pdf
Methane oxidation and its varietal differences in the rhizosphere of paddy rice studied by the use of a specific inhibitor
yamahata kyoko[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・arai miwa[National Institute for Agro-Environmental Sciences]・nishiwaki junko[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・tokida takeshi[National Institute for Agro-Environmental Sciences]
阻害剤を用いた水稲根圏におけるメタン酸化量とその品種間差の定量
山端 杏子[茨城大学大学院農学研究科]・荒井 見和[国立研究開発法人農業技術環境研究所]・西脇 淳子[茨城大学大学院農学研究科]・常田 岳志[国立研究開発法人農業技術環境研究所]
水田でのメタン放出量は, メタン生成菌と酸化菌の活動の差による. メタン放出量には稲による品種間差がある. 水稲4品種を用いたポット試験で品種間差の原因が酸化量にあるか検証した. 酸化阻害剤はCH2F2を用いた. メタン生成量の約3-6割が酸化された. 放出量の品種間差はメタン酸化菌が原因ではないと推察された. 酸化量は生成量に影響されるため, メタン発生の抑制には生成量削減が重要と考えられた.
Keyword: 水稲根圏, メタン酸化, 酸化阻害剤GET PDF=15/4-42.pdf
発表番号 [4-45(P)]
Difference of Methane gas flux from the paddy field soil which is considered the difference between the amounts of solar radiation on
OCHIAI HIROYUKI[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・SAITO AYA[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・KAKINO WATARU[Kitasato University School of Veterinary Medicine]・OSARI HIROSHI[Kitasato University School of Veterinary Medicine]
日射の異なる水田内土壌からのメタンガスの放出量の違い
落合 博之[北里大学獣医学部]・齋藤 綾[北里大学獣医学部]・柿野 亘[北里大学獣医学部]・長利 洋[北里大学獣医学部]
農耕地土壌から発生している温室効果ガスは、主に3種類であり、その中でもメタンはその多くが水田から発生している。十和田市の土壌は水田土壌としては特異な理化学性を持っており、そのメカニズムを理解することが今後の地球温暖化対策に重要な役割を果たすと考えられる。そこで、本研究では水田におけるガス採取を行い、水田起源のメタン放出量の違いの把握を行った。
Keyword: メタンガスフラックス, 多湿黒ボク土, 日射条件GET PDF=15/4-45(P).pdf
発表番号 [4-49]
Effect of existence/absence of soil around the circuitry part of Decagon EC-5 soil moisture sensor on its output and change in output value when whole part of sensor was inserted into the soil core
Iwata Yukiyoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Miyamoto Teruhito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Nishiya Manami[Graduate school of life & environmental sciences,University of Tsukuba]・Kameyama Koji[National Institute for Rural Engineering, NARO]
土壌水分計Decagon EC-5 の回路部周囲の土壌の有無が測定結果に与える影響と回路部ま でプローブを挿入したときの出力値の変化
岩田 幸良[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・西谷 麻菜美[筑波大学大学院生命環境科学研究科]・亀山 幸司[農研機構農村工学研究所]
キャパシタンス式水分計のデカゴンEC-5の土壌への埋設方法の違いが出力結果に与える影響を検討した結果、センサーの周囲に土壌を詰めた場合よりも、センサー全体を土壌に挿入した方がセンサーの出力値が高く、水分量が多いほど両者の差が顕著になることが明らかになった。また、供試土として使用した黒ボク土と豊浦砂の場合、EC-5の回路部(根元の黒い部分)を埋設しない場合は最大で5%程度、水分量が過小評価された。
Keyword: ECH2O プローブ, キャリブレーション, 影響範囲GET PDF=15/4-49.pdf
発表番号 [4-50]
Sensible heat balance estimates of transient soil ice contents for freezing and thawing condition
Kojima Yuki[Department of Agronomy, Iowa State University]・Joshua L. Heitman[Department of Soil Science, North Carolina State University]・Gerald N. Flerchinger[USDA-ARS]・Tusheng Ren[Department of Soil and Water sciences, China Agricultural University]・Robert Horton[Department of Agronomy, Iowa State University]
顕熱収支法による土壌凍結融解時の土壌氷量変化の推定
小島 悠揮[アイオワ州立大学農学科]・Joshua L. Heitman[ノースカロライナ州立大学土壌科学科]・Gerald N. Flerchinger[アメリカ農務省農業研究部]・Tusheng Ren[中国農業大学土壌水文学科]・Robert Horton[アイオワ州立大学農学科]
新しい凍土の氷量推定法としてヒートパルスプローブを用いた顕熱収支法が挙げられる。顕熱収支法は土壌中の熱収支に基づいて土壌氷量を推定する。本研究では顕熱収支法の有効性を土壌カラムを用いた室内実験にて検討した。顕熱収支法は0℃から−3℃の温度範囲において凍結融解にともなう潜熱量および土壌氷量の変化を示すことができた。また顕熱収支法と体積熱容量法を併用することで幅広い温度領域の土壌氷量が推定できた。
Keyword: 土壌凍結, ヒートパルスプローブ, 顕熱収支法GET PDF=15/4-50.pdf
発表番号 [4-51(P)]
Behavior of zeta potential of colloid particles covered with proteins
Yamaguchi Atsushi[University of Tsukuba]・Kobayashi Motoyoshi[University of Tsukuba]
タンパク質の吸着によるコロイド粒子のゼータ電位の変化
山口 敦史[筑波大学]・小林 幹佳[筑波大学]
濁水中や土壌中の有機物は粘土鉱物・酸化物などのコロイド粒子に吸着し、表面電位を変化させる。この作用を利用した天然のタンパク質由来の凝集剤などが存在する。しかし、タンパク質の吸着と粒子の表面電位の関係は定量的には十分に明らかになっていない。そこで本研究では、モデル系としてリゾチームとシリカ粒子を用い、リゾチームの吸着量とシリカ粒子のゼータ電位の関係を実験ならびに理論解析を通して考察した。
Keyword: コロイド, 水環境, GET PDF=15/4-51(P).pdf
発表番号 [4-54(P)]
Determining High Salinity Soil Layer Using Electromagnetic Induction Sensor EM38-MK2
Zukemura Chika[National Institute for Rural Engineering]・Haraguchi Noburo[National Institute for Rural Engineering]・Miyamoto Teruhito[National Institute for Rural Engineering]・Nakaya Tetsuo[National Institute for Rural Engineering]
電磁誘導探査機器EM38-MK2を用いた高塩分層の把握
瑞慶村 知佳[農研機構農村工学研究所]・原口 暢朗[農研機構農村工学研究所]・宮本 輝仁[農研機構農村工学研究所]・中矢 哲郎[農研機構農村工学研究所]
電磁誘導探査機器・EM38-MK2を用いて、塩分が多く含まれている土層の深さを特定する新たな手法を提案するため、人工的に準備した高塩分区画でほ場試験を行った。その結果、4つの異なる測定モードで得られるEM38の出力値を比較することで、深さ0〜20 cm、20〜50 cm、50〜75 cm、75〜150 cm、150 cm〜の5つの層の中で最も塩分が含まれている土層の特定が可能であることが示された。
Keyword: 電磁誘導探査, 除塩, 見かけの電気伝導度GET PDF=15/4-54(P).pdf
発表番号 [4-56(P)]
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(VI)- Introduction of game theory-
TANIGAWA Torahiko[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(此-ゲーム理論の導入-
谷川 寅彦[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
ゲーム理論は、基本的には、相手相互の取りうる複数戦略の組み合わせに関する相互の利得を考慮するものである。そこで、例えば同じようにトマトを栽培するがとる戦略を異なったこともできるA、Bグループを考える。例えば、生産時期をずらして、労務を平準化したり、値崩れを防止するなどで予想利得が違ってくる等、A/Bに区分することに意味はある。その事実を拡張して植物の土と水の環境管理の新しい評価を試みた。
Keyword: 給水源, 連続間断, 自動・予測制御GET PDF=15/4-56(P).pdf
発表番号 [5-01]
Can a flow proportional composite sample afford to provide the accurate flow-weighted concentration, or: what did we misunderstand in estimating nonpoint source loads?
TADA Akio[Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]・TANAKAMARU Haruya[Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
流量比例コンポジットサンプルは正しい流量荷重平均濃度を与えるか?あるいは,面源負荷量推定でこれまで我々は何を間違えていたのか?
多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]・田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]
水質汚濁負荷の計測のためのサンプリング方法である流量比例コンポジットサンプリングは,連続的に流量に比例させながら混合しない限り,必ず偏った濃度・負荷量を与えることになる.この事実は,効率的なモンテカルロ数値積分法の一種である重点的サンプリング法に基づき説明可能である.この方法は面源からの流出負荷量の不偏推定にも応用でき,これまでの面源汚濁負荷原単位調査法の間違いについて明らかにすることができる.
Keyword: 面源, 流出負荷量, 重点的サンプリングGET PDF=15/5-01.pdf
発表番号 [5-03]
Effect of the catchment scale on load estimates by Importance sampling
Yano Atsuhisa[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
IS法による流出負荷量推定に流域の規模が与える影響
矢野 敦久[神戸大学大学院農学研究科]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]・田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]
流出負荷量を正確に推定することは,流域の水質管理・対策上有益である.我々は,流出負荷量の不偏推定法としてIS法を用いた推定法を開発している.これまで,流域規模(面積)により流出負荷量の推定の確からしさが異なると定性的に考えられてきた.本報告では,面積の異なる流域の流量データから仮想的な負荷量データを作成し,IS法による不偏推定に基づき,流域規模が流出負荷量の推定精度に与える影響を定量的に検討した.
Keyword: 流出負荷量, 重点的サンプリング, 区間推定GET PDF=15/5-03.pdf
発表番号 [5-06]
Short-Term Changes to the Water Quality and Blue-Green Algae in a Stratified Pond
Hamagami Kunihiko[Faculty of Agriculture, Iwate University]・Ando Yuki[Tomiya Town Office]・Murakami Chihayu[Graduate school of Agriculture, Iwate University]
成層化したため池における短期水質変動と藍藻の挙動の検討
濱上 邦彦[岩手大学農学部]・安藤 優樹[富谷町役場]・村上 千映[岩手大学大学院農学研究科]
アオコの発生が見られるため池を対象池とし,水温成層化の進んだ夏季において日サイクルのような短期間での水質変動と藍藻の挙動について検討するために,水温・DOの鉛直分布および藍藻の挙動について現地観測を行った.その結果,日サイクルという短期間でも安定した水温成層と藍藻の移動速度には相関性が見られ,成層度が強いと藍藻の移動速度を抑制し,これが藍藻の増殖に有利に働くことがわかった.
Keyword: 水温成層, 藍藻, 溶存酸素GET PDF=15/5-06.pdf
発表番号 [5-07(P)]
Water quality prediction model on oxbow lake located in agricultural basin
AKASHIO HIROKI[Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・YAMAMOTO TADAO[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
農業流域の河跡湖における水質変動モデルの構築
赤塩 大樹[北海道大学農学部]・山本 忠男[北海道大学大学院農学研究院]
河跡湖を対象にタンクモデルとLQ式を基にした負荷収支による水質予測に加え,沼内部の水質形成要因,とくに植物プランクトンによる沼内部の窒素成分の固定,植物群落による窒素吸収,沈降による底質への窒素成分の固定,脱窒作用等を考慮した水質予測モデルの構築について検討した。その結果,内部作用を考慮したモデルでは,TN濃度の再現性も高く,誤差も小さくなった。
Keyword: 全窒素, タンクモデル, クロロフィルGET PDF=15/5-07(P).pdf
発表番号 [5-09]
Study on mitigation of flood disaster by water release from irrigation ponds
Ozawa Ryosuke[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nakao Yasuki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ため池の事前放流による洪水軽減に関する研究
小澤 亮介[神戸大学大学院農学研究科]・中尾 泰規[神戸大学農学部]・田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]
兵庫県・丹波篠山地区では,ため池による洪水軽減を目的として,営農に支障がなく治水効果も期待できる9,10月にため池水位を下げ,11月〜翌年3月下旬を水位回復期とする事前放流手法の取り組みが始まっている.本研究では,その一環として,長期流出解析で推定した水位回復期の確率流入量に基づく事前放流手法を検討するとともに,地区全体の雨水貯留容量を推定し,水田貯水容量,一庫ダムの洪水調節容量と比較した.
Keyword: 総合治水, ため池, 事前放流GET PDF=15/5-09.pdf
Modeling of stage-volume relationship of irrigation ponds
Tanakamaru Haruya[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Ozawa Ryosuke[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Nakao Yasuki[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ため池の水位−貯留量関係のモデル化
田中丸 治哉[神戸大学大学院農学研究科]・小澤 亮介[神戸大学大学院農学研究科]・中尾 泰規[神戸大学農学部]・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]
兵庫県・丹波篠山地区では,ため池による洪水軽減を目的として,秋期(台風期)にため池水位を下げ,冬期に水位を回復させる取り組みが始まっている.その際,ため池の空き容量は,水位回復期の確率流入量に基づいて決定するが,実用上は満水状態からどれだけ水位を低下させるべきかを示す必要がある.本研究では,ため池の堤高,満水面積,総貯水量に基づいて,ため池を錐台でモデル化し,水位低下量を決定する方法を提示した.
Keyword: 総合治水, ため池, 水位−貯留量関係GET PDF=15/5-10.pdf
Water Purification and Flood Mitigation Function of Urban Lakes in JABODETABEK
YOSHIDA KOSHI[Ibaraki University]・HARIYA RYUNOSUKE[Ibaraki University]・TANAKA KENJI[Ibaraki University]・MAEDA SHIGEYA[Ibaraki University]・KURODA HISAO[Ibaraki University]
ジャカルタ近郊の溜め池が有する水質浄化および洪水緩和機能
吉田 貢士[茨城大学農学部]・針谷 龍之介[茨城大学農学部]・田中 健二[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]
本研究は人口増加および経済発展により都市開発が急速に進められているインドネシア国首都ジャカルタ近郊を対象とし,都市化により減少しつつある溜め池の保全のために,溜め池が有する多面的機能を定量的に評価することを試みるものである.それにより,現地住民や行政に溜め池の有用性を説明し、その価値を再評価・再認識するに資する情報を提供することを目的とする.
Keyword: 水環境, , GET PDF=15/5-11.pdf
Investigation of agricultural watergate management for flood protection in paddies
Yoshioka Yumi[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Masumoto Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Minakawa Hiroki[National Institute for Rural Engineering, NARO]
水田氾濫抑制のための農業用水門の管理方法の検討
吉岡 有美[鳥取大学農学部]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]・皆川 裕樹[農研機構農村工学研究所]
氾濫常襲であるラオス国ナムチェン川流域を対象として、分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)に水門操作、氾濫過程を組み込み、流域末端部の農業用の水門管理が氾濫に与える影響と氾濫抑制のための水門操作方法について検討した。外水位が高い場合の逆流防止のための現状の水門管理の問題点を明らかにするとともに、内外水位差の変化を考慮して、逆流が生じない水門操作の複数改善策について、それぞれの効果について示した。
Keyword: 氾濫, 分布型水循環モデル, ラオスGET PDF=15/5-12.pdf
A technique of pumping simultaneously from two depths to prevent saltwater upcorning
Ishida Satoshi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Shirahata Katsushi[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Tsuchihara Takeo[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Agriculture and Food Research Organization, National Institute for Rural Engineering]
地下水の塩水化を抑止する二重揚水技術
石田 聡[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構農村工学研究所]
沿岸域の井戸で地下水を揚水する際に発生する塩水と淡水の混合(アップコーニング)を抑止するため,1本の井戸内に止水性の仕切り(空気パッカー)を設け,その上下から同時に揚水する装置を考案した.農村工学研究所内の井戸による揚水試験では,揚水を継続してもパッカー上下の水質の差が保たれており,このような手法がアップコーニングの抑止に有効であると考えられた.
Keyword: 地下水, 二重揚水, 塩水化GET PDF=15/5-14.pdf
Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area (Part 3)
Nakazato Hiroomi[NARO]・Takeuchi Mutsuo[Nihonchikatansa Co., Ltd.]・Imasato Takehiko[Nihonchikatansa Co., Ltd.]・Ishida Satoshi[NARO]・Shirahata Katsushi[NARO]・Tsuchihara Takeo[NARO]・Yoshimoto Shuhei[NARO]
沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発(その3)
中里 裕臣[農研機構]・竹内 睦雄[(株)日本地下探査]・今里 武彦[(株)日本地下探査]・石田 聡[農研機構]・白旗 克志[農研機構]・土原 健雄[農研機構]・吉本 周平[農研機構]
本研究は、沿岸域の浅層地下水に塩水化が生じた場合に必要となる効率的な深層地下水探査手法の開発を目的としている。これまで、CSMT電磁探査法に着目し、高能率化および受信精度向上を図った送受信システムを試作し、人工ノイズ源が多い市街地でも適用可能であることを確認した。本発表では、仙台平野南部における現地実証試験で得られた探査能率や3次元比抵抗構造などの結果を基に、開発システムの実用性について報告する。
Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法GET PDF=15/5-15.pdf
Current situation of distribution of residual saltwater and dissolved oxygen in the reservoir area of Komesu Subsurface Dam, Okinawa, Japan
Yoshimoto Shuhei[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Tsuchihara Takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Shirahata Katsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]・Ishida Satoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO, Japan]
塩水侵入阻止型地下ダム貯留域における残留塩水塊と溶存酸素濃度の分布の状況
吉本 周平[農研機構農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]
塩水侵入阻止型地下ダムである米須地下ダムの貯留域を対象として,地下水流動が塩水塊の分布と挙動に与える影響について検討するために,自記溶存酸素計を用いて溶存酸素濃度の分布を調査した.地下水中の酸素は,地下水の滞留が長期にわたるほど消費されて濃度が低下するものと考えられる.溶存酸素の分布に濃淡がみられることから,米須地下ダムの貯留域では,地下水の流動性が不均一であることが推察される.
Keyword: 地下水, 気候変動影響評価, 南西諸島GET PDF=15/5-16.pdf
Seasonal variability of nitrate in karstic aquifer at the catchment area of the underground dam
Yasumoto Jun[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Hijikawa Kento[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・Hosono Takahiro[Priority Organization for Innovation and Excellence, Kumamoto University]・Nakano Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
地下ダム流域における石灰岩帯水層中の硝酸性窒素の季節変動特性
安元 純[琉球大学農学部]・聖川 健斗[琉球大学・農学部]・細野 高啓[熊本大学大学院先導機構]・中野 拓治[琉球大学農学部]
本研究では,沖縄本島南部地域の地下ダム流域において,琉球石灰岩帯水層中の硝酸性窒素と脱窒の季節変動特性について検証することを目的に,月1回の頻度で地下水調査を実施した。その結果,琉球石灰岩帯水層は降雨による地下水位の応答が速く,脱窒が確認されるような地下水中に形成される還元的環境は,降雨時には周辺の地下水の流入により酸化的環境に変動していることが明らかとなった。
Keyword: 地下ダム流域, 硝酸性窒素, 季節変動GET PDF=15/5-17.pdf
Improvement of applicability of a simple harmonic-analysis technique to extract major tidal components from groundwater observation time series
shirahata katsushi[National Institute for Rural Engineering, NARO]・yoshimoto shuhei[National Institute for Rural Engineering, NARO]・tsuchihara takeo[National Institute for Rural Engineering, NARO]・ishida satoshi[National Institute for Rural Engineering, NARO]
地下水位観測データから主要潮汐成分を分離する簡易調和解析法の適用性向上
白旗 克志[農研機構 農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構 農村工学研究所]・土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]
白旗ら(2014)は,農業用地下水開発が期待される島嶼において潮汐に応答する地下水位観測データから帯水層の水理定数を推定する手法を開発する中で,369日間の観測データに対する簡易な調和解析法の適用事例を示した。本発表では,その簡易な調和解析手法をより短期間の観測データでも適用できるよう検討した結果を,検討過程で明らかになった調和解析出力の誤差の要因とあわせて報告する。
Keyword: 地下水, , GET PDF=15/5-19.pdf
Modification of DWCM-AgWU model and its application to a paddy-dominant basin
MASUMOTO Takao[National Institute for Rural Engineering, NARO・University of Tsukuba]・VONGPHET Jutithep[University of Tsukuba]・MINAKAWA Hiroki[National Institute for Rural Engineering, NARO]・KUDO Ryoji[National Institute for Rural Engineering, NARO]
水循環モデル(DWCM-AgWU)の改良と巨大ダムを有する灌漑主体流域への適用
増本 隆夫[農研機構農村工学研究所・筑波大学大学院生命環境科学研究科]・ジュティテップ ウォンペット[筑波大学大学院生命環境科学研究科]・皆川 裕樹[農研機構 農村工学研究所]・工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]
農地水利用の長期的な解析に対し、各地で頻発する氾濫、旱魃等は単発的な短期間現象として単独解析が行われてきたが、水利施設群の一体的管理のため両者を連続的に取扱う必要がでてきた。そこで、巨大灌漑ダムを有し、その水管理が下流の大規模氾濫にも影響したタイ国チャオプラヤ川流域を対象に、開発してきた水循環モデル改良と適用を行って、両極端現象や独特な水利用に対するモデルの有効性と限界を明らかにした。
Keyword: 水収支・水循環, 洪水流出, 気象災害GET PDF=15/5-20.pdf
Provisional implementation of a DWCM-AgWU to the Kinu and Kokai River basins
miyajima mariko[Sansui Consultant Co.Ltd]・yoshida takeo[Institute for Rural Engineering, NARO]・murayama kaoru[Sansui Consultant Co.Ltd]・morita koji[Sansui Consultant Co.Ltd]・nawa norio[Institute for Rural Engineering, NARO]・masumoto takao[Institute for Rural Engineering, NARO]
分布型水循環モデル(DWCM-AgWU)の鬼怒川・小貝川流域への仮実装
宮島 真理子[サンスイコンサルタント(株)]・吉田 武郎[(独) 農研機構 農村工学研究所]・村山 香[サンスイコンサルタント(株)]・森田 孝治[サンスイコンサルタント(株)]・名和 規夫[(独) 農研機構 農村工学研究所]・増本 隆夫[(独) 農研機構 農村工学研究所]
分布型水循環モデルは、水田灌漑地区での取水・還元過程を表現する流出モデルである。この活用事例として、農業用水の取水・還元が繰り返され、河川流量の推定が難しい鬼怒川・小貝川流域へ適用を試みた。今回、仮実装のため再現性に課題は残るものの、短期間でのモデル構築や鬼怒川で取水した農業用水の小貝川への移動を表現でき、このモデルの特徴は示された。併せて、明確となった仮実装段階での課題を整理した。
Keyword: 分布型水循環モデル, 水循環, 還元水GET PDF=15/5-21.pdf
Study on runoff analysis in tropical savanna region basin ~ North Thailand , Mae Lao River ~
KOZAWA TAKUJI[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・KUBO Naritaka[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・IIDA Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]・KIMURA Masaomi[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
熱帯サバンナ河川流域における乾季流出解析に関する研究 〜北タイ、メラオ川流域を対象として〜
小澤 拓治[東京大学大学院農学生命科学研究科]・久保 成隆[東京大学大学院農学生命科学研究科]・飯田 俊彰[東京大学大学院農学生命科学研究科]・木村 匡臣[東京大学大学院農学生命科学研究科]
タンクモデルを使用して、メラオ川流域の乾季流量を予測するモデル「ゼロ雨モデル」を作成し、他の予測方法との比較を行った。その結果、過去の平均にその年度と平年度の雨季雨量の割合を乗じる方法が、現時点で最も労力、精度の両面で優位なモデルとなった。しかし、ゼロ雨モデルは農業による大量取水の影響を組み込むことや、雨量データの精度を向上させることでより優位なモデルになる可能性が示唆された。
Keyword: 乾季流出解析, 熱帯サバンナ, タンクモデルGET PDF=15/5-22.pdf
Development of an algorithm for integrated simulation of agricultural water use and floods, and its application to low-lying paddy areas
Minakawa Hiroki[National Institute for Rural Engineering]・Masumoto Takao[National Institute for Rural Engineering]・Vongphet Jutithep[Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
農業水利用と氾濫の同時解析アルゴリズムの検討と低平水田地帯への適用
皆川 裕樹[農研機構農村工学研究所]・増本 隆夫[農研機構農村工学研究所]・ジュティテップ ウォンペット[筑波大学大学院生命環境科学]
農業水利用と洪水の両者を同時に取り扱うシームレス一体型解析モデルの開発を検討した。ここではアルゴリズムを提示するとともに、DWCM-AgWUへの氾濫過程の導入手順を示す。計算セルでは河道からの越流と表面流による氾濫を計算し、道路堤防を組み入れることで貯留効果を再現した。タイ国チャオプラヤ流域に適用し2011年の大洪水を対象として解析した結果、氾濫面積及び水田域貯留量共に現状では過小評価であった。
Keyword: シームレスモデル, 水田氾濫, 洪水貯留機能GET PDF=15/5-23.pdf
Development of ground water flow - crop model considering the water hydrological process
TANAKA Kenji[United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]・YAGUCHI Koichi[Ibaraki University]・YOSHIDA Koshi[Ibaraki University]・MAEDA Shigeya[Ibaraki University]・KURODA Hisao[Ibaraki University]
地下水水文過程を考慮した地下水流動‐作物生長結合モデルの構築
田中 健二[東京農工大学大学院]・矢口 洪一[茨城大学農学部]・吉田 貢士[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・黒田 久雄[茨城大学農学部]
本研究ではラオス国KM6灌漑地区を対象に,水文気象・地下水位・収量調査等の現地観測を実施し,既存の根圏水収支を考慮した作物生長モデルに,地下水の水文過程を表現可能なモデルを加えた地下水流動−作物生長結合モデルを構築した.雨季・乾季作にモデルを適用した結果,地下水変動および根圏・地下水層の水収支は高精度で成り立った.一方乾季作における灌漑取水量の推定に課題が残り,水ストレスに関して修正が必要である.
Keyword: コメ収穫量, 水ストレス, 灌漑取水量GET PDF=15/5-24.pdf
Computational Methods for Parabolic Partial Differential Equations in One-Dimensional Semi-Infinite Domains
Unami Koichi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Sharifi Erfaneh[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
一次元半無限領域における放物型偏微分方程式に対する計算手法
宇波 耕一[京都大学大学院農学研究科]・エルファネ シャリフィ[京都大学大学院農学研究科]・藤原 正幸[京都大学大学院農学研究科]
渇水レベルを表す確率過程モデルをこれまで開発してきたが,渇水を現す領域が連結となるよう改良を加えたところ,一次元半無限領域における放物型偏微分方程式の求解が必要となり,数値解析上の困難が生じた.そこで,変数変換によって半無限領域を有界な領域に移し,その結果得られる放物型偏微分方程式に対して標準的ガレルキン法ならびに風上化手法を適用し,数値解を求める.さらに,モンテカルロ法による直接計算も行う.
Keyword: 確率過程, 放物型偏微分方程式, 有限要素法GET PDF=15/5-25.pdf
Impact of climate change to agricultural water resources in cascading tanks in Dry Zone of Sri Lanka
Oka Naoko[Japan International Rresearch Center for Agricultural Sciences]・Higashimaki Takeru[Japan International Rresearch Center for Agricultural Sciences]
スリランカ乾燥地域の連珠ため池の水利に与える気候変動の影響
岡 直子[独立行政法人国際農林水産業研究センター]・東槇 健[独立行政法人国際農林水産業研究センター]
スリランカの乾燥地域には、数多くの上流から下流に連なったため池から形成される連珠ため池システムがあり稲作灌漑に利用されているが、気候変動により大きな影響を受ける可能性が高い。このため水収支モデルを用い、連珠ため池の水利に与える影響を評価した。その結果、対象とする連珠ため池システムでは、気候変動による影響がため池ごとに異なっており、上流に位置するため池ほど影響が大きいといえる。
Keyword: 水収支, 気候変動, 小規模ため池GET PDF=15/5-27.pdf
Water balance of dugout using the curve number method in northern Ghana
Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Hirouchi Shinji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Yamada Masakazu[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Miyazaki Ryou[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
Curve Number法を用いたガーナ国北部の既設ため池の水収支
廣瀬 千佳子[(独)国際農林水産業研究センター]・廣内 慎司[(独)国際農林水産業研究センター]・山田 雅一[(独)国際農林水産業研究センター]・宮 良[(独)国際農林水産業研究センター]
安定的に水資源を確保するため池の開発は、サブサハラ地域の天水田の収量向上のための有効な手段であるが、地域特性を考慮しかんがい用水量を算出する必要がある。しかし、水文等データが得にくい途上国では、少ない要素でかつ精度の高い算出法を用いらなければならない。ここでは、Curve Number法を用いて既存ため池の貯水量変動を再現し、貯水の利用可能量とため池を有効利用した水田開発の可能性について考える。
Keyword: ため池, 水収支, アフリカGET PDF=15/5-29.pdf
The factor of fluctuation of the groundwater level under the mousou bamboo forest
KURODA Hisao[College of Agriculture, IBARAKI University]・NAKAJIMA Kazuya[College of Agriculture, IBARAKI University]・LIN Xiaolan[College of Agriculture, IBARAKI University]・MAEDA Shigeya[College of Agriculture, IBARAKI University]・YOSHIDA Koshi[College of Agriculture, IBARAKI University]
モウソウチク林の地下水位変動要因について
黒田 久雄[茨城大学農学部]・中嶋 和也[茨城大学農学部]・林 暁嵐[茨城大学農学部]・前田 滋哉[茨城大学農学部]・吉田 貢士[茨城大学農学部]
本研究の目的は,皆伐によるモウソウチク林の地下水位変動要因を明らかにすることである.主な要因を降水量と蒸発散量である.降水量は平年値の10%以内の変動であった.2段タンクモデルを利用し推定蒸発散量を算出した結果,皆伐前は降水量より大きく(127%),皆伐後は降水量より小さく(64%)なったため,モウソウチクの蒸発散量が地下水位変動に影響を与えることが明らかになった.
Keyword: モウソウチク, 皆伐, 地下水位GET PDF=15/5-30.pdf
Interaction between River Water and Groundwater in the Middle Reach of the Shigenobu River
Nakamura Masashi[Graduate School of Agriculture, Ehime University]・Izumi Tomoki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Kobayashi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Sakamoto Keisuke[Ehime Federation of Land Improvement Association]・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
重信川中流域における河川水と地下水の交流
中村 壮志[愛媛大学大学院農学研究科]・泉 智揮[愛媛大学農学部]・小林 範之[愛媛大学農学部]・坂本 敬介[愛媛県土地改良事業団体連合会]・藤原 正幸[京都大学大学院農学研究科]
本研究では,道後平野の地下水保全のために,扇状地河川である重信川のシンク・ソースとしての機能を明らかにすることを目的として,伏流と湧出が顕著な9.6kから16.8k区間を対象に,流量と沿川の地下水位の一斉観測を実施した.観測結果から,12.0kより上流では14.2kから16.8kにおける伏流により流量が減少し,12.0kより下流では11.0k付近における湧出により流量が増加することが分かった.
Keyword: 道後平野, 地下水保全, 扇状地河川GET PDF=15/5-32.pdf
発表番号 [5-35]
Distributions of hydrogen and oxygen isotopic compositions and 17O-excess of rainwater, surface water and groundwater in paddy area
Tsuchihara Takeo[National Institute for Rural Engineering]・Yoshimoto Shuhei[National Institute for Rural Engineering]・Shirahata Katsushi[National Institute for Rural Engineering]・Ishida Satoshi[National Institute for Rural Engineering]
水田地域における降水・地表水・地下水の水素・酸素安定同位体比及び17O-excessの分布特性
土原 健雄[農研機構農村工学研究所]・吉本 周平[農研機構農村工学研究所]・白旗 克志[農研機構農村工学研究所]・石田 聡[農研機構農村工学研究所]
水循環における水の起源を知るため,これまで用いられている水の安定同位体比に加えて,もう一つの酸素安定同位体の異常値である17O-excessの指標性について検討を行った.茨城県つくば市・稲敷市において,降水,河川水,地下水及びかんがい用水,田面水についてδ17O,17O-excessの分析を行い,その分布特性,変動特性を明らかにするとともに,他の同位体との関係を明らかにした.
Keyword: 水素・酸素安定同位体, 17O-excess, 水循環GET PDF=15/5-35.pdf
Effects of rainfall event on water qualities of discharge water in the catchments of a mountain composed of sedimentary rocks
Hashimoto Kohei[Faculty of Agriculture, Kyoto University]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kosugi Ken'ichiro[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Katsuyama Masanori[Center for the Promotion of Interdisciplinary Education and Research, Kyoto University]・Itokazu Tetsushi[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Masaoka Naoya[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Kawashima Shigeto[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
堆積岩山地の複数の集水域における流出水の水質に及ぼす降水の影響
橋本 宏平[京都大学農学部]・中村 公人[京都大学農学研究科]・小杉 賢一朗[京都大学農学研究科]・勝山 正則[京都大学学際融合教育研究推進センター]・糸数 哲[京都大学農学研究科]・正岡 直也[京都大学農学研究科]・川島 茂人[京都大学農学研究科]
単峰性堆積岩山地の頂上から拡がる複数の集水域を対象に,降水イベント時における流出水の水質(溶存イオン,無機金属,酸素・水素安定同位体比)の変化特性を明らかにした.同一山地であっても水質の変化傾向は異なっており,降雨時の流出量に占める基底流の寄与が大きい流域では水質変化が小さかった.また,直接流出の寄与が大きい流域では水質の変化量が大きく,硝酸イオンなど流出負荷量が多くなる物質があることがわかった.
Keyword: 山地流出水, 短期流出, 水質GET PDF=15/5-36.pdf
Study of the Pre-processing Method in the Analysis of Deserved Radiocesium in Agricultural Water
SHIN MOONO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・YASUTAKA TETSUO[National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, National Research and Development Agency]・MATSUNAMI HISAYA[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・TAKAHASHI YOSHIHIKO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・KUBOTA TOMIJIRO[National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]・SHINANO TAKURO[Tohoku Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization, National Research and Development Agency]
農業用水中の溶存態放射性セシウムの分析における前処理方法の検討
申 文浩[農研機構東北農業研究センター]・保高 徹生[国立研究開発法人産業技術総合研究所]・松波 寿弥[農研機構東北農業研究センター]・高橋 義彦[農研機構東北農業研究センター]・久保田 富次郎[農研機構農村工学研究所]・信濃 卓郎[農研機構東北農業研究センター]
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故以来,農業用水中の放射性セシウムの動態を解明することは重要な課題である.用水中の放射性セシウム濃度は土壌や植物に比べ極めて低濃度であり,測定するために前処理として濃縮を行っているが,研究機関によって方法が異なるため,方法の標準化やガイドラインの必要性が指摘されている.本研究では,代表的な前処理方法を用いて分析し,各方法による測定値を比較検討した.
Keyword: 放射性物質, 溶存態, 放射性セシウムGET PDF=15/5-37.pdf
Moving Projection Method of Suspended Solid and Radioactive Substance By a Distributed Water Circulation Model Incorporating a Suspended Solid and a Radioactive Substance Movement
Nawa Norio[National Institute for Rural Engineering]・Yoshida Takeo[National Institute for Rural Engineering]・Kudo Ryoji[National Institute for Rural Engineering]・Minakawa Hiroki[National Institute for Rural Engineering]
分布型物質移動モデルによる浮遊物質と放射性物質の移動予測
名和 規夫[農研機構農村工学研究所]・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]・工藤 亮治[農研機構農村工学研究所]・皆川 裕樹[農研機構農村工学研究所]
降雨による浸食で強度の土壌劣化を受けた土地は全世界で約2.2億haに及んでいる。さらに,東京電力福島第一原子力発電所事故によって広域に拡散した放射性物質は,豪雨時に表土の粘土等に吸着して浮遊物質とともに流下し,放射性物質が運搬・拡散される恐れがある。このため,本研究は,分布型物質移動モデルによって浮遊物質の移動予測を行うとともに,浮遊物質に吸着して移動する放射性物質の移動予測を試みるものである。
Keyword: 浮遊物質, 分布型物質移動モデル, 放射性物質移動モデルGET PDF=15/5-38.pdf
Study on water quality characteristic and influence factor in precipitation of Komesu groundwater dam basin
KOSHIGUCHI Sae[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・YASUMOTO Jun[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・GUSHIKEN Hayato[Itoman Land Improvement District]
米須地下ダム流域の降雨水質特性と影響要因に関する考察
越口 紗衣[琉球大学農学部]・中野 拓治[琉球大学農学部]・安元 純[琉球大学農学部]・具志堅 勇人[糸満市土地改良区合同事務所]
沖縄県のような島嶼地域では,地下水の水質形成への海水飛沫や風雨に含まれる海水成分による関与を無視できないが,降雨の水質特性に関する研究事例は少ないことから,本研究では,沖縄本島南部地域の今後の水質管理を含めた適正な地下水利用に資する観点から,降雨の水質特性を把握するとともに,その影響要因を検討・考察した.
Keyword: 水質, 物質循環, GET PDF=15/5-40.pdf
Reciprocal Determination of Sensible and Latent Heat Fluxes Based on Heat Balance Approach
MARUYAMA Toshisuke[Ishikawa prefectural University]・SEGAWA Manabu[Ishikawa prefectural University]
熱収支を基礎とした最適化手法による潜熱と顕熱フラックスの分離− 1 高度の気温,湿度を利用したバルク法に基づく実蒸発散量の推定 −
丸山 利輔[石川県立大学]・瀬川 学[石川県立大学]
実蒸発散を計算で求めるPenman-Monteith 法,バルク法は係数の決定が困難であり,実測で求めるBowen比法や渦相関法は精度的にも労力的にも問題が多い.本研究は1高度の気温,湿度と純放射,地中熱フラックスを用いて,熱収支が成立する条件で潜熱,顕熱フラックス熱を逆同定することを試みたものである.同定結果は,地表面温度,潜熱フラックスともに実測値と良く一致し,この方法の妥当性が示された.
Keyword: 渦相関法・バルク係数, 最適同定・解の一意性, ボ−エン比GET PDF=15/5-42.pdf
Evaluation of exceedance probability of wind velocity to analyze blown sand problem in agricultural area using CFD simulation data.
WATANABE Shu[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・OKAZE Tsubasa[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・TAKANO Yoshiteru[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・IMANO Masashi[Open CAE Laboratory]・MACHIDA Akashi[Graduate School of Engineering, Tohoku University]・KOBAYASHI Hiroyasu[National Institute for Rural Engineering]
CFDを利用した農業用地の飛砂の発生頻度検討のための風速の超過確率空間分布の算出
渡部 朱生[東北大学大学院工学研究科]・大風 翼[東北大学大学院工学研究科]・睫遏)П[東北大学大学院工学研究科]・今野 雅[(株)OCAEL]・持田 灯[東北大学大学院工学研究科]・小林 宏康[農村工学研究所]
2013年3月、宮城県亘理郡のイチゴ団地が強風被害を受けた。また東日本大震災以降、飛砂の発生が増加したとも言われている。原因の一つとして震災時の津波による防潮林の消失がイチゴ団地周辺の風速を増加させたことが考えられる。本研究では、防潮林の有無がイチゴ団地周辺の風環境に及ぼす影響を検討するため、数値流体解析を用いた風環境予測を実施。さらに、AMeDASを用いて飛砂発生風速超過確率の空間分布を求めた。
Keyword: 数値流体解析(CFD), 飛砂, 防潮林GET PDF=15/5-44.pdf
発表番号 [6-01]
Study on physical properties of upland field soil after gravel removal
machida mika[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・onodera yasuhiro[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]・kondo haruyoshi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
除礫施工後における畑地土壌の物理的性質の特徴
町田 美佳[独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]・小野寺 康浩[独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]・近藤 晴義[独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
北海道内では除礫工法として排除集積工法が多用されているが、近年ではクラッシング工法の施工事例も積み上げられてきている。本報では、両工法の施工前後の粒径組成などの物理的性質を検討した。その結果、両工法とも施工後に石礫の含有率が減少していることが確認された。また、クラッシング直後は土壌が膨軟な状況になるため、農作業機械走行に必要な支持力と適度な透水性を確保するために整地工が必要なことなどがわかった。
Keyword: 土層改良, 除礫, クラッシング工法GET PDF=15/6-01.pdf
発表番号 [6-03]
Spatial variability analysis of the paddy field soil under constricting enlargement
kashiwagi junichi[Reserch faculty of agriculture, Hokkaido University]・oota aoi[School of agriculture, Hokkaido University]
大区画化を行う水田圃場における土壌特性値の空間変動
柏木 淳一[北海道大学大学院農学研究院]・太田 葵[北海道大学農学部]
水田の大区画化が土壌の空間変動性に及ぼす影響を明らかにするために、大区画化を予定している従来の水田内と水田間の土壌について検討した。深さ15cmまでの表層は、下層に比べて肥沃度が高いものの、可給態窒素に関しては有意差が確認されなかった。これは下層に泥炭が含まれるためである。また隣接する水田間においても有意差が確認され、造成後の表層の低肥沃化と表土扱い直下の下層のバラツキが増大することが予想された。
Keyword: 泥炭地水田, 推測統計学, 土壌肥沃度診断GET PDF=15/6-03.pdf
発表番号 [6-07]
Study on cadmium uptake restraint of the paddy rice by mixing tillage
Sasaki Kiichi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]・Sasaki Choichi[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Matsuyama Nobuhiko[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Kato Chihiro[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Fan Jinhun[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・Endo Akira[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
混層耕による水稲のカドミウム吸収抑制対策に関する研究
佐々木 喜市[岩手大学大学院連合農学研究科]・佐々木 長市[弘前大学農学生命科学部]・松山 信彦[弘前大学農学生命科学部]・加藤 千尋[弘前大学農学生命科学部]・範 津琿[弘前大学農学生命科学部]・遠藤 明[弘前大学農学生命科学部]
Cd汚染水田に対する対策は客土法や常時湛水栽培などが実施されている.他方,汚染された作土と下層の非汚染土を混合する混層耕は,上乗せ客土と比較して低コストであるが,効果として不明な点が多い.そこで本研究では,混層耕を施した浸透型の異なる成層水田模型を作製し,稲体へのCd吸収におよぼす影響を検討した.本研究の条件下では土壌中Cd濃度を約1/2倍以下に希釈すると玄米中Cd濃度を抑制できると考えられる.
Keyword: カドミウム, 混層耕, 浸透型GET PDF=15/6-07.pdf
発表番号 [6-08]
Change in electrical conductivity of groundwater in the tsunami-hit-farmland
CHIBA KATSUMI[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]・GOKO MASAHARU[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]・KATO KOH[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・KANMURI HIDEAKI[National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]・TOGASHI CHIYUKI[School of Food, Agricultural and Environmental Sciences,Miyagi University]
津波被災農地における地下水の電気伝導度の変化
千葉 克己[宮城大学食産業学部]・郷古 雅春[宮城大学食産業学部]・加藤 幸[弘前大学農学生命科学部]・冠 秀昭[農研機構東北農業研究センター]・富樫 千之[宮城大学食産業学部]
宮城県沿岸部の農地は,東日本大震災に伴い地盤が沈下し塩分濃度の高い地下水が相対的に上昇した。このため,今後は縦浸透法や溶出法による塩害対策に加え,地下水由来の塩害対策も検討していく必要がある。筆者らは平成24年から26年に宮城県岩沼市の沿岸部でモニタリングを実施した。その結果,復旧前,復旧後および営農再開後に地下水の電気伝導度が低下したことを確認することができた。
Keyword: 東日本大震災, 塩害対策, 地下水GET PDF=15/6-08.pdf
発表番号 [6-12(P)]
Soil Assessment for Disadvantageous Hilly Cultivated Areas Based upon Physical Properties
Mmomose Mizuki[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Sasakura Moeko[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Nakajima Masahiro[Tokyo University of Agriculture and Technology]・Saito Hirotaka[Tokyo University of Agriculture and Technology]
物理性を指標とした中山間条件不利農地の土壌評価
百瀬 みずき[東京農工大学大学院農学府]・笹倉 萌子[東京農工大学大学院農学府]・中島 正裕[東京農工大学大学院農学府]・斎藤 広隆[東京農工大学大学院農学府]
条件不利な中山間農業地域には、耕作放棄地や管理のみ農地など、様々な形態が混在している。本研究では、維持管理形態の違う中山間農地を対象に,土壌の物理性をスコア化し、レーダーチャートを用いて評価した。土壌硬度などで維持管理形態において測定値にばらつきがみられたが、スコアに違いは見られなかった。物理性を指標とした土壌評価は、用途や目的に合わせて測定項目や基準値を設定することで活用の幅が広がる。
Keyword: 耕作放棄地, 土壌物理性, レーダーチャートGET PDF=15/6-12(P).pdf
Notice on Treatment of High Concentration Sample in Total Nitrogen Analysis
Banzai Kenji[National Institute for Agro-Environmental Sciences]・Itahashi Sunao[National Institute for Agro-Environmental Sciences]・Komada Michio[National Agricultural Research Center]
全窒素分析における高濃度試料取扱い時の注意点について
坂西 研二[(独)農業環境技術研究所]・板橋 直[(独)農業環境技術研究所]・駒田 充生[農研機構中央農業研究センター]
鉾田川支川の養豚場近くの貯水池の水質サンプルをモデルとして、全窒素の分析において、アンモニウム態窒素濃度が以上に高いとき、希釈倍率が適切でないと酸化剤の不足による誤差が生じることが確認された。サンプルの全窒素濃度値4mg/L以下への希釈が必要であることが確認された。全窒素の前処理として適正な濃度値に希釈することと、その操作を2段階で行い、サンプルが均一になるよう十分な混合が必要と考えられる。
Keyword: 河川水質, 全窒素, 流れ分析法GET PDF=15/6-13.pdf
Phosphorus removal properties in three full-scale hybrid subsurface constructed wetland systems
Izumoto Hayato[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Inoue Takashi[Reseach Faculty of Agriculture, Hokkaido University]・Kato Kunihiko[NARO Tohoku Agricultural Research Center]・Harada June[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Zhang Xiaomeng[Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]・Ietsugu Hidehiro[Tusk Co. Ltd]・Sugawara Yasuhide[NARO Hokkaido Agricultural Research Center]
3つの実規模ハイブリッド伏流式人工湿地におけるリン除去特性
泉本 隼人[北海道大学大学院農学院]・井上 京[北海道大学大学院農学研究院]・加藤 邦彦[農研機構東北農業研究センター]・原田 純[北海道大学大学院農学院]・張 暁萌[北海道大学大学院農学院]・家次 秀浩[株式会社たすく]・菅原 保英[農研機構北海道農業研究センター]
汚水や濾材の種類が異なる道内3カ所の実規模ハイブリッド伏流式人工湿地システムを対象に、リン除去能の経年変化と、成分毎・濾床毎の除去能を検討した。3カ所とも処理水は排出基準を満たし、6割以上の除去率を保持している。砂利を主たる濾材とする2カ所では除去率は経年低下しているが、火山礫を濾材とするシステムでは除去率低下はまだ認められない。Org-Pについてはどのシステムも除去率は低下していなかった。
Keyword: 有機性汚水, ヨシ濾床, 鉛直流型・水平流型湿地GET PDF=15/6-17.pdf
発表番号 [6-19(P)]
Prevailing situation of water quality variation in irrigation and non-irrigation periods in the Lake Kojima Basin
yamada kimiya[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・oki yoko[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]・nakashima yoshitaka[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
児島湖流域における灌漑期・非灌漑期別水質変動の現況について
山田 貴都[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・沖 陽子[岡山大学大学院環境生命科学研究科]・中嶋 佳貴[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
岡山県南部に位置する児島湖はその閉鎖性から富栄養化が問題となり、水質改善のために児島湖流域の水質汚濁状況を把握する必要がある。本研究では児島湖流域のEC、COD及び栄養塩類等を灌漑期と非灌漑期に分けて調査した。その結果、灌漑期初期(6月)と非灌漑期(12月)の水質汚濁状況が類似した。また土地利用による地点の差異はあるものの全リン、全窒素及びCODは灌漑期に、ECは非灌漑期に高い傾向にあった。
Keyword: 環境保全, 水環境, GET PDF=15/6-19(P).pdf
発表番号 [6-21(P)]
Inorganic nitrogen leaching characteristics of Apple orchard on fertilization and non-fertilization condition
ENDO AKIRA[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・KATO CHIHIRO[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・SASAKI CHOICHI[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]・ITO DAIYU[Teaching and Research Center for Bio-coexistence, Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
施肥・無施肥リンゴ園土壌における無機態窒素の浸透流出挙動
遠藤 明[弘前大学農学生命科学部]・加藤 千尋[弘前大学農学生命科学部]・佐々木 長市[弘前大学農学生命科学部]・伊藤 大雄[弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター]
青森県のリンゴ生産では、融雪時季の肥料成分の流亡や春以降の肥料成分の吸収効率の観点から春施肥を推奨している。しかし、消雪時季に花芽や新梢が生育し始めるにあたり、春施肥しか実施しないことに対して生産者から疑問が呈されている。本報では青森県津軽地域の無施肥リンゴ園土壌中における無機態窒素の時空間的な動態を明らかにした。さらに、無機態窒素が地下環境に与えるインパクトを明らかにして最適な施肥量を決定した。
Keyword: リンゴ園土壌, 施肥, 硝酸態窒素GET PDF=15/6-21(P).pdf
Test of woody materials for phosphorus recovery using iron-oxidizing bacteria and adsorbing function in natural water bodies
Yamane Kyohei[Graduate school of Life & Environmental Science. Shimane University]・Takeda Ikuo[Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]・Somura Hiroaki[Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]・Sato Hirokazu[Faculty of Life & Environmental Science, Shimane University]
鉄バクテリアを用いたリン回収における異なる木質材料の検討と自然水域における吸着材としての可能性
山根 教平[島根大学大学院生物資源科学研究科]・武田 育郎[島根大学生物資源科学部]・宗村 広昭[島根大学生物資源科学部]・佐藤 裕和[島根大学生物資源科学部]
木質バイオマスを用いた担体を自然水域に浸漬させて鉄バクテリア集積物を収集し,これをリン酸肥料又はリン吸着材として利用する方法について,木質材料として,既往のスギに加えて,松粉と竹(竹粉・竹繊維)を用いた担体で浸漬試験を行った.また,木質担体が収集した酸化鉄にはリンが飽和しているわけではないため,いったん浸漬させた木質担体のリン吸着量が,別の水域で増加するかどうかを検討した.
Keyword: 木質バイオマス, 鉄バクテリア, リン回収GET PDF=15/6-22(P).pdf
SVAP2 and Meta-Protocol Issues of Healthy Irrigation Canals
Tanji Hajime[Kitasato University]・Kakino Wataru[Kitasato University]・Maie Nagamitsu[Kitasato University]
SVAP2と健全な農業用水のメタプロトコルの課題
丹治 肇[北里大学]・柿野 亘[北里大学]・眞家 永光[北里大学]
SVAPとは流水の健全度を目視によって評価する手法である。SVAPは2009年の改訂を経て、SVAP2となり、世界各国で、活用されつつある。その理由は、SVAP2のプロトコルを誰が、どのような目的で、いつ使うのかというメタプロトコルの設定にある。ここでは、SVAP2を農業用水に適応する場合の検討を例に健全な農業用水のメタプロトコル問題を提起した。
Keyword: 水環境, 灌漑施設, 生態系GET PDF=15/6-24.pdf
The Study on Changes of the Ecosystem Services for Managing Landscapes
OHNO KEN[Mie University Graduate School of Bioresourses]・YAMAMOTO MAKOTO[Mie University Graduate School of Bioresourses]
景観管理に向けた生態系サービスの変化に関する研究
大野 研[三重大学大学院生物資源学研究科]・山本 真人[三重大学大学院生物資源学研究科]
三重県を対象として,生態系サービスの変化 について考察した.特に,供給サービスの代表と しての農業産出額,文化的サービスの代表として の観光客数と都市公園率,調整サービスの代表と してのCO2 吸収量,基盤サービスの代表として の植生の多様性に着目した.この研究は,生態系 サービスを向上するのに最適な政策を見付ける ための基礎を提供する.
Keyword: 生態系サービス, 地域開発, 三重GET PDF=15/6-25.pdf
発表番号 [6-26]
Possibility of support for small farmers through the climate change measures in Paraguay
WATANABE Mamoru[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・MATSUBARA Eiji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・SHIRAKI Shutaro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
パラグアイにおける気候変動対策を通じた小農支援の可能性
渡辺 守[独立行政法人国際農林水産業研究センター]・松原 英治[独立行政法人国際農林水産業研究センター]・白木 秀太郎[独立行政法人国際農林水産業研究センター]
パラグアイにおいて、温室効果ガスの排出量削減に資するために植林を行うとともに、アグロフォレストリー(AF)の導入に取り組んでいる。植林により未・低利用地の有効活用が図られることから、小農への支援の可能性を土地利用の観点から検証したところ、AFの混作として販売用に導入している作物の有益性が明らかとなった。AFの導入は、気候変動対策の一環として取り組まれる植林活動の推進に貢献できるものと期待される。
Keyword: 環境保全, 小農支援, 土地利用GET PDF=15/6-26.pdf
Method for investigation of geotechnical environment of the protection forest damaged from the 2011 Tohoku tsunami using the electromagnetic survey
Eto Yu[Graduate school of agriculture, Iwate University]・Yamamoto Kiyohito[Faculty of agriculture, Iwate University]・Hashimoto Ryoji[Faculty of agriculture, Iwate University]・Muto Yoshiko[Faculty of agriculture, Iwate University]・Harashina Koji[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kurashima Eiichi[Faculty of agriculture, Iwate University]・Kobayashi Akira[Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]
電磁探査による防潮林の地盤環境調査手法
衛藤 優[岩手大学大学院農学研究科]・山本 清仁[岩手大学農学部]・橋本 良二[岩手大学農学部]・武藤 由子[岩手大学農学部]・原科 幸爾[岩手大学農学部]・倉島 栄一[岩手大学農学部]・小林 晃[関西大学環境都市工学部]
東北地方太平洋沖地震による被害を受けた防潮林再生のための試験区が設けられている岩手県久慈市の試験区では、苗木の種類や位置によって成長に大きな違いが発生していた。植栽木の枯死と地質状況との関連性を調べるために、電磁探査と地下水及び土壌のイオン測定を行ったところ、NO3-やCl-などのイオン濃度が高いことがわかった。この事から、植栽木の枯死はこれらのイオン濃度が影響している可能性が高いと考えられる。
Keyword: 津波, 防潮林, 物理探査GET PDF=15/6-29.pdf
Processing and utilization of aquatic plants as unused organic resources
Hashida Yoshiaki[Graduate School of life and Environmental Science, Shimane University]・Nonaka Tsuguhiro[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
有機性未利用資源としての水草等の処理とその利用
橋田 佳明[島根大学大学院生物資源科学研究科]・野中 資博[島根大学生物資源科学部]
現在,島根県宍道湖では,水草が腐敗すると同時にシジミが死滅し,漁業者の経営に悪影響を与えている。そこで本研究では,高温好気発酵分解処理法に注目し,水草の資源循環構築方法について検討を行った。その結果,高温好気発酵分解処理後の処理残渣である水草菌体肥料は,栽培試験において,化成肥料の2倍量施用することで,化成肥料以上の効果が得られた。これより,水草菌体肥料と利用可能なことが明らかになった。
Keyword: 資源循環, 水草, 高温好気発酵分解処理法GET PDF=15/6-31.pdf
Study on growth restraint of impure phytoplankton in rural sewage applied to cultivation of oil production algae
Yamaoka Masaru[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Demura Mikihide[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]・Yuyama Yoshito[National Institute for Rural Engineering, NARO]・Oritate Fumiko[National Institute for Rural Engineering, NARO]
集落排水によるオイル生産藻類の培養における混入する植物プランクトンの生長抑制方法の検討
山岡 賢[農研機構 農村工学研究所]・出村 幹英[筑波大学生命環境系]・柚山 義人[農研機構農村工学研究所]・折立 文子[農研機構 農村工学研究所]
オイルを生産する藻類(Botryococcus braunii(BOT-22)、以下、「BOT-22」)を培養するための培養液として集落排水の利用を検討している。集落排水に含まれる動植物プランクトンや細菌類がBOT-22の生長を阻害することが懸念される。本研究では、BOT-22培養条件下での集落排水に含まれる植物プランクトンの生長抑制方法として、ろ過、限外ろ過及び除草剤添加等を試みた。
Keyword: バイオマス, 集落排水, 藻類GET PDF=15/6-32.pdf
Examining Water Quality Improvement by Shell Tablets in Situ
Ito Ryoei[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kondo Masaaki[Graduate School of Bioresources, Mie University]・Kajisa Takamitsu[Graduate School of Bioresources, Mie University]
カキ殻加工固形物による水質改善の現地検証
伊藤 良栄[三重大学大学院生物資源学研究科]・近藤 雅秋[三重大学大学院生物資源学研究科]・加治佐 隆光[三重大学大学院生物資源学研究科]
土壌肥料としてカキ殻加工固形物を池に投入した結果、T-P とMgの増加理由として肥料成分・無機成分の溶出が推察され、濁度と葉緑素濃度には溶出による増殖とMg(OH)2の効果である葉緑素の沈降との相殺が推察された。葉緑素濃度はT-Nから得た標準値に接近したので、T-NにはMg(OH)2の強い影響が伺えた。このように、この固形物の効果にはMg(OH)2の効果と溶出の両方が重要に思えた。
Keyword: 富栄養化, 貝殻, 水酸化マグネシウムGET PDF=15/6-33.pdf
発表番号 [6-34]
Effect of chemical form of halogen on rice growth
Kawamura Tatsuya[Iwate University]・Satta Naoya[Iwate University]・Tateishi Takahiro[Iwate University]
ハロゲンの存在形態がイネの成長へ及ぼす影響
河村 達哉[岩手大学]・颯田 尚哉[岩手大学]・立石 貴浩[岩手大学]
本研究ではハロゲンの存在形態がイネの成長へ及ぼす影響を評価するために、NaBrO3,KBrO3,KIO3,KIを用いて、測定項目として地上部、地下部の成長量、乾燥重量を評価することで検討した。その結果BrO3-,I-は、イネに対する成長阻害を明確に示した。IO3-は、成長量でやや成長阻害作用がみられたが、乾燥重量では不明確であった。
Keyword: ハロゲン, 成長阻害, イネGET PDF=15/6-34.pdf
Study on Physicochemical Properties of Representative Okinawan Soils and Purification of Oil Contaminated Okinawan Soil by Purification Promotion Materials
NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]・SAKIHAMA Hideaki[Nansei Environmental Laboratory Co.Ltd]・OHTA Ayako[Taisei Corporation Technology Center]・TAKAHATA Yoh[Taisei Corporation Technology Center]
沖縄の代表的土壌における理化学特性と浄化促進材を用いた油汚染土壌の浄化処理
中野 拓治[琉球大学農学部]・崎濱 秀明[(株)南西環境研究所]・太田 綾子[大成建設(株)技術センター]・高畑 陽[大成建設(株)技術センター]
沖縄県では土壌汚染対策法の改正や今後の米軍基地返還等の社会的な要請から,油浄化技術の確立が求められている.バイオレメディエーションは揮発性有機化合物土壌汚染への有力な浄化手法であるが,国頭マージ・島尻マージ土壌を対象にした適用例は少なく,浄化メカニズムの解明が図られていない.本研究では油汚染土壌の微生物浄化の基礎的知見を得る観点から,土壌の理化学特性と浄化促進材を用いた油汚染浄化について考察した.
Keyword: 環境保全, 土壌改良, GET PDF=15/6-35.pdf
Financial effect on household by introducing of biogas digester in Viet Nam
Izumi Taro[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]・Matsubara Eiji[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ベトナムにおけるバイオガス発生装置の導入による農家の経済的効果
泉 太郎[国際農林水産業研究センター]・松原 英治[国際農林水産業研究センター]
ベトナムメコンデルタにおいて実施中のバイオガス発生装置(BD)の導入によるクリーン開発メカニズム(CDM)事業について,BD導入による費用便益分析のため,事業から得られたデータを基に,農家における純現在価値(NPV)を算定した.また,感度分析として,BDの耐用年数の減,コスト増,初期費用への補助の有無について検討した.その結果,BDは農家にとって経済的に有利な技術であることが確認された.
Keyword: ベトナム, バイオガス発生装置, GHG排出削減GET PDF=15/6-36.pdf
発表番号 [7-02]
Comparison of transmitter and receiver types in measurement of the concrete surface roughness by the aerial ultrasonic sensor.
nagaoka seiya[Mie University Graduate School of Bioresources]・okajima kenji[Mie University Graduate School of Bioresources]・ishiguro satoru[Mie University Graduate School of Bioresources]・kofuru takaaki[Mie University Graduate School of Bioresources]
空中超音波によるコンクリート表面粗さ測定の送信・受信素子数による比較検討
長岡 誠也[三重大学大学院生物資源学研究科]・岡島 賢治[三重大学大学院生物資源学研究科]・石黒 覚[三重大学大学院生物資源学研究科]・小古 貴晃[三重大学大学院生物資源学研究科]
水路摩耗劣化の定量的測定法として、空中超音波測定を提案した。従来の研究では送信・受信素子数の違いによる測定結果への影響を明らかにしていない。本研究では素子の数が1つ(1つ眼)と2つ(2つ眼)のセンサを用い、素子数の違いによる比較検討を目的とした。1つ眼、2つ眼ともに粗さへの適用を示し、同程度の測定範囲であった。センサと測定面のなす角が及ぼす影響では、ともに高い相関での角度補正が可能であった。
Keyword: 空中超音波 , 粗度係数, コンクリートGET PDF=15/7-02.pdf
発表番号 [7-03]
The relation between reflection intensity of aerial ultrasonic wave and Manning's coefficient of roughness.
KOFURU TAKAAKI[Mie University faculty of Bioresources]・OKAJIMA KENJI[Mie University faculty of Bioresources]・ISHIGURO SATORU[Mie University faculty of Bioresources]・ITO RYOEI[Mie University faculty of Bioresources]・NAGAOKA SEIYA[Mie University faculty of Bioresources]
空中超音波による開水路の粗度係数測定方法に関する基礎式の提案について
小古 貴晃[三重大学生物資源学部]・岡島 賢治[三重大学生物資源学部]・石黒 覚[三重大学生物資源学部]・伊藤 良栄[三重大学生物資源学部]・長岡 誠也[三重大学生物資源学部]
コンクリート水路の通水機能を評価するにあたり,マニングの粗度係数がよく用いられる.維持管理の容易さのため,水路の粗度係数を簡易に測定する手法が必要とされている.本研究では,空中超音波の反射を利用し,その最大振れ幅と粗度係数の推定方法を確立することを目的とする.水路模型実験から得られた粗度係数と算術平均粗さや,最大振れ幅との関係を導いた.今後は,粗さの分類や目地の与える影響を考慮する必要がある.
Keyword: 開水路流れ, 粗度係数, 空中超音波GET PDF=15/7-03.pdf
発表番号 [7-05]
Examination on evaluation method for abrasion resistance of repair material using sandblast
Kojima Keita[Graduate School of Agriculture, Kochi University]・Hasegawa Yuki[The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]・Sato Shushi[Faculty of Agriculture,Kochi University]
サンドブラストを利用した補修材料のすりへり抵抗性評価方法の検討
小嶋 啓太[高知大学大学院農学専攻]・長谷川 雄基[愛媛大学大学院連合農学研究科]・佐藤 周之[高知大学農学部]
本研究では,サンドブラストを利用した補修材料のすりへり抵抗性評価方法を検討するため,サンドブラストの基本性能と補修モルタルのすりへり抵抗性について評価した.結果として,サンドブラストを用いた補修材料のすりへり抵抗性評価は可能であることが明らかとなった.また,補修モルタルの強度とすりへり抵抗性には相関関係が見られず,すりへり抵抗性は力学的特性以外に別の特性が関与している可能性があることが示唆された.
Keyword: サンドブラスト, すりへり抵抗性, 補修材料GET PDF=15/7-05.pdf
発表番号 [7-06]
Monitoring analysis of rehabilitation test cases in the Gojo main canal
takahashi yoshiaki[Land Improvement Engineering Office in The Chugoku-shikoku]・nishina shinji[Land Improvement Engineering Office in The Chugoku-shikoku]
五條幹線水路における補修工法試験施工のモニタリング結果
高橋 良明[中国四国農政局土地改良技術事務所]・仁科 真治[中国四国農政局土地改良技術事務所]
香川県仲多度郡まんのう町にある五條幹線水路は、平成13年度〜21年度にかけて全国のコンクリート水路補修工法開発業者が約290mの区間に29の水路補修工法を展示しており、全国に先駆けて実施された試験施工事例の一つとなっていた。平成26年度の改修工事のため平成23年〜25年度にかけて実施した全体目視調査及び打音調査等によるモニタリング結果より各工法の適用の留意点をまとめたので報告するもの。
Keyword: 特殊コンクリート, 工法・施工, 高分子材料GET PDF=15/7-06.pdf
発表番号 [7-07]
Current status and prospects of concrete canal repairing by silicate-based surface penetrants
TANIMURA Naru[Aston Co Ltd]・HASEGAWA Yuki[The United Graduate School of Agricultural Sciences Ehime University]・SATO Shushi[Agriculture Unit Kochi University]・NATSUKA Isamu[Faculty of Life and Environmental Science Shimane University]
けい酸塩系表面含浸工法によるコンクリート水路補修の現状と展望
谷村 成[(株)アストン]・長谷川 雄基[愛媛大学大学院連合農学研究科]・佐藤 周之[高知大学農学部門]・長束 勇[島根大学生物資源科学部]
水利施設の主な建設材料であるコンクリートの表面保護工法の一つに,けい酸塩系表面含浸工法がある.これは硬化したコンクリート表面に液体材料を塗布・含浸させ,水や各種劣化因子の侵入を抑制し,耐久性の向上を図る工法である.既報では,けい酸ナトリウム系などに分類される国産材料のひび割れ補修効果を報告した.本報では,同材料を使用したコンクリート水路補修について,工法例,追跡調査結果および今後の展望を紹介する.
Keyword: コンクリート, 水路, けい酸塩系表面含浸材GET PDF=15/7-07.pdf
発表番号 [7-08]
Analysis study of the reinforcing effect in FRPM plate lining method
Yamamuro Shigeki[Kurimoto Co.,LTD]・Kishigami Nobuhiko[Kurimoto Co.,LTD]
FRPM板ライニング工法における補強効果の解析検討
山室 成樹[(株)栗本鐵工所]・岸上 信彦[(株)栗本鐵工所]
国営事業等で造成された基幹的な農業水利施設は長年の供用による経緯から、躯体の老朽化や洗掘等による局部的な摩耗によって、水路の水理機能が低下している事例が多い。そこで、深刻な機能の低下が発生する前に適切な予防保全対策を実施し、施設の等寿命化を図ることが重要となっている。今回、老朽化した水路を取り壊さずに水理機能を回復する事が可能であるFRPM板ライニング工法の補強効果について検証した結果を報告する。
Keyword: 補強, 開水路, 水路更生工法GET PDF=15/7-08.pdf
発表番号 [7-09]
The influence of the cut depth for the tensile strength tests
Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[National Institute for Rural Engineering]
切り込み深さが引張荷重強度に及ぼす影響について
川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・森 充広[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]
本報告では、現場で表面被覆工法が行われる中、表面被覆材から躯体コンクリートまで達する切れ込みを入れ引張する付着強さ試験が行われているが、その切れ込み深さについては明確な基準が無い。そこで、切り込み深さを変えたコンクリート供試体の引張荷重試験を行い、切り込み深さの差が付着強さに及ぼす影響を検討した。
Keyword: 開水路, 引張荷重試験, 切り込み深さGET PDF=15/7-09.pdf
Erosion Monitoring of Cementitious Surface Coating Method with Laser Displacement Meter
Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・KAWABE Shohei[National Institute for Rural Engineering]
無機系被覆工の摩耗進行モニタリング
浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・森 充広[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]
無機系表面被覆工(以下被覆工と呼ぶ)は農業用開水路の補修工事の60%以上を占める主要工法であるが,その耐摩耗性については十分明らかにされていない.本報告では,被覆工の現場での摩耗進行を定量的にモニタリングするために開発したレーザ距離計を用いた摩耗測定手法について紹介するとともに,計測前の表面清掃が摩耗計測に及ぼす影響と3年間の現地試験結果を報告する.
Keyword: 無機系表面被覆工, 摩耗, モニタリングGET PDF=15/7-10.pdf
Evaluation of Corrosion Characteristics due to Surface Roughness of Steel Sheet Pile in Drainage Canal
NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SATO Kouki[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
農業用排水路で供用された鋼矢板の表面粗さ観察による腐食劣化特性の評価
長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・小林 秀一[(株)水倉組]・佐藤 弘輝[藤村ヒューム管(株)]
農業用排水路で供用される鋼矢板水路の腐食劣化特性を表面粗さにより評価した。表面粗さは、干渉型顕微鏡で観察を行い、算術平均粗さを求めた。この結果、鋼矢板の水路面側の表面粗さと腐食による断面減少量に高い相関が確認され、供用時の鋼矢板の断面減少は水路面側の腐食の影響が大きいことが推察された。このことから、既設鋼矢板水路の腐食劣化の抑制を目的として水路面側を被覆する表面保護工法の有効性が示唆された。
Keyword: 鋼矢板, 腐食, 算術平均粗さGET PDF=15/7-11.pdf
発表番号 [7-12(P)]
Structural Planning for Safty Cinstruction of Steel Sheet Pile - Concrete Composite
SATO kouki[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co., LTD.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
鋼矢板‐コンクリート複合材の設計方法の基礎的検討
佐藤 弘輝[藤村ヒュ−ム管(株)]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・小林 秀一[(株)水倉組]・長崎 文博[藤村ヒュ−ム管(株)]
現在供用されている鋼矢板水利施設は、長期供用に伴い老朽化が進行している。筆者らは、既存鋼矢板水利施設の補修技術としてコンクリート被覆を検討している。既往の研究では、鋼矢板-コンクリート複合材の曲げ載荷試験を実施したが、抗土圧構造物とした場合の検討には至っていない。本論では鋼矢板-コンクリート複合材が土圧に抵抗する場合に必要となるコンクリート厚の基礎的検討を行った結果について報告する。
Keyword: 鋼矢板, 設計, 曲げ圧縮応力度GET PDF=15/7-12(P).pdf
Bend Strength of Plane Concrete Reinforced by a Grid
Mori Mitsuhiro[National Institute for Rural Engineering]・Asano Isamu[National Institute for Rural Engineering]・Tokashiki Masaru[National Institute for Rural Engineering]・Kawakami Akihiko[National Institute for Rural Engineering]・Kawabe Shohei[National Institute for Rural Engineering]
グリッド補強した無筋コンクリート梁の曲げ耐力
森 充広[農研機構農村工学研究所]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・渡嘉敷 勝[農研機構農村工学研究所]・川上 昭彦[農研機構農村工学研究所]・川邉 翔平[農研機構農村工学研究所]
水路トンネルのグリッド補強工法の効果を検証することを目的として,無筋コンクリートに炭素繊維グリッドをポリマーセメントモルタルで付着させた梁供試体の曲げ試験を行った.炭素繊維グリッドの補強範囲および付着範囲を変えて試験を行った結果,補強範囲が小さい場合には,効果が発揮されないこと,等曲げ区間が無付着であっても,外側端部が十分付着していれば,全面付着供試体と同等の補強効果が見込めることが示された.
Keyword: 水路トンネル, 炭素繊維グリッド, 補強GET PDF=15/7-13.pdf
Test Results of Resistance against Falling Concrete by using FRP Grid
Tateishi Akihiro[Nippon Steel & Sumikin Materials Co., Ltd.]・Andou Masafumi[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Shimada Akinari[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Shinohara Ryouji[Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]・Kobayashi Akira[Nippon Steel & Sumikin Materials Co., Ltd.]
FRPグリッド補強工法によるコンクリート覆工の崩落に対する抵抗性
立石 晶洋[新日鉄住金マテリアルズ(株)]・安藤 昌文[(独)水資源機構]・島田 晃成[(独)水資源機構]・篠原 亮二[(独)水資源機構]・小林 朗[新日鉄住金マテリアルズ(株)]
大規模地震対策特別措置法の規定に基づく地震防災対策強化地域等の水路システムでは,合理的な耐震対策が進められ,耐震性能照査が実施されている.水路トンネルの照査の結果,応力超過,貫通ひび割れによる無筋コンクリート覆工の崩落が懸念される.本検討では内面補強のFRPグリッド補強工法による抵抗性を確認するため,純せん断試験と押抜きせん断試験を実施し,コンクリート覆工の自重以上の耐力を有することが確認された.
Keyword: 水路トンネル, 耐震補強, 崩落防止GET PDF=15/7-14.pdf
Performance of surface covering method by alkali resistant glass fiber net
asano junpei[Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]・matsumoto takumi[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]・natsuka isamu[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・oguri masaya[Gifu Prefectural Office]
耐アルカリガラス繊維ネットを用いた表面被覆工法の基本性能
浅野 純平[島根大学大学院生物資源科学研究科]・松本 拓[鳥取大学大学院連合農学研究科]・長束 勇[島根大学生物資源科学部]・小栗 雅也[岐阜県庁]
トンネルの内面補強における問題点は、載荷により補強材の剥離が生じることである。剥離を防ぐためには、補強レベルと一体化強度のバランスを検討する必要がある。そこで、水路補修材として汎用性があり、強度の調整が容易に可能であるARGネットに着目し、PCMとARGネットの複合材料による内面補強工法の検討を開始した。本報では、本複合材料の基本的な性能である中性化抑止性、付着性、曲げ強度・剥離特性を報告する。
Keyword: 内面補強, 耐アルカリガラス繊維ネット, 付着強度GET PDF=15/7-15.pdf
Development of the strip adhesion method of inorganic fiber reinforced plate.
tanaka tooru[Toda Corporation]・tanaka takashi[Toda Corporation]
無機系繊維補強プレートを用いた帯板接着工法の開発
田中 徹[戸田建設(株)]・田中 孝[戸田建設(株)]
水路トンネルの補強工法選定においては,損傷の程度と原因,内空断面の確保や各種設備への影響,また,施工後の維持管理の容易さや使用材料の耐久性,再施工の容易さなどが重要となる。筆者らは,各種トンネルを対象とした補強工法として,帯板状の無機系繊維補強プレートを用いた内面補強工法(帯板接着工法)を開発している。本文では本工法の概要と現場実証施工結果について報告する。
Keyword: 繊維補強プレート, 補強工法, 無機系繊維GET PDF=15/7-16.pdf
Destruction behavior in the bending test of the PCM reinforced structure
Handa Shinya[Chuou Sekkei Engineering Corporation]・Mori Takehisa[Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Yamagishi Shuntaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
PCM補強構造の曲げ荷重載荷時における破壊挙動
半田 慎也[(株)中央設計技術研究所]・森 丈久[石川県立大学生物資源環境学部]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・山岸 俊太朗[新潟大学大学院自然科学研究科]
PCM(ポリマーセメントモルタル)で補強したトンネル覆工の模擬供試体を用いて曲げ試験を行い,AE法およびデジタル画像相関法により破壊挙動を計測した。その結果,破壊面付近でのAEイベントの集中や補強材での微細破壊の徴候,異なる補強材による破壊過程の差異を確認できた。また,画像解析により,各応力レベルを通じて,破壊の生じた母材だけでなく補強材と母材との付着界面にもひずみが集中していることが分かった。
Keyword: コンクリート材料, AE法, 画像解析GET PDF=15/7-17.pdf
Estimate of supply number of years to remain of concrete secondary products irrigation canal
taira naoto[Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
農業用コンクリート二次製品水路の残供用年数の推定
平 直人[宮城県古川農業試験場]
農業農村整備事業により整備された小規模な農業用コンクリート二次製品水路について,シュミットハンマー打撃試験及び超音波伝播速度試験により,設計基準強度比と経過年数の関係を明らかにした。供用年数推定線より,排水フリュームは経過年数が概ね42年,ベンチ(U字)フリュームは経過年数が概ね40年で劣化度が重度に移行すると推定される。現地試験データを基に,施設管理者向けの技術的基礎資料を作成したので報告する。
Keyword: 二次製品, 排水フリューム, ベンチ(U字)フリュームGET PDF=15/7-19.pdf
Development of Field Survey Methods in Steel Drainage
HOSOKAI Tomohiro[Niigata Prefectural Government]・HAFUKA Toshiaki[Niigata Prefectural Government]・OKITA Satoru[Niigata Prefectural Government]・WATANUKI Sakae[Niigata Prefectural Government]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・INABA Kazunari[Faculty of Agriculture, Niigata University]・MORII Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・OTAKA Norihiro[Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co.,Ltd.]・HARADA Takeo[Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co.,Ltd.]・OHTSUKA Hideyuki[Kitac Co.,Ltd.]・ITOU Katsumi[Kitac Co.,Ltd.]
鋼製集水井施設における調査手法の確立について(その4)
細貝 知広[新潟県]・羽深 利昭[新潟県]・沖田 悟[新潟県]・綿貫 榮[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・稲葉 一成[新潟大学自然科学系(農学部)]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]・大高 範寛[日鐵住金建材株式会社]・原田 剛男[日鐵住金建材株式会社]・大塚 秀行[株式会社キタック]・伊藤 克己[株式会社キタック]
新潟県糸魚川地域の地すべり防止施設、なかでも鋼製集水井においては、施工後30年以上経過したものが多く、鋼材の腐食による機能低下が懸念されている。鋼製集水井本体の機能診断手法(調査方法、健全度判定基準等)の確立を目的に、2011年から詳細調査を実施してきた。その結果、ビデオカメラ、鋼材板厚、メッキ塗膜厚などの各調査は、鋼材の腐食状況を把握するうえで有効な点検手法であることがわかった。
Keyword: 鋼製集水井, 機能診断, 画像解析GET PDF=15/7-20.pdf
Measures for corrosion of dissimilar metal connection for gate equipment of Shintawaraizeki
Shinbo Yoshitake[Chugoku Land Improvemnet Research,Planning, and Management Office]・sakamoto wataru[Chugoku Land Improvemnet Research,Planning, and Management Office]
新田原井堰ゲート設備の異種金属接続腐食対策
新保 義剛[中国四国農政局中国土地改良調査管理事務所]・坂本 渉[中国四国農政局中国土地改良調査管理事務所]
国営施設機能保全事業「吉井川地区」において実施中の新田原井堰ゲート設備の整備に際して、既設扉体の一部をステンレス鋼にて更新することに伴い発生する、普通鋼とステンレス鋼との電位差による異種金属接続腐食の問題に対して、更新部材と既設部材との間に非金属の材質を介在させ、絶縁することで対応した事例について、検討・採用した内容について報告する。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=15/7-21.pdf
The method of evaluating the block slipping out in the ground anchor reinforcement industrial method of the exisiting concrete block quay in earthquake-proof and the tsunami-proof measures
Ato Masaki[Mie Prefecture Ise Agricalture,forestry and fisheries office]・Nishidate Shinobu[Port Consultant Co.,Ltd]・Okawa Hiroshi[Mie Prefecture Ise Agricalture,forestry and fisheries office]・Suzuki Takayuki[Port Consultant Co.,Ltd]
耐震・耐津波対策における既設コンクリートブロック岸壁のグラウンドアンカー補強工法のブロック抜出しの評価方法について
阿藤 正樹[三重県伊勢農林水産事務所]・西舘 忍[ポートコンサルタント(株)]・大川 浩[三重県伊勢農林水産事務所]・鈴木 孝幸[ポートコンサルタント(株)]
三重県では南海トラフ地震に備えて県営漁港の地震・津波対策の機能診断を進めている。既設岸壁の耐震・耐津波対策として選定したグラウンドアンカー補強工法の設計にあたり,直接アンカーに拘束されないブロックの抜出し判定について,二次元平面ひずみのFEM解析による応力計算からブロック底面の滑動安全率を算定して評価した。ここでは,既設コンクリートブロック岸壁を事例にブロック抜出しの評価方法について紹介する.
Keyword: FEM解析, , GET PDF=15/7-23.pdf
The method for rehabilitation of concrete open channel in cold regions
Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hidehiko[Tottori University]・Aoyama Hirotoshi[Docon Co.,LTD]
寒冷地におけるコンクリート開水路の更生工法
硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]・青山 裕俊[(株)ドーコン]
北海道ならびに東北だけでなく滋賀県以北の寒冷地では、農業用コンクリート開水路において、側壁背面から浸透した地下水が劣化因子となり、凍結融解作用により凍害が発生するが、この背面浸透水を排出することができる対策工法は存在しない。そこで、本課題を解消するために側壁背面からの浸透水を効率よく排水できる更生工法の開発に取り組んでいる。本講演では、その水路更生工法について報告する。
Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生工法GET PDF=15/7-25.pdf
Effects of Saturated and Unsaturated States on Freeze-Thaw Resistance in Porous Concrete
Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
ポーラスコンクリートにおける間隙の飽和・不飽和状態が凍結融解抵抗性に及ぼす影響
緒方 英彦[鳥取大学農学部]
積雪寒冷地において凍害により劣化したコンクリート開水路の対策工法である水路更生工法では,既設水路とFRPM板の間に透水性及び保温性に優れた中込材としてポーラスコンクリートを充填することになる。本文では,中込材に要求される透水性を踏まえて設定した目標空隙率20%のポーラスコンクリート(粗骨材が7号砕石)を対象に,間隙の飽和・不飽和状態が凍結融解抵抗性に及ぼす影響について考察を加えた。
Keyword: ポーラスコンクリート, 凍結融解抵抗性, 飽和・不飽和状態GET PDF=15/7-26.pdf
Evaluation of the cross-sectional configuration of the method for rehabilitation of channel
Takeda Makoto[Kurimoto Co.,LTD]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hidehiko[Tottori University]・Aoyama Hirotoshi[Docon Co.,LTD]
水路更生工法の断面構成の評価
竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・石神 暁郎[寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学]・青山 裕俊[(株)ドーコン]
寒冷地における凍害劣化したコンクリート開水路を対象として、水路側壁の凍害発生メカニズムに即した対策工法の開発を進めている。本工法の特長は、FRPM板を既設水路内面に設置し、既設水路とFRPM板の間隙には透水性及び保温性に優れた中込材を充填することで、側壁背面からの浸透水を効率よく排水し、凍害抑制の効果を期待するものである。本講演では、その補強効果及び透水性の確認試験結果について報告する。
Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生法GET PDF=15/7-27.pdf
Strengthening Effect of the Method for Rehabilitation of Channel of cold regions
WATABE Koji[Docon Co. LTD.]・NISHIO Satoru[Docon Co. LTD.]・TAKEDA Makoto[Kurimoto Co. LTD.]・ISHIGAMI Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OGATA Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]
寒冷地における水路更生工法の補強効果
渡部 浩二[(株)ドーコン]・西尾 悟[(株)ドーコン]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・石神 暁郎[(独)寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]
著者らは,凍害劣化したコンクリート開水路について更生工法の開発を進めている.本工法は既設躯体にFRPM板をアンカー固定し,隙間にポーラスコンクリートを充填することで,ポラコンの凍害抑制効果に加え,躯体の補強効果を期待するものである.供試体による載荷実験のシミュレーション解析をもとに,実構造物を想定した解析検証を行った結果,著しく凍害劣化した開水路に対して,本工法が補強可能であることが確認された.
Keyword: コンクリート開水路, 水路更生工法, 補強効果GET PDF=15/7-28.pdf
Test Construction of the Method for Rehabilitation of Channel in the Cold Regions
Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto CO.,LTD]・Takeda Makoto[Kurimoto CO.,LTD]・Itoh Tsutomu[Docon Co.,LTD]・Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hdehiko[Tottori University]
寒冷地におけるコンクリート開水路の水路更生工法の試験施工
藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・竹田 誠[(株)栗本鐵工所]・伊藤 勉[(株)ドーコン]・石神 暁郎[(独)土木研究所寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]
北海道、東北だけでなく滋賀県以北の積雪寒冷地では、農業用コンクリート開水路において側壁背面から浸透した地下水が劣化因子となり、凍結融解作用により凍害が発生するが、この背面浸透水を排出することができる対策工法は存在しない。そこで、著者らは上記課題を解消できる水路更生工法の開発を進めており、今回、北海道、東北に位置する幹線用水路において、実施した試験施工の内容を報告する。
Keyword: 凍害劣化, 開水路, 水路更生工法GET PDF=15/7-29.pdf
Monitoring Method of the Water Penetration Suppressive Effect in Concrete Channel Repair
Ishigami Akio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Taba Kazuya[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto Co. , LTD.]・Aoyama Hirotoshi[Docon Co. , LTD.]
コンクリート開水路補修における水分侵入抑制効果の確認手法に関する検討
石神 暁郎[(独)土木研究所寒地土木研究所]・田場 一矢[(独)土木研究所寒地土木研究所]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・青山 裕俊[(株)ドーコン]
コンクリートの凍害劣化に対する補修では,躯体内部への水分の侵入が抑制されたか否かの確認が重要となるが,補修効果の確認手法に関する検討事例は極めて少ないのが現状である。筆者らは,小電極センサおよびセラミックセンサを用いた水分侵入抑制効果の確認手法に関する検討を行った。その結果,検討に用いた両水分センサは,温度の影響を多大に受けるものの,水分の変化を追跡できる可能性があることが分かった。
Keyword: コンクリート開水路, 水分侵入抑制効果, 水分センサGET PDF=15/7-30.pdf
Investigation of delamination by mechanical impedance method on the surface coating material
taba kazuya[Civil Engineering Reseach Institute for Cold Region]・ishigami akio[Civil Engineering Reseach Institute for Cold Region]・yokoyama hiroyuki[Civil Engineering Reseach Institute for Cold Region]・yamada akira[Civil Engineering Reseach Institute for Cold Region]・nakamura kazumasa[Civil Engineering Reseach Institute for Cold Region]
機械インピーダンス法による表面被覆材で補修されたコンクリート開水路の浮き・剥離調査
田場 一矢[(独)土木研究所寒地土木研究所]・石神 暁郎[(独)土木研究所寒地土木研究所]・横山 博之[(独)土木研究所寒地土木研究所]・山田 章[(独)土木研究所寒地土木研究所]・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]
本稿では,機械インピーダンス法により,表面被覆材で補修され供用されているコンクリート開水路の浮き・剥離調査を行った.その結果,供用されているコンクリート開水路で表面被覆材に発生する浮き・剥離は,バレルの端部に多く発生することがわかった.また,Reactiveの機械インピーダンスを指標とすることで表面被覆材に発生する浮き・剥離が検出できることが示唆された.
Keyword: コンクリート開水路, 浮き・剥離, 機械インピーダンス法GET PDF=15/7-31.pdf
Detection of Concrete Damage using Elastic Waves with Tomography Analysis
SUZUKI TETSUYA[Faculty of Agriculture, Niigata University]・YAMAGISHI SHUNTARO[Faculty of Agriculture, Niigata University]・SHIOTANI TOMOKI[Laboratory on Innovat ive Techniques for Infrastructures, Kyoto University]・MOMOKI SHOHEI[Laboratory on Innovat ive Techniques for Infrastructures, Kyoto University]・KOBAYASHI YOSHIKAZU[Laboratory on Innovat ive Techniques for Infrastructures, Kyoto University]
弾性波動のトモグラフィ処理に基づくコンクリート損傷検出
鈴木 哲也[新潟大学農学部]・山岸 俊太朗[新潟大学農学部]・塩谷 智基[京都大学大学院インフラ先端技術共同研究講座]・桃木 昌平[京都大学大学院インフラ先端技術共同研究講座]・小林 義和[京都大学大学院インフラ先端技術共同研究講座]
コンクリート構造物の損傷同定には,非破壊検査手法の一つである弾性波法が多用されている.弾性波のトモグラフィ処理は,損傷検出精度の向上に寄与すると考えられるが,その実証的検討は十分ではない.本報では,弾性波のトモグラフィ処理に基づくコンクリート損傷の同定をコンクリート・コアおよび実構造物で試みた結果を報告する.
Keyword: 弾性波, トモグラフィ処理, GET PDF=15/7-32.pdf
Characteristics of Deflection Resonance Frequency in Defected Concrete
Yamagishi Shuntaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Asano Isamu[National Institute of Rural Engineering]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
表層欠陥を模擬したコンクリートにおけるたわみ共振の周波数特性
山岸 俊太朗[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・浅野 勇[農研機構農村工学研究所]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]
本報では、表層欠陥を模擬したコンクリートにスイープ波を入力し、欠陥の深さとたわみ共振の共振周波数との関係について考察した。検討の結果、人工欠陥を埋設したコンクリートの周波数応答は無筋コンクリートと比較してピーク周波数が高くなることが確認され、周波数により欠陥部の深さを推定できることが明らかとなった。
Keyword: コンクリート, 表面欠陥, たわみ共振現象GET PDF=15/7-33.pdf
Relationship of Rebar Depth and Relative Dielectric Constant on Electromagnetic Wave Radar Method
SUTO Masashi[National Institute of Technology, Matsue College]・TAKATA Ryuichi[National Institute of Technology, Matsue College]・MATSUZAKI Yasuhiko[National Institute of Technology, Matsue College]
電磁波レーダ法における鉄筋深さと比誘電率の関係
周藤 将司[松江工業高等専門学校]・高田 龍一[松江工業高等専門学校]・松崎 靖彦[松江工業高等専門学校]
筆者らは,電磁波レーダ反射画像を利用して,簡易的に内部変状の発生状況を確認するための手法の検討を行っている。しかし,これまでの検討では,反射画像から目視による定性的な判断による内部変状の評価に終始していた。そこで本報では,電磁波伝播往復時間の式を用いてより定量的な評価を行うための基礎となる検討として,鉄筋深さと比誘電率の関係についての考察を行った。
Keyword: 電磁波レーダ法, 比誘電率, 鉄筋深さGET PDF=15/7-34.pdf
Experiments on applicability of detection of cavities behind tunnels by impact elastic-wave method
Ibata Takumi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Asao Hitomi[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
衝撃弾性波によるトンネル背面空洞探査に関する実験
茨田 匠[神戸大学大学院農学研究科]・浅尾 瞳[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
トンネルの覆工コンクリート背面に空洞が存在した場合,構造物の機能低下や突発的な崩壊が生じる恐れがある.既往の研究より,衝撃弾性波法を用いることで背面空洞探査が可能であることが示されている.本研究では空洞内部に崩落土が存在する場合などより実構造物の環境に近い状況を模擬した模型実験を実施することで,衝撃弾性波法の実構造物への適用の可能性が明らかになった.
Keyword: 鉄筋コンクリート, 管理, GET PDF=15/7-35.pdf
発表番号 [7-36(P)]
Evaluation of Surface Characteristics of Steel Sheet Pile using Active Infrared Thermography
KOBAYASHI Shuichi[Mizukuragumi Co.,Ltd.]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・SATO Kouki[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]・NAGASAKI Yasuhiro[Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
アクティブ赤外線サーモグラフィによる鋼矢板の表面性状評価に関する研究
小林 秀一[(株)水倉組]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・佐藤 弘輝[藤村ヒューム管(株)]・長崎 文博[藤村ヒューム管(株)]
近年、鋼矢板を用いた農業水利施設の腐食が顕在化し、効率的で信頼性の高い機能診断手法の確立が急務な課題である。本研究では、赤外線サーモグラフィ法を用いて、鋼矢板の腐食実態を表面性状の相違の観点から評価した。表面性状の定量評価には、物性値の空間分布特性を定量評価する手法であるセミバリオグラム解析を適用した。結果、セミバリアンスにより鋼矢板の表面性状の比較検証が可能であることが示唆された。
Keyword: 算術平均粗さ, 赤外線サーモグラフィ法, セミバリオグラムGET PDF=15/7-36(P).pdf
発表番号 [7-37(P)]
Use of Acoustic Emission for Detection of Re-Degradation Properties in Concrete Wat
TAKAHASHI Kazufumi[Niigata Prefectural Government]・TAKAOKA Katsuaki[Niigata Prefectural Government]・SAITOU Yukiteru[Niigata Prefectural Government]・SUZUKI Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・INABA Kazunari[Faculty of Agriculture, Niigata University]
AE指標を援用したコンクリート水利施設表層に発生した再劣化の特性評価
盒供^貉法凌軍禪]・嵩岡 克明[新潟県]・齋藤 行輝[新潟県]・鈴木 哲也[新潟大学農部]・稲葉 一成[新潟大学農部]
コンクリートを用いた農業水利施設の損傷蓄積は、水理・水利用性能と構造物の応力場の形成が密接に関連しているが、本研究では竣工後50年以上経過し、平成22年に補修工事を実施したコンクリート水路橋底版部において顕在化したひび割れ損傷を対象にAE法による損傷部位における弾性波発生挙動と水位との関連を考察し、農業水利施設におけるひび割れ損傷と水利用との関係について考察を行った。
Keyword: コンクリートの性質, 水利構造物, GET PDF=15/7-37(P).pdf
Evaluation of Plant Growth on Improved Soil mixed with Rice Crop Residues by Image Analysis
Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Kishi Naoto[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]
画像解析を用いた稲副産物混和土における植物生長評価
島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・岸 直人[新潟大学農学部]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]・森井 俊広[新潟大学自然科学系(農学部)]
本研究では,農業廃棄物である籾殻灰および稲わら繊維を利用したMgOを固化材とする緑化基盤材の開発を目的としている。実験的検討では, MgOの添加率および稲副産物の混和量を変化させ,芝草を用いて栽培試験を行った。葉色・根系の状態は画像解析より評価した。検討の結果,MgO添加率が3 %以上で根系伸長の阻害,籾殻灰混和による植物生長の促進,稲わら繊維混和による植物生長の阻害が示唆された。
Keyword: リサイクル, 植物, 画像解析GET PDF=15/7-38.pdf
Comparison of Compressive Strength of Biodegradable Mortar Using Different Resin
Suzuki Mariko[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sato Ryuji[SUNREC CO., LTD]・Nakamura Makoto[Kizai Tecto Corp.]・Yoshimura Atsushi[Suncoh Consultants Co., Ltd]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
異なる樹脂を用いた生分解性モルタルの圧縮強度比較
鈴木 麻里子[神戸大学大学院農学研究科]・佐藤 隆治[(株)サンレック]・中村 誠[キザイテクト(株)]・吉村 睦[サンコーコンサルタント(株)]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
撤去不要な新しい仮設資材として,生分解性モルタルの有用性を考えた.現在,生分解性樹脂には様々な種類が存在し,その劣化特性も多様である.著者らは,種類の異なる生分解性樹脂(PBSAとPLA)を用いて生分解性モルタルを作製し,圧縮試験を実施し強度低下傾向を明らかにすると共に画像処理による表面観察を実施した.
Keyword: 特殊コンクリート, コンクリート材料, コンクリートの性質GET PDF=15/7-41.pdf
Effect of artificial calcareous materials on the surrounding environment
Iwama Kenji[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Umeda Tomonori[School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]・Nakamura Kimihito[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nishiwaki Shigeru[Yabashi Industries Co., Ltd.]・Aoyama Hiroyuki[Yabashi Industries Co., Ltd.]
人工石灰質資材の環境影響評価
岩間 憲治[滋賀県立大学環境科学部]・梅田 友紀[滋賀県立大学環境科学部]・中村 公人[京都大学大学院農学研究科]・西脇 繁[矢橋工業(株)]・青山 浩之[矢橋工業(株)]
防草対策用覆土に用いられる高pH人工石灰質資材の環境影響を評価した。施工後に資材は地表面が半年でpHが12.8から9.2まで低下したが、0.05m以深は低下せず、雑草が繁茂しない仕組みが明らかとなった。一方、表面散水流出試験では施工3日後から流出水のpHが8.3以下と環境基準を下回る結果となった。ただし、蒸留水を用いた連続浸透試験ではpHはほとんど低下せず、下層土への影響評価が課題となった。
Keyword: 土壌, 溶質移動, 土壌環境と植物根系GET PDF=15/7-43.pdf
発表番号 [7-45(P)]
Evaluation of Splitting Process of MgO Improved Soil mixed with Rice Crop Residues
Kishi Naoto[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Shimamoto Yuma[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
稲副産物を利用した酸化マグネシウム改良土の割裂破壊過程評価
岸 直人[新潟大学農学部]・島本 由麻[新潟大学大学院自然科学研究科]・鈴木 哲也[新潟大学自然科学系(農学部)]
農業農村環境の持続的な発展には,地域資源を有効活用した資源循環システムの確立が不可欠である。本報では,農業廃棄物であるもみ殻灰および稲わら繊維を混和した酸化マグネシウム改良土において割裂試験を行い,破壊過程をAE法から検討した結果を報告する。検討の結果,もみ殻灰による引張強度の増加,AEヒット数の変化率および重心周波数の低下から繊維の引張効果による破壊挙動の変化が示唆された。
Keyword: 割裂試験, AE法, リサイクルGET PDF=15/7-45(P).pdf
Examination for the treatment of sediment at the bottom of Manose-regulating reservoir
Kojima Manabu[Chugoku-shikoku Regional Agricultural Administration Office, Hiikawa River Waterfront Agricultural Water Supply Project Office]・Inamori Mikiya[Chugoku-shikoku Regional Agricultural Administration Office, Hiikawa River Waterfront Agricultural Water Supply Project Office]
馬の背調整池改修に係る湖底堆積土処理の検討及び対策
児島 学[中国四国農政局斐伊川沿岸農業水利事業所]・稲森 幹八[中国四国農政局斐伊川沿岸農業水利事業所]
馬の背調整池の改修に際し、池敷を工事用道路、仮設ヤードとして利用する計画としていたが、池敷に想定以上に軟弱堆積土が大量に出現したことから、その処理対策を報告するもの。処理方法については、施工の期間、確実性、費用を考慮しつつ、農村工学研究所の助言も得て技術的検討を行い、混合処理工法を採用した。
Keyword: 工法・施工, 灌漑施設, GET PDF=15/7-47.pdf
発表番号 [7-49]
Comparison between Measured Road Surface Temperature in Summer and Lamp Irradiation Test Result
ishiguro satoru[Graduate School of Bioresources, Mie University]・yamanaka masayoshi[Asahidoboku Company Limited]
夏季の路面温度の実測値とランプ照射試験結果の比較
石黒 覚[三重大学生物資源学研究科]・山中 正善[朝日土木(株)]
遮熱性舗装の効果を調べるために夏季の路面温度を測定し、また、舗装から平板およびコア供試体を採取してランプ照射試験を実施した。本研究では、これらの実測値と試験値による遮熱効果の評価結果について比較検討した。その結果、両者の遮熱効果の評価は、一部の舗装区間で差異はあったが、大体同様の結果となった。また、ランプ照射試験において、平板供試体とコア供試体を用いた遮熱効果の評価は、ほぼ同じ結果となった。
Keyword: 舗装, リサイクル, コンクリート材料GET PDF=15/7-49.pdf
Research on method for brightness-evaluating of concrete block
hattori kohei[Agriculture Unit , Kochi University]・kassai hirofumi[Sogo Kaihatsu Co., Ltd.]・yamada toshio[Sogo Kaihatsu Co., Ltd.]・sato shushi[Agriculture Unit , Kochi University]
コンクリートブロックの明度評価方法に関する基礎的研究
服部 晃平[高知大学農学部門]・葛西 博文[(株)総合開発]・山田 登志夫[(株)総合開発]・佐藤 周之[高知大学農学部門]
景観配慮の一環として,コンクリートブロックは周辺景観との調和が社会的に求められている.白色に近い普通コンクリートブロックは,明度が高く,周辺景観と明度差が生じやすい.故に,明度の低いブロックを施工することが景観配慮につながるとされている.本報では,実際の現場で様々な照度条件にならざるを得ない環境下で,画像解析ソフトウェアを使用し,画像データから明度の測定方法について検討した.
Keyword: 明度, 景観配慮, 環境影響評価GET PDF=15/7-50.pdf
発表番号 [8-03]
Shaking Table Test on Axial Deformation of Liners in Liquefied Ground
Ono Kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Takahara Sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Mohri Yoshiyuki[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]
液状化時における更生管軸方向変形挙動に関する振動台実験
小野 耕平[神戸大学大学院農学研究科]・泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・高原 祥[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]・毛利 栄征[茨城大学大学院農学研究科]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]
近年,老朽埋設管路の改修工法として,管路更生工法の採用が進展している.本工法では,最低限の開削で効率的な施工が可能であるが,現行設計基準には,管軸方向の曲げ変形に対する規定はなく,既設管と更生管の相互作用は未解明である.本研究では,長尺の更生管路模型を対象とした振動台実験から,曲げ変形が既設管の継手部に集中することで,内側更生管の曲げひずみが卓越することが明らかとなった.
Keyword: 構造物の動力学的性質, 構造力学, 地盤の変形GET PDF=15/8-03.pdf
発表番号 [8-04]
Influence of Ground Shear Deformation on Mechanical Behavior of Flexible Pipes
Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Terada Kenji[Faculty of Agriculture, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
地盤のせん断変形がたわみ性管の力学挙動に与える影響
泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・寺田 健司[神戸大学農学部]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
通常の荷重条件下においては,埋設管の管頂部,管底部に曲げひずみが卓越する.しかし,地盤がせん断変形する際には,埋設管は斜め方向のたわみが卓越する.本研究では,地盤のせん断変形がたわみ性管横断面力学挙動に与える影響を解明するために,繰返しせん断実験を実施した.その結果,地盤のせん断ひずみに対する管のたわみ量は履歴ループを描く.また,地盤の変形係数-環剛性比と管のたわみ率の関係は非線形性を有する.
Keyword: 埋設管, せん断変形, 模型実験GET PDF=15/8-04.pdf
発表番号 [8-05]
Cyclic Shear Tests on Deformation Behavior of Inner Rehabilitated Pipes
Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
管路更生管の変形挙動に関する繰返しせん断実験
泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
現行設計基準において,既設老朽管の改修工法である管路更生工法に関する規定がない.本研究では,地盤のせん断変形を受ける際に損傷した既設管が更生管の変形挙動に与える影響を解明するため,繰返しせん断実験を実施した.実験結果から,既設管の損傷レベルの増大に伴い,更生管のたわみ量の抑制効果は減少し,既設管の損傷が終局状態である16分割においては,既設管が更生管に与える影響がほとんどないことが明らかとなった.
Keyword: 埋設管, 管路更生工法, せん断変形GET PDF=15/8-05.pdf
発表番号 [8-06]
DEM Analyses on Deformation Behavior of Inner Rehabilitated Pipes under Cyclic Shear Deformation
Miki Taiki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Izumi Akira[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
繰返しせん断変形を受ける更生管の変形挙動に関するDEM解析
三木 太貴[神戸大学大学院農学研究科]・泉 明良[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
管路更生工法は,既設管に更生管を内挿することで,管路の機能を維持する工法である.耐用年数を迎える農業用埋設管路の改修工法として,非開削施工が可能な管路更生工法の採用が増加している.しかし,現行の設計基準には管路更生工法に関する規定がない.本研究では,せん断変形を受けた場合の既設管が更生管に与える影響を解明するために実施した繰返しせん断実験をDEM解析により詳細に検討した.
Keyword: 管路更生工法, せん断変形, 個別要素法GET PDF=15/8-06.pdf
発表番号 [8-07]
Model Tests on Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipe Subjected to Eccentric Loading
ONO KOHEI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・TAKAHARA SHO[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・TAKEGAWA NAOKI[Faculty of Agriculture, Kobe University]・SAWADA YUTAKA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・KAWABATA TOSHINORI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
偏心荷重を受ける更生管の力学挙動に関する模型実験
小野 耕平[神戸大学農学研究科]・高原 祥[神戸大学農学研究科]・竹川 尚希[神戸大学農学部]・澤田 豊[神戸大学農学研究科]・河端 俊典[神戸大学農学研究科]
近年,耐用年数を超過する農業水利施設の増加に伴い,施設の長寿命化対策が求められている.管路更生工法は,地盤内に老朽化した管路を残存させたまま,内部に新たな管を構築する非開削の改修工法である.しかしながら,既設管が更生管の力学的挙動に与える影響は複雑であり,現行の農業用管路設計基準には同工法に関して規定がなされていない.本研究では,埋設模型実験を実施し,偏心荷重下における更生管変形挙動を検討した.
Keyword: 管路更生工法, 偏心載荷, 模型実験GET PDF=15/8-07.pdf
発表番号 [8-08]
Three-Dimensional Finite Element Analyses on Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipes under Eccentric Loading
takahara sho[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・ono kohei[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・sawada yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・kawabata toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
偏心荷重を受ける更生管の力学挙動に関する3次元有限要素解析
高原 祥[神戸大学大学院農学研究科]・小野 耕平[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
農業用管路の合理的な改修工法として,管路更生工法の採用が増加している.しかしながら,現行の農業用管路設計基準には同工法に関して全く規定されておらず,地盤内に残存する既設管が内面に構築される管に与える影響の解明が求められている.本研究では,載荷位置が更生管力学挙動に与える影響を解明することを目的として,3次元有限要素解析により,軸方向の載荷位置による既設管と更生管の相互作用を検討した.
Keyword: 管路更生工法, 偏心載荷, 有限要素解析GET PDF=15/8-08.pdf
発表番号 [8-09]
The Safety Verification of FRP Pipe affected by External Hydraulic Pressure
Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Mamiya Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Yoshihara Masahiro[Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
外水圧が作用する更生管の安全性検証
硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・間宮 聡[(株)栗本鐵工所]・毛利 栄征[茨城大学]・有吉 充[農研機構]・吉原 正博[住友大阪セメント(株)]
老朽化トンネルおよび農業用パイプライン等の既設管内に新管を挿入して更生する場合、地下水が内挿管(更生管)に直接作用する場合がある。このため、更生管が外水圧により、内側に変形(座屈破壊)する事故が発生している。本報では、既設管の劣化が進行している更生管の外水圧に対する安全性を検討するため、更生管に外水圧が作用した際の拘束座屈試験を行った。
Keyword: 改修工法, 管路, 外水圧GET PDF=15/8-09.pdf
Deformation characteristics of the surrounding ground of pipeline laid in peat soil
TATEISHI Sinzi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・HOMMURA Yukio[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]・OHKUBO Takashi[Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
泥炭地盤に埋設されたパイプラインの周辺地盤の変形特性
立石 信次[(独)土木研究所 寒地土木研究所]・本村 由紀央[(独)土木研究所寒地土木研究所]・大久保 天[(独)土木研究所 寒地土木研究所]
泥炭地盤に埋設されたパイプラインの機能低下を診断する技術は確立しておらず, 機能低下には管周囲地盤の変形特性が関係している。本研究では泥炭地盤の変形特性を推定する方法として, コーン貫入試験に着目しコーン貫入抵抗と孔内水平載荷試験からの変形係数との関係を現地試験から検討した。その結果, 両者には相関関係があったことから, コーン貫入試験は変形係数を推定する有効な手段の一つになり得ると考えられる。
Keyword: パイプライン, 泥炭地盤, 変形係数GET PDF=15/8-10.pdf
Study on applicability of the internal pressure loading method for Hume pipe
Tsukuda Ryosuke[Graduate School of Agriculture,Tottori University]・Hyodo Masahiro[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Ishii Masayuki[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]・Ogata Hidehiko[Faculty of Agriculture, Tottori University]・Nonaka Tsuguhiro[Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
ヒューム管への内圧載荷法の適用可能性に関する研究
佃 亮介[鳥取大学大学院農学研究科]・兵頭 正浩[鳥取大学農学部]・石井 将幸[島根大学生物資源科学]・緒方 英彦[鳥取大学農学部]・野中 資博[島根大学生物資源科学]
埋設管路の耐力評価手法は,背面土圧や管種による損傷メカニズムの違いを考慮することが困難であるため,十分満足のいく評価がなされているとは言い切れない。そこで本研究では,新しく提案した内圧載荷法のヒューム管に対する適用可能性を,実験から確認した。結果より本手法は,内面に存在するひび割れの検知が可能であることがわかった。また,外面に存在するひび割れも内面同様に検知可能であることが確認できた。
Keyword: 内圧載荷法, 現有耐力, ヒューム管GET PDF=15/8-12.pdf
Function diagnostic investigation method of FRPM tube due to bending strain
Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Fujimoto Mitsunobu[Kurimoto Co.,LTD]・Kubota Kenzo[Sekisui Chemical Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]
曲率計測によるFRPM管の機能診断調査手法
硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・藤本 光伸[(株)栗本鐵工所]・久保田 健藏[積水化学工業(株)]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]
現在、埋設管の変形に対する安全性は、撓み率により評価されている。しかし、撓み率では、破壊や漏水に対する余裕が明確でない場合も存在し、安全性に関して合理的な評価ができていない。そこで、円周方向の局所曲げひずみを曲率半径の変化から推定する手法をFRPM管に適用し、定量的な安全性評価手法を開発した。
Keyword: 診断, FRPM管, 性能GET PDF=15/8-13.pdf
Development of Pipe in Pipe Method for Small and Medium diameter Pipeline
Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ishida Shinji[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]
中小口径用パイプ・イン・パイプ工法の開発
硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・石田 真司[(株)エステック]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]
耐用年数を超過した農業用管水路の中で、呼び径1000以下の中小口径管路は、管路全体の約8割を占める。一般に既設管の内径が900以上においては、更生工法として信頼性の高いパイプ・イン・パイプ工法が選択される場合が多いが、人が管内に入って作業することができない中小口径管においては、その技術が確立されていないため、著者等はその開発に着手し、新たに開発した内挿用FRPM管と摩擦低減材の基本性能を確認した。
Keyword: 管更生工法, 馬蹄形FRPM管, 薄肉FRPM管GET PDF=15/8-14.pdf
Development of Pipe in Pipe Method for Middle and Small diameter Pipeline(Demonstration of Mock-Pipeline)
Otsuka Satoshi[Kurimoto Co.,LTD]・Saito Shigeki[Estec Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University]
中小口径管路に適用可能なパイプインパイプ工法の開発(模擬管路による実証試験検証)
大塚 聡[(株)栗本鐵工所]・齋藤 成城[(株)エステック]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]
本稿では、呼び径500〜900の農業用管水路に適用できるL-PIP工法の模擬管路による実証試験について報告する。既設管路への追従性、施工性、摩擦低減材の有効性および更生管の引抜きを確認するため、継手部に段差、隙間、曲線を施したL=50mの模擬管路を組み立てた。その模擬管路の中に更生管を挿入する試験を実施した結果、既設管路(曲線配管部)の追従性、挿入性および施工性に優れていることが確認できた。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=15/8-15.pdf
Leaving prevention mechanism of the FRPM pipes
Okuda Tadahiro[Kurimoto Co.,LTD]・Hazama Masaya[Kurimoto Co.,LTD]・Ariyoshi Mitsuru[National Institute for Rural Engineering]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki Unibersity]
FRPM管の離脱防止機構
奥田 忠弘[(株)栗本鐵工所]・硲 昌也[(株)栗本鐵工所]・有吉 充[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]
L-PIP工法では、更生管が耐用年数を超過した場合には更生管を引抜き、新たに同口径の更生管を挿入できることを特徴としている。そのため、離脱防止機構を付与することを検討している。本稿ではFRPM管に適用可能な離脱防止機構を検討した結果、更生管に付与する離脱防止機構の基礎的な離脱性能を確認した。また、離脱荷重を測定した結果、呼び径500において、更生管は300mを引抜くことが可能であることを確認した。
Keyword: FRPM管, 耐震, 離脱GET PDF=15/8-16.pdf
Strength reduction model of soil for seismic stability analysis of small earth fill dam
MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・TATSUOKA Fumio[Tokyo University of Science]・Duttine Antoine[Integrated Geotechnology Institute]・YAZAKI Sumio[Integrated Geotechnology Institute]
ため池堤体の耐震診断のための土の強度低下モデルの提案
毛利 栄征[茨城大学農学部]・龍岡 文夫[東京理科大学理工学部]・デューティン アントワン[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]
東北地方太平洋沖地震では,岩手県,宮城県,福島県の3県で1,951箇所のため池に被害が生じ,3箇所のため池が決壊している。決壊に至るため池を適正に峻別するために地震時の堤体土の強度が低下する特性を考慮したNewmarkD法が、実際のため池の耐震診断手法として適用されてきている。本報告では,累積損傷度理論に基づいてため池堤体土を代表する土質の強度低下パターンの基本となる標準強度低下モデルを提案する。
Keyword: ため池, 耐震診断, 標準強度低下モデルGET PDF=15/8-17.pdf
Development of simplified seismic-stability analysis of small earth fill dams by modified Newmark-D method
DUTTINE ANTOINE[Integrated Technogology Institute IGI]・Yazaki Sumio[Integrated Technogology Institute IGI]・Mohri Yoshiyuki[Ibaraki University, College of Agriculture, Department of regional and environmental science]・Tateishi Takahiko[NTC Consultants]・Tatsuoka Fumio[Tokyo University of Science Civil Engineering Department]
ため池の簡易耐震診断手法の開発
DUTTINE Antoine[(株)複合技術研究所]・矢崎 澄雄[(株)複合技術研究所]・毛利 栄征[茨城大学農業部地域環境科学科]・立石 卓彦[NTCコンサルタンツ株式会社]・龍岡 文夫[東京理科大学土木工学科]
約20万箇所の既設ため池の殆どは、経験的技術によって造られた。近代的な耐震設計に基づく施工による堤体に比べて、締固め度が低く土質が不適切な場合が多く、耐震診断が喫緊の課題となっている。H27年に改訂された土地改良事業設計指針「ため池整備」では、詳細ニューマークD法や動的応答解析による診断を規定している。本報告では、膨大な数の中小規模ため池を対象とした簡易ニューマーク法の開発と解析事例を示す。
Keyword: ため池, 耐震診断, ニューマークD法GET PDF=15/8-18.pdf
Seismic response analysis using elastodynamic finite integration technology
Yamashita Nobuyuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]・Nakahata Kazuyuki[Graduate School of Science and Engineering, Ehime University]・Akira Murakami[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
動弾性有限積分法を用いたダムの地震時応答解析
山下 伸幸[京都大学大学院農学研究科]・中畑 和之[愛媛大学大学院理工学研究科]・村上 章[京都大学大学院農学研究科]
弾性波の波動伝播解析に用いられる動弾性有限積分法を用いて,ダムの地震応答解析を行う.コンクリートダムにあっては線形弾性解析を,アースダムおよびロックフィルダムにあっては材料の非線形性を考慮する等価線形解析を行い,それぞれ一般的な有限要素法による地震応答解析の結果と比較することで両者の解析結果の妥当性を評価する.
Keyword: 動弾性有限積分法, 等価線形化法, 地震GET PDF=15/8-20.pdf
Understanding Earthquake Response Analysis of Ground by Input of Pulse Wave
Ieda Hiroyuki[NTC Consultants Co., LTD.]・Yoshinaka Teruhiko[NTC Consultants Co., LTD.]
パルス形状波を用いた地盤応答解析の視覚的理解の方法
家田 浩之[NTCコンサルタンツ株式会社]・吉中 輝彦[NTCコンサルタンツ株式会社]
大規模なレベル2地震動を対象とした土木構造物の耐震設計の需要が増す中、必ずしも振動解析を専門としない技術者が地盤応答解析を行う機会が増加している。本稿では、技術者による地盤応答解析の理解の一助とするため、単純化した地盤モデル及びパルス形状の入力波による地盤応答解析を行い、その結果を視覚的に整理する方法を示した。
Keyword: 土構造物の解析, 地震工学, 技術者育成GET PDF=15/8-21.pdf
Investigation on Scour under Different Level of Liquefaction
Sawada Yutaka[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Murai Kazuki[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
液状化程度の異なる地盤の洗掘に関する検討
澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・村井 和樹[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
東日本大震災では,津波により沿岸の構造物に甚大な被害が生じた.被災要因として構造物を越流した津波による地盤の洗掘が報告されている.一方,地震動による地盤の再液状化や引き波に伴う地盤の有効応力低下が指摘されている.本研究では,地盤の液状化程度が洗掘に及ぼす影響を解明するため,簡易模型実験およびMPS法を用いた数値解析を実施した.
Keyword: 液状化, 洗掘, 模型実験GET PDF=15/8-23.pdf
FEM flood analysis on small earth dams
Kojima Hajime[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Kohgo Yuji[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shimada Kiyoshi[Graduate Schoool of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]・Shoda Daisuke[National Institute for Rural Engeneering]・Suzuki Hisato[National Institute for Rural Engeneering]
ため池決壊氾濫有限要素解析手法について
小嶋 創[東京農工大学大学院]・向後 雄二[東京農工大学大学院]・島田 清[東京農工大学大学院]・正田 大輔[(独)農研機構 農村工学研究所]・鈴木 尚登[農研機構農村工学研究所]
非構造格子によるため池決壊氾濫解析を行うため,有限要素法を用いた解析手法を構築した.本手法は,直線水路における段波の解析では,理論値と概ね一致する解析結果が得られたが,二次元ダム破壊流れの解析では,浸水域の形状が実験結果とは異なった.実際のため池決壊事例への適用に向け,風上化スキームの導入等により解析精度を向上させることが今後の課題である.
Keyword: 水利構造物, 有限要素法, ため池氾濫解析GET PDF=15/8-25.pdf
Effects of details of a soil condition on hydraulic head differences for seepage failure in two dimensions
Tanaka Tsutomu[Kobe University]・Yamamoto Takuji[Kobe University]・Nagai Shigeru[Kobe University]・Miki Takashi[Kobe University]・Sannabe Sosuke[Kobe University]・Kasamatsu Kohji[Kobe University]・Inoue Kazuya[Kobe University]
地盤の浸透破壊に対する安定性 −地盤の諸条件が限界水頭差に及ぼす影響−
田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]・山本 拓児[神戸大農学部]・永井 茂[神戸大学大学院農学研究科]・三木 昂史[神戸大学大学院農学研究科]・参鍋 漱祐[神戸大学大学院農学研究科]・笠松 晃次[神戸大農学部]・井上 一哉[神戸大学大学院農学研究科]
二次元浸透破壊問題において、矢板の根入れ比D/T、解析領域の幅L、矢板の厚さt、上流側掘削残土dが限界水頭差Hcに及ぼす影響について考察した。そして、D/T→大のときHc→大、L→大のときHc→小、t→;大のときHc→大、d→大のときHc→小がいえることを示した。地盤の浸透破壊に対する限界水頭差の算定にあっては、これら物理的諸量のHcへの影響を十分把握しておく必要がある。
Keyword: 地盤浸透破壊, 限界水頭差Hc, 地盤諸条件のHcへの影響GET PDF=15/8-26.pdf
Non dimensional formularization of hydraulic head differences in 2D seepage failure of soil
Miki Takashi[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Tanaka Tsutomu[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Nagai Shigeru[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Sannabe Sosuke[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]・Inoue Kazuya[Graduate School of Agricultural science, Kobe University]
二次元地盤浸透破壊に対する限界水頭差の無次元化に関する研究
三木 昂史[神戸大学大学院農学研究科]・田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]・永井 茂[神戸大学大学院農学研究科]・参鍋 漱祐[神戸大学大学院農学研究科]・井上 一哉[神戸大学大学院農学研究科]
二次元地盤の浸透破壊に対する限界水頭差Hcの無次元化について考察を行った。まず、無限地盤における解析領域の取り方について述べ、Prismatic failureの考え方によるHcの無次元化について考察した。また、解析結果からこの考え方が正しいことを示した。そして、無限地盤と有限地盤についてHcの無次元化式を提案し、これらの無次元化式から、掘削のない二次元地盤についてHcを求められることを示した。
Keyword: 地盤浸透破壊, 限界水頭差, 無次元化GET PDF=15/8-28.pdf
Liquefaction Analysis in Level-2 Earthquake Motion on Small Earth Dam
Mori Hiroshi[Hirosaki University]
ため池堤体を対象としたレベル2地震動の液状化解析
森 洋[弘前大学]
現在、液状化対策の検討が予定されている青森県内のため池を対象に、二次元動的弾塑性有効応力解析を適用し、レベル2地震動による盛土天端部での沈下量評価の可能性を検討した。今回採用した二次元動的弾塑性有効応力解析を用いることで、液状化地盤上にあるため池堤体の沈下量を含めた耐震対策効果等の評価が可能であり、特に、レベル2地震動に伴う性能規定設計による耐震性評価に寄与出来る可能性を示した。
Keyword: ため池堤体, レベル2地震動, 液状化解析GET PDF=15/8-31.pdf
Strength reduction characteristics of fill material of small earth dams subjected to cyclic loading
KOBAYASHI SEITA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・SAWADA YUTAKA[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・KAWABATA TOSHINORI[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]・NOMURA YOSHIKAZU[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・ODA TETSUYA[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・MIWA AKIRA[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office]・HUJISAWA DAIGO[Wesco Inc]・TABIRA KENJI[Hyogo Prefectural Government Rural Environment Development Office・Wesco Inc]
ため池堤体土の非排水繰返し載荷に伴う強度低下特性に関する実験的検討
小林 成太[神戸大学大学院農学研究科]・澤田 豊[神戸大学大学院農学研究科]・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]・野村 純数[兵庫県農政環境部]・小田 哲也[兵庫県農政環境部]・三輪 顕[兵庫県農政環境部]・藤澤 大吾[(株)ウエスコ]・田平 健二[兵庫県農政環境部・(株)ウエスコ]
南海トラフ巨大地震の脅威が迫る中,東北地方太平洋沖地震では多数のため池が被災したことから,レベル2地震に対する既設ため池の安全性評価が緊急の課題となっている.数多くのため池を評価するには膨大な時間と費用を要するため,合理的かつ簡易な方法が要求される.本研究では,ため池堤体土を対象に,繰返し載荷後に単調載荷を行う三軸圧縮試験を実施し,繰返し載荷に伴う強度低下特性について検討した.
Keyword: ため池, 非排水繰返し載荷, 強度低下GET PDF=15/8-32.pdf
1G Shaking Table Model Test on Dynamic Behavior at Failure of a Fill Dam
TAGASHIRA Hidekazu[National Institute for Rural Engineering]・MOHRI Yoshiyuki[Ibaraki University]・IEDA Hiroyuki[NTC Consultants Inc.]・WATABE Daisuke[Sanyu Consultants Inc.]・MAEDA Masahiro[Naigai Engineering Co., Ltd.]・SATO Seiichi[Nippon Koei Co., Ltd.]
フィルダムの破壊時挙動に関する1G振動台模型実験
田頭 秀和[農研機構農村工学研究所]・毛利 栄征[茨城大学農学部]・家田 浩之[NTCコンサルタンツ(株)]・渡部 大輔[(株)三祐コンサルタンツ]・前田 真宏[内外エンジニアリング(株)]・佐藤 誠一[日本工営(株)]
堤体の破壊時挙動を詳細に把握することを目的にして,各種センサーを高密度に配置した1G振動台模型実験を実施した。含水比5%に調整した硅砂6号を相対密度65.2%で締め固めて模型を作製し,10Hzで50サイクルのサイン波で加振した。その結果,すべり発生に伴って堤体が全体的に長周期化した後に短周期化すること,堤体変状に対する感度は,周期変化,水平方向変位,鉛直方向変位の順に高いこと,等が判った。
Keyword: フィルダム, 破壊時挙動, 1G振動台模型実験GET PDF=15/8-34.pdf
Field examination of water diversion function in the test shallow land waste repository
Suzuki Kazuyoshi[Aichi Prefectural Goverment]・Morii Toshihiro[Faculty of Agriculture, Niigata University]・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University]
試験盛土によるフィールド条件下でのキャピラリーバリア機能の検証
鈴木 一兄[愛知県庁]・森井 俊廣[新潟大学農学部]・鈴木 哲也[新潟大学農学部]
長期貯蔵管理が必要な廃棄物は,拡散防止のため雨水と地下水からの遮断が必須である。キャピラリーバリア(CB)を導入した盛土形式の廃棄物貯蔵方法を提案した。上下CB層により降雨浸潤水と貯蔵廃棄物中の土中水を集水・排水できる二重の安全構造をもつ。盛土形式のため地下水の流入がない。CB盛土を試験造成し,前年に引き続き,野外条件下での遮水・排水性能を検証した。
Keyword: キャピラリーバリア, 廃棄物貯蔵施設, 遮水機能GET PDF=15/8-35.pdf
Study on compressive property of soil mixed with elastic material - Consideration of one-dimensional compression properties of rubber chip mixture -
KIMATA Takashi[Osaka Prefecture University]・KUDO Yosuke[Osaka Prefecture University]・NUKAMI Yuki[Osaka Prefecture University]
弾性体材料を含む混合土の圧縮特性に関する研究 −ゴムチップ混合体の一次元圧縮メカニズムの考察−
木全 卓[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]・工藤 庸介[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]・額見 悠生[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
弾性体材料を含む混合土の変形特性を解明するため,アルミ・ゴムチップ混合体を用いた一次元圧縮試験を行い,三次元状態における圧縮モデルの構築について検討した。その結果,三次元状態においても二次元モデルと同様の考え方が適用できることが確認されるとともに,混合比が小さいとアルミチップによる骨格がゴムチップの圧縮を抑制することなど,二次元積層体模型実験では把握できなかった特性も明らかになった。
Keyword: 弾性体材料, 混合土, 圧縮特性GET PDF=15/8-38.pdf
Conparison between two types of the in-situ rock shear tests through numerical experiments for virtual plaster model tests
Nishiyama Tatsuro[Faculty of Agriculture, Ehime University]・Hasegawa Takashi[Professor Emeritus, Kyoto University]
仮想石膏模型の数値実験による原位置岩盤せん断試験2種の比較
西山 竜朗[愛媛大学農学部]・長谷川 高士[京都大学名誉教授]
ダム基礎岩盤の強度評価における理論的解釈への貢献を目的として,有限要素法を用いたひび割れ解析によって,ロックせん断試験とブロックせん断試験の相違に対する検討を行った.これまでに解析を進めてきたロックせん断試験型の石膏模型実験を比較対象として,新たにブロックせん断試験型の模型実験を仮想し,数値実験を行った.その結果,巨視的なせん断抵抗の相違とともに,破壊機構の相違が見出された.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析GET PDF=15/8-39.pdf
Activity report and future plan of PAWEES
Matsuno Yutaka[Kinki Uiversity]
PAWEESの活動報告と今後の計画
松野 裕[近畿大学大学院農学研究科]
国際水田・水環境学会(PAWEES)の近年の活動状況を昨年韓国で開催された国際研究集会を中心に報告するとともに、学会の今後の活動計画、運営上の問題点や今後の課題などについての議論をおこなう.
Keyword: PAWEES, PWE, 国際活動GET PDF=14/S1-1.pdf
The Current Situations and Problems for Applying Environmental Friendly Methods on Agricultural and Rural development Projects− Case Studies in Fukui Prefecture−
Sasaki Shigekazu[Federation of land improvement associations in Fukui prefecture]
農業農村整備事業における環境配慮工法導入の現状と課題−福井県内の事例から−
佐々木 繁一[福井県土地改良事業団体連合会 ]
農業農村整備事業における環境配慮工法の導入に至る過程について、これまで福井県で実施してきた内容を振り返り、課題抽出を行った。成果の得られた事例では、関係者間における意思の疎通が容易で情報を共有できた場合が多く、一方で成果が十分でなかった事例では、事業対象が広範囲ゆえ関係者間の情報共有が図られていない場合がみられた。事業実施期間という限られた時間のなかで、更なるソフトの充実が求められている。
Keyword: 農業農村整備事業, 環境配慮工法, 合意形成GET PDF=14/S2-1.pdf
Why did 'right' nature restoration projects have a problem? : A case study of Lake Kasumigaura
TOMITA Ryoto[Graduate School of Agriculture, Shizuoka University]
なぜ「正しい」自然再生事業がうまくいかないのか? ―霞ヶ浦の事例研究から
富田 涼都[静岡大学大学院農学研究科]
自然再生事業では科学的知見や市民参加の理念などにもとづいて設計された「正しい」はずの事業がうまくいかないことがある。本報告では、茨城県霞ヶ浦の事例研究からその原因を考察し、科学的あるいは制度的に「正しい」設計からは零れ落ちた現場の生態系や社会状況の認識とその変化の歴史が事業に強く影響したことから、「正しい」はずの設計から零れるものをどう認識し、構造物や制度などの設計に反映できるかを検討する。
Keyword: 生物多様性, 合意形成, 環境ガバナンスGET PDF=14/S2-2.pdf
発表番号 [S2-3]
Embedding local socio-cultural contexts into the fish passages for watershed management
Fukunaga Mayumi[Osaka Prefecture University]
流域に社会文化的文脈を埋め込む:協働参加型流域管理が育む「日常性」
福永 真弓[大阪府立大学]
本報告では、米国カリフォルニア州の事例をもとに、流域管理政策の生態系管理型への移行がもたらした地域社会の混乱と抗争の先鋭化を、いかにして地域社会の住民が乗り越え、協働参加型流域管理を形成したかについて分析、考察する。環境配慮型政策の背景として必要となる制度設計や地域社会のエンパワメントの形について議論したい。
Keyword: 協働参加型、生態系管理、流域管理, , GET PDF=14/S2-3.pdf
発表番号 [S3-2]
Professional education promoted by the JABEE programs in higher education institutions
MORII TOSHIHIRO・hanatsuka yoshio・ [Faculty of Agriculture, Niigata University・Japanese Society of Irrigation, Drainage and Reclamation]
JABEEプログラムにおける技術者育成の現状
森井 俊広・花塚 賀央[新潟大学農学部・公益社団法人 農業農村工学会]
ここ二三年度間に進められた「大学のミッションの再定義」の議論では,JABEE認定プログラムの有無が重要な評価指標となった。JABEE認定は「優秀な技術者の育成」機能を高く維持し,農業農村工学分野が固有技術領域として社会的責任を果たし続けていくための一つの重要なアクションといえる。本稿では,「産学の間での技術者育成に対する捉え方の相違から,分野内における産学連携の課題を報告する。
Keyword: JABEE, 技術者育成, 産学連携GET PDF=14/S3-2.pdf
Conditions to Sustainably Develop Paddy-Field Rice Production in West African Inland Valley
FUJIMOTO NAOYA[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
西アフリカ内陸低湿地における潅漑稲作成立の要件
藤本 直也[(独)国際農林水産業研究センター]
(独)国際農林水産業研究センターは、平成20年度から23年度までの4年間で、農水省の補助事業により、畦畔で区切られた圃場を均平化し、灌漑用水による圃場水管理、移植、施肥等を行ういわゆる「アジア型水田営農」の有効性をガーナ国他で実証した。耕耘機を貸与え農作業を通じた技術移転を行う手法により、12地区の農家圃場で行った実証調査の結果、従来ヘクタール当たり2トンであったコメ収穫量が4.2トンに増加した。
Keyword: 水田灌漑, 圃場整備, GET PDF=14/S5-1.pdf
発表番号 [S5-4]
water users' association and small reservoir's management in northern ghana and southern burkina fas
Koide Junji・Oka Naoko・Fujimoto Naoya[Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ガーナ北部、ブルキナファソ南部におけるため池の水利用者組合と管理実態の関係
小出 淳司・岡 直子・藤本 直也[独立行政法人国際農林水産業研究センター]
ガーナ北部とブルキナファソ南部にて水利用者組合(WUA)によるため池の管理実態を調査した。その結果、ため池の利用主体であるコミュニティとWUAとの構成や維持管理活動における重複、包括的な水利用調整への必要性認識の欠如等により、WUAの活動意義が利用者に浸透しにくいこと、またWUAの多くは維持管理や水利用調整の主体となっていないことがわかった。これらを踏まえ、ため池の管理課題を検討した。
Keyword: 水利用調整, 維持管理, 資金徴収GET PDF=14/S5-4.pdf
発表番号 [S6-2]
Determination of Irrigation Depths Using a Numerical Model of Plant Growth and Quantitative Weather Forecast
Fujimaki Haruyuki・Shibata Masashi・Tokumoto Ieyasu・Inoue Mitsuhiro・Saito Tadaomi[Tottori University・Saga University]
植物成長の数値モデルと天気予報を利用した灌漑水量の決定
藤巻 晴行・柴田 雅史・徳本 家康・井上 光弘・齊藤 忠臣[鳥取大学・佐賀大学]
水分モニタリングに基づく自動灌漑区と、天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを砂丘圃場における栽培実験で試みた。灌漑方法は点滴灌漑で、トウモロコシを供試作物とした。後者は前者より高い純収入をもたらしうることが明らかとなった。
Keyword: 水分移動,畑地灌漑,蒸発・蒸発散, , GET PDF=14/S6-2.pdf
発表番号 [S7-4]
Study through experience for schoolchildren on soil of pond embankment
Yamanaka Minoru・Kakudo Hirohumi・ [Kagawa University・Kagawa University]
ため池堤防の土を学ばせる小学生向け体験学習事例
山中 稔・角道 弘文[香川大学工学部・香川大学工学部]
本稿は,ため池堤防は昔は地元の土を使って人力で築造し,ため池が豪雨災害時に地域の安全安心を高めている存在であることを,次世代を担う小学生に感じてもらうことを目的として,ため池堤防の土を学んでもらう小学生向け体験学習の内容を述べる。
Keyword: 教育方法, 土構造, 環境教育GET PDF=14/S7-4.pdf
発表番号 [S7-5]
A Public Relation for Materials and Construction Field at Open Campus in Okayama University
Shuku Takayuki[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
岡山大学オープンキャンパスにおける材料施工分野のPR
珠玖 隆行[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本稿では,材料施工分野のPR方法の一例として,岡山大学オープンキャンパスにおける研究室紹介の方法を紹介する。
Keyword: 材料施工分野,オープンキャンパス,PR, , GET PDF=14/S7-5.pdf
発表番号 [S7-8]
Development of the Simple Experiment Apparatus for Disaster Prevention Education
Kobayahsi Noriyuki[Faculty of Agriculture, Ehime University]
防災教育のための簡易実験教材の開発
小林 範之[愛媛大学農学部]
実際に身の周りで地震が起こったとき,適切に対処をし,避難するためには,事前に知識と対処法を身につけておかなければならない.また,「こんな時には,こんな被害が出る.」というのは,なんとなくは頭ではわかっているかもしれないが,実際に見てみることでより理解が深まるに違いない.そのため,建物が地震に抵抗する仕組みや共振といった振動論の基礎を分かりやすく教えるために,振動実験教材の開発を行った.
Keyword: 防災教育, 振動実験, バネマスモデルGET PDF=14/S7-8.pdf
Cooperation between public, private and research sector in order to promote the technology development for demanded policy measures
IWAMURA Kazuhira[Japan Water Agency (JWA)]
新分野の政策展開における官民学の役割と連携−ストックマネジメント施策の事例より−
岩村 和平[(独)水資源機構]
平成19年度から本格実施されたストックマネジメントは、創生期の制約から技術的構成を相当程度単純化し、その後の広範な施設診断やデータ蓄積、実証研究による技術開発の進展に期した。診断、工法、施工では相当程度の成果があるが、リスク評価の判断やリスク・コミュニケーションなど農業農村整備施策の技術的仕組みに関わる分野ではなお課題が多い。これまでの官民学の役割分担を越えた情報交換等の取り組みを提案する。
Keyword: ストックマネジメント,リスク受容,官学民連携, , GET PDF=14/S8-1.pdf
A service system utilizing ICT for irrigation management in paddy fields
Iida Toshiaki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
ICTを活用した水田水管理へのサービスシステム
飯田 俊彰[東京大学大学院農学生命科学研究科]
Keyword: 水田灌漑, ICT, 農業水利サービスGET PDF=14/S8-2.pdf
発表番号 [S8-3]
Significant of policy reserch in the field of agricultural infrastructure improvement and rural development
SASAKI Akinori[Rural Development Bureau]
農業農村整備政策研究の意義
佐々木 明徳[農村振興局]
昭和24年の土地改良法制定以降の農業農村整備政策上の重要なターニングポイントを法制度、事業制度、予算制度の側面から概括し、農業農村を取り巻く状況の変化、時代の要請等に的確に対応してきたことを確認する。また、農業農村の置かれている現状及び農政改革の展開方向を踏まえた農業農村整備政策の展開方向を示す。さらに、これら政策の具現化に不可欠な研究との連携の重要性について、技術開発計画を軸に提言する。
Keyword: 農業農村整備政策研究,技術開発計画, , GET PDF=14/S8-3.pdf
Structure and functions of sub-irrigation system for gently sloping upland fields
onodera tsuneo[Paddy Institute Co. Ltd]
緩傾斜畑地用の節水型地下灌漑システムの構造と機能
小野寺 恒雄[(株)パディ研究所]
傾斜を伴う畑地への灌漑方法は、スプリンクラーや点滴灌漑など、地表面からの灌漑以外に技術がない。地表面からの散水は、土壌面蒸発量が大きく、特にスプリンクラー灌漑では、作物の根域外への散水もあり、無効となる用水も発生する。そこで、従来は不可能であった傾斜が伴う畑地への節水型地下灌漑技術を開発した。本システムは、OPSISと呼称し、すでに、サトウキビ栽培等で増収効果や節水効果が発現している。
Keyword: 畑地用地下灌漑システム, 節水, 省力GET PDF=14/S9-4.pdf
Measurement of Depopulation and a Cost of Administrative Service
HAYASHI Naoki[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
「過疎」の測定と行政サービスのコスト
林 直樹[東京大学大学院農学生命科学研究科]
前半では,個々人の生活,住民の共同活動,帰属意識,財政,産業として農業のそれぞれからからみた「過疎」について説明した。後半では,市町村の行政サービスのコスト(歳出決算総額−扶助費)を昼間人口と総面積で説明することを試みた(重回帰分析:決定係数0.947)。日本の人口が半減した場合,コストの合計は0.637倍,生産年齢人口一人当たりのコスト負担は1.64倍になる可能性がある。
Keyword: 過疎, 行政サービス, GET PDF=14/S10-1.pdf
Estimation of Regional Durability by Female Population Aged 25-34
HAYASHI Naoki・SAITO Susumu・ [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo・Institute of Land Use Reorganization]
女子25〜34歳人口による地域持続性の評価
林 直樹・齋藤 晋[東京大学大学院農学生命科学研究科・国土利用再編研究所]
本研究では,日本国内において,近い将来,新しい母親になる可能性が高い女子(25〜34歳)の人口がゼロまたはそれに近い状態になる地域がどれほど発生するのか,平成17年および平成22年国勢調査の地域メッシュ統計を元に,人口推計を用いて明らかにした。この結果,女子25〜34歳人口密度が0.5(人/平方キロ)未満になる2次グリッドの割合が,2050年には56.7%と半数以上まで増加することがわかった。
Keyword: 過疎, 将来推計人口, 婦人GET PDF=14/S10-2.pdf
Estimating the Number of Medical Facilities Users under the Limitation of Maximum Moving Distance by Walk
SEKIGUCHI Tatsuya[School of Engineering,The University of Tokyo]
徒歩移動可能限界距離の制約下における医療施設利用可能者の推定
関口 達也[東京大学大学院工学系研究科]
「過疎」を多面的に測定する過疎度点数開発プロジェクトの一環として、一定の条件下における医療施設の利用可能者数を、地理情報システムを用いた簡便な試算方法を提案する。具体的には、徒歩による総動距離の制約下で、徒歩とバス利用による医療施設への到達を考える。実際の地域における人口・各施設の分布に基づく試算の結果、バス利用を考慮すると,各施設の利用可能者は約2.3~10.8倍に増加する事が明らかになった。
Keyword: 過疎,GIS,アクセシビリティ, , GET PDF=14/S10-3.pdf
発表番号 [S12-1]
Ability of sustainable agriculture from the view of building resilience to environmental changes in arid areas
YAMAMOTO Tadao・KUME Takashi・SHIMIZU Katsuyuki[Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・Faculty of Agriculture, Ehime University・Faculty of Agriculture, Tottori University]
環境変動に対するレジリエンス強化からみた乾燥地農業の持続可能性
山本 忠男・久米 崇・清水 克之[北海道大学大学院農学研究院・愛媛大学農学部・鳥取大学農学部]
干ばつや塩性土壌などのリスクを抱える乾燥地の灌漑農業は脆弱である。そのためこのような灌漑農業の持続には,人間活動や気候変動などの環境変動によるかく乱・ショックから速やかに回復するための能力強化、すなわちレジリアンスの強化が求められる。本セッションでは,まず乾燥地の灌漑農業に関する基本的な知見を共有し,次にレジリアンスの評価および強化に必要な基本的要件の整理・検討を試みる。
Keyword: レジリエンス, 灌漑, 乾燥地GET PDF=14/S12-1.pdf
発表番号 [S12-3]
Decrease of irrigated area by change in social system and the recovery - A case of paddy rice and upland crop rotation system in Kazakhstan -
Shimizu Katsuyuki・Yamamoto Tadao・Kume Takashi[Faculty of Agriculture, Tottori University・Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・Faculty of Agriculture, Ehime University]
社会体制の変化による灌漑面積の減少とその後の回復−カザフスタンにおける水稲−畑作物輪作システムの事例−
清水 克之・山本 忠男・久米 崇[鳥取大学農学部・北海道大学大学院農学研究院・愛媛大学農学部]
レジリエンスの概念を乾燥地灌漑農業へ適用するために必要な基本要件を整理することを目的として,カザフスタンの大規模灌漑地区の事例を再考した。社会体制の変化によって耕作面積は激減したが,その後の農業への民間投資や財政支出増によって開発盛期時まで回復した。しかし,少人数で大規模農場を維持するために行われる粗放な水管理では,水不足のショックに対するレジリエンスは低いので,農地・水利用を再考する必要がある。
Keyword: レジリエンス, 塩類集積, 水利調整GET PDF=14/S12-3.pdf
発表番号 [S13-1]
Proper use of measured radioactive cesium profiles in farm land soil
YOSHIDA Shuichiro・YAMANO Hiroaki・NISHIDA Kazuhiro[Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
農地土壌の放射性セシウム鉛直分布測定結果の正しい使い方
吉田 修一・山野 泰明・西田 和弘[東京大学 大学院農学生命科学研究科]
放射性セシウムの鉛直分布のデータを除染の計画や効果の評価に用いる際に注意すべき点を、一筆水田内での多点調査データに基づいて検討した。作土平均濃度 の一筆平均値の推定・利用方法、ほ場内での放射性セシウムの面的な分布の特徴、微地形による局所的な濃度特異点の採取回避の必要性、土壌の密度を考慮した 剥ぎ取り厚検討の重要性などを指摘した。
Keyword: 放射能汚染, 除染技術, 汚染土剥ぎ取りGET PDF=14/S13-1.pdf
発表番号 [S13-3]
Evaluation of radiocesium movements using GeoWEPP in Iitate, Fukushima
Tatsuno Takahiro・Osawa Kazutoshi・Nishimura Taku・Mizogichi Masaru [Gratitude School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo・Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
GeoWEPPを利用した福島県飯館村における放射性セシウムの動態評価
辰野 宇大・大澤 和敏・西村 拓・溝口 勝[東京大学大学院農学生命科学研究科・宇都宮大学農学部]
福島第一原子力発電所事故により,福島県を中心に放射性物質が飛散した.本研究では,福島県飯舘村における2つの流域を対象に,土壌侵食・土砂流出モデルであるGeoWEPPを適用し,放射性セシウム動態の評価および除染対策効果を見積もった.その結果,モデルの適合性は概ね良好であり,除染促進対策として,植生伐採,土壌耕起といった土砂流出促進型の土地利用がCsの流出を促進することが確認された.
Keyword: 放射性セシウム, GeoWEPP, 福島県飯舘村GET PDF=14/S13-3.pdf
発表番号 [S13-5]
A basic study on decontamination method of paddy field by soil puddling of disassembled soil aggregates
ISHIWATA Naoyuki・Mizogichi Masaru[Graduate School of Acultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
団粒破壊代かきによる水田除染法に関する基礎研究
石渡 尚之・溝口 勝[東京大学大学院農学生命科学研究科]
水田に適した放射性セシウムの除染法である代かき除染の効果を高めるために、土の団粒構造を破壊し水中で浮遊する粒子を増やすことが考えられる。ストークス則から導かれる粒子の水中沈降速度・粒度分布・代かき除染の水深・土層厚さ・排水深さ等のパラメータを用いて代かき除染の効果を予測する理論を構築した。この理論に基づき土の団粒構造の破壊によって除染効果が増大することをカラム実験により検証した。
Keyword: 団粒破壊, , GET PDF=14/S13-5.pdf
発表番号 [S14-2]
On-site ExpertiseGained from the Niigata Chuuetsu Earthquake Recovery
kazama juujiro[Rural Development Division, Niigata Prefecture]
新潟県中越地震の災害復旧で得た「現場知」
風間 十二朗[新潟県農村環境課]
新潟県中越地震は中山間の農村地域が甚大な被害を受けたことに特徴がある。この災害復旧に現場で携わった経験もとに、そこで得た「現場知」と活用について述べる
Keyword: 0, 0, 0GET PDF=14/S14-2.pdf
Importance of “On-site Knowledge” for disaster restoration
Tomosho Tatsumi・Arita Hiroyuki・Hashimoto Sizuka[National Institute for Rural Engineering, NARO・Faculty of agriculture, Niigata University・Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
「現場知」の重要性−災害復旧過程の多様性・複雑性の視点から−
友正 達美・有田 博之・橋本 禅[(独)農研機構農村工学研究所・新潟大学農学部・京都大学大学院地球環境学堂]
東日本大震災の後、農業農村の災害対応に携わった技術者が、その経験を「現場知」として記録し共有することが重要である。「現場知」の収集、整理によって、今後発生が懸念されている南海トラフを震源とする巨大地震等の大規模災害の発生時に、課題解決に役立つ情報が飛躍的に増大し、迅速、容易にアクセスできるようになる。多くの技術者、研究者の「現場知」の収集と継承への参加を期待したい。
Keyword: 現場知, 災害復旧, 東日本大震災GET PDF=14/S14-4.pdf
Laborsaving of the pumping mode in a pipeline
FUJISAWA Yutaka[NTC Consultants Co.,Ltd]
ポンプ系管路における維持管理の省力化
藤澤 豊[NTCコンサルタンツ(株)]
ポンプ系パイプラインにおける、維持管理の省力化及び電気代の縮減について、水理学の観点から、水利システムの更新と合わせて、有効的な活用方法を検討する。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 水利構造物, 計画手法GET PDF=14/S15-1.pdf
発表番号 [S15-2]
Drainage Managrment of Watarasegawa Chuo Chiku
takigawa noriko・fujikawa youichi・ [sansuiconsultanto]
渡良瀬川中央地区の排水管理について
瀧川 紀子・藤河 洋一[サンスイコンサルタント(株)]
渡良瀬川中央地区は、群馬県東部及び栃木県南部に位置し、利根川と渡良瀬川に挟まれた農地面積9,400haの地域である。平成11年から22年にかけて国営総合農地防災事業により整備された排水施設のなかで、幹線水路が用排兼用であるという特徴がある本地区の西部地域の管理方法について、用水時から排水時への切り替え指標、排水施設の操作方法などについての検討結果を報告する。
Keyword: 排水管理, , GET PDF=14/S15-2.pdf
発表番号 [S15-5]
Roughness investigation of the water pipelines deteriorated with age, and its problems
Ueno Hiroshi・Yamaguchi Toshio・ [Naigai Engineering Co.,Ltd.]
経年劣化した管水路の粗度調査と課題
上野 裕士・山口 俊夫[内外エンジニアリング(株)]
ストックマネジメントにおける管水路の機能診断調査では、内面変状調査、外観変状調査、継手等からの漏水量調査が一般的である。しかし、通水量、流速係数に関する現地測定は一般的に実施されず施設管理者への問診調査に留められている。しかし、水路の通水性能は重要な性能であることから、本報文では、粗度調査を実施した事例を紹介するとともに、調査結果から判明した課題を報告する。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 粗度調査, 流速係数GET PDF=14/S15-5.pdf
発表番号 [S15-6]
Identification of hydraulic problems in renewal of irrigation and drainage canal systems
Taruya Hiroyuki[National Agriculture and Food Research Organization]
水利システム更新時における水理学的問題の所在
樽屋 啓之[農研機構]
水利システムの現場でシステム更新に関わる問題を顕在化させるためには、いわゆるネットワーク分析型の水理機能診断手法が有効である。ネットワーク分析による機能診断では最初に水路のネットワークを構成する点と線が持つ水理機能を考える。そしてシステム更新後における点と線の機能を満足する所定の性能、すなわち要求性能が確保されているかどうかを点検することで水理学的問題の所在と内容を明らかにすることができる。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, , GET PDF=14/S15-6.pdf
発表番号 [1-01]
Reconstructing Process in Tsunami-stricken Area as an Agricultural Frontier until FY 2013 - Survey Report about Reconstruction Plan of The Eastern Part of Sendai (1) -
MAKIYAMA Masao・YAMASHITA Ryohei・ [College of Agriculture, IBARAKI University・Faculty of Bio-resources and Environmental Sciences, ISHIKAWA Prefectural University]
津波被災地域における農業復興過程・2013年度までの記録 -仙台東地区の復興計画に関する調査報告(1)-
牧山 正男・山下 良平[茨城大学農学部・石川県立大学生物資源環境学部]
著者らは仙台市東部の農村地帯を対象に,津波被災からの復旧・復興過程について継続的に調査している。当地区に注目したのは,i)東北地方を代表する穀倉地帯の被災であること,ii)復旧への始動が相対的に早かったこと,iii)市,改良区,JA,国の連携により各種の取り組みが着実に進められていることからである。本報では2013年度末までの農業復旧・復興の展開と現状について報告し,今後着眼すべき点を示す。
Keyword: 仙台東地区, 復興計画, 農と食のフロンティアGET PDF=14/1-01.pdf
発表番号 [1-03]
The Role of Residents Organization in the Reconstruction of Tsunami Affected Colony-A Case of SAKIHAMA Village, Ofunato City, Iwate Prefecture
KITAMURA SUGURI[Graduate School of Agriculture, Iwate University・Faculty of Agriculture, Iwate University・Iwate Community Support Center]
津波被災集落の復興における住民組織の役割-岩手県大船渡市崎浜地区を事例として
北村 直理[岩手大学農学研究科・岩手大学農学部・(特非)いわて地域づくり支援センター]
大船渡市崎浜地区において、地域コミュニティが自発的に設置した復興推進組織である崎浜復興会議を事例とし、その役割を明らかにすることを目的とした。結果、復興会議は地区の意見を適切に集約し、合意形成を図り行政との復興協議を主導してきた点で、復興推進組織として大きな役割を果たしたことが判明した。成功要因として、優秀な事務局の存在、幅広い意見を組み上げる委員構成と会議の運営方法といった要因があると判明した。
Keyword: 東日本大震災 震災復興 復興住民組織, , GET PDF=14/1-03.pdf
発表番号 [1-04]
A Trend Analysis about Measures to Invite Newcomers by Municipalities - In Case of East Japan -
Hirabayashi Ai・Makiyama masao・ [Graduate School of Agriculture, IBARAKI University・College of Agriculture, IBARAKI University]
移住促進を目指した市町村主体の取組に関する傾向分析 −東日本を対象として−
平林 藍・牧山 正男[茨城大学大学院農学研究科・茨城大学農学部]
過疎・高齢化の緩和などを目的として,移住者の呼び込みおよび受け入れに向けた取組を行っている地域がある。このことについて,各地の事例の紹介は既報にいくつか見られるが,取組内容や地域性などを広範にまとめた報告は存在しない。 本報では移住促進策に関する研究の第一歩として,東日本の各市町村を対象に,市町村が主体となって行っている移住促進のための取組について情報収集した上で,その傾向を分析する。
Keyword: 移住促進取組, 東日本の市町村, 空き家バンクGET PDF=14/1-04.pdf
発表番号 [1-05]
Evaluation about Stay-type Allotment Gerdens concern with around DIDs
HOSOYA Norifumi・MAKIYAMA Masao・ [Graduate School of Agriculture, IBARAKI University・College of Agriculture, IBARAKI University]
DIDからの距離およびその人口を考慮した滞在型市民農園の評価
細谷 典史・牧山 正男[茨城大学大学院農学研究科・茨城大学農学部]
既報(牧山・細谷・井上,2013)では,政令指定都市を対象に滞在型市民農園(以下,KG)の利用の容易さについて分析し,九州地方などではKGが利用しづらい状態にある旨を述べた。本報は既報の考えを発展させ,KGにとっての利用者獲得性の評価を目的として,KGの利用者の大半がDIDに居住していると考えた上で,全国各地のKGから見たDIDへの距離およびその人口との関係について分析する。
Keyword: 滞在型市民農園, 利用者の獲得, DID指数GET PDF=14/1-05.pdf
発表番号 [1-07(P)]
Continuity of hunting activities in Iwate Prefecture
Harashina Koji・Ikeda Hikaru・ [Faculty of Agriculture, Iwate University・Yamagata Prefecture]
岩手県における狩猟活動の継続性に関する現状と課題
原科 幸爾・池田 光[岩手大学農学部・山形県庁]
岩手県における狩猟活動の継続性に関する現状と課題を明らかにするために,狩猟免許更会場におけるアンケート,および県内全猟友会に対して聞き取り調査を行った。その結果,単独でもグループでも狩猟を行う回答者は,狩猟を楽しいと感じている傾向があり,狩猟継続意思が高いことが分かった。また,放射能汚染によって狩猟者の意欲が低下していることが明らかになったが,狩猟活動自体への影響は現時点では少ないことが分かった。
Keyword: 個体数管理, 狩猟活動, 放射能汚染GET PDF=14/1-07(P).pdf
発表番号 [1-09]
Impact of Measures for Direct Payments in Hilly and Mountenous Areas on Activating Community Functions
KITAMURA KOJI[Tokai Regional Agricultural Administration Office]
中山間地域等直接支払制度と集落機能
北村 浩二[東海農政局]
中山間地域等直接支払制度は、中山間地域等における農業生産活動を継続し、耕作放棄を未然に防止し多面的機能の確保を図るものである。その一方で本制度は、個別の農業生産を補完する存在としての集落を強く意識したものとなっている。そのため、東海地方における第3期対策中間年評価の集落アンケートのデータを基に、本制度の集落機能活性化に与える影響等について分析した。
Keyword: 中山間地域, 集落計画, GET PDF=14/1-09.pdf
Actual Condition of "Chiiki Okoshi Kyoryokutai" after Serving out Term: a Case of Tokamachi City, Niigata Prefecture
KUWABARA Yoshiki・NAKAJIMA Masahiro・ [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology・Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
地域おこし協力隊員の定住後の就業実態―新潟県十日町市を事例に―
標 良樹・中島 正裕[東京農工大学大学院連合農学研究科・東京農工大学大学院農学研究科]
本報告では十日町市の地域おこし協力隊を事例とし,定住者の仕事における地域内連携とインフォーマルな関係の関係性を分析した.その結果,定住者は任期中に構築した地域住民とのインフォーマルな関係を活用し,地域内連携を伴う仕事に就いていた.ただし,インフォーマルな関係の構築の主な機会は,起業志向型は任期中の協力隊活動,田舎暮らし志向型は日常的な交流の中であり,定住者のタイプによる相違がみられた.
Keyword: 農村振興, 社会計画, GET PDF=14/1-12.pdf
Study of farming accident caused by microrelief of road surface
MARUYAMA Toyoki・TAMURA Takahiro・UCHIKAWA Yoshiyuki・MATSUI Masami・ [Shizuoka Prefectural Office・Utsunomiya University, Faculty of Agriculture・Shinshu University, Faculty of Agriculture]
事故現場の微地形に着目した農作業事故の発生要因に関する研究
丸山 豊樹・田村 孝浩・内川 義行・松井 正実[静岡県庁・宇都宮大学農学部・信州大学農学部]
農作業事故の発生要因を明らかにする基礎として,農作業事故の事例収集を行うとともに,現場の微地形を電子平板測量によって明らかにした。事例収集の結果,事故6例,ヒヤリ・ハット2例を収集した。対象とした事例では支線農道での事故が多く,とくに自主施工の事例では縦横断勾配や幅員などの値が設計基準の範疇を超える傾向にあった。事業施工の事例においても経年変化によるものと思われる路肩の崩れがみられた。
Keyword: 農作業事故, 微地形解析, 3D景観モデルGET PDF=14/1-14.pdf
Opinion Arrangement and Consensus Building Factors of Rural Community for Preservation of Terraced Paddy Field
ISHIDA Kenji・KATAYAMA Chie・UENO Miki[National Institute for Rural Engineering, NARO]
棚田保全管理における集落住民の意向集約と合意形成要因
石田 憲治・片山 千栄・上野 美樹[農研機構農村工学研究所]
住民意向調査やワークショップを通して、多様な職業や年齢階層の地域住民に棚田保全の発意を促すことにより、農業衰退の抑止と持続性の高い地域資源の保全方策を明らかにするために、香川県小豆島町のN集落を事例に、地域住民が現状の課題を認識した上で、棚田保全に向けた意向の集約や合意形成を行う要因を考察した。その結果、|聾気悗琉γ紊噺悗蝓↓棚田を守る強い使命感、3杏者を受け入れる協調性、の存在を指摘した。
Keyword: 棚田保全, 農村振興, 地域住民GET PDF=14/1-17.pdf
Possibility of the Development to Regional Construction by Utilizing a Monitoring Survey with Environmental Consideration
Kusamitsu Noriko[Shinano River Basin Land Improvement Planning and Management Office ・Environmental Pollution Research & Analysis Center Co.,Ltd.]
環境配慮モニタリング調査を活用した地域づくりへの展開の可能性
草光 紀子[北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所・(株)環境公害研究センター]
環境との調和を配慮した土地改良施設は、完成後の維持管理体制や費用の不足により放置され、本来の目的を失っている施設が最近見受けられる。このため、環境配慮施設の建設後、その目的を達成・維持していくためには、どのような課題があるのか、その解決方法として、平成26年度着工予定の国営新川流域二期事業を対象に、環境配慮モニタリング調査を活用した地域づくりへの展開の可能性を検討した。
Keyword: ワークショップ, , GET PDF=14/1-20.pdf
Contributions of LID (DG) by the activities beyond legal permission -The case of of Kamedagou LID (DG Mr. Sano)-
ISHII Atsuhi・Sugiura Mikiko・KOSHIYAMA Naoko・TAJIMA Masahiro・GOKO Masaharu[University of Tsukuba・Sophia University・Kamedagou LID・Full Member・Miyagi University]
土地改良区(理事長)の法外活動による対外貢献 ―亀田郷土地改良区(佐野理事長)の事例−
石井 敦・杉浦 未希子・越山 直子・田島 正廣・郷古 雅春[筑波大学・上智大学・亀田郷土地改良区宮城大学宮城大学・宮城大学]
土地改良区が、土地改良法で規定された本来の所掌業務以外の“法外”の活動でも多大な対外貢献をなしうることを、新潟の著名な亀田郷土地改良区と故佐野藤三郎理事長の法外活動を分析して論じた。受益地域内の宅地と農地の土地調整等の法外活動で対外的貢献を実現したが、それが佐野氏の個人的な力量だけでなく、土地改良事業や土地改良制度を利用できる土地改良区の理事長だからこそ実現できたものであることを論じた。
Keyword: 土地改良区, 法外活動, 土地調整GET PDF=14/1-22.pdf
Comparative studies on the PIM and LIDs for technology transfer, specifically farmers' "PIM" organization problems
ISHII Atsushi・SUGIURA Mikiko・TAJIMA Masahiro・GOKO Masaharu・ [University of Tsukuba・Sophia University・Full Member・Miyagi University]
PIMと土地改良区の対比的考察 −農民参加型灌漑管理組織を中心に−
石井 敦・杉浦 未希子・田島 正廣・郷古 雅春[筑波大学・上智大学・正会員]
世界銀行によって提唱されたPIM(農民参加型灌漑管理)は、現在、先進国が開発途上国の灌漑プロジェクトを支援する際の必須の付帯条件となっている。PIMが誕生した背景、基本コンセプト(民主主義と市場主義)、PIMの視点からみた日本の土地改良区の評価、現在のPIMにかけている点(官民協力、重層的灌漑組織の理解とその設立の手順)、途上国では実現が困難と考えられる点(経常経費の農民負担)等について論じた。
Keyword: PIM, 土地改良区, 経常経費GET PDF=14/1-23.pdf
Economic Value of Domestic Water Supply by Using Irrigation Canals in Time of Disasters
TANIGUCHI Tomoyuki・SHIMADA Miroku・UJIIE Kiyokazu[Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
農業用水路による大規模断水時の生活用水供給の経済的価値
谷口 智之・島田 実禄・氏家 清和[筑波大学生命環境系・筑波大学大学院生命環境科学研究科]
著者らは生活用水の供給施設の一つとして農業用水路を活用することを検討している.ここでは,その経済的価値を代替法により試算した.その結果,フェンス等に囲まれていない最も活用が容易な開水路のみを対象とした場合であっても,農業用水路の1日あたりの経済的価値は,神栖市で約500万円(給水車59台に相当),小山市で約8千万円(同951台に相当)となり,高い効果が見込めることを明らかにした.
Keyword: 断水, 多目的利用, 代替法GET PDF=14/1-24(P).pdf
Study on social merits expected by introduction of small-scale hydropower
ohkubo takashi・hommura yukio・nakamura kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
小水力発電導入により期待される社会的利点に関する考察
大久保 天・本村 由紀央・中村 和正[独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
小水力発電の導入によりもたらされる社会的な効果を,具体的な発電事例の想定のもとに検討した。その結果,環境負荷低減効果に優れていること,および発電による経済波及効果が期待できることが分かった。また,災害時におけるリスク対策として,大規模停電時には小水力発電を通常の電力系統から切り離して,その電力供給を災害対策本部のある庁舎や避難所,病院などへ集中させる仕組みの構築が考えられる。
Keyword: 小水力発電, 経済波及効果, GET PDF=14/1-26.pdf
Distribution Map Production of a Balance between Energy Demand and Renewable Energy Supply
KOBAYASHI Hisashi・ITO Akihiko・SHIRAHASE Kyoko[Ibaraki University・Space Engineering Development Co. Ltd.]
再生可能エネルギーによる需要充足度の分布図作成
小林 久・伊東 明彦・白波瀬 京子[茨城大学農学部・宇宙技術開発株式会社]
再生可能エネルギーの効率的利用のしくみを具体的に検討できる領域を抽出するために,再生可能エネルギーの供給可能量の需要に対する需要充足度を分布として表す手法を開発して,市域を対象に適用した。作成した小水力・太陽光の電源とバイオマス・太陽熱生産によるエネルギー供給の需要充足度分布図から,農山村地域には再生可能エネルギーによりエネルギー自給が成立する領域があると考えられた。
Keyword: 土地利用計画, 集落計画, 測量・GISGET PDF=14/1-27.pdf
Social Receptivity of Algae Biomass Use
YUYAMA Yoshito・WATANABE Makoto・YAMAOKA Masaru[Institute for Rural Engineering, NARO・University of Tsukuba]
藻類バイオマス利用の社会受容性
柚山 義人・渡邉 信・山岡 賢[農研機構農村工学研究所・筑波大学]
藻類バイオマス利用の担当者や関係者を対象とするヒヤリング、各種イベントでの意見や反響の収集等により、藻類バイオマス利用が社会に受け入れられるための条件や課題を整理した。課題解決に向けての方向性はSWOT分析により検討し、現場実証による展示効果の発揮、多様な人材や業種との連携、6次産業化による製品のブランド化、農地法に基づく農地転用の扱いの簡素化が、よい効果を発揮し社会受容性を高めるとした。
Keyword: バイオ液体燃料, つくば国際戦略総合特区, SWOT分析GET PDF=14/1-28.pdf
Change of fuel type and GHG emission reduction by introducing of Biogas Digester
Izumi Taro・Matsubara Eiji・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
バイオガス発生装置の導入による調理用燃料の変化およびGHG排出削減
泉 太郎・松原 英治[(独)国際農林水産業研究センター]
ベトナムメコンデルタにおいて、クリーン開発(CDM)事業の一環として、バイオガス発生装置を導入した農家を対象に、バイオガス使用状況のモニタリングおよび関連する調査を実施した。その結果、大部分の農家では、薪やLPガスに代わりバイオガスが調理用の燃料として使用されるようになっており、温室効果ガスの排出削減に効果があることが確認された。
Keyword: バイオガス, GHG排出削減, 調理用燃料GET PDF=14/1-29.pdf
発表番号 [1-30(P)]
Efficient hydropower generation with an irrigation dam during non-irrigation periods
Ueda Tatsuki・Goto Masahiro・Namihira Atsushi・Hirose Yuichi・ [National Institute for Rural Engineering, NARO]
非灌漑期における農業用ダムを用いた小水力発電の効率化
上田 達己・後藤 眞宏・浪平 篤・廣瀬 裕一[農研機構農村工学研究所]
放流量の季節変化が大きい農業用ダムにおいて,通年継続した小水力発電を行い発電効率の向上を図るため,翌灌漑期に向けた貯水量の回復に留意しつつ,非灌漑期に一定の放流量を確保する水管理手法を提案する。事例地区での評価では,従来型水管理による完全従属発電と比べて,設備利用率が46%向上し,kWh当たり建設費が11%削減されると推察される。
Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 農業用ダムGET PDF=14/1-30(P).pdf
Risk analysis on disaster response targeting main irrigation canal at the time of a large-scale earthquake
hommura yukio・okubo takashi・nakamura kazumasa・watanabe masayuki・hiraoka shunzou[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI・Rural Engineer Co.,Ltd.]
大規模地震時における用水路施設の災害対応に関するリスク分析
本村 由紀央・大久保 天・中村 和正・渡部 正幸・平岡 俊造[(独)土木研究所寒地土木研究所・(株)ルーラルエンジニア]
近年、農業水利施設における大規模地震時に備えた減災対策の構築が喫緊の課題となっている。本研究では、農業水利システムの管理における災害対応力の強化を目的として、実際の用水路の施設管理を対象に、施設管理者を含む技術者数名により、震災時の災害対応を阻害するリスク源の特定、対策案の検討およびその実現性の難易評価を行った。
Keyword: 大規模地震, 減災, 用水路施設GET PDF=14/1-33.pdf
A evaluation method study as numerical numbers or values for aging irrigation and drainage channel network
Ebe haruoki[T-net-Japn]
老朽化が進行している農業用排水水利構造物網の数値数量による評価方法の研究
江部 春興[(株)ティーネットジャパン]
高度成長期に構築された農業用排水水利構造物網の大半が耐用年数を超え、老朽化の影響が心配されている。予兆や小規模の災害を捉えることができれば、大規模災害時の被害を減らせるのではないかと考え、調査等をどのように行っていたら良いか私案を展開する。案としては〆匈欧糧鏗欧鮨量や数値で収集するシステムを構築地区住人に被災の確認と数値数量での計測を委託9埓は日当の支給と水利網図と報告様式を整備して支援
Keyword: 水利構造物, 安全性, 用水管理GET PDF=14/1-34.pdf
Characteristic about increase of repair costs for irrigation-drainage pump stations
Mizuma Keiji・Kunieda Tadashi・ [National Agriculture and Food Research Organization]
農業用揚排水機場の整備補修に支出された費用の経年的な特性
水間 啓慈・國枝 正[農研機構]
農業用揚排水機場の整備補修費の将来予測への活用を視野に、支出された費用の経年的な特性の分析を試みたので、その内容を紹介する。10年間以上の記録があった全国の28地区のデータをもとに整備補修費の累計額の経年変化の特性を抽出した。この特性を既往の研究で管理が良好な地区の整備費累計率とされる0.3を適用したアッカーマン曲線と比較したところ、供用後25年時点で実際の支出は4割を下回る結果となった。
Keyword: 農業用揚排水機場, 整備補修費, アッカーマン曲線GET PDF=14/1-37.pdf
発表番号 [2-02]
Preliminary experiment for evaluating inhabiting situation of fish using environmental DNA extracted from water
Koizumi Noriyuki・Takahara Teruhiko・Minamoto Toshifumi・Doi Hideyuki・Mori Atsushi・Watabe Keiji・Takemura Takeshi[National Institute for Rural Engineering・Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University・Graduate School of Human Development and Environment, Kobe University・Institute for Sustainable Sciences and Development, Hiroshima University]
水から抽出したDNAを用いて魚類の生息状況を評価する方法の試み
小出水 規行・高原 輝彦・源 利文・土居 秀幸・森 淳・渡部 恵司・竹村 武士[農村工学研究所・広島大学大学院総合科学研究科・神戸大学大学院人間発達環境学研究科]
水路の水から抽出したDNA(環境DNA)を利用して,魚類の生息状況を評価する方法の予備実験を行った.ドジョウとタモロコが生息する水路の水1Lから環境DNAを抽出した.種特異的プライマーを用いてリアルタイムPCR解析を行った結果,両種のDNAが検出された.水路間におけるDNA量の差は生息量を概ね反映することが推察され,魚類モニタリング手法としての環境DNA分析の有効性を確認した.
Keyword: 環境DNA, 魚類モニタリング法, 農業水路GET PDF=14/2-02.pdf
発表番号 [2-04]
Location and descending timing of Oryzias sakaizumii in a paddy field at drainage
MINAGAWA Akiko・HOTTA Hirofumi・KOSEKI Yusuke・MOROIYAMA Takumi・SUZUKI Masaki[The University of Shiga Prefecture・Nagano Prefectural Government・Utsunomiya University・Iwate Prefectural University]
水田の中干し時におけるキタノメダカの位置と降下の関係
皆川 明子・堀田 裕史・小関 右介・守山 拓弥・鈴木 正貴[滋賀県立大学・長野県農政部・宇都宮大学]
水田の大区画化等に伴い水田で成育した魚類の移出が困難になっている可能性や、魚類の分布が降下に影響する可能性が指摘されている。そこで、30×100mの水田1筆を対象に、水尻から25、50、75mの位置に設置した囲いに異なる標識を施したキタノメダカを収容し、落水開始と同時に囲いを外して15分ごとに降下した個体の標識別個体数を記録した。初期位置と降下に要した時間との間に有意な関係は認められなかった。
Keyword: 水田, 中干し, GET PDF=14/2-04.pdf
発表番号 [2-07(P)]
Effects of rapid changes in water levels on the distribution of freshwater fish in an agricultural channel during the non-irrigation period
Nakata Kazuyoshi・Kadowaki Yuki・ [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
非灌漑期の農業水路における急激な水位変化が魚類の分布に及ぼす影響
中田 和義・門脇 勇樹[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
本研究では,非灌漑期の農業水路における急激な水位変化が魚類の分布に与える影響を明らかにすることを目的に,環境配慮型工法が施工されている岡山県内の農業水路2区間で,維持管理に伴う急激な水位変化前後に魚類調査を行った。その結果,本水路区間は,非灌漑期の急激な水位低下時において魚類の避難場として機能していることが示唆された。
Keyword: 魚類, 分布, 環境配慮型工法GET PDF=14/2-07(P).pdf
発表番号 [2-08(P)]
Effects of the difference of the restoration methods in an agricultural channel on the habitat conditions for freshwater fish during the non-irrigation period
KADOWAKI Yuki・SANUKI Shigeki・NAKATA Kazuyoshi[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Wesco Co., Ltd.]
非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響
門脇 勇樹・佐貫 方城・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科・株式会社ウエスコ]
魚類の生息環境に配慮した水路改修は、未だ発展途上の分野であるとともに、改修前後のモニタリング調査が十分に実施されていない。そこで本研究では、非灌漑期における農業水路の整備方法の違いが魚類の生息条件に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、岡山県内の農業水路で水路構造の異なる区間ごとに魚類調査を行った。その結果、水深を確保することのできる工法は、非灌漑期における魚類の生息条件として重要と考えられた。
Keyword: 魚類, 農業水路, 環境配慮工法GET PDF=14/2-08(P).pdf
発表番号 [2-09(P)]
Examination of the artificial spawning bed for endangered bitterling species in agricultural channels
Miyatake Yuta・Kawamoto Ippei・Aoe Hiroshi・Nakata Kazuyoshi・ [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Faculty of Environmental Science and Technology, Department of Environmental Management Engineering, Okayama University・NPOkurashikimizubenokannkyouwokanngaerukai]
農業水路に用いる希少タナゴ類の人工産卵床の検討
宮武 優太・川本 逸平・青江 洋・中田 和義[岡山大学大学院環境生命科学研究科・岡山大学環境理工学部環境管理工学科・NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]
農業水路に生息するタナゴ類は多くの種が絶滅危惧種に指定されており、その保全が急務である。そこで本研究では、希少タナゴ類の保全手法として利用する人工産卵床の開発に必要となる知見を得ることを目的とし、農業水路で野外実験を実施した。その結果、希少タナゴ類が人工産卵床を利用することが確認された。また、タナゴ類の種によって人工産卵床に用いる産卵母貝種への選好性が異なることが明らかとなった。
Keyword: 希少タナゴ類, 人工産卵床, 農業水路GET PDF=14/2-09(P).pdf
発表番号
Keyword: , , GET PDF=
Identify host fish of Unionid mussels in irrigation canals
kikuchi tomoki[Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
農業用水路に生息するイシガイ類の宿主魚類の特定とその環境条件の検討 ~山形県鶴岡市文下堰を事例として~
菊地 朋希[山形大学大学院農学研究科]
イシガイ類の宿主の特定と宿主に必要な環境条件の検討を目的に、用水路文下堰において調査を行った。その結果、ドジョウに最も多くの幼生が寄生し、ドジョウからのみ幼生が稚貝に変態したため、ドジョウが宿主であると考えられた。また、同一河川を水源とする水路と文下堰の魚類相の比較などから、宿主に必要な環境条件を検討した結果、文下堰は宿主の繁殖場、非灌漑期における退避場、移動可能な時期を有していると考えられた。
Keyword: イシガイ類, 宿主魚類, 農業用水路GET PDF=14/2-11.pdf
Dissatisfaction of farmers over the endangered species conservation and drainage management
Tashiro Yushu[The Aozora Foundation]
水路整備と希少種保全をめぐる農家の不満:なぜ環境配慮はもめるのか?
田代 優秋[(公財)公害地域再生センター]
本報告では,徳島県ですでに絶滅したと考えられていた希少淡水魚カワバタモロコが再発見され,その場所で水路整備事業を行った事例を中心に,全国の水生生物を巡る水路整備事業も参照しながら環境配慮が揉める問題構造の整理を試みたい.
Keyword: 環境配慮, 維持管理, コンフリクトGET PDF=14/2-13.pdf
For conservation of Red-Dragonflies and Development of risk assessment mitigation program with farmer's participation
Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi・ [Miyagi University Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences]
赤トンボ保全のための農業者を主体としたリスクアセスメントミティゲーションプログラムの開発
宮井 克弥・神宮字 寛[宮城大学食産業学研究科]
2009年から2013年の5年間、宮城県大崎市田尻地域の水田において赤トンボの発生状況と栽培管理を調査した。特に、育苗箱施用殺虫剤を使用した水田は、不使用の水田と比べて赤トンボの発生する水田割合、密度が低い傾向を示すことがわかり、赤トンボ保全のためのRAMPの1つとして、2012年から生態系に影響が少ない成分の薬剤へ変更した。今後は、他の赤トンボ発生を抑制する要因についてもRAMPを導入していく。
Keyword: 赤トンボ, 育苗箱施用殺虫剤, リスクアセスメントGET PDF=14/2-16.pdf
発表番号 [2-18(P)]
Winter habitat conditions of Rana ornativentris at Shichinohe town Kamikita county, Aomori prefecture
Kakino Wataru・Asanuma Hikaru・Sato Naoki・Ochiai Hiroyuki・Osari Hiroshi[Kitasato University school of Veterinary Medicine・Cainz Corporation・Toko Geotech Corporation]
青森県上北郡七戸町の谷津水路におけるヤマアカガエルの越冬環境条件
柿野 亘・浅沼 ひかる・佐藤 直生・落合 博之・長利 洋[北里大学獣医学部・株式会社 カインズ・東興ジオテック 株式会社]
2012年1月,2013年2月に青森県上北郡七戸町に位置する谷津水路で実施した,ヤマアカガエルの採捕調査および越冬環境条件調査の結果,次のことが把握された.すなわち,1)ヤマアカガエルは,水路内に堆積した落葉中で多数採捕された,2)2年とも落葉体積と生息密度との間に有意な正の相関が認められた,3)土中での採捕調査では,本種は確認されず,ニホンアマガエルが1個体のみ採捕された.
Keyword: カエル類, 越冬, 水域GET PDF=14/2-18(P).pdf
Potentiality of carbon sequestration to farmland through a forestry programme CDM in Paraguay
Watanabe Mamoru・Matsubara Eiji・Shiraki Shutaro・Fukuo Ayumi・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
パラグアイにおける植林プログラムCDMによる農地への炭素隔離の可能性
渡辺 守・松原 英治・白木 秀太郎・冨久尾 歩[(独)国際農林水産業研究センター]
パラグアイ東部地域において、植林CDMの形成に取り組んでいる。植林は農地への炭素隔離を可能にする。対象地域5県で植林CDMによって得られる炭素隔離のポテンシャルをCDMの方法論を活用して検証したところ、人為的純吸収量は5年間で約170万tCO2と推定される。植林プログラムの形成によって、国の排出削減計画への取り入れ、援助機関等からの支援により、農家による植林活動の推進が可能となる。
Keyword: 環境保全, CDM, 炭素隔離GET PDF=14/2-19.pdf
Demonstration of the small-scale CDM project methodology by improved cook stove
Miyazaki Ryo・Watanabe Mamoru・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ブルキナファソにおける改良かまど小規模CDMの取り組み
宮 良・渡辺 守[(独)国際農林水産業研究センター・(独)国際農林水産業研究センター]
ブルキナファソ(BF)では森林保全を目的とした改良かまど(FA)の普及が進められており、CDMを活用したFAの普及が有効な手段であると考えられる。そのため、BF農村部でのFAを用いた小規模CDM方法論の現地適応性の検証を行うこととした。その活動計画及び2013年度の活動内容の報告を行う。
Keyword: 小規模CDM, 改良かまど, 自然植生保全GET PDF=14/2-21.pdf
Schedule of planting works for irrigation facility at the paddy field in Ghana
DAN Haruyuki・HIROUCHI Shinji・OFORI Emmanuel・HIROSE Chikako・ [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES・KWAME NKRUMAH UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY]
ガーナ国における水田水利施設への植生工の工程計画
團 晴行・広内 慎司・オフォリ エマニュエル・廣瀬 千佳子[独立行政法人 国際農林水産業研究センター・クワメ・エンクルマ工科大学]
ガーナ内陸低湿地では、日常的に生じる激しい降雨や維持管理不足などの理由により、水田水利施設が機能を満足に発揮していない状況にある。このため、水田水利施設に現地の植物資源を被覆することにより、水利機能が低下する初期段階である雨滴侵食等を防止する取組みを行っている。この補強対策工を実施するに際して、対象地における営農状況および自然条件などから、受益者自らが施工可能な工程を策定した。
Keyword: 植生工, 水田水利施設, 施工工程GET PDF=14/2-23.pdf
A trial of durability assessment for introducing wooden fences to unlined canal in African paddy field (2)
Hirose Chikako・Hirouchi Shinji・Dan Haruyuki・ANTWI-BOASIAKO Charles・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Kwame Nkrumah University of Science and Technology]
アフリカ水田における木製柵渠の導入にあたっての耐久性評価の試み(2)
廣瀬 千佳子・廣内 慎司・團 晴行・アントウィボアシアコ チャールス[(独)国際農林水産業研究センター・クワメエンクルマ工科大学]
農民自身で整備可能な小規模な水田の水路は現地の強度の強い降雨や洪水によって侵食崩壊し、営農が妨げられてしまう。持続的な維持・管理のためには、水利施設は農民が実施できる技術と入手可能な材料で作られることが重要であり、木製柵渠はこの条件を満たす工法であるが、天然材料の木材は一般に経年劣化の進行が使用環境により大きく異なる。今回、継続観察によって得られたその利用可能性について報告する。
Keyword: 水利施設, 土水路, かんがいGET PDF=14/2-24.pdf
Effect on rice growth of bromate in irrigation water
Satta Naoya・Tateishi Takahiro・Hashimoto Kouhei[Iwate University]
灌漑水の臭素酸がイネの成長に及ぼす影響
颯田 尚哉・立石 貴浩・橋本 后平[岩手大学]
近年促進酸化処理法が廃水の処理に採用され、非意図的に生成する臭素酸イオンが灌漑水中に混入する恐れが高まっている。そこで臭素酸を含むモデル灌漑水を用いて、イネを水耕栽培し地上部、地下部の生長量から臭素酸イオンは成長阻害作用を持つことを確認した。また本栽培法は30日程度で行うことが可能である。イネの根についてDNAの酸化損傷を評価したが、臭素酸濃度とは明確な関係は今回得られなかった。
Keyword: 水環境, 環境影響評価, 環境保全GET PDF=14/2-25.pdf
Health Risk Assessment on PPCPs Accumulated in the Husked Rice Harvested in the Paddy Irrigated with Advanced Treated Wastewater
Haruta Shinsuke・Katayama Takahiro・Sugata Ban・Kume Takashi・Nakaya Yuji[Faculty of Agriculture, Ehime University・Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
高度処理水利用水田で収穫された玄米に対する生活排水由来医薬品の健康リスク評価
治多 伸介・片山 貴裕・菅田 伴・久米 崇・中矢 雄二[愛媛大学農学部・愛媛大学大学院連合農学研究科]
集落排水高度処理水を13年間無希釈利用した水田で収穫された玄米に対して,7成分の医薬品の混入濃度を測定した.その結果,全ての成分が定量下限値以下であり,リスクを高めに評価するために,定量下限値を用いた健康リスク評価を行っても,高い安全性が示された.以上の結果は,集落排水高度処理水の水田利用が,これまで検討されてきた重金属類に加え,生活系排水由来医薬品の観点から見ても,安全であることを強く示唆した.
Keyword: 処理水利用, 集落排水, 医薬品GET PDF=14/2-26.pdf
Sorption property of bromate on upland soil
Sasaki Chisaki[Iwate Prefectural Government・Iwate University]
臭素酸の畑土壌への収着特性
佐々木 千咲[岩手県庁・岩手大学]
青森・岩手県境不法投棄現場の岩手県側では、廃水処理に促進酸化処理法を採用しているが、非意図的に有害な臭素酸イオンが副生成され、環境中に放流されている。そこで環境土壌中の臭素酸の挙動を検討するため、バッチ系による畑土壌への臭素酸の収着実験を試みた。その結果、短期間では臭素酸の収着や還元は起こりにくいこと、またそれらには有機物が関係している可能性があることが確認された。
Keyword: 水環境, 土壌, 環境保全GET PDF=14/2-28.pdf
Mitigation effect of rice hydroponics system on high temperature and heat flux over the rooftop in summer.
TANAKA Yoshikazu・KAWASHIMA Shigeto・HAMA Takehide・NAKAMURA Kimihito・ [Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Graduate School of Science, Kumamoto University]
イネ水耕栽培システムによる屋上気温と屋上面熱フラックスの緩和効果
田中 宣多・川島 茂人・濱 武英・中村 公人[京都大学大学院農学研究科・熊本大学大学院自然科学研究科]
建物屋上においてイネを水耕栽培することによって生じる気温低下や屋根面熱フラックスの減少効果を,実験的に解析した.夏期高温時の観測結果から,水面上と屋根面上の気温には,最も高温となる条件下において,約8℃の差が生じることが分かった.また,屋根面からの流入熱フラックスの日積算値は,非栽培区の約14%に軽減された.さらに,熱収支解析から,微気象緩和量と建物内への熱流量軽減に一定の効果が示された.
Keyword: 緑化, 大気, 環境影響評価GET PDF=14/2-32(P).pdf
The study of the vertical distribution of denitrification activity in different landuses
LIN Xiaolan・KITAMURA Tatsumi・YOSHIDA Koshi・MAEDA Shigeya・KURODA Hisao[Graduate School of Agriculture, Ibaraki University・Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center・College of Agriculture, Ibaraki University]
土地利用の違いによる脱窒活性鉛直分布調査
林 暁嵐・北村 立実・吉田 貢士・前田 滋哉・黒田 久雄[茨城大学農学研究科・茨城県霞ケ浦環境科学センター・茨城大学農学部]
市街地、畑地、荒地、林地の4土地利用の地表面から深さ10 m のボーリング調査を行った。そしてすぐに各土層の脱窒活性をアセチレン阻害法で測定した。その結果、土地利用による脱窒活性に大きな差はなく、測定された値は水田表層のものと比べ非常に小さかった。また、鉛直方向別の脱窒活性の違いもほとんどなかった。これにより、地下に溶脱した窒素が地下水に到達するまでに除去される可能性は小さいものだと考えられる。
Keyword: 鉛直分布, 脱窒活性, 土地利用GET PDF=14/2-33.pdf
Pouring method of digested slurry with irrigation water to paddy field in Vietnam
ORITATE Fumiko・NAKAMURA Masato・YUYAMA Yoshito・YAMAOKA Masaru・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・SAKODA Akiyoshi[National Agriculture and Food Research Organization・Hochiminh City University of Technology・Institute of Industrial Science, The University of Tokyo]
ベトナムの水田におけるメタン発酵消化液の流入施用法
折立 文子・中村 真人・柚山 義人・山岡 賢・Nguyen Phuoc Dan・Dang Vu Bich Hanh・Nguyen Duy Khanh・迫田 章義[農研機構・ホーチミン市工科大学・東京大学生産技術研究所]
ベトナム南部都市近郊農村の水田で現地のバイオガスダイジェスターから発生するメタン発酵消化液の流入施用試験を実施し,現地への適用を想定した状況で,本施肥法において必要とされる作業や燃料使用量,肥料成分均一分布の程度を調査した.300m2の試験区の施肥に要した時間は2時間20分,635L/haのガソリンが使用され,試験区を12分割した際の収量のばらつきは変動係数にして0.37であった.
Keyword: ベトナム, メタン発酵消化液, 流入施肥法GET PDF=14/2-34.pdf
Comparison of greenhouse gas emissions from paddy fields with two types of water-saving irrigation in the Mekong Delta
TAMINATO TAMOHIKO[Japan International Research center for agricultural sciences]
メコンデルタにおける二種類の節水灌漑による水田からの温室効果ガス排出量削減の比較
田港 朝彦[(独)国際農林水産業研究センター]
メコンデルタにおいて、常時湛水、節水灌漑(AWD)、慣行AWDの3種類の水管理による地球温暖化ガスの排出削減効果を確認するとともに、途上国が定める気候変動緩和行動へ位置づけ,我が国が提案してる二国間クレジット制度の適用のためのより簡便なMRVについて検討を行う
Keyword: AWD, GHG, MRV, , GET PDF=14/2-37.pdf
Exchange of methane gas between the sea surface and the atmosphere in Japan Sea during summer
Noborio Kosuke・Komiya Shujiro・Kondo Fumiyoshi・Uematsu Mitsuo・Matsumoto Ryo[School of Agriculture, Meiji University・Graduate School of Agriculture, Meiji University・National Institute of Environment・Institute of Atmosphere and Ocean Science, University of Tokyo・Gashydrate Institute, Meiji University]
夏期日本海における海面−大気間のメタン(CH4)ガス交換
登尾 浩助・小宮 秀治郎・近藤 文義・植松 光夫・松本 良[明治大学農学部・明治大学大学院・国立環境研究所明治大学ガスハイドレート研究所明治大学ガスハイドレート研究所・明治大学ガスハイドレート研究所]
海洋は気候変動に対して重要な役割を担っているが、メタンの放出源としては天然と人為起源の両方を併せた放出量の約2%と比較的小さいと考えられている。近年、海洋における二酸化炭素交換量を渦相関法で直接測定して、従来法によるフラックスの数倍大きいことが報告された。本報告では、主要な温室効果ガスであるメタンに関しても同様のことが有るのではないかと考えて、メタンフラックスの直接測定を試みた。
Keyword: 温室効果ガス, 、溶存ガス, 緩和渦集積法GET PDF=14/2-38.pdf
発表番号 [2-42]
Actual Conditions of Environmental Flow in Western Kamedagou Area of Niigata City
KOSHIYAMA Naoko・HIGUCHI Masashi・ [Kamedagou Land Improvement District・Rural Development Division City of Niigata]
新潟市亀田郷西部地区における環境用水の取水量の実態
越山 直子・樋口 将至[亀田郷土地改良区・新潟市農林水産部農村整備課]
新潟市亀田郷西部地区の環境用水について,その取水量の実態を調査した。環境用水は豊水水利権であるが,当地区では,信濃川が基準渇水流量を上回っていても,地区内の配水状況、水質事故,通水施設の補修工事,営農者からの要請,水路の凍結等によって取水が停止されることがあり,平均取水率は64%であった。こうした実態を踏まえて,今後の環境用水の利活用方法及び管理方法を検討することが望まれる。
Keyword: 環境用水, 配水管理, GET PDF=14/2-42.pdf
Consideration of qualitative differences among habitats on the Network Model
Takemura Takeshi・Koizumi Noriyuki・Mori Atsushi・Watabe Keiji・ [National Institute for Rural Engineering]
ネットワークモデルにおける生息場間の質的差異の考慮
竹村 武士・小出水 規行・森 淳・渡部 恵司[農村工学研究所]
著者らの開発してきた水域のネットワーク化による魚類個体群再生予測モデル(NWモデル)の高度化に向け,生息地間の質的差異を考慮できるようSI(Suitability Index)モデルを組み込んだ.組み込みは環境収容力の計算過程で行い計算結果について観察値との比較等を行った.その結果,計算過程で用いたパラメータ値には検討の余地があると推察されたが,この方法による質的差異の考慮の妥当性が示唆された.
Keyword: タモロコ, SI, 生息場GET PDF=14/2-44.pdf
発表番号 [2-46(P)]
Resuspension of Paddy Soil by Raindrops
SUNAGA YOSHIAKI・MATSUMOTO YUSUKE・MATSUI HIROYUKI[Grad. Sch. of Agri., Utsunomiya Univ.・NIPPON KOEI CO., LTD.・Col. of Agri., Utsunomiya Univ.]
雨滴による水田土壌の再懸濁に関する研究
須永 吉昭・松本 佑介・松井 宏之[宇都宮大学大学院農学研究科・日本工営(株)・宇都宮大学農学部]
水田には土壌流出を抑制する機能があるとされている一方で、降雨などの外力による田面土壌の巻き上げの可能性が指摘されている。本研究では、人工降雨強度20〜25mm/h、湛水深2.1〜3.6cmの条件下で室内実験を行い、雨滴の衝撃による田面土壌の巻き上げを確認した。水深が小さいほど、また、雨滴の運動エネルギーが大きいほど再懸濁の発生量が多く、懸濁した田面水には細粒画分の土壌が含まれていることが分かった。
Keyword: 雨滴侵食, 水田土壌, 再懸濁GET PDF=14/2-46(P).pdf
発表番号 [2-48(P)]
Leaching behavior of the inorganic nitrogen under non-fertilizer condition in Apple orchard on the Gray lowland soil
ENDO Akira・MORI Ryutaro・ [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University・Kitatekku Co., Ltd.]
無施肥条件における灰色低地土リンゴ園における無機態窒素の浸透流出挙動
遠藤 明・森 龍太郎[弘前大学農学生命科学部・(株)キタテック]
青森県のリンゴ生産においては、融雪時季における肥料成分の流亡や春以降の肥料成分の吸収効率の観点から春施肥を推奨している。しかし、消雪時季に花芽や新梢が生育し始めるにあたり、春施肥しか実施しないことに対して生産者や研究者から疑問が呈されている。本報では、この疑問を解決へと導くために、青森県津軽地域の無施肥リンゴ園土壌(灰色低地土)中における無機態窒素の時空間的な動態を明らかにしたので報告する。
Keyword: リンゴ園, 硝酸態窒素, 浸透流出GET PDF=14/2-48(P).pdf
発表番号 [2-49(P)]
Ecotoxicological assessment of nursery-box-applied chlorantraniliprole in micro paddy lysimeter
Saito Yomitomo・Yamauchi Rika・Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi・ [Miyagi University・Sankyo consultant・Miyagi University・Miyagi University]
フェルテラ育苗箱施用殺虫剤の生態毒性評価実験
斎藤 四海智・山内 理香・宮井 克也・神宮字 寛[宮城大学食産業研究科・三協建設株式会社・宮城大学食産業研究科]
本研究では,2009年に新たに農薬登録されたフェルテラ粒剤がアキアカネに及ぼす影響を調査すること目的に,ライシメータを用いた毒性評価実験を実施した.額縁状散布を行ったフェルテラ粒剤は幼虫放流後28日目において高い幼虫生存率を示した.フェルテラ粒剤を使用した実験区では無処理区と比較して幼虫の生育が遅く,頭幅も小さかった.フェルテラ粒剤はアキアカネ幼虫の生育に影響を及ぼしていると推察される.
Keyword: 環境影響評価, , GET PDF=14/2-49(P).pdf
発表番号 [2-50(P)]
Effect of marginal transplantation of rice seedlings treated with nursery-box-applied insecticide on Sympetrum species and harmful insect
Konno Tomoki・Miyai Katsuya・Jinguji Hiroshi[Miyagi University・Miyagi University・Miyagi University]
育苗箱施用殺虫剤を使用した額縁栽培がアカネ属幼虫及び害虫に及ぼす影響
今野 智貴・宮井 克也・神宮字 寛[宮城大学食産業研究科・宮城大学食産業研究科・宮城大学食産業研究科]
本研究では、殺虫剤の散布量を減らすことによって標的がい生物柄の影響を減らし、なおかつ害虫防除効果を発揮する額縁栽培方法の実証研究を行った。額縁栽培とは、畦畔に隣接した8〜10条の稲にだけ殺虫剤を散布する方法である。額縁栽培方法は、全面散布と同様の害虫防除効果があり、アカネ属の保全効果についても確認できた。
Keyword: 環境影響評価, , GET PDF=14/2-50(P).pdf
発表番号 [3-04]
Change of physico-chemical properties of dredged sludge with repeat of drying and wetting
Yoshida Maiko・Nishimura Shin-ichi・Shibata Toshifumi・Shuku Takayuki・ [Okayama University]
乾湿繰り返しによる底泥の物理化学特性の変化
吉田 舞子・西村 伸一・柴田 俊文・珠玖 隆行[岡山大学]
ため池に堆積した底泥を浚渫する事業が行われるが,発生した浚渫土は建設材料などへの再利用が求められる。効率の良い低コストの底泥処理や再利用法の開発が求められているが,乾燥処理はその選択肢の一つと考えられる。乾燥によって泥土の性質変化がどのように起こるかを解明することは、底泥の性質や、それぞれの泥土にあった処理方法を知ることにつながる。本研究では,物理特性・化学特性の両方面からの分析および考察を行う。
Keyword: 底泥, 物理化学特性, 乾湿繰り返しGET PDF=14/3-04.pdf
Unfrozen water content and hydraulic conductivity of frozen soil near 0C
Osada Yurie・Watanabe Kunio・ [Graduate School of Bioresources, Mie University]
融点近傍の凍土の不凍水量と透水係数
長田 友里恵・渡辺 晋生[三重大学大学院 生物資源学研究科]
融点近傍の凍土の透水係数を不凍水量と共に明らかにすることを目的に、カラム実験を行った。–0.5℃以下では20 m以上の水圧をかけても凍土は通水しなかった。–0.5〜–0.23℃では凍土の透水係数が5オーダー以上変化した。–0.23℃以上では、透水係数は未凍土の飽和透水係数と等しく変化しなかったが、不凍水量は約10 %増加した。これは、間隙内の通水にあまり寄与しない部分の氷の残存が原因と考えられる。
Keyword: 凍結融解, 水分移動特性, 一次元カラム実験GET PDF=14/3-06.pdf
発表番号 [3-07]
Radiocesium Fixation Process to Soil Analyzed by Tracking Aging of Transfer Factor of Spinach
Shiozawa Sho・Mitsuoka Nobuko・Yoshida Shuichiro・Nishida Kazuhiro・Nihei Naoto[The University of Tokyo]
ホウレンソウへの移行係数からみた放射性セシウムの土壌への固定の進行
塩沢 昌・光岡 伸子・吉田 修一郎・西田 和弘・二瓶 直登[東京大学・0・0・0・0・0・0・0]
福島県全体における放射性セシウム(Cs)降下直後の2-3ヶ月のCsの土壌に対する弱い固定から強い固定への移行速度を知るために、公表されている2011年のホウレンソウのCs濃度のモニタリングデータと市町村の土壌Cs濃度データから移行係数を算出し、その時間変化から土壌中のCsの強い固定への移行速度を推定し、100日間で約1/200に減少したことを示した。
Keyword: 放射性セシウム, 移行係数, 土壌への固定GET PDF=14/3-07.pdf
Tamaki Shohei・Ogasa Marie・Yoshikawa Natsuki・Harada Naoki・Nonaka Masanori[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Institute of Science and Technology, Niigata University]
農業用水由来の放射性セシウムのイネへの影響
田巻 翔平・小笠 真理恵・吉川 夏樹・原田 直樹・野中 昌法[新潟大学大学院自然科学研究科・新潟大学自然科学系]
日本は降水量が多く,地形が急峻であるため,森林に降下した放射性セシウム(Cs)が降雨流出に伴って森林系外へ運搬されることが懸念されている.森林からの流出水は下流域で農業用水に利用される.本研究では,福島県二本松市および南相馬市に試験水田を設け,農業用水,土壌,イネのモニタリングに加えて,現地・室内を実施し,農業用水経由のCsのイネへの影響を検証した.
Keyword: 放射性セシウム, 農業用水, 新規 Cs 負荷量GET PDF=14/3-08.pdf
Soil Decontamination Method in Cultivated Large Paddy Field by Pudding Soil with Water
ISHIDA Satoshi・NAKA Tatsuo・OKUSHIMA Syuji・OGURA Chikara・SHIRAHATA Katsushi・TSUCHIHARA Takeo・YOSHIMOTO Shuhei・KAMADA Masami[Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization・DOWA ECO-SYSTEM CO.,LTD.・Shinshu University]
耕起された大区画水田を対象とした水による土壌攪拌・放射性物質除去工法
石田 聡・中 達雄・奥島 修二・小倉 力・白旗 克志・土原 健雄・吉本 周平・鎌田 雅美[(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所・ DOWAエコシステム(株)・信州大学]
水による土壌撹拌・除去工法を用いて,福島県南相馬市の耕起された水田にて除染試験を行い,効果を検証した.除染により空間線量率は約34%低下するとともに,土壌中の放射性Cs濃度は51%低下した.51%の内訳は未汚染下層土を削り取ったことによる希釈効果が22%,濃縮土の排出効果が29%であった.濃縮度の排出効果は,既往の小規模な試験と同程度であり,本工法が実規模の水田においても有効であることが示された.
Keyword: 水による土壌攪拌・除去, 除染, 放射性セシウムGET PDF=14/3-10.pdf
A easy method to measure Radiocesium concentration of soil surface and its application
Shiozawa Sho・Yamano Yasuaki・ [The University of Tokyo]
放射性セシウム土壌表面濃度の簡易な現場測定法とその応用
塩沢 昌・山野 泰明[東京大学]
放射農汚染地域において放射性セシウム(Cs)の土壌等の表面濃度(Bq/m2)を現場測定することは、その土地の平均濃度や詳細な分布を知る上で必要であるが容易でない。シンチレーションサーべーメータで測定するには、周囲からのガンマ線を遮蔽する十分な厚さの鉛遮蔽が必要であるが、ここでは不十分な鉛遮蔽でも直下のCs濃度を正確に測定できる方法を開発し、応用例として畝のある農地の濃度分布の例を示した。
Keyword: 放射性セシウム, 移行係数, 土壌への固定GET PDF=14/3-11.pdf
Application of a NaI(Tl) scintillation detector to observation of radiocesium in effluent from paddy fields during puddling
Yoshimoto Shuhei・Hitomi Tadayoshi・Kubota Tomijiro・Hamada Koji・Shin Moono・Tsuchihara Takeo・Shirahata Katsushi・Ishida Satoshi[National Institute for Rural Engineering・NARO Tohoku Agricultural Research Center]
NaI(Tl)検出器を用いた代かき排水中の放射性セシウム濃度測定手法の現地適用
吉本 周平・人見 忠良・久保田 富次郎・霤 康治・申 文浩・土原 健雄・白旗 克志・石田 聡[農研機構 農村工学研究所・農研機構 東北農業研究センター]
東京電力福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性セシウムが降下した水田を対象として,代かき排水中の放射性セシウムをNaI(Tl)検出器によって直接観測する手法を提示した.検出器から得られたスペクトルのピーク計数の変動は持ち帰り測定した排水試料の放射性セシウム濃度と整合的であり,この装置によって放射性セシウム濃度の変動傾向を把握できると考えられた.
Keyword: 放射能測定, ガンマ線スペクトロメトリー, 放射性物質動態GET PDF=14/3-12.pdf
Estimation of hydraulic parameters with multi-scale parameterization method
Seki Katsutoshi・Ackerer Philippe・Lehmann François[Toyo University・University of Strasbourg]
マルチスケール法による土壌水分変化からの水分特性パラメータの推定
関 勝寿・アッカラー フィリップ・レーマン フランソワ[東洋大学経営学部・ストラスブール大学水文地球化学研究室]
インドネシアの熱帯雨林で測定された土壌水分変化と降水量(Sekiら, 2010)から、マルチスケール法(Hayekら, 2008)により、土壌水分パラメータを逆推定した。1つの実験区では、計算値が実測値をある程度再現でき、また初期値の違いによる推定値の差もあまりなかった。もう1つの実験区では、土壌水分変化の実測値と計算値があまり良い一致をせず、土壌の撥水性による不均一流が原因と考えられた。
Keyword: 土壌水分, 水分特性パラメータ, 逆推定GET PDF=14/3-14.pdf
Effectiveness of TDT, TDR, and capacitance method for measuring soil moisture of sand and Andisol
ITO Yuji・ISHIBASHI Kyohei・MOMII Kazuro[Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
砂とクロボクの土壌水分計測に対するTDT・TDR・静電容量法の有効性の比較
伊藤 祐二・石橋 恭平・籾井 和朗[鹿児島大学農学部]
時間領域透過法(TDT),時間領域反射法(TDR),静電容量法の土壌水分計測に対する有効性を評価するために,砂とクロボクの水分計測精度を比較検討した.砂に対する精度は,TDT,TDR,静電容量法の順で高いことを確認した.クロボクについては,TDTはMiyamoto式を用いて高い計測精度を示したが,TDRはTDTに比べて精度が劣り,静電容量法はTDTとTDRより計測誤差が特に大きいことがわかった.
Keyword: 誘電率水分計, 時間領域透過法(TDT), 火山灰土壌GET PDF=14/3-15.pdf
Estimation of oil content in unsaturated sandy soil using thermo-TDR sensor
Moroizumi Toshitsugu[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University ]
サーモTDRを用いた不飽和砂土の油汚染度推定
諸泉 利嗣[岡山大学大学院環境生命科学研究科]
土壌・地下水中の油汚染度の非破壊測定法として,サーモTDRを用いて誘電率と体積熱容量を同時に測定することにより不飽和砂土における油汚染度の推定手法について検討した.その結果,油含有量の推定値は,含油率が少ない場合はバラツキが大きく推定精度が悪かった.一方,含水量は,すべての含水量に対して精度よく推定できた.
Keyword: 土壌・地下水, 誘電率, 体積熱容量GET PDF=14/3-16.pdf
発表番号 [3-20(P)]
Effect of surface charge characteristics on the transport of colloidal silica in saturated Toyoura sand
Fujita Yosuke[University of Tsukuba]
飽和豊浦砂中のコロイドシリカの輸送における荷電特性の影響
藤田 洋輔[筑波大学大学院生命環境科学研究科]
土壌汚染物質の移動を予測するためには、コロイド輸送現象の解明が求められる。コロイド輸送に対する土壌マトリックス及びコロイドの荷電特性の影響を検討するため、豊浦砂とシリカ粒子の懸濁液を用いたカラム実験を行った。さらに、実験結果についてコロイド濾過理論と一次元移流分散方程式に基づいた解析を行い、荷電特性の影響を定量的に評価することを試みた。
Keyword: コロイド輸送 , ブロッキング効果, GET PDF=14/3-20(P).pdf
Analysis of Zeta Potential and Possibility of Charge Evaluation of Toyoura Sand
Honjo Yuta・Pham Tien Duc・Tsujimoto Yoko・Kobayashi Motoyoshi・Adachi Yasuhisa[Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba・Faculity of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
豊浦砂のゼータ電位の解析と電荷の算出の可能性
本荘 雄太・パム チェンダック・辻本 陽子・小林 幹佳・足立 泰久[筑波大学大学院生命環境科学研究科・筑波大学生命環境系]
標準砂として広く用いられてきた豊浦砂のゼータ電位を流動電位法により算出し,その実験値を1pK Sternモデルにより解析することで,豊浦砂の荷電特性を調べた.また,クロマトグラフィー法による,豊浦砂の電荷の算出の可否を検討するため,豊浦砂充填カラムにおいてpHブレークスルーカーブ(pH-BTC)を測定し,既往研究と比較した.
Keyword: 豊浦砂, ゼータ電位, 1pK SternモデルGET PDF=14/3-21(P).pdf
Nitrogen Cycle in Sandy Fields under Different Irrigation Scheduling Strategies
Tokumoto Ieyasu・Fujimaki Haruyuki・Shibata Masashi・Noborio Kosuke・ [Saga University・Arid Land Research Center, Tottori University・Meiji University]
異なる灌漑水量の決定法による砂丘畑の窒素循環
徳本 家康・藤巻 晴行・柴田 雅史・登尾 浩助[佐賀大学・鳥取大学 乾燥地研究センター・明治大学]
本申請研究では,浅い地下水面を持つ砂丘畑において,天気予報を用いた灌漑水量決定法を用いた場合の温室効果ガス発生量と硝酸態窒素の溶脱量を評価した。砂丘畑に設置したウェイングライシメータによって水および窒素収支を測定した結果,亜酸化窒素ガスの直接発生は極めて少ないが,土中への硝酸態窒素の溶脱量が多いことが明らかになった。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 物質循環GET PDF=14/3-25.pdf
Fate and Transport of Carbon Dioxide and Nitrogen as a result of decomposition of organic matters in soils
Miki Masataka[Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
土中の有機物分解に伴う二酸化炭素と窒素成分の移動予測
三木 真隆[三重大学大学院生物資源学研究科]
土中の有機物分解に伴う地表面からの二酸化炭素の放出量やアンモニアや硝酸の土中の移動を予測するために,PHREEQCによる窒素・炭素循環連結モデルを組み込んだHP1プログラムに対して,気相中の二酸化炭素の拡散を追加した.これにより,土中に投入された有機物の分解過程におけるアンモニアの無機化と有機化,無機態窒素成分の移動,二酸化炭素の拡散,地表面から大気への二酸化炭素の放出量の評価が可能となった.
Keyword: 有機物分解, 窒素循環, 二酸化炭素GET PDF=14/3-26.pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(III)- The moisture and temperature distribution in the plane cultivation unit -
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(掘-面的栽培器における分布・均等性の確保-
谷川 寅彦[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
本報では、土壌水分収支の水平方向均等化のため、平面型植栽プランタについて、給水用親水不織布端を給水源にどのような間隔で浸漬するか、防根シート敷設による水分分布改善効果を露地および雨除けの栽培試験から検討した。
Keyword: 畑地灌漑, 水分移動, 溶質移動GET PDF=14/3-27.pdf
The Influence of Soil pH and Cationic Species on CO2 Dynamics in Soil
Kobayashi Daisuke・Ishiguro Munehide・Hasegawa Shuichi・Nagata Osamu・ [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University・Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
土壌中における二酸化炭素の動態に及ぼすpHとカチオン種の影響
小林 大介・石黒 宗秀・長谷川 周一・永田 修[北海道大学大学院農学院・北海道大学大学院農学研究院・北海道農業研究センター]
pHおよびカチオン種が土壌中の二酸化炭素の動態に及ぼす影響を評価するために,地表面CO2放出量,土壌中のCO2濃度とDOC量を,異なるpH及びカチオン種(Na,Ca)条件の裸地圃場で測定した。NaOH区の土壌は分散し,Ca(OH)2区では凝集状態だったため土壌水分保持特性に相違が生じ,地表面CO2放出量が異なった。そのためDOC量の顕著な相違はCO2生成に影響しなかった。
Keyword: 土壌空気, 間隙構造, GET PDF=14/3-30(P).pdf
Modelling Transport Phenomena in Surface Water Flows and Its Perspectives
Yoshioka Hidekazu・Unami Koichi・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Research Fellow of the Japan Society for Promotion of Science]
地表流における輸送現象のモデル化とその展望
吉岡 秀和・宇波 耕一・藤原 正幸[京都大学大学院農学研究科・日本学術振興会特別研究員]
農地を取り巻く水理・水文環境の定量評価には数理モデルの適用が有効である.水理学においては,古典力学や統計力学の範疇で導出された支配方程式により現象の記述がなされることが多い.ここでは,著者らが取り組んできた研究を中心とし,水理学や関連した研究分野における未解決課題とそれらの進展状況,今後の展望について論じる.とくに,地表水の流動と付随する溶質輸送を記述する数理モデルに焦点を当てる.
Keyword: 地表水, 流体輸送, 溶質輸送GET PDF=14/3-32.pdf
Computational Method for HJB Equations Governing Reservoir Operation Rules
Unami Koichi・Sharifi Erfaneh・Fujihara Masayuki[Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
貯水池運用ルールを支配するHJB方程式に対する計算手法
宇波 耕一・シャリフィ エルファネ・藤原 正幸[京都大学大学院農学研究科]
貯水池運用ルールの策定を合理的に行うため,連続干天ならびに貯水池水収支に関する確率過程モデルを構築して最適制御問題を定式化する.最適制御はHJB方程式によって記述されるので,その計算手法を提示して検証を行う.とくに,連続干天の継続が確率論的,かつ,貯水池からの流出流量が決定論的であるような,乾燥地の雨季を対象とする.自明な解析解と数値解の比較の結果,十分細かい計算格子の必要性が示される.
Keyword: 貯水池運用ルール, 確率過程, HJB方程式GET PDF=14/3-34.pdf
Hydraulic characteristic of vertical axis lift type hydro turbine under low flow condition
nakaya tetsuo・kiri hirohide・azechi issaku・naruoka michio・tanji hajime[National institute for rural engineering]
低流速下における垂直軸揚力型水車の水理特性
中矢 哲郎・桐 博英・安瀬地 一作・成岡 道男・丹治 肇[(独)農研機構 農村工学研究所]
農業用水路で想定される流速1m/s程度の流況で発電を行うために,垂直軸揚力型のダリウス水車の水理特性,発電特性を水理模型実験より検討した. その結果,低流速下であっても水制設置での堰上げによる圧力エネルギーの増大や,ソリディティ(水車の掃過面積に対するブレードの全投影面積の比)を適切に設定することで有効にエネルギーを得ることができることがわかった.
Keyword: 小水力, 流水エネルギー, ダリウス水車GET PDF=14/3-37.pdf
Effect of Gate Groove Shape on Flushing of Accumulated Sand under Movable Gates
Hamagami Kunihiko・Asari Kenya・ [Faculty of Agriculture ,Iwate University]
可動堰ゲートフラッシュの成否に及ぼすゲート戸溝形状の影響
濱上 邦彦・浅利 健也[岩手大学農学部]
取水堰では,洪水後に砂磯が堆積することによるゲート閉鎖障害がしばしば起こる.本研究では,その対処方法のーつである堆砂フラッシュを対象に,可動堰ゲート,とくに戸溝の排砂が可能となる条件を明らかにすることを目的とする.戸溝形状および河床粒径と,戸溝の排砂に必要な水位差の関係について実験的に検討し,重回帰分析による実験式を得た.また実験式を実事例に適用した結果,およそ近しい結果となった.
Keyword: 可動堰, 堆砂, ゲートフラッシュGET PDF=14/3-40.pdf
発表番号 [3-43(P)]
Suppression Condition of Double-Row Bar Migrations in Channel with Continuous Expansion and Contraction
KAKIZAKI Anna・NAGAYOSHI Takeshi・SATO Teruo・KANDA Hiroomi・SHIMADA Hiroshi[Graduate School of Bioresource Sciences,Akita Prefectual University・Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]
広狭流路における複列砂礫堆の移動抑止条件
柿崎 杏奈・永吉 武志・佐藤 照男・神田 啓臣・嶋田 浩[秋田県立大学大学院生物資源科学研究科・秋田県立大学生物資源科学部]
本研究では,流路幅が漸縮・漸拡変化をする広狭流路を用いて,複列砂礫堆が移動する場合と移動が抑止される場合の条件を実験的に検討した.複列砂礫堆の挙動には流路の平面形状が大きく関係しており,流路幅広狭比(狭窄部幅/拡幅部幅)の値が小さくなるほど複列砂礫堆の移動が抑えられやすくなること,また,広狭流路の波長が複列砂礫堆の波長と一致する条件では,移動を抑止できる流路幅広狭比の値が大きくなることがわかった.
Keyword: 広狭流路, 複列砂礫堆, 流路幅広狭比GET PDF=14/3-43(P).pdf
発表番号 [3-44(P)]
Properties of flow in main drainage channel on low-lying area
sakaue taku[Graduate School of Bioresources,Mie University]
低平地幹線排水路における排水に伴う流況特性
坂上 卓[三重大学大学院生物資源学研究科]
低平地における幹線排水路の流況特性をADCP(超音波ドップラー多層流向流速計)による流量観測と1次元開水路モデルによる流況計算という2方法で検討した.ADCP観測では排水時の極めて微小な流速を可視化することが出来た.また,目視では確認出来ない水路横断形状も知ることが出来た.そして流向は測点によって逆転する箇所があることも分かった.1次元開水路モデルでは水位変化の計算値が実測値に近い結果を得た.
Keyword: 低平地, 流況観測, 1次元開水路モデルGET PDF=14/3-44(P).pdf
発表番号 [3-46]
Evaluation of Hydraulic Characteristics in Pipeline using Detected Elastic Waves
Suzuki Tetsuya・Naka Tatsuo・Taruya Hiroyuki[Faculty of Agriculture, Niigata University・National Institute for Rural Engineering]
弾性波検出に基づく円形管の水理特性評価
鈴木 哲也・中 達雄・樽屋 啓之[新潟大学自然科学系(農学部)・(独)農研機構・農村工学研究所]
農業用パイプラインの水理性能は,管内粗度と密接に関連している.本研究では,管内粗度を調整した対策管を製作し,弾性波計測の観点から特性評価を試みた結果を報告する.検討の結果,対策管では,通常管と比較して,水頭損失に起因する高エネルギ値の弾性波は確認されなかった.このことから,対策管は管内流況を安定化させる効果が高く,その定量評価には弾性波が有効であると考えられる.
Keyword: 農業用パイプライン, 粗度調整管, 水理性能評価GET PDF=14/3-46.pdf
発表番号 [3-47]
Resistance by Clearance in Joints of Pipeline Flow(2)
Ohnishi Ryouichi[individual]
パイプライン流れに対する継手隙間の抵抗(供
大西 亮一[個人]
大口径コンクリート管では継手隙間による抵抗は水理実験の結果から無視できないことが解ったので、昨年の大会講演会で報告した。今年度は実験結果を水理学的に検討し、継手隙間を管の急拡と急縮の繰り返しと考えて計算する方法を提案し、補正係数Cとして、水理実験結果から C = 0.43×s/kを与えた。
Keyword: 管水路, 水利構造物, 灌漑排水施設GET PDF=14/3-47.pdf
発表番号 [4-04]
Water distribution simulation in the area of large-sized paddy fields
nakamura kazumasa・kohiyama masayuki・sakai miki・nagata atsutoshi・ [Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Docon Co., Ltd.]
大区画圃場整備地域での配水シミュレーション
中村 和正・古檜山 雅之・酒井 美樹・永田 充利[(独)土木研究所寒地土木研究所・(株)ドーコン]
地下灌漑が可能な大区画圃場整備地域において、配水管理の留意点を調べるためにシミュレーションを行った。水需要が比較的大きい灌漑初期に、直播栽培における浅水管理と移植栽培における代かき用水の取水の時期が重複すると想定すれば、現状を模擬する24%の直播率において同時に取水できる圃場数の上限は水稲作付け圃場数の2/3程度であった。直播率が高まれば同時に取水できる圃場数はこれよりも少なくなった。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 圃場整備GET PDF=14/4-04.pdf
発表番号 [4-06]
Crop water requirement of Jatropha
Takeuchi Shinichi・Iwamoto Ranka・Fujimaki Haruyuki[Minami Kyushu University Faculty of Environmental Horticulture・Tottori University Arid Land Research Center]
ジャトロファの消費水量の算定について
竹内 真一・岩元 蘭花・藤巻 晴行[南九州大学環境園芸学部・鳥取大学乾燥地研究センター]
樹液流測定を用いて燃料作物であるジャトロファの消費水量を算定するための検討を行った。エジプトの圃場実験より得られた樹液流の測定結果を再現することを目的として,大型ポットを用いた秤量法による蒸散量との比較を行った結果,ジャトロファの幹部の盛んな肥大生長が消費水量の定量化に影響を与えることが明らかとなった。また,強度の水ストレスを蒸散抑制により回避する耐乾性を示す樹液流動が示された。
Keyword: ジャトロファ, 樹液流, 消費水量GET PDF=14/4-06.pdf
発表番号 [4-07]
Input-output relationship between the amount of irrigated water and the accumulated yield of tomato in a rainwater harvesting system
Ishihara Hiroki・Unami Koichi・Fujihara Masayuki・Taomoto Akira・ [Graduate School of Agriculture, Kyoto University・Advanced Technology Research Laboratory, Panasonic Corporation]
雨水ハーベストシステムにおける灌漑水量と累積トマト収量の入出力関係
石原 弘輝・宇波 耕一・藤原 正幸・田尾本 昭[京都大学大学院農学研究科・パナソニック株式会社先端技術研究所]
8つの独立したプロットからなる小規模雨水ハーベストシステムにおいて,様々な潅漑戦略のもとでトマトの栽培実験を行い,潅漑水量と累積トマト収量の入出力関係を1日間隔の時系列データにもとづいて推定する.入出力関係を畳み込みで表すことより非適切な逆問題が定式化されるので,Tikhonov正則化法によって各潅漑戦略に固有な核関数を求める.また,適切な正則化パラメータの値についても言及する.
Keyword: 雨水ハーベストシステム, 逆問題, Tikhonov正則化法GET PDF=14/4-07.pdf
発表番号 [4-08]
Tomato cultivation experiment in rainwater harvesting farmland with underlying hydrophobic sand layer
Taomoto Akira・Tomiyama Morio・John Stephen ・Unami Koichi・ [Advanced Technology Research Laboratory, Panasonic Corporation・Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場によるトマト栽培実験
田尾本 昭・富山 盛央・ジョン ステファン・宇波 耕一[パナソニック(株)先端技術研究所・京都大学大学院農学研究科]
撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場において,降水を制限することで,模擬降水の総量をほぼ同一として間隔と強度を変えた条件でトマト栽培実験を行った.雨水収集は模擬降水間隔が大きいほど効率が良くなり,トマト収穫量に反映することが明らかになった.雨水ハーベスト農場は,降水間隔が大きな気候下での補給潅漑農業に展開した際に,効果が大きく表われると期待される.
Keyword: 雨水ハーベスト, 模擬降水, 撥水砂GET PDF=14/4-08.pdf
Possibility of dry season cropping depending on remaining soil moisture in unused low land rice fields in Northern part of Lao PDR
Ikeura Hiroshi・Fujimaki Haruyuki・Keokhamphui Kaykeo・Somphone Inkhamseng・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Arid Land Research Center, Tottori University・Faculty of Engineering, National University of Laos]
ラオス北部の乾季未利用水田における残存土壌水分依存の畑作の可能性
池浦 弘・藤巻 晴行・ケオカムプイ カイケオ・インカムセン ソンポン[独立行政法人国際農林水産業研究センター・鳥取大学乾燥地研究センター・ラオス国立大学工学部]
ラオス北部の乾季未利用水田における、残存土壌水に依存した畑作について、土壌水分の変化及び作物収量への影響について検討した。土壌水分は栽培開始後約3週間で生長阻害水分点付近まで減少し、47mmの降雨の後も約3週間で降雨前と同程度の土壌水分に戻った。ダイズは約64%が活着し、深さ1mまで根を伸長したが、収量はラオスの平均収量の約1/40であり、灌漑が必須と考えられた。
Keyword: 乾季未利用水田, 乾季畑作, 残存土壌水分GET PDF=14/4-10.pdf
Capacitance Sensor for Obtaining Irrigation Scheduling Parameters
Miyamoto Teruhito・Shiono Takahiro・Kameyama Koji・Iwata Yukiyoshi・ [National Institute for Rural Engineering, NARO・Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council]
畑地灌漑用水量計画へのキャパシタンス土壌水分センサーの適用
宮本 輝仁・塩野 隆弘・亀山 幸司・岩田 幸良[農研機構農村工学研究所・農林水産技術会議事務局]
畑地灌漑用水計画へのキャパシタンスセンサーの適用性を確認するため,キャパシタンスセンサーとテンシオメータを用いて土壌水分測定を行い,測定結果を比較した.その結果,キャパシタンス土壌水分センサーは,現行の畑地灌漑用水量計画で標準的に使用されるテンシオメータ法と比較して,土壌が湿潤な時には同等,土壌が乾燥した時でも測定が可能であり,テンシオメータ法に代わる簡易な測定法として適用できることが確認された.
Keyword: 土壌水分, 畑地灌漑, 現地測定GET PDF=14/4-11.pdf
Relationship between Water and Manuring Management and Black Pitting Symptom on the Surface of Chinese Yam Tubers in a Sand Dune Field
Inosako Koji・Kitayama Yoshikazu・Kuwana Kumiko・Saito Tadaomi・ [Faculty of Agriculture, Tottori University・Horticultural Research Center, Tottori Prefecture]
ナガイモ砂丘圃場の土壌水分・肥培管理と黒陥没障害との関係性
猪迫 耕二・北山 淑一・桑名 久美子・齊藤 忠臣[鳥取大学農学部・鳥取県園芸試験場]
本研究では,鳥取県の特産物である砂丘ナガイモに品質低下をもたらす黒陥没障害の発生要因を特定するために,その多発圃場において2012年,2013年に栽培実験を行い,土壌水分および微気象環境を測定した.その結果,黒陥没障害の発生には降水量と窒素施肥量の多寡が関係することが示唆された.しかし,多発地点に再現性がないなど,現状として結論を得るには至っておらず,継続調査が必要であることが明らかとなった.
Keyword: 土壌水分, スプリンクラー灌漑, 窒素施肥GET PDF=14/4-12(P).pdf
Water temperature variation in dual purpose canal during spill-over irrigation (I) - Observation in Tedori-gawa Shichika irrigation area and simulation model with consideration of return flow -
KOBAYASHI Satoru・KIMURA Masaomi・IIDA Toshiaki・KUBO Naritaka・ [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
掛流し灌漑時の用排兼用水路網における水温変動(機法歇蠎萓郤轡用水での観測と排水の還流を考慮したシミュレーションモデル−
小林 聡・木村 匡臣・飯田 俊彰・久保 成隆[東京大学大学院農学生命科学研究科]
水稲の高温障害対策としての掛流し灌漑には,低温の用水が大量に必要である.用排兼用水路網においては,上流側の水田で湛水されて昇温した排水を下流側の水田で反復利用するため,広域で掛流し灌漑を実施する際は水路内での水温変動のメカニズムを把握する必要がある.本研究では石川県手取川七ヶ用水を対象に観測を行い,観測結果を基に水田からの排水の還流を考慮した用水の水温変動シミュレーションモデルを作成した.
Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水GET PDF=14/4-19.pdf
Water temperature variation in dual purpose canal during spill-over irrigation (II) - Scenario simulation under climate change -
KIMURA Masaomi・KOBAYASHI Satoru・IIDA Toshiaki・KUBO Naritaka・ [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
掛流し灌漑時の用排兼用水路網における水温変動(供法鬱じ変動下におけるシナリオシミュレーション−
木村 匡臣・小林 聡・飯田 俊彰・久保 成隆[東京大学大学院農学生命科学研究科]
水稲の高温障害対策としての掛流し灌漑を行うためには,気温に比べて十分に低温の用水が多量に必要となり,広域における効率的な水管理方法の策定が求められている.本研究では,手取川七ヶ用水の用排兼用水路網を対象として,排水の還流を考慮した水路内の水温変動シミュレーションモデルを適用し,気象データの将来予測値を用いた水温変動の計算を行うことにより,気候変動下におけるシナリオシミュレーションを行った.
Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水GET PDF=14/4-20.pdf
Current status on irrigation facilities management in Myanmar
otagaki koichiro・miyashita takeshi・izumi taro・morishita masaki・ [japan water agency・japan international research center for agricultural sciences]
ミャンマーの灌漑事情
太田垣 晃一郎・宮下 武士・泉 太郎・森下 賢己[(独)水資源機構・(独)国際農林水産業研究センター]
(独)水資源機構と(独)国際農林水産業研究センターは、平成25年12月1日から12月13日までの日程で、ミャンマー農村部における温室効果ガス(GHG)排出削減の一環として、小水力発電導入の可能性についての調査を実施した。調査の中で、中央乾燥地や南部のエーヤーワディー管区のダム、頭首工、用水路等の灌漑施設の現状を調査し、得られた情報を基に、ミャンマーにおける灌漑の現状について報告する。
Keyword: 水資源開発・管理, 灌漑施設, GET PDF=14/4-23.pdf
Current status and problems of vertical drain in Uzbekistan
Okuda Yukio・Onishi Junya・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ウズベキスタンにおける垂直排水の現状と課題
奥田 幸夫・大西 純也[(独)国際農林水産業研究センター]
中央アジア地域ウズベキスタンの灌漑農地の約半数に塩類集積が発生している。本研究では、地下水制御技術として利用されている垂直排水の現状と課題について報告する。垂直排水は運用パターンが変化してきている。施設は行政により維持管理され、地下水・土壌の調査結果および農家の要請などにより運用されているが、近年の施設運用が地下水位に及ぼす影響を調査した事例は少なく、現状に即した運用手法や効果の検証が課題である。
Keyword: 垂直排水, 塩類集積, ウズベキスタンGET PDF=14/4-24.pdf
Economic analysis on popularization of rice transplanting machines in Chao Phraya Delta, Thailand
Goto Akira・Takahashi Nami・Kinoshita Sae・Hasegawa Rie・Kaewrung Sudsaisin・Matsui Masami・ [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University・Saitama Prefectural Government・Tokyo Metropolitan Government・Kasetsart University]
タイ国チャオプラヤデルタにおける田植機普及の経済分析
後藤 章・高橋 奈見・木下 冴・長谷川 理恵・ケオルン スドサイシン・松井 正実[宇都宮大学農学部・埼玉県庁・東京都庁]
タイ・チャオプラヤデルタにおける稲作は従来直播栽培(散播)が主体であったが、近年田植え機による田植え受委託の普及が見られるようになった。この高コストの作付方法への移行の要因を明らかにするため、現地調査を行った。その結果、田植え委託農家、請負業者双方において、田植え受委託が経済的に有利であり、将来の米価・雇用労賃の上昇を見込んでも、今後田植え機の普及が進行すると予想された。
Keyword: 田植え機, 直播栽培, チャオプラヤデルタGET PDF=14/4-27.pdf
An Approach to Evaluating Flood Damage on Paddies Associated with Heavy Rainfall by Using Reduction Scales in Rice Yields
MINAKAWA Hiroki・MASUMOTO Takao・HORIKAWA Naoki・YOSHIDA Takeo・KUDO Ryoji・NAWA Norio・ [National Institute for Rural Engineering, NARO]
水稲減収尺度を活用した豪雨に伴う水田冠水被害量の推定手法の提案
皆川 裕樹・増本 隆夫・堀川 直紀・吉田 武郎・工藤 亮治・名和 規夫[農研機構農村工学研究所]
豪雨時の水田冠水被害量は、低平農地域への気候変動リスク評価や水田の洪水防止機能の効果算定の際の重要な指標となる。そこで本研究では、豪雨時に流域内に面的に広がる水稲の冠水被害量および、その損失金額の推定を目的とする。そのための手法として、模擬冠水試験に基づいて策定した水稲減収尺度を、排水解析モデル出力である水田湛水深の解析結果に適用する方法を提案する。
Keyword: 冠水被害量, 水稲減収尺度, 水田湛水深GET PDF=14/4-30.pdf
Reducing of Dry-Seeding Paddy Field Percolation by Field Surface Compaction
Kanmuri Hideaki・Otani Ryuji・Sekiya Hiroyuki・Nakayama Souichi・Saito Hidefumi[NARO Tohoku Agricultural Research Center]
水稲乾田直播栽培における鎮圧作業による縦浸透低減
冠 秀昭・大谷 隆二・関矢 博幸・中山 壮一・齋藤 秀文[農研機構 東北農業研究センター]
水稲栽培の低コスト化を図るため、縦浸透が多い水田条件においても乾田直播栽培を実施できる技術が求められている。本研究では、ケンブリッジローラー用いた鎮圧作業による縦浸透低減手法を確立するため、2haおよび3haの巨大区画水田において実証試験を行った。その結果、山中式土壌硬度計でおよそ20mmを示すまで圃場表面を鎮圧することで、水田の減水深を目標値である2cm/d以下にすることができた。
Keyword: 水稲乾田直播, 水田高度利用, 減水深GET PDF=14/5-01.pdf
The Effect of Soil Organic Matter and Soil Moisture Control on Early Stage of Sunflower's Root Growth
Daundy Bernardikus Patrick [Graduated School of Agriculture AAP Special Course, Kochi University ]
ヒマワリの根の初期生育に対する有機物施用と土壌水分制御の影響
Daundy Bernardikus Patrick [高知大学大学院総合自然科学研究科AAP特別コース]
水田転換畑の土壌は,単粒構造で気相が少ないため,湿害が懸念される。本研究では,湿害を回避させるために,有機物を施用してヒマワリ栽培実験を室内で試みた。その結果,有機物を施用することで,無施用と比較して根の生育が2倍以上に増加した。有機物の施用は,間隙構造を改善し,根の伸長を助け,蒸散量が増加する。また,土壌水分を適切に制御することで根の吸水率を高め,ヒマワリの生育が良好になることを明らかにした。
Keyword: Multi-purpose farm land , Soil improvement , Farm land conservation GET PDF=14/5-03.pdf
Suppression of weed overgrowth, seepage prevention, and safety strength at the levee -Mechanical effects of waste gypsum in the soil-
Ogawa Daiki[Graduate School of Integrated Arts and Sciences ,Kochi University]
畦畔における雑草繁茂や漏水の抑制と安全強度 -廃石膏が土壌に与える力学的影響-
小川 大貴[高知大学大学院総合人間自然科学研究科]
水田畦畔の草刈りは,直接生産に影響しないが,重要な作業である.また,産業廃棄物の処分の課題を抱えている.そこで,廃石膏を畦畔へ混入させ,雑草繁茂や漏水の抑制と,農業機械の安全走行を検討するために,室内実験を行った.その結果,廃石膏の混入により,土壌強度が増加し,透水性が低下した.廃石膏混入率が10%,乾燥密度が1.70g/cm3のとき,雑草繁茂や漏水の抑制と,安全強度の確保が期待できる.
Keyword: 圃場整備, 土壌改良, 土壌構造GET PDF=14/5-06.pdf
Salt accumulation and the factor of irrigation farmland in Northwest China
OMORI Keisuke・ADACHI Yasuhisa・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
中国西北部における灌漑農地の土壌塩類化とその要因
大森 圭祐・足立 泰久[(独)国際農林水産業研究センター・筑波大学大学院生命環境科学研究科]
塩類集積が問題となっている中国新疆ウイグル自治区北部地域において,土壌の水溶性陽イオン,交換性陽イオンの組成を把握すると共に,灌漑水,地下水の化学性分析を行った.表層の塩濃度は極めて高く,水溶性陽イオンはNaが,交換性陽イオンはCaが高い傾向であった.また,Naは水溶性として存在し,土壌の陽イオン交換部位に吸着していないこと,水溶性以外の形態で土壌中に大量のCaが存在していることが明らかになった.
Keyword: 新疆ウイグル自治区, 塩類集積, ソーダ質土壌GET PDF=14/5-12.pdf
New method of installing load cell for re-constructed ground anchor
Sakai Toshinori・Tsunekawa Yoshihiro・Isojima Haruyasu・Sakaguchi Kazuyuki・ [Mie University・Soai Co.,LTD.・Asia Air Survey Co., Ltd・Asia Air Survey Co., Ltd]
再施工されたグラウンドアンカーへの新たな荷重計設置方法
酒井 俊典・常川 善弘・磯嶋 治康・阪口 和之[三重大学大学院生物資源学研究科・(株)相愛・アジア航測(株)]
本報では,2本のアンカーに破断等の不具合が見られた法面において,残存引張り力の面的調査を実施し法面の健全性の評価を行った上で,不足する必要抑止力を満足させるため破断したアンカー位置に再施工されたアンカーを対象に,施工後のアンカー維持管理のため着脱可能な荷重計の設置を行い,アンカー荷重をモニタリングする手法について示すとともに,アンカー法面の健全性を反映した適切な維持管理方法について紹介する。
Keyword: グラウンドアンカー工, 荷重計, 着脱GET PDF=14/5-16.pdf
Model tests on effects of reinforcement for slopes using pieces of bamboo
SAWADA Yutaka・KOGA Yosuke・MAKI Takaya・YOKOTA Yu・KAWABATA Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ・Faculty of Agriculture, Kobe University]
斜面を対象とした竹材の補強効果に関する模型実験
澤田 豊・甲賀 洋輔・真木 貴也・横田 木綿・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科・神戸大学農学部]
近年中国からの安価な筍の輸入や代替材料の普及により国内竹産業が衰退し,放置される竹林が増加している.放置竹林では生物多様性の低下及び土砂災害の危険性が指摘されており,早急な整備が求められる.本研究では放置竹林の整備時に伐採した竹材を斜面の補強材に有効利用することを目的に,模型斜面天端の載荷実験を行い,竹材の補強材としての有効性を検証した.
Keyword: 竹材, 模型実験, 補強土工法GET PDF=14/5-17.pdf
The Area Planning Method of the East-Sendai district
Terada Kenji[Land Improvement Office in the East-Sendai district, Tohoku Bureau]
仙台東地区におけるほ場整備計画策定方法
寺田 憲治[東北農政局仙台東土地改良建設事業所]
東日本大震災に伴う津波により被災を受けた仙台東地区において、災害復旧事業により原形復旧を行うだけでなく、将来をみこして区画整理を併せて行うこととしている。区画整理事業の実施にあたっては、津波被災地という特殊性を鑑み、迅速性及び確実性を考慮しつつ、工事計画及び換地計画原案の策定に様々な工夫をしてきた。本稿ではその具体的な計画策定方法及び工夫について紹介する。
Keyword: 土地利用計画、農用地計画・整備, , GET PDF=14/5-20.pdf
Evaluation of Countermeasures for Snow Damage and Snow Removal system, using Winter Index
KATO Koh・OGATA Hidehiko・MIZOGUCHI Masaru[Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University・Faculty of Agriculture, Tottori University・Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
Winter Index(冬の厳しさ指数)を利用したリンゴ園の雪害と除排雪の評価
加藤 幸・緒方 英彦・溝口 勝[弘前大学農学生命科学部・鳥取大学農学部・東京大学大学院農学生命科学研究科]
青森県では2013年の記録的豪雪により,リンゴ関連で107億円を超える雪害が生じた.樹体の被害は木の周りの除雪により軽減できるが,園地へのアクセスが大きな課題となる.多くの園地は雪で閉ざされるため農家は徒歩で園地に向い除雪を行わざるを得ない.本研究ではWinter Indexを利用し,道路除排雪の課題を検証した.また,農道除排雪への弘前市の取り組みをもとに,豪雪地帯における園地の雪対策を検討した.
Keyword: リンゴ園, 道路除排雪, Winter Index(冬の厳しさ指数)GET PDF=14/5-21.pdf
Characteristics Evaluation of Elastic Waves generated from Plant using Bubble Motion Model
UENO Yuki・TERAI Taturou・SUZUKI Tetsuya・MORII Toshihiro・KAWAI Takayuki[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery]
気泡運動モデルによる作物起源弾性波の特性評価に関する研究
上野 由樹・寺井 達郎・鈴木 哲也・森井 俊広・河合 隆行[新潟大学大学院自然科学研究科・新潟大学農学部・新潟大学自然科学系(農学部)]
作物栽培の効果的な管理には,環境因子を精緻に計測・評価する必要がある。本研究では,作物起源弾性波をAE法により検出し,気泡運動モデルによる評価とAE計測より得られた検出波周波数との比較検討を目的としている。検討の結果,作物起源弾性波の検出および特性評価は可能であり,波形分類をさらに精緻にかつ簡便に行うことにより,水ストレスの定量的な評価が可能であることが明らかとなった。
Keyword: AE法, レーリー・プレセット方程式, 周波数解析GET PDF=14/5-22.pdf
Trial code for one dimensional unsteady flow and synthesis of development environment
Tanji Hajime・Kiri Hirohide・Nakaya Testuo・Azechi Issaku・Naruoka Michio[National Isntitute for Rural Engineering, NARO]
Pythonによる1次元不定流の研修用プログラムの試作と開発環境の統合化
丹治 肇・桐 博英・中矢 哲郎・安瀬地 一作・成岡 道男[農研機構農村工学研究所]
研修に多用されたFORTRANの不定流コードを例に、Pythonによる教育と研究用の開発環境の総合化の可能性を検討した。PythonはFORTRANに比べると実行速度は遅いが、改善の余地が大きいこと、他の利点が多いので検討に値する。
Keyword: Python, 不定流, 研修GET PDF=14/5-24.pdf
Issues for Diversification of Applications of Power Tiller in Ghana
NARUOKA Michio・TANJI Hajime・KIRI Hirohide・NAKAYA Tetuo・AZECHI Issaku[Japan Internaional Research Center for Agricultural Sciences・National Institute for Rural Engineering]
ガーナで耕うん機の用途を多様化するための課題
成岡 道男・丹治 肇・桐 博英・中矢 哲郎・安瀬地 一作[(独)国際農林水産業研究センター・(独)農研機構 農村工学研究所]
ガーナで行った調査結果をもとに、現地で行われている灌漑稲作の状況から、耕うん機の稼働率の向上を目的に、その用途を多様化する上での課題について検討した。その結果、バーチカルポンプや脱穀機、トレーラー、アタッチメントの活用が有望なことが分かった。そして、これらの技術普及の課題として、補助金制度や支援制度の改善、農道や共同取水場の整備、南南協力の推進などが必要なことが分かった。
Keyword: ガーナ, 耕うん機, 普及GET PDF=14/5-26.pdf
発表番号 [5-27(P)]
Use of the AR-AIC Analysis for Detection of Plant AE
Terai Tatsuro[Faculty of Agriculture, Niigata University・Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
AR-AIC法を用いた作物起源弾性波の検出に関する研究
寺井 達郎[新潟大学農学部・新潟大学大学院自然科学研究科・新潟大学自然科学系(農学部)]
本研究ではAE法により検出した作物起源弾性波のAR-AIC法による評価精度の向上を試みた.検討の結果,作物起源弾性と考えられる突発型AEを精度よく検出できることが明らかになった.その際,周波数解析によるプログラム化が精度向上と処理速度向上に寄与することが明らかになった.検討結果を踏まえて,波形分類結果を用いた作物の水分状態評価が可能になるものと推察される.
Keyword: AE法, AR-AIC法, イネGET PDF=14/5-27(P).pdf
Farmers Incentives to Introduce Field Monitoring ICT
Kawana Kei・Mizoguchi Masaru[Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]
ICTを利用した圃場モニタリング技術導入のインセンティブに関する研究
川名 桂・溝口 勝[東京大学農学部]
ICTを利用した圃場モニタリング技術を、農家が導入する際にどのような要因が影響するかを、実際に技術を導入した農家へのインタビューにより調査した。 また、これらの要因を導入の段階毎、技術の特性毎に分類し、最も影響を及ぼしている事柄を明らかにすることで、今後のモニタリング技術の普及や発展のための方策を提案した。
Keyword: ICT, 圃場モニタリング, 技術普及GET PDF=14/5-28.pdf
Crop discrimination using backscattering coefficient from TerraSAR-X
Sonobe Rei・Tani Hiroshi・Wang Xiufeng・Kobayashi Nobuyuki・Shimamura Hideki[Hokkaido University・Hokkaido Intellect Tank・PASCO Corporation]
TerraSAR-Xによる後方散乱係数を用いた作付作物の分類
薗部 礼・谷 宏・王 秀峰・小林 伸行・島村 秀樹[北海道大学・(社)北海道総合研究調査会・(株)パスコ]
本研究では機械学習アルゴリズムであるRandom Forest(RF)を3時期のTerraSAR-Xデータに適応することによって,作付作物の分類を実施した。全体精度は86.7%,カッパ係数は0.832と良好な結果が得られ,本手法の妥当性を示すことができた。
Keyword: Random Forest, TerraSAR-X, 分類GET PDF=14/5-31.pdf
Estimation of Actual Crop Planted Area in Paddy Field using MODIS Images
Nakagiri Takao・Yoshizaki Miyo・Horino Haruhiko・Sakurai Shinji・Rampisela Agnes・Kato Hisaaki・ [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University・Sanyu Consultants Inc.・Hasanuddin University・Research Institute for Human and Nature]
MODIS画像を用いた水田における作付面積の推定
中桐 貴生・吉崎 弥代・堀野 治彦・櫻井 伸治・ランピセラ アグネス・加藤 久明[大阪府立大学大学院生命環境科学研究科・(株)三祐コンサルタンツ・ハサヌディン大学]
インドネシア南スラウェシ州にあるビリビリ灌漑地域を対象に,MODIS画像を用いた水田の作付面積推定の方法について検討した.重回帰モデルによってMODIS画像から植生面積率を良好な精度で推定でき,作付面積率については誤差が大きいことがわかった.さらに植生面積率の重回帰モデルに農時期の時系列特性を考慮に加えて作付面積の推定を試みたが,推定精度の向上は見られず,更なる検討が必要であると結論づけた.
Keyword: リモートセンシング, MODIS, 作付面積GET PDF=14/5-32.pdf
Runoff of pollution load from paddy fields in cold snowy area
Yamamoto Tadao・Ueno Takamasa・ [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University・Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
積雪寒冷地域における水田からの汚濁負荷流出
山本 忠男・上野 貴将[北海道大学大学院農学研究院・北海道大学農学部]
積雪寒冷地域の水田ブロック(水田率100%と49%の2個所)からの汚濁負荷流出を測定した(無積雪期間)。とくに代かきならびに中干し初日の負荷流出は大きく,この時期の対策が重要である。また観測期間中の全窒素・全リンの総流出負荷量は,原単位で求めた値よりも大きな値を示した。さらに,営農ステージによっても流出負荷量が異なっており,これまでの単一的な原単位法による負荷量推定には課題のあることが示された。
Keyword: 水田, 窒素, 深水灌漑GET PDF=14/6-01.pdf
発表番号 [6-02]
Calculation of Sediment Yield from Upland Watersheds in Snowy Cold Region by WEPP
TAKASUKA Toshiyuki・UNOKI Keiji・NAKAMURA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
積雪寒冷地の畑地流域におけるWEPPによる土砂流出量の算出
高須賀 俊之・鵜木 啓二・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]
本稿では、積雪寒冷地の畑地流域における土砂流出量を算出するため、土砂流出モデルであるWEPP(Water Erosion Prediction Project)の適用方法と実測値の再現性を検討した。その結果、土地利用や地形条件に即した土砂流出ならびに積雪寒冷地に特徴的な冬季の積雪と融雪機の土砂流出を再現できることを確認した。
Keyword: 土砂流出, WEPP, 物理モデルGET PDF=14/6-02.pdf
Effect of irrigation water management at Hachirogata reclaimed land on the load balance of nutrients
Kondoh Tadashi・Kanari Mari・ [Akita Prefectural University・Fukushima Purefecture]
八郎潟干拓地における用水管理が栄養塩類の負荷収支に及ぼす影響
近藤 正・金成 麻里[秋田県立大学・福島県県北農林事務所]
八郎潟中央干拓地(大潟村)は指定湖沼でもある調整池八郎湖の流出水対策地区に指定され、6年間の第1期保全対策期間が終わる。負荷削減の努力は続いているが、夏期のアオコ大発生の改善の兆しはない。本報告では継続した水質・流量測定をもとに、八郎潟中央干拓地における窒素およびリン、懸濁物質の、用水管理の変更などによる負荷収支、差引排出負荷量へおよぼす影響について定量的評価を試みた。
Keyword: 水質, 水環境, 差引排出負荷GET PDF=14/6-03.pdf
発表番号 [6-05]
Improvement effect of T-N concentration in river water at normal water level due to creation of fertilization and irrigation plant
Yamazaki Yuri・Muneoka Toshimi・Kimura Masato・Tsuji Osamu・ [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University・Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
肥培かんがい施設の新設に伴う平水時河川水中の全窒素濃度の改善効果
山崎 由理・宗岡 寿美・木村 賢人・辻 修[岩手大学大学院連合農学研究科・帯広畜産大学]
北海道釧路総合振興局内の林野・酪農小流域(4流域)で1993〜2013年の20年間に河川水中の全窒素濃度をモニタリングした。この間,酪農3流域の草地面積・乳用牛飼養頭数に大きな変化はないが,家畜排せつ物法の完全適用をはじめ国営環境保全型かんがい排水事業が実施された2000年代中盤以降,河川水中のT-N濃度は低下傾向を示した。これは,肥培かんがい施設の新設に伴う改善効果の一つである。
Keyword: 酪農小流域, 肥培かんがい施設, 全窒素濃度GET PDF=14/6-05.pdf
発表番号 [6-06]
Multiobjective optimization of nonpoint source effluent load using interval programming method
Maeda Shigeya・Yoshida Koshi・Kuroda Hisao[College of Agriculture, Ibaraki University]
区間計画法を用いた面源排出負荷量の多目的最適化
前田 滋哉・吉田 貢士・黒田 久雄[茨城大学農学部]
流域における面源起源の全窒素排出負荷の管理問題を設定し,2段階区間計画法を用いて解く手法を提示する.水田,畑地,建物用地セルから流域末端へ排出される負荷の許容範囲を求める.流域管理者と排出者側の競合する要求を,不確実メンバシップ関数を用いて表現する.また,全窒素の流下を,区間数で表した自浄係数と河川流量を含む一次反応式で表し,物理現象の不確実性を定量化する.本手法を清明川流域に適用した結果を示す.
Keyword: 面源, 水質保全, 最適化GET PDF=14/6-06.pdf
発表番号 [6-08(P)]
Study on appropriate management of a water purification system using water hyacinth
Katagiri Yamato・Haraguchi Tomokazu・ [Graduate School of Agriculture, Saga University・Center for Education and Research in Agricultural Innovation, Saga University]
ホテイアオイを利用した水質浄化システムの適正管理に関する研究
片桐 大和・原口 智和[佐賀大学大学院農学研究科・佐賀大学農学部附属アグリ創生教育研究センター]
佐賀県内でのホテイアオイを用いた植生浄化法の実施と適正な維持管理を念頭に、水質浄化能力と生態系への影響について検討するため、栽培実験を行った。ホテイアオイの水面被覆度の違いによって、植物プランクトンの生態、水素イオン濃度、溶存酸素濃度、栄養塩濃度(無機態窒素濃度)に顕著な影響が表れることが示された。
Keyword: 水質浄化, ホテイアオイ, 植物プランクトンGET PDF=14/6-08(P).pdf
Temperature Property of Water Purification Pond Using Natural Purification Function
unoki keiji・takasuka toshiyuki・nakamura kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
自然の機能を利用した水質浄化池の温度特性
鵜木 啓二・高須賀 俊之・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所]
北海道東部酪農地域に設置されている池状の水質浄化施設を対象に、流入水と流出水の調査を実施し、窒素成分の除去率を算出した。除去率の平均値は18%であったが、暖かい時期に高く、寒くなると低くなる傾向が見られた。水温との関係をみると、10℃以下になると浄化率が大幅に低下することが分かった。また、水処理用人工湿地の設計に用いられる係数の温度依存一次反応速度も同様に10℃を境に大きく低下していた。
Keyword: 温度依存一次反応速度, 水理学的滞留時間, 除去率GET PDF=14/6-10.pdf
Microbial analysis of groundwater related to the denitrification in limestone aquifer
YASUMOTO Jun・HIROSE-YASUMOTO Mina・HIJIKAWA Kento・HOSONO Takahiro・NAKANO Takuji[Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Tropical Technology Plus・Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University]
石灰岩帯水層における脱窒に係わる微生物相解析
安元 純・廣瀬(安元) 美奈・聖川 健斗・細野 高啓・中野 拓治[琉球大学農学部・一般社団法人 トロピカルテクノプラス・熊本大学大学院先導機構]
本研究では,沖縄本島南部地域の石灰岩帯水層において,微生物相解析を行い脱窒に係る微生物種の同定を行った。 その結果,細菌種は異なるものの,脱窒ポイントをはじめその他の地点においても脱窒能を持つと報告されている属と同じ細菌が検出された。しかし,リアルタイムPCRを用た脱窒関連遺伝子の定量を行ったところ同位体比から推定した脱窒ポイントとの高い相関が見られ,脱窒菌が数多く存在している可能性が示唆された。
Keyword: 石灰岩帯水層, 脱窒, 微生物相解析GET PDF=14/6-13.pdf
Study on Mechanism of Water Quality Formation in Ryukyu Limestone Aquifer - Case study on Groundwater in the Catchment Area of Komesu Sursurface Dam, Okinawa Island, Japan -
NAKANO TAKUJI・YASUMOTO JUN・HIJIKAWA KENTO・ABE MASAKI・HATA KYOUKO・YAMAMOTO KAZUO・ [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Faculty of Agriculture University of The Ryukyus・Idea Consultants Inc.・Idea Consultants Inc.・Idea Consultants Inc.]
琉球石灰岩分布帯水層の水質形成機構に関する一考察 −沖縄本島米須地下ダム流域を例として-
中野 拓治・安元 純・聖川 健斗・阿部 真己・畑 恭子・山本 一生[琉球大学農学部地域農業工学科・琉球大学農学部地域農業工学科・琉球大学農学部地域農業工学科いであ株式会社いであ株式会社・いであ株式会社]
琉球石灰岩分布帯水層の水質形成メカニズムについて、沖縄本島米須地下ダム流域を対象に検討したところ,地下水水質には海塩とともに,農地排水と生活排水が影響を与えてしていることが確認された.また,地下水流動に伴う石灰岩溶解と地下ダム流域の流動特性が水質形成に関与する一方で,硝酸性窒素には地下ダム築造で形成された地下水流動による流入・混合作用と希釈・脱窒作用が影響していることを明らかにできた.
Keyword: 地下ダム, 水質形成, 琉球石灰岩帯水層GET PDF=14/6-14.pdf
Projection of Future Changes in Probabilistic Specific Flood-Peak Discharge by Climate Change
Chikamori Hidetaka・Nagai Akihiro・Nishimura Yuji[Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University・Fujitsu Systems West Limited]
気候変動に伴う確率洪水比流量の将来変化予測
近森 秀高・永井 明博・西村 悠史[岡山大学大学院環境生命科学研究科・富士通システムズ・ウェスト]
将来の気候変動に伴う洪水比流量の変化の確率的評価を目的として,岡山県吉井川流域を対象に,気象庁の地域気候モデルによる現在及び将来の時間雨量の空間分布データとレーダー解析雨量とを用い,これらのDAD関係から得られる確率洪水比流量曲線の比較により,確率洪水比流量の将来変化を評価した。その結果,200 年確率洪水比流量は100km2の流域では35%,1000km2では66%増加するとの結果が得られた。
Keyword: 洪水比流量曲線, 地域気候モデル, 水文統計GET PDF=14/6-17.pdf
Analysys of Ubanization and Runoff in Shichika Irrigation Watershed
Chono Shunsuke・Kondo Wataru・Takasaka Youhei・Ichion Eiji・ [Ishikawa Prefectural Univ., Fac. of Bioresources and Environmental Sciences]
石川県七ヶ用水流域における都市化の進行と降雨流出の変化
長野 峻介・近藤 亘・高坂 洋平・一恩 英二[石川県立大学生物資源環境学部]
本研究では石川県七ヶ用水流域における土地利用面積の推移を調査し,さらに都市化による長期・短期流出への影響を調べるために,タンクモデルと貯留関数法を用いて解析を行った.その結果,市街地からの降雨流出量は年々増加し,灌漑用水量の減少により地下水涵養量が減少していた.今後さらに都市化が進行すれば,ピーク流出量のさらなる増加が心配され末端水路での溢水氾濫や浅層地下水など水文環境への影響が懸念される.
Keyword: 流出解析, 都市化, GET PDF=14/6-19.pdf
Role of heat fluxes in snowpack accumulation and melting using a heat balance approach
Takimoto Hiroshi[Ishikawa Prefectural University]
積雪・融雪プロセスにおける熱フラックスの役割
瀧本 裕士[石川県立大学]
本研究は,純放射,地中熱フラックス等の融雪に関係する要因を4年間にわたり実測し,潜熱・顕熱・雨滴フラックス等を推定して,積雪・融雪プロセスの定量的な分析を行った.特に,融雪期における熱収支各要因の大きさを明らかにした上で,厳寒期には地中熱フラックスが融雪に果たす役割が大きいことを指摘した.
Keyword: バルク法, 地中熱フラックス, 積雪密度GET PDF=14/6-20.pdf
A new method of snow depth measurement using small temperature loggers
Fujihara Yoichi・Ogura Akira・Takase Keiji・Ichion Eiji・ [Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences・Ishikawa Agriculture and Forestry Center Forestry Experiment Station]
小型温度データロガーを利用した積雪深観測手法の開発
藤原 洋一・小倉 晃・高瀬 恵次・一恩 英二[石川県立大学生物資源環境学部・石川県農林総合研究センター林業試験場]
小型温度データロガーを用いて、積雪深を観測できるスタンドアロンのシステムを構築した。小型温度ロガーを地表面から一定間隔に取り付けて温度を測定し、この温度が雪中の温度変化なのか空気中の温度変化なのかを判別することで、積雪深を推定した。開発した観測システムは離散値しか出力できないが、積雪深の変動を良好かつ容易に観測でき、非常に安価、頑健であることから、多地点における積雪観測に有効であることが示された。
Keyword: 積雪深, 観測手法, 小型温度データロガーGET PDF=14/6-21.pdf
Prediction of the snow water equivalent in basins using AMeDAS data
ITO Nobuo・NAKAMURA Kazumasa・SAKAI Miki・KOHIYAMA Masayuki・YOSHIDA Kazumasa[Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI・Idea Co., Ltd.]
アメダスデータを用いた流域の積雪水量の推定
伊藤 暢男・中村 和正・酒井 美樹・古檜山 雅之・吉田 一全[(独)土木研究所 寒地土木研究所・いであ(株)]
積雪寒冷地では,融雪水が灌漑用水として大きな役割を果たしている。今後予想される温暖化を考えると,農業用ダムの流域に融雪開始時に存在する積雪水量を把握できれば,灌漑期の水管理にとって有用である。本研究では,北海道内の17流域を対象に,入手の容易な平地の降水量や気温等を用いて山地の積雪水量を推定し,推定精度を検証した。空知地域と上川地域での推定精度は10%程度であり,実用的な精度で推定が可能である。
Keyword: 積雪水量, 灌漑用水, 農業用ダムGET PDF=14/6-22.pdf
Comparison of estimated average areal rainfalls in a mountainous watershed
sugawara genta[graduate school of bioresources and environmental sciences,Ishikawa prefectural university]
山岳地流域における流域平均雨量算定法の比較
菅原 玄太[石川県立大学大学院生物資源環境学研究科]
降雨の測定が難しく、その空間的バラツキが著しい山岳地流域において、限られた地点雨量データから流域雨量を算定する手法の開発は重要な課題である。そこで本研究では、山岳地流域の流域平均雨量を単純平均法、ティーセン法、雨量-標高法そして逆距離加重法により算定した。水収支的観点より算定値を検討したところ、雨量-標高法により算定した値が他の方法と比べて妥当な値を得た。
Keyword: 流域平均雨量、水収支、雨量-標高法, , GET PDF=14/6-24.pdf
Analysis of water availability as water footprint in agricultural water use
MASUMOTO Takao・YOSHIDA Takeo・ [National Institute for Rural Engineering, NARO]
水田水利用のウォーターフットプリントとしての分析方法
増本 隆夫・吉田 武郎[農研機構農村工学研究所]
ウォーターフットプリントの分析方法として水文モデルの利用が有用であるが、これまで流域規模で、しかも水田稲作特有の水利用形態を考慮できるような具体的な応用事例はない。そこで、ここでは単一な水循環過程の中での灌漑水に関連する入力と出力を用いたウォーターフットプリントの定量化法を提案した。提示した方法により、流域単位で灌漑水の反復利用、地下水涵養、河川還元等の様々な機能を考慮した指標算定が可能となった。
Keyword: 水収支・水循環, 河川還元率, 水田水利用GET PDF=14/6-25.pdf
Modification of surface runoff generation scheme in DWCM-AgWU
Yoshida Takeo・Nawa Norio・Horikawa Naoki・Kudo Ryoji・Minakawa Hiroki[Institute for Rural Engineering, NARO]
分布型水循環モデルにおける表面流出計算過程の改良
吉田 武郎・名和 規夫・堀川 直紀・工藤 亮治・皆川 裕樹[農研機構 農村工学研究所]
本報告では分布型水循環モデル中の表面流出過程に改良を加え,短時間降雨の再現精度が向上することを確認した.また,流出経路ごとに流出ハイドログラフを分離するために各過程で生じた水を色分けし,河道流全体に占める濃度を追跡する手法を示した.この方法により,原理的には流出の空間的起源ごとに水を追跡し,河川水に占める各流出経路の寄与度を示すことができ,流域内に面的に分布する汚染物質の移動量の予測に活用できる.
Keyword: 表面流出, 流出経路, 分布型水循環モデルGET PDF=14/6-27.pdf
Study to Build a Distributed Water Circulation Model Incorporating Suspended Solid etc. Movement
NAWA Norio・YOSHIDA Takeo・HORIKAWA Naoki・KUDO Ryoji ・MINAGAWA Hiroki[National Institute For Rural Engineering]
浮遊物質移動を組み込んだ分布型水循環モデルの構築
名和 規夫・吉田 武郎・堀川 直紀・工藤 亮治・皆川 裕樹[農研機構 農村工学研究所]
降雨による浸土壌劣化を受けた土地は全世界で約2.2億haに及ぶ。更に,福島第1原発事故後は浮遊物質とともに流下する放射性物質によって水田域の汚染拡大が懸念されるなど,浮遊物質の移動を時空間的に明らかにすることが重要な課題となっている。本研究では,浮遊物質の生産と移動の基礎理論を整理し,浮遊物質移動を組み込んだ分布型水循環モデルの構築し,ダム集水流域での浮遊物質移動の試算を試みるものである。
Keyword: 浮遊物質, ウォッシュロード, 分布型物質移動モデルGET PDF=14/6-28.pdf
Multi-objective optimization of loading and solute concentration models for simulating stream flow and water quality with acceptable accuracy
Tanakamaru Haruya・Watanabe Koji・Tada Akio[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
水量・水質の再現性を両立させるための河川水質モデルの多目的最適化
田中丸 治哉・渡辺 浩二・多田 明夫[神戸大学大学院農学研究科]
ナトリウムイオン濃度が高頻度で測定されている奈良県五條市の山林流域を対象として,長短期流出両用モデルにLQ式を組み合わせた流出負荷量モデルと同モデルにCQ式を組み合わせた水質濃度モデルを適用した.決定すべきパラメータは22個であるが,これらを多目的最適化手法の一つである妥協計画法で決定したところ,河川流量と流出負荷量の再現性,河川流量と水質濃度の再現性を両立させたモデルが得られることが示された.
Keyword: 流出モデル, 流出負荷量モデル, 水質濃度モデルGET PDF=14/6-29.pdf
Problems in the SWAT model application in watershed containing irrigated paddy fields
Tsuchiya Ryota・Kato Tasuku・Sofiyuddin Hanhan Ahmad・Itsuji Ayumi・ [The Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology・Institute of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水田を含む流域でのSWATモデル適用における問題点について
土屋 遼太・加藤 亮・ソフィユディン ハンハン アハマド・井辻 あゆみ[東京農工大学大学院農学府・東京農工大学農学研究院]
SWATは水環境対策案の評価において欧米を中心に実績を持つ流域水質水文モデルである。水需要の高まるアジアにおいても水環境保全計画において効果が期待されるが、水田での複雑な水管理の影響でアジアの農業地域での適用事例は限られており、こうした地域でのモデル適用時の問題点は明らかになっていない。本研究ではモデルの問題点を明らかにするために、水田を含む流域でのモデルの校正と感度分析の結果から検討を行った。
Keyword: 流域水質水文モデル, 水田, 感度分析GET PDF=14/6-30.pdf
Heterogeneous hydraulic properties of a freshwater-lens aquifer evaluated by analysis of continuous tidal fluctuations of groundwater level
shirahata katsushi・yoshimoto shuhei・tsuchihara takeo・ishida satoshi・ [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
地下水位潮汐応答の連続観測記録の分析による淡水レンズ帯水層の水理性状不均質の評価
白旗 克志・吉本 周平・土原 健雄・石田 聡[(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
潮位伝播による周期的変動成分をもつ地下水位を海岸からの距離が異なる2地点で連続観測した水位記録から,フーリエ級数展開を応用した主要4分潮についての簡易な調和解析手法と,不圧帯水層における水位変動伝播の式を用いて水頭拡散率を推定する手法を,淡水レンズ開発が期待されている島嶼内の複数の観測地点に適用し,帯水層水理性状の広域的な不均質を明らかにした結果を報告する。
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 河口・感潮域の水理GET PDF=14/6-31.pdf
Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area (Part 2)
NAKAZATO Hiroomi[NARO・Neo Science Co., Ltd.・Nihonchikatansa Co., Ltd.]
沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発(その2)
中里 裕臣[農研機構・(有)ネオサイエンス・(株)日本地下探査]
本研究では,過剰揚水や高潮・津波災害等により沿岸域の浅層地下水に塩水化が生じた場合に必要となる,効率的な深層地下水探査手法開発を目的としている.このため,電磁探査法のうち1つの送信源に対し,広い受信範囲を設定できるCSMT法に着目し,高能率化および受信精度向上を図った受信器を試作した.本発表では,人工ノイズ源が多い地域における,試作システムと従来装置による探査結果の比較について報告する.
Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法GET PDF=14/6-33.pdf
Development of iMOD Groundwater Model for the Coastal Area of SocTrang, Mekong Delta, Vietnam
Nguyen Dinh Giang Nam・GOTO Akira・VERMEULEN PETER[United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology・Dept. of Environmental Engineering, Faculty of Agriculture, Utsunomiya University・Deltares Institute, Utrecht, Netherland]
ベトナム・メコンデルタ沿岸部におけるiMod地下水モデルの構築
グエンディン ジャンナム・後藤 章・バーミュレン ペッター[東京農工大学大学院連合農学研究科・宇都宮大学農学部・デルタレス研究所]
ベトナム・メコンデルタ沿岸部では、近年の経済開発の進行とともに水需要が増大し、塩水侵入と水質汚濁による表流水利用の難しさもあって、地下水利用が急速に拡大している。本研究では、地下水位の顕著な低下が観測されているソックチャン省を対象に、既存のiModモデルの適用を軸として、地下水過剰取水の影響を評価し、地下水の適切な利用管理を進めるための地下水モデルの構築を図る。
Keyword: 地下水モデル, iMOD, 沿岸部GET PDF=14/6-35.pdf
発表番号 [6-37(P)]
Development of a three-dimensional electromagnetic method for exploration of deep groundwater in a coastal zone
Takeuchi Mutsuo[Nihon Chikatansa co.,Ltd.]
沿岸域深層地下水開発のための3次元電磁探査法の開発
竹内 睦雄[株式会社日本地下探査]
人工の信号源を持つCSMT(人工信号源地磁気地電流)法の実用的な3次元逆解析プログラムを開発し、その有効性を数値実験により検討した。その結果、3次元逆解析プログラムを開発するとともに、3次元数値実験により、開発したプログラムの有効性を明らかにした。
Keyword: 地下水、水環境、逆j解析, , GET PDF=14/6-37(P).pdf
発表番号 [6-38]
Methodological Study about Groundwater Recharge Sources in Landslide Area using Altitude Effect of Hydrogen and Oxygen Isotopic Compositions
TSUCHIHARA Takeo・OKUYAMA Takehiko・YOSHIMOTO Shuhei・SHIRAHATA Katsuchi・ISHIDA Satoshi[National Institute for Rural Engineering・Faculty of Agriculture, Yamagata University]
水素・酸素安定同位体比の高度効果からみた地すべり地の地下水涵養源の検討
土原 健雄・奥山 武彦・吉本 周平・白旗 克志・石田 聡[農研機構 農村工学研究所・山形大学・農学部]
地すべりのすべり面に影響する地下水の涵養源を推定するために,山形県鶴岡市七五三掛区域の地すべり地および周辺流域を対象に,水素・酸素安定同位体比を指標とした調査を実施した.流域内の河川水の時期の異なる同位体比分布から高度効果を推定するとともに,地すべり地の異なる深度の地下水の同位体分布から涵養源について検討を行った.
Keyword: 地下水流動, 地すべり, 同位体GET PDF=14/6-38.pdf
Quantitative Analysis of Composition of Water Resources in River Water Using Oxygen and Hydrogen Stable Isotope Ratios
Hashimoto Watanabe Satoko・Nakagiri Takao・Kubota Jumpei・Kato Hisaaki・ [Research Institute for Humanity and Nature・Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
酸素・水素安定同位体比を用いた河川水における水源別寄与率の分析
橋本(渡部) 慧子・中桐 貴生・窪田 順平・加藤 久明[総合地球環境学研究所・大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
バリ島北部のサバ川地域において,カルデラ湖を含めた「実質的な流域界」を特定し,河川水の構成成分およびその割合を推定するために,水の酸素・水素安定同位体分析手法を用い,河川の水源推定を試みた.その結果,サバ川流域では,水源ごとに酸素・水素の安定同位体比が明確に異なる特徴を示すことが明らかとなった.また,河川の流下に伴い,水田経由水あるいは湖水による影響が強くなることが示された.
Keyword: 酸素同位体, 水素同位体, 水源別寄与率GET PDF=14/6-39.pdf
Partitioning of latent and sensible heat flux by optimization based on net radiation- Estimation of actual evapotranspiration based on Bulk Transfer Method-
Maruyama Toshisuke[Ishikawa Prefectural University]
純放射を基礎とした最適化手法による潜熱と顕熱フラックスの分離-非積雪期におけるバルク法に基づく実蒸発量の推定-
丸山 利輔[石川県立大学]
本研究は、熱収支式を前提に非線形最適化手法を使って日単位にバルク法の構成要素である粗度長と地表面温度を逆同定し、これを通じて潜熱と顕熱フラックスを分離して、蒸発散量を推定する方法を提案したものである。
Keyword: 蒸発散、最適化、バルク法, , GET PDF=14/6-40.pdf
Hydrological impacts of full-dyke system in flood-prone rice granary areas in the Mekong Delta
FUJII HIDETO・Fujihara Yoichi・HOSHIKAWA KEISUKE・YOKOYAMA SHIGEKI・ [Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Fac. of Bio-resources and Environmental Sciences, Ishikawa Prefectural University・Center for Integrated Area Studies, Kyoto University]
メコンデルタ洪水常襲稲作地域のフルダイクの進展と水文環境への影響
藤井 秀人・藤原 洋一・星川 圭介・横山 繁樹[国際農林水産業研究センター・石川県立大学 生物資源環境学部・京都大学 地域研究統合情報センター,]
メコンデルタの洪水常襲稲作地域を対象に稲3期作のための輪中システム(フルダイク)の進展が周辺域の水文環境に与える影響を調査した。農地内への洪水流入を完全に防ぐフルダイク地区と夏秋作収穫後に洪水が農地内に越流するセミダイク地区住民の聞き取りからフルダイクの問題点を分析し、フルダイク地区上下流のメコン河の水位変化、フルダイク普及前後の衛星画像の比較からフルダイク普及が水文環境に与える影響を考察する。
Keyword: 農地堤防(輪中)、洪水緩和機能、メコンデルタ, , GET PDF=14/6-41.pdf
Development of Dataset for Application of Water Circulation Model to the Nile Central Delta, Egypt
Takeuchi Natsuki[Graduate School of Life and Environmental Sciences, Tsukuba University]
エジプト国ナイルデルタへの水循環モデル適用に向けてのデータセットの整備
竹内 夏希[筑波大学大学院生命環境科学研究科]
エジプト政府は、ナイルデルタ外の新規農地開発を進めており、新規農地への用水配分の可能性、ならびに、それがナイルデルタ農業へ及ぼす影響を検討するために、ナイル川の多くを灌漑用水として利用しているナイルデルタ内での水利用や水収支に関する情報を必要としている。その実態を再現・予測するため水田水利用を考慮した水循環モデルをナイルデルタに適用するにあたって必要なデータセットの整備、ならびにその課題を示した。
Keyword: モデル、用水配分、土地利用, , GET PDF=14/6-42.pdf
発表番号 [7-01]
Study on properties for construction of the Neutral Plastic Filler
TANAKA TOORU・YANAGIYA SHOUHEI・MATSUYAMA YUUSUKE[Toda Corporation・Taiheiyo Cement Corporation]
中性系可塑性充填材の施工性に及ぼす諸物性の検討
田中 徹・柳谷 昌平・松山 祐介[戸田建設・太平洋セメント]
全技術の一つとして,開水路やトンネル等の各種構造物背面に発生した空洞を充填する「中性系可塑性充填材」の開発を実施している。本充填材は周辺環境への負荷軽減を目的としてフレッシュ時および硬化後においても中性域(水質汚濁防止法排水基準の水素イオン濃度pH=5.8〜8.6)を維持することが可能な材料である。本文では,本充填材の流動性や養生温度と強度との関係等,各種物性の検討結果について述べる。
Keyword: 充填材, 中性, 可塑性GET PDF=14/7-01.pdf
Research on strength characteristic and water-holding property of cement-solidification material using bottom sediment in Lake KOYAMA
HYODO MASAHIRO・NISHIYAMA NORITAKA・OGATA HIDEHIKO[Faculty of Agriculture, Tottori University・Hyogo Prefecture]
湖山池の底泥を用いたセメント固化土の強度特性と保水性に関する研究
兵頭 正浩・西山 法孝・緒方 英彦[鳥取大学 農学部・兵庫県庁(元 鳥取大学 農学部)]
本研究では,底泥に湖山池の湖水が含まれた状態で,セメント固化土とした際の強度特性と保水性について検討した。その結果,本試験で用いた底泥はTW/C=100%以下では,10N/mm2以上の強度を確保できるが,それ以上のTW/Cになると強度発現を確認できなかった。その理由は,フミン酸による水和阻害の影響と推察された。また,保水性に関しては,TW/C値の増加とともに保水量が線形的に増加することを確認した。
Keyword: 底泥, セメント固化土, 湖山池GET PDF=14/7-03.pdf
Study on ASR Suppression of Molding sand
TAKATA Ryuichi,・SUTO Masashi・NONAKA Tsuguhiro[MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY・SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]
鋳物砂の細骨材としての有効活用に関する研究
高田 龍一・周藤 将司・野中 資博[松江工業高等専門学校・島根大学 生物資源科学部]
本研究では,水ガラスを多量に含む鋳物砂をコンクリート用細骨材として再利用するため,ASR抑制手法を開発することを目的とした。具体的には三隅火力発電所で発生した啓鐐蠹のフライアッシュを混和材として内割り配合,外割り配合に使用し,促進養生も併用してASR抑制効果の検討を行った。試験の結果より、フライアッシュ混入の有効性が認められた。
Keyword: コンクリート二次製品,アルカリシリカ反応,鋳物砂, , GET PDF=14/7-05.pdf
Detection of Inside Defect for Sidewall of Concrete Channel by Mechanical Impedance Method
Sato Satoshi・Ishigami Akio・Kato Daigo・Yasuda Syunichi・Osugi Syusaku・Makanae Hidetaka・ [Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Hokkaido Regional Development Bureau]
機械インピーダンス法によるコンクリート開水路側壁の内部変状の検出
佐藤 智・石神 暁郎・加藤 太吾・安田 俊一・大杉 周作・蒔苗 英孝[(独)土木研究所寒地土木研究所・北海道開発局]
凍害劣化を受けたRC開水路の側壁を対象として,機械インピーダンス法による内部変状の検出に関する検討を行った。本法で得られる推定強度と部材厚方向の超音波伝播速度との関係を調べた結果,健全箇所,層状ひび割れ発生箇所においてそれぞれ相関関係がみられ,各関係式の交点である推定強度約30.1MPa,超音波伝播速度約4km/sを境界として,これを下回る場合は層状ひび割れ発生の可能性が高まることが考えられた。
Keyword: コンクリート開水路, 内部変状, 機会インピーダンス法GET PDF=14/7-08.pdf
Application Range of Evaluation Method of Dynamic Modulus of Elasticity to Deteriorated RC Open Channel by Frost Damage
Suto Masashi・Ogata Hidehiko・Takata Ryuichi[Department of Civil and Environmental Engineering, Matsue College of Technology・Faculty of Agriculture, Tottori University]
凍害劣化したRC開水路に対する動弾性係数評価手法の適用範囲に関する検討
周藤 将司・緒方 英彦・高田 龍一[松江工業高等専門学校環境・建設工学科・鳥取大学農学部]
著者らは,これまでに薄肉構造であるRC開水路を対象として,動弾性係数の評価を現地非破壊試験で行う手順・手法を示した評価フローの提案を行っている。本報では,凍害劣化の生じたRC開水路を対象としてフローによる評価を行った結果を示した。また,フローの適用範囲についても検討を行い,凍害劣化が顕著な場合には,精度のよい評価は行えないことが確認された。
Keyword: 非破壊試験, 動弾性係数, 凍害GET PDF=14/7-09.pdf
Approach for Quantitative Estimation of Concrete Micro Crack with Infrared Thermography Method
TAMURA Yuhei・OGATA Hidehiko・SATO Satoshi・ISHIGAMI Akio・ [Faculty of Agriculture, Tottori University・Incorporated Administrative Agency Public Work Research Institute Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
赤外線サーモグラフィー法によるコンクリートの微細ひび割れの定量的評価手法の検討
田村 雄平・緒方 英彦・佐藤 智・石神 暁郎[鳥取大学農学部・(独)土木研究所寒地土木研究所]
寒冷地のコンクリート構造物には,凍結融解の繰り返し作用による凍害として微細ひび割れが発生する。超音波法や共鳴振動法などの手法では微細ひび割れの位置や大きさを直接的に評価することができない。本研究では,主にマクロな欠陥の測定に使用されている赤外線サーモグラフィー法によるコンクリートの微細ひび割れ評価手法を確立することを目的に,微細ひび割れ評価手法の試験条件及び定量的評価手法について検討した。
Keyword: コンクリートの性質, 管理, GET PDF=14/7-10.pdf
Evaluation of Spatial Characteristics of Crack Damage in Concrete by X-ray CT Image
YAMAGISHI Shuntaro[Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
X線CT画像を用いたコンクリートひび割れ損傷の空間分布特性評価
山岸 俊太朗[新潟大学大学院自然科学研究科]
コンクリート構造物の長期耐久性は,ひび割れ損傷の発達により影響を受ける.本研究では,ひび割れ損傷を有するコンクリートを対象にX線CT法により取得した画像データの空間統計処理による特性評価を試みた結果を報告する.
Keyword: コンクリート, ひび割れ損傷, X線CTGET PDF=14/7-11.pdf
Characteristics Evaluation of Damaged Concrete using Infrared Image Data with Spatial Statistics Analysis
Honda Yasuhiro[Faculty of Agriculture Niigata University]
赤外線画像の空間統計処理に基づく損傷コンクリートの特性評価
本田 泰大[新潟大学農学部]
農業水利構造物の維持管理には、非破壊検査に基づく劣化・損傷の検出が不可欠である。本報では、凍害損傷が進行したコンクリート壁体を対象に非破壊検査法の一つである赤外線サーモグラフィ法により計測した熱画像を用いてコンクリート物性値の空間分布構造から損傷状況を評価した結果を報告する。
Keyword: コンクリート損傷、赤外線サーモグラフィ、空間統計処理, , GET PDF=14/7-12(P).pdf
Measurement of roughness of concrete surface using airborne ultrasound
Nagaoka Seiya[Mie University Faculty of Bioresoureces]
空中超音波を用いたコンクリート面の粗さ測定
長岡 誠也[三重大学・生物資源学部]
コンクリート水路の補修では,通水性能の低下が補修要因に挙げられることが多い.しかし,通水性能は定量計測されておらず,目視調査に依っているのが現状である.本研究では,安価で簡便な空中超音波を用いて算術平均粗さを計測する手法を開発することを目的とした.その結果,算術平均粗さと最大振れ幅の相関性から空中超音波の有効性を示し,測定に有効なコンクリート面からの距離と,距離が1mの場合の測定範囲がわかった.
Keyword: 空中超音波, 水利構造物, 粗さGET PDF=14/7-13(P).pdf
An examination about the functional diagnosis method of drainage canal
SATO Satoshi・ISHIGAMI Akio・TAKASUKA Toshiyuki・AOYAMA Hirotoshi・WATABE Koji・NAKAMURA Kazumasa・ [Civil Engineering Research Institute for Cold Region・Docon Co.,Ltd.]
北海道の畑作地帯における排水路の機能診断手法に関する一検討
佐藤 智・石神 暁郎・高須賀 俊之・青山 裕俊・渡部 浩二・中村 和正[(独)土木研究所寒地土木研究所・(株)ドーコン]
北海道の大規模畑作地帯で多くを占める連節ブロック型排水路の機能診断において、定量的な評価に近づける目的で、構成部材の変状に着目した機能診断手法の提案を過年度に行った。本研究では、提案した機能診断手法の試案を実際の排水路で用いて健全度を評価し、その適用性評価と運用上の課題抽出を行い、その結果をもとに連節ブロック型排水路の評価区分を再設定することにより健全度指標の改良を行った。
Keyword: 排水路, 機能診断, 連節ブロックGET PDF=14/7-14.pdf
One consideration about the neutralization evaluation of the inorganic system coating mechanic
Nishihara Masahiko・Asano Isamu・Tokashiki Masaru・Mori Mitsuhiro・ [National Institute for Rural Engineering]
無機系被覆工の中性化評価に関する一考察
西原 正彦・浅野 勇・渡嘉敷 勝・森 充広[(独)農研機構 農村工学研究所]
無機系表面被覆工により補修された農業用水路において小口径コア,コアビットを取り付けた振動ドリルによる中性化深さの調査を実施した。調査の結果,気中部の平均測定値は方法にかかわらずほぼ等しい値となった。一方,水中部では小口径コア法とコアビット法で差が生じる結果となった。これは摩耗の影響と考えられる。
Keyword: 中性化, 小口径コア, コアビットGET PDF=14/7-15.pdf
Application to the Side Wall of RC Concrete Channel of Micro-crack Detection Method by the Low Pressure Injection of Silane oligomer
Ogata Hidehiko・Yamazaki Daisuke・Suto Masashi・Hyodou Masahiro・ [Faculty of Agriculture, Tottori University・Sho-Bond Corporation・Civil and Environmental Engineering, Matsue College of Technology]
シラン低圧注入による微細ひび割れ検査法の開水路側壁に対する適用事例
緒方 英彦・山崎 大輔・周藤 将司・兵頭 正浩[鳥取大学農学部・ショーボンド建設株式会社・松江工業高等専門学校環境・建設工学科]
既存のコンクリートの微細ひび割れ評価方法では,微細ひび割れを現地で直接目視により評価することが難しい。そこで,表面含浸材の一つであるシランオリゴマーを低圧注入器具により注入し,ひび割れ周囲のセメント硬化体内に浸透させることで,微細ひび割れを可視検査する方法の開発が進められている。本文では,この検査法を凍害による劣化が生じている実際のコンクリート製開水路の側壁に適用した結果について示す。
Keyword: 微細ひび割れ, 可視化, シランオリゴマーGET PDF=14/7-17.pdf
Evaluation on neutralization of irrigation canal tunnel supplied long-term period
HASEGAWA Yuki・UENO Hiroshi・SATO Shushi[The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University・Yamadazeki-Isuzi Land Improvement District・Faculty of Agriculture, Kochi University]
長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化の評価
長谷川 雄基・植野 寛・佐藤 周之[愛媛大学大学院連合農学研究科・山田堰井筋土地改良区・高知大学農学部]
本研究では,長期供用された農業用水路トンネルにおける中性化を評価した.とくに,気中部と水中部という二種類の供用環境の違いに着目した検討を行った.結果として,本調査で対象とした水路トンネルでは,概ね施工後の経過年数が長いほど中性化は進行していた.加えて,中性化の進行は気中部と水中部とで異なることが確認できた.また,本水路トンネルの中性化の進行は緩やかなものであると推察された.
Keyword: 水路トンネル, 中性化, 中性化速度係数GET PDF=14/7-18.pdf
Experiments for measurement method of hollow behind concrete structure
IBATA Takumi・ASAO Hitomi・SAWADA Yutaka・KAWABATA Toshinori・ [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
衝撃弾性波を用いたコンクリート構造物の背面空洞深さ測定に関する実験
茨田 匠・浅尾 瞳・澤田 豊・河端 俊典[神戸大学大学院農学研究科]
トンネルなどのコンクリート構造物は地山の支持力を期待した構造を有する.この構造物において躯体コンクリート背面に空洞が存在した場合,構造物の機能低下や突発的な崩壊を招く恐れがある.そこで本研究では,衝撃弾性波法によりコンクリート構造物背面の空洞深さの検出可否及びその精度を検証するために模型実験を行った.その結果,有筋・無筋を問わず構造物の背面空洞測定が可能であり,十分な測定精度を持つことがわかった.
Keyword: 非破壊検査, 衝撃弾性波, トンネルGET PDF=14/7-19.pdf
Destructive model test of irrigation horseshoe-shaped tunnel that has different scale of void behind the linning
MORI Mitsuhiro・ASANO Isamu・TOKASHIKI Masaru・NISHIHARA Masahiko・ [National Institute for Rural Engineering]
覆工背面の空洞分布範囲が異なる馬蹄形水路トンネルの破壊模型実験
森 充広・浅野 勇・渡嘉敷 勝・西原 正彦[(独)農研機構 農村工学研究所]
矢板工法で建設された水路トンネルの多くでは,当時の施工技術上,天端覆工背面に空洞が存在する.本研究では,水路トンネル覆工背面の空洞が,水路トンネルの構造的な安全性に与える影響を明らかにすることを目的として,小規模な模型実験を行った.水路トンネルと覆工背面空洞を模擬した供試体に鉛直荷重を作用させた結果,天端に60°以上の範囲に空洞が存在する場合,覆工天端アーチ部が上側に変形して破壊に至った.
Keyword: 水路トンネル, 覆工背面空洞, 模型実験GET PDF=14/7-20.pdf
Evaluations for load bearing capacity of hood form tunnel with internal reinforcement
okamoto yuuki・matsumoto takumi・asano junpei・natsuka isamu・isii masayuki[Kinki Regional Agricultural Administration Office・United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
内面補強を施したほろ型トンネルの耐荷性評価
岡本 祐輝・松本 拓・浅野 純平・長束 勇・石井 将幸[近畿農政局・鳥取大学大学院連合農学研究科・島根大学生物資源科学部]
本研究ではほろ型トンネルの補強方法として内面補強に着目し、耐荷力の向上を目的として、構造と材料の観点から二つの載荷試験を行った。構造の観点から、側壁基部にハンチを加えて補強を施した供試体を用いた試験では、上部の変位を抑制できず、破壊形態が変化することが判明した。材料の観点から、HPFRCCを用いて補強を施した供試体を用いた試験では、耐荷力はひび割れの有無や付着強度の影響を受けることが判明した。
Keyword: ほろ形トンネル, FRPグリッド, HPFRCCGET PDF=14/7-21.pdf
Internal reinforcement method considering conditions of irrigation tunnels in service
matsumoto takumi・natsuka isamu・isii masayuki・katou tomotake・uchiyama junichi[United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・SHO-BOND Corporation・Nippon Steel&Sumikin Materials Co.Ltd. Composites Company]
供用中の農業用水路トンネルの状態を考慮した内面補強工法
松本 拓・長束 勇・石井 将幸・加藤 智丈・内山 純一[鳥取大学大学院連合農学研究科・島根大学生物資源科学部・ショーボンド建設(株)]
先行研究により、ほろ形水路トンネルにFRPグリッドを用いた内面補強を施すことで耐荷性の向上が確認された。そこで、本研究では供用中のトンネル躯体の状態を考慮し、トンネル躯体の圧縮強度とひび割れがグリッド補強の効果に及ぼす影響について検討を行った。その結果、グリッド補強は圧縮強度の大小とひび割れの有無に関わらず概ね等しい効果を発揮した。
Keyword: ほろ形トンネル, 内面補強, FRPグリッドGET PDF=14/7-22.pdf
kari
okita satoru・hosogai tomohiro・hafuka toshiaki・tanaka takao・ootaka norihiro・harada takeo・ [Niigata Prefecture・kari・kari]
鋼製集水井施設における調査手法の確立について
沖田 悟・細貝 知広・羽深 利昭・田中 隆男・大高 範寛・原田 剛男[新潟県・新潟県土地改良事業団体連合会・日鐵住金建材株式会社]
後日、提出します
Keyword: 集水井, 機能診断, GET PDF=14/7-23.pdf
Comparative Evaluation of Bending Behavior of Steel-Concrete Composite using Steel Sheet Pile having Different Corrosion Properties
NAGASAKI Yasuhiro・SUZUKI Tetsuya・KOBAYASHI Shuich・SATO Kouki・ [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.・Faculty of Agriculture,Niigata University・Mizukuragumi Co.,Ltd.]
腐食性状の異なる鋼矢板を用いた鋼コンクリート複合材の曲げ挙動の比較評価
長崎 文博・鈴木 哲也・小林 秀一・佐藤 弘輝[藤村ヒューム管(株)・新潟大学自然科学系(農学部)・(株)水倉組]
腐食が見られる既設鋼矢板と未使用鋼矢板を用いた鋼矢板‐コンクリート複合材の曲げ載荷挙動をデジタル画像相関法(DICM)とAE法にて評価した。DICMでは鋼矢板の面的な変形挙動を解析した。AE法では複合材のAE源位置標定により破壊挙動の評価を行った。この結果、異なる腐食性状の鋼矢板で変形の違いが認められ、この鋼矢板の変形挙動が複合材のコンクリートの破壊挙動に影響を与えていることが示唆された。
Keyword: 鋼矢板, コンクリート被覆, 曲げ挙動GET PDF=14/7-25.pdf
発表番号 [7-28(P)]
Actual Corroded Conditions of Steel Sheet Pile in Drainage Canal
HARA Hitoshi・MINEMURA Masanori・HAGIWARA Taro・MORII Toshihiro・SUZUKI Tetsuya[Shinetsu Survey and Planning CO.Ltd・Niigata Prefectural Government・Faculty of Agriculture Niigata University]
鋼矢板排水路の腐食実態に関する実証的研究
原 斉・峰村 雅臣・萩原 太郎・森井 俊広・鈴木 哲也[(株)信越測量設計・新潟県・新潟大学自然科学系(農学部)]
新潟県内の鋼矢板排水路において観察される腐食実態を紹介するとともに,その腐食機構を考察する。その結果,鋼矢板腐食は,排水路の水位変動や水質,大地抵抗率などの腐食要因の影響を強く受けることが示唆され,設置部位や鋼矢板の型式により腐食実態の相違が明らかになった。
Keyword: 鋼矢板, 腐食実態, 補修工GET PDF=14/7-28(P).pdf
発表番号 [7-29(P)]
In-Situ Evaluation of Corroded Steel Sheet Pile by Infrared Image Data
KOBAYASHI Shuichi・SUZUKI Tetsuya・MORII Toshihiro[Mizukuragumi Co.,Ltd・Faculty of Agriculture, Niigata University]
赤外線画像を用いた鋼矢板の腐食実態評価に関する研究
小林 秀一・鈴木 哲也・森井 俊広[(株)水倉組・新潟大学自然科学系(農学部)]
鋼矢板水路は、長期供用に伴い外部環境の影響により腐食が進行し、断面減少や欠損が顕在化している。このため、鋼矢板水路の腐食特性の評価が維持管理において重要な技術的課題となっている。本研究では、腐食鋼矢板の腐食実態を赤外線サーモグラフィ法により検討した結果を報告する。評価手法には、空間統計学手法の一つであるセミバリオグラムを用いて、腐食鋼矢板の熱特性を空間的分布構造の観点から評価した。
Keyword: 腐食鋼矢板, 赤外線サーモグラフィ法, セミバリオグラムGET PDF=14/7-29(P).pdf
Adhesion Properties of the Concrete and Steel Sheet Pile Composit using Acoustic Emission
SATO kouki・ SUZUKI Tetsuya・KOBAYASHI Shuichi・NAGASAKI Yasuhiro [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.・Faculty of Agriculture, Niigata University・Mizukuragumi Co., LTD.]
AEパラメータを用いた鋼矢板‐コンクリート複合材の付着特性評価
佐藤 弘輝・鈴木 哲也・小林 秀一・長崎 文博[藤村ヒュ−ム管(株)・新潟大学自然科学系(農学部)・(株)水倉組]
近年農業水利施設で供用されている鋼矢板水路において腐食が顕在化した施設が確認されている。筆者らは、鋼矢板水路へのコンクリ−ト表面被覆工に関して実証試験を行っている。本研究では、コンクリ−ト表面被覆工の信頼性の向上をはかるため鋼矢板とコンクリ-トの付着試験を実施し、その特性を評価した結果について報告する。
Keyword: 鋼矢板, 付着試験, AE法GET PDF=14/7-30(P).pdf
A preliminary construction test for an integral costal embankment with concrete block , combined with geotextile
OHGUSHI Kazunori・MATSUSHIMA Kenichi・TAKECHI Osamu・TAKIGAWA Akihiko・ [Takenaka Civil Engineering & Construction Co.Ltd・National NARO , Institute for Rural Engineering]
ジオテキスタイルを埋め込んだ法面被覆ブロックの施工確認試験
大串 和紀・松島 健一・武智 修・瀧川 明彦[蠱歟翕斂據η生Φ々宗’逝執学研究所]
津波の襲来時に堤防の被覆工の背面に作用する水圧の発生を抑制するとともに、越流時に被覆工に作用する揚圧力に対する抵抗力を高めるため、ジオテキスタイルを埋め込んだ新型の法面被覆ブロックを開発した。 本発表では、開発したブロックを実際に試作し試験的な施工を行ってその施工性を評価したので、その結果を報告するものである。
Keyword: コンクリート材料, 二次製品, 工法・施工GET PDF=14/7-31.pdf
Development of Precast Concrete Block for Tsunami Resistant Coastal Dike
Tsuji Shinichiro・Tatta Naoki・Watanabe Ken・Matsushima Kenichi・Takechi Osamu[MAEDA KOSEN CO.,LTD.・MARUEI CONCRETE INDUSTRY CO.,LTD.・NARO National Institute for Rural Engineering・Takenaka Civil Engineering & Construction Co.,Ltd.]
津波に対して強靭な堤防構造に用いるブロックの開発
辻 慎一朗・竜田 尚希・渡部 健・松島 健一・武智 修[前田工繊株式会社・丸栄コンクリート工業株式会社・農研機構農村工学研究所]
津波に対する防潮堤について,被覆ブロック背面に作用する水圧の発生を抑制するとともに,津波の越流時に被覆ブロックに作用する揚圧力に対する抵抗性を高めるため,被覆ブロックとその背面にセメント改良土による難透水層を設け,両者をジオテキスタイルで連結させた三面一体化堤防構造が提案されている。本論文では,上記の三面一体化堤防構造を実現するために開発したジオテキスタイル付きブロックについて紹介する。
Keyword: コンクリートブロック, ジオテキスタイル, 津波GET PDF=14/7-32.pdf
Test Construction of Shallow Land Waste Repository Using Capillary Barrier of Soil
Saka Eriko・Morii Toshihiro・Matsumoto Kazunobu・Kobayashi Kaoru・ [Shizuoka Prefectural Government・Faculty of Agriculture, Niigata University・Research Institute of Technology, Tobishima Corporation・Kobe City College of Technology]
土のキャピラリーバリア機能を用いた盛土形式の廃棄物貯蔵施設の提案
阪 絵梨子・森井 俊広・松元 和伸・小林 薫[静岡県・新潟大学農学部・飛島建設(株)技術研究所]
長期貯蔵管理が必要な廃棄物は,拡散防止のため雨水と地下水からの遮断が必須である。キャピラリーバリア(CB)機能を導入した盛土形式の廃棄物貯蔵方法を提案した。上下CB層により降雨浸潤水と貯蔵廃棄物中の土中水を集水・排水できる二重の安全構造をもち,盛土形式のため地下水の流入がない。CB盛土を試験造成し,野外条件下での遮水・排水性能を検証するとともに,限界長の推定方法を室内実験により検討した。
Keyword: キャピラリーバリア, 廃棄物貯蔵施設, 限界長GET PDF=14/7-33.pdf
Availability of Laterite Soil for canal protection in Ghana
Hirouchi Shinji・Horino Haruhiko・Sampson Adogzo・Dan Haruyuki・Hirose Chikako[Japan International Research Center for Agricultural Sciences・Osaka Prefecture University・Kwame Nkrumah University of Science and Technology]
ラテライトを用いた水路保護対策の可能性
廣内 慎司・堀野 治彦・サンプソン アドゴゾ・團 晴行・廣瀬 千佳子[国際農林水産業研究センター・大阪府立大学大学院生命環境科学研究科・クワメエンクルマ大学]
アフリカには土水路が多い。土水路を持続的に利用するために、水路の侵食を防止する対策としてラテライトブロックを用いた水路保護対策の検討を行っている。ラテライトは単にブロックにするだけでは耐水性がないので、酸化カルシウムや草木灰をラテライトに混ぜて成形する、ブロックを軽焼するなど各種対策による耐水性向上について検討した。
Keyword: 土水路, ラテライト, 日干しレンガGET PDF=14/7-35.pdf
Effect of Bamboo Tips on Germination of Plant in Slope Protection Material
abe takayuki・Kitatsuji Masahumi・ [Graduate School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
法面保護材の植物の発芽に及ぼす竹チップの影響
阿部 孝行・北辻 政文[公立大学法人宮城大学大学院食産業学研究科]
本研究は竹のアレロパシーに着目し,法面保護材として竹を破砕したチップ(以下,竹チップという)を用いた場合の物性および抑草効果について,硬度試験および発芽試験を行い,検討した。その結果,竹チップにセメント系接合材を使用したサンプルにおいては必要な硬度を満足し,発芽の抑制効果が確認された。また,接合材として合成樹脂系およびフライアッシュ系を使用した場合,竹の抑草効果が抑えられることも明らかとなった。
Keyword: 竹チップ, 法面保護, 抑草効果GET PDF=14/7-36.pdf
発表番号 [8-02]
Estimation of the Failure Factor for an Earth Dam with Winding Embankment by 3D FEM
Matsuda Rie・Kobayashi Noriyuki・ [Ehime Prefectural Government・Faculty of Agriculture, Ehime University]
屈曲した堤体を有するため池における決壊要因の解析的検討
松田 理恵・小林 範之[愛媛県・愛媛大学農学部]
2011年3月11日14時46分,太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生し,三つのため池が決壊した.三つのうち,福島県本宮市の青田新池は約90度に屈曲した堤体を持つ廻り堰であり,破壊は屈曲部で起きた.そこで,本ため池の形状的な特徴を表現するために有限要素法を用い,その動的挙動を解析して堤体に起こった被害の要因を検討した.
Keyword: ため池, 廻り堰, 動的解析GET PDF=14/8-02.pdf
The proposal of the time crunch about longtime performance evaluation of a FRPM pipe
Otsuka Satoshi・Mamiya Satoshi・Mohri Yoshiyuki・Ariyoshi Mitsuru・ [Kurimoto Co.,LTD・National Institute for Rural Engineering]
FRPM管の長期性能評価に関する時間短縮の提案
大塚 聡・間宮 聡・毛利 栄征・有吉 充[(株)栗本鐵工所・農村工学研究所]
FRPM管の長期性能を評価する方法としては、ISO10471 規格に準拠した長期極限曲げ歪み試験が挙げられるが、試験期間が10,000 時間以上を要するため、結果を得るためには1年以上の期間を要する。そこで、プラスチック等の粘弾性材料は温度による依存性があることに着目し、最も一般的な寿命予測方法である時間−温度換算則を適用して、FRPM管の長期性能評価に関する時間短縮について検証した。
Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISOGET PDF=14/8-06.pdf
Investigations for Performance Evaluation Method of Restraint Joints for Concrete Filled Steel Pipes
ISHII Masayuki・NONAKA Tsuguhiro・AKIMOTO Masanori・IGAWA Hideki・ [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・Nippon Hume Corporation]
合成鋼管用離脱防止継手の性能評価手法に関する検討
石井 将幸・野中 資博・秋元 昌哲・井川 秀樹[島根大学生物資源科学部・日本ヒューム(株)]
離脱防止継手は管路の有効な耐震対策となり得るが,具体的な設計手法が確立されているとは言いがたい。合成鋼管に対して開発した離脱防止継手の試験を行うとともに,性能を評価し実構造の設計を行う手法について検討した。離脱抵抗力を向上させた改良型の継手は,より多くの管を引き出して幅の大きな地割れへの対応が可能となった。地割れの幅に関する研究成果を考慮して評価した結果,実用上十分な性能であることが確認できた。
Keyword: パイプライン, 耐震設計, 離脱防止継手GET PDF=14/8-07.pdf
A study of the inspection technology by the inside-and-outside pressure examination of the independent pipe in a pipeline rehabilitation method
TAKASAKI MASANORI[Japan Insituform Association]
管路更生工法における単独管の内圧および内圧負荷時の継手部曲げ変形性能試験による照査技術の検討
高崎 正宣[日本インシチュフォーム協会]
管路更生工法はパイプラインの保全対策工法として,老朽管路の水密性や耐荷能力などの回復また向上を確保することができる。しかしながらそれらの要求性能に対して照査,試験方法などが整備されていない。。そこで,管路更生工法の単独管においては,水密性,継手部の曲げ変形性能と基礎物性評価について管路更生工法が所要の性能を有することを確認するための,標準的な評価項目と試験方法に関して検討を行った。
Keyword: 管路更生工法,工法・施工,高分子材料, , GET PDF=14/8-08.pdf
Field test of using curved pipelines formed with polyethylene pipes to internal pressure with soil structure of backfill
Tokiyoshi Mitsuaki・Kudo Hideo・Hinobayashi Joji・Mohri Yoshiyuki・Ariyoshi Mitsuru[High stiffness polyethylene pipes association・National institute for rural engineering]
中口径ポリエチレン管を用いた曲線管路の局所荷重負荷および内水圧負荷実験
時吉 充亮・工藤 秀穂・日野林 譲二・毛利 栄征・有吉 充[高耐圧ポリエチレン管協会・農研機構]
農業用パイプラインは,屈曲点に曲管を配置し,スラストブロックで防護する方法が一般的である.しかしながら,スラストブロックは管路の構造的弱点となることがある.そのため,一体化した直管を曲げて敷設する曲線配管は,構造的弱点を回避する効果的な方法である.本報では中口径ポリエチレン管路の屈曲部(曲線配管中央部)にT[d1] -25相当以上の集中荷重を与えた状態で,内水圧を負荷した実験について報告する.
Keyword: ポリエチレン管, 曲線布設, 一体化管路GET PDF=14/8-09.pdf
Deflection of flexible buried pipes subjected to shear deformation
Kobayashi Seita・Sawada Yutaka・Izumi Akira・Harada Aya・Kawabata Toshinori[Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・Faculty of Agriculture, Kobe University]
せん断変形を受ける埋設管のたわみ量に関する一考察
小林 成太・澤田 豊・泉 明良・原田 文・河端 俊典[神戸大学院農学研究科・神戸大学農学部]
通常,埋設管では管頂部・管底部に曲げひずみが卓越するが,阪神淡路大震災では管の斜め方向で亀裂が発生した例が報告されている.本研究では,せん断変形を受ける埋設管の横断面力学挙動を解明するために,可視化単純せん断土槽を用いた模型実験を実施した.その結果,環剛性の増加,地盤剛性の低下に伴い,斜め方向のたわみは減少することが明らかとなった.さらに,実験結果よりせん断ひずみとたわみの関係の定式化を行った.
Keyword: 埋設管, せん断変形, 模型実験GET PDF=14/8-10.pdf
Development and evaluation of combined loading test method for composite renobated pipes
Nishitani Kenzo・Kakine Shinji・Nonaka Tsuguhiro・Ishii Masayuki・ [KUBOTA-CI.Co.LTD・SEKISUI Chemival Co.LTD・Shimane University]
複合管における内外圧同時裁荷試験方法の検討と適用評価
西谷 憲三・垣根 信次・野中 資博・石井 将幸[クボタシーアイ(株)・積水化学工業・島根大学生物資源学科]
本研究は製管工法(複合管)の「耐荷性」に関する評価手法として、 内外圧合成式のパラメータの一つである係数nの推定を目的として研究・試験をおこなった。 内外圧同時裁荷できる専用の試験装置を独自開発した。その妥当性は新管を用いて検証した。 そのうえで、老朽した既設管としてあらかじめ外圧試験にて破壊した管の内面に 製管工法で更生した複合管を作り、内外圧同時裁荷試験を行いその係数nを推定した。
Keyword: 管路更生 , 複合管 , 内外圧GET PDF=14/8-12.pdf
The analytical examination on the applicability of loading the internal pressure method in residual resistance estimation of a pipeline
Tsukuda Ryosuke・Hyodou Masahiro・Ogata Hidehiko・Nonaka Tsuguhiro・Ishii Masayuki[Graduate School of Agriculture,Tottori University・Faculty of Agriculture, Tottori University・Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
パイプラインの現有耐力評価における内圧載荷法の適用性に関する解析的検討
佃 亮介・兵頭 正浩・緒方 英彦・野中 資博・石井 将幸[鳥取大学大学院農学研究科・鳥取大学農学部・島根大学生物資源科学部]
現状におけるパイプラインの劣化診断は,適正な評価を得ることが困難といわれている。本報では,新たな評価手法として内圧載荷法を提案し、その適応性について,検討した結果を報告する。内圧載荷法とは,管に内圧を載荷し、荷重-変形量の関係から剛性を求め、新管との比較により管の劣化程度を評価するものである。解析の結果、新管のRC管では弾性領域内の荷重−変形量の関係を適切に評価できる可能性があることが示唆された。
Keyword: 内圧載荷法, 現有耐力, パイプラインGET PDF=14/8-13.pdf
Effect of backfill material on the behavior of rehabilitated pipe
ARIYOSHI MITSURU[National Agriculture and Food Research Organization]
裏込め材が更生管の埋設挙動に与える影響について
有吉 充[農研機構]
近年、既設管の中に更生管を挿入する更生工法が適用され始めた。しかし、更生管の挙動は不明な点が多く、特に、裏込め材が挙動に与える影響は、ほとんど検討されていない。そこで、裏込め材の有無が更生管の埋設挙動に与える影響を明らかにするため、模型実験を実施した。その結果、裏込め材は、更生管の荷重たわみ関係(剛性)や土圧分布にはほとんど影響を与えないが、更生管の局所的な変形を抑制できることが分かった。
Keyword: 埋設管 裏込め材 模型実験, , GET PDF=14/8-15.pdf
Horizontal resistance force of buried pipe depending on the degree of liquefaction
ITANI Yoshinori・FUJITA Nobuo・SAWADA Yutaka・ARIYOSHI Mitsuru・MOHRI Yoshiyuki・KAWABATA Toshinori・ [Kubota Corporation・Graduate School of Agricultural Science, Kobe University・National Institute for Rural Engineering]
埋設管の水平抵抗力と液状化程度の関係
井谷 昌功・藤田 信夫・澤田 豊・有吉 充・毛利 栄征・河端 俊典[(株)クボタ・神戸大学大学院農学研究科・農村工学研究所]
土地改良事業計画設計基準「パイプライン」では地盤変状に対する地震応答対策の記載はあるものの,具体的な設計方法は述べられていない.液状化地盤中の管路挙動や管体に作用する力など,埋設管路の安全性を考える上で解明すべき項目が数多く残されている.本報告では,液状化地盤中の埋設管に作用する水平抵抗力と液状化程度の関係を明らかにすることを目的として,スラスト力を受ける曲管部をモデルとした模型実験を実施した.
Keyword: 埋設管, 模型実験, 液状化GET PDF=14/8-17.pdf
Material long-term performance required for the pipeline rehabilitation methods and reflection of the design specifications
Nakatani Masafumi・Kakui Kunihiro・Ochi Syunsuke・Kawabata Toshinori・ [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.・ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.・Polyethylene-lining Method-of-Construction Association・Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
管路更生工法に要求される材料長期性能と設計緒元への反映
中谷 政史・角井 邦大・越智 俊介・河端 俊典[積水化学工業(株)・芦森工業(株)・ポリエチレンライニング工法協会]
農業用水用パイプラインの保全対策として有効な管路更生工法において,単独管(反転・形成工法)の更生材料に求められる長期評価項目を整理し,許容引張応力度は長期の強度特性を見込んだ値を用いる必要があると結論付けた。評価方法として,平板による長期引張破断試験による評価を実施し,評価結果から求めた長期試験値から許容引張応力度を算出する方法を提案した。
Keyword: 管路更生工法, 工法・施工, 高分子材料GET PDF=14/8-18.pdf
Long-term durability test by cyclic loading for composite renovated pipes
suzuki takayuki[Ashimori Industry Co., Ltd.・Sekisui Chemical Co., Ltd.・Faculty of life and Environmental Science,Shimane University・Graduate School of Bioresources,Mie University]
管路更生工法による複合管の長期耐荷性能
鈴木 崇之[芦森工業(株)・積水化学工業(株)・島根大学生物資源科学部]
管路更生工法は老朽管路の補修・補強対策として強度補強を行うことができる。道路下に埋設されている既設管に施工された更生管は、埋設条件から定まる上限荷重と下限荷重を繰り返し載荷されている。繰り返し荷重が載荷された場合の更生管の耐荷力(破壊荷重)を確認し長期的な耐荷能力を評価するとともに、長期性能試験方法について検討を行った。
Keyword: 管路構成工法、複合管、長期耐荷性能, , GET PDF=14/8-19.pdf
The construction examinations using an independent pipe in a pipeline
SATO Toshiaki[TOA GROUT KOGYO CO.,LTD]
管路更生工法による単独管施工性試験
佐藤 敏明[東亜グラウト工業株式会社]
単独管型更生工法の適用で、施工性能を評価する統一的な指標等がないために、評価が困難である。農業用パイプライン特有の曲管を含む配管系を考慮した模擬配管を地上に配置して施工性試験を行った。 ”床噌猝棔評価方法の確立(段差・曲がり等)、∋楾システムのグレード分け、施工管理・品質管理の妥当性確認等を実施した。得られた試験結果から管理項目の妥当性評価と施工管理マニュアル(案)共通編と個別編を作成した。
Keyword: 更生, 単独管, 施工管理GET PDF=14/8-20.pdf
Workability Evaluations of Filling Mortar for Composite Renovated Pipes .
Nonaka Tsuguhiro・Ishiguro Satoru・Ishii Masayuki・Uemichi Tsukasa・Ochi Shunsuke・Ishida Makoto・ [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University・Graduate School of Bioresources, Mie University・SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.・Polyethylene-Lining Method-of-Construction Associatin・Shonan Plastic MFG.,CO.,LTD.]
管路更生工法による複合管施工性試験
野中 資博・石黒 覚・石井 将幸・上道 司・越智 俊介・石田 誠[島根大学 生物資源科学部地域環境科学科・三重大学 生物資源学研究科・積水化学工業(株)(株)湘南合成樹脂製作所(株)湘南合成樹脂製作所・(株)湘南合成樹脂製作所]
管路更生工法による更生管のうち、既設管と更生部材が一体構造を構成するとみなすものを複合管と呼ぶ。既設管と内面更生材のすき間に、モルタル等を充填することで一体構造となることから、本試験では既設管の強度復元に欠かせない充填材に焦点を絞り施工性試験を行った。長距離送られた充填材の品質の確認と、凹凸形状の模擬管路を用いて充填を行い、充填材硬化後に模擬管路を脱型して目視により確認をした。
Keyword: 更生, 複合管, 充填材GET PDF=14/8-21.pdf
Centrifuge Model Tests for Influences of Different Damage Level of Outer Aging Pipes on Deformation of Inner Rehabilitated Pipes
Sawada Yutaka・Inoue Kazuya・Sonoda Yusuke・Ono Kohei・Miki Taiki・Takahara Sho・Izumi Akira・Mohri Yoshiyuki[Kobe University, Graduate School of Agricultural Science・Kobe University, Faculty of Agriculture・National Institute for Rural Engineering・Columbia University]
損傷レベルの異なる既設管が更生管変形特性に与える影響に関する遠心力模型実験
澤田 豊・井上 一哉・園田 悠介・小野 耕平・三木 太貴・高原 祥・泉 明良・毛利 栄征[神戸大学大学院農学研究科・神戸大学農学部・(独)農村工学研究所]
近年,老朽化管路の更新方法として管路更生工法の採用が進んでいる.しかしながら,更生管の設計は現行の設計基準には規定されていないのが現状である.本研究では,大口径管を想定した遠心力模型実験を実施し,既設管が更生管に与える影響について検討した.その結果,既設管の存在により,更生管の水平たわみは抑制される傾向を示すが,既設管の損傷レベルによっては,更生管に局所ひずみが生じることが明らかとなった.
Keyword: 埋設管, 管路更生工法, 遠心力模型実験GET PDF=14/8-22.pdf
The Safety Evaluation of FRPM Pipe affected by External Hydraulic Pressure
Mamiya Satoshi・Koyama Tomoyoshi・Ariyoshi Mitsuru・Mohri Yoshiyuki・ [Kurimoto Co.,LTD・Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD・National Institute for Rural Engineering]
外水圧作用時における更生管の安全性評価について
間宮 聡・小山 智芳・有吉 充・毛利 栄征[(株)栗本鐵工所・住友大阪セメント(株)・農村工学研究所]
老朽化トンネルおよび農業用パイプライン等の既設管内に内挿管を挿入して更生する場合、通常の埋設条件と比較して地下水が高くなる場合がある。そのため、更生管が外水圧により、座屈破壊する事故が生じている。そこで、本試験では、更生管の外水圧に対する安全性を明らかにするため、剛性の異なる管材を用いた自由座屈試験および中込材が充填された更生管に外水圧が作用した際の拘束座屈試験を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 外水圧GET PDF=14/8-23.pdf
Evaluation of splitting characteristics of magnesium improved soil by AE parameters
Shimamoto Yuma・Kishi Naoto・Suzuki Tetsuya[Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University]
AEパラメータ解析による酸化マグネシウム改良土の割裂特性評価
島本 由麻・岸 直人・鈴木 哲也[新潟大学大学院自然科学研究科 ・新潟大学農学部 ・新潟大学自然科学系(農学部)]
本研究では,もみ殻灰混入土(シリーズMR)および未混入土(シリーズM)において割裂試験を行い,破壊過程をAE計測および画像解析により評価した。検討の結果,もみ殻灰混入の有効性が示唆されるともに、シリーズMRはAE発生挙動にシリーズMとの差異が確認された。AEパラメータ解析により、供試体の内部構造および破壊過程を詳細に評価できる可能性が示唆された。
Keyword: AE法, 酸化マグネシウム改良土, 割裂破壊GET PDF=14/8-24.pdf
Examination for ground settlement predicting method by using neural network model
Kanayama Motohei[Faculty of Agriculture, Iwate University・Sanaru Co., Ltd.・Deltares・Delft University of Technology]
ニューラルネットワークモデルを使用した地盤沈下予測の検討
金山 素平[岩手大学農学部・蠅気覆襦Ε妊襯織譽]
本研究は,過去に構築したニューラルネットワークモデルによる沈下予測手法を改良し,オランダ国内のBloemendalerpolderおよび熊本県玉名市横島町にて測定されたデータを用いて盛土地盤沈下の予測を行い予測精度と有用性について検討した.その結果,実測値とほぼ等しい予測値を算出することを確認した.本研究で提案したネットワークモデルの汎用性と早期の沈下予測に高い精度を有することを明らかにした.
Keyword: 動態観測, 沈下予測, ニューラルネットワークGET PDF=14/8-27.pdf
Identifying Macrodispersion in Stratified Formations Using Spatial Moment Approaches
Kurasawa Tomoki・Inoue Kazuya・Fujiwara Takayuki・Tanaka Tsutomu・ [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
空間モーメント法による成層地盤のマクロ分散推定
倉澤 智樹・井上 一哉・藤原 隆之・田中 勉[神戸大学大学院農学研究科]
本研究では,不均質場の一例として成層地盤を対象とした中規模溶質輸送実験を実施することで,地下水汚染の予測や浄化対策を実施する上で重要な因子であるマクロ分散現象の定量化に向けて検討した.この結果,マクロ縦分散長は溶質輸送スケール依存性が確認された.また,不均質性の度合いが増加するとともに,マクロ縦分散長は増加し,また,漸近的に収束する結果を得た.
Keyword: 空間モーメント法, マクロ分散, 成層地盤GET PDF=14/8-28.pdf
発表番号 [8-30(P)]
Splitting process of magnesium improved soil by AE-SiGMA analysis
Kishi Naoto・Shimamoto Yuma・Suzuki Tetsuya[Faculty of Agriculture, Niigata University・Graduate School of Science and Technology, Niigata University・Faculty of Agriculture, Niigata University]
AE-SiGMA解析による酸化マグネシウム改良土の割裂破壊過程の考察
岸 直人・島本 由麻・鈴木 哲也[新潟大学農学部 ・新潟大学大学院自然科学研究科 ・新潟大学自然科学系(農学部) ]
本報では,もみ殻灰混入土(シリーズMR)および未混入土(シリーズM)において割裂試験を行い,破壊過程をAE-SiGMA解析および画像解析により評価した結果を報告する。検討の結果,もみ殻灰混入の有効性が示唆されるともに、AE-SiGMA解析および画像解析より、割裂破壊過程を詳細に評価できる可能性が示唆された。
Keyword: SiGMA解析, 画像解析, 酸化マグネシウム改良土GET PDF=14/8-30(P).pdf
Designation of initial state in one-dimensional compression tests for rockfill materials with relative density
Kageura Koki・Nishiyama Tatsuro・Hasegawa Takashi[Faculty of Agriculture, Ehime University・Professor Emeritus,Kyoto University]
ロックフィル材の一次元圧縮試験における初期相対密度制御
影浦 弘樹・西山 竜朗・長谷川 高士[愛媛大学農学部・京都大学名誉教授]
ダム堤体の長期供用への貢献を目的として,関連する研究成果を発展させ,ロックフィル材の耐劣化性を把握するための試験方法に対する検討を行った.これまでの検討から,岩種毎に最大間隙比と最小間隙比が異なるために初期間隙比の統一が難しいことが分かっているため,その解決策として相対密度による試験初期状態の統一を検討した.初期相対密度を統一して行った一連の試験から,材料の耐劣化性評価として妥当な結果が得られた.
Keyword: ロックフィル材料, 耐劣化性, 相対密度GET PDF=14/8-34.pdf
Risk evaluation in downstream area of earth fill dams due to earthquakes
Kiyari Haruka・Nishimura Shin-ichi・Shuku Takayuki・Shibata Toshifumi・ [Okayama City・Okayama University]
ため池の地震時の下流域におけるリスク評価
寄鑓 東加・西村 伸一・珠玖 隆行・柴田 俊文[岡山市・岡山大学]
本研究は,地震発生〜ため池破堤による氾濫被害までの一連の現象をモデル化し,ため池の地震時リスク評価を行っている.第一に,岡山県における50年間の南海地震に対応するハザード曲線を求めている.第二に,地震応答解析を実施し,推定された応力状態に円弧すべり解析を適用することによって,ため池堤体のフラジリティ評価を行っている.最終的に,これらに基づき,損傷確率と浸水被害額から地震時リスクを評価している.
Keyword: ため池, 南海地震, リスク評価GET PDF=14/8-35.pdf
Seepage flow and seepage failure of multi-layered soil within sheet piles in two dimensions
Shibata Nao・Tanaka Tsutomu・Miki Takashi・Inoue Kazuya・ [Kobe University]
二次元矢板締切り層状堆積地盤の浸透流及び浸透破壊特性
柴田 奈緒・田中 勉・三木 昂史・井上 一哉[神戸大学大学院農学研究科]
二次元矢板締切り層状地盤の浸透流及び浸透破壊特性について, 小型二次元浸透破壊実験を想定して, 理論的・実験的に考察を行い次の結論を得た。1) 11層地盤について, 異方透水性の値は, 理論地盤の算定式による理論値及びFEM浸透流逆解析値, 実験地盤の採取試料透水試験及び逆解析値はおおよそ一致している。2) 浸透破壊特性(限界水頭差)の収束値への漸近のし方は浸透流特性(流量や透水係数)よりも遅い。
Keyword: 二次元浸透破壊, 層状堆積地盤, 締切り矢板GET PDF=14/8-38.pdf
Numerical Analysis of Fluidization of Sandy Materials Induced by Seepage Flow with CWENO Scheme
Fujisawa Kazunori・Murakami Akira・Tsujimura Kosuke・Sakai Kotaro・ [Graduate School of Agriculture]
CWENOスキームを用いた浸透による土質材料の流動化シミュレーション
藤澤 和謙・村上 章・辻村 康佑・坂井 孝太郎[京都大学大学院農学研究科]
砂の浸透破壊現象では,固体としての砂は水の浸透力により有効応力を失い流動化を始めることで流体のような挙動を示す.本論では,オイラー的な数値解析手法を用いて固体解析を行うことで,固体から流体へと変化する土の状態を数値解析することを試みた.ここでは解析手法としてCWENOスキーム1),2)を用いて行った二次元土粒子流出現象の数値解析結果について報告する
Keyword: CWENOスキーム, 浸透破壊, 流動化GET PDF=14/8-40.pdf
Introduction of the water level estimation system for small earth dams during heavy rainfalls
HORI Toshikazu・Kojima Hiroaki・AOKI Hiroaki・Hayashi Takashi・Hashimoto Makoto・YOSHIKSAKO Hiroshi・ [National Institute for Rural Engineering・OSASI Technos・Yamaguchi Prefecture・YAMAGUCHI PREFECTURAL AGRICULTURE & FORESTRY GENERAL TECHNOLOGY CENTER]
豪雨時のため池の簡易な貯水位予測システムの紹介
堀 俊和・古島 広明・青木 寛明・林 貴史・橋本 誠・吉迫 宏[農研機構・(株)オサシ・テクノス・山口県]
近年、全国に頻発している集中豪雨により数多くのため池で越流による決壊被害が発生し、下流域に多大な被害を及ぼしている。本報告では,豪雨時の貯水位上昇を予測し,堤体越流の危険度を簡易に判定するシステムを開発した結果を紹介する。また,決壊を防止するために,低水位管理や緊急放流による貯水位低下対策を行うことを目的として,貯水位の必要低下量を算定したり,放流の対策効果を算定するシステムについて紹介する。
Keyword: ため池、豪雨、貯水位, , GET PDF=14/8-41.pdf
発表番号 [8-42]
Method of evaluating small earth dam's breach and its verification comparing an actual dam failure
HORI Toshikazu・MOHRI Yoshiyuki・MATSUSHIMA Kenichi・ARIYOSHI Mitsuru・UENO Kazuhiro・KOJIMA Hiroaki・Aoki Hiroaki[NIRE・OSASI Technos]
豪雨時のため池の決壊予測手法と被災事例を用いた予測結果の検証
堀 俊和・毛利 栄征・松島 健一・有吉 充・上野 和広・古島 広明・青木 寛明[農研機構・(株)オサシ・テクノス]
近年、全国に頻発している豪雨により数多くのため池で被害が発生し、下流域に多大な被害を及ぼしている。本研究では,既に提案している越流破壊とすべり破壊を考慮したため池の決壊予測手法を用いて,実際のため池の決壊事例を対象に,決壊確率を算定し,実際の破壊現象と比較し,予測手法の検証を行った。検証の結果,豪雨により若干の越流を伴いながら下流斜面にすべり破壊が発生した実際の破壊現象を良く再現することができた。
Keyword: ため池,豪雨,決壊予測, , GET PDF=14/8-42.pdf
発表番号 [8-43]
Development of the simple technique to predict water level of irrigation ponds using runoff model
YOSHISAKO Hiroshi・INOUE Keisuke・SYODA Daisuke・HORI Toshikazu・ [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
流出モデルを用いた簡便なため池貯水位予測手法の開発
吉迫 宏・井上 敬資・正田 大輔・堀 俊和[農研機構農村工学研究所]
ため池減災対策のための貯水位予測システム開発の一環として、谷池に適用する貯留関数モデルの簡易なパラメータ決定・補正法を提案する。モデル定数は既往の定数推定法からため池に適合するものを検討し、表面波モデル定数による簡略推定式を適用する。有効雨量の推定は1次流出率と飽和雨量を用い、一定値を設定する。流域面積の補正は補正係数を流域面積に乗じて行う。提案した方法は実用的な精度を備えていることを検証した。
Keyword: 土構造物の解析, 洪水流出, ため池GET PDF=14/8-43.pdf
発表番号 [企-10-1]
Adaptation measures using agrometeorological information for high-temperature damage to grain ripening in rice
Nakagawa Hiroshi [NARO Agricultural Research Center]Nakazono Kou [NARO Agricultural Research Center]Yoshida Hiroe [NARO Agricultural Research Center]Ohno Hiroyuki [NARO Agricultural Research Center]
農業気象情報を活用した水稲の高温登熟障害対策
○中川博視 [中央農業総合研究センター]中園 江 [中央農業総合研究センター]吉田ひろえ [中央農業総合研究センター]大野宏之 [中央農業総合研究センター]
水稲の白未熟粒発生は登熟相の高温条件によって引き起こされるが、玄米の成長に使用される光合成産物と籾数のバランス、登熟相の植物体窒素濃度などの生理条件、栽培条件にも影響を受けることが明らかになった。農業気象情報とそれら生理条件を考慮して白未熟粒の発生を抑制する、気象対応型水稲栽培技術の可能性、リスク分析を活用した最適作期設定法などについて考察する。
Keyword: 水稲, 高温障害, 栽培技術GET PDF=13/13S10-01.pdf
発表番号 [企-10-3]
The influence of spill-over irrigation on water temperature in dual-purpose canal in Tedori-gawa Shichika irrigation area
KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IIDA Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]KASAI Kouki [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]MITSUYASU Marie [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]KUBO Naritaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
手取川七ヶ用水における掛流し灌漑が用排兼用水路の水温に与える影響
○木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]笠井幸樹 [東京大学農学部]光安麻里恵 [東京大学大学院農学生命科学研究科]久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
水稲の高温障害対策として掛流し灌漑を行うためには,十分な量の低温の用水が必要である.特に用排兼用水路網を利用する地域では,下流側の水田で比較的高温の用水を灌漑しており,広域における効率的な高温障害対策水管理方法の策定が求められている.本研究では,石川県手取川七ヶ用水における観測結果を基に水温変動シミュレーションモデルを作成し,掛流し灌漑時の水田からの排水の還流が水路水温に与える影響を考察した.
Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水GET PDF=13/13S10-03.pdf
Disaster-preparedness of local governments against possible Nankai Trough Earthquake
Suzuki Kento [Daito City Office]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Gloval Environmental Studies, Kyoto University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Gloval Environmental Studies, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Env. and Life Science, Okayama Univ.]Shimizu Natsuki [Educational Unit for Studies on CoHHO, Kyoto University]
南海トラフ巨大地震に起因する津波への基礎自治体の防災の現状
○鈴木健人 [大東市]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]清水夏樹 [京都大学森里海連環学教育ユニット]
2011年3月に発生した東日本大震災により,行政の防災のあり方が問われている。本研究では,内閣府中央防災会議南海トラフの巨大地震モデル検討会が発表したデータを基に,南海トラフを震源とする津波の危険がある359区町村にアンケートを実施した。2003年設定の東海地震に係る地震防災対策強化地域と,東南海・南海地震防災対策推進地域の指定有無および過去の津波被害の有無によって類型化して分析を行った。
Keyword: 南海トラフ, 農地, 防災GET PDF=13/13001-03.pdf
Evaluation and Problem on Citizens' Mode Behavior in Shouwa-Nankai Earthquak
MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]Terai Shiori [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
昭和南海地震体験談に基づくモード行動の評価と問題
○松尾芳雄 [愛媛大学農学部]寺井詩織 [愛媛大学農学部]
今後30年以内に南海地震が発生する確率は約60%と高い。災害時の最善の対応方法は地形条件等によっても異なりその策定は難しいが、本報では昭和南海地震体験談1)から住民の最もありがちな(最頻)行動を解明し、体験を教訓(ソフト)や対策方針(ハード)に繋げることの可能性を検討した。このためにはより詳細な避難状況別のモード行動を把握する必要があり、このことが今後の課題となる。
Keyword: モード行動, 徳島市, クロス集計GET PDF=13/13001-04.pdf
発表番号 [企-10-4]
Estimation of risk of wet injury of upland crops in rotational clayey paddy fields under the climatic change by using strage function model
Yoshida Shuichiro [The Unoversity of Tokyo]Inoue Ken-ichi [Agricultural Research Station, Fukui Prefecture]Oida Toyohiko [Agricultural Research Station, Fukui Prefecture]Nakamura Shin-ya [Agricultural Research Station, Fukui Prefecture]Nishida Kazuhiro [The Unoversity of Tokyo]
貯留関数モデルを用いた気候変動による粘土質転換畑の湿害リスクの簡易推定
○吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井上健一 [福井県農業試験場]笈田豊彦 [福井県農業試験場]中村真也 [福井県農業試験場]西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
大区画粘土質転換畑における降雨時の地表・暗渠排水量ならびに作土の水位変動を実測するとともに、地表および暗渠排水量が水位差に比例すると仮定し、排水路の水位上昇も考慮した貯留関数モデルを作成した。一定の降雨強度以上では、地表排水の役割が高まるのは自明であるが、作土の滞水時間の縮減には、暗渠の排水能力を向上させるために、排水路の能力の向上と土層の通水能力の確保が特に重要であることが示唆された。
Keyword: 気候変動, 転換畑, ほ場排水GET PDF=13/13S10-04.pdf
発表番号 [企-10-5]
Predicting soil moisture in agricultural land with GCM projection downscaled by using Weather Generator
Kato Chihiro [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Nishimura Taku [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Weather generatorを用いたGCM予測値の時間ダウンスケーリングと農地土壌水分状態予測への適用
○加藤千尋 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]西村 拓 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
本研究では,気候変動が,水田転換畑における作物栽培期間の土壌水分状態に及ぼす影響予測を試みた.富山市を対象に,特に降雨パターンの変化の影響を検討するため, Weather Generator CLIGENを用い,GCM予測値の日ごとの降雨データを,時間ごとのデータに時間ダウンスケーリングし,土壌中水移動シミュレーションに供試した.GCM予測値を時間ダウンスケーリングすることで,土壌の水分状態の詳細な検討が可能になった.
Keyword: 気候変動, 数値計算, Weather generatorGET PDF=13/13S10-05.pdf
Development and industrialization of the small scale dry methane fermentation system for tie stall dairy cattle housing
Yasui Seiichi [Zukosha Co., Ltd.]Hironaga Kousuke [Zukosha Co., Ltd.]Kawarabata Masaya [Zukosha Co., Ltd.]Shioaku Kousuke [Zukosha Co., Ltd.]Tsutsuki Kiyoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]Kimura Yoshiaki [Hokkaido Central Agricultural Experiment Station]
タイストール飼養の乳牛ふんを対象にした小型乾式メタン発酵システムの開発と事業化
○保井聖一 [ズコーシャ]廣永行亮 [ズコーシャ]河原畑正也 [ズコーシャ]塩飽宏輔 [ズコーシャ]筒木 潔 [帯広畜産大学]木村義彰 [道立中央農業試験場]
タイストール飼養牛舎から排出される麦稈混合セミソリッド状ふんを加水なしで直接投入できる小型乾式メタン発酵システムを開発し、その事業化を検討した。高温で発酵させたところ、従来の中温・湿式発酵に比べ2倍以上のバイオガスが発生した。製造した温水および精製ガスを牛舎・住宅に供給する場合、導入コストメリットが示され、投資回収年数10.1年と試算されたことから、本システムは事業化可能性を有していると考えた。
Keyword: 乳牛ふん, 乾式メタン発酵, 再生可能エネルギーGET PDF=13/13001-07.pdf
発表番号 [企-11-1]
Current Status and Direction of Rural Sewerage Development in Japan
miyazaki_masao [The Japan Association Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling(JARUS)]
農業集落排水施設の現状と展開方向
○井原昭彦 [地域環境資源センター]
全国で現在5,200を超える農業集落排水施設が稼働しており、農業用排水の水質の保全や農村の生活環境の改善に貢献している。昭和58年に農業集落排水事業が単独事業として実施されて以来30年を迎え、現在の農業集落排水施設を取り巻く現状と課題を施設の管理者である市町村へのアンケート調査等に基づき明らかにするとともに、今後の展開方向についての私見を報告する。
Keyword: 集落排水, , GET PDF=13/13S11-01.pdf
発表番号 [企-11-2]
Creation of New Values at Rural Wastewater Treatment Facility
yoshito_yuyama [Institute for Rural Engineering, NARO]masaru_yamaoka [Institute for Rural Engineering, NARO]
集落排水処理施設による新たな価値の創出
○柚山義人 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]
集落排水事業が単独事業化されて30年という節目に,資源循環,エネルギー,水質保全のトータルシステム,技術開発,ソーシャルシフトにのったコミュニティ活性化について,新たな価値を生み出す可能性のある取り組みを提示した。事業の進捗や技術の開発動向,リスクマネジメント,予防保全などを踏まえ,新たに作成される汚水処理に関する都道府県構想策定マニュアルに基づき,価値が理解・共有される事業推進を念願する。
Keyword: 資源循環, エネルギー拠点, コミュニティ拠点GET PDF=13/13S11-02.pdf
発表番号 [1-12(P)]
Estimating Dzud Damage of Five Livestocks due to Climatic Factor in Mongolia- In case of Dornod prefecture in the east of Mongolia -
Jirigala [United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]ONISHI Takeo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]SAMDAN Shiirev-Adiya [Faculty of Geography and Geology, National University of Mongolia]
五種畜の斃死と気象要因の関係−モンゴル国東部ドルノド県を対象にして−
○JIRIGALA [岐阜大学大学院連合農学研究科]大西健夫 [岐阜大学応用生物科学部]千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]SAMDAN Shiirev-Adiya [モンゴル国立大学地理学部]
モンゴル国東部ドルノド県を対象として,五種畜(駱駝,馬,牛,羊,山羊)の斃死と気象要因の関係を分析した.各月の気象要因と斃死率の単回帰分析から,駱駝と馬の斃死率は冬季の気象要因による影響が小さいものの,夏季の気象要因の影響を強く受け,とくに,夏季の低温多雨に斃死率が高くなることを明らかにした.一方,牛,羊,山羊は冬季の気象要因に影響を受け,多雪寒冷になると斃死率が高くなる傾向を明らかにした.
Keyword: 遊牧, 気象災害, ゾドGET PDF=13/13001-12(P).pdf
発表番号 [1-15]
Investigation of Demand for Irrigation Service at Practical Paddy Plots
yokoi takahiro [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]iida toshiaki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]kimura masaomi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]kubo naritaka [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
稲作農家に対する農業水利サービスのニーズに関する調査
○横井孝洋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農業水利サービスの品質向上のため、受益者のニーズを正確に把握することを目的として、圃場での水管理操作を詳細に観測するとともに営農状況を調査し、聞き取り調査を行った。農家の節水モチベーションは低く、労力節減に関心を持つ傾向が把握された。また、農業水利に関する情報は主として世間話によって得ていることが把握された。農作業の外部委託へは消極的だが、法人や大規模農家等ではニーズがあると指摘された。
Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 水利用計画GET PDF=13/13001-15.pdf
The present situation and solusion of unpaid dues problem
motosugi akio [Tokyo University of Agriculture]tazawa sinnichi [Mogamigawa Land Improvement District]
最上川土地改良区における賦課金未収の現状と対応
○元杉昭男 [東京農業大学]田澤伸一 [最上川土地改良区]
土地改良区の調書と職員の聴取りに基づき賦課金未収の実態を分析した結果、経営規模の大小により滞納の原因や滞納の解消・防止方法が異なることが明らかになった。この分析に基づき、規模の大きな滞納者は農業負債が大きいので個々に負債・経営状況を把握した総合的な対策を必要とし、規模の小さな者には支払義務に係るモラルが欠如し農地貸付けや離農の傾向も強いので土地改良区による小作料精算や農地売却による返済を提言した。
Keyword: 土地改良区, 賦課金, 未収金GET PDF=13/13001-17.pdf
Analysis of disaster measures of irrigation system against large scale earthquake
ohkubo takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]honmura yukio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]onodera yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応に関する分析
○大久保 天 [寒地土木研究所]本村由紀央 [寒地土木研究所]中村和正 [寒地土木研究所]小野寺康浩 [寒地土木研究所]
灌漑システムにおける大規模地震時の災害対応モデルの策定を目標とした研究を開始した。本研究では、その第一段階として水利施設の管理者への聞き取り調査を実施し、現状の災害対応を整理するとともに、その災害対応についてFTA手法を用いた地震災害時リスクの要因分析を試みた。その結果、地震災害時の対応行動を阻害する基本的なリスク要因が明確となり、それらに対する具体的な対応策が挙げられた。
Keyword: 灌漑システム, 大規模地震, 災害対応GET PDF=13/13001-18.pdf
発表番号 [企-1-1]
New technology development on the basis of long-term land improvement plan
KOBAYASHI Yuichi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
土地改良長期計画を踏まえた新たな技術開発
○小林祐一 [農林水産省農村振興局]
今後の農業農村整備の方向性を示した土地改良長期計画の策定を受け、行政においては関係施策実施のための予算措置を行うとともに、長計に併せた研究の推進方向を示すため、行政及び研究双方のニーズ等を踏まえた新たな技術開発計画を策定した。本技術開発計画の策定により、大学、研究機関及び民間企業等での研究活動や技術開発への活用が期待されるとともに、行政としても官民連携の技術開発への支援等を行うこととしている。
Keyword: 政策の企画・立案, 技術開発計画, 行政と研究GET PDF=13/13S01-01.pdf
発表番号 [企-12-1]
One Decade in Successive Progress of Engineering Education and Professional Development in Water, Land and Environmental Engineering
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Hanatsuka Yoshio [The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering]
技術者教育の理念と10年の歩み−JABEEからCPDまで−
○森井俊広 [新潟大学農学部]花塚賀央 [農業農村工学会]
農業農村工学会に技術者継続教育(CPD)制度が創設され10年が経過した。この間,CPD個人・法人登録者数は拡大し,最近ではウェッブ登録システムを導入するなど運用の充実が図られ,技術者の日々の研鑽に大きく寄与するようになってきた。技術者の輩出を担う高等教育機関における技術者教育(JABEE認定プログラム)と合わせて,CPD制度の現状の成果到達点を総括し今後の展開を探る。
Keyword: 水土の知, 技術者継続教育, 技術者教育プログラムGET PDF=13/13S12-01.pdf
Effect of maintenance management condition on soil physical characteristics of disadvantaged farmland
Momose Mizuki [Tokyo University of Agriculture and Technology]Nakajima Msahiro [Tokyo University of Agriculture and Technology]Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture and Technology]
条件不利農地の維持管理形態が土壌の物理性に与える影響
○百瀬みずき [東京農工大学大学院農学府]中島正裕 [東京農工大学大学院農学府]斎藤広隆 [東京農工大学大学院農学府]
農地の維持管理形態の違いを客観的・定量的なデータとして、土地利用計画に活かした例は少ない。今後、耕作放棄地や管理のみ農地を解消していく際に、その土地の土壌に関するデータを農村計画論的な手法と融合させることで、適切かつ迅速な土地利用計画ができると考えられる。そこで本研究では、農地の維持管理形態の違いが土壌の物理性に与える影響を明らかにすることを目的とし、長野県富士見町神戸集落において調査を実施した。
Keyword: 耕作放棄地, 物理的肥沃度, GET PDF=13/13001-22.pdf
発表番号 [企-12-3]
ito yoshimichi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering,CPD Tpkai Regional Board]
地方における継続教育の普及・啓発に向けた取り組み事例
○伊藤誠道 [東海地方委員会]
農業農村工学会技術者を取り巻く環境は大きく変化し、また、技術の急速な進歩に伴う新たな領域への対応が求められている。この課題としては、地方における技術者の研修機会確保である。それぞれの現場では、OJTなどを通じて研修を実施しているが、更に広範な技術の習得には、多様な分野からの情報が必要である。東海地方での取り組み事例を紹介すると共に、現状での課題と,今後の取り組み方向について紹介する。
Keyword: 継続教育, 技術者育成, GET PDF=13/13S12-03.pdf
Cost-effectiveness of wildlife-friendly farming on Sado Island
Usio N (Nisikawa Usio) [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]Tsuge Takahiro []Akanuma Hiromi []Nakamura Satoshi []
佐渡島における野生生物共生型農法の費用対効果
○西川 潮 [新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター]柘植隆宏 [甲南大学経済学部]赤沼宏美 [新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター]中村 慧 [インテージ]
水田は代替湿地として重要な役割を果たすが,農薬の過剰使用などの影響を受けて生物多様性が著しく減少している。近年,わが国では水稲農業に野生生物共生型農法が導入され,水田の生物多様性を再生する取り組みが進められている。なかでも佐渡島では,全島の20%以上の水田で野生生物共生型農法の取組みが進められている。本研究は,生物多様性評価と経済評価を通じて,佐渡島の野生生物共生型農法の費用対効果を明らかにした。
Keyword: 環境保全型農業, 生物多様性, 選好分析GET PDF=13/13001-24.pdf
Obstructive factors of chasing monkeys away by rural community from the point of view of decision-making process
Higashiguchi Akiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
意思決定過程からみた集落ぐるみのサルの追い払いの阻害要因
○東口阿希子 [京都大学大学院農学研究科]九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]武山絵美 [愛媛大学農学部]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
集落ぐるみのサルの追い払いの未実施集落へのヒアリング調査により,集落ぐるみの追い払いの実施を阻害する要因を検討した.その結果,被害の中心地が家庭菜園や転作田であるために,サル被害が解決すべき問題として認識されていないことが分かった.また,追い払いの効果に否定的な意見が持たれやすいことや,追い払いを実行する人手が確保できないこと,被害の偏りが原因で当事者意識にも偏りが生じていることが明らかになった.
Keyword: 集落ぐるみ, 追い払い, サルGET PDF=13/13001-26.pdf
The Problems of Wildlife Management in Municipality-A Case Study of Municipalities in Kinki Area-
Kishioka Tomoya [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]Shimizu Natsuki [The Educational Unit for Studies on Connectivity of Hilltop, Human and Ocean, Kyoto University]
基礎自治体による獣害対策実施における課題−近畿6府県の基礎自治体を事例に−
○岸岡智也 [京都大学大学院農学研究科]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]九鬼康彰 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]清水夏樹 [京都大学森里海連環学教育ユニット]
近畿地方の市町村における獣害対策の取り組み状況について整理し,課題を抽出した.その結果,多くの市町村で,予算面では一定程度確保されているが,人員面では不足が生じていることが明らかとなり,それが例えば集落住民への技術指導などの取り組みを阻害していることが推測された.このような課題を解決するためには,国や都道府県には技術指導,財政支援に加えて,人材確保のための支援が必要であることが示唆された.
Keyword: 獣害対策, 基礎自治体, 対処能力GET PDF=13/13001-27.pdf
Improvement and Characteristic of Conventional Fence for Animal Damage in Niger
dan haruyuki [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]Osuga kimio [JAPAN INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR AGRICULTURAL SCIENCES]Yasuhisa Jotaro [JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION AGENCY NIGER OFFICE]
ニジェール国における慣行食害防止柵の特徴と改善策
○團 晴行 [国際農林水産業研究センター]大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]保久丈太郎 [国際協力機構]
ニジェール国において、乾期野菜栽培の促進を制限している要因の一つとして、家畜の食害が深刻であることが挙げられる。食害防止対策を講じるにあたっては、対象地域で実施している対策の特徴を把握し、短所を必要に応じて改善することを第一義に考えた。今回の発表では、食害防止対策の支援手法を確立する目的で実施した実証調査の結果のうち、農民自助の取組みによる慣行の食害防止柵の特徴と改善策について報告する。
Keyword: 農用地計画・整備, 農地保全施設, 農地環境GET PDF=13/13001-28.pdf
発表番号 [企-1-2]
Development of Technical and Cultural Infrastructure for Regional Resources Management in Agricultural and Rural Development
Watanabe Tsugihiro [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
農業農村整備における実効管理の技術的・文化的な基盤整備
○渡邉紹裕 [京都大学大学院地球環境学堂]
農業や農村における水や土を中心とする資源や環境の管理は、改めて「よりよく生きること」の重要な要素と考えられるようになっている。そのあり方を考える材料や方法、より効率的に改善する方策を選択する体制の整備は、期待されるほどには進んでいない。ここでは、その整備に向けて、施設や制度・組織などの構造と機能に加えて、人々と情報の繋がりに注目し、管理の実効を高めるそれらの連環を具体的に扱う研究の必要性を論じる。
Keyword: 地域資源管理, 管理手法開発, 情報システムGET PDF=13/13S01-02.pdf
Activities of Direct Payments towards Mauntenous Areas in Tokai Region
kitamura koji [Tokai Regional Agricultural Administrative Office]
東海地域における中山間地域等直接支払制度の取組
○北村浩二 [東海農政局]
中山間地域等直接支払制度は、平地に比べて条件が不利な中山間地域等を対象として、耕作放棄を防止し多面的機能を維持するために、平成12年度から開始された。東海地域における集落協定数や交付面積の推移から、耕作放棄を防止できた農用地面積と、その多面的機能の年間評価額を推計した。
Keyword: 中山間地域, 環境保全, 農村振興GET PDF=13/13001-30.pdf
Diagnosis of Rural Invigoration Strategy based on the Economic evaluation of SATOYAMA’s Derived Value
YAMASHITA RYOUHEI [Ishikawa Prefectural University]
里山の派生価値の経済評価に基づく地域活性化計画の診断
○山下良平 [石川県立大学生物資源環境学部]
本研究では,筆者が計画過程に関与した里山環境価値の波及効果を活かした地域づくり活動の指針とすべく,消費者が抱く里山環境価値への経済評価に基づいた計画診断を行った.分析方法として,諸々の価値を包含した里山特産品(漬け物)に対する支払意思額を,2段階2肢CVMにより算出したものである.最も顕著な差違が見られた結果は,回答者の年代区分であり, 60歳前後で支払意思額が比較財価格の30〜50%程度異なっていた.
Keyword: 里山, 環境価値, CVMGET PDF=13/13001-31.pdf
Effects of Farmlands Preservation System in the Exclusive Agricultural Districts in Urbanization Control Areas in Yokohama City
numajiri yuta [Graduate school of Agriculture, Tokyo Univ. Of Agr. And Tech]nakajima masahiro [Institute of Agriculture, Tokyo Univ. Of Agr. And Tech]
横浜市農業専用地区制度が市街化調整区域の農業・地域振興に与える効果
○沼尻勇太 [横浜市役所]中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究院]
市街化調整区域の都市農地保全には、都市計画法線引きや農振法だけでなく自治体独自の政策が必要である。本研究では横浜市農業専用地区制度を対象として、当制度が市街化調整区域の農業・地域振興に与える効果を解明した。その結果、当制度導入により地区農家の内発力が醸成され、ハード整備を活かした農家主体の内発的な地域振興が展開されることがわかった。
Keyword: 土地利用計画, 農地保全, 圃場整備GET PDF=13/13001-32.pdf
発表番号 [企-13-2]
Problems and Methods of Reconstruction from the Tsunami and Radiation Damage- Based on the reconstruction support activities in the Soma Region , Fukushima Prefecture -
Toshiyuki Monma [The Agricultural Economics Society of Japan]
津波・放射能被害からの復興の課題と方法−福島県相馬地方を対象とした復興支援活動に基づく−
○門間敏幸 [東京農業大学]
東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県相馬地方において東京農業大学が実践している復興支援活動の成果と課題について報告する。具体的には,次の3つの研究・支援成果について報告する。1)津波被害水田の復元支援活動の成果,2)震災による農業経営被害と復興の担い手の育成支援活動の成果,3)放射能汚染地域における農業復興のための農地1筆を単位としたモニタリングシステムの開発と実践的な活用成果。
Keyword: 津波被害, 放射能汚染, GET PDF=13/13S13-02.pdf
Measurement and prediction of farmland consolidation capital stocks
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]Nakata Setsuko [NTC consultants co.ltd]
農地整備資本ストックの定量化と将来予測
○國光洋二 [農村工学研究所]中田摂子 [NTCコンサルタンツ]
本研究では、田及び畑の整備で蓄積されてきた末端の農業水利施設、農道・耕作道及び圃場区画そのものに投下された土地資本ストックを定量化し、それをもとに将来の状況を予測するモデルを提示する。モデルの適用性を示すため、日本の都道府県別のデータをもとに農地整備資本ストックの都道府県別の現状と将来動向について示し、農業農村整備事業に関する政策的なインプリケーションを提示する。
Keyword: 資本ストック, 公共投資, 恒久棚卸法GET PDF=13/13001-34.pdf
Taking Care of The Environment by Environmental Education in Taragi
kinoshita takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]yamamoto takuro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]kitazawa daisuke [JARUS]hori tetsuya [Kuma office Kumamoto Prefecture]yamashita yusaku [Graduate School of Social and Cultural Sciences Kumamoto University]
多良木第一地区における環境教育を通じた環境づくり
○木下貴裕 [熊本県土地改良事業団体連合会]山本拓郎 [熊本県土地改良事業団体連合会]北澤大佑 [地域環境資源センター]堀 哲也 [熊本県球磨地域振興局]山下裕作 [熊本大学大学院社会文化科学研究科]
農村の振興を目的とした環境配慮の実施に当たっては,環境配慮の一連の取り組みを通じて,住民の地域特性への自覚を促すことが,住民の環境保全や維持管理意識の醸成への課題となっている。多良木第一地区の取り組みでは,次世代の担い手である小学生を対象として,地域の総合的な環境の教育を実施し,水路の環境づくりを検討するとともに,子供を含む住民の地域環境に対する意識と子供達の担い手としての自覚の醸成を試みた。
Keyword: 農村の振興, 環境教育, 多良木町立久米小学校GET PDF=13/13001-35.pdf
Rice terrace preservation policy by establishment and regional cooperation of a college student circle
NAKAZATO Ryoichi [Hokuriku agricultural administration office ]NAKAMURA Yoshio [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]
大学生サークルの設立と地域連携による棚田保全方策
○中里良一 [北陸農政局]中村好男 [東京農業大学地球環境科学部]
現在多くの地域で、棚田保全活動が行われているが、ほとんどの地域において、農作業等の労働力の安定かつ継続的な確保が大きな課題となっている。このような課題解決のためには、大学生が関与することが有効であると考える。本稿では、筆者が設立に関与した大学生サークルの静岡大学棚田研究会の設立、連携という手法による静岡県菊川市上倉沢地区の棚田保全方策及びその有効性について報告する。
Keyword: 棚田保全, 学生サークル, 農業支援GET PDF=13/13001-36.pdf
Possibility of Farming in Abandoned Field by Person with Disability
ueno miki [National Institute for Rural Engineering]katayama chie [National Institute for Rural Engineering]ishida kenji [National Institute for Rural Engineering]
耕作放棄地における障がい者の農作業活動の可能性
○上野(徳岡)美樹 [農村工学研究所]片山千栄 [農村工学研究所]石田憲治 [農村工学研究所]
「耕作放棄地再生利用における福祉の取り組み」についてのアンケート調査を基に、耕作放棄地における障がい者の農作業活動の可能性について分析を行った。その結果、耕作放棄地での農作業活動の可能性はあるが、活動を行う上で農業側の障がい者に対する認識や情報不足が明らかとなった。今後の、活動を拡げていくためには、実施事例の広報や地域の福祉施設との情報交換の機会を積極的に作ることが必要である。
Keyword: 農福連携, 耕作放棄地, アンケート調査GET PDF=13/13001-37.pdf
発表番号 [企-1-3]
Possibility of Paddy Field Dam -Policy issues toward propagation of the measure-
Yoshikawa Natsuki [Faculty of Agricultur, Niigata University]
田んぼダムの全国展開の可能性 ?取組普及にかかる政策的課題ー
○吉川夏樹 [新潟大学農学部]
既存の水田を利用した洪水緩和の取組「田んぼダム」は,平成23年の新潟福島豪雨災害で大きな効果を発揮した.田んぼダムは,従来の治水事業とは異なり,農家の協力なしでは成立しない点に特徴がある.持続的な取組への昇華には,取組農家へのインセンティブ付与が必須である.筆者らは公的支援を訴えてきたが抜本的な施策は講じられていない.本発表では,田んぼダムの特徴を整理すると共に,今後の支援のあり方について考えたい.
Keyword: 田んぼダム, インセンティブ, 公的支援GET PDF=13/13S01-03.pdf
Analysis concerning Farms of Stay-type Allotment Gerden Distributed Uneven in Each District
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]HOSOYA Norifumi [College of Agriculture, IBARAKI University]
滞在型市民農園の地方ごとの偏在に関する分析
○牧山正男 [茨城大学農学部]細谷典史 [茨城大学農学部]
近年,看過できない数の空き区画を残す滞在型市民農園(クラインガルテン,以下KG)が散見される。一方で,未だに人気が高いく,空き区画への応募が高倍率になるKGも存在する。これらの違いには,KG地区数やKG区画数の偏在が関係する。だが,その分析方法は現状では存在しない。本稿では,各地域からKGへの距離や各地域の人口を係数に組み込んだ指標を考案し,それを用いたKG区画の偏在に関する分析を試みる。
Keyword: 滞在型市民農園, 区画の偏在, 利用指数GET PDF=13/13001-42.pdf
A Study of the Livelihood of Migrants by Human Support: A Case of Midori-no-Furusato-Kyoryokutai in Kutsuki district, Shiga prefecture
KUWABARA Yoshiki [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture and Technology]NAKAJIMA Masahiro [Institute of Agriculture, Tokyo University Of Agriculture and Technology]
人的支援事業による定住者の生活実態に関する研究―滋賀県高島市朽木地区における緑のふるさと協力隊を事例に―
○標粁票 [東京農工大学大学院農学府]中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究科]
本研究では,滋賀県朽木地区における緑のふるさと協力隊(以下,協力隊)参加後の定住者の生活実態の解明を目的に,協力隊参加理由・定住理由,職業と収入,交友関係の3点から分析を行った.その結果,協力隊での活動内容が定住理由に影響を与えていたこと,築いた人的ネットワークを活用して就職しているが収入面での不安が存在すること,協力隊期間から定住後では交友関係が広がっていたこと,が明らかになった.
Keyword: 農村振興, 社会計画, GET PDF=13/13001-43.pdf
発表番号 [1-46(P)]
Integration of GIS into the study of oligopsony in agricultural commodity market
Takahashi_Taro [The University of Tokyo]Nakajima_Toru [The University of Tokyo]Hewage_Shantha [The University of Tokyo]Kondo_Mayuko [The University of Tokyo]Suzuki_Nobuhiro [The University of Tokyo]
農産物市場における買手寡占の分析におけるGISの援用
○高橋太郎 [東京大学]中島 亨 [東京大学]Shantha Hewage [東京大学]近藤万祐子 [東京大学]鈴木宣弘 [東京大学]
発展途上国における農家の貧困の理由の一として、遠隔地で生産された農産物に対する買い手側の競争の欠如が指摘されている。本稿ではスリランカの茶市場を例に、GISを援用してこの現象を空間的に分析する方法を提案した。分析の結果、近辺に多くの茶畑を持つ加工工場ほど農家に対して高い買取価格を提示しており、研究対象地域においては買い手の立地に起因する搾取は行われていないことが明らかになった。
Keyword: 産業経済計画, 生産施設, 測量・GISGET PDF=13/13001-46(P).pdf
発表番号 [企-1-4]
The effect of socioeconomic situation on Irrigation, Drainage and Rural Improvement Policy
Motosugi Akio [Tokyo University of Agriculture]
農業農村整備政策に対する経済社会状況の影響
○元杉昭男 [東京農業大学]
農業農村整備政策は、農業の生産性維持・向上という目的を阻害する要因を主として土木工学的手段により除去して実現する。社会情勢が変化する中で政策の高度化が求められる現在、利害対立のような人的阻害要因や事業実施の阻害要因の解明と除去手段の研究、事業制度の研究も重視される。大区画圃場整備制度の創設を例に、当時の経済社会状況と政策立案過程の関連を明らかにし、農業農村工学の政策科学的側面を論じる。
Keyword: 農業農村整備政策, 農業農村工学, 経済社会的状況GET PDF=13/13S01-04.pdf
発表番号 [2-01]
Assessment of habitat for Apodemus speciosus on Irrigation Tank Embankment
ueno kaoru [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]ishida ayano [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]ieda shunki [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]katou mika [colledge of Bioscience and Biotechnology, Chubu Univrsity]yoshisako hiroshi [National Institute for Rural Engineering (NIRE) ]
ため池堤体におけるアカネズミApodemus speciosusのハビタット利用
○上野 薫 [中部大学応用生物学部]石田彩乃 [中部大学応用生物学部]家田俊希 [中部大学応用生物学部]加藤未夏 [中部大学応用生物学部]吉迫 宏 [農村工学研究所]
愛知県のため池2地点について,アカネズミのハビタットとしてため池堤体が利用されているかどうかを把握するとともに,その利用条件について若干の検討を行った.堤体は,周辺の林地と同等に利用されており,土壌硬度の柔らかい部分およびササの被度が高い環境を利用している可能性が示された.
Keyword: ため池堤体, アカネズミ, 土壌硬度GET PDF=13/13002-01.pdf
発表番号 [2-06(P)]
Citizen Participated Environmental Assessment of Paddy Fields used Red-dragonflies
AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]TOYAMA Kazunari [Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]KATANO Kai [Department of Agricultural Land, Niigata Prefecture]JINGUJI Hiroshi [Deptartment of Environmental Science, Miyagi University]
赤トンボを指標とした市民参加型の水田環境評価法の確立
○粟生田忠雄 [新潟大学農学部]遠山和成 [新潟県]片野 海 [新潟県]神宮字 寛 [宮城大学食産業学部]
赤トンボは日本の農村の原風景である。しかし,近年その急激な減少が指摘されている。残念ながらどれほど減少したのか明確には把握できていない。本研究は,新潟県の水田における赤トンボの現状を把握するため羽化殻の回収によって農法・水管理等との相互関係を考察した。羽化殻の採集には水田を営農している農家に協力頂いた。この結果,苗箱施用農薬と中干しの赤トンボへの負の影響が明らかとなってきた。
Keyword: 赤トンボ, 中干し, 羽化殻GET PDF=13/13002-06(P).pdf
A waterway to provide spawning habitat for medaka Oryzias latipes
fujimoto_yasufumi [The Miyagi Prefectural Izunuma-Uchinuma Environmental Foundation]mitsuzuka_makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo and Namazu Research]akinaga_takuya [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]yamano_iwao [Mitsubishi Plastics Infratec Co.,Ltd]nemoto_shinichi [Tohoku Kosyo Co., Ltd]
メダカが産卵可能な水路工法について
○藤本泰文 [宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団]三塚牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]明永卓也 [ 三菱樹脂インフラテック]山野 巌 [ 三菱樹脂インフラテック]根元信一 [東北興商]
近年,農村整備事業でも環境への配慮が求められてきたが,環境配慮型工法の有効性の検証は十分に行われてこなかった.本研究では,水際部の緑化が可能なブロックマットを開発し,メダカの産卵に適した工法かどうか野外で試験した.その結果,メダカがブロックに生えていた植物に産卵することを確認した.この工法はU型水路工法に対し,作業効率などで優れており,低コストながら環境に配慮できる工法であることが明らかになった.
Keyword: 農業水路, メダカ, 産卵環境GET PDF=13/13002-11.pdf
Habitat utilization of the endangered bitterling species in an agricultural channel
miyatake yuta [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]ushimi haruna [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]aoe hiroshi []nakata kazuyoshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
農業水路における希少タナゴ類の生息場所利用様式
○宮武優太 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]牛見悠奈 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]青江 洋 [NPO法人倉敷水辺の環境を考える会]中田和義 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
岡山県の農業水路等に生息するスイゲンゼニタナゴは、国内希少野生動植物種に指定されている。本研究では、岡山県の農業水路において、本種をはじめとした希少タナゴ類の保全に必要な知見となる生息場所利用様式を解明することを目的とし、野外調査を実施した。その結果、希少タナゴ類の生息場所利用様式には季節変化が見られ、沈水植物の有無(植被率)などが生息場所選択の重要な要因となることが示唆された。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全GET PDF=13/13002-12(P).pdf
Study on the natural restoration of concrete canal considering aquatic organism
hyodo hiraku [Faculty of Engineering Kyushu University]yamashita tomomi [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]yokouchi ryosuke [Faculty of Engineering Kyushu University]shimatani yukihiro [Graduate School of Engineering Kyusyu University ]
水生生物に配慮したコンクリート用水路の自然修復手法に関する研究
○兵頭 拓 [九州大学工学府]山下奉海 [九州大学工学研究院]横内良介 [九州大学工学府]島谷幸宏 [九州大学工学研究院]
2001年に土地改良法が改正されて以降,環境と調和した農村整備事業が多く行われるようになった.しかし、用水路の自然修復の事例は,排水路の修復事例と比較して極めて少ないといった現状である.この状況の中,アザメの瀬の用水路の一部が老朽化したためにコンクリート補強後に自然修復が行われた.今回の前例のない工法で自然修復を行っていることから,生物の応答から今回の修復工法の効果の検証を行った.
Keyword: 生物多様性, 自然修復, 用水路GET PDF=13/13002-14(P).pdf
A proposal for the improving habitat and estimate for the distribution of the oriental weather Loach (Misgurnus anguillicaudatus) in the ditches of modernization of rice fields on Sado island.
Nakatsu Mitsuhiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]Kawaguchi Yoichi [Institude of technology and science,The University of Tokushima ]Takegawa Yuya [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]Aoyama Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]
佐渡島の圃場整備水田排水路でのドジョウの生息環境を決定する要因と生息環境整備の提案
○中津充裕 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]河口洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]竹川有哉 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]青山直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]
佐渡島の圃場整備された水田の排水路で、春季と夏季にドジョウに関する野外調査を実施した。また、GISを用いて調査地周辺の景観情報を抽出し、ドジョウの生息量を決定する環境要因を統計解析によって求め、推定密度分布図を作成した。その結果、圃場整備による水路環境の変化がドジョウの生息量を制限していた。さらに、夏季でのドジョウの生息環境は、成魚よりも稚魚のほうが水路内環境の変化に依存しやすいことが示唆された。
Keyword: ドジョウ, 農業用排水路, 水路改修GET PDF=13/13002-15(P).pdf
Effects of initial conditions on habitat modeling using Random Forests
Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Yamaguchi Marie [Nagasaki City Government Office]Onikura Norio [Fishery Research Laboratory, Kyushu University]Nakajima Jun [Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ランダムフォレストによる生息場モデリングにおける初期値依存性の影響
○福田信二 [九州大学大学院農学研究院]山口真理恵 [長崎市役所]鬼倉徳雄 [九州大学水産実験所]中島 淳 [福岡県保健環境研究所]平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,先進的機械学習手法であるランダムフォレストの初期値依存性が構築モデルに及ぼす影響について,九州北部の在来タナゴ類を対象とする生息場モデルを事例に,定量的に評価した.その結果,再現精度への影響は無視できる程度であったが,変数の重要度への影響は比較的大きいため,解析結果を解釈する際には,乱数の種を20回程度の変更し,ランダムフォレストの初期値依存性を考慮する必要があることが示された.
Keyword: 生息場モデル, 在来タナゴ類, 生息環境評価GET PDF=13/13002-19.pdf
Decision support method for optimal design of fish habitat considering ambiguity of preference curves
maeda shigeya [College of Agriculture, Ibaraki University]
選好曲線のあいまいさを考慮した魚類生息場の最適設計支援手法
○前田滋哉 [茨城大学農学部]
HSI(生息場適性指数)を用いた魚類生息場評価手法と流れの数値解析手法を最適化法と融合することで,農業用排水路における環境配慮事業の効果を高めるための手法を開発する.対象水路区間の路床に複数の六面体ブロックを適切に配置することで,対象魚にとって望ましい水理環境を創造し,対象水域の生態学的価値を最大化する設計問題を定義,求解する.選好曲線のあいまいさを考慮し,より効果的な設計が可能となるようにする.
Keyword: 環境配慮工, 最適化, 農業用排水路GET PDF=13/13002-21.pdf
Development of identification method between Rhynchocypris lagoskii, R. oxycephalus and hybrid using Random Amplified Polymorphic DNA (RAPD)
Nishida_Kazuya [Institute for Rural Engineering, NARO/Japan Society for the Promotion of Science]Koizumi_Noriyuki [Institute for Rural Engineering, NARO]Minagawa_Akiko [University of Shiga Prefecture]Watabe_Keiji [Institute for Rural Engineering, NARO]Mori_Atsushi [Institute for Rural Engineering, NARO]Takemura_Takeshi [Institute for Rural Engineering, NARO]
RAPD分析によるアブラハヤ,タカハヤおよび交雑個体の判別方法の開発
○西田一也 [農村工学研究所]小出水規行 [農村工学研究所]皆川明子 [滋賀県立大学]渡部恵司 [農村工学研究所]森 淳 [農村工学研究所]竹村武士 [農村工学研究所]
近年,自然分布域外である関東地方へのタカハヤの侵入が報告されている.本研究ではタカハヤの侵入やアブラハヤとの交雑の実態を把握するために有効な方法を開発するため,RAPD分析による両種や交雑個体の判別を試みた.RAPD分析により得られたバンドパターンによる判別結果は,ミトコンドリアDNA分析および分類形質による判別結果と一致し,本方法によって両種および交雑個体を判別可能であることが示された.
Keyword: タカハヤ, アブラハヤ, RAPD分析GET PDF=13/13002-22.pdf
発表番号 [2-25(P)]
Development of risk assessment mitigation program with farmers' participation
Miyai Katsuya [Miyagi University Graduate school of Food,Agicultural and Environmental Sciences]Mitsuhashi Yui [Japan Agricultural Cooperatives Asahina,Miyagi]Jinguji Hiroshi [Miyagi University Graduate school of Food,Agicultural and Environmental Sciences]
農業者を主体としたリスクアセスメントミティゲーションプログラムの開発
○宮井克弥 [宮城大学食産業学研究科]三橋 唯 [宮城県あさひな農協]神宮字 寛 [宮城大学食産業学研究科]
水田の普通種であるアキアカネが全国的に減少している。その要因のひとつに水田の栽培管理の変化が指摘されている。本研究では、アキアカネを含む水田に依存したトンボ類の保全を図るために、リスクアセスメントミティゲーションプログラムと称して、影響評価(リスクアセスメント)、緩和策の検討及び実践(ミティゲーション)を農業者が主体となって行う事業を企画・実践してきた。その4年間の成果について報告する。
Keyword: 赤トンボ, 育苗箱施用殺虫剤, リスクアセスメントGET PDF=13/13002-25(P).pdf
Comparison of Accuracy of Various Land Use Data for Runoff Model
unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]kohiyama masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
流出解析での利用を想定した各種土地利用データの精度比較
○鵜木啓二 [寒地土木研究所]古檜山雅之 [寒地土木研究所]中村和正 [寒地土木研究所]
分布型流出解析モデルには流域の土地利用データが必要である。近年は各省庁等からGISデータとして入手可能となっているが、使用するモデルによっては詳細な土地利用データが必要となることから、簡易で高精度なデータ作成手法の確立も求められる。本稿では、高精度な衛星データから作成した土地利用データを基準として、リモートセンシングにより自動判別で作成したデータや国土数値情報等の既存データの精度を検討した。
Keyword: 土地利用データ, ALOS, GISGET PDF=13/13002-27.pdf
Estimation of Land Use by Satellite Remote Sensing and Prediction of Nutrient Runoff Load by Unit Load Method in a Data-Scarce Watershed
Kanda Ayaka [NTC International Co., Ltd]Trieu Anh Ngoc [Faculty of Water Resources Management,Water Resources University, Vietnam]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
衛星リモートセンシングを用いたデータ寡少流域における流域情報抽出と原単位法による栄養塩負荷解析
○神田綾香 [NTCインターナショナル]Trieu Anh Ngoc [ベトナム水資源大学]平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]福田信二 [九州大学大学院農学研究院]
流域情報の補完に,衛星リモートセンシングを用い,ベトナムのTra Vinh省における土地利用の変化を抽出し,原単位法による栄養塩負荷解析を行った.そして実測値との比較を行い,解析結果の精度を検証した.その結果,良好な結果が得られたと考えられ,流域情報の寡少性の補完技術として衛星リモートセンシングを用いた土地利用情報の抽出と,その結果を利用した原単位法による栄養塩負荷解析が有効であることが示された.
Keyword: メコンデルタ, LANDSAT, 合成開口レーダGET PDF=13/13002-31.pdf
Feasibility of the Diffusion of “Real Name” Local SNS in Rural Community:Approach to Potential Users Based on Segmentation
Eto Akifumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Onitsuka Kenichirou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
農山村地域における地域活性化を目指した実名SNSの普及可能性−類型化による潜在的利用者への接近法−
○衛藤彬史 [京都大学大学院農学研究科]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]鬼塚健一郎 [京都大学大学院農学研究科]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]
SNSを地域活性化や交流のツールとして活用しようという試みが各地で広がりを見せているが,実際には思うように成果のあがらないものもあり課題も多い。そこで本研究では,そうした課題のうち,「実名SNSを用いた地域の情報発信や交流」といった取り組みが地域住民のあいだに広がる際の課題を,SNSを使わない人を取り組みにどう巻き込んでいくかという観点から,取り組みを進める京都府内3地域での事例をもとに考察した。
Keyword: 地域活性化, SNS, イノベータ理論GET PDF=13/13002-33.pdf
Detection of Water Stress Conditions in Plant using Elastic Waves Monitoring
Ueno Yuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]Shimamoto Yuma [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
弾性波計測による作物の水ストレス情報の検出に関する研究
○上野由樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]島本由麻 [新潟大学大学院自然科学研究科]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]森井俊広 [新潟大学自然科学系]河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]
作物の効率の良い栽培・管理には,それらの環境要因を精緻に計測する必要がある。本研究では,AE(Acoustic Emission)法により作物導管内部で気泡運動より発生した弾性波を検出し,気泡運動方程式であるRayleigh-Plessetの方程式と周波数特性により評価した。検討の結果,検出した弾性波は,Rayleigh - Plesset方程式より算出した結果と比較してピーク周波数が類似していることが確認された。
Keyword: AE法, トマト, 周波数解析GET PDF=13/13002-36.pdf
発表番号 [2-37(P)]
Improvement of Monitoring Accuracy of AE generated from Plant using the AR Model
Shimamoto Yuma [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]Ueno Yuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
ARモデルを用いた作物起源弾性波の検出精度向上
○島本由麻 [新潟大学大学院自然科学研究科]上野由樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]森井俊広 [新潟大学自然科学系]河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]
作物の精緻な管理には,作物の生理現象を的確に検出する必要がある。本報では気泡運動より発生した弾性波をAE法により検出した結果を報告する。弾性波の発生は,作物内の導管部において気液二相流が発生していることに起用していると考えられる。実験的検討ではトマトより検出した弾性波を,ARモデルによりピーク周波数帯の違いから分類し,検出精度の向上を試みた。検討の結果,特性分類が可能であることが明らかになった。
Keyword: AE法, ARモデル, トマトGET PDF=13/13002-37(P).pdf
発表番号 [2-38(P)]
Construction of minimum air temperature prediction system using the Internet
mishima takuya [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]miura takeshi [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]inoue masaki [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]moroizumi toshitsugu [Graduate school of environmental and life science, Okayama University]
インターネットを利用した最低気温予報システムの構築
○三島拓也 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]三浦健志 [岡山大学大学環境生命科学研究科]井上雅喜 [岡山大学大学環境生命科学研究科]諸泉利嗣 [岡山大学大学環境生命科学研究科]
春先の凍霜害を防ぐために,夕方の時点で翌朝の最低気温を予報できれば農家の方が対策を立てることができる。そこで,ホームページの形式で最低気温を予報するシステムを構築した。現地で測定してインターネット上にアップロードさせている気象データを基に予測値を計算し,予測結果を岡山大学のサーバーにアップロードするシステムである。最低気温は重回帰式を用い,夕方からの気温低下量を推定した。
Keyword: 気象災害, インターネット, 最低気温予測GET PDF=13/13002-38(P).pdf
発表番号 [企-2-3]
Roles and Issues of Rural Planning on Reconstruction Support after the Great East Japan Earthquake: A Case of Temporary Housings in Ishinomaki-City, Miyagi Prefecture
NAKAJIMA Masahiro [Institute of AgricultureTokyo University of Agriculture and Technology]
東日本大震災後の復興支援における農村計画の役割と課題〜宮城県石巻市の仮設住宅団地を事例に〜
○中島正裕 [東京農工大学大学院農学研究科]
東日本大震災発生後、復興支援に何らかの貢献をしたいと考えた農村計画の研究者は多い。しかし“どの地域で、どのように自分の専門性を活かし、どのように関わればよいか”という壁が立ちはだかった。筆者らは縁あってNPOによる支援活動を後方支援する形で、仮設住宅団地での生活実態と自治会形成支援の調査を実施した。本報告では、後方支援に携わった筆者の1年間の経験から農村計画の役割と直面した課題について述べたい。
Keyword: 震災復興 , 仮設住宅, 自治会GET PDF=13/13S02-03.pdf
発表番号 [3-01]
Efficiency of dry season rice irrigation in two irrigation projectsin the Chao Phraya delta, Thailand
HASEGAWA Rie [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]
チャオプラヤデルタ灌漑システム内の2地区における乾季稲作の灌漑効率
○長谷川理恵 [宇都宮大学農学系大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷正一 [宇都宮大学農学部]Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]
チャオプラヤデルタにおける当初計画以上の乾季稲作の普及には、用水の反復利用による高末端灌漑効率が貢献していると考えられる。本研究では、灌漑システム全体の灌漑効率を、送配水効率と末端灌漑効率の2視点から評価した。流量観測データと末端灌漑水源に関するアンケート調査の結果から、灌漑効率を送配水効率と末端灌漑効率に分けて評価した。システム全体の灌漑効率85%と高い値が示された地区では、末端における高効率が全体の高効率に起因していることがわかり,システム全体の灌漑効率51%と非常に低い値となった地区では、送配水効率が57〜64%と低い値を示していた。このように、灌漑効率を2視点から評価する有効性が示された.
Keyword: 灌漑効率, 作付強度, チャオプラヤデルタGET PDF=13/13003-01.pdf
発表番号 [3-02]
Future trend of popularization of rice transplanting machines in Chao Phraya Delta, Thailand
kinoshita sae [Utsunomiya University Saitama Prefectural Government]Goto Akira [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]Matsui Masami [Faculty of Agliculture, Utsunomiya Univ.]Sudsaisin Kaewrung [Kasetsart Univ.]
タイ王国チャオプラヤデルタにおける田植機普及の動向について
○木下 冴 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]松井正実 [宇都宮大学農学部]Sudsaisin Kaewrung [カセサート大学]
日本をはじめアジア諸国では経済成長に伴い稲作の作付方法が手植えから機械植えへ転換してきた.しかし,機械化は労力削減が可能だが直播栽培に比べ作付費用がかさみ,近年ではコスト削減を見込んで直播を推奨する動きもみられる.一方,散播による直播栽培の歴史を持つタイ王国チャオプラヤデルタ近郊でも,田植機の導入が確認され始めた.直播から高コストの機械移植への転換現象は興味深い.
Keyword: Rice transplanting machine, Direct seeding, Farm mechanizationGET PDF=13/13003-02.pdf
発表番号 [3-03]
Current Condition of Rice Production Technique at Northern Part in Tanzania
Naruoka Michio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
タンザニア北部地域における稲作技術の現状
○成岡道男 [国際農林水産業研究センター]
タンザニア北部地域の小規模農家が行っている稲作技術を調査した結果をもとに、伝統的な天水低地稲作と近代的な灌漑稲作の現状を紹介し、これらの稲作技術を改善するために必要な課題について考察した。その結果、技術改善の課題として、持続的な灌漑施設の維持・管理、増収に必要な投入、ポストハーベストの改善が重要なことが示唆された。
Keyword: 稲作, タンザニア, アフリカGET PDF=13/13003-03.pdf
発表番号 [3-05]
A study of water network information generating technique in the irrigation stock management
ebe haruoki [T-net-Japan]
農業水利ストックマネジメントの導入に向けた水路網情報の整備手法の研究
○江部春興 [ティーネットジャパン]
農業水利事業は事後保全から予防保全重視に進もうとしている。ストックマネジメントを導入し保全活動を継続することになる。それには数量を把握できるストック台帳の整備が肝要である。用水路は分岐合流のある水路ネットワーク網であるが、水路ブロックという単位で網を線分に分割することで個別に履歴等の管理が出来そうである。ブロック単位で水路情報を整備する手法を二案示す。
Keyword: ストックマネジメント, 水路網, 予防保全GET PDF=13/13003-05.pdf
Analysis on effective rainfall of paddy at intake weir site
YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]TAKASE Keiji [Ishikawa prefectual university]TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]
元入れ取水量から見た水田有効雨量の分析
○吉田 匡 [石川県立大学]丸山利輔 [石川県立大学]高瀬恵次 [石川県立大学]瀧本裕士 [石川県立大学]
1つは末端水田に貯留されて,灌漑水と全く同様に利用される降水(田面有効雨量),他は降水時に取水口あるいは頭首工地点において,取水(送水)制限量を降水に換算して元入れ有効雨量とする方法である。水源計画の立場から考えると後者の取水制限量を以て有効雨量を評価するのが適切と考える。本研究はこのような考え方に基づき実際の取水制限量を有効雨量として分析を行ったものである。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 排水管理GET PDF=13/13003-08.pdf
Microirrigation scheduling models supported with database system compiling for meteorological data
Yamamoto Tahei [Arid Land Research Center Tottori University]Moritani Shigeoki [Hirosaki University]Andry Henintsoa [Arid Land Research Center Tottori University]Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]
気象データベースを利用したマイクロ灌漑の用水計画
○山本太平 [鳥取大学]森谷慈宙 [弘前大学]Andry Henintsoa [鳥取大学]Ahmed Al-Busaidi [College of Agricultural & Marine Sciences]
蒸発散量の推定法として、ライシメータや土壌サンプリングなどの実測法や気象観測データによる計算法が利用されるが、その精度を高めるには、長期間のフィールドワークや、数多くの観測データの解析が必要である。ここでは、地球上に数多くの観測点を有する気象観測データベースを取り上げ、マイクロ灌漑の用水計画に関するシミュレーションモデルへの導入と、その利用方式のマニュアル化などについて検討を行った。
Keyword: マイクロ灌漑の用水計画, 気象データベース, 2008Visual BasicGET PDF=13/13003-11.pdf
Decision Method of Irrigation Schedule for Solar Heating Sterilization
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Ikeura Yasuhiro [Kinki Regional Agricultural Administration Office]Kotani Ayumi [Kinki Regional Agricultural Administration Office]
太陽熱土壌消毒における灌水計画の決定に関する考察
○中村公人 [京都大学農学研究科]池浦康広 [近畿農政局]小谷あゆみ [近畿農政局]
太陽熱土壌消毒における灌水計画については具体的な方法が定められていない.そこで,現地圃場での地温と土壌水分量の測定値と土壌中の熱・水分移動解析結果を参考にして灌水量と間断日数を求める方法を提示した.消毒対象領域において温度伝導度が高くなる体積含水率の範囲の下限値になったときに上限値まで灌水を行うとして,従来の畑地用水計画に準じて求めた.その値は実績灌水状況や熱移動解析結果からみて妥当と考えられる.
Keyword: 太陽熱土壌消毒, 灌水計画, 畑地灌漑GET PDF=13/13003-12.pdf
Relationship between Water Use and Water quality in Paddy Fields Area Reusing Drainage Water
hashimoto watanabe satoko [Research Institute for Humanity and Nature]nakamura kimihito [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]watanabe tsugihiro [Graduate school of Global Environmental Studies, Kyoto University]
農業用水反復利用実施地区における水系の水質特性と水利用の関係
○橋本(渡部)慧子 [総合地球環境学研究所]中村公人 [京都大学大学院農学研究科]渡邉紹裕 [京都大学大学院地球環境学堂]
水不足地域において,地下水や排水の反復利用などによる農業用水の水資源量確保が重要な課題となる.ただし、小規模な地下水や反復利用による取水は,正確な取水量が定量的に把握されていない場合が多い.本研究では,水不足地域の特定ならびに地下水取水量の定量化を実施し,また,水質成分から地下水利用ならびに反復利用割合を推定する手法の開発を試み,δOならびにδDが有効な指標となり得る可能性が示された.
Keyword: 反復利用, 地下水利用, 水質特性GET PDF=13/13003-14.pdf
Pollutant load balance analysis to develop water quality supply service on demand orient
Kato Tasuku [Tokyo University of Agriculture and Technology]Ishizuka Kei [Tokyo University of Agriculture and Technology]Iida Toshiaki [The University of Tokyo]
需要主導型の浄化水利用サービスの開発に向けた水田ブロックの物質収支解析
○加藤 亮 [東京農工大学]石塚 啓 [東京農工大学]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
新たな農業水利サービスとして需要型配水システムを検討する。事例として,印旛沼流域の水田流域を対象に,水田排水により浄化された水質を灌漑用水として再利用するサービスの可否について検討する。観測に基づく水・物質収支の結果から水田浄化により向上した水質はブロック内の10%程度の水田に対し灌漑できる程度の量があることが判明した。今後,水質と食味に関するモデル開発および,本サービスの普及について検討する。
Keyword: 窒素浄化, 需要主導型水管理, サービス科学GET PDF=13/13003-15.pdf
発表番号 [3-17(P)]
Development of rainwater harvesting field using hydrophobic sand
taomoto akira [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]tomiyama morio [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]john stephen [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]ono atsushi [Advanced Technology Research Laboratories, Panasonic Corporation]unami koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
撥水砂を利用した雨水ハーベスト農場の開発と評価
○田尾本 昭 [パナソニック]富山 盛央 [パナソニック]ジョン ステファン [パナソニック]小野 敦 [パナソニック]宇波耕一 [京都大学大学院農学研究科]
撥水砂を遮水層として利用して雨水を収集して灌漑に用いる「雨水ハーベスト農場」を実際に構築し,対照区との比較により,雨水ハーベスト農場の集水特性を評価するとともに,オクラ栽培を通じて灌漑システムとしての機能評価を行った。雨水ハーベスト農場を実際に構築,運用することで,撥水砂を遮水層として用いることの効果を実証でき,オクラ栽培試験の結果より,撥水砂層の存在が土壌水分保持にも寄与することが示唆された。
Keyword: 撥水砂, 雨水ハーベスト, GET PDF=13/13003-17(P).pdf
発表番号 [3-18(P)]
Study on the control of soil diseases by solar heat disinfection
Dai Yanyan [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
太陽熱消毒法による土壌病害虫の防除の検討
○戴 燕燕 [岐阜大学大学院連合農学研究科]伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
近年、食品の安全性、環境への低負荷などに関心が高まる中、有機栽培・減農薬栽培が広く行われている。土壌消毒においては、臭化メチルの規制以降、用水と太陽熱による土壌消毒が再び行われるようになっている が、このような陽熱処理に必要な栽培管理用水は現行の計画基準において記述がなく、用水計画への反映が難しい。このため本研究では、太陽熱による土壌消毒の方法と利用実態を調査し、使用水量の定量化を検討した。
Keyword: 太陽熱消毒法, 土壌病害虫, 防除効果GET PDF=13/13003-18(P).pdf
発表番号 [企-3-1]
Action for effect inspection of the construction method in consideration for evironmennt, in Tochigi Prefecture
aoki hirokazu [The Tochigi Prefecture]
栃木県における生態系配慮型工法の効果検証にむけた取組
○青木寛和 [栃木県]
栃木県では、県営ほ場整備事業で取り入れた生態系配慮型工法の効果の検証作業を平成23年度から行っている。その概要とねらいについて紹介したい。
Keyword: 生態系配慮型工法, 検証, 検討会GET PDF=13/13S03-01.pdf
Water Temperature Change in Kokai River Basin
SHIMMURA Mami [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]TANIGUCHI Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
小貝川流域における水温変化
○新村麻実 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]谷口智之 [筑波大学生命環境系]
本稿では水田地域を含む小貝川流域を対象に,河川の本川・支川ならびに水田地域の用排水路の水温を時間的,面的に把握した。その結果,水温は河川や用水路の流下過程で上昇するものの,水田や排水路を通過する過程で低下するので,水田地域を含むことで流域内の水温上昇が抑えられていることが示唆された。また,特に用水路の流下過程では,日射量の増減が水温上昇に強く影響している可能性が高いことを示した。
Keyword: 水温, 水田灌漑, 反復利用GET PDF=13/13003-26.pdf
発表番号 [3-27(P)]
Effects of saturated irrigation on soil environment and rice quality
Fujihara Yoichi [Ishikawa Prefectural University, Faculty of Bioresources and Environmental Sciences]Toriyama Kazunobu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
夏期の飽水管理が土壌環境と玄米品質に及ぼす影響
○藤原洋一 [石川県立大学生物資源環境学部]鳥山和伸 [国際農林水産業研究センター]藤井秀人 [国際農林水産業研究センター]
湛水をせずに土壌を湿潤に保つ水管理(飽水管理)と湛水管理によって水稲の栽培試験を行い、土壌環境、玄米品質について考察した。飽水管理では最高地温は0.5℃高く、最低地温は0.5℃低くなった。飽水管理が品質に及ぼす影響は、遅植による高温回避効果よりは小さいものの、同じ気象条件下では整粒率の向上、基部未熟粒が減少する傾向にあり、さらに節水型栽培であることから、同法は高温障害対策として有効な水管理と考えられた。
Keyword: 水田灌漑, 高温登熟障害, 飽水管理GET PDF=13/13003-27(P).pdf
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飼料畑における低コスト排水改良効果の評価について
○柏木淳一 [北海道大学大学院農学院]臼井 朗 [北海道大学大学院農学研究院]常田大輔 [北海道農業公社]
Keyword: 暗渠排水, 相対ガス拡散係数, カッティングドレーン工法GET PDF=13/13003-31.pdf
Research of an upgrading of the pump irrigation and drainage by small SCADA
NAKAYA TETSUO [National institute for rural engineering]KIRI HIROHIDE [National institute for rural engineering]TANJI HAJIME [National institute for rural engineering]
小型SCADAによるポンプ灌漑・排水の高機能化の研究
○中矢哲郎 [農村工学研究所]桐 博英 [農村工学研究所]丹治 肇 [農村工学研究所]
SCADA(監視制御・データ収集システム)のポンプ灌漑・排水への適用性を検討するために,SCADA・PLCシステムを実際に作成し,センサー制御やポンプのON/OFF制御,バルブ開閉の比例制御など各種動作状況を確認した.導入は安価かつ容易であることも確認した.地盤沈下した海抜0m地帯の津波被災農地の塩水,排水対策として,小型SCADAによる圃場貯水-ブロック排水システムを考案した.
Keyword: SCADA, ポンプ灌漑, ブロック排水GET PDF=13/13003-33.pdf
Clarification of Primary Pumping Characteristic of Irrigation Water Wheel of V-type
HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
V型揚水水車の基礎的な揚水特性の解明
○廣瀬裕一 [農村工学研究所]後藤眞宏 [農村工学研究所]上田達己 [農村工学研究所]浪平 篤 [農村工学研究所]
本研究は,灌漑用揚水水車の揚水特性を明らかにする事を目的に,倉敷市祐安地区で利用される揚水水車をモデルに模型実験を行った。実験の結果,揚水水車は,設置する筒の角度や水受板の水没深および水車の回転数によって揚水量や,理論上の揚水量に対する実揚水量の割合である揚水効率が規定されるといった揚水特性を有することを定量的に明らかにした。今後の検討課題として,筒の寸法が揚水特性に影響を及ぼすことが示唆された。
Keyword: 揚水水車, 揚水特性, 揚水灌漑GET PDF=13/13003-37.pdf
On the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationOn the improvement of simplified analysis of flooding due to rips on small dams for irrigationduring large earthquake near irrigation dam site
Kawamoto Osamu [Institute for Rural Engineering]Suzuki Hisato [Institute for Rural Engineering]FUKUHARA Masato [Co.Ltd.G&S]Yoshisako Hiroshi [Institute for Rural Engineering]Inoue Keisuke [Institute for Rural Engineering]Suzuki Tomohiro [Co.Ltd.G&S]
ため池決壊時の簡易氾濫解析の改善に関して
○川本 治 [農村工学研究所]鈴木尚登 [農村工学研究所]福原正斗 [ジー・アンド・エス]吉迫 宏 [農村工学研究所]井上敬資 [農村工学研究所]鈴木智広 [ジー・アンド・エス]
ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行い、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行ったので、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。ため池減災のためのハザードマップ作成等ソフト対策が急務とされている。そこで、詳細地形等を考慮して簡易氾濫解析手法の改善を行ったので、その概要を示すとともに、典型的なため池の事例における改善効果を示している。粗度係数及びハイドログラフの指定等については、今後、事例との対照により適切な使用法を検討する必要があるが、基本的にはここでの改善により簡易氾濫解析結果の現状への対応能力は向上したと考えられる。
Keyword: ため池, 氾濫解析, ハザードマップGET PDF=13/13003-43.pdf
発表番号 [3-44]
Establishment of the irrigation pond examination flooding observation technique
suzuki tatsuya [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]sugawara tsuyosi [Miyagi Prefectual Tobu Regional Promotion Office]
農業用ため池試験湛水観測手法の確立
○鈴木辰也 [宮城県古川農業試験場]菅原 強 [宮城県東部地方振興事務所]
新規造成ため池及び老朽ため池改修においては,工事完了後に安全確実に貯水可能かどうか判断するための試験湛水を実施し,安全確認後に管理者へ引き継ぐ必要がある。しかし,ため池の試験湛水観測手法については,全国統一の基準が制定されていない。そこで,宮城県内で統一された試験体制の構築を目的に,観測手法の確立に向けての調査結果について報告する。
Keyword: ため池, 試験湛水, GET PDF=13/13003-44.pdf
Estimation of water management based on physical properties of irrigation ponds - Case study of eastern part of Tottori Prefecture -
Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Sargent Masaya Francis [Faculty of Agriculture, Tottori University]Taniguchi Maki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ため池の物理的特性に基づく取水管理の推定 −鳥取県東部の事例−
○清水克之 [鳥取大学農学部]サージャント聖也フランシス [鳥取大学農学部]谷口真紀 [鳥取大学農学研究科]北村義信 [鳥取大学農学部]
鳥取県東部において自己流域のみで貯水するため池を対象に,ため池の総貯水量,流域面積,受益水田面積の物理特性を用いて,集水域の流出を貯める能力と受益水田への用水供給能力の2つを組み合わせてため池の水資源の豊かさを表す簡易な指標を考案した。また,ため池の水収支に基づいて,その指標の評価基準を定めた。次に,ため池管理者に取水管理に関する聞き取りを行い,その評価法を検証した結果,良好な結果が得られた。
Keyword: 総貯水量, 流域面積, 水田面積GET PDF=13/13003-46.pdf
Application of Nesting Techniques to Convective-Dispertion Simulation in Coastal Waters
Honda Yuri [Kyushu Environmental Evaluation Association]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Tabata Toshinori [Gruduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
沿岸浅海域における移流分散シミュレーションへのネスティング計算法の適用
○本田裕理 [九州環境管理協会]平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]田畑俊範 [九州大学大学院生物資源環境科学府]原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]福田信二 [九州大学大学院農学研究院]
移流分散シミュレーションへエリアタイプ・スポンジタイプ・エッジタイプという3つのネスティング計算法を適用し,沿岸浅海域を対象とした再現性の比較検討を行った.その結果,エッジタイプでは計算領域と干潟域との位置関係が重要である一方,潮流速・干潟の干出・塩分の移流分散において良好な結果が得られた.計算時間の長期化が問題となるエッジタイプでの,さらなる効率化が今後の課題である.
Keyword: 2次元単層モデル, 博多湾, 干潟GET PDF=13/13004-01.pdf
発表番号 [4-03]
Control of stream flow and sediment deposition in a reservoir with sediment inflow
Nakada Toru [National Institute for Rural Engineering]Takahashi Shinji [Graduate School of Life and Envi. Sci., Osaka Prefecture University]Mineta Takuya [National Institute for Rural Engineering]Fujiyama So [Sanyu Consultants Inc.]Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
土砂流入のある調整池における流況・土砂堆積の制御
○中田 達 [農村工学研究所]高橋真司 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]嶺田拓也 [農村工学研究所]藤山 宗 [三祐コンサルタンツ]樽屋啓之 [農村工学研究所]
東北地方のM地区では,山地集水路からの土砂が用水路システム内の調整池に堆積し,土砂を温床とする水草が下流の水利施設の操作管理への障害となっている.そこで,調整池内での現地観測結果に基づき,数値シミュレーションによって調整池内の平面2次元的な流れ・土砂移動をモデル化した.その上で,調整池内に構造物を設置した際の流れ・土砂移動のシミュレーションを行い,土砂を制御するための対策工法を検討した.
Keyword: 調整池, 土砂制御, 水草GET PDF=13/13004-03.pdf
発表番号 [4-07(P)]
Effects of Sand Deposit Control by Tsunami on Road Interval in Costal Area
Maeda youki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Okazawa Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]Takeuchi Yasushi [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]Miyabayashi Shigeyuki [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
沿岸域における道路の配置間隔が津波による堆砂抑制に及ぼす影響
○前田悠樹 [東京農業大学大学院農学研究科]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]宮林茂幸 [東京農業大学地域環境科学部]
日本は世界有数の地震発生国である.本報告では東日本大震災の被災地である福島県南相馬市の沿岸部を対象地に,実験用開水路を用いて津波を再現し,津波による堆砂被害に効果的な対策として道路の配置を検討した.その結果,津波による流砂量は道路間隔が広くなるほど抑制されること,防潮林や防潮堤と25m間隔で海岸と平行に走る道路を組み合わせることで,津波のよる農地への堆砂量を軽減できる可能性が示された.
Keyword: 津波, 防潮林, 防潮堤GET PDF=13/13004-07(P).pdf
Non-Contact 3D Image Analysis for Detection of Pressure Waves in an Agricultural Pipeline
Suzuki Tetsuya [Niigata University]Kubo Naritaka [The University of Tokyo]Iida Toshiaki [The University of Tokyo]
非接触3次元画像解析による農業用パイプラインに発生した圧力波の検出
○鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農業用パイプラインの水理・水利用機能の診断に画像解析を用いた新たな計測・評価法を提案する。評価対象は水激圧に代表される圧力波である。検討の結果,圧力波の発生挙動と画像データの特性値との間に密接な関連が確認され,非破壊・非接触計測により圧力波の検出が可能であることが明らかになった。
Keyword: 水理・水利用機能, パイプライン, 画像解析GET PDF=13/13004-12.pdf
Comparison of MPS-method and the Hydraulic Model Test on the flow condition of 90 degrees V-shaped Energy Dissipator with dropping flow
Koyanagi Ryo [Graduate school of Agriculture, Meiji Universuty]Kojima Michihiko [School of Agriculture, Meiji University]Abe Takashi [Nagano Prefecture Saku Regional Office]
落下流を有する直角V字型減勢工におけるMPS法と水理模型実験の流況比較
○小柳 亮 [明治大学大学院農学研究科]小島信彦 [明治大学農学部]阿部剛士 [長野県佐久地方事務所]
筆者らは直角V字型減勢工を対象に減勢効果の検討を行ってきた。これらの研究を通して上流からの流下形態が落下流となる場合があることがわかった。本研究では流下形態が落下流となった水路勾配1/20における水理模型実験の流況とMPS法の解析結果の比較を行った。解析で使用したMPS法には流入口に層流と乱流の2種類を仮定した。この結果、流入口を層流とした方が水理模型実験の流況に近くなるこがわかった。
Keyword: 直角V字型減勢工, 水理模型実験, MPS法GET PDF=13/13004-13.pdf
A highly efficient shallow water model based on a selective lumping algorithm
Yoshioka Hidekazu [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]Unami Koichi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]Fujihara Masayuki [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
選択的集中化アルゴリズムに基づいた高効率浅水流モデル
○吉岡秀和 [京都大学大学院農学研究科]宇波耕一 [京都大学大学院農学研究科]藤原正幸 [京都大学大学院農学研究科]
河川や用・排水路に沿った水の流れは,1次元浅水流方程式(1-D SWEs)により記述される.1-D SWEsの数値求解に対しては,常射流の混在,一般水路断面,分合流などを有する多様な流れに対応した,効率的かつ実装が容易な手法の適用が望ましい.本研究では,局所的な流れの状態を加味した選択的集中化アルゴリズムによる1-D SWEsに対する汎用的な数値手法(SELUM)を開発し,既往の数値手法に対する精度や安定性についての比較を行う.
Keyword: 1次元浅水流方程式, 質量行列, 選択的集中化アルゴリズムGET PDF=13/13004-15.pdf
Modelling Hydrological Processes Using the Langevin Equation
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Abul Hasan Md Badiul Alam [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Fujihara Masayuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ランジュバン方程式を用いた水文過程のモデル化
○宇波耕一 [京都大学農学研究科]A.H.M. バディウル アラム [京都大学農学研究科]藤原正幸 [京都大学農学研究科]
確率論的に生起,継続する水文事象を含む水文過程に関し,極めて単純な構造を有するランジュバン方程式を用いたモデル化を行う.ある有界領域からの確率過程の初脱出時刻を水文事象の生起時刻としてとらえ,観測された時系列データからモデルパラメータを推定する方法を示す.その方法により,バングラデシュ国の雨季に観測された土壌の飽和事象について,実際のモデルパラメータ推定を行う.
Keyword: ランジュバン方程式, 初脱出時刻, 土壌水分GET PDF=13/13004-16.pdf
発表番号 [企-4-1]
Present situation and future prospects in PWE
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]SHINOGI Yoshiyuk [Kyushu University]
PWE誌の現状と課題
○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]凌 祥之 [九州大学大学院 農学研究院]
PWE誌は今年で11年目を迎え、昨年はIF=0.986の評価を受けた。この数値は、農業工学系で7位(12誌中)、農学系41位(71誌中)で、国際ジャーナルとして客観的に高い評価である。しかし、一方で,投稿数が急増したため、昨年は58件の論文が掲載待ちになり、2013年は1-4号の合併号を出さざるを得ない状況になった。本発表では、PWEの現状と課題を報告すると共に、効果的な解決策について議論したい。
Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究GET PDF=13/13S04-01.pdf
Measurement of Soil Water and Salinity in the Beets Vegetated Field in the Arid Region, China
TAKAHASHI SHOHEI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]KITANO MASAHARU [Faculty of Agriculture,Kyushu Univ.]WANG WEITZEN [Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute, China]
乾燥地塩類集積土壌における耐塩性作物の栽培と土壌水分・塩分モニタリング
○高橋翔平 [佐賀大学農学部]田川堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]長 裕幸 [佐賀大学農学部]北野雅治 [九州大学農学部]王 維真 [中国科学院寒区旱区環境工程研究所]
耐塩性植物の栽培による塩類集積農地の改善策を検討するため,中国の乾燥地に存在する塩類集積が進行中の圃場で,ビートを栽培し,同時に土壌水分量・ECのモニタリングを実施した。モニタリング結果からはビートが吸収したことによる土中塩の減少を明らかにできなかったが,今後の課題として,物理モデルを利用した数値解析と組み合わせることで,ビートによる塩分除去を定量的に評価できる方法を確立したい。
Keyword: 乾燥地, 塩類集積, 土壌水分GET PDF=13/13004-20.pdf
Removal of Salt Near Soil Surface using a Cotton Cloth
Fujimaki Haruyuki [Tottori University]Okano Akiko [Tottori University]
木綿布を用いた土壌表層塩分除去
○藤巻晴行 [鳥取大学]岡野晃子 [鳥取大学]
木綿布を用いた除塩法についてカラム実験と現地実験を行い、カラム実験については数値解析との結果の比較を行った。除塩率は9%程度で、条件が良ければ本方法は有望であると考えられる。除塩率の数値解については実測値と良く一致したが、表層の体積含水率に関しては若干のずれがみられた。また、現地実験の除塩率はカラム実験と比較して低い値となった。
Keyword: 塩類集積, 溶質移動, 除塩GET PDF=13/13004-22.pdf
Quantitative evaluation of crack developing process using Soft X-ray Digital Radiography
Harata Kan [Faculty of Bioresources,Mie University]Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Hajime Narioka [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法による亀裂発達過程の定量的評価
原田 寛 [三重大学生物資源学部]廣住豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]○成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
水田土壌試料に対して、軟X線画像法を用いた動的記録と画像解析を行い、乾燥収縮の際に起こる亀裂および土壌基質構造の発達過程を定量的に評価した。亀裂の発生カ所は、応力が集中するカ所から発生することを確認した。亀裂の発達は2段階の過程を経ており、第1段階は亀裂が伸長する段階、第2段階は伸長停止後に亀裂幅が増加する段階であった。亀裂発生と発達には、LLとPLを境界とした3段階の過程を経ていることがわかった。
Keyword: 土壌の物理的性質, 土壌構造, 亀裂GET PDF=13/13004-26.pdf
Measuring Water Content of Saturated Bentonite by Soft X-ray Digital Radiography
HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]OKAJIMA Kenji [Graduate School of Bioresources, Mie University]ITO Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法による高水分領域にあるベントナイトの水分測定
○廣住豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]岡島賢治 [三重大学大学院生物資源学研究科]伊藤良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
本報では,軟X線画像法による微小範囲の土壌水分測定法の開発を目指し,とくに高水分領域のベントナイトにおける含水比および体積含水率の測定法について検討した。その結果,高水分領域のベントナイトでは,(1)乾燥試料と同様に土壌面密度を測定できた,(2)含水比を精度よく推定できた。(3)体積含水率を精度よく推定することは難しかった。
Keyword: 軟X線画像法, 土壌水分, 画像解析GET PDF=13/13004-27.pdf
Wall Effect on a single sphere sinking in a Static Fluid
nakamura takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
静止流体中を沈降する単一球に及ぼす壁面効果
○中村貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
既往の文献のデータを整理するとともに新しく得られたデータを用いて、静止流体中を沈降する単一球の沈降速度に及ぼす、壁面効果の影響の定量化を行った。単一平面からの影響と円管中央部での沈降速度の管径に対する依存性に加えて、4平面に囲まれた場合の沈降速度の分布、湾曲面の曲率との関係について明らかにした。
Keyword: 沈降速度, 壁面効果, ストークスの法則GET PDF=13/13004-29.pdf
Calibration and use of neutron moisture and gamma density probes in rocky soils
Tokumoto ieyasu [Texas A&M University] [Texas A&M University] [Texas A&M University] [Texas A&M University]
○Ieyasu Tokumoto [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]James L. Heilman [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]Kevin J. McInnes [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]Cristine L. Morgan [Department of Soil & Crop sciences, Teas A&M University]
石礫土壌中の土壌水分量と土壌湿潤密度を精度良く測定するために,石礫土壌を均一に充填した試料を用いて,中性子水分計とガンマー線密度計の校正式 を求めた。実験では,乾燥土壌から飽和近傍まで水分量を変化させることで石礫が測定値に与える影響を考慮した校正式を決定できた。それら2つの校正式による土壌水分量と湿潤密度の測定によって,テキサスのカースト大地における乾燥密度分布の推定を可能とした。
Keyword: Rocky soil, Neutron probe, Gamma density probeGET PDF=13/13004-33.pdf
発表番号 [4-36]
Estimating evapotranspiration using sensible heat flux measured with eddy correlation method
Noborio Kosuke [Meiji University, School of Agriculture]Komiya Shujiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]Katano Kentaro [School of Agriculture, Meiji University]
渦相関法顕熱フラックス測定による蒸発散量推定
○登尾浩助 [明治大学]小宮秀治郎 [明治大学大学院]片野健太郎 [明治大学]
灌漑水量をより適切に把握するためには、原位置において蒸発散量を測定する必要がある。熱収支法に基づいてボーエン比から従来は推定していたが、近年広く使われている3次元超音波風速計を用いて顕熱輸送量を測定し、熱収支式の残余項として潜熱輸送量(蒸発散量)を求める方法を提案した。提案法による潜熱輸送量の推定値は、ホーエン比法によるそれとの間には有為な線形関係があった。
Keyword: 熱収支式, 純放射量, 地中熱流量GET PDF=13/13004-36.pdf
Development of precision measurement and control of soil moisture balance(I)- Moisture control in agricultural planter -
TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]
土壌水分収支の精密計測・制御法の開発(機?隔離栽培(プランター)での水分制御-
○谷川寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
本報からは、土壌水分収支の精密計測法の開発()?浅層土壌への毛管上昇補給水の精密計測-からの展開として計測と制御両点から新シリーズとして追求する。13年3月末時点でも、底面灌水式(下層からの毛管補給に模擬)で問題となる過湿の問題を動的平衡制御の考えから抑制し、同時に負圧設定による大きな制御性、また、土壌熱容量などによる蒸発散量の遅れ等について把握するなどの成果を得ており検討を進めたい。
Keyword: 水分移動, 畑地灌漑, ライシメーターGET PDF=13/13004-37.pdf
発表番号 [4-39(P)]
Measurements of sedimentation using a TDR method in tidal flat of the Ariake Sea
ishitani tetsuhiro [Graduate School of Agricultural Science,Saga University]kooriyama masumi [Organization for General Education,Saga University]miyamoto hideki [Faculty of Agriculture, Saga University]
有明海奥部干潟域におけるTDR法を用いた干潟底泥の堆積量の測定
○石谷哲寛 [佐賀大学大学院農学研究科]郡山益実 [佐賀大学全学教育機構]宮本英揮 [佐賀大学農学部]
本研究では,有明海奥部干潟域の底泥を用いて,高電気伝導度土壌におけるTDR法の適用性について実験的に検討・考察した.電気伝導度の高い土壌では,電極ロッド先端及び底泥表面での反射が検知できないため,通常TDR法の適用は困難であるが,底泥表面位の変動に伴い電極ロッド根端の位置に現れる反射の位置も移動することに注目し,これを比較することによって,相対的な底泥表面位の推定が可能であることが示唆された.
Keyword: 有明海, TDR, 干潟底泥GET PDF=13/13004-39(P).pdf
発表番号 [企-4-3]
Soil moisture condition of unused low land rice field in dry seasonand possibility of second cropping in Northern part of Lao PDR
Ikeura Hiroshi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Somphone Inkhamseng [Faculty of Engineering, National University of Laos]
ラオス北部における乾季未利用水田の土壌水分条件と裏作利用の可能性
○池浦 弘 [国際農林水産業研究センター]ソンポン インカムセン [ラオス国立大学工学部]
ラオスでは、乾季の水田面積は雨季水田面積の14%に過ぎない。乾季にほとんど降雨がなく、乾季の水田の裏作利用は、主として雨季に貯留された土壌水分に依存する。ラオス北部の乾季の未利用水田を対象に、土壌水分特性と、土壌水分の変動を測定した。生長有効水分量(pF1.8〜3.0)は圃場容水量の1/3程度であり、pF3.0以上で利用可能な水分がどれだけ残存しているかが、乾季水田裏作の成否を左右すると考えられる。
Keyword: 乾季未利用水田, 裏作, 生長有効水分量GET PDF=13/13S04-03.pdf
発表番号 [4-40(P)]
Improvement of Apparatus for Practical Application of the Surface Suction Leaching Method
Inosako Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]Miyoshi Chika [Osaka Prefecture]Saito Tadaomi [Faculty of Agriculture, Tottori University]Tuboi Masayuki [Toyo Tire & Rubber Co.,Ltd]
表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の改良とその問題点
○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]三好智加 [大阪府]齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]坪井正行 [東洋ゴム工業]
本研究では,表層吸引溶脱法の実用化に向けた装置の大型化を行い,それに伴う問題点を明らかにした.実験の結果,土壌への挿入には打ち込み用金属円筒の接続が有効であることが確認できた.リーチング用水の回収率は80 %に達したが,土壌塩の回収量は少なかった.集積塩の回収量と除塩サイクル数との間には正の相関関係があることから,除塩率向上のためには供給水量の増加が効果的であることが明らかとなった.
Keyword: 除塩, 東日本大震災, 排水GET PDF=13/13004-40(P).pdf
発表番号 [企-4-4]
Potential of south-south cooperation on paddy rice production
Mizoguchi Kotaro [The Japanese Insitute of Irrigation and Drainag]
水田農業についての南南協力の可能性
○溝口航太郎 [日本水土総合研究所]
我が国では、開発途上国への農業分野での技術移転の一手法として行われてきた南南協力について、その効果を最大限に発揮する手法の確立が必要とされている。本発表では、日本水土総合研究所がこれまで実施してきた、南南協力の手法確立に向けた取り組みを紹介する。
Keyword: 南南協力, 水田農業, 海外技術協力GET PDF=13/13S04-04.pdf
発表番号 [企-4-5]
Evolution of irrigated agriculture and its prospects in Myanmar
Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kink Universiy]Matsuno Yutaka [Faculty of Agriculture, Kink Universiy]Maung Maung Naing [Min. of Agri. & Irrig., Myanmar]
○Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kinki University]Matsuno Yutaka [Faculty of Agriculture, Kinki University]Maung Maung Naing [Irrigation Department, Ministry of Agriculture and Irrigation, Myanmar]
ミヤンマーにおける灌漑農業の発展を歴史的に分析するとともに、1988年以降の灌漑政策について考察を加える。灌漑に長い歴史を有する「上ミヤンマー」(ドライゾーン)と灌漑の導入が比較的新しい「下ミヤンマー」(雨期の大量降雨)に区分し、歴史や気象条件の違いによる灌漑稲作農業の特徴について分析を加える。さらに、近年急速に拡大した水源施設の整備と事業成果についても検討を加え、米の生産拡大と灌漑事業の今後について展望する。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 灌漑施設GET PDF=13/13S04-05.pdf
Salinity Status of Tsunami-affected Upland Soil in Miyagi Prefecture
ROY Kingshuk [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]KOHNO Eiichi [The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering]
津波被害を受けた宮城県における畑地土壌の塩類化の実態
○ロイ キンシュック [日本大学生物資源科学部]河野英一 [日本大学生物資源科学部]
東北地方太平洋沖地震により津波が発生し、被災地周辺の多くの農地が海水にさらされ、作物の栽培が困難になった。日本は、年間を通じて雨が多く、農地の土壌塩類化の問題は少ないが、今回のような津波による海水浸入が原因で土壌の塩類化が生じてしまうことがある。本研究では、大震災から1年以上経った時点(2012年7月)で、宮城県内の各地域で土壌の塩類化はどのような現状にあるのかを調べ、土壌の性質別の対策方法を探った。
Keyword: 農地保全, 塩類化, 土壌の性質GET PDF=13/13005-01.pdf
Behavior of Cl- concentration in salt-damaged agricultural land of the Pacific Ocean coastal area in Aomori Prefecture
Akira ENDO [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]Dong-Jin KANG [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]Kei KAMIYAMA [Kitacon Co., Ltd.]
青森県太平洋沿岸地域の塩害農地における塩化物イオン濃度の挙動
○遠藤 明 [弘前大学農学生命科学部]姜 東鎮 [弘前大学農学生命科学部]神山 啓 [キタコン]
東日本大震災の津波の海水により冠水した青森県八戸市市川地区は、冠水区域の五戸川河口付近と奥入瀬川左岸の最下流域に農地の多くが分布する。本研究では塩害農地土壌を効率的に除塩するために、津波発生から約2年間における対象農地土壌の塩化物イオン濃度の挙動を把握した。その結果、地下水位が常に高い本農地では、塩分が大量に含まれている地下水の影響を作土に及ぼさないようにする工夫が必要であることが判った。
Keyword: 東日本大震災, 塩害農地, 除塩GET PDF=13/13005-07(P).pdf
Possibility of Self-help Rice-field Development in Ghana
OSUGA Kimio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]FUJIMOTO Naoya [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ガーナ国における自助努力による新規開田の可能性
○大須賀公郎 [国際農林水産業研究センター]藤本直也 [国際農林水産業研究センター]
アフリカの水田開発を支援する際に、開田の初期段階から農民のグループ化を推奨するのが一般的である。しかしながら農民はグループによる営農活動よりも、個人による営農活動を選択する傾向にあること、また、自助努力による開田は、グループによるものより個人によるものの方が活発であることが明らかになった。今後、農民自身による開田を進めるためには、個人での取組が可能となるような政策を採用することが妥当と思われる。
Keyword: アフリカ, 開田, グループ化GET PDF=13/13005-12.pdf
Soil physical condition of farmland in Hokkaido
Soma_Katsuyuki [E S General Laboratory Co., Ltd.]Taunematsu_Satoshi [ditto]
北海道の畑圃場の物理的構造
○相馬尅之 [イーエス総合研究所]常松 哲 [イーエス総合研究所]
北海道の畑圃場では、慣行的な耕耘管理によってAp層が砕土耕深のAp1層と反転耕起耕深までのAp2層に区分され、後者は難透水性の耕盤層であることが多い。省耕起の導入によりAp2層の問題は解決できたが、収穫残渣の表層処理工程が加わるため、Ap1層に対する過度の砕土は依然として問題として残っている。そこで、省耕起に砕土直後の鎮圧工程を加える管理法を提案し、その有効性について物理的構造の面から確認した。
Keyword: 耕耘管理, 耕盤層, 省耕起GET PDF=13/13005-15.pdf
Classification of Paddy Field Condition to Enable the Direct Seeding of Rice in Dry Fields
Kanmuri Hideaki [Tohoku Agricultural Research Center]Otani Ryuji [Tohoku Agricultural Research Center]Sekiya Hiroyuki [Tohoku Agricultural Research Center]
乾田直播を可能とする水田基盤条件の分類
○冠 秀昭 [東北農業研究センター]大谷隆二 [東北農業研究センター]関矢博幸 [東北農業研究センター]
乾田直播を可能とする水田基盤条件を判定するため、減水深に及ぼす影響を土壌透水性、水田の土層構造、粒径組成から解析した。浸透を抑制する土層を地表付近(-5cm)および地下60cm程度の下層と考えることにより水田を土層構造から4タイプに分類できた。代かきを行わない乾田直播では、湛水機能が発揮される層位を把握することが必要であり、今回示した分類手法は乾田直播適用性判定手法として有効な方法と考えられた。
Keyword: 農地の汎用化, 乾田直播, 減水深GET PDF=13/13005-16.pdf
Influence the low temperature and dry weather, and deep plough for the causes of sand-dust storm
hori kento [ Graduate School of Agriculture ,Shinshu University]suzuki jun [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]hoshikawa kazutoshi [ Faculty of Agriculture, Shinshu University]
砂塵の発生要因として低温・乾燥条件と深耕
○堀 健人 [信州大学大学院農学研究科]鈴木 純 [信州大学農学部]星川和俊 [信州大学農学部]
長野県松本地方南西部では、3月上旬頃から砂塵が発生している。その発生要因として以下2つが考えられる。1つ目は、土壌の団粒が乾燥状態かつ低温状態で崩壊している可能性。2つ目は、深耕が行われていることにより、細かな土粒子が生じている可能性である。そこで本研究では砂塵の原因となる細かな土粒子の発生に、冬季中の乾燥・低温条件と、深耕の2つが及ぼす影響について調べた。
Keyword: 風食, 低温・乾燥気候, 深耕GET PDF=13/13005-17.pdf
発表番号 [5-20(P)]
Effect of a microbial material and analysis of bacterial community structures on the process of sewage sludge composting
masaaki eguchi [Graduate School of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]humiko iwata [College of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]yousuke taguchi [College of engineering,Chubu University ]yoshihiko ninomiya [College of engineering,Chubu University ]kaoru ueno [College of Bioscience and Biotechnology,Chubu University ]hisashi Hamabe [Obu Unity Co.,Ltd]masakazu sawai [Obu Unity Co.,Ltd]
下水汚泥の堆肥化過程における微生物資材の添加効果および細菌群集構造の解析
○江口雅昭 [中部大学大学院応用生物学研究科]岩田文子 [中部大学応用生物学部]田口陽介 [中部大学工学部]二宮善彦 [中部大学工学部]上野 薫 [中部大学応用生物学部]浜辺 久 [オオブユニティ]澤井正和 [オオブユニティ]
下水汚泥の省エネルギー的な乾燥・堆肥化を目的に,微生物資材を添加して連続撹拌させ,堆肥化および高温化促進の可能性およびその背景となる細菌群集構造の把握を行った.添加区では,無添加区より温度上昇が早く有機物の分解量も多かった.硝化細菌数は,添加区で無添加区では確認されなかったアンモニア酸化細菌と亜硝酸酸化細菌の両方の活性が確認された.細菌群集構造では,発熱に関与したと思われるバンドを把握した.
Keyword: 汚泥, 堆肥, 発酵GET PDF=13/13005-20(P).pdf
発表番号 [企-5-2]
Examination of a Water-saving Type Sprinkler System with a Variable Time-step Temperature-based Controller for the Protection of TeaShoots from Frost
Kanno Masamichi [Kyoritsu Metal Industry Co., Ltd.]
チャ樹冠面温度により散水間隔を変える節水型の散水氷結防霜の検討
○菅野正道 [共立金属工業]
散水氷結法は、現在実用化されている防霜方式では最も効果が高いが、多量の水を集中的に使用するため大半の地域では水量確保に苦慮しており、また茶園の加湿、窒素肥料の溶脱等環境問題の懸念から、節水に対する要望が強い。この度は鹿児島県農業開発総合センター茶業部が中心となり、節水型氷結防霜システム確立の経緯と、農業生産体系変遷の中での水利用効率向上の可能性、また今後改善を求められる課題について検討した内容を発表する
Keyword: 灌漑施設, 水利用計画, 環境保全GET PDF=13/13S05-02.pdf
Impact of regional warming on continuous hipolimnetic anoxia over 21 years in Lake Ikeda
ito yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]momii kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
地域温暖化が池田湖深層の21年間の無酸素化に及ぼす影響
○伊藤祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]籾井和朗 [鹿児島大学農学部]
本研究では,気候変化が池田湖深層の無酸素化に及ぼす影響を解明するために,1978〜2011年の水温と湖の安定性を解析した.同期間の池田湖は0.033°C/yの温暖化傾向を示した.1980年代後半の気温の大きな上昇傾向は,池田湖の水温と安定性を増大させ,深層への酸素供給に重要な全循環の喪失と21年間の深層無酸素化のきっかけになったと考えられた.解析により,これらの結果はSchmidt安定性指数に基づいて説明できることを示した.
Keyword: 溶存酸素濃度, 湖の安定性, 気候変化GET PDF=13/13006-01.pdf
Snowmelt runoff analysis using temperature-index models for a heavy snow basin
TANAKA Akihiro [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
多雪流域における気温指数法を用いた融雪流出解析
○田中暁大 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
実用的で精度の良い融雪解析法を見出すことを目的として,気温指数法の適応性を検討した.気温日数法,近年提案された気温指数法4種と水津の簡易熱収支法を新庄,長岡,十日町の観測露場における積雪水量の推定に適用し,Hockの気温指数法が最良という結果を得た.さらに,宮城県・鳴子ダム流域における融雪流出解析にHockの気温指数法と簡易熱収支法を適用したところ,前者の方が長期流出量の再現性がやや良好であった.
Keyword: 降雪・融雪, 長期流出, 気温指数法GET PDF=13/13006-03.pdf
Temporal Evaluation of a Farmer Managed Irrigation System by Using Comparative Indicators
Chisomo P. Kumbuyo [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hiroshi Yasuda [The National University Corporation Arid Land Research Center Tottori University]
Inter annual-Fluctuation of Rainfall Time Series in Malawi; An Analysis of Selected Areas
○Chisomo KUMBUYO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Yoshinobu KITAMURA [Faculty of Agriculture, Tottori University]Katsuyuki SHIMIZU [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hiroshi YASUDA [The National University Corporation Arid Land Research Center Tottori University]
マラウィ国では農業が主要産業であり,作物生産や作物の選択は気候や土壌に大きく規定される。そのため,降水量の時空間特性を把握することは極めて重要である。そこで,本研究では,マラウィ国内9カ所の雨量観測所における30年間以上の月降雨量データを用いて,降水量の季節および経年変動を季節指数(SI),降雨集中指数(PCI)を用いて分析したので報告する。
Keyword: Rainfall fluctuation, Seasonal index, precipitation concentrationGET PDF=13/13006-05.pdf
Estimation of Probabilistic Envelope Curves of Regional Flood Peaks Derived by Spatial Distribution Analysis of Radar Rainfall
Chikamori_Hidetaka [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]Nagai Akihiro [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]Masuda Naoya [Chugoku Bank]
レーダー雨量に基づく確率洪水比流量曲線の推定
○近森秀高 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]永井明博 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]増田直也 [中国銀行]
洪水比流量曲線の統計的意味を明確にすることを目的として,レーダー観測雨量から得られる年最大面積雨量を対象に極値統計解析を行い,得られた確率面積雨量のDAD関係に基づいて確率洪水比流量曲線を求める手法を示した。岡山県の高梁,旭,吉井の三河川流域を対象としてこの手法を適用した結果,得られた曲線による推定値は,面積雨量の空間的発生確率を考慮することにより,過去のピーク流量をよく包絡することが分かった。
Keyword: 洪水比流量曲線, DAD解析, レーダー雨量計GET PDF=13/13006-06.pdf
Procedures for estimating ratio of return flow in irrigated paddies to intake amount of water
Yoshida Takeo [Institute for Rural Engineering, NARO]Masumoto Takao [Institute for Rural Engineering, NARO]Horikawa Naoki [Institute for Rural Engineering, NARO]Kudo Ryoji [Institute for Rural Engineering, NARO]Minakawa Hiroki [Institute for Rural Engineering, NARO]
水田灌漑地区の取水量に対する河川への還元率推定法
○吉田武郎 [農村工学研究所]増本隆夫 [農村工学研究所]堀川直紀 [農村工学研究所]工藤亮治 [農村工学研究所]皆川裕樹 [農村工学研究所]
大規模な水田灌漑地区を有する河川流域では流域内の複数地点で用水が取水され,その一部は河川へ還元する.このような流域での水利権更新や灌漑計画策定に当たっては,取水・還元量といった諸量の把握が必要である.水田灌漑地区における取水や水配分・還元等の過程を表現する流域水循環モデルを活用し,灌漑地区から河川への還元量の算定アルゴリズムを提案するとともに,その手法を実河川流域に適用した結果を報告する.
Keyword: 水田灌漑, 水循環, 還元率GET PDF=13/13006-14.pdf
Evaluation of hydraulic properties of a freshwater-lens aquifer using monitoring data of tidal fluctuation of groundwater level
shirahata katsushi [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]yoshimoto shuhei [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]ishida satoshi [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]imaizumi masayuki [National Institute for Rural Engineering, National Agriculture and Food Research Organization]
地下水位の潮汐応答観測データを用いた淡水レンズ帯水層の水理性状の推定
○白旗克志 [農村工学研究所]吉本周平 [農村工学研究所]石田 聡 [農村工学研究所]今泉眞之 [農村工学研究所]
淡水レンズ開発が期待されている島嶼において,地下水位が海岸の潮位変動の伝播によって周期的に変動することを利用して,その経時的な連続観測データに対して,基本的な三角関数の計算による調和解析手法と不圧帯水層に関する水位伝播の理論式を適用することにより,帯水層の水理性状を推定する方法を紹介する。
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 河口・感潮域の水理GET PDF=13/13006-16.pdf
Development of Electeromagnetic Survey System for efficient groundwater investigation to groundwater troubles in coastal area
Nakazato_Hiroomi [NARO]Johmori_Akira [Neo Science Co., Ltd.]Johmori_Nobuhide [Neo Science Co., Ltd.]Kondou_Takashi [Neo Science Co., Ltd.]Takahashi_Tetsuya [Neo Science Co., Ltd.]
沿岸域の地下水障害に対する効率的な地下水調査のための電磁探査システムの開発
○中里裕臣 [農研機構]城森 明 [ネオサイエンス]城森信豪 [ネオサイエンス]近藤隆資 [ネオサイエンス]高橋哲矢 [ネオサイエンス]
津波等により地下水障害が発生した際に、迅速な代替水源確保のための深層地下水調査法として、作業能率に優れるCSMT法電磁探査システムの改良を行った。試作受信器では同時多点受信により作業能率を向上させ、新しい信号処理により探査精度を向上させており、現地試験により所定の性能を確認した。
Keyword: 地下水障害, 深層地下水, 電磁探査法GET PDF=13/13006-18.pdf
Denitrification and Distribution of Nitrate in Ryukyu Limestone Aquifer
Yasumoto Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Hijikawa Kent [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Hosono Takahiro [Rriority Organization for Innovation and Excellence Kumamoto University]Kamori hiroshi [Nippon steel & sumikin engineering co., LTD.]Majya Kosei [Meiken co. LTD]Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
琉球石灰岩帯水層における地下水中の硝酸性窒素と脱窒
○安元 純 [琉球大学農学部]聖川健斗 [琉球大学農学部]細野高啓 [熊本大学大学院先導機構]嘉森裕史 [新日鉄住金エンジニアリング]真謝孝正 [名建産業]中野拓治 [琉球大学農学部]
未解明な部分の多い琉球石灰岩帯水層における地下水中の脱窒メカニズムを解明する目的で,定期的に地下水調査を実施し,琉球石灰岩帯水層の地下水中の硝酸性窒素の実態把握を行うとともに,脱窒メカニズムについて検討を試みた.その結果,比較的地下水が滞留しやすい地下環境場において,脱窒による硝酸性窒素の減少が確認された.
Keyword: 琉球石灰岩帯水層, 硝酸性窒素, 地下水GET PDF=13/13006-19.pdf
Numerical model for predicting storage and nitrate concentrations in a reservoir area of a subsurface dam in Okinawa, Japan
Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
地下ダム貯留域の貯水量と硝酸性窒素濃度を予測するための数値モデル
○吉本周平 [農村工学研究所]土原健雄 [農村工学研究所]石田 聡 [農村工学研究所]今泉眞之 [農村工学研究所]
地下ダム流域の水・窒素の動態を数値計算によって再現し,降水量や気温,土地利用のデータを入力して貯水量や硝酸性窒素濃度を予測するモデルを構築し,沖縄本島南部地区の米須地下ダム流域で将来予測計算を行った.一定の傾向で増減する場合を想定して降水パターンを作成してモデルに入力し,地下ダムの貯水量や硝酸性窒素濃度の変動傾向を見積もった.このように,水資源や水質の保全管理計画の策定に利用可能である.
Keyword: 塩水侵入阻止型地下ダム, 地下水, 気候変動GET PDF=13/13006-20.pdf
Estimation of formation mechanism of groundwater using multi-tracer techniquein the Tedori River Fan
Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental SiGraduate School of Agriculture, Kyoto Universitycences, Osaka Prefecture University]Hashimoto Satoko [Research Institute for Humanity and Nature]Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
マルチトレーサーによる手取川扇状地の地下水体形成メカニズムの推定
○岩崎有美 [京都大学農学研究科]中村公人 [京都大学農学研究科]堀野治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]橋本慧子 [総合地球環境学研究所]川島茂人 [京都大学農学研究科]
石川県手取川扇状地において,地下水,湧水,河川水,田面水を対象としてマルチトレーサーの分析を行った.手取川に近い領域で低く,手取川から遠い領域で高くなる分布特性がδ18O,δD,EC,Mg,Na,Cl,SO4でみられた.水田灌漑による影響を受けるとともに,手取川からの浸透水によりとくに扇状地南部の地下水は希釈効果を受けるものと推察された.この水質分布傾向は,現地水文観測,地下水流動解析の結果と整合的であった.
Keyword: 地下水水質, 水田, 扇状地GET PDF=13/13006-21.pdf
発表番号 [6-23(P)]
A basic study on the three-dimensional electromagnetic analysis method for deep groundwater exploration
takeuchi mutsuo [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]takaya tadashi [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]imasato takehiko [Nihon Chikatansa Co.,Ltd.]hee joon kim [Pukyong National University,Korea]
深層地下水探査のための3次元電磁法解析の基礎的検討
○竹内睦雄 [日本地下探査]高屋 正 [日本地下探査]今里武彦 [日本地下探査]Kim,H.J. [韓国国立釜慶大学]
物理探査法の一つである電磁探査法に着目し、一回の調査で帯水層構造を3次元的に把握する手法の3次元解析プログラムを開発し、実用的な解析手順を提案した。
Keyword: 地下水, 水環境, 逆解析GET PDF=13/13006-23(P).pdf
A study on optimization of runoff loading model
Watanabe Koji [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanakamaru Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tada Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
流出負荷量モデルの最適化手法に関する研究
○渡辺浩二 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
長短期流出両用モデルに流出成分別のLQ式を組み合わせた流出負荷量モデルを用いて奈良県の山林小流域におけるナトリウムイオンの流出負荷量を推定した.決定すべきパラメータは,流出モデルが14個,LQ式が8個である.これらを同定する手法として,河川流量と流出負荷量の再現誤差を最小化する3通りの手順が検討されたが,妥協計画法によれば,河川流量と流出負荷量の再現性を両立させたモデルが得られることが示された.
Keyword: 水質, 長期流出, 流出負荷量モデルGET PDF=13/13006-27.pdf
発表番号 [企-6-2]
Problems in education on material and construction engineering, an example in a JABEE certified program
ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
大学における材料施工分野教育の現状と課題 〜JABEE導入事例〜
○石井将幸 [島根大学生物資源科学部]
様々な要因で大学生の学力低下が生じている現在,技術者教育にもこれまでとは違った取り組みが必要になってきている。JABEEによる教育プログラム認定は,そのような中で技術者教育の水準を保つために有効な手法となりつつある。島根大学生物資源科学部地域開発科学科では,JABEE認定プログラムである地域工学コースを運営している。その取り組みの一部を紹介するとともに,材料施工分野の教育における問題点について考察する。
Keyword: 技術者教育, JABEE, 学習時間GET PDF=13/13S06-02.pdf
Relationships between TOC and COD in irrigation/drainage systems in paddy fields
SAKURAI Shinji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]AMITA Tomohiro [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefucture University]
水田用排水におけるTOCとCODの関係性
○櫻井伸治 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]網田倫裕 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]中桐貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]堀野治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
時期によって有機物形態に変化が生じる水田用排水を対象に,TOCとCODの関係性を整理し,営農状況を踏まえた変動要因を検討することを目的とした.その結果,灌漑形態や時期によらず一義的な関係式でもある程度表現することが可能だということが示唆された.両者の関係性を詳細に検討することで水質変動を把握できる可能性も確認できた.また,営農状況によってはTOCとCODの関係性は変動することも分かった.
Keyword: TOC, COD, 水田用排水GET PDF=13/13006-30.pdf
Annual Changes of Water Quality during Puddling Transplanting Period
kobayashi jun [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]iwamam kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]minagawa akiko [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]kaneki ryoichi [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
代掻き・田植え期の河川水質の年変動
○小林 純 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]岩間憲治 [滋賀県立大学環境科学部]皆川明子 [滋賀県立大学環境科学部]金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
農業濁水が問題となっている地域を対象に、農地由来の負荷が多い河川において、水質調査を行った。過去数年分のデータを用いて代掻き・田植え期の河川水質の年変動を検討した結果、SS、T-N、T-P、CODの濃度が経年的に減少傾向を示していることが判明した。
Keyword: 水環境, 環境保全, GET PDF=13/13006-31.pdf
Interval estimation of suspended solids loads from a small forested catchment
KURIBAYASHI yuka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
山林小流域からの懸濁物質の総流出負荷量の区間推定について
○栗林由佳 [神戸大学農学研究科]多田明夫 [神戸大学農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学農学研究科]
自然河川のSSは複雑な流出特性を持つため,総流出負荷量の精度良い把握は困難とされている.本報告では,山林小流域からのSSの総流出負荷量の精度良い区間推定法の確立を目的として,区間推定法に,確率論にもとづくサンプリングの1つであるSALT法を導入し,その有効性を検証した.この結果,標本数が多い場合には,SALT法はSSの総流出負荷量の精度良い区間推定法であることが明らかとなった.
Keyword: 水質, 水環境, 懸濁物質GET PDF=13/13006-34.pdf
Effects of Sampling Strategy on Load Estimation
TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]Shuhei KURIHARA [NIPPON KOEI]TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
サンプリング法の負荷量推定への影響
○多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]栗原周平 [日本工営]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
2種類のサンプリング方法(等間隔サンプリングと重点的サンプリング)により,山林小流域からの3種の溶存イオンの総流出負荷量の区間推定を行いその結果を比較した.重点的サンプリングは瞬間負荷量の大きなものほどよく採水されるようにする方法である.等間隔サンプリングでは区間推定は良好でないが,重点的サンプリングは一貫した良好な区間推定を与えていることがわかった.
Keyword: 水質, 水環境, サンプリング戦略GET PDF=13/13006-35.pdf
発表番号 [6-36(P)]
The River Water Quality in the Clear Stream Watershed with Agricultural Land Use
Yamazaki Yuri [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]Muneoka Toshimi [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]Okazawa Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo Univercity of Agriculture]Tsuji Osamu [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]Kimura Masato [Obihiro Univercity of Agriculture and Veterinary Medicine]
農業的土地利用を有する清流域の河川水質環境
○山崎由理 [帯広畜産大学]宗岡寿美 [帯広畜産大学]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]辻 修 [帯広畜産大学]木村賢人 [帯広畜産大学]
北海道十勝地域の2つの清流域(歴舟川・札内川)で河川水質を調査した。この結果,有機物は水質基準値を満たしたが,栄養塩類のうち全窒素(T-N)濃度は基準値を超過した。河川水中の硝酸態窒素濃度と流域の畑草地率との関係の傾きaは,支川(最下流点)で両流域とも同程度である一方,本川では札内川流域で大きい値を示した。このように,清流域の河川水質環境には流域の農業的土地利用の違いや畑草地率が大きく影響していた。
Keyword: 清流域, 農業的土地利用, 硝酸態窒素濃度GET PDF=13/13006-36(P).pdf
Quantitative Estimation of Water Quality Environment under the Anaerobic State in an Organic Polluted Reservoir
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Sakuragi Takeshi [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Fukuda Shinji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
有機汚濁が進む貯水池の嫌気的条件下における水質環境の定量的評価
○原田昌佳 [九州大学大学院農学研究院]櫻木 剛 [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松和昭 [九州大学大学院農学研究院]福田信二 [九州大学大学院農学研究院]
有機汚濁化現象が顕在化した貯水池を対象に,水域の無酸素化を要因とする嫌気的有機物分解の発生メカニズムの究明に資することを目的とした水質観測を実施した.その結果,嫌気的条件でのORPの動態は,無酸素継続日数を時間軸とするロジステッィク曲線により表された.また,ORP<−200mVの還元状態に着目することで,無酸素状態における硫化物,アンモニア態窒素,リン酸態リンの経時変化の推定が可能な回帰式を得た.
Keyword: 閉鎖性水域, 無酸素化, 酸化還元電位GET PDF=13/13006-42.pdf
Probability of seismic damage of earth-fills and effect of their improvements
Kimura Sayaka [Okayama Prefecture]Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Shuku_Takayuki [Okayama University]Nagao Haruna [Naigai Engineering]
ため池地震損傷確率と改修効果
○木村彩香 [岡山県]西村伸一 [岡山大学]珠玖隆行 [岡山大学]長尾遥奈 [内外エンジニアリング]
本研究では,改修前後のため池堤体の地震損傷評価を行い,損傷確率を比較することによって,改修効果を評価している.第一に,岡山県における50年間の南海地震のハザード曲線を求めた.更に,地震応答解析を実施し,円弧すべり解析を適用することによって,ため池堤体のフラジリティ評価を行った.これらから,今後50年における損傷確率を算定し,堤体の改修前後の確率を比較することによって改修効果を評価した
Keyword: ため池, 地震ハザード, フラジリティ評価GET PDF=13/13007-02.pdf
Evaluation of seismic-stability of small earth dams by the modified Newmark-D method accounting for strength reduction during shaking
Tatsuoka Fumio [Tokyo University of Science]Tanaka Tadatsugu [Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling]Yazaki Sumio [Integrated Geotechnology Institute]DUTTINE Antonin [Integrated Geotechnology Institute]MOHR Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Ueno Kazuo [National Institute for Rural Engineering]
既設ため池堤体の地震時強度低下を考慮した耐震診断手法
龍岡文夫 [東京理科大学]田中忠次 [地域環境資源センター]矢崎澄雄 [複合技術研究所]DUTTINE Antonine [複合技術研究所]○毛利栄征 [農村工学研究所]上野和広 [農村工学研究所]
既設ため池の耐震診断は、震度法によって実施されるのが一般的である。しかしながら、東日本大震災のため池調査によって、この手法では地震によって決壊したため池を正確に峻別することができないことが明らかとなった。本稿では、地震動による堤体土の損傷と強度低下を考慮したNewmark法による堤体の変形量を予測する手法を開発し、損傷度や強度低下の影響度を明らかにした。本手法による試算結果を報告する。
Keyword: 構造物の設計手法, 地震工学, 土の動力学的性質GET PDF=13/13007-03.pdf
発表番号 [7-04]
Finite Element Analysis for Seismic Behavior of Earth Dam Embankments
tsurui shohei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]kobayashi akira [Faculty of Environmental and Urban Engineering, Kansai University]murakami akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
有限要素法を用いた地震時におけるアースダム堤体挙動の解析
○岼聿栃 [京都大学]小林 晃 [関西大学]村上 章 [京都大学]
多くのため池堤体で,地震によって沈下とともに天端に軸方向の亀裂が入ることが知られている.このメカニズムの解明を目的に,堤体横断面の詳細な挙動を可視化できる振動台模型実験が行われ,堤体中央部分で引張領域が分布することがわかった.上記のメカニズムを有限要素法を用いて検証し,地震時のため池堤体における動的挙動の定性的な把握を目的として,引張応力発生の要因について検討した.
Keyword: アースダム, 地震時挙動, 有限要素解析GET PDF=13/13007-04.pdf
Dynamic Centrifuge Model Tests about the Influence of Parapet on Dynamic Deformation of Fill Dam
TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]HAYASHIDA Yoichi [National Institute for Rural Engineering]KURODA Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
嵩上げしたフィルダムの地震時変状に関する遠心載荷模型振動実験
○田頭秀和 [農村工学研究所]林田洋一 [農村工学研究所]黒田清一郎 [農村工学研究所]増川 晋 [農村工学研究所]
嵩上げをしたフィルダムの地震時変状の特徴を明らかにするために、遠心載荷模型振動実験を実施した。含水比5%の硅砂6号を使用して3種類の相対密度(旧堤部:50%、新堤部:95%、中間層:75%)を設定して模型を作製し、1G場換算で最大入力加速度100~500cm/s2の1.5Hzのサイン波を用いて順次加振した。その結果、中間層を配置すると層境界付近の変位の局所的変化が抑制されることなどが判った。
Keyword: 嵩上げ, フィルダム, 遠心載荷模型振動実験GET PDF=13/13007-05.pdf
Evaluation on effect of improvement of dam body of ponds by Seismic prospecting
Kotani Yoshihiro [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]Nishimura Shinichi [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]Shuku Takayuki [Graduate School of Environmental and Life Science ,Okayama University]
弾性波探査によるため池堤体の改修効果の評価
○児谷吉紘 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]西村伸一 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]珠玖隆行 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
老朽化したため池は機能低下を引き起こし、最悪の場合決壊に至る。そのため、堤体の改修が行われているが、改修効果の適切な評価方法が必要である。改修前にはボーリング調査などがなされるが、改修後の破壊試験は不可能であり、調査される機会が少ない。しかし、改修後の堤体の内部状況の把握は重要だと考える。本研究では、改修前後の堤体において弾性波探査を行い、改修による堤体の強度増加の状況を明らかにする。
Keyword: 弾性波探査, ため池, 土構造GET PDF=13/13007-09.pdf
Data assimilation of ground behavior under missing observations
Masutani Yu [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]Murakami Akira [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]Shimmura Hayato [NTT Data System Technologies INC]
欠測値があるもとでの地盤挙動を対象としたデータ同化
○増谷 優 [京都大学 農学研究科]村上 章 [京都大学 農学研究科]新村隼人 [NTTデータシステム技術]
地盤挙動について,粒子フィルタを用いたデータ同化により観測値に基づいて未知パラメータを同定することで,予測シミュレーションの精度を向上させることができる.しかし,粒子フィルタには欠測がある場合にパラメータを適切に同定することができないという問題がある.そこで本文ではEMアルゴリズムをPFに組み合わせることで,分散値を最尤推定し,欠測値を補完する手法を提案した.
Keyword: EMアルゴリズム, データ同化, 粒子フィルタGET PDF=13/13007-11.pdf
3D Lattice Boltzmann Simulations for Pore Fluid of Sandy Soil
fukumoto yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]sakaguchi hide [Institute for Research on Earth Evolution, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology]murakami akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
3次元格子ボルツマン法による砂質土の間隙流体シミュレーション
○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]阪口 秀 [海洋研究開発機構]村上 章 [京都大学大学院農学研究科]
砂の間隙構造の違いによる透水特性の変化を調べるために,3次元格子ボルツマン法によるシミュレーションを行った.砂質土を仮定した多孔質体モデルは,個別要素法計算により作成した.球形粒子の粒子径分布を変えることで,空隙率は同じだが,その大きさと空間的な分布が異なる2つの試料を作成した.1GPUではメモリの制約上2000万格子程度の計算が限界であるが,その範囲でも両試料の透水特性の違いを再現できることを示す.
Keyword: 格子ボルツマン法, 個別要素法, 浸透流GET PDF=13/13007-12.pdf
Examination for ground settlement predicting method based on early measurement records
kanayama_motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]alexander_rohe [Deltares]leon_paassen [Delft University of Technology, Faculty of Civil engineering and Geosciences]higashi_takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]ohtsubo_masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
早期の沈下実測データに基づいた沈下予測手法の検討
○金山素平 [九州大学大学院農学研究院]Alexander Rohe [デルタレス]Leon A. van Paassen [デルフト工科大学工学部]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪政美 [九州大学名誉教授]
本研究は,ニューラルネットワークモデルによる沈下予測手法を使用しオランダ国内の盛土地盤沈下の予測を行い,モデルの改良と予測精度について検討を行った.予測値の変動係数を規準とし予測値を教師データとして採用した結果,予測精度が大幅に改善され,とりわけ平均予測率の変動係数が顕著に減少した.これらの結果から,予測値を学習に取り込んだネットワークモデルは早期の沈下予測に高い精度を有することが分かった.
Keyword: 動態観測, 沈下予測, ニューラルネットワークGET PDF=13/13007-14.pdf
Development of soil-water boundary tracking due to seepage erosion by phase-field method
sakai kotarou [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]fujisawa kazunori [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]murakami akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
フェーズフィールド法を用いた浸透による地盤侵食解析法の開発
○坂井孝太郎 [京都大学農学研究科]藤澤和謙 [京都大学農学研究科]村上 章 [京都大学農学研究科]
土中の浸透流によって侵食が生じると,水みちや空洞が形成され,水利構造物の脆弱化が引き起こされる可能性がある.そのため,どのように水みちや空洞化が発展していくのかを予測することは重要な課題の一つである.本研究の目的は,土構造物や地盤の表面が侵食によって変化する様子を数値的に予測することにある.流体計算に,界面追跡法の一つであるフェーズフィールド法を組み合わせた解析法の開発に取り組んだ.
Keyword: 侵食, フェーズフィールド法, 流体計算GET PDF=13/13007-15.pdf
An improvement of the method of finite element analysis for direct shear on rock masses
nishiyama tatsurou [Faculty of Agriculture, Ehime University]hasegawa takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
岩盤の直接せん断を解析するための有限要素法によるひび割れ解析手法の改善
○西山竜朗 [愛媛大学農学部]長谷川高士 [京都大学名誉教授]
ダム基礎岩盤の強度評価への貢献を目的とし,有限要素法によるひび割れ解析手法に対する検討を行った.これまでに検討を進めてきた界面内蔵要素を用いた手法に対して,解析過程における界面の設置方法を基本から見直し,過去に行った石膏模型実験を解析対象として,ひび割れによる応力解放の再現性を向上させようとした.検討の結果,単一の亀裂発生における応力解放と合わせ,亀裂進展の様式についても再現性の向上が確認された.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析GET PDF=13/13007-16.pdf
Relationship between improvement effect of liquefaction strength due to compaction and physical property of fine fraction
UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
締固めによる液状化強度の改善効果と細粒分の物性の関係
○上野和広 [農村工学研究所]毛利栄征 [農村工学研究所]堀 俊和 [農村工学研究所]松島健一 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
実際の施工で使用されるような細粒分を含む土を対象とし,施工管理で使用される締固め度と液状化強度との関係について検討した.その結果,土が細粒分を含むと締固めによる液状化強度の増加効果が低下することが確認された.特に,細粒分が低塑性の場合には締固め度を95%まで高めても液状化強度は大きく改善されなかったため,低塑性の細粒分を含む土質材料を液状化の発生が懸念される箇所へ使用しないよう留意する必要がある.
Keyword: 液状化, 細粒分, 締固め度GET PDF=13/13007-17.pdf
The quality control of the chemical grouting method for liquefaction countermeasure
Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]Hashimoto Kaname [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
液状化対策を目的とした薬液注入工法の品質管理について
○吉久 寧 [水資源機構 筑後川局]橋本 要 [水資源機構 筑後川局]
埋設管路周囲の埋戻し材(砂基礎)が液状化した場合、管路の構造機能の低下及び地表部の変状(沈下、陥没)などの影響が懸念されるため、地盤改良による対策工事を実施することとした。本報は、液状化対策を目的とした地盤改良工法の品質管理の事例について報告する。
Keyword: 液状化, 薬液注入, 品質管理GET PDF=13/13007-18.pdf
発表番号 [企-7-1]
Development of quantitative diagnosis and improvement methods of water serviceability on information of water management
ITO Yuki [Sanyu Consultants Inc.]FUJIYAMA So [Sanyu Consultants Inc.]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
水管理情報を用いた水利用機能の定量的診断及び改善手法の開発
○伊藤夕樹 [三祐コンサルタンツ]藤山 宗 [三祐コンサルタンツ]樽屋啓之 [農村工学研究所]
用水路系を対象とした水利用機能の評価及び改善に関して、官民連携新技術研究開発事業等を通じて研究開発に取り組んでいる。本報では、特に、水管理情報(水位,流量等)を用いた1)水利用機能の定量的評価手法及び2)水利用機能低下の原因地点の分析手法、並びに、3)水理機能の診断結果に基づく水利用機能の改善手法の概要及び今後の課題について述べる。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 用水管理, 水田灌漑GET PDF=13/13S07-01.pdf
Laboratory Measurement of Transmissibility of Riverbed Sediment
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Okoshi Masahito [Niigata Governmental Prefecture]Sato Kazufumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]Washio Junichi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]
河床砂礫の透水性の評価
森井俊広 [新潟大学農学部]○小越将仁 [新潟県]佐藤一史 [北陸農政局]鷲尾潤一 [北陸農政局]
フローティングタイプの頭首工の安定性は,固定堰下を通過する浸透流動に支配される。浸透流動の予測には,河床砂礫の透水性を適切に評価することが必要になるが,最大粒径が数百mmにおよぶことから,通常のφ50あるいはφ100mmのモールドを用いた透水試験の適用は難しい。本研究では,大粒径粒子を含む河床砂礫の透水性の試験法を提案し,その結果から,河床砂礫の透水性を規定する因子(粒径)について考察した。
Keyword: 河床砂礫, 透水性, 水路実験GET PDF=13/13007-20.pdf
Characteristic of Shear Stress in Composite Ground using Kaolin Clay
Mori Hiroshi [Tokyo Metropolitan Government]
カオリン粘土による互層地盤の強度特性
○森 洋 [東京都港湾局]
本論文では、カオリン粘土を用いた非圧密非排水剪断(UU)試験による互層地盤での基本的な強度特性の検討を試みた。供試体のH/Bが1以下となれば、軸差応力やピークひずみが増加する傾向にあり、供試体の寸法効果が現れた。2種類の層地盤による互層地盤での組み合わせのペアー数(互層数)には関係なく、得られる軸差応力はほぼ一定であったが、ピークひずみ量にバラツキが見られた。
Keyword: カオリン粘土, 互層地盤, UU試験GET PDF=13/13007-25.pdf
Test Construction of Capillary Barrier System Built Into Shallow Land Waste Repository
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Takahashi Kohei [Niigata Governmental Prefecture]Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]Kobayashi Kaoru [Tobishima Co.]Matsumoto Kazunobu [Tobishima Co.]
キャピラリーバリアを導入した盛土式廃棄物貯蔵施設の試験施工
○森井俊広 [新潟大学農学部]高橋幸平 [新潟県]鈴木哲也 [新潟大学農学部]河合隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]小林 薫 [飛島建設]松元和伸 [飛島建設]
キャピラリー・バリア(CB)は,砂層とその下に礫層を敷設した単純な土層システムをいい,地表面からの浸潤水は,両層の境界面に沿って遮断される。CBを用いて,廃棄物や低レベル放射性廃棄物を安全に隔離するための盛土式貯蔵施設を提案した。降雨浸潤を低減するとともに,万が一に貯蔵廃棄物を浸潤してくる土中水を安全に施設外に排水できる。試験施工により,野外条件下でのCBの安定した水分遮断・排水機能を確認した。
Keyword: キャピラリーバリア, 盛土式廃棄物貯蔵施設, 試験施工GET PDF=13/13007-26.pdf
A Development of One-Dimensional Compression Test Method to Evaluate Resistance to Deterioration of Rockfill Materials
INOUE takeshi [Graduate School of Agriculture,Ehime University]NISHIYAMA Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]HASEGAWA Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
一次元圧縮試験によるロックフィル材の耐劣化性評価に対する検討
○井上丈嗣 [愛媛大学大学院農学研究科]西山竜朗 [愛媛大学農学部]長谷川高士 [京都大学名誉教授]
ロックフィル材の耐劣化性評価を目的として,一次元圧縮試験を用いた材料評価手法の確立を目的とする実験的検討を行った.初期間隙比の制御を重要視するとともに,圧縮降伏応力を破砕強度の指標とし,材料の耐劣化性を表そうとした.本研究では,試料のうち頁岩の耐劣化性が低いと判定された.初期間隙比の制御においては,有効な結果が得られたが,すべての場合において値を統一することができないという一面もみられた.
Keyword: ロックフィル材料, 劣化, 破砕GET PDF=13/13007-27.pdf
発表番号 [企-7-4]
Water serviceability diagnosis for irrigation pumps constructed by national irrigation and drainage project in Niitsugo district
fujii osamu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
国営新津郷地区 揚水機場の水利用機能診断(送水実績に基づく評価の実践)
○藤井 修 [北陸農政局]
機能診断は、構造物の健全度(劣化)評価に重点が置かれてきた。一方、土地利用等の変化によって期別用水量も変動するが、水利施設の規模・能力は建設当時と何ら変わらないため、用水の安定供給と更に管理費の軽減策が管理者から求められている。 これらを背景に、現況水利施設の規模・能力の妥当性と維持管理費の軽減に繋がる改善余地の検討など、実運用に基づく水利用機能に着目した新たな診断手法の実践を試みた。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 用水管理, GET PDF=13/13S07-04.pdf
発表番号 [企-7-5]
The role that hydraulics should serve in water serviceability diagnosis for canal system
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
水利用機能診断において水理学が果たすべき役割
○樽屋啓之 [農村工学研究所]
水理学は、水路システムの構築・設計に際して、コンピュータの性能向上を背景に、主として解析・設計手法の開発のための基礎学として貢献してきた。その後、既設の水路システムをめぐる自然・社会環境等の変化に伴い、システムに対する用水需要、水環境、維持管理等に関する新たな問題と要求性能が生まれている。本報告では、水路システム更新時の的確な水利用機能診断の必要性と、それに貢献する水理学の意義について整理した。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 水利構造物, 計画手法GET PDF=13/13S07-05.pdf
Development of a method for a rapid and simultaneous monitoring of particulate and dissolved radiocesium in water with nonwoven fabric cartridge filters
Tsuji Hideki [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]Kondo Yoshihiko [Japan Vilene Company, Ltd.]Suzuki Yasukazu [Fukushima Agricultural Technology Centre]Yasutaka Tetsuo [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
カートリッジ型不織布フィルタを用いた水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの迅速な同時モニタリング技術の開発
○辻 英樹 [産業技術総合研究所]今藤好彦 [日本バイリーン]鈴木安和 [福島県農業総合センター]保高徹生 [産業技術総合研究所]
孔径1 μmの不織布とプルシアンブルー担持不織布を用いた、水中の懸濁物質付着態・溶存態放射性セシウムの同時モニタリング技術を開発した.河川水モニタリングにおいて本手法と濾過及び蒸発濃縮法による137Cs濃度を比較した結果、懸濁物質付着態・溶存態の137Cs濃度は計数誤差を含めた測定値範囲内で一致した.本手法の濃縮時間は水20 Lの場合8分間であり、濾過及び蒸発濃縮法の所要時間に比べはるかに短縮された.
Keyword: 放射性セシウム, 水環境, 懸濁物質GET PDF=13/13008-07.pdf
Burial experiment of soil contaminated by radiocesium at a paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture
Mizoguchi_Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Ito_Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]Tao_Yoiichi [Group of Resurrection of Fukushima]
福島県飯舘村の水田におけるCs汚染表土の埋設実験
○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]伊藤 哲 [クロスアビリティ]田尾陽一 [ふくしま再生の会]
福島第一原発から放出された放射性セシウムは土壌表層に大部分が蓄積されている。そのため表土剥ぎ取り法による除染が行われているが、汚染土の最終処分地は決まっていない。NPO法人「ふくしま再生の会」は福島県飯舘村の農家と一緒に水田の表土を剥ぎ取り、地中に埋設し、埋設型土壌放射線計により漏洩の有無を常時監視している(までい工法)。本発表では埋設実験の概要について述べると共に本法の有効性を検証する。
Keyword: 土壌除染, 浸透, 放射線GET PDF=13/13008-08.pdf
A new method for removal of radioactive-contaminated topsoil in farm fields under soil freezing
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]OGURA Chikara [National Institute for Rural Engineering]
放射性物質に汚染された農地の凍結土壌における冬期の表土剥ぎ取り工法の開発
○若杉晃介 [農村工学研究所]原口暢朗 [農村工学研究所]小倉 力 [農村工学研究所]
放射性セシウムに汚染された農地土壌の除染は地表2、3cmの剥ぎ取りが有効とされている。しかし、冬期の福島県山間部は氷点下になり、凍土が10cm以上形成される。凍土は強度が強く、数センチの削り取りは困難なため、除染作業の停滞が懸念される。そこで、本研究では汚染土壌表層のみを事前に耕起し、多くの空隙を持つ土塊状態を作り出すことで凍土形成を部分的に制御し、厚い凍土条件下でも効率的な除染が可能な工法を開発した。
Keyword: 東日本大震災, 放射性物質汚染, 農地の除染GET PDF=13/13008-09.pdf
Nitrate Removal by Application of Sulfur Denitrification Process in Groundwater
Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Yasumoto Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Kamori hiroshi [Nippon steel & sumikin engineering co., LTD.]Majya Kose [Meiken co. LTD]
特殊硫黄資材を用いた地下水中の硝酸性窒素の脱窒について
○中野拓治 [琉球大学農学部]安元 純 [琉球大学農学部]嘉森裕史 [新日鉄住金エンジニアリング]真謝孝正 [名建産業]
沖縄本島南部地域地下水の硝酸性窒素濃度は,近年,横ばい又は上昇傾向を示すとともに,環境基準値を超過する地下水観測地点も存在している.このような状況を踏まえ, 地下水硝酸性窒素を対象として,特殊硫黄資材を用いた浄化効果を考察した結果,琉球石灰岩を特殊硫黄材の支持材として混合したカラムにおいては,砕石等を支持材として用いたカラムに比較して硝酸性窒素をより低い濃度に処理できることが確認された.
Keyword: 特殊硫黄材, 硝酸性窒素, 地下水GET PDF=13/13008-11.pdf
Invest Natural Materials with Nitorogen Functional and Change of Water Purification Function by Difference of Water Temperature
yamazaki takahiro [College of Bioresource Sciences,Nihon University]ishikawa shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]nagasaka sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
天然資材への窒素除去機能付与と水温の相違による浄化機能について
○山嵜高洋 [日本大学生物資源科学部]石川重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂貞郎 [日本大学生物資源科学部]
本研究では窒素除去機能を付与した鹿沼土ペレットに関して、水温差による窒素およびリンの除去機能変化について検討した。結果として、窒素除去機能では、水温25℃と30℃でNO3-Nの除去率が100%を示した。一方で水温5℃ではNO3-Nの除去率が6.9%と低い値であった。NH4-Nはペレットを800℃で加熱処理したことに、より全ての水温で高い除去率を示した。リン除去機能は、T-Pにおいて水温差が現れ、除去率は30℃>25℃>5℃の順となった。
Keyword: 水環境, 水質浄化, 窒素・リン同時除去GET PDF=13/13008-12.pdf
Effect of biochar application to soil on komatsuna growth and nutrient dynamics
Maeda Morihiro [Okayama University]Miyamoto Kazuki [Okayama University]Azhar Md. Uddin [Okayama University]Satoshi Hayashi [Nisshoku Corporation]Riei Yokoyama [Nisshoku Corporation]
バイオ炭の土壌施用がコマツナ生育と栄養塩動態に及ぼす影響
○前田守弘 [岡山大学]宮本一機 [岡山大学]Uddin Md. Azhar [岡山大学]林 聡 [日本植生グループ本社]横山理英 [日本植生グループ本社]
農業系廃棄物であるモミガラおよびヤシガラを原材料としてバイオ炭を作成し,その農業利用効果を検証した.その結果,原材料や焼成温度の違いはバイオ炭の特性に影響するものの,バイオ炭の肥料効果は大きくなかった.しかしながら,バイオ炭を土壌施用すると,作物の窒素,リン吸収が促進されるとともに,全リンおよびアンモニア態窒素の溶脱低減効果が認められたことから,バイオ炭の農業利用価値は高いと判断された.
Keyword: バイオ炭, 窒素, リンGET PDF=13/13008-13.pdf
Study of Nitrogen Purification Function on Paddy Fields by Using Two-Dimentional Analysis
sakuramachi kouhei [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]azechi issaku [Collge of Agriculture, Ibaraki University]yoshida koshi [Collge of Agriculture, Ibaraki University]maeda shigeya [Collge of Agriculture, Ibaraki University]kuroda hisao [Collge of Agriculture, Ibaraki University]
平面二次元解析モデルを適用した水田の窒素浄化機能に関する研究
○櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]安瀬地一作 [茨城大学 農学部]吉田貢士 [茨城大学 農学部]前田滋哉 [茨城大学 農学部]黒田久雄 [茨城大学 農学部]
畑地から溶脱した高濃度窒素水を下流部の休耕田で脱窒により除去する方法が提案されている。本研究では水田の窒素除去効果と水流の関係を平面二次元数値解析により検討した。解析は水深を変化させた場合と水田内にシートを加えた場合で検証した。その結果、水深が浅くなるほど高濃度窒素水が流出しやすくなった。また水田内にシートを設置することで、同じ水深、滞留時間でも流出する窒素濃度が低くなることがわかった。
Keyword: 水質浄化, 平面二次元解析, 短絡流GET PDF=13/13008-16.pdf
The Effect of Nitrogen Inflow on the Amount of Nitrogen Removal and Denitrifying Activity of Paddy Soils
LUFANGHUA [Tokyo University of Agriculture and Technology]SAKURAMACHIKOUHEI [Ibaraki University]AZECHI ISSAKU [Ibaraki University]YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]MAEDA SHIGEYA [Ibaraki University]KURODA HISAO [Ibaraki University]
流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性に与える影響
○? 芳? [東京農工大学大学院連合農学研究科]櫻町航平 [茨城大学大学院農学研究科]安瀬地一作 [茨城大学農学部]吉田貢士 [茨城大学農学部]前田滋哉 [茨城大学農学部]黒田久雄 [茨城大学農学部]
本論では、流入負荷量(流入水量)のみを変化させ、窒素除去室内実験を行った。アセチレン阻害法を用いて土壌の脱窒活性を測定し、流入負荷量が土壌の窒素除去量と脱窒活性におよぼす影響を検討した。その結果、流入負荷量(流入水量)の増大とともに流出水の窒素濃度は上昇したが、窒素除去量には大きな差はなかった。また、土壌の脱窒活性は滞留時間24 hと3 hに大きな差はなかった。
Keyword: 流入負荷量, 窒素除去量, 脱窒活性GET PDF=13/13008-18.pdf
発表番号 [企-8-1]
日本学術会議大型研究計画「再生可能なエネルギーと資源を有する循環共生型地域空間に必要な革新的科学技術の創成」の概要
○宮崎 毅 [東京大学名誉教授]
日本学術会議は、現在、大型研究計画マスタープランを作成中であり、農学関連でも諸分野横断的な大型研究計画案を検討中である。農業農村工学の立場からは、地域総合農学分科会における検討を経て「再生可能なエネルギーと資源を有する循環共生型地域空間に必要な革新的科学技術の創成」という研究計画に、主体的に取り組んでいる。本企画セッションでは、この研究計画の概要を紹介し、その内容の充実に向けた議論を深化させたい。
Keyword: , , GET PDF=13/13S08-01.pdf
The best water management practice for mitigating greenhouse gas emissions and maintaining rice yield in paddy fields
kudo yusuke [MIC medical corporation]noborio kosuke [School of Agriculture, Meiji University]shimoozono naoto [Graduate school of Agriculture, Meiji university]kurihara ryuki [School of Agriculture, Meiji University]
水田における温室効果ガス放出量の削減と水稲収量・品質の維持が可能な水管理法
○工藤祐亮 [MICメディカル]登尾浩助 [明治大学農学部]下大園直人 [明治大学大学院農学研究科]栗原隆輝 [明治大学農学部]
ライシメータを用いて,水田における水管理の違いが温室効果ガス(CH4およびN2O)放出量と水稲収量・品質に及ぼす影響を調査し,比較検討を行った.その結果,複合区の水管理は収量を減らさずに温室効果ガス放出量を抑制できる水管理法であると言えた.
Keyword: 水田, 水管理, メタンGET PDF=13/13008-23.pdf
Study on simplification of the monitoring method of GHG from paddy field
Taminato Tomohiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
水田から発生するGHG測定手法の簡素化に関する研究
○田港朝彦 [国際農林水産業研究センター ]松原英治 [国際農林水産業研究センター ]
NAMAs策定におけるMRV手法策定のため,水田からのGHG測定手法の簡素化について,ベトナム国アンジャン省に設置した試験圃場にてサンプリング調査を行う。
Keyword: GHG, 水田, MRVGET PDF=13/13008-26(P).pdf
発表番号 [8-27(P)]
Green House Gases Transportation inside and from the soil.
nishiwaki junko [College of Agriculture, Ibaraki University]watanabe tatsuya [Fukushima Prefectural Government]komatsuzaki masakazu [College of Agriculture, Ibaraki University]sato tatsuo [College of Agriculture, Ibaraki University]
土壌を介した温室効果ガスの挙動に関する実験的検討
○西脇淳子 [茨城大学農学部]渡邉達也 [福島県 ]小松崎将一 [茨城大学農学部]佐藤達雄 [茨城大学農学部]
本研究では、土壌-大気間での温室効果ガス交換メカニズムを理解することを念頭に、‥攵輒未任硫梗叱果ガス交換把握、ならびに土中ガス発生量測定を目的とした。対象物質は二酸化炭素(CO2)と亜酸化窒素(N2O)である。土壌面でのガス交換はクローズドチャンバー法、土中ガス濃度はガス採取管を土中に埋設して測定した。その結果、土壌面ガス交換と土中ガス発生に根や根圏微生物、窒素量が関係することが推察された。
Keyword: 温室効果ガス, 発生と放出, ダイズ圃場GET PDF=13/13008-27(P).pdf
発表番号 [8-28(P)]
Application of the chelating agents for the neutralization of the acid water flowing out from construction site
Masaaki Abe [Graduate School of Bioresources, Mie University]Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]
工事現場で発生した酸性水の中和処理へのキレート剤の適用
○阿部正明 [三重大学大学院生物資源学研究科]加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]
工事現場では地下水が偶発的に酸性になる場合がある。原因物質(黄鉄鉱など)を除去できない場合、アルカリ性の溶液を混ぜて中和処理を行うが、しかし、析出により白濁化してしまう。本論では、景観のため、キレート剤を処理前に地下水に混ぜ中性水の透明さを確保することを提唱した。そのために、室内実験で酸性水を作成し、添加する溶液濃度の最適な組合わせを検討した。その結果、濁度に極値が発生すること等を確認した。
Keyword: 酸性水, 中和処理, キレートGET PDF=13/13008-28(P).pdf
発表番号 [企-8-2]
農工水産連携による環境保全と付加価値創出の両立を目指して〜面的水管理・カスケード型資源循環システムの提案〜
○藤原 拓 [高知大学]
農業地域に豊富に存在するバイオマスを水質汚濁源とすることなく,付加価値を創出する資源として有効活用するには,カスケード型の循環システムの構築が重要であり,その実現のためには,従来の学問分野や産業分野を横断する視点が不可欠である。本講演では,農工水産連携研究として構築中の「面的水管理・カスケード型資源循環システム」を紹介するとともに,持続可能な循環型社会システムに必要な地域総合農学について考えたい。
Keyword: , , GET PDF=13/13S08-02.pdf
Approach to forest programme CDM in Paraguay
Watanabe Mamoru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Shiraki Shutaro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Fukuo Ayumi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
パラグアイにおける植林プログラムCDMの取り組み
○渡辺 守 [国際農林水産業研究センター]松原英治 [国際農林水産業研究センター]白木秀太郎 [国際農林水産業研究センター]冨久尾 歩 [国際農林水産業研究センター]
パラグアイの東部地域5県において、2012年度から植林プログラムCDM形成の取り組みを開始した。同時に、5県のひとつであるカアグアス県で植林CDMプロジェクトを形成するため、植林地の特定に着手した。農家による植林地の適切な管理を行う上で必要な動機づけのため、今後実施する農村開発活動が重要な役割を果たすとともに、事業の持続性を確保するために苗生産を含む植林活動および調査の手法の効率化がカギとなる。
Keyword: 植林, プログラムCDM, 農村開発GET PDF=13/13008-30.pdf
発表番号 [9-01]
Influence on curing method to the mechanical properties of mortar generated ASR
uchida mika [Graduate School of Agriculture,Kochi University]kanaoka hiroki [Nishinihon Institute of Technology]hasegawa yuki [The United Graduate school of Agricultural Sciences,Ehime Univercity]sato shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
ASRが生じたモルタルの養生方法が力学的特性におよぼす影響
○内田美夏 [高知大学大学院農学専攻]金岡弘記 [西日本科学技術研究所]長谷川雄基 [愛媛大学大学院連合農学研究科]佐藤周之 [高知大学農学部]
本研究では,ASRが生じたモルタル供試体に対して,ASR発生後の水分供給の遮断が力学的特性におよぼす影響を実験的に検討した.評価項目は密度,超音波伝播速度,圧縮・曲げ強度とした.モルタルの密度および超音波伝播速度については,封緘養生に移行直後は急激な低下を示したが,それ以降養生条件による違いは確認できなかった.圧縮・曲げ強度については封緘養生後から回復傾向が確認され,とくに曲げ強度の回復率が高かった.
Keyword: ASR, 廃ガラス, 封緘養生GET PDF=13/13009-01.pdf
発表番号 [9-06]
Estimation of Dynamic Poisson's ratio by Resonance Vibration in Deteriorated Concrete by Freezing and Thawing Action
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]HYODOU Masahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]
凍結融解作用により劣化したコンクリートの共鳴振動法による動ポアソン比の評価
○緒方英彦 [鳥取大学農学部]周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]兵頭正浩 [鳥取大学農学部]
コンクリートの弾性係数は,構造物の設計あるいは既存の構造物の診断に続く対策の検討において重要な物性値である。弾性係数を非破壊で評価する際には,実際のコンクリート構造物の部材が三次元形状であることからも,ポアソン比を的確に把握する必要がある。本研究では,凍結融解作用により劣化したコンクリートの動ポアソン比を共鳴振動法で測定し,相対動弾性係数と動ポアソン比の実験値に対する近似式を明らかにした。
Keyword: 共鳴振動法, 相対動弾性係数, 動ポアソン比GET PDF=13/13009-06.pdf
発表番号 [9-08]
Improvement Effect of Mechanical Properties using Grouting Method for Concrete Sidewall of Open Channel Deteriorated by Frost Damage
SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]YAMAGISHI Syuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
凍害劣化した開水路側壁コンクリートの注入工法による力学性能改善効果
○周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]緒方英彦 [鳥取大学農学部]石神暁郎 [寒地土木研究所]佐藤 智 [寒地土木研究所]鈴木哲也 [新潟大学 自然科学系]山岸俊太郎 [新潟大学大学院自然科学研究科]
寒冷地におけるコンクリート構造物の代表的な劣化には,凍害が挙げられる。既往の研究では,RC開水路側壁の凍害劣化による内部変状として層状ひび割れの発生が確認されている。本研究では,凍害によって層状ひび割れの生じたRC開水路側壁に対して注入工法を実施し,注入材充填前後の力学性能の改善効果について検討した。結果として注入工法では,躯体の一体化は図られるが力学性能の回復には至らないことなどが明らかとなった。
Keyword: 凍害, RC開水路, 内部変状GET PDF=13/13009-08.pdf
発表番号 [9-09]
Study on the comparison method of accelerated weathering test time and exposure period
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
促進耐候性試験時間と実暴露期間との比較方法に関する研究
○奥野倫太郎 [日本基礎技術]森 充広 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]
有機系表面被覆材を対象に促進耐候性試験の劣化状態と,現地での劣化状態を比較する手法について検討した。比較では,現地で紫外線量を測定し,公表されている調査地点近隣の全天日射量との相関を求め,これに基づき現地での供用期間中の紫外線受光量を推定した。この方法により,促進耐候性試験結果と現地調査結果を比較した結果,四国地区の日当たりの良い面の供用期間3年11ヶ月は,促進耐候性試験1800時間に相当していた。
Keyword: 有機系表面被覆材, 促進耐候性試験, 変状面積率GET PDF=13/13009-09.pdf
Measurement technique of a float occurring after the construction of the inorganic system plating method of construction
Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
無機系表面被覆工法の施工後に発生する浮きの計測手法
○西原正彦 [農村工学研究所]浅野 勇 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]
農業水利施設で補修工事後に発生した浮きの面積を,画像解析ソフトにより算定する手法を検討した。画像解析から浮きの面積を求める場合は,カメラを浮きと正対させて画像を取ることが重要である。浮きの画像を撮影する際,三脚で固定する・高性能のカメラを利用するといった配慮はしなくても面積測定は可能である。浮きの平均直径が10cmを越える場合は,画像解析による面積測定は有効な手段と考えられる。
Keyword: 表面被覆, 浮き, 剥離GET PDF=13/13009-10.pdf
Measurement of adhesive strain between cocrete and repair material
MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]
コンクリートと補修材料との付着界面のひずみ計測
○森 充広 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]浅野 勇 [農村工学研究所]西原正彦 [農村工学研究所]
コンクリートとポリマーセメントモルタル(PCM)の複合供試体を作製し,強制的に相対変位を与えたときのひずみ分布を,ひずみゲージおよびデジタル画像相関法により測定した.その結果,PCM端部に発生するひずみは,コンクリートやPCM中心のひずみと比較すると小さいこと,またひずみ分布を面的に計測できるデジタル画像相関法によって,その傾向がとらえられることが明らかとなった.
Keyword: 補修材料, ポリマーセメントモルタル, デジタル画像相関法GET PDF=13/13009-11.pdf
The Rate of Deterioration of Biodegradable Concrete -4month underground curing-
Suzuki Mariko [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]Kubo Kyoko [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]Hata Eizou [SUNREC CO.,LTD]Nakamura Makoto [Kizai Tecto Corp.]Yoshimura Atsushi [Suncoh Consultants Co., Ltd]Suzuki Takeshi [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]Kawabata Toshinori [ Graduate School of Agriculture Science, Kobe University ]
生分解性樹脂コンクリートの劣化速度に関する一考察 -4ヶ月土中養生-
○鈴木麻里子 [神戸大学大学院農学研究科]久保京子 [神戸大学大学院農学研究科]秦 栄三 [サンレック]中村 誠 [キザイテクト]吉村 睦 [サンコーコンサルタント]鈴木武志 [神戸大学大学院農学研究科]河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
微生物によって分解可能な樹脂コンクリート(生分解性樹脂コンクリート)を仮設資材に適用するために,力学試験を実施し,板厚,樹脂率の変化に伴う,劣化進度を評価した.本稿は,0〜4ヶ月,埋設養生した供試体の三点曲げ試験,微生物量測定結果を示す.
Keyword: 特殊コンクリート, コンクリート材料, コンクリートの性質GET PDF=13/13009-12.pdf
Heat interception effect of a lightweight block mixed with Shirasu easing the heat island phenomenon
Mizuki Hira [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Goto Mai [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Takagi Azuma [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
ヒートアイランド現象を緩和するしらす軽量ブロック材の遮熱効果
○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]後藤麻衣 [鹿児島大学農学部]高木 東 [鹿児島大学農学部]
地域資源としてのしらすを有効に利用し,温度上昇を緩和する軽量ブロック材の開発を行い,試作した材料の遮熱効果を調べるために,ブロックの温度と含水量の関係について考察した。採取場所の違いで物理的性質が異なるため,その材料を粒度調整して製作したブロック材の性質も種類や割合により変化する。また,混合割合によるブロック材の性能の違いから,砂に対するしらすの混合比の違いが保水性に影響を及ぼすことが確認できた。
Keyword: ヒートアイランド, しらす, 遮熱GET PDF=13/13009-15.pdf
Study on ASR Suppression of Concrete secondary product
Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Toshifumi SHIBATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]
製鋼鋳物砂を活用したコンクリート二次製品の開発に関する研究
○高田龍一 [松江工業高等専門学校]柴田俊文 [松江工業高等専門学校]野中資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,コンクリート用細骨材として水ガラスを多量に含む鋳物砂を100%使用し,ASR抑制手法を開発することを目的とした。強度発現、ASR抑制の両方の課題を解決するには、今後さらに研究を進める必要があることが明らかとなった。
Keyword: コンクリート二次製品, アルカリシリカ反応, モルタルバー法GET PDF=13/13009-17.pdf
Long-term Performance of FRPM Pipes
otsuka satoshi [Kurimoto Co.,LTD]mamiya satoshi [Kurimoto Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
長期極限曲げ歪み試験によるFRPM管の長期性能の評価
○大塚 聡 [栗本鐵工所]間宮 聡 [栗本鐵工所]毛利栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
フィラメントワインディング成形(FW成形)による強化プラスチック複合管(FRPM管)は、農業用水路に使用されて40年が経過しているが、FRPM管の長期性能を確認した報告例は数少ないのが現状である。本報では、ISO規格に準拠した長期極限曲げ歪み試験の概要と現状を報告すると共に、長期間必要とする試験に温度を組み合わせることで、試験期間の短縮化を図った温度促進試験に対する取り組みについて報告する。
Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISOGET PDF=13/13009-20.pdf
A long-term performance evalution of rubber ring for FRPM pipe socket
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]
FRPM管継手用ゴム輪の長期性能評価
○間宮 聡 [栗本鐵工所]
強化プラスチック複合管(以下、FRPM管)は、いずれも継手部のゴム輪で水密を保持する機構がとられているが、ゴム輪の経年劣化調査については報告例も少ないのが現状である。本報では、埋設されたFRPM管から、平成2年製造時(22年前)の継手からゴム輪を採取し、性能確認を行ったのでここに報告する。
Keyword: 二次製品, 工法・施工, GET PDF=13/13009-21.pdf
Evaluation of structural safety of FRPM pipe by a bend strain
ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HAZAMA Masaya [Kurimoto ltd]HIGASHI Syunji [Sekisui chemical co.ltd]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
曲げひずみによるFRPM管の構造安全性の評価について
○有吉 充 [農村工学研究所]毛利栄征 [農村工学研究所]硲 昌也 [栗本鐵工所]東 俊司 [積水化学工業]堀 俊和 [農村工学研究所]
曲率半径の変化から曲げひずみを推定する手法をφ800のFRPM管に適用し、その精度を検証した。その結果、パイプが局所的な変形をしている場合でも、本手法により曲げひずみを推定できることが分かった。また、FRPM管の内面の状態が真円ではないため、200mmのベース長では、局所的に曲げひずみの精度が低くなる箇所が生じるが、300mmのベース長を用いた場合は、80%以上の精度で曲げひずみを推定できることが分かった。
Keyword: 埋設管, 性能照査, 模型実験GET PDF=13/13009-22.pdf
Field test of using curved pipelines formed with polyethylene pipes to cyclic internal pressure
TOKIYOSHI MITSUAKI [Dainippon Plastics Co.,Ltd]KUDO HIDEO [Nippon Hawer Co,.Ltd]HINOBAYASHI JOJI [Dainippon Plastics Co.,Ltd]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]ARIYOSHI MITSURU [National Institute for Rural Engineering]
中口径ポリエチレン管による曲線管路の繰返し内水圧負荷実験
○時吉充亮 [大日本プラスチックス]工藤秀穂 [日本ハウエル]日野林譲二 [大日本プラスチックス]毛利栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
農業用パイプラインは,屈曲点に曲管を配置し,内圧によるスラスト力に対してはスラストブロックで防護する方法が一般的である.しかしながらパイプラインのウィークポントを回避する上で管路の一体化は最も有効な対策方法である.本報では中口径ポリエチレン管路の曲線配管に作用するスラスト力に対し長期的な安全性を評価することを目的に繰返し内水圧負荷実験を報告する.
Keyword: ポリエチレン管, 曲線布設, 一体化管路GET PDF=13/13009-23.pdf
Mechanical Behavior of Rehabilitated Pipe Affected by Deteriorating Pipe with Different Damage Level
ono kohei [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]sonoda yusuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]miki taiki [Faculty of Agriculture, Kobe University]kawabata toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]sawada yuaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]mohri yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]ariyoshi mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
損傷レベルの異なる老朽既設管の影響を受ける更生管の力学挙動
小野耕平 [神戸大学大学院農学研究科]園田悠介 [神戸大学大学院農学研究科]○三木太貴 [神戸大学農学部]河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]毛利栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
埋設管路の合理的な改修工法として管路更生工法がある.しかしながら,偏心荷重や地震動を受けた際に,地盤内に残存する老朽管が更生管の力学挙動に与える影響について十分な解明が進んでいない.本研究では,老朽管の損傷度が更生管に与える影響について検討するため,土槽内埋設実験を実施した.その結果,老朽管の損傷程度が応力集中等により内面側更生管の力学挙動に与える影響が大きいことが明らかになった.
Keyword: 管路更生工法, 埋設管, 載荷試験GET PDF=13/13009-24.pdf
Estimating seismic damage of gated weir using fiber model analysis
TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]NISHIHARA Masahiko [National Institute for Rural Engineering]
ファイバーモデルを用いた可動堰の地震時損傷形態の予測
○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]浅野 勇 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]西原正彦 [農村工学研究所]
可動堰のような断面形状の異なる堰柱および門柱で構成されるコンクリート構造物の地震時の挙動および損傷形態についての基礎的な知見を得るために,ファイバーモデルによる時刻歴応答解析を実施した。その結果,門柱基部および頭部の塑性ヒンジ部で損傷レベルが高いこと,地震波の入力方向により損傷形態が異なること,そして,実際の地震動と同様な水平2方向の地震波入力により損傷範囲が拡大することが示された。
Keyword: ファイバーモデル, 可動堰, 地震GET PDF=13/13009-27.pdf
Maintenance cost prediction method based on repair recordsof pump station for irrigation and drainage
Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]
農業用揚排水機場の補修履歴に基づく機能保全コスト予測手法
○水間啓慈 [農村工学研究所]國枝 正 [農村工学研究所]
農業用揚排水機場の補修履歴を活用した機能保全コストの予測を試みたので、その内容について紹介する。稼働後一定の年数が経過した揚排水機場を対象に、劣化による部品の交換や突発的な故障時の復旧工事に支出された費用の経年変化の特性を求めた。この特性を用いて、同一地区内で後に建設された機場の補修費の予測を行い、実績値との比較を試みることを通じて、予測手法としての適用性を概略的に検証した。
Keyword: 農業用揚排水機場, 補修履歴, 計画手法GET PDF=13/13009-28.pdf
Functional diagnosis of irrigation and drainage pump through lubricant
Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Kawabata_Masahiko [Tribotex Co.,Ltd.]
潤滑油によるポンプ設備の機能診断
○國枝 正 [農村工学研究所]水間啓慈 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]川畑雅彦 [トライボテックス]
ポンプ設備の軸受や減速機、エンジン等から潤滑油やグリースを採取し、油中に含まれる金属摩耗粒子の量や形態などの情報から、ポンプ設備を分解せずに軸受等の摩耗状態を把握する機能診断の結果と、その適用性について報告する。本診断手法を用いれば、適切なタイミングでの分解点検や補修を行うことが可能となる。また、潤滑油の劣化や汚染状況を定量的に確認することができるため、潤滑油の交換頻度を見直すことも可能となる。
Keyword: ポンプ設備, 機能診断, 潤滑油GET PDF=13/13009-30.pdf
Possibility to develop soil hardning material using on site technology
HIROUCHI Shinji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]DAN Haruyuki [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]HIROSE Chikako [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
現地技術を用いた土壌硬化材の開発の可能性
○廣内慎司 [国際農林水産業研究センター]團 晴行 [国際農林水産業研究センター]廣瀬千佳子 [国際農林水産業研究センター]
アフリカには土水路が多い。土水路を持続的に利用するために、水路の侵食を防止する対策としてカルシウムを用いた土壌硬化材の利用可能性について調査を行っている。ガーナ国では貝に含まれるカルシウムをかまどで焼成することにより酸化カルシウムが得ることができることがわかった。今後、混和剤添加による強度増加の可能性について明らかにしていく。
Keyword: 灌漑施設, 安定処理・地盤改良, 水利構造物GET PDF=13/13009-31.pdf
Research on the quality evaluation of used tile powder and solidified dredged material
Yonee Maki [Graduate school of Faculty of Life and Environmental Sciencn,shimane University]Komuro Daisuke [A graduate of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane ]Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
廃瓦微粉末の性能評価と浚渫土固化に関する研究
○米江真貴 [島根大学大学院生物資源科学研究科]小室大輔 [島根大学生物資源科学部卒]野中資博 [島根大学生物資源科学部]
我が国では,最終処分場の逼迫を受け,資源循環型社会の構築が進められている。しかし,産業廃棄物のひとつである廃瓦微粉末は,有効的な再利用方法は確立されておらず,利用法が望まれている。本報告では,廃瓦微粉末の持つポゾラン活性がセメントに対してどの程度混合することで最も効果があるのかを検討した。また,廃瓦微粉末をセメントと混合することで,浚渫土固化材としての利用を検討した。
Keyword: 廃瓦微粉末, ポゾラン活性, リサイクルGET PDF=13/13009-33.pdf
Some properties of the volcanic ash from Shinmoedake for concrete’s fine-aggregate
Hosokawa Yoshiharu [University of Miyazaki]
新燃岳火山灰のコンクリート用細骨材への適性
○細川吉晴 [宮崎大学]
2011年1月下旬に噴火した新燃岳の火山灰が多量に堆積している。この火山灰をコンクリート用細骨材として有効利用できるか,骨材試験などから細骨材特性について検討した。その結果,火山灰のpH値が酸性側であり,粒度は土木学会の標準範囲から外れるものも少なくなかった。火山灰のみの利用法やほかの物理的特性についても言及した。
Keyword: コンクリート材料, 火山灰, 物理的性質GET PDF=13/13009-34.pdf
A proposal of functional diagnosis method attention to materials deterioration of drainage canal in the upland field area in Hokkaido
sato satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]ishigami akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]aoyama hirotoshi [Docon Co.,Ltd]watabe kouji [Docon Co.,Ltd]nakamura kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
北海道の畑作地帯における排水路の材料劣化に着目した機能診断手法の提案
○佐藤 智 [寒地土木研究所]石神暁郎 [寒地土木研究所]青山裕俊 [ドーコン]渡部浩二 [ドーコン]中村和正 [寒地土木研究所]
北海道の畑作地帯にある排水路について、護岸形式毎の構成部材の変状に着目し、材料劣化に基づく健全度指標を立案し適用性を検証した。連節ブロック型排水路ではブロックの材料劣化を評価することにより、施設全般の健全度を評価できる可能性があることが示唆された。健全度評価の質を高めるためには、材料劣化と施設変状が明らかに乖離する場合には、総合的に判断し、ランクダウン等の評価を行う必要があると考えられる。
Keyword: 排水路, 機能診断, 維持管理GET PDF=13/13009-39.pdf
発表番号 [企-9-3]
Evaluation of disaster assessment survey using 3D laser scanner
Hitomi Iwaki [Mie Prefectural Government Kumano Branch Office,Kumano Agriculture and Forestry Office]Takehisa Morisima [Mie Prefectural Government ,Agricultural Infrastructure Management Division]Masashi Shiba [Kiho Town Office, Industrial Construction Division ]
3Dレーザ測距装置を用いた災害査定調査の評価
○岩木仁美 [三重県熊野農林事務所]森島武久 [三重県庁]芝 征史 [紀宝町]
三重県紀宝町では、平成23年8月台風12号による記録的な大雨により河川が氾濫し、農地に大きな被害が発生した。災害査定では、通常堆積土の算出は水準測量により行うが、被災農地面積が広大なことから災害復旧にかかる調査について検討を行い、「3Dレーザ測距装置を利用した測量」を実施することとした。その結果、調査日数を大幅に短縮することが出来た。本報告では、この調査法の効果と今後の課題について話題提供する。
Keyword: 測量・GIS, リモートセンシング, 農地災害GET PDF=13/13S09-03.pdf
Experiment on Strengthening for Concrete Waterway Tunnel
Ootani_Satoshi [Oriental Shiraishi Corporation]Horikoshi_Naoki [Oriental Shiraishi Corporation]Katsuichi_Miyaguchi [Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha]Takanori_Yamagishi [Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha]
コンクリート水路トンネルの補強に関する実験について
○大谷悟司 [オリエンタル白石]堀越直樹 [オリエンタル白石]宮口克一 [電気化学工業]山岸隆典 [電気化学工業]
水路トンネルの補強に,ポリマーセメントモルタルと格子状の高強度炭素繊維補強筋を用いて補強を行う工法において,既設部と補強部の一体性および補強効果を確認するため,試験体を用いた静的曲げ載荷試験を実施した。その結果,ポリマーセメントモルタルと格子状の高強度炭素繊維補強筋を用いて補強を行う工法の補強部と既設部の一体性,および補強効果が確認できた。
Keyword: コンクリート材料, 鉄筋コンクリート, 工法・施工GET PDF=13/13009-40.pdf
The effect of the inner surface reinfoece using FRPgrid in hood form tunnel which different strength
matsumoto takumi [Graduate school of Life and Environmental Science,Shimane University]natsuka isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]ishii masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]katou tomotake [SHO-BOND Corporation]takemura manabu [SHO-BOND Corporation]taniguchi kensi [Nippon Steel & Sumikin Materials Co.Ltd, Composites Company]uchiyama junichi [Nippon Steel & Sumikin Materials Co.Ltd, Composites Company]
強度の異なるほろ形トンネルにおけるFRPグリッドを用いた内面補強工法の効果
○松本 拓 [島根大学大学院生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]石井将幸 [島根大学生物資源科学部]加藤智丈 [ショーボンド建設]竹村 学 [ショーボンド建設]谷口硯士 [新日鉄住金マテリアルズ]内山純一 [新日鉄住金マテリアルズ]
既往の研究により,ほろ形トンネルに対して,裏込め充填工法は必ずしも十分な対策でないことが示唆された.そこで本研究では,FRPグリッドを用いた内面補強工法に注目し,強度の異なるほろ形トンネルに対してグリッド補強を行った場合の補強効果について検討を行った.その結果,グリッド補強工法は,第一ひび割れ発生後において,トンネル躯体の強度が低い場合でも,強度の高いものと同等の補強効果が得られると考えられた.
Keyword: ほろ形トンネル, 内面補強, FRPグリッドGET PDF=13/13009-41.pdf
In-situ Bending Behavior of Steel Sheet Pile Canal with Coated Concrete
NAGASAKI Yasuhiro [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]KOBAYASHI Shuichi [Mizukuragumi Co.,Ltd.]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture,Niigata University]SATO Kouki [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd.]
コンクリートを被覆した既設鋼矢板水路の曲げ載荷挙動に関する実証的研究
○長崎文博 [藤村ヒューム管]小林秀一 [水倉組]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]佐藤弘輝 [藤村ヒューム管]
農業水利施設の長寿命化対策において、農業用排水路に用いられる鋼矢板の腐食による機能低下への対策が急務な課題となっている。本研究では、鋼矢板表面をコンクリートで被覆する鋼矢板の補修工法における鋼矢板‐コンクリート複合材の変形挙動を曲げ載荷試験により検証した。結果、被覆コンクリートが鋼矢板の載荷変位を抑制する効果が明らかとなり、被覆コンクリートによる鋼矢板補修工法の有効性が示唆された。
Keyword: 鋼矢板, 腐食, コンクリート被覆GET PDF=13/13009-43(P).pdf
発表番号 [9-44(P)]
In-Situ Bending Test for Evaluation of Mechanical Properties of Recycling Steel Sheet Pile
HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]HADA Takuya [Niigata Prefecture]MORII Toshihiro [Niigata University]SUZUKI Tetsuya [Niigata University]
現地曲げ載荷重試験による継ぎ矢板材の力学特性評価に関する実験的研究
○原 斉 [信越測量設計]峰村雅臣 [新潟県]羽田卓也 [新潟県]森井俊広 [新潟大学自然科学系]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]
農業水利施設の中でも鋼矢板水路の長寿命化には,矢板材の腐食問題とその再利用が重要な技術的課題である。筆者らは既設鋼矢板を金属プレートの溶接により再利用する継ぎ矢板工法を開発している。本報では,継ぎ矢板を現地盤に貫入し,曲げ試験を実施した結果を力学特性の観点から報告する。
Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 腐食GET PDF=13/13009-44(P).pdf
発表番号 [9-45(P)]
Development of Sealant for Irrigation Canal Joints
YAMASHITA Kohei [KANEKA CORPORATION]KOMITSU Shintaro [KANEKA CORPORATION]HASHIMUKAI Hideharu [CEMEDINE CO., LTD]WATANABE Atsuro [CEMEDINE CO., LTD]SUGIYAMA Maki [AICA Kogyo Company, Limited]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路用不定形目地材の開発
○山下浩平 [カネカ]幸光新太郎 [カネカ]橋向秀治 [セメダイン]渡邉淳朗 [セメダイン]杉山真貴 [アイカ工業]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]
農業用水路用の目地材として、シリコーン系やウレタン系などの不定形目地材(シーリング材)を充填する工法が近年多く見られるが、農業用水路環境条件下における耐久性について十分な検証がなされておらず、目地材が早期に剥離する事例も報告されている。 本研究では、農業用水路の機能保持のためのライフサイクルコスト縮減を目的に、長期耐久性を有する農業用水路用不定形目地材の開発を行ったので、その結果を報告する。
Keyword: 高分子材料, 工法・施工, 灌漑施設GET PDF=13/13009-45(P).pdf
Investigation of Inside Defect for Sidewall of Concrete Channel by Impact Echo Method
Ishigami_Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Sato_Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Makanae_Hidetaka [Hokkaido Regional Development Bureau]Nishida_Mayumi [Hokkaido Regional Development Bureau]Suto_Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Ogata_Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
衝撃弾性波法によるコンクリート開水路側壁の内部変状調査
○石神暁郎 [寒地土木研究所]佐藤 智 [寒地土木研究所]蒔苗英孝 [北海道開発局]西田真弓 [北海道開発局]周藤将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]緒方英彦 [鳥取大学農学部]
積雪寒冷地におけるコンクリート開水路では,近年,種々の非破壊調査法を活用した凍害診断手法の開発・適用が進められつつある。筆者らは,凍害劣化を受けたコンクリート開水路の側壁を対象として,衝撃弾性波法による内部変状調査を行った。その結果,衝撃弾性波法は,内部変状を検出することができ,本法から求まる内部変状までの深さと透過法や外観から求まる内部変状の範囲との相関性は総じて高いことが確認された。
Keyword: コンクリート開水路, 内部変状, 衝撃弾性波法GET PDF=13/13009-46.pdf
Evaluation of Mechanical Properties of Steel Sheet Pile-Concrete Composit using AE
SATO kouki [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd. ] SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]KOBAYASHI Shuichi [Mizukuragumi Co., LTD. ]NAGASAKI Yasuhiro [Fujimura Hume Pipe Co.,Ltd. ]
AE法の適用に基づく鋼矢板‐コンクリート複合材の力学的特性評価
○佐藤弘輝 [藤村ヒュ−ム管]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]小林秀一 [水倉組]長崎文博 [藤村ヒュ−ム管]
本論で取り上げる鋼矢板水路は,供用開始から20〜40年の経過とともに鋼材腐食の進行が確認されている。本研究では,既設鋼矢板に対するコンクリートを用いた表面被覆工に着目し,鋼矢板‐コンクリート複合材への曲げ応力下でのAEの発生挙動をCalm比により定量化し,力学特性を評価した。その結果,鋼矢板‐コンクリート複合材の力学的特性は,コンクリート挙動の影響を受けていることが本試験結果から示唆された。
Keyword: 鋼矢板, 曲げ試験, AE法GET PDF=13/13009-47.pdf
Leak Detection of Siphon Structure in Low Water Pressure Conditions using Optical-Fiber Sensing Method
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture , Niigata University]ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
光ファイバセンシングによる低水圧条件下のサイホン構造物における漏水同定
○千代田 淳 [日本水工コンサルタント]鈴木哲也 [新潟大学自然科学系]伊藤久也 [日本水工コンサルタント]本間辰之介 [日本水工コンサルタント]
サイホン構造物の老朽化は,漏水事故により顕在化する.漏水現象の同定には,一般的にカメラシステムや弾性波法が用いられているが検出精度に問題が残されている.本研究では,漏水現象に伴う低水圧条件下のサイホン内の水圧の変動特性に着目し,検出データの特性からクラスター解析等を用いた漏水同定診断モデルを構築した.
Keyword: サイホン構造物, 光ファイバセンシング, クラスター解析GET PDF=13/13009-49.pdf
発表番号 [9-50]
A simple cavity evaluation method under road surface using Portable FWD
Tanabe masato [Guraduate School of agriculture,Tokyo University of Agriculture]Jomoto masakazu [Taisei Rotec Corporation]Takeuchi yasusi [Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]Okazawa hiromu [Faculty of Regional Environmental Science,Tokyo University of Agriculture]Midorikawa kanehiro [Sousou Agriculture and Forestry Office,Fukushima Perfecture]
小型FWDを用いた簡易な路面下空洞調査法に関する検討
○田辺政人 [東京農業大学]城本政一 [大成ロテック]竹内 康 [東京農業大学 ]岡澤 宏 [東京農業大学 ]緑川兼広 [福島県]
本研究では,福島県南相馬市の集落排水管が埋設されている軽交通道路の路面陥没等の変状が確認されていない箇所で小型FWD試験および地中レーダ(GPR)探査を実施し,これらを併用した簡易な路面下空洞探査法について検討するとともに、ボアホールカメラを用いて路面下空洞の有無を確認した。その結果、本研究で提案した探査法で路面下空洞を精度よく、かつ容易に把握できることがわかった。
Keyword: 路面下空洞, 小型FWD試験, 地中レーダー探査GET PDF=13/13009-50.pdf
Maintenance of the suffering community in the earthquake disaster revival period
SASAKI YUKI [Graduate School of Agriculture, Iwate University]YOSHIDA MIYUKI [Graduate School of Agriculture, Iwate University]HIROTA JUNICHI [Iwate University]MIYAKE SATOSHI [Iwate University]HARASINA KOJI [Iwate University]WAKANA CHIHO [Iwate Community Support Center]YOSHIMURA AYA [Iwate Community Support Center]
震災復興期間における被災コミュニティの維持 岩手県田野畑村を事例として
○佐々木優希 [岩手大学農学研究科]吉田みゆき [岩手大学農学研究科]広田純一 [岩手大学農学部]三宅諭 [岩手大学農学部]原科幸爾 [岩手大学農学部]若菜千穂 [NPO法人いわて地域づくり支援センター]吉村彩 [NPO法人いわて地域づくり支援センター]
東日本大震災における被災者の現在の近所付き合いや分散した世帯との交流の現状を知るため、岩手県田野畑村の島越,羅賀地区を対象に聞き取り調査を行った結果,近所づきあいと居住形態間の交流は減少していた。特に、居住形態間の交流は大幅に減少しており、その理由は、「遠いから」、「用事がない」、「気まずさや話が合わない」などであった。これにより、今後、従前のコミュニティの脆弱化・消失が起こる可能性が危惧される。
Keyword: コミュニティ, 震災復興, 東日本大震災GET PDF=12/12001-10.pdf
Reconstruction Plan for Heavy Snowfall and Mountainnous Areas - Reconstruction Plan for Northern Part of Nagano Prefecture Earthquake(1)-
Kimura Kazuhiro [Faculty of Agriculture, Shinshu University]Uchikawa Yoshiyuki [Faculty of Agriculture, Shinshu University]
豪雪・中山間地域の震災復興計画の策定− 長野県北部地震・栄村の震災復興計画(1)−
○木村 和弘 [信州大学農学部]内川 義行 [信州大学農学部]
東日本大震災の翌朝発生した長野県北部地震の被災地・栄村では、2012年2月やっと復興計画策定委員会が発足した。復興計画作成での課題、計画作成の遅れ、早急に策定するための方法、その支援技術等について検討を行った。計画作成の過程では、農村における複合的な被害をどのように把握するか、どのようにしたら「目に見える形」に表示できるのか、それによって分かること、などの議論がなされた。
Keyword: 震災, 中山間地域, 復興計画GET PDF=12/12001-11.pdf
Correspondences for “Invisible Damages” on Farmlands and Problems of Residents Lost- Reconstruction Plan for Northern Part of Nagano Prefecture Earthquake(2)-
Uchikawa Yoshiyuki [Faculty of Agriculture, Shinshu University]Kimura Kazuhiro [Faculty of Agriculture, Shinshu University]
農地における「目に見えない被害」への対応と担い手喪失の課題−長野県北部地震・栄村の震災復興計画(2)−
○内川 義行 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]
震災の農地被害特性として田面下のクラックなど「目に見えない被害」が指摘される。これは被災直後の発見が困難で,しばしば復旧事業申請からもれてしまう。申請者は元来その認識がうすく,未復旧の農地が耕作放棄化する場合もある。長野県北部地震・栄村で,これらの実態を踏まえ,予防的対応の取組みを実践したので紹介する。また,被災後の集落では居住継続が困難な状況及びそれにより担い手が失われる可能性のある事を示した。
Keyword: 震災, 中山間地域, 農地災害復旧GET PDF=12/12001-12.pdf
Effects of the Relocation on Tsunami Disaster Recovery to Land Use in the Hill Area
Shiramizu_Kaoru [Faculty of Agriculture, Meiji University]Hattori_Toshihiro [Faculty of Agriculture, Meiji University]
高台移転が移転候補地の土地利用に与える影響
○白水 薫 [明治大学農学部]服部 俊宏 [明治大学農学部]
津波対策としての高台移転が移転先の土地利用にどのような影響を与えるかを明らかにするために、岩手県陸前高田市と岩泉町小本を事例にGISによる解析を行った。その結果、地形条件より移転候補地となり得る面積は浸水面積を上回っている。そこでの現況土地利用は、いずれの地域でもその他農用地と森林が1:2の比率で存在しており、移転が実施されれば相当規模の農地が減少することは避けられないことがわかる。
Keyword: 東日本大震災, 高台移転, GISGET PDF=12/12001-13P.pdf
An examination of cost estimation method for small-scale hydroelectric power generation
ITO Nobuo [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]SUTO Yuji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region ,PWRI]
小水力発電の発電原価推定方法に関する一考察
○伊藤 暢男 [(独)土木研究所寒地土木研究所]須藤 勇二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
小水力発電の導入可否を評価する指標として発電原価があげられる。発電原価の推定精度を向上させるには、推定結果に影響を与えやすい因子を把握しておく必要がある。本報では、既往の2つの算定式を用いて、北海道の農業水利施設を対象に小水力発電を行うことを想定した場合の発電原価を試算し、発電原価に影響を与えやすい因子を分析することで、算定の留意点を検討した。
Keyword: 小水力発電, 発電原価, 農業水利施設GET PDF=12/12001-14.pdf
Feasibility study on pumped storage hydroelectricity system using irrigation ponds
複数のため池を利用した揚水発電システムの導入可能性の検討
○廣瀬裕一 [農村工学研究所]後藤眞宏 [農村工学研究所]上田達己 [農村工学研究所]浪平篤 [農村工学研究所]
本研究は,複数のため池を利用した揚水発電システムの導入可能性を検討することを目的に,灌漑の有無による発電量の年変動の解明と,同性能の蓄電池とのコスト比較を行った.その結果,月ごとの日平均発電量は,灌漑期で112.5〜228.4kWh,非灌漑期で750kWh前後であった.また,蓄電能力600kWhでの蓄電池とのコスト比較ではkWあたり単価が960万円を下回れば蓄電池より優位になることが明らかになった.
Keyword: 蓄電, 揚水発電, ため池GET PDF=12/12001-16.pdf
Hydropower generation potential using agricultural dams in Tohoku region
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]Mamihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Hirose Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
東北地方の農業用ダムを利用した小水力発電ポテンシャル
○上田達己 [農研機構 農村工学研究所]後藤眞宏 [農研機構 農村工学研究所]浪平篤 [農研機構 農村工学研究所]廣瀬裕一 [農研機構 農村工学研究所]
発電用水車は,一般に流量・落差の変化にともない発電効率が増減するため,放流量・貯水位の季節変化が大きい農業用ダムにおいて利水従属発電を行う場合には,適正な規模の水車を選定することが肝要である。そこで,既設の農業用ダムに賦存する発電ポテンシャルを,確率流量を考慮して推計・評価する手法を提示し,それを東北地方の農業用ダムを対象とした事例研究に適用する。
Keyword: 小水力発電, 再生可能エネルギー, 水利用計画GET PDF=12/12001-18.pdf
Development and generalization of an estimation model of micro hydropower generation with water management for irrigation pond
Kusaka Yasuyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University ]Fukatsu Tatsuya [Graduate School of Agriculture, Tottori University ]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
ため池の水管理を考慮したマイクロ水力発電量推定モデルの構築と汎用化
○日下 靖之 [鳥取大学大学院農学研究科]深津 竜也 [鳥取大学大学院農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]
近年,自然エネルギーとして小水力発電に注目が集まっている.そこで本研究ではため池台帳に記載されているデータと日降雨量から,ため池の水管理を考慮した発電量を容易に推定可能なモデルを構築した.モデルの汎用化のために,取水管理を連続取水型と断続取水型に分類し, 2つの物理的指標を用いることでため池の取水管理を決定する方法を提案した.結果,比較的高い精度をもつ発電量ポテンシャルの推定が可能となった. (196字)
Keyword: 自然エネルギー, 発電量推定モデル, サイホン取水GET PDF=12/12001-19.pdf
Wildlife Management System and its Transformation in Prefectures -A Case Study of Prefectures in Kinki Area-
Kishioka Tomoya [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
都道府県における獣害対策の実施体制とその変遷 −近畿6府県を事例に−
○岸岡 智也 [京都大学大学院農学研究科]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]九鬼 康彰 [京都大学大学院地球環境学堂]
近畿6府県を対象として、行政担当者へのヒアリング調査をもとに都道府県の獣害対策行政おける部局間の関係性ついて把握、考察を行った.その結果,農業、林務、環境などの複数の担当部局が関わっておりそれらの役割の分担や連携の方法にはいくつかの形が見られることがわかった.さらに各部局はそれぞれ異なった特徴を持ち,これらの特徴をうまく組み合わせることが重要であることが示唆された.
Keyword: 獣害対策, 野生動物保護管理, 地方自治体GET PDF=12/12001-01.pdf
Probability of Willow as Biomass Energy
Morimoto Hidetsugu [Faculty of Science and Technology, Tokyo University of Science]
バイオマスエネルギーとしてのヤナギの可能性
○森本 英嗣 [東京理科大学 理工学部]
再生可能エネルギー特別法の成立により,バイオマスエネルギーの機運は益々高まってきている。年々,バイオマス利活用技術も発展し数多くのバイオマスを原料としたエネルギー生産も可能になり,第2世代バイオマスと呼ばれる植物も現れた。今後はこれらの栽培や生産システムの確立が必要と考えられる。そこで本稿は,その一つであるヤナギに焦点をあて,まずはバイオエネルギーとしての可能性について考察した。
Keyword: バイオマス, ヤナギ, ペレットストーブGET PDF=12/12001-22.pdf
発表番号 [1-26(P)]
Discussion of models for biogas energy supply via biogas storage and transportation
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Hideshima Yoshiaki [Node Consul Co., Ltd.]Ohmiya Kazuhiko [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]
バイオガス貯蔵・運搬によるバイオガスエネルギー供給モデルの検討
○大久保天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]秀島好昭 [(株)農土コンサル]近江谷和彦 [北海道大学大学院農学院]
バイオガスをボンベに貯蔵し,それを地域の需要地に運搬,各需要家においてコージェネレーションを行うことで,バイオガスエネルギー利用の平準化を図り,電力系統への影響を抑制する方法を検討した。バイオガスを一時貯蔵することで,需要に応じて必要な時間帯に必要量の発電を行うことができ,不安定な分散型電源と電力系統との協調的な運用システムが構築できる。
Keyword: バイオガス, ガス貯蔵・運搬, 分散型電源GET PDF=12/12001-26P.pdf
The Characteristics of Forms of Chasing-off Monkeys by Damage Levels-A Case Study in Iga City, Mie Prefecture-
Higashiguchi Akiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]Hoshino Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
被害レベルからみたサルの追い払い形態の特徴―三重県伊賀市を事例に―
○東口阿希子 [京都大学大学院農学研究科]九鬼康彰 [京都大学大学院農学研究科]武山絵美 [愛媛大学農学部]星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]橋本 禅 [京都大学大学院農学研究科]
集落ぐるみの獣害対策を推進する自治体において、サルの追い払いの状況や今後の意向と被害程度の関係を考察した。被害程度が進むほど集落ぐるみで取り組む集落が増加し、被害の深刻な集落の半数が今後は周辺集落と協力したいと考えていることが分かった。また被害が深刻でも集落ぐるみに消極的な集落は、集落での追い払いが困難な特徴を持つことが分かった。今後は集落を越えた広域での追い払い方法を確立させる必要がある。
Keyword: 獣害対策, 追い払い, サルGET PDF=12/12001-02.pdf
Conservation of Terraced Paddy Fields from the view of Landscape Characteristics and Farmland Conditions
kurita hideharu [National Agriculture and Food Research Organization]yagi hironori [University of Tokyo]
景観特性及び農地基盤条件からみた傾斜地水田保全
○栗田英治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]八木洋憲 [東京大学]
市町村などのより広範な地域における景観保全を加味した傾斜地水田の保全を視野に,本研究では,傾斜地水田が有する景観特性及び農地の基盤条件等の評価にもとづく保全の方向性の検討を試みた。主要道からの可視と連担性に着目した景観特性による区分と,圃場整備状況などの農地基盤条件,管理をおこなっている農家の特徴などの現況の管理状況との関係をもとに,今後の保全・管理に向けた課題と方向性を考察した。
Keyword: 中山間地域, 棚田, 景観保全GET PDF=12/12001-32.pdf
Analysis on Stone Piling for Landscape Preservation of Terraced Fields
MATSUO_Yoshio [Fac. of Agr., Ehime Univ.]OOISHI_Satoshi [Fac. of Agr., Ehime Univ.]
景観保全を目的とした石材、目地、施工目的による石積の分析
○松尾芳雄 [愛媛大学農学部]大石智巳 [愛媛大学農学部]
農地の石積は西日本を中心に日本中に広く分布する。棚田、段畑等農地の石積景観は、日本の農村の原風景の1つである。石積は傾斜地を有効利用し、平坦地の確保、防備の他、斜面安定の機能を持ち、石材や施工法により様々な積み方となっている。本報は、既存資料の積み方の分類方法を基礎に検討し、石積景観を保全していく上での、基礎資料の作成と留意点の解明を目的とする。
Keyword: 農地景観, 石垣, 石積修復GET PDF=12/12001-33.pdf
Development of Green Tourism planning method utilized environmental stock‐A case study of the northern part of Tochigi Prefecture‐
KOJIMA Hideki [Utsunomiya univ. Graduate School of Agriculture]TAMURA Takahiro [Utsunomiya univ. Faculty of Agriculture]
環境ストックを活用したグリーン・ツーリズムの計画手法の開発−栃木県北部エリアを事例として−
○小島英揮 [宇都宮大学農学研究科]田村孝浩 [宇都宮大学農学部]
本研究では、事例地区における環境ストックの賦存状況に応じたGTパターンを判定し、コスト・時間・シーズンを考慮したGTプログラム(旅程)を試作した。潜在化した環境ストックを顕在化させる道筋を示すことができたと考えられる。今後は、試作したGTプログラムがゲストに受け入れられるかを検証することが課題として挙げられる。
Keyword: グリーン・ツーリズム, 農村振興, 環境ストックGET PDF=12/12001-36.pdf
Plan to Form a New Rural Resident Organization for the Support of Kleingarten Users-Standardization by Application of Organizational Theory-
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]KITAMURA Sayaka [Mitsui & Co., Ltd.]
滞在型市民農園に関わる地元住民組織を新設する際の計画〜その一般化を目指した組織論の適用〜
○牧山正男 [茨城大学農学部]北村さやか [三井物産株式会社]
滞在型市民農園の開設と同時に,利用者への支援や施設の管理,地元住民の活性化を目的に,地元住民組織が行政主導で新設される事例が多い。本報では,企業経営などに用いられる組織論を応用することによって,こうした地元住民組織を新設する際の計画について,手順や留意点などの枠組みの構築を目的とした。またそうして構築した組織新設計画の枠組みを用いて,安定的に運営されている事例に対する改めての評価を行った。
Keyword: 滞在型市民農園(クラインガルテン), 地元住民組織の新設計画, 組織論GET PDF=12/12001-37.pdf
Enterprise of farmers’ restaurants by rural women’s and their human relationships
saitou akemi [The United Graduate School of Agricultural Science, IWATE University]fujisaki hiroyuki [Faculty of Agriculture & Life Science, HIROSAKI University]
農村女性による農家レストラン開業とその人的関係
○齋藤 朱未 [岩手大学大学院連合農学研究科]藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]
本研究では、5名の農家レストラン経営女性に注目し、どのような人的関係の中で開業に至ったのかを分析した。その結果、飲食店経営の経験がなく、運営施設も個人所有である場合には、開業資金や許認可等の問題に行き当たり、手助けを得るため、人的関係が多い傾向にあった。逆に、飲食店経験がある人や行政が主導している場合には、問題に行き当たることが低いため、人的関係が少ない傾向にあることがわかった。
Keyword: 農家レストラン, 農村女性起業, 人的関係GET PDF=12/12001-38.pdf
Examination of chaising-off Macaques Using Contiguity Detection Wireless System
YAMABATA NAOTO [Mie Prefecture Agricultural Reserch Institute]
接近検知無線システムを用いたニホンザル追い払いの考察
○山端 直人 [三重県農業研究所]
集落ぐるみの追い払いを進めるため、サルの接近検知無線システムを構築した。そして、効果的な追い払い対策を構築するため、住民の情報入手方法への要望、サルの移動速度、検知システムの検知能力などの調査に基づき、システムの活用方法に関する考察を行った。
Keyword: 獣害対策, 追い払い, 接近検知システムGET PDF=12/12001-03.pdf
発表番号 [1-40(P)]
The framework of local resource evaluation for community support in Oku-Noto, Ishikawa
SHIMIZU_Katsushi [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]MINETA_Takuya [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]SAKANE_Isamu [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]NOTO_Kazufumi [Agriculture Department, Ishikawa Prefecture]
石川県奥能登における集落活性化に向けた地域資源評価の枠組み
○清水 克志 [農研機構・農村工学研究所]嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]坂根 勇 [農研機構・農村工学研究所]能登 和史 [石川県農林水産部]
地域とは自然的・人文的・社会的な様々な要素(地域資源)の複合体として捉えられる。複数の要素を意味づけ再構成・提示することにより,地域の個性を表現し,その価値や魅力を高めることができうる。本報告では石川県奥能登地域において地域資源を再評価していくために,モデル集落から地域の個性を表現しうる要素を抽出し,その連関の枠組みを示した。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 環境保全GET PDF=12/12001-40P.pdf
A field survey on the land-use of decontaminated farmlands in Taiwan
Huang Wanhui [Kyoto University Graduate School of Agriculture]Hashimoto Shizuka [Kyoto University Graduate School of Global Environmental Studies]Hoshino Satoshi [Kyoto University Graduate School of Global Environmental Studies]Kuki Yasuaki [Kyoto University Graduate School of Global Environmental Studies]
台湾における農用地土壌汚染管制区域から解除された農地の土地利用に関する現状調査
○黄 ?惠 [京都大学大学院農学研究科]橋本 禅 [京都大学大学院地球環境学堂]星野 敏 [京都大学大学院地球環境学堂]九鬼 康彰 [京都大学大学院地球環境学堂]
本研究では、台湾彰化県において、土壌汚染管制区域から解除後の農用地の利用状況について現地踏査を実施した。調査結果では、(1)調査地の中に、僅か24%の農地が耕作再開を実現した。管制区域から解除された農地は、強制休耕の制限が中止されたにもかかわらず、不耕作の農地は依然とする多いことが分かった。(2)都市計画農業区に位置する管制区域の耕作再開状況は非都市土地区域内の農地より困難になることを明らかにした。
Keyword: 土地利用計画, 土壌, 環境保全GET PDF=12/12001-41.pdf
Evaluation of workload the mowing labor on paddy field levees
TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]
水田畦畔における除草管理労力の定量化とその規定要因の解明
○田村孝浩 [宇都宮大学農学部]
圃場整備による維持管理労力の節減効果を明らかにするための基礎として,圃場整備前の畦畔における除草作業の定量化と,その規定要因について考察を行った。その結果,畦畔の除草作業は中・重労作に該当し,その規定要因として作業時の熱環境や作業方法,植生長等が関係していることを明らかになった。また除草作業時の立ち位置や姿勢,植生の種類なども身体に負担をかける要因と考えられた。
Keyword: 圃場整備, 維持管理労力, エネルギー代謝率GET PDF=12/12001-45.pdf
Increase of Expenditure for Disaster Prevention by Extinction of Upstream Villages
HAYASHI_Naoki [Socio-economic Research Center, Central Research Institute of Electric Power Industry]
過疎集落の消滅による防災関連支出の増加
○林 直樹 [電力中央研究所・社会経済研究所]
農村の洪水防止機能などに注目して,集落消滅の影響を試算した。山間農業地域の1集落が消滅すると,洪水防止機能の評価額が16.7万円減少する(年間)。これは防災関連支出(治水ダムの建設費など)が16.7万円増加することを意味する。また,二酸化炭素吸収機能の評価額も126.8万円減少する。集落消滅によって,防災関連支出は増加するが,金額をみるかぎり,現在の予算でも対応できることが示唆された。
Keyword: 土地利用計画, 中山間地域, 多面的機能GET PDF=12/12001-07.pdf
Analysis of Disaster Date of Stone Walls in Farmland in Disaster Reconstruction Project in Kumamoto City
Ban Ichiharu [MieUniversity]Okajima Kenji [MieUniversity]
熊本市小災害復旧事業データを用いた農地石垣の被災状況の分析
○番 一晴 [三重大学]岡島 賢治 [三重大学大学院]
農地石垣の保全を考えるうえで,その被災状況は正確に把握されておらず,岡島・鏑木ら(2010)による既往の研究からも農地石垣の被災状況を解明することは課題となっている.そこで本研究では,平成18年に行われた熊本市単独による小災害復旧事業のデータを整理することで被災状況の傾向を分析するとともに,石垣の崩壊と斜面破壊について比較を行った.
Keyword: 農地石垣, 被災面積, 傾斜度GET PDF=12/12001-09.pdf
発表番号 [2-10(P)]
Habitat analysis and potential distribution of dojo loach (Misgurnus anguillicaudatus) in the ditches of modernization of rice fields on Sado island.
Nakatsu_Mitsuhiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]Takegawa_Yuya [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]Aoyama_Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science,The University of Tokushima ]Kawaguchi_Yoichi [Institude of technology and science,The University of Tokushima ]
圃場整備水田域の水路網におけるドジョウの生息環境解析と分布域の地図化
○中津 充裕 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]竹川 有哉 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]青山 直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]河口 洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]
佐渡島の圃場整備水田域の排水路網を対象に、春季と夏季にドジョウの密度調査と物理環境調査を行った。また、GIS上で調査地周辺の景観要因を抽出し、これらのデータでGLMによる解析を行いドジョウの生息環境解析と分布域の地図化を行った。季節に関わらず圃場整備による改変要因が、ドジョウ密度を低下させていることが明らかになった。季節によってドジョウが利用する水路環境は異なり、分布の仕方も変化していた。
Keyword: ドジョウ, 圃場整備, 農業用排水路GET PDF=12/12002-10P.pdf
Proposal of new return flow analysis for paddy irrigation water and its application to site
Fujita_Keisuke [Graduate school of Agriculture, Iwate university]Azuma_Atsuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]Hirota_Jun-ichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Yoshida masashi [Ishikawa Prefectural University]
新しい地区内水田還元水分析法の提案と適用
○藤田渓介 [岩手大学大学院農学研究科]東淳樹 [岩手大学農学部]広田純一 [岩手大学農学部]吉田 匡 [石川県立大学]
石川県,手取川扇状地,七ヶ用水地区を念頭に幹線水路を用排水兼用に使用している水田灌漑システムについて,水路番号,堰の番号等の付け方を工夫し,それを並び替えて,還元水量を算定する新しい方法を提案した内容.また,この理論を実際に適用し,適用結果の特徴を述べた内容.
Keyword: 還元水, 反復利用, 水田灌漑GET PDF=12/12002-11.pdf
Fundamental study on quantitative evaluation of ecosystem support utilizing porous concrete
sato_shushi [Agriculture Unit , Kochi University]kassai_hirofumi [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]odajima_tsutomu [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]yamada_toshio [Sogo Kaihatsu Co.,Ltd.]masuma_yoshihiro [Kyoto Prefectural Office]
ポーラスコンクリートの生態系保全の定量評価に関する基礎的検討
○佐藤 周之 [高知大学農学部門]葛西 博文 [株式会社 総合開発]小田島 勉 [株式会社 総合開発]山田登志夫 [株式会社 総合開発]増馬 義裕 [京都府庁]
水利施設の主な建設材料であるコンクリートの中でも,空隙を有するポーラスコンクリート(以下,POC)が生態系保全型材料として注目され、既報では、砕石サイズ・空隙率の異なるPOCに生息する水生生物と付着藻類の種類や量に関する調査結果を報告した.本報では、さらに、水生植物に着目し、POCによる生態系に及ぼす影響の定量的評価を試み、また、それら生物間の最適な生態系バランス構築のためのPOCの活用モデルを提示する.
Keyword: ポーラスコンクリート, 生態系, 水環境GET PDF=12/12002-13.pdf
The effectiveness of creating the earth canal in paddy field for freshwater community
ISHIMA Taeko [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]MURAKAMI Hinako [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]FUKUSHIMA Junpei [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]SEKIJIMA Tsuneo [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
圃場整備済み水田における「江」の創出が生物群集に与える影響
○石間妙子 [新潟大学大学院自然科学研究科]村上比奈子 [新潟大学大学院自然科学研究科]福島純平 [新潟大学大学院自然科学研究科]関島恒夫 [新潟大学大学院自然科学研究科]
本研究では、圃場整備済みの水田において試験的に江を創出し、江の創出が水田の生物群集に与える影響を評価した。さらに、江を広域的に導入する際に留意すべき立地特性を解明した。その結果、江は乾田時に様々な生物種の逃避・生息場所として重要な生息地を提供していることが明らかとなった。また、魚類の供給源が用水路であったことから、魚類保全を目指した江の創出を実施する際には、用水路の魚類分布状況を考慮する必要がある。
Keyword: 圃場整備済み水田, 生物多様性保全, 江GET PDF=12/12002-15.pdf
Impact of the inhabiting situation of host fish on reproduction of Unio douglasiae
KONDO Mio [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]OZAKI Masaya [Graduate School of Applied Biological Sciences, Gifu University]ITO Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]SENGE Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
宿主魚種の存在がイシガイの世代交代に与える影響
○近藤美麻 [岐阜大学大学院連合農学研究科]尾崎暢也 [岐阜大学応用生物科学研究科]伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究では,寄生実験を行ないイシガイ幼生の宿主魚種を明らかにするとともに,設置魚道の型式が異なる2つのビオトープ池においてイシガイの個体群変動と魚類の生息状況を調査した.その結果,イシガイの宿主魚種はオイカワ・ヌマムツ・モツゴであった.また,この3種の生息割合が低いビオトープ池ではイシガイの個体群が衰退傾向にあり,宿主魚類が同所的に生息できる環境を整備することの重要性が示唆された.
Keyword: イシガイ, 宿主魚類, ビオトープGET PDF=12/12002-17.pdf
A study on population dynamics and extermination measures of Procambarus clarkii in paddy waters in wintering season
Aoki Shunsuke [ Graduate school of Utsunomiya univercity ]Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]Goto Akira [Utsunomiya univercity]
水田水域におけるアメリカザリガニの越冬期の生態解明および駆除対策の検討
○青木俊輔 [宇都宮大学大学院(前)]水谷正一 [宇都宮大学]後藤章 [宇都宮大学]
アメリカザリガニは日本各地の湿地環境に生息する外来種のザリガニである。本種は水田水域において稲作被害や生物多様性への悪影響などの問題を引き起こすとされ、外来生物法により要注意外来生物に指定されている。本研究では水田環境において本種が引き起こすとされる諸問題を解決するため本種の駆除対策を検討することとし、特に知見の少ない越冬期に着目して駆除対策の検討および生態の解明をすることを目的とした。
Keyword: 生態系, 環境保全, 生物多様性GET PDF=12/12002-18.pdf
Distribution and feeding of bullfrogs in the river
Ukai Takehiro [The graduate School of Applied Biological Sciences,Gifu University]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science,Gifu University]
河川におけるウシガエルの分布と食性
○鵜飼 剛啓 [岐阜大学応用生物科学研究科]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究では河川におけるウシガエルの食性を明らかにするため,強制嘔吐法によって胃内容物を調べるとともに,餌動物の消化速度に関する実験を行った.その結果,胃内容物からは,アメリカザリガニが最も多く確認された.その他スジエビなど外骨格をもつ生物の割合は高く,魚類・カエル類の出現頻度は小さかった.一方で,消化速度に関する実験から,強制嘔吐法による食性調査では外骨格をもつ生物を過大評価する可能性が示された.
Keyword: 生態系, 外来生物, 食性GET PDF=12/12002-19.pdf
Effective management of paddies for creating preferable foraging habitat of the Japanese Crested Ibis
Endo_Chihiro [Niigata University]Terashima_Daiki [Niigata University]Hayakawa_Tomoyasu [Niigata University]Sekijima_Tsuneo [Niigata University]
トキの採餌効率を高める農地管理法の提案
○遠藤千尋 [新潟大学・自然科学研究科]寺島大紀 [新潟大学・自然科学研究科]早川友康 [新潟大学・自然科学研究科]関島恒夫 [新潟大学・自然科学研究科]
佐渡島において、トキを野生復帰させるためには、トキにとって採餌エネルギー効率の高い水田環境を明らかにし、今後の採餌環境整備に生かす必要がある。そこで、水田ごとに、トキの採餌行動の観察を行い、のちに餌生物量や物理環境を測定した。モデル解析によって採餌エネルギー効率の高い水田環境の特性を季節ごとに明らかにし、この結果から、トキにとって好適な採餌環境をつくりだすような農地管理法の提案を行う。
Keyword: 水田, 鳥類, 農地管理GET PDF=12/12002-01.pdf
Factors affecting the distribution of frogs in rice paddy field
wakai_taiki [Hokkaido Railway Company]watanabe_kazuya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]ohkubo_hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
庄内平野中川地内におけるカエル種の水田利用および生息環境に関する研究
○若井大器 [JR北海道]渡邉一哉 [山形大学農学部]大久保博 [山形大学農学部]
山形県庄内地方の営農が盛んに行われる水田域を対象に、カエル種の水田利用と生息環境を調査した。結果、3科7種のカエル種の生息が確認され特徴的な分布を示した。いずれの種も水田を繁殖場として利用していたが、繁殖活動後の水田の利用時間が異なっていた。落水期前後には全ての種が水田外に移動しており、カエルの移動可能範囲内に存在する環境要素ごとの面積が生息分布を規定していると考えられた。
Keyword: 水田を利用するカエル, 移動可能範囲, 生息環境要素GET PDF=12/12002-21.pdf
A study on?effective layout of paddy field fishway (1)
Makio MITUDUKA [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group] Kazuo MIYAMOTO [Tohoku Ryokka kankyohozen co.LTD] Shusei SAITO [Japan Wildfife Research Center]
水田魚道の効果的な設置について(1)
○三 塚 牧 夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]宮 本 和 生 [東北緑化株式会社]斉 藤 秀 生 [自然環境研究センター]
土地改良法の改正により、農業農村整備事業で、環境との調和への配慮した工事が実施されているが充分な対応がされていない状況にある。そのため、環境配慮施設(水田魚道)を効果的に設置することにより、環境配慮の質の向上を目指すための調査を宮城県登米市迫町新田伊豆沼3工区で平成22年、平成23年と実施したので、その調査結果について報告するものである。
Keyword: 環境配慮, 水田魚道, 標識放流GET PDF=12/12002-23.pdf
The relation between spawning habitat of Masu salmon and river bed fluctuation after making two vertical trenches in the First Sabo dam in Wasada River basin in Yamagata Prefecture
sasaki ryosuke [Faculty of Agriculture,Yamagata University]okubo hirosi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]watanabe kazuya [Faculty of Agriculture,Yamagata University]kawauti masayuki [ Yamagata Prefecture Inland Water Fisheires Experiment Station]
砂防ダムスリット化後の河床変動とサクラマスの産卵環境
○佐々木亮祐 [山形大学農学部生物環境学科]大久保博 [山形大学農学部]渡邉一哉 [山形大学農学部]河内正行 [山形県内水面水産試験場]
山形大学付属演習林内を流れる早田川に位置する砂防ダムスリット化後の環境変化とサクラマス産卵環境について現地踏査を基に考察を行った。その結果、サクラマスの産卵床は両岸側方の変動が大きい区間においても、河道内変動の安定した河床の地点を利用していた。サクラマスはより上流を目指すことから、ダム上流部で捨石法による人工産卵床造成を行ったところ全箇所で水深・流速・流心からの距離に係わらず産卵床として利用した。
Keyword: サクラマス, スリットダム, 産卵環境GET PDF=12/12002-24.pdf
A Study on the Characteristic Condition of River Dynamics and Fish Movement in Downstream of Weir Installed Fishway
SAI Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]KAKIUCHI Manami [Kochi Prefecture]
魚道が設置された堰直下における河川流況および魚の挙動について
○齋 幸治 [高知大学農学部]佐藤 周之 [高知大学農学部]垣内 愛美 [高知県庁]
高知県安田川焼山頭首工に設置された魚道および堰直下の河道を対象として,それらの流況を把握するとともに,アユの河道から魚道付近へのアクセスについて検討した.その結果,堰直下の河道では,左岸側の流れが安定した流向・流速を保ち,アユは左岸側を選好する可能性が示唆された.アユの挙動に関する数値実験の結果,放流した個体の多くは魚道より離れた場所に集積する傾向があり,魚道への到達は困難であることが予想された.
Keyword: 河川, 魚道, 流況GET PDF=12/12002-25.pdf
Availability of Biotelemetry to analyze behavioral ecology of fish in paddy field water zones
MORI Akira [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya university]GOTO Akira [Utsunomiya university]
水田水域の魚類の生態解明に向けたバイオテレメトリーの可能性−ナマズに関する基礎的研究を事例として−
○森 晃 [東京農工大学連合農学研究科]水谷正一 [宇都宮大学]後藤章 [宇都宮大学]
生物の保全対策を講じるためには、その生物の詳細な行動生態情報が必要である。近年、生物の行動生態解明にバイオテレメトリーが利用される機会が増えており、水田水域における様々な生物にも適用されている。今後、新たにある生物にバイオテレメトリーを適用しようとした際の参考になるように、筆者が現在取り組んでいるバイオテレメトリーを用いたナマズの行動解析の研究事例に基づきながらその適用方法について解説したい。
Keyword: バイオテレメトリー, 水田水域, ナマズGET PDF=12/12002-26.pdf
Experimental Study on Cruising Speed of Largemouth Bass(Micropterus Salmoides) and Bluegill(Lepomis Macrochirus)
OUCHI Takato [Graduate School of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]IMANISHI Yohei [Oga Aquarium Co.,Ltd.]SATO Teruo [Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]TAKAHASHI Harumi [Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]KOBAYASHI Yukiya [Faculty of Bioresource Science,Akita Prefectural University]
特定外来生物オオクチバス,ブルーギルの巡航速度
○大内 威人 [秋田県立大学大学院 生物資源科学研究科]永吉 武志 [秋田県立大学 生物資源科学部]今西 洋平 [株式会社 男鹿水族館]佐藤 照男 [秋田県立大学 生物資源科学部]嶋田 浩 [秋田県立大学 生物資源科学部]高橋 春實 [秋田県立大学 生物資源科学部]小林 由喜也 [秋田県立大学 生物資源科学部]
本研究では,オオクチバスならびにブルーギルの防除方法の検討に資する基礎的知見を得ることを目的として,開水路での巡航速度に関する遊泳実験を行った.この結果,標準体長7.5cm以上の供試魚の巡航速度は,両種ともに40〜50cm/sの範囲にあることがわかった.このことから,両種は,比較的に流れの速い水域においても捕食や移動のための遊泳行動が可能であり,今後,河川上流部などへ分布域を拡大していく危険性が示唆された.
Keyword: オオクチバス, ブルーギル, 巡航速度GET PDF=12/12002-27.pdf
Maruyama toshisuke [Ishikawa Prefectural University]Noto fumikazu [Ishikawa Prefectural University]Takase keiji [Ishikawa Prefectural University]Takimoto hiroshi [Ishikawa Prefectural University]
○丸山利輔 [石川県立大学]能登史和 [石川県立大学]高瀬恵次 [石川県立大学]瀧本裕士 [石川県立大学]
Keyword: 還元水, 反復利用, 水田灌漑GET PDF=12/12003-10.pdf
Analysis of reuse of irrigation water at test paddy in the Tedori river alluvial fan area
YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]NOTO Fumikazu [Ishikawa prefectual university]TAKASE Keiji [Ishikawa prefectual university]TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]
手取川扇状地試験地における水田用水地区内還元水の分析
○吉田匡 [石川県立大学]丸山利輔 [石川県立大学]能登史和 [石川県立大学]高瀬恵次 [石川県立大学]瀧本裕士 [石川県立大学]
石川県手取川扇状地内に試験地域を選び,水田用水の反復利用の分析法を提案した.この地域は砂礫質扇状地であるので,水田消費水量は減水深を基本としているが,地形勾配が大きいことを活用して,幹線水路を用排兼用に使っている.幹線水路から取水した用水は複雑な用排水組織を持つ水田用排水ブロックを経た後,幹線水路に還元される.この複雑な用水の反復利用システムを解析し,その妥当性を実測値と計算値の比較をして検証した.更に,水源整備,圃場整備前の状況を推定し,当時の用水状況を再現して,考察を加えた.
Keyword: 水田灌漑, 反復利用, 還元水GET PDF=12/12003-11.pdf
発表番号 [3-13(P)]
Comtemporary obstacles of irrigation and drainage system in the lower basin of the Omoi and Uzuma rivers considering historical development of agricultural land and water improvement and flood management
NAKAMURA Norio [Graduate school of Agriculture Utsunomiya univ]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]
思川・巴波川下流域における土地改良および治水の史的展開と農業水利の課題
○仲村則男 [宇都宮大学大学院 農学研究科]水谷正一 [宇都宮大学]後藤章 [宇都宮大学]
栃木県南部に位置する渡良瀬遊水地は、近現代において様々な史的展開を経ながら利根川治水の方向付けに深く関わり、今日に至る。本稿では本遊水地に流入する思川・巴波川とその下流域に位置する区域を対象とし、遊水地の成立とそれに伴う農業水利上の課題を明らかにするものである。特に、史的展開における対立や矛盾を明らかにするため、これら要因の整理・分析を通し、今後の地域整備の展開方向について検討することを目的とする。
Keyword: 灌漑, 治水, 史的展開GET PDF=12/12003-13P.pdf
Water Distribution in a Main Irrigation Canal -State in Dai-dori Main Canal in the Fukuoka-zeki Irrigation Project, Ibaraki Prefecture-
Tani Arisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Taniguchi Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences, Univesity of Tsukuba]Satoh Masayoshi [Faculty of Life and Environmental Sciences, Univesity of Tsukuba]
幹線用水路における農業用水の配分―茨城県福岡堰土地改良区台通幹線用水路の実態―
○谷有紗 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]谷口智之 [筑波大学大学院生命環境系]佐藤政良 [筑波大学大学院生命環境系]
伝統的な用水路における用水配分は,用水路と受益水田の標高差などによって影響を受けるので,灌漑供給水量が減少した場合,地区内のどの地点にどのような影響が生じるのかが問題になる.本研究は,1625年に創設された福岡堰台通幹線用水路を対象に,受益地全体での用水配分を観測し,地区内での用水配分は,各ブロックの上端に到達した水量の大小に加えて,水路構造の違い,農家の分水工操作によって影響を受けることを示した.
Keyword: 幹線用水路, 用水配分, 分水工GET PDF=12/12003-17.pdf
Performance Assessment of Government Maneged at Main Irrigation Network in the Nile Delta
Ahmed M. Aly [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
エジプト・ナイルデルタの灌漑地区における政府管理の灌漑実効評価
○Ahmed M. Aly [鳥取大学農学部大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]
エジプトのナイルデルタでは、用水系統の改善のために、効率的な灌漑技術を導入している。改善点は、機械化ゲートと必要な量と順序で自動的に配水する制御装置の利用である。我々は、導入前後で政府管理下の灌漑システムの評価を行った。その結果、配水能力の向上に成功した。このシステムは、水が必要な際に灌漑地区への配水および、灌漑地区間で公平な水分配を可能にする。加えて用水路の送水能力・配水能力・柔軟性を改良した。
Keyword: main irrigation system, irrigatioin district, Water delivery performanceGET PDF=12/12003-18.pdf
Activities of lower branch WUGs under the condition of rotational systems
Kato Tomohiro [Graduate School of Bioresources,Mie University]Ishii Atsushi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
河川水田灌漑地区における末端水利組織の番水対応
○加藤 智大 [三重大学大学院生物資源学研究科]石井 敦 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
大規模な河川灌漑を行う水利組織では、異常渇水時に「番水」を行って水不足に対応する。土地改良区が幹線水路レベルで番水する際の下位組織の配水管理について宮川用水地区を対象に調査分析した。番水では通水日に通常より多くの水を送水することが水管理上望ましいが、支線以下の水路が番水に対応した施設容量をもっていないため、最末端の水田まで公平に行き渡らず、末端水利組織が労力を要して調整を行っていることがわかった。
Keyword: 番水, 水利組織, 水田灌漑GET PDF=12/12003-20P.pdf
Issues for Irrigation Introduction to Rice Production in Ghana
NARUOKA Michio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ガーナの稲作に灌漑技術を導入するための課題
○成岡 道男 [国際農林水産業研究センター]
ここでは、ガーナ国アシャンテ州クマシ近郊で行った調査結果をもとに、天水低地稲作および灌漑稲作の基盤整備、栽培、ポストハーベストの現状を紹介した。そして、天水低地稲作から灌漑稲作への転換を進める農民を増やすための課題および必要な対策について検討した。その結果、無秩序な水利用、新墾工や耕起に伴う労働増加、稲ワラなど有用資源の未利用、収穫後の品質劣化、移転された技術の劣化などの課題が確認できた。
Keyword: ガーナ, 稲作, 基盤整備GET PDF=12/12003-21.pdf
The Subjects on Water Use to Increase Lowland Rice Yield in Lao PDR
Ikeura Hiroshi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Sinxay Vongphachanh [Faculty of Engineering, National University of Laos]Sengthong Phonchanmixay [National Agriculture and Forestry Research Institute, Lao PDR]Khansawanh Sisopha [Department of Irrigation, Ministry of Agriculture and Forestry, Lao PDR)]
ラオスにおける水稲収量向上のための水利用上の課題
○池浦 弘 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]シンサイ ボンパチャン [ラオス国立大学工学部]セントン ポンチャンミサイ [ラオス国家農林研究所] カンサバン シソパ [ラオス農林省灌漑局]
ラオスの水稲収量向上のための課題について検討した。雨季水稲作の苗代、代掻き、移植等は雨季の初めに行われており、この時期の必要水量を賄い適期移植を行うことが水稲収量を向上する上での課題と言える。既存の水利施設は受益者により維持管理が行われていたが、計画的な配水・管理は行われておらず、貯留水は常時放流されていた。水稲収量向上のためには、乾季の間の貯水と雨季の初めの効率的な集水・配水が必要である。
Keyword: 水稲収量向上, 適期作付け, 水資源の効率的利用GET PDF=12/12003-23.pdf
Study on Performance of Dry Season Rotational Irrigation for Mae Lao Scheme in Thailand
Takeuchi Takuya [NTC Consultants Inc.]Kubo Naritaka [The University of Tokyo]Wongtragoon Unggoon [Rajamangala University of Technology Lanna]Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]
タイ国メラオ灌漑地区における乾季ローテーション灌漑の配水性能に関する研究
○竹内拓也 [NTCコンサルタンツ株式会社]久保成隆 [東京大学]Wongtragoon Unggoon [ラチャモンコン工科大学]丹治肇 [農村工学研究所]
タイ国メラオ灌漑システムを対象として,効率的な乾季のローテーション灌漑を行うために,施設と水管理による配水への影響を検討した.シミュレーションの結果から,現況施設の構造が上流での水不足に影響していることと,幹線水路から直接分水するFarm Turnoutでの沿岸権取水を仮定した場合に下流での深刻な水不足が発生することが示された.これは現地での聞き取り調査の結果と同様の傾向を示している.
Keyword: メラオ灌漑システム, 乾季灌漑, ローテーション灌漑GET PDF=12/12003-24.pdf
Re-evaluation of Existing Agricultural Water Use System Based on Delivery-Collector Function
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Nakada Toru [National Institute for Rural Engineering]Fujiyama So [Sanyu Consultants Inc.]Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
分集水機能に基づく既存水利システムの再評価
○樽屋啓之 [農研機構 農村工学研究所]中田 達 [農研機構 農村工学研究所]藤山 宗 [(株)三祐コンサルタンツ]田中良和 [農研機構 農村工学研究所]
農業水利システムの機能更新に際して、性能設計の考え方を取り入れた評価診断技術の確立が求められている。水利システムの機能を分集水機能によって再構成することにより、システム全体を評価する新たな手法を提案した。さらに、新沢博士の河川水利調整論から水利調整の考え方を引用し、水利システムと河川管理との関係、水利システムの発展過程に関する考察を基に、既存水利システムの再評価のための本手法の有効性を示した。
Keyword: 水利システム, 性能設計, 河川水利調整論GET PDF=12/12003-25.pdf
Chisomo P. Kumbuyo [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
農民管理灌漑システムの比較指標による時間的評価
○Chisomo P. Kumbuyo [鳥取大学農学部大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]
近年、各用水組織の灌漑効率を相対的に評価する方法が検討されている。IWMIは用水組織内および、組織間の灌漑効率を評価できる比較的指標を開発した。本研究では、この指標をマラウィのBwanje Valley灌漑地区に適用した。その結果、降雨依存期により多くの水が使用されるが、単位面積および、単位水量当たりの生産性が低く、効率は低かった。また降雨依存期と比べ、灌漑期の灌漑効率は低かった。
Keyword: Comparative indicator, Relative water supply, Water delivery capacityGET PDF=12/12003-26.pdf
Trends of evapotranspiration in Japan
Suzuki Kazuhiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]Hiroshi Chida [Miyagi Pref. Ogawara Regional Promotion Office]KOBAYAKAWA Naoya [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
日本における蒸発散量の長期変動解析
○鈴木 和裕 [宮城県古川農業試験場]千田 洋 [宮城県大河原地方振興事務所]小早川 直也 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究では,1951〜2010年の60年間の気象データから日本の17地点における蒸発散量を推定しそのトレンドを分析するとともに,蒸発散量と気象要素との関係を調べ,蒸発散量に長期的な変動傾向がある場合,その要因について検討した.その結果,飽差の増加により可能蒸発量及び基準蒸発量は増加傾向を示したが,実蒸発散量は減少傾向を示し,補完関係の概念を表す結果となった.また,季節により変動の傾向が異なることがわかった.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 気象環境GET PDF=12/12003-29.pdf
The tendency of soil moisture and the nourishment in the low protein measure in the peat paddy field accompanied by underground irrigation
OKAMURA YUUKI [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]ISHIDA TETSUYA [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]OOGISHI Yuzuru [Kushiro Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]YOKOHAMA MITSUHIRO [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]
地下灌漑を伴う泥炭水田における低タンパク対策での土壌水分・養分の傾向
○岡村 裕紀 [(独)土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]大岸 譲 [国土交通省北海道開発局釧路開発建設部]横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
地下灌漑では、土壌中の水分制御や養分供給の方法が必ずしも確立されておらず、地下灌漑システムを伴う泥炭水田輪作圃場における土壌水分・養分の動態解明のために調査を行っている。本報では、初年度調査における低タンパク対策での土壌水分・養分の傾向について述べた。結果から地下灌漑システムによる低タンパク対策の期間や回数など、検証実験の必要性が示された。
Keyword: 地下灌漑, 泥炭農地, 土壌養水分GET PDF=12/12003-32.pdf
Change of Remaining Water Volume when Outlet Sides are Leveled Low-A Simulation Study-
SUZUKI Sho [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
落水口側を低く均平整地することによる地表残留水量の削減効果 −地表排水シミュレーションを用いた検討−
○鈴木翔 [東京農工大学連合農学研究科]牧山正男 [茨城大学農学部]
著者らの既報では,地表排水の促進を目的とした水田の管理手法について,既往の研究を応用したモデルを用いての検討を行った.しかし,検討に用いた田面起伏は,統計的性質に従って発生させたものであり,排水路側を低く整備するといった排水性向上のための配慮は講じなかった.本報では,前述のような配慮を行った際の地表残留水量の削減効果について,起伏が連続する方向をも考慮しつつ,シミュレーションを用いて検討する.
Keyword: 水田からの地表排水, シミュレーション, 均平整地GET PDF=12/12003-34.pdf
Difference of the intake water temperature in the paddy fields between during day and night
SAKATA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]TOMOSHO Tasumi [National Institute for Rural Engineering, NARO]UCHIMURA Motomu [National Institute for Rural Engineering, NARO]
日中と夜間の取水による水田水温の相違
○坂田 賢 [農研機構 農村工学研究所]友正達美 [農研機構 農村工学研究所]内村 求 [農研機構 農村工学研究所]
水稲の高温障害回避策の一つに,出穂期後に低温の用水を供給することが挙げられる.2011年に福井県坂井市において,出穂期後の灌漑を昼夜の一方とした圃場の水収支および水温を測定した.灌漑時間帯による出穂期前後の水収支に相違はみられなかった.取水温は開水路区で昼の方が顕著に高く,パイプライン区では差が小さいか夜の取水温の方が高くなった.地温低下効果は水口から遠いほど低く,効果の持続時間が短い傾向がみられた.
Keyword: 高温障害, 水田水温, 夜水灌漑GET PDF=12/12003-03.pdf
Soil environment and rice quality under saturated irrigation
ひたひた灌漑における土壌環境と玄米品質について
○藤原 洋一 [石川県立大学生物資源環境学部]鳥山 和伸 [国際農林水産業研究センター]藤井 秀人 [国際農林水産業研究センター]
水稲の節水栽培と高温障害抑制を両立する水管理手法を構築することを目的として、湛水を無くし飽和状態を保つ灌漑(ひたひた灌漑)と湛水灌漑条件下における地温、水温、酸化還元電位、玄米品質などを比較した。その結果、ひたひた灌漑では湛水灌漑より最低地温が低下し、酸化還元電位は改善される結果となったが、整粒比、乳白粒比などの玄米品質にはトリートメント間の違いは見られず、品種間差異の方が圧倒的に大きかった。
Keyword: ひたひた灌漑, 地温, 酸化還元電位GET PDF=12/12003-40.pdf
発表番号 [3-41]
Influence of soil moisture content to the growth and yield of plum tree
Wu Yun [The United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University] Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Yano Muneharu [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
土壌水分状態の相違が梅の生育と収量に与える影響
○烏 雲 [岐阜大学大学院連合農学研究科]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]矢野 宗治 [岐阜大学応用生物科学部]
乾燥地での梅の栽培を目的として、最適な水管理の方法について実験的に検討した.本研究では、蒸発散の盛んな夏季に梅畑の土壌面をビニール被覆し降雨の侵入を防ぐことによって、その後の土壌水分状態、落葉、次年度の開花、結実、収量、糖度に与える影響を調査し、夏季における灌漑の必要性について検討した。
Keyword: ウメ, 灌漑効果, GET PDF=12/12003-41.pdf
Study on effects of deficit irrigation on growth, yield and water use efficiency of Tomato
Gao Dianmei [Graduate School of Applied Biological Sciences,Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
節水灌漑がトマトの生育、収量、品質、消費効率に与える効果に関する研究
○高 殿美 [岐阜大学応用生物科学研究科]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
トマトは,栄養価が高いので,世界で広く栽培される野菜の一つである。一方,トマトは水分消費が極めて大きい野菜の一種であり,栽培期間を通して灌漑を必要とする。本研究の目的は,完全灌漑と節水灌漑下でハウス栽培したトマトの収量および品質、水利用効率等を評価することを試みた。その結果、水利用効率の高い水管理の方法について検討したので、その実験結果について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, GET PDF=12/12003-42.pdf
Okazaki Masayasu [Tottori University]Fujimaki Haruyuki [Tottori University]Nishihara Eiji [Tottori University]Inoue Mitsuhiro [Tottori University]Saito Tadaomi [Tottori University]
植物の生長モデルと天気予報を利用した灌漑水量の決定
○岡崎正泰 [鳥取大学乾燥地研究センター]藤巻晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター]西原英治 [鳥取大学農学部]井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]齊藤忠臣 [鳥取大学農学部]
水分モニタリングに基づく自動灌漑区と、天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを試みた。大豆を供試作物とした。収入が乾物生産量に比例する場合には後者は前者と同等の純収入をもたらしうることが明らかとなったものの、実際には生殖成長期の潅水量の節減が子実/地上部乾物重比を大きく低下させた。
Keyword: 水分移動, 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散GET PDF=12/12003-44.pdf
Evaluation of nitrogen balance by different types of irrigation and application in root zone
HIROKO SAKAI [Ibaraki University]KOSHI YOSHIDA [Ibaraki University]ISSAKU AZECHI [Ibaraki University]HISAO KURODA [Ibaraki University]
灌漑方法と施肥方法の違いによる根圏での窒素収支の評価
○酒井博子 [茨城大学]吉田貢士 [茨城大学]安瀬地一作 [茨城大学]黒田久雄 [茨城大学]
本研究では、灌漑方法(間断灌漑・常時湛水)と施肥方法(硝酸態窒素・固形尿素)の違いが根圏からの窒素ロスに及ぼす影響を把握するために、カラム実験で窒素収支の評価を行った。4つの条件で実験を行ったところ、間断灌漑カラムでは脱窒が抑制された。しかし、間断灌漑による土壌の乾燥が十分でなかったことから、全てのカラムの作土層で硝化、脱窒の両方が起こりうる状態であり、溶脱量・脱窒量の差は小さかった。
Keyword: 間断灌漑, 窒素収支, 脱窒GET PDF=12/12003-45.pdf
Analysis of two-dimensional distribution and organic irrigation method of the anaerobically digested slurry supplied in rice paddy
MAEDA HIROKI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]YUGE KOZUE [Faculty of Agriculture of Kyushu University]TANAKA MUNEHIRO [Faculty of Agriculture, Saga University]ANAN MITSUMASA [Takasaki Sogo Consultant, Co. Ltd.]SHINOGI YOSHIYUKI [Faculty of Agriculture of Kyushu University]
肥培灌漑水田におけるメタン発酵消化液の空間分布と効率的散布手法の検討
○前田 浩貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]田中 宗浩 [佐賀大学農学部]阿南 光政 [(株)高崎総合コンサルタント]凌 祥之 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,肥培灌漑を行った水田における,メタン発酵消化液に含まれるTNの空間分布の推定を目的とし,シミュレーションモデルを構築した.実証実験を行い,モデルの妥当性を検証したところ,モデルから得られたTNの計算値は実測値の傾向を再現していた.このモデルを用いて,田面水中のTNの空間分布の推定を行った.この結果を基に,均一的な施肥を可能にする肥培灌漑手法の検討を行った.
Keyword: メタン発酵消化液, 肥培灌漑, シミュレーションモデルGET PDF=12/12003-46.pdf
On the Water Temperature Variation in Dual-Purpose Canals ( II ) ? Application of Simulation Model in Tedori-Gawa Shichika Irrigation Area ?
MITSUYASU Marie [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IIDA Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]NISHIDA Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
用排兼用利用される用水路の水温変動に関する研究() ―手取川七ヶ用水におけるシミュレーションモデルの適用―
○光安麻里恵 [東京大学大学院農学生命科学研究科]木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
近年,全国的に水稲の高温登熟障害が顕著である.対策の一つに掛け流し灌漑などの水管理の工夫が挙げられるが,そのためには十分な量の低水温の灌漑用水の確保が条件となる.特に,用排兼用水路では水田からの排水が水路水温を上昇させる可能性がある.本研究では用排兼用水路を利用している手取川七ヶ用水地区を対象とし,水路の水量・水温シミュレーションモデルを作成し,今後の用水計画に有用な情報を抽出することを目指す.
Keyword: 灌漑水温, 用排兼用水路, 手取川七ヶ用水GET PDF=12/12003-05.pdf
Analysis of Two-dimensional Flow of Paddy Water Considering the Rice Plant
kouketsu hikaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]kimura masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]iida toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
稲株を考慮した田面水の2次元流れ解析に関する研究
○纐纈 光 [東京大学農学生命科学研究科]木村 匡臣 [東京大学農学生命科学研究科]飯田 俊彰 [東京大学農学生命科学研究科]
稲作水田での水流解析において稲を計算格子で表現しようとすると、計算量が増大するため、簡略化した方法が必要である。本研究では、稲を格子で表現せずとも、それに近い結果を得られる水流解析モデルを探すことを目的として、複数の解析モデルから計算比較を行った。その結果、粗度係数近似したモデルにおいて、粗度係数の値の与え方次第で稲を計算格子で表現したモデルの解析結果に近づけることがわかった。
Keyword: 数値流体力学, 水田灌漑, マニングの粗度係数GET PDF=12/12004-14.pdf
An Application of MPS Method to Numerical Flow Analysis in Orifice Fishways
Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
潜孔式魚道における流況解析へのMPS法の適用
○泉 智揮 [愛媛大学農学部]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
貯水池運用による水位変動への対策が必要であるダムに設置する魚道として有効な潜孔式魚道の数値モデルによる流況解析のために,流れのシミュレーションにおいてしばしば問題となる移流項の離散化や計算格子生成を必要としないラグランジュ型の数値解法であるMPS法の適用について検討した.鉛直2次元断面での計算結果から,潜孔から流入する流れによってプール内の流況が形成される様子がシミュレートされた.
Keyword: 粒子法, 潜孔式魚道, 数値解析GET PDF=12/12004-15.pdf
A Petrov-Galerkin finite element method for the solute transport equation in locally one-dimensional open channel networks
Yoshioka Hidekazu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Unami Koichi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Emeritus Professor, Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
局所1次元開水路網における溶質輸送方程式に対するPetrov-Galerkin型有限要素法
○吉岡 秀和 [京都大学大学院農学研究科]宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科名誉教授]
局所1次元開水路網における溶質輸送方程式の数値計算に対するPetrov-Galerkin型有限要素法(PGFEM)を開発する.本PGFEMでは未知量の補間関数に局所的な2点境界値問題の厳密解を用いることで風上化を行う.また,内部境界条件を空間方向の離散化に陰的に組み込むことで効率的に数値解を得る.ここではとくに,樹木状開水路網における2種類の反応性溶質の輸送現象に関する数値シミュレーションにより本PGFEMの適用性を示す.
Keyword: 局所1次元開水路網, 溶質輸送方程式, Petrov-Galerkin型有限要素法GET PDF=12/12004-17.pdf
Measurement of water content at 800m deep in the sea floor by TDR method
OCHIAI_HIROYUKI [University of Tokyo]NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]MATSUMOTO_RYO [University of Tokyo]
TDR法を用いた水深800mにおける堆積物中の水分量測定
○落合博之 [東京大学大学院]登尾浩助 [明治大学]松本良 [東京大学大学院]
新たなエネルギーの開発が必要となった日本では、ガスハイドレートのエネルギーへの転用が急速に進んでいる。ガスハイドレートの集積物では海底堆積物でもフリーガスを含む可能性がある。ガス体積量を計算で求めることを最終目標とし、本研究ではTDR法を用いて水分量測定を試みた。結果として海底堆積物中には水が50%以上存在し、測定地点によって異なることがわかった。
Keyword: TDR, 深海, 海底堆積物GET PDF=12/12004-18.pdf
Appication of thermo-time domain reflectometry probe to detect mineral oil-contaminated soil
Aoki Shinsuke [Graduate School of Agriculture, Meiji University]Ochi Hiroyuki [Graduate School of Science, University of Tokyo]Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
サーモTDRプローブの油分検知センサーへの適用
○青木 伸輔 [明治大学大学院 農学研究 農学専攻]落合 博之 [東京大学 理学系研究科]登尾 浩助 [明治大学 農学部]
環境問題の中でも,土壌・地下水汚染は発見が遅れやすく,汚染範囲が拡大してしまうことが多い.地下水に達する前段階の不飽和土壌中で早期に発見することが切望されている.そこで,サーモTDRプローブを使った不飽和土壌中における有機溶媒濃度の検出法(登尾, 2005)が考案された.本研究では,このサーモTDRプローブの油分検知センサーとしての可能性の検討を目的とした.
Keyword: 油汚染土壌, TDR法, DPHP法GET PDF=12/12004-20.pdf
Successive measurementsof soil water retention curves usingAquaLab VSA
Sakai_Masaru [Gradyate School of Bioresources, Mie University]Kato Kaoru [Nagoya City]Scott B. Jones [Department of Plants, Soils, and Climate, Utah State University]Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
水分吸脱着測定装置AquaLab VSAを用いた土の水分保持曲線の測定
○坂井 勝 [三重大学大学院生物資源学研究科]加藤 薫 [名古屋市]Scott B. Jones [ユタ州立大学植物・土壌・気象学科]渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
不飽和透水係数の推定や乾燥地の水管理には、低水分領域の水分保持曲線の予測が重要である。近年、鏡面冷却式水ポテンシャル計と精密秤を組合わせた自動水分吸脱着測定装置VSAが開発された。そこで、土の水分保持曲線測定へのVSAの適用を試みた。VSAを用いることで、簡単迅速連続的に試料の水ポテンシャルや水分特性曲線のヒステリシスを測定できた。また、土の測定に適した湿度の調整法や送風流速、測定精度が明らかになった。
Keyword: 水ポテンシャル測定, 水分保持曲線, 水蒸気吸脱着GET PDF=12/12004-21.pdf
Influences of a bulk density for hydraulic conductivity and water retention curve of Shimajiri maji soil
SAKAI KAZUHITO [University of the Ryukyus]OKAMOTO KEN [University of the Ryukyus]NAKANDAKAI TAMOTSU [University of the Ryukyus]
島尻マージにおける乾燥密度が透水性及び水分特性に与える影響
○酒井 一人 [琉球大学農学部]岡本 健 [琉球大学農学部]仲村渠 将 [琉球大学農学部]
乾燥密度の違う試料を用いた水分特性曲線の測定により,pF1.5より大きくなると乾燥密度の違いは水分特性曲線に影響を与えないこと、遠心法ではpF3.0,3.5の質量含水比が高くなることが確認された.PTFでは、飽和透水係数の推定値は実測値を過小評価し、水分特性曲線は,乾燥密度が小さい時、推定値は体積含水率が多い状態で過大評価,乾燥密度が大きい時,体積含水率が少ない状態で推定値は過小評価する傾向にあった。
Keyword: 島尻マージ, 乾燥密度, 水分特性GET PDF=12/12004-22.pdf
Toride Nobuo [Graduate School of Bioresources, Mie University]Sakai Masaru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
○取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]坂井 勝 [三重大学大学院生物資源学研究科]
Keyword: 水ポテンシャル測定, 水分保持曲線, 水蒸気吸脱着GET PDF=12/12004-23.pdf
Changes of Volumetric Water Content and Electric Conductivity after Soil Sterilization with Hot Water
Yuki Ito [School of Agriculture, Meiji Univ.]Kazuhiro Ota [Kanagwa Agriculture Technology Center]Kitaura Takeo [Kanagwa Agriculture Technology Center]Kita Nobuhiro [Kanagwa Agriculture Technology Center]Noborio Kousuke [School of Agriculture, Meiji Univ.]
熱水土壌消毒後における土壌中の体積含水率・電気伝導度の変化
○伊東雄樹 [明治大学大学院農学研究科]太田和宏 [神奈川県農業技術センター]北浦健生 [神奈川県農業技術センター]北宣裕 [神奈川県農業技術センター]登尾浩助 [明治大学大学院農学研究科]
土壌病害虫防除に臭化メチル剤の使用が禁止され、代替技術として熱水土壌消毒法が注目されている。熱水土壌消毒法に関する研究は多くがその消毒効果に関するものである。熱水消毒後の土壌管理には土壌中の水分・溶質移動を知ることが必要不可欠である。そこで、本研究では、2010年と2011年の2年間に渡りTDR法を用い土壌水の体積含水率・電気伝導度を推定し、基礎データ収集を目的とした。
Keyword: 熱水土壌消毒法, 水分移動, 溶質移動GET PDF=12/12004-24.pdf
Prediction of soil moisture condition under future climate change
Kato Chihiro [University of Tokyo]Hayashi Yusei [University of Tokyo]Nishimura Taku [University of Tokyo]
気候変動下の農地土壌の水分条件予測に関する研究
○加藤千尋 [東京大学]林祐誠 [東京大学]西村 拓 [東京大学]
気候変動下の農地土壌の水分予測のために,土の水理学的性質の予測について検討した。SolphyJデータベースから得た土性や水分量のデータを用いて,RETC,Rosettaを適用して保水性,不飽和透水係数を推定した。地理的に近接して土性の類似した複数の土壌間の比較では,土性を用いるRosettaの推定値とSolphyJの水分量データに対してフィッティングするRETCの推定値では異なる結果が得られた
Keyword: 気候変動, 保水性, 水分移動GET PDF=12/12004-25.pdf
発表番号 [4-30(P)]
Application of Neural Networks for Soil Moisture Estimation in SRI Paddy Field with Limited Meteorological Data
Chusnul Arif [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Budi Indra Setiawan [Dept. of Civil and Environmental Engineering, Bogor Agricultural University]Masaru Mizoguchi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Ryoichi Doi [Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
限られた気象データからSRI水田の土壌水分を推定するニューラルネットワーク法
○クスヌル・アリフ [東京大学大学院農学生命科学研究科]ブディ・インドラ・セチワン [ボゴール農科大学環境土木学科]溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]土居良一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
SRI水田の灌漑計画には土壌水分SMの測定が重要である。本研究では2つのニューラルネットワークモデル(NNM)を組み合わせて、限られた気象データからSMと蒸発散量ETを推定した。まず実測された気温の最大・平均・最小値からETを推定した。次に動的NNMにより推定ETと実降水量からSMを求めた。作付期間の異なる気象条件で検証した結果、本推定法は寄与率0.80で実測SMを良好に再現できることが分かった。
Keyword: 土壌水分, SRI水田, ニューラルネットワークGET PDF=12/12004-30P.pdf
Improvement of convection control method of flooded water and presenting an example of the application of the improved method
Hanayama Susumu [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]Annaka Takeyuki [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
田面水の対流制御法の改良とそれを用いた適用例の紹介
○花山 奨 [山形大学農学部]安中武幸 [山形大学農学部]
本研究は,室内実験において田面水の対流が田面水-土壌間における物質移動におよぼす影響を調べるために従来の対流制御法を改良し,その改良法を用いた適用例を紹介するものである.結果は,/緻未らの放熱のみで対流を制御できるようになった,改良法を使った実験で対流が田面水中の土壌による溶存酸素消費量に影響をおよぼすことが明らかとなったことである.
Keyword: 物質循環, 対流, 土壌微生物・土壌動物GET PDF=12/12004-32P.pdf
Effects of temperature of irrigation water to ground temperature of cultivation under structure
TANAKA Yoshikazu [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]KUDOU Masaomi [Agriculture and Fisheries Dep., Miyazaki Prefecture]
畑地かんがいの水温が施設栽培ほ場の地温に与える影響
○田中 宣多 [宮崎大学農学部]竹下 伸一 [宮崎大学農学部]工藤 正臣 [宮崎県農政水産部]
畑地かんがいの水温が施設栽培ほ場の地温に与える影響を検討するために,冬季に宮崎県内の水利施設及び受益ほ場にて温度観測を実施し,地下水利用ほ場と比較した.その結果,水温は気温低下とともに低下し,下流へ行くにつれて上昇していた.調整池は冷却・加温効果の両方がみられた.ほ場の水温は,地下水によるかんがい水に比べ約10℃低いが,マルチをしていれば地温への影響はほとんどないことがわかった.
Keyword: 調整池, 地下水, マルチGET PDF=12/12004-33P.pdf
Influence of Phosphate Sorption on Dispersion of Ferralsol Soils
Pham Viet Dung [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Ishiguro Munehide [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
Ferralsol土壌の分散に及ぼすリン酸収着の影響
○ファム ビエット・ズン [北海道大学大学院農学院]石黒 宗秀 [北海道大学大学院農学研究院]
土壌が分散しやすいと,土壌侵食を起こしやすく,貴重な資源である土壌を消失するとともに,肥料成分が水環境を悪化させることになる。土壌の分散凝集条件を明らかにして,土壌侵食を抑制する必要がある。ここでは,リン酸を収着しやすい熱帯のFerralsol土壌の分散凝集に及ぼすリン酸の影響を明らかにするため,リン酸収着実験とゼータ電位測定を行った。リン酸収着に伴う土壌の荷電特性変化と分散凝集の関係が明確になった。
Keyword: 分散凝集, 土壌構造, ゼータ電位GET PDF=12/12004-35.pdf
Detection of Liquid Limit of Bentonite in Drying Process by Soft X-ray Digital Radiography
HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]KUROSAWA Toshihito [Life Science Research Center, Mie University]NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法による乾燥過程にあるベントナイト・ペーストの液性限界識別
○廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]黒澤 俊人 [三重大学生命科学研究支援センター]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
乾燥過程にあるベントナイトを試料として,軟X線画像法による解析を行い,試料の水分状態と軟X線画像との関係について調べた。その結果,軟X線画像の情報から,液性限界の識別および土壌水分ポテンシャルの推定の可能性が示された。
Keyword: 土壌構造, 水分移動, コロイド・粘土GET PDF=12/12004-36.pdf
発表番号 [4-40]
Detection of Elastic Waves generated from Plant by Cluster Analysis
UENO Yuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata Unibersity]
クラスタ解析を用いた植物体起源弾性波の検出
○上野 由樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]鈴木 哲也 [新潟大学自然科学系(農学部)]
植物体の栽培管理には水分環境が重要な環境要素である。植物の水分状態を土壌pFで評価している。土壌pFは土壌水分の指標であり,間接的に植物体の水ストレスを評価している。この指標から植物体の状態を精密に検討することは困難である。本研究では水ストレス時に発生するキャビテーション音を弾性波として受動的検出するAE(Acoustic Emission)法を用いて,検出・評価することを試みた結果を報告する。
Keyword: AE(Acoustic Emission)法, 水ストレス, 緑化GET PDF=12/12004-40.pdf
Microbial Transport in Soil with Different Water Flow Rates and NaCl Concentrations
Muto Yoshiko [Faculty of Agriculture, Iwate University]Ibuki Kanno [Faculty of Agriculture, Iwate University]Watanabe Kunio [Faculty of Bioresources, Mie University]
カラム流出実験による土壌微生物の流出特性−水分フラックスとNaCl濃度の影響−
○武藤由子 [岩手大学農学部]菅野萌 [岩手大学農学部]渡辺晋生 [三重大学生物資源学部]
土壌微生物活動は窒素・炭素動態の中心的役割を担う.これまでに,水田土壌における水移動と土壌の酸化還元電位や窒素・炭素動態との関係への土壌微生物の影響が示唆されている.今後,より詳細な窒素・炭素動態のメカニズムの解明とモデル化には,土壌微生物自体の水分溶質移動に対する移動特性を明らかにする必要がある.本研究では,一次元カラムを用いた流出実験を行い,水分溶質移動が土壌微生物の挙動に与える影響を調べた.
Keyword: 土壌微生物, 窒素動態, 水溶質移動GET PDF=12/12004-42.pdf
Prevention of Saline Water Movement in Shallow Vadose Zone by Using Capillary Barrier of Soil
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Sugisaki Mizuho [Formerly of Faculty of Agricultue, Niigata University]Takahashi Kahori [Formerly of Faculty of Agricultue, Niigata University]Furukawa Shun [Formerly of Faculty of Agricultue, Niigata University]Suzuki Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]Kawai Takayuki [Research Institute for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
キャピラリーバリアを利用した浅いベイドスゾーンにおける塩水移動の制御
○森井 俊広 [新潟大学農学部]杉崎 瑞穂 [前新潟大学農学部生産環境科学科]高橋 かほり [前新潟大学農学部生産環境科学科]古川 峻 [前新潟大学農学部生産環境科学科]鈴木 哲也 [新潟大学農学部]河合 隆行 [新潟大学災害・復興科学研究所]
砂層とその下部に礫層を重ねた土層地盤は,両層の土の保水性の違いによりキャピラリーバリア(CB)機能を発揮する。地盤中に敷設された礫層は,その下の地盤内を毛管力によって上昇してくる水分に対しても遮断機能をもつ。地下水に塩分が含まれている場合には,塩分集積の抑制につながる。圃場に造成したCB地盤に,塩分を含んだ模擬地下水を供給し,CB機能による塩水の上昇遮断とそれに伴う地表植生への影響を調べた。
Keyword: キャピラリーバリア, 地下水, 塩水GET PDF=12/12004-43.pdf
発表番号 [4-47]
comparison of nitrogen outflow from rooting zone of different fertilization amount
Yamada Masahiro [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Iwama Yuki [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Yoshida Shuichiro [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
異なる施肥量の畑地根圏下への窒素の流出量の比較
○山田 祐大 [東京大学大学院農学生命科学研究科]岩間 勇貴 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]吉田 修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
其々施肥量の異なる4区のムギ、トウモロコシ畑の地表から地下2.5mまでの土壌水中、土壌中の全窒素濃度を測定して窒素の地下への流出量を調べ、畑地の窒素収支を求めた。地表から深さ1mまでは植物に、深さ2m以下は地下水に影響を受けると見られ、深さ1m-2mの範囲の土壌水濃度から地下への窒素流出量を算定した。土壌水、肥料中の窒素量は土壌全体の窒素貯留量の100-1000分の1であった。
Keyword: 溶質移動, 肥料, 浸透流GET PDF=12/12004-47.pdf
発表番号 [4-48(P)]
How much is the amount of N-fertilizer which nitrogen concentration of soil pore water does not exceed 10 mg L-1?
Akira ENDO [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Kazunori KHOYAMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
農耕地土壌間隙水のNO3-N濃度が10 mg L-1を超えない条件を満たす施肥量の算定
○遠藤 明 [弘前大学農学生命科学部]三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
近年、農耕地への窒素施肥量は減少傾向にあるが、野菜と飼料作物については2000年頃から増加傾向にある。本研究の目的は、農耕地に投入する窒素肥料が環境に対し負のインパクトを与えないような具体的方策を模索することにある。今回、黒ボク土と灰色低地土の水田・畑地・樹園地・牧草地において、年間の土壌中のNO3-Nの動態を把握し、土壌水中のNO3-N濃度が10 mg L-1を超えない条件を満たすような施肥量を推定した。
Keyword: 農耕地, NO3-N濃度のイソプレット, 推定施肥量GET PDF=12/12004-48P.pdf
Comparison of the Flow Conditions of the Water Cushion between Fluid Analysis by MPS and the Hydraulic Model Test in 90 degrees V-shaped Energy Dissipator
ABE Takashi [Nagano prefecture Saku Regional Office]KOYANAGI Ryo [School of Agriculture, Meiji University ]KOJIMA Michihiko [School of Agriculture, Meiji University ]
直角V字型減勢工の水クッション内における模型実験と粒子法解析の流況比較
○阿部 剛士 [長野県佐久地方事務所]小柳 亮 [明治大学農学部]小島 信彦 [明治大学農学部]
粒子法(MPS法)で直角V字型減勢工全体の流体解析を行うと、減勢工に入る上流側勾配変化点で水路底面から離れ飛び出し、実験が水路底に張り付き流下する状況と異なる。本研究では、水クッション内の挙動とその下流での跳ね上がりに焦点を絞った。減勢部直上からのMPS法による解析と実験の流れの状況を比較すると、水クッション前後の流れが合致した。減勢工流入部の剥離の課題を解決すると、流れ全体の把握が可能となる。
Keyword: 直角V字型減勢工, 水理模型実験, 粒子法GET PDF=12/12004-04.pdf
Case report of an organic and SRI farming in Indonesia
NISHIWAKI JUNKO [College of Agriculture, Ibaraki University]
インドネシアの有機SRI農家の事例報告
○西脇 淳子 [茨城大学農学部]
有機的に栽培された食物はそうでないものに比べて安全で、健康的であるという考えが広まり、消費者の有機農業への関心が高まっている。農水省においても、食の安全と環境への配慮から有機農業を推進している。有機農業の現状把握は、今後の農業展開にとって必要な作業と考えられる。今回、インドネシアの有機農業の実情を調べるために、現地で有機農業を営む農家を訪問し、農法や現状についての聞き取りを行ったので報告する。
Keyword: 有機農業, SRI, 中部ジャワGET PDF=12/12004-50P.pdf
Hydraulic characteristics of surface irregularities in a bend by Pipe Rehabilitation Methods
Ikegaya Takayuki [AQUAINTEC CO.,LTD. ]Suzuki Takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.]Nihei Isao [CTI Engineering CO.,LTD.]Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science,Kobe University]
管路更生工法による曲管部内面シワの水理特性
○池ヶ谷 貴之 [アクアインテック株式会社]鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]二瓶 功 [株式会社 建設技術研究所]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
パイプラインの曲管部に保全対策工法である管路更生工法を施工した場合、更生管内面にシワが形成されることがあるが、シワによる流水阻害の影響はこれまで明らかになっていない。本報では、シワを模した実験管路による水理実験を行い、曲管部内面シワの水理特性からシワ損失係数の概略推定式を導き、通水性の設計照査に供する基礎的検討を行った。
Keyword: 管路更生工法, 水理特性, 損失係数GET PDF=12/12004-05.pdf
Study of Supporting Method that Spanning Tree and Cotree are Designated Using Rigit Water Column Model of Analyzing Slow Transients in Pipelines
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
パイプライン非定常流の剛性モデル・閉路解析における全域木と補木の辺の決定支援方法
○田中良和 [農村工学研究所]
送配水パイプラインが用水需要の変化に対応するための更新設計や運用管理の検討には、数値解析は有効な手段の一つである。鬼塚は剛性モデル理論による非定常流解析が有効であることを明らかにし、閉路解析を提案した。しかし、閉路解析は島田が提案した接続解析よりも技巧的な作業が必要であり、現在十分活用されていない。本稿では、閉路情報を素早く得て、容易に閉路解析ができる方法を提案する。
Keyword: パイプライン, 剛体モデル理論, 閉路解析GET PDF=12/12004-06.pdf
Wind Wave Simulation in a Closed Water Body with Covering at Water Surface
Hamagami Kunihiko [Faculty of Agriculture, Iwate University]Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
水面被覆を伴う閉鎖性水域における風波シミュレーション
○濱上 邦彦 [岩手大学農学部]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]
閉鎖性水域における流動の駆動力の一つである風の作用について,風波発達の特性および被覆による影響を検討するために数値シミュレーションを行った.その結果,LES乱流モデルを用いた,気液統一解法CIP法による風波シミュレーションが高い再現性を示すこと,また,水面における被覆の存在は風波の発達を阻害することで,水域内における循環流を分断するなど,大きな影響を及ぼすことを示した.
Keyword: 吹送流, 水生植物, 風波GET PDF=12/12004-07.pdf
Study on Nesting Techniques for Tidal Flow Simulations in Coastal Waters
Honda Yuri [Gruduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
沿岸浅海域潮流シミュレーションにおけるネスティング計算法の検討
○本田 裕理 [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
仮想海域と博多湾を対象に,潮流シミュレーションにおけるエリアタイプ・ラインタイプという2つのネスティング計算法に関して検討し,複雑な地形に対応した計算の効率化を図った.その結果,潮流速・干潟の発生において良好な再現性が得られた.今後の研究課題は,再現精度向上のために,ネスティング計算による計算結果を全体の計算結果にフィードバックさせる計算法に関する検討である.
Keyword: 2次元単層モデル, 博多湾, スポンジ領域GET PDF=12/12004-08.pdf
Growth acceleration of Tamarix planted in halomorphic soil
Yano Hideaki [Graduate School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]Iwama Kenji [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]Minagawa Akiko [School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture]
塩類集積土壌に植栽されたTamarixの生長促進について
○箟英晃 [滋賀県立大学大学院 環境科学研究科 環境動態学専攻]岩間憲治 [滋賀県立大学 環境科学部]皆川明子 [滋賀県立大学 環境科学部]
吸塩性植物であるTamarixを塩類集積土壌で塩水を供給して栽培した。その後、成長速度が衰える9月下旬以降に施肥と剪定を行い、Tamarixの生長促進効果を検証した。その結果、施肥ナシ剪定ナシ区が他の組合せ条件区に比べ小さく、施肥や剪定が生長を促す可能性を示した。一方、土壌表面のECは施肥アリ剪定ナシ区(1.19S/m)が他の各条件に比べ5%の有意水準で低かった。さらに、Tamarixへの施肥が塩類集積を抑制する可能性を示した。
Keyword: 環境保全, 土壌改良, 砂漠化GET PDF=12/12005-10.pdf
Evaluation of salt dynamics in crop fields under desertification by applying kinetic models of root ion absorption
Kitano Masaharu [Faculty og Agriculture, Kyushu University]Nomiyama Ryosuke [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Sago Yuki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Yasutake Daisuke [Faculty og Agriculture, Kochi University]
根の速度論的イオン吸収モデルに基づく砂漠化進行畑地圃場の塩類動態の評価
○北野雅治 [九州大学大学院農学研究院]野見山綾介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]佐合悠貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]安武大輔 [高知大学農学部]
砂漠化進行地域の畑作圃場への塩類集積を評価するために,作物根のイオン吸収モデルとして,2種の速度論的モデル(蒸散統合型モデルおよび蒸発散統合型モデル)を新規に提案した。異なる作物種(トウモロコシ,ヒマワリ,ビート)にモデルを適用して,土壌への塩類集積に対する作物根の吸収機能の影響を評価した。
Keyword: 砂漠化, 塩類集積, 根の吸収モデルGET PDF=12/12005-11.pdf
Application of the Surface Suction Leaching Method into Desalinization of Salt-damaged Soil Caused by the Tunami of the Great East Japan Earthquake
INOSAKO_KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]FURUICHI_RYUICHI [City Hall of Kasaoka]TSUBOI_MASAYUKI [Toyo Tire & Rubber Co.,Ltd]SAITO_TADAOMI [Faculty of Agriculture, Tottori University]
震災塩害土壌の除塩への表層吸引溶脱法の適用と課題
○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]古市 龍一 [笠岡市役所]坪井 正行 [東洋ゴム工業株式会社]齊藤 忠臣 [鳥取大学農学部]
東日本大震災で津波被害を受けた地域のうち,十分な量の除塩用水を確保できない,あるいは,農地の排水機能が不十分,といった理由から一般的な除塩方法の適用が困難な農地に対する修復法として表層吸引溶脱法に着目し,その適用の可否について検討した.その結果,本法の通常使用では十分な除塩効果は得られないこと,ならびに,継続的な作業の繰り返しで表層の塩濃度低減率を60%まで増加できることが明らかとなった.
Keyword: 東日本大震災, リーチング, 排水GET PDF=12/12005-19P.pdf
Cost reduction techniques for land leveling by utilizing the topographic survey results
Junya ONISHI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Yukio OKUDA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Hiroshi IKEURA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
測量結果を活用した圃場均平化のコスト低減手法
○大西純也 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]奥田幸夫 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]池浦弘 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
ウズベキスタン国では、従前からの起伏や農家の営農活動によって圃場に不陸が生じ、灌漑水の不均一化、生育のムラ等の問題が生じており、これらの問題を改善できる圃場均平化の定期的な実施が望ましい。しかし、機材、技術者、農家の資金難等により、ほとんど実施できていない状況である。ここでは、農家費用負担軽減を目的に、測量結果を活用した農家の事前作業が均平化全体コストに及ぼす影響について報告する。
Keyword: 圃場整備, 圃場均平化, GET PDF=12/12005-01.pdf
Trap efficiency of a sedimentation tank observed in a long spell of rain
nakandakari_tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]yoshinaga_anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]sakai_kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
長雨時に実測した沈砂池の浮遊土除去率
○仲村渠 将 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]
サンゴ礁海域のような水環境ではシルト・粘土が重要な環境負荷となるため,赤土等流出防止対策の沈砂池はシルト・粘土を除去するように機能することも望ましい.本研究では,2009年の梅雨時期に約3日間継続した長雨時に,沖縄県北部の土地改良地区に設置された沈砂池を調査してその浮遊土除去率を実測した.その結果,調査した沈砂池の浮遊土除去率は50%〜60%程度であったと考えられた.
Keyword: 赤土等流出防止対策, 沈砂池, 浮遊土GET PDF=12/12005-21.pdf
Sediment Runoff from Land Development in Republic of Palau
KUDO Masashi [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]SATO Kotaro [College of Engineering Shibaura Institute of Technology]KAN Kazutoshi [College of Engineering Shibaura Institute of Technology]IKEDA Syunsuke [CTI Engineering Co., Ltd]
パラオ共和国における土地開発が土砂流出に与える影響
○工藤 将志 [宇都宮大学農学研究科]大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]佐藤 航太郎 [芝浦工業大学工学部]菅 和利 [芝浦工業大学工学部]池田 駿介 [建設技術研究所 ]
パラオ共和国における土地開発は流域における土砂流出の挙動に大きく寄与し,造成地の下流では,森林・草地から成る流域と比較して著しく大きな土砂流出量が観測された.造成地からの土砂流出量を推定した結果,単位面積当たりで535t/ha/yr の土砂流出量となり,対策の検討が必要であった.造成地における効果的な土砂流出抑制対策を検討するため,WEPP モデルによる解析を行った結果,テラス地形や法面保護の有用性が確認できた.
Keyword: 流域土砂動態, 土地開発, パラオ共和国GET PDF=12/12005-23.pdf
Continuous Observation of Sediment Discharge in Agriculture-Forest Watershed by Hydrophone and Turbidity-meter
unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]kohiyama masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]nagahata masahiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
ハイドロフォンと濁度計による農林地流域から流出する土砂量の連続観測
○鵜木啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]古檜山雅之 [(独)土木研究所寒地土木研究所]長畑昌弘 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
農林地流域を対象として、河川を流下する土砂のうち浮遊砂を濁度計で、掃流砂をハイドロフォン(音響式掃流砂計)で連続的に観測した。その結果、浮遊砂、掃流砂ともに、大規模出水のときに流下量が多いことを明らかにした。また、浮遊砂と掃流砂流下量の観測値と流域末端の沈砂池に堆積した土砂量を比較することにより、本研究で実施した土砂量観測の精度が良好であることが分かった。
Keyword: ハイドロフォン, 濁度計, 沈砂池GET PDF=12/12005-24.pdf
発表番号 [5-29(P)]
Difference of Sediment and Soil Organic Carbon Movements due to Management Methods in Sugarcane Field
KIMURA Ken [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]MATSUI Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]GOTO Shinkichi [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]
サトウキビの栽培方法の違いによる土砂・土壌炭素動態の比較
○木村 賢 [宇都宮大学農学研究科]大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]松井 宏之 [宇都宮大学農学部]後藤 慎吉 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]
沖縄地方を対象とし,サトウキビ畑における土砂・炭素動態を現地観測により評価した.不耕起状態で行われる株出し栽培区では,苗を新植する夏植え栽培区と比較して,土壌侵食量,土壌侵食に伴う有機炭素流出量,土壌呼吸量が小さかった.土壌の有機炭素含有率は株出し栽培区の方が大きく,夏植え栽培区では減少傾向にあった.土壌の炭素貯留機能は農地の管理方法によって異なり,不耕起栽培は高い貯留機能を有することが分かった.
Keyword: 物質循環, 土壌浸食, 環境保全GET PDF=12/12005-29P.pdf
Effects of charcoal treatment on plant growth and soil nutrient loss
ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Sadao NAGASAKA [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Shigeo ISHIKAWA [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
土壌の木炭処理が作物生育及び養分流出に及ぼす影響について
○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
農地からの養分流出が下流の水域の汚濁原因になることがしばしば指摘されている。本研究では、2種類の土壌(黒ボク土と国頭マージ)に粒径別処理した3種類(1mm以下、1〜5mm、5〜8mm)の木炭を容積比10%で混合させ、木炭処理法の違いがコマツナの生育度合いと養分流出防止にどのような影響を及ぼすかについて調べた。その結果、黒木ボク土と国頭マージはそれぞれ1mm以下と1〜5mmの木炭処理法がより効果的であることが分かった。
Keyword: 農地保全, 農地環境, 水質GET PDF=12/12005-31.pdf
Influence of conservation tillage on the cost of crop production
TANAKA Shinya [Environmental conservation science CO.,Ltd]MATSUMOTO Tetsuya [Environmental conservation science CO.,Ltd]SOMA Katsuyuki [E S General Laboratory Co., Ltd.]
土壌管理法「省耕起」導入による経済効果の試算
○田中真也 [蟯超保全サイエンス]松本哲也 [蟯超保全サイエンス]相馬尅之 [螢ぁ璽┘港躪膰Φ羹]
北海道の畑作における慣行的な耕耘管理「プラウ反転耕起+ロータリ撹拌砕土」は、耕耘管理土層の下部に難透水性の耕盤層を形成する。耕盤層は根系形成を抑制するとともに、暗渠排水の機能発現を阻害して農地の排水不良を招き生産性を低下させる一因となっている。耕盤層の排水性を改善し、耕耘管理工程から「プラウ反転耕起」を排除した土壌管理法が「省耕起」であり、本報告は経済効果の面から有効性を検討したものである。
Keyword: 耕耘管理, 耕盤層, 省耕起GET PDF=12/12005-05.pdf
Dai Yanyan [The United Graduate School of Agricultural Science,Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University] Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Onishi Takeo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]sugawara yoshinori [NSS Inc.]kubo naritaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
○戴燕燕 [岐阜大学大学院連合農学研究科]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]大西 健夫 [岐阜大学応用生物科学部]菅原 義規 [日本総合システム株式会社]久保 成隆 [東京大学農学生命科学研究科]
Keyword: 数値流体力学, 水田灌漑, マニングの粗度係数GET PDF=12/12005-07.pdf
Multi-objective optimization of Tank Model using compromise programming
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
妥協計画法によるタンクモデル定数の多目的最適化と考察
○田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
本報告では,多目的計画法の一つである妥協計画法を3ダム流域に適用して,高水と低水の再現性を両立させたタンクモデル定数の同定を試みるとともに,得られた妥協解の一貫性に関して検討した.その結果,高水重視ないし低水重視の誤差評価関数を単独で最小化したときは,探索試行毎の結果にばらつきが見られたが,双方を両立させた妥協解においては,目的関数,パラメータともに試行毎のばらつきが生じにくいことが示された.
Keyword: 流出解析, タンクモデル, 多目的最適化GET PDF=12/12006-11.pdf
発表番号 [6-13(P)]
Evaluation of overflow risks and reducing the disaster effects of small irrigation ponds
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering, NARO]KAWAMOTO Osamu [National Institute for Rural Engineering, NARO]
小規模ため池の越流リスクと減災対策の評価
○吉迫 宏 [農研機構農村工学研究所]浅野 勇 [農研機構農村工学研究所]川本 治 [農研機構農村工学研究所]
東広島市内の未改修小規模ため池(谷池)を対象に、堤体越流リスクを照査する評価モデルを作成し、求めたピーク水位から堤体越流リスクを評価した。現況のため池ではピーク水位は中央集中型確率降雨200年降雨で堤体天端に達するのに対し、降雨前の水位低下管理と洪水吐の簡易改修はピーク水位を低下させ、減災効果を発揮することを示した。但し現況よりも流域面積が広い場合には、水位低下管理は効果を発揮しない結果となった。
Keyword: 洪水流出, 気象災害, ため池GET PDF=12/12006-13P.pdf
The damage by the Great East Japan Earthquake and the recovery of the Hatori dam
Nomura Shunsuke [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]Matsui Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]nawa_norio [Abukuma Land Improvement Management Office]
羽鳥ダムの東日本大震災による被災と復旧対策について
○野村俊介 [宇都宮大学大学院]松井宏之 [宇都宮大学]名和 規夫 [阿武隈土地改良調査管理事務所]
東日本大震災により、戦後初期に近代的なダム設計と機械施工により建設された羽鳥ダム(ゾーン型フィルダム)は、堤体天端部及び下流法面上部にクラックが発生するなどの被害に見舞われた。このため、被災状況の調査、被災原因・復旧方針の検討、復旧対策工法の検討を行い、復旧対策工事を実施している。この一連の復旧対策について取り纏めたものである。
Keyword: 東日本大震災, ダム天端部, 堤体復旧GET PDF=12/12006-14P.pdf
Inspection for flood mitigation effect of a Paddy Field Dam on Niigata-Fukushima heavy rainfall in July 2011
Miyazu Susumu [Graduate school of Science and technology, Niigata University]Yosikawa Natsuki [Institute of Science and technology, Niigata University]Abe Satoshi [Graduate school of Science and technology, Niigata University]Misawa Sin-ichi [Institute of Science and technology, Niigata University]
平成23年7月新潟・福島豪雨における田んぼダムの効果検証
○宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]吉川 夏樹 [新潟大学自然科学系]阿部 聡 [新潟大学大学院自然科学研究科]三沢 眞一 [新潟大学自然科学系]
近年発生頻度が増加傾向にある局所的な豪対策として,新潟県では,水田からの落水量を人為的に抑制する取組「田んぼダム」の普及が進んでいる.本研究では,筆者らが構築した内水氾濫解析モデルを用いて,田んぼダムを実施している3流域(長岡市深才流域(198ha),見附市貝喰川流域(8,435ha),新潟市白根郷流域(7,460ha))を対象に,2011年7月の新潟・福島豪雨発生時の洪水緩和効果を検証した.
Keyword: 田んぼダム, 平成23年7月新潟・福島豪雨, 洪水緩和効果GET PDF=12/12006-01.pdf
Spatial distribution of radioactive cesium concentration in soil at a paddy plot and estimation of its loading through irrigation water
KAJIHARA Akihiko [Faculty of agriculture, Yamagata University]WATANABE Toru [Faculty of agriculture, Yamagata University]SEINO Yoshiyuki [Faculty of agriculture, Yamagata University]Yasutaka Tetsuo [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]Kawabe Yoshishige [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]Sato Toshio [Japan Environment Science Corporation]
作付け実施水田における放射性セシウムの濃度分布と灌漑用水による負荷量の推定
○梶原晶彦 [国立大学法人山形大学農学部]渡部徹 [国立大学法人山形大学農学部]清野嘉之 [国立大学法人山形大学農学部]保高 徹生 [産業技術総合研究所]川辺能成 [産業技術総合研究所]佐藤利夫 [日本環境科学株式会社]
2011年度に作付けを行った福島県内の阿武隈高地に位置する3筆の水田圃場を対象に土壌中の放射性セシウム濃度の空間分布を測定した.その結果,取水口付近の表層土壌の濃度が,圃場内のそれ以外の場所に比べて高い場合があることがわかった.これは,灌漑用水の流入に伴うものと考えられる.濃度分布をもとに灌漑用水の流入に伴う放射性セシウム負荷量を試算したところ,フォールアウトによる沈着量の1%程度と推定された.
Keyword: 放射性セシウム, 水田土壌, 灌漑用水GET PDF=12/12006-21P.pdf
Estimation of Seasonal Variation in Concentration of Inorganic Nitrogen in Huong River Basin
Chikamori_Hidetaka [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]Maeda_Morihiro [Grad. Sch. Env. & Life Sci., Okayama Univ.]Le Van Thang [Institute of Resources, Environment and Biotechnology, Hue University]
ベトナム国フォーン川流域における無機態窒素濃度の季節的変動の推定
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]前田 守弘 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]レ ヴァン タン [フエ大学資源環境バイオテクノロジー研究センター]
ベトナム国フエ市を流れるフォーン川では,フエ大学資源環境バイオテクノロジー研究所により毎月水質観測が行われているが,流量データの入手が容易でないため負荷量の推定が難しい。ここでは,無機態窒素負荷量を,菅原4段タンクモデルによる計算流量と水質観測データとを用いて推定する手法を提案し,これを用いて,フエ市市街地からの流出が無機態窒素負荷量に与える影響を定量的に示した。
Keyword: 環境影響評価, 水環境, 水質GET PDF=12/12006-24.pdf
Effect of Land Use Distribution on Nitrogen Concentration of River Water in the Western Part of Hokkaido
ABE_Kazuki [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
北海道西部における土地利用分布が河川窒素濃度に与える影響
○阿部 和生 [東京農業大学大学院農学研究科]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
北海道西部の貫別川と尻別川の支流を対象とし,土地利用が河川窒素濃度に与える影響を検討したところ,畑草地率とT-N濃度との間に高い相関が得られた.さらに,流域内部の土地利用分布や配置に着目し,T-N濃度の関係を検討した. その結果,河川周辺に林地を集約する、畑草地のパッチ面積を小さく保つ,または林地のパッチ面積を大きくするといった土地利用分布が河川水室保全に有効なことが明らかになった。
Keyword: 土地利用, 河川, 窒素GET PDF=12/12006-28.pdf
Evaluation of Flood Mitigation Function of Paddy Fields with Runoff Control Devices at Sakura River Basin
TADA Asuka [Ibraki University]KOSHI YOSHIDA [Ibaraki University]ISSAKU AZECHI [Ibaraki University]HISAO KURODA [Ibaraki University]
桜川流域における田んぼダムの洪水緩和機能評価
○多田飛鳥 [茨城大学]吉田貢士 [茨城大学]安瀬地一作 [茨城大学]黒田久雄 [茨城大学]
茨城県霞ヶ浦周辺内の桜川流域において水田の貯留機能を人為的に強化する田んぼダムの効果の評価を行った。手法として完全分布型TOPMODELと水田土壌水収支モデルを用いて解析を行った。モデルは最も流出量の大きかった9/28のデータに合うように同定した。上記モデルを用いて田んぼダム導入によるピークカット効果の検討を行った。具体的には水田の排水口の直径を11cmから4.1cmへと減少させた結果、25%のピークカット率が得られた。
Keyword: 完全分布型TOPMODEL, 水田面積率, 降雨流出関係GET PDF=12/12006-02.pdf
Short-term Prediction of Chlorophyll-a Time Series using Recurrent Neural Network with Periodic Chaos Neurons
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Douma Akifumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Atsushi Marui [New Campus Planning Office, Kyushu University]
カオスリカレントニューラルネットワークによるクロロフィルa時系列の短期予測
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]堂馬 彬史 [農林水産省農村振興局]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室]
富栄養化が顕在化する農業用貯水池を対象に,多波長励起蛍光光度計を用いてクロロフィルaの連続観測を行ない,カオスリカレントニューラルネットワークによる短期予測手法を提案した.本研究では,ウェーブレット解析による時系列データのノイズ処理を組み込み,さらに教師データを補充した学習の強化の結果,予測精度が大幅に向上し,予測のリードタイムが46時間を超えるなど,本手法の実用性の向上が図られた.
Keyword: 水質, 富栄養化, 閉鎖性水域GET PDF=12/12006-33.pdf
Formulation of ecosystem model based on qualitative differential equations
Kudo_Yousuke [Osaka prefecture university]Kimata_Takashi [Osaka prefecture university]
生態系モデルの定性微分方程式系による定式化
○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
ため池などにおける物質循環のシステムを評価するための統合的な数値モデルとして、現在までに様々な生態系モデルが開発・提案されてきた。しかし、観測値の再現や精緻な予測だけではなく、物質循環に伴って生ずる現象を簡潔かつ合理的に説明することも、生態系モデルの目的である。そこで本研究では、定性推論の手法を用いて、より簡易に生態系モデルを表現し、シミュレートするための方法論について考察する。
Keyword: 生態系モデル, 定性推論, GET PDF=12/12006-34.pdf
Some considerations in estimating diffuse loads with rating curve
Kurihara_Shuhei [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tada_Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanakamaru_Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
LQ式を用いた流出負荷量推定の留意点について
○栗原周平 [神戸大学大学院農学研究科]多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
本発表は、LQ式を用いた面源負荷量推定における二つの留意点について論じたものである。具体的には、LQ式の決定と負荷量の算出に使用されるデータの時間単位が一致しないことが推定値にどのような影響を与えるかという問題と、LQ式の決定に一般的な最小二乗法ではなく非線形最適化手法を適用する方法がより優れた推定法であるのかという問題について,高頻度水質・水文データを用いて検証した結果を報告している。
Keyword: 水質, 水環境, GET PDF=12/12006-36.pdf
An application of bootstrap method for the interval estimation of diffuse loads
TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
流出負荷量の区間推定におけるbootstrap 法の適用について
○多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
流域からの面源流出負荷量の確からしさを定量的に提示するため,区間推定法についての検討を行った.良好な区間推定にはサンプリング方法,負荷量計算方法,信頼区間構成方法の3つの要素が重要であるが,最後の信頼区間の構成方法について,種々のbootstrap法による比較を行った.この結果2次の精度を有するBCa法を区間推定法として採用するのが最も望ましいことが確認された.
Keyword: 水質, 水環境, 流出負荷量GET PDF=12/12006-37.pdf
The formation of water temperature and adsorption of phosphorus in the drainage canal in a low-lying paddy-field district
Hama Takehide [Graduate school of agriculture, Kyoto University]Sugiyama Sho [Graduate school of agriculture, Kyoto University]Osuga Katsuyuki [Shiga Prefectural Government]Iwasaki Daichi [Graduate school of agriculture, Kyoto University]Nakamura Kimihito [Graduate school of agriculture, Kyoto University]Kawashima Shigeto [Graduate school of agriculture, Kyoto University]
低平地水田地区の排水路における水温形成とリンの吸着
○濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]杉山 翔 [京都大学大学院農学研究科]大菅勝之 [滋賀県]岩大知 [京都大学大学院農学研究科]中村公人 [京都大学大学院農学研究科]川島茂人 [京都大学大学院農学研究科]
低平地水田地区における排水路の水温形成過程を現地計測と数値計算によって明らかにした.また,水温別のリンの吸着試験を行い,灌漑方法が排水路底泥へのリンの吸着に与える影響を検討した.吸着試験では,水温の低下(上昇)とともに底泥に吸着されるリンは増加(減少)した.中干し前の湖水灌漑は底泥のリン濃度を増加させ,排水水温の上昇時にリンが溶出するため,中干し後により高い排出負荷をもたらすことが示唆された.
Keyword: 排水路, 水温, リンGET PDF=12/12006-39.pdf
発表番号 [6-40(P)]
Analysis of Environmental Load and Sugar Yield in Field Scale Monitoring for Sweet Sorghum Farming System
Noda Keigo [The University of Tokyo]Hashimoto Saki [Ibaraki University]Kato Tasuku [Tokyo University of Agriculture and Industry]Yoshida Koshi [Ibaraki University]
スィートソルガム栽培における圃場レベルの環境負荷と糖収量の分析
○乃田啓吾 [東京大学]橋本紗希 [茨城大学]加藤亮 [東京農工大学]吉田貢士 [茨城大学]
バイオ燃料作物スィートソルガム栽培の圃場試験を行い,施肥条件および気象条件の違いによる排出負荷および糖収量の違いを比較検討した.その結果,栽培に伴う環境への窒素排出量は施肥量に対して47%〜70%となった.また,出穂後の作物による窒素吸収量は栽培条件によらずほぼ一定,糖度は気温の低下に対応して上昇することが明らかとなった.さらに,得られた結果をもとに低負荷かつ高収量となるための栽培条件を提案した.
Keyword: 水収支, 物質収支, バイオ燃料作物GET PDF=12/12006-40P.pdf
Evaluation Method of Flood Risk in Low-Lying Area due to Climate Change by using a Diurnal Rainfall Pattern Generator
Minakawa Hiroki [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
豪雨の模擬発生法を用いた低平地排水に対する気候変動影響の定量的評価手法
○皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
豪雨の模擬発生手法を活用した低平地排水への気候変動影響評価法を開発した。GCMより得た現在と将来の想定雨量について、模擬発生法によりそれぞれ300パターンの降雨波形を発生させ、そのすべてを解析の入力とした。洪水発生リスクの指標として、対象地区内河川のはん濫危険水位の超過確率をみると、将来は約15%のリスク増加が予測された。さらに、低平水田の湛水時間の増加を推定することで、農地への被害リスクを評価した。
Keyword: 気候変動影響評価, 模擬発生法, 低平地排水GET PDF=12/12006-04.pdf
MOROIZUMI Toshitsugu [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]MIURA Takeshi [Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University]
○諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 気象環境GET PDF=12/12006-42.pdf
発表番号 [6-44]
Impacts of the Climate Change on Irrigation Systems for Rice Farming in Northern Thailand
MATSUI Wato [CTI Engineering International Co., Ltd.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
気候変動が北タイの稲作灌漑システムに与える影響
○松井 和土 [建設技研インターナショナル]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
気候変動がPing川流域の灌漑システムに与える影響を明らかにするために,分布型流出モデル,ダム運用モデル,取水量決定モデルを組み合わせた流域モデルを構築した.そこにGCM20により予測された気象予測データをバイアス補正して入力した.結果として,将来的に降水量は増加し,ダムを持つ灌漑地区では乾季稲作の増加が可能になることが示唆された.ダムの効果がより高まるといえる.ただし,洪水発生の増加が懸念される.
Keyword: 気候変動, 将来予測, 灌漑システムGET PDF=12/12006-44.pdf
発表番号 [6-45]
Case Study on the Impact of Climate Change on Water Use of Reservoirs and its Reduction Measures over the Asian Monsoon Region
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]Kudo Ryoji [National Institute for Rural Engineering]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
貯水池運用による気候変動対応策の事例検討
○堀川直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]工藤亮治 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉田武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]増本隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]
アジアモンスーン地域にある大規模貯水池を対象事例として現行の貯水池運用方法を考慮して気候変動下における水利用への影響評価を行い、将来の流入量変動の増大が水利用に影響を与えることを明らかにした。また、対応策として貯水池運用方法の変更を検討し、これにより水利用の向上が可能であることを示した。
Keyword: 水資源開発・管理, 気象災害, エネルギー循環GET PDF=12/12006-45.pdf
発表番号 [6-46]
Possibilities and Weakness of Tank Cascade System in Sri Lanka
OKA Naoko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]HIGASHIMAKI Takeru [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
スリランカ連珠ため池システムの脆弱性と可能性
○岡 直子 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]東槇 健 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
スリランカの乾燥地域では、不安定な降雨をため池に貯水し農業用水としている。一方で、将来の気候変動の傾向として、主要降水源である北東モンスーンの降雨量の減少や、極端な気候現象の発生頻度と強度の変化が予想されており、現在のため池システムに依存した農業生産に大きな影響があると考えられている。気候変動適応策を構築するための、ため池システムの脆弱性と可能性を報告し、今後の方向性を検討する。
Keyword: 用水管理, 水利用計画・水利権, GET PDF=12/12006-46.pdf
Application of Distributed Hydrological Model to River Basins in Japan for Impact Assessment of Climate Change on Irrigation
Kudo Ryoji [National institute for rural engineering]Masumoto Takao [National institute for rural engineering]Horikawa Naoki [National institute for rural engineering]Yoshida Takeo [National institute for rural engineering]Minakawa Hiroki [National institute for rural engineering]
灌漑への温暖化影響評価に向けた分布型水循環モデルの全国流域への適用
○工藤亮治 [農村工学研究所]増本隆夫 [農村工学研究所]堀川直紀 [農村工学研究所]吉田武郎 [農村工学研究所]皆川裕樹 [農村工学研究所]
本研究では,農業水利用に対して気候変動の影響が現れやすい地域を検出することを最終目標とし,農地水利用を考慮した分布型水循環モデルを日本全国流域に適用した.その結果,代表流域として抽出した熊野川流域(自然流域),筑後川流域(農地主体流域),鶴見川流域(都市流域)において,概ね河川流量が再現できていたが,低水流量の再現性や都市域における流出および水利用過程について課題があることが分かった.
Keyword: 分布型水循環モデル, 日本全国流域, 温暖化影響評価GET PDF=12/12006-47.pdf
発表番号 [6-49]
A Study of Saltwater Intrusion into the Observation Hole of the Freshwater Lens at Laura Island, Republic of the Marshall Islands
KODA Kazuhisa [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]MANPUKU Yuzo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]KOBAYASHI Tsutomu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]
マーシャル国ローラ地区の淡水レンズにおける観測孔の塩水遡上対策について
○幸田和久 [(独)国際農林水産業研究センター]万福 裕造 [(独)国際農林水産業研究センター]小林 勤 [(独)国際農林水産業研究センター]石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]
淡水レンズが発達しているマジュロ環礁ローラ地区では、過去に干ばつによる地下水の塩水化が発生し、水資源の保全が特に求められている。そこで、ローラ地区を対象に、淡水レンズ保全のための調査を開始し、観測孔を設置した。マーシャル諸島共和国の水源は淡水レンズであり、その保全が重要である。本文は、ローラ地区の淡水レンズをモニタリングするために観測孔を設置し、その観測孔における塩水遡上対策について記載している。
Keyword: 淡水レンズ, 塩水化, 地下水GET PDF=12/12006-49.pdf
Study of groundwater quality in southern part of Okinawa, Japan
YASUMOTO Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]YASUMOTO Jun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]NAKAYA Shinji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]KUROSHIMA Hidenobu [Okinawa prefectural Federation of Land Improvement Associations]SHIMABUKURO Susumu [Okinawa prefecture Agricultural Planning Division]Nakano Takuji [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
沖縄本島南部地域における地下水質形成機構に関する考察
○安元 純 [琉球大学農学部地域農業工学科]砥綿泰弘 [琉球大学農学部地域農業工学科]中屋眞司 [琉球大学農学部地域農業工学科]黒島秀信 [沖縄県土地改良事業団体連合会]島袋進 [沖縄県村づくり計画課]中野 拓治 [琉球大学農学部地域農業工学科]
本研究では,今後の水質管理を含めた地下水の適正な利用に資する観点から,沖縄本島南部地域の地下ダム流域において,地下水の水質調査を実施すると共に,既存のボーリングデータを利用して3次元的な水理地質構造の把握を試みることで,本地域の地下水の水質形成機構について考察した。
Keyword: 地下水, 水質形成機構, 琉球石灰岩分GET PDF=12/12006-50.pdf
Dyke systems in the high flood rice granary area in the Mekong Delta
Fujii Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Fujihara Yoichi [Ishikawa Prefectual University]Izumi Taro [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Iizumi Yoshiko [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
メコンデルタ高洪水稲作地域のダイクシステム
○藤井秀人 [国際農林水産業研究センター]藤原洋一 [石川県立大学生物資源環境学部]泉 太郎 [国際農林水産業研究センター]飯泉佳子 [国際農林水産業研究センター]
メコンデルタは温暖化の影響を強く受けるデルタとして懸念されている。カンボジア国境に近いメコンデルタ上流部は氾濫水位が1〜3mになる高洪水稲作地域である。この地域では、洪水を完全に防ぐ堤高の高い「フルダイク」と、稲収穫時期(8月頃)までの洪水を防ぎ、収穫後は洪水を農地に流入させる低堤高の「セミダイク」が建設されている。本報は、現地調査と農家や行政官への聞き取りを基に、両ダイクの現状と長短について報告する。
Keyword: 気候変動, メコンデルタ, 洪水GET PDF=12/12006-06.pdf
Emergency Inspection of Damaged Irrigation Ponds in Fukushima Prefecture due to the Great East Japan Earthquake
CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture , Niigata University]ISHIBASHI Masakazu [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]KATO Tsuyoshi [Nihon Suiko Consultant CO., LTD.]
東日本大震災による福島県内のため池緊急点検調査に基づく考察
○千代田 淳 [株式会社 日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [新潟大学農学部]石橋 正和 [株式会社 日本水工コンサルタント]本間辰之介 [株式会社 日本水工コンサルタント]加藤 強 [株式会社 日本水工コンサルタント]
平成23年3月11日に発生した東日本大震災により,東日本の広範囲にわたり甚大な被害が生じている.これに伴い被災したと想定される農業用施設の二次災害の未然防止するための緊急点検調査が行われている.本報は福島県内のため池100箇所の緊急点検調査業務をもとに,点検調査を行った結果について紹介し,ため池の形式等の諸元と被災度の関係について考察を加えるものである.
Keyword: 地震, ダム, ため池GET PDF=12/12007-10.pdf
Study on relationship between the estimated seismic intensities and the damages to farmland and agricultural facilities by Great East Japan Earthquake
SUZUKI Hisato [National Institute for Rural Engineering]NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
東日本大震災の推計震度による農地・農業用施設等の被害実態分析
○鈴木 尚登 [農村工学研究所]中里 裕臣 [農村工学研究所]井上 敬資 [農村工学研究所]
本報では東日本大震災における農地・農業用施設等の被害実態について、市町村単位で耕地面積当たりの被害額と本震時推計震度との関係を分析した。その結果、震度の大きさと被害度合とは相関性があると共に、津波と地震動の被災形態別に相当な格差があることが分かった。この分析手法を用いることで、将来、予想される巨大地震における農地・農業用施設等の被害想定ができる可能性が示唆された。
Keyword: 東日本大震災, 推計震度, 地震工学GET PDF=12/12007-01.pdf
WATANABE JUN [Kurimoto Co.,LTD]OTSUKA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]FUJIMOTO MITSUNOBU [Kurimoto Co.,LTD]HAZAMA MASAYA [Kurimoto Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
FRPM管の長期特性
○渡部 隼 [株式会社 栗本鐵工所]大塚 聡 [株式会社 栗本鐵工所]藤本 光伸 [株式会社 栗本鐵工所]硲 昌也 [株式会社 栗本鐵工所]毛利 栄征 [農村工学研究所]
フィラメントワインディング成形(FW成形)による強化プラスチック複合管(FRPM管)は、農業用水路に使用されて40年が経過しているが、FRPM管の長期性能を確認した報告例は数少ないのが現状である。そこで、FRPM管の長期性能を確認するため、ISO規格に基づく長期極限曲げ歪み試験を現在実施中であり、ここでは現状までに得られたデータをもとに、試験結果の中間報告を行う。
Keyword: 長期性能試験, 性能設計, ISOGET PDF=12/12007-11.pdf
Design Review for Pipe in Pipe Method
OTSUKA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]KINUGASA KOJI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KITATANI YASUNORI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KANAJI KAZUHITO [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
パイプ・イン・パイプ工法における設計検証
○大塚 聡 [株式会社 栗本鐵工所]衣笠 浩二 [近畿農政局]北谷 康典 [近畿農政局]金治一 仁 [近畿農政局]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]黒岩英一郎 [株式会社エステック]毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した農業用管水路の更生工法としてFRPM管を既設管内に挿入し、既設管と更生管の間に中込材を充填するパイプ・イン・パイプ工法がある。管路の線形に曲点が存在する際、既設管と更生管が上下または左右方向に偏芯が生じ、既設管と更生管の隙間に充填する中込材の厚みが局所的に薄くなる場合がある。そこで、このような条件における更生管の安全性について検証するため、模型管を用いた土槽試験を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=12/12007-12.pdf
Examination for grout material of Pipe in Pipe Method
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
パイプ・イン・パイプ工法におけるグラウト材試験
○間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]黒岩英一郎 [株式会社エステック]毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した農業用管水路における更生工法としてFRPM管(更生管)を既設管内に挿入し、既設管と更生管の間に中込材を充填するパイプ・イン・パイプ工法(PIP工法)がある。本研究では、PIP工法における安全性の確立を目的として、実規模の模擬管路を築造し、中込材打設時における管路の安全性、中込材の充填性並びに品質確認を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=12/12007-13.pdf
The Safety of FRPM Pipe affected by External Hydraulic Pressure
FUJIMOTO MITSUNOBU [Kurimoto Co.,LTD]MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]HAZAMA MASAYA [Kurimoto Co.,LTD]KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
外水圧作用時における更生管の安全評価について
○藤本 光伸 [株式会社 栗本鐵工所]間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]硲 昌也 [株式会社 栗本鐵工所]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]
既設水路内に内挿管として用いる更生管は、既設管外部からの地下水の浸入により更生管外部に外水圧が作用し、座屈破壊を起こす恐れがある。そこで、強化プラスチック複合管(FRPM管)を用いた更生工法を主眼として、土槽試験装置を用いた埋設条件下における座屈評価は実施済みであるが、新たに試験装置を製作し、外水圧作用時における更生管の安全性について検討を行ったので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=12/12007-14.pdf
Construction case by FRPM Pipe in Tunnel Method and Pipe in Pipe Method
KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]KATAHIRA KAZUSHI [Kurimoto Co.,LTD]MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
FRPM管を用いた更生工法の施工事例
○黒岩 英一郎 [株式会社 エステック]片平 和司 [株式会社 栗本鐵工所]間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]毛利 栄征 [農村工学研究所]
老朽化した既設トンネル内に馬蹄形FRPM管を内挿するパイプ・イン・トンネル工法(F.PIT工法)ならびに老朽化した管水路に円形薄肉FRPM管を内挿するパイプ・イン・パイプ工法(PIP工法)が挙げられる。F・PIT工法では、湧水が多い条件下での施工であった。一方、PIP工法では、管搬入時に、約15°の急傾斜を有するサイホン部を通過する必要があった。これら特殊な施工条件に対応した事例について報告する。
Keyword: 更生工法, 管路, 中込材GET PDF=12/12007-15.pdf
A finite element analysis for direct shear tests on layered rock mass models
Nishiyama, Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]Hasegawa, Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
層状岩盤模型に対する直接せん断試験の有限要素解析
○西山 竜朗 [愛媛大学農学部]長谷川 高士 [京都大学名誉教授]
ダム基礎岩盤の強度評価に資することを目的とし,有限要素法による層状岩盤の破壊解析手法に対する検討を行った.ここでは手法そのものについては過去に検討したものを用い,岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象として,実験結果が得られている層方向の異なる全ケースの解析を実施した.その結果,実験に類似した破壊機構およびせん断応力の最大値が得られ,本解析で不連続面の影響が妥当に反映されたと考えられる.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析GET PDF=12/12007-16.pdf
A simplified method for monitoring open cracks by 2-D resistivity survey
Inoue Keisuke [National Agriculture and Food Research Organization]NAKAZATO Hiroomi [National Agriculture and Food Research Organization]Kawamoto Osamu [National Agriculture and Food Research Organization]Yoshisako Hiroshi [National Agriculture and Food Research Organization]Shoda Daisuke [National Agriculture and Food Research Organization]
2次元電気探査による地盤の亀裂範囲簡易探査手法
○井上敬資 [(独)農研機構]中里裕臣 [(独)農研機構]川本 治 [(独)農研機構]吉迫宏 [(独)農研機構]正田大輔 [(独)農研機構]
大規模地震が発生した場合、ダムやため池において亀裂等が発生している。これらの被災は、2次被害を与える可能性があり、早急な地盤内の亀裂範囲の把握が必要である。地表面から地盤内の亀裂状況を非破壊で迅速に計測する2次元電気探査により、地震で発生した亀裂等の被災範囲を簡易に把握する手法を提案し、数値実験と模型実験の結果からその適用性の検討を行った内容を報告する。
Keyword: 地震, 亀裂, 2次元電気探査GET PDF=12/12007-17.pdf
Identification of elastoplastic constitutive model and its parameters using the particle filter
Shimmura Hayato [Kyoto University]Kataoka Motoharu [Kyoto University]Murakami Akira [Kyoto University]Ohno Shintaro [Kajima Co.]
粒子フィルタを用いた弾塑性モデル/パラメータの同定
○新村隼人 [京都大学農学研究科]片岡資晴 [京都大学農学研究科]村上 章 [京都大学農学研究科]大野進太郎 [鹿島建設]
地盤挙動のメカニズムを推定し,予測精度を向上させる手段として粒子フィルタによるデータ同化を用いる.具体的には,データ同化によってECモデルにおける降伏曲面の形状を定めるパラメータnEを推定することでモデル同定を行い,同時に構成式中のパラメータも同定する.提案手法の有効性を検証するために,三軸CD試験ならびに神戸空港島基礎地盤を対象として観測値を用いたデータ同化を行う.
Keyword: 粒子フィルタ, EC/LCモデル, データ同化GET PDF=12/12007-18.pdf
Risk Evaluation for Neighboring Work of Excavation
WAKABAYASHI_Takashi [Nikka Engineering, Co. Ltd.,]MURAKAMI_Akira [Kyoto University]SHUKU_Takayuki [Okayama University]
開削工事を対象にした近接施工のリスク評価
○若林 孝 [日化エンジニアリング]村上 章 [京都大学大学院農学研究科]珠玖隆行 [岡山大学大学院環境生命科学研究科]
近接施工においては,想定される被害を逐次予測しながら対策を更新する手法が必要である。本文では,近接施工の管理基準値としてリスクに着目し,シミュレーションモデルと観測データを組合せるデータ同化に基づくリスク評価手法を提案した。提案手法については,鋼矢板締切りを用いた開削工事を例に適用性を実証した。シミュレーションモデルには,土-水連成弾塑性有限要素法を,データ同化には粒子フィルタを用いた。
Keyword: 近接施工, リスク評価, データ同化GET PDF=12/12007-19.pdf
Identification of Base Rock below Ryukyu Limestone with Drilling Data Analysis
Sato Yasuhiko [Nishimatsu Construction]Toru Hirano [Nishimatsu Construction]Nakamatsu Udai [Nishimatsu Construction]Hayama Satoshi [Nishimatsu Construction]Miyagawa Makoto [Okinawa General Bureau]
SMW掘削データを用いた琉球石灰岩層の地下ダム基盤確認について
○佐藤 靖彦 [西松建設]平野 享 [西松建設]仲松 宇大 [西松建設]羽山 里志 [西松建設]宮川 誠 [沖縄総合事務局伊江農業水利事業所]
地下ダムの地中連続壁造成の施工法であるSMW工法において、掘削電流及びオーガー吊荷重の計測データから、基盤到達を明瞭に判定する指標とリアルタイムに表示するシステムを開発した。伊江地下ダム工事に適用した結果を報告する。
Keyword: 地下ダム, SMW工法, 基盤判定GET PDF=12/12007-20.pdf
3 Dimensional Numerical Analyses for The Influence by Non-uniform Bedding on The Pipe Behavior
DODO Hiroaki [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]MORIKAMI Hironobu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]NAKASHIMA Yusuke [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
不均一地盤が埋設管挙動に与える影響に関する有限要素法解析
○百々 宏晶 [神戸大学農学研究科]河端 俊典 [神戸大学農学研究科]森上 浩伸 [農林水産省近畿農政局]中島 博文 [農林水産省北陸農政局]
近年多発する地震や集中豪雨の影響により,埋設管周辺地盤の流出,もしくは地盤構造の局所的な破壊が発生する事例が報告されている.しかしながら,不均一地盤がもたらす管体のねじれや応力集中などに対する検討は不十分である.本研究では,3次元有限要素法解析を用いて不均一地盤に埋設された管の応力状態を解析した.その結果,水平方向に非対称な応力によって,管断面に対し管軸方向にねじりが発生することが明らかになった.
Keyword: 埋設管, ねじり, 有限要素法GET PDF=12/12007-23.pdf
Characteristics Evaluation of Detected Pressure Wave in the Model Pipeline using AE
KABE Fumio [Gumma prefectural government]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]
AE法によるモデルパイプラインに発生させた圧力波の特性評価に関する研究
○加辺文郎 [群馬県]鈴木哲也 [新潟大学農学部]
上水道や産業用水(工業,農業)など内水圧を送水に利用した送配水システムにおいて,水撃作用を適切に管理・除去することは重要な課題である. 本研究では,水撃作用の高精度な非破壊検出法を開発することを目的に,制水弁閉塞時に発生する圧力波をモデルパイプラインに設置した圧力計で同定するとともに,弾性波法の一つであるAE法による管外面からの同定とデジタル画像相関法による非破壊・非接触同定を試みた結果を報告する.
Keyword: AE法, デジタル画像相関法, パイプラインGET PDF=12/12007-24.pdf
Paddy Field Detection in the Nile Delta by Using Remote Sensing
Fujihira Kei [Graduate School of Life and Environmental Sciences University of Tsukuba]Taniguchi Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Sciences University of Tsukuba]Nasahara Kenlo [Faculty of Life and Environmental Sciences University of Tsukuba]Satoh Masayoshi [Faculty of Life and Environmental Sciences University of Tsukuba]
衛星リモートセンシングによるナイルデルタの水田判別
○藤平 啓 [筑波大学生命環境科学研究科]谷口 智之 [筑波大学生命環境系]奈佐原 顕郎 [筑波大学生命環境系]佐藤 政良 [筑波大学生命環境系]
一般的に、リモートセンシングによる水田判別手法は湛水面の分光反射特性を利用する。しかし、水田も畑地も日常的に湛水・非湛水を繰り返すナイルデルタにおいてこのような手法を適用した場合、水田と畑地を誤判別する恐れがある。本研究では、Kafr El Sheikh県南部を対象として、湛水面の分光反射特性に依存しない、水田判別を行った。その結果、高精度での水田判別に成功し、ナイルデルタの環境に適した水田判別手法を構築した。
Keyword: ナイルデルタ, リモートセンシング, 水田GET PDF=12/12007-25.pdf
Classification of rain-fed paddy fields in Northeast Thailand with a time series of ALOS PALSAR image data
Hoshikawa Keisuke [Center for Integrated Area Studies, Kyoto University]Watanabe Kazuo [Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University]UENO KAORU [college of Bioscience and Biotechnoloty, Chubu University]
多時期ALOS PALSAR画像データを用いた東北タイ天水田分類手法の検討
○星川圭介 [京都大学地域研究統合情報センター]渡辺一生 [京都大学東南アジア研究所]上野薫 [中部大学応用生物学部]
東北タイの天水田の水文条件をALOS-PALSARの多時点データから推定する手法の妥当性,および最適なデータの組み合わせを,現地調査によって作成された水文条件図を検証データとして検討した.その結果,条件図作成後の状況変化等を考慮すれば多時点PALSARデータにより推定された水文条件は十分に高い精度を有していることが示されるとともに,精度向上のためには雨季の初期と後半のデータが特に重要であることが明らかになった.
Keyword: PALSAR, 天水田, 土壌水分GET PDF=12/12007-26.pdf
Development of landscape visualization method for land consolidation project
KATO Ryo [Otawara, Tochigi Prefecture, civil engineering office]TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]
GISを用いた圃場整備の計画手法の開発
○加藤 怜 [栃木県大田原土木事務所]田村孝浩 [宇都宮大学農学部]
本研究では圃場整備の新たな計画手法を構築するための基礎として,圃場整備前後における維持管理面積を定量化するとともに,整備による地形変化を客観視する3Dモデルの作成を試みた。事例分析の結果,整備によって圃場内作業の効率化が担保される一方,維持管理面積や勾配は増加する傾向が見られた。またサーフェス解析に基づく3Dモデルを作成した。これにより圃場整備前後の法面変化を,事前に視覚的に表現することが出来た。
Keyword: 圃場整備, 法面, 3DモデルGET PDF=12/12007-27.pdf
Proposal of Analysis methods of information flow and service of irrigation schemes after SDL
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering, NARO]Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering, NARO]Nakaya Tesyuo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
SDLに基づく農業水利の情報レベルとサービスレベルの分析手法の提案
○丹治 肇 [農研機構農村工学研究所]桐 博英 [農研機構農村工学研究所]中矢哲郎 [農研機構農村工学研究所]
農業水利では,水配分と送水ロスの減少が重要な課題である.その原因には,(1)管理者が水管理の判断に必要な情報を入手していない情報レベル問題と,(2)適切な水管理が割に合わない費用レベル問題に大別できる.ここでは,サービス科学のSDL(Service Dominant Logic)に基づいて行った調査を参考に,情報レベルの問題とサービスレベルの問題を分析する手順を提案した.
Keyword: 用水管理, 計画手法, ITGET PDF=12/12007-29.pdf
Prediction of apple bloom date using soil temperature and its application to actuarial farm
KATO Koh [Faculty of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]ITO Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]MITUISHI Shoichi [AINEX Co., Ltd.]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences , University of Tokyo]
地温データを利用したリンゴ開花日予測と生産現場での利用
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]伊藤 哲 [(株)クロスアビリティ]三石 正一 [アイネクス(株)]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
リンゴは融雪期から開花期の作業が収量に大きく影響する.積雪が長期化した本年,青森県の園地では剪定が遅れ,施肥や防除等の作業計画がきわめて難しい状況にある.そのため作業計画の目安となる「開花日」情報をできるだけ早く農家に提供し,作業の円滑化を図る必要がある.本研究では,園地地温を利用した開花日予測モデルについて,モニタリング結果をもとに検証するとともに,生産現場における利活用の可能性を探った.
Keyword: 開花日予測, 園地モニタリング, 地温GET PDF=12/12007-30.pdf
Monitoring of environment-friendly canal using FieldServer
MINETA_Takuya [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]Mori_Atsushi [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]Takemura_Takeshi [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]
野外監視計測システムFieldServerを利用した環境配慮型水路のモニタリング
○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]森 淳 [農研機構・農村工学研究所]竹村 武士 [農研機構・農村工学研究所]
環境配慮型の農業農村整備事業が各地で行われるようになってきたが,施工した水路の植生遷移の進行や管理など新たな課題・リスクも明らかになりつつある。そこで,植生遷移や植生管理の実態を評価・把握する手法として,畑や果樹園等での栽培環境のモニタリングシステムとして屋外用の監視計測システム(FieldServer)を用いて,環境配慮型の水路を対象としたモニタリングシステムを構築した。
Keyword: インターネット, リモートセンシング, 植生遷移GET PDF=12/12007-31.pdf
Development of teaching materials using agricultural information for integrated learning
YOKOKAWA_HANAE [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo,]MIZOGUCHI_MASARU [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
栽培情報を利用した総合的な学習のための教材開発-Dr.ドロえもんプロジェクトSRIバケツ稲実験を事例にして-
○横川華枝 [東京大学農学部]溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
小学校5・6年生22名を対象にバケツ稲の従来法とSRI農法による比較栽培を行い、その栽培情報である土壌水分データと収穫データを学習材料として、オープンエンドアプローチを用いた授業を行った。総合的な学習において思考・判断・表現する機会を与える教材の開発を試みた。作物を栽培するだけで終わらせず、栽培情報を学習材料とすることで理科・算数に関わる横断的な学習ができることがわかった。
Keyword: 農業情報, 教材開発, 小学校GET PDF=12/12007-32.pdf
Potential of provision of various services employing ICT in rural areas in Japan
IIDA Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
わが国の農村でのICTを用いた各種サービス提供の可能性
○飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]木村 匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
近年のICTとサービス科学の発展を踏まえ,農村部での効果的なサービスとその提供手法を見出すことを目指し,土地改良区へのアンケート調査を行った.携帯電話普及率は高いもののインターネット利用はあまり進んでいなかった.また,設立が古い土地改良区ほど用水路流量データへのニーズが高いことや,受益面積が大きい土地改良区ほど国の農業政策情報に対するニーズが高いことなど,土地改良区の特性による違いが見られた.
Keyword: サービス科学, ICT, 農村振興GET PDF=12/12007-33.pdf
An Empirical study on Control Method of Test Filling of Damaged Dam affected by the East Japan Great Earthquake
Miura takao [Central Fukushima Agriculture and Forestry Office Rural Development Department]Isibashi Masakazu [ Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd Tohoku branch]Katou Tsuyoshi [ Nihon Suiko Consultant Co.,Ltd Tohoku branch]Suzuki Shuuji [Central Fukushima Agriculture and Forestry Office Rural Development Department]
東日本大震災による被災ダムの調査湛水と管理手法の実証的検討
○三浦隆雄 [福島県県中農林事務所]石橋正和 [(株)日本水工コンサルタント東北支社]加藤 強 [(株)日本水工コンサルタント東北支社]鈴木修治 [福島県県中農林事務所]
福島県岩瀬郡天栄村に位置する龍生ダムは,洪水調節を主目的としてS25年〜37年に県営防災ダム事業により築造された重力式コンクリートダムである.H23年3月11日,東北地方太平洋沖地震の発生に伴い本ダムでも漏水量,揚圧力が上昇傾向となるなどの影響がみられた.このため,ダムの安全性確認のための調査湛水を行ったが,今回は,調査実施にあたり採用した管理手法について,その検討プロセスと有効性の検討結果に関し報告を行う.
Keyword: 地震被害, 揚圧力, 調査湛水GET PDF=12/12007-04.pdf
The damage by the Great East Japan Earthquake and the recovery of the Nishigo dam
nawa_norio [Abukuma Land Improvement Management Office]tanaka_gentarou [Abukuma Land Improvement Management Office]itou_makoto [Abukuma Land Improvement Management Office]
西郷ダムの東日本大震災による被災と復旧対策について
○名和 規夫 [阿武隈土地改良調査管理事務所]田中 玄太郎 [阿武隈土地改良調査管理事務所]伊藤 誠 [阿武隈土地改良調査管理事務所]
東日本大震災の地震により、戦後最初に近代的なダム設計と機械施工により建設された西郷ダム(中心コア型アースダム)は、堤体天端部に開口クラックが発生すると共に、堤体上流法面保護層に変状が発生するなど、大きな被害に見舞われた。このため、被災状況の調査、被災機構の検討、復旧対策の検討を行い、復旧対策工事を実施している。この一連の復旧対策について取り纏めたものである。
Keyword: 東日本大震災, 堤体天端, 法面保護層GET PDF=12/12007-05.pdf
tanaka_gentarou [Abukuma Land Improvement Management Office]jyumonzi_yasunori [Abukuma Land Improvement Management Office]sasaki_hazime [Abukuma Land Improvement Management Office,Hatori dam operation Office]abiko_isao [Abukuma Land Improvement Management Office,Hatori dam operation Office]
○田中 玄太郎 [阿武隈土地改良調査管理事務所]十文字 康能 [阿武隈土地改良調査管理事務所]佐々木 元 [阿武隈土地改良調査管理事務所 羽鳥ダム管理所]安彦 勇雄 [阿武隈土地改良調査管理事務所 羽鳥ダム管理所]
Keyword: 東日本大震災, ダム天端部, 堤体復旧GET PDF=12/12007-06.pdf
Estimation of Dominant Frequency Measured by Microtremor on Crest of Irrigation Tank
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime University]Takimoto Ryo [Faculty of Agriculture, Ehime University]
ため池天端で計測した常時微動による卓越振動数の検討
○小林 範之 [愛媛大学農学部]吉武 美孝 [愛媛大学農学部]滝本 亮 [愛媛大学農学部]
東日本大震災ではため池決壊のために,死者7名,行方不明者1名が出るなどの大きな被害が発生し,ため池の耐震性強化が求められている.耐震補強を講じる上で,ため池の固有振動数を把握することが必要である.本研究では,常時微動測定による卓越振動数fdと,表面波探査から得られるVs構造と1/4波長則から固有振動数fnを求めた.fdの値はfnと近い値を示し,その振動パターンを明らかにすることができた.
Keyword: ため池, 表面波探査, 常時微動計測GET PDF=12/12007-08.pdf
Basic study on decontamination of paddy field using soil particle classification in water
ISHIWATA_NAOYUKI [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]MIZOGUCHI_MASARU [Guraduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
沈降分級を用いた水田除染法の基礎実験
○石渡尚之 [東京大学農学部]溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
福島原子力発電所の事故で放出された放射性セシウムは表層の粘土に強く吸着している。粘土粒子が水中で沈降が遅いこと(ストークス則)を利用し、セシウム汚染土壌を代かきすることで、粘土粒子を泥水中または沈殿土層の上部へと集積させるための基礎実験を行った。その結果、厚さ2cmの土の線量が、代かきの泥水を強制排水することで41%下がること、および代かき後の沈殿土の表土剥ぎによって66%下がることが分かった。
Keyword: 除染, 代かき, ストークス則GET PDF=12/12008-10.pdf
Development of Dry Process for Removing Cs from Soil Contaminated with Radioactive Materials
Yuzo Manpuku [Japan International Research Center for Agricultural Science ]Keiichi Miura [Taiheiyo Cement Corporation]Tadashi Sasaki [JGC Corporation]Takeshi Kimura [National Agriculture and Food Research Organization]Takashi Kuwabara [Tokyo Electric Power Company]
放射性物質汚染土壌等からの乾式Cs除去技術の開発
○万福裕造 [国際農林水産業研究センター]三浦 啓一 [太平洋セメント株式会社]佐々木 忠志 [日揮株式会社]木村 武 [農研機構]桑原 隆 [東京電力株式会社]
除染を推進していく上で、大量に発生する除去物の減容化は中間貯蔵施設の設置がなかなか進捗しないことから重要な課題となっている。そこで、今回の研究では福島県内の放射性物質に汚染された農地土壌に、高性能反応促進剤を添加して小型回転式昇華装置を用いて高温で連続昇華させることにより、土工資材等に利用可能なレベルにまで、当該汚染土壌からその含有する放射性セシウムを分離・除去する技術(乾式セシウム除去技術)を開発した。この技術を用いることにより中間貯蔵施設で管理する土量を大幅に低減することができる。
Keyword: 東日本大震災, 農地除染, 復興対策GET PDF=12/12008-11.pdf
Comparison of methane fluxes by the opened unstable chamber method and the energy balance flux ratio method in a paddy field
ODANI Hiromichi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]KOMAE Minami [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]MATSUOKA Tomomi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]SUE Haruka [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
通気型非定常チャンバー法と熱収支フラックス比法による水田におけるメタンフラックスの比較
○小谷廣通 [滋賀県立大学環境科学部]小前 陽 [滋賀県立大学環境科学部]松岡知美 [滋賀県立大学環境科学部]須江晴香 [滋賀県立大学環境科学部]
通気流量が小さい非定常チャンバー法と熱収支フラックス比法による水田からのメタンフラックスの測定値を比較検討した。植被上の風速が大きいとき前者の方法による測定値はかなり過小評価されること、また、風速が小さいとき両者の方法による測定値は同程度になることを示した。さらに、チャンバー法の測定手順が同じならば、両方法による測定値間には一定の関係が成立することを示した。
Keyword: 水田, メタン, チャンバー法GET PDF=12/12008-13.pdf
Study on influences of fertilization for Nitrous Oxide emission from soil in sugarcane farming
YAJIMA Tamiko [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]NAKANDAKARI Tamotu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
サトウキビ畑における施肥法の違いが土壌からのN2O排出に及ぼす影響
○矢島 民子 [琉球大学大学院農学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]仲村渠 将 [琉球大学農学部]
本研究は沖縄県の土壌においてサトウキビ栽培における施肥法の違いがN2O排出量に及ぼす影響を検討した。肥料には緩効性肥料、速効性肥料を使用した。その結果、速攻性肥料の方がN2O排出が早く、大きいことが認められた。また、緩効性肥料については施肥を2回に分けた方がN2O排出量が小さくなることが認められた。また、N2O排出量は畝上とうね間ではその差が大きく、同じ畝上でもそのばらつきが大きいことが認められた。
Keyword: N2O, 緩効性肥料, 硝化GET PDF=12/12008-14.pdf
Behaviors of Greenhouse Gasses in soil and at the soil surface after Soil Sterilization with Hot Water
SUZUKI Fumiya [Graduate School of Agriculture, Meiji University]ITO Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University]OTA Kazuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
熱水土壌消毒後の土中と地表面との温室効果ガスの動態
○鈴木文也 [明治大学大学院農学研究科]伊東雄樹 [明治大学大学院農学研究科]太田和弘 [神奈川県農業技術センター]登尾浩助 [明治大学農学部]
従来土壌消毒には臭化メチルが用いられてきた。しかし、臭化メチルはオゾン層の破壊原因であることが報告され、モントリオール議定書により禁止された。このため代替法である熱水を用いた土壌消毒法への注目が高まり、利用が広がっている。熱水土壌消毒法は臭化メチルを用いるより環境負荷が小さいという報告と、温室効果ガスの多量発生の報告がある。そこで、本研究ではより環境負荷の小さい土壌消毒管理を目指す。
Keyword: 熱水土壌書毒, 温室効果ガス, GET PDF=12/12008-15.pdf
Influence of Drain Ditch to the Discharge and Carbon Balance in Sarobetsu Mire
TAKECHI Ryohei [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University ]TAKADA Masayuki [Faculty of Humanity and Environment, Hosei University]
サロベツ湿原における流路が流出と炭素収支に及ぼす影響
○武地遼平 [北海道大学大学院農学院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]高田雅之 [法政大学人間環境学部]
本報告では,サロベツ湿原の降雨,流路流出および溶存態炭素の挙動に着目し,高位泥炭地における流路が流出と炭素収支に及ぼす影響について考察した。流路流出は集水域内の降雨の約4割を流出させていた。流出水の溶存有機炭素濃度は平均19.6 mg/lで,湿原地下水位が低下するほど濃度が高くなる傾向が見られた。流路流出の負荷は年間5.27 gC/m2/yで,サロベツ湿原の正味の炭素収支の約11%を放出していた。
Keyword: 水環境, 物質循環, GET PDF=12/12008-17.pdf
Analysis for Soil respiration with Soil temperature and Water level in Tropical Peat Land
TERUYA Yo [Graduate school of Agriculture, Utsunomiya University]OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]NAGANO Toshihide [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]ISHIDA Tomoyasu [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
熱帯泥炭地域における土壌呼吸の地温・水位に対する応答解析およびモデル化
○照屋 央 [宇都宮大学大学院農学研究科]大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]長野 敏英 [宇都宮大学農学部]石田 朋靖 [宇都宮大学農学部]
タイ国南部における土壌呼吸量長期観測システムによる長期観測データを用い,地温・地下水位に対する土壌呼吸の応答を評価するとともに,熱帯泥炭地域における土壌呼吸モデルの構築を行った.長期観測データを解析した結果,土壌呼吸モデルの変数として,地温と地下水位が適切であると確認できた.また,解析結果を基にモデルを構築した結果,実測値との適合性も概ね良好であった.
Keyword: 物質循環, 地球温暖化, 熱帯泥炭土壌GET PDF=12/12008-18.pdf
Analytical procedures of monitoring for radiocesium emission in muddy water using a NaI(Tl) scintillation detector
Yoshimoto_Shuhei [National Institute for Rural Engineering]Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Shiono_Takahiro [National Institute for Rural Engineering]Okushima_Shuji [National Institute for Rural Engineering]Naka_Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いた濁水中の放射性セシウム排出の連続モニタリング解析法の検討
○吉本周平 [農村工学研究所]今泉眞之 [農村工学研究所]石田聡 [農村工学研究所]塩野隆弘 [農村工学研究所]奥島修二 [農村工学研究所]中達雄 [農村工学研究所]
ヨウ化ナトリウムシンチレーション検出器を用いて、除染を目的に代掻きをした水田からの濁水中の放射性セシウムを連続モニタリングした。放射性セシウム濃度は、得られたガンマ線スペクトルで該当するエネルギーピークのカウント数から求めた。連続モニタリングの結果は、持ち帰り測定した濁水試料の濃度変化傾向とよく一致していた。ピークカウントの計算は煩雑なので、連続観測では総計数値から解析する方法が効率的と思われる。
Keyword: 放射能測定, ガンマ線スペクトロメトリー, 除染評価GET PDF=12/12008-02.pdf
GHGs Emission from Paddy Fields due to Winter-ponding and Injection of Organic Materials
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]FKUKUTOMI Manami [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
水田における冬期湛水と有機資材投入が温室効果ガス放出へ与える影響
○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]福富 真奈美 [宇都宮大学農学部]池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]平井 英明 [宇都宮大学農学部]
里山地域の水田で,冬期湛水の実施及び有機資材の投入がCO2やCH4の温室効果ガス(GHGs)の放出へ与える影響について,生産性の評価とともに比較検討した.冬期湛水のみをした場合,慣行農法と比較すると,GHGs放出量はやや大きくなり,収量はやや小さくなった.有機資の投入のみをした場合,GHGs放出量は同程度またはやや大きくなり,収量は小さくなった.これらを併用した場合,GHGs放出量は大きくなり,収量はやや小さくなった.
Keyword: 物質循環, 温室効果ガス, 水田GET PDF=12/12008-20.pdf
Greenhouse Gas Emissions and Movement of Ions in Soil with SRI Farming
SHIMOOZONO Naoto [Graduate School of Agriculture, Meiji University]KATO Takashi [Graduate School of Agriculture, Meiji University]KUDO Yusuke [Graduate School of Agriculture, Meiji University]NOBORIO Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
SRI農法における土壌中イオンの動向と温室効果ガス発生
○下大園 直人 [明治大学大学院農学研究科]加藤 孝 [明治大学大学院農学研究科]工藤 祐亮 [明治大学大学院農学研究科]登尾 浩助 [明治大学農学部]
疎植, 1本植え, 乳苗移植, 間断灌漑の4つの要素を組み合わせたマダガスカル発の稲作法であるSRI(System of Rice Intensification)農法は,資源投入を減らしながら収量増加を達成できる技術として注目され始めている.湛水せずに間断灌漑を行うことで,CH4の発生の抑制が考えられるが,N2Oの発生を促進する可能性がある.そこで,日本での導入例が少ないSRI農法を行い,温室効果ガス発生量の削減に対する効果と,収量に与える影響を把握することを目的とした.
Keyword: SRI農法, 温室効果ガス, GET PDF=12/12008-22.pdf
Data assimilation of ground behavior under vacuum consolidation
Masutani Yu [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]Murakami Akira [Kyoto University Gradurate School of Agriculture]Shibata Toshifumi [Matsue College of Techonology Department of Civil and Environmental Engineering]Fujii Makoto [NTC Consultants Co.,Ltd.]
大気圧工法による地盤挙動を対象としたデータ同化
○増谷 優 [京都大学 農学研究科]村上 章 [京都大学 農学研究科]柴田 俊文 [松江工業高等専門学校 環境・建設工学科]藤井 睦 [NTCコンサルタンツ株式会社]
大気圧工法を施した軟弱地盤の弾塑性パラメータについて,データ同化を行った.構成式はSYSカムクレイモデルに依り,データ同化に入力する観測値には,負圧吸引開始140日後までのプレロード盛土直下の地表面沈下量を用いた.当該地盤を部分区域に分割し,一次元モデルで推定したパラメータ同定結果に対し,水〜土連成有限要素解析と粒子フィルタの連成によるデータ同化手法を採用し,その適用性について考察した.
Keyword: 大気圧工法, データ同化, 粒子フィルタGET PDF=12/12008-23.pdf
Mechanical behaviors with the rotation of retaining wall on the ground layered by aluminum rods
Hira Mizuki [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Kataoka Kentaro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Takagi Azuma [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
アルミ棒積層地盤を用いた擁壁転倒時の地盤内の変形挙動
○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]片岡 賢太郎 [鹿児島大学農学部]高木 東 [鹿児島大学農学部]
アルミ棒積層体を砂地盤と仮定した2次元模型実験装置を用いて,擁壁の転倒問題に着目した実験を行い,擁壁背面地盤の変形挙動や崩壊形状,またジオシンセティックにより補強した地盤の挙動について考察した。結果として,補強材を地盤の適切な位置に敷設することで,地盤の変形や強度に影響を及ぼすことが実験的に確認できた。また,主働と受働の載荷方向の違いにおいて,補強材料の種類による影響の違いが確認できた。
Keyword: 擁壁, ジオシンセティック, 補強土工法GET PDF=12/12008-24.pdf
Study on utilization of crushed EPS mixed soil- Consideration of the deformability and shock absorbency -
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]SAKAGUCHI Kosuke [Osaka Prefecture University]KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
EPS破砕片混合土の有効利用に関する研究− 混合土の変形性と衝撃吸収性に関する考察 −
○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]阪口 皓亮 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
EPS破砕片混合土の変形性が衝撃吸収性に及ぼす影響を検討するため、締固め試験を模した衝撃載荷試験を行い、混合土の変形メカニズムを考慮して変形量や仕事量を個別に算出するとともに、衝撃吸収性との関係を考察した。その結果、衝撃加速度はEPS破砕片の混合比とともに低下し、その割合は破砕片自身の弾性変形量にほぼ比例することが明らかになり、EPS破砕片による衝撃吸収効果解明への手がかりがつかめた。
Keyword: EPS破砕片, 混合土, 衝撃吸収性GET PDF=12/12008-26.pdf
Model test for development of improved filter-press machine
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Ohkubo Itsuki [Okayama University]Fujisawa Kazunori [Okayama University]Shuku_Takayuki [Okayama University]
改良型フィルタープレス機の開発に向けた模型実験
○西村伸一 [岡山大学]大久保 樹 [岡山大学]藤澤和謙 [岡山大学]珠玖 隆行 [岡山大学]
本研究は,泥土脱水に用いる従来型のフィルタープレスを,より脱水効率の高いものに改良することを主目的とする.主な改良点としては,従来の浸透圧密を利用した脱水システムに,未圧密泥土の吸引と圧縮空気の透気・乾燥のプロセスのサイクルを加えることにより,フィルターの目詰まりを防止し,脱水効率を飛躍的に促進させようとすることである.今回は,模型試験機を試作し,改良効果を検証する.
Keyword: フィルタープレス, 浚渫土, 浸透圧密GET PDF=12/12008-29.pdf
Numerical simulation of seepage failure of soil using CWENO scheme
Tsujimura kousuke [Kyoto University]Fujisawa Kazunori [Okayama University]Murakami Akira [Kyoto University]
CWENOスキームを用いた土質材料の浸透破壊シミュレーション
○辻村 康佑 [京都大学農学研究科]藤澤 和謙 [岡山大学環境生命科学研究科]村上 章 [京都大学農学研究科]
砂の浸透破壊現象では、土粒子間の有効応力が失われ砂が流動化を始める.このような現象を固体解析によりシミュレートする場合、ラグランジュ的な固体解析では大きな変位を伴う流動化した材料の変形過程を追跡することは困難であるため、オイラー的な固体・流体解析により、流動化する固体と流体が混在する状態の数値解析を試みた.解析手法としてCWENOスキームを用い、簡単な条件下での浸透破壊現象の数値解析結果を報告する.
Keyword: 浸透破壊, CWENOスキーム, 流動化GET PDF=12/12008-30.pdf
Seismic behavior of irrigation tank by shaking table tests with image-processing technique
MIYANAGA_Yasumitsu [Kyoto University]KOBAYASHI_Akira [Kansai University]MURAKAMI_Akira [Kyoto University]
画像解析を用いた振動台実験によるため池堤体の地震時挙動
○宮永 泰光 [京都大学大学院]小林 晃 [関西大学]村上 章 [京都大学大学院]
本研究では,ため池堤体の小型模型振動台実験を行った.堤体法面と水槽の接する部分がゴム膜で出来た特殊な水槽を用いて,浸透水はないが動水圧が堤体に作用する状態を再現した.堤体の上下流断面の挙動を分析するために、模型断面に多数の標点を設置して振動中の連続写真を撮影し、それを画像解析して各標点の変位を求めた.変位を元にせん断ひずみ分布や体積ひずみ分布を調べることで,堤体の地震時挙動を検討した.
Keyword: 振動台試験, 画像解析, 堤体GET PDF=12/12008-31.pdf
DEM Analysis for Seismic Behavior of Masonry Retaining Wall: Effects of Block Shape
Fukumoto Yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]Kikkawa Wataru [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Murakami Akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
築石形状が地震時の石垣挙動へ与える影響の個別要素法による検討
○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]吉川 航 [農林水産省]村上 章 [京都大学大学院農学研究科]
築石形状が城郭石垣の安定性へ与える影響について2次元の個別要素法を用いて考察した。四角形の築石と楔形の築石を組み合わせた4種類の石垣をモデル化した解析を行い,遠心模型実験で得られた結果と比較することで,栗石層を適切に表現するためのパラメータの与え方を決定した。このパラメータを用いて,同じ地震荷重条件における4種類の石垣の動的挙動を考察し,各々の安定性と変形モードの違いを示した。
Keyword: 石積み擁壁, 地震応答解析, 個別要素法GET PDF=12/12008-32.pdf
Numerical simulation model of seepage flow using Spreadsheet
AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]OZAWA Naoki [Faculty of Agriculture, Niigata University] YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori University]
表計算ソフトを用いた浸透流解析モデルの開発
○粟生田忠雄 [新潟大学 農学部]小澤 尚輝 [新潟大学 農学部]安田 裕 [鳥取大学 乾燥地研究センター]
表計算ソフトを用いて矩形堤体の飽和・不飽和定常浸透流の差分法による数値解析を行った.表計算ソフトの2次元セルに差分化した浸透流の支配方程式(ポテンシャル,および流れ関数の連続式),および水分特性曲線や不飽和透水係数を実測値に即して規定し,境界条件を与えることで解析した.その結果,流れ関数の解から合理的な流線を描くことができた.また,ポテンシャルの解からも実験値をほぼ合理的に再現することできた.
Keyword: 浸透流, 差分法, 境界条件GET PDF=12/12008-36.pdf
Studies on Seepage Flow of Crack in Core Zone by Electrical Analogue Method
KADONO_MIYOSHI [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]YAMAGUTI_YUSUKE [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]YASUDA_NAOYA [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University]
電気アナログ法による遮水層に亀裂が生じた場合の浸透流に関する研究
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]山口 祐介 [弘前大学農学生命科学部]安田 尚弥 [弘前大学農学生命科学部]
自由水面を有する電気アナログ法の改良版を用い、フィルダム遮水層の任意深さに亀裂が生じた場合の浸潤線に与える影響を検討した。この結果、亀裂が貯水位の約1/2の位置に生じると浸潤線が最上昇することが分かった
Keyword: seepage, electrical analogue method, crack GET PDF=12/12008-37.pdf
Development of numerical procedure to solve seepage and laminar flow based on Navier-Stokes equations
Kawanami Shunsuke [Kyoto University]Fujisawa Kazunori [Okayama University]Murakami Akira [Kyoto University]
Navier-Stokes方程式に基づく浸透流及び層流の同時解析手法の開発
○川並俊輔 [京都大学農学研究科]藤澤和謙 [岡山大学環境学研究科]村上章 [京都大学農学研究科]
地盤内部の流体挙動の把握には,空洞や水みちの有無によりDarcy流れに基づく浸透流解析だけでなく,浸透流解析に加えて空洞部分においてNavier-Stokes方程式を解き層流解析を行う必要がある。しかし,浸透流解析において,慣性項を考慮すればNavier-Stokes方程式と同様の方程式を得ることができる。この性質を利用し,本論では,流体と浸透流の同時解析手法を提案し,用いた数値解析手法の説明と解析結果について述べる。
Keyword: 浸透流解析, 層流解析, 有限体積法GET PDF=12/12008-39.pdf
Numerical analysis of concentrated erosion on embankments due to overflow
Fujisawa Kazunori [Okayama University]Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Shuku Takayuki [Okayama University]Murakami Akira [Kyoto University]
越水によって集中的に生じる堤体侵食の数値解析
○藤澤 和謙 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]珠玖 隆行 [岡山大学]村上 章 [京都大学]
近年,台風や集中豪雨時に堤防やため池等の土構造物が決壊に至る事例が多く報告されており,その主要な原因として越水が挙げられる.堤体の侵食解析については,これまでにいくつかの手法が提案されているが,越水によって集中的に生じる3次元的な破堤過程を表現したものは少ない.本研究では,堤体の3次元的な越流侵食過程を安定的にシミュレートできる数値解析手法の開発に取り組み,その手法の再現性について考察した.
Keyword: 数値解析, , GET PDF=12/12008-41.pdf
Fundamental Study for Prediction of Slope Hazard using MPS Method
Shuku_Takayuki [Okayama University]Nishimura_Shin-ichi [Okayama University]Fujisawa_Kazunori [Okayama University]
MPS法による斜面災害の予測に関する基礎的研究
○珠玖 隆行 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]藤澤 和謙 [岡山大学]
本稿では、粒子法の一つであるMPS法に着目し、その斜面災害予測への適用性について検証している。具体的には、斜面上の崩壊土砂をNewton流体としてモデル化し、土砂の崩壊過程をシミュレートした。さらに、パラメータのバラツキを考慮したモンテカルロ法により、崩壊土砂の最大到達距離の頻度分布を求めた。本計算によって、崩壊土砂の到達範囲を定量的に評価できること、斜面災害のリスクに応用できる可能性を示した。
Keyword: MPS法, 斜面災害, モンテカルロ法GET PDF=12/12008-46.pdf
発表番号 [8-47]
Method of in-situ shear test for embankments by “Bore-hall Rotation Shear Test”
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]OKITA Kozo [Okita-ko Corporation]HAMANO Kunihiko [Okita-ko Corporation]TAKAMORI Masakazu [Okita-ko Corporation]KONDO Takumi [K&O corporaion]
盛土斜面の原位置孔内回転せん断試験法〜ため池堤体への適用〜
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]大北耕三 [大北耕商事]浜野邦彦 [大北耕商事]高森政和 [大北耕商事]近藤 巧 [K&O corporaion]
農業用ため池の安定性診断を目的として、軽量なサウンディング試験機に特殊なせん断刃付きバルーンを装着し、小径の孔内で回転せん断試験を行うことにより、簡便に盛土斜面の強度定数を求める手法を開発した.実際のため池に適用した結果、別途実施した不攪乱試料を用いた三軸圧縮試験の結果と良く一致し、従来のボーリングと室内せん断試験に代わる原位置せん断強度試験法として適用可能であることが分かった。
Keyword: サウンディング, 盛土, せん断強度GET PDF=12/12008-47.pdf
Migration of Radioactive Cesium in Soil Monitored in Fukushima
SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Kentaro Fukazawa [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]SHUICHIRO YOSHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]KAZUHIRO NISHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
福島県における土壌中の放射性セシウムの挙動
○塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]深澤健太郎 [東京大学農学部]吉田 修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
シンチレションサーベイメータを用いて、現場の土壌中で非破壊で放射性Csの平均移動量をモニタリングする方法を開発し、原発事故以降の福島県の現場土壌中の放射性セシウムの移動の実態を明らかにした。降下から2-3ヶ月間のCs移動速度は水分子移流速度の1/10〜1/30程度で速かったが、その後およそ一桁低下しており、土壌へのCsの強い固定は数ヶ月かそれ以上の時間を要するプロセスである。
Keyword: 放射性セシウム, 溶質移動, 水移動GET PDF=12/12008-04.pdf
Estimation of reduction in dosage rate by decontamination of farmlands
Yoshida Shuichiro [The University of Tokyo]Adachi Jun [The University of Tokyo]Arimitsu Katori [The University of Tokyo]Nishida Kazuhiro [The University of Tokyo]Shiozawa Sho [The University of Tokyo]
農地の除染が実効線量率の低減にもたらす効果の推定法
○吉田修一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]安達純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]有光加理 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩澤昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
GISと簡易放射線遮蔽計算法を用いた農地およびその周辺部での実効線量率の比較的簡易な推定方法を考案し、放射性セシウムによる被汚染農地内および周辺部での実効線量の実測値によりその妥当性を検証した。また、耕耘や剥ぎ取りを行った場合の実効線量の低下量の推定を本手法により試行し、農地の除染が空間線量率の低下にどれだけ寄与するのかを定量化する方法の一つとして提案した。
Keyword: 農地保全, 土層改良, 農地環境GET PDF=12/12008-05.pdf
Development of Surface Soil Peeling Technology Using a Soil Solidification Agent on farmland Contaminated by Radioactive Substances
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]ZUKEMURA Chika [National Institute for Rural Engineering]KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]
放射性物質に汚染された農地における土壌固化剤を用いた表土剥ぎ取り技術の開発
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]瑞慶村 知佳 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
東京電力福島第1原発の事故に伴い、広範囲にわたる農地が放射性物質により汚染された。高濃度に汚染された農地では表土の剥ぎ取りが有効とされるが、一般的な建設機械では、処理土量の増加や施工費の増大、取り残しの発生などが懸念される。そこで、土壌固化剤を用いて汚染土壌層を固化し、油圧ショベルの操作方法やバケットを改良することで、目標とする剥ぎ取り厚さに制御でき、かつ安全・確実に剥ぎ取る工法を開発した。
Keyword: 東日本大震災, 放射性物質汚染, 農地の除染GET PDF=12/12008-08.pdf
Attempts of the development of soil decontamination methods using agricultural engineering at a paddy field in Iidate Village, Fukushima Prefecture
Masaru Mizoguchi [Group of Resurrection of Fukushima]
福島県飯舘村の水田における農業土木的な土壌除染法開発の試み
○溝口勝・岩瀬広・登尾浩助・田尾陽一 [ふくしま再生の会]
福島第一原発から放出された放射性セシウムは土壌表層5cm以内に大部分が蓄積されている。「ふくしま再生の会」では環境省や農水省の取り組みとは別に、平成23年6月から飯舘村農業委員会と一緒に様々な土壌除染法を現場で試験している。その一つとして凍土剥ぎ取り法がある。本発表では会が独自に実施した水田の現地調査や除染方法について述べると共に、研究者とボランティアの共同作業のあり方について議論したい。
Keyword: 土壌除染, 農村計画, 凍土GET PDF=12/12008-09.pdf
発表番号 [9-05(P)]
Muddy Soil and Deteriorated Embankment Material Reuse Technique for Reconstruction of Small Earth-Fill Dam
Suzuki Mariko [Graduate school of agricultural science]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]Uchida Kazunori [Graduate school of agricultural science]
ため池改修時における旧堤体土・池底汚泥再利用技術に関する一考察
○鈴木麻里子 [神戸大学大学院農学研究科]河端俊典 [神戸大学大学院農学研究科]内田一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
ため池の老朽化や防災上の観点から提体改修に関わる諸問題が山積しており,また,特に兵庫県下では,適切なコア用土不足が深刻な問題となっている.そこで,本研究の目的は,安価で力学的に安定したコア用土を得るためのブレンド技術の確立にあり,池敷底泥土や旧堤体盛土材のブレンド割合や養生方法を種々変化させ、これらの有効利用について検討した.
Keyword: ため池, 建設残土・廃棄物, リサイクルGET PDF=12/12009-05P.pdf
Study on the correlation with accelerated weathering test time and exposure years in repair material of irrigation channels
MORI_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]OKUNO_Rintaro [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI_Masaru [National Institute for Rural Engineering]Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]ASANO_Isamu [National Institute for Rural Engineering]
水路補修材料の促進耐候性試験時間と実曝露年数との相関に関する考察
○森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]奥野倫太郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]西原正彦 [(独)農研機構 農村工学研究所]浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
有機系表面被覆工法の耐候性について,促進耐候性試験時間と実曝露年数との相関を求めた.表面に発生した気泡痕およびひび割れの面積を変状面積率とし,これを共通の指標として,促進耐候性試験時間と実曝露年数との相関を求めた結果,南向きで現地5年曝露=促進耐候性試験時間2,000時間と算定された.また,南向きは,北向きの1.56〜2.44倍の紫外線を受け,その分,南向きの材料劣化が進行していることが確認された.
Keyword: 促進耐候性試験, 有機系表面被覆材, 変状面積率GET PDF=12/12009-10.pdf
Sediment removal method at the irrigation canal on East Japan Earthquake disaster
okamura akihiko [Ashimori Industry]nakano yoshisuke [Nakano irrigation and water utilization institute]saeki hiroyuki [PS Miubushi constraction]sugimoto masayoshi [PS Miubushi constraction]murai nobuyasu [PS Miubushi constraction]
東日本大震災復旧工事における用水路土砂撤去工
○岡村昭彦 [芦森工業]中野芳輔 [中野灌漑利水学研究所]佐伯博之 [ピーエス三菱]杉本昌由 [ピーエス三菱]村井信康 [ピーエス三菱]
東日本大震災で被災した農地において除塩等を進めるには水路確保が必要となる.しかし沿岸の水路においては津波により大量の海砂が水路内に運ばれて,従来の底質に重なるように堆積しているので流量の確保が困難になる場合がある.そこで浚渫が必要になるがエコチューブを使用すれば脱水したのちに,張力を利用して盛土等に積み重ねて利用できるので,地盤沈下した場所での利用が可能になる.
Keyword: 工法・施工, 建設残土・廃棄物, 土壌GET PDF=12/12009-01.pdf
Influence on different skill levels to adhesive stability of surface covering method
HASEGAWA Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]CHOI Man-kwon [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]FUJISAWA Kenichi [NipponJikkou Co. Ltd.]SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
異なった技術レベルが表面被覆材料の接着安定性に及ぼす影響
○長谷川 雄基 [高知大学大学院農学専攻]崔 萬權 [愛媛大学大学院連合農学研究]藤澤 健一 [日本ジッコウ株式会社]佐藤周之 [高知大学農学部]
本研究では,異なった技術レベルの施工者により補修された表面被覆工法の接着安定性を,補修直後および補修から4年が経過した時点での付着強度を測定することにより検証した.その結果,補修から4年が経過した段階で,施工者の違いに関わらず付着強度は低下することが確認できた.また,とくに水中部において,専門技術者と補修未経験者が施工した補修材の付着強度は明確な差が生じた.
Keyword: 表面被覆工法, 接着安定性, 技術レベルGET PDF=12/12009-12.pdf
Evaluation method for lifetime period of farmland consolidation facilities based on the simple function diagnosis investigation
簡易機能診断調査にもとづく農地基盤施設の長寿命化評価手法
末端の小規模農業水利施設や耕作道路の長寿命化のため、農地・水保全管理支払により施設のチェックと簡易な施設の補修・補強が全国的に取り組まれている。しかし、施設のチェックのやり方は、各地区まちまちで、せっかくの調査資料の蓄積が不十分である。本研究は、施設の効率的なモニタリングに活用するため、簡易な施設機能診断手法とそれに基づく施設長寿命化評価手法を提案するものである。
Keyword: 農地・水保全管理支払い, ストックマネジメント, 簡易機能診断調査GET PDF=12/12009-13.pdf
Study on Diagnosis Methods of Hydraulic Function for Flow Transmissibility on Existing Irrigation Concrete Canals
FUJIYAMA So [Sanyu Consultants Inc.]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKADA Toru [National Institute for Rural Engineering]NAGANO Kouichi [Sanyu Consultants Inc.]ITO Yuki [Sanyu Consultants Inc.]TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
コンクリート用水路の通水性能に関する水理機能診断手法の検討
○藤山 宗 [(株)三祐コンサルタンツ]樽屋啓之 [(独)農研機構・農村工学研究所]中田 達 [(独)農研機構・農村工学研究所]長野浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]伊藤夕樹 [(株)三祐コンサルタンツ]田中良和 [(独)農研機構・農村工学研究所]
コンクリート用水路における現行の水理機能診断では,経年劣化による水路の変状を数値計算に適切に反映できないために診断結果の信頼性が低く,また,漏水箇所特定および漏水量測定に関する有効な診断手法がないのが現状である.本報では,H21〜23年度官民連携新技術研究開発事業「コンクリート製開水路の通水性能照査技術と水膨張性ゴムによる目地補修工法の開発」の研究成果の内,漏水箇所特定技術等について報告する.
Keyword: コンクリート水路, 通水性能, 照査手法GET PDF=12/12009-14.pdf
Field Survey on the Subsidence of the Canals and Its Influence on the Water Delivery and Hydraulic Functions
Nakada Toru [National Institute for Rural Engineering]Fujiyama So [Sanyu Consultants Inc.]Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
水路の沈下による水利用・水理機能の低下に関する実態調査
○中田 達 [農研機構 農村工学研究所]藤山 宗 [(株)三祐コンサルタンツ]樽屋啓之 [農研機構 農村工学研究所]田中良和 [農研機構 農村工学研究所]
河岸沿いの開水路系水路システムを対象に、聞き取り調査や水路標高の水準測量調査などから沈下の実態とその原因を明らかにした。水路の沈下には地盤条件が強く作用し,全面的な改修や水路壁面の嵩上げ補修による事後保全がパッチ状に施され,余裕高の確保がなされていた。水位の低下の程度は小さいものの、余裕高、死水量、水頭の損失などの水利用・水理機能の低下を算出し、水路の沈下が水利用・水理機能に及ぼす影響を評価した。
Keyword: 不同沈下, 機能診断, 水理機能GET PDF=12/12009-15.pdf
Functional diagnosis of irrigation and drainage pumps by Tribology
Kunieda_Tadashi [National Institute for Rural Engineering]Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Mizuma_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
トライボロジーを活用した農業用揚排水機の機能診断
○國枝 正 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]水間 啓慈 [農村工学研究所]
トライボロジー(摩擦・摩耗工学)を活用して、機械設備から潤滑油・グリースを採取し、油中に含まれる金属の摩耗粒子を分析することによって、機械設備を分解せずに機能診断を行う手法を報告する。この機能診断手法を用いれば、農業用揚排水機の状態を容易に把握・監視することができ、適期の分解点検を可能とし維持管理経費節減が図られる。この機能診断手法は、発電所や化学プラントなど多くの産業界で実効を挙げている。
Keyword: 農業用揚排水機, 機能診断, トライボロジーGET PDF=12/12009-17.pdf
発表番号 [9-18(P)]
Damage Evaluation of Concrete Pipe affected by Hydrogen Sulfide in Plate Loading Test
Hisaya ITO [Nihon Suiko Consultant Co., Ltd.]Tetsuya SUZUKI [Faculty of Agriculture, Niigata University]
平板載荷による硫化水素の影響を受けたコンクリート管の損傷度評価
○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [新潟大学農学部]
農業水利施設におけるアセットマネジメントの重要性が見直されることに伴い全国的な規模で既存施設の機能診断や補修・補強が進められている.本報では,既存配管施設の埋設条件に近い環境下で載荷条件を変化させ,AE計測により発生する特性値から損傷度の評価を試みた結果を報告する.
Keyword: AE法, 損傷度評価, Calm比GET PDF=12/12009-18P.pdf
Factor analysis of failure of rubber flexible pipe
Yoshihisa Yasushi [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]Osamu Nishikawa [Chikugo Regional Bureau, Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency ]
ゴム製可とう管の破損原因の分析について
○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 筑後川局]西川 修 [独立行政法人水資源機構 筑後川局]
福岡導水は、最大2.767m3/s(当分の間、最大2.164m3/s)を福岡県久留米市の筑後川右岸から取水し、佐賀県基山町で分水した後、福岡県大野城市まで導水する総延長約25kmの導水路である。平成22年8月、導水路本管から排泥工バルブに向けた分岐管に位置する可とう管で漏水が発生した。本報は、漏水の概要と破損の要因究明のために行った分析調査結果の事例について報告する。
Keyword: 可とう管, ゴム, 劣化GET PDF=12/12009-19.pdf
Experiment of Construction and Distortion for The Pipe in Pipe Method with Felt Backfilling
TAGUMA AKIRA [Toa Grout Kogyo Co.,]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.,]ARIYUKI MITSURU [National Research Institute for Rural Eng.,]ZHANG MANLIANG [Toa Grout Kogyo Co.,]OHTANI HIDEYUKI [ ISEKI Poly-Tech Inc]TOYODA KANAME [Kajima Renovate Co.,]
フェルト中込め材を用いた被膜鞘管工法の施工性および歪みの検証
○田熊 章 [東亜グラウト工業株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]張 満良 [東亜グラウト工業株式会社]大谷 英之 [株式会社イセキ開発工機]豊田 要 [カジマ・リノベイト株式会社]
フェルト材を用いた被膜鞘管工法について2つの検証をした。地上部にて具体的な施工条件を再現した模擬管路を設け、推進力と挿入荷重の関係を検証した。また、施工において推進力の上昇率が高かった屈曲部を通過する時に焦点を当てて屈曲角と歪みの関係を検証し更生管に影響が無いことを確認した。
Keyword: 鞘管, 中込め, 工法・施工GET PDF=12/12009-20.pdf
Examination of Pipe to Use for The Pipe in Pipe Method with Felt Backfilling
ZHANG MANLIANG [Toa Grout Kogyo Co.,]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.,]ARIYUKI MITSURU [National Research Institute for Rural Eng.,]TAGUMA AKIRA [Toa Grout Kogyo Co.,]WATANABE MITSUHIKO [SEKISUI CHEMICAL CO.,]TOYODA KANAME [Kajima Renovate Co.,]
フェルト中込め材の鞘管工法に使用する管材の性能実験
○張 満良 [東亜グラウト工業株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]田熊 章 [東亜グラウト工業株式会社]渡辺 充彦 [積水化学工業株式会社]豊田 要 [カジマ・リノベイト株式会社]
圧縮変形可能なフェルトを中込め材とした被膜鞘管工法に適するネジジョイント式塩ビ製更生管を新しく開発し、その性能と地盤変位時の挙動について室内10万回繰返し載荷試験を用いて検討した。また、管材の0.5MPa以上の耐内水圧性能とフェルト材の緩衝効果が確認された。
Keyword: 鞘管, 中込め, 工法・施工GET PDF=12/12009-21.pdf
Development of construction method by using curved pipelines with large diameter polyethylene pipe
TOKIYOSHI MITSUAKI [Nippon Hawer Co,.Ltd]KUDO HIDEO [Nippon Hawer Co,.Ltd]HINOBAYASHI JOJI [Dainippon Plastics Co.,Ltd]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]ARIYOSHI MITSURU [National Institute for Rural Engineering]
中・大口径ポリエチレン管による曲線配管工法の開発
○時吉 充亮 [日本ハウエル]工藤 秀穂 [日本ハウエル]日野林 譲二 [大日本プラスチックス]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
中・大口径が多く用いられる農業用水路に対して,ポリエチレン管の使用実績は少なく,また埋設挙動も明らかにされていない.そこで本文では,ポリエチレン直管を用いて曲線配管し,内圧を負荷した状態での実証試験を行った.研究成果として,ポリエチレン管の曲線配管工法を開発し,安全性を評価した.
Keyword: ポリエチレン管, 曲線布設, 工法開発GET PDF=12/12009-22.pdf
Hose-Lining system as a trenchless pipeline rehabilitation method
Maruyama Hideo [Ashimori Engineering Co.,Ltd.]Yoshimitsu Tetsuo [Ashimori Engineering Co.,Ltd.]Tsukiji Mika [Ashimori Engineering Co.,Ltd.]
非開削での管路改築を可能としたホースライニング工法
○丸山 秀夫 [芦森エンジニアリング(株)]好光 徹雄 [芦森エンジニアリング(株)]築地 美香 [芦森エンジニアリング(株)]
地中には様々な分野の管路が埋設されており、近年では経年による管路の老朽化が問題となっている。従来管路の更新は、道路や農耕地等を開削して新規に入れ替える方法がとられていたが、周辺環境などへの影響により現状では開削工事を行うことは困難な場合が多い。このような問題を解決するため、開削を必要とせずに管路の改築が可能な更生工法として開発されたホースライニング工法の概要説明と施工事例について紹介する。
Keyword: 工法・施工, 管更生, パイプラインGET PDF=12/12009-23.pdf
Examination of the detectable measurement condition of the defect part by the infrared thermography
赤外線サーモグラフィによる欠陥部の検出可能な計測条件の検討
○西原 正彦 [(独)農研機構 農村工学研究所]浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]
赤外線サーモグラフィにより,補修された水路の欠陥部の検出可能な計測条件について検証した。現地調査の結果から,1)暗渠部分や,剥離部分に泥などが付着している場合は欠陥部の検出ができない,2)冬期晴天時の条件では,日没時に健全部と欠陥部の表面温度差が逆転し,欠陥部の温度が低い状態で検出が可能,3)赤外線サーモグラフィは欠陥部を絞り込む概査には有効である。打音法との併用が効果的,が示された。
Keyword: 赤外線サーモグラフィ, 剥離, 熱画像GET PDF=12/12009-24.pdf
Defect Investigation of Concrete by Ultrasonic Spectral Analysis
ISHIGURO_Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]KOJIMA_Yasushi [Suzuka City]OKAJIMA_Kenji [Graduate School of Bioresources, Mie University]IBATA_Takumi [Sankyo Engineering Corporation]
超音波スペクトル解析によるコンクリートの欠陥探査
○石黒 覚 [三重大学生物資源学研究科]小島靖司 [鈴鹿市役所]岡島賢治 [三重大学生物資源学研究科]茨田 匠 [三協エンジニアリング株式会社]
農業用のPC管は土中に埋設されてから長年月が経過し,侵食による劣化が懸念されている。本研究では,侵食による欠陥(断面欠損)を模擬した供試体を作製し,超音波スペクトル解析による欠陥探査の適用性を検討した。横波共振法の超音波スペクトル解析を行った結果,3kHz〜10 kHz間のスペクトル量を合計した値は,コンクリート供試体の欠陥を比較的精度よく推定でき,欠陥探査に有効なパラメータと考えられる。
Keyword: コンクリート, 非破壊検査, 超音波スペクトル解析GET PDF=12/12009-25.pdf
Frost Damage Diagnosis of Concrete Channels by Ultrasonic Pulse Method
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]ISHIGAMI Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]MAKANAE Hidetaka [Sapporo Development and Construction Department , Hokkaido Regional Development Bureau]AIZAWA Yoshinori [Obihiro Development and Construction Department , Hokkaido Regional Development Bureau]NISHIDA Mayumi [Sapporo Development and Construction Department , Hokkaido Regional Development Bureau]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
超音波法を用いたコンクリート開水路の凍害診断
○佐藤 智 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]石神 暁郎 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]金田 敏和 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]蒔苗 英孝 [北海道開発局 札幌開発建設部]会沢 義徳 [北海道開発局 帯広開発建設部]西田 真弓 [北海道開発局 札幌開発建設部]中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
コンクリート開水路の凍害を効率的に診断する目的で,非破壊試験方法の一つである超音波法を用いた診断を行うとともにその適用性の検証を行った。その結果,躯体内部にひび割れが存在しない場合にはコンクリート表層部の凍害劣化深さを推定できる可能性が高いことがわかった。超音波伝播速度はコンクリートの含水状態に影響を受けやすく,伝播速度から算出される相対動弾性係数の評価には留意が必要であると考えられた。
Keyword: コンクリート開水路, 凍害, 超音波法GET PDF=12/12009-26.pdf
Relation between Various Strength and Relative Dynamic Modulus of Elasticity of Concrete using Ordinary Portland Cement
普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの相対動弾性係数と各種強度の関係
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]周藤 将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]兵頭 正浩 [鳥取大学農学部]
寒冷地において凍害の進行が懸念される構造物では,性能の評価や対策の策定のために,相対動弾性係数と強度の関係式が必要になる。本研究では,普通ポルトランドセメントのコンクリートを気中凍結水中融解試験(B法)に供し,凍結融解作用により劣化したコンクリートの相対動弾性係数と圧縮強度,静弾性係数,引張強度の関係式を求め,既往の研究の関係式と比較する。
Keyword: 凍結融解作用, 相対動弾性係数, 圧縮強度GET PDF=12/12009-27.pdf
Use of Estimated Initial Physical Properties for Damage Evaluation of Concrete
YAMAGISHI Shuntaro [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]SUZUKI Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]OHTSU Masayasu [Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University]
コンクリート初期物性の推定に基づく損傷度評価に関する研究
○山岸 俊太朗 [新潟大学大学院自然科学研究科]鈴木 哲也 [新潟大学自然科学系(農学部)]大津 政康 [熊本大学大学院自然科学研究科]
コンクリート構造物の長寿命化が社会的に求められており,構造物の適切な補修・補強工法が検討されている。それに伴いコンクリートなどの複合材料に関する定量的損傷度評価法の開発が急務な課題となっている。本論では,既設コンクリート製開水路より採取したコンクリート・コアを用いて,AE法による圧縮試験を試みた結果を報告する。
Keyword: コンクリート, 維持管理, 損傷度評価GET PDF=12/12009-28.pdf
Construction control method on removal project of sedimentation containing the heavy metal of natural origin
WATABE DAISUKE [Sanyu Consultants Inc.]TASHIRO KENSHIN [Kumamoto Prefecture]NAKAJIMA TAKANORI [Sanyu Consultants Inc.]TODA HIDENORI [Sanyu Consultants Inc.]
自然由来の重金属を含有する堆砂の除去工事における施工管理手法について
○渡部 大輔 [株式会社 三祐コンサルタンツ]田代 憲臣 [熊本県庁]中嶋 貴紀 [株式会社 三祐コンサルタンツ]戸田 英徳 [株式会社 三祐コンサルタンツ]
貯水池内の堆砂除去を主要工事とする農地防災事業を実施中の地区において、着工に先立つ調査により、堆積土砂に自然由来の重金属であるひ素が含有することが判明した。土砂搬出工事の実施にあたって、貯水池内及び周辺地区の水質、底質調査等を行い、さらに土砂搬出時においても搬出先、施工時の品質管理を実施しながら、慎重な対応を図っている。今回の報告では、環境基準に基づく施工管理を導入した堆砂対策の事例を紹介する。
Keyword: 環境保全, 土壌, 水環境GET PDF=12/12009-02.pdf
Evaluation of Aggregate Characteristics and Acid Solution Used for Quality Improvement of Recycled Aggregate
HYODO Masahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]MAEDA Keisuke [Faculty of Agriculture, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
再生骨材Mの品質向上に用いる酸性溶液と骨材物性の評価
○兵頭 正浩 [鳥取大学農学部]前田 啓祐 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
付着したモルタル(セメント)を除去するために,再生骨材Mを酸性溶液中に浸漬した。その結果,酸性溶液はモルタル(セメント)を溶解するため,再生骨材Mから再生骨材Hへ品質向上が可能であることが分かった。しかし,浸漬条件によっては骨材へ悪影響を及ぼす可能性もあるため,利用に際しては浸漬期間や種類および濃度等の詳細条件を明確にする必要がある。
Keyword: 再生骨材, 酸性溶液, セメント溶解GET PDF=12/12009-32.pdf
Properties of PCa Products Using Recycle Aggregate from Disaster Concrete Waste
kitatsuji masahumi [School of Food,Agricultural and Environmental sciences,Miyagi University]sawada tatsuya [School of Food,Agricultural and Environmental sciences,Miyagi University]
震災コンクリートがらから作製した再生骨材Mを用いたPCa製品の性能
○北辻 政文 [宮城大学食産業学研究科]澤田 達哉 [宮城大学食産業学研究科]
東日本大震災により発生したコンクリートがらは,発生量が膨大であるため,通常の路盤材等への再利用以外に,新たな利用方法を検討する必要がある.そこで本研究では,コンクリートがらから再生骨材Mを製造し,PCaコンクリート用骨材としての利用について検討を行った.その結果,製造した再生骨材MはJIS規格値を満たし,それを用いたPCaコンクリートの強度および耐久性も,必要な性能を有することが明らかとなった.
Keyword: 震災廃棄物, コンクリートがら, 再生骨材MGET PDF=12/12009-33.pdf
Study on ASR Suppression with Natural Zeolites
天然ゼオライト骨材によるASR抑制
天然ゼオライト骨材がASR反応抑制に果たす効果を実験的に検討した。試験の結果から、アンモニューム置換したゼオライトの効果が明らかとなった。
Keyword: ゼオライト骨材, アルカリシリカ反応, モルタルバー法GET PDF=12/12009-34.pdf
The influence on muck of granite to the fluidity and strength development of mortar
MATSUURA Satoru [Graduate School of Agriculture,Kochi University]HASEGAWA Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]TAMURA Mikio [Tamura Stone Company Limited ]SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
花崗岩ずりがモルタルの流動性および強度発現特性に及ぼす影響
○松浦 悟 [高知大学大学院農学専攻]長谷川 雄基 [高知大学大学院農学専攻]田村 樹雄 [田村石材株式会社]佐藤 周之 [高知大学農学部]
岩石ずりの有効利用方法を検討するため,香川県小豆島産の花崗岩ずりを標準砂と置換したモルタルを作製し,流動性と強度発現特性に及ぼす影響を評価した.結果として,流動性は花崗岩ずりの使用量の増加に伴い,減少することが分かった.強度発現特性は置換率の増加に伴い,早期の高い強度発現を生じさせる可能性を有することが明らかになった.
Keyword: 花崗岩ずり, 建設発生土, モルタルGET PDF=12/12009-35.pdf
発表番号 [9-36(P)]
Action of the Steel Sheet Pile Recycling in Niigata
MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]TSUCHIDA Kazuya [Niigata Prefecture]HADA Takuya [Niigata Prefecture]HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]MORII Toshihiro [Niigata University]SUZUKI Tetsuya [Niigata University]
新潟県における鋼矢板リサイクルの取り組み
○峰村雅臣 [新潟県]土田一也 [新潟県]羽田卓也 [新潟県]原斉 [株式会社信越測量設計]森井俊廣 [新潟大学]鈴木哲也 [新潟大学]
近年,農業水利施設の長寿命化の必要性が認知されることに伴い,鋼矢板水路など鋼材使用した水利施設における腐食問題が急務な課題となっている。本報では,新潟県農地部と新潟大学により取り組んでいる「環境にやさしい田園整備新技術アドバイザー会議」鋼矢板補修補強WGで開発を進めている鋼矢板リサイクル工法を報告する。
Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 腐食GET PDF=12/12009-36P.pdf
発表番号 [9-37(P)]
Fracture Process Evaluation of Recycling Steel Sheet Pile in Bending Test
HARA Hitoshi [Shinetsu Survey and Planning CO. Ltd]MINEMURA Masanori [Niigata Prefecture]TSUCHIDA Kazuya [Niigata Prefecture]HADA Takuya [Niigata Prefecture]MORII Toshihiro [Niigata University]SUZUKI Tetsuya [Niigata University]
リサイクル鋼矢板の曲げ破壊挙動評価に関する実証的研究
○原斉 [株式会社信越測量設計]峰村雅臣 [新潟県]土田一也 [新潟県]羽田卓也 [新潟県]森井俊廣 [新潟大学]鈴木哲也 [新潟大学]
農業水利施設の中でも鋼矢板水路の長寿命化には,矢板材の腐食問題とその再利用が重要な技術的課題である。本報では,筆者らが開発している鋼矢板リサイクル工法における継ぎ矢板の力学試験結果を概説し,今後の方向性と課題を報告する。
Keyword: 鋼矢板, リサイクル, 破壊試験GET PDF=12/12009-37P.pdf
Failure mechanism of covered concrete blocks using a costal embankment by overflow of tsunami
MATSUSHIMA Kenichi [NARO,National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [NARO,National Institute for Rural Engineering]KIRI Hirohide [NARO,National Institute for Rural Engineering]TANJI Hajime [NARO,National Institute for Rural Engineering]HORI Toshikazu [NARO,National Institute for Rural Engineering]
越流津波による防潮堤の被覆コンクリートブロックの破損メカニズム
○松島健一 [(独)農研機構 農村工学研究所]毛利栄征 [(独)農研機構 農村工学研究所]?桐博英 [(独)農研機構 農村工学研究所]丹治肇 [(独)農研機構 農村工学研究所]堀俊和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
盛土形式の防潮堤は高潮時の越波などに対して後ろ法面の洗堀を防止するため,コンクリートブロック等により被覆されている.しかしながら,東北地方太平洋沖地震で発生した巨大津波に対しては防潮堤を越流した際に強烈な揚力や衝突力が後ろ法面に作用し,ブロックの破損やめくれ上がりなど複合的な破壊が引起こされた.そこで,本研究では大型水路を用いて防潮堤の被覆コンクリートブロックのめくれ上がり現象を再現した.
Keyword: 津波, 防潮堤, 破堤GET PDF=12/12009-39.pdf
Seismic reinforcement of pier and gate using plate anchored shear reinforcing bar technology
Okamoto_Susumu [Seiwa renewal works corp.]Fukuura_Naoyuki [Taisei corp.]Ryo_Takako [Taisei corp.]
後施工プレート定着型せん断補強鉄筋を用いた堰柱・水門の耐震補強
○岡本 晋 [成和リニューアルワークス]福浦 尚之 [大成建設]龍 尊子 [大成建設]
後施工プレート定着型せん断補強鉄筋は部材のせん断耐力の向上に利用され、近年、経済性の高い耐震補強工法として活用され、下水・上水施設などの地下構造物を中心に、これまでに150件以上の事例がある。しかし、堰柱・水門など地上構造物の補強に活用されることが少なかった。本報では、地上構造物への活用に向け実施した試験結果と、2011年8月に変更した建設技術審査証明の内容を報告する。
Keyword: 鉄筋コンクリート構造物, 耐震補強, せん断補強GET PDF=12/12009-40.pdf
Follow up Investigation of Renovation (Lift-in Method Type) with FRPM Discrete Pipes of Pipe in East Japan great earthquake
Higashi Syunji [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Nakamura Nozomu [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Miyamoto Kentarou [Ministry of Agriculture Kanto Agricultural Administration Bureau]
東日本大震災におけるFRPM管による更生工法(リフトイン工法)の追跡調査
○東 俊司 [積水化学工業(株)]中村 臨 [積水化学工業(株)]宮本 健太郎 [農林水産省 関東農政局]
適切な保全管理により施設の長寿命化を図る「ストックマネジメント」を目的にFRPM管により管更生を実施した。2011年3月11日の東日本大震災午前中にたまたま管路調査を行っていたため、その後の調査によりFRPM管のたわみ、ジョイント間隔、勾配の変化を定量的に調査把握したので報告する。
Keyword: 震災調査, ストックマネジメント, FRPM管更生工法GET PDF=12/12009-41.pdf
発表番号 [9-42]
A Simple Cavity Evaluation Method under Road With Portable FWD in Fukushima Coastal Area
Yasushi Takeuchi [Tokyo University of Agriculture]Masakazu Jomoto [Taisei Rotec Corporation]Munechika Hayashi [Tokyo University of Agriculture]Hiromu Okazawa [Tokyo University of Agriculture]Katsuhiro Midorikawa [Fukushima Prefecture]
福島県沿岸部における小型FWDを用いた簡易な路面下空洞評価方法の検討
○竹内 康 [東京農業大学]城本 政一 [大成ロテック(株)]林 寛親 [東京農業大学]岡澤 宏 [東京農業大学]緑川 兼広 [福島県]
東北太平洋沖地震では,液状化によって路面陥没などが生じたが,路盤下に空洞が生じていたり,表・基層が厚かったりする場合には,路面陥没等の損傷が生じないことがある.本研究では軽交通道路の路面陥没等の変化が確認されていない箇所で小型FWD試験及び地中レーダー探査を実施し,これらを併用した路面下空洞評価方法について検討した結果,異常箇所を容易に把握できることがわかった.
Keyword: 路面下空洞, 小型FWD, 地中レーダー探査GET PDF=12/12009-42.pdf
Evaluation of hollow filling method for irrigation tunnel using frame analyses
ISHII Masayuki [Shimane University]NATSUKA Isamu [Shimane University]ISOKATA Genta [Yoshida Junior High School]
フレーム解析を用いたトンネル背面空洞充填工法の評価
○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]長束 勇 [島根大学 生物資源科学学部]磯方 源太 [安芸高田市立吉田中学校]
各種構造物の設計に広く用いられているフレーム解析を用い,トンネルの背面空洞を充填する工法の解析を行ってその効果を検証した。空洞が生じた状況を再現した解析では,アーチ頂部,スプリングラインと側壁基部に曲げモーメントが作用して引張応力が発生するという,実構造物の変状と一致する結果が得られた。また充填圧を作用させることで曲げモーメントと引張応力が減少することが確かめられ,背面充填空洞の効果が確認された。
Keyword: 水路トンネル, 背面空洞, フレーム解析GET PDF=12/12009-44.pdf
An Experiment on Reinforcing Concrete Waterway Tunnel on the Inside Surface
Ootani_Satoshi [Oriental Shiraishi Corporation]Watase_Hiroshi [Oriental Shiraishi Corporation]Saruta_Ueki [Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha]Wu_Chengning [Aichi Institute of Technology]
コンクリート水路トンネルの内面補強について
○大谷悟司 [オリエンタル白石株式会社]渡瀬博 [オリエンタル白石株式会社]猿田宇樹 [電気化学工業株式会社]呉承寧 [愛知工業大学]
水路トンネルの内面補強に,ポリマーセメントモルタルと格子状の高強度炭素繊維補強筋(以下,CFRPグリッドという)を併用してライニングを実施する工法について,CFRPグリッドによる補強効果の確認および,使用したポリマーセメントモルタルの既設コンクリートとの一体性を確認するために静的曲げ試験を実施した。その結果、CFRPグリッドによる補強効果およびポリマーセメントモルタルの既設コンクリートとの一体性が確認できた。
Keyword: コンクリート材料, 鉄筋コンクリート, 工法・施工GET PDF=12/12009-45.pdf
Test construction of repair construction method using the foaming urethane
MATSUMOTO Takumi [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]MURAO Hiromichi [Kinki Regional Agrecaltural Administration Office]NATSUKA Isamu [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]YOSHIOKA Atsushi [Upcon Co.Ltd]OOKAWA Eiji [Achilles Corporation]HASHIDUME Hideo [Geodesign Co.Ltd]KIKUCHI Nobuo [Geodesign Co.Ltd]KONAMI Takeharu [Okasanlivic Co.Ltd]
発泡ウレタンを使用した裏込め充填工法の試験施工
○松本 拓 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]村尾 弘道 [近畿農政局]長束 勇 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]吉岡 敦 [アップコン株式会社]大川 栄二 [アキレス株式会社]橋爪 秀夫 [株式会社ジオデザイン]菊池 信夫 [株式会社ジオデザイン]小浪 岳治 [岡三リビック株式会社]
水路トンネルにおいて、スプリングラインに発生するひび割れが問題となっている。その対策工法である裏込め充填工法の充填材として、発泡ウレタンが注目されているものの、その効果は明らかとなっていない。そこで、供用中の水路トンネルに、発泡ウレタンを用いた裏込め充填工法を実施した。その結果、トンネル躯体が元の形状へ近づき、ひび割れ幅が小さくなったことから、充填材としての発泡ウレタンの効果が確認された。
Keyword: 水路トンネル, 裏込め充填工法, 発泡ウレタンGET PDF=12/12009-46.pdf
Development and Application of the Neutral Filler Plasticizers
Tanaka_Tooru [ Toda Corporation]Takayanagi_Kazuya [ Toda Corporation]Saitou_Masaaki [ Toda Corporation]
中性系可塑性充填材の開発と適用
○田中 徹 [戸田建設株式会社]高柳 一也 [戸田建設株式会社]齋藤 正昭 [戸田建設株式会社]
充填材施工に伴う周辺環境への影響低減を目的として,中性域(水質汚濁防止法排水基準pH5.8〜8.6)の可塑性充填材を開発した.本文では本充填材の概要と各種性状確認試験結果および現場適用した結果について報告する.現場適用の結果,スランプフローの変化やpHの経時的変化を把握した.
Keyword: 工法施工, 充填材料, 環境保全GET PDF=12/12009-47.pdf
Ultrasonic Propagation Velocity with or without Injectable Material on L-Shaped Open Channel Block with Frost Damage
SUTO Masashi [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Ishigami Akio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Kaneta Tosikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
凍害が発生している開水路L型ブロックの注入材充填前後の超音波伝播速度
○周藤 将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]石神 暁郎 [土木研究所寒地土木研究所]金田 敏和 [土木研究所寒地土木研究所]
寒冷地におけるコンクリート製開水路は,特徴的な凍害劣化形態を示し,表面変状と内部変状の発生形態は異なることが報告されている。表面変状については凍害劣化深さを評価する推定式が示されているが,内部変状については評価方法が確立されていない。そこで本研究では,内部変状である層状ひび割れが発生している開水路側壁のL型ブロックを対象に,注入材充填前後の超音波伝播速度の傾向の違いについて考察した結果を示す。
Keyword: 凍害, 表面走査法, 内部変状GET PDF=12/12009-08.pdf
Arrangement Plan of Environmental Consideration Area at National Main Canal in Chikugogawa Karyusagan District
Hayashida Hajime [Kyushu Environmental Evaluation Association]Kato Syuichi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]Hino Hidenori [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]Shigaki Hitoshi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]Yanagisawa Takahiro [Kyushu Environmental Evaluation Association]
筑後川下流左岸地区の国営幹線クリークにおける環境配慮型区間の設置
○林田 創 [(財)九州環境管理協会]加藤 修一 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]日野 英登 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]紫垣 等 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]柳澤 孝裕 [(財)九州環境管理協会]
筑後川下流左岸地区では、法面の崩落がみられる国営幹線クリークの改修を平成20年度より進めている。法面護岸工は、ブロックマット工法を基本とし、特に配慮が必要な区間を「多自然型」、「観察型」護岸として整備する計画である。これらの区間設置は、希少生物等の分布、クリークに近接する樹林地や学校等の公共施設などを考慮して選定した。本報では、これらの環境配慮型区間の適正な設置に向けた検討結果について報告する。
Keyword: クリーク, 生態系, 生物多様性保全GET PDF=11/11001-01.pdf
Possibility of Ecological Network in Chikugogawa Karyusagan District
Kato Syuichi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]Hino Hidenori [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]Shigaki Hitoshi [Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Office]
国営筑後川下流左岸地区におけるエコロジカルネットワーク形成の可能性
○加藤 修一 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]日野 英登 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]紫垣 等 [九州農政局筑後川下流左岸農地防災事業所]
国営筑後川下流左岸農地防災事業では、浸食・崩壊の著しいクリーク法面の整備を行っており、併せて環境との調和に配慮した工事を進めている。さらに地域全体の生物多様性保全を目的として、エコロジカルネットワーク形成の可能性の検討を行った。検討内容は、.┘灰優奪畔断の現状、▲曠奪肇好櫂奪箸凌篦蝓↓NΠ茵水域における保全対象種保全のための課題、ぅ┘灰優奪塙汁朧董↓ダ己多様性保全へ向けた事業化の検討である。
Keyword: エコロジカルネットワーク, 生物多様性保全, ホットスポットGET PDF=11/11001-02.pdf
Inhabiting situation of freshwater fish during non-irrigation period in the channels after a farm land consolidation project containing with ecosystem conservation measures
IGUCHI YUTA [Utsunomiya University]MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]GOTO AKIRA [Utsunomiya University]
生態系保全を考慮した圃場整備後の農業水路における非灌漑期の魚類生息状況
○井口雄太 [宇都宮大学]水谷正一 [宇都宮大学農学部]後藤章 [宇都宮大学農学部]
土地改良法改正に伴い、ミティゲーション対策を実施する事例が増えている。栃木県日光市小代地区においてもこの対策を実施したが、実施後の非灌漑期での魚類の生息状況は明らかになっていない。そこで、非灌漑期に魚類移動と魚類生息場を調査し、非灌漑期での生息状況を把握した。
Keyword: 魚類生息状況, 非灌漑期, ミティゲーションGET PDF=11/11001-03.pdf
The variation of forest in the agricultural areas in Tokachi,Hokkaido
Ote Hiroto [Obihiro University of Agricultural and Veterinary Medicine]Tsuji Osamu [Obihiro University of Agricultural and Veterinary Medicine]
北海道十勝地域における農村地域の樹林地の経年変化
○大手 裕人 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]
農村地域の樹林地は生物多様性の保全や持続可能な農業に必要不可欠な存在であるが,近年減少傾向にある。本研究は,GISを用いて北海道十勝地域の農村地域を対象とした樹林地データベースを作成し,既存のデータと樹林地面積の経年変化を解析した。その結果,農村地域全体の樹林地面積は減少していた。しかし,法規による適切な管理が行われている樹林地は大きく増加したことから,法規制を含めた樹林地の保全が望まれる。
Keyword: 樹林地, 農地保全, GISGET PDF=11/11001-05.pdf
Examination of low effect nursery-box applied insecticide on Sympetrum frequens
Jinguji Hiroshi [Miyagi University]Ichikawa Yukiko [Miyagi University]Ueda Tetsuyuki [Ishikawa Prefectural College]
アキアカネに低リスクな育苗箱施用浸透性殺虫剤の検討
○神宮字寛 [宮城大学]市川友紀子 [宮城大学]上田哲行 [石川県立大学]
本研究では、アキアカネに低リスクの箱施用浸透性殺虫剤を明らかにすることを目的に、ライシメータを用いた生態毒性評価を行った。カルタップ剤は、無処理区と同程度の幼虫生存率および成虫羽化率を示した。イミダクロプリドとフィプロニルでは、幼虫と成虫が確認できなかった。ジノテフランでは、幼虫生存率が小さく、幼虫の成長速度が低下していた。アキアカネ保全の観点から、カルタップ粒剤の施用が望ましいと推察される。
Keyword: 環境影響評価, 生物多様性, 生態系GET PDF=11/11001-06.pdf
Habitat use of Japanese squirrel in patchy woodland landscape
Harashina Koji [Faculty of Agriculture]Goto Masafumi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
パッチ状樹林地におけるニホンリスの環境利用
○原科幸爾 [岩手大学農学部]後藤雅文 [岩手大学大学院農学研究科]
岩手県南部の胆沢扇状地を対象として,パッチ状樹林地におけるニホンリスの利用分布を調査した結果,178箇所中108箇所で利用が確認された。つぎに,樹林地利用の有無を規定する環境要因を検討し,これらを用いて,リスの樹林地利用予測モデルを作成したところ,クルミの有無,樹林地面積,最近接樹林地までの距離の3つが説明変数として選択された。追加調査によって精度検証を行った結果,予測的中率は79.3%であった。
Keyword: 生態系, 農村景観, 生息地の連結性GET PDF=11/11001-08.pdf
Comparison of mussel juvenile growth of Inversiunio jokohamensis suspended in ditches where source were difference in hill-bottom valleys
Kakino Wataru [National Research Institute of Fisheries Science]Itoh Toshishige [Enoshima Aquarium]Kobayashi Atsushi [Keika Boy’s Junior & Senior high school]Yoshida Yutaka [Tochigi Prefectural Fisheries experimental station]
水源が異なる谷津水路に垂下したヨコハマシジラガイ幼貝の成長の比較
○柿野亘 [(独)水産総合研究センター]伊藤 寿茂 [新江ノ島水族館]小林 敦 [京華学園中学・高等学校]吉田 豊 [栃木県水産試験場]
水源が異なる複数の谷津水路でのヨコハマシジラガイの成長を比較するために、谷津水路ごとに幼貝を複数垂下した。その結果、湧水由来のひとつの垂下地点では12カ月後の成長量は5.38mmであり、本種が自然分布する谷津で報告された10mmより小さかった。また、餌資源の多少を把握するためにこの地点と自然分布する谷津水路との微小藻類の属数を比較した結果、微小藻類、珪藻ともに、有意に自然分布の谷津水路で多いことが認められた。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 環境保全GET PDF=11/11001-13.pdf
Study on Occurrence of Odonate Larvae on a Littoral Zone of an Irrigation Pond
Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]Hironaka_Takaaki [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
ため池の浅場におけるトンボ目幼虫の出現状況について
○角道 弘文 [香川大学工学部]弘中 孝明 [香川大学工学部]
水位変動に伴って露呈・冠水が生じやすいため池の浅場を対象に,トンボ目幼虫の出現状況を把握した.満水時水深35cmの浅場において,抽水植物の生育状況や池底の状態が異なる15カ所の区画を選定した.長期間の露呈後の11月では,再冠水直後の調査であったにもかかわらず,トンボ目幼虫の出現状況は冠水が続いた6,7月と同程度であった.しかし,生活型に合致した生活環境とは異なる場所に回帰し出現したものもあった.
Keyword: ため池, 浅場, トンボ目GET PDF=11/11001-14.pdf
A research on identification accuracy of local people participatory survey on paddy waters animals
FUNAKAWA Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
水田水域における住民参加型生きもの調査の同定精度に関する研究
○船川 はるか [宇都宮大学大学院(前)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
栃木県では、「農地・水・環境保全向上対策」の一環として「田んぼまわりの生きもの調査」が全活動組織で行われている。本研究では、栃木県の375組織が行った調査結果を用いて住民参加型の生きもの調査における同定精度を把握することとした。対象種を16種とし、詳細な同定精度を把握すると同時に、同定を間違えやすい種を把握し、同定を間違えないための対策を検討した。
Keyword: 田んぼの生きもの調査, 同定精度, 住民参加GET PDF=11/11001-15.pdf
A study on population dynamics and extermination measures of Procambarus clarkia in paddy waters
Aoki Shunsuke [Graduate school of Utsunomiya Univercity]Mizutani Masakazu [Utsunomiya univercity]Goto Akira [Utsunomiya univercity]
水田水域におけるアメリカザリガニの生態解明および駆除対策の検討
○青木俊輔 [宇都宮大学大学院]水谷正一 [宇都宮大学]後藤章 [宇都宮大学]
アメリカザリガニは日本各地の湿地環境に生息する外来種のザリガニである。本種は水田水域において稲作被害や生物多様性への悪影響などの諸問題を引き起こすとされる。そのため本種は外来生物法により要注意外来生物に指定されている。本研究では水田水域において本種が引き起こす諸問題の解決策として、本種の駆除方法とその妥当性について検討する。そのために水田水域における本種の詳しい生態と被害実態の解明を行う。
Keyword: アメリカザリガニ, 水田水域, 駆除方法GET PDF=11/11001-17.pdf
Applicability of Acoustic Biotelemetry to analyze behavioral ecology of catfish(Silurus asotus)
MORI AKIRA [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]MUZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]GOTO AKIRA [Utsunomiya University]
ナマズの生態解明に向けた超音波バイオテレメトリーの適用可能性の検討
○森 晃 [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
ナマズの行動生態の解明の為に,超音波テレメトリーの適用可能性を検討した.発信機を内部装着し,装着による影響を検証したところすべての装着個体は生残した.このことから,発信機装着可能性が示された.続けて,調査地において超音波テレメトリーを用いた追跡調査の方法を確立し,手法としての有効性を検証した.この結果,長期間のモニタリングに成功し,日周活動等の行動生態情報を収集でき,手法としての有効性が示された.
Keyword: ナマズ, 超音波テレメトリー, 行動生態GET PDF=11/11001-21.pdf
Fish population dynamics model for planning of networking water areas
Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]Mizutani_Masakazu [Faculaty of Agriculture, Utsunoimya University]Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]
水域のネットワーク化による魚類個体群の再生過程予測モデル
○竹村 武士 [農村工学研究所]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]森 淳 [農村工学研究所]小出水 規行 [農村工学研究所]渡部 恵司 [農村工学研究所]
効果的に魚類個体群の保全,再生を図るにはネットワークの配置の検討,個体群動態(以下,動態)予測が重要である.著者らは個体の移動を考慮した動態モデルの開発に向け,タモロコを対象に必要パラメータを検討してきた.本研究では,動態モデルの開発方法の紹介,仮想水路でのネットワーク化前後のシミュレーションを行った.その結果,同規模の生息地が利用可能となる場合でも,効果は形成される水路網の線形形状に影響された.
Keyword: 魚類, 個体群動態, ネットワークGET PDF=11/11001-22.pdf
A development of a parallel set movable fishway in the Eino weir, the Hatto River
Takahashi Naoki [The United Graduate School of Agricultural Sciences , Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Taya Akihiro [Faculty of Agriculture, Tottori University]Yasuda Youichi [College of Science and Technology, Nihon University]
八東川永野堰における平行設置式簡易魚道の開発
○高橋 直己 [鳥取大学大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]田谷 亮洋 [鳥取大学農学部]安田 陽一 [日本大学理工学部]
鳥取県永野堰にて,既設魚道を使わずに遡上を試みるアユを補助するため,堰の形状に適する簡易魚道を開発した.魚道を堰に平行に設置することで,勾配調整を容易にすると共に,進入し易い位置に魚道入口を設けた.流速・流向調査から,本魚道では十分に遡上可能な流況が魚道内外に発生することを確認した.そして遡上期間の越流水深を推定した結果,本魚道は最も重要な遡上ピーク期において30日以上使用可能であると推測された.
Keyword: 遡上期, 流速, 流向GET PDF=11/11001-23.pdf
Forecasting on population dynamics of Cobitis biwae in hill-bottom paddy field by PVA
YAMAGUCHI Ryo [Shimotsuke City Hall]MATSUZAKI Masumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]
PVAを用いた谷津田におけるシマドジョウの個体群動態の予測
○山口 亮 [下野市役所]松崎 真澄 [農林水産省農村振興局]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
谷津地形では、圃場整備などの影響を受けて、水田水域の個体群の生息状況の悪化が危惧されている。種の個体群動態や絶滅リスクを推定する方法としてPVAが挙げられる。本研究では、圃場整備が実施された栃木県の杉山入の谷津と大谷津でシマドジョウにPVAを適用した。パラメータは現地調査と文献から推定した。シマドジョウの絶滅リスクに最も影響を与える要因を明らかにし、今後必要とされる保全策を検討した。
Keyword: PVA, 個体群動態, 保全策GET PDF=11/11001-26.pdf
Comparison between multivariate and univariate models in habitat preference evaluation of Japanese medaka (Oryzias latipes) using a HSI model
MASUDA SHINYA [Kumamoto Prefectural Government]FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]HARADA MASAYOSHI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
HSIモデルを用いたメダカの生息場選好性評価における多変量モデルおよび単変量モデルの比較
○増田 慎也 [熊本県庁]福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,メダカ(Oryzias latipes)を対象に,多変量型および単変量型のHSIモデルを構築した.HSIモデルの構築の際には,既に開発済みのカテゴリー化手法を用いて最適なカテゴリー数を決定し,独立した複数のデータを用いて多変量モデルおよび単変量モデルの再現性を比較した.その結果,多変量モデルの方が良好な再現性を示したことから,生息環境評価において環境因子間の相互影響を考慮することの重要性が示唆された.
Keyword: 生息場選好性評価, HSIモデル, 多変量モデルGET PDF=11/11001-30.pdf
Sediment transport and control in irrigation canal systems with catchment areas
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]NAKADA Toru [National Institute for Rural Engineering]
集水域を持つ用水路システムにおける土砂移動とその制御
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]嶺田 拓也 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]中田 達 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
東北地方のM地区では,用水路システム内に堆積した土砂を温床とする水草が発生し,これらが除塵機等のスクリーンの目詰まりを引き起こしている.地区には山地を集水域とする集水路が存在し,出水時にはここから幹線用水路へ土砂が流入する.そこで,集水路に床固めを連続的に設置し,土砂の移動と流出を制御する対策工法を考案した.工法の効果を水理模型実験で検討したところ,水路床位が初期値より上昇することが確認された.
Keyword: 用水路, 土砂制御, 水草GET PDF=11/11001-32.pdf
Use of Acousto-Ultrasonic Method for Gas-Liquid Flow Evaluation in an Agricultural Pipeline System
Suzuki Tetsuya [Niigata University]
AU法を用いた農業用パイプラインに発生する気液二相流の特性評価
○鈴木哲也 [新潟大学農学部]
農業用パイプラインのストックマネジメントの重要性が見直されることに伴い全国的な規模で既存施設の施設機能診断や補修・補強工が進められている.筆者らはパイプラインから発生する弾性波を受動的に検出し,非破壊による水密性能照査法を提案している.本報では,パイプライン内の水理現象起源弾性波の特性評価精度の向上のためにAE法と超音波法を組み合わせたAU法を用いた検討結果を報告する.
Keyword: 農業用パイプライン, AE/AU法, 水密性照査GET PDF=11/11001-34.pdf
Inverse Modeling of Seepage Flow in Non-isothermal Soil
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
非等温土壌における地下水浸透流の逆解析手法
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]○泉 智揮 [愛媛大学農学部]
地温の水分移動への影響を考慮した水分‐熱連成モデルにおけるモデルパラメータである不飽和透水係数の逆解析による同定手法を提案する.未知変数である不飽和透水係数は,自由形式のパラメータ化手法により区分的多項式関数で表現され,Levenberg-Marquardt法にもとづくシミュレーション最適化手法を用いて同定される.本手法の有効性について畑地における土壌水分の観測データをもとに検証した.
Keyword: 不飽和透水係数, 自由形式パラメータ, 水分‐熱連成モデルGET PDF=11/11001-35.pdf
Effect of Covering at Water Surface on Wind Current in a Closed Water Body
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Nakatake Sho [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University]Mori Ken [Former Professor of Faculty of Agriculture, Kyushu University]Hamagami Kunihiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]
水生植物による水面被覆が閉鎖性水域の吹送流場に及ぼす影響
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]中武 聖 [九州大学大学院生物資源環境科学府]森 健 [前九州大学大学院農学研究院教授]○濱上 邦彦 [愛媛大学農学部]
水生植物の被覆による水域内流動への影響を考慮した水質予測モデルを構築するための一環として,吹送流場における水面被覆の影響を検討することを目的とし,閉鎖性水域を模擬した風洞実験水槽を用いて被覆を伴う水域内の流速分布に関する検討を行った.さらに,流れ場に及ぼす被覆の影響を詳細に検討するための,風波を再現する数値モデルの開発を行った.
Keyword: 吹送流, 水生植物, 風波GET PDF=11/11001-37.pdf
A stochastic process model for solute transport in turbulence and associated parabolic transport equation
Unami Koichi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Yoshioka Hidekazu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
乱流場における溶質輸送の確率過程モデルと付随する放物型輸送方程式
宇波 耕一 [京都大学農学研究科]河地 利彦 [京都大学農学研究科]○吉岡 秀和 [京都大学農学研究科]
確率微分方程式に基づき,乱流場における溶質粒子のLagrange的挙動を記述する確率過程モデルを提案する.次に,微小な離散時間を用い,新たに確率変数としての局所的流速を定義する.また,乱流拡散係数と局所的流速を陽的に関連付け,実際の乱流場において乱流拡散係数を推定する.最後に,モデルに付随するKolmogorov前進方程式と溶質粒子の移動経路のMarkov性より,勾配則を用いずに溶質濃度の放物型輸送方程式を導出する.
Keyword: 乱流, 確率過程, 輸送方程式GET PDF=11/11001-39.pdf
The Difference between SMAC Method and Fractional Step Method in results when Collocated Arrangement
Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Shimada Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]Kouketsu Hikaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
変数をコロケート配置した場合のSMAC法と部分段階法の結果の違い
浪平 篤 [農村工学研究所]島田 正志 [筑波大学生命環境科学研究科]○纐纈 光 [東京大学農学生命科学研究科]
流れの数値解析では,堰・魚道等の複雑な形状を計算で表現するために,座標を曲線にした一般座標系を導入し,コロケート配置した方がよいとされる.しかし,非圧縮流れの解法であるSMAC法では,この場合,部分段階法より不安定になりやすいとされている.この違いをカルマン渦流れの計算から明らかにした.その原因としては,SMAC法では,圧力とその補正値とで勾配の計算に用いられる格子点の範囲が異なることが考えられる.
Keyword: 数値流体力学, 非定常非圧縮性流れ, カルマン渦GET PDF=11/11001-40.pdf
Evaluation of Space-Time Conservation Method Extended to One-Dimensional Flows in Open Channels with Irregular Geromety
KUBO Naritaka [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]IIDA Toshiaki [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]SHIMADA Masashi [Grad. Sch. of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]KIMURA Masaomi [Grad. Sch. of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
非一様開水路1次元流れ計算へ拡張した時空間的保存法の評価
久保成隆 [東京大学大学院農学生命科学研究科]飯田俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]島田正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]○木村匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
近年進められている多自然型の水路づくりでは,河道断面形状を様々に変化させるなどの工夫が必要とされており,一様でない断面形状を持つ用排水路や自然河川における様々な水理現象を正確に把握し,送排水の効率を検討する必要性が増している.本研究では,1次元非定常流計算手法の中から,非一様開水路流れ計算へ拡張された時空間的保存法(Chang法)に着目し,流れの非定常過程における計算結果から手法の評価を試みた.
Keyword: 数値流体力学, 非一様開水路1次元流れ計算, 時空間的保存法GET PDF=11/11001-41.pdf
Optimization of Configuration of Nori Aquafarming Grounds in the Ariake Sea Coastal Waters using Index of Nitrogen Assimilation in Nori Leaf Bodies
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Tabata Toshinori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
葉体の窒素同化量を指標とした有明海湾奥ノリ養殖施設の最適配置の検討
平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]○田畑 俊範 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
有明海湾奥を対象とした移流分散シミュレーションモデルを構築し,ノリの窒素同化速度との関係式を導入することにより,ノリ養殖施設の最適な配置方法の検討を行った.その結果,ノリ養殖施設の配置密度を小さくすることでノリの成長の改善が見られ,ノリ養殖施設の高密度配置がノリの成長に負の影響を及ぼしていることが示された.そして,ノリ網の1小間4列張りへの変更が良質なノリの生育に適した配置方法であることが示された.
Keyword: 数値流体力学, 有明海湾奥部, ノリ養殖施設の配置方法GET PDF=11/11001-42.pdf
Quasi-2-dimensional numerical calculation method by combining unsaturated vertical flow and saturated horizontal flow with dynamically-computed specific yield
HIDEKI TSUJI [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]SHO SHIOZAWA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]KAZUHIRO NISHIDA [Graduate School of Agric. and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
鉛直不飽和流と比浸出量の動的計算を用いる水平地下水流を連立した準二次元流数値計算法
○辻 英樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
台地流域からの降雨流出は鉛直不飽和流と水平地下水流を連立した準二次元流によってモデル化が可能である. 従来の準二次元流計算法として、反復計算により地下水面の位置と地下水涵養を求めるものがあるが、本研究では地下水流に貯留項を含む拡散型方程式を用い、貯留係数(比浸出量)を時間と水平位置ごとに不飽和層の鉛直水分分布から動的に計算し、鉛直不飽和流と水平地下水流を交互に解く新たな数値計算法を考案した.
Keyword: 数値計算法, 準二次元流, 比浸出量GET PDF=11/11001-45.pdf
Effects to temperature and growth of YAMADA-NISHIKI by the water management in the heading date
TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]KATO mai [Saga Agricultural Co-operative]IKEGAMI Masaru [Hyogo Prefectural Technology Center for Agriculture,Forestry and Fisheries]
出穂期の水管理が温度及び山田錦の生育に与える影響
○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]加藤 真衣 [JA佐賀]池上 勝 [兵庫県立農林水産技術総合センター]
出穂期の水管理が温度環境に与える影響を評価するために,酒米・山田錦をポット栽培し擬似水田群落を3試験区作成した上で,潅漑条件を出穂後10日間連続の夜間掛流潅漑と節水型潅漑,間断潅漑(対象区)の3条件に変え,温度環境および生育状況について観測した.その結果,夜間掛流潅漑は明け方にかけて通常よりも地温が3.3℃低下するとともに,ほぼ常に地温が低く保たれていた.生育条件についても穂の発達が確認された.
Keyword: 酒米, 高温障害, 水管理GET PDF=11/11002-01.pdf
発表番号 [2-03]
Development and effectiveness of coaxial TDR probe to measure interface level between fresh and salt water layers
ITO Yuji [Institute of Lowland and Marine Research, Saga University]KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]MIYAMOTO Hideki [Faculty of Agriculture, Saga University]CHIKUSHI Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]
淡塩水境界位計測のための同軸型TDRプローブの開発と有効性の評価
○伊藤 祐二 [佐賀大学低平地沿岸海域研究センター]郡山 益実 [佐賀大学農学部]宮本 英揮 [佐賀大学農学部]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
本研究では,淡塩水境界面の位置(淡塩水境界位)を計測するためのプローブを開発するために,同軸型TDRプローブを作製し,その有効性を室内実験によって評価した.カラム内に創出した境界位の変動に対し,プローブで計測した境界位は,淡水層と塩水層の境界付近に存在した両層の電気伝導度の中間値とよく一致することを確認した.今後は,同プローブを野外で適用し,計測システム全体の妥当性を検証する予定である.
Keyword: 時間領域反射法, 海水侵入, 淡水資源GET PDF=11/11002-03.pdf
発表番号 [2-06]
Study on Sap Flow Measurements by Stem Heat Balance Method-Application to Soybean Crop-
SAKAGUTI Tomoki [Graduate School of Agriculture, Kagoshima Univ.]MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima Univ.]SHIMOTASHIRO Tomohide [Faculty of Agriculture, Kagoshima Univ.]TAKEUCHI Shin-ichi [Env. Horticulture, Minami Kyushu Univ.]KUROKAWA Yakudo [Graduate School of Agriculture, Kagoshima Univ.]
茎熱収支法による茎内流量測定に関する研究‐大豆への適用‐
○坂口 朋軌 [鹿児島大学大学院農学研究科]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]下田代 智英 [鹿児島大学農学部]竹内 真一 [南九州大学環境園芸学部]黒川 躍道 [鹿児島大学大学院農学研究科]
蒸発散量は灌漑分野における作物消費水量の評価に重要である.本研究では,ポット栽培の大豆を対象に,茎熱収支法の測定精度,測定上の課題及び改良点について検討を加えた.茎表面の温度差に基づく従来法は,秤量法と比較して日中の高い流量を過大に評価する傾向がみられた.茎内部温度差を利用した補正法を熱収支項の大小に応じて従来法と組み合わせることにより,秤量法による蒸散量の時間変化をほぼよく再現することができた.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地灌漑, GET PDF=11/11002-06.pdf
発表番号 [2-07]
Seasonal Change of Heat Balance at Barley-Rice Double Cropping Field
Kuwano Ryota [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
大麦‐水稲二毛作圃場における熱収支の季節変化
○桑野亮太 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦健志 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究では,大麦‐水稲二毛作圃場において微気象の長期観測を行い,各微気象法により潜熱・顕熱フラックスを測定し,熱収支各項の季節変化をとらえた.大麦と水稲という植生の違いや湛水の有無によって熱配分が大きく異なり,水田では熱エネルギーの8割が潜熱に回され,大麦畑では顕熱,地中熱伝導量が水田の2倍ほどになるなど,圃場面状況の違いが熱配分におおきく影響を及ぼすことを確かめた.
Keyword: 熱収支, 二毛作圃場, 潜熱フラックスGET PDF=11/11002-07.pdf
発表番号 [2-08]
Investigation of minimum air temperature prediction methods in a mountainous area.
Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Inoue Yuuki [Ryobi Systems co., ltd.]Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
傾斜地における最低気温予測方法の検討
○三浦健志 [岡山大学大学院環境学研究科]井上雄貴 [株式会社両備システムズ]諸泉利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
凍霜害による被害を防ぐには,翌朝の最低気温を予測し対策を取る必要がある。17時から最低気温までの気温低下量を推定するのに,17時の気温と湿度および16〜17時の日射量を説明変数とした重回帰式を用いることで精度の高い予測が行えること,また最低気温には標高,曲率といった地形因子が密接に関わっていることが分かり,地形データから他地点すなわち地域全体の最低気温を予測する方法を検討するヒントを得た。
Keyword: 最低気温, 予測, 傾斜地GET PDF=11/11002-08.pdf
Reliability-based Design of Earth-fill Dams against Overflow with Statistical Model of Precipitation
NAGAO Haruna [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]NISHIMURA Shin-ichi [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]FUJISAWA Kazunori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
降雨統計モデルに基づいたため池の越流確率の算定と信頼性設計
○長尾 遥奈 [岡山大学大学院環境学研究科]西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究は,豪雨時のため池の越流確率を算定しようとするものである.実際の降雨データから決定した統計モデルに基づく乱数を用いて疑似降雨を生成し,実際の降雨パターンに近い降雨波形を再現する手法を提案する.生成した擬似降雨を用いて洪水吐能力との比較により,ため池堤体の越流確率を算定し,その結果に基づいて期待総費用を求め洪水吐の改修効果を評価した.
Keyword: ため池, 越流確率, 信頼性設計GET PDF=11/11002-10.pdf
Verification of Bias Correction Methods for Global Climate Model Based on Characteristics of Daily Precipitation
Kudo Ryoji [National institute for rural engineering]Masumoto Takao [National institute for rural engineering]Horikawa Naoki [National institute for rural engineering]Yoshida Takeo [National institute for rural engineering]
日降水特性からみた全球気候モデル出力値のバイアス補正法の検証
○工藤亮治 [農村工学研究所]増本隆夫 [農村工学研究所]堀川直紀 [農村工学研究所]吉田武郎 [農村工学研究所]
温暖化影響評価に用いる気候シナリオとして,全球気候モデルの出力値から日降水量を対象にバイアス補正を行った.その際,補正法に確率分布を用いる方法と月平均値を合わせる方法を適用し,両者における補正の効果を日降水特性から比較した.その結果,確率分布を用いる方法で日降水量分布や連続無降水日数,年最大日降水量において補正の効果が確認され,洪水や渇水などの極端現象の影響評価に適していることを示した.
Keyword: バイアス補正, 全球気候モデル, 温暖化影響評価GET PDF=11/11002-11.pdf
Development a Heavy Rainfall Generation Method for Impact Assessment of Climate Change on Drainage System
低平地排水への温暖化影響評価にむけた豪雨の模擬発生手法の開発
気候変動による降雨パターンの変動が低平地の排水に与える影響を評価するため、モンテカルロ法による豪雨の模擬発生手法を開発した。本手法で100年分のデータを発生させた結果、実測豪雨の特性をよく表わせていることが分かった。この手法により発生させた様々な豪雨を排水解析モデルに入力することで、様々な雨量は降雨波形の豪雨による排水への影響評価が可能となった。
Keyword: 豪雨, 模擬発生, 温暖化影響評価GET PDF=11/11002-12.pdf
Regional Frequency Analysis of Daily Rainfall in Okayama Prefecture
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Kenmotsu Takuya [Okayama Prefectural Government]
岡山県における日降水量の地域頻度解析
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]劍持 卓也 [岡山県]
降雨特性の類似した地域内の複数地点における雨量データから確率雨量を推定する地域頻度解析手法を用い,岡山県内33箇所の雨量観測点における確率日雨量を推定し,地点別雨量データから個別に確率値を求める従来法による推定値と比較した。その結果,推定値に大差はなかったが,リサンプリング手法により推定値の信頼区間を比較した結果,多くの地点で地域頻度解析の方が信頼区間の幅が狭く,信頼性が高いことが示された。
Keyword: 水文統計, 確率日雨量, 地域頻度解析GET PDF=11/11002-13.pdf
An Evaluation of Water balance in the Tedori River Alluvial fan Area
NOTO Fumikazu [Ishikawa prefectual university]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa prefectual university]HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Osaka Prefecture University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]MURASHIMA Kazuo [Ishikawa prefectual university]YOSHIDA Masashi [Ishikawa prefectual university]TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa prefectual university]
手取川扇状地における水循環の分析
○能登 史和 [石川県立大学]丸山 利輔 [石川県立大学]堀野 治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]村島 和男 [石川県立大学]吉田 匡 [石川県立大学]瀧本 裕士 [石川県立大学]
石川県手取川扇状地で,統計資料,気象資料,水文観測資料を基に,扇状地内の水収支を表層土壌層,帯水層,手取川に分け,概定した.その結果,灌漑期は,農業用取水が大きく,表層土壌層から帯水層へは,水田からの涵養が大きな供給源となっており,非灌漑期は,降水が大きく,蒸発散が小さいため,帯水層へは降水の浸透の影響が大きいことが示された.本研究により,扇状地内の水循環状況を俯瞰的に把握することができた.
Keyword: 手取川扇状地, 水収支, 水循環GET PDF=11/11002-16.pdf
Analysis of Nitrogen balance in the Tedori River Alluvial Fan Area
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]NOTO Fumikazu [Ishikawa Prefectural University]HAYASE Yoshio [Ishikawa Prefectural University]TUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]YOSHIDA Masashi [Ishikawa Prefectural University]TAKIMOTO Hiroshi [Ishikawa Prefectural University]
手取川扇状地における窒素循環の分析
○丸山利輔 [石川県立大学]能登史和 [石川県立大学]早鶺藩 [石川県立大学]土原健雄 [農村工学研究所]吉田 匡 [石川県立大学]瀧本裕士 [石川県立大学]
手取川扇状地を対象に,降雨,灌漑,ポンプ揚水,地表および地下排水,手取川からの伏流水に加えて農地及び下水処理水の窒素負荷のバランスを推定しこの地域が窒素負荷増大の傾向があることを示した.続いて,本地域の東北部が南西部に比較して窒素濃度が高い原因について検討し,下水処理水,ことに公共下水道に未接続の戸別浄化槽からの窒素負荷が大きいことを明らかにした.
Keyword: 窒素循環, 手取川扇状地, 水質GET PDF=11/11002-17.pdf
Effect of Land Use Agglomeration on Nitrogen Concentration of River Waterin the Large-scale Watersheds with Upland Farming
ABE_Kazuki [Graduate School of Agr., Tokyo Univ. of Agr.]OKAZAWA_Hiromu [Fac. of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]MUNEOKA_Toshimi [Obihiro Univ. of Agr. And Veter. Medi]TAKEUCHI_Yasushi [Fac. Of Reg. Env. Sci., Tokyo Univ. of Agr.]
大規模畑作流域における土地利用の集塊性が河川窒素濃度に及ぼす影響
○阿部 和生 [東京農業大学大学院農学研究科]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]宗岡 寿美 [帯広畜産大学]竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
北海道の斜網地域,十勝地域を対象に,土地利用指標である畑草地率と河川窒素濃度との関係を検討したところ,高い相関が確認された.また,畑作流域における畑草地と林地の分布特性に着目し,河川窒素濃度との関係を検討したところ,林地のパッチ面積が大きい流域では河川窒素濃度が低濃度となることが明らかになった.このことから,大規模な林地を保全することで河川窒素濃度が低下すると考えられる.
Keyword: 土地利用, 集塊性, 窒素GET PDF=11/11002-18.pdf
Simulation of Nutrient Load Runoff Based on Detailed Watershed Data for a Semi-urban Watershed
Iseri Haruka [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
混住化流域を対象とした精緻な流域情報に基づく栄養塩負荷流出解析
○井芹 晴香 [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
福岡県福岡市西部に位置する瑞梅寺川流域を対象に,分布型流出モデルによる窒素・リン負荷流出解析を行った.家畜飼養やし尿処理を中心に詳細な流域情報を収集し,ArcGISにより精緻な流域圏データベースを作成した.特に,水田作付状況に関しては水稲以外の作物も考慮し,施肥量や施肥スケジュールをデータベースに組み込んだ.それを基に解析を行った結果,河川流量およびTN・TPの経時変化を概ね良好に再現できた.
Keyword: 水質, 水収支・水循環, GISGET PDF=11/11002-19.pdf
Effect of Reservoir Operation on Future Projection of Agricultural Water Use under Climate Change
貯水池運用方法を考慮した農業用水利用の温暖化影響評価
積雪地域にある事例流域において貯水池運用方法を考慮した分布型水循環モデルを構築し、温暖化実験結果をこのモデルに入力して農業用水利用への温暖化影響予測を行った。将来において、融雪の変化により渇水の頻度及び強度とも増加するとともにその時期が変化することを明らかにした。また、対応策として貯水池運用方法の変更を検討し、これにより渇水リスクの軽減が可能であることを示した。
Keyword: 水資源開発・管理, 水収支・水循環, 灌漑施設GET PDF=11/11002-20.pdf
Study on the outflow characteristics of nutrient saltsin the Takasegawa river basin
Hada_Manami [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]Maie_Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]Egashira_Mayumi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]Sima_Eikiati [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]Imai_Hikaru [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]
高瀬川水系における栄養塩の流出に関する研究
羽田真奈美 [北里大学獣医学部]眞家永光 [北里大学獣医学部]江頭真弓 [北里大学獣医学部]嶋栄吉 [北里大学獣医学部]○今井光 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
湖沼のような閉鎖性水域では、一度水質が悪化するとその改善は容易ではない。そのため、河川から流入する汚濁物質の質や量およびその起源を把握することは、水質保全にとって重要である。本研究では小川原湖に流入する高瀬川水系を対象として水質モニタリング調査を行い、水質の特徴を把握するとともに、流域内の土地利用状況との関係を明らかにすることを目的とした。
Keyword: 水質, 水環境, 環境影響評価GET PDF=11/11002-22.pdf
Interval estimation of total effluent solute loads from a small forested catchment
Tada_Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanakamaru_Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Kurihara_Shuhei [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
山林流域からの流出負荷量の区間推定について
多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]○栗原周平 [神戸大学大学院農学研究科]
本発表は、水質汚濁の制御の観点から重要となる面源負荷量の適切な区間推定法について論じたものである。ここでは、負荷量算出法であるLoad Estimatorの7パラメータモデルに変数選択法を導入することで、限られたデータから最良な回帰モデルが選択され、区間推定結果が改善されるかどうか検討している。またその結果を踏まえた上で、現時点での最良な区間推定方法とその限界についても示している。
Keyword: 水質, 水環境, GET PDF=11/11002-23.pdf
Interval estimation of suspended solids loads with censored data using stochastic sampling
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]TADA Akio [Graduate School of Agricurtural Science, Kobe University]
確率的サンプリングを利用した打ち切りデータに基づく懸濁物質負荷量の区間推定
田中丸治哉 [神戸大学大学院農学研究科]○多田明夫 [神戸大学大学院農学研究科]
山林流域からの懸濁物質濃度は低水時にはゼロとなる打ち切りデータである。このようなデータに基づく場合の,流域からの総流出負荷量の適切な区間推定法について検討した。打ち切りでないデータが全データの3%強と少なく流量に強い依存性を持つため,標本抽出にはSALT法という確率的サンプリングを適用する必要がある。これとべき乗型LQ式による方法が,実用に耐えうるだけの最良の区間推定結果を与えた。
Keyword: 懸濁物質, 負荷量, 区間推定GET PDF=11/11002-24.pdf
Feasibility of SWAT application for lowland paddy fields
KATO TASUKU [College of Agriculture, Ibaraki University]SARUWATARI CHISA [College of Agriculture, Ibaraki University]NODA KEIGO [College of Agriculture, Ibaraki University]YOSHIDA KOSHI [College of Agriculture, Ibaraki University]KURODA HISAO [College of Agriculture, Ibaraki University]
低平地水田地帯におけるSWATモデルの適用に関する考察
○加藤亮 [茨城大学農学部]猿渡ちさ [茨城大学農学部]乃田啓吾 [茨城大学農学部]吉田貢士 [茨城大学農学部]黒田久雄 [茨城大学農学部]
SWATモデルは土地利用によって異なる流出状況や、面源負荷の抑制を考慮するため、農業関連のデータベースが重視されている水質流出モデルである。ただし、SWATモデルの適用例は東南アジアの水田流域では少ない。本研究はSWATモデルを霞ヶ浦流域内の低平地水田地帯を含む小流域に適用し、モデル構造に関する水田地帯の適用への問題点の抽出と、入力データおよびパラメータ操作等の運用による問題点の回避方法について検討を行う。
Keyword: 水質モデル, 灌漑方式, 窒素動態GET PDF=11/11002-29.pdf
Statistical analysis of water quality data in lowland paddy fields agricultural watershed
Matsuyama Hiroki [College of Agriculture, Ibaraki University]Noda Keigo [College of Agriculture, Ibaraki University]Kato Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]Yoshida Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]Kuroda Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]
低平地水田地帯を含む農業小流域の水質特性の統計解析
○松山広樹 [茨城大学農学部]乃田啓吾 [茨城大学農学部]加藤亮 [茨城大学農学部]吉田貢士 [茨城大学農学部]黒田久雄 [茨城大学農学部]
霞ケ浦流域における栄養塩類の定性的評価を行う為に、現地調査を行い流量の変動に対する濃度の変化の関係を得られた観測データよりデータ解析を行った。具体的には、観測データの統計解析、流量濃度の相関式について検討し、低平地水田地帯を含む流域からの水質流出特性について考察した。
Keyword: 水収支, 物質収支, 水質流出特性GET PDF=11/11002-30.pdf
Can the Outflow of the Muddy Water from the Lotus Root Fields be Reduced?
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]FUKUSHIMA Kaori [Higashikatsushika Agriculture Office, Chiba Prefecture]
ハス田からの濁水流出は削減できるのか?
○牧山正男 [茨城大学農学部]福嶋香織 [千葉県東葛飾農業事務所]
我が国最大のレンコン産地,茨城県土浦市・かすみがうら市では,収穫の際に「水掘り」と呼ばれる高効率な方法を用いている.ところがこの方法では,特に収穫繁期に相当する12月下旬には多量の濁水が霞ヶ浦に流出することが,これまでに数多く指摘されてきた.この問題に対して本稿では,レンコン収穫作業体系の見直しや,収穫を行うハス田を計画的に配置することなどによる濁水流出削減の可能性について,事例的に検討した.
Keyword: ハス田, レンコン収穫作業, 濁水流出GET PDF=11/11002-31.pdf
Economic Effect of the Paddy Field Dam
Yosikawa Natuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]Misawa Sinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]Miyazu Susumu [Graduate school of Science and technology, Niigata University]Koide Hideyuki [Daiichi Sokkou CO.,Ltd]
田んぼダムの経済効果
吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]三沢 眞一 [新潟大学農学部]宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]○小出 英幸 [第一測工株式会社]
田んぼダムの本格的な普及には実施主体である農家のインセンティブ形成が重要である.これには取り組みの経済効果を定量的に把握し,その一部を実施農家に還元する仕組みづくりが必要となると考える.本研究では,筆者らが開発した内水氾濫解析モデルにより想定浸水域を求め,「治水経済調査マニュアル(案)」を参考に直接積算法によって,田んぼダムの経済効果を定量的に評価した.
Keyword: 田んぼダム, 経済効果, 内水氾濫解析モデルGET PDF=11/11002-34.pdf
Assessment of factors influencing the changes in groundwater level in the Tedori River Fan
Ozaki Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Horino Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sicences, Osaka Prefecture University]Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Iwasaki Yumi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
手取川扇状地の地下水位変化に影響を与える要因の評価
尾崎 正志 [大阪府立大学生命環境科学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]○岩崎 有美 [京都大学大学院農学研究科]
手取川扇状地において地下水位の一斉観測や,手取川からの伏没・還元調査をもとに,モデルパラメータや境界条件を決定し,対象地域の地下水に影響すると考えられる要因を考慮した地下水流動モデルを構築した.灌漑期の定常解析によって,土地利用および揚水量変化の生じる場所の違いが地下水位変化に与える影響評価を行った.扇状地内でもとくに,扇頂部および手取川に沿った扇央部での影響が大きいことが明らかになった.
Keyword: 地下水, 扇状地, 土地利用GET PDF=11/11002-35.pdf
Features and applicability of a method using polystyrene film to measure radon concentration in groundwater
ラドン吸収フィルムを用いた地下水ラドン濃度測定法の特徴と適合性
○吉本周平 [農村工学研究所]土原健雄 [農村工学研究所]石田聡 [農村工学研究所]今泉眞之 [農村工学研究所]
ラドン吸収フィルムによる地下水ラドン濃度測定法は,採水可能な水が僅少で従来法の適用が困難な地点への適用が期待される.フィルムのラドン吸収量は4日を超えるとほぼ横ばいなので,フィルムを設置する期間は1週間が実用的である.ラドン濃度が安定している地点で従来法によるラドン濃度とフィルムのラドン吸収量を予め測定して回帰曲線を作成し,分配率を求めれば,フィルムのラドン吸収量からラドン濃度を算定できる.
Keyword: 地下水, ポリスチレンフィルム, 液体シンチレーションGET PDF=11/11002-39.pdf
発表番号 [2-40]
A study on the characteristics of groundwater by stable isotope in Luohui irrigation scheme, China
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Li Hong [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
中国・洛恵渠灌区における安定同位体を用いた地下水特性に関する研究
北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]○李 鴻 [鳥取大学連合農学研究科]
中国・黄土高原東部の洛恵渠灌区の地下水特性を明らかにするために,降水,河川水,地下水の水素・酸素同位体分析を行った.その結果,以下の知見が得られた.地下水は降水と河川水で涵養されており,重水素・酸素18の同位体比は一貫している.同一気象条件下において,浅い地下水では水素・酸素同位体比が高い傾向がみられた.さらに,冬季の水素・酸素同位体比は高くなるが,夏季には低下する季節変動が確認された.
Keyword: stable isotope, groundwater movement, ChinaGET PDF=11/11002-40.pdf
発表番号 [2-41]
Proposal of Basin-wide Irrigation in Extremely Data Scarce Regions
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]Kudo Ryoji [National Institute for Rural Engineering]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]
データの極端に少ない地域における温暖化影響評価と流域灌漑
○増本隆夫 [農研機構農村工学研究所]吉田武郎 [農研機構農村工学研究所]工藤亮治 [農研機構農村工学研究所]堀川直紀 [農研機構農村工学研究所]
カンボジア等の水田主体流域の灌漑計画を立案する際には,水文気象などの基本的データが極端に少なく,従来の方法では水資源の必要量や関連施設容量の決定ができない問題点がある。ここでは,同国のカスケード型灌漑施設を有するケップ州水田地域や天水農業主体のプルサット川流域の農業水利用を例示しながら,極端にデータの少ない地域の灌漑計画を立案するための新たな考え方,「流域灌漑」方策を提案し,その展開方向を示した。
Keyword: 農業水利用, 流域灌漑, 分布型水循環モデルGET PDF=11/11002-41.pdf
Daily Water Level of Bramaptra River Measured at Sirajganj
Akihito Nishio [Graduate School of Bioresources, Mie University]Masaaki Kondo [Graduate School of Bioresources, Mie University]Takamitsu Kajisa [Graduate School of Bioresources, Mie University]
ブラマプトラ川のシラジガンジのおける水位変動特性
西尾亮人 [三重大学大学院生物資源学研究科]近藤雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]○加治佐隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
ブラマプトラ川のシラジガンジにおける日水位変化を貯留関数法で計算した際、1地点の点雨量のみを適用いたのにもかかわらず、実測水位に似た計算水位を得たという報告がある。著者らはその主な理由がバングラデシュの平坦な地形から想起される雨量データの空間的均一性、または流域が広く勾配がゆるやかな河川の流況にあると考えて、両者を検討した。その結果、後者の妥当性がより高いことを示した。
Keyword: 流出特性, 河川工学, 地球環境GET PDF=11/11002-44.pdf
Water Quality in the Huong River and Tam-Giang Lagoon, Vietnam
Chikamori Hidetaka [Okayama University]Ishiguro Munehide [Okayama University]Asano Yuichi [Okayama University]Le Cong Tuan [Hue University of Agriculture and Forestry]Tran Thi Thu Ha [Hue University of Agriculture and Forestry]Maeda Morihiro [Okayama University]
ベトナム国フォーン川およびタムジャンラグーンにおける水質概況調査
近森秀高 [岡山大学大学院]石黒宗秀 [岡山大学大学院]浅野裕一 [岡山大学大学院]Le Cong Tuan [フエ農林大学]Tran Thi Thu Ha [フエ農林大学]○前田守弘 [岡山大学大学院]
ベトナム中部フォーン川流域における河川,ラグーンの水質概況調査を行ったところ,市街地では全窒素(数〜15 mgN/L),全リン濃度(0.1〜1.6 mgP/L)の高い地点が認められた.また,水田地域においては全窒素濃度が1〜4 mg/Lであり,施肥窒素の流出が考えられる.また,ラグーン域の濃度は上流よりも高く,市内や農地からの負荷が影響していると思われた.
Keyword: 水質, 窒素, リンGET PDF=11/11002-45.pdf
発表番号 [2-46]
Concentration of Nitrate Nitrogen in Groundwater of Reservoir Area of Sunagawa Subsurface Dam in Miyakojima Island, Japan
YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]KOBAYASHI Tsutomu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]KODA Kazuhisa [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]MANPUKU Yuzo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]
マーシャル諸島共和国マジュロ環礁における物理探査による塩淡境界深度測定
吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]小林 勤 [(独)国際農林水産業研究センター]幸田 和久 [(独)国際農林水産業研究センター]土原 健雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]万福 裕造 [(独)国際農林水産業研究センター]今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]
マーシャル諸島共和国マジュロ環礁ローラ等にて地下水の電気伝導度測定,ループ・ループ法による電磁探査,垂直電気探査を行い,塩淡境界深度分布を求めた.調査の結果,淡水域は島の中央部で厚くなっており,最大厚で8mを超えた.またその中心はややラグーン側に寄っていたが,これは既往の研究と整合的であった.以上より物理探査と地下水電気伝導度測定の組み合わせで,島内の淡水地下水賦存量が推定可能であると考えられる.
Keyword: 塩淡境界深度, 電磁探査, 電気探査GET PDF=11/11002-46.pdf
Effects of land-use and management changes on water chemistry of irrigation ponds in Chita Peninsula, central Japan
Kizuka Toshikazu [Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University]
土地利用及び管理方法の変化が知多半島におけるため池の水質に及ぼす影響
○木塚 俊和 [名古屋大学大学院環境学研究科]
生物多様性の保全という観点からため池の価値が再認識され、水質の適正な管理が求められている。本研究では丘陵地の典型的なため池が数多く分布する愛知県の知多半島を対象に、ため池の水質を広域的に調査した。池の物理環境や土地利用などの環境変量から池の水質を予測する統計モデルを作成し、これまでの土地利用や管理方法の変化が水質に及ぼした影響を調べた。
Keyword: 集水域, 栄養塩, 地理情報システム(GIS)GET PDF=11/11002-49.pdf
Formation Mechanism of Hypoxic Water in the Interior Parts of Ariake Sea
SEGUCHI Masahiro [Saga University]KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]ISHITANI Tetsuhiro [Graduate School of Agricultural Science,Saga University]
有明海奥部における貧酸素水塊の形成機構について
瀬口 昌洋 [佐賀大学]郡山 益実 [佐賀大学農学部]○石谷 哲寛 [佐賀大学大学院農学研究科]
夏季の有明海奥部における貧酸素水塊について,現地観測データを基に検討・考察した結果,貧酸素水塊は,底質の含泥率やCODが高く,底層の酸素消費量が大きい西岸域において頻発していた.また鉛直拡散係数KZは常に底層の貧酸素化を解消する方向に,逆に底層の生化学的酸素消費速度Rは常に底層の貧酸素化を進める方向に作用したが,感度解析の結果,底層の貧酸素化に最も強く影響する要因はRであることが明らかになった.
Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 2層ボックスモデルGET PDF=11/11002-51.pdf
発表番号 [2-53]
Optimization of water-sampling times for efficient water quality investigation
KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
水域における効率的な水質調査のための最適採水時点の決定手法
河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]
水域における水質調査において費用や労力の制約がある場合に,獲得情報量を最大にするような採水時点を決定する問題を,ベイズ決定の枠組みを用いて示す.設定期間内における採水回数を固定し,全ての採水が終わった段階で消滅する水質モデル中の未知パラメータについての不確実性を,情報エントロピーで表現した効用関数で定義する.期待効用関数を最大化する採水時点の数値計算法としてマルコフ連鎖モンテカルロ法を検討する.
Keyword: 水質, 最適スケジューリング, ベイズ決定GET PDF=11/11002-53.pdf
Measurement of Soil Water Content Using a Multi-Wire TDR Probe
KODAMA DAISUKE [Faculty of Agriculture,Saga Univ.]CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture,Saga Univ.]MIYAMOTO HIDEKI [Faculty of Agriculture,Saga Univ.]TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Kagoshima Univ]INOUE MITUHIRO [Tottori Univ.,Arid Land Research Center.]
大型多線式TDRプローブによる面的土壌水分計測
○児玉 大輔 [佐賀大学大学院農学研究科]長 裕幸 [佐賀大学農学部]宮本 英揮 [佐賀大学農学部]田川 堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
リーモートセンシングによる広域土壌水分マッピングに供する地上観測データ、すなわち土壌水分量の面代表値の計測手法を確立するために、大型多線式TDRプローブを自作し、蒸発過程における砂の面的土壌水分計測を試みた。別途、埋設した全15点の小型プローブの測定値には挙動のばらつきが認められたが、大型多線式TDRプローブは、水分蒸発を伴う不均一な土壌の面的水分量の変動を、効果的に計測できることが判明した。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=11/11003-01.pdf
Verification of Actual Evapotranspiration from a Field Calculated by HYDRUS-1D
TAGAWA KENTA [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima Univ.]CHO HIROYUKI [Faculty of Agriculture, Saga Univ.]
HYDRUS-1Dを用いた圃場の実蒸発散量の推定に関する研究
○田川 堅太 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]長 裕幸 [佐賀大学農学部]
中国乾燥地畑地圃場において, HYDRUS-1Dを用いて土中水分移動解析を実施した結果,2008年の作物生育期間内においては,土中水分量の実測値に対し,良好な再現性を示す事ができた。本研究では,2008年で用いた解析条件を2009年に適用し,実用性の検証を行った。次に,その結果を踏まえて,土壌水分移動解析から求めた実蒸発散量の値に関して,ボーエン比法で求めた蒸発散量との比較を行い,解析結果の有効性を確かめる事ができた。
Keyword: 水分移動, 蒸発・蒸発散, GET PDF=11/11003-02.pdf
Simultaneous Determination of Soil Water Flux and Thermal Properties with a Penta-Needle Heat Pulse Probe
Sakai_Masaru [Graduate School of Bioresources, MieUniversity]Jones_Scott [Department of plants, soils, and climate, Utah State University]
5線熱パルスセンサーによる土中水分フラックスと熱特性の同時推定
○坂井 勝 [三重大学生物資源学研究科]Scott B. Jones [ユタ州立大学 植物・土壌・気象学科]
1本のヒーター線と4本のサーミスター線から成る5線熱パルスセンサーを用いて,飽和砂中の水分フラックスと熱特性の推定を広フラックス範囲で行なった。熱パルス出力に対する温度上昇値に2次元平面上の解析解を適用することで,水分フラックスの2方向成分,熱拡散係数,熱伝導率を精度よく推定することができた。さらに,2方向の水分フラックスからセンサーに対する流れ方向が決定できた。
Keyword: 5線熱パルスセンサー, 水分フラックス, 熱特性GET PDF=11/11003-03.pdf
Development of the Precise Measurement Method of Soil Moisture Balance -Threshold Matric Potential and Sampling of Solution-
土壌水分収支の精密計測法の開発() ?スレショルドマトリックポテンシャルと溶液サンプリング-
○谷川寅彦 [大阪府立大学大学院]
本報では、親水給水不織布について大きな不飽和給水性能が担保されるマトリックポテンシャル領域をスレショルド(しきい)値を定義し検討した。スレショルド値は実用面からみて、5cm〜10cmH2O程度の負圧領域に存在していることを明らかにした。なお、本装置ではセシウム他を含む土壌水分溶質の上下移送をかなり簡単に連続計測できると予想され、今後の東北地方の農業再生にも貢献できることが十分期待できる。
Keyword: 親水不織布, しきい値, 溶質移動GET PDF=11/11003-05.pdf
Predicting Soil Moisture and Temperature Profile with Statistically Downscaled GCM Projections
Kato Chihiro [University of Tokyo]Nishimura Taku [University of Tokyo]Imoto Hiromi [University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [University of Tokyo]
統計的ダウンスケーリング手法によるGCM予測値の土壌水分・熱動態予測への適用
○加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
GCM予測値を統計的ダウンスケーリングし、土壌中の水・熱移動シミュレーションに適用した。西東京では気温上昇に加え、降雨量が増加する6月は土壌水分量が増加する一方で領域外への流出量も増加すること、降雨量が減少する9月は地表面の乾燥が促進され、地温上昇は比較的浅い位置で緩和されることが予測された。GCM予測値と土壌の水分・移動特性を用い、気候変動による土壌水分・熱動態の変化を詳細に検討できることが示された。
Keyword: 統計的ダウンスケーリング, SRES A1Bシナリオ, 不飽和土壌中水・熱移動シミュレーションGET PDF=11/11003-06.pdf
発表番号 [3-09]
Soil water and salt content profiles in Mongolian rangeland related to soil degradation
Shiozawa Sho [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agric. And Life Sciences, The Univ. Tokyo]Undarmaa Jamsran [Mongolian State Univ. of Agriculture]
モンゴル草地の土壌水分・塩分分布と土壌劣化
○塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]西田 和弘 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]ウンダルマ・ヤムサラン [モンゴル農業大学]
モンゴルの草地で土壌・植生調査を行い、地下水位が深い条件で優良な草地と再生の困難な草地(荒れ地)、および、地下水位が浅い条件で植生に被覆された草地と裸地化して土壌が劣化した場所とにおいて測定した土壌水分分布、塩分量分布を比較して、裸地化による土壌の劣化が植生の再生を妨げるメカニズム、および植生被覆が土壌劣化を防ぎと植生自身の生育条件を守るメカニズムを考察した。
Keyword: 乾燥地, 塩類集積, 蒸発・蒸散GET PDF=11/11003-09.pdf
Infiltration of KNO3 solution into frozen soils
Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresorces, Mie University]Kito Tetsuya [Graduate School of Bioresorces, Mie University]Toride Nobuo [Graduate School of Bioresorces, Mie University]
凍結層を持つ土への浸潤に浸潤水の溶質濃度が及ぼす影響
○渡辺晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]紀藤哲矢 [三重大学大学院生物資源学研究科]取出伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
凍結層が発達した土中への融雪水の浸潤過程に,浸潤水の溶質濃度が及ぼす影響を明らかにすることを目的に,畑土を用いてカラム凍結融解実験を行った.凍土への浸潤過程は,再凍結による浸潤停滞期間,凍土による浸潤抑制期間,未凍土とほぼ等速で凍土層下を浸潤が進行する期間に分けられた.また,浸潤水の溶質濃度が高くなると融点降下により抑制期間の浸潤速度が速くなったが,浸潤が進行するにつれこうした違いは小さくなった.
Keyword: 凍土, 浸潤, 窒素循環GET PDF=11/11003-13.pdf
Enhancing vapor flow in soils using thermal energy for desert greening technology
Arong [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]Hirotaka Saito [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]Mitsuhiro Inoue [Arid Land Research Center, Tottori, University]
熱エネルギーを利用した水蒸気移動促進による沙漠緑化技術に関する基礎的研究
○阿栄 [東京農工大学大学院連合農学研究科]斎藤広隆 [東京農工大学大学院連合農学研究科]井上光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
最近,塩類集積の防止法として,根群域に礫などの間隙の大きい材料を埋没させ,塩分濃度の高い地下水の上昇を抑制している。この毛管遮断は水分も同時に遮断する為,毛管上昇による表層土への水分供給も抑制してしまう。本研究は,乾燥地に豊富な熱資源を利用し,人為的に温度勾配を作ることによって,遮断された液状水から水蒸気を促進させ,塩分濃度の低い水を表層植生に供給する新たな緑化技術の開発の基礎実験として行った。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 土壌の熱的性質GET PDF=11/11003-14.pdf
Removal Mechanizm of T-N T-P and SS through a Paddy Field Based on a New Film-model
ooi setsuo [National Institute for Rural Engineering]taruya hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]nakada toru [National Institute for Rural Engineering]
水田における栄養塩と濁質の除去機構---境膜モデルの導入
○大井 節男 [(独)農村工学研究所]樽屋 啓之 [(独)農村工学研究所]中田 達 [(独)農村工学研究所]
水田における栄養塩と濁質の除去について、境膜モデルを導入して速度論的に解明した。即ち、除去機構を水中から土中への物質移動現象としてとらえ、水中濃度の低減式を導いた。さらに、温度効果について除去速度定数と拡散速度とを比較し、ほぼ等価であることを示した。これは、従来の水面境膜と異なり、土表面の境膜が安定していることを示す。又、高温での除去速度の急増は土中境膜の存在も示した。
Keyword: , , 水田 除去速度 粘土GET PDF=11/11003-16.pdf
Greenhouse gas emissions by hot water application for soil sterilization
OCHIAI_HIROYUKI [University of Tokyo]HIROKI_HAGURA [Meiji University]KAZUHIRO_OHTA [Kanagawa Agricultural Technology Center]TAKEO_KITAURA [Kanagawa Agricultural Technology Center]KITA_NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center]NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]
熱水土壌消毒時の温室効果ガス発生の動態
○落合博之 [東京大学]羽倉大樹 [明治大学]太田和宏 [神奈川県農業技術センター]北浦健生 [神奈川県農業技術センター]北宜裕 [神奈川県農業技術センター]登尾浩助 [明治大学]
近年、環境維持のための土壌消毒法の1つとして熱水消毒法が使われるようになった。しかし、新しい消毒法のためほとんど研究がされておらず熱水消毒の際にどれくらいの温室効果ガスが発生するかはこれまで研究されていない。そこで、本研究ではメタン、二酸化炭素、亜酸化窒素を測定することによって熱水土壌消毒による温室効果ガスの発生量を調べた。結果は二酸化炭素と亜酸化窒素で10倍以上のガスが発生した。
Keyword: 熱水土壌消毒, 温室効果ガス, 静的チャンバー法GET PDF=11/11003-17.pdf
Water and Solute Movement of Deep Soil During Soil Sterilization with Hot Wate
ITO YUKI [Meiji University]
熱水土壌消毒時の深層土壌における水分・溶質移動
○伊東 雄樹 [明治大学]
熱水土壌消毒時に溶質が溶脱され深層へと移動すること(加藤ら, 2009)、また、一定期間経過すると溶質が深層から表層へと移動することがわかっている(落合ら, 2009)。しかし、水分・溶質移動長期間の経時的なデータは見当たらない。そこで、本研究では熱水消毒時及びその後の水分と溶質の移動を把握するためのデータを収集した。 実験結果より、消毒後の溶質移動は拡散によるものだとわかった。
Keyword: 溶質移動, 水分移動, 熱水土壌消毒GET PDF=11/11003-20.pdf
Effects of Network Formation on Sedimentation in Clay-floc Suspensions
Ooi Setsuo [National Instiute for Rural Engineering]Nakaishi Katsuya [Faculty of Agriculture Ibaraki University]Mizuno Koutarou []Kobayashi Motoyoshi [Faculty of agriculture Iwate University]Saito Takuya [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]
沈降過程におけるネットワーク転位
大井 節男 [農村工学研究所]中石 克也 [茨城大学農学部]水野 孝太郎 []小林 幹佳 [岩手大学農学部]○齋藤 拓也 [水資源機構]
凝集フロックの沈降を定量的に扱うのは非常に難しい。従って、定量的扱いを困難にしているネットワーク形成について、透水の側面から明らかにした。即ち、フロック懸濁液の透水速度式を剛体球の沈降速度式から導き、その妥当性を立証した。さらに、透水速度式を用いてネットワーク転位の存在と透水変化のメカニズムを明らかにした。特に、転位過程でのフロック径変化が透水を急減させる現象を明らかにした。
Keyword: 界面沈降, 粘土フロック, ネットワーク転位GET PDF=11/11003-21.pdf
The effect of flow velocity on the transport of latex particle in the column packed with sand and glass beads.
KIN Renka [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]SHIRATORI Katsuya [Research Center of Tea, Shizuoka Prefectural Research Institute of Agriculture and Forestry]ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
砂充填カラム内でのラテックス粒子の伝達特性に対する流速の影響
○金 蓮花 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]白鳥 克哉 [静岡県農林技術研究所茶業研究センター]足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
多孔質媒体中でのコロイド粒子の移動特性に対する間隙流速の影響を明らかにするために、砂充填カラム内でのラテックス粒子の伝達特性を、間隙流速の関数として解析した。その結果、流速の増加に伴い単位時間単位充填粒子対する捕捉率は低下した。この傾向は既往研究の結果と定性的に一致したが、低下率は既往研究の結果に比べて高かった。
Keyword: コロイド・粘土, 溶質移動, 土壌の物理化学的性質GET PDF=11/11003-22.pdf
The effect of colloid particle extracted from pig manure on the mobility of copper in organic Andisols
Hosokawa Soichiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
堆肥由来のコロイドが高有機質黒ボク土壌中における銅の移動に及ぼす影響
○細川 聡一朗 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
等しい銅濃度に調整した、塩化銅水溶液と豚糞堆肥から抽出したコロイド溶液を用いて、高有機質黒ボク土壌中における銅の移動性と粒子濃度との関係をカラム実験で検討した。さらに、逐次抽出法で土壌に収着した銅を結合形態別に調べた。水溶液では銅の流出も下層部における銅の収着もほとんどなかった一方で、粒子濃度が高いコロイド溶液では銅の下方への移動と収着が起き、銅の移動性が高まることが確認された。
Keyword: 重金属, コロイド, 逐次抽出GET PDF=11/11003-24.pdf
Prediction Method of Soil Cd Content Change by Phytoextraction in Andisol Fields
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]TANI SHIGERU [NTC International Corporation]MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]SHIONO TAKAHIRO [National Institute for Rural Engineering]
ハタザオを用いた浄化による黒ボク土圃場のCd含有量変化予測手法の検討
○亀山幸司 [農研機構 農村工学研究所]谷茂 [NTCインターナショナル(株)技術本部]宮本輝仁 [農研機構 農村工学研究所]塩野隆弘 [農研機構 農村工学研究所]
これまでの研究から,ハクサンハタザオと呼ばれる越冬植物が黒ボク土において高いCd除去能力を持つことが確認された.ただし,植物浄化技術の適用にあたっては,対象圃場における浄化所用期間の把握が重要である.また,浄化所用期間推定のためには,栽培回数による土壌Cd含有量の変化等の予測が必要である.そこで,本報告では,ハクサンハタザオを用いた植物浄化による土壌Cd含有量変化を簡便に予測するための手法を検討した.
Keyword: 土壌, 環境保全, カドミウムGET PDF=11/11003-25.pdf
Remaining property of gasoline components in different soils
NISHIWAKI JUNKO [Ibaraki University]KAWABE YOSHISHIGE [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]SAKAMOTO YASUHIDE [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]KOMAI TAKESHI [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]ZHANG MING [National Institute of Advanced Industrial Science and Technology]
土壌の違いとガソリンの残留特性に関して
○西脇 淳子 [茨城大学]川辺 能成 [(独)産業技術総合研究所]坂本 靖英 [(独)産業技術総合研究所]駒井 武 [(独)産業技術総合研究所]張 銘 [(独)産業技術総合研究所]
本研究では,鉱物油汚染対策を念頭に,ガソリン,およびガソリン中の PONA (パラフィン,オレフィン,ナフテン、アロマ) 成分の土壌残留特性を把握することを目的としてカラム試験を行った。その結果,豊浦砂に比べて黒ボク土でガソリンが残留しやすいことが確認された。また,成分としては,イソパラフィンとアロマ分が残留しやすいこと,豊浦砂ではカラム下層,黒ボク土では中程の深度での残留量が多いことが確認された。
Keyword: ガソリン, ガソリン成分, 土壌残留GET PDF=11/11003-26.pdf
Soil water characteristics and colloidal stability of Joso-clay
Yokota Kouhei [Graduate school, Ibaraki University]Tamura Akinori [United graduate school, TUAT]Endo Yumika [Ibaraki University]Ogoshi Yurie [Ibaraki University]Karube Jutaro [Ibaraki University]
常総粘土の水分特性と分散性
○横田 浩平 [茨城大学 農学研究科]田村 昭典 [東京農工大学連合農学研究科]遠藤 弓佳 [茨城大学農学部]小越 友里恵 [茨城大学農学部]軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
一般に,粘性土を風乾すると塑性図上のプロットが左下に移動する.ところが,茨城県阿見町下吉原で採取した常総粘土は,風乾によって右上に移動した.この原因を説明するため,常総粘土の水分特性および分散性を調べた.粒径0.2 μm以下の試料では風乾によってpF 1.5前後の含水比が上昇した.このことから,常総粘土の液性限界が風乾によって上昇する原因が,粒径0.2 μm以下のコロイド分の性質に関係する可能性がある.
Keyword: 常総粘土, 風乾, 水分特性GET PDF=11/11003-27.pdf
Effect of ‘crashing and compaction method’ by using farming machineries on reduction of water percolation in paddy fields in volcanic ash soil area
Kisaka Yasutaka [The University of Tokyo]Yoshida Shuichiro [The University of Tokyo]Nishida Kazuhiro [The University of Tokyo]Shiozawa Sho [The University of Tokyo]
火山灰土水田の小規模な破砕転圧による浸透抑制効果
○木坂康隆 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]吉田修一郎 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]西田和弘 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]塩澤昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
小型機械を用いた破砕転圧処理による浸透抑制効果を検証した。火山灰土試験水田に,破砕深度,転圧強度を組み合わせた試験区を27区設定し,浸透能に及ぼす効果を比較した.浸透量の経時変化の測定結果を,Green Ampt式を用いて飽和透水係数に換算し、分散分析を行った.その結果、転圧前の破砕は、透水係数を大幅に低下させる効果があること、安定した浸透抑制層の維持には、一定の破砕深度の確保が必要であることを確認した。
Keyword: 飽和透水係数, 水田整備, 火山灰土壌GET PDF=11/11003-31.pdf
Influence of analitical methods on the soil particle distribution analysis of soils in Okinawa
Okamoto Ken [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakandakari Tamotu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
沖縄の土壌の粒径分析における分析手法の影響
○岡本 健 [琉球大学大学院農学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]仲村渠 将 [琉球大学農学部]
沖縄の土壌にPTFを適用するために,JISに準拠した粒径分析,団粒分布に基づいた粒径分析の2つの手法を用いることによって分析手法が粒径分布へ与える影響を検討した。シルト分以下の割合は,JIS試験法に準拠する分析では島尻マージ>国頭マージ>黒ボク土の順に多く,団粒分布に基づく分析法では国頭マージ>島尻マージ>黒ボク土の順に多くなり分析手法の違いが粒径組成の割合に影響を与えることが明らかになった.
Keyword: 粒径分析, 団粒分析, 粒径分布GET PDF=11/11003-32.pdf
Evaluation for Particle Size, Packing Density and Thickness of Glass Balls and Sands by Soft X-ray Radiography Image Processing
KUROSAWA Toshihito [Life Science Research Center, Mie University]NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法によるガラスビーズおよび砂の粒径・充填密度・試料厚の評価
黒澤 俊人 [三重大学生命科学研究支援センター]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]○廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
軟X線影像が土粒子の重畳様式の投影であることに着目して開発した軟X線画像法を用い, 土壌構造を構成する基本的な要素である粒径・乾燥密度・試料厚をどのように評価できるかについて検討した。その結果, 軟X線画像の濃度階調値の標準偏差は試料の粒径に強い相関があること, 濃度諧調値の平均値は試料厚と乾燥密度に強い相関があることなどが明らかになった。
Keyword: 土壌構造, 間隙構造, 保水性GET PDF=11/11003-33.pdf
Evaluation for Crack to perpendicular direction in clay paste by Soft X-ray Radiography
SHIBATA_HARUNA [Faculty of Bioresources, Mie University]HIROZUMI_TOYOKAZU [Graduate School of Bioresources, Mie University]NARIOKA_HAJIME [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法による粘土ペーストの鉛直方向への乾燥亀裂発生過程の評価
○柴田花奈 [三重大学生物資源学部]廣住豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
本論では、土壌の軟X線画像法の導入により、ミクロな視点から土の構造の変化の観察を行い、鉛直方向への乾燥亀裂発生過程について、三次元的解析を行った。その結果、試料内部の変化を画像解析法を利用することによって、亀裂発生過程の視覚的な評価・解析法を実現することができた。
Keyword: 軟X線, 粘土, 亀裂GET PDF=11/11003-34.pdf
Chemical and geotechnical propeties of salt-leached Ariake clay
Hei Phanny [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University.]Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture Kyushu University]Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture Kyushu University]Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture Kyushu University]
塩類溶脱を受けた有明粘土の化学的,地盤工学的性質
○ヘイ パニー [九州大学大学院 生物資源環境科学府]大坪 政美 [九州大学大学院 農学研究院]東 孝寛 [九州大学大学院 農学研究院]金山 素平 [九州大学大学院 農学研究院]
佐賀県六角川沿いの地点から採取した,塩類溶脱を受けた有明粘土の化学的,物理的性質および非排水強度,鋭敏比について考察した。間隙水の塩濃度は,塩類溶脱を受けていない有明粘土の約1/10であった。液性・塑性限界は比表面積と正の相間を示した。塩類溶脱の著しい深さの粘土は0.5kPa以下の著しく低い練返し強度をとり,その結果,鋭敏比は77という高い値を示し,quick clayと判断された。
Keyword: コンシステンシー限界, 軟弱地盤, 物理化学的性質GET PDF=11/11003-37.pdf
Nondestructive inspection technique using distribution of elastic wave velocity
OKADA Kengo [Nishimatsu Co.]KOBAYASHI Akira [Kansai University]MIYANAGA Yasumitsu [Kyoto University]
簡易な弾性波速度分布による非破壊検査手法
岡田 謙吾 [西松建設株式会社]小林 晃 [関西大学大学院]○宮永 泰光 [京都大学大学院]
土構造物は劣化状況の把握が難しく,現状調査手法も定まったものがない.そこで,簡便な非破壊検査で内部情報を得た後,その異常箇所において詳細な調査をすることで構造物の状況を正確に把握することが合理的である.したがって,簡便かつ状況を的確に把握できる非破壊検査解析手法の開発が重要である.本研究では2つの受信機とインパクトエコー法を応用して求めた反波面位置を用いて簡便に弾性波速度分布の推定法を検討した.
Keyword: 非破壊検査, 弾性波速度, SOMGET PDF=11/11003-42.pdf
Zoning Pattern of Fill-type Dam Embankment for Rehabilitation by Cement-mixed Soil
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Kitajima Akira [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Rural Engineering]
砕・転圧盛土工法によるフィルダム改修における堤体ゾーニングパターン
福島 伸二 [(株)フジタ 建設本部]北島 明 [(株)フジタ 技術センター]○谷 茂 [(独)農研機構 フェロー]
砕・転圧盛土工法は老朽化したフィルダムなどの堤体改修が築堤土の入手難や池内底泥土の処分地の確保難のために計画的に実施できない問題を解決すべく開発され,底泥土をセメント系固化材により固化改良して築堤土に活用した堤体改修技術である。本稿では,砕・転圧盛土工法により堤体改修されたフィルダムの事例を紹介し,そこで採用された堤体ゾーニングの特徴について述べた。
Keyword: 堤体改修, 固化改良土, ゾーニングGET PDF=11/11003-46.pdf
Applicability of Large Ball-drop Test to Estimate In-situ Strength of Cement-mixed Muddy Ground
Kitajima Akira [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Rural Engineering]Fukushima Shinji [Fujita Corporation]
砕・転圧盛土工法の固化改良地盤の強度管理での大型球体落下試験の適用性
北島 明 [(株)フジタ 技術センター]谷 茂 [(独)農研機構 フェロー]○福島 伸二 [(株)フジタ 建設本部]
砕・転圧盛土工法では、初期固化土と砕・転圧土の日常強度管理には球体落下試験を実施している。当初採用したFW-26型は目標強度レベルが低い場合を想定しており、目標強度レベルが高くなると落下球質量が軽く、試験地盤に生じる凹径の差が小さく強度評価感度が悪くなる。そこで、本稿では、落下球の直径と質量を大きい大型球体落下試験機FW-62 型を製作し、その適用性を調べた結果を報告した。
Keyword: 球体落下試験, 固化土, 強度GET PDF=11/11003-47.pdf
Numerical Analysis of Dynamic Behavior of Seepage Flow
Fujisawa Kazunori [Okayama University]Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Fukuda Keigo [Okayama University]
浸透流の動的挙動に関する数値解析
藤澤和謙 [岡山大学大学院]西村伸一 [岡山大学大学院]○福田 啓五 [岡山大学大学院]
本論ではこれまでの浸透流解析(浸透流が層流かつ定常な時に成立するダルシー則を連続式に適用し解析)では求めることのできない浸透流の動的挙動を求めるため、浸透流の連続式とともに運動方程式も支配方程式に加え解析を行った。解析手法としては移流項を安定的に解くため近似リーマンソルバーを用いた有限体積法を適用し、TVDルンゲクッタ法から求めたい変数の時間変化、すなわち浸透流の動的挙動の解析を行った。
Keyword: 浸透流, 数値解析, 有限体積法GET PDF=11/11003-49.pdf
Real-size model test for countermeasure against leakage along with an outlet pipe of a small earth dam by chemical injection
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]NIWANO Kouichi []MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
薬液注入によるため池底樋沿いに発生する漏水対策に関する実物大試験
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]庭野孝一 [日新特殊建設]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]有吉 充 [独立行政法人農業工学研究所]
ため池の底樋は堤体下部に設置される取水管であるが,底樋沿いの漏水事故が数多く報告されている.本研究では,高さ4.4mの模型堤体に底樋模型を埋設し,薬液注入による漏水防止対策の実物大試験を行った.底樋への応力集中により底樋にかかる側土圧が減少して漏水の原因となることが分かった.また,硬化後にも弾力性に富むアクリル系注入剤を用いることにより,側土圧が上昇して恒久的な漏水防止が可能であることが分かった.
Keyword: ため池, 底樋, 薬液注入GET PDF=11/11003-52.pdf
The Effect of Pipe Diameter on Behavior for Buried Pipe Subjected to Ground Shear Deformation
IWASAKI Yoshiyuki [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]SONODA Yusuke [Faculty of Agriculture, Kobe University]KOHGA Yosuke [Faculty of Agriculture, Kobe University]
管口径が地盤のせん断変形を受ける埋設管の挙動に及ぼす影響
○岩崎 善之 [神戸大学農学研究科]河端 俊典 [神戸大学農学研究科]園田 悠介 [神戸大学農学部]甲賀 洋輔 [神戸大学農学部]
DEM解析を用いて,乾燥地盤の中心に口径の異なる剛性管を埋設し,その地盤をせん断変形させるシミュレーションを行った.本講演では,そこから得られた埋設管に作用する土圧および地盤粒子の変位から,地盤がせん断変位を受けた時の管口径の違いによるその挙動への影響について発表する.
Keyword: 埋設管, せん断変形, 個別要素法GET PDF=11/11004-04.pdf
Analyses of the Stress Behavior of the Buried Pipe by Airy's Stress Function
DODO Hiroaki [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]UCHIDA Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
Airyの応力関数を用いた埋設管内部応力挙動精査
○百々 宏晶 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
近年,パイプラインのコスト縮減に起因する管の薄肉化の進展により,管体の座屈等を引き起こすことが懸念されており,十分な検討が望まれる.今回,弾性係数Eと断面2次モーメントIのそれぞれの関係を考慮した新たなパイプライン設計方法を確立するための基礎的研究として,パイプラインの内部応力を構造力学の初等理論を使用せずにAiryの応力関数を用いて計算し,埋設管の応力挙動を詳細に検討した.
Keyword: 埋設管, 構造解, GET PDF=11/11004-05.pdf
Development of method to estimate strain of buried pipe
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]UENO Kazuhiro [National Institute for Rural Engineering]
埋設パイプラインのひずみ推定手法の開発
○有吉充 [農村工学研究所]毛利栄征 [農村工学研究所]堀俊和 [農村工学研究所]松島健一 [農村工学研究所]上野和広 [農村工学研究所]
パイプラインの構造安全性を定量的に評価するために、曲率半径の変化からひずみを推定する手法を開発した。本手法の有効性を確認するために、φ800の鋼管を用いて模型実験を実施したが、ひずみゲージで測定した値と本手法により推定したひずみは、高い精度で一致しており、本手法の有効性が示された。
Keyword: 埋設管, 性能照査, 模型実験GET PDF=11/11004-06.pdf
The Earth Pressure for the Pole Foundation Acting Torsional Load
Ryuichi Takata [Matsue College of Technology]Yasunori Mitani [Matsue College of Technology]Eriko Mishiro [Matsue College of Technology]Toshifumi Shibata [Matsue College of Technology]
ねじり荷重作用時に生じるポール基礎の土圧
高田龍一 [松江工業高等専門学校]三谷泰礼 [松江工業高等専門学校]三代江里子 [松江工業高等専門学校]○柴田俊文 [松江工業高等専門学校]
本研究で示すポール基礎は,プレキャストコンクリートのパーツをポールに設置して施工するものであり,基礎部分が複雑な形状をしていることから,これまでの設計方法が適用できない可能性がある.さらに片持式の道路標識の場合,風によりポールを軸に回転するねじり荷重が発生することが考えられる.以上より本研究では,ねじり荷重作用時の砂地盤の状態を確認することを目的に,模型を用いて実験を行い,土圧について検討する.
Keyword: 砂地盤, ポール基礎, ねじり荷重GET PDF=11/11004-07.pdf
A method of failure analysis for layered rock masses
層状岩盤の破壊解析手法の検討
ダム基礎岩盤の強度評価の妥当性向上に資する目的の下で,有限要素法による層状岩盤の破壊解析手法に対する検討を行った.岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象とし,破壊過程における局所破壊を界面内蔵有限要素を用いて表現しつつ,層状構造を成す初期不連続面の挙動を二重節点の接触解析により表現した.その結果,計算において,実験に類似した破壊機構およびせん断抵抗が得られた.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析GET PDF=11/11004-08.pdf
An Experimental Study on Some Affectors of Crush Durability Evaluation for Rockfill Materials
INOUE Takeshi [Graduate School of Agriculture, Ehime University]SHIMOMIYA Mao [Graduate School of Agriculture, Ehime University]NISHIYAMA Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]HASEGAWA Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
ロックフィル材料の破砕強度評価における影響因子に対する実験的検討
○井上丈嗣 [愛媛大学大学院農学研究科]下宮万生 [愛媛大学大学院農学研究科]西山竜朗 [愛媛大学農学部]長谷川高士 [京都大学名誉教授]
長期供用によるダムの堤体材料の劣化は、ダムの安全性に問題を与える可能性が懸念される。これまでに検討を進めてきている、ロックフィルダム堤体の表層材料に対する一軸圧縮試験を用いた耐劣化性の評価について、より妥当な手法の確立を目的として,本研究では,破砕強度の指標となる圧縮降伏応力と,それに影響を与える間隙比および粒度に着目し,一次元圧縮試験を用いた耐破砕性評価の手法に対する検討を行った.
Keyword: ロックフィル材料, 圧縮降伏応力, 破砕GET PDF=11/11004-09.pdf
Performance estimation of coastal levees with consideration of Poisson process
Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering, NARO]Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering, NARO]
突発的要因を考慮した海岸堤防の性能低下予測の考察
桐 博英 [農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究]○丹治 肇 [農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究]
海岸堤防の性能低下予測は,予防保全やアセットマネジメントの重要課題である.ここでは,海岸堤防の性能劣化予測について,今まで,主に外力として扱われてきた,台風,地震,津波などの突発性現象をポアソン分布により性能低下の要因としても取り扱う方法を提案した.この方法は,性能低下予測の信頼区間の感度分析が主たる関心事になる.さらに,LCCの計算には,性能低下予測だけでなく,性能発現の予測も必要である.
Keyword: 性能低下予測, 海岸堤防, LCCGET PDF=11/11004-10.pdf
Reliability Analysis and Prediction of Residual Soft Ground Subsidence
Nishimura Yuki [Graduate School of Environment Science, Okayama University]Nishimura Shin-ichi [Graduate School of Environment Science, Okayama University]Shuku Takayuki [Graduate School of Environment Science, Okayama University]Hujisawa Kazunori [Graduate School of Environment Science, Okayama University]
軟弱地盤の残留沈下予測と信頼性解析
○西村友希 [岡山大学大学院環境学研究科]西村伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]珠玖隆行 [岡山大学大学院環境学研究科]藤澤和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]
本研究はデータ同化手法の一つである粒子フィルタを用いて、地盤挙動の予測精度向上を目的とし、軟弱地盤の残留沈下量を算定する。粒子フィルタは、予測沈下量の確率分布を正確に評価できるという特性を持つ。本論では、圧密沈下挙動に関する土質パラメータを同定し、将来の沈下量を予測すると共に、沈下限界値を超過する確率の算定を試みる。
Keyword: 軟弱地盤, 信頼性解析, 残留沈下量GET PDF=11/11004-11.pdf
Data assimilation for elastoplastic model/parameters
KATAOKA Motoharu [Kyoto University]SHINMURA Hayato [Kyoto University]MURAKAMI Akira [Kyoto University]OHNO Shintaro [Kajima Co.]FUJISAWA Kazunori [Okayama University]
データ同化による弾塑性モデル/パラメータの同定
○片岡 資晴 [京都大学大学院]新村 隼人 [京都大学大学院]村上 章 [京都大学大学院]大野 進太郎 [鹿島建設株式会社]藤澤 和謙 [岡山大学大学院]
大野らによるEC/LCモデルは、降伏関数の形状を規定し、異なるモデル連続的に表現できる。そのパラメータを地盤の実挙動に基づき粒子フィルタにより同定することで、地盤挙動をよく表現する弾塑性モデルを定めることができる。物性パラメータを同時に定めることも可能である。本稿では、EC/LCモデルを組み込んだ水〜土連成有限要素解析と粒子フィルタとによるデータ同化を行い、前述の方法の有効性を検討した。
Keyword: データ同化, EC/LCモデル, モデル同定GET PDF=11/11004-12.pdf
Soil-Water Coupled Elasto-plastic FE Analysis of Excavation Works
KOSUZU_Takeo [Kyoto University]MURAKAMI_Akira [Kyoto University]WAKABAYASHI_Takashi [Nikka Engineering, Co.]
開削工事の土-水連成弾塑性有限要素解析
小鈴健夫 [京都大学大学院]村上 章 [京都大学大学院]○若林 孝 [日化エンジニアリング株式会社]
鋼矢板締切りによる近接施工対策の意思決定においては、有限要素法解析等により沈下量を予測することが重要である。二次元弾性有限要素解析で予測した場合,砂や砂礫地盤では実用上問題ない精度で地表面沈下量を予測できるが,粘性土地盤では地表面沈下量を小さめに表す傾向を示す。それに変わる手法として、粘性土地盤を対象とした二次元土-水連成弾塑性有限要素解析を行った。解析の精度は、弾性解析に比べ良好であった。
Keyword: 近接施工, 土・水連成解析, 弾塑性解析GET PDF=11/11004-13.pdf
On the relation between Total available moisture and TRAM
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture University of the Ryukyus]Nakandakari Tamotsu [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
有効水分量とTRAMの関係について
○吉永安俊 [琉球大学農学部]酒井一人 [琉球大学農学部]仲村渠将 [琉球大学農学部]
従来用いられている有効水分量とそれらの水分消費割合で算出されるTRAMには多くの不確定要素が絡み、その値は不安定である。本稿では多大な時間と労力および資金をかけて調査される有効水分量および土壌水分水分消費型に絡む不確定要素を整理し、それらの特性を踏まえたTRAMの推定について検討した。TRAMの推定には、過去の試料に基づく全有効水分量(TAM)とTRAMの関係式を用いた。この方法の特徴はTAMの調査のみでTRAMが推定できることにあり、経済的である。
Keyword: TRAM, 畑地かんがい, 有効水分量GET PDF=11/11004-14.pdf
Effect of Irrigation Manner on Mandarin Orange Fruit Quality
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]MIYAZAKI Masato [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]YAMAMOTO Hiroyuki [Wakayama Research Center of Agriculture, Forestry and Fisheries Fruit Tree Experiment Station]MIYAMOTO Kumi [Wakayama Research Center of Agriculture, Forestry and Fisheries Fruit Tree Experiment Station]NAKATANI Akira [Wakayama Research Center of Agriculture, Forestry and Fisheries Fruit Tree Experiment Station]
灌水方式および頻度の違いによるミカン果実品質への影響
○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]宮崎 真人 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]山本 浩之 [和歌山県果樹試験場]宮本 久美 [和歌山県果樹試験場]中谷 章 [和歌山県果樹試験場]
和歌山県有田地域において,マルチングの有無と灌漑方式(スプリンクラorドリップ)をそれぞれ組み合せ,ミカン栽培の比較実験を行った.その結果,マルチングを施した実験区では,灌水方法によらず県認証ブランド基準を満たす高品質な果実が収穫された.また,灌漑方式の違いによる果実品質への影響は小さく,マルチング・ドリップ区では,従来より多量少頻度での灌水方法でも従来法と同等の果実品質が得られることがわかった.
Keyword: 高品質ミカン, 灌漑諸元, 水分ポテンシャルGET PDF=11/11004-15.pdf
Evaluation of vertical percolation in a direct seeded dry paddy field
Kanmuri Hideaki [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]Ootani Ryuji [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]Sekiya Hiroyuki [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]Amaha Kouichi [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]Nakayama Souichi [National Agricultural Research Center For TOHOKU Region]Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
乾田直播圃場における地下浸透量の評価方法
○冠 秀昭 [東北農業研究センター]大谷 隆二 [東北農業研究センター]関矢 博幸 [東北農業研究センター]天羽 弘一 [東北農業研究センター]中山 壮一 [東北農業研究センター]千葉 克己 [宮城大学食産業学部]
プラウ耕・グレーンドリル播種体系の乾田直播水田における減水深測定方法の適用性ついて検討した。本体系のように、播種精度の向上と漏水防止のため、播種床を硬く鎮圧した水田では、代かき水田に用いられる測定器の適用は難しく、硬い田面に挿入可能な測定器を用いることが必要であった。乾田直播では、入水後の浸透抑制が困難であるため、入水前に準備を十分に行えるように圃場の透水性を的確に把握することが重要である。
Keyword: 乾田直播, 農地の汎用化, 漏水対策GET PDF=11/11004-22.pdf
Water management in Tapjung reservoir irrigation district of Korea
LEE_Sangyoon [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]SATOH_Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]SHIN_Moono [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]KIM_Taicheol [College of Agriculture and Life Sciences, Chungnam National University, Korea]
韓国塔亭貯水池灌漑地区における水管理
○李 相潤 [筑波大学生命環境科学研究科]佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]申 文浩 [筑波大学生命環境科学研究科]金 泰 [忠南大学農業生命科学部]
韓国の灌漑は、対象(水田)、気象・水文条件・灌漑期間など,日本と多くの類似点を持っているがため池・貯水池による灌漑が主であるという特徴を持っている.また、現在反復利用の強化が図られている.本研究は韓国における主要灌漑地域である論山市の塔亭貯水池区を対象に、貯水池の管理記録、現地観測などから、貯水池管理と灌漑水量および用水の反復利用について現状を分析する.
Keyword: 灌漑排水, 反復利用, 用水配分GET PDF=11/11004-24.pdf
Actual operational procedure in the rotation irrigation systemus in rice-paddy
ISHII Atsushi [Graduate School of Bioresources, Mie University]SATO Akio []KATO Tomohiro [Graduate School of Bioresources, Mie University]
水田灌漑における重層的水利組織による番水操作の実態
石井 敦 [三重大学大学院生物資源学研究科]佐藤章夫 [個人会員]○加藤智大 [三重大学大学院生物資源学研究科]
大規模な水田灌漑システムにおける「番水」は、国内外で、非常時の異常渇水時の応急対策や、節水手法として注目されている。本報では用水供給条件の厳しい宮川用水を対象に、各重層的水管理組織レベルの番水の実態を分析した。番水方式は土地改良区理事会が決定し受益農民がそれに従って行われること、水路の容量として「番水断面」を設定しないと番水が困難であること、番水の配水操作等に多くの労力を必要とすること等を示した。
Keyword: 計画手法, 水田灌漑, 水利組織GET PDF=11/11004-25.pdf
Study on paddy rice water management and field environments using seawater farming
NAKAMURA Yoshio [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]MAEKAWA Akihide [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
海水農法による水田稲作の水管理と圃場環境に関する研究
中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]○前川 顕秀 [東京農業大学大学院農学研究科]
海水や海水由来の塩を用いた海水農法は、肥料の削減、雑草抑制や病虫害防止による農薬の削減、または食味向上などに効果があるとされる。しかし、一方で塩類集積や作物の生育阻害に悪影響を及ぼすことが懸念される。本研究は、海水農法による水稲栽培における水管理と圃場環境に与える影響について調査を行い、海水農法の安全性を検討した。その結果、状況に応じた水管理を行うことにより、海水農法は安全に行えることがわかった。
Keyword: 海水農法, 用水管理, 農地環境GET PDF=11/11004-27.pdf
Simple Technique for Checking Fucntion of Tube Dranage
OOGISHI Yuzuru [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]OFUKA Masanori [Civil Engineering Reserch Institute for Cold Region]
暗渠排水工の簡易な機能診断手法の提案
○大岸 譲 [(独)土木研究所寒地土木研究所]大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
暗渠排水工の機能を診断する際には、降雨後の地下水位の低下や地耐力の回復を確認するために、地下水位調査や地耐力調査が実施されている。この地下水位調査は、ほ場に地下水位観測孔を設置して計測を行うため、設置に手間がかかり、また、営農に支障をきたす場合がある。そこで、地耐力調査の結果から地下水位を推定することによる、簡易な暗渠排水工の機能診断手法の提案を試みた。
Keyword: 暗渠, 地下水位, コーン指数GET PDF=11/11004-28.pdf
Underdrainage functional diagnostic Technology in Paddy Field
Kaneko Takeo [MIHAMA Survey & Planning CO.,LTD.]Kimura Noriyuki [SOUKI Construction CO.,LTD.]
暗渠排水機能診断技術
○兼子 健男 [株式会社三浜測量設計社]木村 憲行 [株式会社創起建設]
水田の汎用化を促進するため、暗渠排水機能診断技術を紹介する。暗渠排水機能の確認方法として’鮨塗料による水みちの確認、透水試験とその結果の解説、C和冦歪敢此↓づ攵軣敢困修靴騰グ典吸水管内をモニターするパイプモニタリングシステムの紹介とモニター結果。これらの技術を利用した結果、水みちが少ない水田が多いことが判明し、水みち確保のためのレザー制御装置付きサブソイラー作業機での施工結果を紹介する。
Keyword: 暗渠排水, 圃場整備, 農地の汎用化GET PDF=11/11004-29.pdf
Drainage Improvement for Fields with Decreased Power of Main drain
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Kato Toru [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Togashi Chiyuki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Kanmuri Hideaki [National Agriculture Research Center for TOHOKU Region]Shibata Saburo [Yamagata Prefectural Government]Koike Tomomi [Yamagata Prefectural Government]
本暗渠が劣化した圃場の排水改良法
○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]加藤徹 [宮城大学食産業学部]富樫千之 [宮城大学食産業学部]冠 秀昭 [東北農業研究センター]柴田 三郎 [山形県庄内総合支庁]小池 知巳 [山形県庄内総合支庁]
暗渠排水整備の普及により,水田の畑地利用が盛んな地域が増える一方で,モミガラ疎水材の腐朽等による排水性の低下が問題となりつつある。本研究では平成3年に暗渠排水を整備後,モミガラ疎水材がほぼすべて腐朽し,そこに土が充填された状態になった水田において,本暗渠を1本新設する排水性改善工法の効果を検証した。その結果,本工法の施工後,地下水位の低下速度,暗渠排水量が大きくなることが確認された。
Keyword: 地下排水, 農地の汎用化, 土層改良GET PDF=11/11004-30.pdf
Simulations concerning Surface Drainage at Rainfall to Multi-purpose Paddy Fields
SUZUKI_Sho [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]MAKIYAMA_Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
汎用水田への降雨に対する地表排水のシミュレーション
○鈴木翔 [東京農工大学大学院連合農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学部]
著者らは,水田からの地表排水に関するコンピュータシミュレーションを行ってきている.昨年度の発表では,水田からの地表排水終了時の残留水についてシミュレーションを行い,地表排水の促進に関する検討を行った.今年度の発表はそれを進展させ,岩渕ら(2001)を参考に,田面残留水の量や分布,地表排水速度の時間変化を表現できるプログラムを開発し,汎用水田への降雨に対する地表排水のシミュレーションを行った.
Keyword: 地表排水, 田面残留水, シミュレーションGET PDF=11/11004-32.pdf
Performance Assessment of Tail-end Farmers’ Practices on Improved Irrigation Networks in the Nile Delta of Egypt
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Ahmed M. Aly [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
エジプト・ナイルデルタの灌漑地区における末端農家への配水実効評価
北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]○Ahmed M. Aly [鳥取大学農学部大学院連合農学研究科]
エジプト・ナイルデルタ北端部のワサット地区における灌漑改善プロジェクトの効果を検証するために,支線水路最下流部の農家,支線水路内3次水路の末端農家を対象に充足率,効率,平等性,信頼性の点から灌漑実効評価を行った。支線水路の水供給不足や,粗放な配水管理に加え,水稲作が計画以上に作付されたことにより,充足率,平等性,信頼性ともに低い結果となったが,プロジェクト後の平等性に改善がみられた。
Keyword: Irrigation improvement, Water delivery performance, Water user associationsGET PDF=11/11004-39.pdf
Water distribution in a modernized irrigation district of Bahr El Nour in the Nile Delta, Egypt
Fukuda Akihiro [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Waleed Hassan [Water Management Research Institute, National Water Research Center]Mohamed Meleha [Water Management Research Institute, National Water Research Center]Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
エジプトナイルデルタの近代化灌漑地区における水配分 −バハルヌールを対象として−
○福田明広 [筑波大学生命環境科学研究科]ワリードハッサン [水資源研究センター水管理研究所]モハメドメレハ [水資源研究センター水管理研究所]谷口智之 [筑波大学生命環境科学研究科]佐藤政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
本研究では、エジプトナイルデルタの近代的灌漑地区を対象に、支線以下のレベルの水配分を現地観測、農民インタビュー等から検討した。その結果、支線水路レベルでは、実取水時間という意味で、均等な水配分が実現されており、末端レベルでは、取水経路の制限をてこに、共有ポンプの交替利用を含む参加型水管理が一定の成果を挙げていることが明らかになった。さらに、用水の効率的利用法として、夜間取水の有効性が示唆された。
Keyword: 水配分, 参加型水管理, エジプトGET PDF=11/11004-42.pdf
Effects for agricultural water use by change to pipeline from open channel
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Oikawa Taku [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
農業用水路のパイプライン化が農業水利に及ぼす影響
山本忠男 [北海道大学大学院農学研究院]長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究院]○及川拓 [北海道大学大学院農学院]
農業用水路のパイプライン化が水管理に及ぼす影響を把握するため,比較的整備規模の小さい地区を対象に,取水量の経年・日取水量の変動等を検討した。対象地区では代かき期の取水量が増加する用水ブロックと普通期の取水量が減少する用水ブロックが存在した。また,既往の研究に示された大規模水田地区とは異なる取水変化を示した。この差異には水管理やパイプライン整備状況,受益地面積の違いが関係すると推察された。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, GET PDF=11/11004-43.pdf
Water saving effect of furrow irrigation by land leveling works
Yamanaka Isamu [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Okuda Yukio [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Onishi Junya [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Ikeura Hiroshi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
圃場の均平化による畝間灌漑の節水効果
山中 勇 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]奥田 幸夫 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]大西 純也 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]○池浦 弘 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
ウズベキスタン国において畝間灌漑時の浸透損失を減少することを目的として圃場の均平化を実施した。均平化圃場では対照区に比べて畝間を流れる灌漑水の到達距離が長くなり、同一距離の到達に要する経過時間も短縮された。灌漑水の先端が100mに到達した時点の畝間の浸透水量は、対象区を100%とした場合、畝間勾配i=1/2,000の均平区で90%、i=1/600の均平区で約70%に節減された。
Keyword: 畝間灌漑, 圃場均平化, 浸透水GET PDF=11/11004-46.pdf
A Test of Flow Rate Stability of Pressure Compensating Drip Tubes
Hoshi_Norihiro [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]Nesumi_Hirohisa [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]Shimazaki_Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region, NARO]
圧力補正型点滴チューブの流量特性試験
星 典宏 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]根角博久 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]○島崎 昌彦 [(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター]
傾斜地果樹園で点滴かん水を行う場合,圧力補正型点滴チューブの使用を推奨している。しかし,点滴チューブ製品の詳細な流量特性は不明である。そこで,いくつかの製品について圧力変動に対する流量特性の試験を行った。その結果より,製品によって差はあるものの,個体差および圧力に対する変動ともに,現在の栽培技術で要求される性能は満たしていると考えられた。
Keyword: 畑地灌漑, 点滴かん水, 果樹GET PDF=11/11004-47.pdf
発表番号 [5-05]
Characteristics of Sediment Runoff at Three River Basins with Different Landuse Types in Yaeyama Area
KIMURA Ken [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]OZAWA Kiyoshi [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]
八重山地方における土地利用形態が異なる3流域での土砂流出特性
○木村 賢 [宇都宮大学大学院農学研究科]大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]小沢 聖 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]
沖縄地方では,過度の土砂流出が沿岸域の富栄養化を顕在化させ沿岸域の生態系に甚大な被害を及ぼしている.そこで八重山地方の3流域(農地流域,森林・農地混合流域,森林流域)での計測値と数値シミュレーションの解析結果を用いて,土地利用形態の違いによる土砂流出特性を解析したところ,土砂流出は土地利用形態と密接な関係があるとともに,勾配等の地形条件や流出率に寄与する土壌・地質条件とも関係があることがわかった.
Keyword: 土砂流出, 土壌侵食, 赤土流出GET PDF=11/11005-05.pdf
Fundamental study on the evaluation of surface roughness of concrete canals
MIMA Masanori [Faculty of Agriculture,Kochi University]OTAGAKI Koichiro [The United Graduate School of Agricultural Sciences,Ehime University]SATO Shusi [Faculty of Agriculture,Kochi University]HASEGAWA Yuki [Graduate School of Agriculture,Kochi University]
コンクリート水路の表面粗さの評価に関する基礎的研究
美馬 昌典 [高知大学農学部]太田垣 晃一郎 [愛媛大学大学院連合農学研究]佐藤 周之 [高知大学農学部]○長谷川 雄基 [高知大学大学院農学専攻]
摩耗したコンクリート水路における劣化度予測の手法を確立するため,表面粗さパラメータの劣化度指標としての利用可能性を評価した.さらに,簡便な表面粗さデータの取得を目的とし,三次元画像解析ソフトウェアの信頼性を検討した.その結果,表面凹凸の最大高さを粗骨材の最大寸法で除した値を劣化度の下限値として使用できる可能性が示された.また,粗度係数に着目することにより,本ソフトウェアの高い信頼性を確認できた.
Keyword: 摩耗, 表面粗さ, 粗度係数GET PDF=11/11005-10.pdf
Surface Ruggedness and Roughness Coefficient of Open Channel Repaired by Surface Coating
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]Sato Satoshi [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]Kaneta Toshikazu [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Insititute for Cold Region, PWRI]Kawamura Kouji [FRONTIER-Giken Co., Ltd]
表面被覆工法により補修した水路の内面の凹凸と粗度係数
○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]佐藤 智 [(独)土木研究所寒地土木研究所]金田 敏和 [(独)土木研究所寒地土木研究所]小野寺 康浩 [(独)土木研究所寒地土木研究所]川村 孝次 [(株)フロンティア技研]
コンクリート開水路の補修において、劣化部を除去して凹凸の残った表面に硬質ウレタン樹脂を塗布した工法での粗度係数を水理実験により測定した。劣化部除去後の表面の算術平均粗さは1.1mmであった。補修後の水路の粗度係数は、設計基準に示される標準値である0.012〜0.016の範囲にあった。それゆえ、この程度の凹凸の場合には、断面修復なしに表面被覆を行ったとしても、通水機能は確保されると考えられた。
Keyword: 表面被覆工法, コンクリート開水路, 粗度係数GET PDF=11/11005-12.pdf
Properties and an installation example of rubber concrete protecor
Uno Kazuya [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]Nishimura Yoshiki [SHIBATA INDUSTRIAL CO.,LTD.]
ゴム製コンクリート保護材の性能と設置事例について
宇野 一也 [シバタ工業株式会社]○西村 佳樹 [シバタ工業株式会社]
頭首工エプロン部等のコンクリート構造物は、流水や砂礫の衝突により摩耗、損傷する事例が多く、必要に応じて補修を行う必要がある。また、補修工法は、耐摩耗性、耐衝撃性に優れること、また、長寿命化を図ることで、ライフサイクルコストの低減が図れる工法が望ましいと考えられる。ここでは、ゴム製のコンクリート保護材(ラバースチール)について、耐摩耗性、耐衝撃性の性能と頭首工エプロン部への設置事例について報告する。
Keyword: ゴム, コンクリート, 摩耗GET PDF=11/11005-13.pdf
Temperature and Moisture Content in The Concrete Flume Sidewalls with Frost Damage Instituted Underground Surface
KANETA Toshikazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
凍害が生じている掘込形式のコンクリート開水路における温度・水分の状況
○金田 敏和 [土木研究所 寒地土木研究所]小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]佐藤 智 [土木研究所 寒地土木研究所]中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
積雪寒冷地に造成されているコンクリート開水路の機能診断技術の向上のためには、開水路特有の凍害劣化メカニズムを把握したうえで、適切な機能診断手法を検討する必要がある。本報では、北海道北部地域において凍害が生じている掘込形式のコンクリート開水路の部材温度と水分の観測結果などを述べた。
Keyword: コンクリート開水路, 凍害, 温度GET PDF=11/11005-15.pdf
Consideration of the Estimating the Thickness of a Layer of Inferior Quality Concrete by Ultrasonic Pulse Method of BS4408
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
BS4408の超音波法によるコンクリートの表面劣化深さ推定方法の検討
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
凍害の進行が懸念されるコンクリート構造物においては,表面からの劣化深さである凍害劣化深さの推定が行われる。非破壊で表面劣化深さを推定する方法には超音波法があり,この方法のオリジナルは1974年に制定されたBS4408 Part 5に記されたものである。本文では,非破壊による表面劣化深さの推定精度を向上することを目的として,BS4408 Part5に記されている方法の誘導過程および適用条件を検討した。
Keyword: BS4408, 超音波法, 表面劣化深さGET PDF=11/11005-16.pdf
Performance evaluation of organic surface coating method after accelerated weathering test
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]ISHIGURO Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
有機系表面被覆工法の促進耐候性試験後の性能評価
○奥野倫太郎 [日本基礎技術]森充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]浅野勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]石黒覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]
促進耐候性試験前後で中性化深さ試験と付着強さ試験を行い,促進耐候性試験により有機系表面被覆材の表面に発生する微細ひび割れがそれらの性能の低下に及ぼす影響について確認した。その結果,促進耐候性試験により表面の微細ひび割れが大きく発達したもの(促進耐候性試験3,000時間経過後)でも劣化因子(二酸化炭素)が遮断されており,付着強度は1.5N/mm2以上あることが確認された。
Keyword: 有機系表面被覆工法, 促進耐候性試験, 性能評価GET PDF=11/11005-18.pdf
A Study of Method selection of The Pipe Rehabilitation Methods in the Performance Check
suzuki takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]satou toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]suzuki takayuki [ASHIMORI INDUSTRY CO., LTD.]takasaki masanori []
管路更生工法の性能規定化における工法選定の考え方
○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]鈴木 崇之 [芦森工業株式会社]高崎 正宣 [日本インシチュフォーム協会]
ストックマネジメント技術の体系化に向けて、パイプラインの対策工法である「管路更生工法」が保有すべき材料・工法の要求性能と照査可能な性能項目の規定化と工法横断的な評価試験による照査技術の開発を進めている。本報では、実務的な取組みにあたり、要求性能に対する照査可能な評価項目の試験方法の検討を踏まえ、照査実施の枠組みとなる具体的な工法選定の考え方について報告する。
Keyword: 管路更生工法, 性能照査, 工法選定GET PDF=11/11005-19.pdf
Evaluation after the Construction of Renovation (Lift-in Method Floating Type) with FRPM Discrete Pipes
Higashi Syunji [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Akita Eiki [Ministry of Agriculture Kanto Agricultural Administration Bureau]Murakami Masahide [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Mamagome Kazunari [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Nakamura Nozomu [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
FRPM管による更生工法(リフトイン工法フローテイング方式)の施工後評価
東 俊司 [積水化学工業(株)]秋田 英毅 [農林水産省 関東農政局]村上 優秀 [積水化学工業(株)]鎌込 和成 [積水化学工業(株)]○中村 臨 [積水化学工業(株)]
適切な保全管理により施設の長寿命化を図る「ストックマネジメント」の取り組みがなされています。本工事はの確立は、施工時期を農閑期に限定しないという革新的な工法開発で、H22年度の鬼怒中央地区左岸幹線水路清原トンネル工事として60cm水深を確保通水しながら完工した。H23年度は、管の変形、継手部の隙間間隔、管路勾配、裏込材の状態等の経過観察を行い、安定した状況であったことを報告する。
Keyword: FRPM管更生工法, ストックマネジメント, 機能保全GET PDF=11/11005-21.pdf
A long-term Moniter Result and Development in future for Sleeve in Light Method
MAMIYA SATOSHI [Kurimoto Co.,LTD]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]KINUGASA KOJI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KITATANI YASUNORI [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KANAJI KAZUHITO [Kinki Regional Agricultural Administration Office]KOYAMA TOMOYOSHI [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]KUROIWA EIICHIROU [Estec Co.,LTD]
スリーブイン・ライト工法の長期監視結果と今後の展開
○間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]毛利 栄征 [農村工学研究所]衣笠 浩二 [近畿農政局]北谷 康典 [近畿農政局]金治 一仁 [近畿農政局]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]黒岩 英一郎 [株式会社 エステック]
老朽化した農業用管水路の改修工法の1つとしてFRPM管を既設管内に挿入し、既設管と更生管の間に中込材を充填する工法(スリーブイン・ライト工法)が挙げられる。本工法を種々の現場で適用するためには、さらなる技術検証が必要であり、本報告では、昨年度施工した実証試験現場にて、工法の安全性を検証するため1年間の長期監視結果および現在取り組んでいる課題点について報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 現場計測GET PDF=11/11005-24.pdf
Estimation of Grouting Area Using Geophysical Exploration supported by Self-organizing Maps
Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime University]Morimoto Takara [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
自己組織化マップを援用した物理探査によるグラウト充填領域の推定
吉武 美孝 [愛媛大学農学部]森本 宝 [愛媛大学農学部]○小林 範之 [愛媛大学農学部]
ため池の漏水対策の一つとして堤体への遮水グラウト工法がある.グラウトの出来形を評価する場合,ボーリングのような線的な調査ではなく,面的に捉えられる探査方法が望まれる.ここでは,グラウトが施工されたため池堤体で表面波および比抵抗電気探査を行い,得られたS波速度Vs,比抵抗値ρa,貯水位の変化による比抵抗変化率rの3つのパラメータから,自己組織化マップSOMによるグラウト充填領域および土質の推定を行った.
Keyword: ため池, 物理探査, 自己組織化マップGET PDF=11/11005-26.pdf
Adaptability confirmation for pipeline evaluation and diagnosis
SATOU Toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]SUZUKI Takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]KUMAMOTO Kouji [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Engineering, Kobe University]
パイプラインの評価・診断技術の適用性の確認
○佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]熊本 宏次 [積水化学工業株式会社]河端 俊典 [神戸大学農学研究科]
「ストックマネジメント」の取組みおいて、適切かつ効率的に対策の実施時期、工法内容等を検討するためには、施設の特性に応じた調査・診断技術の向上が必要である。そこで、調査の作業効率や作業環境の安全性に劣る口径1500mm未満のパイプラインを対象に、パイプライン特有の変状情報を効率的かつ合理的に調査診断するロボット開発し、実際の農業用パイプラインの調査・診断結果をもとに評価・診断技術の適用性を確認した。
Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, パイプラインGET PDF=11/11005-27.pdf
Leak Detection of Siphon Structure using ROV and Self-Controlled survey system
FUJIWARA Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]NAKAYAMA Nobuhiro [Nipppon Koei Co. ,LTD]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]ASANO Isamu [National Institute for Rural Engineering]
水中ロボットカメラ・自律型管内漏水検知システムを用いたサイホン漏水調査事例
○藤原鉄朗 [日本工営株式会社]中山宣洋 [日本工営株式会社]森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]
長期断水が困難なサイホンにおいて管内からの漏水検知手法について、水中ロボットカメラ・自律型管内漏水検知システム等の新技術の適用性を検討した。この結果、自律型管内漏水検知システムではノイズが大きく漏水を検知できなかったが、水中ロボットカメラにより継目の吸い込みを検出し、漏水位置を特定することができた。
Keyword: サイホン, 水中ロボットカメラ, 漏水検知GET PDF=11/11005-28.pdf
Mechanical behavior of rigid polyurethane foam for a back-fill material of canal tunnels
Ookawa Eiji [Achilles Corporation]Yoshioka Atsusi [Upcon Corporation]Konami Takeharu [Okasan Livic Corporation]Kikuchi Nobuo [Geodesigin Corporation]Aoyama Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]
水路トンネル裏込充填材としての硬質ウレタンフォームの材料力学挙動
大川 栄二 [アキレス(株)フォームシステム企画課]吉岡 敦 [アップコン(株)技術部]小浪 岳治 [岡三リビック(株)ジオテクノ本部]菊池 信夫 [ジオデザイン(株)技術部]○青山 咸康 [石川県立大学 生物資源環境学部]
使用歴30年以上の,老朽化した水路トンネルの機能保全を考える場合,トンネル頂部に生じている空洞部に何らかの材料を充填することが効果的と言われている.ここではその充填材料として軽量で現場対応性の高い硬質ウレタンを考え,その力学的性質の基礎実験を行った.この材料は施工現場で原料液体を化学反応させ発泡させるものである.今回はセメントの強さ試験の試験法を採用し,曲げ,圧縮強さをの他,動弾性係数も計測した.
Keyword: 水路トンネル, 空洞充填, 硬質ウレタンGET PDF=11/11005-30.pdf
Soft ground improvement by vacuum consolidation for irrigation reservoir construction
kato_koichi [Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries Tohoku Branch]
真空圧密工法による調整池の造成
○加藤 浩一 [農林水産省東北農政局荒砥沢ダム直轄災害復旧事務所]
「岩手・宮城内陸地震」により被災した荒砥沢ダムの利水容量の一部を回復するため代替調整池を新設する。代替調整池は、真空圧密工法により軟弱地盤を強制的に圧密沈下させた後、周囲に逆T擁壁と盛土により堤体を築造する。本講演は真空圧密工法の概要と施工内容、施工管理について説明する。
Keyword: 工法・施工, 地盤改良, 真空圧密工法GET PDF=11/11005-31.pdf
Changes in Moisture and Modulus of Elasticity of Sediment Pavement on-farm Road by Rain orWater Management on Paddy
TASSO Yasutaka [Technical Research Institute,Kajima Road Co. Ltd]NODA Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co. Ltd]
降雨と水田水管理による土砂系舗装の地盤弾性係数と土壌水分量の変化
達増 康隆 [鹿島道路(株)技術研究所]野田 智之 [鳥取大学大学院農学研究科]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]○坂本 康文 [鹿島道路(株)技術研究所]
圃場内農道には,走行性や快適性の確保及び農産物輸送時の荷傷み防止の目的から舗装率を向上することが求められ,加えて農地の再整備と連動して機動的な路線の変更を実施できる新たな農道整備手法を開発することが求められる。本文では4種類の試験施工区間を設けた土砂系舗装の圃場内農道において埋設した水分計及びFWDの測定結果から,土壌水分量の変化及び地盤弾性係数の評価を行った結果を報告する。
Keyword: 圃場内農道, 土砂系舗装, 地盤弾性係数GET PDF=11/11005-32.pdf
Applicability as the performance verification method to the earth-and-sand system road metal of a repeated loading California Bearing Ratio test
SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture,Tottori University]TASSO Yasutaka [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]
繰返し載荷CBR試験の土砂系舗装材料への性能照査手法としての適用性
坂本 康文 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]○達増 康隆 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]
多層弾性理論による舗装設計法に使用する粒状材料の材料定数は,実際に試験結果から求めるには実施面における検討が必要である。特に弾性係数はレジリエントモジュラス試験で求めるが,試験装置が特殊で標準的に使用するには困難である。そこで,従前の試験装置で検討可能な繰返し載荷CBR試験に着目し,土砂系舗装材料の性能照査手法としての適用可能性を検討した。
Keyword: 繰返し載荷CBR試験, 土砂系舗装材料, 弾性係数GET PDF=11/11005-33.pdf
Longitudinal Profile and Vibration Acceleration of Vehicles of Sediment Pavement on-farm Road Surface
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]SKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co. Ltd]SHINOTSUKA Masanori [Technical Research Institute,Kajima Road Co. Ltd]NODA Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
土砂系舗装路面の縦断プロファイルと走行車両の振動加速度
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]坂本 康文 [鹿島道路(株)技術研究所]篠塚 政則 [鹿島道路(株)技術研究所]○野田 智之 [鳥取大学大学院農学研究科]
圃場内農道には,走行性及び農産物輸送時の荷傷み防止等の目的から舗装率を向上することが求められ,加えて農地の再整備と連動して機動的な路線の変更が可能となる新たな農道整備手法を開発することが求められる。本文では農作業体系に応じた農道の整備手法を確立するための研究の一環として,7種類の土砂系舗装による試験施工を行い,縦断プロファイルの測定及び走行車両の振動加速度を測定することで,各舗装工法を評価した。
Keyword: 圃場内農道, 土砂系舗装, 縦断プロファイルGET PDF=11/11005-34.pdf
The maintenance repair evaluation on IL block pavement
Saeki Shigeki [Tokyo university of Agriculture graduate school]Maki Tsuneo [Tokyo university of Agriculture Professor]
ILブロックの維持補修評価について
○佐伯 誠基 [東京農業大学大学院]牧 恒雄 [東京農業大学教授]
ILブロック舗装は日本においては、景観性の良さから歩道で使用されている。車道においても、アスファルトと同様の耐久性やたわみ性を有している舗装として利用されている。 これらの舗装を維持するためには、メンテナンス行う事が重要である。そこで本研究では(社)インターロッキングブロック舗装技術協会から発刊された「インターロッキング舗装維持・補修要領」に準じて実際に使われている道路の評価を行い、本評価方法の有効性を検討した。
Keyword: 舗装, 管理, 安全性GET PDF=11/11005-35.pdf
Fundamental study on reduction effect of noise by the porous concrete
matsumoto_shinsuke [Agriculture Unit , Kochi University]kinoshita_yuta [Agricultural Science , Kochi University]odajima_tsutomu [Kaihatsu Concrete Co.,Ltd.]kassai_hirofumi [Kaihatsu Concrete Co.,Ltd.]
ポーラスコンクリート製壁体の騒音低減効果に関する研究
松本伸介 [高知大学農学部門]木下裕太 [高知大学大学院農学専攻]小田島勉 [開発コンクリート株式会社]○葛西博文 [開発コンクリート株式会社]
ポーラスコンクリート製壁体において,骨材粒径,表面模様の有無および空間層の有無による条件を組み合わせ,周波数域ごとに,音の低減効果を調べた。この結果,骨材粒径2.5〜5mmで表面に模様があるポーラスコンクリートを用い、かつ、空間層を設けると、道路騒音(周波数710〜1400Hz)での低減効果が一番高く、また、低周波(周波数224〜450Hz)および高周波(周波数2240〜4500Hz)においても、低減効果を高めることが判った。
Keyword: 環境保全, 騒音対策, ポーラスコンクリートGET PDF=11/11005-36.pdf
Influence of the contact medium on the measurement of the ultrasonic pulse velocity for deteriorated concrete
Ogata Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Suto Masashi [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Hashimoto Kazuyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
劣化したコンクリートの超音波伝播速度の測定に接触媒質が及ぼす影響
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]周藤 将司 [鳥取大学大学院連合農学研究科]○橋本 和幸 [鳥取大学大学院農学研究科]
超音波法は,非破壊診断法として広く利用されており,その中でも表面走査法が現場において多く実用されている。しかし,接触媒質の種類によっては,計測値が異なることも指摘されている。本研究では,摩耗により表面に骨材が露出した状態のコンクリートにおいて,接触媒質が超音波伝播速度の測定値に及ぼす影響を検討する。また,凍結融解作用を受けたコンクリートにおいて,接触媒質が測定値に及ぼす影響を検討する。
Keyword: コンクリート材料, 超音波法, 凍害GET PDF=11/11005-39.pdf
Damage Evaluation of Concrete by AE in Core Test
SUZUKI Tetsuya [Niigata University]ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
圧縮破壊過程のAE計測によるコンクリート材料の損傷度評価に関する研究
鈴木 哲也 [新潟大学農学部]○伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]
本報では,既往の研究成果を踏まえて圧縮強度試験にAE(Acoustic Emission)計測を導入し,硫化水素劣化が進行していると想定される流域下水道施設より採取したコンクリート・コアを対象に圧縮破壊過程におけるAE発生挙動から損傷度を評価することを試みた結果を報告する.
Keyword: コンクリート・コア, AE法, 損傷度評価GET PDF=11/11005-40.pdf
Fracture Process Evaluation of Damaged Concrete by AE in Bending Test
SUZUKI_Tetsuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]AOKI_Masao [College of Bioresource Sciencies, Nihon University]OKUTSU_Kouta [Graduate School of Bioresource Sciencies,Nihon University]
AE法を用いた損傷コンクリートの曲げ破壊挙動評価
鈴木哲也 [新潟大学農学部]青木正雄 [日本大学生物資源科学部]○奥津広太 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
コンクリート構造物の損傷度の定量化は既存施設の長寿命化を図る過程で重要な技術的課題であるものと考えられる. 本報では, 局所的損傷を有するコンクリート材料の曲げ破壊挙動をAE法により評価した結果を報告する.
Keyword: AE法, 内部損傷, セミバリオグラムモデルGET PDF=11/11005-41.pdf
The defective events investigation of the repair method of construction by the infrared thermography
Honma Shinya [National Institute for Rural Engineering]Mori Takehisa [National Institute for Rural Engineering]Okuno Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Ishiguro Satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]Nishihara Masahiko [National Institute for Rural Engineering]
赤外線サーモグラフィによる補修工法の変状調査
本間 新哉 [(独)農研機構 農村工学研究所]森 丈久 [(独)農研機構 農村工学研究所]奥野 倫太郎 [日本基礎技術]森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]○西原 正彦 [(独)農研機構 農村工学研究所]
赤外線サーモグラフィを用い,ポリマーセメントモルタルによる補修が行われた水路を対象として「浮き」等の変状を調査した。調査方法は赤外線サーモグラフィにより水路の表面温度分布(熱画像)を測定し,熱画像上に現れる表面温度異常部から,「浮き」等の変状を検出するものである。本調査の結果,赤外線サーモグラフィは,打音法で発見できなかった変状を発見でき,補修された施設の変状調査に有効であることが確認された。
Keyword: 赤外線サーモグラフィ, 補修材料, 変状調査GET PDF=11/11005-42.pdf
Compressive, tensile and bending strengths of geopolymer using mixed fly ash
URABE Daisuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]MORIYAMA Naozumi [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]KOUMOTO Tatsuya [Professor Emeritus, Saga University]KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]
混合フライアッシュを使用したジオポリマーの圧縮,引張,曲げ強度について
卜部 大輔 [佐賀大学大学院農学研究科]森山 尚純 [佐賀大学大学院農学研究科]甲本 達也 [佐賀大学名誉教授]○近藤 文義 [佐賀大学農学部]
化学成分の異なる2種類のフライアッシュ(石炭灰)を混合したジオポリマーの圧縮,引張,曲げ強度について実験的に検討した.その結果,苅田産フライアッシュのみを使用したジオポリマーは引張および曲げ強度の両面に優れていることが明らかとなった.次に,苅田灰の25%を松浦灰に置き換えただけで引張強度比は松浦灰単独の場合とほぼ等しくなるが,曲げ強度比は苅田灰単独の場合とさほど変化していない結果となった.
Keyword: フライアッシュ, ジオポリマー, 強度特性GET PDF=11/11005-48.pdf
Study on Utilization of Natural Zeolites as concrete aggregate
Naoki MORIMOTO [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Toshifumi SHIBATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
天然ゼオライトのコンクリート骨材としての利用に関する基礎的研究
森本尚輝 [松江工業高等専門学校]柴田俊文 [松江工業高等専門学校]野中資博 [島根大学 生物資源科学部]○高田龍一 [松江工業高等専門学校]
本研究では、ゼオライト骨材のASR抑制効果と並行して混入率とコンクリート強度との関係を明らかにし、最適な混入率を求め、ASRに対してグレーな細骨材を安全な骨材として利用、開発することを目的として検討を行った。ゼオライト骨材の産地の違いにより効果は異なるが、一定の抑制効果を見出すことができた。
Keyword: ゼオライト骨材, アルカリシリカ反応, モルタルバー法GET PDF=11/11005-49.pdf
Study on plastic mixed wood and bamboo powder
iiduka noritatsu [Tokyo University of Agriculture Graduate School]maki tsuneo [Tokyo University of Agriculture]
木竹粉を混合したプラスチックに関する研究
○飯塚 徳達 [東京農業大学大学院]牧 恒雄 [東京農業大学]
木質系バイオマスの利用方法として、プラスチックに木竹材の粉体を混合するバイオプラスチックを検討した。プラスチックにバイオマスを混合するにはバイオマスをできるだけ細かくしなければならない。そこで、粉砕時のエネルギー低減と粉末を大量に生産する技術として、水熱処理や水蒸気爆砕を用い、木や竹などの粉砕物を製造し、これをポリプロピレンに混合したバイオマスプラスチックを作成し、その物理特性を検討した。
Keyword: 高分子材料, 物質循環, 環境保全GET PDF=11/11005-50.pdf
Actual Conditions of Policies about Preservation and Formation of Rural Landscape-Case Study in Hondera, Ichinoseki City, Iwate Pref.-
TATEISHI Kousuke [Graduate School, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]SENGA Yutaro [Graduate School, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
農村景観の保全・形成に関する諸施策の実態―岩手県一関市本寺地区を事例として―
○立石 宏介 [東京農工大学大学院]千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院]
近年、過疎・高齢化をはじめとする農村における諸問題により、農村景観は失われつつある。そのような中、近年景観に関する諸施策が多く施行されてきた。本研究は、岩手県一関市本寺地区を対象に、農村景観の保全・形成に関する諸施策の実態を明らかにすることを目的とした。研究の成果として、届出制度における事前協議の場が重要であること、様々な主体と協定を結ぶことが土水路の整備に有効であることを示唆した。
Keyword: 農村景観, 届出制度, 水路整備GET PDF=11/11006-01.pdf
An investigation of questionnaires on rural landscape for children in Kagoshima Prefecture and its study
Mizuki Hira [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Takagi Azuma [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Hiyama Hiroki [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Morita Naoyuki [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
鹿児島県内の児童を対象にした農村景観に関するアンケート調査と一考察
○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]高木 東 [鹿児島大学農学部]肥山 浩樹 [鹿児島大学農学部]森田 直之 [鹿児島大学農学部]
農村景観に配慮した事業を実施する際,地域住民との合意形成を図ることが重要になってきている。ワークショップでは,地元有識者や事業関係者の参加に加え,若年層の視点も取り入れることは,将来,地域づくりを担う住民,農業後継者の情操教育の観点からも重要と考えられる。本報は,鹿児島県内の中規模以上の小学校を無作為に10校抽出し,さらに,6年と3年の1クラスを対象に農村景観に関するアンケート調査を実施した。
Keyword: 景観, 統計解析, 修景画像GET PDF=11/11006-02.pdf
Evaluation structure of Bamboo Forest Landscape and its properties
Kumon Kohsuke [Graduate Schol of Bioresources, Mie University]Ohno Ken [Graduate Schol of Bioresources, Mie University]Nozawa Takuya [Graduate Schol of Bioresources, Mie University]
竹林景観の評価構造とその特性
九門 孝亮 [三重大学大学院生物資源研究科]大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]○野澤 拓矢 [三重大学大学院生物資源研究科]
近年、竹林の分布拡大に関する報告は見られるようになった。また、は良好とされる竹林の林分調査を行い、景観林としての竹林の管理指針の提案をしている報告もある。しかし、実際に景観評価を調査しているものはなく、竹林景観の評価構造が明らかではない。そこで、竹林を対象にアンケート調査を行いさらに因子分析、共分散構造分析を行うことで竹林の評価構造を明らかにし、今後の竹林の管理指針に役立てることを目的とした。
Keyword: 竹林景観, SD法, パス解析GET PDF=11/11006-03.pdf
Examination of Coordination between Rural Communities to Implement Countermeasures against Agricultural Damage by Wildlife -A Case Study in Kozagawa Town, Wakayama Prefecture-
HIGASHIGUCHI_Akiko [Faculty of Agriculture, Kyoto University]TAKEYAMA_ Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]KUKI_Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
獣害対策の集落間連携の可能性に関する試行的研究―和歌山県東牟婁郡古座川町を事例に―
東口阿希子 [京都大学農学部]武山絵美 [愛媛大学農学部]○九鬼康彰 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では中山間地域の一つの自治体を対象に,集落を単位とする人手や地形等の指標から獣害対策実施のポテンシャルを評価し,その評価を基に集落同士が連携して対策を行える可能性について検討を行った.分析の結果,連携の必要性と取り組み易さがともに高く連携を推進すべき地域がある一方,特にサルの追い払いの連携については集落間の距離が制約になり,連携そのものを検討できる可能性が低いことが明らかになった.
Keyword: 獣害対策, 集落間連携, 和歌山県GET PDF=11/11006-05.pdf
The Cases of the Privately Operateld Kleingartens
INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
個人が主体となって開設された滞在型市民農園の事例
○井上真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]牧山正男 [茨城大学農学部]
滞在型市民農園(クラインガルテン,以下KG)は,全国に72地区ある(2011年4月現在,以下同).その開設主体は,行政(57地区,約8割)が中心だが,民間会社や個人など,行政以外が建設したもの(15地区,約2割)も近年では増えつつある.本稿では,行政以外によるもののうち,個人が開設し,管理運営を行っているKGの事例のいくつかについて,特に開設への経緯とその経費に注目して紹介する.
Keyword: 滞在型市民農園, 個人の出資, 開設主体GET PDF=11/11006-07.pdf
Analysis about a settlement factor of agricultural entrants focusing on the behavior characteristic of actors
YAMASHITA RYOUHEI [Tokyo University of Science]
経営主体の行動特性に着目した農業参入企業の定着要因分析
○山下良平 [東京理科大学理工学部]
本研究では,利潤最大化を指向する企業が農業参入した場合の影響を,農地保全と経済性の観点からMulti Agent Simulationによって予測した。分析の結果,以下の点が明らかとなった。1つ目は,企業参入による遊休地解消の効果は高くないこと。2つ目に,赤字経営による参入企業の撤退を直接規制しない限り早期撤退は避けがたいこと。3つ目に,人件費等を外部から補填可能な企業の場合は定着の可能性があることである。
Keyword: 企業の農業参入, Multi-Agent Simulation, 定着条件GET PDF=11/11006-08.pdf
How to Reveal to Assistance in Farm Works by the Questionnaire Survey of NPO in an Intermediate and Mountainous Area
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University, Faculty of Agriculture]TANAKA Mika [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]
中山間地域におけるNPOによる援農先の顕在化手法
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]○田中 美香 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
中山間地域の労働力不足は、都市部より深刻といえる。一方で、都市部では農業に対する関心の高まりを背景に、都市農村交流活動が注目されている。本研究は、NPOがアンケートによって都市農村交流の一環として位置づけられる援農ボランティアの活動先を顕在化する手法と、援農先である農家での営農上の苦労や困難を明らかにすることを目的とした。その結果、NPOは援農ボランティアの事務局機能を担える可能性が示唆された。
Keyword: 中山間地域, NPO, 援農先GET PDF=11/11006-14.pdf
A Case Study on Demand Effects and Social Welfare of Water Metering in East Anglia
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
水道メーターの導入が水需要と社会福祉に及ぼす影響−英国イースト・アングリア地域における事例研究−
○上田達己 [農研機構 農村工学研究所]
本報告は、英国イースト・アングリア地域を事例として、水道メーターの導入が、一般家庭の水需要および社会福祉に与える影響を明らかにする。水道メーターの導入と家庭の水需要の関係性をミクロ消費者理論に基づき考察するとともに、当該地域の水供給公社の提供するパネルデータを用いた計量経済分析を行い、それら理論を実証する。さらに、厚生経済学理論に基づき、社会的にみて効率的な料金制度のあり方を論じる。
Keyword: 水利用計画, 上水道, 計量経済学GET PDF=11/11006-15.pdf
Study on analytical approach of application site among the hydro power using flowing water in main canal
HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]MATSUMORI Kenji [National Agricultural Research Center for Western Region]
幹線用水路における流水利用型水力発電の利用適地解析手法の検討
○廣瀬裕一 [農村工学研究所]後藤眞宏 [農村工学研究所]松森堅治 [農研機構 近畿中国四国農業研究センター]
温室効果ガスの排出量を削減するために再生可能エネルギーの利活用が求められているが、農業用水路に賦存する未利用水力も有望なエネルギー源である。主に落差工等を利用する発電方法の開発・普及が進む一方、緩勾配の開水路を利用する流水利用型発電の実用化も求められている。本研究は、流水利用型発電の利用適地解析手法を開発することを目的に、流水利用型の特徴や既往研究等を分析し、今後整理が必要な情報等を検討した。
Keyword: 流水利用型, ポテンシャル, マイクロ水力発電GET PDF=11/11006-17.pdf
Framework for Lifecycle-basis Evaluation of Biomass Use System
YUYAMA_Yoshito [National Institute for Rural Engineering]SHIMIZU_Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス利活用システムのライフサイクル評価における枠組み
柚山義人 [農研機構農村工学研究所]○清水夏樹 [農研機構農村工学研究所]
バイオマス利活用システムをライフサイクルで評価するための枠組みは,バイオマスの発生から利用までの5ステージの連携,また各ステージにおける初期投入(建設・製造),運営,廃棄の3段階の2つの側面から捉えられる。本稿では,関東都市近郊農村地域を想定したバイオマス利活用システムの「実態」と「計画」について,コストと収入の差による経済性,エネルギー消費量と生産量の差によるエネルギー収支を比較評価した。
Keyword: バイオマス利活用, ライフサイクル, 初期コストGET PDF=11/11006-19.pdf
Cost-Benefit (B/C) Analysis of Centralized Cattle Manure Biogas Plants in Rural Area
Yasui Seiichi [Zukosha Co., Ltd.]Hironaga Kousuke [Zukosha Co., Ltd.]Kawarabata Masaya [Zukosha Co., Ltd.]Kimura Yoshiaki [Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]Hinata Takahisa [Hokkaido Research Organization Central Agricultural Experiment Station]
中山間地域における共同型乳牛ふん尿バイオガスプラント導入の費用便益分析
○保井聖一 [株式会社ズコーシャ]廣永行亮 [株式会社ズコーシャ]河原畑正也 [株式会社ズコーシャ]木村義彰 [北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場]日向貴久 [北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場]
北海道の大規模酪農地帯を対象とした共同型バイオガスプラント導入事業の費用便益分析を行うとともに、電気あるいはバイオガスを販売する場合の事業採算性について検討した。その結果、いずれの事業ケースにおいても、バイオガスプラント導入事業は社会に対して大きな利益を与えるが、事業採算性を検討する上では余剰バイオガスの利活用方法や電気・ガスなどのエネルギー販売単価を慎重に設定することが重要であると考えられた。
Keyword: 環境保全, バイオガス, 費用便益分析GET PDF=11/11006-20.pdf
Economic evaluation of methane fermentation plant
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵プラントの経済性評価
山岡 賢 [農村工学研究所]中村真人 [農村工学研究所]清水夏樹 [農村工学研究所]○柚山義人 [農村工学研究所]
家畜ふん尿,食品残さ,生活廃水汚泥を原料とし,消化液とバイオガスを生産するメタン発酵プラントについて,物質・エネルギー収支と運営コスト収支を事例的に試算した。プラント経営の観点では,消化液の液肥利用が前提で,原料受入と消化液の価格設定,原料の固液分離,消化液の貯蔵・搬送・散布方法,余剰熱利用,トラブルを教訓とした運転の改善,地元企業やシルバー人材活用によるコスト削減が重要である。
Keyword: メタン発酵, 経済性評価, エネルギー収支GET PDF=11/11006-21.pdf
LCA for Sweet Sorghum cultivation in abandoned agricultural area
YOSHIDA Kunpei [Graduate School of Agriculture ; Ibaraki University]NODA Keigo [College of Agriculture, Ibaraki University]YOSHIDA Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]KATO Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]
バイオ燃料作物スィートソルガムの耕作放棄地栽培におけるLCA評価
○吉田薫平 [茨城大学大学院農学研究科]乃田啓吾 [茨城大学農学部]吉田貢士 [茨城大学農学部]加藤亮 [茨城大学農学部]
バイオ燃料作物スィートソルガムの耕作放棄地栽培におけるエネルギー消費・CO2排出評価を、茨城県阿見町を対象にLCAを用いて行った。インベントリ分析では栽培作業の方法を機械作業と手作業に大別して行い、その結果、投入したエネルギー量と算出したエタノールのエネルギー量とのエネルギー収支は平均で8TJとプラスになった。また、エタノールをガソリン代替した時のCO2削減効果も平均で860tあることがわかった。
Keyword: バイオエタノール, 耕作放棄地, LCAGET PDF=11/11006-22.pdf
Effect of Timing of Application of Methane Fermentation Digested Liquid on Transformation of Soil Nitrogen of Paddy Plot
Watanabe Satoko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Ryu Chanseok [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Iida Michihisa [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
メタン発酵消化液の異なる施用時期が水田の土壌窒素動態に及ぼす影響
○渡部慧子 [京都大学大学院農学研究科]中村公人 [京都大学大学院農学研究科]柳 讚錫 [京都大学大学院農学研究科]飯田訓久 [京都大学大学院農学研究科]川島茂人 [京都大学大学院農学研究科]
メタン発酵技術の発酵過程で生じる消化液を水田へ施用する際に,基肥施用時期の変化による土壌窒素濃度の変化およびイネの収量への影響を調べた.3年間の連続圃場試験の結果,消化液の基肥としての施用時期の違いによる土壌窒素濃度とイネの収量,食味への影響は年によって異なったが,施肥時期に関わらず,代掻き後の有機態窒素の分解・無機化によってアンモニア態窒素が生じ,イネによる吸収量を供給できたことがわかった.
Keyword: メタン発酵消化液, 窒素, 水田土壌GET PDF=11/11006-23.pdf
Influence on soil microbes by long term continuous application of methane fermentation digested slurry
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]Oritate Fumiko [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液の長期的な連用が土壌微生物に与える影響
中村 真人 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]柚山 義人 [農村工学研究所]○折立 文子 [農村工学研究所]
メタン発酵消化液の連用が土壌微生物に与える長期的な影響を把握するために,消化液,消化液および化学肥料連用,無施肥の作物栽培土壌ついて一般細菌および大腸菌群の菌数と微生物群集パターンおよび優先微生物種の推定を行った。一般細菌数,大腸菌群数および微生物群集パターンはいずれの土壌試料でも類似した結果となり,消化液で高頻度に検出された断片長のクローンが土壌試料では高頻度に検出されることはなかった。
Keyword: メタン発酵消化液, 土壌微生物, 長期的影響GET PDF=11/11006-27.pdf
Attachment of ammonia extracted from digested liquid supernatant on charcoal
NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]ORITATE Fumiko [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液ろ液から抽出・固形化したアンモニアの木炭への添着
中村 真人 [農研機構 農村工学研究所]折立 文子 [農研機構 農村工学研究所]柚山 義人 [農研機構 農村工学研究所]○山岡 賢 [農研機構 農村工学研究所]
メタン発酵消化液の脱水ろ液に全還流蒸留処理と二酸化炭素ガス注入を行うことで,消化液中のアンモニア性窒素を抽出・固形化する技術(「DAF法」と命名)を開発した。本報では,DAF法で生成した窒素化合物の回収方法として,土壌改良用の木炭に添着させ,その後木炭とともに農地施用することを構想して実験した。木炭にDAF法を適用すると木炭の窒素含有率が約2%増加した。
Keyword: メタン発酵, アンモニア, 木炭GET PDF=11/11006-28.pdf
Estimation and Forecast about the Capital Stock Level Regarding to the Primary Irrigation and Drainage Facilities
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]
基幹農業水利資本ストックの定量化と将来予測
○國光洋二 [農村工学研究所]
農業農村整備費の大幅な削減やそれに対処するために本格化したストマネ事業は、農業水利施設の経済価値を表す社会資本ストック額に影響を及ぼす。その影響を定量的に評価することが、施設の将来的なマネジメントのために不可欠である。本研究では、恒常在庫法を用いて基幹農業水利施設の資本ストック水準を定量化するとともに、ストマネ事業を考慮して資本ストック水準の予測を行い、それをもとに、将来的な対応を考察した。
Keyword: 社会資本ストック, ストックマネジメント, 恒常在庫法GET PDF=11/11006-32.pdf
A study on the actual management of farm ponds in the eastern part of Tottori prefecture
Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Taniguchi Maki [Graduate school of Agriculture, Tottori University]
鳥取県東部における農業用ため池の管理実態に関する研究
北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]○谷口 真紀 [鳥取大学大学院農学研究科]
ため池は小規模な組織で管理されている。その維持管理には、ため池の環境の時代変遷に伴う変化や、個々のため池の諸条件が影響すると考えられる。本研究では鳥取県東部のため池を対象に、ため池台帳と聞き取りを基に類型化を行い、ため池の維持管理にどのような違いがあるか分析した。結果、ため池の維持管理には物理的条件が影響し、加えて慣習、ため池に対する受益集落の認識など社会的背景の影響も大きいことが明らかになった。
Keyword: ため池, 維持管理, 水田GET PDF=11/11006-33.pdf
The actual conditions of the management of regional environmental resource in the region of depopulation and aging: A case study of still waterside in Suzu City, Ishikawa Prefecture
MATSUMORI Kenji [Natural Agricultural Research Center for Western Region, NARO]YOSHISAKO Hiroshi [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]SEGAWA Noriko [Agriculture Department, Ishikawa Prefecture]MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering, NARO]
過疎・高齢化地域における地域環境資源の把握とその実態− 石川県珠洲市の止水環境を事例として −
松森 堅治 [農研機構・近畿中国四国農業研究センター]吉迫 宏 [農研機構・農村工学研究所]瀬川 徳子 [石川県農林水産部]○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]
止水環境は,動植物の貴重な生息環境となるなど,地域の環境資源として多面的な機能を有する。ため池など止水環境の多くは人為管理下にあると考えられるが,過疎化・高齢化地域では管理劣化や放棄が危惧される。そこで石川県珠洲市を事例として,様々な方法により悉皆的に止水域を抽出し,その規模や分布を明らかにした。また,集落単位のアンケートにより,抽出した止水環境の現状および管理状況を把握し,その実態を考察した。
Keyword: ため池, 地図情報, 耕作放棄GET PDF=11/11006-34.pdf
Evaluation of maintenance labor on drainage canals and bank slopes
農業排水路とその法面における維持管理労力の評価
本研究では,農業排水路とその水路法面における江払い作業と草刈り作業のRPEとRMRを算出し,その規定要因を考察した。試験対照区における実地試験の結果,江払い作業・草刈り作業ともにRPEは「きつい」,RMRは「重労作」に分類された。草刈り作業のRPEとRMRの規定要因として被験者のBMIや機器操作の熟達度,心理的要因等が,江払い作業に関しては,土の重量やスコップで浚う高さ等が影響していると推察された。
Keyword: 維持管理労力, 主観的運動強度, エネルギー消費率GET PDF=11/11006-35.pdf
Reduction in Road Running costs by Land Use Reorganization
HAYASHI_Naoki [Graduate School of Environment and Information Sciences, Yokohama National University]
国土利用再編による道路維持管理費の削減
○林 直樹 [横浜国立大学大学院環境情報研究院]
国全体の人口が減少する時代では,国土利用を再編しながら,インフラもある程度撤収する必要がある。この研究では道路網を取り上げ,2次メッシュを使って,維持管理費の削減幅を試算した(北海道は除外)。奥地の土地利用を手間がかからないものに切り替える必要があるが,削減幅は最大で年間220.9億円(31,229km)となった。
Keyword: 道路計画・整備, 中山間地域, 再編GET PDF=11/11006-37.pdf
The actual conditions of the management of small irrigation ponds
FUKUMOTO Masato [National Institute for Rural Engineering, NARO]MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering, NARO]MATSUMORI Kenji [National Agricultural Research Center for Western Region]SEGAWA Noriko [Dep. of Environment, ISHIKAWA Prif.]YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
小規模ため池の施設管理実態
福本昌人 [農研機構農村工学研究所]嶺田拓也 [農研機構農村工学研究所]松森堅治 [農研機構近畿中国四国農業研究センター]瀬川徳子 [石川県環境部]○吉迫 宏 [農研機構農村工学研究所]
小規模ため池を主とする石川県珠洲市のため池を対象に、施設管理実態をアンケート分析と聞き取りにより明らかにした。アンケート分析対象ため池の約9割において何らかの施設の点検、補修・管理が行われていること、農地・水・環境保全向上対策を取り組んでいるため池においては堤体の漏水箇所・法面浸食や取水施設、安全柵等の補修が行われていること、またこれらの管理・補修は予防保全に相当するものが含まれることを把握した。
Keyword: ため池, 管理, 補修GET PDF=11/11006-38.pdf
Examination of a method which grasps a rural social capital from human's network formation
ENDO Kazuko [National Institute for Rural Engineering]
人々のネットワーク形成から農村協働力を把握する方法の検討―三重県多気町勢和地域を事例として―
○遠藤和子 [(独)農研機構 農村工学研究所]
20年ほど前に始まるあじさい一万本運動を契機に,農村における資源保全活動に長年取り組んできた三重県多気町勢和地域を対象に,当地域におけるヒアリング調査を通し,人々のつながりが施策やイベントなどの契機を得て変化していく状況を時系列的に整理した。その結果から,資源保全活動が良好に推進される中で伸展してきた,多様で密な人のつながりを農村協働力の形成として捉えることができると考えられた。
Keyword: 農村協働力, 人のつながり, GET PDF=11/11006-43.pdf
Study on effect of Public Works in Disadvantaged Area
Takahashi Hiroshi [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Kubo Takuya [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]
条件不利地域における公共事業実施の効果について
高橋 弘 [北里大学獣医学部]嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]○久保 拓也 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]
条件不利地域における公共事業実施の効果を明らかにするために、国勢調査等の情報を用いて調査対象地の経済、人口、圏域構造の時系列分析を行った結果、条件不利地域においては公共投資の影響による建設業依存型の経済構造であった。しかし地域経済が健在の場合は地域への公共投資の影響は条件不利地域と比較すると小さく、条件不利地域では大きな経済変化を与えることが確認できた。
Keyword: 農村振興, 条件不利地域, 公共事業GET PDF=11/11006-47.pdf
Research on effects of agricultural and rural improvement provide promotion and activation of rural environment
Kohara Toshikatsu [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]Yamamoto Takuro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]Kanbashi Takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]Kinoshita Takahiro [Kumamoto prefectural Federation of Land Improvement Associations]
農業農村の振興と活性化に及ぼす農業農村整備事業の効果に関する研究
小原 利勝 [熊本県土地改良事業団体連合会]山本 拓郎 [熊本県土地改良事業団体連合会]上橋 崇宏 [熊本県土地改良事業団体連合会]○木下 貴裕 [熊本県土地改良事業団体連合会]
農業農村の振興や活性化を目的として実施されてきた種々の農業農村整備事業の効果が、それぞれどのように相互に影響し合い、相乗的な効果として当該地域やその周辺にもたらされているのかを評価する手法に関する研究。
Keyword: 農村振興, , GET PDF=11/11006-48.pdf
Action of Agricultural Production in the Isewan Basin
TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]OHNISHI Ryouichi [ex-National Institute for Agricultural Engineering]
伊勢湾流域県の農業生産活動
樽屋啓之 [農村工学研究所]中 達雄 [農村工学研究所]○大西亮一 [ 元農業工学研究所]
大規模な潅漑排水事業が展開されている伊勢湾流域県を対象に、農業センサス統計資料を時系列的に整理して、人口、農業就業者人口、農地面積、農業生産額、米作調整面積等を見ると、人口が増加しているのに対して、農業就業者人口、農業生産額は減少傾向が明確である。また、農産物は米だけでなく、野菜や果実及び花き等の生産が多くなっている。一方、市町村単位で見ると都市部の人口増加に対して農村部は人口減少が明確である。
Keyword: 農業情報, 農業農村管理, 農業生産GET PDF=11/11006-49.pdf
Cost reduction techniques of land leveling
Yukio OKUDA [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Junya ONISHI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
圃場均平化コストの低減手法
奥田幸夫 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]○大西純也 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]
ウズベキスタン国では、従前からの地形の起伏や農家の営農活動によって圃場に不陸が生じ、灌漑水の不均一化、生育のムラ等の問題が生じている。政府機関等により施工精度の高いレーザー均平化が推奨されているが、コスト高く農家による実施が困難である。定期的な圃場の均平化を可能とするため、ここでは、圃場の均平化にかかる農家の資金負担を軽減することを目的とした、コスト低減手法の検討について報告する。
Keyword: 圃場整備, 圃場均平化, GET PDF=11/11006-50.pdf
Visualization of a tag cloud in search system of annual meeting abstract
Seki Katsutoshi [Faculty of Business Administration, Toyo University]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
学会講演要旨検索システムにおけるタグクラウドによる重要キーワードの可視化
○関 勝寿 [東洋大学経営学部]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農業農村工学会では、講演要旨検索システムによって1996年以降に全国大会で発表された講演を検索できる。この検索システムに、講演要旨から重要キーワードを解析するタグクラウドを導入し、どのような研究が行われているかを可視化した。これにより、興味ある研究内容を探して、検索しやすくなった。年度ごとの重要タグ推移を分析したところ、2004年以降「環境」「影響」に関する研究が増えていることが分かった。
Keyword: 講演要旨, 検索, タグGET PDF=11/11007-01.pdf
Estimation of carbon stock and its mapping at Sarobetsu peatland
Inoue Takashi [Hokkaido University]Hirano Takashi [Hokkaido University]Takada Masayuki [Hokkaido Research Organization]
サロベツ湿原における泥炭中の炭素蓄積量とその空間分布推定
井上 京 [北海道大学]平野高司 [北海道大学]○高田雅之 [北海道立総合研究機構]
北海道上サロベツ湿原(約1,500ha)を対象に現地調査及び炭素分析から泥炭の堆積構造と堆積開始年代を明らかにし、これに基づいて炭素蓄積量と蓄積速度を推定するとともに、GISを用いて炭素蓄積量分布図を作成した。その結果、炭素蓄積量は2,164tC/ha、炭素蓄積速度は22.6〜87.3gC /m2/ yrとなり、最新報告による熱帯泥炭地や温帯〜北方泥炭地に比べて高く、世界で最も炭素蓄積効果の高い地域のひとつであることを明らかにした。
Keyword: 泥炭地湿原, 炭素蓄積, 地理空間情報GET PDF=11/11007-02.pdf
Crushed bamboo effects of covering the soil and prospecting the soil organic matter dynamics after putting crushed bamboo in the soil
Omoto Shojiro [School of Agriculture, Kyushu University]Marui Atsushi [Faculty of Agriculter, Kyushu University]Shinogi Yoshiyuki [Faculty of Agriculter, Kyushu University]
竹破砕物の土壌面被覆効果と土中投入後の有機物動態予測
○尾本 翔次郎 [九州大学農学部]丸居 篤 [大学院農学研究院]凌 祥之 [大学院農学研究院]
竹破砕物により土壌面被覆を行った際の節水効果および肥料効果の検証,および竹破砕物の土中投入後の土壌への影響を評価するために有機物動態予測を行った.竹破砕物をマルチした地区は約20%の節水効果を示した.さらに,竹破砕物からの抽出液により作物のカリウム含有率が大きくなった.また,有機物動態予測により,竹破砕物は20年でほとんど分解され,耕耘回数を増やすことで窒素飢餓を回避することができると考えられた.
Keyword: 放置竹林, 竹破砕物, マルチGET PDF=11/11007-04.pdf
Consideration for the subsidence of peaty ground caused by decomposition and carbon release
NAKAYAMA HIROYUKI [CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]ISHIDA TETSUYA [CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]OKAMURA YUUKI [CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]HIDESHIMA YOSHIAKI [CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]OHKUBO TAKASHI [CIVIL ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE FOR COLD REGION]
泥炭の分解と炭素放出による沈下量の試算
中山 博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]岡村 裕紀 [(独)土木研究所寒地土木研究所]秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]○大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
泥炭表層部の乾燥化と炭素放出による沈下について、仮説的なシナリオとそれに基づく沈下量の概算結果を報じた。計算方法は、現地のシンウォールサンプリングから得た試料の全炭素含有量と間隙比の関係式、および、観測した炭素放出量からの全炭素含有量の推定変化量により沈下量を計算するものである。
Keyword: 泥炭, 沈下量, 炭素放出量GET PDF=11/11007-05.pdf
Potentialities of Carbon Dioxide Sink by Carbon Stock Technologies with Subsoil Improvements
HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]
農地整備による炭素貯留技術の二酸化炭素吸収活動としての可能性
原口 暢朗 [農村工学研究所]若杉 晃介 [農村工学研究所]○北川 巌 [農村工学研究所]
本研究では、地球温暖化を緩和する二酸化炭素吸収活動となる、低エネルギー消費型で、分解の遅い有機質資材を用いた農地整備技術を開発し、炭素貯留量を提示することを目指している。そこで、20年程度まで経過した各種の農地整備圃場を調査し、残存している有機質資材の炭素量を評価するとともに、農地整備による二酸化炭素排出量のLCA評価を用いて、代表的な農地整備により貯留できる二酸化炭素量を明らかにした。
Keyword: 農地整備, 炭素貯留, 暗渠排水GET PDF=11/11007-07.pdf
Soil Organic Carbon Storage with Injection of Organic Materials to Farmlands
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]NAKAI Kaori [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]
農地における有機資材投入に伴う土壌有機炭素貯留
大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]中井 香緒里 [宇都宮大学農学部]平井 英明 [宇都宮大学農学部]○池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]
農地は作物生産に加え,土壌での炭素貯留による温暖化防止への貢献が期待される.農地の炭素貯留機能を向上させる方法に有機資材投入や、水田では冬期湛水の実施が挙げられる.そこで,施肥条件の異なる冬期湛水水田,慣行水田,畑地における有機炭素貯留の比較を行い,炭素貯留機能を高める営農方法を検討した.その結果、農地への有機資材の投入や水田での冬期湛水の実施は、炭素貯留機能を向上させる傾向にあることがわかった.
Keyword: 炭素貯留, 有機肥料, 冬期湛水田GET PDF=11/11007-08.pdf
Lysimeter Studies on Function of Forest Buffer zone
Kohiyama Masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Toriumi Masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]Suzuki Sinya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
ライシメータ試験による緩衝林帯の機能評価
○古檜山雅之 [(独)土木研究所寒地土木研究所]鵜木啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]鳥海昌彦 [釧路開発建設部釧路農業事務所]鈴木信也 [釧路開発建設部釧路農業事務所]
近年,北海道東部の酪農地域では水質汚濁が顕在化し,下流の閉鎖性水域や湿原の水環境に及ぼす影響が問題となっており,水質の改善が急務となっている。汚濁源の一つである面源からの水質負荷を低減させる手法の一つとして緩衝林帯の整備がある。緩衝林帯を効果的に整備するためには,その機能を把握し,適切な規模で設置することが重要である。本報告では,ライシメータによって緩衝林帯の機能評価を行った結果について報告する。
Keyword: 酪農地域, 物質収支, 削減率GET PDF=11/11007-12.pdf
Trial construction of creek revetment harmonized with natural environment
okamura akihiko [ashimori industry co.,ltd]kurata masahiro [ashimori industry co.,ltd]nakano yoshisuke [kyusyu univercity]saeki hiroyuki [ps mitubishi construction.co.,ltd]sugimoto masayoshi [ps mitubishi construction.co.,ltd]hanaoka sinichi [ps mitubishi construction.co.,ltd]
自然融和型クリーク緑化護岸の試験施工(2)植生調査
○岡村昭彦 [芦森工業]倉田正博 [芦森工業]中野芳輔 [九州大学]佐伯博之 [ピーエス三菱]杉本昌由 [ピーエス三菱]花岡信一 [ピーエス三菱]
筑後川下流域に広がるクリークは粘性土であるため、水位の上下動によりスレーキングが発生している。現在おこなわれている修復事業は、コンクリートを主体とした保護工法が中心で、魚類、植物、昆虫にすみよい環境ではない。袋詰脱水処理工法は、多自然護岸として実績があり、さらにホウライチクなどで植生した法面は、地下茎による緊縛効果で安定した法面が形成できる。報告では試験施工後の植生について述べる。
Keyword: 地盤の変形, クリーク, 環境保全GET PDF=11/11007-13.pdf
Removal Effect of N2O Emission into Undersoil Layer in New Multi-Purpose Paddy Field
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Hasegawa Akihiko [United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地における温室効果ガスの削減効果
石川雅也 [山形大学農学部]飯田俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]梶原晶彦 [山形大学農学部]○長谷川晃彦 [岩手大学 大学院連合農学研究科]
閉鎖型汎用化水田構造と同等の環境条件を満たす土中埋設型野外ライシメータを用いて,多肥作物栽培下での野外試験を長期間行い,『作物の安定・高品質多収』と『生態系保全水程度まで圃場内でのNO3−N除去』を前提にN2Oガス削減効果を検討した.その結果,閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地において,良好な作物栽培とNO3−N水除去とともに,温室効果ガスの大きな削減効果(一般畑の2倍以上の削減)が実証された.
Keyword: 大気, 水質, 環境保全GET PDF=11/11007-27.pdf
The Effect of Atmospheric Pressure on Greenhouse Gas Emissions in a Tropical Rice Paddy Field
Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University] [Rice Science Center, Kasetsart University, Thailand]Komiya Shujiro [Graduate school of Agriculture, Meiji university]
熱帯地域の水田における温室効果ガス発生に対する気圧の影響
登尾浩助 [明治大学農学部]Theerayut Toojinda []○小宮 秀治郎 [明治大学大学院農学研究科]
本研究では、タイ国カセサート大学カンペンセーン校内の実験水田の水田土壌において、温室効果ガス(CO2、CH4、N2O)発生に対する気圧の影響について調査した。本結果により、熱帯地域の水田土壌において、気圧の低下に伴い、CO2、CH4、N2Oのフラックス値が上昇することが測定された。また、湿原と同様に、気圧の低下により気泡が噴出することで、フラックス値が大きくなったことが示唆された。
Keyword: 水田土壌, 気圧, ガスフラックスGET PDF=11/11007-28.pdf
Effect of Water Quality Improvement in Environmentally-sound Irrigation and Drainage Project
kohiyama masayuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]toriumi masahiko [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]suzuki sinya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
国営環境保全型かんがい排水事業による水質改善効果
古檜山雅之 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]鳥海昌彦 [北海道開発局釧路開発建設部]鈴木信也 [北海道開発局釧路開発建設部]○鵜木啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
北海道東部の大規模酪農地域で実施されている環境保全型かんがい排水事業の水質改善効果を調査した。事業の進捗に伴い平水時の水質濃度が低下していた。とくに,全リン濃度の低下が大きいことから,肥培灌漑施設の整備が大きく寄与していることが推察された。また,夏期降雨期間(5〜11月)の事業実施前後における流下負荷量を比較したところ,T-N,T-P,SSで4割前後の流下負荷量が事業により削減されたことを明らかにした。
Keyword: 窒素, リン, 水質浄化GET PDF=11/11007-29.pdf
Reduction of surface runoff of fertilizer in hillside grassland
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]Yokohama Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
傾斜草地圃場における肥料成分表面流出抑制の検討
大久保天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]横濱充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]○中山博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
傾斜草地表面からの肥料成分流出を抑制する対策を検討するため、北海道東部の現地圃場においてふん尿スラリーの散布方法を変えた試験を実施した。その結果、草地表面に切り込みを入れることにより、草地表面に散布したふん尿スラリー肥料成分の表面流出を抑制できることが明らかとなった。草地表面に切り込みを入れる作業は、既存の装置をトラクターで牽引することで対応できるため、取り組みやすい対策と考えられる。
Keyword: ふん尿スラリー, 傾斜草地, 流出GET PDF=11/11007-30.pdf
The behaviors of inorganic nitrogen of the top soil pore water in the Masa’s soil orchard
UCHINO Taira [SUNYO-DO CO.,LTD]NAKAGAWA Takuya [TOKAN KOGYO CO.,LTD]ENDO Akira [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]
マサ土樹園地における表層土壌間隙水の無機態窒素の挙動
内野 平 [株式会社サンヨー堂]中川 拓哉 [東罐興業株式会社]○遠藤 明 [弘前大学農学生命科学部]
わが国の果樹園における施肥量は,全般的に減少傾向にあるが,果樹品目によっては未だに多量の施肥がなされており,環境保全の推進のためには,さらに減肥を行う必要がある(農林水産省,2009)。本報では,Endo et al.(2009)の農耕地中の無機態窒素輸送に関する数理モデルを,マサ土農耕地(地目: 樹園地)に適用し,農耕地における間隙水中の無機態窒素濃度と浸透流出量を検討したのでここに報告する。
Keyword: マサ土樹園地, 間隙水, 硝酸態窒素濃度GET PDF=11/11007-31.pdf
A Study for the Restoration of Water Environment of Agricultural Pond located in an Urban Sprawl Area
Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]Sakai Takehiro [Kochi Prefecture]Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]
混住化地域における農業用ため池の水環境改善に向けた取り組み
佐藤周之 [高知大学農学部]酒井健宏 [高知県庁]○齋 幸治 [高知大学農学部]
典型的な混住化地域に位置する高知県絶海池の水環境改善に向けた調査研究の取り組みについて報告する.池内の底泥を用いて栄養塩溶出試験を実施した結果,極めて高いリン溶出速度が観測された.また,底泥中の重金属調査では,我が国における湖沼の平均値と比較して高い含有量を示した.さらに,効率的な水質改善策の提示に向けて,簡易的なリン収支モデルを援用することで池内の富栄養化に大きく影響している汚濁源を推定した.
Keyword: 農業用ため池, 混住化, 水環境GET PDF=11/11007-32.pdf
Watershed-scale scenario analyses of agricultural nutrient managementfor reducing the risk of groundwater nitrate pollution
Eguchi Sadao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Urakawa Rieko [Tokyo University of Agriculture and Technology]Aoki Kazuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Itahashi Sunao [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Nakamura Ken [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Katou Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Asada Kei [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
農業由来窒素の負荷軽減シナリオによる地下水の窒素汚染リスクの広域評価
江口定夫 [農業環境技術研究所]浦川梨恵子 [東京農工大学農学部]青木和博 [農業環境技術研究所]板橋 直 [農業環境技術研究所]中村 乾 [農業環境技術研究所]加藤英孝 [農業環境技術研究所]○朝田 景 [農業環境技術研究所]
農業由来窒素による地下水汚染軽減対策を提示するには,土壌・地形等の違いによる環境脆弱性と共に作付体系・肥培管理等を反映した水質汚染リスク評価を行う必要がある.本研究では,農業集落単位毎に,水・溶質動態モデルを用いたシナリオ分析を行い,窒素溶脱削減効果の検討を行った.化学肥料による窒素施肥量を耕種基準から半減させ,削減分を堆肥で代替するシナリオでは,地下水への窒素溶脱量は耕種基準の約4割に低下した.
Keyword: 環境影響評価, 地下水の窒素汚染, 窒素の溶脱GET PDF=11/11007-33.pdf
Multi-objective Optimization Model for Crop Planning Considering Agricultural Profit and Pollutant Load Management
Maeda Shigeya [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Chono Shunsuke [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
収益性の向上と汚濁負荷管理を目的とした作付計画における多目的最適化モデル
前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]○長野 峻介 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では,低平地に圃場を持つ集落営農組織が,稲の収穫後の作付計画を行う場面を想定し,圃場一筆ごとの作付の意思決定モデルを開発した.農業の周辺環境の変化の大きさを考慮し収益係数をファジィ数として扱いながら収益性の向上を目指し,また農地組織から排出される汚濁負荷量を抑制する多目的最適化モデルを,重み係数法を組み合わせた混合0-1計画問題として定式化した.
Keyword: 数理計画問題, 最適化, 汚濁負荷管理GET PDF=11/11007-34.pdf
Effect of Cyclic Irrigation on Reduction of Nitrogen and Phosphorus Loadings
Matuno Yutaka [Kinki University,Graduate school of Agriculture]Fujii Kenji [Kinki University,Graduate school of Agriculture]Hatcho Nobumasa [Kinki University,Graduate school of Agriculture]Kurihara Kazuyuki [Kinki University,Graduate school of Agriculture]
循環灌漑区における窒素・リン負荷量削減効果の検証
松野裕 [近畿大学大学院農学研究科]藤井健嗣 [近畿大学大学院農学研究科]八丁信正 [近畿大学大学院農学研究科]○栗原和幸 [近畿大学大学院農学研究科]
本研究は、滋賀県近江八幡市浅小井地区に設置された循環灌漑施設を事例に、循環灌漑の効果を検証することを目的とした. 結果として、循環取水率が高いほどT-N,T-P濃度が減少することが示された. また、代掻き期は循環取水率が低いにもかかわらず、普通灌漑期より差引負荷量の値がT-N,T-P共に低い結果となった.本地区の循環灌漑は、普通灌漑期より代掻き期に排出負荷量削減効果をより発揮することが確認できた.
Keyword: 水質, 循環灌漑, 差引負荷量GET PDF=11/11007-35.pdf
Aerial Photogrammetry for around Headworks with Unmanned Helicopter
TAKAKI KYOJI [National Institute for Rural Engineering]NAMIHIRA ATSUSHI [National Institute for Rural Engineering]
頭首工周辺を対象としたラジコン無人ヘリによる空中写真撮影
睫據ゞ治 [農村工学研究所]○浪平 篤 [農村工学研究所]
ラジコン無人ヘリによる空中写真撮影は,頭首工周辺の堆砂状況の概要を把握する方法として有効であることを確認した.大規模な頭首工を対象とする場合は,堆砂除去の目安とされる区間を1枚に収める撮影はできないが,数枚をラップさせて撮影すれば全体の状況を把握できる.また,地上のテレビモニターで撮影範囲を確認できるようにすることにより,定期観測に対しても適用しうると考えられる.
Keyword: 頭首工, 堆砂, ラジコン無人ヘリGET PDF=11/11007-42.pdf
発表番号 [7-44]
Creation of Prediction Method for Apple Bloom Date, using Field Monitoring Data.
SATO Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]KATO Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]KISHI Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]ITO Tetsu [X-Ability Co., Ltd.]MITUISHI Shoichi [AINEX Co., Ltd.]DOI Ryoichi [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]
園地モニタリングデータを利用したリンゴ開花日予測手法の考案
佐藤 江里子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]岸 知彦 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]伊藤 哲 [(株)クロスアビリティ]三石 正一 [アイネクス(株)]土居 良一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
春先のリンゴ栽培では,作業計画の立案において開花日が重要な指標となる.農家はその判断のため,関連機関の発表する情報を収集するほか,経験にもとづいた予測,補正方法を取り入れている. 本研究では,青森県津軽地方のリンゴ園地におけるモニタリング実験の結果をふまえ,既往の開花日予測モデルの課題を検討した.また,現場レベルで実用可能な,地温データを利用した予測モデルを考案し,その有効性について検証を加えた.
Keyword: 開花予測, リンゴ, 園地モニタリングGET PDF=11/11007-44.pdf
Determination of Criteria for Apple Harvesting Stage using Simple Monitoring System
KATO Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]MORI Naoko [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]SATO Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]DOI Ryoichi [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]KISHI Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]
簡易モニタリングシステムによるリンゴ収穫適期の判断方法
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]森 奈緒子 [弘前大学農学生命科学部]佐藤 江里子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]土居 良一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]○岸 知彦 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
青森県津軽地方のリンゴ生産者グループと協働で,簡易装置による園地モニタリング実験を2年間にわたり実施した.園地の映像,気象データをもとに,リンゴの色相,RGB値を解析することで,ベテラン農家によるリンゴの収穫適期の判断基準を数値化した.また,園地条件,栽培方法,年較差などを検証することで,長年の経験によって培われてきた栽培技術を指標化し,生産現場と一体となったモニタリング体制を構築した.
Keyword: ICT, リンゴ栽培, 農地モニタリングGET PDF=11/11007-45.pdf
発表番号 [7-46]
Evaluation of Color-scale for Rice using Digital Still Camera
Yamaguchi Chiaki [Graduate School of Bioresources, Mie University]Ito Ryoei [Graduate School of Bioresources, Mie University]Nagaya Yuichi [Graduate School of Bioresources, Mie University]Wang Xinyue [Graduate School of Bioresources, Mie University]
デジタルカメラを用いた水稲用カラースケールの評価
山口 千明 [三重大学大学院生物資源学研究科]伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]長屋 祐一 [三重大学大学院生物資源学研究科]○王 心悦 [三重大学大学院生物資源学研究科]
水稲栽培における施肥管理のために,圃場でカラースケールを用いた葉色診断が行われている.本研究では,水稲の葉色診断で用いられるカラースケールの特性について,デジタルカメラを用いて評価を行った,その結果,本来色差が等間隔となるよう作成されているカラースケールであるが,色番号2と3でa*, b* の絶対値の大小関係が逆転しているため,色差よりも明度を表すL*の方が指標としては適切であることが分かった.
Keyword: リモートセンシング, 画像解析, 葉色診断GET PDF=11/11007-46.pdf
Application of satellite imagery for heat balance studies of paddy fields
Tasumi Masahiro [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Takeshita Shinichi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Tojiki Makoto [Graduate School of Agriculture, University of Miyazaki]
水田の熱収支解析における人工衛星画像の利用について
多炭 雅博 [宮崎大学 農学部]竹下 伸一 [宮崎大学 農学部]○戸敷 誠人 [宮崎大学大学院 農学研究科]
本研究では,気候緩和機能の発揮が期待されている市街地近郊水田について,現地気象観測と衛星リモートセンシング技術を組み合わせた熱収支解析手法の提案を行った.一般的に水田熱収支の把握には多くの観測機材が必要であるが,無料で入手可能な人工衛星画像による地表面アルベド情報を有効活用することで,現地における簡易気象観測からある程度信頼に足る熱収支の解析ができた.
Keyword: リモートセンシング, 熱収支, 気候緩和機能GET PDF=11/11007-47.pdf
Estimation of Evaporation from Arid Irrigated Area using MODIS Satellite Imagery
Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Xue Zhu [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
MODIS衛星画像を用いた乾燥灌漑地域の蒸発量の推定
赤江剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]守田秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]○薛 鋳 [岡山大学大学院環境学研究科]
乾燥灌漑農地の効率的な水利用では、広域蒸発量分布の正確な推定が重要である。そこで、最高地温差と最低地温を用いて日蒸発量を推定するMSTモデルに、MODIS衛星画像より求めた表面温度分布を適用して、内蒙古河套灌区の蒸発量分布を推定した。2009年灌漑期間(4〜10月)の平均日蒸発量は、西部地域で2.14、中部は2.14、東部は2.36mm/日となり、東部地域で多くなる傾向を示した。推定結果は、灌区の水収支から見て妥当な値であった。
Keyword: 蒸発, 表面温度, 衛星画像GET PDF=11/11007-48.pdf
Estimation of land surface variables using remote sensing and surface energy balance algorithm of land (SEBAL) in Gash Delta, Sudan
TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Khalid Ali Eltaib Elamin [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
スーダン・ガッシュデルタを対象としたリモートセンシングとエネルギー収支法による地表熱収支の推定
田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]○Khalid Ali Eltaib Elamin [神戸大学大学院農学研究科]
スーダン東部に位置するガッシュデルタ灌漑地区を対象として,衛星リモートセンシングに基づくエネルギー収支法であるSEBALを適用し,地表面のパラメータであるアルベド,NDVI,表面温度の空間分布,地表面熱収支のうち純放射量と地中への熱移動量の空間分布をそれぞれ推定した.対象地区における各推定項目の統計量(平均,標準偏差,変動幅)を求めるとともに,各推定項目の値と土地利用との関係について考察した.
Keyword: 熱収支, 蒸発散, リモートセンシングGET PDF=11/11007-50.pdf
発表番号 [S10-01]
Investigation of International Development of Japan’s Rural Sewerage Technology
Sugita Hideo [The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling]
農業集落排水技術の国際展開に向けた検討
○杉田 秀雄 [社団法人 地域環境資源センター]
現在、農業集落排水事業により確立された小規模分散型の汚水処理技術を国際的に展開する、進出方策の具体策について、様々な項目に亘る検討並びにそれらの整理を進めている。今後は現地調査の実施並びに他団体との連携等を図りつつ、相手国へのプレゼンテーションや専門技術者の派遣といった活動を積極的に繰り広げていく予定となっている。検討で得られた成果について、これまでの経緯も含め現在までの内容を報告する。
Keyword: 農業集落排水, 国際展開, 農村振興GET PDF=11/11S10-01.pdf
発表番号 [S10-02]
Biomass projects of regional resources based on local technology
Nakaji Kei [School of Agriculture, Kyushu University]
地域資源と地場技術によるバイオマスプロジェクト
○中司 敬 [九州大学大学院農学研究院]
福岡県糸島地域において、生ごみや農畜産・水産廃棄物をはじめ未利用バイオマス資源を対象に、ロバスト性の高い地場技術である油温減圧乾燥法を用いて、循環型社会のモデルを構築する。多種類の食品廃棄物、穂先タケノコ、アオサなどを供し、エコフィードを産生して、地域完結型リサイクルで「伊都アグリファーム」構築をめざしている。目標を達成するため、多面的な地域連携活動を展開しており、経過、問題点について報告する。
Keyword: リサイクル, 物質循環, 農村振興GET PDF=11/11S10-01.pdf
発表番号 [S10-03]
Analysis of Effect of Rural Sewerage Advanced Treated Wastewater to Rice Plants Growth
Shinsuke Haruta [Faculty of Agriculture Ehime Univercuty]
集落排水高度処理水の水稲生育への影響解析
○治多 伸介 [愛媛大学農学部]
高度処理型施設は,今後,益々の普及が見込まれるため,これからの集落排水処理水の再利用を考えるにあたっては,高度処理型施設の処理水(以下,高度処理水)の再利用技術確立に関する研究を推進することが重要と考えられる.以上のことから,本研究では,実際に稼働している愛媛県O 地区の窒素・リン除去型集落排水施設(凝集剤注入方式間欠曝気OD 法)の高度処理水を,無希釈で利用した水稲ポット試験を行った.
Keyword: 処理水利用, 水田, 集落排水高度処理水GET PDF=11/11S10-01.pdf
発表番号 [S1-01]
The tendency of studies on ecology and conservation of organisms in rural area
Nishida_Kazuya [Japan Society for the Promotion of Science/National Institute for Rural Engineering]
農村における生き物の生態と保全に関する研究の動向
○西田 一也 [日本学術振興会/農村工学研究所]
農村における生き物の生息場は圃場整備事業等によって劣化してきた.このような状況の中,各分野において農村の生き物に関する研究が展開してきた.本発表では,これまでに行われた農村の生き物に関する発表論文の傾向の整理や主要な研究成果のレビューを行い,その成果や課題を考察することで,生態系に配慮した取組みの今後の方向性の議論への話題提供を行う.
Keyword: 農村生態工学, 農業農村整備, 生態系配慮工法GET PDF=11/11S01-01.pdf
発表番号 [S11-01]
Current Status and Problems on Study of Torrent Intakes
Kojima Michihiko [School of Agriculture, Meiji University]
渓流取水工研究の現状と課題
○小島 信彦 [明治大学農学部]
最近の渓流取水工研究の現状と課題について、バースクリーン方式と水クッション方式を取り上げて報告した。また、一般の頭首工と渓流取水工では適切な施工位置が異なること、既存の施設を利用する場合には理想的な位置を選定できないことを指摘した。今後は個々の取水工のより良い水理構造の追及のみでなく、河床変動を前提とした水理構造や設計方法の研究も必要である。
Keyword: 渓流取水工, 水利構造物, 設計方法GET PDF=11/11S11-01.pdf
発表番号 [S11-02]
Development of water hammer analysis by rational function CIP - method of characteristics
有理関数CIP特性直線法による水撃解析の開発
土地改良事業計画設計基準「パイプライン」が改訂され,水撃圧の数値解析の必要性が高まっている.著者は空間補間にCIP法を適用し,CFL数を0.4以上1.0以下とすれば数値減衰は0.95以上となり,容易に計算格子を設計する手法を開発したが,低CFL数域(0.1〜0.4)において振幅が厳密解よりも大きくなる問題があった.本稿では,この問題を解決するために有理関数CIP法を適用した.
Keyword: 水撃圧, 特性直線法, CIP法GET PDF=11/11S11-01.pdf
発表番号 [S11-03]
Conservative Numerical Methods for Flows in One-Dimensional Open Channel Networks
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
1次元開水路網の流れに対する保存型数値手法
○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]
送水系における水理現象の多くは,1次元の浅水方程式に基づいた解析を行うことが適切である.数値解析においては,分合流によって面的な広がりを有する水路網を対象とする場合,水路諸元が空間的に変化する場合,支配式の湧出項が卓越する場合,常流と射流が混在する場合に困難が生じるとされている.ここでは,有限要素法と有限体積法を同時に使用することにより,十分満足のいく数値モデルが得られることを示す.
Keyword: 浅水方程式, 1次元開水路網, 数値手法GET PDF=11/11S11-01.pdf
発表番号 [S2-01]
Situation of use of methane fermentation digested liquid as liquid fertilizer in Japan
Yoneda Taichi [The Japan Association of Rural Solutions for Environmental Conservation and Resource Recycling (JARUS)]
日本におけるメタン発酵消化液の液肥利用の現状
○米田 太一 [社団法人 地域環境資源センター]
社団法人地域環境資源センター(以下「JARUS」という。)では,全国5,200地区以上で整備されている農業集落排水施設を中心にバイオマスの有効活用を図るため,農村地域に適した小規模かつ経済的なバイオマス利活用システムの検討を行っている。本報では同システムの1つであるメタン発酵後のメタン発酵消化液(以下「消化液」という。)の農地施用等に関する検討結果を踏まえ,液肥利用の現状を報告する。
Keyword: メタン発酵消化液, 液肥, 肥料成分GET PDF=11/11S02-01.pdf
発表番号 [S2-02]
Application of methane fermentation digested liquid to paddy plots and its effects on environment
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
メタン発酵消化液の水田における液肥利用とその環境影響
○中村公人 [京都大学農学研究科]
京都府南丹市八木町のメタン発酵処理施設で副生成される消化液の水田における液肥利用に関わる研究結果を整理した.基肥施用方法としては,表面散布法が作業面や収量面で適切であり,実際この方法が広く用いられている.また,基肥施用時期は消化液に含まれる有機態窒素の無機化により苗定植前1ヶ月間内では若干収量の増減はあるが分散可能である.長期にわたる土壌,地表水・地下水水質への影響モニタリングが必要と考えられる.
Keyword: メタン発酵消化液, 水田, 窒素GET PDF=11/11S02-02.pdf
発表番号 [S2-05]
Cultivation verification tests using methane fermentation digested slurry in farmers field
Aihara Hideki [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]
農家圃場におけるメタン発酵消化液を用いた栽培実証試験
○相原 秀基 [農事組合法人和郷園]
農事組合法人和郷園では、研究機関との連携しながら、山田バイオマスプラントで生成する、メタン発酵消化液を肥料として用いた栽培実証試験を行ってきた。これまで25品目の作物で生産試験が行われ、肥料効果の検証を行うとともに、効率的な消化液の輸送・散布作業システムを確立した。本発表では、消化液という新しい肥料を、農家の生産活動の中にどのようして組み入れていったかについて述べる。
Keyword: 消化液, 農家圃場, 輸送・散布方法GET PDF=11/11S02-05.pdf
発表番号 [S3-01]
Performance-Based Design Approach for Irrigation and Drainage Structures.
Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Laboratory of Facilities Engineering]
農業水利施設の性能設計に向けた取り組み
○浅野 勇 [農研機構農村工学研究所施設工学研究領域]
現在,農業水利施設の性能設計に向けた取り組みが行政および研究機関において積極的に行われている。一方,現場における性能設計の導入・活用が進んでいるかと言えば,未だ十分とは言えない。本報告では,現場における性能設計の導入を促進することを目的に,現状における性能設計の必要性,課題,今後の取り組みについて考察する。
Keyword: 農業水利施設, 性能設計, 限界状態設計法GET PDF=11/11S03-01.pdf
発表番号 [S3-03]
Peformance -based disign for geotechnical structures and grounds
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]
土構造物・地盤の性能設計
○西村伸一 [岡山大学]
性能設計理念の導入の流れの中で,性能規定には,限界状態設計法の概念が用いられている.また,性能照査法もそれに基づいているが,とくに,レベルI信頼性設計法と分類される方法が導入されている.限界状態設計法や信頼性設計法の基礎概念は,コンクリートや,他の構造物と同様であるが,地盤および土構造物の特殊性は,その物性が空間的に変動しているという点にある.本報告では,その取り扱いを重点的に解説する.
Keyword: 土構造物, 性能設計, 信頼性設計GET PDF=11/11S03-03.pdf
発表番号 [S3-04]
Performance design of the restoration method for Canals
KAMIJO Tatsuyuki [SHO-BOND Corporation]
水路補修工法の性能設計
○上條達幸 [ショーボンド建設株式会社]
実際の開水路コンクリート補修工事(劣化対策)において、筆者が提案した表面被覆工法の性能設計について紹介する。長寿命化対策として使用する無機系表面被覆工法の性能として、付着性、耐摩耗性および硬化安定性に着目し、施工後20年以上の耐用年数を確保するため、必要とされる設計および性能基準について示している。
Keyword: 補修, 水路, 長寿命化GET PDF=11/11S03-04.pdf
発表番号 [S3-05]
A Seismic Risk Management of Agricultural Hydraulic Structure
Shizuma Toshiro [Shinozuka Research Institute]
農業水利施設の地震リスクマネジメント
○静間 俊郎 [篠塚研究所]
様々な耐震基準に則った施設で構成される農業水利施設に対し,地震対策箇所や優先順位を検討する際には,地震リスクマネジメントが有効である.リスクは復旧コストや要求機能の復旧期間等で表現された施設の脆弱性或いは安全性を示す指標であり,対策コストと共に,対策計画を選定する際の客観的指標として有用される.ここでは,農業水利施設のリスクとして配水機能の復旧期間に着目し,施設機能の確保を目指した対策例を示す.
Keyword: 地震リスクマネジメント, システム, 機能性GET PDF=11/11S03-05.pdf
発表番号 [S4-03]
The Significance of Social Welfare Institutions Participating the Conservation Activities of the Farmland, Water, and Environment
SAWANO Kumi [National Institute for Rural Engineering, Meiji University]
農地・水・環境保全向上活動事例における社会福祉施設の参加実態とその意義
○澤野久美 [農研機構 農村工学研究所・明治大学 ]
農地・水・環境保全向上活動に、社会福祉施設の利用者・職員及び当該施設が参加する意義について、経緯や活動内容に着目しつつ共生の地域づくりという視点から分析した。分析対象として、九州農政局管内の3地区5施設を取り上げた。その結果、利用者・職員にとっては自己実現や社会参加の場であること、社会福祉施設にとっては社会貢献になること、地域にとっては地域の活性化等の担い手の確保になること等が指摘できた。
Keyword: 農村振興, 農地・水・環境保全向上活動, 社会福祉施設GET PDF=11/11S04-03.pdf
発表番号 [S5-02]
Prediction of high temperature damage to rice grain ripening and poor weather early warning system
Wakiyama_yasuyuki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
水稲の高温登熟障害発生予測と早期警戒システム
○脇山 恭行 [九州沖縄農業研究センター生産環境研究領域]
全国で多発している水稲の高温登熟障害を回避するために、早期警戒システム構築に必要な白未熟粒発生予測モデルを開発した。白未熟粒は、発生原因によって2つのタイプに分けられることから、タイプごとに予測モデルを構築した。また、予測に基づいた早期警戒発令後、取り組むことのできる対策技術と今後検討すべき対策技術について考察した。
Keyword: 水稲, 高温登熟障害, 早期警戒システムGET PDF=11/11S05-02.pdf
発表番号 [S5-03]
Effect of the water management on avoidance of high-temperature injury of rice
SAKATA Satoshi [National Institute for Rural Engineering, NARO]
稲の高温障害回避のための水管理の有効性
○坂田 賢 [農研機構 農村工学研究所]
夏の平均気温が観測史上最高となった2010年は,稲の高温障害が多く発生した.米の出荷量上位20県の営農者に対し,高温対策目的の営農手法と品質に関するアンケート調査を行った.灌漑期間に中干し,水の見回り等の水管理に留意した営農者が栽培した米の品質が高い結果が示された.また,出穂期以降の水管理では,用水が十分に供給されている場合に品質が高くなり,水管理方法の選択よりも水量の影響が大きいことが明らかとなった.
Keyword: 高温障害, 1等米比率, 水管理GET PDF=11/11S05-03.pdf
発表番号 [S5-04]
Study on Paddy Water Management for Mitigating High Temperature Injury of Rice
YOSHIDA KOSHI [Ibaraki University]
水稲の高温障害抑制のための水田水管理法に関する研究
○吉田貢士 [茨城大学]
高温障害の抑制対策の1つに掛け流し灌漑による抑制が試みられている.そこで,本研究では水管理による高温障害抑制効果の定量的な検討を目的とし,高温障害発生地域で田面水温等を観測し,水温分布等を実測した.また,得られたデータを基に水田内温度予測モデルを構築し,数値実験により,掛け流し灌漑による水温低下効果の及ぶ範囲と,葉温への影響を定量評価した.
Keyword: 熱収支, 水田水温, 掛け流し灌漑GET PDF=11/11S05-04.pdf
発表番号 [S6-02]
Simplified test method for susceptibility to wind erosion
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]
畑地かんがいによる風食抑制対策のための散水基準の簡易試験法
○宮本輝仁 [農村工学研究所]
土壌水分量と風食が発生するときの風速の関係を簡易な試験装置により求め,その有効性を現地観測データとの比較により検討した.簡易試験法で得られた土壌水分量と飛土開始風速および飛土急増風速の関係を現地観測データと比較するために,表層5cmの土壌水分観測値から表層5mmの土壌水分量を推定するとともに,風速計に高さの違いを補正した.その結果,本法で得られた関係は現地の状況を概ね再現できることが確認された.
Keyword: 風食, 畑地かんがい, 栽培管理用水GET PDF=11/11S06-02.pdf
発表番号 [S6-03]
Estimation of global evapotranspiration using satellite remote sensing
Tasumi_Masahiro [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
衛星リモートセンシングによる全球蒸発散量推定について
○多炭 雅博 [宮崎大学 農学部]
世界の水資源問題は悪化の一途をたどっているが、水資源問題の解決に向けて、筆者らはこれまで、乾燥地の灌漑農業地帯を中心に、衛星リモートセンシングを利用した蒸発散量推定に取り組んできた。また現在、この技術を応用して全球の蒸発散量推定技術の開発に取り組んでいる。これら一連の研究について、その概要を紹介する。
Keyword: 蒸発散, リモートセンシング, GET PDF=11/11S06-03.pdf
発表番号 [S7-02]
Stock management of agricultural land and rural improvement projects
AKAE Takeo [The Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
農業農村整備事業のストックマネジメント
○赤江剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
農業農村整備事業におけるストックマネジメントについて、特に農業水利施設における事例と課題を紹介した。農業水利施設の工種として、長期供用ダム、農業用水路(開水路)、管水路、末端開水路の事例を取り上げた。あわせて、ある農業水利事業全体におけるストックマネジメント事業の効果を評価した事例、および平成5年以降の10年間に、全国で実施された圃場整備事業全体の効果を評価した報告を紹介し、残された課題について述べた。
Keyword: ストックマネジメント, 農業農村整備事業, 農業水利施設GET PDF=11/11S07-02.pdf
発表番号 [S7-04]
Hydraulic Structures in Paddy Fields considering Ecosystem & Biodiversity
Tanaka Tsutomu [Kobe University]
生態系・生物多様性とそれに配慮した工法
○田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
まず、生物多様性の定義と意義について述べた。次に、環境との調和に配慮した事業の調査計画・設計にあたり重要な、環境への影響を緩和するためのミティゲーション5原則、生物生息空間の形態・配置の6原則、生物の生活史やネットワークについて述べた。そして、生態系・生物多様性に配慮した事例と工法、生物多様性配慮に関する事例について考察し、生態系・生物多様性と農業用水利施設及びそれに配慮した工法について考えた。
Keyword: 生態系・生物多様性, 里地里山, ミティゲーション5原則GET PDF=11/11S07-04.pdf
発表番号 [S8-01]
Review System and Editing policy in PWE
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
PWE誌の査読システムと編集方針
○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
PWE誌は今年で9年目を迎えた。この間、中野芳輔前編集長の献身的な努力により、2009年12月にSCIE(Science Citation Index Expanded)への収録を実現した。今後は、国際誌としての地位を維持するための継続的な努力が必要である。その一つはスムーズが査読システムの運用である。本発表では、PWEの編集方針について述べるとともに、査読システムの具体的な利用法について説明する。
Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究GET PDF=11/11S08-01.pdf
発表番号 [S8-03]
Field Level Nitrogen Cycle in Red River Delta, Vietnam
Hatcho Nobumasa [Faculty of Agriculture, Kinki University]
ベトナム紅河デルタ地域における農地レベルの窒素循環
○八丁 信正 [近畿大学農学部]
ベトナム紅河デルタの農地レベルでの窒素、水の循環をモデル化しその再現性を検証するとともに、持続可能な農地の管理方法を検討した。
Keyword: 窒素循環, モデル, ベトナムGET PDF=11/11S08-03.pdf
発表番号 [S8-04]
Rural Development Model using Clean Development Mechanism in Mekong Delta, Vietnam
Matsubara Eiji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
メコンデルタにおけるクリーン開発メカニズムを活用した農村開発モデル
○松原 英治 [(独)国際農林水産業研究センター]
低所得農村における温室効果ガス排出削減に係るクリーン開発メカニズム事業の活用による、地域資源の有効利用、環境保全、所得向上に資する農村開発モデルを実証するために、2008年よりベトナム・メコンデルタにおいて実施してきた調査の報告。受益農家917戸へのバイオガスダイジェスターの導入により、再生不可能な調理用燃料(薪、LPG)を削減するCDM事業を形成し、2011年1月に国連登録の審査機関により審査を受けた。
Keyword: CDM, 炭素クレジット, バイオガスダイジェスターGET PDF=11/11S08-04.pdf
発表番号 [S9-01]
Simulation models of estimation of disaster and environment in coastal farmlands
KIRI HIROHIDE [National Institute for Rural Engineerig, NARO]
河口低平農地?海岸域を対象とした災害・環境予測モデル
○桐 博英 [独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
技術者から一般市民へとユーザーが変化しつつある災害・環境予測技術を効果的に配信する手法を議論するため,河口低平農地および海岸域を対象に開発してきたシミュレーションモデルを概説した.河口低平農地の災害では氾濫解析技術,海岸域の環境では潮流解析モデルの概要を紹介し,今後の配信技術の改善には計算速度の向上とともに情報技術との連携が不可欠であることを提示した.
Keyword: 河口・感潮域の水理, 気象災害, 数値流体力学GET PDF=11/11S09-01.pdf
発表番号 [S9-04]
Feasibility Study on Electrical-Conductivity-Based Estimation of Inorganic Nitrogen Concentration in Irrigation Water
HIRAI YASUMARU [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
導電率に基づく灌漑水の無機態窒素濃推定の可能性検討
○平井康丸 [九州大学大学院農学研究院]
水稲生産における肥培管理への利用を目的として,導電率(EC)に基づく灌漑水の無機態窒素濃度(INC)推定の可能性を検討した.水稲生育期間中の灌漑水のINCとECのデータを収集し,両者の関係を線形回帰分析により考察した.また,イオンバランスを求め,INCとECの線形関係に影響を及ぼす要因を明らかにした.さらに,INCの推定式の安定性を,推定式の傾き・切片の変動から検討し,推定式の精度を交差検定の平均相対誤差により評価した.
Keyword: 水田灌漑, 水質, 水環境GET PDF=11/11S09-04.pdf
発表番号 [S9-05]
Current situation and issues of agricultural watershed modelling in Japan
SHIRATANI EISAKU [National Institute for Rural Engineering]
日本における農村流域の水質モデルの開発状況と課題
○白谷栄作 [農村工学研究所]
農村流域の水・物質を管理するためにモデルが有効である.流域の負荷の発生と流れの診断,流れの変更や物質変換技術による対策の検討,及び対策後の評価に活用できるモデルが圃場レベルから流域レベルのものまで開発されている.一方,リンや有機物の流れを対象としたモデルは少なく不十分である.また,大規模な流域モデルの開発を進めるとともに,各レベルのモデルを体系的に統合して活用する手法を構築することが重要である.
Keyword: 流域管理, GIS, 農地GET PDF=11/11S09-05.pdf
発表番号 [S11-04]
Numerical Approach to Flow in Hydraulic Systems
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
水利施設に関わる流れ
○藤原正幸 [愛媛大学農学部]
魚道研究への数値的アプローチとして取り組んできた3つの研究事例を紹介する.1.水平二次元浅水流方程式を基礎式とし,計算格子に解適合四分木格子を採用したバーティカルスロット式魚道と粗石付き斜路式魚道のモデル.2.三次元VOF法を採用したアイスハーバー式魚道のモデル.3.ランダム性を考慮したニュートンの運動方程式を基礎式とした遡上魚の挙動モデル.
Keyword: 数値流体力学, 管・開水路流れ, 水利構造物GET PDF=11/11S11-01.pdf
Effect of initial water content on hydraulic conductivity in desalinization with slaking
Abul Hasnat Md. SHAMIM [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
スレーキングによる除塩における飽和透水係数への初期含水比の影響
○Abul Hasnat Md. SHAMIM [岡山大学大学院環境学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
スレーキングが飽和透水係数に与える影響を評価した。初期含水比を10〜60%に調整し、24時間水中でスレーキングさせた試料の飽和透水係数を測定するとともに、土壌中と外液中の陽イオン組成を分析した。飽和透水係数はスレーキングが最大となる30%以下の初期含水比で増大した。外液中のSARは30%で最大となり、土壌のESPはこの時大きく減少した。塩類土の除塩では、低い含水比が有効であり、透水係数を低下させない結果が示された。
Keyword: slaking, hydraulic conductivity, ESPGET PDF=10/10001-03.pdf
Sorptivity S and constant A for the Philip infiltration model
WATANABE Kunio [Graduate school of Bioresources, Mie University]TORIDE Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]
Philipの浸潤モデルにおける吸水度Sと定数Aについて
渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]○取出 伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
砂質ロームとシルトを対象に,異なる境界水分量と初期水分量を持つ土への浸潤の数値実験を行った.そして,Philipの浸潤モデルの吸水度S と定数Aを,それぞれの地表面境界条件に対するを初期水分量の関数として示した.そして,S/A値に基づき,砂質ロームの多くの条件の浸潤では重力成分が卓越し,シルトでは圧力勾配成分が卓越することを示した.そして,古典的な解析デルを数値実験によりさらに発展させる可能性について論じた.
Keyword: 浸潤, Philipモデル, 吸水度GET PDF=10/10001-04.pdf
Pollutant Load Analysis by a Distributed Runoff Model Considering Detailed Watershed Data
精緻な流域情報を考慮した分布型流出モデルによる汚濁負荷解析
福岡県福岡市西部に位置する農業流域である瑞梅寺川流域を対象に,分布型流出モデルによる汚濁負荷解析を行った.モデルの入力データに関しては,対象流域の水環境に特に影響を与えていると考えられる要素として,畜産飼養状況,し尿処理状況ならびに水稲栽培に関する詳細なデータを収集し,データベース化を行った.構築したデータベースを基に解析を行った結果,水量およびTN・TPに関して良好な再現結果が得られた.
Keyword: 水文水質モデル, GIS, 汚濁負荷GET PDF=10/10S10-04.pdf
Development of the Precise Measurement Method of Soil Moisture Balance -The equipment as a basis-
土壌水分収支の精密計測法の開発() -基本となる装置-
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院]
有効土層の概念・モデルは畑地灌漑の計画緒元決定にも重要である。近年、コストや節水、環境負荷の低減等を考慮して有効土層の下からの毛管補給水の活用が期待されている。しかし、その精密な定量的把握は従来の方法では非常に難しい。本報告では、超親水性不織布を活用した底面からの均等給水装置を考案し、その応用展開としての有効土層への毛細管上昇補給水分動態の精密計測性能を栽培条件下で実証した。
Keyword: 超親水性不織布, 毛管水分補給, 土壌水分収支GET PDF=10/10001-05.pdf
Coupled Measurements of Soil Moisture and Salinity Using Time Domain Transmissiometry
Ito Naoki [Art, Science and Technology Center for Cooperative Research, Kyushu University]Mase Atsushi [Art, Science and Technology Center for Cooperative Research, Kyushu University]Chikushi Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]Ito Yuji [Biotron Institute, Kyushu University]Miyamoto Hideki [Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Property, Meiji university]
時間領域透過法による土壌水分・塩分の同時計測
伊藤 直樹 [九州大学産学連携センター]間瀬 淳 [九州大学産学連携センター]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]○宮本 英揮 [明治大学研究・知財戦略機構]
インパルス型時間領域透過法(TDT)による土壌の体積含水率(θ)および溶液電気伝導度(σw)の同時計測手法を検討するために,両条件の異なる砂を透過したインパルス信号を測定した。TDT波形には凸状のピークが存在し,そのピーク電圧(Vp)はθおよびσwの増加とともに低下した。Vp,θ,σwの相互関係を定式化した結果,TDTにより,θとσwを同時に決定できることが判明した。
Keyword: 時間領域透過法(TDT), インパルス信号, 電気伝導度計測GET PDF=10/10001-07.pdf
Development of Frost Sensor Based on Time Domain Reflectometry
Miyakawa Rei [School of Agriculture, Meiji University]Kato Takahiro [Graduate School of Agriculture, Meiji University]?Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
TDR法を用いた霜検知センサの開発
宮川 麗 [明治大学農学部]加藤 高寛 [明治大学大学院農学研究科]○登尾 浩助 [明治大学農学部]
降霜による農産物への被害は、日本全国で繰り返される。そこで、降霜被害を軽減する目的で、屋外においてリアルタイムで降霜を検知するセンサーの開発を行ったので報告する。TDR法を使って、プリント基板上にエッチングで切り出した全長57cmの2線式渦巻状電極を使って基盤の比誘電率を測定した。大気の相対湿度が高い程、結露量と降霜量が大きかった。本センサーによる屋外における霜検知を目視観察によって確認した。
Keyword: TDR法, 比誘電率, 霜害GET PDF=10/10001-08.pdf
Soil-water Movement Analysis at a Maize Field in tha Yellow River Basin in the Arid Region of China
TAGAWA KENTA [Saga Univ.]CHO HIROYUKI [Saga Univ.]KOBAYASHI TETSUO [Kyushu Univ.]MORI MAKITO [Kochi Univ.]Weitzen WANG [Cold and Arid Regions Environment and Engineering Research Institute, China]
中国黄河流域の乾燥地域におけるトウモロコシ畑圃場に関する土壌水分移動解析
○田川 堅太 [佐賀大学農学部]長 裕幸 [佐賀大学農学部]小林 哲夫 [九州大学大学院農学研究科]森 牧人 [高知大学農学部]Weitzen WANG []
中国黄河上・中流域の乾燥地域では,水田開発による地下水位の上昇の伴い,周囲の畑地圃場において塩害が生じており,その改善法を探るために現地の畑地圃場で自動モニタリング装置により観測を行っている。今回観測した各気象要素を境界条件として利用し,数値解析ソフトウェアHYDRUS-1Dを用いて,土壌水分移動の再現を試みた。
Keyword: 水分移動, 保水性, GET PDF=10/10001-10.pdf
Countermeasures to agricultural damage by wildlife in Shiga prefecture
Yamanaka_Seigen [Shiga Prefecture Agricultural Technology Promotion Center]
滋賀県における獣害対策の取り組み
○山中 成元 [滋賀県農業技術振興センター]
全国的に野生獣による農作物被害が跡を絶たない。これまでは有害駆除や柵の設置などの対策が講じられてきたが十分な効果があがっていない状況にある。被害が減らない原因は一体どこにあるのか?それらを探るべく、滋賀県では被害管理の試験研究や現場での普及活動を通じて、様々な実態を明らかにし被害管理を行ってきた。そこで本県の試験研究で得られた知見や実際の防除方法について紹介し、今後の獣害対策の議論の素材としたい。
Keyword: 獣害対策, 緩衝地帯, 普及活動GET PDF=10/10S11-01.pdf
発表番号 [企-11-3]
Rural Community Revitalization through Promoting Land Use Measures to Prevent Agricultural Damage by Wildlife
okamura_narumi [Agriculture and Farming Village Improvement Division]
集落レベルでの土地利用型獣害防止対策検討による地域活性化
○岡村 成実 [和歌山県農林水産部農林水産政策局農業農村整備課]
近年増加する加害獣による農作物被害は、営農意欲の衰退という農村集落の地域力の減退の大きな原因のひとつとなっている。そのため、土地利用から見た対策と地域ぐるみの取り組みのために実施した獣害防止対策改善手法検討調査の集落活動活性化への効果及び獣害をきっかけとする農業農村整備における行政の役割について、実施事例をもとに報告する。
Keyword: 獣害, 高齢化, 地域活動GET PDF=10/10S11-03.pdf
発表番号 [企-11-4]
Perspectives of Countermeasures and Research toward Agricultural Damage by Wildlife
KUKI_Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
獣害をめぐる対策と研究の展望
○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
全国的に被害が深刻化しているイノシシやサル,シカをはじめとする獣害に対して,法律や事業の制定等,国や地方自治体では迅速かつ多様な対応が図られている.また獣害を効果的に防止できる対策の開発を目指し,加害動物の生態の解明や新たな栽培技術に関する研究も進められてきた.本報告では今後獣害対策を続けていく上で必要となる視点を整理し,そのために求められる研究・実践の方向性について検討する.
Keyword: 獣害, 対策, 計画GET PDF=10/10S11-04.pdf
Evaluation of Phosphate Adsorption and Precipitation on Ferralsol in Central Vietnam
ISHIGURO Munehide [Okayama University]NGUYEN Ho Lam [Hue University of Agriculture and Forestry]TRAN Thi Thu Ha [Hue University of Agriculture and Forestry]NANZYO Masami [Tohoku University]SAKIDA Shinichi [Okayama University]
ベトナム中部のFerralsol土壌中におけるリン酸の吸着沈殿反応の評価
○石黒 宗秀 [岡山大学]グエン ホ ラム [フエ農林大学]トラン ティ ツ ハ [フエ農林大学]南條 正巳 [東北大学]崎田 真一 [岡山大学]
土壌中におけるリン酸の動態を把握することは,農業・環境面から重要なテーマである.本研究では,リン酸肥料の有効利用とその動態の基礎的知見を得るために,変異荷電を有する土壌を用いてリン酸吸着実験を行い,その吸着特性を明らかにした.特に,正味のOH−添加量を定義し,グラフからリン酸の化学結合による吸着と沈殿現象の相違を評価することを可能にした.
Keyword: リン酸, 吸着, 沈殿GET PDF=10/10001-15.pdf
Observation for Cracks in Drying Process of Cray Soil using Soft X-ray Radiography
KAWASE Yosuke [Faculty of Bioresources, Mie University]NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]
軟X線画像法による粘質土における乾燥亀裂の発達過程の観察
川瀬 陽介 [三重大学生物資源学部]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]○廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]
本報では、水田土等の粘質土に乾燥亀裂が発生する現象に着目し、土の内部構造を可視化・画像分析することができる軟X線画像法を用いて、乾燥過程にある粘質土の亀裂発達過程について観察した。その結果、乾燥亀裂の近傍に密度変化が発生していること、土粒子の収縮と亀裂発生の因果関係が画像化できること、亀裂が試料層厚が薄い箇所あるいは試料密度が小さい箇所に集まりやすいことなどが可視化できることがわかった。
Keyword: 土壌構造, 間隙構造, 水分移動GET PDF=10/10001-17.pdf
Hot water infiltration in soil with hard pan
KATO_TAKAHIRO [Meiji University]KITA_NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]OCHIAI_HIROYUKI [Meiji University]
熱水土壌消毒における硬板層の影響
加藤 高寛 [明治大学]北 宜裕 [神奈川県農業技術センター]登尾 浩助 [明治大学]○落合 博之 [明治大学]
近年、環境維持のための土壌消毒法の1つとして熱水消毒法が使われるようになった。しかし、新しい消毒法のためほとんど研究がされておらず熱水消毒の際に硬板層が水分と熱の移動にどれだけ影響するかはこれまで研究されていない。そこで、本研究では硬板層のある土壌中の土壌水分量と温度を深さごとに経時測定することによって熱水土壌消毒ににおける硬板層の影響を調べた。結果は温度上昇に影響があることがわかった。
Keyword: 熱水土壌消毒, 硬板層, 水分移動GET PDF=10/10001-18.pdf
Removal Factors of N2O Emission into Undersoil Layer in New Multi-Purpose Paddy Field
Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Hasegawa Akihiko [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]
閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地の地下水飽和土層帯におけるN2Oガス削減効果
石川 雅也 [山形大学農学部]飯田 俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]梶原 晶彦 [山形大学農学部]○長谷川 晃彦 [山形大学 大学院農学研究科]
農耕地から放出される温室効果ガス抑制策の一つとして、閉鎖型汎用化水田に着目して、作物の安定供給と窒素除去を前提に、そのN2Oガス抑制機能の強化可能性の検討を目的とした野外試験途中の冬季栽培期間におけるN2O放出量の総量の内訳は、従属栄養型脱窒由来が硝化由来の約2倍と試算されたが、投入窒素量に対するN2O放出量は極めて小さい値であった。また、溶存N2Oの独立栄養型脱窒菌による吸収利用が示唆された。
Keyword: 大気, 水質, 環境保全GET PDF=10/10001-25.pdf
Screening the bacteria that ingest nitrate ion
Ota Mitsuaki [Meiji University]Murakami Syuichiro [Meiji University]Noborio Kosuke [Meiji University]
硝酸イオンを吸収する微生物の探索
○太田 光昭 [明治大学]村上 周一郎 [明治大学]登尾 浩助 [明治大学]
農耕地から発生する一酸化二窒素量は人為的発生量の52%を占める。この量を削減する方法の1つとして一酸化二窒素を生成する脱窒反応を妨げる微生物の活用が考えられる。そこで本研究では好気的に硝酸イオンを吸収する微生物の分離を試みた。その結果取り込んだ硝酸イオンを他の窒素化合物に変換する特性をもつ微生物が分離でき、今後はこの化合物の構造を明らかにし、これが脱窒反応に寄与するか否かを調べる必要がある。
Keyword: 一酸化二窒素, 微生物の分離, 分離菌株の同定GET PDF=10/10001-26.pdf
発表番号 [1-28(P)]
Greenhouse Gases emissions in the condition of drip irrigation
Ota Shinpei [ School of Agriculture, Meiji University]Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]Anyouji Hisao [Arid Land Research Center, Tottori University]
点滴灌漑条件下における温室効果ガス発生
○太田 晋平 [明治大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]落合 博之 [明治大学農学部]安養寺 久男 [鳥取大学乾燥地研究センター]
異なる液肥濃度の点滴灌漑法を用いて鳥取砂丘砂でホウレンソウ栽培を行った際の地表面からのGHG発生量と土壌ガス中のGHG濃度を測定し、また、土壌水分量、電気伝導度等を調査し、点滴灌漑法のもつGHG発生量の削減に対する効果を把握する事を目的とした。
Keyword: 温室効果ガス, 点滴灌漑, 砂耕GET PDF=10/10P01-28.pdf
発表番号 [企-13-1]
Adaptive management of rural agroecosystem 〜Construction of risk management for avoidance from falling into uncertain traps〜
HIDAKA Kazumasa [College of Agriculture, Ehime University]
農村生態系における順応的管理 〜多様性の不確定性の罠に陥らない事業リスク管理へ〜
○日鷹 一雅 [愛媛大学農学部]
順応的管理という概念は、「21世紀「環の国」づくり会議報告」や「新・生物多様性国家戦略」、「自然再生推進法」などに盛り込まれてきたものの、実際には、行き当たりばったりの管理で終始することも少なくなく、より実際性を伴った順応的管理とは具体的にどう構築するのかが、ハード・ソフトの両面において問われている。ここでは、主に農村生態系における順応的管理に関わる諸問題、特に農村環境事業について論点を整理した。
Keyword: 順応的管理, リスク管理, リスク・アセスメントGET PDF=10/10S13-01.pdf
Micro hydro-power at agricultural irrigation and drainage canal
Ooe Shinya [Kyoto University]Akira Kobayashi [Kyoto University]
農業用用排水路を用いたマイクロ水力発電
○大江 慎哉 [京都大学]小林 晃 [京都大学]
農業用用排水路においてマイクロ水力発電を行うことにより,低炭素社会の実現に貢献できる.本研究では,数ある水車の中から低流量・低落差にて適応できる螺旋水車に注目した.そして,ケーシングの施されていない螺旋水車が最大回転数を得る設計及び設置法に関して,模型実験及び数値計算を通して検討を行った.また,複数個設置した際の相互作用に関して実験的に調べた.その結果,およそ20%程回転数が上昇した.
Keyword: マイクロ水力発電, 模型実験, 数値解析GET PDF=10/10001-31.pdf
Development of Overshot Waterwheel Generation System for Open Canal at Low head Locations
KOBAYASHI Hisashi [Ibaraki University]GOTO Masahiro [NIRE]OKAMURA Teppei [SHINODA Co.,Ltd.]
開放水路用低落差上掛け水車発電システムの開発
○小林 久 [茨城大学]後藤 眞宏 [農村工学研究所]岡村 鉄兵 [蠎津沈什扈]
農業用水路の落差工等を利用する小水力発電システム開発のために,開放水路の低落差に適合する3タイプの上掛け式水車発電設備を設計・試作し,性能試験を実施した。水車軸出力効率および発電までの総合効率は,設計流量0.1m^3 /sでそれぞれ75.0%(1.7kW),65.4%(1.5kW),0.2m^3 /sでそれぞれ67.3%(3.2kW),59.4%(2.8kW)となり,概ね設計通りの性能が確認された。
Keyword: 小水力発電, 上掛け水車, 分散電源GET PDF=10/10001-32.pdf
Adaptable management of paddy field ecosystem using HEP
Minami Yusaku [Graduate School of Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Gotou Akira [Utsunomiya Univ.]
HEPを用いた水田生態系の順応的管理
○南 雄策 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
開発事業におけるミティゲーション措置や自然再生事業などが実施された後は、順応的管理の考え方が重要となる。本研究では圃場整備事業前後にHEPを適用し、魚類の生息環境に負の影響を与えている環境要因の推定を行った。また、その結果から具体的環境改善方法の提案を行った。
Keyword: 順応的管理, HEP, 水田生態系GET PDF=10/10S13-02.pdf
Pipe in Pipe Box Method for Repair of Pipeline
Noma daichi [Yamatokii Plain Irrigation Project office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
暗渠改修のためのパイプインボックス工法
○野間 大地 [近畿農政局 大和紀伊平野農業水利事務所]
老朽化した暗渠(ボックスカルバート)の改修工法を選定する中で水理計算を行い、大きく水理断面を縮小することになるパイプインボックス工法を選定する過程と一般的な開削工法の弊害について考察する。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=10/10001-33.pdf
発表番号 [企-13-3]
Approach to Adaptive Management by the Residents in Sakazura District,Tochigi Prefecture
MORIYAMA Takumi [Advice Center for Rural Environment Support]
「逆面エコ・アグリの里」の事例に見る地域住民主体の順応的管理の取り組み
○守山 拓弥 [社団法人 農村環境整備センター]
「逆面エコ・アグリの里」では,フクロウ営巣ネットワーク活動を始めカエル蓋の設置等,生物多様性の保全を目指した順応的管理が実施されており,これらの活動には対象生物の存在価値や利用価値から地域住民の保全動機を高めるというサイクルがあることが確認された。また,活動の活性化には,専門家との連携や補助事業などの支援,先進地区からの活動の考え方やノウハウの伝播なども重要な役割を果たすことが挙げられた。
Keyword: 地域資源, 利用価値, 農地・水・環境保全向上対策GET PDF=10/10S13-03.pdf
Scenario Generation for Lake Water Quality Management Using Multiple Level Model
マルチレベルモデルを用いた湖沼水質管理のためのシナリオ作成
湖沼へ流入するCOD負荷量の許容最大値を求め,それを各流入河川/水路に配分するための2目的線形計画問題を定式化する.湖沼を3次元的に取り扱い,水理・水質環境の不確実変動を考慮するため,湖沼の流れ場に関するシナリオを作成する.マルチレベルモデルを採用して湖流の運動方程式と連続式を有限要素法で解く.滋賀県の貫川内湖にモデルを適用し,流れ場に関するシナリオを作成する.
Keyword: 湖沼, 水質管理, 流れ解析GET PDF=10/10001-38.pdf
Identification of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Mass-conservative Seepage Flow
Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
Mixed Form Richards式を用いた浸透流解析における不飽和透水係数の同定手法
○泉 智揮 [愛媛大学農学部]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
浸透流解析におけるモデルパラメータの逆解析による同定手法を提案する.浸透流の基礎式には水収支をより厳密に取扱うことのできるMixed Form Richards式を用いる.逆問題における未知変数は,自由形式のパラメータ化手法により区分的多項式関数として表現される不飽和透水係数とし,勾配法にもとづく最適化手法を用いて同定する.本手法の有効性について畑地における土壌水分量の観測データをもとに検証した.
Keyword: 逆解析, Mixed Form Richards式, 自由形式パラメータGET PDF=10/10001-40.pdf
The Study of Computational Analysis for Two-Dimensional Unsteady Open Channel Flows /The Method of Calculating Boundary Stencils by Explicit Chang-Molls Scheme
TODA KAZUSATO [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]SHIMADA MASASHI [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]
開水路2次元非定常流の数値解析に関する研究 Chang-Molls法の境界部計算について
○戸田 和里 [筑波大学生命環境科学研究科]島田 正志 [筑波大学生命環境科学研究科]
1次元Chang-Molls法は不連続での数値振動を抑制し境界計算も可能な手法である.しかし,平面2次元浅水流数値解析では既往研究の手法は厳密な境界計算ができない.本研究では差分式を基礎方程式の体積分から直接導出し,境界計算が可能な2次元Chang-Molls法を開発した.さらに不連続を含む流れの数値実験を行った結果,収束性安定性など数値解析の基本的な問題について本手法の可能性を示すことができた.
Keyword: 数値流体力学, 平面2次元非定常流, 境界計算GET PDF=10/10001-45.pdf
Finite Element Model of Shallow Flow Applied the CIP Method to the Quasi-Bubble Function Element
KIRI Hirohide [National Agriculture and Food Research Organization]TANAKA Yoshikazu [National Agriculture and Food Research Organization]SHIRATANI Eisaku [National Agriculture and Food Research Organization]TANJI Hajime [National Agriculture and Food Research Organization]
擬似気泡関数要素にCIPを適用した有限要素モデル
○桐 博英 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]田中 良和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]白谷 栄作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]丹治 肇 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]
擬似気泡関数要素を用いた浅水波流れの有限要素モデルにCIP法を適用したモデルを構築し,解析の安定性を検証した.その結果,本モデルは,シンプルでありながら,CIPを適用しないモデルで必要だった人工粘性項がなくても安定した解析を行うことができた.また,本モデルでは,常流と射流が混在する状況でも段波の進行を良く再現でき,水利施設を含む水路系への適用が期待される.
Keyword: 数値流体力学, 開水路流れ, GET PDF=10/10001-46.pdf
Development of water hammer analysis by the CIP - method of characteristics and calculation lattice design technique
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]
CIP特性直線法による水撃解析と計算格子設計手法の開発
向井 章恵 [農村工学研究所]樽屋 啓之 [農村工学研究所]○田中 良和 [農村工学研究所]
計算格子を容易に作成して高精度の解析結果が得られる水撃解析手法の開発に向けた基礎的研究を行った.提案する手法は,特性直線法の空間補間にCIP法を適用し,境界条件に適切な空間一階微分値を設定した.本手法の空間補間誤差の理論式を線形安定性解析により導出して,数値実験結果との比較から妥当性を検証した.計算格子の設計には,離散化誤差の評価も必要であるが,空間補間誤差のみに基づいて計算格子の設計方法を提案した.
Keyword: 水撃圧, 特性直線法, 計算格子GET PDF=10/10001-47.pdf
Evaluation of Gas-Liquid Flow using AE Parameter Analysis
suzuki tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]aoki masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]saito ryota [Kubota Construction Co., Ltd.]
AEパラメータ解析による気液二相流の特性評価に関する研究
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]○斉藤 遼太 [株式会社クボタ工建]
近年, 老朽化が進行したパイプラインシステムでは,非破壊モニタリングによる安全性診断の需要が急増している。本報では,パイプライン内で発生する気液二相流現象に着目し,AU(Acousto-Ultrasonic)法による特性評価を試みた結果を報告する。検討の結果,モデルパイプラインで再現した4種の流動形態は,その弾性波特性を変質させ,AEパラメータを用いることにより定量的評価が可能であることが明らかになった。
Keyword: 気液二相流, AU法, パイプラインGET PDF=10/10001-48.pdf
発表番号 [企-1-6]
Spatial soil moisture monitoring in agricultural field using sensor network
YAMASHITA Ayaka [Faculty of Agriculture, The Univ. of Tokyo]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]MITSUISHI Shoichi [AINEX Inc.,]ITO Tetsu [X-ability Inc.]
センサネットを用いた畑表層の面的土壌水分観測
○山下 彩香 [東京大学農学部]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]三石 正一 [株式会社アイネクス]伊藤 哲 [株式会社クロスアビリティ]
衛星による地球規模の土壌水分観測研究を発展させるためには、メソスケール領域における土壌水分観測法の開発が不可欠である。そこで本研究では、センサネット技術によるField Network Systemを用いて畑表層の面的な土壌水分観測を行った。その結果、(1)FNSは面的な土壌水分観測畑の土壌水分測定に有用であること、(2)面的にみた場合、冬期の畑土壌の凍結の仕方に偏りがあることがわかった。
Keyword: 土壌水分, センサネット, 空間変動性GET PDF=10/10S01-06.pdf
Effects of Changes in Meteorological Conditions on Water Temperature in a Deep Lake
ITO Yuji [Biotron Institute, Kyushu University]MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
気象変化が深い湖の水温に及ぼす影響
○伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
本研究では,気象変化が水深の深い池田湖の水温に及ぼす影響を解明するために,妥当性が確認された数理モデルを用い,日射量,気温,相対湿度,風速の中の1要素が10%増加した場合の水温変化を解析した.風速が増加した場合,鉛直水温分布は主に湖水の鉛直混合作用によって特徴づけられ,一方,他の要素が増加した場合,その分布は各気象条件下で成立した熱収支によって特徴づけられることを明らかにした.
Keyword: 湖, 水温, 気象変化GET PDF=10/10002-01.pdf
Investigation of the water surface temperature in Lake Ikeda using Landsat ETM+ data
KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]HIRASAKA Haruna [Graduate School of Agricultural Sciences, Saga University]ITO Yuji [Biotron Institute, Kyushu University]MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
ランドサットETM+データを利用した鹿児島県池田湖の水温調査
○近藤 文義 [佐賀大学農学部]平坂 張菜 [佐賀大学大学院農学研究科]伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
鹿児島県池田湖における水温の現地測定データおよびランドサットETM+データを利用して、湖表面水温の季節変化ならびに水温推定式について検討した。水温の実測値から、午前10時の水温は日平均の水温とほぼ一致することが明らかとなった。次に、水温の実測値を目的変数、衛星データである各バンド毎のDN値に気象データを組み合わせたものを説明変数として重回帰分析を行った結果、精度の高い水温の推定式が得られた。
Keyword: リモートセンシング, 水温, 池田湖GET PDF=10/10002-02.pdf
Study of Deformation of Discontinuity Layer in Reservoir
Suzuki Shoko [Yodo-River Basin Agricultural Land And Water Planning and Management Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
貯水池における水温躍層破壊に関する研究
○鈴木 祥子 [近畿農政局淀川水系土地改良調査管理事務所]
水温躍層を破壊する手法として循環装置を設置し、平成21年5月から月に1度モニタリング調査を実施してきた。その調査結果から循環装置の効果を検証する。
Keyword: 水環境・水質, , GET PDF=10/10002-03.pdf
Measurement of gas fluxes using the energy balance flux ratio method
ODANI Hiromichi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]KITAGAWA Yasuyuki [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]TANGE Yuusuke [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]YAMAGUCHI Singo [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
熱収支フラックス比法による気体フラックスの測定
○小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]北川 泰之 [滋賀県立大学環境科学部]丹下 裕介 [滋賀県立大学環境科学部]山口 真吾 [滋賀県立大学環境科学部]
熱収支フラックス比法を用いてCO2やCH4などの気体フラックスを測定する方法が検討された。CO2フラックスとPPFDの時間的変化は同様の傾向を示した。また、CO2・CH4フラックスおよび日CO2交換量は従来の測定結果と良好に一致した。さらに、日日射量と日CO2交換量との間で良好な比例関係が得られた。以上のことから、熱収支フラックス比法によって妥当なCO2・CH4フラックスが測定できると考えられる。
Keyword: 水田, CO2・CH4フラックス, 熱収支フラックス比法GET PDF=10/10002-06.pdf
Estimation and Verification of Reference Evapotranspiration Using Temperature Methods
Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Kobayakawa Naoya [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
温度法による基準蒸発散量の推定と検証
諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]○小早川 直也 [岡山大学大学院環境学研究科]
FAO Penman-Monteith式による基準蒸発散量の算定には,気温,湿度,風速,日照時間の気象データが必要であり,気象観測の設備が整っていない地域では,この式による推定が難しい。本研究では,気温のみで可能蒸発散量を推定できる温度法(Hamon式とThornthwaite式)を用いて,FAO Penman-Monteith式の基準蒸発散量を推定できるように,温度法において経験的な定数を提案した。これを用いることで精度が向上することが分かった。
Keyword: 基準蒸発散量, FAO Penman-Monteith式, 可能蒸発散量GET PDF=10/10002-07.pdf
Estimation of soil evaporation from soil column under different soil water content by maximum surface temperature
Xue Zhu [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
最大表面温度を用いた異なる水分をもつ土壌からの蒸発量の推定
○薛 鋳 [岡山大学大学院環境学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
日蒸発量を地表面温度だけから推定できる「最大表面温度モデル(MSTM)」を開発した。MSTMは、地表面のエネルギー収支と地表面温度の周期的変動に基づく。異なる水分量の塩類土と非塩類土からの土壌蒸発実験でモデルの有効性を検証した。推定累積蒸発量は実測値の変化傾向と一致し、3.3%大きい結果となったことから、MSTMにより蒸発量の推定が可能なことがわかった。また、塩類土の表面温度は非塩類土より高いことが認められた。
Keyword: 土壌蒸発, 塩類土, 表面温度GET PDF=10/10002-08.pdf
Depth-Area-Duration (DAD) Analysis Using Weather Radar - Raingauge Analyzed Precipitation
Nagai_Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University] Hisaeda_Takahiro [Japan Pile Corporation]Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
レーダー・アメダス解析雨量を利用したDAD 解析
永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]久枝 誉洋 [ジャパンパイル株式会社]○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
空間分布型雨量データを用いたDAD解析の有用性を検証するため,岡山県吉井川流域における豪雨を対象に,空間分布型のレーダー・アメダス解析雨量および地上観測雨量を用いたDAD解析を行ってその結果を比較検討し,DAD解析における空間分布型雨量データの有用性を明らかにした。また,DAD解析の結果に基づいて得られる洪水比流量曲線が岡山を含む瀬戸内地域における既往最大比流量をほぼ包絡することを示した。
Keyword: DAD 解析, レーダー・アメダス解析雨量, 洪水比流量曲線GET PDF=10/10002-10.pdf
発表番号 [2-14(P)]
Estimation Method of Water Equivalent of Snow at Irrigation Reservoirs
Nakamura Kazuamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]Saito Masami [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]Usutani Tomohide [Japan Weather Association, Hokkaido Regional Office]
農業用ダム集水域における積雪水量推定手法
○中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]鵜木 啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]多田 大嗣 [(独)土木研究所寒地土木研究所]齋藤 正美 [(財)日本気象協会北海道支社]臼谷 友秀 [(財)日本気象協会北海道支社]
積雪寒冷地の農業用ダムにおける気候変動下の水管理にとっては、集水域に存在する積雪水量をダムの貯水開始時期に把握することが重要となる。しかしながら、山間部にあたる集水域で積雪量調査を行っている農業用ダムの事例は少なく、積雪水量の把握は困難である。このような背景から、平地の近傍気象データおよび当該ダムにおける過去の融雪時期の流量データを用いた積雪水量推定手法を示した。
Keyword: 積雪, 水資源, 融雪流出GET PDF=10/10P02-14.pdf
Evaluation for Reservoir Sedimentation by Natural Storage Depth
Taruya Hiroyuki [施設資源部]Haraguchi Noburo [農村総合研究部]
流域貯留量を用いたダム堆砂量の評価
○樽屋啓之 [(独)農研機構・農村工学研究所]原口暢朗 [(独)農研機構・農村工学研究所]
本研究は,ダム流域に流域貯留量の概念を適用してダム堆砂量の実績評価手法を検討したものである。西日本を中心とした22ダムの堆砂量データと流域水収支データに基づき利水貯留量と総合貯留量で表記する速い流出成分と遅い流出成分を指標として実績比流砂量の違いを評価することができた。解析のための基礎データは他のダム管理所にも豊富に眠っているはずで,データ収集範囲を拡大することにより評価精度の向上が期待される。
Keyword: ダム堆砂, 流域貯留量, 比流砂量GET PDF=10/10002-15.pdf
Assessment of tree thinning on runoff rate using a simple discharge pattern model
SETO Shota [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
簡易な流出パターンモデルを用いた間伐が流出率に与える影響の評価
○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
森林の流出特性を示す代表的な指標である流出率を算定する方法として,流出比(降雨イベント内の総降雨量に対する総流出量の比率)と初期流出量(流出パターンの立ち上がり点での流出量)を用いて評価する手法を提案した.その結果,間伐前の流出率が0.108,間伐後の流出率が0.161となり,間伐による流出率の増加が示された.このモデルを用いることで流域のもつ代表的な流出率を算定できる可能性が示唆された.
Keyword: 流出比, 初期流出量, 流出率GET PDF=10/10002-16.pdf
Comparison of the flood runoff characteristics by the parameters of a river runoff model
kurashima Eiichi [Iwate University]Kudou Akira [Hirosaki University]Shoji Satoshi [Iwate University]
流出モデルのパラメータによる洪水流出特性の比較について
倉島 栄一 [岩手大学農学部]工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]○庄司 諭 [岩手大学大学院連合農学研究科]
『緑のダム』に関する議論が過熱化している中,客観的にこれらの議論を評価する必要性が増している.本研究は,自然林が優勢な白神山地流域と高度に農地開発された平糠川流域にセル分布型Kinematic wave法を適用し,同定されたパラメータによる流出特性の比較を試みたものである.その結果,両流域とも再現性が良好であった.また,両流域における等価粗度の差は小さく,計算上の地表流の差は少ないようである.一方,飽和透水係数には5倍の差が認められ,この差は地覆状態の違いに起因すると考えられる.
Keyword: 洪水流出特性, セル分布型Kinematic wave法, 白神山地GET PDF=10/10002-17.pdf
Hydrogeological Survey of Tedori-gawa Fan
OKUYAMA TAKEHIKO [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
手取川扇状地の水理地質構造調査
○奥山 武彦 [山形大学農学部]
石川県手取川扇状地の水理地質構造を調べるために,温度検層,電気探査等の調査を行った。扇央域の最低温度出現深度が深いのに対し,扇端域は浅かった。市街地に近いほど50m深温度は高く,また,1996年より浅部温度が上昇し,最低温度出現深度が低下していた。垂直電気探査による比抵抗断面から,沖積世堆積層に透水性の大きい層が存在し,深部ほど透水性が低いことが考えられた。
Keyword: 扇状地, 水理地質構造, 地下水GET PDF=10/10002-20.pdf
Surface/Subsurface Water and Heat Flow Model with Energy Budgets on the Ground Surface
Takeuchi Jun-ichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Buma Natsuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
地表面における熱収支を考慮した地表・地下水流動と熱輸送連成モデル
竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]○武馬 夏希 [京都大学大学院農学研究科]
地表面における熱収支を考慮した地表水・地下水の流動と熱輸送連成モデルについて述べる.モデルは地表流サブモデルと地下水流サブモデルからなり,それぞれにおいて水の流動と熱の輸送が計算される.またバルク法によって地表面における顕熱・潜熱および地中熱フラックスの配分が計算される.このモデルを山地・扇状地・低平地を含んだ農村地域に適用し,鉛直二次元領域において地表水と浅層地下水を解析する.
Keyword: 地下水, 水温, 数値計算GET PDF=10/10002-24.pdf
Groundwater analysis at the underground dam with the statistical method
Kobayashi Akira [Kyoto University]Teranishi Shun [Kyoto University]
統計的手法を利用した地下ダムにおける地下水の挙動解析
小林 晃 [京都大学]○寺西 俊 [京都大学]
地下ダムの挙動を知るためには、地下水盆の地下水流動モデルを作成することが有効であるが、そのためには精度の高い透水性の分布の推定が必要である。しかし、実際は地盤内の透水性の分布は複雑であり、実測される透水係数等は費用がかかるなどして情報が限られている。そこで本研究では、統計的手法によって透水性の分布を推定することを試みた。そして、有限要素メッシュの全要素を不均一にして浸透流解析を行った。
Keyword: 透水性の分布, クリギング, 浸透流解析GET PDF=10/10002-25.pdf
Incorporation of inundation processes to runoff modeling in low-lying rivers
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]
低平地河川からの溢水過程を考慮した流出現象のモデル化
増本隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]堀川直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]○吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
任意の時点,地点での流量や農地水循環を推定できる分布型水循環モデルは,様々な流域への適用が期待されるが,溢水が頻発する低平流域の計算は困難である.一方で,氾濫解析を行うための詳細な地形データが得られない流域も多い.ここでは下流低平域で河川からの溢水氾濫が多発する流域に分布型水循環モデルを適用するとともに,入手可能な標高データを用いて氾濫のモデル化を試み,流域内の小河川および本川で結果を検証した.
Keyword: 洪水流出, 氾濫, 分布型水循環モデルGET PDF=10/10002-26.pdf
Prediction of Rice Growth on Miyazaki Prefecture using Japanese Standard Climate Scenario Provided by the JMA
UCHIJIMA Zenbei [a Professor emeritus at the University of Otyanomizu University]IWAKURA Naoya [METEOEM]YAMAMOTO Taishi [Miyazaki Agricultural Research Institute]TAKESHITA Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ.]
気候統一シナリオによる宮崎県の水稲生育予測
内嶋 善兵衛 [お茶の水女子大学 名誉教授]岩倉 尚哉 [メテオエム]山本 泰嗣 [宮崎県総合農業試験場]○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
温暖化が宮崎県の水稲生育に与える影響を検討するために,気象庁による気候統一シナリオを元に,早期・普通期2品種の水稲の発育動態予測モデルを用いて現在および50年後,100年後における出穂期を推定した.その結果,早期は約一週間,普通期は約3日早まること,加えて普通期は登熟期の高温が予想された.そこで登熟期の高温回避策を検討したところ,移植日の晩期化,および早期栽培が有効であることが確認された.
Keyword: 発育動態予測モデル, 早期水稲, 温暖化GET PDF=10/10002-29.pdf
発表番号 [企-2-2]
Effects to water quality in the soil and surroundings using bamboo tip mulching at upland
Marui Atsushi [New Campus Planing Office(Faculty of Agriculture), Kyushu University ]Makishima Kensei [West Japan Railway Company]
竹破砕物による土壌面被覆が畑地土壌中および周辺の水質に与える影響
○丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室(兼任:大学院農学研究院)]牧嶋 健佐 [西日本旅客鉄道株式会社]
竹破砕物を畑地に土壌面被覆した際に,降雨や灌漑により溶出する成分が土壌中および地下水,表面流出水の水質に与える影響を検討した.表面流出が起こる場合は,流出水のEC,TN,TP,DOCの値は高く,着色もみられた.土壌中では,土壌面から15cmのK+,TN,TP,DOCの濃度が高かった.物質収支の結果から,投入量の半分以上は土中に残留しているものと考えられ,とくにK+に関しては,肥料効果が期待できるほどの値となった.
Keyword: 有機物マルチ, 水質, 竹破砕物GET PDF=10/10S02-02.pdf
Evaluation of Flood Mitigation Effect of a Paddy Field Dam in an Unimproved Paddy Field Area
Koide Hideyuki [Graduate school of Science and technology, Niigata University]Yoshikawa Natsuki [Research center of Natural Hazard and Disaster Recovery, Niigata University]Saito Shuya [Faculty of Agriculture, Niigata University]Miyazu Susumu [Graduate school of Science and technology, Niigata University]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
未圃場整備地区における「田んぼダム」の洪水緩和機能に関する研究
○小出 英幸 [新潟大学大学院自然科学研究科]吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]齊藤 周也 [新潟大学農学部]宮津 進 [新潟大学大学院自然科学研究科]三沢 眞一 [新潟大学農学部]
排水マスが設置されていない未圃場整備地区における落水量調整装置として,排水用塩ビ管に孔を開けたキャップを設置する方法を考案した.洪水抑制効果の評価には,「田んぼダム流出量算定モデル」,「1次元不定流モデル」,「平面2次元不定流モデル」で構成される数値モデルを構築した.対象地区の全水田で田んぼダムを実施する場合としない場合を想定し,モデルハイエトグラフによる湛水シミュレーションを行った.
Keyword: 田んぼダム, 未圃場整備地区, 洪水緩和GET PDF=10/10002-33.pdf
A simple model to evaluate runoff detection function of 'paddy field dam'
Hirotsu Keishi [Graduate School of Agricultual and Life Science, The Univ. of Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultual and Life Science, The Univ. of Tokyo]Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultual and Life Science, The Univ. of Tokyo]Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
「田んぼダム」効果予測のための簡易な水田流域流出モデル
○廣津 敬士 [東京大学農学生命科学研究科]塩沢昌 [東京大学農学生命科学研究科]西田和弘 [東京大学農学生命科学研究科]吉川夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
排水路網の詳細な情報なしに,「田んぼダム」の流域流出への効果を予測できる簡易なモデル(水田からの流出のみ物理モデル, 水田以外の部分(排水路網等)をタンクモデルで表現)を提案し,このモデルが「田んぼダム」の導入の有無によらず水田流域からの流出を良く表現することを示した.様々な降雨の下での水田流域からの流出量の実測データがあれば,本モデルを用いることで,「田んぼダム」導入後の流域流出が予測可能になる.
Keyword: 「田んぼダム」, 洪水緩和機能, タンクモデルGET PDF=10/10002-34.pdf
Extraction of Water Environmental Characteristics in a Eutrophic Reservoir by Self-Organizing Maps
Matsumoto Akiko [Japan Irrigation drainage and Rural engineering Consultants]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Atsushi Marui [New Campus Planning Office, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
自己組織化マップを用いた富栄養化貯水池の水環境特性の抽出
松本 晶子 [株式会社ジルコ]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室]○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]
富栄養化が進む農業用ため池を対象に,3年間の水質・植物プランクトン調査結果を用いて水環境解析を行なった.まず,自己組織化マップによる水質データのクラスタリングを行ない,その特徴を抽出した.その結果,クラスタの経時的推移を通じて水質環境の変動特性の把握が可能となった.また,植物プランクトンの優占綱のデータと2次元マップの重ね合わせにより,水質環境特性と植物プランクトンの出現特性の対応関係を見出せた.
Keyword: 水質, 富栄養化, 閉鎖性水域GET PDF=10/10002-39.pdf
Seasonal and geographical variations of water quality in the Takasegawa River system
Imai_Hikaru [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]Maie_Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]Abe_Youitirou [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]Ito_Tomonori [School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University.]Sima_Eikiati [School of Veterinary Medicine, Kitasato University.]
高瀬川水系における水質の季節的および地理的変動
○今井 光 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]眞家 永光 [北里大学獣医学部]阿部 陽一朗 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]伊藤 友範 [北里大学獣医畜産学部]嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
近年、河川・湖沼の水環境の悪化が問題になっている。湖沼のような閉鎖性水域では、一度水質が悪化するとその改善は容易ではない。そのため、河川から流入する汚濁物質の質や量およびその起源を把握することは、水質保全にとって重要である。本研究では小川原湖に流入する高瀬川水系を対象として水質モニタリング調査を行い、水質の特徴を把握するとともに、流域内の土地利用状況との関係を明らかにすることを目的とした。
Keyword: 水質, 水環境, 環境影響評価GET PDF=10/10002-42.pdf
Study on Effluent Loads and Water Managiment in Hachirogata Reclaimed Land
KONDOH Tadashi [Faculty of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]SATOH Sayo [Graduate school of Bioresource Sciences, Akita Prefectural University]MISAWA Shin-ichi [Dept. of Agriculture, Niigata Univ.]
干拓調整池の水管理が干拓地のN,P,SS負荷収支におよぼす影響
○近藤正 [秋田県立大学生物資源科学部]佐藤紗代 [秋田県立大学大学院生物資源科学研究科]三沢眞一 [新潟大学農学部]
八郎潟干拓地における調整池の水源管理方法が、干拓地のNやP,SSの差引排出負荷量におよぼす影響について検討した。地形、利水条件から、干拓調整池は西部承水路と東部調整池(調整池と東部承水路)との2水面域に区分され、西部掛りの用水不足分を北側と南側から補給する水管理が行われているが、補給割合の変更は循環利水との関係で水質や負荷収支への影響を伴うことが示された。
Keyword: 水質, 差引排出負荷量, 干拓地GET PDF=10/10002-44.pdf
Suspended Load Estimation of Perennial Rivers in a Rural Area
Lapong Edward [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Izumi Tomoki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kakihara Toshiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]
農村地域を流れる河川からの懸濁物質負荷量の推定
○Edward Lapong [愛媛大学大学院連合農学研究科]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]泉 智揮 [愛媛大学農学部]小林 範之 [愛媛大学農学部]垣原 登志子 [愛媛大学農学部]
最後の清流「四万十川」への土砂流入量のうち,水田農業に由来する割合を推定するために,愛媛県下を流れる3つの支流において2年間にわたりSSと水位の観測を行った.SSは12時間あるいは24時間間隔,水位は1時間間隔で測定し,水位から流量を推定した.観測結果を基に流量と土砂流出量の関係式を,代かき・田植え時期とそれ以外の時期に分けて求めた.それらを4月から6月の流量に適用することで,代かき・田植えの影響を推定した.
Keyword: Suspended Load Estimation, Water Quality, Tributaries of Shimanto RiverGET PDF=10/10002-49.pdf
Apply SWAT Model to Kasumigaura sub basin for analysis on run-off water quality
USUDA_KAORU [Metal Technology Co.,Ltd.]KATO_TASUKU [College of Agriculture,IBARAKI University ]MATSUYAMA_HIROKI [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]
水質流出解析に向けた霞ヶ浦小流域へのSWATモデルの適用
○臼田 薫 [金属技研株式会社]加藤 亮 [茨城大学農学部]松山 広樹 [茨城大学大学院農学研究科]
霞ヶ浦では、流域内の点源・面源からの窒素・リンの流入負荷量を軽減し、適正な流域管理を行うために、長期モニタリングに基づいたシミュレーションによる流出負荷の定量化が求められている。本研究では霞ヶ浦流域の低平地水田地帯に対し、水・物質循環モデルであるSWATモデルを適用し、流量・窒素流出の再現を試みる。実測値と計算値の比較、流出特性の解析等から水田地帯への本モデル適用の妥当性、本モデルの改善点を検討する。
Keyword: 流出特性, 水質, 水収支・水循環GET PDF=10/10002-50.pdf
Data assimilation for actual ground performance using the particle filter
KATAOKA MOTOHARU [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]SHUKU TAKAYUKI [Ohmotogumi, Ltd.]NISHIMURA SHIN'ICHI [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]NFUJISAWA KAZUNORI [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]NAKAMURA KAZUYUKI [Organization for the Strategic Coordination of Research and Intellectual Property, Meiji University]MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
粒子フィルタによる実地盤挙動のデータ同化
片岡 資晴 [京都大学大学院農学研究科]珠玖 隆行 [大本組]西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]中村 和幸 [明治大学研究・知財戦略機構]○村上 章 [京都大学大学院農学研究科]
観測値を数値シミュレーションモデルに取り入れ、パラメータ同定を行いながら将来予測を行う「データ同化」が気象学・海洋学分野を中心に発展している。この手段にはアンサンブルカルマンフィルタや粒子フィルタがあるが、後者と水〜土連成弾塑性有限要素法により、実地盤挙動観測値に対するデータ同化を行った。適用事例は神戸空港島護岸工事の沈下記録であり、サンドレーン改良域の透水係数や弾塑性パラメータの同定をはかった。データ同化手法の実地盤挙動への適用性を検討した。
Keyword: データ同化, 観測値, 有限要素法GET PDF=10/10003-01.pdf
Analysis for direct shear adopting a finite element with an embedded interface
Hasegawa, Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]Nishiyama, Tatsuro [Faculty of Agriculture, Ehime University]
界面内蔵有限要素を用いた直接せん断の解析
長谷川 高士 [京都大学名誉教授]○西山 竜朗 [愛媛大学農学部]
ダム基礎岩盤の強度評価における妥当性向上を目的として,数値計算の援用による破壊解析に対する検討を行った.岩盤せん断試験を模した石膏模型実験を解析対象とし,破壊過程における局所破壊を界面内蔵有限要素を用いて表現した.計算において,実験に類似した破壊機構,変形特性およびせん断抵抗が得られた.さらに,応力算定値を整理することにより,材料強度との比較を基本として,せん断抵抗の発現機構を考察した.
Keyword: 岩盤力学, 構造物の設計手法, 数値解析GET PDF=10/10003-02.pdf
Numerical study for modeling a failure criterion of soil in DEM
Murakami Takashi [Sanoyasu Hishino Meisho, Co.]Murakami Akira [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]Fukumoto Yutaka [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
個別要素法による土の破壊基準モデル化のための数値実験
村上 貴志 [(株)サノヤス・ヒシノ明昌]村上 章 [京都大学大学院農学研究科]○福元 豊 [京都大学大学院農学研究科]
本稿では通常のDEMに、粒子間ボンド、および転がり抵抗モデルをそれぞれ導入することで 、粒子接触モデルを改良した。その際これらモデルを同時に用いる上での問題点を改善するために、モデルを修正した。これらのモデルを反映させたDEMにより一面せん断シミュレーションを行い、その結果から、DEMにおいて粘着力・内部摩擦角によって定まる地盤の破壊基準を適切に表現できる可能性について検討した。
Keyword: 個別要素法, クーロンの破壊基準, 一面せん断試験GET PDF=10/10003-03.pdf
Flood simulation considering uncertainty of earth-fill properties
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Kondoh Yusuke [Okayama University]Fujisawa Kazunori [Okayama University]
堤体物性値の不確定性を考慮した洪水解析
○西村 伸一 [岡山大学]近藤 祐介 [岡山大学]藤澤 和謙 [岡山大学]
本研究ではため池が越流破堤した際の洪水シミュレーションを行うことにより,被害範囲の推定を行うことを目的とする.とくに今回は,越流に伴う堤体の洗掘に関わるパラメータの不確定性を考慮し,これらの統計モデルにモンテカルロ法を適用することによって,破堤断面からの流出ハイドログラフの不確定性を算定している.その結果に基づき,有限体積法による洪水解析を実施し,下流浸水域の洪水深の不確定性を明らかにしている.
Keyword: 越流, 洪水解析, 信頼性解析GET PDF=10/10003-04.pdf
Investigation of ground motion characteristics along agricultural canal using surface-wave method
INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]
表面波探査による水路周辺地盤の震動特性調査
井上 敬資 [(独)農研機構]○中里 裕臣 [(独)農研機構]
農業用水路周辺地盤の震動特性調査法として2次元表面波探査によりS波速度構造を求め,それに基づく等価線形解析による地表の相対変位量を求める手法を提案する.相対変位量の急変部の抽出は,地震時の要点検箇所および事前の要詳細調査箇所抽出に資する.
Keyword: 農業用水路, 震動特性, S波速度GET PDF=10/10003-07.pdf
New inference method of irrigation tank by elastic wave expolation
Okada Kengo [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
新しい弾性波探査によるため池の内部推定
○岡田 謙吾 [京都大学]小林 晃 [京都大学]
ため池などの土構造物も点検による現状調査を中心とした維持,管理をすべきである.その一つ手法が非破壊検査である.今回はその中の弾性波探査における新しい手法の開発を試みた.本提案手法により反射面の従来の推定と2次元の弾性波速度分布の推定を一回の調査で可能とした.
Keyword: 非破壊探査, 弾性波探査, GET PDF=10/10003-08.pdf
Material experiment for monitoring earthquake crack by resistivity survey
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering]NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]Kawamoto Osamu [National Institute for Rural Engineering]Yamada Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]Shoda Daisuke [National Institute for Rural Engineering]
電気探査による地震亀裂範囲把握手法における材料の検討
○井上 敬資 [(独)農研機構農村工学研究所]中里 裕臣 [(独)農研機構農村工学研究所]川本 治 [(独)農研機構農村工学研究所]山田 康晴 [(独)農研機構農村工学研究所]正田 大輔 [(独)農研機構農村工学研究所]
地表面から地盤の情報を取得することができる電気探査を用いて,地震で発生した亀裂等の被災範囲を非破壊で把握する手法の開発を目的として、2次元モデル地盤における数値実験による亀裂範囲把握に必要な比抵抗分布の条件および亀裂範囲を比抵抗変化として把握するために効果的な材料の検討を行ったので,その結果を報告する.
Keyword: 地震, 亀裂, 電気探査GET PDF=10/10003-09.pdf
The Actual Measurements and Finite Element Analysis about Excavation of Grounds in The Trenchless Box Culvert Construction Method
Okajima Kenji [The University of Tokyo]Tanaka Tadatsugu [The University of Tokyo]Sotokoba Yasumasa [Okumura Corporation]
非開削函体築造工法における地盤掘削に関する現場実測と有限要素解析
岡島 賢治 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]○外木場 康将 [株式会社 奥村組]
本研究では,農業用排水路を構築する工法の一つである非開削函体築造工を対象に有限要素解析と現場実測を行い,現場レベルでの数値解析手法の有効性と実現場での施工の安全性の確認を行った.解析結果は,計測結果の施工ステップに応じた土圧変動を一定評価できており,実現場への適用性が確認できた.また,解析結果の最大せん断ひずみの分布において,大きなひずみの集中は生じておらず,施工法の安全性も確認できた.
Keyword: 土構造物の解析, 地盤の変形, 数値解析GET PDF=10/10003-12.pdf
発表番号 [3-13(P)]
AE measurement of soil sample with single-axial compression test
Tanaka Shinji [Department of Agriculture,Kyoto University ]Kobayashi Akira [Department of Agriculture,Kyoto University ]
土供試体の一軸圧縮試験におけるAE計測
○田中 信爾 [京都大学農学研究科]小林 晃 [京都大学農学研究科]
土供試体における一軸圧縮試験時に発するAEの計測法を考え、試験を行った。また、得られたデータを分析したので、ここに発表する。
Keyword: 非破壊検査, AE, 砂質土GET PDF=10/10P03-13.pdf
Effect of Temperature on Strength of Cement-mixed Muddy Soil
Kitajima Akira [技術センター土木研究部]Tani Shigeru [施設資源部 部長]Fukushima Shinji [建設本部土木エンジニアリングセンター]
砕・転圧盛土工法における底泥土の固化強度に及ぼす温度の影響
北島 明 [(株)フジタ]谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]○福島 伸二 [(株)フジタ]
著者らは,老朽化したフィルダムやため池の堤体改修を池内に堆積している底泥土や,これに工事に伴って発生する掘削土を加えた混合泥土を,セメント系固化材により所要の強度と遮水性を有するように固化処理して築堤土として利用する砕・転圧盛土工法1)により実施している。堤体改修工事は非潅漑期の冬季に行う場合が多く,寒冷地では低気温により底泥土や混合泥土の固化強度の発現が遅れるか,あるいは阻害されることがある。本稿は,あるフィルダムの堤体改修工事の例に初期固化土と砕・転圧土の両状態において固化強度に及ぼす温度の影響を調べた結果を報告するものである。
Keyword: 底泥土, 固化強度, 温度GET PDF=10/10003-14.pdf
Check the quality of super plasticized soil
MOURI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Chaen tomohiko [CHUKEN CONSULTANT Co.,Ltd.]matsumoto ryota [CHUKEN CONSULTANT Co.,Ltd.]
流動化処理土の品質確認
毛利栄征 [独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]茶円朋彦 [株式会社中研コンサルタント]○松本良太 [株式会社中研コンサルタント]
パイプラインの埋戻し材料には、安定した高い剛性を発揮する材料として固化材料や流動化処理土の採用が進められている。特に、地盤掘削によって発生する現地土を母材とする流動化処理土を埋戻し材料として用いることができれば、コスト縮減と環境負荷低減の両面で大きな効果が得られる。パイプラインの埋戻し材料としての流動化処理土の品質とそのバラツキを確認するために、大型供試体を用いた圧縮試験を実施した。
Keyword: 流動化処理, 埋め戻し, 圧縮強度GET PDF=10/10003-15.pdf
Trial construction of creek harmonized with natural environment
Okamura Akihiko [ASHIMORI INDUSTRY CO.,LTD.]Nakano Yoshisuke [Kyushu Univercity]Saeki Hiroyuki [P.S.Mitubishi Construction.,Ltd.]Mizudome Toshifumi [Inter Green Tech Co.,Ltd.]
自然融和型クリーク緑化護岸の試験施工
○岡村 昭彦 [芦森工業]中野 芳輔 [九州大学]佐伯 博之 [ピーエス三菱]水留 稔文 [インターグリーンテク]
筑後川下流域に展開するクリークは崩壊している場所が多く見受けられる.現在改良工事が行われており,多自然護岸保護工法のひとつである袋詰脱水処理工法は,堆積した含水比の高い土砂を袋に充填して,脱水・減量化した後に,袋の張力を利用して盛土として有効利用ができるので,建設残土の発生量が少なくなり経済的な工法である.さらにホウライチクを植生すれば,根が垂直に伸びるので,根茎による地山補強効果も期待できる.
Keyword: 斜面安定, クリーク, ホウライチクGET PDF=10/10003-16.pdf
Countermeasure of small earth dams against heavy rainfall by Surface Cover Method
TSUSHIHASHI Kazunori [Maeda Kosen Co.]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]FUJIYAMA Tetsuo [Maeda Co.]TKAHASHI Hiroshi [Maeda Co.]MAEDA Kazuyuki [Maeda Co.]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]
堤体表面被覆工法によるため池の豪雨対策
土橋和敬 [前田工繊株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]藤山 哲雄 [株式会社前田建設]高橋 浩 [株式会社前田建設]前田 和亨 [株式会社前田建設]○堀 俊和 [農村工学研究所]
近年、豪雨によるため池被害が数多く報告されており、老朽化したため池の改修が急務となっている。一方、国、地方の逼迫した財政状況から、従来のため池設計指針による全面改修によらない簡易な改修工法の開発が求められている。本稿は、堤体を大きく掘削することなく、堤体表面にヘチマ構造の浸食防止マットを設置することで、豪雨時の堤体の安定性が向上する「堤体表面被覆工法」を開発した結果を報告する。
Keyword: ため池, 豪雨, 改修GET PDF=10/10003-17.pdf
Effects of prevention against rainfall infiltration, overflow erosion and wave erosion by Surface Cover Method
TSUSHIHASHI KAZUTAKA [Maeda Kosen Co.]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]FUJIYAMA Tetsuo [Maeda Co.]TKAHASHI Hiroshi [Maeda Co.]MAEDA Kazuyuki [Maeda Co.]
堤体表面被覆工法の降雨浸透、越流浸食,波浪浸食の防止効果
○土橋 和敬 [前田工繊株式会社]堀 俊和 [農村工学研究所]毛利 栄征 [農村工学研究所]藤山 哲雄 [株式会社前田建設]高橋 浩 [株式会社前田建設]前田 和亨 [株式会社前田建設]
近年、豪雨によるため池被害が数多く報告されており、低コストな改修対策が求められている。前報では、堤体表面にヘチマ構造の浸食防止マットを設置することで、豪雨時の堤体の安定性を向上することができる「堤体表面被覆工法」の概要および機能について報告した。本報では、「堤体表面被覆工法」が持つ降雨浸透、越流浸食、波浪浸食を防止する機能について、模型実験により効果を検証した結果を報告する。
Keyword: ため池, 豪雨, 改修GET PDF=10/10003-18.pdf
Comparison of improvements in earthquake resistance of small fill dams against liquefaction
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering]Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
液状化に対するフィルダム堤体補強効果の比較
○林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]浅野 勇 [(独)農研機構 農村工学研究所]田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
農業用ダムの多くは1960年代以前に築造されたアースダムであり、液状化に関する科学的な知見がないまま築造されている。このため、大規模地震時に液状化の発生により破堤に至るような大規模な変形が生じる可能性があるという点が、農業用フィルダム特有の問題のひとつである。そこで、既設アースダムの改修に伴う液状化に対する補強効果を、有限要素法による液状化解析を用いて検証する。
Keyword: フィルダム, 動的解析, 耐震補強GET PDF=10/10003-19.pdf
Brief review of accreditation of engineering education promoted by the JABEE in the last decade.
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Hanatsuka Yoshio [Japanese Society of Irrigation, Drainage andRural Engineering]
技術者教育に関するJABEE10年間の取組み実績−その成果と課題−
○森井 俊広 [新潟大学農学部]花塚 賀央 [社団法人農業農村工学会]
多くの大学で技術者教育プログラムが運営されるようになり,教育システムの画期的な進展を実現するとともに,魅力ある大学づくりに貢献するなど,大きな成果をあげている。しかし一方で,社会動向に対応した教育カリキュラムを展開できない,あるいは社会の認知度が高まっていないなど課題も指摘され始めている。日本技術者教育認定機構のこれまでの取組みを通して,技術者教育プログラムが果たしてきた成果と今後の課題を考える。
Keyword: 技術者教育プログラム, 日本技術者教育認定機構, 技術者継続教育GET PDF=10/10S03-01.pdf
GIS based stability analysis by Hovland method
Shoda Daisuke [National Institute for Rural Engineering]Kawamoto Osamu [National Institute for Rural Engineering]Yamada Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering]
GISを用いたHovland法による安定解析
○正田 大輔 [農研機構 農村工学研究所]川本 治 [農研機構 農村工学研究所]山田 康晴 [農研機構 農村工学研究所]井上 敬資 [農研機構 農村工学研究所]
本報では,地すべりに対する農地保全をGISによって管理する研究の一環として,地すべり防止区域内で発生した地すべり現場を対象とし,空間地理情報を用いて三次元極限平衡法により検討を行い,以下の結論を得た.(1) 本現場でも地下水位上昇が地すべりのリスクを高くなる. (2) 地下水位が上昇した場合でも杭の抵抗力により安全率が確保されると考えられる.
Keyword: 地すべり, 極限平衡法, GISGET PDF=10/10003-20.pdf
Settlement of Pipeline and Nearby Ground after Sheet Pile Extraction
Kawabe Akiko [Civil Engineering Research Instisute for Cold Region, Public Works Rearch Institute]Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Instisute for Cold Region, Public Works Rearch Institute]Ohmiya Koji [Muroran Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]Komagata Yuki [Muroran Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
矢板施工後の埋設管と周辺地盤の変位
○川辺 明子 [(独)土木研究所寒地土木研究所]小野寺 康浩 [(独)土木研究所寒地土木研究所]大宮 幸司 [北海道開発局室蘭開発建設部]駒形 雄樹 [北海道開発局室蘭開発建設部]
軟弱地盤上の既墾地に矢板施工で埋設された大口径管水路を対象に,原地盤の土層構成が異なる2区間で管体沈下と周辺地盤の鉛直変位などを観測した。さらに,観測結果とFEM解析を比較した。管体沈下には矢板引抜きの影響がみられ,さらに原地盤の土層構成の違いで沈下収束傾向などに違いがみられた。解析結果との比較では,管体沈下量については実測に近い値が得られた。
Keyword: 管水路, 矢板施工, 沈下GET PDF=10/10003-26.pdf
Characteristics of the Earth Pressure in Sand Depositfor the Pole Foundation Using Precast Concrete
Toshifumi Shibata [Matsue College of Technology]Yoshinobu Hayashi [Soseikan]Ryuichi Takata [Matsue College of Technology]
砂地盤におけるプレキャストコンクリートポール基礎の土圧特性
○柴田 俊文 [松江工業高等専門学校]林 芳信 [創生館]高田 龍一 [松江工業高等専門学校]
本研究では,均質な乾燥砂地盤において,ポール基礎に水平荷重を作用させた際に発生する土圧について検討する.ここで,パーツの段数を変化させたときのポール基礎最下段の土圧についても検討を加える.また,水平荷重・変位を測定することで力学的な挙動を把握し,安定計算法・設計指針確立のための基礎情報とする.
Keyword: 砂地盤, ポール基礎, 水平載荷GET PDF=10/10003-28.pdf
The dispersion in stiffness of backfill material of pipeline
Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
パイプラインの基礎材料剛性のばらつき評価
○有吉充 [(独)農村工学研究所]毛利栄征 [(独)農村工学研究所]堀俊和 [(独)農村工学研究所]松島健一 [(独)農村工学研究所]
近年、様々な構造物の設計手法に性能設計が採用され、パイプラインにおいてもその導入が期待されている。性能設計では、基礎材料特性とそのばらつきを適切に評価することで、より合理的な設計を行うことができる。そこで本稿では、基礎材料の剛性とそのばらつきを明らかにするため、地盤反力係数の測定や繰返し三軸試験を実施した。その結果、プレートやローラで締固めた砂地盤では、剛性の変動係数が20〜30%であることがわかった。
Keyword: 埋設管, 基礎材料, ばらつきGET PDF=10/10003-29.pdf
発表番号 [企-3-3]
komamura masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture ]
農業農村工学分野における(CPD)の現状と課題
○駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
農業農村整備事業では、設計業務や建設工事の入札の際に「技術者継続教育制度(CPD制度)」に基づく「CPDポイント」を外部評価として導入している。同制度は農業農村整備の多様化、技術領域の拡大、新たな国際化時代を担う技術者の育成に対応するためにも広く活用されている。本報告では農業農村工学分野におけるCPDの現状と課題について述べる。
Keyword: 農業土木カリキュラム, 教育改善・FD, 東京農業大学GET PDF=10/10S03-03.pdf
Non dimensional formulation of critical hydraulic head difference for seepage failure of soil
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Shibata Shuji [Kobe University]Hashimoto Kazuki [Kobe University]Inoue Kazuya [Kobe University]Shiba Yuki [Kobe University]
地盤の浸透破壊現象の無次元化表示に関する研究
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]柴田 宗治 [神戸大学農学部]橋本 和樹 [神戸大学農学部]井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]○芝 優大 [神戸大学農学部]
地盤の浸透破壊現象の無次元化表示について理論的・数値解析的に考察した。まず, Terzaghiの方法による水頭差Hcを示した。次に, 種々の流れ条件, 相似な条件の地盤について, Prismatic failureの考え方を用いてHcを算出した。そして, (1)半無限地盤の場合Hcrw/Dr', (2)浅い不透水性境界の場合D/TとHcrw/Tr'と無次元化するのが妥当であることを示した(T, Dは地盤の層厚及び矢板根入れ深さ, r', rwは土の水中及び水の単位体積重量)。
Keyword: 締切り矢板, 浸透破壊現象, 無次元化GET PDF=10/10003-30.pdf
発表番号 [3-35]
Degradation of Soil-Channel Slope in Ariake Sea Coastal Area
Kanayama_Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Higashi_Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Ohtsubo_Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Nakayama_Eri [Kagawa Prefectural Office]
有明海沿岸平野部における土水路斜面の劣化
○金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]中山 絵理 [香川県庁]
有明海沿岸平野部では,近年,土水路斜面の劣化が大きな問題となっている.現状のまま放置すれば,法面崩壊に伴う道路・電柱等の被害や,排水機能障害による湛水被害の増大が予測される.本研究では土の乾湿の繰返しと劣化の関係に着目し,収縮限界試験とスレーキング試験を行い現地土の劣化特性を評価した.その結果,土の含水比が収縮限界付近になるとスレーキングによる崩落率が100%近くになり,激しく崩落することが分かった.
Keyword: 土水路斜面, スレーキング, 収縮限界GET PDF=10/10003-35.pdf
Study on the Dynamic Characteristic in Consolidated-Undrained Triaxial Compression Test for Sandy Soil
Saito Tetsuo [Central Giken Co.,Ltd]Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
砂質土の圧密非排水三軸圧縮試験結果からみる動的特性の考察について
斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構総合技術センター]
砂質土の動的特性として、緩い砂質土と密な砂質土では液状化とサイクリックモビリティーのように異なる場合がある。一方、三軸圧縮試験(Cub)における間隙水圧の挙動について、密な砂質土の場合、正のダイレイタンシーにより負の間隙水圧が生じることがある。本報文は、攪乱材料の砂質土を用いて繰返し三軸試験(液状化特性)の挙動と三軸圧縮試験(Cub)の間隙水圧の挙動について報告するものである。
Keyword: 液状化, 間隙水圧, 繰返し三軸試験GET PDF=10/10003-36.pdf
発表番号 [企-3-4]
tanaka tadatsugu []
農業農村工学分野におけるJABEEへの取り組みと今後の展望
○田中 忠次 [社団法人地域資源循環技術センター]
文部科学省を始め、多数のファンディング機関において人材育成への競争的資金の投入により、学士課程レベルから、大学院、PD、若手研究者を対象とした大規模なものまで、多様な人材育成事業が進行している。農学におけるこれらの人材育成事業において、農業工学分野は大きな役割を果たしている。この状況を踏まえて、農業農村工学分野における将来を担う人材養成の在り方について述べる。
Keyword: , , GET PDF=10/10S03-04.pdf
Changes in physical properties of HPFRCC by accelerated weathering
NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]MORI Mitsuhiro [National lnstitute for Rural Engineering]UENO Kazuhiro [National lnstitute for Rural Engineering]TSUCHIYA Takuma [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]
促進劣化によるHPFRCCの物性変化
長束 勇 [島根大学生物資源科学部]森 充広 [独立行政法人 農村工学研究所]上野 和広 [独立行政法人 農村工学研究所]○土屋 拓万 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]
複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料(HPFRCC)を水利施設の表面被覆材料として適用する場合に重要となるひび割れ発生後の力学的特性経年変化を調べた。その結果、水中養生時間の経過に伴いセメント未反応部分の反応が進み、繊維とセメントの付着力の増加による影響が確認できた。さらに、促進耐候性試験結果について積算温度を用いて検討したところ、試験500時間経過後においても紫外線による劣化は確認されなかった。
Keyword: 複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料(HPFRCC), ひび割れ分散性, 促進耐候性試験GET PDF=10/10004-05.pdf
Water Permeability of cracked HPFRCC treated with surface treatment materials
KAGEYAMA Hiroki [Shimane Prefectural Office]TSUCHIYA Takuma [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]NITTA Hideaki [Chugoku-Shikoku Regional Agrecaltural Administration Office]
ひび割れが生じたHPFRCCの含浸剤塗布による遮水性改善効果
景山 浩樹 [島根県庁]土屋 拓万 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]○新田 秀明 [中国四国農政局]
表面被覆材料の一つである複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料(HPFRCC)に局所的に生じたひび割れの補修工法として塗布含浸工法に注目した。含浸剤塗布時の遮水性改善効果を解明するために,ひび割れを導入させたHPFRCCに長期透水試験を実施した。その結果,含浸剤塗布により未反応部分のセメントの水和反応が促され, C-S-H系結晶が生成してひび割れを埋めたことで大幅な遮水性改善効果が得られた。
Keyword: 複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料(HPFRCC), 含浸剤, C-S-H系結晶GET PDF=10/10004-06.pdf
Deteriorating Feature of Concrete Waterway in Hokkaido
HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
北海道におけるコンクリート水路構造物の劣化の特徴
○秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
北海道における水路の構造物機能調査等を基に、経年的な劣化の進行の様子や具体的な劣化機構を考察し、その結果を報じる。また、薄い部材厚の水路では、コンクリートの耐久性が凍結融解履歴回数と供用年数の両者から説明できる基礎的資料を得た。また、健全度の推移確率行列について事例解析結果を報じた。
Keyword: 予防保全, 推移確率, 凍結融解GET PDF=10/10004-09.pdf
Deterioration characteristics of organic surface coating method of concrete canals
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd.]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]MORI Takehisa [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
コンクリート開水路に施工された有機系表面被覆工法の劣化特性
○奥野 倫太郎 [日本基礎技術蝓頁逝執学研究所講習生)]森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]森 丈久 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]中矢 哲郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
補修材料の耐久性に関する知見を得ることを目的に,実際にコンクリート開水路で施工された有機系表面被覆工法の現地調査を行い,日当たりや気中部,水中部といった供用条件の違いによる表面の劣化状況を確認した結果について報告する。さらに,現地調査の結果とキセノンランプ法による促進耐候性試験の結果を比較し,促進耐候性試験による劣化と実施工された補修材料の劣化との対応を図る試みについて紹介する。
Keyword: コンクリート開水路, 有機系表面被覆工法, 促進耐候性試験GET PDF=10/10004-12.pdf
Quantitative Evaluation of Damaged Concrete by X-ray Computed Tomography Method
OKUTSU_Kouta [Graduate School of Bioresource Sciencies,Nihon University]SUZUKI_Tetsuya [College of Bioresource Sciencies, Nihon University]AOKI_Masao [College of Bioresource Sciencies, Nihon University]
X線CT法を用いたコンクリート内部損傷の定量的評価に関する研究
○奥津 広太 [日本大学大学院生物資源科学研究科]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
コンクリート構造物の損傷度の定量化は, 既存施設の長寿命化の流れの中で重要な技術的課題となっている。筆者らは, アコースティック・エミッション法と損傷力学理論に基づく定量的損傷度評価法を開発している。本報では, クラック損傷が進行したコンクリート・コアを対象にX線CT法により取得した画像データを用いてクラックの分布特性をフラクタル次元の観点から定量的評価を試みた結果を報告する。
Keyword: 内部損傷, X線CT法, フラクタル次元GET PDF=10/10004-13.pdf
Development of DeCAT Sysytem for Damage Evaluation of Concrete Material based on Damage Mechanics
AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
損傷力学理論に基づくコンクリート損傷度評価法DeCATの構築
青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]
近年,既存施設の施設機能診断の普及に伴いコンクリート損傷の定量的評価は不可欠な評価項目となっている.筆者らは,損傷力学理論に基づくコンクリート損傷の定量的評価法DeCATを提案している.既往の研究により人工劣化させた供試体(凍結融解処理,促進炭酸化)や既設橋梁などで提案手法の有効性を確認している.本報では,構築システムを概説した後に構造体コンクリートに関して適用した結果を報告する.
Keyword: 損傷力学, DeCAT, AE法GET PDF=10/10004-14.pdf
Defect Investigation in Joint Interface between Mortar and Old Concrete by Shear Wave Resonating Method
Ishiguro_satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]Wada_takahiro [Graduate School of Bioresources, Mie University]
横波超音波共振法によるモルタルとコンクリート接着面の欠陥探査
○石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]和田 隆弘 [三重大学大学院生物資源学研究科]
コンクリートとモルタルの接着面における剥離や空洞などの非破壊検査方法として,横波超音波共振法を適用した。本方法の適用性を検証するため,コンクリート内部に発泡スチロールなどの介在物を埋め込んだ供試体を作製し,探査波形から接着面における欠陥探査が可能かどうか実験を行った。本実験結果から,モルタルの厚さが10mmと20mmの場合においては,横波共振法により接着面の欠陥探査が十分に可能であることが確認できた。
Keyword: 非破壊検査, コンクリート材料, GET PDF=10/10004-15.pdf
発表番号 [4-19(P)]
Analytical Investigation of Thermal Images affected by Environmental Noises using Kriging Method
SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]YAMAMOTO Daisuke [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
Kriging法を用いた赤外線画像の環境ノイズ除去に関する解析的検討
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]○山本 大祐 [日本大学生物資源科学部]
赤外線サーモグラフィ法によるコンクリート欠損の検出精度は,画像データに依存している.野外環境下での計測では,環境ノイズの影響が不可避であり,ポスト処理によるノイズ除去法の確立が急務な課題となっている.本報では,欠損が顕在化したコンクリート開水路を対象にノイズ条件下での赤外線計測を行いKriging法による検出画像のノイズ除去を試みた結果を報告する.
Keyword: 赤外線サーモグラフィ法, Kriging法, 環境ノイズGET PDF=10/10P04-19.pdf
Some discussion points for realization of land improvement facilities considering environmental problems
KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]
環境に配慮した土地改良施設の実現に関するいくつかの論点
平成13年に土地改良法が改正され、環境との調和に対する配慮が事業実施の原則として位置づけられてから10年が経とうとしている。しかし、環境との調和という概念は広範かつ曖昧であり、多くの技術者にとっては依然として難題であり続けている。本稿は、土地改良施設の計画・設計・評価の諸段階において環境を考えるための論点を整理し、環境との調和に配慮した施設を実現するための理論的な体系を確立する契機となることを目指す。
Keyword: 環境との調和, 生活環境主義, 水平的価値GET PDF=10/10S04-01.pdf
Issues in the Application of Pipe Rehabilitation Methods to Agricultural Pipeline Systems
パイプラインの特性を踏まえた管路更生工法の適用への留意点
老朽化したパイプラインの保全対策工法として、「管路更生工法」の適用が進んできている。ストックマネジメントの取組みでは性能管理を導入しており、今後、パイプラインの対策工法の実施においても、性能照査型の設計・発注が基本になると考えられる。本報では、管路更生工法の農業分野の適用にあたっての性能規定化への留意点を述べる。
Keyword: 管路更生工法, 性能規定, 性能照査GET PDF=10/10004-20.pdf
Examinations of the diagnosis methods for appropriate preservation of the functions in pipelines
SUZUKI Takayoshi [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]SATOU Toshiaki [TOA GROUT KOGYO CO., LTD.]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Engineering, Kobe University]MIYAJI Shuhei [SEKISUI CHEMICAL CO., LTD.]
パイプラインにおける適切な機能保全のための診断手法の検討
鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]佐藤 敏明 [東亜グラウト工業株式会社]河端 俊典 [神戸大学農学研究科]○宮地 修平 [積水化学工業株式会社]
近年ストックマネジメントの観点から、農業水利施設の機能保全計画が進められているが、従来の機能診断手法では水理施設の代表点のみ抽出する手法など水理ユニット全体の状態を診断する手法が無かった。本研究では、画像展開システムによる連続画像データと内径測定システムによる連続的なたわみ量データの収集により、要因推定のための機能診断手法を提案し、適切な機能保全計画策定の支援ツールとして実用化を目指す。
Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, パイプラインGET PDF=10/10004-21.pdf
Investigation of damage factors of Fiber Reinforced Plastic Mortar Pipes
Yasuhiro Ito [Japan Water AgencyWater Resources Engineering Department]Jyun Utsunomiya [Japan Water AgencyWater Resources Engineering Department]Yuriko Tsuchida [Japan Water AgencyWater Resources Engineering Department]
FRPM管の劣化・破損要因の推定と調査
伊藤 保裕 [(独)水資源機構総合技術センター]宇都宮 淳 [(独)水資源機構総合技術センター]○土田 百合子 [(独)水資源機構総合技術センター]
強化プラスチック複合管に関し、今までに発生した破損事例や埋設後年数が経過した管を掘り出して強度を確認した結果をまとめ、劣化・破損要因を推定するとともに、小口径管の管内調査を実施し、劣化状況確認の適用性を確認したので報告する。
Keyword: FRPM管, 劣化, 管内調査GET PDF=10/10004-22.pdf
Development of Verification Method for Water-Tightness in Repaired Pipeline using Acoustic Emission ? Case Study to Foucs on Pumping Conditions-
ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]KOHNO Eiichi [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]
AE法を用いた補修パイプラインの新たな水密性照査法の開発‐ポンプ圧送での試み‐
○伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]千代田 惇 [株式会社 日本水工コンサルタント]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
農業用パイプラインのストックマネジメントの重要性が見直されることに伴い全国的な規模で既存施設の機能診断や補修・補強工が進められている.筆者らは,AE(Acoustic Emission)法を用いて補修パイプラインの水密性能に関する非破壊照査法を開発している.本報では,ポンプ圧送区間を対象に補修後の水密性能を実構造物で検証した結果を報告する.
Keyword: 補修パイプライン, AE法, 弾性波GET PDF=10/10004-23.pdf
発表番号 [4-26(P)]
Development of Verification Method for Water-Tightness in Repaired Pipeline using Acoustic Emission () ? Evaluation of Monitoring Quality affected by Sensor Characteristics-
SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
AE法を用いた補修パイプラインの新たな水密性照査法の開発(供法哨札鵐菊胆の影響評価‐
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]○千代田 惇 [株式会社 日本水工コンサルタント]
農業用パイプラインの老朽化は,漏水事故により顕在化する.漏水事故後のパイプライでは,補修工事後に充水過程において通水試験が行われる.筆者らは,補修パイプラインの水密性能に関する非破壊照査法を開発している.既往の研究から,計測に用いるセンサの特性によりAEパラメータの評価値が変動することが明らかになった.本報では,センサ特性の異なる4センサにより補修後の充水過程を評価した結果を報告する.
Keyword: 補修パイプライン, 通水試験, 弾性波GET PDF=10/10P04-26.pdf
Casestudy of the measures method in stock-management project for higher technology
banzume_norihiko [West-Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]hasegawa makoto [West-Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]
ストックマネジメント技術高度化事業の対策工法事例について
番詰 憲彦 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]○長谷川 真 [北陸農政局西北陸土地改良調査管理事務所]
ストックマネジメント技術高度化事業は国営造成施設の長寿命化を図るため、施設の診断手法、劣化予測、評価手法の確立及び対策工法の有効性等を現地実践で検証を行うものである。今回、鉄筋コンクリートボックスカルバート水路の目地部補修工法について、複数の対策工法の有効性にかかる現地検証を行った事例について報告するものである。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=10/10004-27.pdf
Development and Embodiment of Renovation (Lift-in Method Floating Type) with FRPM Discrete Pipes
Akita Eiki [Ministry of Agriculture Kanto Agricultural Administration Bureau]Nakamura Nozomu [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Murakami Masahide [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Mamagome Kazunari [Sekisui Chemical CO.,LTD.]Higashi Syunji [Sekisui Chemical CO.,LTD.]
FRPM管による更生工法(リフトイン工法フローテイング方式)の開発と実施例
秋田 英毅 [農林水産省 関東農政局]中村 臨 [積水化学工業(株)]村上 優秀 [積水化学工業(株)]鎌込 和成 [積水化学工業(株)]○東 俊司 [積水化学工業(株)]
適切な保全管理により施設の長寿命化を図る「ストックマネジメント」の取り組みがなされていますが、工事中に水利用を妨げない要望があると考えた。そこで、あらゆる水利施設を対象に通水しながら管更生できる工法開発を実施した。FRPM管内に浮力を発生させる浮体を設置する方式で運搬と配管した後に、裏込注入を行う。鬼怒中央地区左岸幹線水路清原トンネル工事として60cm水深を確保通水しながら完工したので報告する。
Keyword: FRPM管更生工法, ストックマネジメント, 機能保全GET PDF=10/10004-28.pdf
Pipe in Pipe Method Using Thin-plate Fiberglass Reinforced Plastic Mortar Pipes
YAMASHITA Hiroki [Branch Office for Yamatokii Plain Irrigation Project Office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
薄肉FRPM管を利用したパイプインパイプ工法に関する報告
○山下 裕貴 [近畿農政局 紀伊平野農業水利事業建設所]
国営大和紀伊平野土地改良事業紀伊平野地区では平成21年度「長田川サイホンの改修工事」の一部区間において、平成19年度「官民連携新技術研究開発事業」の新技術認定を受けた「薄肉FRPM管による鞘管工法」を採用した。本工法では従来評価されていなかった鞘管工法の中込材の保護効果を評価することで内挿管の薄肉化を可能としている。本報告では、本工法の特徴や施工管理上の課題について述べる。
Keyword: 工法・施工, 二次製品, 基礎工GET PDF=10/10004-29.pdf
発表番号 [企-4-2]
Multifunctional Bank Protection of Farm Irrigation Facilities using Ecological Porous Concrete
HASHIMOTO KAORI [Kajima Technical Research Institute]TAKETSU HITOMI [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]MASUOKA SHINICHI [Chemical Grouting Co., LTD.]OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering, NARO]
環境配慮型ポーラスコンクリートによる農業水利施設の多機能護岸工法
○橋本 芳 [鹿島建設技術研究所]竹津 ひとみ [住友大阪セメント株式会社セメント・コンクリート研究所]増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]奥島 修二 [農研機構 農村工学研究所]
従来のポーラスコンクリートより骨材径が大きく空隙の大きい「環境配慮型ポーラスコンクリート工法」を開発した。しかも、大きな骨材を用いていても護岸に必要な圧縮強度10N/mm2を確保している。投入・敷均し・締固めの専用施工機械や、混和剤・品質管理手法を新たに開発することで施工の効率化を図り、大規模施工も可能とした。水生昆虫調査、植生調査などを実施し、環境への効果を実証している。
Keyword: 生物多様性, 工法・施工, GET PDF=10/10S04-02.pdf
Safety estimate for Sleeve in Light Method in Siphon Pipeline
Mamiya Satoshi [Kurimoto Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Kinugasa Koji [Kinki Regional Agricultural Administration Office]Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Kuroiwa Eiichirou [Estec Co.,LTD]
サイフォン管渠におけるスリーブイン・ライト工法の安全性評価
○間宮 聡 [株式会社 栗本鐵工所]毛利 栄征 [農村工学研究所]衣笠 浩二 [近畿農政局]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]黒岩 英一郎 [株式会社 エステック]
老朽化した管路の補修・改修工法として,FRPM管を既設管内に挿入し,既設管とFRPM管の隙間に中込材を充填する工法(スリーブ・イン・ライト工法)が挙げられる。ここではサイフォン形状の管渠においてSIL工法を適用し、中込材打設前後の温度変化および発生歪み等の計測データを測定することで、分割打設における管路の安全性および中込材の充填性における実証試験を実施したので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 現場計測GET PDF=10/10004-30.pdf
The Pipe in Pipe Method with Felt Backfilling
ZHANG MANLIANG [Toa Grout Kogyo Co.,]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.,]ARIYUKI MITSURU [National Research Institute for Rural Eng.,]KIDO MASAKAZU [Nihon Hobas Co.,]OHTANI HIDEYUKI [ ISEKI Poly-Tech Inc]WATANABE SHINYA [Kajima Renovate Co.,]
フェルト中込め材を用いた被膜鞘管工法
○張 満良 [東亜グラウト工業株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]城戸 雅和 [日本ホーバス株式会社]大谷 英之 [株式会社イセキ開発工機]渡邉 伸野 [カジマ・リノベイト株式会社]
従来のモルタル等の中込め材に代わって圧縮変形可能なフェルト材を用いた被膜鞘管工法を提案し、地上φ250模擬管路において新管の挿入実験を行い、施工可能であることが確認された。また、リング外圧試験を行い、フェルト中込め場合とモルタル材中込め場合の内挿新管に発生するひずみを比較して、フェルト材のクッション効果で新管の変形が大幅に抑えられたことが確認された。
Keyword: 鞘管, 中込め, 工法・施工GET PDF=10/10004-31.pdf
Regeneration case with asbestos tube in Bessho area
Taniguchi_Kazuyuki [Kakogawaryuiki Land Improvement Office, Kitaharima District Administration Office, Hyogo Prefectural Government]
別所地区における石綿管の更新事例について
○谷口 和行 [兵庫県北播磨県民局加古川流域土地改良事務所]
近年は石綿の健康障害等によりその使用が控えられており、別所地区ではパイプラインの老朽化により漏水等の被害が多く多発している。管の補修時には石綿が暴露され、作業従事者だけでなく周辺農家にも健康障害等の影響が懸念される。本事例では、石綿管を非石綿材料へ更新に際し、必要な対策を行なうなかで、石綿管の撤去時の歩掛りや、更新に際しての留意点、問題点、課題の検証を行なっている。
Keyword: 石綿管, 産業廃棄物, 労働安全衛生法GET PDF=10/10004-32.pdf
Influences of the primer on mortar linings using CFRP grids
TAKAHASHI Akira [SHO-BOND Corporation]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineeriing]SANO Masashi [SHO-BOND Corporation]
CFRPグリッド併用モルタルライニングに及ぼすプライマーの影響
高橋 晃 [ショーボンド建設株式会社補修工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]○佐野 正 [ショーボンド建設株式会社補修工学研究所]
無筋コンクリートトンネルの補強工法の一つとして,CFRPグリッドを併用したモルタルライニングがある.本工法はモルタルの付着を確実にするため接着面にプライマーを塗布する.本検討では,はりの載荷試験でプライマーの付着性能を評価した.その結果,エポキシ系プライマーを塗布した供試体は水性プライマーに比べて,付着性能が優れていた.また,プライマーの付着性能の比較は,適用目的に応じた試験方法で評価する必要がある.
Keyword: CFRPグリッド, モルタルライニング, プライマーGET PDF=10/10004-33.pdf
Clacking mechanism in irrigation tunnel wall and its countermeasure
TSUCHIYA Takuma [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]DONG Hui [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]MURAO Hiromichi [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]
農業用水路トンネルのひび割れ発生メカニズムの解明とその補強工法
土屋 拓万 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]董 会 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]○村尾 弘道 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]
農業用水路トンネルには、側壁のある一定高さでひび割れが発生しているものが数多く見られる。そのひび割れは、天端覆工背面に存在する空洞に起因すると考えられる。本報告は、分割エアーバッグ載荷装置により空洞が存在する覆工状況を擬似的に再現することで、空洞とひび割れ発生との関係を明らかにした。さらに、その補強工法として有効と考えられる裏込注入工法をこの装置により擬似再現し、同工法の有用性を確認した。
Keyword: 農業用水路トンネル, 覆工背面空洞, 分割エアーバッグ載荷装置GET PDF=10/10004-34.pdf
Development of the renewal technology of a reservoir in which HPFRCC was used for the surface liner wall and the downstream method side protection layer
SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture,Tottori University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life Environmental Science,Shimane University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture,Tottori University]TASSO Yasutaka [Technical Research Institute,Kajima Road Co.,Ltd]
HPFRCCを表面遮水壁および下流法面保護層に用いたため池更新技術の開発
坂本 康文 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]○達増 康隆 [鹿島道路蟲蚕儻Φ羹]
我が国にあるため池のうち、多数は長時間供用されており、所要の堤体安定性を満足していないものが多い。しかし、一般的に行われる工法では、耕地の縮小等、課題が多い。そこで、HPFRCCの優れた力学的特性に着目し、ため池の上部側の遮水層および下流側の流下部被覆材として適用することを考えた。本研究では、HPFRCCの遮水性および雑草木に対する繁茂防止性の検討結果および実際のため池で行った試験施工の結果について報告する。
Keyword: HPHRCC, ため池, 表面遮水材料GET PDF=10/10004-35.pdf
The pilot test of countermeasure against wave erosion for road embankment in Bangladesh
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]YANADA Kouji [Ministory of Agriculture, Forestry and Fisheries]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]
バングラデシュにおける道路盛土の波浪侵食対策に関するパイロット試験
○松島 健一 [(独)農村工学研究所]毛利 栄征 [(独)農村工学研究所]山田 耕士 [農林水産省]堀 俊和 [農林水産省]有吉 充 [(独)農村工学研究所]
バングラデシュは、毎年の洪水による波浪侵食が深刻な問題となっている。脆弱な社会基盤施設は、人命・財産を守れないばかりか、補修費の増大を招き、貧困が貧困を生む悪循環を引き起こしている。そこで、我々は、波浪侵食に伴う問題を軽減・緩和するため、低コストで耐久性が高い侵食対策工の開発に着手した。本研究では、農村工学研究所が開発した土嚢工法をベースに、現地で入手可能な材料と、人力を主体とする施工技術を組み合わせた方法を確立し、現地にカスタマイズさせたパイロット試験について報告する。
Keyword: 国際協力, 土嚢, 波浪侵食GET PDF=10/10004-36.pdf
Effect Of Concrete And Reinforcing Bar On The Low Frequency Electromagnetic Wave Attenuation
Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering,Department of Geotechnical and Hydraulic Engineering,Laboratory of Engineering Analysis]
鉄筋およびコンクリートが低周波電磁波の減衰に及ぼす影響
○浅野 勇 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]増川 晋 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]田頭 秀和 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]林田 洋一 [(独)農研機構農村工学研究所施設資源部構造研究室]
鉄筋コンクリート内からワイヤレス通信が可能なセンサを開発するために,鉄筋およびコンクリートが低周波電磁波に与える影について実験を行い検討した。その結果,厚さ30cm,鉄筋比1.5%程度の鉄筋コンクリート中から低周波電磁波により30〜45m程度のワイヤレス通信が可能であることを確認した。
Keyword: センサ, ワイヤレス, 鉄筋コンクリートGET PDF=10/10004-37.pdf
発表番号 [4-39(P)]
The renovating case of irrigation pond by adopting a precast sluiceway
Kadowaki_Yutaka [Kouto Land Improvement Office,Hyogo]
プレキャスト底樋管によるため池改修事例
○門脇 裕 [兵庫県 光都土地改良事務所]
一般的な底樋改修工法は、巻立等に時間を要すため施工期間の短縮が望まれている。そこで、西の峠池では主に工期短縮を目的とし、プレキャスト底樋管を用いて改修を行った。従来工法に比べ、コンクリート巻立が不要となるため、施工期間を22日短縮でき、またコンクリートの品質管理を省略することができた。しかし、事例数が少なく経過年数も短いため、今後は情報を蓄積・共有し活用することで、品質の確保に努めるべきである。
Keyword: 二次製品, 工期短縮, プレキャスト底樋管GET PDF=10/10P04-39.pdf
Development of canal monitoring system by using low power wireless system
Mitsuhiro_Mori [National Institute for Rural Engineering]Masaru_Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Takehisa_Mori [National Institute for Rural Engineering]Tetsuo_Nakaya [National Institute for Rural Engineering]
小電力無線システムを用いた水路施設管理手法の開発
森 充広 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 丈久 [農村工学研究所]○中矢 哲郎 [農村工学研究所]
広域にわたり整備されている,老朽化した水路施設の要点検箇所の機能低下要因の,早期かつ効率的な発見のために,ICTを活用した施設管理手法を検討した.具体的には,漏水,通水阻害,沈下,等により水路に発生する異常水位の発生パターンや許容される変動値を類型化し,水位や流量データから,通水下の異常箇所の診断を行うことで,施設の機能低下要因を省力的かつ早期に発見するための,小電力無線システムを開発した.
Keyword: 小電力無線, 水路施設, 機能診断GET PDF=10/10004-40.pdf
Study on Flow Transmissibility of Irrigation Canals Considering Hydraulic Conditions
Otagaki Koichiro [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency]Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]Hasegawa Yuki [Faculty of Agriculture and Agricultural science program, Kochi University]Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]
水理条件を考慮した農業用水路の通水性能評価に関する研究
○太田垣 晃一郎 [独立行政法人水資源機構]齋 幸治 [高知大学農学部]長谷川 雄基 [高知大学農学部農学科]佐藤 周之 [高知大学農学部]
農業用水路の通水性能の評価・規定化に向けた基礎研究として,供用後の水理条件が粗度係数に与える影響について検討した.その結果,粗度係数の値は流況によって大きく変動し,とくにフルード数およびレイノルズ数との間に高い相関性が確認された.以上から,同一の材料・部材を用いて設計・補修された水路においても,供用後の水理条件により粗度係数が設計段階に用いられる標準値とは大きく異なる可能性が示唆された.
Keyword: 農業用水路, 通水性能, 粗度係数GET PDF=10/10004-41.pdf
a quakeproof diagnosis in Koudaike dam
katou kouji [Hyogo Prefecture Sumoto Land Inprovement Office]
上田池の耐震機能診断について
○加藤 浩司 [兵庫県洲本土地改良事務所]
上田池は昭和7年に粗石モルタル重力式ダムとして農業土木技術者により日本で初めて築造されたダムである。築造後約80年が経過し堤体の老朽化に不安があるため、今後発生する確率の高い「東南海・南海地震」のような大きな地震に備え、耐震機能診断を実施することとなった。ダムの耐震機能診断における粗石モルタルの特性を踏まえた強度の判定方法と結果について事例紹介する。
Keyword: 耐震機能診断, 粗石モルタル, GET PDF=10/10004-42.pdf
A Study on the Surface and the Ground of Sediment Pavement on-farm Road
NODA Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]SHINOTSUKA Masanori [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]
土砂系舗装の圃場内農道における路面及び地盤性状の一考察
野田 智之 [鳥取大学大学院農学研究科]坂本 康文 [鹿島道路(株)技術研究所]篠塚 政則 [鹿島道路(株)技術研究所]○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
圃場内農道には,走行性や快適性の確保及び農産物輸送時の荷痛み防止等の目的から舗装率を向上することが求められ,加えて農地の再整備と連動して機動的な路線の変更が可能となる新たな農道整備手法を開発することが求められる。本文では,圃場内農道の機動的な整備手法を確立することを目的とした研究の一環として,土砂系舗装の圃場内農道における路面・地盤性状の評価を行った結果について示す。
Keyword: 圃場内農道, 土砂系舗装, 地盤弾性係数GET PDF=10/10004-43.pdf
Estimation of the Road Surface Profile and the Vibration Property of Sediment Pavement on-farm Road
SHINOTSUKA Masanori [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]KAMATA Osamu [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]SAKAMOTO Yasufumi [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]NAKAMURA Kazuaki [Technical Research Institute,Kajima Road Co., Ltd]
土砂系舗装の路面プロファイルと振動特性の評価
篠塚 政則 [鹿島道路(株)技術研究所]鎌田 修 [鹿島道路(株)技術研究所]坂本 康文 [鹿島道路(株)技術研究所]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]○中村 和明 [鹿島道路(株)技術研究所]
農道には,その整備目的の一つとして農産物流通があり,荷痛みしない程度の平たん性や農業用機械の走行に耐える強度が求められる。圃場内農道の舗装設計の性能規定化を進めるためには,農家を含む地域住民や農道利用者等の多様なニーズに応えるための性能指標の設定が必要になる。本研究では,圃場内農道の性能規定化に資することを目的として,土砂系舗装の路面凹凸および振動特性の現状評価を行った結果について報告する。
Keyword: 圃場内農道, 土砂系舗装, 振動特性GET PDF=10/10004-44.pdf
発表番号 [4-45]
Pavement Update Case with Existing Farming Route by Road Roadbed Reproduction Industrial Method
Tanigaki Kazuhiko [Hyogo Prefectural Asago Land Improvement Office]
路上路盤再生工法による既設農道の舗装更新事例
○谷垣 和彦 [兵庫県朝来土地改良事務所]
県単独農道整備事業(ふるさと農道整備事業)日高八鹿円山川右岸地区において、交通量(特に大型車)の増大による路面のひび割れや轍割れ等により路面に危険な状態が生じていた。舗装更新工事にあたり、打換え工法と比較して、.灰好判霧困図られる △さ上げを行うことなく舗装の構造強化が図られる 9期短縮が図られる で儡物の発生が少ない 等から採用した路上路盤再生工法について報告する。
Keyword: 工法・施工, 舗装, リサイクルGET PDF=10/10004-45.pdf
発表番号 [5-02]
Deep ponding and non-ponding release irrigation system and paddy field lot environment in Mikawa region, Aichi prefecture
Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]Nakamura Yoshio [Tokyo University of Agriculture]
愛知県三河地方における深水無落水による水田灌漑と圃場環境
駒村 正治 [東京農業大学]中村 貴彦 [東京農業大学]藤川 智紀 [東京農業大学]○中村 好男 [東京農業大学]
愛知県三河地方では、夏季高温時の水温上昇を抑制するために深水灌漑と水管理労働の省力化を図るための無落水灌漑が試みられている。そこで、深水無落水灌漑が圃場内の水温・地温および水質に及ぼす影響について検討した。その結果、最大23cmの湛水深の水管理が行われ最高水温や最高地温が低く維持されていた。また圃場内で高濃度となった貯留水が圃場外へ排出される頻度は少なく、この方法は環境に配慮した水管理技術といえる。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 農地環境GET PDF=10/10005-02.pdf
発表番号 [5-04]
Elastic Water Supply Model for the Efficient Distribution of Irrigation Water
Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]Miyazu Susumu [Faculty of Agriculture, Niigata University]
農業用水の効率的配分を現実する「弾力的用水供給モデル」の提案
三沢 眞一 [新潟大学農学部]吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]○宮津 進 [新潟大学農学部]
近年,水稲生産のための農業用水の需要は兼業農家数の増加に伴って,朝・夕の特定の時間帯に集中する傾向が高まっている.需要の時間的偏在にも関わらず,用水は需要量とは無関係に一定量が慣例的に供給されている.この結果,時空間的な需給のアンバランスが顕在化している.本研究では,新潟県S市を事例とし,用水需給の時空間的不均衡を解消する「弾力的用水供給モデル」を提案し,効率的な水資源管理手法の検討を行う.
Keyword: 弾力的用水供給モデル, 用水需給の是正, 調整池GET PDF=10/10005-04.pdf
Effect of water saving irrigation on upland rice under drip irrigation
FUJIKAWA Tomonori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]YATO Shoko [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]
点滴灌漑における灌漑水量の節減と陸稲の生育
藤川 智紀 [東京農業大学地域環境科学部]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]○谷藤 祥子 [東京農業大学大学院農学研究科]
本研究の目的は省水資源,省エネルギーを目指した畑地灌漑として雨水利用と節水灌漑方法について検討するものである。本研究では大型ハウスにおいて,栽培作物を陸稲とし,雨水を集水利用した点滴灌漑方式による灌漑試験の結果より,灌漑水量の節減を検討した。灌漑効果を維持しつつ,消費水量相当分水量とした灌漑水量の25%節減が可能であることが明らかとなった。
Keyword: 施設栽培, 節水灌漑, 土壌水分GET PDF=10/10005-05.pdf
Evaluation of Water Delivery Performance in Tertiary Canal -A Case Study of Irrigation Improvement Project in Egypt-
Ahmed M. Aly [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
3次水路における配水管理の評価−エジプトにおける灌漑改良事業の事例研究−
○Ahmed M. Aly [鳥取大学大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]
エジプト・ナイルデルタでは灌漑改良事業(IIP)による伝統的な灌漑システムの近代化が進められている。本報では,従来灌漑地区とIIP地区を対象に,灌漑システムの水利用の効率,および末端用水路における農家の灌漑水へのアクセスに対する信頼性や平等性の点からIIPの評価を行った。その結果,灌漑システムの水利用の効率は改善された。また,灌漑水量・夜間灌漑の頻度・時間はともに削減され,IIPによる用水管理の改善が示された。
Keyword: 用水管理, 灌漑改良事業, 管理評価GET PDF=10/10005-06.pdf
発表番号 [5-07]
Removing salts from soil accumulated salts by scraping
Fujimaki Haruyuki [Tottori University]Kanatsuka Chiaki [Univ. of Tsukuba]
表面剥離法による塩類集積土壌からの除塩
藤巻 晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター緑化保全部門]○金塚 千晶 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
塩類集積が視認された土壌に対し、安価に入手できる箒を用いて表面剥離法を適用するとともに土壌中の塩分分布を測定し、表面剥離法による除塩量を評価するとともに、より効率的に作業を行う方法について検討した。
Keyword: 塩類集積, 除塩, 表面剥離法GET PDF=10/10005-07.pdf
Effects of water-saving irrigation on northern part of Taklimakan desert
JALALDIN Abdisalam [College of Resources and Environmental Sciences, Xinjiang University]MAIMAIDI Ainiwarer [Xayar Water Resource Agency]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
タクラマカン砂漠北縁地域における節水潅漑の導入効果
阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]艾尼瓦尓 麦麦提 [沙雅県水利局]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
本研究では,新疆ウイグル自治区シャヤ県を対象に,乾燥地農業における節水潅漑の導入効果と課題を検討した。対象地域における節水潅漑の導入は,播種期(春季)には潅漑用水(河川水利用)の節減はみられないものの,生育期(夏季)の潅漑用水の節減と収量増加に効果的なことが示された。また,収量増加には栽培管理の向上だけでなく,地下水位上昇の抑制による塩類集積の抑制が影響していることが示唆された。
Keyword: 乾燥地, 節水潅漑, 地下水GET PDF=10/10005-09.pdf
Irrigation scheduling under saline water
Yamamoto Tahei [Arid land research center Tottori University]Moritani Shigeoki [Arid land research center Tottori University]Andry Henintsoa [Arid land research center Tottori University]
塩水灌漑の用水計画
○山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]森谷慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]Andry Henintsoa [鳥取大学乾燥地研究センター]
限りある水資源条件下では、ある程度塩類化した灌漑水の利用が余儀なくされる。灌漑水が良質水の場合、灌漑水量の求め方は普及しているが、塩水を用いる場合の算定フローは少ない。本研究では、良質水を対象にした現行の用水計画をベースにして、塩水灌漑下の算定フローについて検討を加え、シミュレーション手法(2008Visual Basic)を利用して、少量頻繁と間断灌漑下におけるリーチングや適正用水量などの評価を試みた。
Keyword: 塩水灌漑の用水計画, 2008Visual Basic, リーチングGET PDF=10/10005-12.pdf
Water budget evaluation in paddy fields with subsurface water level regulation system
KITAGAWA Iwao [National Institute for Rural Engineering]HARAGUCHI Noburo [National Institute for Rural Engineering]WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
地下水位制御システムが水田用水需要量に与える影響
北川 巌 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]原口 暢朗 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
地下水位制御システムFOEASは暗渠排水と地下灌漑の機能を併せ持ち、湿害と干ばつを回避し各作物に最適な地下水位の維持を可能とする。FOEASの導入による灌漑方法や営農形態の変化が地区の用水計画に与える影響についての検討はほとんどされていない。そこで、鹿児島県蒲生地区においてFOEASによる水稲栽培時の用水量を調査したところ、一般的な水田と比べて約40%(404mm)削減した。また、大豆栽培時の地下灌漑用水量は118mmであった。
Keyword: 地下水位制御システム, 水田用水量, 排水量GET PDF=10/10005-13.pdf
The effect of underground irrigation on the low-protein rice production
OKITA Masataka [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]NANBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]TAKAKI Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]KASHIWAGI Junichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]
低タンパク米生産における地下灌漑の効果
○沖田 政崇 [北海道大学大学院農学院]南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]高木 優次 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]
低タンパク米生産と地下灌漑の関連について調査した。地下灌漑の実施により窒素吸収を抑制できることは確認できた。しかし、現行の地下灌漑操作では十分な給水ができているものの、土壌中の窒素を容易に制御することはできなかった。また、籾殻暗渠の施工によって心土層の透水性が向上し、土壌が酸化状態になった結果アンモニウム態窒素の生成が抑制されたと推察された。このことが低タンパク米生産の主な要因であると考えられる。
Keyword: 地下灌漑, 土壌窒素, 低タンパク米GET PDF=10/10005-14.pdf
Determination of Irrigation Amounts Using a Numerical Model
Fujimaki Haruyuki [Tottori University]Sasaki Yu [Univ. of Tsukuba]
植物の生長モデルと天気予報の灌漑スケジューリングへの応用
藤巻 晴行 [鳥取大学乾燥地研究センター緑化保全部門]○佐々木 優 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
自動灌漑システムによる灌漑区と数値天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで、仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを試みた。また供試作物の生長モデル中のパラメーターの測定を行った。昨年は2008年に行った、大豆を用いた同様の研究について報告したが、今回は陸稲(トヨハタモチ)を用いた実験の結果について報告する。
Keyword: 植物の生長モデル, WASH_1D, 数値天気予報GET PDF=10/10005-16.pdf
Examination of evapotranspiration in open field multi farming and applicability of Penman-Monteith method
HISADA SHIGETA [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
露地マルチ栽培における蒸発散量の検討とペンマン-モンティース法の適用可能性
○久田重太 [岐阜大学応用生物科学研究科]伊藤健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]千家正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]
露地・マルチ栽培のタマネギ畑において気象観測を行い、ペンマン法(P法)およびペンマン・モンティース法(PM法)による推定蒸発散量を比較した。観測した57日間ではボーエン比法(B法)による値と比べ、P法で0.87mm/d、PM法法では0.61mm/d多い結果となった. また、B法が5.0mm/d以上の日では、B法に対しP法で−0.55〜0.68mm/d、PM法で−1.2〜0.33mm/d多いが、いずれも最大蒸発散量を概ね再現できていると考えられる.
Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, GET PDF=10/10005-18.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Observation of percolation and lateral seepage of rainfed rice fields in Laos
Oda Masato [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Fujihara Yoichi [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
ラオス中部の天水田における降下浸透・畦浸透の観測
小田 正人 [国際農林水産業研究センター]○藤原 洋一 [国際農林水産業研究センター]
ラオス中部の天水田稲作地域を対象として、気象観測、栽培・収量調査、飽和透水係数などの圃場調査、さらに、湛水・地下水位などの水動態観測を行った。その結果、高収量を得るためには出穂期の9月に湛水をできるだけ維持することが重要であり、湛水を確保するためには降下浸透(0〜2mm/day)の10倍程度と推定された畦浸透量(0〜22mm/day)を抑制することが重要であることが示された。
Keyword: 天水田, 降下浸透, 畦浸透GET PDF=10/10P05-19.pdf
発表番号 [企-5-1]
Effective Use of JABEE‘s Accreditation System in Private University
Kohno Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihonn University]
私立大学におけるJABEE認定制度の活用
○河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
国立大学では、今後とも、JABEE認定制度による技術者教育プログラムが第2期中期目標等に強く位置づけられようとしている。私立大学においても、18歳人口の減少・全入時代を迎え、今後とも推薦・AO・一般・編入等の多様な入試により、資質が多様に異なる学生が多く入学してくることから、これらの学生諸君の教育に当たっては、教育方法の向上・改善などに成果をもたらしたJABEE認定制度の活用が大いに有用であることを述べる。
Keyword: 私立大学, JABEE, 技術者教育GET PDF=10/10S05-01.pdf
On a rehabilitation of sub-surface drains in Nakajima district, Ishikawa Pref.
Kawaguchi Azusa [Ishikawa Prefectural University ]Usuike Hidenori [Ishikawa Prefectural Government]Ike Toshiyuki [Ishikawa Prefectural Government]Mukose Naomi [Ishikawa Prefectural Government]Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University ]
暗渠排水機能の更新に関する試み−石川県中島地区における暗渠更新工事を事例として−
河口 あずさ [石川県立大学生物資源環境学部]臼池 秀紀 [石川県中能登農林総合事務所]池 登志幸 [石川県中能登農林総合事務所]向瀬 直美 [石川県中能登農林総合事務所]○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]
疎水材としてモミガラを単独で使用した暗渠は、暗渠溝が収縮し、同時にモミガラが劣化するので、経年的に排水不良になることが多い。この場合、新たに暗渠を再施工するケースがあるが、農家の費用負担が大きい。そこで、暗渠管はそのまま残し、暗渠溝を拡幅してモミガラのみを新しい疎水材と取り替える方法なら農家が納得する暗渠機能の回復方法になり得ると考え、実際の圃場で試験施工を行い、その効果について検討した。
Keyword: 暗渠排水, 機能の機能更新, コスト縮減GET PDF=10/10005-22.pdf
Examination of Wood Chips for Filter Material of Underdrain
SUGAWARA Tsuyoshi [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]ISHIKAWA Takeshi [Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]SUZUKI Kazuhiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]YUSA Takahiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
木材チップ(スギ)における暗渠排水疎水材の検討について
菅原 強 [宮城県古川農業試験場]石川 毅 [宮城県東部地方振興事務所登米地域事務所]鈴木 和裕 [宮城県古川農業試験場]○遊佐 隆洋 [宮城県古川農業試験場]
暗渠排水疎水材の検討として,現地実証試験,室内試験により,もみ殻,木材チップ(スギ)(辺材,心材)について,排水能力,分解,収量等の調査を実施した。排水能力については,降雨後速やかに排水され,収量については,木材チップがもみ殻より若干上回る結果となった。室内試験による分解試験では,木材チップはもみ殻より分解しにくい結果となった。短期間での試験となったため,今後も継続的に調査を実施する必要がある。
Keyword: 暗渠排水, 木材チップ, 分解GET PDF=10/10005-23.pdf
Local Adaptability of Low-cost Subsurface Drainage System
Sugawara Tsuyoshi [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]Yusa Takahiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]Chiba katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Kanmuri Hideaki [Miyagi Prefectural Government]Iwasa Ikuo [Miyagi Prefectural Government]Suzuki Kazuhiro [Miyagi Pref. Furukawa Agricultural Experiment Station]
低コスト暗渠排水の現地実証
菅原 強 [宮城県古川農業試験場]遊佐 隆洋 [宮城県古川農業試験場]千葉 克己 [宮城大学食産業学部]冠 秀昭 [宮城県北部地方振興事務所 栗原地域事務所]岩佐 郁夫 [宮城県東部地方振興事務所 登米地域事務所]○鈴木 和裕 [宮城県古川農業試験場]
平成20年度農業農村工学会大会講演会にて「低コスト暗渠排水の用排水機能の検討」と題して,営農排水技術との組み合わせを前提とした低コスト暗渠排水方式(以下,新方式暗渠)を圃場整備における新たな整備手法として提案したところである。 今回,宮城県内の圃場整備地区にて新方式暗渠を導入したことから,本地区における排水機能及び地下水位調節機能,大豆収量についての検証を通じて,新方式暗渠の機能評価を行った。。
Keyword: 暗渠排水, 水田輪作, 土壌水分GET PDF=10/10005-24.pdf
発表番号 [5-27(P)]
Challenge for Method of Recovering Drainage Function on Main drain
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Shibata Saburo [Yamagata Prefectural Government]Koike Tomomi [Yamagata Prefectural Government]Kamiya Keiichi [Yamagata Prefectural Government]Kanmuri Hideaki [Miyagi Prefectural Government]
暗渠排水の機能回復工法の検討
○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]柴田 三郎 [山形県農林水産部]小池 知巳 [山形県庄内総合支庁]神谷 慶一 [山形県庄内総合支庁]冠 秀昭 [宮城県北部地方振興事務所栗原地域事務所]
本研究では疎水材の腐食による暗渠排水機能低下の実態解明を試みるとともに,その機能回復のために1本の本暗渠を新設する工法の効果を検討した。その結果,疎水材部のモミガラがほぼ完全に腐食し土が堆積した圃場はモミガラがほぼ完全に残る圃場と比べ,ピーク暗渠排水量は6割弱だったが,本暗渠を新設した圃場では同等だった。よって,本暗渠の追加は暗渠の機能が低下した圃場の排水対策に有効な工法と考えられた。
Keyword: 地下排水, 農地の汎用化, 土層改良GET PDF=10/10P05-27.pdf
Case study of Functional Diagnosis on the case of Steel Pipe
atago_tokuyuki [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]yamamoto_masaya [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]sakashita_kiyoaki [West - Hokuriku Land Improvement Planning and Management Office]
管水路機能診断調査の事例について
○愛宕 徳行 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]山本 昌也 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]坂下 浄明 [北陸農政局 西北陸土地改良調査管理事務所]
石川県の手取川扇状地には8,600haの水田が広がっており、白山連峰を水源とする豊富な水を農業用水として白山頭首工で右岸側に一括取水している。左岸側の宮竹用水へはφ2,400mmの鋼管で手取川を逆サイホン形式で渡河している。本報では、昭和43年に築造されて以来41年が経過している鋼管において、初めて水を抜いて機能診断を実施したため、その手法と内容について報告を行うものである。
Keyword: 灌漑施設, 金属材料, GET PDF=10/10005-28.pdf
Factors affecting to drainage canal performance in large-scale upland field area
SATO Satoshi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]MAEKAWA Ryoko [Zukosha Inc.]TAKADA Naoyuki [Zukosha Inc.]
大規模畑作地帯における排水路性能への影響因子
佐藤 智 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]前川 涼子 [(株)ズコーシャ]○眦帖…捷 [(株)ズコーシャ]
大規模畑作地帯である北海道十勝支庁管内に造成された排水路において,通水能力を低下させる因子として降雨条件と流域条件に着目して影響を分析した.水位上昇に最も大きな影響を与えるのは降雨量増加であった.また,溢水の可能性が低くても,水位や流速は上昇することから,排水路の機能診断を実施する上では,護岸より上部の法面浸食が性能低下の一指標となると考えられた。
Keyword: ストックマネジメント, 施設機能診断, 排水路GET PDF=10/10005-31.pdf
Miniaturization and reducing the cost approach for drainage pump station by use of new technology
FUJII Motoaki [Hyogo Prefectural Government Nishi-harima District Administration Bureau, Kouto Office of Land Improvement]
新技術の活用による排水施設の小型化・低コスト化
○藤井 基明 [兵庫県西播磨県民局光都土地改良事務所]
排水対策特別事業大川地区は、兵庫県淡路島南部に位置し瀬戸内海式気候に属する。梅雨時期を除き降水日数が少ないため、用水用のため池が多いことが特徴で、年間を通じて温暖な気候を活かしたタマネギやレタス、水稲の三毛作が盛んな地域である。 この地域においては、低地帯の内水排除対策は重要な課題となっており、安定した農業経営がおこなえるよう、昭和38年より5つの農業用排水機場を整備している。本発表では、ポンプ形式や配置位置を工夫してコスト縮減や維持管理労力の軽減に努めた排水機場の整備事例について紹介する。
Keyword: 排水施設, 河口・感潮域の水理, 工法・施工GET PDF=10/10005-32.pdf
Harvest Methods of Lotus Root in the Major Cultivation Districts in Japan
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
レンコン主要産地における収穫方法とその変遷
○牧山 正男 [茨城大学農学部]
レンコンの栽培方法は,地域ごとに多様である.それには各地の土壌条件や水利条件などが影響することから,農業土木的な観点からの整理が必要である.しかし,全国の状況を包括的に整理したものは見られない.その端緒として,著者はレンコンの収穫方法に着目している.本稿では現時点までに調査した地区におけるレンコン収穫方法について整理し,またそれをもとに収穫方法の変遷について新技術導入の観点から考察した.
Keyword: ハス田, レンコン収穫方法, 新技術導入GET PDF=10/10005-34.pdf
Simulation about the Volume of Remain Water on Paddy Field - The Application of Three-dimensional Enclosure Method for ExcelVBA -
SUZUKI_Sho [Graduate School of Agriculture, IBARAKI University]MAKIYAMA_Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
田面残留水量に関するシミュレーション−ExcelVBAによる3次元囲い込みモデルの応用−
○鈴木 翔 [茨城大学大学院農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学部]
水田での地表排水の促進は,大区画化や直播稲作などに重要である.丸山(1975),山路ら(1981)によるシミュレーションが過去に行われた.近年ではコンピュータの発達により,同様の研究でも多量のデータを用いた統計的な検討が行えるようになった.本報ではExcelVBAを用いて,3次元囲い込みモデルを応用したプログラムの開発と,それを用いたシミュレーションを行い,地表排水の促進に関して検討した.
Keyword: 田面残留水, シミュレーション, 均平精度GET PDF=10/10005-35.pdf
Soil Physical Property and Growth of Wood after Establishment of Forest Buffer Zone
unoki keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Kato Mitio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Hanyuu Tetsuya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]tada hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
緩衝林帯整備後の土壌物理性と樹木の生育
鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]加藤 道生 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]羽生 哲也 [北海道開発局釧路開発建設部]○多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
環境保全型かんがい排水事業で整備された緩衝林帯で、整備後の土壌物理性と樹木の生育の調査を行った。林帯の浸入能は草地に比べ大きな値を示し、草地からの表面流出水の浸透を期待できる状況にあることを確認した。また、植樹を行った樹木は植栽方法及び樹種にかかわらず60%程度の生存率であることを確認した。また,樹木の獣害の状況は地点によって異なるが,シカ等の大型動物による影響の大きいことが示唆された。
Keyword: 草地酪農, 緩衝林帯, 土壌物理性GET PDF=10/10005-37.pdf
発表番号 [5-40(P)]
Trend of Spread of Direct Seeding Culture in Paddy Field in Recent Japan
ETOH Daisuke [College of Agriculture, IBARAKI University]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, IBARAKI University]
近年の各都道府県における直播稲作普及の動向
○衛藤 大輔 [茨城大学農学部]牧山 正男 [茨城大学農学部]
近年,我が国の直播稲作の面積は増加傾向である.しかし,その都道府県ごとの普及状況については,坂田ら(2003)以降は検討されていない.そこで本報では近年の直播稲作の普及状況を都道府県別に分析した.その結果,'00年前後の全国の直播面積の増加は直播面積率が上位の県によるもの,その後は一部の県の増加によるものであったと考察された.さらに,特異的に普及が進む福井県,愛知県の状況について概観した.
Keyword: 直播稲作, 技術の普及状況, 面積変化GET PDF=10/10P05-40.pdf
発表番号 [5-41(P)]
Underwater transfer and water leakage prevention in the levee slope of water leaky rice terrace
Hosokawa Masatoshi [National Agricultural Research Center for Western Region]Uchida Haruo [National Agricultural Research Center for Western Region]Matsuda Shu [National Agricultural Research Center for Western Region]Yoshimura Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region]
漏水過多な棚田畦畔法面の水移動実態とその漏水対策
細川 雅敏 [近畿中国四国農業研究センター]内田 晴夫 [近畿中国四国農業研究センター]松田 周 [近畿中国四国農業研究センター]○吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]
漏水過多の圃場において、漏水対策として畦畔の内側に異なる深さ(30cm,50cm)で畦シートを埋設した畦畔法面の水移動変化について、減水深および土壌水分ポテンシャル値を元に検討を行った。その結果、いずれ埋設深の場合も灌漑初期には遮水効果があるが、浸透水の増加にともないシートの下端から横方向へ浸透し漏水を完全に遮水することはできないが、下流への漏水量は減少し、埋設深が深いほど効果が高いことがわかった。
Keyword: 傾斜地水田, 畦畔法面, 漏水対策GET PDF=10/10P05-41.pdf
The intention of the Land Improvement District of Paddy-field Farming about Farm Road
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]NODA Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
水田営農を主とする土地改良区の農道に対する意向
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]○野田 智之 [鳥取大学大学院農学研究科]
基幹的農道と圃場内農道に大別される農道の整備は,各農道の供用環境と要求される性能を見定めた上で行うことが求められる。本文では,農道の種類に応じた要求性能と整備手法を明らかにするための研究の一環として,農道の現状及び今後の農道整備の方向性を把握するために,区内のほぼ全ての農道がアスファルト舗装されている水田営農を主とする土地改良区に対してアンケート調査を実施した結果について示す。
Keyword: 農道, 舗装, 修繕GET PDF=10/10005-43.pdf
Field Survey on the Disaster Recovery of the Stone Wall in the Farmland
OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]KABURAKI Ryo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
農地内石垣の被災と復旧に関する実態調査
○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]鏑木 諒 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農地内の石垣は西日本を中心に日本中に広く分布しており,農地と国土の保全にとって重要構造物である.本研究では多地域にまたがる農地内石垣の構造に関する調査を初めて行った.その結果,道路擁壁などと比較し,農地内石垣の構造上の特徴を明らかにした.また被災に関し,要因を素因と誘因に分け,項目を挙げ分析を行うとともに,崩壊パターンの検討を行った.復旧に関し,その方法や地域による特徴などを明らかにした.
Keyword: 農地内石垣, 被災要因分析, 復旧GET PDF=10/10005-45.pdf
Actual Conditions of Soil Erosion on Sloping Pastures in the North Kanto Region
Yamamoto Hiroshi [National Institute of Livestock and Grassland Science]Nakao Seiji [National Institute of Livestock and Grassland Science]
北関東地域の傾斜放牧地における土壌侵食の実態
山本 博 [畜産草地研究所]○中尾 誠司 [畜産草地研究所]
放牧草地における土壌侵食の実態を把握するため,栃木県内の公共牧場において,土壌侵食実態等に関する現地踏査・調査,ならびに侵食現象が著しい牧区について,ガリ侵食の規模,分布などの調査を実施した.法面における表層崩壊による侵食,牧柵沿いのリル・ガリ侵食,草地面では雨水の集中しやすい箇所に激しいガリ侵食が見られた.草地面に比べ,牛道部,ガリ底・壁面の土壌は,緻密で高い土壌硬度を示し,透水係数も低かった.
Keyword: 農地保全, 土壌侵食, 農地環境GET PDF=10/10005-49.pdf
Effect of Ecosystem-conscious Works in the Upstream of Mikkaichi Drainage Channel
Nakanishi Naoto [Branch Office for Kameoka Agricultural Land Improvement Project, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
三日市水路上流部における生態系配慮型工法の効果について
○中西 直人 [近畿農政局 淀川水系土地改良調査管理事務所 亀岡農地整備事業建設所]
国営亀岡農地再編整備事業地区の排水路には,魚類,貝類など豊富な水生生物の生息環境が存在しており,こうした生態系保全に配慮するため,受益者を交えながら,生物にやさしい水路整備に取り組んできた。本報告では,地区内排水路最上流にあたる,三日市水路上流部で施工した生態系配慮型工法の効果の発現状況,多様度指数を用いた分析,今後の改善案について検討を行ったものである。
Keyword: 圃場整備, 生物多様性, 排水施設GET PDF=10/10006-01.pdf
The consideration for environment in Toshima Wetland“We imagine the future life with Stork”
Takagi_Toshihito [Hyogo Prefecture Toyooka Land Improvement Office]
戸島湿地での環境配慮「コウノトリと共に描く未来」
○高木 利人 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
コウノトリと共生する地域づくりを目標として県民の参画と協働のもと実施した、コウノトリの餌場となる湿地環境の保全整備について、その取り組み内容を紹介するとともに、河川と水路の水域ネットワークを確保し、コウノトリの餌場に必要となる多様な生物相を保全するため設置した起伏ゲートの効果について、モニタリング結果と今後の課題について報告する。
Keyword: 環境保全, 生物多様性, GET PDF=10/10006-02.pdf
Environmental action in KAMITSUBASHI District(KOBE City) “Regional community improvement through environmental conservation activities”
Uesugi_Takeo [Kobe Land Improvement Office, KobeDistrict Administration Office, Hyogo Prefectural Government]
集落基盤整備事業 上津橋地区の環境配慮〜環境保全活動を通じた地域づくり〜
○植杉 武生 [兵庫県神戸県民局神戸土地改良事務所]
農村振興総合整備事業(旧:集落基盤整備事業) 上津橋地区の実施に当たり、水棲生物の生息空間を確保するように配慮した水路整備にかかる検討手法、ならびに事業を契機とした地区住民の環境保全活動を通じた地域づくりについて紹介する。
Keyword: 圃場整備, 農村振興, GET PDF=10/10006-03.pdf
発表番号 [6-04]
The Role of the Children for Promotion of Rural Environment Improvement Activities
TOKUOKA Miki [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
農村環境向上活動促進のための子供の役割
○徳岡 美樹 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]石田 憲治 [農村工学研究所]
農村環境向上活動について,活動規模や組織構成の特徴を把握するとともに,子供たちの参加が農村環境向上活動を促進することを明らかにした.具体的には,主成分分析により道府県別に活動組織の特徴を抽出するとともに,数量化理論砧爐砲茲詛逝軸超向上活動の促進条件を抽出した.その結果,子供たちの参加が農村環境向上活動の促進に重要な役割を果たし,学校との連携が活動を活発化させる上で有効であることが考察された.
Keyword: 農村振興, 農村環境向上活動, 子供の参加GET PDF=10/10006-04.pdf
Attempt to measure of Participation Potential of Social Group in Rural Community to the Environmental Conservation Activities
Shigeoka Tetsushi [National Institute for Rural Engineering]Yamamoto Tokuji [National Institute for Rural Engineering]Kurita Hideharu [National Institute for Rural Engineering]
農村における社会集団の環境保全活動への参加性向測定の試み
○重岡 徹 [(独)農研機構 農村工学研究所]山本 徳司 [(独)農研機構 農村工学研究所]栗田 英治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
地域の主体的な環境保全活動の円滑な推進のためには、活動の担い手となる地域社会集団の保全活動への参加性向を事前に把握し、環境資源と社会集団の活力を総合化した活動推進手法を開発する必要がある。本報告では、社会集団の活動参加性向の測定法を開発する上での基礎情報となる社会集団の社会的活力を把握するための調査方法を考案する。
Keyword: 農村振興, 社会的活力, 集団構造GET PDF=10/10006-05.pdf
The action of taking care of Kamatani irrigation ponds in Akashi City
Fujimoto_Hisao [Kakogawaryuiki Land Improvement Office, Kitaharima District Administration Office, Hyogo Prefectural Government]
明石市釜谷池群におけるため池保全の取組みについて
○藤本 久雄 [兵庫県北播磨県民局加古川流域土地改良事務所]
ため池数全国1位を誇る兵庫県では、一部のため池において、農業従事者の高齢化により維持管理が粗放化したり、水質悪化・悪臭・ゴミの不法投棄による環境の悪化など、管理面での問題が生じている。そのなかで、ため池管理者である水利組合とため池に隣接する新興住宅地住民が協働してため池の保全活動に取り組んでいる事例を報告する。
Keyword: ため池, いなみ野ため池ミュージアム, ため池協議会GET PDF=10/10006-10.pdf
The reservoir area water purification program by local residents
Eto_Kimihiko [Hyogo Prefectural Kakogawaruuiki Land Improvement Office]
ため池の水質浄化にむけた地域の取組みについて
○栄藤 公彦 [兵庫県加古川流域土地改良事務所]
近年ため池周辺が都市化した地域では、周辺の生活環境の変化により、富栄養化した水質が原因となったアオコの発生等周辺環境の悪化を招いている。このため、ため池の水質浄化を図る水質浄化事業を契機に、ため池を管理する農業者がため池の特性を把握し、適正な水管理の実施や池内の資源利用による豊かな水辺空間の保全に取組む活動について報告する。
Keyword: ため池, 水管理, 資源循環GET PDF=10/10006-11.pdf
A study on qualitative modeling for environmental functions of irrigation ponds
Gohei_Yuta [Osaka prefecture university]Kudo_Yousuke [Osaka prefecture university]Kimata_Takashi [Osaka prefecture university]
ため池が有する環境機能の定性モデリングに関する研究
○五幣 雄太 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
近年、農業用水利施設の多面的機能を十分に発揮することが重要視されている。そのため、多面的機能に係る機能や性能を施設の設計体系の中で一体的に規定する必要がある。しかし、環境機能に係る要因は曖昧かつ定性的に表現されていることが多いため、本研究では定性推論の手法を応用することで、環境保全機能、親水機能、歴史・文化機能について、機能の成り立ちを適切に表現した定性モデルを構成した。
Keyword: 環境機能, 定性推論, ため池GET PDF=10/10006-13.pdf
Action of Irrigation Project Office Toward Sustainable Multifunctional Use Of Irrigation Water For Rural Life And Environment In Kohoku Shiga
abe nobuhiro [Shinkohoku Irrigation Project office, Kinki Regional Agricultural Administration Office]
湖北の地域用水を継承するための国営事業所の取り組み
○阿部 信宏 [農林水産省 近畿農政局]
国営新湖北土地改良事業は、「食料の安定供給の確保」、「多面的機能の発揮」、「農業の持続的な発展」及び「農村の振興」という食料・農業・農村基本法の基本理念を実現するための施策の一部である。本事業の完了年度という節目に、「水」と「農」をより多くの人達で支えていくことができないだろうかという強い思いを持ちながら、本事業における地域用水機能の維持・増進に資するための取り組みをまとめたものである。
Keyword: 農村振興, 集落計画, 社会計画GET PDF=10/10006-17.pdf
A study for designing and constructing large diameter pipelines system
ARIYOSHI Mituru [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]KAWASHIMA Hideki [Hokuriku regional agricultural administration office]SHIMURA Kazunobu []TOMITA Shinzi []
大口径パイプラインの設計と施工方法に関する検討
○有吉 充 [(独)農村工学研究所]毛利 栄征 [(独)農村工学研究所]川島 秀樹 [農林水産省北陸農政局]志村 和信 [農村振興局]富田 晋司 [浜田市役所]
本地区では、最大で直径3500mmの大口径パイプラインを使用しているが、このような大口径パイプラインに対する構造設計手法と施工方法は十分に確立されていない。そのため、設計・施工方法の妥当性及び安全性を検討するために、現場実証試験等を実施した。その結果、浅埋設状態であっても、路面荷重に対して充分な構造安全性を有していることが確認できた。
Keyword: 埋設管, 実証試験, 輪荷重GET PDF=10/10S06-02.pdf
Method and Tasks of Rural Development in Southeast Africa
SHIMBO Yoshitake [Land Improvement Engineering Office, the Kinki Regional administration Office, MAFF]
東南部アフリカにおける農業農村の振興手法と課題
○新保 義剛 [近畿農政局土地改良技術事務所]
天水農業に頼る東南部アフリカの小農をターゲットとした技術協力では、農業生産の量的質的向上と共に基礎的な生活環境の向上が課題であり、適切な技術導入や農業生産と一体となった農村の振興が必要である。アフリカ・サバンナの特徴は、多彩な主食や脆弱な地域資源管理等を挙げることができる。また、小農にも多様性や能力の差異があるが、リスク分散型の複合農業の可能性もある。さらに、現金収入の機会創出も重要な要素である。
Keyword: 農村振興, 畑地灌漑, 農地保全GET PDF=10/10006-20.pdf
Indices for determining priority of rehabilitation and reconstruction of agricultural water use facilities
NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]KAWABE Akiko [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]SUGA Mutsumi [FRONTIER-Giken Co.,Ltd]RIMPO Shinya [FRONTIER-Giken Co.,Ltd]SUTO Yuji [Civil Engineering Resarch Institute for Cold Region,PWRI]
農業水利施設の補修・改修優先順位決定のための指標
中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]川辺 明子 [(独)土木研究所寒地土木研究所]菅 睦三 [(株)フロンティア技研]林保 慎也 [(株)フロンティア技研]○須藤 勇二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
現在、農業水利施設の補修・改修にあたっては、機能診断結果を基に施設ごとに健全度評価を行い、当該施設の補修・改修の緊急度を判断している。しかしながら、複数施設に対して緊急度と重要度といった各種因子を総合的に考慮できる補修・改修の優先順位の汎用的な決定方法はない。そのため、一定地域内における農業水利施設の補修・改修を実施するにあたって、各種因子を総合的に考慮できる指標の試案を作成した。
Keyword: 補修, 改修, 優先順位GET PDF=10/10006-22.pdf
Multi-objective Optimal Layout of Field Plots Cultivated with Rice or Upland Crop Using Weight Method
Chono Shunsuke [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Maeda Shigeya [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
重み係数法を用いた転作圃場の多目的最適配置
○長野 峻介 [京都大学大学院農学研究科]前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
近年,農業の分野で数理計画法を用いた様々な研究がなされているが,環境への負荷を抑制しつつ収益性の向上を考慮する多目的最適化を扱った研究は少ない.本研究では,低平地に圃場を持つ集落営農組織が,稲の収穫後の作付計画を行う場面を想定し,収益性を確保しつつ,農地組織から排出される全窒素負荷量を抑制する転作地の配置を導く多目的最適化モデルを,重み系数法を組み合わせた混合0-1計画問題として定式化した.
Keyword: 数理計画問題, 汚濁負荷管理, 転作GET PDF=10/10006-23.pdf
Change of Management Work Area by a Land Consolidation Project
圃場整備前後における維持管理作業面積の定量的評価
○田村 孝浩 [宇都宮大学農学部]
圃場整備による維持管理労力の節減効果を評価するための基礎として,平地農業地域の工区を対象として,圃場整備前後における畦畔・水路・農道の管理作業面積の変化を定量的に評価した。その結果,圃場整備後の管理作業対象面積は,畦畔は従前の約4割,水路は約8割,農道は7割に減少していた。また管理内容に着目すると,水路床などの江払い作業は大幅に縮小された一方,法面の草刈り作業は従前よりも増大したものと推察された。
Keyword: 圃場整備, 維持管理作業, GISGET PDF=10/10006-25.pdf
Rual Development Based on Clean Development Mechanism in Vietnam
Matsubara Eiji [Japan International Reserch Center for Agricultural Science]Izumi Taro [Japan International Reserch Center for Agricultural Science]Hirouchi Shinji [Japan International Reserch Center for Agricultural Science]
ベトナムにおけるCDMを活用した農村開発
松原 英治 [国際農林水産業研究センター]泉 太郎 [国際農林水産業研究センター]○廣内 慎司 [国際農林水産業研究センター]
JIRCASでは、CDMを農村開発に活用するための取り組みとして、ベトナムにおいて地域資源を有効に利活用した営農システム(VACB営農システム)なかで温室効果ガスを削減し、CDM事業とし、これにより獲得できる資金を元に持続的な農村開発を実施する手法について検討している。これまでの調査でCDM事業とするために必要な基礎データである非再生可能バイオマス比率がメコン地域では50%であると推定した。
Keyword: 温暖化防止, CDM, 農村開発GET PDF=10/10006-26.pdf
Application of LCC Computation System of Canal to LCCO2 Calculation
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路のLCC算定システムを活用したLCCO2の算出
○本間 新哉 [農村工学研究所]
地球温暖化対策の加速化の流れの中で、低炭素社会を目指す社会の動向に対応したストックマネジメントのあり方についても検討が求められている。農業用水路を対象として開発された、点検・診断結果を用い劣化予測からLCC算定までの一連の作業を実施するシステムを活用し、LCCO2(生涯二酸化炭素放出量)を算出する手法について検討を行った。
Keyword: 農業用水路, LCC, LCCO2GET PDF=10/10006-27.pdf
Feasibility of samll hydropower utilizing irrigation canals in Tochigi Prefecture
GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]SUGIMOTO Masao [Tokyo Institute of Technology]
栃木県における農業用水路を利用した小水力発電の可能性
後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]○杉本 允朗 [東京工業大学]
多数の未利用落差が存在する栃木県において、農業用水路を活用した小水力発電の普及が期待されている。そこで本研究では、那須野ヶ原土地改良区連合の先行事例を基に、農業用水路を利用した小水力開発の実現可能性の検討を行った。事例の分析と開発適地の個別調査により、経済性を踏まえた事業化可能性を検討した結果、開発可能性の高い地点の存在が明らかになった。維持管理の方法や事業者負担の軽減が今後の課題である。
Keyword: 小水力発電, 灌漑水路, ウォータータービンGET PDF=10/10006-29.pdf
Preliminary Study on Adoption of the Electric Vehicle (EV) Using Electricity generated by Small-hydropower
KANEKO yoshiharu [Graduate School of Agriculture, Ibaraki Univ.]MIZUBAYASHI Yoshihiro [Graduate School of Human and Socio-Enviroment Studies, Kanazawa University.]KOBAYASHI hisasi [School of Agriculture, Ibaraki Univ.]MAEDA Takashi [College of Human and Social Sciences,Kanazawa University.]
小水力発電を利用した電気自動車(EV)の受容可能性
○金子 芳春 [茨城大学農学研究科 ]水林 義博 [金沢大学大学院人間社会環境研究科]小林 久 [茨城大学農学部 ]前田 隆 [金沢大学人間社会学域経済学類]
エネルギーの地産地消の可能性を予察的に検討するために、小水力発電による電力を蓄電し、電気自動車(EV)として利用する電力利用オプションの可能性について意向調査を実施した。EV利用形態の中で最も受入れられたのは車所有でレンタルのフル充電のバッテリーと随時交換する方式,次いで車とバッテリー所有で急速充電できる方式であった。支払意志額は交換スタンドで月額平均5206円であった。
Keyword: 電気自動車, 意向調査, 支払意志額GET PDF=10/10006-31.pdf
A Method of Rural Development by Conservation and Application of Native Crops
Shimizu Katsushi [National Institute for Rural Engineering]
在来作物の保全と活用を通した農村振興の一手法
○清水 克志 [(独)農研機構農村工学研究所]
地域固有性の高い在来作物を地域資源と位置づけ,その保全と活用を通した農村振興の方法について検討する。具体的な事例として,在来種ジャガイモの保存に取り組む山梨県北東部の自治体を取り上げ,同自治体において在来作物の保全を目途として住民組織を結成するに至った経緯と,保全・活用に向けた具体的な取り組みを紹介するとともに,保全活動を有効に推進するための要点や期待される効果について考察する。
Keyword: 農村振興, 在来作物, 山梨県GET PDF=10/10006-32.pdf
Location, House and Opening Fund of Farmer’s Restaurants Set Up by Rural Women −With Facing Investigation in TOUHOKU Region−
Fujisaki Hiroyuki [Faculty of Agricultural & Life Science, Hirosaki University]Saitou Akemi [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]
農村女性起業による農家レストランの立地・建物確保方法と開業資金〜東北地方における聞き取り調査より〜
○藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]齋藤 朱未 [岩手大学大学院連合農学研究科]
本研究では東北地方で農家レストランを起業した農村女性14軒から立地や建物確保状況、開業資金について対面聞き取り調査した。その結果、グループ経営では農産物直売所併設の建物を行政から借用し、低額な出資金を自己負担していた。個人経営では、自宅敷地内の既存建物を改築する場合が多く、新・改築の規模に応じた多額の資金を、自らの前職の退職金、行政の助成や補助金、金融機関からの融資で調達していた。
Keyword: 農村女性起業, 農家レストラン, 東北地方GET PDF=10/10006-36.pdf
Process of Growth of Organization in Woman’s Rural Enterprising
HIROTA Junichi [Iwate University]HOJO Saki [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
一関市本寺地区における農村女性起業活動の組織成長プロセス
広田 純一 [岩手大学 農学部]○北條 紗希 [岩手大学大学院 農学研究科]
今日、農村女性起業活動への関心が高まっているが、農村女性の多くは経験やノウハウを持っておらず、活動の過程には様々な課題が発生しうる。そこで、岩手県一関市本寺地区「骨寺の里」を対象に、実際の組織設立から運営開始まで参与観察を行った結果、活動の経緯は6段階に分類でき、問題への対処方法の段階的な成長が明らかになった。その成長には研修などの実体験が不可欠であり、さらに会員間の交流・情報交換が重要といえる。
Keyword: 農村女性起業, 農家レストラン, 文化的景観GET PDF=10/10006-37.pdf
Existing conditions and future prospects of the evaluation of socialcost by depopulation/aging
ishikawa keigi [The Shogin Future-Sight Institute,ltd.]takahshi jyunji [National Institute for Rural Engineering]saito shinya [The Shogin Future-Sight Institute,ltd.]
過疎化・高齢化の進行に伴う社会的コスト負担の現状と予測
石川 敬義 [(株)荘銀総合研究所]高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]○齋藤 信也 [(株)荘銀総合研究所]
農村地域における社会資本の維持管理や地域環境の保全といった社会的サービスの提供にかかるコストは、農村地域における人口減少局面に比例して減少しておらず、今後、農村集落を抱える自治体や住民の負担はさらに増えることが予想される。本研究では、山形県N町を事例とし、限界集落の維持に伴う公共サービス提供コストの実態を明らかにすると共に、人口動態を勘案した将来にわたるコスト負担を評価する。
Keyword: 中山間地域, 農村振興, 産業経済計画GET PDF=10/10006-39.pdf
発表番号 [企-6-3]
Analytical studies on light weight thrust restraint for buried bend
Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]Okuno Satoshi [Graduate school of agricultural science]Yanagiura Mitsuo [Hokuriku agricultural administration office]Kawashima Hideki [Hokuriku agricultural administration office]
耐震性を考慮した軽量スラスト防護工法の解析的検討
柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所] 奥野 哲史 [神戸大学大学院農学研究科]○柳浦 光男 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]川島 秀樹 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
埋設管の曲部に作用するスラスト力の防護対策として,耐震性を考慮した軽量なスラスト工法を考案し,DEM解析からそれら各種工法の挙動特性について検討した.
Keyword: 埋設管, 流動化処理土, 水平抵抗GET PDF=10/10S06-03.pdf
Transition and Maintenance Strategies of Satoyama Landscapes through Landscape Structure
kurita hideharu [National Institute for Rural Engineering]shigeoka tetsushi [National Institute for Rural Engineering]yamamoto tokuji [National Institute for Rural Engineering]
景観構造からみた里山景観の変遷と保全策の検討
○栗田 英治 [農研機構 農村工学研究所]重岡 徹 [農研機構 農村工学研究所]山本 徳司 [農研機構 農村工学研究所]
農村地域における資源保全の取り組みを発展させていく上では,水田・用水路・里山林などの様々な要素を含む農村地域全体で,利用・管理のあり方を検討していくことが重要である。本研究では,様々な要素を含む農村地域を里山景観として捉え,里山景観を構成する要素を成立させてきた地域の営み(生業・生活)とその変化の解明を行い,結果をもとに,今後の保全策について検討を行った。
Keyword: 資源保全, 里山, 農村景観GET PDF=10/10006-40.pdf
Satoyama in Danger of Extinction and Habitation in Two Regions
消滅の危険にさらされている里地里山と二地域居住
里地里山が消滅の危険にさらされている。それに呼応するかのように二地域居住が注目されている。石川県を事例に,3次メッシュのデータなどを使って,次のことを明らかにした。(1)「消滅の危険にさらされている里地里山」に存在する田は2,457ha。(2)二地域居住が順調に進んだ場合,それは156haに減少。課題もあるが,二地域居住が順調に進んだ場合,里地里山の状況は大きくかわることが示唆された。
Keyword: 里地里山, 二地域居住, GET PDF=10/10006-43.pdf
The Problem and Limit toward Decrease of Uncultivated Farmland based on the Stakeholder's Intention
KUKI YASUAKI [Kyoto University]YAMASHITA RYOUHEI [Tokyo University of Science]
関係主体の意向を踏まえた耕作放棄地解消の課題と限界
九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]○山下 良平 [東京理科大学理工学部]
約40万haに上る耕作放棄地の解消は,食料生産基盤の確保,良好な景観形成,あるいは生物多様性保全の観点からも極めて重要な政策課題である。耕作放棄地の解消を円滑に進めるには,担い手や農家の意向や限界に関する実態踏まえた支援が重要である。本研究では,神戸市を対象にした農家アンケートと中核的な担い手へのヒアリングから,それぞれのニーズの接点や乖離を明らかにして,実効性のある耕作放棄地対策のあり方を探った。
Keyword: 耕作放棄, 遊休農地, 神戸市GET PDF=10/10006-46.pdf
The Influence on Wildlife Appearance by Continued Management of Uncultivated Farmland
Okumura Hirofumi [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]
獣害対策の継続が野生動物の出没状況に及ぼす影響
○奥村 啓史 [京都大学大学院農学研究科]九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]武山 絵美 [愛媛大学農学部]
荒廃地の除草管理の継続が動物の出没に及ぼす影響を調べることを目的として,和歌山県の水田農業集落を対象に,赤外線センサーカメラを用いた動物行動調査を行った。その結果,夜間の活動が多い「夜型」の動物は出没頭数の割合が増加したが,日中の活動が目立つ「昼型」の動物は減少した。また,管理実施地点では多くの動物の出没頭数が減少した。以上から管理の継続により,「昼型」の動物の出没頭数が減少することが示唆された。
Keyword: 獣害, 荒廃地管理, 赤外線センサーカメラGET PDF=10/10006-48.pdf
発表番号 [企-6-4]
Application of Liquefield Stabilized Soil for Constructing Large Diameter Pipes
KAWASHIMA HIDEKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]MOHRI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]MINOYA SHIGEJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]Yanagiura Mitsuo [Hokuriku agricultural administration office]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]
流動化処理土を用いた大口径パイプラインの埋設とその有効性について
川島 秀樹 [農林水産省北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]毛利 栄征 [(独)農研機構 農村工学研究所]○美濃谷 茂次 [農林水産省北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]柳浦 光男 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
国営九頭竜川下流農業水利事業では、パイプラインの施工時に大規模な掘削によって多量の現地発生土が生じることから、この発生土を母材とした流動化処理土を埋戻し材料と活用している。現地発生土をさらに有効に利用し環境負荷の軽減とコスト縮減を図るために、大口径パイプに要求される埋戻し材料の性能に適合する簡便な流動化処理土の製造方法を開発した。本報ではその製造方法と強度、変形性能を報告する。
Keyword: 大口径パイプライン, 流動化処理土, コスト縮減GET PDF=10/10S06-04.pdf
発表番号 [企-6-5]
A study of crack control on a surge tank contsruction
INOTANI KOJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]MINOYA SHIGEJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]YUUKI KOJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration OfficeLand Improvement General Offic]
調圧水槽工事のひび割れ制御(コンクリート構造物)の検討
○猪谷 幸司 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]美濃谷 茂次 [北陸農政局 九頭竜川下流農業水利事業所]結城 耕治 [北陸農政局 土地改良技術事務所]
十郷用水路調圧水槽建設工事は、壁高30.0m内径36.0m総貯水量約30,000m3の現場打PC構造物である。側壁の部材厚が0.55mのマスコンクリート構造物であり、最大で30mの水圧がかかることから、ひび割れが発生した場合は水漏れが懸念され、長期的な耐久性の問題も生じる。本報告は、構造物の温度ひび割れ解析を実施し、ひび割れ抑制対策施工の結果を紹介するものである。
Keyword: 鉄筋コンクリート, 配合設計, 工法・施工GET PDF=10/10S06-05.pdf
発表番号 [企-6-6]
Approach of cost reduction on Pipelines of Kuzuryu-gawa Irrigation Project
NAKAYAMA KOTA [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]KAWASHIMA HIDEKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]MINOYA SHIGEJI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]YOSHIDA HIROAKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]UMEDA KATSUSHI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
九頭竜川下流地区におけるコスト縮減の取り組みについて
○中山 公太 [九頭竜川下流農業水利事業所]川島 秀樹 [九頭竜川下流農業水利事業所]美濃谷 茂次 [九頭竜川下流農業水利事業所]吉田 弘明 [九頭竜川下流農業水利事業所]梅田 克志 [九頭竜川下流農業水利事業所]
九頭竜川下流農業水利事業所では、農業農村整備等コスト構造改革プログラムに則り、コスト縮減に努めているところである。具体的には技術検討委員会・施工部会での議論を通じた新技術の活用、残土処分に関する他機関との調整、及びシールド関連工法の工夫等によるコスト縮減などに取り組んできており、成果をあげている。本報告では、それらの取り組みについて紹介するものである。
Keyword: パイプライン, コスト縮減, 農業水利事業GET PDF=10/10S06-06.pdf
発表番号 [企-6-7]
Engineering Design on Pipelines of Kuzuryu-gawa Irrigation Project
NAKA TATSUO [National Institute for Rural Engineering]
九頭竜川下流地区のパイプラインシステムの設計について
○中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
本地区は、開水路形式の大規模幹線水路を水田等への農業用水の安定供給のためにパイプライン化する事業である。当初計画では、上流開水路(導水路)〜クローズドパイプライン(国営幹線分)を基本としていた。その後、パイプラインの安全性や末端ほ場整備の進展等を背景にセミクローズド形式で計画することに変更された。本報告では、本地区の右岸側の幹線水路について委員会水管理・バルブ部会での検討内容を紹介するものである。
Keyword: パイプライン」, 水管理, 水利用GET PDF=10/10S06-07.pdf
発表番号 [企-6-8]
Consideration on Agricultural Promotion of Kuzuryu-gawa Irrigation Project
YOSHIDA HIROAKI [Ministry Agriculture,Forestry and Fisheries]YONEDA NAOTAKA [Ministry Agriculture,Forestry and Fisheries]KAWASHIMA HIDEKI [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, Kuzuryu-gawa-karyuu National Irrigation Project Office]
国営事業を契機とした農業振興方策の検討
○吉田 弘明 [九頭竜川下流農業水利事業所]米田 直孝 [九頭竜川下流農業水利事業所]川島 秀樹 [九頭竜川下流農業水利事業所]
本地区は、国営事業の実施段階から受益地区の農業振興に係る取組みの支援や、パイプラインの持つ潜在能力の顕在化への検討を行っており、国営事業完了後のスムーズな営農の定着、更には地域全体の農業ポテンシャルの向上を目的に、関係機関との協力のもと、受益地区内の導入作物や環境保全型農業等の適応を確認しながら一体的に検討を進ている。本報告では、その取組みの概要を紹介するものである。
Keyword: パイプライン, 環境保全, エネルギー利活用GET PDF=10/10S06-08.pdf
Study on farmland application of vinasse from sugarcane molasses
MIYAMOTO Teruhito [National Institute for Rural Engineering]KAMEYAMA Koji [National Institute for Rural Engineering]CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]
サトウキビ糖蜜由来のバイオエタノール残渣液の農地利用
宮本 輝仁 [独立行政法人 農業・食品残業技術総合研究機構 農村工学研究所]亀山 幸司 [独立行政法人 農業・食品残業技術総合研究機構 農村工学研究所]○陳 嫣 [独立行政法人 農業・食品残業技術総合研究機構 農村工学研究所]
本研究では,大量な残渣液農地還元が作物および土壌理化学特性に与えた影響を検討するため,サツマイモの栽培試験および土壌カラムの蒸発実験を行った。その結果,サツマイモの種類によって,残渣液の多量投入は芋の収量および品質に悪影響を与える可能性があることが明らかになった。また,残渣液の大量施用は土壌蒸発量を低減させたことも明らかとなった。
Keyword: バイオエタノール蒸留残渣液, サツマイモ栽培, 土壌蒸発実験GET PDF=10/10007-01.pdf
The study of the fertilizer effect about digestive liquid of methane fermentation
Koyama Tomoaki [Graduate school of agriculture, Ibaraki University]Kato Tasuku [Agriculture, Ibaraki University]Kuroda Hisao [Agriculture, Ibaraki University]Yoshida Koshi [Agriculture, Ibaraki University]Inoue Eiichi [Agriculture, Ibaraki University]Sato Tatsuo [Field science center in faculty of agriculture Ibaraki university]Iwashita Koji [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
メタン発酵消化液の肥料効果の検討
○小山 知昭 [茨城大学農学研究科]加藤 亮 [茨城大学農学部]黒田 久雄 [茨城大学農学部]吉田 貢士 [茨城大学農学部]井上 栄一 [茨城大学農学部]佐藤 達雄 [茨城大学農学部フィールドサイエンスセンター]岩下 浩司 [(社)地域資源循環技術センター ]
本研究ではメタン発酵消化液を地域循環型の肥料として,明確な施肥設計を提案するために,メタン発酵消化液の成分と土壌における成分変化を調べ,その結果を元にポット栽培試験を行った.ポット栽培試験では,メタン発酵消化液の施肥日に播種日から時間差を与えた試験,P・Kの肥料効果を定量的に調査した試験,ヒマワリ・トマト・ツカダイコンを栽培した試験を行った.
Keyword: メタン発酵消化液, バイオマス, 栽培試験GET PDF=10/10007-03.pdf
Collection method of ammonia extracted from digested liquid
メタン発酵消化液から抽出・固形化したアンモニアの回収方法の検討
メタン発酵プロセスから生成される消化液の濃縮・減量技術として,消化液の脱水ろ液に全還流蒸留処理と二酸化炭素ガス注入を行うことで,消化液中のアンモニア性窒素を抽出・固形化する技術(「DAF法」と命名)を開発した。本報では,DAF法で生成した窒素化合物の回収方法として,球形担体を用いる方法を考案して,ガラスビーズ等で実施した確認実験の結果を報告する。
Keyword: メタン発酵, アンモニア, 回収GET PDF=10/10007-12.pdf
Study on shape and combustive charactstics of woody pellet
MAKI_Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo Univercity of Agriculture]TAKINAMI_Yuto [Graduate School of Agriculture,Tokyo Univercity of Agriculture]
木質ペレットの形状と燃焼特性に関する研究
牧 恒雄 [東京農業大学 地域環境科学部]○瀧波 勇人 [東京農業大学大学院 農学研究科]
木質ペレットと水蒸気改質ペレットの比較及び、ペレット形状が燃焼特性に与える影響を把握するために、小型温水ボイラーによる燃焼試験を行った。改質ペレットは木質ペレットより出力は大きかったが、今回用いた固定床炉式のボイラーでは灰が多く溜まった。ペレット形状は燃焼特性に影響を与えることが明らかで、その詳細は燃焼方式に大きく依存することが推察された。
Keyword: 物質循環, 木質バイオマス, 燃焼特性GET PDF=10/10007-13.pdf
発表番号 [7-14(P)]
Lessons from troubles at the Methane Fermentation plant
Abe Kunio [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]Aihara Hideki [Wagoen, Agricultural Producer’s Co-operative Corporation]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]Shimizu Natsuki [National Institute for Rural Engineering]Oritate Fumiko [National Institute for Rural Engineering]Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵プラントのトラブル対策からの教訓
阿部 邦夫 [農事組合法人和郷園]相原 秀基 [農事組合法人和郷園]柚山 義人 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]清水 夏樹 [農村工学研究所]折立 文子 [農村工学研究所]藤川 智紀 [東京農業大学]○中村 真人 [農村工学研究所]
メタン発酵プラントの運転開始から4年7カ月の間に発生したトラブルの時期的な傾向を分析し,安定運転を実現するための情報として整理した.運転開始1年目には,設計時に想定した原料の性状や気象等の条件が,現実と合致していなかったことに起因する各種トラブルに注意する必要がある.また,2年経過後に部品の消耗が始まることを認識し,調達に時間を要する部品の準備を行うことにより,運転中断期間を短縮することができる.
Keyword: メタン発酵, 乳牛ふん尿, 硫化水素GET PDF=10/10P07-14.pdf
発表番号 [7-15(P)]
Analyses on Green House Gas Mitigation and Economic Balance for a Plant to Produce Bio-methane Originated with Cow Slurry
Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Shudo Yukoh [Former Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
乳牛ふん尿を起源としたバイオメタン製造プラントの温室効果ガス排出削減と経済収支に関する分析
○大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]主藤 祐功 [元(独)土木研究所寒地土木研究所]
乳牛ふん尿を起源とするバイオメタン製造プラントについて、線形計画法を用いて環境性および経済性を最大とするプラントの運用を試算した。その結果、環境性を最大とする場合は、プラントの電力および熱需要をすべて自らのバイオガスを燃料としたガスエンジンにより自家供給する運転となり、経済性を最大とする場合は、プラントの熱需要に応じてガスエンジンを稼働し、不足の電力を商用系統より供給する運転方法が抽出された。
Keyword: バイオガスプラント, バイオメタン, 線形計画法GET PDF=10/10P07-15.pdf
Influence of livestock waste on water quality in grazed pasture
Kikuchi Hidekazu [Graduate school of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]Sima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]Suzuki Kimihito [Graduate school of Veterinary Medicine & Animal Sciences, Kitasato University]Maie Nagamitu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
放牧草地における牛糞が水質に及ぼす影響
○菊地 秀和 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]眞家 永光 [北里大学獣医学部]
家畜排泄物が放牧草地の水質にどのような影響を与えているのか正確に把握されておらず、放牧草地における多数の糞に着目している研究事例は少ない。そこで本研究では、青森県にある横浜牧場での水質での経年変化を調べるとともに、放牧草地における牛糞の分布に着目して調査を行うことで、牛糞が水質に及ぼす影響を考察した。
Keyword: 放牧草地, 牛糞, 水質GET PDF=10/10007-16.pdf
Development of estimation method of NO3-N concentration and leaching amount on a cropped Andosol
Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Kazunori Kohyama [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Akira ENDO [Toyo Collage of Food Technology]
黒ボク土農耕地における間隙水中の硝酸態窒素濃度および浸透流出量の推定
三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]○遠藤 明 [学校法人 東洋食品工業短期大学]
近年,農畜産活動に起因する数々の水質汚染の事例が報告されるようになり,今や農業は生産活動だけではなく環境破壊の一因という側面を持つに至った。本研究の目的は農耕地に蓄積された窒素が環境に対してどの程度の負のインパクトを与えるのかという事象を把握することにある。このため,有限要素法汎用ソルバーを用いた窒素溶脱モデルを開発し黒ボク土農耕地の化学肥料連用試験結果とモデルによる計算結果との整合性を検証した。
Keyword: 黒ボク土農耕地, キャピラリーライシメータ, 硝酸態窒素溶脱量GET PDF=10/10007-17.pdf
Effect of disposal of kitchen garbage in to soil on soil environment
Tanimoto Kenta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Nakamura Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Fujikawa Tomonori [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Komamura Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
生ごみの土壌廃棄に伴う土壌環境におよぼす影響
○谷本 健太 [東京農業大学大学院 農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学 地域環境科学部]藤川 智紀 [東京農業大学 地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学 地域環境科学部]
食品廃棄物の廃棄量に関してはCO2の発生や最終処分場の不足が問題となっている。しかし、現行の有効利用はシステムとして確立していない。そのため土壌へ直接廃棄するという方法を考え、そのことが環境におよぼす影響を地下水への窒素溶脱と臭気の発生によって明らかにすることを目的とした。今回の実験条件下では窒素溶脱と臭気の発生は起こらなかったが、更なる検討が必要であることが分かった。
Keyword: 環境保全, 窒素溶脱, 食品廃棄GET PDF=10/10007-19.pdf
Quantity of Sea Salt Aerosol to Land, Trial in Mie Prefecture and Okinawa Prefecture
SAMOTO Yasuto [Faculty of Bioresources, Mie University]HIROZUMI Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]FURUIE Katsuhiko [Okinawa Environmental Research & Technology Center]OGASAWARA Takashi [Okinawa Environmental Research & Technology Center]NAKANISHI Yasuhiro [Miyako Subtropical Farm, Tokyo University of Agriculture ]NARIOKA Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
海塩微粒子の陸地供給量について―三重県および沖縄県における試行調査報告―
佐本 康人 [三重大学生物資源学部]廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]古家 克彦 [財団法人沖縄県環境科学センター]小笠原 敬 [財団法人沖縄県環境科学センター]中西 康博 [東京農業大学宮古亜熱帯農場 ]○成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
海塩微粒子が地形・気象要因等によって陸上部に供給される実態を明らかにし、また定量化することを目的として、三重県(津)および沖縄県(本島、宮古島、石垣島)において現地調査を行った。捕捉された主要塩類は、検出量が多い順に、津では「SO42-、Ca2+、Cl-、Na+」、沖縄本島では「Cl-、SO42-、Na+、Ca2+」、宮古島、石垣島では「Cl-、Na+、SO42-、Ca2+」、の順であった。
Keyword: 環境保全, 環境影響評価, 物質循環GET PDF=10/10007-21.pdf
Fluctuation and transportation of indicator microorganisms in the agriculturel irrigation system
HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]
農業水利システム内での指標微生物の動態と変化
人見 忠良 [農研機構 農村工学研究所]久保田 富次郎 [農研機構 農村工学研究所]白谷 栄作 [農研機構 農村工学研究所]○霤帖々治 [農研機構 農村工学研究所]
大腸菌群と糞便性大腸菌群は病原微生物の代替指標であるとともに、その比から糞便などによる汚染の度合いを評価できる指標でもある。農業水利システム内における大腸菌群と糞便性大腸菌群の動態に関する調査結果をもとに、ダム建設前後における河川での大腸菌群数の変化や水利システム内での大腸菌群の動態をまとめた。
Keyword: 農業用水, 大腸菌群, ダムGET PDF=10/10007-27.pdf
Release Flux of Inorganic Nitrogen in Bottom Sediments in Tidal Flat of Interior Parts of the Ariake Sea
Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]Seguchi Masahiro [Saga University] [Ariake Sea Research Projects, Saga University]
有明海奥部の干潟域底泥における無機態窒素の溶出フラックス
○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]瀬口 昌洋 [佐賀大学]Alim Isnansetyo [佐賀大学有明海総合プロジェクト]
現地調査より,有明海奥部白石沖の泥質干潟域においてNH4-N溶出速度は夏〜秋季に高く,NO3-N溶出速度は年間を通して低いことが明らかになった.また,含泥率とNH4-N溶出速度の間には高い相関性が見られ,含泥率の増加に伴いNH4-N溶出速度は増加した.さらに,両者の関係式を用いて,夏季における奥部海底からのNH4-N全溶出量が推定され,全溶出量は陸域からのDIN負荷量と同程度であることが分かった.
Keyword: 窒素, 溶出, 有明海GET PDF=10/10007-28.pdf
発表番号 [7-30(P)]
Environmental planning using HEP in an ecosystem preservation site
MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]SAIDA Keita [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]
HEPを利用した生態系保全地の環境計画に関する研究
水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]○齋田 圭太 [宇都宮大学大学院]
農業土木分野において、2001年に土地改良法の一部改正により圃場整備事業の際にはミティゲーションを検討することが求められている。しかし、水田生態系を定量的に評価する仕組みがないため、圃場整備事業の際に効果的なミティゲーションを行えていない現状がある。本研究では、圃場整備事業におけるミティゲーション対策としての生態系保全地を研究対象として、環境価値を定量評価するHEPを用いて、環境計画を行うこととした。
Keyword: 生態系保全地, 環境計画, HEP(ハビタット評価手続き)GET PDF=10/10P07-30.pdf
The study of nitrogen removal of filter materials in underdrain by using charcoals
KURODA Hisao [College of Agroculture ; Ibaraki University]KATO Tasuku [College of Agroculture ; Ibaraki University]YOSHIDA Koshi [College of Agroculture ; Ibaraki University]SHINOGI Yasuyuki [National Institute for Rural Engineering]SAITO Shunta [School of Agroculture ; Ibaraki University]
暗渠疎水材に炭化物を用いた窒素除去試験
黒田 久雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]吉田 貢士 [茨城大学農学部]凌 祥之 [(独)農研機構 農村工学研究所]○齋藤 峻太 [茨城大学農学研究科]
近年、畑地への施肥による窒素汚染が問題となっている。一方、里山の保全を目的とした木炭の有効利用法が検討されている。そこで、本研究では窒素汚染緩和の手法として、木炭を暗渠疎水材として適応し、畑土壌中の汚染水を集水させ、暗渠によって浄化を行うこと目的とした。室内カラム実験によって木炭の窒素除去効果を検討したところ、脱窒菌と適量の有機物が存在すれば、木炭で十分な窒素除去を行えることがわかった。
Keyword: 環境保全, 水環境, 水質浄化GET PDF=10/10007-32.pdf
A Study on a Water Purification Function and the Circulation Use of the Natural material
Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]Ogawa Nana [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
天然素材の水質浄化機能と循環利用に関する研究
○石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]小川 奈々 [日本大学大学院生物資源科学研究科]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
リン吸着能の大きい鹿沼土を用いてリン吸着機能向上と窒素除去機能の検討を行った.その結果,FeSO4を添加することによりリン酸吸収係数の増加が示された.また,800℃加熱の場合には,無添加でも十分なリン除去能力,可給態リン酸の増加が得られた.さらに,鹿沼土ペレットを稲藁成分浸出液に浸漬処理することにより,NO3-NおよびNH4-N等の高い除去機能が付与され,除去率がほぼ100%を示し,窒素・リンの同時除去が可能となった.
Keyword: 浄化資材, 鹿沼土, 稲藁成分浸出液GET PDF=10/10007-35.pdf
Removal performance of heavy metals and influence evaluation of phosphorus removal performance on functional overlaying sand capping with used tile
Kanatsu Yuki [A gladuate of Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Fukuoka Takahiro [Gladuate School of Life and Envirmental Science, Shimane University]
廃瓦による重金属類除去と複合化による機能性覆砂材のリン除去性能への影響評価
金津 由紀 [島根大学生物資源科学部卒]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]○福岡 孝紘 [島根大学大学院生物資源科学研究科]
停滞・閉鎖性水域の内部負荷を抑制するために、セメント系覆砂材の安全性について検討し、複合材料に廃瓦を使用することで、セメント系材料から溶出する重金属類が減少することがこれまでに明らかとなった。そこで本報では、廃瓦による重金属類除去並びに複合材料がセメント系覆砂材に与える影響を評価した。その結果、廃瓦による重金属類の除去が確認され、複合材料によりリン酸イオン除去性能が変化することが明らかとなった。
Keyword: セメント, 廃瓦, 覆砂GET PDF=10/10007-36.pdf
Solubilization, Stabilization and Mass Flow of Cadmium in Rhizosphere of Barley and Yellow Lupine
Takamatsu Rieko [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Oishi Shogo [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]Tanaka Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
イネ科・マメ科植物の根圏土壌におけるカドミウム挙動に関する研究
○高松 利恵子 [北里大学獣医学部]大石 翔吾 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]田中 勝千 [北里大学獣医学部]
Cd汚染地の修復技術としてファイトレメディエーションを実用化させるには,土壌中,特に植物根の影響を受ける根圏土壌でのCd挙動が重要となる.本報ではイネ科・マメ科植物が根圏土壌のCdにおよぼす影響が異なると考え,ライゾボックス法を用いて灰色低地土に栽培したオオムギとキバナルーピンの根圏土壌におけるpHや形態別Cdの濃度を分析した.その結果,両植物の根圏土壌ではCd挙動が異なることが示せた.
Keyword: カドミウム, ファイトレメディエーション, 根圏土壌GET PDF=10/10007-41.pdf
The study of nitrogen removal capacity of paddy fields from different inflow water quality
KATSUMATA Kaori [College of Agriculture IBARAKI University]KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]YOSHIDA Koushi [College of Agriculture IBARAKI University]KITAMURA Tatsumi [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]NEGISHI Masami [IBARAKI Kasumigaura Environmental Science Center]KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]
流入水質の異なる水田の窒素除去能力ついて
勝又 香織 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]吉田 貢士 [茨城大学農学部]北村 立実 [霞ヶ浦環境科学センター]根岸 正美 [霞ヶ浦環境科学センター]○黒田 久雄 [茨城大学農学部]
平成19年度に硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素濃度の年間平均値が11mg/lであった茨城県鉾田川上流部に4箇所の休耕田を復田し(水田II,III,IV,V),窒素除去試験を行っている.復田工事終了後の2009年9月から全水田での毎週一回の比較調査を開始した.秋季・冬季の結果であるが,窒素除去量は滞留時間が13.4日と長い水田が年間推定で約1,000kg/ha,それ以外の滞留時間が1日弱の水田は約300kg/ha程度であった.
Keyword: 硝酸態窒素, 脱窒, 水田GET PDF=10/10007-47.pdf
Model simulation of land subsidence caused by groundwater exploitation in the Southern part of Tochigi Prefecture
MORITA Nanako [Fukisawa Construction Consultants]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]MACHIDA Kiyotaka [Utsunomiya City Hall]
栃木県南部における地下水揚水による地盤沈下のモデルシミュレーション
森田 七子 [富貴沢建設コンサルタンツ]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]○町田 清貴 [宇都宮市役所]
森田(2009)が構築した地盤沈下モデル中の帯水層水収支サブモデルは、検証井戸が境界条件の影響を受けやすく、改善の必要が見られた。本研究では、境界条件の影響を軽減するようモデルの改良を行った。その後シミュレーションを行い、地盤沈下を軽減できる揚水方法とその実現可能性を現地の実状を踏まえ検討した。その結果、田植え期の分散的な利用が最も効果的な方法であることが明らかとなった。
Keyword: 地盤沈下, 地下水, 灌漑揚水GET PDF=10/10007-51.pdf
発表番号 [7-55]
Comparison of Soil Organic Carbon Storage in Different Water and Fertility Management at Paddy Fields
IKEDA Ren [Graduate School of Agriculture Utsunomiya University]OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]HIRUKAWA Jun [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]HIRAI Hideaki [Faculty of Agriculture Utsunomiya University]
水田の水管理・肥培管理の違いによる土壌有機炭素貯留の比較
○池田 廉 [宇都宮大学大学院農学研究科]大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]肥留川 淳 [宇都宮大学農学部]平井 英明 [宇都宮大学農学部]
低炭素社会の確立のため,農地は炭素貯留の場として期待されている.水田の炭素貯留機能を向上させる方法に,冬期湛水および有機資材投入が挙げられる.そこで本研究では,施肥条件の異なる冬期湛水水田及び慣行水田において,土壌の有機炭素含有量および土壌呼吸量の比較を行い,炭素貯留機能を高める水管理,肥培管理を明らかにした.その結果、本研究の試験条件の中で最も有効な管理方法は冬期湛水と籾殻牛フン施用であった.
Keyword: 炭素貯留, 物質循環, 有機肥料・冬期湛水田GET PDF=10/10007-55.pdf
Potential of service science in irrigation, drainage and rural engineering in Japan
Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Yamaoka Kazumi [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Okajima Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kimura Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
わが国の農業農村工学におけるサービス科学の可能性
○飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]山岡 和純 [農林水産省農村振興局]岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]木村 匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
人々の生活の質の向上の観点でサービスは重要な因子でありサービス産業の重要性が高まっている.学術分野でも近年のサービス科学の進展は著しい.そこで農村地域でのサービス科学研究の可能性を探るため,土地改良区に対してサービスへのニーズをアンケート調査した.用水路を流下する水量の時々刻々のデータや,異常気象時の水利データ提供サービスのニーズが高かったが,市況や販売状況の情報はあまり必要とされていなかった.
Keyword: サービス科学, IT, 農村振興GET PDF=10/10008-03.pdf
Verification of Traditional Microclimate Forecasting (Kandameshi) by Farmer Participatory
SATO Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]KATO Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]KISHI Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]
農家参加による伝統的な気象予測手法(寒試し)の検証
○佐藤 江里子 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]加藤 幸 [弘前大学 農学生命科学部]岸 知彦 [弘前大学大学院 農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
本研究では,青森県津軽地方のリンゴ農家グループ(津軽煉成会)に聞き取り調査を行い,農地情報のニーズを把握し,その結果をもとに農家と協働で農地モニタリングを行った.さらに,得られたモニタリングデータを伝統的な気象予測手法(寒試し)に利用し,農家が参加してその検証を行い,園地の微気象の解明を試みた.また,農家参加の検証を通して農地モニタリング技術への理解向上・栽培管理への利用可能性の検討も試みた.
Keyword: 農地の微気象, モニタリング, GET PDF=10/10008-04.pdf
Development of Indicator for Apple Production using Simple Monitoring System
Kato Koh [Faculty of Agriculture andLife Science , Hirosaki University]Sato Eriko [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agriculture and Life Science , University of Tokyo]Kishi Tomohiko [Graduate School of Agriculture and Life Science , Hirosaki University]
簡易園地モニタリングによるリンゴ栽培知識の指標化
加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]佐藤 江里子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]○岸 知彦 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では,青森県弘前市近郊のリンゴ園で簡易装置による園地モニタリング実験を実施した.システムの構築にあたり,地元農家グループと協働作業を進め,生産の現場におけるICTの導入・運用の課題を検討した.さらに,得られたモニタリングデータを利用し,ベテラン農家が,長年の経験によって培い,習得してきた優れた栽培技術を指標化し,次世代の担い手へ継承する可能性も検討した.
Keyword: ICT, リンゴ栽培, 農地モニタリングGET PDF=10/10008-05.pdf
Evaluation of Adaptive Management in Consolidated Paddy Fields for achievement of life history of Medaka(Oryzias Latipes)
Azuma_Atsuki [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]Hirota_Junichi [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]Fukuhara_Taichi [Faculty of Agriculture 、 Iwate University]Nagumo_Jyou [Graduate School of Agriculture、Iwate University]Tamai_Yusuke [Graduate School of Agriculture、Iwate University]
メダカの生活史の実現を目指した圃場整備水田における順応的管理の評価
○東 淳樹 [岩手大学農学部]広田 純一 [岩手大学農学部]福原 太一 [岩手大学農学部]南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]
岩手県一関市川崎町の圃場整備対象地区である門崎地区は、メダカが水田で繁殖する環境が残されており、事業実施に当たっては、本種が本来の生活史を完結できる圃場整備水田の実現を目標に計画・設計が行なわれた。また、供用開始後における本種の行動のモニタリング調査結果を踏まえ、施設およびその維持管理方法について順応的管理が行なわれた。本研究では、メダカの生態調査から得た結果をもとに、順応的管理の評価を行なった。
Keyword: メダカ, 生態系保全, 圃場整備GET PDF=10/10008-07.pdf
Water Management of the Medaka canal aiming at the coexistence of agriculture and life history of Medaka(Orizias latipes)
hirota jun-ichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]azuma atsuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]kinndaichi ayano [Sennken Co.,Ltd ]nagumo jyou [ Graduate School of Agriculture,Iwate University]
メダカの生活史と営農の両立を目指したメダカ水路の水管理
広田 純一 [岩手大学]東 淳樹 [岩手大学]金田一 綾乃 [仙建工業株式会社]○南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]
岩手県一関市川崎町門崎地区では、メダカに配慮した圃場整備事業が実施され、平成20年度から一部の水田で供用が開始された。メダカに配慮した施設においてはメダカの保全上、適切な水管理を必要とすることからメダカの保全と営農を両立しうるような水管理方法を検討し、地元農家と協同で水管理を実践した。本報では我々が考察した水管理方法を示し、農家による水管理の実態と課題を明らかにする。
Keyword: 生態系, 農用地計画・整備, GET PDF=10/10008-08.pdf
Consideration to Environment in Chikugogawa Karyusagan Agricultural Land Disaster Prevention Project
国営総合農地防災事業筑後川下流左岸地区における環境配慮
国営総合農地防災事業筑後川下流左岸地区は、昭和50年代から前歴事業により整備された土水路構造のクリーク約70kmについて、法面の保護整備を行うものである。事業実施に当たり、水路内に絶滅危惧種のニッポンバラタナゴ等が確認されたため、これらの生息に配慮した水路整備を行うとともに、地区内全体の生物多様性保全と伝統的なクリーク文化の景観整備を含めた環境配慮のあり方について検討を進めている。
Keyword: 生物多様性, 順応的管理, エコロジカルネットワークGET PDF=10/10008-09.pdf
発表番号 [8-16(P)]
Environment Conservation Activity by Local Residents at Aisaka District in Hyogo Prefecture
ODA Tetsuya [Himeji Land improvement Office, Hyogo Prefecture]URYU Takahiro [Kobe Land-improvement Office, Hyogo Prefecture]OZAKI Nobukazu [Himeji Land-improvement Office, Hyogo Prefecture]
兵庫県相坂地区における地域住民による環境配慮の取組みについて
○小田 哲也 [兵庫県姫路土地改良事務所]瓜生 隆宏 [兵庫県神戸土地改良事務所]尾崎 展一 [兵庫県姫路土地改良事務所]
改正土地改良法(平成14年4月1日施行)で環境との調和への配慮がうたわれ,農業水利施設における環境配慮の取組みが各地で実施されている中,ため池数全国一の兵庫県では多様なため池保全活動が実践されている。本報は姫路市香寺町相坂地区の奥三谷池における小学校との連携によるため池教室やヒメコウホネの保全活動の取組みについて紹介する。本取組みが副次的に人・地域づくりにつながってきていることが特徴的である。
Keyword: 環境教育, 生態系, GET PDF=10/10P08-16.pdf
Consideration of the preservation method for fishes utilizing environment-conscious canals in the multi-use puddy field
Toshihiro Tsukamoto [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]Masateru senge [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
圃場整備実施地域における環境配慮型水路を利用した魚類の保全方法の検討
○塚本 敏博 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
圃場整備が実施されたことで衰退した水田生態系を保全することを目的として,水田の汎用化整備が行われた地域である岐阜県安八郡輪之内町本戸地区に位置する人工池及び水路において魚類の採捕調査を行い,魚類の好適生息環境を把握するとともに,継続的な保全に有効であると考えられる整備方法の検討を行った。
Keyword: 生態系, 環境保全, GET PDF=10/10008-18.pdf
Hydraulic experiment on drawdown impact to fish behavior (2)
Takaki Kyoji [National Institute for Rural Engineering]Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Minagawa Akiko [National Institute for Rural Engineering]
水位低下時の魚類の行動変化に関する実験(2)
睫據ゞ治 [農研機構 農村工学研究所]浪平 篤 [農研機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農研機構 農村工学研究所]○皆川 明子 [農研機構 農村工学研究所]
一部の淡水魚にとって、水田は繁殖・成育場として重要である。中干しや落水の際には水田から多数の魚類が移出するが、水田内部に多く取り残されて斃死する場合もあることが明らかにされてきた。よって、より多くの魚類を水田から移出させられる落水方法を開発するための基礎的知見として、水位の低下に対する魚類の行動の変化を明らかにすることを目的に行なった実験の結果を報告する。
Keyword: 水位低下, 落水, 魚類GET PDF=10/10008-20.pdf
Growth rate for modeling reproductive processes of fish populations
Mizutani_Masakazu [Faculaty of Agriculture, Utsunoimya University]Watabe_Keiji [National Institute for Rural Engineering]Koizumi_Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]Mori_Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Park_Myeong Soo [Rural Research Institute, KRC]Takemura_Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
魚類個体群の再生過程の予測モデルにおける増加率パラメータ
水谷 正一 [宇都宮大学農学部]渡部 恵司 [農村工学研究所]小出水 規行 [農村工学研究所]森 淳 [農村工学研究所]朴 明洙 [韓国農漁村研究院]○竹村 武士 [農村工学研究所]
著者らは,水域のネットワーク化により新たに利用可能となる生息地における魚類個体群動態を予測し,効果的なネットワーク化の在り方を様々なシナリオから比較,検討できる,個体群動態モデルの開発を目指している.本研究では,タモロコを対象に,全長組成調査結果と再生産に係る既往知見を基に,また,野外個体群動態の貴重な知見である,イワナ属の知見を援用して,増加率パラメータrの設定値について検討した.
Keyword: 魚類個体群, 個体群動態, 増加率GET PDF=10/10008-22.pdf
発表番号 [8-24(P)]
Utilization and migration of fish in paddy waters where fish migration from rivers is possible
FUJISAWA Yuki [Utsunomiya Univ.]ISHIJIMA Hisao [Tochigi Prefectual Fisheries experiment Station]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]YOSHIDA Yutaka [Tochigi Prefectual Fisheries experiment Station]
河川からの魚類の移動が可能な水田水域における魚類の利用・移動様式
藤澤 祐紀 [宇都宮大学]石嶋 久男 [栃木県水産試験場]水谷 正一 [宇都宮大学]○吉田 豊 [栃木県水産試験場]
河川・水田水域間における魚類の利用・移動様式を明らかにするため、栃木県大田原市の水田水域において、灌漑期に遡上・降下魚の採捕を、非灌漑期に魚類の生息状況の確認を行った。これらの結果、主要種10種は水田水域の利用様式で4タイプ、移動様式で6タイプに分けられた。種ごとに異なる特徴を持つことから、水田水域で増殖および保全活動を行う際には、それぞれの特徴に合わせた方法を検討する必要があることが考えられた。
Keyword: 魚類, 河川, 水田水域GET PDF=10/10P08-24.pdf
Estimation of extinction risk and examination of conservation plan for Lefua echigonia by Population Viability Analysis (PVA)
YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Utsunomiya University]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]MATSUZAKI Masumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
個体群存続性分析を用いたホトケドジョウの絶滅リスクの推定と保全策の検討
山口 亮 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]○松 真澄 [農林水産省農村振興局(元宇都宮大学大学院)]
生物多様性の高い谷津環境では近年の環境改変により、水田水域に生息する個体群の生息状況の悪化が懸念されている。個体群存続性分析(PVA)はシミュレーションにより、絶滅リスクの推定やリスク分析を実施できる手法である。本研究では生態系保全型圃場整備が実施された栃木県市貝町の谷津環境において、ホトケドジョウにPVAを適用し、絶滅リスクの推定を行うとともに、感度分析や現場の問題点を基に必要な保全策を検討した。
Keyword: PVA, リスク分析, 保全策GET PDF=10/10008-26.pdf
The evaluation of reconnecting between small stream, irrigation ditches and rice paddy fields on loach (Misgurnus anguillicaudatus) migration using PIT tag system
KAWAGUCHI Yoichi [Institute of Technology and Science, The University of Tokushima]AOYAMA Naohiro [Graduate School of Advanced Technology and Science]SHIMATANI Yukihiro [Facility of Engineering, Kyusyu University]
ICタグを用いたドジョウの遡上調査による水系ネットワーク再生の評価
○河口 洋一 [徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部]青山 直寛 [徳島大学大学院先端技術科学教育部]島谷 幸宏 [九州大学大学院工学研究院]
佐渡島の小河川を対象に、河川−水路−水田間の繋がりが分断された水系でネットワークの再生を行った。再生した水系ネットワークを対象に、ICタグ(Pit tag)を用いたドジョウの遡上調査を行い、ドジョウの遡上と水位や水温といった環境要因との関係性から、どういった条件の時にドジョウが河川から水路そして水路から水田に遡上するのかを明らかにした。解析結果から水系ネットワークの再生ポイントについて発表する。
Keyword: PIT tag, トキ野生復帰, 佐渡島GET PDF=10/10008-28.pdf
Improvement of physical environment by dredge up on the irrigation canals and realization of results
Tashiro Yushu [Tokushima University]
泥上げによる農業水路の物理環境改善効果とその実感方法
○田代 優秋 [徳島大学]
農業水路の泥上げによる環境改善効果の定量的把握を目的に,底泥の酸揮発性硫化物濃度を泥上げ前後で比較した.その結果,泥上げによって底質が22〜51%程度改善された.また,この改善効果を維持管理者である農家がより感覚的に理解する方法として,泥上げ実施水路に水田魚道を設置し,泥上げ前にはみられなかったドジョウの遡上を泥上げ後に確認した.これにより,農家が維持管理が持つ公益的な役割を認識できると考えられた.
Keyword: 維持管理, 底質改善, 水田魚道GET PDF=10/10008-29.pdf
Development of Small-scale Fishway using Ponding water release box
OBA Takasi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]KANEKO Katsuhiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]NEMOTO shinichi [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]MITSUDUKA Takehiro [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]MITSUDUKA Makio [Izunuma-Uchinuma Dojyo-Namazu Study group]
落水口を利用した小規模水田魚道の開発について
大場 喬 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]金子 勝宏 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]根本 信一 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]三塚 岳洋 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]○三塚 牧夫 [伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会]
「伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会」は,「波付のU型」と「波付の丸型」の既製品を利用した小規模水田魚道の設置工法を平成15年から19年の遡上実験に基づき確立させた.さらに安価な工法で,圃場整備事業地区にも設置するため,平成20年に落水口を利用した波付の丸型水田魚道を考案し遡上実験をした.その結果,良好な成果が得られたので,平成21年に落水口を製品化したので設置方法について報告する。
Keyword: 小規模水田魚道, 落水口, 波付の丸型GET PDF=10/10008-30.pdf
発表番号 [8-33(P)]
MATSUZAKI Masumi [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]
松崎 真澄 [農林水産省農村振興局]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]○山口 亮 [宇都宮大学大学院]
谷津地形では、圃場整備や耕作放棄地の増加といった影響を受けて、水田水域の個体群の生息状況の悪化が危惧されている。種の個体群動態や絶滅リスクを推定する方法としてPVAが挙げられる。本研究では、圃場整備が実施された栃木県の杉山入の谷津と大谷津でシマドジョウにPVAを適用する。シマドジョウの絶滅リスクに最も影響を与える要因を明らかにし、今後必要とされる保全策を検討する。
Keyword: PVA, 個体群動態, 保全策GET PDF=10/10P08-33.pdf
発表番号 [8-34(P)]
Development of a fauna data-base system using the data obtained by the paddy waters animal surveys
Funakawa Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]
水田水域の生きもの調査に基づく生息種のデータベース化と環境要因の分析
○船川 はるか [宇都宮大学大学院]
栃木県では、「農地・水・環境保全向上対策」の一環として「田んぼまわりの生きもの調査」が全活動組織で行われている。本研究では、栃木県の375組織が行った調査結果を用いて県内の生物生息分布を把握し、環境要因がどのように影響しているのか分析する。対象種は計15種とした。また、15の組織に、生き物調査を実施したことによる営農方式の変化や、生き物や環境への意識の変化について聞き取りアンケート調査を実施した。
Keyword: 生態系, 環境教育, 環境保全GET PDF=10/10P08-34.pdf
ONISHI Tomoya [Okayama city hall]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
大西 智也 [岡山市役所(元宇都宮大学)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
Benthic Fauna of each Construction Method of Environment-Conscious Canals
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]PARK Myoung Soo [National Institute for Rural Engineering]MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
環境配慮型水路の整備工法とベントス相
渡部 恵司 [農村工学研究所]小出水 規行 [農村工学研究所]竹村 武士 [農村工学研究所]朴 明洙 [農村工学研究所]○森 淳 [農村工学研究所]
農業排水路のベントス相は底質により異なり,砕石はベントスの生息環境として適している.しかし細粒分が堆積すると生物量が減少する.適切な維持管理・出水による攪乱はベントス相の更新に貢献する.ユスリカのδ13Cは流速の大きなところで高く,深みのような流速の遅いところで低かった.流速は水深や底質など他の環境要因に影響するからユスリカのδ13Cを水域環境の多様性の指標として利用できる可能性がある.
Keyword: 生態系配慮, 生息場所の多様性, 炭素・窒素安定同位体比GET PDF=10/10008-36.pdf
Effects of Flooding of Rice Fields during Winter on Population of Geese
Oono_Ken [Graduate School of Bioresources, Mie University]Shimada_Naoto [Graduate School of Bioresources, Mie University]
冬期湛水がガン類飛来数に与える影響
大野 研 [三重大学大学院生物資源学研究科]○嶋田 直人 [三重大学大学院生物資源学研究科]
蕪栗沼(宮城県)周辺水田では、ガン類にねぐらを提供するために、大規模な冬期湛水が行なわれている。それに伴い、この冬期湛水によってガン類が増加したという研究も多くなされている。しかし、ガン類は1970年代以降、全国的にも増加傾向にあり、蕪栗沼での増加が純粋に冬期湛水の成果であるとは断定できない。本研究では、蕪栗沼と他の越冬地で飛来数を比較することにより、蕪栗沼における飛来数増加の要因を明らかにした。
Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境GET PDF=10/10008-44.pdf
Effect of transparency on habitat of largemouth bass and bluegill
Shibutani Ayumi [Faculty of Applied Biological Sciences]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences]
オオクチバス・ブルーギルの生息場所に水の透視度が及ぼす影響
○渋谷あゆみ [応用生物科学部]伊藤健吾 [応用生物科学部]千家正照 [応用生物科学部]
現在,特定外来生物であるオオクチバス・ブルーギルに関して駆除等の対策が,全国各地で実施されている.この対策は,既知である2種の生態から講じられているが,効果的な方法は確立されていない.よって,2種の個体数増加を防ぐためには,新たな視点からの生態解明が必要である.そこで,2種が視覚に頼った採餌を行うことに注目し,オオクチバス・ブルーギルの生息分布と透視度に関連があるかを検討した.
Keyword: 生態系, 生物多様性, 水環境GET PDF=10/10008-45.pdf
発表番号 [8-46(P)]
Research on drop of frogs using experimental ditch
Kudo Naoto [Graduate School of Utsunomiya University]Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]Goto Akira [Utsunomiya University]
実験水路を用いたカエル類の転落に関する研究
○工藤 直人 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
転落したカエルの救出のための工法に関する研究やそれに関するカエルの能力についての研究は多数報告されているが、カエルの転落に着目して研究を行っている例は見当たらない.本研究では,桝屋ら(2000),土井(2000)を参考にトウキョウダルマガエル・ニホンアカガエルの跳躍力についての再実験,また,室内実験ではトウキョウダルマガエル・ニホンアカガエルの転落の動態についての詳細を定量的に把握することを目的とした.
Keyword: カエル類, 転落, 実験用水路GET PDF=10/10P08-46.pdf
発表番号 [8-47(P)]
Selection of biodiversity indicator in frogs inhabiting Aichi plains paddy field
TAKI Katsutoshi [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]HAYASHI Motoki [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]OGA Toshiya [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]TANAKA Yuichi [Aichi Prefecture Agricultural Research Center]
愛知県平野部水田に生息するカエル類における多様性指標の選定
瀧 勝俊 [愛知県農業総合試験場]林 元樹 [愛知県農業総合試験場]尾賀 俊哉 [愛知県農業総合試験場]○田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]
生物多様性に配慮した水田営農の効果を評価するために、愛知県平野部の水田に生息するカエル類について、指標種を選定するとともに、その保全に関与する環境要素について考察した。9市町44ほ場における生息種数は計5種で、その生息状況は栽培やほ場の条件に関する環境要素に影響されていた。ナゴヤダルマガエル、ツチガエルの生息するほ場は種数が多いことから、両種は指標候補として適すると考えられた。
Keyword: 指標種, 生物多様性, カエル類GET PDF=10/10P08-47.pdf
発表番号 [企-8-4]
Movement of Tail beat and Swimming Speed of Fingerling Char,Salvelinus leucomaenis, with Stamina Tunnel in Field
Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]Yamamura masahiro [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science graduate course]Kato koh [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]
フィールドにおけるスタミナトンネルによるイワナ稚魚の尾部の運動と遊泳速度
○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]山村 真弘 [弘前大学大学院農学研究科]加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
青森県西目屋村の養殖場において長方形スタミナトンネルを用いてイワナ稚魚が高速で遊泳する際の尾部の運動と遊泳速度との関係について検討した。管内流速66cm・s-1〜102cm・s-1で遊泳したイワナ稚魚13尾(平均全長8.2cm)の遊泳速度と尾ひれの振動数は,105cm・s-1〜166cm・s-1,18Hz〜29Hzであった.ヤマメ稚魚と同様に,尾ひれの最小振動数とその最小遊泳速度の概念を導入して整理し,遊泳速度と尾ひれの振動数との関係式を得た。
Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全GET PDF=10/10S08-04.pdf
発表番号 [8-50(P)]
Relativity of crop damage according to expansion of distribution of sika deer in Iwate Prefecture
Akatsuka_Shusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Harashina_Koji [Faculty of Agriculture, Iwate University]
岩手県におけるニホンジカの分布域拡大とそれに伴う農業被害の関連性
○赤塚脩介 [岩手大学大学院農学研究科]原科幸爾 [岩手大学農学部]
本研究では、岩手県内のシカの分布の変化を把握すると同時に、近年シカの分布が確認されている岩手県川井村を調査対象として、より詳細なシカの目撃・農作物被害の地理的分布を明らかにし、さらに村内の農作物被害地点周辺のシカの空間的・時間的な密度変化を検証することを目的とした。
Keyword: ニホンジカ, 農作物被害, 地理情報システム(GIS)GET PDF=10/10P08-50.pdf
Evaluation of Void Structure in Porous Asphalt using Machine Visualization ()
Aiki Masao [College of Bioresources Science Nihon Univ.]Suzuki Tetsuya [College of Bioresources Science Nihon Univ.]Okutsu Kouta [Graduate School of Bioresource Sciences N.U.]
ポーラスアスファルト空隙構造の可視化評価()
○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]奥津 広太 [日本大学大学院生物資源科学研究科]
近年,ポーラスアスファルトは,排水性舗装として,また低騒音舗装として,多く用いられている.高速道路で多く,国道等で施工され,着実に普及の傾向がある.しかし施工後,自然界においては,場所による相違いはあるものの,機能低下は必至である.これは目詰まり現象,すなわち空隙の低下によるためであるが,その測定法及び空隙について論じられたとはいいがたい.そこで本研究では,画像解析手法により構造体の空隙構造の定量化を検討した.
Keyword: ポーラスアスファルト, 空隙構造, 画像解析GET PDF=
発表番号 講演番号
講演題目(英文)
ローマ字(姓_名) [所属(英)]
講演題目
代表発表者 ○印氏名 [所属(和)]
概要(200字以内)*必ず日本語で
Keyword: キーワード1, キーワード2, キーワード3GET PDF=10/ファイル番号.pdf
Damage Detection of Concrete Siphon Structure using Neural Network Model
SUZUKI Tetsuya [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]CHIYODA Atsushi [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]ITO Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]AOKI Masao [Nihon University Collage of Bioresource Sciences]HONMA tatsunosuke [Nihon Suiko Consultants CO., LTD.]
ニューラルネットワークを援用したサイホン構造物の損傷同定に関する研究
鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]千代田 惇 [株式会社 日本水工コンサルタント]伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]○本間 辰之助 [株式会社 日本水工コンサルタント]
サイホン構造物の老朽化は,漏水事故により顕在化する。本研究では,漏水現象に伴うサイホン内の水圧変動に着目し,検出精度の向上を試みた.解析データはニューラルネットワークモデルにより階層型モデルとして検討した.その結果,検出データに対する漏水同定精度は構築モデルにより89%であることが明らかになり,実構造物での提案手法の適用の可能性が示唆された.
Keyword: サイホン構造物, ニューラルネットワークモデル, クラスター解析GET PDF=10/.pdf
Employment of the local inhabitants by Rent for Kleingartens -As one of the economic function of Kleingartens for Rural area-
INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
クラインガルテンからの利用料収入による地元住民の雇用について−クラインガルテンが地元におよぼす経済効果の一環として−
○井上 真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学部]
クラインガルテン(KG)が地域にもたらす効果の一つに,経済活性化の可能性が挙げられる.本報では利用料収入による地元住民の管理者などへの雇用について,3地区の事例を示した.その結果,KGは利用者以外の来客が見込めないような地区においても安定的な収入源となり,管理者などに少なくない収入をもたらしていること,また来客に期待できる地区では直売所などとの連携により雇用拡大の可能性があることを指摘した.
Keyword: クラインガルテン, 地元住民の雇用, 地域活性化GET PDF=09/09001-11.pdf
Consideration about Participation of Local People in Newly Established Regional Organization -In case of Rural Supporters' System in Kleingarten Y-
KITAMURA Sayaka [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]INOUE Mami [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]
新設された地域組織への地元住民の参加に関する一考察―Y地区クラインガルテンの“田舎の親せき制度”を事例として―
○北村 さやか [茨城大学大学院農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学部]井上 真美 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
X県Y町のクラインガルテンにおける地元住民組織「田舎の親せき制度」を事例として,地元からの参加者を集めた過程や彼らの当初の参加意志を整理し,彼らのその後の行動への影響について考察した.その結果,組織に組み込まれた経緯によって,組織としての活動への意欲が分かれる傾向にあった.特に員数併せ的に組み込まれた地元住民の中に「頼まれたので参加したが,できれば辞めたい」という消極性を見せる者が多く見られた.
Keyword: クラインガルテン, 地元住民組織, 参加GET PDF=09/09001-12.pdf
Conservation and Application of Native Horses as Regional Resources
HATTORI Toshihiro [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]TAKAHASHI Hiroshi [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]TAKAI Shinji [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]MATSUURA Akihiro [School of Veterinary Medicine,Kitasato University]KIKUCHI Shinobu [Aomori Prefecture]
地域資源としての在来馬の保全と活用
○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]高橋 弘 [北里大学獣医学部]高井 伸二 [北里大学獣医学部]松浦 晶央 [北里大学獣医学部]菊池 忍 [青森県]
愛媛県今治市の野間馬を事例に、在来馬の保全と活用のあり方を考察した。野間馬は絶滅の危機に瀕していたが、今治市と地元関係団体により増殖が行われ、市の施設において乗馬を中心とした活用がなされるまでになっている。つまり、地域資源として適切に活用することが、保全のための取り組みをさらに強める効果をもたらしている。今後は、行政以外の力を利用することで、行政による取組の限界を突破することが必要となるであろう。
Keyword: 日本在来馬, 地域資源, 乗馬GET PDF=09/09001-13.pdf
Energy-independent agriculture using biomass for stable food supply
YOSHIDA SHUICHIRO [National Agriculture and Food Research Organization]
食料の安定供給のためのバイオマスによる農業用直接エネルギーの地域内自給
○吉田 修一郎 [農業・食品産業技術総合研究機構]
農業生産で直接使用する化石燃料を、地域内の農地や畜産で生産されるバイオマスエネルギーで完全に代替しつつ、食料生産を維持・拡大するための農地利用のあり方を稲麦二毛作地帯および稲麦大豆2年3作地帯を対象に線形計画法を用いて構想した。わらを利用した第2世代のバイオ燃料技術の実用化と、稲麦二毛作による農地利用率の向上が、エネルギー供給を確保しつつ食料生産を拡大するために有効であることを確認した。
Keyword: 食料自給力, エネルギー自給, バイオマスGET PDF=09/09001-14.pdf
Changes in regional economies by installing the bio-gas electricity power plants- Input-Output analysis in Tokachi -
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering of NARO]
バイオガス発電プラント導入による地域経済構造の変化 −十勝地域を対象とした産業連関分析−
○國光 洋二 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
バイオマス資源の利用は,地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減を通じた環境面の効果とともに,地域農業の振興や新たな地域産業の創出による地域経済活性化の効果が期待されている。本稿では,畜産糞尿を利用したバイオガス発電を事例として,バイオガス発電プラントが普及した場合の地域経済構造の変化を定量的に表し,環境面の評価と地域経済への波及効果を総合的に評価する方法を示すこととする。
Keyword: バイオガス発電, 産業連関分析, 地域経済活性化GET PDF=09/09001-15.pdf
Scenario Evaluation about Biomass Used Effects for a Region −Case Study of K-City, Chiba Prefecuture-
MORIMOTO Hidetsugu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University ]DOI Kazuyuki [Naigai Engineering Co.,Ltd.]HOSHINO Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]KUKI Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
地域へ与えるバイオマス利活用効果に関するシナリオ評価 −千葉県K市を事例として−
○森本 英嗣 [京都大学大学院農学研究科]土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]星野 敏 [京都大学大学院農学研究科]柚山 義人 [農村工学研究所]九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]
地域にとっての「総合的かつ効率的」なバイオマス利活用を検討するため,大都市圏周辺地域の千葉県K市を対象に,バイオマス総合利活用評価モデルを用いて,バイオマス利活用が地域に与える効果(経済性,環境影響)を総合的に評価した。その結果,筆者らが立案する計画では温室効果ガス排出,エネルギー消費の削減,抑制が可能であるが,K市のように家畜の多い地域では,堆肥や液肥の過剰生産による窒素過剰を招く恐れを示唆した。
Keyword: 環境影響評価, 物質循環, 地球環境GET PDF=09/09001-19.pdf
Factor affecting the determinants of participating motive in preservation activity of water wheels
HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]SHIMA Takeo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
揚水水車保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因
○廣瀬 裕一 [農村工学研究所]松森 堅治 [農村工学研究所]嶺田 拓也 [農村工学研究所]石田 憲治 [農村工学研究所]島 武男 [九州沖縄農業研究センター]
本研究は農村資源の適切な保全方法を検討するために,揚水水車を事例に非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼす要因を,環境心理学的手法を用いて解明した.「景観・文化」と「機能」の判断が非農業者の保存活動への参加動機の規定因に影響を及ぼすことが示された.前者は多面的機能について,後者は本来的機能について重視していることが推察された.
Keyword: 揚水水車, 農村計画, 心理プロセスGET PDF=09/09001-21.pdf
Fundamental Research for the Establishment of Optimal Management of Agricultural Pond located in an Urban Sprawl Area
Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]Sato Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]Nishide Satoshi [Fuji oil Co., Ltd.]Yamasaki Shutaro [Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]
混住化が進行する農業農村地域におけるため池の最適管理に向けた調査研究
○齋 幸治 [高知大学農学部]佐藤 周之 [高知大学農学部]西出 聡 [不二製油株式会社]山崎 周太郎 [高知大学大学院総合人間自然科学研究科]
混住化地域における農業用ため池の現状把握と課題解決策の提案を目的に,高知市絶海池を対象として,水質調査及び周辺住民の同池への意識調査を行った.水質調査の結果,池内は富栄養状態にあり,とくに排水路整備が不十分な南岸の水路から高栄養塩濃度の水の流入が確認された.意識調査の結果,住民の多くが池の環境保全活動に対して参加の姿勢を示した.とくに,現住地域への高感度が高い回答者ほど活動に対し積極的であった.
Keyword: 農業用ため池, 水環境, 混住化GET PDF=09/09001-23.pdf
Comparison of the concept and structure of water users’ associations between developed and developing countries
先進国と発展途上国における水利用組合の概念と組織構造の比較
○Ahmed M. Aly [鳥取大学農学部大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]
水不足の問題は世界中で起こっており,水を効率よく使うために,特に農業用水利用において水の搬送における効率を高めることは大変重要なことである。水利施設の維持管理や水の送配水を公的管理から農民を主体とした民間へ移管することが現在では世界中で薦められている。本報では,先進国である日本の土地改良区と,発展途上国であるエジプトの水利用組合を事例として,水利用組合の概念とその組織構造を比較・分析した。
Keyword: Land Improvement District, Participation, Water Resources ManagementGET PDF=09/09001-25.pdf
Organization Patterns and Geographical Distribution of Cooperative Management of Rural Resources in Kanto Region
kurita hideharu [National Institute for Rural Engineering]shigeoka tetsushi [National Institute for Rural Engineering]yamamoto tokuji [National Institute for Rural Engineering]yokohari makoto [The University of Tokyo]
農村地域資源の協働管理を実施する活動組織類型と地域区分
○栗田 英治 [農研機構 農村工学研究所]重岡 徹 [農研機構 農村工学研究所]山本 徳司 [農研機構 農村工学研究所]横張 真 [東京大学大学院]
複数地区の農地・水・環境保全向上対策の取組内容をもとに,参画主体と地域資源の関係を整理した活動組織類型と,3次メッシュを単位とした地形条件と人口分布にもとづく地域区分の関係の分析を行った。結果,地域区分ごとの活動組織類型は,人口分布にもとづく区分では偏りは見られないが,地形条件にもとづく区分において,台地・丘陵地・山地の区分に活動・対象資源の重複度,非農家の参加率の高い類型が偏る傾向が確認された。
Keyword: 資源保全, 協働管理, 活動組織GET PDF=09/09001-27.pdf
Examination of how to Support Promotion of the Marginal Communities; A Case Study of Nanmoku Village in Gunma Prefecture
ENDO Kazuko [National Institute for Rural Engineering]KARASAKI Takuya [National Institute for Rural Engineering]YASUNAKA Seiji [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
限界集落化が危惧される地域の振興を支援する方策の検討―群馬県南牧村を事例に―
○遠藤 和子 [(独)農研機構 農村工学研究所]唐崎 卓也 [(独)農研機構 農村工学研究所]安中 誠司 [(独)農研機構 農村工学研究所]石田 憲治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
高齢化率が全国第一位の群馬県南牧村を対象に、地域振興を支援する試みとしていくつかのワークショップを開催した。その結果から限界集落化が危惧される地域における振興支援方策の一つとしてワークショップの有効性を検討した。結果からは、限界集落化の実態把握よりも、自身の地域をポジティブにとらえなおす思考が重要であり、それを促すワークショップの開催が当該地域の振興支援にとって有効であると考えられた。
Keyword: 限界集落化, 振興支援, GET PDF=09/09001-02.pdf
An effect of rural development activity on participating college students
Tasumi_Masahiro [University of Miyazaki]Toyomitsu_Yukio [University of Miyazaki]Tsutsui_Yoshitomi [NPO Team-Denen]
農村振興活動体験が学生に与える影響
○多炭 雅博 [宮崎大学農学部]豊満 幸雄 [宮崎大学農学部]筒井 義冨 [NPO法人TEAM・田援]
本研究は、宮崎県の農村において、農村振興活動に参加した農業土木分野の大学生が、活動参加を通してどのような影響を受けたのかについて調査したものである。結果として農村振興活動に学生が参加することは、地域にとってのみならず、参加した学生自身にとっても自己の専門性を高めるための意欲向上など良い影響を与えたことがわかった。
Keyword: 農村振興, 大学教育, 現場体験GET PDF=09/09001-30.pdf
The innovation on the technology of greenhouse culture in Hokkaido Obihiro Agricultural High School −A great dream for the agriculture in Tokachi district−
Jyunichi TOBITANI [Obihiro Agricultural High School]Hiroto MANGETSU [Obihiro Agricultural High School]Yasunari KAWASE [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Hisashi KITADA [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Katsuyuki SOMA [Res. Fac. of Agr., Hokkaido Univ]
帯広農業高校からの新しい農業技術の発信 −「夢」ふくらむ十勝農業に挑戦−
○飛谷 淳一 [北海道帯広農業高等学校]満月 廣人 [北海道帯広農業高等学校]川瀬 康成 [北海道開発局帯広農業事務所]北田 久志 [北海道開発局帯広農業事務所]相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究院]
帯広農業高校では、北海道開発局帯広農業事務所との教育支援パートナーシップ締結を契機に、本校の農業クラブ活動の中に、有材心破を用いた省力的な水管理による施設野菜の栽培実習を導入した。有材心破の施工は多量かん水による省力的な水管理を可能にする一方で、化成肥料の流亡対策として有機肥料の導入を余儀なくさせる。農業クラブの栽培実習では、有機・不耕起栽培に加えて冬期間の無加温栽培にも取り組み、積雪寒冷地での周年栽培の確立を目指している。
Keyword: 教育手法, 農業クラブ, 栽培実習GET PDF=09/09001-31.pdf
発表番号 [1-32(P)]
Prototype wildlife damage prediction Web-GIS system using FOSS4G
Iwasaki Nobusuke [National Institute for Agro-environmental Sciences]Sprague David [National Institute for Agro-environmental Sciences]
FOSS4Gを用いた獣害予報Web-GISシステム
○岩崎 亘典 [(独)農業環境技術研究所]デイビッド スプレイグ [(独)農業環境技術研究所]
本研究では,FOSS4G (Free Open Source Software for Geospatial) を利用して野生獣類の位置情報に基づく農作物被害の発生危険性予測を行い,Web上に公開する獣害予報Web-GISシステムの構築を試みた。予報結果は特定のソフトウェアのインストールは必要なく,Webブラウザーで閲覧出来るようにした。構築したシステムでは土地利用の構造に基づく予測が可能であった。獣害防除効果の定量的評価にも活用が期待される。
Keyword: 獣害防除, FOSS4G, 累積コスト法GET PDF=09/09P01-32.pdf
Points at Policy Evaluation of Biomass Use
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス利活用政策評価の論点
○柚山 義人 [農村工学研究所]
バイオマス・ニッポン総合戦略に関わる総務省による政策評価が行われている。農林水産省はプロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発」の中間評価を2008年度末に行った。利活用推進の目的の中には数値目標を設定しづらいものがある。国費を投入しての施策の評価にあたっては,定性的目標に対する効果の発現状況を調査・分析する方法が重要になる。本稿では,研究開発部門からみた,論点を抽出した。
Keyword: バイオマス, 評価指標, ライフサイクルGET PDF=09/09001-33.pdf
Development of animal manure carrier system by?Vacuum Pipeline System
seki hiroyuki [Sekisui Chemical Co.,Ltd. ]yokohama mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Coid Region]sugimoto yoshinori [Sekisui Chemical Hokkaido Co.,Ltd. ]
真空式管路システムによる家畜ふん尿の搬送システムの開発
○関 裕之 [積水化学工業株式会社]横濱 充宏 [寒地土木研究所]杉本 芳紀 [積水化学北海道株式会社]
家畜ふん尿は、肥培かんがいやバイオマス分野でも有効な有機資源として利用されるようになってきたが、トラックの輸送コストが高い等の問題があった。問題解決可能な真空式管路システムの実用化を行うために、別海町の寒地土木研究所の実験ヤードに実証プラントを作製し実際のふん尿で搬送性等を検証した。空気とふん尿をある割合で吸引すれば、トータルコストも安く長距離のふん尿収集を可能とするシステムが構築可能となった。
Keyword: 生産施設, 環境保全, 農村振興GET PDF=09/09001-35.pdf
Structure of common component to waterscape in Harie District, Shinasahi-cho, Takashima City, Shiga Prefecture
KITAZAWA Daisuke [Advice Center for Rural Environment Support]FUJIMOTO Nobuyoshi [Tochigi Collaboration Design League]SAITOH Yukihiko [Graduate School of Horticulture, Chiba University]MOCHIZUKI Hisae [Hongo Planning Office Co.,Ltd.]
滋賀県高島市新旭町針江地区における水辺景観に共通する景観構成要素の成り立ち
○北澤 大佑 [社団法人 農村環境整備センター]藤本 信義 [とちぎ協働デザインリーグ]齋藤 雪彦 [千葉大学園芸学研究科]望月 久恵 [株式会社 本郷計画事務所]
本報告では、滋賀県高島市新旭町針江地区を事例として、当該地区の水辺景観に共通して見られる景観構成要素に着目し、これらを地域固有のデザインコードと位置づける。デザインコードは、農村の営みの意図的な表れの中にあり、社会が受容している法則性または拘束性により形成され、継承されてきたものであり、デザインコードの成り立ちを読み取ることで、農業農村地域における景観特性を理解することができるといえる。
Keyword: 水辺景観, デザインコード, 景観特性GET PDF=09/09001-38.pdf
Cost and effectiveness evaluation of community transfer
saito shinya [THE SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]ishikawa keigi [THE SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]takahshi jyunji [National Institute for Rural Engineering]
集落移転のコストと効果評価
○齋藤 信也 [(株)荘銀総合研究所]石川 敬義 [(株)荘銀総合研究所]高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]
一般的な集落機能の維持・再編成に係る行政施策として住宅団地の整備による“間接的な集落再編”方法がある。山形県西川町のA団地を事例とした場合の費用対効果は▲316万円/区画。しかし、固定資産税や個人住民税の徴収によって10年程度で採算が取れる見込み。ただし、本来意図するところである“住民の空間的な移転”を促す効果は小さく、基幹集落住民の住み替え(定住)を促す効果に限られることが分かった。
Keyword: 中山間地域, 農村振興, 産業経済計画GET PDF=09/09001-03.pdf
発表番号 [1-7(P)]
Community Business Developed by Agricultural Production Legal Person
FUJINO KAORU [NTC Consultants Co.Ltd]MASUNAGA_YAHIRO [NTC Consultants Co.Ltd]
株式会社形態の農業生産法人によるコミュニティビジネスの展開 -新潟県E株式会社を事例に-
○藤野 薫 [NTCコンサルタンツ株式会社]益永 八尋 [NTCコンサルタンツ株式会社]
独居老人世帯が増加し、冠婚葬祭など集落の社会的共同生活の維持が困難な状況に置かれている「限界集落」が急増している。そうした中、N株式会社(東京都)は、新潟県阿賀町の限界集落に農業生産法人E株式会社を立ち上げ、米生産に参入した。E株式会社は、集落の構成員としての貢献を第一に事業展開を進めている。これらの試みは、限界集落を活性化する「コミュニティビジネスの展開」モデルとして位置づけることができる。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, GET PDF=09/09P01-07.pdf
Long-Term Change in Regional t-year Rainfall
KUDO RYOJI [Okayama University]NAGAI AKIHIRO [Okayama University]CHIKAMORI HIDETAKA [Okayama University]
地域ごとにみた確率雨量の経年変化
○工藤 亮治 [岡山大学大学院環境学研究科]永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]
ここでは,気象・水象条件が類似する地域では確率雨量は等しく,その地域では同一規模の豪雨はどこでも発生しうると仮定して,「地域最大雨量」の概念を導入するとともに,地域内の年最大雨量にGumbel分布を適用し,全国11地域における確率雨量の経年変化を検討した.その結果,10年確率日雨量は11地域中8地域で,10年確率1時間雨量は3地域で,10年確率10分雨量は2地域で増加傾向にあることがわかった.
Keyword: 地域確率雨量, 地域最大雨量, Gumbel分布GET PDF=09/09002-10.pdf
Estimation of Shallow Groundwater Flow in Alluvial Fan Using Spectral Analysis
Imagawa Chie [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Takeuchi Junichiro [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
スペクトル解析を用いた扇状地の浅層地下水流動の推定
○今川 智絵 [京都大学大学院農学研究科]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
観測された地下水位の時系列に対してスペクトル解析等の統計的手法を適用し,滋賀県日置前扇状地における浅層地下水の流動を推定した.その結果,扇状地の浅層地下水は山地からの浸透水を起源としながらも,扇状地面からの降水の浸透によっても水位が変動していることが推定された.また,水田湛水期には,扇央から平地まで,地下水位が高く維持されていることが観測された.
Keyword: 扇状地, 浅層地下水, GET PDF=09/09002-12.pdf
A Fully Coupled Surface and Subsurface Flow Model with Field-plot-scale Resolution
Buma Natsuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Takeuchi Jun-ichiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
耕区スケールメッシュを用いた地表・地下水流の完全連成型モデル
○武馬 夏希 [京都大学大学院農学研究科]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
二次元地表流と三次元地下水流を連成させた物理ベースの分布型モデルについて述べる.モデルは水田の湛水を表現するために耕区スケールの要素を有し,解は有限体積法を用いて数値的に求められる.このモデルを,難透水層である粘土層と透水層である砂礫層の互層が推察される扇状地に適用する.地表水に水田の湛水を与えた条件での計算結果は実際の水環境を再現できていると思われ,難透水層に空隙が存在することを示唆している.
Keyword: 地下水, 数値計算, 扇状地GET PDF=09/09002-13.pdf
Investigation of freshwater lens on Tarama Island using electromagnetic soundings
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]YOSHIMOTO Shuhei [National Institute for Rural Engineering]MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering]MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
沖縄県多良間島における電磁探査法を用いた淡水レンズ調査
○石田 聡 [(独)農研機構 農村工学研究所]土原 健雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉本 周平 [(独)農研機構 農村工学研究所]皆川 裕樹 [(独)農研機構 農村工学研究所]増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]今泉 眞之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
淡水レンズが発達している沖縄県多良間島において電磁探査を行い、観測孔で実測された塩淡境界深度と探査結果を比較した。その結果両者には高い負の相関が見られ、電磁探査が淡水レンズの層厚を把握するツールとして有効であることが確認された。これを受けて島内21箇所で調査が行われ、電気伝導度2,000ms/m以下の領域の厚さは最大で10m以上に達することが明らかになった。
Keyword: 淡水レンズ, 電磁探査法, 地球温暖化GET PDF=09/09002-14.pdf
Characteristics of the complementary relationship-based evapotranspiration Models
Nakamichi Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
補完関係式を用いた実蒸発散量推定の特徴
○中道 丈史 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
補完法は実用的な広域蒸発散量推定手法であるが,現段階ではモデルの検証や解析が不十分であると言える。日本の代表的な都市-郊外でMAAモデル,CRAEモデル,Penman式を適用した結果,郊外では同程度の推定をしたが,都市部では手法毎に大きな差が出た。これは都市部の飽差が大きいことが原因であった。都市と郊外の実蒸発散量を統計的に比較した結果,都市部ではMAAモデルによる実蒸発散量の推定が適切であることが分かった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 補完関係式GET PDF=09/09002-01.pdf
Drought Prediction in Chao Phraya River Basin, Thailand
HIGUCHI_KATSUHIRO [NTC Consultants Co.,LTD.]WATANABE_HIROSHI [NTC Consultants Co.,LTD.]MASUNAGA_YAHIRO [NTC Consultants Co.,LTD.]MIYAZATO_TETSURO [Japan Institute of Irrigation and Drainage]OHSHIMA_SOTARO [Japan Institute of Irrigation and Drainage]KUSUNOKI_SHOJI [Meteorological Research Institute]
タイ国チャオプラヤ川流域の将来の渇水予測
○樋口 克宏 [NTCコンサルタンツ(株)]渡邊 博 [NTCコンサルタンツ(株)]益永 八尋 [NTCコンサルタンツ(株)]宮里 哲郎 [日本水土総合研究所]大島 創太郎 [日本水土総合研究所]楠 昌司 [気象研究所]
直近の気象解析データを基に流域の渇水状況を把握するため、タイ国チャオプラヤ川流域を対象として流域全体の渇水予測を行なった。まず、現状と将来の各20年分の年降水量データをもとに渇水量をガンベル法により算出し、現状と将来の渇水状況の比較を、グリッド毎ならびに流域毎に行なった。その結果、上流部の谷地や海岸部で年降水量の減少が見られた。また、流域全体では、ピン川上流域全体は15.3mm/year減少、チャオプラヤ川流域全体は、7.7mm/year増加であった。
Keyword: 地球温暖化, 渇水, タイGET PDF=09/09002-20.pdf
Expansion and Application to a Water-Food Model Based on a Distributed Water Circulation Model
Masumoto Takao [National Institute fopr Rural Engineering]Horikawa Naoki [National Institute fopr Rural Engineering]Yoshida Takeo [National Institute fopr Rural Engineering]Taniguchi Tomuyuki [National Institute fopr Rural Engineering]
分布型水循環モデルを基礎にした水−食料モデルへの展開と応用
○増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]谷口 智之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
これまで,水田主体域を対象に多様な農地水利用を組み込んだ分布型水循環モデルを構築し,農業や地球温暖化等の各種人間活動が流域水循環に与える影響を具体的に評価・予測できることを示してきた。ここでは,開発してきた水循環モデルの構造と特徴を示すとともに,それを基礎とした水−食料モデルへの展開について述べた。さらに,その統合モデルを水循環変動や地球温暖化に伴う食料への影響評価にいかに利活用するかについて紹介した。
Keyword: 水収支・水循環, 分布型水循環モデル, 水-食料GET PDF=09/09002-21.pdf
Change of Runoff Characteristics in Small Basins caused by Terrace Paddy Management and its Hydrological Modeling
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]
中山間小流域の水田管理による流出特性の変化とそのモデル化
○吉田 武郎 [(独)農研機構農村工学研究所]増本 隆夫 [(独)農研機構農村工学研究所]堀川 直紀 [(独)農研機構農村工学研究所]
新潟県東頸城丘陵に土地利用や耕作放棄率が異なる複数の試験観測流域を設置し,河川流出量,降水量の観測を行うとともに,水田管理実態の調査とそれが流出特性に及ぼす影響の評価を試みた。短期流出解析から,耕作水田型流域は森林型流域と同等の流域保留量を有し,非湛水期にはそれが非常に大きくなることが明らかになった。また,耕作放棄の特徴を単純化した分布型流出モデルにより,流出特性の違いのモデル化の方向性を示した。
Keyword: 流出特性, 洪水流出, 水資源開発・管理GET PDF=09/09002-22.pdf
発表番号 [2-23(P)]
Jamuna River’s Daily Water Level at Sirajganj in Bagladesh
バングラデシュ国シラジガンジにおけるジャムナ川の日水位変化
○西尾 亮人 [三重大学大学院生物資源学研究科]近藤 雅秋 [三重大学大学院生物資源学研究科]加治佐 隆光 [三重大学大学院生物資源学研究科]
ジャムナ川の日水位変化を貯留関数法で推定した。解析上の困難があり広流域に1個のモデルで河川水位を推定したが、その結果を報告する。2007年のシラジガンジでの水位データとダッカ市の降雨データを用いた。遅れ時間をゼロに設定するなど、未知のパラメータ数は可能な限り少なくし3個とした。特殊な条件下での粗暴な解析であったが、その結果に大きな矛盾は見出しがたく、今後の慎重な推敲が重要となった。
Keyword: 流出特性, 河川工学, 地球環境GET PDF=09/09P02-23.pdf
Design of Vertically Installed Runoff Control Devices for the Paddy Field Dam practice
Koide Hideyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]
田んぼダムにおける垂直設置型調整板の流出孔の設計
○小出 英幸 [新潟大学農学部]吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]三沢 眞一 [新潟大学農学部]
田んぼダムにおける落水量調整板の設置位置は,排水マスの構造によって異なる.低平地帯の水田では,排水路側出口と田面の落差が大きく取れないため,排水マス壁面に排水管が接続されている場合が多く,調整板を排水マス開口部に垂直に設置せざるを得ない.本研究は,このような垂直設置型調整板を対象に,室内実験及びシミュレーションを通じて流出孔面積と孔形状の提案を行うことを目的とする.
Keyword: 田んぼダム, 垂直設置型調整板, 流出孔設計GET PDF=09/09002-25.pdf
Dielectric Approaches of Sediment-surface-level Measurement by TDR
ITO Yuji [Biotron Institute, Kyushu University]MIYAMOTO Hideki [Faculty of Culture and Education, Saga University]CHIKUSHI Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]
TDRによる水中堆積土砂表面位の評価法
伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]宮本 英揮 [佐賀大学文化教育学部]○筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
粒径の異なる水中堆積土砂の表面位置をTDRに基づく2つの評価法により計測した.水中に設置したプローブのロッド先端からの土砂表面位hsedは,ステップパルスの水中部のみの伝播時間に基づいて(部分伝播法),高精度で計測できた.一方,水-土砂層の全伝播時間と土砂層の比誘電率εsedに基づく評価法(全伝播法)では,平均粒径が大きい土砂ほど計測精度が低下した.しかし,εsedに粒径に関する補正を加えることで精度は改善された.
Keyword: 時間領域反射法(TDR), 誘電率, 堆積土砂GET PDF=09/09002-26.pdf
Coupled Measurement of Sediment-surface-level and Electrical Conductivity in Water by TDR
TDRによる水中の堆積土砂表面位および電気伝導度の同時計測
○伊藤 祐二 [九州大学生物環境調節センター]宮本 英揮 [佐賀大学文化教育学部]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
水中堆積土砂の表面位hsedと水の電気伝導度σwのTDRに基づく同時計測法を確立するために,σw= 0.005〜0.103 S m?1の間の4条件で各々の測定精度を調べた.パルスの水-土砂層の伝播時間に基づく全伝播法では,プローブ周囲へのパルスのエネルギー損失や伝播時間のhsedに対する感度が低かったため,hsedとσwの計測精度は低かった.一方,パルスの水中部のみの伝播時間に基づく部分伝播法では,両者を高精度で計測できることを明らかにした.
Keyword: 時間領域反射法(TDR), 堆積土砂, 電気伝導度GET PDF=09/09002-27.pdf
The Dynamic Alteration of Nitrogen and Water Environment in the Sho River Basin
hayase yoshio [Ishikawa prefectual university]
庄川流域における窒素動態と水環境の解明
○早瀬 吉雄 [石川県立大学]
白山山地の東側水系である庄川流域を対象に,上流域から扇状地の扇端まで,河川・用水,扇状地の地下水を平水時・定期的に一斉採水し,分析考察した。 上中流域の河川水及び扇状地の扇頂,扇央の用水河川水のT-N濃度は0.3mg/L以下と低く,清浄であるが,扇端部では下流ほど高くなる。扇端部の河川では,非潅漑期の流観と水質分析から流量と硝酸態窒素濃度の急増が見られ,濃度の高い地下水の湧出地帯であることが実証できた。
Keyword: 庄川, 扇状地, 硝酸態窒素濃度GET PDF=09/09002-29.pdf
Effect Evaluation of the Rooftop Gardening Plots on Thermal Conditions in The Surroundings
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]NAGAISHI Aiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
屋上緑化施設が周囲の熱環境に及ぼす影響評価
○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]永石 藍子 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
都市域における屋上緑化の効果の1つとして熱環境保全が期待されている.そこで,温度観測や熱移動シミュレーションをもとに,屋上緑化施設が屋内外の温度(気温・室温)保全に及ぼす効果について夏季及び冬季を中心に検討した.その結果,夏季には屋内外で,冬季には屋内での顕著な効果が認められた.これらは,緑化施設土壌内の水分の存在による熱収支の変化や土層厚に左右される熱移動特性に起因すると考えられた.
Keyword: 屋上緑化, 潜熱, 熱収支GET PDF=09/09002-02.pdf
Interval estimation of solute mass loads from a small forested catchment
TADA Akio [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]TANAKAMARU Haruya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
山林小流域からの溶存物質総流出負荷量の区間推定法について
○多田 明夫 [神戸大学大学院農学研究科]田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
本研究は,流域からの総流出負荷量の区間推定法について述べたものである.具体的には,山林小流域からの,2004年度の8ヶ月間での溶存イオン総流出負荷量について検討した.この結果,流量と負荷量の間に,流量の2次までの項を含めた重回帰式をLQ式として採用すると,信頼区間のパフォーマンスが向上した.またランダムサンプリングや流量層別サンプリングよりも定期サンプリングの方がよい推定値を与えた.
Keyword: 水質, 水環境, 環境保全GET PDF=09/09002-33.pdf
Difference of Carbon Dynamics in different Landuses
IKEDA Ren [Utsunomiya Univ.]OSAWA Kazutoshi [Utsunomiya Univ.]ISHIDA Tomoyasu [Utsunomiya Univ.]
土地利用による炭素動態の相違
○池田 廉 [宇都宮大学]大澤 和敏 [宇都宮大学]石田 朋靖 [宇都宮大学]
低炭素社会の確立のため,農地は炭素隔離の場として期待されている.そのためには,土壌の炭素貯留機能を高めていく必要がある.そこで本研究では,異なる土地利用条件下における有機炭素流出特性を把握するとともに,土地利用による炭素動態の違いについて検討することを目的とする.その結果,土壌侵食の程度や水の流出形態の違いによって有機炭素流出量は著しく異なり,有機炭素流出量が無視し得ない量であることがわかった.
Keyword: 炭素動態, 土壌有機炭素流出, 土壌呼吸GET PDF=09/09002-36.pdf
Development of a GIS-based Distributed Runoff Model for Chikugo River Basin
筑後川流域を対象としたGISベース分布型流出モデルの構築
本研究では,筑後川流域の水循環・物質循環過程を明らかにするために,分布型流出モデルによる流出解析を行った.まず,計算に必要となる詳細な地理情報を得るため,国土数値情報を基に,GISを使って対象流域の流域圏データベースを作成した.そして,それを入力データとしてメッシュ型多層流出モデルを構築し,長期間の降雨-流出計算を行った結果,非常に高い再現性が得られた.
Keyword: 水収支・水循環, 長期流出, 物質循環GET PDF=09/09002-37.pdf
Analysis on runoff characteristics from an agricultural area with paddy fields in Kasumigaura watershed using SWAT model
USUDA KAORU [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]SUGISHIRA ARATA [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]KURODA HISAO [College of Agriculture, Ibaraki University]KATO TASUKU [College of Agriculture, Ibaraki University]
SWATを用いた霞ヶ浦流域水田地帯の流出特性の解析
○臼田 薫 [茨城大学大学院農学研究科]杉下 新 [茨城大学大学院農学研究科]黒田 久雄 [茨城大学 農学部]加藤 亮 [茨城大学 農学部]
農業集水域からの高濃度の窒素・リンの流出が湖沼やため池の水質汚染の一因として問題視されており、適正な流域管理が求められている。水田の灌漑方式が多岐に渡るため、その流域管理手法は確立されていない。そこで、本研究では流域管理手法を確立するために灌漑方式別の流出特性の評価を行う。水利用の異なる低平地水田地帯の水・物質収支を求め、それらのデータを用いてSWATによる栄養塩類の流出解析を行う。
Keyword: 流出特性, 水質, 排水管理GET PDF=09/09002-39.pdf
Comparison of Characteristic of Water Balance between Coniferous and Broad-leaved Forests.
HISADA SHIGETA [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]SENGE MASATERU [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]ITO KENGO [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
人工針葉樹林流域と落葉広葉樹林流域における水収支特性の比較
○久田 重太 [岐阜大学応用生物科学研究科]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学研究科]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学研究科]
岐阜大学位山演習林内の, 隣接した人工針葉樹林流域と落葉広葉樹林流域で流出観測を行い, 水収支特性を比較した. 観測された年流出率は針葉樹流域で61.3%, 広葉樹流域で73.6%であった. 短期水収支法で5月から10月の蒸発散量を求めたところ, 前者で587.6mm, 後者で488.0mmと差が見られた. そこで, Komatsu(2005)の方法で蒸散量を推定したところ, 蒸散量は針葉樹流域で262.8mm, 広葉樹流域で320.9mm, 遮断蒸発量は前者で324.7mm, 後者で167.1mmという結果となった.
Keyword: 水収支・水循環, 長期流出, 蒸発・蒸発散GET PDF=09/09002-03.pdf
Development of a Dynamic Model for Water Quality Estimation in Aquatic Systems - Modification of Sub-model Equation for Phytoplankton Behavior -
NAKAGIRI Takao [Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]HORINO Haruhiko [Grad. School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]KOIKE Ayano [Mitsubishi Kakoki Kaisha, Ltd.]
閉鎖性水域における水質の動的推定モデルの精度向上に関する検討−植物プランクトン動態のサブモデルの改良−
○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]小池 綾乃 [三菱化工機(株)]
大阪府岸和田市神於山地区のため池に既存モデルを適用して各態の窒素・リン濃度を推定し,さらにその精度を向上させるために,モデル内の植物プランクトン動態に関わるサブモデルの改良を試みた.加えて,現地試料を用いた培養実験に基づいてモデルパラメータを決定した.その結果,窒素では各態とも推定精度が大幅に向上した.一方,リンでは懸濁態では精度が大幅に向上したが,全量および溶存態では10ポイント以上悪化した.
Keyword: 水質, モデル, 植物プランクトンGET PDF=09/09002-41.pdf
Estimation of Relationship between Water Management of Paddy Field and Surface Drainage
hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]kubota_tomijiro [National Institute for Rural Engineering]shiratani_eisaku [National Institute for Rural Engineering]
水田の水管理方法と表面排水量との関係の評価
○人見 忠良 [農研機構 農村工学研究所]田 康治 [農研機構 農村工学研究所]木 強治 [農研機構 農村工学研究所]久保田 富次郎 [農研機構 農村工学研究所]白谷 栄作 [農研機構 農村工学研究所]
富栄養化物質等の負荷物質の濃度が高い水田表面排水の発生を抑制する水管理方法は水田地域の水質保全対策として有効である.本報告ではタンクモデルを用いて水管理方法と表面排水量との関係について検討する.1段のタンクモデルによって,水田の表面排水量および田面水位は良好に再現された.モデル計算によって節水型の灌漑と欠口部の堰板を高く維持することによって相乗的に表面排水量が抑制されることが示された.
Keyword: 水収支・水循環, 水質, 環境保全GET PDF=09/09002-42.pdf
発表番号 [2-43(P)]
Hydrological statistics of nutrient concentrations in low land paddy fields
MATSUYAMA Hiroki [Graduate School of Agriculture,Ibaraki University]USUDA Kaoru [Graduate School of Agriculture,Ibaraki University]KURODA Hisao [College of Agriculture, Ibaraki University]KATO Tasuku [College of Agriculture, Ibaraki University]
低平地水田地帯における栄養塩類濃度の水文統計解析
○松山 広樹 [茨城大学農学研究科]臼田 薫 [茨城大学農学研究科]黒田 久雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]
霞ヶ浦流域内に、多く存在する低平地水田地帯において水位、水質の連続モニタリングを行った。連続的に観測された流量の発生確率頻度は対数正規分布に従うことが知られているが、水質の発生確率頻度はどのような分布形に従うかの報告は多くない。そこで、土地利用、水利用がことなる4地点について、水位、水質の連続データの確率分布形を明らかにすることを目的とした。
Keyword: 水文統計, 流出特性, 水田灌漑GET PDF=09/09P02-43.pdf
Functional Assessment of Purification Drainage Channel in Dairy Farming Basin during Rainfall-runoff Event
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]ONO Ikuma [Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
酪農流域における浄化型排水路の降雨時の機能評価
○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]小野 郁磨 [北海道大学農学部]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
酪農流域河川の水質浄化を目的に整備された排水路を対象に,降雨時の水質浄化効果を検証した。その結果, NH4-Nを除く項目で,流下にともなう濃度と負荷の低下傾向が認められた。さらにT-N負荷の削減効果は,約0.04m3s-1以下の流量において有効であり,全流出量の多いときにも負荷の削減率が高いことが確認された。降雨時の浄化作用は,希釈や脱窒だけでなく,植物による懸濁態物質の捕捉も寄与していることが示唆された。
Keyword: 降雨出水, 水質浄化, 面源負荷GET PDF=09/09002-48.pdf
Ice Thickness Fluctuation Model at Snow Free Duration of Ice Plate Formed by Inundation before the Continuous Snow Cover
Matsuda Shuu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]Mukai Hiroyuki [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
根雪前湛水による氷板の無積雪時氷厚変動モデル
○松田 周 [(独)農研機構 北海道農業研究センター]向 弘之 [(独)農研機構 北海道農業研究センター]
北海道の水田転換畑においては、融雪水による地表面滞水が長期間持続すると機械作業が遅れる。そこでこれまでに、根雪前に湛水し水面上にできた氷板を遮水板として融雪水を圃場外に排出する実験を試み良好な結果を得たが、氷厚は気象条件に左右されるので気象要素から氷厚変動を予測するモデルを作る必要がある。本報では、氷板上に積雪がない時の氷厚変動モデルの構築を熱収支式から試みた結果、本モデルの再現性は良好であった。
Keyword: 氷板, 根雪前湛水, 熱収支GET PDF=09/09002-04.pdf
発表番号 [2-8(P)]
Research of minimum air temperature prediction method of the following morning
Inoue Yuuki [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Miura Takeshi [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]Moroizumi Toshitsugu [Graduate School of Environmental Science, Okayama Univ.]
翌朝の最低気温予測方法の検討
○井上 雄貴 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
凍霜害による被害を防ぐには,翌朝の最低気温を予測し対策を取る必要がある。気温低下の原因は放射冷却であり,夜間の積算有効放射量から最低気温を予測できる。本研究では,夕方の時点で予測する必要性から,積算有効放射量の代わりに17時の有効放射量から,また一般気象観測項目の日照時間から最低気温を予測する方法等を検討した。また風速を考慮に入れると推定精度が向上することも示した。
Keyword: 気象災害, 最低気温, 有効放射GET PDF=09/09P02-08.pdf
A nitrogen leaching analysis tool?the SOILN-jpn model, applied for Andisol fields
Maeda Morihiro [Okayama University]Komada Michio [National Agricultural Research Center]
畑地における窒素溶脱解析ツールSOILN-jpnの黒ボク土への適用
○前田 守弘 [岡山大学]駒田 充生 [中央農業総合研究センター]
さまざまな肥培管理での窒素溶脱を容易に予測できる窒素溶脱解析ツールSOILN-jpnを開発した.本モデルにより,黒ボク土畑圃場にアンモニア肥料および堆肥を施用した際に,深さ1 mの土壌浸透水中硝酸性窒素濃度が上昇し始める時期やその後の推移を10年間にわたって推定できた.また,同試験後に2割の減肥栽培を行ったところ,硝酸性窒素濃度が低下し,その低下傾向もSOILN-jpnによって推定可能であった.
Keyword: 溶質移動, 浸透流, 水質GET PDF=09/09003-10.pdf
発表番号 [3-16(P)]
Change of Soil Moisture and Soil Solution Electrical Conductivity at a Cabbage Field in Cold Upland
KOJIMA YUKI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]MIZOGUCHI MASARU [Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, The Univ. of Tokyo]
高冷地キャベツ栽培時の土壌水分量および土壌溶液ECの変化
○小島 悠揮 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院情報学環]
高冷地キャベツの安定生産と環境保全型の土壌管理法の開発が求められている。キャベツ栽培期の土壌水分と肥料等の土壌中の溶質の挙動を知るために、体積含水率と土壌溶液ECの経時測定を行った。その結果、耕盤層の存在によって下層土壌は栽培期間を通して体積含水率0.55から0.75の高含水量を維持していること、表層土壌では断続的な降雨パターンと表層土壌の保水量によって溶質が下層土壌に押し出されるメカニズムが明らかになった。
Keyword: 土壌水分量, 土壌溶液EC, 溶質移動GET PDF=09/09P03-16.pdf
Measurement of soil solution electrical conductivity in an Andisol using mobile type moisture-salinity sensor
MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
携帯型水分塩分計を用いた黒ボク土の土壌溶液の電気伝導度測定
○宮本 輝仁 [農村工学研究所]亀山 幸司 [農村工学研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]
携帯型水分塩分計ECH2O-TEを用いて誘電率と土壌の電気伝導度の同時測定を行い,Hilhorstモデルにより土壌溶液の電気伝導を推定する方法の黒ボク土への適用性を検討した.その結果,ECH2O-TEで測定される誘電率はTDRで測定される誘電率より小さい値となること,また,ECH2O-TEで求められる土壌溶液の電気伝導度は遠心抽出法で求められるものと比較的良く一致することを確認した.
Keyword: 土壌溶液, 電気伝導度, 誘電率GET PDF=09/09003-19.pdf
Inverse estimation of the evaporation method for unsaturated hydraulic properties for Andisols
HOSHINO Takafumi [ ]Rudiyanto [Graduate school of Bioresources, Mie University]SAKAI Masaru [Dept. of Environmental Sciences, Univ. of California, Riverside]TORIDE Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]
蒸発法による黒ボク土の不飽和水分移動特性の推定
○星野 隆文 [オルガノ株式会社]Rudiyanto [三重大学大学院生物資源学研究科]坂井 勝 [カリフォルニア大学リバーサイド校]取出 伸夫 [三重大学大学院生物資源学研究科]
団粒構造が発達した黒ボク土に対しては,階段状の水分保持曲線を与えるDurnerモデルが適しているが,不飽和透水係数の推定に関する研究例は少ない。そこで本研究では,黒ボク土の蒸発過程の土中水圧力変化から水分移動特性を逆解析により推定する蒸発法により,Durnerモデルのパラメータの推定手法を検討した。そして,広い土中水圧力範囲に対して精度の高い水分保持曲線が得られれば,不飽和透水係数が精度高く推定できることを示した。
Keyword: 蒸発法, 黒ボク土, 不飽和水分移動特性GET PDF=09/09003-01.pdf
Effective use of irrigation water infiltrated and stored in soil by capillary barrier of soil layers
Kido Ayako [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Centre, Tottori University]Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Fujii Sho [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Tuchiya Yuuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
土のキャピラリー・バリアにより貯留された灌漑水の有効利用
○貴堂 史子 [鳥取大学大学院農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]森井 俊広 [新潟大学農学部]藤井 尚 [鳥取大学大学院農学研究科]土屋 裕輝 [新潟大学農学部]
ビニールハウス内の圃場に礫と砂の2層地盤を造成し,土のキャピラリー・バリア機能による灌漑水の保持・貯留特性と,植生の生長量に及ぼす効果を調べた。ミズナを播種したのち,約2ヶ月の生育をまって収穫し,草丈や新鮮重を測定した。地盤内に敷設した礫層の上部で浸潤した灌漑水が効果的に捕捉されること,ならびに捕捉された水分量が植生の草丈に統計的に有意な影響を及ぼすことを確認した。
Keyword: 土のキャピラリー・バリア, 灌漑水, 土の不飽和水分特性GET PDF=09/09003-21.pdf
Effect of pH and dissolved Al3+ on the adsorption of humic acid onto kaolinite particle
SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, Tsukuba University]
カオリナイト粒子に対するフミン酸吸着に与えるpHと溶存Al3+の影響
○白鳥 克哉 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
粘土粒子に対する腐植物質の吸着挙動を明らかにするために、カオリナイト粒子に対するフミン酸の吸着等温線をpHの関数としてまとめ、フミン酸吸着カオリナイト粒子の電気泳動移動度を吸着量の関数として測定した。その結果、低pHにおいてフミン酸の多層吸着が示唆された。この結果は電気泳動移動度の結果と対応しており、カオリナイト粒子から溶出したAl3+によりフミン酸同士の凝集が促進されたため生じたと考えられる。
Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, フミン酸GET PDF=09/09003-23.pdf
発表番号 [3-29(P)]
Relationships between permeable air content and air permeability for sand
FUKADA Kotaro [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research center, Tottori University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
砂の連続空気量と通気係数の関係
○深田 耕太郎 [京都大学農学研究科]中村 公人 [京都大学農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]川島 茂人 [京都大学農学研究科]
著者らが提案した土壌空気量と通気係数の測定方法(共鳴法)を用いて砂の通気係数を測定し,既往の研究結果と比較した.また,共鳴法により求めた気相率と通気係数の関係を調べた.結果,共鳴法によって砂の通気係数を十分正確に測定できることが分かった.また,通気に寄与する空気量が急激に増加する段階と全ての空気が通気している段階が存在すること,通気係数は気相率のべき乗に比例することなどが明らかとなった.
Keyword: 共鳴, 土壌空気量, 通気係数GET PDF=09/09P03-29.pdf
Effects of global warming on moisture and temperature profile of vadose zone in the suburbs of Tokyo
KATO Chihiro [Unversity of Tokyo]NISHIMURA Taku [Unversity of Tokyo]IMOTO Hiromi [Unversity of Tokyo]MIYAZAKI Tsuyoshi [Unversity of Tokyo]
地球温暖化がベイドスゾーンの水分・温度分布に及ぼす影響に関する研究
○加藤 千尋 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮院ゝ [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では、地球温暖化がベイドスゾーン(地表面より下の不飽和領域)の土壌水分・地温に及ぼす影響を、非等温条件下の不飽和土壌中の水と熱の同時移動現象と捉え、温暖化に伴う将来の土壌中の水分・温度分布の変化を定量的に予測することを目的とした。そこで、東京の農地を対象に、要素試験により決定したパラメータを用いて、物理モデルにより土壌中の水分・熱移動のシミュレーションを行った。
Keyword: 地球温暖化, ベイドスゾーン, 数値シミュレーションGET PDF=09/09003-02.pdf
Effect of liming on CO2 emission from acid soils
Hirai Kenta [The University of Tokyo]Imoto Hiromi [The University of Tokyo]Nishimura Taku [The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [The University of Tokyo]
酸性土壌への石灰施用が二酸化炭素放出に及ぼす影響
○平井 健太 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮院ゝ [東京大学大学院農学生命科学研究科]
日本の酸性土壌である黒ボク土と国頭マージを用いて培養実験を行い、土壌炭素量、土壌水分量の違いが石灰施用に伴うCO2放出に与える影響を検討した。石灰施用は微生物活性を高め、石灰由来のCO2の放出だけでなく、土壌炭素を起源とする微生物呼吸によるCO2の放出も増加させた。土壌炭素量の多い黒ボク土において、また土壌水分量の多いときに、微生物呼吸によるCO2の放出が増加した。
Keyword: 酸性土壌, 石灰, 二酸化炭素GET PDF=09/09003-30.pdf
Measurement of methane fluxes from a paddy field using data in the time of unequilibrium measured by an opened chamber
ODANI Hiromichi [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]MORIMOTO Shinji [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]YOSHIMURA Shintaro [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]IWAMA Kenji [School of enviromental science, University of Shiga Prefecture]
開放型チャンバーによる非平衡データを用いた水田からのメタンフラックスの測定
○小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]森本 慎治 [滋賀県立大学環境科学部]吉村 慎太郎 [滋賀県立大学環境科学部]岩間 憲治 [滋賀県立大学環境科学部]
水田からのメタンフラックスの測定は、通常開放型チャンバーではなく閉鎖型チャンバーを用いて測定される。開放型チャンバーが用いられないのは平衡時間とチャンバー内外の気圧差の問題があるためである。しかし、閉鎖型チャンバーを用いるとフラックスが過小評価されるといわれている。そこで、通気流量があまり大きくない開放型チャンバーを用い、非平衡時データからメタンフラックスを測定する方法を提案し検討した。
Keyword: メタンフラックス, 開放型チャンバー, 非平衡時データGET PDF=09/09003-32.pdf
Development of system for continuous measurement of green house gases flux with relaxed eddy accumulation method
Shoji Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University ]Yazaki Tomotsugu [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region, Bibai Branch]Noborio Kosuke [School of Agriculture]
簡易渦集積法による温室効果ガスフラックス自動連続測定システムの開発
○庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]矢崎 友嗣 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 寒地温暖化研究チーム]登尾 浩助 [明治大学農学部]
水田はメタン・亜酸化窒素の重要な発生源であるが経時測定はほとんど行われていない。本研究では、簡易渦集積法によるメタン・亜酸化窒素フラックス自動測定システムを開発し、実際の営農水田で測定を行った。本測定システムで使用したガスアナライザの測定精度により、測定結果は既往値に比べてかなり大きい値を示した。
Keyword: 簡易渦集積法, 連続測定, 水田GET PDF=09/09003-33.pdf
Enhancing greenhouse gas emissions by hot water application for soil sterilization
OCHIAI_HIROYUKI [Meiji University]TAGAMI_GOSHI [Meiji University]KITA_NOBUHIRO [Kanagawa Agricultural Technology Center ]NOBORIO_KOSUKE [Meiji University]
熱水土壌消毒による温室効果ガス発生の促進
○落合 博之 [明治大学]田上 剛史 [明治大学]北 宜裕 [神奈川県農業技術センター]登尾 浩助 [明治大学]
Keyword: 熱水土壌消毒, 温室効果ガス, メタンGET PDF=09/09003-35.pdf
Water and heat flow in frozen layered soils
Watanabe_Kunio [Department of Bioresorces, Mie University]KITO_Tetsuya [Department of Bioresorces, Mie University]
黒ぼく土を用いた成層土の凍結実験
○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]紀藤 哲矢 [三重大学大学院生物資源学研究科]
凍結に伴う土中の水・熱移動に、土の成層構造や黒ぼく土の性質が及ぼす影響を調べるべく、実験を行った。黒ぼく土のみが凍結する場合に比べ、黒ぼく土とクレイロームの成層土では、下層土の水分特性の違いにより凍結面への水移動が抑制された。また、シルトロームに見られる凍土内の水移動が黒ぼく土の場合は見られなかった。黒ぼく土と無機質なシルトロームでは等量の不凍水を有してもその保持機構が異なる可能性が示唆された。
Keyword: 凍土, 成層土, 黒ぼく土GET PDF=09/09003-04.pdf
発表番号 [3-7(P)]
Effect of macropores using soft X-ray projection images on soil physical properties in grassland
Takamatsu Rieko [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Kitano Yuya [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Kannno Yuichiro [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Sato Koichi [Former Associate Professor, School of Veterinary Medicine, KITASATO University]Fujikawa Tomonori [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
X線造影法で求めた草地土壌の孔隙構造が土壌の物理性におよぼす影響
○高松 利恵子 [北里大学獣医学部]北野 裕也 [北里大学獣医学部]菅野 祐一郎 [北里大学獣医学部]佐藤 幸一 [前北里大学獣医学部准教授]藤川 智紀 [東京農業大学]
草地などの耕起頻度の少ない土壌では,土壌間隙は主に根成孔隙である.これらは透水性・保水性およびガス移動に影響する.本研究ではデントコーン畑地と採草地の孔隙構造をX線造影法により観察するとともに,土壌の物理性を測定し,それらを比較した.デントコーン畑地では孔隙構造が物理性に与える影響は少なかった.しかし採草地の硬盤層における孔隙構造が土壌の物理性に影響を与える可能性が示された.
Keyword: 草地の根成孔隙, 土壌の物理性, X線造影法GET PDF=09/09P03-07.pdf
Anionic Surfactant Movement in Humic Soil and Influence of Electrolyte Concentration
ISHIGURO Munehide [Okayama University]MORIGUCHI Kazuteru [Okayama University]NAKAMORI Noriyuki [Former position; Okayama University]SUGIYAMA Shinya [Former position; Okayama University]ISHIOKA Akiko [Former position; Okayama University]
アニオン性界面活性剤の腐植質土壌中における移動と電解質濃度の影響
○石黒 宗秀 [岡山大学大学院環境学研究科]森口 一輝 [岡山大学大学院環境学研究科]中森 紀幸 [前岡山大学環境理工学部]杉山 真也 [前岡山大学環境理工学部]石岡 亜希子 [前岡山大学環境理工学部]
電解質濃度と疎水基形状が,アニオン性界面活性剤の腐植質土壌中での移動に及ぼす影響を明らかにするために,溶液浸透実験と吸着実験を行った.分枝状炭素鎖の活性剤は,電解質濃度の増大により吸着量が増大し,土壌中での移動が遅れた.直鎖状炭素鎖の活性剤は,分解反応により流出が抑制された.特に,実験後半で低電解質濃度で顕著であった.
Keyword: 溶質移動, 腐植質土壌, 界面活性剤GET PDF=09/09003-08.pdf
Optimal Layout of Farm Plots Cultivated with Rice or Upland Crop for Pollutant Load Management
排出負荷管理を目的とした転作圃場の最適配置
近年,農業の分野で数理計画法を用いた様々な研究がなされているが,環境への影響を考慮しつつ収益性の向上を同時に扱った研究は少ない.本研究では,低平地に圃場を持つ集落営農組織が,稲の収穫後の作付計画を行う場面を想定し,所望の収益を確保しながら,農地組織から排出される全窒素(T-N)負荷量を最小化する転作地の配置を導く最適化モデルを,混合0-1計画問題として定式化し,実際の農地組織に適用した.
Keyword: 数理計画問題, 汚濁負荷管理, 転作GET PDF=09/09004-10.pdf
A propausal on non-linear well loss formula applicated Theim-Dupuit's equilibrium theory
Hizuru Okuno [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]Shuhei Koyama [Osaka Prefecture University , Life and Environmetal Sciences.]
Theim-Dupuitの平衡説を用いた非線形井戸損失式の提案
○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]小山 修平 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
深井戸は帯水層の地質構成に基づき,多層スクリーンや不完全貫入の構造を有するものが多い.これは地域地下水盆の地下水腑存において計画用水量を施工コスト面を踏まえ有利に獲得するための最適な井戸設計と考えられている.本稿では,安全な設計揚水量を導くための実用的な井戸損失式を帯水層の水理地質特性と段階揚水試験結果などから平衡説を用いて作成し, Jacob法と対比した上で,本井戸損失式の有効性について記述した.
Keyword: 地下水, 井戸損失, 揚水管理GET PDF=09/09004-11.pdf
Surface-subsurface-coupled Watershed Model Using Quasi-adaptive Unstructured FVM
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]Buma Natsuki [Guraduate School of Agriculture, Kyoto University]
疑似アダプティブFVMを用いた地表水-地下水連成型流域モデルの開発
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]武馬 夏希 [京都大学大学院農学研究科]
要素ベースの有限体積法を用いて一次元開水路流と水平二次元地表流,三次元飽和-不飽和地下水流を連成した流域モデルを開発した.境界や河川・水路,土地利用境界に適合する三角形メッシュにより空間分割を行い,標高の勾配に基づいてメッシュの大きさを調節するアダプティブメッシュを使用した.本モデルを用いた流出解析により,ハイドログラフを精度よく再現でき,かつ流出寄与域の拡大・縮小も表すことができることを示した.
Keyword: 数値流体力学, 流出解析, 流出寄与域GET PDF=09/09004-12.pdf
Field Observation and Numerical Simulation of Time-varying Soil Temperature and Moisture in Farmland
IZUMI Tomoki [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ., JSPS Research Fellow DC]TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
農地における地温と土壌水分の観測と数値シミュレーション
○泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科,JSPS特別研究員DC]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
農作物の生育に影響を与える農地での熱や水分輸送の相互関係について考察するために,熱・水分連成解析モデルを定式化し,実際に非灌漑期の農地に適用し,地温と圧力水頭の観測結果とシミュレーション結果の比較を行った.比較の結果から,このモデルを用いることにより適用地における熱・水分同時移動を表現できることが示された.
Keyword: 熱・水分連成解析, 有限要素法, 地下水浸透流GET PDF=09/09004-13.pdf
Appropriate Management of Feedback Sluice Gate and Effective Use of Irrigation Water
Miyazu Susumu [Faculty of Agriculture, Niigata University]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]
フィードバック取水ゲートの適切な運用方法と農業用水利用の効率化
○宮津 進 [新潟大学農学部]三沢 眞一 [新潟大学農学部]吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]
需要に応じて取水を行うフィードバック取水ゲートは,無効放流量を縮減する効果が期待でき,農業用水利用の効率化に有効であると考えられている.しかし,運用方法次第では,本来の能力が充分に発揮されない.本研究では,フィードバック取水ゲートが設置されている地区を事例として,システムの節水効果を明らかにし,更にシステムの効率的な運用方法について検討し,それによる用水節減効果の向上を定量的に検証した.
Keyword: フィードバック取水ゲート, 農業用水利用, ファームポンドGET PDF=09/09004-18.pdf
Proposal of smart grid for irrigation
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]
灌漑スマートグリッドの構想
○丹治 肇 [農村工学研究所]桐 博英 [農村工学研究所]
伝統的に灌漑用水は,有効雨量もあり需要と供給が分散的である.しかし,近代の大規模灌漑システムは,需要と供給が分離された集中システムであり,課題が多い.近年,新たな分散型電力供給システムの試みとしてスマートグリッドが注目されている.ここでは,この技術を灌漑システムに導入する可能性について検討した.耕作放棄水田の一部を池や湿地に転換できれば,スマートグリッドを灌漑に適用可能である.
Keyword: 計画手法, 用水管理, 環境保全GET PDF=09/09004-20.pdf
Analysis of Fluctuation Factors of Delivery Water requirement of Rice Paddy Field Area in River Middle Reaches
Fukuda Tetsuro [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]Nakashima Naohisa [Grad. School of Bioresource and Bioenviron. Sci., Kyushu Univ.]
河川中流水田地帯における配水管理用水の変動要因の分析
福田 哲郎 [九州大学大学院農学研究院]○中島 直久 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
配水管理用水の実態分析には,従来週1回程度の間隔で観測された流量データが用いられてきた.本研究では,週間隔の実測流量から日間隔の流量を計算することを着想し,モデルを構築した.さらに,得られたデータを用いて配水管理用水の変動とそれに関与する諸要因との関係の分析を試みた.その結果,平年と渇水年,下流側に転作田の有無,取水形態によっては支配面積等が配水管理に大きく影響するなどの知見が得られた.
Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 用水路タンクモデルGET PDF=09/09004-21.pdf
Deep ponding and non-ponding release irrigation system and paddy lot environment in the case of winter puddling and direct seeding culture on well-drained paddy field
Nakamura Yoshio [Tokyo University of Agriculture]Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]
冬季代掻き乾田直播栽培水田における深水無落水灌漑と圃場環境
○中村 好男 [東京農業大学]駒村 正治 [東京農業大学]中村 貴彦 [東京農業大学]
温暖化に伴う水田水温の上昇が水稲の無効分げつを促進させ、収量や品質の低下を招くことが懸念されている。そこで、愛知県三河地方で実施されている深水無落水灌漑方法を用いた水田の圃場環境を調査した結果、日減水深は灌漑期が6〜12mm/d、冬季代掻き後の湛水期が5〜7mm/dであった。水温は表層が21〜37℃、底部が21〜32℃、地温は20〜28℃の範囲で変動し、高気温時でも底部水温は水稲生育の適正な水温を維持した。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 農地環境GET PDF=09/09004-23.pdf
Significance of Connection of Extend Side and Supply Side in Agricultural Water Management against High and Low Temperature Trouble in Watari-Yamamoto District
Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering]Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]
亘理・山元地区の高・低温障害対策としての用水管理における普及側と用水供給側の連携の意義
○山下 正 [農村工学研究所]友正 達美 [農村工学研究所]
高・低温障害対策としての用水管理は、農業改良普及センター等普及側を中心に指導されてきた。しかしながら、水利施設の規模、水利権等の用水供給上の制約から適正に行えていない場合が多い。そのため、用水供給可能量を踏まえた高・低温障害対策としての用水管理が必要と考え、現実的な用水管理の指導方法、必要な体制、電気代の節減の可能性等を検討し、普及側と用水供給側の連携の意義を明らかにした。
Keyword: 用水管理, 掛け流しかんがい, 飽水管理GET PDF=09/09004-24.pdf
Water management for suppressing high temperature injury of rice using water temperature predictinging model
Matsubayashi_Shuma [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,TheUniversity of Tokyo]Yoshida Koshi [College of Agriculture, Ibaraki University]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
水温予測モデルを用いた水稲の高温障害抑制のための水管理法に関する研究
○松林 周磨 [東京大学大学院農学生命科学研究科]吉田 貢士 [茨城大学 農学部]塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
この発表を行う研究においては高温障害抑制を目的とした水管理法を検討するために水温予測モデルをモデルを構築した。また、作成したモデルを用いた数値実験により水管理法の定量的な評価を行った。このモデルは気象データや灌漑条件から熱収支を計算することにより水温を算出できるものであり、灌漑の効果を反映することができる。作成にあたっては東大田無農場の水田で実測したデータを用いた。
Keyword: 熱収支, 水田水温, 灌漑GET PDF=09/09004-26.pdf
Field survey in salt-affected paddy rice fields in Nakajima along Nanao Bay, Ishikawa Pref.
Murashima Kazuo [ Ishikawa Prefectural University]Ishigaki Hiroo [Ishikawa Prefectural Government]Nakada Yoshio [Ishikawa Prefectural Government]Maedera Seiichi [Ishikawa Prefectural Government]
七尾湾沿い水田地帯の塩害について (2)
○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]石垣 広男 [石川県 中能登農林総合事務所 土地改良部]中田 芳夫 [石川県 中能登農林総合事務所 土地改良部]前寺 清一 [石川県 農林水産部 ]
2007年9月に石川県中島地区の水田で発生した塩害について、発生原因を探ると共に、暗渠排水試験を行って暗渠の排水機能と塩分除去機能を調査した。その結果、(1)塩分は感潮河川を通して地下水の流入が持ち込む、(2)地下水位が高い区域は塩害が発生する危険度が高い、(3)頻繁な降雨が土壌中の塩分を除去するが、長期を要するので暗渠は必要である、(4)気象条件、降水量、海水位〜河川水位が塩害発生に大きく関わることがわかった。
Keyword: 塩害, 暗渠排水, 水田GET PDF=09/09004-29.pdf
Comparison of salt accumulation induced by transpiration with salt accumulation induced by evaporation from bare soil
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Yamano Takamine [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
蒸散・裸地面蒸発に伴う塩類集積過程の比較
○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]山野 孝嶺 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
乾燥地では,蒸散と裸地面からの蒸発に伴って塩類集積が生じる.蒸散・裸地面蒸発に伴う塩類集積過程の違いを比較・検討するために,地下水位一定で塩水供給を行ったポット実験を行った.結果,裸地面蒸発に伴う塩類集積過程では,蒸発の生じる土壌表面に高濃度の塩類集積が生じるが,蒸散に伴う塩類集積過程では表面の塩濃度は裸地と比べ低濃度になり,根の吸水が起こる下方では裸地より高濃度になることが明らかになった.
Keyword: 塩類集積, 蒸散, 裸地面蒸発GET PDF=09/09004-30.pdf
Selective Acceptance of SRI Principles by Cambodian Farmers in Rainfed Area
TSURUI Jun [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
カンボジア天水農家によるSRI農法の選択的受容
○鶴井 純 [東京大学新領域創成科学研究科]山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]
カンボジア国コンポンスプー州で天水稲作を行っている農家を対象に、慣行稲作農法とSRI(System of Rice Intensification)農法の比較栽培試験を実施した。比較栽培試験は、農家の主体性に基づいて実施されたため、農家は立地条件や経営戦略に基づいて、SRI農法の要素を選択的に導入した。2008/2009年雨季作においては、農家は省力・省資源的要素を積極的に導入した。
Keyword: System of Rice Intensification, 天水農業, カンボジアGET PDF=09/09004-34.pdf
The Potential of SRI in the Temperate Climatic Environment in Japan
CHAPAGAIN Tejendra [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
温帯気候の日本におけるSRI農法の可能性
○テジェンドラ チャパガイン [東京大学新領域創成科学研究科]山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]
SRI(System of Rice Intensification)農法については、これまで熱帯・亜熱帯気候のもとで多くの研究が行われてきた。本研究では、温帯気候である日本の千葉県で、SRI農法の栽培試験を行った。試験では、灌漑方法、苗齢、株間を比較要素とし、計8栽培管理法を分割区法で比較した。結果として、SRI農法は、高収量、低環境負荷、節水、省労働力であることが明らかになった。
Keyword: System of Rice Intensification (SRI), Alternate Wet and Dry Irrigation (AWDI), Water productivityGET PDF=09/09004-35.pdf
Determination of Irrigation Amount using Plant Growth Model and Weather Forecast
Sasaki Yu [Univ. of Tsukuba]Fujimaki Haruyuki [Univ. of Tsukuba]
植物の生長モデルと天気予報を用いた灌漑水量の決定
○佐々木 優 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]
自動灌漑システムによる灌漑区と数値天気予報と土壌物理シミュレーションモデルを組み合わせた灌水量決定法に基づく灌漑区とで、仮想の価格設定による純収入を比較することにより、後者の効果を評価することを試みた。また供試作物の生長モデル中のパラメーターの測定を行った。
Keyword: 節水灌漑, 灌漑スケジューリング, 数値天気予報GET PDF=09/09004-37.pdf
Non-Destructive Identification of Elastic Waves generated from Plant under Water Stress Conditions
Suzuki Naoya [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University ]Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Sciences,Nihon University ]Suzuki Sohzoh [Tokyo University of Agriculture and Technology]Aoki Masao [College of Bioresource Sciences,Nihon University ]
水分ストレス環境における植物起源弾性波の非破壊同定
○鈴木 直也 [日本大学大学院生物資源科学研究科]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]鈴木 創三 [東京農工大学]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
植物が土壌の乾燥によって水ストレスを受けると,導管内部で負圧が増大し,気泡と伴に弾性波(AE)が発生する.本研究では,ダイズを対象として,水ストレスに伴うキャビテーションをAE法で評価した.その結果,植物より発生するAEの発生頻度,最大振幅値および平均周波数の特性を解析することで,植物に生じる水ストレスの定量的評価が可能であることが示唆された.
Keyword: Acoustic Emission, 水ストレス, キャビテーションGET PDF=09/09004-39.pdf
Evaluation of the water intake rate and water management in the reservoir command area
Yuge, Kozue [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Anan, Mitsumasa [Takasaki Sogo Consultant, Co., Ltd.]Kakita, Aiwa [Aoi Engineering, Co., Ltd.]Oohira, Yutaka [Kyushu Environmental Evaluation Association]Nakano, Yoshisuke [Emeritus Professor of Kyushu University]
溜め池掛水田地帯における水利用実態の解明と水資源の有効利用
○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]阿南 光政 [(株) 高崎総合コンサルタント]柿田 愛和 [(株) 葵エンジニアリング]大平 裕 [(財)九州環境管理協会]中野 芳輔 [九州大学名誉教授]
本研究の目的は水資源が限られた溜め池掛水田地帯において精度よく水利用実態を解明し,水資源を有効活用するための水管理手法を提案するものである.福岡市西区の低平地に位置する溜め池掛水田地帯を対象地区とし,従来の低平地タンクモデルに改良を加えて田面水位を推定する新たなモデルを構築した.このモデルを用いて,限られた水資源を有効活用しつつ,農家の水管理の労力を軽減するような水管理手法を提案した.
Keyword: 水田灌漑, 節水灌漑, 低平地タンクモデルGET PDF=09/09004-42.pdf
A reservoir irrigation plan for the dry season in the Southeast Asia
Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]
東南アジアの貯水池灌漑地区の乾季灌漑計画の実態
○堀川 直紀 [(独)農研機構 農村工学研究所]増本 隆夫 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉田 武郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]谷口 智之 [(独)農研機構 農村工学研究所]
東南アジアにおいて水田を主な受益地とする貯水池灌漑地区の多くは乾季において毎年もしくは渇水年に貯水量が受益地全域の水田灌漑用水を供給できなくなる。このため、安定した生産を確保するために、雨季作とは異なる作付け体系を含んだ灌漑計画が乾季には立てられている。生産の拡大のためには、このような作付け計画を含んだ灌漑計画を改良していくことが必要である。乾季灌漑計画における作付け計画の実態を明らかにした。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水資源開発・管理GET PDF=09/09004-43.pdf
発表番号 [4-47(P)]
Drainage function recovery of underdrain by addition maindrain
Chiba Katsumi [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]Ito Haruki [School of Food, Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
本暗渠の追加による暗渠排水機能回復の検討
○千葉 克己 [宮城大学食産業学部]伊藤 春喜 [宮城大学食産業学部]
わが国の水田輪作農業では暗渠排水と営農排水の普及により作物増産等に成果をあげているが,今後は老朽化した暗渠の機能回復が課題となる。本研究では農家から排水効果の低下が指摘された暗渠の機能回復を目的として実施した本暗渠を1本追加する工法についてその効果を検討した。その結果,地下水位の低下,暗渠排水量の増加の効果が認められ,この工法は暗渠排水の再整備に有効な技術となりうると考えられた。
Keyword: 農地の汎用化, 地下排水, 土層改良GET PDF=09/09P04-47.pdf
Estimation of Suspended Sediment Load by Power and Logarithmic Function Methods Using Mean Load within Discharge Classes
Lapong Edward [Graduate school of Agriculture, Ehime University]Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kakihara Toshiko [Faculty of Agriculture, Ehime University]
階層別流量の平均負荷量を用いた指数関数法と対数関数法での浮遊土砂流出量の推定
○Edward Lapong [愛媛大学大学院農学研究科]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]小林 範之 [愛媛大学農学部]垣原 登志子 [愛媛大学農学部]
最後の清流といわれている四万十川への土砂流入量を推定する目的で,愛媛県下を流れる3つの支流において,流量と土砂流出量の関係を指数関数モデルと対数回帰モデルを用いて定式化した.使用したデータは,1時間間隔で測定した水位と12時間あるいは24時間間隔で自動採水したサンプルから測定したSSである.検定結果から,指数関数モデルの方が信頼性が高いことがわかった.観測期間(9ヶ月間)において,合計した土砂流出量は約2.8×106kgであった.
Keyword: Suspended sediment Load, Water quality, Tributaries of Shimanto RiverGET PDF=09/09004-04.pdf
Primary Study on MPT for Modularization of Hydraulic Facilities
Tsunesumi Naoto [National Institute for Rural Engineering]Takaki Kyouji [National Institute for Rural Engineering]
水利構造物のユニット化のための最適優先順位付け手法に関する基礎検討
○常住 直人 [農村工学研究所]高木 強治 [農村工学研究所]
水利施設の改修部材のユニット化等による改修費用の低減に資するべく、ため池防災改修を端緒として、MVMに基づく最適優先順位付け手法を提案した。本手法を用いたシステムでは多数のため池について、改修の費用対効果を算出する必要があるので、被災額(改修効果)と改修費用の推計に際し、極力、低廉化、省力化、高速化、集約化、類型化を行っている。
Keyword: ため池, 水理設計, 最適化GET PDF=09/09004-05.pdf
Development of the pre-post processor in hydraulic numerical analysis using Google Earth
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
Google Earthを利用した数値水理解析におけるプリ・ポストプロセッサの開発
○田中 良和 [農村工学研究所]向井 章恵 [農村工学研究所]樽屋 啓之 [農村工学研究所]
農業用水利システムの数値水理解析を行う際に,データを入力する作業と結果を可視化する作業を支援するソフトウェアであるプリ・ポストプロセッサを,GoogleEarthを利用して構築した.利用例から,従来のテキストファイルの編集による入力ミスが生じず,Excelのグラフのハイパーリンクによる表示や地図のオーバーレイを利用した分かりやすい結果表示が可能となることを確認した.
Keyword: GoogleEarth, 数値解析, プリ・ポストプロセッサGET PDF=09/09004-06.pdf
発表番号 [4-7(P)]
Characteristics Evaluation of Gas-Liquid Flows in Pipeline System by Acousto-Ultrasonic Method
Honma tatsunosuke [Nihon Univ.College of Bioresource Sciences,Dept of Bioenvironmental and Agricultural Engineering]Suzuki tetsuya [Nihon Univ.College of Bioresource Sciences,Dept of Bioenvironmental and Agricultural Engineering]Naka tatsuo [National Institute for Rural Engineering]Taruya hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Tanaka yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]Aoki masao [Nihon Univ.College of Bioresource Sciences,Dept of Bioenvironmental and Agricultural Engineering]
AU法を用いたパイプラインに発生する気液2相流の特性評価
○本間 辰之介 [日本大学生物資源科学部生物環境工学科]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部生物環境工学科]中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [(独)農研機構 農村工学研究所]田中 良和 [(独)農研機構 農村工学研究所]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部生物環境工学科]
農業用水利施設の性能規定化の流れの中で,パイプライン施設の水理・水利用機能に関する定量的評価法の開発は急務な課題となっている.本研究では,パイプライン内で発生する気液2相流現象を定量的に評価することを目的にAU(Acousto-Ultrasonic)法を用いて検討した結果を報告する.
Keyword: 気液二相流, 非破壊検査, 弾性波GET PDF=09/09P04-07.pdf
Numerical Solution of Elliptic-Parabolic Partial Differential Equations
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Ishida Kei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
楕円放物型偏微分方程式の数値解
○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]石田 桂 [京都大学大学院農学研究科]
確率過程モデルにおいて現れる楕円放物型偏微分方程式のディリクレ問題について数値周期解を得るため,有限要素法と完全陰形式差分法を用いた手法を開発する.有限要素法の重みには,局所ペクレ数にもとづいて定められる風上関数を利用する.この数値解析手法を2つの例題に適用し,それぞれにおいて自明でない解が得られることを示す.また,移流拡散や浸透流などの水理,水文学の諸問題に対する応用についても言及する.
Keyword: 楕円放物型偏微分方程式, 有限要素法, 陰形式差分法GET PDF=09/09004-08.pdf
Three-dimensional Analysis of Dissolved Oxygen in Eutrophic Closed Water under Scarce Underwater Light Environment
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Yamamoto Tatsuya [Obayashi Corporation]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Atsushi Marui [New Campus Planning Office, Kyushu University]
寡少な水中光環境下にある閉鎖性水域のDOの3次元解析
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]山本 達也 [株式会社大林組]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]丸居 篤 [九州大学新キャンパス計画推進室]
本研究では,寡少な水中光環境下での水質の動態特性を明らかにするために,フミン質の存在により透明度が極めて低い貯水池を対象に,水質観測を行なうとともに低次生態系−3次元水理学モデルによる観測結果の再現計算を行なった.DOの生物化学的変動量および水理学的変動量の観点からその動態特性を検討した.その結果,無光層のDOの動態は,鉛直拡散に加えて,移流と水平拡散による物質輸送の寄与も大きいことが示された.
Keyword: 水環境・水質, 溶存酸素, 有機汚濁GET PDF=09/09004-09.pdf
Estimation method of LCC of a small earth dam considering heavy rainfall risks
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコストの算定手法
○堀 俊和 [農村工学研究所]毛利 栄征 [農村工学研究所]松島 健一 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]
近年、ため池の豪雨被害が数多く報告されており、老朽ため池の改修が急務となっている。一方、公共事業費が削減される中、限られた改修コストで豪雨による被害を最小限にする必要がある。本研究では、最適な改修方法を選定することを目的として、豪雨リスクを考慮したため池のライフサイクルコスト(LCC)を算定する手法を提案した。ため池の破壊形態として、越流破壊とすべり破壊を考慮して破壊確率を求め、LCCを算定した。
Keyword: ため池, ライフサイクルコスト, 豪雨GET PDF=09/09005-10.pdf
Investigations for statistical parameters for construction accuracy in cast-in-place RC open channels
ISHII Masayuki [Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]YOSHIOKA Yuji [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]KAWAMOTO Yoshihisa [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]OKITA Kazushi [Land Improvement Engineering Service Center, Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
現場打ちRC開水路の施工精度に関する現地調査と統計量の算出
○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]吉岡 裕次 [中国四国農政局土地改良技術事務所]川本 芳久 [中国四国農政局土地改良技術事務所]沖田 和士 [中国四国農政局土地改良技術事務所]
RC開水路に対してレベルII信頼性設計法を実施するための基礎資料を得る目的で,全国の開水路において局部破壊試験を実施し,側壁の厚さと鉄筋のかぶりを計測した。得られた結果に基づき,ひとまとめとして扱う単位について留意しながら統計解析を実施して,ばらつきの大きさ,すなわち施工精度に関する検討を行った。かぶりの施工精度は壁厚と比べて低く,コンクリート打ち込み時に鉄筋が動いてしまっている状況が示唆された。
Keyword: 開水路, 施工精度, 有効高さGET PDF=09/09005-11.pdf
Prediction of Crack Width in Massive Concrete Structures
YURUGI, Masahiro [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki Univ.]YOKOUTI, Keiko [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki Univ.]ISHIKAWA, Masami [Faculty of Engineering, Tohoku gakuin Univ.]
マスコンクリートの温度ひび割れ幅予測
○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部科学部]横内 景子 [弘前大学 農学生命科学部科学部]石川 雅美 [東北学院大学 工学部]
マッシブなコンクリート構造物に発生する温度ひび割れの幅に関し、実構造物について文献調査するとともに、CPひび割れ幅法を用いてそれぞれのケースのひび割れ幅を解析し、実測値と解析値がよく一致する解析条件を求めた。その結果、ひび割れ指数は1.75、ひび割れ面積割合は10%、応力解放領域は550mm、鉄筋付着喪失領域は50mmの場合が最もよい一致を見た。しかしその場合でも実測値と解析値とはかなりの差異が認められた。
Keyword: 工法・施工, マスコンクリート, ひび割れ幅GET PDF=09/09005-12.pdf
In-Situ Non-Destructive Evaluation of Concrete Physical Properties by Acousto- Ultrasonic Method
SUZUKI Tetsuya [Nihon University ]NAKAZATO Yoshimitsu [Kanagawa Prefectural Government]TAKATSUKA Kentarou [Kanagawa Prefectural Government]Aoki Msao [Nihon University ]OKAWA Takeo [Kanagawa Prefectural Government]
AU法を用いた構造体コンクリートの非破壊物性評価に関する研究
○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]仲里 義光 [神奈川県]高塚 健太郎 [神奈川県]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]大川 武夫 [神奈川県]
近年,損傷が進行したコンクリート構造物の補修・改修工が進められることに伴い,非破壊による定量的効果検証法の開発が急務な課題となっている.筆者らはAE法と損傷力学に基づくコンクリート材料の定量的損傷度評価法を開発している.本報では,クラックによる損傷が進行したコンクリート壁面を対象に,補修前後の超音波伝搬挙動から弾性波法による補修効果検証の有効性を評価するとともに,弾性波伝搬挙動へ及ぼすコンクリート損傷の影響を検討した結果を報告する.
Keyword: 超音波伝播挙動, AU法, コンクリート損傷GET PDF=09/09005-13.pdf
Frost Damage Diagnosis of Concrete Channel by Ultrasonic Pulse Method- Estimation of Degradation by Frost Damage using Surface Scanning Method -
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]TAKADA Ryuichi [Matsue National College of Technology]SUZUKI Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]YAMAZAKI Daisuke [SHO-BOND Corporation]SATO Syushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
超音波法によるコンクリート製開水路の凍害診断に関する研究―表面走査法による凍害劣化の評価―
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]高田 龍一 [松江工業高等専門学校]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]山崎 大輔 [ショーボンド建設株式会社]佐藤 周之 [高知大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
コンクリート構造物の凍害は,構造形式,供用される環境条件に応じた特徴があり,農業水利施設の多くの割合を占めるコンクリート製開水路でも,特徴的な凍害が生じる。本文では,超音波の表面走査法による凍害劣化深さ推定方法を供用中の凍害が生じているコンクリート製開水路に適用し,コンクリート製開水路における凍害の発生特徴を踏まえた凍害劣化評価を試みた。
Keyword: 開水路, 凍害診断, 超音波法GET PDF=09/09005-15.pdf
Measuring the Thickness of Concrete Plate Using Shear Wave Resonating Method
Ishiguro_satoru [Graduate School of Bioresources, Mie University]
超音波共振法によるコンクリート版の厚さ測定について
○石黒 覚 [三重大学大学院生物資源学研究科]
コンクリート版の背面に欠損部を設けた供試体を作製し,超音波共振法を用いて上面から背面の欠損,コンクリート版の厚さの変化が検知できるかどうか検討した。本研究結果から,超音波共振法はコンクリート版の厚みそのものを調べることはできないが,測定波形の最大振れ幅比を指標とした場合,健全部分に比べて厚みが減少しているような場合には検出が可能であることが確認できた。
Keyword: コンクリート材料, 非破壊検査, GET PDF=09/09005-17.pdf
発表番号 [5-19(P)]
Visualization of Air Void Structure in Damaged Concrete by X-ray Computed Tomography Method
Okutsu Kouta [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Ogata Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Takada Ryuichi [Matsue National College of Technology]Sato Syushi [Faculty of Agriculture, Kohchi University]Yamazaki Daisuke [SHO-BOND Corporation]Aoki Masao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
X線CT法を用いた損傷コンクリートの空隙構造の可視化
○奥津 広太 [日本大学大学院生物資源科学研究科]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]高田 龍一 [松江工業高等専門学校]佐藤 周之 [高知大学農学部]山崎 大輔 [ショーボンド建設株式会社]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
コンクリート構造物の損傷度の定量化は, 近年の既存施設の長寿命化の中で重要な技術課題である. 既往の研究より, コンクリート損傷と内部構造, 物性との密接な関係が明らかとなっている.本報では, クラックの発達したコンクリートコアを用いて, X線CT法による空隙構造の可視化と弾性波トモグラフィ法による速度場の評価を組み合わせ, コンクリート損傷の発達が物性値へ及ぼす影響を検討した結果を報告する.
Keyword: X線CT法, CT値, 弾性波トモグラフィ法GET PDF=09/09P05-19.pdf
発表番号 [5-20(P)]
Influence of Environmental Conditions for Detection of Concrete Damage by Infrared Thermography Method
Yamamoto Daisuke [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Aoki Masao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
赤外線画像を用いたコンクリート欠損検出へ及ぼす外部環境の影響評価
○山本 大祐 [日本大学大学院]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
近年,コンクリート構造物の早期劣化が社会問題化し,非破壊検査に関する技術開発が急務な課題となっている.筆者らは,赤外線画像の空間特性の観点から損傷度評価法の開発を行っている.本報では,赤外線サーモグラフィ法の計測結果へ及ぼす外部環境の影響を既設農業用コンクリート開水路において検討した結果を報告する.
Keyword: コンクリート水路構造物, 損傷, 地質統計学GET PDF=09/09P05-20.pdf
Water Leak Detection by ROV with Sonic Sensor
Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]Saito Yutaka [Walnut Co. ,LTD]Mori Takehisa [National Institute for Rural Engineering]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Nakaya Tetsuro [National Institute for Rural Engineering]
水中ロボットを用いた水中音検知による漏水位置特定手法の検討
○藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]斉藤 豊 [株式会社 ウォールナット]森 丈久 [(独)農研機構 農村工学研究所]森 充広 [(独)農研機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農研機構 農村工学研究所]中矢 哲郎 [(独)農研機構 農村工学研究所]
サイホンやパイプラインなどの容易に空水状態にして機能診断を実施することができない農業水利施設については,水中ロボットカメラが内部点検の手法として期待されている.本発表は,水中ロボットカメラに漏水音を検出する機能を付加することで漏水位置の特定を行う手法について基礎実験および現場実証実験を行った結果を報告する.
Keyword: 水中ロボットカメラ, 漏水音, AEセンサーGET PDF=09/09005-21.pdf
Evaluation of Void Structure in Porous Asphalt using Machine Visualization
ポーラスアスファルト空隙構造の可視化評価
近年,ポーラスアスファルト(排水性As)は,従来型舗装に比べ,機能性舗装として多く施工されている.しかし施工後,自然界では場所による相違いはあるものの,機能低下は必至である.これは目詰まり現象,すなわち空隙の低下によるため,本研究では画像解析手法により構造体の空隙構造の定量化を検討した.
Keyword: ポーラスアスファルト, 空隙構造, 画像解析GET PDF=09/09005-22.pdf
Examination on Snowmelt Depth Evaluation Model for Road Heating System
TAKEUCHI_YASUSHI [Tokyo Univ. of Agriculture]OKAZAWA_HIROMU [Tokyo Univ. of Agriculture]TAKEDA_AKI [Tokyo Univ. of Agriculture]NAKAJIMA_TSUYOSHI [Nakajima Gihan Co. Ltd.]
ロードヒーティングシステム構築のための簡易融雪モデルの検討
○竹内 康 [東京農業大学]岡澤 宏 [東京農業大学]武田 亜貴 [東京農業大学]中島 健 [ナカジマ技販(株)]
本研究では,効率的なロードヒーティング管理を行うことを目的に,河川流域の融雪水流出解析において用いられている融雪モデルに着目し,気象条件の変化による舗装路面での融雪解析への適用性について検討を行った.その結果,実測結果と解析結果は概ね良い相関を示すことがわかった.
Keyword: ロードヒーティング, 簡易融雪モデル, 積算暖度法GET PDF=09/09005-23.pdf
Study on Pop-Out of the Concrete with Molten Slag
Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]pyao renzu [Miyagi University]
溶融スラグを用いたコンクリートのポップアウトに関する研究
○北辻 政文 [宮城大学食産業学部] 朴 仁哲 [宮城大学食産業学部]
ごみ溶融スラグは,資源の有効利用の観点から,利用普及が進んでいる。しかし,2008年に溶融スラグを混入したコンクリート構造物にポップアウト現象が発生し,社会的な問題となっている。現在、ポップアウト試験方法の規定がないため,溶融スラグのポップアウト現象の有無を早期に判断する迅速試験方法が必要である。そこで,本研究においてはポップアウト試験法について検討をおこなったので報告する。
Keyword: 溶融スラグ, ポップアウト, Free-CaOGET PDF=09/09005-26.pdf
Basic study on autogeneous-disintegration vegetation base using unused resources
Fukuyori Yu [Staff of SHIMANE prefecture]Nagahara Hironori [KOSEI CORPORATION]Hyoudou Masahiro [SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.]Nonaka Tsuguhiro [Faculty ofLife and Environmental Science,SHIMANE univ.]
未利用資源を骨材とした植栽基盤材の崩壊性に関する基礎的検討
○福頼 優 [島根県職員]長原 宏憲 [広成建設株式会社]兵頭 正浩 [積水化学工業株式会社]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
ヨシのポーラスコンクリート型植栽基盤材の検討として,ヨシの地下茎が活着後の生育阻害を防止することを目的に,植栽基盤材に崩壊性を付与することが可能であるか,リサイクル骨材の使用,および膨張材を添加することにより検証した。その結果,島根県の廃瓦は骨材として十分に初期強度を有しており,また膨張材を標準添加量以上用いることで,経時的な強度をコントロールできる可能性が示唆された。
Keyword: 崩壊性植栽基盤材, 膨張材, リサイクル骨材GET PDF=09/09005-28.pdf
Porosity and Water Absorption Characteristics of the Granulated Rice Husk Coal
YAMABE Shiho [Graduate School of Agriculture,Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]
造粒した籾殻炭の吸水・空隙特性
○山部 詩穂 [鳥取大学大学院農学研究科]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
農業副産物として多量に排出される籾殻は,暗きょ資材,堆肥,畜舎の敷料,マルチング材料などに利用されているが,未利用分も多量にあり再利用方法を更に検討する必要がある。本研究では,籾殻の炭化物である籾殻炭を原材料とした資材を開発することを目的として,造粒した籾殻炭の基礎的性質として吸水・空隙特性を調べた。
Keyword: 籾殻炭, 造粒, 吸水率GET PDF=09/09005-29.pdf
Evaluation of performance and safety assessment on functional overlaying sand capping made of used tile
Fukuoka Takahiro [Gladuate School of Life and Envirmental Science, Shimane University]Fukuyori Yu [Staff of SHIMANE prefecture]Hyoudou Masahiro [SEKISUI CHEMICAL CO.,LTD.]Nonaka Tsuguhiro [Fuclty of Life and Environmental Science, Shimane University]
廃瓦を複合利用した機能性覆砂材の性能評価と安全性評価
○福岡 孝紘 [島根大学大学院生物資源科学研究科]福頼 優 [島根県職員]兵頭 正浩 [積水化学工業株式会社]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
機能性覆砂材の検討として,対象水域の拡大を目的に,環境水を用いた汽水中での性能評価と,pHの上昇の緩和を目的に,複合材料を主成分が粘土鉱物である廃瓦に置換した場合における性能評価を行った。その結果,汽水中においても十分に利用可能であることが考えられた。また,廃瓦を複合利用することで,機能性覆砂材と同等程度のリンの抑制効果を有しつつ,pHの上昇の緩和が可能となることが考えられた。
Keyword: セメント, 廃瓦, 覆砂GET PDF=09/09005-32.pdf
The Analysis of Mechanical Properties of Blended Core Material from Industrial Waste
Uchida Kazunori [Graduate School of Agricultural Science]Nakagawa Kei [Graduate School of Agricultural Science]Iwasaki Yoshiyuki [Faculty of Agriculture]Iwade Ikumi [Graduate School of Agricultural Science]Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science]
産業廃棄物をブレンドしたコア用土の力学特性に関する実験的検討
内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]中川 慶 [神戸大学大学院農学研究科]○岩 善之 [神戸大学農学部]岩出 郁美 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]
本研究では,環境に優しく安価で力学的に安定したコア用土を得るために,底泥土や堤体盛土材にフライアッシュや砕石粉などの廃棄物をブレンドしたコア用土を提案した。これらの試料のブレンドデザインの検討のために一軸圧縮試験を行い、三軸圧縮透水試験、中空ねじりせん断試験からそれぞれ透水性、力学特性を検討した。
Keyword: ため池, コア用土, フライアッシュGET PDF=09/09005-33.pdf
Zoning Pattern using Cement-Mixed Muddy Soil in Raising of Old Embankment Dams
Fukushima Shinji [土木本部土木技術統括部]Tani Shigeru [施設資源部]Gonoi Jyun [土木本部土木技術統括部]Kitajima Akira [技術センター土木研究部]
フィルダムにおける固化処理底泥土による嵩上げ堤体のゾーニングの提案
○福島 伸二 [(株)フジタ]谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]五ノ井 淳 [(株)フジタ]北島 明 [(株)フジタ]
老朽化したフィルダム堤体の補強,漏水防止あるいは嵩上げは,所要の強度や遮水性を有する築堤土がダムサイト近傍で入手し難い,工事に伴って発生する底泥土などの不良土の捨て場所が確保し難いなど,改修が計画的に進まなくなってきている。筆者らは,同様の問題点を有する老朽化したため池を対象に池内に堆積した底泥土を固化処理して築堤土に活用できる砕・転圧盛土工法を開発し,数箇所の堤体改修に適用してきた。本工法における築堤土である固化処理底泥土は固化材添加量の加減により制御できるので,通常の築堤土に比較して,より急勾配な堤体改修を可能とする。そこで,本稿ではフィルダムの堤体改修に砕・転圧盛土工法を適用する場合を想定し,砕・転圧土の強度特性を考慮して,堤体補強・漏水防止から嵩上げまでの堤体の嵩上げ規模に対応した堤体ゾーニングについて提案するものである。
Keyword: フィルダム, 嵩上げ, 堤体改修GET PDF=09/09005-36.pdf
Analytical Method of Flexural Strength of RC Beams with Exposed Reinforcements
TSUNO Shoutaro [Okayama University]MURAYAMA Yasuo [Okayama University]OHGUSHI Toru [HASEKO Corporation]
鉄筋・コンクリート間で付着のないRC梁部材の曲げ耐力解析法
○津野 将太郎 [岡山大学環境学研究科]村山 八洲雄 [岡山大学環境学研究科]大串 透 [(株)長谷工コーポレーション]
鉄筋コンクリート部材中の鉄筋が著しく腐食すると鉄筋とコンクリート間の付着力が著しく低下する。本研究は、付着損失が生じたRC部材の曲げ耐力を推定する解析的方法を提案した。解析法は,コンクリートの応力−ひずみ関係にe関数法を用い,棒部材として鉄筋とコンクリートの変位の適合条件を考慮する方法によった。解析は,被りの有無,付着損失長を変化させた部材実験結果を概ねシミュレートすることができた。
Keyword: 鉄筋コンクリート, 安全性, 数値解析GET PDF=09/09005-03.pdf
Improvement of brittleness for liquefied stabilized soil
Hanazawa Takafumi [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]Shimura Kazunobu [Hokuriku agricultural administration office]Nakashima Hirofumi [Hokuriku agricultural administration office]Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Izumi Akira [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Kanda Motohiro [Faculty of Agriculture,Kobe University]
流動化処理土の脆性改良に関する検討
○花澤 貴文 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]志村 和信 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]中島 博文 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]神田 基宏 [神戸大学農学部]
圧力管曲部には,その曲角度と内圧の大きさに応じてスラスト力が作用する.筆者らはこのスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を提案し,検討を進めている.本報では,スラスト防護工法として流動化処理土を用いる際の各種補強材の脆性改善効果について,曲げ試験を行い,さらにPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像測定法)による画像解析を行うことにより検討を加えた.
Keyword: 流動化処理土, 補強材, 曲げ試験GET PDF=09/09005-40.pdf
Evaluation of lateral resistance for ground conditions around pipe bend
Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]Okuno Satoshi [Fuculty of agriculture]Shimura Kazunobu [Hokuriku agricultural administration office]Nakashima Hirofumi [Hokuriku agricultural administration office]Uchida Kazunori [Graduate school of agricultural science]
曲管部背面地盤条件が水平抵抗力に与える影響
柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]○奥野 哲史 [神戸大学農学部]志村 和信 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]中島 博文 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
埋設管の一般的なスラスト対策工法としてコンクリートブロックが用いられる.著者らは,耐震性を考慮し,補強流動化処理土を用いた新たなスラスト対策工法を提案する.本研究では,土槽内に口径260mmの模型管を埋設し,管背面地盤の埋戻し条件を様々に変化させた時の水平載荷時挙動について検討した.
Keyword: 埋設管, 流動化処理土, 水平抵抗GET PDF=09/09005-41.pdf
Effect of pipe thickness on the behavior of flexible pipes
Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Nadamoto Yuta [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Shoda Daisuke []Izumi Akira [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Shimamoto Chifumi [Faculty of agriculture, Kobe University]Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]Ariyoshi Mitsuru [National institute for rural engineering]Hinobayashi Joji [Dainippon Plastics Co. LTD.]
たわみ性パイプの管厚が埋設挙動に与える影響
河端 俊典 [神戸大学 農学研究科]灘本 優太 [神戸大学 農学研究科]正田 大輔 [神戸大学 農学研究科]泉 明良 [神戸大学 農学研究科]○嶋本 智文 [神戸大学農学部]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]日野林 譲二 [大日本プラスチックス]
近年,様々な社会的ニーズを満たす農業用水路としてパイプラインの採用が増加している.またそのコスト削減のため,薄肉化が進められている.しかし,過度な薄肉化による管体の座屈などが懸念され,設計時に想定されている埋設挙動を逸脱する可能性がある. 本研究では,曲げ剛性が等しく管厚の異なる2種類のたわみ性パイプについて異なる地盤剛性において埋設実験を行い,地盤剛性がパイプの埋設挙動に与える影響を確かめた.
Keyword: たわみ性パイプ, 埋設挙動, ひずみGET PDF=09/09005-42.pdf
Construction of FRPM pipe in Tunnel Method
Abe Hiroki [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Sakurai Kouichiro [Ooigawa Agricultural irrigation business ]Suzuki Kyouichiro [Ina Regional Agricultural Land Improvement District]Manab Takua [Estec Co.,LTD]Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
馬蹄形FRPM管パイプイントンネル工法(F・PIT工法)の施工実施例
○阿部 浩樹 [栗本化成工業株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所土質研究室]桜井 康一郎 [大井川農業水利事業所]鈴木 恭一郎 [上伊那郡伊那土地改良区]真鍋 拓吾 [株式会社エステック]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
本件は老朽化した隧道の耐荷機能の回復かつ施工日数の縮減が可能な工法の施工実施例として,73R曲線部おける配管布設と既設と更生管のクリアランス27mmでの施工を課題とした馬蹄形FRPMパイプイントンネル工法(以下F・PIT工法)について,品質と施工性を確認したのでここに報告する.
Keyword: 更生工法, 隧道改修, 馬蹄形FRPM管GET PDF=09/09005-43.pdf
Fundamental study on adhesive stability of concrete surface coating method
YAMASAKI Shutaro [Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]KATO Shingo [Faculty of Agriculture, Kochi University ]UCHIDA Ken-ichiro [Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Kochi University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
表面被覆工法における接着安定性に関する基礎的研究
○山院ー太郎 [高知大学大学院総合人間自然科学研究科]加藤 真吾 [高知大学農学部]内田 健一朗 [高知大学大学院総合人間自然科学研究科]佐藤 周之 [高知大学農学部]
コンクリート水路における表面被覆工法の要求性能のひとつに接着安定性が挙げられる.接着安定性に影響する要素として,水路の供用条件,補修の施工条件に着目して補修材の付着力を調査した.その結果,気中部より水中部の付着力が高くなること,母材の下地処理を徹底するほど付着力が増加することがわかった.また,補修時の施工条件が良好であれば,接着安定性については母材の付着強度が支配要因となる可能性が示唆された.
Keyword: コンクリート水路, 表面被覆工法, 接着安定性GET PDF=09/09005-44.pdf
Evaluation method of repairing materials for agricultural irrigation canal
OKUNO Rintaro [Japan Foundation Engineering CO.,Ltd]MORI Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]MORI Takehisa [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路に使用する補修材料の性能評価に関する考察
現在、多くの農業用水路で使用されている表面被覆材について、他分野を含めた各機関で規定されている表面被覆材の性能評価手法を温度変化、乾湿、耐候性について整理する。そして、その結果から、農業用水路の補修材料として表面被覆材を用いる場合の性能評価手法について考察する。
Keyword: 農業用水路, 補修材料, 性能評価GET PDF=09/09005-45.pdf
Mechanical characteristics of surface coating methods for old RC open canals
Tajima Akihiko [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Atago Noriyuki [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Ide Yoichi [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Maeno Yasunari [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Shimada Kazuhisa [Kinki Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Kawabata Toshinori [Kobe University]Fujimoto Natsuko [Kobe University]Nouso Reiko [Kobe University]
老朽RC開水路改修における表面被覆工法の力学特性について
田島 明彦 [近畿農政局]愛宕 徳行 [近畿農政局]井出 洋一 [近畿農政局]前野恭成 [近畿農政局]○島田 和久 [近畿農政局]河端 俊典 [神戸大学]藤本 夏子 [神戸大学]能祖 玲子 [神戸大学]
大和紀伊平野農業水利事業で鋭意施設の改修を推進しているところである.今回,表面被覆工法として採用している9工法を対象とした耐摩耗性試験,付着強度試験を行った結果,耐摩耗性はコンクリートの磨耗量より小さく,付着強度に関しても全工法において一般的な評価基準である1N/mm2以上であることから,今回検証した本工法は,水路改修工法として有効であると評価できる
Keyword: 老朽化, 表面被覆, 耐摩耗性GET PDF=09/09005-46.pdf
Improvement of Following Performance of Sheet Lining Method on Concrete Canal
Ishigami_Akio [SHO-BOND Corporation]Kato_Tomotake [SHO-BOND Corporation]Tokashiki_Masaru [National Institute for Rural Engineering]Nakaya_Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]Mori_Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Mori_Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
コンクリート水路におけるシートライニング工法の伸縮追従性向上対策
○石神 暁郎 [ショーボンド建設(株)]加藤 智丈 [ショーボンド建設(株)]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]中矢 哲郎 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]森 丈久 [農村工学研究所]
農業用コンクリート水路では,躯体の凍害・侵食などにより断面欠損を生じて構造性能が低下している事例や,穿孔・漏水に至り水利用性能が低下している事例がみられる。筆者らは,柔軟性を有する高分子系シート材料をコンクリート躯体に接着する表面被覆工法の開発を進めており,現在,伸縮挙動への追従性の向上を目的とした接着層における改良を行っている。本稿では,軟質接着剤の適用による追従性向上効果について報告する。
Keyword: シートライニング工法, 追従性, シリコーン樹脂系接着剤GET PDF=09/09005-47.pdf
Evaluation on sealing performance of cracked ECC
TSUCHIYA Takuma [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]UENO Kazuhiro [United Graduate school of Agricultural Science, Tottori University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
ひび割れが発生した高靭性セメント複合材料の遮水性能評価
○土屋 拓万 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]上野 和広 [鳥取大学大学院連合農学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]
高靭性セメント複合材料(ECC)がため池堤体の表面被覆材料として有効であるかを評価するため、人為的にひび割れを発生させたECC供試体を用いて高水圧条件下における透水試験を行った。その結果、ECCは自己修復性や目詰まりによって優れた遮水性を発揮することが明らかとなった。さらに、透水試験を3ヶ月間継続して行った結果、時間の経過に伴って遮水性が回復し、長期間遮水性を保持することが明らかとなった。
Keyword: 高靭性セメント複合材料(ECC), ひび割れ分散性, Hagen-Poiseuilleの法則GET PDF=09/09005-48.pdf
Durability of Repairing Method using Flexible Sheet for the Joint
Tomotake_Kato [SHO-BOND Corporation]Masanori_Miki [Shibukawa Rural Development and Improvement Center]Yukihisa_Hayakawa [KATSUNO Corporation]Takehisa_Mori [National Institute for Rural Engineering]Masaru_Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Mitsuhiro_Mori [National Institute for Rural Engineering]Tetsuo_Nakaya [National Institute for Rural Engineering]
遮水シートを活用した目地補修工法の耐久性
○加藤 智丈 [ショーボンド建設]三木 昌憲 [群馬県 渋川農村整備センター]早川 行久 [勝野建設]森 丈久 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]中矢 哲郎 [農村工学研究所]
近年,コンクリートフェーシング貯水池において,既設目地材の劣化などの目地部の変状に起因する貯水機能の低下が問題となっている.筆者らは,こうした貯水池の貯水機能を回復するため,遮水シートを活用した目地補修工法の開発を進めている.本稿では開発した目地補修工法の適用事例について報告する。また,施工後1年経過時に追跡調査を実施した結果,貯水池の目地補修工法に想定される変状は確認されなかった.
Keyword: 貯水池, 目地補修, 遮水シートGET PDF=09/09005-49.pdf
Consideration on Preservative Management of Embedded Pipeline in Cold Regions
寒冷地の農業用管水路建設と管理の留意点
北海道における建設中および供用後の機能調査等を基に、管路の安定性に関わる要素の階層や指向関係を潜在構造分析により求めた。この内容と方法は、管路の保全を考えるチェックリストとして活用できる。
Keyword: パイプライン, 予防保全, ISM手法GET PDF=09/09005-07.pdf
Supporting System of Deterioration Prediction and LCC Evaluation for Iirrigation Canals
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路の劣化予測とLCC評価を支援するシステムの構築
○本間 新哉 [農村工学研究所]加藤 敬 [農村工学研究所]北村 浩二 [農村工学研究所]
ストックマネジメントを推進する上で、施設の劣化予測を行い、施設のライフサイクルコストの算定と対策実施時期の調整を行うことは非常に重要な工程であり、これらの作業を効率的に行うための技術習得へ向けた支援が事業実施現場で求められている。そのため、鉄筋コンクリート製農業用開水路を対象とし、診断結果と設定された補修・補強工法等を用い、劣化予測からLCC算定までの一連の作業を実施するシステムを作成した。
Keyword: 農業用水路, 劣化予測, LCCGET PDF=09/09005-08.pdf
Markov Chain Model by The Life Expectancy of Soundness
WATANABE HIROSHI [NTC CONSULTANTS CO.LTD]KAMIWAKITA_HUTOSHI [NTC CONSULTANTS CO.LTD]
健全度寿命によるマルコフ連鎖モデル
○渡邊 博 [NTCコンサルタンツ(株)]上脇田 太 [NTCコンサルタンツ(株)]
従来の健全度度数からではなく、健全度寿命からマルコフモデルの遷移確率を求めることにより、データサンプルが少なくてもある程度マルコフモデルが作成できる。また、モデルの信頼性をあげるために、全国平均の劣化傾向から当該地区のモデルを修正することも併せて検討した。
Keyword: 管理, , GET PDF=09/09005-09.pdf
Teranishi Shun [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
○寺西 俊 [京都大学]小林 晃 [京都大学]
宮古島の地下ダムの地下水流動モデルを作成するためには、精度の高い透水性の分布の推定が必要である。しかし、実際は地盤内の透水性の分布は複雑であり、実測される透水係数等は費用がかかるなどして情報が限られている。そこで本研究では、対象地域を宮古島の砂川ダムとして統計的手法によって透水性の分布を推定することを試みた。そして、有限要素メッシュの全要素を不均一にして浸透流解析を行った。
Keyword: 透水性の分布, クリギング, 浸透流解析GET PDF=09/09006-10.pdf
Examination of bentonite under sluiceway of embankment dam by swelling characteristic and impervious effect
Matsuda Kohei [Kobe University]Uchida Kazunori [Kobe University]Kawabata Toshinori [Kobe University]Miyakawa Tomohiro [Kobe University]
ベントナイトの膨潤特性および遮水効果によるプレキャスト底樋改修工法の検討
松田 光平 [神戸大学農学研究科]内田 一徳 [神戸大学農学研究科]河端 俊典 [神戸大学農学研究科]○宮川 智弘 [神戸大学農学部]
近年,ため池の機能低下が問題となっており,ため池の補修・改修においてプレキャスト底樋を用いた改修工法が提案されている.しかし,プレキャスト底樋施工の際には,地盤と底樋との間に隙間が生じ,人為的に水みちを発生させてしまうことが懸念される.そこで,本研究では,隙間に難透水性・膨潤特性を有するベントナイトを敷設することを提案し,膨潤圧試験,三軸透水試験,大型透水試験により水みち抑止効果を検証した.
Keyword: ベントナイト, 膨潤圧, 透水係数GET PDF=09/09006-11.pdf
The study of foregoing pipe-roof protection for excavation of grounds and bearing capacity of surrounding soils
Sotokoba Yasumasa [Okumura Corporation]Morita Syuji [Okumura Corporation]Okajima Kenji [The University of Tokyo]Tanaka Tadatsugu [The University of Tokyo]
掘削に伴う先受ルーフの支持機構と周辺地盤への影響に関する研究
○外木場 康将 [株式会社 奥村組]森田 修二 [株式会社 奥村組]岡島 賢治 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]
本研究では,農業用排水施設(ボックスカルバート)を構築する工法の一つである先受ルーフ工法に適した設計手法の確立を目的に,施工を模擬した土質模型実験と弾塑性有限要素解析を行った.弾塑性有限要素解析は実験結果をある程度再現できており.本工法設計時に有効な手法であることがわかり,実験及び解析結果からルーフ先端の土圧変化が地盤状態を把握する上で必要なパラメータであることが示唆できた.
Keyword: 土構造物の解析, 地盤の変形, GET PDF=09/09006-14.pdf
The study on Buckling Mechanism of a Slender Pile in Liquefied Ground − Impact of Liquefied Ground Thickness on Buckling Load of a pile −
OKAJIMA Kenji [The University of Tokyo]IMAI Jyunichi [The University of Tokyo]TANAKA Tadatsugu [The University of Tokyo]
液状化地盤中における杭の座屈メカニズムに関する研究 − 液状化地盤厚さが座屈荷重に及ぼす影響に着目して ―
○岡島 賢治 [東京大学大学院]今井 淳一 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]
液状化地盤の厚さの異なる地域を想定した杭の座屈問題に関して平面ひずみ条件を仮定した模型実験と有限要素解析を行った.その結果,本解析手法が地盤中での座屈現象の解析に適用可能であることが分かった.また,液状化のおそれのある層が厚い地域は,地盤の液状化によって杭の座屈荷重が大幅に低下する可能性が示された.また,杭の深い部分で地盤から受ける土圧が,地盤中での杭の拘束効果の要因であることが示された.
Keyword: 基礎工, 斜面安定・土圧・支持力, 構造物の設計手法GET PDF=09/09006-15.pdf
Comparison of dynamic analysis results for fill dam due to the boundary conditions
フィルダムを対象とした動的解析結果への境界条件の影響
近年、大規模な地震による未曾有の災害が頻発しており、農業用水利施設についてもその耐震性能照査や耐震補強のための技術開発が緊急の課題となっている。本報告では、フィルダムの耐震照査手法として弾完全塑性モデルを用いた動的有限要素解析を実施する場合に基礎地盤の変位境界条件がその結果に及ぼす影響を比較検討し、基盤の境界条件により堤体天端での変位量が大きく変化することを示した。
Keyword: フィルダム, 耐震照査, 動的解析GET PDF=09/09006-16.pdf
Spatial distribution for strength of embankments based on synthesis of sounding tests and surface wave method
Takayama Yuta [Okayama University]Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Suzuki Makoto [Shimizu Corporation]Murakami Akira [Okayama University]Fuziwawa Kazunori [Okayama University]
表面波探査とサウンディング試験結果の合成による盛土強度の空間分布推定
○高山 裕太 [岡山大学環境学研究科]西村 伸一 [岡山大学環境学研究科]鈴木 誠 [清水建設技術研究所]村上 章 [岡山大学環境学研究科]藤澤 和謙 [岡山大学環境学研究科]
地盤強度の測定において、標準貫入試験に比べ試験方法が簡易なスウェーデン式サウンディング試験を基にして、それに表面波探査試験結果を組み合わせることで、より簡易で正確な盛土の空間的強度分布の把握を目的としている。N値に関する空間分布について統計モデルを考え、それぞれの試験結果の合成方法として、地質統計学の一手法であるインディケータクリッギング法を検討している。
Keyword: スウェーデン式]サウンディング, 表面波探査, インディケータクリッギングGET PDF=09/09006-19.pdf
TANAKA SHINJI [Kyoto Univercity]KOBAYASHI AKIRA [Kyoto Univercity]
砂質土供試体の一軸圧縮試験におけるAE計測
○田中 信爾 [京都大学]小林 晃 [京都大学]
砂質土の供試体に対し一軸圧縮試験を行い、その過程でのAEを測定する実験を行った。今回、その手法と結果を報告する。
Keyword: 非破壊検査, AE, 砂質土GET PDF=09/09006-20.pdf
Evaluation of entrapped air pressure and volume in compacted soil using two steps pressurization method (2)
Umeda Naoto [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Koga Kiyosi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Sakamoto Hirotaka [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
2段加圧法による締固め土の封入空気の圧力・体積測定(2)-溶解飽和状態での測定−
○梅田 直人 [岩手大学大学院農学研究科]古賀 潔 [岩手大学農学部]坂本 浩貴 [岩手大学大学院農学研究科]
「2段加圧法」は2段階の加圧による封入空気の圧縮量から圧力と体積を求める方法である。測定中に空気の間隙水への溶解も同時に生じるため,圧縮と溶解を分離する必要がある。このため,長時間加圧し封入空気を間隙水へ完全に溶解飽和させ,溶解度から溶解量を求め,圧縮量を決めた。締固めた火山灰心土について測定を行った結果、封入空気は間隙水圧よりやや高く、体積は実験終了後に実施した実測体積との結果と概ね一致した。
Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧GET PDF=09/09006-21.pdf
Variation of Microstructure with Secondary Consolidation Proceeding for Marine Clay
Kanayama_Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Akashi_Masataka [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Higashi_Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Ohtsubo_Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Nakano_Akiko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
二次圧密による粘土の微視的構造の変化
金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]○赤司 将高 [九州大学大学院生物資源環境科学府]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]中野 晶子 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
本研究では,海成粘土を用いて段階載荷による一次元圧密試験を行い,圧密定数および二次圧密速度について検討した.さらに,走査型電子顕微鏡と水銀圧入型ポロシメ−タ−を用いて試料の微視的構造を観察し,有効応力一定条件における間隙構造の微視的変化と圧縮性や二次圧密速度との関係について実験的に検討した.その結果,二次圧密の影響によって,試料中に最も多く存在する最多間隙径が減少することが認められたことから,粘土中に存在する最多間隙径の大きさによって二次圧密速度が異なることを確認した.
Keyword: 二次圧密速度, 間隙径分布, 微視的構造GET PDF=09/09006-23.pdf
Characteristics of liquefaction between undistrurbed samples and disturbed samples
Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]Saito Tetsuo [Central Giken Co.,Ltd]
不攪乱と再構成した砂質土の液状化特性について
○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構総合技術センター]斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]
砂質土の繰返し三軸試験を行う場合、試料の乱れなどの影響が大きいことが知られている。本報文は、原位置から採取した不攪乱試料と一度試験に使用し乱した試料を再構成した試料を用いて繰返し三軸試験を行い、その液状化特性の比較検討した事例を報告する。
Keyword: 液状化, 再構成試料, 繰返し三軸試験GET PDF=09/09006-28.pdf
Geotechnical properties of Padma riverbank material and its failure mechanism
Hossain Md. Bellal [Mie University, Faculty of Bioresources]Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
Padma川河川堤防の土質特性と破壊状況
○ ホッセイン イムディベルラル [三重大学生物資源学研究科]酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]
本論文では,バングラデシュのPadma川河川堤防における土質特性と破壊状況について,現地調査および土質試験から調査を行った。その結果、堤防材料はシルト系細粒土であり,含水比の増加にともなって強度が大きく低下するとともに透水性は大きくなることが示され,これらが洪水時に河川堤防崩壊の発生要因となると考えられた。また,堤防崩壊プロセスは主に、亀裂発生およびトップリング破壊によるものであることが分かった。
Keyword: バングラデシュ, 河川堤防, 土質特性GET PDF=09/09006-03.pdf
Damage evaluation based on the flood analysis caused by earth dam break and risk evaluation
Tani Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]Keisuke Inoue [National Research Institute for Rural Engineering]
地震等によるため池等決壊後のハザードマップおよびリスク評価
○谷 茂 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所施設資源部]井上 敬資 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所農村総合研究部]
地震等によってため池のような貯水構造物が決壊し、2次災害を引き起こすことがある。事前に氾濫域の把握および経済的被害についても評価しておくことが重要である。洪水解析によりハザードマップが作成出来る。さらに、地震の発生確率を考慮したライフサイクルコスト評価も、改修の効果を評価する上で重要である。本報告ではモデルため池について、決壊による下流域の氾濫域の算定、経済損失の評価、地震リスクを考慮し、改修前後の破壊確率を計算し,LCCを評価した。
Keyword: ため池, 氾濫解析, 地震リスク評価GET PDF=09/09006-06.pdf
Inverse analyses of permeability of test soil in two dimensional concentrated flow condition
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Iwatani Ayumi [Kobe University]Iwaishi Sakiko [Kobe University]Ishiwatari Masako [Kobe University]Kashima Yasurou [Kobe University]Inoue Kazuya [Kobe University]
二次元集中流実験地盤における透水係数の逆解析
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]○岩谷 あゆみ [神戸大学農学部]岩石 早季子 [神戸大学農学部]石渡 雅子 [神戸大学農学部]鹿島 靖朗 [神戸大学農学部]井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
二次元集中流実験地盤における透水係数の逆解析について考察を行い次の結論を得た。(1)目視法, 逆解析によって得られた異方透水性の値は実験により少しばらつきはあるが大きな差異はない。(2)逆解析において, パラメータkxx, kzz, kxzは初期値にかかわらず効率よく収束し, kxz=0.0である。(3)残差処理により測定誤差の影響を除外することができる。(4)残差処理法ではγ法, w法が最適である。(5)実験地盤の異方透水性の値kxx/kzzは1.164である。
Keyword: 二次元集中流地盤, 異方透水係数, 逆解析GET PDF=09/09006-08.pdf
Application of Spatio-Temporal Moments to Estimation of Macrodispersion
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Matsunaga_Naoko [UFJ & Hitachi Systems, Co. Ltd.]Yoshino_Akari [Faculty of Agriculture, Kobe University]Uffink_Gerard [Faculty of Civil Engineering & Geosciences, Delft University of Technology]Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
時間・空間モーメント法のマクロ分散推定への応用
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]松永 尚子 [(株)UFJ日立システムズ]○吉野 亜香利 [神戸大学農学部]Gerard Uffink [デルフト工科大学土木工学部]田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
分散長は地盤の不均質性に起因したスケール効果を有することから評価方法に応じて結果に差異が生じる.本研究では,原位置トレーサ実験を基に,複数の透水係数空間分布モデルを用いて粒子追跡ランダムウォーク解析を実施し,マクロ分散評価に及ぼす流れ場の様相ならびに透水係数分布の影響について検討するとともに,時間・空間モーメント法によるマクロ分散推定の妥当性について考察する.
Keyword: 時間・空間モーメント, マクロ分散, トレーサ実験GET PDF=09/09007-10.pdf
Experimental and Numerical Investigation for Capture Zone and Capture Probability of Well
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Takao_Yukihiro [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tabata_Misa [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Mitsuda_kazuki [Faculty of Agriculture, Kobe University]Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
取水井の集水域分布と物質捕獲率に関する実験的・解析的検討
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]高尾 幸宏 [神戸大学大学院農学研究科]田畑 見紗 [神戸大学大学院農学研究科]○光田 和希 [神戸大学農学部]田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
地下水汚染対策として地下水揚水を実施する際,取水井の位置や揚水量選定の基準として取水井に水が流入する範囲,すなわち集水域の評価は重要である.また地下水を飲用目的に供する場合,集水域の評価は取水井への汚染物質の流入を予測することが可能なため価値の高い課題と言える.本研究では,この集水域近傍に存在する水溶性汚染物質が取水井において流入する確率を実験的ならびに解析的観点から検討する.
Keyword: 集水域, ランダムウォーク法, 後方粒子追跡法GET PDF=09/09007-11.pdf
Vegitation Managemennt with a Ground Cover Plant on the Canal Slope
Sugawara Tsuyoshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa] Iwasa Ikuo [Regional Promotion office of Tome Miyagi Prefecture]Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
グラウンドカバープランツによる法面管理技術について
○菅原 強 [宮城県古川農業試験場]岩佐 郁夫 [宮城県登米地域事務所]石川 毅 [宮城県古川農業試験場]冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
宮城県内では、近年、ほ場整備による水田の大区画化・汎用化等により、労働時間・生産コストが大幅に低減された。一方、事業実施後、水路・道路等の法面は、長大化・高落差化し、除草等管理作業の省力化・安全性の確保が求められている。寒冷地である本県においても越冬でき、植生被覆後は、多年に亘り除草作業の省力化が可能な、センチピートグラスによる法面の管理方技術を確立し、実用化に至ったので紹介するものである。
Keyword: グラウンドカバープランツ, センチピートグラス, 法面被覆GET PDF=09/09007-12.pdf
Study on E.coli loss with different fertilization of manure
Ishikawa Yuta [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Saito Yu [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Mihara Matito [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
異なるきゅう肥施用によるE.coliの流出特性に関する研究
○石川 裕太 [東京農業大学大学院]斉藤 優 [東京農業大学大学院]三原 真智人 [東京農業大学]
本研究ではきゅう肥の表面施肥、すき込みという2種類の施肥条件下におけるE.coliの流出特性の相違を比較検討した。その結果、施用方法の違いに関係なく、浸透流より表面流で多くのE.coliが流出した。また、施用方法別に表面流出特性を見てみると、発酵段階で異なるE.coli流出特性を示した。以上のことから、きゅう肥を施用した場合、発酵段階及び施用方法よってE.coliの流出特性は変化し、E.coli 流出は表面流に大きく影響されると考察した。
Keyword: 牛糞, 大腸菌, 土壌侵食GET PDF=09/09007-14.pdf
Lumping of distributed erosion and sediment runoff model, WEPP
OSAWA Kazutoshi [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]WATANABE Yuta [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]IIZUMI Keiko [Tropical Agriculture Research Front, JIRCAS]NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
分布型土壌侵食・土砂流出モデル(WEPP)の集中化
○大澤 和敏 [宇都宮大学農学部]渡部 勇太 [宇都宮大学農学部]飯泉 佳子 [国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点]乃田 啓吾 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
分布型プロセスモデルであるWEPPの農地情報の集中化に伴う誤差を評価した結果,土地利用,土壌に関しては同一条件の組み合わせであれば複数の圃場を1筆に集中化でき,勾配は5%間隔,斜面長は80m間隔で集中化した場合,誤差は10%程度であった.さらに,流域全体へ集中化を適用した結果,観測値に対する適合性も高く,対策評価でも妥当な結果が得られ,実用に関して有望な手法であることがわかった.
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, WEPPGET PDF=09/09007-16.pdf
発表番号 [7-18(P)]
Comparison of Suspended Sediment Budget for Paddy Fields in Ishigaki Island and Utsunomiya
MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]YAMAKI Ayanori [Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]FUKUHARA Norifumi [Mitsui precon, Inc.]
石垣島・宇都宮の水田における浮遊土砂収支の比較
○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]八巻 礼訓 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]普久原 朝史 [三井プレコン株式会社]
石垣島および宇都宮の水田群を対象とし、浮遊土砂収支を検討するとともに、両地区の比較を通じて、それぞれの特徴を明らかにすることを目的とした。その結果,両地区の比較から,石垣島の水田土壌が宇都宮の水田土壌と比較して流出しやすい土性をもっていることがわかった。また,宇都宮での観測より水田における土壌保全機能は,浮遊土砂を含んだ濁水の流入が前提となることが示唆された。
Keyword: 水田, 土壌流亡, GET PDF=09/09P07-18.pdf
Effects of Bio-char as Soil Amendment on Nitrate leaching
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス炭化物の土壌混入が硝酸態窒素吸着特性及び水分特性に与える影響
○亀山 幸司 [農村工学研究所]宮本 輝仁 [農村工学研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]
有機性資源の炭化から生成されるバイオマス炭化物は,土壌の保水力を改善することや硝酸イオンを吸着することが報告されている.更に,バイオマス炭化物を土壌に施用することは,温暖化緩和策として近年注目を集めている.そこで,バガス炭化物の島尻マージ土壌への施用が硝酸態窒素の溶脱抑制に対して有効な対策となりうるか検討を行った.具体的には,バガス炭化物混入土壌の硝酸態窒素吸着特性及び土壌水分特性の測定を行った.
Keyword: 土壌改良, 炭化, 硝酸態窒素GET PDF=09/09007-19.pdf
Estimation of Non-Exceedance Probability for Seismic Residual Displacement of Embankment
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]Yoshitake Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]Sato Rie [Asahi Kasei Pharma Corporation]
地震による盛土残留変位に対する非超過確率の算定
○小林 範之 [愛媛大学農学部]吉武 美孝 [愛媛大学農学部]佐藤 吏恵 [旭化成ファーマ株式会社]
土木構造物の設計を行う場合,その材料定数などに平均値(確定値)を用いて,安全性を評価する.しかし,土のような自然の材料には不確実性が多く存在するため,近年では確率概念を導入する方法がとられ始めている.本研究では,土質定数のばらつきに着目し,地震による盛土残留変位に対する非超過確率を算定した.
Keyword: モンテカルロシミュレーション, 地震応答解析, 盛土構造物GET PDF=09/09007-01.pdf
EFFECT OF SLAKING AND DRYING ON DESALINIZATION FROM SALINE SOIL
Abul Hasnat Md. Shamim [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
塩類土壌の除塩に及ぼすスレーキングと乾燥の効果
○Abul Hasnat Md. Shamim [岡山大学大学院環境学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
スレーキングは土塊の水浸に対する安定性の観点から研究されてきたが、本研究では塩類土の効果的な除塩方法におけるスレーキングの効果を実験的に評価した。異なる乾燥程度を与えた塩類土の初期含水比を10〜60%に調整し、スレーキング率と土塊から解放される塩分量を測定した。風乾以上の乾燥はスレーキングを増大した。また、初期含水比20〜30%で最大のスレーキング率を生じ、この時、解放される塩分量も最大となった。
Keyword: 除塩, スレーキング, 乾燥GET PDF=09/09007-21.pdf
The effect of precision farming on the soil acidty improvement
kashiwagi junichi [Research faculty of Agriculture, Hokkaido University]horii tadato [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]murata tokurou [Faculty of Agriculture, Hokkaido University]maruyama kenji [Hokkaido Agricultural Development Public Corporation]
石灰資材の可変量散布による土壌の酸性改良
○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]堀井 惟人 [北海道大学大学院農学院]村田 篤郎 [北海道大学農学部]丸山 健次 [(財)北海道農業開発公社]
施工コスト縮減を目的とする表土扱いを簡略した草地整備を実施した。下層土の混入により表土の性状が大きく変化し、空間変動性も増大することから石灰資材の可変量散布による酸性改良が試みられた。現場においては炭酸カルシウムの洗脱作用により改良効果および均質性を低下させたが、可変量散布は効果的であった。さらに均一散布においても切り盛り土量毎に区画を設定することで、十分な酸性改良効果が得られることが実証された。
Keyword: 土壌改良, 地形改修, 精密農法GET PDF=09/09007-23.pdf
Drain Function Continuity of Tube Drainage with Filter Materials
Jun Kuwabara [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Yuuki Okamura [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Masanori Ofuka [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Hiroyuki Nakayama [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
疎水材型暗渠の排水機能の持続性
○桑原 淳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]岡村 裕紀 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]大深 正徳 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]中山 博敬 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
近年,北海道では,掘削土の代わりに,カラマツチップ,ホタテ貝殻等の透水性に優れた地域特産の資材を疎水材として埋め戻す暗渠工が施工されるようになってきた。しかし,これらの施工の歴史は浅いため,長期的な機能性は不明であり,的確な機能診断手法や維持管理手法の提案が求められている。そこで,北海道北部,浜頓別町に試験的に設置された疎水材型暗渠の長期供用後の機能調査を行ってきたので,その結果を報告する。
Keyword: 暗渠, 疎水材, 機能持続性GET PDF=09/09007-26.pdf
Reduction Effect of Ground Subsidence in Peaty Arable Land by Keeping Ground Water Level
OHKUBO Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]NAKAYAMA Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]OKAMURA Yuuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
地下水維持による泥炭農地の地盤沈下抑制の効果
○大久保 天 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]中山 博敬 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]岡村 裕紀 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]
泥炭農地の保全と営農に適正な地下水位を明らかにするため,試験圃場内の地下水位と地盤標高の関係を観測している。試験圃場に附帯する排水路を堰上げして圃場内の一部の地下水位を高く維持し、それぞれ異なる地下水位地点での地盤の水準測量を継続的に実施してきた。その結果、地下水位が高い地点は、それより低い地点より地盤が高く維持され、沈下が抑制される傾向が観測された。
Keyword: 泥炭農地, 地盤沈下, 地下水GET PDF=09/09007-27.pdf
Proposal of examination method of liquefaction countermeasure for long and big canal grounded on performance based design concept
Kato_Tomoo [Japan Water Agency]Honda_Takeshi [Japan Water Agency]Yu_Ohtake [CTI Engineering Co ]
性能設計概念に基づく長大水路の液状化対策検討手法の提案
○加藤 智雄 [水資源機構]本田 毅 [水資源機構]大竹 雄 [蠏設技術研究所]
海部幹線水路は、愛知・三重両県に農・上・工水を供給している重要な施設であるが、厚い液状化懸念地盤上に設置されており、東海/東南海地震時の液状化による被害が懸念されている。一方、当該施設は長大水路で、大きさ、構造、地震力、地盤条件の違いにより地震時の変状が異なるため、合理的で効率的な耐震性照査手法の検討を行い、性能設計概念を導入するとともに、FL値を指標とした換算式を提案するものである。
Keyword: 地震工学, 構造力学, 数値解析GET PDF=09/09007-02.pdf
発表番号 [7-31(P)]
The soil amelioration using conservation tillage following the land conservation-The action program of regional network to the government-operated integrated agricultural land disaster prevention project in Shimo-Urahoro district
Kawase_Yasunari [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Kitada_Hisashi [Obihiro Agr. Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Soma_Katsuyuki [Res. Fac. of agr.,Hokkaido Univ.]
農地の「機能回復」から「機能向上」へ−国営総合農地防災事業下浦幌地区地域ネットワーク協議会の取組み
◯川瀬 康成 [北海道開発局帯広農業事務所]北田 久志 [北海道開発局帯広農業事務所]相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究院]
国営総合農地防災事業「下浦幌地区」の施行に際して設立された「下浦幌地区地域ネットワーク協議会」は、農地保全工により機能回復が図られた圃場の生産性向上に向けて、過年度施工圃場の物理的構造の調査を実施した。その結果、慣行的な耕耘管理が機能回復圃場の排水不良をもたらす可能性が見いだされたことから、新たな圃場管理技術「省耕起」を導入するための試験圃場を設置し、「省耕起」が機能回復圃場の機能保全・機能向上に有効であることを確認するとともに、その普及啓発に取り組んでいる。
Keyword: 農地保全工, 農地の機能回復, 省耕起GET PDF=09/09P07-31.pdf
Followup Survey of Forest Buffer Zones after Planting
Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Kato Mitio [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Hanyuu Tetsuya [Kushiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
草地周縁に設けた緩衝林帯の植樹後の状況調査
○多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]加藤 道生 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]羽生 哲也 [北海道開発局釧路開発建設部]
北海道東部の酪農地帯において、農地からの汚濁物質流出抑制対策として2001〜2007年に整備された林帯10地点で、土壌の理化学性調査及び樹木の生育調査を行った。林帯の浸入能は草地に比べ大きな値を示し、草地からの表面流出水の浸透を期待できる状況にあることを確認した。また、植樹を行った樹木は植栽方法(ポット苗木、生態学的混播法)、及び樹種にかかわらず60%程度の生存率であることを確認した。
Keyword: 草地酪農, 緩衝林帯, 土壌理化学性GET PDF=09/09007-36.pdf
DEM analyses for spillway on small earth dam
Watanabe Koji [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science, Kobe University] Nouso Reiko [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Izumi Akira [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Uchida Kazunori [Graduate school of agricultural science, Kobe University]Mohri Yoshiyuki [National institute for rural engineering]
耐震性を考慮したため池洪水吐のDEM解析
渡邊 康治 [神戸大学農学部]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]○ 能祖 玲子 [神戸大学大学院農学研究科]泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]
1995年の兵庫県南部地震によるため池被災状況から,ため池堤体と重量や剛性の異なる洪水吐が堤体破壊の誘因となることが確認された.そこで当研究室は耐震性を有するため池洪水吐を提案した.既往の振動台実験から提案工法が耐震性を保持していることを確認したが,そのメカニズムについては十分検討できていない.そこで本研究ではDEM解析から洪水吐の重量,剛性および断面形状がため池の振動特性に与える影響を検討した.
Keyword: 数値解析, ため池, 洪水吐GET PDF=09/09007-04.pdf
Validation of Nondestructive Investigation by Elastic Wave
OKADA Kengo [Kyoto University]KOBAYASHI Akira [Kyoto University]TSUNEMATU Hdeshi [Kyoto University]MINATO Seiji [Kyoto University]
弾性波探査による非破壊検査法の検証
○岡田 謙吾 [京都大学]小林 晃 [京都大学]常松 英史 [京都大学]湊 聖史 [京都大学]
実際の土壌構造物の共振は固定端-固定端で起こるとみなされている。そのことを動的解析ソフトABAQUS/CAEによる有限要素法を用いて、一次元モデル、点入力モデル、堤体モデルの3つのモデルでシュミレーションを行った、また、その後実際の土層を用いた室内実験を行った。結果、一次元モデルでは自由端-固定端で共振が起こり、点入力モデル、堤体モデル、室内実験では固定端-固定端の共鳴が起こった。
Keyword: 土壌構造物, 非破壊検査, 弾性波探査GET PDF=09/09007-05.pdf
Setting of Spiral Water Mill in Micro Hydro-power
Ooe Shinya [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
マイクロ水力発電における螺旋水車の設置法に関する研究
マイクロ水力発電における螺旋水車の設置法について研究した.螺旋水車の軸を水流に対し傾けて設置することにより効率的に動力を作用させることができると考え,その傾き角度を三種類提案した.また木板とアクリル板で水路を作成し,アクリル製の螺旋水車の模型を三体作成し,室内において1/10型の模型実験に取り組んだ.そして既往の研究を元に算出された結果との比較を試み検証した.
Keyword: マイクロ水力発電, 螺旋水車, 数値解析GET PDF=09/09007-06.pdf
Numerical Method to Analyze Piping owing to Internal Erosion
Niina Daisuke [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Fujisawa Kazunori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Murakami Akira [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Nishimura Shin-ichi [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
パイピング・内部侵食の計算手法の開発
○新名 大輔 [岡山大学大学院環境学研究科]藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]
土構造内部に水みちが形成され破壊に至るパイピングは,現在のところ数値解析法の発展が遅れているとされる.従来パイピングの解析では主に浸透流を考慮していたが,パイピングは土粒子の内部侵食と輸送に密接に関わる現象である.浸透流と土粒子の侵食・移動を併せて考慮する必要がある.よって本論ではパイピングの解析法を構築するために必要となる土粒子の内部侵食の数値解析手法を提案し,解析事例を紹介する.
Keyword: パイピング, 内部侵食, 数値解析GET PDF=09/09007-09.pdf
Comparing the effectiveness of considering fuzziness into fish habitat models for Japanese medaka (Oryzias latipes)
FUKUDA SHINJI [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]
メダカの生息場選好性モデルへのあいまいさの導入の有効性に関する比較研究
○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]
本報では,メダカの生息場選好性の定量化において,モデルをファジィ化することの有効性について比較・検討した.対象は,ファジィ生息場選好性モデル(FHPM)およびファジィ・ニューラルネットワークモデル(FNN)とする.結果として,FHPMは選好曲線が滑らかになり予測精度が向上した.またFNNでは,予測能力が向上するともに,選好曲線がFHPMと同様の傾向を示しており,ファジィ化の有効性が示唆された.
Keyword: 水環境, 生態系, 環境保全GET PDF=09/09008-10.pdf
Dispersion and movement of Japanese rice fish Oryzias Latipes in Consolidated paddy fields aiming at ecological consideration
Nagumo jyou [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Azuma Atuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]Hirota junnichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Sato Takanori [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Kinndaichi Ayano [Faculty of Agriculture, Iwate University]
生態系に配慮した圃場整備水田におけるメダカの移動・分散
○南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科 ]東 淳樹 [岩手大学農学部]広田 純一 [岩手大学農学部]佐藤 貴法 [岩手大学大学院農学研究科 ]金田一 彩乃 [岩手大学農学部]
本研究の対象地区である一関市川崎町門崎地区では,メダカが多数存在し,種を対象とした環境保全場所を確保することの必要性に基づきメダカの生息が可能な生態系配慮型の圃場整備が行われた。その後,メダカの移動・分散のモニタリング調査を通して,メダカ配慮施設の機能評価を行なう為の基礎データを得ることにした。
Keyword: 環境保全, , GET PDF=09/09008-11.pdf
A study on river flow condition downstream of a barrage for considering setting-up a movable fish way
Naoki Takahashi [Graduate School of Agricultural, Biological and Environmental Sciences, Tottori University]Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]Katsuyuki Shimizu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Yasushi Takemoto [Faculty of Agriculture, Tottori University]
簡易魚道の導入に向けた堰堤下流部の流況把握
○高橋 直己 [鳥取大学大学院農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]竹本 康史 [鳥取大学農学部]
鳥取県千代川水系では,近年アユの漁獲高が減少している.さらに,遡上が困難な堰堤や魚道が多数確認されている.この遡上阻害の対策の一つに,簡易魚道の導入が挙げられる.そこで,簡易魚道を設置する位置および時期を検討するため,支流の八東川永野堰にて,堰堤下流部の流況把握調査を行った.結果,既設魚道の時間的な機能状態の変化,簡易魚道の設置位置・時期を把握し,簡易魚道と既設魚道の効率的な併用方法を提言した.
Keyword: アユ, 遡上阻害, 選好流速GET PDF=09/09008-16.pdf
Swimming Speed of Ice Goby,Leucopsarion petersi,with Stamina Tunnel in River
Izumi Mattashi [Hirosaki Univ. Faculty of Agriculture and Science]
河川におけるスタミナトンネルを用いたシロウオの遊泳速度の測定
○泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
シロウオが遡上してくる青森県蟹田川において,内径5.4cmの挿入式スタミナトンネルを用いて天然のシロウオの遊泳実験を現地で実施し,その遊泳速度について検討した.管内流速条件は31cm・s-1と35cm・s-1である.実験の結果,123尾のうち57尾(平均体長4.3cm,S.D:0.3cm)が計測され,シロウオは32cm・s-1〜35 cm・s-1・の平均管内遊泳速度で平均17.9s〜20.5s間遊泳することがわかった.また,わずかな流速の違いでも流速に応じて遊泳する傾向を示した.さらに,30cm〜35cmの距離を瞬間的に遊泳した管内最大遊泳速度は,平均管内遊泳速度に比較して約2倍速いこともわかった
Keyword: 河川工学, 水産土木, 環境保全GET PDF=09/09008-19.pdf
A study on changes in population density and distribution of fishes before and after the farmland consolidation
YAMAGUCHI Ryo [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya University]KAKINO Wataru [Seisho Region Prefectural Administration Center]MATSUZAWA Shinichi [Nagano Prefecture]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
圃場整備前後における魚類の生息密度と分布の変化に関する研究
○山口 亮 [宇都宮大学大学院]柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政センター]松澤 真一 [長野県庁]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
栃木県小貝川上流域の杉山入の谷津では生態系保全型の圃場整備事業が行われ、これに隣接する大谷津では従来型の圃場整備が実施された。本研究ではそれぞれの谷津における魚類の生息密度と生息分布の時系列的な変化を把握し、生態系保全工法が魚類の生息に及ぼす効果を明らかにすることを目的とした。両谷津で魚類の減少が起こっており、その原因は杉山入の谷津では水深の低下、大谷津では水路内構造の変化であると考えられた。
Keyword: 生態系, 圃場整備, GET PDF=09/09008-01.pdf
The parasitic relation between larvae of Unionidae and fishes in environment-conscious paddy field
Kondo_Mio [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]Ito_Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]Senge_Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
ビオトープ水田におけるイシガイ類幼生と魚類の寄生関係
○近藤 美麻 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本研究ではビオトープ水田に生息するイシガイ類を対象に,イシガイ類幼生と魚類との寄生関係および魚類を介した移動状況について調査した.その結果,各種イシガイ類幼生において寄生主として適していると考えられる魚種が明らかになった.また,隣接する排水路とのイシガイの生息状況・寄生状況の比較より,本水田がイシガイの繁殖場所としての機能を持ち,イシガイの分布域の拡大に貢献していると考えられた.
Keyword: ビオトープ, グロキディウム, イシガイ類GET PDF=09/09008-23.pdf
Evaluation of Spatial Configuration of Artificial Fish Reefs in River Using Fractal Dimension
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]NANAEDA Taku [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
フラクタル次元を用いた河川における人工魚礁配置の定量的評価
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]七枝 拓 [京都大学大学院農学研究科]
河川に複数の立方体状ブロックから成る人工魚礁を導入し,そこでの生態系保全価値を定量的に評価する手法を提案する.ブロック数一定条件の下,ブロックの配置を魚巣ブロック型,規則型,千鳥格子型に大別した上で系統的に変化させ,魚礁のフラクタル次元を求めることで,生息域が最も複雑な魚礁配置を調べる.仮想河川を対象とした計算により,各配置型におけるブロックの流下方向間隔とフラクタル次元の関係を明らかにする.
Keyword: 生態環境, 河川, フラクタルGET PDF=09/09008-24.pdf
The food chain structure of small ditches in a hill-bottom paddy field and it changes induced by the farm land consolidation project using the stable isotope ratio method
Matsuzawa Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
安定同位体比法による谷津内水路の食物連鎖構造の推定と圃場整備による変化
○松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]森 淳 [農村工学研究所]
谷津内水路の生態系に対して圃場整備前後に安定同位体比法を適応させることで,整備事業が谷津内水路の生物群集にどのような影響を与えたかを解明することを目的とした.その結果,主要な栄養の供給を外部に依存し,一部の昆虫は藻類に依存しているという食物連鎖構造に変化はなかった.しかし,動物の栄養段階,食物連鎖長を推定すると低下傾向が認められ,圃場整備のかく乱が生態系に対して負の効果を与えたと考えられた.
Keyword: 生態系, 圃場整備, 環境保全GET PDF=09/09008-02.pdf
Aquatic fauna and their biological diversity in the winter fooded rice field after three years cultivation
ONO_Tatsuya [Graduate School of Agriculture, Iwate University]AZUMA_Atsuki [Faculity of Agriculture, Iwate University]KUDO_Manabu [Faculity of Agriculture, Iwate University]TAMAI_Yusuke [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
耕作3年目の冬期湛水水田における水田生物相とその多様性
○大野 達矢 [岩手大学大学院農学研究科]東 淳樹 [岩手大学農学部]工藤 学 [岩手大学農学部]玉井 祐輔 [岩手大学大学院農学研究科]
農法の異なる3つの圃場(冬期湛水水田・有機水田・慣行水田)における水生生物(プランクトン・水田土壌動物・ベントス・ネクトン・ニューストン)の個体数と種構成を把握し,各圃場の比較をすることで冬期湛水水田の生物学的評価を行なうことを目的とした.農法の違いにより分類群における優占種や種構成および個体数密度に違いが見られたことから,耕作3年目冬期湛水水田が与える影響は分類群によって異なる可能性が示唆された.
Keyword: 冬期湛水水田, 水生生物, 多様性指数GET PDF=09/09008-35.pdf
A Study on Soil Moisture of Natural Growth Area of Drosera tokaiensis in Tokai Hill Land Area
NAKANO Koki [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]UENO Kaoru [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]AICHI Makiko [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]MINAMI Motoyasu [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]TERAI Hisayoshi [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
東海丘陵地域におけるトウカイコモウセンゴケの生育土壌水分環境
中野 孝輝 [中部大学応用生物学部]○上野 薫 [中部大学応用生物学部]愛知 真木子 [中部大学応用生物学部]南 基泰 [中部大学応用生物学部]寺井 久慈 [中部大学応用生物学部]
東海丘陵要素植物であるトウカイコモウセンゴケの保全を目標とし,本種自生地の土壌水分環境の連続観測を行った。その結果,本種の生育に適するpFは2.0〜3.3,生育可能な土壌水分状態は湛水状態〜pF4.2程度までであった(ただし,pF4.2の連続時間が長くなると生育不可).pF3.7以上の連続時間の長さが生育阻害条件となり,pF4.2以上の連続時間が26時間以上になると生育不可能になると考えられた.
Keyword: モウセンゴケ属植物, 低湿地保全, 土壌水分GET PDF=09/09008-36.pdf
Community Structure of Microorganism Collected from Surface Drainage from Paddy
HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]FUJITA Masafumi [Faculty of Engineering, Ibaraki University]KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
水田排水から採取した微生物の群集構造
○田 康治 [農研機構 農村工学研究所]人見 忠良 [農研機構 農村工学研究所]藤田 昌史 [茨城大学 工学部]久保田 富次郎 [農研機構 農村工学研究所]白谷 栄作 [農研機構 農村工学研究所]
水田からの表面排水をトラップすることにより水田由来の微生物を回収して、微生物の群集構造をキノンプロファイル法により把握した。結果より、灌漑期間であれば水田土壌の表層付近での微生物群集構造の時間変化が小さい可能性が高いことが示された。
Keyword: 微生物, 群集構造, キノンプロファイルGET PDF=09/09008-37.pdf
発表番号 [8-41(P)]
Estimation of extinction risk and examination of conservation plan for Lefua echigonia and Rana japonica by population viability analysis (PVA)
Matsuzaki Masumi [Graduate School of Utsunomiya University]Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]Goto Akira [Utsunomiya University]
個体群存続性分析を用いたホトケドジョウ・ニホンアカガエルの絶滅リスクの推定と保全策の検討
○松 真澄 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
生物多様性の高い谷津では、現在圃場整備事業の進行や耕作放棄地の増加により、水田周りの生物の生息状況が悪化していることが懸念される。個体群存続性分析(PVA)はシミュレーションにより、個体群や種の絶滅リスクの推定やリスク分析を実施できる手法である。本研究では圃場整備事業の終了した谷津においてホトケドジョウ・ニホンアカガエルにPVAを適用し、両種の絶滅リスクの推定と保全策の検討を試みる。
Keyword: PVA, 個体群動態, リスク分析GET PDF=09/09P08-41.pdf
Development of precise HSI model and handy HSI model for Tamoroko
FUNAKAWA Haruka [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MATSUMOTO Yusuke [NIPPON KOEI.Co.,LTD]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
タモロコを評価種としたHSIの精密モデルと簡便モデルの構築
○船川 はるか [宇都宮大学大学院]松本 佑介 [日本工営株式会社(元宇都宮大学大学院)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
生態系へ影響を及ぼす開発事業においてミティゲーションを検討する際に、定量的に生態系を評価する手法としてHEP(ハビタット評価手続き)がある。本研究では、日光市小代地区の水田水域において、タモロコを評価種にHEP利用を前提としたHSIの精密モデルと簡便モデルを作成し、簡便モデルの利用可能性を検討することを目的とした。その結果、簡便モデルにおいても十分に生息場適性を表現することが可能であることが示唆された。
Keyword: HEP, HSIモデル, ミティゲーションGET PDF=09/09008-05.pdf
発表番号 [8-7(P)]
Examination of Adaptive Management using HEP for mitigation facilities in paddy field waters
Minami Yusaku [Graduate School of Utsunomiya Univ.]Matsumoto Yusuke [Nippon Koei Co.,Ltd.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Gotou Akira [Utsunomiya Univ.]
水田水域におけるHEPを取り入れたミティゲーション施設の順応的管理の検討
○南 雄策 [宇都宮大学大学院]松本 佑介 [日本工営株式会社(元宇都宮大学大学院)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
圃場整備事業のミティゲーション措置として造成されるミティゲーション施設の管理には、順応的管理の考え方が重要となる。本研究では栃木県日光市小代地区の圃場整備事業によって造成されたミティゲーション施設の現場にHEPを適用し、事業前の環境価値、魚類の生息密度を把握した。今後は事業後の環境価値、生息密度を把握し、魚類生息密度に負の影響を与えている環境要因を推定し、具体的な環境改善方法を検討する。
Keyword: HEP, 水田水域, 順応的管理GET PDF=09/09P08-07.pdf
Evaluation of facilities for Conservation of Medaka(Oryzias Latipes)
HIROTA Junichi [Iwate University]KINDAICHI Ayano [Iwate University]NAGUMO Jyou [Graduate School of Agriculture,Iwate University]SATO Takanori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]AZUMA Atsuki [Iwate University]
生態系に配慮した圃場整備におけるメダカ配慮施設の評価
○広田 純一 [岩手大学]金田一 彩乃 [岩手大学]南雲 穣 [岩手大学大学院]佐藤 貴法 [岩手大学大学院]東 淳樹 [岩手大学]
岩手県一関市川崎町の県営圃場整備事業門崎地区で計画されたメダカ配慮施設が,当初の計画通りに機能したかどうかを,圃場整備工事直後の5月から12月までのモニタリング調査を基に検証した。その結果,水田からメダカ水路への降下等に課題を残したものの,メダカ水路から水田への遡上,水田での繁殖,水路への降下後の生息については概ね所期の目的を達成し,メダカ配慮施設が機能したことが検証された。
Keyword: メダカ, 生態系保全, 圃場GET PDF=09/09008-08.pdf
Reproductive behavior of Japanese rice fish Oryzias Latipes in consolidated Paddy Fields aiming at ecological consideration
Sato Takanori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]Hirota Jun-ichi [Faculty of Agriculture,Iwate University]Nagumo Jyou [Graduate School of Agriculture,Iwate University]Kindaichi Ayano [Faculty of Agriculture,Iwate University]
生態系に配慮した圃場整備水田におけるメダカの繁殖
○佐藤 貴法 [岩手大学大学院農学研究科]東 淳樹 [岩手大学農学部]広田 純一 [岩手大学農学部]南雲 穣 [岩手大学大学院農学研究科]金田一 彩乃 [岩手大学農学部]
研究対象地である岩手県一関市川崎町門崎地区は、メダカが水田と水路を行き来し、本来の生活史を送っていることが確認されている希少な地区である。本地区の圃場整備はメダカの生息に配慮した生態系配慮型圃場整備が採択され、平成20年度小白・千妻地区と清水沖地区の整備が完了した。本研究は、圃場整備後の水田環境で繁殖が可能かを検証することにより、メダカに配慮した圃場整備の評価を行なうことを目的とする。
Keyword: メダカ, 繁殖, 生活史GET PDF=09/09008-09.pdf
Nitrogen leaching from andosol upland field applied with methane fermentation digested liquid
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]Fujikawa Tomonori [Tokyo University of Agriculture]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]Yamaoka Masaru [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液を施用した黒ボク土畑からの窒素の溶脱特性
○中村 真人 [農村工学研究所]藤川 智紀 [東京農業大学]柚山 義人 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]
メタン発酵消化液を施用した畑地からの窒素の溶脱特性を明らかにするために,消化液,硫酸アンモニウムをそれぞれ施用したモノリスライシメータを用いて調査を行った.2年間の調査の結果,施用した窒素に対する作物吸収,溶脱の割合は,消化液区で27%,44%,硫酸アンモニウム区で32%,46%であった.消化液は,硫安と同等の速効性肥料として作物に利用されるとともに,硫安と同様の窒素の溶脱特性を示した.
Keyword: 硝酸汚染, バイオマス, 地下水GET PDF=09/09009-10.pdf
The Examination of Degradation of Estrogen in Methanogenic Digestate of Livestock Excrements
ORITATE FUMIKO [National Institute for Rural Engineering]FUJIKAWA YOKO [Kyoto University Research Reactor Institute]FUKUI MASAMI [Kyoto University Research Reactor Institute]
メタン発酵消化液中のエストロゲンの分解性の検討
○折立 文子 [農村工学研究所]藤川 陽子 [京都大学原子炉実験所]福井 正美 [京都大学原子炉実験所]
畜産廃棄物メタン発酵処理後の消化液を肥料として農地に施用することで資源循環型サイクルの構築を図るために、消化液中に含まれる物質の性状や農地投与後の挙動を調べることが重要である。本研究ではこれらのうち微量汚濁物質として知られるエストロゲンに関して、消化液中および消化液を施用した水田中における分解性の検討を行った。
Keyword: 環境保全, 環境影響評価, 物質循環GET PDF=09/09009-11.pdf
On the Nitrogen Removal into Undersoil Layer in New Multi-Purpose Paddy Field
Hashimoto Saki [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Shimoda Yousuke [Amatake Co.,Ltd.]Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
転換畑心土層における脱窒による窒素除去と地下水飽和土層厚の推定
○橋本 紗希 [山形大学 農学部]下田 陽介 [株式会社 アマタケ]石川 雅也 [山形大学 農学部]梶原 晶彦 [山形大学 農学部]
閉鎖型野外ライシメータによる長期水質試験を行い、化学量式を用いた脱窒量の算出を行った結果、投入窒素量の87%にあたる657kg・N/haが独立栄養型脱窒菌により除去された。さらに、地下水飽和土層帯と地下水不飽和土層帯の境界土層を弱還元土層と定義し、弱還元土層での全窒素減少量の積算実測値と化学量式による脱窒算出量との比較を行った結果、従属栄養型脱窒菌の活性土層の厚さは1.49cmと試算された。
Keyword: 水質, 農地の汎用化, 地下水GET PDF=09/09009-15.pdf
The effect of redox potential and rice on greenhouse gas emissions from paddy soil
Kato_Takashi [Graduate School of Agriculture, Meiji University]Uno_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Shoji_Yuki [Graduate School of Agriculture, Meiji University]Noborio_kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
水田土壌から発生する温室効果ガスへの酸化還元電位及び稲による影響
○加藤 孝 [明治大学大学院農学研究科]宇野 浩輔 [明治大学農学部]庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]登尾 浩助 [明治大学農学部]
クローズドチャンバー法を用いて、圃場とカラム実験を行い、酸化還元電位及び稲の存在による水田土壌からの温室効果ガスフラックスへの影響を調査した。圃場とカラム実験において、N2Oフラックスはほぼ同一の値を示したが、CH4とCO2フラックスに差が見られた。よって、水田からCH4とCO2の発生には稲の存在による影響が大きいと考えられる。
Keyword: 温室効果ガス, 水田, 酸化還元電位GET PDF=09/09009-16.pdf
Impact of the application of distillation residual of bio-ethanol to farmland on vegetable and sugarcane growth
CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]MAEDA Goki [Okinawa Prefectural Agricultural Research Center ]KUBA Mineko [Okinawa Prefectural Agricultural Research Center ]
エタノール残渣液の農地還元が野菜およびサトウキビ生育に与える影響
○陳 嫣 [独立行政法人 農村工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農村工学研究所]前田 剛希 [沖縄県農業研究センター]久場 峯子 [沖縄県農業研究センター]
本研究では,バイオエタノール蒸留残渣液のカリ肥料としての利用の可能性および作物に悪影響を与えない農地還元の許容範囲を検討するため,野菜およびサトウキビ栽培試験を行った。その結果,慣行肥料のカリ成分の1/3程度の残渣液の農地還元は,野菜生育に悪影響を及ぼしていないことが明らかになった。但し,許容範囲を超えた残渣液の大量投入がサトウキビの生育に悪影響を与えていたことが分かった。
Keyword: バイオエタノール蒸留残渣液, 野菜栽培, サトウキビ栽培GET PDF=09/09009-01.pdf
Discussion on Heat and Temperature Environment, and its Effects on the Biologic Activity on the Muddy Tidal Flat of the Ariake Sea
Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]Yoshino Katunori [Faculty of Agriculture, Saga University]Tanaka Fumiya [Faculty of Agriculture, Saga University]
有明海奥部泥質干潟の温熱環境とその生物活動への影響について
○瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]郡山 益実 [佐賀大学 農学部]吉野 克則 [佐賀大学 農学部]田中 文也 [佐賀大学 農学部]
本研究では,有明海奥部に広がる泥質干潟やそこに生息する貴重な底生生物を保全するための基礎的知見を得るために,底生生物の生息と活動に大きな影響を及ぼす泥質干潟の温熱環境の特性さらには温熱環境と巣穴形成や摂食などの生物活動との関連性を詳細な現地観測データに基づき,検討,考察した.干潟における夏季と冬季の熱収支構造や底質中の温度分布の特性,干潟面での温熱環境と表在性底生生物の生物活動の関連性,さらにはその生物活動の埋在性底生生物形成の巣穴の消長過程への影響が明かにされた.
Keyword: 有明海, 泥質干潟, 温熱環境GET PDF=09/09009-22.pdf
Quasi-Three Dimensional Finite Element Model of Tidal Current of the Ariake Sea
KIRI HIROHIDE [National Agriculture and Food Research Organization]SHIRATANI EISAKU [National Agriculture and Food Research Organization]TANJI HAJIME [National Agriculture and Food Research Organization]
有明海潮流の準3次元有限要素モデル
○桐 博英 [農業・食品産業技術総合研究機構]白谷 栄作 [農業・食品産業技術総合研究機構]丹治 肇 [農業・食品産業技術総合研究機構]
有明海の潮流の局所的な3次元流動構造を再現できるモデルの構築を目指して,有限要素モデルを開発した.モデルでは,鉛直方向にσ座標系を導入するとともに,水平方向の離散化には,非線形の気泡関数要素を用いた混合補間により有限要素法による定式化を行った.30昼夜の再現計算の結果,基本的な潮流変動や,島原沖の潮流速の鉛直分布が再現できることを確認した.
Keyword: 数値シミュレーション, 有限要素法, 潮流GET PDF=09/09009-25.pdf
Land use and environmental pollution analysis of Tedorigawa alluvial fan by GIS soft program
Tano Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]
GISによる手取川扇状地の土地利用と環境汚濁解析
○田野 信博 [石川県立大学]
地球温暖化が手取川扇状地の用排水環境に及ぼす影響を明らかにするため、GISを用いて一筆毎の水田や畑地からなる手取川扇状地の土地利用図の作成と生活排水系や農林系の原単位法による汚濁負荷量算定、同汚染マップの作成、及び農業系負荷の水平・垂直方向流出解析に必要な精密標高地図を作成した。
Keyword: GIS, 手取川扇状地, 土地利用図GET PDF=09/09009-27.pdf
Analysis on the distribution of saline area in the Hetao Irrigation District, Inner Mongolia, China
Yoneura Daisuke [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Akae Takeo [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
中国内蒙古自治区河套灌区における塩類集積地分布の分析
○米浦 大輔 [岡山大学大学院環境学研究科]守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]
中国内蒙古自治区河套灌区は大規模な塩類集積の発生に悩まされている.本研究では,GISや衛星リモートセンシングにより,塩類集積地の分布を把握するとともに,その特徴や要因,経年変化について分析を行った.この結果,塩類集積地の分布は下流になるほど多くなり,また,水路分布との関係性が示された.衛星画像から塩類集積地を判別し,経年変化を分析した結果,分布的にも濃度的にも均等化の傾向にあることが示唆された.
Keyword: 塩類集積, GIS, リモートセンシングGET PDF=09/09009-28.pdf
Relationship between irrigation block and water distribution for land preparation in paddy fields
OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]WAKISAKA KENJI [Tokai Regional Agricultural Administration]YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]
衛星データを用いた水田への水入れ時期と用水ブロックとの関連解析
○小川 茂男 [農村工学研究所]脇阪 賢二 [農林水産省 東海農政局]吉迫 宏 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
水田への水入れが1ヶ月以上になる新濃尾地区の状況を知ることは、用水計画の見直しを図る上で重要である。水入れ水田を広域で客観的に調査するため、衛星データを用いて用水ブロック単位に集計して分布状況を把握した。市町村および用水ブロック単位で水田面積をみると、精度良く推定できた。さらに、用水ブロック単位で水入れの割合を5日毎に推定し、水田への水入れが30%に達したときの日数を示す図を作成した。
Keyword: リモートセンシング, 測量・GIS, 水田灌漑GET PDF=09/09009-29.pdf
Estimation of Basin Evapotranspiration Using ASTER Data
SHIN Yonghee [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]
ASTERデータを用いた流域蒸発散量の推定
○申 龍熙 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]郡山 益実 [佐賀大学農学部]
対象流域を土壌面と植生キャノピーに分離し、潜熱フラックスを求める2層モデルに、ASTERデータを適用し、対象流域における蒸発散量を推定した。まず、植生キャノピー内の電磁波吸収・散乱過程に基づき、ASTERデータのVNIRバンドからLAIを推定し、TIRバンドから地表面温度を推定した。次いで、2層モデルにASTERデータから求めたLAIと地表面温度を適用し、対象流域における蒸発散量を求めた。また、2層モデルから推定した値とFAO Penman-Monteith式から推定した値を比較し、推定法の妥当性を検証した。
Keyword: 2層モデル, ASTER, 葉面積指数(LAI)GET PDF=09/09009-31.pdf
発表番号 [9-33(P)]
Development of Investigation Support for Agri-Biodiversity Information System using UMN MapServer
MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]MATSUMORI Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]
UMN MapServer を利用した生きもの調査情報登録システム(ABDIS)の開発
○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]松森 堅治 [農研機構・農村工学研究所]
近年,農村において農業者による生きもの調査活動が全国で展開されている。そこで,オープンソースのGISソフトウエアであるUMN MapServerを利用して,生きもの調査で得られたデータを誰でも簡単にWeb上で登録できるシステムの開発を進めている。そこで,調査特性に合わせてポイント(点)・ライン(線)・ポリゴン(面)での登録・削除がWEB上でも簡単にできるようなプロトタイプシステムを設計した。
Keyword: オープンソースGIS, 地域生物資源管理, WEBGET PDF=09/09P09-33.pdf
発表番号 [9-34(P)]
Rapid Analysis of Flood inundated areas using Morphological method and ALOS/PALSAR data
Yamada_Yasuharu [National Institute for Rural Engineering, NARO]
モルフォロジカル解析手法とALOS衛星PALSARデータを利用した洪水湛水域の迅速推定手法について
○山田 康晴 [独)農研機構農村工学研究所]
著者がJERS-1衛星の合成開口レーダデータを用いて開発したモルフォロジカル非線形フィルタ手法により、水田地帯での通常水田と洪水水面を識別する手法は洪水時の1回の観測で可能であり、洪水域の迅速推定に役立つ。この手法をALOS衛星のPALSARセンサデータにも適用した。タイ中央平原北部の2006年5月の洪水域推定では解析結果は良好である。
Keyword: リモートセンシング, IT, GET PDF=09/09P09-34.pdf
発表番号 [9-36]
Applicability of artifical zeolite and cotton as water holding materials to the farmlands
NISHIMURA Taishi [College of Bioresource Sciences,Nihon University]ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
安価かつ廃材を利用した保水材の野外農場への適応性〜人工ゼオライト及び綿を利用した場合〜
○西村 太志 [日本大学生物資源科学部]Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]
砂漠化は、環境問題の1つとして指摘されている。砂漠化地域では土壌の保水性が悪いという特徴があり、これを改善する目的で日本大学生物資源科学部国際環境保全学研究室では、現地型保水材の開発に関する研究が行われている。その一環として本研究では、これまで行われてきた室内実験の結果を基に、人工ゼオライト及び綿の実際の現場への適応性について調べることを目的として野外圃場実験を行ったので、ここに結果を報告する。
Keyword: 保水材, 砂漠化, 適応性GET PDF=09/09009-36.pdf
Research of the tree planting technique very corresponding to strong acid nature soil
TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]TANAKA Saburou [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]SUGIURA Kouki [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]SUGIMOTO Hiromichi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]KOUKETU Hiromi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
極々強酸性土壌に対応した緑化手法の研究
○田中 賢治 [国土防災技術株式会社]田中 三郎 [国土防災技術株式会社]朝日 伸彦 [国土防災技術株式会社]杉浦 弘毅 [国土防災技術株式会社]杉本 弘道 [国土防災技術株式会社]纐纈 裕美 [国土防災技術株式会社]
火成性酸性硫酸塩が広域に分布することによって極々強酸性土壌(土壌pH3.5以下)となり,周辺からの植物の侵入や生育が阻害されて自然復元が進まない地すべり地に対して,竹炭を緩衝材として用いた客土を地山と接する面に下地処理として用い,森林土壌の化学的緩衝能力に近似する特徴を持つ腐植土を混合した植生基材を客土上面に吹き付けた2層の緩衝ゾーンを設けることにより,酸性の緩衝を行うことが可能となり,植物が中長期的に生育可能となった。
Keyword: 緑化, 土壌, 極々強酸性GET PDF=09/09009-38.pdf
Application of qualitative reasoning in modeling the function of inhabitant environment of irrigation ponds
Kudo_Yosuke [Osaka prefecture university]Gohei_Yuta [Osaka prefecture university]Kimata_Takashi [Osaka prefecture university]
定性推論を応用したため池の環境保全機能のモデル化
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]○五幣 雄太 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
環境との調和に配慮した農業用水利施設の整備・改修のためには、多面的機能を設計基準・指針の中で適切に規定する必要がある。しかし多面的機能には複雑かつ曖昧で定性的な事象が多く、それに関する知識を統合・整理する事は困難である。そこで本研究では、定性推論の手法を応用したため池の環境保全機能のモデル化を試みた。その結果、概ね妥当性を有したモデルを構築でき、若干の改良が必要な点についても特定することができた。
Keyword: 環境保全機能, 定性推論, ため池GET PDF=09/09009-40.pdf
Water remediation in Mizusu pond by means of technology combined charcoal with reed
Uda Takeshi [Wakayama Prefectural Naga Promotions Bureau]Sasaki Seiichi [Wakayama National college of Technology]
間伐材の炭と葦を利用した水路による水栖大池の水質浄化
○宇田 毅 [和歌山県 那賀振興局 農地課]佐々木 清一 [和歌山工業高等専門学校]
和歌山県岩出市に位置する周辺が市街化した老朽ため池(水栖大池)の改修事業において、悪化する水環境を改善するために、池内部に間伐材の炭と葦を利用した環境保全型の水路L=40mを施工した。この水路において水質浄化に関する通水実験を試みた結果、アンモニウムイオンや濁度、COD等の指標において水質が改善されていることが確認できた。
Keyword: 水環境, 水質浄化, 間伐材炭GET PDF=09/09009-41.pdf
Recovery of phosphorus resources using woody biomass and iron-oxidizing bacteria (1) Mass balance of iron and recovery of phosphorus contents
Takata Ryunosuke [Shimane University]Takeda Ikuo [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]
木質バイオマスと鉄バクテリアを用いた水域からのリン資源の回収(1) 水田流域における鉄の収支とリンの回収量
○高田 竜之介 [島根大学生物資源科学部]武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
著者らは,木質バイオマスを用いた担体を自然水域に浸漬させ,これをリン酸肥料又はリン吸着材として利用できる形態に回収することを試みているが,鉄バクテリア集積物の多い水田群流域における鉄の物質収支を把握するとともに,木質担体に吸着される鉄とリンの定量評価を行った。その結果,25.79 kg/haの鉄の排出があり,また,灌漑期間にはリン酸の高濃度を反映して,木質担体によるリンの回収量も多くなった。
Keyword: 物質循環, 木質バイオマス, 鉄バクテリアGET PDF=09/09009-42.pdf
Performance evaluation of peat moss as an oil absorbent using kerosene retention tests
Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Madama Hiroaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Konishi Kazutaka [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
灯油の保持試験によるピートモスの油吸着材としての性能評価
大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]○真玉 洋彰 [九州大学大学院生物資源環境科学府]小西 一貴 [九州大学大学院生物資源環境科学府]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
近年,油による水域の汚染が深刻になりつつある。流出した油を処理するために油吸着材が使われる。本報告では,油吸着材の一つであるピートモスによる灯油の保持能を,土柱法を用いて評価した。比較のためにポリプロピレン繊維,珪藻土,活性炭を用いた。ピートモスによる灯油の保持量は,吸油・脱油過程のいずれでも他試料に比べて著しく大きかった。これはピートモスの多孔構造と油に対する特異的な吸着能に起因する。
Keyword: ピートモス, 油吸着材, 性能評価GET PDF=09/09009-46.pdf
Effect on Aquatic Plants on the Thermal Convection in a Closed Stratified Water Body
Hamagami Kunihiko [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Science, Kyushu University ]Mori Ken [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]Hirai Yasumaru [Faculty of Agricalture,Kyushu University ]
閉鎖性成層水域の熱対流に及ぼす水面被覆の影響
○濱上 邦彦 [九州大学大学院生物資源環境科学府]森 健 [九州大学大学院農学研究院]平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]
水生植物を用いた効率的な水質浄化を行うための適切な繁茂量を規定することを目的とする.水生植物の適切な管理手法を確立する上で重要となる,水生植物の存在が水域内流動および水質に及ぼす影響について検討するために流動-水質予測モデルを構築した.計算の結果,水生植物による水面の被覆は水域内流動およびDOの分布に大きく影響し,またその大きさは水生植物の繁茂状態に大きく依存することを示した.
Keyword: 閉鎖性水域, 熱対流, 水生植物GET PDF=09/09009-47.pdf
発表番号 [9-49(P)]
Recovery of phosphorus resources using woody biomass and iron-oxidizing bacteria (2) Chemical compositions and phosphorus adsorption capacity
Takeda Ikuo [Shimane University]Takata Ryunosuke [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]
木質バイオマスと鉄バクテリアを用いた水域からのリン資源の回収(2) 鉄バクテリア集積物の化学組成とリン吸着特性
○武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]高田 竜之介 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
著者らは,木質バイオマスを用いた担体を自然水域に浸漬させ,これをリン酸肥料又はリン吸着材として利用できる形態で効率的に回収することを試みているが,水域から回収した木質担体の高リン酸濃度の溶液における挙動を検討するとともに,構成元素の定量を行った。その結果,担体の量が多くなるほどリン酸濃度が低下する傾向にあり,また,構成元素の多くは鉄であり,規制の対象となる重金属については極めて微量であった。
Keyword: 物質循環, 木質バイオマス, 鉄バクテリアGET PDF=09/09P09-49.pdf
発表番号 [9-7(P)]
Transformation of nitrogen form methane an aerobically digested and influence crop cultivation
KOYAMA Tomoaki [IBARAKI University College of Agriculture]INOUE Eiichi [IBARAKI University College of Agriculture]SATO Tatsuo [IBARAKI University College of Agriculture]FUKUSHI Kenji [JARUS]IWASHITA Kohji [JARUS]KATO Tasuku [IBARAKI University College of Agriculture]
メタン発酵消化液に含まれる窒素形態の変化と作物栽培への影響
○小山 知昭 [茨城大学大学院農学研究科]井上 栄一 [茨城大学農学部]佐藤 達雄 [茨城大学農学部]福司 健治 [地域資源循環技術センター]岩下 幸司 [地域資源循環技術センター]加藤 亮 [茨城大学農学部]
バイオマス資源として注目されるメタン発酵消化液を液肥として農地還元するにあたり、消化液の肥料効果と環境への影響を確認しなければならない。肥料効果の向上のために、消化液内に多量に含まれる有機態窒素が肥料効果を持つ無機態窒素に変化する時間を見越し、液肥施肥日を作物播種日を基準として「当日」「3日前」「7日目」という施肥方法を行った場合における肥料効果と環境への影響を確認した。
Keyword: バイオマス, 循環型社会, メタン発酵消化液GET PDF=09/09P09-07.pdf
New method of ammonia extraction from digested liquid
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液からのアンモニアの新たな抽出方法の検討
○山岡 賢 [農研機構 農村工学研究所]柚山 義人 [農研機構 農村工学研究所]中村 真人 [農研機構 農村工学研究所]
著者らは,メタン発酵消化液ろ液の減量・濃縮方法として蒸留分離を適用したSimdcap法及び同法にリン酸マグネシウムアンモニア(MAP)生成反応を適用するSimdcap-SD法を開発した.より一層のアンモニアの抽出・濃縮の効率化を目指して,新たな方法(DAF法)を開発した.同法は環流蒸留で抽出したアンモニアに二酸化炭素を混合して固定化するものである.
Keyword: 消化液, アンモニア, 二酸化炭素GET PDF=09/09009-08.pdf
Efficient and effective facility maintenance in rural area - applications of IT -
OOKUBO KOUJI [Japan Agricultural Engineering Mechanization Association]
農業農村における効率的、効果的な施設管理−IT技術の応用について−
○大久保 光二 [農業土木機械化協会]
ここでは、Web技術やユビキタス技術等を活用し、既存の国営水管理システムに比較的簡易な「支援システム」を付加し、管理運用情報の収集・配信等を行うとともに、受益農業者や農業改良普及所、農協、行政機関等へ、営農情報・防災情報として提供する等、土地改良施設の維持管理の高度化・効率化を加速するための技術を開発・実証し、その啓蒙・普及を図ることを目的として実施している例を紹介する。
Keyword: IT, インターネット, GET PDF=09/09S01-01.pdf
発表番号 [企-10-2]
Diagnosis of Hydraulic and Water Serviceability Functions for Rehabilitate Irrigation Canal Systems
Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
用水路システムにおける水理学的な機能の調査と診断について
○樽屋 啓之 [農村工学研究所]三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]田中 良和 [農村工学研究所]向井 章恵 [農村工学研究所]中 達雄 [農村工学研究所]
本報告では,水理学的な機能診断を行う際の参考とするために既往機能調査および機能診断項目を整理して紹介した。特に,調査・分析ツールとしての水路カルテの有効性を示した。さらに,これまでの現場での調査経験に基づき,用水系で見られる典型的問題とその発生原因を考察することによって,水理学的な機能診断の留意点を整理した。用水系の水理・水利用機能に関する重要な問題は,分水工とその周辺に発現する場合が多い。
Keyword: 管・開水路流れ, 用水管理, 水利構造物GET PDF=09/09S10-02.pdf
A Dilemma about Hydraulics or Design Method −A Case of Bar Screen Compound Type Torrent Intakes−
Kojima Michihiko [Meiji University, School of Agriculture]
理論と設計のジレンマ ―バースクリーン複合型渓流取水工の場合―
水理現象は理論だけではその全容を表現できず、経験則を一般には係数の形で与えて表現している。これは経験の積み重ねや水理模型実験(計測器)の精度の上昇に伴い、より複雑で厳密になっていくと考えられるが、計算機の発達により計算は可能となってきている。一方、設計の現場においては、この係数の持つ意味が明確であり、適切に扱いやすい方が好ましい。このジレンマについて、バースクリーン複合型渓流取水工を例として考えた。
Keyword: 水理構造諸元, 設計方法, 渓流取水工GET PDF=09/09S10-04.pdf
発表番号 [企-11-5]
Downscaling of Global Warming Around a Metropolitan Area and Assessments of Mitigation Effects of Farmlands
Kimura Fujio [University of Tsukuba]Adachi Sachio [University of Tsukuba]
地球温暖化の大都市周辺へのダウンスケーリングと農地の持つ気候緩和機能の評価
○木村 富士男 [筑波大学生命環境研究科]足立 幸穂 [筑波大学生命環境研究科]
首都圏の将来の温暖化を疑似温暖化手法によるダウンスケールにより予想するとともに,同じ数値モデルで都市のヒートアイランドと水田の持つ気候緩和機能を評価し,両者の効果を量的に比較する。
Keyword: 地球温暖化, 領域気候モデル, ヒートアイランドGET PDF=09/09S11-05.pdf
発表番号 [企-13-4]
Current Status and Prospect of Irrigation Management in Lower Myanmar
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]Horino Haruhiko [Graduate School, Osaka Prefecture University]Hatcho Nobumasa [School of Agriculture, Kinki University]
ミャンマー低平地における灌漑管理の現状と展望
○松野 裕 [近畿大学農学部]堀野治彦 [大阪府立大学大学院]八丁 信正 [近畿大学農学部]
農業分野が経済の中核的役割を担っているミャンマーでは、灌漑農業の発展に伴うコメ生産の向上が至上課題となっている。本稿では、灌漑開発については他のアジア・モンスーン地域諸国より比較的初期の局面である同国における灌漑農業の概況を述べると共に、今までの研究活動で得られた知見を基に、今後の課題について米生産の中心地である低平地の農民水利組織および圃場レベルでの用水管理を中心に考察した。
Keyword: ミャンマー, 水田灌漑, 農民組織GET PDF=09/09S13-04.pdf
発表番号 [企-14-3]
Management-oriented Farmland Consolidation: Ecosystem Conservation Methods in the Itonuki Area
noda_yukihiro [Gifu Prefectural Gifu Region Agriculture and Forestry Office]
経営体育成基盤整備事業糸貫地区の生態系保全工法について
○野田 幸宏 [岐阜県岐阜農林事務所]
本発表では、経営体育成基盤整備事業糸貫地区の生態系保全工法における、着手前の事前調査による保全対象生物の特定と保全区域の選定から、農業農村整備アドバイザー委員会の参画と助言を受けたモニタリング等の事後調査での工法評価、その評価を次年度以降の工法に取り入れて年々地域状況等に適した生態系保全工法となるように改良を重ねていった過程と今後の課題等について報告する。
Keyword: 生態系, 環境保全, GET PDF=09/09S14-03.pdf
発表番号 [企-15-1]
The steps to solve depopulation, past and hereafter
MIYAGUCHI Toshimichi [Waseda University]
過疎対策の歩みと今後のあり方
○宮口 ?廸 [早稲田大学教育・総合科学学術院]
過疎法の廃止が目前に迫っている。新しい過疎対策を議論するためには,地域の現実を直視しそこから最適の状況を見出していくことが重要である。たとえば「住民がどのようにすれば楽しく暮らしていけるのか」いうことを,外部からアドバイスを受けながら住民自身が考えていくことが大切なポイントとなるであろう。これからの過疎対策のあり方を考える時,実際に人が動くことのできる仕組みを作ることが重要な鍵になると考える。
Keyword: 過疎法, 住民との協働, GET PDF=09/09S15-01.pdf
発表番号 [企-15-2]
Practice activities of the depopulated town towards regional vitalization
TAMURA Yukio [Motegi Tanbo Keeping Operations]TAMURA Takahiro [Motegi Tanbo Keeping Operations]
地域活性化に向けた過疎の町の実践
○田村 幸夫 [もてぎTKO]田村 孝浩 [もてぎTKO]
栃木県の東南端に位置する茂木町は,山地がその約7割を占める典型的な中山間地域である。1970年に過疎地域対策緊急措置法の指定を受けて以来,過疎債活用によるCATVの整備やミニ工業団地の造成分譲など,約40年間にわたり種々の施策を講じてきた。また今日ではこれらの社会整備を土台として,都市農村交流による地域の活性化や循環型社会形成を進めている。本報では,こうした茂木町の実践活動について報告する。
Keyword: 過疎債, 都市農村交流, 循環型社会GET PDF=09/09S15-02.pdf
発表番号 [企-16-2]
Measures to Apply Research Achievements of Biomass Use to Public Works
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]NODA Takahiro [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]NISHIO Takashi [National Agricultural Research Center for Tohoku Region]IMATOMI Yuki [Forestry and Forest Products Research Institute]YAKUSHIDO Kenichi [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HAYASHI Kiyotada [National Agricultural Research Center]
地域バイオマス利活用の研究成果を活かす方策
○柚山 義人 [農村工学研究所]野田 高弘 [北海道農業研究センター]西尾 隆 [東北農業研究センター]今冨 裕樹 [森林総合研究所]薬師堂 謙一 [九州沖縄農業研究センター]凌 祥之 [農村工学研究所]林 清忠 [中央農業総合研究センター]
農林水産省の委託プロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発(バイオマス利用モデルの構築・実証・評価)」の概要と成果トピックスを紹介した。また,研究成果を地方公共団体等による事業へ役立てるために,誰に,どこで,どのように伝えるべきかについて方策を列挙した。実証によるノウハウの提供を,組織,技術,制度それぞれの専門家が協力して総合的に行うことが有効と考えられた。
Keyword: バイオマス, 地域実証, 成果の活用GET PDF=09/09S16-02.pdf
発表番号 [企-16-3]
Research Activities on Optimal Biomass use at South-Western Island.
Yoshiyuki_Shinogi [National Agricultural Research Organization]Teruhito_Miyamoto [National Agricultural Research Organization]Koji_Kameyama [National Agricultural Research Organization]Chen_Yan [National Agricultural Research Organization]
南西諸島に於いてバイオマスを活かすための研究活動
○凌 祥之 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]宮本 輝仁 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]亀山 幸司 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]陳 嫣 [(独)農業食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
我々が沖縄県宮古島において実施中の,バイオマスの有効利用のための実証研究に関して,課題概要やこれまで得られた研究成果の概要を紹介する.特に,バイオマス利用による地下水保全の効果や持続的農業の推進等への貢献について報告する.また,成果の利活用に関しても紹介する.
Keyword: バイオマス, , GET PDF=09/09S16-03.pdf
発表番号 [企-17-1]
What's kind of taxonomic skill for rural and agricultural technocrat, right now ?
HIDAKA Kazumasa [Rural management, College of Agriculture, Ehime University]
今、農村・農業工学に求められる生物分類スキルのあり方とは?:パラタクソノミストへの誘い
○日鷹 一雅 [愛媛大・農・農山漁村]
農業基本法の改正以降この10年間に様々な農業環境政策が導入されてきた。農村の生態系、生物多様性を保全あるいは再生する上で、ボトムアップ型の生物調査が行われているが、現場での一つの問題は種同定がままならない事がある。ある農村や事業対象の生態系(水路や水田、ため池など)で、何種が生息しているのかを正しく把握するにはどうしたらよいのかについて、博物学や生態学の歴史を紐解きながら論述する。
Keyword: 環境教育, 生態系, 農地環境GET PDF=09/09S17-01.pdf
発表番号 [企-17-2]
Design of Survey on vegetation in paddy fields and surroundings with the participation of residents which are different knowledge of taxonomy
MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]
植物知識の異なる参加者による住民参加型「田んぼの草花調査」の設計法
○嶺田 拓也 [農研機構・農村工学研究所]
専門家による詳細なインベントリ調査に頼らずに農民・市民参加型で耕地およびその周辺植生を把握しうる手法の体系化に向けて,畦畔植生を対象として,1)参加者属性の仕分けによる適用プログラムの決定,2)新たに開発したガイドブック等の調査ツール群,の設計を行った。これは全120分の活動時間で,10名程度の小グループが畦畔(200m程度)を対象に植物採集し,ガイドブックを利用して同定・記録を行うものである。
Keyword: 参加者属性, 調査行動特性, 活動プログラムGET PDF=09/09S17-02.pdf
発表番号 [企-17-3]
A viewpoint of application residents’ taxonomic proficiency to survey on lives
地域住民の生物分類技能を活用した「生きもの調査」の視点
全国的に取り組みが広がっている「田んぼの学校」では,生きもの調査を実施している団体が多数ある.また,農地・水・環境保全向上対策事業でも農業土木技術者が講師を務めるケースが増えている.そこで本発表では,農業土木技術者の参考とすべく,筆者が実施してきた魚類を対象とした調査の経験を基に、地域住民の生物分類技能を活かした調査方法の視点を報告する.
Keyword: , , GET PDF=09/09S17-03.pdf
発表番号 [企-2-1]
Expectations and supports to the industry and academia for the Five Technical Development Year Plan
OOSAWA Yuichi []
技術開発5ヶ年計画に対する産・学への期待と助成制度
○大澤 祐一 [北海道開発局農業水産部]
新たな技術開発5ヶ年計画は、平成21年度から25年度までの間の農業農村整備事業における技術開発の方向性を明らかにしている。関係する技術者の共通の認識となる5ヶ年計画を推進するための条件整備の重要性について述べるとともに、試験研究機関、大学と民間企業が連携して技術開発に取り組む支援の仕組みとして農林水産省農村振興局が実施している官民連携新技術研究開発事業について述べている。
Keyword: , , GET PDF=09/09S02-01.pdf
About a role of the univerity in promotion for a five year technical development year plan
tanaka tadstugu [Graduate school, University of Tokyo]
大学からみた「技術開発五ヵ年計画」
○田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
「技術開発5ヵ年計画」では、大学も担い手として位置づけられている。得意とする研究・開発の分野・内容を生かし、「計画」に参画していくことが、大学の有する研究力の事業実施の現場への活用にも繋がる。国立大学の法人化により、効率化係数が導入されて運営交付金は削減され、4年を経て国立大学の基礎的研究・教育に支障を来たしている。官民連携新技術研究開発事業の活用が大学にとっても重要になっている。
Keyword: 技術開発五ヵ年計画, 官民連携新技術研究開発事業, 土地改良長期計画GET PDF=09/09S02-02.pdf
Irrigation-system described in Mura-Meisaichou
Seiichi MATSUMOTO [Construction Research Institute]
「村明細帳」に残された農業水利
○松本 精一 [建設物価調査会]
江戸時代の村々が書き記した村明細帳は、今で言えば「市勢便覧」にあたる。この村明細帳には、村高、人数から神社・仏閣、用水などが事細かに記載され、その時代の村の様子を知る有効な資料である。山梨県八ヶ岳南麓台地に位置する北杜市の標高600mから1,000mの地域を対象に、村明細帳を利用して、江戸時代の村レベルでの農業水利の実態について述べる。
Keyword: 灌漑施設, 農業水利, 村明細帳GET PDF=09/09S03-01.pdf
発表番号 [企-3-2]
Irrigation-system in the Edo Era
江戸時代の農業水利の実態
江戸時代の村々が書き記した村明細帳は、今で言えば「市勢便覧」にあたる。この村明細帳には、現在に繋がる具体的な用水管理の実態が記述されている。山梨県八ヶ岳南麓台地を対象に、村明細帳を利用して用水管理の実態を整理・分析した結果について述べる。
Keyword: 灌漑施設, 農業水利, 村明細帳GET PDF=09/09S03-02.pdf
Trend and Tasks of Global Change Studies in Irrigation, Drainage and Rural Engineering
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
農業農村工学分野における地球環境研究の動向と課題
○渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]
地球環境問題には,地球温暖化の影響評価や適応・緩和,生物多様性や生態系の保全など,農業農村工学分野が解決に貢献すべき分野も多く,責任も大きいが,具体的に課題が組織的に設定されて,研究が着実に進展しているとは言い難い.この状況に鑑み,農業農村工学会では「地球環境問題に関する研究推進小委員会」を中心に対応を検討しているが,その中間まとめを軸に,研究展開の実態と喫緊に取り組むべき課題を整理した.
Keyword: 地球環境, 環境保全, 環境影響評価GET PDF=09/09S04-01.pdf
Stability and increase technologies such as soybean and wheat by subsurface water level control system “FOEAS”
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]
地下水位制御システムFOEASによる大豆・麦等の安定多収技術
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
水田農業においては、省力的栽培技術の普及、田畑輪換による麦や大豆、飼料作物等の増産を図ることが緊急課題となっている。近年開発された、地下水位制御システムFOEASは暗渠排水と地下灌漑の機能を併せ持ち、湿害と干魃害を回避すると共に、転作作物に最適な地下水位を維持でき、高品位安定多収を可能とする。また、水稲作においては、無代かき移植や乾田直播が導入でき、省力的な栽培技術の確立及び経営規模の拡大が可能となる。
Keyword: 地下水位制御システム, 転作田, 食料自給率GET PDF=09/09S04-04.pdf
Climate Changes and Issues for Conservation of Irrigation and Drainage Facilities
Naka_Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
気候変動と農業水利施設の機能保全の課題
○中 達雄 [(独)農研機構農村工学研究所]
気候変動に関する政府間パネル第4次報告書では、「気候システムの温暖化は疑う余地がない」とされ、その影響が、水・生態系・食料・沿岸域・人間の健康に深刻な影響を及ぼすと予測している。有史以来、人類は、干ばつや洪水などの気候変動に対して、灌漑施設などの生産・生活基盤の整備により、対策を図ってきた。本文では、日本の水田農業の生産基盤である農業水利施設を対象に、温暖化に対するその機能保全の課題を整理する。
Keyword: 地球環境, 気象環境, GET PDF=09/09S04-05.pdf
発表番号 [企-5-3]
Deployment of “Aggressive Farming” by promoting Upland Farming
SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]MIYAMOTO Koichi [The Agricultural Upland Development Association]
畑地農業の推進による「攻めの農業」の展開
○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]宮本 幸一 [社団法人畑地農業振興会]
畑地における基盤整備事業は,実施地区の作物生産の体系を一変させるほど大きな影響をもたらす.本研究では,積極的な畑作経営を展開する地区にアンケートを実施し,畑整備事業の効果について調査を行った.営農方針のキーワードでは,ブランド化が最も多く,輸出等の他のキーワードと組合せて回答する傾向が示された.また,用水の利用目的は,病害虫防止,播種・定植,液肥散布等の省力化に寄与する用途が多くみられた.
Keyword: 攻めの農業, 畑作基盤整備, 用水利用目的GET PDF=09/09S05-03.pdf
発表番号 [企-5-4]
For Appropriate Planning of Upland Field Irrigation Works
TAKAHASHI_Ryouji [Rural Environment Division, Ministry of Agriculture,Forestry,and Fisheries]SAKAMOTO_Tomohiko [Rural Environment Division, Ministry of Agriculture,Forestry,and Fisheries]
畑地かんがい事業のより適切な計画策定に向けて
○高橋 良次 [農林水産省農村環境課]坂元 智彦 [農林水産省農村環境課]
計画基準「農業用水(畑)」は、昭和29年の制定以降、農業を取りまく課題や農業政策の変遷への対応、また、新しい技術の導入等を行うため、昭和57年及び平成9年に改定を行った。本報告は、これまでの変遷内容を整理し、平成21年度より新たに始めた改定作業の方向性について展望を報告するものである。
Keyword: 畑地灌漑, 用水計画, GET PDF=09/09S05-04.pdf
発表番号 [企-6-1]
A tentative plan for strategic rural reorganization
HAYASHI_Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]
積極的な撤退についての試案
○林 直樹 [総合地球環境学研究所]
「積極的な撤退」についての発展的な議論を進めるために,その試案を示した。集落移転については,(1)無人化危惧区域の指定,(2)種火集落の指定,(3)移転先候補地の指定,(4)集落移転の検討―の順に。さらに,荒廃人工林,田畑(耕作放棄地を含む),使用されなくなった道路―などの管理の具体例を示した。
Keyword: 積極的な撤退, 集落移転, 国土管理GET PDF=09/09S06-01.pdf
A way of the relocation of settlement learning from a method for moving into the temporary housings
YAMAZAKI Ryo [studio-L inc.]
仮設住宅の入居方法に学ぶ集落移転のあり方
○山崎 亮 [株式会社studio-L]
中山間地域における集落の移転は、個別に行うと離れる側も残される側も結果的に孤立してしまうことになる。震災時の仮設住宅の入居方法についても同じことがいえる。阪神・淡路大震災では、抽選で入居先を決めたためにコミュニティが分断され、結果的に200人を超える孤独死が発生した。一方、中越地震では従前のコミュニティを破壊しないよう集落ごとに仮設住宅へ入居させた。集落の移転時にも同様の配慮が必要である。
Keyword: 震災, 仮設住宅, コミュニティ入居GET PDF=09/09S06-04.pdf
Wildlife issues under depopulating society: a case study of human-monkey conflicts in Shirakami Mountains
ENARI Hiroto [Primates Research Institute, Kyoto University]
人口減少社会における野生動物問題〜白神山地におけるニホンザル問題を事例に〜
○江成 広斗 [京都大学霊長類研究所 ]
人口減少や高齢化が進行した地域において、「集落を今のまま維持すること」を前提として、当該野生動物種からの農作物被害や生活被害を効果的に軽減することは困難になりつつある。本発表では、白神山地におけるニホンザル問題を事例に、集落撤退を視野に入れたより柔軟な農村計画が野生動物管理にもたらすメリットを整理した。
Keyword: 生態系, 集落計画, 社会計画GET PDF=09/09S06-05.pdf
Monitoring of the quality of dissolved organic matter in aquatic ecosystems by using the optical properties
Maie_Nagamitsu [School of Veteinary Medicine Kitasato University]
水環境中の溶存有機物の光学的特性を用いた質のモニタリング
○眞家 永光 [北里大学獣医学部]
溶存有機物(DOM)は、水中におけるさまざまな生物地球化学的過程に影響を及ぼす。DOMの機能や反応性はその質に依存するため,DOM の水環境中での働きや、起源、動態を正しく理解するためにはその質を明らかにする必要がある。そこで今回は、紫外・可視吸収スペクトル,蛍光スペクトルを用いたDOMの質の簡便なモニタリング手法を紹介する。
Keyword: 水質, 溶存有機物, 光学的特性GET PDF=09/09S07-01.pdf
発表番号 [企-7-2]
Runoff characteristics of humic substances from forested watersheds
Otsuki_Kyoichi [Kyushu Univerity Forest]Higashi Naoko [Kyushu Univerity Forest]Chiwa Masaaki [Kyushu Univerity Forest]Kumagai Tomo'omi [Kyushu Univerity Forest]
森林流域からのフミン物質の流出特性
○大槻 恭一 [九州大学演習林]東 直子 [九州大学演習林]智和 正明 [九州大学演習林]熊谷 朝臣 [九州大学演習林]
相対蛍光強度から簡便に渓流水のフミン物質濃度を推定する方法を提示した.その上で,九州大学演習林(福岡・宮崎・北海道)にある森林管理・植生・地質等が異なる5つの山地小流域およびその水系河川で採水を行い,渓流水中のフミン物質は,フルボ酸で占められていること,渓流水のDOCの約75%を占めていること,流量と正の相関があることを示すとともに,同一河川系ではフミン物質の蛍光特性は類似していることを示唆した.
Keyword: 物質循環, 水質, 流出特性GET PDF=09/09S07-02.pdf
発表番号 [企-7-3]
Metal Binding to Humic Substances and Humic Substance/ Mineral Composites
Saito Takumi [Department of Nuclear Engineering and Management, School of Engineering, The University of Tokyo]
腐植物質および腐植物質/鉱物複合体に対する金属イオンの結合に関する研究
○斎藤 拓巳 [東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻]
腐植物質は動植物の遺骸が分解・縮合する過程で生じる難分解性の有機物の総称であり,比較的小さな有機分子が弱い相互作用によって結合した,大きさ数nm程度の有機ナノコロイドである.腐植物質は様々な汚染物質と相互作用をし,汚染物質のキャリアとして働くことが知られている.本講演では,腐植物質への有害金属イオンの結合を対象に,その評価方法や結合量の環境条件への依存性,結合のモデル化について概観する.
Keyword: 腐植物質, 金属イオン, 結合モデルGET PDF=09/09S07-03.pdf
発表番号 [企-8-3]
Seasonal and diel flow patterns of glochidia, the freshwater unionid mussel Pronodularia japanensis and Inversiuno jokohamensis in paddy field ditch.
Itoh Toshishige [Enoshima Aquarium]Yoshida Yutaka [Tochigi prefectural fisheries experimental station]Kakino Wataru [Seisho region prefectural administration center]Maruyama Takashi [Tokyo university of marine science and technology]
水田用水路におけるマツカサガイとヨコハマシジラガイの幼生の流下生態
○伊藤 寿茂 [新江ノ島水族館]吉田 豊 [栃木県水産試験場]柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]丸山 隆 [東京海洋大学]
水田用水路を流下するマツカサガイとヨコハマシジラガイの幼生をプランクトンネットで採集し,観察,計数して,その出現状況を調べた。マツカサガイは4月から10月まで、ヨコハマシジラガイは2月から10月まで幼生が出現した。ネットを使用した調査では成貝にダメージを与えることなく繁殖期を調べることができる。サンプルの採集方法などをさらに改善することにより、より優れたモニタリング方法となる。
Keyword: グロキディウム幼生, イシガイ類, 流下GET PDF=09/09S08-03.pdf
発表番号 [企-8-5]
Problem to conservation technology development of riffle-pool that is appropriate for fresh-water bivalves (unionidae)
NAGAYOSHI Takeshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]KAKINO Wataru [Seisho Region Prefectural Administration Center, Kanagawa Prefecture]SHIMADA Hiroshi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]SATO Teruo [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]HATA Kenji [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]KONDO Tadashi [Faculty of Bioresource Science, Akita Prefectural University]
イシガイ類の生息に適した瀬-淵の保全・創出技術開発への課題
○永吉 武志 [秋田県立大学生物資源科学部]柿野 亘 [神奈川県西湘地域県政総合センター]嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学部]佐藤 照男 [秋田県立大学生物資源科学部]端 憲二 [秋田県立大学生物資源科学部]近藤 正 [秋田県立大学生物資源科学部]
イシガイ類などの淡水二枚貝は,近年の河川改修や圃場整備に伴う生息環境の変化によって各地で個体数が減少しており,絶滅が危惧されている.そこで,イシガイ類の生息環境と深くかかわっていると思われる砂州・砂礫堆に関する知見をもとに,河川ならびに用・排水路での瀬-淵の保全・創出技術開発の課題について考察する.
Keyword: イシガイ類, 瀬-淵, 砂洲・砂礫堆GET PDF=09/09S08-05.pdf
Production of Hydrogen Gas and Aromatic Compound by Biomas in Dairy Farming Region
Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Ohkubo Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Shudo Yukoh [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
酪農村のバイオマスから水素などの化学原料の製造
秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]○大久保 天 [(独)土木研究所寒地土木研究所]主藤 祐功 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
酪農村の乳牛糞尿バイオマスの変換利用方法の開発を行い、バイオガスから水素や芳香族炭化水素を併産する技術を実証した。バイオガスから水素等を生産する際の物質収支・エネルギー収支を示したほか、併産したベンゼンの地域利用についての実験・考察結果を論じた。
Keyword: バイオマス, 水素, 芳香族炭化水素GET PDF=08/08002-31.pdf
Expansion of Simdcap to Simdcap-SD
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]
Simdcap(シンドキャプ)法からSimdcap-SD(エス・ディ)法への発展
○山岡 賢 [農村工学研究所]柚山 義人 [農村工学研究所]中村 真人 [農村工学研究所]人見 忠良 [農村工学研究所]
メタン発酵消化液ろ液の減量・濃縮方法として開発したSimdcap法にリン酸マグネシウムアンモニア(MAP)生成反応を適用するとろ液中のアンモニア性窒素のより一層の濃縮が可能となることが確認できた.同法をSimdcap-SD法と名付け,同法のメタン発酵プロセスへの組み込みの展望を示した.
Keyword: 資源循環, バイオマス, 消化液GET PDF=08/08009-33.pdf
Quantification of Soil Water Environment for Optimum Afforestation at Horqin Sand land
HAO Aimin [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]HARAGUCHI Tomokazu [Department of Environmental Sciences, Faculty of Agriculture, Saga University]FUJIHARA Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]WATANABE Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]NAKANO Yoshisuke [Emeritus Prof., Faculty of Agriculture, Kyushu University]
科爾沁沙地における植林地の土壌水分環境の定量化と最適植栽間隔
○? 愛民 [総合地球環境学研究所]原口 智和 [佐賀大学農学部生物生産学科]藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]中野 芳輔 [九州大学農学研究院]
中国科爾沁沙地中南部の奈曼旗を対象にポプラ群落の蒸発散による土壌水分・熱動態について推定を行った.まず,当地の気象データを利用してポテンシャル蒸発散量を求め,これに植物係数を導入して実蒸発散を推定した.結果から1次元コンパートメントモデルを用いて植栽間隔の異なるポプラ群落の4類型を設定し,植林地の土壌水分と地温の時間変化の推定を試みた.本手法は,植林地における土壌水分環境の解明に利用可能であり,砂漠地域の緑化効果の評価および持続的な砂漠化防止対策,適切な土地利用計画にも有効に利用されると考えられる.
Keyword: 植林地, 植物係数, モデルGET PDF=08/08001-25.pdf
The Frost Damage of Reinforced Concrete Canals
OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]TAKADA Ryuichi [Matsue National College of Technology]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]
RC開水路の凍害
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]高田 龍一 [松江工業高等専門学校]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
コンクリート構造物に凍害が生じるメカニズムは,構造物の構造形式,供用される環境条件に応じた特徴があり,農業水利施設の多くの割合を占めるRC開水路においても,特徴的な凍害が生じる。本文では,RC開水路における凍害診断の開発とその評価の確立に資することを目的に,RC開水路に生じる特徴的な凍害がどのようなメカニズムにより生じるのかを,特に凍害発生位置の観点から述べる。
Keyword: 開水路, 凍害, 凍害診断GET PDF=08/08004-12.pdf
Measurement of the Velocity of Water Flow through the Weeds in a Canal
HIROSE Shinichi [Toyama Prefectural University]HAMADA Akira []
水路の水草と流速の関係
○広瀬 慎一 [富山県立大学]浜田 明 [石崎産業]
近自然水路工法においては、魚類を保全の対象にすることが多い。小魚の生息には流速を緩和し、産卵にも使われる水草の存在が不可欠である。水路の流速が50cm/sを越えるとトミヨの生息数が急激に減少することも分かっている。水生植物の繁殖する底幅5.1mの玄手川で、電磁流速計を用いて詳細に断面流速を調査した。12回の観測結果で得られた散布図から、水草内の平均流速は水の部分の平均流速の約30%に緩和されていることが分かった。
Keyword: 電磁流速計, 水草, 平均流速GET PDF=08/08007-28.pdf
The elucidation of the methane fermentative condition for viscosity suitable for the pipeline transportation of the slurry
OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]ISHIDA Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]YOKOHAMA Mitsuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]
スラリーのパイプライン輸送に適した粘性確保のためのメタン発酵条件の解明
○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [(独)土木研究所寒地土木研究所]横濱 充宏 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
家畜ふん尿を水で希釈し、パイプラインで搬送可能な濃度に薄めてメタン発酵させる場合の希釈限界濃度を明らかにしたく、室内で発酵実験を行った。希釈後の原料スラリーのTSが4%程度までであり、かつ、投入原料スラリー量(投入有機物量)が同量であり、さらに、滞留日数が同一であれば、原料スラリーの希釈はバイオガスの発生に支障をきたさないことがわかった。
Keyword: メタン発酵, スラリー, パイプラインGET PDF=08/08009-32.pdf
Numerical Simulation of Tidal Current in and around Nori Aquafarming Grounds in the Ariake Sea Coastal Waters
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]Iwabuchi Mitsunobu [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]Ikeura Shigeru [Ariake Research Center, Fukuoka Prefectural Fisheries and Marine Technology Research Center]Kuno Katsutosi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]Syuto Toshio [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]Yoshida Yukihumi [Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center]
有明海浅海域ノリ養殖漁場における潮流シミュレーション
○平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]岩渕 光伸 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]池浦 繁 [福岡県水産海洋技術センター有明海研究所]久野 勝利 [佐賀県有明水産振興センター]首藤 俊雄 [佐賀県有明水産振興センター]吉田 幸史 [佐賀県有明水産振興センター]
有明海浅海域を対象に,ノリ養殖施設の流体抵抗を定量化するとともに,これを組み込んだ2次元単層・潮流シミュレーションモデルを開発した.まず,入手した海底地形データとノリ区画漁場データから100mメッシュサイズの空間データを作成した.次に,ノリ養殖施設の流体抵抗をノリ網と支柱の抵抗から検討し定量化した.以上を用いた2次元単層・潮流シミュレーションモデルにより,潮流速の観測値を良好に再現することができた.
Keyword: 河口・沿岸域の水理, 水産土木, ノリ養殖GET PDF=08/08003-02.pdf
Dynamic Characteristics of Dissolved Oxygen in a Eutrophic Water Body under Scarce Underwater Light Environment
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Saitoh Takashi [Nippon Koei Co., Ltd.]
寡少な水中光環境下にある富栄養化水域のDOの動態特性
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]齋藤 孝 [日本工営株式会社]
本研究では,寡少な水中光環境下での水質の動態特性を明らかにするために,フミン質の存在により透明度が極めて低い貯水池を対象に水質観測と生態系モデルによる水質動態解析を行った.まず,水質観測から水中光強度,水温,DOの鉛直分布の季節的な変動特性および光の消散係数と透明度の関係を検討した.次に,数値シミュレーションを通じて,生産,消費および鉛直拡散輸送のDOの変動要因の観点から,その動態特性を検討した.
Keyword: 水環境・水質, 富栄養化, 溶存酸素GET PDF=08/08003-03.pdf
The dynamic alteration of nitrogen and function of paddy fields in Betsuyama river basin
HAYASE_Yoshio [Ishikawa Prefectural University]KAJIWAR_Chikanobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]
別山川流域における窒素動態と水田域機能に関する研究
○早瀬 吉雄 [石川県立大学]梶原 親信 [柏崎周辺農業水利事業所]
別山川流域を対象に,潅漑期及び非潅漑期の低水流況時に,水源森林域,溜池,水田,排水河川の水,反復利用の潅漑水及び集落排水を採水・分析して無機態・有機態の窒素成分の動態を検討した。その結果,農業用水が反復利用されることによって,地域の水環境の改善に寄与していることが解明された。
Keyword: 窒素動態, 水環境, 集落排水GET PDF=08/08009-02.pdf
Development of Farmland Leveling System Utilizing RTK-GPS Technology
FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]KISHI Keijun [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]HIROTA Kenichi [Nikon-Trimble.Co.,Ltd ]TANABE Yoshio [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]LI Wen [Sugano Farm Machinery Mfg..Co., Ltd]NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
RTK−GPS測位技術による圃場の整地均平化システムの開発
○藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]岸 恵純 [(株)ニコン・トリンブル]広田 健一 [(株)ニコン・トリンブル]田辺 義男 [スガノ農機(株)]黎 文 [スガノ農機(株)]南部 雄二 [(財)北海道農業近代化技術研究センター]
RTK-GPS測位技術を活用した圃場整備及び営農における整地・均平技術を開発し、省力・軽労化の実現と整備コストの大幅削減を目的に、制御システム(ソフトウエア・ハードウエア)の検証、実用化のための課題とその対応を検討した。既存技術のレーザーレベラーと比較してGPSレベラーの作業時間は水準測量で-80%、整地均平作業で-30%の削減となった。
Keyword: 圃場整備, 農地の汎用化, RTK-GPSレベラーGET PDF=08/08005-43.pdf
Control of greenhouse gases emission during tree pruning chips composting using Bacillus.sp
Takarada Kotaro [Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Youhei Noguchi [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Kazue Watanabe [kankyouhozenjigyou, Inc]Machito Mihara [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
バチルス属細菌を利用した剪定枝葉堆肥化過程における温室効果ガス抑制
○宝田 浩太郎 [東京農業大学大学院農学研究科]野口 陽平 [東京農業大学 地域環境科学部]渡邉 万衛 [環境保全事業株式会社]三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
バチルス属細菌添加と水分含量の違いによる剪定枝葉堆肥化過程での温室効果ガス発生抑制の効果を調べるために,堆肥化実験を行った。重量含水率60%区は45%区に比較してメタンガスの濃度が低くなった。また,バチルス属細菌添加区は無添加区よりもメタンガス濃度が低くなった。この結果から,適切な水分含量の調節とバチルス属細菌の添加は剪定枝葉堆肥化過程でのメタンガスの発生抑制に効果があることが分かった。
Keyword: バチルス属細菌, 温室効果ガス, 剪定枝葉堆肥化GET PDF=08/08005-35.pdf
A Presumed Method of Soil Moisture Using Weather Data
Arimori Masahiro [Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Mabechiengan Agricultural Wate Utilization Office]Endo Yasushi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Mabechiengan Agricultural Wate Utilization Office]
気象データを利用した土壌水分の推定手法
○有森 正浩 [東北農政局馬淵川沿岸農業水利事業所]遠藤 泰 [東北農政局馬淵川沿岸農業水利事業所]
我が国では,気象官署やアメダスなどの気象観測網が全国に展開している.これらを有効活用し,降水量,気温,湿度などの気象データから土壌水分を推定することができれば,畑地かんがい計画の策定や,実際の圃場における土壌水分の管理などに役立てることができる.気象データとタンクモデルの手法を用いた簡単なモデルで土壌水分の変動状況を試算したが,計算値は実測値をほぼ再現することができた.
Keyword: 土壌水分, タンクモデル, 畑地かんがいGET PDF=08/08001-43.pdf
Study on characteristic of E.coli loss with soil erosion in upland field
Saito Yu [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Kawai Toshiyuki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Mihara Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
きゅう肥を施した畑地での土壌侵食に伴うE.coliの流出特性に関する研究
○斉藤 優 [東京農業大学大学院 農学研究科]川井 聡之 [東京農業大学大学院 農学研究科]三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
本研究では畑地での土壌侵食に伴うE.coliの流出特性を解明するため、人工降雨装置を用いて流出実験を行った。その結果、土壌の流亡に伴ってE.coliも流出していることが分かった。更に、流亡土壌中の有機物含量を測定し、E.coliの流出との関連性を調べた結果、流亡土壌よりも高い相関がみられ、E.coliの流出は有機物の流出に依存していることが分かった。
Keyword: 土壌侵食, 大腸菌, きゅう肥GET PDF=08/08005-36.pdf
Planning of water-environment in the Cidanau watershed, Indonesia
YAMANAKA_Noriyuki [SANSUI Consultant Inc.]GOTO_Akira [Utsunomiya Univ.]MIZUTANI_Masakazu [Utsunomiya Univ.]Arien_Heryansyah [Bogor Agricultural University]
インドネシア・チダナウ流域における水環境管理計画
○山中 規之 [サンスイコンサルタント]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]アリン ヘリアンサ [ボゴール農科大学]
インドネシア・ジャワ島のチダナウ流域では生活排水や農地への施肥による汚濁負荷排出によって水質悪化が問題となっている.本研究では,対象流域において水環境管理が適切に実施されるように,事前に管理の方法を計画することを目的とした.そのためのアプローチ手段として,水質モデルによる流域内全域の水質予測,種々の対策に関する将来予測シミュレーション,意思決定手法を用いた最適案選定の3点に着目して計画を行った.
Keyword: 流域管理, 水質, 意思決定GET PDF=08/08009-26.pdf
Study on the origin of dissolved organic matter in a river using organic molecules
MAIE Nagamitsu [Shool of Veterinary Medicine, Kitasato University]SHIMA Eikichi [Shool of Veterinary Medicine, Kitasato University]
有機分子組成を用いた河川中の溶存有機物の起源に関する研究
○眞家 永光 [北里大学獣医学部]嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]
有機分子組成を用いた溶存有機物の起源の推定に関する研究の第一歩として、青森県内を流れる砂土路川水系中の溶存有機分子組成の地理的、および、季節的変化を調べた。その結果、河川中の有機分子組成は、起源の変化を受けて、地理的、および、季節的変化を示したことから、土地利用形態に特徴的な有機分子組成を把握することができれば、この手法は、河川中に含まれる有機物の起源を推定するための有用な手段になると期待された。
Keyword: 水環境, 環境影響評価, 水質GET PDF=08/08009-01.pdf
Analysis of Tidal Current by Ensemble Mean of Measured Value with Hydraulic Model Test in the Ariake Bay
ohnishi ryouichi [ex-National Institute for Rural Engineering]shiratani eisaku [National Institute for Rural Engineering]kiri hirohide [National Institute for Rural Engineering]
水理模型実験のアンサンブル平均による有明海の潮流解析
○大西 亮一 [元農村工学研究所]白谷 栄作 [農村工学研究所]桐 博英 [農村工学研究所]
有明海の水理模型実験は数多く行われているが潮流の乱流や測定誤差について検討が行われていない。本研究では桐ら(2007)の水理模型で再度測定した35〜40周期の測定値を日野・大西(1971)の方法に従って、アンサンブル平均値を求め、諫早湾干拓潮受堤防締切りによる潮汐・潮流変化を評価する。また、変動流速の時間的な変化を明らかにした。
Keyword: 有明海, 水理模型実験, 潮流GET PDF=08/08003-01.pdf
Study on the Monitoring of Grazed Grassland with GPS and GIS
Suzuki Kimihito [Graduate School of Veterinary Medicine & Animal Science, Kitasato University]Shima Eikichi [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]Shimada Hiroshi [College of Bioresource Sciences, Akita Prefectual University]Tanaka Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]Maie Nagamitsu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]Machida Hiroaki [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
GPSとGISを用いた放牧草地のモニタリングに関する基礎的研究
○鈴木 公人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医学部]嶋田 浩 [秋田県立大学生物資源科学科]田中 勝千 [北里大学獣医学部]眞家 永光 [北里大学獣医学部]町田 拡彰 [北里大学獣医学部]
近年、リモートセンシングを利用してのモニタリングが盛んに行われている。本研究では、放牧草地においてRTK−GPS測位を用いたデータの取得と、GISによる異種のデータの結合・解析を行うモニタリングシステムの構築とその利用について考察を行った。その結果、GPSとGISを組み合わせることにより効率的な情報の生産が可能になった。特に、高度で広域な情報を処理する場合において有効であることが示された。
Keyword: GPS, GIS, 放牧草地GET PDF=08/08007-01.pdf
Present situation and problems of the assistance for sustainable water use in Thailand
ONIMARU Tatsuji [National Agri. & Food Research Organization]SHIODA Katsuro [Japanese Institute of Irrigation & Drainage]
タイにおける持続可能な水利用に対する支援の現状と課題
○鬼丸 竜治 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構]塩田 克郎 [(財)日本水土総合研究所]
開発途上国では参加型水管理(PIM)の実現に向けた各国・機関による支援が本格化している。しかし,支援を受けたモデル的な地区ではPIMの実現事例が散見され始めたものの,国全体への普及は進んでいない。ここでは,わが国による支援が最も進んでいるタイの現状について報告するとともに,農民水管理組織が持続的に機能していくためには,農民の能力強化に加えて、組織の活動を支える制度や法律の整備が必要であることを提言する。
Keyword: 持続可能な水利用, 参加型水管理, タイGET PDF=08/08001-10.pdf
Salinization of farmland in northern region of Taklamakan Desert-Relationship of salinization and agricultural wateruse in semi-arid zone (1)-
NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University] Abdisalam JALALDIN [Institute of Resource and Environment Science, Xinjiang University]
タクラマカン砂漠北縁地域の農地における塩類集積の状況?半乾燥地の農業水利と塩類集積 (1)?
○長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]
タクラマカン砂漠周辺の農地を対象に,農業水利が塩類集積に及ぼす影響を検討した。その結果,用水路側より排水路側で塩類集積被害が大きく,また地下水位も高く推移した。しかし,夏季の地下水深は十分に深く,塩類集積の直接的な原因では無いと判断された。この地域の塩類集積は,夏季には土性に起因する土中水の移動が,また冬?春季にはこれに加えて冬期潅漑による地下水位と土壌水分の状態が影響しているものと推察された。
Keyword: 塩類集積, 陽イオン, 地下水GET PDF=08/08009-12.pdf
Salinization of farmland in northern region of Taklamakan Desert-Relationship of salinization and agricultural wateruse in semi-arid zone (2)-
YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]UNOKI Keiji [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University] Abdisalam JALALDIN [Institute of Resource and Environment Science, Xinjiang University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
タクラマカン砂漠北縁地域の農地における塩類集積の要因?半乾燥地の農業水利と塩類集積 (2)?
○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]鵜木 啓二 [北海道大学大学院農学研究院]阿布都沙拉木 加拉力丁 [新疆大学資源与環境科学学院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
タクラマカン砂漠周辺の農地を対象に,農業水利が塩類集積に及ぼす影響を検討した結果をもとに,この地域の塩類集積の発生メカニズムを考察した。その結果,塩類集積被害の少ない圃場では作土層下に透水性の高い層があり,塩類被害の大きい圃場では作土層下に難透水性の層があることから,このことが塩類集積に大きく影響しているものと判断された。さらに融解時の地下水位上昇が土壌表層に塩類を供給しているものと推察された。
Keyword: 塩類集積, 地下水, 土壌浸出液GET PDF=08/08009-13.pdf
Estimation of Public Cost Share for Drainage Facility Operation in Urbanized Low-lying Paddy Area
GOTOU_Shin-ichi [Nishikanbara Land Improvement District]Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]HORIKAWA_Naoki [National Institute for Rural Engineering]YOSHIDA_Takeo [National Institute for Rural Engineering]
低平都市化水田域における公的な排水経費の負担割合の算定
○後藤 慎一 [西蒲原土地改良区]増本 隆夫 [農村工学研究所]堀川 直紀 [農村工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]
土地利用変化の著しい低平水田地帯では、基幹排水施設等の維持管理費に関わる農業者側と都市側の適正な負担割合の指標は明らかにされていない。そこで、地目別流出量の違いを根拠とした排水経費の農業側に対する都市の負担割合の検討を行った。西蒲原地区を対象に、関数近似化した流出ハイドログラフを利用し、流出波形の違いを考慮して、排水経費に対する都市側の負担割合を算定する方法を示すとともにその推定値が求められた。
Keyword: 洪水緩和(防止)機能, 低平地水田, 排水経費GET PDF=08/08001-03.pdf
The nitrogen removal improvement examination using the vinyl sheet tunnel
KURODA_HISAO [IBARAKI University College of Agriclture]KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriclture]NAKASONE_HIDEO [IBARAKI University College of Agriclture]
ビニールトンネルを利用した窒素除去向上試験
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
地形連鎖系を活用した窒素浄化は,面源系の汚濁負荷削減にとって有効な対策である.この窒素浄化能力をさらに向上させるために水温に着目し試験を行った.水温を上昇させるためにビニールトンネルを用いた.その結果,平均水温は1.6℃上昇させることができた.その結果,夏季においてはビニール区のT-N濃度は低下させることができたものの,冬季は,脱窒に必要な水温まで上昇しづらかったために窒素除去の向上は認められなかった
Keyword: 窒素除去, 水温, ビニールトンネルGET PDF=08/08009-18.pdf
Analytical Study on Water Environment in Lake Togo using an Eco-hydrodynamic Model
Sai Koji [Faculty of Agriculture,Kochi University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Mori Makito [Faculty of Agriculture,Kochi University]
低次生態系−3次元水理学モデルを用いた鳥取県東郷池の水環境に関する解析
○齋 幸治 [高知大学農学部]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]森 牧人 [高知大学農学部]
低次生態系−3次元水理学モデルを用いて,鳥取県東郷池の水環境動態に関する解析を行った.まず,東郷池における適切なモデルパラメータ値の設定および本モデルの再現性の検証を行った.つぎに,本モデルによるDOの動態に関する数値実験を行った.その結果,年平均風速程度の風が作用した場合,3m以深の底層では移流・拡散による酸素供給量よりも底泥による酸素消費量が大きく上回り,底層の貧酸素化が生じることが分かった.
Keyword: 富栄養湖, 生態系−水理学モデル, 溶存酸素GET PDF=08/08003-07.pdf
Transition on Geographical Distribution of Ponds Breeding Fancy Carp under Competitive Relationship with Paddy Field Use in Niigata Chuetsu
SAKATA Yasuyo [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Pref. Univ.]ARITA Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]MORISHITA Kazuo [Faculty of Engineering, Kagawa University]
中越地域における水田利用との競合関係の下での養鯉池の地理的分布の変遷
○坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]有田 博之 [新潟大学農学部]森下 一男 [香川大学工学部]
小千谷市A集落を対象に、70〜90年代の空中写真を基に水田と養鯉池の推移を分析した結果、養鯉池の立地は、水田の転換、山頂部の開発、一区画の拡大により拡がってきたことが明らかになった。水田の転換によって養鯉池の拡大が進む余地は大きくなく、残された造成可能地は急傾斜地と山頂部である。今後養鯉池の立地がそこに向かうかは経営戦略次第だが、中越地震での養鯉池の決壊を鑑みれば、防災型土地利用計画が必要である。
Keyword: 中越地震, 中山間地域, GISGET PDF=08/08002-22.pdf
発表番号 [11-P-31]
Habitat environment evaluation method of fauna and flora inhabiting paddy field waters using HEP
MATSUMOTO_YUSUKE [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]GOTO_AKIRA [Utsunomiya Univ.]
HEPを用いた水田水域における生物種の生息地環境評価の方法
○松本 佑介 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
改正土地改良法により、各地の圃場整備事業でミティゲーションが検討されている。しかし、ミティゲーションの検討が不十分な現状がある。定量的な生態系評価手法であるHEPは、事業の影響やミティゲーション効果の評価に非常に有効である。本報告では、新たに実施される圃場整備事業においてHEPを適用する前段階として、評価種の選定、HEP適用対象区の選定、評価種のHSIモデルの作成を試みたので、これを報告する。
Keyword: ヘップ(HEP), 水田生態系, ミティゲーションGET PDF=08/08P11-31.pdf
Study on the dynamic characteristic of sandy soil
砂質土の動的特性に関する一考察
○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]斉藤 哲夫 [(株)セントラル技研]
サイクリックモビリティーは、繰返し荷重を受けて有効応力がゼロに近づいてから載荷時にせん断剛性の回復、除荷時に有効応力の減少を繰返していくがひずみは有限の大きさにとどまる現象として液状化と区別されることがあるとされている。本報文は、液状化とサイクリックモビリティーの現象について検討するため、砂質土を締固めて供試体を作製し繰返し三軸試験を行った事例を報告するものである。
Keyword: 土の動力学的性質, 液状化, サイクリックモビリティーGET PDF=08/08006-03.pdf
Construction method selection which evaluated the physics-and-chemistry nature of the field for tree planting
TANAKA Kenji [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]ASAHI Nobuhiko [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]SUGIMOTO Hiromichi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]KOUKETU Hiromi [Japan Conservation Engineers Co.,Ltd]
緑化対象面の理化学性を評価した工法選定
○田中 賢治 [国土防災技術株式会社]朝日 伸彦 [国土防災技術株式会社]杉本 弘道 [国土防災技術株式会社]纐纈 裕美 [国土防災技術株式会社]
農道等において緑化工を決定する際に考慮する項目を従来の物理性評価に加えて,化学性,生物性を加えることによって対象となる法面に最適となる緑化工を提案することが可能となった。また,法面緑化の進行に伴って植生が変化する過程や降雨等の環境ストレスによって植生基盤の流亡が起こることを土壌侵食防止マットを用いることで解決でき,周辺環境と調和できる遅速緑化を行うことができるようになった。
Keyword: 緑化, 土壌理化学性, 侵食防止GET PDF=08/08008-12.pdf
Activation of Depopurated Rural Area after Earthquake Disaster
Takahashi_Tsuyoshi [Ishikawa Prefectural University]Aoyama_Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]Murashina_Kazuo [Ishikawa Prefectural University]Sakata_Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]
能登半島地震後の過疎・高齢化社会における安全・安心な地域づくりの課題
○高橋 強 [石川県立大学]青山 咸康 [石川県立大学]村島 和男 [石川県立大学]坂田 寧代 [石川県立大学]
能登半島地域では過疎化の進行が顕著である上に、平成19年3月にはマグニチュード6.9の大地震が発生し、多大な被害を受けた。過疎地域のこのような災害は、住民に転出の契機を与え、その結果、過疎化が一段と促進されることが危惧される。そこで、震災復旧後の安全・安心な地域づくりについて検討した結果、甚大な震災被害にもかかわらず、定住意向、農業継続意向が強いが、若年層の転出のため、将来への展望が開けないでいるのが実情であり、過疎化の進行は震災被害と同程度以上に地域資源やコミュニティの維持に影響を及ぼしていることを示した。
Keyword: 過疎化, 高齢化, 能登半島地震GET PDF=08/08002-20.pdf
Characteristics of Jamuna river embankment material and the use of sandbag
Bellal Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]
ジュムナ河川堤防材料の性質及び土嚢の利用について
○ベルラル ホッセイン [三重大学生物資源学研究科]酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]
バングラデシュでは堤防破壊がしばしば発生し、社会経済的に多大のダメージを与え、人命や農作物などに被害を及ぼしている.本研究では,2007年度に現地調査を行い被害状況の確認を行った.その結果,現地の土質材料は堤防盛土として適切でなく,洪水による堤防浸食が発生しやすいことが分かった。また,堤防改修にあたって,一部で土嚢による改修工法が採用されているものの,工法を改良する余地があることが明らかとなった.
Keyword: バングラデシュ, 材料性質, 土嚢GET PDF=08/08006-11.pdf
On the Nitrogen Removal in a New Multi-Purpose Paddy Field:Theory and Practice
Shimoda Yousuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]Ishikawa Masaya [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]Shiozawa Sho [ Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
転換畑土層内T-N濃度の予測式の導出と適用
○下田 陽介 [山形大学 大学院農学研究科]石川 雅也 [山形大学 大学院農学研究科]塩沢 昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
転換畑作土層からの溶脱窒素を除去するための新しい汎用農地構造を想定し、土中埋設型野外ライシメータでの長期水質試験と室内での窒素除去試験を行った。野外試験結果から収支法と積算法により脱窒量を算出した。さらに、室内実験結果から硝酸態窒素の初期濃度と水温をパラメータとするT−N濃度予測式を新たに導出した。実測値から得られた硝酸態窒素存在量と比較した結果、予測値は実測値に対して精度の高い一致が認められた。
Keyword: 脱窒, 水質浄化, 汎用化水田GET PDF=08/08009-16.pdf
発表番号 [9-7]
Mechanism of Brackish Water Structure in the Miyakojima Mangrove Forest
Naito Minako [Faculty of Bioresources, Mie University]Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
沖縄県宮古島マングローブ林内における汽水環境成立のメカニズム
内藤 美菜子 [三重大学生物資源学部]○廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科] 甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
マングローブは、海水と陸水が混じり合う汽水域を生活圏とする特異な生態で知られ、人間生活とも密接な関係を持っている。しかしながら近年では、乱伐等によるマングローブ林の破壊が深刻な問題となっている。マングローブ林を保護し、その再生をはかるためには、マングローブの生活環境を的確に把握することが重要である。そこで本報では、沖縄県宮古島の川満マングローブ林を対象に行った調査をもとに、マングローブ林内における汽水環境成立のメカニズムについて考察した。
Keyword: マングローブ林, 潮汐, 汽水環境GET PDF=08/08009-07.pdf
Tidal Changes and Mangrove Mud Structure in the Miyakojima Mangrove Forest
Sakamoto Kazunori [Faculty of Bioresources, Mie University]Takai Mami [Faculty of Bioresources, Mie University]Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]Ueno Kaoru [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
沖縄県宮古島マングローブ泥土層の構造と潮汐に伴う水質変化
阪本 和憲 [三重大学生物資源学部]高井 真実 [三重大学生物資源学部]○甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]上野 薫 [中部大学応用生物学部環境生物科学部]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
植物の適正な生育、作物生産を妨げる土壌の一つに酸性硫酸塩土壌(ASS)がある。このASS分布域の多くは、熱帯・亜熱帯沿岸域などの汽水環境に分布し、同じくマングローブ林も同様の立地条件を選んでいる。この土壌調査や土壌水の分析は、潮汐を伴う沿岸域のさまざまな環境を理解する上で重要な調査項目となる。本報では、マングローブ林保全等の観点から、潜在的酸性硫酸塩土壌の分布・存在形態を理解するために、酸性硫酸塩土壌の調査、その存在形態の判定、土壌・土層構造の調査などを試みた。
Keyword: マングローブ土壌, 潮汐, 潜在的酸性硫酸塩土壌GET PDF=08/08009-09.pdf
Tidal Changes and Mangrove Community Structure in the Miyakojima Mangrove Forest
Hasegawa Yuka [Faculty of Bioresources, Mie University]Asano Yoshine [Faculty of Bioresources, Mie University]Takai Mami [Faculty of Bioresources, Mie University]Kai Takamitsu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Hirozumi Toyokazu [Graduate School of Bioresources, Mie University]Nakanishi Yasuhiro [Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture]Narioka Hajime [Graduate School of Bioresources, Mie University]
沖縄県宮古島マングローブ林流域の潮汐に伴う水質環境変化とマングローブ群落構造
長谷川 有花 [三重大学生物資源学部]浅野 美音 [三重大学生物資源学部]○高井 真実 [三重大学生物資源学部]甲斐 貴光 [三重大学大学院生物資源学研究科]廣住 豊一 [三重大学大学院生物資源学研究科]中西 康博 [東京農業大学国際食料情報学部]成岡 市 [三重大学大学院生物資源学研究科]
多様な生命を育む熱帯・亜熱帯雨林のマングロ−ブに対する関心は、近年ますます増えている。しかし、マングロ−ブの生態やその役割の重要性については、充分に認識されているとは言い難い。本報ではマングロ−ブ生態を理解するために、マングロ−ブ林流域の潮汐による水質環境変化を調査し、さらにマングロ−ブ植生分布の特性を明らかにした。
Keyword: マングローブ群落, 潮汐, 汽水環境GET PDF=08/08009-08.pdf
Performance and Maintenance of River Embankments in Bangladesh
Zakaria Hossain [Mie University, Faculty of Bioresources]Sakai Toshinori [Mie University, Faculty of Bioresources]
バングラデシュにおける河川堤防の性能と維持管理について
○座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学研究科]酒井 俊典 [三重大学生物資源学研究科]
バングラデシュでは,洪水期の堤防破壊により社会経済的に多大のダメージを与えている.本研究は,2007年に発生した主要河川であるJAMUNA川およびPADMA川の堤防被害状況についての調査結果報告である.調査の結果,洪水期に堤防を崩壊から守るため,コンクリートブロックや土嚢による保全工法が一部で使用されているものの、多くの地点では,適切でない堤防材料の使用による大規模な浸食・崩壊が発生していることが分かった。
Keyword: バングラデシュ, 河川堤防, 性能GET PDF=08/08006-10.pdf
Effective of soil improvement exmained by Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007
Nishino Nobuyuki [Niigata prefecture Government]Morii Toshihiro [Factly of Agriculture, Niigata University]
2007年新潟県中越沖地震の被災事例から探る液状化対策工法の有効性
○西野 信之 [新潟県]森井 俊広 [新潟大学]
2007年7月16日に新潟県中越沖地震が発生し、集落排水管路が大規模な被害を受けた。刈羽村でも集落排水管路に大きな被害が発生したが、2004年に被災し復旧を行った管路ではほとんど再被災が生じなかった。これは復旧の際に採用された石灰系固化材を用いた地盤改良工法の効果によるものだと考えられる。そこで管路周辺の被災状況や現地の砂を用いた室内土質実験を行い、この工法の耐液状化効果を検証した。
Keyword: 新潟県中越沖地震, 地盤の液状化, 地盤改良GET PDF=08/08006-13.pdf
Study on Preferences of Exotic Fishes for the Habitat of an Irigation Tank
Motizuki_Satishi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]Shirai_Keiko [Graduate school, Kagwa Univ.]
ため池における外来魚の選好性に関する研究
望月 聡史 [香川大学工学部]角道 弘文 [香川大学工学部]○白井 恵子 [香川大学大学院]
小規模ため池を対象とし,ブルーギルの生息状況および生息空間の選好性について把握し,採補個体数を目的変数に,環境特性を説明変数に用い,回帰分析を行った.この結果ブルーギルの選好する空間に大きく寄与すると考えられる環境特性は,抽水植物の生息分布を規定する底質組成であると推察された.ただし,未成魚には負の影響,成魚には正の影響を与え,成長段階で選好性に違いがあることが明らかになった.
Keyword: ため池, 外来生物, 選好性GET PDF=08/08007-12.pdf
Sediment runoff from paddy fields on water manegement
SHIMIZU_Satoshi [NEWJEC Inc.]MATSUI_Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
水管理の影響による水田からの土砂流出 ‐水田が赤土流出に果たす機能に関する研究‐
○清水 智 [株式会社ニュージェック]松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
沖縄県石垣島では水田に沈砂池的機能が期待されているが,水田からの局時的な土砂流出が数多く報告されており,水田の土砂収支については不明な点が多い.そこで,石垣島の対象水田群にて流入・流出土砂量の連続観測を行った.これまでに,降雨時の土砂流出を確認し,灌漑期間全体で対象水田群が土砂流出のソースであることを報告した.本報告では,それに続き無降雨時の土砂収支について検討を行ったので報告する.
Keyword: 水田, 水管理, 赤土流出GET PDF=08/08005-40.pdf
発表番号 [11-P-33]
Growth and multiplication of the rice-paddy-fishes in the winter flooded rice field of the second year cultivation
Honma Masato [Faculty of Agriculture,Iwate University]Azuma Atsuki [Faculty of Agriculture,Iwate University]
耕作2年目の冬期湛水水田における水田魚類の成長と増殖
○本間 将人 [岩手大学農学部]東 淳樹 [岩手大学農学部]
冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)に生息するドジョウの越冬個体の捕獲,また各水田からの降下調査により水田魚類の成長と繁殖について調査した.その結果,耕作2年目の冬期湛水水田は水田魚類の成長や繁殖に必ずしも良い環境とは言えない可能性が示唆された.
Keyword: 冬期湛水水田, 水田魚類, 個体識別GET PDF=08/08P11-33.pdf
The effect of no-till direct seeding puddled in winter seasonfor paddy water requirement
WATABE Tsutomu [Aichi-ken Agricultural Research Center]SUZUKI Hiroyuki [Aichi-ken Owari Agriculture, Forestry, and Fisheries Office]MIYAMOTO Akira [Aichi-ken Agricultural Research Center]
冬季代かきを導入した不耕起V溝直播栽培の使用水量
○渡部 勉 [愛知県農業総合試験場]鈴木 博之 [愛知県農業総合試験場]宮本 晃 [愛知県農業総合試験場]
代かきを行わない不耕起乾田直播栽培水田は亀裂などにより耕盤層が弱まり、慣行移植栽培に比べ日減水深が約2倍に増加すると報告されている(岐阜県瑞穂市巣南地区)。一方、愛知県農業総合試験場が開発した不耕起V溝直播栽培は、冬季利水が可能な地域においては冬季代かきを推奨している。しかし、冬季代かきによるV直水田の水需要量は未解明なため、調査研究(平成16〜19年までの4年間)により明らかにした。
Keyword: 水田, 冬季代かき, 不耕起GET PDF=08/08001-39.pdf
Possibility to Reduce Lifecycle Fossil Energy Consumption in Biomass Use System
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]
バイオマス利活用による化石エネルギー消費量の削減可能性
○柚山 義人 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]中村 真人 [農村工学研究所]清水 夏樹 [農村工学研究所]
バイオマス利活用の目的の1つに環境保全がある。筆者らが着手した農林水産省のプロジェクト研究「地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発(バイオマス利用モデルの構築・実証・評価)」では,研究開発の目的に,ライフサイクルでのコスト及び化石エネルギー消費量20%削減をあげている。本稿では,バイオマス利活用システムにおける化石エネルギー消費量について論点整理を行うとともに,削減可能性を考察した。
Keyword: バイオマス, 化石エネルギー消費, ライフサイクルGET PDF=08/08009-57.pdf
LCA on domestic bioethanol production with agricultural biomass
UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]
農業系バイオマスによる国産バイオエタノール生産に関するLCA
○上田 達己 [農研機構 農村工学研究所]
本研究では、LCAの手法を用いて、エネルギー効率および温室効果ガス排出削減効果の観点から、国産バイオエタノール生産の評価を行った。燃料変換工程の投入エネルギーについて、基本的に化石燃料に依存するタイプと作物残渣等を最大限利用するタイプの2つのシナリオを比較検討した。結果として、作物残渣等の熱・発電利用および発酵廃液の農地還元によって化石燃料の投入を極力削減することの重要性が示された。
Keyword: 物質循環, バイオマス, LCAGET PDF=08/08009-54.pdf
Proposition of the program to improve the method of decreasing agricultural damage by wildlife considering future land use
Yasuaki_Kuki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Emi_Takeyama [Faculty of Agriculture, Ehime University]Yoko_Ueyama [Faculty of Agriculture, Kyoto University]
将来の土地利用を踏まえた獣害対策改善プログラムの提案
○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]武山 絵美 [愛媛大学農学部]上山 葉子 [京都大学農学部]
筆者らは,獣害対策を効果的かつ継続的に行えるように改善するための調査及び合意形成プログラムの確立をめざしている.本稿では高齢化の進んだ水田集落を対象に,獣害対策の改善に必要な種々の調査を行い,住民への結果説明会の実施を通して調査の有効性について検討した.その結果,10年後の土地利用予測を提示することや,集落に現れる加害動物を写真で確認することなどが住民の意識づくりに役立っていることが分かった.
Keyword: 獣害, 土地利用, 水田集落GET PDF=08/08002-25.pdf
CH4 and N2O Removal Method from Undersoil Layer in New Multi-purpose Paddy Field
Hasegawa Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Shimoda Yousuke [Graduate School of Agricultural Sciences, Yamagata University]Ishikawa Masaya [Faculty of Agriculture, Yamagata University]Iida Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kajihara Akihiko [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
閉鎖型汎用化水田構造を有した転換畑地からの温室効果ガス削減方法
○長谷川 晃彦 [山形大学農学部]下田 陽介 [山形大学 大学院農学研究科]石川 雅也 [山形大学農学部]飯田 俊彰 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]梶原 晶彦 [山形大学農学部]
閉鎖型農地構造を有した転換畑地において、作物栽培に悪影響を与えない環境条件下で、温室効果ガス放出量が一般的な畑地よりも多く放出される場合を想定した最悪の水管理試験を行い、温室効果ガス放出量の削減方法の検討を試みた。その結果、独立栄養型脱窒菌の脱窒活性を高めるために溶存態硝酸が残存する土層帯を強還元層にするような地下水位管理(雨水や灌漑)が温室効果ガスの削減に有効であることが示唆された。
Keyword: 水環境, 大気, 環境保全GET PDF=08/08009-35.pdf
Anisotropic permeability of soil in two dimensional concentrated flow condition
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Horii Keishi [Kobe University]Doi Hisashi [Kobe University]Inoue Kazuya [Kobe University]
二次元集中流地盤の異方透水特性
田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]堀井 敬之 [神戸大学農学部]○土居 央 [神戸大学大学院農学研究科]井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]
異方透水性の浸透破壊安定性への影響について考察し、異方透水性の値が大きくなるほど限界水頭差が小さくなり、異方透水性の値が0.33〜2の範囲で限界水頭差に急激な減少があることを明らかにした。22ケースの実験地盤について、実際に試料を採取し異方透水性の値を求め、平均的に水平方向の透水係数が鉛直方向よりも大きいこと(異方透水性の値は1.18)、目視法や逆解析法で得られた異方透水性の値とほぼ同じ値であることがわかった。
Keyword: 二次元集中流地盤, 異方透水係数, 浸透破壊安定性GET PDF=08/08006-05.pdf
Evaluation Method for Wear of Reinforced Irrigation Canals
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]
農業用鉄筋コンクリート製開水路壁面の凹凸評価手法
○本間 新哉 [農村工学研究所]北村 浩二 [農村工学研究所]加藤 敬 [農村工学研究所]
農業用開水路は、その施設状態が目視でき,長大な延長を有するという特徴を有することから,維持管理においては,目視もしくは簡易な器具を用いた点検が主と考えられる。本研究では、農業用鉄筋コンクリート製開水路を対象とし、健全度評価基準設定に資する簡易な調査手法の開発を目的として、型取りゲージを用いて水路壁面の凹凸を測定するとともに、その数値化を行い、その評価指標としての適用性を検討した。
Keyword: 農業用水路, 型取りゲージ, 算術平均粗さRaGET PDF=08/08001-34.pdf
発表番号 [1-P-1]
Gate Closing Trouble Caused by Sand Deposition on the sill of Diversion Dam
Miwa_Hajime [Faculty of Agric., Iwate Univ.]Sakuraba_Shusei [Graduate School of Agric, Iwate Univ.]Takai_Kazuhiko [U.G.S.A.S, Iwate Univ.]
取水堰敷上堆砂によるゲート閉鎖障害
○三輪 弌 [岩手大学農学部]櫻庭 主盛 [岩手大学大学院農学研究科]高井 和彦 [岩手大学大学院連合農学研究科]
河川構造令によって現況より低い計画河床高に合わせた堰敷上に,洪水で発生した堆砂のためゲート閉鎖に支障を来している頭首工が数多くみられる。トラブル事例として,岡山県田原井堰とゴム堰が起立不能に陥った岩手県滝名川中央頭首工をとりあげ,河川構造令との関係を明らかにした。堆砂予防は,堰上下流で河道幅の数倍長さ区間の河床掘削で可能になるが,河川管理者の理解を得,対策事業への補助の仕組みを作る必要がある。
Keyword: 頭首工, 堆砂, 河川構造令GET PDF=08/08P01-01.pdf
Earthquake-proof analysis on stable earth-fill dam after decades of completion
Daiki Okamoto [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
長期間安定経過しているアースフィルダムの耐震性の検討
○岡本 大樹 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]
本報は、完成後40年超の長期間安定経過しているアースフィルダムである豊川用水・駒場池の大規模地震時の健全度を評価するために、まず堤体から不攪乱試料を採取して三軸圧縮試験等実施し現在の堤体の物性値を得た。そして、その物性値を用いて動的解析により堤体の耐震性について検討を行ったものである。
Keyword: アースフィルダム, 耐震検討, 動的解析GET PDF=08/08006-24.pdf
Application of Temporal Moments to Dispersion Characterization and Hydraulic Conductivity Identification
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tabata_Misa [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Kawabata_Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Uchida_Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanaka_Tutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
時間モーメント情報による分散特性評価と透水係数推定への応用
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]○田畑 見紗 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
地下水汚染対策や環境リスク管理では限られた情報下で迅速かつ効率的な地盤特性の把握が求められる.特に,物質挙動予測の信頼性向上を図る上で不均質性,すなわち透水係数の空間分布推定は重要な因子となる.そこで本研究では,層地盤を対象に物質移動実験を実施し,時系列濃度データを基に分散特性に与える地盤性状の影響を検討するとともに,時間モーメント情報の透水係数推定への応用を試みる.
Keyword: 時間モーメント, 分散特性, 透水係数GET PDF=08/08005-09.pdf
Overflow failure tests for small earth dams reinforced on downstream slopes
下流斜面表層を補強したため池堤体の越流実験
○堀 俊和 [農村工学研究所]毛利 栄征 [農村工学研究所]松島 健一 [農村工学研究所]有吉充 [農村工学研究所]
築造年代が古い農業用ため池では,豪雨時に越流崩壊する事例が数多く報告されている.本研究では、豪雨時の一時的な洪水に対応するため、堤体の表層を簡易に補強した二次的な洪水吐を開発することを目的として、補強地盤の越流模型実験を行った。この結果、ソイルセメント工法が越流に対して高い耐浸食性を持つことが分かった。また、総越流量と浸食量の関係から越流に対する補強地盤の耐浸食性能を評価する手法について提案した。
Keyword: ため池, 越流, 模型実験GET PDF=08/08006-18.pdf
発表番号 [10-P-23]
Relationship between inorganic N-leaching and soil surface N-balance in Andosol and Gray lowland soil
Akira ENDO [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Shin-ichiro MISHIMA [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Kazunori Kohyama [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
黒ボク土と灰色低地土農耕地の無機態窒素浸透流出量と地表面窒素収支量の関係
○遠藤 明 [独立行政法人 農業環境技術研究所]三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]神山 和則 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
本研究の目的は,農耕地の余剰窒素が環境にどの程度の負のインパクトを与えるのかという事象を,広域規模で把握するための指標を開発することにある。この目的を達成するため,2種類の土壌型の農耕地における,無機態窒素の浸透流出量と地表面窒素収支量との関係を明らかにした。その結果,地表面収支量から窒素流出量を推定できることを示唆した。また,双方の土壌型の農耕地において,深度・時季ごとの窒素流出特性を把握した。
Keyword: 無機態窒素流出量, 地表面窒素収支量, 農業環境リスク指標の開発GET PDF=08/08P10-23.pdf
“SIMAJIRI” National irrigation project using Recycled water -Water Recycling Project-
Nakazato ryouichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]Nakamura hajime [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]Hagane yukihiro [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]
日本初、再生水利用大規模かんがいプロジェクトの推進方策等について −もったいない水のリサイクルプロジェクト−
中里 良一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]○仲村 元 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]鋼鉄 幸博 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
国営土地改良事業地区調査「島尻地区」においては、下水処理水を再処理した水(再生水)を地区内の畑地かんがい用水として利用する調査計画を進めている。 今回、日本初の再生水利用による大規模かんがいプロジェクトの事業構想や農業用水として利用するために策定した「島尻地区再生水水質管理指標」及び再生水利用に対する農家、消費者の意向について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 再生水GET PDF=08/08001-01.pdf
Change of paddy field irrigation by canal rehabilitation in Cambodia
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering, NARO]Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering, NARO]Ikeura Hiroshi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
カンボジアにおける水路整備による水田灌漑の変化
○友正 達美 [(独)農研機構・農村工学研究所]山下 正 [(独)農研機構・農村工学研究所]池浦 弘 [(財)日本水土総合研究所]
カンボジアの水田地域において、末端水路を含む水路の整備を行なった場合の、農民の灌漑方法と水利慣行の変化を、現地調査に基づいて検討した。2003年の末端水路の新設は、田越し灌漑の短所を回避できる利点があることから農民に受け入れられ、新たな水利慣行が形成された。しかしながら、水路からの引水は田越し灌漑(ポンプ利用を含む)と同様に個人で行う灌漑方法であり、農民による水路の補修労力が利用範囲を制限していた。
Keyword: カンボジア, 灌漑, 水利慣行GET PDF=08/08001-27.pdf
Estimation of the time up to embankment break
fujisawa_kazunori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]kobayashi_akira [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University ]murakami_akira [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
越流による破堤時間の推定
○藤澤 和謙 [岡山大学大学院環境学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]
近年、異常気象などに起因した豪雨災害の増加によって、堤防やため池などの水利構造物の被害が頻発している。中でも越流は主要な破堤原因であるため堤体の越流に対する耐久性を評価することは防災上非常に重要な課題である。破堤に至るまでの時間は、越流に対する耐久性を示す簡単かつ実用的な指標であり、本論ではその推定法について、堤体が越流によって浸食を受ける際のフルード限界点の移動と土の侵食速度に着目して言及する。
Keyword: 堤体, 越流, 侵食GET PDF=08/08006-27.pdf
Development of HSI models for Tamoroko and Sunayatume inhabiting water zone in paddy field area
MINAMI_YUSAKU [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MATSUMOTO_YUSUKE [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MIZUTANI_MASAKAZU [Utsunomiya Univ.]
水田水域におけるタモロコとスナヤツメのHSIモデルの開発
○南 雄策 [宇都宮大学大学院]松本 佑介 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]
生態系へ影響を及ぼす開発事業においてミティゲーションを検討する際に、定量的に生態系を評価するモデルとしてHSIモデルがある。本研究では日光市小代地区の水田地域を対象に、地区内に広く分布し地区を代表する魚種といえるタモロコ、希少種であるスナヤツメの2種のHSIモデルの開発を行い、既往の知見との比較を行った。
Keyword: HSIモデル, 水田生態系, ミティゲーションGET PDF=08/08007-11.pdf
Verification on population density and distribution of fishes inhabiting ecologically-sound land consolidated field
Matsuzaki Masumi [Graduate School of Utsunomiya Univ.]Matsuzawa Shinichi [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agri. and tech.]Kakino Wataru [Non-profit Organization of Rice Research Institute]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
生態系保全型圃場整備地域における魚類の生息状況の検証
○松 真澄 [宇都宮大学大学院]松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]水谷 正一 [宇都宮大学]
2001年の土地改良法改正を受け、2005年冬から2006年春にかけて栃木県の谷津で生態系保全型圃場整備が実施された。圃場整備後1年目の調査の結果、魚類の多くの種で生息密度・生息場が減少したため、本研究では圃場整備事業が魚類に対して与えた影響の把握を目的とした。調査の結果、事業後に生息密度が大きく減少した種とそうでない種がいること、また分布状況に大きな変化が見られる種がいることがわかった。
Keyword: 生態系, 圃場整備, GET PDF=08/08007-07.pdf
発表番号 [10-P-24]
Watershed Scale Modeling of Nitrogen-Carbon Circulation
Ozawa Yuko [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
窒素・炭素連動型流域物質循環モデルの構築
○小澤 悠子 [宇都宮大学大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
多くの環境問題は物質循環の歪みに起因しており、流域などの広域での物質循環を詳細に把握する必要がある。本研究では、窒素及び炭素とその連動的動態に着目した。窒素・炭素・水の連動を考慮できるプロセス指向モデルを流域モデルに組み込み、詳細な物質収支が算出できる流域モデルの構築を行った。また、モデル精度向上のため、データの分散について考慮する手法について検討した。
Keyword: 窒素循環, 炭素循環, Process-Based ModelGET PDF=08/08P10-24.pdf
Construction of Shield Tunnel with Steep Slope on Boulder Gravel Deposit
yasuyuki ichikawa [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]yasuhiro okamura [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]kenji sakamori [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Canal General Office]
シールド工法における巨レキ層・急勾配掘進の施工技術
○市川 康之 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]岡村 康弘 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]坂森 研二 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所]
群馬用水では、供用開始から35年以上経過し老朽化が進み漏水事故等が懸念される施設について緊急改築事業により改築工事を行っている。本発表は、当事業の一環として実施した「利根川サイホン併設水路工事」の施工事例について発表するものである。本工事は、シールド工法により併設水路を築造するもので、発進直後から下り22.1%の急勾配掘進を行うため、急勾配掘進における技術的課題とその克服のために現場で行った対策等について紹介するものである。
Keyword: シールド工法, 急勾配, 斜め発進GET PDF=08/08004-40.pdf
Function of underdrain on peaty farmland with high water level drainage
Tada Hirotsugu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]
泥炭農地における排水路堰上げ条件下の暗渠機能
○多田 大嗣 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]鵜木 啓二 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所 寒地土木研究所]
泥炭農地における泥炭の分解抑制対策として,排水路を堰上げて圃場の常時地下水位を高くした試験圃場を設けた。この場合の圃場の排水方法を検討するため,試験圃場に深さ50cmで間隔の異なる暗渠を施工した。排水路水位を調整して降雨後の地下水位低下状況を検討した結果,排水路水位を圃場表面下20cmに設定すると地下水位が十分には低下せず,50cmに設定すると暗渠間隔7.5m以下でおおよそ低下することを確認した。
Keyword: 泥炭農地, 地下水位, 堰上げGET PDF=08/08001-32.pdf
A Study of System for Changing Shape of Property of Sewage System for Treated Wastewater Irrigation by Agricultural Sector
Yamashita Tadashi [National Institute for Rural Engineering]Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]Yamaguchi Sinji [Land ImprovementGeneral Office]
下水処理水の農業利用における下水道財産の形状を農業側が変更するための制度の研究
○山下 正 [農村工学研究所]友正 達美 [農村工学研究所]山口 信司 [土地改良総合事務所]
沖縄の島尻地区では、農業に利用しようとしている塩素イオン濃度の高い下水処理水の塩分低下対策はバイパス案が適当との結論を得ている。しかしながら、バイパス案は農業側が下水道財産の形状を変更する前例のない工事を行うものである。そのため、関係機関の利害特質を踏まえ、類似事例の河川拡幅工事や関係法令等を分析し、バイパス案は下水道法16条に基づき工事を行うことが適当との結論を得た。また、このことを踏まえ、他者の財産の形状を農業側が変更するための制度の検討手順を提案した。
Keyword: 下水処理水, 農業用水, 下水道財産GET PDF=08/08001-02.pdf
Estimation and Verification of water demand and supply depth by a water circulation model considering agricultural water use
Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering]
農地水利用を考慮した分布型水循環モデルによる水需給量の推定と検証
○谷口 智之 [農村工学研究所]増本 隆夫 [農村工学研究所]堀川 直紀 [農村工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]
これまで,農地水利用が水循環に与える影響を考慮した0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発してきた.ここでは,新たに灌漑水量の推定方法を改良し,さらに水田での雨水貯留効果の導入した本モデルをメコン河流域に適用した.その結果,任意の時点・地点において灌漑水量,水田作付面積などの各種推定結果を得た.さらに,推定流量と実蒸発散量については現地観測値との比較を行い,高い適合性を確認した.
Keyword: 水収支・水循環, , GET PDF=08/08003-40.pdf
Influence of climate change on the hydrological regime in a headwater basin, Niigata
Yoshimura Ayu [Faculty of Agriculture, Niigata University]Andrew Whitaker [Faculty of Agriculture, Niigata University]Sugiyama Hironobu [Japan International Cooperation Agency, Tukuba International Center]
気候変動が積雪森林山地域の水循環に与える影響
○吉村 有由 [新潟大学農学部]ウィタカ アンドリュ- [新潟大学農学部]杉山 博信 [国際協力機構 筑波国際センター]
積雪森林山地域に設置した試験流域(三面川支流)での観測水文諸量を用いて、温暖化の進行が流出量特性に与える影響をIPCC A2シナリオに準拠して検討した。その結果、最も気温が上昇した場合(約+3℃)、約100年後には厳冬期(1、2月)の総流出量は現在の2〜3倍に増加し、融雪期(4、5月)の総流出量が現在の2分の1になること、また平均温度の上昇に伴い消雪時期が早期化する傾向があることが明らかになった。
Keyword: 気候変動, 積雪山地域, 水循環GET PDF=08/08003-31.pdf
Spatial distribution analysis of soil and hydrological factor at Sarobetsu mire
Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Natsume Shosuke [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]
サロベツ湿原における土壌水文因子の空間分布解析
○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]棗 庄輔 [北海道環境科学研究センター]
土壌の理化学特性や水文環境因子に関する空間変動把握に資することを目的として、北海道サロベツ湿原を対象に現地データを基にしたセミバリオグラム解析、GISデータによる推定、衛星画像(合成開口レーダ)データによる推定を行い土壌水文因子の空間分布推定手法を比較検討した。その結果、表層土壌の体積密度、N%、C/N比について空間分布を推定する可能性が明らかとなった。
Keyword: 空間分布, 泥炭地, GISGET PDF=08/08007-02.pdf
Effects of Water Surface Temperature and Wind Velocity on Thermal Mitigation Function in Ponds
Honjo Yukiko [Graduate School of Agric.Sci.,Miyazaki Univ]Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
湖面温度と風速がため池の気候緩和機能に与える影響
○本荘 友紀子 [宮崎大学農学研究科]竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
本研究では,大阪府岸和田市の傍示池を対象に,気候緩和機能をもたらす因子として,湖面温度と日中に卓越していた海風に着目し,気候緩和効果についての数値実験を行った.その結果,湖面温度が高くなると緩和効果は小さくなり,湖面温度が低くなると緩和効果は大きくなることがわかった.ただし,この現象は日中2〜3m/s程度の風速がある場合に顕著に発生すると考えられる.
Keyword: 気候緩和機能, ため池, 湖面温度GET PDF=08/08003-47.pdf
On Relationship between Children’s Activities in Water and River Environment of a River Park
Kakudo_Hirofumi [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]Tanizawa_Makoto [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
河川敷公園における子どもの親水活動と河川環境との関係について
○角道 弘文 [香川大学工学部]谷澤 真 [香川大学工学部]
河川敷公園における子どもの親水活動の選好性について分析するとともに,同公園の利用促進に向けた提案を行った.低水路の区域によって親水活動の頻度に違いが見られたが,これは,水深等の流れの状態,魚類の生息状況,低水路へのアプローチ性が要因であると考えられた.本対象地では,魚とり,魚観察が主な親水活動である.利活用の促進のために,生息する魚類を掲示するなどした河川環境の情報提供が有効であろう.
Keyword: 親水計画, 水遊び, GET PDF=08/08007-27.pdf
Heat-insulating Property of Soil Mixed with Crushed EPS
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]NISHIDA Mari [Osaka Prefecture University]KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
EPS破砕片混合土の断熱性に関する検討
○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]西田 真理 [大阪府立大学農学部]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
EPS破砕片混合土を軽量な屋上緑化基盤材に用いることを想定し,混合土としての断熱効果を温度変化と熱伝導率の観点から検証した.その際,保水性試験も行って混合土中水の質的な状態を確認するとともに,熱的特性を検討するための水分条件を決めた.その結果,土に破砕片を混合すると混合土としての熱伝導率を低下させることができることや,その効果は軽量化による比熱容量の低下を上回るものであることなどがわかった.
Keyword: EPS破砕片, リサイクル, 土壌の熱的性質GET PDF=08/08004-22.pdf
Hydraulic Characteristics of Fish Traps for AYUs going downstream at Oguni River
OGAWA Ryo [Graduate School of Agriculture at Yamagata University]MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata University]OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata University]
小国川における鮎簗(魚取部)の水理基礎実験
○小川 亮 [山形大学大学院農学研究科]前川 勝朗 [山形大学農学部]大久保 博 [山形大学農学部]
鮎簗は、河川を堰き止め鮎を誘導する「堰部」と鮎を捕獲する「魚取部」とからなる。山形県小国川河道内にある6つの鮎簗の調査結果を基に、魚取部模型を一部製作した。すのこ勾配、すのこ取付部と上流床との段差、流量を変化させ80通りの水理基礎実験を行った。その結果、段差などによって傾向は異なるが、l?/Eとh?/Eには一義的関係が見られた。l?:すのこ上の流れの終点、h?:取付部の水深、E:上流全水頭。
Keyword: 鮎簗, 水理基礎実験, 小国川GET PDF=08/08003-15.pdf
Large-scale evapotranspiration estimation using satellite imagery
Tasumi_Masahiro [University of Miyazaki]
衛星画像を利用した広域蒸発散量推定手法について
○多炭 雅博 [宮崎大学農学部]
衛星リモートセンシング技術を活用した広域蒸発散量推定手法について、アメリカおよびスペインにおける研究活動及び実務事例を中心に紹介する。衛星画像を利用した熱収支や植生指標による広域蒸発散量推定手法と推定結果の地域水資源管理への適用、斜面傾斜情報を利用した蒸発散位推定手法など。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水環境, リモートセンシングGET PDF=08/08003-44.pdf
Relationship between tank-model parameters and hydrological characteristics in two artificial coniferous forests
Toda Yukihito [Shimane University]Takeda Ikuo [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]
2つの針葉樹人工林の水文特性とタンクモデル定数との関係
○戸田 政仁 [島根大学生物資源科学部]武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
針葉樹人工林における「間伐遅れ」が汚濁負荷流出に与える影響を把握するため,1998年より2つの針葉樹人工林において水質水文調査を行った。そして,これにより得られた水文データをもとに,タンクモデルを適用し,パラメーターを比較することによって,それぞれの針葉樹人工林における水文特性を考察した。その結果,「間伐遅れ」の流域では,中程度の降雨による表面流出が多くなる構造にあることなどがわかった。
Keyword: 長期流出, 針葉樹人工林, 間伐GET PDF=08/08003-26.pdf
Phosphorus recycle by using wood biomass and iron oxidizing bacteria (1) characteristics of phosphorus adsorption
Honda Hiroki [Shimane University]Narahara Miharu [Shimane University]Takeda Ikuo [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]
木質バイオマスと鉄バクテリアを用いたリンの循環利用(1) リン吸着特性
○本多 弘樹 [島根大学生物資源科学部]楢原 未遥 [島根大学生物資源科学部]武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
自然水域の底質とともに存在する鉄バクテリア集積物は,リン吸着能を持つ鉄化合物を多く含むので,リン資源の循環利用に重要な役割を果たすことができる。本研究では,木質バイオマスを担体として自然水域に浸漬させ,鉄バクテリア集積物を,リン酸肥料またはリン吸着材として利用できる形態で効率的に収集することを試みた。そして,担体には十分なリン吸着能と,リン酸肥沃度を持つ事が分かった。
Keyword: 物質循環, 鉄バクテリア, 木質バイオマスGET PDF=08/08008-17.pdf
Phosphorus recycle by using wood biomass and iron oxidizing bacteria (2) Behavior and of iron compounds and availability
Narahara Miharu [Shimane University]Honda Hiroki [Shimane University]Takeda Ikuo [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]
木質バイオマスと鉄バクテリアを用いたリンの循環利用(2) 鉄成分の挙動と利用可能性
○楢原 未遥 [島根大学生物資源科学部]本多 弘樹 [島根大学生物資源科学部]武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]
本研究では,自然水域に浸漬させた木質バイオマスに担持する鉄バクテリア集積物量と,それに影響を与える河川の水質環境について調べるとともに,木質担体の利用可能性について考察した。その結果,ここで用いた担体は,排水路を以前よりも深く掘ることによって,水路が赤く変色し鉄バクテリア集積物の堆積に苦慮している場所などで,リンに関する環境保全や資源循環に寄与する地域整備に貢献できる可能性などが考えられた。
Keyword: 物質循環, 鉄バクテリア, 木質バイオマスGET PDF=08/08008-18.pdf
Experiment and numerical analysis on salt accumulation induced by root water uptake
Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Yaoka Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]
根の吸水に伴う塩類集積に関する実験と数値解析
○西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]矢岡 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
根の吸水に伴う塩類集積過程を明らかにするために,地下水位一定のポット実験と土壌−植物−大気系(SPAC)における水・塩移動に基づいた数値解析を行った.結果,根の吸水および塩類の集積は根の多い上部で多く生じるが,塩濃度の増加は植物と土壌の水ポテンシャル差を減少させるため,上部では時間の経過と共に根の吸水が阻害され塩類の集積は減少し,下部では根の吸水と塩類集積が増加することが明らかになった.
Keyword: 塩類集積, 根の吸水, 土壌-植物-大気系(SPAC)GET PDF=08/08005-07.pdf
The effectiveness by geophysical prospecting on some deep well plans
深井戸計画に用いた物理探査の有効性について
深井戸計画は,地下水盆下が水理地質的素因に支配されるため,適切な調査手法を選定して地質性状区分を精度よく求める必要がある. 本報では,深井戸計画の調査フローを示すと共に,物理探査の有効性について電磁探査,電気検層,井戸構造などの対比を行い,また測定 周波数に基づく解析精度を検討した. この結果,帯水層の乾湿・飽和状態と基盤面の地質区分が明らかとなった.
Keyword: 地下水, 水資源開発・管理, 環境保全GET PDF=08/08003-49.pdf
Coefficient of Roughness of an Open Channel Repaired with Flexible FRP Lining
OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]TAKEUCHI Yasushi [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
軟質FRPライニング工法による開水路の粗度係数
○岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]竹内 康 [東京農業大学地域環境科学部]
FRPを補強・補修板に用いたライニング工法について,開水路実験により粗度係数を求め,通水性能を検討した.補修水路の粗度係数は0.0094であった.また,粗度係数と平均流速,径深,動水勾配との関係を検討したところ,粗度係数と動水勾配との関係が最も強かった.さらに,レイノルズ数を用いて,粗度係数との関係を検討したところ,レイノルズ数が大きくなるにつれて粗度係数の変動が大きくなる傾向がみられた.
Keyword: 開水路, 補修板, 粗度係数GET PDF=08/08003-18.pdf
発表番号 [6-P-11]
Evaluation of Water-Tightness in Repaired Pipeline Using Detected Elastic Wave
Ito Hisaya [Nihon Suiko Consultants CO.,LTD]SUZUKI Tetsuya [Nihon Univ. ]FUJITA Shigeru [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]Aoki Masao [Nihon Univ. ]
弾性波検出による補修パイプラインの水密性能照査に関する研究
○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]藤田 茂 [株式会社 日本水工コンサルタント]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
本報では,既設PCパイプラインの水密性能照査をAE法を用いて試みた結果を報告する.試験の結果,補修後充水過程でのAE計測において,自由水面を有する状態から内水圧条件下での配管内流況の変化をAEパラメータにより定量的評価が可能であることが明らかになった.
Keyword: パイプライン, AE, 水密性能評価GET PDF=08/08P06-11.pdf
Quantitative Damage Evaluation of Concrete by Fracture Process Monitoring in Core Test
SUZUKI Naoya [Nihon Univ. ]SUZUKI Tetsuya [Nihon Univ. ]HONDA Mitsuru [Nihon Univ. ]Aoki Msao [Nihon Univ. ]OHTSU Masayasu [Kumamoto Univ. ]
コンクリート・コアの破壊挙動モニタリングに基づく定量的損傷度評価に関する研究
○鈴木 直也 [日本大学生物資源科学部]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]本田 充 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]大津 政康 [熊本大学大学院]
近年,農業水利構造物の長寿命化が求められることに伴い,コンクリート損傷の定量化技術の開発が急務な課題となっている.筆者らは,圧縮強度試験にAE計測を導入し,コア供試体の破壊過程モニタリングに基づく定量的損傷度評価法を開発している.現在までに実験室内で人工劣化させた供試体に加えて,既設橋梁などの構造体コンクリートにおいて,損傷の進行と圧縮破壊挙動との有意な関係を確認している.本報では,構造体コンクリートを対象に,圧縮破壊過程のAE発生挙動からコンクリート損傷の定量的評価を試みた結果を報告する.
Keyword: 構造体コンクリート, AE, 損傷力学GET PDF=08/08004-06.pdf
発表番号 [6-P-12]
Damage Evaluation of Concrete Channel Wall Using Spatial Thermal Properties
YAMAMOTO Daisuke [Nihon Univ. ]SUZUKI Tetsuya []Aoki Msao []NAKAZATO Yoshimitu []
熱画像の空間分布特性を用いたコンクリート水路壁面の損傷度評価
○山本 大祐 [日本大学生物資源科学部]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]仲里 義光 [神奈川県]
コンクリート構造物の早期劣化が社会問題化し,補修・改修工の需要が近年増大している.この状況下において,コンクリート損傷の定量化は重要な課題となっている.本研究では,損傷が進行したコンクリート水路壁面を対象に,赤外線サーモグラフィ法により計測した熱画像を空間分布構造の観点から評価し,定量的損傷度評価を試みたものである.評価手法には,空間データの解析手法の一つであるセミバリオグラムを用いて行った.
Keyword: コンクリート構造物, サーモグラフィ, 地質統計学GET PDF=08/08P06-12.pdf
A Stochastic Process Model for Time Series Data of Rainfall and Suspended Sediment Concentration
Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
降雨量と浮遊砂濃度の時系列データに対する確率過程モデル
○宇波 耕一 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
降雨と河川における浮遊砂濃度の入出力関係を記述する確率過程モデルを提示する.降雨量の時系列から減衰効果を含んだ累積降雨量を生成し,浮遊砂濃度の時系列と回帰モデルによって関連付ける.その回帰モデルを確率微分方程式の離散版としてみなすことにより,幾何型の確率過程モデルを導く.モデルを熱帯サバンナで観測されたデータに適用し,カイ自乗検定により妥当性を確認し,また,手法の拡張性について考察する.
Keyword: 浮遊砂濃度, 確率過程モデル, パラメータ推定GET PDF=08/08003-10.pdf
Utilization of Preform AE Agent for Fly-ash Concrete
Kitatsuji Masafumi [Miyagi University]Aoyama Hiroaki [Mirukon Co.,Ltd. ]Saito Kazuhide [Takemoto Oil and Fat Co.,Ltd. ]
フライアッシュコンクリートへのプレフォーム型AE剤の利用
○北辻 政文 [宮城大学食産業学部]青山 宏昭 [螢潺襯灰鵝]齊藤 和秀 [竹本油脂蝓]
フライアッシュ(以下FA)は,FAに含まれる未燃カーボン量の変動が大きいため現行の方法(ミキシングフォーム型:以下MAEという)ではコンクリートの空気量を適正に管理することが難しくなる。そこで本研究では,ムース状の微細な空気泡を先に生成したプレフォーム型のAE(以下PAEという)を練混ぜ時に投入することにより,未燃カーボンの影響を低減し,耐凍害性を高めることを試みた。実験では,PAEおよびMAEを用いた高流動FAコンクリートについて,フレッシュ性状,強度および耐凍害性等を検討した。さらに応用実験として,再生粗骨材MとFAを同時に用いたプレキャスト製品も試作し,実用の可能性を検討した。
Keyword: プレフォーム型AE剤, フライアッシュ, プレキャストコンクリート製品GET PDF=08/08004-07.pdf
Fracture Properties of Porous Concrete with Small Size Aggregate
小粒径ポーラスコンクリートの破壊特性
本研究では粒径0〜10mmの比較的小粒径の骨材を用いてポーラスコンクリートを作製し,その破壊特性を調べるために楔挿入割裂法による破壊試験を実施した。計測した荷重−開口変位の結果から破壊エネルギーや引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを算定し,ポーラスコンクリートのひび割れ抵抗性は,単位ペースト量が増加するほど,空隙率が小さいほど,粒径の大きい骨材ほど大きくなることを確認した。
Keyword: コンクリートの性質, 特殊コンクリート, GET PDF=08/08004-08.pdf
Exchange of greenhouse gases in a tideland of brakish water
Kawachi, Kumiko [Formerly School of Agriculture, Meiji University]Nomura, Yuta [Formerly School of Agriculture, Meiji University]Yazaki, Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
汽水域干潟における温室効果ガス交換
河内 久美子 [元明治大学農学部]野村 雄太 [元明治大学農学部]矢崎 友嗣 [明治大学農学部]○登尾 浩助 [明治大学農学部]
多摩川下流域の汽水域干潟において、温室効果ガスであるメタン(CH4)、二酸化炭素(CO2)、一酸化二窒素(N2O)の発生と吸収を密閉式チャンバー法を使って2007年8月から12月にかけて調査した。その結果、CH4は季節変化に余り影響されずに干潟から発生したり、干潟に吸収された。CO2は夏季には発生するが、冬季には吸収された。また、N2Oはほとんどの状況で発生していることがわかった。
Keyword: 土壌, 大気, 地球環境GET PDF=08/08009-38.pdf
発表番号 [10-P-25]
Function of refuge from the risk of funa and dojou at dummy log mattres used in riverbank protection
Nobuhiro_TAKAHASHI [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]Akio_TANAKA [Environmental Engineering, Utsunomiya Univ.]Masakazu_MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira_GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
井桁模型におけるフナとドジョウの退避場機能
○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]田中 章雄 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
環境修復の工法の一つに、大空隙な井桁護岸があげられる。筆者らは、擬似井桁を用いて内部空隙に生息する水生動物の定量把握を行ったが、生息場機能については未解明である。そこで本研究では、実験水路を用いて、退避場機能の解明に取り組んだ。実験の結果、次のことが明らかとなった。1)フナ属は、大型の集団がより低流速で回避行動をとった。2)ドジョウは、体長の違いで差は少なく、流速・大と小の間で回避行動がみられた。
Keyword: 実験水路, 退避場, 井桁模型GET PDF=08/08P10-25.pdf
A study of road-kill of Rana japonica on farm road
ONO TAKASHI [Federation of land improvement associations in Tochigi prefecture]TAKAHASHI NOBUHIRO [Federation of land improvement associations in Tochigi prefecture]
農道におけるニホンアカガエルのロードキルに関する研究
○小野 敬之 [栃木県土地改良事業団体連合会]高橋 伸拓 [栃木県土地改良事業団体連合会]
農村地域におけるニホンアカガエルの減少要因の1つに、ロードキルがある。しかし、有効な対策が検証されていない。そこで本研究では、県道の迂回路となり交通量の多い農道を対象として、ロードキルの実態を調査し、ロードキル対策の基礎資料とすることを目的とした。その結果、林縁部と水田の間に配置された農道で、ロードキルが多い実態を確認した。また、抱卵個体も多く轢死し、卵塊数の減少に影響していることが示唆された。
Keyword: ニホンアカガエル, ロードキル, 農道GET PDF=08/08007-22.pdf
Evaluation of entrapped air pressure and volume in compacted soil using two steps pressurization method
SAKAMOTO Hirotaka [Graduate School of Agriculture,Iwate University]KOGA Kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]UMEDA Naoto [Faculty of Agriculture,Iwate University]
2段加圧法による締固め土の封入空気の圧力・体積測定
○坂本 浩貴 [岩手大学農学部農学研究科]古賀 潔 [岩手大学農学部]梅田 直人 [岩手大学農学部]
締固め土に外部から2回に分けて圧力を加え、これによる体積変化を測定して封入空気の圧力と体積を非破壊的に測定する「2段加圧法」(太田ら,2004)の測定装置を改良した。締固めた火山灰土について測定を行った結果,封入空気圧は大気圧より低く,時間の経過に伴い減少した。また,封入空気体積も時間の経過に伴い減少し,実験終了後に水中置換法により実測した空気体積と概ね一致した。
Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧GET PDF=08/08006-01.pdf
Turbulent Coagulation Rate Constant from Absorbance Measurements
Kobayashi Motoyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Ishibashi Daigo [Faculty of Agriculture, Iwate University]
乱流中における凝集速度定数の吸光度法による評価
○小林 幹佳 [岩手大学農学部]石橋 大悟 [岩手大学農学部]
水環境におけるコロイド粒子の凝集過程を予測し制御するためには,凝集過程を記述する凝集速度定数についての理解が重要となる。本研究では,乱流中における凝集速度定数を得る方法として,吸光度測定とT-matrix法を用いた推定法の有効性を検討した。その結果,この手法が,乱流凝集においても適用できることを確認した。
Keyword: コロイド・粘土, 流体力学一般, 物質循環GET PDF=08/08005-04.pdf
発表番号 [9-P-20]
Farmland Area Based on Dietary Reference Intake Concerned with Vitamin A and C
SAITOH Masaki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
食事摂取基準のビタミンAおよびCを充足するために必要な農地面積
○齋藤 正貴 [東京農業大学大学院農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
食事摂取基準のビタミンAおよびCを指定野菜の摂取により充足させる計画を立て、その農作物栽培に必要な農地面積を試算した。まず、指定野菜の全国収穫量と栄養素含有量との積の比を、国民一人当たりの野菜の摂取量比と仮定し、ビタミンCを充足するように、一人1日当たりの野菜摂取量を求めた。続いて、不足するビタミンAをニンジンまたはホウレンソウで補填し、一人当たりに必要な農地面積を求めたところ、それぞれ47m2、58m2となった。
Keyword: ビタミン, 食事摂取基準, 農地面積GET PDF=08/08P09-20.pdf
Characteristics of water quality environment in paddy field area -Study on water environment in Shinotsu district(2)-
KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]KOGITA Yukiko [Sansui Consultants Co.ltd.]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
水田地帯の水質環境特性 −篠津地域の水環境に関する研究(2)−
小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]○小木田 有紀子 [サンスイコンサルタント株式会社]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
石狩川下流の篠津地域において,代かき期の水状況と下流域の水環境に及ぼす影響を調査した。月形では,パイプライン化による施設管理用水量の減少により,用水量は削減された。また,排水の汚濁物質濃度は,用水の水質濃度,用排水量,降水量により推定をすることができた。用水量と用水濃度は,排水濃度に大きな影響を与えていることが示唆された。一方,畑地利用の多い美原では,水田への流出入のみでの予測は困難であった。
Keyword: 灌漑排水, 水質, 重回帰分析GET PDF=08/08001-19.pdf
Influences of water use by irrigation system change from open channel to pipeline -Study on water environment in Shinotsu district(1)-
KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
農業用水路のパイプライン化による水利用への影響 ー篠津地域の水環境に関する研究(1)ー
○小和田 桂太 [北海道大学大学院農学院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
石狩川下流の篠津地域において,用水路のパイプライン化等の農業水利再編の実態を調査し,水環境に与える影響を検証した。取水量は減少傾向にあるが,排水量は減少していない。パイプライン化による施設管理用水量の減少を示唆している。また,間断灌漑による用排水量の時間的偏りもみられ,パイプライン化は需要主導の水管理に資することも示された。しかし,土地利用形態によっては,効果の発現が異なっていた。
Keyword: 灌漑排水, 用水管理, 間断灌漑GET PDF=08/08001-18.pdf
Impact of Spatial Distribution of Water Retention Curves on Variably-Saturated Water Flow
Saito Hirotaka [Tokyo University of Agriculture & Technology]Seki Katsutoshi [Toyo University]Simunek Jirka [University of California, Riverside]
水分保持曲線の空間分布が不飽和水分移動に与える影響
○斎藤 広隆 [東京農工大学共生科学技術研究院]関 勝寿 [東洋大学]シムネック ユッカ [カリフォルニア大学リバーサイド校]
不飽和帯中の正確な水分分布の予測のためには,土の水理特性の空間分布をより正確に求める必要がある。しかし現実的には,網羅的なサンプリングは不可能であり,限りあるデータからの不完全な水理特性情報しか通常持ち合わせていない。そこで,任意の場所での水理特性の値は,限りあるデータから地球統計学的補間法によって推定される。本研究は,地球統計学的に求められた水理特性場が水分移動計算に与える影響を調べた。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 物質循環GET PDF=08/08005-10.pdf
The characteristic of agricultural infrastructure and institution damages caused by the Mid Niigata Prefecture Earthquake
Yuzawa Kenta [Agricultural Administration Department of Nagano Pref]Arita Hiroyuki [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]
中越地震における農業基盤・施設の被害特性
○湯沢 顕太 [長野県下伊那地方事務所農地整備課]有田 博之 [新潟大学・自然科学系]
中越地震災害後の実態調査によると大規模地震災害には以下のような特徴があると考えられる。‖腟模被害と同時に、小規模被害も多く発生した。災害復旧においては小規模災害への配慮が求められる。∋慨崔呂帽圓につれて単位農地面積当たり被害件数・事業費は増加した。条件不利地域である中山間地の被害が大きかった。C録霧綰を経ても復旧需要は継続しており、被害は短期に収束せず、長期の対応が求められる。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 生産施設GET PDF=08/08002-19.pdf
A shot at waste fluid from biomass-energy production inject into Shimajiri-maji soil
CHEN Yan [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
島尻マージ土壌におけるエタノール廃液の農地還元について
○陳 嫣 [独立行政法人 農村工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農村工学研究所]
バイオエタノール生産において,製造過程で多量の高BODの蒸留廃液が発生する。宮古島では貴重な水資源である地下水に減少や水質悪化が懸念される。大気および水域への環境負荷を高めない農地還元の現場適用型技術を開発することが必要である。本研究では,エタノール廃液の有機物資材としての利用の可能性を検討するため,エタノール廃液の素性を明らかにし,エタノール廃液の農地還元が土壌の理化学性に及ぼす影響についても検討した。
Keyword: バイオエタノール廃液, 農地還元, 島尻マージ土壌GET PDF=08/08005-34.pdf
The preliminary examination for outflow control of fertilizer from hillside grassland
Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]
傾斜草地からの肥料成分流出抑制にむけた予備的試験
○中山 博敬 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
土壌浸透能が小さい傾斜草地からの肥料成分流出を抑制する方法を検討するため、既存草地から切り取った牧草サンプルを用いて、スラリーを表面散布した試験区と切り込みを入れて地中に浸透させることを想定した試験区を設け、人工的に散水する簡易な室内試験を実施した。その結果、算出した窒素流出量は、流出水量の大小が大きく影響し、傾斜2°のインジェクション区が最も少ない値となった。
Keyword: ふん尿スラリー, 傾斜草地, 流出GET PDF=08/08009-15.pdf
Studies of Good Agricultural Practice and Information Usage for Securing Food Safety
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Katayama Hisanobu []Kimura Hakaru []
生産現場における食の安全・安心の確保に向けたGAPの取り組みと情報利用
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]片山 寿伸 [日本GAP協会・岩木山りんご生産出荷組合]木村 図 [岩木山りんご生産出荷組合]
食の安全の確保と情報利用の関係について考える場合、トレーサビリティ情報など、消費者に向けた生産現場からの情報提供と考える場合が多い。しかし同時に、食物流通の起点である生産現場において、GAPの実践にあたって必要とされる情報の整備も必要である。本研究では、GAPを実践する生産者の聞き取り調査から、現状と課題の分析および農業用水の水質情報への高いニーズを明らかにした。
Keyword: 食の安全・安心, GAP, 情報利用GET PDF=08/08007-05.pdf
Basic study on autogeneous disintegration of vegetation base considering water environment
NAGAHARA Hironori [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]ITOTAGAWA Kei [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
環境に配慮した崩壊性植栽基盤材の基礎的検討
○長原 宏憲 [島根大学大学院生物資源科学研究科]糸田川 啓 [島根大学大学院生物資源科学研究科]兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
これまでに,ポーラスコンクリート型植栽基盤材の検討を進めてきた結果,波浪の強い環境においても,植栽したヨシが流亡することなく生長することや,稚貝や幼魚の棲み処となることを確認している.しかし、植栽基盤材に植栽したヨシの根茎が底質に活着した後には植栽基盤材は,ヨシの生長を阻害することおよび景観配慮の観点から形状を維持する必要性が無いことが考えられる.そこで本研究では崩壊性植栽基盤材の基礎的検討を行った.
Keyword: 崩壊性植栽基盤材, ヨシ, 再生骨材GET PDF=08/08004-29.pdf
Basic study on stability of functional overlying sand
Fukuyori Yu [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]Hyodo Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]Kuwabara Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Nonaka Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
敷設した機能性覆砂材の安定性に関する基礎的研究
○福頼 優 [島根大学大学院生物資源科学研究科]兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]桑原 智之 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
機能性覆砂材についての研究を進めている。これまでに、機能性覆砂材散布による内部負荷抑制効果、また実湖沼における生態系へのリスク評価を行ってきた。本研究では機能性覆砂材の実用化までのプロセスの一環として、機能性覆砂材を敷設した際の安定性の検討を行った。安定性評価として、シールズ数を用いるとともに、目視によってその流れの形態を調べた。その結果、機能性覆砂材は天然砂以上の安定性を持つことを確認した。
Keyword: 機能性覆砂材, 安定性, シールズ数GET PDF=08/08004-28.pdf
Proposal of method of examining promotion deterioration that evaluates longterm durability of surface repair material such as millraces
Nabeshima Masuhiro [Osaka City University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
用水路等の表面補修材料の長期耐久性を評価する促進劣化試験方法の提案
○鍋島 益弘 [大阪市立大学工学研究科]小林 晃 [京都大学農学研究科]
高度成長期等に築造された用水路を長寿命化させるため,従来よりポリマーセメントモルタル等により補修がなされている.しかし,施工後数年でポリマーセメントモルタルが剥離したり,目地付近にクラックが発生し,漏水の原因となる欠点も指摘されている. そこで,本研究は表面補修材料の長期耐久性を評価することを目的に,約60分の1の期間で検証することのできる促進劣化試験方法を提案し、その評価結果を報告する.
Keyword: 水路, 補修材料, 促進劣化試験GET PDF=08/08004-03.pdf
Change on River Water Quality after The Law Enforcement of Livestock Manure Management()
SHIMOKAWA Shota [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
「家畜排泄物適正処理法」の施行による河川水質環境の変化(供
○下川 昇大 [北海道大学大学院農学院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
2004年に家畜排泄物の管理に関する法律が完全施行された。本研究では,北海道東部の二つの酪農流域を対象に,法律施行前後の河川水質環境変化を調査した。降雨時の河川水質を比較した結果,法律施行後にT-N,TON,T-Pの流出が低下している状況が確認された。家畜排泄物の適切な処理が,汚濁負荷流出の減少につながり,平水時と同様,降雨時にも河川水質環境の改善に効果を発揮していると推察された。
Keyword: 降雨流出, 懸濁態成分, L-QGET PDF=08/08009-22.pdf
A study of consensus building by VE technique
Koizumi Yasumichi [KV net Tokyo]
VE手法を活用した合意形成法の考察
○小泉 泰通 [KVネット東京]
VE基本ステップ「機能評価」の目的は「価値の低い機能分野を知ること」で、3段の詳細ステップにより、造る立場と買う立場の評価から改善対象機能を絞る。合意形成を円満に進めるために、VEメンバーには高い見識と適切な評価手法を選択する技量が求められる。重要度を比較する技法として、強制決定法(FD法)、DARE法、AHP法の概要と特徴を述べる。
Keyword: 合意形成, VE手法, 機能の評価GET PDF=08/08002-14.pdf
The Adequate Events Program for Planning Urban-Rural Exchange in Kleingartens -In case of Fudouson Kleingarten-
クラインガルテンでの都市農村交流形成に向けた適切なイベントのあり方−不動尊クラインガルテンを事例に−
クラインガルテンでの都市農村交流形成に適切なイベントのあり方について,事例的に考察した.イベントは,交流の進展にあわせて時期ごとに内容を変化させる必要があると考えられる.すなわち各時期のイベントは,年度頭には利用者と地元住民とが「出会う」こと,利用者が多く集まる時期にが交流が「広がる」こと,そしてその後は協働的な準備・開催によって交流が「深まる」ことを,それぞれ目的とすることが適切だと考察した.
Keyword: クラインガルテン, 都市農村交流, 交流のためのイベントGET PDF=08/08002-08.pdf
Inverse analysis and data assimilation by Ensemble/Unscented Kalman filter
MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]KASAMATSU SATOSHI [Fukui Prefectural Government]HOMMELS Anneke [Delft University of Technology ]NISHIMURA SHIN'ICHI [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
Ensemble/Unscentedカルマンフィルタによる逆解析とデータ同化
○村上 章 [岡山大学大学院環境学研究科]笠松 諭 [福井県庁]Anneke HOMMELS [デルフト工科大学]西村 伸一 [岡山大学大学院環境学研究科]
土構造物の性能設計に際しては、基礎地盤や構造物に関する施工中の挙動観測から、沈下など照査性能が担保されるように設計変更を行うことが想定される。この目的に対しては逆解析が有用な手段となり、工学における逆解析法ではカルマンフィルタがしばしば用いられている。しかし、拡張カルマンフィルタで線形化する際の誤差や、弾性モデルを当てはめることの制約といった問題が残された。そのための手段として、ここではカルマンフィルタを発展させたUnscentedカルマンフィルタ(UKF)およびEnsembleカルマンフィルタ(EnKF)を用いることで、上記問題の解決をはかる。特にEnKFは、観測値をシミュレーションモデルに取り入れ、パラメータ同定を行いながら将来予測を行うこと(気象学・海洋学などの分野では「データ同化」と呼ばれる)を可能とする。この手段によれば、用いるモデルは基本的に弾性/弾塑性によらないという利点がある。本稿では、まずUKF・EnKFとカルマンフィルタとの違いや利点を説明するとともに、データ同化の概念に言及する。ついで、例題について逆解析例を示し、フィルターの適用性を検討する。
Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析GET PDF=08/08006-28.pdf
Effect of inorganic bromine on growth of plants using hydroponic experiment
Kawamukai Yukiko [Iwate University]Satta Naoya [Iwate University]Tateishi Takahiro [Iwate University]
水耕栽培による無機態臭素の植物への影響に関する実験的検討
○川向 有希子 [岩手大学]颯田 尚哉 [岩手大学]立石 貴浩 [岩手大学]
コマツナの水耕栽培において、適正窒素成分条件は、2mg/Lであることが生長量・乾燥重量の検討結果よりわかった。この条件を用いて、コマツナの生長に及ぼす無機態臭素の影響を水耕栽培法により10mg-Br/Lで検討した。臭素酸イオン処理区では、地下部に生長抑制効果がみられ、カリウム塩はナトリウム塩より抑制効果は小さかった。臭化物イオンはコントロールと差が生じなかった。
Keyword: 環境影響評価, 水環境, GET PDF=08/08008-04.pdf
Damage evaluation based on the flood analysiscaused by earth dam break
ため池等決壊による氾濫解析に基づく被害評価について
ため池が決壊し、下流域に2次災害を引き起こすことがある。事前に氾濫域の把握および経済的被害についても評価しておくことが重要である。本報告では既開発の「ため池氾濫解析システム」により想定される被害範囲や最大水深、最大流速等の被害状況から、ため池氾濫による被害額を算定、評価する方法について、その基本的な算定項目、算定方法、評価方法を検討したものである。
Keyword: ため池, 氾濫解析, 被害算定GET PDF=08/08004-44.pdf
Identification of Unsaturated Hydraulic Conductivity in Non-isothermal Groundwater
IZUMI Tomoki [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
非等温地下水浸透流における不飽和透水係数の同定手法
○泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
地下水浸透流の数値解析に必要なモデルパラメータの逆解析による同定手法について提案する.土壌表面の水分移動は熱の影響を受けることから順問題として水分−熱連成問題を考える.逆問題における未知変数は不飽和透水係数とし,それを自由形式のパラメータ化手法により有効飽和度に関する区分的多項式関数として定義する.逆問題は勾配法に基づく最適化法により定式化される.最後に数値的な検証から本手法の有効性を示す.
Keyword: 逆解析, 自由形式パラメータ, 水分−熱連成解析GET PDF=08/08003-11.pdf
The distribution of Hotoke-dojo loach in a spring water stream
takumi moriyama [Advice Center for Rural Environment Support]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
湧水河川におけるホトケドジョウの分布形態
○守山 拓弥 [(社)農村環境整備センター]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
本研究ではホトケドジョウの生息環境を把握することを目的に,調査を実施した.調査は,栃木県西鬼怒川地区の湧水河川に調査地点を80地点設け1月と9月に実施した.採捕には,エレクトロフィッシャーを用い,同時に環境要因調査を実施した.調査結果を解析したところ,ホトケドジョウの分布は,1月には水温と泥底に,9月には水深と抽水植物にそれぞれ有意な相関関係が確認された.
Keyword: 生態系, 環境保全, GET PDF=08/08007-33.pdf
Water Management of the Paddy Plot with an Individual Fish Ladder
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]Fukami Aya [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]Horino Haruhiko [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Nakagiri Takao [Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Kawashima Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univ.]
個別付帯型魚道を有した水田圃場における水管理
○中村 公人 [京都大学農学研究科]深見 彩 [京都大学農学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学生命環境科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学生命環境科学研究科]川島 茂人 [京都大学農学研究科]
階段式魚道を水田圃場に個別に設置する個別付帯型魚道を対象に,同整備が魚類生態系に及ぼす効果に加え,水田での水・物質収支の変化を定量的に検証し,水田による魚類保全機能の発揮を考慮した水管理法の検討を行った.その結果,魚道設置田における魚類生態系保全を意図した水管理においては,天端管理などによる栽培管理用水量や無効降雨増大に寄与するために必要な新たな用水量の考え方の導入が必要になることを示唆した.
Keyword: 水田魚道, 水収支, 物質収支GET PDF=08/08001-40.pdf
Social capital on and design for agricultural water management systems accompanying with ecosystem functions
YAMAOKA KAZUMI [The University of Tokyo]SUGIURA MIKIKO [The University of Tokyo]
環境保全機能を伴う農業用水の管理制度設計とソーシャル・キャピタル
○山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]杉浦 未希子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究は、農業用水が地域に果たす環境保全機能が、近年の農地転用や混住化を背景に、どのような制度設計のもと維持管理されていくべきか、をソーシャル・キャピタルの観点から検討した。この環境保全機能で共通点をもつ「環境用水」に着目し「地域用水」との比較からそれぞれの特徴を明らかにした。また、後者の利点のひとつが、長年蓄積された農業用水管理関係者間の知見、即ちソーシャル・キャピタルの活用である点を示した。
Keyword: 用水管理, 環境用水水利権, ガバナンスGET PDF=08/08001-08.pdf
Problems accompanying movements for agricultural water ecosystems promoted by Water Environment Committee in Shimada city
SUGIURA MIKIKO [The University of Tokyo]YAMAOKA KAZUMI [The University of Tokyo]
島田市東町水環境委員会における地域用水機能増進の取り組みに伴う諸問題
○杉浦 未希子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究は、大井川用水土地改良区庄右ヱ門用水掛り地区(島田市東町)における地域用水機能増進の取り組みを事例に、その概要と今後の課題を明らかにした。その際、健全な流域の水循環系の確保という現代的課題を共有し、地域の巻き込みや協働を不可欠とするという意味で共通点を持つ環境用水水利権取得事例と比較し、今後の課題に一定の指針を得た。
Keyword: 用水管理, 環境用水水利権, ソーシャル・キャピタルGET PDF=08/08001-11.pdf
発表番号 [3-P-8]
Effect of humic acid on the water repellency of imogolite membrane
Kumagai Mitsuhiro [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]Watanabe Yukitaka [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]Adachi Yasuhisa [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
イモゴライト膜の撥水性に対するフミン酸の影響
○熊谷 光洋 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]渡邉 志貴 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
火山灰由来の粘土鉱物であるイモゴライトを用いて平坦な膜を作製した。さらに,火山灰土壌の接触角と表面張力の関係を物理化学的な概念から解明するために,イモゴライト膜を用いて接触角をフミン酸の添加量の関数として定量的に測定した。フミン酸添加量に伴う接触角の増加には閾値が存在することが明らかになった。また,2M NaCl水溶液を膜に滴下した場合,蒸留水を滴下したときに比べ接触角は大きくなることが確認された。
Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性GET PDF=08/08P03-08.pdf
Analysis of Water Use in Way Jepara, Indonesia and Tha Ngon, Laos PDR
Higuchi_Katsuhiro [Taiyo Consultants]Nakamura_Yoshifumi [Japan Institute of Irrigation and Drainage]Torigoe_Kazutaka [Japan Institute of Irrigation and Drainage]
インドネシア国ワイジェパラ潅漑地区およびラオス国タゴン潅漑地区における水利用
○樋口 克宏 [太陽コンサルタンツ(株)]中村 義文 [日本水土総合研究所]鳥越 和貴 [日本水土総合研究所]
近年、海外開発援助として投資してきた潅漑施設が老朽化し、更新時期を迎えている。現地では、適切な機能診断・維持管理計画・補修工法が求められている。本報では、潅漑施設の機能診断として、水利用状況に着目し、インドネシア国ワイジェパラ潅漑地区およびラオス国タゴン潅漑地区に関する文献ならびに現地資料をデータベース化し、水利用に関する資料の整理を行った。その結果、ワイジェパラ潅漑地区では、上流からの流出率は増加しているが、無効放流が多いため、潅漑用水量は減少していた。タゴン潅漑地区では、潅漑用水量が雨期・乾期とも計画基準より大きい取水をしていた。
Keyword: 水収支・水循環, 流出特性, 用水管理GET PDF=08/08003-38.pdf
Stem Flow Rate of Tomato Plants on a Cultivation Method of Two-rowed a North-south Line
Asai Osamu [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences Gifu University]
南北2条植え栽培におけるトマト体内の水分動態について
○淺井 修 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
茎熱収支法を用いて南北2条植え栽培における東西株のトマトの茎基,葉柄,果梗の茎内流量を測定し,日射量や飽差との関係について検討した.その結果,茎基および葉柄の茎内流量は,東株では午前に,西株では午後に日最大茎内流量が観測された.葉柄の茎内流量と日射量(葉柄測定高の0.6m高さ)との相関が強いことからも,蒸散活動が直達光に大きく影響を受けていることが確認できた.
Keyword: 茎熱収支法, トマト, 裂果GET PDF=08/08001-26.pdf
Development Repair Method of Joint Using Flexible Sheet
Kato_Tomotake [SHO-BOND Corporation]Kishimoto_Tatuya [SHO-BOND Corporation]Ishigami_Akio [SHO-BOND Corporation]
シート材料を活用した目地補修工法の開発
○加藤 智丈 [ショーボンド建設]岸本 達也 [ショーボンド建設]石神 暁郎 [ショーボンド建設]
近年、農業用水利構造物において、現在ある施設を有効利用するという考え方の拡充により、水利用機能を回復する補修工法の開発が求められている。筆者らはその機能低下原因の一つである目地部の損傷を対象とした補修工法を開発している。本報では、開発したシート材料を活用した目地補修工法について、止水性試験等の結果から農業用水利構造物への適用性について考察を行った。
Keyword: 農業用水利構造物, 目地補修, シート材料GET PDF=08/08004-36.pdf
Development of landslide stability forecasting system in a shear zone landslide area
NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]UNNO Toshiyasu [National Institute for Rural Engineering]INOUE Keisuke [National Institute for Rural Engineering]TAKAGI Keisuke [Chugoku- Shikoku Agricultural Administration Office]
破砕帯地すべり地における地すべり安定度予測システムの開発
○中里 裕臣 [(独)農研機構]海野 寿康 [(独)農研機構]井上 敬資 [(独)農研機構]高木 圭介 [中国四国農政局]
破砕帯地すべり地において,実効雨量から地下水位を介して地すべりブロックの安全率を推定するシステムを開発した.試験地では豪雨時と平常時で異なる水位変化モードが見られ,これに対応してバイリニア式により実効雨量から地下水位を推定した.モードの切替は連続雨量によった.地下水位−安全率の関係は主断面の標準スライス法により安定解析から求めるが,地中変位データからFs=1.0に相当する地下水位を補正した.
Keyword: 地すべり, 実効雨量, 安全率GET PDF=08/08003-43.pdf
The finite element analysis of foregoing pipe-roof protection for excavation of grounds and bearing capacity of surrounding soils
掘削に伴う先受ルーフの支持機構と周辺地盤への影響に関する有限要素解析
本研究では,先受ルーフ工法の地盤挙動解析に有効な解析手法の確立を目的に,有限要素解析と土質模型実験を実施した.有限要素解析は,1)弾完全塑性有限要素解析,2)ひずみ硬化・軟化を考慮した弾塑性有限要素解析,3)ひずみ硬化・軟化,せん断帯を考慮した弾塑性有限要素解析の3種類行った.3)の解析結果が最も実験結果を模擬できており,先受ルーフ工法の地盤挙動解析に有効な手法であることがわかった.
Keyword: 土構造物の解析, 地盤の変形, GET PDF=08/08006-32.pdf
Extension of Explicit Chang-Moll Scheme for Computing One-Dimensional Unsteady Open Channel Flows
KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
非一様断面開水路1次元非定常流解析のためのChang-Moll法の拡張
○木村 匡臣 [東京大学大学院農学生命科学研究科]島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
近年、多自然型の河川・水路に対する事業が進んでおり、断面積が一様でない用排水路や自然河川において、様々な水理現象を正確に把握し送排水の効率を検討する必要性が高まっている。本研究では、非一様断面開水路1次元非定常流解析のモデルを構築することを目的とし、Chang-Moll法の理論を拡張した新たな解析手法を確立し、非一様断面開水路での流れの定常状態・非定常状態の両方において検証をおこない、手法の有効性を示した。
Keyword: 数値流体力学, 非一様断面開水路, Chang-Moll法GET PDF=08/08003-13.pdf
Estimation of LAI Using ASTER Data in Summer and Winter Season
ASTERデータを用いた夏季と冬季のLAI推定
本研究では,佐賀県小城市周辺の夏季と冬季のLAI現場実測データと対象区域の衛星データ(ASTER)を電磁波放射伝達モデルに適用して算出したLAI値を比較した.その結果,実測値と推定値の間にR2=0.84の高い相関性が見られ,ASTERデータを用いた広域におけるLAIの定量的推定法の有用性が実証された.また,山間部では算出されたLAIが夏季には6以上の所が多く,冬季には6以下の所が多く分布した.
Keyword: 葉面積指数(LAI), ASTER, 分光反射率GET PDF=08/08007-03.pdf
Cracking in aqueduct tunnel lining caused of insufficient filling and its countermeasures
CHEN Xing [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]UENO Kazuhiro [United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]MIZOUE Tatsuya [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]TOMIYAMA Kazuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
水路トンネルの覆工背面空洞がひび割れ発生に与える影響とその補強工法
○陳 星 [島根大学大学院生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]上野 和広 [鳥取大学大学院連合農学研究科]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]溝上 辰弥 [島根大学生物資源科学部]冨山 和城 [島根大学生物資源科学部]
水路トンネルの中には,側壁のある決まった高さ(スプリングライン付近)にひび割れが発生しているものが数多く存在している。その発生原因や補修・補強工法のあり方について,様々な議論や提案がなされている。本報告では,数値解析により,天端覆工背面の空洞の存在状況とひび割れ発生の関係を明らかにするとともに,その補強工法として効果的と考えられる裏込め注入工法施工時の適切な注入圧について検討した。
Keyword: トンネル覆工, 数値解析, ひび割れGET PDF=08/08004-38.pdf
The study of application availability of particle method for designing falling works
落差工の設計における粒子法の適用可能性の検証
落差工では水面が大変形する水理現象が生じる.粒子法は移流による数値拡散や格子の破綻が生じないため,このような水理現象に適した解法である.よって,落差工の数値解析を行い,水理模型実験との比較から水理設計における適用可能性を検討した.その結果,MPS法とSPH法による解析結果は,水理模型実験の水面形状,落下水脈の軌跡および流況と非常に良い近似を示し,落差工の水理学的な効果の検証に有効であった.
Keyword: 粒子法, 落差工, 自由水面GET PDF=08/08003-17.pdf
Direct Treatment System for lake using Artificial algal bed made from Carbon Fiber
tanaka takashi [Hakodate college of tech.]
炭素繊維藻場を用いた湖水直接浄化システムについて
○田中 孝 [函館工業高等専門学校]
湖水直接浄化法として炭素繊維は汚泥が多量に固着し活性生物膜として水質浄化効果している。汚泥平均吸着量は炭素繊維自重の10.1〜25.9倍であり設置した水域の水質に影響を受けた。直接浄化装置により,最適な接触時間1.1hr・CF-Skg-1でCOD浄化率 19%,処理水量20?・CF-Skg-1・hr-1を得た。膨大な湖水量に対する処理効率は低い。植生復元困難な湖沼では,炭素繊維の水質浄化と水生生物の生育環境改善効果を生かすことは可能である。
Keyword: 環境保全, 水環境, 炭素繊維GET PDF=08/08008-16.pdf
発表番号 [10-P-26]
Influences of land and water use on the water quality of Shinotsu Canal
Mohammed Kamrul Hasan [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
篠津運河の水質に及ぼす水土利用の影響
○モハメド カムラル ハッサン [北海道大学大学院農学院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
石狩川下流の篠津地域において,水土利用が水質環境に与える影響を検討するために, 2006年5月?2007年10月の期間,篠津運河最上流部から末端までの11地点で調査を行った。その結果,代かき期においては,SS濃度と水田面積に相関がみられ,積雪期及び融雪期においても特徴的な状況が認められた。篠津地域の水土利用は,運河と石狩川下流の水質環境に影響を及ぼしていることが明らかになった。
Keyword: SS, 土地利用, 水質GET PDF=08/08P10-26.pdf
Calibration and theoretical background of temperature dependences of ECH2O probes
SAITO Tadaomi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]FUJIMAKI Haruyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
ECH2O水分プローブの温度依存性の理論的背景と校正
○齊藤 忠臣 [鳥取大学乾燥地研究センター]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
誘電率水分計は土壌水分の非破壊経時モニタリングに不可欠なツールであるが,その出力値は,土壌の見かけの誘電率の温度依存性等に起因する,複雑な温度応答性を示すことが知られている.本研究では,静電容量法を採用した安価な誘電率水分計として知られるECH2O水分プローブに対し,出力値温度依存性校正法を適用し,その妥当性を評価すると同時に,得られた実験結果を元に,温度依存性の理論的背景について検討した.
Keyword: 水分移動, 誘電率水分計, 水資源開発・管理GET PDF=08/08005-24.pdf
The various technical problems annd countermeasures of subsurface damu
Nakazato ryouichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]Nakama yuuichi [Okinawa General Bureau Land Improvement General Office]
世界に誇れる環境にやさしい地下ダムの技術的諸課題と対応策
中里 良一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]○仲間 雄一 [沖縄総合事務局土地改良総合事務所]
沖縄県内では宮古島を始めとして、地下ダムによる水源開発が実施されている。各々の地下ダムは地質地下水条件、施工条件に特性があり、工法選定や工事実施上の課題も異なっている。今回、沖縄県内で施工された地下ダムの特徴や工事にあたっての課題と対応策等、地下ダムに関する技術的諸課題と対応策について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 地下ダム, GET PDF=08/08001-36.pdf
Measurement of changes in soil carbon dioxide under rainfall events by using a gas permeable tubing
Endo Toshifumi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Tokida Takeshi [JSPS Research Fellow,National Institute of Agro-Environmental Sciences]Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Nishimura Taku [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
ガス透過性チューブを用いた降雨時の土壌中二酸化炭素濃度変動に関する研究
○遠藤 敏史 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]常田 岳志 [日本学術振興会特別研究員PD、農業環境技術研究所]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
土壌からの温室効果ガス発生量を捉える際に、土壌中でそのガスがどのように発生・移動しているのかを知ることは重要である。本研究では、ガス透過性チューブを用いた土壌中二酸化炭素濃度連続測定装置を作成し、野外で連続測定を行った。その結果、降雨イベントに対する土壌中CO2濃度の応答が非常に素早いことが分かった。また、土壌に水分を添加する室内実験を行った際も、水分添加後CO2発生量の急激な増加が見られた。
Keyword: 土壌中CO2, 連続測定, 降雨イベントGET PDF=08/08005-30.pdf
Effects of human relations between construction industry and attribution of directors and workers
Hattori Toshihiro [Kitasato University School of Vet. Medicine]Matsumoto Satoshi [NATORI CO., LTD]
建設会社の農業参入に及ぼす農業との人的つながりの影響
○服部 俊宏 [北里大学獣医学部]松本 聡 [株式会社なとり]
農業に参入した建設会社が農業とどのような人的つながりを有しているかを明らかにするために、青森県でアンケート調査を実施した。参入企業の経営者は農家出身者が中心であり、耕作している農地も経営者の所有地であるか企業の遊休地が大半である。農業部門従事者も既雇用の農家出身者が中心である。このように、参入企業は経営者・労働者双方で農業とのつながりを有しており、非参入企業にはない特徴となっている。
Keyword: 農業参入, 建設業, 人的関係GET PDF=08/08002-15.pdf
Explicit scheme for mixed form of Richards equation
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Tomoki Izumi [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
Mixed-Form Richards式のための陽的スキームの開発
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]泉 智揮 [京都大学大学院農学研究科]
水の質量保存を満たすMixed-Form Richards式に対して,空間に関して有限体積法を用いて離散化し,時間に関して陽解法である4次のRunge-Kutta法を用いて計算するスキームを提案する.圧力水頭ベースのRichards式をPicard法を用いた陰解法で計算する際に生じていた飽和付近での拡散数の増大による計算の不安定性は,このスキームにより解消され,かつ水収支も一致することが示された.
Keyword: 数値流体力学, 4次Runge-Kutta法, 質量保存GET PDF=08/08003-12.pdf
Reduction of soil and nutrient losses by type of grass
Kawamura Sei [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Saeko Amai [Faculity of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Matito Mihara [Faculity of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
草本種の違いが植生帯の流出抑制効果に与える影響に関する研究
○河村 征 [東京農業大学大学院農学研究科農業工学専攻]天井 沙江子 [東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科]三原 真智人 [東京農業大学]
本研究では、日本在来種を含めた4種類の植生帯の違いが、土壌および窒素・リン成分の捕捉特性に与える影響について検討した。土壌と窒素・リン成分の分析から、トールフェスク区が裸地区に比べ高い流出抑制効果を発揮し、本実験における適切な草本種であると判断した。また、土壌と窒素・リン成分の対応関係から、植生帯は土壌の捕捉が富栄養化成分の流出抑制に繋がる効果的な方法であると判断できた。
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 農地造成GET PDF=08/08005-39.pdf
Strength evaluation of waterway concrete structures by means of mechanical impedance measurement
Kubo Genki [Nitto Construction Co. Ltd]Sakai Tomoaki [Applied Research Inc.]Okada Kaneyoshi [Kitami Institute of Technology]Gomi Shintaro [Abashiri Development and Construction Department]Arakawa Jyun [Abashiri Development and Construction Department]
機械インピーダンス法による水路コンクリート構造物の強度推定
○久保 元樹 [日東建設株式会社]境 友昭 [アプライドリサーチ株式会社]岡田 包儀 [北見工業大学]五味 慎太郎 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]荒川 潤 [北海道開発局網走開発建設部農業開発第1課]
表面劣化を受けたコンクリートをリバウンドハンマで測定するには,劣化部を削り落としてから測定する必要があるが,水路構造物のように長大な構造物では,多大な時間と労力を要する.一方,表面状態の影響を軽減した強度指標値の算出が可能な機械インピーダンス法が最近実用化された.本論は,表面劣化を受けたコンクリートに対し,機械インピーダンス法が有効性を検討し,有用な結果が得られたのでこれを報告するものである.
Keyword: 機械インピーダンス, 圧縮強度, 表面劣化GET PDF=08/08004-16.pdf
Construction of Information Network System for Disaster Prevention
OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]SHIMA TAKEO [National Institute for Rural Engineering]
生物生息からみた土地利用状況判別の高度化および類型化
○小川 茂男 [農村工学研究所]吉迫 宏 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
衛星データデータを用い生物生息に関連する土地被覆図を作成した。田植え前後と収穫前後後のランドサットデータを分類することにより、水田を水稲作田、転換畑、水田地帯の屋敷林、建造物等が分類できた。過去の田植え後の衛星データの分類結果から水田の耕作放棄地を抽出した。この他に、8月5日の衛星データを用い、鳥類の餌場や休憩地としての役割が考えられる水張り水田(休耕田)を抽出することができた。
Keyword: リモートセンシング, 生態系, GET PDF=08/08007-04.pdf
Influence of drainage channel improvement on environment of channel and fish fauna in the channel−Case study of drainage channel in Isawa, Oushu, Iwate−
NISHIDA_KAZUYA [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]MITSUIO_YOSHITO [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]MINAGAWA_AKIKO [National Institute for Rural Engineering]TSUNODA_HIROSHI [United Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]NISHIKAWA_HIROMI [Jikkyo Shuppan Co., Ltd.]OHIRA_MITSURU [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech]SHONO_YOUHEI [Japan Engineering Consultants Co., Ltd.]SENGA_YUTARO [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture]
農業排水路における水路改修が水路環境および魚類相に及ぼす影響−岩手県奥州市胆沢区の農業排水路を事例として−
○西田 一也 [東京農工大学大学院連合農学研究科]満尾 世志人 [東京農工大学大学院連合農学研究科]皆川 明子 [農村工学研究所]角田 裕志 [東京農工大学大学院連合農学研究科]西川 弘美 [実教出版株式会社]大平 充 [東京農工大学大学院農学府]庄野 洋平 [日本技術開発株式会社]千賀 裕太郎 [東京農工大学大学院大学院共生科学技術研究院]
本研究は,1998年から国営農地再編整備事業が進行中の岩手県奥州市胆沢区の農業排水路において魚類および水路環境のモニタリング調査を実施し,水路改修が水路環境および魚類相に及ぼす影響の解明を目的として行った.その結果,二面張りにした場合,魚巣ブロックの設置だけでは元の魚類相を回復することは困難であり,屈曲部を設けることにより寄洲および抽水・湿生植物帯の回復を計ることが有効であることが考えられた.
Keyword: 農業排水路, 水路改修, 生態系配慮工法GET PDF=08/08007-40.pdf
Temporal changes of heat, water and solute movement under the heat water sterilization in a green house
Kato Takahiro [School of Agriculture, Meiji University]Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Kita Nobuhiro [Kanagawa Agricultural Technology Center]Ochiai Hiroyuki [School of Agriculture, Meiji University]
熱水土壌消毒時における熱・水分量・溶質の経時変化
○加藤 高寛 [明治大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]北 宣裕 [神奈川県農業技術センター]落合 博之 [明治大学農学部]
有望な臭化メチル代替土壌消毒法として注目されている熱水土壌消毒では、圃場に熱水を投入することで地温を上昇させ土壌病害虫の防除を行う。熱水土壌消毒の課題のひとつに熱水投入量の問題がある。必要な熱水投入量は決定するのが難しく、最適な熱水投入量を決定する方法は未だ確立されていない。そこで、本研究では熱水土壌消毒時における熱に加え、水・溶質移動も測定し適切な熱水土壌消毒管理のためのデータを収集した。
Keyword: 熱水土壌消毒, TDR, 土壌水分量GET PDF=08/08005-19.pdf
発表番号 [8-P-17]
The topographical effect on the distribution of soil properties and glass yield on the pasture
kashiwagi junichi [hokkaido university graduate school ]oono hiroyuki []hirii tadato []maruyama kenji []
採草地における土壌及び牧草生育と地形変化の関連性
○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]大野 洋幸 [北海道大学農学部]堀井 惟人 [北海道大学大学院農学院]丸山 健次 [財団法人北海道農業開発公社]
草地内の地表面の起伏は、土壌理化学性や牧草生育のバラツキに影響を及ぼしていると考えられてきたが、その実態は明らかにされていない。そこで調査を行ったところ、牧草収量や草種割合は土壌理化学性よりも地形条件と強い関連性を示し、地形解析によってそれらの分布を推定することが可能であった。草地の高度利用のため地形改修が行われているが、土壌や牧草生育の均質化の面でも有効な手段となることが実証された。
Keyword: 圃場整備, 土壌の物理化学的性質, 土壌環境と植物根系GET PDF=08/08P08-17.pdf
Regulating Function of a Farm Pond in Pressured Pipeline Paddy Irrigation System Reusing Self Drain
SHIMODAIRA Tetsuya [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
還元水利用型水田パイプライン灌漑におけるファームポンド調整機能
○下平 哲也 [筑波大学生命環境科学研究科]佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
還元水利用型の水田ポンプ−パイプライン灌漑において,現地にて用水利用の実態を調査した。ポンプ運転の時間を操作することにより,各農家の水管理労力を大幅に軽減させる灌漑方法が可能となる。一方,用水利用の計画論上,還元水を利用することにより得られる効果は2項目が考えられる。一つ目は幹線取水量の節減であり,二つ目はFP容量の節減である。これらの効果は還元水の流出特性によって大きく影響される。
Keyword: 灌漑施設, 水田灌漑, 用水管理GET PDF=08/08001-42.pdf
Comparison between a WUA and two IWUGs? Case studies in the Chao Phraya Delta, Thailand
TEAMSUWAN Vipob [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Universe of Tsukuba]
水利組合および水利組合連合の管理運営の比較−タイ国チャオプラヤデルタにおける事例−
○TEAMSUWAN Vipob [筑波大学生命環境科学研究科]佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
タイ国における参加型水管理の導入の歴史は古いが、設立された農民水管理組織(WUO)の活動は十分とはいえない。本研究は、WUGとIWUGが同時に設立されたコカティアム地区及び国王からその活動が表彰された二つの地区(一つは揚水灌漑)を対象に、その水管理システムを比較検討した。揚水灌漑地区の成功要因は、乾期の灌漑に先立って灌漑面積を登録するとともに事前に費用の一部を支払う等、契約の考え方が組み込まれていることである。
Keyword: 水管理, 水利組合連合, タイ王国GET PDF=08/08002-12.pdf
Hydrochemistry of a mire pool in an agricultural watershed
Kizuka Toshikazu [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University・JSPS Research Fellow DC]Yamada Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Hirano Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Niwa Ichiro [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
農業流域における泥炭地湖沼の水文化学環境の実態
○木塚 俊和 [北海道大学大学院農学院・日本学術振興会特別研究員DC]山田 浩之 [北海道大学大学院農学研究院]平野 高司 [北海道大学大学院農学研究院]丹羽 一郎 [北海道大学大学院農学研究院]
周囲の農地開発が著しい石狩泥炭地の宮島沼を対象に,水収支と水質の現状を調べた.その結果,営農に伴う水門操作によって,非灌漑期に湖水位が大きく低下した.灌漑期においては灌漑用水の流入によって湖沼を出入りする水量が多く,水収支の大部分を水路流入出水が占めていた.宮島沼の水文化学環境は,営農に伴う水管理の影響により,健全な泥炭地湖沼とは大きく異なることが示唆された.
Keyword: 水質, 農地排水, 水収支GET PDF=08/08009-50.pdf
Restoration on terraced Paddy Fields and Ponds after the Chuetu Great Earthquake Disaster in Aikawa area,Kawaguchi town(2)
IKARASHI Keisuke [Grad. Scool of agr, Shinshu Univ. ]KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]MURAKAMI Kei [Grad. Scool of agr, Shinshu Univ. ]MORISHITA Kazuo [Fac. of eng, Kagawa Univ.]
中越大震災後における棚田・ため池の復旧とその後の状況―川口町相川地区の事例(2)―
○五十嵐 啓介 [信州大学大学院農学研究科]木村 和弘 [信州大学農学部]内川 義行 [信州大学農学部]村上 啓 [信州大学大学院農学研究科]森下 一男 [香川大学工学部]
中山間地域に甚大な被害を与えた中越大震災から3年半が経過した。復旧区画では作付けや養鯉が再開されている。川口町相川地区を対象に、棚田・ため池の復旧とその後の状況を検討した。これらの区画は災害復旧事業や手づくり田直し等支援、自力により復旧された。復旧区画の中には未だに手直しを要する区画が存在する。地震被害への対応は復旧事業等だけでは不十分な場合が多く、これらは今後の土地利用にも影響を与えるだろう。
Keyword: 中越大震災, 棚田・ため池, 災害復旧事業GET PDF=08/08002-21.pdf
APPLICABLE POSSIBILITY OF HEP IN JAPAN ~HYNOBIOUS NEBULOSUS LIVING IN TSU CITY, FOR EXAMPLE~
Yamazaki Shogo [Faculty of Bioresources Mie University]Tanizaki Kazuhito [Faculty of Bioresources Mie University]Ohno Ken [Faculty of Bioresources Mie University]
日本におけるHEPの適用可能性 〜三重県津市に生息するカスミサンショウウオを例として〜
○山崎 将吾 [三重大学生物資源学部]谷崎 一仁 [三重大学生物資源学部]大野 研 [三重大学生物資源学部]
カスミサンショウウオを含む希少種の生態系の定量的な評価手法は日本で確立されていない。そこで、アメリカ等で生態系の定量的な評価手法として使われているHEPを用いて、三重県津市に生息するカスミサンショウウオの生態系を評価する。これによりHEPを日本に適用することが可能であるか、また適用するためにはどのような課題があるかということを検証した。
Keyword: カスミサンショウウオ, HEP, 定量的評価GET PDF=08/08007-38.pdf
The Actual Situation of irrigation for the Fruit Farm
SAKATA Satoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
果樹園における灌漑実態
○坂田 賢 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
畑地灌漑における効率的な水利用を考慮するために,和歌山県みなべ町南紀用水地区の梅林においてファームポンドの水収支を1時間単位で測定した.灌水量の多い日には,1日に2回のピークが確認されたが,施設の持つ給水能力と比較すると灌漑期間全体を通じて需要を十分に賄えていることが示された.また,ファームポンドによって発現した調整容量からは,需要の少ない期間では,より効率的な灌漑が実施できる可能性が示唆された.
Keyword: ファームポンド, 灌漑計画, ウメGET PDF=08/08001-45.pdf
発表番号 [9-56]
Evaluation Methods of Biomass Total Use Scenario on Ecology and Costs
doi kazuyuki [Naigai Engineering Co.Ltd.]nakagami ken'ichi [Ritsumeikan University.]morimoto hidetsugu [Kyoto University.]yuyama yoshito [National Institute for Rural Engineering.]
バイオマス総合利活用シナリオの環境・経済評価手法
○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]仲上 健一 [立命館大学]森本 英嗣 [京都大学]柚山 義人 [農村工学研究所]
物質収支,経済収支,エネルギー収支,温室効果ガス増減に着目してバイオマス利活用の変換技術別の原単位を収集・整理し,複数の変換技術を組み合わせた総合的利活用シナリオを分析するための「バイオマス総合利活用評価モデル」を構築した。このモデルを使って既存のバイオマスタウン構想を多数分析し,バイオマス利活用状況をランク分けすることで新たな検討地域のシナリオを相対的に評価できる手法を開発する。
Keyword: バイオマスタウン, 物質循環, 環境経済評価GET PDF=08/08009-56.pdf
Effectiveness of Educational Activity for Separate Collection of Raw Garbage Suitable to Methane Fermentation at Rural Communities
MIHARA Yukimune [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]UEKI Hirokazu []OKANIWA Yoshiyasu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]NAKASHIMA Yasuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]SIBATA Hirohiko []TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
農村地域におけるメタン発酵用生ごみ分別回収の啓発活動の有効性
○三原 千宗 [東京大学大学院農学生命科学研究科]植木 博数 [東京大学農学部]岡庭 良安 [社団法人地域資源循環技術センター]中嶋 康博 [東京大学大学院農学生命科学研究科]柴田 浩彦 [社団法人地域資源循環技術センター]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農村バイオマス利活用の一つである生ごみからのメタン発酵施設実用化に向けてはランニングコスト縮減と社会的便益が必要であり、本研究では分別の面倒や匂いといった問題の中で、農村地域に介入し、行政に頼らずいかに効率よく生ごみ回収率を上げていくか、同時に、住民の意識・知識向上による自発的な行動を促せるかを農村のネットワークに着目して、啓発活動を行い、その有効性を検討した。
Keyword: メタン, 農村社会, 生ごみGET PDF=08/08002-32.pdf
Comparison of analysisi results by several codes for dynamic response analysis
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
複数の解析コードによる動的有効応力解析結果の比較
○林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]向後 雄二 [東京農工大]増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
平成17年3月に「大規模地震に対するダム耐震性能照査指針(案)・同解説」が示され、農業用ダムにおいても耐震照査の実施が検討されている。そこで、土地改良事業計画設計基準 設計「ダム」技術書フィルダム編及び土地改良施設耐震設計の手引きに記載されている解析手法のうち3つの動的有効応力解析コードを用いて、振動実験及び実ダムでの事例についてシミュレーションを実施し、その結果の比較検討を行った。
Keyword: フィルダム, 耐震照査, 動的有効応力解析GET PDF=08/08006-25.pdf
Estimation of the Coefficient of Roughness for Irrigation Canals by Transcription Method for Concrete Surface
Uchida_Kohichi [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]Ishida_Masao [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]Ogawa_shoichi [TAIHEIYO CEMENT CORPORATION]
コンクリート開水路の表面形状測定による粗度係数の評価
○内田 晃一 [太平洋セメント株式会社]石田 征男 [太平洋セメント株式会社]小川 彰一 [太平洋セメント株式会社]
簡易的な測定法により、コンクリート水路の粗度係数を得ることができるか検討した。粗度係数が既知の材質に対して、粘土で表面形状を写し取り、レーザー変位計で測定したデータを処理し、性能指標値に変換して粗度係数との相関を調べた。結果、性能指標値として標準偏差および算術平均粗さが粗度係数と良い相関があり、本方法により粗度係数が簡易に推定できる可能性が示唆された。
Keyword: コンクリート水路, 粗度係数, 摩耗GET PDF=08/08004-17.pdf
Relationship between depopulation/aging and socioeconomic activities in rural communities in the Tohoku region
takahashi junji [National Institute for Rural Engineering]saito shinya [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]ishikawa keigi [SHOGIN FUTURE-SIGHT INSTITUTE]
東北農山村における過疎化・高齢化と社会経済活動の関係
○高橋 順二 [(独)農研機構農村工学研究所]斉藤 信也 [荘銀総合研究所]石川 敬義 [荘銀総合研究所]
限界集落化を抑制し集落再生を図るためには、地域経済、過疎化・高齢化、地方財政、公共サービスなど、相互に関係する事象を一体的に扱い、活力低下の構造を把握して対策を講じていく必要がある。ここでは、山形県の農山村を対象として、地域の社会経済的な変化が活力低下・過疎化に及ぼす影響要因にかかる統計手法による分析結果及び人口減少に比例して減少できない公共サービスのコスト分析結果を報告する。
Keyword: 限界集落, 地域経済, 公共サービスGET PDF=08/08002-23.pdf
Analysis of water and salt dynamics in irrigated field in arid region by measurement of stable isotopes of hydrogen and oxygen
NAKAO CHIAKI [Graduate school of environmental science, Okayama university]AKAE TAKEO [Graduate school of environmental science, Okayama university]Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]Kume Takashi [Arid Land Research Center, Tottori University]
水素,酸素安定同位体比測定による乾燥地灌漑農地の水・塩分の動態分析
○中尾 千晶 [岡山大学大学院環境学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学大学院環境学研究科]長野 宇規 [総合地球環境学研究所]久米 崇 [鳥取大学乾燥地研究センター]
中国内蒙古河套灌区を対象に,用排水路および地下水中の塩分組成および水の安定同位体比を計測し,各排水ブロックでの蒸発率および洗脱効果係数を算定した.灌漑水の蒸発率は平均0.53%,地下水の蒸発率は平均1.46%であった.また,排水は下流に向かって蒸発率が増加し,最下流では8.8%であった.また,排水ブロックごとの洗脱効果係数を算定したところ,0.21〜0.69,平均0.40となった.
Keyword: 安定同位体比, 灌漑, 洗脱効果係数GET PDF=08/08001-23.pdf
Estimation of air permeability of soil based on the principle of sound resonance
FUKADA Kotaro [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]Mitsuno Toru [Professor Emeritus at Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]NISHIZU Takahisa [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate Scool of Agriculture, Kyoto University]
音波の共鳴現象を利用した土壌の通気性の評価
○深田 耕太郎 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学名誉教授]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]西津 貴久 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]
音波の共鳴現象を利用して試料の通気性を評価することを目的とした.試料とパイプを接続した実験装置を用いて,共鳴が起きたときの周波数を求め,試料の空気量との関係について調べた.そして,共鳴の条件式を用いて振動に対する抵抗の大きさを推定し,ダルシーの法則を用いて通気係数に変換した.得られた通気係数は測定値と線形な関係を示した.試料内の振動に対する抵抗を知ることで通気性を評価できる可能性がある.
Keyword: 音波, 土壌空気, 通気性GET PDF=08/08005-31.pdf
Field management against overpercolation in winter flooding - non-tilled rice culture system on the coast of the Ariake Sea.
NAKANO Keiko [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]KUBOTERA Hideo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]SUMIYOSHI Tadashi [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
有明海沿岸地域における冬期湛水−不耕起水稲作体系の漏水防止管理方法
○中野 恵子 [九州沖縄農業研究センター]久保寺 秀夫 [九州沖縄農業研究センター]住吉 正 [九州沖縄農業研究センター]
有明海沿岸クリーク地帯への冬期湛水〜不耕起水稲作導入に際しては、圃場の漏水が問題となる。この防止策として冬期湛水前の代かきや耕耘の効果を調べた。不耕起区、耕耘区および代かき区の3区を設け、冬期入水期間中の部分的な日減水深と区全体の湛水状況を確認した。また土壌薄片による構造観察を行った。耕耘は部分的には過剰な降下浸透を抑制するが、区全体の湛水維持のためには代かきが必要であることが示された。
Keyword: 日減水深, 土壌構造, 代かきGET PDF=08/08005-17.pdf
Effect of soil moisture on the behavior of soil carbon dioxide gas
UCHIDA Kumiko [Gratuate school of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO University]TAKAMATSU Rieko [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]FUJIKAWA Tomonori [National Institute for Rural Engineering]SUZUKI Yuta [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]TANAKA Katsuyuki [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]SATO Kouichi [School of Veterinary Medicine, KITASATO University]
土壌水が土壌二酸化炭素ガスの挙動に与える影響
○内田 空美子 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]高松 利恵子 [北里大学獣医学部]藤川 智紀 [農村工学研究所]鈴木 祐太 [北里大学獣医学部]田中 勝千 [北里大学獣医学部]佐藤 幸一 [北里大学獣医学部]
青森県十和田市の採草地とデントコーン畑において,土壌水が土壌CO2ガスの挙動に与える影響を検討した.その結果,深さ30cmを境に上層と下層の降雨前後におけるCO2ガス濃度の増減を植物根や土壌微生物の呼吸の活性,拡散阻害,および土壌水へのCO2ガスの溶解から土壌水による影響を分類することができた.さらに,それらが生じる環境条件(降水量,体積含水率,温度)を示し,土壌水の浸透の違いによりCO2ガスの挙動が大きく異なることがわかった.
Keyword: 土壌CO2ガスの挙動, 土壌水, 浸透GET PDF=08/08005-27.pdf
Preventive Irrigation of the Wind-blown Sand in the Sand Dune Field
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]SENGE Masateru [Gifu University]ITOU Kengo [Gifu University]
砂丘地露地畑の飛砂防止栽培管理用水
○橋本 岩夫 [石川県立大学]千家 正照 [岐阜大学]伊藤 健吾 [岐阜大学]
日本海沿岸砂丘地の露地畑で,3〜4月,スイカ圃場作り前の飛砂防止灌水を調査した。灌水日の1時間毎の気象値から,有意水準 5%の閾値(最高気温>9.4℃,最小相対湿度≦45%,最大風速≧4.7m/s)の該当日を,過去15ヶ年の記録から求めると,3月は 5日(実際は2日),4月は 13日(実際は5〜8日)で,実際よりも多い日数となった。差異の原因は,圃場作り後は飛砂防止効果も有る「定植準備灌水」に移行するためと考える。
Keyword: 栽培管理用水, 飛砂防止灌水, 砂丘地畑GET PDF=08/08001-46.pdf
Application of Direct Spraying ECC Retrofitting Irrigation Canal
uchida Takeshi [KAJIMA Technical Research Institute]hiraishi masanori [KAJIMA Technical Research Institute]sakata noboru [KAJIMA Technical Research Institute]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Mori Takehisa [National Institute for Rural Engineering]
高靱性セメント複合材料を用いた吹付け補修工法の農業用水路への適用
○内田 雄士 [鹿島建設技術研究所]平石 剛紀 [鹿島建設技術研究所]坂田 昇 [鹿島建設技術研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 丈久 [農村工学研究所]
農業水路の補修材料には,目地部やひび割れ部の開口幅の変動に伴うひび割れ追従性が求められる。本研究では,それらの変動に対し,追従することが期待されるひび割れ分散性に優れた高靱性セメント複合材料(ECC)を用いた実証実験を行なった。結果,用水路目地部において,ひび割れ追従性の向上を目的とした無付着区間および圧縮応力の軽減を目的とした箱抜き部を設けることにより,目地部の変動幅の抑制が可能となった。
Keyword: 特殊コンクリート, 工法・施工, 水理構造物GET PDF=08/08004-37.pdf
Winter Monitoring of Field in Cold Upland using Field-Server
KOJIMA YUKI [The University of Tokyo]MITSUISHI SHOICHI [The University of Tokyo]MIZOGUCHI MASARU [The University of Tokyo]
フィールドサーバによる高冷地畑の冬期モニタリング
○小島 悠揮 [東京大学]三石 正一 [東京大学]溝口 勝 [東京大学]
高原キャベツの生産地として名高い群馬県北部地方の畑地では、融雪期における土壌侵食が深刻な問題となっている。本研究では、近年開発中の農地モニタリングシステムと従来の測定法を組み合わせて、冬期畑土壌の地温・土壌水分量変動の特徴を分析した。その結果、地温・土壌水分量変動は、積雪状況による影響を大きく受けた。また、フィールドサーバの視覚情報によって冬期畑における土壌水分動態をよりリアルに知ることができた。
Keyword: フィールドサーバ, 土壌水分, 地温GET PDF=08/08005-20.pdf
Measuring temporal changes in ponding depth in a rice paddy field using time domain reflectometry
Shoji Yuki [Graduate school of Agriculture, Meiji university]Yazaki Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji university]Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji university]
TDR法による水田湛水深の経時測定
○庄子 侑希 [明治大学大学院農学研究科]矢崎 友嗣 [明治大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]
水田の湛水深と土壌水分量は、水田における温室効果ガスの動態に影響を及ぼす。土壌水分測定の際にTDR法で湛水深を測定することができれば、測器の数を減らすことができるため、野外測定には好都合である。本研究では、水田においてTDR法と圧力式水位計で湛水深を測定し、比較を行った。湛水深が大きいとき、TDR法と圧力式水位計で測定した水深はよく一致した。
Keyword: TDR法, 湛水深, 連続測定GET PDF=08/08005-23.pdf
Temperature Changes of Concrete Slabs with Different Covering State
Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
被覆状態の異なるコンクリートスラブの温度変化
○中園 健文 [宮崎大学農学部]稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
本研究では冬季における緑化の効果を把握するために,外気へ露出したスラブや異なる植物で被覆したスラブの下部に空間を施した供試体を作製し温度計測を行った.その結果,外気へ露出した場合は日射や外気温に応じた温度変化になること,植物で被覆すると日射の遮断や蒸発散作用により外部との熱の授受が抑えられた保温効果が期待できること,植物の繁茂状態が悪いとスラブ内部や下部空間の温度が高くなること等が明らかになった.
Keyword: コンクリート材料, 緑化, 温度変化GET PDF=08/08004-10.pdf
Water quality and purification of irrigation pond in downstream area of rural area
SAKURAI Yuuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]MINAKAWA Hiroki [National Institute for Rural Engineering]KIJI Masato [YONDEN Consultants Inc.]MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]
農村集落下流域にあるため池の水質と浄化
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]○皆川 裕樹 [農村工学研究所]生地 正人 [(株)四電技術コンサルタント]増本 隆夫 [農村工学研究所]
近年、ため池等でアオコの大量発生が問題となっている。本研究では、調査地におけるアオコ発生原因を解明するため、調査ため池内及び用水路の水質を調査し把握した。その結果、人間活動と底泥からの栄養塩溶出がアオコ大量発生の原因の一つであることがわかった。また、傾斜土槽法による水質浄化の検討を行い、傾斜土槽法がアオコ除去による水質浄化に効果があることを明らかにした。
Keyword: 水質, 浄化, アオコGET PDF=08/08003-33.pdf
Changes in energy and water balances in a rice paddy field in several growth stages.
Yazaki Tomotsugu [School of Agriculture, Meiji University]Noborio Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
水田における生育ステージごとのエネルギー・水収支の変化
○矢崎 友嗣 [明治大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]
水田の地表面のエネルギーの配分を決定する要因を明らかにするために、神奈川県内の水田でボーエン比法を用いてエネルギー収支を測定した。その結果、成育初期では午前中に地表面に入射した正味放射量の多くが表層水を温めるのに用いられていたが、中干し以降では一日を通して正味放射量の多くが蒸発散に用いられていた。水田では、植被の状態、水温、風速によってエネルギー収支や蒸発散量が変化しやすいことが推察された。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 地球環境GET PDF=08/08003-45.pdf
Evaluation of pellet compost based on water resistance and crop growth
Kobayashi Michiko [ Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture (Ichikawa City Hall)]Lalita SIRIWATANANON [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Nakamura Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Mihara Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
耐水性と作物生育に基づいたペレット堆肥の評価
○小林 美智子 [東京農業大学 地域環境科学部(現 市川市役所)]Lalita SIRIWATANANON [東京農業大学大学院 農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学 地域環境科学部]三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]
ペレット堆肥の形状による耐水性や肥効の違いを明らかにするとともに、化学肥料や従来型堆肥と比較し、ペレット堆肥の評価を行うことを目的とした。攪拌実験に基づいた耐水性の検証より、肥料成分の流出抑制効果を確認できた。作物生育実験に基づいた肥効の検証より、5 mm、10 mmペレット堆肥は化学肥料、従来型堆肥と同等の効果が得られた。以上のことから5 mm、10 mmペレット堆肥は有効性が高いと評価できた。
Keyword: ペレット堆肥, 耐水性, 作物生育GET PDF=08/08009-14.pdf
Interparticle force and characteristics of movement of particles caused by a vertical upward seepage flow in soil using DEM
hirose tetsuo [Kobe University, Graduate School]tanaka tsutomu [Kobe University]uchida kazunori [Kobe University]kawabata toshinori [Kobe University]nakase hitoshi [Toden Sekkei Co. Ltd.]
個別要素法を用いた地盤の一次元上昇浸透流による粒子間力と粒子移動特性の把握
○廣瀬 哲夫 [神戸大学大学院]田中 勉 [神戸大学]内田 一徳 [神戸大学]河端 俊典 [神戸大学]中瀬 仁 [東電設計株式会社]
浸透水による土構造物および基礎地盤の破壊は, 性能設計における主要課題の一つである。さらに, 性能照査の観点から破壊メカニズムの解明が重要になる。ここでは, 個別要素法による地盤の粒状体モデルと差分法による浸透流モデルを組み合わせることによって, 一次元上昇浸透流における地盤のモデルを構築しシミュレーションを行った。ミクロな視点からとらえた地盤構成砂粒子の粒子間力や粒子移動特性について考察した。そして, マクロな視点で地盤を土塊全体としてみときには得られない有意義な結論を得た。
Keyword: 個別要素法, 浸透流, 粒子間力GET PDF=08/08006-22.pdf
Dielectric Relaxation of High-Moistened Clays in Microwave Frequency
Miyamoto Hideki [Biotron Institute, Kyushu University]Shimomachi Takashi [Faculty of Environmental Studies, Nagasaki University]Chikushi Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]Yasunaga Eriko [Biotron Institute, Kyushu University]
マイクロ波信号領域における高水分粘土の誘電緩和
○宮本 英揮 [九州大学生物環境調節センター]下町 多佳志 [長崎大学環境科学部]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]安永 円理子 [九州大学生物環境調節センター]
マイクロ波信号領域における高水分粘土の誘電特性を調べるために,体積含水率(θ)を調整したカオリナイトとベントナイトの複素誘電率の実数部(ε’)と虚数部(ε’’)のスペクトルを,0.1〜3 GHzの周波数領域で計測した。両試料とも,ε’とθ との間に強い相関性が認められ,その関係を表す校正式を周波数ごとに得ることができた。ε’’のスペクトルから,信号の吸収特性がθと周波数に依存することが確認された。
Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性GET PDF=08/08005-25.pdf
Propagation Velocity of Microwave Signal in Clays
高水分粘土中のマイクロ波信号の伝播速度
宮本 英揮 [九州大学生物環境調節センター]下町 多佳志 [長崎大学環境科学部]○筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]安永 円理子 [九州大学生物環境調節センター]
マイクロ波信号の伝播速度(V)に基づく粘土の体積含水率(θ)計測の有効性を検討するために,カオリナイトとベントナイトに対するVの周波数スペクトルを評価し,各粘土のθ−V関係を0.1〜3 GHzの周波数領域で検証した。Vはθとの高い相関性より,Vに基づいて各粘土のθを十分に評価できることが分かった。ただし,Vが周波数に強く依存するベントナイトでは,高周波ほど計測の感度が向上すると考えられた。
Keyword: コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質, 保水性GET PDF=08/08005-26.pdf
Studies on method of strength analyses suitable for renovated RC culvert
ISHII Masayuki [Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]WATANABE Mitsuhiko [Sekisui Chemical Co.LTD]SUZUKI Takayoshi [Sekisui Chemical Co.LTD]ITO Hideyuki [Matsue College of Technology]
更生管に適した強度解析手法に関する検討
○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]伊藤 秀幸 [松江工業高等専門学校]
更生管の設計条件に応じて最適な強度解析手法を選ぶ基準を明らかにするために,更生されたカルバートが断面破壊に至る内水圧を求める手法について検討した。フレーム解析と限界状態設計法の組合せ,および破壊解析の2手法によって解析を行い,各手法の特徴を調べた。適切な安全余裕を持たせるうえでは限界状態設計法を用いる手法が現状では優れているが,既設管の劣化・損傷状況を反映する点で課題があると考えられた。
Keyword: 更生管, 限界状態設計法, 破壊解析GET PDF=08/08006-30.pdf
A comparison of nondestructive investigations using frequency analysis
Tsunematsu Hideshi [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]Kobayashi Akira [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]Yamamoto Kiyohito [Grad. Sch. of Agriculture, Kyoto Univirsity]
周波数解析を用いた非破壊検査手法の比較
○常松 英史 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]
ため池などの土構造物の改修のための計画立案のために調査の効率化を目指し、コンクリートで用いられる周波数特性を利用した分析手法を援用した解析手法を非破壊である弾性波探査と電磁波探査に適用し、現場計測での結果の検証を行った。
Keyword: 土構造物, 非破壊検査, GET PDF=08/08006-14.pdf
research on behavior analysis of spiral water mill in micro hydro-power
Ooe Shinya [Kyoto Univirsity]Kobayashi Akira [Kyoto Univirsity]
マイクロ水力発電における螺旋水車の挙動解析に関する研究
○大江 慎哉 [京都大学農学部]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
マイクロ水力発電は、小さな水源でも発電が出き、比較的簡単な工事で発電が出き、太陽光発電と異なり昼夜での電力差が少ない(安定供給)といった特徴があり、注目を浴びている。本研究では、その中でもより低流量、低落差に適応できる螺旋水車に注目し、動的特性の理論的解明を行うために、流体力学・水理学の観点から挙動解析を行った。その結果、特定の条件化において、流速に対する角速度を導出することができた。
Keyword: マイクロ水力発電, 螺旋水車, 数値解析GET PDF=08/08006-31.pdf
Change in AE parameters due to degradation of mortar by mixing EPS beads
YAMAMOTO Kiyohito [Grad. Sch. of agricultural sci., Kyoto Univ.]KOBAYASHI Akira [Grad. Sch. of agricultural sci., Kyoto Univ.]
モルタルのEPSビーズ混入劣化によるAEパラメータの変化
○山本 清仁 [京都大学 大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学 大学院農学研究科]
モルタルにEPSビーズを混ぜて劣化試料を作製してそのAEパラメータを調べた.AEパラメータと空気量の関係より,空気量増加によるモルタル劣化度を推定する方法について考察する.その結果より,発振源近傍に設置した1つのAEセンサを利用し,カウントの平均値および立上がり時間の標準偏差を複数箇所で計測し,その情報を計測箇所間で比較して劣化度を定性的に推定する方法が提案できる.
Keyword: 管理, モルタル, AEGET PDF=08/08004-05.pdf
Effect of forest vegetation phenology on flood mitigation function in a basin
SETO Shota [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]HAMA Takehide [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
森林植生の季節変化が流域の洪水緩和機能に与える影響
○瀬戸 祥太 [京都大学大学院農学研究科]濱 武英 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
森林の洪水緩和機能を評価するために,Linら(2007)の提案した直接流出-基底流出分離法を応用して新たな指標化を試みた.ホートン浸透曲線から実浸透曲線を導出し,実初期浸透速度や逓減係数の推定方法を考案した.実初期浸透速度,逓減係数がともに夏季に高くなる傾向があることが分かった.また,植生量(NDVI)の季節変化と一定の関係性が見られ,洪水緩和機能の指標としての有用性を示すことができた.
Keyword: 洪水緩和機能, ホートン浸透曲線, NDVIGET PDF=08/08003-27.pdf
Meteorological and Biological Parameters in relation to Pollen Emission of Rice
TAMAUCHI Shoko [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]SHIBAIKE Hiroyuki [National Institute for Agro-Environmental Sciences]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
イネ花粉の放出に関わる気象的及び生物的パラメータ
○玉内 翔子 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]芝池 博幸 [農業環境技術研究所]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
近年,スギ・ヒノキ等による花粉症や遺伝子組換え作物の環境影響の問題などから,花粉の飛散動態についてモデリング手法の研究が行われている。これまでの実験データから,空中花粉飛散量の経時的変動と,群落の開花数の経時的変動に差違が見られることがわかった.そこで,より正しく花粉の放出量や飛散動態を評価するために,開花数と飛散量の関係を結びつける気象的及び生物的パラメータについて検討した.
Keyword: イネ花粉, 飛散動態, 開花GET PDF=08/08008-13.pdf
Control of GHG Emissions in Agricultural Activities
ONODERA Azusa [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
農業活動におけるGHG放出量抑制
○小野寺 あずさ [琉球大学大学院農学研究科]吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]
沖縄県伊江島を例に、農業活動におけるGHG放出量の算定を行い、GHG放出量抑制の方向性について検討した。まず、DNDCとLCA、現在に至るまでの農業活動の変遷データを基にGHG放出量の算定を行った。次に、農業分野が排出量取引の枠組みに入った場合を想定しGHG放出量の経済的評価を行った。その結果、施肥管理の最適化によって、生産量をあまり落とさず、GHG放出量を減らすことができる方向性が見出せた。
Keyword: DNDC, LCA, GHGGET PDF=08/08009-39.pdf
The development of rehabilitation method of agricultural irrigation canal using Light-Cured FRP sheet
Masato Naniwa [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Nobutaka Miura [Asahi Kasei Geotechnologies Co.,Ltd.]Isamu Natuka [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]Kazuhiro UENO [Confederation Graduate of Tottori University]
光硬化型FRPシートを用いた三面水路更生工法の開発
○浪花 直人 [積水化学工業(株)]三浦 信隆 [旭化成ジオテック(株)]長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]上野 和広 [鳥取大学 連合大学院]
今までの補修・補強工法は、他の分野で開発された技術が水利施設分野に導入されたものであり、農業用水路に要求される性能、水路特有の変状、厳しい施工環境条件に合致した技術の開発は甚だ不十分である。本報告書は、農業用水路特有の条件である耐摩耗性やゼロスパン追随性、目地伸縮追随性等の評価手法の確立や、これらの要求項目に対応できる補修・補強工法の開発した事例を紹介します。
Keyword: 更生, FRPシート, GET PDF=08/08004-34.pdf
Analysis of methods for participatory on-farm irrigation development
KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Tassanee Ounvichit [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
農民参加型末端灌漑開発の実現方策に関する検討
○河野 賢 [筑波大学生命環境科学研究科]タッサニー ウンヴィチット [タイ王国 王室灌漑局 ]佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
タイ半島部に位置するThadi灌漑プロジェクト地区における最下流部FTO4地区における農民参加型末端灌漑開発を事例に、その実現方策の検討を行った。本地区では設計段階から農民が開発に参加し、一連の活動と実際に完成した施設の効果を経験することによって自らが土水路を建設し、灌漑管理を行うに至った。このことより農民を適切に誘導し、さらに末端開発の実際の効果を経験させることが参加型末端灌漑開発には有効であることがうかがえる。
Keyword: 農民参加型水管理, 末端灌漑開発, 農民組織GET PDF=08/08002-13.pdf
Transect Analysis of Meteorological Environment in Tibetan Plateau
SAWA Risa [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]KAWASHIMA Shigeto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]DU Mingyuan [National Institute for Agro-Environmental Sciences]YONEMURA Seiichiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
チベット高原における気象環境のトランゼクト解析
○澤 理紗 [京都大学大学院農学研究科]川島 茂人 [京都大学大学院農学研究科]杜 明遠 [農業環境技術研究所]米村 正一郎 [農業環境技術研究所]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
チベット高原は自然条件が厳しく、温暖化の影響を受けやすい地域と考えられている。本研究はチベットの当雄において、標高差約1200mのトランゼクトを設定し、標高の異なる10地点に設置した簡易気象観測システムで気象要素の長期モニタリングを行っている。これまでに、特徴的な現象がいくつか明らかにされつつある。成果をまとめるとともに、今後も観測を継続する事が重要である。
Keyword: 気象環境, 地球温暖化, 局地気象GET PDF=08/08003-46.pdf
Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University]Maedera Seiichi [Ishikawa Prefectural Government]Ishigaki Hiroo [Ishikawa Prefectural Government]Nakata Yoshio [Ishikawa Prefectural Government]Aoyama Shigeyasu [Ishikawa Prefectural University]Takahashi Tsuyoshi [Ishikawa Prefectural University]Sakata Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]
七尾湾沿い水田地帯の塩害について
○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]前寺 清一 [石川県中能登能農林総合事務所]石垣 広男 [石川県中能登能農林総合事務所]中田 芳夫 [石川県中能登能農林総合事務所]青山 咸康 [石川県立大学生物資源環境学部]高橋 強 [石川県立大学生物資源環境学部]坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]
昨年の中干し期と落水期に、七尾市中島地区の6枚の水田で塩害が発生した。特に1枚の水田では収量は皆無であった。地元農家と行政担当者の間では、平成19年3月に発生した能登半島地震による液状化などによるものと考えられていた。刈取り時に調査(土壌、塩分濃度、地下水位、暗渠機能、圃場整備工種のなどの項目と農家聴取り)を開始し、塩水の浸入経路の特定を試みるとともに、塩害発生の原因とその対策を探った。
Keyword: 塩害, 水田灌漑, 暗渠排水GET PDF=08/08001-20.pdf
Field test of method which forms Riffle-Pool Structure and Variations in Habitat of Benthic invertebrates
瀬淵工法の現地実証試験と底生動物の生息状況の変化
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
瀬淵工法は排水路内に瀬淵構造を形成する機能を持つ.現地実証試験の結果,瀬淵構造は年に3〜4回発生する出水時に形成され,その後,出水ごとに発達,変形を繰り返すが,工法の水みちを安定化させる機能を通じてその構造が維持されることが明らかになった.また,瀬淵工法の導入後に底生動物の種数が増加し,多様な生息場が創出されることを確認した.
Keyword: 瀬淵工法, 現地実証試験, 底生動物GET PDF=08/08007-39.pdf
Two dimensional dynamic elasto-plastic finite element analysis of shaking table model test on small earth dam with soil bags
Hamada_Hideki [The University of Tokyo]Matsushima_Kenichi [National Institute for Rural Engineering]Mohri_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Okajima_Kenij [The University of Tokyo]Tanaka_Tadatsugu [The University of Tokyo]
土のうを用いたため池堤体振動実験の2次元動的弾塑性有限要素解析
○濱田 英希 [東京大学大学院]松島 健一 [農村工学研究所]毛利 栄征 [農村工学研究所]岡島 賢治 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]
土のうを用いたため池堤体の振動台実験(土のう水平積み・傾斜積み)に対して2次元動的弾塑性有限要素法による解析を行い,土のうの傾斜積みの効果について,模型実験と解析の比較を行った.500gal加振の段階で土のう水平積みでは下流側土のう間で滑っているのに対し,傾斜積みでは下流側土のう部分にはひずみの集中は見られず一体的な挙動を示すなど実験と同じ傾向を示したが今後解析条件に関する更なる検討が必要である。
Keyword: 土構造物の地震時挙動, 数値解析, GET PDF=08/08006-23.pdf
Alternative Wetlands Creation and Evaluation for Endangered Aquatic Insect Conservation on Paddy Farmland Consolidation
SAITO kunihito [Naigai Engineering CO. LTD.]KOUCHI hideki [The Promotional Center of Agriculture, Forestry of Isumi]NISHIHARA shougo [The Conservation Society of Dytiscus sharpi in Chiba]KARUBE haruki [The Japanese Society of Coleopterology]KURANISHI ryoiti [Natural History Museum and Institute, Chiba]
ほ場整備での絶滅危惧種昆虫保全に向けた代替湿地環境の創出
○齋藤 邦人 [内外エンジニアリング株式会社]高地 英樹 [夷隅農林振興センター]西原 昇吾 [千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会 代表者]苅部 治紀 [日本鞘翅学会]倉西 良一 [千葉県立中央博物館]
中山間地域ほ場整備予定地において絶滅危惧I類(環境省)の水生昆虫の生息の確認を受けて、ミティゲーション手法を事前に検討し、代替湿地環境を創出した事例である。湿地環境の創出では、現生息地に隣接して造成し種の供給を図ったこと、深み形成など生活史を考慮した工夫や順応的管理を実施したことから、水生昆虫の定着と多様な湿地環境の形成が図られた。
Keyword: ミティゲーション, 順応的管理, 環境影響評価GET PDF=08/08007-26.pdf
Effects of livestock manure application on soil physical properties
ASADA Kei [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]KATO Makoto [United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and life science, the University of Tokyo]
家畜ふん堆肥の施用が土壌の物理性に与える影響
○朝田 景 [東京農工大学大学院連合農学研究科]加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
堆肥施用が土壌の物理性、特に、水の飽和・不飽和浸透特性に与える影響について検討した。化成肥料区、豚ぷん堆肥標準量区及び3倍量区で不かく乱土の物理性と負圧浸入計を用いた地表面の原位置透水係数を測定した。堆肥施用による乾燥密度の低下、間隙率の増加は作土層を超えて耕盤直上まで及んでいた。また、堆肥の施用量が多くなると、浸潤開始時の土の乾湿の違いによって発現する不飽和浸透特性のヒステリシスが顕著に現れた。
Keyword: 原位置飽和・不飽和透水係数, 負圧浸入計, 有機性廃棄物の農地還元GET PDF=08/08005-16.pdf
Improvement on the procedure of the one dimensional compression tests
Fujii Akiko [Ehime University]Nishiyama Tatsuro [Ehime University]Fujii Makoto [Nichigi Crown Inc.]Hasegawa Takashi [Professor Emeritus, Kyoto University]
ロックフィル材料の一次元圧縮試験における手法の改善
○藤井 章子 [愛媛大学]西山 竜朗 [愛媛大学]藤井 睦 [日技クラウン株式会社]長谷川 高士 [京都大学名誉教授]
昨今は,長期供用施設の適切な管理が求められるようになっている.本研究では,ロックフィルダム堤体の材料劣化を評価することを目的として,著者らが検討を進めてきた,一次元圧縮試験による耐劣化性評価手法の改善に対する検討を行った.第一に,試料粒径の変更により,試験から得られる指標の読み取りやすさが改善された.第二に,自然環境下で風化した試料との比較により,試料を人工的に劣化させる手法の妥当性が確認された.
Keyword: ロックフィル材料, 強さ, 劣化GET PDF=08/08006-36.pdf
Selection of experimental basins in view of areal ratio of abandoned terrace paddies and comparison of their runoff characteristics
Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineerign]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineerign]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineerign]Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineerign]
中山間水田の耕作放棄率に着目した観測試験流域の選定と流出特性の比較
○吉田 武郎 [(独)農研機構農村工学研究所]増本 隆夫 [(独)農研機構農村工学研究所]堀川 直紀 [(独)農研機構農村工学研究所]谷口 智之 [(独)農研機構農村工学研究所]
流域内の土地利用の違いが流出に及ぼす影響を評価するため,耕作放棄率に着目して3観測流域を設定し水文観測を開始した。流域間の洪水流出率の大小関係は,耕作期と非耕作期で逆転することが示された。これは,1)流域が強い乾燥状態にあった8月下旬に,耕作田が耕作放棄田に比較して湿潤状態に保たれ浸透量が少なかったこと,2)10月下旬に秋代のために人為的に取水が行われていたことを反映したものと考えられる。
Keyword: 流出特性, 水資源開発・管理, 洪水流出GET PDF=08/08003-25.pdf
Introduction of the Asset Management to Irrigation and Drainage Facilities
Osato Koji [Tokyo Univ. of A & T]Nakazawa Akira [SANYU Consultants Inc.]Senga Yutaro [Tokyo Univ. of A & T]
農業水利施設へのアセットマネジメントの導入
○大里 耕司 [東京農工大学]中澤 明 [(株)三祐コンサルタンツ]千賀 裕太郎 [東京農工大学]
農林水産省が平成7年度に調査した基幹水利施設整備状況の資料によれば,用排水路の総延長は約41,700km,ダム,頭首工,用排水機場等の施設数は約7,000ヵ所に及ぶ。また,農業用水路全体では約40万kmもの資産を有している。しかし,これら農業水利施設の資産価値の評価法として,広く合意を得られた手法は未だ確立されていない。水利施設が資産としての地位を確保するためのアセットマネジメント導入へむけた取り組みを解説する。
Keyword: 農業水利施設, アセットマネジメント, ストックマネジメントGET PDF=08/08001-07.pdf
発表番号 [9-P-22]
Number of Houses with Thatched Roof and their Retaining Possibility in Northwest Area of Hirosaki City, Aomori Prefecture
HONDA Atsuko [Grad. School of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]FUJISAKI Hiroyuki [Fac. of Agri. and Life Sci., Hirosaki Univ.]
弘前市北西部における茅葺き民家の現存数と存続の可能性
○本田 敦子 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]藤崎 浩幸 [弘前大学農学生命科学部]
本研究は、青森県弘前市北西部を対象に茅葺き民家の現存数を調査し、茅葺き工事状況を把握すると共に、存続可能性を、茅葺き民家住民の意向、茅生産者、茅葺き工事業者の面から検討した。結果として、人が生活している茅葺き民家が54棟確認され、長寿命なヨシを昭和初期以前から購入して用い、茅葺き職人に依存した工事を行っていた。今後の存続には住民の意向と維持費用負担の他に、茅生産業の採算確保が課題である。
Keyword: 茅葺き, 農村景観, 弘前市GET PDF=08/08P09-22.pdf
Influence of incorporated composted cattle-manure on runoff and sediment loss from bare soil
ONISHI Taisuke [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]KATO Makoto [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]NISHIMURA Taku [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo]
牛糞コンポストの混入が傾斜裸地からの地表面流出および土壌流亡に及ぼす影響
○大西 泰介 [東京農工大学大学院連合農学研究科]加藤 誠 [東京農工大学大学院連合農学研究科]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
牛糞コンポストの混入施用に焦点をあて侵食土砂の生成に及ぼす影響を室内人工降雨条件下で検討した。無施用を対照に、牛糞コンポストの混入(異なる施用量・混入深さ)、被覆を行なった土槽充填黒ボク土からの地表面流出量、土壌流亡量を測定した。施用方法の違いによる地表面流出量への影響は見られず、被覆施用についてのみ流出発生の遅延効果が認められた。また、侵食抑制効果は混入よりも被覆施用において高かった。
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 土壌の物理化学的性質GET PDF=08/08005-37.pdf
Long-term Change in Severity of Droughts found at 52 observatories in Japan
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Omuro Yoshitaka [SunTechnos Co., Ltd]
長期気象資料からみた全国 52 地点における少雨・渇水状況の経年変化
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]小室 佳隆 [(株)サンテクノス]
近年の降雨パターンの変動が少雨・渇水状況に与える影響を統計的に評価するために,全国の最近の約100年間の水文量および水資源賦存量の経年変化を調べた結果,近年,年間雨量は減少傾向,蒸発散量は増加傾向,水資源賦存量は減少傾向にあることが分かった。また,これらのデータを用いた標準タンクモデルによる流出解析の結果,渇水量および低水量の全国的な減少傾向と,これに伴う流況の不安定化の可能性が示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, 渇水GET PDF=08/08003-30.pdf
Estimation of leached nitarate nitrogen in the sunagawa groundwater basin
Fujiie_Rie [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]Nakagawa_Yoko [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]Shima_Takeo [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]Shiono_Takahiro [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]Shinogi_Yoshiyuki [Nationa Institute for Rural Engineering, Japan]
宮古島砂川地下水流域における硝酸態窒素溶脱量の推定
藤家 里江 [農村工学研究所]中川 陽子 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]塩野 隆弘 [農村工学研究所]○凌 祥之 [農村工学研究所]
宮古島砂川地下水流域の農地を対象に,各ほ場の作付け状況を把握し,それらをGISを用いて可視化した.また,DNDCモデルを用いて各ほ場から溶脱する硝酸態窒素量を推定し,それをGISのデータベースに組み込むことにより,流域における硝酸態窒素溶脱量を推定した.その結果,硝酸態窒素溶脱量の変化は作付け状況や営農方法の変化に伴うものであることが解明された.
Keyword: GIS, DNDCモデル, 硝酸態窒素GET PDF=08/08009-06.pdf
Study of biomass use in Thailand (Present situation)
Yoshifumi_Nakamura [Japanese Institute for Irrigation and Drainage]Shinogi_Yoshiyuki [National Institiute for Rural Engineering, Japan]Nantawan Sarobol [Field Crop Reserch Institute,Thailand]
タイのバイオマス利用実態解明
○中村 義文 [日本水土総合研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]Nantawan Sarobol [タイ国作物研究所]
タイ中央部を対象に,村落,農家レベルでのバイオマスの利用状況を調査した.その結果,以下のことが解明された.Suphan Buriでは,約3万lのバイオエタノール生産が可能であり,トウモロコシ飼料は十分自給でき,圏外にも搬出できる.また,Rachaburiバイオガス施設は数年で減価償却が可能なモデルが描ける.
Keyword: バイオマス, 東南アジア, GET PDF=08/08002-29.pdf
Production Effects of Agricultural Public Facilities - Production function approach by using crossectional data by towns -
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]Shyoko Wakabayashi [Taiyo Consultants CO.,LTD.]Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]Atsushi Fujiwara [Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
農業生産資本ストックの生産力効果−市町村別クロスセクション・データによる生産関数の推計−
○國光 洋二 [農村工学研究所]若林 祥子 [太陽コンサルタンツ(株)]中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]藤原 篤志 [日本水土総合研究所]
農業粗生産額に対する農業生産資本の生産力効果を,市町村別のクロスセクションデータで定量化し,同様な方法で計測した道路資本の生産力効果と比較することを目的とする。推定結果から社会資本の生産弾力性及び限界生産性を計算すると,前者の値は農業生産資本と道路資本とはほぼ同程度の大きさを示すが,道路資本の後者の値は時系列的に低下し,2005年度時点では農業の4倍程度にまで低下している。
Keyword: 社会資本, 生産弾力性, 限界生産性GET PDF=08/08002-17.pdf
Adaptability of dredged sludge to agricultural use
takisawa tomoaki [Okayama University]murakami akira [Okayama University]nishimura shin-ichi [Okayama University]murakami kenji [Okayama University]ito hiroyuki [Okayama University]
ため池底泥の農地客土への適用性
○滝澤 倫顕 [岡山大学]村上 章 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]村上 賢治 [岡山大学]伊藤 寛之 [岡山大学]
ため池は全国に21万箇所以上あり、その多くが老朽化しており、水漏れや堆積土砂による貯水量の減少のため浚渫事業が行われている。発生した浚渫土は、その性質から改良し建設材料としての利用や、産業廃棄物として処分されている。しかし、建設材料としての利用に限界があるため更なる利用法の開発が望まれている。本研究では、ため池底泥の農地還元への適応性について、植生試験と化学分析によって検討した。
Keyword: ため池底泥, 植生利用, 成分分析GET PDF=08/08009-29.pdf
発表番号 [10-P-29]
Water quality environment of ponds and groundwater in a subtropical limestone island
YOSHINAGA Ikuo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]SUMI Hidekazu [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]HARAGUCHI Noburou [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]IKOMA Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
亜熱帯離島におけるため池と地下水の水質環境
○吉永 育生 [九州沖縄農業研究センター]住 秀和 [九州沖縄農業研究センター]久保田 富次郎 [農村工学研究所]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]
沖縄本島北部に位置する伊江島を対象として,ため池と地下水の水質環境を調査した。地下浸透が卓越する地理的条件のため島内に河川はなく,ため池は路面排水と生活排水を貯留している。大半のため池では藍藻の増殖が確認されたが,栄養塩類濃度はさほど高くなかった(0.6〜1.9mg/L)。地下水は地点毎の変動が大きく,周辺の土地利用の影響を強く受けること,鉛直や水平方向の地下水流れが一様でないこと,が考えられた。
Keyword: 栄養塩類, ため池, 地下水GET PDF=08/08P10-29.pdf
A method of improving nitrogen removal ability by the effect of increased water temperature
KOSHIGOE_YUKI [Graduate School of Agriculture, Ibaraki University]KURODA_HISAO [IBARAKI university college of Agriculture]KATO_TASUKU [IBARAKI University College of Agriculture]Shinogi_Yoshiyuki [National Institute for Rura Engineeriing ]
水温上昇効果による窒素除去能力向上手法
○腰越 悠気 [茨城大学大学院農学研究科]黒田 久雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]凌 祥之 [農村工学研究所]
農地からの窒素流出を抑制するために、地形連鎖系を活用した窒素除去の研究が行われている。この窒素除去能力をさらに向上させるために水温に着目し実験を行った。水温を上昇させるためにビニールシートと木炭を使用した。その結果、水温を上昇させることができた。それによって、窒素除去能力が向上したことが示唆された。
Keyword: 窒素除去, 水温, ビニールシートGET PDF=08/08009-19.pdf
発表番号 [2-P-4]
Characteristic of water and mass balances from paddy fields of different irrigation systems
USUDA_KAORU [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]SUGISHITA_ARATA [Graduate school of Agriculture,IBARAKI University ]KATO_TASUKU [College of Agriculture,IBARAKI University ]
灌漑方式が異なる水田地帯の水・物質収支特性
○臼田 薫 [茨城大学大学院農学研究科]杉下 新 [茨城大学大学院農学研究科]加藤 亮 [茨城大学農学部]
水田には窒素除去能力があることが認められており、それを利用した流出対策、流域管理方法などは今後持続性のある灌漑農業のために欠かせないものである。そこで本研究では、異なる灌漑様式が混合している水田地帯を対象に、用排水系統を調査し、灌漑様式の異なるブロックに分割した後、水収支式を立式し、物質収支を算出することで、灌漑様式毎の汚濁負荷収支特性の差異を明らかにする事を目的とする。
Keyword: 流出特性, 水田管理, 排水管理GET PDF=08/08P02-04.pdf
A General Index for Flood Mitigation Capacity of Watersheds: Peak Relaxation Time
Sho Shiozawa [The University of Tokyo]
流域等における洪水緩和機能の一般的指標:ピーク流量緩和時間(農地の洪水緩和機能の研究1)
○塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]
異なる流域や土地の洪水緩和機能を定量的に比較・評価するには、降雨パターンとは独立の流域特性の指標が必要である。ここに提案する方法は、流域の流出特性をまず流出モデル(タンクモデルが簡単)で表し、モデル上で、基準化した瞬間降雨を与える仮想実験を行ってピーク流量の増分を求め、瞬間降雨量に対する比をピーク流量緩和時間(τ)と定義し指標とするものである。既存のタンクモデルから日本の河川流域のτを求めた。
Keyword: 洪水流出, 流出特性, タンクモデルGET PDF=08/08003-22.pdf
Development of the Grassland Reclamation Adjustment Method using Information Technology
NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]KOBAYASHI Yoshihiro [Hokkaido Prefecture]MIYAZAKI Yasuhiro [Hokkaido Prefecture]NOGUCHI Noboru [Hokkaido University]KASHIWAGI Junichi [Hokkaido University]MARUYAMA Kenji [Hokkaido Agricultural Development Public Corporation]
IT技術を活用した草地整備の新たな指標と手法の検討
○南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]小林 義広 [北海道農政部]宮崎 泰弘 [北海道農政部]野口 伸 [北海道大学]柏木 淳一 [北海道大学]丸山 健次 [財団法人 北海道農業開発公社]
IT技術を活用して北海道の草地を対象に、新たな指標値の設定と整備手法を検討している。GPSとIMUの利用により、現況地形把握、トラクタの振動・走行性評価、収量と圃場傾斜形状の評価、しゅう曲修正計画、土壌改良資材の可変散布の制御を行った。指標の検討として作業の快適性を評価しマップ化すると、不快となる領域としゅう曲修正区域が合致した。また、雑草の混入割合と地形の曲率では良好な相関性(決定係数=0.814)を得た。
Keyword: 草地整備, IT, RTK-GPSGET PDF=08/08005-44.pdf
Significance of paddy field and artificial pond as biotop for Medaka (Oryzias) in breeding
Shima Kanako [City of Morioka]Hirota Junichi [Iwate University]Azuma Atsuki [Iwate University]Watanabe Kengo [Graduate School of Agriculture, Iwate University]
メダカの生息環境としての水田および人工池の意義−繁殖環境に着目して−
○嶋 佳奈子 [盛岡市役所]広田 純一 [岩手大学農学部]東 淳樹 [岩手大学農学部]渡部 憲吾 [岩手大学大学院]
水田は温かい止水域であり、メダカの繁殖場所として優れた環境だと言われているが、同じ止水域である池と比べて、どれだけ優れているのか、野外での繁殖の実態調査の例はほとんどない。そこで本研究では、水田と人工池について、メダカの繁殖環境としての機能を野外調査と室内実験によって比較・評価することで、その意義を明らかにした。さらに、その知見を基に、メダカ保全を主目的としたビオトープの計画案を検討した。
Keyword: メダカ, 水田生態工学, ビオトープGET PDF=08/08007-09.pdf
Efficiency for Weeding Work of Levee Slope by Goats
Kimura Kazuhiro [Shinshu University]Nakajima Sora [Nagano travel Co. Ltd.]Uchikawa Yosiyuki [Shinshu University]Fujisao Machiko [Shinshu University]
山羊による傾斜地水田の畦畔除草の軽減化
○木村 和弘 [信州大学農学部]中島 空 [(株)長野トラベル]内川 義行 [信州大学農学部]藤竿 真知子 [信州大学農学部]
畦畔法面の除草作業は、農家に最も嫌われる作業である。農家が行っている除草作業を動物に置き換えることで除草作業の軽減化を検討してきた。傾斜地に適合する「山羊」に注目し、様々な形状の畦畔法面で山羊の繋牧実験を行ってきた。本報告では、)〔未侶梗弌Ψ曽が山羊の行動に与える影響、畦畔植生と山羊の行動との関係の検討を行い、山羊の導入に適した畦畔法面形状を示す。
Keyword: 畦畔除草, 山羊による除草, 畦畔法面形状GET PDF=08/08002-28.pdf
Construction of Small Dam with Reinforced Earth
YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mituru [National Institute for Rural Engineering]
補強土工法によるため池堤体の構築−能登での適用−
○山崎 真司 [三井化学産資株式会社]毛利 栄征 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]堀 俊和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]松島 健一 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]有吉 充 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
平成19年3月25日に発生した能登半島沖を震源とする地震によって石川県内の多くのため池が被災を受けた.本報では,ため池の自然災害の復旧や新設堤体の高耐久性を目的として,従来,土質材料のみで築堤されていたため池堤体に,ジオグリッドを用いた補強土工法によるため池堤体を構築した.これより,急勾配でありながら,安全なため池堤体を構築でき,ジオグリッドを用いてもため池に十分適用できることがわかった.
Keyword: ため池, 補強土, ジオグリッドGET PDF=08/08004-31.pdf
Estimation of Design Daily Consumptive Water Use for Field Irrigation Plan by Determining Method of TRAM Remainder―Case Study at Hokuso-toubu Irrigation Project, Chiba Prefecture―
INOKUCHI Takuma [Graduate School of Bioresource Sciences Nihon University]KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences Nihon University]SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences Nihon University]ISHIKAWA Shigeo [College of Bioresource Sciences Nihon University]
TRAM残量算出方式を用いた畑地灌漑計画における計画日消費水量の推定―千葉県北総東部用水事業を例として―
○猪口 琢真 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]
TRAM残量算出方式を用いた計画日消費水量の新たな推定法を提案した。これは、TRAMおよび気象台等のデータによる蒸発散量と降水量とをTRAM残量算出方式に代入し、TRAM残量が0mmにならない範囲で節水となるように各月の計画日消費水量を推定するものである。本研究の事例地区では、この方式で推定した計画日消費水量および計画最大日消費水量が計画諸元よりも低めのものとなった。
Keyword: 畑地灌漑, 計画日消費水量, TRAMGET PDF=08/08001-48.pdf
Application of wireless transducer to embakment dams
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Kohgo Yuji [Tokyo University of Agriculture and Technology]Asano Isamu [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Tagashira Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]
ワイヤレス埋設計器によるフィルダム堤体の挙動観測
林田 洋一 [(独)農研機構 農村工学研究所]○増川 晋 [(独)農研機構 農村工学研究所]向後 雄二 [東京農工大]浅野 勇 [農林水産省]田頭 秀和 [(独)農研機構 農村工学研究所]
フィルダムにおける施工性の向上、埋設計器による計測の安定性の向上を目的に、筆者らが開発を行ったワイヤレス埋設計器のフィルダム堤体への適用性について、実際のダムでの埋設事例、観測データに基づき検討を行った。その結果、ワイヤレス埋設計器の施工性は極めて優れており、また計測についても、計測トラブルなく安定的に実施されており、計測結果も従来のケーブル付センサと比較し遜色ないことが示された。
Keyword: フィルダム, 計測, 埋設計器GET PDF=08/08004-45.pdf
Health monitoring of irrigation tank embankment and evaluation of restoration effect
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Itou Takuma [Okayama University]
ため池の健全性診断と改修効果
○西村 伸一 [岡山大学]伊藤 卓真 [岡山大学]
現在,ため池の多くが経年劣化により老朽化している.改修が進められつつあるが,改修方法には最適化が求められており,適切な改修効果の評価方法が必要である.改修後の堤体の破壊試験は不可能であるため,改修効果を評価するためには非破壊探査が適切である.本研究では,弾性波探査により,改修による強度増加の状況を調査する.さらに,改修前後の堤体の地震時安定性を動的有限要素法によって確認し,改修効果を評価する.
Keyword: ため池, 弾性波探査, 有限要素法GET PDF=08/08006-15.pdf
Study on Evaluation and Consideration Issue on BOD Removal in Rural Sewerage Facilities with Biofilm Processes
Nakano Takuji [Rural Planning Department, Tohoku Regional Agricultural Administration Office, Ministry of Agriculture, Forestry and Fishery]
生物膜法を活用した農業集落排水施設におけるBOD除去性能の評価とその課題について
○中野 拓治 [農林水産省東北農政局農村計画部]
生物膜法を活用した農業集落排水施設においては, 所要のBOD除去性能を発揮している一方, 沈殿槽流出水BODは窒素化合物による硝化反応の影響を受けて高い値を示していることが確認された.また, 処理水の採取箇所を沈殿槽流出部から消毒槽・放流ポンプ槽流出部に変更することは, 処理水のBOD測定値をC‐BODに近づけるための有効な手段であり, BODが有機物の汚濁指標として適正に評価できるような対応を検討することの必要性が示唆された.
Keyword: 農業集落排水施設, 生物膜法, BOD測定法GET PDF=08/08009-27.pdf
The operation of precision farming on the glass land soil formed by landform consolidation
horii tadato [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]oono hiroyuki [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]kashiwagi junichi [Hokkaido University Faculty Of Agriculture]maruyama kenji [Hokkaido Agricultural Development Public Corporation]
低コスト草地整備における局所的な土壌改良の成果と課題
○堀井 惟人 [北海道大学大学院農学院]大野 洋幸 [北海道大学大学院農学院]柏木 淳一 [北海道大学大学院農学院]丸山 健次 [(財)北海道農業開発公社]
草地において簡易的な表土扱いを行った地形改修を試みた。地形改修によって土壌の空間変動が増大したために可変散布による土壌改良を実施した。土壌の緩衝能の地点差の問題点に着目することで可変散布による土壌改良の効果は期待することができたが、実際の事業に精密な可変散布は難しいため、地形改修前に土壌改良資材の散布量を推定することが必要である。 *可能であれば財団法人北海道農業近代化技術研究センター南部氏の直後に発表させていただければ幸いです。
Keyword: 土壌改良, 地形改修, 局所散布GET PDF=08/08005-45.pdf
Optimization of Fertilizer Application and Irrigation to Control Nitrate Leaching
FUJIWARA Violeta Sakura [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]TAKEUCHI Junichiro [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
硝酸態窒素溶脱抑制のための施肥と灌漑の最適化
○FUJIWARA Violeta Sakura [京都大学大学院農学研究科]竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
施肥計画と灌漑水量を決定するシミュレーション最適化モデルを提案する. 過去数十年分の降雨パターンから, 溶脱量を抑制し, かつ栄養不足を起こさない施肥を行うために, 追肥の最適な日時と施肥量が決定される. また, 降雨予測から降下浸透を発生させない水量が決定され, 用水の節約と溶脱量低減も期待される. 計算結果から, 最適な施肥計画と灌漑方法に従った場合, 栄養不足は解消され, 溶脱量は約2割消滅できることが示された.
Keyword: Groundwater pollution, Simulation-optimization model, Irrigation decision rulesGET PDF=08/08003-09.pdf
Damage Evaluation of Concrete Canal by Binarization Image Analysis
Aoki Masao [College of Bioresource Scienses, NIHON UNIVERSITY]Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Scienses, NIHON UNIVERSITY] Daisuke Yamamoto [Graduate School of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]Naoya Suzuki [Graduate School of Bioresource Sciences,NIHON UNIVERSITY]
二値化画像解析によるコンクリート用水路の損傷度評価
○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]山本 大祐 [日本大学大学院環境科学研究科]鈴木 直也 [日本大学大学院環境科学研究科]
コンクリート用水路の損傷度を評価するため、水路壁面の可視画像および採取した供試体の研磨画像から、画像の二値化処理を施し、画像解析を行った。画像計に際し、損傷の程度に応じて、平面法と立体法を検討した。普遍的方法として、適用が可能である。
Keyword: 画像解析, 二値化, 損傷度GET PDF=08/08004-15.pdf
The Improvement Method of Soft Peat Paddy Field
Dobashi_yoshihiko [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government ]Sato_Wataru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government ]
ほ場整備における泥炭性軟弱地盤対策工法
○土橋 好彦 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]佐藤 亘 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]
泥炭等の軟弱地盤対策としては、これまで基盤土の置換が主流で、泥炭の掘削撤去・山砂等の投入により農家負担の増大を招いていた。本工法では、北海道における泥炭対策を参考にして、事前に排水対策を行って地下水を低下させ、浮力の低減を図りながら泥炭層に十分な転圧(タイヤローラー)を加え、圧密された良質の泥炭地盤を作り出すことができた。なお、沈下部については山砂で高さ補正し、表土を戻し整地した。
Keyword: 土壌改良, 農地環境, 工法・施工GET PDF=08/08005-46.pdf
Effects of Land Consolidation Project in Akita
Nagashima_Mitsuru [Agricultural Management Division Agriculture and Forestry Sector Yamamoto Regional Affairs Department Akita Prefecture Government ]Ishii_Manabu [Agriculture Management Division Agriculture and Forestry Sector Kitaakita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
秋田県におけるほ場整備事業等の効果・効用調査
長嶋 満 [秋田県山本地域振興局農林部農村整備課]○石井 学 [秋田県北秋田地域振興局農林部農村整備課]
本調査は、ほ場整備事業を通して様々な効果や効用が見られることを県内の完了地区を対象に、事業の有効性を検証するとともに、実行性を高める目的で直接的効果として生産費・労働時間の調査と間接的効果としてアンケート調査と聞き取り調査から試みた。ここでは、ほ場整備を契機に設立された秋田県内第1号の特定農業法人「立花ファーム」を例に今後の条件整備されたほ場機能を最大限に発揮していくために必要な事由を分析し考察する。
Keyword: ほ場整備, 直接効果, 面的集積GET PDF=08/08002-18.pdf
The Method of Reservoir Maintenance considering Migratory Birds
Sato_Hiromi [Agriculture Management Division Agriculture and Forestry Sector Kitaakita Regional Affairs Department Akita Prefecture Government]
ため池整備における渡り鳥等に配慮した施工事例
○佐藤 弘巳 [秋田県北秋田地域振興局農林部農村整備課]
秋田県の北部能代市に位置し、ガン、カモ類の渡りの中継地として重要な役割を担っている「小友沼ため池」は、渡り鳥等の動植物に対する環境に配慮した工法で県営ため池等整備事業により改修工事を行っている。配慮工法にて工事を実施した結果、平成18年度〜19年度実施のモニタリング調査では、飛来するガン類は近年最大の飛来数となっている。
Keyword: 環境配慮, 渡り鳥, ため池整備GET PDF=08/08009-44.pdf
Study on soil respiration in tropical and sub-tropical regions
SAKAI KAZUHITO [Univ. of Ryukyus]YOSHINAGA ANSHUN [Univ. of Ryukyus]
熱帯・亜熱帯林地における土壌呼吸特性の検討
○酒井 一人 [琉球大学]吉永 安俊 [琉球大学]
熱帯造成林・亜熱帯自然林における土壌呼吸特性を把握するために、現場での土壌呼吸量測定、室内実験での土壌呼吸量測定、試験による土壌分析を行い、土壌呼吸量とそれらの結果との関係について検討を行った。その結果、室内実験では土壌呼吸量は温度特性を持つこと、土壌の状況が大きく違う場合には有機物量による差異も明確になること、根密度が根呼吸量に影響すること、斜面では谷で小さく尾根で大きくなることが認められた。
Keyword: 土壌呼吸, 熱帯・亜熱帯, 林地GET PDF=08/08005-29.pdf
The contribution of Japanese ancestry and Japanese internationa coperation in Brazilian agriculture
Tazawa Hiroyuki [The Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries of Japan]
ブラジル農業における日系人の貢献と日本の国際協力
○田澤 裕之 [農林水産省大臣官房国際部国際協力課]
2008年は、日本ブラジル交流100周年の年である。ブラジル農業における日本人移住者の果たした役割は大きい。また、日本との国際協力事業<セラード農業開発事業>によりブラジル大豆生産は、世界第2位となった。今後は、日系社会のネットワークを活用して、さらなる技術協力を実施するとともに、アフリカ諸国における南南協力も連携して推進することが重要である。
Keyword: 国際協力, 技術協力, 研究交流GET PDF=08/08007-06.pdf
The changes of flood control and water usage efficency by an irrigational dam under altered operation rules
ITO RYOEI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]TORITA MISAKO [Oriental Consultants Co., LTD.]ISHII ATSUSHI [Graduate school of Bioresources, Mie Univ.]
運用方法変更による農業用ダムの洪水緩和機能と利水効率の変化について
○伊藤 良栄 [三重大学大学院生物資源学研究科]部田 美紗子 [株式会社オリエンタルコンサルタンツ]石井 敦 [三重大学大学院生物資源学研究科]
農業専用ダムでの実運用データをもとに、ダム運用ルールの変更により農業用ダムの洪水緩和機能と利水効率がどの程度変化するかについてシミュレーション計算により評価した。その結果、管理貯水位を5m下げると13年のうち管理洪水量を超える放流を8回から2回に減らせ、4月の灌漑開始時に満水とする頻度にも影響はないが、渇水年の2年間で最低貯留量に達する危険を生ずることが分かった。
Keyword: 用水管理, 農業用ダム, 洪水緩和機能GET PDF=08/08001-37.pdf
The inspection and diagnostics Approach for deteriorated Pre-stressed Concrete Pipe
Misushima Yoshihiro [Japan Water Agency]Ito Yasuhiro [Japan Water Agency]Koizumi Kazuhiro [Dia Consultants Company]Mohri Yoshiyuki [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]
劣化PC管の調査・診断手法の検討
○水島 淑博 [(独)水資源機構]伊藤 保裕 [(独)水資源機構]小泉 和広 [(株)ダイヤコンサルタント]毛利 栄征 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
独立行政法人水資源機構では、地下水や土壌中に含まれる侵食性因子等により管本体の劣化が進行し、破裂して大規模な浸水被害、地表面の陥没などに至る出水が顕在化しつつあるPC管について、適切かつ効果的な維持管理・更新・改築に資することを目的として、調査・診断手法の確立に向けた検討を行ってきた。本報は、これまでに実施した調査結果から得られた知見をもとに、PC管の調査・診断手法について提案するものである。
Keyword: PC管, カバーコート, 非破壊調査GET PDF=08/08004-19.pdf
Influence of geometric elements and groundwater level of landslides on the c′−tanφ′diagram of stability analysis
Kimura_Sho [The United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Chuansheng_CHEN [Visiting Researcher, University of the Ryukyus]
地すべり断面形状と安定解析図の関係
○木村 匠 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]宜保 清一 [琉球大学農学部]中村 真也 [琉球大学農学部]陳 伝勝 [琉球大学客員研究員]
モデル地すべりを想定し,地すべり斜長L,地すべり厚D cosα,斜面勾配αおよび地下水位の安定解析図に及ぼす影響をc′−tanφ′線のc′軸切片,tanφ′軸切片および傾きβの変化より捉えた。c′−tanφ′図に及ぼすLの影響は小さく,D cosαの影響はc′とβに,αの影響はc′とtanφ′に顕著に現れ,地下水の影響はtanφ′の右側方への大移動,βの緩やかな変化として現れることが明らかになった。
Keyword: 土の静力学的性質, 安定解析, モデル地すべりGET PDF=08/08006-07.pdf
Okutani Atsushi [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Kuroki Ikushi [Agricultural District Coordination Division of Hyuga City]Kuroiwa Eiichiro [Estec Co.,LTD]Koyama Tomoyoshi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
馬蹄形FRPM管パイプイントンネル工法(F・PIT工法)施工実施例
○奥谷 篤史 [栗本化成工業株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所土質研究室]黒木 郁志 [日向市農村整備課]黒岩 英一郎 [株式会社エステック]小山 智芳 [住友大阪セメント株式会社]
老朽化した隧道の耐荷機能の回復を目的として馬蹄形FRPM管パイプイントンネル工法(F・PIT工法)を実施した。本件は流量と施工を考慮して、従来とは異なる縦長馬蹄形管(2R1350mm-1450mm)を採用した。そこで縦長馬蹄形FRPM管の安全性や水平屈曲(θ=約24°)のある線形での施工性及び中込材(滞水施工型エアミルク)の長距離圧送における品質と施工性を確認したので報告する。
Keyword: 更生工法, 隧道改修, 馬蹄形FRPM管GET PDF=08/08004-39.pdf
発表番号 [3-48]
Soil moisture redistribution and infiltration in frozen soils
Watanabe_Kunio [Graduate School of Bioresource, Mie University]Dun Shuhui [Washington State University]Markus Flury [Washington State University]
凍土への浸潤と土中水の再分布
○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]Dun Shuhui [ワシントン州立大学]Markus Flury [ワシントン州立大学]
凍土への浸潤過程の詳細を明らかにするために、シルトロームの一次元凍結実験と融解・浸潤実験を行い、修正版HYDRUS1Dを用いて結果を解析した。実験から、凍土にも水が浸潤すること、浸潤より先に熱が伝導すること、0度に達しても間隙氷はすぐには消失しないことが明らかになった。計算は、試料の凍結過程をよく再現したが、融解過程の浸潤量を過大評価した。また、浸潤量の凍結前の水分量依存性、温度依存性が示された。
Keyword: 凍土, 浸潤, 数値計算GET PDF=08/08003-48.pdf
Reinforcing Effects of Geogrid on Uplift Resistance of Shallow Buried Pipe in Highly Compressible Foundation
TAGASHIRA Hidekazu [National Institute for Rural Engineering]SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]IKEDA Tsukasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
高圧縮性土地盤における埋設管の浅埋設工法の浮上抵抗力増強効果
○田頭 秀和 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]池田 司 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
高圧縮性土中の浅埋設工法の埋設管浮上防止機構の解明のために土槽実験を行い、浮上変位量と管にかかる荷重を計測した。3種類の断面(A:管頂高さでジオグリッドを結合する標準的なタイプ、B:管頂高さのジオグリッドがないタイプ、C:ジオグリッドがないタイプ)を設定し、地盤材料には人工試料を使用した。その結果、Cに対してAは約2割、Bは約1割のジオグリッドの有効上載荷重増強効果を見込めることが判った。
Keyword: 高圧縮性土, 浅埋設工法, 土槽実験GET PDF=08/08006-20.pdf
発表番号 [12-P-39]
Proposal and feasibility study for the divide decision method using shadow information
Nobuhara Yuko [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ. ]Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ. ]
陰影を用いた分水界判定法の提案と季節による誤差の検討
○信原 優子 [宮崎大学農学部]竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
本報告では,陰影情報から分水界を判定する手法を提案し,その季節ごとの推定精度を検討した.擬似地形上に,5つの季節・3つの時間毎の陰影画像を作成し,東西方向および南北方向の分水界を想定してその推定精度をRMSEにより検討した.その結果,季節・時間帯によっては判定が困難な場合がある一方で,季節では春分,時間帯では朝方の陰影情報であれば良好な結果が得られることが明らかとなった.
Keyword: 擬似陰影画像, 分水界判定法, 地形の明暗の変化GET PDF=08/08P12-39.pdf
Calcium Hydroxide Transport in a Soil with Buffering Capacity using a Variable Charge Model
Chen_DaiWen [Graduate school of Bioresources,Mie University]Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]
変異荷電モデルを用いた緩衝能を持つ土中の石灰溶液浸透移動予測
陳 代文 [三重大学生物資源学研究科]○取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]
石灰系固化材を用いた建設汚泥に対する火山灰土を敷土にする埋設方法の評価のために,緩衝能を持つ土中の石灰溶液の移動予測が必要である。本研究では,土の表面反応基に対するH+の解離と付加反応を定義した変異荷電モデルを溶質移動式に適用し,Ca(OH)2溶液の土中の移動とpHの変化をモデル化し,土の緩衝能特性と石灰溶液の移動について考察した。
Keyword: 緩衝能, pH, 変異荷電モデルGET PDF=08/08005-02.pdf
Estimation of Loach Fish and Benthic Population on Organic Rice Fields and Modern Agricultural Field
wataru kakino [Non-profit organization of rice farming center]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]genich nakaguki [Tochigi prefecture]atsushi mori [National Institute for Rural Engineering]husaosioyama [Tochigi prefecture]
有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウとベントス類の現存量の推定
○柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]中茎 元一 [栃木県]森 淳 [(独)農村工学研究所]塩山 房男 [栃木県]
水田でのドジョウの再生産に伴う個体数の増加は,トキやコウノトリの自然馴化に欠かせない条件となっている.また,米の価格低迷を受け,ドジョウを販売することによる収入が期待され,その試みが一部で始まっている.これを踏まえ,水田内における淡水魚の繁殖技術の確立がのぞまれている.そこで本研究では,有機農法水田と慣行農法水田におけるドジョウの現存量を除去法によって把握した.また,これに併せベントスの現存量を把握した.
Keyword: 現存量, 繁殖技術, ウケ調査GET PDF=08/08007-34.pdf
A field experiment on liquefied soil stabilization in cold ground
MOURI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]ONO Shoji [Sapporo Development and Construction Department of Hokkaido]NAKANISHI Hiroki [Sapporo Development and Construction Department of Hokkaido]SHIMIZU Kazunari [CHUKEN CONSULTANT Co.,Ltd.]MANABE Takua [Estec Co.,LTD]
寒冷地における流動化処理土打設実験
毛利 栄征 [独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]小野 尚二 [北海道開発局札幌開発建設部札幌南農業事務所]中西 浩輝 [北海道開発局札幌開発建設部札幌南農業事務所]○清水 和也 [株式会社中研コンサルタント]真鍋 拓吾 [株式会社エステック]
パイプラインを流動化処理土で埋め戻す場合の簡易な養生方法の有効性を確認するため現地における施工実験を実施した。流動化処理土の初期温度をある程度高くしておけば発泡スチロールを上に乗せる等の簡易な養生で硬化し、強度発現することが確認できた。寒冷状況でも大口径パイプラインの基礎材料に要求される強度を期待することは、十分可能であり、高品質の基礎材料を製造できることが分かった。
Keyword: 埋め戻し, 流動化処理, 温度GET PDF=08/08004-27.pdf
Verification Test on Lightweight Thrust Restraint for Buried Bend
Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]Sawada Yutaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]Izumi Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]Hanazawa Takafumi [Faculty of Agriculture, Kobe University]Totsugi Akihito [Taisei Kiko Co., Ltd]Hirai Takao [Mitsui Chemicals Industrial Products Co., Ltd]Takeda Hisakazu [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Cane]Fukuda Takeharu [Incorporated Administrative Agency Japan Water Agency Gunma Cane]
埋設管曲部軽量スラスト防護工法の現場実証試験
河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]○花澤 貴文 [神戸大学農学部]戸継 昭人 [大成機工(株)]平井 貴雄 [三井化学産資(株)]武田 久和 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所 ]福田 武治 [(独)水資源機構群馬用水総合事業所 ]
筆者らは,圧力管曲部に作用するスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を提案し,これまでに模型実験,数値解析,大規模模型埋設実験験さらに振動台実験などによって当提案工法がスラスト対策工法として有効であり,耐震性に優れていることを明らかにしてきた.本報では,群馬県東部3号支線荒砥川サイホン部の施工に際して,当提案工法を採用し,その有効性について検討した.
Keyword: 埋設管, ジオシンセティックス, 水平抵抗GET PDF=08/08006-35.pdf
Bending Tests of Liquefied Stabilized Soil with Geogrids
Shoda Daisuke [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Iwade Ikumi [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Kawabata Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Fujimoto Natsuko [Faculty of Agriculture, Kobe University]Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]Shimura Kazunobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]Nakashima Hirofumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]Uchida Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
ジオグリッドを敷設した流動化処理土の曲げ試験
正田 大輔 [神戸大学大学院農学研究科]○岩出 郁美 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]藤本 夏子 [神戸大学農学部]毛利 栄征 [農村工学研究所]志村 和信 [北陸農政局]中島 博文 [北陸農政局]内田 一徳 [神戸大学農学研究科]
流動化処理土工法の特徴は,締固めを伴わずに材料の流動性により空間を充填できることである.しかし,この流動化処理土工法の欠点は脆性的な性質である.近年,流動化処理土中への補強材の敷設が,脆性を改善すると考えられているが,未解明な部分が多い.本報では,流動化処理土中にジオグリッドを敷設し,流動化処理土の変形・強度特性への影響を,曲げ試験を行い検討した.
Keyword: 流動化処理土, ジオグリッド, GET PDF=08/08004-26.pdf
Shaking Table Tests for Buried Bend in Saturated Ground
IZUMI Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]KAWABATA Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]SAWADA Yutaka [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]ARIYOSHI Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]UCHIDA Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University ]
埋設曲管スラスト対策に関する振動台実験
○泉 明良 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]有吉 充 [農村工学研究所]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
著者らは圧力管曲部に作用するスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量スラスト防護工法を提案した.しかし,液状化地盤における当提案工法の安全性は未だ明らかにされていない.そこで本研究では,振動台実験を行い,当提案工法の耐震性について検討した.その結果,従来用いられてきたコンクリートブロック工法より,当提案工法は管の移動量が小さく,曲管部の離脱が抑制されることが明らかとなった.
Keyword: 液状化, ジオシンセティックス, パイプラインGET PDF=08/08006-34.pdf
Model test for thrust protection by reinforcement of back side ground using geogrid
Kashiwagi Ayumu [Graduate school of agricultural science]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]Sawada Yutaka [Graduate school of agricultural science]Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]Hanazawa Takafumi [Fuculty of agriculture]Shimura Kazunobu [Hokuriku agricultural administration office]Nakashima Hirofumi [Hokuriku agricultural administration office]
ジオグリッドを用いた曲管部背面地盤の補強効果に関する模型実験
○柏木 歩 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]花澤 貴文 [神戸大学農学部]志村 和信 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]中島 博文 [北陸農政局九頭竜川下流農業水利事業所]
内圧負荷管路の屈曲部にはスラスト力が作用する.通常,曲管は背面地盤の受働抵抗力により支持される.農林水産省設計基準において,この受働抵抗力はランキン受働土圧から計算される水平抵抗力の65%と定められている.本研究では曲管の背面地盤を補強する新たなスラスト防護工法を考案し,水平載荷実験によりその有効性について検討を行った.その結果,当工法によって水平抵抗力が増加することが確認された.
Keyword: 埋設管, 水平抵抗, ジオシンセティックスGET PDF=08/08004-32.pdf
DEM Analysis for Reinforcement Effect on Backside Ground of Buried Bend
Sawada Yutaka [Graduate school of agricultural science]Nadamoto Yuta [Graduate school of agricultural science]Kawabata Toshinori [Graduate school of agricultural science]Mohri Yoshiyuki [National institute for rulal engineering]Nakashima Hirofumi [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]Shimura Kazunobu [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office]Uchida Kazunori [Graduate school of agricultural science]
DEMによる曲管部背面地盤の補強効果検討
澤田 豊 [神戸大学大学院農学研究科]○灘本 優太 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]毛利 栄征 [農村工学研究所]中島 博文 [北陸農政局]志村 和信 [北陸農政局]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
内圧管屈曲部に作用するスラスト力に対して,曲管背面の地盤を矩形形状のジオグリッドにより補強する新たなスラスト防護工法を考案した.本研究では,個別要素法による埋設管の水平載荷シミュレーションを実施し,当提案工法による水平抵抗増加メカニズムについて検討した.その結果,縦方向に敷設されたジオグリッドの引張力により水平抵抗力が増加していることが明らかとなった.
Keyword: 埋設管, ジオシンセティック, 個別要素法GET PDF=08/08004-33.pdf
Dynamic Deformation Characterristic of Kasumigaura Sand using Cyclic Triaxial and Bender Element Test
NAKAGAWA KEI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]SHIGENAKA AYUMI [Faculty of Agriculture, Kobe University]UCHIDA KAZUNORI [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
繰返し三軸試験とベンダーエレメント試験による霞ヶ浦砂の動的変形特性
○中川 慶 [神戸大学農学研究科]重中 亜由美 [神戸大学農学部]内田 一徳 [神戸大学農学研究科]
本研究室では,耐震性に優れたため池洪水吐の検討をするため,霞ヶ浦砂で模型地盤を作製し,振動台実験を行った.そこで本研究は,有限要素法で動的解析する際に必要な振動台実験で用いられた試料である,霞ヶ浦砂の動的変形特性を繰返し三軸試験,ベンダーエレメント試験を行い検討した.
Keyword: 繰返し三軸試験, ベンダーエレメント試験, ポアソン比GET PDF=08/08006-04.pdf
Agricultural Land Use and River Water Quality under Normal Flow Conditions in Tokachi River Watersheds
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]FUNAKOSHI Mika [HOKUO CONSULTANT Co., Ltd.]
十勝川水系における流域の農業的土地利用と平水時の河川水質
○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]船越 美香 [北王コンサルタント]
十勝川水系の本川・支川(平水時,合計37地点)を対象として2007年6月,8月および10月に水質調査を実施した。十勝川本川のT-N(とくにNO3-N)濃度は採水時期にかかわらず中流域以降で高く,本流域の農用地面積率が20%以上のときに河川水中のT-N濃度は1.0mg/?以上を示していた。とくに,農用地面積率が顕著に高い支流域(支川)からの流入水が十勝川本川の水質環境に大きく影響を及ぼしていた。
Keyword: 十勝川水系, 農業的土地利用, T-N濃度GET PDF=08/08009-24.pdf
Water balance and nitrogen balance under Alternate Wetting and Drying irrigation in tropical paddy field
okusa michiko [Graduate school of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]shiozawa sho [Graduate school of Agric. And Life Sciences, The Univ. of Tokyo]T.P.Tuong [Crop, Soil and Water Sciences division, International Rice Research Institute]
熱帯水田の間断灌漑における水収支と窒素収支
○大草 宙子 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]T.P.Tuong [-]
2007年乾季の熱帯地域の水田において、AWD(Alternate Wetting and Drying system )という間断灌漑方法を用いて水稲栽培を行った。栽培期間全体の水田の水収支を実測し、土壌乾燥時の稲の蒸散低下量を土壌水分測定器により測定し、AWD灌漑の節水メカニズムを解明した。また、AWD灌漑下における大気への窒素損失量は明確ではないため、窒素収支を求めた。
Keyword: 熱帯水田, 間断灌漑, 水・窒素収支GET PDF=08/08001-13.pdf
ITOU Eri []KONISHI Toshirou []KIMOTO Yoshio []
愛知県式不耕起V溝直蒔栽培の水管理−とくに冬季代掻きについて−
伊藤 英里 [愛知県知多農林水産事務所整備課]小西 敏郎 [愛知県西三河農林水産事務所農業改良普及課]○木本 凱夫 [個人会員]
愛知県農業総合試験場が開発した、不耕起V溝直蒔栽培(以下、V溝)の水管理の報告。代掻きを冬季、12月〜3月に行い、続いて随時播種に入る。発芽期は移植栽培とあまり変わらない。冬季代掻は従来の作業量と用水量ピークを崩すので、これまでの水利秩序を変革する画期的な栽培法である。V溝自身の大きな問題は除草剤の散布時期と回数にあり、これにともなう水管理と代掻用水量ならびに冬季水利権が今後の農業水利の課題になる。
Keyword: 水管理, 直蒔き, 冬季代掻きGET PDF=08/08001-38.pdf
Sekiguchi_Miho []
農業用開水路における流量計設置位置の検討
○関口 美穂 [東北農政局平鹿平野農業水利事業所]
本事業地区において、分水工ゲート上流の農業用開水路に流量計を設置することとなったが、設置予定地はゲートの堰上げ背水の影響を受けると予測された。そこで、流量計設置予定地の適否を判断するために、設置予定地にて流量観測を行い、観測結果と速度分布図及び不等流計算、現地条件をもとに、水路路線上および水深方向での流量計設置予定位置について検討した。その結果を整理したものを事例として紹介する。
Keyword: 流量計, 開水路の流れ, 不等流GET PDF=08/08003-14.pdf
kazuhiko_oouchi [Tohoku regional agricultural administration officeYonezawaheiya lrrigation Project Office]
バイパス管の河川横断工(固定アーチ式水管橋)について
○大内 和彦 [東北農政局米沢平野農業水利事業所]
本バイパス管及び河川横断工は、本事業で実施する東幹線用水路1号サイホンの改修に先立ち、工事期間中の通水(工業用水)確保のために設置するものである。川幅約33mの一級河川天王川の河川横断工法の検討結果と採用工法について紹介する。
Keyword: 材料・施工, 工法・施工, 水管橋GET PDF=08/08004-41.pdf
発表番号 [10-P-30]
Evaluation of the Nitrogen and Phosphrus Pollution Potential to the Environment from the Perspective of the Diffrence between the Objective Yield and The Fertilizer Application Standard
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Prefectural University]Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Prefectural University]HIroshi TAKIMOTO [Toysma Prefectural Colledge]Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Prefectural University]
作物別の目標収量,標準施肥量から見たN, P収支と環境負荷ポテンシャルの研究
○丸山 利輔 [石川県立大学]橋本 岩夫 [石川県立大学]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]村島 和男 [石川県立大学]
窒素とリンの環境汚染のアセスメントのために、標準施肥量と目標収量の差等が環境負荷ポテンシャル(NPおよびPP)との考えに基づき、収穫物中のN,Pの量を食品分析表を使って算出し、NPおよびPPを求めた。その結果、水稲と大豆のNP、PPはきわめて小さいが、畑作物のそれらはきわめて大きいこと、この結果を西尾の非吸収量N,P量」と比較した結果、両者にはきわめて高い相関(NP=0.923、PP=0.877)が認められた。
Keyword: 負荷potential, N,P収支, 地下水汚染GET PDF=08/08P10-30.pdf
発表番号 [企-01-01]
About V E ( Value Engineering ) action at the field of construction
matsuda setsuo [East Chapter, Society of Japanese Value Engineering]
VE(バリュー・エンジニアリング)の建設分野における取組み状況について
○松田 節夫 [(社)日本バリュー・エンジニアリング協会東日本支部]
現在各所でVE活動が行われているが、VEとはどのような手法なのか。その生い立ちから、建設分野におけるVE取組み状況の変遷を説明し、VEの定義、VEの基本原則及び、実施手順についてのごく基本的なことを解説し、VE対象の価値を向上させようとする創造活動について説明する。また、いろいろな場面におけるVEの活用方法について紹介する。
Keyword: VEの定義, VEの基本原則, VE実施手順GET PDF=08/08S01-01.pdf
発表番号 [企-01-04]
Attempts of VEL training in Midori-net Akita
Kazawa_Ryusho [Management and Information division, the Federation of land improvement in Akita prefecture]
水土里ネット秋田のVEL育成の試み
○加澤 隆昌 [水土里ネット秋田管理情報部]
国土交通省が進めている公益法人等との随意契約見直し計画により、随意契約が一般競争入札等に移行する。この流れは農業農村整備事業にも及ぶことから、従来の同種業務実績などの外、企画提案書が必要となる。水土里ネット秋田では提案の中に設計VEを行うことを予定して、VEリーダーの育成に注力している。そのための具体策として経営者に対する理解醸成法などを述べている。また職員全員のVEリーダー合格を目指した取り組みと受験成績ならびにVE実務での活躍状況を述べている。
Keyword: 設計VE, 農業インフラ, 価値向上GET PDF=08/08S01-04.pdf
発表番号 [企-01-05]
VE activity in construction consultant company
Abiko_Masaki [Sagae Survey Civil Engineering]
建設コンサルタントでのVE活動
○安孫子 正樹 [蟯┣蝋沼量設計事務所]
公共工事トータルコストの削減と、より資質の高い技術の提供と成果を得るために、全社員がVELの取得を目指しコンサル業務全般にVE活動を取り組むこととした。関係者の聞き取りや社内における違う部門の立場からの意見を参考にVE活動を行うことにより、より良い成果品を提供するという品質目標に対する意識付けが高まった。
Keyword: 設計VE, 品質目標, VE研修GET PDF=08/08S01-05.pdf
発表番号 [企-02-02]
Continuous Monitoring of Meteorological Environment in Tibetan Plateau
Kawashima Shigeto [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]Sawa Risa [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]Du Mingyuan [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Yonemura Seiichiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Nakamura Kimihito [Kyoto UniversityGraduate School of Agriculture]
チベット高原における気象環境の長期モニタリング
○川島 茂人 [京都大学大学院 農学研究科]澤 理紗 [京都大学大学院 農学研究科]杜 明遠 [農業環境技術研究所]米村 正一郎 [農業環境技術研究所]中村 公人 [京都大学大学院 農学研究科]
地球の第3の極と言われ、自然的条件の厳しいチベットにおいて、中国科学院の協力を得て、長期間の環境モニタリングを開始し、継続的にデータを収集している。これまでに、一般には見られないめずらしい現象がいくつか明らかになりつつある。成果をまとめるとともに、観測を継続することが重要と考える。
Keyword: 地球温暖化, チベット, 生態系GET PDF=08/08S02-02.pdf
発表番号 [企-02-04]
Analysis of Effects of Global Changes in Water Cycle on Agricultural Water Use
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering, NARO]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering, NARO]Yoshida Takeo [National Institute for Rural Engineering, NARO]Taniguchi Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering, NARO]
地球規模水循環変動が農業水利用に及ぼす影響評価の試み
○増本 隆夫 [農村工学研究所]堀川 直紀 [農村工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]谷口 智之 [農村工学研究所]
モンスーンアジア地域の水資源や農業水利用は多様性を持っているが,そのモデル化の試みについて論述した。さらに,地球規模の水循環変動や地球温暖化に対して,モデルを用いてその影響評価をどのように行い,またその対策に農地水利用の持つ多様性と持続性をいかに利活用するかの実例について紹介した。
Keyword: 地球温暖化, 水収支・水循環, GET PDF=08/08S02-04.pdf
発表番号 [企-02-05]
Rice-Based Agriculture under Changing Climates
Hasegawa Toshihiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
温暖化環境における水稲生産
○長谷川 利拡 [(独)農業環境技術研究所]
温暖化に対する広義の適応として,温暖化に伴い農業気候資源がどのように変化するかを見通し,地域資源を高度に利活用するための生産技術を提示するとともに,それを実現するための生産基盤の必要性と効用を明らかに必要がある。
Keyword: 地球温暖化, , GET PDF=08/08S02-05.pdf
発表番号 [企-03-01]
Accurate measurement of geospatial information of agricultural structures using 3-D lidar imaging
Hosoi Fumiki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Omasa Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
3Dライダー計測による農業施設の高精度空間情報化について
○細井 文樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]大政 謙次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
構造物の3次元形状計測が可能な可搬型スキャニングライダーにより水門や水路などの農業施設の3次元形状データを取得し、これにGPSデータやデジタルカラーデータを加えて3次元精密現況図を作成する方法や、水路の3次元形状計測データから断面形状や水位の算出を行う方法について解説する。
Keyword: 地理情報システム, 3次元計測, 3DライダーGET PDF=08/08S03-01.pdf
発表番号 [企-03-02]
Networking of Water Management Systems by Standaization of Data Styles etc.
データ表現方法の統一等による水管理システムのネットワーク化
農業水利施設については適正かつ効率的な水管理が求められており、今後広域的な視点に立った水管理が進むと考えられる。しかしながら、現在普及している水管理システムについては、異なる企業が設置したものは通信規約やデータの表現方法が統一されておらずネットワーク化が困難である。そのため、これらが統一されている農業集落排水施設の維持管理支援情報システムを紹介するとともに、その考えを活かした農業水利施設の水管理システムのネットワーク化について考察した。
Keyword: 水管理システム, ネットワーク, 通信規約GET PDF=08/08S03-02.pdf
発表番号 [企-03-05]
Development of Management System of Irrigation and Drainage Facilities using Third Generation Mobile Phone Network
YAMAMOTO Tokuji [Nationa Institute for Rural Engineering]OKAMOTO Yoshihisa [Agricultural and Rural Development Information Center]FUKUSHIMA Takao [NTT DoCoMo, Inc.]NOJIMA Masayoshi [Fujitsu Limited]
第三世代携帯通信網等を利用した土地改良施設管理システムの開発
山本 徳司 [農村工学研究所]岡本 佳久 [(社)農業農村整備情報総合センター ]福嶋 隆雄 [(株)NTTドコモ]○能島 雅良 [(株)富士通]
本技術開発にて構築したシステムは、土地改良施設の点検等を行った際の記録を高速な第三世代携帯通信網及び携帯端末を利用して、現場情報(テキスト及び画像情報)、GPS機能による位置情報等を管理用サーバのデータベースに登録し、画面地図上およびリストにて表示するシステムであり、報告のリアルタイム性を活かして、平常時の点検記録の用途だけでなく、災害時等の緊急現場報告も可能にしている。
Keyword: 第三世代携帯通信網, 土地改良施設, 管理システムGET PDF=08/08S03-05.pdf
発表番号 [企-04-01]
Agricultural Techniques on the Conservation of the Water Quality of Lake Biwa
KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
琵琶湖の水質保全の現状と課題―農業と水質保全―
○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
琵琶湖のBOD,COD,T-N,T-P濃度の変動傾向を検討した。BODは低下しているもののCODは増加し、BODとCODの乖離現象が進んでいる。T-N、T-Pは徐々に低下しているが、北湖のT-P以外は環境基準を上回っている。これを改善するべく、滋賀県は2000年に「マザ−レイク21計画」を策定しているが、その対策の一部を紹介するとともに、農業農村で取るべき水質保全対策について提案する。
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=08/08S04-01.pdf
発表番号 [企-04-03]
Outline and subject of the water quality security measure of Lake Hachiro
Sugawara Tokuzo [Outline and subject of water quality preservation policy of Lake Hachiro]
八郎湖水質保全対策の概要と課題−流出水対策地区と水質保全−
○菅原 徳蔵 [秋田県生活環境文化部環境あきた創造課八郎湖環境対策室]
八郎湖は、平成19年12月、全国11番目の指定湖沼の指定を受け、湖沼水質保全計画(1期)を策定した。湖沼法に基づく流出水対策地区の指定は、水田からの排出負荷が最も大きい中央干拓地全域を指定し、水質保全型農業を中心とした水質保全対策の概要と農業農村サイドで今後検討すべき課題や対策について紹介する。
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=08/08S04-03.pdf
発表番号 [企-05-01]
Engineering Characteristics of Noto Hanto Earthquake and Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007
AOYAMA Shigeyasu [Faculty of Bioresources & Environmental Science, Ishikawa Prefectural University]
能登半島地震と新潟県中越沖地震の工学的特徴
○青山 咸康 [石川県立大学生物資源環境学部]
平成19年に,北陸で,新潟県中越沖地震および能登半島地震の2つの大規模な地震が生じた。これら2つの地震の物理データを比較し,発生メカニズムから地震の工学的特徴をまとめた。K-netで観測された水平成分加速度時刻歴から新潟県中越沖地震と能登半島地震の周波数特性,ならびに速度応答スペクトルの違いをまとめた。これらより,両地震における被災実態のちがいを考察した。
Keyword: 新潟県中越沖地震, 能登半島地震, 地震加速度波形GET PDF=08/08S05-01.pdf
発表番号 [企-05-02]
TAMURA Keiko []
過去の災害対応経験をふまえた新潟県における行政対応の実態
○田村 圭子 [新潟大学災害復興科学センター]
平成19年7月16日新潟県中越沖地震が発生し,地域に甚大な被害を引き起こした。新潟県災害対策本部会議は,効果的な災害対応のため,平成16年の新潟県中越地震での教訓を踏まえ様々な工夫を導入して運営された。また,研究者チームと新潟県防災部局との連携により,災害対策本部会議において,状況認識の統一を果たすための地図作成ニーズにこたえる23日間にわたるオペレーション活動が進められた。
Keyword: 2007年新潟県中越沖地震, 災害対策本部, 災害対応支援GISチームGET PDF=08/08S05-02.pdf
発表番号 [企-05-04]
Report on the Disaster of Agricultural Pond by The Niigataken Chuetsu-oki Earthquake
ONO Hideo []
新潟県中越沖地震によるため池被災状況調査報告について
○小野 英雄 [NPO法人にいがた水土里支援センター]
新潟県中越沖地震では,農地・農業用施設の被災調査要員の確保が急務と判断し,発生と同時に,県農地部とNPO法人にいがた水土里支援センターの協議のうえ,柏崎地域振興局農業振興部長の要請により初期調査に入った。地震発生直後から4日間で56名,延べ75名を速やかに被災地に派遣し,要請に応えた。NPO法人設立の背景と組織・災害時の支援体制,支援に至る経緯と活動内容,ため池被災状況調査内容等を紹介した。
Keyword: 中越沖地震, NPO法人, ため池GET PDF=08/08S05-04.pdf
発表番号 [企-05-05]
Brief Report on Field Inspection made by the JSIDRE Advance Team in the Niigataken Chuetsu-oki Earthquake in 2007
MORII Toshihiro []ARAI Ryo []ONO Hideo []MATSUMOTO Seiichi []
2007年新潟県中越沖地震での学会復興支援委員会の現地調査活動
○森井 俊広 [新潟大学自然科学系(農学部)]荒井 涼 [富山県立大学短期大学部]小野 英雄 [NPO法人にいがた水土里支援センター]松本 精一 [(財)建設物価調査会]
新潟県中越沖地震では,地震発生の直後から,新潟県農地部,柏崎地域振興局,北陸農政局などによって被災調査が実施され,復旧に向けたすばやい対策検討が開始された。(社)農業農村工学会においても,「新潟県中越沖地震復興支援委員会」を組織し,農業用施設や集落排水処理施設の被災調査を進めた。その調査活動経緯をまとめるとともに,時機を得て迅速な成果報告が必要との判断のもとに公表した,現地調査報告文を紹介した。
Keyword: 2007年新潟県中越沖地震, 復興支援委員会, 現地調査報告GET PDF=08/08S05-05.pdf
発表番号 [企-06-01]
Hidaka Kazumasa [college of agriculture, Ehime University]
各種農法における水田生物多様性の捉え方 −農生物多様性の農法間比較アプローチ−
Keyword: , , GET PDF=08/08S06-01.pdf
発表番号 [企-06-02]
Effects of agricultural practices on birds in rice fields
Fujioka Masahiro [University of Tsukuba]
農法・水田管理と鳥類
○藤岡 正博 [筑波大学]
日本では環境省の絶滅危惧種19種を含む120種以上の鳥が水田を利用する。耕作期に水田を使うサギ類やクイナ類は小動物を餌とするのに対して、非耕作期に水田を使うカモ類やツル類は稲籾を含む植物質の餌を採る。圃場整備や耕作放棄の増加、調整水田の減少により一部の鳥が減っている。冬期湛水は乾田化の影響を補う意義が大きいものの、耕作期の鳥に対しては、一定割合の水田を調整水田とする方が効果は大きい。
Keyword: 水田生態系, 生物多様性, 冬期湛水GET PDF=08/08S06-02.pdf
発表番号 [企-06-03]
Weed management under organic farming system in rice fields and sustainability of the agroecosystem
有機農法水田における雑草管理と農生態系の持続性
○嶺田 拓也 [農村工学研究所]
有機農業とは単に化学的に合成した製品の使用を避けるだけでなく,生物多様性等にも配慮した永続的な農法を希求していると理解される。現在,有機稲作では機械による除草をはじめとして,米ぬかなどの有機物施用や除草用動物の利用,マルチ栽培など様々な雑草管理が実施されている。しかし,水田生態系への影響が懸念されている外来生物の利用なども見られ,生態学的見地から持続的な技術であるかどうか検証する必要がある。
Keyword: 有機農法水田, 抑草方法, 農生態系の持続性GET PDF=08/08S06-03.pdf
発表番号 [企-07-02]
Utilization of wood biomass as the source of energy production
Kuwahara Masaaki [Akita Wood Technology Transfer Foundation]
木質バイオマスのエネルギーへの利用
○桑原 正章 [(財)秋田県木材加工推進機構]
木質バイオマスの利用は、建築・土木材料としての利用、糖ポリマーやリグニンなどの芳香族ポリマーの利用及びそれ以外の化合物の成分が利用でき、カスケード利用が可能であることが最大の特徴である。また廃棄物系バイオマスの利用形態として、燃焼、ガス化、液化などの方法によるエネルギー利用が開発されている。
Keyword: 木質バイオマス, エネルギー利用, GET PDF=08/08S07-02.pdf
発表番号 [企-07-03]
Production of bioethanol from cellulose biomass
Shindo Sho [Akita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Reserch Center]
セルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産
○進藤 昌 [秋田県農林水産技術センター総合食品研究所]
食料と競合しないバイオエタノールの原料として、稲わらや雑草などの草木系バイオマス、間伐材や廃木材などの木質系バイオマスの利用が課題となっている。このため草木系バイオマスと木質系バイオマスの前処理方法、及び5炭糖からバイオエタノールが生産可能な酵母を用いた検討を行い、効率良く生産する技術開発に成功した。
Keyword: バイオエタノール, バイオマス, GET PDF=08/08S07-03.pdf
発表番号 [企-09-02]
Investigation of Irrigation water requirement in a Greenhouse.
MIURA_Takeshi [Okayama university]MORIMOTO_Yuji [Okayama university]HIRANO_Emi [Nikken Gijutsu Consultants Co., LTD.]MOROIZUMI_Toshitugu [Okayama university]
施設畑における潅漑用水量の検討
○三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]平野 絵美 [日建技術コンサルタント]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
白瓜栽培ビニールハウスにおいて微気象,土壌水分量,潅水量を測定し蒸発散量と上向き補給水量の推定を行った。得られた結果を基に,土壌中での水分移動と作物根による吸水を考慮して潅漑用水量の削減方法等の検討を行った。潅水開始時のpF値が同じであれば,少量多数回潅漑によって潅漑用水量が削減できるが,高水分状態に保つ場合には,1回の潅水量が同じであっても必要水量が増加すること等を明らかにすることができた。
Keyword: 畑地潅漑, 施設畑, 用水量GET PDF=08/08S09-02.pdf
発表番号 [企-09-03]
The Present Problem of Field Irrigation
ito_kengo [GIFU UNIVERSITY, Faculty of Applied Biological Sciences]
畑地用水計画における検討課題
○伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
畑地灌漑の計画基準として,計画設計基準書がある.その内容は,多くの研究者や行政担当者がその時代に問題となった畑地灌漑に関するテーマについて調査・検討を行ってきた結果の集大成といえるものである.これまで,基準策定に深く関わってきた基礎諸元全国調査(畑)における最近の調査課題を整理し,将来の畑地灌漑整備に求められる設計基準のあり方について検討する.
Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 蒸発・蒸発散GET PDF=08/08S09-03.pdf
発表番号 [企-10-01]
Recent Activities of PAWEES
Matsuno Yutaka [Kinki University, School of Agriculture]Nakamura Kimuhito [Kyoto University, Graduate School ]Masumoto Takao [National Institute of Rural Engineering]
PAWEESの活動状況
○松野 裕 [近畿大学 農学部]中村 公人 [京都大学 大学院]増本 隆夫 [農村工学研究所]
国際水田・水環境工学会(PAWEES)はその事務局が現在台湾に置かれているが、来年度以降に再び日本が事務局を担当する予定である。そのような状況下での近年の活動状況、特に昨年度韓国で開催された大会の内容を報告すると共に、学会の現状および将来の展望について述べた。
Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究GET PDF=08/08S10-01.pdf
発表番号 [企-12-01]
Research and Development with the help of JSPS Projects including Grants-in Aid for Scientific Research Research Fellowships for Young Scientists
Watanabe_Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
日本学術振興会事業の活用に向けて−科学研究費補助金と特別研究員について−
○渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
新たな研究課題の発掘や研究の展開に,研究者の意志・発想に基づく独創的・先駆的な研究を支援する科学研究費補助金の役割は大きい.また,研究の進展や社会的な貢献を考えると,分野としての若手研究者の育成は大事な仕事であり,日本学術振興会の特別研究員制度は大きな役割を持つ.本報告では,こうした学振の研究者支援の各種事業の活用に向けて課題を整理し,研究の一層の展開への検討材料を提供する.
Keyword: 日本学術振興会, 科学研究費補助金, 特別研究員GET PDF=08/08S12-01.pdf
発表番号 [企-12-02]
“Kakenhi” Grants-in Aid for Scientific Research and Other Programs of JSPS- Are you missing the opportunity for getting competitive research fund? -
MIYAJIMA KAZUO [JSPS]
科研費をはじめとする日本学術振興会事業について−競争的資金を獲得するチャンスを見逃していませんか?−
○宮嶌 和男 [独立行政法人 日本学術会議]
平成20年度の科学技術関係経費は約3.6兆円であり、このうち競争的資金は4,800億円(うち文科省分:約3,700億円)となっている。大学をめぐる競争的資金の概要の紹介と科研費をはじめとする日本学術振興会事業について、最近の制度改善状況等を含め説明し、情報を提供したい。
Keyword: 日本学術振興会, 科学研究費補助金, GET PDF=08/08S12-02.pdf
発表番号 [企-13-01]
Rural Concerns
OHNO Ken [Graduate School of Bioresources, Mie Univ.]SAKATA Yasuyo [Faculty of Bioresources and Environmental Sciences, Ishikawa Pref. Univ.]KUDO Yosuke [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]TAKEYAMA Emi [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
むらが直面する問題
○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]坂田 寧代 [石川県立大学生物資源環境学部]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]武山 絵美 [愛媛大学農学部]
景観法の制定、農地・水・環境保全向上対策の開始、国土形成計画の答申を経て、地域の特性に応じた景観を形成することへの社会的要請が高まると同時に、その実現には「新たな公」の必要性が高まっている。本稿では、「水土の知」に関わる複数の研究領域を代表する中堅・若手の研究者を本セッションのパネリストに招き、それぞれの研究や実践が景観形成にどのように寄与するのかを議論するにあたり、農山村が直面する問題を示す。
Keyword: 農村景観, 水土の知, 新たな公GET PDF=08/08S13-01.pdf
発表番号 [企-14-03]
Interim report of activities granted by “Strategic application for research funds”
Iida_Toshiaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Sakai_Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Nakamura_Masato [National Institute for Rural Engineering]Fujikawa_Tomonori [National Institute for Rural Engineering]
「戦略的研究申請書作成」の助成金による活動の中間報告
○飯田 俊彰 [東京大学大学院農学生命科学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]中村 真人 [農村工学研究所]藤川 智紀 [農村工学研究所]
著者らのグループは,平成18年度および19年度に,競争的資金の獲得を目指す本学会員を助成する本助成金を受け,これまでに5つの大型競争的資金への申請を行った.現在まで競争的資金の獲得には至っていないが,これまでの活動の中で得たものを広く本学会員に還元するべく中間報告を行い,申請書作成の際に留意した点や新たな試みを紹介する.また,本学会と関連の深い競争的資金について,最近の動向の一部を紹介する.
Keyword: 研究費, 競争的資金, 申請書GET PDF=08/08S14-03.pdf
発表番号 [企-15-04]
The Effect of the Habitat Relocation on the Cost-cutting of Roads Maintenance and Management, Case Study in ex-M town, Kyoto Prefecture
SAITOH Susumu [Department of Literature, Otani University]HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]
居住地再配置による道路維持管理コスト削減効果 ―京都府旧M町を事例として―
○齋藤 晋 [大谷大学文学部]林 直樹 [総合地球環境学研究所]
京都府旧M町を事例として,居住地再配置による道路維持管理コストの削減効果を試算した。今回の分析手法・仮定値においては,少なく見積もって年間525万円,最大で年間1695万円のコスト削減が実現できることがわかった。
Keyword: 道路維持管理, コスト削減, 撤退GET PDF=08/08S15-04.pdf
発表番号 [企-16-01]
Professional Accreditation of Master's Program in Graduate Schools Linked with the “Graduate School Education for the Coming Era”
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
「新時代の大学院教育」と修士課程プログラム認定への取り組み
○森井 俊広 [新潟大学農学部]
2005年答申の「新時代の大学院教育−国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて−」による大学院実質化の方向を踏まえながら,2007年度より具体的な審査活動が始まった大学院修士課程プログラム認定の概要を紹介した。修士課程プログラム認定の基本的な考え方をまとめるとともに,あらたに前文が取り入れられた基準の構成,ならびに学習・教育目標の設定およびその達成の評価に関する基準の紹介と説明を行った。
Keyword: 修士課程プログラム認定, 新時代の大学院教育, 大学院教育の実質化GET PDF=08/08S16-01.pdf
発表番号 [企-16-03]
PROMISING CANDIDATE FOR PROFESSIONAL ENNGINEER REQUIRED BY CONSULTANT FIRM
OHORI TADASHI [NICHIGI-CROWN CONSULTANTS Inc.]
コンサルタント企業が求めるプロフェッショナル候補生像
○大堀 忠至 [日技クラウン株式会社]
「大学院生に関して、産業界など社会のニーズと大学院教育に乖離がある。」との指摘が見受けられる。農業農村に係るコンサルタントの企業として「求めるプロフェッショナル候補生像」を述べる。まず第一に「所定の大学院等の教育を受けた人材」を求めるのではなく、「将来プロフェッショナルとなりうる潜在能力」を求める。潜在能力とは主に「幅広い見識」に裏打ちされた「物事の課題を自ら見い出し、それを解決する能力」である。
Keyword: 技術者育成, 教育手法, GET PDF=08/08S16-03.pdf
発表番号 [企-16-04]
Reorganizing Strategy of Graduate School for Systematic Curriculum Development
Uchida Kazunori [Graduate School of Agriculturral Science, Kobe University]
大学院教育の実質化と改組戦略
○内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]
神戸大学の自然科学系大学院における最近の改組を事例に,大学院教育の実質化に向けたBMD一貫の大学院改組戦略を紹介した。改組にあたり,農学の教育理念と育成する人材像を検討し,学生や就職先企業等に分りやすいキーワードが選定された。農学部・農学研究科で設定されたキーワードとそれを実現するための組織構成を紹介するとともに,国際連携教育科目や戦略的国際連携支援事業等に基づいた教育課程の組織的展開をまとめた。
Keyword: 教育改善・FD, 技術者教育, 農業土木カリキュラムGET PDF=08/08S16-04.pdf
発表番号 [企-17-01]
Training Seminar for Fostering of Coordinators who are Revitalizing Akita Hometown Communities
KUMAGAI Yoshitaka [Akita International University]
「Akitaふるさと活力人養成セミナー」の概要
○熊谷 嘉隆 [公立大学法人 国際教養大学]
本報では,地域活性化を推進する「担い手」の育成を目的とした「Akitaふるさと活力人養成セミナー」の事例紹介を行う。受講生は,自治体・団体職員,NPO法人スタッフ,大学職員,料亭経営者,自然体験ツアーガイドなど多岐にわたる。セミナーでは,講義・ワークショップ形式による基礎・応用科目の学習,セミナー修了後に受講生がそれぞれの地域で実施したい活動プロジェクトの企画・立案など実践的な取り組みを行っている。
Keyword: 地域活性化, 担い手育成, 官学共同GET PDF=08/08S17-01.pdf
発表番号 [企-17-02]
Regional Activities with Polder Museum of Ogata Village
USUI Noriyuki [Polder Museum of Ogata Village]
大潟村干拓博物館と地域活性化
○薄井 伯征 [大潟村干拓博物館]
本報では,大潟村の地域的課題を踏まえ,大潟村干拓博物館が進めてきた実践活動の概要紹介を行う。具体的には,博物館の文化資源(収蔵資料)を生かし,地域住民が持っている知識・技術・能力・成果を文化資源として顕在化させ,そして地域住民と連携し,地域活性化につなげるための手法として,ヽ惻厖珊腓砲茲訝楼茲領鮖砲鮓綫い謀舛┐襪燭瓩龍軌藏戯牾発,農産物をテーマとした参加体験・交流型の企画展示事業などを行った。
Keyword: 地域活性化, 博物館, 学社融合GET PDF=08/08S17-02.pdf
発表番号 [企-18-02]
An Assignment on Stock Management Practically Looking through the Functional Diagnosis of Agricultural Irrigation Facilities.
INO Akihiko [Sansui Consultant co.ltd.]
農業水利施設の機能診断の実務を通してみるストックマネジメントの課題
○伊納 昭彦 [サンスイコンサルタント(株)]
昨今制定された手引きやマニュアルに基づく「機能診断」の実務を通して「機能診断調査〜計画策定」の段階を主に、改善されることによる効果が大きいと思われるストックマネジメントの課題を述べる。
Keyword: ストックマネジメント, 機能診断, 劣化予測GET PDF=08/08S18-02.pdf
発表番号 [企-18-04]
Estimation method for coefficient of roughness from surface shape characteristic of worn concrete
NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI MASARU [National Institute for Rural Engineering]MORI MITSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]MORI TAKEHISA [National Institute for Rural Engineering]
摩耗したコンクリート水路の表層形状からの粗度係数推定手法
○中矢 哲郎 [農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]森 充広 [農村工学研究所]森 丈久 [農村工学研究所]
摩耗により骨材の露出したコンクリートを模擬した水路の粗度係数を水理模型実験により測定し,表層の凹凸形状から粗度係数を推定できる表面粗さパラメータを検討した.その結果,粗度係数はn=0.013であり,コンクリート水路の設計基準値以内となった.模擬摩耗板の表層形状は,凹凸の高さ分布の偏りを示すスキューネスにより特徴付けられ,相当粗度ksはRaが0.5mm(±0.12mm),Rzが4mm(±1.43mm)の範囲においては,ks =0.26×Rz,又はks =2×Raで表せることを示した.
Keyword: コンクリート水路, 摩耗, 粗度係数GET PDF=08/08S18-04.pdf
発表番号 (1-10)
AZECHI Issaku [NICHIGI CROWN INC.]KINOSE Koichi [Faculty of Agriculture, Ibaraki Univ.]SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]TANAKA Tadatsugu [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
水路側岸に水没した植生群を有する開水路流れの平面二次元解析
○安瀬地 一作 [日技クラウン株式会社]木ノ瀬 紘一 [茨城大学農学部]島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
水路側岸に植生群が水没している場合,流れの解析には三次元解析が有効であると考えられる.しかし,三次元解析は解析手法が複雑であり,また多大な計算時間を要するという問題のため三次元解析を行うことは実用上困難である.本研究では植生群の抵抗Manning粗度係数で置き換え,植生の影響を考慮した水深平均渦動粘性係数を導出することにより流れの実用的な平面二次元解析モデルを提案する.
Keyword: 平面二次元解析, Manning粗度係数, 渦動粘性係数GET PDF=07/07001-10.pdf
発表番号 (1-12)
Field test of method which forms riffle and pool in water channel
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
水路内に瀬・淵構造を維持する工法の現地試験
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
組立柵渠の機能を応用し,水みちを蛇行させて砂州を形成する工法を現地試験水路に導入し,砂州の形成過程や形状特性について考察を行った。その結果,工法の導入前は単調で広い堆積域が生じていた左岸地点において,導入後は瀬・淵構造を伴う複雑な地形が形成されることが分かった。また,‖舂量時に瀬・淵構造を伴う砂州が形成される,⊂流量時に比較的粒径の小さい土砂が移動するが,瀬・淵構造にほとんど変化はない,という水路床形状の変化の過程が推察された。
Keyword: 砂州, 現地試験, 組立柵渠GET PDF=07/07001-12.pdf
発表番号 (1-13)
Riverbed Fluctuation around Suburban Headworks.
Naoto Tsunesumi [National Institute for Rural Engineering]Masahiro Gotou [National Institute for Rural Engineering]Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]
大都市近郊圏の頭首工周辺における経年河床変動
○常住 直人 [農村工学研究所]後藤 眞宏 [農村工学研究所]浪平 篤 [農村工学研究所]
中京圏の主要頭首工についてその維持管理や環境影響に関する基礎情報を得るため、堰付近の河床変動の経年変化を調査した(8河川、21堰)。その結果、全ての河川で下流域〜中流域にかけて人為的要因(経済活動)に依ると見られる河床低下が続いていたこと、近年、河床低下は終息しつつあるものの、既に平均3mと目される堰落差が生じていること、このため、護床工が平均1/25以上に急勾配化していることが分かった。
Keyword: 頭首工, 河床変動, 魚道GET PDF=07/07001-13.pdf
発表番号 (1-15)
Study of Computing One-Dimensional Unsteady Open Channel Flow Applying Explicit Chang-Moll Scheme
KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]SHIMADA Masashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba]TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Chang-Moll法による非一様断面開水路1次元非定常流解析に関する研究
○木村 匡臣 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]島田 正志 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
近年、多自然型の河川・水路に対する事業が進んでおり、断面積が一様でない用排水路や自然河川において、様々な水理現象を正確に把握し送排水の効率を検討する必要性が高まっている。本研究ではChang-Moll法を拡張することにより、断面幅や勾配が様々に変化する矩形断面開水路の1次元非定常流解析のモデルを構築し、静止状態・流れのある状態の両方において検証をおこない、手法の有効性を示した。
Keyword: 数値流体力学, Chang-Moll法, 非一様断面開水路GET PDF=07/07001-15.pdf
発表番号 (1-16)
Study of water hammer analysis method which has high-precise and better managerial expansibility
高精度かつ拡張性の優れた水撃圧解析手法に関する研究
特性曲線法による水撃圧解析では時間ステップの調節が必要であるが、現実的なパイプラインシステムを解析する場合、適切な調節は容易ではなく、格子間を線型補間するために精度が悪かった。また、コードは、水利構造物の種類数に比例してサブルーチン内の条件分岐が増し煩雑になり、拡張・メンテナンス性が悪かった。そこで、時間ステップを調節する必要がなく、既存のコードに触れずに差分修正できる水撃圧解析手法を提案した。
Keyword: 特性曲線法, CIP法, オブジェクト指向GET PDF=07/07001-16.pdf
発表番号 (1-18)
Hydraulic Analysis Methods for Inland Valleys of Guinea Savanna Climate Zone
Miyauchi Ayako [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Unami Koichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ギニアサバンナ気候区の内陸谷に対する水理学的解析手法
○宮内 彩子 [京都大学農学研究科]宇波 耕一 [京都大学農学研究科]河地 利彦 [京都大学農学研究科]
西アフリカのギニアサバンナ気候区では,雨季に地下水が滲出して一時的な湿地帯となる内陸谷の低地を利用し,天水農業が行われている.ガーナ国北部州,Bontanga川の一支流域には,低地を横断する形で地下水涵養目的の小ダムが建設されており,内陸谷の水環境に影響を与えている.そこで,小ダム開発がおよぼす影響について,地下水と地表水の流れモデルを用いた水理学的解析手法により評価する方法論を示す.
Keyword: 内陸谷, ガーナ北部州, 浅水方程式GET PDF=07/07001-18.pdf
発表番号 (1-19)
Planning of Embankment for Extension of Double Rice Cropping in the Inundation Area of the Cambodian Mekong Delta
Morita Nanako [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Goto Akira [Utunomiya University]Khem Sothea [JIRCAS]Mizutani Masakazu [Utunomiya University]
カンボジア・メコンデルタ氾濫原における米二期作普及のための堤防設置計画
○森田 七子 [宇都宮大学農学研究科]後藤 章 [宇都宮大学農学部]ケム・ソティア [国際農林水産業センター]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
カンボジア・メコンデルタにおいて、米生産増大のための二期作を可能にするために、本研究では、既存の洪水氾濫モデルを用い、作期の確保のための堤防設置による洪水遅延効果と二期作可能地域拡大について検討した。結果としては、調査地全域で二期作期待値の増加は390haにとどまり、期待していたほどの堤防の効果を得ることができなかった。
Keyword: 洪水氾濫, 堤防設置, 洪水遅延GET PDF=07/07001-19.pdf
発表番号 (1-1)
Optimal Allocation of Allowable Load to Influent Rivers for Lake Water Quality Management
MAEDA Shigeya [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]KAWACHI Toshihiko [Graduate School of Agr. Sci., Kyoto Univ.]
湖沼水質管理のための流入河川負荷量の最適配分
○前田 滋哉 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
河川より湖沼へ流入するCOD負荷の総量を各河口に再配分する最適化モデルを,線形計画法を用いて定式化する.浅水長波方程式を解いて湖沼の流れ場を推定した後,COD輸送式を有限要素法により離散化し,線形計画問題の等式制約条件とする.環境基準点での水質環境基準,流入河川水のCOD濃度の上・下限制約を課し,河川より流入する総負荷量の許容値を最大化する.本モデルを26の流入河川を考慮した琵琶湖に適用する.
Keyword: 湖沼, 水質管理, 線形計画法GET PDF=07/07001-01.pdf
発表番号 (1-21)
Characterization of Repellency Indices in Sandy Soil
Yoshida Aya [Ibaraki University]D.A.L Leelamanie [United Graduate School of Agriculture, TUAT]Karube Jutaro [Ibaraki University]
砂質土における撥水性の指標について
○吉田 綾 [茨城大学農学部]D.A.L Leelamanie [東京農工大学大学院連合農学研究科]軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
土壌の撥水性の指標として水滴浸入時間と接触角が用いられる。前者は撥水性の持続性に,後者は撥水性の度合いに関係する。前者は測定が簡単で現場に適合するが,撥水性を定量的に扱うには限界がある。定量化に関しては接触角が重要である。そこで,接触角について3つの測定法を比較した。3つの測定法はほぼ一致した。また水滴浸入時間試験を行い,接触角との関係を比較した。撥水性は接触角70~92?の狭い範囲で大きく変化した。
Keyword: 撥水性, WDPT, 接触角GET PDF=07/07001-21.pdf
発表番号 (1-23)
A Prototype of a Capacitance Probe for Measuring Soil Water Content
Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Tazawa_Jun-ichi [Formerly School of Agriculture, Meiji University]Mori_Tadayasu [Uizin Co., Ltd.]
静電容量型土壌水分計の試作
○登尾 浩助 [明治大学農学部]田澤 潤一 [元明治大学農学部]森 忠保 [株式会社ウイジン]
高精度の土壌水分計は高価であるために農家への普及が妨げられている。安価で低精度の土壌水分計でも適切な補正法を使うと精度が上がることが近年報告されている。極めて安価に作成できる静電容量型土壌水分計を試作して性能を調べた。センシング部を絶縁すると、広範囲の土壌水分と電気伝導度の環境下で土壌水分量の測定が可能であった。土壌水分量と発振周波数および電気伝導度と発振周波数の間には2次曲線的な関係があった。
Keyword: 静電容量, 土壌水分, 塩分依存性GET PDF=07/07001-23.pdf
発表番号 (1-24)
Water Content Measurement of Heavy-Clay Using a Coated Time Domain Reflectometry Probe
Miyamoto Hideki [Biotron Institute, Kyushu University]Chikushi Jiro [Biotron Institute, Kyushu University]Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
被覆型プローブを用いた時間領域反射法による重粘土の水分計測
○宮本 英揮 [九州大学生物環境調節センター]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
時間領域反射法による粘土の水分計測を実施するために,従来型プローブの表面をテフロンで被覆したプローブを作製し,カオリナイトを対象に比誘電率−水分量関係を求めるキャリブレーション実験を行った。被覆型プローブは,土の比誘電率を過小評価する特性を持つものの,その利用により,粘土の水分量を0.06 kg kg-1以内の誤差で評価できること,また水分計測の可能域が低水分域にまで拡大されることが確認された。
Keyword: 時間領域反射法, 水分量, 比誘電率GET PDF=07/07001-24.pdf
発表番号 (1-25)
Calibration for temperature dependence of ECH2O probe
SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]FUJIMAKI Haruyuki [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]YASUDA Hiroshi [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]
ECH2O水分プローブの温度依存性校正
○齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]安田 裕 [鳥取大学乾燥地研究センター]
誘電率水分計は,出力値が温度依存性を示すことが知られており,正確な水分量決定には校正が必要である.本研究では,静電容量法を用いたECH2Oプローブを例にとり,室内実験によるプローブ出力値の温度依存性校正手法を提案した.結果より,黄土と砂丘砂が異なる温度依存性の傾向を示し,それぞれに対し校正式が作成された.また,作成した校正式を用いることにより,中国黄土高原における時系列土壌水分データが校正された.
Keyword: ECH2O, 温度依存, 校正GET PDF=07/07001-25.pdf
発表番号 (1-27)
Development of I-O interface for the simulation of mass transport in soil
Kikuchi_Takashi [Graduate school of software and information science, Iwate Prefectural University]Matsuo_Naoki [Faculty of software and information science, Iwate Prefectural University]Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Katamachi_Kentaro [Faculty of software and information science, Iwate Prefectural University]Abe_Yoshihiko [Faculty of software and information science, Iwate Prefectural University]
土中の物質移動シミュレーションのための入出力インタフェースの開発
○菊池 貴 [岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科]松尾 直紀 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]片町 健太郎 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]阿部 芳彦 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]
シミュレーションによる土中の物質移動解析が行われている。しかし、シミュレーションコードの利用を考えたときに、操作を容易にし、計算結果を分かり易くするためのインタフェースも同時に必要である。そこで、本研究では入出力インタフェースを開発し、既に開発してあるシミュレーションコードと結合させることで、使いやすいシミュレーションコードの開発を行った。
Keyword: 水分移動, シミュレーションコード, GET PDF=07/07001-27.pdf
発表番号 (1-28)
Temporal Moment Analysis on Solute Transport in Layered Porous Media
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Kawabata_Toshinori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Uchida_Kazunori [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
層地盤内の物質輸送に関する時間モーメント特性評価
○井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]河端 俊典 [神戸大学大学院農学研究科]内田 一徳 [神戸大学大学院農学研究科]田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
一般的に,移流分散方程式では分散長を時空間的不変量として扱うため,各観測点の破過曲線に基づいて推定される分散長は場の不均質度に応じた値となる.一方,不均質性に依存してテーリング形状は変化することから,破過曲線の情報は場の不均質性評価に応用できる可能性がある.本研究では層地盤と均質地盤を対象として物質移動実験を実施し,時間モーメント解析により層地盤内の移行に伴うモーメント量の変化について検討する.
Keyword: 時間モーメント, 層地盤, 移流分散GET PDF=07/07001-28.pdf
発表番号 (1-29)
Prediction of Solute Transport in Soil under Natural Rainfall
Sakai_Naoki [Graduate School of Bioresources, Mie University]Kiyosawa_Hideki [Graduate School of Bioresources, Mie University]
自然降雨条件下における土壌中の物質移動の伝達関数モデルによる予測
○酒井 直樹 [三重大学大学院]清澤 秀樹 [三重大学大学院]
自然条件下(非定常の水分フラックス状態)での土壌中の溶質移動をTDRによって測定する方法を試み, 伝達関数モデルによって予測する方法を検討した. その結果、積算浸透量に対する溶質濃度の変化を見ることで、従来から用いられている伝達関数モデルを適用させることができた。そのパラメータは深さに関してスケール依存性を持ち、正規分布及び対数正規分布を仮定した場合のパラメータに関する近似式を得た。
Keyword: 溶質移動, TDR, 伝達関数モデルGET PDF=07/07001-29.pdf
発表番号 (1-30)
Solute Transport in Heterogeneous Porous Media Using Particle Tracking Method
Inoue_Kazuya [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Matsunaga_Naoko [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]Tanaka_Tsutomu [Graduate School of Agricultural Science, Kobe University]
粒子追跡法による不均質浸透場内の物質移行に関する検討
井上 一哉 [神戸大学大学院農学研究科]○松永 尚子 [神戸大学大学院農学研究科]田中 勉 [神戸大学大学院農学研究科]
自然地盤は不均質性を有しており,地盤内の流速分布が汚染物質の移行に及ぼす影響は大きい.そのため,不均質性と物質移行特性,特に不均質性の影響を大きく受ける分散現象の評価は重要であるといえる.そこで本研究では,粒子追跡法を用いて所与の確率分布に従う流速分布を有する物質粒子の挙動を解析し,時間モーメント解析と空間モーメント解析を適用して,分散長に及ぼす不均質性の影響について検討する.
Keyword: 粒子追跡法, 不均質性, 時間・空間モーメントGET PDF=07/07001-30.pdf
発表番号 (1-31)
Percolation of Lime Solution into Kanto-Loam Soil with Buffering Capacity
Chen_Daiwen [Graduate school of Bioresources,Mie University]Hujiki_Kimika [Faculty of Bioresources,Mie University]Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]
緩衝能を持つ関東ロームへの石灰溶液の浸透
○陳 代文 [三重大学生物資源学研究科]藤木 君佳 [三重大学生物資源学部]取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]
石灰処理土に対する緩衝能を持つ関東ロームの敷土の効果を評価するために,関東ロームと石灰溶液の混合実験および土カラムへの石灰溶液の飽和浸透実験を行った。Ca2+の移動過程に対して,Ca2+とH+の交換吸着とみなして移流分散式(CDE)を適用し,土中溶液のCa2+濃度とpH変化の予測を行った。計算値は実測値をほぼ再現し,処理土埋設におけるpH予測には,単純な交換モデルが有用であることを示した。
Keyword: 関東ローム, 緩衝能, pHGET PDF=07/07001-31.pdf
発表番号 (1-32)
Effect of Carbon Chain on Anionic Surfactant Movement in Surface Volcanic Ash Soil
Munehide Ishiguro [Okayama University]Shinya Sugiyama [Kagoshima Prefecture Office]Takahiro Torigoe [Torigoe Farm]
炭素鎖の形状が黒ぼく土中のアニオン界面活性剤移動に及ぼす影響
○石黒 宗秀 [岡山大学大学院環境学研究科]杉山 真也 [鹿児島県庁]鳥越 崇宏 [鳥越農場]
炭素鎖の形状が,アニオン界面活性剤の黒ぼく土中における溶質移動に及ぼす影響を明らかにするために,界面活性剤溶液浸透実験を行った.炭素鎖が分枝状のドデシルベンゼンスルフォン酸の流出濃度曲線は,シグモイド型の一般的な曲線を示したが,炭素鎖が直鎖状のドデシル硫酸の流出濃度曲線は,初期のピークの後濃度が減少し,流出しなくなった.これは直鎖状では強い協同吸着現象が起こったためと考えられる.
Keyword: 溶質移動, 黒ぼく土, 界面活性剤GET PDF=07/07001-32.pdf
発表番号 (1-33)
The change of zeta potential of Toyoura sand by ultrasonication
SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]YAMASHITA Yuji [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]
超音波処理による豊浦砂のゼータ電位の変化
○白鳥 克哉 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]山下 祐司 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]
豊浦砂のゼータ電位をpHとイオン強度の関数として測定した。その結果、豊浦砂の組成の92.6%はSiO2であるにもかかわらず、そのゼータ電位が一般の石英砂と異なることが示された。そこで、洗浄法として超音波処理を加えたところ、ゼータ電位が一般の石英砂のゼータ電位と良く一致することが示された。
Keyword: 豊浦砂, ゼータ電位, 流動電位GET PDF=07/07001-33.pdf
発表番号 (1-35)
Effects of volume fraction and ionic strength on settling velocity of flocculated clay suspensions
Sofue Ryosuke []Nakaishi Katsuya [Ibaraki University]Ooi Setsuo [National Institute for Rural Engineering]Kinose Koichi [Ibaraki University]Truya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]
粘土フロック懸濁液の界面沈降に及ぼす試料濃度効果と塩濃度効果
○祖父江 亮介 [茨城県境土地改良事務所]中石 克也 [茨城大学]大井 節男 [農村工学研究所]木之瀬 紘一 [茨城大学]樽屋 啓之 [農村工学研究所]
本報告では、自己相似構造をもつフロック特性を界面沈降速度式に導入し、試料濃度と沈降速度との関係を用いてフロック構造を決定した。さらに、フロックの界面沈降に及ぼす塩濃度効果を示した。結果は塩濃度増加とともに沈降が遅れるという特異な現象が確認された。
Keyword: コロイド, レオロジー, 環境保全GET PDF=07/07001-35.pdf
発表番号 (1-40)
Effect of organic matter content on thermal conductivity of sand
MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]KOIWASAKI Makoto [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
砂の熱伝導率に対する有機物量の影響について
○望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]小岩崎 真 [鳥取大学大学院農学研究科]
有機物量が砂の熱伝導率に与える影響を明らかにするため、鳥取砂丘砂と園芸用ピートモスを用いて、3種類の体積含水率条件のもと、熱伝導率を実測した。その結果、本研究の体積含水率の範囲では、熱伝導率は、有機物混合率の上昇に伴って著しく低下し、有機物自身の熱伝導率に漸近することがわかった。また、有機物を含む土壌の熱伝導率の変化のメカニズムの解明には、三相分布などの物性値を同時に測定する必要があることが示された。さらに、有機物の熱伝導率も、その起源等によって変化することが示唆された。
Keyword: 土壌, 熱伝導率, 有機物GET PDF=07/07001-40.pdf
発表番号 (1-43)
Effect of Organic Rice Cropping into Biota and Soil Physics in Paddy Fields
SUZUKI Namiko [Faculty of Agriculture, Niigata University]AODA Tadao [Faculty of Agriculture, Niigata University]
稲作方法の違いが水田の生物相と土壌の物理性に及ぼす影響について
○鈴木 奈美子 [新潟大学農学部]粟生田 忠雄 [新潟大学農学部]
農法の異なる水田において,土壌生物相と土壌物理性をそれぞれ定量化し比較検討した。稲作法は,慣行,減減,有機とした。生物相はイトミミズを指標生物として,その生息数を追跡した。土壌物理性は,土壌有機物含量と粒径分布で表した。その結果,有機水田では,1)イトミミズの生息数は慣行のそれに比べ多かった,2)土壌の有機物含量は有機稲作の継続で増加した,3)表層土壌にシルトの継続的堆積が認められた。
Keyword: 土壌構造, 土壌動物, 環境保全GET PDF=07/07001-43.pdf
発表番号 (1-45)
Evaluation of hydraulic property functions for the evaporation method
Sakai_Masaru [Graduate school of Bioresources, Mie University]Toride_Nobuo [Graduate school of Bioresources,Mie University]
蒸発法における水分移動特性関数の評価
○坂井 勝 [三重大学生物資源学研究科]取出 伸夫 [三重大学生物資源学研究科]
蒸発法における水分移動特性の推定には,適切な水分移動特性関数の選択が不可欠である。本研究では,砂丘砂にFayerモデルを,黒ボク土にDurnerモデルを用いてパラメータを推定し,水分移動特性関数の適用性と推定法に関して検討を行なった。広く使われるVGモデルが,低水分領域の不飽和透水係数を過小評価した。一方Fayerモデル,Durnerモデル共に正しく評価し,実測の圧力変化,水分保持曲線をよく再現し,蒸発法への有用性が示された。
Keyword: 蒸発法, Fayerモデル, DurnerモデルGET PDF=07/07001-45.pdf
発表番号 (1-46)
Evaluation of accuracy of estimating evapotranspiration with soil moisture depletion method, stem heat balance method and energy balance method
KOJIMA YUKI [School of Agriculture, Meiji University]NOBORIO KOSUKE [School of Agriculture, Meiji University]MIZOGUTI MASARU [Graduate School of Agriculture and Life Science, The University of Tokyo]
土壌水分減少法、茎熱収支法、熱収支法による蒸発散量推定精度の評価
○小島 悠揮 [明治大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]
作物の消費水量を測定し、最適な灌漑開始点と潅水量を推定する技術の開発を目的として、土壌水分減少法、茎熱収支法、熱収支法の3つの手法を用いて作物の蒸発散量の測定を行い、重量法と比較して各手法の精度を検討した。茎熱収支法が最も精度良く測定が可能であり、熱収支法は広域を対象とすることから最も実用的であった。土壌水分減少法は根域の水分量変化が観察可能である利点から、熱収支法との併用が望まれる。
Keyword: 蒸発散量, 土壌水分減少法, 茎熱収支法GET PDF=07/07001-46.pdf
発表番号 (1-51)
Carbon cycles of soil in a subtropical forest in Japan
Kimura Eri [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Yoshinaga Ansyun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
亜熱帯森林の土壌における炭素収支
○木村 江里 [琉球大学大学院 農学研究科 ]酒井 一人 [琉球大学 農学部]吉永 安俊 [琉球大学 農学部]
地球温暖化の観点から、林地の管理による炭素固定量の把握はされていない。亜熱帯気候である沖縄では、バイオマス生産や分解が盛んなため、林地の適切な管理により炭素吸収源としての評価が可能である。そこで本研究では土壌有機炭素の収支を把握するために、森林有機炭素の収支として土壌呼吸量を測定し、土壌要因との関係を検討した結果、土壌の厚さ、根呼吸、地温に大きく影響を受ける事が確認できた。
Keyword: 土壌呼吸, 土壌有機炭素収支, 地温GET PDF=07/07001-51.pdf
発表番号 (1-54)
Preliminary study on characteristics of gas permeable tubing for GHG sampling
SHIMOWADA YOSHIKI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]TOKIDA TAKESHI [JSPS Research Fellow,National Institute of Agro-Environmental Sciences]NISHIMURA TAKU [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
ガス透過性チューブを用いた温室効果ガスサンプリング手法の検討
○遠藤 敏史 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]常田 岳志 [日本学術振興会特別研究員PD、農業環境技術研究所]西村 拓 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 環境地水学研究室]
ガス透過性チューブを用いた新しい土壌ガス採取法が近年提案され、それに適した素材の選定のために,Silicon,PTFE,PFEP製チューブを用いてチューブ内の酸素の平衡実験を行い,Siliconチューブがこのなかで最も適していることが明らかとなった.さらにSiliconチューブについて大気中と水中での平衡時間・拡散係数の違いについて調べ,大気中ではチューブを通過する際の拡散が律速になる一方,水中の場合はチューブ近傍の停滞水が律速になることが示唆された。
Keyword: ガス透過性チューブ, 土壌ガス採取法, 温室効果ガスGET PDF=07/07001-54.pdf
発表番号 (1-58)
Physical and Chemical Character of Cement-Blended Soil by Neutralizer Improvement
SUGIMOTO_HIDEO [Obayashi Co. Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]Yoshimi_Yamamoto [Obayashi Corporation Kyushu Branch Office]
ソイルセメント排泥の改良土の理化学的性状
○杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]山本 義己 [(株)大林組九州支店]
セメント系材料と原位置土とを混合攪拌して得られるソイルセメントは、遮水壁工法を採用する地下ダム建設などで使用されている。この工事で排出される泥土(以下、排泥)は、pH11〜12の高アルカリ性を呈し、産業廃棄物となる。その排泥を採取して、理化学的性状を分析し、土壌改良時の変化を調べた。その結果、排泥は、炭酸化処理と中和処理をすれば、理化学的性質が変化し、植物に必要な養分を持つことが分かった。
Keyword: セメント, 理化学性, 土壌改良GET PDF=07/07001-58.pdf
発表番号 (1-60)
Numerical simulation of fingered flow: 1. Representation of dynamic water entry pressure as a continuum scale hydraulic property
Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Nishida Kazuhiro [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University pf Tokyo]Fujimaki Haruyuki [Institute of Agric. And Forest Engi., Univ. of Tsukuba]
フィンガー流のシミュレーション:1. 連続体水理特性としての動的水侵入圧の表現
○塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]西田 和弘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]
フィンガー流は、初期乾燥の粒状媒体への浸潤で動的水侵入圧(hwe)が存在することにより必然的に生じる。多次元でのフィンガー流シミュレーションを可能にするために、不飽和透水係数K(h)を、サクションhがhweに低下するまで0とすることで浸潤前線を拡散させずにhをhweに保つ新たな計算方法を考えた。一次元浸潤の計算で、この方法が前線に移動圧力境界hweを与える方法と同じ解を与えることを確認した。
Keyword: フィンガー流, 浸潤, 水侵入圧GET PDF=07/07001-60.pdf
発表番号 (1-6)
3-D flow simulation of an ice-harbor type fishway using VOF method
Fujihara_Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Akimoto_Mai [Graduate School of Agricultural Science, Ehime Univeristy]Izumi_Mattashi [Faculty of Agriculture and Life Science]
VOF法を用いたアイスハーバー型魚道の三次元流況シミュレーション
○藤原 正幸 [愛媛大学農学部]秋元 麻衣 [愛媛大学大学院農学研究科]泉 完 [弘前大学農学生命科学部]
青森県の赤石川赤石第2頭首工に設置されたアイスハーバー型魚道を対象として,VOF法による3次元流況解析を試みた.計算では,潜孔及び切り欠きによって維持される主流域の速い流れと非越流部背後の逆流が再現された.Modeling Efficiencyによる再現性評価は0.6程度であった.再現性の向上には,隔壁形状を所要の精度で表現できる格子生成手法が必要である.
Keyword: 数値流体力学, Smagorinskyモデル, Modeling EfficiencyGET PDF=07/07001-06.pdf
発表番号 (1-7)
Development of distributed watershed model with soil moisture model considering effects of groundwater drainage
Takeuchi Junichiro [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
地下水排水と土壌水分の効果を考慮した分布型地域水循環モデルの開発
○竹内 潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地 利彦 [京都大学大学院農学研究科]
滋賀県北西部の今津町を対象とし,気象・地下水観測とモデルによる検証を通じて,地表水,地下水による水循環を明らかにすることを目的とする.本研究では,分布型の地表水タンクモデルと土壌水分モデル,浅層不圧地下水モデルを用いた地域水循環モデルを構築する.また,この地域内には排水路によって地下水排水が行われている低平地が存在するため,その効果を条件付き内部境界条件によってモデル化する.
Keyword: 浅層不圧地下水モデル, 有限体積法, 排水路網GET PDF=07/07001-07.pdf
発表番号 (1-9)
Measuring method of coefficient of roughness at repair material for agricultural canal and prediction of repair effect
NAKAYA Tetsuo [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]MORI Mitsuhiro [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]MASUKAWA Susumu [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]
農業用水路補修材の粗度係数測定法と補修効果の予測
○中矢 哲郎 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]森 充広 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]増川 晋 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
水理模型実験より水路補修材料の粗度係数と各種実験因子の関係を検討した結果,フルード数と粗度係数の相関が高く,フルード数の増加により粗度係数が減少する傾向にあった.フルード数が0.2〜0.4の範囲は水面が安定し,粗度係数の測定誤差が小さく現地の流況に近いため粗度係数測定に適することを示した.この範囲での補修材料の粗度係数は0.0097であった.現地を想定した数理モデルを作成し粗度改善による水位減少効果を定量的に評価した.
Keyword: 粗度係数, 補修工法, 劣化水路GET PDF=07/07001-09.pdf
発表番号 (2-11)
Improvement of subsurface irrigation with saline water in a sandy soil and its effects on water use efficiency of soybean and soil salinity
Yamazaki_Shingo [The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]Inoue_Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori-University]Mori_Yasushi [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Yamamoto_Tahei [Arid Land Research Center, Tottori-University]
砂質土壌における塩水を用いた地中灌漑法の改良とそれに伴う水利用効率,土壌塩類環境への影響
○山崎 真吾 [鳥取大学大学院連合農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
塩水を用いた節水灌漑農業への寄与を目的とし,2深度地中灌漑法の有用性を評価するためにダイズ栽培実験を行い,作物生育,水利用効率,土壌水分・塩類分布および塩収支について検討した.2深度地中灌漑を適用すると収穫時の乾物収量,葉面積指数,水利用効率が大きくなり,灌水管周辺の水分・塩類分布,塩収支に影響が見られた.すなわち,作物生育,水利用効率における2深度地中灌漑法の有利性と土壌環境への影響が示された.
Keyword: 地中灌漑, 塩水灌漑, 2深度GET PDF=07/07002-11.pdf
発表番号 (2-17)
Estimation of Hydraulic and Water utility Performances for Rehabilitation of Irrigation Canal Systems
Miharu Koichi [Sanyu Consultants Inc.]Tanaka Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]Mukai Akie [National Institute for Rural Engineering]Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Naka Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
用水路システムの水理・水利用性能に関する機能診断調査
○三春 浩一 [(株)三祐コンサルタンツ]田中 良和 [(独)農研機構 農村工学研究所]向井 章恵 [(独)農研機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [(独)農研機構 農村工学研究所]中 達雄 [(独)農研機構 農村工学研究所]
農業用水路において、構造機能面からの健全度評価指標は「農業水利施設の機能保全の手引き(案)」で公表され、意見徴集されている。一方、水理および水利用機能を含めた総合的な機能診断調査法やその性能評価指標は、今後の技術的課題と考えられる。本報では、用水路システムの性能設計手法の開発に向けて、水理および水利用機能診断調査を実施し、水路カルテから用水路システムの現況の性能を診断した検討事例を紹介する。
Keyword: 機能診断, 用水路システム, 水路カルテGET PDF=07/07002-17.pdf
発表番号 (2-19)
Evaluation Method for Roughness of Reinforced Irrigation Canals
Honma_Shinya [National Institute for Rural Engineering]Kitamura_Koji [National Institute for Rural Engineering]Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]Kato_Takashi [National Institute for Rural Engineering]
農業用鉄筋コンクリート製開水路の壁面の凹凸評価手法
○本間 新哉 [農村工学研究所]北村 浩二 [農村工学研究所]今泉 眞之 [農村工学研究所]加藤 敬 [農村工学研究所]
農業水利施設の劣化予測においては、健全度の評価基準の設定が必要である。しかしながら現時点で、劣化機構ごとに対応した評価基準は確立されていない。このため本研究では、農業用鉄筋コンクリート製開水路を対象とし、健全度評価基準設定に資する簡易な調査手法の開発を目的として、型取りゲージを用いて、水路壁面の凹凸を測定するとともに、その数値化を行い、その評価指標としての適用性を検討した。
Keyword: 農業用水路, 型取りゲージ, 算術平均粗さRaGET PDF=07/07002-19.pdf
発表番号 (2-22)
Estimation of Water Consumption in a Paddy Prevailing River Basin by Water Balance Method
KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]MORI Yoshiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]TANIGUCHI Tomoyuki [National Institute for Rural Engineering]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
水収支法による水田流域消費水量の推定
○河野 賢 [筑波大学生命環境科学研究科]森 尚子 [筑波大学生命環境科学研究科]谷口 智之 [農村工学研究所]佐藤 政良 [筑波大学生命環境科学研究科]
水収支法により水田流域の消費水量を定量的に推定した。推定された普通期の消費水量は非常に安定していた。また、転作率が変化しても推定した消費水量の経年変化はみられなかった。転作による土地利用変化の影響を受けない可能性があり、これは畑地からの消費水量があるためと考えられる。減水深法に従い、水田転作が進行・定着した場合に水田用水量を減少させ、元入の取水量を減らせば、下流への還元水が減少する可能性がある。
Keyword: 水田流域, 消費水量, 水収支法GET PDF=07/07002-22.pdf
発表番号 (2-26)
Evaluation of the paddy irrigation effect on the preservation of ecosystem
Mitsumasa Anan [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Kozue Yuge [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Yutaka Oohira [Kyushu Environmental Evaluation Association]
水田の水利用形態が生態系に及ぼす影響評価
○阿南 光政 [九州大学大学院生物資源環境科学府]弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]大平 裕 [財団法人 九州環境管理協会]
水田の利用形態が生物の生息環境に与える影響を評価するため,土地利用形態の異なる水田3筆について,生態系調査を実施した.調査結果から,湛水休耕田は日射,水温等の条件が生物にとって有利であり,生物の生息空間を形成するために有効な土地利用形態であることが確認された.湛水状態の休耕田が生物の生息拠点となり,これらの地点が農村地帯に点在していることで,生態系ネットワークを形成することができると考えられる.
Keyword: 水田灌漑, 土地利用計画, 生態系GET PDF=07/07002-26.pdf
発表番号 (2-27)
Prediction for Water Temperature in a Paddy Field by Using Horizontal Two Dimensional Model with the Effect of Growth of Paddy Rice
Ozaki Akinori [Faculty of agriculture Kyushu University]Mori Ken [Faculty of agriculture Kyushu University]Hirai Yasumaru [Faculty of agriculture Kyushu University]
水稲の生長を考慮した水平2次元モデルによる水田水温の予測
○尾 彰則 [九州大学大学院農学研究院]森 健 [九州大学大学院農学研究院]平井 康丸 [九州大学大学院農学研究院]
本研究は,経時的な水温変動を面的に把握するために,水平2次元モデルによる水田水温予測を行っている.さらに、このモデルに,水稲の成長に伴う水田環境の変化を取り込むことにより,水稲の全生育期間を通しての水田水温変動の予測を目指している.具体的には,水稲の成長に伴う日射の減衰をLAIを用いて表現し,水温予測モデルに組み込んだ.本発表では,このモデルの妥当性について検討する.
Keyword: 水田灌漑, 灌漑用水管理, LAIGET PDF=07/07002-27.pdf
発表番号 (2-29)
An experiment on effect of plant transpiration on groundwater level control
Kido Jun [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Unversity]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
植物の蒸散作用による地下水上昇抑制効果に関する基礎実験
○城戸 淳 [鳥取大学大学院農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]清水 克之 [鳥取大学農学部]烏日楽瑪 [鳥取大学大学院連合農学研究科 ]
ウォーターロギング対策として、近年生物的排水が注目されている。この方法は、樹木・灌木などの植物根の持つ吸水蒸散作用を利用した排水であり、物理的排水に比べて低コストであることから、普及の可能性が高い。そこで本研究では、植物を利用した地下水管理技術の確立を念頭において生物的排水の基礎実験を行い、植物の吸水能力と土中の水分移動について考察した。
Keyword: ウォーターロギング, 地下水位, 生物的排水GET PDF=07/07002-29.pdf
発表番号 (2-30)
Evaluation of the edge-effect on the water consumption of the hilly and mountainous area field
Kozue Yuge [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]
中山間地圃場におけるエッジ・エフェクトが水消費機構に及ぼす影響評価
○弓削 こずえ [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]原口 智和 [佐賀大学農学部]
本研究は,中山間地圃場におけるエッジ・エフェクトが圃場の水消費機構に及ぼす影響を評価することを目的としている.九州大学内に実際の中山間地圃場を模した実験圃場を設置し,土壌水分,地温および日射量の空間分布値を測定した.さらに,実験値を用いて土壌面におけるエネルギー収支を推定して土壌面蒸発量を定量化した.その結果,エッジ・エフェクトの影響によって土壌面蒸発量に空間分布が生じることが明らかになった.
Keyword: エッジ・エフェクト, 消費水量, 中山間地GET PDF=07/07002-30.pdf
発表番号 (2-31)
Developing stages of the functions of PIM organizations
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]Horikawa Naoki [National Institute for Rural Engineering]Ren Yonghuai [National Institute for Rural Engineering]Yamaoka kazumi [Guraduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
農民参加型水管理組織の機能とその発展系列
○友正 達美 [農村工学研究所]堀川 直紀 [農村工学研究所]任 永懐 [農村工学研究所]山岡 和純 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農民参加型水管理組織の機能を現地調査に基づき分析した。支線レベル、末端レベルそれぞれに水管理組織の持つ機能の数とその内容の間には関連が認められたため、これを組織機能の発展系列として整理した。発展系列は、機能間の相互関係、協力行動に関する社会・制度的要因、管理コストと負担能力に関する経済的要因、専門的知識・技術要因により生じると考えられる。
Keyword: 用水管理, 計画手法, 水利用計画・水利権GET PDF=07/07002-31.pdf
発表番号 (2-32)
Managers’ Attitude toward Weeding on Levees
SAKATA Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]
畦畔の除草にみる管理者の意識
○坂田 寧代 [石川県立大学]
石川県手取川扇状地のA集落の田の畦畔を,2006年5月から9月に写真撮影し,除草剤の散布と草刈りの頻度を調査した.除草剤の散布は管理者による頻度の差が小さい一方,草刈りでは通行量が多い道路に面した側で多い傾向がみられ,「見る・見られるの関係」を通して,畦畔という私有地に総有の網がかかっていることが推察された.また,A集落に在住の農業法人が借入耕作する水田において管理不十分でないことが確認された.
Keyword: 畦畔管理, 総有, 農業法人GET PDF=07/07002-32.pdf
発表番号 (2-35)
Evaluation of soil condition for crops by researching soil permeability and soil salinity at the newly reclaimed land
shono toshinori [Fac. of Agr, Grad.School, Kyushu Univ.]Marui Atsushi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Nakano Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
新規干拓地における透水性と土壌塩分濃度による畑地化の評価
○庄野 寿規 [九州大学大学院生物資源環境科学府生産環境科学科]丸居 篤 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
熟畑化過程における新規干拓地を対象として透水性と塩分濃度の調査を行った.本研究では透水性を新たに考案した塩ビ管を用いて透水試験を実施することによって調査し,塩分濃度は各時代に干拓された圃場を調査した.そしてその結果,塩ビ管を用いた実験は非常に有効であり,また透水性は高く,さらに,年代を経ることによって塩分濃度の低下が見られた.よって,畑地化が十分に進み,現在熟畑化に推移しているものと思われる.
Keyword: 新規干拓地, 飽和透水係数, 電気伝導度GET PDF=07/07002-35.pdf
発表番号 (2-38)
Soil moisture controlling with subsurface irrigation in soybean fields
Kanmuri Hideaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]Kanzaki Masaaki [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa] Iwasa Ikuo [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]Ishikawa Takeshi [Miyagi prefecuture aguricultural experimental station, Furukawa]
大豆栽培時における地下潅漑による土壌水分調節について
○冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]神崎 正明 [宮城県古川農業試験場]岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]石川 毅 [宮城県古川農業試験場]
水田輪換畑において,暗渠排水を利用した地下潅漑手法を用い,大豆栽培期間中の暗渠内水位と作土層内の土壌水分の関係および大豆生育への影響を調査した箔熕・30cmに設定した固定区,-30cmを基本に作土の乾燥に応じて暗渠内水位を上昇させた変動区の土壌水分は,暗渠内水位を設定しない無処理区より高く推移した謔乾燥時に作土層への水分供給がなされ,特に大豆の出芽に影響が見られた=:07/07002-38.pdf
Keyword: 地下潅漑, 土壌水分, 水田輪作GET PDF=350-351
発表番号 (2-3)
Simple estimate method to curtail electric power of drainege pumps for operation water level
OHNISHI Ryouichi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]KURATA Kazuhiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]KOIZUMI Koji [AGANOGAWA-UGAN Drainage Project Office, MAFF]
内水位の管理による排水電力削減量の簡易評価法
○大西 亮一 [(財)日本水土総合研究所]倉田 和彦 [(財)日本水土総合研究所]小泉 亘司 [農水省北陸農政局阿賀野川右岸農業水利事業所]
排水ポンプの実揚程に対する性能曲線と単位時間使用電力を排水ポンプの操作記録と水位観測記録で検証し、排水機場の管理内水位の下限水位を高くした場合に電力使用量を簡単に計算する方法を提案した。この計算方法を用いて、新井郷川排水機場を対象に排水ポンプの電力使用量を計算し、年間の電力削減量を評価した。この結果は排水機場の経費節減対策の検討に有効な検討資料を提供できることを示した。
Keyword: 排水管理, 排水施設, 排水情報GET PDF=07/07002-03.pdf
発表番号 (2-40)
Function of Colmatage system on natural levee expantion in Cambodian Mekong delta
HATTORI Yoshiro [Sanyu Consultants Inc.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]KHEM Sothea [Tokyo Univ. of A&T]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
カンボジア・メコンデルタにおけるコルマタ−ジュによる自然堤防増殖について
○服部 吉朗 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]後藤 章 [宇都宮大学農学部]ケムソティア [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
メコンデルタ地帯は乾季と雨季でメコン川に大きな水位差が生じ、洪水期には一面に氾濫が見られる。そこには独特の水利技術であるコルマタージュが存在する。コルマタージュの機能の1つとして、自然堤防増殖が挙げられる。現在、コルマタージュ水路が灌漑水路に特化している事例が見られるため、自然堤防増殖機能が失われつつある。そこで、自然堤防増殖に関して定量的に評価を行い、効果的活用法について検討した。
Keyword: カンボジア, コルマタージュ, メコンデルタGET PDF=07/07002-40.pdf
発表番号 (2-47)
Factors influencing change of salt affected area in Luohui irrigation scheme, China
Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu Katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Solomon Habtu [Japan Society for the Promotion of Science]Nagasawa Ryohta [Faculty of Agriculture, Tottori University]Nishiyama Soichi [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]Li Zhanbin [Institute of Soil and Water Conservation, Chinese Academy of Science]
中国・洛恵渠灌区における塩類集積農地面積の変動要因
○烏日楽瑪 [鳥取大学大学院連合農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]Solomon Habtu [日本学術振興会]長澤 良太 [鳥取大学農学部]西山 壮一 [山口大学農学部]李占斌 [西安理工大学]
半乾燥地に属する中国・陝西省の洛恵渠灌区では開発以来、綿花、小麦を中心とした畑作が行われており、近年では果樹・野菜の栽培も増えている。本報では、洛恵渠灌区における1950年から1990年までの塩類農地面積の変動を、その変動の特徴から6期間に分けて、各期間での灌区の地下水位の変動、灌漑排水事業の推移、営農指導の歴史、および社会背景などの資料をもとに、その変動要因を分析したので報告する。
Keyword: 塩類化対策, 地下水利用, 灌漑排水事業GET PDF=07/07002-47.pdf
発表番号 (2-49)
Characteristics of groundwater and its suitability to irrigation in Luohui Irrigation Scheme, China
Nagamachi Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Fukumoto Gun [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]Wurilema [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Solomon Habtu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Li Zhanbin [Institute of Soil and Water Conservation, Chinese Academy of Science]
中国・洛恵渠灌区における地下水特性と灌漑水としての適性
○長町 博之 [鳥取大学大学院農学研究科]福本 群 [鳥取大学大学院農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]烏日楽瑪 [鳥取大学大学院連合農学研究科]Solomon Habtu [鳥取大学農学部]Li Zhanbin [西安理工大学]
半乾燥地帯に属する中国・陝西省の洛恵渠灌区では、河川重力灌漑だけでなく、補助水源として、地下水が利用されているが、近年、過剰な灌漑により地下水位が上昇し、農地の塩類集積が深刻な問題となっている。本研究では灌区内に点在する約70の観測井戸の水位・水質調査結果をもとに、地下水特性をクラスター分析により分類し、灌漑水としての適正とその空間分布を明らかにした。
Keyword: 地下水深, EC, SARGET PDF=07/07002-49.pdf
発表番号 (2-4)
Estimation of the optimum volume of a farm pond for paddy fields
sasagawa asako [Hokuriku Regional Agricultural Administration]misawa shinichi [Niigata University]yoneda hiroto [Hokuriku Regional Agricultural Administration]yoshikawa natsuki [Niigata University]
水田用ファームポンドの適正容量推定
○笹川 亜紗子 [北陸農政局]三沢 眞一 [新潟大学]米田 浩人 [北陸農政局]吉川 夏樹 [新潟大学]
水田用ファームポンド(以下FPと略記)は、日間の需給調整機能のために用いられた施設である。本研究では、新潟県の西蒲原平野に設置されたFPを対象に需給調整にどの程度頼っているのか、また、適正容量はどの程度いるのか、さらに適切なFP運用方法についての検討を行った。
Keyword: 水田用FP, 計画流入量, FP容量GET PDF=07/07002-04.pdf
発表番号 (2-51)
Soil property of paddy rice fields in the Lower Syr Darya Basin, Central Asia
Solomon Habtu [Japan Society for the Promotion of Science]Hitoshi Nagata [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]Shimizu katsuyuki [Faculty of Agriculture, Tottori University]
中央アジア・シルダリア川下流域における水田の土壌特性
○Solomon Habtu [日本学術振興会]永田 将 [鳥取大学大学院農学研究科]北村 義信 [鳥取大学農学部]清水 克之 [鳥取大学農学部]
中央アジア・シルダリア川下流域の水田・畑輪作地帯では、塩害が深刻な問題となっている。この塩類集積に大きく影響する土壌の物理・化学特性を明らかにするために、水稲収穫後の土壌を採取し分析を行った。得られた結果は次のとおりである。1)土壌は全層において粘性が高く、透水性が低い。2)土壌の粘性が高いため水田による高いリーチング効果は得られず、塩類化が進行している。3)土壌のソーダ化が起こる可能性は低い。
Keyword: 塩類化, ソーダ質化, アラル海GET PDF=07/07002-51.pdf
発表番号 (2-52)
Development on restoration technique for water environment using functioned vegetation base
NAGAHARA Hironori [Gladuate School of Life and Environmental Science,Shimane University]HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
機能性植栽基盤材を用いた水環境修復技術の開発
○長原 宏憲 [島根大学大学院生物資源科学研究科]兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
停滞・閉鎖性水域の水環境を修復するために,ヨシ原の再生が行われている。しかし,波浪の影響に伴い底質土壌が撹乱され,植栽したヨシが根茎から流亡することが数多く報告されている。そこで,本研究では,ポーラスコンクリート型の植栽基盤材を作製し,その利用性について実証的に検討した。その結果,植栽したヨシは流亡することなく,良好に生長した。また,植栽基盤材の空隙部が生物の棲み処となることも確認した。
Keyword: 生物多様性空間, ヨシ, 植栽基盤材GET PDF=07/07002-52.pdf
発表番号 (2-53)
Evaluation of Corbicula japonica growth on overlaying sand made of cement binder
セメント系覆砂材直上におけるシジミの生育評価
停滞・閉鎖性水域の内部負荷を抑制するために、セメント系覆砂材の利用性について検討している。しかし、実際に湖底にセメント系覆砂材を沈設した場合、セメント系材料に起因するアルカリ分の溶出が、底生生物に影響を与えることが懸念される。そこで、本報では、実湖沼にてヤマトシジミの生育実験を行った。その結果、セメント系材料による生育阻害は確認されず、ヤマトシジミは現地の砂質環境と同等の生存率、成長量を示した。
Keyword: 解体コンクリート微粒分, セメント系覆砂材, ヤマトシジミGET PDF=07/07002-53.pdf
発表番号 (2-54)
Study on the functional evaluation of phosphorous removal ability of functioned overlaying sand made of cement binder
HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]ASHIDA Hidemasa [Nippon Jikkou Co.Ltd]KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Aguriculture,Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
リン除去機能を付与したセメント系覆砂材の性能評価に関する研究
○兵頭 正浩 [鳥取大学大学院 連合農学研究科]芦田 英聖 [日本ジッコウ株式会社]桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]佐藤 周之 [高知大学 農学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
停滞・閉鎖性水域の水環境を修復する一つの手法として覆砂が挙げられるが,覆砂材となる海砂や山砂などの天然資源の枯渇が危惧されている。本報では,新たな覆砂材として解体コンクリート微粒分をセメントバインダーで造粒化し,その利用性について検討した。その結果,セメント系覆砂材は水中からリンを除去することを確認した。また,セメント系覆砂材を造粒後,焼成することでリン除去性能が向上することが明らかとなった。
Keyword: 解体コンクリート, セメント系覆砂材, リン除去性能GET PDF=07/07002-54.pdf
発表番号 (2-56)
Fundamental Study on Recycling Technology of Muddy Sediments in Inner Bay and Lakes as Phosphorus Adsorbing Material
Nishihara Daisuke [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
内湾・湖沼等底土(ヘドロ)のリン吸着材としての資源化に関する基礎的研究
○西原 大祐 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
本研究では、内湾剪齠yをリン吸着材としての開発を目的に、中海及び印旛沼の堆積底土を用いて資源化について検討を行った。中海はpH4.5以下、印旛沼はpH5.5以下であるとPO4-Pを効果的に除去することが確認された。カキ殻を添加してもpHが5.0以下であれば、T-Pとの乖離を改善する傾向が確認されたことから、pH5.0以下に酸性化を図ることで、リン吸着材としての資源化が可能なことが示された。
Keyword: 水質浄化, ヘドロ, 再資源化GET PDF=07/07002-56.pdf
発表番号 (2-7)
Influences in Water Balance by Restructuring Agricultural Water Utilization
KOWADA Keita [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
農業水利再編による水環境への影響
石狩川下流の篠津地域において,用水路のパイプライン化等の農業水利再編の実態を調査し,水質・水文環境に与える影響を検証した。取水量は減少傾向にあるが,排水量は減少していない。土地利用や営農方法に変化はないため,パイプライン化による施設管理用水量の減少を示唆している。しかし,パイプライン化後に揚水量が増加するケースがあり,検討する必要がある。また,残水率の上昇は,SS差引負荷を増大させる結果となった。
Keyword: パイプライン, 用水管理, 水収支GET PDF=07/07002-07.pdf
発表番号 (3-12)
The Construction of Animal-Proof Fences by Residents
MAKIHARA SUSUMU [Masuda Prefectural Soil Maintenance Office]FUKUMA MASAMI [Masuda Prefectural Soil Maintenance Office]
鳥獣防止柵の直営施工方式について
○槙原 進 [島根県益田県土整備事務所]福間 昌巳 [島根県益田県土整備事務所]
中山間地域総合整備事業により、直営施工方式によるイノシシ防止柵を設置した。これは地元農家や住民が、防護柵資材の現物支給を県から受け、直営施工したものである。これにより大幅なコスト縮減が図られた他、地域の一体感が促進されると共に、臨時的な雇用・就業の機会の創出にもつながった。益田県土整備事務所では鳥獣防止柵の効果について地元にアンケート調査を行い事業効果等の検証を行なう予定である。
Keyword: 鳥獣被害, イノシシ防止柵, 直営施工GET PDF=07/07003-12.pdf
発表番号 (3-16)
The Change of Agricultural Land Use after The Chuetu great Earthquake Disaster in Aikawa area,Kawaguchi town
IKARASHI Keisuke [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]MURAKAMI Kei [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]MORISHITA Kazuo [Fac. of eng, Kagawa Univ.]
中越大震災による棚田・ため池の被害と復旧後の土地利用−川口町相川地区の事例−
○五十嵐 啓介 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]内川 義行 [信州大学農学部]村上 啓 [信州大学農学部]森下 一男 [香川大学工学部]
中越大震災により中山間地域の棚田・ため池の多くが被災した。川口町相川地区を対象に、棚田・ため池の被災状況・復旧状況とその後の土地利用を検討した。対象地の被災区画は全てが復旧対象となるわけではなかった。2006年、復旧対象となった区画の水田やため池は、一部を除いて作付け・利用が行われたが、復旧対象外の区画は82%が不作付けとなっていることが明らかとなった。今後、復旧対象外区画の荒廃化が危惧される。
Keyword: 中越大震災, 棚田・ため池被害, 土地利用GET PDF=07/07003-16.pdf
発表番号 (3-17)
Actual Condition and problems of Farmers and Groups who preserve Cultural Landscape for Obasute Rice Terraces, Nagano prefecture
UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]YASUDA Kazushi [Tottri Pref.]
長野県・姨捨棚田地区における文化的景観形成の担い手
○内川 義行 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]安田 和司 [鳥取県職]
長野県千曲市は約75haの姨捨棚田景観を,文化財保護法の重要文化的景観区域として申請すべく計画検討している。棚田景観は持続的耕作の結果のため,これを踏まえた担い手対策が求められる。現在は約180名の地元農家と地権者以外の4団体がこれを担っている。地権者以外の団体への期待は大きいが,日常・非常時の管理,文化の継承者の役割から,地元及び近隣在住者の担い手が重要であること明らかにし,その取組状況を報告する。
Keyword: 棚田, 文化的景観, 担い手GET PDF=07/07003-17.pdf
発表番号 (3-18)
Study on the Geographical Feature of the Expansion Sites of Bamboo Grove ― A Case Study of the Lake Kojimako Basin, Okayama Prefecture ―
Morita Hidenori [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Chieko Akagi [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]Osada Akiyuki [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
竹林拡大地点の地理的特徴に関する研究 ― 岡山県児島湖流域を事例として ―
○守田 秀則 [岡山大学大学院環境学研究科]赤木 智英子 [中国四国農政局]長田 晃幸 [岡山大学大学院環境学研究科]
岡山県児島湖流域を事例地域として,1974年から2000年にかけての竹林の拡大状況を空中写真より判読し,どのような地理的条件の地点で竹林の拡大が顕著であったのか(あるいは拡大が抑えられていたのか)について,地形(標高,傾斜度,斜面方位,地形分類),土壌分類,従前の土地利用,既存の竹林からの距離,集落の耕作放棄率との関係を分析した。これらの指標を説明変数とした回帰分析では,あまり高い適合度は得られなかった。
Keyword: 竹林, 里山, GISGET PDF=07/07003-18.pdf
発表番号 (3-1)
Research of reasonable design VE technique suitable for small-scale project
Yasumichi Koizumi [KV net Tokyo]
中小規模事業に適する合理的設計VE手法の考察
農水省では10年にわたるVE研修で約700名修了者を輩出した。独自マニュアルで設計VEを実施し、実施数は60件超、関与技術者は500名超となる。設計VE適用数を拡大し充実させるため、合理的な設計VE手法の開発が課題になっている。小規模案件に適用できるVEジョブプランとワークシートを開発できれば、幹部技術者の負荷低減が図られるので、この点に注目して合理的手法について述べる。
Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラGET PDF=07/07003-01.pdf
発表番号 (3-21)
Evaluation method for renovation projects of irrigation facilities by using water price- Application of Choice Experiment Method -
用水価格による農業水利施設更新事業の効果算定手法−選択実験の適用による分析−
○國光 洋二 [農村工学研究所]
本研究では、仮想状況評価を設定した選択実験に関するアンケート調査データから、ランダムパラメータ多項選択ロジットモデルを推定し、農家の評価に基づく用水の価値を明らかにし、その価値を用いて農業水利施設の更新効果を算定することの可能性について分析した。
Keyword: 更新効果, 選択実験, アンケート調査GET PDF=07/07003-21.pdf
発表番号 (3-25)
Study on the Feasibility of Direct Payment for Environmentally Sound Farming Practice in the Case of Red Soil Erosion Prevention in Okinawa
Takane Hiroki [The United Graduate School of Agricultural Science Kagoshima University ]Sakai Kazuhito [Department of Agriculture, University of the Ryukyus]
沖縄県における農家の赤土流出防止対策支援を目的とした環境直接支払制度の実施可能性の検討
○根 博樹 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]
本研究では、沖縄県における「赤土流出問題」を改善するために「環境直接支払制度」の実施可能性について検討を行い、沖縄県民のWTP(Willingness to Pay;支払意思額)を県全体で年間約8億円であると推定し、一方で農家が取り組む赤土流出防止対策の費用を県全体で年間約23億円であると推定した。この推定結果から現時点では環境直接支払制度の実施可能性は厳しいことがわかった。
Keyword: 土壌侵食, 農地景観, 環境保全GET PDF=07/07003-25.pdf
発表番号 (3-26)
Feasibility of Regional Improvement through Urban-Rural Exchanges in Hilled Rural Areas
Kojima_Yoshimi [Graduate School,Kagawa-Univ.]Kakudo_Hirofumi [Faculty of Engineering,Kagawa-Univ.]
都市農村交流活動による中山間地域振興の実現可能性
○小島 好視 [香川大学大学院]角道 弘文 [香川大学工学部]
中山間地域で地域振興を行うためには,何らかの外部からの支援が必要であり,その一手段として,都市農村交流活動は,地元住民に地域への愛着を増幅させる意味でも,有効であると考えられる.よって,地元住民が地域振興のために,都市農村交流活動を行っていく上での,住民自身の都市農村交流に対する意識や活動に対する意向を明らかにし,都市農村交流の実現可能性について検討を行った.
Keyword: 中山間地域, 都市農村交流, 地域振興GET PDF=07/07003-26.pdf
発表番号 (3-28)
Study of Farmer's Intention to Practice of Green Tourism on Nasunogahara District
TAMURA Takahiro [Utsunomiya Univ. Faculty of Agriculture]FISHIMI Makot [Shizuoka Pref. Dept. of Agriculture, Forestry and Fisheries]
那須野ヶ原地区を事例としたグリーンツーリズムの実践に対する農家意識
田村 孝浩 [宇都宮大学農学部]○伏見 真 [静岡県農林水産部]
GTの実践可能性を検討するための基礎として,農家のGT推進に対する意見や参加意思を把握することを目的に,栃木県那須野が原地区を対象地区に選定しアンケート調査を行った。 その結果,全回答者の約6割がGTを州と回答し,GTの推進や農地貸与に関しても慎重な意見が支配的であった。農地貸与の規定要因について考察し,休耕地の有無や参加意思に応じた参加形態を検討することが有用であることを確認した。
Keyword: グリーンツーリズム, 農家意識, アンケート調査GET PDF=07/07003-28.pdf
発表番号 (3-30)
Research about sending information from rural area using Podcast
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life science, Hirosaki University]Sato Masahiko []
ポッドキャストを利用した農村地域からの情報発信の試み
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]佐藤 正彦 [NPO法人尾上蔵保存利活用促進会]
Keyword: ポッドキャスト, グリーン・ツーリズム, 農家蔵GET PDF=07/07003-30.pdf
発表番号 (3-31)
Measurement Method of Environment Sound Data for Soundscape Evaluation-Examination of Sampling Time-
Tokuji Yamamoto [National Agriculture and Food Research Organization National Institute for Rural Engineering]Hiromichi Toyoda [Tokyo University of Agriculture] Kenyuu Sei [Tokyo University of Agriculture]
サウンドスケープ評価のための環境音計測手法に関する研究―実測サンプリング時間の検討―
○山本 徳司 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]豊田 裕道 [東京農業大学]清 剣佑 [東京農業大学]
Keyword: サウンドスケープ, 音質評価, サンプリングGET PDF=07/07003-31.pdf
発表番号 (3-32)
Questionnaire Survey on Rural Landscape and Land Use
SAKURAI Yoshimi [Institute of Environmental Studies, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]OCHIAI Mototsugu [Rural Development Planning Commission]YAMAJI Eiji [Institute of Environmental Studies, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo]
農村景観と土地利用に関する全国市町村アンケート
○櫻井 芳実 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]落合 基継 [財団法人農村開発企画委員会]山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
全国1821市町村の農村整備担当者の方を対象として、「農村地域の景観洛iに関するアンケート調査」を2006年12月に実施した。それぞれの市町村の「○○町らしい農村の景観洛i」として、思い浮かぶものを回答していただいたところ、「自然景観」の割合が最も高く、次に「水田」、「畑n」となった。このような農村景観に対して、景観計画の策定状況に関して伺ったところ、策定済みの市町村の割合は低かった。
Keyword: 農村景観, 景観法, 土地利用GET PDF=07/07003-32.pdf
発表番号 (3-33)
Study on Evaluation of Residents Consciousness about Environmental Regeneration using Structural Equation Modeling in Oxbow Lake of the Kano River
SHIGA Miwa [EBARA Corporation]SAMURA Isao [KYOWA ENGINEERING CONSULTANTS CO., LTD.]NAKAMURA Yosiho [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
共分散構造解析手法を用いた狩野川河跡湖の環境再生に関する住民意識評価
○志賀 美和 [株式会社荏原製作所]左村 公 [株式会社協和コンサルタンツ]中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]
本研究は、環境再生に関わる住民意識を抽出し意識構造を明らかにすることを目的とし、その手法についても検討した。その結果、「景観の保全」という要素を満たすと松毛川の評価に繋がるという意識構造が示され、住民は視覚的な感覚で環境を評価していることが明らかになった。さらに、地域住民に属地的情報を提供してからアンケート調査を行い、その結果を共分散構造解析する手法が有効であることも明らかになった。
Keyword: 共分散構造解析, アンケート, 住民意識GET PDF=07/07003-33.pdf
発表番号 (3-34)
Fractal Analysis of Village Structure Using Aerial Image
Yamazaki Shogo [Faculty of Bioresources Mie University]Ohno Ken [Faculty of Bioresources Mie University]
航空写真を用いた村の構造のフラクタル解析
○山崎 将吾 [三重大学生物資源学部]大野 研 [三重大学生物資源学部]
これまで建設事業は、利便性、安全性、経済性を重視するあまり、その地域特有の景観が忘れ去られてきた傾向がある。しかし、近年では地域特有の景観が重要視されてきており、より良い景観を造るために、景観の定量的評価が行われるようになってきた。本研究ではフラクタル解析を用いて、「最も美しい村」連合に選ばれた村の構造を定量的に評価し、都市との比較を行い、美しいとされる村の指標となり得る可能性を検討した。
Keyword: 景観, 村の構造, フラクタル解析GET PDF=07/07003-34.pdf
発表番号 (3-36)
A study for gazing points on appearance of concrete sheet piles
Kudo Yosuke [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]Kimata Takashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]Watanabe Keiichi [GEOSTR Corp.]Tsuji Toshiyuki [GEOSTR Corp.]Nishimoto Mitsuo [GEOSTR Corp.]
コンクリート矢板景観中の注視点に関する研究
○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]渡辺 敬一 [ジオスター株式会社]辻 利幸 [ジオスター株式会社]西本 光雄 [ジオスター株式会社]
コンクリート矢板の景観性向上を図るため、アンケート調査を通して矢板景観中の注視点を調べ、景観配慮の可能性を検討した。その結果、注視点は笠石部分に集中することが明らかになった。また、景観中の注視点抽出について、写真を用いたアンケート調査結果の信頼性を検証するために、現地の風景とその写真とに対して眼球運動測定装置を用いた実験を行い、注視点分布と視線移動速度にどのような差異があるかを確かめた。
Keyword: コンクリート矢板, 注視点, 眼球運動測定GET PDF=07/07003-36.pdf
発表番号 (3-39)
A feasibility study of supplying raw material for biothanol by utilizing abandoned upland field
OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]HIDESHIMA Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Kabasawa Masayuki [Docon Co.,Ltd]Wada Hiroyuki [Docon Co.,Ltd]
低利用農地を活用したバイオエタノールの原料供給方法についてのフィージビリティスタディ
○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]樺沢 雅之 [株式会社 ドーコン]和田 洋之 [株式会社 ドーコン]
北海道十勝地域を検討対象とし、いくつかのバイオエタノール原料供給モデルを作成して比較検討を行い、バイオエタノール原料用の資源作物に適する農作物種と輪作体系を明らかにした。小麦、てんさい、青刈りとうもろこし、ばれいしょの組合せや牧草、青刈りとうもろこしの組合せの輪作体系に基づいた資源作物によるエタノール原料の供給方法が有望であることがわかった。これらの輪作体系は既に地域で奨励されている体系である。
Keyword: バイオエタノール, 資源作物, 農村振興GET PDF=07/07003-39.pdf
発表番号 (3-3)
Analysis about the Factor of Participating Attitude Formation for a Collective Activity by the Adaptive Consensus Building Model
YAMASHITA RYOUHEI [Kobe University]HOSHINO SATOSHI [Kobe University]
適応型合意形成モデルによる地域共同活動への参加態度形成要因に関する一考察
○山下 良平 [神戸大学大学院]星野 敏 [神戸大学農学部]
平成19年度より施行された資源保全施策の運用を視野に入れて,本研究では,共同活動への参加意識を定量的に把握するため,周囲の意向に対して適応的に態度更新する状況を記述することが可能な適応的合意形成モデルを適用した解析手法を構築した.簡易な分析の枠組みであるが,域特性を規定する社会規範や他者との直接的相互影響力の強度が合意形成の達成率に影響を及ぼす過程が看取された.
Keyword: 適応型合意形成モデル, エージェントベースモデル, 資源保全施策GET PDF=07/07003-03.pdf
発表番号 (3-4)
Practice of the interview that utilized coaching, NLP
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]TSUTSUI Yoshitomi [National Institute for Rural Engineering]NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]TSUNESUMI Naoto [National Institute for Rural Engineering]SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
コーチング、NLPを活用したインタビューの実践 -住民の潜在意識を掘り起こし、行動を促す手法として-
○後藤 眞宏 [農村工学研究所]筒井 義冨 [農村工学研究所]浪平 篤 [農村工学研究所]常住 直人 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
Keyword: インタビュー, コーチング, NLPGET PDF=07/07003-04.pdf
発表番号 (3-6)
Workshop Method to Support Endogenous Development in Rural Areas
NAKAJIMA Masahiro [Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]YAMAURA Haruo [Information Workshop JOHOKOBO INC.]FUKUI Takashi [Graduate school of BASE, Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]
農村地域の自律的発展を支援するワークショップ手法の構築
○中島 正裕 [東京農工大学農学部]山浦 晴男 [(有)情報工房]福井 隆 [東京農工大学生物システム応用科学府]
地域再生法が施行されて以降、“地域にできることは地域で”という気運が一層高まる中、行政依存からの脱却による地域の自律的発展が求められている。本研究では「農村地域の自律的発展を支援するWS手法」を構築して和歌山県内10地区で適用し、その有効性の検証を行った。その結果、農村地域の自律的発展に向けてWS参加者の意識や行動面で成果がみられた。一方で、WSの改善すべき課題(作業の複雑さ等)も明らかとなった。
Keyword: ワークショップ, 内発的発展, 住民参加GET PDF=07/07003-06.pdf
発表番号 (3-8)
On Aging Rural matters and their Countermeasures-Case Analysis based on the Articles from Asahi News Paper in Recent 23 years-
MATSUO Yoshio [Ehime Univ. Fac. of Agr.]TAKEDA Iyo [Ehime Univ. Fac. of Agr.]
新聞記事掲載件数にみる農村高齢化の問題とその対応−最近23年の朝日新聞記事を事例対象とした分析−
○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]武田 伊代 [愛媛大学農学部]
朝日新聞を事例として、農村の高齢化に関する取組状況を掲載記事から検討した。新聞記事データベースU沚\な最近の23年間を対象に、_業&農村&高齢化Y当する448件の記事を抽出した。記事に頻出するキーワードを摘出・整理し、同時掲載数により問題や対策のキーワード配置を行うとともに記事構造を4区分し、それらに基づき、主要なキーワードによる農村高齢化に対する問題と対策の連鎖構造を提示した。
Keyword: 新聞記事, 聞蔵, キーワード検索GET PDF=07/07003-08.pdf
発表番号 (4-11)
The fauna and flora, and river bed condition in a spring
Sakurai Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]Nakamura Mayuko [Graduate School of Agriculture, Ehime University]Yano Kazuyuki [United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]
泉の動植物相と河床状況
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]○中村 真由子 [愛媛大学農学研究科]矢野 和之 [愛媛大学連合農学研究科]
農業用水源の泉において,生物生息空間としての機能を維持した改修を行うために,動植物相と河床状況の関係を明らかにすることを目的とした調査を行った.底生生物は河床の砂レキの粒径が大きいほうが個体数が多く,植物群落は,砂レキの粒径が大きい場所にはナガエミクリが,小さい場所にはハタベカンガレイが群落を形成していた.
Keyword: 農業用水, 泉, 底生生物GET PDF=07/07004-11.pdf
発表番号 (4-12)
The fauna and flora in a ponding fallow field(供
Sakurai Yuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]Yano Kazuyuki [United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]Nakamura Mayuko [Graduate School of Agriculture, Ehime University]
湛水休耕田における動植物相(供
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]○矢野 和之 [愛媛大学連合農学研究科]中村 真由子 [愛媛大学農学研究科]
筆者らは休耕田を水田としてのポテンシャルを維持し、その管理に手間をかけない方法として深水による湛水管理を提唱している。その提案手法により管理されている3ヶ所の休耕田における生物相の検討を行った。結果、植物は1-9種、動物は8-19種が出現した。草本ではコナギ、アオミドロ、動物ではイトミミズ、ユスリカ幼虫が最優占種となった。
Keyword: 湛水休耕田, 生物相, 水田生態系GET PDF=07/07004-12.pdf
発表番号 (4-14)
Relationship Between Environmental Characteristics of a Riparian Zone of an Irrigation Tank and Population Status Aquatic Insects
Shirai_keiko [Graduate School,kagawa-Univ.]Kakudo_Hirofumi [ Faculty of Engineering,kagawa-Univ. ]
ため池水際部の環境特性と水生昆虫の生息状況との関連
○白井 恵子 [香川大学大学院]角道 弘文 [香川大学工学部]
本研究では,指標種として水生昆虫を取り上げ,山池におけるため池水際部を細かく区分し,各区間の環境特性を把握するとともに,各区間の水生昆虫の生息状況を期別に把握した.ため池水際部の環境特性と水生昆虫の生息状況との関連を数量化砧爐鰺僂い堂鯡世靴燭箸海蹇っ蠖綽∧の植被率・水深が種数に大きな影響を与えており,A池のような山池では,勾配は種数に大きな影響を与えないことがわかった.
Keyword: ため池, 水際部, 水生昆虫GET PDF=07/07004-14.pdf
発表番号 (4-15)
Approaches in habitat preference evaluation for Japanese medaka (Oryzias latipes)
FUKUDA Shinji [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]HIRAMATSU Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
メダカの生息場選好性の定量化手法に関する一考察
○福田 信二 [九州大学熱帯農学研究センター]奥島 修二 [(独)農村工学研究所]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
著者らは,農業用水路に生息するメダカの生息場選好性をフィールド調査の結果に基づき定量化した.その際,ファジィ選好強度モデルのパラメータ決定において,複数の異なる定量化アプローチを採用し,得られた評価結果から各手法の妥当性について比較・検討した.その結果,メダカの生息場選好性には環境因子間に非線形的な相互関係があることが示唆されており,因子複合法についてより詳細な検討が必要であると考えられる.
Keyword: 生息環境評価, 生息場選好性, ファジィ生息場選好性モデルGET PDF=07/07004-15.pdf
発表番号 (4-16)
Effect of difference habitat for growth of medaka,Oryzias latipes
Watanabe Kengo [Graduate School of Agriculture,Iwate University]Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]
生息環境の違いがメダカの成長に与える影響
○渡部 憲吾 [岩手大学大学院農学研究科]東 淳樹 [岩手大学農学部]
水田地帯に生息するメダカが水田に溯上する意義を明らかにするために、水田と水路それぞれで生息する本種の成長量を調査した。その結果水田で生息した本種において体長が約2〜4mm増大した。主要な食物と考えられるミジンコ科種群の生息密度が水田において高いことがその要因であると考えられた。体長の増加は産卵数の増加と関連性が高いため、本種が水田で成長することはその個体数維持に大きく貢献することが示唆された。
Keyword: メダカ, 個体識別, 成長GET PDF=07/07004-16.pdf
発表番号 (4-17)
Growth and multiplication of the two rice-paddy-fishes in the winter flooded rice field of the first year cultivation
Suzuki Kensuke [Faculty of agriculture,Iwate University]Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]
耕作1年目の冬期湛水水田における水田魚類の成長と増殖
○鈴木 研介 [岩手大学農学部]東 淳樹 [岩手大学農学部]
冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)における水田魚道による水田魚類の遡上と降下,また成長と増殖について調査した。その結果,耕作1年目の冬期湛水水田は水田魚類の成長や増殖にとって必ずしも良い農法であると言えなかった.
Keyword: 冬期湛水水田, 水田魚道, 水田魚類GET PDF=07/07004-17.pdf
発表番号 (4-18)
Biological evaluation of the winter flooded rice field of the first year cultivation
Kyoya Michiko [Faculty of agriculture,Iwate University]Azuma Atsuki [Faculty of agriculture,Iwate University]
耕作1年目の冬期湛水水田の生物学的評価
○京谷 美智子 [岩手大学農学部]東 淳樹 [岩手大学農学部]
冬期湛水水田(冬期湛水・有機栽培),有機水田(冬期非湛水・有機栽培),慣行水田(冬期非湛水・農薬及び化学肥料使用の慣行栽培)に生息する水生生物の種別個体数を調査し,冬期湛水水田の生物学的評価を行った.その結果,耕作1年目の冬期湛水水田は,種によって冬期湛水の影響が異なり,特定種が総個体数の大半を占める傾向が強かったことから,水生生物にとって必ずしも生物多様性の高い環境ではないことが示唆された.
Keyword: 冬期湛水水田, 水生生物, 生物多様性GET PDF=07/07004-18.pdf
発表番号 (4-1)
Migration of marked fishes −The effect of fishways−
Nakanishi tsuyoshi [Hiroshima Environment and Health Association]Nishijima Takashi [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]Hirai Takuya [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
標識放流調査による魚類の移動実態把握と魚道の効果検証
○中西 毅 [財団法人広島県環境保健協会]西島 太加志 [中国四国農政局農村計画部資源課]平位 拓也 [中国四国農政局農村計画部資源課]
農村地域の生物多様性を保全するため中国四国農政局資源課では山口県周南市八代において「生態系保全技術検討調査」を実施し、中山間地域の水域ネットワーク回復を目指した各種魚道の設置を行い、蛍光色素を用いた標識放流調査による効果の検証を行った。その結果、標識放流調査が魚類の移動実態の把握や魚道の効果検証に有効な調査手法であり、後付け魚道が有効に機能して流域本来の魚類相が回復したと考えられたので報告する。
Keyword: 生態系, 中山間地域, 標識放流GET PDF=07/07004-01.pdf
発表番号 (4-23)
A study of effects of log mattress used in canal-bank protection on Rana Rugosa
Nobuhiro_TAKAHASHI [United Graduate School of Agricultural Science Tokyo University of Agriculture and Technology]Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]Akira_GOTO [Utsunomiya Univ.]Naohisa_YOSHIDA [Graduate School of Agriculture Utsunomiya Univ.]
農業排水路に設置した大空隙構造物内部のツチガエルに対する効果
○高橋 伸拓 [東京農工大学大学院連合農学研究科]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]吉田 尚寿 [宇都宮大学大学院]
環境の異なる農業排水路に設置した,擬似井桁内部のツチガエルの生息状況を調査した.その結果,画一的なコンクリート水路環境の擬似井桁で多くの生息が確認され,活動開始時期の漂着場としての機能が示唆された.また双方のステーションにおいて,冬季に継続的な越冬利用が認められた.なお,それらツチガエルは,頭胴長35mm以下の小さな個体が主であり,水中移動能力の低い幼体の漂着・退避場としての機能が示唆された.
Keyword: 井桁護岸, ツチガエル, 環境配慮工法GET PDF=07/07004-23.pdf
発表番号 (4-25)
Propagation and Growth Process of Loach Fish in Organic Rice Fields
KAKINO WATARU [Non-profit Organization of Rice Reserch Institute]MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]NAKAGUKI GENNICH [Tochigi prefecture ]MORI ATSUSHI [National Institute for Rural Engineering]SHIOYAMA HUSAO [Tochigi prefecture ]
有機稲作水田におけるドジョウの繁殖と成長過程
○柿野 亘 [NPO法人 民間稲作研究所]水谷 正一 [宇都宮大学]中茎 元一 [栃木県]森 淳 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]塩山 房男 [栃木県]
近年,米の価格低迷を受け,ドジョウを販売することによる収入が期待されており、異なる農法による水田での繁殖・成育実態の把握が急務である.そこで本研究では,有機稲作水田におけるドジョウの採捕調査を定期的に行い,成長過程を把握した.その結果,成魚・未成魚の遡上実態,標準体長および体重のピーク時期が把握された.また,水田内の総生息尾数の推定における調査手法として,コドラート調査の限界が示唆された.
Keyword: 繁殖技術, ウケ調査, コドラート調査GET PDF=07/07004-25.pdf
発表番号 (4-27)
Role of farmland and irrigation canal in suburban area for birds
WATABE Keiji [National Institute for Rural Engineering]SENGA Yutaro [Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
都市近郊における農地および農業水路が鳥類の生息に果たす役割
○渡部 恵司 [農村工学研究所]千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]
東京都多摩地域に位置し,農地・農業水路・樹林地・住宅地が混在する10地区において,ラインセンサス法による鳥類調査を行い,鳥類相と土地利用および農地の管理状況との関係を調査した。都市近郊にある水田,畑地及び通年通水の開渠水路が多様な鳥類の生息を支える上で重要であること,管理方法の異なる農地も秋季以降には鳥類に同程度に利用されることを明らかにした。
Keyword: 生態系, 鳥類, 都市農地GET PDF=07/07004-27.pdf
発表番号 (4-28)
Possibility of Ecological Assessment by HEP at K town,Tsu
Ohno Ken [Graduate school of Bioresources, Mie University]Taniguchi Shusuke [Graduate school of Bioresources, Mie University]
HEPを用いた津市K町の生態系評価の可能性
○大野 研 [三重大学大学院生物資源研究科]谷口 周資 [三重大学大学院生物資源研究科]
三重県においてもレッドデータブックに登録されている生物が多数存在している。しかし、日本では生態系を定量的に評価する仕組みが確立しておらず、生態系への影響を緩和できていない場合も多い。一方、米国ではHEPという手法が開発され生物の生息地の価値を定量化し、保全事業、開発事業に役立てている。本研究ではHEPを用いて対象地域の対象生物にとっての価値(対象生物の棲みやすさ)評価を試みた。
Keyword: 生態系, HEP, 評価GET PDF=07/07004-28.pdf
発表番号 (4-29)
Case of ecosystemu preservation method in Ukasho
Moriyama Shigeru [Rural Department Division, Shimane Prefectural Office]Kimachi Akio [Matsue Prefectural Land Development Office, Shimane Prefectural Government]
宇賀荘地区における生態系保全工法の取り組み
○森山 繁 [島根県農村整備課]来海 昭雄 [島根県松江県土整備事務所]
本地区は、島根県東部安来市の能義平野で240haのほ場整備を実施している。平成13年度から18年度まで工事前後の環境変化について調査を行い、生態系保全工法の検討、検証及び評価を行った。検証結果から見て、本地区で施工した生態系保全水路並びにビオトープ池は、施行後のモニタリング調査結果から見て概ね機能を発揮しているという評価を得た。
Keyword: 生態系配慮, ビオトープ, 保全水路GET PDF=07/07004-29.pdf
発表番号 (4-32)
Creation of paddy field and survey for living creature
Takeuchi Shinichi [Kyushu Kyouritsu University]Mori Nobuyuki [Kyushu Kyouritsu University]Marui Atsushi [Kyushu University]Une Yutaka []Seki Yasuhiro [Fukuoka Pref.]
学内ビオトープにおける水田の創出と生き物調査
○竹内 真一 [九州共立大学]森 信之 [九州共立大学]丸居 篤 [九州大学]宇根 豊 [NPO法人 農と自然の研究所]関 康弘 [福岡県農政部]
九州共立大学・学内ビオトープに水田を創出し、生き物調査を実施した結果を報告する。本研究の成果は、モデル地区の農家を対象とした_の恵み事業・A参考資料として提示した。実際に水田を創出し、そのコスト計算に萌芽的に取り組んだものであり、水田を消失した場合の生態系の損失補填コストを定量化することを前提としている。今後の課題としては、水田生物と環境保全型営農活動の相互関係を明確にすることである。
Keyword: 生物調査, 水田創出, 環境直接支払いGET PDF=07/07004-32.pdf
発表番号 (4-33)
Genetic population structure of the Japanese loach based on mitochondrial DNA
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]
ミトコンドリアDNAの塩基配列分析による日本産ドジョウの遺伝的集団構造
○小出水 規行 [農村工学研究所]竹村 武士 [農村工学研究所]森 淳 [農村工学研究所]奥島 修二 [農村工学研究所]
日本産ドジョウを対象に、ミトコンドリアDNAにおけるチトクロームb遺伝子及びD-loop調節領域の塩基配列から、国内の遺伝的集団構造を解析した。その結果、ドジョウは3つの遺伝的集団(集団A〜C)から構成され、集団Aは中国産ドジョウに近い配列をもち、関東から東海地方にかけて分布した。集団BとCは純国産のものが分岐したと考えられ、集団Bは日本縦断型、集団Cは中国地方型と全国型にそれぞれ分けられた。
Keyword: ドジョウ, DNA, 遺伝集団GET PDF=07/07004-33.pdf
発表番号 (4-34)
Estimation of Loach Food in a Paddy Field by Stable Isotope Ratio Method
MORI Atsushi [(National Institute for Rural Engineering]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]SHIOYAMA Fusao [Tochigi Prefecture]NAKAKUKI Genichi [Tochigi Prefecture]KAKINO Wataru [Japanese non-governmental Rise Research Institute]MATSUZAWA Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech.]
安定同位体比法による水田に生息するドジョウの餌の推定
○森 淳 [農村工学研究所]水谷 正一 [宇都宮大学]塩山 房男 [栃木県庁]中茎 元一 [栃木県庁]柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]松澤 真一 [東京農工大連合大学院]
安定同位体比を用いて水田で生産されたドジョウの餌資源を推定した。孵化後間もない頃の炭素安定同位体比(δ13C)は高く、プランクトン由来の食物連鎖にあった。プランクトン種構成からカイアシを餌としていたと思われた。成長とともにδ13Cは低下し、陸起源有機物由来の食物連鎖に移行した。主要な餌と考えられるユスリカのδ13Cは季節とともに低下した。今後は胃内容物調査および同位体回転率の調査を行う。
Keyword: 安定同位体比, ドジョウ, ベントスGET PDF=07/07004-34.pdf
発表番号 (4-36)
Konagaya Satoru [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ.]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Kobayashi Hisashi [School of Agriculture,IBARAKI,Univ.]
中干しの田面水中におけるプランクトン/デトリタスの構成と安定同位体比に及ぼす影響
○小長谷 暁 [茨城大学大学院農学研究科]森 淳 [独立行政法人農村工学研究所]小林 久 [茨城大学農学部]
水田水域食物網の基盤のプランクトン/デトリタス(P/D)と管理との関係を検討するために、水管理の異なる水稲栽培区画においてP/Dの構成、安定同位体比を分析した。中干しを行った区画では、中干し後に多様な植物プランクトンが発生し、δ値も変動した。また、δ15N値が植物プランクトンの比率と関係があると推測された。このことから、中干しがプランクトン増殖の要因となり、δ値にも影響を与えていると考えられた。
Keyword: 安定同位体比, 田面水, プランクトン/デトリタスGET PDF=07/07004-36.pdf
発表番号 (4-37)
Changes of Benthic Algae Standing Crop due to the Turbid Flow and the Bed Materials in a Natural River
Ban Michikazu [Kochi University]Sato Shushi [Kochi University]Yoshimoto Shoko [Kochi University]
河川の流況および底質特性が付着藻類の現存量に与える影響について
○伴 道一 [高知大学農学部]佐藤 周之 [高知大学農学部]吉本 祥子 [高知大学農学部]
付着藻類量は,河川中の基礎生産の大半を担い藻食性魚類の餌となるとともに,その成長・剥離・流下の過程は河川水の自濁作用そのものでもあることから,水環境の重要な指標である。近年その水環境悪化が著しい物部川において,河床礫付着物の組成と付着藻類量の変化特性に着目し,現況を明らかにすることを目的とする。さらに,過去の同様の調査結果と比較することで,濁水の長期化がもたらす河床環境への影響を考察する。
Keyword: 付着藻類, 河川, SS濃度GET PDF=07/07004-37.pdf
発表番号 (4-38)
Estimation of changes in a food web in hill-biottom fields in before and after farm land consolidation by measurement of δ13C and δ15N
OMIYA Hiroki [Janpn Irrigation dranaige and Rural Engineering Consultants]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya univ.]MATSUZAWA Shinichi [United Graduate of Agricultural Science ,Tokyo Univ.Agri.And Tech.]MORI Atsushi [Nationnal Institute for Rural Engineering]
炭素・窒素安定同位体比法を用いた圃場整備前後の谷津内食物網の変化の推定
○大宮 裕樹 [株式会社 ジルコ]水谷 正一 [宇都宮大学 農学部]松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]森 淳 [農村工学研究所]
土地改良事業による群集構造の変化を理解するには、事業前後の食物網や環境との相互作用、個体群の食性変化を明らかにする必要がある。本研究は、安定同位体比法を用いて圃場整備事業の前後に谷津内食物網がどのように変化するかを検討した。その結果、圃場整備前後で水田内植物のδ15Nが平準化したこと、畦畔陸生昆虫の連鎖系に変化が見られたこと、水田内に生息するアシナガグモ科の食性に変化が見られたことなどが推察された。
Keyword: 安定同位体, 圃場整備, 食物網GET PDF=07/07004-38.pdf
発表番号 (4-40)
The burst speed of Japanese Dace using the stamina tunnel in the high flow velocity condition
IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]Yamamoto Hiroyuki [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]Kamiyama Kouhei [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
高流速条件における現地のスタミナトンネルを用いたウグイの突進速度
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]○山本 泰之 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]神山 公平 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
高流速条件におけるウグイの突進速度とその限界値を調べるために、円筒スタミナトンネルを用いて、野生の供試魚を1尾ずつ挿入させ突進速度を測定した。その結果、平均体長15cmのウグイの平均遊泳時間と平均遊泳速度は2.54s・246cm/sであった。限界値は、依然不明瞭であるが、高流速の範囲でそれに近い速度で泳いでいると推測された。 既往の研究と比較すると、高流速条件で遊泳時間は短く、突進速度は速くなるということがわかった。
Keyword: 野生のウグイ, 突進速度, スタミナトンネルGET PDF=07/07004-40.pdf
発表番号 (4-44)
Performance of hybrid reed bed system for treatment of dairy wastewater under heavy snow and cold climate condition
Yoshitomo Ikuya [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture,Hokkaido University]Kato Kunihiko [National Agricultural Research Center for Hokkaido]Ietsugu Hidehiro [TUSK Corporation]Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture,Hokkaido University]Nonomura Masaki [Town office of Enbetsu]Tomita Kunihiko [Town office of Enbetsu]
多雪極寒地域におけるハイブリッド伏流式人工湿地による酪農雑排水の処理効果
○吉友 郁哉 [北海道大学大学院農学院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]家次 秀浩 [株式会社たすく]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]野々村 正樹 [遠別町役場]富田 邦彦 [遠別町役場]
水質汚濁源のひとつとなっている酪農雑排水を浄化する目的で,多雪極寒の北海道北部遠別町に人工湿地を設置した。人工湿地は酸化還元構造をもつハイブリッド伏流式で,維持管理をほとんど要さない。搾乳時のふん尿や廃棄乳が高濃度で混入するパーラー排水を対象に,2006年秋から処理を開始した。供用後4ヶ月間における有機物や窒素,リンの除去率は79-97%あり、窒素,リンは水質汚濁防止法の排水基準を下回った。
Keyword: 水質浄化, パーラー排水, 酸化還元構造GET PDF=07/07004-44.pdf
発表番号 (4-45)
About the purge ability of the canal in the urbanized basin(1). - Measuring the oxygen production ability of the water plants in concrete canal -
Kaino Osamu [Faculty of Agriculture, Ehime University]Yagi Kouki [Faculty of Agriculture, Ehime University]
都市化流域小水路の浄化能について(1) −コンクリート三面張り小水路における水生植物の酸素生産能の測定−
○戒能 治 [愛媛大学農学部]八木 浩輝 [愛媛大学農学部]
都市化流域のコンクリート三面張り水路の浄化能を、DO濃度を指標とし、その流下過程におけるDO収支を現地観測結果から調べ、水草や藻類の浄化能を評価した。その第一弾として、エビモやジュズモの繁茂する水路において観測・解析した。その結果、冬季の測定結果では、非常に大きな酸素生産能を有し、水路内水質の浄化と酸素供給に大きく貢献していることが伺える結果を得た。
Keyword: 水質, 水環境・水質, 物質循環GET PDF=07/07004-45.pdf
発表番号 (4-48)
Effect on Rainfall Runoff Characteristics by Roof Planting Facility
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]KADOWAKI Yutaka [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
屋上緑化施設による降雨流出特性への影響
○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]門脇 裕 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
屋上緑化による降雨流出の量的および質的特性への影響を評価するため,大学校舎屋上に試験プロットを設置し実験を行った.屋上緑化施設の設置により,土壌への保水によって降雨の総流出量が軽減される傾向が確認された.特に,土層厚はピーク流出量の軽減に関与し,植栽の有無による蒸発散量の大小は総流出量に影響していた.水質については,施設が汚濁側に作用することが多いが,T-Nでは浄化側に作用する場合もみられた.
Keyword: 屋上緑化, 降雨流出, 水質GET PDF=07/07004-48.pdf
発表番号 (4-49)
Improvement of leaching method for acid sulfate soil
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Kono Eiichi [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Kang Dong-Jin [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ueda Shingo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Vijarnsorn Pisoot [Acid Sulfate Soil Improvement Project under Royal Initiatives, Thailand]
給水方法の違いによる酸性硫酸塩土壌の洗脱効率の変化
○長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]姜 東鎮 [日本大学生物資源科学部]上田 眞吾 [日本大学生物資源科学部]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]Pisoot Vijarnsorn [Acid Sulfate Soil Improvement Project under Royal Initiatives, Thailand]
酸性硫酸塩土壌の効率的な改良方法の提案を目的とし,洗脱に関するカラム実験を行った.その結果,上から給水した方が湛水した方よりも硫酸イオンの排出負荷量が大きかった.土壌水の硫酸イオン濃度の経時変化をみると,上から給水した方は給水後から時間の経過とともに減少し,浅い深さほど低濃度であった.湛水した方の濃度は,湛水後,浅い深さでは高濃度となった後に徐々に減少し,深い深さでは低濃度から徐々に上昇した.
Keyword: 環境保全, 水質, タイGET PDF=07/07004-49.pdf
発表番号 (4-53)
Mode of retention for lead and the role of carbonate in some bentonites
Nakano_Akiko [Graduate school of Bioresource and Bioenvironmental Science,Kyushu University]Ohtsubo_Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University] [The University of British Columbia,CANADA]Higashi_Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Kanayama_Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ベントナイトにおける鉛の保持形態と炭酸塩の役割
○中野 晶子 [九州大学大学院生物資源環境科学府]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]Loretta Li [ブリティッシュコロンビア大学]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
選択的連続抽出法(SSE)を用いて,物性の異なるベントナイトの鉛の保持形態を調べた結果,いずれのベントナイトにおいてもイオン交換態と炭酸塩態による鉛の保持が支配的であった.ベントナイト中の炭酸塩は微量の含有量でも鉛の保持に大きく影響した.とくに国産ベントナイトは炭酸塩を多く含有していたため,炭酸塩態による保持割合が高かった.
Keyword: ベントナイト, 炭酸塩, 鉛保持形態GET PDF=07/07004-53.pdf
発表番号 (4-54)
Risk Management on Construction Planning of Landfill Sites for Stable Industrial Waste
OZAWA Yuko [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.] GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
安定型産業廃棄物最終処分場建設計画におけるリスクマネジメント
リスクマネジメントの視点から安定型産業廃棄物最終処分場に対する環境影響評価において評価されるべき項目の検討を行なった。主な調査対象は、那須塩原市青木地区の処分場建設計画である。被害発生を予防する視点と被害を軽減する視点という二つの視点から検討した。その結果、現状の環境影響評価ではリスクに対する評価が不十分であり、具体的なリスク軽減方法とその信頼性を評価対象として加える必要があると推察された。
Keyword: リスクマネジメント, 環境影響評価, 地下水汚染GET PDF=07/07004-54.pdf
発表番号 (4-58)
Development of 3-dimensional Eco-hydrodynamic Model for an Eutrophic Lake
Sai Koji [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
富栄養湖を対象とした低次生態系−3次元流体力学モデルの構築
○齋 幸治 [九州大学大学院生物資源環境科学府]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
Operator splitting法を援用した低次生態系−3次元流体力学モデルを構築し,夏季の鳥取県湖山池を対象に,同湖の溶存酸素の短期的な動態解析を行った.その結果,夏季の平均風速程度の風が1〜2日継続したとしても,水域は成層化し,最深部付近の底層で貧酸素水塊が発生することが確認された.さらに,平均風速程度の風が継続した場合,貧酸素領域は湖北部から中央部にかけて広がっていくことが示唆された.
Keyword: 富栄養湖, 生態系−流体力学モデル, 溶存酸素GET PDF=07/07004-58.pdf
発表番号 (4-6)
SUZUKI Masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]SASAKI Shigekazu [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]AOKI Jinichiro [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
小規模魚道を利用した水田生態系保全に対する意識の醸成
○鈴木 正貴 [福井県土地改良事業団体連合会]佐々木 繁一 [福井県土地改良事業団体連合会]青木 甚一郎 [福井県土地改良事業団体連合会]
地域住民に対する水田生態系保全の意識の醸成を最終的な目標とし,まず小規模魚道の工法を用いて小学生を対象とした環境学習を行った.その結果,対象となった小学生に生き物を保全するという意識が助長され,得られた知見は地域住民である家族にも享受されていた.したがって,直営施工が可能な工法を環境学習に導入することは,地域住民が水田生態系の保全に対して,具体的なイメージを持って取り組む助けになると考えられた.
Keyword: 小規模魚道, 水田生態系, 環境学習GET PDF=07/07004-06.pdf
発表番号 (4-8)
Effects of ecosystem conservation works on fishes and frogs in the farmland consolidatedarea
TANOUE Kahori [Taiyo Consultants Co., Ltd]MIZUTANI masakazu [Utsunomiya Univ]MATSUZAWA Shinichi [United Graduate School of Agricultural Scienc,Tokyo Univ.of Agri.and Tech]GOTO Akira [Utsunomiya Univ]
生態系保全型圃場整備が魚類・カエル類の生息に及ぼす効果の検証
○田上 かほり [太陽コンサルタンツ(株)]水谷 正一 [宇都宮大学]松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]後藤 章 [宇都宮大学]
2001年の土地改良法改正で圃場整備を行う際、環境との調和へ配慮することが義務化され、栃木県の谷津で生態系保全型圃場整備が実施された。本研究ではこの圃場整備における生態系保全工法の効果検証を目的とした。保全対象種の魚類とカエル類、5種について整備前後の生息状況を調査し比較することで保全工法の効果検証をする。調査結果から、効果があったと考えられる工法もあるが、施工時期等改善が必要な面も示唆された。
Keyword: 生態系保全型圃場整備, 谷津, 魚道GET PDF=07/07004-08.pdf
発表番号 (5-10)
Fate of Nitrogen in Paddy Soil Applied Methane Fermentation Manure Liquid
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Funamoto Kensei [Wakayama Prefecture]Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
メタン発酵消化液を投入した水田土中の窒素動態
○中村 公人 [京都大学農学研究科]船本 健正 [和歌山県]三野 徹 [京都大学農学研究科]
水田土にメタン発酵消化液を投入した場合の窒素動態を明らかにし,その適切な投入計画に関する知見を得るために,現地試験と土中の窒素動態のモデル化を行った.その結果,消化液投入水田において有機態窒素の無機化量が多いことが示唆された.また,窒素形態変化(無機化,硝化,脱窒,揮発)を1次反応速度式で表し,移流分散方程式に組み込んだ水田土中の窒素移動モデルにより,中干し前までの無機化過程を推定した.
Keyword: メタン発酵消化液, 水田, 窒素動態GET PDF=07/07005-10.pdf
発表番号 (5-13)
The mechanism of nitrous oxide production induced by flooding activity in a green house and estimation of its emission
Sadamatsu Atsushi [Graduate School of Agriculture,Kochi University]Fujiwara Taku [Faculty of Agriculture,Kochi University]Ohtoshi Kunio [Faculty of Agriculture,Kochi University]
施設園芸ハウスにおける湛水時のN2O発生機構の検討およびその放出量の評価
○貞松 篤志 [高知大学大学院]藤原 拓 [高知大学農学部]大年 邦雄 [高知大学農学部]
高知県内の施設園芸ハウスにおいて,畑地土壌の除塩と病気の予防を目的に行われている湛水時のN2O発生要因を検討するとともに,農地からのN2Oの放出に湛水が及ぼす影響を評価することを目的に,N2O放出量および水質の調査を実施した.その結果,本研究における湛水時のN2O発生の主要な要因は硝化反応であり,年間のN2O放出量は既往の測定事例と比較してやや多く,湛水時期の放出が大半を占めることが分かった.
Keyword: 施設園芸ハウス, 湛水, 亜酸化窒素GET PDF=07/07005-13.pdf
発表番号 (5-14)
Bacterial Community Structure in Water Treatment Equipment Filled with Charcoal
HAMADA Koji [National Institute for Rural Engineering]MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]
木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造
○田 康治 [(独)農研機構 農村工学研究所]三浦 麻 [(独)農研機構 農村工学研究所]吉永 育生 [(独)農研機構 農村工学研究所]人見 忠良 [(独)農研機構 農村工学研究所]木 強治 [(独)農研機構 農村工学研究所]
農業地域での水質浄化における微生物の役割に着目した研究は少ない。本研究では、木炭を利用した水質浄化装置内の微生物群集構造をキノンプロファイリング法により検討した。その結果、装置内には好気性刹C性微生物が混在する多様な生物生息環境が存在することが確認できた。また、木炭表面には多様な微生物が生息可能であること、それらの相互作用により微生物を利用した水質浄化効果を高めることが可能なことが示唆された。
Keyword: キノン, 微生物群集, 水質浄化GET PDF=07/07005-14.pdf
発表番号 (5-17)
Water Purification and Ecosystem Rehabilitation of the Artificial algal bed of Carbon fibers
炭素繊維藻場における生態環境改善と水質浄化
富栄養化した湖沼の直接浄化法として炭素繊維は酸化生物膜法に用いる紐状担体に分類可能である。水質浄化用に編成した炭素繊維藻には,汚泥が多量に固着し活性生物膜として水質浄化効果を発揮している。そして,炭素繊維藻固着汚泥内に生息する微小生物や付着栄養物質に引き寄せられたプランクトン類をエサとして,魚類や昆虫類が集まる人工藻場として機能し,水生生物の生育環境改善効果がある。
Keyword: 環境保全, 水質, 炭素繊維GET PDF=07/07005-17.pdf
発表番号 (5-19)
Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Open Channel Magnetic Separation Facility
INOSAKO KOJI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kishida Satoshi [Faculty of Engineering, Tottori University]TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
開水路型磁気分離装置による赤土濁水の固液分離処理
○猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]岸田 悟 [鳥取大学工学部]田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
本研究では,沖縄の生態系に大きな負の影響を及ぼす赤土濁水の効率的な処理のために磁気シード法を用いた開水路型磁気分離装置を開発し,その処理性能の評価を行った.その結果,鉄製フィルターの使用により,90%以上の除去率が確保でき,かつ,凝集剤の添加量を少なくし,処理水のECの上昇を抑制できることが明らかとなった.また,使用するフィルターはフロック回収の容易さから目の粗いものが適していると思われた.
Keyword: 環境保全, 水質, 凝集処理GET PDF=07/07005-19.pdf
発表番号 (5-1)
Decrease of Ammonia in Methane Fermented Liquid Supernatant by Vacuum Distillation
減圧蒸留によるメタン発酵消化液ろ液中のアンモニアの減少
○山岡 賢 [農村工学研究所]柚山 義人 [農村工学研究所]中村 真人 [農村工学研究所]
メタン発酵プロセスから排出される消化液の濃縮・減量を目的に,消化液の脱水ろ液への減圧蒸留の適用方法を検討した.その結果,バッチ式単蒸留装置で清浄な蒸留液を回収し,同液の放流で脱水ろ液の減量が図れるSimdcap法を開発した.本報では,Simdcap法で回収する清浄な蒸留液量を左右するアンモニアの蒸留液への濃縮の基礎として,圧力設定の差異による蒸留器内の脱水ろ液のアンモニア性窒素濃度の減少状況と蒸留液量の関係を検討した.
Keyword: バイオマス, 資源循環, 濃縮GET PDF=07/07005-01.pdf
発表番号 (5-21)
Research study of the water quality in Tanzawa water system −Environmental characteristic of water quality and water temperature−
Hama Takushige [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Saitou Kouzo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
丹沢水系における水質環境に関する調査研究 -日向渓流の水質・水温環境特性について-
○濱 拓成 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]齋藤 公三 [日本大学生物資源科学部]
神奈川県西北部に位置する日向渓流域内における水質・水文環境及びその特性把握のため調査を実施した。今回の調査結果においては渓流水の水質は降雨により変化する傾向が強く、日向渓流水の水質環境は、約25mm以上の降雨で影響を受けること、さらに、類似の環境条件にある水系(沢)であっても、共に固有の水質及び水温環境を有していることが確認された。
Keyword: 丹沢, 日向渓流, 水温環境GET PDF=07/07005-21.pdf
発表番号 (5-22)
Mass flux estimate with confidence interval using bootstrap method
TADA Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]TANAKAMARU Haruya [Faculty of Agriculture, Kobe University]
Bootstrap法による面源負荷量推定値の信頼区間
○多田 明夫 [神戸大学農学部]田中丸 治哉 [神戸大学農学部]
面源負荷量の推定値にはその精度を信頼区間などを用いて適切に与える必要がある.山林小流域からのカリウムイオンの10分水質濃度・流量データを用いて,bootstrap法(パーセンタイル法)により,Beale比推定による計算法で信頼区間を求めた.この結果,べき乗型LQ式よりも適切な結果が得られた上,計算方法も簡便であることが明らかとなった.データのサンプリング方法も含め今後さらなる検討が必要とされる.
Keyword: 面源負荷量, bootstrap, 比推定GET PDF=07/07005-22.pdf
発表番号 (5-24)
Fundamental study on estimation of carbon stock at peatland
Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]
泥炭地湿原における炭素蓄積量評価に関する基礎研究
○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]
北海道利尻島の種富湿原において、GISを用いて、現地計測データから湿原の三次元形状を推定するとともに、泥炭の炭素含有量を分析し、湿原の炭素蓄積量を算出した。その結果、泥炭内に蓄積されている全炭素量は913.9t(面積当たり506t/ha)という結果を得た。この数値をもとに北海道の湿原全体での炭素蓄積量を推定した結果、全道の年間二酸化炭素排出量の約1.5倍という試算結果が得られた。今後は広域化手法の精度向上に取り組む。
Keyword: 炭素蓄積, GIS, 泥炭地GET PDF=07/07005-24.pdf
発表番号 (5-26)
YAMAMOTO Daiji [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]MASHINO Michito [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]TOYODA Hiromichi [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
北海道斜網地域における河川周辺の土地利用と河川窒素濃度の関係
○山本 大司 [東京農業大学大学院農学研究科]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]増野 途斗 [東京農業大学地域環境科学部]牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]豊田 裕道 [東京農業大学地域環境科学部]
土地利用が異なる21流域を対象に,河川周辺の林地が河川窒素濃度に及ぼす影響を検討した.河川周辺の林地面積に加えて,後背地である畑地面積を勘案した指標(LU)を新たに定義し,河川窒素濃度との関係を検討したところ,両者の間には負の高い相関が得られた.本地域において土地利用の面から水質保全対策を考える場合,河畔林の幅や面積に加えて,後背地の畑地面積を加味する必要があることが明らかになった.
Keyword: 河川, 土地利用, 窒素GET PDF=07/07005-26.pdf
発表番号 (5-27)
Function of Riparian Buffer Zone in Dairy Grassland(IV)
Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]TAKEBE Takesi [Kusiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]KAWATA Syuji [Kusiro Development and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
草地酪農地域における河畔緩衝帯の機能(その4)
○鵜木 啓二 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]竹部 健司 [北海道開発局釧路開発建設部]河田 修二 [北海道開発局釧路開発建設部]
草地酪農地域の河川沿いの林地において,草地からの汚濁物質を含む流出水に対する緩衝林帯の水質浄化機能を検討するために,草地表面水・林地地下水・林地土壌水を採取・分析した。その結果,草地からの表面流出水に含まれるT-N濃度は,林地で地中に浸入する過程において平均で約6割低下していた。これにより,水質浄化機能の高い河畔緩衝帯の整備には,浸入能の高い土壌条件にすることが重要であることが示された。
Keyword: 草地酪農, 緩衝帯, 浄化機能GET PDF=07/07005-27.pdf
発表番号 (5-28)
Change on River Water Quality after The Law Enforcement of Livestock Manure Management
家畜排泄物の管理に関する法律施行による河川水質環境の変化
◯下川 昇大 [北海道大学大学院農学院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
2004年に家畜排泄物の管理に関する法律が完全施行された。本研究では,北海道東部の複数の酪農流域を対象に,法律施行前後の河川水質環境変化を調査した。その結果,法律施行後に窒素濃度の低下が見られた。また,窒素濃度の変化率と草地面積率,飼養牛頭数密度の変化率に相関関係は認められなかった。家畜排泄物の適切な処理が,汚濁負荷流出の減少につながり,流域環境の改善に効果を発揮していると推察された。
Keyword: 草地面積率, 飼養牛頭数密度, 窒素濃度GET PDF=07/07005-28.pdf
発表番号 (5-29)
Water Quality of the Shinotsu Canal in the Lower District of Ishikari River Basin
MOHAMMED Kamrul Hasan [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
石狩川下流域の篠津運河における水質について
○モハメド カムラル ハッサン [北海道大学大学院農学院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]
篠津運河は北海道の篠津地域を流れ石狩川に注いでいる。本研究では,篠津地域の土地,水利用が篠津運河の水質に与える影響を調査した。その結果,篠津運河の下流のSS,T-N濃度が,最上流の濃度と比べて高い傾向がみられた。特に,代かきや降雨,融雪の影響を強く受けていた。これにより,篠津地域の土地,水利用が石狩川の水質環境に影響を与えることが示唆された。
Keyword: SS, T−N, Land useGET PDF=07/07005-29.pdf
発表番号 (5-30)
Nitrogen Outflow and Long Term Fluctuation under the Normal Flow Condition in the River Watersheds with Dairy Farming, Eastern Hokkaido
Sakuda Yuma [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]Muneoka Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]Tsuji Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
北海道東部の酪農流域における平水時河川の窒素流出と長期変動
○作田 友磨 [帯広畜産大学 ]宗岡 寿美 [帯広畜産大学 ]辻 修 [帯広畜産大学 ]
北海道東部の林野・酪農4流域で平水時河川の水質水文調査を長期間実施した。この結果,改修河川の酪農流域における河川水中の窒素濃度は長期的に増大していた。一方,自然河川の酪農流域では,家畜排せつ物法などの各種法的規制に伴い河川水中の窒素(とくに硝酸態窒素)濃度は2000年以降逓減していた。理由としては,流域内の酪農家で大型スラリータンクが建設されたほか,流域内における乳牛の飼養頭数密度の減少があげられる。
Keyword: 酪農流域, 窒素濃度, 長期変動GET PDF=07/07005-30.pdf
発表番号 (5-31)
Nitrate Nitrogen Concentration and Conservation Measure in Tokachi River Watersheds (forecast)
Muneoka Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
十勝川水系の硝酸態窒素濃度と保全対策(予報)
○宗岡 寿美 [帯広畜産大学 ]
十勝川水系を対象とした河川水質調査を2006年10月に合計50地点で試行した。十勝川の硝酸態窒素濃度は0.1〜3.5mg/?の範囲にあり,最下流点は1.9mg/?であった。また,十勝川に直接流入する各支流河川(最下流点)の硝酸態窒素濃度は0.1〜8.1mg/?の範囲にあった。試算の結果,主要汚濁6河川では十勝川流域の33.1%の面積から73.7%の汚濁負荷を流出していた。以上をもとに,十勝川水系における今後の水質保全対策を考える。
Keyword: 十勝川水系, 硝酸態窒素濃度, 水質保全対策GET PDF=07/07005-31.pdf
発表番号 (5-33)
Development of evaluation technique for the nitrogen leaching risk in the Andisol agricultural land
Akira Endo [National Institute of Agro-Environmental Sciences]Shin-ichiro Mishima [National Institute of Agro-Environmental Sciences]
黒ボク土農耕地から流出する窒素の溶出リスク評価法の開発
○遠藤 明 [独立行政法人 農業環境技術研究所]三島 慎一郎 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
近年、農業活動に起因した硝酸態窒素による土壌・地下水汚染が各地で問題となっている。本研究の目標は、わが国の農耕地から溶出する過剰なN量を算出し、N溶出リスクを算定することにある。今回、有限要素法汎用ソルバーを用い、黒ボク土農耕地のN溶出量を算定した。N溶出量は白菜・大根等の耕種群で最多であり、次いで樹園地で多かった。また、N溶出量の多少は施肥後の降水量・降水生起時により決定されることが判明した。
Keyword: 窒素溶出, 溶出リスク, 環境リスク指標GET PDF=07/07005-33.pdf
発表番号 (5-34)
Evaluation Method of Water Environment at Agricultural Land under the Low-Water Flow
HAYASE_Yoshio [Ishikawa Prefectual Univ.]
農林業地域における低水流況時の水環境評価法 新潟県別山川流域のダム開発事例
農林業地域における「静的な水環境」を評価するため,用水計画の水計算に水質計算を組み合わせた簡便な手法を提案した。夏期の晴天継続日の低水時には,流況・全窒素動態も定常と見なされる。渓流潅漑・循環潅漑系を持つ新潟県別山川流域を例に,潅漑水の流れを追跡して水量・全窒素の動態を計算した結果,現況の実測値とも一致した。さらにダム開発水が流域内の水量・水質の水環境の改善効果についても評価できることが分かった。
Keyword: 水環境評価, 全窒素動態, 水計算GET PDF=07/07005-34.pdf
発表番号 (5-38)
The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Water Quality of the River SEIMEI -A Case Study on Puddled Water at the KASUMIGAURA Basin(1)-
Makiyama Masao [Ibaraki Univ.]Kemmochi Takaaki [Ibaraki.Univ]Tabuchi Toshio [Honorary Member of JSIDRE]Nakada Yumi [Nihonkai Consultants]
代かき濁水が清明川の水質に及ぼす影響―霞ヶ浦流入河川における代かき濁水に関する研究(1)―
○牧山 正男 [茨城大学農学部]剣持 貴明 [茨城大学農学部]田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]中田 佑美 [(株)日本海コンサルタント]
霞ヶ浦流入河川・清明川を対象に,代かき濁水が上流から下流まで,並びに各支流の水質濃度と負荷量の変動に及ぼす影響について調査した.その結果,1)SS,T-P濃度は代かき期に大幅に増大し,T-Nはその影響を受けなかった.2)代かき期の河川流量が非灌漑期と同等だったことから,SS,T-P負荷量も代かき期に増大した.3)各支流における代かき期のT-P負荷量の増大分は,水田面積と高い正の相関があった.
Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, T-PGET PDF=07/07005-38.pdf
発表番号 (5-39)
The Influence of Puddled Water from Rice Field upon Load of Rivers -A Case Study on Puddled Water in the KASUMIGAURA Basin(2)-
NAKADA Yumi [Nihonkai Consultants Co. ,Ltd.]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]TABUCHI Toshio [Honorary Member of JSIDRE]
代かき濁水が霞ヶ浦流入河川の負荷量に及ぼす影響―霞ヶ浦流入河川における代かき濁水に関する研究(2)―
○中田 佑美 [日本海コンサルタント]牧山 正男 [茨城大学農学部]田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]
昨年の発表では,霞ヶ浦流入河川での水質濃度調査の結果,代かきの影響がSSとT-Pに見られることを明らかにした.今回は濃度とともに河川流量を測定し,代かき濁水による負荷量の変動について調査した.その結果,各河川の代かき期間の平均負荷量はそれ以外の期間に比べ,SSで平均4倍に,T-Pで平均2倍に上昇した.また,代かき期に増大する負荷量の年間割合はSSで平均8.7%,T-Pで平均5.4%であった.
Keyword: 代かき濁水, 霞ヶ浦, 負荷量GET PDF=07/07005-39.pdf
発表番号 (5-3)
Initiative research on biomass in Miyako-Island.
SHINOGI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]MIYAMOTO_Teruhito [National Institute for Rural Engineering]KAMEYAMA_Koji [National Institute for Rural Engineering]
宮古島における新たなバイオマス研究
○凌 祥之 [農村工学研究所]宮本 輝仁 [農村工学研究所]亀山 幸司 [農村工学研究所]
農地工学研究室がこれまで宮古島で取り組んできたバイオマス研究の概要を紹介した.それらは,変換プラント群の維持管理特性の解明,変換したバイオマスの利用技術の開発,バイオマス利用の適正評価手法の開発と適切な評価である.この研究プロジェクトで積み残された課題は,新たにエネルギー変換との連携を考え,更に新しい課題も組み込み,新しいプロジェクト形態でとりまとめができた.予算的な措置が講じられれば,新たな体制で取り組む予定である.
Keyword: バイオマス, 変換, 宮古島GET PDF=07/07005-03.pdf
発表番号 (5-40)
Research on environmental load of nitrogen and phosphorus by difference of target yield and fertilizer application amount for crops
MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University]MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural University]TAKIMOTO Hirosi [Toyama Prefectural Univ.]
作物別の目標収量、施肥量から見たN,P収支と下流への環境負荷の研究
○丸山 利輔 [石川県立大学]橋本 岩夫 [石川県立大学]村島 和男 [石川県立大学]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]
作物の目標収量と施肥量中のN,Pを比較により,農地の下流に対するN,P負荷量(環境負荷量)を求めた。成果はつぎの通り。/絨陲枠作物に比較して環境負荷量が極端に小さく,酸性降下物や窒素固定をも活用して成育する。 畑作物の殆どは,脱窒を含むとはいえ,地下水などの環境に負荷を与えている可能性が大きい。 2娘は,施肥量に対する収穫量の割合が小さく,堆肥法の改善の必要性が強く示唆される。
Keyword: 目標収量, 施肥基準, N,P負荷量GET PDF=07/07005-40.pdf
発表番号 (5-41)
Effect of Behaviour of GrazingCattle on Water Quality in Glassland(2)-Relation of Climate Condition and Behaviour of Cattle-
Yokoyama Hiroki [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Masumura Hitomi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Watanabe Kazuya [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
牛の行動が放牧草地からの水質に及ぼす影響(2)-気象条件と牛の行動の関係-
○横山 大樹 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]増村 仁美 [北里大学大学院獣医畜産学研究科] 堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]渡辺 一哉 [北里大学獣医畜産学部]
放牧草地からの流出水による水質汚濁が問題となっている。そこで青森県の横浜牧場を事例に、牛の行動調査、および流出水の水質調査を行なった。その結果、気象条件は牛の行動に影響を及ぼしていることが示唆された。また、牛群の水みちへの踏み入れによる流出水の水質変動がみられ、変動傾向は流亡する浮遊物質量に伴って変化していることがわかった。
Keyword: 放牧草地, 牛, 水みちGET PDF=07/07005-41.pdf
発表番号 (5-43)
Study on Nitrogen movement from paddy field on a slope()
Kobayashi Go [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]Osawa Ryo [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]Miyamoto Kuniaki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Unniversity of Tsukuba]Haraguti Noburo [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Shiono Takahiro [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
棚田における窒素動態に関する研究(2)
○小林 剛 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]大澤 亮 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]宮本 邦明 [筑波大学蜉w院生命環境科学研究科]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
水源域における水環境の現況把握とその評価手法の確立を目的として、2005年度より熊本県上益城郡山都町城原地区の主に棚田から構成される流域を対象に、水文および地表水、水田土壌水の水質観測を行った。観測結果から対象水田では、透水性の高さが特徴的であること、透水性の高さが一方では脱窒量を増加させているものの、同時に土壌中のアンモニアを流出させていることが示唆された。
Keyword: 棚田, 水源域, 窒素動態GET PDF=07/07005-43.pdf
発表番号 (5-44)
Effluents of nitrogen and phosphorus in a paddy field
Matuura Yuto [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Watanabe Kazuya [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
水田における窒素とリンの流出
○松浦 悠人 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部] 堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]渡辺 一哉 [北里大学獣医畜産学部]
水田からの肥料成分の流出が問題となっている。そこで、青森県の水田を事例に、灌漑期間に調査を行った。その結果、流入負荷は取水開始時に最も大きくなり、取水量に伴って変動し、排水量は代かき期と中干し期に最も多くなり、流出負荷はともに代かき期に最大となった。灌漑期間全体で見ると、TN負荷は流入負荷よりも小さく、TP負荷は流入負荷よりも大きかった。
Keyword: 水田, 水質, 窒素GET PDF=07/07005-44.pdf
発表番号 (5-46)
Reduction of Surface Runoff Loads from Paddy Fields
KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]ISHIBASHI Kazunori [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]ONISHI Yukari [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]NAKATA Hiroyuki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
水田からの表面流出負荷削減対策
○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]石橋 一憲 [滋賀県立大学環境科学部]大西 優佳里 [滋賀県立大学環境科学部]中田 博之 [滋賀県立大学環境科学部]
8筆の圃場を用い、浅水代かき、止め水灌漑、減肥料の3つの対策による水質改善・表面流出負荷削減効果を検討した。浅水代かきは表面流出水量やSS流出負荷削減に効果が見られ、止め水灌漑は灌漑水量、表面流出水量、COD・Pの流出負荷削減などに効果が見られた。減肥料については施肥量に大きなバラツキを生じたために、その効果は明らかにならず、収量や食味についても有意な差は生じなかった。
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=07/07005-46.pdf
発表番号 (5-4)
Effective biomass use in Thailand.
SHINOGI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Yoshifumi [Japanese Institute for Irrigation and Drainage]
タイ国におけるバイオマスの有効利用
凌 祥之 [農村工学研究所]○中村 義文 [日本水土総合研究所]
東南アジア,タイ国を対象に,バイオマスの生産可能量を推測し,これを基に回収可能なマテリアル量やエネルギー量を推測した.その結果,作物由来の未利用バイオマスから生成されるエネルギー量は最大で994PJになり,これはわが国未利用バイオマスから回収される260PJの3.8倍にもなった.また,畜産ふん尿からは31.5PJのエネルギーが回収可能であると推測された.
Keyword: バイオマス, タイ, エネルギーGET PDF=07/07005-04.pdf
発表番号 (5-52)
On Nitrogen Removal in the New Multi-Purpose Paddy Field:Theory and Practice
KONNO Shigeo [Graduate School of Agricultural, Yamagata University. ]ISHIKAWA Masaya [Graduate School of Agricultural, Yamagata University. ]SHIOZAWA Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo.]
転換畑有機野菜栽培下における土層内窒素除去量に関わる理論式の適用
○紺野 繁夫 [山形大学 農学研究科]石川 雅也 [山形大学 農学研究科]塩沢 昌 [東京大学 大学院農学生命科学研究科]
転換畑地作土下に土壌水を貯水することで還元層を創出し、溶脱窒素除去を行うための理想的な農地を想定してライシメータ試験を行った。試験区では有機質肥料を用いてホウレンソウを栽培し、無植生な対照区と窒素変動の比較を行った。さらに物理式を導出して、両区の窒素濃度と地下水位の変動から窒素除去量の定量を行い、異なる定量方法である収支法から求めた窒素除去量の値と比較することで、物理式の妥当性の検証も行った。
Keyword: 脱窒, 水質浄化, 有機質肥料GET PDF=07/07005-52.pdf
発表番号 (5-53)
The research on prevention of red soil erosion by Infiltration band
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture,University of the Ryuukyuus]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture,University of the Ryuukyuus]Nakandakari Tamotu [The United Graduate School of Agriculture Sciences Kagoshima University]Fujita Tomoyasu [Aoi Consultant(Ltd.,)]Nakamura Gen [Department of Land Imprrovement, Okinawa General Office]
浸透帯を用いた赤土微細土粒子の流出防止に関する研究
○吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]仲村渠 将 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]藤田 智康 [碧コンサルタンツ]仲村 元 [沖縄総合事務局土地改良課]
赤土流出防止対策として,浸透帯及び吸水管を用いた土中排法を考案し,その効果を検証した.土中排水法とは,土壌表面から0.8m程度の深さに埋めた吸水管に透水性に富んだ浸透帯を通して地表水を流し込み排水する方法である.一定間隔の浸透帯の設置は地表水の流下距離の短縮と流量の低減が図られ,土壌侵食の抑制効果がある.また,浸透帯には地表水に含まれる微細土粒子に対する濾過作用があり,SS濃度は著しく低下した.
Keyword: 地表排水, 地下排水, 赤土流出GET PDF=07/07005-53.pdf
発表番号 (5-54)
Agricultural Erosion Reduction Methods for Red-soil runoff Problem in Okinawa -Field Test about Intercropping Pumpkin in the Sugarcane field-
Noda_Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Osawa_Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]Tanaka_Tadastugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Ikeda_Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]
沖縄赤土流出問題における営農的侵食抑制方法-サトウキビ栽培におけるカボチャの間作試験-
○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
沖縄赤土問題における営農的侵食抑制対策としてサトウキビ畑におけるカボチャの間作を現地試験により検証した.その結果,この対策により年間の侵食量は大きく抑制でき,さらに慣行的な栽培方法と比較して増収が見込まれるという結果を得た.
Keyword: 赤土流出, 土壌侵食, 発生源対策GET PDF=07/07005-54.pdf
発表番号 (5-57)
Property of Inorganic Nutrient Contents in Rice Plant Growing under Advanced Treated Wastewater Application −Reuse of Rural Sewerage Treated Wastewater for Farm Land (将)−
Haruta Shinsuke [Ehime University, Faculty of Agriculture]Sakurai Yuji [Ehime University, Faculty of Agriculture]
高度処理水利用水田で生育した水稲の無機栄養成分含有特性−農業集落排水処理水の農地への再利用(将)−
○治多 伸介 [愛媛大学農学部]櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]
本研究では,今後の広い普及が見込まれる「高度処理型集落排水処理施設」の処理水が,水稲の無機栄養成分含有状況に及ぼす影響を解明することを目的とし,実際の集落排水処理水を用いた,実水田での水稲栽培実験を実施した.水稲の無機栄養成分含有状況に,処理水の水質特性が明確に反映したのはカチオン類(K,Na,Ca,Mg)で,リン・窒素の反映は明確でなかった.高度処理水の利用は,水稲中のカチオン類の含有量を高めたり,CaやMgに対するK及びNaの含有比率を高める影響を及ぼした.
Keyword: 処理水利用, 集落排水, 無機栄養成分GET PDF=07/07005-57.pdf
発表番号 (5-58)
Research Study on Evaluation of the Water Quality Purification Function of Rice Paddies, Especially, of Upland Fields Converted from Rice Paddies
Kaji Takahiro [Graduate School of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
水田の水質浄化機能および田畑輪換の機能評価に関する調査研究
○梶 高洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
湖沼等の閉鎖水域の富栄養化防止の一方法として、水田を利用しての浄化機能を検討した結果の報告である。2003年まで水田、2004年、2005年の2年間を田畑輪換として大豆栽培、2006年度から再び水田へと転換された。これまでの調査結果から、水田を利用しての水質浄化は、用水濃度がある程度以上(限界用水濃度値)の時に発揮されること、及び田畑輪換によって、N系の負荷量が多くなり水質劣化の傾向が示唆された。
Keyword: 水田浄化機能, 田畑輪換, 物質収支GET PDF=07/07005-58.pdf
発表番号 (5-59)
Purification experiment of outflow water from lotus fields
YAMAMOTO Mamiko [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]NEGISHI Masami [Ibaraki Kasumigaura Environmental Science Center]
ハス田からの流出水浄化の試み
○山本 麻美子 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]根岸 正美 [茨城県霞ケ浦環境科学センター]
霞ヶ浦への負荷流入が懸念されているハス田において流出水の実態を把握するとともに、流出水を休耕田に通し浄化実験を行った。流出水は濃度変動が大きく施肥後に濃度が上昇する項目(COD)と夏季に濃度が上昇する項目(T-N、T-P)があった。浄化率はSSでは平均で37%であったが、他の水質項目では低かった。手を加えずに休耕田に通すことだけではハス田からの流出水を浄化するのは難しいと考えられる。
Keyword: ハス田, 水質, 浄化GET PDF=07/07005-59.pdf
発表番号 (5-5)
Life cycle analysis of biomass utilization system in Miyako Island, Okinawa
KAMEYAMA KOJI [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI YOSHIYUKI [National Institute for Rural Engineering]MIYAMOTO TERUHITO [National Institute for Rural Engineering]AGARIE KOYU [NPO Subtropical Biomass Research Center]UENO MASAMI [University of the Ryukyus]KAWAMITSU YOSHINOBU [University of the Ryukyus]KOMIYA YASUAKI [University of the Ryukyus]
沖縄県宮古島におけるバイオマス利活用システムのライフサイクル分析
○亀山 幸司 [農村工学研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]宮本 輝仁 [農村工学研究所]東江 幸優 [NPO亜熱帯バイオマス利用研究センター]上野 正実 [琉球大学]川満 芳信 [琉球大学]小宮 康明 [琉球大学]
筆者らは,沖縄県宮古島においてバイオマスを利活用するための実証プラントを設置し,プラント稼働時の物質・エネルギー収支等の解析を行い,それらの基礎データを基に南西諸島におけるバイオマス利活用システムの環境負荷や経済性等を評価する手法確立に関する研究を行っている.その一環として,今回は,実証プラントにおけるバイオマス収集・変換・利用過程における温暖化負荷の解析を行ったので,ここに紹介する.
Keyword: バイオマス, LCA, 環境影響評価GET PDF=07/07005-05.pdf
発表番号 (5-6)
An experiment of glycelin as co-substrate in methane fermentation
Yamada Akira [Civil Engineering Research Institute for Could Region]Ishida Tetsuya [Civil Engineering Research Institute for Could Region]Ishiwata teruo [Civil Engineering Research Institute for Could Region]Oshima Takeshi [Hokuseiニigyou.,Co.Ltd ]
グリセリンを副資材とする室内投入実験
○山田 章 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]石渡 輝夫 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]大嶋 武 [北清企業株式会社]
地球温暖化防止や循環型社会形成の観点から、再生可能なバイオマスの利活用が注目されている。軽油の代替として注目されているのが、廃食油を原料とした BDF である。BDFの製造過程で、グリセリンを主成分とする副産物が原料量の10%程度発生する。この副産物の有効利用として、バイオガスプラントで副資材利用が考えられる。そこで、BDF製造副産物のグリセリンのメタン発酵における効果を検証するために室内実験を行った。
Keyword: メタン発酵, グリセリン用副産物, スラリーGET PDF=07/07005-06.pdf
発表番号 (5-9)
Behavior of nitrogen and environmental load of forage rice field under anerobically digested cattle slurry application
Asada Kei [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Okuda Maiko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Sunaga Kaoruko [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Yoshikawa Miho [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Nishimura Taku [Tokyo University]Toyoda Kouki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
メタン消化液施用水田における窒素動態と環境負荷
○朝田 景 [東京農工大学]奥田 舞子 [東京農工大学]須永 薫子 [東京農工大学]吉川 美穂 [東京農工大学]西村 拓 [東京大学]豊田 剛己 [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]
飼料イネを用いた有機廃棄物の再資源化を視野にライシメータ実験を行った。リーフスターを栽培するライシメータに、化学肥料またはメタン消化液によって300〜600kg-N ha-1の窒素負荷を与え、イネの生長量、窒素収支を検討した。飼料イネは、化学肥料、メタン消化液投与共に19〜21t/ha収量を得た。窒素収支から施用窒素の大半はイネによる吸収と脱窒・気散で消費されたと考えられた。
Keyword: 植生浄化, 飼料イネ, 畜産廃棄物GET PDF=07/07005-09.pdf
発表番号 (6-10)
Overseas adoption case with pipe renewal method (SPR method)
Sugahara Hiroshi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Watanabe Mitsuhiko [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Yamamoto Takashi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
管路更生工法(SPR工法)の海外採用事例
菅原 宏 [積水化学工業(株)]○渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]山本 尚志 [積水化学工業(株)]
非開削による管路更生工法であるSPR工法が海外で採用された事例を紹介する。ロシアではロシア鉄道軌道下の水路への適用例であり、米国ロサンゼルスではR18mの急曲線部分を特殊な材料により適用させた例である。
Keyword: 更生, 海外, 製管GET PDF=07/07006-10.pdf
発表番号 (6-11)
Safety of Pipeline at Pipe in Pipe method
Makino Tomonori [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Honma Akihiro [Japan Water Agency]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Takahashi Hideo [Estec Co.,LTD]
パイプインパイプ工法における上載荷重及びトラック載荷時の影響
○牧野 友宣 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農村工学研究所]本間 昭宏 [(独)水資源機構]吉原 正博 [住友大阪セメント]高橋 秀夫 [螢┘好謄奪]
老朽化した管路の補修・改修工法として,新管を既設管路内に挿入し,その隙間にエアミルク系の中込材を充填する工法(パイプ・イン・パイプ工法)がある.本研究では,薄肉FRPM管を用いたパイプ・イン・パイプ工法の安全性の確立を目的として,実管路上に\硬擴拿鼎鯀枋蠅靴薪竿帖´▲肇薀奪の後輪荷重を載荷させた場合の実証試験を実施したので報告する.
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=07/07006-11.pdf
発表番号 (6-12)
The long-distance filling property of the super-light weight air-milk
Ishikawa Kohzoh [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Chuman Tadashi [Estec Co.,LTD]Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
パイプインパイプ工法用超軽量エアミルクの長距離充填性状
○石川 浩三 [住友大阪セメント株式会社]毛利 栄征 [農村工学研究所]中馬 忠司 [株式会社エステック]宮崎 徹 [栗本化成工業]
老朽化した既設管に更生管を挿入して水路更生する鞘管工法(パイプ・イン・パイプ工法)において、外力の緩和、浮力の軽減、低コストの観点から、隙間に充填する中込材としてエアミルクは有効な材料の一つである。長距離連続充填による施工コスト縮減を目指し、模擬条件で充填性試験を実施した。その結果、注入圧と品質面から37mまで問題ないことを実験的に確認した。また、今回は着色によって充填の進行状態を確認した。
Keyword: FRPM管, 軽量, エアミルクGET PDF=07/07006-12.pdf
発表番号 (6-13)
Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemical CO., LTD.]Miyazaki Toshihiko [Nippon No-Dig Technology Ltd.]Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University ]Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University ]
非開削・置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)による石綿セメント管更新後の周辺環境評価
○鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]宮崎 俊彦 [日本ノーディッグテクノロジー株式会社]前川 勝朗 [山形大学農学部]大久保 博 [山形大学農学部]
管路施設のなかでも石綿管は、大半が耐用年数を経過しているが、開削除去・交換作業が困難な場合も多く、石綿粉塵の大気飛散を極力抑え、耐久性、水理性を改善する技術開発が求められている。アーバンノーディッグR工法は、非開削で老朽化した小中口径の石綿管や陶管を破砕し、その配管路に新設管を置換更新する工法である。本報では石綿セメント管更新に対する地下水および大気飛散に関する環境評価が得られたので報告を行う。
Keyword: 石綿セメント管, 非開削工法, 管置換工法GET PDF=07/07006-13.pdf
発表番号 (6-14)
The long-life and corrosive protection of the steel structural facilities by application of Light-Cured FRP sheet
Naniwa Masato [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Sasaki Yukio [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]
光硬化型FRPシートの適用による鋼構造施設の長寿命化・防食対策
○浪花 直人 [積水化学工業株式会社]佐々木 幸男 [積水化学工業株式会社]鈴木 隆善 [積水化学工業株式会社]
農業農村整備事業において、鋼材はこれまで鋼管、鋼矢板、鋼製ゲート等の建設材料や重要施設な構造材料として幅広く用いられてきた。鋼構造の劣化現象は、腐食劣化が最も多いが、鋼材厚みの減肉は構造機能の低下に直結するため、適切な管理と更新が必要となる。本報では、鋼構造の予防保全対策手法の一つとして、光硬化型FRPシートを適用した鋼構造施設の長寿命化・防食技術(PPSライニング工法)を紹介する。
Keyword: FRPシート, 長寿命化, ライフサイクルコストGET PDF=07/07006-14.pdf
発表番号 (6-16)
Diagnosis of pipeline function by using “Impact Elastic-Wave Method”as quantitative diagnosis method
Minagi Takushi [Sekisui Chemical CO., LTD.]Asano Masanori [Sekisui Chemical CO., LTD.]Yamasaki takashi [Sekisui Chemical CO., LTD.]
定量的劣化評価手法(衝撃弾性波検査法)を活用した管体の機能診断
○皆木 卓士 [積水化学工業株式会社]浅野 雅則 [積水化学工業株式会社]山崎 尊志 [積水化学工業株式会社]
農業用水や下水道、上水道などのパイプラインは、近年、その老朽化が問題となっている。このような背景からパイプラインの機能診断の需要が増加しており、管体の劣化を定量的に評価することが必要となっている。そこで、管体の劣化程度を非破壊・非開削で定量的に推定できる衝撃弾性波検査法を開発した。本報告では、衝撃弾性波検査から得られる自立指数を活用した管体の機能診断方法について紹介する。
Keyword: 機能診断, 衝撃弾性波検査法, パイプラインGET PDF=07/07006-16.pdf
発表番号 (6-17)
Damage Evaluation of Concrete Canal by Infrared Thermography
Aoki Masao [College of Bioresource Scienses]Suzuki Tetsuya [College of Bioresource Scienses]Nakamura Riota [College of Bioresource Scienses]
赤外線サーモグラフィによるコンクリート用水路の損傷度評価
○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]中村 良太 [日本大学生物資源科学部]
赤外線サーモグラフィは,一般にモルタル吹き付け法面,建築物外壁等の内部欠損の診断に,非接触非破壊検査として多く用いられてきた.ここではその手法を発展・応用して,供用後数十年経過している農業用コンクリート水路壁面の損傷度評価について検討した.
Keyword: 管理, コンクリート材料, GET PDF=07/07006-17.pdf
発表番号 (6-18)
Application of a New System for fast diagnosing of aging agricultural cannels
Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]Yutaka Saito [Walnut Co. ,LTD]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]
壁面連続画像計測システムによる農業用水路の急速診断事例
○藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]斉藤 豊 [株式会社 ウォールナット]森 充広 [独立行政法人農業工学研究所]増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]渡嘉敷 勝 [独立行政法人農業工学研究所]
Keyword: 農業用水路, 機能診断, 非破壊調査GET PDF=07/07006-18.pdf
発表番号 (6-19)
Non-destructive test for cavity survey inside concrete
MORI Mitsuhiro [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]MASUKAWA Susumu [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]TOKASHIKI Masaru [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [ National Agriculture and Food Research Organization,National Institute for Rural Engineering]
コンクリート内部空洞の非破壊検出実験
○森 充広 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]増川 晋 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]渡嘉敷 勝 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]中矢 哲郎 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
コンクリート内部欠陥を有するコンクリート供試体に対し,電磁波を用いた2種類の非破壊調査法を適用し,その検出性能を比較した。RCレーダ法では,100×100mmの内部空洞を検出することができた。一方,フォログラフィックレーダでは,アンテナ配置形状パラレル,周波数3.6GHzおよび3.8GHzにおいて,内部空洞の平面的な位置およびその形状を高い精度で検出することができた。
Keyword: フォログラフィックレーダ, 非破壊調査, 内部空洞GET PDF=07/07006-19.pdf
発表番号 (6-24)
Fundamental study on exposed coarse aggregate of concrete channel
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]BAN Michikazu [Faculty of Agriculture, Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
コンクリート水路における骨材露出に関する基礎研究
○佐藤 周之 [高知大学 農学部]緒方 英彦 [鳥取大学 農学部]伴 道一 [高知大学 農学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
コンクリート水路の老朽化の一因となる骨材露出に焦点を当て,その劣化性状解明のための基本的な考え方をモデル実験を通して整理した。水路側壁の場合,骨材露出は僅か5mm程度のモルタルの消失で始まると考えられた。骨材露出の程度は,配合や最大粗骨材寸法に影響を受け,本実験で使用したコンクリートでは表面から20mm程度で一定になった。今後,更に骨材露出と各種性能との関係を明確化する必要があることがわかった。
Keyword: コンクリート水路, 劣化, 骨材露出GET PDF=07/07006-24.pdf
発表番号 (6-25)
Fundamental study on mechanical abrasion by flowing water
UENO Kazuhiro [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University ]
流水に起因した力学的摩耗作用に関する基礎的研究
○上野 和広 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,流水および混入土砂に起因する力学的摩耗作用に対し,評価手法の確立へ向け検討を行った.その結果,試作した選択的摩耗試験機は選択的摩耗を迅速に擬似することが可能であり,評価手法の確立へ向け有効に活用できると考えられた.また,モルタルおよびコンクリート供試体の摩耗試験結果を比較した結果,表面から約3mm程度の表面付近における耐摩耗性は,粗骨材の有無に拘らずほぼ同一であることが明らかとなった.
Keyword: 流水, 選択的摩耗, 粗骨材GET PDF=07/07006-25.pdf
発表番号 (6-27)
Observation of surface temperature on decrepit head works
Yokoki Junichi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]Kusanagi Shinobu [Ministry of Land,Infrastructure and Transport Hokkaido Regional Development Breau,agriculture and fisheries department]Hata Satoshi [Ministry of Land,Infrastructure and Transport Hokkaido Regional Development Breau,agriculture and fisheries department]
積雪寒冷地における老朽頭首工の表面温度の観測について
○横木 淳一 [土木研究所 寒地土木研究所]小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]草薙 忍 [国土交通省 北海道開発局 農業水産部]秦 哲 [国土交通省 北海道開発局 農業水産部]
北海道には築造から数十年が経過した老朽頭首工が多くみられる。本道の場合、頭首工等の水利施設の経時的な劣化を促進させる要因として、積雪寒冷地特有の凍結融解の繰返し作用等があげられる。さらに、施設本体に作用する大きな温度変化も劣化の要因となる。本報では、老朽頭首工の表面部に生じる温度変動の観測結果等を述べる。
Keyword: 頭首工, 表面温度, 凍結融解作用GET PDF=07/07006-27.pdf
発表番号 (6-32)
Application of ECC to surface renovation of canal
CHEN Xing [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]UENO Kazuhiro [Graduate school of Life and Environmental Science, Shimane University]NATSUKA Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]SAKATA Noboru [KAJIMA Technical Research Institute]HIRAISHI Masanori [KAJIMA Technical Research Institute]
高靭性セメント系繊維補強複合材料を用いた水路補修工法の開発
○陳 星 [島根大学生物資源科学部]上野 和広 [島根大学大学院生物資源科学研究科]長束 勇 [島根大学生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]坂田 昇 [鹿島技術研究所]平石 剛紀 [鹿島技術研究所]
高靭性セメント系繊維補強複合材料(ECC)を農業用水路表面被覆工法の補修材として使用することを前提として,温度変化に伴う水路目地幅の変動による補修材の応力状態を数値解析により検討した.その結果,水路目地部近傍の躯体に切り込み部を設け,その切り込み部により目地近傍部のみ補修材の部材厚を大きくすれば,ゼロスパン現象および圧縮による座屈現象のいずれに対しても対抗できることが明らかになった.
Keyword: 圧縮応力, 高靭性セメント複合材料(ECC), 進行性破壊GET PDF=07/07006-32.pdf
発表番号 (6-33)
RETROFITTING OF ARCHED HYDRAULIC STRUCTURES USING CFRP
Anwar A. M. [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Mandula [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
CFRPを使用したアーチ形水利構造物の補強
○Anwar A. M. [鳥取大学連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]満 都拉 [鳥取大学連合農学研究科]
アーチ形水利構造物では,有害環境に直接面することによる問題や老朽化のために,劣化やひび割れが起こっている。このような構造物を補強する材料としては,化学侵食や腐食に対する耐久性を有し,高強度化を行えることが望ましく,炭素繊維強化プラスチック(CFRP)がその一つとしてあげられる。そこで本研究では,CFRPで補強したアーチ形水利構造物の補強効果について検討を行った。
Keyword: Strengthening, repair, CFRPGET PDF=07/07006-33.pdf
発表番号 (6-35)
Properties and Reactivity of Sugarcane Bagasse Ash
Ajay Goyal [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Mandula [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
サトウキビ絞りかす灰の特性と反応性
○Ajay Goyal [鳥取大学連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]満 都拉 [鳥取大学連合農学研究科]
環境に優しく持続的に供給できる代替結合材の開発は,セメントの需要と消費の増加および廃棄物管理の背景から必要になっている。一方,サトウキビから糖分を取り出した後の副産物であるサトウキビの絞りかすは多量に発生することから,その処分方法を早急に検討しなければならない。そこで本研究では,サトウキビの絞りかすを灰化し,その灰の特性と反応性について検討した。
Keyword: Sugarcane bagasse, pozzolan ash, silicaGET PDF=07/07006-35.pdf
発表番号 (6-39)
Investigations of Planting Blocks with Attention to Natural Environment
Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Masayuki Oyamada [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]Yasuhiro Akiyoshi [Faculty of Agriculture, University of Miyazaki]
自然環境に配慮した植栽ブロックの検討
○中園 健文 [宮崎大学農学部]小山田 正幸 [宮崎大学農学部]稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
植物の生長により崩壊し土壌へ還元できる環境への負荷が小さな植栽ブロックの配合割合を検討し吸水速度試験,保水率試験,曲げ強度試験を行った.その結果,配合割合だけでなく練混ぜ方法もブロックの良否を左右することが明らかになった.また,黒ボク土の配合量は吸水速度に大きな影響があるが保水率に対する影響は小さく,セメント量の減少による強度低下には繊維質である植物体が補強材として有効に働くことが明らかになった.
Keyword: 植栽ブロック, セメント, 植物体GET PDF=07/07006-39.pdf
発表番号 (6-3)
Most suitablelocation identification of a temporary pipeline at the disaster with GIS
Hayashi takuma [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]Kobayashi Akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agriculture, Kyoto university ]
GISを用いた災害時の仮農業用パイプラインの最適路線選定手法
○林 太矩馬 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻]
緊急時の仮設パイプラインを対象としてGISを用いた最適な路線選定の手法の開発を行った。加重コスト距離という概念を用いることでより効果的な路線選定を可能にした。路線の評価基準を作り出し選定された路線に適用した。その結果用いるコストにより経済性や安全性の特徴を持った路線が選定されることが分かった。
Keyword: パイプライン, 路線選定, GISGET PDF=07/07006-03.pdf
発表番号 (6-41)
A Proposal for Redemarcation of Terraced Paddy Fields in the Impacted Area of the Niigata Chuetsu Earthquake
Yoshikawa Natsuki [Research Center for Natural Hazards and Disaster Recovery, Niigata University]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]Arita Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]
中越地震被災地における棚田の区画整理案
○吉川 夏樹 [新潟大学災害復興科学センター]三沢 眞一 [新潟大学農学部]有田 博之 [新潟大学農学部]
中越地震は,中山間地の棚田に大きな被害を与えた.地域の地形自体が原形を留めないような地区では,農地集団を改良的に復旧する農地災害関連区画整備事業が導入された.事業実施地区では棚田景観での検討を諮るため,県を窓口に「区画整理検討委員会」が発足した,本報では,等高線区画形成の観点から新潟大学が提示した区画整理案の考え方を紹介する.
Keyword: 中越地震, 棚田, 平行畦畔型等高線区画GET PDF=07/07006-41.pdf
発表番号 (6-42)
Estimate of Building Space for Greenhouse Construction at Rice Terrace
HOSOKAWA MASATOSHI [National Agricultural Research Center for Western Region]UCHIDA HARUO [National Agricultural Research Center for Western Region]
傾斜地の小規模な面整備におけるハウスの建設可能面積
○細川 雅敏 [近畿中国四国農業研究センター]内田 晴夫 [近畿中国四国農業研究センター]
傾斜地の未整備圃場を整備した際に、どの程度の面積のハウスが建設可能なのかを明らかにするため、まち直し整備50例を対象に、整備前・後の圃場や区画面積を調査するとともに、ハウスが建てられている不整形区画(15筆)で区画面積とハウス面積との関係について調査した。その結果、ハウス面積(yh)と整備前の圃場面積(fb)とには、yh=0.58・fbの関係があった。
Keyword: まち直し, ハウス, 不整形区画GET PDF=07/07006-42.pdf
発表番号 (6-43)
Estimation of Distribution State of Irrigation Canal using GIS - For the calculation of Life Cycle Cost -
Sumita Kazuya [Graduate school of Agriculture, Kochi University ]Shino Kazuo [Faculty of Agriculture, Kochi University ]Matsumoto Shinsuke [Faculty of Agriculture, Kochi University ]
GISを利用した農業用水路の分布状況の把握 − ライフサイクルコストの算定に向けて −
○澄田 和矢 [高知大学大学院農学研究科]篠 和夫 [高知大学 農学部]松本 伸介 [高知大学 農学部]
水路システム全体のライフサイクルコストの算出を行うためには,構造的劣化などに起因する価値の低下が軽視されがちな末端の小規模水路に対しても,資源量を把握し,どの程度のストック(価値)を有しているか確認する必要がある.そこで本研究では,GIS航空写真を活用し,高知県香長平野に存在する小規模水路の資源量を推計した.推計手法は,目標とした許容誤差内での精度を発揮しており,本手法の有用性が認められた.
Keyword: ライフサイクルコスト, 農業用水路, 推計延長GET PDF=07/07006-43.pdf
発表番号 (6-44)
Logging of bulldozer's tracks using portable GPS
SUGAI Takayuki [Graduate School of Agriculture, Iwate University]KOGA Kiyosi [Faculty of Agriculture, Iwate University]NUMAKURA Kouhei [Faculty of Agriculture, Iwate University]WADA Syouri [Faculty of Agriculture, Iwate University]SUDOU Hayato [Iwate Agricultural Research Center]OHTUKI Akira [Resources Division, Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]
簡易GPSによるブルドーザーの走行軌跡記録
○菅井 貴之 [岩手大学大学院農学研究科]古賀 潔 [岩手大学農学部]沼倉 昂平 [岩手大学農学部]和田 象理 [岩手大学農学部]須藤 勇人 [岩手県農業研究センター]大槻 彰 [東北農政局資源課]
傾斜地水田の圃場整備において、盛土転圧を管理するために省力的で実用的な方法が求められている。そこで簡易GPSによるブルドーザーの走行軌跡記録を行うと同時に、その軌跡から転圧回数による濃淡分布図を作成するプログラムを作製した。これによって、ブルドーザーによる転圧の状況が視覚的に確認することができた。今後始動する補正情報のシステムにより、測位精度の向上が期待される。
Keyword: 圃場整備, 管理, GPSGET PDF=07/07006-44.pdf
発表番号 (6-45)
kashiwagi junichi [hokkaido university graduate school ]hirii tadato [hokkaido university graduate school ]maruyama kenji []
表土扱いを省略した地形改修における局所的な土壌改良の成果と課題
○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究院]堀井 惟人 [北海道大学大学院農学研究院]丸山 健次 [財団法人北海道農業開発公社]
草地において表土扱いを省略した地形改修を試みた。地形改修により土壌の空間変動が増大したために局所散布による土壌改良を実施した。土壌の変動性を軽減する結果は得られなかったが,改良に向けて土壌の性質や可変施肥機の構造上の問題点について整理した。
Keyword: 圃場整備, 土壌改良, 精密農法GET PDF=07/07006-45.pdf
発表番号 (6-47)
Development of a simple type rooftop greening system (1)
ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, Nihon University]TAKASAKI Ayumi [Environment Division, Fujisawa-shi, Kanagawa-ken]
簡易型屋上緑化システムの開発について(その1)
○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]高崎 亜由美 [神奈川県藤沢市役所環境部 ]
一般的に、屋上緑化システムの多くは固定式で、コストが高く、維持管理に手間がかかり、その上日本式の屋根の形状などの点から一般家庭になかなか普及しないのが現状である。そのため、本研究では、屋上だけでなくベランダなどのような狭い空間に設けられる安価な材料(綿、発砲スチロールなど)を利用した簡易型かつ移動式緑化システムの開発を目指し、各種実験を行い、その有用性について調べた。
Keyword: 屋上緑化, 低コスト, 廃材GET PDF=07/07006-47.pdf
発表番号 (6-4)
A Case Study of Slope Protection Works using a Prevention Material for Soil Erosion
imai_ken [Hamada Prefectural Land Development Office,Shimane Prefectural Government]
土壌侵食防止剤を用いた法面保護工の事例
○今井 研 [島根県浜田県土整備事務所]
室谷3期地区農免農道は、現道拡幅に伴う切土法面が長大であるため、法面保護工法の選定及び増額する工事費に苦慮している。本農道で試験施工した法面保護工法(グラベール工法)は、種子と土壌侵食防止剤剤を混合して法面に吹付けることで、法面表層の侵食防止、早期緑化、コスト縮減の効果が期待される。本報では、工法の概要及び同地区の施工状況、寒冷地域特有の施工課題と対応策について紹介する。
Keyword: 工法・施工, 法面保護, 土壌侵食防止剤GET PDF=07/07006-04.pdf
発表番号 (6-50)
Rehabilitation and Conservation of Salt Affected Soil in Northeast Thailand
Shoji Kota [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Ikeda Yutaka [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Machito Mihara [ Tokyo University of Agriculture]
タイ国東北部における塩類集積土壌の修復保全に関する研究 −最適なリーチング方法に関する実証的検討−
○荘司 康太 [東京農業大学大学院]池田 裕 [東京農業大学地域環境科学部]三原 真智人 [東京農業大学]
Keyword: 農地保全, 土壌改良, 土壌の物理化学的性質GET PDF=07/07006-50.pdf
発表番号 (6-51)
A shot at digestive slurry and Bagasse carbide inject into Shimajiri-maji soil
島尻マージ土壌におけるメタン発酵消化液やバガス炭の施用について
本研究では,地下水の硝酸態窒素の低減対策として,サトウキビとソルガムの輪作および畜産廃棄物に由来する有機性肥料とバガス炭の農地還元による水質改善効果を検討した.その結果,バイオマス炭化物や消化液などの有機物の投入はサトウキビの生育に良好な効果を与え,さらに,硝酸態窒素の浸透流出を抑制したことが認められた.また,サトウキビやソルガムによる窒素の吸収は硝酸態窒素の流出を抑制したことを確認できた.
Keyword: バガス炭, メタン発酵消化液, 地下水水質GET PDF=07/07006-51.pdf
発表番号 (6-53)
Sediment balance evaluation of paddy fields in Ishigaki island, Okinawa
fukunaga ryuji [Graduate School of Utsunomiya Univ.]matsui hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
現地観測に基づく水田の土砂収支-水田が赤土流出に果たす機能に関する研究(3)−
福永 隆二 [宇都宮大学大学院]○松井 宏之 [宇都宮大学]
沖縄県での赤土流出に対し、水田は現状の土地利用を生かす緩和対策として期待されている。そこで、石垣島の水田で土砂の流入・流出を連続観測し、その収支を求めた。その結果、観測期間を通した土砂量は流出量が流入量を上回り、水田が流出源となっていることがわかった。また、期別毎では田植え前は降雨・無降雨時問わず土砂流出のソースに、無降雨時の田植え後から中干しまでの間は水管理によりシンクとして働いている。
Keyword: 赤土流出, 水田, SS負荷量GET PDF=07/07006-53.pdf
発表番号 (6-54)
Reddish sediment control by buckwheat cultivation
Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Hara Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Yamamoto Nobuyuki [Haneji-okawa Irrigation Project Office, OGB]Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Ikoma Hiroki [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
ソバ栽培導入による営農的赤土流出軽減対策
○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]原 貴洋 [九州沖縄農業研究センター]山元 伸幸 [沖縄総合事務局羽地大川農業水利事業所]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]生駒 泰基 [九州沖縄農業研究センター]
沖縄地方のサトウキビ畑を対象とした労力的・経済的負担を軽減する営農的赤土流出軽減対策法として,ソバ栽培導入による対策技術に着目し,本対策法の赤土流出軽減に対する有効性とその負担について調査した.本対策法による土砂流出軽減率は39%で,対策法の有効性が示唆された.また,ソバワラ生産量の増加が対策効果の向上に寄与すると推察された.本対策法の負担費用はサトウキビの粗収益の4%に相当すると試算された.
Keyword: 土壌侵食, 環境保全, GET PDF=07/07006-54.pdf
発表番号 (6-55)
Using a geonet for controlling channel erosion on a sloping grassland
Nakao Seiji [National Institute of Livestock and Grassland Science]
傾斜草地における水みち侵食抑制のためのジオネットの利用
○中尾 誠司 [畜産草地研究所]
放牧牛によって形成される牛道では,雨水が集中しやすい.とくに排水路周辺部などの斜面下流境界部では,侵食溝の発達が顕著になる.本研究では,既に侵食溝が発達した傾斜放牧地の侵食流路に,土木資材であるジオネットを設置し,その後の侵食状況を調査した.その結果,ジオネット上流部では流送土砂の堆積が促進される.ジオネット下流部はやや侵食を受けるが,ジオネット上流部への侵食遡上が抑えられることが明らかとなった.
Keyword: 傾斜草地, 土壌侵食, ジオネットGET PDF=07/07006-55.pdf
発表番号 (6-56)
Effect on various length of grass buffer strips for soil,nitrogen and phosphorus
Sei Kawamura [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]Toshiyuki Kawai [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture ]Matito Mihara [Faculty of Regional Environment Science,Tokyo University of Agriculture]
土壌および窒素・リン成分の捕捉特性に与える植生幅の影響
○河村 征 [東京農業大学大学院]川井 聡之 [東京農業大学大学院]三原 真智人 [東京農業大学]
本研究では、10〜50cm間での植生幅の変化させる事により、植生帯による土壌の捕捉特性に与える影響を検討した。水質の分析と植生帯周辺の堆積土壌の全窒素・全リンを調べた結果、植生幅の増加に伴って土壌および窒素・リン成分の捕捉能も増加した。更に、窒素・リン成分に関しては、幅の増加に伴い下流側が上流側に比べて濃度が高くなることが明らかとなった。
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 農地造成GET PDF=07/07006-56.pdf
発表番号 (6-58)
Response analysis between precipitation and ground water level
破砕帯地すべり地における地下水位の降雨応答解析
演者らはレーダアメダスによるリアルタイム解析雨量及び短時間予測雨量を基にして,農地地すべりの安定度の変化を予測するシステム開発を行っている.このシステムの中核となる降雨−地下水位応答について四国の破砕帯地すべり地域で検討した結果,実効雨量を指標として水位変動予測が可能であるが,豪雨時には水位変動モードが異なり,これに対応する手法検討が課題となることが明らかになった.
Keyword: 地すべり, 実効雨量, 地下水位GET PDF=07/07006-58.pdf
発表番号 (6-63)
Tillage system for field drainage
Terada Daisuke [Gra. School of Agr., Hokkaido Univ.]Soma Katsuyuki [Res. Fac. Of Agr., Hokkaido Univ.]
農地の排水不良をもたらす「耕耘管理」の改善法
◯寺田 大輔 [北海道大学大学院農学院]相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究院]
北海道の畑作における慣行的な耕耘管理「プラウ反転耕起・ロータリ撹拌砕土」は、Ap層の土層分化による難透水性土層「Ap2層」の出現を通じて、畑圃場の排水不良の原因となっている。また、Ap2層の形成には、過度の砕土ならびに高水分状態での繰り返し載荷が土壌圧縮を促進する工程が関与している。畑圃場の排水不良を改善するには、耕耘管理の抜本的な見直し、すなわち「プラウ反転耕起」と「過度の砕土」の排除に加えて、高水分状態での機械踏圧の回避、マクロ間隙の再生による余剰水の速やかな排水などを組合せたトータルな対応が不可欠である。
Keyword: 耕耘管理, 排水不良, マクロ間隙GET PDF=07/07006-63.pdf
発表番号 (6-8)
Trend of Aging and Ground Classification of Buried Asbestos Cement Pipe
ONODERA Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]YOKOKI Junichi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]NAKAMURA Kazamasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region]TAKAHASHI Masakazu [Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan, Hokkaido Regional Development Bureau]
石綿セメント管の経年劣化と布設地盤の傾向
○小野寺 康浩 [土木研究所 寒地土木研究所]横木 淳一 [土木研究所 寒地土木研究所]中村 和正 [土木研究所 寒地土木研究所]高橋 雅一 [国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部]
かんがい用水の管水路化が早期に実施された地域では、長年の供用を経て老朽化した管水路の更新や再整備が必要となっている。一方、地中における既設管水路の劣化の実態については未だ不明な点も多く、経年劣化の形態や、漏水発生の要因を把握することは重要と考えられる。本報では、石綿セメント管を事例に、管路の経年劣化や漏水がみられた布設地盤の傾向などを述べた。
Keyword: 埋設管, 石綿セメント管, 有機質土GET PDF=07/07006-08.pdf
発表番号 (7-10)
Examination of Indexes to Evaluate Flood Prevention Function of Paddies by Using Tokai Heavy Rainfall
Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]Nakaya_Katsuhiko [Tokai Regional Agricultural Administration Office]Shimizu_Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]Tomijiro_Kubota [National Institute for Rural Engineering]
東海豪雨にみる水田域の持つ洪水防止機能評価法の精度検証
○増本 隆夫 [農村工学研究所]中家 加津彦 [東海農政局]吉田 武郎 [農村工学研究所]久保田 富次郎 [農村工学研究所]
用排水路を含めた低平水田域の持つ洪水緩和機能の評価法については幾つかの検討が行われてきており、数理モデルにより評価する方法や流域の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法等が考案されている。ここでは、後者の方法を平成12年に発生した東海豪雨に伴う氾濫災害に適用し、その評価法の精度を検討した。その結果、洪水緩和機能の評価において、提案した推定法は、東海豪雨時の氾濫に対しても十分に整合性が認められた。
Keyword: 洪水防止機能, 土地利用変化, 東海豪雨GET PDF=07/07007-10.pdf
発表番号 (7-11)
Runoff characteristics due to discrepancy between surface and underground catchment and its modeling
Yoshida_Takeo [National Institute for Rural Engineering]Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]Kubota_Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
地表・地下の集水域が異なる台地小流域の流出特性とそのモデル化
○吉田 武郎 [農村工学研究所]増本 隆夫 [農村工学研究所]久保田 富次郎 [農村工学研究所]
鹿島台地から北浦に注ぐ小河川の特徴的な流出機構として,地表流域界(地形によって決められる集水域の境界)外からの地下水流入(以下,単に地下水流入)の存在が挙げられる。そこで,長期水収支解析および流域外の地下水流向・流速観測の結果から,その流出機構のモデル化を試みた。今後さらに精度を向上させるために,初期貯留量を合理的に推定する方法や,灌漑期の水田からの流出機構を加えたモデルの構築を行う。
Keyword: 平地湖台地, 地下水流入, 水収支GET PDF=07/07007-11.pdf
発表番号 (7-12)
Long-term change of apparent infiltration capacity by different cultivation on upland
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]Takeo Yoshida [National Institute for Rural Engineering]Shoichi Tanaka [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]Koji Furue [Kagoshima prefectural Institute for Agricultural Development]
畑地管理の違いによる見掛け浸入能の変化特性
○久保田 富次郎 [農村工学研究所]増本 隆夫 [農村工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]田中 正一 [鹿児島県農業開発総合センター]古江 広治 [鹿児島県農業開発総合センター]
これまで畑地帯の圃場管理が地下水涵養や洪水緩和に及ぼす影響については国内では十分に整理されていない。そこで,作物栽培やマルチ被覆の有無,耕耘方法など畑地管理の影響をみる圃場流出試験を実施して,自然降雨に対する流出応答から見掛け浸入能の算出を試み,それを指標として浸入能の変化特性を調べた.その結果,裸地圃場と比べて植生がある圃場では浸入能の低下が小さいことが認められ,裸地面の被覆の影響と考えられた.
Keyword: 浸入能, 営農管理, 地表流出GET PDF=07/07007-12.pdf
発表番号 (7-13)
An Analysis of Paddy Irrigation’s Contribution to Stabilized Discharge in the Upper Reaches of Gogyo-River Basin
TANAKA Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]MORITA Kouji [SANSUI Consultant INC.]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]SATOH Masayoshi [Univercity of TSUKUBA]
五行川上流域における農業用水が河川流量の変化に果たす役割の分析
○田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]今泉 眞之 [(独)農村工学研究所]佐藤 政良 [筑波大学]
農業用水が流域水循環の形成に果たす役割を五行川上流域において検証した。検証方法は既往の地下水位記録から連続干天期間を抽出し、その変化を図化することで行った。その結果、五行川上流域ではかんがい期には農業用水により地下水が安定的に涵養され、非かんがい期には一部鬼怒川からの伏流水も含まれるが、地下水に蓄積された農業用水が時間遅れを持って河川に還元し、河川流況安定化に貢献していることが明らかになった。
Keyword: 農業用水, 流域水循環, 地下水GET PDF=07/07007-13.pdf
発表番号 (7-14)
Mathematical simulation for optimal gate operation of a main drainage canal in a flat low-lying agricultural area
Le Van Chinh [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
低平農地域の幹線水路における最適ゲート管理に関するシミュレーション
○レイ・バン・チン [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
筑後川下流低平農地域では,洪水時には速やかな雨水の排除が求められる一方,洪水後の灌漑用水の確保も必要であるため,難しい施設管理が求められている.本報告では,同地域の農地流域を対象に,連続貯水池モデルを用い,幹線排水路に設置されたチェックゲートの実際の管理操作も組み込んだ流域モデルを構築した.得られたモデルが流域内の観測水位を精度よく再現可能であることを確認するとともに,最適なゲート操作案を示した.
Keyword: 排水管理, 排水施設, 地表排水GET PDF=07/07007-14.pdf
発表番号 (7-16)
Water balance analysis for Roleang Chrey Irrigation Scheme in Prek Thnot River Watershed, Cambodia
SAM CHHOM SANGHA [Tokyo Univ. of A & T]GOTO AKIRA [Utsunomiya University]MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya University]
カンボジア・プレックタノート 川流域におけるロリアンチレイ灌漑スキームのための水収支分析
○SAM CHHOM SANGHA [東京農工大学大学院連合農学研究科]後藤 章 [宇都宮大学]水谷 正一 [宇都宮大学]
この論文は潅漑用水量に関する見積りについて説明します。 水のバランス式は引き出されます。 最大蒸発散は、毎月の時系列のためにFAO Penman-Monteith方法を使用することで計算されました。 蒸発散、米のバラエティー、土壌型、および潅漑された領域は、稲田で潅漑用水量を計算するのに使用されます。 この紙の結果と議論は学会に提示される予定です。
Keyword: 水収支, 灌漑用水量, カンボジアGET PDF=07/07007-16.pdf
発表番号 (7-17)
Interaction between groundwater and river water in alluvial fan evaluated from environmental isotope as indicator
Tsuchihara_Takeo [National Institute for Rural Engineering]Tanaka_Kunihiko [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Ishida_Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Imaizumi_Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
環境同位体からみた扇状地における河川・地下水交流現象
○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]田中 邦彦 [(財)日本水土総合研究所]吉本 周平 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
扇状地における河川n下水の交流現象を明らかにするために,3つの扇状地を流れる河川及び地下水を対象に環境同位体であるラドンを指標とした調査を行った.これにより,扇状地内帯水層への河川水の浸入,扇端部での湧水帯の分布が示された.また一方,通常地下水の涵養域と考えられる扇頂〜扇央部であっても旧河道との交差部において地下水が湧出するなど,河川と地下水の交流現象が頻繁に生じていることが明らかとなった.
Keyword: 環境同位体, 地下水, 交流現象GET PDF=07/07007-17.pdf
発表番号 (7-18)
Seepage flow analysis of Shirakawata basin in Miyakojima using pseudo-3D seepage flow model
SAKAI KAZUHITO [Univ. of the Ryukyus]YOSHINAGA ANSHUN [Univ. of the Ryukyus]
疑似3次元モデルを用いた宮古島白川田流域の流動解析
本研究では、疑似3次元モデルをもちいて宮古島市の白川田水源流域において長期地下水流動シミュレーションを行い、疑似3次元モデルの広域流域への適用性を確認し、また粒子追跡法による物質移動解析により、広域流域での物質移動の特性を明らかにした。その結果、本モデルが長期・広域地下水解析に適用可能であり、物質移動において不飽和域での挙動を捉えることが可能であると認められた。
Keyword: 疑似3次元浸透流モデル, 有限要素法, ランダムウォーク法GET PDF=07/07007-18.pdf
発表番号 (7-1)
Characteristics of Rainfall in Northeast Thailand
Higuchi_Katsuhiro []Toda_Osamu [University of Tokyo]Yoshida_Koshi [University of Tokyo]Somura_Hiroaki [Shimane University]Tanji_Hajime [National Institute for Rural Engineering]
タイ東北部の降水特性
○樋口 克宏 []戸田 修 [東京大学大学院]吉田 貢士 [東京大学大学院]宗村 広昭 [島根大学大学院]丹治 肇 [農村工学研究所]
本研究では,タイ東北部の降水量の年変動特性を議論した.タイ東北部南西部の年降水量の減少傾向の議論を補足したほか,四半期別変動をみることにより,新たにタイ東北部中央部,特にカラシンでの水源の確保の必要性を見いだした.なお,タイ東北部の年降水量・四半期別降水量はSen法により,トレンド分析をおこなった.また,対象地点には,観測期間が48年以上であるタイ東北部北部・タイ東北部中部・タイ東北部南部の16地点を選んだ.
Keyword: 年変動, タイ東北部, 降水GET PDF=07/07007-01.pdf
発表番号 (7-20)
Basic research on mass balance of agriculture system load by lysimeter
Tano Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]Maruyama Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]
ライシメータによる農業系負荷の物質収支に関する基礎的研究
○田野 信博 [石川県立大学]丸山 利輔 [石川県立大学]
河北潟水質保全手法確立調査(北陸農政局からの受託)の基礎的研究として、ライシメータによる水稲栽培と野菜栽培試験を行い、用排水の水質分析や土壌と作物の化学定量分析(ケルダール法)から農業系汚濁負荷の発生機構と窒素を中心とした物質収支を解明した。この結果、水田、畑地とも植え付け前の土壌と比べて収穫後土壌に残留する窒素量が多く、環境汚濁型と結論された。
Keyword: 農業系負荷, ライシメータ, 物質収支GET PDF=07/07007-20.pdf
発表番号 (7-22)
The Effect of Land Uses on some Hydrological Properties of a Tropical Ultisol,― A Case Study of Ihiagwa in Imo State of Nigeria ―
UZOMA Kingsley Chinyere [Arid Land Research Center, Tottori University]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]IRSHAD Muhammed [Arid Land Research Center, Tottori University]
○UZOMA Kingsley Chinyere [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]IRSHAD Muhammed [鳥取大学乾燥地研究センター]
異なる土地利用条件で土壌水文学特性を明らかにすることは土中の水管理のために重要である。熱帯のナイジェリアに分布するウルチゾル土壌の,連作地,休閑地,大型農園という3つの土地利用形態が異なる実験サイトで,土性,透水係数,乾燥密度,有機物含量,浸潤速度などを深さ1mまで調査した。その結果,土地利用形態が異なると土壌の水文学特性は異なり,特に,有機物含量が透水性に大きく影響することを明らかにした。
Keyword: 透水性, 有機物含量, 土壌構造GET PDF=07/07007-22.pdf
発表番号 (7-25)
Applicability of Fall Cone Method to Determine the Plastic Limit of Clays
KOUMOTO Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University]KONDO Fumiyoshi [Faculty of Agriculture, Saga University]HOULSBY Guy T. [Department of Engineering Science, Oxford University]
粘土の塑性限界測定におけるフォールコーン法の適用性について
○甲本 達也 [佐賀大学農学部]近藤 文義 [佐賀大学農学部]HOULSBY Guy T. [オックスフォード大学工業科学科]
カサグランデ法による粘土の塑性限界側定法は簡単ではあるが,試験者の手加減が影響し易く,物理的・力学的意義がはっきりしない,などの欠点が指摘されている。本論文はコーン先端角β=60°,コーン重量Q=60gのコーン及びβ=60°,Q=1500gのコーンを用いたフォールコーン試験による粘土の塑性限界測定の可能性を検討したものである。
Keyword: 粘土, 塑性限界, フォールコーン試験GET PDF=07/07007-25.pdf
発表番号 (7-26)
Four types of Constant Volume Direct shear Box Test on Normally Consolidated Kaolin Clay
Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]Kawamoto Osamu [National Institute for Rural Engineering]Yamada Yasuharu [National Institute for Rural Engineering]Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]
4種類の制御方法による正規圧密カオリン粘土の定体積一面せん断試験
○古谷 保 [(独)農村工学研究所]川本 治 [(独)農村工学研究所]山田 康晴 [(独)農村工学研究所]中里 裕臣 [(独)農村工学研究所]井上 敬資 [(独)農村工学研究所]有吉 充 [(独)農村工学研究所]
一面せん断試験機によって、垂直力載荷側の制御装置及び反力側に取り付けられたせん断面の間隙を制御するネジを利用して、垂直荷重の載荷側制御、反力側制御、両側制御による定体積試験及び無制御の擬似定体積試験を行い、定圧排水試験の結果と比較した。どの方法も結果に差が無く、周面摩擦を補正した場合には、定体積試験において、上下せん断箱の間隙0.05〜0.2 mm程度の垂直方向の変位がせん断抵抗角に与える影響は小さかった。
Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定, 農地保全GET PDF=07/07007-26.pdf
発表番号 (7-27)
Estimation of average shear strength parameters for slip surface based on the shear strength diagram of mudstone of the Shimajiri group, Okinawa
Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Iwasaki_Fumito [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]
強度図を活用したすべり面平均強度定数の推定
○中村 真也 [琉球大学農学部]宜保 清一 [琉球大学農学部]岩崎 史人 [琉球大学大学院農学研究科]
島尻層群泥岩地域の地すべり3事例について,強度図を活用してすべり面平均強度定数を推定し,強度測定試験結果により得られたすべり面平均強度定数と比較検討した。両者のすべり面平均強度定数の差は小さく,推定した破砕ピーク強度および残留強度はすべり面において発揮される強度を的確に捉えていた。強度図は,すべり面平均強度定数c,φの推定に有効であることから,適切で合理的な防止対策のために,活用が期待できる。
Keyword: 土の静力学的性質, 強度図, すべり面平均せん断強度定数GET PDF=07/07007-27.pdf
発表番号 (7-28)
Shear strength characteristics and slide mechanism of mudstone landslide, Asato, Okinawa
Kimura_Sho [Graduate School of Agriculture, University of Ryukyus]Gibo_Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakamura_Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
沖縄,安里地すべりの発生機構と土質強度
○木村 匠 [琉球大学大学院農学研究科]宜保 清一 [琉球大学農学部]中村 真也 [琉球大学農学部]
沖縄の地すべり災害において特異な形態と規模であった安里地すべりについて,まず,すべり面付近土の土質強度特性を明らかにした。次に,土質強度測定試験により得られた強度定数を活用して安定解析を行い,地すべりの発生機構と土質強度の関係を検討した。「残留係数を導入した安定解析法」の結果により,地すべり発生には残留係数R=0.37の残留強度の関与が必要であることが明らかとなった。
Keyword: 土の静力学的性質, 土質強度, 安定解析GET PDF=07/07007-28.pdf
発表番号 (7-29)
Consideration of dynamic parameter using Cyclic Torsional Shear Test
UCHIDA KAZUNORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]KEI NAKAGAWA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
繰返しねじりせん断試験による動的パラメータの検討
内田 一徳 [神戸大学農学部]○中川 慶 [神戸大学農学部]
本研究室では,耐震性に優れたため池洪水吐の検討をするため,霞ヶ浦砂で模型地盤を作製し,振動台実験を行った.そこで本研究は,有限要素法で動的解析する際に必要な振動台実験での地盤の物性値を明らかにすることを目的とし,静的ねじりせん断試験,繰返しねじりせん断試験を行い検討した.
Keyword: 中空ねじりせん断試験, 繰返し試験, 霞ヶ浦砂GET PDF=07/07007-29.pdf
発表番号 (7-31)
Fundamental study for efficiently filter press dehydration of dredged sludge
takisawa tomoaki [okayama university]murakami akira [okayama university]nishimura shin-ichi [okayama university]
フィルタープレスを用いた効率的な脱水処理の基礎実験
○滝澤 倫顕 [岡山大学]村上 章 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]
ため池は全国に21万箇所以上あり、多くは江戸時代以前に作られたものである。それらの多くは老朽化が進んでおり浚渫事業が各地で行われている。ため池はその規模から、フィルタープレスを用いた処理が行われてこなかった。しかし、近年では可搬可能なフィルタープレス機が開発され、ため池底泥の浚渫・脱水に用いられる。本研究では、プレス機を用いた効率的な脱水方法の確立を目的としている。
Keyword: ため池底泥, 浸透圧密, フィルタープレスGET PDF=07/07007-31.pdf
発表番号 (7-33)
Seepage failure and characteristics of movement of sand particles caused by a vertical upward seepage flow in soil using DEM
DEMを用いた地盤の一次元上昇流による浸透破壊と砂粒子移動特性の把握
一次元上昇浸透流による砂柱の破壊問題について, v素法による砂粒子移動のモデル化蕩差分法による浸透流のモデル化gみ合わせることによって解析を行い, 次の結論を得た。(1) 限界水頭差以下の水頭差では, 初期状態から1mm程度上方向に移動するが全体的には安定している。砂粒子は再配列を繰り返しながら緩んでいると考えられる。(2) 限界水頭差を超えると, 砂粒子全体が大きく(3mm程度)上方向へ移動し, 限界状態を超えた状態となっている。
Keyword: 浸透破壊, 限界状態, DEMGET PDF=07/07007-33.pdf
発表番号 (7-37)
A proposition of nondestructive investigation using elastic wave for soil structure
Tsunematu Hideshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto Unversity ]Kobayashi Akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto Unversity ]Yamamoto kiyohito [Graduate School of Agriculture, Kyoto Unversity ]Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agriculture, Kyoto Unversity ]
弾性波を用いた土構造物の非破壊検査の手法の提案
○常松 英史 [京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻]山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻]
ため池などの土構造物の改修事業の調査の省力化および効率化を目指し、弾性波を用いた非破壊検査による現状把握手法の検討を目的とする.まず室内試験によって、提案する解析方法の適用性を見た。そして現場計測において本研究の適応性について電気探査と比較検討した結果、良い適応性を見ることができた。
Keyword: 土構造物, 非破壊検査, 弾性波GET PDF=07/07007-37.pdf
発表番号 (7-38)
Investigation of strength control in cement-stabilization in muddy soil accompanied with changes of water content and grading
Kitajima Akira [Fujita Corporation]Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]Gonoi Jyun [Fujita Corporation]Sakamaki Katsuyuki []
含水比と粒度が変化する底泥土の砕・転圧土の現場実証試験
○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]谷 茂 [(独)農村工学研究所]五ノ井 淳 [(株)フジタ 土木本部 ]酒巻 克之 []
底泥土の粒度分布が堆積場所により異なることが予想されるフィルダムの改修を前提とした室内試験により底泥土の固化処理強度に及ぼす含水比と粒度の影響を調べ,これらを考慮した強度管理法を提案してきた.本稿では,実際の池に堆積した含水比と粒度が変化する底泥土を用いて実施工レベルの固化処理試験を実施し、提案した含水比と粒度を考慮した強度管理法の適用性を確認した結果について報告するものである。
Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理GET PDF=07/07007-38.pdf
発表番号 (7-39)
Overburden pressure behavior of conduit under small earth dam embankment
Fukushima Shinji [土木本部土木技術統括部]Tani Shigeru [企画管理部防災研究調整役]Kitajima Akira [技術センター土木研究部]Gonoi Jyun [土木本部土木技術統括部]
ため池堤体改修における底樋上・pする土圧挙動の計測
○福島 伸二 [(株)フジタ]谷 茂 [(独)農研機構 農村工学研究所]北島 明 [(株)フジタ]五ノ井 淳 [(株)フジタ]
老朽化したため池の堤体改修では堤体内に設置された底樋も改築されることが多く,既設堤体を逆台形状に掘削して既設底樋の撤去と底樋を新設してから,掘削部の埋戻しをするのが一般的である。底樋のような剛な構造物が堤体内にあると,その周辺は堤体と底樋の剛性の差に起因した複雑な土圧挙動を示し,底樋上には土柱質量に相当する土被り圧以上の土圧が集中し,底樋下の基礎地盤に想定以上の荷重が作用する。そこで,本稿では底樋に作用する土圧の正確な評価のために,堤体改修中のため池において底樋の上・pする土圧の測定を行った結果を報告する。
Keyword: ため池, 底樋, 土圧GET PDF=07/07007-39.pdf
発表番号 (7-3)
Long-term Change in Temporal Concentration of Daily Rainfall
Chikamori_Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Nagai_Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Yoneyama Kosuke [Ehime Prefectural Government]
日降水量の時間的集中度の経年変化
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]米山 幸佑 [愛媛県]
全国44地点における104年間の日降水量データを対象に,日降水量のエントロピーを計算し,日降水量の時期的集中傾向の経年変化を調べた。その結果,全対象地点において 1980 年以降,日降水量が時期的に集中して発生する傾向が強くなることが分かった。また,日降水量の平均値と変動係数について同様の検討を行った結果,変動係数は経年的に大きくなる傾向が示されたが,平均値には目立った変動は見られなかった。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, エントロピーGET PDF=07/07007-03.pdf
発表番号 (7-40)
Tank Tests of Shallow Buried Pipe Reinforced with Geogrid in Highly Compressible Foundation
TAGASHIRA Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
高圧縮性土地盤における埋設管の浅埋設工法に関する土槽実験
○田頭 秀和 [(独)土木研究所寒地土木研究所]佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]
高圧縮性土中の浅埋設工法の埋設管浮上防止機構の解明のために土槽実験を行い、浮上変位量と管にかかる荷重を計測した。3種類の断面(管頂高さでジオグリッドを結合する標準的なタイプ、管頂高さのジオグリッドがないタイプ、ジオグリッドがないタイプ)を設定し、地盤試料は模擬土と泥炭の2種類を使用した。その結果、明確なピーク荷重を持たないこと、傾斜すべり面を想定して検討を行うのが妥当であることなどが判った。
Keyword: 高圧縮性土, 浅埋設工法, 土槽実験GET PDF=07/07007-40.pdf
発表番号 (7-41)
Effect of Construction Method on Behavior of Buried Large Pipe with Thin Wall
ODA TETSUYA [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]KAWABATA TOSHINORI [Faculty of Agriculture, Kobe University]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]TAMURA HIROYUKI [Hokuriku regional agricultural administration office]NAKASHIMA HIROFUMI [Hokuriku regional agricultural administration office]
施工方法が超大口径薄肉パイプの埋設挙動に与える影響
○小田 哲也 [神戸大学大学院自然科学研究科]河端 俊典 [神戸大学農学部]毛利 栄征 [農村工学研究所]田村 弘幸 [北陸農政局]中島 博文 [北陸農政局]
5種類の施工方法により,口径3500mmの薄肉鋼管の現場埋設実験を行った.実験ではパイプのたわみ量,管内面発生ひずみを計測し,埋設挙動を検討した.その結果,このような大口径薄肉パイプの場合,周辺地盤の強度特性や埋戻し転圧過程や矢板引抜きなど施工過程の差異が,パイプの埋設挙動に大きな影響を与えることが明らかになった.
Keyword: パイプライン, 現場実験, ひずみGET PDF=07/07007-41.pdf
発表番号 (7-42)
Experiments on Lightweight Thrust Restraint for Buried Bend under internal pressure
SAWADA YUTAKA [Kobe University]KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]KASHIWAGI AYUMU [Kobe University]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]UCHIDA KAZUNORI [Kobe University]
圧力管曲部軽量スラスト防護工法の内圧負荷実験
澤田 豊 [神戸大学]河端 俊典 [神戸大学]○柏木 歩 [神戸大学]毛利 栄征 [農村工学研究所]内田 一徳 [神戸大学]
農業用パイプラインなどの圧力管曲部に作用するスラスト力に抵抗するために,Fig. 1に示すようなジオグリッドを籠状に取り付けた軽量スラスト対策工法を考案した.本論では,口径300mmの試験管路を用いて,内水圧を負荷した実大規模埋設実験を実施し,当提案工法の有効性について検討を行った.
Keyword: パイプライン, 水平抵抗, 実規模実験GET PDF=07/07007-42.pdf
発表番号 (7-43)
Evaluation of Lateral Resistance of Lightweight Thrust Restraint for Pipe Bend
SAWADA YUTAKA [Kobe University]KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]UCHIDA KAZUNORI [Kobe University]
圧力管曲部軽量スラスト防護工法の増加水平抵抗力の算定
○澤田 豊 [神戸大学]河端 俊典 [神戸大学]毛利 栄征 [農村工学研究所]内田 一徳 [神戸大学]
圧力管曲部には内圧と曲がり角度に応じてスラスト力が作用する.著者らはジオグリッドならびにアンカープレートを用いた耐震性の高いスラスト対策工法を考案し,水平載荷模型実験および数値解析から,その有効性を明らかにした.本論では,当提案工法による増加抵抗力をジオグリッドの伸びを考慮して,算定を行った.さらに,直径300mmの管路を用いて行った実規模実験の結果と比較を行い,提案式の予測精度について検討を行った.
Keyword: パイプライン, 水平抵抗, ジオシンセティックスGET PDF=07/07007-43.pdf
発表番号 (7-45)
The 2D-model consolidaition tests and analysis
miida natsuki [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]nishimura shin-iti [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]yamasita harumi [Okayama Prefectural Government]
二次元圧密模型実験とその解析
○三井田 夏樹 [岡山大学大学院 環境学研究科]西村 伸一 [岡山大学大学院 環境学研究科]山下 晴美 [岡山県庁]
本研究では,軟弱地盤の変形予測法の開発を行っている.そのため,ここでは,まず岡山県笠岡湾海成粘土を用い,二次元圧密模型実験を実施した.実験により得られた観測値を用い,逆解析から土壌パラメータを同定し予測シミュレーションを行った.この予測解析値と実験観測値の適合度で地盤の変形予測法の精度を検討した.
Keyword: 圧密・締固め, 地盤の変形, 土構造物の解析GET PDF=07/07007-45.pdf
発表番号 (7-46)
The excavation analysis of continuous wall in sand foundation with excavation by visco-elasto-plastic FEA
Okajima Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
砂地盤における抗土圧構造物の掘削に関する粘弾塑性有限要素解析
○岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では,抗土圧構造物の掘削による転倒破壊という境界値問題における乾燥砂の時間依存性を対象とした.この問題に対し,要素試験によって三要素モデルを発展させたTESRAモデルを組み込んだ粘弾塑性有限要素解析手法を開発した.また,模型実験を行いそれに対応した粘弾塑性有限要素解析を行い,弾塑性解析,一定粘性粘弾塑性解析と比較することで境界値問題における粘弾塑性破壊メカニズムを検討した.
Keyword: 土構造物の解析, 土圧, GET PDF=07/07007-46.pdf
発表番号 (7-4)
Heat Budget Analysis of Lake Ikeda from 1981 to 2005
ITO Yuji [United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University]MOMII Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
池田湖の1981年から2005年の熱収支解析
○伊藤 祐二 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]
本研究では,熱収支解析モデルを用いて1981年から2005年にわたる25年間の池田湖の熱収支解析を行った.湖水温の計算値は鉛直水温の実測値と概ね一致し,潜熱量の計算値はBowen比法およびPriestley-Taylor法の結果と概ね一致した.解析によれば,潜熱量は4月に最小となり10月に最大となる.また水深の深い池田湖では,熱収支の季節変化は主に水温と気温の季節的な変動特性によって特徴づけられる.
Keyword: 湖, 熱収支, 気象環境GET PDF=07/07007-04.pdf
発表番号 (7-50)
Consideration on Pulling Property of Batter Piles for Dry Sand
Kimata Takashi [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]Kudo Yosuke [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]Yamaguchi Tomonori [Grad. Sch. Of Life and Envir. Sci., Osaka Pref. Univ.]Inoue Ryoji [ Osaka Pref. Univ.]
乾燥砂地盤における斜杭基礎の引き抜き特性に関する考察
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]○山口 智功 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]井上 亮志 [大阪府立大学農学部地域環境科学科]
著者らはこれまで模型実験を行って粘性土・砂地盤における斜杭の有効性を確認してきた。今回は砂地盤において,さらに地盤条件を変えて試験を行い,斜杭の力学特性について検討を加えた。また抵抗力を予測する手法として双曲線モデルの適用可能性を検討した.その結果,引き抜き抵抗力の初期接線の比と貫入体積比は近い値になること, 双曲線モデルは引き抜き初期の挙動をよく再現し,十分に適用可能だとわかった.
Keyword: 斜杭基礎, 砂地盤, 双曲線モデルGET PDF=07/07007-50.pdf
発表番号 (7-51)
Seismic Performance Regulations of Super Levee for Level-2 Earthquake motion
Mori Hiroshi [Foundation for Riverfront Improvement and Restoration]
レベル2地震動に対する高規格堤防の耐震性能規定の考え方
○森 洋 [財団法人リバーフロント整備センター]
本論文では変形量評価におけるレベル2地震動対応での耐震性能規定設定の考え方の一つを紹介する。高規格堤防の性能機能を三つの定義(安全性・供用性・修復性)で表現することで、高規格堤防の河川堤防部と後背地に当たる宅地造成部での性能規定をそれぞれ示した。実際の性能設計に対応すべく動的変形解析による評価を行った結果、既に規定されている現行マニュアルでのレベル1地震対応で得られる耐震対策規模と同じ値となった。
Keyword: レベル2地震動, 高規格堤防, 耐震性能規定GET PDF=07/07007-51.pdf
発表番号 (7-53)
Evaluation of in situ sampling test and laboratory test results for earthquake-proof verification of exisiting earth-fill dam
Yoshihisa Yasushi [Incorporated Administrative Agency Japan Water Adency Water Resoruces Engineering Department ]
既設アースダム耐震照査のための現位置サンプリングと土質試験結果の評価
○吉久 寧 [独立行政法人水資源機構 総合技術推進室]
長期間安定経過している既設アースフィルダムの耐震照査を行うため、建設時の強度定数(C、φ)ではなく、現時点の堤体の物性値を評価し解析に使用するため、堤体から不攪乱試料の採取を行い、室内土質試験を実施した。本報告は、堤体から採取したサンプリング手法及び留意点、さらに強度定数となる三軸圧縮試験結果等について述べるものである。
Keyword: アースフィルダム, 耐震検討, サンプリングGET PDF=07/07007-53.pdf
発表番号 (7-55)
Two dimensional dynamic elasto-plastic finite element analysis of Kawanishi dam visited by Chuetsu Earthquake
Hamada Hideki [The University of Tokyo]Okajima Kenji [The University of Tokyo]Tanaka Tadatsugu [The University of Tokyo]
中越地震で被災した川西ダムの2次元動的弾塑性有限要素解析
○濱田 英希 [東京大学大学院農学生命科学研究科]岡島 賢治 [東京大学大学院農学生命科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
中越地震で被災した川西ダム(中央遮水ゾーン型フィルダム,堤高43m)について観測された地震波を用いて2次元動的弾塑性有限要素解析を行った.解析の結果,天端の沈下量は14cmとなった(実際には最大27.5cm,平均15.1cm).また実際の変状は天端と上流法面で大きく現れたが,解析結果ではひずみの集中は天端と下流法面に現れた.上流側堤体下部における過剰間隙水圧発生の可能性など今後検討の余地がある.
Keyword: 土構造物の地震時挙動, 数値解析, GET PDF=07/07007-55.pdf
発表番号 (7-56)
Shaking table tests for lightweight spillway
Kawabata_Toshinori [Faculty of Agriculture, Kobe University]Uchida_Kazunori [Faculty of Agriculture, Kobe University]Kitano_Tomohiro [Graduate school of science and technology, Kobe University]Watanabe_Koji [Faculty of Agriculture, Kobe University]Mohri_Yoshiyuki [National Institute for rural engineerign]
ため池洪水吐の振動台実験
河端 俊典 [神戸大学農学部]内田 一徳 [神戸大学農学部]北野 知洋 [神戸大学大学院自然科学研究科]○渡邊 康治 [神戸大学農学部]毛利 栄征 [農村工学研究所]
1995年の兵庫県南部地震では多くの農業用ため池が被災した.重量構造物である洪水吐は,震災時の被害が特に大きく,主な被災事例としてため池堤体と洪水吐のはく離が確認された(Photo 1参照).本研究では,耐震性を考慮した軽量洪水吐を提案するとともに,それらの動的挙動を明らかにするため振動台実験を行った.
Keyword: 振動台, 補強土, 洪水吐GET PDF=07/07007-56.pdf
発表番号 (7-57)
Reliability-based design considering overflow risk of embankment of irrigation tank for heavy rain
mori shunsuke [Okayama University , Graduate School of Environmental Science]nishimura shinichi [Okayama University , Graduate School of Environmental Science]
豪雨時のため池の越流リスクを考慮した信頼性設計
○森 俊輔 [岡山大学,環境学研究科]西村 伸一 [岡山大学,環境学研究科]
ため池は日本全国各地に、約21万ヶ所以上存在する。江戸時代以前に建造されたため池は老朽化が激しく、約2万個が改修を必要としている。そのため、ため池が決壊することにより周辺地域の農作物、農業用施設のみではなく家屋その他の施設にも二次的災害が確実に及ぶことになる。改修の判定基準を決定する際の豪雨時における越流のリスク評価を目的とする。
Keyword: 信頼性設計, ため池の改修, GET PDF=07/07007-57.pdf
発表番号 (7-58)
Reliability analysis of irrigation tank embankment for earthquakes by finite element method
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Matsuura Ken [Okayama University]
有限要素法によるため池堤体の地震時信頼性解析
○西村 伸一 [岡山大学]松浦 健 [岡山大学]
本報告では,有限要素法を利用したため池堤体の信頼性設計を行う.具体的には,ため池の改修(前刃金工法)を例とし,地震時の改修効果について検討している.この課題に関して,有限要素法にモンテカルロ法を適用した方法を用いており,これまでは,非連成解法を用いてきた.この方法は,非排水・排水状態の別を厳密に規定できないため,曖昧さを生じる.従って,今回は,水・土連成解法を適用している.
Keyword: 信頼性解析, ため池, 有限要素法GET PDF=07/07007-58.pdf
発表番号 (7-5)
Study of catchment information from high resolution satellite imgery for hydrological prediction
Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]Suzuki Kenji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Onishi Takeo [Research Institute for Humanity and Nature]Tasumi Masahiro [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
水文予測のための高解像度衛星画像からの流域情報に関する研究
○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]鈴木 研二 [国際農林水産業研究センター]大西 健夫 [総合地球環境学研究所]多炭 雅博 [宮崎大学農学部]
本研究では大阪府と京都府を事例に,流域情報の抽出をQuickBirdを用いた目視判読のみで試みた.その結果,大阪府岸和田市ではため池と水路の判読と,これらを利用したため池集水域を特定できることを示した.京都市左京区では傾斜地水田の形状から斜面の推定と,陰影を利用した背後流域や河道網を推定できることを確認した.これらの結果は未観測地域の水文量予測に資する有益な情報を与えうることが示唆された.
Keyword: リモートセンシング, 流域, PUBGET PDF=07/07007-05.pdf
発表番号 (7-60)
liquefaction countermeasure for pump facility on performance based design concept
KATO_Tomoo [Japan Water Agency]AOYAMA_Sigeyasu [Kyoto University]HARA_Takashi [CTI Engineering Co]OHTAKE_Yu [CTI Engineering Co]
性能設計概念を用いた揚水機場の液状化対策
○加藤 智雄 [(独)水資源機構木曽川用水総合管理所]青山 咸康 [京都大学]原 隆史 [(株)建設技術研究所]大竹 雄 [(株)建設技術研究所]
東海/東南海地震の発生が懸念される中、木曽川用水では農業用水や都市用水の「安全で安定した供給」が要求されており、液状化地盤上に設置される揚水機場に対し、性能設計の概念を用いて構造物の性能を満足する必要最小限の対策を計画するといった合理的な取組みについて検討し、その一手法である「排水機能付矢板を用いた液状化抑制対策」について、その合理性、経済性、および大規模構造物への適用性を検討したので報告するものである。
Keyword: 性能設計, 大規模地震, 液状化対策GET PDF=07/07007-60.pdf
発表番号 (7-6)
Relevance of LAI and Spectral Reflectance and Transpiration of an Oak
樫のLAIと分光反射特性及び蒸散量の関連性について
本研究では、植生に関する情報の中植生の分布量を定量的に評価する葉面積指数(LAI)の測定方法を検討し、LAIと植生の分光反射特性及び蒸散量の関連性について実験的に検討した。検討の結果、植生指数NDVI、SR及びNVIとLAIとの間には高い相関性が見られた。特に、SR及びNVIはLAIの増加に伴い線形的に増大する傾向が見られた。一方、LAIと茎内流測定法による蒸散量との間に密接な関連性が存在した。
Keyword: 葉面積指数(LAI), 分光反射, 蒸散量GET PDF=07/07007-06.pdf
発表番号 (7-7)
Difference in the rain runoff and the snowmelt runoff judged from the parameters of the storage routing model
SATO ERIKO [Faculty of Agriculture, Iwate University]KUDO SYUICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]KURASHIMA EIICHI [Faculty of Agriculture, Iwate University]
貯留関数法からみた降雨および融雪流出の比較
○佐藤 江里子 [岩手大学農学部]工藤 修一 [岩手大学農学部]倉島 栄一 [岩手大学農学部]
Keyword: 融雪浸透, 貯留関数法, GET PDF=07/07007-07.pdf
発表番号 (7-9)
The special quality of the flood peak reduction by irrigation ponds group in Mukunashi-gawa Basin
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
椋梨川流域におけるため池群の洪水ピーク軽減効果の特性
○吉迫 宏 [農村工学研究所]小川 茂男 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
広島県下を流れる椋梨川・椋梨ダム上流域を対象に、ため池群による下流河川の洪水ピーク軽減効果の特性をシミュレーションにより検討した。下流河川に対する満水時のピーク流量軽減効果は小さいこと、中央集中型降雨に対しては空き容量の存在によって効果が発揮されること、また後方集中型降雨では降雨ピーク直前にため池の水位を低下させることで中央集中型降雨の場合と同様の効果が期待できると考えられることを明らかにした。
Keyword: 洪水流出, ため池, シミュレーションGET PDF=07/07007-09.pdf
発表番号 (P-10)
Elasto-Plastic Fine Elemnt Method Analysis of Buried Pipe
MUHTAR Sader [ Tokyo University of Agriculture and Technology]KATO Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
埋設管を有する地盤の弾塑性有限要素解析 -弾塑性有限要素法プログラムの開発-
○ムフタル・サディール [東京農工大学大学院]加藤 誠 [東京農工大学大学院]
農地地盤の表面に荷重の作用によって発生する埋設管の力学挙動を把握することは非常に重要である。埋設管の変形問題および安定性についての研究は多数の報告がある。本研究では、既往の研究の続きとして埋設管を有する地盤の弾塑性有限要素法解析プログラムを開発し、荷重に対する荷重と地盤沈下量の関係に加え、各荷重段階での地盤及び埋設管の変形と応力分布、荷重の増加に伴う地盤内の破壊領域の進展状況等を調べた。
Keyword: 弾塑性有限要素法, 多層地盤, 埋設パイプGET PDF=07/07P00-10.pdf
発表番号 (P-11)
Teaching Method and Faculty Development on the Experiment of Construction Materials over a Quarter of a Century
Hosokawa Yoshiharu [School of Veterinary Medicine, Kitasato University]
環境マテリアル工学(土木材料学)実験の指導法とその教育改善−四半世紀にわたる教育実践から−
○細川吉晴 [北里大学獣医学部]
環境マテリアル工学(土木材料学)の実験では,各種構造物建設に利用されるマテリアルの諸性質を理解させる必要がある。この指導については,試行錯誤しながら四半世紀にわたり教育実践してきた。ここでは,本実験の指導法とその教育改善の取り組みについて報告する。
Keyword: 環境マテリアル工学実験, 指導法, 教育改善GET PDF=07/07P00-11.pdf
発表番号 (P-12)
Setting up a Standard for Water Saving Measures in Mie Canal
Mikami Nobuhisa [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Operation & Maintenance Office]Nanpo Masatoshi [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Operation & Maintenance Office]Hibino Sueyoshi [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Operation & Maintenance Office]
三重用水における節水対策基準の策定
○三上 順央 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]南保 正俊 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]日比野 末義 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]
三重用水は、鈴鹿山脈を源とする中小の8カ所の渓流の豊水時に取水し4ダムに貯留することにより水源としている。渇水時には、隣接の利水事業との利水調整又は河川管理者による渇水調整等は施設配置上不可能であり、自らの節水等により貯水量の枯渇を回避し延命させる必要がある。節水にあたっては、期別の節水基準線を定める必要があり、過去取水実績及び渇水事例等を踏まえ、節水対策基準線を策定した経緯を報告する。
Keyword: 用水管理, 水利用計画, GET PDF=07/07P00-12.pdf
発表番号 (P-13)
Development of the Automatic Inlet for Water Management in the Paddy Field
JEON JONG-GIL [National Institute of Agricultural Engineering]LEE SANG-BONG [National Institute of Agricultural Engineering]YUN JIN-HA [National Institute of Agricultural Engineering]KIM JIN-YOUNG [National Institute of Agricultural Engineering]
水田水管理用自動取水口の開発
○全 鍾吉 [韓国農業工学研究所]李 尚奉 [韓国農業工学研究所]尹 眞河 [韓国農業工学研究所]金 鎭榮 [韓国農業工学研究所]
近年韓国では農村高齢化によって末端圃場の水管理が円滑にならない場合が多い.また、従来の取水口は場合によって必要湛水深を維持するために頻繁に操作しなければならない不便さもある.したがって末端圃場の取水口の自動化は水稲作における労働時間の短縮や水管理の省力化をはかるために必要であり、そのニーズも高まっている.そこで本研究では、水田水管理用自動取水口を開発し取水口管理にかかる努力節減や適切な取水口管理による農業用水節減をはかった.
Keyword: 水田水管理, 自動取水口, 省力化GET PDF=07/07P00-13.pdf
発表番号 (P-14)
Paddy Yield grown by System of Rice Intensification Method and Its Unevenness
YAMAJI_EIJI [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]SATO_SHUICHI [Overseas Consulting Administration, Nippon Koei Co., Ltd.]
SRI稲作の収量と不均一性
○山路 永司 [東京大学新領域創成科学研究科]佐藤 周一 [日本工営蟶飮拈C外事業本部]
SRI稲作は世界各国で実践され、インドネシアでは982haで実施・拡大中である。本方式の特徴は、出芽後1週間程度の乳苗を、30cm程度の広い間隔で、一本植えし、栄養成長期に湛水せず間断灌漑を行う、というものである。この方法によって、種籾と灌漑用水とが大幅に削減できると同時に、高収量が達成される。スラベシ島での調査の結果、高収量は確認されたものの、圃場内のばらつきが大きいことが明らかとなった。
Keyword: SRI, 乳苗移植, 間断灌漑GET PDF=07/07P00-14.pdf
発表番号 (P-15)
Cleaning of Underdrainage Pipes and Evaluation of Drainage Functions
YAMANASHI Mitsunori [Hokkaido College, Senshu University]KAWASAKI Hiroshi [Kawasaki Construction Co. Ltd.]ARAYA Ken [Hokkaido College, Senshu University] NARITA Yasusaburo [Hokkaido College, Senshu University]TADA Tatsumi [Hokkaido Industrial Research Institute]
暗渠管の洗浄と排水機能の診断
○山梨 光訓 [専修大学北海道短期大学]川崎 宏 [川崎建設株式会社]新家 憲 [専修大学北海道短期大学]成田 保三郎 [専修大学北海道短期大学]多田 達実 [北海道立工業試験場]
暗渠排水管洗浄用に開発したカメラ付き洗浄ロボットを使って排水機能の保全を図る目的で,管路延長50m超(<150m)の洗浄可能性と,分岐管にも有効なことを試験した。同時に,暗渠管の機能維持を検討するために敷設位置を電磁探査とGPSを併用して埋設状態の把握が可能なことも試験した。これらの方法により,暗渠機能の低下原因として,土砂の堆積,根の詰まり,管の褶曲(不等沈下)などを明示することも可能となった。
Keyword: 暗渠排水, 暗渠管洗浄, 排水管理GET PDF=07/07P00-15.pdf
発表番号 (P-16)
Estimation of Upward Soil Water Flux and Evapotranspiration in Oriental Pickling Melon Greenhouse.
MIURA_Takeshi [Okayama university]HIRANO_Emi [Okayama university]MORIMOTO_Yuji [Okayama university]MOROIZUMI_Toshitugu [Okayama university]
白瓜ビニールハウス内の上向き補給水量と蒸発散量の推定
○三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]平野 絵美 [岡山大学大学院環境学研究科]森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
白瓜が栽培されているビニールハウスにおいて微気象,土壌水分量,潅水量の測定を実施し,根域への上向き補給水量をvan Genuchtenモデルを用いて,蒸発散量は根域の水収支式から算出した。2005年は上向き補給水量が117mm,蒸発散量は330mm,2006年ではそれぞれ13mm,186mmとなった。ペンマン蒸発散位に対する比は0.88,0.66とほぼ妥当な結果が得られた。
Keyword: 施設畑用水量, 蒸発散量, 上向き補給水量GET PDF=07/07P00-16.pdf
発表番号 (P-17)
Analysis of actual water use and diagnosis of water use system in Hiikawa downstream area
Nakamura Yousuke [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Akae Taleo [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Kimura Kazumasa [Irrigation Bureau of Hiikawa Coastal Area]
斐伊川下流地区における農業用水の利用実態分析と水利システム診断
○中村 陽輔 [岡山大学環境理工学部]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]木村 和正 [斐伊川沿岸農業水利事業所]
斐伊川下流地域において,現状の用水利用実態の分析および線形計画法に基づいて,水利システムの問題点の診断を行うことを試みた.その結果,「取水した水を最大限使用し,反復利用を最小にする」という基本的な考えで,用水利用が計画,実行されていると判断された.計画通りの取水されれば反復水に依存する必要はないのに,反復利用が行われているのは,堆砂や取水口の機能不全等,不十分な取水機能に起因するものと考えられた。
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, GET PDF=07/07P00-17.pdf
発表番号 (P-21)
Runoff and Sediment Loss from Bare Soil under Application of Composted Cattle Manure
牛糞コンポスト施用を行なった傾斜裸地の受食性変化
牛糞コンポスト施用の傾斜裸地における受食性変化を調べるため、異なる方法(無施用、20、40t/ha鋤き込み施用、20t/ha表面施用)によりコンポスト施用を行なった野外侵食試験枠からの表面流去水量、侵食量変化を1年間観測した。コンポスト施用区からの表面流去水、侵食各量は無施用区に比べ抑制された。これら流出抑制は、観測終了時における耐水性団粒分析結果より表層団粒構造の保持が寄与したものと考えられた
Keyword: 土壌保全, 受食性, 牛糞コンポストGET PDF=07/07P00-21.pdf
発表番号 (P-23)
Cooperation among Organizations for Development of Agriculture and Livestock Industry Basis Biomass Town
YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
農畜産業型バイオマスタウン構築のための組織連携
○柚山 義人 [農村工学研究所]清水 夏樹 [農村工学研究所]山岡 賢 [農村工学研究所]中村 真人 [農村工学研究所]
バイオマスタウン構想は,地域の意志と地域特性に基づき,中・長期的ビジョンに立って描き,バイオマス変換施設建設などのバード事業は,財政状況を考慮しつつ段階的に実施する場合が多い。バイオマスタウンとしての空間的まとまり・広がりや組織連携の方法は,バイオマスの生産(発生)と再生資源の需要の質・量及び時・空間分布に左右されるため,事業の進展に伴い柔軟に変化させられる計画づくりが望まれる。
Keyword: バイオマス, 資源循環, 組織連携GET PDF=07/07P00-23.pdf
発表番号 (P-24)
Calculations of Working Hours for Environmental Symbiotic Life
SAITOH Masaki [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
人間と環境との共生を成立させるための労働時間の試算
○斉藤 正貴 [東京農業大学大学院農学研究科]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
人間と環境との共生を成立させるための計画及び評価方法を提案した。成人男性一人の栄養バランスを考慮して、必要となる農地面積を求めた上で、統計資料を用いて最も人力のみに近いと判断される農作業時間を抽出して合計労働時間を求めた。千葉県の環境条件下では、信頼度50%収量において成人男性一人の生存に必要な農地面積は1,440m2、年間労働時間は789時間となり、無理のない労働時間となった。
Keyword: 人間, 環境共生, 労働時間GET PDF=07/07P00-24.pdf
発表番号 (P-27)
Soil Environment Monitoring by Many Bands Electromagnetic Inquiry Method
Yuya Hirai [Shimane University]Yasushi Mori [Shimane University]
多バンド電磁探査法による土壌環境モニタリング
○平井 優也 [島根大学]森 也寸志 [島根大学]
農地や森林等の環境評価・管理のための非破壊土壌環境モニタリング技術として、森林、水田、果樹園で多バンド電磁探査法を行った。森林での降雨前後、水田での湛水前後といった環境の変化は電気伝導度で、土壌硬度などの固有の情報は帯磁率でモニタリングでき、水文循環を裏付けるデータが出せた。また、森林、水田、果樹園では電気伝導度に違いがあり、管理形態の違いが土壌環境に与える影響を調べることが可能であると思われた。
Keyword: 多バンド電磁探査法, 非破壊探査, 電気伝導度GET PDF=07/07P00-27.pdf
発表番号 (P-2)
Relationship between rainfall and disaster occurrence rate of paddy field
fukumoto masato [National Agricultural Research Center for Western Region]yoshimura akiko [National Agricultural Research Center for Western Region]
降雨量と水田の災害発生率の関係
○福本 昌人 [近畿中国四国農業研究センター]吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]
2004年の台風23号に伴う水田の豪雨災害を対象に、降雨量(最大1時間雨量、積算雨量)と災害発生率(田面積100ha当りの災害復旧申請数;市町村単位あるいは字単位)の関係を調査したところ、同関係は、地域(県)により大きく異なり、また同じ地域でも地形条件(各字の水田の平均傾斜度)により大きく異なることがわかった。水田の豪雨災害の発生予測を行う場合には、危険度の判定基準は地域別・傾斜度別に設定する必要がある。
Keyword: 災害, 豪雨, 水田GET PDF=07/07P00-02.pdf
発表番号 (P-33)
Planning of water-environmental management in the Cidanau watershed, Indonesia
YAMANAKA Noriyuki [Graduate School of Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]
○山中 規之 [宇都宮大学農学研究科農業環境工学専攻]後藤 章 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]水谷 正一 [宇都宮大学農学部農業環境工学科]
インドネシアの中枢で世界第一位の人口を有する島であるジャワ島では,近年経済発展に伴う工業地域の拡大による人口の増加,生活様式の変化などによって,水需要の増大や水質悪化が起こっている。そこで本研究では,水環境管理が適切に実施されるように,事前に管理の方法を計画することを目的として,各々のシナリオに関するモデル・シミュレーションを行い,流域水質モデルによる流域内水質の将来動向予測を行った。
Keyword: 流域, 水質, 環境管理GET PDF=07/07P00-33.pdf
発表番号 (P-35)
Effects of ecosystem conservation works on food habit of fishes and frogs in the consolidated hill-bottom paddy fields
Matsuzawa Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Tanoue Kahori [Utsunomiya Univ.]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
生態系保全型圃場整備が谷津田内の魚類・カエル類の食性に及ぼす影響
○松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]田上 かほり [宇都宮大学]森 淳 [農村工学研究所]
圃場整備が谷津田内の食物網に与える影響を検討するために、圃場整備前後の魚類・カエル類の食性を生態系配慮型圃場整備が行われた谷津において調査した。その結果、圃場整備前のそれぞれの底生魚類の食性が内容物調査と安定同位体比法の双方から推定された。またカエル類は内容物調査から一部の昆虫の減少により食性に変化があった可能性が示唆された。
Keyword: 生態系, 圃場整備, GET PDF=07/07P00-35.pdf
発表番号 (P-37)
The internship in the Land Development Department in Khon Kaen, Thailand
MOROIZUMI Toshitugu [Okayama university]YAMAMOTO Masaya [Okayama university]MORIMOTO Yuji [Okayama university]HAMADA Hiromasa [JIRCAS]SUKCHAN Somsak [Land Development Department,Thailand]
タイ国土地開発局における大学院生の現地研修
○諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]山本 将也 [岡山大学大学院環境学研究科]森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]濱田 浩正 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]Somsak Sukchan [タイ国土地開発局]
平成17年度より開始された文部科学省「魅力ある大学院教育」イニシアティブに岡山大学大学院環境学研究科の「『いのち』をまもる環境学教育」が採択された。この教育プログラムの一環として博士前期課程の大学院生2名がタイ国土地開発局に派遣され,土壌よび水資源調査に関する研修を受けた。本発表では,研修実施結果として土壌調査とマイクロモノリスの作成,地下水調査とラドン濃度の測定,成果報告会について報告する。
Keyword: 現地研修, タイ国土地開発局, GET PDF=07/07P00-37.pdf
発表番号 (P-38)
Renewal of Water Management System using Information Technology in Mie Canal
Taguchi Tomohiro [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]Oikawa Takuji [Incorporated Administrative Agency, Japan Water Agency, Mie Canal Opetation & Maintenance Office ]
三重用水のITを活用した水管理システム更新
○田口 智浩 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]及川 拓治 [独立行政法人水資源機構三重用水管理所]
三重用水では、施設を監視制御するための通信網を平成15,16年度に更新したのに伴い、インターネットなどで利用されている通信規格TCP/IPを利用できるインフラ整備を完了してIP電話やネットワークカメラを導入し、引き続き平成17,18年度に水管理制御処理設備の更新を行った。設備更新に伴い管理上の懸案事項を整理しIT技術により改善を行った水管理システムについて報告する。
Keyword: IT, 用水管理, GET PDF=07/07P00-38.pdf
発表番号 (P-39)
Measurement of soil moisture content using a soil moisture sensor at a rain-fed field in Northeast Thailand
MITSUISHI Shoichi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]ITO Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
土壌水分センサーによる東北タイ天水田の土壌水分測定
○三石 正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]伊藤 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
東北タイ天水田の営農計画のためには,表層土壌水分挙動の理解が重要である.しかし,現地で土壌水分観測をする場合には常にデータ損失のリスクを伴う.最近,我々は海外現地土壌の水分・温度・ECを日本からリアルタイムにモニターするフィールドサーバの開発に取り組んでいる.本発表では,乾季コンケン天水田における土壌水分と地温の観測結果と土壌の状態について報告するとともに,土壌センシングの問題点について議論する
Keyword: 東北タイ, 天水田, 土壌水分センサーGET PDF=07/07P00-39.pdf
発表番号 (P-40)
Real-time Soil Information Monitoring by Field Server at a Rain-fed Field in Northeast Thailand
MIZOGUCHI Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]MITSUISHI Shoichi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]ITO Tetsu [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]NINOMIYA Seishi [National Agricultural Research Center]HIRAFUJI Masayuki [National Agricultural Research Center]FUKATSU Tokihiro [National Agricultural Research Center]KIURA Takuji [National Agricultural Research Center]TANAKA Kei [National Agricultural Research Center]TORITANI Hitoshi [National Institute for Agro-Environmental Sciences]HONDA Kiyoshi [Asian Institute of Technology (AIT)]
フィールドサーバによる東北タイ天水田のリアルタイム土壌情報モニタリング
○溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]三石 正一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]伊藤 哲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]二宮 正士 [中央農業総合研究センター]平藤 雅之 [中央農業総合研究センター]深津 時広 [中央農業総合研究センター]木浦 卓治 [中央農業総合研究センター]田中 慶 [中央農業総合研究センター]鳥谷 均 [農業環境技術研究所]本多 潔 [アジア工科大学院]
地球観測データ統融合の応用事例研究として、衛星リモートセンシングと地上フィールドの土壌水分の検証手法の開発が求められている。その手法の一つとして、土壌水分観測用フィールドサーバを開発し、それを東北タイ天水田に設置した。本発表では、そのシステムについて概説すると共に、フィールドモニタリング技術の可能性と問題点について述べる。また、他分野から期待される農学分野の情報利用研究の現状についても議論する。
Keyword: 土壌情報, フィールドサーバ, 東北タイGET PDF=07/07P00-40.pdf
発表番号 (P-5)
Measurement of evapotranspiration using simple gradient method.
Otsuka_Shinya [Okayama university]MIURA_Takeshi [Okayama university]
簡易傾度法による蒸発散量の測定
○大塚 新也 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]
傾度法を簡便性を考慮し1高度のみの風速でフラックスが算出できる簡易傾度法を取り上げ,他の手法との比較を通して適用上の問題点等について検討を行った.その結果は,簡易傾度法は傾度法と比べると若干大きい値を示したが,傾度法の代わりに簡易傾度法を用いることは簡便性も考慮すると有用であると思われる.しかし,過小評価となった期間もあったため,その点は今後の課題である.
Keyword: 簡易傾度法, 蒸発散量, 地面修正量GET PDF=07/07P00-05.pdf
発表番号 (P-6)
Development of undisturbed soil core sampler for solute transport experiment
INOUE Mitshiro [Arid Land Research Center, Tottori University]TORIDE Nobuo [Faculty of Biosources, Mie University]YAMAMOTO Sadahiro [Faculty of Agriculture, Tottori University ]
溶質移動実験のための不撹乱土壌採取器の開発
○井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]山本 定博 [鳥取大学農学部]
不撹乱土壌を採取して,土壌中の溶質移動特性として,分散係数,分散長などの平均間隙流速や体積含水率との依存性を調べることは,農地や林地の溶質移動を把握するために必要である。また,根圏から下方への浸透水量と水質を測定するライシメータに,不撹乱土壌カラムが有益である。ここでは,圧入式と自重落下式の不撹乱土壌採取器の開発と,サンプリング時の問題と対策について言及した。
Keyword: 不撹乱土壌, 浸透, 乾燥密度GET PDF=07/07P00-06.pdf
発表番号 (企-11-1)
Evaluation and Perspective of Green Dam from the Viewpoint of Hydrology -What is the problem?-
Haruya Tanakamaru [Graduate School of Agriculture, Kobe University]
水文学から見た「緑のダム」の評価と展望 −問題の所在について−
○田中丸 治哉 [神戸大学大学院農学研究科]
森林の持つ洪水緩和機能や渇水緩和機能のことが緑のダム機能と呼ばれている.この概念は特に新しいものではないが,最近,ダム建設の是非に関する議論に際して頻繁に取り上げられ,その評価は研究者,行政,市民を巻き込んだ論争に発展している.本稿では,緑のダムに関する主な論点を整理した後,水文学から見た緑のダム機能の評価について概説するとともに,同機能を評価するための研究の方向性について述べる.
Keyword: 緑のダム, 洪水緩和機能, 渇水緩和機能GET PDF=07/07S11-01.pdf
発表番号 (企-11-2)
A hydrological evaluation on the green-dam effect in small watersheds of artificial coniferous forests
Takeda Ikuo [Shimane University]Toda Yukihito [Shimane University]Somura Hiroaki [Shimane University]Mori Yasushi [Shimane University]
針葉樹人工林における「緑のダム」の水文学的評価
○武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]戸田 政仁 [島根大学生物資源科学部]宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]森 也寸志 [島根大学生物資源科学部]
針葉樹人工林における「間伐遅れ」が汚濁負荷流出に与える影響を把握するため,1998年より2つの針葉樹人工林において水質水文調査を継続しているが,これまでに得られた水文データをもとに,「緑のダム」機能の水文学的評価を,主として基底流量の変動,および渇水時の流量を対象として試みた。その結果,「間伐遅れ」の流域では,間伐を行っても十分な下層植生が回復せず,基底流量の増加が長く続くことなどがわかった。
Keyword: 緑のダム, 針葉樹人工林, 間伐GET PDF=07/07S11-02.pdf
発表番号 (企-11-3)
Process based research in an artificial forest of Chamaecyparis obtusa
Otsuki Kyoichi [Kyushu University Forest]Higashi Naoko [Kyushu University Forest]Chiwa Masaaki [Kyushu University Forest]Ide Junichiro [Kyushu University Forest]Maruno Ryoko [Kyushu University Forest]Wakiyama Yoshifumi [Tsukuba University]Komatsu Hikaru [Kyushu University Forest]
ヒノキ人工林流域における水・物質循環に関するプロセス研究
○大槻 恭一 [九州大学農学部附属演習林]東 直子 [九州大学農学部附属演習林]智和 正明 [九州大学農学部附属演習林]井手 淳一郎 [九州大学農学部附属演習林]丸野 亮子 [九州大学農学部附属演習林]脇山 義史 [筑波大学大学院]小松 光 [九州大学農学部附属演習林]
「緑のダム」機能に関する議論が世間を騒がせているが,その一因に,森林の水・物質循環に関するプロセスが断片的にしか解明されていないことにある.そこで,本報告では,2001年から九州大学福岡演習林・御手洗水流域において実施している水・物質循環に関する総合的なプロセス研究(土壌環境,流出・蒸発散,窒素・リン・フミン物質の動態等)で得られた知見を紹介する.
Keyword: 緑のダム, 水循環, 物質循環GET PDF=07/07S11-03.pdf
発表番号 (企-12-1)
Strategic rural reorganization study under a declining population
HAYASHI Naoki [Research Institute for Humanity and Nature]SAITOH Susumu [Otani University]ICHINOSE Tomohiro [University of Hyogo]MAEKAWA Hideki [Kyoto University]
共同研究会「撤退の農村計画」
○林 直樹 [総合地球環境学研究所]齋藤 晋 [大谷大学]一ノ瀬 友博 [兵庫県立大学]前川 英城 [京都大学]
主として、共同研究会「撤退の農村計画」の紹介を行う。この研究会では、居住地の移転により、過疎地の生活と共同体を守ること、移転後に、環境の持続性を高めることについて、議論を進めている。さらに、ネット上の情報共有・討論の場、いわば、大学のゼミが広域化、IT化したもの、そして、その効果などについても報告する。
Keyword: 共同研究会, 撤退, GET PDF=07/07S12-01.pdf
発表番号 (企-12-2)
The forecast of the number of rural villages on the verge of disappearance in Kyoto prefecture
SAITOH Susumu [Department of Literature, Otani University]
京都府下における消滅危惧集落の将来予測
○齋藤 晋 [大谷大学文学部]
京都府下の消滅危惧集落の将来予測を、コーホート変化率法を参考にした人口推計を用いて行った。その結果、今後30年間で、65歳以上高齢者率50%超の集落は10%前後を推移し続け、推定戸数4戸以下の集落や、出生の消滅が危惧される集落は、増加していくことがわかった。2035年には、このような集落は数にして100を超え、過疎地の中途半端な延命策で状況を打破するのは難しいことが示唆された。
Keyword: 人口推計, 限界集落, 撤退GET PDF=07/07S12-02.pdf
発表番号 (企-13-1)
Effective Utilization of Crushed Expanded Plastic Wastes for Geomaterial
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]SHIMADA Kazuhisa [Osaka Prefecture University]KUDO Yosuke [Osaka Prefecture University]
廃棄発泡プラスチック破砕片の地盤材料への有効利用に関する考察
○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]島田 和久 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
環境問題への貢献として,廃材や使用済み製品などを地盤材料として有効に利活用することは重要である.本研究では,廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量な地盤材料としてリサイクルするための検討を行った.具体的には,地盤材料としての基本的な力学特性に加え,透水性,保水性や熱的特性に関する実験結果を示し,リサイクル材料として廃棄発泡プラスチック破砕片が有する特性を活かした適用方法について考察した.
Keyword: EPS破砕片, リサイクル, 地盤材料GET PDF=07/07S13-01.pdf
発表番号 (企-13-4)
Agricultural and Bio Waste Ashes as Alternate Cementitious Material ? Strength Evaluation of Partially Blended Cement Mortars
Ajay Goyal [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]HATTORI Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]OGATA Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]ASHRAF Muhammad [United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
○Ajay Goyal [鳥取大学連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]ASHRAF Muhammad [鳥取大学連合農学研究科]
農業・植物性廃棄物は,さまざまな形態で大量に排出されており,その有効利用を検討することが課題となっている。本研究では,農業・植物性廃棄物である枯葉(AML),廃棄芝(高麗(KRI),ティフトン(TFT),天然芝(AJG)),ナッツ殻粉末(GNT),麦藁(WSI,WSJ)を灰化することで作製したさまざまな種類の灰の特性について検討した。
Keyword: Bio-waste, ash, pozzolanGET PDF=07/07S13-04.pdf
発表番号 (企-13-5)
Consideration of Permeability of Improved Soil Reinforced with Geogrids
Uchida_Kazunori [Faculty of Agriculture, Kobe University]Kawabata_Toshinori [Faculty of Agriculture, Kobe University]Matsukawa_Tetsuya [Faculty of Agriculture, Kobe University]Matsuda_Kohei [Faculty of Agriculture, Kobe University]Iwade_Ikumi [Faculty of Agriculture, Kobe University]
ジオグリッド補強したため池改良土の透水性に関する検討
内田 一徳 [神戸大学農学部]河端 俊典 [神戸大学農学部]○松川 哲也 [神戸大学農学部]松田 光平 [神戸大学農学部]岩出 郁美 [神戸大学農学部]
近年,多くのため池が老朽化による改修の問題を抱えている.また,将来予想される地震を考慮して,ため池の耐震化が急務となってきており,ジオグリッドを用いた補強土工法を堤体に適用することなどが提案されている.しかし,ジオグリッドの敷設が堤体の遮水性に与える影響は未解明のままである.本論では,大型三軸セル透水試験装置を用いた透水実験を行い,ジオグリッドの有無が地盤の透水特性に与える影響について検討した.
Keyword: ため池底泥改良土, 透水性, ジオグリッドGET PDF=07/07S13-05.pdf
発表番号 (企-13-6)
Basic concept on development of various functioned materials for restoring the water environments.
HYODO Masahiro [United Graduate School of Agricultural Science,Tottori University]KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Aguriculture,Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
水環境修復を目的とした各種機能性材料の開発の基本
○兵頭 正浩 [鳥取大学大学院連合農学研究科]桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]佐藤 周之 [高知大学 農学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
水環境の悪化した停滞・閉鎖性水域において,生態工学的手法を用いた水環境修復技術が導入されている。本報では,生態系を復元するために開発した機能性材料である藻礁ブロックと植栽基盤材を例に挙げながら,機能性材料開発の基本について整理する。また,機能性材料には産業副産物を複合利用しており,供用後に循環利用しなければ産業廃棄物として処分される可能性が高いため,供用後の材料のあり方についても併せて整理する。
Keyword: 水環境修復, 機能性材料, 産業副産物GET PDF=07/07S13-06.pdf
発表番号 (企-14-2)
Suzuki Masaharu [Tokyo university of agriculture, faculty of applied bio-science, department of fermentation science]
固体発酵法によるバイオエタノール製造技術とその特性
○鈴木 昌治 [東京農業大学応用生物科学部醸造科学科]
新たに構築した固体発酵法を用い、1バッチ250kgの実証プラントを使用した生ごみからのバイオエタノール製造実験を行った。固体発酵法は液体発酵法に比較し、‐留廃液の処理が簡便である、⊃緤が少ないため雑菌の増殖が抑制される、2耽紊不要なため発酵槽が小型化できる、ぞ留残さは速効性肥料として利用できる、ゥ妊鵐廛鵑△襪い魯札襯蹇璽昂呂凌品廃棄物から幅広くエタノールが生成できる、等の利点を確認できた。
Keyword: バイオマス, バイオエタノール, 固体発酵法GET PDF=07/07S14-02.pdf
発表番号 (企-15-1)
Which faces deeper crisis, shurakus or cities, considering the need of changeover to sustainable civilization ?
FUJIYAMA Ko [Mountainous Region Research Center]
「限界集落」or「都市の限界」〜望まれる持続可能な文明の視点
○藤山 浩 [島根県中山間地域研究センター]
全国に先駆けて過疎・高齢化が進んでいる島根県の中山間地域では、「昭和ひとけた世代」の「引退」に伴い、地域社会や産業について構造転換と新たな担い手の参入が急務となっている。「限界集落」の発生に対しては、単に「集落を守れ」という従来の枠組みでの対応自体には限界がある。国土全体で持続可能な文明への移行の必要性を共有した上で、集落を単位とした地域運営システム自体を組み直す新機軸を、土地資源の棚卸し作業と基礎的な生活圏における結節点整備の面から進める必要がある。
Keyword: 集落, 所有権, 結節点GET PDF=07/07S15-01.pdf
発表番号 (企-15-2)
Exploring the possibility of the local area in the current of the times− From the activity of Hiroshimane ?
ANDO Shuuji [Not-for-Profit Organization Hiroshimane]
時代の流れの中で、地域の可能性を探る−ひろしまねの活動から−
○安藤 周治 [特定非営利活動法人ひろしまね]
現在、中国山地で高齢化率40%を超える町村が続出している。過疎化は下げ止まったが、少子社会無子化が進行し「わしの葬式は、誰が出してくれるのか」という嘆きが聞こえてくる。集落の崩壊は暮らしの基盤の崩壊をもたらしているにもかかわらず、急ピッチに進められた市町村合併は地域の実像を見えにくくしてしまった。大字・小学校エリアでの「自治区」「振興区」の創設、あるいはNPO法人設立を視野に入れ「もう一つの役場」による地域経営が必要になっている。
Keyword: NPO法人, 地域経営組織, GET PDF=07/07S15-02.pdf
発表番号 (企-15-3)
Policy Measures for a Marginal Community in Rural Development
TANOI Masahiko [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農村振興政策における限界集落対策について
○田野井 雅彦 [農林水産省]
中山間地域を中心に、高齢化の進展等により集落人口が減少し、集落機能の維持が困難な事例が発生している。こうした集落では地域の自立的かつ自律的な振興が困難となっている。その中で、周辺集落と集落機能の一部を共有することにより集落の存続を目指す動きが芽生えており、対応策の一つとして注目される。さらに人口減少が進む集落については、資源の保全の観点も踏まえ、対策の検討を深める必要がある。
Keyword: 限界集落, 集落機能, GET PDF=07/07S15-03.pdf
発表番号 (企-16-1)
takumi moriyama [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of A&T.]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
水田水域における魚類個体群の移動分散と保全に関する研究
○守山 拓弥 [東京農工大連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
近年,農業水域の魚類の移動分散に関する知見が蓄積されてきた.昨年度の大会における企画セッションでは,水路−河川における移動分散研究を行った.本発表では,河川中流域の水田水域を対象とし,農業水路,小河川および河川により形成された水域ネットワークにおけるウグイとホトケドジョウの移動分散を対象とした既発表内容をとりまとめ,その内容をもとに,魚類の移動分散の視点から魚類の保全策の検討を行った.
Keyword: ウグイ, ホトケドジョウ, 水域ネットワークGET PDF=07/07S16-01.pdf
発表番号 (企-16-2)
Irrigation type and agricultural practices for reproduction and growth of fish in paddy fields
Minagawa Akiko [Faculty of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]Senga Yutaro [Faculty of agriculture, Tokyo University of Agriculture and Technology]
水田における魚類の繁殖と生育を考慮した灌漑方式と営農について
○皆川 明子 [東京農工大学農学部]千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]
繁殖のためにドジョウやフナ属などが水田に進入しても多くの個体が水田に取り残されてしまう場合があることが課題となっている。本発表では、用排兼用型水路により灌漑される水田からの魚類の脱出実態および落水時の水理条件の変化と魚類の脱出との関係について調査と実験から明らかになったことを示し、魚類の保全策として水田における繁殖・生育・脱出を保障するために有効と考えられる灌漑方式と営農方法について考察する。
Keyword: 水田, 魚類, 移動GET PDF=07/07S16-02.pdf
発表番号 (企-17-1)
Approach and problem of ecosystem preservation measures in Habu-gawa period district
OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering]HASHIMOTO KAEKO [Chiba Prefecture Agriculture, Forestry and Fishery Department]
埴生川郡地区にみる生態系保全への取り組みと課題について
○奥島 修二 [農村工学研究所]橋本 雅永子 [千葉県長生農林振興センタ−]
埴生川郡地区では,生態系保全に配慮した工法の実践と整備後の保全工法の評価を行う生態系保全工法実証事業が実践された。限定的な種やまた限定的な空間を対象とする保全工法のみの検討でなく,地区全体の水域や陸域との連続性の確保,生態系ピラミッドの保全及び地区全体の工事インパクトの減少を念頭においた取り組みが実践された。その取り組みと課題を報告する。
Keyword: 生態系保全, 圃場整備, GET PDF=07/07S17-01.pdf
発表番号 (企-17-2)
Some examples of examinations of Rural Eco-engineering EAG project in the western Japan from ecological aspect of baseline for conservation and restoration of agroecosystems
HIDAKA Kazumasa [College of agr. Ehime Univ.]SAITO Mitsuo [WESCO Cot.Ltd.]KATAOKA Daisuke [WESCO Cot.Ltd.]KOUMOTO Tomohiro [WESCO Cot.Ltd.]NOZAKI Tatsuya [WESCO Cot.Ltd.]YOSHIKAWA Ichii [PCE Cot.Ltd.]
○日鷹 一雅 [愛媛大学農学部]斉藤 光男 [(株)ウエスコ]片岡 大輔 [(株)ウエスコ]河本 智宏 [(株)ウエスコ]野崎 達也 [(株)ウエスコ]吉川 一意 [螢圈次Ε掘次Εぁ]
田園生態工学全国EAGでは、平成12年度6月の土地改良法の改正を受けて、整備事業時の農村生態系への配慮について、5年間にわたる試行錯誤を全国的に進め、現状の農村生態系保全や再生事業の基礎固めを目的とした。しかしながら、本事業の事後評価は科学的に十分に行われたとは言い難い。EAG会議のメンバーは、農業工学者と生態学者あるいは博物学者および整備事業現場の技術者による協働体制をとった経緯がある。そこで自然環境に配慮した整備事業が農村生態系(実際は農生物多様性が対象であった)の保全あるいは再生に対して、どの程度の効果をもったのかについて、基礎生態学の視点からの事業の事後評価の良かった点、悪かった点について、配慮対象の生物群、環境要素、手法の各面から考察した。
Keyword: 生態学, 農生態系, 水田GET PDF=07/07S17-02.pdf
発表番号 (企-18-1)
How Can We Orientate “Climate” and “History” within Framework of Rural Landscape?
SAKATA Yasuyo [Ishikawa Prefectural University]HATTORI Toshihiro [Kitasato University]
農村景観体系に「風土」「歴史」をどのように位置づけるか?
○坂田 寧代 [石川県立大学]服部 俊宏 [北里大学]
「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」では,「そもそも良い農村景観とは何か」という問に対して幹事間の共通認識を得,「研究の枠組み」を構築することに重点を置いて2006年度の活動を進めてきた.その議論の中で課題として残されたのが,「風土」「歴史」の定義,および,それらと農村景観の関わりである.本報では「農村景観の捉え方」を本セッションのテーマに選定するに至った経緯を述べる.
Keyword: 水とみどりの「美の里」プラン21, 農村景観, 研究の枠組みGET PDF=07/07S18-01.pdf
発表番号 (企-2-4)
Leaching characteristics of soil colloids from volcanic ash soil columns
Kawamoto_Ken [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]Saito_Hirotaka [Institute of Symbiotic Science and Technology, Tokyo University of Agriculture and Technology]Per Moldrup [Department of Biotechnology, Chemistry and Environmental Engineering, Aalborg University]Komatsu_Toshiko [Graduate School of Science and Engineering, Saitama University]
黒ぼく土カラムからの土壌コロイド流出特性
○川本 健 [埼玉大学大学院理工学研究科]斎藤 広隆 [東京農工大学大学院共生科学技術研究院]Per Moldrup [オルボー大学]小松 登志子 [埼玉大学大学院理工学研究科]
室内カラム実験で黒ぼく土からの土壌コロイド流出特性を調べるとともに,HYDRUS-1Dによる解析を行い,コロイド移動パラメータの検討を行った。
Keyword: 土壌コロイド, 黒ぼく土, HYDRUS-1DGET PDF=07/07S02-04.pdf
発表番号 (企-20-1)
Procedure of habitat potential map in paddy fields area in Japan
Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Takemura Takeshi [National Institute for Rural Engineering]Shima Takeo [National Institute for Rural Engineering]
水田域に生息する生物の広域把握の可能性
○小川 茂男 [農村工学研究所]森 淳 [農村工学研究所]竹村 武士 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
水田等の農地における生物多様性を把握するためのハビタットポテンシャルマップ作成の検討を行った。特に、面的に広げるために必要なGISデータ、生物生息調査データ、等を用いたポテンシャルマップ作成に向けての手順について検討した。第4次土地基盤情報に排水性等のGISデータはあるが、生き物の生育環境指標として直接使いにくい部分があり、今後の課題である。田んぼの生き物調査データは有効なデータであるが、統計的処理が必要である。
Keyword: 生物多様性, GIS, 生息可能地GET PDF=07/07S20-01.pdf
発表番号 (企-20-3)
For making the habitat potential map of paddy fields area of fishes
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
水田域における魚類のハビタットポテンシャルマップ作成に向けて
○竹村 武士 [農村工学研究所]森 淳 [農村工学研究所]小川 茂男 [農村工学研究所]松森 堅治 [農村工学研究所]長利 洋 [農村工学研究所]
水田域における魚類のハビタットポテンシャルマップ作成に向け,全国規模での魚類調査データとして関東甲信域における田んぼの生きもの調査5ヶ年分を対象に,出現魚種のグルーピングを図った.多次元尺度法及びクラスター分析を用いた結果,対象の55種または属は8グループに分けられた.図鑑情報等と突き合わせた結果,グルーピングは概ね良好と考えられた.今後は,調査地点やその周辺環境と関連づけた解析が必要といえる.
Keyword: 田んぼの生きもの調査, 多次元尺度法, クラスター分析GET PDF=07/07S20-03.pdf
発表番号 (企-21-1)
Landscape restoration of historical cultural heritage:in the case of Shimane Prefecture
Funasugi Rikinobu [Faculty of Law and Literature, Shimane University ]
歴史的文化遺産の景観復原−島根県を事例として−
○舩杉 力修 [島根大学 法文学部]
本研究は,わが国でも有数の伝統的な文化景観が残存する島根県を事例として,絵図を中心に,文化遺産の景観復原を行なうものである。島根大学を中心に,産官学で研究を進め,世界遺産登録を目指す石見銀山,全国有数の観光地である出雲大社,城下町松江の絵図をデジタル化して,景観を復原し,地域の社会・経済構造を明らかにしてきた。研究成果は博物館での展示,歴史的文化景観を活かしたまちづくりなどへの活用が図られている。
Keyword: 文化遺産, 景観復元, 絵図GET PDF=07/07S21-01.pdf
発表番号 (企-21-2)
The Practice of Folklore : for Preservation of Rural Scenery
Yamashita Yusaku [National Institute for Rural Engineering]
伝承という実践−記憶の喚起による心意の再生と景観保全−
○山下 裕作 [農村工学研究所農村総合研究部]
本研究は,深刻な中山間地域問題を抱える島根県の山村を事例に,生業調査による,住民の農村景観に関する記憶の再生、保全活動の実施・継続の経緯を紹介する。聞き取り調査による記憶の再生は,地域に対する健全な心意を醸成し,保全活動のインセンティブを向上させる。さらに実際の作業により農村景観に対する住民の認識は深化し,様々な世代の自律的な参加を促すこととなる。これは住民心意に基づく文化的な景観の伝承である。
Keyword: 心意, 伝承, 文化的な景観GET PDF=07/07S21-02.pdf
発表番号 (企-22-1)
Community Planning for Stable Settlement by Utilizing Vacant Dwellings
KAMASE_Katashi [Dept. of Construction and Economy, Goutsu City, Shimane Pref.]
空き家再生による定住のまちづくり
○釜瀬 隆司 [島根県江津市建設経済部]
構造改革特区の指定を受けて行政がNPO等との連携を図りながら都市からのUIJターン者の定住促進施策を進めてきた。空き家農山村を中心に増え続ける空き家や空き農地等の活用方策と産業の活性化を図りながら雇用の場を確保していく方策の2つのテーマのもとに、江津市定住推進協議会は専門部会を設けて検討を進めてきたが、空き家、空き農地の活用と定住者受け入れによる人口減少歯止めに一定の成果が確認される。
Keyword: 地域活性化, 構造改革特区, 雇用対策GET PDF=07/07S22-01.pdf
発表番号 (企-4-1)
Research Project of RIHN on Impact of Climate Changes on Agricultural Production System in Arid Areas
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]Hoshikawa Keisuke [Research Institute for Humanity and Nature]Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]
地球研プロジェクト「乾燥地域の農業生産システムに及ぼす地球温暖化の影響」
○渡辺 紹裕 [総合地球環境学研究所]長野 宇規 [総合地球環境学研究所]星川 圭介 [総合地球環境学研究所]久米 崇 [総合地球環境学研究所]藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]
地球温暖化の農業に及ぼす影響の研究はまだ始まったばかりといえる.総合地球環境学研究所のプロジェクト「乾燥地域の農業生産システムに及ぼす地球温暖化の影響」では,地中海東岸地域のトルコ・セイハン川流域を対象にして,気候変化の影響の方向や様相を,描き出すことを試みてきた.本報告では,このプロジェクトの全体像を紹介し,温暖化の農業への影響に関する研究課題や手法についての議論を誘導する.
Keyword: 気候変動, 灌漑排水, 総合研究GET PDF=07/07S04-01.pdf
発表番号 (企-6-1)
Recent Development of JSPS Grants-in Aid for Scientific Research
科学研究費補助金をめぐる最近の動向
新たな研究課題の発掘や研究の展開に,文部科学省や日本学術振興会の科学研究費補助金の役割は大きい.とくに,近年の各大学等での研究費の配分等の状況の変化は,科研費の役割にも少なからぬ変化をもたらしている.この報告では,最近の科研費を巡る状況を中心にして,日本学術振興会の各種事業の概要などを整理し,研究展開の方法についての議論の材料を提供する.
Keyword: 競争的研究資金, 日本学術振興会, 科学研究費補助金GET PDF=07/07S06-01.pdf
発表番号 (企-7-2)
Effect that method of managing paddy field gives to preservation of dragonfly
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
水田の管理方法がトンボ保全に与える効果
○若杉 晃介 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]藤森 新作 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
農法の変化やほ場整備事業等を要因とした生物多様性の低下が問題になっている。平成19年度から施行される農地・水・環境保全向上対策は生物多様性の維持・向上に貢献すると思われるが、その取組みの中で具体的にどのような活動や管理作業が有効なのか不明な点が多くある。そこで、農村の代表的な生物であるトンボを生物多様性の指標種とし、水田の管理がトンボの生息状況に与える影響を調べ、有効な保全方法について検討した。
Keyword: トンボ保全, ビオトープ水田, 冬期湛水水田GET PDF=07/07S07-02.pdf
発表番号 (企-7-3)
Effect of temperature and light on egg hatching in Sympetrum frequens, S.darwinianum and S.infuscatum
Jinguji Hiroshi []
アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボの卵の孵化に及ぼす光と水温の影響
○神宮字 寛 [宮城大学]
アカネ属の代表的な3種(アキアカネ,ナツアカネ,ノシメトンボ)の個体数の増加・減少に関わると思われる光および水温条件と孵化の関係を検討した.この成果をもとにアカネ属3種におよぼす耕起,代かきの影響について考察する。さらに、農薬散布の有無がアカネ属の発生個体数に与える影響について述べる。
Keyword: アカネ属, 水温, 光GET PDF=07/07S07-03.pdf
発表番号 (企-8-1)
What is V E ( Value Engineering )
matsuda setsuo [East Japan Chapter, Society of Japanese Value Engineering ]
VE(バリュー・エンジニアリング)とは何か
○松田 節夫 [(社)日本バリューGンジニアリング協会 東日本支部]
現在各所でVE活動が行われているが、VEとはどのような手法なのか。その生い立ちから、VEの定義、VEの基本原則及び、実施手順についてのごく基本的なことを解説し、VE対象の価値を向上させようとする創造活動について説明する。また、いろいろな場面におけるVEの活用方法について紹介する。
Keyword: VEの定義, VEの基本原則, VE実施手順GET PDF=07/07S08-01.pdf
発表番号 (企-8-2)
Design VE example:Design for execution of drairage tunnel in Takase district
tsuchie hiroshi [takase agricultural land conservation project]
「直轄地すべり対策事業・高瀬地区における排水トンネルの実施設計」-設計VEを取り入れた事例-
○土江 博 [高瀬農地保全事業所]
本事業における排水トンネルは、地すべり地域における地下水低下を促進し地すべりの抑制を図る。このため、基本設計を了し、実施設計の前段における「設計VE検討会」において、トンネル坑口付近の仮設計画及び断層破砕帯部の補助工法を含む掘削工法に関して、コスト縮減工法の妥当性を確認した。VEメンバーには、公募にて選任された民間トンネル技術者の協力を得て実施した。
Keyword: 農地造成・整備・保全, 農地保全, 地すべりGET PDF=07/07S08-02.pdf
発表番号 (企-8-3)
Practical case of Value Engineering
Tomikawa Tetsu [JIID]
設計VEの実施状況
○冨川 哲 [財団法人 日本水土総合研究所]
(財)日本水土総合研究所は、地方農政局が実施する設計VE検討会にVEリーダーを派遣するとともに会の運営を行っている。これまでに基本設計12件、実施設計43件の設計VE検討会を実施した。工種別には、水路25件、ポンプ場8件、頭首工5件、ダム4件などで、国営事業のコスト縮減に大きな成果を上げた。ほぼ全ての検討会で安全性や施工性向上、工期短縮など機能向上が図られている。
Keyword: コスト縮減, 機能向上, VE事例GET PDF=07/07S08-03.pdf
発表番号 (企-8-4)
The agricultural engineering works engineer's VE training and VE leader examination
農業土木技術者のVE研修とVEリーダー資格取得の現状
農業土木の設計VE適用数を拡大し充実させるために、VE手法を身につけて設計VEを実践できる高度な技術者を多数育成する必要がある。この視点から農業土木技術者のVE研修とVEリーダー資格取得の現状を述べる。ある団体の調査によると、VE研修修了者は400名程になった。認定試験にCBT方式が導入され、試験会場が全国約200ヶ所になり、試験日数も大幅に増加した。
Keyword: 設計VE, VE研修, 技術者育成GET PDF=07/07S08-04.pdf
発表番号 (企-9-1)
The party of farmer's son -Sink? or Swim? in the boom of becoming a farmer -
SAKAI KAZUHITO [Fculty of Agriculture, University of Ryukyus]
農家の倅の会 -農業土木、「就農ブーム」に伸るか?反るか?-
○酒井 一人 [琉球大学農学部]
最近、「就農ブーム」がますます加熱している。ある大学の農学部生へのアンケートで、「いいずれは農業」という学生が半数以上いた例もある。農学部としては、そんな「社会のニーズ」に答えると鼻息も荒い。では、我々農業土木はそれにどう関わっていくのか?我々がよく使う「現場」、「フィールド」や、教育での「実習」は、いったい「農業」とどのような関係があるのか?農家の倅だけでなく、多くの方のご意見をいただきたい。
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-01.pdf
発表番号 (企-9-2)
Mizoguchi_Masaru []
○溝口 勝 [東京大学大学院]
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-02.pdf
発表番号 (企-9-3)
Noborio_Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]
○登尾 浩助 [明治大学農学部]
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-03.pdf
発表番号 (企-9-4)
OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
○大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-04.pdf
発表番号 (企-9-5)
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-05.pdf
発表番号 (企-9-6)
SAKAI KAZUHITO [School of Agriculture, Meiji University]
○徳本 家康 [明治大学農学部]
Keyword: , , GET PDF=07/07S09-06.pdf
発表番号 2-10
Study on Nitrogen movement from paddy field on a slope
Go Kobayasi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]Kuniaki Miyamoto [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]Noburo Haraguti [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Takahiro Siono [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
棚田における窒素動態に関する研究
○小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
棚田における窒素動態を明らかにするために,熊本県上益城郡山都町城原地区の棚田流域で地表水および水田土壌中の間隙水の水質観測を行った。観測結果より,棚田流域の下流地点の硝酸性窒素濃度は上流地点のそれより低く,対象水田においても取水地点の硝酸性窒素濃度に比べ排水地点のそれは低い値を示した。これは,水田での硝酸性窒素濃度の低下が,下流地点での硝酸性窒素濃度の低下を引き起こしていると推察される。
Keyword: 窒素動態, 棚田, 硝酸性窒素濃度GET PDF=06/06002-10.pdf
発表番号 2-15
Seasonal Variations in Vertical Diffusion Coefficient and DO Consumption Rate in the Western Inner Part of Ariake Sea
Koriyama Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]Seguchi Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]Ishitani Tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数及び酸素消費速度の季節変動
○郡山 益実 [佐賀大学 農学部]瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
本研究では,1972〜2000年の浅海定線調査データから,1次元の水温成層モデルを用いて有明海奥部西岸域における鉛直拡散係数(K)及び酸素消費速度(R)を推定し,それらの季節変動の平年像について検討した.その結果,Kは夏季〜秋季に減少し,冬季〜春季に増加する季節変動を示し,成層度のそれと対応関係が見られた.また,Rは春季〜夏季に正(O2消費)となり,秋季〜冬季に負(O2生産)となる傾向を示した.
Keyword: 貧酸素水塊, 鉛直拡散係数, 酸素消費速度GET PDF=06/06002-15.pdf
発表番号 2-16
Short-term Prediction of Dissolved Oxygen of Lake Koyama by Local Approximation Method incorporated with Wavelet Transform
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Fukuda Mayumi [CR HOME Co., Ltd. ]Yoshida Isao [Emeritus professor, Tottori University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Wavelet変換を援用したLocal Approximation法による湖山池の溶存酸素の短期予測
○原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]福田 真弓 [(株)シーアールホーム]吉田 勲 [鳥取大学名誉教授]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]
Local Approximation(LA)法を用いて湖山池のDOの短期予測を行った.LA法は観測によって得られた時系列データに基づくものであるが,時系列にノイズが含まれると予測精度は低下する.そこでWavelet変換によるノイズのソフト閾値処理を導入し,さらに低・高周波数成分に分解し,それぞれの成分波に対してLA法を適用するという手法を提案した.その結果,予測精度と予測期間が大幅に向上した.
Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素GET PDF=06/06002-16.pdf
発表番号 2-18
The water quality Model in Kameda Basin
Kazumata Noriyuki [Public Health Society of Miyagi Prefecture]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]
亀田郷における水質推定モデル
○数又 紀幸 [財団法人 宮城県公衆衛生協会]三沢 眞一 [新潟大学 農学部]
鳥屋野潟では浄化用水の導水などにより水質が改善されてきている.しかしまだ全体的に潟の環境基準を満たすまでにはいっていない.そこで浄化用水の影響を把握するために鳥屋野潟の水質(COD)推定モデルが提案されたが,このモデルには問題も残されていた.そのため本研究では,この水質推定モデルの改良を行った.まず代かき田植え期の濃度係数を上げることと,潟の濃度上昇係数を月によって変化させ,精度の向上をはかった.
Keyword: COD, 水質推定モデル, GET PDF=06/06002-18.pdf
発表番号 2-19
Water Quality of Oxbow Lakes and Landuse of their Watershed in Teshio River Basin
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Yoshitomo Ikuya [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Inoue Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
天塩川流域の河跡湖の水質と周辺土地利用
山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]○吉友 郁哉 [北海道大学大学院農学院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
本研究では,天塩川流域の河跡湖を対象に,地域資源としての評価をすすめることを目的として,その利用状況や周辺土地利用,水質環境の実情を検証した。天塩川河跡湖では,集水域の土地利用状況によって水質形成機構が異なることが明らかになった。また水質の季節変動とその要因を考察した結果,天塩川河跡湖の水質を保全し,快適に利用するためには,環境用水などの導水や河跡湖の浚渫を実施することが有効であると考えられる。
Keyword: 河跡湖, 土地利用, 窒素GET PDF=06/06002-19 .pdf
発表番号 2-20
Material Balance Investigation in the Coastal Paddy Field of Kahokugata- Lake - A Series of Research on Improving Water Quality of Kahokugata- Lake -
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University ]TAKIMOTO Hiroshi [Toyama Prefectural University, College of Technology ]TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University ]MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural University ]MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural University ]
河北潟沿岸水田におけるN,P収支(3)− 河北潟の水質改善の関する一連の研究 −
○橋本 岩夫 [石川県立大学]丸山 利輔 [石川県立大学]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]田野 信博 [石川県立大学]村島 和男 [石川県立大学]皆巳 幸也 [石川県立大学]
石川県河北潟における水質低下の原因の一つに,沿岸水田からの負荷が指摘されている。そこで,筆者らはその基礎的研究として,潟沿岸に試験田を選定し,負荷発生の物質を搬送する水の収支と,T−NとT−Pの収支を調査した。そして,10月から翌年9月の間を期間とする収支調査から,河北潟沿岸の稲作はN,Pを用水,降水,土壌から吸収・利用しており,河北潟の水質保全に資しているという結果を得た。
Keyword: 閉鎖性水域, 物質収支, 河北潟GET PDF=06/06002-20.pdf
発表番号 2-21
Making of Kahoku-gata lagoon living drainage pollution map by GIS soft program
GISによる河北潟生活排水系汚染マップの作成
河北潟周辺1市5町(金沢市の一部と津幡町,内灘町,七塚町(現かほく市),宇ノ気町(同左),高松町(同左))の平成15年3月の町丁目別行政人口や浄化法別の放出人口に日本下水道協会の汚濁負荷原単位を掛け,市町別と流域別(森下川,金腐川,宇ノ気川,能瀬川,津幡川と潟直接流入域)の生活排水系汚染マップを作成した.GISソフトにはSISVer.5.2を,背景地図に平成12年国勢調査町丁・字等別地図を使用した.
Keyword: GIS, 生活排水系汚染マップ, 搬入搬出負荷量GET PDF=06/06002-21.pdf
発表番号 2-22
Estimation of the Total Nitrogen Outflow Loads from Ohmiyagawa-river Watershed to Kahoku-gata Lagoon, Ishikawa Prefecture
MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural Univ.]TAKIMOTO Hirosi [Toyama Prefectural Univ.]MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural Univ.]HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural Univ.]TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural Univ.]MARUYAM Toshisuke [Ishikawa Prefectural Univ.]
大宮川流域(河北潟大野川水系)からの栄養塩類流出負荷量の推定
○村島 和男 [石川県立大学生物資源環境学部]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]皆巳 幸也 [石川県立大学生物資源環境学部]橋本 岩夫 [石川県立大学生物資源環境学部]田野 信博 [石川県立大学生物資源環境学部]丸山 利輔 [石川県立大学]
河北潟は石川県下最大の湖沼であるが,生活排水,工業排水,農業排水などの流入は依然として多く,潟の水質は環境基準を達成していない状況が続いている。そこで,河北潟支流域の一つ大宮川流域(1,016ha)において水質調査を実施し,‖腟楡遒砲ける窒素・リン負荷流程図を作成し,⌒漑期と非灌漑期の流程図から,農業排水による負荷量及び原単位推定法について検討し,6饌療な数値を算出,ち換餝特呂亮詑値等と比較した。
Keyword: 河北潟, 水質環境, 水循環GET PDF=06/06002-22.pdf
発表番号 2-23
Water Pollution Mechanism in Kahoku-gata Lagoon in Ishikawa Prefecture
TAKIMOTO Hiroshi [Toyama Prefectural University]MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Prefectural University]TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University]MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural University]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Prefectural University]
河北潟背後流域における窒素,リンの流出負荷量の推定 −河北潟の水質改善の関する一連の研究−
○瀧本 裕士 [富山県立大学]村島 和男 [石川県立大学]田野 信博 [石川県立大学]橋本 岩夫 [石川県立大学]皆巳 幸也 [石川県立大学]丸山 利輔 [石川県立大学]
河北潟に流入する窒素およびリンについて複合タンクモデルを適用しLQ式と原単位の両手法から負荷量の推定を行った.その結果,背後流域全体の負荷量は窒素590〜670(t/y),リン46〜63(t/y)となった.水田からの負荷量を削減させるためには,施肥法の改善に加えて水の循環利用も有効である.水質モデルで計算した結果,かんがい期で3割の水量を循環させれば,水田からの負荷量が窒素,リンとも1割程度削減できることがわかった.
Keyword: 水質, 流出負荷量, 複合タンクモデルGET PDF=06/06002-23.pdf
発表番号 2-25
Policy and Method for Water Quality Conservation of the Kahokugata Lake -Studies of Water Quality Improvement of the Kahokugata Lake-
MARUYAMA Toshisuke []HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural Univ.]Murashima Kazuo [Ishikawa Prefectural University]TAKIMOTO Hirosi [Toyama Prefectural Univ.]TANO Nobuhiro [Ishikawa Prefectural University]Kobayashi Masahiro [Ishikawa Prefectural University]HASEGAWA Kazuhisa [Ishikawa Prefectural University]MINAMI Yukiya [Ishikawa Prefectural University]
河北潟の水質保全に対する方策と政策提言 河北潟の水質浄化に関する一連の研究(6)-
○丸山 利輔 [石川県立大学]橋本 岩夫 [石川県立大学生物資源環境学部]村島 和男 [石川県立大学]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部]田野 信博 [石川県立大学]小林 雅裕 [石川県立大学]長谷川 和久 [石川県立大学]皆巳 幸也 [石川県立大学]
これまでの一連の研究をまとめ,河北潟干拓地以外の流域から河北潟に流入する汚濁物質を減少させるための水田レベル,流域レベルの政策を提案した。また,河北潟地内には,畑地のほかに,約1800頭の牛が飼育されている。この糞尿は「ゆうきの里」で処理され,固体部分は堆肥として系外に搬出されるが,尿の部分は一定の処理をした後,河北潟承水路に放流されている。この排水の農地還元を提案した。
Keyword: 環境保全, 灌漑排水, GET PDF=06/06002-25.pdf
発表番号 2-27
Estimation of nitrogen load factor in a tropical paddy watershed
Yoshikawa Natsuki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Ardiansyah [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Budi Indra Setiawan [Bogor Agricultural University (IPB)]
統計的手法による熱帯水田流域における窒素負荷原単位の推定
○吉川 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]Ardiansyah [東京大学大学院農学生命科学研究科]Budi Indra Setiawan [ボゴール農科大学]
インドネシアの水田流域を対象に,河川水への窒素排出に着目し,窒素の主な面源である水田,負の面源である湿地,及び点源である人口の排出原単位を,現地調査で取得した河川水サンプルの全窒素濃度を使い統計的手法によって推定し,それぞれの水質への影響を把握した.
Keyword: 窒素負荷原単位, 熱帯流域, 重回帰分析GET PDF=06/06002-27.pdf
発表番号 2-32
Characteristics of Nutrients Discharge During Snowfall and Snowmelt Period in the Grassland
Masumura Hitomi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Tada Satoshi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Watanabe Kazuya [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
積雪・融雪期における放牧草地からの栄養塩類の流出特性
○増村 仁美 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]多田 智 [北里大学大学院獣医畜産学研究科] 堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]渡辺 一哉 [北里大学獣医畜産学部]
放牧草地におけるリンや窒素の流出が問題となっている.そこで本研究では青森県の放牧草地を事例に,積雪期,融雪期の水文水質調査を行った.その結果,栄養塩類は積雪期では変化は見られず,融雪期では増加する傾向がみられた.また,積雪期,融雪期におけるリンと窒素の流出割合を見てみると,リンでは積雪期で溶存態が,融雪期で懸濁態の割合が大きくなり,窒素では積雪期に比べ融雪期において硝酸態窒素の割合が大きくなった.
Keyword: 放牧草地, 融雪期, 栄養塩類GET PDF=06/06002-32.pdf
発表番号 2-34
Effect of Water Purification by Drainage Ditch with Water-retaining Function
KAWAUCHI Tarou [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]YAMAMOTO Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]NAGASAWA Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
環境に配慮した滞留型排水路の水質浄化効果
○川内 太郎 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]
北海道東部別海町の草地酪農地帯において,排水路改修による水質浄化効果の変化を検証した。直線的な土水路の水路床に連続的な窪みを造成し,流れを蛇行させた結果,流下時間が20?30倍延長されるとともに,窒素,リンの浄化効果の向上が認められた。また,改修前にはみられなかったNO3−N濃度低下が改修後には認められた。その濃度低下から推定した脱窒速度は0.35?0.49g・m−2・d−1であった。
Keyword: 排水路改修, 水質浄化, 脱窒GET PDF=06/06002-34.pdf
発表番号 2-38
Seasonal Fluctuation of River Water Quality in the Dairy Farming Watersheds, Eastern Hokkaido
WAKOU Sachiyo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]SHIMURA Motoko [National Agricultural Research Center for Western Region]YOSHINO Kunihiko [Graduate School of Systems and Information Engineering , University of Tsukuba]TABUCHI Toshio [Former Professor , the University of Tokyo]
北海道東部の大規模酪農流域における平水時河川水質の季節変化
○若生 沙智代 [帯広畜産大学]宗岡 寿美 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]志村 もと子 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]吉野 邦彦 [筑波大学大学院システム情報工学研究科]田渕 俊雄 [前東京大学教授]
根室地域(酪農11流域)で1992年に実施された河川水質調査を2003〜2005年に継続実施した。2005年5〜11月に月1回定期調査した結果,家畜排せつ物法の施行後初年度には河川水質の改善効果は認められなかった。ここで,畑草地面積率が20%程度以下の場合,T−N濃度は1mg/?以下に抑制された。しかし,畑草地面積率が25%以上であればT−N中のNO3−Nの割合は70%以上と高く,調査時期が遅いほどT−N濃度も増大していた。
Keyword: 大規模酪農流域, 畑草地面積率, T−N濃度GET PDF=06/06002-38.pdf
発表番号 2-39
Seasonal Fluctuation of River Water Quality in the Upland Watersheds with Dairy Farming, Eastern Hokkaido
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]WAKOU Sachiyo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]AKAIWA Takashi [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, PWRI]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]SHIMURA Motoko [National Agricultural Research Center for Western Region]YOSHINO Kunihiko [Graduate School of Systems and Information Engineering , University of Tsukuba]TABUCHI Toshio [Former Professor , the University of Tokyo]
北海道東部の畑作・酪農複合流域における平水時河川水質の季節変化
○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]若生 沙智代 [帯広畜産大学]赤岩 孝志 [現在,(独)土木研究所 寒地土木研究所]辻 修 [帯広畜産大学]志村 もと子 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]吉野 邦彦 [筑波大学大学院システム情報工学研究科]田渕 俊雄 [前東京大学教授]
十勝地域(畑作・酪農24流域)で1992年に実施された河川水質調査を2003〜2005年に継続実施した。2005年5〜11月に月1回定期調査した結果,家畜排せつ物法施行後の河川水質はむしろ増大する傾向を示した。このとき,畑草地面積率が20%程度以下の場合,T−N濃度は1mg/?以下に抑制された。しかし,根室地域(酪農流域)と比較してT−N濃度が高い流域も多く,T−N濃度と標準偏差との合計値が10mg/?近くに達する地点もみられた。
Keyword: 畑作・酪農複合流域, 畑草地面積率, T−N濃度GET PDF=06/06002-39.pdf
発表番号 2-40
Water Quality Trends in Makinohara Plateau, Shizuoka
Hirono Yuhei [National Institute of Vegetable and Tea Science]Watanabe Ikuo [National Institute of Vegetable and Tea Science]Matsuo Kiyoshi [National Institute of Vegetable and Tea Science]Nonaka Kunihiko [National Institute of Vegetable and Tea Science]
静岡県牧之原台地周辺水系における水質トレンド解析
○廣野 祐平 [野菜茶業研究所]渡部 育夫 [野菜茶業研究所]松尾 喜義 [野菜茶業研究所]野中 邦彦 [野菜茶業研究所]
本研究では,過去10年間の水質測定データを用いて,近年茶園への窒素施肥量が削減されるようになってから,静岡県牧之原台地周辺水系の硝酸性窒素濃度にどのような変化が現れているかを統計的手法により検証した.その結果,多くの測定地点において濃度の減少傾向,すなわち水質改善の傾向がみられた.特に台地の北部および中部においてその傾向が大きかった.しかし,南部の小河川については有意な減少傾向はみられなかった.
Keyword: 硝酸性窒素, トレンド解析, GET PDF=06/06002-40.pdf
発表番号 2-43
Effect of Grass Strips on Controlling Soil and Nitrogen Losses under Different Fertilization
Lalita Siriwattananonn [Graduate School of Agriculture,Tokyo University of Agriculture]Nakamura Yasuhiro [Shizuoka Prefecture Government]Mihara Machito [Faculty of Regional Enviroment Science,Tokyo University of Agriculture]
異なる施肥条件下における植生帯の土壌および窒素流出削減効果
ラリータ・シリワッタナノン [東京農業大学大学院農学研究科]○中村 安尋 [静岡県庁]三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]
本研究では異なる施肥条件下における植生帯の土壌および窒素流出削減効果を検討した。人工降雨を与え表面流去水中の流亡土量と全窒素量を調べた結果,施肥条件下に関らず,植生帯を設置する事で土壌および全窒素流出を削減できると判断した。特に,ペレット堆肥区における流亡土量と全窒素流出量が最も低かった事より,ペレット堆肥を施肥し,植生帯を設置する事で,土壌および全窒素の流出を大きく削減できる事が明らかになった。
Keyword: 植生帯, ペレット堆肥, 土壌侵食GET PDF=06/06002-43.pdf
発表番号 2-46
Agricultural Erosion Reduction Methods for Red-soil runoff Problem in Okinawa -Field Tests about No-tillage Planting and Cover-crop for Sugarcane-
Noda Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Osawa Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]Tanaka Tadastugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Ikeda Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology]
沖縄赤土流出問題における営農的侵食抑制方法-サトウキビの減耕起植え付け,カバークロップの現地試験-
沖縄赤土問題における営農的侵食抑制対策としてサトウキビ畑における減耕起植え付けおよび培土後のカバークロップの効果を現地試験により検証した。その結果,これらの対策を組み合わせることにより年間の侵食量は大きく抑制できるものの,生産性への悪影響が無視できないという結果を得た。
Keyword: 赤土流出, 土壌浸食, 発生源対策GET PDF=06/06002-46.pdf
発表番号 2-48
Fine-sediment runoff from paddy fields in Ishigaki, Okinawa
shimizu_satoshi [Graduate School of Utsunomiya Univ.]fukunaga_ryuji [Graduate School of Utsunomiya Univ.]matsui_hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
水田内における細粒画分土粒子の生産とその流出 −水田が赤土流出に果たす機能に関する研究(2)−
○清水 智 [宇都宮大学大学院]福永 隆二 [宇都宮大学大学院]松井 宏之 [宇都宮大学農学部]
石垣島での現地観測で,水田からの細粒画分の土粒子の流出が多かったことに着目し,本研究では1)水田土壌の粒度分布の把握,2)化学肥料による水田土壌の分散作用,3)細粒画分が流出する要因について検討した。その結果,1)流出水と水田土壌の粒度分布が類似していること,2)添加実験の結果より化学肥料による分散の程度はあまり大きくないこと,3)細粒画分の土粒子の流出には主として田面水の流れが影響していることがわかった。
Keyword: 赤土流出, 水田, 細粒画分GET PDF=06/06002-48.pdf
発表番号 2-49
Paddy drainage water treatment test with wood charcoal
Miura Asa [National Institute for Engineering]Yoshinaga Ikuo [National Institute for Engineering]Hitomi Tadayoshi [National Institute for Engineering]Hamada Koji [National Institute for Engineering]Takaki Kyoji [National Institute for Engineering]Shiratani Eisaku [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
再資源炭による水田排水の浄化実験
○三浦 麻 [農業工学研究所]吉永 育生 [農業工学研究所]人見 忠良 [農業工学研究所]田 康治 [農業工学研究所]高木 強治 [農業工学研究所]白谷 栄作 [農林水産省]
スギの間伐材から生成した再資源炭を用いて,水田の表面排水の水質浄化実験を行い,再資源炭の農地排水に対する水質浄化材としての利用の可能性を調べた。簡易水質浄化装置を排水口部分に設置し,浄化装置通過前後のTOC,TN,TPの濃度を測定した。その結果,排水と木炭の接触時間を2時間前後に調整した場合に,装置通過後にこれらの濃度は低下しており,排水中の有機物および栄養塩の除去が可能となることが分かった。
Keyword: 農地排水, 再資源炭, 浄化装置GET PDF=06/06002-49.pdf
発表番号 2-4
Effect of Night-Time Irrigation on Water Quality Environment of Drainage Canal in Paddy Field District
SAMURA Isao [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]OKAZAWA Hiromu [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Yoshio [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]MASHINO Michito [Faculty of Regional Environmental Science, Tokyo University of Agriculture]
水田地区における止め水灌漑が排水路の水質環境に及ぼす影響
○左村 公 [東京農業大学大学院]岡澤 宏 [東京農業大学地域環境科学部]中村 好男 [東京農業大学地域環境科学部]増野 途斗 [東京農業大学地域環境科学部]
本報告では,止め水灌漑を実施している地区に焦点を当て,止め水灌漑が排水路の窒素濃度に及ぼす影響を検討した.その結果,止め水時に圃場内で窒素除去された水が,掛け流し時に排水路へ流出することで,排水路の窒素濃度が低下することが示された.すなわち,止め水灌漑は,水田圃場内において灌漑水温を上げるとともに,排水路の水質を保全する機能を有することが明らかとなった.
Keyword: 止め水灌漑, 掛け流し灌漑, 全窒素GET PDF=06/06002-04 .pdf
発表番号 2-52
Future prospects of nutrient cycle in heavy organic compost application fields
Asada Kei [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Toyoda Koki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
有機コンポスト多量連用施用土壌の実態把握と将来予測
○朝田 景 [東京農工大学]西村 拓 [東京農工大学]豊田 剛己 [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]
豚ぷん堆肥標準量区(180kg−N ha−1 ),同3倍量区(540kg−N ha−1 )そして化成肥料区(180kg−N ha−1)を対象として有機堆肥多量施用圃場の窒素と亜鉛の動態を調べた。豚ぷん堆肥3倍量連用区では,土壌管理基準を超える亜鉛が蓄積していた。また,経年的な蓄積速度の低下から,亜鉛が下層に溶脱している可能性が示唆された。堆肥3倍量区では,他の区に比べて作物の窒素溶脱率が低い結果となった。
Keyword: 豚ぷん堆肥過剰施用, 亜鉛の蓄積, 窒素収支GET PDF=06/06002-52 .pdf
発表番号 2-53
Nitrate nitrogen removal ability of waste rural sewage sludge
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
余剰集落排水汚泥の硝酸性窒素除去能力
○山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]
畑地等からの硝酸性窒素(NO3−N)汚濁排水の浄化に集落排水施設から廃棄される汚泥を利用するために,施設から引き抜かれ数ヵ月を経た汚泥のNO3−N除去能力を調査した.約300dに汚泥は,活性汚泥有機性物質(MLVSS)1gあたり約85.3mgのNO3−Nを除去した.また,NO3−N除去速度は0.32〜1.33mgN・g−1MLVSS・d−1と大きくばらついたが,これはNO3−N濃度依存性による.
Keyword: 硝酸性窒素, 汚泥, 除去速度GET PDF=06/06002-53.pdf
発表番号 2-55
Development of low-cost and small-scale rural sewage treatment plant with FRP structure
akita tomonari [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]motida etuo [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]sato susumu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]miki syuuichi [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
低コストで小規模なFRP製農業集落排水処理施設の開発
○秋田 倫成 [(社)地域資源循環技術センター]持田 悦夫 [(社)地域資源循環技術センター]佐藤 進 [(社)地域資源循環技術センター]三木 秀一 [(社)地域資源循環技術センター]山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]
本研究では,処理対象人数が51人から700人までの小規模な農業集落排水処理施設向けに,低コストで処理性能に優れたFRP製の膜分離活性汚泥方式の開発を行い,その処理性能を農業集落排水汚水を原水とした59人槽規模(16m3/日)の実証試験(平成16年8月〜平成17年3月)により確認した.その結果,週1回の巡回管理で,処理水BOD濃度:5,COD:10,SS:5,T−N:15,T−P:1.0mg/L以下の処理性能が得られることが確認できた.
Keyword: 集落排水, 活性汚泥, 膜GET PDF=06/06002-55.pdf
発表番号 2-57
Studies on dissolution characteristic of heavy metals from cement hydrates and its safety evaluation
SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]KUWABARA Tomoyuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]ASHIDA Hidemasa [Graduate School of Life and Environmental Science, Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
セメント硬化体からの重金属の溶出特性と安全性評価の検討
○佐藤 周之 [高知大学 農学部]桑原 智之 [島根大学 生物資源科学部]芦田 英聖 [島根大学 大学院 生物資源科学研究科]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,セメント硬化体からの有害物質の溶出特性およびその評価方法について検討した。定性的な評価の結果として,各種有害物質の溶出が確認できた。しかし,定量評価の実施には試験方法自体についても更に検討が必要であること,使用環境に応じた新たな対策技術についても検討する必要があることがわかった。
Keyword: セメント硬化体, 有害物質の溶出, 公定法GET PDF=06/06002-57.pdf
発表番号 2-59
Water Purification System of eutrophic lake using Cabon Fiber
炭素繊維を利用した湖水直接浄化法について
富栄養化した湖沼の直接浄化法として炭素繊維藻場による水質浄化を試みた。湖水流動性が高い開水面に設置したためCF藻場の水質濃度低下による浄化効果を得ることは困難であったが水質安定化に寄与していた。多量に固着した固着汚泥が生物活性膜として水質浄化効果を発揮した。回分操作により植物プランクトンの吸着効果も得られ,フィ−ルド設置用の水質浄化材として有効である。
Keyword: 環境保全, 水質浄化, 炭素繊維GET PDF=06/06002-59.pdf
発表番号 2-5
Reduction of Surface Runoff Loads by a Irrigation-Drainage Control Unit
KANEKI Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]FURUKAWA Masayuki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]NAMIKAWA Haruka [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]TANAKA Tadashi [Sekisui Chemical Co.,Ltd]
給排水調節ユニットによる水田からの表面流出負荷削減
○金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]古川 政行 [滋賀県立大学環境科学部]並河 治香 [滋賀県立大学環境科学部]田中 正 [積水化学工業(株)]
給排水調節ユニットは給水および排水操作が1ヶ所ででき,水管理の省力化に資するとともに,可動式の排水調節器により表面流出水量・肥料流出量が削減され,環境保全効果が期待される。ここでは3年間に亘ってその効果を検証した。ユニット区の表面流出水量は対照区の22〜30%削減された。表面流出負荷の削減率はSSで10〜26%,COD16〜40%,T−N11〜35%,T−P25〜55%に上った。
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=06/06002-05.pdf
発表番号 2-60
NEW MEMBRANE FILTER SYSTEM FOR MUDDY WATER
SHIBUYA KEIJI [SHIMIZU CORPORATION]OKAMURA KAZUO [SHIMIZU CORPORATION] SASAKI KIYOTAKA [SHIMIZU CORPORATION]HUWA TAKASHI [MUTSUMI-SHOUJI]
特殊膜濾過による高度清澄濁水処理システム
○澁谷 啓司 [清水建設株式会社]岡村 和夫 [清水建設株式会社]佐々木 清貴 [清水建設株式会社]不破 隆 [株式会社睦商事]
工事で発生する濁水は適切に処理し排水する必要がある。高濃度濁水を直接,高度清澄濾過が可能で,コンパクトな膜式濁水処理システムを開発・実用化し,2件の適用実績をあげた。その報告をする。
Keyword: 濁水処理, 膜濾過, 環境保全GET PDF=06/06002-60.pdf
発表番号 2-63
Sequent Phosphorus Removal under High Ph Control Condition by Using Electric Arc Furnace Oxidizing Slag
Masaaki KONDO [Faculty of Bioresources, Mie University]
高いpH調節下における電気炉酸化スラグによる連続的なリン除去
○近藤 雅秋 [三重大学生物資源学部]
電気炉酸化スラグを用いて凝集法に基づくリン除去を想定して,pHを11に調節しつつ連続的なリン除去実験を実施し,リン除去の機構と連続性を検討した.まず,除去時に生成された白色凝集物の分析結果から,リン除去に凝集的除去の寄与を確認した.次に,連続除去では,リン追加のタイミングを考慮する必要がある.そして,連続除去に適したリン濃度は低濃度ほど良好であった.
Keyword: リン除去, 水質, GET PDF=06/06002-63.pdf
発表番号 2-67
Effective leaching method and material for improvement of acid sulfate soil
Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]Kono Eiichi [College of Bioresource Sciences, NIHON UNIVERSITY]
酸性硫酸塩土壌の洗脱方法と改良資材の検討
○長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]
酸性硫酸塩土壌の効率的な改良方法を検討することを目的として,カラム実験と中和実験を行った.カラム実験では,上部から給水した方が湛水するよりも硫酸イオンの排出負荷量が大きかった.中和実験では,ホタテの貝殻が炭酸カルシウムとほぼ同等の中和能力を示した.卵の殻は炭酸カルシウムより少し劣る結果となったが,添加量を増やすことでほぼ中和した.オキアミは添加量を増やしてもあまり中和しなかった.
Keyword: 環境保全, 水質, タイ国GET PDF=06/06002-67.pdf
発表番号 2-6
Basic Study on Load Discharge from Paddy Fields for Environmental Impact Assessment
Somura Hiroaki [Shimane University]Takeda Ikuo [Shimane University]Fukushima Akira [Shimane University]Nishimura Keiichi [Shimane University]
水田群が周辺環境に与える環境影響評価のための基礎的研究
○宗村 広昭 [島根大学生物資源科学部]武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]福島 晟 [島根大学生物資源科学部]西村 圭市 [島根大学生物資源科学研究科]
流域水環境の改善が十分に進んでいない昨今,統合的な流域水環境管理手法の開発が急務の課題となっている.そこで本研究ではノンポイントソースとして知られる水田に着目して自然圧パイプラインを導入した水田群の水文・水質・水辺環境に及ぼす影響評価のための基礎データの収集を目的として研究を進めた.その結果,水田群の水収支,取水口,降水,田面水,排水での水質(T−Nなど11項目)を把握した.また負荷量を算出した.
Keyword: 水質, 物質循環, 水田灌漑GET PDF=06/06002-06.pdf
発表番号 2-7
Production of Humic Substances in Paddy Field
hitomi_tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]yoshinaga_ikuo [National Institute for Rural Engineering]miura_asa [National Institute for Rural Engineering]hamada_koji [National Institute for Rural Engineering]shiratani_eisaku [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]takaki_kyoji [National Institute for Rural Engineering]
難分解性有機物であるフミン物質の水田における発生について
○人見 忠良 [独立行政法人 農業工学研究所]吉永 育生 [独立行政法人 農業工学研究所]三浦 麻 [独立行政法人 農業工学研究所]田 康治 [独立行政法人 農業工学研究所]白谷 栄作 [農林水産省]高木 強治 [独立行政法人 農業工学研究所]
湖沼における有機性汚濁の発生原因として,難分解性有機物の蓄積が1つの要因として考えられている.難分解性有機物の発生源の1つとされる水田を対象として代表的難分解性有機物であるフミン物質の発生実態について報告する.フミン物質の定量にはその疎水性かつ酸性である特性を利用した水中有機物分画法を採用した.本調査からフミン物質濃度は田面水で高く,土壌浸透により低下することが示された.
Keyword: 水田, フミン物質, 水中有機物分画法GET PDF=06/06002-07.pdf
発表番号 3-11
Dissolution of the Obstacle of Fishes in Intermediate and Mountainous Area
nishijima_takashi [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]hirai_takuya [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]nakanishi_tsuyoshi [Hiroshima Environment & Health Association]
中山間地域における魚類の移動障害の解消
西島 太加志 [中国四国農政局農村計画部資源課]○平位 拓也 [中国四国農政局農村計画部資源課]中西 毅 [財団法人広島県環境保健協会]
農村地域の生物多様性を保全するため中国四国農政局資源課において河川・農業用排水路の落差工等に魚類の遡上施設を設置し,その効果を把握・評価し,類似地域への適用性を検討する生態系保全技術検討調査「山口東部地区」を山口県周南市八代で実施した。施設設置後のモニタリング調査の結果,魚類の流程分布が拡大し個体数も増加したことから,魚類の移動経路が改善され設置した生態系保全施設が有効に機能していたことが伺えた。
Keyword: 環境保全, 生態系, 水田魚道GET PDF=06/06003-11.pdf
発表番号 3-13
Studies on the travel upstream system in canal
Nishiyama Soichi [Faculty of Agriculture,Yamaguchi University]Naruse Katsumasa [Faculty of Agriculture,Yamaguchi University]MAN CHI TRUNG [Graduate School of Agricultural Science ,Tottori University]
水路における遡上施設の検討
○西山 壮一 [山口大学農学部]成瀬 勝済 [山口大学農学部]MAN CHI TRUNG [鳥取大学大学院連合農学研究科]
山口県八代地区は本州唯一のなべ鶴の飛来地であり,国の特別天然記念物に指定されている。その水路の遡上施設の1つにおいて,タカハヤは遡上したがカワムツはそれほど遡上しなかった。この原因を明らかにして,遡上可能なように水路設計について検討をおこなった。すなわち実物大の施設を実験室に作り,種々改造を行い,低コストでカワムツが遡上可能な施設の修復方法を見出した。
Keyword: 遡上施設, 水田農業, カワムツGET PDF=06/06003-13.pdf
発表番号 3-16
Study on the Weir Section Shape with Side Slope in Small-Scale-Fishway
Taya Tetsuya [Fukui Agricultural Experiment Station]
傾斜隔壁越流型小規模魚道における隔壁断面形状の研究
○田谷 哲也 [福井県農業試験場]
自然河川と農業水路及び水田を接続する小規模魚道の型式は,近年,傾斜隔壁越流型魚道の提案が多くなってきている。これらの魚道の特徴は,流量が少ない場合でも越流深を確保することが可能で多様な流れを創出できる利点がある。本研究では,小規模魚道の遡上率を高める目的で,隔壁越流部の断面形状と流況特性及び遡上時における遊泳軌跡の特徴を検討し,新たな隔壁形状の魚道「双翼(Double Wing)型」を開発した。
Keyword: 小規模魚道, 双翼型, PIV法GET PDF=06/06003-16.pdf
発表番号 3-19
Numerical Modeling of Ayu-Fish Population Dynamics in a Natural River
Kashima Tomoya [Graduate School of Agriculture, Kochi University]Ban Michikazu [Faculty of Agriculture, Kochi University]
アユ個体群の遡上行動と成長過程の数理モデリング
○加島 智也 [高知大学大学院農学研究科]伴 道一 [高知大学農学部]
アユ個体群の移動・成長に関する数理モデルを構築する.遡上直後の個体群が上流へとその生息域を広げつつ成長し始める,河川生活期初期の遡上・成長過程が,河床および河道形状という外的要因から受ける影響の定量化を試みる.数理モデルにはセルオートマトン手法を用い,個体行動(移動・摂餌・なわばり形成)および群れ行動を再現する.これにより河川の物理的・幾何学的条件がアユの成長に与える影響評価を試みる.
Keyword: 河川環境, 個体群, 数理モデルGET PDF=06/06003-19.pdf
発表番号 3-1
Fish fauna in drainage canal in Kuzuryu river basin, Fukui prefecture
suzuki masaki [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]sasaki shigekazu [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]aoki jinichiro [Federation of Land Improvement Associations in Fukui pref.]
福井県九頭竜川流域の農業用排水路に生息する魚類
福井県九頭竜川流域の農業用排水路に生息する魚類の調査を行ったところ,次のような事がわかった.すなわち,1)8科33種の魚類の生息を確認し,ドジョウやギンブナが優占種ではないことがわかった.2)希少種の局所的な生息分布がみられた.3)回遊性魚種の当歳魚の生息数が秋季に増加した.今後は,これらのデータをもとに,生息魚に配慮した農業用水の配水や,海域とのネットワークの確保などを検討する必要がある.
Keyword: 農業用排水路, 水域ネットワーク, 回遊魚GET PDF=06/06003-01.pdf
発表番号 3-20
Growth and dispersal of medakafish,Oryzias latipes,by individual marking method
個体識別法によるメダカの成長と移動分散について
水田地帯に生息するメダカの灌漑期における成長と移動分散を把握するために,水路内で標識再捕調査を行なった。放流時の体長が23mm未満のグループは,23mm以上のグループと比較して1日当たりの成長量が有意に大きく,その差は放流から40日以降に顕著になった。また多くの個体が放流地点から200mの範囲の中で分散し,この範囲内にある水田に遡上した。このように本種の生活史は水田の農事暦に密接に関わっていた。
Keyword: メダカ, 成長, 移動分散GET PDF=06/06003-20.pdf
発表番号 3-23
Food habit of bentic fishes in canal of hill-bottom paddy fields
MATSUZAWA Shinichi [United Graduate of Agricultural Science, Tokyo Univ. Agri. And Tech]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
谷津内水路に生息する底生魚の食性
○松澤 真一 [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
谷津田地帯では豊富な生物相が形成され,希少な魚類が生息している.そこでの圃場整備前の谷津の食物網を把握するために,水路に生息する底生魚3種(ドジョウ,シマドジョウ,ホトケドジョウ)の食性を調査した.その結果3種ともよく採餌されているものはデトリタスのみであり.ドジョウは幅広い食性を持っていること,シマドジョウは比較的狭食性であること,ホトケドジョウは肉食性が強いことが推定された.
Keyword: 谷津田, 底生魚, 食性GET PDF=06/06003-23.pdf
発表番号 3-25
Effect of farming methods on fresh water fishes reproduction
Jinguji Hiroshi [Akita prefectural college]Kondoh Tadashi [Akita prefectural college]Tashiro Takashi [Akita prefectural college]Sugiyama Hideki [Akita prefectural fisheries experiment station]
水田農法が魚類資源の増殖におよぼす影響
○神宮字 寛 [秋田県立大学]近藤 正 [秋田県立大学]田代 卓 [秋田県立大学]杉山 秀樹 [秋田県水産振興センター]
本研究は,農法が魚類資源の増殖におよぼす影響を明らかにすることを目的とし,淡水魚類資源の増殖機能の強化を目的とした試験田の魚類増殖機能の評価を行った。魚類生物量の増加割合を比較した結果,1を上回った魚種は試験田が6種,慣行的な農法水田(慣行田)が3種であった。試験田ではコイ,フナ属,ドジョウ,ウキゴリの増加割合が対照田よりも高い値を示したがモツゴ,ジュズカケハゼの値は対象田よりも低い値を示した。
Keyword: 農法, 魚類, 侵入GET PDF=06/06003-25 .pdf
発表番号 3-26
Effects of Agro-Environmental Improvement on Enhancement of Carrying Capacity in Paddy Fields
Kasahara Takehiro [Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
環境創造型稲作が水田内の生物生産量に与える効果
○笠原 岳洋 [宇都宮大学]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
避難プールの設置や有機稲作などを併せた環境創造型稲作を行うことによる水田内の生物生産量の変化を解明する。「環境創造型稲作を行った水田は慣行農法の水田に比べて多量の生物を養うことができるのではないか」,「水生生物避難プールは非灌漑期における水生生物の逃げ場として,また繁殖・生育の場としても機能しているのではないか」という2つの仮説をたてた。水田内の年間の生物量の推移を把握することにより検証する。
Keyword: 有機稲作, コウノトリ, 水田生態系GET PDF=06/06003-26.pdf
発表番号 3-27
The Preservation Technique of Networks of Water in Rice Field Environment
Yabe Seiichi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Katou Kouyou [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Tawa Yutaka [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Takabayashi Kazuyoshi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
水田環境における水域ネットワークの保全手法
矢部 誠一 [兵庫県豊岡土地改良事務所]加藤 幸洋 [兵庫県豊岡土地改良事務所]○田和 豊 [兵庫県豊岡土地改良事務所]高林 主佳 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
兵庫県では,コウノトリの餌場となる生物の豊かな水田を復元するために,水域ネットワークの保全を進めている。特に,河川と排水路,または排水路間の連続性について,樋門の段差解消や接続幅を拡大すること,および排水路と水田の連続性について,水田魚道の設置や水田内に水路型ビオトープを設けることの有効性を検証した。また,排水路を環境保全型とすることや,減農薬農法の実施により,その効果が増すものと考えられる。
Keyword: 水域ネットワーク, 連続性, 水田魚道GET PDF=06/06003-27 .pdf
発表番号 3-28
Study on the habitat of Misgurnus anguillicaudatus in Sado
Anjitsu chisato [Fukui prefectural office]Misawa Sin-ichi [Faculty of Agriculture Niigata University]Sato Takenobu [Graduate School of Science and Technology Niigata University]
佐渡におけるドジョウの生息状況について
○安実 千智 [福井県]三沢 眞一 [新潟大学農学部]佐藤 武信 [新潟大学大学院自然科学研究科]
トキの放鳥が予定されている佐渡において,トキの餌となるドジョウの生息量をコドラート調査とトラップ調査で調べた。栽培法による生息量の差を求めたが,有意な差はなく,むしろ水分の多い棚田と乾田化する平野部で差が明らかであった。またコドラート調査は水田が乾く非灌漑期には向かないことも分かった。調査が簡単なトラップ調査による生息量の推定は可能性が認められたものの,まだ精度的に問題が残る事が分かった。
Keyword: トキ, ドジョウ, コドラートGET PDF=06/06003-28.pdf
発表番号 3-2
Fishes preference in environmental factors on drainage canals
Sato Takumi [The local Promotion Bureau of Toukamachi,Niigata prf]Misawa Shinichi [Faculty of Agriculture,Niigata Univ]
農業排水路における魚類の環境選好性
○佐藤 匠 [新潟県十日町地域振興局]三沢 眞一 [新潟大学農学部]
環境との調和に配慮した排水路の整備を目的に,新潟県亀田郷を対象とし,魚類の生息状況と環境要因の関係について検討を行った。調査排水路計10地点で,30m区間の追い込みを行って,魚を採捕した。生息数と要因の因果関係を求めるため数量化砧爐髻だ限状況の特性判断と判別にクラスター分析・数量化粁爐鰺僂い拭その結果,本地区における魚類の生息に強く関わる要因として,水深,流速,植生の有無などが挙げられた。
Keyword: 魚, 環境, 排水路GET PDF=06/06003-02.pdf
発表番号 3-31
The fauna and flora in a ponding fallow field
sakurai yuji [Faculty of Agriculture, Ehime University]yano kazuyuki [United Graduate School of Agricultural Sciences, Ehime University]nakamura mayuko [Graduate School of Agriculture, Ehime University]
湛水休耕田における動植物相
筆者らは休耕田を水田としてのポテンシャルを維持し,その管理に手間をかけない方法として深水による湛水管理を提唱しており,その提案手法により4年間継続管理されている2ヶ所の休耕田における生物相の検討を行った。結果,植物は0−7種,動物は10−26種が出現した。また,植物が全くない状態よりも適度に存在している場合に,水田生態系における動物の多様性が見られた。
Keyword: 湛水休耕田, 生物相, 水田生態系GET PDF=06/06003-31.pdf
発表番号 3-34
Evaluation of the underpass for animals
OKA NAOKO [Japan Green Resources Agency, Department of planning and evaluation, Division of Environment]SAKAMOTO YOSHIHIRO [Japan Green Resources Agency, Department of planning and evaluation, Division of Environment]
動物移動路の検証
○岡 直子 [独立行政法人緑資源機構計画評価部環境課]坂本 義浩 [独立行政法人緑資源機構計画評価部環境課]
当機構では,群馬県沼田市で実施した利根沼田区域農用地総合整備事業における農業用道路の建設にあたり,周辺に生息する動物の生息環境分断を修正するため,ボックスカルバート型の動物移動路を平成15年度に設置した。この施設の有効性を評価するため,当該動物移動路及び比較対象として近隣の道路交差用モジュラーチ2箇所において,動物の生息状況と移動路利用状況を調査した。その調査結果及び施設の評価について報告する。
Keyword: 動物移動路, アンダーパス, 利用状況GET PDF=06/06003-34.pdf
発表番号 3-36
Examination of Ecosystem Maintenance by Improvement of A Concrete Waterway
Oohashi Masanobu [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Koyama yoshikazu [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Takabayashi Kazuyoshi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
コンクリート水路の改良による生態系保全の検討
大橋 正宜 [兵庫県豊岡土地改良事務所]○小山 純数 [兵庫県豊岡土地改良事務所]高林 主佳 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
生態系保全工法では,従来型と比較してコストや維持管理が増大したり,耐用年数が短くなったりすることが多い。そこで,コンクリート水路において,サイズや線形,内部構造を工夫することで魚類の生息環境を改善し,その効果検証を5年間実施した。結果,工事前の土水路以上の種数・個体数が確認できたほか,従来型よりも生態系回復のスピードも早かった。また,維持管理面でも従来型とほぼ同様の管理労力となった。
Keyword: 生態系保全, 維持管理, 省力化GET PDF=06/06003-36 .pdf
発表番号 3-38
A study of effects of log mattress used in canal-bank protection on freshwater fishes
農業排水路の井桁護岸が淡水魚類の生息に及ぼす効果に関する研究
環境の異なる農業排水路に設置した多空隙護岸の代表である井桁護岸を対象に,その周辺と内部の魚類生息密度を比較した。また,内部の魚類生息特性を踏まえ,井桁護岸が魚類の生息に与える効果を明らかにするとともに,生態系配慮工法としての利用を検討した。その結果,魚類にとって井桁護岸は,単調で直線化された水路にて大きな効果を発揮することが明らかとなった。多様な環境の水路でも穴居性の魚種には高い効果が見られた。
Keyword: 井桁護岸, 魚類, 環境配慮工法GET PDF=06/06003-38.pdf
発表番号 3-39
The characteristics of fallen and drift wood and woody debris dam in Sagami-Stream
OKUBO hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]IWASAWA Satoko [Faculty of Agriculture,Yamagata University]MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
早田川支流サガミ沢における倒流木とwoody debris dam の特性
○大久保 博 [山形大学農学部]岩澤 智子 [山形大学農学部]前川 勝朗 [山形大学農学部]
近年,倒流木が河川生態系に及ぼす影響や効果が注目され研究がなされている.そこで急勾配小渓流の175m区間を対象に,倒流木の滞留状況と倒流木により形成されるwoody debris dam(以下dam)の現状を調査把握した.またdam上流に形成された瀬を含む合計18箇所の瀬の特性を水生昆虫の摂食機能の構成比から検討した.両者の瀬には若干の違いはあるが,ほぼ同様に上流域の特性を有することが判明した
Keyword: 倒流木, woody debris dam, 水生昆虫GET PDF=06/06003-39.pdf
発表番号 3-41
ueki satoshi []
ほ場整備工事における法面の植生回復
○植木 聡 [栃木県農務部農地整備課]
ほ場整備工事による水田の大区画化は,同時に畦畔の大型化ももたらし,その結果,水田風景の背景として,赤茶けた大きな法面が広がっている地域も少なくない。このような変貌は,見栄えの悪さだけでなく,外来種の植物を進入しやすくし,植物の種の減少もまねき,さらには,カエルなどの小動物の移動障害ともなっている。そこで,こうした法面を早期に現況の植生で回復できるよう,現況の畦畔表土を利用した法面施工の手法を検討した。
Keyword: 法面, 植物, 畦畔GET PDF=06/06003-41.pdf
発表番号 3-42
Activities of ecosystem preservation measures in paddy area at hill-bottom.
Saito Kyoshi [Minaminasu Agricultural Promotion Office.]
谷津田における生態系保全工法の取り組み −圃場整備事業栃木県荒川南部を事例として−
○齋藤 清 [南那須農業振興事務所]
谷津田の動植物が受ける圃場整備工事の影響を軽減するため,生態系保全工法について検討をおこなった。ポリエチレン製波状管の魚道設置により可能になった,ホトケドジョウの移動ネットワーク構築や生態系保全用地の検討過程から生態系保全工法実施後の評価について報告する。
Keyword: 保全工法, ホトケドジョウの魚道, 生態系保全用地GET PDF=06/06003-42.pdf
発表番号 3-43
Measures for preservation of Japanese killifish in land consolidation projects and farmers' opinions of the measures - Case study of Kanzaki project area in Ichinoseki-city, Iwate prefecture -
ABE Ayumi [Tohoku Planning, Inc.]HIROTA Junichi [Iwate University]
圃場整備におけるメダカ保全対策の検討と地元農家の評価−岩手県一関市門崎地区を事例として−
○阿部 愛弓 [(株)東北プランニング]広田 純一 [岩手大学]
生態系への配慮には,保全対象となる生物の生息場所や繁殖場所,移動経路等を確保する必要があるが,農家が許容できる配慮の程度が分からないこともあり,必ずしも順調とは言えないのが現状である。本研究では,メダカに重要な繁殖地であり,近々圃場整備が予定されている岩手県一関市門崎地区を対象に,メダカ保全対策の検討を行なうとともに,これに対して農家がどこまで許容できるかを聞き取り調査によって明らかにした。
Keyword: 圃場整備, 生態系保全, メダカGET PDF=06/06003-43.pdf
発表番号 3-44
Application of Habitat Evaluation Procedures for preservation of rice paddy ecosystem
Yoshida Daisuke [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Utsunomiya Univ.]
水田生態系の保全を目的としたハビタット評価手続きの適用
○吉田 大祐 [宇都宮大学農学研究科]水谷 正一 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学]
生態系を定量的に評価する手法のヘップを栃木県市貝町の谷津田で実施されるほ場整備事業に適用し,水田生態系へのヘップ適用可能性について検討した。まず評価種を選定し,各評価種のHSIモデルを作成した。そのモデルを使用して「現況」と「ほ場整備」,「営農」について評価した。その結果,各評価種に影響を与えるポイントなどを定量的に評価できた。水田生態系でヘップの適用は可能である。
Keyword: ヘップ(HEP), ほ場整備, 谷津田GET PDF=06/06003-44.pdf
発表番号 3-46
Improvement of the springs, and its water quality and ecosystems
泉の改修整備と水質・生態
櫻井 雄二 [愛媛大学農学部]矢野 和之 [愛媛大学連合農学研究科]○中村 真由子 [愛媛大学農学研究科]
用水源を整備改修する場合には多面的機能についても考慮することが求められる.本研究では,農業用水としての適性とともに,泉とそれを取り巻く林の生物相を明らかにするため,水質調査および植物・水生動物について生態調査を行った.結果,調査対象泉には動植物共に希少種の生息が確認された.また,特定外来生物指定種の生息も確認された.そして泉の性質に合った整備計画を立てる必要があると考えた.
Keyword: 農業用水, 泉, 生態系GET PDF=06/06003-46.pdf
発表番号 3-48
Resources Use on Rural Area in Early Modernization Period of Japan - A Case Study on Material Flow in Nishitoyoda, Ibaraki Prefecture ?
Nishikawa Tomoko [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]Kobayasi Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
近代化初期の農村における資源利用実態 −茨城県八千代町旧西豊田地区を対象とした物質フロー分析−
○西川 智子 [茨城大学農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]
資源循環の変遷を追うための第一段階として,一農村の大正時代の資源利用実態を把握する。聞き取り,統計資料,調査研究報告および取引記録などから必要なデータを整備し,資源利用の実態を物質フロー図として表現する。さらに域内物質収支を推計するために土地利用図を作成し,各地目の資源生産/利用量を算定する。最後に,農村全体の物質フローと域内物質収支を比較して物質の域内依存度を推計し,当時の資源利用実態を考察する。
Keyword: 地域資源, 物質フロー, 近代化初期GET PDF=06/06003-48.pdf
発表番号 3-50
An Approach to Regional Scale Nitrogen Flow Estimation in Agriculture Reflecting Distributions of the Activities
SHIRAHASE Kyoko [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]ZAITSU Yoshihisa [United Graduate School of Agri. Sci. Tokyo Univ.of Agri.&Tech.]
農業活動の空間分布を考慮した地域農業窒素フローの把握
○白波瀬 京子 [茨城大学大学院農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]財津 吉寿 [東京農工大学大学院連合農学研究科]
地域農業のバイオマス資源利用の現状診断・対策の評価・計画のため,GISを用い事例地を選定して農業活動に伴う窒素フロー空間把握・分析を試みた。その結果,活動分布を考慮した窒素フローの空間把握が可能となった。ただし,本手法で分布を考慮する際,集落における詳細なデータとされる集落カードの情報では,不十分であり循環型農業を推進する際,正確な農地分布・面積の把握に対するさらなる検討が必要であると考えられた。
Keyword: 窒素フロー, GIS, 空間分布GET PDF=06/06003-50.pdf
発表番号 3-51
LCA Analysis on Agriculture in Okinawa
沖縄県の農業のLCA分析
○酒井 一人 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]
沖縄で行われている現行の営農形態について,CO2を中心とした環境負荷物質排出量を農業環境技術研究所(2003)の開発したLCA手法を用いて評価し,沖縄県の農業におけるCO2排出の特性について検討した。その結果,作物の違いによりCO2排出量が違い,集約的農業ほどその値は大きくなること,営農工程においては施肥の割合が大きいこと,同じ作物でも,地域差があることがわかった。
Keyword: LCA, 沖縄, CO2排出GET PDF=06/06003-51.pdf
発表番号 3-53
Nitrogen transport rates in the Cianjur watershed, Indonesia
KATO TASUKU [Ibaraki University, Faculty of Agriculture]Kuroda Hisao [Ibaraki University, Faculty of Agriculture]Nakasone Hideo [Ibaraki University, Faculty of Agriculture]
インドネシア・チアンジュール流域における窒素負荷流達率
○加藤 亮 [茨城大学農学部]黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
インドネシアのチアンジュール流域で窒素負荷流達モデルを開発した。現地調査を行い流量と水質を測定し,モデルの同定に使用した。発生負荷は降雨負荷を除き,点源負荷は人口に比例し,面源負荷は水田の施肥量に比例すると仮定した。発生負荷や汚濁源から河川へ距離の算出にはGISを使用した。流域内の開発計画を策定する場合に,人口増加や土地利用の変化による窒素負荷の影響の定量的な評価への活用が期待される。
Keyword: 水質, GIS, 面源GET PDF=06/06003-53.pdf
発表番号 3-58
Property of nitrous oxide emission from a grass field applied with Cow manure and related influence factors
sato masaaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]satta naoya [Faculty of Agriculture,Iwate University]noborio kosuke [School of Agricultural,Meiji University]tateishi takahiro [Faculty of Agriculture,Iwate University]koga kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
糞尿還元連用牧草地における亜酸化窒素ガスの発生実態と影響因子の検討
○佐藤 正明 [北海道大学大学院農学部生物資源科学専攻]颯田 尚哉 [岩手大学農学部農林環境科学科]登尾 浩助 [明治大学農学部]立石 貴浩 [岩手大学農学部農業生命科学科]古賀 潔 [岩手大学農学部農林環境科学科]
近年,糞尿の農地還元による地下水汚染・地球温暖化への悪影響が懸念され,重要課題となっている。本研究では,地球温暖化の原因であるN2Oと地下水汚染の要因となる無機態窒素を野外で測定し,N2O発生への影響因に関する室内実験を行った。その結果,尿散布直後にN2Oガスが発生し,その後のN2Oフラックスの上昇は,降雨に影響されることがわかった。室内実験からこれらを支持する結果が得られた。
Keyword: N2Oガス, クローズドチャンバー法, 糞尿還元GET PDF=06/06003-58.pdf
発表番号 3-60
Physical and chemical properties and ammmonia volatilization properties of anaerobically digested slurry
KAMEYAMA Koji [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
メタン発酵消化液の理化学性とアンモニア揮散特性
○亀山 幸司 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]凌 祥之 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所]
近年,バイオガスプラントの発酵残渣物であるメタン発酵消化液を耕種農地において液肥利用する試みが数少ないものの行われている.ただし,消化液の液肥利用はいくつかの問題点を有しており,搬送・施用の効率化,施用時のアンモニア揮散の抑制方法の確立などが強く望まれている.このため,本研究は,消化液の効率的な搬送・施用手法を確立するための予備的研究として,各種消化液の理化学性の把握,各種消化液が地表施用された場合のアンモニア揮散特性の評価を行った.
Keyword: メタン発酵消化液, アンモニア揮散, 物質循環GET PDF=06/06003-60.pdf
発表番号 3-63
Nitrogen balance and leaching at paddy field for Whole Crop Silage and winter crops
SHIMURA MOTOKO [National Agricultural Research Center for Western Region]
飼料稲水田の窒素収支と冬作による溶脱抑制効果
○志村 もと子 [:独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター]
近年,飼料用稲が注目されているが,飼料用稲は多収を目指すため,施肥量が食用稲より多く,窒素溶脱量の増加が懸念されている。しかし,その実態は不明であり,負荷軽減技術も確立されていない。本研究では,飼料用稲水田において水質調査を行い,1年間の水収支・窒素収支を明らかにした。さらに,冬作栽培による溶脱抑制効果を明らかにするため,暗きょ排水の水質調査を行い,その効果を確認した。
Keyword: 水質, 飼料稲, 窒素GET PDF=06/06003-63.pdf
発表番号 3-64
Preliminary Evaluation Regarding Production Property of Energy Crops
SHIMIZU Natsuki [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Masato [National Institute for Rural Engineering]
資源作物の生産特性に関する予備的評価
○清水 夏樹 [農業工学研究所]柚山 義人 [農業工学研究所]山岡 賢 [農業工学研究所]中村 真人 [農業工学研究所]
近年エネルギーや製品の原料として期待されている資源作物について,省力・低コスト・低環境負荷での栽培体系を検討するため,本報では,飼料稲を取りあげ,その生産特性について,主食用の同種作物と比較した例を紹介した。また,省力・低コスト生産の可能性を評価する基礎資料とするために,既存データを用いて資源作物生産における所要エネルギーを試算し,主食用稲生産における所要エネルギーとの比較を行った。
Keyword: 飼料稲, 省力・低コスト化, 直播GET PDF=06/06003-64.pdf
発表番号 3-7
Conditions of habitat of loach Misgurnus anguillicaudataus in the valley with paddy fields using stream as agricultural canal
ITOH Syuiti [Faculty of Agriculture,Yamagata University]OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]WATANABE Kazuya [School of Veterinary Medicine and Animal Sciences, KITASATO Univ.]
中山間地小渓流掛かり水田地帯におけるドジョウの生息環境
○伊藤 修一 [山形大学農学部]大久保 博 [山形大学農学部]渡邉 一哉 [北里大学獣医畜産学部]
中山間地域の小渓流では出水撹乱からの回避場所がドジョウの生息環境の条件として必要である.この仮説の検証のために,佐渡市加茂湖に流入する歌滝川・長江川・貝喰川・外城川におけるドジョウの採捕調査を行い,歌滝川に比べ他の河川の採捕数が少ない要因を考察した.また円形実験水槽を作成し,砂礫サイズに対するドジョウの選好性の実験を行った.結果は歌滝川の礫河床区間で生息数が多いことを支持するものであった.
Keyword: ドジョウ, 中山間地, 選好性GET PDF=06/06003-07.pdf
発表番号 3-8
Habitat environmental conditions of Simadojyo(Cobits biwae)in ditch at hill-bottom valley
wataru kakino [Non-profit organization of rice farming center]takumi moriyama [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津に生息するシマドジョウの生息環境条件の把握
○柿野 亘 [NPO法人民間稲作研究所]守山 拓弥 [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
シマドジョウは魚食文化の一端を為し,地域資源としてのポテンシャルが高いにも関わらず,本種に対する保全の意識が低いのが現状である.筆者らはこれまで,シマドジョウが谷津の代表種であり,通年で谷津に生息し,特に淵やよどみといったプールを示す生息環境条件下で生息密度が高い傾向があることを明らかにした.そこで,プールの役割を解明することを目的として調査を行った.その結果,プールが越冬場となっていることが明らかになった.
Keyword: 微環境, プール, 底質GET PDF=06/06003-08.pdf
発表番号 4-10
The Trend of the Future Courses in Farmer’s Markets, KEIJI-Area, baseed on the survey with questionnaire
Susumu SAITOH [Department of Literature, Otani University ]Naoki HAYASHI [Hall of Global Environmental Research, Kyoto University]
京滋地区の農産物直売所における今後の方針の傾向 ―アンケート調査による―
○齋藤 晋 [大谷大学文学部]林 直樹 [京都大学地球環境学堂]
アンケート調査結果に基づき,京滋地区の農産物直売所の今後の方針の傾向について調べたところ,以下のことがわかった。‖燭の直売所は今後の方針として「農産物の供給量を増加(安定)」「農作物の品質の向上」「イベントなどの強化」ということを考えている。⊇于抔与瑤梁燭つ焦篏蠅任蓮崘精酳の品質の向上」「イベントなどの強化」を考える傾向にある。出荷戸数の少ない直売所では「店舗自体の移転」を考える傾向にある。
Keyword: 農産物直売所, , GET PDF=06/06004-10.pdf
発表番号 4-11
Consciousness of Residents in Irrigation and Drainage Facilities-Questionnaire Survey on Multifunctionality of Irrigation and Drainage System (I)-
Kita Takenori [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
農業水利施設に対する地域住民の意識構造 −農業水利システムの多面的機能に関するアンケート調査(機法
○喜多 丈典 [北海道大学大学院農学院]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
農業水利施設とその維持管理の総体である「農業水利システム」の多面的機能評価は少ない。本研究ではアンケート調査を行い,北海道における農・非農業従事者の農業水利システムに対する認識の特徴や程度を確認した。結果から,農業水利システムの多面的機能の認識は様々な要因によって差異があることが確認された。今後の維持管理を検討するにあたり,この差異に配慮し,低い認識を高める対策が重要であろう。
Keyword: 多面的機能, 農業水利システム, 維持管理GET PDF=06/06004-11 .pdf
発表番号 4-12
Consciousness of Residents in Maintenance of Irrigation and Drainage Facilities-Questionnaire Survey on Multifunctionality of Irrigation and Drainage System ()-
Yamamoto Tadao [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]Kita Takenori [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Nagasawa Tetuaki [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]
農業水利施設の維持管理に関する地域住民意識−農業水利システムの多面的機能に関するアンケート調査(供法
○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究院]喜多 丈典 [北海道大学大学院農学院]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究院]
アンケートの結果をもとに,今後の農業水利システムの維持管理に必要な方策などを検討した。程度の差はあれ,地域住民は農業水利システムの多面的機能について認識していることが明らかになった。地域住民による農業水利システムの維持管理を実現するためには,非農業従事者に農業水利システムを身近に感じてもらい,これらの積極的な利用を通じて多面的機能への認識をより深めてもらうことの必要性が示唆された。
Keyword: 多面的機能, 農業水利システム, 維持管理GET PDF=06/06004-12 .pdf
発表番号 4-13
An Analysis of Water Management System of the Toyogawa Irrigation Project from the Viewpoint of PIM
KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Tassanee Ounvichit [Royal Irrigation Department, Thailand]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]
PIMから見た豊川用水の水管理システムの分析
○河野 賢 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]タッサニー ウンヴィチット [タイ王国 王室灌漑局]佐藤 政良 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
豊川用水において,水管理の4プロセス(決定,操作,監視,再調整)に農民がどのように参加しているかを分析した。地域別の小グループを基礎にした用水全体をカバーする重層的な管理組織を設立し,末端部の意向をプロジェクト全体に反映させる仕組みを整えること,決定権を受益者がもつこと,操作を利害関係グループのより上位の組織が担当することがPIMの安定的な運営にも有効である。
Keyword: 参加型水管理, 大規模灌漑プロジェクト, 水管理組織GET PDF=06/06004-13.pdf
発表番号 4-14
Applying in Qualitative Reasoning in arrangement and analysis of the multifunctionality of irrigation ponds
Kudo Yosuke [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]Koyanagi Daisuke [Hokkaido Regional Development Bureau]Kimata Takashi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Pref. Univ.]
ため池の多面的機能の整理・分析に対する定性推論の応用
○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]小柳 大介 [国土交通省北海道開発局]木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
本来的に豊かな多面的機能を有した基盤施設を実現するためには,多面的機能を適切に性能規定化し,設計基準の中に反映させなければならない。そのためには,関係する事象を的確かつ体系的に表現することが必要となる。そこで本研究ではため池の親水機能について,これまでに蓄積されてきた数々の知識を統合・整理するために,曖昧で定性的な事象の定式化とその妥当性の検証に対して定性推論の手法の応用を試みた。
Keyword: 多面的機能, 性能規定化, 定性推論GET PDF=06/06004-14.pdf
発表番号 4-15
Relation of a rural natural environment maintainance enterprise nishi kinugawa district and local residents
kawashima kazumasa [Tochigi Prefecture kawachi agriculture promotion office]
農村自然環境整備事業西鬼怒川地区と地域活動との関わり
○川嶋 一将 [栃木県河内農業振興事務所]
平成9年度から始まった農村自然環境整備事業西鬼怒川地区と共に歩んできた地元の様々な地域活動をいくつかの事例をもとに広く紹介し,これまでの取り組み成果を検証するとともに,今後,当地域としてとりくむべき課題(本事業により保全された代表的な魚類を地域の財産<地域資源>として対外に広く紹介し,地域の発展及び農村の活性化につなげていくなど)についてその可能性を模索していく。
Keyword: 住民参加, 環境保全, グラウンドワークGET PDF=06/06004-15.pdf
発表番号 4-16
A case of attempt to winter flooding in rice fields at Shipou community, Miyagi Pref.
MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]ISHIDA Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]KURITA Hideharu [Natural Institute for Rural Engineering]ASHIDA Toshifumi [Natural Institute for Rural Engineering]YAGI Hironori [Natural Institute for Rural Engineering]
宮城県大崎市伸萠地区における冬期湛水の取り組み事例と冬期の取水実態
○嶺田 拓也 [独立行政法人農業工学研究所]石田 憲治 [独立行政法人農業工学研究所]栗田 英治 [独立行政法人農業工学研究所]芦田 敏文 [独立行政法人農業工学研究所]八木 洋憲 [独立行政法人農業工学研究所]
宮城県大崎市伸萌地区では,冬鳥保護と環境保全型作付けを併せた高付加価値型水稲栽培を目的に集団で冬期湛水に取り組んでいる。冬期湛水は2003年の水稲収穫後から実施され,毎年10戸以上が取り組んでいる。2004年度以降,冬期の取水には水中ポンプを利用し,約2ヶ月間の湛水に134,349m3の揚水量を要した。また,周囲3辺が冬期湛水田の場合,ポンプ稼働時には,水深が安定して維持される傾向を示した。
Keyword: 冬期湛水, 非灌漑期の取水, 水深GET PDF=06/06004-16.pdf
発表番号 4-1
Promotion of biomass utilization based on soil test in Miyako-Island
Kanri Yutaka [National Institute for Rural Engineering]Fujiie Rie [National Institute for Rural Engineering]Nakagawa Yoko [National Institute for Rural Engineering]Shinogi Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
土壌診断を軸としたバイオマス利活用の推進とそのための組織づくり
○柬理 裕 [農村工学研究所]藤家 里江 [農村工学研究所]中川 陽子 [農村工学研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]
地域での効率的なバイオマス利活用の推進を目的に,宮古島において土壌調査を行い,その結果を踏まえて地域のバイオマスの利用方法を含めた対策案を整理し,さらにそのための組織づくりについて提案した。土壌診断とバイオマス利活用をセットで進め,また関係者間で情報共有をスムーズに行える組織作りを図ることによって,より効率的なバイオマス利活用システムの構築が期待される。
Keyword: バイオマス, 土壌診断, 情報共有GET PDF=06/06004-01.pdf
発表番号 4-21
Plan of Green Tourism Network in Aomori Prefecture
Nozawa Syunsuke [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki Uni.]Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki Uni.]Tamura Yoshio [Farming Experience Group in Tugaru Village]
青森県におけるグリーン・ツーリズムネットワークの構築
○野澤 俊介 [弘前大学農学生命科学部]谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]田村 義夫 [つがる里山体験塾]
グリーン・ツーリズムビジネスと連携情報発信の先進地や,県内のグリーン・ツーリズム実践者等に行ったヒアリング調査やアンケート調査,また情報網の事例をもとに,青森県におけるグリーン・ツーリズムビジネスモデルの構築のため,要求される内容について検討し,それにより得られた「コア・サテライト」というネットワークの体制,またそれらの役割と運営について検討した。
Keyword: 農村振興, グリーン・ツーリズム, コア・サテライトGET PDF=06/06004-21.pdf
発表番号 4-24
SOUTOME HIROYUKI []
水が拓く緑の夢空間 那須野
○五月女 寛行 [栃木県那須農業振興事務所]
栃木県北部の那須野が原で展開された明治期の元勲や地元有志による大規模開拓の歴史を持ち,自然環境に恵まれた豊かな田園空間において,『水が拓く緑の夢空間 那須野』をキャッチフレーズに,都市と農村とのふれあい共生を目指して,地域の人たちと共に,これら歴史と文化に育まれた地域資源を展示施設として保全復元を図り,那須野が原に息づく伝統と文化を守り育てる取組について発表します。
Keyword: 農村振興, 環境保全, GET PDF=06/06004-24.pdf
発表番号 4-25
Development of game simulation on groundwater conservation and resource management
UCHIDA Minoru [National Institute for Rural Engineering]MATSUMOTO Sayaka [Tokyo University of Agriculture]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA Mieko [Ryutsu Keizai University]
地下水保全と資源循環を題材としたゲームの開発
○内田 実 [(独)農村工学研究所]松本 紗弥香 [東京農業大学]凌 祥之 [(独)農村工学研究所]中村 美枝子 [流通経済大学]
沖縄県宮古島では地下水汚染が問題となっており,市民,農家,行政の地下水保全に向けた具体的な取り組みが,ますます重要になっている。本研究では,農家や市民の行動(堆肥利用,下水道接続,植林活動,ふん尿放置,不法投棄等)をカードで抽象化し,その選択が個人の利益や地下水にどう影響するかを仮想体験し,環境保全に対する意識改革を目指すゲームを開発したので,その概要を紹介する。
Keyword: 地下水保全, 資源循環, ゲームGET PDF=06/06004-25.pdf
発表番号 4-26
Research about Food safety by using Traceability information with Video image
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Katayama Hisanobu [Japan Good Agriculture Initiative / Katayama Ringo.Co]Ishibashi Kazunari [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Kukiyama Mituru [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
映像によるトレーサビリティ情報を活用した食の安全の確保に関する研究
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]片山 寿伸 [JGAI協会・片山りんご(有)]石橋 和成 [弘前大学農学生命科学部]久木山 満 [弘前大学農学生命科学部]
食の安全・安心に対する関心の高まりを受け,農産物のトレーサビリティが注目されている。ITを活用した履歴情報の閲覧サービスが拡大している一方,このような情報が効果的に利用されていない側面がある。本研究では,青森県の主要農産物であるリンゴの生産現場を題材に,生産者・消費者間で映像によるトレーサビリティ情報の共有・循環を図る実証実験を行い,このような問題点の改善と食の安全・安心の確保を試みた
Keyword: トレーサビリティ, 食の安全, GAPGET PDF=06/06004-26.pdf
発表番号 4-28
Study on integrated improvement project in less favoured area
Takashi KATO [National Institute for Rural Engineering]
中山間地域総合整備事業の効果について
○加藤 敬 [独立行政法人・農業工学研究所]
中山間地域でどのような整備が求められるかを見るため農業生産額の統計データと中山間地域総合整備事業の有無の関係を比較した,また,記述式の事業効果調書の中で語句を文字検索で抽出し,た。事業の中で道路の整備は労働軽減,生産活動のみでなく生活全般において影響が広く重要な要素であることが分かる。中山間地域での効果ある整備内容は道路を中心とした生活改善につながり,かつ生産にも寄与するものと考えられる。
Keyword: 中山間地域, 農道, GET PDF=06/06004-28.pdf
発表番号 4-2
Examination of case with circulation use model of organic resource in rural area composed of dairy farming and upland agriculture, hokkaido
OFUKA Masanori [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]HIDESHIMA Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute]Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]Seiichi YASUI [Zukosha Co.,Ltd.]
北海道の畑酪混合地域における有機性資源の循環利用モデルの事例検討
○大深 正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]秀島 好昭 [(独)土木研究所寒地土木研究所]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所]南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]保井 聖一 [(株)ズコーシャ]
北海道の畑酪混合地域における有機性資源の循環利用実態を,窒素フロー図から把握した。2地域をモデルケースとした。また,資源化施設の導入等によって循環利用が促進した場合を想定し,その窒素フロー図の変化から循環利用促進が環境等へもたらす効果を考察した。有機性資源の循環利用促進は,農地の窒素蓄積,溶脱を抑制し,環境への負荷軽減に繋がり,また,地域のエネルギーの需給構造に改善を促すことが示唆された。
Keyword: 有機性資源, 循環利用, エネルギーGET PDF=06/06004-02.pdf
発表番号 4-30
A case Study of Ohyama Senmai Terrace Paddies
SAKUMA Taiichi [Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]ISHII Atsusi [Faculty of Bioresource, Mie University]
棚田オーナー制の問題点−大山千枚田を例にして−
○佐久間 泰一 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]石井 敦 [三重大学生物資源学部]
棚田保全のための多種多様な援農形態のうち,もっとも普及している「オーナー制」の実態と問題点を,有名な千葉県鴨川市大山千枚田を例にして,オーナー制の援農が,金銭的には公的補助金も含めて大いに貢献して保全のインセンティブとなっているが,一方,田植えなどイベント化する農作業のピーク労働のために,地主農民以外の労働を手当することが必要であって,その困難が発展の制約条件となっていることを示した。
Keyword: 棚田, 大山千枚田, オーナー制GET PDF=06/06004-30.pdf
発表番号 4-31
Grasp and estimate of cultivation of abandoned farmland in 3 northern Tohoku prefectures
hosida koutarou [Graduate school of Veterinary Medicine & Animal Sciences, kitasato University]hattori toshihiro [School of Vet. Medicine Animal Sci, Kitasato University]imai toshiyuki [School of Vet. Medicine Animal Sci, Kitasato University]
北東北3県における耕作放棄地減少地域の把握と減少要因の推定
○星田 孝太郎 [北里大学大学院獣医畜産研究学科]服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]
全国的に耕作放棄地の増加が進む一方,耕作放棄地が減少している市町村も存在する。さらに,耕作放棄地増加要因等の解明は多くなされているが,減少要因・抑制条件等の解明は,あまりなされていない。そのため耕作放棄地減少要因・抑制条件を導くために,農林業センサスを用いて耕作放棄地減少地域を把握し,耕作放棄地減少要因の推定を行った。その結果,耕作放棄地減少要因として労働力の確保の有無が要因だと推定できる。
Keyword: 耕作放棄地, 農林業センサス, 労働力不足GET PDF=06/06004-31.pdf
発表番号 4-36
Evaluation of the comprehensive method on the land consolidation by multi-agent simulation
マルチエージェントシミュレーションによる圃場整備総合化手法の効果予測
本研究では,マルチエージェントシミュレーションを援用し,圃場整備事業と担い手への農地集積を一体的に進める総合化手法の有効性を検討した。秋田県六郷西部地区を対象とし,基盤整備の有無・地域農業の組織化の程度の差異を基に施策の効果予測を試みた結果,耕作放棄の抑制に関して,ハード・ソフト施策の単独実施に比べて,総合化手法による相乗効果が見られ,施策としての総合化手法の有効性が示された。
Keyword: 総合化手法, マルチエージェント, 集落営農GET PDF=06/06004-36.pdf
発表番号 4-37
Study of Farm Land used by Curvaceous Figure in Terraced Paddy Field
KIMURA Yohihisa [National Institute for Rural Engneering]MATSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engneering]KURITA Hideharu [National Institute for Rural Engneering]
棚田における曲線要素を活かした区画による圃場整備の検討
○木村 吉寿 [農村工学研究所]松森 堅治 [農村工学研究所]栗田 英治 [農村工学研究所]
棚田における基盤整備の整備率は低く,生産基盤としての劣悪な環境等から荒廃化が危惧されている。他方,圃場整備を実施すると,直線基調の画一的で単調な区画に改変され,棚田景観への影響が懸念される。このため,地形の持つ曲線要素を活かした整備方式の導入可能性を検討した。評価試験の結果,景観(見栄え),経済性(整備費)の面からは,曲線基調の整備方式が,直線基調の整備方式よりも高い評価となることが示唆された。
Keyword: 棚田景観, 圃場整備, 曲線GET PDF=06/06004-37 .pdf
発表番号 4-38
Local base color estimation using surface soils
OHNO KEN [Mie University]MIZUFUNE SHINSUKE [Mie University]
表土色による地域の基調色の推定
○大野 研 [三重大学生物資源学部]水船 慎介 [三重大学生物資源学部]
欧州の古い街並みの基調色は,その地域の石材の色に由来するといわれている。我々は日本の地域の基調色として,土の色が良いのではないかと類推し,土の色からの三重県各地域の基調色の決定,さらに広い地域での基調色の決定へと研究を進めてきている。ここでは,愛知,岐阜,石川,大阪,兵庫,滋賀の表土色のデータを利用し,流域単位で基調色を推定できることを目指し,統計的にその確認を行った
Keyword: 農村景観, 基調色, 風土GET PDF=06/06004-38.pdf
発表番号 4-3
The study on the conceptual design of biomass resources recycling project for the fruit trees
Yamashita Shigeki [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Nikai Yasuki [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions] Yamada Kouji [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Seta Bunji [MINAMIKINKI Land Improvement Planning and Management Office]Shirayama Koichi [MINAMIKINKI Land Improvement Planning and Management Office]
果樹剪定枝のバイオマス利活用事業構想検討
○山下 茂樹 [(社)地域資源循環技術センター]二階 靖樹 [(社)地域資源循環技術センター]山田 耕士 [(社)地域資源循環技術センター]田 文治 [近畿農政局南近畿土地改良調査管理事務所]白山 幸一 [近畿農政局南近畿土地改良調査管理事務所]
本報ではモデル的に実施された地域バイオマス利活用構想検討業務を紹介する。国内有数の梅産地において発生する剪定枝(2550t/年)を対象として,「たい肥化法」,「炭化法」又は「ガス化発電法」によって利活用する際の処理フロー検討,物質収支及び事業収支試算等を行い,実用性を比較検討した。本調査は農林水産省の農村資源リサイクル環境整備検討調査の一環として実施され,バイオマス利活用手法のマニュアル化のために役立てられる。
Keyword: バイオマス利活用, 剪定枝, たい肥化GET PDF=06/06004-03.pdf
発表番号 4-4
A Research for Promotion of PFI technique in Institution of BIOMASS Resources Recycling Facilities
Nikai Yasuki [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Matsuo Kouji [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Shikama Tetsuo [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Yamada Kouji [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
バイオマス利活用施設整備におけるPFI手法活用促進調査
○二階 靖樹 [社団法人 地域資源循環技術センター]松尾 浩司 [社団法人 地域資源循環技術センター]鹿間 哲男 [社団法人 地域資源循環技術センター]山田 耕士 [社団法人 地域資源循環技術センター]
本調査では,農村地域におけるバイオマス利活用施設の整備を,PFI(Private Finance Initiative)手法を活用して実施する事業を想定し,その事業におけるリスクについて民間事業者と地方自治体に対しアンケートを行い,官民での考え方や意見の相違点を抽出し整理するとともに,VFM(Value for Money)の算定等を行った。
Keyword: バイオマス, PFI, VFMGET PDF=06/06004-04.pdf
発表番号 4-5
Examination of Cost-Benefit(B/C)Analysis on BIOMASS Resources Recycling Facilities
Okaniwa Yoshiyasu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Narita Yasunobu [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Yamada Kouji [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]Nakashima Yasuhiro [The University of Tokyo]
バイオマス利活用施設整備における費用対効果算定手法の検討
岡庭 良安 [社団法人 地域資源循環技術センター]○成田 康信 [社団法人 地域資源循環技術センター]山田 耕士 [社団法人 地域資源循環技術センター]中嶋 康博 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
バイオマス利活用施設整備の事業効果算定手法については現在整理がされていない状況にある。検討した費用対効果算定手法では,バイオマス利活用施設に関係の深い当事者(セクターと呼ぶ)を設定し,利活用施設が整備されていない状況及び整備された状況の経済的変化を整理,比較する(セクター分析手法と呼ぶ)。本手法では,利活用施設そのものの経済性と社会的効果の両方が検討でき,また効果の二重計上を防げると考えられた。
Keyword: バイオマス, 費用対効果, 資源循環GET PDF=06/06004-05.pdf
発表番号 4-6
Development of the utilization system of woody biomass -A Case of Stady Maniwa-city, Okayama prefecture-
NAKAJIMA Shuji [Graduate school of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]MAKI Tsuneo [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
木質系バイオマスの利活用システムの構築 -岡山真庭市の事例を基に-
○中嶋 修次 [東京農業大学大学院農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]牧 恒雄 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
本研究では,真庭市の先進事例について分析し,妙高市におけるバイオマス利活用システムに向けた今後の可能性を検討した。妙高市では,.丱ぅマス賦存量の適切な評価,▲丱ぅマスのシステム内への供給,C楼萋胆に応じた利活用技術,だ源塞覆亮要と評価,ゥ轡好謄爐琉飮管理のために,行政と企業・研究機関・市民の連携が重要になる。今後,正確なバイオマス賦存量把握がされてないため,まずはバイオマス賦存量の把握が急務である。
Keyword: バイオマス, 社会連携, 新潟県妙高市GET PDF=06/06004-06.pdf
発表番号 4-7
Economic Evaluation on irrigation water for paddy-fields
水田灌漑用水の経済評価
本研は,農家の評価に基づく用水の価値額と影響要因を明らかにし,需要面からみた用水評価額と灌漑施設の建設・維持管理面から見た用水のフルコストを比較検討することを目的とする。具体的には,確率的選択モデルをアンケート調査データに適用して農業用水の評価額を求め,需要側から見た用水価格とフルコストの比較を行うとともに,日本の農業におけるWP施策の可否を検討した。
Keyword: ウォーター・プライシング, 確率的選択モデル, アンケート調査GET PDF=06/06004-07.pdf
発表番号 5-10
Efficient irrigation method in greenhouse culture
Teshima_Masumi [Hokkaido Nougyoudoboku consultant Co., Ltd.]Soma_Katsuyuki [Gra. School of Agr., Hokkaido Univ.]
施設農業における省力的な水管理技術
○手嶋 真澄 [北海道農業土木コンサルタント]相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
大規模畑作地帯に施設農業を導入する場合に解決しなければならない栽培管理の省力化に関して,播種前の多量潅水と播種直後の発芽調整潅水の2回から成る少頻度・多量の水管理「小清水方式」の有効性を検証した。多量潅水により有効土層の水分状態を圃場容水量にすると,追加潅水を行わずに1作の葉菜類が収穫可能であり,さらに有機肥料の持続的な肥効を活用することにより栽培管理の省力化をも図ることができる(不耕起栽培)。
Keyword: 省力的水管理, マイクロ潅漑, 圃場容水量GET PDF=06/06005-10.pdf
発表番号 5-15
Research on the Practical Application of the Continuous Subsurface Irrigation (XI) -Practical water supply tube and the application concept-
TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]YABE Katsuhiko [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
地中連続灌漑の実用化に関する研究(I)-実用型給水チューブとその適用コンセプト-
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
水資源保全等,灌漑に対する要求は複雑多岐である。地中連続灌漑は相反する要件を満足する節水型の灌漑方法である。本報では近年の材質工学の発展による進化,すなわち,不織布等の多孔質素材,超親水性,超撥水性に代表されるコーティング技術の発展による新たに実用性能を備えた地中連続灌漑給水チューブの概要とそれによってはじめて実現できる”アグリ・緑化フィールド−土と水の制御・管理コンセプト”について概説する。
Keyword: 不織布, 親水性, 撥水性GET PDF=06/06005-15.pdf
発表番号 5-16
Monte Carlo Simulation of Irrigation Water Delivery
TANJI HAJIME [National Institute for Rural Engineering]KIRI HIROHIDE [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA TETSUO [National Institute for Rural Engineering]
灌漑取水配分のモンテカルロシミュレーション
○丹治 肇 [農村工学研究所]桐 博英 [農村工学研究所]中矢 哲郎 [農村工学研究所]
河川から取水した幹線水路と支線水路の用水配分にモンテカルロシミュレーションを持ちいた検討をおこなった.正規分布の場合には平均値推定は従来法と同じであるが,分布の偏りの有る場合には従来できなかった推定が可能になる長所がある.
Keyword: 用水管理, , GET PDF=06/06005-16.pdf
発表番号 5-17
Inspection of a paddy field return flow reduction quantity with the quantity of irrigation water intake change that used a model in Kinugawa valley
Kazunori Numao [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Agricultural Water Management Office]Kenji Kato [Kanto region agricultural administration Tonegawa water system reclamation investigation conservancy]Koji Morita [Sunsui Consultant Co., Ltd.]
モデルを用いた頭首工取水量の変化に伴う水田還元水量変化の検証(鬼怒川流域における検討事例)
○沼尾 一徳 [農村振興局 水利整備課 農業用水対策室]加藤 健司 [関東農政局 利根川水系土地改良調査管理事務所]森田 孝治 [サンスイコンサルタント(株)]
近年、水稲品種の多様化等により水田用水の需要に変化が現れ、水源である頭首工等からの取水量も変動している。この頭首工取水量の変動は、流域流出量の一部を構成する水田流出量の変化に連動し、河川流量の変化をもたらしている。本検討は、水田面積の占める割合が比較的大きい鬼怒川小貝川の中下流域を対象に、上流佐貫頭首工からの取水量変化がもたらす水田還元水の流出変化を、水循環モデルを用いて検証したものである。
Keyword: 農業用水, 還元水, 水循環GET PDF=06/06005-17.pdf
発表番号 5-18
Macro-indicator on Performace Reduction for Irrigation Pipe Systems
naka tatsuo [National Institute for Rural Engineering]nakanishi norio [National Institute for Rural Engineering]oosato kouji [Tokyo Univ. of A and T]
農業用パイプラインのマクロ的劣化指標について
○中 達雄 [(独)農業工学研究所]中西 憲雄 [(独)農業工学研究所]大里 耕司 [(国)東京農工大学]
農業水利施設の水利機能等の低下に対して機能評価を行い,改修等の整備計画を策定する手法開発が課題である。構造機能の物理的な機能低下に関しては,施設の長寿命化を図るための施設の維持管理や改修・更新事業の必要性を判断しようとする技術開発が先行している。一方,農業水利の特徴として,水利用機能に着目したマクロ的な劣化指標の定義と開発が必要である。本報では,供用中のパイプラインについて,維持管理データを分析することにより,マクロ的な劣化指標について考察する。
Keyword: パイプライン, 劣化, 指標GET PDF=06/06005-18.pdf
発表番号 5-19
Buffer function of the farm pond for paddy fields.
MOURI Tadashi [Toyama Prefectural Federation of Land Improvement Association]MISAWA Shinichi [Faculty of Agriculture Niigata University]TOZAWA Yasuhiro [The Ministry of Agriculture. Forestry and Fisheries of Japan Hokuriku Regional Agricaltual Administration Office]
水田用ファームポンドの用水需給調整機能
○毛利 正志 [富山県土地改良事業団体連合会]三沢 眞一 [新潟大学 農学部]戸澤 康博 [農林水産省北陸農政局]
近年,兼業農家が多いことから,朝・夕の特定時間に水利用が集中する傾向は強く残っている.このように,水使用が特定の時間に集中すると,需要が供給を上回る事態が生ずる.これは,用水が不足がちな地域では大きな問題である.この対策として,ファームポンドが用いられている.そこで本研究では,まだ実用例の多くない水田用FPを対象として調査を行い,FPの用水需給調整機能について報告する.
Keyword: 水田用ファームポンド, 需給調整, GET PDF=06/06005-19.pdf
発表番号 5-1
Effect of forest litter compost and moisture regimes on sandy soil and rice growth
Adomako John Tawiah [United Gradute School of Gifu University]Tsukamoto Seiya [Alumnus of Agriculture Faculty , Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Itou Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
リター・コンポストと水分管理が砂質土壌の理化学性と水稲生産に及ぼす効果
●アドマコ・ジョン・タウイア [岐阜大学応用生物科学部]塚本 誠也 [元岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]
リター・コンポストと水分管理が砂質土壌の理化学性と水稲収量に与える効果について検討した。コンポストの施用は土壌の物理性を改善したが,土壌の化学性や水稲の生育特性に良い影響を与えなかった。これは,コンポストの分解過程で土壌中の窒素が消費され窒素欠乏が発生したことによるものと考えられる。さらに,水管理の違いは栽培開始後16週目の生育状況に有意な差を与えなかった。これは全ての水分管理で作物に必要な水分を供給したことを意味している。
Keyword: Forest litter compost, Moisture regime, Sandy soilGET PDF=06/06005-01.pdf
発表番号 5-20
Method to get land coverage information in wide area by usigng MODIS
SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
MODISを用いた広域の土地被覆情報の把握手法
○島 武男 [(独)農村工学研究所]小川 茂男 [(独)農村工学研究所]吉迫 宏 [(独)農村工学研究所]
利根川流域のような広域を対象として,水張り水田などの分布状況を推定する手法を開発することを目的とし,中解像度衛星データのMODISと高解像度衛星データのASTERを組み合わせて解析した。5月11日のASTER画像より水張り水田と判別されたメッシュ個数を目的変数,5月7日のMODISの中間赤外,近赤外の分光特性値を説明変数とした重回帰式を求め,この回帰式を用いて利根川流域の水張り水田を推定した。低平地の多くが水張り水田となり,つくば市での現地調査の結果に,おおよそ一致している。
Keyword: 水利用計画, MODIS, 土地資源情報GET PDF=06/06005-20.pdf
発表番号 5-22
Economical Evaluation of Agricultural Water's Multi-Functional Roles by CVM
Odani Hiromichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Doi Akihiro [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Horino Haruhiko [Graduate School of Agriculture and Life Science, Osaka Prefecture University]
野洲川用水の多面的機能の経済評価
○小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]土井 章宏 [滋賀県立大学環境科学部]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
仮想評価法(CVM)を用いて野洲川用水の多面的機能の経済評価をするため,ターンブル法とワイブル回帰によって支払意思表示額(WTP)の平均値を求めた結果,それぞれ4352円と4096円となった。また,用水の機能の有用度と重要度を総合した指標を用いて各機能の経済評価を行った結果,治水,生態系保全と水質保全の機能評価が高かった。さらに,現在では治水の機能が高く評価されているが,今後最も期待される機能は水質保全機能であることがわかった。
Keyword: 農業用水, 多面的機能, 仮想評価法GET PDF=06/06005-22.pdf
発表番号 5-26
A supporting method for problem solving for PIM development
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]Yamaoka Kazumi [National Institute for Rural Engineering]
農民参加型水管理の形成過程における問題解決の支援
○友正 達美 [農村工学研究所]山岡 和純 [農村工学研究所]
農民参加型水管理における受益農民および水管理組織による主体的な問題解決を支援するための手法を検討した。問題解決のプロセスを紛争の展開モデルを援用してモデル化し,現地調査の結果をモデルに当てはめることにより,水管理における問題解決のフィードバックが機能しているかをチェックし,問題が未解決のままプロセスが停止する段階とその原因を分析することにより,それを改善するための方策を検討することができる。
Keyword: 計画手法, 用水管理, 水利用計画・水利権GET PDF=06/06005-26.pdf
発表番号 5-29
Comparison of Three Varieties of Sorghum Grain Yield Response to Salinity Under Drip Irrigation System
B. Ould Ahmed [Tottori University Arid Land Research Center]Tahei Yamamoto [Tottori University Arid Land Research Center]Velupillai Rasiah [Tottori University Arid Land Research Center]Mistuhiro Inoue [Tottori University Arid Land Research Center]
点滴灌漑における3種類のソルガムの収量による耐塩性比較
●オルド アハメッド [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]ベルピラ ラーシャ [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
5つの収量応答モデルを用いて3品種のソルガムに対する耐塩性を評価するために,異なる塩濃度(5.7, 7.32, 9.3, 12.5 dS/m)でハウス栽培を行い,淡水(0.11 dS/m)灌漑と収量を比較した。塩濃度上昇に伴い相対収量は逆S字状の減少曲線が得られ,塩の閾値(Ct),耐塩性指標,50%収量時の塩濃度(C50)で表現できた。3品種のソルガムの中でBK16の品種が最も耐塩性が高かった。
Keyword: Drip irrigation, Saline water, Sorghum yieldGET PDF=06/06005-29.pdf
発表番号 5-33
A View for Paddy Field in Australia
ISHII Hiroshi []
JICA OBの見た豪州稲作
○石井 宏 [元福島県農地整備課長]
豪州中央部の年間降水量は400mm程度で,ダムからの補給水により,毎年15万haの水田を経営する。飛行機による播種,化学肥料と農薬の散布と,大型ハーベスター利用の収穫量は130万tonに達し,単位収穫量は10ton/haの記録もある。米の大部分は中近東に輸出される。他のモンスーン地帯の稲作方法とは栽培環境が違う豪州の稲作に就いては有機・無農薬の米作りとは別の評価基準が必要であろう。
Keyword: 灌漑排水, , GET PDF=06/06005-33.pdf
発表番号 5-35
Analyzing the actual condition for paddy irrigation, in Laos
Toda Osamu [Graduate School of Tokyo University]Yoshida Koshi [Graduate School of Tokyo University]Higuchi Katsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]
ラオスにおける水田灌漑の実態分析
○戸田 修 [東京大学大学院農学生命科学研究科]吉田 貢士 [東京大学大学院農学生命科学研究科]樋口 克宏 [農村工学研究所]丹治 肇 [農村工学研究所]
ラオスでの急激な人口増加に伴う食料需要の増加を背景に,適切なかんがいによるコメ生産性の向上を目的として,詳細なデータが極めて少ないラオスのかんがい実態分析を行い,CROPWATを用いたかんがい水量推定を試みた。現地調査から得た詳細な圃場データを用いて分析した結果,ラオスでは上流優先取水や番水が行われており,水分配は均等ではないこと,CROPWATは日照時間の影響を十分反映できておらず,湿潤な地域へは不適であることが分かった。
Keyword: CROPWAT, 雨期乾期, メコン川GET PDF=06/06005-35.pdf
発表番号 5-36
Multi-functional Utilization of Colmatage System in Mekong Delta, Cambodia
HATTORI Yoshiro [Graduate School Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]KHEM Sothea [Tokyo Univ. of A&T]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]
カンボジア・メコンデルタ地帯におけるコルマタージュの多面的活用について
○服部 吉朗 [宇都宮大学大学院農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]ケムソティア [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
カンボジア・メコンデルタ地帯では,モンスーン気候により農業活動の制限が見られる。そこで伝統的な農法として多面的機能を持つコルマタージュが存在する。しかし,コルマタージュの定量的な把握がされておらず,多面的機能を充分に働いていないのが現実である。そこで,多面的機能のうち,CROPWATを使って畑作灌漑機能を定量的に評価し,流水客土機能について水質データを用いて定量的に把握していく。
Keyword: カンボジア, コルマタージュ, メコンデルタGET PDF=06/06005-36 .pdf
発表番号 5-38
Improvement Effect on Water Use Efficiency in two Large Irrigation Projects, Northeast Thailand
HIGUCHI KATSUHIRO [National Institute for Rural Engineering]TODA OSAMU [University of Tokyo]YOSHIDA KOSHI [Japan Science and Technology]HIROAKI SOMURA [Shimane University]TANJI HAJIME [National Institute for Rural Engineering]
東北タイ大規模潅漑2地区の水利用改善効果
○樋口 克宏 [(独)農業工学研究所]戸田 修 [東京大学大学院]吉田 貢士 [東京大学大学院]宗村 広昭 [島根大学]丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
地区降水量を考慮した日必要取水量の算定モデルを作成し,取水量実態と比較した.また,対象地区の水利用の改善手法と効果について検討した.その結果,NW地区に適用した結果,乾期ではモデルと実流量がほぼ一致し,雨期では大きな差が見られた.2地区の水利用効率は,平水年では低く,36%以上であった.モデルに近づける取水操作を行った場合,特にNW地区で水利用効率に改善が見られ,46%以上に改善された.
Keyword: 水資源, メコン川, GET PDF=06/06005-38.pdf
発表番号 5-39
Seasonal and annual change in underdrainage ability under cultivation of wetland rice
Yoshida Shuichiro [National Agricultural Research Centre, NARO]Adachi Kazuhide [National Agricultural Research Centre, NARO]Tanimoto Takeshi [National Agricultural Research Centre, NARO]
水稲連作田における暗渠排水能力の経年・季節的変化
○吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]足立 一日出 [中央農業総合研究センター]谷本 岳 [中央農業総合研究センター]
水稲連作田における暗渠の能力の季節的・経年的な変化を実測した。暗渠の排水能力は,水田の管理による土壌の攪乱,収縮,膨潤に対応し,季節的に変動するとともに,施工後の年数の経過に伴い悪化した。また,湛水を暗渠から落水すると,湛水深の低下だけでは説明できない著しい排水速度の低下が,特に施工後年数が経過した暗渠で観測された。この現象は,疎水材までの経路となる亀裂が,深層ほど閉塞し易いことを示唆している。
Keyword: 暗渠排水, 重粘土, 亀裂GET PDF=06/06005-39 .pdf
発表番号 5-42
Study of drainage effect and irrigation effect on upland field converted from paddy field with sub‐irrigation apparatus
Abe Setsuo [Iwate Agricultural Research Center]Tsuneo Onodera [Paddy Research Institute]
地下水位制御システムの排水能力と可能性について
○阿部 節男 [岩手県農業研究センター]小野寺 恒雄 [螢僖妊8Φ羹]
現在,日本の食料自給率は40%程度と低迷しており,農業者の高齢化と減少は顕著で,担い手の育成など農業の構造改革が急がれている。そこで農水省では,農地の食料供給力を重視し,省力化が図られ,多様化する消費者からのニーズに応えられる汎用農地への整備を求めている。本研究では,田畑輪換への効果が期待される,地下水位制御システム(「FOEASシステム」)の転換畑での排水能力とキュウリ栽培における特徴について報告するものである。
Keyword: 灌漑施設, 畑地灌漑, 農地の汎用化GET PDF=06/06005-42.pdf
発表番号 5-4
Performance of hybrid reed bed system to treat dairy wastewater in cold climate in eastern Hokkaido, Japan
Kato Kunihiko [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]Koba Toshinobu [Hokkaido Prefectural Konsen Agricultural Experiment Station]Ietsugu Hidehiro [TUSK Co.,Ltd.]Saigusa Toshiya [Hokkaido Prefectural Konsen Agricultural Experiment Station]Katsuji Kitagawa [TUSK Co.,Ltd.]Nozoe Takuhito [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]Sohei Kobayashi [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]Yanagiya Shuji [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
極寒の道東におけるハイブリッド伏流式人工湿地による酪農雑排水の処理効果
○加藤 邦彦 [北海道農業研究センター]木場 稔信 [北海道立根釧農業試験場]家次 秀浩 [(株)たすく]三枝 俊哉 [北海道立根釧農業試験場]北川 勝治 [(株)たすく]野副 卓人 [北海道農業研究センター]小林 創平 [北海道農業研究センター]柳谷 修自 [北海道農業研究センター]
地下水等の汚染源として問題となっている搾乳牛舎排水を浄化するため,酸化・還元ハイブリッド構造をもつハイブリッド伏流式人工湿地を極寒の道東に造成し,2005年秋から汚水処理を始めた。開始3ヶ月間(冬季)における有機物や窒素,リン,大腸菌の除去率は92−99%で,水質汚濁防止法の排水基準を大きく下回った。低コスト,低エネルギー,かつ,省力的で自然に優しい汚水処理技術の寒地での適用可能性を検証する。
Keyword: 排水浄化, 汚水処理, 伏流式人工湿地GET PDF=06/06005-04 .pdf
発表番号 5-7
Soil water movement and estimation of upward soil water fluxin oriental pickling melon greenhouse
HIRANO Emi [Okayama university]MIURA Takeshi [Okayama university]MORIMOTO Yuji [Okayama university]MOROIZUMI Toshitugu [Okayama university]
白瓜ビニールハウスにおける土壌水分動態と上向き補給水量の推定
○平野 絵美 [岡山大学大学院環境学研究科]三浦 健志 [岡山大学大学院環境学研究科]森本 祐二 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]
白瓜を栽培しているビニールハウスで測定した微気象,土壌水分量,潅水量をもとに,蒸発散量および上向き補給水量の推定を行った。上向き補給水量は,実測した土壌水分勾配に,van Genuchtenモデルで推定した不飽和透水係数をかけて計算した。根域の水収支から求めた蒸発散量のハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する比は,生育期の4〜6月では0.71,0.78,0.71,全期間では0.81とほぼ妥当な値となった。
Keyword: 畑地潅漑, 施設畑, 蒸発散量GET PDF=06/06005-07.pdf
発表番号 5-8
Basic Investigation on Irrigation Water Quantity of the Sand Dune Field - Watermelon Cultivation -
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Prefectural University ]TOZAWA Yasuhiro [Hokuriku Regional Agricultural Administratin Office ]
砂丘地畑の灌漑用水量に関する基礎的調査 −スイカ栽培−
橋本 岩夫 [石川県立大学]○戸澤 康博 [北陸農政局]
砂丘地・露地野菜農業の用水量に関する基礎諸元を得るために,石川県を代表する海岸砂丘地畑で,スイカ栽培における栽培管理用水と補給用水(生育用水)の実態を調査してきた。そして,風食(飛砂)防止用水,栽培準備用水の期間,日数(回),1回の灌水量,全用水量の実態から,それらの用水量はスイカ栽培の全用水量の約 20%を占めており,4月上〜中旬の約 2週間の中の,約 7日間で使用されていること等を明らかにした。
Keyword: 砂丘地, 栽培管理用水, スイカGET PDF=06/06005-08.pdf
発表番号 5-9
Water Balance of a Cucumber Field in a Chinese Style Greenhouse
BAI_Yanmei [Faculty of Agriculture, Tottori University]INOSAKO_Koji [Faculty of Agriculture, Tottori University]INOUE_Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]LIANG_Yangli [Institite of Soil and Water Conservation, CAS]TAKUMA_Katsutoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]
中国式温室におけるキュウリ畑の水収支
●白 艶梅 [鳥取大学農学部]猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]梁 銀麗 [中国科学院水土保持研究所]田熊 勝利 [鳥取大学農学部]
中国北部に広く普及している中国式温室は,優れた保温特性によって,主として冬季の野菜栽培に利用されている.しかし,温室内圃場の水管理に関する研究はなく,農家が経験的に灌漑を行っているのが実状である.そこで,本研究では,本温室における最適な圃場水管理法を確立するために,中国式温室内のキュウリ圃場における水収支解析を行った.その結果,灌漑頻度と灌漑水量のバランスが不適切であることが明らかとなった.
Keyword: irrigation, water management, evapotranspirationGET PDF=06/06005-09.pdf
発表番号 6-10
Flow Ability of Section Restoration Method Using Polymer Cement Mortar for Concrete Canal
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]Takahashi Akira [SHO-BOND Corporation]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
ポリマーセメントモルタルによるコンクリート水路の断面修復工法の通水性
○渡嘉敷 勝 [農村工学研究所]石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓頁逝執学研究所 共同研究員)]高橋 晃 [ショーボンド建設]森 充広 [農村工学研究所]増川 晋 [農村工学研究所]
農業用コンクリート水路の補修工法として開発した特殊ポリマーセメントモルタル断面修復工法の粗度係数および平滑性保持性の性能確認試験を実施した。その結果,粗度係数では,一般的なセメント系材料に比べ小さな0.0097が得られ,平滑性保持性では,摩耗が進行しても平滑性が良好に保持されることが確認される,など本工法が通水性に優れることが明らかとなった。
Keyword: コンクリート水路, 断面修復, 通水性GET PDF=06/06006-10.pdf
発表番号 6-11
Deterioration evaluation of Asbestos Cement Pipe by Impact Elastic-Wave Methods
Minagi Takushi [Sekisui Chemical CO., LTD.]Asano Masanori [Sekisui Chemical CO., LTD.]Toshiro Kamada [Gifu University]Fujita Shigeru [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]Itou Hisaya [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]
衝撃弾性波検査法による石綿セメント管の劣化度評価
○皆木 卓士 [積水化学工業株式会社]浅野 雅則 [積水化学工業株式会社]鎌田 敏郎 [岐阜大学]藤田 茂 [株式会社日本水工コンサルタント]伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]
管路施設の機能診断の需要が増加しており,管体の劣化を定量的に評価することが必要となっている。石綿セメント管においても例外ではない。そこで,石綿セメント管の劣化度評価法として,衝撃弾性波検査法の有効性を検証した。その結果,衝撃弾性波検査における周波数分布を解析することから,クラックの発生(管体の剛性変化)を確認することができ,石綿セメント管の劣化度評価法として有効性であることが明らかになった。
Keyword: 劣化度評価, 衝撃弾性波検査法, 石綿セメント管GET PDF=06/06006-11.pdf
発表番号 6-13
Design of Ferrocement Elements for Soil Reinforcement
補強土工法のためのフェロセメン要素の設計に関する研究
●座狩屋 保世院 [ 三重大学生物資源学部]酒井 俊典 [三重大学生物資源学部]
補強土工法への適用を念頭に置いてモルタル内の高張力ワイヤーメッシュからなるフェロセメントの性能を検討する.つまり,高張力ワイヤーメッシュによって引張り強度が確保される一方,埋込め土とセメントモルタル間には十分な大きさの摩擦抵抗が発生する.これらの条件は個々にコントロールすることができるので与えられた条件の下で複合材としての最適設計が可能となる.本研究では,引抜きテストやせん断テストによるフェロセメントの破壊メカニズムの解析とそれに伴う応力技術を考察する.
Keyword: フェロセメント, せん断強度, 引抜き強度GET PDF=06/06006-13.pdf
発表番号 6-14
Case Study for Deterioration Degree Evaluation in a Minor Caliber (φ600) Pipeline
Hagane Yukihiro [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office, Shikoku Agricultural Land & Water Planning and Management Office]Itou Hisaya [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]Fujita Shigeru [Nippon Suiko Consultant CO.,LTD.]
中小口径(φ600mm)管水路における劣化度評価のための調査事例
鋼鉄 幸博 [中国四国農政局四国土地改良調査管理事務所]○伊藤 久也 [株式会社日本水工コンサルタント]藤田 茂 [株式会社日本水工コンサルタント]
管水路老朽化の機能診断において,大口径(概ねφ800mm以上)では人が入っての管内調査が一般的であるが,中小口径管水路の調査方法については確立されていない。また,石綿セメント管の調査,評価手法は,「水道用石綿セメント管診断マニュアル」が用いられているが,300mm程度以下が適用対象である。ここに,φ600mm石綿セメント管本体の劣化度評価について,「同診断マニュアル」及びTVカメラ以外の調査手法事例を報告する。
Keyword: 劣化度評価, 衝撃弾性波検査法, AE法GET PDF=06/06006-14.pdf
発表番号 6-15
Introduction of the foundation work for pump station,Azuma Project
Nozawa Shoichi []
吾妻地区排水機場の基礎工事に関する現場報告
○野澤 昇一 [栃木県安足農業振興事務所]
栃木県では,渡良瀬川左岸の佐野市下羽田町において吾妻排水機場の更新事業を実施しており,平成16年10月から平成18年3月にかけて,排水機場の吸水槽及び吐水槽等の主要構造物建設工事を実施した。今回,土質調査を踏まえた構造物基礎の検討及び工法の選定から,基礎の施工について現場報告を行うものである。
Keyword: 工法・施工, 基礎工, GET PDF=06/06006-15.pdf
発表番号 6-16
Application of stacked soil bags to repair and maintenance works of small earth dams
AQIL Umair [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]Tatsuoka Fumio [Tokyo university of science]
ため池の改修およびメンテナンスのための土嚢の適用性
アキル ウマイル [(独)農業工学研究所]松島 健一 [(独)農業工学研究所]●毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]山崎 真司 [三井化学産資株式会社]龍岡 文夫 [東京理科大学]
本研究では土嚢の低いせん断強度を改善するため,土嚢の破壊メカニズムを把握し,実用上簡素で経済的な方法を調べた.土嚢積層体のせん断試験結果によると,せん断方向に対して迎角に傾斜した土嚢積層体は水平積みに比べてせん断強度および剛性が著しく増加し,より体積膨張した.また,拘束圧が低い場合と高い場合とでは,それぞれ土嚢間のすべりと土嚢自体のせん断変形という異なる破壊モードが卓越するようになった.
Keyword: soil bags, geosynthetics, small earth damsGET PDF=06/06006-16.pdf
発表番号 6-17
Structural features of earth dams allowing overtopping and a full-scale construction test
MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]AQIL Umair [National Institute for Rural Engineering]TATSUOKA Fumio [Tokyo university of science]
越流許容型ため池堤体の構造的特徴と施工試験
○松島 健一 [(独)農業工学研究所]山崎 真司 [三井化学産資株式会社]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]AQIL Umair [(独)農業工学研究所]龍岡 文夫 [東京理科大学]
近年では集中豪雨や地震によるため池の決壊によって下流地域への二次災害の危険性が高まり,防災上の大きな課題となっている。これらの問題に対応するには,従来工法だけでなく新たな設計概念を取り入れた経済的で災害に強い工法が必要になる.そこで,我々は決壊の原因である越流現象に注目し,一時的な越流を許容できるため池堤体を提案してきた。本研究ではその堤体の構造的な特徴や実証試験による施工性などについて紹介する。
Keyword: ため池, 越流, 土嚢GET PDF=06/06006-17.pdf
発表番号 6-18
Prototype Test of Small Dam with Reinforced Earth
YAMAZAKI Shinji [Mitsui Chemicals Industrial Products, Ltd.]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
補強土工法を用いたため池堤体の実物大実験
○山崎 真司 [三井化学産資株式会社]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]松島 健一 [(独)農業工学研究所]
老朽化や地震の被害により整備・改修が必要な農業用ため池が全国に多数ある.そこで,補強土工法による高耐久性ため池の開発を目的として,ジオグリッドで堤体補強した実物大のため池を構築し,その挙動を確認した.これより,次のことが確認できた.,燭畸喞藺里吠箒土工法を適用し,急勾配のため池を構築することができた.∋楾後約1年間の計測においても,大きな変動はなく,安定を保っている.
Keyword: ため池, 補強土, ジオグリッドGET PDF=06/06006-18.pdf
発表番号 6-19
The evidential examination of Pipe in Pipe method of construction
Futagawa Toshiaki [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Kurihara Toshio [Japan Water Agency]Inoue Koji [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]
超軽量官俎pいた鋪果濂殃濂餅工法の実証試験工事(中込材打設時の管路安全性について)
○二川 敏明 [住友大阪セメント株式会社]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所構造部]栗原 俊夫 [(独)水資源機構 豊川用水総合事業部]井上 孝治 [栗本化成工業株式会社]志和 裕人 [株式会社エステック]
老朽化した既設管に更生管に薄肉FRPM管と中込材に超軽量エアミルクを用いたパイプインパイプ工法を新たに開発し,実証試験工事を行った。今回,中込材の充填前後に計測した発生ひずみ,温度等のデータを基に,中込材の打設が薄肉FRPM管及び既設RC管に及ぼす影響と,打設時の安全性について検証した。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=06/06006-19.pdf
発表番号 6-20
Investigation of Pipe in Pipe with Improvement of Old Pipelines
Makino Tomonori [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The Univ. of Tokyo]Kozo Ishikawa [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Hirohito Shiwa [Estec Co.,LTD]
老朽管路の改修に伴うパイプ・イン・パイプ工法に関する検討(2)
○牧野 友宣 [栗本化成工業]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]石川 浩三 [住友大阪セメント]志和 裕人 [螢┘好謄奪]
老朽化した管路の補修・改修工法として,FRPM管を既設管内に挿入し,既設管とFRPM管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・パイプ工法)が挙げられる。ここでは模型土槽試験装置を用い,|羚材の空気量が多く,比重が軽いものを用いた場合,地盤の相対密度が異なる場合の模型管に発生するたわみ量及びひずみ量の違いを確認したので報告する。
Keyword: 改修工法, 管路, 中込材GET PDF=06/06006-20.pdf
発表番号 6-21
あとで
Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Makino Tomonori [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Yosihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Takahashi Hideo [Estec Co.,LTD]
パイプインパイプ工法における中込材打設及び不同沈下時の管路安全性
○硲 昌也 [栗本化成工業]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]牧野 友宣 [栗本化成工業]吉原 正博 [住友大阪セメント]高橋 秀夫 [螢┘好謄奪]
老朽化した管路の補修・改修工法として,FRPM管を既設管内に挿入し,既設管とFRPM管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・パイプ工法)が挙げられる。ここでは実規模の模擬管路を築造し,|羚材打設時,及び強制的に不同沈下を発生させた場合に,FRPM管がどのような挙動を示すのかを確認したので報告する。
Keyword: , , GET PDF=06/06006-21.pdf
発表番号 6-22
The property of the super-light weight air-milk
Ishikawa Kozo [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]Masaya Hazama [Kurimoto Plastics Co.,LTD]
パイプインパイプ工法用超軽量エアミルクの性状
○石川 浩三 [住友大阪セメント株式会社]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]吉原 正博 [住友大阪セメント株式会社]志和 裕人 [株式会社エステック]硲 昌也 [栗本化成工業]
老朽化した既設管に更生管を挿入し,その隙間に中込材を充填して改修するパイプ・イン・パイプ工法において,更生管の浮力を軽減して管の変形を抑えるためには,密度の小さい中込材を用いることが有効である。また,長距離を連続注入するためには,先端がある程度の流動勾配を有する必要がある。このため,密度が0.5t/m3,フロー値が120mm,圧縮強度が0.5N/mm2以上の超軽量エアミルクの充填性と品質を実験的に確認した。
Keyword: FRPM管, 超軽量, エアミルクGET PDF=06/06006-22.pdf
発表番号 6-23
Construction of FRPM Pipe in Pipu Method
Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Kurihara Toshio [Japan Water Agency]Makino Tomonori [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Ishikawa Kozo [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
薄肉FRPM管(FRPMパイプ・イン・パイプ工法)施工実施例
○志和 裕人 [螢┘好謄奪]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所造構部]栗原 俊夫 [(独)水資源機構]牧野 友宣 [栗本化成工業]石川 浩三 [住友大阪セメント]
現存する農業用排水路の老朽化に伴う修繕,改修方法として,既設管路に2次製品の薄肉FRPM管を無軌道台車にて挿入する鞘管工法を開発し,その実証実験工事を行った。全延長の配管を全て完了後,既設管路と薄肉FRPM管の隙間に超軽量中込材を連続充填することでの施工性・安全性の確立により工期短縮を図り,今後の水路改修事業費のコスト縮減への検証を行った。
Keyword: 管, 更正, FRPMGET PDF=06/06006-23.pdf
発表番号 6-24
Influence of curing methods on the mechanical properties of concrete
Kim Koulan [Gifu Univ. Graduate School of Agriculture]Shimizu Hideyoshi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]Iwata Naoki [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]
養生方法の違いがコンクリートの力学的性質に及ぼす影響について
○金 紅藍 [岐阜大学大学院農学研究科]清水 英良 [岐阜大学応用生物科学部]岩田 直樹 [岐阜大学応用生物科学部]
土地改良施設には農業用ダムをはじめとしてコンクリート材料が多く用いられており,コンクリートの力学的性質は,弾性定数と圧縮強度によって表される。本研究では,養生の違いによる動弾性係数の変化を,非破壊試験の一つである共振法により調べると共に,圧縮強度も求めた。その結果,動弾性係数と圧縮強度における養生方法の影響はどちらも同様な傾向にあり,両者には強い相関があることが分かった。
Keyword: コンクリート, 動弾性係数, 圧縮強度GET PDF=06/06006-24.pdf
発表番号 6-25
Properties of Porous Concrete Under Drying‐Wetting Cycles
TSUKIOKA Susumu [Graduate School of Bioresources MieUniversity]MIYATAKE Makoto [Graduate School of Bioresources MieUniversity]
乾湿繰返しを受けたポーラスコンクリートの性質
○月岡 存 [三重大学大学院生物資源学研究科]宮武 眞 [三重大学大学院生物資源学研究科]
乾湿繰返し作用が低処理再生骨材を用いたポーラスコンクリート(POC)の性質に及ぼす影響を実験的に検討した。その結果,POCに低処理再生骨材を用いた場合にも砕石同様の耐乾湿繰返し抵抗性をもつことが分かった。また,乾湿繰返しにより生じる劣化を相対動弾性係数で評価できる可能性の大きいことが確認できた。さらに,乾湿繰返し作用を受けたPOCの動弾性係数を測定することにより,圧縮強度を推定することが可能であると考えられた。
Keyword: 乾湿繰返し, 再生骨材, ポーラスコンクリートGET PDF=06/06006-25.pdf
発表番号 6-26
Evaluation of Compaction Properties of Porous Concrete
Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]
ポーラスコンクリートの締固め特性に対する評価法
○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
プラステック製の使い捨てモールドを用い,POC供試体の締固め後の沈下量を測定することで,供試体の密度,締固め度を求める試験方法を提案した.空隙率25%のPOCに対して締固め時間15秒の条件でこの試験を行った結果,供試体の締固め度から強度を推測することが可能であった.以上から,沈下量測定試験より求めた締固め度からPOCの品質管理が可能なことを明らかにした.
Keyword: ポーラスコンクリート, 締固め, 密度GET PDF=06/06006-26.pdf
発表番号 6-27
Study on steam curing effect for suppression of ASR
Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Masakazu NAGAMITU [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Masasi SUTOU [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Takanori FUJIYAMA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]
アルカリシリカ反応の抑制に及ぼす初期養生の影響
○高田 龍一 [松江工業高等専門学校]永光 雅一 [松江工業高等専門学校]周藤 将司 [松江工業高等専門学校]藤山 貴史 [松江工業高等専門学校]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
アルカリシリカ反応はコンクリートの耐久性を考える上で重要な課題である。本研究では,反応性骨材としてよく知られているガラスカレットを用いて,促進養生およびガラスパウダーを混和材として使用することによる抑制効果について検討した。いずれも有効な手法であることが明らかにされた。
Keyword: 廃ガラス, 促進養生, アルカリシリカ反応GET PDF=06/06006-27.pdf
発表番号 6-28
Characteristics and Utilization of filling material with pulp sludge
kitatuji masafumi [Miyagi University]shin hasegawa [Kanagawa Prefect.]takayuki abe [Meikou bousui co.,LTD]
パルプスラッジを用いた充填材の特性と利用
○北辻 政文 [宮城大学]長谷川 慎 [神奈川県]阿部 孝行 [明興防水株式会社]
現在抱えている隙間充填材の欠点の改善と廃棄物を資源として有効利用する事を目的として,パルプスラッジを用いた充填材の性状,特性の把握,利用用途についての検討を行った。
Keyword: 工法・施工, リサイクル, パルプスラッジGET PDF=06/06006-28.pdf
発表番号 6-30
An example of FRPM board lining method of construction and Future development
Ito Koichi [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Yasuhara Fumitaka [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Fujimoto Mitsunobu [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]
FRPM板ライニング工法の施工事例と今後の展開について
○伊藤 功一 [栗本化成工業]安原 史喬 [住友大阪セメント]宮崎 徹 [栗本化成工業]硲 昌也 [栗本化成工業]藤本 光伸 [栗本化成工業]
30〜50年程前の高度成長期時代に築造された開水路や暗渠は,躯体の老朽化や洗掘等による局部的な摩耗によって,水路機能が低下している事例が多く見られる。老朽化した水路を取り壊さずに,水路機能を回復する事が可能な工法として,FRPM板ライニング工法が挙げられる。本稿は,FRPM板ライニング工法の概要と施工事例を紹介するとともに,本工法の技術的課題とその展開について報告する。
Keyword: FRPM板, 水路, 工法・施工GET PDF=06/06006-30.pdf
発表番号 6-31
Fracture Evaluation of Asbestos Cement Pipe in Cyclic Bending Test by Acoustic Emission
SUZUKI Tetsuya [Nippon Univ. ]FUJITA Shigeru [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]ITO Hisaya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]OHNO Kentarou [Kumamoto Univ. Graduate School of Sci.&Tec.]TOMODA Yuichi [Kumamoto Univ. ]OHTSU Masayasu [Kumamoto Univ. Graduate School of Sci.&Tec.]
AE法を用いた繰返し曲げ載荷による石綿セメント管破壊挙動評価
○鈴木 哲也 [日本大学生物資源科学部]藤田 茂 [株式会社 日本水工コンサルタント]伊藤 久也 [株式会社 日本水工コンサルタント]大野 健太郎 [熊本大学大学院]友田 祐一 [熊本大学工学部]大津 政康 [熊本大学大学院]
配管施設の老朽化は,漏水事故により顕在化する.その原因には,損傷の蓄積に伴う配管材の破損が各地で報告されている.筆者らは,非破壊検査法の一つであるアコースティック・エミッション(Acoustic Emission ;AE)法を用いたパイプラインの漏水・損傷度評価法を開発している.本研究では,漏水現象の原因となる配管材に蓄積された損傷を繰返し載荷試験における破壊挙動からAE現象のカイザー効果を用いて評価した結果を報告する.
Keyword: AE法, 石綿セメント管, 損傷度評価GET PDF=06/06006-31 .pdf
発表番号 6-32
Safety investigation of FRPM Pipe in Tunnel Method
Koji Inoue [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Koujirou Sawamura [Kinki Regional Agricultural Administration Office]Satoshi Mamiya [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]
FRPMパイプ・イン・トンネル工法における馬蹄形FRPM管の安全性評価
○井上 孝治 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]澤村 光治郎 [近畿農政局]間宮 聡 [栗本化成工業]硲 昌也 [栗本化成工業]
老朽化した水路の改修法として,FRPM管を水路トンネル内に設置し,管と既設トンネルの隙間にモルタル系の裏込材を充填する工法が挙げられる。本研究では,大和紀伊平野農業水利事業(一期)大和紀伊平野国営幹線水路改修工事に適用された馬蹄形FRPMパイプ・イン・トンネル工法において,施工時および施工後の管の安全性について検証を行ったので報告する。
Keyword: FRPM管, トンネル, 現場計測GET PDF=06/06006-32 .pdf
発表番号 6-33
Performance to inside presure of culvert renewed by Heart SPR Method
Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Watanabe Mitsuhiko [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Masayuki Ishii [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
管路更生工法による複合矩形渠(ハートSPR工法)の内水圧性能
鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]○渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]
水路のパイプライン化など,内圧管転用の需要が増えているが,こういった矩形きょを管更生工法(ハートSPR工法)で補強した場合の内水圧に対する性能を実験および非線形ひび割れ解析から評価・検証し,原管に比べて破壊内水圧が向上することを確認した。また解析結果より管更生工法で補強した複合管の鉄筋コンクリート構造物として,構造に関する性能照査の可能性を実証した。
Keyword: 更生管, 内水圧, 数値解析GET PDF=06/06006-33.pdf
発表番号 6-34
Rehabilitation method of agricultural irrigation canal using Light-Cured FRP sheet
Naniwa Masato [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Sasaki Yukio [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Suzuki Takayoshi [Sekisui Chemial Co.,Ltd]Natsuka Isamu [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
光硬化型FRPシートを用いた農業用水路の更生工法(PPSライニング工法)
○浪花 直人 [積水化学工業(株)]佐々木 幸男 [積水化学工業(株)]鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]長束 勇 [島根大学 生物資源科学部]
近年,農業用排水施設等のライフサイクルコストを低減する補修・補強技術の開発が課題となっている中,紫外線硬化型のFRPシートを使用した農業用排水路の更生工法を開発し,その施工事例の紹介と現場で確認した性能試験結果を報告する。
Keyword: コンクリート水路, 更生, FRPシートGET PDF=06/06006-34.pdf
発表番号 6-35
A Study of Old Pipe lines renewed by Urban No-Dig Replace Method
Tetsushi Ootsuka [Sekisui Chemical Co.Ltd.]Toshihiko Miyazaki [Nippon No-Dig Technology Ltd.]Katsuro Maekawa [Faculty of Agriculture,Yamagata University]Hiroshi Okubo [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
非開削・管置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)による老朽管路更新工法の検討
○大塚 哲史 [積水化学工業株式会社 環境土木システム事業部]宮崎 俊彦 [日本ノーディッグテクノロジー株式会社]前川 勝朗 [山形大学農学部]大久保 博 [山形大学農学部]
主として,農業用水利施設のうち,老朽化既設管路(小中口径の石綿セメント管・陶管等)の摩耗・腐食対策や粗度改善といった耐久性能・水理性能などの機能改善を目的として,非開削・新設管布設工法であるアーバンノーディッグ工法を応用した,非開削・管路置換更新工法(アーバンノーディッグR工法)の既設石綿管による現地実証試験を行い,施工性と周辺環境への影響調査で良好な結果が得られた。
Keyword: 石綿セメント管, 非開削工法, 管置換工法GET PDF=06/06006-35.pdf
発表番号 6-36
One‐Dimensional Analysis for Open Channel Flow over Submerged Bank Vegetation
AZECHI Issaku [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]SHIMADA Masashi [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]TANAKA Tadatsugu [Dept. of Agricul. & Life Sci., Univ. of Tokyo]
水路側岸に水没した植生群を有する開水路流れの一次元解析法
○安瀬地 一作 [東京大学大学院]島田 正志 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]
近自然型水路では,水路側岸部に植生群を繁茂させることが行われている.これらの植生群は豊かな自然環境を提供する一方,流れに対して抵抗となり,効率的な送排水を阻害する.現在,このような水路における実用的な一次元解析手法は確立されていない.そこで本研究では,植生抵抗をManning粗度係数で表現し,運動量方程式を用いることで,水路側岸部に水没した植生群を有する流れの簡便な一次元解析法を提案する.
Keyword: 植生群を有する流れ, Manning粗度係数, GET PDF=06/06006-36.pdf
発表番号 6-37
Study of Computing One-Dimensional Unsteady Open Channel Flow Applying Explicit Chang-Moll Scheme-Expansion into General Cross Section-
KIMURA Masaomi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
Chang-Moll法による開水路1次元非定常流解析に関する研究−非一様断面開水路への拡張−
○木村 匡臣 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]島田 正志 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
近年,多自然型の河川・水路に対する事業が進んでおり,断面積が一様でない用排水路や自然河川において,様々な水理現象を正確に把握し送排水の効率を検討する必要性が高まっている。本研究では,非一様断面開水路1次元非定常流解析のモデルを構築することを目的とし,Chang−Moll法を拡張した新たな差分式を導出し,非一様断面開水路での静止状態・流れのある状態の両方において検証をおこない,手法の有効性を示した。
Keyword: 数値流体力学, Chang−Moll法, 非一様断面開水路GET PDF=06/06006-37.pdf
発表番号 6-38
The study of the integrated environment for particle method as a way of analyzing the rapidly varied flow which makes free water surface largely deform
TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
自由水面が大変形する急変流のための粒子法数値流体解析の統合環境の開発
○田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]島 武男 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]中 達雄 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
自由水面が大変形する現象は,農業水利構造物内のサージングを誘発するため,設計上詳細に検討すべき水理現象である.技術者が容易に解析できるように,粒子法による数値流体解析の統合環境を開発した.統合環境は,前処理,流体解析および後処理の処理過程で構成され,グラフィックユーザインタフェースによって容易に行えるように工夫した.活用例として,落差工における落下水脈ついて解析し,本統合環境の有効性を示した.
Keyword: 粒子法, 統合環境, 自由水面GET PDF=06/06006-38.pdf
発表番号 6-39
Study of the cross section and longitudinal dispersion coefficient at the lower Mekong river
Kataoka Daisuke [Graduate School of Agriculture, TUAT]Kubo Naritaka [Faculty of Agriculture, TUAT]Hoan Ngan Ging [United Graduate School og Agricultural Science, TUAT]Yazawa Yusuke [Kajima Corporation]
メコン河主要派川における断面特性と縦分散係数に関する研究
○片岡 大祐 [東京農工大学大学院農学教育部]久保 成隆 [東京農工大学農学部]Hoang Ngan Giang [東京農工大学大学院連合農学研究科]矢澤 雄介 [鹿島建設株式会社]
メコン河下流域において塩水遡上を解析するために移流分散方程式を用いた数値シュミレーションという手法があるが,移流分散方程式に含まれる縦分散係数は直接測定する事が出来ず,複雑な計算式によって導かれる。この縦分散係数を近似式で表す事ができれば,塩水遡上の数値シミュレーションの精度向上につながると考えた。
Keyword: 縦分散係数, 塩水遡上, メコン河GET PDF=06/06006-39.pdf
発表番号 6-43
Experiment of drainage canal bed variation in environment-conscious method
MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]TANAKA Yoshikazu [National Institute for Rural Engineering]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]
組立柵渠を用いた環境配慮型工法における水路床変動の実験
○向井 章恵 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]田中 良和 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]樽屋 啓之 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]中 達雄 [農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
組立柵渠を用い,生物の生息場として重要な瀬と淵,洲を排水路内につくる工法について,上流からの流砂の影響を考慮した実験を行い,水路床変動を考察した。その結果,上流からの流砂量が一定の場合,水路床は安定し,淵や洲が形成されることが分かった。また,流砂量が変動する場合,桟(アーム)の間隔を交互砂州の半波長に設定すると一定時間後に水路床は安定し,淵や洲が形成されることが分かった。
Keyword: 組立柵渠, 瀬と淵, 交互砂州GET PDF=06/06006-43.pdf
発表番号 6-44
Studies on connected structure of diversion ditch and collecting ditch
Tsukamoto Hironori [Graduate School of Agriculture, Miyazaki University]Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Yamamura Yoshihiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Takeshita Shinichi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
承水路と集水路との連結構造に関する研究
○塚本 裕則 [宮崎大学大学院農学研究科]秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]山村 善洋 [宮崎大学農学部]竹下 伸一 [宮崎大学農学部]
我が国では,受益区域背後地からの流出水を排水するために,承水路と集水路が連結されている.連結部に流水減勢の目的で桝が用いられているが,その桝に土砂等が堆積し,流水が溢水して水路構造物が破壊される問題が生じている.そこで,らせん流水路を用いて,安全かつスムーズな流水制御を行うことを研究の目的とした.矩形水路実験装置とらせん流水路実験装置をそれぞれ1/10の縮尺で作製し,流水制御能力を比較検討した.
Keyword: らせん流, 承水路, 集水路GET PDF=06/06006-44.pdf
発表番号 6-47
A Simple Model for Data Series of Rainfall and Soil Moisture in Guinea Savanna Climate Zone
Koichi Unami [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Toshihiko Kawachi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
ギニアサバンナ気候区における降雨および土壌水分時系列データの簡易モデル
○宇波 耕一 [京都大学農学研究科]河地 利彦 [京都大学農学研究科]
半乾燥地であるギニアサバンナにおいては,主として天水に依存した農業が展開されている.よって,降雨と土壌水分の関係を把握することがきわめて重要であり,ガーナ国内に対象地を定めて自動観測を行っている.現地への適用性を重視した簡易な常微分方程式モデルを開発し,取得した時系列データよりモデルパラメータの推定を行う.推定されたパラメータ値について物理的な考察を試み,さらに,モデルの線型化について言及する.
Keyword: 降雨, 土壌水分, ギニアサバンナGET PDF=06/06006-47.pdf
発表番号 6-49
3-D FEM modeling of moutainous area based on error estimation
誤差推定に基づいた山地流域の三次元FEMモデリング
○竹内潤一郎 [京都大学大学院農学研究科]河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]
山地流域における飽和不飽和浸透流モデルによる解析の精度を保証するために,アダプティブ法を用いて三次元領域のモデル化を行う.要素形状の特徴から擬似二次元であるとみなし,三角形要素を用いて要素分割を行う.構造型の初期メッシュでは地形勾配が急な地点で解析誤差が大きかったが,アダプティブ法により得られた要素分割では,勾配が大きい地点では細かく分割され,それにより誤差は低減することが示された.
Keyword: 飽和不飽和浸透流, アダプティブFEM, 誤差推定GET PDF=06/06006-49.pdf
発表番号 6-4
Environmentally Friendly Disaster Prevention Method
OTSUBO Yoshiaki [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]MITSUI Tatsuya [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]YASUDA Tomoyuki [TOKURA CONSTRUCTION CO., LTD]
環境にやさしい防災工法(災害に強い農業水利施設の構築をめざして)
大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]三ツ井 達也 [徳倉建設株式会社]○安田 知之 [徳倉建設株式会社]
近年,環境問題が叫ばれる中,建設工事により発生する建設残土の処分は増加する一方である。建設発生土を有効に利用した環境にやさしい埋戻し材料を作成し,工事に流用できる流動化処理工法について施工事例を交えて報告する。
Keyword: 防災, 沈下, 充填性GET PDF=06/06006-04.pdf
発表番号 6-50
Flood Flow Analysis Model in Low-land Farmlands using Element Moving Algorithm
kiri hirohide [National Institute for Rural Engineering, NARO]tanji hajime [National Institute for Rural Engineering, NARO]nakaya tetsuo [National Institute for Rural Engineering, NARO]
要素移動アルゴリズムを用いた農地の氾濫解析モデル
○桐 博英 [農村工学研究所]丹治 肇 [農村工学研究所]中矢 哲郎 [農村工学研究所]
有限要素法による氾濫解析で多く用いられている移動境界モデルは,解析精度が地盤標高データに左右され,50mメッシュ標高データでは氾濫域を過大評価する場合がある.そこで,著者らが開発した移動境界アルゴリズムを用いた氾濫解析モデルを構築し,解析精度を検証するとともに,水路から越水する状況を再現した.本モデルの解析では,水際線の移動を柔軟に追従することができ,斜面の遡上高も実験結果を良く再現した.
Keyword: 移動境界問題, 有限要素法, 氾濫域GET PDF=06/06006-50.pdf
発表番号 6-51
Flood Control Measures in the Road Construction for Low-Plain Disaster Prevention
TANOUE Haruo [Kaseda Farmland Improvement Office]MAEDA Tsutomu [Kaseda Farmland Improvement Office]UENO Toshitaka [Shinwa Gijutsu Consultant Inc.]SHIMOAOKI Minoru [Shinwa Gijutsu Consultant Inc.]MIYANO Yukitake [Shinwa Gijutsu Consultant Inc.]
低平地防災を考えた広域農道の治水対策
田ノ上 春雄 [鹿児島県加世田耕地事務所]前田 勉 [鹿児島県加世田耕地事務所]上野 敏孝 [新和技術コンサルタント株式会社]下青木 実 [新和技術コンサルタント株式会社]○宮野 幸岳 [新和技術コンサルタント株式会社]
鹿児島県薩摩半島南部に位置する広域営農団地農道整備事業川辺地区の一部区間は榊川流域を形成する中山間地域に計画されており,その下流域にあたる榊集落は過去数回にわたり榊川の氾濫によって浸水被害を受けている。下流の浸水被害に対する道路事業の影響を最小限に抑えるため,当該道路排水の洪水到達時間を延引させることを目的とし,道路側溝の複線水路化にむけた流速低減工法の検証を行った。
Keyword: 道路治水, 流出抑制, 低地水害GET PDF=06/06006-51.pdf
発表番号 6-5
Studies on Planting Blocks considering Lightweight
軽量化を考慮した植栽ブロックに関する研究
法面等における施工や維持管理に必要な雑草防除の負担軽減を目的として籾殻を混入した植栽ブロックの植栽実験や物理実験等を行った.その結果,発芽勢,発芽率については消毒を施した方が良好であり,消毒しない場合では籾殻の多いブロックが良好であった.吸水速度,保水率については籾殻の少ない方が良好であった.また,質量の10倍程度の荷重に耐える強度を有していることから施工作業では崩壊し難いブロックであるといえる.
Keyword: 植栽ブロック, 竹炭, 籾殻GET PDF=06/06006-05.pdf
発表番号 6-7
Method of Quality Inspection in Concrete Structure for Water Supply to which Surface is deteriorated by Nondestructive Testing
Hidehiko Ogata [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]
表面が劣化した水利コンクリート構造物の非破壊試験による品質検査方法
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]
長期供用された水利コンクリート構造物の表面は,流水や砂礫により摩耗し,骨材が露出した状態にある。このような状態にある水利コンクリート構造物の品質検査を非破壊試験で行う場合には,骨材が露出し平坦でないという表面状態を考慮に入れた対処が必要になる。本研究では,非破壊試験方法である反撥度法及び超音波法により,表面が劣化した水利コンクリート構造物の品質検査方法を行う手段について検討した。
Keyword: 水利コンクリート構造物, 反撥度法, 超音波法GET PDF=06/06006-07.pdf
発表番号 6-8
Experiments on mortar erosion by carbonic acid
Yurugi Masahiro [Hirosaki University]Watanabe Hitoshi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]Watanabe Kenzo [Kajima Technical Research Institute]
炭酸イオンを含む溶液のモルタル侵食性試験
○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部]渡部 均 [東北農政局]渡邉 賢三 [鹿島技術研究所]
日本で一般的に見られる農業用水を対象に,セメント系材料に対する炭酸イオンを含む溶液の侵食性について実験的に検討した。実験はモルタル供試体を高濃度の遊離炭酸を含む溶液に浸漬し,浸漬前後の供試体についてEPMA測定などを行った。遊離炭酸1000mg/lの濃度の溶液に30日間浸漬した結果,モルタル供試体は表面部分から2mmの範囲でCa濃度の低下しているのが認められた。これはセメントの水和物が溶出したためと考えられる。
Keyword: コンクリート材料, 耐久性, 遊離炭酸GET PDF=06/06006-08.pdf
発表番号 6-9
Water Pressure Resistance of Facing Method for Irrigation Canal Using Flexible Sheet
シート材料を活用した農業用水路の表面被覆工法の耐水圧性
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]○石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓福米函貿清塙学研究所 共同研究員)]高橋 晃 [ショーボンド建設]森 充広 [(独)農業工学研究所]増川 晋 [(独)農業工学研究所]
農業用水路では,ブロック積水路の継目部分などから漏水を生じ,水利機能が低下している事例がみられる。筆者らは,湾曲水路部への適用が可能で,施工性,維持管理性および耐久性に優れる,柔軟性を有する高分子系シート材料を活用した農業用水路の表面被覆工法を開発している。本稿では,現場条件を想定した耐水圧性試験を行い,通常部,促進耐候性試験後,溶着部の各試験体について耐水圧性を確認したので,その結果を報告する。
Keyword: 農業用水路, シート材料, 耐水圧性GET PDF=06/06006-09.pdf
発表番号 7-11
Impacts of climate change on the water resources of the Seyhan River Basin and adaptation
Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]Tanaka Kenji [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]Kojiri Toshiharu [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
温暖化がセイハン川流域の水資源に及ぼす影響と適応
○藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]田中 賢治 [京都大学防災研究所]小尻 利治 [京都大学防災研究所]渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
SRES A2に基づいたGCMをダウンスケーリングしたデータを用いて陸面および流出モデルを駆動し,温暖化がセイハン川流域に及ぼす影響を評価した。その結果,年間水収支で見ると,降水量は−147mm,蒸発散量は−49mm,流出量は−98mmと見積もられた。さらに,現在の水需要で温暖化時の水文状況となれば,深刻な渇水が生じるが,非灌漑期における発電への配分を現在の6割程度まで制限すれば,現在と同程度の利水安全度を確保できることが示された。
Keyword: 温暖化, 水資源, ダウンスケーリングGET PDF=06/06007-11.pdf
発表番号 7-12
Water Scarcity and Alternative Cropping Patterns in Lower Seyhan Irrigation Project: A Simulation Analysis
Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]K. Palanisami [Tamilnadu Agricultural University]Coskun, Ziya [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]Sevgi, Donma [6th Regional Directorate of State Hydraulic Works]Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]
セイハン河下流灌漑プロジェクトの水資源制約と作付体系
●梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]K. パラニサミ [タミルナドゥ農業大学]ジヤ ジョシュクン [トルコ水利総局第6管区]セブギ ドンマ [トルコ水利総局第6管区]長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
トルコのセイハン河流域灌漑プロジェクトでの温暖化による水資源量の制約が将来的に変化した場合のリスク対応として農民による灌漑作物の選択をE−Vモデルによって分析した。作物収入の年変動と水資源量制約を考慮に入れシミュレーションを行った。リスク回避パラメターが1%の場合,スイカ,柑橘,果物,野菜の農地は77%,12%,10%,1%であった。農民はより粗収入の高い作物を選択する傾向にあった。
Keyword: 灌漑, 水利用, 作付体系GET PDF=06/06007-12.pdf
発表番号 7-15
Development of a distributed water circulation model integrated with an agricultural water use model
Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
農地水利用を組み込んだ分布型水循環モデルの開発
○清水 克之 [農業工学研究所]増本 隆夫 [農業工学研究所]
メコン河流域を対象に天水および灌漑農地の水利用の分類を行い,0.1°メッシュでのマップ化を行った。天水田については,降雨依存,小ため池利用ならびに洪水利用型に分類した。灌漑農地の水利用方式については,灌漑施設から大きく,堰,ポンプ,貯水池,コルマタージュ,ゲート,地下水利用に大きく分類した。さらに,これらの特徴ある農地水利用を組み込んだ0.1°メッシュの分布型水循環モデルを開発した。
Keyword: メコン河, 農業水利用, 水田GET PDF=06/06007-15.pdf
発表番号 7-16
A Trial of Introduction of Flood Hazard Index of a Series of Small Reservoirs
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]YOSHIDA Takeo [National Institute for Rural Engineering] KUBOTA Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]NARITA Akira [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]TSUJIMOTO Kumiko [Graduate School of Global Environmental Studies, Kyoto University]
ため池群の持つ洪水危険度の指標化の試み
○増本 隆夫 [農業工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]久保田 富次郎 [農業工学研究所]成田 哲 [東北農政局]辻本 久美子 [京都大学大学院地球環境学舎]
ため池群の洪水軽減機能の実態とため池群の洪水危険度指標の策定法について検討した。まず,椋梨川流域を例に,TOPMODELにため池群の貯留効果を組み込んだ分布型流出モデルを開発・適用し,ため池群がピーク流量低減などの洪水防止機能を発揮していること,初期管理水位の違いではため池が満水になるまでの一時的な貯留効果しか期待できないことなどを明らかにした。また,単独ため池の洪水危険度指標をため池群に応用する方式を提示した。
Keyword: 分布型流出モデル, ため池群, 洪水危険度GET PDF=06/06007-16.pdf
発表番号 7-17
Effect of the flood peak reduction by irrigation ponds group in the Mukunashi-gawa Basin
YOSHISAKO Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]OGAWA Shigeo [National Institute for Rural Engineering]SHIMA Takeo [National Institute for Rural Engineering]KOYAMA Jun [Hydro Systems corp.]
椋梨川流域におけるため池群による洪水ピーク軽減効果
○吉迫 宏 [農村工学研究所]小川 茂男 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]小山 潤 [螢魯ぅ疋蹈轡好謄]
谷池型のため池群を持つ椋梨川・椋梨ダム上流域を対象に,河川・水路等に不定流解析法を,後背地からの降雨流出に貯留関数法を適用した洪水流出モデルを作成し,シミュレーション計算によりため池群による椋梨川の洪水ピーク軽減効果を明らかにした。ため池群はため池の空き容量が大きいほど,また後方集中型よりも中央集中型の降雨においてより顕著に洪水ピーク軽減効果を発揮し,ため池満水時の洪水ピーク軽減効果は小さい。
Keyword: 洪水流出, ため池, シミュレーションGET PDF=06/06007-17.pdf
発表番号 7-18
Evaluation of Contribution of an Irrigation Pond to Flood Mitigation Function in a Basin Consisting of Farmland and Forest
HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]KAMEI Masaki [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]
農地・山林流域の洪水緩和におけるため池の寄与
○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]亀井 真咲 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科]
大阪府岸和田市の農業ため池流域を事例として,洪水緩和率や流域全体あるいは地目別の貯留量などを指標に,ため池の存在やその空き容量の有無が洪水緩和効果に及ぼす影響を議論した.これまでため池単体で評価されることの多かった洪水緩和機能を流域全体の中で位置づけ,その関わりを統合的に評価したところ,ため池は面的な観点からすると非常に効率的な防災施設にもなっており,取水管理が重要であることが示された.
Keyword: 洪水緩和, ため池, 貯留量GET PDF=06/06007-18.pdf
発表番号 7-19
Damage to agricultural land by heavy rain and stream network
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering ]Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering ]Nakanishi Norio [National Institute for Rural Engineering ]
豪雨による農地災害と水系網
○井上 敬資 [独立行政法人農業工学研究所]中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
豪雨災害発生時に被災する可能性のある農地の範囲や規模を迅速に推定するため,標高データから得られる水系網と災害箇所について検討を行った.比較的多くの災害が水系網上において発生しており,災害発生の素因として水系網を検討することが有効であると考えられる.
Keyword: 豪雨災害, 水系網, ハザードマップGET PDF=06/06007-19.pdf
発表番号 7-1
Modeling of Radiation Shade of Riparian Vegetation and Stream Temperature Analysis
YOSHIDA Koshi [Graduate School of University Tokyo]SHIOZAWA Sho [Graduate School of University Tokyo]TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
河畔林による直達日射遮断および水温解析モデルの構築
○吉田 貢士 [東京大学大学院]塩沢 昌 [東京大学大学院]丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
近年,河畔林の多面的機能が生態学や河川環境工学分野で注目されている.調査対象としたメコン河流域では水運が未だに主流で,河畔林は最も利用しやすい資源であるために,自然の回復機能を超えた伐採が進んでいる.本研究では河川水温の長期解析を行うため,常緑樹・落葉樹のそれぞれについて,河畔林の日射遮断効果の季節変動をモデル化し,乾期から雨期へかけての流量変動に対する河川水温の変動について検討を行った.
Keyword: NDVI, LAI, 水資源開発GET PDF=06/06007-01.pdf
発表番号 7-22
Flood Prevention Roles of Paddies in Low-lying Areas by a 2D-FEM Flood Model
Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]Rowshon Kamal [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
2D-FEMモデルによる低平水田域の洪水防止機能
●Pham Thanh Hai [農業工学研究所]Rowshon Kamal [農業工学研究所]増本 隆夫 [農業工学研究所]
2次元FEM法による洪水氾濫モデルを開発し,メコン河下流の低平域を対象に,1996年から2003年までの解析を行った。このモデルには,道路,堤防,コルマタージュ,開放水路などの効果も取り入れてある。次に,このモデルを用いて,水田や畑地が持つ洪水緩和機能の評価を行った結果,全氾濫量の1/5の量がトンレサップ湖周辺の水田上に貯えられ,水田上の洪水位が低下した後に,農地として利用されることが分かった。
Keyword: FEM氾濫解析, 低平水田, 洪水防止機能GET PDF=06/06007-22.pdf
発表番号 7-23
Optimal gate operation of main drainage canal in a flat low-lying area using tank model incorporated with genetic algorithm
Le Van CHINH [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Kazuaki HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Masayoshi HARADA [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Makito MORI [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
遺伝的アルゴリズムを援用した低平農地域の幹線排水路におけるゲート操作の最適化
●レイ・バン・チン [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
一般に排水施設の整備が進んだ低平農地域では,洪水時の湛水被害の局所集中を避けるため,幹線排水路のチェックゲートに代表される排水施設の最適管理が重要な問題となる.本報告では,筑後川下流低平農地域の幹線排水路流域を対象に,湛水被害の局所集中を避けるための幹線排水路チェックゲートの最適操作を,湛水深や水路水深の変動係数および総湛水時間を指標とし,遺伝的アルゴリズムを援用して検討した.
Keyword: 低平農地域, 排水施設, 最適管理GET PDF=06/06007-23.pdf
発表番号 7-26
Water balance characteristics of Kashima plateau watersheds assuming difference between surface and underground catchments
Yoshida_Takeo [National Institute for Rural Engineering]Masumoto_Takao [National Institute for Rural Engineering]Kubota_Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]Matsuda_Shuh [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
地表・地下集水域の違いに着目した鹿島台地小流域の水収支特性
○吉田 武郎 [農村工学研究所]増本 隆夫 [農村工学研究所]久保田 富次郎 [農村工学研究所]松田 周 [北海道農業研究センター]
鹿島台地の4小流域における,2001〜2004年の年ごとの水収支計算および地下水調査データにより水収支特性を解析し,鹿島湖北流域において地下集水域は地表集水域から外に 500〜1000m 広がっていること,年間水収支から推定された地下集水域の面積は地表集水域の面積の1.1〜3.2倍の広さを有すること,地下集水域は降雨によって変動する可能性があることなどを明らかにした。
Keyword: 平地湖周辺台地, 水収支, 地下水流向測定GET PDF=06/06007-26.pdf
発表番号 7-27
Trial calculation of water budget in no vegetation plots with consideration of long-term change of infiltration capacity
Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]Takeo Yoshida [National Institute for Rural Engineering]
無植生畑地における浸透能の長期変化を考慮した水収支の試算
○久保田 富次郎 [農村工学研究所]増本 隆夫 [農村工学研究所]吉田 武郎 [農村工学研究所]
これまで,畑地帯の圃場管理が地下水涵養や洪水緩和に及ぼす影響の定量化は十分ではなかった。そこで,耕耘方法やマルチ被覆など人為的に制御可能な地表面の管理が水収支に与える影響について,浸透能の長期変化を考慮した数理モデルで検討した。年間の水収支では,流出率で深耕が3%,標準的耕耘が9%であったのに対して,マルチ被覆では45%となるなど,地表面の管理によって流出率に大きな差が生じることがわかった。
Keyword: 水収支, 営農管理, 浸透能GET PDF=06/06007-27 .pdf
発表番号 7-29
Analysis of groundwater flow around waste landfill
IKEMOTO Masahiro [Okayama university]MOROIZUMI Toshitugu [Okayama university]SUITO Hiroshi [Okayama university]ONO Yosiro [Okayama university]
最終処分場周辺における地下水流動解析
○池本 賢弘 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]水藤 寛 [岡山大学大学院環境学研究科]小野 芳朗 [岡山大学大学院環境学研究科]
最終処分場周辺において地下水位モニタリングを行うとともに,地下水流動解析プログラムMODFLOWを用いて解析を行った.地下水位の計算値と実測値を比較して各パラメータ等の設定を行ったが,処分場上部では妥当な範囲で地下水位を再現できたものの,下部では集水があり過大評価される結果となった.MODFLOWはより広域では多くの使用実績があるが,狭域かつ複雑な領域では適切な境界条件等の設定が今後の課題である.
Keyword: 地下水流動, MODFLOW, 最終処分場GET PDF=06/06007-29.pdf
発表番号 7-30
Groundwater source of distributed springs in Kushiro Wetland estimated from stable isotope ratios and radioisotope
Tsuchihara Takeo [National Institute for Rural Engineering]Ii Hiroyuki [Wakayama University Faculty of Systems Engineering]Ishida Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Imaizumi Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
安定同位体比及び放射性同位体からみた釧路湿原内湧水の起源
○土原 健雄 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]井伊 博行 [和歌山大学システム工学部]石田 聡 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]今泉 眞之 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
釧路湿原に流入する河川水,湿原に分布する湧水の水素・酸素の安定同位体比,放射性同位体を指標とした調査により,チルワツナイ川流域の湧水を形成する地下水は,地形区分による流域より上流域に涵養域を持つこと,またそれら湧水は,50年以上前の降水が浸透し,循環してきたものであることが示された.これより,釧路湿原の湧水の水文環境を考える場合には,広域流動系の地下水を考慮する必要があることが明らかとなった.
Keyword: 安定同位体比, 放射性同位体, 釧路湿原GET PDF=06/06007-30.pdf
発表番号 7-32
Effects of various mulching materials on salt accumulation and water use efficiency of Swiss chard irrigated with diluted sea water
Qingtao ZHANG [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Mitsuhiro INOUE [Arid Land Research Center, Tottori University]Kensuke KONDO [Arid Land Research Center, Tottori University]Tahei YAMAMOTO [Arid Land Research Center, Tottori University]
塩水灌漑下の塩集積と不断草の水利用効率に及ぼす種々マルチ材の効果
●張 清涛 [鳥取大学大学院農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]近藤 謙介 [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
マルチによる蒸発抑制は節水と塩集積防止に効果がある。水道水,低濃度塩水(4.8 dS/m),高濃度塩水(7.4 dS/m)の灌漑条件下,ハウス内で不断草を栽培し,礫マルチ,稲藁マルチ,松葉マルチ,マルチなしの効果を調べた。その結果,礫マルチでは積算蒸発散量が少なく,礫マルチと松葉マルチは稲藁マルチよりも塩集積が少ないこと,高濃度塩水の礫マルチが収量と水利用効率が高いことを明らかにした。
Keyword: Mulching materials, Salt accumulation, Water use efficiencyGET PDF=06/06007-32.pdf
発表番号 7-38
Influences of fertilization method on soil erosion and Nutrient Losses
Kohagura Yasufumi [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus.]Yosinaga Anshun [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus.]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus.]
施肥方法が土砂流出および肥料成分流出に及ぼす影響について
○古波蔵 保文 [琉球大学大学院農学研究科]吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]
施肥方法と赤土流出および肥料成分流出との関係を明らかにするために室内実験を行った結果,次のことがわかった。化学肥料の表面散布は,裸地,被覆型よりも多くなる傾向にあることがわかった。また,表面散布条件での表面流出水には,裸地や被覆型に比べて多くの肥料成分が含まれている。以上のことから,施肥後に土で被覆することで,表面流出水に伴う赤土および肥料成分の流出抑制が可能だと考えられる。
Keyword: 赤土流出, 化学肥料, 施肥方法GET PDF=06/06007-38.pdf
発表番号 7-3
Characteristic of Heat Balance on Sloping Forest Watershed
Takigami Nobuko [Graduate School of Agriculture, Kyoto]Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto]Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto]
森林流域の傾斜地における熱収支特性
○滝上 伸子 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
傾斜した森林において,熱収支の解析と蒸発散量の推定を行った.補完関係式を用いて蒸発散量を推定すると,基準となる短期水収支法よりもピークが前にずれる傾向がある.傾斜地では,収支期前半は気温より地温が低いため大気が安定し,蒸発散が押さえられる.しかし,補完関係式による推定値は一高度での値を用いているため,このような密度差を反映できていない.今後,さらに詳細な調査が必要である.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 熱収支, 傾斜地GET PDF=06/06007-03.pdf
発表番号 7-40
Simulated Acid Soil Erosion Linked to Selected Physical Properties
R Andry Henintsoa [Arid Land Resarch Center, Tottori University]T. Yamamoto [Arid Land Resarch Center, Tottori University]V. Rasiah [Arid Land Resarch Center, Tottori University]M. Fukada [Yamaguch University of Agriculture]
酸性土壌の侵食と土壌物理特性の関係
●アンドリュー ヘニントソア [鳥取大学乾燥地研究センター]山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]ベルピラ ラーシャ [鳥取大学乾燥地研究センター]深田三夫 [山口大学 農学部]
発展途上国の熱帯地域では,森林伐採やそれに続く耕転が土壌酸性化の原因となっている。しかし,表面流出水(RO)や流出土量(SD)に与える影響に伴う物理機構についてはあまり知られていない。本研究の目的は,(1) ROとSDの発生過程における変化 (2)人工酸性土壌におけるこれらの過程を修正する物理的機構の探求,である。酸性土壌を人工的に作り,人工降雨を与え,経過時間に対するROとSDとの関係を調べた。
Keyword: Sediment generation, Runoff, Aggregate size distributionGET PDF=06/06007-40.pdf
発表番号 7-42
Measurement of groundwater potential using a partially sealed borehole
Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]Otsuka Fumiya [Kanto Regional Agricultural Administration Office]Kikuchi Shigefumi [Cabinet Office]Tokita Takahiro [Kanto Regional Agricultural Administration Office]
区間遮断構造のボーリングによる深度別水頭測定
○奥山 武彦 [(独)農村工学研究所]黒田 清一郎 [(独)農村工学研究所]有吉 充 [(独)農村工学研究所]大塚 文哉 [関東農政局]菊池 茂史 [内閣府]時田 剛弘 [関東農政局]
地すべり斜面における深度別地下水水頭を測定するために,深度1m間隔で遮断できる構造をもつボーリングの現場試験を行った。無孔の遮断部は孔壁との間を膨張性樹脂で充填し,管内部でパッカーを展張させる。その他の部分は5%の開孔率をもつので温度検層等を実施できる。孔内水位より上にも9kPa程度の正水圧が生じており,降雨後には水圧が増大した。高感度孔内流量計により管内流動が発生していることが確認できた。
Keyword: 地すべり, ボーリング, 間隙水圧GET PDF=06/06007-42.pdf
発表番号 7-44
Influence of the application of conversion biomass to agricultural land on vegetable growth
バイオマス変換物の農地還元が野菜生育に与える影響
○陳 嫣 [農村工学研究所]凌 祥之 [農村工学研究所]
本研究はバイオマス変換物の農地施用が植物生育に及ぼす影響を検討し,バイオマス変換物施用技術確立のための基礎資料とするものである。‖枠遏消化液などの有機質肥料の農地施用が効果的であることが確認できた。ただし,栽培品種によって,施肥量を検討しなければならない。炭化物の添加によっては野菜の根の成長を増進した。さらに,F霄緻邵擇離曠Ε譽鵐愁Δ両忙逝崔眩粘淮未浪爾り,食用の安全性を高めた。
Keyword: バイオマス変換物, 野菜生育, 硝酸態窒素GET PDF=06/06007-44.pdf
発表番号 7-45
The generalization of the paddy field by underdrain drainage whichutilized total head and suction force and evapotranspiration force
Nakano Toshirou [niigata uiniversuty]Tanaka Satoshi [niigata uiniversuty]Shimakura Yuuta [niigata uiniversuty]Taitou Subaru [niigata uiniversuty]
全水頭と吸引力および蒸発散力を活用した暗渠排水による水田の汎用化
○中野 俊郎 [新潟大学農学部]田中 聡 [新潟大学農学部]嶋倉 勇太 [新潟大学農学部]帯刀 昴 [新潟大学農学部]
集水渠の吐出口を排水路水面下に没し湛水−籾殻−吸水渠−集水渠−排水路水面の間に水理的連続が維持されれば,作土層や耕盤層に−800cmH2Oもの高い土壌水分張力が発生し,田面下60cmに埋設された吸水渠まで地下水面が低下する。また,土壌水分張力が,全水頭による負圧力と,集水渠管内の水の質量と加速度に依拠する吸引力および蒸発散力で成り立つと仮定し,各因子を分離して把握した。
Keyword: 農地の汎用化, , GET PDF=06/06007-45.pdf
発表番号 7-46
Reducing the Degradation of Rice-Husk Filter Used in Subsurface Drainage
Chida Tomoyuki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]Iwasa Ikuo [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]Kanmuri Hideaki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]
暗渠もみ殻疎水材の腐植化抑制技術
○千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]
水田の畑利用の進展により,暗渠もみ殻疎水材の腐植化が急速に進み,一部の水田では田面の陥没を引き起こすなど,暗渠排水機能を持続することが困難になっている。そのため,畑作時に暗渠内の水位を維持する方法やもみ殻の施工密度を高める方法で,もみ殻の腐植化抑制効果を検証した。暗渠内水位は,ほ場排水性や大豆作柄に悪影響を及ぼさない田面下30cmで,もみ殻の施工密度は,従来の1.3倍に高めることで腐植化が抑制された。
Keyword: 暗渠排水, もみ殻, 腐植化GET PDF=06/06007-46.pdf
発表番号 7-48
Changes of underground water table in the peaty farmland by raising water level of farm drain with wier
Yutaka OBINATA [Civil Engineering Research Institute of cold region]Yasuhiro ONODERA [Civil Engineering Research Institute of cold region]Ishida Tetsuya [Civil Engineering Research Institute of cold region]Teruo ISHIWATA [Civil Engineering Research Institute of cold region]Mitsuyoshi SONOU [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]Masahiro MATSUI [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]Yuki OKAMURA [Wakkanai Development and Construction Division of Hokkaido Development Bureau]
附帯明渠堰上げによる泥炭農地の地下水位変動
○大日方 裕 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]小野寺 康浩 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]石田 哲也 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]石渡 輝夫 [独立行政法人土木研究所寒地土木研究所]園生 光義 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]松井 征博 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]岡村 裕紀 [国土交通省北海道開発局稚内開発建設部]
北海道豊富町に位置する泥炭農地(採草地)に附帯する明渠排水路の水位を堰上げし,泥炭農地周辺の地下水位を上昇させる実験を開始した。堰上げ処理によって圃場内の地下水位は上昇し,堰上げの影響がみられた。また,堰上げ圃場では降雨後の水位低下が抑制されている傾向もみられた。今後は観測地点を増やし,圃場内の面的な地下水位変動や堰上げ処理に伴う地下水位上昇範囲等を検証する予定である。
Keyword: 泥炭農地, 地下水位, 堰上げGET PDF=06/06007-48.pdf
発表番号 7-49
The effects for slope surface covering with Thymus quinquecostatus as a ground cover plant
Hayato Sudou [Iwate Agricultural Research Center]Jun Abe [Iwate Agricultural Research Center]
グラウンドカバープランツとしてのイブキジャコウソウの法面被覆効果
○須藤 勇人 [岩手県農業研究センター]阿部 潤 [岩手県農業研究センター]
本研究は,GCPの省力的な機械施工として開発されたビオ・セル・ショット工法により吹付け施工を行い,法面の被覆調査及び維持管理調査の中で,配合品目のうちで最も雑草抑制に有望とみられるイブキジャコウソウについて,その法面被覆の効果について検討する。
Keyword: グラウンドカバープランツ, 雑草抑制, イブキジャコウソウGET PDF=06/06007-49.pdf
発表番号 7-4
Development of a New Soil Model Including Soil Water Adsorption Process
Katata Genki [Japan Atomic Energy Agency]Nagai Haruyasu [Japan Atomic Energy Agency]Ueda Hiromasa [ Acid Deposition and Oxidant Research Center]
土壌水の吸着を考慮した新しい土壌モデルの開発
○堅田 元喜 [日本原子力研究開発機構]永井 晴康 [日本原子力研究開発機構]植田 洋匡 [酸性雨研究センター]
土壌水の吸着過程を含む新しい鉛直1次元土壌モデルを開発した。Negev砂漠における地表面フラックス,土壌温度および土壌水分量のデータを用いてモデルを検証した。モデルは,これらの観測値の日変化をよく再現した。特に,地表面熱・水収支を予測する上で重要な地表面温度と夜間の吸着に伴う潜熱フラックスを正確に予測した。以上の結果から,本モデルが乾燥・半乾燥地域へ適用可能であることが示された。
Keyword: 吸着, 乾燥地域, 熱・水収支GET PDF=06/06007-04 .pdf
発表番号 7-52
Construction of Erosion and Sediment Runoff Model to Calculate Temporal Variation
OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]SAKAI Kazihito [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
時系列出力型の侵食・土砂流出モデルの構築
○大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
沖縄における赤土流出問題に対応して,時系列出力型の侵食・土砂流出モデルの構築を行った.既往の代表的な土壌侵食モデルであるWEPPの機構を一部援用することによって,土壌侵食に関わる機構を現象に即した形でモデル化した.また,土砂の運搬過程に仮想粒子を生成し追跡する方法を用いて,土砂流出量の経時変化を効率良く表現した.構築したモデルを適用した結果,土砂流出量の経時変化を概ね良好に表現できた.
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 環境保全GET PDF=06/06007-52.pdf
発表番号 7-60
Percolation in a Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming --A Case Study on Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming at the Tone Basin(1)--
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]TSUKAMOTO Takayuki [College of Agriculture, Ibaraki University]
不耕起・冬期湛水田の漏水量 ―利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(1)―
○牧山 正男 [茨城大学農学部]塚本 尊之 [茨城大学農学部]
冬期湛水(非稲作期の水田への人為的な湛水)と不耕起移植栽培とを組み合わせた農法が,生物保全などの点から注目されている.著者らはこの農法の需要を特別米栽培の観点から整理している.ところがこの農法には,不耕起栽培による根成孔隙も相俟って,漏水増加や,特に非稲作期の用水確保に課題が残る.本報では乾田化されているにもかかわらずこの農法が行われている水田を対象に,特に冬期湛水期の漏水の実態を把握した.
Keyword: 冬期湛水, 不耕起栽培, 漏水量GET PDF=06/06007-60.pdf
発表番号 7-61
Organic Soil Materials in Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming-A Case Study on Winter-flooded Rice Field, No-tillage Farming at the Tone Basin(2)-
TSUKAMOTO Takayuki [College of Agriculture, Ibaraki University]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]TADA Atsushi [Emeritus Professor of TSUKUBA University]
不耕起・冬期湛水田における土壌有機物量―利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(2)―
○塚本 尊之 [茨城大学農学部]牧山 正男 [茨城大学農学部]多田 敦 [筑波大学名誉教授]
不耕起移植栽培と冬期湛水管理を組み合わせた水稲作が注目されている.本報ではこの農法を行なっている茨城県,千葉県の水田において,深さ別の土壌中の有機物量(強熱減量)を測定した.結果として,不耕起・冬期湛水田では慣行水田に比べて,特に表層付近での土壌有機物量が多いことを指摘し,その原因として,有機物量の施肥,藻類などの動植物の発生,また還元状態にあるなどのために有機物の分解が遅くなることを考察した.
Keyword: 不耕起栽培, 冬期湛水, 土壌中の有機物量GET PDF=06/06007-61.pdf
発表番号 7-64
Spatial distribution of soil properties formed by landform consolidation
KASHIWAGI Junichi [Hokkaido University Graduate School]SEINO Naoto []MARUYAMA Kenji []
草地整備により形成された土壌理化学性の空間分布について
○柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]清野 直人 [財団法人 北海道農業開発公社]丸山 健二 [財団法人 北海道農業開発公社]
低コスト型草地整備の試みとして,表土扱いを省略した地形改修を行った。原状では,深さ30cmまでが耕起層で比較的酸性が強く,可給態リン酸を400mg kg−1以上含んでいたが,下層土にかけてリン酸は著しく減少していた。造成後の耕起層の化学性はこの特徴を反映し,圃場内の土壌のバラツキが増大した。この場合には,局所的な土壌改良資材の施用技術の確立が必要であり,省資源,環境への負荷の軽減にも効果的であると考えられる。
Keyword: 圃場整備, 土壌改良, 低コストGET PDF=06/06007-64 .pdf
発表番号 7-8
Concentration Ratio Distribution of Rainy Days and Its Long-Term Change in Japan
Chikamori Hidetaka [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]Nagai Akihiro [Graduate School of Environmental Science, Okayama University]
降雨日の時間的集中度とその長期的変化
○近森 秀高 [岡山大学大学院環境学研究科]永井 明博 [岡山大学大学院環境学研究科]
降雨日生起の時間的集中度を,降雨日の時期的分布および降雨日数の頻度分布のエントロピーで定量的に評価する方法を提案し,この方法を用いて,全国43地点における降雨日の時間的集中度の経年変化を,104年間の日雨量データを基に調べた。その結果,多くの地点で,近年になるに従って降雨日の時間的集中度が高くなる傾向が見られ,四国南部,東海地方,南西諸島など冬季の降水量が少ない地域でその傾向が強いことが示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, エントロピーGET PDF=06/06007-08.pdf
発表番号 8-10
Model tests for chemical injection to an outlet pipe of small earth dams
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]NIWANO Kouichi []MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ため池底樋沿いに発生する漏水対策のための薬液注入に関する模型実験
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]庭野 孝一 [日新特殊建設]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
ため池の底樋沿いに漏水が発生し決壊に至る事例が数多く報告されている。本研究では,底樋沿いの漏水発生メカニズムを明らかにするとともに,漏水を止水する薬液注入工法を開発することを目的として,模型実験を行った。実験の結果,底樋にかかる上載圧の増加によって,底樋底面に水みちが発生することを確認し,アクリル系注入材を用いた薬液注入によって底樋周りの土圧が回復し,水みちを止水できることが分かった。
Keyword: ため池, 底樋, 薬液注入GET PDF=06/06008-10.pdf
発表番号 8-11
Mechanical Property of Suffered Farm Pond Dike Subjected to Aging Effect
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]OGAWA Masahiro [Osaka Prefecture University]
経年変化を受けた被災ため池堤体の力学特性に関する考察
○木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]小川 正宏 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
平成16年の台風23号により決壊したため池について,不攪乱状態における堤体材料の三軸圧縮試験を行い,その力学特性について考察した.また,練返した試料の三軸圧縮試験も行い,堤体の力学特性が経年変化によって受ける影響についても検討した.その結果,ため池堤体として直接決壊につながるような状態にはないことが確認できるとともに,経年変化によって堤体の強度が減少しても内部摩擦角は増大することがわかった.
Keyword: 被災ため池, 三軸圧縮試験, 経年変化GET PDF=06/06008-11.pdf
発表番号 8-16
Direct Shear Box Test on Kaolin Clay and Characteristic of Side Friction
Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]
カオリン粘土の一面剪断試験と周面摩擦特性
○古谷 保 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]有吉 充 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]黒田 清一郎 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]奥山 武彦 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
カオリン粘土を用いて,正規圧密及び過圧密の供試体を作成し,圧密定圧排水及び定体積一面剪断試験を行い周面摩擦特性を検討した。 定圧試験では周面摩擦を減少することが難しく,正規圧密・過圧密供試体とも常に一方向に作用したが,定体積試験では周面摩擦は比較的小さくなった。定圧・定体積試験ともに,周面摩擦を上下供試体厚さで比例配分して補正すると直線性が大きく改善された
Keyword: 土の静力学的性質, , GET PDF=06/06008-16.pdf
発表番号 8-17
Constant Pressure and Constant Volume Direct shear Box Test on Normally Consolidated Kaolin Clay
Ariyoshi Mitsuru [National Institute for Rural Engineering]Furuya Tamotsu [National Institute for Rural Engineering]Okuyama Takehiko [National Institute for Rural Engineering]Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]
正規圧密カオリン粘土の一面剪断定圧排水試験と定体積試験
○有吉 充 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]古谷 保 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]奥山 武彦 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]黒田 清一郎 [独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
カオリン粘土を用いて正規圧密状態の供試体を作成し,一面剪断試験による圧密定圧排水試験と定体積試験を行い,両者の結果を比較し,定体積試験による強度定数の求め方について検討を行った。 試験結果は,剪断面積や周面摩擦を補正して整理した。垂直応力を載荷側,反力側,補正値について整理して比較すると,定圧排水試験と定体積試験のベクトルカーブの崩落線が,直線性が良く,また良い一致を示した。
Keyword: 土の静力学的性質, , GET PDF=06/06008-17.pdf
発表番号 8-18
On the Mechanism of Electronic Cone Penetration Testing
Koumoto Tatsuya [Faculty of Agriculture, Saga University ]Mohamed Abo El-Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]
電気式コーン貫入試験機構について
○甲本 達也 [佐賀大学農学部]Mohamed Abo El−Hamad Rashwan [Faculty of Agriculture, Alexandria University]
原位置地盤調査法として電気式コーン貫入試験法が多用されつつあり,当試験法の機構も明らかにされつつある。本報告は,これまでに電気式コーン貫入試験機構について解明されたものについて紹介し,その解析結果の適用性を佐賀平野及び諫早干拓地における試験結果を用いて検討したものである。
Keyword: 電気式コーン, 非排水せん断強さ, 粘性土GET PDF=06/06008-18.pdf
発表番号 8-1
Prospect for determination method of coefficient of cosolidation
Kanayama Motohei [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Chikushi Jirou [Biotron Institute, Kyushu University]
土の圧密係数決定法に関する一考察
○金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
土の圧密係数は,通常,一次元圧密理論における時間係数と圧密度の関係を,測定データである圧密量−時間曲線に適用することによって得られる.本文では√t 法および近年提案された方法から求まる圧密係数,一次圧密量,初期補正値について検討した.その結果,簡略√t 法は√t 法による値とほぼ一致した.また,修正log t法や変曲点法を使用して各値を求める場合,初期補正値の決定方法に留意する必要がある.
Keyword: 圧密係数, 初期補正値, 一次圧密量GET PDF=06/06008-01.pdf
発表番号 8-21
Tank Test of Shallow Buried Pipe Reinforced with Geogrid Using Artificial Peat (1)
SATO Daisuke [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]TAGASHIRA Hidekazu [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]NAKAMURA Kazumasa [Civil Engineering Research Institute for Cold Region, Public Works Research Institute,]
模擬泥炭を用いた埋設管の浅埋設工法に関する土槽実験(その1)
○佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]田頭 秀和 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧・(独)北海道開発土木研究所)]
泥炭等の軟弱地盤地帯における埋設管路では,融雪期の管内空虚時に地下水位上昇により管が浮上する問題に対応するため,ジオグリッドを使って上載荷重を増加させる工法が普及しつつあるが,その効果発現機構は明確にされていない。このため,模擬泥炭を用いて土層内に埋設した管を人為的に浮上,沈下させ,発生する浮上抵抗力の変化を観察する模型実験を行い,ジオグリッドの効果の検証を行った。
Keyword: 泥炭, 浅埋設工法, 浮上抵抗力GET PDF=06/06008-21.pdf
発表番号 8-22
Tank Test of Shallow Buried Pipe Reinforced with Geogrid Using Artificial Peat (2)
模擬泥炭を用いた埋設管の浅埋設工法に関する土槽実験(その2)
○田頭 秀和 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]佐藤 大輔 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]中村 和正 [(独)土木研究所寒地土木研究所(旧(独)北海道開発土木研究所)]
泥炭地盤中の浅埋設工法の埋設管浮上防止機構の解明のために土槽実験を行い,管引上げ時にジオグリッドに発生する歪履歴を計測した。土槽内地盤は模擬泥炭で作製し,ジオグリッド敷設方法(結合面あり,なし)と管引上げ方法(単調引上げ,繰返し引上げ)を変えて試験を行った結果,荷重増加により引張歪が管周上では増加を続け,スプリング面や地山境界面では途中で減少に転じること,繰返し載荷により歪が蓄積すること等が判った。
Keyword: 泥炭, 浅埋設工法, ひずみGET PDF=06/06008-22.pdf
発表番号 8-24
Influence of Drainage System to Peat Subsidence in Sarobetsu Mire, Hokkaido, Japan
INOUE Takashi [Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University]SUZUMURA Taichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]TAKADA Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]
サロベツ泥炭地における地盤沈下と排水系の影響
井上 京 [北海道大学大学院農学研究院]○鈴村 大地 [北海道大学大学院農学院]高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]
北海道北部のサロベツ泥炭地では,近年,泥炭上に造成された農地と,農地に隣接する湿地の一部で地盤沈下が顕在化している。1956年作成の地形図と2002年作成の1mメッシュDEMデータをもとに,GISを用いて46年間の地盤沈下量図を作成し,排水系の湿原域への沈下影響を分析した。排水系の影響は概ね300mにまで及んでいること,排水系が深いほど沈下の影響が大きいことが判明し,排水系の深さと距離の関係式を得た。
Keyword: 泥炭地湿原, 排水, 沈下量GET PDF=06/06008-24.pdf
発表番号 8-25
Experimental study of Seepage Failure on Embankment Model in Centrifuge Model Test
遠心模型実験による河川堤防を対象とした浸透破壊の実験的考察
前回の発表では,水平地盤を対象とした浸透破壊現象の再現実験を行い,過剰間隙水圧比変化等を検証した。本論文は,盛土堤防を対象とした液状化時における耐震性評価の一つであるΔu法の検証を行うため,遠心載荷装置を用いた浸透実験を試みた。盛土の破壊過程を地表面変状や画像撮影により捕らえることができ,地盤変状が始まる時点を安全率1が切れる時点と仮定した場合,Δu法はかなり安全側の評価手法であることが分かった。
Keyword: 盛土, 遠心模型実験, 液状化GET PDF=06/06008-25.pdf
発表番号 8-26
Seepage flow and seepage failure of subsoil under the Yokoe Barrage in Joganji River (No.1) -Effects of temporary grouting cutoff wall-
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Yokoyama Toyoaki [Kobe University]Inoue Kazuya [Kobe University]
常願寺川横江頭首工の改修における基礎地盤の浸透流特性と浸透破壊安定性(その1)―仮設グラウト止水壁の効果―
田中 勉 [神戸大学 農学部]○横山 豊彰 [神戸大学 農学部]井上 一哉 [神戸大学 農学部]
横江頭首工基礎地盤に関して, FEM浸透流解析及び浸透破壊安定解析を行い, 仮設グラウト止水壁の効果について考察し次の結論を得た。(1)グラウトの打込み深さの増加に伴い浸透破壊安全率が向上し, 仮止水壁の完成によって構築前の約1.7倍になる。(2) 堤体底面直下に5mの仮設グラウトを先に打つことの効果はほとんどないが, グラウト先行打込みがない場合, 堤体底面直下の地盤において大きな流速が生じ, ルーフィングの危険性が高くなる。
Keyword: 浸透破壊, 頭首工基礎地盤, 事例解析(成功事例)GET PDF=06/06008-26.pdf
発表番号 8-27
Seepage flow and seepage failure of subsoil under the Yokoe Barrage in Joganji River (No.2) -Effects of grouting cutoff wall and unification of secondary barrage-
常願寺川横江頭首工の改修における基礎地盤の浸透流特性と浸透破壊安定性(その2)―本設グラウト止水壁及び副堤一体化の効果―
○田中 勉 [神戸大学 農学部]横山 豊彰 [神戸大学 農学部]井上 一哉 [神戸大学 農学部]
横江頭首工改修工事における基礎地盤について, 本設グラウト止水壁及び副堤一体化の効果を考察し次の結論を得た。(1)基礎地盤の浸透破壊に対する安全率は, 最初, 本堤と副堤が分離しており止水壁なしのときには2.048とやや小さいが, 最終的な状態(本設止水壁のみ考慮)に対して, 本堤と副堤が分離している場合5.049, 副堤が本堤と一体化した場合11.005(一体化しない場合の2.180倍)となる。(2)グラウト止水壁は基礎地盤の浸透破壊安定性に大きな効果がある。
Keyword: 浸透破壊, 頭首工基礎地盤, 事例解析(成功事例)GET PDF=06/06008-27.pdf
発表番号 8-28
Measurement of Behaviour of Wireless Pore Water Pressure Transducers
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Engineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Ryoichi Towmezuka [Sakata denki Co.,Ltd.]
ワイヤレス間隙水圧計の挙動観測
浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]○遠目塚 良一 [坂田電機株式会社]
土中通信100m以上可能なワイヤレス間隙水圧計を開発した.現地実験より,ワイヤレス間隙水圧計の設置作業時間は1台当たり40分程度であり,従来の設置方法の1/10以下であることを確認した.また,中岳ダム及びKダムのワイヤレス間隙水圧計の挙動観測値と従来型間隙水圧計の挙動観測値は良く一致した.現在まで設置された27台のワイヤレス間隙水圧計は故障なく稼働しており,ワイヤレス間隙水圧計の動作の安定性を確認した.
Keyword: フィルダム, 挙動観測, 間隙水圧計GET PDF=06/06008-28.pdf
発表番号 8-2
Investigation of water leakage for the face of slope in dam body by temperature distribution observation
Takahashi Ryosuke [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]Yamamoto Kiyohito [Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]
堤体法面の温度分布観測による漏水状況の把握
○高橋 涼介 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]山本 清仁 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
本研究の目的は漏水箇所の同定を温度観測で可能かどうかを調べることである。他の観測結果では漏水部への堤体内の浸潤は左岸側からではなく,堤体中央方向からの流れが原因であり,その浸潤は漏水箇所に集中して浸出しており,自由水面を形成するような流れではなく,水みち的な流れであることが推察された。観測の結果,法面表面の温度を測ることにより,漏水箇所を同定できることが分かった。
Keyword: 土構造物, 非破壊検査, サーモグラフィーGET PDF=06/06008-02.pdf
発表番号 8-30
Studies on Seepage of Front Core Type Dam by Hele-Show Model(2)
kadono miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science]igarasi yuya [Faculty of Agriculture and Life Science]yosida kazusi [Faculty of Agriculture and Life Science]
ヘルショーモデルによる傾斜遮水ゾーン型フィルダムの浸潤線について(2)
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]五十嵐 悠也 [弘前大学農学生命科学部]吉田 和史 [弘前大学農学生命科学部]
地下水流動の二次元解析をヘルショー模型で再現する場合,模型に用いる平行板の幅,流動液の粘性が重要な要素になる。さらに土中の流動に異方性がある場合は流動幅を変化させる事で対応することが一般的であるが困難な場合が多い。そこで,本報告では異方性(透水係数比)の表現にメッシュ網目の大きさを変えることで対応した。適用実験は傾斜遮水ゾーン型フィルダム模型を例に,この方法の有効性・問題点などについて検討した。
Keyword: ヘルショーモデル, 傾斜遮水ゾーン型フィルダム, 浸潤線GET PDF=06/06008-30.pdf
発表番号 8-31
Investigation on Grading and Physical Property of Muddy Soil in Old Filldam Reservior
Shinji Fukushima [Fujita Corporation]Shigeru Tani [National Research of Rural Engineering]Akira Kitajima [Fujita Corporation]Kouji Nishimoto [Fujita Corporation]
老朽化フィルダムの堤体改修を目的とした池内堆積底泥土の粒度・物理特性調査
○福島 伸二 [株式会社 フジタ 土木本部]谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]北島 明 [株式会社 フジタ 技術センター]西本 浩司 [株式会社 フジタ 土木本部]
フィルダムでは池や流入河川の規模が大きく,砂礫のような粗粒土が流れ込み粗粒から細粒までの底泥土が堆積しやすく,固化処理時の強度管理には含水比だけでなく粒度の影響も考慮する必要がある。そこで,本報告ではフィルダムやため池の池内に堆積した底泥土の粒度と物理特性の分布調査を行い,底泥土を固化処理する時の粒度の取扱いについて検討したものである。
Keyword: 安定処理・地盤改良, 土構造, GET PDF=06/06008-31.pdf
発表番号 8-32
Influence of grading on strength of cement-mixed muddy soil
Kitajima Akira [Fujita Corporation]Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]Nishimoto Kouji [Fujita Corporation]Hirota Osamu [Fujita Corporation]
底泥土の固化処理土の強度におよぼす粒度の影響
○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]谷 茂 [(独)農業工学研究所]西本 浩司 [(株)フジタ 土木本部 ]廣田 修 [(株)フジタ 土木本部 ]
本工法は堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できるので規模の大きいフィルダムに適用すれば経済的で効率的な改修が期待できるが,問題点としてフィルダムでは貯水面積が大きく流入する河川の規模も大きいため,砂礫のような粗粒土砂が流れ込み粗粒から細粒までの幅広い粒度の底泥土が堆積しやすい.したがって,本工法を適用した場合に粗粒から細粒までの広範囲な粒度の底泥土を使用することになり,固化処理時の強度管理には含水比だけでなく粒度の影響も考慮しなければならない.
Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理GET PDF=06/06008-32.pdf
発表番号 8-33
Strength Conrolling Method Considering Effect of Grading on Strength of Cement-mixed Muddy Soil
Shigeru Tani [National Research of Rural Engineering]Shinji Fukushima [Fujita Corporation]Akira Kitajima [Fujita Corporation]Kouji Nishimoto [Fujita Corporation]
固化処理底泥土の粒度の影響を考慮した固化材添加量の決定法
○谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]福島 伸二 [株式会社 フジタ 土木本部]北島 明 [株式会社 フジタ 技術センター]西本 浩司 [株式会社 フジタ 土木本部]
ため池では固化処理時の強度を含水比だけで管理できたが,フィルダムでは池内で底泥土の粒度が異なり固化処理時の強度管理には粒度の影響も考慮する必要がある。本報告では,フィルダムの堤体改修を想定し,池内で粒度の異なる底泥土を所要の強度に固化処理するための粒度の影響を考慮した強度管理法を提案する。
Keyword: 安定処理・地盤改良, , GET PDF=06/06008-33.pdf
発表番号 8-37
Effect of Lightweight Thrust Restraint Method for Buried Bend
曲管部軽量化スラスト防護工法の有効性の検討
○澤田 豊 [神戸大学]河端 俊典 [神戸大学]毛利 栄征 [農業工学研究所]内田 一徳 [神戸大学]
農業用パイプラインなどの圧力管曲部に作用するスラスト力に抵抗するために,管の曲率内側にジオグリッドを籠状に取り付けた軽量スラスト対策工法を考案した.本報告では,口径90mmの模型管を用いて乾燥砂中での水平載荷模型実験を実施し,当提案工法の有効性について検討を行った.
Keyword: パイプライン, 模型実験, GET PDF=06/06008-37.pdf
発表番号 8-38
Dynamic Fine Element Method analysis of buried pipe
MUHTAR Sader [Tokyo University of Agriculture ]KATOU Makoto [Tokyo University of Agriculture ]
暗渠パイプを持つ地盤の動的有限要素解析
○ムフタル・サディール [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]
農地地盤の表面に静的及び動的な荷重の作用によって発生する埋設パイプの力学挙動を把握することは非常に重要である。従来では,埋設されたパイプの安定性についての研究は多くされている。本研究は暗渠パイプを持つ多層地盤の動的有限要素法解析プログラムの開発し,荷重によって埋設されたパイプの応力,ひずみ,パイプの断面力等の分布を調べた。また,埋設管の土かぶりと管底モーメントの関係も調べました。
Keyword: 動的有限要素法, 多層地盤, 暗渠パイプGET PDF=06/06008-38.pdf
発表番号 8-39
The analysis of behavior for a square FRPM pipe under the ground
Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Koji Inoue [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]
埋設下における角形FRPM管の挙動解析
○宮崎 徹 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井上 孝治 [栗本化成工業]
老朽化した水路の改修法の一つとして,水路内に角形FRPM管を設置後,水路上面まで隙間に裏込めし埋設することで暗渠化する工法の確立を目的として,縮小モデルの角形FRP管を作成し,模擬土槽を用いた土圧載荷試験を行った。本報告では,その模擬土槽試験により得られたデータと,以前行った円形管及び馬蹄形管における挙動との比較,さらにFEM解析による解析結果との比較,検証を行った。
Keyword: FRPM管, 水路, 解析GET PDF=06/06008-39.pdf
発表番号 8-3
Proper Use of Geostatistics-complemented Groundwater Model to Improve Observation-updating Sensitivity in Identifying Distributed Permeabilities
Hamaguchi Toshio [DPRI, Kyoto University]Kojiri Toshiharu [DPRI, Kyoto University]Nakakita Eiichi [DPRI, Kyoto University]
透水係数分布同定時の観測更新感度向上のための地球統計補完地下水モデル利用法
○浜口 俊雄 [京都大学防災研究所]小尻 利治 [京都大学防災研究所]中北 英一 [京都大学防災研究所]
本研究では,地下水モデルの透水係数分布同定において未知数が観測数よりも多い条件を改善すべく,地球統計補完地下水モデルの利用を提案した.同モデルから得た疑似観測データの導入により,部分的に観測更新感度の低い区域も他と同じ高感度になり,かつ,一意性があって推定精度の高い分布同定結果を得られるようになることが数値実験を通してわかった.本提案は分布同定について秀逸な手法の一つであると確認できた.
Keyword: 透水係数, 地球統計学, 同定GET PDF=06/06008-03.pdf
発表番号 8-40
Elasto-plastic finite element analyses and experiments about collapse analysis of flexible retaining structure by excavation
OKSJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]TANAKA Tadastugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
たわみ性抗土圧構造物における地盤破壊現象の弾塑性有限要素解析と実験
土留め工などの抗土圧壁体問題において,壁体は工事規模に比較すると薄く,たわみの影響が考慮されなければならない。しかし,壁体を剛とみなして設計されることが多い。そこで,本研究では,たわみのある抗土圧壁体における背面地盤の掘削破壊を,模型実験より剛な壁体との破壊メカニズムの違いを検討した。また,弾塑性有限要素解析を行い,たわみのある抗土圧壁体の転倒破壊において,解析手法の有効性を検証した。
Keyword: たわみ, 抗土圧構造物, 掘削GET PDF=06/06008-40.pdf
発表番号 8-48
Production and Utilization System of Hydrogen Energy Produced from Biogas Originated with Cow Slurry (3)
OHKUBO TAKASHI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]SHUDO YUKOH [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]TATEYAMA TOMEO [Docon Co.,Ltd]KABASAWA MASAYUKI [Docon Co.,Ltd]YAMAZAKI SHINYA [Docon Co.,Ltd]
乳牛糞尿起源バイオガスからの水素エネルギー生成と利用(3)
○大久保 天 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]主藤 祐功 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]舘山 留男 [(株)ドーコン]樺沢 雅之 [(株)ドーコン]山崎 真也 [(株)ドーコン]
酪農地域に大量に賦存するバイオガスから水素を製造・貯蔵を行う実証実験を平成15年度より行ってきた。これまでのプラント運転実験結果を基礎としたシミュレーションより,実規模を想定したプラントのエネルギー収支と水素製造量等の試算を行った。また,その試算結果基づく環境負荷低減効果の検討や酪農村地域における水素エネルギー利活用方法について報告する。
Keyword: 水素エネルギー, バイオガス, 燃料電池GET PDF=06/06008-48.pdf
発表番号 8-49
Available field information from high resolution satellite imagery by image interpretation
Kenji SUZUKI [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Takeo OHNISHI [Research Institute for Humanity and Nature]
高解像度衛星画像の目視判読から抽出可能なフィールド情報
○鈴木 研二 [国際農林水産業研究センター]大西 健夫 [総合地球環境学研究所]
本報告では,高解像度衛星画像の目視判読を通じて抽出可能なフィールドの情報について検討することを目的とする。目視判読の結果,京都・左京区の棚田では,田面の植生や耕作放棄水田の畦畔の雑草に関する状態が把握された。東北タイ・コンケンの天水田では,水田の落水口の位置や浸食の痕跡や流下経路等について把握された。目視判読の有効性とともに,撮影時期特有の圃場状態を確認できる可能性が示唆された。
Keyword: 棚田, 天水田, リモートセンシングGET PDF=06/06008-49.pdf
発表番号 8-4
Contaminant Transport in Seawater Intrusion Condition
M. Makokha [Kyoto university]Kobayashi Akira [Kyoto university]Aoyama Shigeyasu [Kyoto university]
塩水くさび場にける物質移行
●M. Makokha [京都大学]小林 晃 [京都大学]青山 咸康 [京都大学]
沿岸地域には地下ダム,井戸など貴重な農業水利施設があり,その水質の保持は重要な課題である.その塩水くさび場における物質移行特性を把握するために,二次元水槽において模型実験を行い,トレーサの動きを画像解析して実流速,分散係数を求めた.その結果,境界面では流速が早く,縦分散が卓越していること,塩水場で横分散が大きいこと,また,3つの場に共通の流速の依存性が成り立つことがわかった.
Keyword: 塩水くさび, 分散, 流速GET PDF=06/06008-04.pdf
発表番号 8-50
Crop classification using time series satellite data sets in Northeast Thailand
OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]OGURA CHIKARA [National Institute for Rural Engineering]YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]SHIM TAKEO [National Institute for Rural Engineering]
時系列衛星データを用いた東北タイの作付分類
○小川 茂男 [農村工学研究所]小倉 力 [農村工学研究所]吉迫 宏 [農村工学研究所]島 武男 [農村工学研究所]
地域の水利用と密接に関連する土地被覆分布情報や土地利用分布情報を広域に把握するために,現地調査や水稲作付けカレンダーを作成し,2時期ランドサットデータから東北タイのコンケン周辺を対象として土地被覆・水稲畑作物の作付け状況図を作成した。その結果,雨季作,乾季作水稲の推定値は統計値にほぼ等しいか,若干多い値となった。畑作物は過推定となり,さらに精度向上のための検討が必要である。
Keyword: リモートセンシング, 東北タイ, 作付分類GET PDF=06/06008-50.pdf
発表番号 8-51
Analysis of Land Cover Variations at Miho River Basin Using Landsat Imaginary and Digital Elevation Model(DEM)
NA, Sang-Il [Chungbuk University]PARK, Jong-Hwa [Chungbuk University]
Landsat映像と数値高度模型(DEM)による美湖川流域の土地被服変化量分析
○羅 相一 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]朴 鍾和 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]
本研究ではLandsat衛星画像,DEM資料と投影法によるイメージ製作技法を利用して韓国中部を流れている美湖川流域の土地被服DEMの製作と土地被服変化量を検討し,その結果を報告する。10年の間に美湖川流域で変化した土地被服変化量は農耕地が−33.42km2,森林−29.94km2,草地−4.53km2,水域−3.68km2が順で減少した反面,都市域+44.9km2,裸地+26.67km2が大きく増加した.10年の間に美湖川流域での土地被服変化は河川周辺に分布する平野部を中心に大きいことが把握できた。
Keyword: DEM, Landsat, Land cover variationsGET PDF=06/06008-51 .pdf
発表番号 8-53
a soil-water map based on LIDAR(Light Detection And Ranging) data
Kobayashi Nobuyuki [TSUKEN ADVANCED SYSTEMS CORPORATION.) ]
航空レーザ計測データを用いた土壌水分マップ
○小林 伸行 [株式会社つうけんアドバンスシステムズ]
土壌水分量計測において,従来の計測手法では,圃場内の代表点データの収集に過ぎず,圃場を面として捉えたデータ取得にはなり得ていない。又面的情報取得が可能なリモートセンシング的手法ではデータ取得に際し,解像度・雲量・リクエスト日などの注意が必要となる。本報告は従来手法の問題点を解決すべく,レーザ測器で取得されたデータを利用してリモートセンシング的解析を行い,土壌水分マップ作成について報告する。
Keyword: 土壌水分, リモートセンシング, 航空レーザGET PDF=06/06008-53 .pdf
発表番号 8-54
Regional Salinity Assessment Based on Relationship between Land Use and Salinity
Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]Hoshikawa Keisuke [Research Institute for Humanity and Nature]Erhan AKCA [?ukurova University]Sevgi Donma [DS?]Selim Kapur [?ukurova University]Suha Berbeloglu [Research Institute for Humanity and Nature]Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature]
土地利用と塩分濃度の関係を利用した地域的な塩類集積評価
○久米 崇 [総合地球環境学研究所]長野 宇規 [総合地球環境学研究所]星川 圭介 [総合地球環境学研究所]Erhan AKCA [チュクロバ大学]Sevgi Donma [国家水利局]Selim Kapur [チュクロバ大学]Suha Berbeloglu [チュクロバ大学]渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]
本発表では,現地調査データから土地利用と土壌塩分濃度の関係を分析し,その結果を衛星データに反映し,地域的な土壌塩分評価を実施する方法について報告する.分析の結果,コットン畑と裸地は高塩分地域に位置していた.コットン畑と裸地におけるNDVIと土壌塩分濃度は線形の関係を示した.これにより,50点の現地観測データから,NDVIを土壌塩分濃度の逆指標に用い数十キロ単位の地域的な塩分分布解析が可能になることが示された.
Keyword: 土壌塩類化, 土地利用, 環境評価GET PDF=06/06008-54.pdf
発表番号 8-56
Management technique of government constructed irrigation and drainage facilities that utilized GIS(1)
Takeicti kentarou [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]Kojima yasuhiro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]Kikucti shomi [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
GISを活用した国営造成施設の管理手法(1)〜管理予定者の意思と管理手法を中心として〜
武市 健太郎 [東海農政局土地改良技術事務所]○小島 康宏 [東海農政局土地改良技術事務所]菊池 正巳 [東海農政局土地改良技術事務所]
東海農政局管内では,国営事業から施設管理者に引き継ぐ施設に係る図書の管理を容易に行い,GISから必要な情報を得ることができるシステムの構築を行った。施設管理者の視点からシステムに期待する効果及び,真に必要な情報について調査検討したところ,情報の優先順位,情報蓄積の有効性等いくつかの重要な点が明らかとなった。本報告では,管理予定者へのアンケート調査結果による分析,検討委員会の議論等について述べる。
Keyword: GIS, 施設管理, 国営造成施設GET PDF=06/06008-56.pdf
発表番号 8-57
Management technique of government constructed irrigation and drainage facilities that utilized GIS(2)
Takeicti kentaro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]Kojima yasuhiro [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]Kikucti shomi [tokai regional agricuitural administration office, land improvement engineering office]
GISを活用した国営造成施設の管理手法(2)〜管理方法とGISの導入を中心として〜
○武市 健太郎 [東海農政局土地改良技術事務所]小島 康宏 [東海農政局土地改良技術事務所]菊池 正巳 [東海農政局土地改良技術事務所]
東海農政局管内における国営事業を対象とし,管理者に引き継ぐ完成図書及び点検・補修履歴等を容易に管理・検索し,GISから必要な情報を得ることができる完成図書利用システムの構築を行った。このシステムの基本機能,特徴を述べるとともに,利用者が試行した後に行った。意識調査結果からいくつかの重要な点が明らかとなった。本報告では,これらの調査結果から得られた知見及び今後の課題等について報告する。
Keyword: GIS, 施設管理, 国営造成施設GET PDF=06/06008-57.pdf
発表番号 8-5
Spatial statistical model of earth fill strength
Matsuura Ken [Okayama University]Nishimura shin-ichi [Okayama University]
ため池提体強度の統計モデル
○松浦 健 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]
本研究は,ため池の信頼性設計を行うための第一段階として,ため池提体の土質定数の空間的分布の評価を行った.今回は,提体の空間的な強度特性を同定するためにスウェーデン式貫入試験によりN値を求め,統計モデルを決定した.第一に,統計モデルはAICを最小化することによって決定することを試みた.第二に,空間的な相関特性の決定のために,バリオグラムを用い相関距離を決定した.
Keyword: バリオグラム, 情報量基準最小化, GET PDF=06/06008-05.pdf
発表番号 8-60
Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT method)()
Okuno Hizuru [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ] Koyama Shuhei [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]
電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定(掘
○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]小山 修平 [大阪府立大学大学院環境情報工学研究室]
筆者らは地下水涵養域の乏しい洪積台地下で電磁波探査を行い,基盤岩に近い比抵抗変化点を追跡して地下水盆を明らかにし新設井戸を選定した結果,豊富な揚水量が得られた。本報ではその井戸性能と地質条件との関係や井戸損失の少ない設計施工方法について考察した。
Keyword: 電磁波, 地下水盆, 井戸性能GET PDF=06/06008-60.pdf
発表番号 8-6
Evaluation of Volume Compressibility Coefficient by Artificial Neural Networks for the Low Rise Building
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]Keisuke TAKEDA [Hannan Corporation, Ltd.]Hiroshi MATSUBARA [Matsubara Construction Co., Ltd.]
低層建物を対象としたニューラルネットワークによるmvの評価方法
○小林 範之 [愛媛大学農学部]吉武 美孝 [愛媛大学農学部]武田 圭介 [蟶綟逎魁璽櫂譟璽轡腑]松原 洋志 [松原建設]
低層建物の圧密沈下計算では簡便かつ経済的な方法が望まれるため,圧密試験によらない土質定数から体積圧縮係数mvを推定する経験式がいくつか提案されているが,統一的な方法がないのが現状である.本研究では,圧密試験によらない新しいmv推定法の提案を目的として,mv推定における最適な土質パラメータの組み合わせをニューラルネットワーク(ANN)によって評価する.
Keyword: ニューラルネットワーク, 体積圧縮係数, 低層建物GET PDF=06/06008-06.pdf
発表番号 8-7
Estimation of water leakage for farm pond using electromagnetic wave and electrical surveys
yanagimoto tomoya [kyoto university]kobayasi akira [kyoto university]yamamoto kiyohito [kyoto university]aoyama sigeyasu [kyoto university]
電磁波と電気探査によるため池漏水状況の推定
○柳本 智也 [京都大学]小林 晃 [京都大学]山本 清仁 [京都大学]青山 咸康 [京都大学]
漏水が懸念されるため池の,省力化・効率化を目指した非破壊検査を目的として,現地で電気探査装置および電磁波探査装置の二つの物理探査装置を用いて計測を行った。そして両探査の解析結果を比較することでため池堤体内部の漏水状況を推定した。本講演では,電気探査と電磁波探査の計測方法とその結果検討について発表する。
Keyword: 土構造物, 非破壊検査, 比抵抗GET PDF=06/06008-07.pdf
発表番号 8-9
Risk Assessment of Failure of Farm Pond due to Downpour
Kobayashi Akira [Kyoto university]Oka Takahito [Kyoto university]Aoyama Shigeyasu [Kyoto university]Inoue Keisuke [NIRE]
豪雨によるため池被害のリスク評価
○小林 晃 [京都大学]岡 敬人 [京都大学]青山 咸康 [京都大学]井上 敬資 [(独)農業工学研究所]
ため池の補強工事の優先順位を決定する際に役立たせるため,破壊のリスクという指標で評価する手法を提案する.本研究では,農業工学研究所のため池防災データベースと,淡路島で平成16年にもたらされた台風23号によるため池被害のデータを用いて決壊確率や損失を統計的に予測する式を求め,その式からある特定の範囲内のため池の評価を行う
Keyword: ため池, 決壊, リスクGET PDF=06/06008-09.pdf
発表番号 9-11
Consideration of the Effects of Environmental Factors on the Growth of Wasabi Cultivated in Low Upland Field
Shinjo Akira [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]Kajisa Takamitu [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]Ito Minoru [Faculty of Bioresources,Mie Univ.]
低標高畑ワサビの栽培環境の検討
○新庄 彬 [三重大学生物資源学部]加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]伊藤 稔 [三重大学生物資源学部]
本研究は5年間の継続結果を併せて考察したものである。平成16年,17年と続けて,生存率は良好であった。しかしながら,土壌の理化学性にはなお改善の必要性が残されている。17年度の環境改善で判明したことは,一,沢水を活用することにより,盛夏時期ワサビ畝地温の上昇を1℃程度抑制できること,ニ,化学肥料の投入が必要であること,三,牛糞等の投入により,C/N比の安定化と炭素,窒素量の大幅な増強が望めること,である。
Keyword: 農村振興, 中山間地域, 土壌環境と植物根系GET PDF=06/06009-11.pdf
発表番号 9-18
Effect of pH on deposition of kaolinite particles in Toyoura sand
SHIRATORI Katsuya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]YAMASHITA Yuji [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]ADACHI Yasuhisa [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]
豊浦砂充填カラムへのカオリナイト粒子の沈着におけるpHの影響
○白鳥 克哉 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]山下 祐司 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
豊浦砂へのカオリナイト粒子の沈着特性とpHの関係を明らかにするために,イオン強度一定の条件下でpHを変えてカオリナイト懸濁液を豊浦砂充填カラムに通水した。破過曲線よりpHが低くなるほど,カオリナイト粒子の通過率が減少することが確認された。これはカオリナイト,豊浦砂のゼータ電位測定の結果及びカオリナイトの凝集分散特性に対応する。
Keyword: 沈着, カオリナイト, 豊浦砂GET PDF=06/06009-18.pdf
発表番号 9-19
Colloidal Transport of humic acid through glass beads: Effects of molar weight, ionic species, ionic strength and pH
Yuji Yamashita [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]Tadao Tanaka [Nuclear Safety Research Center, Japan Atomic Energy Agency]Yasuhisa Adachi [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]
ガラスビーズ充填カラムを通過するフミン酸のコロイド的移行特性:フミン酸分子量,共存イオン種,イオン強度およびpHの影響
○山下 祐司 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]田中 忠夫 [日本原子力研究開発機構安全研究センター]足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
フミン酸が濾過や閉塞等のコロイド的な移行挙動を示す条件を把握することを目的として,HA分子量・イオン強度・pHをパラメータに,ガラスビーズ充填カラムへフミン酸を注入し,流出傾向を測定した.その結果,Na溶液系では0.1 M以上で,Ca溶液系では10−3 M以上でフミン酸の濾過が確認された.また,Ca共存下では,10−3 Mオーダーでの塩濃度の増加により,閉塞が生じた.これらの結果は,Shulze−Hardy則にしたがうものであると判断される.
Keyword: フミン酸, コロイド, カラム実験GET PDF=06/06009-19.pdf
発表番号 9-1
Seismic behavior of dam models due to different directions of input seismic waves
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]Kohgo Yuji [National Institute for Rural Engineering]Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
入力波の方向の違いによるダム模型の振動挙動
○林田 洋一 [農業工学研究所]向後 雄二 [農業工学研究所]浅野 勇 [農業工学研究所]増川 晋 [農業工学研究所]
本研究では,形状の異なる弾性ダム模型を対象に,入力波の方向を変化させた振動実験を実施した。その結果,入力周波数によっては上下流方向よりもダム軸方向への振動が卓越する場合があることが明らかとなった。ダム軸方向への大きな振動は,堤体の上下流方向にクラックを発生させる可能性があるため,ダム堤体の振動挙動については,上下流方向のみでなく,ダム軸方向ついても検討する必要があると考えられる。
Keyword: 振動実験, アースダム, 応答特性GET PDF=06/06009-01 .pdf
発表番号 9-20
Colloidal Stability of Imogolite and the Intensity of Electric Field of Negative Charge
Ma YuLu [United Graduate School, TUAT]Karube Jutaro [Ibaraki University ]
イモゴライトの分散凝集と負電荷の電場の強さ
○馬 玉露 [東京農工大学大学院連合農学研究科]軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
イモゴライトは,アルカリ性では負電荷が卓越するにも関わらず凝集する。この理由を負電荷の電場の強さから考察した。ガウスの法則から,チューブの内側と外側での負電荷の電場の強さを導くことができる。チューブの外側における負電荷の電場により正のイオンが吸着するので,イオン交換量を求める事により負電荷が測定できる。しかし,その電場はイモゴライトを分散させるだけ強くないと考えられた。
Keyword: イモゴライト, ガウスの法則, 電場の強さGET PDF=06/06009-20.pdf
発表番号 9-22
Mechanism of the Appearance of Milky Water in Lake Kasumigaura from Properties of Bottom Mud
Tamura Akinori [Graduate School, Ibaraki University]Karube Jutaro [Ibaraki University ]
霞ヶ浦底泥の性質から見た湖水の白濁現象
○田村 昭典 [茨城大学大学院農学研究科]軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
霞ヶ浦湖水の白濁現象の原因について,これまでに,湖水のpHが高いことにより底泥が一度濁るとその状態が長く続くこと,撹拌後長時間経過した底泥懸濁液にはハロイサイトが相対的に多くなること,湖水表面でも長さ約0.2 ?m,直径約0.05 ?mの管状のハロイサイトが観察されることなどが分かった.今回は,懸濁粒子の大きさと粘土鉱物組成との関係,及びハロイサイトの光の散乱し易さについて調べた.
Keyword: 霞ヶ浦底泥, 湖水の白濁現象, ハロイサイトGET PDF=06/06009-22.pdf
発表番号 9-23
The Difference Between Hydrometer Method and Pippet Method
Takahiko Nakamura [Tokyo University of Agriculture]
土粒子の粒度分析における比重計法とピペット法の相違
○中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
比重計法とピペット法の粒径加積曲線の違いについて,シミュレーションと実測粒度分析を行い検討した。その結果から,これら2法ともにストークス則を適用していることによる実際との誤差はあるが,同じ器具と供試粒子濃度にすることで粒径加積曲線は同じになることを明らかにした。
Keyword: 粒度分析, 粒子濃度, 粒径加積曲線GET PDF=06/06009-23.pdf
発表番号 9-24
Effects of particle size and concentration of thick clay suspension on mono- and two-layer deep bed filtration
Hagraguchi Noburo [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region]Matsuzaka Takumi [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Momii Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Shiono Takahiro [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region]Miyamoto Teruhito [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region]
単層および粗大ろ材を用いた二層ろ過に及ぼす高濃度粘土懸濁液の粒径及び濃度の影響
○原口 暢朗 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター]松坂 琢実 [鹿児島大学農学部]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]塩野 隆弘 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター]宮本 輝仁 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター]
単層および上層に粗大なろ材,下層に細かいろ材を用いた二層ろ層による高濃度の土砂懸濁液のろ過特性について,土砂粒径と土砂濃度の影響を検討した。その結果,『土砂粒径が相対的に粗いほど,土砂濃度が相対的に低いほど,二層ろ過によるろ過継続時間の延長効果が高い(単層に比べた目詰まりが起こりにくい)』,ことが推察された。また,二層ろ過における特異な捕捉土砂量分布が観察された。
Keyword: 二層ろ過, 粒径, 土砂濃度GET PDF=06/06009-24.pdf
発表番号 9-25
Effect of Ca amendment on erodibility of Andisol
Kozawa Tomoaki [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Nishimura Taku [ Tokyo University of Agriculture and Technology]Onishi Taisuke [ Tokyo University of Agriculture and Technology]
Ca系土壌改良剤がクロボク土壌の受食性に及ぼす影響
○小澤 智明 [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]西村 拓 [東京農工大学]大西 泰介 [東京農工大学]
Ca系酸性改良剤が酸性土の受食性に及ぼす影響を明らかにする事を目的として,石灰と石膏をクロボク土に施用した後に降雨装置で降雨を与え,施用量(石灰所要量を基準にその半分から2倍),施用後の経過時間(?,14日)と地表面流出,土壌流亡の関係を検討した.石灰・石膏の施用の影響は地表面流出量には見られなかったが,施用に伴って流亡土量は増加した. また,施用後の日数の経過により流亡土量が増す結果となった.
Keyword: 酸性土壌, 侵食性, 土壌改良剤GET PDF=06/06009-25.pdf
発表番号 9-28
The change of Cd concentration in phytoremediation
Okawa kohei [The university of Tokyo]Imoto Hiromi [The university of Tokyo]Mizoguchi Masaru [The university of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [The university of Tokyo]
ファイトレメディエーションにおけるCd濃度の変化
○大川 浩平 [東京大学農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学農学生命科学研究科]
耕作地のカドミウム汚染の浄化手法としてファイトレメディエーションが注目されている。本研究ではイネを用いた室内実験により土壌中のCdの移動について調べた。根を一定区画に閉じ込める根箱にイネを移植し,植物体からの水平距離,地表面からの鉛直距離ごとのCd濃度,pH等を測定した。その結果,土壌Cd濃度分布は鉛直深さごとに異ること,Cdの移動には土壌pHが大きく影響することがわかった。
Keyword: ファイトレメディエーション, Cd, 物質移動GET PDF=06/06009-28.pdf
発表番号 9-2
A study to estimate deterioration of rockfill dams
Kasamatsu Satoshi [Okayama University]Nishiyama Tatsurou [Okayama University]Chihara Eiji [Sanyu Consultants Inc.]Murakami Akira [Okayama University]Hasegawa Takashi [Professor Emeritus of Kyoto University]
ロックフィルダム堤体劣化の評価手法に対する検討
○笠松 諭 [岡山大学]西山 竜朗 [岡山大学]千原 英司 [株式会社三祐コンサルタンツ]村上 章 [岡山大学]長谷川 高士 [京都大学名誉教授]
ロックフィルダムの維持・管理を目的とし,堤体材料劣化の評価手法を検討した.試験法として,最大粒径20mmでモデル化された試料を用いて一次元圧縮試験を行い,圧縮降伏応力による評価を試みた.過去の研究成果をふまえて,三軸圧縮強度等,他の物性値との比較も行った上で,人工劣化手法の妥当性を検討した.結果,砂岩が泥岩より耐劣化性が高いという,経験的認識に合致した評価を行い得る定量的指標が確認されるに至った.
Keyword: ロックフィル材, 劣化, 強度GET PDF=06/06009-02.pdf
発表番号 9-31
Prediction Method for Oil content in Contaminated Soil
KOIWASAKI Makoto [Graduate School of Aguricultural, Tottori University ]MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]SUKO Takeshi [National Institute of Avanced Industrial Science and Technology]
油汚染土壌中の油分予測法について
○小岩崎 真 [鳥取大学大学院農学研究科 ]望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]須甲 武志 [産業技術総合研究所]
現在,環境汚染は世界中で急速に拡大しており,本研究では油汚染に焦点を当てて,熱伝導率と比誘電率のモデル式を使うことによって,油汚染土壌中の体積含水率と油含油率を求めることを試みた.その結果,実験を行ったすべての条件について,予測値を得ることができた.体積含水率は,よく予測されたが,油含油率はよく予測されなかった.これは,土粒子・水・ナタネ油の比誘電率の違いによるものである.
Keyword: 土壌汚染, モデル, ナタネ油GET PDF=06/06009-31.pdf
発表番号 9-33
Cation composition of irrigation water and drainage water and evaluation of Leaching requirement of Hateo irrigation District,Inner Mongolia,China
Nakao Chiaki [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]Akae Takeo [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]Xia Liu [Faculty of Environmental Sciene and Technology, Okayama Univ.]Shi Haibin [Inner Mongolia Agricultural Univ.]
中国内蒙古自治区河套灌区の用排水イオン組成と除塩用水量の評価
○中尾 千晶 [岡山大学環境理工学部]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]劉 霞 [岡山大学環境理工学部]史 海濱 [内蒙古農業大学]
内蒙古自治区河套灌区の土壌,用排水路系統の陽イオン組成についての系統的な採水調査で陽イオン組成の変化を分析した.加えて模擬灌漑水を用いて,リーチングカラム実験を行った.その結果から灌漑に伴い土壌から主にNa+が排出され, Ca2+,Mg2+は土壌中に析出していることが確認された. また,従来の全塩濃度による除塩用水量よりもNa+濃度での除塩用水量の方が,「塩害地は拡大していない」という現状を正しく説明する結果となった.
Keyword: 塩分集積, 陽イオン組成, 除塩用水量GET PDF=06/06009-33.pdf
発表番号 9-3
Field test and analysis of curved pipeline with flexible joints
FUJITA Nobuo [FRPM]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HATTORI Yoshiaki [Naigai Engineering Co.]
曲線布設された継手管路の埋設実験と解析
○藤田 信夫 [強化プラスチック複合管協会]毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]服部 義明 [内外エンジニアリング株式会社]
曲線布設箇所と曲管とを両方含むモデル管路を構築し,不平均力作用時の挙動を計測するとともに,数値解析との比較を行った.実験結果より,曲線布設箇所では反力が幅広く分布して均等な変位を示し,変位量は曲管部より十分に小さい.また数値解析では,継手および地盤バネのパラメータを適切に設定することによって内圧負荷に伴う継手管路の挙動を予測できることがわかった.
Keyword: 曲線布設, 曲管, 土圧GET PDF=06/06009-03.pdf
発表番号 9-40
Validity of Thermodynamic Equilibrium Assumption for Prediction of Evaporation Rate from Soil Surfaces
SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]FUJIMAKI Haruyuki [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]ABE Yukuo [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
熱力学的平衡近似を用いた土壌面蒸発速度予測の信頼性検討
○齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]安部 征雄 [筑波大学農林工学系]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
土壌面蒸発速度予測モデルに不可欠な土壌面水蒸気濃度ρvseの与え方には,二種の異なる考え方が存在している.本研究では,ρvseに土壌面の水ポテンシャルから求められる熱力学的平衡近似水蒸気濃度を与えるEQα法の妥当性を,複数の土壌を用いた蒸発実験と数値解析から検討した.結果より,空間増分を十分に小さくした場合には,蒸発速度が過大評価されず,α法による蒸発速度予測の信頼性が高いことが明らかとなった.
Keyword: 土壌面蒸発, 熱力学的平衡近似, 数値計算GET PDF=06/06009-40.pdf
発表番号 9-41
Parameter estimation for hydraulic properties of a dune sand using the evaporation method
Sakai Masaru [Graduate school of Bioresources, Mie University]Toride Nobuo [Graduate school of Bioresources, Mie University]
蒸発法による砂丘砂の水分移動特性の推定
砂丘砂を対象に,蒸発過程における圧力変化から水分移動特性を推定する蒸発法を行ない,dual porosityモデルの有効性,水蒸気移動の考慮が推定結果に与える影響について検討した。高水分領域の間隙流,低水分領域の膜流という2つの水分移動メカニズムを想定したdual porosityモデルは,蒸発過程の圧力変化をよく再現し,全水分量域の不飽和透水係数を正確に表した。また,水蒸気移動の有無によるパラメータ推定への影響は,ほとんど見られなかった。
Keyword: 蒸発法, dual porosityモデル, 水蒸気移動GET PDF=06/06009-41.pdf
発表番号 9-42
Characteristic test of water vapor permeable membrane by evaporation experiment
蒸発試験による水蒸気透過膜の特性評価
中国陝西省の楊凌土壌,マサ土,鳥取砂丘砂の3土壌を用いた蒸発実験を行うことで,近年開発された水蒸気透過膜の透過特性を評価した.その結果,本研究で用いた水蒸気透過膜は,土壌や含水量にかかわらず,土壌からの蒸発すなわち水蒸気移動を10%程度抑制することを明らかにした.この結果,これまでは測定が困難であった土壌中の水蒸気拡散係数を,容易に測定できる方法を開発できる可能性が示された.
Keyword: 水蒸気透過膜, 蒸発試験, 蒸発速度GET PDF=06/06009-42.pdf
発表番号 9-45
Density driven flow of gas of volatile organic compound in soils
Hamamoto Shoichiro [Graduate School of Agricultual and Life Science, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultual and Life Science, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultual and Life Science, The University of Tokyo]
土壌中におけるVOCガスの密度流に関する研究
○濱本 昌一郎 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
ガス態の揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound, (VOC))の多くは,空気よりも比重が大きく周囲との間に密度差が生じ,重力の影響によって密度流が発生する。本研究では,カラム実験と数値解析を用いて,土壌の物理性がVOCガスの密度流に与える影響を明らかにした。密度流フラックスは土壌の種類(従来は砂のみが対象であった)により異なり,その相違は通気係数によって説明できた。
Keyword: 密度流, 揮発性有機化合物, 土壌ガスGET PDF=06/06009-45.pdf
発表番号 9-47
Lattice Boltzmann Simulation of Gas Diffusion and Density Driven Flow in Porous Media
Tani Shiro [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]Hamamoto Syoichiro [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]Tokida Takeshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]Seki Katsutoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The Univ. of Tokyo]
格子ボルツマン法を用いた多孔質体中のガス拡散と密度流に関する研究
○谷 史郎 [東京大学農学部]濱本 昌一郎 [東京大学大学院農学生命科学研究科]常田 岳志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]関 勝寿 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
近年,土壌内の流体移動現象を数値シミュレートする手法として格子ボルツマン法(Lattice Boltzmann Method:LBM)が注目されている。一方,空気よりも比重が大きい気体は,土壌中で重力の影響により密度流が発生することが知られている。本研究では,LBMの多孔質体中のガス拡散と密度流への適用可能性を検証し,土壌の間隙構造が拡散および密度流に与える影響について考察した。
Keyword: 格子ボルツマン法, 拡散, 密度流GET PDF=06/06009-47.pdf
発表番号 9-4
Consideration of Subgrade Reaction on Pullout Resistance Analysis of Batter Piles
Kimata Takashi [Graduate School of Life and Environmental Sciencies, Osaka Prefecture University]Inoue Takashi [Graduate School of Agricultural and Biological Sciencies, Osaka Prefecture University]Yousuke Kudo [Graduate School of Life and Environmental Sciencies, Osaka Prefecture University]
斜杭の引抜き抵抗力の解析における地盤反力の検討
木全 卓 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]○井上 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]工藤 庸介 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]
著者らはこれまで,温室用基礎への斜杭の解析に向けて斜面上深礎杭理論の斜杭基礎への適用可能性を示してきた。今回は地盤反力の見直しの結果,杭長と傾斜角の選定の重要な指針となる新たな知見がえられた。極限地盤反力へのBromsの解の適用可能性,根入れ深さが杭長の15倍程度があれば解析値と実験値の傾向が合致することである。さらに,土被りに応じて地盤反力係数を逓減させる手法も適していることもわかった。
Keyword: 斜杭基礎, 数値解析, 地盤反力GET PDF=06/06009-04.pdf
発表番号 9-51
The Simulation of Water Transfer in Multilayer Soil
Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University]Noborio Kosuke [Meiji University]Katamachi Kentaro [Iwate Prefectural University]Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]
多重成層土壌中の水移動シミュレーション
○菊池 貴 [岩手県立大学]登尾 浩助 [明治大学]片町 健太郎 [岩手県立大学]阿部 芳彦 [岩手県立大学]
土中の物質移動を考える上では,水移動が基本になる。水移動は土中のポテンシャルエネルギー勾配によって起こるが,多重成層土壌における移動を考えた場合には,層間でマトリック・ポテンシャルが連続になるという境界条件を適用する必要がある。そこで,本研究では,この層間の境界条件を適用し差分法を用いて定式化を行った。そして二層構造の土壌における水移動シミュレーションを行った。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=06/06009-51.pdf
発表番号 9-52
Water balance analysis using Hydrus-1D in a field with root water uptake
CHO HIROYUKI [SAGA UNIV.]KOBAYASHI TETSUO [KYUSHU UNIV.]
根の吸水を考慮したHydrus-1Dによる圃場の水分収支解析
○長 裕幸 [佐賀大学農学部]小林 哲夫 [九州大学農学研究院]
中国黄土高原のトウモロコシ畑における,土壌水分プロファイルの測定値を再現するために,昨年度行った成層土での解析に加え,根群域における根の吸水による蒸散の影響を調べた。その結果,作物の生育ステージを大きく2つに分けて,最初のステージは蒸散を与えず,蒸発だけを表面に与え,後半は蒸発を与えず蒸散だけを根群分布に従って各土層から消費させることにより土壌水分の実測値をうまく再現することができた。
Keyword: 水分移動, 土壌環境と植物根系, 成層土GET PDF=06/06009-52.pdf
発表番号 9-53
Effect of crop history on soil water characteristic curve in multi-purpose paddy fields with clayey soil
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]YOSHIDA Shuichiro [National Agricultural Research Center]TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]
重粘土汎用ほ場の作付け履歴と土壌の水分特性曲線
○足立 一日出 [中央農業総合研究センター]吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]谷本 岳 [中央農業総合研究センター]
水ポテンシャル測定装置を用いて,作付け履歴の異なるほ場の水ポテンシャル(x)と含水比(y)の関係を求め,作付け履歴が水分特性曲線に与える影響を検討した。その結果,水分特性曲線をべき乗関数(y=a(−x)^b)で当てはめた時,その係数aは,粘土含有量が多い程大きく,土壌の乾燥に伴って値は小さくなり,bは粘土含有量との関連がみられず,畑利用期間を続けることによって,土壌の乾燥とともに,その値は大きくなった。
Keyword: 作付け履歴, 水分特性曲線, 水ポテンシャルGET PDF=06/06009-53.pdf
発表番号 9-55
Calibration of Column-attaching TDR Probe Based on Dielectric Mixing Model
Miyamoto Hideki [Kyushu university]Chikushi Jiro [Kyushu university]
誘電混合モデルによるカラム内壁面接着型TDRプローブのキャリブレーション
○宮本 英揮 [九州大学]筑紫 二郎 [九州大学]
乱れの小さい土壌水分計測を目的として,カラム接着型TDRプローブ(CAプローブ)を作成し,CAプローブのキャリブレーションと,その電場特性を調べた。CAプローブは,測定媒体の誘電率を過小評価する特徴を持つことから,測定された誘電率−体積含水率に対してTopp式は適合しなかった。しかし,混合モデルに基づいてプローブ特性を反映させるように修正したTopp式は,実測値に対して高い適合性を示した。
Keyword: TDR法, 誘電率, 誘電混合モデルGET PDF=06/06009-55.pdf
発表番号 9-56
Field measurements of soil water flux and solution electrical conductivity in Andisol using time domain reflectometry
Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
TDRを用いた土壌水分フラックスと土壌溶液ECの同時測定法の黒ボク土畑への適用
○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター ]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]
TDRで測定される体積含水率と土壌ECをもとにした土壌水分フラックスおよび土壌溶液ECの推定法の黒ボク土畑への適用性を検討した.TDR測定をもとに推定される土壌水分フラックス量は水収支法の結果と比較的一致したが,不飽和透水係数の推定に大きく依存すること,また,TDRで測定される土壌溶液ECは土壌溶液採取法と良く一致するが,土壌が一旦乾燥した後降雨があった際,従来法と値が乖離することが確認された.
Keyword: TDR, 浸透量, 土壌溶液の電気伝導度GET PDF=06/06009-56.pdf
発表番号 9-57
Undisturbed and continuous measurement of water content, electrical conductivity, and temperature in a soil column
OCHIAI HIROYUKI [Meiji University]NOBORIO KOSUKE [Meiji University]Mizoguchi Masaru [University of Tokyo]
土壌カラム実験における水分量・電気伝導度・温度の非破壊的連続測定
○落合 博之 [明治大学大学院]登尾 浩助 [明治大学]溝口 勝 [東京大学]
本研究では温度勾配下における土壌中での水分・溶質の移動について調べた。単一のカラムにThermo Time Domain Reflectometry(Thermo TDR法)を用いて土壌水分量・電気伝導度(EC)・温度の経時変化を非破壊的に測定した。これによって,これまで連続的に測定されてこなかった土壌中での水分量・電気伝導度・温度の関連性をより明確にすることを目的とした。
Keyword: サーモTDRプローブ, 土壌水分量, 電気伝導度GET PDF=06/06009-57.pdf
発表番号 9-58
Verification of TDR method for measuring liquid water amount in freezing soil
Wake Tomomi [Graduate School of Bioresources, Mie University]Watanabe Kunio [Graduate School of Bioresources, Mie University]
TDR法を用いた凍結過程にある不飽和土中の液状水量の測定について
和気 朋己 [三重大学大学院生物資源学研究科]○渡辺 晋生 [三重大学大学院生物資源学研究科]
寒冷地の資源利用や物質循環を考える場合,土の凍結に伴う水分や熱,溶質移動の正確な把握が重要である。土壌水分の調査によく利用される測器の一つにTDR法がある。しかしながら,温度変化や凍結に伴う溶質移動がTDR法の精度に及ぼす影響はよくわかっていない。そこで本研究では,凍結過程にある異なる土の水分量のTDR測定とNMR測定の比較から,TDR法の凍結環境での使用留意点の整理し,測定精度の向上を目指した。
Keyword: TDR法, 凍土, 不凍水GET PDF=06/06009-58.pdf
発表番号 9-5
Cracking strength of renewed RC pipe under combined loads
ISHII Masayuki [Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]SUZUKI Takayoshi [Sekisui Chemical Co.LTD]WATANABE Mitsuhiko [Sekisui Chemical Co.LTD]
組合せ荷重下における更生管のひび割れ強度
○石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]鈴木 隆善 [積水化学工業(株)]渡辺 充彦 [積水化学工業(株)]
更生管に対する内外圧合成式の適用性を調べるために,破壊実験と破壊解析を用いた検討を行った。その結果,上載荷重と内水圧の同時作用下においても,更生による補強効果が高いことが確認された。また,内外圧合成式は更生管にも適用可能であることが示唆された。今後は様々な条件に対して同様の検討を行い,広範な条件に適用可能なパラメータの値を決定する必要がある。
Keyword: 更生管, 組合せ荷重, 破壊解析GET PDF=06/06009-05.pdf
発表番号 9-60
Development of the micro-Quintuple-Probe Heat-Pulse sensor and its Performance Evaluation for the Centrifuge Model Test
Akira ENDO [National Institute of Industrial Safety]Satoshi TAMATE [National Institute of Industrial Safety]Michihiro HARA [Iwate University, Fac. of Agriculture]Masahide SAITO [Musashi Institute of Technology]
遠心模型実験のための小型QPHPセンサの試作と性能評価
○遠藤 明 [独立行政法人 労働安全衛生総合研究所 建設安全研究G]玉手 聡 [独立行政法人 労働安全衛生総合研究所 建設安全研究G]原 道宏 [岩手大学農学部]齊藤 雅英 [武蔵工業大学工学部]
遠心場の土壌水分輸送の動態を解明することを目的に,QPHPセンサを遠心模型実験系に導入するための小型QPHPセンサを試作した(小型化した目的は遠心場と重力場のスケールの相似則を満足するためである)。本センサを用いて土壌の熱物性・流束ベクトルの同時計測を行い,従来型のセンサと同等の性能を発揮し,(i)体積含水率の推定が可能,(ii)水流束ベクトルの追跡が可能であることを明らかにした。
Keyword: 小型QPHPセンサ, 水分移動, 熱物性GET PDF=06/06009-60 .pdf
発表番号 9-66
Evaluation for farmland soil from viewpoint of distribution of wild animals and plants in Khon Kaen, Northeastern Thailand
NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]MINAMI Motoyasu [Fuculty of environmental biology, College of bioscience and biotechnology, Chubu university]UENO Kaoru [Fuculty of environmental biology, College of bioscience and biotechnology, Chubu university]HAMADA Hiromasa [Japan International Research Center for Agricultural Sciences (JIRCAS)]
東北タイ・コンケンにおける野生動植物の分布や生態からみた農地土壌の評価について
○成岡 市 [三重大学生物資源学部]南 基泰 [中部大学応用生物学部]上野 薫 [中部大学応用生物学部]濱田 浩正 [国際農林水産研究センター]
土壌の面的広がりを評価する方法の一つに統計学的空間変動性の評価法等がある。しかし,実際その地を農地として利用する場合は,その地域の野生動植物の分布や生態を評価することによって,土壌の広がり程度や諸機能を判断することができる場合がある。本報では,乾期・雨期が明瞭,表層が砂壌土,乾期の野焼で地表面が一掃され,かつ水田・畑・休閑地・共有林を含む東北タイの一地域を事例にして,土壌物理学・野生植物学・野生動物学の視点から本題目の可能性の若干を検討した。
Keyword: 農地土壌, 野生動植物, 土地利用GET PDF=06/06009-66.pdf
発表番号 9-6
Verification for result of bending test of RC panel by ultimate limit state and numerical analysis
IWANARI Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Science. Shimane University]ISHII Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]
RC版の曲げ試験結果に対する限界状態設計法および破壊解析による照査
○岩成 聡 [島根大学大学院 生物資源科学研究科]石井 将幸 [島根大学 生物資源科学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]佐藤 周之 [高知大学 農学部]
高流動コンクリートによるRC版の曲げ試験結果を対象に,弾性解析,限界状態設計法,および破壊解析による照査を実施した。その結果,弾性解析と破壊解析によるたわみは実験結果と一致しなかった。限界状態設計法による終局曲げ耐力は,鉄筋降伏強度の規格値ではなく実測の引張強度を用いなければ,実験結果に近い値が得られなかった。さらなる精度向上のため,材料強度に加えて応力−ひずみ関係なども測定する必要がある。
Keyword: 限界状態設計法, 破壊解析, 性能照査GET PDF=06/06009-06.pdf
発表番号 9-8
Soil Moisture and Temperature Profile under Crop Residue Mulching and Maize Canopy
Komariah [United Gradute School of Gifu University]Enomoto Eri [Alumnus of Agriculture Faculty , Gifu University]Itou Kengo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
有機物マルチ及びトウモロコシの植栽が土壌水分、地温のプローファイルに与える影響について
●コマリア [岐阜大学大学院連合農学研究科]榎本 絵里 [元岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
有機物マルチが土壌水分,地温のプローファイルに与える影響検討した。,トウモロコシの植栽有りと植栽無しの各実験区のそれぞれに裸地,籾殻,稲わら,米ぬか及び黒色ビニールによるマルチを行い,計10個の実験区を設けた。籾殻,稲わらマルチ実験区は地温が低くなったが,米ぬかマルチの地温が高かくなった。米ぬかマルチでは,籾殻,稲わらマルチに比べて土壌水分が高く維持され,その結果トウモロコシの蒸散量が増加した。
Keyword: organic mulching, soil moisture, soil temperatureGET PDF=06/06009-08.pdf
発表番号 9-9
Compacted sub-surface soil of upland cropping systems in Tropical savanna region and root distribution patterns of grass and legume pasture
Suzuki Shinji [International Water Management Institute]Andrew D. Noble [International Water Management Institute]
熱帯サバナ畑作地域における土壌圧縮とイネおよびマメ科牧草の根系分布
●鈴木 伸治 [国際水管理研究所]Andrew D. Noble [国際水管理研究所]
熱帯サバナ畑作地域では砂質土壌が広く分布し,不適切な耕作が酸性化や保肥力と保水性の低下といった土壌荒廃を引き起こしている.さらに近年,土壌圧縮によって作物根の伸長が阻害されることが問題となっている.本研究では,東北タイ地域における硬盤層を有する畑土壌の物理性を明らかにするとともに,深根性のイネおよびマメ科牧草であるGamba grassとStyloを栽培し,硬盤層の土壌物理性に及ぼす影響を調べた.
Keyword: 土壌環境と植物根系, 熱帯砂質土壌, 土壌圧縮GET PDF=06/06009-09.pdf
発表番号 企画1-01
Analysis of the Actual Condition about Committees Managed by JIID
MINAKAWA Takeshi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
(財)日本水土総合研究所の運営している各種委員会の実態分析
○皆川 猛 [(財)日本水土総合研究所]
日本水土総合研究所が運営する委員会について検討課題、委員の専門分野等を分析し運営実態を明らかにした。その上で、公益法人と大学等が連携し、それぞれが有する特質や機能を補完することによるシナジー(相乗)効果の向上を図ることの重要性を提言するとともに、農業土木分野の研究者が委員会の検討テーマが現場の要請であることを再認識し、これに参画することにより、新たな研究分野の開拓や実証に役立ててもらうよう要請する。
Keyword: 公益法人, シナジー効果, GET PDF=06/06S01-01.pdf
発表番号 企画1-02
Research Development in University and Research Institute in Collabaration with Public-service Cooperation
Watanabe Tsugihiro [Research Institute for Humanity and Nature (RIHN)]
大学等における研究展開と公益法人の調査研究
我が国の大学等では,近年,研究の活性化や資金確保のために,他の研究機関・関係団体との連携を要請され,それを通しての研究成果の社会への還元も求められている.本報告では,こうした新たな状況において,従来までのこの関わり,とくに大学と関係する公益法人との関係を見直し,課題を整理してみて,今後の連携のあり方の議論のきっかけを提供してみたい.
Keyword: 大学・大学共同利用機関法人, 学官連携研究, 調査研究委員会GET PDF=06/06S01-02.pdf
発表番号 企画1-03
Study and Technology Development by Cooperation of Education about Countryside Environmental Conservation
KOUZUKI Ryougo [Advice Center for Rural Environment Support]
農村環境保全に関する学の連携による調査研究と技術開発
○上月 良吾 [(社)農村環境整備センター]
農業土木の他、農業、生物、生態、社会、建築、文化など様々な分野の学との連携を図っている農村環境整備センターの活動状況を紹介することによって、公益法人の調査研究における大学等との連携のあり方に関する議論の話題を提供する。
Keyword: 農村環境, 学の連携, GET PDF=06/06S01-03.pdf
発表番号 企画1-04
Partnership between NIRE and the institutions concerned
Kobayashi_Hiroyasu [National Institute for Rural Engineering]
農村工学研究所における関連する事業実施主体との連携・協力
○小林 宏康 [(独)農業・食品産業技術研究機構 農村工学研究所]
(独)農業工学研究所は、研究成果を行政部局や現場へ還元する一方で、農業工学分野の技術者養成、行政・国際機関・学会等との連携・協力を通じて社会貢献に努めてきた。第1期中期目標期間(H13〜H17)における当所と外部機関との連携・協力の実績を紹介するとともに、第2期中期目標期間(H18〜H22)において産学官の持続的・発展的なパートナーシップの確立に向けた当所の役割と取り組み方針について報告する。
Keyword: 産学官の連携, , GET PDF=06/06S01-04.pdf
発表番号 企画10-01
Properties of Stable Isotope Ratio for Analysis of Rural Environment
MORO Atsushi [National Institute for Rural Engineering]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
安定同位体比の性質と農村環境の解析
○森 淳 [農業工学研究所]柚山 義人 [農業工学研究所]
生物を形作る物質は,食物網の中で上位消費者に受け渡されることによって移動し,分解を経て環境要素に戻る循環を成している。安定同位体比法を用いて行われている農村生態系の食物網解析は,流域内における物質循環の一部分を担っているこの空間における,生物を媒体としたルートの解析である。安定同位体比の性質とともに,この手法を環境解析のどのような分野で利用できる可能性があるか報告する。
Keyword: 安定同位体比, 農村生態系, 物質循環GET PDF=06/06S10-01.pdf
発表番号 企画10-02
Estimation of food web in hill-bottom paddy fields by measurement of δ13C and δ15N
OMIYA Hiroki [Graduate school of Utsunomiya Univ.]MORI Atsushi [National Institute for Rural Engineering]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]KANESHIMA Hisaka [Naito-Kankyou-Kanri corporation]
炭素、窒素安定同位体比法を用いた谷津内水田における食物網の推定
○大宮 裕樹 [宇都宮大学大学院]森 淳 [農業工学研究所]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]金島 永佳 [内藤環境管理株式会社]
水田生態系を理解しより効果的な保全を図るには、水田や水路を中心とした食物網解析が必要である。近年、炭素・窒素安定同位体比の測定による食物網解析は、里山、用排水路などで適用されるようになった。しかし、水田や畦畔に生息する生物について食物網解析を行った研究事例は少ない。そこで演者らは、谷津内の水田や畦畔の生物種における各栄養段階の位置を明らかにし、その結果より食物網の推定を目指すことを目的とした。
Keyword: 炭素安定同位体比, 窒素安定同位体比, 栄養段階GET PDF=06/06S10-02.pdf
発表番号 企画10-03
A Preliminary Study on Material Circulation by Living Things in Paddy Water Environment by Stable Isotope Ratios
Konagaya Satoru [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Onogawa Syuuichi [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]Kobayashi Hisashi [School of Agriculture,IBARAKI,Univ.]
安定同位体比による水田水域の生物を介した物質循環に関する予察的検討
○小長谷 暁 [茨城大学大学院農学研究科]森 淳 [独立行政法人農業工学研究所]小野川 周一 [茨城大学大学院農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]
水田水域の生物を介した物質循環を検討するために、水田と溜池におけるトンボ目幼虫・成虫とプランクトン/デトリタス(P/D)の安定同位体比を比較分析した。その結果P/Dは、藻類や陸上起源有機物等が混在して複雑な構成を成し、これらに依存するトンボ目幼虫のδ値はそれら多様な有機物を反映していると考えられた。また、幼虫時期の生息場所の違いを反映した成虫のδ値は、採餌時期を経て平均的な値になると考えられた。
Keyword: 安定同位体比, 食物網, 水田生態系GET PDF=06/06S10-03.pdf
発表番号 企画11-01
The Present Conditions and a Problem of Field Irrigation in Hokkaido
NAMBU Yuji [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]YAMAGAMI Jukichi [Hokkaido College , Senshu University]
北海道における畑地灌漑の現状と課題
○南部 雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]山上 重吉 [専修大学北海道短期大学]
北海道では、小麦・テンサイ・バレイショを基幹とする大規模畑作、土地利用型の野菜作を組み合せた中規模畑作を主体に、自走式スプリンクラによる省力的な畑地灌漑が普及してきた。近年では、灌漑用水を利用したハウス栽培、露地野菜作栽培による所得確保が図られる一方、多孔管灌漑の導入により用水の利用調整の必要性が明らかとなっている。また、多様な作目に対応した灌水技術の確立とその普及が重要な要素となる。
Keyword: 畑地灌漑, 灌漑方式, GET PDF=06/06S11-01.pdf
発表番号 企画11-03
Irrigation scheduling to control salinity at deep layer of reclaimed land
Marui Atsushi [Department of Environmental Science, Faculty of Engineering, Kyushu Kyouritsu University]
干拓地における塩分遡上抑制のための畑地かんがい計画
○丸居 篤 [九州共立大学工学部環境サイエンス学科]
新規干拓地での畑地かんがい計画を策定するとき,地下水付近に存在する塩分の遡上の抑制を考えなくてはならない.現地調査による土壌塩分のモニタリングやシミュレーションによる土壌塩分動態の把握が必要である.また,塩分を除去する場合,リーチングは効果的だが,根群域から確実に塩分を除去できる作物による除塩という方法もある.
Keyword: 干拓地, 塩分遡上, かんがい計画GET PDF=06/06S11-03.pdf
発表番号 企画12-03
Migration of Gnathopogon elongatus elongatus in agricultural canals
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]YAMAMOTO Shori [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
個体識別法によるタモロコの追跡調査
○竹村 武士 [農業工学研究所]小出水 規行 [農業工学研究所]奥島 修二 [農業工学研究所]山本 勝利 [農業環境技術研究所]
千葉県下田川流域下の農業水路2本で,個体識別法によるタモロコの追跡調査を行った.約1年に及ぶ調査の結果から以下のことを報告した.”玄永流後暫くの間は個体が落ち着かず通常の動きと異なる動きであると推察され,解析には留意が必要と考えられた.個体が移動する力は,移動後に個体が散らばっている範囲によって間接的に示されると考えて体サイズとの関係を解析した結果,両者の間に有意で強い相関関係を見出した.
Keyword: 生態系, 魚類生息場, 農業水路GET PDF=06/06S12-03.pdf
発表番号 企画13-03
Disaster Prevention System in Rural Area by Information Technology
Shigeru Tani [National Research Institute for Rural Engineering]Keisuke Inoue [National Research Institute for Rural Engineering]
ITを利用した中山間地域の防災技術
○谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]井上 敬資 [独立行政法人 農業工学研究所]
ため池の決壊等による災害を最小化するためにリアルタイムに災害を予測すること、ハザードマップにより、適切な避難を行うという、‘ソフト対策‘が減災に向けた重要な事項となる。本報告ではリアルタイム気象情報に基づいて、豪雨、地震によるため池の広域被害予測法について述べるとともに、ハザードマップの作成のための洪水解析技術等の防災技術について述べる。
Keyword: 防災, ため池, 中山間地域GET PDF=06/06S13-03.pdf
発表番号 企画13-04
Practice of Landscape Planning by the Scene Simulator for Citizens’ Participation
Tokuji Yamamoto [National Institute for Rural Engineering (Laboratory of Rural Amenity)]
住民参加で使える景観画像シミュレーションシステムの開発
○山本 徳司 [農業工学研究所 農村計画部 集落計画研究室]
農業農村整備事業における景観配慮のため、住民参加で現場普及型の景観予測支援技術として、農村景観シミュレータとこれに連動する簡易GIS型景観画像データベースの開発を行った。本システムは、簡単なレイヤ構造を導入し、容易な操作で習得が速い処理機能を持ったインターフェイスを有すると共に、全国の技術者がネット上で、地図データ上への位置データを含め、画像データを多様なカテゴリーに分類し登録でき、ダウンロードで相互利用できる景観画像データベースシステムからなる。
Keyword: 景観シミュレータ, 画像データベース, 住民参加GET PDF=06/06S13-04.pdf
発表番号 企画14-01
An experimental study for conservation of the endandered loach, Lefua echigonia, at Shiginoyachi irrigation canal in the Mt. Zaou system, northern Honshu, Japan.
SAITO Shusei [Japan Wildlife Research Center]
希少種『ホトケドジョウ』保全のための実証施設調査〜鴫谷地地区の例より〜
○斉藤 秀生 [財団法人自然環境研究センター]
平成16〜17年にかけて山形県でホトケドジョウの保全を目的とした調査を実施した。ほ場整備計画地内の小用水路に生息する本種を対象に、水路に隣接する休耕地を利用し水域環境条件の異にした実験水域を設け、本種の水域環境の嗜好性を調べた。その結果から、本種が必要とする水域環境条件と当地区において再生可能な保全水域条件を導き出した。併せて、中山間傾斜地において農業用水路に生息する生物の保全対策の考え方を整理した。
Keyword: 生態系, , GET PDF=06/06S14-01.pdf
発表番号 企画14-02
How to enhance and conserve the paddy field fish?
NAKAMURA Tomoyuki [Freshwater Fisheries Research Division, National Research Institute of Fisheries Science, Fisheries Research Agency]
水田水域の魚類を増やしたり、守るためには、どうすれば良いのか?
○中村 智幸 [独立行政法人水産総合研究センター 中央水産研究所 内水面研究部]
近年、水田水域における生物多様性の保全が強く望まれている。農学、水産学、生態学などの多くの研究者が水田水域における魚類の生態解明と保全・増殖技術の開発に取り組んでおり、その成果には目を見張るものがある。それらの知見を現場に活かすことがこれから重要であり、また欠けている知見は何か整理する必要がある。
Keyword: 生態系, , GET PDF=06/06S14-02.pdf
発表番号 企画15-01
Liberalization of electric power in small-scale hydroelectric power
Tajima Akihiko [Japan Water Agency]
小水力発電における電力自由化
○田島 明彦 [(独)水資源機構]
農業用水を利用した小水力発電は、かんがい排水事業の一工種として、昭和58年に創設され、現在までに、国営、県営あわせて16ヶ所の発電所が稼働している。発電電力は一般には一般電気事業者に売電されている。平成12年からの電気事業法改定で電力の小売り自由化が進められ、いままで一般電気事業者(東京電力などの10電)にしか売電できなかった電力が、工場やビルなどにも売電可能となった。ここでは、電力の自由化とそれに伴う小水力発電への影響、RPS法による実施例について報告する。
Keyword: 小水力発電, 電力自由化, RPS法GET PDF=06/06S15-01.pdf
発表番号 企画15-04
A View of Micro-hydropower Generation and Development in Japan
MAEDA Norihide [Japanese Association for Water Energy Recovery]
小水力発電の全国的展開への展望
○前田 典秀 [小水力利用推進協議会]
2007年度から電力の完全自由化の議論が始まり,再生可能エネルギーなどの地域分散型エネルギーの重要性が増してくることを前提に,京都における小水力開発事例を紹介し,低落差・少流量でも発電可能な小水力技術の開発が確実に進んでいること,農業用水路網を含め全国に小水力適地があることなどを踏まえて,わが国における再生可能エネルギーとしての小水力開発を展望した。
Keyword: 水力発電, 電力自由化, 地域分散型エネルギーGET PDF=06/06S15-04.pdf
発表番号 企画15-06
Prospect for Utilization of Small-scale Hydraulic Energy
GOTO Masahiro [National Institute for Rural Engineering]NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]TSUNESUMI Naoto [National Institute for Rural Engineering]
小水力利用の展望
○後藤 眞宏 [農村工学研究所]浪平 篤 [農村工学研究所]常住 直人 [農村工学研究所]
農村地域に賦存し、古くから利用されている小水力について、エネルギーとしての特徴を考察する。そして、小水力利用の中長期的な展望として、小水力発電による電力を電気分解に利用して水素に変換する方法と、小水力利用を考慮した水路配置計画について報告する。
Keyword: 小水力利用, 電気分解, 水素GET PDF=06/06S15-06.pdf
発表番号 企画16-01
Burst Swimming Speed of Fishes using The Guidance System Stamina Tunnel with River
IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]YATAYA Kenichi [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]KUDO Akira [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]AZUMA Nobuyuki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]ITO Ryuta [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
自然条件下におけるスタミナトンネルを用いた淡水魚の突進速度
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]○矢田谷 健一 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]東 信行 [弘前大学農学生命科学部]伊東 竜太 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
自然条件下における淡水魚の突進速度を調べるために、魚道入口に集まった魚が自発的に発揮した突進速度を、円筒パイプを用いて測定した。アブラハヤ、ウグイ、フナsp、アユ等の平均遊泳速度は233cm/s(体長の36.6倍/s)で、平均持続時間は3.2秒であった。また、カワヤツメや底生魚のカマツカも高い遊泳能力を発揮することが確認でき、自然条件下における淡水魚の突進速度は、従来から考えられてきた値よりもかなり速いものと考えられた。
Keyword: 淡水魚, 突進速度, スタミナトンネルGET PDF=06/06S16-01.pdf
発表番号 企画16-03
Forms and Changes of Sand Deposit on a Porous-concrete-lining Flume in the Southern Isawa Area
MIWA Hajime [Faculty of Agric., Iwate Univ.]SATO Kenji [U. G. S. A. S., Iwate Univ.]KOBAYASHI Motoyoshi [Faculty of Agric., Iwate Univ.]
いさわ南部地区ポーラスコンクリート水路における堆砂とその変化
○三輪 弌 [岩手大学農学部]佐藤 健司 [岩手大学大学院連合農学研究科]小林 幹佳 [岩手大学農学部]
いさわ南部に建設されたポーラスコンクリート台形水路に,断続的に堆砂が発生し水生昆虫等の生育に良好な環境を作り出している.堆砂形状の出水による変形を,横断測量と記録写真の比較から把握するとともに,出水時の水理量観測によって下流のコンクリート矩形水路の流況とのちがいを明らかにした.ポーラスコンクリート水路の流速は,通常のコンクリート水路の流速の1/2程度であり,このことが堆砂を発生させる要因であった.
Keyword: 環境配慮型水路, ポーラスコンクリート, 堆砂変化GET PDF=06/06S16-03.pdf
発表番号 企画16-05
Characteristics of Denitrification of Tidal Bottom-sediment in the Inner Part of Ariake Sea
Koga Akane [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University] [] []
有明海奥部における干潟域底質の脱窒特性について
○古賀 あかね [鹿児島大学大学院連合農学研究科]瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]郡山 益実 [佐賀大学農学部]
本研究では、有明海干潟域底質の浄化能力を脱窒という観点から検討した。各底質試料について、アセチレン阻害法を用いた脱窒量の測定とMPN法を用いた脱窒菌の計測、底質試料のEh・底質間隙水中の硝酸濃度・含泥率・強熱減量(IL)の測定を行った。その結果、脱窒速度・脱窒菌数ともに秋季に高い値を示した。また、脱窒菌数の分布は、RPD層の分布に対応して変動した。さらに、脱窒活性は、底質環境に大きく左右された。
Keyword: 有明海, 脱窒, アセチレン阻害法GET PDF=06/06S16-05.pdf
発表番号 企画16-06
A three-dimensional sigma-coordinate oceam model with a wetting and drying scheme and its application to Isahaya Bay
Kamiya Masao [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
Wetting and drying スキームを導入した3次元σ座標系モデルによる諫早湾の流動解析
○紙屋 雅雄 [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]原田 昌佳 [九州大学大学院農学研究院]森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
有明海の夏季の貧酸素水塊の形成・解消要因等を検討するためのモデルを構築するために,海底地形を忠実に再現できる3次元σ座標系海洋モデルに冠水・干出 スキームを導入して諫早湾の流動解析を行い,流速の計算値と観測値を比較し,モデルの妥当性を検討した.計算値は湾外からの影響が考慮されていないが,良好な結果が得られた.
Keyword: σ座標系, wetting and drying scheme, 諫早湾GET PDF=06/06S16-06.pdf
発表番号 企画2-01
Land Use Planning of the village which holds a marginal farmland
耕境を抱える集落の土地利用計画
○遠藤 和子 [(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所]
平成17年、増えつづける遊休農地の解消・防止と、放出される農地を多様な担い手に集積させることを目的として農業経営基盤強化促進法等の一部が改正された。しかしながら、条件不利地域においては今後も耕作放棄の増加は避けることはできないだろう。そうした中、どのように耕境の土地利用をコントロールしていくべきなのか、筆者が1990年前半から継続してフィールドワークを実施している集落の実態から将来を展望する。
Keyword: 傾斜地水田, 耕境, 土地利用計画GET PDF=06/06S02-01.pdf
発表番号 企画2-03
Issues and Future Perspectives of Interdisciplinary Study
Kume Takashi [Research Institute for Humanity and Nature]
学際研究の課題とその展望
○久米 崇 [総合地球環境学研究所]
本発表では,フレームワークを超えて学際的な研究を実施している総合地球環境学研究所(地球研)に在籍する筆者が,実際の研究活動内容を報告する.地球研は,世界でも希有な文理融合を掲げる研究所であり,そこに在籍する研究者は農業土木分野以外に,生態学,雪氷学,哲学,考古学,歴史学,情報学など多岐に亘る.ここでは,学際研究を実施する上での課題やその展望の他に,諸般の議論を展開する様子を述べさせて頂く予定である.
Keyword: , , GET PDF=06/06S02-03.pdf
発表番号 企画3-01
Towards Strategic Research Initiatives in the Field of Irrigation and Drainage
農業土木分野における戦略的研究展開のあり方について
我が国の大学や研究機関で,近年,法人化などに伴って研究環境が急速に変化しているなかで,いわゆる「競争的研究資金」によって農業土木学分野(以下,分野)の研究を活性化する意義と方法や,農業土木学会(以下,学会)としてなすべきことを検討するために,学会研究委員会に戦略的研究企画小委員会が設置された(2005年6月).本報告は,この小委員会の検討報告の骨子をとりまとめたものである.
Keyword: 競争的研究資金, 大型研究プロジェクト, 研究推進戦略GET PDF=06/06S03-01.pdf
発表番号 企画3-03
Competitive Research Fund for Regional Studies
Senga Yutarou [Tokyo University of Agriculture and Tecnology]Watanabe Tsugihiro [National Institutes for the Humanities]
地域研究と競争的資金について
○千賀 裕太郎 [東京農工大学]渡辺 紹裕 [人間文化研究機構]
内閣府における地域再生本部の創設、地域再生法の制定など、農山村地域の厳しい実情に対応した地域再活性化の必要性の社会的認識が高まっている。他方、大学・研究機関においても、地域連携・地域貢献が推奨され、各種競争的資金においても「地域研究」プロジェクトが設定される状況にある。地域研究に関する競争的資金申請のための企画・申請書作成、プレゼンテーション等における経験を踏まえ、その教訓を整理して報告する。
Keyword: 競争的資金, 地域研究, 地域貢献GET PDF=06/06S03-03.pdf
発表番号 企画5-02
Evaluation of individual faculty members through education activities
NAGAI Akihiro [Okayama University]
教員の個人評価(教育の領域)について
○永井 明博 [岡山大学]
JABEEの基準では教員の教育貢献の評価について方法の存在,開示,評価の実施が求められている。岡山大学では,教育,研究,社会貢献,管理・運営の4領域の活動内容について教員の個人評価を実施している。この評価は3年に1度行われるが,ここでは,教育の領域についての評価項目および評価の視点,ならびに評価体制,各領域の評価と総合評価,評価結果の通知,開示と公表について話題提供を行う。
Keyword: JABEE, 教員の個人評価, 教育活動の評価GET PDF=06/06S05-02.pdf
発表番号 企画5-04
Some Topics On the Engineer's Internationalization
Maruyama Mitsuhisa [Rural Development Bureau,Ministry of Agriculture,Foresty and Fisheries]
技術者の国際化について(CPD、APECエンジニアについて)
○圓山 満久 [農林水産省農村振興局]
農業土木技術者を取り巻く国際化の動向について概要を示すとともに、国際化を支えるJABEE、CPD、APECエンジニアのうち、CPDについては、公共工事の品質確保の促進に関する法律を踏まえ、発注者が行う技術者評価項目にCPD取得状況を取り入れたこと、APECエンジニアについては、日本の農林水産技術者の登録分野を農業部門等に大括り化することが検討されていることなどの最新の状況を踏まえ課題を整理した。
Keyword: CPD, APECエンジニア, 国際化GET PDF=06/06S05-04.pdf
発表番号 企画6-01
How Can We Approach the Preservation and Creation of Rural Landscape?
Kuki_Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
我々は農村景観の保全形成にどのようなアプローチができるか
2005年6月に景観法が全面施行され,我が国の景観行政は大きな節目を迎えた.今後は多種多様な景観保全・形成への取り組みが期待されるが,その際に農業土木や農村計画の分野が農村の景観をどのように捉え,景観の保全・形成に対してどのような支援ができるかを整理しておくことは重要と考える.そこで本稿では農村の景観形成に向けた取り組み手法,さらには取り組みの際に想定される問題点について言及する.
Keyword: 農村景観, 保全形成, 評価GET PDF=06/06S06-01.pdf
発表番号 企画6-02
The scene measure in Omihachiman-shi,and its essence
Fukao Jinichirou [Omihachiman City office Construction Department City planning and Scenery Preservation Division]
近江八幡市における景観施策とその本質
○深尾 甚一郎 [滋賀県 近江八幡市 都市・風景づくり課]
平成16年に制定された景観法に基づく景観計画を国内で初めて策定し、平成17年9月から施行している。これは単に美しい景観を保全するという目的ではない。脱工場誘致・脱観光化の中での21世紀型地域振興策の大きな柱として景観施策を推進している。真の「いいまち」の基準を考え、「終のすみか」として近江八幡市をファーストチョイスしていただけるための施策を数多く展開している。
Keyword: 景観, 地域振興, 農村計画GET PDF=06/06S06-02.pdf
発表番号 企画7-04
Estimating of behaviors of N and C in Soil-Plant-Atmosphere-Aquifer-Continuum by using monolith lysimeters
Fujikawa Tomonori [National Institute for Rural Engineering]Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
モノリスライシメータを用いた土壌−植物−大気−地下水系におけるN, Cの動態解析
○藤川 智紀 [独立行政法人農業工学研究所]中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
不攪乱土壌を用いるモノリスライシメータと,ガス発生量測定チャンバーを用いて,施肥によるNとCの土壌−植物−大気−地下水系における動態をモニタリングした.化成肥料を施肥した区では,実験開始から約130日で施肥したNの0.71%がN2Oとして大気に放出されたと推測された.地下水へのN2O溶脱量は施肥のない区と施肥した区で有意な差は認められず,地下への溶脱は測定時点では始まっていないと考えられた.
Keyword: 土壌−植物−大気−地下水系, 炭素・窒素循環, モノリスライシメータGET PDF=06/06S07-04.pdf
発表番号 企画7-05
Exchanges of Greenhouse Gases between Farmland and Atmosphere
Noborio, Kosuke [School of Agriculture, Meiji University]Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Kachanoski, R.G. [University of Alberta]
農地−大気間の温室効果ガス交換
○登尾 浩助 [明治大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]R.G.カチャノスキ [アルバータ大学]
温室効果ガスの内、N2OとCH4は、その起源が農業である割合が多いと言われている。密閉式チャンバー法と条件付採取法を使って、小麦畑やふん尿還元牧草地におけるガス交換を測定した。土壌診断による推奨施肥量を超過して施用された窒素肥料分はN2Oガスとして大気へ放出された。ふん尿還元草地では、両測定法による測定値に良い一致が見られた。積雪期にも畑地−大気間でガス交換が行なわれていることが分かった。
Keyword: 亜酸化窒素ガス, 密閉式チャンバー法, 条件付採取法GET PDF=06/06S07-05.pdf
発表番号 企画8-01
The Promotion of farmland reform which considered and The Environmental resource management by residents participation
Akira Iwata [kawachi town government office indutrial section]
環境に配慮した農業農村整備の推進と住民参加による環境資源管理
○岩田 昭 [河内町産業経済課]
栃木県と河内町は、生態系を保全しながら農業基盤整備を行うために「農村自然環境整備事業」を導入した。町は、事業完成後の自然環境の保護や施設の管理は住民主体になると考え、地元自治会、土地改良区、既存のボランティアグループ等の各種団体を中心に住民組織を立ち上げた。魚や水生植物の救出作戦や生態系保全水路の整備等の活動を経験しながら、この住民組織は農村の自然を保全するNPO法人になった。
Keyword: 農村自然環境, 住民参加, GET PDF=06/06S08-01.pdf
発表番号 企画8-02
Pond management for the conservation of aquatic plants based on the collaboration between citizens and scientists
ISHII Jun [The University of Tokyo]KADOYA Taku [The University of Tokyo]
生物多様性保全のための市民・研究者の協働によるため池管理のあり方を探る取り組み:水草を例として
○石井 潤 [東京大学大学院]角谷 拓 [東京大学大学院]
少子・高齢化に伴うため池の管理放棄は、今後増加する可能性がある。兵庫県の新池での調査では、水草の生活史と水位変動との間の密接な関係が明らかになった。さらに茨城県の宍塚大池での調査では、管理放棄によって水草相が衰退する事例が示された。宍塚大池では市民と研究者との協働によって新しいため池管理の方法が模索されており、人とため池の新たな関係の構築の可能性が示されている。
Keyword: ため池管理, 市民・研究者の協働, 水草GET PDF=06/06S08-02.pdf
発表番号 企画9-01
Reliability-based design of earth structures with use of finite elemnt method
有限要素法による土構造物の信頼性設計
本報告では,土構造物の信頼性設計を行う際の手順について説明している.土構造物の場合,土質定数の空間的な分布を評価しなければならないという特色がある.ここでは,第一に,最尤法に基づいた統計モデルの決定法について説明している.次いで,有限要素法を用いて安定解析を行う例を解説する.特にここでは,ため池の改修(前刃金工法)を例とし,地震時の改修による防災効果について検討している.
Keyword: 信頼性設計, ため池, 有限要素法GET PDF=06/06S09-01.pdf
発表番号 企画9-02
Behavior of Buried Large Pipe with Thin Wall
KAWABATA TOSHINORI [Kobe University]MOHRI YOSHIYUKI [National Research Institute for Rural Eng.]TAMURA HIROYUKI [Hokuriku regional agricultural administration office]ODA TETSUYA [Kobe University]
超大口径薄肉パイプの埋設挙動
河端 俊典 [神戸大学農学部]毛利 栄征 [農業工学研究所]田村 弘幸 [北陸農政局]○小田 哲也 [神戸大学農学部]
φ3500の超大口径薄肉鋼管の現場埋設実験を行い,管のたわみ量および管周方向発生ひずみから,埋設挙動を検討した.その結果,管は周辺地盤の強度特性や施工過程の影響を受けやすく,従来の設計手法では考慮さていない埋戻し過程などの施工過程の影響が,埋設完了時以降の埋設挙動を決定する大きな要因となっていることが明らかになった.
Keyword: PIPELINE, 現場実験, GET PDF=06/06S09-02.pdf
発表番号 企画9-03
Factor Analysis about Failure of Irrigation Pond Embankments by GIS and High-Resolution Satellite Image DEM
YAMAMOTO YUSUKE [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]KOBAYASHI AKIRA [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]AOYAMA SHIGEYASU [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
GISと高分解能衛星画像DEMを用いたため池決壊の要因分析
○山本 裕介 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
平成16年の台風23号による淡路島のため池決壊に対してGISとDEMを用いて要因分析をおこなった。ため池流域内での傾斜角平均と標準偏差、洪水吐の形式と材料、既往最大流量/総貯水量の5つを決壊要因として数量化粁爐砲茲訶計分析をおこなった。結果、決壊に対して影響度の大きかったものは順に、既往最大流量/総貯水量が0.005m3/s/m3以上、傾斜角標準偏差が12°以上、洪水吐形式が越流堰式であった。
Keyword: GIS, DEM, 数量化粁GET PDF=06/06S09-03.pdf
発表番号 企画9-04
An Analysis of a Soil-water Coupled Problem Using EFGM Considering a Stabilization Term
Toshifumi Shibata [Matsue National College of Technology]Akira Murakami [Okayama University]
安定化項を考慮に入れたEFGMによる水〜土連成解析
○柴田 俊文 [松江工業高等専門学校]村上 章 [岡山大学]
水〜土連成問題の解析では,圧密初期に間隙水圧が振動する現象(ロッキング)の存在が明らかになっている.この問題の解決方法として,間隙水圧に関する形状関数の次数を変位のそれよりも一次以上下げる方法や,安定化項を導入する方法などがある.本研究では,Element−Free Galerkin Method(EFGM)2)を水〜土連成有限変形解析に用い,安定化項を考慮して解析を行った.
Keyword: 安定化項, EFGM, 水〜土連成解析GET PDF=06/06S09-04.pdf
発表番号 企画9-05
A basic examination for improving appearance of concrete sheet piles
コンクリート矢板の景観性向上に対する基礎的検討
構造物に要求される機能性や経済性を満足しながら、なおかつ景観に配慮した構造物を建造するためには、本来的に高い景観性を有する建設素材の開発が必要である。本研究では、矢板工法における景観に対する配慮の可能性を探り、良好な景観を有する矢板形状または施工法を開発することを目的とした。コンクリート矢板の有する景観性の向上するための基礎として、矢板景観の印象評価構造を明らかにし、色彩との関係について考察した。
Keyword: コンクリート矢板, 景観, 色彩GET PDF=06/06S09-05.pdf
発表番号 2- 1
Influence of Water and Salt Stress on Stem Flow Rate of Soybean
Asai Osamu [United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]Ueda Yasuhiko [Graduate School of Agriculture, Gifu University]Ito Kengo [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Sciences, Gifu University]
水ストレス及び塩ストレスがダイズの茎内流量に与える影響
○淺井 修 [岐阜大学大学院連合農学研究科]上田 泰彦 [岐阜大学大学院農学研究科]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]
本試験では,茎熱収支法により水及び塩ストレスがダイズの茎内流量に与える影響について3種類の土壌を用い検討を行った.その結果,水ストレスは壌砂土区よりも植壌土区で顕著に確認され,壌砂土区では低い含水比でも多くの茎内流量が観測された.塩ストレスは,初期に与えるストレスの強弱により茎内流量に大きな差が確認され,ストレス強では弱と比較して平均で40%減少した.塩ストレスは2.0kPa以上で影響が確認された.
Keyword: 水ストレス, 塩ストレス, 茎熱収支法GET PDF=05/05002-01.pdf
発表番号 2- 2
Monitoring stem moisture content by TDR under different irrigation management
異なる土壌水分管理のもとでのTDRによる樹体水分のモニタリング
植物体の水分状態をTDRによってモニタリングし,水分ストレスの診断法としての実用評価を行うため,水分ストレスを付与した極早生温州ミカンでの樹体水分変動をTDRで測定した.7月上旬から水分ストレスをかける水管理を行ったが,樹体水分量は8月上旬から減少し始めたこと,また,7月下旬から9月上旬の期間で,水分ストレスをかけた樹体の水分量は水分ストレスをかけない樹体のものに比べて少なくなったことが観測された.
Keyword: TDR, 温州ミカン, 水分ストレスGET PDF=05/05002-02.pdf
発表番号 2- 3
Evaluating irrigation needs at a field in a semiarid region using the two-layer model of soil hydrology
KOBAYASHI Tetsuo [Faculty of Agriculture, Kyushu University]IWANAGA Risa [Graduate School, Kyushu University]CHO Hiroyuki [Department of Agricultural Sciences]He-Wejun []Wang-Weizhen []
2層BBH土壌水文モデルを用いた半乾燥地における圃場の灌漑水深評価
○小林 哲夫 [九州大学農学研究院]岩永 理佐 [九州大学大学院]長 裕幸 [佐賀大学農学部]賀 文君 [中国農業科学院]王 維真 [九州大学農学研究院]
乾燥・半乾燥地域では水不足が深刻で,灌漑水の節約が重要な課題になっている.本研究では,2層BBH土壌水文モデルを用いて,土壌水分分布などに依存する動的圃場容水量を求め,それに基づいて灌漑水深を評価する手法を開発した・また,本手法を黄河流域のトウモロコシ畑に適用した結果,過剰灌漑が行われている実態が明らかになった.
Keyword: 動的圃場容水量, 灌漑水深, 2層BBHモデルGET PDF=05/05002-03.pdf
発表番号 2- 5
Supplement Irrigation Using Automatic Drip System under High Atmospheric Demand
Takeuchi Shinichi [Kyushu Kyouritsu University]Urui Hidekazu [Kyushu Kyouritsu University]Kuroda Masaharu [Kyushu Kyouritsu University]
点滴灌漑システムにおける高蒸発能時の補助灌水について
○竹内 真一 [九州共立大学]潤井 秀和 [九州共立大学]黒田 正治 [九州共立大学]
点滴灌漑を用いた土壌水分に基づく自動灌水システムを対象に、高蒸発能時における蒸散量低下を防止する様々な補助灌水ついて検討を行った。定期的に補助灌水を行った場合は、蒸散量の低下を防げたが、灌水量を増大させる結果となった。積算日射量に対応して補助灌水を行った場合、補助灌水により蒸散量は増加した。瞬間日射量に対応して補助灌水を行った場合も、蒸散量が増加し、最も良い補助灌水法であることが示された。
Keyword: 点滴灌漑システム, 高蒸発能, 補助灌水GET PDF=05/05002-05.pdf
発表番号 2- 9
Analysis of Conduit Drainage Characteristic by HYDRUS 2-D
KOGA DAISUKE [Faculty of Agriculture, Saga University]KOUMOTO TATSUYA [Faculty of Agriculture, Saga University]MIYAMOTO HIDEKI [Faculty of Agriculture, Saga University]
HYDRUS 2−Dによる暗渠排水特性の解析
○古賀 大輔 [佐賀大学農学部]甲本 達也 [佐賀大学農学部]宮本 英揮 [佐賀大学農学部]
暗渠の埋設深と埋設間隔が暗渠排水に及ぼす効果を調べるために,水分飽和土の排水過程における土中の圧力,水分量,地下水位,排水量の経時変化を,HYDRUS 2−Dによる2次元数値解析で調べた。埋設深が大きいほど,また埋設間隔が小さい条件ほど排水量は大きく,水分量および地下水位は大きく速やかに低下した。各条件における排水過程の較差は,暗渠直上から離れるほど大きく,特に暗渠の中間において顕著であった。
Keyword: 暗渠排水, 埋設深, 埋設間隔GET PDF=05/05002-09.pdf
Estimation of drainage capacity in fields with clayey soil converted from paddy to upland use
ADACHI Kazuhide [National Agricultural Research Center]TANIMOTO Takeshi [National Agricultural Research Center]YOSHIDA shuichiro [National Agricultural Research Center]
重粘土転換畑における排水性の評価
○足立 一日出 [中央農業総合研究センター]谷本 岳 [中央農業総合研究センター]吉田 修一郎 [中央農業総合研究センター]
排水小溝の勾配や土壌の透水性の異なる重粘土転換畑の排水性を評価するため、簡易なモデルを想定し、降雨と実測排水量をもとに、田面貯留量と地表排水量、土壌中の貯留量と暗渠排水量の関係を検討した。その結果、地表排水量は排水小溝の勾配で大きく増加することはなく、排水小溝までの水の流れが重要と考えられた。また、暗渠排水量は大きな間隙の量と連続性が大きく左右しているものと考えられた。
Keyword: 汎用ほ場, 地表排水, 地下排水GET PDF=05/05002-10.pdf
発表番号 2-11
Comparison between two year's groundwater table change in rotational paddy field
Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Matsukawa Goushi [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Unoki Keiji [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
転換畑における2カ年の地下水位変化の比較について
○中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]松川 剛士 [(独)北海道開発土木研究所]鵜木 啓二 [(独)北海道開発土木研究所]
北海道南幌町の転換畑において、平成15〜16年に吸水渠間の3点で地下水位を連続観測した結果から、地下水位変化の特徴を述べる。平成15年は降雨後の地下水位上昇が速やかで、かつ大きかったのに対し、平成16年は地下水位上昇が降雨から遅れ、かつ上昇量が小さかった。また、平成16年の融雪時期前後では、吸水渠に近い地点での地下水位が最も高くなっており、吸水渠の排水機能に障害が生じていたと推察された。さらに、両年とも8月下旬から9月中旬にかけて、地下水位が吸水渠より深い位置まで低下した。
Keyword: 暗渠排水, 転換畑, 地下水位GET PDF=05/05002-11.pdf
発表番号 2-12
Underdrainage water-quality model considering gravity water and capillary water
Matsumoto Shinji [Gradute School of Bioresources, Mie University]Kajisa Takamitsu [Faculty of Bioresources, Mie University]
重力水と毛管水を考慮した暗渠排水水質モデル
○松本 真治 [三重大学大学院生物資源学研究科]加治佐 隆光 [三重大学生物資源学部]
暗渠排水モデルを作り、測定間隔を長くした直後に高濃度のCODが発生するメカニズムを解明する事が目的である。水質モデルはすべてに適用できた。CODを重力水に関するCOD1と毛管水に関するCOD2との2つに分け、考察をおこなった。測定間隔の長さによらず、排水ごとにCOD1は減少していく。長期の測定間隔後のCODはCOD2の項に支配される。以上ように、高濃度のCODが発生するメカニズムは解釈できる。
Keyword: 暗渠排水, COD, 籾殻GET PDF=05/05002-12.pdf
Salt Accumulation and Sorghum Yield Drip-Irrigated with Saline Water in a Sandy Field
B. Ould Ahmed [Tottori University Arid Land Research Center]Yamamoto Tahei [Tottori University Arid Land Research Center]
点滴法で塩水灌漑された砂質圃場におけるソルガム収量と塩類集積
○オルド アハメッド [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ハウス内の砂床試験区において,点滴法を用いた塩水灌漑によってソルガムを栽培し,根群域内の塩類集積と生育収量の関係を検討した。収量は,毎日灌漑した方が20−38%大きく,土壌水の塩類濃度は,計器蒸発量の0.5倍区において上昇した。水利用効率は,一回の灌水量が多く,間断日数が短いほど大きくなった。根群域中の水分と塩分の変動はTDR水分計によってモニタリングした結果,低・高水分域及び高塩類域が頻繁に発生したが,高い精度で測定することができた。これらの結果は,塩水灌漑計画の策定に有用であると言える。
Keyword: Drip irrigation, Saline water, TDRGET PDF=05/05002-15.pdf
Subsurface irrigation with saline water at two depths in a sandy soil
Yamazaki Shingo [Tottori University,The United Graduate School of Agricultural Sciences]Inoue Mitsuhiro [Tottori University, Arid Land Research Center]Yamamoto Tahei [Tottori University, Arid Land Research Center]
砂質土壌における2深度からの地中塩水灌漑
○山崎 真吾 [鳥取大学大学院連合農学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
砂丘畑において,塩水を用いた,2深度からの地中灌漑によってソルガムを栽培し,この灌漑方法の有用性を検討した。その結果,本灌漑法を用いることで,塩ストレスによる作物の生育障害を軽減できること,水利用効率の向上に寄与しうることが示唆された。ただし,本灌漑法では地表付近にリーチングを伴わないため,塩類集積が確認された。すなわち,本灌漑法では塩類集積が生育障害を必ずしも引き起こさない可能性が示された。
Keyword: 地中灌漑, 塩水灌漑, 砂質土壌GET PDF=05/05002-16.pdf
Study on utilization of fallow paddy field for purifying water quality
ANAN Mitsumasa [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]OHGA Nana [Department of Bioresource and Bioenvironment School of Agriculture, Kyushu University]
休耕水田を利用した水質浄化型水管理手法の検討
○阿南 光政 [九州大学大学院生物資源環境科学府]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]大賀 菜々 [九州大学農学部生物資源環境科学科]
排水収支型のライシメータを用いて,休耕田を利用した水管理手法を想定したモデルを構成し,水質浄化効果を検証した.循環灌漑モデルにおいては,循環の頻度によらず,水質が改善された.湛水休耕田モデルでは,田面水の水質によらず,地下水水質は一様に低濃度であり,地表水が地下浸透過程で浄化されることが確認された.水耕栽培モデルでは,本実験に用いた3種類の植物に関しては顕著な水質改善効果は現れなかった.
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水質GET PDF=05/05002-22.pdf
An analysis of water requirement rate in paddy field
Taniguchi Tomoyuki [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]Nakata Shigeki [College of Agrobiological Resources,University of Tsukuba]Hirano Takanori [College of Agrobiological Resources,University of Tsukuba]Satoh Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences,University of Tsukuba]
減水深の構造に関する研究
○谷口 智之 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]中田 滋己 [筑波大学生物資源学類]平野 尊智 [筑波大学生物資源学類]佐藤 政良 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
本研究では,減水深の時期による変化,日による変動や隣接水田との関係を明らかにするため,圃区内複数筆において減水深調査を行った.その結果,減水深は周囲の水田の湛水位と密接に関係しており,また,用水の移動は隣接する水田間だけでなく,より広範囲の水田からも供給が行われていることが示唆された.したがって,減水深を測定する際には圃区全体を一圃場としてとらえることで,現実的な減水深を把握する必要がある.
Keyword: 減水深調査法, 水田浸透量, 畦畔浸透量GET PDF=05/05002-25.pdf
発表番号 2-28
Irrigation Management for Safe and secure Rice Production
FUKUOKA Hosyo [Graduate School of Sciense and Technorogy ,Niigata Univercity ]MISAWA Shin-ichi [Faculty of Agriculuture ,Niigata Uniivercity]AODA Tadao [Faculty of Agriculuture ,Niigata Uniivercity]
安全・安心な米作りのための水管理
○福岡 宝昌 [新潟大学大学院自然科学研究科]三沢 眞一 [新潟大学農学部]粟生田 忠雄 [新潟大学農学部]
水稲のカドミウム吸収抑制のために、弱い中干しと出穂期前後延べ50日間の湛水管理が推奨されている。この水管理には刈取り前の迅速な排水が要求される。そこで、本調査は、暗渠の有無が湛水深変動に及ぼす影響を検討した。
Keyword: 米, 減水深, 暗渠GET PDF=05/05002-28.pdf
発表番号 2-29
Comparative Analysis of Paddy Rice Production in Different Development Status in Irrigated Area of Myanmar
Matsuno Yutaka [School of Agriculture, Kinki University]Horino Haruhiko [Graduate School, Osaka Prefecture University]Myo Zaw Zaw [Irrigation Technology Center, Ministry of Agriculture and Irrigation, Myanmar]Takahashi Takashi [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]Okuno Rintarou [TheJapanese Institute of Irrigation and Drainage]
ミャンマー灌漑地域における圃場整備レベルの相違による乾季米生産性の比較分析
○松野 裕 [近畿大学農学部]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院]Myo Zaw Zaw [ミャンマー農業灌漑省灌漑技術センター]高橋 峻 [日本農業土木総合研究所]奥野 倫太郎 [日本農業土木総合研究所]
本研究では、ミャンマーの末端整備状況の異なった3灌漑地区の水文特性、圃場整備状況、ならびに米生産性の比較分析をおこなった。用排分離を含む日本型圃場整備を導入した地区では、乾期水田稲作の水管理に問題はなく生産性も高いことが明らかになった。他の2地区は地盤勾配と水路配置に問題を抱えているため、水田耕作面積に限界がありかつ収量も低い。生産性向上を図るためには低コストで実現可能な整備手法の導入が望まれる。
Keyword: ミャンマー, 水田灌漑, 末端水路GET PDF=05/05002-29.pdf
発表番号 2-31
The Efficiency of WUA Management in the Lower Seyhan Irrigation Project
Umetsu Chieko [Research Institute for Humanity and Nature]Nagano Takanori [Research Institute for Humanity and Nature]Donma, Sevgi [VI Regional Directorate of State Hydraulic Works]Coskun, Ziya [VI Regional Directorate of State Hydraulic Works]
セイハン川下流域プロジェクト水灌漑組合の経営効率性
○梅津 千恵子 [総合地球環境学研究所]長野 宇規 [総合地球環境学研究所]Sevgi Donma [トルコ国家水利総局]Ziya Coskun [トルコ国家水利総局]
トルコ・アダナ市郊外に位置するセイハン川下流域プロジェクトでの水管理組合の経営効率性を複合指数により相対的に評価した。DEA分析手法により、経営、工学、厚生に注目した効率性指数を計測し水管理組合の経営を比較した。分析結果では、いくつかの水管理組合は移管時に分割された小規模経営により経営不振に陥っており、大規模な組織改革の必要性が示唆された。
Keyword: 灌漑組合, トルコ, 経営GET PDF=05/05002-31.pdf
発表番号 2-33
Study of improving the validity of global scale water-crop production model for rice paddy dominant regions.
SHINOGI Yoshiyuki [National Institue for Rural Engineering]Charlotte deFraiture [International Water Management Institute ]KAMEYAMA Koji [National Institue for Rural Engineering]UCHIDA Minoru [National Institue for Rural Engineering]
地球規模食糧需給モデルの水田主体流域への適合性向上に関する研究
○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]Charlotte deFraiture [国際水管理研究所]亀山 幸司 [独立行政法人 農業工学研究所]内田 実 [独立行政法人 農業工学研究所]
地球規模食糧需給モデルであるIMPACT−WATERを例に,特に水田主体流域の水問題が食糧需給に及ぼす影響解明を行うために必要な係数値の決定などを行った.本研究ではモデル中の収量反応係数,作付け面積係数,有効降雨,流域係数,地下水涵養量及び水配分シナリオについて検討を行った.その結果,水田主体流域における係数値の決定と,要因の解明を行うことができた.
Keyword: 水循環, 食糧需給, 水管理GET PDF=05/05002-33.pdf
Measurement of Water Flow Rate Control in Ngamoeyeik Irrigation System, Myanmar
Ye Myint [United Graduate School, Tottori University]ISHII Masayuki [Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
Myanmar国Ngamoeyeikかんがいシステムにおける流量管理状況の調査
○Ye Myint [鳥取大学大学院連合農学研究科]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
Myanmar国ではかんがい施設の計画と設計はかんがい局が行っており,施設の信頼性は高いと考えられている。しかし施設管理が適切に行われているとは言いがたく,計画通りのかんがいが実施されているかは不明である。そこでNgamoeyeikかんがい区において水路流量の測定を行い,計画値に近い流量となっていることを確認した。定量的な流量管理手法を導入し,かんがい施設をより有効に活用する必要がある。
Keyword: Discharge management, Flow rate measurement, IrrigationGET PDF=05/05002-34.pdf
発表番号 2-37
Research on the practical application of the powerless gate for stopping flood waters
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]Fumiaki MURAKAMI [Nippon Koei Co.,Ltd.]Akira KAWAI [Nippon Koei Co.,Ltd.]Yasumasa KOHDA [Hokoku-Kogyo Co.,Ltd.]Masafumi SATAKE [Hokoku-Kogyo Co.,Ltd.]
中山間地域における水路防災施設としての無動力止水ゲートの実用化研究
○向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]村上 文明 [日本工営株式会社]川井 明 [日本工営株式会社]江田 保正 [豊国工業株式会社]佐竹 正文 [豊国工業株式会社]
中山間地域の渓流取水工から連なる山腹の用水路では、洪水発生時に受益地への洪水の流入を防ぐためのゲート管理が要求されるが、過疎化・高齢化の影響で管理が高齢者によってなされていることが多く、ゲート操作に危険が伴う。そこで、省力・安全管理を目的としたゲートの実用化に向け、洪水時に水路の水位が上昇すると自動的に閉まる無動力止水ゲートのプロトタイプを製作し、実験によって作動特性を明らかにした。
Keyword: ゲート, 中山間地域, 洪水流入防止GET PDF=05/05002-37.pdf
Development and promotion of Bag Culture System in protected cultivation
SAKAKIBARA Masanori [Aichi-Ken Agricultural Research Center]KANEKO Yosinari [Aichi-Ken Agricultural Research Center]IMAGAWA Masahiro [Aichi-Ken Agricultural Research Center]
施設園芸での「袋培地栽培システム」の開発と普及展開
○榊原 正典 [愛知県農業総合試験場]金子 良成 [愛知県農業総合試験場]今川 正弘 [愛知県農業総合試験場]
袋培地栽培システムは、設置及び撤去が簡単なうえ低コストな栽培法で、水分センサを利用した少量高頻度灌水制御器により排液率を4%以下に抑えることができるので、環境保全型農業が展開できる。経営的には、袋培地栽培における労働時間の短縮分が低コスト生産に寄与した。
Keyword: 灌漑施設, トマト, 袋培地GET PDF=05/05002-38.pdf
Calculations of Farmland Area and Water Demand for Small-scale-recycling-oriented Farms to Maintain Recommended Dietary Allowance
SAITOH Masaki [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]
栄養所要量に基づいた小規模循環型農園を成立させるための農地と用水量の試算
○斉藤 正貴 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学大学院農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]
ヒトの継続的な生存を保障する循環システムを開発するため、シミュレーションモデルによる提案を行った。静岡県においてヒト一人の栄養バランスを保つための構成要素を提示し、必要な農地・森林面積及び必要水量を試算した。今回は農作物収量の変動を考慮し、正規関数による信頼度ごとの収量予測値を用いた。信頼度50%において必要な農地は780 m2、森林は504 m2、必要灌漑水量は1006m3/年と試算できた。
Keyword: 農地計画, ペンマン法, 純用水量GET PDF=05/05002-40.pdf
Maintenance of Irrigation and Drainage Canals by Residents in Rural Settlements
SAKATA Yasuyo [Ishikawa Agricultural College]MURASHIMA Kazuo [Ishikawa Agricultural College]
集落住民による農業用排水路の維持管理実態
○坂田 寧代 [石川県農業短期大学]村島 和男 [石川県農業短期大学]
石川県の手取川七ヶ用水土地改良区の受益地内の199集落の代表者に、集落単位で行う小用排水路の土砂上げ・草刈りに関するアンケート調査を行った。その結果、土地持ち非農家は、作業と費用負担の両面で重要な主体であることがわかった。一方、入作者は、費用は負担するにしても、少なくとも作業を免除される集落が大部分を占めた。これは、土地持ち非農家を含めた自集落の住民によって行われているためと考えられる。
Keyword: 土地持ち非農家, 入作者, 集落GET PDF=05/05002-43.pdf
発表番号 2-44
On the erosion characteristics of main soil in Okinawa
Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Oosawa Kazutoshi [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Nakandakari Tamotu [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
沖縄の主な土壌の浸食特性について
○吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]大澤 和敏 [東京工業大学]仲村渠 将 [鹿児島大学大学院連合農学科]
沖縄県で赤土流出というと,一般的に国頭マージの流出をさす.国頭マージは赤黄色が多く濁水となって水域に流出すると特に目立つ.したがって,国頭マージは沖縄で最も流出しやすい土壌とみなされてきた.しかし,今回筆者らが沖縄の主な土壌,国頭マージ,島尻マージ(石灰岩土壌),ジャーガル(泥岩風化土壌),クチャ(泥岩)について人工降雨により浸食特性を調べた結果,国頭マージは他の土壌より浸食が少ないことが明らかになった.
Keyword: 土壌侵食, 赤土流出, クラストGET PDF=05/05002-44.pdf
発表番号 2-45
Agricultural Erosion Reduction Methods for Red-soil runoff Problem in Okinawa (I) -Controlled plot experiment on farmland-
OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
沖縄赤土流出問題における営農的侵食抑制方法(機法 歿醒呂砲ける比較試験−
○大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
沖縄赤土流出問題を解決するためには,発生源対策が不可欠である.沖縄県石垣島の実際に営農されてきたサトウキビ畑において同一条件の4つの試験区を設置し,土砂流出抑制対策に伴う侵食量の削減量を計測した.その結果,営農による侵食抑制方法として,不耕起状態および作物・残渣による被覆率を常時高く保つ方法が極めて効果的であることが定量的に明らかになった.一方,0.6mの植生帯では土砂の捕捉量は僅かであった.
Keyword: 環境保全, 農地保全, 赤土流出GET PDF=05/05002-45.pdf
Agricultural Erosion Reduction Methods for Red-soil runoff Problem in Okinawa (II) -Simulation by the WEPP model-
NODA Keigo [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
沖縄赤土流出問題における営農的侵食抑制方法(II) −WEPPによるシミュレーション−
○乃田 啓吾 [東京大学大学院農学生命科学研究科]大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
沖縄赤土問題における侵食抑制対策の定量的評価のためにWEPPによるシミュレーションを行った.現地試験の結果と比較することでモデルの適合性を確認した.これを受け,サトウキビの栽培方法による侵食抑制効果の違いを試算し比較した.その結果,植え付け時の畑の全面耕起を行なわない減耕起栽培が,新しく苗を植える年(夏植えの1年目,春植え)の対策として,大きな抑制効果があるという結果を得た.
Keyword: 環境保全, 農地保全, 赤土流出GET PDF=05/05002-46.pdf
Long-term Settlement during and after Soil Dressing at Farm Land on Peat Foundation
Tagashira Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hasegawa Kazuhiko [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Sasaki Nobuo [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Takenaka Katuhiko [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
泥炭地盤上にある圃場の置土施工後の長期沈下挙動
○田頭 秀和 [(独)北海道開発土木研究所]長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]佐々木 伸夫 [北海道開発局 帯広農業事務所]竹中 勝彦 [北海道開発局 帯広農業事務所]
約1.7mの置土を施工した泥炭地盤上の圃場で沈下挙動の連続観測を実施し、施工直後から429日間の結果を整理した。その結果、積雪期は沈下が促進されたこと、融雪期は沈下が進行せず、僅かにリバウンドが発生したことなどが判明した。
Keyword: 置土工法, 泥炭, 長期挙動GET PDF=05/05002-52.pdf
Survey of Polder Dike Deformation by GPS
Tenjin Akira [Ariake Seacoast Conserration Projectoffice]I Toshiharu [NPO Mirai Ariake・Siranui]
GPSによる干拓堤防の挙動測定
天神 彰 [九州農政局有明海岸保全事業所]○井 敏春 [特定非営利活動法人 みらい有明・不知火]
有明海の海岸堤防は、有明粘土層上(厚み20m)に築堤されており、今後とも改修及び維持管理を継続せねばならない。この堤防の施工後の挙動については、従来から地上測量による観測を行っている。近年注目されているGPS利用による新たな管理技術(リアルタイムでの挙動把握、異常気象時のデータ活用等による、設計・施工・管理までの技術向上が図られるものと思慮される)を確立するための挙動調査を行い、一部を報告する。
Keyword: 海岸保全施設, 干拓堤防, GPSGET PDF=05/05002-53.pdf
発表番号 2-62
Selection of bridge form based on cost reduction in Furusato-noudou maze-bridge
YOSHIO Masafumi []KADOMAE Shinsuke []NIWA Yuka []
ふるさと農道まぜ2号橋梁におけるコスト縮減を踏まえた橋梁の形式選定
○芳尾 雅文 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]角前 慎介 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]丹羽 有花 [南勢志摩県民局農水商工部農村基盤室基盤整備志摩G]
ふるさと農道まぜ2号橋梁の形式選定の方法を紹介するとともに、この選定がコスト縮減にどの程度貢献しているかを検証します。
Keyword: 橋梁工法の選定, PC・ポストテンション方式連続中空床版桁橋, コスト縮減GET PDF=05/05002-62.pdf
発表番号 3- 3
Study on various performances of phosphorus adsorption concrete
ASHIDA Hidemasa [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
リン吸着コンクリートの諸性能に関する研究
○芦田 英聖 [島根大学 生物資源科学部]佐藤 周之 [島根大学 生物資源科学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では、リン吸着コンクリートの実用化に向け、即時脱型製法で作製するリン吸着コンクリートの要求性能を圧縮強度とリン除去性能に二つに設定し,両者を定量的に評価した。その結果、リン吸着コンクリートを水環境汚染における面源対策用資材として考えた場合、充填率85%が最適であることがわかった。また、コンクリートを水環境中で使用する際に懸念されるアルカリ成分の溶出についても検討した。その結果、本資材から溶出するアルカリ成分は少ないことがわかった。
Keyword: リン吸着コンクリ−ト, ハイドロタルサイト化合物, 即時脱型製法GET PDF=05/05003-03.pdf
発表番号 3- 4
Fundamental Study on the Utilization of Phosphorous Adsorption Concrete for Vegetation Material
ABE Kouhei [United Gradute School of Agricultural Science,Tottori University]TOMIYAMA Kazutaka [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture,Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science,Shimane University]
リン吸着型コンクリートの植生基盤資材としての利用に関する基礎的研究
○阿部 公平 [鳥取大学大学院連合農学研究科]富山 和孝 [島根大学生物資源科学部]佐藤 周之 [高知大学農学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
本研究では,水環境中で使用したリン吸着型コンクリート(P−CON)に植物の生育を促す効果があるか基礎的に検討を行った。その結果,P−CONは植物の生育を促す効果があり,また,多孔質材料を利用したP−CONは,その効果を強化する可能性が示唆された。特に,ゼオライトは陽イオン交換能によって窒素やカリウム等の栄養塩を吸着することから,植物の生長を補助する材料として有効であるといえる。
Keyword: 多孔質材料, リン吸着コンクリート, 植生基盤GET PDF=05/05003-04.pdf
発表番号 3- 5
Study on utilization of fine particles of demolished concrete for water purification material
UENO Kazuhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]SATO Shushi [Faculty of Agriculture, Kochi University]NONAKA Tsuguhiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
解体コンクリート細粒分の水質浄化材料としての利用に関する研究
○上野 和広 [島根大学 生物資源科学部]佐藤 周之 [高知大学 農学部]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,解体コンクリート細粒分を水環境修復を目的としたリン除去材料として再利用できるかを検討した。カラム法によりリン除去能力を評価した結果,解体コンクリート細粒分は粗粒分と比較して高いリン除去能力を有することが明らかとなった。また,カラム内に生成した白色沈殿物の同定により,そのリン除去機構がセメントペースト部分から溶出するカルシウムイオンとの晶析脱リン反応によるものであることを明らかにした。
Keyword: 解体コンクリート細粒分, リン除去, カルシウムイオンGET PDF=05/05003-05.pdf
発表番号 3- 8
Nitrate Removal Using Sugar Refinery Wastes
Ueda Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]
製糖廃棄物を利用した硝酸態窒素除去
○上田 達己 [農業工学研究所]凌 祥之 [農業工学研究所]山岡 賢 [農業工学研究所]
製糖工場から出る廃棄物であるバガスと廃糖蜜を利用した生物学的窒素除去(脱窒)技術を開発した。バガスと廃糖蜜の混合物をペレット化・炭化し脱窒菌の担体とするとともに,廃糖蜜の希釈液を脱窒反応の水素供与体として用いた。水理学的滞留時間が0.8時間以上,かつ原水の炭素/窒素比(C/N比)がおよそ2〜4の条件下で,窒素除去率85%以上が達成された。
Keyword: 環境保全, 水質, サトウキビGET PDF=05/05003-08.pdf
発表番号 3-10
The difference of the nitrogen removal by applied various types of organic matters
KURODA Hisao [College of Agriculture,IBARAKI university]KAKIAGE Toshihiko [College of Agriculture,IBARAKI university]HIRANO Mayumi [United Graduate School TUAT(IBARAKI Univ.)]KATO Tasuku [College of Agriculture,IBARAKI university]NAKASONE Hideo [College of Agriculture,IBARAKI university]
施用有機物の違いによる窒素除去について
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]書上 寿彦 [茨城大学農学部]平野 真弓 [東京農工大学連合大学院]加藤 亮 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
水田を利用した窒素除去能力を持続させるために、水田への有機物の施用量と施用方法を選定するための実験を行った。実験は、25℃の暗条件下で、窒素除去能力を低下させた土壌を用いて行った。有機物は、農業系有機物資材を中心に絞り込みを行った。その結果、糠と稲藁が窒素除去に有効であった。しかし、糠は分解が早く、アンモニア態窒素が発生したため施用方法を工夫する必要があった。稲藁は、窒素除去に有効であることがわかった。
Keyword: 窒素除去, 有機物, 脱窒GET PDF=05/05003-10.pdf
発表番号 3-12
Application of waste rural sewage sludge to nitrate nitrogen removal
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
硝酸性窒素除去への余剰集落排水汚泥の適用性検討
○山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]廣瀬裕一 [独立行政法人 農業工学研究所]上田達己 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
農業集落排水施設で窒素除去に働くとともに,その後余剰になって廃棄される集落排水汚泥の持つ硝酸性窒素(NO3−N)除去能力に着目した.汚泥層を形成させ,NO3−N汚濁水を浸透させることでNO3−N除去する技術の実用化に向けて,汚泥層の透水性及びNO3−N除去を調査した.汚泥層の透水係数は10の−6乗オーダーと難透水性を示した.汚泥層浸透によるNO3−Nの除去率は61〜89%であった.
Keyword: 汚泥, 硝酸性窒素, 除去技術GET PDF=05/05003-12.pdf
発表番号 3-15
Sediment control characteristics of vegetative filter strips
Shiono Takahiro [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Tamashiro Kazuya [Haneji-okawa Irrigation Project Office, OGB]Haraguchi Noburo [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Miyamoto Teruhito [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
草生帯の赤土流出軽減特性
○塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]玉城 和也 [沖縄総合事務局羽地大川農業水利事業所]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]
沖縄地方の赤土流出軽減対策法として草生帯を効率的に活用するには,草生帯の土砂流出軽減特性を明らかにする必要がある.本報では,現地観測結果に基づき草生帯の赤土流出軽減特性に関する考察を行った.草生帯の土砂流出軽減には,草生帯周辺部における表流水の流速低下による流出土砂の沈降が大きく寄与していると推察された.赤土流出軽減効果は土砂の粒径クラスと草生帯の幅に影響を受けることが明らかとなった.
Keyword: 草生帯, 赤土流出, 国頭マージGET PDF=05/05003-15.pdf
The function of self purification in the gravel bed of a natural river (3) − The Spring DO production rate by adherent algae in the lower Shigenobu −
Kaino Osamu [Faculty of Agriculture, Ehime University]Miyosi Eri [Faculty of Agriculture, Ehime University]
砂礫河床自然河川の浄化能(3) −重信川下流域の付着藻類による春期のDO生産量 −
○戒能 治 [愛媛大学農学部]三好 恵里 [愛媛大学農学部]
藻類による浄化能の測定を目的として、自然河川で観測及びそのデータ解析を行った。具体的には、DO濃度収支モデルを作成し、重信川下流域において、2地点間を流下する河川水のDO濃度を観測し、その変化量から流下過程におけるDO収支を調べ、流下中における藻類のDO生産量を求め、DO生産速度と日射量の関係を求めた。その結果、DO生産速度特性は強光阻害を受ける前と強光阻害を受けた後では大きく異なることが判明した。
Keyword: 水質, 水環境・水質, 現地観測GET PDF=05/05003-16.pdf
発表番号 3-17
Quantitative Evaluation of Nutrient Reduction Function of Irrigation Pond - A case study in the Konoyama area, Kishiwada, Osaka -
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]MATSUSHIMA Ryuji [Horiba Techno Service CO., LTD.]HORINO Haruhiko [Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]OGINO Yoshihiko [Emeritus professor of Osaka Prefecture University]
ため池のもつ栄養塩類流出防止機能の定量評価 −大阪府岸和田市傍示池の事例研究−
○中桐 貴生 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]松島 隆治 [(株)堀場テクノサービス]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院生命環境科学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学名誉教授]
大阪府神於山地区傍示池を対象に,窒素・リンに関する栄養塩類流出防止機能の定量評価を試みた.さらに,ため池水質モデルを開発し,仮想条件下でのシミュレーション評価も行った.この結果,T−NおよびT−Pの年間負荷流出防止量はそれぞれ1,590kgおよび320kgとなり,本池が下流への栄養塩類流出を防止する機能を果たしていることが示された.また,この機能はため池の管理操作や集水域内の土地利用にも影響を受けることを明らかにした.
Keyword: ため池, 栄養塩類流出防止機能, 水質GET PDF=05/05003-17.pdf
発表番号 3-24
Material Balance Investigation in the Coastal Paddy Field of Kahokugata- Lake (2)
HASHIMOTO Iwao [Ishikawa Agricultural College]MARUYAMA Toshisuke [Ishikawa Agricultural College]
河北潟沿岸水田におけるN,P収支(2)
○橋本 岩夫 [石川県農業短期大学 ]丸山 利輔 [石川県農業短期大学 ]
石川県河北潟における水質低下の原因の一つに,潟周辺の水田農業が指摘されている。そこで,筆者らはその基礎的研究として,潟沿岸に試験田を選定し,負荷発生の物質を搬送する水の収支と,T−N と T−P の収支を調査した。そして,年間の収支調査から,河北潟周辺の稲作は N,P を用水,降水,圃場土から吸収・利用しており,河北潟の水質保全に資しているという結果を得た。
Keyword: 閉鎖性水域, 物質収支, 河北潟GET PDF=05/05003-24.pdf
Nitrogen balance in the large-sized paddy field
YOSHINAGA Ikuo [National Institute for Rural Engineering]HITOMI Tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]MIURA Asa [National Institute for Rural Engineering]SHIRATANI Eisaku [National Institute for Rural Engineering]
大区画水田の窒素収支について
○吉永 育生 [農業工学研究所]人見 忠良 [農業工学研究所]三浦 麻 [農業工学研究所]白谷 栄作 [農業工学研究所]
1.5 haの大区画水田における,窒素収支を目的として現地観測を実施した.水収支と窒素収支の観測を行うとともに,水田内の水移動を再現するために3連のタンクモデルを適用した.窒素の総排出負荷量は13.8 kg/ha,差し引き排出負荷量は1.4 kg/haであった.灌漑水の平均T−N濃度が1.2 mg/Lと,窒素浄化が期待される値より低かったため,差し引き排出負荷量がプラスとなった.
Keyword: 窒素収支, 水田, タンクモデルGET PDF=05/05003-25.pdf
Balance of organic matter in a paddy field
hitomi tadayoshi [National Institute for Rural Engineering]yoshinaga ikuo [National Institute for Rural Engineering]miura asa [National Institute for Rural Engineering]shiratani eisaku [National Institute for Rural Engineering]
水田における有機物収支について
○人見 忠良 [独立行政法人 農業工学研究所]吉永 育生 [独立行政法人 農業工学研究所]三浦 麻 [独立行政法人 農業工学研究所]白谷 栄作 [独立行政法人 農業工学研究所]
水環境保全上、重要な水質項目である有機物に着目した水田の現地調査結果を報告する。有機物濃度は田面水では上昇し、浸透水では減少した。差引き排出負荷はTOCが汚濁排出型、Org−Nが浄化吸収型を示した。有機物負荷の主要排出経路は浸透によるものであった。また、C/N比やCOD/TOCの相関が灌漑水と田面水で異なり、水田を通過することにより水中有機物の構成要素に変化が生じたことが推定される。
Keyword: 水田, 有機物, C/N比GET PDF=05/05003-26.pdf
Occurrence Mechanism of Hypoxic Water in the Western Inner Part of Ariake Sea
Koriyama masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]Seguchi masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]Ishitani tetuhiro [The United Graduate of Agricultural Sciences, Kagoshima University]
有明海奥部西岸域における貧酸素水塊の発生機構について
本報では、夏季の有明海奥部における貧酸素水塊の発生機構を明らかにするため、現地観測を行い、その発生要因について検討、考察した。その結果、有明海奥部西岸域では、夏季の小潮時を中心に、ほぼ1週間にわたり激しい貧酸素水塊の発生が確認された。また、対象海域における貧酸素水塊発生の根源的な原因の1つとして、小潮時における流速の低下による海水の攪拌力の減少とそれに伴う海水の成層化が推察された。
Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 成層GET PDF=05/05003-27.pdf
Short-term Forecast of Dissolved Oxygen in the Deepest Site of Lake Koyama by using Local Approximation Method
Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kato Makiko [RADIX Co., Ltd.]
Local Approximation法による湖山池最深部の溶存酸素の短期予測
○原田 昌佳 [鳥取大学農学部]吉田 勲 [鳥取大学農学部]加藤 真希子 [株式会社ラディックス]
カオス工学の分野で開発された予測手法であるLocal Approximation法(LA法)を用いて,湖山池最深部の表層と底層のDOの短期予測を行うとともに,それぞれのカオス性の有無について検討した.その結果,底層DOは低次元のカオス性を示し,表層DOはカオス性を示さなかった.また,カオス性の有無に関わらずDOの短期予測に,過去の軌道情報を利用して将来を予測するLA法の適用は有効であった.
Keyword: 水環境, 湖沼, 溶存酸素GET PDF=05/05003-28.pdf
発表番号 3-30
Statistical estimation of nitrogen load basic unit in the Kasumigaura valleys
Nakada Toru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Hashimoto Shizuka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
統計的手法による霞ヶ浦流域における窒素負荷原単位の推定
○中田 達 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]橋本 禅 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
自治体単位での統計情報から,霞ヶ浦に流れ込む河川流域ごとの土地利用別面積,人口,家畜飼養頭数をGISによって独自に算定した。それを基に各河川において実測された流出負荷量とで,重回帰分析を用いて流域全体を代表する値としての窒素負荷原単位を推定した。既往研究において示される値と比較した結果,水田や畑地の原単位は妥当な値が得られたが,点源系の原単位は排泄物処理の多様性などのために統計的手法での評価は難しいことがわかった。
Keyword: 窒素負荷原単位, 重回帰分析, 霞ヶ浦GET PDF=05/05003-30.pdf
発表番号 3-33
Influence mixing carbide on the physical and chemical properties of Shimajiri maji soil in Miyako Island
炭化物の混入が宮古島の島尻マージ土壌の理化学性に与える影響
○陳 嫣 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
本研究は島尻マージ土に異なる再資源炭を混入し、再資源炭の施用が土壌の理化学性に及ぼす影響を検討し、現地における再資源炭施用技術確立のための基礎資料とするものである。 炭化物を投入することによって、‥膺マージ土壌の透水性は顕著な変化はなかったが、保水性は改良された。島尻マージ土壌を通って浸透排出した水の硝酸態窒素濃度は下がり、硝酸態窒素成分の一部は炭化物に吸着された可能性がある。また、牛ふん炭がバガス炭より硝酸態窒素の吸着能が高かった。
Keyword: 再資源炭, 保水性, 透水性GET PDF=05/05003-33.pdf
Improvement of soil physical properties by applying rural waste compost
FUJIKAWA TOMONORI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]TAKEUCHI KEN [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
集落排水汚泥混入による土壌物理性の改良効果について
○藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]竹内 憲 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土壌に, 二種類の集落排水汚泥を混合し, 透水性と保水性の変化を調べた. 籾殻入りの汚泥は混合率をあげると透水係数は大きくなったが, 20日を過ぎると小さくなった. ペースト状の汚泥は, 混合率が低いと, 混合直後透水係数は大きくなるが, その後小さくなり, 混合率が高いと, それとは逆の傾向を示した. 籾殻入りの汚泥を混合した試料は保水性が下がるのに対し, ペースト状の汚泥を混合した場合, 保水性が上がった.
Keyword: 集落排水汚泥, 土壌改良, 透水性GET PDF=05/05003-34.pdf
発表番号 3-35
Cotton and coal-ash:their effectiveness while using as locally sourced water holding materials in arid land soil
ROY Kingshuk [College of Bioresource Sciences, Nihon University]KITANI Osamu [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Zhang Wei [China Agricultural University, Beijing]
乾燥地土壌における現地型保水材とその有効性について −綿及び石炭灰を利用した場合−
○Kingshuk ROY [日本大学生物資源科学部]木谷 収 [日本大学生物資源科学部]張 ? [中国農業大学]
砂漠化の進行が著しい乾燥地域では、土壌の保水能力の改善が重要である。特に、膨大な乾燥地域を有する中国では、気象・気候的な原因の他に人間活動が砂漠化をより加速させる主な原因として指摘されている。そこで、本研究は、乾燥地土壌の保水力改善を目的とし、地域住民(中国)に受け入れやすい方法として、綿及び石炭灰(ゼオライト化したもの)を土壌中に混合し、保水材としての有効性を実験的に調べることにした。
Keyword: 砂漠化, 乾燥地, 保水材、現地型GET PDF=05/05003-35.pdf
Improvement on Reclamation Methods of Acid Sulfate Soil
酸性硫酸塩土壌の改良方法の検討
酸性硫酸塩土壌の改良において,洗脱のための使用水量の削減および安価で入手しやすい中和剤を検討することを目的とし,カラム実験と中和実験を行った.実験結果より,土壌の成分洗脱は,水を上部から浸透させるよりも湛水させる方が同じ洗脱水量あたりの効率がよくなる可能性が示唆された.また,炭酸カルシウム以外の資材でも添加量を増やすことによって炭酸カルシウムとほぼ同等の中和能力が得られることが示された.
Keyword: 洗脱, 中和, 土壌改良資材GET PDF=05/05003-36.pdf
The Change of Outflow and the Water Quality from the Grazing Green of Organic Livestock
Tada satoshi [Division of Bio-production and Environmental Science, Kitasato University]Shima Eikiti [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]Tutumi Satoshi [Faculty of Bio-production and Environmental, Kitasato University]
有機畜産が行われている放牧草地からの流出水と水質の変動
○多田 智 [北里大学大学院獣医畜産学研究科]嶋 栄吉 [北里大学獣医畜産学部]堤 聰 [北里大学獣医畜産学部]
青森県の有機畜産の行われている放牧場を事例に,降雨,地下水位の変動と対象集水域内からの流出水の水質を調べ,季節変動,放牧,降雨の影響について検討した.その結果,春季から夏季にかけて地下水位が低く,秋季にかけて高くなる傾向を示した。また流量と水質は降雨の影響が顕著であった.さらに,放牧と降雨により負荷量が増大する傾向が見られた.今後は無降雨時の放牧下での短時間の水質の変動,融雪期の水文・水質特性について調査,検討することが課題である.
Keyword: 放牧草地, 流出, 水質GET PDF=05/05003-41.pdf
Water quality change by proper treatment on the pig breeding
ISHIJIMA Tomoe [College of Agriculture IBARAKI University]KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]
畜産排せつ物の処理の適正化による水質変動への影響
○石島 智恵 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
畜産主体の集水域で、長期間の連続調査と降雨時の集中調査を行っている。調査期間中に「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行されたため、その効果を明らかにするために、施行前後の4ヶ月間の流出状況を比較した。T−NとT−P濃度および比負荷を比較したが、その変化はほとんど認められなかった。よって、土壌中に蓄積された負荷が流出するまでには時間がかかることが確認された。
Keyword: 畜産排水, 比負荷, 集水域調査GET PDF=05/05003-42.pdf
Effect of Air, Sulfur and Carbon on Denitrification in Soil of Glass Land Applied with Cow Manure
MOYORI Manami [ES General Laboratory]SATTA Naoya [Faculty of Agriculture,Iwate University]NOBORIO Kosuke [Faculty of Agriculture,Meiji University]KOGA Kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
家畜糞尿連用牧草地の脱窒特性に及ぼす大気、硫黄、炭素源の影響
○藻寄 まなみ [螢ぁ璽┘港躪膰Φ羹]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]登尾 浩助 [明治大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]
家畜糞尿の圃場への還元は資源の有効利用と営農上の点から有効な糞尿処理法であるが、過剰、不適切な糞尿施用は地下水の硝酸態窒素汚染を引き起こす原因となっている。土壌からの窒素溶出及び硝化・脱窒過程を把握するため、牧草地土壌を用いてバッチ実験を行い、脱窒反応に関わる基礎的条件を検討したところ、硫黄・炭素源の供給により脱窒促進が可能であり、地下水及び周辺水環境の窒素汚染を低減できると考えられる。
Keyword: 脱窒, 牧草地, 糞尿施用GET PDF=05/05003-43.pdf
発表番号 3-45
Runoff characteristics from the bogs to the ditches in rural area, Hokkaido
Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]Takahashi Hidenori [Hokkaido Institute of Hydro-climate]
農業地域に残存するミズゴケ湿原からの排水路への流出特性
○高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]高橋 英紀 [北海道水文気候研究所]
かつての石狩泥炭地の名残である上美唄湿原(ミズゴケ湿原)において、周囲を取り巻く排水路への流出実態を調査し特性評価と実流出量の推定を行った。その結果、排水路の直接影響範囲は約20〜30mで、融雪及び降雨による地下水位変動に伴って流出量が変動することが明らかとなった。また複数の方法により法面からの実流出量を推定した結果、融雪期で概ね0.5〜1.1m3day−1m−2、春〜秋期で概ね0.1〜0.5 m3day−1m−2内外であると推定された。
Keyword: ミズゴケ湿原, 流出, 排水路GET PDF=05/05003-45.pdf
発表番号 3-47
SS Run off and Influence on River environment in Shinotsu Region during the Paddling Period
Kogita Yukiko [Graduate of school of Agriculture,Hokkaidou university]Yamamoto Tadao [Graduate of school of Agriculture,Hokkaidou university]Inoue Takashi [Graduate of school of Agriculture,Hokkaidou university]Nagasawa Tetuaki [Graduate of school of Agriculture,Hokkaidou university]
篠津地域における代かき期のSS流出と河川環境への影響
○小木田 有紀子 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
代かき濁水が周囲の水環境に与える影響が懸念されている。篠津地域を事例として代かき期の水質水文状況を把握し,石狩川本川に及ぼす影響について検討した。その結果,代かき期の水収支や水質には土地利用や水管理が影響し,篠津運河の差し引き負荷は汚濁型であることがわかった。しかし代かき排水についてほとんど対策を行っていないことから,代かき,落水などの方法の見直しや徹底した水管理によって本川への影響を軽減することも可能と思われる。
Keyword: 代かき, SS, 石狩川GET PDF=05/05003-47.pdf
Actual Condition of Sediment Solid from Cultivated Land and etc. in a Medium Scale Basin (2) - Observation Examples of Middle Reaches Basin in Sakura River -
Banzai Kenji [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]Kanda Kenichi [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]Nakajima Yasuhiro [Na. Res. Inst. Agro-Environmental Sci.]
中規模流域における農耕地等から流出する懸濁物質の実態把握(2) −桜川中流域での実測例−
○ 坂西 研二 [農業環境技術研究所]神田 健一 [農業環境技術研究所]中島 泰弘 [農業環境技術研究所]
中規模流域桜川の分割断面における,河川中心部と左右両岸付近での採水における懸濁物質濃度を比較すると,懸濁濃度が小さければ,各採水点での差は見られず,懸濁濃度が大きいとき君島橋で大きく,塙世新橋では小さい。2004年は台風による洪水で,大流量が発生したが,そのときの流量,懸濁物質,全窒素,全リンの各濃度を観測した。流量が増大すると,懸濁濃度は増加するが,全窒素は平時と変わらぬ値であった。河川内据置型濁度計値と採水装置定期的現場採水値と比較した。
Keyword: 水質調査, 懸濁物質, 窒素GET PDF=05/05003-48.pdf
発表番号 3-52
The relationship between land use and water quality variables of small ponds in Ishikari Peatland
KIZUKA Toshikazu [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]YAMADA Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]YAZAWA Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
石狩泥炭地における土地利用と小湖沼水質の関係
○木塚 俊和 [北海道大学大学院農学研究科]山田 浩之 [北海道大学大学院農学研究科]矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]
石狩泥炭地の小湖沼を対象に,土地利用と湖沼水質の関係について検討した。正準対応分析(CCA)の結果,湖沼水質は湖沼内部変量(水深など),農地利用変量(水田・畑地面積率),水路変量(種類・数)の影響を受けている事がわかった。さらに,これら環境変量の相互作用が考えられたため,湖沼水質保全には対象湖沼や近隣だけでなく,湖沼集水域を視点とした対策を取る事が重要であると考えられた。
Keyword: 水質, 土地利用, CCAGET PDF=05/05003-52.pdf
発表番号 4- 1
Estimation of Fertilizer Efficiency of Rural Sewage Sludge Compost
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
農業集落排水汚泥コンポストの肥効推定
○中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]森 淳 [独立行政法人農業工学研究所]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
コマツナの栽培試験を行い,窒素収支から汚泥籾殻コンポストの肥効性を評価した.また,δ15N値を用いた肥効推定法の適用性を検討した.その結果,コンポストの窒素肥料としての効果は,施用後約1ヶ月間では化学肥料の約37%であり,δ15N値の解析から,作物への窒素供給源を推測する場合,土,硫安と汚泥コンポストの吸収過程でのδ15N値の変化(同位体分別)の違いを考慮しなければならないことが明らかとなった.
Keyword: 汚泥コンポスト, 肥効, 安定同位体比GET PDF=05/05004-01.pdf
発表番号 4- 2
N2O gas emission from a grass field applied with Cow Manure
Ode Kazuhito [Faculty of Agriculture, Iwate University]Noborio Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Satta Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Mukaida Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
糞尿還元牧草地からのN2Oガスの発生
○大出 一仁 [岩手大学農学部]登尾 浩助 [岩手大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]向井田 善朗 [岩手大学農学部]
土壌は微生物活動を通じてガスを発生する主要な媒質である。特に、家畜ふん尿からN2Oが発生する。N2Oは温暖化ガスであるだけでなく、成層圏オゾン層の衰退に作用するため、地球環境に与える影響は大きい。クローズドチャンバー法によりリードカナリー傾斜牧草地におけるN2Oガスの発生について調べた。N2Oガスフラックスは含水率の増加に伴って上昇する傾向が見られた。
Keyword: N2O, クローズドチャンバー法, ガスフラックスGET PDF=05/05004-02.pdf
発表番号 4- 3
Continuous measurement of greenhouse gases emitted from a grass field applied with dairy cattle manure
Mikami Chika [Faculty of Agriculture, Iwate University]Noborio Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Satta Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]Koga Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Mukaida Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
家畜糞尿還元牧草地から発生する環境負荷ガスの経時的測定
三上 千佳 [岩手大学農学部]○登尾 浩助 [岩手大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]向井田 善朗 [岩手大学農学部]
家畜ふん尿を農地に還元することは営農上経済的効果がある。しかし、過剰な還元は水環境や大気環境に悪影響を与える恐れがある。特に、家畜ふん尿からは亜酸化窒素、メタンなどの温室効果ガスが発生する。3次元超音波風速計とガスモニターを使った条件付採取法により、リードカナリー牧草畑における経時的なガスフラックスを測定した。積雪期においても畑面からの温室効果ガスの発生が微量ではあるが測定された。
Keyword: 条件付採取法, 温室効果ガス, 亜酸化窒素ガスGET PDF=05/05004-03.pdf
発表番号 4- 9
Environmental Consideration and Resident' Opinion of Reservoir Improvement in Urbanized Area
SUGIUCHI Makoto [Kinki Regional Agricultural Administration Office]ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]
都市化地域における農業用ため池整備の環境配慮と住民評価
○杉内 誠 [近畿農政局]石田 憲治 [農業工学研究所]
環境に配慮したため池整備施設のアンケート結果について、住民評価値に大差のない2枚の写真の施設整備内容を比較すると、環境配慮に関する改善指摘が多いにもかかわらず住民評価の高い施設は、安全性に関する評価が高い施設であることが明らかになった。親水と安全性確保のようにトレードオフの関係が生じる複数機能の追求に際しては、ハード整備の限界を住民の利用意向や維持管理の方法で補完する必要があることが指摘できる。
Keyword: 環境保全, 農業水利施設, アンケートGET PDF=05/05004-09.pdf
Plan of Saigu regulating reservoir considering environmental aspects
yagi masahiro [miyagawa 2nd-stage irrigation office]nisio tosiya [miyagawa 2nd-stage irrigation office]oohara tosiiti [miyagawa 2nd-stage irrigation office]yokoyama yasufumi [miyagawa 2nd-stage irrigation office]
斎宮調整池の環境に配慮した計画について
八木 正広 [宮川用水第二期農業水利事業所]西尾 利哉 [宮川用水第二期農業水利事業所]大原 敏一 [宮川用水第二期農業水利事業所]○横山 康史 [宮川用水第二期農業水利事業所]
斎宮調整池建設工事は既設のため池を含め周辺地山を掘削し調整池を建設するが、調整池の池敷き掘削に相当な面積の土地改変を伴うことから工事実施に当たり、自主的な環境影響評価を行った。現況調査を実施し、予測、評価するとともに環境保全措置の検討を行った。事業周辺地域では多種多様な動植物の生息が確認され、環境保全措置の1手法として既設のため池の一部を掘削区域から除外し、保全する環境に配慮した計画とするものである。
Keyword: 環境影響評価, 環境保全措置, GET PDF=05/05004-10.pdf
Environmental impact investigation and cnservation countermeasure in Koda Dam
Kato Syuichi [Hasamagawa Joryu Irrigation Project]Sato Kikuo [Hasamagawa Joryu Irrigation Project]Yokoyama Yosihiko [Hasamagawa Joryu Irrigation Project]
小田ダムにおける環境影響調査と保全対策
○加藤 修一 [東北農政局迫川上流農業水利事業所]佐藤 喜久夫 [東北農政局迫川上流農業水利事業所]横山 義彦 [東北農政局迫川上流農業水利事業所]
国営かんがい排水事業迫川上流(二期地区)において建設中の小田ダムは、平成17年3月から試験湛水を始めている。本来環境影響評価法に基づく事業に位置づけられていない経緯があったが、湛水開始を前に環境影響調査を行い、その結果に基づいて、水温、水質、動植物に対する保全対策を講じた。今後はモニタリング調査を行い必要に応じて修正・改善を加えていく予定である。
Keyword: 環境影響評価, 適応型管理, GET PDF=05/05004-11.pdf
A Study on Soil Environments Growing of Tokai Hill Land Elements(供法Soil Moisture and Topography of Marsh Contained Toki Gravel Beds−
UENO Kaoru [Research Institute for Biological Functions, Chubu University ]AICHI Makiko [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]MINAMI Motoyasu [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]TERAI Hisayoshi [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]KONO Yasuhiro [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]TANIYAMA Tetsuro [College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University]
東海丘陵要素植物の生育する土壌環境に関する研究(供法 歸擺砂礫層を含む低湿地の土壌水分状態と地形−
○上野 薫 [中部大学生物機能開発研究所]愛知 真木子 [中部大学応用生物学部]南 基泰 [中部大学応用生物学部]寺井 久慈 [中部大学応用生物学部]河野 恭廣 [中部大学応用生物学部]谷山 鉄郎 [中部大学応用生物学部]
東海丘陵要素植物群落の保全・管理を目標とし,これら植物群の自生地の土壌環境の把握を2004年1月より行っている。2005年度は,昨年度のデータをもとに,調査による撹乱にも耐えうる面積をもち,豊富な植生を有する湿地を一地点選抜し,これら植物群落の培地の土壌水分状態(pF値)の通年観測を開始したのでこの概要を報告した。また,この湿地の簡易測量結果も併せて報告した。
Keyword: 低湿地保全, 東海丘陵要素, 植物群落の培地土壌の物理性GET PDF=05/05004-12.pdf
The study on continuous utilization and management of grassland resource in Wusin Banner, Inner Mongolia
Daogetong [United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University ]AMAYA-TAKAO [Faculty of Applied biological Science, Gifu University ]
内モンゴル・ウーシン旗における草地資源の持続的利用と管理への検討
◯道格通 [岐阜大学大学院連合農学研究科]天谷 孝夫 [岐阜大学応用生物科学部]
地球規模での環境問題の重要課題である、内モンゴル草原地帯の適切な管理と持続的な利用に関し、オルドス市・ウーシン旗のモウス砂漠域において調査を実施した。代表的な6植被類型地点を対象に、土壌・植生・水質・社会科学的各調査を行った結果、牧地の退化実態とその修復への困難性もまた明らかとなった。今後は、より詳細な現地調査を行うと共に、各牧民戸による環境修復への取組支援策を提言する予定である
Keyword: 砂漠化, 緑化, 農地保全GET PDF=05/05004-13.pdf
Analysis of potential map for threatened paddy weed in Tochigi Middle Eastern region
MINETA Takuya [Natural Institute for Rural Engineering]ISHIDA Kenji [Natural Institute for Rural Engineering]IIJIMA Takashi [Natural Institute for Rural Engineering]
栃木県中東部における水田希少植物の分布ポテンシャルの解析
○嶺田 拓也 [独立行政法人農業工学研究所]石田 憲治 [独立行政法人農業工学研究所]飯嶋 孝史 [独立行政法人農業工学研究所]
栃木県中東部地域において水田環境に生育する希少植物の集中分布域の環境特性に基づき、地域内の分布ポテンシャルを推定した。また土地利用や年代別の圃場整備情報から、GISで水田希少植物に及ぼす影響を解析した。水田希少植物の分布ポテンシャルは1976年には地域内水田面積の%を占めたが、土地利用率の変化により1991年には水田面積が%減少し、また圃場整備による分布ポテンシャルの変化が認められた。
Keyword: 希少種, 生態系保全, 圃場整備GET PDF=05/05004-15.pdf
発表番号 4-18
Reformation into Well-drained Paddy Field Influence on Dragonflies Larva of Inhabit Situation
WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]FUJIMORI Sinsaku [National Institute for Rural Engineering]
乾田化がトンボ幼虫の生息に与える影響 −生物多様性に配慮した水田整備技術の検討−
○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
農村の生物多様性低下の要因に乾田の増加があげられていることから、乾田化がトンボ幼虫の生息に与える影響を調べた。その結果、非潅漑期に用水供給がないと多くのトンボ種は乾燥や寒さに耐えられずに死亡した。中でもアオモンイトトンボ幼虫は湛水深がなくなってから砂質土で4日、重粘土で8日、関東ロームで23日後に全滅した。生物多様性を維持するためには通年湛水や常時湿潤管理が可能な保全地の必要性が明らかとなった。
Keyword: トンボ幼虫, 乾田化, 水田ビオトープ整備GET PDF=05/05004-18.pdf
発表番号 4-20
An Application the Stable Isotope Ratio Analysis to Examine Food Web in Paddy Fields
Konagaya Satoru [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]Onogawa Syuuichi [Graduate School of Agriculture,IBARAKI Univ]Kobayashi Hisashi [School of Agriculture,IBARAKI,Univ.]
水田における食物網解析のための安定同位体比マッピングの試み
○小長谷 暁 [茨城大学大学院農学研究科]小野川 周一 [茨城大学大学院農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]
農法や水管理の異なる水田を対象地として、食物網解析のための基礎的な知見を得るために、土、水、稲、プランクトン、ヤゴの安定同位体比を分析した。その結果、水のδ13Cは灌漑方式の違いを反映していると考えられた。また、ヤゴはプランクトンよりも栄養段階が上位であること、種類によって異なる有機物由来の食物連鎖の系列に属していることが推測された。
Keyword: 安定同位体比, 食物網, 水田生態系GET PDF=05/05004-20.pdf
発表番号 4-29
Fish Habitat in Lowland Polder under Rurbanization -Case Study in Shirone-go, Niigata-
Horita Isao [Hokuriku Regional Agricultural Administration Office, MAFF]Tamashiro Itsuka [Faculty of Agriculture, Niigata University]Fujita Eri [Faculty of Agriculture, Niigata University]Arita Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Niigata University]Misawa Sin-ichi [Faculty of Agriculture, Niigata University]Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]
都市化の進む低平輪中地域での魚の生息状況 −新潟県白根郷の調査事例−
堀田 功 [農林水産省北陸農政局]玉城 いつか [新潟大学農学部]藤田 絵理 [新潟大学農学部]有田 博之 [新潟大学農学部]○三沢 慎一 [新潟大学農学部]森井 俊広 [新潟大学農学部]
排水機場の新設計画に環境護岸を導入するため,周辺の魚類の生息状況と水質,水路構造との関連を調べた。低平輪中地帯であることから,水質は良好とはいいがたいが,必ずしもそれに応じて,魚類の生息数が少ないわけではない。水路構造によって作り出される深みやよどみを中心に,相対的に多くの生息数を確認することができた。また,室内水路での遊泳行動の観察から,よどみにできる局所的な水流の効果を知ることができた。
Keyword: 低平輪中地帯, 水質, 魚の生息状況GET PDF=05/05004-29.pdf
Improvement of U-type ditch waterway with the slope for the small animal escape
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]
小動物脱出用スロープ付U字溝水路の改良について
○奥島 修二 [農業工学研究所]小出水 規行 [農業工学研究所]竹村 武士 [農業工学研究所]
圃場整備による土水路からコンクリート水路への改変では、両生類にとっては、転落時の水路からの脱出が困難となるなど水路横断方向への移動障害となっている。対策工である既存の脱出スロープ付U字溝水路を取り上げ、室内実験から流水時の問題点とその改善工法を提示し、カエルを想定した球形浮きによる流下実験から、脱出部での捕捉効果、停留効果を確認した。
Keyword: 斜路付脱出水路, 移動阻害, 改良工法GET PDF=05/05004-31.pdf
Observation of inner fish fauna in the three types of log mattress with different structure
YOSHIDA Naohisa [Graduate School of Utsunomiya Univ.]TAKAHASHI Nobuhiro [Graduate School of Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [ Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [ Utsunomiya Univ.]
構造が異なる3種の井桁沈床における内部生息魚類相の把握
○吉田 尚寿 [宇都宮大学大学院]高橋 伸拓 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
栃木県河内町西鬼怒川地区谷川には井桁沈床が既設されている。本研究では、井桁沈床の内部を利用する魚類相の把握を水中ビデオを用い、昼夜別で3種の井桁沈床において行った。井桁沈床を利用する魚類の行動は、4つに分類できることが分った。井桁沈床内部には昼間に1科4種、夜間に3科6種の魚類が確認された。ウグイとフナ類は昼間に比べ夜間に井桁沈床で有意に多く生息している傾向が検定により示された。
Keyword: 井桁沈床, 近自然河川工法, 魚類相GET PDF=05/05004-38.pdf
発表番号 4-39
Development of “the Fish Habitat Pit” in irrigation and drainage canals considering of ecosystem
生態系に配慮した農業水路用「魚巣桝」の開発
コンクリートライニング農業水路は、水理上効率的な構造物である。一方、魚類生態系に配慮した構造とするには、流速の低減や底質・植生などが必須条件となるが、水路断面が一定かつ直線的で限られた農業水路空間内では河川のように横断的な水辺の移行帯を創出することは困難である。これらの代償措置として縦断的に泥溜桝を設置し淵を形成することによって、通水断面の確保と桝内に自然石や水草等の配置による魚類の休息・避難・越冬・産卵場となる踏石ビオトープとしての環境空間構造を構築することを目的に「魚巣桝」の開発を試みた。
Keyword: 魚巣桝, 水理模型実験, 掃流砂GET PDF=05/05004-39.pdf
発表番号 5- 1
Support to the Village Community Activity Reforming Rural Landscapes
HOTTA Sachi [Gifu University, Graduate School]MATSUMOTO Yasuo [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]GOTO Mihoko [Gifu University, Faculty of Applied Biological Scienses]
農山村景観を再生する住民主体型むらづくり活動の支援
○堀田 幸 [岐阜大学大学院農学研究科]松本 康夫 [岐阜大学応用生物科学部]五藤 三保子 [岐阜大学応用生物科学部]
農村地域では,資源の維持管理が困難となってきているのが現状である。住民主体で農村景観を活かしたむらづくり活動を行っている岐阜県明宝小川地区を対象に,地域資源マップの作成,ビデオ撮影によるシークエンス景観特性分析をし,今後の支援方向を検討した。地区には様々な景観要素となる地域資源が点在することから,来訪者を集落から迂回させるバイパスから集落の歴史や生活を体感できる旧街道へ誘導する沿道施策が望まれる。
Keyword: 農村景観, 地域資源, 住民主体GET PDF=05/05005-01.pdf
発表番号 5- 2
Comparison of Soundscape Characteristic of City and Rural Area
TOYODA Hiromichi [Tokyo University of Agriculture]SUDA Tomoaki [Tokyo University of Agriculture]YAMAMOTO Tokuji [National Institute for Rural Engineering]
都市と農村の音環境特性の比較
豊田 裕道 [東京農業大学]○須田 智明 [東京農業大学]山本 徳司 [(独)農業工学研究所]
本研究では、地区別の平均等価騒音、時間帯別・地点別等価騒音の変動特性、地区別周波数パターン特性の4つの指標により、集落規模の音環境特性の把握手法を提案するとともに、この手法を用い、都市空間と様々な種類の農村空間の比較分析による音環境の評価を行った。これにより、提案した音空間把握手法の有効性を確認し、農村のよりよい音環境の創造に向けた基礎資料とする。
Keyword: サウンドスケープ, 等価騒音レベル, 周波数特性GET PDF=05/05005-02.pdf
発表番号 5- 3
Some Prospect to Design Agricultual Water Use Facilities Based on Questionnnaire Study Related to Agricultural Pump Stations -Case Study in Nishikanbara , Niigata-
OGAKE Shigeki [taiyo consultants co.,ltd]GOTO Shinichi [Nishikanbara Land Improvement District]MORII Toshihiro [Faculty of Agriculture,Niigata University]
既設揚水機場に対する認識およびイメージ調査から探るこれからの農業水利施設づくり―新潟県西蒲原地域を事例として―
○大懸 重樹 [太陽コンサルタンツ株式会社]後藤 慎一 [西蒲原土地改良区]森井 俊広 [新潟大学農学部]
新潟県西蒲原地域を対象として、既設揚水機場に対する地域住民の認識の程度やイメージの度合をアンケート調査により調べた。そして、被験者属性の影響や揚水機場ならびに周辺環境から受ける影響、施設と地域住民との関わり方を整理し、それをもとにイメージ評価の特徴を明らかにした。農家のもつイメージに、揚水機場の規模や農業用水機能といった実利・機能性が大きく関係してくることが分かった。一方非農家では、土地改良区を認識し、維持管理作業に参加しているほど評価が高くなる傾向がみられた。
Keyword: 農業水利施設, 揚水機場, イメージGET PDF=05/05005-03.pdf
発表番号 5- 5
A quantitative evaluation method for the activity level of rural areas
Kunimitsu Yoji [National Institute for Rural Engineering]Tsuda Wataru [Akita Prefectural Collage of Agriculture]Saiga Yukiya [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
農村地域活性化の定量的評価手法
○國光洋二 [農業工学研究所]津田渉 [秋田県立大学]雜賀幸哉 [農林水産省農村振興局]
本研究では,県担当者や市町村担当者による自地域の活性化の取り組みに対する達観評価,及び住民による満足度評価の結果をもとに,各市町村における農村活性化の水準を定量的に把握,評価するための手法を検討した.アンケート調査結果から定量化された活性化指標及び満足度指標は,統計データで把握できない住民活動等の情報を踏まえたものとなっており,今後の分析上,有益な指標となりうることが明らかとなった.
Keyword: 農村活性化, 達観評価, 満足度GET PDF=05/05005-05.pdf
発表番号 5- 7
Primary study on Bio-Ethanol system in large scale up-land cropping and dairy farming area
Kabasawa Masayuki [Docon Co.,Ltd]Wada Hiroyuki [Docon Co.,Ltd]Tateyama Tomeo [Docon Co.,Ltd]Ofuka Masanori [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
大規模畑地帯におけるバイオエタノールシステムの検討事例
○樺沢 雅之 [株式会社 ドーコン]和田 洋之 [株式会社 ドーコン]舘山 留男 [株式会社 ドーコン]大深 正 [独立行政法人 北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [独立行政法人 北海道開発土木研究所]
近年、地球温暖化の進行など環境問題が注目される中、バイオマスの利活用に向けた様々な取り組みが行われている。また我が国の農業は、高齢化・担い手不足等により耕作放棄地が増加する傾向にある。このため耕作放棄地等を活用し資源作物を栽培するバイオエタノールシステムについて検討した。大規模畑地帯におけるバイオエタノールシステムを実現には、資源作物の粗放的な栽培方法の確立等が重要との方向性が認められた。
Keyword: バイオエタノール, 資源作物, 耕作放棄地GET PDF=05/05005-07.pdf
発表番号 5- 9
Importance of the Partnership among the Organizations in the Cascade Utilization of Biomass Resources
SHIMIZU Natsuki [JSPS Research Fellow]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
バイオマスの多段階利用における組織連携の重要性−千葉県北東部におけるバイオマス多段階利用実証研究を例として−
○清水 夏樹 [日本学術振興会特別研究員(農業工学研究所)]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
本稿は千葉県北東部におけるバイオマス多段階利用実証研究を事例に,バイオマスの発生,再資源化,再生資源の利用の各段階の担い手となる組織を把握し,各組織の役割や組織間の関係の実態を明らかにした。本事例では,再生資源の利用を円滑に行うため,再資源化技術の提供組織とバイオマス利用者との連携が計画段階から進められ,また行政部局が調整役となって新たなバイオマス利活用における担い手組織の参画が進められている。
Keyword: バイオマス多段階利用, 参画組織, 実証研究GET PDF=05/05005-09.pdf
A demonstrative study on effective biomass recycling systems in Miyako island.
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]UEDA Tatsuki [National Institute for Rural Engineering]NAKAGAWA Yoko [National Institute for Rural Engineering]Chen Yeng [National Institute for Rural Engineering]KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]KAMEYAMA Koji [National Institute for Rural Engineering]
宮古島におけるバイオマス循環利用システム実証研究
凌 祥之 [(独)農業工学研究所]上田 達己 [(独)農業工学研究所]中川 陽子 [(独)農業工学研究所]陳 嫣 [(独)農業工学研究所]柬理 裕 [(独)農業工学研究所]○亀山 幸司 [(独)農業工学研究所]
本研究では沖縄県宮古島を対象に,バイオマスの循環利用システムの構築と実証に関する研究プロジェクトの概要を紹介する.地下水を主水源にする現地で,地下水汚染を抑制し,持続的で高位な生産を維持するために,バイオマスを有効利用し,島内で物質循環を図るために様々な角度からの研究の取り組み事例として紹介するものである.
Keyword: バイオマス, 物質循環, 地下水保全GET PDF=05/05005-10.pdf
発表番号 5-11
Development of evaluation method for biomass utilization system in Miyako-island - Modeling the material flow of individual farmer and estimating CO2 emission -
KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発 − 農家レベルの物質フローのモデル化とCO2排出量の算定 −
○柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
宮古島におけるバイオマス利活用システムの評価手法の開発を最終的な目的として,宮古島における農家レベルの物質フローをモデル化し,さらに宮古島で典型的な営農状況にある3戸のモデル農家を例に,農家レベルの物質フローに伴うCO2排出量を試算した。今回の成果を活用すれば,バイオマス利活用システムの導入による農家レベルあるいは地域レベルの物質フローの変化の把握やCO2削減効果の算出が可能となる。
Keyword: 物質フロー, LCA, バイオマス利活用システムGET PDF=05/05005-11.pdf
発表番号 5-13
Making full Application of Diagnosis Model for Circulative Use of Biomass Resources
YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]NAKAMURA MASATO [National Institute for Rural Engineering]SHIMADA SHINJI [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]
バイオマス資源循環利用診断モデルの活用法
○柚山 義人 [(独)農業工学研究所]中村 真人 [(独)農業工学研究所]島田 眞司 [日本農業土木総合研究所]土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]
バイオマス資源循環利用診断モデルは,バイオマス利活用構想の策定を目指す市町村の担当者等のためのツールである。市町村を単位とする既存の統計データと解析ソフトに入っている各種デフォールト値やデータベースを活用して,地域全体のN,P,K,C,重量(生)に関する月別の物質フロー図の作成,再資源化施設の規模・機能分担の検討,バイオマス資源の利用率や廃棄率及び環境への影響とりまとめなどができる。
Keyword: バイオリサイクル, 地域診断, バイオマスタウン構想GET PDF=05/05005-13.pdf
発表番号 5-14
Estimation of GhG Emissions by the Use of Biomass Resources
DOI KAZUYUKI [Naigai Engineering Co. Ltd.]YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]HIMENO YASUHIKO [Naigai Engineering Co. Ltd.]TOSHIMA RYU [The Japanese Insutitute of Irrigation and Drainage]
バイオマスの利活用による温室効果ガスの増減予測
○土井 和之 [内外エンジニアリング株式会社]柚山 義人 [(独)農業工学研究所]姫野 靖彦 [内外エンジニアリング株式会社]戸嶋 龍 [ (財)日本農業土木総合研究所]
バイオマスの利活用を評価する1つの指標として,バイオマス資源循環利用診断モデルで計算される物質フローをもとに温室効果ガス(GhG)のうちメタンガス及び一酸化二窒素の排出量をマクロ的に把握する方法を示した。次に,いくつかの条件設定を行い,事例地区における堆肥センター建設前後のGhG排出量を比較すると,二酸化炭素の減少分を考慮しない場合には微増と見積もられた。
Keyword: 農村計画, バイオマス, 地球温暖化GET PDF=05/05005-14.pdf
Evaluation method of recycle facility location for biomass usage
バイオマス利用のための再資源化施設の配置評価手法
○島 武男 [(独)農業工学研究所]小川 茂男 [(独)農業工学研究所]吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]
本手法は、バイオマス利用を計るために解消すべき三つのギャップのうち軽視されやすい空間的ギャップに着目したものである。既存の統計資料と原単位を用いてGISで窒素収支を表示させることにより、対象地区の空間的ギャップを容易に理解することが可能となり、それをふまえて再資源化施設の位置を計画し、空間的ギャップを定量化することができた。
Keyword: バイオマス利用, 再資源化施設, 空間配置GET PDF=05/05005-16.pdf
Interest in rural nature of children and consideration for rural promotion 〜Comparison from difference of environment around school in central Hokkaido〜
Suda Tatsuya [Hokkaido Central Agricultural Experiment Station]Maruyama Hiroko [Maruyama Environmental Education Office]Takeuchi Harunobu [Hokkaido Central Agricultural Experiment Station]
児童が持つ農村地域の自然環境への興味関心と農村振興へ向けた考察〜小学校の周辺環境が異なる道央地域の児童の比較〜
○須田 達也 [北海道立央農業試験場]丸山 博子 [丸山環境教育事務所]竹内 晴信 [北海道立央農業試験場]
学校の周辺環境の違いに関わらず、多くの児童は農村地域の自然環境への興味関心が高く、農村地域の様々なタイプの自然環境で生物を対象とした遊びを主とした多様な活動を期待していた。このような児童のニーズに応える空間として、農村地域における多様なタイプの自然環境を生き物と人のふれあいも考慮して整備・計画する必要があると推察された。
Keyword: 児童, 自然環境, 農村振興GET PDF=05/05005-22.pdf
発表番号 5-23
Classification Development Process of the Improvement in Farmers’ Markets
KARASAKI Takuya [National Institute for Rural Engineering]YAMAMOTO Tokuji [National Institute for Rural Engineering]
農産物直売所の整備における事業展開プロセスの類型化
○唐崎 卓也 [独立行政法人農業工学研究所]山本 徳司 [独立行政法人農業工学研究所]
事例調査をもとに、直売所の事業展開を規定する要因を、1)基本条件:直売所発足時の運営組織、2)インパクト:事業との関連性、3)地域特性:消費と生産の地理的関係、4)組織特性:組織運営体制の4つの視点から類型化した。そして、運営主体の組織化と施設整備の両面から、事業展開プロセスにみられる段階性を明らかにしたことで、運営主体の成長に即した支援方策と施設整備手法の提示に資する。
Keyword: 農産物直売所, 事業展開プロセス, 類型化GET PDF=05/05005-23.pdf
Arrangement of knowledge on the multifunctionality of irrigation ponds by QDE
Kudo Yosuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Koyanagi Daisuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Kimata Takashi [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
定性モデルによるため池の多面的機能に係わる知識の整理
工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]○小柳 大介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
ため池の建造・改修・維持管理における多面的機能への効率的な配慮のためには、それに係わる知識の整理・把握が必要である。本研究では、ため池に関する曖昧な知識の整理のために、定性微分方程式系を用いてため池の多面的機能をモデル化した。また、QSIMによるシミュレートを通して、そのモデルを検証した。この手法によって、より妥当なモデルを構築でき、多面的機能に係わる知識を適切に整理することができる。
Keyword: 多面的機能, 定性微分方程式系, ため池GET PDF=05/05005-26.pdf
発表番号 5-27
Study of Agricultural Channel Management for Resources Conservation in Rural Settlement
ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]IIJIMA Takashi [National Institute for Rural Engineering]MINETA Takuya [National Institute for Rural Engineering]IIZUMI Toshichika [Graduate School of Life and Environmental Sciences]
農業用用排水路を例とした農業集落の資源保全管理に関する実態分析
○石田 憲治 [農業工学研究所]飯嶋 孝史 [農業工学研究所]嶺田 拓也 [農業工学研究所]飯泉 仁之直 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
農業用用排水路の維持管理事例を考察するとともに、2000年農林業センサスデータを用いて全国の管理実態を農業集落単位で明らかにした。農家のみの管理が最も多くて47.4%を占め、全戸管理は31.4%であった。地域間で比較すると、東山、北陸、中国、四国の各地域で全戸管理の割合が高く、北海道、関東、沖縄で低い。東北、近畿、東海、九州では農家のみで管理する集落の割合がいずれも50%を超えていた。
Keyword: 農村振興, 資源保全, 農業水利施設GET PDF=05/05005-27.pdf
発表番号 5-28
Depopulation, household size and deserted arable lands of rural communities with different rates of business farm households -Case study of Shiribeshi sub-prefecture, Hokkaido-
Yazawa_Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Yodogawa_Tomoyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Chung_Hoihoon [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
主業農家率の異なる農業集落群の過疎・戸数規模・耕作放棄地率の動向 −北海道後志支庁管内の事例−
矢沢 正士 [北海道大学農学研究科]○淀川 智之 [北海道大学農学研究科]鄭 会勲 [北海道大学農学研究科]
主業農家率の高い北海道では,農業集落の過疎化,戸数規模,耕作放棄地問題についても主業農家率別に検討する必要がある。本報告では北海道後志支庁管内の343集落を対象に,主副農家率により集落を4区分し,比較検討を行った。その結果,主業農家率が60%より高い集落では過疎・小戸数問題が,また主業農家率が低い(副業的農家と自給的農家が多い)集落では,耕作放棄地問題が発生しやすい傾向が明らかになった。
Keyword: 農業集落, 過疎・戸数・放棄地, 主業農家GET PDF=05/05005-28.pdf
発表番号 5-31
Change of Conservation Technique for Rice Terraces −An Investigation in Obasute Chikuma city Nagano prefecture−
UCHIKAWA Yoshiyuki [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]KIMURA Kazuhiro [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
棚田保全手法・技術の変遷−長野県千曲市姨捨地区の事例−
持続的・効果的に棚田保全を実施するためには,適切かつ計画的な各種保全策の導入が必要である。棚田保全策は,オーナー制度に代表される交流型対策への注目度が高く,整備等の取組みとの総合的計画となっていない。農家による保全活動に一貫するものは,地域持続への意志である。長野県千曲市姨捨地区の保全の取組みから,過去の棚田保全手法・技術を検証し,これをふまえた計画的対策の考え方を示した。
Keyword: 棚田, 棚田保全, 姨捨GET PDF=05/05005-31.pdf
Analysis of animal attacks on the agricultural field from the view of land use - a case study in mountainous areas, Ryujin-mura, Wakayama Prefecture -
Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]Matsumura Kota [Faculty of Agriculture, Kyoto University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Miyake Yasunari [School of Human Science and Environment, University of Hyogo]
山間農業集落における土地利用からみた獣害発生状況と対策 −和歌山県龍神村を事例として−
○武山 絵美 [愛媛大学農学部]松村 広太 [京都大学農学部]九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]三宅 康成 [兵庫県立大学環境人間学部]
和歌山県龍神村を対象として,イノシシによる獣害の発生と土地利用・管理との関連性を調査した.その結果,1)「獣害−耕作放棄の悪循環メカニズム」の存在や,2)耕作放棄地が水田団地内においてイノシシのすみかとなっていること,3)林地化農地等が森林と耕作放棄地を結ぶコリドーの役割を果たし水田団地内へのイノシシの侵入を容易にしていることを指摘し,獣害に配慮した土地利用や基盤整備について提言を行った.
Keyword: 農地利用計画, 獣害, 耕作放棄GET PDF=05/05005-35.pdf
Trend and Future of Japanese Agricultural Labor
Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
我が国の農業労働力の動向と将来推計
○林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
コーホート変化率法を用いて、我が国の農業労働力の動向を明らかにして、将来推計を行った。その結果、男性では20代後半まで、女性では30代まで、農業従事者数の大幅な増加が見られること、壮年期の農業従事者数はほとんど変化しないこと―等がわかった。さらに、2020年の農業従業者数は597万人で、2000年の7割になると推定された。
Keyword: 農業労働力, , GET PDF=05/05005-36.pdf
発表番号 5-41
Model test of curved pipeline with flexible joint
MOHRI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HATTORI_Yoshiaki [Naigai Engineering Co.]FUJITA_Nobuo [FRPM]KISHIDA_Takayuki [FRPM]
可とう性継手による曲線配管部の内圧負荷試験
毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]服部 義明 [内外エンジニアリング株式会社]○藤田 信夫 [強化プラスチック複合管協会]岸田 隆行 [強化プラスチック複合管協会]
伸縮可とう性を有する継手構造のパイプによる連続的な曲げ配管(曲線布設)工法の設計・施工方法を確立するため,土槽内の模型管路において繰り返し内圧負荷を行った. 本報告では,水平方向屈曲の曲管と,同一角度になるよう曲線布設した継手管路とをモデル化し,不平均力作用時の挙動を比較した.
Keyword: 曲げ配管, 曲管, 土圧GET PDF=05/05005-41.pdf
発表番号 5-43
Eigenvalue problems of a beam having an open-crack
NAEMURA Yumi [Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University]AOYAMA Shigeyasu [Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University]
亀裂を有する梁の固有値問題
○苗村 由美 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
多くの研究者が梁を対象として固有振動数に対する亀裂の影響についての評価を試みてきた。本報では、要素生成を必要としないMeshless法の1つであるElement−free Galerkin(EFG)法における近似関数を非一様有理B−スプライン基底関数を用いて組み立て,亀裂を有する一次元分布質点系モデルの定式化を行ない、二次元弾性体モデルに基づくFEM、従来のEFGなどと解析値を比較する。
Keyword: 数値解析, プログラミング手法, GET PDF=05/05005-43.pdf
発表番号 5-44
3 Dimensional Modal Analysis of Embankment Dam Including the Effect of the Foundation and the Inclination of the Stream
Nakamura Kazuhiro [Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University]
基礎地盤、谷形状の効果を考慮したフィルダム3次元振動解析
○中村 知弘 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
谷勾配、コア厚さ、シェル、コアの剛性、さらに地盤剛性の相異が無次元固有周期及びモード形状に及ぼす影響を定量的に評価した。ここでは主に谷形状による影響を明らかにするとともに、スペクトル応答解析を行い安全性の検証を行った。結果、谷勾配が1:2の場合では地盤の剛性により安全性が異なるが、1:1の場合では地盤の剛性によらず安全であることが示された。
Keyword: 3次元, フィルダム, 固有振動GET PDF=05/05005-44.pdf
発表番号 5-45
A study to estimate deterioration of rockfill materials
Nishiyama Tatsurou [Okayama University]Chihara Eiji [Sanyu Consultants Inc.]Ichimaru Yasumasa [Okayama University]Tsuruta Hiromi [Okayama University]Hasegawa Takashi [Professor Emeritus of Kyoto University]Murakami Akira [Okayama University]
ロックフィル材の劣化に対する評価の検討
○西山 竜朗 [岡山大学]千原 英司 [株式会社三祐コンサルタンツ]一丸 泰成 [岡山大学]鶴田 裕美 [岡山大学]長谷川 高士 [京都大学名誉教授]村上 章 [岡山大学]
ダムの長期機能維持を目的とし,ロックフィル材劣化の評価手法を検討した.試験法として,最大粒径20mmでモデル化された試料に対する骨材破砕試験を行い,結果評価において圧密降伏応力と同様にして求められる圧縮降伏応力を用いるという,一次元圧縮試験を採用した.三軸圧縮強度等,他の物性値との比較も行った上で,砂岩が粘板岩より耐劣化性が高いという,経験的認識に合致した結果を得るとともに,今後の展望を述べた.
Keyword: ロックフィル材, 劣化, 強度GET PDF=05/05005-45.pdf
発表番号 5-47
Seismic Behavior of Dams at The Tokachi-oki Earthquake in 2003
Susumu MASUKAWA [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]
平成15年(2003年)十勝沖地震によるダムの地震時挙動
○増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]
「平成15年(2003年)十勝沖地震」による地震観測結果から均一型フィルダムと複合ダムにおける地震時挙動を検討した。均一型フィルダムは基礎に相当する観測点と堤頂の観測点で低周波数領域にパワが存在するスペクトル特性を示した。この特性は土質基礎及び均一型フィルダムであることが影響していると考えられる。複合ダムにおいて各ダム型式の接合部付近は各型式の相互作用が影響した地震時挙動が現れると考えられる。
Keyword: 農業用大ダム, 地震動, 地震時挙動GET PDF=05/05005-47.pdf
発表番号 6- 1
Section Restoration Method of Concrete Canal Using Polymer Cement Mortar
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]Takahashi Akira [SHO-BOND Corporation]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]
ポリマーセメントモルタルによるコンクリート水路の断面修復工法の開発
渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]○石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓福米函貿清塙学研究所 講習生)]高橋 晃 [ショーボンド建設]増川 晋 [(独)農業工学研究所]森 充広 [(独)農業工学研究所]
農業用コンクリート水路では,躯体自体は健全であるものの,通水表面におけるモルタルの選択的な摩耗や,摩耗の進行による局部的な侵食により,水理機能,構造機能ならびに水利機能が低下している事例がみられる。筆者らは,特殊ポリマーセメントモルタルを活用した,摩耗による種々の欠損・劣化状態への適用が可能な,コンクリート水路の断面修復工法を開発している。本稿では,本工法の概要を示す。
Keyword: コンクリート水路, 摩耗, 断面修復GET PDF=05/05006-01.pdf
発表番号 6- 2
makino tomonori [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The Univ. of Tokyo]Hamahira Shinichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]
老朽管路の改修を伴うパイプ・イン・パイプ工法に関する検討
○牧野 友宣 [栗本化成工業株式会社]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]濱平 眞一 [住友大阪セメント株式会社]志和 裕人 [株式会社エステック]
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Keyword: 管路改修, 中込材, 老朽管GET PDF=05/05006-02.pdf
発表番号 6- 3
Investigation of Pipe in Channnel with Improvement of Old Channnels
Okauji Toshiki [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Ishikawa Kozo [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]Mamiya Satoshi [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]
老朽化した開水路のパイプライン化についての検討
○岡氏 敏樹 [栗本化成工業株式会社]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]石川 浩三 [住友大阪セメント株式会社]志和 裕人 [株式会社エステック]間宮 聡 [栗本化成工業株式会社]
老朽化した開水路の補修・改修法としてFRPM管を水路内に設置し,管と既設水路の隙間にモルタル系の裏込め材を充填する工法が挙げられる.本研究では,この工法において更に有効な水理断面を得るために,馬蹄形や角形の特殊形状FRPM管を用いた場合,管がどのような挙動を示すのか模型実験により確認したので報告する.
Keyword: 改修工法, 水路, 管路GET PDF=05/05006-03.pdf
発表番号 6- 4
Consideration of the shield tunneling on which inner water pressure acts
sakai masahiro [Tokai Regional Agricultural Administration office, Land Improvement engineering office]
内水圧が作用するシールド工法の検討
○堺 政弘 [東海農政局土地改良技術事務所]
内水圧が作用するシールドトンネルは、新しい方式に属する工法である。ここでは、この構造形式を発想した設計VEの手法と新方式のシールドトンネルの技術的課題とその対応の考え方について述べる。 新方式の技術検討に関し、設計VEの有効性を明らかにするとともに、最近のシールド工法(二次覆工の省略)の現状から、内水圧が作用する場合や軟弱な地盤での施工など特殊な条件下において、二次覆工省略技術を採用する場合の技術的課題と考え方を述べる。
Keyword: シールド工, 二次覆工省略, 設計VEGET PDF=05/05006-04.pdf
発表番号 6- 5
The Application of Renewal Method(Danby Method) to The Inside Pressure Pipe
SUZUKI KOUSUKE [Kubota-C.I.Co.,Ltd]YANAGAWA MASAKAZU []MIURA HITOSHI []
管きょ更生工法(ダンビー工法)の内圧管への適用
○鈴木 晃介 [クボタシーアイ株式会社]柳川 正和 [株式会社クボタ建設]三浦 仁 [株式会社大阪防水建設社]
近年、農業用水管きょの更生が増加してきているが、既設管の強度を考えない設計が多く、更生部材のみで自立させることが求められる場合がある。管きょの非開削更生工法であるダンビー工法では、外圧および内水圧に対して更生部材だけで抵抗することが困難な場合がある。そこで、鋼製の補強リングを用いて更生部材のみで外圧および内水圧に対して抵抗する方法を考案し、その実証実験を行い有効性を確認した。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=05/05006-05.pdf
発表番号 6- 6
Verification of curing process of thermosetting resin used in the pipe Rehabilitation practice in Winter season of cold districts
Watanabe Yoshihiro [Hokkaido Government]Senzaki Akihisa [Hokkaido Government]Nakahashi Masahiko [Hokkaido Government]Yamashina Masashi [Hokkaido Federation of land Improvement Association]Kubota Masao [Furano Lando Improvement District]Arasawa Masami [Arata Kogyo Co.,Ltd]Arakawa Takashi [Nippon Steel Corporation]
寒冷地の冬季施工における「熱硬化性樹脂を用いた管更生工法」の硬化検証
○渡部 由宏 [北海道]先崎 晃久 [北海道]中橋 正彦 [北海道]山品 正志 [北海道土地改良事業団体連合会]久保田 雅雄 [富良野土地改良区]荒澤 雅美 [株式会社アラタ工業]荒川 崇 [新日本製鐵株式會社]
管更生工法による農業用用水路の冬季施工において,熱硬化性樹脂をフェルトに含浸させた材料を,水圧により既設管内に反転挿入して,ボイラー車で循環加熱による80℃−4時間養生にて圧着硬化させる工法を計画していたが,既設逆サイフォンの最下部の排泥において,硬化計画養生温度に達しないことが明らかとなった。このため樹脂メーカの指導により60℃−44時間で養生した更生管の硬化度,強度について実証実験を実施した。
Keyword: 管更生工法, 冬季施工, GET PDF=05/05006-06.pdf
発表番号 6- 7
Construction of FRPM Pipe in Tunnel Method
Shiwa Hirohito [Estec Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Yonekura Koichi [Chugoku Electric Power Co.,INC]Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Ishikawa Kozo [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
馬蹄形FRPM管(FRPMパイプ・イン・トンネル工法)施工実施例
○志和 裕人 [螢┘好謄奪]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]米倉 弘一 [中国電力]硲 昌也 [栗本化成工業]石川 浩三 [住友大阪セメント]
老朽化した既設馬蹄形水力発電用水路の修繕として、強度確保を目的とした同形の馬蹄形FRPMパイプ・イン・トンネル工法(F.P.I.P.工法)の工事を行った。当工法での曲線部での曲げ配管と、23mmのクリアランス通過及びその小さな隙間の中込材完全充填の課題をクリアすることにより、内面が平滑で耐食性に優れ、漏水が無い水路の構築が容易にできた。
Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 施工GET PDF=05/05006-07.pdf
発表番号 6- 8
Case with seismic retrofitting of concrete structure that uses special Polymer cement mortar
yamabe kazumasa [tokura constraction]mitui tatuya [tokura constraction]otubo yosiaki [tokura constraction]fujioka tukasa [magune Co.Ltd]
特殊ポリマーセメントモルタルを使用したコンクリート構造物の耐震補強事例
○山辺 一正 [徳倉建設株式会社]三ッ井 達也 [徳倉建設株式会社]大坪 義昭 [徳倉建設株式会社]藤岡 司 [マグネ化学株式会社]
阪神・淡路大震災以降の耐震設計の見直しに伴い既設構造物の耐震補強工事が行われている。これら構造物の中には施工条件・環境、あるいは複雑な形状のものなど施工上困難なものが数多く存在している。 本報告は、特殊ポリマーセメントモルタル(以下「PPMGモルタル」と称す)を使用したコンクリート構造物の耐震補強事例を紹介するとともに、この材料の特徴やその優位性について報告する。
Keyword: 耐震補強, ポリマーセメントモルタル, コンクリート構造物GET PDF=05/05006-08.pdf
A Study of Determination of Air Void in Hardeded Concrete.
Abe Yohei [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]Aoki Masao [College of Bioresoures Sciences, Nihon University]Tsuji Hiroshi [College of Bioresoures Sciences, Nihon University]Nakamura Ryota [College of Bioresoures Sciences, Nihon University]
硬化コンクリートの気泡組織分布判定に関する研究
○安部 洋平 [日本大学大学院生物資源科学研究科]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]中村 良太 [日本大学生物資源科学部]
硬化コンクリートの数量解析として、コンピュータの2値化処理が手法として用いられる。本研究は、2値化処理の適用例として、硬化コンクリートの気泡組織分布状況に採用し、空気量・分布状況・気泡寸法を検討した。
Keyword: 硬化コンクリート, 気泡組織分布, 2値化処理GET PDF=05/05006-10.pdf
Output Characteristics of Concrete Strain Meter.
Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University.]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
コンクリートひずみ計の出力特性
○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
コンクリートに埋設したひずみ計出力から真のコンクリートひずみを求めることが可能かひずみ計を埋設した角柱供試体の引張圧縮試験を行い検証した.その結果,コンクリート温度一定,作用応力が引張圧縮強度の1/3の範囲で,角柱供試体の表面ひずみとひずみ計出力から計算したコンクリートひずみは相対誤差10%以内で一致することを確認した.
Keyword: コンクリート, 挙動観測, コンクリートひずみ計GET PDF=05/05006-15.pdf
On the Variation of Phase and Group Velocities by the Dispersion of Waves
Shimizu_Hideyoshi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]Kin_Kouran [Gifu Univ. Graduate School Agriculture]Nishimura_Shin'ichi [Fac. Biological Science, Gifu Univ.]
波の分散効果による伝播速度の変化について
○清水 英良 [岐阜大学応用生物科学部]金 紅藍 [岐阜大学大学院農学研究科]西村 眞一 [岐阜大学応用生物科学部]
コンクリートの物性を把握する目的で、非破壊振動実験が多用される。本研究は波の分散を考慮した縦振動(縦波)に着目し、円柱供試体におけるPochhammerの理論式を数値計算することにより、従来から採用されている一次元波動解と比較することを目的とし、さらに、パルス法における群速度の影響についても検討した。その結果、従来の式から求まる値と比較して看過し得ない値になることを明らかにした。
Keyword: 非破壊振動実験, 分散, コンクリートGET PDF=05/05006-17.pdf
Study on Measuring Carbonation Depth of Concrete
Ishiguro_satoru [Faculty of Bioresources, Mie University]
コンクリートの中性化深さの測定に関する研究
○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]
コンクリートの中性化深さの測定法には,コア採取による方法,ドリル削孔粉による方法,はつりによる方法などがあり,調査目的に応じて適切な方法が利用されている.本研究では中性化したコンクリート供試体を対象として,小径コアによる方法およびドリルによる方法などを適用して室内で中性化深さの測定を実施した.これらの結果から,各方法における中性化深さの測定値の比較や適用上の留意点などについて検討した.
Keyword: 中性化深さ, 小径コア, ドリル法GET PDF=05/05006-18.pdf
Consideration of Applicable Condition and Equation for Crack Depth Estimate of Concrete by Pulse Velocity Method (2)
Hidehiko Ogata [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]Takashi Hiraishi [Graduate School of Agriculture , Tottori University]
超音波法によるコンクリートのひび割れ深さ推定式と適用条件の検討(2)
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]平石 聖 [鳥取大学大学院農学研究科]
超音波を用いたコンクリートのひび割れ深さ推定方法は各種あるが,各推定方法で用いる式の構築背景及び適用条件は,これまで明確にされておらず,使用者は推定式を暗に利用してきた感がある.本報では,特に利用性が高いデルタ方式を対象に,ひび割れ深さ推定式を再検討し,あわせて推定精度に影響を及ぼす要因の検討を行った.その結果,推定式で用いる伝播速度が推定精度に影響を及ぼしていることが明らかになった.
Keyword: 超音波法, コンクリート, ひび割れ深さGET PDF=05/05006-19.pdf
Investigation about long-term durabilities of irrigation drainage facilities
Saito Masatoshi [Tokai Regional Agricultural Administration office, Land Improvement engineering office]Ichihashi Murakazu [Tokai Regional Agricultural Administration office, Land Improvement engineering office]Kitada Tsugio [Tokai Regional Agricultural Administration office, Land Improvement engineering office]Komeyama Motoaki [Tokai Regional Agricultural Administration office, Land Improvement engineering office]
農業水利施設の長期耐久性に関する調査
齋藤 雅敏 [東海農政局土地改良技術事務所]○市橋 村和 [東海農政局土地改良技術事務所]北田 二生 [東海農政局土地改良技術事務所]米山 元紹 [東海農政局土地改良技術事務所]
農業水利施設の機能維持を図るためには、適切な機能診断と評価が重要な要素である。農業水利施設に多く用いられるコンクリート構造物は、半永久的と考えられてきたが、近年、その長期耐久性に関する評価が重要な課題となっている。このため、コンクリート構造物の劣化の相関概念図を整理するとともに、中性化と長期強度に着目し、調査データに基づいた検討内容を述べるとともに、実務上の課題及び評価に関し考え方を述べる。
Keyword: 農業水利施設, 長期耐久性, 中性化GET PDF=05/05006-20.pdf
Survey of spillway concrete using CCD line cameera and infrared theromography
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]Saito Yutaka [Walnut ,LTD.]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]
CCDラインカメラおよび赤外線サーモグラフィ法による洪水吐コンクリートの変状調査
森 充広 [(独)農業工学研究所]○藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]齋藤 豊 [(株)ウォールナット]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]増川 晋 [(独)農業工学研究所]
農業水利施設に発生している変状を効率的に,かつ電子情報として記録できるCCDラインカメラによる壁面画像連続スキャニング装置を開発した。洪水吐躯体の変状調査に本装置を,さらに,コンクリート内部の浮き・はく離調査に赤外線サーモグラフィ法を適用した。その結果,CCDラインカメラ法では,目視調査と同等以上の精度で変状を記録できること,サーモグラフィ法では,内部変状を短時間で広範囲に調査できることを確認した。
Keyword: 洪水吐, CCDラインカメラ, サーモグラフィGET PDF=05/05006-21.pdf
Database and Diagnosing System for aging agricultural cannels
Yoshida Noriaki [Nipppon Koei Co. ,LTD]Fujiwara Tetsuro [Nipppon Koei Co. ,LTD]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [National Institute for Rural Engineering]
農業用水路変状データベースおよび診断システムの開発
○吉田 典明 [日本工営株式会社]藤原 鉄朗 [日本工営株式会社]森 充広 [独立行政法人農業工学研究所]増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]渡嘉敷 勝 [独立行政法人農業工学研究所]石神 暁郎 [独立行政法人農業工学研究所]
筆者らは、官民連携新技術開発事業において「効率的な農業用水路維持管理のための非破壊調査および劣化診断システムの開発」を実施し、長大な水路を効率的に調査・診断する技術として、壁面連続画像計測システム等の非破壊調査技術の開発を行った。本稿では、これらの計測データを有効に活用する農業用水路変状データベースのデータ構造および診断システムのアルゴリズムについて報告する。
Keyword: 農業用水路, 機能診断, データベースGET PDF=05/05006-22.pdf
Consideration on the Function and Performance at the Time of Repair of Inuyama Head Works
Kitada Tsugio [Tokai Regional Agricultural Administration Office Land Improvement Engineering Office]Komeyama Motoaki [Tokai Regional Agricultural Administration Office Land Improvement Engineering Office]
犬山頭首工補修工事に係る機能・性能に関する考察
○北田 二生 [東海農政局土地改良技術事務所]米山 元紹 [東海農政局土地改良技術事務所]
犬山頭首工を例として、供用開始後から現在に至るまでの間に、施設の目的を達成するために、管理者が実施した施設の管理・補修実績等の分析を行った。また、補修工事を行うに当たり、実施された機能診断実績の分析を行うことにより、頭首工の機能・性能について、土地改良事業計画設計基準「頭首工」基準書との対比を試みた。これらの検討によれば、頭首工の機能・性能がおおむね整理分類できることが明らかとなった。
Keyword: 性能照査, 性能規定化, 頭首工GET PDF=05/05006-23.pdf
FRPM lining board method of construction in Ooe-drainage canal
Fujii Keiichi []Nimura Hiroki []Uemura Yukio []Nisiba Takeshi []
大江排水路−FRPM板ライニング工法の施工−
○藤井 敬一 [東海農政局新濃尾農地防災事業所]二村 弘喜 [東海農政局新濃尾農地防災事業所]上村 行男 [東海農政局新濃尾農地防災事業所]西場 猛 [東海農政局新濃尾農地防災事業所]
大江排水路は流域内の都市化の進行により、降雨に対する流量が増大し、排水断面に不足が生じ、災害の危険性が増している。既設の玉石積みをコンクリートブロック積みに改修しているが、現場条件の厳しい区間は川幅を拡幅することなく、FRPM板により排水路内の粗度の改善と断面拡大により、排水流下能力を上げる工法を採用した。その事例を発表する。
Keyword: FRPM, 粗度係数, GET PDF=05/05006-24.pdf
Noise Reduction in AE Monitoring of Water-Leak Phenomenon
SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]OHTSU Masayasu [Kumamoto Univ. Graduate School of Sci.&Tec.]
漏水現象のAEモニタリングにおけるノイズ除去の検討
○鈴木 哲也 [株式会社 日本水工コンサルタント]大津 政康 [熊本大学大学院自然科学研究科]
既設管路施設は老朽化に伴いAE(アコースティック・エミッション)が頻発する.筆者らは,農業用管路施設を含めたライフライン構造物の漏洩・損傷度評価手法の開発の一環として構造体のAE発生挙動の解析に基づく既設管路施設の機能評価手法を検討している.本報では,AE法を用いた漏水現象のモニタリングの際に問題となる車輌走行などの環境ノイズの特性と除去方法について検討した結果を報告する.
Keyword: AE, 管路施設, 環境ノイズGET PDF=05/05006-25.pdf
Following Performance of Repairing Canal Joint Filler Using Rubber Elasticity
Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Masukawa Susumu [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]Takahashi Akira [SHO-BOND Corporation]Nakagawa Hiroyuki [Kasei Kogyo CO.,LTD.]
ゴム弾性を活用した水路補修目地の追従性
○渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]森 充広 [(独)農業工学研究所]増川 晋 [(独)農業工学研究所]石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓福米函貿清塙学研究所 講習生)]高橋 晃 [ショーボンド建設]中川 拓之 [化成工業]
漏水する水路目地を対象として開発した水路目地補修工法の試験施工現地における目地幅変動に対する追従性について,現地調査結果を基に検討した。その結果,水路の目地材は日周期と年周期による目地の伸縮を繰り返し受けること,そのため目地材には変位追従性に関する高い性能が要求されること,そして,本目地工法が目地幅の変動に適切に追従していることが判明した。
Keyword: 水路, 目地, 補修GET PDF=05/05006-26.pdf
Characteristics and Utilization of air in concrete mixed with pulp sludge
Kitatsuji Masafumi [Miyagi Agicultural College]Kuji Tadashi [Meikoubousui Co.Ltd.]Abe Takayuki [Meikoubousui Co.Ltd.]
パルプスラッジを含んだエアミルクの特性と利用
○北辻 政文 [宮城県農業短期大学]久慈 匡 [明興防水株式会社]阿部 孝行 [明興防水株式会社]
充填材として現在利用されているエアミルクに産業廃棄物であるパルプスラッジを繊維質補強材として利用した。このパルプスラッジを含んだエアミルクは材料分離抵抗性が高く,狭い隙間の充填性が可能であり,補修材料としての機能が高いことがわかった。また、建設汚泥や下水焼却灰の利用の可能性も示唆された。
Keyword: コンクリートの性質, 工法・施工, リサイクルGET PDF=05/05006-31.pdf
Nitrogen Circulation and Balance in Cidanau Watershed in Banten Province, Indonesia
Shiino Yuki [Graduate School of Agricultual and Sciences, Universit of Tokyo ]Yoshikawa Natsuki [Graduate School of Agricultual and Sciences, Universit of Tokyo ]Shiozawa Syo [Graduate School of Agricultual and Sciences, Universit of Tokyo ]
インドネシアバンテン州チダナウ流域における窒素の循環と収支
○椎野 裕樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]吉川 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では,水田地帯に大きな湿地があるインドネシア共和国バンテン州のチダナウ流域を対象として,湿地,水田地域及び全流域の3領域の窒素収支を求めた.その結果、全流域において肥料による投入量以上の大気への放出があった。これは,熱帯に属する本流域の平均気温が日本より11℃高く、微生物活動が活発であるために,脱窒がより盛んに起こっていることによると考えられる。
Keyword: 窒素収支, 熱帯, GET PDF=05/05006-32.pdf
Creation of the Valley Information GIS Database for Nuta River Valley in Hiroshima
広島県沼田川流域における流域情報GISデータベースの作成
○吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]小川 茂男 [(独)農業工学研究所]島 武男 [(独)農業工学研究所]
流域情報GISデータベースは、ため池群の持つ洪水軽減効果を水理シミュレーションによって解析するシミュレータの入力用データである。広島県下の沼田川椋梨ダム上流域を対象に、流域情報GISデータベースを作成した事例について報告した。流域情報GISデータベースの構造はシミュレータの入力項目に対応し、構築にあたっては主に国土地理院発行の数値地図を用いた。ため池のデータは、主にため池台帳の諸元を基に作成した。
Keyword: GIS, ため池, 洪水流出解析GET PDF=05/05006-34.pdf
A neural fuzzy system approach to modeling a prediction of water supply from local source in a river basin
Muhammad Aqil [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Yano Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Nishiyama Soichi [Faculty of Agriculture, Yamaguchi University]
ニューラルファジーシステムによる流域における水供給量の予測モデル
○Muhammad Aqil [鳥取大学大学院連合農学研究科]喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]谷野 章 [島根大学生物資源科学部]西山 壮一 [山口大学農学部]
本研究では,河川流域の水供給量時系列の予測モデルにおける抽出クラスタリングによる結果をハイブリッド法によってトレーニングされた適応ニューラルファジー推論システムによって最適化されたファジールールの利点について検討した.事例としてシタラム川流域の小河川からの水供給量の予測に適用して得られた結果を実測値および重回帰分析で得られた結果と比較し,本手法は水供給量の予測には有効であることが判明した.
Keyword: ニューラルネットワーク, 海外, GET PDF=05/05006-38.pdf
Damage to agricultural land and facilities by heavy rain in 2004
Inoue Keisuke [National Institute for Rural Engineering ]Nakanishi Norio [National Institute for Rural Engineering ]Nakazato Hiroomi [National Institute for Rural Engineering ]
2004年豪雨による農地・農業用施設の災害について
○井上 敬資 [独立行政法人農業工学研究所]中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]
2004年は豪雨や地震などの自然災害が頻発し,多くの農地・農業用施設が被災した.これらの災害を減少させるためには実際に発生した災害について調査を行い,災害発生の要因について把握することが重要である.本報では,現地で行った調査をもとに,2004年に発生した豪雨災害について報告をするとともに,今後の農地・農業用施設における豪雨災害の予測を行う上で必要と思われることについて検討した.
Keyword: 豪雨災害, 調査報告, ハザードマップGET PDF=05/05006-39.pdf
発表番号 6-40
Improvement of the Division Gate in Irrigation System
JEON JONG-GIL [National Institute of Agricultural Engineering]YUN JIN-HA [National Institute of Agricultural Engineering]LEE SANG-BONG [National Institute of Agricultural Engineering]
用水路分水ゲートの改良
○全 鍾吉 [韓国農業工学研究所]尹 眞河 [韓国農業工学研究所]李 尚奉 [韓国農業工学研究所]
用水路の水管理のため設置されている分水ゲートは一般的に鉄製品が多く、その特性上腐食し易い.また開閉操作に時間と努力がかかり効率的とは言えない.ものによっては開閉操作に数百回の回転を必要とし操作時間が長くかかるものもある.本研究では、農業用灌漑施設として用いられている用水路分水ゲート開閉装置における問題点を検討し、素材、構造および開閉操作方法の改良の図った.
Keyword: 分水ゲート, 灌漑施設, 用水路GET PDF=05/05006-40.pdf
A study for design VE promotion in agricultural infrastructure making
Koizumi Yasumichi [NIHON SUIKOU CONSULTANT]
農業インフラ整備における設計VE定着促進に関する考察
○小泉 泰通 [蠧本水工コンサルタント]
政府が平成9年に「公共工事のコスト縮減行動指針」を策定した。農林水産省(農業土木総合研究所)は独自マニュアルを作成して設計VEを実施し8年間に50件の実績を積んだ。この実績を踏まえ、日本VE協会推奨のVEステップに基づき農林水産省のVEステップとワークシートの比較およびVE検討組織、VEメンバーと役割分担などから、設計VE定着促進の課題と解決への展望を述べる。
Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラGET PDF=05/05006-44.pdf
発表番号 6-45
Relationship between Food safety and Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering from viewpoints of Good Agricultural Practice
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Katayama Hisanobu [Good Agriculture Initiative / Katayama Ringo.Co]
適正農業規範から見た食の安全と農業土木分野の関連性
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]片山 寿伸 [GAI協会・片山りんご(有)]
食の安全・安心に対する関心が高まりの伴い、GAP(適正農業規範)をもとに食の安全・安心を考える動きが進んでいる。中でも実質的な国際標準になりつつあるEUREPGAPでは、トレーサビリティ、農薬、肥料の問題に加え、農地管理、潅漑、土壌といった農業土木分野の内容を含めた総合的な観点から安全性の検討が行われている。本研究では、国内初のEUREPGAP認証を取得した青森県弘前市の片山りんご(有)の取り組みをもとに、GAPから食の安全・安心と農業土木分野の貢献の可能性を検証した。
Keyword: 食の安全, 適正農業規範, EUREPGAPGET PDF=05/05006-45.pdf
発表番号 6-46
Production and Utilization System of Hydrogen Energy Produced from Biogas Originated with Cow Slurry (2)
OHKUBO TAKASHI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]SHUDO YUKOH [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
乳牛糞尿起源バイオガスからの水素エネルギー生成と利用(2)
○大久保 天 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]主藤 祐功 [(独)北海道開発土木研究所 特別研究官]
(独)北海道開発土木研究所では、北海道野付郡別海町において、バイオガスから水素を生成・貯蔵し、地域におけるエネルギーの有効利用を図ることを目的とした実証研究を行っている。これまでの実験において、設計目標値を満たす性能での稼動を確認しており、本報ではその実験結果の概要を述るとともに、酪農村地域における水素エネルギー利用について検討する。
Keyword: 水素エネルギー, バイオガス, 燃料電池GET PDF=05/05006-46.pdf
Full-waveform inversion of radar tomography data to estimate distribution of electrical permittivity and conductivity
Seiichiro Kuroda [National Institute for Rural Engineering]Hee Joon Kim [Pukyong National University]
レーダトモグラフィにおける誘電率・導電率推定のための全波形逆解析手法
○黒田 清一郎 [独立行政法人 農業工学研究所]金 喜俊 [釜慶大学]
レーダトモグラフィはダム基礎地盤等の地質構造の詳細調査や地盤中の水移動現象の把握等、農業土木分野でも活用が期待される技術の一つである。本報告ではレーダトモグラフィデータの解析手法の高度化のために、地盤中の誘電率・導電率分布推定のためのフルウエーブインバージョン手法を提案する。
Keyword: レーダトモグラフィ, 誘電率, 逆解析GET PDF=05/05006-47.pdf
発表番号 7- 2
Study on the operation of the division work to reduce water hammer
KATO Takashi [National Institute for Rural Engineering]
パイプライン分水工の閉そく操作に関する考察
バルブの閉塞時間は、バルブを動かしている時間ではなく、バルブの流量制御特性を考えた等価閉そく時間を用いる必要がある。また、管路が長くなるとバルブをT(秒)以上かけて等速度で閉めることは難しくなるので、段階的に閉めるときの水撃圧を検討した。水撃圧を小さく収める管理方法として、1回の操作による流速変化を小さくし閉操作と一時休止をくり返して段階的に閉じる操作方法を提案する。
Keyword: パイプライン, 分水工, GET PDF=05/05007-02.pdf
発表番号 7- 3
Study of solving pipe-flows and mixed free-surface -pressurized flows in the Circular Conduit
SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]TANIWAKI Kenichi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
射流・常流が混在する円管開水路流れの満流化の数値解析に関する研究
島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]○谷脇 健一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
開水路流れからの満流化とその逆過程の現象は、農業用水システムに限らず都市排水網でも発生する。実務的な1次元水理解析法としてはPreissmann法が、満流化後の解析には仮想的なスロットを用いたスロットモデルが、最も良く使用される。これに応じ限界流の発生・消滅、跳水を扱える*1Chang−Moll scheme(CMS)による円形断面での満流化解析について報告する。
Keyword: 管・開水路流れ, 数値流体力学, GET PDF=05/05007-03.pdf
発表番号 7- 4
Experimental Study with Effectiveness of a Polygonal Crest on a Circular Weir
Tsunesumi Naoto [National Institute for Rural Engineering]Goto Masahiro [National Institute for Rural Engineering]Namihira Atsushi [National Institute for Rural Engineering]
多角形円周堰の有効性に関する実験検討
○常住 直人 [農業工学研究所]後藤 眞宏 [農業工学研究所]浪平 篤 [農業工学研究所]
多角形円周堰の有効性を水理実験に基づき検証した。その結果、本実験で検討した多角形円周堰は従来の標準型円周堰と比べ、(越流水頭H)/(多角形部の堰高P)≦1.0の水理条件であれば、平均的に見て、放流量を1.5倍増、外径(円周堰規模)を28%減、越流水頭を20%減のいずれかに出来ること、堰上流に沈積物が生じた場合もフラッシュされる可能性が高いことが分かった。
Keyword: セキ, 洪水吐, 流量係数GET PDF=05/05007-04.pdf
発表番号 7- 5
Hydraulic Properties of Gravel Weir
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Houjo Takuya [Graduate School of Science and Technology, Niigata University]Akahane Satoru [Yamaura Corporation]
礫で築造された堰の水理特性
森井 俊広 [新潟大学農学部]○北條 拓哉 [新潟大学自然科学研究科]赤羽 悟 [株式会社ヤマウラ]
礫構造物が多自然型の川づくりやビオトープづくりに適用されるケースが多くなっている。しかし,通水性能や越流特性などの水理特性はあまり明確にされていない。礫構造物を合理的に設計するには,少なくとも,水位流量曲線を実務的な精度で推定できる方法が必要となる。水路実験により,礫堰の水位流量曲線の推定法を検討した。通過流および完全越流状態の流れに対してはおおむね推定が可能となった。
Keyword: 礫堰, 水位流量曲線, 広頂堰GET PDF=05/05007-05.pdf
発表番号 7-10
Modelling Fish Movement in a Vertical Slot Fishway
Fujihara Masayuki [Faculty of Agriculture, Ehime University]Akimoto Mai [Graduate School of Agricultural Science, Ehime University]
バーティカルスロット式魚道を遡上する魚の挙動のモデル化
藤原 正幸 [愛媛大学農学部]○秋元 麻衣 [愛媛大学大学院農学研究科]
バーティカルスロット式魚道を遡上する魚の挙動のモデル化を試みた.魚はニュートンの第2法則に従って泳ぐと考え,二種類の推進力と流れによる抵抗力を駆動力として魚の位置が決定される.ここで,魚の推進力の方向は流れの方向を中心に正規分布に従って確率的に分布させることで,それぞれの魚が異なった挙動を示すようにした.得られた結果は,滞留域を利用しながらスロット部を遡上している様子や体長に応じて遡上率が異なることなど,現実的な状況を再現できた.
Keyword: 水利構造物, 流れと生物, GET PDF=05/05007-10.pdf
Study of the flow which has the submerged vegetation
水没した植生群を有する流れの抵抗則に関する研究
近年、植生を有する開水路の流れの研究は活発に行われておりその抵抗特性や乱流構造なども次第に明らかになりつつある。しかし、これらの計算手法は計算手法の難解さや実験パラメータを有しているため実用的な計算手法とはいい難い。そこで本研究では植生を有する流れの流速分布からマニングの粗度係数を求め、抵抗計算の実用化を目指す
Keyword: 水没した植生群を有するながれ, マニング粗度係数, GET PDF=05/05007-11.pdf
Effect of Floating Vegetation on Development of Wind Wave in Closed Water Body
Ozaki Akinori [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Siences Kyushu University]Mori Ken [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Inoue Eiji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
閉鎖性水域における風波の発達に及ぼす浮葉植物の影響
○尾 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府生産環境科学専攻]森 健 [九州大学大学院農学研究院]井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
本研究では,浮葉植物が繁茂する閉鎖性水域を対象として,風が作用した場合の浮葉植物繁茂量の影響について室内水理実験行い,浮葉植物の影響を検討した.その結果,浮葉植物の繁茂は,風の作用に対して抵抗として影響を与えることをバルク法によって表現される抵抗係数により検討した.さらに,無次元波エネルギーの概念を用いることにより浮葉植物の繁茂は,吹送距離を減少させるだけでなく風波の発達に影響を与えることを明らかにした.
Keyword: 吹送流, 抵抗係数, 波高特性GET PDF=05/05007-12.pdf
発表番号 7-13
Simulation of Rainwater Harvesting Process Using Finite Volume Method
Unami Koichi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kawachi Toshihiko [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
有限体積法を用いた雨水ハーベスティング過程のシミュレーション
雨水貯留ダム集水域における雨水ハーベスティング過程を,2次元浅水波方程式によってモデル化し,有限体積スキームを用いた数値解析を行う.常流と射流の混在に対応し,かつ,流れの非定常特性を正しく再現するため,水深データの構成,フラックス分割,境界フラックス評価,湧出し項の評価に対して特別なスキームを適用する.段波の計算によってモデルの検証を行った後,集水域全体でのシミュレーションを実行する.
Keyword: 有限体積法, 雨水ハーベスティング, 2次元浅水波方程式GET PDF=05/05007-13.pdf
発表番号 7-14
Numerical Experiment of Water Motion and Salinity Intrusion in Lake Togo by Using the Three-dimensional Model
Sai koji [The United Graduate School of Agricultural Science, Tottori University]Harada Masayoshi [Faculty of Agriculture, Tottori University]Yoshida Isao [Faculty of Agriculture, Tottori University]
三次元解析モデルによる東郷池の湖流および塩分侵入に関する数値実験的研究
○齋 幸治 [鳥取大学大学院連合農学研究科]原田 昌佳 [鳥取大学農学部]吉田 勲 [鳥取大学農学部]
Operator Splitting法を援用した流れと塩分拡散に関する三次元解析モデルを構築し,東郷池における湖流の流動特性と塩分の侵入過程について検討した.その結果,夏季において年平均風速である3m/sの風が作用した場合,水域は成層化し水深スケールでの水塊の鉛直混合は抑制された.そのため,平均風速程度の風が長期間継続した場合,湖底付近での貧酸素化や栄養塩類の溶出などの水環境の悪化が懸念された.
Keyword: 三次元解析, Operator Splitting法, 塩分成層GET PDF=05/05007-14.pdf
Group Decision-making in River Water Quality Management Using Multiobjective Optimization Model
多目的最適化モデルを用いた河川水質管理における集団意思決定
河川水質管理において,意思決定者と代替案の評価基準がそれぞれ複数存在する状況を想定し,政策決定を支援する手法を開発する.点源と森林以外の面源に対し,許容排出負荷量を割り当てる多目的最適化モデルを開発,代替案を作成する.多基準集団意思決定法と最適化モデルとを組み合わせ,多数の代替案の中から一個の満足解を合理的に選ぶ作業を反復し,最終的に政策を決定する.本手法を実在河川に適用し,有効性を検証する.
Keyword: 河川水質管理, 最適化, 集団意思決定GET PDF=05/05007-16.pdf
Examination of Thermal Mitigation of Irrigation Ponds using Neural Network
Takeshita Shinichi [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]Mitsuno Toru [Grad.School of Agric.Sci.,Kyoto Univ]Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agric.,Miyazaki Univ]
ニューラルネットワークを用いたため池の気候緩和機能量の検討
○竹下 伸一 [宮崎大学農学部]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
本研究では,大阪府岸和田市を対象とし,ため池が持つ気候緩和機能をニューラルネットワークを用いて検討した.35地点の気温観測値をもとに,多変量解析により入力因子とメッシュサイズを決定し,階層型モデルをBP法により学習させて検討した.2004年7月を対象に,ため池面積の減少による気温の変化量を推定したところ,最高気温の変化量が大きく,とくにため池を全廃させたとき最大で約2.5℃上昇することがわかった.
Keyword: ため池, 気候緩和, ニューラルネットワークGET PDF=05/05007-18.pdf
発表番号 7-21
Comparison between Evapotranspiration and Transpiration of Maize Crop
ODANI HIROMICHI [Shiga Prefecture of University]SASAKI KANAKO [Shiga Prefecture of University]TAKEUCHI SHINICHI [Kyusyu Kyouritsu University]YANO TOMOHISA [Tottori University,Emeritus]
メイズの蒸発散量と蒸散量との比較
小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]○笹木 加奈子 [滋賀県立大学大学院環境科学研究科]竹内 真一 [九州共立大学工学部]矢野 友久 [鳥取大学名誉教授]
微気象学的方法で測定したメイズの蒸発散量と茎内流の測定から得られた蒸散量とを比較し、両方が良好に一致することを示した。また、熱線風速計を用いて植被下畝間における水平風速を測定し、各日とも30分間の平均風速が日中0.2m/s程度あることがわかった。これらのことから、植被下畝間における水蒸気の水平輸送量が存在するか、あるいは土壌面蒸発がほとんどない可能性を確認することができた。
Keyword: メイズ, 蒸発散量, 蒸散量GET PDF=05/05007-21.pdf
Estimation of Evapotranspiration and Discharge on Tropical Peatland of Kalimantan
Miytake Ryuhei [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Adi Jaya [University of Palangka Raya, Indonesia]Untung Darung [University of Palangka Raya, Indonesia]
カリマンタン熱帯泥炭地における蒸発散量と流出量の推定
○三宅 龍平 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]アディ ジャヤ [パランカラヤ大学]ウントゥン ダルン [パランカラヤ大学]
中部カリマンタンにおいて、地球上の「炭素貯蔵庫」として重要な役割を有している熱帯泥炭地の水文環境を調査した。降雨と地下水位上昇の関係から土壌の有効間隙率を求めるとともに、階段状の地下水位変動に着目し、蒸発散量・流出量を推定した。 その結果、自然状態の林地と、排水路の開削・森林火災などの人為的撹乱を受けた土地を比較すると、土壌の持つ有効間隙率や流出量・蒸発散量に違いがあることが分かった。
Keyword: 泥炭, 地下水位変動, 有効間隙率GET PDF=05/05007-23.pdf
発表番号 7-25
Investigation of groundwater discharge point in river using 222Rn as an indicator
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]AZUMA Kazuki [Kinki Regional Agricultural Administration Office]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
ラドン濃度を指標とした河川中の地下水湧出地点の調査
○石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]東 一樹 [近畿農政局]土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
京都府亀岡盆地内を流れる桂川の河川水を概ね300m間隔で採取し(延長16km、延べ39箇所)、溶存しているラドン濃度を測定した。その結果上下流より明らかにラドン濃度が高い地点が4箇所存在し、地下水の河床への湧出が示唆された。また盆地下部ではラドン濃度が漸増し、区間全域に亘って地下水が湧出していると推定された。
Keyword: ラドン, 地下水, 河川GET PDF=05/05007-25.pdf
Evaluation of groundwater recharge as multifunction of irrigation ponds in Hiroshima Prefecture
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
広島県のため池における地下水涵養機能の評価
○今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
広島県豊栄町のため池を例として,ため池の多面的機能の一つである地下水涵養機能を地形,水質,ラドン調査から明らかにした。ため池は,流出域である椋梨川標高370−360mより,30〜40m高位に位置しており,涵養域(山頂)を100,流出域(河川)を0とすると,10〜20に位置するものが,70%を占める。流量収支式とラドン収支式から推定した5ため池の地下水の流入,流出量を推定したところ,地表水の流入・流出に匹敵する量の地下水が流入・流出していると推定された。
Keyword: ため池, 多面的機能, 地下水涵養機能GET PDF=05/05007-26.pdf
Revelation of River-bed Spring in Chiruwatsunaigawa River in Kushiro Wetland
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]Nakaya Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
釧路湿原チルワツナイ川における河床湧水の実態
○土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]中矢 哲郎 [独立行政法人 農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
釧路湿原を流れるチルワツナイ川を対象として調査,分析を行うことにより,チルワツナイ川には2種類の河床湧水が分布することが明らかとなった.またそれら2種類の湧水と地表水を水質及び環境同位体を指標として分類することにより,それぞれが異なる水質を有することが明らかとなった.これより,釧路湿原には異なる流動経路を経て,異なる水質の地下水が供給されていることが示された.
Keyword: 釧路湿原, 河床湧水, 水質GET PDF=05/05007-27.pdf
Quantitative Evaluation of Water Existing in a Pyroclastic Flow Plateau
Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]
火砕流台地に存在する水の定量的評価
○久保田 富次郎 [(独)農業工学研究所]増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
水循環の評価の上で重要となる台地内の水の地理的分布について,水理地質構造の解明により明らかにし,水収支法により台地に存在する水のストックとフローの試算を行った。その結果,対象地域では不飽和帯により多くの水が存在し,それらの地理的な偏在が大きいことが明らかになった。また,年間の水収支の観点からは,台地上に存在する水田が涵養量の約1割を占めるなど台地の水循環に重要な役割を果たしていることがわかった。
Keyword: 水循環, 水理地質, 火砕流台地GET PDF=05/05007-29.pdf
Regionalization of Flow Regime Indices based on Catchment Characteristics
Mitani Kazuya [Sansui Consultant Co., Ltd]Tanakamaru Haruya [Graduate School of Science and Technology, Kobe University]Hata Takeshi [Faculty of Agriculture, Kobe University]Tada Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]
流域特性に基づく流況指標の総合化について
○三谷 和也 [サンスイコンサルタント(株)]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]畑 武志 [神戸大学農学部]多田 明夫 [神戸大学農学部]
河川流況を表現する指標(流況指標)として流況区分流量とBase Flow Indexを取り上げ、地質等の流域特性に基づく総合化を試みた。23ダム流域を対象に、総合化モデルの構築・検証を行ったところ、渇水量など低水部の流況区分流量に対する検証結果を除けば、概ね良好な結果が得られた。このことから、流量データのない流域での流況指標の推定に対して、地質等の流域特性を考慮することが有効であると考えられる。
Keyword: 流況指標, 流域特性, 総合化GET PDF=05/05007-32.pdf
発表番号 7-33
Estimation of lake level by analysis of the hydrologic budget for lake Ikeda ― Hydrologic budget of lake as water resources (2) ―
Ito Yuji [United Grad. School of Agri. Sci., Kagoshima Univ.]Momii Kazuro [Faculty of Agriculture , Kagoshima University]Nakagawa Kei [Faculty of Agriculture , Kagoshima University]
水収支解析による池田湖水位の推定 ― 水資源としての湖の水収支に関する研究 (2) ―
○伊藤 祐二 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]中川 啓 [鹿児島大学農学部]
本研究では,水資源としての湖である池田湖において,1967年から1996年の30年間に渡る水収支解析を行い,湖水を管理する実測水位に対する推定モデルの妥当性を検討した. 推定モデルの実測に対する再現性は十分なものではないが、ここで示した推定方法により,今後,モデルおよび水収支構成要素等いくつかの検討を加えることで,実際の湖水の保全および管理に対して有用性の高いモデルの確立が可能であると考えられる.
Keyword: 水収支・水循環, 水資源, パラメータ最適化GET PDF=05/05007-33.pdf
発表番号 7-35
A Evaluation Method of the Effects of Climate Change on Water Resources
Fujihara Yoichi [Research Institute for Humanity and Nature]Kojiri Toshiharu [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]Ohde Mariko [Graduate School of Engineering, Kyoto University]
気候変動が流域水資源に及ぼす影響の評価方法について
○藤原 洋一 [総合地球環境学研究所]小尻 利治 [京都大学防災研究所]大出 真理子 [京都大学大学院工学研究科]
気候変動が流域水資源に及ぼす影響を評価するために,気候モデルからの出力値を直接利用することを検討した.対象流域は利根川流域とし,気候モデルの出力値と観測値との確率的な対応関係を利用して,気候モデルの出力値に含まれているバイアスを補正した.さらに,補正した降水量,気温を流出モデルに入力することで,平均的な流況の変化だけでなく,年最大日流量の頻度分布に与える影響についても検討することが可能となった.
Keyword: 地球温暖化, 水資源, ダウンスケーリングGET PDF=05/05007-35.pdf
発表番号 7-37
Runoff Characteristic of rainfall from paddies in Hilly Rural Area 2
Yoshimura Akiko [National Agricultural Research Center for Western Region]Kawamoto Osamu [National Agricultural Research Center for Western Region]Shimazaki Masahiko [National Agricultural Research Center for Western Region]
傾斜地水田の洪水流出特性2 −棚田ライシメータを用いた棚田流出のモデル化−
○吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]川本 治 [近畿中国四国農業研究センター]島崎 昌彦 [近畿中国四国農業研究センター]
傾斜地水田の洪水流出特性を把握するために、棚田ライシメータにおける地表流出および地下流出の観測結果の検討に基づいたモデル化を行った。流出モデルは既存の畦畔タンクを別にしたタンクモデルを用いて、棚田の地下流出が早い流出と遅い流出に分けられることに着目した改良を行った。このモデルを棚田ライシメータの観測値に適応したところ、集中した降雨では観測ハイドログラフを再現することができた。
Keyword: 流出モデル, 中山間地域, 洪水流出GET PDF=05/05007-37.pdf
A Storage-based Runoff Model using the Delayed Input Rainfall Sequences and Its Application Cases
Fukushima Akira [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
遅延入力降雨系列を用いた貯留型流出モデルとその適用例
○福島 晟 [島根大学生物資源科学部]
本報告では、貯留型流出モデルの適用性を向上させることを意図して、遅延入力降雨系列を用いた流出解析手法を提示する。貯留型流出モデルでは、流域固有の一定の遅れ時間の導入がなされているが、ここでは、流域斜面域における斜面長分布特性及び洪水到達時間に反映する降雨強度特性を考慮した遅延入力降雨系列の算定手法を用いる。益田市の農地造成域ならびに斐伊川流域への適用事例により、本解析法の有用性が検証できた。
Keyword: 洪水流出, 流出モデル, 流出解析GET PDF=05/05007-38.pdf
Parameter Optimization of Tank Model by Using Haar Wavelet
Sakai Kazuhito [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]Yoshinaga Anshun [Faculty of Agriculture University of The Ryukyus]
Haar Waveletを用いたタンクモデルの最適化
タンクモデルのパラメータ同定において、目的関数により同定結果が違うことが知られている。その違いは、厳しく評価する点が高水部か低水部かということになる。本研究では、高水部と低水部を均等に評価する方法として、流量時系列をHaar Waveletで分解し高周波部と低周波部を別々に評価することを試みた。その結果、他の誤差関数の場合との比較において、様々な誤差評価において常に上位に位置することが認められた。
Keyword: Haar Wavelet, タンクモデル, 誤差評価GET PDF=05/05007-40.pdf
発表番号 7-43
Classification of agricultural water use and its application in the Mekong River Basin
Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Pham Thanh Hai [National Institute for Rural Engineering]
メコン河流域における農地水利用の分類とその応用
○清水 克之 [農業工学研究所]増本 隆夫 [農業工学研究所]ファム タイン ハイ [農業工学研究所]
メコン河流域を対象に天水および灌漑農地の水利用の分類を行い,0.1°メッシュでのマップ化を行った。さらに,農業用水利用分類の分布型水収支モデルへの利用方法について示した。天水田については水利用の分析および現地調査により,完全降雨依存,小ため池利用ならびに洪水利用型に分類した。灌漑農地の水利用方式については,灌漑施設から大きく,堰,ポンプ,貯水池,コルマタージュ,ゲート,地下水利用に大きく分類した。
Keyword: メコン河, 農業水利用, 水田GET PDF=05/05007-43.pdf
Dambreak risk evaluation of small reservoirs
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]Nakaya Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]
ため池の決壊リスク評価法の提案
○丹治 肇 [農業工学研究所]桐 博英 [農業工学研究所]中矢 哲郎 [農業工学研究所]
文献調査結果に基づきため池台帳のデータだけで、ため池の決壊予測を行う方法を提案した。この方法によれば、多数のため池の中で、決壊リスクの高いため池の抽出が可能である。
Keyword: ダム決壊, リスク予測, GET PDF=05/05007-48.pdf
発表番号 7-51
Annual change of probabilistic rainfall intensity, analyzed for a fixed sampling period of time
Kajias Takamitsu [Mie University, Faculty of Bioresources]
サンプリング期間を固定して解析した確率降雨強度の年変化
○加治佐 隆光 [三重大学 生物資源学部]
サンプリング期間を移動平均の計算をする際と同じように30年間に固定して,得られた確率雨量を年代順にならべて最近の変化を調べた。サンプルには,89年間(1916〜2004年)における津市の年最大降雨強度を用いた。その結果,回帰直線の勾配から確かめた確率雨量の長期的な増加傾向,1990年頃からの急激な確率雨量の増加,確率年が大きくなるほど顕著になるその増加傾向などを確かめた。
Keyword: 確率雨量, 岩井法, 再現期間GET PDF=05/05007-51.pdf
発表番号 8- 1
The research on the upgrading of the soil moisture measurement(I)-Development of built-in cylinder style tensiometer-
TANIGAWA Torahiko [Graduate School of Agricultural and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University]YABE Katsuhiko [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
土壌水分計測の高度化に関する研究(I) −ビルトインシリンダ式テンシヨメータの開発−
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
地域や地球環境把握のための測定方法・機器については、今後明らかにHigh−Low Mixの方向性である。Low・安価かつ高度化した多点展開可能な実スケール環境計測については、その基本形についてカリフォルニア大学、Intel社などが先行している。このような状況の下、本研究では土壌環境計測器のテンシヨメータについて、電子化や構造面での進化型のうち、今回は構造面での基本検討を紹介する。
Keyword: テンシヨメータ, ビルトインシリンダ, 土壌水分張力測定GET PDF=05/05008-01.pdf
発表番号 8- 4
Dependence of rainfall infiltration into sand on its apparent contact angle
KAWASHIMA MARIE [Graduated School of Agriculture, Yamagata Univ.]ANNAKA TAKEYUKI [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
砂層のみかけの接触角が散水浸潤に及ぼす影響
○川島 麻里枝 [山形大学農学研究科]安中 武幸 [山形大学農学部]
粒径0.3mm〜0.6mmの海砂を対象に、洗浄の加減等によってみかけの接触角が40°〜90°の状態を作出し、それぞれの試料を用いて、乾いた充填層への散水浸潤実験を行なった。散水強度一定の実験において、フィンガーの幅はみかけの接触角が70°〜75°で最小値を示すこと、先端速度は50°〜75°ではほぼ一定であり75°〜90°では低下すること、飽和度は50°〜70°で増大した後ほぼ一定となること等の依存性が明らかになった。
Keyword: 浸潤, 砂層, 接触角GET PDF=05/05008-04.pdf
発表番号 8- 5
Effect of impermeable layer destruction on water drainage in a hill slope field
Nitta Daisuke [Faculty of Agriculture. The University of Tokyo]Imoto Hiromi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
傾斜地における不透水層破砕が排水効果に及ぼす影響
○新田 大輔 [東京大学農学部]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
傾斜畑では降雨時に土壌侵食が発生しやすい.その原因の一つとして,農業機械の走行によって形成される耕盤が不透水層となり,降雨の地下浸透を妨げることが考えられる.本研究では,土壌侵食を軽減する農地管理技術を開発することを目的に,傾斜地における不透水層の破砕形状と排水効果の関係について検討した.その結果,黒ぼく土では,傾斜方向と垂直に耕盤を破砕するのが最も排水効果があることがわかった.
Keyword: 土壌侵食, 不透水層, 排水GET PDF=05/05008-05.pdf
Distribution and activity of microorganism in freezing soil
Watanabe Kunio [Faculty of Bioresouces Mie University]Ito Misako [Faculty of Bioresouces Mie University]Muto Yoshiko [Faculty of Bioresouces Mie University]
凍結にともなう土中の微生物の位置と活性の変化
○渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]伊藤 実沙子 [三重大学生物資源学部]武藤 由子 [三重大学生物資源学部]
異なる温度のsFDA染色土壌を蛍光顕微鏡で観察した。蛍光発光面積の解析から、土中の微生物活性の含水比・温度依存性が明らかになった。次に、凍結過程における土中の微生物の挙動、数量と活性の変化を調べた。微生物活性は凍土中より未凍土中で高いこと、氷の析出により微生物が高温側へ移動することが明らかになった。温度環境の変化だけでなく、凍結に伴う水分移動が土中の微生物活性に影響を与えている可能性が示唆された。
Keyword: 凍上・凍結, 土壌微生物, 蛍光顕微観察GET PDF=05/05008-11.pdf
Numerical Simulation in soil of arbitrary shape using coordinate transformation
Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University Graduate School]Noborio Kosuke [Meiji University]Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]
座標変換を用いた任意形状における土中の物質移動シミュレーション
○菊池 貴 [岩手県立大学大学院]登尾 浩助 [明治大学]阿部 芳彦 [岩手県立大学]
近年、土中の物質移動のモデル化が行われており、それらは偏微分方程式で表されている。高い計算精度が得られる数値解法としては差分法が挙げられる。差分法では直交格子を用いて計算を行うが、任意形状の領域に対しては変数変換によって規則的な形状に写像することで解く手法が知られている。本研究では土中の物質移動の問題に対してこの手法を適用し、一般座標を用いた定式化を行い、それを用いたシミュレーションを行った。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=05/05008-17.pdf
The Influence of Particle Concentration on Grading Curve Resulting from Soil Grain Analysis
Kataoka Kouta [Hiroshima Environment Laboratoly.Co.,LTD]Takahiko Nakamura [Tokyo University of Agriculture]Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
土壌の粒度分析法における粒子濃度の影響
片岡 幸大 [(株)広島環境研究所]○中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
比重計法とピペット法の粒径加積曲線の違いについて,供試粒子濃度の点から検討した。シミュレーションと粒度試験の結果から,これら2法ともにストークス則を適用しており,流体力学的相互作用と粒子間相互作用により,粒子濃度の影響を受け,濃度の増加に伴って小さい粒径の割合を過大評価することを明らかとした。また,2法の違いは,粒子濃度を同じにすることで減少することを明らかにした。
Keyword: 粒度分析, 粒子濃度, 粒径加積曲線GET PDF=05/05008-18.pdf
発表番号 8-20
Transport of colloidal particles through column packed with model soils based on pore size and electrokinetic properties
Yuji Yamashita [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]Yasuhisa Adachi [Graduate school of life and environmental sicences, Univ. of Tsukuba]
間隙の大きさと表面荷電特性に基づいたモデル土壌を通過するコロイド粒子の通過特性
○山下 祐司 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学・大学院生命環境科学研究科]
土壌中のコロイド輸送現象を検討するために,表面荷電特性を明らかにしたモデル土壌及びコロイド粒子を用いてカラム通過実験を行った.その結果,塩濃度の違いによる表面荷電特性の変化とカラム通過率の変化は定性的に一致することが示された.また,鹿沼土充填カラムにおいてコロイド粒子がトレーサーイオンよりも早期に流出したが,鹿沼土のゼータ電位がほぼゼロであったことからサイズ排斥が主要因であることが示唆された.
Keyword: コロイド, カラム通過実験, ゼータ電位GET PDF=05/05008-20.pdf
Flow properties of dilute suspension of montmorillonite analyzed using spiral-capillary-vicometer(II)
Kobayashi Shunya [Graduate School of Environmental Science, University of Tsukuba]Adachi Yasuhisa [Graduate School of Life and Environmental Science, University of Tsukuba]
螺旋状毛細管型粘度計を用いたモンモリロナイト懸濁液の流動特性(II)
○小林 俊也 [筑波大学大学院環境科学研究科]足立 泰久 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]
前報では、水中に懸濁する粘土粒子間の弱い表面化学的な力と流動特性との関係を明らかにするために、螺旋状毛細管型粘度計を開発したことを述べた。モンモリロナイト懸濁液の流動特性は、凝集・分散によって大きく変わることが知られているが、本報では凝集状態はさらに詳細に見ると、表面を飽和させるイオン種やイオン強度にも流動特性が依存し、形成されるフロックが異なる構造をしている可能性が示された。
Keyword: 螺旋状毛細管型粘度計, モンモリロナイト, 粘土懸濁液GET PDF=05/05008-22.pdf
Simultaneous measurement method of soil moisture and salt concentration using ECH2O probe and four-electrode sensor
SAITO Tadaomi [JSPS ( Arid Land Research Center, Tottori Univ.)]FUJIMAKI Haruyuki [Department of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori University]
ECH2O水分プローブと4極センサーを用いた土壌水分・塩分の同時測定法
○齊藤 忠臣 [日本学術振興会(鳥取大学乾燥地研究センター)]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ECH2O土壌水分プローブは,非常に安価な誘電率土壌水分計として注目される一方,出力値の強い塩分依存性が報告されており,土壌塩濃度の変化する環境下での適用には,経時的な塩濃度の測定を伴う校正が必要となる.本研究では,4極土壌塩濃度センサーをECH2Oプローブと併用し,両センサーの水分・塩分依存性を表す校正式を作成し,これらを連立して解くことにより,安価な水分塩分同時測定システムの確立を目指した.
Keyword: ECH2Oプローブ, 4極センサー, 土壌水分・塩分測定GET PDF=05/05008-25.pdf
Dependence of salty crust resistance for evaporation on soil type and chemical composition
SHIMANO Takahoro [Univ. of Tsukuba]FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]ABE Yukuo [Univ. of Tsukuba]NAKANE Kazuro [National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention]
塩クラストによる蒸発抵抗の土壌および溶質依存性
○島野 隆寛 [筑波大学生命環境科学研究科]藤巻 晴行 [筑波大学生命環境科学研究科]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]安部 征雄 [筑波大学生命環境科学研究科]中根 和郎 [防災科学技術研究所]
異なる土壌と溶質の組合わせで、土壌面を湿潤状態に保った塩類集積実験を行った。その結果、塩が析出するような条件においては、塩クラスト抵抗を考慮する必要があることが確かめられた。また、溶質が異なれば、集積量が同じでも塩クラスト抵抗値がかなり異なることが示された。さらに、実測された分散長をそのまま数値解析に用いるよりも、半減させた方が蒸発速度および塩濃度分布の予測精度が向上することが明らかとなった。
Keyword: 土壌面蒸発, 塩類集積, 溶質移動GET PDF=05/05008-26.pdf
Change in Cation Composition of Water in Hetao Irrigation Area, from Irrigation to Drainage
Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]Morimoto Kazuki [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
河套灌区における灌漑水から排水に至る陽イオン組成の変化
◯赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]森本 一幹 [岡山大学環境理工学部]
乾燥地灌漑農業の持続性にとって最大の問題は,灌漑に伴う2次的塩分集積である。河套灌区は年間170万tの塩を蓄積していなが ら、現地の農家や技術者は,土壌塩類化は徐々に改善されていると感じている。この「行方不明の塩」の謎を解明するために、灌区全 域の灌漑水から排水に至る水循環経路の陽イオン組成変化を測定した。その結果、土壌中におけるCaの非水溶性塩としての沈積が、 「行方不明の塩」の原因であると結論された。
Keyword: 灌漑水, 塩分集積, 陽イオン組成GET PDF=05/05008-27.pdf
Estimation of horizontal infiltration from irrigated land to the adjacent saline land
Xia Liu [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]Akae Takeo [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
灌漑耕地から隣接塩害地への横浸透量の推定
◯劉 霞 [岡山大学環境理工学部]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
耕地から塩害地への横浸透の状況を現地で確認するとともに、浸潤モデルで横浸透量を推定した。耕地灌漑直後、塩害地での地下水変動が瞬時に反応し、時間とともに地下水位ピークが塩害地に向かって伝播した。耕地灌漑直後の浸透速度は速く、浸透時間とともに徐々に緩やかになった。灌漑2日間の不飽和部を通じた水平浸潤による総積算横浸透量を試算したところ、1.34m3で、総灌漑水量の1.87%となった。飽和帯中地下水の横浸透が重要である。
Keyword: 灌漑耕地, 塩害地, 横浸透GET PDF=05/05008-28.pdf
Effects of bulk pH and carbonization temperature on adsorption of charcoal
Shoji Yuka [Inashiki land improvement office]Ooi Setsuo [National Institute for Rural Engineering]Nakaishi Katsuya [Faculty of Agriculture,Ibaraki University]Ootsuka Hideki [Inashiki land improvement office]MAKINO Tomoyuki []
炭の酸塩基吸着に及ぼす溶液pHと炭化温度の効果
○庄司 有花 [茨城県稲敷土地改良事務所]大井 節男 [農業工学研究所]中石 克也 [茨城大学農学部]大塚 秀樹 [茨城県稲敷土地改良事務所]牧野 知之 [農業環境技術研究所]
木炭は近年吸着剤として注目されており、その吸着特性と炭化条件との関係を明らかにすることが求められている。その中で特に、酸塩基吸着は細孔内表面に存在する官能基が水中で水素イオンを吸脱着することにより起こり、その吸脱着量は水素イオン濃度によって変化する。そこで本研究では、炭の水素イオン吸脱着量とpHとの関係を明らかにし、酸塩基吸着における炭化温度の効果を示す。
Keyword: 木炭, 酸塩基吸着, pH依存性GET PDF=05/05008-30.pdf
Migration of Cadmium under Electric Potential Gradient in Frozen Soils
Terada Yusuke [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
電位勾配下における凍結土壌中のカドミウムの移動
○寺田 悠祐 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土壌浄化法の一つに、土壌に電位勾配を与えて汚染物質を動かし回収する電気浸透法がある。この方法の効率を向上させる補助的手段として土壌の凍結に着目し、塩化カドミウムを添加したカオリンと黒ボク土を凍結させ電圧を加える実験を行った。その結果、黒ボクではCdの移動は見られなかったが、カオリンではCdが試料中央部に集積する現象が見られた。この現象にはpH変化に伴うCdの形態が関係していると推察された。
Keyword: カドミウム, 電気浸透, 凍結GET PDF=05/05008-31.pdf
発表番号 8-34
Shear Characteristics and Vegetation Density on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]HATASHI Kentaro [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TAKEDA Kazuo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
草本植生根系を含む土供試体のせん断特性と植生密度の検討 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (掘法
○宗岡 寿美 [帯広畜産大学]持田 和寿 [帯広畜産大学]林 健太郎 [帯広畜産大学]土谷 富士夫 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]武田 一夫 [帯広畜産大学]
植生密度・施肥量のそれぞれ異なる草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,植生工における適切な施肥量および播種量を設定するための検討を試行した。根系を含む土供試体のうち,緑化用客土では過密型で強度定数が最大となり,粘着力cに加えてせん断抵抗角φも大きくなった。一方,混合土では,1点集中型以外の播種パターンで強度定数が増加する傾向となり,多肥標準型においてc・φともに最大値を示した。
Keyword: 草本植生根系, せん断特性, 植生密度GET PDF=05/05008-34.pdf
発表番号 8-35
Shear Characteristics and Shear Depth on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −
MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TAKEDA Kazuo [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とせん断深さとの関係 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (検法
○持田 和寿 [帯広畜産大学]宗岡 寿美 [帯広畜産大学]土谷 富士夫 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]武田 一夫 [帯広畜産大学]
厚層基材種子吹付工を想定して作製された草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とせん断深さとの関係について定量評価した。根系を含む土供試体のうち,せん断深さが浅いほど緑化用客土で粘着力cが大きくなり,混合土ではせん断抵抗角φが大きい傾向を示した。また,土供試体中にゼオライトを混合すると,標準型・せん断深さ3cmの条件下では強度上有利となるが,せん断深さが深くなるとゼオライトの効果は認められなかった。
Keyword: 草本植生根系, せん断特性, せん断深さGET PDF=05/05008-35.pdf
Deterioration of bench terrace and its rehabilitation technique with weed buffer strips
Janya SANG-ARUN [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Sciences, Tokyo University of Agriculture]YAMAJI Eiji [Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo]
ベンチテラスの崩壊と草生帯設置による補修技術
○Janya SANG−ARUN [東京大学大学院新領域創成科学研究科]三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]山路 永司 [東京大学大学院新領域創成科学研究科]
傾斜畑地における侵食防止策はいろいろあるが、ベンチテラスの造成はその有力な手法である。しかしながら草生被覆のないベンチテラスは法面が崩壊しやすくなり、却って侵食が促進されることもある。森林を伐採して造成した試験枠での実験ではベンチテラスが崩壊し、月単位で求めたRUSLE式のCPファクターは大きな値となった。そこで補修をし、草生被覆を施したところ、CPファクターは大幅に改善された。
Keyword: 傾斜地, 農地保全, ベンチテラスGET PDF=05/05008-37.pdf
Preliminary experiments on two-layer deep bed filtration of thick clay suspension using large filter media
Hagraguchi Noburo [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Matsuzaka Takumi [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Momii Kazuro [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Shiono Takahiro [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Miyamoto Teruhito [National Agri. Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
粗大ろ材を用いた高濃度粘土懸濁液の二層ろ過に関する予備的実験
○原口 暢朗 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]松坂 琢実 [鹿児島大学農学部]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]塩野 隆弘 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]宮本 輝仁 [独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター ]
畑地からの土砂流出防止に資するろ過技術においては、高濃度の土砂懸濁液の流入の条件下でも目詰まりしにくく、ろ過の継続時間の長いろ層の開発が必要である。このため、上層に粗大なろ材、下層に細かいろ材を用いた二層ろ層による高濃度の粘土懸濁液のろ過現象を実験的に検討した。その結果、前記の二層ろ層は、細かいろ材の単層と比較して、ろ過の継続時間が顕著に長いことを明らかにした。
Keyword: 土砂流出, ろ過, 粗大ろ材GET PDF=05/05008-38.pdf
THE INFLUENCE OF ORGANIC MULCH ON SOIL PHYSICAL PROPERTIES IN PINEAPPLE (Ananas comosus) PLANTATION UNDER TROPICAL MONSOON CLIMATE
Komariah [Doctoral Course of Agriculture, Gifu University]UEYAMA HIROKI [Gifu Prefecture]Senge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]ITOU KENGO [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Afandi [Soil Science of Lampung University, Indonesia]
熱帯モンスーン気候下のパイナップル・プランテーションにおける有機物マルチが土壌の物理的性質に与える影響
○Komariah [岐阜大学連合農学研究科]植山 広木 [岐阜県庁]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]Afandi [インドネシアのランポン大学、土壌科学]
米の籾殻・キャッサバの皮・キャッサバの絞りカスなどの有機物をマルチ資材として使用することによって土壌の物理的性質に及ぼす影響を明らかにするために、熱帯モンスーン気候下のパイナップル・プランテーションで2001年7月から2002年9月の期間、栽培実験を行った。その結果、籾殻は土壌の物理的性質の与える影響が少なかったものの、キャッサバの皮やキャッサバの絞りカスをマルチ資材に使用すると全層の土壌の乾燥密度が減少し、耐水性団粒が増加する傾向が見られた。
Keyword: organic mulch, soil physical properties, IndonesiaGET PDF=05/05008-39.pdf
Nonlinear Fracture Mechanics Parameter for Wet Clayey Soil
Yoshida Shuichiro [National Agricultural Research Center ]Paul D.HALLETT [Scottish Crop Research Institute]
軟弱粘土の非線形破壊力学パラメータ
○吉田修一郎 [中央農業総合研究センター]Paul D.HALLETT [スコットランド作物研究所]
亀裂進展のモデル化には,亀裂先端における破壊の進展を評価するパラメータ(破壊力学パラメータ)が重要な役割をもつ.本研究ではその一つである亀裂先端開口角(CTOA)の基礎的な挙動を明らかにした.軟弱な粘土のCTOAは、排水圧密が進んだ試験片ほど、小さな値を持った。また,−50kPaで排水圧密した後に−5kPaで吸水させた過圧密試験片では、−50kPaの正規圧密試験片よりさらに小さなCTOA が観測された。
Keyword: 亀裂, 地盤の破壊, CTOAGET PDF=05/05008-40.pdf
発表番号 8-43
Evaluation of Soil Physical Properties by Intake Rate in Soybean Fields Converted from Paddy Fields
Tsukamoto Yasutaka [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]Takeuchi Harunobu [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]Kitagawa Iwao [Hokkaido Central Agricultural Experiment Section]
シリンダーインテークレート法による転換大豆畑の土壌物理性評価
○塚本 康貴 [北海道立中央農業試験場]竹内 晴信 [北海道立中央農業試験場]北川 巌 [北海道立中央農業試験場]
シリンダーインテークレート法を用いて,転換畑における大豆の生育収量に影響を及ぼす土壌物理性の制限要因について解析した.Ibが100mmh−1未満のほ場では大豆の個体あたりの子実重が低下し,大豆の収量が300gm−2未満となった.また解析の結果,Ibは土壌構造の発達程度による影響を強く受けることから,大豆の生育収量を低下させる要因は,土壌構造が未発達で孔隙や亀裂の少ない土壌環境であると結論した.
Keyword: 転換畑, シリンダーインテークレート法, 土壌構造GET PDF=05/05008-43.pdf
発表番号 8-45
Leaching properties of Alkaline Components from Construction Sludge with Solidification Materials
Nobuo Toride [Faculty of Bioresources, Mie University]Masahiro Nagahama []
固化材添加の建設汚泥のアルカリ成分溶出特性と防止法について
○取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]長浜 正廣 [新日本環境整備株式会社]
建設汚泥にセメント系固化材による脱水処理をした処理土は,砂の採掘場の埋立造成に再利用されている。この処理土の周辺地域へのアルカリ成分流出を評価するために,処理土への水分浸透に伴う流出液のpH変化を観察し,pHの変化が処理土に及ぼす影響を調べた。また埋設現場に広く分布する緩衝能の大きい関東ロームを利用し,処理土からのアルカリ成分溶出を抑制する方法について検討を行った。
Keyword: 建設汚泥, 固化材, 緩衝能GET PDF=05/05008-45.pdf
発表番号 8-46
Simultaneous measurement of three-dimensional water flux density vector and thermal properties in the various soils
Endo Akira [Japan Society for the Promotion of Science]Hara Michihiro [Faculty of Agriculture, Iwate University]
土壌中の3次元水フラックス密度ベクトルと熱物性の同時計測
○遠藤 明 [独立行政法人 日本学術振興会]原 道宏 [岩手大学農学部]
化学肥料や農薬使用による土壌と地下水の汚染が世界中で深刻な問題になっている.土壌中の汚染流体の速度ベクトルを知るためには,まず,水移動ベクトルの情報を取得する必要がある.今回,3種類の土性(砂土,砂質埴壌土および埴壌土)を用いて3次元流体移動速度ベクトルと熱物性の同時計測を行い,水フラックス密度の3次元方向成分,熱物性(温度拡散係数および体積熱容量)および流向を評価したのでここに報告する.
Keyword: 五極子熱パルス(QPHP)法, 3次元水フラックス密度ベクトル, 同時計測GET PDF=05/05008-46.pdf
発表番号 8-47
Dielectric constant of oil-polluted soil
KOIWASAKI Makoto [Arid Land Research Center, Tottori University]MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]SUKO Takeshi [Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]
油汚染土壌の比誘電率について
○小岩崎 真 [鳥取大学乾燥地研究センター]望月 秀俊 [鳥取大学乾燥地研究センター]須甲 武志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
これまで、土壌の汚染度の評価法についての研究は少ない。土壌の汚染度の評価法の開発を視野に入れ、本研究では、汚染土壌の比誘電率と汚染度の関係を明らかにすることを目的にした。土壌の比誘電率は、液相率にかかわらず、油混合率の上昇により直線的に低下した。この結果と、望月ら(2004)の明らかにした熱伝導率と油混合率の関係を併せて考えることで、汚染土壌の汚染状況を現場で予測する事ができる可能性が示された。
Keyword: 汚染土壌, 比誘電率, 油GET PDF=05/05008-47.pdf
MOCHIZUKI Hidetoshi [Arid Land Research Center, Tottori University]KOIWASAKI Makoto [Arid Land Research Center, Tottori University]
○望月 秀俊 [鳥取大学 乾燥地研究センター]小岩崎 真 [鳥取大学 乾燥地研究センター]
Keyword: 土壌, 熱伝導率, 有機物GET PDF=05/05008-49.pdf
発表番号 9- 1
Proposal of Method to Repair Old Filldam Embankment Using Cement-mixed Soil
老朽化フィルダムにおける固化処理底泥土を用いた堤体改修法の提案
○北島 明 [(株)フジタ 技術センター ]福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部 ]谷 茂 [(独)農業工学研究所]西本 浩司 [(株)フジタ 土木本部 ]廣田 修 [(株)フジタ 土木本部 ]
砕・転圧盛土工法は底泥土を固化処理して所要の強度と遮水性を有する築堤土(砕・転圧土)を人工的に製造し堤体補強や漏水防止のための築堤を行うものである。我が国における老朽化した堤高15m超のフィルダムの大多数は30m前後までで,ため池と同様に均一型かこれに近い堤体構造にあり、ため池の堤体改修法がそのまま適用できる。本稿はこの工法をフィルダムに適用する場合の留意点と堤高に応じたゾーニングによる堤体構造を提案するものである。
Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理GET PDF=05/05009-01.pdf
発表番号 9- 4
Evaluation of mixed decomposed granite soil applied to core of irrigation ponds
Sakai Toshinori [Faculty of Agrivulture, Ehime University]Matsuoka Koji [Faculty of Agrivulture, Ehime University]Nakano Yumi [Faculty of Agrivulture, Ehime University]
混合まさ土のため池堤体コア土への適用について
○酒井 俊典 [愛媛大学農学部]松岡 晃治 [愛媛大学農学部]中野 由美 [愛媛大学農学部]
ため池改修コア土として適さない、風化程度の異なる2種類のまさ土を混合することで。コア土として適用性の検討を、室内試験および現場盛土試験により行った。その結果、室内試験では、混合比が乾燥重量比で、5:5までの混合土おいて適用が可能であった。この結果を基に、乾燥重量比で1.6:8.4の混合土を用い現場盛土試験を行った結果、適用性に問題はなく、混合土をため池堤体コア土として利用できることが明らかとなった。
Keyword: 土の分類, 土構造, 土層改良GET PDF=05/05009-04.pdf
発表番号 9- 5
Proposal of Design Method to Reinforce Old Filldam Embankment Using Cement-mixed Soil
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]Kitajima Akira [Fujita Corporation]Nishimoto Koji [Fujita Corporation]Hirota Osamu [Fujita Corporation]
固化処理土を用いた老朽化フィルダムにおける堤体補強工法の設計法の提案
○福島 伸二 [(株)フジタ 土木本部]谷 茂 [(独)農業工学研究所]北島 明 [(株)フジタ 技術センター]西本 浩司 [(株)フジタ 土木本部]廣田 修 [(株)フジタ 土木本部]
Keyword: 老朽化フィルダム, 底泥土, 固化処理GET PDF=05/05009-05.pdf
発表番号 9- 6
The third proposal of the rational design technique about repair of the small dam constracted at old times
Okuno Hizuru [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]Koyama Shuhei [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]
老朽ため池堤体の改修に関する合理的設計手法の提案その3
○奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]小山 修平 [大阪府立大学大学院 環境情報工学研究室]
ため池堤体の安全かつ合理的な改修設計を行うには,遮水性ゾーンの細分化によりC材・φ材区分に基づいたせん断強度の設定が必要と考え,著者らはその安定解析式を2案提起した。本稿では堤体の円形すべり破壊を対象に本解析手法と有効応力解析手法(C’−φ’法)との比較を行い,各々の解析手法の妥当性について検討した結果を述べると共に,せん断強度の破壊規準を実務的に健全な堤体法面と崩壊法面の状況を捉えて考察した.
Keyword: C材・φ材, 斜面安定, 破壊規準GET PDF=05/05009-06.pdf
発表番号 9- 7
On the Filtering Equation to Predict Undrained Shear Strength of Ariake Clay by Electronic Cone Penetration Testing
Mohamed Abo El-Hamad Rashwan [United Graduate school of Agricultural Sciences, Kagoshima University]KOUMOTO TATSUYA [Faculty of Agriculture, Saga University]
電気式コーン貫入試験を用いた有明粘土の非排水せん断強さ推定のためのフィルター式について
○モハメド アボ エルハマド ラシュワン [鹿児島大学大学院連合農学研究科]甲本 達也 [佐賀大学農学部]
本論文では,電気式コーン貫入試験結果から有明粘土のsuを予測するために適した電気式コーン係数(Nkt)としてNkt=11を用いた。さらに,提案したフィルター式を用いて室内試験によるsuの撹乱の影響を受けたデータを除去したものと電気式コーン貫入試験により予測されたsuとの相関を検討した結果,両者の相関は大変よく,その誤差は±20%程度であった。
Keyword: Ariake clay, Electronic cone factor, Undrained shear strengthGET PDF=05/05009-07.pdf
発表番号 9- 8
Strength Characteristics of Foam Glass
Gibo Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakamura Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Ikegami Kyouichirou [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]Okihara Masahiro [Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus]
発泡ガラスの強度特性
宜保 清一 [琉球大学農学部]中村 真也 [琉球大学農学部]○池上 恭一朗 [琉球大学大学院農学研究科]沖原 正紘 [琉球大学大学院農学研究科]
相似粒度に調整した3種の発泡ガラス試料(A試料(発泡剤:SiC 0.5%),B試料(SiC 0.5%,CaCO3 0.2%),C試料(SiC 0.4%))について,物理試験および三軸圧縮CD試験を行い,物性および強度特性を明らかにした。せん断抵抗角φdは,破砕性の低いC試料(Bms=18.1%)で22.6°と最も大きかった。発泡ガラス試料のφdは,豊浦砂(φd=41.0°)と比べ,かなり小さい値であった。
Keyword: 土の静力学的性質, 環境保全, 土壌の物理化学的性質GET PDF=05/05009-08.pdf
Effect of Curing Method on Unconfined Compressive Strength Characteristics of Lime-Stabilized Clays
SIOTA Yoshiteru [Hokkaido Institute of Technology]KAMIYA Mitsuhiko [Hokkaido Institute of Technology]KAWABATA Shinichiro [Hokkaido Institute of Technology]
養生方法の違いによる石灰安定処理土の強度特性
○塩田 好輝 [北海道工業大学工学部]神谷 光彦 [北海道工業大学工学部]川端 伸一郎 [北海道工業大学工学部]
石灰安定処理後,直ちに締固める場合と,一定期間放置した後に締固める場合の,養生方法の違いによる一軸圧縮強さと変形係数を調べた。石灰添加率7%までは,一軸圧縮強さは添加率とともに増加するが,養生日数が長くなるに従い添加率7%をピークと一軸圧縮強さが減少する。放置日数との関係では,養生日数が長くなると放置日数7日の一軸圧縮強さがもっとも大きくなるが,変形係数には放置日数との関係はみられない。
Keyword: 石灰安定処理, 一軸圧縮強さ, 養生方法GET PDF=05/05009-11.pdf
発表番号 9-12
Comparison between the Liquid Limits obtained by Fall Cone and JIS Methods
Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Kin Tsz Mak [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]Furuta Yoshiyuki [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]Mitani Sumie [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
フォールコーン法とJIS法により求めた液性限界の比較
○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]マク シ ケン [九州大学大学院生物資源環境科学府]古田 良幸 [九州大学大学院生物資源環境科学府]美谷 珠美江 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
フォールコーン法とJIS法により求まる液性限界の関係について,スメクタイトを主要粘土鉱物とする有明粘土試料と八郎潟粘土試料についての測定結果をもとに検討した.その結果,粘土分含有量が多い試料ではJIS法による液性限界がフォールコーン法による液性限界より高く,その差は液性限界が高くなるほど大となった。このような試料へフォールコーン法を適用する際には,規定のコーン貫入量(11.5mm)の補正が必要である。
Keyword: 液性限界, フォールコーン法, JIS法GET PDF=05/05009-12.pdf
発表番号 9-13
Physical and Planting Characteristics of Masado mixed with Crushed EPS
KIMATA Takashi [Osaka Prefecture University]TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]ITO Yuka [Osaka Prefecture University]
EPS破砕片を混合したまさ土の物理・緑化特性
○木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]伊藤 優香 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
EPS破砕片混合土の植生基盤などへの適用を念頭に,透水試験や保水性試験を行って土壌物理特性の変化を調べるとともに,植物生育試験も行って植生基盤としての可能性を検討した.その結果,このEPS破砕片には混合土としての保水性を大きく低下させることなく透水性を向上させる効果があり,また,植物の生育を促進させる効果も有することから,植生基盤としての適用が期待できることがわかった.
Keyword: EPS破砕片, 透水性, 保水性GET PDF=05/05009-13.pdf
発表番号 9-17
The analysis of behavior for pipe in pipe under the ground
Koji Inoue [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]
埋設下におけるパイプ・イン・パイプの挙動解析
○井上 孝治 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 徹 [栗本化成工業]
老朽化した水路トンネルの改修法として既製管挿入工法を導入する為,地盤,既設管及び中込材を介した管への載荷問題について検討を行った。FEM解析プログラムは「Nonsolan」を使用した。本プログラムの利点は,動的緩和法にリターンマッピング法を組み合わせて用いる事で,安定した解の取得と計算効率の向上を図っている事である。模擬土槽試験におけるパイプインパイプの挙動について,試験結果とFEM解析結果との比較,検証を行った。
Keyword: FRPM管, トンネル, 解析GET PDF=05/05009-17.pdf
Long-term Settlement Prediction Based on Measured Data
Kanayama Motohei [Biotron Institute, Kyushu University]Higashi Takahiro [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Ohtsubo Masami [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Chikushi Jirou [Biotron Institute, Kyushu University]
実測値に基づく長期残留沈下予測
○金山 素平 [九州大学生物環境調節センター]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]筑紫 二郎 [九州大学生物環境調節センター]
本研究において,非線形最小二乗法であるLevenberg−Marquadt法を使用して,室内長期圧密データおよび現場データに対して将来の沈下予測を行った.室内データの予測に関して,二次圧密挙動に対して十分な情報がある場合,沈下予測値は実測値とよい一致を示したが,二次圧密の情報が不十分である場合,大きめの沈下量を算出する結果となった.現場データに対して将来の沈下予測を行った結果,双曲線法による予測値とほぼ等しい値を示した.
Keyword: 沈下予測, 非線形最小二乗法, 長期残留沈下GET PDF=05/05009-18.pdf
Risk evaluation and reliability-based design of earth fill dams
ため池のリスク評価と信頼性設計
ため池防災のため,各地では改修が進められつつあるが,本研究では,改修コストを最小化する最適改修計画の決定手法の開発を最終目的とする.今回は,その第一段階として,ため池堤体の破壊確率と想定被害総額から,リスクを評価し,その値と堤体の更新費用からため池改修に関わる期待総費用を求めている.改修(ここでは前刃金工法)前後の総費用の比較を行い,改修効果を評価した.
Keyword: ため池, リスク評価, 信頼性設計GET PDF=05/05009-19.pdf
Mineral composition and physical properties of sedimented sludges in several farm ponds
takisawa tomoaki [okayama university]nishimura shin-ichi [okayama university]murakami akira [okayama university]murayama yasuo [okayama university]suzuki shigeyuki [okayama university]
ため池底泥の鉱物組成と物理特性
○滝澤 倫顕 [岡山大学]西村 伸一 [岡山大学]村上 章 [岡山大学]村山 八洲雄 [岡山大学]鈴木 茂之 [岡山大学]
現在、大量に発生する底泥の処理が必要となってが、処理方法は限定されている。それらの底泥の有効利用法を広げるためには、その基本的性質を知ることが不可欠となる。本研究では香川県の5地域のため池底泥、児島湖浚渫汚泥を採取し、物理・化学試験を行い、基本的性質を明らかにした。またX線回折試験により粘土鉱物の同定を行い、さらに圧密試験を行って圧縮性を明らかにし、これらと基本的性質との関係性についても検討した。
Keyword: 底泥, コンシステンシー, X線回折GET PDF=05/05009-20.pdf
発表番号 9-21
Model tests and seepage analyses for small earth dam during rainfall
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]KOHGO Yuji [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
ため池堤体の模型降雨実験と降雨浸透解析
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
本研究では、豪雨時おけるため池のすべり破壊を対象に、ため池堤体の模型を用いて降雨強度を変えた降雨実験を行った。実験の結果、段階的に降雨量を増大させたケースでは緩慢な逐次的崩壊が発生したのに対し、強い降雨を一気に作用させたケースでは急速で大きなすべり破壊が発生した。模型実験を対象とした非定常飽和不飽和浸透解析を行った結果、この崩壊形態の違いは堤体内に発生する浸透力の違いに起因していることが分かった。
Keyword: ため池, 模型実験, 浸透解析GET PDF=05/05009-21.pdf
Physico-chemical Property of Pond Sediment in Kagawa
Yamanaka Minoru [Kagawa University]Matsuura Shinichi [Kagawa University]Hasegawa Shuichi [Kagawa University]Morishita Kazuo [Kagawa University]
香川県内ため池底泥の物理化学的性質
○山中 稔 [香川大学工学部]松浦 慎一 [香川大学大学院]長谷川 修一 [香川大学工学部]森下 一男 [香川大学工学部]
浚渫したため池底泥の有効利用の必要性が大きくなってきているが、ため池底泥の基本物性はほとんど明らかにされていない。本研究は、ため池底泥の堤体材料や緑化材料への有効利用を検討するための基礎資料として、香川県内ため池底泥の物理化学的性質を明らかにすることを目的としている。本研究により、40箇所のため池から採取した底泥の、粒度、含水比、強熱減量値等とともに、深さ方向の各物性の変化を明らかにした。
Keyword: 土の分類, 物理化学的性質, 強熱減量GET PDF=05/05009-24.pdf
Pore Water Pressures Measured with Wireless Pore Water Pressure Transducers
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Engineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
ワイヤレス間隙水圧計によるフィルダムの間隙水圧の測定
○向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
低周波電磁波を利用した,土中通信100mが可能な,ケーブル不要のワイヤレス間隙水圧計を開発した.ワイヤレス間隙水圧計のダム現場への設置性及び設置後の通信の安定性を評価するために,九州農政局管内中岳ダムにワイヤレス間隙水圧計を3台設置し,1年間の計測を行った.その結果,既存の間隙水圧計とワイヤレス間隙水圧計の経時変化は同様の傾向を示した.ワイヤレス間隙水圧計の欠測は無く,雷などの外乱に対して安定であることが確認された.
Keyword: フィルダム, 挙動観測, 間隙水圧計GET PDF=05/05009-25.pdf
発表番号 9-26
Saturation collapse analysis during first reservior filling of a fill dam
Hayashida Yoichi [National Institute for Rural Engineering]Kohgo Yuji [National Institute for Rural Engineering]Asano Isamu [National Institute for Rural Engineering]
飽和−不飽和弾塑性モデルを用いた初期湛水時の飽和コラップスの検討
○林田 洋一 [農業工学研究所]向後 雄二 [農業工学研究所]浅野 勇 [農業工学研究所]
筆者等は吸水率10%以上のロック材の浸水に伴う変形および強度特性の変化を表現できる構成モデルを開発し、その適用性の検討を行っている。本論文では、飽和コラップスを起こしうる吸水率10%以上のロック材をロックフルダムの材料として利用することを仮定し、飽和コラップスの検討を行った。その結果、飽和コラップスを起こしうる材料であっても、締固めを十分に行うことで飽和コラップスの発生を抑制できることが示された。
Keyword: 不飽和土, 有限要素法, GET PDF=05/05009-26.pdf
Development of Non-Destructive Inspection Method for Soil Structure Part1: Laboratory Experiments
Niwa Ryota [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Yangimoto Tomoya [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Kabayashi Akira [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
土構造物の非破壊検査手法の開発 (その1)室内実験
○丹羽 亮太 [京都大学大学院農学研究科]柳本 智也 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
構造物の性能は時間とともに劣化し,その供用中には設計時の予測を超える荷重が作用し,構造物の損傷や崩壊を招くことがある.したがって,社会資本の維持補修という仕事は,その判断,コンセプトによっては重大な事故にもつながるリスクを負っており,その方針策定には慎重な検討を要する.
Keyword: 非破壊検査, 土構造物, 弾性波速度GET PDF=05/05009-28.pdf
発表番号 9-30
Development of Nondestructive testing technique for Soil structure Part2:In site mesurement and Examination
YANAGIMOTO TOMOYA [Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
土構造物の非破壊検査手法の開発(その2)現地計測とその解析
○柳本 智也 [京都大学]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
本研究は、電気探査装置によってため池堤体内部の比抵抗を測定し含水比を推測するとともに、弾性波探査装置を用いて堤体内の弾性波速度を測定し、得られた堤体内部の含水比および弾性波速度の分布から堤体の劣化状況や水漏れなどの問題を推測するものである。本発表では、その現地計測の方法と解析手法、解析結果について述べるものとする。
Keyword: 土構造物, 電気探査, 弾性波探査GET PDF=05/05009-30.pdf
Damage by 2004 Heavy Rain in Fukui Prefecture
TANI Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]
平成16年度福井豪雨災害について
○谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]
平成16年度には台風23号、新潟、福井豪雨によってよって農業関連被害が発生した。台風23号では多くのため池が決壊し、福井豪雨では中山間地域において土石流が多く発生した。本報告では、2004年7月の梅雨前線による福井県内の農業関連被害状況と降雨量からの災害予測について述べる。ため池については、従来から提案している降雨量からの災害予測指標とため池災害の関連についても述べる。
Keyword: 2004豪雨災害, 福井県, 農業関連施設GET PDF=05/05009-31.pdf
発表番号 9-32
Disaster caused by typhoon in 2004 and repair of a stone wall in a steepland orchard
Kawamoto Osamu [NARC for Western Region]Shimazaki Masahiko [NARC for Western Region]Yoshimura Akiko [NARC for Western Region]
傾斜地カンキツ園地における平成16年台風災害と石垣修復
○川本 治 [農研機構近中四農研センタ−]島崎 昌彦 [農研機構近中四農研センタ−]吉村 亜希子 [農研機構近中四農研センタ−]
平成16年台風災害に関し、浅部地下水挙動を中心として傾斜地カンキツ園地における被害事例の解析及び小規模石垣の修復技術について示した。浅部地下水変動の実測値と園地被災との関係について示し、三次元地下水流動解析に基づく防災管理マップと被災状況との比較を行った後に、ジオテキスタイルを併用した小規模石垣の修復について示した。
Keyword: 地下浸透・地下水流動, 農地保全, GET PDF=05/05009-32.pdf
発表番号 9-36
Study of the collapse tendency of retaining walls by difference of relative density
TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]EZOE Yoshinori [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Univ. of Tokyo]
相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊傾向の研究
田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]江副 嘉紀 [東京大学農学生命科学研究科]○岡島 賢治 [東京大学農学生命科学研究科]
本研究では,相対密度の違いによる抗土圧構造物の転倒破壊の傾向を研究の対象とし,掘削に伴う抗土圧構造物の掘削による転倒破壊について,地盤の密度を変えた状態で実験とFEMによる解析を行った。 次に,受働土圧が支配的となる矢板の牽引による転倒破壊実験とこの実験に対応したFEMによる解析を行った。その後,これらの実験と解析との比較を行い、本研究で用いた解析手法が相対密度の影響を表現しうる有効性を検討した。
Keyword: 相対密度, 掘削, 弾塑性有限要素法GET PDF=05/05009-36.pdf
発表番号 9-37
Study of Seepage Failure in Foundation of Dam
Komatsu Takahiro [Graduate School of Agricultural and Life Science, University of Tokyo]Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Science, University of Tokyo]
堰基礎地盤での浸透破壊の研究
○小松 宜紘 [東京大学大学院農学生命科学研究科]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
堰における浸透破壊については、実務的に正確な評価手法が存在しない。本研究では、模型実験と弾塑性有限要素法による解析を行い、浸透破壊のメカニズムを解明した。また古典的な手法の評価を行った。
Keyword: 堰, 浸透破壊, 弾塑性有限要素法GET PDF=05/05009-37.pdf
Irrigation Efficiency and Water Productivity in KM6 Pump Irrigation Area, Laos
YOSHIDA Koshi [National Institute for Rural Engineering]TODA Osamu [Graduate school of University Tokyo]HIGUCHI Katsuhiro [National Institute for Rural Engineering]TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]
ラオス国KM6ポンプ灌漑地区における灌漑効率と水生産性
○吉田 貢士 [(独)農業工学研究所]戸田 修 [東京大学大学院]樋口 克宏 [(独)農業工学研究所]丹治 肇 [(独)農業工学研究所]
食糧増産のためには生産性を向上させる灌漑の導入が不可欠であり、ラオスでは将来建設される発電用ダムからの安価な電力と豊富な放流水を背景に、ポンプ灌漑による灌漑面積の増大が期待されている。 そこで本研究では、ラオスにおける典型的なポンプ灌漑地区を対象に、地区内の水収支に関する現地調査を行い、対象地区の灌漑効率と水生産性について検討を行った。
Keyword: 水需要, 水供給, 水稲GET PDF=05/05009-45.pdf
Analysis of water management in the Thadi Irrigation Project, Southern Thailand
KONO Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]NAKAMURA Takahiko [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]Tassanee Ounvichit [Royal Irrigation Department, the Kingdom of Thailand]SATOH Masayoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]HASHIMOTO Koji [The Japanese Institute of Irrigation & Drainage]
南タイ・Thadi灌漑プロジェクト地区における水管理の分析
○河野 賢 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]タッサニー オウンヴィチット [タイ王国 王室灌漑局]佐藤 政良 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]橋本 宏治 [(財)農業土木総合研究所]
南タイ・Thadi灌漑プロジェクトにおける水管理の分析を行い、本地区の水管理は「リクエスト依存型水管理」と表現されるべきであることを示した。また、このような管理が可能である条件として現在の水需要が利用可能水資源量を下回っていること、しかしこのような状態は末端未整備によって水需要が抑制された結果であることを示した。従って、灌漑投資効果向上のためには、体系的なルールを伴った末端整備の導入が必要である。
Keyword: 南タイ, 水管理, 末端整備GET PDF=05/05009-47.pdf
発表番号 9-49
On deriving a general operating policy of a multiple reservoir system using DDDP and NN - A case study in the Mae Klong system, Thailand -
Tospornsampan Janejira [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Ishii Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
DDDPおよびNNによる貯水池群の総合的管理方針の策定について−タイ・メクロン川流域の事例研究−
○Janejira Tospornsampan [鳥取大学大学院連合農学研究科]喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]北村 義信 [鳥取大学農学部]
貯水池群システムの一般的管理方針が離散微分動的計画法(DDDP)とニューラルネットワーク(NN)を組合せて導かれた.初期データを使用してGAを組合せたDDDPから最適操作方針が導かれ,一般的管理方針を導くためのNNに利用された.この過程で,他のデータに対する性能を調査するために,シミュレーションによって評価された.タイのメクロン川流域に適用した結果から,本モデルは十分な性能を持つことが判明した.
Keyword: プログラミング手法, 海外, GET PDF=05/05009-49.pdf
発表番号 9-54
The Effect of Preceding Precipitation on Cultivated Paddy Acreage Estimated with the Aid of Landsat TM/ETM in a Tropical Watershed
Yoshikawa Natsuki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Shiozawa Sho [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
熱帯流域における先行降水量と衛星画像から推定した水田作付面積の関係
○吉川 夏樹 [東京大学大学院農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
熱帯地域では気温の制約条件がなく,水源さえ確保できれば年間を通して3期の水田作付けが可能である.従って,作付面積は主に利用可能な用水量によって規定される.また,用水量は降水量と流域の流出特性によって決まる.本研究では,熱帯の一流域を例に,水田作付面積を衛星リモートセンシングデータから推定し90日間の先行積算降水量との関係を分析した.
Keyword: リモートセンシング, 熱帯流域, 作付面積GET PDF=05/05009-54.pdf
Extraction of Rice planting pattern in Lower Mekong River Basin using Satellite data
OGAWA SHIGEO [National Institute for Rural Engineering]RIKIMARU ATSUSHI [Nagaoka University of Technology]YOSHISAKO HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]SHIM TAKEO [National Institute for Rural Engineering]
衛星データによるメコン川下流域の水稲作付状況把握
○小川茂男 [(独)農業工学研究所]力丸 厚 [長岡技術科学大学]吉迫 宏 [(独)農業工学研究所]島 武男 [(独)農業工学研究所]
東南アジア最大級の河川であるメコン川の下流域は,河川流量の季節変動・年次変動が大きく,洪水と干ばつが頻繁に発生する地域である。水利用と密接に関連する土地被覆分布情報を広域に把握するために,MODISデータを用いた植生被覆密度の年間変動から土地被覆分類画像を作成した。また,2時期ランドサットデータからカンボジア下流域を対象として土地被覆・水稲作付け状況図を作成し,MODISデータの分類結果を検討した。
Keyword: リモートセンシング, メコン川下流域, 水稲作付GET PDF=05/05009-55.pdf
Development of GIS database for rice production in lower Mekong basin
SUZUKI Kenji [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]FURUYA Jun [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]YAMAMOTO Yukiyo [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
メコン河下流域の米生産に関するGISデータベースの構築
○鈴木 研二 [(独)国際農林水産業研究センター]古家 淳 [(独)国際農林水産業研究センター]山本 由紀代 [(独)国際農林水産業研究センター]
モンスーン・アジアの主たる米生産地であるメコン河下流域において、流域内4ヶ国の米生産に関する既存の統計を収集・整理し、GISデータベースを構築した。国・県を単位とする行政界をベースマップとして、雨季の水田稲作に関する収量や洪水・渇水被害面積等の属性について、データベース化した。これを用いて既往の知見を確認するとともに、データベースの活用について検討を加えた。
Keyword: GIS, メコン河下流域, 米生産GET PDF=05/05009-56.pdf
Seasonal Variations of NDVI in Korean Peninsula Using NOAA AVHRR and In-site Spectral Data
PARK, Jong-Hwa [Chungbuk University]NA, Sang-Il [Chungbuk University]
NOAA AVHRRデータと現地調査による韓半島のNDVIの季節変動
○朴鍾和 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]羅相一 [韓国忠北大学校農業生命環境大学地域建設工学科]
地球温暖化などの地球環境問題を理解する上で、蒸発量やNDVIなどの陸域生態系に関る様々な因子をモニタリングする必要がある。そのためには精密な実測研究と広域的なリモートセンシング手法を有機的に結びつける研究が必要である。本研究では2004年に現地調査地として韓国忠北清源郡農業技術院の水田を選んでNDVIを計算し、広域的な韓半島のAVHRRデータを用いてNDVIの時間的変動を検討した。その結果、現地調査とAVHRRによる月別NDVIの場合ともに8月が一番大きく、12月が小さい値を示した。
Keyword: NDVI, AVHRR, 分光反射GET PDF=05/05009-57.pdf
Movement and amount of soil moisture at a rain-fed field in Northeast Thailand
IKEMOTO Masahiro [Okayama University]MOROIZUMI Toshitsugu [Okayama University]WATABE Hiroki [Hokkaido University]HAMADA Hiromasa [JIRCAS]SUKCHAN Somsak [Land Development Department,Thailand]
東北タイ天水農業地域における土壌水分動態解析と水資源賦存量の推定
○池本 賢弘 [岡山大学大学院環境学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学大学院環境学研究科]渡部 洋己 [北海道大学大学院農学研究科]濱田 浩正 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]Somsak SUKCHAN [タイ国土地開発局]
東北タイの天水農業地帯において1年間にわたり土壌水分調査を行い,水資源賦存量の推定を行った。その結果,乾季において表層の土壌水分が非常に少ない状態であっても,下層のSandy clay層に多くの水分が保持されていることがわかった。また,水収支計算より,年間の下層補給量が約700mmであることが推察されたが,この値は過去の蒸発散量の測定データを用いた場合よりも過大評価されていると考える。
Keyword: 天水農業地帯, 土壌水分量, 水資源GET PDF=05/05009-58.pdf
発表番号 企- 1- 1
Innovations in Techniques for Agricultural Development
Nakano Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
農業生産の革新
○中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]
日本では食の安全の確保への強い要請,スローフード・地産地消など消費者ニーズのあり方は急速に変化している.こうした中にあって,日本の食と農業の現実および将来を包括的かつ相互関連的に捉え,解決策を見出していくことが21世紀農学にとってきわめて重要な問題となっている.農業の革新的技術専門員会ではそれぞれの専門分野において今後の農業の発展に資すると思われる革新的技術の整理をおこなった.
Keyword: 農林水産業, 革新的技術, GET PDF=05/05S01-01.pdf
発表番号 企- 1- 3
Partnership beyween Urban and Rural Areas
KATO TORU [School of Food,Agricultural and Environmental Sciences, Miyagi University]
都市と農山漁村のパートナーシップについて
○加藤 徹 [宮城大学食産業学部]
都市と農山漁村の共生・対流については、平成15年6月にオーライ!ニッポン会議が設立されるなど、国民運動的に展開されようとしている。そのような中で、日本学術会議においても「都市・農山漁村パートナーシップ専門委員会」が設置され、学術的な視点からの検討が進められている。そこで、本報では、わが国における都市と農山漁村の共生・対流に関する施策の流れとともに、その現状と課題について若干の整理を試みた。
Keyword: 都市と農山漁村, 共生・対流, グリーン・ツーリズムGET PDF=05/05S01-03.pdf
発表番号 企- 1- 4
Mechanism for keeping safety of food and agriculture
Miyamoto_koichi [National Institute for Rural Engineering]
食と農の安全を守る仕組み
○宮本 幸一 [(独)農業工学研究所]
安全な食品を供給していくためには、農場から食卓までの全ての過程における安全の確保に加えて、環境に配慮した持続可能な農業の確立は重要な課題である。さらに、安全な食品を供給しても、消費者に安心感をもって受入れられなければ意味がない。日本学術会議では食と農の安全体系専門委員会を組織し、食と農の安全の現状とこれを守る方策についてシンポジウムを開催した。本報でその概要を紹介し、農業土木との関係に言及する。
Keyword: 安全, 環境保全型農業, 水質GET PDF=05/05S01-04.pdf
発表番号 企- 2- 1
Aesthetics of Rural Environments
Ohno Ken [Mie University]
地域の特性を生かした美しいむらづくり
○大野 研 [三重大学]
例えば農林水産省は、「美の里づくりガイドライン」を作成し、具体的地域づくりを行う上で大いに参考になる。しかし、あまりに多くの情報を含んでいるために、事業実施者が焦点を絞るのが難しい。そこで、ここでは景観法で規制が可能な「色と形(意匠)」に注目して、いかにして地域の特徴的な色や形を把握し、それを如何に美しいむらづくりにつなげて行くかについて考察を加える。
Keyword: 景観, 地域, 美しさGET PDF=05/05S02-01.pdf
発表番号 企- 2- 2
Activity Report on Exploratory Committee for Beautiful Village Plan
HASHIMOTO Shizuka [JSPS Research Fellow]SATO Yohei [Tokyo University of Agriculture]MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]
「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」の活動
橋本 禅 [日本学術振興会特別研究員]佐藤 洋平 [東京農業大学]○牧山 正男 [茨城大学農学部]
水とみどりの「美の里」プラン21に対応すべく,本学会では2003年秋に「水とみどりの『美の里』づくりへの対応検討準備会」を設立した.2004年度からは(1)知の蓄積;研究推進,技術開発,知識の蓄積,(2)人材の養成;研究者・技術者の養成,(3)情報の発信;出版・シンポジウム等による情報発信,の3つを柱に掲げ活動してきた.本稿では準備会の2004年度の活動を報告し,今後の活動について展望する.
Keyword: 水とみどりの「美の里」プラン21, 景観, テキストマイニングGET PDF=05/05S02-02.pdf
発表番号 企- 2- 4
Hedge Promotion and Storehouses Preservation Activities under the Town Regulation
Satou Masahiko [Society of preservation and Promotion of “ KURA”in Onoe Town]
条例による生け垣づくりと蔵保存利活用の取り組み
○佐藤 正彦 [特定非営利活動法人 尾上町蔵保存利活用促進会]
尾上町は、生け垣や農家が所有する多数の蔵により農村景観を形成しており、「農村景観百選」に選ばれるなど全国的に高い評価を受けている。 この農家蔵を保存・活用することを目的に設立されたNPO法人の農村景観の保全やグリーン・ツーリズム事業への取組事例を紹介する。
Keyword: 農家蔵保存と活用, グリーン・ツーリズム, 農村文化GET PDF=05/05S02-04.pdf
発表番号 企- 4- 2
Burst Swimming Speed Test of Fishes using Stamina Tunnel with River Water
IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]KUDO Akira [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]AZUMA Nobuyuki [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]YATAYA Kenichi [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]ITO Ryuta [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
自然河川水を用いた淡水魚の突進速度に関する遊泳実験
泉 完 [弘前大学農学生命科学部]工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]東 信行 [弘前大学農学生命科学部]○矢田谷 健一 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]伊東 竜太 [弘前大学大学院農学生命科学研究科]
淡水魚の遊泳能力の定量的把握を目的として、自然河川内で円筒パイプを用いて突進速度に関する遊泳実験を行い、魚種・体長ごとの突進速度及びその持続時間について検討した。イワナ、ウグイ、オイカワ、ヤマメのほとんどが100〜300cm/s程度の突進速度を発揮し、平均持続時間は3.38sであった。また、瞬間的な突進速度を把握するために、魚が最も速く通過した50cm区間の遊泳速度を測定したところ、体長の19倍程度の値であった。
Keyword: 淡水魚, 突進速度, 円筒パイプGET PDF=05/05S04-02.pdf
発表番号 企- 4- 5
Hydraulic properties of block for prevention of hypoxic water outbreak in the tidal flow
Ishitani tetsuhiro [The United Graduate School of Agricultural Science, Kagoshima University]Seguchi masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University ]Koriyama masumi [Faculty of Agriculture, Saga University ]
潮流場における貧酸素水塊発生防止ブロックの水理特性について
○石谷 哲寛 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]郡山 益実 [佐賀大学 農学部]
本研究では、海底に特殊な形状のブロックを設置し、海底付近の海水の攪拌力を向上させて貧酸素水塊の発生を防止するという方法を考案し、そのブロックの形状の違いによる水理特性の差異を検証するため、潮汐発生装置付水路とブロック模型を用いて実験を行った。その結果、凹面形状の三角ブロックを設置した場合、最も底層流の攪拌力が大きく、貧酸素水塊の発生防止に最も効果的であることが推察された。
Keyword: 有明海, 貧酸素水塊, 防止ブロックGET PDF=05/05S04-05.pdf
発表番号 企- 4- 6
Estimation of scoured volume in the water route on the Ariake tideland.
Kato Osamu [Facalty of Agriculture、 Saga University]J.T.A.Gerung [Sam Ratulamgi University]
有明海干潟域での澪筋における流れによる底質移動量の推定
○加藤 治 [佐賀大学農学部]J.T.A.Gerung [Sam Ratulamgi University]
有明海湾奥部では、潮汐によって運搬された浮泥が排水樋門前面の澪筋に堆積して、樋門の開閉の障害となり背後地の排水に影響を及ぼすことがある。この澪筋を絶えず確保しておくために、フラッシュ水による浮泥除去方法を開発している。そのとき必要となる自重圧密によるせん断強度の変化をもたらす有明粘土の巻き上げ量の推定を行うための一手法を紹介する。この結果は、実測値を良く再現しており、有効な手段であると考えられる。
Keyword: 限界流速, 澪筋, 有明粘土GET PDF=05/05S04-06.pdf
発表番号 企- 5- 1
matsuda setsuo [Central Chapter, Society of Japanese Value Engineering ]
○松田 節夫 [(社)日本バリュー・エンジニアリング協会 中部支部]
現在各所でVE活動が行われているが、VEとはどのような手法なのか。その生い立ちから、VEの定義、VEの基本原則及び、実施手順についてのごく基本的なことを解説し、VE対象の価値を向上させようとする創造活動について説明する。また、いろいろな場面におけるVEの活用方法について紹介する。
Keyword: VEの定義, VEの基本原則, VE実施手順GET PDF=05/05S05-01.pdf
発表番号 企- 5- 2
kudou toshimitsu [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage ]
設計VEの実施状況
○工藤 敏光 [(財)日本農業土木総合研究所]
平成10年度より、コスト縮減に有効な手法としてVE活動が行われている。設計VEは、施設の機能に着目し、機能向上とコスト縮減により価値を向上させようとするものである。総研では、平成10年度から平成15年度までに43件のVEを行い、国営事業におけるコスト縮減に大きな成果を上げている。これらコスト縮減・機能向上の事例を紹介する。
Keyword: コスト縮減, 機能向上, VE事例GET PDF=05/05S05-02.pdf
発表番号 企- 5- 4
murahasi hajime [union co.ltd]
建設コンサルでのVE活動
○村橋 元 [(株)ユニオン]
1997年に「公共工事コスト縮減に関する行動指針」が閣議決定されことをうけ、我が社では2002年より、全社をあげて、全ての部門でVEに取り組みことにした。
Keyword: , , GET PDF=05/05S05-04.pdf
発表番号 企- 5- 6
Evaluation of Repairing Method for Old Small Earth Dam by VE Method
Nishimoto Koji [Fujita co.]Yagi Tetsuro [Fujita co.]Koshina Ken [Fujita co.]Fukushima Shinji [Fujita co.]
VEによるため池改修工法の評価事例
○西本 浩司 [株式会社フジタ]八木 哲郎 [株式会社フジタ]越名 健 [株式会社フジタ]福島 伸二 [株式会社フジタ]
ため池の改修工事では、築堤材料に良質の購入土を利用し、池内の底泥土は浚渫することが一般的であるが、著者らは、元来遮水性を有する底泥土を所定期間だけ固化した後解砕することにより必要な強度と遮水性を持たせた、ため池改修工法(砕・転圧盛土工法:底泥土の築堤土への有効活用)を開発してきた。ここではこの工法を用いた実際の改修工事をもとにVEによりため池改修工法の再評価を試みたものを紹介する。
Keyword: VE, ため池改修, 底泥土GET PDF=05/05S05-06.pdf
発表番号 企- 6- 2
Recent Topics around Policies of Information Infrastructure in Rural Areas
Yamada Kazuhiro [Rural Development Division, MAFF]
農業農村情報をめぐる社会的要請
○山田 和広 [農林水産省農村整備課]
近年のIT技術の急速な開発は、地域農業や農業経営に変革をもたらし、さらには農山漁村地域の振興に資する強力なツールとなる可能性を持つが、現状ではその恩恵を十分に活かしきれていない。本セッションでは、農業農村におけるIT技術の活用について、農林水産省の取組を俯瞰するとともに、より地域の自主性、裁量性が十分に発揮できる仕組みとして平成17年度から導入されている交付金制度について報告する。
Keyword: 情報基盤整備, 情報化施策, IT戦略GET PDF=05/05S06-02.pdf
発表番号 企- 6- 3
Information-Orientation and its Purposes or Motives for Rural Development
Matsuo Yoshio [Faculty of Agriculture, Ehime University]
農村振興における農村の情報化とその利活用
○松尾 芳雄 [愛媛大学農学部]
農業農村情報研究部会第1回勉強会(立上準備段階)での農村計画分野からの話題提供の概要を補足修正した内容について述べる。主に、農村振興の整備対象である1.農業生産基盤と2.農村生活環境、整備目標としての3.農村振興、整備現場における4.地域変容、非日常的だが影響力の大きい自然災害への対応(5.地域防災・減災)面での視点から、農村の情報化と利活用を整理し、最後に農村アメニティの空間視点を交えて小考を加える。
Keyword: 農業生産, 農村生活, 農村振興GET PDF=05/05S06-03.pdf
発表番号 企- 7- 1
Vegetable cultivation in sand-bed and sand dune field by soil moisture control
Inoue Mitsuhiro [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
土壌水分制御による砂ベッドおよび砂地野菜栽培
○井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
近年,野菜栽培に対する消費者のニーズは,外観だけでなく品質面も重視するようになってきた。筆者は数年に渡ってハウス内の砂ベッドおよび砂地の,コマツナ,メロン,サラダナ,ホウレンソウの野菜栽培試験に携わってきた。ここでは,企画セッション「高品質化と畑地かんがい」に参画し,その中で,土壌水分制御によるハウス内の砂ベッドおよび砂地野菜栽培について話題提供し,土壌水分制御が,野菜の収量と品質に,どのように影響を及ぼすか,について,実験結果を紹介するものである。
Keyword: 土壌水分制御, 砂ベッド栽培, 砂地野菜栽培GET PDF=05/05S07-01.pdf
発表番号 企- 8- 1
The future of paddy field fishing
YASUMURO Satoru [National Museum of Japanese History]
水田漁撈の未来
○安室 知 [国立歴史民俗博物館]
水田漁撈とは稲作の諸活動による水流の変化を利用して行う漁撈法であり、^雕醋韻亮給的生計活動、金銭収入源、社会統合、じ箜收という4点の歴史文化的意義を有する。一旦は稲作の工業化論理のもと姿を消したが、近年、環境思想の高まりを受け文化資源として再発見されている。水田魚道やビオトープの試みがそれにあたる。ここでは、水田漁撈の歴史文化的意味を再検証し、現代社会におけるその存在意義について考察する。
Keyword: 水田漁撈, フォークロリズム, 水田魚道GET PDF=05/05S08-01.pdf
発表番号 企- 8- 2
Reminiscence Therapy −Old-but-new Innovation in Aged Care
Ichihashi Yoshinori [Shikatsu Town Museum]
暮らしのキオクを生かす−回想法・高齢者ケアの古くて新しいツール
○市橋 芳則 [師勝町歴史民俗資料館]
平成5年より師勝町歴史民俗資料館は「昭和日常博物館」として、昭和の生活資料を収集・展示している。これにより多くの来館者のキオクが自然多発的に掘り起こされ、博物館と来館者との間に新しい関係が生じている。平成11年には、企画展示にて記憶を活用した認知症予防手法である回想法と収蔵品の新たな関わりについて提言し、回想法事業に取り組み、その活動は現在では高齢者の社会参画による地域づくりにまで展開している。
Keyword: 回想法, 高齢者ケア, 地域づくりGET PDF=05/05S08-02.pdf
発表番号 企- 8- 3
Multiplicity and Function of the Reminiscence -For the Promotion of Rural District
「記憶」のカタチ 「記憶」のチカラ 農村振興の実践のために
○山下 裕作 [農業工学研究所]
水田やその周辺施設に関する住民の「記憶」は多様であり、その「記憶」は過疎・高齢化にあえぐ農村地域の振興において重要かつ基本的な役割を果たしうる。本報告では、中国中山間地域における住民参加型地域振興、環境管理活動における「記憶」の役割について検討し、その効果的な活用の手法を地域振興事業の担当者の個人的実践を前提として検討するものである。
Keyword: 記憶, 農村地域振興, 生業調査GET PDF=05/05S08-03.pdf
発表番号 企- 9- 1
Grand design for the utilization of biomass based on the regional characteristics
NOIKE TATSUYA [Nihon University]MATSUBARA KOUJI [Yokote city office]
地域の特色を活かしたバイオマス利活用のグランドデザイン
○野池 達也 [日本大学]松原 浩司 [秋田県横手市]
バイオマス・ニッポン総合戦略の推進を機会に、休耕田および耕作放棄地に再び作物が栽培され、バイオマスを資源として利活用することによる農村地域の活性化を目的として、バイオマスの利活用のあり方及びメタン発酵にエネルギー供給による地球温暖化防止に関する提言の検討を行い、農業が産業に占める割合の大きい秋田県横手平鹿地域の特性を踏まえ、地域にふさわしいバイオマスアクションプランを具体的に提案したものである。
Keyword: 地域特性, 活性化, メタン発酵GET PDF=05/05S09-01.pdf
発表番号 企- 9- 3
The Decision Technique of a District Project for Utilizing Biomass
SHIKAMA TETSUO [The Japan Association of Rural Resource Recycling Solutions]
バイオマス利活用地域計画の策定手法について
○鹿間 哲男 [(社)地域資源循環技術センター]
(社)地域資源循環技術センターは、農村地域において循環型社会の確立をはかるために、地域から発生するバイオマスの利活用計画の策定を進めている。その策定例と計画策定上の留意点などを述べ、地域の状況に合った規模、利用方法、処理方式を選定し、地元意向に合致した利活用計画の策定手法の課題などを発表する。
Keyword: バイオマス, 地域計画, 資源循環GET PDF=05/05S09-03.pdf
発表番号 企-10- 1
Habitat density and mal-distribution of fish species in ditch at hill-bottom valleys
kakino wataru [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]fujisaku masaaki [Ecosystem Conservation Society Japan]goto akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津内水路に生息する魚類の生息密度と生息場の偏在性
○柿野 亘 [東京農工大連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
生物生息場としての水路環境の保全・修復の視点から水路整備計画のための評価手法の確立が急務となっている。しかし、そのための知見は多くなく、谷津では特に少ない。そこで谷津内の生息魚類の種組成は場所によって異なるという仮説を立て、調査、分析を行った。その結果ホトケドジョウは谷頭に偏在し、シマドジョウとヌマムツは谷尻に偏在する傾向がみられた。またこれを説明する環境傾度として平均水温、積算落差高が挙げられた。
Keyword: 谷津, 魚類分布特性, 主成分分析GET PDF=05/05S10-01.pdf
発表番号 企-10- 2
Application of Habitat Evaluation Procedures (HEP) for preservation of rice paddy ecosystem
Yoshida Daisuke [Graduate School of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
水田生態系の保全を目的としたハビタット評価手続き(HEP)の適用
「環境との調和への配慮」より、各地のほ場整備事業でミティゲーションが検討されている。しかし、ノーネットロスの原則を順守するまでに至っておらず、その検討は不十分であると思われる。米国にはヘップ(HEP)と呼ばれる定量的な生態系評価手法があり、事業の影響やミティゲーションの効果を評価するために使われている。本研究は谷津田のほ場整備事業にHEPを適用し、適用上の問題点と改善策を明らかにする。
Keyword: ミティゲーション, ヘップ(HEP), ほ場整備GET PDF=05/05S10-02.pdf
発表番号 企-10- 4
Analysis applied the stable isotope ratio method of a food web in hill-bottom paddy fields
Matsuzawa Shinichi [Graduate School Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Omiya Hiroki [Graduate School Utsunomiya Univ.]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
安定同位体比法を用いた谷津内食物網の解析
○松澤 真一 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]森 淳 [農業工学研究所]大宮 裕樹 [宇都宮大学大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
谷津内水田食物網に、食物網を解析する手法として注目されている安定同位体比法を適用し、食物網の解析を行うとともに、この手法の適用可能性を検討した。その結果、谷津内食物網は、集水域の陸上C3植物がエネルギーの主要な起点であった。底生魚類は第三栄養段階である肉食者に近いことが推定された。また、この食物網系列とは異なる藻類を起点とする食物網および水田系の食物網が別に存在することが示唆された。
Keyword: 生態系, 安定同位体比, 谷津GET PDF=05/05S10-04.pdf
発表番号 企-13- 1
Damages of irrigation fill-dams due to the Mid Niigata Prefecture Earthquake in 2004
Kohgo Yuji [National Institute for Rural Engineering]
2004年新潟県中越地震による農業用フィルダムの被害
○向後 雄二 [(独)農業工学研究所]
新潟県中越地震で被災した5つの農業用フィルダムについて,その被害概要を述べた。特に,最も被害の大きかった川西ダムについては詳述した。上流斜面での,すべり,陥没,隆起,天端での上下流方向へのクラック,管理棟周辺盛土部でのすべり等について述べたが,詳細は今後の調査にまたなければならない。
Keyword: フィルダム, 地震被害, GET PDF=05/05S13-01.pdf
発表番号 企-13- 2
Damage to small earth pond on the Mid Niigata prefecture Earthquake in 2004
MOHRI_Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
新潟県中越地震における農業用ため池の被害
○毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]
新潟県中越地方に発生した地震では、大きな地盤震動によって数多くのため池が様々な変状を受けた。地震動に起因する堤体の沈下に伴って、上流側貯水の越流や法面のすべり、あるいは、上流法面保護ブロックのすべりなどの被害が散見され、さらに堤体の決壊に至る場合も発生している。また、かろうじて破堤を免れたため池においても、堤体には亀裂やすべりの兆候が見られた。
Keyword: ため池, 地震, すべりGET PDF=05/05S13-02.pdf
発表番号 企-13- 3
Damage to Hydraulic Facilities in Ehime Prefecture by the Geiyo Earthquake in 2001
Kobayashi Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]Yoshitaka YOSHITAKE [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
芸予地震の概要と愛媛県における農業水利施設の被害
○小林 範之 [愛媛大学農学部]吉武 美孝 [愛媛大学農学部]
2001年3月24日15時28分,安芸灘を震源とするマグニチュード6.7の地震が発生した.広島県の熊野町,河内町,大崎町で震度6弱が記録されたのをはじめ,中国・四国地方の広い範囲で震度5や4が記録された.農業施設では,ため池,農道,水路,揚水機に被害が生じている.本報告では,芸予地震の概要を示すとともに,愛媛県において調査した農業施設の被害状況および地震応答解析結果を示す.
Keyword: 芸予地震, 農業水利施設, 地震被害GET PDF=05/05S13-03.pdf
発表番号 企-14- 1
Hydrological environment and cropping types in Mekong Delta, Cambodia
Goto Akira [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Khem Sothea [United Graduate School, TUAT]Hattori Yoshiro [Graduate School, Utsunomiya University]
カンボジア・メコンデルタの水文環境と農業形態
○後藤 章 [宇都宮大学農学部]Khem Sothea [東京農工大学連合農学研究科]服部 吉朗 [宇都宮大学農学研究科]
カンボジア領メコンデルタの農業は洪水氾濫によって大きく制約を受ける一方で,一転して乾季の水不足にも悩まされている。ここではまずデルタの微地形と農業形態の関係を概観した上で,作付け体系の改善を可能とする洪水氾濫の部分的制御について検討する。制御法として,水路・小河川の水門および後背湿地周縁部での堤防設置を考え,その効果について評価するために必要となる今後の研究課題について展望する。
Keyword: メコンデルタ, 洪水氾濫, 作付け体系GET PDF=05/05S14-01.pdf
発表番号 企-14- 3
Current status of agriculture around the Tonle Sap Lake, Cambodia
Hori Mina [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]Ishikawa Satoshi [Japan Science and Technology Agency]Heng Ponley [Department of Fisheries, Cambodia]Thay Somony [Wisconsin University - Madison]Ly Vuthy [Department of Fisheries, Cambodia]Nao Thuok [Department of Fisheries, Cambodia]Kurokura Hisashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
カンボジア・トンレサップ湖周辺の農業実態
○堀 美菜 [東京大学大学院農学生命科学研究科]石川 智士 [科学技術振興機構]ヘン ポンレイ [カンボジア 水産局]タイ ソモニー [ウィスコンシン大学]リー ヴッティー [カンボジア 水産局]ナオ トック [カンボジア 水産局]黒倉 壽 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
カンボジアでは、内戦後、国際的な援助により農地改良や稲作生産増大の支援がされてきた。しかし、これらの援助が行われた地域は限られており、ほとんどの地域では灌漑設備がなく、雨季の天水田や氾濫原における稲作が営まれている。この地域の農業は自家消費的であるため、統計的な資料の収集が難しく、農業経営の現状を示す資料は乏しい。本研究では、トンレサップ湖周辺地域で行われている伝統的な農業の現状について報告する。
Keyword: トンレサップ湖, インタビュー調査, 農業GET PDF=05/05S14-03.pdf
発表番号 企-14- 4
Multi-functionality of colmatage canals in Mekong delta, Cambodia
カンボジア・メコンデルタにおけるコルマタ−ジュ水路の多面的機能
○服部 吉朗 [宇都宮大学大学院農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]ケム ソティア [東京農工大学連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
メコンデルタ地帯は乾季と雨季でメコン川に大きな水位差が生じ、洪水期には一面に氾濫が見られる。この地域には、独特の水利技術であるコルマタージュが存在する。コルマタージュには多面的機能が想定されるが、実態には不明な点が多い。コルマタージュの効果的活用法の検討を目的として現地調査を行った結果、ポンプ導入により自然堤防上の作付け形態が多様化する一方、灌漑機能に特化する傾向が見られた。
Keyword: カンボジア, コルマタージュ, メコンデルタGET PDF=05/05S14-04.pdf
Expected water management in a pump-pipeline-irrigation project area - A case study on a project area in Konkaen in Thailand
ISHII Atsushi [Mie University]Khun Tassanee [Royal Irrigation Department]SATOH Masayoshi [University of Tsukuba]SAKAI Shinobu [The Japanese Institution of Irrigation and Drainage]HASHIMOTO Koji [The Japanese Institution of Irrigation and Drainage]
小規模ポンプ−パイプライン灌漑事業地区の水管理〜タイ国コンケン市の事例
〇石井 敦 [三重大学]クン タサニー [タイ国王室灌漑局]佐藤 政良 [筑波大学]境 忍 [日本農業土木総合研究所]橋本 宏治 [日本農業土木総合研究所]
タイ国コンケン市における小規模ポンプーパイプライン灌漑事業実施地区を対象に、事業後、受益農民自身による水利施設の管理、公平な水配分、公平な維持管理費の負担を実現するための方策について実証試験を行った。上流有利な取水の不公平を回避するため、〇業実施前に公平な取水に同意した者のみ事業に参加させる、▲屮蹈奪制を採り下流側の受益農民がブロックとして上流側の農民と交渉できるようにする、等の対策を提案した。
Keyword: 水管理, タイ, PIMGET PDF=04/0402-01.pdf
Measurement of soil moisture in rain-fed fields in Northeast Thailand
MOROIZUMI Toshitsugu [Okayama University]HAMADA Hiromasa [JIRCAS]SUKCHAN Somsak [Land Development Department,Thailand]HASEGAWA Shuichi [Hokkaido University]WATABE Hiroki [Hokkaido University]
東北タイ天水農業地帯における土壌水分調査
〇諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]濱田 浩正 [独立行政法人国際農林水産業研究センター]Somsak SUKCHAN [タイ国土地開発局]長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科]渡部 洋己 [北海道大学大学院農学研究科]
東北タイの天水農業地帯において,水資源の確保という観点から土壌水分調査を行った。調査対象地区としてコンケン県内の天水農業地帯を選定した。土壌水分の測定には,プロファイルプローブ水分計を使用した。調査の結果,降雨前後いずれの場合も,傾斜畑よりも天水田の方が湿潤状態であり,天水田は湛水し易い構造であることが明らかになった。これは,斜面下方への土壌水分の移動及び低透水性土層の出現深さの違いに起因する。
Keyword: 天水農業地帯, 土壌水分, 水資源GET PDF=04/0402-02.pdf
発表番号 2- 4
Application of Simulated Annealing and Genetic Algorithm to Multiple Reservoir System - A Case Study in Mae Klong System, Thailand -
Janejira Tospornsampan [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kita Ichiro [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Ishii Masayuki [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]Kitamura Yoshinobu [Faculty of Agriculture, Tottori University]
疑似焼きなまし法と遺伝的アルゴリズムの貯水池群への適用 -タイ・メクロン川流域の事例研究-
〇ジェーンジラー トッサポンサンパン [鳥取大学大学院連合農学研究科]喜多 威知郎 [島根大学生物資源科学部]石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]北村 義信 [鳥取大学農学部]
貯水池群の操作法を最適化するために,発見的手法である疑似焼きなまし法(SA)と遺伝的アリゴリズム(GA)を適用した手法を開発した.これらをベンチマークとして利用されることが多い10貯水池群問題および実在するタイ・メクロン川流域の貯水池群に適用して,有効性を検証した.前者への適用結果からSAは最適解に極めて近い解を得ることができ,後者への適用結果からも,GAより良好な結果が得られることが判明した.
Keyword: 海外, 計画手法, プログラミング手法GET PDF=04/0402-04.pdf
発表番号 2- 7
Characteristic of irrigation in the rainy season and its change by canal reform in Cambodia
Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]Nomoto Masaaki [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
カンボディアにおける雨季灌漑の特徴と水路整備による変化
〇友正達美 [農業工学研究所]野本雅昭 [(財)日本農業土木総合研究所]
カンボディアにおいて水路整備を行なった水田を対象に灌漑方法の変化を調査し,その特徴と課題を検討した。整備後に水路からの取水が26%増加,田越し灌漑の通過水田数が23%減少,稲の二期作が10%増加した。水アクセスのコスト格差が減少し公平性が高まったが,水需要の競合が顕在化した。今後,組織的な配水ルールの確立を図り,オープンアクセスをコミュニティ管理に転換する必要がある。
Keyword: カンボディア, 水田灌漑, 用水管理GET PDF=04/0402- 7.pdf
発表番号 2-17
Relation between environmental radioactivity and geology in south-Kitakami area.
ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]ABE Eiichi [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]SHIINA Yoshinori [Japan Green Resources Agency]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
北上山地南部地域における環境放射線と地質分布との関係
〇石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]阿部 栄一 [東北農政局]椎名 義徳 [独立行政法人 緑資源機構]土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
岩手県北上山地南部の花崗岩山地において、29路線のカーボーン放射能探査を行い、40Kの計数率比分布と表層地質分布とを比較した。その結果40Kの放射線量の分布は表層地質状況によって異なる事が明らかになり、放射能探査によって広域的な元素分布状況を把握出来る可能性が示された。
Keyword: 放射能探査, ガンマ線, 40KGET PDF=04/0402-17.pdf
Application of compact MRI for the visualization of microscopic water distribution in porous media
Kuroda Seiichiro [National Institute for Rural Engineering]OKUYAMA Takehiko [National Institute for Rural Engineering]NAKAZATO Hiroomi [National Institute for Rural Engineering]UTSUZAWA Shin [MRTecnology ]HAISHI Tomoyuki [MRTecnology ]
コンパクトMRIによる多孔質媒質中の微視的な水分分布の把握
〇黒田 清一郎 [独立行政法人 農業工学研究所]奥山 武彦 [独立行政法人 農業工学研究所]中里 裕臣 [独立行政法人 農業工学研究所]宇津澤 慎 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]拝師 智之 [株式会社 エム・アール・テクノロジー]
近年でMRIの生物学や工学分野等、非医療用分野への適用については、その特定の目的に特化したコンパクトなMRIの活用が試みられている。本報では土等の多孔質媒質中の微視的構造の解明や水分分布の定量的評価への適用性の検証を目的として、コンパクトMRIをガラスビーズ−水飽和試料へ適用した結果について述べる。
Keyword: MRI, 核磁気共鳴イメージング, 土の可視化 GET PDF=04/0402-18.pdf
Rice Demand Estimation in the Mekong River Basin
TANJI HAJIME [NAtional Institute for Rural Engineering]SOUMURA HIROAKI [NAtional Institute for Rural Engineering]YOSHIDA KOUSHI [Japan Science and Technology Agency]TODA OSAMU [Graduate School of the UIniversity of Tokyo]
メコン川流域のコメの将来需要予測
〇丹治 肇 [農業工学研究所]宗村 宏昭 [農業工学研究所]吉田 貢士 [科学技術振興機構]戸田 修 [東京大学大学院]
メコン川下流4カ国のコメの将来需要予測を検討した。国別に見るとラオスとカンボジアは2020年頃にコメの需要が現在の国内生産を上回り、120〜130%へ増産対応が必要と思われる。しかし、灌漑用水の増大の必要性は小さく、直接的なコメ消費に、農地の改廃、畜産や水産資源の生産と消費の変化を考えない限りは、大きな変化圧力は生じない。
Keyword: メコン川, コメ, 将来需要予測GET PDF=04/0402-19.pdf
Water Management of Irrigation District in Lower Huang He (the Yellow River), China ?Case Study of Yuchang, Panzhuang Irrigation District, Shandong?
MORIUCHI Hiroyo [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
黄河下流引黄潅区の水管理について ー山東省潘庄潅区・禹城市を事例としてー
〇盛内 洋代 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
黄河下流の大規模取水は,黄河の流量減少の一因である。黄河下流に位置する山東省潘庄潅区・禹城市を事例に,文献・聞き取り調査から潅区の水管理実態とその問題点を検討した。現行の管理では,不適正な設定水費,各管理部門間の連携不足,水路上・下流地域の不平等が問題である。現在,黄河の水管理は一元的管理のもと,圃場レベルで政府主導から農民主体への移行試行段階にあり,今後,供給側と利水側の調整がより重要となる。
Keyword: 引黄潅区, 水管理組織, 参加型管理GET PDF=04/0402-22.pdf
発表番号 2-24
Description of Graph Data Structure by Object-Oriented Programming, and its Application
IIJIMA Takashi [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Kenji [National Institute for Rural Engineering]MTSUMORI Kenji [National Institute for Rural Engineering]MINETA Takuha [National Institute for Rural Engineering]
オブジェクト指向プログラミングによるグラフデータ構造の記述とその応用
〇飯嶋 孝史 [農業工学研究所]石田 憲治 [農業工学研究所]松森 堅治 [農業工学研究所]嶺田 拓也 [農業工学研究所]
流域や水利システムなど,相互に関係を持つ要素で構成されるシステムを処理対象とするプログラム作成においては,対象システムをグラフとしてモデル化することが有効と考えられる.筆者らは,オブジェクト指向プログラミングを取り入れ,C++言語により任意のシステムに応用可能なグラフデータ構造構築用のクラス群を作成した.また,有向グラフデータ構造による流域の空間構造のモデル化に応用してその機能を確認した.
Keyword: プログラミング手法, , GET PDF=04/0402-24.pdf
発表番号 2-26
Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material − Influence of oven type and flow-value on mechanical quality −
MATSUMOTO Shinsuke [Faculty of Agriculture , Kochi University]SHINO Kazuo [Faculty of Agriculture , Kochi University]IWASAKI Kozo [Faculty of Agriculture , Kochi University]
稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究― 物理的特性に与える製造装置とフロー値の影響 ―
〇松本 伸介 [高知大学農学部]篠 和夫 [高知大学農学部]岩崎 貢三 [高知大学農学部]
従来の焚き付け式木炭製造装置から,温度管理の確実な電気炉に替えてRSAを作製したが,RSAの密度・粉末度・凝結時間の面では顕著な差は現れなかった.RSA混入率=0〜30%のモルタルについて強度試験を行った結果,フロー値を「RSA混入率0%のフロー値−20」程度まで下限値を広げれば,増強できることが判明した.さらに,材齢91日になるとRSA混入によるポゾラン効果が著しく出現し,強度が逆転するケースも確認できた.
Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, フロー値GET PDF=04/0402-26.pdf
Investigation of ASR expansion and mortar characteristic on shape of waste glass
TAKATA Ryuichi [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]YASUI Chihiri [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]SASAKI Kazuaki [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]NONAKA Tsuguhiro [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]SANO Shigeru [ICHINOSEKI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]
廃ガラス骨材のASR膨張特性とガラス形状がモルタル性状に及ぼす影響
〇高田 龍一 [松江工業高等専門学校]安井 千尋 [松江工業高等専門学校]佐々木 和明 [松江工業高等専門学校]野中 資博 [島根大学 生物資源科学部]佐野 茂 [一関工業高等専門学校]
廃ガラスはアルカリシリカ反応性骨材である。ここではアルカリシリカ反応に伴う膨張特性として、混入率および粒度のペシマムについて、モルタルバー法により試験を行った。いずれのファクターについてもペシマムの存在が明らかとなった。また、廃ガラスの破砕処理の違いによる形状の違いがモルタルの強度特性に及ぼす影響について試験を行った。形状とは別に処理方法の違いによる影響が見られた。
Keyword: 廃ガラス, アルカリシリカ反応, ペシマムGET PDF=04/0402-28.pdf
発表番号 2-30
Characteristics of concrete mixed with plant fibers
Hosokawa Yoshiharu [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]Yuki Takeshi [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]Kusakabe Shuya [School of Vet. Med. & Animal Sciences, Kitasato University]Utikawa Takao [GEOSTR Inc.]Nishio Keisuke [GEOSTR Inc.]
植物繊維を混入したコンクリートの特性
〇細川 吉晴 [北里大学獣医畜産学部]結城 武志 [北里大学獣医畜産学部]日下部 修也 [北里大学獣医畜産学部]内川 隆夫 [ジオスター株式会社東松山工場]西尾 啓輔 [ジオスター株式会社東松山工場]
保水機能を付与し植栽可能なコンクリートを開発するために、植物繊維を混入したコンクリートの強度や吸水性、耐久性などの特性を把握する実験をおこなった。植物繊維混入コンクリートの単位容積質量が増すと吸水率が低下し、圧縮強度が増す傾向にあった。コンクリートの空気量が増すと耐久性指数DFが大になる傾向があり、松チップコンクリートは気泡間隔係数が110μmで、他のコンクリートよりも耐凍性を示した。
Keyword: コンクリートの性質, 二次製品, 植物繊維混入GET PDF=04/0402-30.pdf
The Effects of Void Ratio and Binder-Water Ratio for the Strength of Porous Concrete.
Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
空隙率及び結合材水比がポーラスコンクリートの強度に及ぼす影響
〇浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
空隙率及び結合材水比を変化させたPOC供試体の材齢28日圧縮試験を行い,。丕錬辰琉欺牟度と供試体の空隙率の間には負の直線関係が存在すること,■丕錬辰琉欺牟度は結合材水比に直線的に比例するが,その直線の傾きは供試体の空隙率によって変化すること,を明らかにした.
Keyword: ポーラスコンクリート, 圧縮強度, 空隙率GET PDF=04/0402-31.pdf
Effect of the Test-piece Manufacturing Method on Properties of Porous Concrete
Tsukioka Susumu [Fuculty of Bioresourses Mie Univ.]Yonemoto Takamasa [Graduate School of Bioresourses Mie Univ.]Miyatake Makoto [Graduate School of Bioresourses Mie Univ.]
ポーラスコンクリートの性質に及ぼす供試体作製方法の影響
〇月岡 存 [三重大学生物資源学部]米本 剛理 [三重大学大学院生物資源学研究科]宮武 眞 [三重大学大学院生物資源学研究科]
コンクリート廃材から得られる低処理再生骨材を、道路舗装用等のポーラスコンクリートの材料として利用することを目指した研究の一環として、供試体の作製方法がポーラスコンクリートの特性値に及ぼす影響について実験的に検討した。その結果、供試体の作製方法(型枠供試体とコア抜き供試体の2種類)がポーラスコンクリートの空隙率、透水係数および圧縮強度に大きく影響していることがわかった。
Keyword: リサイクル, 特殊コンクリート, 舗装GET PDF=04/0402-32.pdf
Inferrence of thickness of concrete slab by Impact Acoustic Method
kosugi hirosi [Graduate School of Agricultural Science]aono tomonori [Mitui.co.ne]kobayasi akira [Graduate School of Agricultural Science]aoyama shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science]
打音検査を用いたコンクリート厚さの推定
〇小杉 浩之 [京都大学大学院農学研究科]青野 智則 [三井物産(株)]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
農業用水利施設は既に長期にわたって共用されているものが多く、今後はこれらの点検、補修によって機能を維持させることが重要である。その際には、構造物の実情をを把握するために、有効な非破壊検査手法の開発が課題である。本発表においては、非破壊検査法の中では、比較的簡便な打音法に着目し、原位置試験において、その打撃音の時間周波数解析を行い、コンクリートの厚さを推定する。そして、その結果を電気比抵抗トモグラフィで導いた値と比較、検討し、比較的容易な非破壊検査の手法として、打音検査を確立する。
Keyword: コンクリート, 非破壊検査, 打音法GET PDF=04/0402-34.pdf
発表番号 2-35
Development of concrete abresion tester using high-pressure watar jet
Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Natsuka Isamu [National Institute for Rural Engineering]Ishimura Hideaki [National Institute for Rural Engineering]Taruya Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [National Institute for Rural Engineering]
高圧水流によるコンクリート摩耗試験機の開発
〇森 充広 [独立行政法人農業工学研究所]渡嘉敷 勝 [独立行政法人農業工学研究所]長束 勇 [独立行政法人農業工学研究所]石村 英明 [独立行政法人農業工学研究所]樽屋 啓之 [独立行政法人農業工学研究所]石神 暁郎 [独立行政法人農業工学研究所]
農業用水路に発生している変状のひとつである摩耗状態を再現できる,水流を利用したコンクリート摩耗試験機を開発した。本装置では,最大で4.9MPa,24.1l/minの水流を用いて,6体のコンクリート供試体を摩耗させることが可能である。再現された凹凸状況に関しては,レーザー変位計による凹凸評価や非接触三次元デジタイザを用いた面的な摩耗状況のスキャニングを行い,評価するものである。
Keyword: 摩耗, 促進試験, 非接触三次元デジタイザGET PDF=04/0402-35.pdf
発表番号 2-36
Consideration of Applicable Condition and Equation for Crack Depth Estimate of Concrete by Pulse Velocity Method
Ogata Hidehiko [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hattori Kunio [Faculty of Agriculture, Tottori University]Sato Shushi [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
超音波法によるコンクリートのひび割れ深さ推定式と適用条件の検討
〇緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]佐藤 周之 [島根大学生物資源科学部]
ひび割れが生じたコンクリート構造物の補修・補強対策を策定するためには,ひび割れの深さを正確に測定する必要がある.測定方法としては超音波法があり,幾つかのひび割れ深さ推定方法がある.しかし,各推定方法の適用条件はこれまで明確にされておらず,使用者は推定式を暗に利用してきた観がある.本研究では,一般的に利用されるTc−To法,デルタ方式,近距離迂回波方式を対象にひび割れ深さ推定式と適用条件を検討した.
Keyword: 超音波法, コンクリート, ひび割れ深さGET PDF=04/0402-36.pdf
The New Functional Slope Vegetation System Using Wastes -Application for Mortared Slope-
Hara Yutaka [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]Hara Mayumi [Construction Enviromment Engineering Co.,Ltd.] Maeyama Fujio [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]Momozaki Setuko [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,Ltd.]
廃棄物を用いた新機能性斜面緑化工法−モルタル吹付け斜面への応用−
〇原 裕 [日本建設技術(株)]原 眞由美 [建設環境エンジニアリング(有)]前山 富士夫 [日本建設技術(株)]桃崎 節子 [日本建設技術(株)]
廃ガラスを再資源化した保水性のある多孔質連続間隙構造をもった発泡廃ガラス材を、セメントの板に埋め込んだボードをモルタル吹付け斜面に設置し、厚層基盤材を吹付けた後、降雨により厚層基盤材が剥離やすべりを生じないように、ストッパーの役目と植物への水分供給源とした。また、厚層基盤材に10%発泡廃ガラスを混合して、モルタル吹付け斜面緑化工法に保水材として用いた。2003年6月に施工し、約1年経過した追跡調査の結果を報告する。
Keyword: 廃ガラス, 再資源化, 斜面緑化GET PDF=04/0402-39.pdf
Characteristics of formed waste glass after freezing and thawing
HASEGAWA KAZUHIKO [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]HIDESHIMA YOSHIAKI [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]ONODERA YASUHIRO [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
室内試験による発泡廃ガラス材の凍結融解抵抗性の考察
〇長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所農業土木研究室]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所農業土木研究室]小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所土壌保全研究室]
発泡廃ガラス材は多孔質構造を有しており、天然の土木材料に比し軽量であったり、吸水性・非吸水性とするなど製造調整が可能な材料である。材料の積雪寒冷地での適応性を評価するために、凍結融解作用後の物理性や力学性の調査を過年度に実施した。そこでは道路路盤材の環境等を模倣し、気中での凍結・融解試験を行った。本報では、試験条件に水中での凍結・融解条件を追加し、当材料の寒冷地での適用性を考察した。
Keyword: 二次製品, リサイクル, 発泡廃ガラス材GET PDF=04/0402-40.pdf
発表番号 2-42
Studies on Development of Planting Blocks - The Case Study of Using Andosol and Charcoal of Bamboo -
NAKAZONO Takefumi [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Tazoe Fumika [Nissetsu Consultant Co.,Ltd.]Oyamada Masayuki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Inagaki Hitone [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
植栽ブロックの開発に関する研究 −クロボクと竹炭を用いた場合−
〇中園 健文 [宮崎大学農学部]田添 文香 [株式会社 日設コンサルタント]小山田 正幸 [宮崎大学農学部]稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
本研究では,植物の生育とともに崩壊し土壌に還元できる植栽ブロックを開発するために,セメントとクロボク,竹炭を用いた6種類のブロックを作成しpH測定,植栽,吸水速度および強度測定等の実験を行った.その結果,配合条件に関係なくpHの低減はなかった.また,発芽勢に大きな違いはないが,セメントが多く竹炭の混入割合の高い程,発芽率が高く吸水速度は速くなり,強度についてはセメント量の影響が強いことが明らかになった.
Keyword: 植栽ブロック, クロボク, 竹炭GET PDF=04/0402-42.pdf
Damage Evaluation of Deteriorated Pipeline based on Acoustic Emission Parameter Analysis
AEパラメータ解析に基づく老朽化管路施設の損傷度評価
〇鈴木 哲也 [株式会社 日本水工コンサルタント]大津 政康 [熊本大学大学院自然科学研究科]
既設管路施設は老朽化に伴いAE(アコースティック・エミッション)が頻発する.既設構造物では,AE発生挙動を解析することにより,損傷度を定量化することができる.筆者らは,農業用管路施設を含めたライフライン構造物の損傷・漏洩評価手法の開発に関する研究の一環として非破壊検査手法の一つであるAE法を用いた既設管路施設の機能評価手法を検討している.本報では,AEパラメータの解析に基づく敷設後30年経過した既設PC管路において行った損傷度評価結果について報告する.
Keyword: AE, 管路施設, 損傷度評価GET PDF=04/0402-44.pdf
Repairing Joint of Concrete Canal Using by Rubber Elasticity
Natsuka Isamu [National Institute for Rural Engineering]Tokashiki Masaru [National Institute for Rural Engineering]Mori Mitsuhiro [National Institute for Rural Engineering]Ishigami Akio [SHO-BOND Corporation]Andoh Yuki [SHO-BOND Corporation]Nakagawa Hiroyuki [Kasei Kogyo CO.,LTD.]
ゴム弾性を活用したコンクリート水路目地の補修工法
〇長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部施設機能研究室]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部施設機能研究室]森 充広 [(独)農業工学研究所造構部施設機能研究室]石神 暁郎 [ショーボンド建設蝓福米函貿清塙学研究所 講習生)]安東 祐樹 [ショーボンド建設衒篏す学研究所]中川 拓之 [化成工業蟲蚕冑]
躯体の取り壊しが必要最小限で済み,躯体の部分再打設が不要な,ゴム弾性を活用した水路目地の補修工法を開発した。施工手順は,躯体のはつり,接着剤を塗布した目地材の挿入と,非常に簡便である。目地材料は,実材令30年以上の耐久性が実証されているEPDMを使用した。目地の断面形状は,ゴムが引張された状態ではオゾンによる劣化の可能性があるため,曝露される水路側表面は常に圧縮応力状態となるよう,FEMにより検討した。
Keyword: 補修, 水路, 目地GET PDF=04/0402-46.pdf
Actual Proof Investigation of FRPM Pipe in Tunnel Method
Nokubo Hiroyuki [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Tanaka Daisuke [Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
FRPMパイプ・イン・トンネル工法に関する実証試験
〇野久保 裕行 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 大輔 [農林水産省近畿農政局]吉原 正博 [住友大阪セメント]
水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合、水路機能の低下や、上流水位上昇により周辺に被害を及ぼす恐れがある。それに対する補修・改修の工法として、FRPM管をトンネル内に挿入し、トンネル覆工と管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)が挙げられる。管形状を水路断面形状に類似させて流量を確保し、水路内が漏水している状況でも中込材に高充填・水中不分離性を持たせたことを特徴とする工法の検証を行った。
Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 現場計測GET PDF=04/0402-49.pdf
発表番号 2-51
Grouting performance of Infilling grout at Pipe in Tunnel
Nakajima Yuichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]Tanaka Daisuke [Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]Nokubo Hiroyuki [Kurimoto Plastics Co.,LTD]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
パイプCンgンネル工法における中込グラウトの充填性能について ―大型模擬トンネルによる実証試験―
〇中島 有一 [住友大阪セメント]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 大輔 [農林水産省近畿農政局]野久保 裕行 [栗本化成工業]吉原 正博 [住友大阪セメント]
水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合、水路機能の低下や、上流水位上昇により周辺に被害を及ぼす恐れがある。それに対する補修・改修の工法として、FRPM管をトンネル内に挿入し、トンネル覆工と管の隙間に中込材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)を開発した。ここでは実物大模擬トンネルを用いた実証試験を行うことにより、FRPM管の配管性能や中込材の充填状況などを把握することができた。
Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 中込材GET PDF=04/0402-51.pdf
発表番号 2-54
A Study of Performance Check for Landscape-Function of Structures
Kudo Yosuke [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Kitamura Takuya [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Kuwabara Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
施設が形成する景観の性能照査について
〇工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]北村 拓也 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
性能照査型設計の体系が導入されつつある近年、多様な価値を持った基盤施設を実現していくためには、施設が形成する景観のように画一的な仕様の形で表現することが困難な機能を性能規定化していくことが急務である。本報では、現行の設計基準の中で景観がどう扱われているのかを見るとともに、既往の景観研究の成果から性能照査法に関連すると考えられるものをまとめることで、景観という性能を規定化する可能性について考察する。
Keyword: 景観, 性能照査型設計, 照査指標GET PDF=04/0402-54.pdf
Effect of organic acid on transport of cadmium in soil
ABE YUJI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]YAMAGUCHI NORIKO [National Institute for Agro-Environmental Sciences]MIZOGUCHI MASARU [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]IMOTO HIROMI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
有機酸が土壌中のカドミウムの移動に与える影響について
〇阿部 勇児 [東京大学大学院農学生命科学研究科]山口 紀子 [農業環境技術研究所]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
Cd汚染土壌の有機酸による洗浄(リーチング)浄化手法に着目した。有機酸にはクエン酸を用い、平衡状態における土壌への吸着量と有機酸による脱離量、及び流れのある条件下での有機酸による脱離量と土壌中の移動を実験により調べた。その結果、クエン酸によって脱離したCdの移動は移流・分散移動の傾向を示すこと、流れのある条件下でもクエン酸を流すことによって90%以上のCdを脱離可能であることが分かった。
Keyword: 土壌浄化, 有機酸, 溶質移動GET PDF=04/0403-03.pdf
Effect of soil moisture condition on scale dependency of solute dispersion coefficient
Ishikawa Shigenori []Nishimura Taku [Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [Tokyo University of Agriculture and Technology]
土壌の水分状態が溶質移動パラメーターのスケール依存性に与える影響
〇石川 重徳 [日本技研株式会社]西村 拓 [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]
土壌内の溶質移動を表す溶質分散係数の値は,測定スケールに応じて変化する場合がある(スケール依存性).本研究では,土壌の水分状態と間隙構造の違いが分散係数のスケール依存性に与える影響について検討した.その結果,間隙径分布幅が狭い豊浦砂では,土壌の水分状態に関わらずスケール依存性は小さいことが確認された.一方,黒ボク土壌では水分飽和状態で分散係数の顕著なスケール依存性が観察された
Keyword: 溶質分散係数, スケール依存性, 不飽和GET PDF=04/0403-04.pdf
発表番号 3- 6
Water, Na+ and NH4+ migration in frozen and vacuumed sand
Noguchi Junpei [Faculty of Bioresouces Mie University]Watanabe Kunio [Faculty of Bioresouces Mie University]Aragaki Masahiro [Faculty of Bioresouces Mie University]
凍結と吸引による砂中の水分・Na+・NH4+の移動
〇野口 淳平 [三重大学生物資源学部]渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]新垣 雅裕 [三重大学生物資源学部]
現在、農地や市街地の土壌汚染が問題となっている。土壌汚染の浄化法の中に土壌吸引法がある。土壌吸引法の効率向上を目指し、凍結土壌を吸引した時の土中の水分・溶質移動を調べた。試料を凍結すると、試料内の温度が低下に伴い吸引排水量が減少した。また、凍結処理により吸引排水の溶質濃度が高くなった。こうした効果は特に揮発性の物質で顕著だった。凍結処理を効果的に利用すれば土壌吸引法の改善ができると考えられる。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, 凍上・凍結GET PDF=04/0403-06.pdf
発表番号 3- 7
Hydrodynamic Dispersion for Undisturbed Andisols
Toride Nobuo [Mie university]Inoue Mitsuhiro [Arid Land Research Center in Tottori Univ. ]Tokumoto Ieyasu [The United Graduated School of Agricultural Sciences, Iwate Univ]
不撹乱の黒ボク土の飽和・不飽和の溶質分散について
取出 伸夫 [三重大学 農学部]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]〇徳本 家康 [岩手連合大学院]
不撹乱の黒ボク土を対象に,不飽和および飽和状態の分散係数を求め,分散長lの平均間隙流速vへの依存性について調べた。飽和における不撹乱土の分散長 は,撹乱土に比べて非常に大きくなった。これは粗間隙や植物根による水みちが存在し,間隙流速が撹乱土に比べて不均一になるため,分散長が大きくなったと考えられる。一方,不飽和では,粗間隙や植物根が機能しなくなり,撹乱土と等しい溶質移動形態となる傾向もみられた。
Keyword: 黒ボク土, 分散長, GET PDF=04/0403- 7.pdf
Nutrient balance of no-till and conventional tillage sugar cane fields
Asada Kei [Tokyo University of Agriculture and Technology]Nishimura Taku [Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [Tokyo University of Agriculture and Technology]Hoshikawa Akira [JIRCAS Okinawa Subtropical Station]
不耕起栽培サトウキビ畑における物質収支に関する研究
〇朝田 景 [東京農工大学]西村 拓 [東京農工大学]加藤 誠 [東京農工大学]干川 明 [国際農林業研究センター沖縄支所]
不耕起栽培は耕土のかく乱を抑え、植物残渣によって地表が被覆することで土壌流亡を減らすものとして注目されているが、クリアすべき課題も多く、いまだ農法として確立しているとは言い難い。そこで不耕起栽培法確立へ向けた基礎的な研究として不耕起栽培環境下の物質循環に注目し、石垣島のサトウキビ畑で調査を行ったところ、不耕起区では耕起区よりも根が深く伸張し、肥料分の下層への溶脱も少ないという結果を得た。
Keyword: 不耕起栽培, 島尻マージ, 物質収支GET PDF=04/0403-12.pdf
発表番号 3-14
Consolidation and Hydraulic conductivity for Naッa Bentonite
Miyamoto Hideki [Kagoshima university]Toride Nobuo [Mie university]Koumoto Tatsuya [Saga university]
Naッaベントナイトの圧密と透水係数について
〇宮本 英揮 [鹿児島大学大学院]取出 伸夫 [三重大学]甲本 達也 [佐賀大学]
交換性Na率(ESP)の異なるベントナイトを対象に圧密試験を行い,ESPと溶液濃度が圧密特性と飽和透水係数kに与える影響を調べた.圧密特性に及ぼす濃度の影響はみられないが,同じ濃度で比較すると,高ESPほど圧密量が大きく,また圧密速度も小さい.一方,kは濃度依存性はみられないが,高ESPほど低くなる液性限界と類似したESP依存性を示した.透水性は試料の作成履歴と評価法によっても異なると考えられた.
Keyword: 圧密, 土中溶液, 透水係数GET PDF=04/0403-14.pdf
Effects of Ca and Mg on the vertical transport of dispersed clay particles in layered soil columns
Nakano Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Suzuki Katsuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]Katou Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
Ca及びMgが分散土壌粒子の下方移動・流出現象に及ぼす影響
〇中野 恵子 [農業環境技術研究所]鈴木 克拓 [農業環境技術研究所]加藤 英孝 [農業環境技術研究所]
陽イオン種の違いが分散粒子の下方移動・流出に及ぼす影響を明らかにするために,MgCl2溶液,CaCl2溶液または蒸留水で飽和した成層土壌カラムへの蒸留水浸透実験を行った。初期MgCl2飽和カラムではCaCl2飽和カラムと異なり,電解質濃度の低下が進行すると難透水層の形成や流出懸濁物質の粒径分布の変化と流出濃度の低下が見られた。これらの変化は緩慢ではあったが,初期蒸留水飽和カラムで見られた現象と類似した。
Keyword: 担体輸送, 懸濁物質, 透水係数GET PDF=04/0403-15.pdf
Improvement of soil permeability by applying waste glass fragment
FUJIKAWA TOMONORI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]FURUKAWARA TAKU [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
廃材ガラスカレット混入による土壌の透水性改良効果について
〇藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]古川原 琢 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
有色廃棄ガラスを粉砕したガラスカレットを用いた土壌透水性の改良に注目し, ガラスカレットを混入した土の透水性変化のメカニズムを明らかにすることを目的に, ガラスカレットと土の混合試料の物性を測定した. その結果, 火山灰土壌では, ガラスカレットの混入に伴い, 試料全体の密度は大きくなるが, 飽和透水係数も大きくなること明らかになった. 一方, 沖積土壌ではガラスカレットの透水性改良効果はあまりみられなかった.
Keyword: 土壌改良, ガラスカレット, 透水性GET PDF=04/0403-16.pdf
発表番号 3-18
Temperature dependence of bioclogging in sand column
Seki Katsutoshi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]Kamiya Junichi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]Imoto Hiromi [Faculty of Agriculture, University of Tokyo]
土壌微生物によるバイオクロッギングの温度依存性について
〇関 勝寿 [東京大学大学院農学生命科学研究科]神谷 準一 [東京大学農学部]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
温度条件がバイオクロッギングを原因とする透水係数低下に与える影響を明らかにするために、砂のカラムに100ppm水溶液を連続浸透させるカラム実験を行った。透水係数は7日?10日間指数関数的に低下をした。その低下速度は、25℃で最も大きく、20℃と30℃ではほぼ等しく、15℃ではほぼ低下しなかった。有機物量と糸状菌数も25℃で最大となり、クロッギングとの関係が示唆された。細菌数は30℃で細大となった。
Keyword: 土壌微生物, 透水係数, 温度依存性GET PDF=04/0403-18.pdf
Improvement of field soil in cold region by incorporation of wood bark
Takayama Mutsuko [Graduate School of Agriculture,Iwate University]Hoshi Tohru [United Graduate School of Agriculture,Iwate University]Fujii Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
バークの混入による寒冷地フィールドの土質改善
〇高山 むつ子 [岩手大学大学院農学研究科]星 透 [岩手大学大学院連合農学研究科]藤井 克己 [岩手大学農学部]
岩手県紫波郡矢巾町の煙山ダムに隣接する総合運動公園の一角で、寒冷地グランドにおけるRC(Recycle Cedar&Cypress)工法の有効性を確認する実証試験を行った。そこでグランドの一角に従来工法とRC工法によるクレー・ターフ区画を各々設け、同じ水分気象条件において比較することにより、有効性を検討した。特にも寒冷地において融雪を早め、霜が降りにくい等の有効性の実証を目的としている。
Keyword: バーク, 地温変化, 水分変化GET PDF=04/0403-20.pdf
発表番号 3-21
Studies on Improvement of Salinity Soil for Re-vegetation Use
Sugimoto Hideo [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]Komiya Hidetaka [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
アルカリ土壌の緑化利用に関する研究
〇杉本 英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]小宮 英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
海面埋立地の再開発の建設発生土は、海水および海底の土が混じるため、アルカリ性で高塩類濃度を呈する。植物の生育が著しく阻害されるので、栽培には適さない土である。今回取り扱った発生土は、膨潤性の粘土粒子が含まれているため、物理的な手法では改良が難しかった。筆者らは、土のpHを制御する土壌改良方法を考えた。発生土は、特殊改良材を混ぜて土のpHを中性に保つことで、透水性も改良できることを確認した。
Keyword: 緑化, アルカリ土壌, 粘土鉱物GET PDF=04/0403-21.pdf
Estimation of soil thermal diffusivity and soil water content based on the semi-derivatives of soil temperature variation
Kiyosawa Hideki [Faculty of Bioresources, Mie Universiy]Muranishi Sayoko [Faculty of Bioresources, Mie Universiy]
地温時間変化の半階微分を用いた熱拡散率と土壌水分量の推定
○清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]村西 紗代子 [三重大学生物資源学部]
係数一定の熱伝導方程式において、温度の半階時間微分と深さ方向の温度勾配との比例関係を利用すると、熱拡散率が求まる。本研究では、深さ方向に変化する熱拡散率や初期温度分布の影響、数値積分上の誤差の影響等を解析解と数値解によって検討し、地温解析に有効な計算法を示す。また、実測値によりこの方法の有効性を確認し、応用として、地温と熱フラックスの同時測定により土壌水分量の経時的な測定が行えることを示す。
Keyword: 土壌の熱的性質, 熱拡散率, GET PDF=04/0403-25.pdf
Redistribution of water in a sanddune ― Focusing on ZFP behavior ―
Masaru Sakai [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Magdi Khalil [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
砂丘における水の再分布過程に関する研究―ZFPの挙動を中心として―
〇坂井勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
再分布過程における水分消費は、ゼロフラックス面(ZFP)によって上向き、下向きの水分移動の二つに分けられる。蒸発量が多い乾燥地においては、ZFPの挙動を把握することが重要である。ZFPは主に現場において蒸発量の推定に用いられる(ZFP法)。本研究から、ZFPの降下速度は、初期水分量が高いほど、蒸発強度が大きいほど速くなること、また、ZFP法による正確な蒸発量の推定には、ヒステリシス、水蒸気移動の十分な把握が必要であることが分かった。
Keyword: 再分布, ゼロフラックス面, GET PDF=04/0403-27.pdf
Numerical Method of Transport Model in Soil with high accuracy
Kikuchi Takashi [Iwate Prefectural University]Noborio Kosuke [Iwate University]Abe Yoshihiko [Iwate Prefectural University]
土中の物質移動モデルの精度の高い数値解法
〇菊池 貴 [岩手県立大学]登尾 浩助 [岩手大学]阿部 芳彦 [岩手県立大学]
近年、土中の物質移動のモデル化が行われており、それに基づいたシミュレーション・コードの開発も行われている。しかし、物質移動モデルが非線形であるため計算精度が得られにくく、質量収支が非常に合いにくいという問題がある。本研究では高い精度での計算ができる定式化を行い、それを用いた計算結果についての検証を行った。定式化の際には2次精度が得られる差分法を用い、質量収支が正確に計算できるよう保存式を用いた。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=04/0403-28.pdf
発表番号 3-29
Periodical water supply effect on Zero Flux Plane (ZFP) movement; in unsaturated soil with and without salt
Magdi Khalil [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Sakai Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
〇Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]坂井 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
ゼロフラックス面法を応用し、水分、溶質の移動を予測することは、非常に有望な技術である。本研究では、室内実験において周期的に散水を行ない、不飽和土壌中のZFPの挙動、またそれにともなう塩分移動をとらえ、評価した。また、ハイドラス1Dによるシミュレーションを行ない、周期的散水条件下におけるZFP挙動の予測について評価した。
Keyword: Zero flux plane , Unsaturated zone, Hydrus−1DGET PDF=04/0403-29.pdf
Measurement of Soil Particle Distribution Considering Formation Flocs
Kato Takahisa [Graduate School of Science and Engineering, University of Tsukuba]Adachi Yasuhisa [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
フロック形成を考慮した沖縄土壌の粒度測定
〇加藤 貴久 [筑波大学理工学研究科]足立 泰久 [筑波大学農林工学系]
土壌の粒度分析法では、コロイド画分におけるフロック形成は考慮されず、粒子は密度一定として扱われる。しかし、フロックは内部に間隙を持つためその扱いには問題がある。本研究では、フロック形成及びそれに伴い予測される粒径と密度の関係を沈降実験から求める。さらに、その結果を用いてフロック画分の粒子密度変化が現行の粒度分析法に及ぼす影響を測定し、その改善方法を提案する。
Keyword: 密度関数, 粒度分布, ピペット法GET PDF=04/0403-33.pdf
Estimation of Clay Minerals of Soils in the Area of Ami-town, Ibaraki Prefecture
Karube Jutaro [Ibaraki University]Ide Junko [Ibaraki University]
阿見町周辺の土の粘土鉱物組成の判定
〇軽部 重太郎 [茨城大学農学部]井出 順子 [茨城大学農学部]
茨城県南部の火山灰土や沖積土に含まれるアロフェン,イモゴライト,結晶性粘土鉱物などの割合を知ることを目的として,阿見町周辺の土の粘土鉱物組成を調べた。酸・アルカリ交互溶解法と200℃加熱減量、X線回折,透過型電子顕微鏡などを用いて出来るだけ半定量的に測定し、その結果を総合して判定した。アロフェンと非晶質物の区別は困難であった。
Keyword: 火山灰土, 準晶質・非晶質成分, 粘土鉱物GET PDF=04/0403-34.pdf
Infruence of decomposition of organic matter in gain size analysis
kataoka kohta [Tokyo University of Agriculture]nakamura takahiko [Tokyo University of Agriculture]KOMAMURA Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
粒度試験における有機物分解操作の影響
〇片岡 幸大 [東京農業大学大学院農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
有機物分解法の違いが比重計法による粒度試験結果に与える影響について定量化することを目的とした。有機物分解は、(1)標準法、(2)過酸化水素水の量と分解時間を増加する方法、(3)800℃で分解する方法により行った。その結果と分解後の土粒子の物理性試験より、(1) と(2)では、0.45%という有機物残存量の違いにより細粒化が促進され、(3)の場合、土粒子自体の物理性が変化し粒度試験結果が大きく異なることが明らかとなった。
Keyword: 粒度試験, 比重計法, 有機物分解GET PDF=04/0403-35.pdf
Texture Analysis of Clay Aggregate in a Drying Process by Soft X-ray Imaging
YAMAZAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]HASHIMOTO Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]TSUCHIDA Hitomi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources,Mie University ]
乾燥過程における粘土の軟X線画像テクスチャ解析法の検討
〇山 龍太郎 [岡山大学大学院 自然科学研究科]橋本 雄介 [岡山大学大学院 自然科学研究科]土田 ひとみ [岡山大学 環境理工学部]成岡 市 [三重大学 生物資源学部 ]
本報では,水分を調整した2種類の粘土(ベントナイト,カオリナイト)を軟X線撮影し,固相構造の定量的分析,考察を試みた.撮影した軟X線映像を画像処理し,空間強度分布,セミバリオグラム,高速フーリエ変換(FFTスペクトル)を算出し,粒径分布,粒状性,粗密分布,乾燥密度などの土壌固相構造の測定および解析に関する基礎的要件の検討を行った.
Keyword: 粘土団粒, 軟X線画像, テクスチャ解析GET PDF=04/0403-38.pdf
発表番号 3-40
The verification of several hypotheses about soil aggreate
Yamada Noriyoshi [Faculty of Agriculture,Kagawa University]
土壌の団粒に関する2〜3の仮説の検証
〇山田 宣良 [香川大学農学部]
平成10〜15年の6年間にわたり、それまでの研究成果から得られた土壌の団粒に関する2,3の仮説の検証を行った。その結果、(1)団粒の総量は一定であるとはいえないものの変動量は小さい。(2)耐水性団粒は土壌有機物の乾燥で形成される可能性が高いが、重回帰式で表示するまでには至らない。(3)団粒に関する法則には連続性は認められるが普遍性は認められない。ことが判明した。
Keyword: 団粒, 有機物量, 撥水性GET PDF=04/0403-40.pdf
Extended Dual Composite Spheres Model by Taking into Account the Soil Water Regime to Describe the Effective Dielectric Permittivity of Aggregate Soil
団粒土の誘電特性を表現するための水分特性を考慮した混成球モデルの拡張
〇宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター ]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]
団粒土のような二重間隙構造を持つ場合,水分分布の偏りにより特徴的な誘電特性を示す.本研究の目的は,水分特性を考慮して団粒土の誘電特性を表現するモデルを構築することである.2つの混成球モデルを足し合わせる際に用いる重み関数にS字関数を用い,その中で用いているパラメータをpF4.2の水分量と団粒内間隙量をもとに決定する方法を提案した.これにより,実測値のみで団粒土の誘電特性を推定することが可能となった.
Keyword: 団粒構造, 誘電特性, モデル化GET PDF=04/0403-42.pdf
Water pressure change during rainfall infiltration into sand with groundwater table
Sasaki Satoshi [Hokkaido Regional Development Bureau]Annaka Takeyuki [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
地下水面を有する土層への降雨浸潤時の水圧分布変動
〇佐々木 智 [北海道開発局]安中 武幸 [山形大学農学部]
地下水面上の排水時水分分布を初期状態とした、均一砂層への降雨浸潤実験を行なった。表面下の浸潤域上部に重力流れ、その下にくびれのある水圧分布が形成し定常に達した。また、水平方向の水圧分布変動は場所により若干の遅速がみられたが、水圧はまもなく一様になった。さらに、地下水位の上昇・下降に対して鉛直水圧分布の変動部位が異なることが示された。
Keyword: 降雨浸潤, 土中水圧分布, ヒステリシスGET PDF=04/0403-45.pdf
Single Point Water Flux Estimation by Multi Functional Heat Pulse Probe for Variably Saturated Sandy Soil
Yasushi Mori [Shimane University]Masayuki Ishii [Shimane University]Yasutaka Kihara [Shimane University]Jan W. Hopmans [Univeristy of California, Davis]
多機能熱パルスセンサーによる砂質土壌の土壌水フラックスの一点測定
〇森 也寸志 [島根大学]石井 将幸 [島根大学]木原 康孝 [島根大学]Jan W. Hopmans [カリフォルニア大学デービス校]
土壌水フラックスの存在下で熱パルスを与えると熱伝導が移流に影響される。移流の影響を含んだ熱伝導方程式を解析的に解き,これを最適化同定することで土壌水フラックスを推定した。飽和から不飽和の高水分領域について0.02〜20mday−1の範囲で精度良く推定することができた。さらに解析に必要な他のデータも,流れに対して垂直に交わるサーミスターの応答から解析し,センサー部分一点でフラックス推定を可能にした。
Keyword: 土壌水フラックス, 熱パルス法, 多機能センサーGET PDF=04/0403-47.pdf
Simultaneous measurement of three-dimensional pore water velocity vector and thermal properties in the sand column
Endo Akira [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]Hara Michihiro [Faculty of Agriculture, Iwate University]
砂柱における3次元間隙流速ベクトルと熱物性の同時計測
〇遠藤 明 [岩手大学大学院連合農学研究科]原 道宏 [岩手大学農学部]
Keyword: QPHP法, 3次元流体移動速度ベクトル, 熱物性GET PDF=04/0403-48.pdf
発表番号 3-49
Parameter Estimation of Root Water Uptake Models : 1. Under Water Stress
ASAI Masahiro [Univ. of Tsukuba]FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]ABE Yukuo [Univ. of Tsukuba]
根の吸水モデルのパラメータの決定: 1. 水ストレス条件
〇浅井 正浩 [筑波大学農林工学系]藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]安部 征雄 [筑波大学農林工学系]
広く用いられているNimah and Hanks(1973)およびFeddes(1978)の吸水モデル中のパラメータをなるべく安価かつ高い精度で推定する方法を考案し,適用を試みた。大豆を用いた実験の結果,最適化されたパラメータを用いることで高い精度で蒸散速度を予測できる可能性が示された。また、株ごとのストレス応答関数のばらつきは小さく、本方法の再現性がおおむね良好であることが示された。Nimah and HanksモデルよりもFeddesのモデルの方が高い精度が得られた。
Keyword: 蒸散, 吸水, 畑地灌漑GET PDF=04/0403-49.pdf
Parameter Estimation of Root Water Uptake Models : 2. Under Salinity Stress
FUJIMAKI Haruyuki [Univ. of Tsukuba]ANDO Yoshitake [Univ. of Tsukuba]CUI Yibin [Univ. of Tsukuba]INOUE Mitsuhiro [Arid Land Research Center, Tottori Univ.]ABE Yukuo [Univ. of Tsukuba]
根の吸水モデルのパラメータの決定: 2. 塩ストレス条件
〇藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]安藤 義武 [筑波大学農林工学系]崔 益斌 [筑波大学農林工学系]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]安部 征雄 [筑波大学農林工学系]
広く用いられているFeddes(1978)の吸水モデル中のパラメータをなるべく安価かつ高い精度で推定する方法を考案し,適用を試みた。大豆を用いた実験の結果,最適化されたパラメータを用いることで高い精度で蒸散速度を予測できる可能性が示された。また、株ごとのストレス応答関数のばらつきは小さく、本方法の信頼性が示された。
Keyword: 蒸散, 吸水, 畑地灌漑GET PDF=04/0403-50.pdf
Significance of Particle Crushing in Permeability and Matric Suction of Granular Materials
Shemusu kamalu [Graduate School of Agricultural Science]KIYAMA Shoichi [Graduate School of Agricultural Science]AOYAMA_Shigeyasu [Graduate School of Agricultural Science]
粒状材料の透水性とサクションに与える粒子破砕の重要性
〇Shemsu Kemal [京都大学大学院農学研究科]木山 正一 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
フィルダムの直下にある地盤は非常に大きな応力にさらされており粒度分布は変化をする.これは粒子破砕したためであり透水,保水特性も変化をとげる.したがってダムの漏水状況や水圧分布に重大な影響を与えると考えられる.そこで室内実験から得られた結果から,透水係数の予測式を開発すると同時に,保水特性についてもせん断試験前後での比較を行った.
Keyword: 粒子破砕 , 透水係数, マトリック サクションGET PDF=04/0404-01.pdf
Effective measurement of hydraulic conductivity along soil depth by using in-situ permeability test.
Morii Toshihiro [Faculty of Agriculture, Niigata University]Matsumoto Satoshi [Department of Civil Engineering, Niigata]Mori Takayuki [Tobishima Kensetsu Co., Ltd.]
原位置透水試験法を用いた地盤の深さ方向の透水係数の効率的な測定
〇森井俊広 [新潟大学農学部]松本 智 [新潟県土木部]森 敬幸 [飛島建設株式会社]
土の中の水の移動に関わる問題では,透水性を原位置でできるだけ精度良く効率的に測定することが重要となる。ゲルフ式ウェルパーミアメータ(GWP)法を用いた原位置透水試験法の精度と効率性を,砂地での現場試験と数値実験により調べた。原位置透水試験により地盤の深さ方向の現場飽和透水係数を測定し,これをコア土の透水係数,ならびにウェルからの地盤への浸潤を模擬した数値実験から求めた透水係数と比較した。
Keyword: 土の透水性, 原位置透水試験法, ウェルパーミアメーターGET PDF=04/0404-02.pdf
Identification of Inhomogeneous Permeability Distributed in Space from Limited Observations
Hamaguchi Toshio [DPRI, Kyoto University]
限られた観測数での透水係数の不均一分布同定手法
〇浜口 俊雄 [京都大学防災研究所]
本研究では,不均一な透水係数分布の地下水流動に対して,限られた数の水位観測データから分布を同定する際に生じる非適切性の問題を克服すべく,数値実験を通して,事前情報を使って区域単位で行った同定結果と,本提案手法の分布モデルに地盤統計モデルを当てはめた同定結果とを比較検討した.前者に比べて後者は未知数が減らせた分,同定精度が高かったことから,本手法は限られたデータでの分布同定に効力を発揮すると言える.
Keyword: 透水係数, 同定, 不均一分布GET PDF=04/0404-03.pdf
発表番号 4- 4
Analysis of three Dimensional seepage by the electrical analogue method(1)
Kadono Miyoshi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Katahira Koiti [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Tezuka Takahito [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Tanaka Tasuku [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
電気アナログ法による三次元浸透流解析(1)
〇角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]片平 幸一 [弘前大学農学生命科学部]手塚 教仁 [弘前大学農学生命科学部]田中 拓 [弘前大学農学生命科学部]
自由水面を有する三次元定常浸透流解析はFEMなどの数値計算が主流である。しかし、FEMで解析する場合、プログラムの作成や結果を可視化などで利用するための各種プログラムの開発などが必須で、特定の専門家が行う場合が多い。本報告では学部学生の知識でも簡単な操作と器具で自由水面を有する三次元地下水流動問題について流れの可視化を行い、さらに可視化を行う場合の実験方法などの問題点について検討したものである。
Keyword: 電気アナログ法, 地下水流動, 三次元浸透流GET PDF=04/0404-04.pdf
発表番号 4- 5
Effects of jet grouting under sheet piles on seepage failure stability of excavated soil
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Yokoyama Toyoaki [Kobe University]Inoue Kazuya [Kobe University]Nakama Miyuki [Fuikui Prefecture]
ジェットグラウチングによる締切り矢板掘削地盤の浸透破壊安定性に対する効果
田中 勉 [神戸大学 農学部]〇横山 豊彰 [神戸大学 農学部]井上 一哉 [神戸大学 農学部]仲間 美幸 [福井県庁]
ジェットグラウチングによる既設止水壁の延長が、締切り矢板掘削地盤の浸透破壊安定性に及ぼす効果について考察を行い、次の結論を得た。(1) グラウトの透水係数は、地盤のそれよりも2桁以上小さければ掘削地盤の十分な浸透破壊安定効果が得られる。(2) グラウトの厚さは、0.5mあれば十分である。(3) ジェットグラウトなどの地盤改良工法を用いて既設止水壁を延長することは、掘削地盤の浸透破壊安定性の観点から妥当である。
Keyword: 浸透破壊, ジェットグラウト, GET PDF=04/0404-05.pdf
発表番号 4- 6
Experimental Study of Seepage Failure on Horizontal Ground Model
Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]
水平地盤モデルを対象とした浸透破壊に伴う実験的考察
〇森 洋 [東京都土木技術研究所]
本論文は、河川堤防における液状化時での耐震評価手法(Δu法)を検討する為に、水平地盤を対象とした浸透破壊現象を再現させた模型実験について報告するものである。浸透破壊現象が観察された時の動水勾配は、テルツァギーの限界動水勾配(ic)よりも高い値を示した。地盤上層部で得られた過剰間隙水圧比は、icと同程度で1に達した。また、画像処理によってボイリングによる浸透破壊過程を定量的に確認することが出来た。
Keyword: 浸透破壊, 動水勾配, 過剰間隙水圧比GET PDF=04/0404-06.pdf
発表番号 4- 7
Seepage Analysis Voxel model derived from 3-D satellite picture
Oka Takahito [Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Kyoto University]Kobayashi Akira [Kyoto University]
3次元衛星画像のVoxelモデルを用いた浸透流解析
〇岡 敬人 [京都大学]青山 咸康 [京都大学]小林 晃 [京都大学]
本研究は斜面の予防保全に有用な崩壊危険度分布を作成するために,衛星画像から得られた3次元データとそれをボクセル近似したモデルを用いた浸透流解析で各地点の地下水位を計算し,斜面傾斜角と破壊パラメータ分布を用いて斜面危険度の分布を求めることを目的として始めた.本発表では,以前の研究で得られたボクセルモデルから差分法を用いて地下水位を求めた結果と,計算機容量を縮小させるための新しい試みについて報告する.
Keyword: 3次元衛星画像, ボクセル, 浸透流解析GET PDF=04/0404- 7.pdf
発表番号 4- 8
The saturated water content as an effective index property of soils
Ikeda Kohichi [Hokkaido Doshitsu Consultant Co.,Ltd.]Matsumoto Kazumasa [Hokkaido Doshitsu Consultant Co.,Ltd.]Soma Katsuyuki [Grd. School of Agr., Hokkaido Univ. ]Onodera Yasuhiro [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Nakata Takafumi [Kiso-jiban Consultants Co.,Ltd.]
土のIndex Propertyとしての飽和含水比の有効性
○池田 晃一 [北海道土質コンサルタンツ(株)]松本 和正 [北海道土質コンサルタンツ(株)]相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]小野寺 康浩 [北海道開発土木研究所]中田 隆文 [基礎地盤コンサルタンツ(株)]
乱さない土の飽和含水比WsatはSpecific Pore Volume(Vp/Ms)に相当し、間隙比や間隙率などと同様に土の間隙量に関する物理的性質である。本報告では、このWsatが土の構造単位の素材特性に関係する液性・塑性限界や強熱減量などと明瞭な相関性を示すと共に、構造単位の集合状態に関係する乾燥密度とも明瞭な相関性を示すことから、土の判別分類や圧縮性の推定に用いるIndex Propertyとして有効であることを提案した。
Keyword: 飽和含水比, 塑性, 強熱減量GET PDF=04/0404-08.pdf
On three dimensional analysis method for unsaturated consolidation
Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis ]
飽和・不飽和三次元圧密解析について
〇向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]
有限要素法による飽和・不飽和圧密解析手法の三次元化を図った.1次元弾性圧密解析により等時曲線及び圧密度曲線を用いて,解析結果を厳密解と比較した.その結果,3次元有限要素法解析結果はおおむね厳密解と良い一致を示し,解析の基本性能が確かなものであることが確認された.
Keyword: 不飽和土, 圧密解析, アースダムGET PDF=04/0404-13.pdf
Elasto-plastic finite element analysis of bearing capacity of pile
OKAJIMA Kenji [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]TANAKA Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
杭支持力の弾塑性有限要素解析
〇岡島 賢治 [東京大学農学生命科学研究科]田中 忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
杭に関する研究はこれまで多くされてきたが、現在でも貫入不良などの問題は多く発生している。これは、杭の打ち込みや支持力の管理が経験による計算によるところが大きいためである。このため、杭の載荷時の挙動や周辺地盤の状態をあらかじめ予測することが重要である。そこで、本研究では、単杭の載荷挙動を評価できる解析手法の開発を目的とし、弾塑性有限要素解析を行い、杭の支持力と周辺地盤の挙動を評価することとする。
Keyword: 杭, 支持力, 弾塑性有限要素法GET PDF=04/0404-20.pdf
発表番号 4-23
Influence of the Cross-Sectional Configuration of Landslides and Soil Strength on the c′−φ′Figure of Stability Analysis
Chen chuansheng [The United Graduate School of Agriculture Sciences of Kagoshima University ]Gibo seichi [ Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakamura shinya [ Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]
安定解析のc′−φ′図に及ぼす地すべりの断面形状と土質強度の影響
〇陳 伝勝 [鹿児島大学大学院連合農学研究科 ]宜保 清一 [琉球大学農学部]中村 真也 [琉球大学農学部]
本研究では,地すべりブロックの形状および土質強度特性の異なる3地すべり事例について「残留係数を導入した安定解析法」を用いて土質強度特性を加味したc′−φ′図を作成し,地すべりの断面形状と土質強度特性との関係について検討した。tanφ′軸切片は残留強度および斜面勾配に支配され,c′軸切片は滑動力に支配された。地すべりの断面形状と土質強度特性により特徴的なc′−φ′図となることが明確にされた。
Keyword: 斜面安定, 土の静力学の性質, 断面形状GET PDF=04/0404-23.pdf
Reasonable Design of Steel Bar Reinforcement to Stabilize the Cutting Slope of Neogene Shimajiri Mudstone in Okinawa
Gibo Seiichi [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Nakamura Shinya [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Higa Yu [Nanjyou Gizyutukaihatu Co., Ltd]Shiroma Toshio [Nanjyou Gizyutukaihatu Co., Ltd]Akamine Kazuo [Kyowa Doken Co., Ltd]
島尻層群泥岩の切土のり面における鉄筋補強土工の合理的設計
宜保 清一 [琉球大学農学部]中村 真也 [琉球大学農学部]〇比嘉 優 [蠧郛覽蚕儚発]城間 敏夫 [蠧郛覽蚕儚発]赤嶺 和雄 [株式会社京和土建]
沖縄,島尻層群泥岩斜面において,鉄筋補強土工の設計に際しては地盤特性を十分に把握する必要がある。既往の強度測定試験結果より,安定解析に必要な島尻層群泥岩の強度を勘案し,地盤定数の異なる2モデルのり面を設定した。対象切土地盤の強度特性を勘案した設計法により合理的で効果的な補強鉄筋の配置が可能となった。
Keyword: 泥岩, 土の静力学の性質, 補強土工GET PDF=04/0404-24.pdf
The Estimate of Limited Condition for Pipe in Tunnel −The Behavior of Buckling Analysis for Horseshoe-Shaped Pipe−
Inoue Koji [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Tanaka Tadatsugu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of Tokyo]Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
パイプ・イン・トンネルの限界状態予測 −馬蹄形パイプの座屈挙動解析−
〇井上 孝治 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]田中 忠次 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 徹 [栗本化成工業]吉原 正博 [住友大阪セメント]
老朽化した水路トンネルの改修法として,馬蹄形管を使用した既製管挿入工法を導入するため,地盤を介した馬蹄形管への載荷問題についてFEM解析による検討を行った。土槽試験における2R馬蹄形塩ビ管の座屈挙動について解析を行い,土槽試験結果と対比したところ,天地,左右のたわみ量において土槽試験結果と良い一致を示し,さらに馬蹄形管の座屈モードを解析にて確認できる事が明らかとなった。
Keyword: 馬蹄形FRPM管, トンネル, 解析GET PDF=04/0404-25.pdf
Change of Mechanical properties of sandy soil by saturation
HORI Toshikazu [National Institute for Rural Engineering]MOHRI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]MATSUSHIMA Kenichi [National Institute for Rural Engineering]
浸水に伴う砂の圧縮特性とせん断特性の変化
堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]〇松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
締固めが不十分な農業用ため池では、豪雨時にすべり破壊が発生する事例が見られる。本研究では、密度の異なる砂が浸水を受けたときの圧縮特性およびせん断特性の変化について調べた。その結果、緩詰め砂、密詰め砂ともに、浸水によって見かけの粘着力が比較的大きく減少することが分かった。また、緩詰め砂の場合、浸水時に飽和コラプスによる体積圧縮が発生するとともに、せん断時の体積変化挙動が大きく変化することが分かった。
Keyword: ため池, せん断強度, 不飽和GET PDF=04/0404-26.pdf
発表番号 4-27
Tilting and seepage model tests and slope analysis considering apparent cohesion
傾斜および浸透による斜面の崩壊実験と見かけの粘着力を考慮したすべり解析
〇堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
豪雨時においてため池堤体にすべりが発生する事例が多く発生しており、堤体の危険度評価法の開発が求められている。ため池のような低い盛土の安定性を精度良く評価するためには、不飽和・不飽和状態の見かけの粘着力を精度良く評価する必要がある。本研究では、模型斜面の傾斜実験と浸透実験を行うとともに、低拘束圧の一面せん断試験によって得られた飽和および不飽和の強度定数を用いて、模型斜面の安定性について評価を行った。
Keyword: ため池, 模型実験, 安定解析GET PDF=04/0404-27.pdf
The second proposal of the rational design technique about repair of the small dam constracted at old times
老朽ため池堤体の改修に関する合理的設計手法の提案その2
〇奥野 日出 [株式会社アスカソイルコーナー]小山 修平 [大阪府立大学大学院環境情報工学研究室]
本稿は近畿圏40箇所のため池堤体の土質調査より、部分改修に関する安全かつ合理的な手法について、旧堤体のC材・φ材区分に基づきせん断強度の設定と安定解析式の提案を行ったものである。C材堤体の設計時には、施工高さと浸潤面を制限することを法面崩壊事例から提案した。またφ成分を含むC材堤体におけるせん断特性から、φ成分の抵抗力を解析式に導入した。
Keyword: C材・φ材, 限界高さ, 浸潤面GET PDF=04/0404-28.pdf
Evaluation of Countermeasure Effect on Water Leakage of an Overage Small Earth Dam by Electrical Resistivity Monitoring Method
KOBAYASHI Noriyuki [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]YOSHITAKE Yoshitaka [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]YAMAUCHI Yasushi [Matsuyama Regional Office, Ehime Prefecture Government ]USAMI Koudai [Faculty of Agriculture, Ehime Univ.]
比抵抗電気探査によるため池改修効果の評価
〇小林 範之 [愛媛大学農学部]吉武 美孝 [愛媛大学農学部]山内 泰祀 [愛媛県松山地方局第2土地改良課]宇佐美 幸大 [愛媛大学農学部]
愛媛県にあるA池は,老朽化による漏水のため改修工事が行なわれている.改修の方法は堤体天端から10mまでの堤体用土を掘削し,良質の土に置換することにより遮水を図るものである.現在,右岸側半分の改修工事が完了している.本研究では比抵抗電気探査を実施し,測定結果から推定される改修部と未改修部の比抵抗分布を比較することにより,A池堤体改修効果の評価を行った.
Keyword: ため池, 比抵抗電気探査, 改修GET PDF=04/0404-29.pdf
Reinforcing Method of Steep and High Embankment Using Cement-stabilized Muddy Soil
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NI of Rural Engineering]Kitajima Akira [Fujita Corporation]
固化処理した底泥土による急勾配・高堤体ため池の堤体補強の事例研究
〇福島 伸二 [(株)フジタ ]谷 茂 [(独)農業工学研究所]北島 明 [(株)フジタ ]
本報告はある急勾配・高堤体ため池の堤体補強に適用した砕・転圧盛土工法に関するもので、この工法により築造した傾斜遮水ゾーンから採取したコア供試体の強度変形特性を調べた結果と、これと既設堤体の強度変形特性との比較から傾斜遮水ゾーンと既設堤体との間の許容される剛性差について考察した結果を報告する。
Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 傾斜遮水ゾーンGET PDF=04/0404-30.pdf
Strength and Deformation of Cement-Stabilized Mud Soil under Influence of Binding Pressure
Kitajima Akira [fujita corp.]Fukushima Shinji [fujita corp.]Tani Shigeru [NRI of Rural Eng.]
固化処理底泥土の強度・変形特性と拘束圧の影響
〇北島 明 [螢侫献]福島 伸二 [螢侫献]谷 茂 [独立行政法人農業工学研究所]
著者らはこれまでに、ため池に堆積した底泥土をそのため池の堤体改修に必要な築堤土として有効活用し、堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる砕・転圧盛土工法を開発してきた。ここでは、改修工事を実施した皿池(兵庫県神戸市)の底泥土で実施した圧密・非排水三軸圧縮試験から、初期固化土と砕・転圧土の強度特性について考察した結果を報告する
Keyword: 底泥土, 強度, 変形特性GET PDF=04/0404-31.pdf
発表番号 4-32
Seepage test around flexible outlet in earth dam
Nobuo_FUJITA [KUBOTA Corporation]Satoshi_SUENAGA [KUBOTA Corporation]Yoshiyuki_MOHRI [National Institute for Rural Engineering]
ため池底樋周辺部の浸透実験
〇藤田 信夫 [株式会社 クボタ]末永 悟志 [株式会社 クボタ]毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]
老朽化したため池では,鉄筋コンクリートで巻き立てた底樋が周辺地盤の不同沈下に追従できず,水みちの発生や底樋自体の損傷など,構造上の弱点となる事例が報告されている.本報告では,現行形状の底樋と,継手を有する柔構造底樋とをモデル化し,不同沈下を再現した実験を行い,底樋周辺部の浸透にどのような違いがあるかを確認した.
Keyword: 底樋, 浸透, 室内実験GET PDF=04/0404-32.pdf
発表番号 4-33
Damage to earth dams by Typhoon No.10 in Okayama Prefecture
TANI Shigeru [National Research Institute for Rural Engineering]OKADA Kenji [Japan Meteorological Agency ]
台風10号による岡山県内のため池災害について
〇谷 茂 [独立行政法人 農業工学研究所]岡田 憲冶 [気象庁予報部予報課]
ため池が決壊すると下流域への下流域への2次災害の懸念があることから災害の影響が大きく、災害予測が重要である。現時点では災害を精度よく予測する事は困難であるが、いくつかの手法を組み合わせる事により、災害をある程度までは事前に予測し、防止する事は可能である。本報告では、2003年8月に岡山県で発生した,ため池災害の状況と降雨量からの災害予測について述べる。
Keyword: ため池, 豪雨, 災害GET PDF=04/0404-33.pdf
An Estimate Seismic Intensity System at Large Dams for irrigation
Susumu MASUKAWA [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]Norio NAKANISHI [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]
農業大ダム位置の震度推定システム
〇増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]
農業用ダムのうち9割強のダムでは地震観測を実施していない。これらのダムでは近傍の気象台等の発表震度から地震時臨時点検の必要性の有無を判断している。この必要性の有無を迅速・合理的に判断するため、発表計測震度を用いて計測震度の分布を推定し、農業用ダム位置の計測震度を把握することができるGISによるシステムを開発した。このシステムにより臨時点検を必要とするダムの個数・位置を広範囲に把握することができる。
Keyword: 農業用大ダム, 地震動, GISGET PDF=04/0404-36.pdf
Nondestructive examination of concrete fracture using infrared thermography
Niwa Ryota [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kobayashi Akira [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Aoyama Shigeyasu [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
赤外線サーモグラフィを用いたコンクリートの亀裂非破壊検査
〇丹羽 亮太 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
コンクリート構造物の剥離およびひび割れを効率的かつ高精度に検出・計測できる非破壊検査手法に対する要求が高まっている。赤外線サーモグラフィ法は、広域の調査を簡便にすることが可能であるが、現状では、表面からの深度が浅い損傷に対してのみ用いられている。本研究では、赤外線サーモグラフィ法を用いてコンクリートの亀裂の深さや幅の診断法の検討を行った。
Keyword: コンクリート, 劣化, 維持管理GET PDF=04/0404-39.pdf
発表番号 4-40
Investigations about performance verification on bending cracks for irrigation open channels
ISHII Masayuki [Shimane University]NONAKA Tsuguhiro [Shimane University]
農業用開水路に対する曲げひび割れ照査に関する検討
〇石井 将幸 [島根大学生物資源科学部]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
コンクリート標準示方書に示された、曲げひび割れに関する照査の開水路への適用性について検討した。水路の例を対象に解析と照査を行ったところ、ひび割れが生じるかどうかの照査と、ひび割れ幅の推定式は適用可能であった。しかし許容ひび割れ幅については、鉄筋腐食と水密性の両方の基準について、開水路には過小なものであることが示唆された。水路の使用環境と要求性能に関する検討を通して、独自の基準を策定する必要がある。
Keyword: 性能照査型設計, 限界状態設計法, ひび割れGET PDF=04/0404-40.pdf
発表番号 4-41
An experimental study on strength of discontinuous rock masses
NISHIYAMA TATSURO [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]Mizuta Hiroshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Nakatani Kozo [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]Hasegawa Takashi [Faculty of Agriculture, Kinki University]MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
不連続性岩盤の強度特性に関する実験的検討
〇西山 竜朗 [岡山大学大学院自然科学研究科]水田 浩史 [岡山大学 環境理工学部]中谷 耕三 [岡山大学大学院自然科学研究科]長谷川 高士 [近畿大学 農学部]村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]
岩盤せん断試験を想定した模型実験により,不連続性岩盤の強度特性に対する検討を行った.模型実験から得られた発現強度に対し,破壊機構を参照しながら,解析的解釈を試みた.その結果,不連続面に沿ったすべりが顕著な場合について既往の破壊規準と合致する結果が得られ,また一概に「差し目」が「流れ目」より安全と言えるわけではないという結論を得た.
Keyword: 岩盤, 強度, 不連続面GET PDF=04/0404-41.pdf
発表番号 4-42
Locking in the Meshless Analysis for Soil-Water Coupled Problem
MURAKAMI AKIRA [Graduate School of Natural Science & Technology, Okayama University]KOBAYASHI TAKAHIDE [Graduate School of Engineering, Nagoya University]NISHIYAMA TATSURO [Graduate School of Natural Science & Technology, Okayama University]
水〜土連成メッシュレス解析におけるLockingの検討
〇村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]小林 孝英 [名古屋大学大学院工学研究科修士課程]西山 竜朗 [岡山大学大学院自然科学研究科]
メッシュレス法の一つである、Element−Free Galerkin法(EFG)を水〜土連成問題に適用する際、ロッキングが発生するかどうかを数値計算により検討した。2次元平面ひずみ条件で単純せん断を受ける要素について解析を行い、EFG解析においても変位と間隙水圧の影響領域がともに大きい場合にLocking現象が確認された。さらに変位と間隙水圧の影響領域に差を持たせることで、解の精度を向上させ、Locking現象を緩和・回避できるという結果を得た。
Keyword: ロッキング, メッシュレス法, 水〜土連成解析GET PDF=04/0404-42.pdf
The influences of saltish water irrigation on plants tolerance and soil chemical characteristic
Ishibashi Takeshi [Grad. School, Kyushu Univ.]Marui Atsushi [Grad. School, Kyushu Univ.]Torise Kazunori [Grad. School, Kyushu Univ.]Nakano Yoshisuke [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]Funakoshi Tamotsu [Fac. of Agr., Grad. School, Kyushu Univ.]
塩水灌漑が土壌の化学性及び作物の耐塩性に与える影響
〇石橋 健 [九州大学大学院生物資源環境科学府]丸居 篤 [九州大学大学院生物資源環境科学府]鳥瀬 和典 [九州大学大学院生物資源環境科学府]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
Na+が土壌、作物体に与える影響を調べるため塩水灌漑を行った。また、土壌によるNa+の緩衝作用についても検討した。結果、生体重、乾燥重量の比較からの生長阻害の状況、またそれらが起因する土壌中と作物体内のNa+、K+濃度変化との関連性を得た。イオン吸着量の差が大きい砂とバーミキュライトで似たような結果になったが、これはバーミキュライトがK+を特異的に吸着する性質にその要因があると考えられる。
Keyword: 塩水灌漑, 耐塩性, 電気伝導度GET PDF=04/0405-03.pdf
発表番号 5- 4
Effects of Drip Irrigated Saline Water on the Growth of Sorghum in a Dune Sand Soil - An Introduction
B. Ould Ahmed [Tottori University Arid Land Research Center]Yamamoto Tahei [Tottori University Arid Land Research Center]H. Dehghanisanij [Tottori University Arid Land Research Center]Inoue Mistuhiro [Tottori University Arid Land Research Center]Sakaguchi Yoshihide [Tottori University Arid Land Research Center]
砂丘畑のソルガム生育に対する点滴塩水灌漑の影響
〇オルド アハメッド [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]デッグハニサニジ [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]坂口 義英 [鳥取大学乾燥地研究センター]
ソルガムを供試した実験圃場に、点適法による塩水灌漑実験を行い灌漑計画の評価を行った。灌漑水量と間断日数は試験区ごとにかえた。灌漑水量は計器蒸発量を基準とした。根群域の体積含水率および電気伝導度は、砂丘砂にて校正を行ったTDRセンサによって計測した。ソルガムは乾燥地、半乾燥地において広く栽培されている。研究結果は作物の水利用効率を考慮した灌漑計画の向上に有用なものと考えられる。
Keyword: Drip irrigation, Saline water, TDRGET PDF=04/0405-04.pdf
Analysis of Mefenaset Fate in Paddy Field by Improved PCPF-1 model
Watanabe Hirozumi [TUAT]Takagi Kazuhiro [NIAES]Vu Hong Son [TUAT]
改良型水田農薬動態予測モデルPCPF-1によるメフェナセットの動態解析
〇渡邊 裕純 [東京農工大学]高木 和広 [農業環境技術研究所]Vu Hong Son [東京農工大学]
本研究では筆者らが開発した水田農薬動態予測モデルPCPF−1を改良しモデルの予測精度と及び出力データの解析性の向上を行った。改良項目はFAO Penman−Monteith法を用いた蒸発散計算モジュール、予測精度の向上のためモデル計算の時間間隔を1日から1時間に縮小し、農薬収支の計算出力モジュールを付加した。時間間隔での計算は田面水の農薬濃度の予測制度を向上させた。農薬物質収支が出力されるため農薬動態評価解析に有用なツールとなった。
Keyword: 農薬, 水田, モデルGET PDF=04/0405-05.pdf
Research on the Practical Application of the Continuous Sub-irrigation() - Water temperature environment in the irrigation tube -
TANIGAWA Torahiko [Guraduate School of Agriculture and Biological Science, University of Osaka Prefecture]YABE Katsuhiko [School of Environmenta Science, University of Shiga Prefecture]
地中灌漑の実用化に関する研究()-給水チューブ内の水温環境-
〇谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]矢部 勝彦 [滋賀県立大学環境科学部]
これまで節水性能、環境負荷低減に有力な植生緑化装置としての地中連続灌漑法に関して基礎的な検討を進めてきた。本研究では、その実用性能の確保・向上を目指し、温度条件が給水性能に及ぼす影響(熱環境に対する感受性)について検討を行った。その結果、適用規模による違い等も含め温度条件が給水性能に及ぼす影響をある程度明らかにし、材質条件や埋設法などの最適化設計・管理手法の基礎的指針確立を確認できた。
Keyword: 給水器, 給水温, ヌメリGET PDF=04/0405- 7.pdf
Investiigation of watering method for automatic drip irrigation system
Urui Hidekazu []Takeuchi Shinichi []Yuge Kozue []Kuroda Masaharu []
点滴灌漑システムの灌水方法の比較検討
〇潤井 秀和 [九州共立大学大学院工学研究科]竹内 真一 [九州共立大学大学院工学部]弓削 こずえ [九州共立大学大学院工学部]黒田 正治 [九州共立大学大学院工学部]
点滴灌漑システムにおいて形成される湿潤域との関連を調べるため,ピーマンを用いた実証試験を行なった。2箇所から灌水を行なった場合には,比較的少ない灌水量で湿潤域が拡大したが,収量は低い結果となった。一定の水分量を維持し、定期的に1Lの補助灌水を行なった場合には,湿潤域は拡大し,収量は高い値となったが,灌水量は増加した。土壌を乾燥させ,1Lの灌水を行なった場合には,灌水量・収量ともに高い値を示した。
Keyword: 点滴灌漑システム, 茎内流量, 湿潤域GET PDF=04/0405-09.pdf
Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model Considering Crop Canopy Structure
HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]FUNAKOSHI Tamotsu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]
作物群落構造を考慮した施設畑蒸発散シミュレーションモデルの構築
〇原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]森 健 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散,放射環境および土壌の水分・熱輸送の3つのサブモデルからなるシミュレーションモデルを構築した.放射環境モデルでは,作物群落の幾何構造を考慮した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較しモデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.また,群落構造を考慮したことにより,土壌面日射量の算定精度が向上した.
Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 作物群落構造GET PDF=04/0405-11.pdf
Reducing the degradation of rice-husk filter used in subsurface drainage with controlled levels of ground water
Chida Tomoyuki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]Iwasa Ikuo [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]Kanmuri Hideaki [Miyagi Pref Furukawa Agricultural Experiment Station]Onodera Tsuneo [Paddy Institute Co.Ltd]
地下水位制御技術を活用した暗渠排水もみ殻疎水材腐植化抑制方法の検討
〇千田 智幸 [宮城県古川農業試験場]岩佐 郁夫 [宮城県古川農業試験場]冠 秀昭 [宮城県古川農業試験場]小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]
宮城県では,水田輪作の進展により,暗渠排水直上で田面陥没が見られるようになった。その大きな要因は,もみ殻腐植化ともみ殻上部耕盤の地耐力低下が関与している。この問題を解決するため,地下水位制御技術を活用したもみ殻腐植化抑制方法を検討したので中間報告を行なう。この結果,地下水位を田面下30cmに維持することが,もみ殻の腐植化を抑制し,かつ圃場排水性や作物生育への悪影響も最小に抑えることが可能と考えられた。
Keyword: 暗渠排水, 地下水位, もみ殻GET PDF=04/0405-13.pdf
Proposal of Evaluation Method for Pipe Drainage Performance
KIUCHI Masahiko [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]INOUE Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
暗渠排水の機能評価法と不良要因解明法の提案
〇木内 正彦 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
簡便かつ客観的な暗渠機能評価法の提示を試みた.排水性能曲線から排水効率を評価できること,暗渠管の清掃を実施し,その前後の流出量を比較することで,排水不良要因が暗渠管内部にあるのかもしくは周囲の土壌によるのかを推定できること,暗渠管への全損失水頭と流入損失水頭の関係を求めることで暗渠の排水機能を指標化できる可能性があること,等を明らかにした.これらより暗渠の排水機能を評価する際の診断手順を提案した.
Keyword: 暗渠効果, 排水機能, 暗渠管の清掃GET PDF=04/0405-14.pdf
Research on the Difference of Groundwater Level Effects on Growth Environment of Crops
Inoue Masahiro [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences, Nihon University]NAGASAKA Sadao [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Isobe Katunori [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
地下水位管理の相違と作物の生育環境に関する研究
〇井上 昌洋 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]磯部 勝孝 [日本大学生物資源科学部]
地下水位の相違がダイズに及ぼす影響の基礎的知見を得るために,様々な地下水位(土壌面下100cm,70cm,50cm,30cm,10cm)を設定したポット試験により,蒸散量,根粒着生状態,生育調査,土壌の物理性,収量などを総合的に調査・検討し考察を行った.地下水位の違いによる生育環境へ及ぼす影響は,乾燥条件よりも過湿条件下で顕著にみられ,生育状況や収量などから総合的に判断すると地下水位は70cmおよび50cmがダイズ栽培に最適な地下水位であると判断できた.
Keyword: 地下水位, 根粒, 収量GET PDF=04/0405-17.pdf
発表番号 5-21
Relation between Parameter of Irrigation Ponds and Flood Mitigation Function, Rise of Water Level of Reservoirs
NAKANISHI Norio [National Institute for Rural Engineering]MASUKAWA Susumu [National Institute for Rural Engineering]
ため池の諸元と洪水低減・水位上昇について
〇中西 憲雄 [独立行政法人農業工学研究所]増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]
ため池は,灌漑用水の水源として利用され,安定的な食料の生産に貢献するとともに,下流に対して洪水低減機能を発揮する.一方,洪水時に洪水吐から堤頂天端までの高さが十分にないと溢水の危険性が高いともいえる.ため池の流域面積,満水面積,洪水吐幅の違いにより洪水低減機能及び貯水池水位がどのように変わるか試算を行い,ため池の水位上昇に伴う溢水の危険性を簡易に判断することについて提案を行った.
Keyword: 洪水低減機能, 溢水, ピーク流量比GET PDF=04/0405-21.pdf
The effect of direct seeding for paddy water requirement and water management.
Hisada Munemasa [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Sennge Masateru [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Ito Kenngo [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Chiba Takasi [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]Nakai Keisuke [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University]
乾田直播栽培の導入が水田用水量及び水管理に与える影響
〇久田 宗昌 [岐阜大学応用生物科学部]千家 正照 [岐阜大学応用生物科学部]伊藤 健吾 [岐阜大学応用生物科学部]千葉 隆司 [岐阜大学応用生物科学部]中井 啓介 [岐阜大学応用生物科学部]
乾田直播栽培はその導入の際,代かき,畦塗りの省略を原因とする用水量増大が懸念される事が多い.本研究では,水収支法により日浸透量を算出するとともに,日浸透量がどのような要因の影響を受け変動するかについて考察することで,用水量増大の要因を明らかにすることを試みた.主に地下水位,隣接する水田との水位差及び長期間に及ぶ連続湛水の影響等が,浸透量増大にどのように影響するかについて考察した.
Keyword: 乾田直播, 代かき, 浸透量GET PDF=04/0405-23.pdf
発表番号 5-24
The simulation of percolation in middle paddy field area of Chikugo River.
Fukuda Teturo [Fac.of Agr.,Grad.School,Kyushu Univ.]Nakano Yoshisuke [Fac.of Agr.,Grad.School,Kyushu Univ.]Sugawara Takahisa [Grad.School,Kyushu Univ.]Momoki Daisuke [Grad.School,Kyushu Univ.]Honda Takashi [Grad.School,Kyushu Univ.]
筑後川中流域水田地帯における水田浸透のシミュレーション
福田 哲郎 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]〇菅原 宇央 [九州大学大学院生物資源環境科学府]百木 大介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]本田 崇 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
筑後川中流域水田地帯において,1999〜2003年まで水管理実態を明らかにするために水収支調査を行った。水収支計算によると浸透量が時期的に大きく異なること,また,場所によっても大きく異なるという結果が得られた。そこで,これを検証するためにタンクモデルによる浸透のシミュレーションを試みたところ,水収支計算による方法よりもかなり信憑性の高い結果が得られた。
Keyword: 浸透, 水収支, タンクモデルGET PDF=04/0405-24.pdf
Present state of water disputes and efforts on water use adjustment in Syr Darya River basin
KITAMURA Yoshinobu []INOSAKO Koji []YAMAMOTO Sagahiro []
シルダリア川流域における水利用の競合と調整の経緯と現状(機
〇北村 義信 [鳥取大学農学部]猪迫 耕二 [鳥取大学農学部]山本 定博 [鳥取大学農学部]
アラル海流域のシルダリア川流域においては,ソ連の崩壊後10数年にわたり、その水利協定は水資源の豊富な上流域国と、エネルギー資源の豊富な下流域国との間の、両資源を切り札にしたバーター取引をベースに話し合いが進められてきた。しかしながら、最終的な合意にまでは至っていない。流域関係国が真に共存していくために、自国の利益はある程度犠牲にしても、全体的な調和を目指した対話を進めていくことが強く望まれる。
Keyword: シルダリア川流域, 水利協定, 水政策GET PDF=04/0405-28.pdf
発表番号 5-30
Drought Response of Irrigation Water Users in Tone River Basin
MATSUI Hiroyuki [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Maskazu [Fac. of Agri., Utsunomiya Univ.]
利根川水系における農業用水の水利条件の把握と耐渇水性の類型化
〇松井 宏之 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
農業用水の利水安全度指標開発に向けて,水利団体に対するアンケート調査を実施し,利根川水系における農業用水利水者の1)利水条件の把握,2)耐渇水性の類型化を行った.1)では,受益地区内の公平性を重視した渇水対応が多いこと,管水路が地区内の「上下流問題」を緩和することなどを示した.2)では,耐渇水性は利根川の右岸と左岸に大別でき,県別では栃木・群馬は恵まれていること,埼玉・千葉が厳しいことを示した.
Keyword: 耐渇水性, 渇水対応, 配水方法GET PDF=04/0405-30.pdf
Settlement during and after Soil Dressing at Farm Land on Peat Foundation
Tagashira Hidekazu [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hasegawa Kazuhiko [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hideshima Yoshiaki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Taira Yoshiaki [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]Kamada Takio [Obihiro Agriculture Office, Hokkaido Regional Development Bureau]
泥炭地盤上にある圃場の置土施工後の沈下挙動
〇田頭 秀和 [(独)北海道開発土木研究所]長谷川 和彦 [(独)北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]平 吉昭 [北海道開発局 帯広農業事務所]鎌田 滝雄 [北海道開発局 帯広農業事務所]
約1.7mの置土を施工した泥炭地盤上の圃場で沈下挙動の連続観測を実施し、施工直後から169日間の結果を整理した。その結果、沈下速度は置土施工直後に最大で、以後次第に減少して積雪期に若干増大すること、最終観測時点の全沈下量の半分の沈下量は施工後9日目に発生したこと、現時点では沈下は収束していないこと、などが判明した。
Keyword: 置土工法, 泥炭, 沈下GET PDF=04/0405-31.pdf
Soil Moisture Dynamics After Irrigation In Saline land and irrigated land
Akae Takeo [Okayama University Faculty of Environmental Science and Technology]Morimoto Kazuki [Okayama University Graduate School of Natural Science and Technology]Shi Haibin [Inner Mongolia Agricultural University]Li Yanlin [Syahaoqu experimental station ]
内蒙古河套灌区における塩害地と灌漑耕地の灌漑に伴う水分動態
赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]〇森本 一幹 [岡山大学大学院自然科学研究科]史 海濱 [内蒙古農業大学]李 延林 [沙壕渠試験場]
内蒙古河套灌区では塩害が生じているが、下流域の水源不足により節水改良法が必要となった。本研究では節水灌漑下での塩害地改良法について研究しており、本報告では耕地と塩害地のフラックス変化について報告する。現地調査をもとに算出した結果、塩害地と耕地のフラックスの特徴が明らかとなった。
Keyword: 農地環境, 圃場整備, 土壌水分GET PDF=04/0405-35.pdf
Realities in underground water dependence farmland in Daratoki of Mongolia in China for water supply
ogura kenichiro [Graduate school of Agriculture, Gifu University]amaya takao [Faculty of Applied Biological Science, Gifu University ]
中国内モンゴル達拉特旗の地下水依存農地における水利用実態
〇小倉 健一郎 [岐阜大学大学院農学研究科]天谷 孝夫 [岐阜大学応用生物科学部]
中国内モンゴル達拉特旗内を黄河へと北流する10大河川の中流部ではクプチ砂漠で涵養された地下水を利用した農業が展開されている。本調査では、旗の中央部を流下し調査に便利な壕慶河中流域を対象に、農業的水利用の実態を明らかにし、ここでの地下水利用が黄河への水循環にいかなる関連を有するかを検討した。現在の水資源の状況は安定しているが、将来に渡る活用のためには高持続的な水資源利用計画が必要である。
Keyword: 農地環境, 地下水保全, GET PDF=04/0405-36.pdf
Changes in Soil and Nutrient Component Losses from Difference Land Use
Yan CHEN [ Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agricultue (From 2004.April National Institute for Rural Engineering)]MIHARA Machito [ Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]KOMAMURA Masaharu [ Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]
異なる土地利用形態における土壌及び栄養塩類の流出特性
〇陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から(独立行政法人)農業工学研究所)]三原 真智人 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
異なる土地利用形態を持つ二つの流域を対象流域として、小流域における土地利用形態および降雨条件が河川水質に与える影響について検討した。観測の結果、小流域における地形的因子(平均勾配)が流出率に影響を与えていた。平均勾配の急な小流域における流出率が高くなる傾向が見られた。また、流出量の増加に伴って、流亡土壌、全窒素、全リンの流出濃度を増加する傾向が見られた。但し、同じ流亡土壌濃度の範囲内で、裸地、荒地などの未使用地および畑地面積率の高い流域の全窒素、全リン濃度は、林地面積率の高い流域を上回る傾向が見られた。
Keyword: 土地利用形態, 流亡土壌, 栄養塩類GET PDF=04/0405-38.pdf
Validation of WEPP for Sediment Movement Analysis in Agricultural Basin
OSAWA Kazutoshi [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]SAKAI Kazuhito [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]SHIMADA Masashi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]YOSHINAGA Anshun [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]IKEDA Syunsuke [Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology]
農業流域における土砂動態解析のためのWEPPの検証
〇大澤 和敏 [東京工業大学大学院理工学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]吉永 安俊 [琉球大学農学部]池田 駿介 [東京工業大学大学院理工学研究科]
沖縄地方では赤土流出の定量的な予測方法が求められている.本研究では分布型物理的モデルであるWEPPを農業流域に適用し,観測値に対する適合性やモデルの適用性の評価を行った.圃場スケールで適用した結果,WEPPおよびUSLEの計算値は観測値と概ね一致した.流域スケールで適用した結果,WEPPは水路および沈砂池における土砂の運搬過程を明確に表現可能であったために,USLEより精度が高い結果となった.
Keyword: 環境保全, 農地保全, 赤土流出GET PDF=04/0405-39.pdf
Soil erosion control in soil bed by revegetation with sedum plant
Moritni Shigeoki [Arid Land Resarch Center, Tottori University]R Andry Henintsoa [Arid Land Resarch Center, Tottori University]Yamamoto Tahei [Arid Land Resarch Center, Tottori University]
斜面区におけるセダム薄層緑化工法培土流出に関する実験的研究
〇森谷 慈宙 [鳥取大学乾燥地研究センター]アンドリュー ヘニントソア [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]
降雨による土壌の流出は以下の過程を通るものと考えられている。雨滴によって土壌表面に衝撃を与える事により土壌団粒が破壊され、微細粒子が土壌表面を覆う。これによって生じた非常に薄い膜状のクラスト層によって土壌地下への浸潤速度が低下し、水が表層にたまりやすくなる。この水が土壌とともに流出する。しかし植生の存在する所では葉が土壌への雨滴の衝撃を緩和し、また土壌が根に張り付くために土壌流亡を防いでいる。本研究では3種類の人工軽量土壌を用い、植物の被覆率と降雨による土壌流出との関係を明らかにすることを目的とする。
Keyword: 土壌浸食, 人工軽量土壌, セダムGET PDF=04/0405-41.pdf
Monitoring on Site of Mulching for Prevention of Outflow of Red Clay
FUJIMORI Shinsaku [National Institute of Rural Engineering]TANIMOTO Takeshi [National Institute of Rural Engineering]WAKASUGI Kousuke [National Institute of Rural Engineering]KOBORI Shigeji [Tobu Chemicals Corporation]KATUMATA Masaharu [Maeda Corporation]IIJIMA Takeshi [Maeda Corporation]NODA Kenji [Maeda Corporation]TAKAKI Toru [Maeda Corporation]
マルチングによる赤土流出防止工法の現場計測
藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]小堀 茂次 [東武化学株式会社]勝又 正治 [前田建設工業株式会社]〇飯島 健 [前田建設工業株式会社]野田 兼司 [前田建設工業株式会社]高木 亨 [前田建設工業株式会社]
沖縄の赤土流出問題の解決手段として、軽焼マグネシアを主成分とする硬化材を液状または造粒してマルチングする発生源対策を考案した。夏期の豪雨や台風等、石垣島の厳しい自然条件の下での現場計測を通して、当マルチング工法を対象地盤に適用することによって、降雨時の赤土流出防止効果および適度な透水性が6ヶ月以上維持可能であることが確認された。
Keyword: 赤土, 流出防止, マルチングGET PDF=04/0405-42.pdf
発表番号 5-46
The effect of sloping field on drainage improvement
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]Hirose Yuichi [National Institute for Rural Engineering]Inoue Kento [University of Tsukuba]
圃場面の緩傾斜化による排水性改善効果
凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]〇柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]廣瀬 裕一 [独立行政法人 農業工学研究所]井上 兼人 [筑波大学大学院 生命環境科学研究科]
圃場面の緩傾斜化による排水性の改善効果を踏査とデジタルカメラの画像から定量化した。主な結果は以下の通り。(1)緩傾斜化により飽和状態から早く回復することができ,排水性の改善効果が定量化された。(2)水準測量により把握された圃場の微小な傾斜と飽和域の推移との関係が確認された。(3)デジタルカメラの画像から,前作において生成された微かな凹凸によって湛水がパッチ状に解消していくことが確認された。
Keyword: ほ場傾斜化, 地表排水, 画像解析GET PDF=04/0405-46.pdf
発表番号 5-48
Shear Characteristics and Effect of Zeolite on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Snow Depth () −
MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]HASEGAWA Toshiharu [KYOSEI RENTEMU Co., Ltd.]
草本植生根系を含む土供試体のせん断特性とゼオライトの効果 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術(機法
〇宗岡 寿美 [帯広畜産大学]土谷 富士夫 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]長谷川 俊治 [蟠成レンテム]
草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,土供試体のせん断特性に及ぼす根系の影響とゼオライトの効果について検討した。その結果,緑化用客土のみの土供試体に根系を含むことにより,強度定数のうち粘着力cが増加した。また,ゼオライトを含む土供試体では,せん断抵抗角φの増加として根系の影響があらわれた。このとき,根長密度・乾物重が最大となるゼオライトを20%含む土供試体においてφが最大値を示した。
Keyword: 草本植生根系, せん断特性, ゼオライトGET PDF=04/0405-48.pdf
発表番号 5-49
Shear Characteristics and Growth Periods on Soil Specimen Including Roots of Herbaceous Plants − Revegetation Techniques for Slope Conservation in the Cold Region with Less Sonw Depth () −
MOCHIDA Kazutoshi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]MUNEOKA Toshimi [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUCHIYA Fujio [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]TSUJI Osamu [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
草本植生根系を含む土供試体のせん断特性と生育期間の検討 −寒冷少雪地域における法面保全と緑化工技術 (供法
〇持田 和寿 [帯広畜産大学]宗岡 寿美 [帯広畜産大学]土谷 富士夫 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]
生育期間の異なる草本植生根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施し,草本植生の生育期間と土供試体のせん断特性との関係について検討を加えた。まず,生育期間に比例して土供試体の強度定数は大きくなり,緑化用客土では粘着力cが増加し,混合土(ゼオライト20%)ではせん断抵抗角φが増加した。さらに,気象因子を指標として強度定数の増加量を定量化し,その増加量を期待して適切な播種時期を検討する必要性が示唆された。
Keyword: 草本植生根系, せん断特性, 生育期間GET PDF=04/0405-49.pdf
発表番号 5-51
The cause of rice and soybean growth retardation in the Futakata Area
MORIGUCHI Yasuhiro [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station]HOSHI Yasuhiko [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station]TOGAWA Takeshi [Fukushima Prefecture Ken-chu District Agriculture And Forestry Office]SATO Toshikatsu [Fukushima Prefecture Aizu District Agriculture And Forestry Office]HIRANO Teruhito [Fukushima Prefecture Aizu District Agriculture And Forestry Office]
ほ場整備事業双潟地区における水稲及び転作大豆の生育障害の原因究明
〇森口 康弘 [福島県農業試験場]星 泰彦 [福島県農業試験場 ]外川 武司 [福島県県中農林事務所]佐藤 利勝 [福島県会津農林事務所]平野 晃史 [福島県会津農林事務所]
泥炭土壌地域である双潟地区で水稲及び転作大豆に生育障害が発生した。土壌の化学性及び水田の物理性の両面から原因究明を行い、水稲の生育障害原因は、生育障害要因である有機酸が正常な縦浸透や地下水の動きが阻害されているために根群域に滞留することにより発生し、転作田における大豆は、表土下の不透水性層により根群域に滞水することによる湿害であることが判明した。また新対策工法としての浅層暗渠工についてその有効性の検証を行った。
Keyword: 生育障害, 泥炭土壌, 不透水性層GET PDF=04/0405-51.pdf
発表番号 5-53
The research on the recovery of the drainage function which gave the suction action in plumbing the exit of the underdrain, and in forming low 40cm water surface.
Watanabe Shinobu [Faculty of Agricuiture,Niigata Univ.]NakanoToshirou [Faculty of Agricuiture,Niigata Univ.]AzamiSoichi [Graduate School of Science and Technology,Niigata Univ.]HondaJunichi [Graduate School of Science and Technology,Niigata Univ.]
暗渠排水機能回復について
〇渡部 忍 [新潟大学農学部]中野 俊郎 [新潟大学農学部]浅見 聡一 [新潟大学自然科学研究科]本田 純一 [新潟大学自然科学研究科]
昭和23年ごろに施工された暗渠の排水機能を、回復するために、吸水渠より20儿發た緻未鮴澆院■殴月間放置し、吸水渠周辺土壌水と水理的連続条件にした。ついで、吸水渠より40センチ低い水面勾配を設け排水量の増加と、持続的排水及び、地下水面の低下を観測して暗渠排水機能回復を確認した。
Keyword: 農地整備, 農地の汎用化, 農地造成GET PDF=04/0405-53.pdf
発表番号 5-54
The shallow and level pipe drain method with thickly spacing in lower paddy fields() -Drainage effects of shallowed and leveled pipe drain−
KOSHIBA NOBUO [Chiba Prefectural Agriculture Reserch Center]OKUYAMA TAIGA [Chiba Prefectual Agriculture Reserch Center]ARIHARA KATSUYUKI [Chiba Prefectual Agriculture Reserch Center]IWABUCHI YOSHIHIKO [Chiba Prefectual Agriculture and Forestry Promotion Center]
低湿地水田における暗渠の浅層無勾配・高密度工法(機法 -暗渠の浅層無勾配化による排水効果-
〇小柴 伸夫 [千葉県農業総合研究センター]奥山 泰河 [千葉県農業総合研究センター]在原 克之 [千葉県農業総合研究センター]岩渕 善彦 [千葉県香取農林振興センター]
水田標高が排水路に対して低い圃場では、ブロック排水や浚渫土等の利用による農地のかさ上げ等と有勾配暗渠と組み合わせることによって農地の汎用化を図っている。しかし、これらの方法は事業費が高くなるために、コスト低減が見込めるドレンレイヤー工法で暗渠の浅層無勾配化の影響を検討した。地下水位の観測の結果、排水効果への暗渠勾配の有無の影響は少なく、施工3年後の暗渠管内に土砂の堆積はみられなかった。
Keyword: ドレンレイヤー暗渠, 農地の汎用化, 無勾配化GET PDF=04/0405-54.pdf
発表番号 5-55
The method of shallow and level pipe drain with thickly spacing in lower paddy fields () −A study of an effective pipe drain spacing−
OKUYAMA TAIGA [Chiba Prefectual Agriculture Reserch Center]KOSHIBA NOBUO [Chiba Prefectual Agriculture Reserch Center]ARIHARA KATSUYUKI [Chiba Prefectual Agriculture Reserch Center]IWABUCHI YOSHIHIKO [Chiba Prefectual Agriculture and Forestry Promotion Center]
低湿地圃場における暗渠の浅層無勾配・高密度工法(供法 欷果的な吸水渠間隔の検討−
〇奥山 泰河 [千葉県農業総合研究センター]小柴 伸夫 [千葉県農業総合研究センター]在原 克之 [千葉県農業総合研究センター]岩渕 善彦 [千葉県香取農林振興センター]
水田特有の土層構造である耕盤が存在することを前提に、暗渠排水施設の圃場内における 機能を検討すると、吸水渠が排水効果を発揮するのは作土の一定範囲内に留まると考えら れた。そこで、実験装置による排水試験を行うとともに、トレンチャー工法とドレンレイ ヤー工法の暗渠を布設した圃場で、吸水渠間の地下水位観測を行い、収量調査を行った。 その結果、排水効果が及ぶ範囲は吸水渠から2.5mまでということが明らかとなった。
Keyword: ドレンレイヤー暗渠, 農地の汎用化, 無勾配化GET PDF=04/0405-55.pdf
発表番号 5-58
The effect of groundwater levels on growth in soybean
MORIGUCHI Yasuhiro [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station ]HOSHI YASUHIKO [Fukushima Prefecture Agricultural Experiment Station ]
転作大豆の地下水位に対する生育反応
森口 康弘 [福島県農業試験場 ]〇星 泰彦 [福島県農業試験場 ]
福島県の新奨励大豆品種「ふくいぶき」の地下水位に対する反応を調べ、正常な生育及び安定多収に必要な地下水位を明らかにすることを目的に、ポットによる栽培試験を行った。その結果、播種期から成熟期までの全生育期間に亘って地下水位を−20cmより低くコントロールすることにより、湿害から回避でき正常な生育が確保できること、さらには、基盤の土質の違いによる生育状況や地下水位と根の生育についても明らかにしている。
Keyword: 転作大豆, 地下水位, 湿害GET PDF=04/0405-58.pdf
発表番号 5-60
Carbonization of Wooden Chips with Simple Kiln and Characteristics of Carbonized Chips
YAMAOKA Masaru [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]HIROSE Yuichi [National Institute for Rural Engineering]
伐採木チップの簡易炭化とチップ炭の物性
〇山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]廣瀬 裕一 [独立行政法人 農業工学研究所]
本報は,ダム工事現場等で一時的に大量に発生する伐採木を炭化し農地施用すること目的に,チップ化された伐採木を簡易な炭焼き手法である”伏せ焼き”の手法を改良して炭化できることを実証するとともに,生成されたチップ炭の物性を報告した.伏せ焼きでは炭化温度が300℃程度と低く,生成されたチップ炭は炭化炉で温度管理されたチップ炭に比べて揮発分割合が大きかった.
Keyword: 土層改良, 炭化, チップ材GET PDF=04/0405-60.pdf
Experimental Studies on the Removal of Inorganic Nitrogen in the Water Using Tidal Flat Mud
SEGUCHI Masahiro [Faculty of Agriculture, Saga University]KORIYAMA Masumi [Faculty of Agriculture, Saga University]NAGAMATU Saya [Faculty of Agriculture, Saga University]NABESHIMA Akiko [Faculty of Agriculture, Saga University]KOGA Akane [Faculty of Agriculture, Saga University]
干潟域底泥による水中の無機態窒素除去に関する実験的研究
〇瀬口 昌洋 [佐賀大学 農学部]郡山 益美 [佐賀大学 農学部]永松 沙哉 [佐賀大学 農学部]鍋嶋 綾希子 [佐賀大学 農学部]古賀 あかね [佐賀大学 農学部]
本研究は、干潟域底泥の有する優れた窒素除去能力を活用した低コスト、省エネかつ低環境負荷タイプの高度水処理法を確立するために、新たに試作した実験装置を用いて、干潟域底泥の無機態窒素除去特性について実験的に検討したものである。検討の結果、底質の種類、初期アンモニア態窒素濃度、初期設定流量、温度及び脱窒菌数と無機態窒素除去特性との関連性などが把握されると同時に、今後の検討課題も明らかにされた。
Keyword: 干潟, 無機態窒素, 脱窒GET PDF=04/0406-08.pdf
発表番号 6- 9
Function of water quality purification in lowland paddy field and promotion of a function
Onodera Shin [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]Ishikawa Shigeo [College of Bioresource Sciences,Nihon University]Nagasaka Sadao [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
低平地水田の水質浄化機能及び機能促進に関する検討
〇小野寺 伸 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
湖沼等閉鎖性水域が富栄養化した原因の一つには、栄養塩類の農用地域等面源からの流入も挙げられる。これは、公共用水の汚濁原因としても懸念されている。一方で水田には窒素やリン等の除去機能が確認されている。本調査では窒素やリン等の物質収支の算出や検討を行い、水田の水質浄化機能の一端を明らかにすることを目的とした。その結果、灌漑方法の相異や用水量の変化は、物質量収支に大きな影響を与えていることが示された。
Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支GET PDF=04/0406-09.pdf
Evaluation of nitrogen removal in a paddy field
Tadayoshi Hitomi [National Institute for Rural Engineering]Ikuo Yoshinaga [National Institute for Rural Engineering]Yanwen Feng [National Institute for Rural Engineering]Eisaku Shiratani [National Institute for Rural Engineering]
水田における窒素濃度逓減の定量評価
〇人見 忠良 [独立行政法人 農業工学研究所]吉永 育生 [独立行政法人 農業工学研究所]馮 延文 [独立行政法人 農業工学研究所]白谷 栄作 [独立行政法人 農業工学研究所]
水田の窒素浄化機能を良好に維持する条件を解明するため、2ヶ年にわたる水田の水質調査から、田面水の窒素濃度変化に着目して水田の窒素浄化機能をモデル式により定量的に評価した。その結果、田面水中の窒素濃度低下は1次反応式で表され、その浄化係数が0.012〜0.026 m/dの範囲内にあることが認められた。
Keyword: 水環境, 水質, 水田GET PDF=04/0406-10.pdf
Reduction of nitrogen lodes in paddy fields with higer ground water level
Taniguchi Maki [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]MITSUNO Toru [Graduate Schol of Agriculture, Kyoto University]
水田の湿地型管理による窒素負荷削減効果
〇谷口 麻紀 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
農地整備により汎用化された水田からの窒素流出負荷を削減するための一手法として,排水路に堰を設けて水位を上げ,脱窒効果をねらって土壌を嫌気的に管理し,水質の変動を調査した.排水位を高くした水田では中干し期に地下水中の硝酸態窒素濃度が通常管理の水田に比べて低くなり土壌中での硝化作用が抑制されたことがうかがえた.また,同時に排水路の水位が上がったことにより,多くの水生生物が繁殖し生態学的効果も得られた.
Keyword: 水田, 脱窒, 湿地型管理GET PDF=04/0406-11.pdf
発表番号 6-12
The influence on Water Quality in a Catchment by Nitrogen Removal in Paddy Fields
SHIKAZAKI Takahiro [College of Agriculture IBARAKI University]KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University] KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]TABUCHI Toshio [Honorary menber of JSIDRE]
水田の窒素除去が集水域の水質に与える影響
〇鹿崎 隆広 [茨城大学農学部]黒田久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]
窒素負荷の大きい集水域での水田による窒素除去量を算出するために、集水域内に試験水田を設け、稲作を行い、調査を行った。そして実測値から窒素除去式の係数を決定し、その式を用いて循環灌漑による窒素除去効果についてのシミュレーションを行った。その結果、集水域の水田(7.5ha)に非稲作期にも湛水するとした場合、約3.2kg/dayの硝酸態窒素除去量となることが試算できた。
Keyword: 硝酸態窒素, 窒素除去式, 循環灌漑GET PDF=04/0406-12.pdf
Material Balance Investigation in the Coastal Paddy Field of Kahokugata- Lake
河北潟沿岸水田におけるN,P収支(1)
〇橋本 岩夫 [石川県農業短期大学 ]丸山 利輔 [石川県農業短期大学 ]
石川県河北潟における水質低下の原因の一つに,潟周辺の水田農業が指摘されている。しかし,これまでそれに関する定かな調査は行われていない。そこで,筆者らはその基礎的研究として,潟沿岸に試験田を選定し,負荷発生の物質を搬送する水の収支と, T−N と T−P の収支を調査した。その結果,4〜9月間の T−N , T−P 収支においては, 共に,大部分が施肥と収穫物(籾,ワラ)に含まれる量で,流出が関与している量は少なかった。
Keyword: 閉鎖性水域, 物質収支, 河北潟GET PDF=04/0406-13.pdf
The study of run off load from lotus paddy fields.
KURODA Hisao [College of Agriculture, IBARAKI University]AOYAGI Hiroyuki [College of Agriculture, IBARAKI University]MAEKAWA Shinji [College of Agriculture, IBARAKI University]KATO Tasuku [College of Agriculture, IBARAKI University]NAKASONE Hideo [College of Agriculture, IBARAKI University]
ハス田群からの流出負荷状況について
〇黒田 久雄 [茨城大学農学部]青柳 博之 [茨城大学農学部]前川 新司 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
霞ヶ浦沿岸に広がるハス田群からの流出負荷調査を行った。その結果,ハス田群からの流出負荷は,代かき・植え付け時の農作業の影響が最も大きく,特に,懸濁態のSS成分,T−Pなどに顕著な傾向がみられた。物質収支を取ると,T−Nは,マイナスとなり吸収型に働いた。しかし,T−PやCODは,今までハス田で使われていた原単位の16〜18倍と大きくなった。また,水路に堆積した懸濁態物質が降水時に流出することも明らかになった。
Keyword: ハス田, 懸濁態物質, 流出負荷GET PDF=04/0406-14.pdf
Characteristic of SS Runoff from Paddy Blocks in Ishikari Low-land during the Paddling Period
石狩低平地水田ブロックにおける代かき期のSS流出特性
〇小木田 有紀子 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
代かき時に発生する濁水は周囲の水環境に影響を及ぼす。石狩川下流の篠津運河を用水とする上・下流部に水田ブロックを設定し、代かき濁水の調査を通じてSS流出特性について検討した。その結果、SSの流出には代かき時と落水時で両ブロックに差があることがわかった。また、ブロックごとの営農状況の違いもいくつかみられ、営農状況の違いがSSの流出に影響を与えることが示唆された。
Keyword: 代かき, SS濃度, 営農方法GET PDF=04/0406-15.pdf
Rice cultivate methods and effluent load on Hachirogata reclaimed paddy field
KONDOH Tadashi []TASHIRO Takashi []JINGUJI Hiroshi []SATO Teruo []
八郎潟干拓地に展開する多様な水田農法と汚濁負荷発生量
〇近藤 正 [秋田県立大学短期大学部]田代 卓 [秋田県立大学短期大学部]神宮字 寛 [秋田県立大学短期大学部]佐藤 照男 [秋田県立大学短期大学部]
八郎潟干拓地は干拓・淡水化以来富栄養化による水質汚濁が進行し、アオコの発生が慢性化している。干拓地の水田農業が一汚濁源と指摘されるなか、営農者は湿潤重粘土土壌の克服を課題としながら、多様な農法・耕法を組合せ営農的に有利で環境負荷を考慮した農法を模索してきた。農法による汚濁負荷発生量の定量評価を試みたところ、不耕起栽培がSSの浄化に優れているがN、Pの流出が大きい結果となった。
Keyword: 水質, 発生負荷量, 水田GET PDF=04/0406-16.pdf
Reduction of Effluent Loads from paddy field by Using Side Fertilizer Rice Transplanter
Kaneki Ryoichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
施肥田植機による水田からの流出負荷削減効果
〇金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
施肥量を対照区の6割に減らし,流出負荷,生育・収量,食味に対する影響を3年間に亘って調査した.試験区には被覆窒素肥料を苗箱の床土中に混入するとともに,施肥田植機によってリン肥料を田植時に側条施肥した.試験区の汚濁負荷量は対照区の1/4〜1/10に減少した.試験区の草丈や千粒重については対照区と大差なかったが,穂数や一穂籾数では2割前後の変動を生じた.食味については、やや向上する傾向が見られた.
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=04/0406-17.pdf
Controlling Nitrogen Components Losses in Surface Runoff by Application of Pellet Manure
MIHARA Machito [Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture]ICHIMIYA Makoto [Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agriculture (From April 2004, Kankyou Hozen Jigyou, Inc.)]Yan CHEN [Tokyo University of Agriculture, Graduate School of Agriculture (From April 2004, National Institute for Rural Engineering)]
堆肥のペレット化による窒素成分の表面流出制御に関する研究
〇三原 真智人 [東京農業大学 地域環境科学部]一宮 誠 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から環境保全事業株式会社)]陳 嫣 [東京農業大学大学院農学研究科(2004年4月から独立行政法人農業工学研究所)]
現在、環境保全の観点から有機農業の発展が期待されているが、堆肥の比重は軽く降雨に流されやすいことが懸念される。本研究では従来の堆肥をペレット状に成形、加工処理を施したペレット堆肥を作成し、堆肥のペレット化による窒素成分の表面流出制御効果に関する検討を行った。さらに、植物生育効果およびペレット堆肥の耐水性を調査し、ペレット堆肥を用いた環境保全型農業への有効性を評価した。
Keyword: ペレット堆肥, 窒素成分, 表面流出GET PDF=04/0406-18.pdf
Effects of Aigamo duck farming on aquatic biota and water quality in a paddy field
KAWASAKI Shoji [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]YAMADA Hiroyuki [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]YAZAWA Masao [Graduate School of Agriculture, Hokkaido Univ.]
アイガモ農法が水田の生物相・水質に及ぼす影響
〇河崎 昇司 [北海道大学大学院農学研究科]山田 浩之 [北海道大学大学院農学研究科]矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]
アイガモ農法が水田の生物相・水質環境に及ぼす影響について検討した.その結果として,アイガモ投入によって,水田土壌の巻上げや攪拌によるSSやリンの増加,糞尿によるアンモニア態窒素の増加とその酸化による硝酸態窒素の増加する傾向が得られた.また,水生生物の個体数が大幅に低下する傾向が得られた.これは,アイガモによる捕食圧が大きいためと考えられた.
Keyword: アイガモ農法, 水質, 生物相GET PDF=04/0406-19.pdf
Validation of the DNDC model for Japanese Agricultural Lands
Nakagawa Yoko [National Institute of Rural Engineering]Sinogi Yoshiyuki [National Institute of Rural Engineering]
日本の農耕地土壌へのDNDCモデル適合性の検討
〇中川 陽子 [(独)農業工学研究所]凌 祥之 [(独)農業工学研究所]
土壌からの温室効果ガス発生及び土壌内の窒素,炭素の循環を予測するDNDC (DeNitrification and DeComposition) モデルの日本の農耕地土壌への適合性を検討した。実測のデータをもとにシミュレーションを行ったところ,硝酸態窒素溶脱量や作物の窒素吸収などは実測値と近い値であった。この検証結果を踏まえて、今後このモデルが家畜糞尿堆肥などを農耕地へ還元する際の最適量や温室効果ガス発生量の抑制方法の解明などに利用されることが期待される。
Keyword: 環境負荷, 温室効果ガス, 硝酸態窒素溶脱GET PDF=04/0406-27.pdf
Fate of Fermentation Manure Liquid Nitrogen in Paddy Soil
Nakamura Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Sakurai Shinji [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
畜産廃棄物発酵消化液を投入した水田土壌中の窒素形態変化
〇中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]櫻井 伸治 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
家畜糞尿のメタン発酵による処理過程で生成される発酵消化液の農地還元は循環型社会構築のために不可欠である.有機物を多く含む消化液の肥料としての適正な投入管理法の確立を目的に,消化液を添加した水田土壌中の窒素形態変化特性の把握を試みた.不飽和状態では比較的上層で分解・無機化・硝化が生じ,飽和状態では添加後に分解・無機化が生じ,10日以上経過後に脱窒もしくは揮発による損失が支配的になることがわかった.
Keyword: 家畜糞尿, 窒素, 水田土壌GET PDF=04/0406-28.pdf
Characteristics of water qualities in a paddy field watershed and habitats
TAKEDA Ikuo [Fac. Life & Envir. Sci., Shimane Univ.]FUKUSHIMA Akira [Fac. Life & Envir. Sci., Shimane Univ.]NISHIMURA Keiich [Fac. Life & Envir. Sci., Shimane Univ.]
水田地域における水質特性と生物生息
〇武田 育郎 [島根大学生物資源科学部]福島 晟 [島根大学生物資源科学部]西村 圭市 [島根大学生物資源科学部]
一般に水域の水質環境の観点からは、窒素やリンなどの水質濃度が低い方が良い環境 とされているが、生物の生息環境にとっては、ある程度栄養分が存在する環境の方が生息しやすいという考えもあり、これに関する知見はきわめて不足している。このよ うなことから、島根県の水田地域の水質特性を調査し、生物生息調査の結果との関連性を探索した。特に、カスミサンショウウオやゲンジボタルの生息場所の水質特性について考察した。
Keyword: 水質, 生態系, 水田GET PDF=04/0406-32.pdf
Effect of Cow Manure Application to Glass Land on Nitrogen Isotope Ratio
MOYORI Manami [Graduate School of Agriculture,Iwate University]SATTA Naoya [Faculty of Agriculture,Iwate University]MAEDA Morihiro [National Agricultral Reseach Center]NOBORIO Kosuke [Faculty of Agriculture,Iwate University]KOGA Kiyoshi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
牧草地における糞尿散布が窒素同位体比に及ぼす影響
〇藻寄 まなみ [岩手大学大学院農学研究科]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]前田 守弘 [中央農業研究センター]登尾 浩助 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]
家畜糞尿の圃場への還元は資源の有効利用と営農上の点から有効な糞尿処理法であるが、過剰、不適切な糞尿施用は、地下水の硝酸態窒素汚染を引き起こす原因となっている。糞尿散布が土壌・牧草に及ぼす影響を把握するため、土壌・堆肥・尿・牧草に含まれる窒素・炭素濃度を調べたところ、C/N比が良好で安定した状態を保っている。また、窒素安定同位体比の深さ方向の変化を検討したところ、δN−15は減少傾向を示した。
Keyword: 窒素安定同位体比, 牧草地, 糞尿施用GET PDF=04/0406-33.pdf
Phytoremediation of soils contaminated by a heavy metal
Watai Hirokazu [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Fujikawa Tomonori [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
植物を用いた重金属汚染土壌の浄化に関する研究
〇綿井 博一 [東京大学大学院農学生命科学研究科]藤川 智紀 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
重金属で汚染された土壌を浄化する方法として植物を用いたファイトレメディエーションが注目され多くの研究が行われているが、根の吸水に伴う土壌中の重金属の移動に着目した研究は見られない。そこでCd汚染土壌にCd吸収能力が高い植物であるヒマワリを植栽し、Cd吸収量に土壌中のCd濃度が及ぼす影響、根による吸水と土壌中のCd濃度の関係について明らかになった知見、および現場土壌に適用した場合の試算を報告する。
Keyword: ファイトレメディエーション, Cd, 汚染土壌GET PDF=04/0406-40.pdf
発表番号 6-41
Study on farming right exchange system for phytoremediation of Cd-polluted paddy fields
Naruse Nobutaka [Graduate School of Utsunomiya University]Fukmura Kazunari [Utsunomiya University]Tomita Masahiko [Utsunomiya University]
汚染水田浄化のための農地利用権交換システムの提案
〇成瀬 庸孝 [宇都宮大学大学院]福村 一成 [宇都宮大学]冨田 正彦 [宇都宮大学]
従来カドミウム汚染水田への対策としては客土などの土木的方法がとられてきたが、近年新たな方法として植物による土壌浄化、ファイトレメディエーションが注目されている。が、この技術は浄化に長期間を要し、その間農家は稲作ができず収入減に陥る。その対策として、浄化中の汚染水田で作る分の米を別の農家に作らせる代わりに、減反助成金を貰うという交換システムを着想した。本研究ではこのシステムの実用可能性の検討を行った。
Keyword: ファイトレメディエーション, 農地利用権, 土壌GET PDF=04/0406-41.pdf
発表番号 6-42
Analysis of Bacterial Community in Anerobic Denitrification Reactor by Molecular Biological Technique
Saito Yoshimoto [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kitagawa Yosuke [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tanaka Chihiro [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
分子生物学的手法による嫌気脱窒バイオリアクター中の微生物群集の解析
〇齋藤 禎一 [京都大学大学院農学研究科]北川 陽介 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]田中 千尋 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
分子生物学的手法であるDGGE法を用いて,嫌気脱窒リアクター内に形成される微生物群集の解析を行った.その結果リアクター内では2種の脱窒菌が優占し有効に働いていることが明らかとなった.さらにそのうち1種は好気脱窒菌であり,リアクター内で好気脱窒が行われている可能性が示唆された.好気脱窒ではN2Oが多量に放出されることが知られている.今後,好気脱窒を考慮し,N2O放出を抑制した脱窒処理が求められる.
Keyword: 水質制御, 環境微生物, GET PDF=04/0406-42.pdf
Preliminary research of microorganism and ignition of carbon product from biomass.
SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]KANRI Yutaka [National Institute for Rural Engineering]
再資源の微生物,発熱に関する基礎研究
〇凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]柬理 裕 [独立行政法人 農業工学研究所]
再資源化物は過年度のRDF工場の発火,爆発によって,発熱などの安全性を十分に検討しなければならなくなっている.本報告では再資源炭に関し,発熱,発火および微生物の発酵の点から試験,研究を行った.その結果,比較的低温で炭化した炭化物は発熱・発火の可能性があり,貯蔵などに注意を要する.一方,比較的低温で炭化した炭化物には微生物が存在しており,発酵の懸念もあった.
Keyword: 再資源炭, 微生物, 発酵GET PDF=04/0406-43.pdf
Heat Budget at the Yubetsu Resource Cyclic-use Experimental Plant
Nakayama Hiroyuki [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Ofuka Masanori [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Nakamura Kazumasa [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
湧別資源循環試験施設での熱収支
〇中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]大深 正徳 [(独)北海道開発土木研究所]中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]
北海道湧別町のバイオガスプラントおいて、2003年の夏期及び冬期に熱収支を調査した。プラント全体での熱消費は、消化液の殺菌条件を70℃・1時間以上とした場合、夏期で4,266MJ・d−1であったのに対し、冬期は6,434 MJ・d−1と約1.5倍となった。また、夏期に殺菌条件を65℃・1.5時間に切り替えたところ、殺菌に要する消費熱量が約440M J・d−1減少した。このように、殺菌温度の設定がプラントでの熱消費に大きく影響していた。
Keyword: バイオガスプラント, 熱収支, 殺菌GET PDF=04/0406-45.pdf
Using-string-like contact media--the purification experiment byBIO-CLEAN System
WADA Kazunori [National Institute for Land and Infrastructure Management]OHNO Takesi [Kyowa Concrete Co.Ltd]OHKI Yuji [Kiranagi Co.Ltd]
ひも状接触材を使用した生物接触酸化法「バイオクリーン」にかかる浄化実験
〇和田 一範 [国土交通省国土技術政策総合研究所]大野 剛 [共和コンクリート工業株式会社]大木 裕司 [株式会社きら和ぎ]
「日本最後の清流」と称され全国的に名高い四万十川において、水質や景観などの現状に対して警鐘が聞こえ始めている。本実験は、「四万十川らしさ」を保全していくための水質保全技術の開発の一つとして行ったものである。また住民が川に接触する機会が増し啓蒙活動の模範となるべく、さらには維持管理が易しくコストにも配慮された浄化施設として平成9年設置された。現在までの御報告をさせていただきます。
Keyword: 水質浄化, ひも状接触材, 自然エネルギーGET PDF=04/0406-49.pdf
発表番号 6-52
An experimental study of water quality improvement using a regional resources as the contact material
KUDO Akira [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]IZUMI Mattashi [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]YAMASHIRO Aoi [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
地域資源を接触ろ材として用いた水質改善実験
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]泉 完 [弘前大学農学生命科学部]〇山城 葵 [弘前大学農学生命科学研究科]
本研究は農村地域からの排水を対象に、地域資源(ホタテ貝殻、木炭)を利用した水質改善実験を行ったものである。浄化水路に接触ろ材としてホタテ貝殻と木炭を詰めた蛇籠を設置しその効果について検討した。その結果、両ろ材ともに水質浄化の効果が確認されたが、特に処理流量と上流濃度が浄化率に大きな影響を及ぼすことを明らかにした。
Keyword: 水質浄化, 生活雑排水, 地域資源GET PDF=04/0406-52.pdf
発表番号 6-54
Comparing two methods to estimate evapotranspiration in a grass field
Noborio, Kosuke [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]Ono, Kazuyoshi [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]Satta, Naoya [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]Koga, Kiyoshi [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]Mukaida, Yoshiaki [Iwate Univ., Faculty of Agriculture]
牧草地における蒸発散量推定法の比較
〇登尾 浩助 [岩手大学農学部]小野 和義 [岩手大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]向井田 善朗 [岩手大学農学部]
牧草畑における適切なふん尿還元管理を行うためには、シミュレーションモデルを援用するのが効果的であると考えられる。その際に、圃場における水収支の大部分を占める蒸発散量の正確な推定が必要となる。気象因子から蒸発散量を推定するエネルギー収支法と標準的な蒸発散量測定法であるボーエン比法を比較した。エネルギー収支法により推定した牧草畑における蒸発散量は、ボーエン比法による測定値と非常によく一致した。
Keyword: 蒸発散量, ボーエン比法, エネルギー収支法GET PDF=04/0406-54.pdf
Development of Practical-type Paddy Fishway for Symbiosis with The White Stork
Yokogawa Nobuyuki [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]Takabayashi Kazuyoshi [Hyogo Pref. Toyooka Land Improvement Office]
コウノトリとの共生に向けた実用的な水田魚道工の開発
横川 信行 [兵庫県豊岡土地改良事務所]〇高林 主佳 [兵庫県豊岡土地改良事務所]
兵庫県ではコウノトリの野生復帰を目指した一大プロジェクトが推進されており、人と自然が共生する地域づくりは平成15年度の田園自然再生活動コンクールで農林水産大臣賞を受賞した。農業農村整備では環境保全型工法の取り組みを重点的に行い、特に水田魚道という田と排水路をつなぐ小型水路を手がけている。このモニタリング調査結果をふまえて考案された、一筆排水工を併用した実用的な水田魚道工について説明を行なう。
Keyword: コウノトリ, 水田魚道, 田園自然再生GET PDF=04/0407-03.pdf
発表番号 7- 7
Flow Measurement in a Vertical Slot-Type Fishway by PIV
TAKAHASHI Yusaku [Faculty of Agriculture, Gifu University]HIRAMATSU Ken [Faculty of Agriculture, Gifu University]FUJIHARA Masayuki [School of Agriculture, Ehime University]OTA Yuka [Faculty of Agriculture, Gifu University]ITAGAKI Hiroshi [Faculty of Agriculture, Gifu University]
PIVによるバーチカルスロット式魚道の流況把握
〇高橋 裕作 [岐阜大学農学部]平松 研 [岐阜大学農学部]藤原 正幸 [愛媛大学農学部]太田 夕香 [岐阜大学農学部]板垣 博 [岐阜大学農学部]
魚道内流況を把握するための手法として,非接触流速測定法であるPIVを試みた.牟呂松原頭首工にあるバーチカルスロット式魚道において,直径2cm弱のゴム球をトレーサとして計測した.三軸流速計および数値計算による結果と比較したところ,短時間で,より詳細な流動が把握できる一方,流速値が小さくなる傾向が認められた.改善の余地はあるものの,PIVが現地測定においても有効な手法であることが明らかとなった.
Keyword: PIV, バーチカルスロット式魚道, 流況観測GET PDF=04/0407- 7.pdf
発表番号 7- 9
Habitat in Porous Concrete Waterway
Sato Kenji [KAJIMA CORPORATION]Okushima Shuji [National Institute for Rural Engineering]Nagaoka Seiichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]Masuoka Shinichi [Chemical Grouting Company ]
ポーラスコンクリート水路の生物生息環境について
〇佐藤 健司 [鹿島建設株式会社]奥島 修二 [(独)農業工学研究所]長岡 誠一 [住友大阪セメント株式会社]増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]
POCの空隙径が動植物の生育に与える影響の調査と、ヤシ繊維マットを用いた基盤材の検討を行った。実験の結果、POCに形成される植生を豊かにするには、空隙径を大きくすることやヤシ繊維マット敷設などの補助工法を用いることが有効であること、POC水路にはRC水路と比較して多様な生物生息環境が形成されるが、これには水際の植生が重要な役割を担っていることが明らかとなった。
Keyword: ポーラスコンクリート, 多様度指数, 護岸GET PDF=04/0407-09.pdf
A Study on the role of log mattress used in river naturalization works for fish habitat
TAKAHASHI Nobuhiro [Graduate School of Agriculture Utsunomiya Univ.]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya Univ.]GOTO Akira [Utsunomiya Univ.]
近自然河川工法に用いる井桁沈床の魚類生息場としての役割
〇高橋 伸拓 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
井桁沈床は,近自然河川工法として生態系の観点から見直されてきている.既往の研究から多孔質護岸工法周辺の効果は示されている。しかし、護岸工内部を利用する種・数や状況は把握できていない。本研究では,井桁沈床の有する石礫の空隙を利用する魚類に着目し,昼夜の利用状況など正確な利用状況の把握を行い,本工法自体が持つ機能を明らかにする.なお,井桁沈床を設置することによる餌資源や環境因子の変化を明らかにする.
Keyword: 井桁沈床, 近自然河川工法, 魚類生息場GET PDF=04/0407-10.pdf
Elucidation of environment preference of field gudgeon for waterway creation
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]TANAKA Yuuichi [Aichi Agricultural Research Center]OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]
生態保全型水路のための魚類(タモロコ)の環境選好性の解明
奥島 修二 [農業工学研究所]田中 雄一 [愛知県農業総合試験場]〇長利 洋 [農業工学研究所]
水田周りの魚類の良好な生息環境を把握することは、圃場整備に伴う生態系への環境配慮工法等を考える上で必要不可欠であるが、その知見の蓄積は十分でない。成育段階の異なるタモロコを対象に流水要素として水深因子及び流速因子、空間要素として遮蔽因子及び植生因子を取り上げ、室内実験水路により環境因子への選好特性の定式化を試み、各因子のウェイトを比較・検討した。
Keyword: 生態保全型水路, 選好特性, タモロコGET PDF=04/0407-12.pdf
Distribution of fishes in ditches at hill-bottom paddy field -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(2)-
kakino wataru [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]mizutani masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]fujisaku masaaki [Ecosystem Conservation Society Japan]Goto Akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津内の水路に生息する魚類の分布−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(2)−
〇柿野 亘 [東京農工大連合大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
生物生息場としての水路環境の保全・修復の視点から水路整備計画のための評価手法を確立することを目的として基礎調査を行った。その結果、対象とした谷津ごとの魚類の分布状況が把握できた。ドジョウはどの谷津内でも確認され、規模の大きい谷津での優占種は、ドジョウ、シマドジョウであった。魚類の分布状況は、種によって異なる傾向を示した。その一つとして、ホトケドジョウは灌漑期、移行期になると谷頭へ偏在する傾向を示した。
Keyword: 谷津, 魚類, 分布GET PDF=04/0407-14.pdf
Physical environment property and preliminary evaluation of habitat potential for field gudgeon in a canal of a Yatsu paddy field, Chiba Prefecture
KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]EBIHARA Syu [Nippon Kaiyo Co., Ltd.]
千葉県谷津田域における農業排水路の物理環境特性とタモロコ生息場のポテンシャル試算
〇小出水 規行 [農業工学研究所]竹村 武士 [農業工学研究所]奥島 修二 [農業工学研究所]山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]蛯原 周 [日本海洋株式会社]
農業排水路における魚類生息場の機能評価に向けて、千葉県谷津田域の排水路の物理環境特性を明らかにし,タモロコの生息場ポテンシャルを試算した。排水路は水路形態要因によって4つに分類され,水深等の物理条件は通年して安定していた.PHABSIM法により水面幅、水深、流れ、底質に関する適性基準を作成し,タモロコの生息場ポテンシャルを算出した.ポテンシャルと個体数密度との比較から本手法の有用性を確認できた。
Keyword: 生態系, 魚類生息場, GET PDF=04/0407-15.pdf
Evaluation of migration range and preference of physical environment for field gudgeon by monitoring of marked individuals
TAKEMURA Takeshi [National Institute for Rural Engineering]KOIZUMI Noriyuki [National Institute for Rural Engineering]OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]YAMAMOTO Shori [Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council]
標識調査によるタモロコの移動および生息環境の評価の試み
〇竹村 武士 [農業工学研究所]小出水 規行 [農業工学研究所]奥島 修二 [農業工学研究所]山本 勝利 [農林水産技術会議事務局]
タモロコを対象に,谷津田を流れる農業水路で標識調査を行った.延長約420mの対象区間内に計18の調査定点を設け,魚類採捕と物理環境把握を行った.その結果,1)標識個体の移動後の分布から,生息圏規模の解明には物理環境への選好性を考慮する必要があること,2)適用範囲に検討の余地が残されるが,適性基準(小出水ら,2004,農土学会講要集)の本対象区間への適用可能性があることを明らかとした.
Keyword: 生態系, 魚類生息場, GET PDF=04/0407-16.pdf
Correlation between succession and field management of submerged paddy fields
TANIMOTO Takeshi [National Institute for Rural Engineering]WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]FUJIMORI Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
湛水管理した休耕田における植生遷移と管理技術
〇谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
耕起の頻度と湛水管理を異にした休耕田における植生遷移の違いと復田化について検討した。休耕田をビオトープ的に湛水管理する場合、復田を困難にする要因となるガマなどの大型抽水植物の増殖を防ぐには3年目に刈取りと耕起を行う。またオオフサモなどの小型抽水植物は落水あるいは耕起で発生を抑制できる。復田後の水稲栽培では、通常の除草剤施用と無肥料での栽培で茨城県平均の9割程度の収量を得ることができた。
Keyword: 休耕田, 水生植物, 湛水管理GET PDF=04/0407-21.pdf
Extraction of biodiversity hotspots of threatened paddy weed based on specimens
標本を利用した水田希少植物のホットスポットの抽出
〇嶺田 拓也 [独立行政法人農業工学研究所]石田 憲治 [独立行政法人農業工学研究所]飯嶋 孝史 [独立行政法人農業工学研究所]
農業農村整備事業に有用な情報を提供するために、栃木県において博物館の標本を利用して水田環境に生育する希少植物のホットスポットの抽出とその立地特性を把握した。GIS上で採取地点や国土数値情報による土地利用、土壌分類等を3次メッシュ単位で重ね合わせると、希少植物の種郡によって立地特性が異なることが示され、またホットスポットは谷津環境に多かった。
Keyword: 希少種, 湿田, 生態系保全GET PDF=04/0407-22.pdf
Dragonflies of Inhabit Situation in Different Fields Management on the Paddy
Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]
管理方法の異なる水田におけるトンボ類の生息状況
〇若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
近年における水田の乾田化や耕作放棄は低湿地に棲む生物の生息環境を変化させており、休耕田を利用したビオトープ整備はそれらの生物の保全に寄与すると思われる。本研究ではトンボ類を指標として、植生及び水管理の異なる水田での生息状況から管理方法がトンボ類に与える影響を考察した。調査は成虫と幼虫調査、植生調査を行った。その結果ビオトープ区では成虫、幼虫共に多く出現し、植物の多様性も高いことが分かった。
Keyword: トンボ類, ビオトープ, 水稲栽培水田GET PDF=04/0407-23.pdf
発表番号 7-24
Study on environmental condition of the dragonfly in paddy fields and aquatic biotope
yanagisawa sachiko [Utsunomiya Univ.]WAKASUGI Kousuke [National Institute for Rural Engineering]Osada Mitsuyo [Utsunomiya Univ.]
水田および湿性地におけるトンボの種多様性に関わる要因について
〇柳澤 祥子 [宇都宮大学]若杉 晃介 [農業工学研究所]長田 光世 [宇都宮大学]
指標種(トンボ類)にとって好適と思われる環境において、種数や個体数が非常に少ないことから、それらの要因について、既往の研究等から考察した。その結果、本調査地で発生している帰化生物(アメリカザリガニ)の影響や、周辺地域内の各水域において、種の供給が少ないこと、有機農法によって形成されるトロトロ層が、ビオトープ区において水生生物に悪影響を与えていること等が示唆された。
Keyword: ビオトープ, 種多様性, 帰化生物GET PDF=04/0407-24.pdf
A study on Distribution Patterns of Dragonfly Species in a Shishizuka-oike Irrigation Pond and Its Catchments
KONAGAYA Satoru [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
土浦市宍塚大池におけるトンボ類の分布と環境要素との関係
〇小長谷 暁 [茨城大学院農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]
溜池およびその周辺の環境保全に対する基礎的知見を得るために、トンボ類の分布と環境要素の関係を調査・分析した。その結果、岸の形態や溜池内外の植生およびこれらによって形成される岸辺付近の閉鎖的環境がトンボの世代更新の場として重要であると考えられた。また、水辺から約200mの範囲(繁殖場所の影響圏)と草地等の開放的な環境がトンボの生息域として重要であると考えられた。
Keyword: 生息環境ポテンシャル, トンボ類, 二次的自然GET PDF=04/0407-25.pdf
発表番号 7-28
The aquatic insects of inflow area of debris dam in Wasada River
Yumoto Hiroki [Yamagata University Graduate school]Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]Mekawa Katsuro [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
早田川砂防ダム流入部の水生昆虫
〇湯本 宏紀 [山形大学農学部大学院]大久保 博 [山形大学農学部]前川 勝朗 [山形大学農学部]
満砂の砂防ダム上流部は平坦な河床となるが,未満砂のダムでは土砂の堆積と浸食が繰り返され河道も変動している.そこで未満砂砂防ダム流入部で河道の状況と水生昆虫生息状況について調査した結果を報告する.流入部は多様な粒径分布,立ち木,倒流木,氾濫原,堆積有機物量等の違いがあり,個体数や種数・多様度も異なっている.流入部の状況は今後生物相へ配慮するための工法を考える際に多くの示唆を与えると思われる
Keyword: 水生昆虫, 砂防ダム流入部, 物理環境GET PDF=04/0407-28.pdf
Application of the stable isotope ratio method to a food web in valley bottom paddy fields
Matsuzawa Shinichi [Utsunomiya Univ.]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]Mori Atsushi [National Institute for Rural Engineering]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]
安定同位体比法の谷津内食物網への適用
〇松澤 真一 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]森 敦 [独立行政法人農業工学研究所]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
近年安定同位体比が食物網解析の解析に関して有効な情報を持っていることが明らかになってきている。この方法には食資源の系統・栄養段階、雑食の度合いといった情報が含まれる。しかし水田生態系にたいしてこの方法を用いた研究はこれまでにない。そこで本研究では安定同位体比法を水田食物網に適用する方法の確立を目指す。そのための方法として各栄養段階の試料の採取、分析と安定同位体比に影響を与える環境要因の把握を行う。
Keyword: 食物網, 安定同位体比, 谷津水田地帯GET PDF=04/0407-30.pdf
Contribution of snow to water budget of the bogs in Ishikari lowland, Hokkaido
Takada Masayuki [Hokkaido Institute of Environmental Sciences]Takahashi Hidenori [Graduate School of Environmental Earth Science, Hokkaido University]Inoue Takashi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
北海道石狩低平地に残存するミズゴケ湿原の水収支における雪の役割
〇高田 雅之 [北海道環境科学研究センター]高橋 英紀 [北海道大学大学院地球環境科学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]
石狩低平地に残存するミズゴケ湿原である月ケ湖湿原及び上美唄湿原を対象に、水文気象観測及び植物調査により湿原の年間水収支を推定した。その結果、年間を通して流出損失が大きいこと、蒸発散量はササが優占する上美唄湿原の方が多いことが明らかとなった。また過去の水位変動を推定し融雪水の地下水涵養機能を評価した結果、現在は湿原植物の生育に寄与していないのに対し、過去は重要な役割を果たしていたという結果となった。
Keyword: ミズゴケ湿原, 水収支, 融雪水GET PDF=04/0407-32.pdf
発表番号 7-34
The effect and conservation by farm land consolidation in the AKAIYACHI mire
ITO Kennji [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University]KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihon University]SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University]
赤井谷地湿原における圃場整備事業による影響と保全について
〇伊藤 健司 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
赤井谷地湿原周辺で行われた圃場整備事業の一環として行なわれた保全工事の効果について述べた。保全工事の一つとして矢板施工があり、効果を検証するために、矢板内外の地下水位の計測を行った。計測結果から、矢板の施工よって地下水位の差が確認でき、矢板の効果が検証された。また、植生の現状把握から、保全工事の効果検証及び湿原回復の予想を行なった結果、湿生植物の割合が増加していることが確認できた。
Keyword: 圃場整備, 湿原, 地下水位GET PDF=04/0407-34.pdf
Changes of the water balance in a nature-friendly channel renovation
HIROSE SHINICHI [College of Technology, Toyama Prefectural University]OKADA SUSUMU [College of Technology, Toyama Prefectural University]
近自然工法における水収支の変化
広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]〇岡田 晋 [富山県立大学短期大学部]
富山県西部に位置する玄手川は、湧水の見られる農業用排水路であり、水生動植物が豊富である。江ザライ時の足場の安定化や水生動植物の保全のために水路底を近自然工法で施工したが、玄手川の水は下流域において農業用水として使用されているため施工後も湧水が安定していることが望ましい。そこで、路線水収支調査を行い、施工前、施工中、施工後の湧水の実態と、その結果を説明できる水収支モデルの試算結果を報告する。
Keyword: 近自然工法, 水収支, 透水係数GET PDF=04/0407-37.pdf
発表番号 7-39
A study on the development of an analysis method of a life cycle inventory of biomass-resources recycling regional system and its application.
TAKIMOTO hirofumi []SENGA yutaro []NAKAJIMA masahiro []HIDAKA masato []
バイオマス資源循環型地域システムのインベントリの調査手法の開発とその適用
〇瀧元 寛文 [株式会社 平成建設]千賀 裕太郎 [東京農工大学農学部]中島 正裕 [東京農工大学大学院連合農学研究科]日高 正人 [パシフィックコンサルタンツ株式会社]
バイオマス資源循環型社会の構築へ向けた取り組みは,農村地域における新たな地域振興活動の展開として期待されている。今後,こうした取り組みが有効な地域振興策として定着していくには,経済型側面からの評価と同様に,環境的側面からの評価が欠かせない。そこでインベントリ分析のための調査手法の開発とこの調査手法の2つの実践地域への適用を行い,物流(量)の実態,二酸化炭素の排出削減効果とその要因を明らかにした。
Keyword: インベントリ分析, 資源循環型社会, GET PDF=04/0407-39.pdf
発表番号 7-41
Survey of farmers attitude toward treatment of agricultural waste prastics -In case of vegetables division of Iwate-Chou-Noukyou-
Nitta Junnichi [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Fujisaki Hiroyuki [Faculty of Agriculture and Science, Hirosaki University]Fujii Katsumi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
農業用廃プラスチックの処理に対する農家意識調査 −いわて中央農協野菜部会の意識調査より−
〇新田 淳一 [岩手大学大学院農学研究科]藤崎 浩幸 [弘前大学農業生命科学部]藤井 克己 [岩手大学農学部]
2000年に廃棄物処理法が改正され、農業面において農家は農業用廃プラスチックを野焼きできなくなり適切な処理をしなければならなくなった。そのため、いわて中央農協の野菜部会に調査対象を絞り、農業用廃プラスチック処理についての農家意識をアンケート調査し、望ましい農業用廃プラスチック処理方法について検討した結果、農業用プラスチックを販売する際に処理料を含めた値段で販売し、回収時には処理料が不要な方法を考えた。
Keyword: 農業用廃プラスチック, 廃棄物処理法, いわて中央農協GET PDF=04/0407-41.pdf
Analysis of Water Hammer Pressure observed at The Tokachi-Oki Earthquake 2003
Ueya Kensuke [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]Tokui Jyun [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]Abe Masahiro [Alpha Technical Consultant Co.,Ltd]Hasegawa Kazuhiko [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]Tagashira Hidekazu [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]Hideshima Yoshiaki [Independent Administrative institution,Civil engineering research institute of Hokkaido]
「'03十勝沖地震」に伴う管内発生水撃圧の分析
〇植屋 賢祐 [株式会社アルファ技研]徳井 順 [株式会社アルファ技研]阿部 匡弘 [株式会社アルファ技研]長谷川 和彦 [独立行政法人北海道開発土木研究所]田頭 秀和 [独立行政法人北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [独立行政法人北海道開発土木研究所]
パイプラインの通水試験中に「’03十勝沖地震」に伴う水撃圧を観測した。観測系は水理条件により,〇賃舷絨気鯤飮したまま密閉状態にあった系,管内に自由水面があった系の2ケースに分類される。施設周辺の地震動の特徴および観測記録や当時の施設状況を基に,地震による発生水撃圧の規模および発生過程を,バルブ操作による発生水撃圧との関係から水理条件別に分析し,この結果を基に施設管理上の課題について考察した。
Keyword: 地震動, 水撃圧, 施設管理GET PDF=04/0408-01.pdf
発表番号 8- 2
Countermeasure of Water hammer after Pump Power Failure Using Series Swing Check Valves
Inagaki Hitone [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Fujisawa Yutaka [Crown Enginerring Co., Ltd.]Saito Masaki [Crown Enginerring Co., Ltd.]
直列配置したスイング式逆止弁によるポンプ急停止時の水撃圧抑制対策について
〇稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]藤澤 豊 [クラウンエンジニアリング(株)]斎藤 正樹 [クラウンエンジニアリング(株)]
ポンプ送水系パイプラインにおいて,ポンプ動力喪失時に発生する水撃圧を抑制するために,スイング式逆止弁の改良型である水撃圧防止弁を負圧発生地点の下流側に3台直列に設置する方法を検討した.ポンプ動力を喪失した場合の水柱の分離と再結合に伴う水撃圧の発生に対する水撃圧防止弁による抑制効果について現地計測と数値計算を行い,水撃圧防止弁を設置する方法の有効性を確認した.
Keyword: パイプライン, ポンプ動力喪失, スイング式逆止弁GET PDF=04/0408-02.pdf
Investigation of Leakage Accident in Pipeline Irrigation System
KANEHIRA Shusuke [Kanto Regional Agricultural Administration Office]TARUYA Hiroyuki [National Institute for Rural Engineering]TANAKA Yosikazu [National Institute for Rural Engineering]MUKAI Akie [National Institute for Rural Engineering]
農業用パイプライン漏水事故の実態分析
金平 修祐 [農林水産省 関東農政局]〇樽屋 啓之 [(独)農業工学研究所]田中 良和 [(独)農業工学研究所]向井 章恵 [(独)農業工学研究所]
S地区のパイプラインシステム事故を対象として漏水事故実態分析を行った。平成2〜14年の間に33件の漏水事故が発生し、特に標高の高低差と水位変動が大きいT幹線に事故が集中しているなどの特徴が明らかになった。バルブ開閉時間やサージタンクの配置を種々変化させて実施する水撃圧、サージングの水理シミュレーション手法は、本パイプラインシステムの事故原因の推定や対策の策定手法として有効であることを確かめた。
Keyword: 農業用パイプライン, 漏水事故, 水撃圧GET PDF=04/0408-04.pdf
Analyses on Dynamic Pressure of Hydraulic Nappe (1) -Specific Aspects of Dynamic Pressure-
Mitsunari Akira [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]Manda Nobuo [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]Kuroda Masaharu [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]Takeuchi Shinichi [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]Yuge Kozue [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
越流堰ナップの水理特性と衝撃圧の解析(その1) −衝撃圧の特徴的な挙動−
〇光成 明 [九州共立大学大学院]万田 伸生 [九州共立大学大学院]黒田 正治 [九州共立大学工学部]竹内 真一 [九州共立大学工学部]弓削 こずえ [九州共立大学工学部]
越流堰ナップの水理学的な挙動は、突入部におけるウォーター・クッションの形態によって3つのケースに大別され、ケース1(ナップ先端が露出射流を伴う流れ)とケース3(ナップの先端が貯留水塊に潜り込む流れ)は解析可能である。これに対し、ケース2(遷移領域の流れ)は解析的な取扱い方法が確立されておらず、その現象を把握するために、スケールの異なる2つの越流堰模型水路を用いて実験と解析を試みた。
Keyword: ナップ, 水理特性, 衝撃圧GET PDF=04/0408-05.pdf
発表番号 8- 6
Analyses on Dynamic Pressure of Hydraulic Nappe (2) -Quantitative Analyses of Nappe in Transient Zone-
Manda Nobuo [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]Mitsunari Akira [Graduate School of Kyushu-Kyouritsu University]Kuroda Masaharu [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]Takeuchi Shinichi [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]Yuge Kozue [Faculty of engineering, Kyushu-Kyouritsu University]
越流堰ナップの水理特性と衝撃圧の解析(その2) −遷移領域ナップの定量解析−
〇万田 伸生 [九州共立大学大学院]光成 明 [九州共立大学大学院]黒田 正治 [九州共立大学工学部]竹内 真一 [九州共立大学工学部]弓削 こずえ [九州共立大学工学部]
越流堰ナップの挙動は、ウォーター・クッションの形態によって、ケース1、ケース2、およびケース3の3つに分類されるが、遷移領域ナップ(ケース2)の定量解析手法は、未だ確立されていない。この遷移領域ナップについて、スケールの異なる2つの越流堰模型水路を用いてフルード数を変えながら実験を行なった。この実験から得られた知見に基づき、衝撃圧とフルード数を用いて定量解析を試みた。
Keyword: 遷移領域ナップ, フルード数, 相似律GET PDF=04/0408-06.pdf
発表番号 8- 8
Experimental Study on the Hydraulic Dimensions of Collector Channel for the Bar Screen Type Torrent Intake
Kojima Michihiko [Faculty of Agriculture, Meiji University]Matsushima Yoshiaki [Hokkaido Regional Development Bureau]Murata Hiroko [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office]Akiyoshi Yasuhiro [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
バースクリーン型渓流取水工の集水路諸元に関する実験的研究
小島 信彦 [明治大学農学部]〇松島 義明 [北海道開発局]村田 弘子 [中国四国農政局]秋吉 康弘 [宮崎大学農学部]
バースクリーンの集水路断面の決定には、農水省の設計基準に記されているように、等流水深に速度水頭を加える方法が用いられている。本研究は、集水路長が長い場合には、設計基準による方法には適用の限界があることを明らかにし、さらに集水路勾配が小さい場合には、運動量方程式を使用したダムの側水路型余水吐の方法が有効であることを示したものである。
Keyword: 渓流取水工, 集水路, 側水路型余水吐GET PDF=04/0408-08.pdf
Tentative Performance Criteria (Hydraulic and Water utility) in Irrigation Canal Systems
NAKA Tatsuo [National Institute for Rural Engineering]DAIKOKU Osamu [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]SHINDO Soji [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries]
用水路システムにおける性能(水理・水利学的)項目試案
〇中 達雄 [(独)農業工学研究所]大黒 理 [農林水産省]進藤 惣治 [農林水産省]
水利施設の維持更新においては、従来以上に、その機能・性能に着目した性能設計の導入が必要である。このためには、水利機能・性能の規定化を技術者間での合議により進める必要がある。本発表では、農業工学研究所が提案している用水路システムの性能項目試案について、コンサルタント会社に所属する設計技術者に対して、アンケート調査を行った結果の一部を報告するものである。
Keyword: 性能設計, システム設計, 用水路系GET PDF=04/0408-10.pdf
発表番号 8-13
Flow analysis of pool and weir type fishway using VOF method in generalized curvilinear coordinates
NAMIHIRA Atsushi [National Institute for Rural Engineering]TAKAKI Kyoji [National Institute for Rural Engineering]KOBAYASHI Hiroyasu [National Institute for Rural Engineering]
一般曲線座標系におけるVOF法を用いた階段式魚道内の流況解析
〇浪平 篤 [農業工学研究所]木 強治 [農業工学研究所]小林 宏康 [農業工学研究所]
近年,魚道の必要性が生態系全般の問題として見直されている.魚類は魚道内の微妙な流況に対応して遊泳するため,設計段階で魚道内の流況を正確に把握するとともに,流況と遊泳行動の関係について十分に検討する必要がある.本研究では,その第一段階として,一般曲線座標系におけるVOF法を用いた階段式魚道内の流況解析を行い,魚道構造の違いが流況に与える影響を明らかにした.
Keyword: 階段式魚道, 一般曲線座標系, VOF法GET PDF=04/0408-13.pdf
発表番号 8-15
On Scouring at Downstream Part of Tanada Type Fishway
Maekawa Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]Okubo Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]Oishi Koji [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
棚田式魚道工における下流部の洗掘について
〇前川 勝朗 [山形大学農学部]大久保 博 [山形大学農学部]大石 幸司 [山形大学農学部]
床固め工には、魚類等が遡上・降下できるように棚田式魚道工を設置する場合がある。ここでは、主に下流部の洗掘についての水理基礎実験結果を示した。模型本体は、最上白川における棚田式魚道工を参考に、フルード相似則でひずみ模型とした。実験装置の1つは、水平方向縮尺1/54、鉛直方向縮尺1/27で水路全幅製作である。魚道工の下流側に実験砂を敷き並べ、平面の洗掘形状と最大洗掘深等を調べ、検討を加えた。
Keyword: 棚田式魚道, 洗掘, 流量係数GET PDF=04/0408-15.pdf
Evaluation and plan for the conservation of habitats in open channel
開水路における生物保全のための評価・計画手法
〇向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]樽屋 啓之 [独立行政法人農業工学研究所]田中 良和 [独立行政法人農業工学研究所]
生物保全のための開水路の設計においては,対象とする生態系項目を明確にする必要があるが,一般化が困難である.そこで,開水路を生態系制御の空間スケールの大きさで仕分け,評価用の解析項目を明示した設計メニューを設定した.メニューに適用される水路工法について,生物生息場の流れを再現する模型実験,数値解析を行った.また,性能設計の考え方に基づき,設計メニューを活用した水路設計手法について整理を行った.
Keyword: 開水路, 生物保全, 評価・設計手法GET PDF=04/0408-16.pdf
Improvement in Precision of Fuzzy Preference Intensity Model for Japanese Medaka
FUKUDA SHINJI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]HIRAMATSU KAZUAKI [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]SHIKASHO SHIOMI [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
メダカのファジィ選好強度モデルの予測精度向上に関する一考察
〇福田 信二 [九州大学大学院生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]四ヶ所 四男美 [九州大学大学院農学研究院]
著者らはメダカの応答行動の曖昧さを積極的に捉え,室内実験データをもとにファジィ推論で選好特性を定式化したが,環境応答の微妙な変化のため,実水域ではメダカの空間分布の再現性が低下した.本報告では,室内実験で得られたファジィ選好強度式を,フィールド調査での限られたデータで改良する方法について検討した.その結果,ファジィ選好強度モデルの後件部を微調整することでモデルの予測精度が向上することが示された.
Keyword: ファジィ推論, ファジィ選好強度モデル, メダカGET PDF=04/0408-17.pdf
The difference of the measured value by the models of net radiometer
YOSHIZAKI Fumihito [The Graduate School of Natural Science and Technology,Okayama University]MIURA Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]KURODA Norihiro [The Graduate School of Natural Science and Technology,Okayama University]MOROIZUMI Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
放射収支計の機種の違いによる測定値の差異
〇吉崎 文人 [岡山大学大学院自然科学研究科]三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]黒田 訓宏 [岡山大学大学院自然科学研究科]諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
水田と普通畑(冬瓜畑)での放射の測定結果から,日本で最も多く使用されている英弘精機製CN−11型(現MF−11型)と REBS社製Q*7型と比較した。そして,機種と計器差の違いを詳細に調べるために,Kipp&Zonen社製CNR1型を加えて同時観測を行った。結果としてQ*7型,CNR1型はほぼ同じ値を示し,CN−11型がそれらより6〜8%大きいという結論が得られた。
Keyword: 純放射, 放射収支計, 蒸発散GET PDF=04/0408-20.pdf
Characteristics of semi-derivatives of air temperature variation and its application to “one-point Bowen ratio method
Kiyosawa Hideki [Faculty of Bioresources, Mie Universiy]Noda Masamichi [Graduate School of Bioresources, Mie University]
気温時間変化の半階微分特性と一点ボーエン比法への応用
清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部] ○野田 昌道 [三重大学生物資源学研究科]
気温の半階時間微分は高さ方向の温度勾配に比例するが、比例定数から得られる乱流拡散率は他の方法による値の数分の一程度にしかならなかった。この原因は、乱流拡散率が高さとともに増大するためと考えられる。現在のところ、温度のみの測定によって顕熱フラックスを推定するのは困難であるが、比湿変化の半階微分も求めることによって、一点のみの気温、湿度測定によるボーエン比が求められ、それらは、従来の二点法の値に符合した。
Keyword: 顕熱フラックス, 気温変化, ボーエン比法GET PDF=04/0408-21.pdf
Artificial Neural Networks (ANNs) Approach for Stomatal Resistance Model
Satyanto K. Saptomo [Graduate School of Agriculture. Kyushu University]Nakano Yoshisuke [Faculty of Agriculture. Kyushu University]Haraguchi Tomokazu [Faculty of Agriculture. Kyushu University]Yuge Kozue [Faculty of Engineering. Kyushu-Kyoritsu University]
ニューラルネットワークを用いた蒸散抵抗の推定モデルの構成
〇サプトモ サティヤント [九州大学大学院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]弓削 こずえ [九州共立大学工学部]
本研究の目的は,作物群落における熱収支を推定するため,蒸散抵抗を精度よく求めることである.ニューラルネットワークによって蒸散抵抗を推定し,これを層モデルに適用して群落における熱収支項を計算するモデルを構成した.また,蒸散抵抗の経験式と層モデルによって群落の熱収支を推定した.これらを比較した結果,本研究で提案した手法は,蒸散抵抗の経験式に適用するデータがない場合に有効であることが明らかになった.
Keyword: resistance model, evapotraspiration, artificial neural networkGET PDF=04/0408-22.pdf
発表番号 8-23
Comparison of evapotranspiration from paddies by water balance and eddy correlation heat balance methods
Matsuda Shuh [National Institute for Rural Engineering]Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]
水収支法と渦相関熱収支法による水田蒸発散量の比較
〇松田 周 [(独)農業工学研究所]増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]久保田 富次郎 [(独)農業工学研究所]
水田ライシメータにおいて、水収支法と渦相関熱収支法による蒸発散量の測定を行った。その結果、水収支法による蒸発散量のピークは6月上旬と8月下旬にあるのに対し、渦相関熱収支法では6月下旬と8月上旬にあり、一致しているとは言えない結果であった。この差は熱収支観測の精度向上で小さくなると思われる。また、2003年は前年に比べて蒸発散量が約6割であることが分かった。
Keyword: 水田ライシメータ, 水収支法, 渦相関熱収支法GET PDF=04/0408-23.pdf
Senisitivity analysis of the Meteorological elements to the Penman potential Evapotranspiratin
MIURA Takeshi [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]MOROIZUMI Toshitugu [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]
ペンマン蒸発散位に対する気象要素の感度解析
〇三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部]
ペンマン蒸発散位に及ぼす各気象要素の影響を調べるために,各農政局,北海道開発局および沖縄総合事務所のある9都市の気象台での平均値をもとに感度解析を行った。気温,相対湿度,風速,日照時間および緯度の単位量を変化させたときの蒸発散位の減少量,次の蒸発散位を10%減少させる各気象要素の減少量を求めた。その結果,気温が蒸発散位に及ぼす影響が大きいこと,相対湿度の影響は小さいことが明らかになった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地灌漑, 計画手法GET PDF=04/0408-24.pdf
Comparison of CO2 Fluxes from a Paddy Field Estimated by the Energy Balance Flux Ratio Method and the Chamber Method
Odani Hiromichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Tamura Hiroyuki [Graduate School of Environmental Study, Nogoya University]
熱収支フラックス比法とチャンバー法による水田からのCO2フラックスの比較
〇小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]田村 浩之 [名古屋大学大学院環境学研究科]
熱収支フラックス比法とチャンバー法による水稲植被からのCO2フラックスの測定値を比較し考察した。熱収支フラックス比法による測定値は、チャンバー法によるものより2倍程度大きな値が得られたが、従来の測定結果との比較から過大ではないことを示した。また、公表されている高度別光合成速度と高度別葉面積密度のデータを用いて考察し、主として両方法が対象とする葉面積の違いによって2倍程度の差異がでることを示した。
Keyword: 熱収支フラックス比法, CO2フラックス, GET PDF=04/0408-25.pdf
発表番号 8-29
Hydrological cycle in a small mountaneous basin - Seasonal variations in discharge and evapotranspiration -
MORI Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]SHIKASHO Shiomi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]HIRAMATSU Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
山地小流域における水循環に関する研究 −流出量と蒸発散量の季節変化−
〇森 牧人 [九州大学農学部]四ヶ所 四男美 [九州大学農学部]平松 和昭 [九州大学農学部]
北部九州の山地小流域における水循環過程を明らかにするために、2002年1月から10月にかけての流域内の流出量と蒸発散量の季節変化について予察的に調べた。両者は季節的に明瞭な変化を示し、期間の前半と後半ではそれらの差に系統的な違いが認められた。また、タンクモデルにより推定された蒸発散量の変動パターンは短期水収支法に基づく結果を定性的に説明した。さらに、流出量の計算値は実測結果とおおむねよく一致した。
Keyword: 水収支, 長期流出, 蒸発・蒸発散GET PDF=04/0408-29.pdf
Study on runoff process of rainfall from paddy field on a slope in Kumamoto
Kobayasi Go [Graduate School of Life and Environmental Sciences,Univ. of Tsukuba]Miyamoto Kuniaki [Inst. Agricultural and Forest Eng., Univ. of Tsukuba]Haraguti Noburo [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Siono Takahiro [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]Miyamoto Teruhito [National Agriculutural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
熊本県の棚田における降雨の流出過程に関する研究
〇小林 剛 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]宮本 邦明 [筑波大学農林工学系]原口 暢朗 [九州沖縄農業研究センター]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]
棚田における降雨流出の観測を熊本県上益城郡矢部町の城原地区で行った。対象棚田の水収支を把握するために棚田の上下流端それぞれに水位計を設置した。また、上流に雨量計を設置した。観測期間中に日雨量が100mm/dayを越えた日が3日あった。6月23日(田が湛水),7月20日(田が非湛水),8月7日(田が非湛水)の3日である。この3つの降雨イベントに着目して、棚田の降雨流出過程を整理したので報告する。
Keyword: 流出特性, 洪水流出, 棚田GET PDF=04/0408-31.pdf
Runoff Characteristic of rainfall from paddies in Hilly Rural Area
傾斜地水田の洪水流出特性
〇吉村 亜希子 [近畿中国四国農業研究センター]川本 治 [近畿中国四国農業研究センター]島崎 昌彦 [近畿中国四国農業研究センター]
傾斜地水田の洪水流出特性を把握するために、棚田ライシメータにおける地表流出および地下流出の観測結果に基づき検討を行った。その結果、灌漑期と非灌漑期のピーク流出特性の差はあまり無いこと、非灌漑期に地下水流出が大きいことが分かった。これは灌漑期に地下水位が上昇し、遅い地下流出があること、またこの地下浸透にはライシメータ内の畦畔の占める割合が大きいことが関係することを指摘した。
Keyword: 流出特性, 中山間地域, 洪水流出GET PDF=04/0408-32.pdf
Accuracy of Forecasted Rainfall Opened on the Internet and Its Application to Flood Forecasting
Chikamori Hidetaka [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]Nagai Akihiro [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]Toshiyuki Hashimoto [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office, The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]
インターネット公開された降雨予測の精度とその洪水流出予測への応用
〇近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]永井 明博 [岡山大学環境理工学部]橋本 敏行 [農林水産省中国四国農政局]
岡山県黒木ダム流域を対象に,インターネット公開されたYahoo!の降雨予測の精度と,これを用いて実時間的に予測した流量の精度を吟味した。その結果,降雨発生の予測精度は80%と高いが,雨量の予測精度は高くないことが分かった。また,Yahoo!予測雨量に基づいて流量の実時間予測を行うと,1時間先の予測流量の精度は,観測降雨を用いた場合と同程度であったが,2,3時間先の流量の予測精度は高くなかった。
Keyword: 降雨予測, 洪水予測, GET PDF=04/0408-35.pdf
発表番号 8-36
Comparison of channel routing models
IKEBE Kouichiro [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]NAGAI Akihiro [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]CHIKAMORI Hidetaka [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
長短期流出のための河道流追跡計算法の比較
〇池部 亘一郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]永井 明博 [岡山大学環境理工学部]近森 秀高 [岡山大学環境理工学部]
長短期流出や長期流出を分布形式で解析する場合の河道流の取扱いについては不明な点が多い。本報告では,河床勾配1/100〜1/5000での不定流シミュレーションによる差分解を真値とみなし,種々の洪水追跡法の精度,適用範囲等を検討した。その結果,kinematic wave法,diffusion waveの応答関数を利用する方法,Muskingum−Cunge法,貯留関数法,遅れ時間法の5種類の洪水追跡法のうち,貯留関数法が最良の結果を与えていた。
Keyword: 洪水追跡, 長短期流出, GET PDF=04/0408-36.pdf
A Runoff Model of Storage Type applied the Long and Short Terms Runoff Model
長短期流出両用モデルを活用した貯留型流出モデル
〇福島 晟 [島根大学生物資源科学部]
本報告では、角屋・永井の提案による長短期流出両用モデル(LST−供砲離皀妊觜渋い魍萢僂靴臣留型流出モデルを新たに提案し、本流出モデルによる洪水流出解析事例を示す。すなわち、表面流出及び中間流出に関与する降雨分、いわゆる有効降雨を流出計算単位時間毎の入力降雨とLST−競皀妊襪梁茖叡淵織鵐下層部への浸透高との差により算定する手法を提示するとともに、斐伊川流域において、その適用性を検証した。
Keyword: 洪水流出, 流出モデル, 流出解析GET PDF=04/0408-37.pdf
Performance Evaluation of Tank Model Using Multi-Objective Optimization Approach
Fujihara Yoichi [Japan Science and Technology Agency]Tanakamaru Haruya [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Hata Takeshi [Faculty of Agriculture, Kobe University]Tada Akio [Faculty of Agriculture, Kobe University]
多目的計画法によるタンクモデルの評価について
〇藤原 洋一 [(独)科学技術振興機構]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]畑 武志 [神戸大学農学部]多田 明夫 [神戸大学農学部]
本研究では,タンクモデル定数の多目的最適化の結果を用いて,再現性の評価やモデル構造の比較を試みた.誤差評価関数には,高水部重視の平均2乗誤差平方根と低水部重視の相対誤差の平均2乗平方根を採用し,進化戦略を拡張した多目的最適化手法でパレート最適解を求めた.その結果,多目的最適化によって,目的間の協調を図ったモデル定数の選択が合理的に行えること,流出モデルの評価が有効に行えること等が示された.
Keyword: タンクモデル, 多目的計画法, パレート最適解GET PDF=04/0408-38.pdf
New Evaluation Method for Flood Mitigation Effect of Irrigation Pond and its Applicability
BESSHI Kohei [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]TAKESHITA Shinichi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]MITSUNO Toru [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]NAKAMURA Kimihito [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
ため池の洪水緩和機能の評価法とその適用について
〇別枝 宏平 [京都大学大学院農学研究科]竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]中村 公人 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では,ため池の持つ多面的機能の一つである洪水緩和機能を,観測やシミュレーションを行うことなく評価しうる手法の開発を行った.その結果,ため池諸元と降雨強度式のみからほぼ妥当な精度で洪水緩和機能を推定することができた.本手法を用いることにより,より多くのため池で洪水緩和機能を評価することが可能であると思われる.
Keyword: ため池, 多面的機能, 洪水緩和GET PDF=04/0408-39.pdf
Quantitative Evaluation of Flood Mitigation Function by an Irrigation Pond - A case study in the Konoyama area, Kishiwada, Osaka -
NAKAGIRI Takao [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]IHIRA Kentaro [Sansui Consaltant Co.]HORINO Haruhiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]OGINO Yoshihiko [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
ため池のもつ洪水緩和機能の定量評価 -大阪府岸和田市神於山地区における事例研究-
〇中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]井平 顕太朗 [サンスイコンサルタント(株)]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
大阪府岸和田市神於山地区に位置する傍示池を事例に,出水時のため池上・下流における流量を比較し,「ため池のもつ洪水緩和機能」を定量的に評価した.この結果,評価対象の降雨事象全てにおいて,ため池による洪水緩和効果が確認された.また,ため池空き容量が大きいほど洪水緩和機能がより顕著となり,さらに空き容量の大きさにより,ため池管理操作がこの機能に及ぼす影響が異なることをシミュレーションにより明らかにした.
Keyword: ため池, 洪水緩和機能, 定量的評価GET PDF=04/0408-40.pdf
発表番号 8-41
Evaluation of the Flood Discharge Characteristics in the Reservoir Catchment using the Averaging-Time Index
SHINOZAKI Tsuyoshi [Rural Development Bureau, The Ministry of Agriculture, Foresty and Fisheries]TAKESHITA Shinichi [The Faculty of Agriculture, Miyazaki University]MITSUNO Toru [Graduated School of Agriculture, Kyoto University]
平均化時間を指標とした貯水池を含む小流域の洪水流出特性評価
〇篠崎 剛 [農林水産省農村振興局]竹下 伸一 [宮崎大学農学部]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
貯水池流域において,洪水は森林と貯水池両方によって緩和される.そのため,両者の洪水流出特性を共通指標で整理することが望まれる.本論では,平均化時間という指標を考案し,降雨とピーク流出量の関係を定量化する手法を開発した.その結果,本指標を用いて任意の確率降雨に対するピーク流出量が容易に推定されることが確認された.また,平均化時間が貯水池の洪水緩和機能を評価するうえで有用である可能性が示された.
Keyword: 平均化時間, 貯水池, 洪水緩和GET PDF=04/0408-41.pdf
発表番号 8-42
Economic Evaluation on Flood Prevention Functions of Paddy Areas as a Substitute by Retarding Ponds
MASUMOTO Takao [National Institute for Rural Engineering]Kubota Tomijiro [National Institute for Rural Engineering]MATSUDA Shuh [National Institute for Rural Engineering]
遊水地を代替とした水田域が持つ洪水緩和機能の経済評価
〇増本 隆夫 [農業工学研究所]久保田 富次郎 [農業工学研究所]松田 周 [農業工学研究所]
用排水路を含めた水田域の持つ洪水緩和機能の評価法についてはいくつかの検討が行われてきたが,それを経済的に評価する試みはいまだなされていない。そこで,水田域が持つ洪水貯留能力を遊水地の貯水量で代替評価するために,まず評価の前提となる遊水地と水田域の洪水時の貯留及び流出パターンの比較を行った。さらに,計画洪水時における水田域の洪水緩和機能を遊水地で代替する経済評価法を定式化した。
Keyword: 多面的機能, 洪水防止機能, 経済評価GET PDF=04/0408-42.pdf
発表番号 8-44
Drainage and Inundation Analysis in Phu Lam Commune, a Flat Low-lying Agricultural Area of the Red River Delta, Viet Nam
Hiramatsu Kazuaki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Shikasho Shiomi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Kurosawa Kiyoshi [Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University]Mori Makito [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
紅河デルタ低平農地域Phu Lam地区における排水・湛水解析
〇平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]四ヶ所 四男美 [九州大学大学院農学研究院]黒澤 靖 [九州大学熱帯農学研究センター]森 牧人 [九州大学大学院農学研究院]
紅河デルタの低平農地域では,近年の排水機場の増設にもかかわらず,毎年のように雨期に湛水被害が発生している.本報告では,同地域の湛水実態の解明を目的として,連続貯水池モデルを用いた排水解析について報告した.Phu Lam Commune地区を対象に,水田タンク,河道タンク,暗渠,開水路不等流,ポンプの各要素で排水系統をモデル化し,計算の結果,排水機場から離れた末端の水田で湛水の長期化傾向が見られるとの示唆を得た.
Keyword: 排水・湛水解析, 低平農地域, 紅河デルタGET PDF=04/0408-44.pdf
Analysis of hydro-meteorological data in lower Myannmar based on wavelet transform
Aung Than Oo [Grad. School of Bioresources Faculty, Mie Univ.]TANAKA MASAFUMI [Grad. School of Bioresources Faculty, Mie Univ.]
ウェーブレット変換による下部ミャンマーの水文・気象データの解析
〇アウンタン ウー [三重大学大学院生物資源学研究科]田中 雅史 [三重大学大学院生物資源学研究科]
ミャンマー下部地域の降雨量と貯水池への流入量の時系列データに対して連続ウェーブレット変換をおこないに、これらの水文・気象データの時間スケールの特性について検討した。ウェーブレット関数としてはMorletの関数を用いた。解析結果に基づいて、東南アジアモンスーン地域の降雨、流出の時間スケールの特性を抽出し、ウェーブレット解析が水文・気象データのスケール解析に有効であることを示した。
Keyword: 降雨特性, 流出特性, 海外GET PDF=04/0408-45.pdf
Water Balance and Flood Mitigation of Tonle Sap Lake and its Vicinities
FUJII Hideto [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
トンレサップ湖および周辺氾濫域の洪水期の水収支と洪水緩和
〇藤井 秀人 [国際農林水産業研究センター]
メコン河のカンボジア氾濫域であるトンレサップ湖周辺域及びコンポンチャムからベトナム国境までを対象に、氾濫域の水位観測、氾濫域を通過する洪水量のADP、ADCPを利用した観測、RADARSAT衛星による氾濫原の氾濫面積の拡大・縮小過程のモニタリングを行い、洪水期における氾濫域の水収支と洪水緩和量の算定を行った。
Keyword: メコン河氾濫域, トンレサップ湖, 水収支GET PDF=04/0408-47.pdf
Runoff characteristics of nitrogen and phosphorus load from high livestock density area
ISHIJIMA Tomoe [College of Agriculture IBARAKI University]KURODA Hisao [College of Agriculture IBARAKI University]NAKASONE Hideo [College of Agriculture IBARAKI University]KATO Tasuku [College of Agriculture IBARAKI University]
畜産の卓越する小集水域における窒素とリンの流出特性
〇石島 智恵 [茨城大学農学部]黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]
窒素とリンの流出特性を知るために、畜産の盛んな集水域での長期調査と降雨時の集中調査を行った。その結果、平常時の全窒素濃度が26.6 mg/Lと高濃度の流出であった。降雨強度で5.6 mm/hour以上が15分継続した時に流出に変動が生じたため、これを増水期とした。増水期はアンモニア態窒素比負荷と全リン比負荷の増加が顕著であり、畜産のない集水域との比較から、本調査地の汚濁源は畜産だと考えられる。
Keyword: 畜産排水, 比負荷, 集水域調査GET PDF=04/0408-50.pdf
Establishment of a Nitrogen Cycle Model for a Rural Watershed in Indonesia
Konishi Tomoko [Graduate School of Agriculture Sciences, Utsunomiya Univ.]Goto Akira [Utsunomiya Univ.]Arien Heryansyah [United Graduate School,TUAT]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ.]
インドネシアの農村流域における窒素循環モデルの構築
〇小西 智子 [宇都宮大学大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]アリン ヘルヤンサ [東京農工大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
現代社会が直面する環境問題の多くは、人間活動が与える影響による物質循環構造のバランスの崩れに起因している。本研究では、経済発展に伴う水環境悪化が進行しているインドネシアの農村流域を対象地とし、汚濁負荷の窒素とそれに連動する炭素の挙動に着目して流域単位での窒素循環モデルを構築する。これまでに、現地調査の結果から水質と土壌の季節的変動の傾向を把握している。
Keyword: インドネシア, 窒素収支モデル, 炭素収支モデルGET PDF=04/0408-51.pdf
Measurement of 222Rn concentration in surface water in Northeast Thailand
Hamada Hiromasa [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]Somsak Sukchan [Land Development Department]Mahithon Putiso [Land Development Department]
東北タイ における地表水のラドン濃度測定
〇濱田 浩正 [(独)国際農林水産業研究センター]ソムサック スクチャン [タイ国土地開発局]マヒソン プチソ [タイ国土地開発局]
東北タイでは,地下水は重要な水資源である。その持続的な利用のためには,かん養から流出までの流れを明らかにする必要がある。ラドンは地下水の地表への湧出地点を特定するのに良い指標となる。そこで,本研究は東北タイで地表水のラドン濃度を測定する目的で簡便な測定法を提示し,有効性を検討した後,現地に適用した。東北タイでは,標高の低い地域の地表水のラドン濃度が高く,そこでの地下水の湧出が示唆された。
Keyword: 水質水文, 地下水, 東北タイGET PDF=04/0408-54.pdf
発表番号 8-55
Groundwater Flow Characteristic in Kirakotan Cape Region in Kushiro Sitsugen Wetland
TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]
釧路湿原キラコタン岬周辺の地下水流動特性
〇土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]中矢 哲郎 [独立行政法人 農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
釧路湿原の中でも最も原生的な自然環境が残されているキラコタン岬周辺の地下水流動特性を把握するため,地下水の指標となるラドン濃度の測定,貫入試験,透水試験を行った.ラドン濃度測定より,チルワツナイ川東部に湧水地があり,そこからの流量が河川に寄与していることがわかった.また貫入試験により泥炭層の厚さが概定され,泥炭層下の微地形の起伏が激しいことが確認された.また透水試験では,ハンノキ林域よりも草本群落域の土壌の透水性が約5倍高いということが明らかになった.
Keyword: 釧路湿原, 地下水, 泥炭層GET PDF=04/0408-55.pdf
Historical change of groundwater recharge of paddy field in the Nobi Plains
IMAIZUMI Masayuki [National Institute for Rural Engineering]HARAYAMA Akihiko [Kiso River System Land Improvement Planning and Management Office, MAFF]ISHIDA Satoshi [National Institute for Rural Engineering]TSUCHIHARA Takeo [National Institute for Rural Engineering]
濃尾平野における水田の地下水涵養機能の時系列変化
〇今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]原山 昭彦 [農林水産省木曽川水系土地改良調査管理事務所]石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
濃尾平野では,水道用水,工業用水,建築用水の主に被圧地下水の利用が94%をしめ,農業用水の利用は4%に過ぎない。水田からの地下水涵養は,誘発涵養により被圧地下水へ供給され,水道用水,工業用水等として利用されることにより外部経済を発揮する。この量は,1976年には2億m3/年あったが,揚水量の減少と共に減少し,1986年以降は涵養は起こっていないと考えられる。
Keyword: 地下水涵養機能, 濃尾平野, 外部経済GET PDF=04/0408-56.pdf
発表番号 9- 3
Ways of promoting participation of non-farmers in maintenance and operation of irrigation and drainage facilities.−Case Study of Isawa-heiya Land Improvement District in Iwate Prefecture−
MATSUMURA Akinori [Graduate School of Agriculture,Iwate University]HIROTA Jun-ichi [Faculty of Agriculture,Iwate University]
農業水利施設の維持管理における非農家の参加促進方策−胆沢平野土地改良区を事例として−
〇松村 明昇 [岩手大学大学院農学研究科]広田 純一 [岩手大学農学部]
わが国の農業水利施設の維持管理は受益農家の全員参加により支えられてきたが,農業水利施設に対する農家の意識が薄れ,維持管理作業に人が集まりにくくなっている。他方,農業用水の地域用水としての機能が注目され,非農家も含めた維持管理体制確立も課題となっている。本研究では,地域用水機能増進事業を通じて非農家への啓発活動を意欲的に行っている岩手県胆沢平野土地改良区を対象に,活動内容と成果及び課題を明らかにする。
Keyword: 地域用水, 維持管理, 住民参加GET PDF=04/0409-03.pdf
Construction of the Green Passage in Genbeigawa River (A Project of Groundwork Mishima)
Watanabe Toyohiro [Department of Planning in Shizuoka Prefecture]Hayami Hiroyuki [Sakae Sekkei Consultants]Kato Masayuki [Environment Planners]
グラウンドワーク三島の源兵衛川親水緑道への取り組み
〇渡辺 豊博 [静岡県企画部]速水 洋志 [蟇廟澤]加藤 正之 [訝楼茣超プランナーズ]
グラウンドワーク三島による源兵衛川親水緑道への取組みについて、そのプロセスを段階的に説明する。成功のポイントは、利害者の調整役を担ったグラウンドワーク三島の協働の仕組みづくりであり、農業農村地帯での環境再生の先進的な手法を紹介する。行政とNPOとでは、事業推進の仕組みで何が違うのか、NPOの特性とアイデアとは何か、行政の役割と立場は、協働の仕組みづくりのポイント等の秘訣を解説する。
Keyword: 親水, 生態系, 環境保全GET PDF=04/0409- 7.pdf
発表番号 9-10
Development of multi-functionality of agricultural field at the local level - a case study of growing rape in Goshiki town
Takeyama Emi [Faculty of Agriculture, Ehime University]Kuki Yasuaki [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Miyake Yasunari [School of Human Science and Environment, University of Hyogo]
地域レベルにおける農地の多面的機能開発−兵庫県五色町における菜の花栽培を事例として−
〇武山 絵美 [愛媛大学農学部]九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]三宅 康成 [兵庫県立大学環境人間学部]
兵庫県五色町の菜の花栽培を事例に、地域レベルにおける農地の多面的機能開発プロセス、システム及びその効果を検証した。その結果、地域づくりプロジェクトの多目的化及び地域資源の統合的活用により、農地に多様な役割が期待された結果、地域住民が重要性を実感することのできる多面的機能が開発されており、農地管理への多様な労働力及び資金の活用や農地貸借への合意形成促進等の効果がもたらされていることがわかった。
Keyword: 多面的機能, 農地管理, 地域資源GET PDF=04/0409-10.pdf
A study of Japanese model FACILITATION technique
日本型ファシリテーション技法の研究
〇小泉 泰通 [蠧本水工コンサルタント]
農業インフラ造りに住民参加(P I)による合意形成が米国から導入されたが、まだ有効な手法が確立されていない。米国連邦道路庁で成果をあげている「ファシリテイション(Facilitation) 」の考え方をもとに、我が国の社会・経済条件に合わせて組み立てたジョブ・プランについて述べる。欧米の民主主義と合理性から生まれたVE思考を日本人の感覚に合わせたもので、円滑な合意形成ができる。
Keyword: 住民参加, 合意形成, VEGET PDF=04/0409-11.pdf
発表番号 9-14
The Cultivation Tests of Organic Composts Made from Organic Resources by Plant
ITO Yoichi [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]KOHNO Eiichi [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]IIZUKA Osamu [Junior College, Nihon University ] SASADA Katsuhiro [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]TOKUYAMA Tatsuaki [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]
プラント製造による有機性資源由来の有機肥料の栽培試験について
〇伊藤 洋一 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]飯塚 統 [日本大学短期大学部]笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]徳山 龍明 [日本大学生物資源科学部]
本研究では、微生物利用プラントにより有機性資源から製造された有機肥料の施用効果をさらに追究するために、栽培試験を実施してみた。その成果について報告する。基肥としての価格が従来のものとそれほどに差違のない本有機肥料を施用すると、A品およびB品のような高質の等級の割合が増加し、害虫が発生してもナスの生育力を強くして、1株当たりのナス収量および収益が増大するといえる。
Keyword: 循環型社会, 有機肥料, 栽培試験GET PDF=04/0409-14.pdf
The Problem of Composting Facility and Farmer’s Attitude
Nakamura Masato [National Institute for Rural Engineering]Yuyama Yoshito [National Institute for Rural Engineering]Natsuki Shimizu [National Institute for Rural Engineering]
コンポスト化施設の抱える問題とコンポストに対する耕種農家の意識
〇中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]清水 夏樹 [独立行政法人農業工学研究所]
15箇所のコンポスト化施設ついて実態調査を行い,施設の問題点,コンポストを使用する耕種農家の意識,コンポスト成分について整理した.施設では,赤字経営,副資材の確保,臭気、コンポストの効果が不明確等の問題があった.耕種農家のコンポストに対する認識は様々だが,多くの農家がコンポストを肥料としてではなく,有機物を補給する土壌改良材と捉えており,運搬・散布サービスについても重視していることがわかった.
Keyword: 有機性資源, 農地還元, 施設計画GET PDF=04/0409-18.pdf
Factors to promote Circulative Use of Organic Resources
SHIMIZU NATSUKI [JSPS Research Fellow]YUYAMA Yoshito [National Institute for Rural Engineering]
有機性資源の循環利用を促進するための条件−堆肥化施設へのアンケート調査から−
〇清水 夏樹 [日本学術振興会特別研究員(農業工学研究所)]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
本論は,堆肥利用を促進する条件を明らかにするために,国内堆肥化施設を対象に実施したアンケート調査データから,堆肥製造コスト,堆肥価格及び有機農産物としての販売の有無の回答に影響を与えている変数を抽出し,数量化分析により相対的な影響度合いを把握した.その結果,畜産農家による原料の収集運搬,牧草地への投入がコストを下げており,ゴルフ場での堆肥利用や堆肥肥効の実証,認証等がコスト高となることがわかった.
Keyword: 製造コスト, 堆肥価格, 有機農産物GET PDF=04/0409-19.pdf
A Study of Small Circulation Farms by means of Dietetics and Farmland Engineering ―Calculations of the Farmland and the Forest Area―
小規模循環型農園に関する栄養学的・農地工学的検討 −農地・森林面積の試算−
〇斉藤 正貴 [東京農業大学大学院農学研究科]中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村 正治 [東京農業大学地域環境科学部]
ヒトの生存に必要な「エネルギーと主要栄養素10項目」を充足することを初期前提条件として、ヒトと森林を含めた小規模循環型農園の最適化モデルを開発することを目的とした。今回は方法論として、ヒト・鶏・魚・農作物・緑肥・森林からなる開放系での資源循環モデルについて栄養学的・農地工学的に検討し、静岡県浜松市の環境条件下でヒト一人が生存するために必要な農地面積5.6アール、森林面積2.9アールを試算した。
Keyword: 農地工学, 栄養学, 資源循環GET PDF=04/0409-20.pdf
Methods of farmland consolidation projects to maintain the manor landscape ―Case study on the Ozaki project area in Bungo-Takada city in Oita prefecture―
ITO Tamami [Graduate School of Agriculture, Iwate University.]HIROTA Jun-ichi [Graduate School of Agriculture, Iwate University.]
荘園景観に配慮した水田整備の手法と合意取得 ―大分県豊後高田市田染荘小崎地区を事例として―
〇伊藤 珠美 [岩手大学大学院農学研究科]広田 純一 [岩手大学大学院農学研究科]
水田整備をする上で,これまでのような標準区画の考え方に基づいた画一的な圃場整備ではなく,地域に固有の景観に配慮した水田整備が求められている。 筆者らはこれまでに景観に配慮した水田整備の研究を進めているが,本報では,国内有数の貴重な荘園遺跡である田染荘の発祥の地であり,中世の景観を色濃く残している小崎地区における荘園景観に配慮した水田整備の手法と農家の合意取得について報告する。
Keyword: 水田整備, 景観保全, 合意取得GET PDF=04/0409-21.pdf
Planning of Land Consolidation to Conserve Cultural Landscape of a Medieval Manor in Hondera-Area of Ichinoseki City in Iwate Prefecture
HIROTA Junichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]ITO Tamami [Japan Green Resources Agency]
一関市本寺地区における荘園景観に配慮した水田整備計画の立案
○広田 純一 [岩手大学農学部]伊藤 珠美 [緑資源機構]
岩手県一関市本寺地区は,古くは骨寺村と記された平泉中尊寺の経蔵別当領(荘園)であり,陸奥国骨寺村絵図と呼ばれる2枚の荘園絵図(重要文化財)が残されていることで有名である。筆者らは,荘園景観の保全と基盤整備のあり方を検討する「骨寺村荘園遺跡整備委員会」に加わり,荘園景観の保全を可能とする基盤整備の方法を検討してきた。本報告では,1)従前の区画割を全面的に更新する従来型整備,2)畦畔撤去のみにとどめる保全型整備,3)両者の中間型整備の3つの計画案を作成し,比較検討した。
Keyword: 圃場整備, 景観保全, 荘園景観GET PDF=04/0409-22.pdf
Local colors estimation using surface soils −Additional local data−
Mizuhune Shinsuke [Mie University]Ohno Ken [Mie University]Fukuoka Kayoko [Mie University]
表土色を利用した地域色の推定 −地域データの追加−
〇水船 慎介 [三重大学]大野 研 [三重大学]福岡 加代子 [三重大学]
「土の色」に着目し、地域の色として利用できないかということを検証する。我々の過去の研究では、三重県全域から111点の表土サンプルを採取し、測色を行った。そして、採取したデータのクラスター分析等で表土色の地域性の検定を行った。しかし、統計的な検定では土の色が地域の色となることを断定するには至らなかった。サンプル数が少ない、測色技術といった問題点を克服するために、新たに表土サンプルを追加採取した。
Keyword: 景観, 地域色, 風土GET PDF=04/0409-24.pdf
Suitable Shape of Paddy Field for Grazing
ARITA Hiroyuki [Niigata University]
水田放牧に適した圃場形態
〇有田 博之 [新潟大学]
耕作放棄田の放牧による粗放管理に注目し、放牧の下で復田が容易な状態を維持するための条件を整理するとともに、必要となる土地改良について論じた。放牧による農地管理は.Ε靴瞭訝廖↓∨匣配置の工夫、E效浪良がの三者が一体的に行われることが不可欠の条件である。重点的対応が必要な土地改良は、)〔未悗両段設置、牛道の確保、G喊綢从等である。
Keyword: 耕作放棄地, 粗放管理, 電気牧柵GET PDF=04/0409-26.pdf
A Study on Commonization Model Formulation from Viewpoints of Participation Level to Woodlands Use and Management by Inhabitants
OTA Miki [Graduate School of Agriculture, IBARAKI Univ.]KOBAYASHI Hisashi [School of Agriculture, IBARAKI Univ.]
住民の関わり方に着目した林地の共用構造のモデル化
〇太田 未来 [茨城大学大学院農学研究科]小林 久 [茨城大学農学部]
農村地域の林地の保全・維持のために、所有者・地域住民を含めた林地を共用するという立場から、埼玉県三富地域の林地への来訪者を対象に実施したアンケート結果から、共用構造および共用化を考察した。対象である林地と所有者を軸に、住民の林地に対する認識、規則の必要性、林地の利用管理活動への参加意欲を加味して、私論的に林地の共用構造のモデルを提示した。さらにこのモデルに基づいて、共用化プロセスを検討した。
Keyword: 共用化, コモンズ, 林地GET PDF=04/0409-30.pdf
Agroforestry in Japan using Terrestrial Information
HASHIMOTO Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]NISHIMOTO Keiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]YAMASAKI Ryu-taro [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]NARIOKA Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]
気候・地形情報による日本型アグロフォレストリの研究
〇橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]西本 恵子 [岡山大学環境理工学部]山崎 龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]成岡 市 [三重大学生物資源学部]
現在,日本の農業は過疎化や後継者不足といった多くの問題に直面している.農地の持続性を高めると共に,その改廃や耕作放棄を抑制することは,重要な課題である.一方,土地資源の持続性を高め,自然環境と人間環境が共生できるような土地利用方式として「アグロフォレストリ」がある.本報では,農業利用できる気候・地形情報解析の手法の試作と,それを用いた日本におけるアグロフォレストリの適用性について考察を行った.
Keyword: 日本型アグロフォレストリ, 気候・地形情報解析法, アメダス・メッシュ化データGET PDF=04/0409-31.pdf
A Case Study of Labor Requirement and Income at the Terraced Rice-paddy
SAKUMA Taiichi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]OHASHI Yuko [Chodai Co.Ltd ]
棚田における必要労働時間と収入(事例報告)
〇佐久間 泰一 [筑波大学農林工学系]大橋 由布子 [長大]
棚田は,日本の原風景として,また伝統文化と生物多様性の宝庫として,近年高い評価を得ている。一部の棚田では,政府の中山間直接支払い制度が適用され,さらに,オーナー制やトラスト制などの各種の援農制が実施されている。しかし,圃場や関連する施設の条件がきわめて劣悪で,棚田の持続的保存はきわめて困難なことである。ここでは単位面積当たりの必要労働時間と地権者または作業者の収入の内容の一例を報告する。
Keyword: 棚田, 生産基盤, 援農制GET PDF=04/0409-32.pdf
発表番号 9-35
The Users'Property and their State of Use of the Allotment Garden -In Case of Kasama Kleingarten-
FURUYA Takehiko [IBARAKI University]MAKIYAMA Masao [IBARAKI University]
滞在型および日帰り市民農園利用者の属性・利用実態の比較 −笠間クラインガルテンを事例として−
〇古屋 岳彦 [茨城大学農学部]牧山 正男 [茨城大学農学部]
滞在型市民農園が持つとされる地域活性化効果の検証の前段階として、滞在型および日帰り市民農園を併設した茨城県の笠間クラインガルテンを対象に、両市民農園利用者の属性および地元住民との交流などに着目した利用実態を比較した。その結果、両者の来訪形態や利用状況および交流実態が異なっていた。それにより宿泊施設の有無による滞在時間や利用目的の違いが、属性や交流環境に強い影響を与えていることが明らかになった。
Keyword: 滞在型市民農園, 日帰り市民農園, 交流GET PDF=04/0409-35.pdf
発表番号 9-39
The Attributes and the Views of the Customers who Buy Local Farm Products
MAKIYAMA Masao [College of Agriculture, Ibaraki University]MITOMI Yoshimasa [College of Agriculture, Ibaraki University]
地場産農産物購入者の属性と意識
〇牧山 正男 [茨城大学農学部]三富 良正 [茨城大学農学部]
直売所の発展のためには,その質的・量的整備と同時に,購入客の増加および安定的確保が求められる.このうち主に後者に関する基礎検討として,スーパーの地場産農産物直売コーナーに着目し,その購入客の属性・意識に関するアンケートを行った.結果として,地場産品のイメージを重視して購入している「中身重視層」と,一般野菜との比較の上に購入を選択している「外観重視層」とで,年齢や購入頻度等が異なることを把握した.
Keyword: 直売所, 地場産農産物, 購入者の意識GET PDF=04/0409-39.pdf
Study about regional revitalization, based on farmer's restaurants
Kato Koh [Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]Taniguchi Ken [Faculty of Agriculture and Life Sience, Hirosaki University]
農家レストランへのニーズと”食文化”を生かした地域活性化に関する研究
〇加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]
食の安全性に対する関心の高まりや、いわゆる”スローフード”の流行に伴い、伝統的な農村の食文化が都市住民、特に若い世代を中心に注目されつつある。 本研究では、このようなニーズを捉え農村振興に繋げる一つの方策として農家レストランに着目し、利用者、経営者の視点からのアンケート、聞き取り調査をもとに、食文化を中心とした地域活性化の可能性を検討した。
Keyword: 地域振興, 農家レストラン, GET PDF=04/0409-40.pdf
Consumer's preference for rice produced in harmony with considering ecosystem
AIZAKI Hideo [National Institute for Rural Engineering]
生態系との調和に配慮して生産された米に対する消費者の評価
〇合崎 英男 [独立行政法人農業工学研究所]
本報告では,選択実験を利用して生態系との調和に配慮して生産された米(エコ米)に対する消費者の評価を定量的に分析した。茨城県水戸市の304世帯から得られたデータに基づき分析した。分析結果から,通常の生産方法によるコシヒカリの価格(4522円/10kg)を基準として,エコ米価格を3割増に設定すると26%から11%ほどの世帯が購入意向を持つとの結果が得られた。
Keyword: 生態系との調和, 消費者評価, 選択実験GET PDF=04/0409-42.pdf
発表番号 9-43
Migration in the Prime of Life at Rural Regions
HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]SAITOH Susumu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
農村地域における壮年期の人口移動
〇林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
「U,J,Iターン」促進を考えるために,壮年期の人口移動の傾向を明らかにした。分析対象は京都府下44市町村,市町村単位,1995年〜2000年である。参考のため,若年層の人口移動も示した。その結果,(1)府の中部の場合,就職や結婚により一気に転出して,その後,少しずつ回復していること,(2)丹後半島や府南東部では,転出超過が続いていることがわかった。
Keyword: 純移動率, 壮年期, GET PDF=04/0409-43.pdf
発表番号 9-44
Rural-to-Urban Migration of the Young Male and the Industrial Structure, focused on the 3rd Industry
SAITOH Susumu [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
農村地域における若年層男性の人口移動と産業構造 −第3次産業を中心に−
〇齋藤 晋 [京都大学大学院農学研究科]林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
農村地域での若年層の定着促進のために,純移動率を指標として若年層の人口移動と産業構造(特に第3次産業の業種)との因果関係を調べた。各業種への就業者比率を用いて因子分析を,その後,その因子得点を説明変数に,純移動率を目的変数にとって重回帰分析を実行した。その結果,農林業とのバランスを考えながら,第3次産業の中でも有形の財貨を扱う業種への就業機会の創出を図ることが効果的であることが示唆された。
Keyword: 純移動率, 若年層, 産業構造GET PDF=04/0409-44.pdf
A preliminary study of neighborhood association in urbanizing rural districts
Hideki MAEKAWA [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]HAYASHI Naoki [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]TAKAHASHI Tsuyoshi [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
混住化の進行と町内会の運営に関する予備的考察
〇前川英城 [京都大学大学院農学研究科]林 直樹 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
まちづくりにおいて近年重視されている地域住民組織のうち,混住化の進む都市近郊農村の町内会に着目し,運営上の問題点をみると,町内会長の負担の大きさが最も多いことがわかった.次に,負担が大きいという問題と関係のある問題を調べたところ,町内会活動に参加する住民が同じという問題が関係していることがわかった.町内会長の負担の緩和を図るためには,活動の実施方法や内容を再度検討する必要がある.
Keyword: 混住化, 町内会, GET PDF=04/0409-45.pdf
発表番号 S01- 1
Lives,Life,Living and Material Cycle
Mitsuno Toru [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
生物,生命,生きている系と物質循環
○三野 徹 [京大大学院農学研究科]
新しく改革が予定されている学術会議の中で,農業土木学が所属する予定である生命系における農業土木学の位置づけを明確にするために,「資源と環境」,「生命と生物」の視点から整理を試みた.
Keyword: 生物, 生命, 生きている系GET PDF=04/04S01-01.pdf
発表番号 S01- 2
Science for soil-cosm ーAs a core of material circulationー
MIYAZAKI TSUYOSHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences]
土壌圏の科学ー物質循環の要としてー
○宮 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
土壌中では物質循環が不断に行われており、この循環を明らかにするためには、蓄積された土壌物理の手法と知識に加えて化学や生物学との連携・協力が不可欠であることを、具体的な研究課題に即して論じた。特に、微生物が関与する物質移動、植物との相互作用を伴う物質移動、不均一な物質移動などのモデリングの重要性を指摘した。なお、同じ論点で近隣諸学会で行われた議論の結果に鑑み、農業土木学には先取的使命があることも併せて主張した。
Keyword: 物質循環, 微生物, 土壌汚染GET PDF=04/04S01-02.pdf
発表番号 S01- 3
Prospecting the Study of Region-based Organic Material Cycle
YUYAMA YOSHITO [National Institute for Rural Engineering]TAKEUCHI MUTSUO [National Institute for Rural Engineering]MIYAMOTO KOICHI [National Institute for Rural Engineering]
有機物循環に係わる地域診断研究から見えてくる「いのちと共生」の大切さ
○柚山 義人 [(独)農業工学研究所]竹内 睦雄 [(独)農業工学研究所]宮本 幸一 [(独)農業工学研究所]
バイオマス資源利活用のための研究開発は,物質循環科学がその土台を支える必要がある。基礎研究と事業化に直接結びつく実用化研究には「死の谷」がある。環境問題の解決と農のポジション確保のために,「農林水産バイオリサイクル」のようなターゲット・ドリブン型の研究プロジェクトへ,物質循環の基礎研究をされておられる諸氏から蓄積された成果が直接的に使える形で提供されると,農業土木の学術は発展する。
Keyword: バイオリサイクル, バイオマス, 物質循環GET PDF=04/04S01-03.pdf
発表番号 S02- 2
Towards the creation of attractive and unique rural villages in Japan : 'Scenic Rural Village PLAN 21' and the Landscape Law
Saitoh Masamitsu [Rural Development Bureau, Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]
水とみどりの「美の里」プラン21と景観法の制定について
○齊藤 政満 [農林水産省農村振興局]
個性ある魅力的な農山漁村づくりに当たっての今後の施策の展開方向として、農林水産省が平成15年9月に公表した「水とみどりの『美の里』プラン21」と、農山漁村等における良好な景観の形成を進めるための「景観法」の制定等、農村景観を巡る最近の施策についてご紹介する。
Keyword: 農村景観, 農村振興, 規制制度GET PDF=04/04S02-02.pdf
発表番号 S02- 8
景観シミュレータを活用した住民参加景観づくりの実践
農村づくりの活動プロセスを、関心→参加→発見→理解→創出の5つの段階に構築し、舞鶴市与保呂集落に対して、このプロセスに基づいた実践的な地域環境づくりを展開した。その結果、本プロセスが有効に機能したことを示すとともに、この中で景観シミュレータを活用した取り組みが住民参加型地域づくりの推進に有効であることを述べ、今後、ケーススタディを通して、地域に適合したプロセスの構築手法を検討する必要があることを指摘した。
Keyword: 住民参加, 景観整備, 景観シミュレータGET PDF=04/04S02-08.pdf
発表番号 S02- 9
Procedural Defects in Operation of Planning and Zoning Ordinance
HASHIMOTO SHIZUKA [JSPS Research Fellow]SATO YOHEI [Tokyo University of Agriculture]
まちづくり条例の運用における問題
○橋本 禅 [日本学術振興会特別研究員]佐藤 洋平 [東京農業大学]
近時の景観関連施策への関心を背景に,今後も基礎自治体の自主条例にもとづく景観及びその基盤を成す土地利用の整序への期待が益々高まることが予想される.しかし,自主条例はその新進性が注目される一方で,運用に関わる問題の検討は十分に行なわれていないのが現状である.本報では,事例自治体における自主条例に基づく計画策定を対象として,条例・施行規則等により与えられる制度的枠組と運用実態との乖離と,両者の乖離が惹起する問題について検討する.
Keyword: 住民参加, 自主条例, 手続的瑕疵GET PDF=04/04S02-09.pdf
発表番号 S04- 1
Progress of PAWEES: Past, Present, and Future of Paddy and Water Environment Engineering
Sato Yohei [University of Tokyo, Graduate School of Agriculture and Life Science]Matsuno Yutaka [Kinki University, School of Agriculture]
PAWEESの進捗状況:過去、現在、将来の水田・水環境工学
○佐藤 洋平 [東京大学 大学院]松野 裕 [近畿大学 農学部]
2004年は国連ライスイヤーと認定されたように、食糧安定供給、貧困削減、環境保全の観点から水田稲作の重要性が国際的にも認知されてきている。そのようななかでアジアの国を中心に2003年に発足されたPAWEESは、現在までにその短期目標を達成してきた。本稿は、PAWEESの発足以来の成果及び現状について報告したものである。さらに、水田・水環境工学のさらなる発展のための将来の展望について考察を加えた。
Keyword: PAWEES, PWE, 水田・水環境研究GET PDF=04/04S04-01.pdf
発表番号 S04- 3
Difference of Paddy Rice from Non-Paddy Crops in Water Management and Distribution
Yoshiyuki,SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Kazumi,YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]Naoki,HORIKAWA [National Institute for Rural Engineering]
水管理・水配分における水田稲作と畑作の違いについて
○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]山岡 和純 [独立行政法人 農業工学研究所]堀川 直紀 [独立行政法人 農業工学研究所]
地球規模または流域規模で,食料生産に及ぼす水管理,水配分の影響解明を行うためにモデル化を進めている.用いるモデルが畑作を主体とした知見を基にしているために,水田主体流域への適合性が懸念される.そこで,水管理,水配分において水田と畑の違いを抽出し,モデルの改善に資する.これにより,モデルの改善が行われ,適合性が向上することが期待される.対象流域はメコン川である.
Keyword: 水管理, メコン川, 水配分GET PDF=04/04S04-03.pdf
発表番号 S04- 7
A Study on On-Farm Irrigation Development and Management in the Kingdom of Cambodia
Masaaki Nomoto [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]Shinobu Sakai [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage]
カンボジアにおける農民参加型末端水路整備について
野本 雅昭 [(財)日本農業土木総合研究所]友正 達美 [農業工学研究所]○境 忍 [(財)日本農業土木総合研究所]
アジアモンスーン地域各国における水田灌漑地域で、末端水利施設の整備が不十分である地域を対象とした、低コストで水を効率的に利用することが可能な末端水利施設の整備手法および農民参加型の水管理手法の開発を目的とした調査を行っている。本調査でカンボジアにおいて構築した末端水路は農民に受け入れられつつある。これをさらに効果的に機能させるには、農民の水管理組織を育成し上下流の協力体制を確立する必要がある。
Keyword: 灌漑, カンボジア, 水管理GET PDF=04/04S04- 7.pdf
発表番号 S05- 2
Some topics on criteria and investigation of JABEE
KOGA Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]
JABEEの審査基準と審査をめぐって
○古賀 潔 [岩手大学農学部]
講演者の審査の経験に基づき,JABEE審査基準にかかわるいくつかの問題点を議論した。デザイン能力は卒業研究で養成されるか,双方向のコミュニケーション能力の養成,シラバスの改善方法,教員の教育貢献評価法の模索,学習教育目標の達成度の評価の難しさ,編入学生の単位互換の難しさ,教育点検システムの実施と改善効果の確認の必要性,等について述べた。
Keyword: JABEE, 審査基準, 審査GET PDF=04/04S05-02.pdf
発表番号 S05- 3
Contact Time
Naknao Yoshisuke [Faculty of Agriculture,Kushu University]
技術者倫理の効果的な講義形式と評価方法
技術者倫理教育はJABEEの試行、本審査の流れの中で、確実に各大学・各高等専門学校で定着しつつある。また倫理的問題に関わる事故・事件が多発する状況にあって継続教育においても技術者倫理教育の重要性が認識されてきた。このように技術者倫理教育が定着しつつある現段階での教育現場における課題は、到達目標レベルの設定、効果的な講義方法、Outcomesの評価方法である。
Keyword: JABEE, 技術者倫理, 教育評価GET PDF=04/04S05-03.pdf
発表番号 S05- 4
Establishment of Learning and Educational Objectives
Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture,Kobe University]
学習・教育目標の設定について
○内田 一徳 [神戸大学農学部]
本報告では、JABEE認定審査において最も重要とされる学習・教育目標の設定について、過去の経験を通して、いくつかの注意すべき事柄についてまとめるとともに、その設定手順例を提示した。
Keyword: JABEE, 認定基準, 学習教育目標GET PDF=04/04S05-04.pdf
発表番号 S07- 3
Kobayashi Akira [Kyoto university]
アイデアの創出と全体的理解の促進のために−力学教育と地盤工学からの試み−
○小林 晃 [京都大学]
現在の学生の物造りに対する興味の消失を考えると,如何に知識の連携がなされて全体の工学的目的が達成されるのかを教え,物を造ることの面白み,難しさを考えさせることが必要である.そのような現状を鑑み,現在試みている課題探求型の設問例を示し,その目的について述べる.
Keyword: 教育, 問題解決, 力学GET PDF=04/04S07-03.pdf
発表番号 S07- 5
Outline of Training on Agricultural Engineering
hirayama masahiro [National Institute for Rural Engineering]
農業工学技術研修の概要
○平山 真大 [(独)農業工学研究所]
(独)農業工学研究所では、農業土木技術者の技術力向上と所研究成果の普及を図るため技術研修を実施しており、平成15年度は21研修コースを実施、493名が受講しました。技術研修は、社会・現場ニーズに対応した、所内研究者等を講師とする講義、実験、演習、現地研修、討論・発表会等の体系的・参加型カリキュラムが特徴で、アンケート及びテストにより研修効果を確認し、継続教育として技術研鑚を図ります。
Keyword: 農業土木教育, , GET PDF=04/04S07-05.pdf
発表番号 S07- 6
Thinking of education in a university as a post doctoral fellow
Ippei Iiyama [Graduate School of Agricultiure, Hokkaido University]
若手研究員として大学教育について思うこと
○飯山 一平 [北海道大学大学院農学研究科]
研究員の視点から、大学の研究室における専門教育活動の一例を提示し、主体的な若手の育成には、教わる側、教える側の双方に、研究課題を進める上での自由度および課題における忌憚ない議論が必要であることを主張した。また、現在の教育資源は、大学、大学院における定員分の人材育成には不足となるおそれがあること、および若者に対して魅力ある進学先の提供は、教育手法の合理化のみでは難しいことが考えられた。
Keyword: 主体性, 研究教育活動の自由度, GET PDF=04/04S07-06.pdf
発表番号 S07- 8
Nougyo doboku education from a distance, part2
Kosuke Noborio [Iwate University, Faculty of Agriculture]Kazunari Fukumura [Utsunomiy University, Faculty of Agriculture]Kazunari Fukumura [Utsunomiy University, Faculty of Agriculture]Kosuke Noborio [Iwate University, Faculty of Agriculture]
海外から見た日本の農業土木教育2
○登尾 浩助 [岩手大学農学部]福村 一成 [宇都宮大学農学部]○福村 一成 [宇都宮大学農学部]登尾 浩助 [岩手大学農学部]
「農業土木のイノベーションを考える」のテーマのもとで、「海外から見た農業土木教育」について、米国での経験をもとに感じた事、気付いた事などを述べた。パート1ではポスドク職についてを中心に、ポスドクを雇う側、今後ポスドクをやる側それぞれについて言及した。パート2では大学の授業に関連した違いを学生の意欲、教員側の講義へ姿勢、講義時間数などの面から述べた。
Keyword: 教育, 授業, 農業土木GET PDF=04/04S07-08.pdf
発表番号 S07- 9
Nougyoudoboku' in Global Environment Study
NAGANO Takanori [Researh Institute for Humanity and Nature]
地球環境学における農業土木
○長野 宇規 [総合地球環境学研究所]
学の大系が地域環境科学から地球環境学に展開する中,農業土木の立脚点と必要な教育について述べた.農業土木が対象とする農業や地域環境は,地球環境学の中では中位のスケールであり,人間活動との相互作用が多様かつ変化の速度が速い.これに取り組むには,歴史的観点を持ち,他分野との連携を意識した柔軟な方法論の模索が大切である.教育においても,論理的思考に重点をおき,自由度と自主性を高める努力が必要である.
Keyword: 地球環境学, 論理的思考, GET PDF=04/04S07-09.pdf
発表番号 S08- 1
The Farm Road Improvement Example of Hokkaido 〜 The Measure against Soft Ground and Consideration of Environment
HISAMOTO_Kazuhiro [Rumoi Subprefectural Office of Hokkaido Government ]
北海道の農道整備事例 〜軟弱地盤対策と環境への配慮
○久本 和博 [北海道留萌支庁]
北海道における環境に配慮した農道整備として、釧路湿原国立公園の一部をとおる広域農道釧路東地区について、湿原環境に配慮した様々な工法の事例を報告する。 また、湿原の軟弱地盤対策についても、プレロード工法等を実施しており、併せて報告する。
Keyword: 道路計画・整備, 軟弱地盤対策, 環境保全GET PDF=04/04S08-01.pdf
発表番号 S08- 2
Study of Application to the Cold, Snowy Region of Semi-Hot Asphalt Technology
EMUKAI_Toshifumi [Tokyo University of Agriculture]TAKEUCHI_Yasushi [Tokyo University of Agriculture]MAKI_Tsuneo [Tokyo University of Agriculture]
セミホット型アスファルト舗装工法の積雪寒冷地への適用
○江向 俊文 [東京農業大学]竹内 康 [東京農業大学]牧 恒雄 [東京農業大学]
近年、世界的な環境保全の機運の高まりなどを背景に、我が国においても各産業分野で省エネルギーおよびCO2排出量の削減が強く求められている。一方、景気の低迷などによる財源不足などにより、政府は財政構造改革の一環として公共事業費の削減を進めている。これにより、環境負荷軽減やコスト削減に寄与する舗装技術が求められている。このような状況の中で、常温舗装技術研究会では、1999年よりセミホット型アスファルト混合物(以下、セミホット混合物)の開発を行い、これまで約2,000屬了邯鎧楾を行い実用化するに至った。本文で
Keyword: アスファルト舗装, 省エネルギー, CO2削減GET PDF=04/04S08-02.pdf
発表番号 S09- 1
Education, research, and application with a simulation program for water flow and solute transport in soils, “HYDRUS”
Toride Nobuo [Mie University]Cho Horoyuki [Saga University]
土中水分・塩分移動予測汎用プログラムHYDRUSを用いた教育・研究 と応用
○取出 伸夫 [三重大学生物資源学部]長 裕幸 [佐賀大学]
米国農務省より公開されている土中水分・塩分移動予測汎用プログラムHYDRUSについて概要と特徴を示し,HYDRUSを用いた大学院講義の事例,研究への適用事例や翻訳演習書の利用法,ホームページに公開している演習例題等を紹介する。そして,汎用プ ログラムを道具として教育・教育に効率的に用いる際の注意点,実務への応用,また技術者と大学の連携の可能性について議論を行う。
Keyword: 2次元土中水分・塩分移動, シミュレーション, 教育GET PDF=04/04S09-01.pdf
発表番号 S09- 2
Inverse estimation of Soil Hydraulic Properties with HYDRUS-2D
HYDRUS-2Dを用いた逆解析による水分移動特性値の推定
土中の養分、農薬、塩類などの化学物質の移動を予測するために、数値シミュレーションの入力データとして、不飽和透水係数や土壌水分保持曲線などの水分移動特性値が必要である。本研究は、企画セッション「土中水分・塩分予測汎用HYDRUSを用いた教育・研究と応用について」に参画して、その中で、逆解析による水分移動特性値の推定について、具体的な事例として、多段階吸引抽出法、定水頭浸潤逆解析法、などを紹介するものである。
Keyword: 不飽和透水係数, 土壌水分保持曲線, 逆解析法GET PDF=04/04S09-02.pdf
発表番号 S09- 4
Analysis of tension-infiltrometer data by using DISK program
Nishimura Taku [Tokyo University of Agriculture and Technology]
DISKプログラムを用いた負圧浸入計データの解析について
○西村 拓 [東京農工大学]
逆解析を用いて負圧浸入計の積算浸入量データから土壌の物質移動特性値を推定するDISKプログラムを試用した。DISKプログラムは、Hydrus−2Dのサブセット版で、入力値を限定することで容易に使用することができるようにしたものである。東京農工大学FS圃場における測定を適用した結果、土の構造等条件に応じて多少の注意は必要であるが、他の測定法による結果と比較的良い一致を示した
Keyword: 原位置試験, 負圧浸入計, 移動特性値GET PDF=04/04S09-04.pdf
発表番号 S10- 2
Visual expression of water hummer
Nakamura Kazumasa [Independent Administrative Institution, Civil Enginnering Reserch Institute of Hokkaido]Dohi Satoshi [Abashiri Deevlopment and Construction Department, Hokkaido Regional Development Bureau]
水撃圧伝播の視覚的表示
○中村 和正 [独立行政法人北海道開発土木研究所]土肥 諭志 [北海道開発局網走開発建設部]
水撃圧の入門的説明は、上流に水槽を持つ均一な口径の管水路で、末端のバルブを開閉するといった単純な事例でなされる。しかし、現実の管水路では、多様な配管に多数のバルブ類が設置されており、水撃圧伝搬状況や最大水撃圧の発生場所を想像することは容易ではない。この報告では、実管路における水撃圧実験結果を共同実験者である現場事業所の技術者へ説明するにあたり、理解を容易にするために試みた動画化について述べる。
Keyword: 水撃圧, 管水路流れ, GET PDF=04/04S10-02.pdf
発表番号 S10- 5
Experimental Simulation of Water Route Changes in a Small-sized Flume
Miwa Hajime [Faculty of Agriculture, Iwate University]Du Heqing [United Graduate School of Agricultural Sciences, Iwate University]
小型模型水路によるミオ筋変動の再現実験
○三輪 弌 [岩手大学農学部]杜 河清 [岩手大学大学院連合農学研究科]
取水堰の位置選定や設計では,河川改修計画に定められた新河道における将来のミオ筋変動を予測する必要がある.小型模型水路において砂礫堆の形成・形状変化を再現できる実験手法の開発を進め,明瞭な単列砂礫堆が形成されている新潟県羽越荒川の例にとって1/1000 縮尺の模型水路において再現実験を試みた.3種類の水路床粒子について,2パラメータ(u*/u*c,BI/H)を揃えると現地の砂礫堆がほぼ再現できることが分かった.
Keyword: 小型模型実験, 砂礫堆, 頭首工GET PDF=04/04S10-05.pdf
発表番号 S11- 1
Yoshiyuki,SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
Keyword: , , GET PDF=04/04S11-01.pdf
発表番号 S12- 1
Conservation of biodiversity in agroecosystem as viewed from plant ecology
KADONO YASUROU [Kobe Univ]
農業生態系における生物多様性の保全−植物生態学の立場から−
○角野 康郎 [神戸大学]
レッドデータブックに挙げられた絶滅危惧種には、畦畔や水田、ため池などに生育する植物が数多く含まれる。農業の近代化や伝統的な維持管理の衰退によって生育環境が減少もしくは変化したことが最大の原因である。その実態を紹介するとともに、水田の基盤整備事業の中で畦畔植生の保全と復元の試みとして取り組まれた表土扱いの成果を報告する。
Keyword: 絶滅危惧種, 保全, 表土扱いGET PDF=04/04S12-01.pdf
発表番号 S12- 3
Overview of Paddy Field Ecological Engineering
OKUSHIMA SHUJI [National Institute for Rural Engineering]OSARI HIROSHI [National Institute for Rural Engineering]
環境配慮の現状と展望
○奥島 修二 [(独)農業工学研究所]長利 洋 [(独)農業工学研究所]
土地改良法の改正により全ての農業農村整備事業が自然と共生する田園環境の創造に貢献する事業内容に転換され、環境との調和が具体的取り組みとして求められることとなった。そこで、農業農村整備事業で環境との関連の深い面工事を主とする圃場整備を軸として、農業土木と生態とのかかわりと展開方向を模索する。
Keyword: 農業土木, 圃場整備, 水田生態工学GET PDF=04/04S12-03.pdf
発表番号 S12- 4
On the road map for planning of rural land and water development project with special emphasis on conservation of fauna and flora
NAKAKUKI GENICHI [Tochigi Pref] MIZUTANI MASAKAZU [Utsunomiya Univ] HUJISAKU MASAAKI [Utsunomiya Univ]
農業農村整備事業の計画プロセスのあり方−環境との調和に配慮した取り組みとして−
○中茎 元一 [栃木県農務部]水谷 正一 [宇都宮大学]藤咲 雅明 [宇都宮大学]
「環境との調和への配慮」が事業実施の原則に据えられて丸2年が過ぎ、各種の手引きが発行されているが、現場における担当者のとまどいは、農業土木技術以外の各種ソフト技術にあることが分かってきた。本報告は、計画プロセスのあり方を環境アセスメントの手法と精神を取り込んで、実現可能な取り組みとした提案と、住民参加(ソフト)の工程をともに示す。
Keyword: 環境影響評価, 新手法, GET PDF=04/04S12-04.pdf
発表番号 S13- 2
Preservation plan of Lefua Echigonia in a land consolidation project implemented at hill-bottom paddy field
NAKAKUKI Genichi [Tochigi Pref]SUGIHARA Chikako [TOA SURVEY Co. Ltd.]
谷津田の圃場整備事業におけるホトケドジョウの保全計画
○中茎 元一 [栃木県農務部]杉原 知加子 [東亜サーベイ(株)]
谷津田を主な生息環境としているホトケドジョウに関して、その生活史を調査した結果を基に従来型の圃場整備工事による影響を予測し、その対策を検討した。具体的には、室内実験による水田と水路をつなぐ魚道の構造と素材の選定、具体的なミティゲーション手法(生息地存置による影響回避、工事時の負荷の軽減、水田−水路のネットワーク化による影響の最小化など)を検討し、保全計画案を示した。
Keyword: 谷津田, ホトケドジョウ, 生活史GET PDF=04/04S13-02.pdf
発表番号 S13- 3
Life cycle of Lefua echigonia in Hill-bottom paddy fields-A Case Study of Farm Land Consolidation District, Arakawa Nanbu, Tochigi Pref.-
SUGIHARA Chikako [TOA SURVEY Co. Ltd.]NAKAKUKI Genichi [Tochigi Pref]
谷津田におけるホトケドジョウの生活史―栃木県荒川南部圃場整備事業地区を事例として―
○杉原 知加子 [東亜サーベイ(株)]中茎 元一 [栃木県農務部]
栃木県荒川南部地区の谷津田において,圃場整備前の平成14年度と15年度に生息生物の現況調査および精査を行い,ホトケドジョウの生活史を推定した.ホトケドジョウの成魚は5・6月に水路から水田へ移動し,主に水田で産卵することが分かった.仔稚魚は水田で生育し,中干しの減水に伴い水路から水田へ移動した.また,当水域と下流側の水域間を遡上・降下移動し,冬季は水路の深みや水域全体に分散して越冬していると推察された.
Keyword: 谷津田, ホトケドジョウ, 生活史GET PDF=04/04S13-03.pdf
発表番号 S13- 4
Life history of Hotokedojyou Leufa echigonia in a irrigation stream
MORIYAMA Takumi [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of A&T]HUJISAKU Masaaki [Ecosystem Conservation Society. JAPAN]MIZUTANI Masakazu [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]GOTO Akira [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
農業用小河川におけるホトケドジョウの生活史
○守山 拓弥 [東京農工大学大学院連合農学研究科]藤咲 雅明 [(財)日本生態系協会]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
本研究の対象のホトケドジョウは環境省のRDBにより絶滅危惧粁爐忙慊蠅気譴討りその生息地が急速に減少しつつある。そこで、農業用小河川における本種の移動形態を調査することによりその保全策の検討を行った。調査方法としては、電気ショッカー調査、トラップ調査および個体識別標識による調査をおこなった。その結果、本種は湧水の湧出開始および枯渇時期前後において移動行動を行うことおよび、それらの移動範囲が明らかになった。
Keyword: ホトケドジョウ, 移動, 個体識別GET PDF=04/04S13-04.pdf
発表番号 S14- 1
Hillyland Agriculture Form Aspects of Environmental Effects
INOUE_Hisayoshi [National Agriculture and Bio-oriented Research Organization]SATO_Taichirow [Kochi University]NARIOKA_Hajime [Mie University]
中山間地農業からの水土里環境保全に関わる循環機能への提唱
○井上 久義 [(独)農業・生物系特定産業技術研究機構]佐藤 泰一郎 [高知大学農学部]成岡 市 [三重大学生物資源学部]
本企画では、中山間地を「流域、農村、農業、農地」の形態について、対象を広範囲にすることによって、多目的・多視野に検討を行う。そして、中山間地の望ましい循環機能の保全について土壌物理・化学的とらえようとするものである。本企画は、地域発展のために、地域の特性を活かした、中山間地農業について研究を行うことから、農業全体の持続性を維持するための客観的・定量的な評価をするために問題提起を行う。
Keyword: 中山間地農業, 地域再生, 多面的機能GET PDF=04/04S14-01.pdf
発表番号 S14- 3
Resent Recession of the Agricultural Land Use and its Future Prediction in the Hilly and Mountainous Areas
ENDO_Kazuko [National Instisute for Rural Engineerring]
中山間地域における農地利用の後退と将来予測
○遠藤 和子 [農業工学研究所]
中山間地域における農地利用の後退を農地保全計画の課題として捉えなおし,計画を策定する上で将来の農地利用の方向性を見極めていく方法として農地利用の予測方法について報告する。
Keyword: 傾斜地水田地帯, 農地保全計画, 農地利用シミュレーションGET PDF=04/04S14-03.pdf
発表番号 S14- 5
Agroforestry for Land Use and Traditional Agriculture in Japan
NARIOKA_Hajime [Faculty of Bioresources, Mie University]NISHIMOTO_Keiko [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]HASHIMOTO_Yuhsuke [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama Universit]
土地利用および伝統農業を考慮した日本型アグロフォレストリ
○成岡 市 [三重大学生物資源学部]西本 恵子 [岡山大学環境理工学部]橋本 雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]
アグロフォレストリとは熱帯地域を中心に広がっている農業手法の一つのことである。農業は、その営まれている風土、生活と密接な関係があり、とりわけ気候や地形条件に強く支配される。本報では、「日本型アグロフォレストリ」が現在日本農業の衰退を止める手段となりうるかどうか、既往研究の成果を整理して、検討を進めた。
Keyword: 土地利用, アグロフォレストリ, 伝統農業GET PDF=04/04S14-05.pdf
発表番号 S15- 1
A Role of Participaratory Water Management in Global Water Cycle Research Initiative
MIZOGUCHI Masaru [The University of Tokyo]YAMAOKA Kazumi [National Institute for Rural Engineering]
地球規模水循環変動研究イニシャティブにおける参加型水管理技術の役割
○溝口 勝 [東京大学]山岡 和純 [(独)農業工学研究所]
水問題は21世紀最大の地球規模の環境問題になるといわれている。特に、人間活動による水循環変動の顕在化に伴いアジア地域における適切な水管理法が国際的にも注目されている。本論文では、総合科学技術会議が推進する地球規模水循環変動研究イニシャティブの概要とその波及効果について紹介するとともに、その中で期待される農業土木的な参加型水管理技術体系や「国際水田・水環境ネットワーク」の役割について述べる。
Keyword: 水循環, 参加型水管理, 研究戦略GET PDF=04/04S15-01.pdf
発表番号 S15- 2
Assessment of agro-water resources in Asia using continental scale water circulation model
TORITANI Hitoshi [National Institute for Agro-Environmental Sciences]ISHIGOOKA Yasushi [National Institute for Agro-Environmental Sciences]OHNO Hiroyuki [National Institute for Agro-Environmental Sciences]KUWAGATA Tsuneo [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
広域水収支モデルを使用したアジアの農業水資源の評価
○鳥谷 均 [独立行政法人 農業環境技術研究所]石郷岡 康史 [独立行政法人 農業環境技術研究所]大野 宏之 [独立行政法人 農業環境技術研究所]桑形 恒男 [独立行政法人 農業環境技術研究所]
東・東南アジア地域の食料生産力の制限要因である水資源量が,気候変動によってどの様に変動するのかを予測するために,当地域の水資源の変動特性を,農耕地の灌漑必要量を指標として,過去のデータをもとに明らかにした.この結果,農耕地の灌漑必要量は,インド西部,インドシナ半島,中国北部では,過去50年間で変動の激しく,インド中央部,カンボジア西部,中国北部ではこの50年間で大きく増加したことが明らかになった.
Keyword: 気候変動, 農業水資源, 食料生産変動予測GET PDF=04/04S15-02.pdf
発表番号 S15- 3
Assessment of Agricultural Water-Use Factors in Modeling Food-Water Supply and Demand
Masumoto Takao [National Institute for Rural Engineering]Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]Ogawa Shigeo [National Institute for Rural Engineering]Tomosho Tatsumi [National Institute for Rural Engineering]Shimizu Katsuyuki [National Institute for Rural Engineering]
食料・水需給モデルにおける水利用因子の評価
増本 隆夫 [農業工学研究所]丹治 肇 [農業工学研究所]小川 茂男 [農業工学研究所]友正 達美 [農業工学研究所]○清水 克之 [農業工学研究所]
既存の食料水需給モデルのレビュー,および現地調査を通して既存モデルのメコン河流域への適用にあたっての問題点を整理した。特に,既存モデルは水田主体農地には適用に限界があることを示した。また,多様な水利用形態のあるアジアモンスーン稲作地域の特徴を捉えた水利用モデルを構築する必要性とメコン河流域を対象に現在までの水利用因子に関する検討結果を述べた。
Keyword: , , GET PDF=04/04S15-03.pdf
発表番号 S17- 1
Biogas Plants for Livestock Waste and Sustainable Agriculture
Matsuda Juzo [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
家畜ふん尿利用バイオガスプラントと循環型農業
○松田 従三 [北海道大学北方生物圏フィールド科学センター]
家畜ふん尿用バイオガスプラントの課題は、消化液とエネルギの利用に集約される。これらの利用問題が解決されなければ、経済的にもエネルギ的にも持続的な運転は困難になる。バイオガスシステムは家畜ふん尿が散布できる農地がある、すなわちふん尿発生量と利用農地面積のバランスがとれていなければ成立しない。まさに、循環型農業の上にこそ成り立つ再生可能エネルギを生産する環境にやさしいシステムというよう。
Keyword: バイオガスプラント, メタン発酵, 家畜ふん尿GET PDF=04/04S17-01.pdf
発表番号 1-10
Analysis of NO3-N Pollution of Groundwater by Distributed Groundwater Quality Model
Hiroaki Somura [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.]
分布型地下水水質モデルを用いた地下水硝酸態窒素汚染の解析
○宗村 広昭 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
那須野ヶ原を対象地域に選定し,分布型地下水水質モデルを構築した.水質モデルの構築にあたっては,既存の準分布型地下水涵養流動モデルを改良し,不透水層の傾斜を考慮できるようにした分布型地下水水文モデルに,窒素負荷の挙動を付加した.その結果,全ての湧水水質測定地点で良い結果を得ることはできなかったが,移流による濃度分布の変化や土壌内貯留負荷量の分布の変化においては,それらの傾向を妥当に表現できた.
Keyword: 分布型地下水水質モデル, 畜産糞尿, 硝酸態窒素汚染GET PDF=03/0301-10.pdf
発表番号 1-11
A method for evaluation of denitrification rate in groundwater
Yoshiyuki Yanagawase [Ehime University]Keisuke Yamabe [Shikoku doken co., LTD]Hideyuki Miyauchi []Taku Fujiwara [Kochi University]Kunio Ohtoshi [Kochi University]
地下水中での脱窒速度の評価手法に関する研究
○柳川瀬賢幸 [愛媛大学連合農学研究科]山辺敬介 [四国土建]宮内秀幸 [ネオス]藤原 拓 [高知大学農学部]大年邦雄 [高知大学農学部]
本研究では、従来推定が困難であった地下水中での脱窒速度を時系列データにより簡易に評価する手法を提示し、ORP値との比較によりその妥当性を示した。また、脱窒速度係数と希釈率の和で表される自浄作用の大きさは施設園芸地域の地下水中で時期的に大差がなく、これが0.01d-1程度以下と小さい場合には施肥量等に十分注意する必要があることを明らかにした。
Keyword: 地下水, 水質, 脱窒GET PDF=03/0301-11.pdf
発表番号 1-15
Study on Recycle System of Organic Watse from a Viewpoint of Global Scale
Ryu-taro YAMAZAKI [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]Yuhsuke HASHIMOTO [The Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]Hajime NARIOKA [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Nariaki TAKAHARA [Wate Solution Department, KOSHIDA CO.]
地球規模の視点からみた有機性廃棄物リサイクルシステムに関する一考察
○山崎龍太郎 [岡山大学大学院自然科学研究科]橋本雄介 [岡山大学大学院自然科学研究科]成岡 市 [岡山大学環境理工学部]高原成明 [株式会社コシダテック、ウェイストソリューション事業推進部]
地球規模の有機物循環(有機性廃棄物)に注目し、現状および今後の方向性について考察を行い、技術的解決方法を模索した。廃棄物の輸出には「バーゼル条約」をクリアーしなければならない。種々の検討を行い、地球規模の有機性廃棄物リサイクルシステムを提案した。この新システムの意義には、…磴ご超負荷、▲撻譽奪箸領通・長距離輸送・長期間保管、M害廃棄物処理の制約低減、持続可能な農業への新展開などがある。
Keyword: 有機性廃棄物, リサイクルシステム, 地球規模GET PDF=03/0301-15.pdf
発表番号 1-16
Introduction of basic diagnosis model of organic resources circulation
Yasuhiko_HIMENO [Naigai Engineering Co.,Ltd.]Kazuyuki_DOI [Naigai Engineering Co.,Ltd.]Yoshitaka_NAGASHIMA [The Japanese Institute of Irrigation and Drainage ]Yoshito_YUYAMA [National Institute for Rural Engineering]
地域資源循環診断モデルの構築
○姫野 靖彦 [内外エンジニアリング(株)]土井 和之 [内外エンジニアリング(株)]永嶋善隆 [(財)日本農業土木総合研究所]柚山義人 [独立行政法人農業工学研究所]
農村の広範囲に偏在している有機性廃棄物が、どの発生源でどれくらい発生し、自然又は人為的にどこに向かって移動しているか、それらが農村のどの環境要素に影響を与えているかをマクロ的に把握することは、資源リサイクルを効果的に促進する上で必要となる。本報では、統計データを最大限に活用して資源循環の実態を表現できるモデルのプログラム開発とデータ入力の状況について報告する。
Keyword: 地域資源循環, 環境保全, 再資源化GET PDF=03/0301-16.pdf
発表番号 1-17
Study of material circulation if upland field.
NAKAGAWA,Yoko [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
畑地の有機資源投入量に関する考察
○中川 陽子 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
投入される有機性資源が安全であることが確認されれば,農地は資源循環の場として有望である.しかし,投入においては長年の施用により物質が蓄積し,下流水環境などに悪影響を及ぼすことも懸念される.ここでは,DNDCモデルを用いて農地,特に畑地,が受け入れられる有機性資源の可能量を検討した.その結果,基準値以下の施用でも窒素は蓄積し,3年間の施用によって硝酸態窒素の基準値を上回る懸念もあり,施用については十分な注意が必要であることがわかった.
Keyword: 有機性資源, 農地還元, 環境負荷GET PDF=03/0301-17.pdf
発表番号 1-20
Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environments−IV. Effect on short-term groundeater quality−
Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Baba, Hidekazu [Faculty of Agriculture, Iwate University]Mukaida, Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−IV. 短期地下水水質への影響−
○登尾浩助 [岩手大学農学部]颯田尚哉 [岩手大学農学部]古賀潔 [岩手大学農学部]馬場秀和 [岩手大学農学部]向井田善朗 [岩手大学農学部]
農業環境三法の施行により特に家畜排泄物による水質汚染防止と年間9,500万トンも排せつされる家畜ふん尿の適切な処理法の確立が急務となっている。本報では、3年間における地下水水質の変動を報告し、持続可能な畑地への家畜ふん尿還元の可能性を示す。調査地における地下水中のNO3とCl濃度はわずかではあるが時間と共に上昇傾向にあるので、ふん尿還元による長期的な地下水水質への影響をさらに調査する必要がある。
Keyword: 硝酸態窒素, 地下水, 家畜ふん尿GET PDF=03/0301-20.pdf
発表番号 1-21
Relationship between water quality and the basin characteristics of Uso and Houryu River
Taisuke Wakai [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
宇曽川、法竜川流域の水質と流域特性との関係
○若井泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
農業・生活系負荷の割合が増加傾向で工業系負荷の割合が減少傾向を示している宇曽川流域と、工業系負荷が全負荷の大半を占めている法竜川流域を調査対象とした。宇曽川および法竜川流域の水質濃度を目的変数とし、土地利用や工業・生活系負荷、月降水量などを説明変数として重回帰分析を行った結果、CODでは月降水量と水田面積率、T-Nでは水田面積率、T-Pでは工業系負荷と月降水量の影響が強いことがわかった。
Keyword: 水質, 流域の特性値, 重回帰分析GET PDF=03/0301-21.pdf
発表番号 1-26
Effect of Agricultural Landuse on Water Quality Environment during Snowmelt Period−Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(VIII)−
Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
農業的土地利用と融雪期の水質環境−農業流域における融雪期の水質環境(VIII)−
○鵜木啓二 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]長澤徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
積雪寒冷地の複数の農業流域において,夏期平水時水質をベースにした融雪期水質の比較を行った.その結果,融雪期の水質が平水時より高濃度であることが示され,傾斜畑のある流域と土壌凍結流域ではTONとNH4-Nに対して,大規模畑作流域はNO3-Nに対して,融雪期における保持能が低いことが明らかとなった.さらに,表面流出成分に対して有効とされる河畔林も機能していないことが示唆された.
Keyword: 融雪流出, 窒素, 農業流域GET PDF=03/0301-26.pdf
発表番号 1-32
Landuse and Water Quality of Oxbow Lake in Ishikari River Basin()
kanbe toshimitu [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]yamamoto tadao [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]inoue takashi [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]nagasawa tetuaki [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
石狩川河跡湖の水質と周辺土地利用の関係()
○神戸敏光 [北海道大学大学院]山本 忠男 [北海道大学大学院]井上 京 [北海道大学大学院]長澤 徹明 [北海道大学大学院]
石狩川河跡湖の水質環境と周辺土地利用の関係の定量的評価を試みた。水収支式と原単位法を組み合わせたモデルを作成し、周辺土地利用の変化が沼の水質に及ぼす影響を検討した。その結果、集水域内の水田面積が減少すると、T-N濃度が上昇することが示唆された。水質良好な施設管理用水などの流入が減少することと、畑地面積の増加により窒素成分の溶脱の増大が原因と考えられる。水質保全の観点からは、水田面積維持が重要である。
Keyword: 土地利用, 水質, 水収支GET PDF=03/0301-32.pdf
発表番号 1-36
The adverse effects of the difference of the pavement types in the farm road on the migration of frogs
Nakamura Hiroshi [Utsunomiya University]Mizutani Masakazu [Utsunomiya University]Akira Goto [Utsunomiya University]
農道における舗装方法の違いがカエル類んぼ移動に及ぼす影響
○中村寛 [宇都宮大学]水谷正一 [宇都宮大学]後藤章 [宇都宮大学]
水田圃場整備で造られる農道に着目し、実際に現場に砂利舗装区とアスファルト舗装区を設けて、生息状況と表面温度の計測を行った。その結果、農道の舗装方法の違いによる地表面温度の変化が、移動障害として及ぼす影響は少ないことが推察された。また、生息地間の移動において、生息環境は連続していることの重要性が示唆された。対策への提言として、カエル類の移動経路への農道設置の場合、移動障害の回避のためには、生息地を考慮した配置計画が有効であることが示唆された。。また、わだちのみの舗装などの走行性に影響のない舗装方法が必要であると考えられた。
Keyword: Rana japonica, asphalt paving , gravel pavingGET PDF=03/0301-36.pdf
発表番号 1-37
Effects of an earth-lined ditch located between paddy field and drainage canal on fish fauna
Kota Endo [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Masaki Suzuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
水田−排水路に介在する土水路が魚類の生息に果たす役割
○遠藤 幸太 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]鈴木 正貴 [宇都宮大学農学部]
栃木県河内町西鬼怒川地区では、魚類の生息環境を保全する目的で、2000年に圃場整備によって分断された水域ネットワークの再構築が試みられた。再構築された水域の一部は、水田−排水路の間に介在する通年通水の土水路となっている。これまでに設置した魚道を通って土水路に魚類が侵入していることが明らかになっている(鈴木2001)。そこで、本研究では、この土水路が有する魚類の生息場としての役割を解明する。
Keyword: 土水路, 恒久的水域, 生活史GET PDF=03/0301-37.pdf
発表番号 1-38
Investigation of animate being and its environmental factors in ditches and waters at hill-bottom. -A study on evaluation of habitats for restoration planning by classification of water zone and water course(1)-
wataru kakino [United Graduate School of Agricultural Science,Tokyo Univ.of Agri.and Tech.]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
谷津の水路・水域に生息する生物と環境因子−水路・水域分級法を用いた生物生息環境の評価と保全・修復手法に関する研究(1)−
○柿野亘 [東京農工大連合大学院]水谷正一 [宇都宮大学農学部]藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]後藤章 [宇都宮大学農学部]
土地改良法改正により「環境との調和に配慮」が謳われるようになった。完了地区の再圃場整備や新たに圃場整備をする場合、水域に生息する生物の保全と生態系の修復のためには、魚類・貝類・両生類といった水田水域に生息する生物と生息環境との関係を正しく認識した計画・設計・管理が重要である。本研究では、栃木県東部に位置する小貝川の上流域の谷津を対象とした生物踏査を行い、精査のための環境因子を明らかにした。
Keyword: 谷津, 生物, 環境要因GET PDF=03/0301-38.pdf
発表番号 1-40
A research on migration and reproduction of fish fauna
takumi moriyama [Graduate school of Utsunomiya Univ.]masaaki fujisaku [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]masakazu mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]akira goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ]
水田地帯の恒久的水域における魚類の移動と再生産
○守山拓弥 [宇都宮大学大学院]藤咲雅明 [宇都宮大学農学部]水谷正一 [宇都宮大学農学部]後藤章 [宇都宮大学農学部]
水田地帯の水辺環境における魚類の保全には、水田、小水路、小河川(二次河川)、母河川(一次河川)からなる水域ネットワークが重要である。その内、小河川、母河川における魚類の移動や生態について研究した。その結果、母河川から小河川へはウグイ・カワムツが多く遡上し、遡上したウグイが小河川内で産卵を行っていることが確認された。また、冬季に小河川から上流にある湧水場へホトケドジョウが遡上することが確認された。
Keyword: 魚類相, 移動と再生産, 恒久的水域GET PDF=03/0301-40.pdf
発表番号 1-41
Environmental Conditions of Lefua echigonia in Hill-bottom -A Case Study of Farm Land Consolidation District, Arakawa Nanbu, Tochigi Pref.-
Chikako SUGIHARA [TOA SURVEY Co.Ltd.]Genichi NAKAKUKI [Minaminasu Agricultural Promotion Office, Tochigi Pref.]Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya Univ.]
谷津田におけるホトケドジョウの生息環境ー栃木県荒川南部圃場整備事業地区を事例としてー
○杉原知加子 [東亜サーベイ(株)]中茎元一 [栃木県南那須農業振興事務所]水谷正一 [宇都宮大学]
栃木県荒川南部地区の谷津田において,平成14年度に圃場整備前の自然環境調査としてホトケドジョウの水路・水田調査を行った.春に水路全域で成魚が確認され,抱卵個体が多く見られた.水田のテビでは無数の稚魚の群れを確認した.このことから,ホトケドジョウは水田で主に産卵していると推察された.とくに,テビは稚魚の生育場となっていることが分かった.冬は水路の深みや湿性植物のある小溝が越冬場となっていた.
Keyword: 谷津田, ホトケドジョウ, テビGET PDF=03/0301-41.pdf
発表番号 1-43
Restoration of Pungitius pungitius sinensis habitat in the eco-conservation area of the Gente River
HIROSE SHINICHI [College of Technology,Toyama Prefectural University]WATANABE NAOMI [Taiyo Sekkei]
玄手川生態系保護観察区におけるトミヨの生息調査
広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]○渡辺 直美 [株式会社 太陽設計]
玄手川延長3kmは地下水が自噴する農業用排水路である。我が国で保護上重要な動植物である淡水魚トミヨや水生植物ナガエミクリが自生する。維持管理・排水機能の改善、生態系保全への配慮から水路底の80%がコンクリ−トで舗装された。その中流部に延長102mの生態系保護観察区が設けられ2000年3月に完成した。施工後の水生植物の復元、流水環境、トミヨ生息状況を調査している。ここではトミヨ生息状況を明らかにした。
Keyword: トミヨ, 農業用排水路, 近自然工法GET PDF=03/0301-43.pdf
発表番号 1-45
Dragonflies of Inhabit Situation in Submerged Fallow Paddies
湛水管理した休耕田におけるトンボ類の生息状況
○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]
湛水管理を行った休耕田にてトンボ幼虫(ヤゴ)の調査をコドラート法を用いて行った。調査は通年湛水する区画と冬期落水する区画にて、植生の状態や耕起の有無といった条件によるヤゴの生息分布を見た。その結果、植物の種類の違いがヤゴの個体数に与える影響は少ないことが分った。また、耕起をすることによってイトトンボ科のヤゴの生息が困難になることや冬期落水をすることによって多くの種が越冬できないことが分った。
Keyword: ビオトープ, トンボ幼虫, 湛水管理GET PDF=03/0301-45.pdf
発表番号 1-46
Water Purification Function of Wetland -Study on Restration of Lagoon-
Nobuyuki Omichi [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
湿地における水質浄化機能-内湖の復元にむけた研究-
○大道暢之 [滋賀県立大学環境科学部]金木亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
これまでの湿地による水質浄化能の研究により、どのような水生植物が有効であるか、どのように湿地を利用していけばよいかといった知見が得られているが,それらの研究成果を整理検討した。また、滋賀県早崎内湖干拓地で行っている内湖復元に向けた調査の経過を紹介するとともに、生物相の変遷や水質浄化との関わりについて考察をおこなった。ここでは生物多様性の面を考慮した内湖の復元に向けた調査検討結果について報告する。
Keyword: 湿地, 水質浄化, 生物多様性GET PDF=03/0301-46.pdf
発表番号 1-47
Study on Mire Hydrology, its Conservation and Restoration
Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Suzuka Nishimura [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Junko Fkushima [Sansui consultant Co.,Ltd.]
泥炭地湿原の水文環境と保全・再生対策
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]○西村鈴華 [北海道大学大学院農学研究科]福島潤子 [サンスイコンサルタント(株)]
湿原としての環境が劣化した北海道内のいくつかの泥炭地湿原について,その水文環境の再生を図るべく,地形と地下水位,泥炭の水分保持能に関する調査を行った。泥炭地タンクモデルを用いて地下水位変動パターンを解析し,その月別傾向や経年変化を調べた。また減水量をもとに泥炭の水分保持能を求め,場所によるこれらの差異を明らかにした。以上の結果をもとに,泥炭地の湿原としての保全・再生策を検討した。
Keyword: 地下水位, 減水量, 泥炭地タンクモデルGET PDF=03/0301-47.pdf
発表番号 1-48
The case of the maintenance work of the canal in LID
OKUSHIMA Shuji [National Institute for Rural Engineering]OSARI Hiroshi [National Institute for Rural Engineering]YAMAMOTO Shori [National Institute for Rural Engineering]ITO Seiei [Niidase Land Improvement District]
土地改良区における水路の管理作業と委託費の事例
奥島修二 [独立行政法人農業工学研究所]○長利 洋 [独立行政法人農業工学研究所]山本勝利 [独立行政法人農業工学研究所]伊藤清栄 [仁井田堰土地改良区]
農家は農業生産を維持するために水路の浚渫や周辺の草刈りを実施しているが、この作業は農業生産だけでなく、周辺住民に対する快適性をも提供しているが、これに伴う農家負担を土地改良区が農家に支払っている委託費と水路管理作業の実態を事例に基づいて検討した。その結果、都市化が進む土地改良区では、住宅地に隣接する水路に対しても、農家自身の努力により良好な環境を維持している実態を示すことができた。
Keyword: 水路管理, 草刈り作業, 農家負担GET PDF=03/0301-48.pdf
発表番号 1-49
Fundamental Studies on Tertiary Irrigation Canals in Harmony with Enviornment−A case study in the Kuroda Settlement, Kinomoto, Shiga Pref.−
Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Makoto NISHIDA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
環境との調和に配慮した末端農業用水路に関する基礎的検討−滋賀県木之本町黒田集落を事例として−
○堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]西田 誠 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
土地改良法の改正に伴い,生態系や景観などにやさしい環境配慮型用水路が整備されつつある.しかし,その効果や課題ほとんど未知のままである.そこで,既に施工された同水路を対象に,魚貝類の多様性,通水上の問題点の整理,住民の整備増進に関する意識などを調査した.その結果,多様性は必ずしも十分でないこと,漏水量が多くなる可能性が高いこと,住民に対して環境配慮に対する十分な説明が必要であることなどがわかった.
Keyword: 環境配慮, 生物多様性, 農業用水路GET PDF=03/0301-49.pdf
発表番号 1-50
Simple Comparison of Consiousness of People on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas - Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas (1) -
Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectual University, College of Technology]Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]
農村と都市の地域用水機能に対する住民意識の単純比較−農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(1)−
○橋本 岩夫 [石川県農業短期大学 ]田野 信博 [石川県農業短期大学 ]村島 和男 [石川県農業短期大学 ]瀧本 裕士 [富山県立大学短期大学部 ]丸山 利輔 [石川県農業短期大学 ]
金沢用水と手取川七ヶ用水の地域用水機能に対する住民意識をアンケート調査した.結果は、[祥竸絛Δ棒禺里鴇豕’修評価され,他に七ヶ用水には農機具洗浄,防火等の実用的機能が,金沢用水には夕涼み,散歩等の癒し的機能が評価されていた.∈8紊隆待では,金沢用水には観光,景観形成,親水等が,七ヶ用水には治水,消流雪,防火等の生活直結の事項が多かった.2善すべき点では,共にゴミ,子供への安全対策であった.
Keyword: 親水, 環境保全, 環境影響評価GET PDF=03/0301-50.pdf
発表番号 1-51
Economical Evaluation of Irrigation water's Multi-functional Roles by CVM in Kanazawa City Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Rural and Urban Areas (2)
Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]
金沢市における地域用水機能のCVMによる経済評価−農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(2)−
○瀧本裕士 [富山県立大学]田野信博 [石川県農業短期大学]村島和男 [石川県農業短期大学]橋本岩夫 [石川県農業短期大学]丸山利輔 [石川県農業短期大学]
金沢市内の都市型農業用水に対する住民意識を分析するためにCVM(仮想評価法)による地域用水機能の経済評価を行った.ターンブル法では個人属性や特性間のWTPの比較を行い,プロビットモデルではWTPに影響を及ぼす要因について分析した.その結果,都市型用水の持つ機能では,景観保全や安らぎ・交流の場としての評価が高いことがわかった.一方で,水の流れが少ないことや衛生状態の悪化が改善すべき問題だとわかった.
Keyword: CVM, WTP, 地域用水機能GET PDF=03/0301-51.pdf
発表番号 1-52
Economical Evaluation of the Shichika Irrigation Water's Multi-functional Roles by CVM - Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-functional Roles in Rural and Urban Areas(3) -
NOBUHIRO_TANO [Ishikawa Agricultural College]HIROSHI_TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]MURASHIMA_KAZUO [Ishikawa Agricultural College]HASHIMOTO_IWAO [Ishikawa Agricultural College]MARUYAMA_TOSHISUKE [Ishikawa Agricultural College]
CVMによる七ヶ用水の多面的機能に関する経済評価-農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(3)-
○田野信博 [石川県農業短期大学]瀧本裕士 [富山県立大学]村島和男 [石川県農業短期大学]橋本岩夫 [石川県農業短期大学]丸山利輔 [石川県農業短期大学]
環境や行政など非市場財の経済的価値を判断する手法の一つとして注目されているCVM(仮想評価法)を用いて,石川県手取川扇状地を流れる七ヶ用水の多面的機能について経済評価を行った.CVM解析にはターンブル法とプロビットモデルを使用し,辞書式選好や抵抗回答を除く691票(有効回収数の約50%)について,支払い意思額(WTP)の平均値や中央値を計算すると共に個人属性や特性間のWTP値を比較した.
Keyword: 地域用水, 手取川七ヶ用水, CVM解析GET PDF=03/0301-52.pdf
発表番号 1-53
Statistical Analysis of the Irrigation water's Multi-functional Roles in Urban and Rural Areas Comparative Study on Multi-functional Roles of Urban and Rural-type Irrigation Water (4)
Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]
都市型と農村型地域用水機能の統計的性格 農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究(4)
○丸山利輔 [石川県農業短期大学]田野信博 [石川県農業短期大学]村島和男 [石川県農業短期大学]橋本岩夫 [石川県農業短期大学]瀧本裕士 [富山県立大学]
都市型と農村型地域用水の機能を比較する目的で、金沢用水と七ヶ用水を取り上げ次の結果を得た。^戝弖舷法によりクラスター分析し,問1(用水の利用について)、 問2(用水の役割), 問3(用水で改善が望ましい点)の項目間に密接な関係が見られた。期待値の平均の順序で整理し,金沢用水では,各項目の期待値の分散が大きいのに対し、七ヶ用水では小さいことを見いだした。0子分析し,第1因子は農村型地域用水の性格,第2因子は都市型地域用水の性格を持つことを明らかにした.
Keyword: クラスター分析, 因子分析, 統計的性格GET PDF=03/0301-53.pdf
発表番号 1-54
An Analysis of Redidents' Appreciation in Rural and Urban Areas for the Irrogation Water's Multi-Functional Roles by Using Quantification Thery -Comparative Study on the Irrigation Water's Multi-Functional Roles in Rural and Urban Areas (5)-
Kazuo MURASHIMA [Ishikawa Agricultural College]Iwao HASHIMOTO [Ishikawa Agricultural College]Hiroshi TAKIMOTO [Toyama Prefectural University]Nobuhiro TANO [Ishikawa Agricultural College]Toshisuke MARUYAMA [Ishikawa Agricultural College]
数量化理論による混住化地域住民と都市住民の地域用水利用実態・意識の分析 -農村型地域用水と都市型地域用水の比較研究 (5)−
○村島和男 [石川県農業短期大学]橋本岩夫 [石川県農業短期大学]瀧本裕士 [富山県立大学]田野信博 [石川県農業短期大学]丸山利輔 [石川県農業短期大学]
手取川七ヶ用水の受益集落住民と金沢市民に対して行ったそれぞれの地域を流れる農業用水に関する意識調査結果を基に,混住化地域と都市における用水利用実態を比較検討した上で,数量化理論を用いてそれらのグル−プ化を試みた.その結果,利用実態,意識および属性に関して_家C_家Cs市mな3グル−プに分布することを示した.
Keyword: 地域用水, 手取川七ヶ用水, 数量化3類GET PDF=03/0301-54.pdf
発表番号 1-56
The relationship between fish habitats and physical environment in irrigation canal -A case study in the Kuroda Settlement, Kinomoto, Shiga Pref.-
Tomoyuki IWAMOTO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
農業用水路における魚類の生息分布と水路の物理的環境との関係−滋賀県木之本町黒田集落を事例として−
○岩本友幸 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
非灌漑期の農業用水路における魚類の生息状況把握のために,滋賀県木之本町黒田地区の農業用水路を事例に魚類の採捕調査,目視調査,水路環境調査を行った.その結果,生息形態の異なる魚ごとに水路における生息条件がわかった.水路の中で魚類は人間が水を利用する場所(洗い場,防火水槽,庭池)に生息しており,環境配慮型水路の効果は一部のみで確認された.特定の地域用水的水利用が生態系保全に寄与していると思われる.
Keyword: 生態系, 農業用水路, 魚類GET PDF=03/0301-56.pdf
発表番号 1-57
Farmland consolidation considering conservation of a rare species
Tomohiko_Yoshida [Faculty of Bioresources Mie University]Ken_Oono [Faculty of Bioresources Mie University]
希少生物の保全を考慮した圃場整備について―三重県A地区を例として―
○吉田 智彦 [三重大学生物資源学部]大野 研 [三重大学生物資源学部]
かつてはどこででも見られたメダカやドジョウが今では絶滅の危機に瀕しており、その原因として生息地の減少が考えられる。小川や農業用水路はコンクリート化され、田んぼでは圃場整備工事などがなされた結果、これらの種の生息地は次々と消失した。このように近年においては、動植物の絶滅傾向高まりは農村環境との結びつきの強い種について顕著になってきている。そこで、希少な生物の生息を考慮した圃場整備の方法を考える。
Keyword: 希少生物, 保全, 圃場整備GET PDF=03/0301-57.pdf
Measurement of slaking or collapse settlement of soil with
Noriyoshi-YAMADA [Faculty of agriculture,Kagawa]
局方崩壊試験法による土壌のスレーキングの測定
○山田宣良 [香川大学農学部]
局方崩壊試験法によって、スレーキング、コラップス沈下と形態が異なる土壌の崩壊度を測定し條I変化L機物量との関係yー水接触角との関係を検証した。その結果xとの相関が高いのは接触角であり齊似閧A続して行える局方崩壊試験法が有意義連続して行える局方崩壊試験法が有意義であることが判明した。
Keyword: スレーキング, コラップス沈下, 崩壊試験GET PDF=03/0302-12.pdf
発表番号 2-13
Spatial variability of percolation rate along subsurface drainage pipes
Shuichiro YOSHIDA [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center, NARO]Kazuhide ADACHI [Lab.PaddyFieldEngineering,Dept. Hokuriku Lowland Farming, National Agricultural Research Center,NARO]
暗渠直上における浸透速度の空間的変動
○吉田 修一郎 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]足立 一日出 [独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センタ−北陸水田利用部水田整備研究室 ]
暗渠の排水能力に強い影響を与える暗渠直上の通水性の空間的変動を明らかにした.暗渠直上の浸透速度を暗渠に沿って1m間隔で測定した.また,各位置のモミガラ疎水材層の深度及び幅を測定した.その結果,暗渠直上の通水性は圃場内で大きく変動し,しかも,良好なところと不良なところは特定の位置に集まって存在すること,その原因の一つとしてモミガラ層の深さが挙げられること示した.
Keyword: 地下排水, 亀裂, セミバリオグラムGET PDF=03/0302-13.pdf
発表番号 2-14
Spatial variability of hydraulic conductivity in a cassava field, Thailand.
Mami Kakiuchi [Utsunomiya University]Kazunari Fukumura [Utsunomiya University]Masahiko Tomita [Utsunomiya University]
透水係数の現場測定と空間分布特性について-タイ国における現場測定から-
○垣内 麻美 [宇都宮大学農学部]福村 一成 [宇都宮大学農学部]冨田 正彦 [宇都宮大学農学部]
土壌水文特性の中でも空間変動の大きいと言われている飽和透水係数の現場測定(GP法法)から、その空間変動特性の把握を試みた。調査地はタイ国東北部の赤色土壌が広がるキャッサバ畑で、20X20mの範囲を5mメッシュ、さらにその一部10x10mを2mメッシュに分け各格子点で透水係数を求めた。明確な空間変動特性の把握に至らなかったが、方向バリオグラムの比較から畦方向でやや測点間距離依存性を確認できた。
Keyword: 現場透水試験, 空間統計手法, バリオグラムGET PDF=03/0302-14.pdf
Using time domain reflectometry and dyes for identifying soil water pathways in a field
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Masahiro Kobayashi [Kyushu Research Center, FFPRI]Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
TDRと色素を用いた黒ボク土畑における浸透形態の把握
○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター ]小林 政広 [森林総合研究所九州支所]樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター ]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター ]
野外条件下で生じる浸透形態を把握するために,色素と塩化カルシウムの混合溶液をトレーサとして散布し,土壌断面内の土壌水分分布とEC分布をTDR法で測定した.測定された土壌水分・ECの分布は色素による着色部分と良く一致した.また,色素だけでは捉えきれない下層の浸透形態把握にも有効であることが確認された.更に,トレーサ散布前後で測定値の分散係数が大きく増加する層が現われ,部分流が発生したと判断された.
Keyword: TDR (Time Domain Reflectometry), 色素, 浸透現象GET PDF=03/0302-15.pdf
Relations between the decay constants and hydraulic conductivities of drying upland fields
Hideki Kiyosawa [Faculty of Bioresources, Mie University]
乾燥過程の畑地土壌水分の逓減係数と透水係数との関係
○清沢 秀樹 [三重大学生物資源学部]
地表近傍の土壌水分が、蒸発散や再分布によって指数関数的に逓減していく現象はよく知られている。しかし、その場合の逓減係数が、土壌の透水性や保水性とどのような関係にあるかは必ずしも明確でない。本研究では、不飽和水分移動の数値解に基づいて、逓減係数と不飽和透水係数や乾燥条件、地下水条件との関係を検討し、さらに実際の畑地における乾燥時の水分逓減係数から、現地土壌の透水性を迅速に推定する方法を示した。
Keyword: 土壌水分, 逓減係数, 不飽和透水係数GET PDF=03/0302-18.pdf
Microcirculation Corollary Model of Tubular Macropores
Hajime NARIOKA [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]
管状孔隙を主体とした微小循環系モデルについて
○成岡 市 [岡山大学環境理工学部]
管状孔隙の空間構成(分布、接続状況、分岐状況、屈曲状況、断面(積)変化、連続長、方向性など)の実在およびそれらの機能を理解するために、「微小循環系モデル」、すなわち「幹線孔隙、微小循環網、土壌基質」の3種類の領域の相互関係について考察し、これらの領域を接続統合したモデルを提案した。また、各領域の相互関連性を考慮し、土壌内の微小部分における水分移動現象を定数化するために、電気回路モデルを示した。
Keyword: 管状孔隙, 微小循環系モデル, 電気回路GET PDF=03/0302-20.pdf
Macropore by the X-ray Stereo-radiography in the Later Stage Pleistocene Epoch Hachinohe Tanesashi Volcanic Ash Connected Soil Layer
Koichi Sato [Kitasato University, School of Veterinary Medicine & Animal Sciences ]Choichi Sasaki [Faculty of Agriculture and Life Science,Hirosaki University ]Koichi Tokunaga [Professor emeritus of Iwate University]Takashi Sase [Iwate Miyako Senior High School ]
後期更新世八戸種差火山灰連続土層におけるX線造影法で求めた粗孔隙形態
○佐藤幸一 [北里大学獣医畜産学部]佐々木長市 [弘前大学農学生命科学部]徳永光一 [岩手大学名誉教授]佐瀬 隆 [岩手県立宮古高校]
本研究は、植物根によって火山灰土や風成土に形成される根成孔隙の経時的耐久性の究明を目的に、青森県八戸市の東方10kmに位置する約1〜20万年前の後期更新世火山灰連続土層の粗孔隙形態をX線造影法で求めた。その結果、表層部の八戸浮石層(約1万年前)から深さ約8.5mまで12層位のローム層における粗孔隙形態は、各層とも劣化度0〜1の健全又は軽度の劣化状態で、高密度に鮮明で垂直方向に連続した根成孔隙が示された。
Keyword: X線造影法, 粗孔隙, 後期更新世火山灰GET PDF=03/0302-21.pdf
Determination of air pressure entrapped in compacted soil
Yoshinobu Ohta [Graduate School of Agriculture, Iwate University]Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]
締固め土中の封入空気の圧力測定
○太田好重 [岩手大学大学院 農学研究科]古賀 潔 [岩手大学 農学部]
間隙水に圧力を加え,これにより間隙空気の体積変化を測定し,間隙空気の圧力を求めることを目的とした。二回加圧法により空気体積と圧力の同時測定を試みたが,信頼できる結果が得られなかった。そこで,空気体積の測定値を用いて一回加圧法に切り替えた結果,土中の空気圧は約500〜600cmで間隙水圧の1000cmより低く,負圧を示した。また,時間経過に伴い空気体積と平行して空気圧は減少した。
Keyword: 締固め土, 間隙空気体積, 間隙空気圧GET PDF=03/0302-24.pdf
Studies on water phase and its movement in unsaturated soils
Hiroshi HOMMA [Niigata Univeristy]Tadao AODA [Niigata Univeristy]
不飽和土壌水の存在様式と運動についての考察
○本間 紘 [新潟大学]粟生田 忠雄 [新潟大学]
水の相を考慮して,不飽和土壌中の水移動を考察した。0.1mm径のガラスビーズを用いた供試カラムの自由水面を低下させると,臨界値以下でリング水と吸着水からなる懸垂水分状態となり,この懸垂水帯の液相水の圧力はリング水の曲率半径で規定され,かつ相互に伝達しない。これは固体表面の吸着水とリング水の物性の違いによるものと考えた。同時に,懸垂水帯の水移動は主に気相のそれによることを実験的に明らかにした。
Keyword: 圧力水頭, リング水, 吸着水GET PDF=03/0302-25.pdf
Observation of Cd Adsorbed on Montmorillonite with Thermal Desorption Method
Rieko Takamatsu [KITASATO University]Tsuyoshi Miyazaki [The University of TOKYO]Masashi Nakano [Professor Emeritus, The Unieversity of TOKYO]
昇温脱離法によるモンモリロナイトに吸着したCdの形態観察
○高松 利恵子 [北里大学獣医畜産学部]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]中野 政詩 [東京大学名誉教授]
粘土鉱物の中でも吸着力が高いモンモリロナイトへのCd吸着挙動のpH依存性に着目し, これまでに吸着実験, EXAFS測定を行なった.これに続き,本研究では熱分析である熱脱理法を用いて脱離の様子を観察した.そしてCd, SiおよびAlの脱離スペクトルの比較から1)pH4とpH7で吸着させたCdの脱離エネルギーが異なる事,2)pH7で吸着させたCdはモンモリロナイトの加熱による結晶破壊を抑制する事がわかった.
Keyword: カドミウム, 粘土鉱物, 吸着GET PDF=03/0302-26.pdf
Adsorption Isotherm of Sulfate on an Allophanic Andisol
Munehide Ishiguro [Okayama University]Yasunobu Hattori [Tenrikyo Church Headquarters]
アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線
○石黒 宗秀 [岡山大学環境理工学部]服部 保誠 [天理教教会本部]
アロフェン質火山灰土の硫酸イオン吸着等温線を、pH4、pH5、pH6、pH7の条件でバッチ法による測定から求めた。土壌のpH依存性荷電の特徴を反映して、低濃度では低pHほど吸着量が大きくなった。どのpHにおいても、平衡濃度0.5mmolc/l付近で階段状の吸着等温線となり、吸着エネルギの異なるサイトがあることが分かった。平衡濃度50mmolc/l以上では、pHによる吸着量の差が認められなくなり、沈殿形成が示唆された。
Keyword: 硫酸イオン, 吸着, アロフェン質火山灰土GET PDF=03/0302-27.pdf
Charge Characteristics and Colloidal Stability of Imogolite
Jutaro Karube [Ibaraki University]
イモゴライトの荷電特性と分散凝集
○軽部重太郎 [茨城大学農学部]
イモゴライトはpH依存電荷をもち、アルカリ性では負電荷が卓越するにもかかわらず凝集する。その理由は、アルカリ性でチューブの内側に負電荷が発現するため、チューブの外側での負電荷の影響が弱くなるからと説明されている。しかし、その内容の説明はまだ不十分である。そこで、イオン交換法で北上イモゴライトの荷電特性を測定した。ここではそれを基にしてイモゴライトの荷電特性と分散凝集現象の関係を整理する。
Keyword: イモゴライト, 荷電特性, 分散凝集GET PDF=03/0302-28.pdf
Transport of colloidal particles through a Kanumatsuchi column
Yuji Yamashita [The Master's Program in Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba ]Yasuhisa Adachi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, Univ. of Tsukuba ]
鹿沼土を充填したカラムにおけるコロイドの輸送挙動
○山下祐司 [筑波大学環境科学研究科]足立泰久 [筑波大学農林工学系]
コロイドが有害化学物質のキャリアとして土壌中を移動する機構を解析するために,鹿沼土を充填したカラムにポリスチレンラテックスを流し入れる実験を行った.その結果,土壌中のコロイドの移動はその凝集分散特性に対応して大きく変化すること,特に凝集条件下ではコロイドが土壌に効率的に捕集されることが確認された.
Keyword: Colloid Facilitated Transport, カラム実験, 凝集分散特性GET PDF=03/0302-29.pdf
発表番号 2-2
Water, NH4+, and NO3- distributions in porous powder under directional freezing
Hidefumi_Nakanishi [Faculty of Bioresources, Mie University]Kunio_Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]
凍結過程にあるガラス粉体中の窒素化合物の挙動
中西秀文 [三重大学生物資源学部]○渡辺晋生 [三重大学生物資源学部]
地盤凍結による窒素汚染土壌の浄化技術の開発を目的に、ガラス粉体とアンモニア、硝酸混合試料を用いて一方向凍結実験を行った。結果、アンモニア、硝酸、水の凍結側から未凍結側への移動(除去)がみられた。凍結による窒素の除去率は溶質濃度が高いほど高くなった。本実験条件では、除去率は最大で35%程度であり、除去された窒素は凍結面から高温側50mm程度に集積した。今後の課題として、溶質除去の効率化が挙げられる。
Keyword: 土壌浄化技術, 窒素汚染, 凍結・凍土GET PDF=03/0302-02.pdf
Effect of suspended-solid concentration on flow property of Okinawa soils
TANMAKI MARO [Okinawa Prefectural Agricultural Experiment Station]OOI SETSUO [National Research institute for Rural Engineering]NAKAISHI KATSUYA [Ibaraki University]TAKAHASHI NAOYA [Ibaraki University]
沖縄土壌の流動特性における試料濃度効果
○玉城 麿 [沖縄県農業試験場]大井節男 [農業工学研究所]中石克也 [茨城大学農学部]高橋直也 [茨城大学農学部]
沖縄の赤土流出対策では、土粒子の沈降速度や土砂の輸送量の算定が必要とされるが、そのためには、まず粘度等の流動特性を知る必要がある。粘土を含む土粒子は、溶液中において内部に水を取り込んだ凝集体(フロック)を作るので、土粒子の流動特性は一次粒子の体積でなく内部に水を含む有効体積で決まる。本研究では、この有効体積と試料濃度との関係について明らかにするとともに、沈降体積から得た有効体積との比較を行った。
Keyword: レオロジー, コロイド・粘土, 土壌の物理化学的性質GET PDF=03/0302-32.pdf
Experimental Study on Soil Water Repellency of Volcanic Ash Soils: Effects of Initial Water Content and Organic Matter Content
Banyar Aung [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]Haruhisa Suzuki [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]Yuji Nanbu [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]Ken Kawamoto [Dep. of Civil & Environmental Engg., Saitama Univ.]
黒ぼく表土の撥水性評価に関する実験的研究:初期水分量と有機物含有量が及ぼす影響
○Banyar Aung [埼玉大学工学部]鈴木 晴久 [埼玉大学工学部]南部 佑治 [埼玉大学工学部]川本 健 [埼玉大学工学部]
土壌撥水性に初期水分量θiと有機物含有量Coが及ぼす影響を調べるために、WDPT試験・NDST試験(表面張力)、毛管上昇実験(接触角)、水平浸潤試験(ソープティビティ)試験の4つの試験を行った。試料には人工針葉林内から採取した黒ぼく表土を用いた。結果、θi<0.35, Co>5%では撥水性が発現し、特に0.15<θi<0.25、Co>10%では強い撥水性を示し、その時の接触角は約90°であった。4種類の試験結果を比較すると、最も撥水性が強くなる水分域はWDPT、接触角、ソープティビティで概ね一致するものの、NDSTではやや高水分域に位置した。
Keyword: 土壌撥水性, 黒ぼく土, GET PDF=03/0302-33.pdf
The mechanism of finger flow: 1. Unexpected water content profiles under flux limited one-dimensional downward infiltration into initially dry glass beads
Haruyuki Fujimaki [Institute of Agric. and Forest Engi., Univ. of Tsukuba ]Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
フィンガー流はなぜ生じるのか:1. 乾燥ガラスビーズへのフッラクス制御一次元降下浸潤における特異な水分分布
○藤巻晴行 [筑波大学農林工学系]塩沢 昌 [東京大学農学生命科学研究科]
乾燥媒体が「浸潤前線は大気圧に近い水圧でないと進行しない(水侵入圧の存在)」、または、フラックスに関わらず「浸潤前線は必ず飽和する」という特殊な物理性をもつならば、フィンガー流は必然となる。この仮定を確かめるために、細いカラムを用いてフィンガー発生を防ぎ、与えるフラックス(q0)が飽和透水係数(Ks)より小さい浸潤時の水分分布を得て解析した。
Keyword: フィンガー流, 浸潤, ダルシー式GET PDF=03/0302-34.pdf
Wetting pattern and soil air pressure change during rainfall infiltration
Takeyuki ANNAKA [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]Kazuhito MIMURA [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ.]
地下水面を有する土層への降雨浸潤における湿潤状況と土中空気圧変動
○安中武幸 [山形大学農学部]三村一仁 [山形大学農学部]
地下水面が比較的浅い位置に存在し、土中空気が下方には逃げられない砂層への降雨浸潤過程を実験的に検討した。毛管上昇面より上が乾いた状態を初期状態とし、飽和透水係数の0.06〜0.93の降雨強度を与えた。その結果、強度が大きい順に、空気圧上昇と水平亀裂が生じる場合、空気圧は上昇するが亀裂は発生しない場合、空気圧もほとんど上昇しない場合が区別できた。
Keyword: 降雨浸潤, フィンガー流, 土中空気圧GET PDF=03/0302-36.pdf
A common Web service interface for soil databases
Tetsu Ito [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]Mizoguchi Masaru [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]Miyazaki Tsuyoshi [Graduate School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]
Webサービスによる土壌データベースのインタフェースの共通化
○伊藤 哲 [東京大学農学部]溝口 勝 [東京大学農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学農学生命科学研究科]
近年土壌データベースに対する興味が高まってきている。これはモニタリングやモデリング手法の進歩により、データを介して両者を結合する必要性が増大したことに関係する。しかし、異なるデータベースとモデルとを任意に接続する手法は未だ開発されていない。本研究では、土壌に関するデータベースを相互接続するための、Webサービスによる共通化インタフェースの開発と、土壌の熱拡散係数を推定するシステムの動作確認を行った。
Keyword: Webサービス, データベース, XMLGET PDF=03/0302-39.pdf
発表番号 2-3
Fluctuation of thermal conductivity and resistivity of spherical glass particles
Yuuki YAMAZAKI [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]Fujio TSUCHIYA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]Osamu TSUJI [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]Toshimi MUNEOKA [Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine]
粒状物質における熱伝導率と比抵抗値の変化
○山崎 祐樹 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]土谷富士夫 [帯広畜産大学]辻 修 [帯広畜産大学]宗岡 寿美 [帯広畜産大学]
土中の水分および熱移動の研究は、土の凍結が生じる寒冷少雪地帯では、農業の生産性を向上させるうえで必要不可欠な分野のひとつである。特に、土中の温度分布状況を把握するために、熱伝導率が重要な因子となっている。ここでは、液相における伝導性の効果を明らかにするため、未凍結条件における粒状物質の熱伝導率測定値と電気比抵抗値との比較検討とともに、熱伝導率推定のJohansen法の適応性について検討した結果を報告する。
Keyword: 熱伝導率, 土の熱的性質, 比抵抗GET PDF=03/0302-03.pdf
Application of Hydrus-2D to reproduce soil water redistribution and to detect Zero Flux Plane (ZFP)
[Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Masaru Sakai [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
○Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]坂井勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
不飽和土壌中に存在するゼロフラックス面(ZFP)の移動についての研究を進めていく上で、シミュレーション技術は必要不可欠となる。本研究ではシミュレーションソフトHydrus-2Dの有効性をみるために、排水のみ、蒸発のみ、またそれらを同時に起こした場合の3種類の一次元水分移動過程をシミュレーションし、実験結果と比較した。2回の排水実験、1回の排水蒸発実験と比較した結果、おおよそ一致した。
Keyword: ゼロフラックス面, 不飽和領域, Hydrus-2DGET PDF=03/0302-40.pdf
発表番号 2-41
Effect of initial water content on the downward movement of ZFP in sand dune sand
Masaru Sakai [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo] [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Kuruma Tomoya [Faculty of Agriculture, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
初期水分量が砂丘砂におけるZFPの降下に及ぼす影響について
○坂井勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]Magdi Khalil [東京大学大学院農学生命科学研究科]車知也 [東京大学農学部]宮崎毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
乾燥地で持続的に農業を行なうためには、適切な灌漑量の決定が必要となる。この灌漑量の決定のために、水分の移動方向の境界となるゼロフラックス面(ZFP)を使うことが役立つ。本研究では、初期水分量に注目し、砂試料中のZFPの動きについて考察した。その結果、高水分条件下ではZFPの降下が速く、逆に低水分条件下では遅くなることが分かった。このことから初期水分量は、灌漑量決定のための重要な要因であると言える。
Keyword: ゼロフラックス面, , GET PDF=03/0302-41.pdf
Numerical Simulation for 2-Dimensional Coupled-Transfer of Water, Solute and Heat in Multi-Layered Soil
Takashi_Kikuchi [Iwate Prefectural University]Kosuke_Noborio [Iwate University]Yoshihiko_Abe [Iwate Prefectural University]
多重成層土壌中における水,溶質,熱の2次元連立移動の数値シミュレーション
○菊池貴 [岩手県立大学]登尾浩助 [岩手大学]阿部芳彦 [岩手県立大学]
近年、土壌物理に基づく物質移動のモデル化が行われており、シミュレーションコードも開発が行われている。今後、理論とシミュレーション、実測の突き合わせが必要になってくる。本研究では、2次元の水、溶質、熱の連立したシミュレーションを行った。その際には、2次元の水、溶質、熱の連立したモデル化、基礎方程式の連立した解法、座標変換による地形への適応、層間の境界条件という問題について解決した。
Keyword: 水移動, 溶質移動, 熱移動GET PDF=03/0302-42.pdf
Transport and deposition of dispersed particles in layered soil columns as affected by the initial electrolyte concentration
NAKANO Keiko [National Institute for Agro-Environmental Sciences]SUZUKI Katsuhiro [National Institute for Agro-Environmental Sciences]KATOU Hidetaka [National Institute for Agro-Environmental Sciences]
成層カラム中の分散土壌粒子の移動髀炎d解質濃度の影響
○中野恵子 [農業環境技術研究所]鈴木克拓 [農業環境技術研究所]加藤英孝 [農業環境技術研究所]
土壌構造の安定性と分散性が粘土粒子の移動捕捉過程に与える影響をみるために、初期電解質濃度とカラム長の異なる二層カラムへの蒸留水の透水実験を行なった。カラム流出液中の懸濁物質の粒径組成は初期電解質濃度によって異なること、電解質濃度が低く分散性が大きい場合には、時間とともに比較的大きな粒径の流出がみられなくなるとともに流出懸濁物質濃度も低下することがわかった。
Keyword: 懸濁物質, 粒径分布, 移動・捕捉GET PDF=03/0302-44.pdf
Identification of Pore Water Velocity Vector in Sand by Using Quintuple-Probe Heat-Pulse Technique
Akira Endo [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]Michihiro Hara [Faculty of Agriculture, Iwate University]
五極子熱パルス法を用いた砂質土壌における間隙流速ベクトルの同定
○遠藤 明 [岩手大学大学院連合農学研究科]原 道宏 [岩手大学農学部]
近年,農薬や化学肥料の過剰投入による土壌汚染や地下水汚染が顕著に確認されてきている.汚染物質を含んだ流体を検知するためには,はじめに,水自身の輸送量やその方向を把握する必要がある.筆者らはHara(投稿中)の理論式を適用し,水分飽和したいもの砂の間隙流速ベクトルを同定し,熱パルス発生時間とカラム内を流れる水フラックス密度の大小が,間隙流速ベクトル同定に与える影響を評価したのでここに報告する.
Keyword: 五極子熱パルスセンサー, 間隙流速ベクトル, 熱的性質GET PDF=03/0302-45.pdf
Simultaneous measurement of water flow, solute and heat transport properties using Multi-Functional Heat Pulse Probe
Yasushi Mori [Shimane University]Annette P. Mortensen [Kopenhagen University]Jan W. Hopmans [Univeristy of California, Davis]Gerard J. Kluitenberg [Kansas State University]
熱パルス多機能センサーによる土壌水分・塩分・熱移動特性の同時測定
○森 也寸志 [島根大学]Annette P. Mortensen [コペンハーゲン大学]Jan W. Hopmans [カリフォルニア大学デービス校]Gerard J. Kluitenberg [カンザス州大学]
水分・塩分・熱移動は土壌中の輸送現象の多くの部分を司り,互いに影響を及ぼし合っている。これらは時間的また空間的に変動するため同体積で同時に特性が計測できる技術が望まれる。そこで4極塩分センサーと熱パルス法を組み合わせた多機能センサーを開発した。これとマルチステップ流出法を組み合わせて,土壌水分・塩分・熱的特性および土壌水分特性曲線・不飽和透水係数について多特性同時測定した。
Keyword: 土壌の熱的性質, 熱パルス法, 多機能センサーGET PDF=03/0302-46.pdf
発表番号 2-47
Measurement of solute transport caused by instability of density using four-electrode
Yasutaka_KIHARA [Shimane Univ.]
4極法センサを用いた密度不安定性による溶質移動の測定
○木原 康孝 [島根大学 生物資源科学部]
4極法センサを用いて密度不安定性による水の流れに生じる溶質移動について検討した。その結果、この流れは拡散による溶質移動に比べて非常に速く、塩類集積を対象とする際には、これの効果を考慮する必要があることが明らかになった。また、降下(上昇)した濃度が再び上昇(降下)するような現象も見られた。これより、カラム内部では上昇流と下降流が複雑な形状で生起していると考えられる。
Keyword: 溶質移動, 水分移動, 間隙構造GET PDF=03/0302-47.pdf
Soil moisture and nitrate ions extracted by the centrifuge method
Nakamura Takahiko [Tokyo University of Agriculture]Komamura Masaharu [Tokyo University of Agriculture]
遠心法により抽出される土壌溶液と硝酸イオン濃度
○中村 貴彦 [東京農業大学地域環境科学部]駒村正治 [東京農業大学地域環境科学部]
遠心法による土壌溶液の抽出を種々の条件下でおこない,抽出液中の硝酸イオン濃度の定量化をおこなった。pFを変えて測定した結果,抽出力にかかわらず,一定の濃度を示すことを明らかとした。さらに毛管飽和をおこなうことで実際の濃度とは異なること,また飽和にかける時間を変えることで濃度は異なってくることを示した。
Keyword: 保水性, 溶質移動, 水質GET PDF=03/0302-51.pdf
Dispersivity and performance of the zeolite soil mixture barrier
Miyuki Hayashi [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]Taku Nishimura [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]Makoto Kato [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]
土壌中の溶質移動特性とゼオライトバリアの有効性に関する研究
○林みゆき [東京農工大学農学部]西村 拓 [東京農工大学農学研究科]加藤 誠 [東京農工大学農学研究科]
汚染防止のためのバリヤの性能を検討するために、汚染物質吸着剤として人工ゼオライトを混合したバリヤを作成し、汚染水としてCd溶液を浸透させる実験を行った。また、溶質移動実験を行い、バリヤの分散係数、分散長を求めた。バリヤは,厚さが薄くなるとそのイオン吸着能よりもはるかに小さな汚染負荷に対して漏出を示した。これは、バリヤ内で十分混合が生じないためにバリヤの吸着能力が発揮されなかったためと考えられた
Keyword: ゼオライト, Cd, 分散長GET PDF=03/0302-53.pdf
Retention of Cd by natural and synthetic zeolite soil mixtures
Taku Nishimura [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]Miyuki Nakajima [TokyoUniv. of Agriculture and Technology]Tetsuya Ueda [Plantec]
天然および人工ゼオライトによるCd吸着について
○西村 拓 [東京農工大学農学研究科]中嶋美幸 [東京農工大学農学研究科]上田哲也 [螢廛薀鵐謄奪]
土壌汚染の防止・修復の手法としてゼオライトを吸着剤として用いる方法の有効性を検討するため、天然ゼオライト、P型人工ゼオライトを用いて、汚染土壌混合実験ならびにバリヤ実験を行った。天然ゼオライトは陽イオン吸着容量は大きいが,重金属の捕捉能力としては人工ゼオライトに比べて劣り、土のみの場合と大差なかった。
Keyword: ゼオライト, Cd, 土壌汚染GET PDF=03/0302-54.pdf
Migration of Cadmium under Electric Potential Gradient in Soil
Yusuke Terada [Faculty of Agriculture , The Univ. of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduates School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduates School of Agricultual and Life Science , The Univ. of Tokyo]
電位勾配下における土壌中のカドミウムの移動に関する研究
○寺田 悠祐 [東京大学農学部]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
重金属汚染の浄化技術の一つとして、動電学的方法がある。この方法は土壌に電圧を印加して重金属を動かし除去する方法である。本研究では、動電学的方法を日本の土壌に適用できる可能性を探るため、電位勾配下における関東ローム中の重金属の移動を把握することを目的とした。実験では、日本で最も多い重金属汚染物質であるカドミウムを用いて、カオリンと関東ロームにおけるカドミウムの移動の違いについて考察した。
Keyword: 溶質移動, 重金属汚染, 土壌微生物GET PDF=03/0302-55.pdf
Upward Movement of Moisture and Salt in Frozen Soil under Temperature Gradients
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凍土中における温度勾配下の水分と塩分の上昇移動
○劉 霞 [岐阜大学連合農学研究科]天谷孝夫 [岐阜大学農学部]赤江剛夫 [岡山大学環境理工学部]西村直正 [岐阜大学農学部]
03/0302-05.pdf
Keyword: 凍土, 温度勾配, 水分抹=:凍土中の水分移動特性は,凍結に伴う水分移動による伴う凍上,土壌の融解が開始した後の表層から下層への浸透と表面流出,さらにはこれらの水分移動に付随して発生するかかわる塩分移動現象の解明においても重要な課題である.温度勾配による凍土中の水分上昇現象を明らかに把握するために,凍結させた土壌カラムを上方から冷却する室内カラム試験を行うとともに,現地で凍土中の体積含水率分布と温度分布を測定した結果から, 凍結期間中の凍土を通じて下層から表層への水分と塩分移動が発生していることを確かめる.GET PDF=240-241
発表番号 2-8
The Effect of Salt Accumulation on Water Potential and Transpiration Rate of Wheat
Tetsu Yaoka [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo] [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]Sho Shiozawa [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]Yohei Sato [Graduate School of Agricultual and Life Sciences,The University of Tokyo]
塩分集積による小麦の水ポテンシャル低下が蒸散量に与える影響
○矢岡 哲 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]Nasir.M.Khan [東京大学大学院 農学生命科学研究科]塩沢 昌 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院 農学生命科学研究科]
乾燥地においては、蒸発散によって農地の塩分集積が生じる。土壌水の塩濃度増加は、植物の水ポテンシャルを低下させ、葉の気孔の閉塞を通じて蒸散量を低下させるとともに、光合成を低下させ生育を低下させる。したがって、塩分集積と植物生育との関係は植物の生理反応としての水ポテンシャルと気孔開度との関係が重要であるが、土壌の水分状態を一定にしたポット実験でこの関係を得た。
Keyword: 塩分集積, 水ポテンシャル, 蒸発散GET PDF=03/0302-08.pdf
Bottom Sediment Control of Drainage Canals for Habitats of Aquatic Life
Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]
農業排水路を水生生物の生息空間とする底質制御工法
○向井 章恵 [独立行政法人農業工学研究所]中 達雄 [独立行政法人農業工学研究所]田中 良和 [独立行政法人農業工学研究所]
傾斜地の排水路を対象に、柵渠のアームに欠口をつけて流れを蛇行させ、底質を制御して水路を生物の生息空間とする工法を開発した。模型実験(勾配1/20)により以下の機能を解明した。1)低水流量時には欠口部の垂直蛇行により淵が、平面蛇行により瀬ができる。2)小規模洪水流量時には十分な水深を持つ淵と0.5m/s程度の流速が生じ、魚類の避難場となる。3)高水流量時は底質が流出するため水路床の保護が必要である。
Keyword: 底質制御, 傾斜地水路, ハビタットGET PDF=03/0303-11.pdf
Mathematical Modeling of Preference Intensity of Japanese Medaka for Instream Water Environment using Fuzzy Inference
SHINJI FUKUDA [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]KAZUAKI HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Kyushu University]SHIOMI SHIKASHO [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
ファジィ推論によるメダカの環境応答モデルの開発
○福田 信二 [九州大学大学院 生物資源環境科学府]平松 和昭 [九州大学大学院 農学研究院 ]四ヶ所 四男美 [九州大学大学院 農学研究院 ]
一般に,人や動物の社会・環境因子に対する応答行動はばらつきが大きく,選好判断に曖昧さを伴う.本研究では,室内開水路による選好性実験で得られたメダカの各環境因子に対する選好特性を,簡略化法を用いたファジィ推論を行うことでモデル化した.さらに,得られたファジィ選好強度モデルを室内平面水槽実験およびフィールド調査によって検証した.得られたファジィ選好強度モデルによりメダカの選好強度がほぼ再現できた.
Keyword: メダカ, ファジィ推論, 選好強度モデルGET PDF=03/0303-12.pdf
Flow Compute in Open Channel by means of Unsteady Flow Analysis
非定常流解析を利用した開水路流量算定
川野 了 [東京農工大学大学院]○吉田 武郎 [東京農工大学大学院]久保 成隆 [東京農工大学]大里 耕司 [東京農工大学]
用水路を通じて適切な量の水を供給することが求められるが、開水路での流量の測定は、一般に、水深を測定するよりも難しい。水深の変化から数値解析を用いて、流量を用いることが出来れば、用水管理の上で効率的な手段となる。数値解析を行うためには、粗度係数が必要である。その粗度係数の同定を行うために、水路内の一点の水深の時系列筑粟があればよいことを、箪通炳五徘、模型実験水路での筑粟を用いて検証する。
Keyword: Preissmann型陰差分法, 模型水路, 黄金分割法GET PDF=03/0303-13.pdf
3-Dimensional Flow Analysis Using TVD Finite Volume Method
TVD有限体積法による3次元流れ解析
3次元流れを解析するための簡便な数値手法として,静水圧分布を仮定した多層モデルに対するTVD有限体積法が有効であることを示す.有限体積法は,水平方向における任意形状の非構造三角形要素分割を,座標変換を行うことなしに用いることができる.フラックスの評価をすべてTVDスキームによって行うことにより,高い数値安定性が実現される.開発した数値モデルを,横流入のある河川流の解析に適用する.
Keyword: 有限体積法, 3次元流れ, 河川流GET PDF=03/0303-14.pdf
Numerical Study of Water Motion in Lake Koyama by Using the Two-dimensional One-layer Model
Kouji Sai [Graduate School of Agriculture, Tottori University]Masayoshi Harada [Faculty of Agriculture, Tottori University]Isao Yoshida [Faculty of Agriculture, Tottori University]
二次元単層モデルによる湖山池湖流の数値解析
○齋 幸治 [鳥取大学大学院農学研究科]原田 昌佳 [鳥取大学農学部]吉田 勲 [鳥取大学農学部]
本研究では,ADI法を援用した二次元単層モデルを用いて湖山池湖流の数値シミュレーションを行った.湖山池では年間を通じて西から北よりの風が卓越していることを考慮し,西風と北風のそれぞれが作用する場合の湖山池湖流の流動特性を把握した.その結果,西風の場合では沿岸付近に沿った広い範囲での反時計回りの還流が発生し,北風の場合では,池東部で時計回りの還流,池西部で反時計回りの還流が形成されることが分かった.
Keyword: 湖流, 二次元単層モデル, ADI法GET PDF=03/0303-15.pdf
Observation Results of Control System for Sediments from Upland Field
Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]Masahiko SHIMAZAKI [National Agricultural Research Center for Western Region]Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]
畑地からの流出土砂制御工法の実証試験結果
○中 達雄 [(独)農業工学研究所]島崎昌彦 [(独)近畿中国四国農業研究センター]田中良和 [(独)農業工学研究所]向井章恵 [(独)農業工学研究所]
赤土流出等の農耕地からの土砂流出に対して、土砂水理学の観点から、掃流砂と浮遊砂(Wash load)を選択的に制御する工法の実証試験結果について報告する。傾斜地の農地排水路系において、本工法の、渦動排砂管による掃流砂の制御機能および浮遊砂やWash loadなどの微細土粒子については、重力沈降を促進させた浸透性沈砂池における制御機能を評価した。
Keyword: 土砂水理, 水環境・水質, 浸透性沈砂池GET PDF=03/0303-19.pdf
Countermeasure of Water hammer after Pump Power Failure Using Check Valve
Yamato Nara [Crown Enginerring Co., Ltd.]Hitone Inagaki [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Masaki Saito [Crown Enginerring Co., Ltd.]
逆止弁によるポンプ急停止時の水撃圧抑制対策について
○奈良大和 [クラウンエンジニアリング(株)]稲垣仁根 [宮崎大学農学部]斎藤正樹 [クラウンエンジニアリング(株)]
ポンプ送水系パイプラインにおいて,水柱分離が発生する地点とそれが管路に及ぼす影響を把握できれば,水柱分離を許容した設計が可能になると考えられる.本報では,水柱分離を許容するのを前提として積極的にポンプトリップ時の水撃圧を抑制するために,逆止弁を管路の途中に設置する方法を提案した.この方法は,水柱分離を考慮するだけでは効果のなかった圧力上昇の抑制に有効であることが水撃圧解析により確認できた.
Keyword: パイプライン, ポンプトリップ, 逆止弁GET PDF=03/0303-01.pdf
発表番号 3-22
A Search for Groundwater Contamination Sources Using Extended GA
Ken HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Gifu University]Eiji ICHION [Ishikawa Agricultural College]Toshihiko KAWACHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
改良GAによる地下水汚濁源推定
○平松 研 [岐阜大学農学部]一恩英二 [石川県農業短期大学]河地利彦 [京都大学大学院農学研究科]
勾配法を模した探索法を組み合わせた遺伝的アルゴリズムを用いて複数の水質汚濁源を観測井における汚濁物質濃度から推定する手法を開発した.地下水流動を既知としているため,単位溶脱量に対する応答を保存することにより,汚濁源探索を組み合わせ問題へと変換することが出来た.結果として,汚濁源が多数になれば,与えられた条件では収束が困難となるが,少数の場合はかなりの精度で探索が可能であることが明らかとなった.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 虫型探索, 地下水汚染GET PDF=03/0303-22.pdf
Experimental Studies on Groundwater Flow in Rocks using Artificial Fractures
Takeo TSUCHIHARA [National Institute for Rural Engineering]Masahito YOSHIMURA [DOWA mining CO., Ltd.]Satoshi ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]Masayuki IMAIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
模擬亀裂を用いた岩盤地下水流動機構に関する実験的研究
○土原 健雄 [独立行政法人 農業工学研究所]吉村 雅仁 [同和鉱業株式会社]石田 聡 [独立行政法人 農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人 農業工学研究所]
岩盤亀裂内を流れる地下水の流動機構を把握するために,模擬亀裂岩盤を用いて通水実験を行った.実験結果より,模擬亀裂岩盤内のトレーサーは亀裂ネットワークの広がりから予想される拡散とは異なり,流下方向に卓越した拡散形状を示すことが明らかとなった.また流下距離の短い経路はトレーサー到達時刻が早いが,その経路のみをトレーサーが選択的に流れているわけではないことが実験により示された.
Keyword: 岩盤, 地下水, 模擬亀裂GET PDF=03/0303-24.pdf
Study on Estimating the Probable Precipitation Based on a Parameter of Precipitation in USA
Shingo ADACHI [Faculty of Agriculture,Kochi University]Seisuke MATSUDA [Faculty of Agriculture,Kochi University]
降水の時間集中度に基づくアメリカ合衆国における確率降水量の推定
○足立 真吾 [高知大学農学部]松田 誠佑 [高知大学農学部]
本研究では,多様な気候と地形をもつアメリカ合衆国の降水に,降水の集中度を適用し,1時間および1日を単位時間とした単位時間降水量の確率推定式を求めた。また,これらを用いて各観測点の年最大単位時間降水量を模擬発生させ,従来法による確率分布の再現性を調べた。
Keyword: 降水強度, 正規変数, 確率降水量GET PDF=03/0303-27.pdf
Long-term Change in Daily Rainfall Characteristics at Tokyo
Hidetaka_Chikamori [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]Akihiro_Nagai [Fac. Env. Sci. & Tech., Okayama Univ.]
東京における日降雨特性の経年変化
○近森秀高 [岡山大学環境理工学部]永井明博 [岡山大学環境理工学部]
東京管区気象台で観測された125年間の日雨量データを対象に,日降雨特性の経年変化を調べた結果,確率日雨量には近年大きくなる傾向が見られたが確率ひと雨雨量と確率連続無降水期間には大きな経年変化が見られないなど,確率日雨量等に経年的増加傾向が見られた岡山とは異なる結果が得られた。このことは確率水文量の経年変化が地域的に異なることを示唆しており,全国的に詳細な検討を行う必要が示された。
Keyword: 水文統計, 降雨特性, GET PDF=03/0303-28.pdf
Analyses on Dynamic Pressure of Nappe () -Experimental Approaches-
Akira Mitsunari [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Nobuo Manda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
越流堰ナップの衝撃圧解析について(その1) −実験による問題提起−
○光成 明 [九州共立大学大学院]万田 伸生 [九州共立大学大学院]黒田 正治 [九州共立大学大学院]竹内 真一 [九州共立大学大学院]
越流堰からの自由落下水脈(ナップ)の水理学的な挙動について実験と解析を試みた。ナップの衝撃圧は、突入部におけるウォーター・クッションの形態によって3つのケースに大別され、ケース1(ナップ先端が露出射流を伴う流れ)とケース3(ナップ先端が貯留水塊に潜り込む流れ)は解析可能である。これに対し、ケース2(遷移領域の流れ)は解析的な取扱い方法が確立されておらず、その現象の把握と解析について検討した。
Keyword: 越流堰, ナップ, 衝撃圧GET PDF=03/0303-02.pdf
Hazard map system to heavy-rain disaster on agricultural field
Akiyuki AIZAWA [National Institute for Rural Engineering]Susumu MASUKAWA [National Institute for Rural Engineering]Hidekazu TAGASHIRA [National Institute for Rural Engineering]
農地豪雨災害に対するハザードマップシステム
○相澤顕之 [独立行政法人農業工学研究所]増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]田頭秀和 [独立行政法人農業工学研究所]
半減期24時間実行雨量を降雨指標とする九州を対象とした農地災害に対するハザードマップを開発した。降雨情報は当所で開発されたインターネット経由でリアルタイムに閲覧・配信するシステムの「デジタル気象情報」から現況及び予測レーダアメダスデータを用いた。危険度判定は積算・実行雨量14種から優位比較をし、試行的に半減期24時間実行雨量の4段階の閾値とし、視覚的に危険度が確認できるハザードマップシステムとした。
Keyword: 気象災害, 農地災害, ハザードマップGET PDF=03/0303-30.pdf
Water stress index based on leaf temperature−A case study on corn−
Yo Takahashi [Arid Land Reserch Center, Tottori University]Nobuhito Ohigashi [Arid Land Reserch Center, Tottori University]Toshio Yamada [Arid Land Reserch Center, Tottori University]Tomohisa Yano [Arid Land Reserch Center, Tottori University]
葉温による水ストレスの指標化−トウモロコシの測定事例−
○高橋 洋 [鳥取大学乾燥地研究センター]大東 信仁 [鳥取大学乾燥地研究センター]山田 俊雄 [鳥取大学乾燥地研究センター]矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]
作物の水ストレス指標の一つに飽差と葉C温差の関係を基にしたCWSI (Crop Water Stress Index) がある.本研究はより的確な作物の水ストレスの指標化を目的に,蒸散が生じている通常の状態の葉と蒸散が生じない様にアクリル系透明塗料にて被覆した葉の葉温を測定し,CWSIを応用した新たな水ストレス指標を提案する.なお,この指標の妥当性は土壌水分の挙動と比較することによって検討した.
Keyword: 水ストレス指標, 葉温, 被覆葉温GET PDF=03/0303-31.pdf
発表番号 3-32
Estimation of Evapotranspiration in an Irrigated Maize Field in Hetao Irrigation District
Toshiyuki Tamoto [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]Hiroki Oue [Faculty of Agriculture , Ehime University]Hiroki Ikawa [ Graduate School of Agriculture , Ehime University]Keiji Takase [Faculty of Agriculture , Ehime University]
黄河流域河套灌区の灌漑トウモロコシ畑における蒸発散量の算定
○田本 敏之 [愛媛大学大学院農学研究科]大上 博基 [愛媛大学農学部]伊川 浩樹 [愛媛大学大学院農学研究科]高瀬 恵次 [愛媛大学農学部]
黄河流域の河套灌区における水収支構造を明らかにするために,現地の灌漑トウモロコシ畑で微気象観測を行い,ボーエン比熱収支法で蒸発散量を算定した.その結果,8〜9月の40日間で灌漑水量の約90%が蒸発散によって消費されたことがわかった.また,灌漑地域全体の蒸発散を推定する目的で,蒸発散推定法の適用性を検討した.その結果,群落抵抗モデルを用いたバルク法とPenman-Monteith法が有効であることがわかった.
Keyword: 灌漑トウモロコシ畑の蒸発散, 群落抵抗モデル, 圃場レベルの水収支GET PDF=03/0303-32.pdf
Measurement of Evapotranspiration from a Paddy Lysimeter
Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]Tomijiro KUBOTA [National Institute for Rural Engineering]
水田ライシメータにおける蒸発散量の測定
○松田 周 [(独)農業工学研究所]増本隆夫 [(独)農業工学研究所]久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]
水田ライシメータを設定し、水収支法と渦相関法による蒸発散量測定を開始した。その結果、8月下旬まで表面水位と地下水位がほぼ等しく、湛水期間中は表面水位変化を水田内貯水量の変化として扱えることが分かった。7月中旬から8月下旬までの平均日蒸発散量は約3.0mmであることが明らかになった。また、渦相関法に用いる鉛直風速をスペクトル解析した結果、測器の妥当性が示された。
Keyword: 水田ライシメータ, 水収支法, 渦相関法GET PDF=03/0303-33.pdf
Fundamental research on regional temperature formation in semi-urban area−Evaluation of temperature distribution in the Sennan Area using GIS−
Daisuke MORIKAWA [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture Science, Kyoto University]Yoshihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Science, Osaka Prefecture University]
混住化地域の気温形成に関する基礎的研究−GISを用いた泉南地域における広域的気温評価−
○森川 大輔 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
農地や市街地などが混在する混住化地域において,様々な土地利用や地域風が気温に与える影響を把握するために,大阪府泉南地域を事例として広域的な気温評価を行った.その結果,日中は海風が卓越しており,地域内での気温差は小さくなっていた.夜間から朝方にかけては,市街域の方が農村域よりも気温が下降しない傾向があった.この地域では,土地利用と地域風が複雑に影響し合い気温が形成されていると思われる.
Keyword: 気温分布, 混住化地域, GISGET PDF=03/0303-34.pdf
Evaluation of Flood Mitigation Effects of Irrigation Pond Aggregation()
Kohei BESSHI [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]Kimihito NAKAMURA [Graduate School of Agriculture,Kyoto Uniersity]
ため池群による洪水緩和機能評価()
○別枝宏平 [京都大学大学院農学研究科]竹下伸一 [京都大学大学院農学研究科]三野徹 [京都大学大学院農学研究科]中村公人 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では,洪水時のため池による雨水貯量を,典型的なため池密集地帯である大阪府泉南地方において実測データをもとに検討し,ため池群としての雨水貯留量を算出した.その結果,貯水率が低下する非灌漑期においては,面積的には3%のため池群によって流域の損失雨量を10〜18%増加させることが示された.さらに,空き容量を最大限に活用すれば,10年確率の洪水に対しても約18%の雨水を貯留できることも明らかとなり,ため池群の持つ雨水貯留ポテンシャルの大きさを示すことができた.
Keyword: ため池群, 洪水緩和, 貯留量GET PDF=03/0303-36.pdf
Morphologic Grouping of Terraced Paddy based on Topographical Factors
HIROYUKI TARUYA [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]TAKAHIRO SHIONO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]TERUHITO MIYAMOTO [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region]
地形の形態要素に基づく棚田の分類
○樽屋啓之 [九州沖縄農業研究センター]塩野隆弘 [九州沖縄農業研究センター]宮本輝仁 [九州沖縄農業研究センター]
本研究では農地災害の評価を目的とした棚田の分類の考え方とその方法、分類に基づく農地災害評価方法についてGISを用いて検討した。河川網、河床形態、崩壊地形などの水の流れに関わる地形形態を画像上で読みとり、棚田を圃区の単位で暫定的な4類型に整理したところ、各類型は実際の標高、Strahlerの水流次数、平均一筆面積と良く対応し、農地災害の多くが特定の類型や圃区形状と密接に関係していることがわかった。
Keyword: 棚田, GIS, 農地災害GET PDF=03/0303-38.pdf
発表番号 3-3
Analyses on Dynamic Pressure of Nappe () -Pressure Reducing by Water Cushion-
Nobuo Manda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Akira Mitsunari [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Masaharu Kuroda [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Shinichi Takeuchi [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]
越流堰ナップの衝撃圧解析について(その2)−ウォーター・クッションの存在と衝撃圧の減殺−
○万田 伸生 [九州共立大学大学院]光成 明 [九州共立大学大学院]黒田 正治 [九州共立大学大学院]竹内 真一 [九州共立大学大学院]
ナップ突入部の流れの形態を、各ケース全般に亘り、その変化と特徴について検討した。下流水深が高くなるに従い、ケース1(露出射流を伴う流れ)からケース2(遷移領域の流れ)に移行する。それに伴い平均圧力水頭値も低下していく。しかし、ケース2の圧力ピーク値はケース1のそれに匹敵する。このような特性の上で、ウォーター・クッションによる衝撃圧減殺効果を把握する為に、その発生頻度とフルード数を用いて解析を試みた。
Keyword: ナップ, 水理解析, 圧力減殺GET PDF=03/0303-03.pdf
Water Budget Analysis in Floating Rice Area of Chao Phraya Delta
KANAKO YURI [Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agri. And Tech.] NARITAKA KUBO [Faculty of Agriculture, TUAT] KOJI OSATO [Faculty of Agriculture, TUAT]
チャオプラヤデルタ浮稲地域における水収支解析
○由利 佳菜子 [東京農工大学院 ]久保 成隆 [東京農工大学 ]大里 耕司 [東京農工大学 ]
タイ国チャオプラヤデルタにおいて、洪水・渇水被害が年々増大してきている。水環境を安定させるために、対策を考えなければならないが、その前段階として、その地域において水収支を行い、水文環境を把握した。そのとき、堰からの正確な流出量、外部流入量を算定した。対象地は、雨期には高い貯留量を持ち、また乾期は年によっての差が激しく安定していないことが分かる。今後、対策を具体的にしていきたい。
Keyword: 水収支, 低平地, GET PDF=03/0303-41.pdf
Study on function of small-scale on-farm pond for rainfed paddy fields in Northeast Thailand
Shinichi Kasumi [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Ayumi Yuki [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]Kenji Suzuki [Japan Science and Technology Corporation]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Utsunomiya Univ.]
東北タイ田水田における小溜池の機能について
○霞 真一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]結城あゆ美 [宇都宮大学農学部]鈴木研二 [科学技術振興事業団 ]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
東北タイの天水田稲作は、不確実な降雨により不安定・低収量な米生産状況にある。小流域内には溜池や灌漑堰といった小規模灌漑施設が存在する。しかし、これらの小規模灌漑施設の効果は極めて限定的であるという指摘がある(後藤2002)。本研究では、これら溜池の建設状況・分布状況・利用実態について、現地踏査と聞き取り調査から明らかにする。それとともに、モデルシミュレーションによって溜池の灌漑効果を評価することを試みる。
Keyword: 天水田, 小溜池, GET PDF=03/0303-42.pdf
Hydrologic Model Analysis on Locations of Rainfed Agriculture in Northeast Thailand ()
Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]Yukiyo YAMAMOTO [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Somsak SUKCHAN [Land Development Department, Thailand]Mayura PRABPAN [Land Development Department, Thailand]
東北タイにおける天水農業の立地に関する水文モデル解析(供
○鈴木研二 [科学技術振興事業団]山本由紀代 [(独)国際農林水産業研究センター]ソムサック スクチャン [タイ土地開発局]マユラ プラパン [タイ土地開発局]
熱帯モンスーンアジア内陸域における代表的な天水農業地帯である東北タイを研究対象地域として、水文モデルを用いて水資源の効率的利用を検討する。これまでに、斜面上の天水田群の水文・稲収量を推定するモデルを構築した。本研究では、このモデルを広域に適用するための最初の段階として、土性や土地利用などのGISデータを作成し、これを用いた分布型水文モデルの基礎構造を提示した。
Keyword: GIS, 天水田稲作, 水資源GET PDF=03/0303-45.pdf
A Study for Sptial Paramater Hydrological Model with GIS
[Tokyo Univ. of A. & T.] [Tokyo Univ. of A. & T.] [Tokyo Univ. of A. & T.]
GISを用いた分布定数型流出モデルについての基礎的研究
○足立 昌之 [東京農工大学大学院農学研究科]久保 成隆 [東京農工大学農学部]大里 耕司 [東京農工大学農学部]
この研究ではGISを用いた流出解析喘湶構築の際に問題となるであろう空間情報の抽出方法について言及する。各空間情報は流出時の流出成分と密接な関わりを持っているため、これらの関係性について考察し、有効的な筑粟範囲を導き出す。本発表ではこれを3段階の範囲に分割した。それぞれ計算規模の縮小、復帰流発生地域の予測、表面流出の流量変化の追跡に的を絞って分割を試みた。発表では特に、流出寄与地域について詳しく述べることを考えている。
Keyword: 分布定数型喘湶, , GET PDF=03/0303-47.pdf
A Calculation Method of a Delayed Input Rainfall Sequence to the Runoff Model of Storage Distribution Type
貯留分布型流出モデルへの遅延入力降雨系列の算定法
本報告は流域内の斜面長分布特性、雨水伝播特性及び流域内の降雨分布特性を考慮しつつ、貯留型流出モデルに分類される流出モデルの適用性を向上させることを意図とした検討結果である。ここでは、流出過程における「遅れ時間」を降雨強度及び流域モデルの各分割集水域面積の関数で評価する手法を提案した。本手法により、従来の貯留型流出モデルで導入されている一定の遅れ時間を用いる手法が一層改善できると期待される。
Keyword: 流出解析, 流出モデル, 洪水流出GET PDF=03/0303-48.pdf
Knowledge-based Discharge Forecasting for Droughts by Using Time and Space Information
Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]Xin Yuan [National Institute for Rural Engineering]
時空間情報を利用した知識獲得型の渇水流量予測法
○増本隆夫 [農業工学研究所]松田 周 [農業工学研究所]久保田富次郎 [農業工学研究所]袁 新 [農業工学研究所]
渇水時に利用可能な水資源量を把握し,その情報を最大限に利活用するためには,ダム放流量や取水量などの空間分布ならびに時間的推移の両面からの情報をもとにした流出状況の適切な把握や将来予測が必要である。そこで,ここでは,時空間情報を入力として区間流入量を推定した上で,目標地点の流量をファジィ化ニューラルネットの知識情報を用いて簡易に推定する実用的方法を開発し,それを利根川流域の渇水予測に用いた結果について報告する。
Keyword: 渇水管理, 時空間情報, ファジィ化ニューロ法GET PDF=03/0303-50.pdf
Riverflow Characteristics Analysis for Water Resources Development and Management in Lower Myanmar
Maung Maung Naing [Doctoral Program in Agricultural Sciences, University of Tsukuba]Masayoshi Satoh [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
下ミャンマーにおける水資源開発管理ための河川流量特性の解析
○Maung Maung Naing [筑波大学大学院農学研究科]佐藤政良 [筑波大学農林工学系]
下ミャンマーNgamoyeik水利事業で灌漑と上水道のために計画されている直列、並列の4ダム完成後の運用計画を検討するため、シミュレーションを行う前提として、Thomas-Fiering法の適用可能性を過去11年間の流量記録(10日平均流量)から検討した。負流量を回避するため対数正規分布の適用が望まれるが、全体として、雨期の流量分布は条件を満たすものの、乾期は正規分布であった。これには雨期中の2期も含まれた。
Keyword: 河川流量の合成, Thomas-Fiering 法, 下ミャンマーGET PDF=03/0303-51.pdf
Decision Making of Reservoir Management Using Weather Forecast
Junichiro TAKEUCHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]Toshihiko KAWACHI [Guraduate School of Agricultural Science, Kyoto University]
貯水池管理における気象情報を用いた取水制限率決定
降水量予測が与えられたとき、管理者の満足度の期待損失を最小化する基準を用いて、渇水時の取水制限率を決定する手法を提案する。この手法を採用することで生じるリスクと、信頼度や回復度などの貯水池運用のパフォーマンスを模擬実験によって検証した。リスクの大きさは降雨量予測の精度と考慮に入れる期間長に関連して変化し、パフォーマンスは長期的には従来の手法と比べて向上していることが確かめられた。
Keyword: 貯水池管理, 取水制限率決定, 気象情報GET PDF=03/0303-52.pdf
A theoretical consideration evaluation of flood control measures
Hashizume Tsukasa [Graduate School of AgricultreUtsunomiya Univ]Goto Akira [Utsunomiya Univ]Mizutani Masakazu [Utsunomiya Univ]
治水対策の経済評価に関する理論的考察
○橋爪 司 [宇都宮大学大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷正一 [宇都宮大学農学部]
現在の構造物による治水対策は、治水対策費用対洪水軽減効果からみて過大になっている可能性が有る。また最近、地球温暖化や異常気象よる豪雨の発生によって治水安全度の低下が懸念される一方、公共事業批判や財政難による経済的な問題、治水対策構造物による生態系の破壊や河川の汚濁といった環境問題より「ダムは無駄」といった議論がなされている。そこで、最適な治水対策の再検討が必要とされている。そこで、本研究では、洪水を閉じこめる治水対策ではなく溢れさせることを前提とし、治水対策に掛かる公共投資と洪水被害額の期待値の合計が最小となるような、経済的に最適な治水対策の決定手法を考察する。
Keyword: 治水対策, 経済評価, 治水対策費用GET PDF=03/0303-53.pdf
発表番号 3-54
Analysis on water pollution factors in the Cidanau watershed, Java Island
Tomoko Konishi [Grad. School of Agri. Sciences, Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]Kenichi Misawa [Faculty of Agri., Utsunomiya Univ.]Arien Heryansyah [United Grad. School, TUAT]
ジャワ島チダナウ川水系における水質汚濁要因の分析
○小西 智子 [宇都宮大学大学院]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]三澤 健一 [宇都宮大学農学部]アリンヘルヤンサ [東京農工大学大学院]
インドネシアの中枢で人口の80%を抱えるジャワ島では、近年工業化や経済発展に伴う生活様式の変化により水需要が増大するとともに、水環境の悪化が進行している。特に研究対象とするチダナウ流域はジャワ島最西部に位置し(図1)、チレゴン工業地帯への水源となっている。人口密度は600人ルm-2と高く、生活系・農業生産系の汚濁負荷排出による流域内水系の水質悪化が進行していて、下流にある水供給公社は現在水処理費用の高騰に悩んでいる。そこで本研究では、水質汚濁機構解析の基礎的アプローチとして、流域内の窒素負荷に注目し、汚濁の実態解明と汚濁要因の分析を行うこととした。
Keyword: 水質汚濁, ジャワ島, GET PDF=03/0303-54.pdf
発表番号 3-55
Evaluation of Fish Ecosystem by Hydrological Index and Canal Network Diagram
Azuma Takagi [National Institute for Rural Engineering]Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]Shuh Matsuda [National Institute for Rural Engineering]Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]
水文指標と水路ネットワークによる魚類生態系の評価
○高木 東 [(独)農業工学研究所]久保田富次郎 [(独)農業工学研究所]松田 周 [(独)農業工学研究所]増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]
農業用排水路系における魚類生態系と水資源機能の関係を明らかにするために,水文指標(水路の水路幅,水深,平均流速,流速分布,それらの時系列変化および水路の空間分布)と水路ネットワーク図を用いた接続性を考慮した評価手法を提案し,事例地区に適用した。魚類生物相の存在可能性分布の評価と,魚類生態系の調査結果を分布図にあてはめると,指標がうまく実態を表すことが確認できた。
Keyword: 水文指標, 魚類生態系, 水路ネットワークGET PDF=03/0303-55.pdf
発表番号 3-57
Evaluation of Groundwater Properties in Terraced Paddy Fields
Takeo Onishi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Kimihito Nakamura [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Haruhiko Horino [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Toru Mitsuno [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
傾斜地水田群における地下水文環境評価
○大西健夫 [京都大学大学院農学研究科]中村公人 [京都大学大学院農学研究科]堀野治彦 [大阪府立大学農学生命科学研究科]三野徹 [京都大学大学院農学研究科]
京都市静原地区の傾斜地水田群で水文観測を行い,非定常不飽和−飽和浸透流解析により観測地下水位を再現するようにパラメータ同定し,地下水文環境特性を考察した.主要な結果は,1)法面付近で大きなポテンシャル勾配が形成され,湛水期における浸透量は法面近傍ほど大きくなる.5)田面からの浸透水の大部分は法面下部からの浸出水と蒸発散によって失われ,地下水涵養量となる水量は大きくない,というものであった.
Keyword: 傾斜地水田群, 法面, 浸出水GET PDF=03/0303-57.pdf
Flood in Komesu Underground Dam Site and Its Countermeasures
Taro Oka [D.P.R.I., Kyoto University]
米須地下ダムサイトにおける冠水被害とその対策に関する考察
○岡 太郎 [京都大学・防災研究所]
米須地下ダムサイト(沖縄県糸満市)では,2001年9月の豪雨によって局部的に農地や道路が冠水する被害が発生した.地下ダムの建造に伴って顕在化する問題を解明して,地下ダムの実用性を確かなものにしていく必要がある.ここでは,雨水流出機構を明らかにするために欠かせない土壌物理特性の現地測定法及び洪水流下過程を検討している.特に,緊急対策として設置された調整池への浸出特性が明らかになった.
Keyword: 地下ダム, 雨水流出, 浸透流・地下水GET PDF=03/0303-58.pdf
発表番号 3-59
Estimation of Spatiotemporal Inhomogeneity of Groundwater Flow Based on the Model Subject ot Uniform Permeability
Toshio Hamaguchi [DPRI, Kyoto University]
一様な透水性の地下水モデルを利用した時空間不均一成分の評価
○浜口 俊雄 [京都大学防災研究所]
本研究では,平面地下水を対象として,真の透水係数分布と一様な透水係数分布の違いによる水位変分を数式で導くことに成功した.また仮想地下水流域モデルによる数値実験を行い,一様透水場から求まる水位に対して地盤統計学に基づいた推定で真の透水場までのモデル誤差を推定補完して真の水位に近づけようとした.その結果,水位変分の時間的変化が捉えられたとともに,補完による解の精度向上が確認できた.
Keyword: 地下水, 一様性, 不均一性GET PDF=03/0303-59.pdf
発表番号 3-61
Experimental Study on Seawatew Intrusion and Salt Movement in Coastal Aquifers
Kazuro Momii [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Kei Nakagawa [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Ippei Uchida [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Tomohiro Tanaka [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
海岸地下水海水侵入と塩分動態に関する実験的検討
籾井 和朗 [鹿児島大学 農学部]中川 啓 [鹿児島大学 農学部]○内田 一平 [鹿児島大学 農学部]田中 智博 [鹿児島大学 農学部]
海水侵入阻止型地下ダムでは、建設後に帯水層内に残留している塩分の動態およびその除去に関する検討が問題となる。本研究では、海水侵入後に、帯水層に残留した塩分の動態に関する基礎的知見を得るため室内実験による検討を加え、越流型止水壁挿入後、時間の経過とともに塩水塊が減衰する現象を明らかにした。今後は、種々の実験条件下に対して検討を加え、そのメカニズムについて数値解析等に基づく理論的検討を行う予定である。
Keyword: 地下水, 水資源開発, 地下環境GET PDF=03/0303-61.pdf
発表番号 3-6
Measures for Prevention of Noise on Labyrinth Weirs
Osamu Kato [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]Takayuki Miyazaki [Saga University Dep. Of Agricultural Sciences]Shinji Tanaka [Fukuoka Prefecture]
ラビリンス堰の騒音対策
○加藤 治 [佐賀大学農学部]宮崎貴之 [佐賀大学農学部]田中伸二 [福岡県甘木農林事務所]
ラビリンス堰は、従来の直線形状の堰よりも単位幅あたりの堰頂長さが長いことから、放流能力が直線堰より大きい。しかし向き合った堰頂からの水脈がぶつかりあうことにより騒音がでる。本研究では、現地の1/5の模型を用いて、騒音を軽減させる対策工法として、水脈が落下する底面の粗度大きくすること、堰の下流端に整流用の舟形の施設を設置すること及び鋸刃板を堰長に設置することを取り入れ、実験的に検討した。
Keyword: ラビリンス堰, 騒音対策, 模型実験GET PDF=03/0303-06.pdf
Design of sabo dam taking account of an effective fish swimming upstream.
Satoshi_MATSUMOTO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]Masaaki_HOSHINO [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]Masao_OKADA [Muikamachi Public Works Office, Niigata Prefecture]Haruyoshi_HUJITSUKA [Ecology Science, Co. Ltd.]
魚類の遡上に配慮した砂防堰堤の設計
○松本 智 [新潟県六日町土木事務所治水課]星野 正昭 [新潟県六日町土木事務所治水課]岡田 雅夫 [新潟県六日町土木事務所治水課]藤塚 治義 [株式会社エコロジーサイエンス]
河川法の改正により、「環境」に配慮した総合的な河川整備の実施が必要となってきた。本報告では、新潟県大滝沢砂防堰堤事業を対象に、堰堤の機能を損なうことなく、かつ経済的に魚類の遡上が可能となるように配慮した技術設計の事例を紹介した。堰堤はコンクリートスリット式で,イワナが遡上できるように本堤・副堤間を斜路形式の魚道とするとともに、副堤・垂直壁間に現地転用石を用いるようにした。
Keyword: 砂防堰堤, 魚類の遡上, 現地材の再利用GET PDF=03/0303-08.pdf
Applications of Fall Cone Test to Ariake Clays
Mak Tsz Kin [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
有明粘土へのフォールコーン試験の適用
○マク シケン [九州大学大学院生物資源環境科学府]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]金山素平 [九州大学大学院農学研究院]
有明海東岸域で採取した2種類の不攪乱有明粘土試料に対してフォールコーン試験を適用した。その結果,不攪乱有明粘土のベーンせん断強度とコーン貫入量の関係は,コーン貫入理論から求まる静的貫入でコーン表面が滑らかな場合の理論解と比較的よく一致した。さらに,有明海の北岸域や西岸域に分布する有明粘土より粘土分含有量が少ない東岸域の有明粘土のフォールコーン法とJIS法によって求まる液性限界は比較的よく一致することが分かった。
Keyword: 有明粘土, フォールコーン試験, GET PDF=03/0304-12.pdf
Observation of pore water pressure in small earth dam during rainfall
Hori Toshikazu [National Instiste for Rural Engineering]Mohri Yoshiyuki [National Instiste for Rural Engineering]Matsushima Kenichi [National Instiste for Rural Engineering]
降雨時におけるため池堤体の間隙水圧の観測
○堀俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利栄征 [独立行政法人農業工学研究所]松島健一 [独立行政法人農業工学研究所]
ため池において長期の間隙水圧観測を行い、降雨時における堤体内の間隙水圧の変化を測定した。調査したため池は砂質シルトの均一型堤体であり、観測の結果、降雨開始とともに貯水圧の変化より大きく堤体内の間隙水圧が上昇し、降雨浸透によって過剰間隙水圧が発生していることが分かった。特に下流法尻の間隙水圧が最も早く上昇し、また漏水が発生している場合、下流法尻の間隙水圧が大きく上昇していることが明らかになった。
Keyword: ため池, 降雨, 間隙水圧GET PDF=03/0304-14.pdf
Foundation improvement for bottom sluiceway of Ginoza dam
Norikatsu Miyagi [Faculty of Agriculture, Ryukyu University]Shigemori Arakaki [North Agriculture and Forestry Engineering Office Okinawa Pref.]Naomichi Tamashiro [North Agriculture and Forestry Engineering Office Okinawa Pref.]Yasuyuki Yamauchi [SANYU CONSALTANS, Inc]
宜野座ダム底樋基礎改良について
宮城 調勝 [琉球大学農学部]新垣 重盛 [沖縄県北部農林土木事務所]○玉城 直路 [沖縄県北部農林土木事務所]山内 康之 [株式会社 三祐コンサルタンツ]
沖縄県の場合、老朽化したため池の底樋は河道部に設置されている場合が多く、軟弱地盤での不等沈下による破損等により漏水の原因となっている。本地区も底樋が改修の対象とされており、底樋基礎地盤支持力強化に対する工法検討と施工結果についての現場報告である。採用した深層混合攪拌工法は施工性が良く、現位置からの攪拌による地盤改良が可能であり、地下水位に影響されず、確実な施工が実施できる。
Keyword: 地盤改良, 改良強度, 攪拌工法GET PDF=03/0304-16.pdf
発表番号 4-17
Construction of Work Platform in Yokatsu Subsurface Dam
Yoshiaki KAMIYA [Okinawa Prefecture]Manabu OHMURA [Okinawa Prefecture]Kenji MOCHIDA [Sanyu Consaru ]Norikatsu MIYAGI [Agriculture University of The Ryukyus ]
与勝地下ダムの作業床造成について
神谷 嘉明 [沖縄県]○大村 学 [沖縄県]持田 賢治 [三祐コンサル]宮城 調勝 [琉球大学農学部]
与勝地下ダムにおいては、原位置土撹拌工法を採用しているが、その施工に130tもの大型機械を使用している。しかし、掘削土量の軽減、仮置き場の縮小等の諸事情により、作業床の一部を琉球石灰岩採掘跡のくぼ地を埋戻した盛土上に、造成せざるを得なかった経緯と施工結果を報告する。
Keyword: 地下ダム, 地下連壁, 琉球石灰岩GET PDF=03/0304-17.pdf
発表番号 4-19
Pludding Method for Limestone Cavas by Utilizing Steel pipe and Rotary Drilling Machine -The Cavas study of Pludding for Limestone Cavas 癸-
Tadashi NAGAMOTO [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]Takashi MIYAGI [Nanbu Agriculture Civil Engineering Office Okinawa Pref.]Kazuyoshi OOSAWA [Sanyu Consultans Inc]Kenji MOCHIDA [Sanyu Consultans Inc]
鋼管締切矢板及び全旋回掘削機を用いた空洞閉塞工について −カンジン地下ダム癸感洞施工事例−
○長本 正 [沖縄県南部農林土木事務所]宮城 敬 [沖縄県南部農林土木事務所]大沢 和美 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]持田 賢治 [蟷依乾灰鵐汽襯織鵐]
カンジンダムで確認された癸感洞は、数m〜10m程度の空洞の集合体からなる非常に大きな空洞である。本空洞の出現標高はEL17m〜EL-10mと深く広範囲に分布しており、大部分が地下水面下に位置し、空洞内は堆積粘土で大半が充填されている。このような空洞規模の大きさ・形状の複雑さ等から新たな処理工法の検討が必要となった。ここでは、癸感洞で検討・実施した閉塞工について報告する。
Keyword: 琉球石灰岩, 空洞処理, 地下ダムGET PDF=03/0304-19.pdf
Investigation of Pipe in Tunnel Method with Expansion of Old Tunnels
Yasuaki NAKAMURA [Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries]Yoshiyuki MOHRI [National Institute for Rural Engineering]
既設トンネル拡幅を伴うパイプ・イン・トンネルに関する検討
○中村 康明 [農林水産省農村振興局]毛利 栄征 [(独)農業工学研究所]
水路トンネル改修工法である「拡幅を伴うパイプ・イン・トンネル工法」と水路トンネル標準施工法である「矢板工法」両工法のハイブリッド工法であり、全国的に前例が少ない。今後予定される同工法適用工事において、確証ある設計・施工をおこなうべく、現場計測結果及び有限要素解析解を比較検討し、拡幅PIT工法の力学的匐峠渮を検証した。
Keyword: 水路トンネル改修工法, 現場計測, 有限変形解析GET PDF=03/0304-01.pdf
Fluctuation of Elevation of Virgin and Agricultural Peatland
Yasuhiro ONODERA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Keitaro KURITA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Tetsuya ISHIDA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Teruo ISHIWATA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Kenji KIMIWADA [National Agricultural Research Center for Hokkaido Region]
泥炭地盤における未墾地と既墾地の標高変動
○小野寺 康浩 [(独)北海道開発土木研究所]栗田 啓太郎 [(独)北海道開発土木研究所]石田 哲也 [(独)北海道開発土木研究所]石渡 輝夫 [(独)北海道開発土木研究所]君和田 健二 [(独)北海道農業研究センター]
泥炭農地の沈下は収縮や圧縮の他に、泥炭自体の分解消失によるものがある。筆者らは、これら要因の沈下に対する影響を明らかにし、泥炭農地を永続的に利用するための対策を検討している。2001年度より、置土の有無等の土地条件が異なる泥炭地盤に有機物試料を埋設して分解速度を追跡し、併せて標高や地下水位変動を測定し、分解消失が沈下に及ぼす影響を調べている。本報では、未墾地と既墾地の泥炭地盤の標高変動の調査結果を述べた。
Keyword: 泥炭地, 置土, 標高変動GET PDF=03/0304-21.pdf
発表番号 4-22
Microscopic Consideration on Compression Properties of Soils Mixed with EPS
Takashi KIMATA [Osaka Prefecture University]Takao KUWABARA [Osaka Prefecture University]Shinji YOKOTA [Osaka Prefecture University]
EPS破砕片混合土の圧縮特性の微視的検討
○木全 卓 [大阪府立大学]桑原 孝雄 [大阪府立大学]横田 伸二 [大阪府立大学(大学院生)]
廃棄発泡プラスチック破砕片混合土の圧縮特性について,一次元圧密試験の結果をもとに,骨格構造や構成粒子の変形などの微視的な観点から検討を加えた.その結果,混合土全体の圧縮量が,通常の圧密理論における骨格変化すなわち剛体粒子で構成される土塊の間隙部分の減少による成分と,破砕片粒子自身の変形による体積圧縮や骨格構造のさらなる変形による成分とに分類できる可能性が明らかになった.
Keyword: EPS, 混合土, 圧縮特性GET PDF=03/0304-22.pdf
Consolidation of Ariake Clays using constant rate of strain loading
Sumie Mitani [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
定ひずみ速度載荷による有明粘土の圧密
○美谷珠美江 [九州大学大学院生物資源環境科学府]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]肥山 浩樹 [九州大学大学院農学研究院]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
不撹乱有明粘土について,定ひずみ速度載荷と段階載荷による圧密試験を行い,両試験から求まる圧密諸定数の比較とひずみ速度が試験結果に及ぼす影響についての検討を行った.その結果,試料の初期状態がほぼ等しい場合,定ひずみ速度載荷による圧密試験から求まる圧密降伏応力は,ひずみ速度が大きいほど大となること,および圧縮指数や体積圧縮係数,圧密係数には載荷方法やひずみ速度の違いによる差異がないことが分かった.
Keyword: 有明粘土, 圧密試験, 定ひずみ速度載荷GET PDF=03/0304-23.pdf
Compression Index of Ariake Clays
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Kouichi Akaboshi [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]
有明粘土の圧縮指数
○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪政美 [九州大学大学院農学研究院]肥山浩樹 [九州大学大学院農学研究院]赤星宏一 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
有明海東岸域の2種類の有明粘土試料についての圧密試験結果と既存の北岸・西岸域の有明粘土の圧密試験結果をもとに,有明粘土の圧縮指数Ccについて検討した.その結果,練返し有明粘土および浅層部を除いた不攪乱有明粘土の圧縮指数Ccは,自然間隙比enに強く規定され,Cc-en関係はenのべき関数で比較的精度よく近似できること,および不攪乱有明粘土のCc-en関係は,粘土分含有量の影響を受けることが分かった.
Keyword: 有明粘土, 圧縮指数, 段階載荷による圧密試験GET PDF=03/0304-24.pdf
Model test of flexible outlet in earth dam
Satoshi_SUENAGA [KUBOTA Corporation]Nobuo_FUJITA [KUBOTA Corporation]Yoshiyuki_MOHRI [National Institute for Rular Engineering]
柔構造底樋の模型実験
○末永 悟志 [株式会社 クボタ]藤田 信夫 [株式会社 クボタ]毛利 栄征 [独立行政法人 農業工学研究所]
ため池からの放流を目的として堤体の中に設置される底樋の現行の設計では,コンクリート管を鉄筋コンクリートで全面巻き立てた構造が標準となっている.老朽ため池では底樋が周辺地盤の沈下に追従できず,底樋自体が損傷した例などが報告されている.本報では,底樋の構造が浸透にどのように影響するかを把握するため,土槽中に小規模な底樋を設置して行った実験の結果を報告する.
Keyword: パイプライン, 室内実験, 工法・施工GET PDF=03/0304-26.pdf
Study on the effect of core wall of The Fill Dam by the electric analogue method
Miyoshi Kadono [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
電気アナログ法によるフィルダムの遮水壁の効果に関する研究
○角野 三好 [弘前大学農学生命科学部]加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]
市販の電導紙を用いて電気アナログ法により、老朽化溜池堤体モデルについて堤体からの漏水を防ぐための遮水壁の効果について検討した。実験では、遮水壁の長さを変えながら浸潤線に及ぼす効果について明らかにした。この結果、老朽化前の正常時の浸潤線を基にこの浸潤線の位置から下側に遮水壁を入れることによりほぼ直線的な効果が有ることが確認できた。
Keyword: 電気アナログ法, 老朽溜池, 浸潤線GET PDF=03/0304-27.pdf
Physical variabilities of model foundation measured by acoustic tomography
Yoshiyuki Mohri [National Research Institute of Agricultural Engineering]Junichi Sakakibara [Kawatetsu Civil]Tokuo Yamamoto [University of Miami]
音響透水トモグラフィによる大型模型地盤の均一性の可視化
○毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]榊原 淳一 [川鉄シビル]山本 督夫 [マイアミ大学]
大型模型地盤を用いた液状化実験などの地盤振動実験において地盤の均一性を評価する手法としてトモグラフィ等の可視化技術は非常に有効である.本報告では、音響透水トモグラフィを用いた高周波弾性波探査を用いて、砂地盤の弾性波速度および減衰率を計測し,多孔質媒体内の弾性波伝播理論から地盤の透水係数や間隙率を解析した.その結果、地盤を透過する音響速度が周波数に対して分散を起こすことを明らかにし、弾性波伝播理論の妥当性を砂地盤で確認した。これを基に算出した透水係数は地盤の値と整合するもので、模型土槽内の不均一性、特に透水係数と間隙率の可視化を実現することができた。
Keyword: 透水係数, 間隙率, 弾性波探査GET PDF=03/0304-30.pdf
Estimation of permeability distributions with proposal patchwork method
Keisuke INOUE [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
透水係数分布推定におけるパッチワーク法の提案
○井上敬資 [京都大学大学院農学研究科]小林晃 [京都大学大学院農学研究科]青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では孔間透水試験によって得られた水圧変化の観測値を用いて,実際の水圧変化をより再現できる透水係数分布を求めることを目的とする.そして,地盤統計学のSimulationで得られた多数の透水係数分布の内,孔間透水試験を最もよく再現する透水係数分布を各観測点周辺に分布させて,空間的統計情報を満足し,かつ観測点において水圧応答の再現性が高い透水係数分布を求めるパッチワーク法を試みた.
Keyword: 地盤統計学, 透水係数分布, 孔間透水試験GET PDF=03/0304-31.pdf
Estimation of permeability distributions with soft data
Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Keisuke INOUE [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
補助情報を用いた透水係数分布の推定
○小林晃 [京都大学大学院農学研究科]井上敬資 [京都大学大学院農学研究科]青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]
岩盤での透水係数分布の推定には地盤統計学のSimulationがよく用いられ,この手法は空間的統計情報を満足した透水係数を分布させることができる.本研究では未知パラメータ以外の他のパラメータ情報も線形回帰に組み入れることができるIndicator Simulationを用いて,同一地点で補助情報が複数与えられている時,その地点における累積確率分布の推定範囲を狭め,推定精度を向上させることを試みる.
Keyword: 地盤統計学, 透水係数分布, 岩盤GET PDF=03/0304-32.pdf
Disaster Prevention Mapping for Sloping Citrus Orchards Based on Efficient Finite Element Analyses
Osamu Kawamoto [NARC for Western Region]Masahiko Shimazaki [NARC for Western Region]Hiroshi Yoshisako [NARC for Western Region]
効率的な地下水流動予測に基づく傾斜地カンキツ園の防災管理マップ
○川本 治 [農研機構近中四農研センタ−]島崎昌彦 [農研機構近中四農研センタ−]吉迫 宏 [農研機構近中四農研センタ−]
近年、高品質果実生産のための傾斜地カンキツ園におけるマルチ栽培が急増している。また、傾斜地における軽労化を目的として高密度の園内道設置が行われている。これらの大面積化に伴い、排水対策等周辺環境への影響に配慮した園地整備・保全技術が求められている。このため、カンキツ園地における豪雨時の地下水流動を効率的に予測して防災管理マップを作成する手法を示し、傾斜地カンキツ園に適用した結果を示している。
Keyword: 地下浸透・地下水流動, 農地保全, GET PDF=03/0304-33.pdf
発表番号 4-34
Profile with Depth of Soil Properties in Weathered Granite Foundation
Hidekazu TAGASHIRA [National Institute for Rural Engineering]Akiyuki AIZAWA [National Institute for Rural Engineering]Susumu Masukawa [National Institute for Rural Engineering]
風化花崗岩質地盤の土質特性に関する深度プロファイル
○田頭 秀和 [独立行政法人 農業工学研究所]相澤 顕之 [独立行政法人 農業工学研究所]増川 晋 [独立行政法人 農業工学研究所]
北上山地南部の風化花崗岩質地盤を対象に、深度による土質特性の差異について調査した。調査深度は0〜4.9mで、実施試験は原位置試験(標準貫入試験、土壌硬度計による硬度試験)と各種室内土質試験である。その結果表層部とそれ以外の部分とで性質が大きく異なり、表層部と下層部、その間の遷移層に大別して評価し得ること、それに伴い、各層の境界深度の把握が重要となることが示唆された。
Keyword: 花崗岩質地盤, 深度プロファイル, 土質調査GET PDF=03/0304-34.pdf
発表番号 4-35
Actual condition of transformation state and failure of cutting slopes in Shimajiri mudstone zone
Yasuaki Komiya [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]Toshiya Shinjo [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]Norikatsu Miyagi [Faculty of Agriculture,University of the Ryukyus]
島尻層泥岩地帯における切土法面の変状・崩壊の実態
○小宮 康明 [琉球大学農学部]新城 俊也 [琉球大学農学部]宮城 調勝 [琉球大学農学部]
沖縄本島中南部の島尻層泥岩地帯における切土法面について資料調査と現地調査を実施し、泥岩切土法面の特徴および変状・崩壊の実態を示した。法面崩壊は南側向きで湧水のある法面で日雨量が100mmを超えると発生しやすくなり、同一地区に集中する傾向がみられた。これより法面崩壊には小断層等の不連続面の存在と雨水の浸透が強く関係していることが示唆された。
Keyword: 泥岩, 切土法面, 崩壊GET PDF=03/0304-35.pdf
Development of 3D Displacement Measuring System and its Application to the Prediction of Landslides
shuichi KONDO [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]Tomonori AONO [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science,Kyoto University]
三次元変位計測システムの開発と斜面崩壊予測への適応
近藤秀一 [京都大学大学院農学研究科]○青野智則 [京都大学大学院農学研究科]小林晃 [京都大学大学院農学研究科]青山咸康 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では地すべりにおける崩壊予測手法として,2台のデジタルカメラを用いた三次元変位計測システムを開発し,それを写真測量の原理に用いられる三次元計算で処理することによって,ダム貯水池周辺の地すべりをモデルとした室内模型実験の表面形状と破壊プロセスについて考察した.その結果,室内模擬実験では面積ひずみが高くなる所に亀裂が生じ,斜面が崩壊したことがわかった.
Keyword: 三次元変位計測, 斜面崩壊, 写真測量GET PDF=03/0304-37.pdf
An experimental study on characteristics of strength of dip slope structures of rock
Tatsuro Nishiyama [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Shin-ya Kohagura [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University]Kozo Nakatani [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]Takashi Hasegawa [Faculty of Agriculture, Kinki University]Akira Murakami [Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University]
流れ目岩盤の強度特性に関する実験的検討
○西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]古波蔵 真也 [岡山大学 環境理工学部]中谷 耕三 [岡山大学大学院自然科学研究科]長谷川 高士 [近畿大学 農学部]村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]
原位置岩盤の強度評価手法の確立を最終目的とし,流れ目岩盤に対する岩盤せん断試験を想定した模型実験により強度特性を検討した.不連続面の分布様式3種および不連続面が分布しない場合を比較し,不連続面の傾斜が小さいほど不連続面に沿ったすべりによる強度低下が著しく,また傾斜が大きい場合であっても,不連続面に沿った小規模なすべりによる構造の変化が強度低下を引き起こすという結論を得た.
Keyword: 不連続性岩盤, 強度, 岩盤せん断試験GET PDF=03/0304-38.pdf
Elasto-plastic finite element collapse analysis of retaining wall by excavation
OKAJIMA Kenji [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]TANAKA Tadatsugu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
片側掘削による抗土圧構造物転倒破壊の弾塑性有限要素解析
○岡島賢治 [東京大学農学生命科学研究科]田中忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
片側背面地盤掘削による抗土圧構造物の転倒破壊解析には,現在クーロン土圧論や各種経験式が用いられている。しかし,これらは構造物の微小変形から破壊まで連続的な解析を行えない。この問題に対し,本研究の弾塑性有限要素解析手法は,特定の模型実験についてはある程度有効な解析手法であった。そこで,本研究では次の検証手段であるスケール効果について,実験と解析結果を比較することで,本弾塑性有限要素解析手法の有効性を検証した。
Keyword: 有限要素解析, スケール効果, 壁面摩擦GET PDF=03/0304-03.pdf
Study of dynamic collapse of fill dam with model experiment and analysis
Tadatsugu_Tanaka [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]Dai_Harada [Department of Biological and Environment Engineering Univ. Tokyo]Susumu_Masukawa [National institute for Rural Engineering]
水平−鉛直方向の加振によるフィルダムの動的破壊挙動の検討
田中忠次 [東京大学大学院]○原田大 [東京大学大学院]増川晋 [独立行政法人農業工学研究所]
近年大きな鉛直方向の加振に対応した耐震設計の確立が求められている。鉛直方向加振も考慮したフィルダムの挙動を正確に表せる解析の手法を目指すため、応力-ひずみ関係に|憧袷漢裟モデル(強度に残留強度を用いたもの)、弾完全塑性モデル(ピーク強度を用いたもの)、ひずみ硬化軟化を考慮した弾塑性モデルの3種類を考慮した解析をフィルダム振動模型実験に適用し、妥当性を検証し、動的耐震設計への可能性を検証した。
Keyword: 鉛直加振 , ひずみ軟化 , 有限要素解析GET PDF=03/0304-40.pdf
Dynamic sliding failure on dam models of shaking table tests
Susumu MASUKAWA [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]Masami YASUNAKA [Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council]Yuji KOHGO [Independent Administrative Institutions, National Institute for Rural Engineering]
ダム模型振動実験での動的すべり破壊
○増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]安中正実 [農林水産技術会議事務局]向後雄二 [独立行政法人農業工学研究所]
標準砂の締固めダム模型の振動実験における動的なすべりの進展を把握するため、ひずみゲージをはった短冊状の堤体内ひずみ計を設置した。計測した曲げひずみから水平移動量を計算した。最終時計測値からの変形形状と実際の堤体内ひずみ計の変形状態は一致し、この堤体内ひずみ計ですべり面の位置とすべりの開始等の移動が把握できた。また、すべり面が観察されない場合でも斜面に沿った変形が生じていることが確認できた。
Keyword: 構造物の動力学的性質, フィルダム, 振動台実験GET PDF=03/0304-41.pdf
発表番号 4-45
Feasibility Study on Base Isolation of a Foundation through Response Analysis.
HIGASHINO Seiya [Sanyu Consultantu Inc.]MURAYAMA Yasuo [Okayama University]
地震応答解析による免震基礎の適用性の検討
○東野 成哉 [株式会社 三祐コンサルタンツ]村山 八洲雄 [岡山大学環境理工学部]
基礎に免震装置を施した橋梁の合理的な耐震設計法の可能性を検討した.支持地盤の水平耐力に対して免震装置の降伏耐力を低下させて地震応答解析を行った結果,基礎の慣性力はそれに応じて低下する.しかし,或る降伏耐力以下では急激に変位が増加すること,上部工の慣性力は基礎の慣性力の低下とは異なる挙動を示すことが明らかになった.免震化にあたっては,これらの特性を考慮しないと有効な物とはならないおそれがある.
Keyword: 免震, 基礎, 橋梁GET PDF=03/0304-45.pdf
発表番号 4-46
Liquefaction Potential in Shirasu of Alluvial Area and Its Hazard Map by GIS
Mizuki Hira [Kagoshima University]Chiaki Wakamatsu [Kagoshima University]Hidetoshi Zaitsu [Kagoshima University]Miyuki Iwasaki [Kagoshima University]
シラス沖積地盤における液状化危険度とGISハザードマップ
○平 瑞樹 [鹿児島大学農学部]若松 千秋 [鹿児島大学農学部]在津 秀俊 [鹿児島大学大学院農学研究科]岩崎 美幸 [鹿児島大学大学院農学研究科]
シラス沖積地盤地域におけるボーリングデータをもとに,地震による液状化危険度の判定を行った。1997年鹿児島県北西部地震や1968年えびの地震において、干拓地や河川敷での噴砂現象及び護岸の側方流動の被害が報告されている。シラスを盛土や埋立て材料として利用する際、動的性状を把握しておくことが重要である。さらに,各種の地盤情報から面的に危険度判断を可能にするGIS技術を援用し,液状化危険度予測図を作成した。
Keyword: 液状化危険度, シラス, GISGET PDF=03/0304-46.pdf
発表番号 4-48
Investigation of Pipe in Tunnel with Improvement of Old Tunnels
Hazama Masaya [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Mohri Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering ]Miyazaki Toru [Kurimoto Plastics Co.,LTD ]Yoshihara Masahiro [Sumitomo Osaka Cement Co.,LTD]
老朽トンネルの改修を伴うパイプ・イン・トンネル工法に関する検討
○硲 昌也 [栗本化成工業]毛利 栄征 [農業工学研究所造構部]宮崎 徹 [栗本化成工業]吉原 正博 [住友大阪セメント]
水路トンネル内に何らかの異常が発生した場合,水路としての機能低下や,上流水位の上昇により周辺地域に被害を及ぼす恐れがあり,補修・改修など更新技術の向上が望まれている。それに対応する工法として,農水のパイプラインでは実績の多いFRPM管をトンネル内に挿入し,トンネル覆工と管の隙間には裏込め材を充填する工法(パイプ・イン・トンネル工法)が挙げられる。ここでは模型用土槽装置を製作し,模型管により管の挙動を確認した。特に裏込め材の圧縮強度の違う材料を複数評価するとともに,その厚みを変えて模型管に発生する変位量及びひずみ量の違いを確認したものである。
Keyword: 水路改修工法, トンネル, 裏込め材GET PDF=03/0304-48.pdf
発表番号 4-49
Replaced Depth of Road Pavements in Cold Regions.
Yohsuke Tustusmi [Hokkai-Gakuen University]Hiroshi Kubo [Hokkai-Gakuen University]Manabu Kemanai []
寒冷地舗装における道路舗装の置換え深さに関する研究
○堤 洋介 [北海学園大学大学院]久保 宏 [北海学園大学工学部]毛馬内 学 [北海道電力]
北海道などの積雪寒冷地における道路の凍上対策工法として一般的な工法は置換工法である。この場合の置換え深さは設計期間をn年に一度生じると推定した凍結深さの70%の値、実測値や経験的にわかっている値、あるいは気象観測データAMeDASから得られる凍結指数などをもとに決定されることになっている。本研究は、北海道内における近年の気象データから道路の凍結深さの推定に必要な凍結指数の算定方法、北海道の道路において現在凍上対策で適用されている置換え深さの再検討、などに関する参考資料として提案することである。
Keyword: 凍結指数, 凍上対策, 道路舗装GET PDF=03/0304-49.pdf
発表番号 4-50
Development of Submerged Floating Canopy
Hideaki Ishimura [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Isamu Nastuka [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Mitsuhiro Mori [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Tetsuo Miyata [Miyata Professional Engineer Office]
水中潜行浮上式貯水槽天蓋の開発
○石村 英明 [(独)農業工学研究所造構部]長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]宮田 哲郎 [宮田技術士事務所]
屋根なし貯水槽に屋根をかける場合に,新たな負荷をほとんどかけない,安価な水中に浮かぶ水中潜行浮上式貯水槽天蓋を開発している.開発において,天蓋保護を目的とする天蓋上に貯えた水が降雨時に適正に排水されず増量し,本体貯水量を減少させる現象が生じた.この対処方法として天蓋保護余剰水を自動的に排出する装置を考案し,確認実験を行った.
Keyword: ジオメンブレン, 天蓋, 天蓋保護水GET PDF=03/0304-50.pdf
発表番号 4-51
Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe(No.1)
Isamu Nastuka [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Hideaki Ishimura [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering,National Institute for Rural Engineering]Shusaku Kawaguchi [Nippon Steel Corporation Water Works Division]Yoshitaka Yano [Nippon Steel Corporation Sagamihara Research &Development Division]Hiroaki Hajohta [Nippon Steel Corporation Water Works Division]
鋼管の拡径接合継手工法の開発(その1)−継手部の耐力と止水性能の評価−
○長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]石村 英明 [(独)農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]川口 周作 [新日本製鐵株式会社水道施設部]矢野 嘉孝 [新日本製鐵株式会社相模原技術開発部]羽上田 裕章 [新日本製鐵株式会社水道施設部]
鋼管の延性・靱性およびゴム板の弾性を活用した拡径接合継手工法の開発を目的として,その継手部の耐力と止水性能を評価する室内実験を行った(水理性能は「その2」,実証試験は「その3」。)その結果,本工法による継手部の性能は,農業用パイプラインの基準を満足するものであった.本工法は,鋼管を用いたパイプラインの現場施工時間を40%,総工事費を15%縮減可能である。
Keyword: 鋼管, 拡径接合継手, 止水性GET PDF=03/0304-51.pdf
発表番号 4-52
Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe (No.2)
Toshio Imai [Kawasaki steel Corp.]Shigeyuki Matsushima [Kawasaki steel Corp.]Tatsuo Naka [National Institute for Rural Engineering]Yoshikazu Tanaka [National Institute for Rural Engineering]Katsuhiro Yamaguchi [Water Resources Development Public Corp.]
鋼管の拡径接合継手工法の開発(その2)
今井 俊雄 [川崎製鉄(株)]○松嶋 茂之 [川崎製鉄(株)]中 達雄 [(独)農業工学研究所]田中 良和 [(独)農業工学研究所]山口 克博 [水資源開発公団]
新たに開発した拡径式継手鋼管の水理性能を確認するため, まず拡径式継手ならびに従来の溶接継手を用いた供試管により水理実験を行い, 従来の溶接継手に対する拡径式継手の形状損失の度合いを把握した。また, 実際に拡径式継手により施工された実管路にて同様に水理実験を行い, モデル実験の結果を確認するとともに測定された動水勾配より流速係数を推定し, 同継手を用いた管路の水理設計にて採用すべき流速係数を検討した。
Keyword: 鋼管, メカニカル継手, 管路流れGET PDF=03/0304-52.pdf
発表番号 4-53
Pipe End Expanded Joint Method for Steel Pipe (No.3)
Hirohisa Iishiba [Nippon Kokan Corp.]Nobuhiro Hasegawa [Nippon Kokan Corp.]Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]Katsuhiro Yamaguchi [Water Resources Development Public Corp.]
鋼管の拡径接合継手工法の開発(その3)
飯柴 博久 [日本鋼管(株)]○長谷川 延広 [日本鋼管(株)]森 充広 [(独)農業工学研究所]山口 克博 [水資源開発公団]
新たに開発した拡径接合継手鋼管の施工性能ならびに品質確認を行うため,実証試験工事を実施した。本稿では,同実証試験工事の概要および同実証試験工事で実施した計測試験の結果について報告するとともに、今後の課題を挙げ、その改善案を提案する。
Keyword: 鋼管, メカニカル継手, 施工GET PDF=03/0304-53.pdf
発表番号 4-54
Property of muddy soil and repairing method of earth dam using stabilized sedimentary muddy soil
Shigeru Tani [National Institute for Rural Engineering]Shinji Fukushima [Fujita.Co.]Akira Kitajima [Fujita.Co.]
ため池底泥土の性質とそれを利用した改修工法について
○谷 茂 [(独)農業工学研究所]福島 伸二 [(株)フジタ]北島 明 [(株)フジタ]
ため池には底泥土が堆積していて、貯水容量の低下や水質の悪化など環境に悪影響を及ぼしていることが多い。しかし、環境問題から高含水比の底泥土の廃棄が難しい。また、改修のための築堤土の確保が困難になっていることもあり、底泥土を盛土材に利用することが出来ればこの問題の解決が可能になる。本報告ではため池堤泥土の性質と、それを利用したため池改修方法について報告する。
Keyword: ため池, 改良土, 改修法GET PDF=03/0304-54.pdf
発表番号 4-55
Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-stabilized Mud Soil in Old Earth Dam
Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]Hiroyuki Aochi [Fujita Corporation]Shinji Fukushima [Fujita Corporation]Akira Kitajima [Fujita Corporation]Shigeru Tani [NRI of Rural Engineering]
老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(1)
○渡部 一樹 [山形県置賜総合支庁]青地 洋幸 []福島 伸二 [(株)フジタ 東北支店]北島 明 [(株)フジタ 技術センター]谷 茂 [(独)農業工学研究所]
一般に、ため池の堤体は築造年代が古く、老朽化による断面変形や漏水等により早急な改修と、長年の間に堆積した底泥土の除去処分が必要とされている。著者らはこの底泥土をため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用して堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた。本報告は、この工法の適用によりあるため池堤体の漏水対策工として傾斜コアゾーン(前刃金工)を築造した事例を紹介する。
Keyword: 老朽ため池, 傾斜コア, 底泥土GET PDF=03/0304-55.pdf
発表番号 4-56
Case Study of Sloping Core Zone Constructed by Cement-Stabilized Mud Soil in Old Earth Dam
Akira Kitajima [Fujita Corp.]Kazuki Watanabe [Yamagata Prefecture]Hiroyuki Aochi [Fujita Corp.]Shinji Fukushima [Fujita Corp.]Shigeru Tani [NRI of Rural Eng.]
老朽ため池における固化処理底泥土による傾斜コアゾーン築造事例(2)
○北島 明 [螢侫献]渡部 一樹 [山形県]青地 洋幸 [螢侫献]福島 伸二 [螢侫献]谷 茂 [農業工学研究所]
砕]圧盛土工法とは、老朽ため池の底泥土をそのため池の堤体改修に使用する築堤土として有効活用し、堤体改修と底泥土の除去処分を同時に達成できる工法であり、あるため池の堤体の漏水対策工である傾斜コアゾーン(前刃金工)を砕]圧盛土工法を適用して固化処理した底泥土により築造した事例を紹介し、そこで築造した傾斜コアゾーンの強度特性と遮水性を調べた結果を報告するものである。
Keyword: 老朽ため池, 強度, 遮水性GET PDF=03/0304-56.pdf
発表番号 4-57
Post Construction Investigation of Embankment Constructed by Cement-stabilized Mud Soil
Tomoaki Itou [Mie Prefecture]Tsukasa Matsu-ura [Mie Prefecture]Shinji Fukushima [Fujita Corporation]Akira Kitajima [Fujita Corporation]Shigeru Tani [NRI of Rural Engneering ]
固化処理底泥土を用いた砕]圧盛土工法により築造した堤体の経過調査
○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]松浦 司 [三重県北勢県民局]福島 伸二 [(株)フジタ]北島 明 [(株)フジタ]谷 茂 [(独)農業工学研究所]
一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修や、かつ池内に堆積した底泥土の除去を必要とされている例が多い。著者らはため池底泥土を築堤土に有効活用し、底泥土の除去処分と堤体改修を同時に達成できる砕]圧盛土工法を開発してきた1)。ここではこの工法により一年前に築造した三重県鈴鹿市の寺家池の均一型堤体の強度と堤体挙動の経過調査結果を報告する。
Keyword: 老朽ため池, 底泥土, 固化材GET PDF=03/0304-57.pdf
発表番号 4-58
Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment (Part.1) ? Design and Construction ?
IZUMOTO_KAZUYOSHI [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]SHIMOKAWATOKO_SHIGEHIRO [Yamatoheiya Agricultural Land Disaster Prevention Project Office]SHIMONOSONO_MAMORU [Advice Center for Environment Support]KITAMURA_HAJIME [Advice Center for Environment Support]SUDA_KIYOTAKA [Geoscape Co .Ltd]ONO_MASAKI [Geoscape Co .Ltd]GOTO_TOSHIYOSHI [Chuken Consultant Co. Ltd.]SHIMIZU_KAZUNARI [Chuken Consultant Co. Ltd.]
池内堆積土のため池築堤材への利用(その1)−設計・施工事例−
泉本 和義 [大和平野農地防災事業所]下川床 茂宏 [大和平野農地防災事業所]下之園 守 [(社)農村環境整備センター]北村 一 [(社)農村環境整備センター]須田 清隆 [(株)ジオスケープ]○小野 正樹 [(株)ジオスケープ]後藤 年芳 [(株)中研コンサルタント]清水 和也 [(株)中研コンサルタント]
長い年月利用されてきたため池の底には細粒分の多い有機質土が堆積しており、セメント系固化材で改良した改良土を築堤材として利用するための研究を平成9年度より進めてきた。平成11年度の試験施工、平成12年度の現場試験・計測を経て、平成13年度には設計施工マニュアルとして取りまとめ、平成14年度には実際のため池改修工事に適用して設計・施工を実施した。ここではマニュアルの概要とその適用事例について報告する。
Keyword: リサイクル, 工法・施工, 環境保全GET PDF=03/0304-58.pdf
発表番号 4-59
Re-use of Reservoir Sludge for Embankment by Cement Treatment
Kazuyoshi Izumoto [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]Shigehiro Shimokawatoko [Yamatoheiya Agricultual Land Disaster Prevention Project Office]Mamoru Shimonosono [Advice Center for Environment Support]Hajime Kitamura [Advice Center for Environment Support]Toshiyoshi Goto [Chuken Consultant co.,ltd.]Kazunari Shimizu [Chuken Consultant co.,ltd.]Kiyotaka Suda [Geo Scape Co. Ltd.]Masaki Ono [Geo Scape Co. Ltd.]
池内堆積土のため池築堤材への利用(その2)−改良土配合−
泉本和義 [大和平野農地防災事業所]下川床茂弘 [大和平野農地防災事業所]下野園守 [農村環境整備センター]北村一 [農村環境整備センター]後藤年芳 [株式会社中研コンサルタント]○清水和也 [株式会社中研コンサルタント]須田清隆 [株式会社ジオスケープ]小野正樹 [株式会社ジオスケープ]
奈良県大和平野地区において、池内にたまった堆積土の搬出、堤体機能維持のための改修工事を行っている。これらの工事から搬出される堆積土、堤体掘削残土を有効利用するため、セメント系固化材と水を混合して流動化させ堤体に再利用する工法を開発し、実施工への適用工事を行った。本報告では、改良土の配合の決定と冬期の施工での改良土の強度発現に付いて述べる。
Keyword: リサイクル, 安定処理, 工法{工GET PDF=03/0304-59.pdf
発表番号 4-60
The increase in efficiency of the dam foundation-grouting by High Thickness−Low Pressure Grouting Method
Masayuki MAEHARA [TOKYO ELECTRIC POWER CO.,INC ]Takashi KOBAYASHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]Yoshihiko ITO [CIVIL ENGINEERING RESERCH INSTITUTE of HOKKAIDO]Kohkichi KIKUCHI [TOKYO ELECTRIC POWER SERVICES CO.,LTD. ]
HTLP工法によるダム基礎グラウチングの効率化について
前原 雅幸 [東京電力株式会社]○小林 隆志 [東電設計株式会社]伊東 佳彦 [北海道開発土木研究所]菊地 宏吉 [東電設計株式会社]
HTLP工法は初期配合を高濃度化し比較的低圧力で注入を行うグラウチング工法である。北海道で建設中の雄武ダムシェル基礎部でHTLP工法の現場実験を実施し、低濃度初期配合から順次高濃度配合に切り替えながら注入する従来工法とのグラウチング効率を比較検討した。その結果、従来工法よりHTLP工法の方が単位セメント注入時間が短くなり、概ね100分/ステージの注入時間短縮効果が期待できることが判明した。
Keyword: グラウチング, 注入効率, コストダウンGET PDF=03/0304-60.pdf
発表番号 4-61
One Proposal about Inside Reinforcement of Concrete Waterway Tunnels
Masashi Sano [SHO-BOND CORPORATION]Hitoshi Nakamura [SHO-BOND CORPORATION]
コンクリート水路トンネルの内面補強に関する一提案
○佐野 正 [ショーボンド建設衒篏す学研究所]中村 準 [ショーボンド建設蠑ι奮発部]
ひび割れが発生したコンクリート水路トンネルの内面にFRP成型板を接着して補強する工法を提案した.成型板はガラス繊維を混合した不飽和ポリエステルから成る.本工法の特長は,成型板の仮止めに特殊ファスナーを,接着剤には湿潤面でも接着可能なエポキシ樹脂を使用していることである.本論文では,これらの工法の特長とRC梁供試体による曲げ載荷試験の結果を述べている.試験の結果,優れた補強効果が確認された.
Keyword: 内面補強, 成型板, FRPGET PDF=03/0304-61.pdf
発表番号 4-62
Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material -To get higher quality Rice Straw Ash-
Shinsuke_MATSUMOTO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Kazuo_SHINO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Kozo_IWASAKI [Faculty of Agriculture , Kochi University]Akihide_OKADA [Faculty of Agriculture , Kochi University]
稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究−高品質な稲藁灰の製造のために−
○松本伸介 [高知大学 農学部]篠 和夫 [高知大学 農学部]岩崎 貢三 [高知大学 農学部]岡田 哲英 [高知大学 農学部]
焼却条件を様々に変化させて作製した稲藁灰サンプルを対象に含有元素分析試験等を行い,ポゾラン材としてより高品質な稲藁灰を得るための製造方法について検討した.炭素含有量が少ないこと,珪素含有量が多いこと,ポゾラン活性度が高いことの3条件を以て「高品質」と判断することとして,適切な炭化・灰化段階の時間配分および稲藁の含水比を探った.焼却条件以上に稲種の相違により大きく変化する因子のあることも判明した.
Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 成分分析GET PDF=03/0304-62.pdf
発表番号 4-63
A Study on the Mortar with Rice Husk Charcoal (1)- Properties of Rice Husk Charcoal and Mortar with Rice Husk Charcoal -
Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hiroyasu Kirioka [Graduate School of Agriculture, Tottori University]
籾殻炭混入モルタルに関する研究(1)―籾殻炭及び籾殻炭混入モルタルの諸特性―
緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]○桐岡 宏恭 [鳥取大学大学院農学研究科]
本研究では,農産副産物である籾殻の有効利用を図ることと木炭を混入した多機能コンクリートに関する既往の研究を踏まえ,炭化した籾殻(籾殻炭)を混入した多機能コンクリートの開発を目的に,その前提となる籾殻炭と籾殻炭を混入したモルタルの諸特性を検討した.その結果,籾殻灰を混入したモルタルを適当な配合のもとで作製することで,自己養生効果が期待できることが明らかになった.
Keyword: 籾殻炭, 多機能モルタル, 超音波伝播速度GET PDF=03/0304-63.pdf
発表番号 4-66
Verification Method of Freezing and Thawing Action in Concrete of Canal
Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Ryuichi TAKADA [Department of Civil Engineering, Matsue National College of Technology]Tsuguhiro NONAKA [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
水路コンクリートにおける凍結融解作用の照査方法
○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]高田 龍一 [松江工業高等専門学校土木工学科]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]
性能照査では,各因子の性能照査に関わる基本原則及び照査方法だけに従えばよく,照査で用いる試験方法や条件等の選択及び決定は実施者に委ねられている.つまり,現場の環境条件,コンクリートの材料や配合の特徴,そしてこのコンクリートで造られる構造物の特徴を踏まえた試験条件設定が可能である.本文では,水路コンクリートにおける凍結融解作用の照査方法について概説し,凍結融解試験を実施する上での検討事項を示した.
Keyword: 水路コンクリート, 凍結融解試験, 耐久性照査GET PDF=03/0304-66.pdf
発表番号 4-67
Investigation of method for suppressing alkali-silica reaction by natural zeolite
Ryuichi TAKATA [MATSUE NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY, Faculty of Life and Environmental science]
天然ゼオライトによるアルカリシリカ反応抑制方法の検討
○高田龍一 [松江工業高等専門学校]野中資博 [島根大学 生物資源科学部]
本研究では,天然ゼオライトをセメントの内割り使用および外割り使用することにより,廃ガラスに起因するアルカリ骨材反応を抑制する効果について実験的に検討を行った.試験結果より,内割り外割りともに充分な抑制効果が認められた.特に廃ガラスのような強度が劣る骨材を使用する場合,一定の強度を確保しつつアルカリ骨材反応を抑制するためには,外割り使用が有効であることが明らかとなった.
Keyword: アルカリシリカ反応, 廃ガラス, 天然ゼオライトGET PDF=03/0304-67.pdf
発表番号 4-69
Affections of Specimen Preparation Methods to Strength of Porous Concrete
供試体の作製方法がポーラスコンクリートの強度に及ぼす影響
○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [〃]林田 洋一 [〃]
締固め方法,供試体形状,供試体高さを変化させたポーラスコンクリートの圧縮強度試験を行い,均一な圧縮供試体作製方法について検討した.その結果,φ10×20cmの円柱供試体をこて型バイブレータにより2層締固めにより作製する方法が最適であることを明らかにした.
Keyword: ポーラスコンクリート, 圧縮強度, GET PDF=03/0304-69.pdf
Influence of Density on Uplift Resistance in Buried Anchor Foundation in Sand
Taro Sano [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]Toshinori Sakai [Faculty of Agriculture, Ehime University]TANAKA Tadatsugu [Department of Biological and Environmental Engineering, University of Tokyo]
埋戻し地盤において地盤の乾燥密度がアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について
○佐野 太郎 [東京大学農学生命科学研究科]酒井 俊典 [愛媛大学農学部]田中忠次 [東京大学農学生命科学研究科]
本研究では、1g重力場において、埋戻し部分および周辺部分の地盤の乾燥密度を変化させた埋戻し砂地盤を対象に、アンカー引抜き実験を行い、埋戻し部分および周辺部分の乾燥密度の違いがアンカー引抜き抵抗力に及ぼす影響について検討を行った結果、埋戻し部分と周辺部分の乾燥密度の違いにより、埋戻し境界付近でのズレ(剪断帯)内部の剪断ひずみに違いが生じることがわかった。
Keyword: アンカー, 埋戻し, せん断帯GET PDF=03/0304-06.pdf
発表番号 4-70
Determination of Tensile Strength of Concrete by Wedge Splitting Tests
Satoshi ISHIGURO [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
くさび挿入試験による際誇按の引張強度の算定
コンクリートの破壊特性の試験法として、著者らはくさび挿入試験法の適用を試みてきた。本試験は、コンクリートが完全に破壊するまでの荷重−閉口変位の挙動を安定して計測し、得られた荷重−閉口変位曲線の面積から破壊エネルギーを求めることを目的としている。本研究では、くさび挿入試験による荷重−閉口変位の計測結果から、破壊エネルギーのパラメータに加えて引張強度を算定する方法について検討した。
Keyword: 破壊試験, 引張強度, 応用解析GET PDF=03/0304-70.pdf
発表番号 4-71
Study on Visco-elastic Model for Thermal Analysis of Asphalt Mixture
Masahiro YURUGI [Hirosaki University]Toshio OHNO [Kajima Technicalb Research Institute]Takahiro WATANABE [Kajima Corporation]
アスファルト混合物の温度応力解析における粘弾性モデルについて
○万木 正弘 [弘前大学 農学生命科学部]大野 俊夫 [鹿島 技術研究所]渡部 貴裕 [鹿島 九州支店]
フィルダム等の表面遮水に用いられるアスファルト混合物について、低温下におけるひび割れ発生を検討する目的で、粘弾性モデルによる温度応力解析法について研究を進めた。その結果、アスファルト混合物の力学的モデルは、転移点を境に大きく異なり、転移点以上であればMaxwellとVoigtモデルの組合せが、また転移点以下であればMaxwellだけのモデルが,その力学的挙動をよく表すことを明らかにした。
Keyword: アスファルト, 温度応力解析, 粘弾性モデルGET PDF=03/0304-71.pdf
発表番号 4-72
On the method of diagnosing the deterioration of agricultural irrigation facilities from considerations of changes in standards and technology
Kazuhiko Takai [Alpha-giken Co.,Ltd]Kyouji Nishi [Alpha-giken Co.,Ltd]Ikizuka Hisao [Alpha-giken Co.,Ltd]Kensuke Ueya [Alpha-giken Co.,Ltd]Yasuhiro Matsuoka [Alpha-giken Co.,Ltd]
基準類や技術の変遷を考慮した農業用水利施設の老朽化診断方法について
○高井 和彦 [株式会社 アルファ技研]西 恭ニ [株式会社 アルファ技研]生塚 尚男 [株式会社 アルファ技研]植屋 賢祐 [株式会社 アルファ技研]松岡 康弘 [株式会社 アルファ技研]
近年、農業用水利施設においても既存ストックの現状を把握する目的から 老朽化診断が盛んに行われるようになってきた。ここでは、コンクリートに関係する基準類や技術の変遷を整理し、調査対象となる農業用水利施設の施工時の基準類や技術からより効率的で精度の高い調査が可能となることを示唆した。
Keyword: コンクリート材料, 老朽化診断, GET PDF=03/0304-72.pdf
発表番号 4-74
Application of non-destructive tests for performance evaluation of agricultural cannels
Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Hideaki Ishimura [National Institute for Rural Engineering]Fujiwara tetsuro [Nippon Koei Co., LTD.]Kanemitsu Yasuo [Komatsu Engineering Corp.]Yutaka Saito [Walnut LTD.]
農業用水路の機能診断のための非破壊調査適用事例
○森充広 [独立行政法人 農業工学研究所]長束勇 [独立行政法人 農業工学研究所]渡嘉敷勝 [独立行政法人 農業工学研究所]石村英明 [独立行政法人 農業工学研究所]藤原鉄朗 [日本工営(株)]金光保雄 [コマツエンジニアリング(株)]齋藤豊 [(株)ウォールナット]
現在補修工事が行われている地区の水路トンネルおよび開水路の機能診断を目的として,レーザー計測システムや地中レーダなどの既存の非破壊調査手法を実施し,適用性を評価した。目視で確認できた水路トンネル変状部においては,地中レーダにより天端に空洞の存在が確認された。開水路区間においては,自然電位法による鉄筋腐食状況の確認を行い,ほぼ健全であるという結果を得た。
Keyword: 農業用水路, 非破壊調査, レーザー計測GET PDF=03/0304-74.pdf
発表番号 4-75
Concrete specimen deterioration measurement by image
Masao Aoki [Nihon University]Hiroshi Tsuji [Nihon University]Riota Nakanura [Nihon University]Tetsuo Yamaguti [Nihon University]
画像処理によるコンクリートの劣化に関する研究
○青木正雄 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]中村良太 [日本大学生物資源科学部]山口哲男 [日本大学生物資源科学部]
酸性水によるコンクリート劣化の体積減少率やポーラスコンクリートの骨材部固相率等、供試体を用いての画像処理による測定法を検討するものである。測定手法の開発に向け試行しているため、実際には足踏み状態もあるが、これまで明かになったことの一端を中心に報告する。
Keyword: 劣 化, 画像処理, 二値化GET PDF=03/0304-75.pdf
発表番号 4-76
Experimental and analytical examination of impact sounds of large concrete models
Hiroshi Kosugi [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]Katsuichiro Goda [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]Akira Kobayashi [Graduate School of Agriculture, Kyoto Univeristy]
大型コンクリート模型の打撃音とその解析的検討
○小杉 浩之 [京都大学大学院農学研究科]合田 且一朗 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
近年,コンクリート構造物の安全性評価とそれに応じた適切な処置への社会的関心が高まっている.ダムや用排水路をはじめとする農業水利構造物においても施設の維持管理は重要な問題であり,それらの安全性を診断する非破壊検査法の開発が望まれている.そこで,本研究では非破壊検査法の中で打音法に着目し,打音法の大型コンクリート模型への適用とその解析的検討を行う.
Keyword: 打音法, 欠陥, 有限要素法GET PDF=03/0304-76.pdf
発表番号 4-77
Estimation of crack depth of concrete by pulse velocity method
Shushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
超音波法によるコンクリ−トのひび割れ深さ推定
○佐藤 周之 [鳥取大学大学院 連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
本研究では,超音波法によるひび割れ深さの推定を目的とし,4種類のひび割れ深さ推定式の検討を行った。まず超音波法の端子設置距離の影響を調べた結果,できるだけひび割れに近い位置で測定を行う方が実測値と推定値の差が小さくなることが分かった。また,すべてのひび割れ深さ推定式において,推定値と実測値の間には少なからず誤差が存在するため,正確なひび割れ深さの推定には更に検討が必要であることがわかった。
Keyword: ひび割れ深さ, 超音波法, 表面法GET PDF=03/0304-77.pdf
Observation of strain localizations through PIV
Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci.]Hiroki Nishimura [Graduate School of Natural Sci.]Tatsuro Nishiyama [Graduate School of Natural Sci.]
PIVを用いたひずみの局所化の観察
村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]○西村 裕希 [岡山大学大学院自然科学研究科]西山 竜朗 [岡山大学 環境理工学部]
本研究は、ひずみの局所化挙動の解明を目的として行った。そこで、砂質土供試体を平面ひずみ圧縮せん断することで、せん断帯発生の様子を観察した。供試体内部の変形を直接測定するために、PIV・高速度ビデオカメラを用いた。そしてPIV演算から得られた変位場を用い、最大せん断ひずみを算出した。ひずみ分布図より、供試体の端部から生じるひずみの局所領域が、最終的にせん断帯へと発展することが観察された。
Keyword: PIV, ひずみの局所化, 砂質土GET PDF=03/0304-07.pdf
On improvement of function of purification material of water quality
Fumiko Ishizaka [Graduate School of Bioresource Sciences,Nihon University]Shigeo Ishikawa [College of Bioresource Sciences,Nihon University]Sadao Nagasaka [College of Bioresource Sciences,Nihon University]
水質浄化資材の機能向上に関して
○石坂 典子 [日本大学大学院生物資源科学研究科]石川 重雄 [日本大学生物資源科学部]長坂 貞郎 [日本大学生物資源科学部]
近年、N、Pの除去手段として浄化資材が注目されているが、資材の浄化能力には限界が認められる。本研究では、天然の水質浄化資材を用い、浄化資材の機能向上の方法に関して、即ち稲わら、ヨシ、マコモの溶出液に浸漬させたゼオライト、木炭、備長炭を用い実験を行った。その結果、NO 3-N除去が大幅に改善され、組合せる資材として備長炭を使用することによりCOD濃度が低く抑えられた。
Keyword: 水質浄化, 浄化資材, 稲藁・ヨシ・マコモGET PDF=03/0305-11.pdf
発表番号 5-12
An experimental study of water quality improvement using a scallop shell as the filtration material
Akira KUDO [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]Mattashi IZUMI [Hirosaki Univ.Faculty of Agriculture and Life Science]Aoi YAMASHIRO [Hirosaki Univ.Agriculture and Life Science graduate course]
ホタテ貝殻を接触ろ材として用いた水質改善実験
工藤 明 [弘前大学農学生命科学部]泉 完 [弘前大学農学生命科学部]○山城 葵 [弘前大学農学生命科学研究科]
本研究は農村市街地や農地からの排水を対象に、ホタテ貝殻を接触ろ材に用いた水質改善実験を行ったものである。実験には水槽と水路を用い、汚水を循環して経過時間に対する浄化率を検討した。その結果、全体的に水槽実験の方が水路実験よりも効果が高く、5時間でCOD:30%、T-N:10%、T-P:20%の浄化率を示した。さらに、水槽実験12ケース、水路実験9ケースの平均値を用いて経過時間に対する浄化率の関係式を提示した。
Keyword: 水質浄化, 生活雑排水, ホタテ貝殻GET PDF=03/0305-12.pdf
Oxygen reaeration at boulder-paved fishways
Masayuki Fujihara [Faculty of Agriculture, Ehime University]Tomokazu Okamoto [Faculty of Agriculture, Ehime University]Tadao Fukushima [Faculty of Agriculture, Ehime University]
粗石付き斜路式魚道における酸素溶入能
○藤原正幸 [愛媛大学農学部]岡本友和 [愛媛大学農学部]福島忠雄 [愛媛大学農学部]
セキ等の河川横断構造物は,本来の機能の他に,それが生み出す曝気効果により間接的に河川の自浄作用に寄与していると考えられる.粗石付き斜路式魚道を対象として,単純落差工および粗石のない斜路との比較を通して,酸素溶入能の検討を行なった.その結果,粗石付き斜路式魚道は単純落差工および粗石のない斜路に比べ,曝気効果が大きいことが明らかとなった.また,曝気効果は粗石の間隔と流量に依存することが推察された.
Keyword: 酸素溶入能, 粗石付き斜路式魚道, 酸素輸送効率GET PDF=03/0305-15.pdf
Solids Separation Treatment in Red Soil Suspension Using a Magnetic Seeding Method
Koji Inosako [Faculty of Agriculture, Tottori University]Katsutoshi Takuma [Faculty of Agriculture, Tottori University]Satoshi Kishida [Faculty of Engineering, Tottori University]Makoto Ohki [Faculty of Engineering, Tottori University]
磁気シード法による赤土濁水の固液分離処理
○猪迫耕二 [鳥取大学農学部]田熊勝利 [鳥取大学農学部]岸田悟 [鳥取大学工学部]大木誠 [鳥取大学工学部]
沖縄県における赤土の流出は貴重な沖縄の生態系に大きな負の影響を与えている.特に,農地由来の濁水は強い分散性を示すことから,その効率的な処理は難しい.本研究では,地下水中の重金属や湖沼のアオコの分離処理等に用いられている磁気シード法に着目し,赤土濁水の固液分離処理への適用性について実験を行った.その結果,適切な凝集材とマグネタイトを利用することで,赤土の分離処理が可能であることが明らかとなった.
Keyword: 水環境, 水質, 固液分離GET PDF=03/0305-01.pdf
Case Study on Countermeasures for Drought on Water Uses’ Association Tacking Water from Agricultural Tanks
Hirofumi_Kakudo [Facl. of Engineering, Kagawa Univ.]
溜池を水源として有する農業水利団体の渇水対策
○角道弘文 [香川大学工学部]
上水に対する水の融通を可能としている要因として,農業水利団体による渇水対策があげられる.香川用水,溜池等を水源とする小津守池水利組合の渇水時の管理手法を明らかにするために,渇水年であった1994年および平常の配水管理が行われた2002年の管理状況を比較した.その結果,溜池配水計画の変更,分水における監視員の増員などの渇水対策手法を具体的に把握し,香川用水取水量,溜池貯水率との関係を明らかにした.
Keyword: 水管理, 溜池, 水の融通GET PDF=03/0305-20.pdf
Potentialities of Irrigated Agriculture to combat Desertification in Mauritania
[Arid Land Research Center,Tottori University]Tahei Yamamoto [Arid Land Research Center,Tottori University] [Arid Land Research Center,Tottori University]
モーリタニアにおける砂漠化に対する灌漑農業の可能性
○Bouya AHMED [鳥取大学乾燥地研究センター]山本太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]Hossein DEHGHANI SANIJ [鳥取大学乾燥地研究センター]
モーリタニアでは、砂丘砂の固定や水資源および灌漑システムの開発に対する様々な問題が生じている。それらの問題は、()多額な灌漑開発、()多額な地下資源の開発、()土壌の塩類化、そして()低い降水量と強い風速である。本研究では、これらの要因を詳細に検討し、灌漑システムの改善法を提案する。
Keyword: Desrtification, Irrigation, RainfallGET PDF=03/0305-21.pdf
発表番号 5-25
Study on remedial measures using material circulation to prevent salinization of irrigated land in the lower basin of Loess Plateau- Effect of groundwater table on land salinization in Luohui Irrigation Scheme -
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黄土高原下流域の灌漑農地における塩害と物質循環を活用した改善対策−洛恵渠灌区における地下水位が塩類集積に及ぼす影響−
○北村 義信 [鳥取大学農学部]Li Zanbin [中国科学院水土保持研究所]濱村 邦夫 [鳥取大学乾燥地研究センター]本名 俊正 [鳥取大学農学部]Li Peng [中国科学院水土保持研究所]
黄土高原下流域に位置する洛恵渠灌区においては,塩類集積が大きな問題となっている。特に,灌漑に伴う地下水位の上昇がもっとも大きな要因と考えられることから,地区内80の井戸を対象に地下水位とその電気伝導度(EC)との関係を解析した。その結果,EC値は0.5〜21dS/m(平均3dS/m)であり,地下水位の高い井戸,特に10m以下のものほど,高いEC値を示す傾向がみられた。
Keyword: 洛恵渠灌区, 塩類集積, 地下水位GET PDF=03/0305-25.pdf
Numerical simulation of soil water flow in a Chinese cabbage field
Toshitsugu MOROIZUMI [Okayama University]Takashi KOMORI [Okayama University]Takeshi MIURA [Okayama University]
白菜畑における土壌水分動態解析
○諸泉 利嗣 [岡山大学環境理工学部] 小森 隆 [岡山大学環境理工学部]三浦 健志 [岡山大学環境理工学部]
本研究では,白菜畑における土壌水分動態を水移動モデルを用いて数値解析し,上向き水分フラックスを推定するとともに,モデルの適用性と問題点について検討した.その結果は以下の通りである:1)計算値は土壌水分変化を良好に再現した,2)上向き水分フラックスの計算値は実測値を用いて水収支的に求めた値よりも過小評価された,3)現地圃場でモデルを適用する際は,植皮によって遮断される降雨量の推定が必要である.
Keyword: 畑地灌漑, 上向き水分フラックス, 水分移動GET PDF=03/0305-28.pdf
発表番号 5-2
Evaluation of Water Purification Properties of Composite Material Using Zeolitic Tuff
Kazunori Uchida [Faculty of Agriculture,Kobe University]Yosuke Kawamoto [Faculty of Agriculture,Kobe University]Masahiro Fujiwara [Hokukon Corp. Ltd.]Kazuhiro Nishita [Hokukon Corp. Ltd.]
ゼオライト質凝灰岩を用いた水質浄化濾材の特性に関する基礎的研究
内田 一徳 [神戸大学農学部]○川本 陽介 [神戸大学農学部(学部学生)]藤原 雅洋 [(株)ホクロン]西田 一浩 [(株)ホクロン]
窒素、リンの吸着に優れているゼオライト質凝灰岩と廃セメントスラリー・籾殻(透水確保材)の配合率を変えて、水質浄化濾材を作製した。さらに、水質浄化に使用されている合成ゼオライトを配合した濾材を作製し、透水性、アンモニア態窒素・リン酸態リンの吸着能を比較した。その結果、凝灰岩を使用した濾材が最も吸着効果が高いことがわかった。
Keyword: 水質浄化, 凝灰岩, ゼオライトGET PDF=03/0305-02.pdf
Estimation of Crop Coefficient under Spatial Distribution of Soil Surface Evaporation
Kozue Yuge [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]Tomokazu Haraguchi [Faculty of Agriculture of Kyushu University]Yoshisuke Nakano [Faculty of Agriculture of Kyushu University]Masaharu Kuroda [Faculty of Engeneering of Kyushu-kyouritsu University]Mitsumasa Anan [Takasaki Co., Ltd.]
土壌面蒸発環境の不均一性を考慮した作物係数の推定
○弓削こずえ [九州共立大学工学部]原口智和 [九州大学大学院農学研究院]中野芳輔 [九州大学大学院農学研究院]黒田正治 [九州共立大学工学部]阿南光政 [株式会社 高崎総合コンサルタント]
畑地における蒸発散量の推定法として,作物係数を使って求める手法が様々な技術書で提案されている.本研究では,蒸発散量は作物蒸散量および土壌面蒸発量で構成されることに注目し,作物係数を作物蒸散に関する因子と土壌面蒸発に関する因子に分離した.土壌面蒸発量のシミュレーションモデルを構成し,土壌面蒸発に関する因子を定量化した.その結果,土壌面蒸発に関する因子は空間的條Iに変動することが判明した.
Keyword: 畑地灌漑, 土壌面蒸発量, 作物係数GET PDF=03/0305-30.pdf
Evaluation of Evapotranspiration in a Greenhouse using a Simulation Model
施設畑蒸発散量のシミュレーションモデルによる算定
○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]森 健 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]舟越 保 [九州大学大学院農学研究院]
施設畑における蒸発散量を算定するために,作物蒸散モデル,放射環境モデルおよび土壌の水分・熱輸送モデルからなるシミュレーションモデルを構築した.葉面温度と地表面温度の計算値を実測値と比較し,モデルの検討を行った.その結果,放射環境モデルによる葉群純放射量の算定精度の高いことが示された.一方,作物蒸散モデルにおける大気の温度と湿度の代表値の取り方,および土壌面日射量の算定モデルに課題が残された.
Keyword: 蒸散, 土壌面蒸発, 葉群純放射量GET PDF=03/0305-31.pdf
発表番号 5-32
A study on storage operation method of Kinda Dam in the Panlaung River basin, Upper Burma
Daisuke Hayashi [Graduate school of Utsunomiya Univ]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
上ビルマ・パンラウン川水系におけるキンダーダムの貯水運用方法に関する研究
○林大介 [宇都宮大学大学院農学研究科]水谷正一 [宇都宮大学農学部]後藤章 [宇都宮大学農学部]
パンラウン川水系のキンダーダムへの年間流入量は毎年大きく変動し,毎年の灌漑面積が大きく変動するばかりか,計画灌漑面積から大きく離れた実灌漑面積になっている.そこで本研究では,ダム流入量を効率的に利用するためのダム貯水運用方法の確立のため,毎年一定の雨季灌漑面積を保証するために,実流入量を用いてシミュレーションを行い,現行の雨季灌漑面積以上で,かつ毎年一定の雨季灌漑面積を保証できることを示した.
Keyword: 貯水運用, 渇水対策容量, キンダーダムGET PDF=03/0305-32.pdf
発表番号 5-37
Development of the predictive method of CaCO3 scale within flow of irrigation systems
Yoshikazu TANAKA [National Institute for Rural Engineering]Akie MUKAI [National Institute for Rural Engineering]Tatsuo NAKA [National Institute for Rural Engineering]
農業水利施設における炭酸カルシウムスケールの生成予測手法の開発
○田中良和 [独立行政法人 農業工学研究所]向井章恵 [独立行政法人 農業工学研究所]中達雄 [独立行政法人 農業工学研究所]
地下ダムの地下水を灌漑用水としている農業水利施設内では、炭酸カルシウムの付着による通水機能の低下が懸念されるため、スケール生成量や生成箇所を予測診断することが必要である。そこで、施設内の二次元および三次元的な流れ流体解析により、スケール生成量と箇所を予測する手法を開発した。計算結果は実験による現象と傾向が同じになった。スケールは水面で多く生成し、壁面における生成は見られなかった。
Keyword: 炭酸カルシウム, スケール, MPS法GET PDF=03/0305-37.pdf
A drainage experiment of level main drain and mole drains()−Characteristics of rainwater drainage−
Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]Shinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Tsuneo ONODERA [Paddy Institute Co.,Ltd.]Tatsuro ASARI [Isawa-Nanbu Farmland Consolidation Project Office]
弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠排水試験(機法盜澑時における排水特性−
○谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]浅利 達朗 [東北農政局いさわ南部農地整備事業所]
弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠施工ほ場において、降雨に対する地下水位変動と暗渠排水量及び吸水渠への用水流入時(地下かんがい)の暗渠管内流速について調査を実施した。吸水渠が無勾配とした場合においても、十分な排水能力を持つこと、また、土砂堆積に対応するためには、注水口を設置し1.0/s程度を注水すればよいことが明らかになった。
Keyword: 暗渠, 無勾配, 地下水位GET PDF=03/0305-39.pdf
発表番号 5-3
Strength and Water Purification of the HT Contained Concrete
ABE Kouhei [Izcon Co.]KUWABARA Tomoyuki [SHIMANE UNIVERSITY]SATOU Toshio [SHIMANE UNIVERSITY]NONAKA Tsuguhiro [SHIMANE UNIVERSITY]
HT含有コンクリートによる水質浄化とその強度特性
○阿部 公平 [(株)イズコン]桑原 智之 [島根大学]佐藤 利夫 [島根大学]野中 資博 [島根大学]
本研究室では,コンクリートの廃棄物問題と水環境における富栄養化問題を同時に解決するために,リン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を使用して,リン吸着型コンクリートを作製することを目的としている。そこで,これまで強度とリン吸着能力を同時に満足するリン吸着型コンクリートを作製するために,即時脱型方式で超硬練りHT含有コンクリート(充填率85%〜95%)を試作し,高濃度におけるリン吸着試験を行った。しかし,超硬練りHT含有コンクリートのリン除去率は,コントロールよりも低いという矛盾する結果が得られていた。そこで,本実験では,高濃度におけるリン吸着試験の再検討を行った。
Keyword: 機能化, 水質浄化, 資源循環GET PDF=03/0305-03.pdf
発表番号 5-40
A drainage experiment of level main drain and mole drains()−Hydraulic gradient of level main drain−
Tsuneo ONODERA [Paddy Institute Co.,Ltd.]Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]Shinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Tatsuro ASARI [Isawa-Nanbu Farmland Consolidation Project Office]
弾丸暗渠を組み合わせた無勾配暗渠排水試験(供法殘妓配暗渠の動水勾配−
○小野寺 恒雄 [株式会社パディ研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]浅利 達朗 [東北農政局いさわ南部農地整備事業所]
暗渠を利用した地下灌漑は本暗渠のみでは困難であり、弾丸暗渠を組み合わす必要がある。この場合において、弾丸暗渠の施工性から本暗渠は従来よりも深くする必要がある。一方、工事費縮減の要望も強くなってきていることから、その両面を満たす上で無勾配暗渠は有効な手段であり、満流の動水勾配法における無勾配暗渠の実用性を検証した。この結果、無勾配暗渠は実用的にも水利学的にも全く問題ないことを明らかにした。
Keyword: 暗渠, 無勾配, 動水勾配GET PDF=03/0305-40.pdf
Evaluating Performance of Pipe Drain by Cumulative Volume of Rainfall and Pipe Flow Rate
Masahiko KIUCHI [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
降雨量と暗渠流出量による暗渠の機能評価
○木内正彦 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]山本忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
暗渠の機能・効果を簡便,的確,汎用的に評価するひとつの方法を提案する.北海道の牧草畑で2カ年にわたり暗渠流出量,降雨量,圃場地下水深の観測を行った.その結果から,累加降雨量と累加暗渠流出高の関係を暗渠の排水性能曲線とし,回帰直線の傾きを排水効率と定義した.これらにより暗渠の排水性能の変化傾向をより明確に捉えることができた.この方法はある程度の期間のデータが得られれば適用できる.
Keyword: 暗渠流出量, 機能評価, 排水性能GET PDF=03/0305-41.pdf
In Situ Measurement of Filter’s Permeability for Subsurface Drainage in a Paddy Field
Kajisa Takamitsu [Mie Univ. Fac. of Bioresources]Takeda Noboru [Asahi Kasei Corporation]Kodani Nobuyuki [Asahi Kasei Corporation]
水田用暗渠排水の疎水材部分の透水性に関する現地実験
○加治佐 隆光 [三重大学 生物資源学部]武田 登 [旭化成 株式会社]小谷 信幸 [旭化成 株式会社]
現地測定結果から疎水材部分の透水係数を求めた.測定項目は湛水深と排水量である.求まった砂の透水係数は別に測定した結果とオーダー的に一致した.実験回数を増すごとに排水量が増加する暗渠もある一方,透水係数は減少した.目詰まりの蓄積を考慮すれば透水性は増加しないだろうから,当モデルとその利用法の妥当性が伺える.砂,籾殻,発泡ポリスチレンなどを用いた暗渠では10回の実験でも必要な透水係数は確保されていた.
Keyword: 地下排水, 排水管理, 流出特性GET PDF=03/0305-42.pdf
Water Flow and Solute Movement in Volcanic Ash Soils.
Stephen Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI,Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]
○ステファン アベニーミックソン [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]
火山灰(関東ローム)畑地における暗渠による排水を対象として,水分と溶質の移動機構に関して検討を行った.その結果,土層の水分移動に関しては耕盤による移動抑制に関して興味深い現象を確認し,窒素については作期後の耕盤近辺での集積を確認した.また,今後のシミュレーションに必要な土壌のパラメータを実測値から決定した.
Keyword: 畑地排水, 暗渠, 溶質移動GET PDF=03/0305-44.pdf
Case study on effect of sloping at rotational paddy field.
KATO, Takashi [National Institute for Rural Engineering]SHINOGI Yoshiyuki [National Institute for Rural Engineering]FUJIMORI、Shinsaku [National Institute for Rural Engineering]
転換畑の圃場面傾斜化の効果の一考察
○加藤敬 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]藤森新作 [独立行政法人 農業工学研究所]
水田の畑作化を促進させるために,表面排水を促進させる目的で圃場面に微小な傾斜を導入することを提案している.本研究では水路モデルを応用し,圃場表面の水足の進展をモデル化した.その結果傾斜の導入によって,小さい降雨後の水の引き具合が促進され,大きな降雨に対しては,傾斜圃場は比較的湛水が少なく,土壌水分の低下が期待できた.
Keyword: 転換畑, 圃場傾斜化, 表面排水促進GET PDF=03/0305-45.pdf
Analysis of field irrigation at the test fields in Hokkaido ()
Jukichi YAMAGAMI [Hokkaido College , Senshu University]Harunobu TAKEUCHI [Hokkaido Prefectural Central Agricultural Experiment Station]Nobuyuki SUGIMOTO [Hokkaido Prefecture]Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]Hidenori KOBAYASHI [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
モデル圃場調査に基づく北海道の畑地灌漑の分析(2)−土壌の水分特性に対応した適正灌水量の設定−
山上重吉 [専修大学北海道短期大学]竹内晴信 [北海道立中央農業試験場]杉本信行 [北海道農政部]南部雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]○小林英徳 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
北海道農政部では、地域の栽培作物、気象条件や土壌条件と営農形態に適合した畑地灌漑技術を確立し、地域に普及させることを目的として「畑地かんがい推進モデルほ場設置事業」を実施してきた。今回は、2001年までに実証調査を完了した4地区の土壌調査結果と土壌水分ポテンシャルの測定結果から、各モデル地区の土壌水分特性に適応した適正灌水量について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 適正灌水量, 有効水分量GET PDF=03/0305-46.pdf
A study on soil moisture sensor placement under automatic drip irrigation system
Shinichi Takeuchi [Kyusyu Kyoritsu University]Kazuma Kinoshita [Graduate School of Kyusyu Kyoritsu University]Kozue Yuge [Kyusyu Kyoritsu University]Masaharu Kuroda [Kyusyu Kyoritsu University]
点滴灌漑システムにおける土壌水分計の設置位置について
○竹内 真一 [九州共立大学工学部]木下 数馬 [九州共立大学大学院]弓削 こずえ [九州共立大学工学部]黒田 正治 [九州共立大学工学部]
点滴灌漑システムにおいて数パターンに水分計の設置位置を設定し、灌漑実験を行い、蒸散量、水分減少量を精査し、水分計の適切な設置位置について検討した。水分計を株元近傍に設置した場合が、最も良好な結果となった。検討結果から、従来の自動灌漑制御のプログラムに、水分減少量の積算値を灌水の指標として組み合わせることにより、点滴灌漑の問題点であった湿潤域の拡大や高蒸散能時の蒸散量の低下を防ぐことが可能となる。
Keyword: 点滴灌漑システム, 水分計, 設定位置GET PDF=03/0305-49.pdf
Heavy metal composition in leachate from fly ash under different pH conditions
Shinya Yamaoka [Kyushu University]Masami Ohtsubo [Faculty of Agricultue, Kyushu University]Takahiro Higashi [Faculty of Agricultue, Kyushu University]Hiroki Hiyama [Faculty of Agricultue, Kyushu University]
異なるpH条件下における焼却飛灰からの溶出水の重金属組成
○山岡伸也 [九州大学大学院]大坪政美 [九州大学農学研究院]東孝寛 [九州大学農学研究院]肥山浩樹 [九州大学農学研究院]
本研究では,焼却飛灰からの浸出重金属の濃度特性を知るためにCu,Zn,Pbの3種類の重金属溶出濃度を,溶媒のpHを変化させながら行う繰り返しバッチ試験とカラム溶出試験によって測定した.その結果,繰り返しバッチ試験ではどの重金属も溶出液のpHが5以下になると溶出量が増加することが明らかになった.また,Pb濃度はどちらの試験方法を用いても,溶媒のpHにかかわらず常に排出基準を上回る濃度を示した.
Keyword: 焼却飛灰, 溶脱, 重金属GET PDF=03/0305-04.pdf
発表番号 5-50
Field Irrigation in Kyowa Area
Jukichi YAMAGAMI [Hokkaido College , Senshu University]Haruyoshi KONDO [Hokkaido Development Bureau]Takuo SHIMIZU [Hokkaido Development Bureau]Yuji NAMBU [Foundation The Hokkaido Agricultural Modernization Technology Research Center]
共和地域における畑地灌漑(2)−ハウス栽培における灌漑技術−
山上重吉 [専修大学北海道短期大学]近藤義晴 [北海道開発局]清水拓郎 [北海道開発局]○南部雄二 [財団法人 北海道農業近代化技術研究センター]
北海道後志支庁管内の共和地域では、畑地灌漑施設の整備により、スイカ・メロンの安定的な栽培が行われている。地域内のスイカ・メロン栽培ハウスで得られた調査データから、適正灌水量、日消費水量を検討した。その結果、土壌条件や生育ステージに対応した適正な灌水が実施されていると評価される。また、ペンマン法による日消費水量の算定には、地域に分布する土壌の水分特性を考慮する必要性が示唆された。
Keyword: 畑地灌漑, ハウス栽培, 適正灌水量GET PDF=03/0305-50.pdf
Research on the practical application of the continuous sub-irrigation(VII) -Experiment on zero emission of the percolating water under continuous sub-irrigation application-
Torahiko TANIGAWA [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Katsuhiko YABE [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]
地中灌漑の実用化に関する研究(VII) -降下浸透損失ゼロエミッション化の検討-
○谷川 寅彦 [大阪府立大学大学院 農学生命科学研究科]矢部 勝彦 [滋賀県立大学 環境科学部]
環境型社会の実現は現実的には持続性と同時に生産・コスト等の効率性を要求されるが両立は一般に困難である。本研究では植生の土水環境についてその条件を満足し得る地中連続灌漑法をとりあげ、そのうち低正圧地中連続灌漑法についてドリップ灌漑法との比較から土と水の環境管理・制御について栽培試験と制御理論面からの検討を行い、浸透損失抑制性能の比較から好適土水環境を維持する条件での環境負荷低減の可能性を検討した。
Keyword: ゼロエミッション, 降下浸透損失, 地中連続灌漑GET PDF=03/0305-51.pdf
発表番号 5-52
Study of leaching effect on covering irrigation
YOHEI_TAKITA [Graduate school of Agriculture, Gifu Univ.]KENGO_ITO [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]MASATERU_SENGE [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]KIKUKO_KITAMAKI [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
被覆灌漑によるリーチング効果の検討
○瀧田陽平 [岐阜大学大学院農学研究科]伊藤健吾 [岐阜大学農学部]千家正照 [岐阜大学農学部]北牧希久子 [岐阜大学農学部]
施設栽培で栄養塩類の集積が問題になり,リーチングが行われている.しかし,灌漑水が大間隙等のみずみちを通るために十分な効果を得られていない.そこで灌漑強度の異なる湛水・散水・被覆の3つの方法による圃場実験を行い,その効果について検討した.その結果,灌漑強度が低下するとリーチング効果が高くなった.特に透水性の低いシートを被覆した上に湛水を行う被覆灌漑において,時間・労力・効果のバランスが優れていた.
Keyword: リーチング, 被覆灌漑, 散水灌漑GET PDF=03/0305-52.pdf
Bedrock vegetation system using wastes -The case study using thined-wood and Foamed Waste Glass-
Yutaka HARA [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]Mayumi HARA [Construction Environment Engineering Co.,Ltd.]Setsuko MOMOZAKI [NIHON KENSETSU GIJUTSU CO.,LTD.]Isao YASUDA [NIKKEN CO.,LTD.]
廃棄物を用いた岩盤緑化−間伐材と発泡廃ガラス材を用いた事例−
○原 裕 [日本建設技術株式会社]原 眞由美 [建設環境丸灼同憬五有限会社]桃崎 節子 [日本建設技術株式会社]安田 功 [株式会社ニッケン]
廃ガラス材を再資源化した保水性のある多孔質連続間隙構造をもった発泡廃ガラス材を、岩盤斜面の緑化に使用した現場での植物の生育状況が非常に良好である。今回は、間伐材と発泡廃ガラス材を用いて、岩盤斜面に厚層基盤材を吹付けた時に、降雨により厚層基盤材がすべる事がないように、ストッパーの役目と、斜面と間伐材の間隙に発泡廃ガラス材を布設し、岩盤緑化工法に保水材として用いた。
Keyword: 廃ガラス, 間伐材, 再資源化GET PDF=03/0305-07.pdf
The outdoor experiment of green concrete using low processing recycled aggregate
Susumu Tsukioka [Faculty of Bioresources Mie University]Kazumasa Maki [ Graduate School of Bioresources Mie University]
低処理再生骨材を用いた緑化コンクリートの屋外実験
○月岡 存 [三重大学生物資源学部]牧 和雅 [三重大学大学院生物資源学研究科]
本研究では、芝を用いた植生実験を屋外で行い、低処理再生骨材を使用した緑化コンクリートの植生への適用性について検討した。その結果、ポーラスコンクリートを用いて屋外で植生を行う場合、植生基盤厚さ、覆土厚さ、ペースト充填率だけではなく、設置する地形および土壌の性質も考慮しなければならないこと、さらに、根が十分に生育し、芝の生育が安定するまでの管理が特に重要であることが分かった。
Keyword: 建設廃棄物, リサイクル, 緑化コンクリートGET PDF=03/0305-08.pdf
Development of recycled aggregate porous concrete in the within-site recycle
Sato Kenji [KAJIMA CORPORATION]Nagaoka Seiichi [Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd]Masuoka Shinichi [Chemical Grouting Company ]
現場内リサイクルによる再生ポーラスコンクリートの開発
○佐藤 健司 [鹿島建設株式会社]長岡 誠一 [住友大阪セメント株式会社]増岡 臣一 [ケミカルグラウト株式会社]
コンクリ−ト構造物の改修工事に伴って発生するコンクリート塊を、現場内でポーラスコンクリート(以下、POC)の粗骨材として積極的に活用し、水路の多自然化とリサイクルによる産業廃棄物の低減を両立させる工法を開発した。また、これを水路に適用した場合の生物生息特性について、実証実験水路を用いて検証した。
Keyword: ポーラスコンクリート, 再生骨材, 環境配慮GET PDF=03/0305-09.pdf
Stability of Younger Generation and Variety of Access by Railways
Susumu SAITOH [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Naoki HAYASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]Tsuyoshi TAKAHASHI [Graduate school of Agriculture, Kyoto University]
若年層の定着と鉄道によるアクセスの多様性
○齋藤晋 [京都大学大学院農学研究科]林直樹 [京都大学大学院農学研究科]高橋強 [京都大学大学院農学研究科]
若年層の定着を示す指標として10年間での若年層純移動率を,鉄道によるアクセスの多様性を示す指標として各市町村内鉄道路線数を用い,両者の相関を分析した.結果は以下のとおりである.第1に,若年層定着に対する鉄道の重要性は1970〜80年には低下するがその後再び上昇する.第2に,1965〜70年と1990〜2000年では両者の相関は似ているが,鉄道路線数ごとでの若年層純移動率の平均の違いの様相は異なる.
Keyword: 人口統計学, 純移動率, 鉄道路線GET PDF=03/0306-10.pdf
Proposition about “Zoning of the united paddy field”, resulting in the efficient conversion of crops in the mountainous area
Emi Takeyama [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tsuyoshi Takahashi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
中山間地域における転作実施に着目した地域内”水田団地ゾーニング”の提案
○武山 絵美 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
中山間地域4地区で生産調整実施状況を調査した結果、/綸鎮鎮呂竜模・分散度、⊃綸鎮鎮呂泙任猟椋邉離、水田団地の圃場整備実施状況、ざζ浦邏搬寮の有無によって、団地ごとに利用方法の“住み分け”が起こっていることが確認された。これを基に、特に水田団地までの通作距離と団地規模、および圃場整備の有無に応じた“水田団地ゾーニング”方法について提案を行うとともに、必要な整備内容について提言を行った。
Keyword: 水田団地ゾーニング, 転作, 中山間地域GET PDF=03/0306-13.pdf
Studies on liquidization of farmland and enlargement of farmland size in Hokkaido
Masao_Yazawa [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]Yoso_Shigeoka [Graduate School of Agr., Hokkaodo Univ.]
北海道における農地流動化と規模拡大に関する研究
○矢沢 正士 [北海道大学農学研究科]重岡 洋壮 [北海道大学農学研究科]
土地管理情報収集分析結果(農水省)を用い,北海道の農地流動化について市町村別に検討した。北海道全体では5年間(平成7〜11年)の平均流動化率は4.2%であったが,13市町村でその2倍以上の8.5%を超える流動化率を示した。流動化率が高くても規模拡大の生じていない市町村が含まれ,認定農業者の割合も低く,農地保有合理化法人による中間保留と見なされた。
Keyword: 農地流動化, 認定農業者, 規模拡大GET PDF=03/0306-15.pdf
Color Controled Landscape Simulation Method Using Existing Softwares
Yoshio MATSUO [Fac.of Agr.,Ehime Univ.]Momoko SUGATA [Fac.of Agr.,Ehime Univ.]Tooru SIGEOKA [ACRES]
既往ソフト活用による色彩コントロール型の景観予測手法
○松尾芳雄 [愛媛大学農学部]菅田桃子 [愛媛大学農学部]重岡 徹 [農村環境整備センター]
相対的に大規模な農業近代化施設等構造物等は、色彩的に馴染んだ農村景観への違和感等といったインパクトともなり、農村整備計画における景観面での配慮事項である。本報では、景観インパクトの計画時の評価面で適切な色彩候補選定の有効な手段等を得ることを目的に、農村景観の通年的な色彩変化状況の把握、農村景観の色彩分析に基づく色彩コントロール型の計画構造物の景観予測手法を検討し、提案した。
Keyword: 農村景観, 環境色彩, 3D化GET PDF=03/0306-17.pdf
Characteristics of an Agricultural Water Supply System in New Zealand II ---Condition of Transferable Water Share
Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]
ニュージーランドの農業水利システムの特徴(2)−移転可能な引水権とその成立条件−
○友正達美 [農業工学研究所]吉村亜希子 [農業工学研究所]
ニュージーランドにおいて引水権の販売により用水供給を行なっている灌漑地区を対象に、用水供給の仕組みと引水権移転の条件について検討した。その結果、引水権の移転に関して懸念される(a)利水の独占,水利転用,(b)第三者の権利侵害,(c)環境への悪影響の発生が,〇餮四用承認制度,引水権の債権化,B震姪役割の排除によって防止されていることが分かった。
Keyword: ニュージーランド, 灌漑, 用水管理GET PDF=03/0306-20.pdf
Influence of Water Availability on Farming Activity of A Contract Farmer
Kono Satoshi [Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba]Satoh Masayoshi [Institute of Agricultural and Forest Engineering, University of Tsukuba]
大規模請負水田経営農家の作業管理に対する水利条件の影響
○河野 賢 [筑波大学大学院生命環境科学研究科]佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
水利条件不良な地区を取り上げ、大規模請負水田経営農家の作業に対する水利条件の影響を明らかにした。また、経営規模拡大過程から将来の経営形態予測を行い、発生する問題を考察した。今後は部分請負が全面経営へ移行し、狭い範囲での用水配分問題は解消するが、上下流の用水配分問題解決のため、水源増強が求められる。同時に、除草作業の増大に対して機械による草刈実現の条件整備が望まれる。
Keyword: 請負水田経営, 水利条件, 作業効率GET PDF=03/0306-21.pdf
Basic Study on Maintenance of Canals for Eco-system Conservation
Masaya SUZUKI [Graduate School of Agricultural、Iwate University]Junichi HIROTA [Faculty of Agriculture, Iwate University]
生態系配慮水路の維持管理に関する基礎的研究
○鈴木 雅也 [岩手大学農学系研究科]広田 純一 [岩手大学農学部]
生態系配慮水路の維持管理作業内容および作業量の原単位を求め、従来型水路との比較を行ったところ、1)生態系配慮水路の主要な維持管理作業は草刈り・水草刈り・浚渫であり、手作業や選択的作業が必要なために、従来型水路に比べて手間がかかること、2)単位面積あたりの維持管理作業時間は、草刈りで69〜208秒/屐複殻鳴イ蠖縅の約5倍)、水草刈りで64〜235秒/屐複鞠棔法⌒含悗253〜513秒/屐複隠闇棔砲箸覆襪海箸わかった。
Keyword: 生態系保全, 水路, 維持管理GET PDF=03/0306-22.pdf
A Basic Study of Performance Based Design for Amenity of Irrigation Canals
Yosuke Kudo [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Takuya Kitamura [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
農業用水路が有する親水機能の性能規定化に関する基礎的研究
○工藤 庸介 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]北村 拓也 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
近年の水辺空間整備においては親水機能も重視されるが、それを画一的な仕様の形で表現することは困難である。本研究は、農業用水路の親水機能を性能照査型設計法における要求性能の一つと捉えて性能規定化することを目的とする。そこで、水路景観に対する意識などを把握するために行ったアンケート調査の結果を踏まえて要求性能を表現し、設計緒元を反映させた景観モデルに基づいて各要求性能を照査する方法について考察した。
Keyword: 農業用水路, 親水性, 性能規定化GET PDF=03/0306-24.pdf
Estimation on Heat Supply to Greenhouse Farming with Biogas generated by Cow Slurry
Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
乳牛ふん尿起源のバイオガスによる温室供給可能熱量の試算
○秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]中川 靖起 [北海道開発土木研究所]大深 正徳 [北海道開発土木研究所]
国内でも寒さが厳しく、冬季には最低気温が−20℃にも下がる2地域に集中共同利用型のバイオガスプラントを建設し、地域の乳牛ふん尿の嫌気処理技術を研究している。バイオガス発生量等の稼働実績を基に、温室栽培の熱源としての資源価値を分析した。500m2の栽培面積を有する温室の設定温度を20℃とした場合、およそ200頭規模のふん尿で温室熱源が確保できる。2〜3戸の共同利用で営農熱源の供給が可能と試算される。
Keyword: 生産施設, バイオガス, 家畜ふん尿GET PDF=03/0306-25.pdf
Performance of Compost System using Screw-press Solid-Liquid Separator and Automotive Agitator
Masanori OFUKA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Hiroyuki NAKAYAMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Seiki NAKAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
スクリュープレス型分離機と自走式攪拌機を組合わせた寒冷地の乳牛ふん尿堆肥化システムの性能
○大深 正 [北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]中山 博敬 [北海道開発土木研究所]中村 和正 [北海道開発土木研究所]中川 靖起 [北海道開発土木研究所]
厳冬期には零下20℃にもなる積雪寒冷地において、スクリュープレス型固液分離機と自走式攪拌機を組み合わせた乳牛ふん尿の堆肥化施設を設けた。スクリュープレスは、冬期においても適度な分離能力を示し、また、長藁の裁断能力があることから、その後の堆肥攪拌も容易となる。通年を通しての堆肥化機械の稼働性が検証できた。今後、システムの効率性を把握するために、投入原料の初期状態やエネルギー配分の面から検討したい。
Keyword: 生産施設, 堆肥, 家畜ふん尿GET PDF=03/0306-28.pdf
発表番号 6-29
Natural Drying of Rural Sewage Sludge
Masato Nakamura [National Institute for Rural Engineering]Yoshito Yuyama [National Institute for Rural Engineering]
集落排水汚泥の天日乾燥に関わる事例調査
○中村 真人 [独立行政法人農業工学研究所]柚山 義人 [独立行政法人農業工学研究所]
集落排水処理汚泥の天日乾燥について,脱水特性を明らかにし,脱水性の向上手法を開発するため,既存施設において調査を行った.その結果,乾燥過程の初期では浸透,後期では蒸発による脱水が主であることがわかった.乾燥汚泥の含水率は10〜13%であった.また,含有成分について調査した結果,重金属の含有量に問題ないが,大きい値の大腸菌群数が検出されたので,農地還元する際には,農地での消長に注意する必要がある.
Keyword: 天日乾燥, 集落排水汚泥, 農地還元GET PDF=03/0306-29.pdf
Effects and Problems in the Processes of Making Rural Settlement Improvement Plans in Kobe City
Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
計画内容と実施状況からみた神戸市里づくり計画策定の効果と課題
○九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
神戸市の共生ゾーン条例に基づく里づくり計画を策定した7地区を対象に,策定された計画内容と実施状況について考察を行った。いずれの地区でも農業機械の共同利用等による水稲栽培の合理化が挙げられているほか,環境整備では交通事故防止と里山付近でのゴミ投棄対策が挙げられていることが明らかになった。一方,実施されている計画内容は農業施設整備のようなハード事業と植栽等による景観整備が多い傾向が得られた。
Keyword: 集落整備計画, 共生ゾーン条例, 神戸市GET PDF=03/0306-34.pdf
A Questionnaire Survey on Environmantal Management by NPO in Basin Area
Narufumi FUKUYO [National Institute for Rural Engineering]Hironori YAGI [National Institute for Rural Engineering]Yoshitomi TSUTSUI [National Institute for Rural Engineering]Nobuo MITSUHASHI [Utsunomiya University]Motohiro KAMATA [Chiba Institute of Technology]
NPOによる流域圏環境管理の実態−NPOへのアンケート調査から−
○福与 徳文 [農業工学研究所]八木 洋憲 [農業工学研究所]筒井 義冨 [農業工学研究所]三橋 伸夫 [宇都宮大学]鎌田 元弘 [千葉工業大学]
流域圏の環境管理に関わるNPOを対象にアンケートを実施し(認証団体データベースから抽出した270団体に郵送し、123団体から回答、回答率46%)、―蟶瀉呂龍瓩で活動しているNPOが多いこと、活動開始時期によって活動内容に差があること、財政規模が大きい団体ほどパートナーシップが活発なこと、ぅ僉璽肇福爾砲茲辰届携内容が異なることなど、NPOによる流域圏環境管理の実態を明らかにした。
Keyword: NPO, パートナーシップ, 流域圏環境GET PDF=03/0306-38.pdf
Outline of Activity to Manage Agricultural Land in Suburban Area
Mio_SUGANO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Yasuaki_KUKI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tsuyoshi_TAKAHASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
都市近郊農村地域における農地保全活動の実態
○菅野 美緒 [京都大学大学院農学研究科]九鬼 康彰 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]
農地の保全を目的とした交流活動は一般に、農村住民の過重負担がその継続的な取り組みを妨げると言われている。本報では大阪府茨木市見山地区を対象に、都市近郊農村での農地保全を目的としたボランティア活動の経緯およびその実態を把握し、取り組みがイベント形式から変化した理由と現時点での課題について考察した。その結果、活動が定期的な内容に変化した背景には参加者からの要望があったことが明らかになった。
Keyword: 都市近郊農村, 農地保全, 持続可能性GET PDF=03/0306-39.pdf
発表番号 6-3
Difference in residents' attitude about landscape of irrigation canal by their degree of urbanization-In case of MIZUSAWA urban region, IWATE pref.-
NAMIOKA Hiroki [Graduate school of Agriculture,Iwate Univ.]FUJISAKI Hiroyuki [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]FUJII Katsumi [Faculty of Agriculture,Iwate Univ.]
都市化の度合いによる水路景観に対する住民意識の相違―岩手県水沢都市圏の調査から―
○並岡 広樹 [岩手大学大学院農学研究科]藤崎 浩幸 [岩手大学大学院農学部]藤井 克己 [岩手大学大学院農学部]
岩手県水沢都市圏で市街地中心からの距離の異なる4地区で水路構造を考慮した8種類の水路景観についてその捉え方の違いを調査した。景観評価にはSD法を用い、18の形容詞対を7段階で評価してもらった。その結果、都市化の度合いよりも「職業」、「世代」が景観評価に影響を与えることがわかり、水路景観評価の代表的な評価尺度として「やすらぎ」、「清涼性」が抽出された。
Keyword: 水路景観, 都市化, 水沢市・胆沢町GET PDF=03/0306-03.pdf
Work and Problem of Regional Support Organization for Ownership Program of Rice Terraces−An Investigation in Obaste Koshoku city Nagano prefecture−
Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Ayumi YAMADA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
棚田オーナー制度・地元農家組織による支援の現状と課題 −長野県更埴市姨捨地区の事例から−
○内川 義行 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]山田 歩 [信州大学農学部]
棚田保全手法のひとつである棚田オーナー制度の多くはオーナーと行政、地元農家組織の3者で運営される。本報告は長野県更埴市姨捨地区の地元農家組織「名月会」に注目し、その作業を定量的に把握し現状と課題を検討した。名月会の作業量はオーナーに比較して膨大であること、会員内部でも役割分担によりその量に格差があることを明らかにした。また作業の多い背後にオーナーと会員の農作業意識差も大きく関与している事を指摘した。
Keyword: 棚田オーナー制度, 棚田保全, 急傾斜地水田GET PDF=03/0306-40.pdf
The Study on Regional Activation and Improvement Of Settlement Conditions in Hilly and Mountainous Villages in Korea
KIM,YoungJoo [Graduate School of Agriculture, Kyoto University] TAKAHASHI ,Tsuyoshi [Graduate School of Agriculture, Kyoto University] CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]
韓国中山間地域の活性化事業と定住環境改善に関する研究
○金 永柱 [京都大学大学院農学研究科]高橋 強 [京都大学大学院農学研究科]崔 洙明 [韓国全南大学校]
本研究では,条件の不利な地域の活性化のために推進されてきた地域活性化事業の中で韓国の山茱萸祭りを事例として,事業の効果を分析し地域の定住環境改善に及ぼす影響について考察した。本来の目的である所得増大と生活の質の向上に寄与していたが,中山間地域が抱いている緊急な問題である過疎化と高齢化に対する効果と,生活環境的改善への効果は微弱であったのといえる。今後は,より効率的な事業推進と多様な効果のためには,住民全体が恵みを受けるように,方策を模索すべきだと考えられる。さらに,将来中山間地域の活性化及び定住環境改善のために必要な集落整備や開発方向については,積極的な交流事業及び,高齢化社会に対応するための保健・医療福祉等の部門が,今後の最優先の課題であると考えられる。
Keyword: 地域活性化, 中山間地域, 集落計画・整備GET PDF=03/0306-41.pdf
Farmers' Views on the Green Belt in Seoul
Hwang, HanCheol [Hankyong National University, Korea] CHOI,SooMyung [Chonnam National University, Korea]Yoon, KwangSik [Chonnam National University, Korea]
ソウル地域におけるグリーンベルトに対する農民の意識調査
○黄 漢 [韓国韓京大学校]崔 洙明 [韓国全南大学校]尹 光植 [韓国全南大学校]
本研究ではソウル特別市を事例として、将来の農業政策と農民の視点から農民の特性によるグリーンベルトに対する意識を把握した。さりに、地域と個人に及ぼす影響及び制度の廃止あるいは緩和による地域住民の農業及び農地利用意向を調査し、これを基づいてソウル地域の農業政策とグリーンベルトの政策樹立に必要な基礎資料を提供することが目的である。
Keyword: グリーンベルト, 住民意識, 農地利用GET PDF=03/0306-42.pdf
Participatory Planning Process of Rehabilitation Works-A Case Study of WAKABAYASHI Irrigation Canel,Gifu pref.-
hibino mika [Graduate School of Agriculture,GIFU University]matsumoto yasuo [Faculty of Agriculture,GIFU University]
ワークショップ方式による農業用水路改修計画の策定プロセス−岐阜県丹生川村若林用水路を事例として−
○日比野 美香 [岐阜大学 農学研究科]松本 康夫 [岐阜大学 農学部]
岐阜県丹生川村若林用水路の改修を機会に,ワークショップ(WS)による計画策定プロセスを検討した。WSの運営主体として検討会を設け,改修区間の約30戸の住民を対象とし3回のWSを実施した。参加者とファシリテーターにWSの長所や短所を聞き,実施内容とWSの効果と課題を明らかにした。WSにより住民と行政の意思疎通が進み柔軟な施工対応が可能となるが,WSの全体活動とグループ活動の相互調整が重要である。
Keyword: ワークショップ, 計画策定, 地域用水GET PDF=03/0306-44.pdf
Relative Location of Irrigation Water for Regional Use to the Other Water Resources
Yasuyo NOGUCHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
地域の水源に占める地域用水の位置づけ
○野口寧代 [京都大学大学院農学研究科]堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
地域用水の研究は多面的機能の実態把握を中心に行われ,農業用水とそれ以外の利用可能水との関係性が論じられることは少なかった.滋賀県湖北町を事例に,アンケート調査を行った結果,〕竸綏賄の末端集落まで集落内水路に農業用水を通水するのではなく,地下水など在来水源の活用が必要,地域用水の費用負担を求めるならば,「水道代の節約」を意図して川・水路の水を利用している実態に配慮した料金設定が必要と考えられた.
Keyword: 地域用水整備, 生活用水, 実利性GET PDF=03/0306-45.pdf
A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (1)−About Agricultural and Rural Amenity Basis Public Capital −
Yoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]Setsuko Nakata [Taiyo Consultants CO.,LTD.]Ryu Toshima [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]
農村社会資本ストックの特性に関する研究(1)−農業農村関係資本ストック額について−
○國光 洋二 [農業工学研究所]中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]
本研究では、農業農村整備で整備される農村社会資本について、市町村別・工種別にストック額を時系列に推計・評価することを目的とする。具体的には、3247の市町村別に‥沈鞍、畑整備、H地かんがい、ご雋歓緲施設、デ斉察↓η逝疾験茣霹廖↓農村環境の種類別に資本ストック額を推計する手法を考案し、1980年〜1995年の間で推計したデータを基に、農村社会資本ストックの経済地帯別特性等の分析を行った。
Keyword: 農業農村整備, 社会資本ストック, PI法、BY法、PS法GET PDF=03/0306-46.pdf
A Study on the Feature of Public Capital in Rural Area (2)―Estimation of Public Capital Stock on municipality―
Setsuko NAKATA [Taiyo Consultants CO.,LTD.]Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]
農村社会資本ストックの特性に関する研究(2)−社会資本ストック額の地域別推計とその特性−
○中田 摂子 [太陽コンサルタンツ(株)]國光 洋二 [農業工学研究所]戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]
農業農村整備で整備される社会資本ストックのほか、道路、上下水道などの公的なストック額を時系列的に推計し、農村社会におけるストックの状況を定量的に評価するものである_業農村整備の他、公共事業関係の10部門であり、内閣府により推計された都道府県別資本ストック額を基に市町村別のストック額の算定を行った=:03/0306-47.pdf
Keyword: 社会資本ストック, 農業農村整備, GET PDF=824-825
発表番号 6-48
Measuring the environmental benefits from agriculture using choice experiment
Hideo Aizaki [National Institute for Rural Engineering]Kazuo Sato [Rakuno Gakuen University]Hiroshi Osari [National Institute for Rural Engineering]
農業・農村の持つ多面的機能の機能別便益評価の試み
○合崎英男 [農業工学研究所]佐藤和夫 [酪農学園大学]長利洋 [農業工学研究所]
本報告の目的は、選択実験により農業・農村の持つ多面的機能の環境便益の貨幣評価額を機能別に求める方法を検討することである。具体的な機能として、洪水緩和、地下水かん養、土壌流亡抑制、保健休養、生物保全、景観管理、水環境保全、有機性廃棄物処理の8つを取り上げた。茨城県土浦市を事例地域としたアンケート調査結果に基づいて分析した結果、貨幣属性を含む9属性から構成される選択実験も可能であることが示された。
Keyword: 環境便益, 選択型コンジョイント分析, 表明選好法GET PDF=03/0306-48.pdf
A Study on the External Effects of Paddy-field Consolidation Project
Ryu TOSHIMA [The Japnanese Instittute of Irrigation & Drainage]Yoji KUNIMITSU [National Institute for Rural Engineering]Yashushi HORI [Taiyo Consultants CO.,LTD.]Seikan KOMATSU [Nishimatsu Construction Co.,Ltd.]
圃場整備事業の農業外効果発現状況に関する研究
○戸嶋 龍 [日本農業土木総合研究所]國光 洋二 [農業工学研究所]堀 泰史 [太陽コンサルタンツ(株)]小松 生幹 [西松建設]
本研究では、事後評価が導入されて間もない都道府県営圃場整備・土地改良総合整備事業を対象に、農業外効果を事業完了地区において具体的に計測し、その発現状況について当初計画との比較により明らかにする。
Keyword: 圃場整備, 事業評価, 更新効果GET PDF=03/0306-49.pdf
Types of farmland consolidation projects in consideration of landscape
Tamami Ito [Graduate School of Agriculture, Iwate University.]Jun-ichi Hirota [Faculty of Agriculture, Iwate University.]
景観に配慮した水田整備の類型化
○伊藤珠美 [岩手大学大学院農学研究科]広田純一 [岩手大学農学部]
景観に配慮した水田整備のあり方を検討する手始めとして,地域に固有な水田景観に配慮した水田整備の事例を収集・整理し,その保全景観ごとに類型化を行い、実際に行われた景観配慮の具体的な方法を明らかにした。全体的水田景観としては、棚田、クリーク、条里の地割り、中世の荘園景観、景観要素の一部としては畦畔木、集落景観の保全という類型化を行った。
Keyword: 水田整備, 圃場整備, 景観GET PDF=03/0306-04.pdf
A Study on Understandings and Management of Homestead-woodland by Residents in Isawa-cho, Iwate Prefecture
Miki OTA [Guraduate School of Agriculture,IBARAKI Univ.]Hisashi KOBAYASHI [School of Agriculture,IBARAKI Univ.]
住民の認識・利用管理を考慮した屋敷林の分類及びその特性に関する研究〜岩手県胆沢町の屋敷林を事例として〜
○太田未来 [茨城大学大学院農学研究科]小林久 [茨城大学農学部]
屋敷林保全を実効性のあるものとするために、岩手県胆沢町を対象に地理、水利史、屋敷林の形態を把握した上で特徴の異なる3集落を選定し、住民へのヒアリング調査を行い、住民の認識、利用管理の違いから屋敷林を7グループに分類し、特性を明らかにした。続いて全戸対象にアンケートを実施し、分類の特性を検証した。これらの結果から屋敷林保全には、屋敷林と住民との関わり方を考慮した方策の検討が必要であると考察した。
Keyword: 屋敷林, 住民認識, 農村景観GET PDF=03/0306-05.pdf
Actual Condition of Farmland Use in School Farms
Yasunari MIYAKE [Himeji Institute of Technology]Shizuka HIGASHITANI [Himeji Institute of Technology]Yasuaki KUKI [Graduate School of Agriculture,Kyoto Univ.]
学校農園における農地利用の実態
○三宅康成 [姫路工業大学環境人間学部]東谷静佳 [姫路工業大学環境人間学部]九鬼康彰 [京都大学大学院農学研究科]
兵庫県内の小学校を対象としたアンケート調査をもとに,学外の農地を利用している学校農園の実態を分析した。分析結果として,農園の面積は平均656屐で星爐泙任竜離は平均1.1kmであったこと,地域によって距離に特徴があること等がわかった。また,農園用地の条件や運営における学校と地域との連携の実態を明らかにした。今後は,具体的な事例を基にして,農地確保と農園の実現に向けた条件整備等の検討が課題である。
Keyword: 学校農園, 農地の有効利用, 農業体験GET PDF=03/0306-07.pdf
Migration of the Younger Generation in Rural regions
農村地域における若年層の人口移動
農村地域の活力の低下や過疎化の問題を解決するための基礎的な研究である。第1に,70年代と90年代の若年層男性の純移動率を市町村単位で計算した。その結果,市町村間の格差が小さくなっていることがわかった。第2に,産業構造と90年代の純移動率の関係を調べた。その結果,商工業で新たな就業機会を創出するならば,第2次産業よりも第3次産業の方が効果的であることが示唆された。
Keyword: 純移動率, 産業構造, GET PDF=03/0306-09.pdf
EFFECTIVE DRAINAGE IN TIDELANDS USING THE “FLUSH DRAINAGE SYSTEM”
Katsuhiro_Sakai [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]Toshio_Morita [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]Koji_Ishimaru [SAGA PREFECTURAL KASHIMA AGRICULTURE AND FORRESTRY OFFICE]Hirohisa_Eguchi [SAGA PREFECTURAL RURAL DEVELOPMENT DIVISION AGRICULTURAL ADMINISTRATION DEPARTMENT]
「フラッシュ工法」による干潟排水対策の有効性について
坂井克宏 [佐賀県鹿島農林事務所]森田敏夫 [佐賀県鹿島農林事務所]石丸浩司 [佐賀県鹿島農林事務所]○江口洋久 [佐賀県農政部農村整備課]
有明海沿岸地域においては,干潟の発達に伴う排水樋門の澪筋閉塞等による背後農地の排水障害が大きな問題となっている。このため,佐賀県では,有明海の干満差を利用して海水をフラッシュさせ,澪筋を維持する対策(フラッシュ対策)を試験的に導入し,鹿島市七浦干拓浜樋門に設置した実験施設により澪筋維持の有効性を検証した。
Keyword: 海岸保全施設, 干潟排水対策, 澪筋確保GET PDF=03/0307-14.pdf
Soil degradation by excess tillage
Masahide_Suzuki [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]Katsuyuki_Soma [Grad. School of Agric., Hokkaido Univ.]
過剰な耕耘管理による土壌物理性の劣悪化
○鈴木将英 [北海道大学大学院農学研究科]相馬尅之 [北海道大学大学院農学研究科]
過剰に膨軟化した土壌は毛管飽和やその後の重力排水の過程で間隙が減少するが、この現象をSlumpingといいHardsetting-soilの生成要因の1つである。低乾燥密度の充填供試体(黒ぼく土)を用いて、Slumpingが発生する充填条件すなわち膨軟化の程度を明らかにするとともに、Slumpingと圧縮(静的締固め)による間隙の減少量を比較した。また過剰に膨軟化した土壌では、Slumpingの影響は圧縮に匹敵することを示した。
Keyword: 耕耘管理, Slumping, 間隙構造GET PDF=03/0307-15.pdf
Farm Land Consolidation and Village Farming in One Farm Organization:A case of TAKENAO Cooperation
Chinao Teramoto [Hokkaido College, Senshu University]
水田の基盤整備と集落一農場方式−竹直生産組合の事例−
○寺本 千名夫 [専修大学北海道短期大学]
新潟県吉川町竹直集落では、国営農地再編パイロット事業、21世紀型水田モデルほ場整備事に取り組み、大規模区画を実現すると同時に、3年間の話し合い、先進地見学、学習会を重ね、集落一農場方式を実現した。その結果、集落内のトラクターは、43台が3台、田植機は、48台が3台、コンバインは、31台が3台となり、機械装備の大幅な軽減を実現した。この竹直集落の選択は、今後の水田農業に対して重要な方向性を示していると推断される。
Keyword: 21世紀型水田モデルほ場整備事業, 集落一農場方式, 特定農業法人GET PDF=03/0307-19.pdf
Studies on Improvement of Cement-Blended Soil for Re-vegetation Use
Hideo Sugimoto [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]Fujio Ito [Obayashi Corporation Civil Engineering Technology Division Technology Department No.1]Hidetaka Komiya [Obayashi Corporation Technical Research Institute Urban and Indoor Environment Department]
セメント混合土の緑化利用に関する研究
○杉本英夫 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]伊藤不二夫 [(株)大林組土木技術本部技術第一部]小宮英孝 [(株)大林組技術研究所都市・居住環境研究室]
地中連壁工事などで発生する排泥は、固化用注入液(セメント主成分)が混じるため、pH11〜12の高アルカリ性を呈する。植物の生育が著しく阻害されるので、排泥は栽培には適さない土とされる。筆者らは、高アルカリ土の有効利用の研究を参考に、SMW連壁工事の排泥を利用して、危険な薬剤を使わずに改良土壌を製作する実証試験を実施した。土壌と植物の調査を行い、改良土壌の有効性を確認した。
Keyword: 緑化, アルカリ土, セメントGET PDF=03/0307-23.pdf
Red Soil Erosion analysis by the WEPP model
Kazutoshi OSAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kazuhito SAKAI [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]Masashi SHIMADA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Daisuke IKEDA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
赤土土壌の侵食解析におけるWEPPモデルの適用
○大澤 和敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]池田 大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
沖縄県では赤土流出の定量的な予測方法が求められている.本研究では物理的モデルであるWEPPモデルを沖縄県におけるサトウキビ畑および裸地に適用した.検証に用いる観測データは筆者らが現地観測した値を用いた.モデルにおける各パラメータは現地観測や既往の研究で得られた値を用いた.適用の結果,モデルの計算値は作物の成長による侵食量の変化を明確に表現した.また,観測値に対して概ね一致する傾向を示した.
Keyword: 赤土流出, 土壌浸食, WEPPモデルGET PDF=03/0307-25.pdf
Effects of Using Liquid Mulching as Prevention of Outflow of Red Clay
Shinsaku FUJIMORI [National Institute of Rural Engineering]Kousuke WAKASUGI [National Institute of Rural Engineering]Takeshi TANIMOTO [National Institute of Rural Engineering]Shigeji KOBORI [Tobu Chemicals Corporation]Masaharu KATUMATA [Maeda Corporation]Takeshi IIJIMA [Maeda Corporation]Kazuto FUKUDA [Maeda Corporation]
液状マルチングによる赤土流出防止効果
○藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]小堀 茂次 [東武化学株式会社]勝又 正治 [前田建設工業株式会社]飯島 健 [前田建設工業株式会社]福田 和人 [前田建設工業株式会社]
沖縄県に広く分布する赤土は降雨浸食が著しく、濁水が海に流出して珊瑚礁死滅等の環境負荷を与えている。この対策技術として、軽焼マグネシアを主成分とする土壌硬化剤マグホワイトの懸濁液を赤土表面に薄くマルチングする工法を開発し、その効果を検証した。この結果、流出水の濁度は無対策時に比べ1/10程度に低減し土粒子も殆ど流出せず、また降雨の地中への浸透を阻害しないことが明らかになった。
Keyword: 赤土, 流出防止, マルチングGET PDF=03/0307-26.pdf
Effect of soil erosion control by improvement of cultivation method in semi-arid area (2)- Empirical study on farmland conservation in Bolivia, South America -
Takao NAKAGIRI [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Haruyuki DAN [Japan Green Resources Corporation]Haruhiko HORINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]Yosihiko OGINO [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.]
半乾燥地域における耕起法改良による農地土壌流亡抑制効果(2)-南米Bolivia国における農地保全に関する実証的研究-
○中桐貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]團 晴行 [緑資源公団]堀野治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
強度の強い降雨による土壌侵食が深刻な問題となっている南米ボリビア国ヨタラ地区において,農地土壌流亡抑制を目的としたシンセルによる改良耕起法の従来法との比較実験を行った.本実験では,従来法(家畜+木製具パロまたはトラクタ+ディスクハロ)に比べ,改良法の方が圃場からの土壌流亡量が5〜36%減少するという結果が得られた.作物の収量については,従来法と改良法で明確な違いはみられなかった.
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, ボリビアGET PDF=03/0307-30.pdf
Characteristics of monthry discharge of the Mekong River in Combodia
Tanji Hajime [National Institute for Rural Engineering]Kiri Hirohide [National Institute for Rural Engineering]Yoshida Koshi [Japan Science and Technology Corporation]
メコン川(カンボジア)の月流量の特性
○丹治 肇 [独立行政法人 農業工学研究所]桐 博英 [独立行政法人 農業工学研究所]吉田 貢士 [科学技術振興事業団]
Keyword: メコン川, 洪水, 河川流量GET PDF=03/0307-37.pdf
Estimation of the Soil Temperature, Water Content and Ignition Loss Using Landsat TM Data
Fumiyoshi KONDO [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Takefumi NAKAZONO [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Hitone INAGAKI [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]
ランドサットTMデータを利用した地温,含水比,強熱減量の推定
○近藤 文義 [宮崎大学農学部]中園 健文 [宮崎大学農学部]稲垣 仁根 [宮崎大学農学部]
ランドサットTMデータに多変量解析を導入し,地温,土壌水分量(含水比),腐植含有量(強熱減量)を推定するための方法を検討した.先ず,バンド6を除いたTMデータのCCT値についての主成分分析を行い,これらを4つの主成分に集約した.次に,これらの主成分を説明変数の一部として重回帰分析を行った結果,何れの場合においても1%水準で重回帰式のあてはまりは有意であるという結果を得た.
Keyword: リモートセンシング, 土壌調査, 多変量解析GET PDF=03/0307-43.pdf
Estimation of flood damage using satellite SAR image, The second report of application of mathematical morphology and ground truth in the Central Plain of Thailand
Yasuharu Yamada [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]Kunimi Ishisaka [JICA expert of RID]Tawatchai Tingsanchali [Professor of Asian Institute of Technology]Virat Khao-Uppatum [Royal Irrigation Department of Thailand]Chatchom Chompradist [Royal Irrigation Department of Thailand]
衛星レーダ(SAR)画像による洪水被害推定の試み
○山田康晴 [独)国際農林水産業研究センター]石坂邦美 [タイ王国王立灌漑局(RID)JICA専門家]タワチャイ・ティングサンチャリ [アジア工科大学院土木工学専攻水資源工学講座教授]ビラット・カオウッパタム [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]チャチョム・チョムプラディスト [タイ王国王立灌漑局(RID)水文水管理部]
タイのチャオプラヤ川流域のような勾配の緩い河川では、ゆっくりした水位上昇による洪水が起こる。従来、浮き稲が栽培されてきたが、最近では深水稲や高収量品種が栽培され、洪水による農業被害も起こる。衛星SARによる洪水域検出は、曇天でも可能なので期待がもたれているが、水田地帯では田面水面との区別が難しい。そこで、新しい解析手法として数理形態学を応用し、洪水域抽出を行い、問題点を現地調査して確認した。
Keyword: SAR, 洪水解析, 数理形態学GET PDF=03/0307-44.pdf
Participatory Irrigation Management in China
Takashi IIJIMA [National Insutitute for Rural Engineering]
中国における参加型灌漑管理
○飯嶋孝史 [(独)農業工学研究所]
中国では1990年代半ば以降、参加型灌漑管理の導入が試行されている。現地調査等の結果から、参加型灌漑管理組織の基本的性格として、受益農民による自治的管理のための法人組織であり、定款等の明文規定に基づき運営され、民主的な手続きによる代表選出と意思決定が行われること等が整理できた。今後の展開について、引き続き推進される可能性、さらなる管理形態転換の可能性、農村民主化促進への肯定的な影響が考察された。
Keyword: 中国, 参加型灌漑管理, 管理体制GET PDF=03/0307-45.pdf
発表番号 7-47
A problem of infrastructure preparation by public involvement and study about application of VE
Yasumichi KOIZUMI [NIHON SUIKOU CONSULTANT]
住民参加型インフラ造りの課題とVEの適用性に関する考察
明治時代以来続いてきた公共事業の進め方が曲がり角にきて、進める側、受ける側とも不慣れなまま住民参加型に変わり、試行錯誤を繰り返している。日本的発想から脱却して、欧米の民主的合理的な発想に転換する時になった。農業土木分野の住民参加型インフラ造りの現状と課題を示すとともに、国内外における住民参加へのVE(Value Engineering)活用例を紹介し、VEの特徴および適用性について述べた。
Keyword: 農業インフラ, 住民参加, VEGET PDF=03/0307-47.pdf
Information delivery on the cellular phone for water management
Ito Yuki [Sanyu Consultants Inc.]Ito Ryoei [Faculty of Bioresources, Mie Univ.]
携帯対応型水管理情報配信に関する研究
○伊藤 夕樹 [株式会社三祐コンサルタンツ]伊藤 良栄 [三重大学生物資源学部]
携帯電話への動的な情報を生成・配信には、いくつか課題がある。本研究では、安濃ダムの観測データを用いて、水管理情報の配信を例に、これら諸問題の解決を図った。Javaベースでシステムを開発し、サーバーに過度の負荷を与えることなく予測値の変位情報を画像として配信する事ができた。今回のシステムは様々な予測モデルを容易に取り込む事ができ、携帯電話への予測値の配信において、雛形の役割を果たす事が可能である。
Keyword: インターネット, 携帯電話, JavaGET PDF=03/0307-48.pdf
Study about the Education Suport System utilizing Cell Phone
Koh Kato [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]Masahiro Yurugi [Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University]
携帯電話を利用した教育支援システムについて
○加藤 幸 [弘前大学農学生命科学部]万木 正弘 [弘前大学農学生命科学部]
携帯電話は近年の急速な普及と技術的発展により総合的な情報端末となった感がある。特に、学生間の普及率は100%に近く、現代の学生の必須アイテムとなっている。このような状況をふまえ、本研究では、弘前大学農学生命科学部地域環境科学科の学生向けに、携帯電話のWeb機能を活用して講義情報の提供を行った結果と、利用者アンケートにより得られた結果を取りまとめ、学生の教育支援のあり方を検討した。
Keyword: 教育支援, 携帯電話, GET PDF=03/0307-49.pdf
Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT)()
Hizuru Okuno [Co.,Ltd. Asuka Soil Corner ]Shuhei Koyama [Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.]
電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定(2)
本報は、ほ場整備の用水確保のため、電磁波探査(CSAMT法)により洪積台地下の揚水源を検討したものである。今回は地下の比抵抗分布と既設井戸の地質・電気検層結果と対比し、また比湧出量と地質条件との関係を調べた。この結果、比抵抗分布特性から概ね基盤岩、砂優勢層、粘土優勢層、断層等の地質構造の区分ができること、また比湧出量は帯水層厚に支配されず、基盤岩の起伏や断層等の地質構造に影響されることが分かった。
Keyword: 電磁波, 地下水源, 断層・地質構造GET PDF=03/0307-51.pdf
The helicopter electromagnetic survey over the shear zone landslide area
Hiroomi NAKAZATO [National Institute for Rural Engineering]Seiichiro KURODA [National Institute for Rural Engineering]Takehiko OKUYAMA [National Institute for Rural Engineering]Goichi ITO [Chugoku Shikoku Regional Agricultural Administration Office]
破砕帯地すべり地域における空中電磁探査
○中里裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]黒田清一郎 [独立行政法人農業工学研究所]奥山武彦 [独立行政法人農業工学研究所]伊藤吾一 [中国四国農政局]
斜面の災害危険度区分を広域的かつ迅速に行うため、斜面脆弱部の指標として比抵抗を取り上げ、破砕帯地すべり地域において空中電磁法による地盤比抵抗の3次元分布の把握を行った。地表電気探査結果との比較により、空中電磁法により深度100m程度までの比抵抗分布を精度良く把握できることを明らかにするとともに、破砕帯地すべり地域では低比抵抗分布に着目した危険度区分が可能である見通しを得た。
Keyword: 空中電磁法, 地すべり, 比抵抗GET PDF=03/0307-52.pdf
発表番号 7-53
The Analysis of Soil Salinity Distribution using Electromagnetic Induction Method
Takashi KUME [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Takanori NAGANO [Research Institute for Humanity and Nature]Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
電磁誘導法による土壌塩分分布測定
○久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]長野宇規 [総合地球環境学研究所]渡邉紹裕 [総合地球環境学研究所]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
乾燥地の灌漑圃場で発生した塩類集積は,多点観測により,塩分濃度の空間分布を把握することが問題解決の第一歩となる.従来,土壌塩分濃度は,抽出液の電気伝導度による方法で測定されてきたが,この方法は多くの時間と労力を要する.電磁誘導法(EM法)は,非接触で迅速に土壌電気伝導度(ECa)の測定が可能である.本報告では,EM法と抽出法の比較から,EM法の妥当性について検討し,EM法によるECaの空間分布と作物生育の関係を考察した.
Keyword: 海外, 現場報告, GET PDF=03/0307-53.pdf
発表番号 7-54
Relation between radioactivity and mineral composition of weathering granite using potassium to be index.
Satoshi Ishida [National Institute of Rural Engineering]Yoshinori Shiina [Tohoku Regional Agricultural Administration Office ]Nobuyuki Bizen [Chugoku-Shikoku Regional Agricultural Administration Office ]Takeo Tsuchihara [National Institute of Rural Engineering]Masayuki Imaizumi [National Institute of Rural Engineering]
カリウムを指標とした風化花崗岩の鉱物組成と放射能との関係
○石田 聡 [(独)農業工学研所]椎名義徳 [東北農政局]備前信之 [中国四国農政局]土原健雄 [(独)農業工学研所]今泉眞之 [(独)農業工学研所]
風化が進んだ花崗岩山地(岩手県北上山地南部)の52露頭おいて、放射能探査を行うと共に、サンプルを採取しKを含む鉱物種を測定した。その結果、岩盤から放出される40Kの放射線量と鉱物種数との間に正の相関が見られた。この現象は風化の進行に伴ってKを含む鉱物が分解し、岩盤のK含有率が小さくなる事を示している。これより放射能探査によって地盤のK分布を調査する事で、花崗岩の風化度が判定できる可能性が示された。
Keyword: 鉱物, 風化, 放射能探査GET PDF=03/0307-54.pdf
発表番号 7-7
Recycle Use of Charcoals Produced from Trash Flown Down to Irrigation Canal
Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]
流着ゴミ炭の再利用に関する研究
○齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]
有機性廃棄物を再利用するための技術として,我々は炭化に着目している。流着ゴミを条件(温度)を変えて炭化し,用途拡大の検討のため,生成した流着ゴミ炭の基本的な物性値の測定と化学分析を行い,その特性変化を明らかにした。更にその特性から,土壌の保水性改善やアルカリ性を利用した土壌酸度の矯正といった土壌の理化学性の改善,土壌に対してカリウム,リン酸などの養分供給源としての用途に有望であることを明らかにした。
Keyword: 炭化, リサイクル, 土層改良GET PDF=03/0307-07.pdf
Preliminary study on substituting nutrients function of carbon product from waste.
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]Stephen Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]
再資源炭の肥料代替機能に関する基礎的考察
○凌 祥之 [独立行政法人 農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人 農業工学研究所]齋藤 孝則 [独立行政法人 農業工学研究所]ステファン アベニーミックソン [独立行政法人 農業工学研究所]
汚泥由来の炭化物にはリン酸及びカリウムなどの肥料成分が残存し、これらは可溶性およびク溶性の形であることが報告されている。ここでは、これら肥料成分の土壌中における溶出機構を解明するために基礎的な実験を行った。これにより汚泥由来の炭化物の化学肥料代替の可能性が解明される。
Keyword: 炭化, 肥料代替, 土倉改良GET PDF=03/0307-08.pdf
発表番号 7-9
Effect of Cow Manure Application on nitrate and nitrite Concentration of Ground Water
Manami MOYORI [Faculty of Agriculture,Iwate University]Naoya SATTA [Faculty of Agriculture,Iwate University]Kosuke NOBORIO [Faculty of Agriculture,Iwate University]Kiyoshi KOGA [Faculty of Agriculture,Iwate University]Ikue HIKAGE [Faculty of Agriculture,Iwate University]
牧草地における糞尿散布が硝酸態・亜硝酸態窒素に及ぼす影響
○藻寄 まなみ [岩手大学 農学部]颯田 尚哉 [岩手大学 農学部]登尾 浩助 [岩手大学 農学部]古賀 潔 [岩手大学 農学部]日景 郁江 [岩手大学 農学部]
家畜糞尿の圃場への還元は有効な糞尿処理法であるが、過剰、不適切な糞尿施用は地下水の硝酸態窒素汚染による水道水汚染を引き起こす原因となっている。牧草地における糞尿散布が地下水へ及ぼす影響を硝酸態・亜硝酸態窒素を指標にして検討したところ、濃度超過する井戸もみられたが年間平均でみると環境基準をクリアしていることから本試験地での糞尿還元法は、環境に負荷の少ない施肥手法であると考えられる。
Keyword: 硝酸・亜硝酸態窒素, 水質環境基準, GET PDF=03/0307-09.pdf
Study on the Bottom Sediment Control of Drainage Canals for Conservation of Ecosystems
Tatsuo Naka []Akie Mukai []Shima Takeo []Yoshikazu Tanaka []
生態系保全のための排水路(農業水路)の底質制御に関する研究
中 達雄 [農業工学研究所]○向井 章恵 [農業工学研究所]島 武男 [農業工学研究所]田中 良和 [農業工学研究所]
河川生態系と水田生態系とを結ぶ農業排水路を対象に、特に中山間地域の傾斜水路の整備に際しての魚類生態環境の保全工法を開発する。水路がコンクリート護岸等により整備されると、2次的自然環境を育んできた水路内の物理的水域環境が変化し、特に傾斜水路では、流れが単調化する。このため、水路内の流速と底質を多様化し、制御する工法を水理実験より開発する。
Keyword: 生態系保全, 排水路, 底質制御GET PDF=02/0201-10.pdf
発表番号 1-12
Dissolved Oxygen in Tidal Iwata River Affected by Ise Bay
伊勢湾水塊による津市岩田川感潮域における溶存酸素への影響
伊勢湾に流入する津市岩田川感潮域の水塊流動と大潮日の溶存酸素濃度DOを検討した.‖臘の流動は大で,淡水と海水が交互に卓越した.一方,小潮の流動は小で,海水が卓越した.伊勢湾水塊は上げ潮のDOに寄与した.このため伊勢湾のDO状況を反映した.貧酸素水塊が発生する夏期に,岩田川のDOが小だった.逆に,貧酸素水塊が未発生の冬期に,DOは大だった.0棒湾水塊は,上流側でのDO低下を伴いつつ,下げ潮のDOにも寄与した.
Keyword: 伊勢湾, 河川感潮域, 溶存酸素GET PDF=02/0201-12.pdf
発表番号 1-14
Boring configurations and its effect on flow in the remains of Hanaguri Channel
Kyoji TAKAKI [National Institute for Rural Engineering]Hiroyasu KOBAYASHI [National Institute for Rural Engineering]Atsushi NAMIHIRA [National Institute for Rural Engineering]
遺構「鼻ぐり井手」の穿孔形状とその流れへの影響
○木 強治 [農業工学研究所]小林 宏康 [農業工学研究所]浪平 篤 [農業工学研究所]
オリフィスが開水路に設置されると、流れは大きな抵抗を受けるとともに、オリフィスを通過する地点で流れが加速される。熊本県菊池郡菊陽町の鼻ぐり井手は、加藤清正公が新田開発のために開削した用水路で、この原理を利用してヨナ(火山灰)の堆積を防止したと伝えられている。本研究では、鼻ぐり井手の成立過程を探るため、過去に存在したと考えられている隔壁の穿孔形状の水理特性について実験的に明らかにした。
Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, オリフィスGET PDF=02/0201-14.pdf
Spatial Distribution of Japanese Medaka Based on Preference Intensity for Environmental Factors
Kazuaki HIRAMATSU [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]Shiomi SHIKASHO [Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University]
環境因子に対する選好強度に基づくメダカの空間分布について
○平松 和昭 [九州大学大学院農学研究院]四ヶ所 四男美 [九州大学大学院農学研究院]
河川や水路における主要な水環境因子として,水深,流速および遮蔽の3因子を取り上げ,これらの環境因子に対するメダカ(Oryzias latipes)の選好特性を室内開水路実験によって定量化した.さらに,この3因子を多様に変化させた平面水槽を用いた室内実験および実水域の現地調査によって,得られた選好特性を検証した.その結果,選好強度の定式化に採用した正規化因子ウェイトを用いた乗法形選好強度式の有効性が示された.
Keyword: メダカ, 水環境, 選好強度GET PDF=02/0201-15.pdf
Analysis of flow with flexible vegetation
Issaku Azechi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, Tokyo University]Koichi Kinose [Faculty of Agriculture, Ibaraki University]Yusuke Kita [Faculty of Agriculture, Ibaraki University]Hiroko Yamada [Faculty of Agriculture, Ibaraki University]
流れによって変形する植生群を有する流れの解析
○安瀬地 一作 [東京大学大学院農学生命科学研究科]木ノ瀬 紘一 [茨城大学農学部]喜多 祐介 [茨城大学農学部]山田 裕子 [茨城大学農学部]
近年、親水を意識した水路作りが議論されており、河床や河岸に植生などを繁茂させることが考えられている。しかし、このような植生を有する流れ合理的な計算方法はまだ確立されていない。本研究では、レイノルズ方程式からエネルギー勾配を推定し、それを従来から用いられている不等流、不定流計算法に適応し流れの解析を行った。また、同時に植性の変形も計算できる手法を提案した。
Keyword: 植生を有する流れ, エネルギー勾配, 管・開水路流れGET PDF=02/0201-16.pdf
Water-surface calculation method considering lateral flow effect on the Compound channel
Koshi Yoshida [The University of Tokyo]Masashi Shimada [The University of Tokyo]Tadatsugu Tanaka [The University of Tokyo]
複断面水路における移流を考慮した水面形計算法
○吉田 貢士 [東京大学大学院]島田 正志 [東京大学大学院]田中 忠次 [東京大学大学院]
生態系や景観的配慮から、水路に粗度や断面形状の変化を持たせる近自然工法が積極的に取り入れられている。そういった水路を設計する際に、複雑な流速や水深の分布を解析できる実用的なモデルが必要とされている。本研究では、既存のモデルの問題点を指摘しつつ、断面間の移流を考慮した新しいモデルを提案する。移流効果を考慮することにより、これまで一定とされてきた抵抗増大の効果に変化をもたせることが可能となった。
Keyword: 近自然工法, 水路設計, 水面形計算GET PDF=02/0201-17.pdf
Error in Watehammer Analysis and Stability Analysis Used Transfer Polynomial Matrix
SHIMADA Masashi [Dept. of Agricul. & Life Sci., The Univ. of Tokyo] [Dept. of Civil Engrg., University of Dundee] [Dept. of Civil Engrg., University of Dundee]
水撃解析の補間誤差と遷移多項式行列を用いた安定性解析の定式化
○島田 正志 [東京大学大学院農学生命科学研究科]D. Leslie [ダンディ大学工学部土木工学科]A. Vardy [ダンディ大学工学部土木工学科]
線形安定性解析の結果をパイプラインの水撃解析の数値誤差評価に応用した格子設計法を確立するために、境界条件の影響で生起する自由振動を利用した安定性解析を提案する。定常振動を対象にFourier 成分の数値誤差を扱う方法は、外部境界は完全反射か位相の逆転、内部境界ではエネルギー損失を無視したが波動の反射・透過が解析されている。本報告では、時間・空間補間特性直線法について、固有値計算によらず、任意の境界条件を組み込めるような一般的な方法を開発し、末端弁がある場合について解析例を示す。
Keyword: 水撃, 数値解析, 補間誤差GET PDF=02/0201-21.pdf
発表番号 1-22
Boundary Moving Method for Shallow Water Flow Analysis on Tidal Flat
Hirohide KIRI [National Institute for Rural Engineering]Hajime Tanji [National Institute for Rural Engineering]Tetsuo Nakaya [National Institute for Rural Engineering]
干潟域における浅水長波流れ解析のための境界移動法
○桐 博英 [農業工学研究所]丹治 肇 [農業工学研究所]中矢 哲郎 [農業工学研究所]
干潟を有する水域への浅水長波流れ解析の適用を想定した、水際境界の移動法を提案した。本手法は、水際境界上の節点(境界節点)の移動により水際の移動を表現し、要素の変形に伴い境界節点を移し替えるものである。検証例としてモデル汀への適用を行い境界節点が良好に移し替えられていることを確認した。
Keyword: 移動境界問題, 有限要素法, 浅水長波流れGET PDF=02/0201-22.pdf
発表番号 1-24
Analysis of unsteady flow of a series of weirs in an open channel
Takeo Yoshida [Graduate School of Agriculture, TUAT]Naritaka Kubo [Tokyo University of Agriculture and Technology]Koji Osato [Tokyo University of Agriculture and Technology]
堰が連続した開水路の非定常流解析
○吉田 武郎 [東京農工大学農学研究科]久保 成隆 [東京農工大学]大里 耕司 [東京農工大学]
開水路非定常流の数値解析は、一様な矩形断面を持ち、緩勾配で、粗度係数によってのみ抵抗を与えうるという仮定のもとに行われる。渓流河川での非定常流をモデル化するために、内部境界条件として多数の小さな堰を連続して配置した水路を考え、通常の開水路との流れの特性を比較した。実測データと比較して、どちらが妥当性を持っているかを検討する必要がある。
Keyword: 数値水理学, , GET PDF=02/0201-24.pdf
発表番号 1-25
Flow analysis of open channel with orifices by Large Eddy Simulation
Atsushi Namihira [National Institute for Rural Engineering]Kyoji Takaki [National Institute for Rural Engineering]Hiroyasu Kobayashi [National Institute for Rural Engineering]
オリフィスが設置された開水路流れのLESによる数値解析
○浪平 篤 [農業工学研究所]木 強治 [農業工学研究所]小林 宏康 [農業工学研究所]
オリフィスが開水路に設置されると、流れは大きな抵抗を受けるともに、オリフィスを通過する地点で加速される。一方で、隔壁によって遮られる領域では逆流や淀みが発生し、流れの構造は非常に複雑となる。本研究では、このような流れに対してLESによる数値解析を行った。その結果として得られた平均流速ベクトル分布に見られる特徴は、類似した形状の水路で行われた模型実験結果と同じ傾向をもつことが確認された。
Keyword: 開水路流れ, オリフィス, LESGET PDF=02/0201-25.pdf
発表番号 1-27
About immunity to heavy-rain disaster on agricultural field
Akiyuki_AIZAWA [National Institute for Rural Engineering ]
農地豪雨災害の免疫性について
○相澤 顕之 [独立行政法人農業工学研究所]
豪雨による災害が発生した場合、それ以降、その豪雨より小さい豪雨による災害が発生しににくくなるという「災害の免疫性」について九州地方の農地災害実績により検討した。同一地区で前後して発生した二つの災害を前後どちらの豪雨が大きいかにより区分して比較したところ、発生事例数や前後災害の間隔に差があることから、九州地方の農地の豪雨災害については1年程度の免疫性が認められた。
Keyword: 農地災害, 降雨指標, 災害の免疫性GET PDF=02/0201-27.pdf
発表番号 1-29
Hydrologic Model Analysis on Locations of Rainfed Agriculture in Northeast Thailand(機
Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]Yukiyo YAMAMOTO [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
東北タイにおける天水農業の立地に関する水文モデル解析(機
○鈴木 研二 [科学技術振興事業団]山本 由紀代 [(独)国際農林水産業研究センター]
熱帯モンスーンアジアの代表的な天水農業地帯である東北タイを研究対象地域として、水文モデルを用いて水資源の効率的利用を検討する。これまでに、斜面上の天水田群の水文・稲収量推定モデルを構築した。本研究では、このモデルに仮設的な溜池のモデルを付加し、種々の降雨条件下での溜池の米生産に及ぼす影響をシミュレートした。その結果、渇水年と平水年で溜池の効果が見られた。
Keyword: 天水農業, 水文モデル, 東北タイGET PDF=02/0201-29.pdf
A Method of Flood Runoff Analysis by the Distributed Runoff Model Considering the Characteristics of Rainfall Distribution in a Watershed
流域内の降雨分布特性を組込んだ分布型流出モデルによる洪水流出解析法
本報告では(1)レーダー雨量計によるメッシュ雨量値、または(2)転倒ます型雨量計による地点雨量情報を利用したメッシュ雨量値を分布型流出モデルへの入力降雨に反映させる流出解析法について述べる。本法により、従来、雨水流モデルによる流出解析では、計算単位時間毎の流域平均有効降雨を各流域ブロックへの入力降雨とすることから、流域内の空間的降雨分布特性を十分に反映できない面という問題点が幾分改良できると考えている。
Keyword: 洪水流出, 流出解析, 流出モデルGET PDF=02/0201-32.pdf
発表番号 1-33
Applicability of NN and LL Method for Real-Time Flood Forecasting
Masahiro AGOH [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
実時間洪水予測におけるNN法とLL法の適応性について
○吾郷 正浩 [神戸大学大学院自然科学研究科]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]畑 武志 [神戸大学農学部]多田 明夫 [神戸大学農学部]
統計的パターン認識法のNearest-Neighbor法(NN法)および近森らが検討しているNN法に線形回帰式を組み合わせた局所線形近似法(LL法)を実時間洪水予測に適用し,両者の流量予測精度を比較した.その結果,いずれも良好な予測精度であるがLL法の方がNN法よりも予測誤差は小さく,既往最大出水のピーク付近の予測では,NN法は過小推定になるのに対し,LL法ではその問題が軽減されることが示された.
Keyword: 実時間洪水予測, Nearest-Neighbor法, 局所線形近似法GET PDF=02/0201-33.pdf
発表番号 1-34
Multi-objective Optimization of Tank Model using Multi-start Method
Haruya Tanakamaru [Garduate School of Science and Technology, Kobe University]Yoichi Fujihara [Garduate School of Science and Technology, Kobe University]Takeshi Hata [Faculty of Agriculture, Kobe University]Akio Tada [Faculty of Agriculture, Kobe University]
マルチスタート法によるタンクモデル定数の多目的最適化について
○田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]藤原 洋一 [神戸大学大学院自然科学研究科]畑 武志 [神戸大学農学部]多田 明夫 [神戸大学農学部]
マルチスタート法によるタンクモデル定数の多目的最適化を試みた。目的関数には、高水部重視と低水部重視の誤差評価関数を採用し、相競合するこれら2つの目的関数を持つ多目的計画問題を設定した。マルチスタート・パウエル法をベースとした新しいアルゴリズムでタンクモデル定数のパレート最適解を導出したところ、従来の加重和最小化法で得た厳密解にほぼ近い解が得られることが分かった。
Keyword: 流出モデル, 多目的最適化, マルチスタート法GET PDF=02/0201-34.pdf
発表番号 1-35
Multi-objective Optimization of Tank Model Using Evolution Strategy
Yoichi FUJIHARA [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]
進化戦略によるタンクモデル定数の多目的最適化について
○藤原 洋一 [神戸大学大学院自然科学研究科]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]畑 武志 [神戸大学農学部]多田 明夫 [神戸大学農学部]
本研究では,遺伝的アルゴリズムに類似した最適化手法の一つである進化戦略(ES)によってタンクモデル定数の多目的最適化を試みた.まず,評価関数として高水部の誤差を重視したものと低水部を重視したものの2種類の式を採用し,加重和最小化法によってパレート最適解を求めた.次いで,ESによってパレート解を求め,先の解と一致することを確かめた.また,ESによれば,少ない計算量で多数のパレート解が求められることが分かった.
Keyword: 流出モデル, 多目的最適化, 進化戦略GET PDF=02/0201-35.pdf
Bonding of Objected Modules using a Runoff Model in Hilly Mountainous Areas
Takao MASUMOTO [National Institute for Rural Engineering]Shuh MATSUDA [National Institute for Rural Engineering]Tomijiro Kubota [National Institute for Rural Engineering]
中山間水田流出モデルを用いたオブジェクト統合化の試み
○増本 隆夫 [農業工学研究所]松田 周 [農業工学研究所]久保田 富次郎 [農業工学研究所]
多くの要素からなる流出モデルの統合化のためには,モデル自体を標準化するのでなく,モデルの構成方法を共通にしたシステム構造の作成が必要である。そのためには,構造的モデルを目指し,構成モデルの交換が可能な仕様提供が望まれる。そこで,耕作放棄による流出量変化を評価する中山間水田流出モデルを例に,各モデル要素の結合やそれらを他のプログラムのサブシステムとして利用できるようにするためのモジュール化を試みた。
Keyword: 流出モデル, モジュール化, JavaモデルGET PDF=02/0201-38.pdf
発表番号 1-39
Characteristics of Output Voltage of Infrared Hygrometer
Hiromichi ODANI [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Sinnji FUJIBAYASHI [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
水蒸気変動計の出力特性について
○小谷 廣通 [滋賀県立大学環境科学部]藤林 真治 [京大大学院農学研究科]
水蒸気変動計を用い渦相関法によってH2Oフラックスを測定する場合,DCモードにおける出力電圧は比湿と気温に依存し,夜間では一定の関係があることを示した.日中の出力電圧は気温以外の温度かあるいは別の要因によって影響を受けることを示した.また,水蒸気変動計の測定ヘッド内(検出部と光源部)に常時N2ガスを注入し充満させないと,これら部内のH2Oによって出力電圧が夜間においても影響されることを示した.
Keyword: 水蒸気変動計, 出力電圧, GET PDF=02/0201-39.pdf
発表番号 1-42
A Preliminary Result on Urban Heat Island Mitigation Effects by Farmlands in the Anou River Basin, Mie
Kaoru FUKUYAMA [Faculty of Bioresources, Mie University]Naoto TAKANO [Faculty of Bioresources, Mie University]Seiichi TSUCHIYA [Tokai Regional Agricultural Administration Office]
ヒートアイランド現象を緩和する都市近郊農地の気象的効果について(予備観測)
○福山 薫 [三重大学生物資源学部]高野 直人 [三重大学生物資源学部]土屋 誠一 [東海農政局]
都市のヒートアイランド現象に対して近郊農地がどの程度の気候緩和効果をもつかを評価するために、昨年の盛夏期に三重県津市周辺の安濃川流域において気象観測を実施した。特に夜間は、水田域と市街地との間で最大4℃程度の気温差が観測され、農地からの水の蒸発散に伴う冷却効果が著しく作用していることが示唆された。土地利用の違いによる気温や水分分布の差について、GISを用いた予備的な解析結果を報告する。
Keyword: ヒートアイランド, 農地の気候緩和作用, 気象観測GET PDF=02/0201-42.pdf
Estimation of Evaporation from Lake Ikeda, Kagoshima
Kazuro MOMII [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Katsushi CHO [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]
池田湖の蒸発量の推定
○籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]長 勝史 [鹿児島大学農学部]
本研究では,水資源としての池田湖の水収支に関する知見を得るために,周辺気象資料に基づいて池田湖の蒸発量を推定する方法について検討する.大気安定度を考慮したバルク法に日射の透過を考慮した水温分布の数値計算を結合した湖面蒸発量推定法は,ボーエン比法と比較的よい一致を示した.湖面水温の計算値は,最近2年間の実測値とよい一致を示した.今後は,池田湖の水収支解析に本推定法を適用する予定である.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・z環, 水資源開発・管理GET PDF=02/0201-43.pdf
Runoff Analysis of a Rainfed Paddy Fields Based Watershed in Northeast Thailand
Ayumi YUKI [Utsunomiya University]Kaori KAMBAYASHI [Utsunomiya University]Kenji SUZUKI [Japan Science and Technology Corporation]Akira GOTO [Utsunomiya University]Masakazu MIZUTANI [Utsunomiya University]
東北タイ天水田流域の流出解析
○結城 あゆ美 [宇都宮大学農学部]上林 香 [宇都宮大学農学部]鈴木 研二 [科学技術振興事業団]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]
東北タイの天水田稲作では、天水田の立地範囲を見直し、土地利用の適正化を図ることが必要であると考えられる。本研究では、天水田の立地・水利条件を評価するための天水田小流域水文モデルを構築する。このモデルは天水田の水条件を計算する天水田水文モデルを基礎とし、適用対象範囲を広げた小流域単位での水移動を再現する。これまでに、現地調査や観測データをもとにモデルの基本的な枠組みが構成された。
Keyword: 流出モデル, 天水田, 東北タイGET PDF=02/0201-45.pdf
Role of Water Management for Multi-functionality of Agriculture in the Rural Areas
Ryouichi Ohnishi [National Institute for Rural Engineering]Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]Masato Fukumoto [National Institute for Rural Engineering]Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]
農村地域における農業の多面的機能に対する水管理の役割
○大西 亮一 [(独)農業工学研究所]島 武男 [(独)農業工学研究所]福本 昌人 [(独)農業工学研究所]小川 茂男 [(独)農業工学研究所]
農業の多面的機能について、森林の機能や治水計画と比較して整理するとともに、水との関わりが大きい。この結果、水田等の農地と水利施設をまとめて考えることにより、多面的機能の経済的評価に必要な〃觜臉、外部性、8共財、の説明が可能になる。また、多面的機能の維持発揮に農村地域の水管理とそれを支える水利施設の共同の維持管理体制の維持が重要である。このため、水管理を含めた研究展開が必要である。
Keyword: 多面的機能, 水資源管理, 用排水管理GET PDF=02/0201-48.pdf
Evaluation of Retention Property of Cidanau Watershed, West Java
Taichi_SHIMIZU [Nippon Koei Co., Ltd.]Akira_GOTO [Utsunomiya University]Masakazu_MIZUTANI [Utsunomiya University]Koshi_YOSHIDA [University of Tokyo Graduate school]
西ジャワ・チダナウ流域における保水特性の評価
○清水 太一 [日本工営(株)]後藤 章 [宇都宮大学]水谷 正一 [宇都宮大学]吉田 貢士 [東京大学大学院]
総合流域管理計画のために,西ジャワのチダナウ流域において,タンクモデルとRCI(シャハルルら,1998)を用いて,各サブ流域における保水特性を定量的に評価した結果,山地部の高い保水力や湿地の乾燥化の進行が明らかになった.また,RCIの特性を活かたシミュレーションによって,湿地保全と水資源開発の両立を試みた結果,湿地の水位上昇が水需要を満たすことができると推測された.
Keyword: 保水特性, 流出モデル, 西ジャワGET PDF=02/0201-50.pdf
Investigation of Wetland Hydrological Environment in Tohtsuruto Mire, Hokkaido
Takeo TSUCHIHARA [National Institute for Rural Engineering]Satoshi NIHIRA [Hokkaido Development Agency]Satoshi ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]Masayuki IMAIZUMI [National Institute for Rural Engineering]
北海道涛釣沼における湿原水文環境特性の解明
○土原 健雄 [独立行政法人農業工学研究所]二平 聡 [北海道開発局]石田 聡 [独立行政法人農業工学研究所]今泉 眞之 [独立行政法人農業工学研究所]
北海道涛釣沼における水文環境特性を把握するために,観測された基礎データをもとに水収支モデルを構築し,涛釣沼の水位計算を行った.タンクモデルによる地表水と地下水の分離により,流入河川水に占める地下水流量の割合が非常に高いことが明らかとなった.また水収支モデルの涛釣沼の水位計算結果より,沼水位の変動に排水路である宇遠別川の水位変動が大きく関連していることが明らかとなった.
Keyword: 水収支モデル, 地下水, 湿原環境GET PDF=02/0201-52.pdf
Study of grasping underground structure in Musashino tableland
TAIJI MOTOMATSU [The ministry of Agriculture,Forestry&Fisheries of Japan]NARITAKA KUBO [Tokyo University of Agriculture and Technology]KOJI OSATO [Tokyo University of Agriculture and Technology]
武蔵野台地の地下構造の把握に関する研究
○本松 泰次 [農林水産省]久保 成隆 [東京農工大学]大里 耕司 [東京農工大学]
武蔵野台地の各市町では地下水を涵養するために様々な施設を設置している。その設置場所や設置範囲をより効率的にするために、本研究では地下水涵養に重要な働きを果たす不圧帯水層、その上部に広がる関東ローム層の分布特徴を把握することを目的とする。地質柱状図を元に3D視覚化ソフトで補間復元することにより、地下水涵養に重要な働きを示す地域を推定することができた.
Keyword: 地下水, 地下構造, GET PDF=02/0201-53.pdf
Groundwater Estimation Method Using Spatially Uncertain Bias in Errors from Its Modeling
Toshio Hamaguchi [Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University]
モデル誤差の空間不確定的偏りを考慮した地下水推定手法
本研究では,地下水を対象として,モデル誤差の空間不確定的偏りを加味した推定手法を提案した.透水係数分布の異なる3通りの仮想地下水流域モデルでの数値実験から,偏りを考慮した空間不確定量の地盤統計学的評価によって,モデル誤差の大きい場合ほど,その評価した効果が現れていた.また,本提案モデルの方がモデル解析解の結果よりも水位変動の推定精度が高く妥当性もあることが確認でき,その有効性を示すことができた.
Keyword: 地下水, 空間不確定性, モデル誤差GET PDF=02/0201-54.pdf
発表番号 1-55
Groundwater and Seawater Intrusion in Ryukyu Limestone Aquifer
Jun-ichi SHOJI [Asia Planning Co.Ltd. ]Kazuro MOMII [Faculty of Agriculture, Kagoshima University]Kenji TADA [Kyowa keiki Co.Ltd. ]
琉球石灰岩帯水層の地下水と海水侵入ー離島における地下水資源の保全と開発に関する研究(検法次
○小路 順一 [閏浣餅忿呑五(株)]籾井 和朗 [鹿児島大学農学部]多田 憲司 [(株)協和計器]
地下水に水資源の大半を依存する離島では海水侵入は大きな問題である.著者らは鹿児島県与論島で地下水と海水侵入の観測を長期間継続中である.今回,中間報告を行う.この中では,地下水流動方向に沿った観測井戸のデータを用いて,地下水位への潮位の影響や塩分濃度の挙動から推定した海水侵入先端位置等について考察し,最後にガイベンヘルツベルグの式の現地適用に触れている.
Keyword: 地下水, 海水侵入, 現地観測GET PDF=02/0201-55.pdf
Crop Coefficient of Sugarcane under the Different Soil Moisture
Tetsuya Murakami [Faculity of Agriculture,University of Ryukyus]Ansyun Yoshinaga [Faculity of Agriculture,University of Ryukyus]Kazuhito Sakai [Faculity of Agriculture,University of Ryukyus]
かんがい開始土壌水分がサトウキビの作物係数へ及ぼす影響
○村上 哲也 [琉球大学大学院農学研究科]吉永 安俊 [琉球大学農学部]酒井 一人 [琉球大学農学部]
土壌水分が作物係数へ与える影響を調べるため次のことを行った。先ず宴Cシメータ―を用い水分管理を行いながら、春植えサトウキビの蒸発散量を測定した。次にC象資料からペンマン式を使って蒸発散位を計算し、実測したサトウキビの日蒸発散量とから作物係数を求めた。さらに、今回得られた作物係数と水分管理方法が異なる既往の研究で得られた作物係数を比較しy壌水分が作物係数へ与える影響について調べた。
Keyword: 蒸発散, ペンマン式, サトウキビGET PDF=02/0201-57.pdf
発表番号 1-58
Estimation of actual evapotranspiration from cultivated area in Fukuoka city with FAO model
Tamon Tsuji [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Kyouichi Otsuki [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Shigeru Ogawa [Faculty of Agriculture, Kyushu University]
FAOモデルを用いた福岡市の耕地からの実蒸発散量の推定
○辻 多聞 [九州大学農学部]大槻 恭一 [九州大学大学院農学研究院]小川 滋 [九州大学大学院農学研究院]
FAOモデルによる耕地からの実蒸発散量の推定法を、福岡市を事例として検討した。FAOモデルは植被の影響、土壌水分や降雨を評価して実蒸発散量を算出しており、より現実的な蒸発散量推定モデルであり、広域蒸発散量の推定にも適用可能であると考えられる。1996〜2000年の福岡管区気象台の気象データを用いて、FAOモデルにより福岡市の耕地からの年間蒸発散量を推定したところ、約870mmであった。
Keyword: 広域蒸発散, FAOモデル, GET PDF=02/0201-58.pdf
発表番号 1-59
Analysis of water balance on the small catchment in Kashima plateau
Shuu Matsuda [National Institute for Rural Engineering]Takao Masumoto [National Institute for Rural Engineering]Tomijirou Kubota [National Institute for Rural Engineering]
鹿島台地上の小流域における水収支解析
○松田 周 [(独)農業工学研究所]増本 隆夫 [(独)農業工学研究所]久保田 富次郎 [(独)農業工学研究所]
鹿島台地上の小流域において水文観測を行っているが、欠測が多いのが難点となっている。欠測データの補完方法は ̄量についてはAMeDAS鹿嶋の日雨量を用い、⇔量については3段の直列タンクモデルを用いて、補完を行った。その結果から、年別水収支をみると、蒸発散量を過大に評価していることが分かった。これは流域界内外からの地下水移動を考慮していないのが原因と思われる。
Keyword: 台地小流域, 水収支, Morton法GET PDF=02/0201-59.pdf
発表番号 1-5
Efficient Operation of Mid-Storage Reservoirs for Effective Use of the Excess Water in Irrigation System
Sangbong LEE [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru SENGE [Faculty of Agriculture, Gifu University]Shinichi NISHIMURA [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo ITO [Faculty of Agriculture, Gifu University]
用水系における余剰水の有効化を目的とした調整池の効率的な運用法
○李 尚奉 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部]西村 眞一 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]
日本の用水系は水源であるダムと取水施設である頭首工で構成されることが多い.この場合,ダム放流操作後,降雨があれば受益地必要水量の減少と途中流入による河川自流量の増加によって,受益地必要量以上の水は頭首工などの取水施設によって取水されず,余剰水として無効放流される.本研究では,ダムと頭首工の間に調整池を設置しダムと調整池を連係操作することによって余剰水の有効利用に対して検討する.
Keyword: 調整池, 余剰水, 頭首工GET PDF=02/0201-05.pdf
発表番号 1-60
Optimization and Evaluation of IE-Model using Multi-Objective Programming
Shinichi TAKESHITA [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture,Kyoto University]
多目的計画法によるIE-Model定数の同定とモデル評価
○竹下 伸一 [京都大学大学院農学研究科]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
本研究では,浸入能および蒸発散サブモデルを導入した長期間流出モデル(IE-Model)を,2カ所の小試験山林流域に適用し,競合関係にある二つの目的関数を同時に満たすよう多目的計画法に従ってモデル定数を同定した.得られたパレート最適解に対するモデル定数および流出の再現性を検討したところ,現行のモデル構造では低水部の再現性に問題があること,流域特性に対応するモデル定数の概要等が示された.
Keyword: 流出モデル, パレート最適解, 最適同定GET PDF=02/0201-60.pdf
Model Test of loose sand for slip failure induced by seepage
緩い砂模型斜面の浸透による破壊実験
○堀 俊和 [独立行政法人農業工学研究所]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]
締固めが不十分な農業用ため池では、豪雨時にすべり破壊が発生する事例が見られる。本研究では、緩い砂模型を作成して浸透実験を行い、模型内のサクションおよび模型表面の変位を詳細に測定し、破壊に至るメカニズムについて検討を行った。この結果、浸透による飽和コラプスによって模型斜面は上流側へ回転しながら沈下することが分かった。更に、天端及び下流斜面に引張クラックが生じ、それを起点としてすべりが発生することが分かった。
Keyword: すべり破壊, ため池, 模型実験GET PDF=02/0202-10.pdf
Stability Analysis Of Slope Considering Gradual Collapse
Tomonori AONO [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shuichi Kondo [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
逐次すべりを考慮した安定解析
○青野 智則 [京都大学大学院農学研究科]近藤 秀一 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
すべり面の位置を精度よく推定するのは対策工の検討において重要である.地すべりと地下水面位置の関係を見るために室内模擬実験を行った.模擬実験で2台のカメラを用いた斜面表面の三次元変位の結果から推定したすべり面と,円弧すべり面法による最小の安全率を与えるすべり面との比較を行うと,両すべり面の位置は異なっていた.本論では,その違いを考察するために逐次崩壊による斜面形状の変化に入れた地すべり面の解析法を開発した.
Keyword: 地すべり, 斜面崩壊, 安定解析GET PDF=02/0202-11.pdf
Prolonged change in excess pore water pressure of soil compacted in a mold and its causes
Hiroyuki Matsuda [Faculty of Agriculture, Iwate University]Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]Takeharu Horikawa [Faculty of Agriculture, Iwate University]
室内締固め土に発生する過剰間隙水圧の経時変化とその原因
○松田 寛之 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]堀川 丈晴 [岩手大学農学部]
モールド中で高含水比火山灰質粘性土を締固め,底面に発生する圧力を測定した。はじめ発生した過剰間隙水圧は急速に低下し,徐々に低下速度を緩めて一定値に達した。骨格体積,間隙水の浸出(離水),間隙空気体積の経時変化を測定し,間隙水圧の発生原因は圧縮された封入空気にあること,低下の原因は初期の骨格膨張とそれに続く離水として現れる封入空気の膨張および長期間続く封入空気の間隙水への溶解であることがわかった。
Keyword: 締固め, 間隙水圧, 封入空気GET PDF=02/0202-14.pdf
An analysis of water discharge from soil compacted in a mold
Kiyoshi Koga [Faculty of Agriculture, Iwate University]Hiroyuki Matsuda [Faculty of Agriculture, Iwate University]Takeharu Horikawa [Faculty of Agriculture, Iwate University]
室内締固め土における離水現象の解析
○古賀 潔 [岩手大学農学部]松田 寛之 [岩手大学農学部]堀川 丈晴 [岩手大学農学部]
水・空気体積の連続条件,Darcy則,気体の状態方程式,空気の溶解を含む離水現象の支配方程式を誘導し,前報離水実験を解析した。解析に必要な透水係数,溶解速度と境界条件(大気圧)には測定値を用い,初期間隙水圧分布を仮定し,差分法により数値解を求めた。実測透水係数を用いた湛水無の場合,底面の水圧の経時変化は実験結果とよく一致した。離水量はやや過大な結果だった。湛水有では水圧の計算値は実験より過小であった。
Keyword: 締固め, 間隙水圧, 離水GET PDF=02/0202-15.pdf
Estimation of hydraulic head difference at deformation in seepage failure of soil in an axisymmetric condition
Tanaka Tsutomu [Kobe University]Sakaida Takashi [Kobe University]Sakane Ken-ichi [Ministry of Land, Infrastructure and Transport]
軸対称地盤の浸透破壊 −変形時水頭差の算定法−
田中 勉 [神戸大学農学部]○坂井田 貴士 [神戸大学農学部]坂根 健一 [国土交通省近畿地方整備局]
軸対称地盤の浸透破壊実験を行い, 変形開始時水頭差Hyの算定法について考察し次の結論を得た。(1) 流量急増時水頭差Hdは, 矢板の根入れ深さが大きくなるにつれて算定しにくくなる。(2) 上, 下流地盤高Yを正確に測定することによって, 水頭差HとYの関係からHyを精度よく求められる。(3) HyはHdとほぼ同じ値である。(4) Hd, Hyを総合的に判断することによって, 変形開始時水頭差または流量急増時水頭差を合理的に算定することができる。
Keyword: 地下浸透, 地下水流動, 地盤の変形GET PDF=02/0202-17.pdf
Estimation of permeability of sand sediment soil taking gravel content into account.
Toshihiro_MORII [Faculty of Agriculture, Niigata University]
礫率を考慮した土砂堆積地盤の透水係数の評価
礫混じりの土砂堆積地盤を対象に,地盤全体の透水性を評価する方法について検討した.原位置試験や室内試験で測定される土砂部の透水係数をもとに,礫率を考慮して,地盤全体の透水性を推定できるモデル式を提案した.モデル式の実務性を,礫率を変えた供試体を用いた室内一次元透水試験により検証した.仮想地盤を対象とした数値計算により,礫率の考慮の有無によって流出量の予測が異なってくることを示した.
Keyword: 透水係数, 土砂堆積地盤, 礫率GET PDF=02/0202-18.pdf
Keyword: 電気アナログ法, 老朽溜池, 浸潤線GET PDF=02/0202-19.pdf
Modeling of the initial subsidence process in peatland caused by drainage
Ippei Iiyama [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
排水に伴う泥炭地盤の初期沈下過程のモデル化
○飯山 一平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
泥炭地に排水を施した際に生ずる初期沈下の機構を力学的に明らかにする目的で沈下実験を行った。その結果得られた間隙水圧分布をモデル化し、有効応力の増加は水位低下速度に比例する、という式を導いた。さらに、応力ひずみ関係として弾性体の構成式を用いて初期沈下モデルを定式化した。モデルが実測の沈下挙動をよく表したことから、初期沈下の機構は水位低下に伴う有効応力の増加によって説明できることを示した。
Keyword: 泥炭地盤沈下, 水位低下, 有効応力GET PDF=02/0202-22.pdf
Study of Serching Things Mixed in Concrete by Acoustic Emission Method
Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]Takashi Kimata [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]Shinji Yokota [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University]Takao Kuwabara [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]Takashi Kimata [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
AE法によるコンクリート混入物の探査に関する研究
桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]○横田 伸二 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]桑原 孝雄 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]木全 卓 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
コンクリートの内部探査については給yび打音によって検査されている黷o験的な判断に頼るところが大きく沚髀n練が求められる。本研究ではアコースティックエミッション法を用いて詞yび圧縮試験を行なうことにより熾蝿fする可能性を検討した=:02/0202-24.pdf
Keyword: アコースティックエミッション, 内部探査, GET PDF=232-233
Coefficient of earth pressure at rest for Ariake Clay
Motoyasu Inokuchi [Nippon Giken Inc.]Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University]Kouichi Akaboshi [Gradute school of bioresource and bioenvironmental sciences, Kyushu University]
有明粘土の静止土圧係数について
○井口 元康 [日本技研株式会社]東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]赤星 宏一 [九州大学大学院生物資源環境科学府]
側方応力を測定できる一次元圧密試験機を用い、有明粘土の静止土圧係数について検討した。不攪乱試料の載荷過程における静止土圧係数は、圧密降伏応力の前後で最小となり、正規圧密領域での不攪乱試料と練返し試料の静止土圧係数はほぼ一致した。また、除荷過程における不攪乱・練返し試料の静止土圧係数は、共に過圧密比のm乗に比例し、両者のべき数mの値はほぼ等しくなった。さらに、べき数mの値は、塑性指数Ipの影響を受けずほぼ一定となった。
Keyword: 有明粘土, 静止土圧係数, 一次元圧密試験機GET PDF=02/0202-26.pdf
Applications of Fall Cone Test to Ariake Clay (Isahaya Bay Clay)
Takahiro Higashi [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Masami Ohtsubo [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Hiroki Hiyama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]Daiki Okamoto [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University ]Motohei Kanayama [Faculty of Agriculture, Kyushu University ]
有明粘土(諫早湾粘土)へのフォールコーン試験の適用
○東 孝寛 [九州大学大学院農学研究院]大坪 政美 [九州大学大学院農学研究院]肥山 浩樹 [九州大学大学院農学研究院]岡本 大樹 [九州大学大学院生物資源環境科学府]金山 素平 [九州大学大学院農学研究院]
諫早湾奥部の2地点でシンウォールサンプリングした有明粘土試料に対してフォールコーン試験を適用した.その結果,フォールコーン法から求まる液性限界はJIS法から求まるそれより全般的に小さく,液性限界が90%以上の範囲では平均で約5%小さかった.また,実測から求まった不攪乱試料のベーンせん断強度とコーン貫入量の関係は,静的貫入でコーン表面が滑らかな場合の理論解と比較的よく一致することが分かった.
Keyword: フォールコーン試験, 有明粘土, 液性限界GET PDF=02/0202-28.pdf
REVIEW OF COULOMB’S EARTH PRESSURE THEORY
Mu Mu Than [Faculty of Bioresources, Mie University]Zakaria Hossain [Faculty of Bioresources, Mie University]Inoue Sohji [Faculty of Bioresources, Mie University]
クーロン土圧の再考
○Mu Mu Than [三重大学生物資源学部]座狩屋 保世院 [三重大学生物資源学部]井上 宗治 [三重大学生物資源学部]
土圧とは擁壁に支えられた土によって生じる側方力であり,擁壁との相互作用のもとで変化する.周知のように土圧公式はランキン理論とクーロン理論によるものが一般的であるが,実用上はクーロン土圧の方がよく用いられる.クーロン土圧式は主として図解法による誘導が示されてきた.本研究では解析法による誘導式を提案している.その結果,土の粘着力成分を含めた別の公式表現が可能であることとともに若干の数値計算例を示した.
Keyword: 主働土圧, 授働土圧, すべり面 GET PDF=02/0202-31.pdf
Collapse of Retaining Wall by Static Seismic Force
Tadatsugu Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]Kenji OKAJIMA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]Kenji KADOTA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, University of Tokyo]
抗土圧壁体の掘削及び地震力による転倒破壊
田中 忠次 [東京大学院農学生命科学研究科]○岡島 賢治 [東京大学院農学生命科学研究科]門田 健治 [東京大学院農学生命科学研究科]
抗土圧問題において地震力を考慮した土圧計算は実際の設計ではクーロン土圧式、物部・岡部地震時土圧式などが採用されているが、これらの手法は土構造物の変形を扱え名という問題点がある。本研究では現在設計で用いられている震度法による地震力の抗土圧壁体にもたらす影響を解析により評価することを目的とし、掘削後の地震力による抗土圧壁体問題について検討した。
Keyword: 土構造物の解析, 土構造物の地震時挙動, GET PDF=02/0202-32.pdf
Influence evaluation of trench on fill dam
Yasuhiro Tsukada [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Akira Kobayashi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
フィルダムにおける止水トレンチの影響評価
○塚田 泰博 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
フィルダムの基礎では,水理的安定のためにトレンチが設けられが,その一方で力学的安定性が損なわれることがある.その一つに堤体内部応力の未発達状態(アーチ作用)が考えられ,アーチ作用発生部では水理破砕の危険性がある.そこで,トレンチの影響を評価すべく有限要素法を用い,フィルダムの盛立解析を行う.その際,岩盤等級により基礎の材料定数を決定し,トレンチにより発生するアーチ作用の特性について評価する.
Keyword: アーチ作用, 止水トレンチ, フィルダムGET PDF=02/0202-33.pdf
Estimation of stress field of granular assemblage under shearing
Takashi Murakami [Graduate School of Natural Sci. & Tech., Okayama Univ.]Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci. & Tech., Okayama Univ.]Muneo Hori [Earthquake Research Institute, The Univ. of Tokyo]Hide Sakaguchi [CSIRO]
せん断変形下での粒状材料集合体の応力場推定
○村上 貴志 [岡山大学大学院自然科学研究科]村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]堀 宗朗 [東京大学地震研究所]阪口 秀 []
等価介在物法によりアルミ棒積層体を用いた落とし戸実験における応力場の逆解析を行った。等価介在物法では非弾性構成則が未知でも、変位場と境界条件から領域内部の応力場が推定できる。測定されたアルミ棒中心の変位場と境界での表面力を用いて解析を行った結果、局所変形が起こる領域周辺に応力集中が見られた。またDEMにより同様の数値実験を行い、粒子間接触力を応力に換算し、等価介在物法による応力場との比較を行った。
Keyword: 粒状体, 等価介在物法, 個別要素法GET PDF=02/0202-35.pdf
Localized behavior of saturated soil by EFG
Shin-ichi Arimoto [Graduate School of Natural Sci. & Tech., Okayama University]Akira Murakami [Graduate School of Natural Sci. & Tech., Okayama University]Shin-ichi Nishimura [Graduate School of Natural Sci. & Tech., Okayama University]
EFGを用いた飽和土の局所化解析
○有本 慎一 [岡山大学大学院自然科学研究科]村上 章 [岡山大学大学院自然科学研究科]西村 伸一 [岡山大学大学院自然科学研究科]
メッシュフリー解法であるEFGMによる、水〜土連成有限変形解析の定式化を示し数値解析を行った。そして、有限要素法を用いて飽和土の変形局所化を解析する際に現れる解のメッシュ依存性を回避する可能性を数値計算により検討した。有限要素解析では、せん断帯の出現する場所が一致しない事例について、節点配置の疎密が異なるメッシュフリー解法を適用した。局所化ひずみに有限要素解ほどの差異が見られないことを明らかにした。
Keyword: EFGM, 有限要素法, 飽和土GET PDF=02/0202-36.pdf
Method to incorporate the connectivity into equivalent permeability of fractured rock mass
Akira Kobayashi [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu Aoyama [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
亀裂性岩盤における等価透水係数テンソルへの連結性の考慮法
○小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]
亀裂性岩盤中を通る地下水は亀裂による水みちを選択的に通過するために,マクロな見地から見た場合に,非常に偏った流れが形成されているように見える.このような現象を連続体でモデル化するためには,異方性を水みちの連結性を考慮したモデルで評価する必要がある.本論では,クラックテンソルで作成した等価透水係数テンソルにBarkerが提案した実数次元を用いて連結性を修正する手法につい述べる
Keyword: 亀裂性岩盤, 透水係数, 連結性GET PDF=02/0202-37.pdf
Reliability-based design for liquefaction mitigation with geostatistical method
Nishimura Shin-ichi [Okayama University]Fujii Hiroaki [Okayama University]
地盤統計学手法利用した液状化低減のための信頼性設計
○西村 伸一 [岡山大学大学院自然科学研究科]藤井 弘章 [岡山大学環境理工学部]
本研究は,信頼性設計理論に基づいて液状化を低減するための最適地盤改良代替案を検討している.著者らは,土質定数の空間的変動性を考慮するため,コクリッギング法を利用し,さらに,地震発生の統計的性質を考慮して多次元液状化確率分布を求める方法を示してきた.今回は,地盤改良工法としてサンドコンパクションパイル(SCP)工法を取り上げ,最適な砂置換率および改良域のパターンについて考察を行っている.
Keyword: 信頼性設計, 液状化, サンドコンパクションパイルGET PDF=02/0202-38.pdf
Seismic Behavior of Fill Dams for Irrigation
Susumu MASUKAWA [National Institute for Rural Engineering]Akiyuki AIZAWA [National Institute for Rural Engineering]Youichi HAYASHIDA [National Institute for Rural Engineering]
複数の農業用フィルダムの地震時挙動
○増川 晋 [独立行政法人農業工学研究所]相澤 顕之 [独立行政法人農業工学研究所]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所]
3アースフィルダムと6ロックフィルダムの地震記録から、加速度増幅特性と基本固有振動数を検討した。入力加速度の増加に従い、加速度増幅率は一定値に収束し、加速度増幅の非線形性は50Gal程度までの入力加速度で強く現れる。また、入力加速度の増加に従い、鉛直方向の増幅率は急激に減少する。このため、入力加速度が大きくなるに従い、上下流・ダム軸方向の振動が支配的になり、鉛直動の影響は小さくなると考えられる。
Keyword: 構造物の動力学的性質, フィルダム, 地震時挙動GET PDF=02/0202-39.pdf
Evaluation of shear strength of carbonate sand by direct shear test
Toshiya SHINJO [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Norikatu MIYAGI [Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus]Koji NAGAYOSHI [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagosima University]
一面剪断試験による石灰質砂のせん断強度の評価
新城 俊也 [琉球大学農学部]宮城 調勝 [琉球大学農学部]○永吉 功治 [鹿児島大学大学院連合農学研究科]
石灰質砂について一面剪断試験結果を三軸圧縮試験結果と比較した。一面剪断試験では在来型の簡易試験とせん断面における垂直応力を一定に保つ定圧試験の結果が著しく異なり,せん断強度の評価にはせん断箱壁面摩擦の影響を考慮する必要がある。さらに,定圧試験によるせん断強度は三軸圧縮試験結果とほぼ一致することから,せん断面上の垂直応力を考慮することで適切な強度定数を求めることができる。
Keyword: 内部摩擦角, 一面せん断試験, 石灰質砂GET PDF=02/0202-03.pdf
Configuration Design of Contact between Core and Abutment for Fill Dam
Kazinori Uchida [Faculty of Agriculture, Kobe University]Masato Nakamura [Graduate School of Science and Technology, Kobe University ]
フィルダムアバットメント取付部の形状設計に関する研究
内田 一徳 [神戸大学農学部]○中村 真人 [神戸大学自然科学研究科]
異なる材料が接する境界面をもち,材料間で不同沈下を起こす恐れがあるフィルダムアバットメント取付部の最適形状および挿入するコンタクトクレイについて,FEMと沢田らが提案している接合部における基礎理論を用いて検討した.その結果,接合面の最適形状は5本程度の直線によって近似した複合断面とし,接合部に挿入するコンタクトクレイはコア材料に近い剛性をもつ材料で,施工幅を小さくすることが望ましいことがわかった。
Keyword: 構造物の設計手法, 有限要素法, 接合面GET PDF=02/0202-40.pdf
Balanced Reinforcement Ratio for FRP Reinforced Concrte Members
Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY]Mohamed ELDESOUKY [SHIMANE UNIVERSITY]Masayuki ISHII [SHIMANE UNIVERSITY]
繊維補強コンクリート部材の釣合鉄筋比
○野中 資博 [島根大学]Mohamed ELDESOUKY [島根大学]石井 将幸 [島根大学]
近年、鉄筋コンクリートの発錆を解消しかつ力学的性能を向上させるために、高性能繊維を使用した繊維補強コンクリートの研究開発が盛んに行われている。しかし高性能繊維は、従来の鉄筋と異なり破壊に至るまでその応力・ひずみ関係が直線的に変化する。そこで本研究では、1つの釣合破壊式を提案した後、既に結果が報告されている長方形断面の鉄筋コンクリート梁を繊維補強することを考え、計算力学研究センターのATENAを用いて解析を行った。その結果、ATENAは繊維補強コンクリートの使用・終局限界状態の両方を、正確に予測可能であることが明らかになったので結果を報告する。
Keyword: 繊維補強, コンクリート, 釣合鉄筋比GET PDF=02/0202-41.pdf
Fracture analysis of renewed RC culvert under internal pressure
Masayuki ISHII [Shimane University]Tsuguhiro NONAKA [Shimane University]Satoru ISHIGURO [Mie University]Kouji MAEDA [Maeda Design Laboratory]
内圧管転用のために更生されたRCカルバートの破壊解析
○石井 将幸 [島根大学]野中 資博 [島根大学]石黒 覚 [三重大学]前田 弘司 [前田設計室]
製管工法で更生した頂版に外筋を持たないRCカルバートを対象として、内水圧を負荷した状況における破壊解析を行った。材料試験を実施して求めた各定数に基づき、構造の各部にひび割れが生じる水圧を求め、破壊の形態を解析した。内水圧に対する強度を更生によって向上させ、内圧管への転用を図ることが可能であることがわかったが、終局状態では外筋のない部材が脆性的に破壊される可能性も示唆された。
Keyword: 管更生, 更新, 維持管理GET PDF=02/0202-42.pdf
The Presheared Flush Testing Procedure for Residual Shear Strength Measurement
[United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University]Shimizu Hideyoshi [Faculty of Agriculture, Gifu University]Nishimura ShinIchi [Faculty of Agriculture, Gifu University]Matsumoto Yasushi [Faculty of Agriculture, Gifu University]
○Kakou Brou Georges [岐阜大学連合農学研究科]清水 英良 [岐阜大学農学部]西村 眞一 [岐阜大学農学部]松本 康 [岐阜大学農学部]
リングせん断試験による地すべり粘土の残留強度測定において、スタークらの提案しているフラッシュ(FT)法と、著者らが開発したPFT法の両方法について実験を実施した。その結果、PFT法、FT法とも摩擦角の値はほぼ同一であったが、粘着力はFT法の方が大となった。この理由は、試験中の圧密沈下による壁面摩擦の影響であると思われ、PFT法の方がより正確で実験時間も節約できることを明らかにした。
Keyword: 地すべり, 残留強度, リングせん断試験GET PDF=02/0202-04.pdf
An Experiment on Deformation in Axial-Symmetric State of CBR Test
Tetsuo_Yamaguchi [College of Bioresource Science,Nihon University]Hiroshi_Tsuji [College of Bioresource Science,Nihon University]Masao_Aoki [College of Bioresource Science,Nihon University]Ryota_Nakamura [College of Bioresource Science,Nihon University]
CBR試験における軸対称下の変形挙動に関する実験
○山口 哲男 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]中村 良太 [日本大学生物資源科学部]
これまでに、CBR試験時に生じる供試体の変形を、その表面に注目して解析した。今回はこの解析を豊浦硅砂に適用すべく実験を開始した。また、供試体内に生じると考えられるすべり面の観測と解析も同時に手掛けることとした。これらに必要な降砂用ホッパーや、半裁状態としたモールドの製作なども行った。ホッパーからの降砂量の制御は完成の域には達していないが、概ね首肯しうる程度にまでは安定している。
Keyword: CBR試験, 豊浦硅砂, GET PDF=02/0202-05.pdf
pull up experiment of gravel wrapped by geogrid
Satoshi_SUENAGA [KUBOTA Corporation]Yoshiyuki_MOHRI [National Institute for Rular Engineering]Kenichi_MATSUSHIMA [National Institute for Rular Engineering]Shinji_YAMAZAKI [MITSUI Chemicals Industrial Products,LTD]
ジオグリッドで包まれた砕石の引き上げ実験
○末永 悟志 [株式会社クボタ]毛利 栄征 [独立行政法人農業工学研究所]松島 健一 [独立行政法人農業工学研究所]山崎 真司 [三井化学産 株式会社]
砕石とジオグリッドを使用した浅埋設パイプライン工法の開発を行っている.パイプを省いた砕石とジオグリッドの領域の引き上げる実験を,砕石の高さ,幅を変えて行った.実験結果を領域の重量が引き上げに対する割合である一体化率で表し,実験条件毎にまとめ,各条件を変えることによる一体化率の変化の傾向をつかむことができた.
Keyword: パイプライン, 室内実験, 工法・施工GET PDF=02/0202-06.pdf
Centrifuge Static Tilting Model Test and Circular Slip Calculation on Seismic Stability of Slope
Mori Hiroshi [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]Kusano Kaoru [Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan Government]
地震時斜面安定問題を対象とした遠心場静的傾斜実験と円弧すべり計算
○森 洋 [東京都土木技術研究所]草野 郁 [東京都土木技術研究所]
静的評価手法の一つである震度法による円弧すべり計算の妥当性を実験的に検討する遠心場静的傾斜実験を行った。地盤試料は豊浦砂とカオリンを混合した均質単純斜面である。実験結果と円弧すべり計算で得られる限界水平震度はよく一致するが、すべり破壊面は円弧すべり面より
Keyword: 遠心載荷装置, 傾斜実験, 円弧すべり計算GET PDF=02/0202-08.pdf
Condition of appearing seepage flow and solute transport caused by instability of density
密度不安定性による間隙水流動と溶質移動の発生条件
○木原 康孝 [島根大学生物資源科学部]
密度不安定性によって間隙水流動および溶質輸送が発生する条件について検討した。その結果、粒径が細かい試料ではより高い濃度でないと流れが発生しないことがわかった。また、カラムの大きさが小さい場合にも、流れが発生しないことがわかった。そして、その流れが発生するカラムの大きさは溶液濃度が高くなるほど小さくなることがわかった。このように、密度不安定性による流れは様々な要因が関係していることを明らかにした。
Keyword: 溶質移動, 水分移動, 間隙構造GET PDF=02/0203-10.pdf
Appearance of Hardsetting-soil due to tillage
Katsuyuki_Soma [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Michitaka_Higa [Under Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
耕耘によるHardsetting-soilの形成
○相馬 尅之 [北海道大学大学院農学研究科]比嘉 理貴 [北海道大学農学部]
耕耘による土壌の撹乱は圧縮性を増大させるが、そのプロセスはHardsettingと締固めから構成される。低乾燥密度状態の充填供試体を用いて、毛管飽和・重力排水過程および静的締固め過程の間隙組成と透水性を検討した。耕耘による土壌の撹乱はHardsettingによる間隙の著しい減少をもたらすとともに、圃場容水量状態では小さな圧縮応力でOver-compactionによる「練返し」が発生し、透水性が大きく低下することを確認した。
Keyword: 耕耘, 圧縮, 間隙GET PDF=02/0203-12.pdf
Study on Measurement of Solid Structure of Soil by Soft X-ray Imaging Method
軟X線ディジタル画像による土壌の固相構造の測定に関する基礎的検討
土壌構造は、土壌の力学・物理・化学・生物性に対して骨格的環境を与えている。また土壌の挙動や履歴現象にも強い影響を及ぼしている。近年、軟X線映像法による土壌構造の分析が行われている。本報はその研究系列の中で、固相・画像解析・評価などのキーワードを並べ、軟X線映像による固相構造の測定に関する基礎的要件を検討し、固相構造の配列様式、異方性、水分変化と固相構造変化の解析などに本法の適用可能性を見いだした。
Keyword: 軟X線映像法, 土壌の固相構造, 画像解析GET PDF=02/0203-13.pdf
Colloidal Stability and Water Retention of Montmorillonite-Imogolite Mixed Clays
Hideo_Wakabayashi [Ibaraki University]Jutaro_Karube [Ibaraki University]
イモゴライトを混ぜたモンモリロナイトの分散凝集と水分特性
○若林 英男 [茨城大学農学部]軽部 重太郎 [茨城大学農学部]
電解質濃度の低い状態ではpHに関わらず分散するモンモリロナイトと,酸性で分散しアルカリ性で凝集するユニークな粘土鉱物イモゴライトを混合した場合に,どのような分散凝集特性,及び水分特性を示すかを調べた.アルカリ性ではイモゴライトの影響が大きく表われて凝集し,酸性では分散した2つの粘土が混じることによって互いに凝集した。
Keyword: イモゴライト, モンモリロナイト, 分散GET PDF=02/0203-16.pdf
Effect of Electrolyte Concentration on the Stability of Kaolinite
Junya_Ohno [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]Katsuya_Nakaishi [Faculty of Agriculture,Ibaraki University ]Kazumi_Miyahara [National Institute for Rural Engineering ]Setsuo_Ohi [National Institute for Rural Engineering ]
カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係
○大野 純也 [茨城大学農学部]中石 克也 [茨城大学農学部]宮原 和己 [農業工学研究所]大井 節男 [農業工学研究所]
本研究では動的光散乱光度計を用いてカオリナイトの凝集速度の測定を行い、各々pHにおけるカオリナイトの安定度比と塩濃度の関係を明らかにする。試料は粒子表面をNa+によって飽和吸着させ、粒子はストークス径で3μm以下にしたカオリナイトを用いた。塩濃度はNaClを用いて0.005〜2mol/lまで変化させ、pHは4〜11まで変化させて測定を行った。その結果今回の測定法ではpH8以上で凝集速度の測定は可能であった。また、カオリナイトの安定度比と塩濃度の関係はpH8以上ではDLVO理論に従うことが明らかとなった。
Keyword: カオリナイト, 凝集速度, DLVO理論GET PDF=02/0203-17.pdf
Effect of Capillary Diameter on Viscosity of Flocculated Montmorilonite suspension
kazumi_miyahara [Institute for Rural Engineering]setsuo_ooi [Institute for Rural Engineering]katsuya_nakaishi [Ibaraki University]
凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度に対する毛細管径の効果
○宮原 和己 [(独)農業工学研究所]大井 節男 [(独)農業工学研究所]中石 克也 [茨城大学農学部]
毛細管中を懸濁液が流動する時,懸濁粒子径が毛細管径に比べて無視できない場合,粘度は毛細管径に依存する.これまで提出された粘度の管径効果を表す式に,凝集フロックの特性(大きさ,フラクタル性,破壊)を考慮した粘度式を提案した.様々な塩濃度及び試料濃度において,凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度を管径の異なる毛細管粘度計を用いて測定し,提案した粘度式によるフィッティングを行った結果,良い一致を示した.
Keyword: モンモリロナイト, 粘度, 毛細管径GET PDF=02/0203-19.pdf
Effect of Variability in Moisture Content Profile on the ADR Probe Performance
Krissandi Wijaya [United Graduate School Tokyo University of Agriculture and Technology]Nishimura Taku [School of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]Kato Makoto [School of Agriculture Tokyo University of Agriculture and Technology]]
土壌中の水分分布がADR水分計の測定値に与える影響
○Krissandi Wijaya [東京農工大学連合大学院]西村 拓 [東京農工大学農学研究科]加藤 誠 [東京農工大学農学部]
近年、ADR、TDRといった土壌の誘電率を測定することで土壌の水分量等を求める手法が開発されている。これらの手法は、容易に土壌の体積含水率を測定できる利点があるが、他方、精度よく測るためにはキャリブレーションが必要なこと、測定プローブのどの部分の誘電率が測定値に反映されているかが不明であることなどが問題となる。本研究では、土壌中に明白な水分分布がある場合のADR水分計の測定能力について検討した
Keyword: 不均一, ADR水分計, 乾燥密度GET PDF=02/0203-01.pdf
Effect of pore solution on liquid limit of swelling clay slurry
Toshiyuki Domeki [Graduate School of Agriculture,Iwate University ]Toshihiko Yamamoto [Towada City Hall, Aomori Prefecture ]Katsumi Fujii [Faculty of Agriculture,Iwate University]Hiroyuki Fujisaki [Faculty of Agriculture,Iwate University]
膨潤性粘土スラリーの液性限界に及ぼす間隙溶液の影響について
○百目木 敏行 [岩手大学大学院農学研究科]山本 俊彦 [青森県十和田市役所]藤井 克己 [岩手大学農学部]藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]
モンモリロナイトの液性限界付近の力学的性質は、間隙溶液イオンの種類と濃度に依存し変化するとされている。陽イオンはNa型,Ca型の2種類、さらに溶液の濃度を変えながらキャサグランデ法、フォールコーン法の2種類の液性限界試験を試みた。これにより、液性限界が溶液濃度により不連続に変化し、Na型では0.3N、Ca型では0.1Nで激変することが分かった。
Keyword: モンモリロナイト, 液性限界, 間隙溶液GET PDF=02/0203-20.pdf
Estimation of the hydraulic conductivity by using tension infiltrometer
Irshad Ullah [Graduate school of agriculture, TUAT]Taku Nishimura [Graduate school of agriculture, TUAT]Makoto Kato [Graduate school of agriculture, TUAT]
負圧侵入計による現場透水係数の測定
○Ullah Irshad [東京農工大学農学研究科]西村 拓 [東京農工大学農学研究科]加藤 誠 [東京農工大学農学研究科]
土壌中の粗大孔隙は、土中の物質移動において重要な役割を果たしていると考えられ始めているが、粗大孔隙の物質移動に関連した機能を適切に評価する手法はまだ確立されていない。本研究では,粗大孔隙の透水性に及ぼす影響を評価できることが期待されているディスクパーミアメータ(負圧侵入計)を用いて現場透水試験を行い、データの解析法による透水係数推定の差異を検討することを試みた。
Keyword: Unsaturated hydraulic conductivity, Saturated hydraulic conductivity, Disk permeameterGET PDF=02/0203-21.pdf
Upward Infiltration Method using Transparent Rings for Determining Unsaturated Hydraulic Conductivity
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透明リングを用いた上方浸潤法による不飽和透水係数の測定
○藤巻 晴行 [筑波大学農林工学系]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
透明アクリルリングを連結した高さ30cmの鉛直カラムに風乾土を充填し,下端に一定地下水位を与えた。上方浸潤過程における積算浸入量と浸潤前線の深さの経時変化,および採土時における水分分布を目的関数の項目として逆解析することにより,10時間程度のきわめて簡素な実験から,広い水分領域の不飽和透水係数を良好な精度で決定できる可能性があることが明らかとなった。
Keyword: 土壌水分移動, 不飽和透水係数, ヒステリシスGET PDF=02/0203-22.pdf
Water content measurement by three different type of TDR sensors
Ieyasu Tokumoto [Saga Univ]Cho Hiroyuki [Saga Univ]Nobuo Toride [Saga Univ]Mitsuhiro Inoue [Tottori Univ]
土壌水分量計測における各種TDRセンサー間の比較
○徳本 家康 [佐賀大学院農学研究科]長 裕幸 [佐賀大学農学部]取手 伸夫 [佐賀大学農学部]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究象整]
TDR法を用いた土壌水分センサーのcable tester,CS615,ECH2Oは,測定方法の違いにより出力単位が異なっているが,基本的に材料の誘電率に応答しているため,出力値の相互の関係をもとめることは可能である。本研究では,各センサーについて土性の異なる2種類の土壌に関して土壌水分量に対するキャリブレーションを行い,各校正式における相関係数の比較および各出力値間の互換式の提示を行った。
Keyword: 誘電率 ε, , GET PDF=02/0203-02.pdf
Measuring soil thermal properties using dual-probe heat-pulse technique (Effect of thermocouple position)
Akira Endo [The United Graduate School of Agricultural Science, Iwate University]
双極熱パルス法を適用した土壌の熱的性質の測定
○遠藤 明 [岩手大学大学院連合農学研究科]
3種類の土性において,サーモTDRプローブ中に埋設した各熱電対位置におけるT-tデータの特性を把握し,熱電対位置の相違が熱的性質の測定値へ影響を及ぼすかどうかということを検討した.試料に埋設したプローブ0Keyword: 双極熱パルス法, ロッド方向に埋設した熱電対位置, 熱的性質GET PDF=02/0203-32.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.336-337 , 2002発表番号 3-33Ion Concentration Prediction in soil solution with addition of acid solution varying SO42-- to -NO3- ratios in volcanic ash soil.KAMEYAMA KOUJI [United Graduate School of Agricultual Science, TUAT]MATSUKAWA SUSUMU [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]KATO HIDEMASA [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]SO42-, NO3-比の異なる酸性溶液を添加した場合の土壌溶液濃度予測○亀山 幸司 [東京農工大学大学院連合農学研究科]松川 進 [宇都宮大学農学部]加藤 秀正 [宇都宮大学農学部]火山灰土壌を対象に、NO3-とSO42-の当量割合が異なる酸性溶液を用いた繰り返し添加実験から得られた土壌溶液中の濃度変化を酸緩衝能を表す化学平衡式を用い計算した。その結果, pH, 全塩基性陽イオン濃度, 陰イオン濃度変化, 全塩基性陽イオン累積離脱量について計算値は測定値と比較的良く一致し, 計算手法の妥当性が示された。Keyword: 火山灰土壌, 酸緩衝能, 陰イオン組成GET PDF=02/0203-33.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.338-339 , 2002発表番号 3-34Ion adsorption characteristic of the nitrogen fertilizer component in the volcanic ash soil. Takafumi Tojyo [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Susumu Matsukawa [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Hidemasa Kato [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]火山灰土壌における窒素系化学肥料成分のイオン吸着特性○東條 貴文 [宇都宮大学農学部]松川 進 [宇都宮大学農学部]加藤 秀正 [宇都宮大学農学部] 遠沈管内の北関東ロ−ム下層土に0.01mol/Lの硫安,または硝安溶液を逐次添加するバッチ法を適用し,添加回数毎のpH,イオン濃度,遠沈管内液量等を測定した。硫酸,硝酸イオンの吸着量を陰イオン濃度と水素イオン濃度の関数で表した結果,硝酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存し,硫酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存せず,硫酸イオン濃度が支配因子であった。共通陽イオンであるアンモニウムイオンの吸着も同様であった。Keyword: 窒素肥料, イオン吸着, 火山灰土壌GET PDF=02/0203-34.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.340-341 , 2002発表番号 3-35How can permanent charge be measured by the potentiometric titration methodJutaro Karube [Ibaraki University]Youko Ikezawa [Ibaraki University]電位差滴定法で永久電荷はどのように測定されるか?○軽部重太郎 [茨城大学農学部]池沢陽子 [茨城大学農学部] 電位差滴定法の一種であるSTPT法を用いて,試料中の永久電荷の影響がσpとpH-電荷曲線にどのよう現れるかを検討した.モンモリロナイトをアロフェンに添加して,CECを増加させた試料を用いた.σpの増加量は添加した負電荷よりも大きくなる場合と小さくなる場合があった. σpを基準にしてpH-電荷曲線を描くと,モンモリロナイト添加後は広いpH範囲にわたってほぼ一定の電荷が増加した.Keyword: 電位差滴定法, 変異電荷, 永久電荷GET PDF=02/0203-35.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.346-347 , 2002発表番号 3-38Effect of Soil ESP and Clay Content on Degradation of Soil AggregateMasae ARAI [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Rami KEREN [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Tahei YAMAMOTO [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Mitsuhiro INOUE [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]土壌のESPおよび粘土含量が団粒構造の崩壊に及ぼす影響○荒井 昌枝 [鳥取大学乾燥地研究センター]ラミ ケレン [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]乾・半乾燥地では土壌中の塩類のために土壌構造が脆弱であり、得に降雨下では土壌団粒の崩壊が生じ易い。この崩壊によって土壌の透水性が低下し、結果的に土壌侵食の原因となる。本研究では湿潤篩別法を修正した方法を用い(Le Bissonnais et al., 1996, 1997)、土壌のESP (Exchangeable Sodium Percentage)、粘土含量および飽和浸潤速度等が土壌団粒の崩壊に及ぼす影響について検討した。Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌団粒構造, 粘土GET PDF=02/0203-38.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.276-277 , 2002発表番号 3-3Composite spheres models for describing the dielectric permittivities of aggregate soilTeruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]混成球モデルを用いた団粒土の誘電特性のモデル化○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]従来,土壌の誘電特性は2つの3層混成球モデルを組み合わせて表現されるが,そのうちの1つを団粒構造による水分分布の偏りを表現する4層の混成球モデルと置きかえることで,団粒土の誘電特性をモデル化した.更に,2つの混成球モデルを加算する時の重み関数を飽和度に応じたS字曲線関数で与えることにより,低水分領域では水分が団粒内間隙でより保持されるという実験結果を再現した.Keyword: 団粒構造, 誘電特性, モデル化GET PDF=02/0203-03.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.350-351 , 2002発表番号 3-40A Basic Study on Evaluation of the Weathering Degrees of Decomposed Granite Soil Using Thermal ConductivityAkio Yamashita [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Fumio Watanabe [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]Satoru Takahashi [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]熱伝導率を用いたまさ土の風化度判定に関する基礎的研究○山下 明生 [東京農業大学大学院農学研究科]渡邉 文雄 [東京農業大学地域環境科学部]高橋 悟 [東京農業大学地域環境科学部] 本研究では、個々の断面でのまさ土風化度判定ではなく、全てのまさ土の現場で迅速にそして統一的に求める風化度判定を考えようとした。花崗岩の風化には、水分状態、間隙状態、構成粒子が非常に深く影響を与える。今回筆者らは、これら風化の影響因子を包括すると考える土壌の熱伝導率(λ)に注目し、λとこれらのまさ土風化の影響因子との関係を明らかにしようとした。Keyword: まさ土, 熱伝導率, 風化度GET PDF=02/0203-40.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.354-355 , 2002発表番号 3-42Heat and moisture transport in sand during the evaporation underreduced pressureYuji Abe [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Hiromi Imoto [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]減圧蒸発過程における砂中の熱と水分の移動○阿部 勇児 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]低圧環境下における多孔質体中の熱と水分移動について普遍的な法則を調べることを目的に、減圧による強制的な蒸発過程下での砂中における熱と水分移動の実験を行なった。実験より仝紺気砲茲訃発下では気化熱が奪われることによる試料中温度への影響が大きく、蒸発前線で最も温度が低い「く」の字形の温度分布が生じる⊃緤量が急激に低下して体積含水率が0%になる時間と温度が上昇をはじめる時間とが一致することが分かった。Keyword: 水分移動, , GET PDF=02/0203-42.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.356-357 , 2002発表番号 3-43Observation of lens-like formation of THF hydrate in monosized powder during directional coolingKunio_Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]粉粒体中のクラスレートハイドレートの観察○渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]近年、土中のハイドレートの形成・解離機構の解明が多くの分野で求められている。本研究では、土壌の凍結実験に用いられる一方向凍結法を応用し、粉粒体中のTHFハイドレートの形成・解離過程を直接観察した。結果、温度勾配、冷却速度、含水比の条件が揃えばレンズ状のTHFハイドレートが粉体中に析出することが示された今後、土中のハイドレートの形成・解離機構の解明に、農業土木の分野で蓄積されてきた知見が役立つと思われる。Keyword: 凍上・凍結, 土壌の熱的性質, ハイドレートGET PDF=02/0203-43.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.358-359 , 2002発表番号 3-44Dependance of unfrozen water content in an unsaturated frozen soil on initial water contentSUZUKI Shinji [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]HASEGAWA Shuichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]不飽和土壌の不凍水量の初期水分依存性○鈴木 伸治 [北海道大学大学院農学研究科]柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科] 凍土の不凍水量をTDR法とパルス型NMR法で測定し,不凍水量の初期水分依存性について検討した.測定方法による測定値の差違はなく,褐色低地土下層土と黒ボク土において不凍水量に初期水分依存性が認められたが,砂丘未熟土ではほとんど認められなかった.浸透圧の影響は無視できるほどに小さく,氷の増加に伴って不凍水量が増加したため,氷が不凍水のマトリックポテンシャルを低下させることが原因として考察された.Keyword: 凍土, 不凍水, TDRGET PDF=02/0203-44.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.360-361 , 2002発表番号 3-45Estimation of Unfrozen Water Content of frozen soil by TDR in situLiping_Wang [Okayama Univ. Graduate School of Natural Science and Technology]Takeo_Akae [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]TDRによる現地測定凍土中の未凍結水分量の推定○王 麗萍 [岡山大学自然科学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]TDRは現地土壌水分の簡便な測定法として,良く用いられている。そもそもTDRが誘電率測定する手法であることから、これを凍土の凍結状態の判定することを試みた。土壌水分を自由水と吸着水に分けた経験モデルを用いて、吸着水と氷の誘電率がほぼ同一であるので、モデルを未凍土に適用して計算される自由水量が凍土の未凍結水分量を与えるものと考えた。本方法で推定した未凍結水分量は,凍結層の状態を定量的に表す指標となることが分かった。Keyword: TDR, 未凍結水分量, 経験モデルGET PDF=02/0203-45.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.362-363 , 2002発表番号 3-46A Measurement of Unsaturated Hydraulic Conductivity of Freezing Soil by Centrifuging MethodXia_Liu [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]Takao_Amaya [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]Takeo_Akae [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]Naomasa_Nisimura [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]遠心法による凍土の不飽和透水係数の測定○劉 霞 [岐阜大学大学院連合農学研究科]天谷 孝夫 [岐阜大学農学部]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]西村 直正 [岐阜大学農学部]凍土の不飽和透水係数の測定は過冷却水の一定圧力勾配下での浸透法では,適用温度が0℃〜-0.6℃と限られており,アイスレンズの成長を観察する方法では,適用できる試料はアイスレンズが直接観察可能な試料と条件に限られている。本論文では凍土中の不飽和透水係数を測定する目的で,現地の不撹乱試料について,広い温度領域で可能な測定法として,凍結状態での異なる土質に遠心力場を作用させ,このときの水分排出量および試料中水分分布から不飽和透水係数を測定する方法を考察し,その適用性に関する検討を行った。Keyword: 凍土, 不飽和透水係数, 遠心法GET PDF=02/0203-46.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.278-279 , 2002発表番号 3-4Estimation of evaporation from a bare dune sand using TDR techniqueNobuhito Ohigashi [Arid Land Research Center, Tottori University]Toshio Yamada [Arid Land Research Center, Tottori University]Tomohisa Yano [Arid Land Research Center, Tottori University]Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]TDR法を用いた砂丘砂裸地圃場からの蒸発量の推定○大東 信仁 [鳥取大学乾燥地研究センター]山田 俊雄 [鳥取大学乾燥地研究センター]矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]北村 義信 [鳥取大学農学部]鳥取砂丘砂の裸地圃場において,TDR法を用いて土壌水分減少法によって蒸発量を推定した.マイクロライシメータによって測定した蒸発量と比較検討した結果,蒸発量の実測値と推定値の平均値は0.98 mm,0.86 mmであり,また推定値の誤差の標準偏差は0.51 mmであった.推定の精度は,不飽和透水係数が大きく関係し精度的に改善の余地はあるものの,実用的な水収支を把握できる可能性を示唆する結果であった.Keyword: 蒸発量, 土壌水分減少法, TDR法GET PDF=02/0203-04.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.376-377 , 2002発表番号 3-53Estimation of subsurface NAPLs by using PITTJunko Nishiwaki [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba (Graduate School of Agric. And Life Sci.,The Univ. of Tokyo)]Jyougen Tou [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba ]Masahito Yoshimura [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba (DOWA Mining Co.,Ltd.)]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agric. And Life Sci,The Univ. of Tokyo]PITTを用いた地下NAPL量推定に関する研究○西脇 淳子 [千葉大学大学院自然科学研究科(現:東京大学大学院農学生命科学研究科)]唐 常源 [千葉大学大学院自然科学研究科]吉村 雅仁 [千葉大学大学院自然科学研究科(現:同和鉱業(株))]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]PITTは地下に存在する汚染物質量を推定するための有効な手法であるが、量の推定は理想的な概念に基いて行なわれる。そのため、推定値と実測値の異なることがある。その原因として、汚染物質へのトレーサーの不均一な分配が挙げられる。室内実験を行なうことにより、汚染源が1ヶ所である場合よりも2ヵ所の方が、また汚染物質表面積が増加するとともにPITT精度も上昇する、という結果が得られた。Keyword: PITT, NAPL, 室内実験GET PDF=02/0203-53.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.284-285 , 2002発表番号 3-7Lens water in glass beads columnTakeyuki Annaka [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ. ]Sagiri Tano [Ministry of Health, Labour and Welfare]ガラスビーズ充填層におけるリング水○安中 武幸 [山形大学農学部]田野 早霧 [厚生労働省]ガラスビーズ充填層において、風乾から水分が増えるにつれてリング水の体積と数がどう変化するか検討した。測定された熱伝導率の水分依存性に鋪虻攬汐攪_を援用して、リング水1個当たりの体積を推定した。次に、含水比と圧力水頭の関係を測定し、全ての粒子接点にリング水が存在する場合の予測値と比較した。その結果、水分量が増えるにつれリング水の数とともに体積も増えることが示唆された。Keyword: ガラスビーズ, リング水, 浸潤GET PDF=02/0203-07.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.288-289 , 2002発表番号 3-9Numerical Simulation for 2-Dimensional Coupled-Transfer of Water and Solute in Multi-Layerd SoilKikuchi, Takasi [Faculty of Software and Information Science]Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Abe, Yoshihiko [Faculty of Software and Information Science]多重成層土壌中における水と溶質の2次元連立移動の数値シミュレーション○菊池 貴 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]登尾 浩助 [岩手大学農学部]阿部 芳彦 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。ふん尿還元が行われている緩傾斜地における経時的な観測により、年降水量の62%が地下水涵養に寄与していることがわかった。水質観測から還元ふん尿の影響は、地表水よりも地下水水質に対して大きいことが示唆された。TDR法による土壌水分量と電気伝導度の観測からも、地下水・土壌水水質への影響が観察された。Keyword: 水分移動, 溶質移動, プログラミング手法GET PDF=02/0203-09.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.398-399 , 2002発表番号 4-10Reinforcement Method by Panel Lining for Concrete CanalIsamu Natsuka [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Tsugio Naoe [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Mitsuhiro Mori [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Akira Taguma [Misawa Hobas Co.,LTD.]水路系コンクリート構造物の内張り再生工法の開発○長束 勇 [農業工学研究所造構部]直江 次男 [農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [農業工学研究所造構部]森 充広 [農業工学研究所造構部]田熊 章 [ミサワホーバス株式会社]ひびわれや摩耗などにより機能低下した既設水路を取り壊すことなく改修する工法として,水路内面に平滑度の高いレジンコンクリート製のパネルを補強材として用いた内張り再生工法の開発を進めている。本稿では,本工法を現地に適用することを目的として試作したレジンコンクリートパネルの力学的および水理的特性試験結果を報告する。Keyword: レジンコンクリート, 改修, 水路GET PDF=02/0204-10.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.404-405 , 2002発表番号 4-13Parametric Study on Thermal Properties of Asphalt Mixture Masahiro YURUGI [Hirosaki University]Toshio OHNO [Kajima Technical Research Institute]Takahiro WATANABE [Kajima Technical Research Institute]アスファルト混合物の粘弾性温度応力解析における熱定数の影響○万木 正弘 [弘前大学農学生命科学部]大野 俊夫 [鹿島技術研究所]渡部 貴弘 [鹿島技術研究所]ため池などの表面遮水工法にアスファルト混合物を用いた場合、気温の低下に伴って温度応力が発生し、場合によってはひび割れが生じる。この温度応力を粘弾性有限要素法を用いて解析するにあたり問題となるアスファルト混合物の熱定数についてパラメータ解析を行った。その結果熱定数のうち、熱伝達率および線膨張係数が発生応力に大きく影響を及ぼすこと、さらには実測値との比較から線膨張係数の大略の値を提案することができた。Keyword: アスファルト混合物, 温度応力, 粘弾性解析GET PDF=02/0204-13.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.406-407 , 2002発表番号 4-14Stress Analysis of Concrete Specimens in Biaxial Fracture TestsSatoru Ishiguro [Faculty of Bioresources, Mie University]二軸破壊試験におけるコンクリート供試体の応力解析○石黒 覚 [三重大学生物資源学部]二軸応力(圧縮-引張)下におけるコンクリートの破壊特性を調べるために,くさび挿入法に基づく二軸破壊試験装置を作製した.本研究では,二軸破壊試験におけるコンクリート供試体の応力状態を把握するため,仮想ひび割れ面における結合力を考慮したFEM応力解析を行った.破壊進行時のひび割れ先端近傍の応力状態は,圧縮載荷の有無によってそれぞれ圧縮-引張および引張-引張の二軸応力状態となっていることを確認した.Keyword: コンクリート, 破壊特性, 応力解析GET PDF=02/0204-14.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002発表番号 4-15A Consideration on Image Treatment Material Used for Porous ConcreteMasao Aoki [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Hiroshi Tsuji [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Ryota Nakamura [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Tetsuo Yamaguchi [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]ポーラスコンクリートにおける画像処理に関する一考察○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]中村 良太 [日本大学生物資源科学部]山口 哲男 [日本大学生物資源科学部]02/0204-15.pdfKeyword: 画像処理, 二値化, 累易什欷悵=:パソコンを用いた画像処理による二値化は、コンクリートの劣化度の定量、締め固めによる材料分離の判別等、コンクリート供試体の断面診断法の一つとして利用が可能である。昨年は、普通コンクリートの材料分離の判別について発表した。さらに今年度は、ポーラスコンクリートにおける空隙測定への適用を検討した。GET PDF=408-409 農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.410-411 , 2002発表番号 4-16Evaluation of freezzing and thawing resistance of concrete by ultrasonic pluse method (3) - Evaluation method used ultrasonic pluse velocity in crossing direction of rectangular specimen -Hidehiko Ogata [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]Ryuichi Takada [Department of Civil Engineering, Matsue National College of Technology]Tsuguhiro Nonaka [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価(3)―角柱供試体の横断方向における超音波伝播速度を用いた評価方法―○緒方 英彦 [鳥取大学農学部]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]高田 龍一 [松江工業高等専門学校土木工学科]野中 資博 [島根大学生物資源科学部]超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価を行う場合,供試体の劣化状況などに関係して,角柱供試体の縦断方向における超音波伝播速度の測定が不可になる場合がある。そこで,この場合の対処方法として,角柱供試体の横断方向における測定値を用いた凍結融解試験結果の評価方法について検討した。その結果,横断方向における超音波伝播速度の最小値を用いることで耐凍結融解特性の評価が行えることが明らかになった。Keyword: 凍結融解試験, 超音波伝播速度, 相対超音波伝播速度GET PDF=02/0204-16.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.412-413 , 2002発表番号 4-17Strength estimation of concrete structure using Schmidt hammer type-N and type-MShushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]HASSAN Khaled [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]N型,M型シュミットハンマ−による構造体コンクリ−ト強度の推定○佐藤 周之 [鳥取大学大学院連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]HASSAN Khaled [鳥取大学大学院連合農学研究科]本研究では,反撥度法の測定器機であるN型・M型シュミットハンマ−による構造体コンクリ−トの強度推定式を検討した。その結果,N型であっても,構造体コンクリ−ト強度の推定は可能であることがわかった。そして,普通ポルトランドセメントを使用した10〜45MPaの強度領域における強度推定式を得た。さらに,最高温度60℃以下の構造体コンクリ−トに限定すると,より精度の高い強度推定が行えることを明らかにした。Keyword: 反撥度法, 圧縮強度, 強度推定式GET PDF=02/0204-17.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.414-415 , 2002発表番号 4-18Non-destructive test for finding aging parts in agricultural facilitiesMitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]Shinichi Hattori [Mitsubishi Electric Corporation]音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法による構造物の非破壊調査事例○森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]直江 次男 [(独)農業工学研究所造構部]長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]服部 晋一 [三菱電機(株)]頭首工のピアおよび管理用道路床版の劣化箇所および剥離危険箇所を非破壊で検査することを目的として,音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法を適用した。その結果,両手法により,ピアおよび管理用道路床版の剥離危険箇所を検出することができた。Keyword: 音響弾性波法, 赤外線サーモグラフィ法, 非破壊調査GET PDF=02/0204-18.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.416-417 , 2002発表番号 4-19Extraction of Resonance Frequency from Impact Sound on Concrete SpecimensKatsuichiro GODA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]コンクリート供試体打撃音における共振周波数の抽出○合田 且一朗 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]近年,コンクリート構造物の剥落や劣化が大きな問題になりつつあり,我が国では適切に診断するために様々な非破壊検査法が用いられている.本論では,1次検査として頻繁に使用される打音法に着目し,打撃音から共振周波数を抽出することで打音法の定性的・定量的評価のための基礎的実験と有限要素法を用いた時刻歴応答解析により結果の解析的検証を行った.また,実構造物への適用のため,大規模供試体に対して打音試験を行った.Keyword: コンクリート, 打音試験, 局所定常AR解析GET PDF=02/0204-19.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.380-381 , 2002発表番号 4-1New Constraction Recycling System for Public Works in Agricultural Infrastructure Improvement Projects and Rural DevelopmentYOSHIHIKO OGINO [Osaka Prefecture University]ATUSHI SHIGEMORI [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]HIRONORI OGATA [National Federation of Land Improvement Association]YOSHIAKI ANDOH [Taiyo Consultants Co.,Ltd]農業農村整備事業における建設リサイクルの取り組み荻野 芳彦 [大阪府立大学]重森 篤 [農林水産省農村振興局]○緒方 博則 [全国土地改良事業団体連合会]安藤 嘉章 [太陽コンサルタンツ株式会社]本報告は,農業農村整備事業直轄における建設リサイクルの現状・課題の調査結果とともに,設副産物の有効利用の推進を目的として農林水産省が創設した「建設副産物活用推進事業」について述べている.推進事業は公共工事のコスト縮減及び環境負荷軽減を目指し,建設副産物活用情報交換システムの整備,建設副産物活用技術マニュアルの策定,建設副産物活用工法・事例集の整備及び建設副産物活用推進のための啓蒙に取り組んでいる.Keyword: 建設リサイクル, 建設副産物, GET PDF=02/0204-01.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002発表番号 4-20Study of Serching Things Mixed in Concrete by Acoustic Emission MethodYoshikiyo Kitakaze [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]AE法によるコンクリート混入物の探査に関する研究○北風 喜清 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]コンクリートの内部探査については給yび打音によって検査されている黷o験的な判断に頼るところが大きく沚髀n練が求められる。本研究ではアコースティックエミッション法を用いて詞yび圧縮試験を行なうことにより熾蝿fする可能性を検討した=:02/0204-20.pdfKeyword: アコースティックエミッション, 内部探査, GET PDF=418-419 農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.420-421 , 2002発表番号 4-21Influence of Rice Husk Ash and Fly Ash Admixture on the Properties of MortarCherif Ould AHMED [The Graduate School of Agriculture Sciences, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]モルタルの諸特性にライスハスクアッシュおよびフライアッシュ混和材が及ぼす影響○シュリフ オウルド アハメド [鳥取大学大学院農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]本研究では,セメント用混和材としての籾殻灰およびフライアッシュの利用性を,両者の混入率を変えたモルタル供試体により検討した。その結果,フライアッシュはワ−カビリティの改善,および長期材齢における強度発現の増加に効果があることが確認できた。さらに,長期材齢におけるモルタル供試体の強度は,籾殻灰の置換率30%の方が,置換率40%のものよりも大きいことがわかった。Keyword: ライスハスクアッシュ, フライアッシュ, モルタル供試体GET PDF=02/0204-21.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.422-423 , 2002発表番号 4-22Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material -In use of plasticizer with setting time control function-Shinsuke_MATSUMOTO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Kazuo_SHINO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Masatoshi_KURODA [Faculty of Agriculture , Kochi University]稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究 −凝結時間調節型減水剤を添加して−○松本 伸介 [高知大学農学部]篠 和夫 [高知大学農学部]黒田 昌利 [高知大学農学部]良好なワーカビリティを保った上で液体/粉体比を一定にするために,減水剤を添加し強度試験と凝結試験を行い,稲藁灰(RSA)のポゾラン材としての利用可能性について検討した.特に,今回,凝結時間調節機能を有する減水剤を用い,RSA混入率=0〜40%の何れの場合も凝結の始発・終結時間が規格条件内に収まるよう調整した.その後,材令3,7,14,28日に対する曲げ・圧縮強度試験を行い,RSA混入率の及ぼす影響を考察した.Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 減水剤GET PDF=02/0204-22.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.430-431 , 2002発表番号 4-26Development of Functional Concrete for Environmental Protection and Resource CycleKouhei ABE [SHIMANE UNIVERSITY]Toshio SATOU [SHIMANE UNIVERSITY]Hiroki YAMAMOTO [SHIMANE UNIVERSITY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY]環境保全・資源循環型機能性コンクリートの開発○阿部 公平 [島根大学]佐藤 利夫 [島根大学]山本 広基 [島根大学]野中 資博 [島根大学] 平成12年に建設リサイクル法が制定され、コンクリートの再資源化が義務付けられた。平成12年度におけるコンクリートのリサイクル率は96%であるが、その大部分は路盤材や埋め戻し材に限られた利用方法である。したがって、資源を循環利用するためには、再利用する事を前提として製造時にあらかじめ、コンクリートを機能化しておく必要があるといえる。本研究では、水環境の富栄養化を引き起こす原因物質であるリンを除去した後リンを有効利用するために、これまでリン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を利用したリン吸着型コンクリートを作製し、基礎実験を行ってきたのでその結果を報告する。Keyword: 環境保全, 資源循環, コンクリートGET PDF=02/0204-26.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.432-433 , 2002発表番号 4-27Consideration on Temperature Variations inside Concrete Specimens with Different Curing ConditionsTakefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Takashi Ono [Oita Prefectural Office]Takao Nakazawa [Faculty of Engineering, Miyazaki University]Tadayoshi Kikumura [Ready-Mixed Concrete Association of Miyazaki]養生条件が異なるコンクリート供試体内部の温度変化に関する考察○中園 健文 [宮崎大学農学部]小野 貴史 [大分県庁]中澤 隆雄 [宮崎大学工学部]菊村 忠由 [宮崎県生コンクリート工業組合]本報では,型枠の脱型がある場合と脱型がない場合の円柱供試体を実験室または屋外で作成し,温度計測実験を行った.その結果,外気温の温度低下量が大きい程コンクリートの発熱量が抑制されることや脱型を行った供試体には表面からの気化熱の影響を受けた温度低下があること,セメント水和発熱は脱型の有無に拘らず約13日で停止すること,塩化ビニールパイプを型枠に用いると外部への放熱が小さくなることなどが明らかになった.Keyword: コンクリートの温度, セメント水和熱, 気中養生GET PDF=02/0204-27.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.434-435 , 2002発表番号 4-28A study on the temperature fields around a cooling pipe in laboratory tests.Asano Isamu [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Kohgo Yuji [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]Hayashida Yoichi [National Institute of Rural Endineering , Department of Geotechnical Endineering,Laboratory of Engineering Analysis]室内試験によるクーリングパイプ周辺の温度分布について○浅野 勇 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]向後 雄二 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]林田 洋一 [独立行政法人農業工学研究所造構部構造研究室]コンクリートの発熱が顕著な打設から約2日間のクーリングパイプ周辺の温度分布を室内クーリング試験装置を用い求めた.計測結果を正規化した結果,パイプ周辺のコンクリート温度は,パイプから30cm程度離れたコンクリート温度,クーリング水温及びパイプからの距離から推定可能であることを明らかにした.Keyword: パイプクーリング, コンクリート, GET PDF=02/0204-28.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.444-445 , 2002発表番号 4-33A SEMI-NATURAL CANAL RENOVATION AND ITS EFFECTS ON M&OOBATA YASUHARU [College of Technology, Toyama Prefectural University]HIROSE SHINICHI [College of Technology, Toyama Prefectural University]近自然水路工法と維持管理の改善○小幡 泰晴 [富山県立大学短期大学部]広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]玄手川では、水草刈りを容易にし流積を確保するとともに、ミクリやトミヨが生息する貴重な自然を保護することを目的として、水路底に玉石詰枠ブロックと平ブロックを交互に配置する近自然水路工法が実施された。この改修により、沿線の集落で実施されている維持管理作業がどのように変化したかを明らかにする目的で江ざらい作業時間、水路環境の変化、堆砂量の3項目について経年変化を調査した結果を報告する。Keyword: 近自然水路工法, 維持管理, 江ざらい作業時間GET PDF=02/0204-33.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.450-451 , 2002発表番号 4-36Biotope mapping in Hachioujicho, Yokkaichi cityYuichi_Sugihara [Graduate School of Bioresources,Mie]Ken_Ohno [Faculty of Bioresources,Mie-u]四日市市八王子町におけるビオトープマップの作成○杉原 裕一 [三重大学大学院生物資源学研究科]大野 研 [三重大学生物資源学部]現代社会では、自然破壊と生物多様性の喪失が進み、環境問題が大きな問題となっている。そこで、自然保護を考えるのに、ヨーロッパやアメリカでは、地球上のあらゆる空間を’ビオトープ’という空間単位で区切る事によって、ビオトープマップを作成することが、有効と考えられ発達している。よってビオトープマップの未整備な日本での作成方法の研究を行った。Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=02/0204-36.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.452-453 , 2002発表番号 4-37Artificial Life in Estimating Biotope’s Form and CompositionAtsushi Miyake [Faculty of Biorisearchers,Mie-u]Ken ohno [Faculty of Biorisearchers,Mie-u]ビオトープの形状と配置を評価する人工生命の研究○三宅 敦 [三重大学生物資源学部]大野 研 [三重大学生物資源学部]我々は、セルオートマトンを利用したビオトープの形状と配置について評価できるシミュレーションの開発を目的としている。すでに、1種類の人工生命については簡単な形状と配置の原則を評価できることを確認しているので、他の種類の人工生命についても確認したい。そこで、様々なルールをもつ人工生命の増加曲線をロジスティック方程式で近似し、その係数を比較することで形状と配置の原則の検討が効率的に行えることを目指す。Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=02/0204-37.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.454-455 , 2002発表番号 4-38Environment and Conservation on Naruto wetlandKIMURA Kenji [Graduate School of Bioresource Science,Nihon University]KOHNO Eiichi [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]SASADA Katsuhiro [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]成東湿原における環境把握とその保全について○木村 賢治 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]成東湿原の現状の問題点について、地下水位計測、湿原内外の水質分析、湿原土壌の理化学性試験などを行い、成東湿原の環境把握と保全における課題について検討した。その結果、灌水用河川の水質悪化、腐植層の増大、乾燥に強い食虫植物の増加、といった湿原の乾燥化の傾向が見られ、これ以上の乾燥を防ぐために、水位のコントロールの完全化、表土のはぎ取り、作田川以外の水源の確保など、積極的な保全対策が求められる。Keyword: 湿原, 腐植, 水質GET PDF=02/0204-38.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.456-457 , 2002発表番号 4-39Project of Farm Land Consolidation for Conservation of Akaiyachi MireKatsuhiro Sasada [College of Bioresource Sciences,Nihon Univ]Eiichi Kohno [College of Bioresource Sciences,Nihon Univ]Katsuyoshi Satou [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]Toshikatsu Satou [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]Naoki Yomogida [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]赤井谷地湿原の保全に対する圃場整備事業の取り組みについて○笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]佐藤 勝義 [福島県会津農林事務所]佐藤 利勝 [福島県会津農林事務所]蓬田 直樹 [福島県会津農林事務所]赤井谷地湿原周辺で行われた圃場整備事業における保全対策とその効果について述べた。赤井谷地湿原周辺の圃場整備の計画にあたっては、赤井谷地調査指導会議の要望をふまえ、赤井谷地湿原の保全に最大限配慮したものとされた。そのうちの平成13年度に施工された矢板の効果を検証するために、地下水位の計測を行った。計測結果から、矢板の施工によって地下水位の高位安定がもたらされていることが明らかとなった。Keyword: 圃場整備, 湿原, 地下水位GET PDF=02/0204-39.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.460-461 , 2002発表番号 4-41A variety of plants and coverage in the submerged paddy fieldsTakeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]湛水管理水田における植生と被度の変化○谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]湛水管理を行っている試験圃場の植生と被度の変化について検討した。自然発生した植生については、コナギ、イヌホタルイ、シズイ、タマガヤツリなどが優占種となった。植え付けした水生植物について、抽水植物は被度2(調査区の1/10〜1/4)、浮葉植物は被度1(調査区の1/10以下で、個体数が少ない、または調査区の1/20以下で個体数の多い)を植え付け初年に確保できた種が、次年以降も生育する可能性の高いことがわかった。Keyword: 水田, 植生, 被度GET PDF=02/0204-41.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.462-463 , 2002発表番号 4-42Cutting Slope protection using vegetation for farm roadsHisaki Nagai [Aguriculture Forestry Fishieries Commerce and Industey Section]農道事業における切土法面の植生保護について○永井 久喜 [三重県農林水産商工部]公共工事を行なう際、景観や環境に配慮した工事を行なうことが重要になっている。その為道路工における切土法面保護も植生工を選択することが三重県全体でとりくんでいる住民満足度の向上を満たす工法である。そこで今回はこれまで施工した植生工の中でも植生基材吹付工についての経年変化による植生の変化や植生環境の大きな要因である法面方位別植生状況に絞って調査を行い今後植生工を考える上での一助となるよう報告する。Keyword: 緑地, 環境保全, 現場報告GET PDF=02/0204-42.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.464-465 , 2002発表番号 4-43Status of Tree Growth on Rock Slope Satoko Koishi [NagoyaOffice,Gifu Zohen Co.,Ltd]Taketo Hamada [NagoyaOffice,Taisei Co.,Ltd.]Ryoji Okawara [TechnologyCenter,Taisei Co.,Ltd.]岩盤斜面における樹木生育調査○小石 聖子 [蟯阜造園名古屋支店]濱田 武人 [大成建設衞掌轍飴拇]大川原 良治 [大成建設蟲蚕僖札鵐拭]自然界を見れば凹凸の岩盤急斜面で、樹木はごく普通に存続している。ならば、法面造成を自然界の法面同様の凹凸にすれば、同様な植生が復元できるはずであるが、斜面安定技術として進歩してきた岩盤法面の造成は、平滑な傾斜面造成を永年実施してきた。よって、自然界の凹凸岩盤斜面で生育する樹木の岩着部分を調査することで生育条件の特定を行い、岩盤法面の緑化作業に取り入れ、森林復元緑化技術の開発を図ることを目的とする。Keyword: 緑地, 緑化, 環境保全GET PDF=02/0204-43.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.466-467 , 2002発表番号 4-44Aiming for Coexistence with Nature: Guidelines to Protect Endangered During Maintenance Construction of Reservoirs Katsuhiko Kawabe [Department of Agriculture,Foretry,Fisheries,Commerce and Indystry Mie Prefecture]Hirokazu Shibayama [Department of Agriculture,Foretry,Fisheries,Commerce and Indystry Mie Prefecture]ため池の生きものたちとのふれあいをめざして○川部 克彦 [三重県庁農林水産商工部]柴山 浩一 [三重県庁農林水産商工部]三重県における「環境との調和への配慮」の取り組みとして、希少生物を中心とする生態系の調査及び保護の方法について標準的な手法を定め、希少生物の発見・保護は勿論のこと、一般県民の誤解等による混乱を回避することを目的として、「ため池整備工事に係る希少生物等保全対策指針」を策定しましたので、その趣旨と概要及び具体的な取り組み状況について報告いたします。Keyword: 生態系, -, -GET PDF=02/0204-44.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.468-469 , 2002発表番号 4-45Irrigation reservoirs construction and Its effects on the preservation of scarce local wildlifeYoshiaki Taniguchi [Mie Prefecture]ため池工事における希少生物の保護について○谷口 喜昭 [三重県農林水産商工部]近年、環境保護が全国的に叫ばれる中、農業用ため池改修工事において、事前調査により池内で希少植物が発見されたことから、その保護対策工法の経済面、管理面からの検討、実施計画についての事例報告Keyword: 理想と現実, 痛みを伴うもの, GET PDF=02/0204-45.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.470-471 , 2002発表番号 4-46A Case of Drainage Canal in Consideration of EcosystemHiroyuki ISHIKAWA [Seibu Agriculture and Forestry Office Shizuoka Pref.]生態系に配慮した水路の施工事例○石川 裕之 [静岡県西部農林事務所]改正土地改良法の施行により、環境との調和に配慮した事業実施が原則となった。これにさきがけ、平成5年に県営かんがい排水事業漆島地区では、生態系に配慮した工法を考案し「ザリガニの家」「なまずの家」を施工した。本報告では、その調査から設計、そして施工後6年を経過した後に行ったモニタリング(生態調査)から本工法の評価と、生態系に配慮した工法の設計におけるヒントを示唆する。Keyword: 生態系に配慮した工法, アメリカザリガニ, なまずGET PDF=02/0204-46.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.386-387 , 2002発表番号 4-4Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 1)Itou Tomoaki [Mie Prefecture]Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]Koshna Keni [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering ]固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その1)○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]松浦 司 [三重県北勢県民局]福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]越名 健 [(株)フジタ技術センター]谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修が必要で、かつ底泥土が厚く堆積しその除去も必要な例が多い。そこで、著者らは固化処理した底泥土を築堤土として有効活用できる砕]圧盛土工法を開発してきた。ここではこの工法を三重県鈴鹿市寺家池の拡張工事に適用した事例を紹介するものである。Keyword: ため池, 底泥土, 固化材GET PDF=02/0204-04.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.486-487 , 2002発表番号 4-54Distribution of aquatic life in drainage canals in a consolidated paddy field areaAkira MATSUI [Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences , University of Tsukuba]Masayoshi SATO [Institute of Agricultural and Forest Engeneering , University of Tsukuba]整備済み水田排水路における水生生物の分布に関する研究○松井 明 [筑波大学大学院農学研究科]佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]これまでの圃場整備に対して生物多様性保全の観点から様々な問題指摘がなされており,2001年6月の土地改良法改正を踏まえて,環境との調和に配慮した農業農村整備事業が今後強く求められることになる.しかし,現段階では生物の生態学的な知見が少なく,これらの技術を確立する上で大きな障害となっているのが現状である.本研究では,圃場整備が済んだ水田地区の排水路を取り上げ,魚類および底生動物等の水生生物が種類に応じて幹線排水路,支線排水路および小排水路をどのように利用しているかを,2001年4月〜2002年3月の現地調査に基づいて検討したので報告する.Keyword: 生態系, ビオトープ, 水利用計画GET PDF=02/0204-54.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.490-491 , 2002発表番号 4-56Detachable Fishway for a Paddy Drainage Canal and Improvement of Paddy OutletMinekazu IZUMI [Shiga Purefectur Department of Agriculture and Fisheries Rural Developmennt Division]Norio KUROHASHI [Shiga Purefectur Department of Agriculture and Fisheries Rural Developmennt Division]Seiji UENO [Shiga Purefectur Fisheries Experimental Station]Kenji HATA [National Institute for Rural Engineering]水田排水路の簡易魚道化及び水田排水桝の改良泉 峰一 [滋賀県農政水産部農村整備課]○黒橋 典夫 [滋賀県農政水産部農村整備課]上野 世司 [滋賀県農政水産部水産試験場]端 憲二 [独立行政法人農業工学研究所]平成13年度に実施した、魚類が水田に遡上できる機能を持つ「排水路堰き上げ工」と「水田排水桝」の構造開発結果を報告する。排水路堰き上げ工の実験では、支線排水路を堰き板で階段状に堰き上げ、排水路と水田の水位差の緩和及び生息空間として機能する構造を確立した。水田排水桝の実験では、排水路溝畔内に設置できるコンパクトな水田排水桝の構造を確立した。なお、8月の発表時には平成14年度の調査結果も報告する。Keyword: 魚道, 生態系保全, 水田排水口GET PDF=02/0204-56.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.494-495 , 2002発表番号 4-58Proposal of Test Method of Aquatic Environmental Structure by KillifshTANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]KIRI Hirohide [National Institute for Rural Engineering]メダカを使った水棲環境の生態工法評価法の提案○丹治 肇 [農業工学研究所]中矢 哲郎 [農業工学研究所]桐 博英 [農業工学研究所]環境水路素材の適正を判定するために、水槽、模型水路、現地水路の階層化した試験手法体系を提案した。次に、市販の水槽を用いた標準的な水槽での試験法を具体的に提案した。提案方法は水槽を右左に2分して、メダカを遊泳させ、左右の区間への滞留時間を比較する。片側に試験素材を入れれば選好性が数値評価できる。計測機器としては、市販のVTRが使える。Keyword: in vivo, in vitro, メダカGET PDF=02/0204-58.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.496-497 , 2002発表番号 4-59Effects of Uneven Surfaces and Slope of Concrete Blocks on the Behavior of Small AnimalsYoshiharu Hosokawa [Kitasato university]Hamada Ryota [Kitasato university]Sato Toshiaki [Japan Naturock Co Ltd.]凹凸や傾斜の異なるブロック表面上における小動物行動○細川 吉晴 [北里大学獣医畜産学部]濱田 良太 [北里大学獣医畜産学部]佐藤 俊明 [日本ナチュロック株式会社]河川周辺に生息する小動物を対象に、コンクリートブロック表面の凹凸や傾斜を変えることにより、移動距離や滞在場所にどのような傾向がみられるかを観察した。その結果、ブロックの凹凸が大きくなるにつれ、移動距離が顕著に減少し、傾斜のきつい場合では凹凸がなければその場に留まることができなかった。凹凸の大きいブロックは小動物の生息環境として機能する可能性が高いと考えられる。Keyword: ブロック表面凹凸, 傾斜, 小動物行動GET PDF=02/0204-59.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.388-389 , 2002発表番号 4-5Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 2)Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Itou Tomoaki [Mie Prefecture]Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]Koshna Keni [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering ]固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その2)○福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]松浦 司 [三重県北勢県民局]八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]越名 健 [(株)フジタ技術センター]谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修が必要で、かつ底泥土が厚く堆積しその除去も必要な例が多い。そこで、著者らは固化処理した底泥土を築堤土として有効活用できる砕]圧盛土工法を開発してきた。ここではこの工法を三重県鈴鹿市寺家池の拡張工事に適用した事例を紹介するものである。Keyword: ため池, 底泥土, 固化材GET PDF=02/0204-05.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.390-391 , 2002発表番号 4-6Real time disaster prevention system for earth damShigeru TANI [National institute for rurral engineering]リアルタイムため池防災システム○谷 茂 [独立行政法人農業工学研究所]地震、豪雨によりため池が災害を受けているが、混住化により,下流地域への2次災害の増加が懸念されている。このため,地震時や集中豪雨時のため池被災の可能性を広域的かつリアルタイムに予測することが必要とされている。本報告は、ため池の広域災害をリアルタイムに予測するための、潟Aルタイムため池防災システムqべたものである。Keyword: ため池, 防災, 気象情報GET PDF=02/0204-06.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.394-395 , 2002発表番号 4-8Repair and Reinforcement of Concrete Structures for AgricultureMasaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]農業用コンクリート構造物の補修・補強に関する事例調査○渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]長束 勇 [(独)農業工学研究所]直江 次男 [(独)農業工学研究所]森 充広 [(独)農業工学研究所]農業用コンクリート構造物の機能を適正に維持することを目的として実施された補修・補強工法の事例を収集し,整理した。その結果,構造物に生じている変状及びそれに対する工法についての概要が得られた。Keyword: コンクリート構造物, 補修, 補強GET PDF=02/0204-08.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.520-521 , 2002発表番号 5-10Effect of Crop Growth on Micro-meteorological Environment at Soil SurfaceHARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]YUGE Kozue [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu Univ.]作物生長が土壌面微気象環境に及ぼす影響○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]森 健 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]弓削 こずえ [九州大学大学院生物資源環境科学府]作物の生長が土壌面付近の微気象環境形成に及ぼす影響について,とくに日射エネルギーに着目して検討した.全生育ステージに亘って土壌面の微気象環境を測定した結果,土壌面の微気象環境形成機構が作物群落構造の変化の影響を受けることが示唆された.さらに,シミュレーションモデルを用いて,列状栽培圃場における土壌面日射量分布の推定を行った結果,土壌面日射量は観測地点および畝方位角によって変化することが示された.Keyword: 土壌面蒸発, 日射環境, 作物群落GET PDF=02/0205-10.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.522-523 , 2002発表番号 5-11Microclimate and Temperature of Irrigation Water of Yachida in Samegawa Village, Fukushima PrefectureFUMIO WATANABE [Tokyo University of Agriculture]SATORU TAKAHASHI [Tokyo University of Agriculture]福島県鮫川村における谷地田の微気象と潅漑水温について○渡邉 文雄 [東京農業大学]高橋 悟 [東京農業大学]福島県鮫川村の中山間地域の谷地田について微気象と潅漑水温の調査を実施し、その調査結果から生産環境改善の対策について考察を行った。その結果、標高の高いことが耕作放棄の一因であることを述べた。さらに、本地域の水田では水温上昇のための水管理対策の必要性を示した。Keyword: 谷地田, 潅漑水温, 微気象GET PDF=02/0205-11.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.526-527 , 2002発表番号 5-13Influence of Environmental Factors on Water Flux in the Stem of Tomato Plants Osamu Asai [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]トマト体内の水分動態に及ぼす環境要因について○淺井 修 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部] 本研究では,茎熱収支法を用いてトマトの茎部,果柄,葉柄の3個所の水分動態とトマト果実のひずみ量を測定し,周辺環境がそれらに及ぼす影響について検討を行った。また,非暖房期と暖房期の違いについて検討を行った。その結果,非暖房期の水分動態は日射量に最も影響を受けたが,暖房期では本試験の測定項目とはまったく相互関係がみられなかった。そして果実のひずみ量は日射量よりも気温に影響を受けていた。Keyword: 水分動態, 茎熱収支法, 果実のひずみ量GET PDF=02/0205-13.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.538-539 , 2002発表番号 5-19Experimental study of Sunflower Response to Water-Slat Stress in Saline SoilHaibin Shi [Faculty of Environment Science and Engineering, Okayama Univ. Inner Mongolia Agriculture University , China]Takeo_Akae [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]Dong Kong [Inner Mongolia Agriculture University , China]Yaxin Chen [Inner Mongolia Agriculture University , China]Zhanmin Wei [Inner Mongolia Agriculture University , China]塩類土壌の水分・塩分ストレスへのヒマワリの応答に関する実験的研究○史 海濱 [岡山大学環境理工学部中国内蒙古農業大学]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]孔 東 [中国内蒙古農業大学]陳 亜新 [中国内蒙古農業大学]魏 占民 [中国内蒙古農業大学] 節水灌漑を迫られいる河套灌区において、土壌塩分濃度と水分量をそれぞれ4段階に管理して,ポット試験および野外試験を行い,油ヒマワリの発芽,生育,収量への塩・水分ストレスの影響を検討した。発芽率と初期成育には土壌塩分濃度が高いと大きな障害が発生し,発芽期の灌漑は生育障害を与えた。中程度以上の塩分ストレスは収量を42%減少させたが,水分ストレスのみによる収量低下は20%程度にとどまった。Keyword: 塩類土, 水分・塩分 ストレス, 節水灌漑GET PDF=02/0205-19.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.502-503 , 2002発表番号 5-1Effectiveness the organic mulch in the tropical monsoon region Hiroki Ueyama [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]熱帯モンスーン地域における有機物マルチの有効性○植山 浩樹 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部] 本研究では、熱帯モンスーン地域で栽培されるパイナップル圃場において、有機物マルチが土壌水分や地温、そして土壌の有機物含有量に与える影響について検討を行った。その結果、散水灌漑下では黒色ビニールマルチよりも有機物マルチの方が、高い土壌水分量であった。また、使用する有機物資材によって、地温に対する影響が異なることが分かった。Keyword: 有機物マルチ, 土壌水分, 地温GET PDF=02/0205-01.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.546-547 , 2002発表番号 5-23Proposal for Improvement of Water Distribution in Pipeline Systems in Cold Regionkazuhiko HASAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]寒冷地水田パイプラインの配水管理改善の提案○長谷川 和彦 [北海道開発土木研究所]中村 和正 [北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [北海道開発土木研究所] 冷害対策を意識した水管理がなされる北海道の水田管水路では、5月下旬〜7月下旬の生育初期に、早朝に極めて大きな水需要が発生し、送配水管理の障害となる。送配水の改善のためには、水需要の夜間への誘導による早朝の需要ピークの緩和が必要である。本報では、自動給水栓を導入すれば給水栓管理労力の増大を伴わないで夜間取水が可能になり、水需要ピークの緩和にとって有効であることをシミュレーションを用いて提案した。Keyword: 用水管理, 水田灌漑, パイプラインGET PDF=02/0205-23.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.550-551 , 2002発表番号 5-25A Case Study on Reaction of a Water Management Organization to an Incentive to Save Water Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]Naoya Fujimotyo [National Institute for Rural Engineering]Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]節水インセンティブへの用水管理組織の対応に関する事例研究○友正 達美 [農業工学研究所]藤本 直也 [農業工学研究所]吉村 亜希子 [農業工学研究所]農業用水価格について、潅漑ブロックを単位とした従量制課金によって節水インセンティブを導入している地区を対象に、節水の効果、及び効果発現と用水管理組織の関係について検討した。その結果、(1)従量制によるインセンティブは一定の節水効果を持つが、(2)その効果の発現は、潅漑ブロックへのインセンティブを集落内水利組合間の競争的節水へと転化するような、用水組織の特徴に基づいていることが分かった。Keyword: 農業用水, 用水管理組織, 水価格GET PDF=02/0205-25.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.552-553 , 2002発表番号 5-26Irrigation strategy framework model and guidelines for smallholder irrigation- Irrigation development in Zambia (III)- [Gradutate school of agriculture and biological sciences]Takao Nakagiri [Gradutate school of agriculture and biological sciences]Haruhiko Horino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]Yoshihiko Ogino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]灌漑普及のための枠組みモデルと小規模灌漑の指針−ザンビアにおける灌漑の普及(掘法○Barnabas M. Mulenga [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]ザンビアの農村域に住む80%以上の人々は農業に大きく依存して生活しており、干ばつの緩和や安定的な作物生産のために灌漑が欠かせない。現在、小規模灌漑の持続的な発展は、社会的な制度の不備、市場の制限、適切な灌漑を含む耕作技術の欠如により大きな制約を受けている。ここでは制度的、農業生態的、持続的な視点から灌漑技術を見つめ、安定な作物生産に寄与する生産性の高い灌漑農業のための最適なモデル設計を検討した。Keyword: ザンビア, 小規模灌漑, 灌漑区GET PDF=02/0205-26.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.554-555 , 2002発表番号 5-27Study on storage operation method of Kinda dam in the Panlaung river basin, Upper BurmaDaisuke Hayashi [Graduate school of Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Aung Win Swe [Myanmar Irrigation Department]上ビルマ・パンラウン川水系におけるキンダーダムの貯水運用方法に関する研究○林 大介 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]アゥン ウィン スゥエ [ミャンマー灌漑局]上ビルマ・パンラウン川水系のキンダーダムでは、前年雨季の流入量を翌年の乾季・雨季の灌漑補給水に利用するという、単年貯留型になっている。この場合、平年より降雨が少ない年は十分ダムに水がたまらず、実灌漑面積の経年変化が大きい。そこで本研究は、キンダーダムの灌漑運用方法の実態を把握、問題点を明らかにするとともに、流入量の効率的な利用のための経年貯留方式のダム貯水運用方法を確立することを目的とする。Keyword: Storage operation, Upper Burma, GET PDF=02/0205-27.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.558-559 , 2002発表番号 5-29Modelling of Irrigation Water Movement in a Distributed Runoff ModelMohammed ABDULLAHI [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]Hiroyuki MATSUI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]分布型流出モデルにおける灌漑用水のモデル化○Mohammed ABDULLAHI [東京農工大学大学院連合農学研究科]松井 宏之 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]ケニア中央に位置するティバ川流域では、農業水利の増加に伴い数々の問題が生じている。そこで、灌漑が流域水循環に及ぼす影響を検討しうる分布型流出モデルの基礎モデル(灌漑を除く部分)を開発し、検証を行った。その結果、灌漑地区の上部に位置する流量観測点で、高い流況再現性を示した。今回は、未開発であった灌漑部分をモデルに加えることにより、灌漑地区全体における再現性の向上を目的として、その手法を提案した。Keyword: Paddy Irrigation system, Distributed runoff model, KenyaGET PDF=02/0205-29.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.562-563 , 2002発表番号 5-31Evaluating Performance of Pipe Drain by Groundwater Level and Pipe Flow RateTakashi INOUE [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]Masahiko KIUCHI [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]地下水位と暗渠流出量による暗渠の機能評価井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]○木内 正彦 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科] 暗渠の機能・効果を評価する簡便かつ客観的な手法が求められている。そこで暗渠の排水機能に焦点を絞って、その指標化を試みた。一様勾配の傾斜牧草畑で降雨、暗渠流出量、地下水位について連続調査を行った。暗渠流出量と地下水位の関係をプロットし、回帰直線の分布と傾き、切片の値から、暗渠の排水機能を指標化できる。同一の暗渠に対して長期間調査をすれば、排水機能の経年変化を評価することにも適用できよう。Keyword: 暗渠の機能評価, 暗渠流出量, 地下水位GET PDF=02/0205-31.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.564-565 , 2002発表番号 5-32Ancient Irrigation System at Katabe Relics in Mie PrefectureSyuuitirou Matumoto [Arrow consultant Co. ]Masafumi TANAKA [Fac. Bioresources ,Mie Univ.]三重県片部遺跡にみる古代農業水利○松本 宗一朗 [アローコンサルタント株式会社]田中 雅史 [三重大学生物資源学部]三重県嬉野町において発掘された片部遺跡および貝蔵遺跡の水利施設について農業水利的な視点から検討したものである.地理情報システムの手法を用いて同遺跡の取水源を特定し、現存する取水地点から取水していたが、水路は自然河川であることを検証した.水路遺構について検討し、この施設がかんがい用水を貯留し、流向、流勢などの一連の調整をおこなう施設であることを考察した.Keyword: GIS, 農業水利, GET PDF=02/0205-32.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.566-567 , 2002発表番号 5-33Evaluation of Deteriorated Agricultural Pipeline(機法Method of Evaluation for Agricultural Pipeline Function−NAWA Norio [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office]SONODA Kazuki [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office , Kagoshima Branch Office]IWATA Hirofumi [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]老朽化パイプラインの施設機能評価(機法欖貧施設の機能評価−○名和 規夫 [南部九州土地改良調査管理事務所]園田 和記 [南部九州土地改良調査管理事務所鹿児島支所]岩田 博文 [株式会社日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [株式会社日本水工コンサルタント] 本報は,鹿児島県笠野原地区の幹線水路を対象とする機能評価を行なう際に検討した「管路施設の機能調査評価(案)」の概要について報告する。評価(案)を運用する上での課題として,本評価(案)は1水理ユニット内の同一管種・管径を前提として作成したが,管種・管径が混在する場合や,調査内容,個所,期間等が制限される場合には基本的な考え方を踏襲した上で,調査地区に合った適用指針が必要となることが明らかになった。Keyword: 笠野原地区, 老朽化パイプライン, 管路施設の機能調査評価GET PDF=02/0205-33.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.568-569 , 2002発表番号 5-34Evaluation of Deteriorated Agricultural Pipeline(供法A Case Study of Kasanohara District , Kanoya City in Kagoshima Prefecture −NAWA Norio [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office]SONODA Kazuki [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office , Kagoshima Branch Office]IWATA Hirofumi [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]老朽化パイプラインの施設機能評価(供法歇児島県笠野原地区の調査事例−名和 規夫 [南部九州土地改良調査管理事務所]園田 和記 [南部九州土地改良調査管理事務所鹿児島支所]岩田 博文 [株式会社日本水工コンサルタント]○鈴木 哲也 [株式会社日本水工コンサルタント] 本報は,鹿児島県笠野原地区の幹線水路を対象とする機能評価を行なう際に検討した「管路施設の機能調査評価(案)」の概要について報告する。評価(案)を運用する上での課題として,本評価(案)は1水理ユニット内の同一管種・管径を前提として作成したが,管種・管径が混在する場合や,調査内容,個所,期間等が制限される場合には基本的な考え方を踏襲した上で,調査地区に合った適用指針が必要となることが明らかになった。Keyword: 笠野原地区, 老朽化パイプライン, 管路施設の機能調査評価GET PDF=02/0205-34.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.572-573 , 2002発表番号 5-36Landscape Effect of Dams' Coloring Assessed with CG and QuestionaireRiota Nakamura [Nihon University]Hiroshi Tsuji [Nihon University]Masao Aoki [Nihon University]CGとアンケートによるダム着色の景観効果の予測○中村 良太 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]ダムなどの水利構造物に着色することにより、印象がどう変わるかを探る。12人の調査者を選定し、それぞれの方法でダムの写真をコンピュータ処理させ、色彩環より選定した8色に白・黒を含めて10色にダムを着色した絵を作らせた。これらの絵を約 100 人の被験者に見せ、アンケートを行った。結果は、概してダムの色は明るい感じの寒色が好まれ、暗い感じの暖色がきらわれる傾向が明らかであった。Keyword: ダム, 景観, 色彩GET PDF=02/0205-36.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.574-575 , 2002発表番号 5-37Estimation of soil loss and soil conservation effect in grobal scaleShigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]Masato Fukumoto [National Institute for Rural Engineering]Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]畑地における土壌流亡推定と抑制効果の広域評価○小川 茂男 [(独)農業工学研究所]福本 昌人 [(独)農業工学研究所]島 武男 [(独)農業工学研究所]畑地における土壌流亡量と抑制効果について,広域に推定,評価する手法について検討した。ここではUSLEを用いて全国を対象に推定する手法を検討した。6係数のうち,R,K値は全国展開が可能であり,LS値についても50mメッシュDEMと圃場区画データを組み合わせる方法とした。C,P値については過去のデータと現地調査に求める方法とした。ここで提案した方法で広域を推定し,推定結果の検証を行う予定である。Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 環境保全GET PDF=02/0205-37.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.580-581 , 2002発表番号 5-40The water reduction effect of the sodium soil by artificial zeoliteAritsune Yuya [Arid Land Reseach Center Tottori University]Tahei Yamamoto [Arid Land Reseach Center Tottori University]Mitsuhiro Inoue [Arid Land Reseach Center Tottori University]Mina Yamada [Arid Land Reseach Center Tottori University]人工ゼオライトによるナトリウム土壌の水食軽減効果○祐谷 有恒 [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]山田 美奈 [鳥取大学乾燥地研究センター]人工的に作成したナトリウム土壌に,Ca型人工ゼオライトを混入し降雨実験及び団分析実験を試みた。その結果,表面流出水量及び流亡土量が減少した。また,土壌団粒の分散が減少した。これは,人工ゼオライトが土壌中のナトリウムイオンを吸着したために,土壌団粒の分散が減少し,透水性がよくなった。ゆえに水食が軽減されたと考えられる。Keyword: 土壌侵食, , GET PDF=02/0205-40.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.584-585 , 2002発表番号 5-42Drainnage and Irrigation rapid technique on paddy field surface with micro-slopeKousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Youichi SETOGUCHI [Kagoshima Prefectural Government]Kenichi ONODERA [Iwate Prefecture Agricultural Reseach Center]田面の緩傾斜化による排水及び潅水の迅速化技術○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]瀬戸口 洋一 [鹿児島県庁]小野寺 健一 [岩手県農業研究センター]水田での麦・大豆の栽培といった汎用化の阻害要因として,湿害や旱魃害が上げられる.そこで田面に緩傾斜を施すことで,それらの問題を緩和できるのではないかと考え,排水及び潅水試験によりその効果を分析した.その結果,潅水にかかる時間及び用水量は縮減し,明渠を設けることによって傾斜化の効果が発現することが分かった.排水においても同様に時間が縮減された.また,傾斜化による表土浸食への影響はみられなかった.Keyword: 田面の緩傾斜化, 排水及び潅水, 表土侵食GET PDF=02/0205-42.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.588-589 , 2002発表番号 5-44The effect of underdrain drainage of which the suction action is obtained by connecting water absorption conduit in collecting drainTakahiro Abe [Niigata Prefecture Federation of Land Improvement Association]Taturu Syoji [Nippon Hodo co.]Koji Komamura [Department of Agricultural Land,Niigata Prefecture]Toshiro Nakano [Faculty of Agricalture,Niigata University]サクション作用を付与した暗渠排水効果○阿部 孝弘 [新潟県土地改良事業団体連合会]庄司 立 [日本舗道株式会社]駒村 幸司 [新潟県農地部]中野 俊郎 [新潟大学農学部] 50年前に施工された集水渠に疎水材に籾殻を用いた暗渠を連結すると、集水渠が満流することと集水渠出口が排水路水面下に出て排水路水位が暗渠より約20cm低いために、暗渠にサクション作用が働き、間断灌漑期後半から作土層と耕盤層に大きな負圧が作用することが判った。また、暗渠終端に開閉コックを取り付けて閉塞状態の暗渠排水量とを比較すると、大気開放状態の方が2倍の排水強度であることが判った。Keyword: サクション, 暗渠, 汎用化水田GET PDF=02/0205-44.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.594-595 , 2002発表番号 5-47Function of Natural Voltage Regulation with Carbon ProductYoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering] [National Institute for Rural Engineering] [National Institute for Rural Engineering]炭化物による自然電位調整機能の解明○凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]炭化物には自然電位を調整することが期待できる。しかし、どのような炭化物でどのような機構で電位が変化するのかは解明されていない。圃場に各種の炭化物を埋設した直上で自然電位を測定した。その結果、以下のことが解明された。1)自然電位と土壌水分(張力)は密接な関係が見られた。2)ケナフ及び間伐材を材料とした炭化物についてはブランク(掘削のみの比較区)及び他の炭化物とは異なる特異な自然電位を示した。Keyword: 土層改良, 炭化物, 自然電位GET PDF=02/0205-47.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.512-513 , 2002発表番号 5-6Investigation of water use in upland areaYukiko Sumi [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]畑地帯の地区レベルにおける水利用実態○墨 由希子 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部] 本研究では,ファームポンドに水位計を設置し使用水量を測定することで、畑地における水需要に影響を与えると考えられる要因について検討した。月毎の使用水量は、作付け作物及び栽培土壌により異なっていた。施設栽培や砂地における栽培では、通常の栽培方法より多量の潅水が必要であることが分かった。また、作付け率が低い時期でも使用水量がそれほど減少していないことが明らかになった。Keyword: 使用水量, 施設栽培, 土性GET PDF=02/0205-06.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.514-515 , 2002発表番号 5-7Water Flow and Solute Transport to Tile Drains in Upland FieldsAbenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]○Abenney Mickson [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]農用地においては適切な水分管理が重要であり、湿潤なわが国では、特に梅雨、秋雨時においては排水の必要性が高い。一方、近年、特に硝酸態窒素を中心に、農用地からの排水負荷が問題となっている。これらの対策のためにも農用地における水分、溶質移動を解明する必要がある。本研究では、暗渠を用いることを想定し、モデル試験及びモデルを用いて畑の水分と溶質移動機構を解明するものである。Keyword: 圃場排水, 水分,溶質移動, GET PDF=02/0205-07.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2002発表番号 6-11The Systems of Green Tourism Activity under the Leadership of Rural People in Motegi Town Eisuke TAMURA [Graduate School of Agri., Ibaraki Univ.]Masao MAKIYAMA [Ibaraki Universituy]栃木県茂木町における住民主導の五悵歛椅殉・鞫g○田村 英介 [茨城大学大学院農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学]02/0206-11.pdfKeyword: 五悵歛椅殉=:住民主導, 行政支援, 住民主導の五悵cーリズム(GT)の動きが出ている。本研究は,茂木町の住民主導のGT活動を事例に,運営のための条件と行政支援のあり方を検討する。茂木町の行政は,支援がある活動段階から支援の無い地元住民による活動の段階に移行する事を目標に挙げている。そのためには,住民が運営体制を整えるための時間と,行政が住民の成長段階や地区の条件に合わせて,段階的に支援を減らしていく。GET PDF=628-629 農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.632-633 , 2002発表番号 6-13Correlation of pupil population in Shuraku and outdoor children's play in the depopulation area 〜Case study in Kawakami village〜Daisuke_FURUKAWA [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]Yohei_SATO [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]過疎地域における集落別児童数と外遊びとの相関〜山村地域奈良県川上村を事例として〜○古川 大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]農山村部の子どもの外遊びの減少は,過疎化が原因であるか信憑性を追求する。方法は,放課後子どもが留まる集落に着目し,集落ごとに遊びの頻度を把握し,それと集落の人数と相関があるか検証する。その結果,自然遊びの頻度は集落の子どもの数と負の相関があった。人数の多い集落は自然系の遊びが少なく,少数の集落は自然系の遊びが多い。これは,普段の生活において都市的な生活の視点頻度と関係があると推測される。Keyword: 遊び, 過疎化, 集落GET PDF=02/0206-13.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.638-639 , 2002発表番号 6-16The method to evaluate the order degree of land use in case of Miyata irrigation areaAkihiko Harayama [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]Matuhiro Maruyama [Hokuriku Regional Agricultual Administration Office Shinanogawa River Agricultural Water Survey Office]Hisashi Takeichi [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]土地利用の秩序度の評価方法について−宮田用水地区○原山 昭彦 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]丸山 松廣 [北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]武市 久 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所] 土地利用の秩序度(または無秩序度)の評価は、地域計画等の策定においてその重要性が認識されているが、これを数値化するなど客観的に評価する手法は開発されていない。現状では視覚的な表現による把握が主であり、この方法では個々人の主観に左右されやすい。そこで、土地利用の秩序度を客観的に評価する方法を考案し、宮田用水地区をモデルに試行した。今回は、画像工学、地理学、都市計画などの分野で別の目的に使われている手法を秩序度の評価に適用し、その妥当性を確認した。今後、このような手法の確立により最適な地域計画の策定に寄与するものと思われる。Keyword: 土地利用, 秩序度, 宮田用水GET PDF=02/0206-16.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.640-641 , 2002発表番号 6-17The Land Consolidation of Fukakusa District in Awaji Island after Hanshin Awaji Great Earthquake DisasterNobuhisa YAMADA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuo MORISHITA [ Fac. of eng, Kagawa Univ.]Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]淡路島・深草地区における震災後の圃場整備−阪神W路大震災による農村環境の変化と対応(10)−○山田 修久 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]森下 一男 [香川大学工学部]内川 義行 [信州大学農学部]淡路島・深草地区では、明治期以前から続く、番水を伴う配水慣行による用水管理の軽減と地区内道路の拡幅を主目的に、阪神・淡路大震災発生以前から圃場整備の導入が検討されていた。震災はこれを一時中断させたものの、農家はその影響とこれへの対応を通じ、整備への意向を変化させ、導入が決定された。本報告では、その経過と、そこで求められた整備内容を検討し、導入された整備の技術上の問題点についてのべた。Keyword: 圃場整備, 阪神W路大震災, ため池地域GET PDF=02/0206-17.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.642-643 , 2002発表番号 6-18Paddling Work in Autumn on Maki, NiigataYoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuo WATANABE [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]新潟県東頸城郡牧村の秋代かき作業の実態 −地すべり地域の水田における維持管理−○内川 義行 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]渡辺 一生 [信州大学農学部]新潟県東頸城郡の傾斜地水田では,一般に春おこなわれる代かき作業が,秋の収穫直後に実施されることが多い。これにより表面水の地下浸透が抑制され,畦畔崩壊や地すべりの災害発生に役立つともいわれ,注目される。この秋代かき作業の実態を同郡牧村の2集落で調査した。その結果,集落間で実施に差があること,村内で見られる小型ブルドーザによる作業方法について明らかにした。また,この作業の実施される背景について考察した。Keyword: 傾斜地水田, 地すべり地域, 秋代かきGET PDF=02/0206-18.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.608-609 , 2002発表番号 6-1A Stydy on People's Participation and Decision Making for Rural Park PlanningTakashi OBA [Hasama Industries Development Office]Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]農村公園計画策定における住民参加と意思決定に関する基礎研究○大場 喬 [宮城県迫産業振興事務所]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部] 本研究では、計画案策定への住民参加と住民による計画案の意思決定の視点から、事業への住民の主体的な参加を可能とする公園整備プロセスの構築を試みた。事例調査により、2公園の整備プロセス、住民の公園評価を把握した。その結果、公園規模の大小による参加形態の違い、住民と市民の役割、計画の意思決定手法が分かり、主体的住民参加を可能とする公園整備プロセスの1つのタイプを構築することができた。Keyword: 農村公園, 住民参加, 意思決定GET PDF=02/0206-01.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.650-651 , 2002発表番号 6-22Reality of Landscape and Biotop Conservation in the Isawa-Nanbu Farmland Consolidation ProjectHIROTA Junichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]FUJISAKI Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]国営農地再編整備事業いさわ南部地区における環境配慮の実際と課題○広田 純一 [岩手大学農学部]藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]700haの水田圃場整備を内容とする国営農地再編整備事業いさわ南部地区(岩手県胆沢町)は,計画段階から景観と自然生態系保全への配慮を行ってきており,この種の取り組みの先進事例の一つとして注目を集めている。本稿では,計画段階より本地区に関わってきた立場から,いさわ南部地区における環境配慮の経過と,計画から実施の各段階での具体的な配慮内容を紹介するとともに,取り組みの過程を通じて明らかになった課題を報告する。Keyword: 圃場整備, 生態系保全, 景観保全GET PDF=02/0206-22.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.654-655 , 2002発表番号 6-24Land-use management for preserving the landscape of Shugakuin Imperial VillaTomoko TAKAHASHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]修学院離宮景観保全のための農地利用管理の方策○高橋 知子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]修学院離宮では周囲の田畑が景観の重要な構成要素である.本研究では,農業生産の場としての利用を通じ将来にわたり景観要素として良好な状態を維持するための対策を提案する.小規模経営で農業従事者が高齢の農家が多く,基盤条件が不利であるため,農家の負担を軽減する必要がある.また,農家だけでは管理しきれない農地については,離宮特有の制約条件等を考慮に入れ,実際に各地で採用されている農地管理方法を比較検討する.Keyword: 農地管理, 景観, GET PDF=02/0206-24.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.656-657 , 2002発表番号 6-25Sustainable land-use management for preserving traditional landscape in the case of Shirakawa villageEmi Yasuda [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]白川村合掌造り集落景観保全のための農地利用管理○安田 絵美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]岐阜県白川村荻町集落は水田を主体とした農山村景観の価値が世界的に広く認められた集落である。しかしながら遊休農地の増加等に伴い、景観の質の低下が起こっており,農地管理方法が問題となっている。本研究では荻町集落の景観を維持することを目的とし、自然地理的条件の定量化、及びこれまでに行われた遊休農地化問題への取組の検討から、農業の持続を困難にしている要因の明確化と今後の農地管理方策の検討を行っている。Keyword: 農山村景観, 農地管理, 遊休農地GET PDF=02/0206-25.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.658-659 , 2002発表番号 6-26The Landscape Evaluation of Agricultual RoadKen Taniguchi [Graduate course of Agriculture ,Hirosaki University]Daisuke Katoh [Faculty of Agriculture and Science ,Hirosaki University]農道景観の評価に関する研究○加藤 大扶 [弘前大学農学部農学研究科]谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]農道は直接農業に関わる機能のほかに、地域住民の重要なライフラインである。また、近年では観光客が農村を訪れ、その景観を楽しむ姿が見られるようになってきた。従って、自然環境の保全は勿論のこと、農村景観のアメニティを高めていくことが求められる。本研究では、農道からの景観に着目し、人がどのように景観を把握し評価しているのかについて解析し、景観の保全や良好な景観の創出の手法についての研究を目的とする。Keyword: 農道景観, , GET PDF=02/0206-26.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.660-661 , 2002発表番号 6-27A survey on landscape evaluation of drainage facilities constructed in agricultural area around cityShigeki Ogake [Graduate school of science and technology Niigata University]Toshiiro Morii [Faculty of agriculture Niigata University]都市近郊農業地帯における既設排水機場の景観評価調査○大懸 重樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]森井 俊広 [新潟大学農学部]新潟平野の低平輪中型という特徴的な地形に,数多く建設された排水機場の景観評価調査を行う.この地域では排水機場が欠かすことのできない存在となっており,地域住民と学生の心理的評価の相違を因子分析によって調べ,また重回帰分析により好ましさを予測した.因子分析では,因子構造・評価特性に世代や生活環境による違いが見られ,また重回帰分析の結果から,排水機場の好みに関して共通性が見られることも分かった.Keyword: 景観評価, 既設排水機場, SD法GET PDF=02/0206-27.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.610-611 , 2002発表番号 6-2The condition of resident's participation for the maintenance of flower beds by neighborhood committeeToshihiro Hattori [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]Toshiyuki Imai [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]Hiroshi Kobayashi [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]町内会による花壇整備への住民の参加状況○服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]小林 裕志 [北里大学獣医畜産学部]花壇整備にどのような住民が参加しているかを明らかにするために,アンケート調査を実施した。花壇の整備によく参加しているのは居住歴が長く,花壇の近くで生活している人たちである。いつも参加している人たちの参加理由は町内がきれいになるといよいからと町内会の活動だからで,前向きな回答をしているのはいつも参加している人たちの特徴である。また,現在参加している人たちは今後の参加意向も高い。Keyword: 住民参加, 町内会, 花壇整備GET PDF=02/0206-02.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.666-667 , 2002発表番号 6-30A study on the influence range of the rural park in view of the residents' evaluation and usage: an approach with using the CV model and the gravity modelYoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]住民評価と利用状況からみた農村親水公園の受益範囲に関する研究− CVモデルとグラビティ・モデルによる分析 −○國光 洋二 [農業工学研究所]本研究は、地域用水環境整備事業による親水公園の計画手法の高度化を目指し、仮想状況評価(CV)モデル及びグラビティモデルに依拠する離散選択モデルを用いて親水公園の空間的な受益範囲を分析することを目的とする。整備が終わった親水公園周辺の住民に対するアンケート調査データを基に分析した結果、住民評価と公園利用が正の因果関係で定式化できること、受益範囲は親水公園を中心に概ね5km圏内であることが分かった。Keyword: 親水公園, 受益範囲, 離散選択モデルGET PDF=02/0206-30.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.668-669 , 2002発表番号 6-31Soil Colors as Local Color Indexes-North & Middle Part of Mie-Ohno Ken [Faculty of Bioresources, Mie University]Tadaaki Inagaki [Faculty of Bioresources, Mie University]地域色の指標としての表土の色ー三重県北中部の例ー○大野 研 [三重大学生物資源学部]稲垣 匡顕 [三重大学生物資源学部]よりよい地域づくりを行う際に、地域の色(土、空、海、森などの色)を大切にすることは重要である。すなわち、地域の色は、環境と調和した地域を設計するためには欠かすことができない要因である。そして地域の土の色を知ることは、地域環境設計の重要な基礎資料となる。そこで、比較的山間部の三重県北中部の各地域の土の色を調べ、その傾向を解析し、今後の地域づくりにおける指標の1つとなることを目指した。Keyword: 環境保全, ビオトープ, 農地景観GET PDF=02/0206-31.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.674-675 , 2002発表番号 6-34Actual Conditions and Revitalization of Existing Irrigation Ponds after New Pipeline Systems-The Case of KISOGAWA UGAN Irrigaton District, Gifu Prefecture-Yasuo Matsumoto [Faculty of Agriculture, Gifu University]Yasunari Miyake [Himeji Institute of Technology, School of Humanities for Environmental Policy and Technology]水利再編に伴う既存ため池の現状と利活用構想-木曽川右岸用水地域を対象として-○松本 康夫 [岐阜大学農学部]三宅 康成 [姫路工業大学環境人間学部]農業用水の管路化に伴って,引き継がれてきた既存施設の維持管理に新たな課題が生じている。木曽川右岸用水の既存ため池を対象に,立地環境等の現地調査と管理者の意向調査を実施し,ため池の利用形態を類型化して今後の利活用にあたっての基本方針を検討した。ため池は3類型に区分でき,用水とため池の「関わり」を伝承する「学習機能」を重視しながら維持管理体制を維持強化する利活用構想を提起した。Keyword: 水利再編, ため池, 利活用構想GET PDF=02/0206-34.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.678-679 , 2002発表番号 6-36Irrigation Water Use Management in Fukuokazeki Land Improvement DistrictYukio Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]福岡堰土地改良区における農業用水利用管理に関する研究○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]本研究では、これまで明らかにされてこなかった土地改良区内部の農業用水利用管理がどのようなシステムで行われているかを、福岡堰土地改良区の事例を元に明らかにした。調査を進める際に「水利用の公正さ」に着目し、いかにして公正な水配分が行われうるかという考察を行った。管理は水路の規模レベルに応じて土地改良区、集落連合、集落、農家による分業が行われていることがわかった。Keyword: 公正な水配分, 土地改良区, GET PDF=02/0206-36.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.680-681 , 2002発表番号 6-37How to obtain sustainable revenue for OM cost of LIDsMasami OKAMOTO [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Atsushi ISHII [ Faculty of Bioresource, Mie University]土地改良区の経常維持管理費の安定的確保○岡本 雅美 [日本大学生物資源科学部]石井 敦 [三重大学生物資源学部]土地改良区の経営難の一因である経常維持管理費の安定的確保には、公的補助や施設利用料ではなくて、現在の法的行政的社会的状況のなかで当面実現可能な土地改良法の「市町村協議」条文を活用した市町村の管理費負担が望ましいことをあきらかにし、最近の成功事例における分担額算定の方法を示した。Keyword: 土地改良区, 維持管理費, 市町村協議GET PDF=02/0206-37.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.686-687 , 2002発表番号 6-40Characteristics of agricultural settlements with different forms of cultivated fieldHoihoon CHUNG [Graduated school of Hokkkaido University]Masao Yazawa [Graduated school of Hokkkaido University]耕地利用形態の異なる中山間農業集落の特性○鄭 会勳 [北海道大学大学院農学研究科]矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]中山間地域市町村では、集落の立地条件に加え、耕地面積の動態についても差異が生じることが予想される。本研究では、農業地域類型区分では山間農業地域に属する北海道仁木町を事例に、主要な耕地利用形態が異なる集落の耕地条件を明らかにするとともに、近年の農家減少率および耕地増減率との関係について考察を行った結果、水田集落(以下A)は農家減少率が高くても耕地が増加している集落があるが、樹園地集落(以下B)では耕地が減少しているにも関わらず農家減少率は前者よりも小さい傾向があった。耕地増加の要因として、Aでは標高の大小、Bでは耕地率と標高が関与しており、農家減少率については標高、傾斜3度未満耕地率が関与していた。Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 農業集落GET PDF=02/0206-40.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.690-691 , 2002発表番号 6-42Decaying Process of Animal Wastes Composts Using Microorganism Yoichi ITO [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]Eiichi KOHNO [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]Osamu IIZUKA [Junior College, Nihon University ]微生物利用による家畜ふん尿堆肥の腐熟過程について○伊藤 洋一 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]飯塚 統 [日本大学短期大学部]本研究では、微生物を利用して有機質廃棄物資材を堆肥化するにあたっての基礎資料を得るために、家畜ふん尿堆肥の腐熟過程における品温、水分、全炭素および全窒素の変化を把握した。その結果、微生物が難分解性物質を分解するため、堆積期間は長くなるが、より完熟堆肥に近づき、水分は通常の堆肥化の最適水分(60〜65%)より低くても微生物が活動したといえる。また、全窒素の割合が高くなるので、施用効果も期待できる。Keyword: 循環型社会, 家畜ふん尿, 微生物GET PDF=02/0206-42.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.692-693 , 2002発表番号 6-43A Development of the Compost Demand Forecasting Method usign Contigent Valuation MethodHideo Aizaki [National Institute for Rural Engineering]Naoyuki Yamamoto [National Agricultural Research Center]CVMによる堆肥需要予測手法の開発○合崎 英男 [農業工学研究所]山本 直之 [中央農業総合研究センター]家畜ふん尿等の堆肥化施設(堆肥センター等)を設置,あるいは管理運営する際には堆肥の需要予測がきわめて重要となるが,これまでは堆肥の供給面に注目した研究が多く,需要分析(特に需要予測)を取り上げた研究は極めて少なかった。そこで本報告では,堆肥の価格および利便性と需要との関係に注目した上で,CVMを用いて耕種農家の堆肥需要量を予測する手法を開発し,茨城県稲敷郡東町において適用した。Keyword: 堆肥, 需要予測, GET PDF=02/0206-43.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.694-695 , 2002発表番号 6-44Features of Bio-gas Plant in Rural Area composed of Daily Farming and Upland AgricultureMakoto Miyakawa [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Yoshiaki Hideshima [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Kazumasa Nakamura [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Masanori Ofuka [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Nakayama Hironori [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]酪農・畑作混合地域に設けたバイオガス施設の稼働状況○宮川 真 [(独)北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]大深 正 [(独)北海道開発土木研究所]中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]北海道の湧別町に乳牛スラリーを原料とするバイオガスプラントを建設し、1)家畜ふん尿の効率的処理、2)肥料(消化液、堆肥)の還元による農地づくり、3)コージェネレーション技術の検証、さらに、4)施設とその運営が経済的に立脚するための条件を解明することとした。実験教養後の約1年間の稼働で得られた成果概要を報じた。Keyword: 家畜ふん尿, バイオガス, GET PDF=02/0206-44.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.696-697 , 2002発表番号 6-45A Characteristic of Points of Animal-car Accidents on Rural Roads IMAI Tosiyuki [Kitasato University ]URYU Minako [Kitasato University ]KASAHARA Saori [Kitasato University ]HATTORI Tosihiro [Kitasato University ]農村地域の道路におけるロードキル多発地点の特色○今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]瓜生 美奈子 [北里大学獣医畜産学部]笠原 さおり [北里大学獣医畜産学部]服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]農道環境保全調査の内容充実のため、動物の道路上の死亡事故であるロードキルについて、資料の得やすい一般道路で調査し、各種調査の結果から土地利用や道路状況等の特色と調査方法の農道への適性について考察した。その結果から、積雪地帯では動物の足跡調査により、交通量及びロードキルの件数の少ない農道においてもロードキル発生点の予測検討が可能であることを明らかにした。Keyword: ロードキル, 調査方法, 発生密度GET PDF=02/0206-45.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.698-699 , 2002発表番号 6-46Feasibility of Farmer-initiated Farming and Water Management in Mwea Irrigation Scheme, KenyaMATSUI Hiroyuki [Utsunomiya University]Mohammed Abdullahi [United Graduate School of Agri. Sci., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]WATANABE Miho [Nihon Wacon Co., Ltd]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]ケニア・ムエア灌漑区における農民主導の営農・揀Vステムの可能性○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]Mohammed Abdullahi [東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)]渡辺 美穂 [日本ワコン(株)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]サブサハラ・アフリカの大規模灌漑地区において前例のない農民主導による営農・水管理への歩みを始めたケニア・ムエア灌漑区を対象として,アンケート調査,聞き取り調査をもとに現状を明らかにし,農民主導システムの可能性について検討した。その結果,現行の水管理及び灌漑施設の維持管理に問題があり,その解決には法的な権限の付与と政府など公共機関による財政的支援が必要であることを示した。Keyword: ケニア・ムエア灌漑区, 農業組合, 営農・水管理システムGET PDF=02/0206-46.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.704-705 , 2002発表番号 6-49 METHOD OF IRRIGATION SCHEDULING IN AFLAJ IRRIGATION SYSTEM OF OMANAbdullah Al-Ghafri [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]オマーンのアフラジ灌漑システムにおける灌漑スケジュールについて○アブドゥラ アルガフリ [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]オマーンの伝統的灌漑システムであるアフラジ灌漑(aflaj,単数形falaj)では,水量配分ではなく時間配分により公平性を確保してきた。古来から天体運行が時計代わりに使われ,日足の季節変化に対応する工夫をこらしてきた。現在もまだ多くのアフラジがこの伝統的な計時方法を堅持している。また時計を使うようになったアフラジも,GhoroobiとZawaliとよばれる時間システムで段階的に対応している。Keyword: アフラジ灌漑システム, 伝統的方法, オマーンGET PDF=02/0206-49.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.706-707 , 2002発表番号 6-50Analysis on Structure of Nitrogen Balance in Cidanau Watershed, West Java, Indonesia Satoru Suzuki [Utsumomiya University(Niigata Pref.)]Akira Goto [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.)]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.)]Kenichi Misawa [Graduate School , Utsunomiya Univ.]Arien Heryansyah [Graduate School , TUAT]西ジャワ・チダナウ流域における窒素収支構造の分析○鈴木 悟 [宇都宮大学(現新潟県庁)]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]三澤 健一 [宇都宮大学農学部]アリン ヘルヤンサ [東京農工大学大学院]ジャワ島・最西部に位置するチダナウ流域は、生活系・農業生産系の排出負荷によって水質汚濁が進行している。そこで本研究では、流域の水質改善の基礎的アプローチとして、流域内の窒素収支構造を解明することを目的とした。現地調査・文献調査から窒素収支モデルを構築し、農家レベルにおける窒素収支概算を行うことが可能となった。また、今後最終的に流域全体の窒素収支を推定するために、克服すべき課題を明らかにした。Keyword: Water pollution, Nitrogen balance , IndonesiaGET PDF=02/0206-50.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.708-709 , 2002発表番号 6-51Estabulishing a Sustainable Grassland Agriculture System as measures against Desertification in Asia 1.Steppe of the Aletai District in Xinjiang Uighur Automnomous Region Naohiko Oza [Kitasato Univ.]Mituhisa Baba [Kitasato Univ.]Hirosi Kobayashi [Kitasato Univ.]Toshihiro Sugiura [Kitasato Univ.]Takehiko Maeda [Japan Green Resources Corp.]Yukihiro Yamamoto [Japan Green Resources Corp.]アジア地域沙漠化防止対策のための環境保全型草地農業の創出 第1報 新疆ウイグル自治区アルタイ地方ステップの現況○尾坐 直彦 [北里大学獣医畜産学部]馬場 光久 [北里大学獣医畜産学部]小林 裕志 [北里大学獣医畜産学部]杉浦 俊弘 [北里大学獣医畜産学部]前田 武彦 [緑資源公団]山本 幸弘 [緑資源公団]新疆ウイグル自治区に広がるステップ地帯では、過放牧により草原の荒漠化が進んでいる。演者らは、これまで内蒙古の退化草原において、「現地主義」に基づいた環境保全型草地農業の創出に取り組んできた。この実績をもとに、新疆ウイグル自治区においても環境保全型草地農業を創出することが、最も有効な沙漠化防止対策であると考えている。本報では、越冬飼料畑の造成が計画されている実証圃場を対象に現況調査を行なった。Keyword: 沙漠化防止, 新疆ウイグル自治区, ステップGET PDF=02/0206-51.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.710-711 , 2002発表番号 6-52Method for the flood-inundated area detection using the satellite data -The first report of the relation between micro-geomorphology in the Central Plain of Thailand and satellite data-Yasuharu Yamada [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]衛星データを利用した洪水域推定技術の開発−第一報 タイ中央平原での微地形分類との関係−○山田 康晴 [国際農林水産業研究センター]途上国の大河川下流域は、長期間の広域的洪水に見舞われることが多い。本報告では、タイ国中央平原を例に、合成開口レーダデータを利用して洪水湛水域を抽出し、水害地形分類図により、その解釈を試みた。水田の存在が、レーダデータによる洪水域抽出に工夫を要した。水害地形分類図との対比で農地被害推定へ研究を発展させる可能性が示唆された。Keyword: リモートセンシング, タイ中央平原, GET PDF=02/0206-52.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.712-713 , 2002発表番号 6-53Electiric conductivity of the small ponds in Nang Saeng, Northeast ThailandHamada Hiromasa [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]Ogura Chikara [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]Somsak Sukchan [Land Development Department]東北タイ Nang Saeng 村のため池の電気伝導度○濱田 浩正 [(独)国際農林水産業研究センター]小倉 力 [(独)国際農林水産業研究センター]ソムサック スクチャン [タイ国土地開発局]開発途上国では地下水調査対象の現地においてさえ,観測井がない場合が多く,地表水の水質から地下水の動きを把握しなければならない。本研究では,東北タイのNang Saeng 村において,ため池の電気伝導度を測定し,貯水が降水の直達か地表水・地下水の流入であるかを検討した。さらに、その結果を検証するため,オーガーによる地下水位調査も実施した。電気伝導度の調査結果はオーガーによる調査で裏付けられた。Keyword: 東北タイ, 地下水, 現場報告GET PDF=02/0206-53.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.714-715 , 2002発表番号 6-54Survey for the propagation velocity of electromagnetic wave in soil beneath a paddy rice field with cross-hole ground penetrating radarSeiichiro Kuroda [National Institute for Rural Engineering]Yoshinori Shiina [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]Hiroomi Nakazato [National Institute for Rural Engineering]Takehiko Okuyama [National Institute for Rural Engineering]孔井間地中レーダによる農地下層地盤の電磁波速度構造調査○黒田 清一郎 [独立行政法人農業工学研究所]椎名 義徳 [農林水産省東北農政局]中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]奥山 武彦 [独立行政法人農業工学研究所]農地の下層土における水分分布およびその動態の解明は農地地すべりや地盤環境を考える上で重要である。今回、米沢盆地の農地において下層土における水分動態の解明を目的とし、孔井間地中レーダによる電磁波速度構造調査を実施した。作土層、下層土のレキ層と飽和帯、挟在する粘土層等の水分状態の相違を電磁波速度の変化として捉えることができた。灌漑時におけるレキ層の電磁波速度の変化も調査した。Keyword: 地中レーダ, ボアホールレーダ, 電磁波速度GET PDF=02/0206-54.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.718-719 , 2002発表番号 6-56Resistivity monitoring using VLF electromagnetic methodHiroomi NAKAZATO [National Institute for Rural Engineering]Mikyung PARK [National Institute for Rural Engineering]Seiichiro KURODA [National Institute for Rural Engineering]Takehiko OKUYAMA [National Institute for Rural Engineering]VLF電磁探査法による比抵抗モニタリング○中里 裕臣 [農業工学研究所]朴 美京 [農業工学研究所]黒田 清一郎 [農業工学研究所]奥山 武彦 [農業工学研究所]簡易な地盤環境モニタリング手法としてVLF電磁探査法を用いた比抵抗モニタリング手法を検討し、同法の探査深度を明らかにした。さらに、塩水浸入地区における経時観測では干満に伴う比抵抗変化をとらえることができた。Keyword: モニタリング, VLF電磁探査法, 比抵抗GET PDF=02/0206-56.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.720-721 , 2002発表番号 6-57A method of soil salinization assessment in Hetao irrigation district using EM-38Takashi KUME [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]内蒙古河套灌区におけるEM-38を用いた土壌塩類評価に関する一手法○久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]内蒙古自治区河套灌区では土壌塩類化が非常に広域で発生している.広域の土壌塩分評価は多くの時間,労力,コストが必要となるが,非接触ECa測定器であるEM-38を使用することにより,それらの問題は解決できると考えられる.本稿では,非接触電磁誘導による土壌ECa測定原理について簡単に紹介する.また,河套灌区塩分調査の前段階として,京都大学付属農場において行った調査結果について述べる.Keyword: 河套灌区, 土壌塩類化, EM-38GET PDF=02/0206-57.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.616-617 , 2002発表番号 6-5Actual Condition and the Task Ahead of Community Agreement Farming for Better Farm ManagementKenji_ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]Akiko_YOSHIMURA [National Institute for Rural Engineering]農地管理の向上を目指した集落協定の締結状況と課題○石田 憲治 [農業工学研究所]吉村 亜希子 [農業工学研究所]平成12年度から実施の中山間地域等直接支払制度においては、初年度1,676市町村で25,621件の集落協定が締結された。全国平均値でみた集落協定1件当たりの対象面積は約21ha、参加者1人当たりの交付金額は約8.5万円であった。水田を主体に、畑地では急傾斜地等支払単価の高い圃場を中心に締結が進んだ。協定締結を契機としたコミュニティ活性化効果も指摘されるが、一部では地域住民主導への誘導が必要である。Keyword: 中山間地域, 集落協定, 農地管理GET PDF=02/0206-05.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.728-729 , 2002発表番号 6-61Consideration about design VE result and problem of agriculture engineering worksYASUMICHI_KOIZUMI [NIHON SUIKO CONSULTANT]農業土木分野の設計VE成果と課題に関する考察○小泉 泰通 [蠧本水工コンサルタント]農林水産省では1998年度から「設計VE」を試行し、多くの成果を得た。独自のマニュアルを作成してVE活動を進め、技術職員にVE研修を行うとともに、外部のVE資格取得を勧めている。農業土木分野における設計VEの進め方と主要な事例を述べ、VE活動の進め方、成果およびその活用法などを国土交通省や米国連邦道路庁の例と比較して、一層の効果発現を図る方策を考察する。Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラGET PDF=02/0206-61.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.620-621 , 2002発表番号 6-7Monitoring on Making a Comprehensive District Plan with Inhabitants Participation Tadashi Ushino [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]Yuuko Nakano [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]Masaki Masuda [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]神出方式による住民主体の地区総合計画づくりの事後評価−神戸市西区神出地区−○牛野 正 [京都大学大学院農学研究科]中野 裕子 [京都大学大学院農学研究科]升田 雅紀 [京都大学大学院農学研究科]神戸市西区神出地区において、住民主体により1975年神出町総合改善計画(自己点検調査書)、1976年同(構想計画書)、1977年同(基本計画書)を策定して、約25年が経過する。この間、圃場整備事業、東播用水事業、集落排水事業、農業構造改善事業、農村総合整備事業等を導入している。本稿では、神出町総合改善計画の概要を明らかにするとともに、地域づくりの成果と問題点を、ヒアリンぐ調査やアンケ−ト調査を実施することにより明らかにしている。Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 社会計画GET PDF=02/0206-07.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.752-753 , 2002発表番号 7-11Properties of Charcoals which are Made from Trash Flown Down to Irrigation CanalTakanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]農業用排水路に流着したゴミ等の炭化物の特性○齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所] 有機性廃棄物の循環利用技術として,炭化に着目し,生成炭化物を再資源炭と命名している。炭化条件(温度)を変えた農業用用排水路の流着ゴミ等の再資源炭を土壌に施用し,物性及び肥料成分分析を実施することにより,その特性変化が確認された。また,植物を用いた発芽・生育試験結果から,重量10%以下の添加では支障なく,有機性廃棄物の循環利用技術の1つとして,炭化は有効であると考えられた。Keyword: 炭化, 廃棄物, 土層改良GET PDF=02/0207-11.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.754-755 , 2002発表番号 7-12Comparsion of four water purification models using charcoal as filterMasaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]水質浄化のための木炭の適用方法の比較○山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]4タイプ(水平流、下降流、上向流、散水)のベンチケールの模型を用いて、木炭の水質浄化機能を調査した。実験の結果、滞留時間の設定によって、浮遊物質の除去、透視度の改善等の浄化効果に有無が見られた。また、模型内の無機性堆積物を調べたところ、上向流タイプでは木炭層上流に堆積物が多くみられ木炭層に堆積物が少なく、水質浄化効果の持続に有利と考えられた。Keyword: 水質, 木炭, 資源循環GET PDF=02/0207-12.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.756-757 , 2002発表番号 7-13Qualitative analysis for water purification capacity of carbonized wasteEisaku SHIRATANI [National Institute for Rural Engineering]Ikuo YOSHINAGA [National Institute for Rural Engineering]Yanwen FENG [National Institute for Rural Engineering]Hitoshi HASEBE [National Institute for Rural Engineering]再資源炭の水質浄化に関する定性的評価○白谷 栄作 [農業工学研究所]吉永 育生 [農業工学研究所]馮 延文 [農業工学研究所]長谷部 均 [農業工学研究所]間伐材の炭化物をろ材として使った接触酸化法における再資源炭の物理吸着及び生物的浄化機能を室内実験により明らかにした.その結果,炭は,物理吸着によって有機物(COD)を除去し,特に,1050℃の再資源炭は高い除去機能と溶液の脱色機能が優れていることが判明した.また,炭は,黒ボクの土粒子に対して吸着・沈降による顕著な除去効果を示したが,アルカリ土壌の島尻マージに対しては沈降を阻害した.Keyword: COD, SS, 室内実験GET PDF=02/0207-13.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.758-759 , 2002発表番号 7-14Study of the water quality evaluation of irrigation ponds for the northern part of Vietnam by neural networksLE THANH HAI []AOKI RYOHTATSU []KOYAMA SHUHEI []ニューラルネットワークによるベトナム北部池沼群の水質分析とその評価(1)○LE THANH HAI [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]青木 亮達 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]小山 修平 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]本研究では、四季を有するベトナム北部の首都ハノイ郊外のバンチ池沼群を対象として、その池沼群の水質を調査し、観測した富栄養化現象をニューラルネットワークにより解析することで、富栄養化現象を分析・測定しやすい物理・化学的項目(指標)に結び付けることを目的とする。そして、地域の低経済力を踏まえて、抽水植物による水質浄化能力を換算し、環境改善方法を考える。Keyword: ため池, 水質, 環境保全GET PDF=02/0207-14.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.772-773 , 2002発表番号 7-21Study of the Suspended Sediment Runoff Model for General UseKazutoshi OSAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kazuhito SAKAI [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]Anshun YOSHINAGA [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]浮遊土砂流出モデルの汎用性の検討○大澤 和敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.本研究では既往の研究で構築された浮遊土砂流出モデルの汎用性を検討するめに,新たな対象流域を設けて現地観測を行った.そして,既往の観測値と新たに得られた観測値を用いて浮遊土砂流出モデルに適用した結果,計算値は概ね観測値と一致することを確認した.また,モデルによって計算された土砂生産量を比較した結果,流域状況によってその値は大きく異なることがわかった.Keyword: 水質, 赤土流出, 浮遊土砂流出モデルGET PDF=02/0207-21.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.782-783 , 2002発表番号 7-26Change of Nutrients Concentration and Load of River Water with Flowing Down −Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment(勝法Yasushi Sato [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tadao Yamamoto [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]河川流下にともなう栄養塩類の濃度・負荷変動−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(勝法○佐藤 康志 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科] 農地から河川に排出された栄養塩類の下流への流送を抑制する方法の一つとして、河川の水質浄化作用の有効利用が挙げられる。本研究は河川の自然河川区間に着目し、その負荷流下抑制の効果について考察した。その結果平水時では、多くの水質項目で自然河川区間を流下することにより流送される負荷が減少した。しかし、全窒素とその大部分を占める硝酸態窒素に関しては、その効果は非常に小さいことが判った。Keyword: 栄養塩類, 濃度変化, 流下負荷GET PDF=02/0207-26.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.796-797 , 2002発表番号 7-33Nitrogen Runoff during Snowmelt Period in Upland Farming Watershed, Tokachi, Hokkaido−Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(VII)−Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Takasi INOUE [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]北海道十勝地方の畑作流域における融雪期の窒素流出−農業流域における融雪期の水質環境(VII)−○鵜木 啓二 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]北海道の畑作地域で融雪期の水質水文調査を行った結果,窒素成分が高濃度・高負荷で流出している状況が明らかとなった.とくに,硝酸態窒素濃度の高い期間が長期にわたっている.その要因は,畑圃場からの暗渠流出水であることが示唆された.また,わずか1ヵ月の融雪期間に,農地面積当たり43kg/haもの窒素負荷流出が認められた.これは,この地域の窒素施肥量の約4割に相当する量である.Keyword: 融雪流出, 畑作地域, 窒素GET PDF=02/0207-33.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.804-805 , 2002発表番号 7-37Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environments−III. Nitrogen dynamics−Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Satta, Naoya [Faculty of Agriculture, Iwate University]Koga, Kiyoshi [Faculty of Agriculture, Iwate University]Baba, Hidekazu [Faculty of Agriculture, Iwate University]Mukaida, Yoshiaki [Faculty of Agriculture, Iwate University]周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−III. 窒素動態−○登尾 浩助 [岩手大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]馬場 秀和 [岩手大学農学部]向井田 善朗 [岩手大学農学部]家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。水収支計算によると、年降水量の50から60%が地下浸透に寄与していた。窒素収支計算により、畑に搬入された窒素のほとんどが牧草の収穫に伴って畑から排出されることが判明した。さらにTDR法を使った観測から、土壌中に運び込まれたNO3は地表面から60cmの土層内で比較的短期間のうちに消失することがわかった。Keyword: 地下水, 地表水, 家畜ふん尿GET PDF=02/0207-37.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.806-807 , 2002発表番号 7-38The Experiment of Nitrate Nitrogen Removal at differnt types of SoilHisao KURODA [College of Agriculture]Hideo NAKASONE [College of Agriculture]Tasuku KATO [College of Agriculture]Mayumi HIRANO [College of Agriculture]Toshio TABUCHI []地方別土壌による硝酸態窒素除去実験○黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]平野 真弓 [茨城大学農学部]田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]北海道、秋田(不耕起、慣行の土層別)、広島、九州(二毛作、単作)の土壌を用いて窒素除去実験を行った。秋田は0−1cm層の窒素浄化能力が他の層に比べ大きかった。地方別では九州二毛作が最も大きく、九州単作が最も小さかったが,グルコース添加実験では両者とも大きな値を示し,九州,広島,北海道の順であった.この結果土壌中の有機物蓄積量が窒素浄化能力に大きな影響を与えていることがわかった.Keyword: 水質水文, 水質, GET PDF=02/0207-38.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.736-737 , 2002発表番号 7-3Problems and their improvement on in-situ automatic water quality measurement-the case of FIP system-Kazuya TSURUGA [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]現地水質自動観測における問題点と改良-FIPシステムの事例○鶴賀 一也 [神戸大学大学院自然科学研究科]多田 明夫 [神戸大学農学部]畑 武志 [神戸大学農学部]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]本研究ではFIP(フローインジェクション電位差計測法)に基づいた現場設置型FIP自動水質分析システムを開発した。測定項目はK+、Na+、Cl‐であり、2週間の連続観測が可能である。本システムを2000年9月より奈良県五條市の山林流域に設置し観測を行った。今回は、現場試験運転の結果と、本システムで連続観測をしていく上で問題となった現場連続観測をする上での問題点とその改良について報告する。Keyword: 自動連続観測, FIP, オンサイト分析GET PDF=02/0207-03.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.810-811 , 2002発表番号 7-40The effect of untilled organic rice cultivation on the environmental preservationTANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]MAEGAWA Kaoru [University of Shiga Prefecture]SATO Keiichi [University of Shiga Prefecture]YABE Katsuhiko [University of Shiga Prefecture]不耕起有機稲作が環境保全に果たす効果について○谷川 寅彦 [大阪府立大学]前川 薫 [滋賀県立大学]佐藤 慶一 [滋賀県立大学]矢部 勝彦 [滋賀県立大学]従来の水田からは常時排水が行われてきたため外部に大きな環境負荷を与えてきた。これに代わる方法として不耕起栽培法が注目されているが、化学的特性等メリットの解明は十分ではない。本研究では、環境負荷を最小限にとどめるため、常時排水を行わない不耕起栽培と地表面下5cmまでを耕起した半不耕起栽培を行い、慣行区との比較から不耕起稲作栽培が環境保全に果たす効果を土壌物理学的、化学的、水質化学的に追究した。Keyword: 不耕起稲作, 有機栽培, 環境保全GET PDF=02/0207-40.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.814-815 , 2002発表番号 7-42The Outflow Loads of Dioxins and Nitrate Nitrogen from Paddy FieldKazuo Shibano [Institute of Agro-Environmental Sciences]Kenichi Kanda [Institute of Agro-Environmental Sciences]Yasuhiro Nakajima [Institute of Agro-Environmental Sciences]Takeshi Noda [Agency of Yamanashi Prefecture]水田からのダイオキシン類と硝酸態窒素の流出特性○芝野 和夫 [農業環境技術研究所]神田 健一 [農業環境技術研究所]中島 泰弘 [農業環境技術研究所]野田 岳史 [山梨県庁]環境ホルモンとして問題になっているダイオキシン類と、富栄養化の主因とされる硝酸態窒素について、それぞれの水田からの流出特性を調査した。代かき時に懸濁物質に伴って流出するダイオキシン類は、節水代かき・無代かきにより流出は抑制されることを明らかにし、また、市街地-茶園-水田を含む290haの流域の中間流出に対してエンドメンバーズ法を適用して硝酸態窒素の流出に対する水田の寄与率を推定した。Keyword: ダイオキシン, 水質トレーサー, エンドメンバーズ法GET PDF=02/0207-42.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.818-819 , 2002発表番号 7-44On the relationship between denitrification rate and rate-determining factor of the bottom mud in the tidal flat areaMasahiro Seguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]Masumi Kooriyama [Faculty of Agriculture, Saga University]Osamu Deguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]Taichi Tamura [Faculty of Agriculture, Saga University]干潟域底泥の脱窒速度と律速因子との関係について瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]○郡山 益実 [佐賀大学農学部]出口 修 [佐賀大学農学部]田村 太一 [佐賀大学農学部]本報では,干潟域での環境浄化機能の一部である底泥の脱窒特性とその律速因子との関連性を実験的に検討l察したものである。その結果,底泥中の脱窒速度は,硝酸濃度と温度に強く依存することが確認された。また,異なる含泥量の底質を用いて実験したところ,高含泥量の底質ほど高い脱窒活性が認められた。さらに,脱窒速度を酵素反応速度理論に基づいて理論的に解析した結果,理論値と実験値との分布傾向は概ね一致した。Keyword: 底泥, 脱窒速度, 律速因子GET PDF=02/0207-44.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.820-821 , 2002発表番号 7-45On impacts of environmental factors of a canal connected to a tank for agricultural water use on a diversity of benthic nvertebrate communitiesTakanori Kusakabe [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]Hirohumi Kakudo [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]ため池導水路の水路環境特性が底生生物の種多様性に及ぼす影響○日下部 貴規 [香川大学工学部]角道 弘文 [香川大学工学部] 本研究では,ため池導水路において底生生物群集を対象に生態調査を行い,また種の多様性を規定する水路環境特性として水路の構造,流況,水質などを調べ,底生生物の種多様性との関係について重回帰分析により解析した.その結果,当該水路のような環境条件下においては,護岸の植生被覆状況,水路床の底質粒径や全窒素といった護岸工法や水質が底生生物の多様性に影響していることがわかった.Keyword: 底生生物, 水路環境, 多様性GET PDF=02/0207-45.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.824-825 , 2002発表番号 7-47Wind Induced Flow in a Closed Density Stratified Water Area Partially Covered with the Floating Water PlantsAkinori OZAKI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Ryosuke MURAMATSU [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Ken MORI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Eiji INOUE [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Tomokazu HARAGUCHI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]水草に覆われた閉鎖性成層水域吹送流の乱流構造○尾崎 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府]村松 亮介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]森 健 [九州大学大学院農学研究院]井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]本研究は,水生植物による水質浄化能をより効率よいものにするために,浮葉性の植物の繁茂状況が,密度2成層型吹送流の連行現象と乱流構造に及ぼす影響について,水理実験を行い比較検討した.その結果,水面が浮葉性水草で覆われた吹送流型2成層流における界面の連行係数は,水草による水面の被覆率の増大とともに低下すること,およびそれが乱流構造と密接に関係していることを明らかにした,Keyword: 連行現象, 乱流構造, 閉鎖性水域GET PDF=02/0207-47.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.826-827 , 2002発表番号 7-48The characteristics of retention and transport of leaf litter in a mountainous streamKITANO Miki [Graduate School of Agriculture,Yamagata University]OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]山地渓流河川における落葉の滞留特性○北野 実紀 [山形大学大学院農学研究科]大久保 博 [山形大学農学部]前川 勝朗 [山形大学農学部]落葉の滞留を流量の違いや滞留箇所の特性から検討するために,葉の流下試験を行った.その結果,流出した落葉は調査区間の下流端に5分以内に到達し,15分前後にピークがみられた.滞留量は河川形状や流量により変化した.滞留箇所は捕捉作用や堆積作用の影響を受ける6つの滞留様式(罐,圍,娃,|木CA物C「よどみ」)が示され,流量や初期滞留量によって滞留様式ごとの違いがみられた.Keyword: 落葉, 滞留, 流下試験GET PDF=02/0207-48.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.832-833 , 2002発表番号 7-51Relation of River Water Quality and Landuse surrounding the River -Landuse Evaluation by Water Quality for Conservation of Regional Environment (将供法Tadao Ymamoto [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Hirofumi Kurata [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]河川近傍の土地利用と河川水質の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(将供法○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]倉田 裕史 [北海道大学大学院農学研究科]本研究では、河川近傍の土地利用が河川水質に与える影響について検討した。その結果、河川のT-N、NO3-N濃度は、河川近傍の土地利用に影響を受けていることが明らかとなった。したがって、流域環境の保全を考慮した土地利用としては、畑地の適正な施肥管理が重要なのは当然ながら、河川周辺を河畔林として整備する、あるいは河川近傍の圃場での施肥管理をきめ細かく行う、などの方策について検討する意義が認められた。Keyword: 土地利用, 水質, 環境保全GET PDF=02/0207-51.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.834-835 , 2002発表番号 7-52Runoff Loading from Uso River and Houryu River Basin to Lake BiwaTaisuke Wakai [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]Ryoichi Kaneki [School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture]宇曽川、法竜川流域からの琵琶湖への流出負荷量○若井 泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]農業・生活系負荷が多い宇曽川と工業系負荷が多い法竜川において、流量及び水質濃度を実測し、琵琶湖への汚濁負荷流出量の把握を検討した。代かき・田植え期の濁水が大きな問題となっているが、両河川から琵琶湖に流入する負荷量は、代かき・田植え期よりも降雨後の方が圧倒的に大きかった。また、窒素、リン、CODのL-Q式を用いて推定した負荷量と原単位とを比較すると、水質項目によって大きな差異が見られた。Keyword: 水質, , GET PDF=02/0207-52.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.740-741 , 2002発表番号 7-5Water Quality Tank Model Applied Fertilizer Database No.2Tasuku KATO [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]Kumiko NAKAGAWA [Yanmar Diesel Engine Corp.,Ltd]Hisao KURODA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]Hideo NAKASONE [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]作物別施肥量を考慮した水質タンクモデル(その2)○加藤 亮 [茨城大学農学部]中川 久美子 [ヤンマーディーゼル]黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]霞ヶ浦流域を対象に流域管理計画に一般に用いられる原単位法と、今回開発した土地利用別水質タンクモデルによる窒素流出負荷に関する予測方法を比較した。原単位法では、トレンドを考慮してフレームの予測を行えたが、面源の予測が難しいことがわかった。水質タンクモデルによる将来予測は原単位法と同じシナリオ予測が可能であり、さらに面源における蓄積された窒素負荷の影響も扱えるという点を明らかにした。Keyword: 流域水質管理, 水質タンクモデル, GET PDF=02/0207-05.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp.746-747 , 2002発表番号 7-8A study on recycling system of livestock excreta at NasunogaharaTsukasa Hashidume [Utsunomiya University.]Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Mssahumi Goto [KAJIMA Corporation]Yoshitaka Togo [KAJIMA Corporation]那須野ヶ原における家畜糞尿の循環利用システムに関する研究○橋爪 司 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 雅史 [鹿島建設株式会社]東郷 芳孝 [鹿島建設株式会社]近年、大量に発生する家畜糞尿が環境に負荷を与えており、法律により糞尿管理が義務化された。しかし農家では処理に限界があり、地域的な糞尿循環利用が必要である。そこで栃木県黒磯市を対象に、メタン発酵を導入した糞尿循環利用システムの可能性について検討した。システムにより広範は環境負荷の低減が得られたが、コストを計算したところ年間2000万円以上の赤字となり、行政負担が必要となる事が明らかになった。Keyword: livestock excreta, methane fermentation, ground water pollutionGET PDF=02/0207-08.pdf農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-2Flow characteristics of a series of orifices in an open channelKyoji TAKAKI〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroyasu KOBAYASHI〔National Institute for Rural Engineering〕Atsushi NAMIHIRA〔National Institute for Rural Engineering〕開水路に連続して設置されたオリフィスの水理特性○高木 強治〔農業工学研究所〕小林 宏康〔農業工学研究所〕浪平 篤〔農業工学研究所〕オリフィスを開水路に設置すると、流れは大きな抵抗を受けるとともに、オリフィスの通過点で流れが加速される。この原理を利用して土砂を排除したと伝えられる水路に熊本県の鼻ぐり井手がある。この井手は、加藤清正公が新田開発のために開削した用水路で、阿蘇火山灰が堆積しないように工夫した独特の構造を持つ。本研究では、このような連続したオリフィスが設置された水路の基礎的な水理特性を明らかにした。 Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, オリフィスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-3Flow patterns of the Orifice Gate for Downstream Control in Open ChannelsTatsuo NAKA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕Takeo SHIMA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕Yoshikazu TANAKA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕開水路下流水位制御用のオリフィスゲートの流況特性○中 達雄〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕島 武男〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕田中 良和〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕水管理・操作の高度化を目的に開水路に下流制御方式を導入することが考えられる。この流量制御方式では、ゲートからの流出流況の把握が必要である。このため、オリフィスゲートの下流の流況特性を把握するための水理実験を行った。ここでは、各流況の臨界点について報告する。 Keyword: オリフィスゲート, 開水路流れ, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-6STUDY ON THE STRUCTURE OF FLOW IN CHANNELS WITH PILE GROUPS NAKAYA TETSUO〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕FUJII HIDETO〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕KIRI HIROHIDE〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕円柱群周辺の流れ構造に関する研究○中矢 哲郎〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕ため池・湿地における植生の土砂捕捉効果の解明を前提に、円柱群を有する流れ場の特徴について水理模型実験を通して検討を行った。円柱密度の違いが平面二次元的な流れの構造に及ぼす影響を流速、水面変動の計測より検討したところ、密度が高いほど、先端部で斜め方向の流れが大きくなり、背後には後流域が生じ混合が活発になることがわかった。円柱群境界では周期的な水面変動が生じ、主流域と円柱群域との混合に寄与していることがわかった。 Keyword: 開水路流れ, 水理模型実験, 植生水理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-7The Relationship Between Some Kinds of Fish Traps for Ayus Going Downstream and River Channel BarsMasako Sugawara〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Hajime Miwa〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕各種落ちアユ捕獲施設と砂礫堆との関係○菅原 雅子〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕落ち鮎を捕獲する伝統的な漁法の一つであるヤナには,堰部と魚取部からなる一般的な形状のヤナのほか,一定間隔に打ち込んだ杭に細い竹を縛りつけた芝ヤナと呼ばれる簡単な構造のものもある.1999年までの調査により,一般的な形状のヤナは,河川砂礫堆上の下流側に並行に設置されるタイプが7割を占めていることが分かった.一方,山口県錦川の17箇所の芝ヤナを調査した結果,砂礫堆の先端部付近で河川を横断しているものが多いことがわかった. Keyword: 河川工学, 落ちアユ用ヤナ, 砂礫堆GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-8Driftwood Production at the Yukiya River Reach in Iwate PrefectureTakayuki FUKUDA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕Hajime MIWA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕Takeshi NAGAYOSI〔Junior college of Akita Prefectural University 〕雪谷川(岩手県軽米町)における流木の発生について○福田 隆之〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕永吉 武志〔秋田県立大学短期大学部〕平成11年10月末に岩手県雪谷川で発生した河川災害のうち,橋梁に滞留することで浸水被害を拡大させた流木について現地調査を実施した.主な流木発生は,増子内地区での堤防決壊と河岸侵食による約32本,車門地区での頭首工周辺3箇所の河岸侵食による約260本と山腹崩壊3箇所による約250本であった.雪谷川は長年にわたり大きな災害に見舞われていなかったために,寄洲などの沿岸で樹木が生い茂り,今回の災害によって河川に大量に流失した. Keyword: 河川工学, 洪水災害, 流木発生GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-9Fundamental Studies on Flow State when Tree in Riveratushi torihata〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕katsuro maekawa〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕hiroshi okubo〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕河道内樹木に伴う流況特性に関する基礎的研究○鳥畑 淳〔山形大学農学部〕前川 勝朗〔山形大学農学部〕大久保 博〔山形大学農学部〕出水時における河道内樹木に伴う流況を調べた。特に、擬似木の形を変えて水理実験を行い、後流の特性を調べた。結果は次のようである。後流の流速分布を関係式を用いて表わした。そして、流下距離に対する実験係数の変化の傾向を示した。これらを用いて実験値と計算値の比較を行い、後流のおよその形を表わすことができることを示した。 Keyword: 水理実験, 後流, 河道内樹木GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-13On the denitrification characteristics of tidal flat sediments in Ariake Sea Masahiro SEGUCHI〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Masumi KOORIYAMA〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Osamu DEDUCHI〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Masahiro MORITA〔Facultly of Agriculture,Saga University〕有明海干潟域の脱窒特性について瀬口 昌洋〔佐賀大学農学部〕○郡山 益実〔佐賀大学農学部〕出口 修〔佐賀大学農学部〕守田 昌宏〔佐賀大学農学部〕本報ではヨ謦齠Dの持つ環境浄化機能の一部である脱窒について実験的に検討l察した。脱窒量の測定には、アセチレンブロック法を用いて行った。その結果ヨ謦齠Dにおける脱窒活性は温度齠D中に含まれる含水量さらには硝酸塩濃度によって大きく変化することが明らかにされた。また、干潟の持つ高い脱窒能力は、潮汐の干満とそれに伴う底生生物の活動による底泥環境の変化によって維持されているものと推察された。 Keyword: 脱窒, 硝酸塩, 生物的撹乱GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-14Identification of Non-Point Contamination Flux to Groundwater by ANNKen HIRAMATSU〔Grad. School of Agric. Sci., Kyoto University〕Eiji ICHION〔Ishikawa Agricultural College〕Toshihiko KAWACHI〔Grad. School of Agric. Sci., Kyoto University〕ANNによる面源汚染の地下水溶脱量推定○平松 研〔京都大学大学院農学研究科〕一恩 英二〔石川県農業短期大学〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕農地における窒素肥料の溶脱など,面源による地下水汚染が深刻化している.これらに対して適切な地下水管理を行うために,観測井の汚染濃度から面源における地下水溶脱量をニューラルネットワークを用いて推定する手法を開発した.計算例を通じて,本手法による解が十分な精度持つこと,さらに本手法を用いれば,旧来の手法で困難とされた初期汚染濃度が不明な場合に対しても推定が可能になることを明らかとした. Keyword: ニューラルネットワーク, 地下水汚染, 面源汚染GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-15H∞ Control of Water Quality in a LakeKoichi Unami〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕Toshihiko Kawachi〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕Shuhei Terada〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕湖沼水質のH∞制御○宇波 耕一〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕寺田 周平〔京都大学農学研究科〕確率論的条件下における湖沼水質に対する制御工学的改善対策手法を提示する.湖沼汚濁に関与する元素の観測データを水質改善対策にフィードバックし,自浄係数が変動した場合に系全体を安定化するため,一般化プラントを用いて記述されたH∞制御問題を解いて制御器を得る.この制御器はまた,汚濁負荷が変動しても湖沼水質の変動を過大にしない性質も有する.琵琶湖で観測されたデータにこの手法を適用し,有効性を検討する. Keyword: 湖沼水質, H∞制御, フィードバック制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-16Robust Optimization of River Water Quality Management by ε-Constraint MethodShigeya Maeda〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University〕Toshihiko Kawachi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University〕ε制約法を用いた河川水質管理のロバスト最適化○前田 滋哉〔京都大学大学院農学研究科〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕これまで, 河川網全体へのBOD負荷を河川の各汚水排出口に配分する方法について, ロバスト最適化(RO)モデルを用いて検討してきた. 本報では, より検討価値のある非劣解が得られるよう, 剰余偏差の最小化を目的に加えてROモデルを再定式化する. さらに, 政策決定の際に非劣解の中から最も望ましいものが選び易いように, 非劣解生成法にε制約法を採用する. そして, 計算例により提案するモデルの有効性を検証する. Keyword: 河川水質管理, ε制約法, ロバスト最適化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-19Experimental Study on Preference Curve of Japanese Medaka for Hydraulic EnvironmentsKazuaki HIRAMATSU〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕Shiomi SHIKASHO〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕水理環境に対するメダカの選好強度の定量化実験○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕魚巣ブロック内の主要環境を考慮し,環境因子として水深因子および流速因子,遮蔽因子を取り上げ,これらの環境因子に対するヒメダカ(Oryzias latipes)の選好特性を水理実験によって検討した.環境因子に対する選好強度の定式化には正規化因子ウェイトを用いた乗法形選好強度式を用いた.解析の結果,水深因子実験では9.4cm,流速因子実験では2.8cm/s,遮蔽因子実験では全遮蔽条件でそれぞれ選好強度が最大となること,また因子ウェイトは水深が0.322,流速が1.0,遮蔽が0.662となることが明らかになった Keyword: メダカ, 選好強度, 水理環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-21Simple Prediction Method of Sedimantation from Irrigation Dam River BasinHIROHIDE KIRI〔National Institute of Rural Engineering〕HIROYUKI TARUYA〔National Agricultural Research Center for kyushu Okinawa Region〕HIDETO FUJII〔Mekong River Commission Secretariat〕TETSURO NAKAYA〔National Institute of Rural Engineering〕農業用ダム流域からの流出土砂量の簡易予測○桐 博英〔農業工学研究所〕樽屋 啓之〔農業技術研究機構九州沖縄研究センター〕藤井 秀人〔メコン河委員会事務局〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕農業用ダム貯水池の堆砂に関するアンケート調査結果をもとに土砂流入の規定要因を分析し、農業用ダム流域からの流出土砂量を予測する手法を検討した。本手法は、流域面積、気候区分および地質区分から、流域面積が100Km2程度までの比較的小さな流域から流出する土砂量を予測するものである。 Keyword: ダム堆砂, 土砂流出, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-22THEORY ON TIME MARCHING APPROACH GIVING STEADY FLOW CONDITION IN PIPELINESMasashi Shimada〔Graduate School of Agricultural and Life Sciencies,The University of Tokyo 〕Naoya Matsumoto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciencies,The University of Tokyo〕パイプライン解析における定常流計算の収束性について島田 正志〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○松本 直也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕パイプラインの非定常解析には初期条件として定常流れの条件を与える必要がある。その与え方にTMA法というものがあり、改良され用いられている。だが、繰り返し計算回数を最小化するという意味で厳密な、固有値計算による解析手法は今だ開発されていない。そこで、本研究では固有方程式を解き、固有値の絶対値の最大値を最小化させるようなパラメータの最適値を元め、数値解析により検証を行った。 Keyword: パイプライン, 固有値, 最適化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-23Stability Analysis With Boundary Conditions and Numerical ErrorMasashi Shimada〔Univ. of Tokyo〕Leslie D.〔Univ. of Dundee〕Vardy A.E.〔Univ. of Dundee〕境界条件を考慮した安定性解析と数値誤差○島田 正志〔東京大学大学院〕Leslie D.〔ダンディ大学〕Vardy A.E.〔ダンディ大学〕水撃解析では線形安定性解析を誤差評価に応用した格子設計法が提案されている。安定性解析は無限領域において境界条件を全く捨象する。時間補間特性直線法について、単一管路系の両端で水頭、流量を時間の関数として与えた差分方程式系から、補間誤差を規定する2種類の固有多項式を導き、数理的、物理的に定常(自由)振動との関連付け、複雑な系へ拡張する方法について述べる。 Keyword: 水撃解析, 特性法, 安定性解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-24A concept for gate operation strategy in complex canal networkRAJENDRA PETER 〔Tokyo University of Agriculture &Tecnology.〕NARITAKA KUBOOOSATO KOUJIA concept for gate operation strategy in complex canal network○RAJENDRA PETER 〔東京農工大学農学生物生産学〕久保 成隆大里 耕司水利システムにおいて、チェックゲート群を操作して、ある定常状態から別の定常状態に変更する場合、流れは非定常になる。その場合、現場においては複雑なゲート操作はできないことを前提に、簡単な操作でもって、しかも目的とする状態との乖離をできるだけ小さくする操作方法を探す方法を提案した。すなわち、定常状態におけるゲート開度を予め計算し、各ゲートを操作する時間をパラメータにし、乖離を評価する評価関数の値を最大にするようにパラメータを決めると言う方法である。 Keyword: Check gate, Gate operating time , Gate operation manualGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-25The Analysis of the Influence of the Tide Gate in the "B" river, "T" countrySasaki Hiroshi〔Sanyu Consultants Inc.〕Kubo Naritaka〔Tokyo Univ Agri & Tech〕Osato Kouji〔Tokyo Univ Agri & Tech〕T国B川の防潮水門による異常水位解析並びに被害軽減対策○佐々木 大〔(株)三祐コンサルタンツ〕久保 成隆〔東京農工大学〕大里 耕司〔東京農工大学〕B川では防潮水門を全閉した結果,水位変動の振幅が増幅した。結果、下流域で法面の崩落や浸水が報告さてた。本研究では、発生した現象を解析し対策を提案する。先ず地形条件を簡略化したモデルを作成した。そして現象を再現し、対策の検討・評価を行った。次に、地形・境界条件が比較的単純なので、理論解析により堰地点の水位を求めた。更に、手法の汎用性により、他地域での類似のケースに対し予防措置を提案する。 Keyword: シミュレーション, 理論解析, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-26Analysis of Two-Layer Flow using 2step Lax-Wendroff SchemeSUNGILL KWON〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕NARITAKA KUBOKOJI OSATO2step Lax-Wendroff法を用いて2層流解析○権 ソンイル〔東京農工大学農学研究科〕久保 成隆大里 耕司河口で発生している海水の逆上について数値解析する。三つの逆上形態中、弱混合型(塩水くさび)に関して有限差分法の2step Lax-Wendroffを用いて解析する。塩水くさびの先端部の解析が今まで、あまり研究されていないので、これは今後の課題にして、まず中間部分の2層流についてだけ研究する。そして、解析値の信頼性のため、自然河川の実際観測値または実験値と比較して検証する。 Keyword: 2step Lax-Wendroff法, 塩水くさび, 2層流GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-27Proposal of Enhancing Retarding Capacity ProjectHOTTA CHIKAYO〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕KUBO NARITAKA〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕OSATO KOUJI〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕チャオプラヤ川流域浮稲地帯における遊水機能向上計画○堀田 千佳代〔東京農工大学農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学農学部〕大里 耕司〔東京農工大学農学部〕年々深刻化するチャオプラヤ川流域における洪水と渇水の解決策の一つとして、現在の浮稲地帯を利用した新しい土地利用方法を考案し、このプロジェクトの実現可能性を計る。この計画は、すでに高い遊水能力を持つ浮稲地帯に、低収量の浮稲から高収量品種に転換して新たな栽培期間と水利用形態を導入することにより、洪水を地区内に一時貯留し、これを乾期に利用することを可能とする遊水機能向上プロジェクトである。 Keyword: 遊水機能, 浮稲地帯, 水収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-28Relationship between Vegetation Index and Evapotranspiration in small experimental catchments ()Shinichi Takeshita〔Graduate School of Agric., Kyoto Univ.〕Keiji Takase〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕Keiko Fukuyama〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕小試験流域の植生指標と蒸発散量の関係()○竹下 伸一〔京都大学大学院農学研究科〕高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕福山 桂子〔愛媛大学農学部〕本研究では,土地利用の異なる3つの小試験流域を対象にして,衛星データによる植生指標(NDVI)の特性を検討し,さらに短期間水収支法によって求めた流域蒸発散量との関係を検討した.その結果,NDVI値によって植生の有無や営農形態などの植生状況を定量的に評価できることがわかった.また,NDVIに加え気象要因を示す可能蒸発量および,流域の乾湿を示す湿潤指数も含めて検討したところ流域蒸発散量との高い関連性が示された. Keyword: 蒸発・蒸発散, リモートセンシング, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-29Evaporation from Lake IkedaIto Yuji〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Momii Kazuro〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Cho Katsushi〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕池田湖の蒸発量に関する研究○伊藤 祐二〔鹿児島大学農学部〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕長 勝史〔鹿児島大学農学部〕本研究では,湖の水資源としての重要性から,池田湖周辺の気象観測所で観測されている気象データと月1回測定した鉛直水温分布に基づいて,池田湖の蒸発量を求めた.熱収支式中の短波および長波放射量は比較的よく推定できること,および湖面蒸発量の季節変化は,ペンマン法から算定した蒸発位とは異なることを示し,深い湖の場合,湖水温の精度よい推定が蒸発量の算定に大きく影響し,非常に重要な因子となる. Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・z環, 気象環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-30Measurements of evapotranspiration from paddy fields by eddy correlation energy balance method.MIURA Takeshi〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕TAKAHASHI Yoshito〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕渦相関熱収支法による水田からの蒸発散量の測定○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕高橋 良人〔岡山大学環境理工学部〕超音波風速計により渦相関法で顕熱伝達を求め,熱収支の残差として潜熱伝達を算出する渦相関熱収支法により水田からの蒸発散量の測定を実施した。熱収支ボーエン比法は夜間に異常値を示す日があるのに対し,渦相関熱収支法はほぼ妥当な値を示し有用性が確かめられた。水田では潜熱伝達が主な熱放出項で,湛水による貯熱変化量も大きい。顕熱伝達,地中熱伝導量はともに小さいなど水田での熱収支の特徴が確かめられた。 Keyword: 蒸発散, 渦相関法, 熱収支法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-323-Dimensional Seepage and Transport Analyses Combining Saturated and Unsaturated Region Teruhiko Usui〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo〕Kazuhito Sakai〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo〕飽和域と不飽和域を組み合わせた水資源評価モデルの構築○臼井 照彦〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕地下ダムは営農での循環利用により硝酸負荷の可能性があるため、定量的な水資源評価のできる地下水モデルが求められている。農地を持つ流域での水質評価には、不飽和域での物質移動を考慮する必要があるが、完全3次元解析は実用的でない。そこで本研究では、小さな規模で、飽和・不飽和域を3次元的に計算できる浸透流計算モデルを検討し、物質移動解析には飽和・不飽和域を統一的に扱える粒子追跡法を組み込むことを試みた。 Keyword: 浸透流解析, 物質移動解析, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-33Study on simple evaluation method of groundwater rechargeMasayuki IMAIZUMI〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Satoshi NIHIRA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Satoshi ISHIDA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕簡易的な地下水涵養量の評価手法の検討○今泉 眞之〔農業工学研究所〕二平 聡〔農業工学研究所〕石田 聡〔農業工学研究所〕最も入手しやすい地下水位の変動から涵養量を求める方法を検討した。夏期に地下水位が上昇するタイプでは,ある期間における地下水位の上昇または下降高と地下水の流入量および流出量との間には,収支バランスが成り立つ。この関係を利用して水田からの涵養量を推定することができる。この方法を水収支計算が行われている松本盆地北部に適用したところ,水収支計算の涵養量と推定した涵養量は良い一致を示した。 Keyword: 地下水涵養量, 評価手法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-34Modeling Analysis on Cropping Area and Farm Management of Rainfed Paddy Fields in Northeast ThailandKenji SUZUKI〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Yu MITSUGI〔Utsunomiya Univ.〕Akira GOTO〔Utsunomiya Univ.〕Masakazu MIZUTANI〔Utsunomiya Univ.〕東北タイ天水田の作付面積と農家経営に関するモデル解析○鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕三津木 佑〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕東北タイでは斜面の高位部にまで天水田が開田されている。本研究では、天水田の立地範囲を縮小・選択することにより生産・安定性が向上することを作業仮説として設定し、農家経営に関する分析を行った。作付率を後退させるシミュレーションによって天水田群1列につき3割程度の作付後退で生産量が同水準・安定化することが示され、立地範囲の選択・経営規模の拡大により自給米生産を越えた販売米生産の経営の可能性が示唆された。 Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 作付の後退GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-36Modelling snowmelt in Thiba Catchment in central KenyaMohammed Abdullahi〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Hiroyuki MATSUI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕ケニア・ティバ川流域における融雪モデルの検討○Mohammed Abdullahi〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕松井 宏之〔宇都宮大学農学部〕ケニア共和国ティバ川流域における水文解析を行うために、降雪・融雪現象のモデル化を行った。モデルの有効性は、筆者らが開発した水文流出モデルに、日気温法に基づく融雪サブモデルを加えたモデルから得られる河川流量を実測流量と比較することにより検証した。その結果、若干の再現性の向上がみられるものの、歴然とした差は認められなかった。これは流域内の降雨分布の設定、実測流量の精度に問題があるためと考えられた。 Keyword: 融雪, 分布型流出モデル, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-38Recession flow analysis of the Blue Nile River (青轍・ Anil MishraTAKESHI HATAHARUYA TANAKAMARUAKIO TADARecession flow analysis of the Blue Nile River (青ナイル川の逓減流量解析) ○Anil Mishra〔神戸大学〕畑 武志〔神戸大学〕田中丸 治哉〔神戸大学〕多田 明夫〔神戸大学〕青ナイル川の水源量がスーダンのかんがい可能面積を決定づけ、10月以降の無降雨期流量の正確な予測が重要である。エチオピアの雨量データが入手し難いことから、流量データのみを用いた予測法を検討した。入手水文データから主に8,9月の既知流量データを用いて、10月〜翌年3月までの逓減流量を、Wittenberg型の逓減曲線式で予測計算を行った。その結果、先に報告している方法に比し、より高い精度で流量予測が可能になった。 Keyword: 流出特性, 長期流出, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-39Real-Time Forecasting of Rainfall Using Surface Observed RainfallHidetaka Chikamori〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Akihiro Nagai〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕地上観測降雨データを用いた実時間降雨予測○近森 秀高〔岡山大学環境理工学部〕永井 明博〔岡山大学環境理工学部〕岡山およびその周辺の77地点における地上観測降雨データに基づき,局所線形近似法を用いて岡山における1?3時間先の時間雨量および3時間移動平均雨量の予測を行った。岡山における降雨データのみを用いた場合,時間降雨の予測精度は悪かったが,周辺地点の降雨データを用いることにより,ピーク付近の降雨強度の上昇が予測が可能になり,3時間移動平均を用いた場合は3時間先の降雨強度の上昇が予測できることが分かった。 Keyword: 降雨予測, 降雨特性, 水資源開発・管理 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-40Calculation of Input Rainfall Sequence to the Distributed Runoff Model using Point Rainfall DataFukushima Akira〔Fac. of Life & Environmental Science, Shimane University 〕地点雨量データを活用した分布型流出モデルへの入力降雨系列の算定○福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕レーダー雨量計で観測される流域内の降雨の時間的空間的分布特性を分布型流出モデルへの入力降雨に反映させる流出解析法については、レーダー雨量計による面積雨量評価精度に問題点が残されていることから、なお検討の余地がある。本報告では、流域内の地点観測降雨データを活用して、流域内の降雨分布特性を組み込んだ分布型流出モデルへの入力降雨系列の算定手法を新たに提示し、その適用例を示す。 Keyword: 地点雨量, 流出モデル, 流出解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-43An Evaluation of Storage Depth in Yasu River BasinSAKAMOTO Yoshitsugu〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕HORINO Haruhiko〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕MITUNO Toru〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕野洲川流域における貯留量評価○坂本 佳嗣〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕流域の貯留特性を評価することは,水資源の総合的な管理を行っていく上で重要である.本論では,日単位の水文データに基づいた簡易な方法によって,渇水流量の緩和に寄与する貯留量を利水貯留量,洪水の緩和から渇水流量の底上げまで全てに寄与する貯留量を総合貯留量とし,滋賀県野洲川流域において,上・中・下流それぞれに評価を行い検討した.また野洲川ダム自体の利水,治水面での貯留効果を評価した. Keyword: 流域, 自然貯留量, ダムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-45Quantitative Analysis of Groundwater Effluent and Reservoir-Water Influent in a Small Pond Using 222Rn- and Water- Balance Equations Hiromasa HAMADA〔Japan International Research Center for Agricultural Sciences 〕Satoru KISHI〔Kanto Regional Agricultural Administration Office〕Satoshi NIHIRA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕ラドン・水収支式を用いた小規模ため池での地下水流入・流出の定量解析○濱田 浩正〔国際農林水産業研究センター〕岸 智〔関東農政局〕二平 聡〔農業工学研究所〕中山間地では、ため池からの浸透水が地すべりを誘発する場合があり、地すべりの防止のためには、浸透水の存在を明らかにする必要がある。しかし、現在、用いられている手法は、地表水の流量を観測するだけで、得られる結果は地表水の流入と地下水の流出の差に過ぎない。本研究では、河川において有効性を確認しているラドン・水収支式を小規模のため池に適用し、地下水流入・流出の定量解析を実施した。 Keyword: 地下水, 水収支, ラドンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-50Parameter Optimization of Tank Model using Multi-objective ProgrammingHaruya Tanakamaru〔Graduate School of Science and Technology, Kobe University〕Yoichi Fujiwara〔Graduate School of Science and Technology, Kobe University〕Takeshi Hata〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕Akio Tada〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕多目的計画法によるタンクモデル定数の最適同定について○田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕藤原 洋一〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕本研究では、永源寺ダム流域の水文データを用いて多目的計画法によるタンクモデル定数の最適同定を試みた。目的関数には、高水部重視の平均2乗誤差平方根と低水部重視の相対誤差の平均2乗平方根を採用し、加重和最小化法によってパレート最適解を求めた。その結果、一方の目的関数値を小さくすると他方は大きくなり、これら関数の最小化は競合関係にあることが示された。各パレート最適解に対するハイドログラフも示した。 Keyword: 流出モデル, 最適化, 長期流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-53Quantitative Evaluation of Hydrological Properties in Terraced Paddy FieldsTakeo ONISHI〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Haruhiko HORINO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕傾斜地水田群における水文環境の定量的評価○大西 健夫〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕京都市左京区静原地区の傾斜地水田群を対象に水文環境の定量的評価を地下水に注目して行った.地表水の水収支計算より,上段圃場ほど浸透量が大きくなる傾向が見られ,地下水の供給が上流から下流へと存在する事が示唆された.また,非灌漑期無降雨時の法面上部における地下水位の逓減に,水平一次元の地下水流動モデルを適用したが良い再現性は得られず,土壌の不均一性,鉛直方向の地下水流等を考慮する必要性が明らかになった. Keyword: 傾斜地水田, 地下水流動, 浸透量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-54Grandwater and Seawater Intrusion Analysis with Rainwater RechargeJun-ichi Shoji〔Asia Planning Co.Ltd.〕Kazuro Momii〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Yamato Satoyama〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕降雨涵養を考慮した地下水海水侵入解析'- 離島における地下水資源の保全と開発に関する研究 -○小路 順一〔アジアプランニング(株)〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕里山 大和〔鹿児島大学農学部〕水資源として表流水の利用が困難な離島では、増加する水需要に対処するためには、淡水地下水および海水侵入状況の把握が必要となる。本研究では、著者らが従来検討を加えた地下水海水侵入解析のための非混合アプローチに、降雨および蒸発等の水文現象を表現する地下水涵養タンクモデルを組みこみ、現地観測結果と比較検討した。数値解析は概ね現状を再現しており、今後の地下水資源管理を検討する際、有効な手法であると考える。 Keyword: 地下水, 海水侵入, 涵養モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-55Down Limit of Water Temperature of Pond Spine Fish Itoyo Lives in Mid Winterakira shinjoHIDEKI HAYASHISUSUMU OOSAWA真冬期のイトヨ生息池水温の低下限界について○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕林 秀樹大澤 進一定量の地下水を供給しているイトヨ生息池の熱収支式を検討し、池水温の低下限界を明らかにした。この場合の熱収支式は夜間に成り立つ。熱収支式では、潜熱量、顕熱量の推定が問題であったが、潜熱量は池内に設置した水面蒸発計蒸発量を充て、顕熱量はボーエン比式から求めた。その結果、住民合意の許容地下水使用量の範囲において、かつ、稀に見る厳しい気象条件下においてもイトヨ生息のための餌環境を満たす水温を得た。 Keyword: 地下水 , 蒸発, 気象環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-58Applicability of a Regional Groundwater Flow Model Using Different Mesh SizesElhassan Ali Musa〔United graduate School, Tokyo University of Agric. And Tech (Utsunomiya Univ)〕Sato Tomonori〔Tokyo Institute of Tech.〕Goto Akira〔Utsunomiya University, Fac. Of Agric.〕Mizutani Masakazu異なるメッシュサイズによる地下水流動モデルの適用性について○Elhassan Ali Musa〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属〕佐藤 知典〔東京工業大学大学院〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕地下水流動モデルのメッシュサイズを1kmと2kmとに変更する事により,モデルパラメータ値の比較検討および感度分析を行った.このモデルは,浅層地下水流動をシミュレートするために,地表の水文過程を表現するタンクモデルを2次元地下水モデルに結合したものである.モデルを栃木県那須野が原扇状地に適用した結果,1kmと2kmメッシュサイズのモデルそれぞれのパラメーター値は一致しないこと、1kmメッシュがより良いということが分かった。 Keyword: 地下水流動モデル, メッシュサイズ, 那須野が原扇状地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-60Modeling of groundwater nitrogen pollution considering distributed property of load effluentHaruki SAKIYAMA〔Utsunomiya Univ.(Okinawa Prefecture)〕Hiroaki SOMURA〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Akira GOTO〔Utsunomiya Univ.〕Masakazu MIZUTANI〔Utsunomiya Univ.〕負荷排出の分布性を考慮した地下水窒素汚染のモデル化○崎山 春樹〔宇都宮大学(現沖縄県庁)〕宗村 広昭〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕後藤 章〔宇都宮大学〕水谷 正一〔宇都宮大学〕近年、全国的に浅層地下水帯における硝酸帯窒素汚染の進行が問題となっている。本研究では、地下水水水質保全対策を検討するための基礎モデルとして、負荷の分布性を考慮した水質モデルを構築した。地下水帯を分布型にした水質水文モデルと、地上、地下両方を分布型にした水質水文モデルの2種類を構築し、実測値との照合を行った。結果として、濃度起伏の傾向は対応していたが、妥当な結果とは言い難く、様々な問題点が浮上した。 Keyword: 分布型地下水水質水文モデル, 地下水窒素汚染, 畜産糞尿GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 1-61The Vertical Percolation of Surface Meltwater in SnowAoyama Sigenobu〔Graduate School of Agriculture Science Iwate University〕Kurasima Eiichi〔Faculty of Agriculture Iwate University〕Kato Toru〔Miyagi Agricultural College〕Mukaida Yosiaki〔Faculty of Agriculture Iwate University〕積雪内における表層融雪水の鉛直浸透○青山 滋伸〔岩手大学大学院農学研究科〕倉島 栄一〔岩手大学農学部〕加藤 徹〔宮城農業短期大学〕向井田 善朗〔岩手大学農学部〕融雪洪水を予測するためには, 積雪内における表層融雪水の浸透機構を明らかにする必要がある.そこで本研究では1999年に岩手大学農学部付属演習林内で気象観測を行い, 得られたデ−タをもとに, 表層融雪量を熱収支法により推定した.さらにその地面到達時間を推定し, 実測の地面到達時間との比較を行った. Keyword: 表層融雪水, 鉛直浸透, 地面到達時間GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-4Flow Characteristic of Okinawa's SoilsMARO TAMAKIKATSUYA NAKAISHISETSUO OOI沖縄土壌の流動特性について○玉城 麿〔沖縄県農業試験場〕中石 克也〔茨城大学農学部〕大井 節男〔農業工学研究所〕南西諸島における土壌流亡は、海岸付近の生態系を脅かす環境問題の一つとしてあげられている。現在、沖縄県では土壌流出量の算定方法について検討しているが、それには懸濁液の流動特性を把握しなければならない。本研究では流動特性の一つである粘度に着目した。粘度は土粒子やフロックの沈降速度や降雨時の土砂の輸送量を決定するために明確にする必要がある。本研究では、沖縄土壌の国頭マ−ジ・ジャ−ガル・島尻マ−ジの粘度について検討した。 Keyword: レオロジ−, コロイド・粘土, 農地保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-5Effect of pore solution on liquid limit of swelling clayTOSHIHIKO YAMAMOTOTOSHIYUKI DOMEKIKATSUMI FUJIIHIROYUKI FUJISAKI膨潤性粘土の液性限界に及ぼす間隙溶液の影響について○山本 俊彦〔岩手大学大学院農学研究科〕百目木 敏行〔岩手大学大学院農学研究科〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕モンモリロナイトの液性限界付近の力学的性質は、間隙溶液イオンの種類と濃度に依存し変化するとされている。陽イオンはNa型、Ca型の2種類、さらに溶液の濃度を変えながらキャサグランデ法、フォールコーン法の2種類の液性限界試験を試みた。これにより、液性限界が溶液濃度により不連続に変化し、陽イオン種はこれらの変化を上回ることが明らかになった。 Keyword: モンモリロナイト, 液性限界, フォールコーン試験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-6On the initial inclination of volume-water content curve for saturated claysTATSUYA KOMOTOPAKU JONFA飽和粘土の体積〜含水比曲線の初期勾配について○甲本 達也〔佐賀大学農学部〕朴 鐘華〔佐賀大学農学部〕飽和粘土を乾燥させて得られる、体積(V)〜含水比(w)曲線において、乾燥の初期は、水の減少量は体積の減少量に等しいのでV―w曲線は直線となる。本報は曲線の初期勾配Gは初期体積をV0、土粒子密度をρs、水の密度をρw、初期間隙率をn0とすると、G=V0*(ρs/ρw)*10-4 *(100−n0)が成り立ち、Gは一定のV0(n0は一定となる)およびρsに対して、一定となることを明らかにしたものである。 Keyword: 飽和粘土, 乾燥収縮, 初期間隙率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-11Effect of air on the formation of compacted soil ()Hideaki Miura〔Graduate School, Agriculture Course, Iwate university〕Kiyosi Koga〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕Akira Sasaki〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕締固め土の構造形成における空気の役割(供○三浦 英晃〔岩手大学大学院農学研究科〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕佐々木 旭〔岩手大学農学部〕締固め土は時間経過に伴い強度が増加する。この養生効果には締固め時に土中に封入された空気が間隙内にて何らかの役割を果たしていると考える。そこで締固め土中の空気の挙動を明らかにするため,大気圧と真空の条件下で締固めた供試体の間隙構造を軟X線造影法によって観察したところ,含水比が最適含水比より湿潤側の供試体において大気圧下では膜状,真空下では団粒を包む薄膜状の影像が造影され間隙構造の違いが観察された。 Keyword: 間隙構造, 土壌構造, 圧密・締固めGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-15Quantitative indices for soil structure and their physical meaningNoriyoshi Yamada〔Kagawa university 〕土壌構造の数量的表示法とその物理的意義○山田 宣良〔香川大学農学部〕土壌構造を数量的に表示する方法として、(1)構造発達係数、(2)締固S値、(3)遠心S値を選定し、10種類の土壌に対して17項目の基本的物理性と、15項目の二次的物理性の測定結果からみた物理的意義について検討を加えた。その結果、これらの3種の表示法を物理的諸因子の重回帰式で表すことが可能であり、その式に土壌構造の判定基準を代入すれば、土壌構造の良否が数量的に判定できることがわかった。 Keyword: 土壌構造, 土壌の物理化学的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-16Measuring soil heat capacity, thermal conductivity, and volumetric water content with a thermo-TDR probeAkira Endo〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕Kosuke Noborio〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕サーモTDRプローブによる土壌の体積熱容量・熱伝導率と水分量の測定○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕登尾 浩助〔岩手大学大学院農学研究科〕近年,土壌の熱的性質を測定する方法として,双極熱パルス法が注目されている。本報では,サーモTDRプローブを使用し土壌の熱的性質と水分量を測定したので報告する。仮比重の異なるλを測定すると,特に約θ>0.1において顕著な差異が表れ,モデルにおいてもそのようになった。更に多くの研究が必要であるが,サーモTDRプローブを使用して熱的性質と体積含水率を測定することは有効だと考えられる。 Keyword: サーモTDRプローブ, 熱的性質, 体積含水率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-18ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBEKrissandi Wijaya〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE○Krissandi Wijaya〔東京農工大学農学研究科〕西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕プローブ長6cmのADR水分センサーで測定した土壌の体積含水率と含水比または湿潤密度を用いて土壌の乾燥密度を推定することを試みた. 試料は黒ボク土(LiC)を使用した. 土壌の乾燥密度0.4〜1.1g/cm3、含水比40〜88%の範囲で、かく乱土、不かく乱土とも推定値と実測値は良い一致を示した. また、この方法で圃場の乾燥密度分布を調べたところ、実測の分布と良い一致を示した. Keyword: 乾燥密度, ADR水分計, 不均一GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-19Heat pipe phenomenon in soilToshihiko Momose〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕Tastuaki Kasubuchi〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕土壌中におけるヒートパイプ現象○百瀬 年彦〔岩手大学大学院連合農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学大学院連合農学研究科〕これまでに土壌の熱伝導率の温度依存性は,潜熱輸送が重要な要因であることが明らかにされている。本研究では,減圧下における土壌の熱伝導率を測定し,土壌間隙内の潜熱輸送をより明確にすることを目的とした。得られた実験データから,温度勾配下の土壌間隙内にヒートパイプ現象が起こるということを明らかにした。さらに,液状水フラックス,すなわち,水の戻りが潜熱輸送量を決定する重要な要因であることを明らかにした。 Keyword: 土壌の熱的性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-24Measurement of charge characteristic of allophane and imogolite with potentiometoric titrationYoshiyuki Saida〔Hokkaido Regional development bureau 〕Jutarou karube〔Ibaraki Universitty〕電位差滴定法によるアロフェンとイモゴライトの荷電特性の測定○齊田 義之〔北海道開発局〕軽部 重太郎〔茨城大学〕変異荷電をもつ土壌の荷電ゼロ点(PZC)は、正・負イオン交換容量(CECとAEC)による正味荷電ゼロ点(PZNC)や、電位差滴定法によるPZSEで表される。ここでは、電位差滴定法の測定内容を検討した。そして、電位差滴定法を用いて正味の荷電を求めることができることを見出し、その結果をイオン交換法の結果と比較した。 Keyword: 荷電ゼロ点, 電位差滴定法, 荷電特性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-28The relationship between soil retentivity of moisture and ions.Nakamura Takahiko〔Tokyo University of Agriculture〕土壌の保水性とイオン濃度との関係○中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕土壌の保水性と土壌水中のイオン濃度との関係を明らかにする初期段階として,遠心法によるpF測定を行うとともに,その抽出水についてイオン濃度を測定することで,土壌水中でのイオンの存在量を把握することを目的とした.茶園表層土の土壌を用いて測定した結果,抽出水中の硝酸イオン濃度はpFの増加につれて極大値を示すことが明らかとなった.このことから土壌中のイオン濃度の分布が一様でないことが確認できた. Keyword: 保水性, 溶質移動, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-30Transport of Ca-solutions through acid Kunigami Mahji soilMiyuki Nakajima〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕酸性赤黄色土中を流れるCa電解質溶液の動態○中嶋 美幸〔東京農工大学農学研究科〕西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕酸性土壌の改良におけるCa系改良剤の移動形態や反応について考察を深めるために、沖縄本島に分布する国頭マージを用いてカラム実験を行った。4電極ECセンサーで土壌中のECを測定した結果、浸透溶液を同じ電解質濃度のNa溶液からCa溶液に切り替えた時のECの低下から土壌中でイオン交換や水和といった反応が起きていることが示唆された。 Keyword: 酸性土壌, 土壌改良, 4電極ECセンサーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-35Methan and Carbon dioxide Emissions from Peat SoilsKeiji TAMURA〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru MIZOGUCHI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi IMOTO〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi MIYAZAKI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕泥炭土壌からのCH4とCO2の放出に関する研究○田村 啓治〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕湿原の泥炭土壌において地下水位変動と二酸化炭素・メタン放出の関係を把握することは、地球温暖化の問題や湿原保全という立場から重要である。本研究では、美唄湿原で観測井攪拌時のCH4の瞬間的な放出を観測するとともに、室内実験より、地下水面低下時に定常時の約1000倍のCH4が短時間のうちに発生すること、地下水面を低下させた後の排水過程ではCH4が放出された後に遅れてCO2が放出されることを明らかにした。 Keyword: 土壌空気, フラックス, 泥炭GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-42Ion Concentration Prediction of Effluent during Sulfuric Acid Solution permeates into Volcanic Ash Soil.KAMEYAMA KOUJI〔The United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕MATSUKAWA SUSUMU〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕KATO HIDEMASA〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕火山灰土壌への硫酸溶液浸透による溶脱液のイオン濃度変化予測○亀山 幸司〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕松川 進〔宇都宮大学農学部〕加藤 秀正〔宇都宮大学農学部〕酸緩衝能を表す簡便な化学平衡式と溶質移動を近似するミキシング・セルモデルをpH3硫酸溶液浸透による溶脱液のpH等に適用した結果、比較的良い対応が得られ、予測手法の妥当性が示唆された。また、化学平衡式とミキシング・セルモデルを結合する予測手法が多成分の溶質移動の予測に有効であることが立証された。 Keyword: 溶質移動, 土壌, 酸緩衝能GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-45Effect of antecedent moisture on capillary pressures in sand columnsTakeyuki ANNAKA〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕Takashi KITABAYASHI〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕砂充填層の前進・能動毛管圧の初期水分依存性○安中 武幸〔山形大学農学部〕北林 高〔東北農政局〕豊浦砂の充填層を対象に、前進・能動毛管圧の初期水分依存性を、吸水過程の水分特性の測定および湛水浸潤実験を通じて検討した。その結果、能動毛管圧(毛管上昇高に負号を付けたもの)および浸潤時の透水係数には顕著な初期水分依存性が認められたが、前進毛管圧はほとんど依存性を示さないことが明らかになった。また、能動毛管圧と透水係数の水分依存性は、含水比0.3〜0.5%において顕著であることが示された。 Keyword: 水分移動, 浸透流・地下水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-46Evaporation losses from mulched dune sand columns as influenced by gravel mulch and column sizeMakoto Imai〔Arid Land Research Center Tottori university〕Velupillai Rasiah〔Arid Land Research Center Tottori university〕Tahei Yamamoto〔Arid Land Research Center Tottori university〕Mitsuhiro Inoue〔Arid Land Research Center Tottori university〕砂丘砂カラムからの蒸発量へ異なるサイズのカラムとグラベルマルチが与える影響と効果について○今井 良〔鳥取大学乾燥地研究センター〕Velupillai Rasiah〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕乾燥地農業の弊害として土壌の塩類化による塩害が挙げられる。この圃場における塩害を防ぐ方法の一つに、蒸発量を減らして塩類の集積が起こりにくくする方法がある。本研究では大小二種類の砂丘砂カラム表面にサイズの異なる二種類のグラベルマルチを施し、それらのサイズの違いが蒸発量にどの程度の影響を与えるのか調べた。その結果サイズの違いに関わらず、グラベルマルチは砂丘砂においても有効であることがわかった。 Keyword: 蒸発・蒸発散, マルチ・マルチング, 水分移動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-49Variation of soil moisture and depth of A soil layer―The Observation, Experiment and Research in the Continuous Yearly Use Test Field of Three Major Nutrients of Chemical Fertilizers (X)―Tsuyoshi YANAGISAWA〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕Kaname EZAKI〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕土壌水分の変動とA層厚−肥料三要素連続施用圃場試験区における調査詞吋研究(X)−○澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕関東ロームの立川ローム層に設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を地表面下100cmまでの8深度について、毎日一回観測した。作付け期間の70日間を旱天期と降雨期に分けて統計分析した。また、深度100cmまでの土層を3つの層(作土層・中間層・心土層)に分けることにより同様の検討をした。その結果、土中水分とA層厚との間に少なからず関係があることが示された。 Keyword: pF値, A層厚, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-52Study on structure and permeability changes by soil compressionMakiko Ishizuka〔Graduate school of Agricultural and Life science, The Univ. of Tokyo〕Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate school of Agricultural and Life science, The Univ. of Tokyo〕土壌圧縮による構造変化と透水性変化に関する研究○石塚 真記子〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕土壌圧縮は、微視的な土壌構造変化や間隙比分布の変化を伴い、透水性などを変化させる。撹乱土を圧縮整形した供試体を用い、できるだけ広範囲な間隙比にわたり、透水性の推移を観測した。圧縮方法が間隙比と透水性の関係に影響を与えることがわかった。団粒の発達した土では、間隙比に対する透水性推移に3パターンが見られること明らかになった。観察より、構造単位スケールの変化がその原因である可能性を指摘した。 Keyword: 土壌圧縮, 構造変化, 透水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-54Permeability Reductions Induced by Surfactant-Enhanced Soil WashingJun Goto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Shinya Ishizaki〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi IMOTO〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi MIYAZAKI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕界面活性剤による土壌の透水性の低下に関する研究○後藤 淳〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石崎 慎也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕NAPL(非水液)によって汚染されたサイトの浄化法の一つとして、界面活性剤を浄化剤として併用した地下水揚水処理法がある。しかし、粘土分を多く含む土壌では急激な透水性の低下を起こし、浄化効率を低下させることが報告されている。本研究においては地盤洗浄の基礎として、界面活性剤が土壌の透水性に与える影響を調べた。界面活性剤は豊浦砂の透水性には影響を及ぼさないが、関東ロームと沖積土の透水性を低下させることがわかった。 Keyword: 地盤洗浄, 土壌・地下水汚染, 界面活性剤GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-55Hysterestic behavior of unsaturated hydraulic conductivity in sandy soilsTakeshi Kawamura〔Faculty of Engineering, Saitama University〕Yoshiya Nagamine〔Faculty of Engineering, Saitama University〕Ken Kawamoto〔Faculty of Engineering, Saitama University〕砂の不飽和透水係数に履歴の違いが及ぼす影響○川村 健〔埼玉大学工学部〕長嶺 由哉〔埼玉大学工学部〕川本 健〔埼玉大学工学部〕本研究は圧力制御法とディスクパーミアメーター法を用いて不飽和透水係数を測定しlを比較しz水E水過程の履歴の違いが不飽和透水係数に及ぼす影響を調べた。圧力制御法の不飽和透水係数は水分特性曲線の回帰より得られた係数を用いたK−h曲線とほぼ一致しTクションが10cmH2Oより大きな領域では焜fィスクパーミアメーター法で求まる不飽和透水係数は圧力制御法よりも低い値を示した。 Keyword: 不飽和透水係数, 砂, 履歴GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-59Temperature at growth surface of ice lens in glass-powder saturated with NaCl solutionKunio Watanabe〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Yoshiko Muto〔Department of Bioresources, Mie university〕Masaru Mizoguchi〔Department of Biological and Environmental Engineering, The University of Tokyo〕ガラス粉粒体中に析出するアイスレンズ成長温度とNaCl濃度の関係○渡辺 晋生〔三重大学生物資源学部〕武藤 由子〔三重大学大学院生物資源学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕土壌が凍結すると、土中にアイスレンズが析出することがある。本研究では、アイスレンズの成長に関する塩の影響を調べる目的で、異なる濃度のNaCl溶液で飽和した均一粒径ガラス粉粒体の一方向凍結実験を行った。本実験の結果、NaCl濃度の増加による、アイスレンズ成長面温度の低下、アイスレンズの厚みのNaCl濃度依存性が明らかになった。これらの結果をもとに、アイスレンズ成長面近傍の溶質拡散について議論した。 Keyword: 凍上・凍結, 溶質移動, 土壌の熱的性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 2-61Studies on Unsaturated Hydraulic of Soil Using Centrifugation MethodlXia Liu〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕Takao Amaya〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕Takeo Akae〔Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.〕Naomasa Nisimura〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕遠心法による土壌の不飽和透水係数の測定に関する研究○劉 霞〔岐阜大学大学院連合農学研究科〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕赤江 剛夫〔岡山大学環境理工学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕土壌の不飽和透水係数の測定には,様々な方法がある。凍土中の不飽和透水係数は,土壌凍結・融解に伴う移動現象の定量的な解析過程において重要な物性値であるが,測定が極めて難しい。そこで,遠心法による不凍結土壌の不飽和透水係数の測定精度と従来の方法により測定精度を比較し、凍土中の不飽和透水係数の測定及び影響要因、遠心力場のサクションによる土壌の水分分布を検討するものである。 Keyword: 不飽和透水係数, 遠心法, 凍結土壌GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-3The usage of grants by direct paid at 3 rice terrace area on the Kanto district.Eisuke Tamura〔Ibaraki Universitty〕Masao MAKIYAMA〔Ibaraki Universitty〕Eiji YAMAJI〔The Univ.of Tokyo〕関東地方の棚田地域3地区における直接支払い交付金の使われ方○田村 英介〔茨城大学〕牧山 正男〔茨城大学〕山路 永司〔東京大学大学院〕中山間地域等直接支払制度は近年,多面的機能などで注目されている棚田などの耕作放棄を防止するために導入された。この制度は'00年度から導入されたばかりで,また実態を把握されていない。そこで関東の棚田地域3地区を対象に,交付金の使われ方の実態を把握した。それによると3地区の交付金の使われ方は地域活性化と農地保全の2通りの使い方が見られた。それは,棚田の現状や自治体の取組などに,左右されると考えられる。 Keyword: 棚田, 直接支払い, 地域活性化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-5Owner System of Rice Terrace at Oyama District in Kamogawa CityWakana Yamamoto〔The University of Tokyo〕Eiji Yamaji〔The University of Tokyo〕Masao Makiyama〔Ibaraki University〕鴨川市大山地区における「大山千枚田オーナー制度」への取組み○山本 若菜〔東京大学新領域創成科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕牧山 正男〔茨城大学農学部〕鴨川市大山千枚田における棚田オーナー制度について、その発足の経緯、取組みの様子を追い、棚田オーナー制度による地域活性化システムの今後の検討につなげようとする。また、当地区のオーナー制度における課題を考察する。 Keyword: 地域活性化, 地域資源, 棚田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-7Measures and achievement factors to utilize the cultivation abandonment fields - In case of sugar cane field of Kume-island in Okinawa -Kunimitsu Youji〔National Institute for Rural Engineering〕Yoshio Matsuo〔National Institute for Rural Engineering〕Tatsumi Tomosho〔National Institute for Rural Engineering〕耕作放棄地解消の取組みとその達成要因− 沖縄久米島のサトウキビ畑における事例から −○國光 洋二〔農業工学研究所〕松尾 芳雄〔農業工学研究所〕友正 達美〔農業工学研究所〕国内自給率向上の観点から耕作放棄地の解消が重要な政策課題とななる中,本稿では,1995-2000年にかけて耕作放棄地面積が減少している沖縄の久米島を対象に,代表的作物であるサトウキビを事例として,耕作放棄地解消のための市町村,農業委員会,製糖会社によるサトウキビ再活性化事業の取り組みと,それを活用した農業生産法人の活動を紹介し,これら活動が有効に機能する要因を考察した. Keyword: 耕作放棄, サトウキビ再活性化事業, 生産法人GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-8The restoration cost and the point of preservation of paddy field-Correlation between succession and restoration cost of the abandoned paddy fields(2)-Arita Hiroyuki〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕Tatsumi Tomosho〔National Institute for Rural Engineering〕Toshiya Ohkuro〔National Institute for Agro-Environmental Sciences〕Hidenori Yasui〔The Japanese Institute of Irrigation and Drainage〕Mayumi Yamamoto〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕Minoru Shibutami〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕耕作放棄水田の復田コストと農地管理のあり方−耕作放棄水田の植生遷移と復田コスト(2)−有田 博之〔新潟大学農学部〕○友正 達美〔農業工学研究所〕大黒 俊哉〔農業環境技術研究所〕安井 秀則〔日本農業土木総合研究所〕山本 真由美〔新潟大学農学部〕渋田 見稔〔新潟大学農学部〕耕作放棄水田を対象に、復田に必要な作業工程及びコストを調査し、植生遷移のステージと復田コストの関係について考察した。復田コストはブルドーザ等の重機の使用により急増し、更に植生遷移の進行についてコストが逓増する。遊休水田の管理にあたっては、復田に重機が必要としない段階に遷移をとどめるような管理を行うことが重要と考えられる。 Keyword: 耕作放棄, 復田, 農地保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-9Correlation between succession and biomass chenge of the abandoned paddy fields-Correlation between succession and estoration cost of the abandoned paddy fieldshiroyuki arita〔Niigata univ〕tosiya ohkuro〔National institute for agro-environmental〕mayumi yamamoto〔Niigata univ〕tatumi tomosho〔National institute for rural engneering〕hidenori yasui〔TheJapanese institute of irrigation and drainage〕耕作放棄水田の植生遷移とバイオマス量変化-耕作放棄水田の植生遷移と復田コスト-有田 博之〔新潟大学農学部〕大黒 俊哉〔農業環境技術研究所〕○山本 真由美〔新潟大学大学院自然環境学研究科〕友正 達美〔農業工学研究所〕安井 秀則〔日本農業土木総合研究所〕農地資源保全を目的として、耕作放棄期間と農地管理コストの関係を植生の面から明らかにすることにより植生を指標とした効率的な管理方法を提案したい。そこで、耕作放棄期間と植生バイオマス量の相互関係を把握することで検討した。バイオマス量は放棄5年前後から20年の間でS字曲線を描いて急増加することを推定できた。この傾向を把握できたことから、より具体的な管理方式の提案につなげていきたい。 Keyword: 農地資源保全, 植生バイオマス量, 植生遷移GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-11A Case Study on the Use of Nature for Green Tourism-A Case Study of “Nabekura-kougen Morinoie" , Iiyama-City, Nagano Pref.-Yuya Inagaki〔Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕Yutaro Senga〔Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕Masahiro Nakajima〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕グリーンツーリズムの展開における自然活用のあり方に関する基礎的研究−長野県飯山市「なべくら高原 森の家」を事例として−○稲垣 裕也〔東京農工大学大学院農学研究科〕千賀 裕太郎〔東京農工大学農学部〕中島 正裕〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕本研究では、地域住民の自然保全活動に対する意識調査を行うことにより、グリーンツーリズム事業における自然の活用のあり方について検討するために、「なべくら高原 森の家」の周辺集落である温井集落の住民に対しアンケート・ヒアリング調査を行った。その結果、住民は、自然利用の際に環境教育の要素を求め、その反面、自然利用による自然荒廃に対する懸念が強い。自然活用をする場合、これらのことを留意する必要がある。 Keyword: グリーンツーリズム, 自然保全, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-14Real states and trends of Firm inn, considering from the point as a managerKoh Kato〔Faculty of Agriculture and Science, Hirosaki University〕Ken Taniguchi〔Faculty of Agriculture and Science, Hirosaki University〕Shinji Nishizawa〔Japan Nature Game Association〕経営者の視点からとらえた農村体験民宿の実態と動向加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕○西澤 新地〔日本ネイチャーゲーム協会〕 Keyword: 農村振興, 五悵歛椅殉=:, 農村体験民宿に関する研究を考えた場合、民宿に訪れる側の視点にたった研究例は数多く見られるものの、受け入れ側である民宿経営者の視点にたった例は比較的少ない。そこで、本研究では来訪者と経営者が直接に結びつく情報手段として、インターネットに着目し、メールを活用して全国の体験民宿に対してアンケートを実施した。その結果をもとに、現在の体験民宿の抱える問題点や今後の課題などについて検討を加えた。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-16Analysis of the Pesent Situation in Agricultural Water Use for Regional WaterHORINO Haruhiko〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕SHIOMI Tomoya〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕NOGUCHI Yasuyo〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕MITSUNO Toru〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕地域用水としての農業用水利用に関する実態分析○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕塩見 智也〔京都大学大学院農学研究科〕野口 寧代〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕農業用水は本来の灌漑用水機能の他に,住民の生活・環境などに寄与する地域用水機能も有することが認識されつつある.ここでは湖北用水を事例として,住民の同用水に対する地域用水機能の認識・利用状況を調査し,集落の配置や水量,水質とどのような関わりがあるのかについて検討した.その結果,下流集落に向かうにつれて,水質悪化,水量低下の傾向がみられ,これに呼応して地域用水の利用頻度も低下していることが示された. Keyword: 地域用水, 農業用水, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-17Application of CVM on Multipurpose Functions of Regional WaterYasuyo NOGUCHI〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Haruhiko HORINO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Kenji ISHIDA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕地域用水の多面的な機能に関する経済評価○野口 寧代〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕石田 憲治〔農業工学研究所〕集落内外に存する用水の維持管理主体の問題などを考えるため,滋賀県湖北地域において地域用水がもつ多面的な機能を仮想評価法によって経済評価した.その結果,湖北地域の住民は少なからず地域用水の多面的な機能に価値を認めていることが明らかになった.また,性別,年齢,農家か非農家かなどの個人属性の違いによってその評価値は大きく異ならなかった.諸処の条件が整えば非農家も維持管理に参画する可能性が示唆された. Keyword: CVM(仮想評価法), 地域用水, 多面的な機能GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-18Relationship between Water Quality and Multi-purpose Use of Irrigation WaterMasayuki Furukawa〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕Ryoichi Kaneki〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕地域用水の水質と利用状況の関係○古川 政行〔滋賀県立大学環境科学部〕金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕滋賀県内の4集落を対象に,集落内水路の水質を調査すると同時に地域用水の利用に関するアンケート調査を行った.用水の利用頻度では,利用頻度の高い集落と低い集落に分かれた.用水を積極的に利用しない理由は,水質が悪いことや,衛生上の問題を挙げる割合が高かった.そこで,集落間で水質を比較した結果,利用頻度の低い集落の水質は,利用頻度の高い集落よりも悪い傾向が見られ,水質が地域用水の利用に影響を及ぼしていた. Keyword: 地域用水, 水質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-19On Feasible Release of Agricultural Pond for Supply to Required Water for Community-based Water UseHirofumi Kakudo〔Faculty of Engineering, Kagawa Univ.〕Yoichi Kirino〔Faculty of Agriculture, Kagawa Univ.〕ため池による地域用水量供給の可能性について○角道 弘文〔香川大学工学部〕桐野 洋一〔香川大学農学部〕香川県丸亀市の道池を対象に,ため池による地域用水量供給の可能性について検討した.ため池より放流しうる水量は,過去の貯水率変動をもとに推定した.ため池放流のみでは目標とした必要水深を完全には充足できなかったが,利用地点の水路断面の縮小と組み合わせることによって,必要水深を充足しうることがわかった. Keyword: 地域用水, ため池, 水利用計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-20Water Supply Optimization Method for Regional Water UseMASARU TOKASHIKI〔National Institute for Rural Engineering〕KENJI ISHIDA〔National Institute for Rural Engineering〕AKIKO YOSHIMURA〔National Institute for Rural Engineering〕地域用水利用を考慮した配水最適化手法○渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕 Keyword: 地域用水, 騰易挌・椣=:箕灼=:灌漑用水と地域用水の利用を調和させるため,地区内における水路網をモデル化し,農業用水の期別の動態をニューラルネットワーク手法を用いて把握するとともに,利用者の水量に対する満足度をファジィ・メンバーシップ関数で数値化することにより最適な水配分調整を試みた。その結果,本手法では利用者の満足度を評価基準として水路網における水の流れを調整できることから,地区内における配水管理に有効であると判断された。, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-22Image of Drowning Risk at Irrigation PondsNaoki HAYASHI〔Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University〕Tsuyoshi TAKAHASHI〔Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University〕ため池における水難危険性のイメージ○林 直樹〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕本稿では,ため池において住民が達観的に判断している水難事故の危険性(危険イメージ)を取り上げた。主な調査は,地元管理者を対象としたアンケートである(回収157地区)。数量化2類の分析を用いて,危険イメージを形成する要因,すなわち,ため池の老朽化・転落防止柵の整備状況・水深等を抽出した。最後に,危険イメージに配慮したため池整備に関して論じた。 Keyword: ため池, 水難, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-23Change of Agricultural Land Use after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji IslandKazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕淡路島・農村における震災後の農業的土地利用の変化 -阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(5)-○木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕阪神・淡路大震災で被害を生じた淡路島農村の農業的土地利用の変化を5年間にわたって調査した。水稲期の不作付け面積は増加しているが、大幅な増加の翌年には回復が見られた。農地復旧状況やため池水量に応じて、作付けの対応が行われている。また、水稲期の作付け形態を見ると、農地被害の多い集落では1年目の作付けなしが多く、ため池の貯水能力低下した集落では作付け制限で対応した。被災状況により、対応方法は変化する。 Keyword: 阪神W路大震災, 農業的土地利用, 継続調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-24Change of Residential Environment after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji IslandYoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕淡路島・農村における居住空間の変化-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(6)-○内川 義行〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕阪神・淡路大震災で被災した淡路島北部の農村家屋は,母屋以外に座敷・長屋等の建物を持ち,それらの特徴的配置・様式等により美しい農村空間を形成してきた。被災時,農家は敷地内の多種の建物に避難することができたが,震災後は,他の生活や生産基盤への復旧費用も要し,全ての建物を再建することができない。現在,これら居住空間に変化が生じている実態を報告し,震災後の農村住環境復興のあり方について問題提起した。 Keyword: 阪神・淡路大震災, 居住空間, 住居形態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-25Restoration of Agricultural Infrastructure after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji IslandMituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕淡路島・農村における生産基盤の復旧-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(7)-○坂本 充〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕 Keyword: 阪神・淡路大震災, 生産基盤, 災害復旧恚=:阪神・淡路大震災での農地・溜池復旧状況を淡路島の2集落において5年間継続調査した結果,’晴箸枠鏈卩醒呂紡个靴読旧工事後も独自の手当てを行い,機能回復には3年程度要していること,また8什澆盖’讐麌しない農地があることを明らかにした。これを踏まえ,震災に対する災害復旧事業では,被害申請期間の延長等を検討すべきことを,また復旧にとどまらず復興事業へと展開するための整備やその補助のあり方を提言した。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-26Damage to Irrigation Ponds and Measure taken by Tazu on after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji IslandNobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕淡路島・農村におけるため池被害と田主の対応-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(8)-○山田 修久〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕震災により被害を受けたため池や、翌年に貯水量の低下等の被害が明かとなったため池に対して、平成7・8年に災害復旧事業が実施された。一方、水利組織としての田主では、震災直後から作付け制限というソフト的な対応が行われていた。本報告では田主におけるソフト面での対応に着目し、その実態について検討した。ため池被害へは、災害復旧事業によるハード的な対応だけでなく、田主による臨機応変な対応が寄与している。 Keyword: 阪神・淡路大震災, ため池被害, 作付制限GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-27 Correspondence to Hanshin Awaji Greatquake Disaster in Area of Depending on Irrigation PondsKazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕ため池地域における震災への対応-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(9)-○森下 一男〔香川大学工学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕阪神W路大震災で、ため池の被害を受けた小野市と淡路島一宮町の農村集落における震災時の町内会長の行動の検討と住民への防災に関するアンケート調査により、ため池地域住民の震災時の行動や防災意識の根底にあるものを検討した。その結果、住民の諸行動や防災意識は、ため池社会で伝統的に培われてきたこと、さらにため池の灌漑利用がその根底にあることがわかった。 Keyword: 震災被害, ため池地域, 防災意識GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-28Public Rural Development Guide PlanKouji TANAKA〔RESEARCH INSTITUTE FOR REGIONAL ECONOMIC AND AFFAIRS〕Masatosi ENDOU〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Yayoi KONAGAYA〔Management Development Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Atusi KOMATSU〔Agricultural Land Planning Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Fumitaka IKENO〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕住民参加型農村整備ガイドプラン○田中 孝治〔(社)静岡政経研究会 地域・産業研究所〕遠藤 正敏〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕小長谷 弥生〔静岡県農林水産部経営普及室〕小松 淳〔静岡県農林水産部農地計画室〕池野 文隆〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕 時代が、行政や地域住民、民間団体による協働を求めている中、これからの農村整備には、相互理解・知恵の結集・責任の共有が必要となっている。そのためには、活性化によって利益を得る者や満足を得る者をどう作り上げていくかといった、地域住民の自噴力を高めていく工夫と仕掛けが必要で、地域の将来に不安・危機感を感じているあなたに、快適田園空間整備を検討している行政のあなた等に参考として冊子を作成したものである。 Keyword: Field Work, Rural 21, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-30Design Issue of Central Bio-gas Plants in Cold and Snowy RegionMakoto Miyakawa〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Takashi Okamoto〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Masanori Ofuka〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Tomeo Tateyama〔Docon Co. ltd〕積雪寒冷地における集中型バイオガスプラントの設計課題○宮川 真〔北海道開発土木研究所〕岡本 隆〔北海道開発土木研究所〕大深 正〔北海道開発土木研究所〕館山 留男〔株式会社ドーコン〕筆者らは、「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」研究において、メタン発酵技術による家畜ふん尿の効率的処理やバイオマスエネルギーの有効活用等の検討のため、モデルプラントによる実証試験研究を進めている。ここでは、北海道湧別町に建設したプラントの設計に際し、現地の飼養形態や積雪寒冷環境下にあることを配慮した点(家畜ふん尿の凍結対策や冬期間の堆肥・消化液の保管等)について報告する。 Keyword: バイオマスプラント, 積雪寒冷環境, 施設設計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-31Decaying Process of Animal Wastes Composts Yoichi ITO〔Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University 〕Eiichi KOHNO〔College of Bioresource Sciences, Nihon University 〕Osamu IIZUKA〔Junior College, Nihon University 〕家畜ふん尿堆肥の腐熟過程について○伊藤 洋一〔日本大学大学院生物資源科学研究科〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕飯塚 統〔日本大学短期大学部〕本研究では、有機質廃棄物資材を堆肥として活用するにあたって基礎資料を得るために、家畜ふん尿堆肥の腐熟過程における変化を把握した。その結果、牛ふん堆肥と豚ふん堆肥は5ヶ月程度で完熟したと考えられるが、鶏ふん堆肥はpH、ECの値より、このまま施用すると、発芽障害および初期生育障害が生じる可能性がある。以上のことから、有機質廃棄物資材を堆肥化するにあたっては、水分管理を徹底し、pH、ECを測定する必要がある。 Keyword: 家畜ふん尿, 堆肥, 腐熟過程GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-34Estimation of pavement thickness of rural roads by actual track trafficYoshinobu ARARAGI〔Natinal Institute of Agricultural Engineering〕Hajime TANGJITakeshi TAKEMURA〔Natinal Institute of Agricultural Engineering〕大型車の交通実態からみた農道の舗装厚の評価○蘭 嘉宜〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕竹村 武士〔農業工学研究所〕農道の舗装厚の決定手法について、‖膩深屬慮鯆摸未砲茲詈法と輪荷重の実測による方法の比較、農道の設計基準と国土交通省の車両重量調査の比較を行い、過積載への配慮の必要性を明らかにした。 Keyword: 農道, 舗装厚, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-35On Inprovement Planning of Farm Road NetworksYoshiaki Sato〔Graduate course of Agriculture,Hirosaki University〕Ken Taniguchi〔Faculty of Agricultural Science,Hirosaki University 〕農道網の整備に関する研究○佐藤 嘉昭〔弘前大学大学院農学研究科〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕農村地域の道路は、農道、国県道、市町村道等の網で構成され、地域住民はトリップ目的によって多様な道路を選択、利用している。農道の機能の再構築を考える目的で、青森県弘前市の中山間地域を事例として、パーソントリップ調査をもとに、トリップ目的別に地域住民の道路利用実態を把握するとともに、グラフ理論によって最短経路を算出し、パーソントリップ調査結果による実際の利用道路との整合性を検討した。 Keyword: 道路計画・整備, パーソントリップ調査, 最短経路問題GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-36A Study on Resident's Participation and Decision Making for Rural Eco-park PlanningTakashi OBA〔Graduate School,Utsunomiya University〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture,Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture,Utsunomiya University〕農村公園計画策定における住民参加と意思決定に関する基礎研究○大場 喬〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕愛着の持てる農村公園づくりのためには、計画策定への主体的な住民参加と住民による計画案の意思決定、施設の事後評価・改善を行うことが必要ではないかという仮説を立てた。これを検証するために公園整備の全体プロセスを仮説から導き、2つの公園の整備事例を対応させて評価を行った。その結果、市町村レベルの農村公園では利用者の規模が大きいため、計画策定・意思決定の主体と方法の確立が困難であると考えられる。 Keyword: 農村公園, 住民参加, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-39Analysis of Planning Process by Public Participation Using Artificial Society Approach - Land Use Planning by Multi Rational Agent - SHIZUKA HASHIMOTOYOHEI SATO人工社会を用いた住民参加による計画過程 - 合理的な多主体による土地利用計画の策定- ○橋本 禅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕計画過程への住民参加は,研究対象地が異なれば参加者や参加者を取り巻く環境の相違が生じるだけでなく,参加対象となる計画,参加方法までが異なる.この様な参加研究に対し本稿では,電算機上に生成した人工社会における計画過程を観察する実験社会科学的な方法を提示した.今後試行を繰り返しより現実的な挙動を示すモデルを構築すると共に,人工社会,意思決定の複雑化,シナリオ設定を経て政策提言へと結びつける必要がある. Keyword: 住民参加, 計画過程, 人工社会GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-43Preliminary Research of Natural Voltage at upland Field.Yoshiyuki SHINOGI〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroomi NAKAZATO〔National Institute for Rural Engineering〕Takanori SAITO〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru YAMAOKA〔National Institute for Rural Engineering〕畑圃場の自然電位に関する基礎的研究○凌 祥之〔独立行政法人農業工学研究所〕中里 裕臣〔独立行政法人農業工学研究所〕齋藤 孝則〔独立行政法人農業工学研究所〕山岡 賢〔独立行政法人農業工学研究所〕自然界には電位差があることが言われている.畑においても自然電位に差があることが報告されているが,その研究蓄積は少ない.ここでは畑における自然電位に関して基礎的な調査を行った.まず,炭化物が自然電位に及ぼす影響を検討した.その結果,炭化物によって自然電位には差が見られた.また,圃場において自然電位を測定した結果,耕作放棄されている圃場では自然電位は低く,再現性もあった. Keyword: 環境保全, 圃場整備, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-46Present condition and problems in the drainage of upland fields in Tokachi Distirict, HokkaidoKatsuhisa Niwa〔Zukosha Co. Ltd.〕Shigeki Nakamura〔Hokkaido Development Bureau, Obihiro Development and Construction Department.〕Kiyoshi Obuchi〔Zukosha Co. Ltd.〕Koji Kikuchi〔Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine.〕十勝管内における圃場排水の現状と課題○丹羽 勝久〔螢坤魁璽轡磧中村 茂樹〔北海道開発局帯広開発建設部〕大淵 清志〔螢坤魁璽轡磧菊地 晃二〔帯広畜産大学〕十勝管内テンサイ集落別収量地図、気象、土壌図、地形区分図を用いて、十勝管内の抱える現況の圃場排水の課題を調査した。その結果、多湿黒ボク土などの湿性土壌は、黒ボク土などの乾性土壌に比べ、その生産力が劣っていた。そのため、圃場排水の課題として、^典整備率の向上、∧理性不良土層に対する土層改良の施工、C老鼠廾を考慮した排水法の開発が必要と考えられた。 Keyword: 圃場整備, 土層改良, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-49Experimental Study on Bearing Capacity for Paddy Field vehicleSEINO masato〔YAMAGATA Prefecture, MURAYAMA Branch office〕ENDO toru〔YAMAGATA Prefecture, Rural Construction Depertment〕水田栽培管理機作業に必要な地耐力の検討○清野 真人〔山形県村山支庁〕遠藤 徹〔山形県農村整備課〕稲作の追肥、防除など中間管理作業を行う水田栽培管理機が実用化されているが、立毛湛水状態の作業となることから、走行試験を行って必要な地耐力を検討した。 WES簡易法により算定した水田栽培管理機の限界コーン指数は0.5〜0.3Mpaで、走行試験結果とほぼ一致した。WES簡易法は水田栽培管理機の走行性判定にも適用できる。今後の圃場整備は、この地耐力確保を目標とする必要がある。 Keyword: 圃場整備, 地耐力, 水田栽培管理機GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-50Seeding Depth of Sprayed Direct Seeding of Rice PlantMAKIYAMA Masao〔Shool of agriculture, Ibaraki University〕OBA Koji〔Shool of agriculture, Ibaraki University〕水稲湛水散播での播種深度に関わる諸因子○牧山 正男〔茨城大学農学部〕大羽 孝司〔茨城大学農学部〕カルパー粉衣した種籾を代かきした水田に播く「湛水散播」は,最も省力的な直播手法だが,播種深度が制御しにくい.特に表面播種になった場合には,鳥害や倒伏による収量の減少を引き起こす. 本報では湛水散播での播種深度に関わる諸因子について整理・検討し,田面の硬度よりも湛水の方が影響が大きいこと,均平技術を鑑みると,湛水散播では播種深度は制御しにくいことを示した.なお,種籾の質量についてはさらに検討を要する. Keyword: 湛水直播, 代かき, 均平精度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-51Examination on pH correction of Subsoil Treated by Soil CementYOSHIMASA TAMAI〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕TAKEO AKAE〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕セメント系固化剤処理土のpH矯正に関する検討○玉井 良政〔岡山大学環境理工学部〕赤江 剛夫〔岡山大学環境理工学部〕児島湾干拓地大曲地区のセメント系固化剤で改良した水路基盤土が堆積放置された荒地を圃場整備基盤するためには固化土の高pH、高ECという問題が発生する。これを矯正する中和剤としては硫酸第一鉄が最適であった。カラム試験では、この中和剤の効果が明瞭にでたのに対して、現地試験圃場では施工上の問題より中和剤の混合がうまくいかず期待された効果が得られなかった。改良法としては質の良い客土を厚く盛ることが適当であると考えられた。 Keyword: セメント系固化剤, pH矯正, 圃場整備基盤GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-52Observation of Soil Erosion in Cabbage Field PlotSHIONO TAKAHIRO〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕OKUSHIMA SHUJI〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕FUKUMOTO MASATO〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕TAKAGI AZUMA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕キャベツ畑の試験区における土壌侵食の観測○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕奥島 修二〔農業工学研究所〕福本 昌人〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕作物による土壌侵食の抑制効果を組み込んだ短期間の土壌侵食量を評価する方法を構築する目的で,キャベツ畑に試験区を設けて土壌侵食の観測を行った.観測は,5〜10月にかけて3年にわたり実施した.各年の観測期間においてキャベツを栽培した試験区と裸地の試験区を比較したところ,流出量と侵食土砂量はともに裸地の試験区が大きかった. Keyword: 土壌侵食, 農地保全, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-53TATUYOSHI MAJIKINATAKASHI IGEIGENJI KURIMAMORITERU INAMINE農地造成工法の検討−島尻マージ土壌地帯における赤土等流出防止対策−真境名 達怡〔沖縄県中部農林土木事務所〕伊芸 隆〔沖縄県中部農林土木事務所〕来間 玄次〔沖縄県土地改良事業団体連合会〕○稲嶺 盛晃〔沖縄県土地改良事業団体連合会〕土地改良事業における農地造成工事が完了した地区で、降雨時に発生する赤土等流出防止対策として、水質保全対策事業が導入された。筆者らはさんご石灰岩を母材とする島尻マージ土壌地帯における赤土等流出防止対策工法として、ほ場面勾配の修正、渦動排砂型沈砂池と従来型沈砂池の並列配置、及び植生によるグリーンベルトの設置で、有機的な防止工法を講じた。その設計、施工例を紹介する。 Keyword: 農地保全, 渦動排砂型沈砂池, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-54Construction and Application of the Suspended Sediment Runoff Analysis Model for Red Soil Runoff in OkinawaKazutoshi OSAWA〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Kazuhito SAKAI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕沖縄県における赤土流出に対応した浮遊土砂流出解析モデルの構築および適用○大澤 和敏〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.まず,代表的な負荷流出算定式であるLQ式の問題点に対する改良点を挙げ,その改善結果を考察した.そして,降雨データのみから浮遊土砂濃度の経時変化を再現できる浮遊土砂流出解析モデルを構築した.その際,LQ式の改良点を降雨流出過程とともに表現できるようにモデルに組み込んだ.約2ヶ月間の適用の結果,流量および浮遊土砂濃度を精度よく再現できた. Keyword: 土壌侵食, 浮遊土砂流出解析モデル, 水質汚染GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-56Effect of soil erosion control by improvement of cultivation method in semi-arid area - Study on farmland conservation in Bolivia,South America-TAKAO NAKAGIRI〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕TSUGUHIRO WATANABE〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕YOSHIHIKO OGINO〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕HARUYUKI DAN〔Japan Green Resources Corporetion〕半乾燥地域における耕起法改良による農地土壌流防抑制効果−南米Bolivia国における農地保全に関する研究−○中桐 貴生〔大阪府立大学大学院〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学大学院〕荻野 芳彦〔大阪府立大学大学院〕團 晴行〔緑資源公団〕ボリビア国をはじめ南米アンデス半乾燥地域に属する諸国では、とくに傾斜地農地において、この地域特有の強度の強い降雨による土壌侵食が深刻な問題となっている。ここでは、ボリビア国ヨタラ地区において行われている、農地土壌流防抑制を目的とした改良耕起法の比較実験の結果を報告した。実験の結果、家畜を使った耕起の場合、改良耕起法は従来耕起法よりも土壌流亡猟を抑制し、収量(バレイショ)も増加した。 Keyword: 半乾燥地, 土壌侵食, ボリビアGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-58Influence of Locational Conditions to Slope Failure in Terrace Paddy FieldsHiroyuki Taruya〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕Tomijiro Kubota〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕Teruhito Miyamoto〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕棚田の法面崩壊に及ぼす立地条件の影響○樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕久保田 富次郎〔九州沖縄農業研究センター〕宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕宮崎県の中山間棚田地帯において平成9年に豪雨によって引き起こされた135地区の法面崩壊事例を対象に、崩壊に及ぼす立地条件因子を水田団地と耕区スケールで分析した。単位水田面積あたりの崩壊土量の大きさは、傾斜や土地利用面積などに関わる二つの因子に整理でき、さらにそれぞれの因子は耕区一筆のデータを集積して得られる法面面積比率や耕区密度などの水田配置構造を表す因子とも密接な関係を有することが推察された。 Keyword: 棚田, 法面崩壊, 因子分析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 3-63Estimation of soil erosion using USLE model for Kawamukai watershed in JapanAbdul Nasir〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕Uchida Kazunori〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕川向流域におけるUSLEモデルを用いた土壌侵食量評価に関する研究○Abdul Nasir〔神戸大学自然科学研究科〕内田 一徳〔神戸大学農学部〕土壌侵食は世界中で重大な問題になっている。流域における土地の荒廃とその流域で計測された気象データにはとても強い相互作用がある。本研究では滋賀県南部の川向試験流域における土壌侵食量を評価するための方法について検討した。Universal Soil Loss Equation(USLE)は降雨、地形、土壌などのデータを用い、侵食強度を観測するための基礎式として、用いられてきた。降雨と降雨強度は変動が激しいことが観測された。EI30、降水量、降雨継続時間の関係により、短時間の降雨強度の大きい降雨または比較的長時間の降雨強度の小さい降雨が水食を引き起こしていることが認められた。 Keyword: 土壌侵食, 緑化, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-12-dim Elastic Eigenvalue Analysis by Element Free Galerkin MethodHiromasa Okada〔Graduate School of Agriculturl Science , Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agriculturl Science , Kyoto Univ.〕エレメント・フリー・ガラーキン法による2次元弾性体固有値解析○岡田 拓正〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕メッシュデータ作成が困難な解析や、リメッシングの必要な解析での有利さが期待されるメッシュフリー法であるが、農業土木分野においても動的解析の例はあまり見られない。そこで今回、代表的なエレメント・フリー・ガラーキン法を固有値解析に適用し、その性質を調べた。平面応力のはりを解析し、有限要素法の結果と比較した。その結果、両者の結果はよく一致し、本法の固有値解析における実用性が確認された。 Keyword: 計算工学, メッシュフリー法, 固有値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-2Estimation of Single Freedom Model Dynamic Parameter by Earthquake AccelerationOSUGA Toshiki〔Graduate School of Agricultural Science〕AOYAMA Shigeyasu〔Graduate School of Agricultural Science〕地震加速度記録による1自由度系振動パラメータの同定○大須賀 寿樹〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕本稿ではダムの振動特性を推定するために、地震加速度記録を周波数と時間の2領域で扱い推定し、比較した。前者は周波数応答関数、後者はカルマンフィルタを用いた。はじめに加速度記録の定常性を短時間の時間区分に分けることで検定した。次に、加速度記録を6秒の時間区間に分け、2手法で推定された固有振動数の時間変化を比較した。非線形のヒステリシスの効果が小さいと考えられる範囲では両手法とも比較的近い値を導き出した。 Keyword: 振動特性, 周波数応答関数, カルマンフィルタGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-4Estimation of Permeability distributions with Fracture density as Soft dataKeisuke Inoue〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Akira Kobayashi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕亀裂密度を補助情報に用いた透水係数分布の推定○井上 敬資〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕地盤内の透水性を推定する際,経済的な理由により情報が限られており,詳細な透水性の分布を推定することは難しい.そこで,透水性と何らかの相関を持ち計測にも比較的安価で容易に手に入る情報を用いて,透水係数分布を推定することが考えられる.本研究では計測が比較的簡易な岩盤での亀裂頻度を補助情報として,より精度の良い透水係数分布を統計的手法により推定することを試みた. Keyword: 亀裂密度, 透水係数, 統計的手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-5Thermal Stress Analysis of Concrete Dams with RaisingAoyama shigeyasu〔Graduate Schoool of Agriculture,Kyoto univ〕Murakami genn〔SANYUU Consultants INC〕嵩上げコンクリートダムの温度応力析○青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕村上 玄〔(株)三祐コンサルタンツ〕 Keyword: 際誇按折=:嵩上げ, 温度挙動, コンクリートダムの嵩上げに伴う温度応力解析の実例を報告する。嵩上げ前ダム高さが30mで嵩上げ後ダム高さが42mとなるダムを2次元有限要素でモデル化し、コンクリートと地盤の熱物性値、水和熱の発生挙動、弾性物性値を想定し、温度応力の解析の後に、これによる温度応力の解析を行った。又外気温の年変動を解析に取り入れた。結果として、短期的なコンクリートの水和熱によるよりも、外気温に伴う温度挙動が大きいことが分かった。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-9Shear Strength Behavior of Landslide Soils Subjected to Large-displacement ShearSeiichi Gibo〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕Shinya Nakamura〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University〕Kazuhiko Egashira〔Faculty of Agriculture, Kyushu University Graduate School〕Yu Higa〔Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus〕地すべり土の大変位リングせん断挙動について宜保 清一〔琉球大学農学部〕○中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕江頭 和彦〔九州大学大学院農学研究院〕比嘉 優〔琉球大学大学院農学研究科〕地すべり土についてのリングせん断試験結果に基づき,大変位せん断挙動に及ぼす物理的・鉱物学的性質の影響を明らかにしてせん断挙動の類別化を試みた。せん断挙動の支配因子は,優勢なものから順に,配向性粘土鉱物総量,石英や長石等の非配向性鉱物の総量および砂含有量で,配向性粘土鉱物が少ない場合に非配向性鉱物の影響が顕在化する。これらのことから大変位せん断挙動を3タイプに類別した。 Keyword: 土の静力学的性質, リングせん断, せん断挙動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-12Mechanisms of failure in in-situ rock shear tests for high normal stress rangeTatsurou Nishiyama〔Okayama University〕Takashi Hasegawa〔Kinki University〕高垂直応力域での原位置岩盤せん断試験における破壊形態○西山 竜朗〔岡山大学環境理工学部〕長谷川 高士〔近畿大学農学部〕原位置岩盤せん断試験における岩盤の破壊形態を調査するために、同試験を想定した石膏模型試験を行った。比較的広い垂直応力域に対して試験を行うことにより、垂直応力の規模による破壊形態の相違について検討した。試験の結果から、せん断面が形成される部分の応力分布および局所破壊の特性が垂直応力の規模による影響を受け、その結果として試験での測定結果が影響を受けるといった結論を得た。 Keyword: 岩盤, せん断, 破壊規準GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-13Discontinuous Seepage Model of Fractured Rock Mass considering Aperture Change Izumi Fukushima〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Akira Kobayashi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕亀裂開口幅の変化を考慮した不連続亀裂浸透モデル○福島 泉〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕亀裂性岩盤中の浸透挙動を把握するため不連続亀裂浸透モデルに水圧変化による亀裂開口幅の変化を考慮した非線形性モデルを用いて単孔式透水試験をシミュレートし、Barkerによる流路断面積を次元の関数として評価する手法で解析した。同一の亀裂情報を亀裂開口幅の変化を考慮しないモデルと考慮したモデルに用いて水圧上昇に伴った亀裂開口幅の変化、透水係数、次元を検討した結果、連結性の増加等の検討が必要であることが判った。 Keyword: 岩盤, 透水係数, 浸透流GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-15Rock classification of D-class Granite basin using the index of Impact AccelerationMitsuhiro Mori〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Nobuyuki Bizen〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Hisashi Mouko〔Sanyu co.〕衝撃加速度を指標としたD級花崗岩の地盤評価法○森 充広〔東北農政局〕備前 信之〔東北農政局〕望戸 尚〔三祐(株)〕ダム堤敷のように面的に広がる基礎地盤の支持力評価手法として,衝撃加速度を指標とした岩級区分を試み,山中式土壌硬度計および簡易動的コーン貫入試験値との相関を求めた。その結果,これらの相関は,線形で近似できることが明らかとなった。さらに,N値との相関が高いと言われている動的コーン貫入試験と衝撃加速度との相関式を用いることにより,衝撃加速度からおよそのN値を推定する経験式を示した。 Keyword: 衝撃加速度, 岩級区分, 風化花崗岩GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-16The behaviors of L-shape and reversed L-shape retaining walls by experiments and the finite element analysisTadatsugu TANAKA〔Graduate school of Tokyo University〕Miyuki IMADA〔Graduate student, Meiji University〕L型および逆L型擁壁と背面地盤の挙動に関する実験と有限要素解析田中 忠次〔東京大学大学院〕○今田 美幸〔明治大学大学院〕L型および逆L型擁壁と背面地盤の、地震時における挙動の把握を目的に、室内模型実験と弾塑性有限要素解析を行った。L型、逆L型ともに、擁壁頂部の水平変位は早い段階で始まり、限界角度に至り大きく変位し、転倒破壊する結果を示した。解析においてインターフェイス部要素を考慮することは、逆L型の初期変位状況に大きく影響した。解析では、破壊直前にほぼ実験の滑り面発生位置に最大せん断ひずみの集中が見られた。 Keyword: 擁壁, 地震時挙動, 滑り面 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-17The Buckling of Underground Arch Structures by Model Experiment and Finite Deformation AnalysisTadatsugu Tanaka〔Graduate school , University of Tokyo〕Masashi Kinocuhi〔Graduate student , Meiji University〕アーチ型地中構造物の座屈に関する模型実験と有限変形解析田中 忠次〔東京大学大学院〕○木ノ内 雅司〔明治大学大学院〕トンネル、パイプラインに代表されるアーチ型地中構造物の座屈問題に関して、模型実験と有限変形解析により検討を行った。アーチ部材要素のみにimplicit型解法を適用するimplicit−explicit型の有限変形解析では、全要素にexplicit型解法を適用した場合に比較して崩壊荷重は大となったが、初期状態から座屈に至るまでの傾向はよく一致した。また繰り返し計算の収束性が良く、計算時間が大幅に短縮された。 Keyword: 地中構造物, 座屈, 有限変形解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-18Elasto-plastic finite element collapse analysis of retaining wall by excavationTadatugu Tanaka〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕Hirosi Mori〔Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan〕Kenji Okajima〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕有限要素法による抗土圧壁体の転倒破壊解析田中 忠次〔東京大学農学生命科学研究科〕森 洋〔東京都土木技術研究所〕○岡島 賢治〔東京大学農学生命科学研究科〕矢板掘削工などの抗土圧壁体問題において、通常壁体の両背面では主働土圧、受働土圧が同時に生じている。従来、主働・受働の混在が生じている状態では、壁体転倒に伴う背面地盤の初期変形から破壊に至るまで、連続的に変形解析を行う研究はあまり行われていなかった。本研究では、抗土圧壁体における背面地盤の掘削破壊を、explicit-implicit混合型の動的緩和法を用いた有限要素法によって解析した。また、模型実験を行うことで、複雑な土圧分布を持つ抗土圧壁体の転倒破壊において、本研究の解析手法の有効性を検証した。 Keyword: 土圧, 有限要素解析, せん断帯GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-19Finite elements analysis for loading test considering excavation on soft rockYasuhiro Tsukada〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Akira Kobayashi〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Shoichi Kiyama〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Shigeyasu Aoyama〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕軟岩における掘削載荷試験の有限要素解析○塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕近年,多種の物質の貯蔵や空間の確保に環境条件が安定し,創造の容易な地下空間が利用されている.しかし,地下空間を利用するためには掘削により地層を切り拓かなくてはならず,周辺からの地圧作用による影響が問題となる.そこで,本研究においては有限要素解析を行い,動力炉・核燃料開発事業団東海事業所において行われた放射性廃棄物模擬処分孔掘削前後の載荷試験と比較検討し,地下空間の地圧作用の影響を考察した. Keyword: 有限要素法, 掘削, 載荷試験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-23Simulation of triaxial compression tests for an unsaturated sand-clay mixture soilKohgo Yuji〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Asano Isamu〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Hayashida Yoichi〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕不飽和砂・粘土混合土の三軸圧縮試験シミュレーション○向後 雄二〔農業工学研究所造構部構造研究室〕浅野 勇〔農業工学研究所造構部構造研究室〕林田 洋一〔農業工学研究所造構部構造研究室〕粒状土の不飽和な力学的挙動を表現可能な弾塑性モデルを提案した。このモデルでは,筆者らによってすでに提案されたモデルと同様に二つのサクション効果が考慮されているが,粒状土をも対象にするように,サクションのモデル化を変更した。このモデルを用いて,砂・粘土混合土の三軸圧縮試験をシミュレートした結果,シミュレーション結果はおおむね良く実験結果と一致した。 Keyword: 土の静力学的性質, 土構造物の解析, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-24Effects of water content and density on triaxial compression characteristics of compacted loam Koushi Toriyama締固めたロームの含水比と密度の三軸圧縮特性への影響○鳥山 晄司〔島根大学生物資源科学部〕大山ロームの締固め含水比をWoptの乾燥側と湿潤側に、乾燥密度をD値が95、90、85%として水浸状態で圧密非排水三軸試験を行い、昨年のWoptの結果と共に、締固めと正規圧密での剪断特性を比較した。この結果、Woptと乾燥側ではD値85%で正規圧密より強度は小さいが、湿潤側ではほぼ等しいこと、正規圧密のφcu、φ'は締固めより大きく、Ccu、C'は小さいこと、湿潤側の締固めの方が水浸後は締固めの効果が大きくなる。 Keyword: 締固め土, 強度定数, D値GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-33Friction between carbonate silt and steelTOSHIYA SHINJO〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕YASUAKI KOMIYA〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕MAKI SHIMABUKURO〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕石灰質シルトの鋼材との摩擦特性新城 俊也〔琉球大学農学部〕小宮 康明〔琉球大学農学部〕○島袋 真希〔琉球大学農学部〕杭の周面摩擦特性を石灰質シルトと鋼材の摩擦試験により検討した。試験は一面剪断試験装置を用いて定圧試験,簡易定圧試験および定体積試験を行った。摩擦角は試験方法に関係することなく25〜26°の値を示した。しかしながら,定体積試験では体積収縮に伴う垂直応力の減少が生じ,定体積試験に比べて破壊に至るまでの剪断強度の動員に著しく低下がみられた。垂直応力の減少が杭の周面摩擦力の低下の原因に挙げられる。 Keyword: 周面摩擦力, 石灰質堆積物, 杭GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-35Deflection of buried pipe during sheet pile extractionTADATSUGU TANAKAKENICHI MATSUSHIMAYOSHIYUKI MORI矢板引き抜きによる埋設管のたわみ〜掘削する厚みによる影響〜田中 忠次〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○松島 健一〔農業工学研究所〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕矢板施工によって埋設されるパイプは矢板引き抜き時に大きなたわみが発生することが現地計測により明らかになっている。埋設管のたわみは矢板引き抜きによる地盤内の空隙の大きさによって影響を受ける。本研究では矢板引き抜きによって生じる空隙に着目し、要素掘削手法とピンボールアルゴリズムを適用した引き抜き解析(有限要素法)を用いて、空隙の大きさと地盤の相対密度が埋設管のたわみに与える影響についてシミュレーションを行った。 Keyword: 地盤の接触, 埋設管のたわみ, 矢板施工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-36Freeze-thaw Resistance of Foundation Course of Lagoon with Compacted Stabilized SoilYasuhiro ONODERA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Hidenori TAJIKA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Makoto MIYAKAWA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕固化処理したラグーン基盤土の凍結融解抵抗性について○小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕北海道のような寒冷地域でのラグーンの設計・施工においては、耐久性および安定性確保のために、凍結融解作用の影響を考慮した基盤造成工の検討が必要である。本報は、供用期間約20年の既設のラグーン基盤から発生した旧基盤土を活用した固化処理土を、新しく造成するラグーン基盤に適用する場合を想定し、固化処理土の凍結融解抵抗性等を検討したものである。 Keyword: 安定処理, 凍上・凍結, ラグーンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-38Permeability of sand sediment soil determined by taking account of gravel mix.Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕Yuuji TAKESHITA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Tuyoshi SHIGA〔Taisei Kiso Sekei Co. Ltd.〕Satoshi MATSUMOTO〔Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture〕Takayuki MORI〔Graduate School of Science and Technology, Niigata University〕礫混じりの土砂堆積地盤における透水性の評価○森井 俊広〔新潟大学農学部〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕志賀 剛〔大成基礎設計株式会社〕松本 智〔新潟県土木部〕森 敬幸〔新潟大学大学院自然科学研究科〕流出特性を知るため,土砂堆積地盤の透水性を調べた.調査サイトは,斜面崩壊土が流下し,峡谷の河川敷に堆積した地盤で,大きな礫の間に小礫まじりの砂が分布する.試験にはゲルフ式プレッシャーインフィルトロメータ(GPI)法を用いた.統計的な分析を行うことができ,GPI法の原位置試験法としての優れた適用性を確認できた.礫を含む地盤の透水係数の評価法を提示し,礫率にともなう仮想地盤の流出特性を検討した. Keyword: 透水性, 土砂堆積地盤, 原位置試験法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-39Comppaction and Permeability Characteristics of Mechanical Stabilized Embankment Soil by Adding Mud-soilFukushima Shinji〔Fujita Corporation〕Tani Shigeru〔NRI of Agricultural Engineering 〕Kitajima Akira〔Fujita Corporation〕Ishiguro Kazuo〔Fujita Corporation〕底泥土を混合した粒度調製堤体土の透水=:粒度調製○福島 伸二〔(株)フジタ技術センター〕谷 茂〔農林水産省農業工学研究所〕北島 明〔(株)フジタ技術センター〕石黒 和男〔(株)フジタ土木本部〕 Keyword: 透水係数, 締固め, 最近では、ため池のような潅漑用貯水ダムの漏水対策に必要な遮水材は入手難である。そこで、ここでは現況堤体土に貯水池内の底泥土を混合した粒度調整土の遮水材への適用性を検討するために底泥土を混合した堤体土の締固め・級垂驕BGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-40Simple and Accurate In-situ Permeability Test Using Well PermeameterToshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕Takayuki MORI〔Graduate School of Science and Technology, Niigata University〕Satoshi MATSUMOTO〔Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture〕Yuuji TAKESHITA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Mitsuhiro INOUE〔Arid Land Reaearch Center, Tottori University〕ウェルパーミアメータ法を用いた簡便で精度の良い原位置透水試験法森井 俊広〔新潟大学農学部〕○森 敬幸〔新潟大学大学院自然科学研究科〕松本 智〔新潟県土木部〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕砂地盤でのフィールド試験と数値実験により,ゲルフ式ウェルパーミアメータ法の適用性を調べた.測定装置のシンプルさ,測定の簡便さと迅速性といった原位置試験法としての優れた性能を確認した.測定精度も十分に実務的なものであることを明らかにした.締固め地盤を想定した数値実験により,E−19法に比べ,測定精度が良好であり,しかも測定作業が簡単であることから,多点数のデータをとることができることを示した. Keyword: 原位置透水試験法, ウェルパーミアメータ法, E-19法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-41Studies on Seepage Flow of Electrical Analogue MethodKadono Miyoshi〔Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University〕Koh Kato〔Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University〕電気アナログ法による浸透流に関する研究○角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕自由水面を有する地下水流動問題を電気アナログ法で解析する場合、解析の初期条件を設定する時点で自由水面を特定できないことがネックとなっている。本研究では、吉田等が提案しているFEMによる飽和・不飽和浸透流の簡易解析法を電気アナログ法に適用し、均一型フィルダムを例に浸潤線(自由水面)を求めた。本研究で提示した電気アナログ法で得られた結果を、FEM解析およびCasagrande式と比較検討し、ほぼ満足する結果を得た。 Keyword: 地下水流動, 電気アナログ法, 浸潤線GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-42Spatio-temporal Estimation of Groundwater by Transition CokrigingToshio Hamaguchi〔Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University〕状態遷移型時空間cokrigingの開発と地下水流況への適用○浜口 俊雄〔京都大学防災研究所〕非定常地下水流況に対して,空間変動と時間変動を両方考慮した統計学的分布推定を行うため,既往の研究と異なる時空間cokriging手法を提案した.それは簡便ながらも時間変化である状態遷移量を統計的に空間で捉えている点が優れている.本手法は,或る時刻の分布を基にして次時刻への遷移量を推定して状態更新を行っているにも関わらず,状態遷移を考慮しない結果とほぼ同精度で推定できることが,数値実験から示せた. Keyword: 時空間cokriging, 地下水, 状態遷移GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-43Simulation of Heterogeneous Permability Field and Seepage AnalysisNoriyuki KOBAYASHI〔Ehime University〕Yoshitaka YOSHITAKE〔Ehime University〕Kenji IIMA〔Ehime University〕不均質透水場の作成と浸透流解析○小林 範之〔愛媛大学農学部〕吉武 美孝〔愛媛大学農学部〕飯間 健司〔愛媛大学農学部〕老朽化したため池を改修する場合,築造時の資料を入手することが困難であったり,時間的,経済的,物理的な理由から調査の規模が小さくなるため,不確定な要因が多くなる.本研究は,透水係数のばらつきに着目し,有限要素法による浸透流解析の信頼性について評価した.ここでは,空間的なばらつきをもつ擬似的な透水場をモンテカルロシミュレーションにより複数個発生させ,解析結果の分布を検討した. Keyword: 浸透流解析, 不均質性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-44Estimation of sterngth of the soil containing rootsTomofumi NAWA〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Kunio WATANABE〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Hideki KIYOSAWA〔Faculty of Bioresources, Mie University〕根系土壌の強度推定法に関する基礎的研究○名和 智史〔三重大学生物資源学部〕渡辺 晋生〔三重大学生物資源学部〕清澤 秀樹〔三重大学生物資源学部〕表層崩壊の予測・防止のためには,樹木根系が土壌強度に及ぼす影響を評価する必要がある.本研究では,模擬根系を土壌に埋設し,土壌のせん断試験と根系の引抜き試験を行なった.結果,根系の引抜き試験は土壌強度の推定に有効であるとわかった.また,根系の埋設深は引抜き抵抗力の増加傾向ではなく,最大値に影響を与える事がわかった.そこで,根系含有土壌の強度推定法の開発ために,2種類行なった引抜き試験を比較した. Keyword: 樹木根系, 斜面安定, 土の動力学的性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 4-45Model experiment of peatland subsidenceIppei Iiyama〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi Imoto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕泥炭地盤沈下挙動のモデル実験○飯山 一平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕飯山ら(2000,農土論集,205,1-11)が排水時の泥炭地盤沈下を模した実験で見出した(1)急激な初期沈下(2)排水を伴う緩慢な沈下(3)排水がほぼないごく緩慢な長期沈下の3つの沈下機構を明らかにすることを目的に、泥炭土供試体およびペーパータオル供試体を用いて沈下実験を行った。初期沈下挙動の詳細な追跡から、沈下-(1)は水位低下中の沈下と定義できた。また、泥炭土供試体の2週間以降の沈下速度から、沈下-(3)は分解消失沈下であることが示唆された。 Keyword: 泥炭地盤, 沈下予測, モデル実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-1Field Irrigation in Kyowa AreaJukichi YAMAGAMI〔Hokkaido College , Senshu Unversity〕Mamoru KOJIMA〔Hokkaido Development Bureau〕Yuji NAMBU〔Hokkaido Agriculture Modernization Technical Research Center〕共和地域における畑地かんがい(1)−かんがい施設の整備と水利用の実態−山上 重吉〔専修大学北海道短期大学〕小嶋 守〔北海道開発局〕○南部 雄二〔財団法人北海道農業近代化技術研究センター〕北海道後志支庁管内の共和地域は、5月から7月の降水量が200伉度と少なく、また保水性に乏しい土壌条件ではあるが、スイカ・メロン栽培の導入により、生産性の高い農業が展開されている。これまで多大な労力を要していた灌水作業は、土地改良事業による基幹水利施設や圃場灌水施設などの整備により省力化された。地域営農の安定化に大きく寄与している畑地灌漑施設の整備内容、地域の水利用の実態と評価について報告する。 Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 事業評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-2Water Management of Vinyl House at Upland Field Converted from Paddy Field()Iwao HASHIMOTO〔Ishikawa Agricultural College〕Masateru SENGE〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo ITOU〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Tsutomu NISHIDE〔Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.〕転換畑におけるビニルハウスの灌漑管理(供○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ(株)〕転換畑のビニルハウスは,田面にそのまま建てられる。また,狭長であることから深耕されない。このため,水田時の耕盤が残り,ハウスの土壌条件は畑地のハウスとはまったく相違していて,灌漑管理も異なることになる。また,用水は水田用水を利用しているが,周年必要とする。そこで,本研究では,転換畑ビニルハウスの基礎的灌漑諸元を明らかにするために,ハウス栽培で代表的な作目のキュウリの灌漑管理の実態を調査した。 Keyword: 畑地灌漑, 転換畑, ビニルハウスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-3Influence of selected mulches on evaporation and evapotranspiration, soil moisture, soil temperature and root distribution.Osamu Asai〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Shamim Ara Begum〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Iwao Hashimoto〔Ishikawa Aguricultural College〕マルチが蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布に及ぼす影響○淺井 修〔岐阜大学農学部〕シャミム アラ ベグム〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕本研究では,4種類のマルチを使用しその特性が作物の生育環境に与える影響について検討した。マルチ資材に黒色ビニール,再生紙,わらを使用し,さらにわらは270g/cm2と810g/cm2の重量を変化させた2種類のものを使用した。測定項目は,アルベド,蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布である。これらを解析した結果,高温乾燥の気象環境条件下ではマルチ資材としてわらが最も有効であることが明らかになった。 Keyword: 蒸発・蒸発散, マルチ, 地温GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-4Estimation of water consumption in green house -Cultivation of tomato using rock wool in vinyl house-Yukiko Sumi〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕トマトのロックウール栽培における消費水量の推定○墨 由希子〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕本研究では、連棟型ビニールハウスにおけるトマトのロックウール栽培を対象に、消費水量の推定に必要な蒸発位と作物係数について調査・検討を行った。その結果、ハウス外データからハウス内蒸発位を推定できることが分かった。その際、湿度については飽差よりも水蒸気圧を用いる方が暖房の影響を受けず推定精度が向上することが分かった。また、作物係数は、露地栽培とほぼ同じ値を示した。 Keyword: ロックウール, 作物係数, 蒸発位GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-5The Distribution of Soil Water and the Evapotranspiration under the Subsurface IrrigationKozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕Sayoko Ohtsuka〔Graduate School of Kyushu University〕Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕地中灌漑圃場における土壌水分分布と蒸発散量○弓削 こずえ〔九州大学大学院〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕大塚 早余子〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕沖縄県宮古島で行われている節水灌漑法の1つである地中灌漑を事例として,土壌水分の分布を把握し,Bowen比法を用いて蒸発散量を算定した.その結果,地中灌漑では灌漑を行った際に土壌面まで水分が到達しておらず,節水効果が発現していることが明らかになった.また,Penman法で求めた蒸発散位と蒸発散量の比をとって作物係数を求めた.その結果,作物係数は様々な要因によって変動することが明らかになった. Keyword: 節水灌漑, 土壌水分分布, 蒸発散量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-10Relationship between wetted area and water uptake under drip irrigation -Studies on the application of the sap flow measurement in irrigation management ()-Shinichi Takeuchi〔Kyushu Kyouritsu University〕Kazuma Kinoshita〔Kyushu Kyouritsu University〕Fumiko Tashiro〔Kyushu Kyouritsu University〕Masaharu Kuroda〔Kyushu Kyouritsu University〕点滴灌漑により形成される湿潤域と蒸散量の関係 -茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(察法○竹内 真一〔九州共立大学工学部〕木下 数馬〔九州共立大学工学部〕田代 史子〔九州共立大学工学部〕黒田 正治〔九州共立大学工学部〕点滴灌漑では湿潤域が形成されるのが特徴である.この湿潤域と作物蒸散量について,茎内流量に基づく自動灌漑システムを点滴灌漑下で行った実証試験をもとに検討した.特定の個所の土壌水分量に基づいて点滴灌漑を行う方式では,高蒸発能時に作物は水ストレス状態となり,水分一定の灌漑管理を行った場合でも,蒸散量が低下することが示された.また,吸肥や吸水の範囲が限定されたことにより,減収につながる危険性も示唆された. Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-9Automatic irrigation system based on sap flow rate -Studies on the application of the sap flow measurement in irrigation management()-Shinichi Takeuchi〔Kyusyu Kyouritsu University〕Hiroko Hashizume〔Kyusyu Kyouritsu University〕Ikuo Sasami〔ALRC Tottori University〕Tomohisa Yano〔ALRC Tottori University〕茎内流量に基づく自動灌漑システム−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(此-竹内 真一〔九州共立大学工学部〕○橋爪 裕子〔九州共立大学工学部〕笹見 育生〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕ヒートパルス法により算定したハウス内ピーマンの積算茎内流量を灌漑の指標として自動灌漑システムを構築し,3パターンの積算茎内流量を設定し,実証実験を行った.その結果,システムは良好に作動し,設定流量を小さくすると多灌水となり灌漑効率が低下し,大きくすると間断期間が長くなり,水ストレスにより収量低下を招いた.本システムを実用的に用いるためには,設定流量の最適値を定める必要があることが明らかになった. Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-11Water Demand Characteristics in a Melon and Watermelon-growing DistrictSatoshi DOHI〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Kazumasa NAKAMURA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Hiroshi OKUI〔Otaru Construction Office, Hokkaido Development Bureau〕Takashi OONO〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕スイカ・メロン栽培地帯の水需要特性土肥 諭志〔北海道開発土木研究所〕中村 和正〔北海道開発土木研究所〕奥井 宏〔北海道開発局小樽開発建設部〕○大野 隆〔北海道開発土木研究所〕秀島 好昭〔北海道開発土木研究所〕多孔ホースによる灌漑を行い、ハウスやトンネルによりメロン・スイカを栽培している北海道内のA地区での水需要特性をファームポンドの水収支から整理した。生育が進んだ段階で最高気温が25℃程度になれば、1.0〜1.5mmの水需要が生じる。また連続干天日数が5日を超えると1.0mm/d以上の取水が生じうる。さらに、5mm/d前後の降雨日でも0.5mm程度の取水がなされる。取水時間帯は4時〜18時頃であり、需要は午前にやや集中する。 Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 北海道GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-16Circulated Irrigation Systems and Water Management of Yatsuda in the Inbanuma Basin NAKAMURA YoshioMASHINO Michito印旛沼流域の谷津田における反復・循環灌漑と水管理特性○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕増野 途斗〔東京農業大学地域環境科学部〕印旛沼流域では、谷津田でのポンプの運転による電気料金が沼周辺の水田より高額であった。谷津田では、地下水を水源とする揚水機灌漑区域での1ha当たりの揚水量ならびに電力量が、河川水を水源とする揚水機灌漑区域よりそれぞれ1.5倍と2倍を示した。これは、安定した用水源である地下水利用のもとで水管理の粗放化が進んでいることが影響している。しかし、いっぽうでは地下水の取水は谷津田河川の水源増強や印旛沼の水資源ならびに水環境保全に重要な役割を果たしている Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水利用計画・水利権GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-18Study of the Actual and Optimum Water Use in Ohishi Diversion Weir Command Area Mitsumasa Anan〔Graduate School of Kyushu University〕Kozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕大石堰掛吉井地区における取水実態と適正取水量の検討○阿南 光政〔九州大学大学院〕弓削 こずえ〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕筑後川中流域の大石堰掛約600haを対象とし,取水実態を把握するため用排水路の流量観測を行った.さらに,対象地域内に約6haの精査圃区を設け,生育期別の水管理状況を調査した.これらの観測データを用いてタンクモデルに適用した結果,本研究で用いた最適化手法が妥当であることが明らかになった.さらに,観測データから用水量操作の逆推定を試み,モデルに組み込んでシミュレーションを行い,適正取水量の将来予測を行った. Keyword: 水田灌漑, 用水管理, タンクモデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-19An Analysis of Water Allocation among Sectors during DroughtAyako MURAKAMI〔Dept. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Shizuoka Pref.〕Masayoshi SATOH〔Inst. Of Agri. and Forest Eng., Univ. of Tsukuba〕渇水時における部門間水資源配分の分析○村上 彩子〔静岡県西部農林事務所〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕戦後、ほとんど農業用水だけが支配してきた河川の取水体制に、ダムを伴って都市用水が参入し、権利関係が複雑になった。本研究では、矢作川水系上中流部を対象に、渇水時に既存農業用水がより大きい節水率を引き受け、上水道へ融通している現状について、農業用水の費用負担額と上水道の減収縮小額を推計した。その結果、渇水時に農業用水の協力を得るには、節水対策に対する補償が望ましく、経済的にも可能であるとした。 Keyword: 河川水利用, 水資源配分, 渇水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-20Groundwater Level and Soil Water Content in the Subirrigation FieldsTakeshi TANIMOTO〔National Institute for Rural Engineering〕Hideki IMURA〔National Institute for Rural Engineering〕Sinsaku FUJIMORI〔National Institute for Rural Engineering〕地下かんがい圃場における地下水位と土壌水分の変動○谷本 岳〔独立行政法人農業工学研究所〕井村 英樹〔独立行政法人農業工学研究所〕藤森 新作〔独立行政法人農業工学研究所〕地下かんがいにおいては、圃場内のかん水むらが問題であり、均一に制御するためには、弾丸暗渠を密に入れることが有効であるとされている。弾丸暗渠を密に施工した大区画汎用水田において地下かんがい試験を実施し、地下水位と土壌水分の関係および土壌水分の圃場内におけるばらつきについて検討した。その結果、暗渠直上と暗渠中間での土壌水分の平均値に大きな差はみられず、弾丸暗渠が有効に働いていると考えられる。 Keyword: 地下かんがい, 地下水位, 土壌水分GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-23 Comparison of the methane emission between a well-drained paddy field and a ill-drained paddy fieldAkira Kamio〔yamagata university〕乾田と湿田におけるメタンフラックスの比較○神尾 彪〔山形大学農学部〕本研究はほ場の排水性の改良によるメタン発生量の抑制効果の定量化に関する研究である。乾田と湿田における稲作期間(140日間)中の平均気温、平均水温及び平均地温はほぼ同じである。この様な条件下での乾田と湿田におけるメタンの発生量は、乾田からよりも湿田からのメタン発生量が多く、湿田からのメタン発生量は乾田の約3倍である。同様に、非かんがい期間(76日間)では、湿田と乾田のメタン発生量の比は約1.6倍である。 Keyword: 地球環境, 大気, 農地環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-24Influence of the Channel flow on CaCO3 scale depositionYoshikazu TANAKA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕Takeo SHIMA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕Tatsuo NAKA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕CaCO3スケール生成作用に及ぼす水路流動システムの影響○田中 良和〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕島 武男〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕中 達雄〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕開水路、クローズドタイプパイプライン、およびオープンタイプパイプラインの3つの水路の流動システムがCaCO3スケールの生成に及ぼす影響を、CaCO3スケール付着量、水質変化、および走査型電子顕微鏡(SEM)観察から検討した。その結果、遊離炭酸の大気拡散が生じないクローズドタイプパイプラインがスケール生成防止に優位であり、遊離炭酸の拡散速度がスケールの形成において重要な因子であることが示唆された。 Keyword: CaCO3, スケール, 水路流動システムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-26Indexes to Removal of Sediment in Agricultural ReservoirsAtsushi Namihira〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroyasu Kobayashi〔National Institute for Rural Engineering〕Kyoji Takaki〔National Institute for Rural Engineering〕Keisuke Takagi〔Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries〕農業用貯水池における堆砂除去に関する評価指標の検討○浪平 篤〔農業工学研究所〕小林 宏康〔農業工学研究所〕木 強治〔農業工学研究所〕木 圭介〔農林水産省〕本研究では、農業用貯水池の堆砂に関する全国的なアンケート調査の結果から、堆砂率(実際の堆砂量/設計堆砂量)をもとに、堆砂進行の現状把握と将来予測を行い、堆砂除去の緊急性について検討した。そのうち水田灌漑を行う貯水池に対しては、利水運用に伴って生じる貯水池空き容量と堆砂の位置をもとに、堆砂除去の可能性について検討した。そしてこれらを、農業用貯水池における堆砂除去に関する評価指標として提案した。 Keyword: 農業用貯水池, 堆砂, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-27The Actual State of Regional Drainage in the Owariseibu District for Rain Disaster of Tokai AreaRyouichi Ohnishi〔National Research Institute of Agricultural Engineering 〕Masato Fukumoto〔National Research Institute of Agricultural Engineering 〕Yoshito Yuyama〔JICA Expert(Colombo Plan)〕Norio Nakanishi〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕Matsuhiro Maruyama〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕Tooru Mizukami〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕尾張西部地区における東海豪雨時の広域排水○大西 亮一〔農業工学研究所〕福本 昌人〔農業工学研究所〕柚山 義人〔JICA専門家(タイ国派遣)〕中西 憲雄〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕丸山 松廣〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕水上 徹〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕名古屋市周辺地域では平成12年9月の集中豪雨によって、甚大な洪水被害を被ったが、排水条件が厳しい尾張西部地区は被害が軽微であった。この実態を調査した結果、木曽調と農工研が愛知県の協力を得て、地区内の排水施設を詳しく調査し、広域排水解析を行って、排水のネックを徹底的に解明し、広域排水計画を作成した結果でもあることが明らかになったので報告する。 Keyword: 広域排水, 集中豪雨, 洪水被害GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-31A CASE FOR IRRIGATION AND AGRICULTURAL DEVELOPMENT IN ZAMBIA IN VIEW OF THE AVAILABLE LAND AND WATER RESOURCES-IRRIGATION DEVELOPMENTIN ZAMBIA()-Barnabas M. Mulenga〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕TAKAO NAKAGIRI〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕YOSHIHIKO OGINO〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕土地および水資源の点から見た灌漑と農業開発の概要−ザンビア国における灌漑開発に関する研究(機法○Barnabas M. Mulenga〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕中桐 貴生〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕荻野 芳彦〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕アフリカ中南部のザンビア共和国における灌漑農業の開発は膨大な土地・水資源の持続可能な利用にかかっている。本研究では、政治・社会的問題を考慮し、ザンビアの土地・水資源利用の包括的概要を述べている。灌漑農業は社会経済の発展、自国の食糧問題の解決のために改善される必要があることを強調した。 Keyword: IRRIGATION DEVELOPMENT, IRRIGATION POTENTIAL ANALYSIS, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-32Estimation of Evapotranspiration and Improvement of Water Use Pattern in Iran Hossein Dehghani Sanij〔Tottori University Arid Land Research Center〕Abbas Keshavarz〔Agricultural Research, Education and Extension Organization of Iran〕YAMAMOTO Tahei〔Tottori University Arid Land Research Center〕Estimation of Evapotranspiration and Improvement of Water Use Pattern in Iran ○Hossein Dehghani Sanij〔鳥取大学乾燥地研究センター〕Abbas KeshavarzTahei Yamamoto〔鳥取大学乾燥地研究センター〕農業部門はイランの経済における最も重要な役割を占めている.だが,1998年までは水利用効率が悪かったので,イラン農務省では同国における農業の水消費パターン(CPWAI)の収集を決定し,水利用効率の向上を図った.この研究により作物に必要な水の決定のためペンマン−モンティス法が採用され,20年間の気象統計量を用いて灌漑のための畑作物の用水量が600ヶ所の平野部における耕作パターンを基礎として推定された. Keyword: Crop Water Requirement, Penman-Monteith, IranGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-33A Compaction on Inspecting Concrete Segregation Caused by Vibration CompactionMasao Aoki〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Hiroshi Tsuji〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Ryouta Nakamura〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Tetsuo Yamaguti〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕コンクリートの締固めに伴う材料分離判別の一考察○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕中村 良太〔日本大学生物資源科学部〕山口 哲男〔日本大学生物資源科学部〕コンクリート打ち込みにおける材料分離への喚起については、経験的伝承的にいわれているきらいがある。その分離の程度は、主観的に直接の視角判断によるところが大きい。昨年は、酸性水によるコンクリートの劣化の定量法について、コンュータの画像処理による二値化の方法を発表した。本報では、同様な手法を用いたコンクリートへの適用性を探求するため、振動締固めによる供試体の材料分離の判別について検討した。 Keyword: 材料分離, 締固め, 画像処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-37Prediction of concrete adiabatic temperature rise curve on simplified testing methodAsano Isamu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Kohgo Yuji〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Tagashira Hidekazu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Hayashida Yoichi〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕簡易断熱温度上昇試験に基づくコンクリートの断熱温度上昇曲線の推定方法○浅野 勇〔農業工学研究所造構部構造研究室〕向後 雄二〔農業工学研究所造構部構造研究室〕田頭 秀和〔農業工学研究所造構部構造研究室〕林田 洋一〔農業工学研究所造構部構造研究室〕簡易断熱温度上昇試験装置を試作し詞級辜Rンクリートの断熱温度上昇曲線を推定する方法を提案した詞癲闥lと通常の断熱温度上昇試験機から求めた断熱温度上昇曲線は良好な一致を示しf熱温度上昇試験の有効性を確認した5-38 Keyword: コンクリート, 断熱温度上昇曲線, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-39Evaluation of the result of test for freezzing and thawing resistance of concrete by ultra sonic pluse velocity (2)- Comparison of various evaluation methods of dynamic modulus of elasticity by ultra sonic pluse velocity -Hidehiko Ogata〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Kunio Hattori〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Shushi Sato〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University〕Hassan Khaled〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University〕超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価(2)―超音波伝播速度を用いた動弾性係数の各種評価方法の比較―○緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学連合農学研究科〕ハッサン カハリド〔鳥取大学連合農学研究科〕著者らは,超音波伝播速度と動弾性係数の関係を明らかにし,超音波法による凍結融解試験結果の評価を行うための一連の研究を実施している.これまでに,279個のデータを用いて実用的な強度の範囲内における超音波伝播速度と動弾性係数の関係式を得ることができた.本文では,著者らが得た関係式の有効性と実用性を検証するために,既存の動弾性係数評価式と硬さ定数による動弾性係数の評価を行い,それぞれの評価結果を比較検討した. Keyword: 凍結融解試験, 超音波伝播速度, 動弾性係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-41A Consideration of Mechanical Properties of Asphalt Mixtures at Low TemperatureMasahiro Yurugi〔Faculty of Agriculture and Life Science, HIROSAKI Univ. 〕Toshio Ohno〔Kajima Technical Research Institute〕Takahiro Watanabe〔Kajima Technical Research Institute〕Osamu Fujisawa〔Kajima Technical Research Institute〕水工用アスファルト混合物の低温時挙動に関する一考察○万木 正弘〔弘前大学農業生命科学部〕大野 俊夫〔鹿島技術研究所〕渡部 貴裕〔鹿島技術研究所〕藤澤 理〔鹿島技術研究所〕ため池等の遮水工法に用いられるアスファルト混合物について、低温下の挙動を解明することを目的に、新しい試験方法を開発するとともに、温度低下に伴う変形係数の変化を解析的に求めた。その結果−10℃以下ではアスファルト混合物はほぼ弾性的に挙動するものの、わずかではあるが粘弾性的性質も有しており、詳細に検討するにあたっては、これらの性質を考慮する必要の亜あることを明らかにした。 Keyword: 瀝青材料, 温度応力, 低温脆性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-42New managing system for maintenance of fill type dam using Resistivity TomographyIsamu Natsuka〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Motoharu Hatakeyama〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Mitsuhiro Mori〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Tetsuma Toshioka〔OYO corporation〕Ken Sakurai〔OYO corporation〕比抵抗トモグラフィ法によるフィルダム安全監視システムの開発○長束 勇〔農業工学研究所造構部〕畑山 元晴〔農業工学研究所造構部〕森 充広〔東北農政局〕利岡 徹馬〔応用地質株式会社〕櫻井 健〔応用地質株式会社〕比抵抗トモグラフィ法によりフィルダム遮水部およびその周辺部の含水状態を比抵抗変化としてモニターし,フィルダム遮水部の安全性を2次元的かつ長期的に監視するシステムの開発に関する研究を進めている。本稿では,農業工学研究所内に設けた小規模なモデル堤体における貯水以降の計測結果および現地実験フィールドとして選定した高柴調整池の築堤直後に行った測定結果を示し,その開発可能性が高いことを報告する。 Keyword: 比抵抗トモグラフィ法, フィルダム, 安全管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-43Development of Floating Canopy System (FCS) for Farm PondsNaoya Fujimoto〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Tsugio Naoe〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Isamu Natsuka〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Tetsuo Miyata〔Rural Infrastructure Construction Joint Business Cooperatives〕貯水槽の水上浮上式天蓋の開発○藤本 直也〔農業工学研究所造構部〕直江 次男〔農業工学研究所造構部〕長束 勇〔農業工学研究所造構部〕宮田 哲郎〔農村基盤建設協業組合〕ファームポンドを計画する際の天蓋(屋根)の必要性は各種条件から総合的に判断されていたため、経済性の面から天蓋なしで計画されることもあった。しかし、建設後に維持管理上の問題から新たに天蓋の必要性が求められると、貯水槽の構造や地盤の支持力の制限等から工事には困難さが伴っていた。本研究は、上記問題点を改善するため貯水槽に新たな負荷をほとんどかけず、従来に比べより安価な天蓋技術を開発するものである。 Keyword: ファーム・ポンド, 工法・施工, かんがい施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-44Regarding the construction work on the bridge with long span and high bridge pier "Nagakura Bridge on the Karumai-Kunohe area farm road in Iwate Prefecture"(as the tentative name)YUTAKA KAMATA長大・高橋脚橋梁の施工について−広域農道軽米九戸地区長倉大橋(仮称)−○鎌田 裕〔岩手県二戸地方振興局二戸農村整備事務所〕本広域農道には、極めて急峻な地形のため長大・高橋脚な橋梁(橋長L=450m、高さH=87mの橋脚)が施工されており、大口径深礎工、移動式大型足場など特殊な工法を採用している。現在、下部工の工事を実施しているところであり、大規模で特殊な橋梁工事の施工事例として紹介する。 Keyword: 橋梁, 長大・高橋脚, 施工事例GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-45Properties of Porous Concrete with Recycled AggregateSusumu Tsukioka〔Faculty of Bioresources, Mie University〕再生骨材を用いたポーラスコンクリートの性質○月岡 存〔三重大学生物資源学部〕コンクリート解体材から得られた再生骨材を使用したポーラスコンクリートの配合や締固め方法等が、コンクリートの性質に及ぼす影響についての実験を行った。その結果、セメントペーストのフロー値や骨材の水分状態等が圧縮強度などに影響すること、ならびに、ポーラスコンクリートの連続空隙率と全空隙率の関係および空隙率と透水係数の関係を示した。 Keyword: リサイクル , 特殊コンクリート, コンクリートの性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-46Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material with PlasticizerShinsuke MATSUMOTO〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕Kazuo SHINO〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕George OWUSU〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕Kozo IWASAKI〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕稲藁灰のポゾラン材としての有効利用に関する実験的研究○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕オウス ジョージ〔高知大学農学部〕岩崎 貢三〔高知大学農学部〕所望のワーカビリティを保ちつつ液体/粉体比を一定にするために,高性能減水剤を添加した各種物理実験を行い,ポゾラン材としての稲藁灰(RSA)の利用可能性を検討した.その結果,曲げ・圧縮強度ともに普通ポルトランドセメントに比し,RSAを混入することでモルタル強度が増加する傾向が認められた.しかし,凝結試験の結果より,RSA混入率の増加とともに終結時間が伸び,施工不良を引き起こす危険性の高まる点が指摘された. Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 特殊コンクリートGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-47Expansion of Mortar with Rice Husk Ash due to Alkali-Aggregate Reaction Satoru Ishiguro〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Toshiyuki Karamatsu〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Hideaki Iwamoto〔Faculty of Bioresources, Mie University〕アルカリ骨材反応による籾殻灰混入モルタルの膨張特性○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕唐松 利行〔三重大学生物資源学部〕岩本 秀明〔三重大学生物資源学部〕農業副産物である籾殻の焼却灰を混和材として利用し、籾殻灰によるアルカリ骨材反応の抑制効果を調べた。モルタルバー法による膨張率の測定結果から、籾殻灰を結合材質量の内割で5%混入した場合の膨張抑制効果は小さく、10%以上混入することにより顕著な膨張抑制効果の得られることがわかった。また、粉砕レベルを細かくした籾殻灰はシリカフュームと同程度のアルカリ骨材反応に対する膨張抑制効果を示した。 Keyword: コンクリート材料, コンクリートの特性, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-48An Adaptation of Numerical Shallow Water Equation Using Solutio-Adaptive Quadtree Grids to Flow in a Vertical Slot FishwayKitatsuji masafumi〔Miyagi Agricultural college〕ごみ溶融スラグの粗骨材としての利用に関する実験的検討○北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕本研究は,製造方法が異なる3種類の空冷方式ごみ溶融スラグについて,コンクリート用骨材としての利用の可能性について検討したものである。研究の結果、製造方法の違いによりスラグの品質が異なっていたものの概ねコンクリート用の粗骨材として利用できる可能性があることが明らかとなった。しかしスラグの種類によっては、それを用いたコンクリートの耐久性が低く、今後の検討課題が残った。 Keyword: コンクリート材料, ごみ溶融スラグ, 粗骨材GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-51Repair of Reinforced Concrete Structures for Water-useTSUGUHIRO NONAKA〔Shimane Univ. Fac. Life Env. Sci.〕M.I.El-Desouky〔Shimane Univ. Fac. Life Env. Sci.〕コンクリート水利構造物の補修・補強○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕M.I.El-Desouky〔島根大学生物資源科学部〕上水道や下水道と同様に公的な資産である農業水利構造物は、基盤整備事業の進捗に伴い、そのストックも拡大したが今後順次老朽化し、まさに維持・管理の時代に直面している。本稿では、これまでの調査・研究結果をもとに、コンクリート水利構造物の補修・補強を題材に、その知見を整理して、今後の農業土木における水利施設工学分野に課せられたコンクリート工学からの回答を考えた。 Keyword: 鉄筋コンクリート, 水利構造物, 補修・補強GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 5-52Propreties of Charcoals which are Made from Trash Flown Down to Irrigation and Drainage CanalTakanori Saito〔National Institute for Rural Engineering〕Yoshiyuki Shinogi〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru Yamaoka〔National Institute for Rural Engineering〕農業用用排水路に流着したゴミ等の炭化物の特性○齋藤 孝則〔独立行政法人農業工学研究所〕凌 祥之〔独立行政法人農業工学研究所〕山岡 賢〔独立行政法人農業工学研究所〕有機性廃棄物の循環利用技術として,炭化に着目し,生成炭化物を再資源炭と命名している。炭化条件(温度)の違いによる,農業用用排水路の流着ゴミ等の再資源炭の物性及び組織解析(工業・元素・肥料成分分析)を実施することにより,その特性が確認された。また,再資源炭中の懸念された有害物質のダイオキシン類濃度も環境基準値を下回ったことから,有機性廃棄物の循環利用技術の1つとして,炭化は有効であると考えられた。 Keyword: 再資源炭, 資源循環, 有機性廃棄物処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-2Report of Trial Accreditation Process from an EvaluatorKazunori Uchida〔Dept. Ag.&Env. Eng., Kobe University〕審査員側からの試行審査報告○内田 一徳〔神戸大学農学部食料生産環境工学科〕平成12年度JABEE試行審査(農業土木プログラム)の2チームが平成12年12月10日〜12日に東京農大と日大において大学実地審査を行った。初めて他大学の教育システムを精査し、改めて大学教育の改革の必要性について考えるよい機会であり、お互いに真剣な情報交換ができた。試行参加校の教官も審査員も、精神的にも時間的にも大変であったが、お互いの努力を十分認めあえるものであった。本文では、審査員からみた試行審査の方法や審査結果の概要について報告する。 Keyword: 農業土木教育, JABEE, 教育手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-3Process of Engineering Education and Direction, Tokyo University of AgricultureMasaharu Komamura〔Tokyo University of Agriculture〕試行までの経緯と今後の方向(東京農業大学)○駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕東京農業大学が試行校に希望したことから、試行までの準備と実施審査の概要を整理した。審査後、試行結果報告書の指摘事項に対する回答作業に入った。その中で学科のみでは解決出来ない事項について大学をあげて検討することになった。とくに、教育評価やFDおよび教育点検などである。今後は恒常的な技術者教育検討のための委員会を組織し、機能させてJABEEの認定に向けて行動を開始したい。 Keyword: 技術者教育, JABEE, 東京農業大学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-5Internationalization of Technical Standard and EducationTADASHI OHORI〔NIPPON GIKEN CONSULTANTS Inc.〕技術基準と技術教育の国際化○大堀 忠至〔日本技研(株)〕ウルグアイラウンド多角的貿易交渉を経て1995年に発効した、WTO 協定において規格およびライセンスが技術的貿易阻害要因として指摘されている。規格の国際化とは ISO シリーズに代表される技術規格等であり、ライセンスとは技術士制度の相互承認に関連する一連の動きであって、技術者教育課程の評価制度もここに位置づけられる。これらの規格、評価制度のなかで注目されるのは、「OUTCOMES 評価」および「情報公開」である。 Keyword: ISO2394, 技術者教育, OUTCOMES 評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-6Aproach of the training program for rural engineerTakeshi Koizumi〔National institute for rural engineering〕Tamaki Masegi〔National institute for rural engineering〕農業土木技術者育成のための研修計画策定の手法小泉 健〔独立行政法人農業工学研究所〕○柵木 環〔独立行政法人農業工学研究所〕独立行政法人農業工学研究所において国、地方公共団体、公団等の職員を対象に基礎技研修、中堅技術研修、専門技術研修等を実施している。これらの農業土木技術者研修は、時代の変遷とともに〇業の多様化、技術領域の拡大、5蚕儿埓官の業務内容の変化、さ蚕囘曽気虜て餡宗↓サ蚕儻鑽、体験機会の減少等様々な要因により研修内容等を年々見直してきた。ここでは、これらの研修計画策定の手法について報告する。 Keyword: 研修計画, 技術者像の想定, 研修の評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-7From 'Knowledge' to 'Ability'-oriented menu in 'Experiment on Engineering Materials'Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕「土木材料実験驕u知識型轣u能力型」メニューへの指向○森井 俊広〔新潟大学農学部〕農業土木分野における「土木材料学」科目の位置付けを確認した.大学教育では,環境・社会問題に適切に対処していく上で,基礎から積み上げた信頼ある技術が欠かせないとの認識が重要になることを指摘した.「土木材料実験」科目で一般にとられている「知識型」授業内容(メニュー)の不備を示し,「能力型」メニューへの移行の必要性をとなえた.「能力型」を指向した授業内容例を示し,学生の授業への取り組みを紹介した. Keyword: 教育手法, 農業土木教育, 土木材料実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-8Using second hand computers for soil physics experimentKatsutoshi Seki〔The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔The University of Tokyo〕Ippei Iiyama〔The University of Tokyo〕中古パソコンを利用した土壌物理実験の工夫○関 勝寿〔東京大学大学院〕溝口 勝〔東京大学大学院〕飯山 一平〔東京大学大学院〕中古ノートパソコンを利用した土壌物理環境実験の授業の一工夫を紹介した。ダルシー則を確認する実験において、フラックスが定常になることを確かめるために、天秤からの出力をケーブルで一定時間ごとに直接パソコンに出力し、表計算ソフト上でリアルタイムにグラフを表示できる。簡便な方法であり、かつ学生の興味をひく。今後も授業における工夫が情報交換され、教育の質をあげることに本学会が貢献することを期待する。 Keyword: 教育, 授業, 中古パソコンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-9An Actual Condition of Graduate Students II.Nakamura Takahiko〔Tokyo University of Agriculture〕Toride Nobuo〔Saga University〕Yamamoto Tadao〔Hokkaido University〕農業土木系大学院生の現況○中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕山本 忠男〔北海道大学〕農業土木学会スチューデント委員会において実施している大学院生の実態に関する調査結果を報告する。平成10年,11年度のアンケート結果から,従来の農業土木分野以外への就職が増加し,所属研究室から見た大学の体制において「環境」と名のつくものが増加しているけれども,論文のテーマには農業土木分野が依然として多く見られることが明らかとなった。 Keyword: 大学院, 農業土木教育, 就職GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-10Trial for Seminar on Environmental Educationeiji yamaji〔University of Tokyo〕環境教育セミナーの試み○山路 永司〔東京大学〕日・米・スイス3国の大学が共同で行っているAGSプロジェクトの中に、環境教育グループがある。そこが中心となって企画した環境教育セミナーの概略と課題を述べる。本企画は12カ国28名の大学院生を一同に集め、2週間にわたって環境教育の基礎から応用までのテーマ設定のもとディスカッションを続けたものである。これにより各参加者の環境に関する意識は格段に高まったと言えるが、この手法の汎用性にはなお問題が残っている。 Keyword: 農業土木教育, 環境教育, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-11Detation of agricultural land use change using some satellite imagesSHIGEO OGAWA〔Institute of Rural Engineering〕ATSUSHI TOMITA〔Institute of Rural Engineering〕YOSHIO INOUE〔National Institute of Agro-Environmental Sciences〕NOBUYUKI MINO〔Himeji Institute of Technology〕衛星データの組み合わせによる農地の土地利用変化の抽出○小川 茂男〔農業工学研究所〕富田 淳志〔農業工学研究所〕井上 吉雄〔農業環境技術研究所〕美濃 伸之〔姫路工業大学〕農地の土地利用変化の面的分布を明らかにするために,過去に観測された精度の低い衛星データと最近の高精度の衛星データを重ね合わせ,精度を落とすことなく変化部分を抽出する解析手法を試みた。その結果,低解像度の衛星データを高解像度の衛星データと比較できることが可能であった。解像度が2〜3倍程度であれば,複数のデータやマスク処理をすることにより,高精度の衛星データに合わせて比較することが可能である。 Keyword: リモートセンシング, 土地利用変化, 画像処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-12A notice of the GPS measurement on the landslide monitoringHiroomi Nakazato〔National Institute for Rural Engineering〕Seiichiro Kuroda〔National Institute for Rural Engineering〕Takehiko Okuyama〔National Institute for Rural Engineering〕地すべり移動観測におけるGPS測位の留意点○中里 裕臣〔独立行政法人農業工学研究所〕黒田 清一郎〔独立行政法人農業工学研究所〕奥山 武彦〔独立行政法人農業工学研究所〕GPS干渉測位では対流圏遅延誤差の影響が知られているが、標高差がある場合の測量方法は確立されていない。巨大地すべり観測では標高差が無視できないため、観測による変位量を評価する際に、標高差に起因する誤差範囲を把握する必要がある。 Keyword: GPS, 地すべり, 対流圏遅延誤差GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-13Estimation of the Nitrogen Pollutant Load Change for the Integrated Watershed Management in Cidanau River Basin, West JavaTasuku Kato〔School of Agriculture, IBARAKI University〕Hiroaki Soumura〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agricultural and Technology〕西ジャワチダナウ流域の流域管理に関する窒素負荷変動の予測○加藤 亮〔茨城大学農学部〕宗村 広昭〔東京農工大学連合農学研究科〕インドネシア西ジャワ島のチダナウ流域にて人口・土地利用・fータの収集、および現地における聞き取り調査を行った。その結果から、原単位法とシステムダイナミクス法による、窒素排出負荷の将来予測を行った。予測はシナリオ法を用いており、各シナリオの結果を、GISにより表示することができた。この手法は、水資源の持続的利用を目指す、流域管理計画への計画策定支援ツールとして有用な情報を提示することができた。 Keyword: 流域管理, 窒素排出負荷, システムダイナミクスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-16Method for Estimating Disappearance Date of Snow Cover Using Mesh Data of Snow Cover DurationYukiyoshi Iwata〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Kouichi Kita〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Atsushi Itho〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Ryouji Sameshima〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕長期積雪統計情報を用いた消雪日推定手法の開発○岩田 幸良〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕喜多 孝一〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕伊藤 淳士〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕鮫島 良次〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕各年の消雪日の面的分布を把握するため、長期積雪統計情報から各年の消雪日を推定する手法を開発した。本手法は、計算方法が簡便である上、推定したい地点のみを限定して消雪日を推定することが可能であるため、効率的に消雪日を推定することが可能であるため、多年度にわたる消雪日の推定が必要な時には特に有用な手法である。本手法を用いて実際に1998年の消雪日マップを作成し、本手法の有用性を確認した。 Keyword: GIS, 消雪日の推定, 再現期間GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-19Questionnaire survey about agricultural productivity in Northeast ThailandKenji Iwama〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕Takaaki Niren〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕Katsuhiko Yabe〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕東北タイにおける農業生産実態のアンケート調査○岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕仁連 孝明〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕東北タイの農業生産の実態についてアンケート調査を実施した。稲作では天水田か灌漑水田か、雨期作か乾期作かを区別した上で、畑作物ではキャッサバ、サトウキビ、トウモロコシについて調査した。データはGISにより、地図上で表示した。その結果、低平地域で稲作を中心に、山間地域では畑作物を中心であることが明確となった。 Keyword: 東北タイ, GIS, 土地生産性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-22 Land and Water Resources Monitoring System in Rainfed AreaKiyotaka FURUSAWA〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Noriaki BARAKI〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Takashi IIJIMA〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Keiichiro KOBAYASH〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Yoshiaki OTSUBO〔Japan Institute of Irrigation and Drainage (former)〕天水農業地域における農地・水資源管理システムの構築古澤 清嵩〔(財)日本農業土木総合研究所〕茨木 教晶〔(財)日本農業土木総合研究所〕飯嶋 孝史〔(財)日本農業土木総合研究所〕○小林 慶一郎〔(財)日本農業土木総合研究所〕大坪 義昭〔元(財)日本農業土木総合研究所〕世界の天水農業地域は約4億2,000万haにも及び、その地域では土地生産性、労働生産性がともに非常に低い。また計画性を欠いた水資源の開発等に起因する農地劣化が進行しつつあり、適切な農地・水資源管理システムの構築が望まれてい。このためリモートセンシング及び地理情報システム等の技術を活用し、農地、水資源の現況と可能性を明らかにした上で、その結果に基づき灌漑農業開発の可能性を評価するシステムを構築した。 Keyword: リモートセンシング, GIS, カンボジアGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-23Independent use of Photovoltaic PowerOkuyama Takehiko〔National Institute for Rural Engineering〕Kowata Hisashi〔National Institute for Rural Engineering〕独立型太陽光発電の利用技術○奥山 武彦〔農業工学研究所〕小綿 寿志〔農業工学研究所〕家畜糞尿処理装置の動力として太陽光発電を利用するために,太陽電池出力変動を調べ,現地試験装置を試作した。太陽電池発電量は夏期に多く,太陽電池の設置角度40度と25度による差は冬期には10%程度であった。試作装置では飼料置き場の雨除けとして使える簡易な屋根を作って太陽電池を設置した。晴天の日にはモーターを8時間定格運転でき,曇天の日にも晴天日の40%の電力を供給できた。 Keyword: 太陽光発電, 自然エネルギー, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-24Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT method)Hizuru Okuno〔Co.,Ltd. Asuka Soil Corner 〕Shuhei Koyama〔Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.〕電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定○奥野 日出〔株式会社アスカソイルコーナー〕小山 修平〔大阪府立大学大学院環境情報工学研究室〕本調査事例は、ほ場整備の用水確保のため、電磁波探査(CSAMT法)により洪積台地下での揚水源を検討したものである。解析手法は、比抵抗測定値と水平多層構造式による深度1kmの地層モデルとから1次元インバ−ジョンを用い、これより測定区間の比抵抗断面図を作成した。水源候補地は基盤岩や破砕帯の浅層分布を避け、砂優勢層の位置に求めた。本手法は未固結地盤の層相区分が把握でき、深井戸計画に適用効果があることが分った。 Keyword: 電磁波, 地下水源, 井戸計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-27Function of Woodlands in Fog Collection: -Results from Observations in Dhofar, Oman-Eiichi Takigawa〔Graduate School of Agriculture, Ibaraki University〕Hisashi Kobayashi〔Ibaraki University〕霧の捕獲に対する森林の機能−オマーン国ドファール地方での観測結果より−○滝川 永一〔茨城大学大学院農学研究科〕小林 久〔茨城大学〕独特の自然環境を持つオマーン国サラーラ地域で、霧の捕獲に対する気象特性と林の機能を解析するために、気温、相対湿度、林内滴下雨量、樹幹流量、霧の着水量を観測し、水資源としての霧の重要性及びその霧の捕獲に対する林の機能を考察した。 Keyword: 環境保全, アグロフォレストリ, 気象環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-28Rural Landscape Evaluation by Multi-Fractal MeasuresKen Ohno〔Bio-resources, Mie University〕Yutaka Kato〔Bio-resources, Mie University〕マルチフラクタル測度による農村景観評価○大野 研〔三重大学生物資源学部〕加藤 豊〔三重大学生物資源学部〕景観は多くの情報量を持っているので、95枚の農村風景写真に対して、4種類の解析法により、8種類のフラクタル測度を算出し、それらを用いて農村景観を定量化することを試みた。その結果、景観の悪い写真は、形状と色彩分布に関して、2種類のグループ(「極度に人工的」と「自然の中に不釣り合いな人工物」等)に分類でき、それらの組み合わせによる景観の定量化の可能性を示せた。 Keyword: 農村景観, フラクタル, 環境影響評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-30Principal Component Analysis of Aesthetic States of StructuresYosuke Kudo〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕Takao Kuwabara〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕Katsuhiko Tanizaki〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕主成分分析を用いた構造物景観の美的状態解析○工藤 庸介〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕桑原 孝雄〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕谷崎 勝彦〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕美しさのように主観的で曖昧な概念は工学の不得意とするところだが、構造物景観の問題を考えるにあたっては、まずその美的状態を適切に記述・表現しなければならない。本研究ではSD法によるアンケート結果に対して主成分分析を行って、構造物景観の美的状態を解析した。その結果、構造物の美的状態は主要な3つの主成分に集約されることが示された。このことから、より簡潔な形で美的状態を表す意味空間を構成することができる。 Keyword: 構造物景観, 主成分分析, 感性情報GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-31The consideration on the modification of rural area landscape from the viewpoint of land use change -A Case Study in Hokota-town of Ibaraki-prefecture-Tetsuya Takada〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Yohei Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕土地利用変化からみた農村景観の変容に関する考察−茨城県鉾田町における事例−○高田 哲也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕本研究で、景観とは、地域的な広がりを持ち、自然と人間活動の相互作用によって形成される生態的全体像の動的客体であると定義する。農村景観保全の計画論を確立しようという考えのもとに、景観の構成単位の存在仮説の検証を行った。研究対象地としては、農業が今なお盛んである茨城県鉾田町を選定し、方法としては、集落と密接に関係しているとの仮定のもとにGISソフトを用いて土地利用を空間的に分析した。 Keyword: 景観, 土地利用, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 6-32Character of the Cognition of the Environmental Stock Classificationtokuji yamamoto〔National Institute for Rural Engineering〕yoshitomi tsutsui〔National Institute for Rural Engineering〕環境ストックの種別の認知特性の解明○山本 徳司〔農業工学研究所〕筒井 義冨〔農業工学研究所〕環境ストックの風致・文化・教育的な機能の定量的な評価手法を開発するため、環境ストックに対する人の認知特性の解明を行った。その結果、景観整備においては、特徴的な点的ストックを景観内の要素として明確に位置づけることが望ましいこと、住民参加のによる地域環境形成においては、効果的かつ視点の明確な点検手法の開発が必要であることが明らかになった。 Keyword: 景観整備, 環境ストック, 認知特性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-1Function of water quality purification in paddy fieldYoshirou Shimizu〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Shigeo Ishikawa〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Sadao Nagasaka〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Eiichi kohno〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕水田の水質浄化機能に関する研究○清水 芳朗〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕湖沼等閉鎖性水域が富栄養化した原因の一つには、栄養塩類の農用地域等面源からの流入も挙げられる。これは、公共用水の汚濁原因としても懸念されている。一方で水田には窒素やリン等の除去機能が確認されている。本調査では窒素やリン等の物質収支の算出や検討を行い、水田の水質浄化機能の一端を明らかにすることを目的とした。その結果、灌漑方法の相異や用水量の変化は、物質量収支に大きな影響を与えていることが示された。 Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-2Nitrogen Concentration of river water in hilly areasMotoko SHIMURA〔National Agricultural Research Center for Western Region, Japan〕Minoru YAMAUCHI〔National Agricultural Research Center for Western Region, Japan〕中山間地域の河川水の窒素濃度について○志村 もと子〔近畿中国四国農業研究センター〕山内 稔〔近畿中国四国農業研究センター〕水源地として重要な役割を担う中山間地域を流れる河川において、水質の実態把握を目的とする現地調査を行った。また、既存の水田除去機能付き窒素流出モデルの中山間地域での適用についても検討を行った。その結果、中山間地区の水田に、窒素除去機能があることが確認された。窒素除去は湛水による脱窒と水稲による吸収によると思われる。また、今回使用したモデルの適用については、さらに他の地区での検討が必要である。 Keyword: 水質, 水質水文, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-3Nitrogen load outflow from paddy fields -Taking Cidanau Watershed,Indonesia-Norio Kajita〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Yohei Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Masaya Ishikawa〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕水田群からの窒素負荷流出 −インドネシア共和国チダナウ川流域を対象として− ○梶田 典男〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕本研究対象地では河川の水質悪化が問題となっているが、その原因の一つとして水田からの窒素負荷に注目し、その負荷量を調査した。また、現地での農作業、農法についても不明であったため、施肥量、年間耕作回数、水管理について聞き取り調査を実施した。単位面積当たりの窒素負荷量は144.6kg/ha・earであり、多施肥の傾向がうかがえ、その流出負荷量は63.5kg/ha・earに達した。また、水田は吸収型であることが分かった。 Keyword: 水質, 海外, 現場報告GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-4Verification of The Water Purification Function of Paddy Field Area. Hitoshi HASEBE〔National Institute of Rural Engineering〕Eisaku SHIRATANI〔National Institute of Rural Engineering〕Ikuo YOSHINAGA〔National Institute of Rural Engineering〕一定の拡がりを持つ水田地域の水質変動について○長谷部 均〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕吉永 育生〔農業工学研究所〕本研究は、通常の営農活動を継続している一定規模の拡がりを持つ水田地域における水質変動について、滋賀県の名神日野川頭首工掛かり674haの竜王ブロックにおける実測データをもとに、農業用水の入りと出の水質をマクロ的に評価したものである。その結果、広範な水田地域が有する水質浄化機能について明確な結論は得られなかったものの、非降雨期間(290日間)においては明らかに浄化型に機能していることが検証できた。 Keyword: 水 質, 物質収支, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-8Self-Purification of River Water during Down Flow on Agricultural Watershed ?Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()?Yasushi Sato〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕農業流域河川の流下過程における水質浄化?河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(后?○佐藤 康志〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕農地や放牧地から河川に排出された栄養塩類を除去する手段の一つとして、河川の水質浄化作用の活性化が考えられる。本研究は、河川の流下に伴う水質変化を把握し、濃度変化と流路形態との関係について考察した。その結果、自然河川区間では多くの水質項目で、流下に伴う濃度の減少がみとめられた。また、対象区間に流入する際の濃度の高低を考慮した結果、濃度を低下させる機能は、自然河川区間で大きいことがわかった。 Keyword: 農業流域, 水質, 流路形態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-9Quantification of Self-purification Function by Flow Load- Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment () -Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Yasushi Sato〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕流下負荷を指標とした自然浄化作用の定量化-河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(此-○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕佐藤 康志〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕河川の流下負荷と区間への流入負荷を考慮して,自然浄化による窒素とリン,SSの低減負荷量(Lself)を求めた.T-N,NO3-Nについては改修河川で浄化作用の効果が認められ,自然河川区間では認められなかった.NH4-N除くその他の項目ではおおむね自然河川区間で浄化作用の効果が認められた。浄化作用の発現は,改修河川区間と自然河川区間,水質項目,対象とする河川によって異なることが判明した. Keyword: 自然浄化, 負荷, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-12Development of on-site FIP system for continuous monitoring of water quality from forested basinAkio TADA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕Eriko YAMAMOTO〔Yanmar Diesel Engine Co., Ltd.〕Tomoya Ohira〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕Haruya TANAKAMARU〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕Takeshi HATA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕山林渓流水質の連続モニタリングのための現場設置型FIPシステムの開発○多田 明夫〔神戸大学農学部〕山本 江梨子〔ヤンマーディーゼル(株)〕大平 智也〔神戸大学大学院自然科学研究科〕田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕面源からの負荷流出を評価するため、現場設置型の水質自動観測システムを開発した。本システムはイオン選択性電極(ISE)を用いたフローインジェクション分析法を基としており、自動校正回路、装置の洗浄回路、フィルタの目詰まり防止機能を有する。測定項目はナトリウム、カリウム、塩化物イオン、水温・気温であり、15分に一度の分析を実現している。実際に奈良県五條市の山林流域に機器を設置し、現場観測を行っている Keyword: 水質, 水質水文, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-15Material Transport Model of Rural Area by Tank ModelAKINOBU TOMIYASU〔Univ.Tsukuba Environmental Sciences〕TAKAAKI AMADA〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕KUNIAKI MIYAMOTO〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕農村流域におけるタンクモデルを用いた物質輸送モデル○冨安 昭亘〔筑波大学大学院環境科学研究科〕天田 高白〔筑波大学農林工学系〕宮本 邦明〔筑波大学農林工学系〕農村域の河川水質を改善するためには雨天時におこる農地や山林など面源からの多量な負荷流出を管理する河川水質のシミュレーションモデルが必要である。本研究ではタンクモデルを用いて水質を予測した。とくに中間流出層における流量・物質の動きを表現するため、貯留水内の負荷変動と吸着脱着モデルの2相モデルとした。その結果、流量とCODはよく現象を説明することが示された。 Keyword: 水質, シミュレーションモデル, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-17Agricultural Landuse and Eutrophic Load-Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()-Hirofumi KURATA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Tetuaki NAGASAWA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Takashi INOUE〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Tadao YAMAMOTO〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕農業的土地利用形態と流出負荷の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境保全に関する研究(察法○倉田 裕史〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕本研究では、流域土地利用と流出負荷との関係を検討した.その結果、土地利用割合、とくに畑地・草地率の増加に伴う比負荷増加の傾向が確認できた.その中でも、栽培作物で推定される単位面積当たりの施肥量と比負荷の関係が、農地率以上に強い因果関係にあることを示すことができた. Keyword: 流出負荷, 土地利用, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-19Genetic Algorithm solution for estimating the groundwater contamination sourceINOUE Kazuya〔Graduate School of Agricultural Science〕KOBAYASHI Akira〔Graduate School of Agricultural Science〕AOYAMA Shigeyasu〔Graduate School of Agricultural Science〕遺伝的アルゴリズムによる地下水汚染源の推定○井上 一哉〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕本稿では地下水の汚染源推定問題に焦点を当て,複数のパラメータを簡便かつ同時に推定できる逆解析手法である遺伝的アルゴリズムの本問題への適用性について検討した.その結果,観測間隔は短くして計測するよりも観測間隔は長くとも観測点を増やした方が汚染源の同定には有効であることがわかった.また,汚染源の位置だけでは予測性能は向上せず,汚染源の幾何的大きさと濃度変化を適切に求めることが重要であることがわかった. Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水汚染源, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-20Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environment-II. Effects on water quality-Noborio Kosuke〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Satta Naoya〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Baba Hidekazu〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Koga Kiyoshi〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Mukaida Yoshiaki〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−II. 水質への影響−○登尾 浩助〔岩手大学農学部〕颯田 尚哉〔岩手大学農学部〕馬場 秀和〔岩手大学農学部〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕向井田 善朗〔岩手大学農学部〕家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。ふん尿還元が行われている緩傾斜地における経時的な観測により、年降水量の62%が地下水涵養に寄与していることがわかった。水質観測から還元ふん尿の影響は、地表水よりも地下水水質に対して大きいことが示唆された。TDR法による土壌水分量と電気伝導度の観測からも、地下水・土壌水水質への影響が観察された。 Keyword: 地表水, 地下水, 家畜ふん尿GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-21Down flow of nitrogen nutrient in upland soil on heavy fertilizer dressingYasuyuki MORIMOTO〔Graduate school of Agriculture ,Nihon University〕Eiichi KOHNO〔College of Bioresource Science ,Nihon University〕多肥の台地畑土壌における窒素成分の流下について○森本 恭行〔日本大学大学院農学研究科〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕農耕地では、化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で周辺域の水環境を汚染している。本研究では、多肥による畑地からの窒素成分の流下の現状を把握するために、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取して、さらに耕地2m深までの土壌採取を行い、土壌中の水溶性窒素成分について把握してみた。その結果、畑土壌に施用された窒素成分は表層の根に吸収されるが、下層にも高濃度で集積し、徐々に土壌深層へ流下している。 Keyword: 硝酸態窒素, 全窒素, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-23Characteristics of River Water Quality and Hydrology during Snowmelt Period on Dairy Farming Watershed, Eastern Hokkaido-Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(IV)-Keiji Unoki〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕北海道東部酪農流域における融雪期の水質水文特性−農業流域における融雪期の水質環境(検法○鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕冬期に土壌が凍結する北海道東部酪農流域において,融雪期間の河川水質水文調査を行った.凍結土壌は難透水層であるため,融雪水の地下浸透が妨げられ,流量増加の大部分は直接流出の増加によるものであり,最大で97%に達していた.また,冬期間に酪農から発生した家畜糞尿は,適正な処理が困難であり,融雪期間に表面流去水に伴って河川に流出し,水質汚濁の原因となる. Keyword: 融雪期, 土壌凍結, 酪農GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-27Changes in Soil and Eutrophic Components Losses from Rotary and Shaft TillageMachito Mihara〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Kiyoshi Tajima〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Yasukuni Horaguchi〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Janya Sang-Arun〔School of Agricultural Technology, Mae Fah Luang University〕ロータリー耕うんと局所耕うんにおける土壌流亡および富栄養化成分の動態変動三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕田島 淳〔東京農業大学地域環境科学部〕○洞口 泰邦〔東京農業大学地域環境科学部〕ジャンヤ・サンアルン〔タイ国メイファールアン大学農学部〕本研究では, 人工降雨装置を備えた裸地状態の傾斜模型試験枠を用いて, ロターリー耕うんと保全耕うん法である局所耕うんの違いが流亡土量および富栄養化成分の流出に与える影響について調べた。実験の結果, 浅耕区, 深耕区の流出負荷は標準区, 局所耕うん区を下回った。保全耕うん法は地表の残渣や被覆植物があることを前提とした耕うん法であることから, 今後, 土壌表面に植生をほどこし, 同様な条件下で実験を行う必要がある。 Keyword: 耕うん, 土壌流亡, 富栄養化成分GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-31Relationships between Cross-sectional area of flow and Efficiency of Denitrification using Sulfur-calcite Compound. Shin Asai〔The school of Aguriculture IBARAKI Univercity.〕Hideo Nakasone〔The school of Aguriculture IBARAKI Univercity.〕Atsushi Yatagai〔Nitchitsu Co.,Ltd〕硫黄D石混合資材を用いた脱窒処理における通水断面積と脱窒効率の関係○浅井 真〔茨城大学農学部〕中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕谷田貝 敦〔株式会社ニッチツ〕地下水硝酸態窒素汚染の一対策法として,硫黄と石灰石の混合資材であるSC11による脱窒処理に着目した。SC11を用いた脱窒処理ではN2OやNO2-N,H2S発生による脱窒率低下を防ぐために,ろ材に均一な窒素負荷を与える必要がある。本実験は,整流板で箱型容器を4パターンに分割して,通水断面積の変化と脱窒効率の関係を検討した。その結果,通水断面積を小さくすることは,脱窒効率の向上に有効であるとの結論を得た。 Keyword: 硝酸態窒素, 脱窒処理, 集落排水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-32Water purification by macrophytesYoshiki Osawa〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕Ryoichi Kaneki〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕水生植物による水質浄化○大澤 芳樹〔滋賀県立大学環境科学部〕金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕水質浄化対策として近年注目されている水生植物であるクレソンおよびスペアミントを用いて、温度・栄養塩濃度といった要素がこれら水生植物の栄養塩除去にどのような影響を及ぼすか実験を行った。分散分析法の結果、植物種間および栄養塩濃度による積算浄化量は有意な差が見られたが、温度については有意な差は見られなかった。 Keyword: 水質, 水生植物, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-34High Level Treatment of Low Concentration Nitrogen Component in Treated Swage Water by Bio-ReactorYasuo KASUGA〔Faculty of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Yoshimoto SAITOO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Masataka YAMAGISHI〔Marushima Aqua-System Co.〕Chika ARIUMI〔Marushima Aqua-System Co.〕バイオリアクターを用いた下水処理中の低濃度窒素成分の高度処理春日 康男〔京都大学農学部〕○三野 徹〔京都大学農学研究科〕齋藤 禎一〔京都大学農学研究科〕山岸 真孝〔丸島姥閏獣i株)〕有海 智香〔丸島姥閏獣i株)〕固定化担体を用いたバイオリアクターを農業集落排水処理場に設置して実際に運転実験を行った.その結果,本方式は低濃度の下水処理水中の窒素成分を十分除去できるを有すること,滞留時間を短くすることができ,場所をあまりとらないこと,装置の設置が簡単なことなどの利点を有することがわかった.一方,運転が難しいこと,ランニングコストがかかること,BODが増加する恐れのあること等の問題点のあることがわかった. Keyword: バイオリアクター, 下水処理水, 硝酸態窒素GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-35Influence of Rural Sewerage Effluent on Ecotope Elements in River Channels() ~Evalution by the Bottom Community~Yuko KOIZUMI〔KITASATO Univ.〕Satoshi TSUTSUMI〔KITASATO Univ.〕Eikichi SHIMA〔KITASATO Univ.〕農業集落排水処理水が河川中流部エコトープ要素に及ぼす影響(検法祖貔言己群集による評価〜○小泉 優子〔北里大学大学院獣医畜産学研究科〕堤 聰〔北里大学生物生産環境学科〕嶋 栄吉〔北里大学生物生産環境学科〕農業集落排水処理水が排水基準を満たすことは容易になったが,受容水域の生態系に及ぼす影響は考慮されず,調査例も少ない。そこで,河川中流部を事例に処理水が河川へ直接放流する『直接放流型』を選定し,調査を実施した。その結果,農業集落排水処理水が河道内を構成するエコトープ要素に影響を及ぼしている実態が明らかとなった。また,底生生物群集による各種評価法を用いて,その影響が数量的に評価された。 Keyword: 河川環境, エコトープ要素, 生態系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-37Direct natural drying of excess sludge for a membrane bioreactorTatsuki Ueda〔National Institute for Rural Engineering〕Kenji Hata〔National Institute for Rural Engineering〕Shinya Honma〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru Yamaoka〔National Institute for Rural Engineering〕膜分離活性汚泥法における余剰汚泥の直接自然乾燥○上田 達己〔農業工学研究所〕端 憲二〔農業工学研究所〕本間 新哉〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕膜分離活性汚泥法より発生する余剰汚泥を,汚泥濃縮工程を経ずに直接自然乾燥することにより,汚泥処理工程の簡略化を図る。膜分離活性汚泥法の余剰汚泥と集落排水処理施設で採取した濃縮汚泥を自然乾燥実験に供し,比較した。結論として,ヾ淇緡┐諒儔修ら,膜分離汚泥と濃縮汚泥の自然乾燥特性はほぼ同じである。△燭世掘ごチ膠泥の衛生的安全性を考慮する場合,膜分離汚泥は乾燥時間をより長くとることが望ましい。 Keyword: 集落排水, 汚泥処理, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-41Study on the Characteristics of the Water Quality Changes in Toyano LagoonMASAMI KAWAIMASARU TOYOTASHINICHI MISAWA鳥屋野潟における水質変化特性に関する研究○川井 雅美〔石川県農林水産部農地整備課〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕三沢 眞一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕新潟市近郊にある鳥屋野潟を対象に、潟の内部の水質変化特性とフラッシュ用水の効果も含めて検討を行った。その結果、CODの濃度変化は、流量と滞留時間に関係し、流量が少なく滞留時間が長くなると潟内での濃度上昇幅が大きくなる。COD濃度の増加速度には、水温や日射量が関係していることも判明した。また、フラッシュ用水は希釈効果だけでなく滞留時間を短縮させることによって、非灌漑期の濃度を低下させていることが分かった。 Keyword: 水質, 滞留時間, CODGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-42Distribution of Heavy Metals of Bottom Sediments in Lake KoyamaMasayoshi Harada〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Isao Yoshida〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕湖山池における底泥中重金属の分布特性○原田 昌佳〔鳥取大学農学部〕吉田 勲〔鳥取大学農学部〕本研究では,平成12年11月に鳥取県湖山池の58地点で底質調査を行い,底泥中重金属の濃度分布について検討した.重金属濃度の主成分分析を行った結果,総合量を表す因子と,酸化・還元状態に依存する金属を表す因子の2因子を導くことができた.また,流入河川付近の粘土含有量の多い底質で,重金属濃度が相対的に高いことが明らかになった.さらに,重金属の総合量を表す因子は,底泥中の全有機炭素量と高い相関を示した. Keyword: 重金属, 底質環境, 湖沼調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-43 Antimony distribution in soil around an incinerator of wastesNaoya Satta〔Iwate University〕Chiho Miyano〔Iwate University〕Masato Horiuchi〔Daido Institute of Technology〕Satoshi Fukutani〔Kyoto University〕Shinsuke Morisawa〔Kyoto University〕 清掃工場周辺における土壌中アンチモン分布○颯田 尚哉〔岩手大学〕宮野 千穂〔岩手大学〕堀内 将人〔大同工業大学〕福谷 哲〔京都大学〕森澤 眞輔〔京都大学〕 Keyword: 環境影響評価, 土壌汚染, 腔禽湊為嘘=:田園丘陵地帯において清掃工場に起因するアンチモン(Sb)の表面土壌汚染を水平分布・鉛直分布から検討した。土壌中Sbの分析は中性子放射化分析法を適用した。その結果、調査対象とした小さな町であっても、その清掃工場周辺では大都市と同様のSbによる周辺環境の汚染が生じていることが確認された。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-46Change in river environment factors and inhabiting fishes in a small stream by the consolidation projectMasak SUZUKI〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Munehide KATO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Masahiro MASUDA〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕農業用小河川における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について○鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕加藤 宗英〔宇都宮大学農学部〕増田 将洋〔宇都宮大学農学部〕栃木県河内町西鬼怒川地区を流れる農業用小河川の谷川を対象に,同地区における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について調査した.’00年までの調査結果から次のことがわかった.1)付け替え工事が施工された区間では生息数の回復が遅れている.また,沈水植物は増加傾向にある.2)全区間において,仏ドジョウが優占種となり,その一因として種間競争の緩和が推察される.3)一時減少した遊泳魚の生息数が増加傾向にある. Keyword: 淡水魚, ホトケドジョウ, 圃場整備事業GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-47Restration of waterweeds in the remodeled river GenteHIROSE Shinichi〔Toyama Prefectural University〕TAKENAKA Taeko〔New Japan Conultant〕近自然水路工法と水性植物の回復○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕竹中 妙子〔新日本コンサルタント〕玄手川排水路では、水草刈りを容易にし流積を確保するとともに、ミクリやトミヨにダメージを与えないように、玉石詰め枠ブロックと平ブロックを交互に配置する川底改修工法が施工された。コンクリート舗装率は80%であった。ナガエミクリやバイカモなど主な6種類の水草の構成比率は、水路底施工後3年目元へ戻りつつある。また水路底を水草で覆う植被率も、施工後4年目で元の状態へ戻った。 Keyword: 近自然工法, ナガエミクリ, 植被率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-49The Environment of the Habitat of Inversidens japanensis and Inversidens yanagawensis ?The Physical Conditions in a Habitat of Tanakia Tanago-Takuro Ohtani〔Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences,University of Tsukuba〕Kenji Hata〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕マツカサガイ類の生息環境 −ミヤコタナゴの一生息地における物理的条件−○大谷 拓郎〔筑波大学大学院農学研究科〕端 憲二〔農業工学研究所〕国の天然記念物ミヤコタナゴの産卵母貝であるマツカサガイ,ニセマツカサガイ(以後「貝」)の生息環境の物理的条件を明らかにすることを目的に,ミヤコタナゴの一生息地において水路の一区間を平面的に30cm×10cmの区画に分け,水深,流速,底質,植生,貝の生息地点の調査を行った結果,貝は両岸側に存在する植物群落の,流心側の生え際付近に存在する急激な流速の変化点の,岸側20cmの範囲に多く生息していた. Keyword: 生態系保全, ビオトープ, 農業水路GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-51A study on the effect of biodiversity in low input rice cultivations.Sonoko Hayashi〔Ibaraki University〕Hisashi Kobayashi〔Ibaraki University〕環境保全型農法の生物相保全効果に関する基礎的研究○林 苑子〔茨城大学〕小林 久〔茨城大学〕環境保全型農法の評価手法に関する基礎的研究を目的として農法の異なる水田の昆虫相及び雑草群集を調査・比較し、生物的指標の可能性を検討した。その結果昆虫相および雑草群集は農法および周辺環境の影響を大きく受けると考えられたので環境保全型農法の評価に生物指標を適用させるためには周辺環境と生物相との関係を明らかにする必要がある。 Keyword: 生態系, 農地環境・景観, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-52Strategy for Agricultural Aquatic EcosystemHajime Tanji〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕Yoshinobu Araragi〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕Takeshi Takemura〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕農業水利系のrestoration戦略について○丹治 肇〔農業工学研究所〕蘭 嘉宜〔農業工学研究所〕竹村 武士〔農業工学研究所〕農業水利系の生態系に配慮した整備のためには、基準となる生態系をrestorationすることが必要である。その際、流域管理におけるrestorationを応用することで、農業水利系のrestorationの概念と類型化手法を確立する必要がある。ここでは、農業水利系の生態系の類型化の試案として、地形類型、水源類型、営農類型、開発類型で分類する手法を提案した。 Keyword: restoration, 生態学的景観, 環境整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-53Fundamental Research for Bio-tope Networks by A-lifeAtsushi Miyake〔Faculty of Biorisearchers,Mie-u〕Ken ohno〔Faculty of Biorisearchers,Mie-u〕A-lifeによるビオトープネットワーク計画のための基礎的研究○三宅 敦〔三重大学生物資源学部〕大野 研〔三重大学生物資源学部〕近年様々な場所で設置されているビオトープは、将来、ネットワーキングされる事が予測される。そこで、本研究はセル状オートマトンを用いて、ビオトープネットワーク計画を評価できるようなオートマトンの構築を目標とした。まずは、セルの増加曲線がロジスティック曲線となるセル状オートマトンの法則を見つけ、それを用いて、簡単な形状評価が可能かを調べた。その結果、形状が細長いほど、セルの総数が減少する法則を得た。 Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-54The survey of fish species and environment in irrigation canalTAKEO SHIMAYOSHIKAZU TANAKATATSUO NAKA農業用水路に生息する魚種と生息環境の調査○島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕今回の調査により、河川と水路システムの生息魚種は関連していること、また水路システムを評価する場合、まず系として評価し、ネットワークの分断ごとの生息ユニットでさらにその地点の生息環境を評価する手順が有効であると推察された。 また系として評価する場合は、自然河川とのネットワークの分断が構成要素の評価としては流速が生息環境を評価する場合の重要な因子となると示唆された。 Keyword: 環境評価, 水田潅漑, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-55Effects of an aritificially dug pond located between a small stream and paddy field-ditches on fish fauna (1)Chikako Sugihara〔Graduate School of Agricultural Science, Utsunomiya University.〕Toshie Shimizu〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕Masakazu Mizutani〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕Akira Goto〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕河川と水田・水路系に介在する人工池が魚類の生息に果たすい役割の解明 (1)○杉原 知加子〔宇都宮大学大学院農学研究科〕清水 俊慧〔宇都宮大学農学部(現(株)第一測工)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕ため池などの二次的自然水域は生物にとって貴重な空間と考えられている。しかし、池の持つ生物の生息場としての機能を評価した研究は殆どない。本研究では、河川と水田・水路系に介在する池の魚類生息場としての役割を解明することを目的とした。魚類は、河川から池、さらに水路/水田へと遡上し、遡上形態は、産卵目的と生育目的に分類できた。また、池は殆どの魚類の生息場となり、仔稚魚の成長に利用されていると推定された。 Keyword: 魚類, 人工池, 水路・水田系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-57Hydraulic Studies on Fishway of Concrete Block Embedded with Stones by PIVHiroshi ITAGAKI〔 Gifu University〕Yuuichi KURODA〔Gifu University〕PIVによる粗石付きブロック魚道の水理特性に関する研究○板垣 博〔岐阜大学農学部〕黒田 裕一〔岐阜大学農学部〕粗石付きブロック魚道の流況を,定量的に求める方法は未だ確立されておらず,早急にこの魚道に対して設計指針が示されることが望まれている.本研究においては,PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)この魚道に対して適用して,その水面における流速ベクトルを測定した.また,同一の水理条件の元でタフトにより流向を測定して,PIVによる誤ベクトルの除去の作業を行った. Keyword: PIV, 魚道, 流速ベクトルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2001発表番号 7-60Study on in situ experimnt to verify effects of small-scale fishway on fish migrationMasaki Suzuki〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Masuda Masahiro〔Depertment of Agriculture in 〕Mizutani Masakazu〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira Goto〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Munehide Kato〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕小規模水田魚道の効果に関する現場実験鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕○増田 将洋〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕加藤 宗英〔宇都宮大学農学部〕近年の大規模圃場整備により分断された水域ネットワーク再生の一手段として「小規模水田魚道」を考案した。'00年にその魚道を現場に設置して、そこで行った様々な調査と、現場周辺の河川で’96年から行っている四季調査の結果を合わせて、魚道の評価を行った。魚道を移動する個体が確認され、ドジョウの移動要因を解明する糸口が見つかったが、調査初年度であったため調査手法や調査器具等の様々な問題点が見つかった。 Keyword: 小規模水田魚道, 水域ネットワーク, ドジョウGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-1融雪期間を通じた河川水質変動特性−農業流域における融雪期の水質環境(機法○鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕積雪地域の河川では,年間流出量に占める融雪期の流出量割合が非常に大きく,汚濁物質の流出も大きいため,下流域の水環境に大きな影響をおよぼしている.本報告では,農業流域における融雪期の河川水質変動特性を主成分分析を用いて検討した.固有値1以上の主成分として3主成分がしめされ,‥攵輊汁悗らの溶存物質の流出,懸濁物質の流出,C浪射話κ質の流出を表す主成分と解釈された. Keyword: 融雪, 水質, 農業流域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-3河川流出履歴が浮流土砂流送挙動に及ぼす影響−農林地流域における降雨出水時の負荷流出()−○長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕降雨出水時の浮流土砂流送量を予測するには、総流量よりピーク流量による方が精度の高いことを確認した。しかし、河川流量から浮流土砂流送量を推定する経験式は、ほかの条件が関係するため誤差が大きい。本報告では、ピーク流量がある程度大きな出水では、当該出水とこれよりおおきなピーク流量が発生した前出水間の「経過時間」が、浮流土砂濃度に影響することを明らかにした。 Keyword: 農林地流域, 降雨流出, 浮流土砂GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-4降雨出水時の負荷流出傾向に関する検討―農林地流域における降雨出水時の負荷流出(后法○岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕本研究では,降雨出水毎に異なる負荷流出傾向について,流域貯留量との関係から特性を検討した.その結果,農林地流域河川では流域貯留量が小さいほど,出水時の流量加重平均濃度が大きくなる傾向を示した.一方,林地流域河川では流域貯留量の変化に対して濃度の変動は小さく,流域貯留量の小さい場合は濃度の低下する場合も認められた.これらの傾向は、NO3-Nでとくに顕著にあらわれた. Keyword: 農林地流域, 降雨出水, 負荷流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-6韓国広域水田における降雨時の流出負荷特性○金 鎮洙〔忠北大学校農科大学〕呉 昇泳〔忠北大学校農科大学〕呉 光泳〔忠北大学校農科大学〕李 鍾珍〔忠北大学校農科大学〕権 純国〔ソウル大学校農業生命科学大学〕韓国の中部にある河川灌漑の広域水田における降雨時の流出負荷の特性が検討された。流量の増大に伴って、T-N濃度は減少し、T-P濃度は増大し、COD濃度はほぼ変わらない傾向が見られた。また、降雨による水田からの流出水はN/P比を大きく低下させた。韓国と日本の直接流出高と比負荷量の関係をみると、直接流出高がT-Nでは70mm,T-Pでは160mm以下の場合、日本が韓国より同じ直接流出高で高い比負荷量を示した。 Keyword: 水質, 水質制御, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-7降雨時の流出負荷量について−水田地帯の水管理と水質水文収支(4)−○工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕大島谷 志〔弘前大学大学院農学研究科〕低平地水田地帯で循環灌漑を行っている地区で降雨時の連続観測を行った結果、降雨量に対する直接流出量と流出負荷量の関係は指数型で表現され、極めて高い相関を示した。さらに、既往の調査結果と比較すると、本地区からの流出負荷量(T-N,T-P)はかなり小さい値を示した。従って、本地区の灌漑方法は持続的な用水確保、栄養塩類等の再利用とともに、流出負荷量も軽減され、水環境の保全にとっても有益であることが実証された。 Keyword: 環境影響評価, 循環灌漑, 流出負荷量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-10周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−I. 初年度の調査結果−○登尾 浩助〔岩手大学農学部〕颯田 尚哉〔岩手大学農学部〕馬場 秀和〔岩手大学農学部〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕家畜糞尿の圃場への還元は、営農上からも資源の有効利用の点からも有効な糞尿処理法である。しかし、過剰還元は地下・地表水の汚染源となりうるので、水環境への負荷が最小限となるような灌漑管理が必要である。牧草畑における地表面流出水・土壌水・地下水の移動と水質を継続的にモニターした。圃場内の井戸水や湧水のNO3-N濃度は、10mg/Lを越える場合もあった。糞尿散布が近傍の河川水質に及ぼす直接的な影響はみられなかった。 Keyword: ふん尿灌漑, 水質, 地下水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-11台地畑土壌および谷地流出水の窒素成分濃度の変化について○森本 恭行〔日本大学大学院農学研究科〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕近年、農耕地での化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で、農耕地周辺の水環境が悪化している。本研究では、多肥による畑地からの硝酸態窒素の流下、流出の現状を、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取し、さらに、その畑地を上流域とする谷地より流出水を採取して、把握してみた。この結果、環境基準を超える高濃度の窒素成分が降雨や灌漑水等とともに土壌深部へ流下しており、土壌への施肥法の改善が必要であるといえた。 Keyword: 硝酸態窒素, アンモニア態窒素, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-13代かきの有無及び肥料の種類が田面水の窒素、リン濃度に及ぼす影響○金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕実験計画法に基づいて8つのポットに要因を配置した。代かきの水準は2(有無)、肥料の種類の水準は4(無肥料、重焼リン、化成肥料、被覆肥料)で、繰返し数3回である。ポットに粘質土を約20cm詰め、実験開始後1,3,5,7日目に田面水を採水した。分散分析の結果、代かきの影響が肥料よりも強く表れ、窒素では代かき区(9.9mg/l)>無代かき区(2.1mg/l)、リンでは代かき区(2.4mg/l)>無代かき区(0.23mg/l)となった。 Keyword: 水質, 土壌, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-14窒素系化学肥料(硫安、硝安溶液)の火山灰土壌中の移動特性○松川 進〔宇都宮大学農学部〕加藤 秀正〔宇都宮大学農学部〕河合 史人〔浜北市役所 〕代表的窒素系化学肥料である、硫安と硝安溶液を火山灰土壌に浸透させ、溶脱液のイオン濃度変化を比較した。硫安の場合、硫酸イオンの吸着量が硝酸イオンより多いため、硫酸イオンの溶脱が遅れた。また、共通陽イオンであるアンモニウムイオンの移動も、陰イオン移動の影響を受け、硫安のアンモニウムイオンが遅れて溶脱した。さらに、溶脱液のpHは硝安の方が低く推移し、塩基類の溶脱量も硝安の方が硫安より多いことが判明した。 Keyword: 窒素系化学肥料, 溶質移動, 土壌環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-17浸漬型膜分離活性汚泥法におけるばっ気強度と膜ろ過・汚水処理性能○上田 達己〔農業工学研究所〕端 憲二〔農業工学研究所〕本研究は,浸漬型膜分離活性汚泥法を用いて複数のばっ気条件下で実験を行い,最適なばっ気条件を検討することを目的とする。実験結果から,ばっ気工程に2つの役割をもたせる浸漬型膜分離活性汚泥法においては,単に汚水処理にかかる酸素要求量を満たすのみならず,安定した膜ろ過運転のために充分な気泡上昇流を確保するという観点をも考慮して,最適な送風量を決定する必要があることが示唆された。 Keyword: 活性汚泥法, 膜分離, ばっ気強度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-18連続流入間欠曝気運転と鉄凝集剤による窒素・リンの高度処理高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕○林田 洋一〔京都大学大学院農学研究科〕窒素・リンの高度処理を目的に、鉄凝集剤添加活性汚泥法において間欠曝気運転を行い、その性能と除去特性の検討を行った。その結果、間欠曝気運転を行い撹拌行程で嫌気条件を確保すれば、通常必要とされる凝集剤量の10分の1の添加量でも良好なリン除去が可能であることがわかった。 Keyword: 集落排水, 高度処理, 鉄凝集剤GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-24農業流域河川の流下過程における水質変化−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(検法○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕河川流下過程での水質変化を指標として,農業流域における土地利用や河川形態などが水環境に及ぼす影響を検討した.その結果,多くの項目で濃度の低下が認められたが,負荷の変化には特定の傾向はみられなかった.ただし.自然河川区間の流下過程では,濃度に加えて,NH4-NとT-P負荷の減少は確認されたが,T-N,NO3-Nでは浄化を認めるには至らなかった. Keyword: 土地利用, 環境保全, 浄化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-25地下水の硝酸態窒素の除去○中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕黒田 久雄〔茨城大学農学部〕加藤 亮〔茨城大学農学部〕畑地帯や茶園の地下水の硝酸態窒素濃度が高いことが知られている。農業土木の分野でも営農飲雑用水として簡易水道を建設する地域もあり、十分注意しなければならない。飲料水には硝酸態窒素に基準(10mg/L)が設けられている。この基準を満たすには、硝酸態窒素の除去方法を確立して置かなければならない。その方法は幾つかあるが、最も簡便な方法として生物活性炭による方法を試みた。今回はその概要と実験結果を報告する。 Keyword: 地下水, 硝酸態窒素, 脱窒GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-26土壌生物の密度探知法と再資源炭の新たな機能の検討凌 祥之〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕竹内 睦雄〔農業工学研究所〕○小泉 健〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔構造改善局〕再資源炭とは,農村地域から排出される有機性廃棄物(資源)を無酸素あるいは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ,「炭素+無機質」という組成をもつ担体である。この再資源炭の利用可能性を究明するために取り組んだ中で生まれた特許「土壌生物の密度探知法」と再資源炭の新たな機能としての電位調整機能及び硝酸性窒素吸着について報告する Keyword: 再資源炭, 密度探知法, 硝酸性窒素GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-30干拓地水域における濁り動態の一次元モデル解析○久保田 富次郎〔九州農業試験場〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院〕森 健〔九州大学大学院〕平松 和昭〔九州大学大学院〕干拓地水域が濁りや富栄養塩類の動態にどのような役割を果たしているかについて検討するために、数理モデルを構築した。水移動には一次元不定流解析を、濁りには移流分散方程式を用いた。数値計算には差分法(leap-frogスキーム(水)、移動子を用いた特性曲線法(濁り))を用いた。計算結果は調整池における濁りの動態を定性的に良く表現した。計算結果から干拓地水域の維持管理が、海域への負荷流出削減に大きく関わっていることが推察された。 Keyword: 濁り, 水質, 物質循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-32水田の水質浄化機能について○鈴木 秀史〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕清水 芳朗〔日本大学生物資源科学部〕丸山 利輔〔石川県立農業短期大学〕湖沼等閉鎖水域は、流入する汚濁負荷が大きい上に、滞留時間が長く汚濁物質が蓄積しやすい。印旛沼はその条件を備えており、汚濁の進んだ湖として知られている。本調査は印旛沼の水質改善の一環として、流域水田の多面的機能、即ち自然浄化施設としての可能性をより明らかにすることを目的として行った。その結果、浄化機能の評価は、単に灌漑期のみを対象とするだけでなく、通年の物質収支の把握も重要であることが示唆された。 Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-33八郎潟干拓地における農業用水管理と窒素・リンの流出特性−八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第5報)−○近藤 正〔秋田県立大学短期大学部〕三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕八郎潟中央干拓地からのN、Pの流出特性を明らかにするため干拓地内から排出される差引排出負荷量と水管理の実態を調査し汚濁負荷流出との関連を考察した。田植え時期にはN、Pとも高pH、縣濁態主体の濃度上昇を伴い、差引排出負荷量を増大した。取水量のうち直接流下水量は田植後に増加し50%を越え、養分の循環速度を速めていた。循環利水構造と水田の浄化機能を活用した、水管理による改善の可能性が伺えた。 Keyword: 環境保全, 水質, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-34GISを用いた霞ヶ浦の流域水質管理のための窒素負荷の変動の分析○加藤 亮〔茨城大学農学部〕黒田 久雄〔茨城大学農学部〕中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕霞ヶ浦流域での流域水質管理のためのGISによる窒素負荷変動の分析を試みる。各種統計資料を用いてデータベースを構築し、原単位法とLQ式法から、窒素排出負荷量を算定する。データは1980年から95年までのものを使用し、流域を流入河川ごとに分けて、負荷量の算定を行った。結果として、流域内に堆積する窒素負荷量や、肥料の投入量等について今後も検討することで、流域水質管理への応用が期待できる。 Keyword: 流域水質管理, GIS, 窒素排出負荷GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-35那須野ヶ原における地下水窒素汚染のモデル解析○宗村 広昭〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕中村 英則〔福島県庁〕本研究は地下水窒素汚染の実態解明,地下水帯への窒素負荷流入過程のモデル化を目的に研究を進めた.水質モデルの構築にあたり,従来この地域で作られた水文流出モデルをベースにした.水質モデルの再現性を比較するために,これまで約4年間に渡って蓄積してきた湧水水質測定結果を用いた.その結果,NO3-N濃度の分布性は表現できなかったが,濃度の変化傾向や降雨に対する反応は概ね表現できた.さらに感度解析の結果,水動態の正確な再現が重要であると分かった. Keyword: 窒素負荷地下水流入モデル, 地下水水質, 硝酸態窒素GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-37ミヤコタナゴ・マツカサガイ類の生息環境調査○大谷 拓郎〔筑波大学大学院農学研究科〕端 憲二〔農業工学研究所〕本研究では、絶滅危惧種であるコイ科淡水魚ミヤコタナゴの生息環境を明らかにすることを目的として、ミヤコタナゴの自然生息地として大変貴重である農業水路において、水路形態、植生、底質、流速の多様性と、ミヤコタナゴの産卵母貝であるマツカサガイ類の生息状況の調査、及び水質調査を行っている。大会ではこれまでに行った水質調査の結果とともに、マツカサガイ類の生息環境として重要な底質等の調査結果について発表する。 Keyword: 絶滅危惧種の保護, 魚類の生息環境としての農業水路, 生態系保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-39棘魚イトヨ生息池の真冬期の水温変化○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕木本 凱夫〔三重大学生物資源学部〕鈴木 隆介〔三重大学生物資源学部〕前回の盛夏期水温調査に続けて厳冬期の棘魚生息池の熱収支的な考察を行った.水面からの熱放散を推定するために,気温,水温垂直分布,天気の観測を行った.この対象池は冬季,地下水位が低下するために漏水する.そのため,池への地下水供給量をバルブの開閉操作で調節し,池水位の簡易測定を実施した.水量計の読み取りには誤差を伴いがちであった.熱収支式の検討から,供給水量計の読み取り値及び水位測定に誤差が推測された Keyword: ビオト−プ, 潅漑水温, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-40メダカの遊泳能力と空間選好性についての一考察○竹村 武士〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕谷本 岳〔農業工学研究所〕蘭 嘉宜〔利根川水系土地改良調査管理事務所〕生物の行動に配慮した農業水利系計画手法の開発が求められている。本研究では水利系における物理環境と生物の行動の関係を検討するため実験水路を用いる。今回メダカの遊泳能力の検討と底砂等の選好性を検討した結果、断面平均流速が約28.0〜45.6cm/sのとき、メダカは側壁に身を寄せて定位または流失した。選好性実験では底砂の有無よりも隠れ場所の効果が極めて大きいことが判明した。 Keyword: 環境保全, 生態系, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-41魚類の双方向移動を保証する小規模水田魚道の開発(1)−カスケード・M型魚道について−○鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕嶋田 喜之〔千葉県庁〕水田地帯に生息する魚種を保全する為、圃場整備で断たれた水系ネットワークの再構築を目的とした小規模水田魚道の開発を行った。その結果、「カスケード・M型」魚道を製作した。この魚道の特徴は次の通りである。1)ドジョウの匍匐及び遊泳型の遡上に適しており、遡上に必要な休憩場としての機能を有する。2)小流量では急勾配でも遡上可能である。3)ドジョウの盛んな遡上・降下行動が認められ、双方向移動が保証されている。 Keyword: 魚道, 淡水魚, ドジョウGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-42魚類の双方向移動を保証する小規模水田魚道の開発(2)−千鳥X型魚道について−○嶋田 喜之〔千葉県庁〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕河川−小水路−水田といった水系ネットワーク再構築の一手段として、小規模水田魚道を開発することを目的とした。その結果、底生魚(ドジョウ)、遊泳魚(メダカ)両方が遡上可能な「千鳥X型魚道」を製作した。この魚道の特徴は、1)小流量でも越流水深を確保できる。2)流程を長くすることで落差を小さくできる。3)休憩場所となる静水域ができる。 Keyword: 生態系, 水田, 魚道GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-43水生昆虫による水環境の評価について○松田 芳臣〔山形大学大学院農学研究科〕大久保 博〔山形大学農学部〕前川 勝朗〔山形大学農学部〕渡辺 一哉〔岩手大学連合農学研究科〕水生昆虫は水質の指標生物として利用されるが、本研究は水質以外の環境要素も含む評価を水生昆虫で行えるか検討した。分布調査から得られた科ごとの採取個体数に対して主成分分析を行い、既に知られている食性、生息可能水域、営巣方法、生活形態から主成分の意味について考察した。その結果を用いて採取地点の環境を評価した。さらに、期別の結果に対して同様な考察を行い、両者の比較から問題点と今後の課題について言及した。 Keyword: 水生昆虫, 生息環境, 環境評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-45河川の環境影響評価としての底生生物と水質分析項目との関連性○松本 直樹〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕竹森 崇幸〔日本大学生物資源科学部〕水域環境の評価は、理化学的評価が一般的で、得られる数値は、それによる影響を直接評価は出来ない。一方、生物相の面からの調査は、汚濁物質が特定できないが、生息生物相の状況から汚濁の影響、その他物理的な影響をも評価できる。本調査は、水域環境を理化学および生物学的評価法であるASPT(生息 底生生物を数値化したもので、平均スコアという)とで評価し、その関係を検討した。その結果、特にT-NとBODはASPTに関与していることが認められた。 Keyword: 生物学的水域環境評価 , 底生生物相, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-46農業集落排水処理水が河川中流部エコトープ要素に及ぼす影響(供法歡貔呼以によるエコトープ評価−○小泉 優子〔北里大学大学院@生〕堤 聰〔北里大学生物生産環境学科〕集落排水処理水は排水基準を満たすことは比較的容易になっているが、受容水域の生態系に及ぼす影響は考慮されておらず、調査例も少ない。そこで、河川中流部を事例に放流形態の異なる2地区を選定し、集落排水処理水がエコトープ要素へ及ぼす影響を把握]価することを目的として調査を行った。その結果、底生動物地因子へ及ぼす影響の実態、また、生物学的水質判定法によりその影響範囲を推察できることが明らかとなった。 Keyword: 河川環境, エコトープ要素, 生態系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-47地域資源としての水辺空間を活用した農村環境整備について−北海道低平地水田地帯の河跡湖におけるビオトープ整備を事例として−○佐藤 宣彦〔株式会社ルーラルエンジニア〕近年、農業農村の多面的機能の向上を目的とした整備が進められてきている。北海道の低平地水田地域における河跡湖は、地域資源としての水環境として重要な要素である。河跡湖は、適切な整備により農業生産機能のみならず、ビオトープ機能やレクリェーション機能なども期待される。北海道雨竜町において、ビオトープ整備を実施した事例をもとに、生態系整備手法ならびに地域での進め方等について検討した。 Keyword: ビオトープ整備, 地域資源, 河跡湖GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-48圃場整備事業における水辺の生態環境保全対策−国営苗場山麓開拓整備における事例−○平井 宏雄〔北陸農政局苗場開拓建設事業所〕養父 志乃夫〔和歌山大学システム工学部〕下之園 守〔北陸農政局苗場開拓事業所〕田中 啓介〔(社)農村環境整備センター〕斉藤 光男〔(社)農村環境整備センター〕生態系や生物多様性の保全は、地球環境問題を契機に、わが国をはじめ世界の要請となっている。圃場整備事業では対象地と周囲の自然資源を的確に把握し、住民意見を考慮に入れることにより、生態系に配慮した工法を検討することが急務の課題となっている。本報では、新潟県津南町の国営苗場山麓開拓整備において、ミクリ、ヒツジグサ等希少種が自生する溜池堰堤と土水路改修に際して実施し水辺の生態環境の保全対策を報告する。 Keyword: 圃場整備, 生態環境, 保全対策GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-49圃場整備事業におけるビオトープ保全への配慮の実態−12事業地区の分析から−○広田 純一〔岩手大学農学部〕小野寺 淳子〔宮城県庁〕圃場整備事業においてビオトープ保全への配慮がどの程度なされているのか,それが十分なものであるかどうかを明らかにするために,12事業地区についてアンケート調査および聞き取り調査を行った。その結果,’枸犬靴神己種の多様性,▲咼トープ保全地(または区間)の全体に占める割合,9事完了後のモニタリングの実施状況,す事完了後の生息状況のいずれにおいても,配慮が必ずしも十分でないことがわかった。 Keyword: 圃場整備, ビオトープ, 多自然型工法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-50水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(掘法充損槐度が異なる水田の水生動物群衆調査―○立川 周二〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学 〕平野 繁〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕圃場整備の影響を受ける水田生物について、新潟県三和村において実施年度が異なる水田を対象に群集生態学的な比較検討を行った。その結果、水生動物類は、独立性の高いヘテロゼニウスな生息状況を示していた。また、土水路の生物多様度が高いことはわかったが、コンクリート水路で圃場整備された場所では、実施年度に関係なく、水路の構造や流速、土砂の堆積等の影響を受けていると推測された。 Keyword: 環境保全, ビオトープ, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-51水田圃場整備に伴うビオトープの変換(検法歐綸弔諒狆貔鞍と農業排水の水質−○中村 貴彦〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕平野 繁〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宜〔山崎農業研究所〕圃場整備事業を実施した年代と関連水域の水質との関係を明らかにすることを目的とした事例研究をおこなった.調査は30 a標準区画圃場周辺,1 ha 圃場周辺で,湛水期,中干し期,非灌漑期に実施した.その結果,圃場整備の実施年代と水質との間に明確な関係は見られなかった.調査地域の下流側で水質が悪い傾向が見られた.下流側では事業が終了しているが,非灌漑期にも同様な傾向があり事業による影響を断定することはできなかった. Keyword: 水質, 環境保全, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-52水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(后法柔限峽呂貿枸犬靴進狆貔鞍方法についての考察―○牧 恒雄〔東京農業大学 〕中村 貴彦〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕平野 繁〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕圃場整備事業が生態系に与える影響を調査する目的で、新潟県三和村において、実施年が異なる地区4カ所を選び、生物調査、営農調査、水質調査、構造調査等を行った。その結果、圃場整備の実施年が新しいほど生態系の回復が遅れているとは言えず、周辺の水路環境等が影響していた。また、生物環境が改善されないのは、面的な土木工事にも一因があるが、圃場整備によって営農形態が変化したことなども影響していた。 Keyword: 環境保全, ビオトープ, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-53水路底改修に伴う水草の変化−環境に配慮した水路改修工法(后法○広瀬 慎一〔富山県立大学〕竹中 妙子〔富山県立大学〕玄手川は、扇端部に位置する用排水路で、水生動植物が豊かである。自然環境と維持管理に配慮し、玉石積み枠ブロックと平ブロックを組み合わせた底張り工法が実施された。1年目は、水環境が激変したことにより、現況で優勢であったナガエミクリとバイカモが激減した。種の構成上は、年を経るにつれて元へ戻りつつあるが、重量は漸減し、3年目で現況の3分の1で、未だ回復しない。 Keyword: 環境保全, 生態系, 水生動植物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-55河道付け替え前後の河川環境と生息魚類の変化○杉原 知加子〔宇都宮大学大学院農学研究科〕藤咲 雅明〔農村環境整備センター〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学〕後藤 章〔宇都宮大学〕栃木県西鬼怒川地区を流れる谷川では、圃場整備により97年度に河川の流程の約半分が付け替えられ、99年冬には河川全域で水涸れが起こった。本研究では、96年からの環境要因・魚類採捕調査をもとに、工事前後の河川環境の改変とそれに伴う生息魚類への影響を明らかにした。工事により谷川の河川構造は変化し、ドジョウやフナ類は激減し、アブラハヤやウグイが優占種となった。また、水涸れは全魚類個体数の著しい減少を招いた。 Keyword: 河道付け替え, 魚類, 環境要因GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 1-56水田地帯における魚類の生息場と水域間ネットワーク○藤咲 雅明〔農村環境整備センター〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕栃木県西鬼怒川地区を対象に,小水路を介して連結した小河川,水田,農業用水路の3つ水域が魚類の安定的な再生産を保証するという水田地帯の環境特性を検討した.魚類の生息空間をmicro-,meso-,macro-scaleとして捉え,恒久的水域と一時的水域のネットワークの重要性を確認すると共に,魚類の生活史に応じた生息場の拡がりを提示した.さらに,農業農村整備事業において魚類相の生息を保証しうる整備のあり方を検討した. Keyword: ネットワーク, スケール, 魚類生息場GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-1しゃへい物背後の流速変動場の構造について○田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕中村 絵里〔三重大学生物資源学部〕青井 耕造〔三重大学生物資源学部〕開水路内に設置したしゃへい物背後に形成される流速場の構造について、ニ方向の流速成分の測定に基づいて検討した。平均流速場については、水深方向にはしゃへい物の高さの1.0倍、流下方向については1.5倍程度にしゃへい物の影響が及ぶことを見出した。変動流速場については、影響する領域は水深方向に1.4倍、流下方向には10倍以上となる。流速変動の時間スケールについても検討し、卓越する変動の時間スケールを評価した。 Keyword: 開水路流れ, 水環境, 水利構造物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-2カスケード式頭首工の水クッション内の流況(供○小島 信彦〔明治大学農学部〕カスケード式頭首工は、親水・環境・維持管理に配慮して開発された。本報では、水理諸元の決定方法を確立するために行った水理模型実験のうち、水クッション内の流況について述べたものである。増水時には上段から下段に向けて露出射流が生じる。一方、減水時には、多くの場合は下段より、水クッションが形成される常流状態へと戻るが、全3段のうちの中央の段より戻ることがたびたび生じることが観察された。 Keyword: カスケード, 水クッション, 頭首工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-3らせん流水路○秋吉 康弘〔宮崎大学農学部〕松井 十三生〔九州農政局計画部資源課〕伊藤 和幸〔宮崎県土地改良連合会〕小島 信彦〔明治大学農学部〕中山間地域や棚田での用排水路は,急傾斜地に位置しているために平場とは異なった水理現象が見られる.よって,新しい技術の開発や研究があまりなされていない.そこで,急傾斜地に位置する用排水路の流れを安全に導水するために,新しい水路構造である「らせん流水路」を開発した.本報告ではらせん流水路の構造面と経済面(コスト縮減)について述べる. Keyword: らせん流水路, わん曲水路, コスト縮減GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-42重円筒式分水スタンドにおける中心部円筒越流ナップの形状○平賀 譲〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕小倉 牧子〔岩手大学農学部〕浅倉 千吉〔東北プランニング〕農業用水パイプラインの分水スタンドとして既製品のパイプをドーナツ状に配置した「2重円筒式分水スタンド」を開発中である.ここでは中心部円筒からの越流ナップが2次水槽の外壁に接触しないような構造とするために,越流ナップ形状を幾何縮尺1/10の模型実験により検討した.その結果,刃形堰ナップ上面の一般式のパラメータを実験データによって決定することで越流ナップ形状を高い精度で近似できることがわかった. Keyword: 分水スタンド, 越流ナップ, 水理実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-6定常流況解析機能を有するパイプライン路線評価システムの試作○田中 良和〔農業工学研究所水工部〕島 武男〔農業工学研究所水工部〕中 達雄〔農業工学研究所水工部〕パイプラインシステムの設計において、路線の選定はシステム全体の制御のあり方をはじめとして地形条件、水理特性および経済性など種々の問題を考慮して行われる困難な作業である。本研究では、地形条件が路線の水理特性に与える影響を評価し、路線選定の作業を効率化できるシステムを開発すること目的とした。 Keyword: パイプライン, 定常流況解析, オブジェクト指向GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-7植生帯を有する流れ場の構造に関する実験的研究○中矢 哲郎〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕吉永 育夫〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕浅い湖沼・湿地における微細土砂の堆積現象の解明を前提に、植生帯を有する流れ場の構造について水理実験を通して検討した。植生の形状抵抗が十分大きい場合は植生層を浸透層とみなし力の釣り合い式から流速値を算定できるが、植生密度が低くなると表現できなくなる。横断方向では植生層内外で流速差が生じ境界付近で水平渦が現れることを確認した。植生帯の存在は微細土砂の横方向の輸送に影響を与えることが予想された。 Keyword: 植生水理, 開水路流れ, 流水抵抗GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-9INFLUENCE OF THE RELATIVE FREEBOARD ON THE BERM STABILITY OF BERM ARMOR STONES BREAKWATER○Peter Karl Bart ASSA〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕Osamu KATO〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕海岸の汀線の前進(侵食防止)を目的として離岸堤が設置される。この離岸堤に波が作用したときの堤防の小段及び前面斜面の安定性について実験的に調べた。その結果、離岸堤の小段の変形量は、有義波高と正規化した中央粒径で表した安定係数(Ns)、相対的堤高(h/ds)及び堤体構成粒径指数(D85/D15)の関数で表されることを示した。また、この式が実験値をよく表現していることを検証した。 Keyword: 離岸堤, 堤体安定, 不規則波GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-13粗石付きブロック魚道の水理特性に関する研究○板垣 博〔岐阜大学農学部〕岩村 勉〔岩村技術士事務所〕粗石付きブロック魚道は粗石(玉石)をブロック内に埋め込むことによって,河川に近い多様な流れを作り出すことを意図として製作されたものである.さらに,この魚道は形状からして,自然の景観との調和に繋がり,生態学的要求にも応えることができるものと考えられる.本研究においては,この粗石付きブロック魚道について,水理実験を行い,その水理特性について検討したものである. Keyword: 水理実験, 魚道, 呼び水効果GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-15水理環境に対するメダカの応答行動のモデリング○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院〕森 健〔九州大学大学院農学研究院〕魚類にとって良好な河川・水路環境とはどのようなものかを,水理学的側面から検討するための第一歩として,メダカの静水中の群行動のモデリングを試みた.先ず,水槽実験を行い,各個体および群の特徴を定量化した.つぎに,行動パターンモデルを用いて,水槽実験結果の再現を試みた.その際,遺伝的アルゴリズムを援用して,モデルの最適化を行った.その結果,本モデルはメダカ魚群の特徴を良好に再現できることを確認した. Keyword: メダカ, 水理環境, 生息環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-17水面画像を用いた画像計測による射流水路の流量評価手法の検討○島崎 昌彦〔四国農業試験場〕川本 治〔四国農業試験場〕急勾配の用・排水路,渓流河川等の無人流量観測への適用を想定した,射流の水面画像から画像計測により流量を推定する手法を検討した。本手法は,PIVの手法を応用したものであるが,マーカを使用せず,水面の光の反射ムラ等を利用する。小型水路模型を用いた実験により検討した結果,本手法は,流量が大きくなるに従い流量を小さく評価しすぎる傾向があることがわかった。 Keyword: 射流, 画像計測, 流量観測GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-18時間補間特性差分法を用いたパイプラインの定常流計算に関する基礎的研究−定常流収束のメカニズムと格子分割の効果について−島田 正志〔東京大学農学部〕○松本 直也〔東京大学農学部〕現在、時間補間特性差分法による、大規模パイプラインシステムでの非定常流、定常流の統一的な数値解析法が開発されつつある。このような数値解析には、初期条件の設定が不可欠である。そこで、この非定常流解析用に設計された格子を用いて初期条件となる定常流を効果的に計算する方法を、「臨界振動」という物理的な立場から考え、単一管路、複合管(3本直列)の場合に対して検証し、ほぼ予測通りの結果を得た。 Keyword: パイプライン, 定常流解析, 臨界振動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-19有限体積法に基づく高次差分スキームの分散特性○高木 強治〔北陸農業試験場〕吉田 修一郎〔北陸農業試験場〕足立 一日出〔北陸農業試験場〕水理解析において,現在もっとも広く用いられている2次精度の差分スキームは,水路の1次元解析などの比較的単純な流れに対しては有効であるが,多次元の複雑な水理現象を解析する際には,より高次の差分スキームの導入が必要である.本研究では,基礎式の時間微分と空間微分の近似を独立して取扱う線の方法において,位相誤差を最小にする空間パラメータの決定方法を提案し,それらの特性を数値実験によって検討した. Keyword: 数値流体力学, 有限体積法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-22漂流式ブイによる流況・水質観測装置○藤井 秀人〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕ディファレンシャルGPS(DGPS)を利用した漂流式ブイによる流況・水質観測装置を開発した。開発した装置の概要と現地観測結果について報告する。本装置を用いて、有明海沿岸域の流況観測を実施し、防潮水門下流域の流況と流れに乗った水質(塩分濃度と濁度)を測定した。その結果、実用的な精度で流況や水質が観測できる見通しをつけた。今回開発した装置は、”汁慘れの流跡線や流速を容易に把握できる、淡水と海水の2種類の流れが合流する場での流れの解明に有効な観測手法になる、3銅錣凌綣疎定器を取り付けることが可能である、す真綮など危険な時でも危険な作業を改善できる、等の特徴を有している。本装置は河口域から海域における広範囲の流況と水質を容易に高精度に観測する手法として有効な手段である。 Keyword: 河口干潮域の水理, GPS, 観測ブイGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-23有明海湾奥部における塩分濃度の準三次元解析○桐 博英〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕従来、平面二次元として数値解析が行われてきた有明海湾奥部の塩分濃度環境について有限要素法による準三次元解析を行った。潮位変化が大きいという特徴を持つ有明海に対し、潮位が変化しても表層の層厚の変化を小さくできるようレベルモデルに移動境界法を適用して解析を行った。有明海における海苔養殖の育苗期での小潮について解析を行い、塩分濃度の分布状況の再現を試みた。 Keyword: 河口・感潮域の水理, 数値流体力学, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-25Chang法を用いた開水路非定常流の数値解析法における境界計算の考え方島田 正志〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○外川 喜一郎〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕一次元解析手法において、基礎方程式の積分形から導いた、流れの不連続付近で解が振動したり散逸しない陽解差分スキームがChangによって提案された。しかしこの方法を、境界条件を考慮した実際的な流れへ適用するためには、境界の安定性に関する議論がまだ不十分である。本研究では、上流境界における安定性解析に関する数値実験と、水路結合部(植生や勾配の異なる水路同士の結合部)の境界条件の設定法について検証した。 Keyword: 1次元非定常流解析, 境界条件計算, 安定性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-26GAを用いた管水路口径決定手法の検討○平松 研〔京都大学大学院農学研究科〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕一恩 英二〔石川県短期大学農業部〕コストを最小とする管水路口径の最適決定問題を取り上げ,遺伝的アルゴリズムを用いた手法の適用可能性について検討を行った.口径が自由となるた,問題は非線形目的関数を持つ計画問題となるが,口径選択型の問題に比べて,決定変数を大幅に減少させることが可能となった.また,世代交代後の個体が実行可能解の条件を満たすための条件を与えることにより,比較的単純なループ型配管において最適値を得ることが可能となった. Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 管水路, 非線形計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-27Application of two step Lax-Wendroff scheme to unsteady flow with interior boundary conditions○Rajendra Peter〔Tokyo university of Agi. & Tech United Graduate School〕本研究では内部境界条件を含む非定常流解析を、新川排水路をモデルとして行った。結果、堰やゲートを含む枝状水路ネットワークの排水解析に成功した。今後は本研究で用いた手法を改良し、応用していく。 Keyword: 2step Lax-Wendroff, 非定常流解析, 内部境界条件GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-30古代水利施設に関する農業水利学的研究−三重県の治水・利水遺跡を中心として−○松本 宗一朗〔三重大学生物資源学部〕田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕三重県内で発掘された水利施設をともなう遺跡を中心に古代の水利システムについて水利学的視点から検討した。遺構中の堰は水をせき上げて取水する機能を有する取水堰ではなく、流速や流向を制するための水制あるいは分水施設であると推定した。遺跡の水田跡が小区画、不定流水田を形成しているのは、現地形にそれほど手を加えないように自然の地形条件の利用や、水管理を容易にするためなどが考えられる。 Keyword: 水利構造物, 水環境, 水利施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-33農業用水(地域用水)利用の実態−滋賀県湖北地区を事例として−○野口 寧代〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕石田 憲治〔農業工学研究所〕農業用水のもつ多面的機能を評価する第一歩として,滋賀県湖北地区を対象に,農業用水の取水実態を整理し,さらに,住民アンケート調査によって地域用水的利用の実態を明らかにした.灌漑期は水稲生育に必要な水量を各頭首工で取水しているものの,その量は水利権水量を下回っていた.非灌漑期は水利権水量を取水していた.一方,湖北用水を現在利用している用途として,「雪捨て場」,「農機具の洗浄」,などが上位を占めた. Keyword: 農業用水, 地域用水, アンケート調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-34水路の多目的機能を維持するために必要な水深と流速の表示法○樽屋 啓之〔九州農業試験場〕宮本 輝仁〔九州農業試験場〕久保田 富次郎〔九州農業試験場〕農業用水の多目的機能(地域用水の機能)は、役割の多様化に関する認識に止まっており、具体的な機能の内容やその機能の発揮に必要な用水量の定量的評価手法については十分解明されていない。本研究は、生活・親水系の地域用水機能を有する開水路網を対象として、水路の形態や利用実態に関する現地調査を行い、各機能を維持するために必要な水深、流速、水路構造の表示法について、主として水理学的側面から明らかにした。 Keyword: 地域用水, 多目的機能, 開水路GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-37農業用水の年間利用パターン把握のための事例解析○渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕地域用水利用の定量的な検討に資するため,ニューラルネットワーク手法を用いて事例区における農業用水の年間利用パターン把握を試みた。その結果,期別,気象要素及び河川取水条件を入力層としたモデルで,異なる変動パターンを表現し得たことにより,同手法の有効性が示唆された。 Keyword: 農業用水, 地域用水, ニューラルネットワークGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-38淡路島の農村・深草集落における番水方法の改編と圃場整備−阪神・淡路大震災における農村環境の変化と対策(4)−○山田 修久〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕阪神・淡路大震災により被害を受けた淡路島一宮町の農村集落を対象に、継続して現地調査を行なっている。深草集落では、震災後の渇水により溜池の貯水量が減少し、作付け制限が行なわれた。渇水に対処するため、番水方法が改編されたが、その後も不作付地は増加している。現在は、圃場整備が行なわれることになり、農地の荒廃化の防止が図られている。 Keyword: 震災, 厳格な水利慣行, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-39循環潅漑における河跡湖の機能評価○草 大輔〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕本報告では、石狩川本流の河跡湖を対象として農業水利との関わりを把握し、河跡湖の特性を通じて地域資源として果たしている役割について検討した。浦臼地区では補助水源としての河跡湖の利用が盛んで、循環潅漑を通じた還元水利用の割合も高かった。雁里沼では潅漑用水のすべてを河跡湖の水に頼った循環潅漑を行っていた。これらの実態から、河跡湖は農業水利面において利用価値の高い地域資源であることが確認された。 Keyword: 河跡湖, 循環潅漑, 地域資源GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-41農業用ため池におけるゴミ投棄の現状と対策○林 直樹〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕農業用ため池におけるゴミ投棄の現状等に関して,地元管理者を対象としたアンケート調査を実施した(回収157地区)。数量化2類の分析から,家庭ゴミや粗大ゴミについては,住宅地から一応見えるものの監視性が弱く(物陰が多い),掃除草刈りの回数が少ない農業用ため池が狙われていることが分かった。ただし,空き缶等については,そのような傾向は見られない。最後に,環境設計によるゴミ投棄対策に関する提言を行った。 Keyword: ため池, ゴミ投棄, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-44親水公園整備の受益範囲に関する分析○國光 洋二〔農業工学研究所〕松尾 芳雄〔農業工学研究所〕友正 達美〔農業工学研究所〕親水公園整備(水環境整備事業)では、平成12年度新規地区より費用便益分析が開始されている。事業の便益額は、CVMによる評価額と受益範囲内の世帯数から算定される農業外効果が大宗を占めることから、特に受益範囲の設定が重要となる。本稿では、親水公園42地区におけるアンケート調査を基に、施設の利用圏、認知圏及び類似公園の立地状況から親水公園の受益範囲を検討し、受益範囲の内外でCVM評価額が異なることを明らかにした。 Keyword: 産業経済計画, 生活施設, 親水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-45市民参加によるまちづくり―南国市まちづくり意識調査をもとに―○宮田 隆弘〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕南国市は、地方拠点都市地域として、高知市との連携を強めながら都市機能の分担による拠点を確立しつつある。本市は中心市街地活性化を図るため、市街地再開発事業を進めている。それに呼応して、市民参加まちづくりに適した市民のニーズを把握するため、アンケート調査によって 課題を抽出した。本研究は市民参加による地域の再生を行うため、地理情報システムを活用してデータベース化し、環境総合計画の構築を目指す。 Keyword: 土地利用計画, 集落計画, 道路計画・整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-46農村地域の住環境整備−青森県相馬村の事例−谷口 健〔弘前大学農学生命科学部〕○浅水 智〔弘前大学農学生命科学部〕農村住民の生活環境を改善するとともに、農村地域に都市住民、農村住民が混住してコミュニティー社会を形成するための居住空間の創設が各地で行われている。その事例として、ループ型街路、歩行者専用道路、融雪構の配置、または景観を考慮したポケットパーク、親水施設、、そして集会場建設のためのワークショップ、等の居住空間整備を行っている相馬村においてアンケート調査を行い、今後の整備のあり方について検討した。 Keyword: 生活施設, 集落計画, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-47景観の工学的操作に関する一考察○工藤 庸介〔大阪府立大学大学院農学研究科〕桑原 孝雄〔大阪府立大学大学院農学研究科〕仲谷 律子〔大阪府立大学農学部〕景観現象は多様な要因が複雑に絡み合っている上に、人間の主観的な心理的判断が大きく影響しているため、その把握や分析には様々な困難が伴う。しかしながら、ある構造物に対する景観設計を行う場合、対象の景観状態を工学的に操作するという観点からの体系化が必要となる。本件急では、景観設計が操作する景観状態というものについて考察し、感性情報処理の考え方を導入してその表現方法を整理する。 Keyword: 景観設計, 感性情報処理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-50米の生産調整の実施状況と地域農業特性の関連性について(2)−京都府を事例として−○武山 絵美〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕京都府44市町村を米の生産調整実施状況ごとに、5グループに分類した。そこから、共に農業特産物を持つ2町村の現地調査結果を分析したところ、特産物の種類、経営規模、圃場や集落の立地条件により、生産調整への対応方法と農地の利用状況に大きな違いが見られることが分かった。また、中山間地域における生産調整への対応策の成功事例では、転作作物のブロックローテーションが有効的に行われていることが分かった。 Keyword: 米の生産調整, 地域農業特性, 中山間地域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-52農村の道路形態と下校時の児童の行動−伊那市西箕輪小学校の事例−○藤本 史〔岐阜大学連合農学研究科(信州大学)〕木村 和弘〔信州大学農学部〕小学校児童の下校時の行動観察と、周辺土地利用H現況の調査をもとに、事例地の通学路の道路形態と児童の行動の関係を検討し、通学路線の特性を明らかにした。路線を特性別に4つに分類し、集落外周型の路線での児童の行動の広がりや、幹線道を利用する遠距離型路線の歩道設備で、児童の行動が抑えられることを示し、通学路の路線配置や歩道整備の参考として示した。 Keyword: 道路形態, 通学路, 児童の行動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-53油温減圧式乾燥汚泥の肥料効果について○猪迫 耕二〔鳥取大学農学部〕井上 信一郎〔鳥取大学農学部〕筑紫 二郎〔九州大学生物環境調節センター〕田熊 勝利〔鳥取大学農学部〕本研究では,新たに開発された油温減圧式乾燥法によって工業的に生産された乾燥汚泥に着目し,その肥料効果を検討するために栽培実験を行った.その結果,“醂糎果は認められるが,窒素利用率は非常に小さいこと,∋寨僂砲△燭辰討禄填眤阿亡悗垢訝躇佞必要であることが明らかとなった.今後は,他の汚泥肥料,有機質肥料との相違について様々な観点から比較検討を行う予定である. Keyword: 集落排水, 新素材, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-54牛ふんバーク堆肥の腐熟過程における品温、水分および化学成分の変化について○伊藤 洋一〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕飯塚 統〔日本大学短期大学部〕近年、わが国では有機農産物を作るために堆肥を使用するようになってきた。本研究では、有機質廃棄物資材等を堆肥として活用するにあたって基礎資料を得るために、牛ふんバーク堆肥の腐熟過程における品温、水分および化学成分の変化を把握してみた。この結果、屋内の堆肥はC/N比が10前後となり、全窒素が2.50%前後となる日、屋外の堆肥は品温変化より、屋内の1ヶ月程前には完熟したと思われる。 Keyword: 堆肥, 腐熟過程, 家畜ふん尿GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-55山間農業集落における農業・農村基盤の維持・管理−山形県大江町を事例として−○清水 夏樹〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕山形県の山間農業集落を対象に,農業・農村基盤の維持・管理の担い手の状況と集落機能維持対策を調査・検討した。その結果,集落活動の担い手は急減しており,集落内農地保全の担い手も65歳以上の就業者が6割を占め高齢化が進んでいることが明らかになった。今後,自治体等の支援のもとに都市からの観光客を集落組織に取り込むなど,農業・農村基盤の管理母体の強化が必要であることが示唆された。 Keyword: 農業・農村基盤, 集落機能, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-56中山間地域における生産要素の変化と耕地利用の変動○吉迫 宏〔農林水産省四国農業試験場〕高知県中山間地域を対象に、生産要素と経営耕地面積の経時的変化を検討した。単位土地当りの資本・労働を集約的に利用する農業生産の増加は土地利用の後退を招くこと、土地・労働生産性が低いことは土地利用の後退を招くこと、資本生産性は土地利用の変動に対して中立的であること、土地・労働生産性は大幅に向上しているのに対し資本生産性は低下していること、及び生産要素間の相対的な配分率は変化していることを考察した。 Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 中山間地域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-57中山間地域の活性化にむけた住民活動の展開 −北海道沼田町恵比島地区の事例から−山上 重吉〔専修大学北海道短期大学〕上野 寛〔北海道農政部農村振興課〕南部 雄二〔(財)北海道農業近代化コンサルタント〕○小林 英徳〔(財)北海道農業近代化コンサルタント〕近年の過疎化、高齢化の進行により、人口が減少している北海道沼田町恵比島地区は、平成11年に放映されたドラマ「すずらん」の舞台として一躍脚光を浴び、これを機に、住民組織による農産物直売所の設置、ボランティア活動等の取り組みが始まった。本報告は、このような地域の動きを背景に、恵比島地区を中心とした沼田町全体での地域資源の形成とその有効な利活用を通じた住民主体による活動の展開方向を検討したものである。 Keyword: 中山間地域, 住民活動, 地域づくりGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-58北海道におけるファームインの現状と課題 −鹿追町,新得町を事例として−○高田 哲也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕本研究は北海道を対象地域として、経営者へのインタビュー調査、宿泊客へのアンケート調査を通して、ファームイン経営を阻害する要因と宿泊客のニーズを把握することにより、ファームイン経営への提言を行うことを目的としている。経営阻害要因として交通コストや関係法規の整備の重要性が確認された。ニーズ把握のために景観の整備が重要であることが確認された。 Keyword: ファームイン, グリーンツーリズム, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-59農家及び耕地の増減率における集落間差異と立地条件に関する事例的研究−GISを用いた北海道における中山間農業集落の特性評価(1)−○志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕過疎wSい手不足の進行する中山間農業地域において、持続的農業を達成するためには農家と耕地の減少に歯止めをかける必要があり、これは多面的機能を発揮させるためにも重要である。本研究では、北海道の山間農業地域において普通畑中心の農業が営まれている喜茂別町を対象として、農家と耕地増減率における集落間差異と集落の立地条件を解析するため,主成分分析と地理情報システム(GIS)を適用してみた。 Keyword: 中山間農業地域, 農業集落, GISGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-60地域条件に適した棚田保全−兵庫県を事例として−○飯塚 史生〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕清水 夏樹〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕農作業の受委託、利用権設定による農地の貸し借り、オーナー制のそれぞれ3つの方法により棚田を保全している地域を対象に、土地の条件と社会・経済条件の両面からどのような地域条件を持った場所なのか細かく分析を行う。さらにその地域で行われている助成や補助と合わせて、なぜその地域で棚田保全が成功したか調べる。そして、どのような地域でどのような棚田保全対策が有効か発見する。 Keyword: 棚田保全, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 2-61デジタル画像による棚田擁壁の景観評価 −農業土木技術者及び地域住民への画像アンケート調査−○平 瑞樹〔鹿児島大学農学部〕三輪 晃一〔鹿児島大学農学部〕若松 千秋〔鹿児島大学農学部〕中島 鹿之助〔鹿児島大学大学院〕昨今,棚田は農村の原風景であると同時に,周囲に及ぼす多面的な機能が見直され,農村地域の活性化の一役を担っている。棚田の保全を含めた事業も各地で行われ,環境や景観に配慮した計画が図られている。本報告は,事業の計画・設計側の技術力に加え,個々の感性が問われる擁壁の視覚的評価手法について検討した。デジタル修景画像を呈示した解析より,技術者と地域住民の棚田擁壁の景観評価因子量には若干の差異が認められた。 Keyword: デジタル画像, 棚田擁壁, 統計解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-2傾斜地水田群における水文環境に関する考察○大西 健夫〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕京都市静原地区で実測した1年分の水文諸量から傾斜地水田群の水文環境を考察した.対象地水田群においては,栽培管理用水率が比較的高く,畦畔に削られた落水口から漏出する水量がこれに寄与している.また,地下水位の挙動から,法面上部の変動が大きいのに対し,法面下部では地表面付近からほとんど変動せず,同一圃場内でも谷側と山側とでは土壌の水分環境,浸透量に相違が見られることが推察された. Keyword: 傾斜地水田群, 栽培管理用水, 地下水位変動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-4傾斜カンキツ園における作業道整備およびマルチ栽培が降雨流出に及ぼす影響(1)−降雨流出率の変化−○中尾 誠司〔四国農業試験場〕長谷川 美典〔四国農業試験場〕吉川 弘恭〔四国農業試験場〕本報告では、傾斜カンキツ園における園内作業道の整備やマルチ栽培が降雨流出に及ぼす影響の解明を目的とし、雨量・流出量の現地観測データを基に、園内作業道舗装やマルチ資材の敷設に伴う降雨流出率の変化について検討した。その結果、作業道舗装・マルチ敷設率が約32%のカンキツ園では、作業道舗装ならびにマルチ敷設後の降雨流出量が導入前に比べ、3割程度増大することが明らかとなった。 Keyword: 傾斜カンキツ園, 作業道整備, 降雨流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-6確率流況曲線に関する一考察○杉山 博信〔新潟大学大学院自然科学研究科〕アンドリュウ ウティカー〔新潟大学大学院自然科学研究科〕バラウト ブチバニ〔蕎三蜉w工学部〕平井 省悟〔富山県農林水産部〕本研究は、確率流況曲線の特性を明確にし、あわせて総合化のための水文情報抽出を行ったものである。その結果、各流況区分流量の分布は対数確率分布に従うこと、流況曲線の渇水量(355日目)付近の形状には持続性の強弱が反映されていること、諸外国で渇水指標として多用されている年最小7日平均流量(10年確率)は10年確率渇水量に相当すること、確率流況曲線の総合化が可能である等を明らかにした。 Keyword: 水文渇水特性, 水資源開発, 水文統計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-7中山間小流域における耕作水田及び耕作放棄水田の流出特性比較○吉村 亜希子〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所 〕渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕中山間小流域において耕作水田区と耕作放棄水田区で流出を観測し、耕作放棄による流出変化を検討した。試験地区では放棄区の地表流出高は耕作区のそれと比較して小さいことが分かった。流出高の差は耕作区は水管理を行い雨水を排除すること、放棄区では放棄による土壌構造変化により孔隙率が増加したため浸透量が増加したためだと判断された。このことより放棄区では法面崩壊などの潜在的危険を増大させていると推察された。 Keyword: 流出特性, 水管理, 耕作放棄GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-8東北タイの天水田における水文流出過程のモデル化○清水 太一〔宇都宮大学大学院農学研究科〕鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕東北タイの天水田稲作は、降水量に加え水文立地特性に強く規定される。そこで、現地調査・観測により、天水田における地表面の水移動、および地下水動態を把握しモデル化を行なった。この地下水動態をモデルで再現するために、まず、斜面各位部での地下水位の差異を考慮した。更に、水田特有の耕盤による圧力変化の発生や、田面からの降下浸透の抑制をある程度までモデル化できた。 Keyword: 東北タイ, 天水田, 天水田水文モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-11長短期流出両用モデルを活用した貯留分布型流出モデル○福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕流域内の降雨の時空間分布特性を分布型出水解析法に反映させることを目標に着手した検討の一部である。すなわち、既に提案している長短期流出両用モデルを基礎にした貯留型流出モデルを拡張し、貯留分布型流出モデルを新たに提案した。本流出モデルには、レーダ雨量計データが入力降雨情報として利用できるようにモデル構成が工夫されている。なお、流出シミュレーション及び実流域での検証は今後の課題としている。 Keyword: 洪水流出, 流出特性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-12棚田を含む流域の水循環特性(その2)−潅漑期・非潅漑期を考慮した長期間流出モデルの適用−○高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕井原 克明〔愛媛大学農学部〕本報告では、灌漑期と非灌漑期における水の流れを考慮した長期間流出モデルを棚田を含む流域に適用し、その妥当性を検討した。その結果、棚田流域における潅漑期での複雑な流出変動と非潅漑期での低水流出量の回復など流出特性をある程度的確に再現でき、また、棚田部について同定されたモデルパラメ−タのうち地表面における最終浸入能が山林地と比べて小さい値となり、現地における土壌特性調査を反映する結果が得られた。 Keyword: 棚田, 流出モデル, 水循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-13安定したタンクモデル定数を得るための同定期間長について松田 誠祐〔高知大学農学部〕○矢谷 剛〔パシフィックコンサルタンツ〕タンクモデル定数の探索には,大域的探索法であるSCE-UA法が有力である。著者らは,安定したモデル同定には10年程度の同定期間長のデ−タが必要であることを指摘している。本研究では,四万十川水系の津賀ダム流域および後川流域について同様の検討を行った結果を報告する。 Keyword: タンクモデル, 大域的探索, 同定GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-14流出モデル定数のパレート最適解について○田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕本研究は、流出モデル定数探索への多目的計画法の適用を検討したものである。ここでは、永源寺ダム流域の水文データを用いてタンクモデル定数のパレート最適解を求めた。目的関数には、相対誤差の平均2乗平方根および水収支誤差を採用し、ε制約法によってパレート最適解を算出したところ、一方の目的関数値を小さくすると他方は大きくなり、これらの目的関数は相競合する関係にあることが示された。 Keyword: 流出モデル, 最適化, 長期流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-17SOLOネットワークモデルを用いたダム流入量の実時間予測○近森 秀高〔岡山大学環境理工学部〕永井 明博〔岡山大学環境理工学部〕Kuo-lin Hsu〔アリゾナ大学水文水資源学部〕ニューラルネットワーク型アルゴリズムの一つであるSOLO法を用いて,岡山県旭川上流の黒木ダム流域を対象にダム流入量の実時間予測を行った。ニューラルネットワークによる予測法では学習データにないような大規模出水での予測が問題になるが,SOLO法では従来のタンクモデルに基づく予測法と同程度の予測精度が得られた。しかし,3時間先の流量予測精度を上げるためには降雨予測が不可欠であることが改めて確認された。 Keyword: 洪水流出, 洪水実時間予測, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-18矢作川水系における多目的ダムの農業用水への影響○村上 彩子〔筑波大学大学院農学研究科〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕夏期の渇水時、農業用水が節水すべき根拠として多目的ダムによる「恩恵」を農業用水が日常的に受けていることがあげられる。しかしその実態を分析した例は少ない。そこで本研究では、愛知県矢作川上中流域を対象に、矢作ダム建設及びそれに伴う新規利水参入が既存利水である農業用水に与えた影響を分析し、ダム及び新規利水の影響とダムの果たしている役割を明らかにした。 Keyword: 多目的ダム, 農業用水, 矢作川GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-19サ−モトレ−サによる鏡ダムの対流現象に関する研究丹羽 祐詞〔協和建設(株)〕○紙井 泰典〔高知大学農学部〕近森 邦英〔高知大学名誉教授〕1999年10月29日から12月24日にかけて、高知県鏡村の鏡ダムで、対流セルを赤外線放射温度計で撮影した。10〜11月には直径10cm位であったセルは12月16日には30〜40cmとなり、またこの日、直径1.5m程の大規模セルが出現した。12月24日にも小規模セルが出たほか大規模セルの大きさがカメラの画面からはみ出すほどになった。木村らの鉛直一次元対流モデルにより単位面積当り沈降流量を計算すると、12月16日で0.02m3/s/m2程度であった。 Keyword: 対流, 赤外線放射温度計, サ−モグラフィGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-22池田湖の水温分布と蒸発量の算定−水資源としての湖の水収支に関する研究(1)−○真辺 勝裕〔鹿児島大学大学院〕湯ノ谷 理恵〔鹿児島大学農学部 〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部 〕長 勝史〔鹿児島大学農学部〕水利用が多目的化している現在,合理的な水管理を行うことは、流域の健全な水循環系を保つためにもきわめて重要である。 本研究では、鹿児島県南薩地域の農業用水資源として貴重な池田湖の水収支および湖水位の時間変化を明らかにすることを目的に、湖面蒸発量を算定する方法について検討した。今回の観測期間内では湖面水温を十分よく再現できることを確認し、水温と蒸発量の算定方法のアルゴリズムについては概ね確立できた。 Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-23温度を用いた蒸散輸送係数の提案とその特徴○邱 国玉〔国立環境研究所〕戸部 和夫〔国立環境研究所〕清水 英幸〔国立環境研究所〕佐瀬 勘紀〔農業工学研究所〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕高 永〔内蒙古農業大学〕本研究では、蒸散輸送係数(hat)を定義し、顕熱フラックスとの関係を検討するとともに、その特徴を検討しった。hatと顕熱フラックス比はよく一致する。さらに、hat≦1。この境界より蒸散速度がその下限(0)から上限(可能蒸散速度)までの範囲内に限定することができる。この良く定義された境界は風速に基づくモデルではまったく不明である。新たに提案された蒸散輸送係数の簡単さと明確な境界は蒸散量の推定のために有用である。 Keyword: 蒸発・蒸発散, 計画手法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-24高濃度塩水灌漑条件下のオレンジの蒸散量○大東 信仁〔鳥取大学乾燥地研究センター〕楊 勝利〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕竹内 真一〔九州共立大学工学部〕乾燥地域では,灌漑水は質,量ともに乏しく,塩分が比較的多く含まれる灌漑水が用いられることも少なくない.そのため,水,塩管理を適切に行う必要がある.本研究では,塩水灌漑条件下のオレンジの蒸散特性をヒートパルス法により評価した.その結果,塩水灌漑が蒸散特性に影響を与える事が明らかになった.しかし,作物体の連続的なモニタリングに基づいた適切なリーチングの実施により,収量低下を回避する可能性が示された. Keyword: 塩水灌漑, 蒸散量, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-25低コストヒートパルス法による木本蒸散量の測定竹内 真一〔九州共立大学工学部〕○大野 真義〔九州共立大学工学部〕大槻 恭一〔九州大学演習林〕廣瀬 茂樹〔九州大学演習林〕小川 滋〔九州大学演習林〕既存のヒートパルスプローブに汎用マイクロロガー,外部リレー,バッテリーを組み合わせた安価な木本用ヒートパルス測定システムを作成し,円管モデルによって実流量との比較を行い,マテバシイ林の蒸散速度の測定に供与した.円管モデルでは,これまで困難であった高流速時においても,本システムは測定精度が良好であることが示された.マテバシイ林における観測では,長期観測に対する有効性が示された. Keyword: 蒸発・蒸発散, 水循環, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-26熱収支フラックス比法における温度差補正について○小谷 廣通〔滋賀県立大学環境科学部〕熱収支フラックス比法は,渦相関法で測定した顕熱フラックスと2高度間の温度差およびある気体の混合比差とからその気体のフラックスを求めるフラックス比法と,熱収支式とを組み合わせたものである.この方法は2高度の温度差が補正できるので,農地−大気間における種々の気体フラックスが精確に推定できると考えられる.本報では,誤差論(誤差伝播の法則)を用いた温度差の補正方法を示した. Keyword: 熱収支フラックス比法, 気体フラックス, 温度差補正GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-27側面開放ビニールハウス内の風速環境とペンマン蒸発散位○原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕廣田 修〔九州大学熱帯農学研究センター〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕舟越 保〔九州大学農学部〕側面開放状態のビニールハウスにおいて,風速環境の測定とペンマン法による蒸発散位の算定を行った.側面を開放したハウス内の風速環境は,作物の生育ステージにより変化した.また,ペンマン式の風速関数に,露地において導かれた経験式を用いて,蒸発散位の算定を行った結果,ペンマン式の空力項の蒸発散位にしめる割合は,風速環境と作物の状態によって変化することが示された. Keyword: 蒸発散, ペンマン法, 施設畑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-28積雪地域における流域の自然貯留量○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕瀧本 裕士〔富山県立大学短期大学部〕丹後半島付近位置する2つの山林流域及び造成農地流域において,利水貯留量(渇水緩和により利水に寄与する貯留量),総合貯留量(渇水緩和及び洪水緩和の双方に寄与する貯留量)を年単位で評価した.結果的に発現した各貯留量は年毎の気象要素にも大きく関与して変動すること,積雪の影響は利水貯留量ではほとんど無視されるが,総合貯留量ではかなり有意なウェイトを占めることなどが明らかになった. Keyword: 流域貯留, 積雪, 融雪GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-33与論島沿岸帯水層における地下水位と海水位侵入−離島における地下水資源の保全と開発に関する研究(供法○里山 大和〔鹿児島大学農学部〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕小路 順一〔アジアプランニング(株) 〕多田 憲司〔(株)協和計器〕水資源としての表流水の利用が困難な離島においては、農業および生活用水を地下水に依存しており、地下水利用のために沿岸帯水層における海水侵入状況の把握が必要となる。本研究では、与論島沿岸地下水域にて現地調査を行い、潮汐に応答する地下水位および淡塩境界面位置について非混合アプローチによる解析を加えた。数値解析は概ね現状を再現しているが、地質構造の空間分布や境界条件について更に検討を加える必要がある。 Keyword: 地下水, 海水侵入, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-34不完全貫入井戸周辺の揚水による地下水流動○今泉 眞之〔農業工学研究所〕西嶋 輝之〔中央開発株式会社〕菅野 幸臣〔中国四国農政局〕御船 義弘〔中国四国農政局〕那賀川沿岸の沖積層中に設置した不完全貫入井で揚水試験を実施し,揚水井と観測井で水温,電気伝導度,ラドン濃度の変化をモニターした。揚水井の電気伝導度は,揚水の経過時間の増加に伴い増加し,揚水を停止すると減少した。ラドン濃度は,揚水期間中増加する傾向を示した。電気伝導度とラドン濃度の変化から,揚水により水平方向の地下水流動以外に,上向きの地下水流動も生じていたと考えられた。 Keyword: 揚水試験, 不完全貫入井戸, 地下水流動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-35Performance of a Regional Groundwater Flow Model in an Alluvial Fan○Ali Musa Elhassan〔United Grad. School, Tokyo Univ. of Agric.&Technol.〕Tomonori Sato〔Tokyo Institute of Technol.〕Akira Goto〔Utsunomiya University〕Masakazu Mizutani〔Utsunomiya University〕地下水の涵養・汲上げを表現しうるタンクモデルと扇状地における不圧帯水層の地下水流動を計算する差分モデルを結合した前報の地下水モデルをもとに、本研究では湧水による地下水の流出や伏流水による地下水の涵養、期別の境界条件などを組み込むことにより、モデルの性能を向上させた。モデルを構築・検証し、その結果から、構築したモデルは実際の不圧地下水の挙動をシミュレートすることができたといえる。 Keyword: 湧出量, 伏流, 扇状地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-36ランダムウォーク法による物質輸送の解析○臼井 照彦〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕物質移動の解析にランダムウォーク法を用い適用での課題について検討した。汚染質量を担う粒子数を増加させる方法と粒子数を一定にし1個あたりの質量を変える方法の2通りで解析を行い、どちらの場合もクーラン数に厳しい制限が必要であることと、粒子数一定の方法では全粒子数を多くしないと満足のいく結果が得られないことが分かった。限られた粒子数での解析、長期にわたる解析に課題を残した。 Keyword: 物質移動, ランダムウォーク, 地下水汚染GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-37積雪を考慮した凍結深の推定鈴木 扛悦〔北海道開発局農業水産部〕進藤 正博〔北海道開発局農業水産〕○中村 祐二〔日本気象協会北海道本部〕佐藤 隆光〔日本気象協会北海道本部〕中林 宏典〔日本気象協会北海道本部〕北海道のような寒冷地では、管水路の埋設深を決めるにあたり、凍結深を設定する必要がある。通常は積雪が無い状態の凍結深を算出して利用していたが、原則として除雪が行われない管水路では、自然積雪状態を考慮した設計が考えられる。また、凍結深は、10年確率により設計することから、長期の気象データから凍結深を推定する必要がある。このため、気象データから自然積雪条件下の凍結深を推定する手法を検討した。 Keyword: 降雪・融雪, 凍上・凍結, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-39農業土木分野におけるVEの適用○小泉 泰通〔ジャス・コンサルタンツ〕農業土木のインフラ造りは、コスト縮減等の社会的要請が厳しい。農業従事者のニーズに適合した機能本位の農業インフラ造りを進め、農業の生産性向上・生産物のコスト引き下げを図る必要があるAジョブプランなどVEの基本事項に従った本格的VE手法を設計段階・施工段階に導入すべき理由ならびに期待される効果について述べた。またVEの定義・基本原則など、本格的VEの基本事項を解説をした3-40 Keyword: VE, 機能本位, 新手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-41数値シュミュレーション結果の動画表示に関する研究○阿部 幸次郎〔東京農工大学大学院農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学大学院農学研究科〕大里 耕司〔東京農工大学大学院農学研究科〕本研究の目的は、1次元非定常流解析の結果を利用し、時系列的に変化する水面形を3D動画表示することにある。これまでは、結果を2次元のEXCELグラフとして出力してきた。しかし、われわれの扱うのは水の流れであり、この方法では空間的にも時間的にも変化する現象を表現しにくい。結果を視覚的にも数値的にも捉えられる表示方法としてVisual Basicによる動画表示方法について考える。 Keyword: 動画表示, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-42電子調査法による雨水利用施設に対する地方自治体の助成制度に関する情報収集○喜多 威知郎〔島根大学生物資源科学部〕竹山 光一〔島根大学生物資源科学部〕丸山 健夫〔武庫川女子大学文学部〕北村 邦彦〔石川県農業短期大学〕近年,都市部では渇水が生じる一方で,集中豪雨による都市型洪水が生じる矛盾が報告されている.これらの解決策の一つとして,雨水浸透・貯留施設があげられる.その普及のため,個人レベルでの雨水貯留施設の設置に対して助成制度を制定し,実施している地方自治体の数も増加しつつある.インターネットの双方向通信性を利用した電子調査法によって雨水利用施設に対する地方自治体の助成制度の現状に関する調査を実施した. Keyword: インターネット, 電子調査法, 雨水利用施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-45東北タイの天水田における基盤整備・水管理技術の検討○藤森 新作〔農業工学研究所〕東北タイの天水田地帯は,雨期の降雨を利用した稲作が行われている。しかし,砂質土壌であるため,畦畔漏水や降下浸透によって用水不足が発生している。また,耕起を小型ディスクプラウで行っているため,作土厚が不均一であり,生育ムラがみられる。そこで,畦畔漏水防止対策として,土壌硬化剤と硬質塩化ビニールシートを用いた造成を試みた。また,耕起については,ボトムプラウの使用を提案した。 Keyword: 東北タイ, 天水田, 基盤整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-47ビクトリア湖西岸地域における食料生産と土地利用○黒川 史子〔国際航業蝓水野 啓〔京都大学農学研究科〕小林 愼太郎〔京都大学農学研究科〕タンザニア北西部・ハヤ族農村における土地利用システムの空間構造を明らかにし,食料生産の観点から定量的な評価を行った。主食のバナナを中心とした生産空間と屋敷地を兼ねるエキバンジャは,地形などの立地条件に加え,周辺の草地利用と組み合わせた高度な物質循環系によって高い生産力が維持されている。その一方で,土地所有に関する慣習や労働力の流出などが土地の有効利用を妨げる要因となっている。 Keyword: 在来農法, 農村土地利用, GISGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-49中国内蒙古地方における環境保全型草地農業の創出−7.農牧交差地におけるトウモロコシ連作畑の地力維持−○井戸田 幸子〔北里大学獣医畜産学部〕小林 裕志〔北里大学獣医畜産学部〕馬場 光久〔北里大学獣医畜産学部〕佐藤 幸一〔北里大学獣医畜産学部〕杉浦 俊弘〔北里大学獣医畜産学部〕桂 栄〔中国農業科学院草原研究所〕那日蘇〔中国農業科学院草原研究所〕中国内蒙古自治区の有畜農業地域においてトウモロコシ連作年数の異なる4つの畑(1年,5年,10年,15年)での養分収支を評価し、その連作と地力維持について検討した。結果、土壌が過剰養分を吸着保持していたり、不足分を補っているが、試験地においては、地力が低下しておらず、長期施肥が本来養分含有量の低い風積砂土の肥沃度を高めていた。このことにより本試験地においてトウモロコシ連作が可能であったと推察された。 Keyword: 中国内蒙古, 地力維持, トウモロコシGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-50衛星データによる高原野菜地帯の畑土壌および作物の生育状況把握○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕高野 充〔日本情報システム協会〕山之口 勤〔日本慯按象杓五技術象整〕今井 力〔南牧村役場〕衛星データを用いて,高原野菜栽培で有名な長野県南牧村を対象に,畑土壌の腐植含量分布や作物生育状況の把握を試みた。その結果,畑土壌の腐植含量分布図を作成し,排水改良のために客土した畑は腐植量が少なく,その分布状況がわかった。また,1998年5月21日,7月3日,7月23日に観測されたSPOT/XSデータから植生指数であるNDVI画像を作成し,作付け時期の違いや畑の利用状況を把握できた。 Keyword: リモートセンシング, 土壌腐植量, 作物生育モニタリングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-53農業センサス情報と衛星画像データを利用した北海道における水田の推移解析-第一報センサスによる解析-○岩田 幸良〔北海道農業試験場〕伊藤 淳志〔北海道農業試験場〕喜多 孝一〔北海道農業試験場〕小川 茂男〔農業環境技術研究所〕北海道における水稲栽培面積の全体的な推移を見るため、市町村ごとに集計された農業センサスデータを用い、北海道の水稲作付面積の現状と増減の関係を調べた。埼玉県、長野県、新潟県で同様の解析を行い、比較した結果、本州の3県では水田の減少傾向に歯止めがかかりつつあるものの、北海道では農家の経営規模の小さな市町村で依然減少傾向にあり、何らかの対策が必要であることが示唆された。 Keyword: 農業センサス, 水田利用, 北海道GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 3-55十勝地方における耕地防風林に関する研究−第3報 耕地防風林と風害の関係−○辻 修〔帯広畜産大学〕積山 武司〔帯広畜産大学〕北海道芽室町を調査対象に、GISを用い耕地防風林の現状把握と風害との関係を検討した。その結果、耕地防風林の樹種はカラマツが非常に多く、常緑樹の少ないことがわかった。また、樹齢は更新適期を迎えた25年以上の樹木が多く、このままの更新状況では、将来減少の危機にあることがわかった。風害との関係については、発生箇所を耕地防風林の風上、風下と分類した結果、圧倒的に風上で発生しており、耕地防風林の効果の検証が行えた。 Keyword: 耕地防風林, 風害, GISGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-1有明粘土の三軸圧縮強度特性○東 孝寛〔九州大学農学部〕高山 昌照〔九州大学農学部〕肥山 浩樹〔九州大学農学部〕永田 和成〔内外エンジニアリング(株)〕有明海西岸部に位置する諌早湾奥部で採取した不撹乱有明粘土試料の強度特性を調べるために,等方圧密非排水三軸圧縮試験を行った.その結果,等方圧密試験から求まった圧密降伏応力の3倍以上の圧力で圧密を行うと,内部摩擦角φ',強度増加率および破壊時の間隙圧係数はそれぞれほぼ一定となり,正規圧密状態へ移行することが明らかになった.また,内部摩擦角φ',強度増加率ともに塑性指数との相関は認められなかった. Keyword: 有明粘土, 強度特性, 等方圧密非排水三軸圧縮試験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-3撹乱粘土の間隙率nと圧密圧力pとの関係○甲本 達也〔佐賀大学農学部〕朴 鐘華〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕撹乱粘土の圧密試験結果を,間隙比eと圧密圧力pを用いた従来のe〜log p表示に替わり,新しく間隙率n〜log p表示により整理し,本整理法の適用性を検討すると共に本整理法による圧密降伏時間隙率nc,新しい圧密降伏応力pcnや新しい圧縮指数Ccnの意義について検討したものである. Keyword: 撹乱粘土, 圧密試験, 間隙率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-9締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)の三軸圧縮強度特性肥山 浩樹〔九州大学農学部〕山 昌照〔九州大学農学部〕○村本 康敬〔九州大学農学部〕締固めたおんじゃくの密度やサクションが強度特性におよぼす影響を検討するために三軸圧縮試験を行った.その結果,飽和土では,初期乾燥密度の増加とともに,強度定数は直線的に増加すること,不飽和土では,粘着力はサクションの増加とともに増大するが,せん断抵抗角はサクションの影響を受けないことが明らかになった.また,不飽和土の圧密降伏応力と圧縮指数は,サクションの解放にともない減少することが認められた. Keyword: おんじゃく, 締固め, 三軸圧縮試験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-14一面せん断試験の有限要素法による解析田中 忠次〔東京大学 大学院〕○阿部 剛士〔明治大学 大学院〕渡辺 大亮〔明治大学 農学部〕一面せん断試験は要素試験の一つだが、三軸試験や平面ひずみ圧縮試験の結果と一致しない。そのため供試体内部の応力とひずみが不均一、破壊基準を示す結果の解釈が不確か、という批判があった。DavisらやRoweらはこの破壊基準に関し、一面せん断試験の条件と平面ひずみ圧縮試験の条件を理論的に導き両者の条件が異なる事を示した。本研究では応力やひずみの不均一性の効果について弾塑性有限要素解析を用い検討する。 Keyword: 有限要素解析, 一面せん断試験, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-15構造を有する土のダイレイタンシー挙動の数学的記述法○木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕田中 史也〔京都大学大学院農学研究科〕塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕以前に提案した構造を有する土の弾塑性構成式に塑性軟化則を付加し、砂のダイレイタンシーの定式化をした。提案モデルは修正カムクレイモデルを改良したもので、拘束圧依存挙動を記述できる。これは砂のダイレイタンシーを評価する上で不可欠なことを理論的に証明した。また、砂のダイレイタンシー実測値との比較から提案モデルが妥当なことを示した。 Keyword: 弾塑性構成式, ダイレイタンシー, 拘束圧依存性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-18CL-CAにおいて重力を考慮した接触力分布○松岡 明日香〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕村上 章〔岡山大学自然科学研究科〕連結格子セルオートマトン(CL-CA)において仮想の粒子間接触力を算出した。接触力の大きさは粒子間の重なり合う面積とし、垂直方向に作用することとした。またその大きさを深さに比例させることで重力を考慮した。均等粒径最密配置の落し戸受動モードについて、力学的要因を考慮せずに解析可能であるCL-CAの接触力分布と、物理法則に基づいて計算される個別要素法の粒子間垂直力分布とを比較し、よい類似性を示した。 Keyword: 粒状体, セルオートマトン, 接触力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-19直列ジョイント要素の接線方向変形○山口 哲男〔日本大学大学院研究生〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕グッドマンのジョイント要素を鉛直方向に複数連ねて非拘束側の節点に外力を負荷し、生じた鉛直方向の変位を有限要素法を用いて求めた。その際ジョイント要素を2個ないし3個連結した場合について検討し一定の規則性を見いだしたのでここに報告する。これは、軸対称供試体にピストンを貫入した時に表面に生じる変位を的確に表現する筆者提案の手法を補強するもので、近い将来この表現がさらに的確なものとなると考えられる。 Keyword: 有限要素解析, ジョイント要素, せん断変形GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-20船上山ダム基礎処理工の施工結果について瀬戸 太郎〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕○柴田 伸亮〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕船上山ダムは、中心遮水ゾーン型ロックフィルダムで平成4年度に着工、平成14年度には完成の予定である。ダムサイトに広く分布している溝口凝灰角礫岩類は、岩相変化が著しくかつ固結度が低いことから、基礎処理工の施工にあたっては二重管ダブルパッカー注入工法を採用している。本報告は、その施工経過並びにその結果について紹介するものである。 Keyword: 現場報告, 地盤改良, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-21ため池豪雨災害と降雨量の関係○堀 俊和〔農業工学研究所〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕松島 健一〔農業工学研究所〕ため池の豪雨災害事例をもとに、破壊形態の特徴の分類、堤体の土質及び降雨量と堤体の破壊についての関係について検討した。破壊形態は越流破壊、すべり、浸透破壊に分類され、そのうち浸透破壊が最も多く見られることが分かった。その結果、被害ため池の分布と時間最大雨量との間に大きな相関が認められ、貯水位の急上昇が破壊の誘因の一つであることが分かった。また、堤体の土質とため池の破壊については相関が見られなかった。 Keyword: ため池, 豪雨災害, 降雨量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-23ANALYSIS OF CONSTRUCTION PORE WATER PRESSURE ON FILL DAMS○Shemsu Kemal〔Div. of Environmental Science and Tech. Kyoto University〕Shigeyasu Aoyama〔Div. of Environmental Science and Tech. Kyoto University〕フィルダムの締固めに伴う間隙水圧の発生は、堤体の安定性に重要な影響のあることが知られている。この報告では、様々の形態のフィルダムの遮水ゾーン及び均一型ダムの施工時発生間隙水圧を解析した結果を報告する。すなわち高さ32mの堤体を仮想し、施工速度を4m/15日と4m/45日の2種類と変化させた、築堤解析により、厚コア〜薄コア及び均一型ダムに生じる間隙水圧の消長を論じた。 Keyword: フィルダム, 間隙水圧, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-26フィルダムの動的進行性破壊の検討−水平及び鉛直加速度を作用させた振動模型実験と3次元有限要素解析−田中 忠次〔東京大学大学院〕○齋藤 泰之〔明治大学大学院〕増川 晋〔農林水産省技術会議事務局〕向後 雄二〔農林水産省農業工学研究所〕フィルダムの動的耐震設計法を検討するためには、堤体の進行性破壊のメカニズムを把握する必要がある。そこで筆者らは、ひずみ軟化、せん断帯等を考慮した動的弾塑性有限要素解析をフィルダム模型振動実験に適用し、検討を行っている。本論文では水平加速度と鉛直加速度が同時に作用するフィルダムの挙動を検討するため、フィルダム模型振動実験と3次元有限要素解析を行い、比較沒sった。 Keyword: 有限要素解析, 振動台実験, フィルダムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-30泥炭地の地盤変動の原位置観測○神谷 光彦〔北海道工業大学〕川端 伸一郎〔北海道工業大学〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕泥炭地盤の広域沈下の要因とそのメカニズムを検討するため,石狩郡新篠津村で地盤変動の観測を行った。短期間の観測のため,定量的な傾向は把握できていないが,地盤変動は含水比の高い高位泥炭層のみで生じていた。また,地盤の凍結期では沈下は1.0〜3.0mの層で生じ,融解期になると表層部分が沈下し,逆に下層が膨張する傾向がみられた。さらに,地盤沈下が積雪深や地下水位の変動に関連し,特に積雪の影響が顕著であった。 Keyword: 地盤の変形, 特殊土壌, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-31石狩泥炭地における泥炭地盤沈下の実態井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕○尾花 宏平〔北海道大学大学院農学研究科〕石狩川下流低平地の農業地帯における泥炭地盤沈下の実態について報告する。土地改良事業の際に作成された2つの時代の図面をもとに,泥炭地の地盤沈下を面的に捉えた。対象地域では1956年から1996年までの40年間に平均約60cm,最大で約2mに及ぶ沈下が生じていた。また泥炭沈下特有の現象として、地点毎の沈下量のばらつきが大きいことを明らかにした。沈下量と泥炭層厚や分解度,客土層厚等との明確な関係は認められなかった。 Keyword: 泥炭, 地盤沈下, 泥炭地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-32初期間隙比および応力の相違を考慮した同定パラメータの修正法― 逆解析結果の近隣地盤への適用に関する研究(3) ―西村 伸一〔岡山大学〕○池内 審嗣〔岡山大学〕藤井 弘章〔岡山大学〕本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形を適切に予測する方法を提案する.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比および載荷重を含む応力状態の相違に基づき補正する.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに2層圧密実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている. Keyword: 圧密, 沈下予測, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-34モンモリロナイト懸濁液の流動特性の塩濃度依存性○嵯峨 美由紀〔岩手大学農学部〕石川 奈緒〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕モンモリロナイト懸濁液(固相率1.4〜2.2%、塩濃度0〜0.3N)を(1)モンモリロナイトとNaCl溶液とを直接混合し作製するもの、(2)モンモリロナイトに半量のイオン交換水を混合し一旦分散させた後、2倍濃度のNaCl溶液をさらに半量加えて作製するという2種類で行なった。こうして作製した懸濁液の粘度をコーンプレート型粘度計で測定し、塩濃度、作製方法、固相率ごとに比較検討した。 Keyword: モンモリロナイト, 懸濁液, レオロジーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-43PERMEABILITY OF SOIL CONTAINING LARGE PARTICLES○Nguyen Canh Thai〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Aoyama Shigeyasu〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Kiyama Shoichi〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Hasegawa Takashi〔Department of Natural Resources Management,Kinki University〕現場で用いる用土には、粘土・シルトから礫や玉石クラスまで広範囲の粒径粒子から成っている。細粒・粗粒土の配分割合と最大粒径の寸法が土の工学特性に大きな影響を及ぼす。本発表ではフィルダムの遮水材に用いる混合土の透水係数に及ぼす礫率の影響を実験及び解析で論じた。実験では礫率を変化させると透水計係数がどのように変化するかを調べたが、これを種々の土粒子が混合した状態を表すFEMモデルで表し浸透流を解析した。 Keyword: 透水性, 土−礫混合物, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-44cokrigingが地下水位分布推定にもたらす相互相関的効果○浜口 俊雄〔京都大学大学院農学研究科〕長谷川 高士〔近畿大学農学部〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕観測井の計測水位データから或る時刻の地下水位の空間分布を推定する際,基盤高との相互相関性を補助的に考慮し得るcokrigingの採用によって,時間経過とともに水位観測数が減少した場合に推定精度の低下が最小限に抑えられることを数値実験によって示した.よって同手法は,要所の観測データに欠損が生じても補助的に活用可能な計測データが或る程度揃っていれば結果の妥当性を損なわないように補って推定できると分かった. Keyword: cokriging, 地下水, 相互相関GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-45遮水シート設置条件が地下水環境に及ぼす影響について―模型実験による湿原における地下水環境保全工法に関する研究―○加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕内田 順也〔弘前大学大学院農学研究科〕周辺域での都市化や農用地開発は、湿原の環境に大きく影響する。本研究では、湿原における地下水環境保全工法のうち、遮水シートを活用した工法について三次元模型実験により検討を加えた。その結果、シート設置条件について、シート埋設深さと自由地下水面の位置関係が重要であることが分かった。また、遮水幅について、浸透域の7割程度が必要最小限度の目安であることが明らかとなった。 Keyword: 地下浸透・地下水流動, 環境保全, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-46地下ダムを考慮した硝酸性窒素による地下水汚染解析○井上 一哉〔京都大学大学院農学研究科〕浜口 俊雄〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕地下ダム堤体を迂回する流れについて等角写像の適用により迂回流量を理論的に導き,迂回流を考慮した地下水流動と物質移動モデルを構築した.地下ダム貯留域での硝酸性窒素汚染を想定し,有限要素法により濃度分布を把握した.また,汚染源での負荷量低減策の有無による物質推移の差異を捉え,その効果の程を検討した.その結果,堤体の止水効果と汚染物質の流入形態は濃度遷移に大きく影響を及ぼしたと結論づけられる. Keyword: 地下水汚染, 地下ダム, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-47固化処理したため池底泥土の堤体盛土材への適用性確認のための現場実証試験○福島 伸二〔(株)フジタ〕北島 明〔(株)フジタ〕石黒 和男〔(株)フジタ〕谷 茂〔農林水産省 農業工学研究所〕池田 康博〔太平洋セメント(株)〕酒巻 克之〔太平洋セメント(株)〕ため池に堆積した底泥土の除去処理と堤体の改修を同時に行うために、底泥土を固化処理して堤体改修のための盛土材への適用性を実施工レベルで確認することを目的に現場実証試験を実施した。その結果、初期固化して所定の期間養生して、解砕してから通常土と同様に転圧して盛土すれば十分適用できることがわかった。ただし、一様な盛土を造成するには解砕粒径を管理する必要がある。 Keyword: 安定処理・地盤改良, リサイクル, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-48廃棄発泡プラスチック破砕片混合土のせん断強度特性と盛土材料への適用性の検討○木全 卓〔大阪府立大学農学部〕桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕大野 高弘〔大阪府立大学農学部〕廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量地盤材料として有効利用することを目的に、締固めた供試体の三軸圧縮試験を行いその基本的なせん断特性を明らかにするとともに、仮想盛土における円弧すべり斜面安定解析を行って軽量盛土材料としての適用性を検討した。その結果、破砕片の混合比が増加すると混合土のせん断強度は低下するが、軽量化の効果も大きくなるため、軽量な盛土材料としての適用性は高いことがわかった。 Keyword: 軽量混合土, 土の静力学的性質, 土構造物の解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-49地中構造物の浮上抑制実験に関する液状化解析○湯浅 明〔株式会社解析技術サービス〕川上 哲太朗〔東海大学海洋学部〕矢尾板 啓〔株式会社解析技術サービス〕地震時、地盤の液状化による地中構造物の浮上被害に対し、各種対策工法の研究・開発が行われている。一方、設計においては想定する被害に対する変形など定量的情報が要求されるようになってきた。この場合、数値解析により情報を得るのが一般的である。そこで著者等は、液状化時の地中構造物の浮上に対し抑制対策を施した振動台実験のシミュレーション解析を行い、既存解析コードの適用性について検討を行った。使用したコードは有効応力解析プログラムFLIPである。検討の結果、最大浮上量、浮上開始時間の遅延など再現でき、液状化対策を行った地中構造物の挙動の再現性を解析でも確認できることが明らかにした。 Keyword: 液状化, 浮上り現象, 有効応力解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-50地中構造物の液状化実験に関する数値シミュレーション湯浅 明〔株式会社解析技術サービス〕川上 哲太朗〔東海大学海洋学部〕○矢尾板 啓〔株式会社解析技術サービス〕地震時、地盤の液状化による構造物の被害やそれに起因する人的危害が大きな問題となっている。しかし、地震による構造物の液状化被害を精度良く解析するには十分な検討がなされていない。そこで著者等は有効応力法による有限要素解析により、地中構造物の液状化浮上実験のシミュレーション解析を行い、既存解析コードの適用性について検討を行った。使用コードは、有効応力解析プログラムFLIPである。検討の結果、FLIPによる計算は、構造物と完全液状化でない地盤の間に剥離・滑りを考慮できる境界条件、即ちジョイント要素を設定することで、実験と概ね一致した結果が得られることが分かった。 Keyword: 液状化, 浮上り現象, 有効応力解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-51スラスト力を受ける管の地震時挙動と対策工法○佐藤 弘康〔株式会社クボタ〕河端 俊典〔株式会社クボタ〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕地震時の液状化地盤では内圧により管にスラスト力が作用するため、管が移動するなどの被害が発生しやすい。本報では液状化地盤中で管を水平に引き抜く実験を実施し、液状化発生時の管の挙動と過剰間隙水圧の関係を明らかにした。対策工法としては管背面に砕石を設置する方法、ドレーンを設ける方法などが有効であることが分かった。また、それぞれの実験に於いて、液状化地盤の見かけ上の粘性係数を計算した。 Keyword: 埋設管, 液状化, 粘性係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-52室戸市ため池の地震時動水圧3次元境界要素解析○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕藤本 寛史〔高知大学農学部〕高知県室戸岬周辺には活断層が確認されており,近い将来,南海地震の発生も予想されている.そこで,室戸市のため池を対象に3次元境界要素解析により地震時動水圧を算定した.その結果,1)堤軸に垂直な面内に震源のある時が最も危険で,殊に,斜下方からの突上げ振動時にはZanger解の3倍以上にもなること,2)上流面が緩勾配のフィルダムでも,地震波の鉛直成分を考慮すると,動水圧を無視し得ないケースのあること等が分かった. Keyword: 構造物の設計手法, 土構造物の地震時挙動, ため池GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-54個別要素法による埋設管の押上げ抵抗シミュレーション○藤田 信夫〔株式会社クボタ〕毛利 栄征〔農林水産省農業工学研究所〕河端 俊典〔株式会社クボタ〕土被りの異なる2ケースでφ260mmのパイプに押上げ力を加える実験について、DEMシミュレーションを行った。その結果、パイプ直上の土荷重に対しピーク時で3倍程度の押上げ抵抗力を示すこと、および押上げに伴う土粒子の移動状況は、実験結果をよく表している。さらに要素の回転に抵抗を与えたモデルにより、せん断帯の進展を表現できることがわかった。 Keyword: 埋設管, 浮上, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-56混合径粒子積層体のCL-CA解析○村上 章〔岡山大学自然科学研究科〕高須賀 俊之〔岡山大学自然科学研究科〕藤井 弘章〔岡山大学環境理工学部〕CL-CA(連結格子セルオーマトン)を用いて新しく提案したローカルルールにより、混合径粒子積層体の落し戸問題を解析した。著者らによる既往の研究では、均等径粒子群について、落し戸の主働(重力流動)・受働(Uplift)両モードのローカルルールの有効性を検討し、アルミ棒積層体を用いた落し戸実験結果とよい一致を得ることにより、ローカルルールの妥当性を確認した。初期パッキングや粒子配置といった幾何要因に絞って、粒状体挙動を観察する Keyword: セルオートマトン, 落し戸, 粒状体GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-58亀裂の透水性の不均一性が流れの様相に与える影響○福島 泉〔岩手大学農学部〕小林 晃〔京都大学農学部〕亀裂性岩盤中の浸透挙動を把握するために不連続体浸透モデルを用いて、浸透挙動を再現できる亀裂特性を検討した。その結果、大きな亀裂幅は大きい透水係数をもつことが推定された。また、亀裂幅、透水係数を均一・不均一にすることで選択的な浸透がおき、そのために次元が小さくなり、集中的な浸透のために、透水係数が大きくなっていることが判った。 Keyword: 岩盤, 浸透流, 透水係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 4-59岩石変形挙動の損傷力学的考察○山本 清仁〔岩手大学大学院〕小林 晃〔京都大学農学部〕藤居 宏一〔岩手大学農学部〕劣化を考慮した岩石の変形メカニズムを考察するために、有限要素メッシュの形状を変えて損傷力学を用いた弾塑性FEM解析を行った。有限要素メッシュの側面が外に膨らんでいる樽形と内側に膨らんでいる糸巻き形についての解析を行った。結果、樽形、糸巻き形を与えられたそれぞれのメッシュは与えられた形を強調するように変化し、樽形と糸巻き形のメッシュを比べると損傷進展の仕方と損傷分布が逆になることが判った。 Keyword: 損傷力学, 岩盤力学, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-1レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果(供法殄重擇反甘擇諒離度合い及び透排水性改善効果の検証−○千葉 佳彦〔北海道空知支庁北部耕地出張所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕佐々木 新一〔深川土地改良区〕中山 豊一〔スガノ農機蝓水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法の開発について前年度の本大会で報告した。今回の報告は、その後において現地調査ほ場を設置し、レーザープラウによる反転状況や施行後における土壌の理化学性、生育収量調査等を実施した結果である。 Keyword: 圃場整備, 整地工法, 反転均平工法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-2スパンボンド不織布を用いた圃場法面整備技術○山下 恒雄〔四国農業試験場〕佐藤 雅弘〔(株)テクノソール〕中山間地域の圃場法面は、豪雨などで崩壊することが多い。法面の安定を図るため、ジオテキスタイルの1種であるスパンボンド不織布を用いた法面整備技術を開発した。この方法は、盛土内に数段水平に敷設したスパンボンドで法面内部の過剰水を排除し、土の強度を増加させ、法面を安定する技術である。設計は、求められる法面高さと勾配より、設計図から選択し、それに基づいて施工する。 Keyword: 農地造成, 圃場法面, ジオテキスタイルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-4環境に配慮した水辺空間創設の技術的検討−ダム水位変動域裸地法面緑化工法−原田 幸治〔迫川上流農業水利事業所〕○上田 啓二〔農村基盤建設協業組合 〕宮田 哲郎〔農村基盤建設協業組合〕ダム湖の水位変動域は植物の生育が困難で裸地化が進み、景観やダム機能保全上好ましくない状況になることが多い。周辺自然環境と調和のとれた護岸工法の開発が望まれている。水位変動域における緑化の障害要因を緩和することのできる植生袋客土注入工法に耐冠水性植物の導入を組み合わせて緑化による湖岸保全を図るもので、3年間の試験調査結果から、その可能性と方向性が明らかになった。 Keyword: 緑化, 環境・景観, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-5帯状の透水盤を有する暗渠開発のための基礎試験○中山 熙之〔北海道農業試験場〕作土の下に、土壌固化材を利用して広帯状の透水性硬盤を造成し、その透水盤と暗渠とを非腐食性の疎水材で連絡すれば、圃場の排水が抜本的に促進されると考えた。ただし、固化材で処理された土壌が、「多量の水の通過による浸食(水食)と機械の踏圧に耐えて高い透水性を持続」するのでなければ、この技術は成り立たない。従って、固化材処理土の耐久性の問題を先ず検討することにした。その結果、固化土の砕片層を作れば、踏圧に相当する重錘落下衝撃や水食に耐えて高透水性を持続することが分かった。 Keyword: 暗渠排水, 土壌固化材, 透水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-6未分解植物遺骸が厚く堆積した泥炭層での大区画化に伴う走行性について○佐藤 亜喜子〔山形県庁〕大野 浩美〔富山県庁〕中野 俊郎〔新潟大学農学部〕井川 悟〔新潟県庁〕下層に未分解の植物遺骸が厚く堆積する地区において大区画化事業を行うとき耕盤層の均平度は保たれないために、排水性が悪く刈り取り機械の走行性が充分に得られない個所が生ずる。本調査地区においては、コーン支持力は構造改善局の基準を満たさないが走行性は保たれているのが観察される。そこで走行性の判定基準となる沈下量とせん断抵抗力を求めるためにベーンせん断試験と非排水条件の側圧一定試験を行った。 Keyword: 大区画, 走行性, せん断GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-81999年8月豪雨による室戸市西の川流域の農地災害について○畠中 隆史〔高知県安芸耕地事務所〕松浦 寛〔高知県安芸耕地事務所〕佐藤 泰一郎〔高知大学農学部〕伴 道一〔高知大学農学部〕1999年8月10日から翌日未明にかけて紀伊半島から近畿へ北上した熱帯低気圧に伴う局地的な豪雨により,県東部では土砂崩れ,河川氾濫,堤防決壊,農地流出・埋没などの災害が発生した.室戸市の中山間部では東西に延びる帯状に被害が発生した.西の川下流部の中の川地区では堤防の決壊により収穫時期にあった圃場整備完成直後の水田が甚大な被害を受けた.本報告では降水データをもとにこの豪雨特性を明らかにし,西の川流域のおける農地被害状況の概要について述べる. Keyword: 現場報告, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-11土壌侵食発生発達機構に関する基礎的研究○北田 健介〔東京大学新領域創成科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕土壌侵食の発生・発達の過程を実験圃場レベルで追い、考察することを目的とする。実験で用いる人工降雨装置、及びレーザー変位センサの概要と、その妥当性の検証を行った。最後には、測定結果の一例を図示した。この方法では、降雨毎に数値として地表面のデータを得ることができるため、モデル構築等の基礎データとして有用なものになると考える。 Keyword: 土壌侵食, 人工降雨, 環境保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-12土壌の塩類化が土壌侵食および土壌物理性に与える影響○廣島 達也〔山口大学農学部(院)〕深田 三夫〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕本研究は土壌に塩類が加わることによるy壌侵食の様子の変化ならびに土壌物理性の変化を測定することを目的とした。マサ土を試料として用い、塩類を加えて塩類土壌を作成した。この塩類土壌を用いて表面流による侵食実験を行い、侵食溝の発生の様子・流出土量の測定を行った。また塩類土壌の液性・塑性限界、せん弾試験を行い、土壌物理性の変化を測定した。そして土壌に塩類を加えると土壌の性質が大きく変化する事がわかった。 Keyword: 土壌侵食, 特殊土壌, 土壌の物理化学的性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-14赤土系土壌の流出機能とその抑制法○篠崎 桂一〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕深田 三夫〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕濁土流出実験によるとマージは降雨時にリル形成が生じるとき最も土壌流亡量が多い。濁水流出抑制実験では、焼土のフィルター材としての効果が高いことが明らかになった。沖縄県前兼久地区圃場にある沈砂池の測量・調査・堆積土壌の分析の結果、現存の沈砂地ではシルト・粘土粒子の流亡抑制効果はあまり高くないことが明らかになった。 Keyword: マージ, 濁度, 沈砂池GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-17再資源炭を利用した土壌改良効果の報告○吉田 弘明〔農林水産省構造改善局〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕凌 祥之〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕小泉 健〔農業工学研究所〕再資源炭とは,農村地域から排出される有機性廃棄物を熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ,「炭素+無機物」という組成を持つ担体である。牛糞・農業集落排水脱水汚泥・バガスより生成した再資源炭を用い土壌混入することにより,透水性や保水性等の改善効果が認められた。再資源炭中の重金属等の有害物質も法律規制された基準値以下であったことから,有機性廃棄物の循環利用において有効であると考えられた。 Keyword: 再資源炭, 土壌改良, 有機性廃棄物処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-18諫早湾干拓土の熟成化促進のための土層改良対策○小石 聖子〔岐阜大学大学院農学研究科〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕笠岡湾干拓地で確立された石膏客入による土層改良法を諫早湾干拓地に導入すべく、必要なデータ収集と検討及び土壌特性変化の追跡を行い、その結果を基にさらに適切な土層改良対策の確立を目指す。現地調査及び室内実験より、石膏客入の効果は期待できたものの、干陸後の土壌特性変化と各調査地点における除塩の進行状況に差異が見られたことから、それぞれの土層に適した改良方法と改良時期の検討が必要となる。 Keyword: 干拓, 土層改良, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-20黒ボク土畑地圃場における土層の硬さと透水性について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(察法渡邉 千洋〔明治大学農学部〕澤 剛〔明治大学農学部〕静川 英宏〔明治大学農学部〕○江崎 要〔明治大学農学部〕肥料3要素連続施用験区における土壌の物理性を、道路緑化基準・同解説で植栽地構造の適否の判断になっている長谷川式土壌貫入計、同簡易現場透水試験器により実施した。とくにエダマメ区、トウモロコシ区間を隔てる通路を挟んだ近距離間で、打撃回数(10cmごと、1m)に有意差が見られた。一方透水性に関しては作物間、深度間、試験区間に有意差が見られなかった。 Keyword: 長谷川式土壌貫入計, ベーシックインテークレイト, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-24遊休農地の管理方式と農地基盤整備条件○友正 達美〔農業工学研究所〕有田 博之〔新潟大学農学部〕藤井 義晴〔農業環境技術研究所〕河原 秀聡〔(財)日本農業土木総合研究所〕遊休農地の管理に必要な農地の基盤整備条件を明らかにするために、主要な管理方式についてその作業内容と管理上必要な農地基盤条件を調査した。農地管理は多様な作業の組み合わせから構成されており、また作業の機械化も進んでいた。多様な管理方式の選択を可能とし、かつ管理の効率化を図るには、機械作業条件の確保、排水改良及び管理農地の連担化等が重要と考えられる。 Keyword: 農地保全, 遊休農地管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-25事業担当者へのアンケートによる樹園地圃場整備の現状把握○山岡 賢〔農業工学研究所〕凌 祥之〔農業工学研究所〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕小泉 健〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔構造改善局〕果樹,茶等の樹園地の圃場整備の現状を把握するため,樹園地圃場整備を事業内容に含む,平成11年度調査,全計及び実施中と平成6年度から10年度の間に完了した都道府県営の全事業を対象に,担当者にアンケート調査を実施した。回答によると50地区中14地区で事業の阻害要因が存在する(した)と回答した。阻害要因として最も多くの地区で掲げられたのは,事業による果樹木の伐採で農業所得が得られない期間が生じることであった。 Keyword: 圃場整備, 樹園地, アンケート調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-29傾斜地水田における受託組織の作業実態とまちなおし整備ほ場の営農上の評価○細川 雅敏〔四国農業試験場〕井上 久義〔四国農業試験場〕内田 晴夫〔四国農業試験場 〕傾斜地受託組織の水田の作業実態について調査した。代かき・田植え期において,作業の一時集中が起きている。受託ほ場の遠距離分散と相まって,ほ場内作業可能時間は圧迫され,作業者の労働負担も厳しくなっている。既存の畦畔をできるだけ活用しつつ区画拡大を図るまちなおし整備工法を導入することで,整備後の区画は不整形となるものの機械の作業効率及び受託者の作業環境は大きく改善される。 Keyword: 傾斜地, まちなおし整備, 受託組織GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-30時変パラメータを用いた浮遊土砂流出解析モデルの構築および長期解析への適用○大澤 和敏〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.赤土流出の長期観測が難しいことから,実用的なモデルの構築には至っていない.そこで,時変パラメータとして残存堆積負荷量を用いた時変系L-Q式型の浮遊土砂流出モデルを構築した.パラメータの同定には競争原理を用いた大域的パラメータ探索法のSCE-UA法を用いた.そして,沖縄県本島中部の屋嘉下口川において適用し,2ヶ月間の連続解析において良い解析結果を得た Keyword: 赤土流出, 浮遊土砂流出解析モデル, 土壌侵食GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-31代かき排水時のSS流出に関する考察 ―灰色低地土水田の事例―○牧山 正男〔茨城大学農学部〕大羽 孝司〔茨城大学農学部〕代かき時のSS流出について灰色低地土水田を事例として検討した結果,排水中のSS濃度は田面水と同程度になりうること,SS流出量には排水口の垂直位置が関係すること,事例水田での土壌流亡は数μmであることが,また実験から,代かき時の湛水深が浅く,代かきが軽度かまたは念入りなほどSS濃度は低下することがわかった.よってSS流出の軽減には湛水深を浅くすることが有効で,そのためには均平管理が重要である. Keyword: 代かき, SS, 均平GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-32Effect of Tractive force on Soil Particles and Turbidity of the Red Soil in the Rill Erosion Process○Samaresh Das〔Yamaguchi University〕Tatsuro Kusaka〔Yamaguchi University〕Mitsuo Fukada〔Yamaguchi University〕Soichi Nishiyama〔Yamaguchi University〕本研究では、リルの形成時において掃流力が土粒子および濁度に及ぼす影響等の関係を明らかにしました。縦100×横20×深さ11cmの侵食ボックスに深さ10cmで試料土を充墳し、27cm3/sの表面流を作用させた。20分の間に、2分おきに流出水を採取した。掃流力が微細粒子に与える影響は、特に侵食初期段階において顕著に見られ、土粒子の大きさによって流動中の土粒子の沈降速度が異なること等が明らかになった。 Keyword: 土壌浸食, 掃流力, 濁度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-34腐食劣化を受けた地中RC構造物の構造性能診断に関する2,3の考察○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕岩崎 基恭〔日本ジッコウ蝓微生物劣化が生じた地中RC構造物に、構造性能の診断を行った。劣化深さを2cm,5cmと変えて、常時・地震時の断面破壊の終局限界状態と、ひびわれの使用限界状態の照査を行ったが,LEVEL2地震動に相当する大きな地震時外力のもとでも耐力に問題はなく、使用限界状態のみが、問題となった。この事から、腐食劣化を生じた地中RC構造物の構造性能の診断においては、使用限界状態が支配的な要因である事が推察された。 Keyword: 鉄筋コンクリート, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-35マチュリティ法の強度低減係数に関する研究 − マチュリティ法によるマスコンクリ−ト供試体の非破壊強度推定(供法○佐藤 周之〔鳥取大学大学院連合農学研究科〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕マスコン供試体の強度をマチュリティ法で推定するためには,推定強度にコンクリ−トの最高温度に関係する強度低減係数を乗じる必要がある.しかし,これまでに検討した最高温度の領域は小さかったため,本研究では,マスコン供試体の内部温度を人為的に上昇させ,より広い最高温度領域におけるマチュリティ法の強度低減係数を検討した.その結果,強度低減係数は,内部積算温度が大きくなるほど小さくなる傾向にあることが分かった. Keyword: マチュリティ法, 圧縮強度, 強度低減係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-36保温材増厚による初期養生条件の変化がマスコン供試体の諸性状に及ぼす影響−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(将機法○服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学大学院連合農学研究科〕マスコン供試体(高さ×幅×奥行=70×60×40cm)2体を厚さ5cmと10cmの発泡スチロールで覆って作製し,内部温度,超音波伝播速度,表面部と中心部の抜取りコアの圧縮強度を測定し,初期の内部上昇温度が強度発現に及ぼす影響を昨年度までの結果を含め検討した.水和熱の蓄積による初期の中心部温度が高いと,特に中心部の圧縮強度の発現が著しく遅れることが分かった. Keyword: マスコン供試体, 抜取りコア, 超音波伝播速度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-39異なる寸法をもつコンクリート円柱供試体内部の測定温度の実験的考察○中園 健文〔宮崎大学農学部〕丸山 明〔九州農政局北松農地整備事業所〕中澤 隆雄〔宮崎大学工学部〕菊村 忠由〔宮崎県生コンクリート工業組合〕一般に,コンクリートの温度推定には断熱温度上昇実験式が用いられるが,断熱状態のセメント水和発熱を構造物の全部位に仮定するので,現実よりも高めの推定結果になる.また,既存の断熱温度上昇試験では放熱の影響や寸法の違いを考慮できない.本報では,室内および野外において異なる寸法の円柱供試体の温度測定実験を行うことで,放熱のあるコンクリートの温度変化を型枠の材質,供試体の寸法および部材位置別に比較検討した. Keyword: セメント水和熱, コンクリート円柱供試体, 温度上昇量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-44A Fundamental Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic MaterialShinsuke MATSUMOTO〔Kochi University〕Kazuo SHINO〔Kochi University〕○George OWUSU〔Kochi University〕Sayaka YAMASHITA〔Kochi University〕稲藁灰をポゾラン材として有効利用するための基礎実験を実施した.まず,灰の化学的成分分析を行った.次に,灰混入率を0〜60%に変化させたモルタル供試体を用いて,曲げと圧縮強度試験(材令3〜28日)を行った.その結果,28日曲げ強度だけは混入率0%より20%とした時の方が増強されたが,総じて混入率が高くなるほど強度は低下傾向にあることが示された.これは,水粉体比の影響が顕著に現れたためと考える. Keyword: コンクリートの性質, 特殊コンクリート, 廃棄物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-46ゴミ溶融スラグのリサイクルによる生物生息環境創造コンクリート製品の開発○細川 吉晴〔北里大学獣医畜産学部〕川路 史奈乃〔北里大学獣医畜産学部〕及川 賢治〔青森前田コンクリート工業蝓本実験で供試した魚が好んで入る潜孔要素は、高さが体高の1.5〜3倍、幅が体幅の5〜6倍、位置は水路の端に、形状は水路の底に接するものが望ましい。また、5舒幣紊離好薀阿篭度が極めて弱いため、圧縮強度・曲げ強度ともに若干劣るが、空隙の多いポーラスコンクリートヘの使用には問題ない。さらに、魚が寝床として滞在しやすいブロックの形状は、魚が中で方向転換できるような広さのあるものであった。 Keyword: 生物生息環境創造コンクリート製品, 潜孔要素, ゴミ溶融スラグGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-47画像処理によるコンクリート劣化度判定の一手法(2)○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕酸性水によるコンクリート供試体の劣化について定量するため、二値化手法(回転法)による検討を試みた。これは従来法(ノギス法、質量法、水浸法)に代わる方法で昨年は二値化の切断法について発表した。実験は、直径5僉10僂留瀉豬繕〇鄲里鮑鄒修靴道誓河川に3年間浸漬し、その劣化度について画像読み取り装置を用いて検証した。 Keyword: コンクリート, 劣化, 画像処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-48地下レーダ法によるRCDコンクリートの品質管理○畑山 元晴〔農業工学研究所〕長束 勇〔農業工学研究所〕黒田 清一郎〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕森 充広〔東北農政局〕RCD工法に用いるコンクリートは超固練りのため,施工条件によってはポーラス箇所が生じる可能性があり,現状ではコンクリートの品質を確認するために多点でコアを採取してチェックを行っている。コアを採取する前にコンクリートの状態がわかれば,効率のよい品質管理が可能となり,施工管理の確実性が向上する。非破壊調査法である地下レーダ法を用いて,打設後のRCDコンクリートを探査した結果,ポーラス箇所を検出できたことから品質判定法として適用可能であることが明らかになった。 Keyword: 地下レーダ法, 品質管理, RCDコンクリートGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-49比抵抗トモグラフィ法によるフィルダム安全監視システムモデル実験長束 勇〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕畑山 元晴〔農業工学研究所〕○森 充広〔東北農政局〕利岡 徹馬〔応用地質株式会社〕地下の比抵抗分布を2元的に把握できる比抵抗トモグラフィ法を用い,フィルダム遮水部およびその周辺部の含水状態を比抵抗変化としてモニターすることによって,遮水部の安全性を2次元的かつ長期的に監視するフィルダム安全監視システムの開発に関する研究を進めている。本稿では,農業工学研究所内に設けた小規模なモデル堤体における貯水前後の計測・解析結果を示し,その開発可能性が高いことを報告する。 Keyword: 比抵抗トモグラフィ法, フィルダム, 安全管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-50池内堆積土の築堤材への利用−試験施工報告−三好 正夫〔大和平野農地防災事業所〕○吉岡 栄〔大和平野農地防災事業所〕空閑 秀行〔(社)農村環境整備センター〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕須田 清隆〔螢献スケープ〕小野 正樹〔螢献スケープ〕後藤 年芳〔蠱羝Ε灰鵐汽襯織鵐函清水 和也〔蠱羝Ε灰鵐汽襯織鵐函池内堆積土をセメント系固化材により改良した改良土を、コア部を含めた築堤材として利用するための研究を平成9年度より続けており、平成11年度には室内試験にて材料的特性について確認を行ってきた。さらに平成11年度には、これらの成果を踏まえ、実規模の断面における試験施工を実施した。本論文では、この試験施工の内容及び実用化へ向けての課題について報告する。 Keyword: リサイクル, 建設残土・廃棄物, 工法・施工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-51池内堆積土の築堤材への利用−気泡混合土の物性−三好 正夫〔大和平野農地防災事業所〕吉岡 栄〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔農村環境整備センター〕空閑 秀行〔農村環境整備センター〕○後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕須田 清隆〔(株)ジオスケープ〕小野 正樹〔(株)ジオスケープ〕奈良県大和平野地区には古くからのため池が多数存在し、改修工事が順次行われている。このような改修工事では、池内にたまった堆積土の搬出、提体の機能維持のため古い提体の掘削および良質土によるコアの造成を行っている。そのため、余剰土として粒度の細かい堆積土と粒度の粗い提体掘削残土が発生している。これらの土を有効利用するため、平成9年度よりセメント系固化材を用いた改良土による提体造成工法を研究している。本報告はそのうち、堆積土と残土を混合して気泡混合土とした材料の物理特性に関するものである。検討の結果、細粒分含有率を60%程度以上となるように調整して用いれば築堤材としても利用可能であると考えられた。 Keyword: リサイクル, 建設残土・廃棄物, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-52岩接着工法による落石対策の施工事例○森田 義明〔鳥取県米子地方農林振興局〕広域営農団地農道整備事業西伯地区の落石対策に用いた岩接着工法の施工事例を紹介し工法の特徴や施工手順、施工上の課題等について報告する。 Keyword: 工法・施工, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 5-54フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―PCa型枠を本体構造とした桝谷ダムの監査廊の構築―○赤坂 雄司〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省 農業工学研究所 〕向後 雄二〔農林水産省 農業工学研究所〕フィルダム監査廊のPCa化施工は、すでに実施工が行われているダムがあるが、PCa型枠を本体構造せず、単に埋設型枠として適用されている。今回、実際の60%のスケールの試験体による載荷試験を実施して、PCa型枠の一体性や構造性能を確認して、PCa型枠を本体構造との一部として用い、桝谷ダムの監査廊の構築を行い、その結果、工程短縮、安全性の向上などの効果が確認された。 Keyword: フィルダム, 監査廊, PCa型枠GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-1TDRプローブ(CS615)を用いた土壌物理生の推定に関する基礎的研究○本田 澄江〔ケミカルグラウト(株)〕西村 拓〔東京農工大学〕加藤 誠〔東京農工大学〕TDR水分計を用いて測定した体積含水率に加えて迅速に測定ができる湿潤密度もしくは,容易に測定できる含水比のデータを用いて乾燥密度を推定する方法を試行した。湿潤密度,含水比のどちらを用いてもある程度の精度で乾燥密度の推定が可能であった. 含水比のデータを使用した場合,TDR水分計のキャリブレーションカーブの精度が乾燥密度推定の精度に大きく影響した Keyword: 水分移動, 保水性, 土壌構造GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-3土壌の比誘電率のヒステリシス現象に関する研究○大竹 潤〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕近年、土壌の体積含水率を測定するための方法としてTDRと呼ばれる方法が普及し、その成果が報告されている。しかし、TDRで得られた体積含水率と比誘電率の関係のヒステリシス現象はまだ明らかではない。本研究では、結合水に着目し水分履歴の違いによる結合水体積含水率に対して単調増加するという関係があり、これまで様々な実験式が求められてきた。よっては体積含水率を求めるを用いて土壌の体積含水率と比誘電率の関係を求めた。試料は豊浦砂と関東ローム心土を用いた。排水過程と吸水過程で水分調整した Keyword: TDR, ヒステリシス, 結合水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-4TDRによる根の誘電率の測定Md. Abdul Mojid〔佐賀大学農学部〕○長 裕幸〔佐賀大学農学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕TDRの土壌水分測定値に及ぼす植物根の影響を調べるために、TDRを使用して根の誘電率の測定を試みた。採土した土壌から、根だけをサンプリングし、ガラス管の中に入れ、水を加え、容積をもとめるとともに、水と根の2相モデルを用いて、混相の誘電率から根の誘電率もとめた。その結果、根の誘電率は約49.0であった。また根の水分量の変化とともに、42から56の範囲で線形的に変化することを明らかにした。 Keyword: TDR, 水分移動, 土壌環境と植物根系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-5吸引法を用いたTDRと4極センサーによる体積含水率と電気伝導度測定のキャリブレーション○木村 将彦〔佐賀大学農学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕長 裕幸〔佐賀大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕TDRおよび4極センサーを挿入した吸引法装置を用いた脱水および吸水過程の土コラムに対して,誘電率と体積含水率,異なる土中溶液ECwに対する電気伝導度ECaと体積含水率の関係についてキャリブレーションを行った。それぞれのセンサーの特性を把握し,またTDRから得られる体積含水率を用いて,水分保持特性のヒステリシスについて検討を行った。 Keyword: 吸引法, TDR, 4極センサーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-10散水浸潤時に乾いた砂層で発生する浸潤形状とSorptivity○川本 健〔埼玉大学工学部〕間篠 暁子〔埼玉大学工学部〕村井 芳巳〔埼玉大学工学部〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕散水浸潤時に乾いた砂層で観察される浸潤形状はわずかな初期含水比の違いで,フィンガー状の流れから滑らかな浸潤前線へと変化する。本研究では,土壌の吸水の度合いを表すSorptivityの大きさに注目して,浸潤形状の関連性を調べた。浸潤形状がフィンガーから滑らかな浸潤前線へと移行する初期含水比0.0%から1.0%の間に,Sorptivityは10倍程度大きさに違いがあることが明らかになった。 Keyword: 水分移動, フィンガー流, SorptivityGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-11ガラスビーズおよび砂に形成するフィンガー流の相違とその要因○安中 武幸〔山形大学農学部〕佐藤 利一郎〔山形県〕丹野 美紀〔北陸農政局〕乾いたガラスビーズと砂に形成するフィンガー流の相違を実験的に明らかにし、その要因を考察した。ガラスビーズに形成した流路は水平方向に広がらないが、同程度の粒径の石英砂では流路の拡大が生じた。ガラスビーズでは動的水浸入圧が存在するとともに、水浸入圧>空気侵入圧の関係が認められた。一方、石英砂ではこれらの条件が満たされないことから、上記の2条件が安定なフィンガー流形成と密接に関連すると判断された。 Keyword: 水分移動, 浸透流・地下水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-13毛管上昇法による土の接触角の測定○小谷 悟〔岡山大学環境理工学部〕石黒 宗秀〔岡山大学環境理工学部〕有機物を含む土壌には、乾燥すると水が浸潤しにくくなるものがある。これは乾燥した有機物に水をはじく性質があることに関係している。本研究では、水とエタノールを毛管上昇させることによって、腐葉土とピートモスの接触角を求め、それをガラスビーズやまさ土などと比較した。その結果、前者の接触角は後者のものより大きく、疎水性であることが認められたが、接触角の値の正確さに関しては検討が必要と考えられた。 Keyword: 接触角, 毛管上昇, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-16多段流出法による土壌水分移動特性測定の信頼性検討○藤巻 晴行〔筑波大学農林工学系〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕近年,土壌水分移動特性の測定に広く用いられている多段流出法の信頼性を,クロボクを供試土壌として検討した。その結果,信頼性の高い定常浸潤法による測定値と比べ著しく小さな不飽和透水係数が得られた。また,最適化されたパラメータを用いた下部境界付近の圧力水頭の数値解は,実測値と大きくかけ離れた。多段流出法の信頼性には大きな問題があり,その測定結果には十分な注意を払うべきであろう。 Keyword: 土壌水分移動, 不飽和透水係数, 土壌水分保持曲線GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-19塩分濃度が不飽和透水係数に及ぼす影響に関する研究○橋本 真吾〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕塩分濃度の違いが不飽和透水係数に及ぼす影響について調べるため豊浦砂、沖積土黒ボク土の土それぞれに異なる濃度のNaClを流し定常法で不飽和透水係数を測定した豊浦砂では濃度の違いによる影響は見られなかったが。沖積土では塩分濃度が大きい程不飽和透水係数は大きくなった。黒ボク土では大きな違いは見られなかった。沖積土では分散凝集の効果が大きく、黒ボク土では有機物量が多いため緩衝作用が働いたと推測された。 Keyword: 不飽和透水係数, 塩分濃度, 定常法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-20鉛直上昇定常流における土壌の不飽和透水係数の厳密解析○竹内 浩二〔岐阜大学農学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕不飽和透水係数Kを測定する実験方法としての上昇吸引法は降下吸引法と比べて幾つかの利点を有するが、発生するサクション分布の非線形性から適用は困難とされてきた。これに対して数値解析(デュアル法・シリーズ法)を用いてこの非線形のサクション分布から不飽和透水係数を計算し、その精度を検討したところ従来の差分近似法よりも極めて良好な解が得られることが確認された。 Keyword: 水分移動, 土壌の物理化学的性質, 地下浸透・地下水流動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-21水田の亀裂パターンを支配する営農的要因 ○吉田 修一郎〔農林水産省北陸農業試験場〕足立 一日出〔農林水産省北陸農業試験場〕高木 強治〔農林水産省北陸農業試験場〕代かき回数、水稲の蒸散の有無、水稲の条間隔を要因とした圃場試験を実験計画法に基づき実施し、亀裂の方向性、集中度に影響を与える要因を分析した。方向性に対しては「亀裂方向指数」を定義し定量化を図った。また、集中度は亀裂の周長をその面積で割った値を指標とした。その結果、方向性に対しては蒸散および代かき、集中度に対しては条間隔が主要な要因であることが明らかになった。 Keyword: 土壌の収縮, 蒸散, 代かきGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-22籾殻の不飽和水分移動特性について○井村 英樹〔農業工学研究所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕暗渠疎水材として広く用いられる籾殻のカラム透水試験を行い,Van Genuchten式の不飽和水分移動特性値を推定する方法として,‥效賈 き一段流出試験の逆解析,B臣蔑出試験の逆解析を試みた.その結果,土柱法では,ソフトフリージングによる凍結・切断が有効であることが判った.また,逆解析による推定も可能であることが確認されたが,飽和透水係数が実測値のおよそ2倍となることが問題として残された. Keyword: 水分移動, 保水性, 地下排水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-24浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(宗○佐々木 長市〔弘前大学〕澤田 悦史〔弘前大学〕松山 信彦〔弘前大学〕工藤 啓一〔弘前大学〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕水稲を栽培した成層水田の模型(作土及びスキ床層:黒ボク、心土:レキ、3層構成)を作製し、浸透形態(心土層のみ開放浸透のものと閉鎖浸透のものを作製)と降下浸透水の各成分(硝酸態窒素、鉄等)及び水稲の生育収量の関係を調査した。その結果、鉄濃度は心土層が閉鎖浸透時に濃度が高く、開放浸透層時に低くなった。硝酸態窒素濃度は逆の傾向となった。葉色の変化のスピードは、心土層の浸透形態により差異が確認された。 Keyword: 土壌の物理化学特性, 水質, 土壌GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-26ミズゴケ分布地の水分と地温の条件について○安積 晃次郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕本研究では、貴重な高位泥炭地の保全管理に必要な地下水位および各種ミズゴケの生育の土壌水分と地温の変化を測定した。土壌水分の変化はTDR法により、地温の変化は抵抗温度計を使用した。この結果、高位泥炭地の保全管理のための基本条件として、ハリミズゴケが生育できるように土壌の体積含水率が80%以上、地温の変化として日地温差が5.5℃のところが出現するように維持すべきことが得られた。 Keyword: ミズゴケ, 土壌水分の変化, 地温の変化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-27凝集状態における粘土懸濁液の粘度○二重作 将雄〔茨城県〕中石 克也〔茨城大学農学部〕大井 節男〔農業工学研究所〕粘土懸濁液は、凝集状態では粒子同士がくっついてフロックを形成しているので、試料濃度と粘度の関係を表すには、フロック内に抱き込まれた溶媒も加味した有効体積を用いる必要がある。そこで、本研究では、カオリナイトフロックの形状に関する知見を考慮して森・乙竹の粘度式を用いることによって、粘度のデ−タのみから有効体積を見積もることが可能であることを示した。ついで、塩濃度が有効体積に及ぼす影響について検討した。 Keyword: コロイド・粘土, レオロジ−, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-29連成挙動がベントナイト中の水分移動に与える影響の熱力学的検討○小林 晃〔京都大学農学部〕児玉 将志〔竹中土木〕高レベル放射性廃棄物の処分方法として検討がなされている地層処分において、廃棄体周辺の緩衝材の水分挙動を推定することは安全評価上で極めて重要である。緩衝材は高圧縮したベントナイトを使用することが考えられており、その中の水分移動の予測には土壌物理学の知識が不可欠である。本論では、Carnahanの手法を参考にし、緩衝材中の水分挙動についての熱力学的検討を釜石で行われた原位置試験のデータを用いて行った。原位置で計測された温度、含水比分布を用いて検討した結果、緩衝材中の水分移動の検討では特に蒸気による移動を考慮した連成解析が重要であると言えることがわかった。 Keyword: 水分移動, 連成現象, ベントナイトGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-31Na・Ca混合溶液の飽和浸透に伴うベントナイトの透水性変化について○宮本 英揮〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕ベントナイトと砂の混合試料を対象に,Naッa混合溶液の濃度を段階的に低下させる飽和浸透実験を行い,透水性の溶液依存性についての検討を行った。透水係数Kは,Na吸着補正比SAR≧20において大きく低下し,それ以下ではあまり変化しなかった。試料内部のK分布より,SARが高く膨潤が卓越する場合は,表層のKが局所的に低下すること,逆に分散が卓越した場合では,全体的にKが低下することが明らかになった。 Keyword: 透水係数, 膨潤, 分散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-32前処理による火山灰土壌の分散性の変化○北原 はるか〔茨城大学農学部〕軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕火山灰土壌表土のpHによる分散性を調べたところ,無処理の土は酸性で凝集し,アルカリ性で分散した.H2O2処理をすると酸性で分散,アルカリ性で凝集した.この場合,アルカリ性で凝集するのはイモゴライトのせいではないと考えられた.そして,脱鉄処理をすると弱酸性〜中性付近で凝集し,酸性とアルカリ性で分散した.このように,同じ土が前処理の違いによって3つの異なったパターンを示した. Keyword: 分散凝集, 火山灰土壌, 前処理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-33火山灰土壌の荷電ゼロ点(PZC)に関する実験的研究○齊田 義之〔茨城大学農学部〕町田 美佳〔茨城大学農学部〕軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕変異荷電をもつ土壌の荷電ゼロ点(PZC)は,陽・陰イオン交換容量(CECとAEC)による正味荷電ゼロ点(PZNC)や,電位差滴定によるPZSEで表される.コロイド成分については,電気泳動法によるPZC(狭い意味での)もよく用いられる.ここでは,PZNCとPZSEの測定法の違いと測定結果の関係について実験的に検討した. Keyword: 荷電ゼロ点, PZSE, PZNCGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-38サーモグラフィーによる不飽和凍土の浸潤現象の観察○溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕近藤 伸彦〔東京大学大学院〕永久凍土の凍結融解のサイクルはアジアモンスーン地域全体の水文・気象現象にも多大な影響を及ぼす。融雪水による凍土の融解現象を実証するために、浸潤過程におけるマクロポアをもつ不均一な砂凍土中の温度変化を熱電対で測定し、加えてサーモグラフィーによりマクロポア周辺の温度分布の変化を観察した。その結果、凍土がマクロポアからのバイパス流によって不均一に融解するメカニズムが明らかにされた。 Keyword: 凍土, 浸潤, サーモグラフィーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-41ガラスビーズの熱伝導率のNaCl濃度依存性について○望月 秀俊〔東京大学大学院〕宮 毅〔東京大学大学院〕ガラスビーズの熱伝導率のNaCl濃度依存性を明らかにするために,水分・気圧依存性を明らかにした.豊浦砂に塩類を加えたときの見かけの熱伝導率の低下の理由は,水蒸気成分の低下によるもので,伝導成分はほとんど変化しなかったのに較べて,ガラスビーズの見かけの熱伝導率の低下の理由は,逆に伝導成分の低下によるもので,水蒸気成分の低下によるものはNaCl濃度1.5mol/kg以上でのわずかな低下にすぎないことがわかった. Keyword: 土壌の熱伝導率, 塩類濃度依存性, 水分依存性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-44耐水性団粒について―肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(宗法○静川 英宏〔明治大学農学部〕渡邉 千洋〔明治大学農学部〕澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕明治大学生田南圃場における20数年の同一施肥条件での作物の栽培が、土壌の団粒構造に及ぼす影響を明らかにするために、耐水性団粒分析試験を実施した。試験結果をもとに団粒化度を算出した。団粒の形成状況は、同一作物間については施肥の違いによる有意差はなく、エダマメとトウモロコシの作物間で有意差が認められた。施肥の種類、場所の違いを2つの要因とする2元配置分散分析法などの統計分析法を用いた。 Keyword: 土壌構造, 団粒, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-45PAMの添加が土壌の透水性に及ぼす影響に関する研究○東野 徹男〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕高分子凝集剤の中でもPAMは土壌の団粒を安定化させる効果が最も大きいと言われている。沖積土試料表面にPAM溶液(非イオン性(NP)・陰イオン性(AP))を添加した後、人工降雨を与え土壌表層の透水性と降雨直前試料の団粒安定性の変化を調べた。PAM溶液の濃度によらず、PAMの添加により団粒安定性・透水性ともに増加し、その効果はAPよりNPの方が大きかったが、持続性はAPの方が良いという結果が得られた。 Keyword: 高分子凝集剤, 土壌の透水性, 土壌の団粒安定性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-47草地における表層土壌水分の空間分布特性 ○諸泉 利嗣〔岡山大学環境理工学部〕三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕佐藤 裕一〔北里大学獣医畜産学部〕佐藤 幸一〔北里大学獣医畜産学部〕本報告では,様々な地表面条件のうち傾斜草地における表層土壌水分の空間分布状態とその特性を明らかにすることを目的として,現地調査に基づく検討を行った。その結果,同一の土地利用であっても,傾斜がある場合には低位部での体積含水率が最も高く,調査区域の違いによって表層土壌水分量は異なってくることがわかった。また,空間的バラツキは,体積含水率・乾燥密度ともに,どの調査日においても傾斜部で最も大きかった. Keyword: 表層土壌水分, 草地, 空間分布GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-50浸透過程における畑土壌中の無機態窒素挙動に関する基礎実験○中村 公人〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕中野 未和〔システム環境計画コンサルタント(株)〕畑作地帯における地下水への硝酸態窒素の浸入機構を解明し,これを防止するための水管理・施肥管理法を確立する第一段階として,浸透過程における土壌中の無機態窒素挙動に関する実験を砂質土と黒ボク土を用いて行った.その結果,黒ボク土で硝化作用が活発に生じ,土壌中に硝酸態窒素が生成されたが,施肥法の違いによって土壌中の各態窒素量分布に違いがみられた.つまり,施肥管理による土壌内窒素管理の可能性が示された. Keyword: 無機態窒素, 施肥管理, 地下水汚染GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-51リンゴ園の土層内における地温、酸化還元電位(Eh)、O2、CO2濃度の周年変化佐々木 長市〔弘前大学〕○青木 栄秀〔弘前大学〕相馬 竜司〔弘前大学〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕本研究は、青森県のリンゴ園土壌である沖積土と黒ボク土の土壌環境の周年変化を現場で調査した(1m深さまで)。これまでの現場調査は夏季のものが多く、冬季のものは少なかった。調査の結果より冬季における酸化還元電位は夏季と同様に酸化状態(500mV)を示てした。酸素濃度は17%〜20%と、二酸化炭素濃度は1〜5%となった。これらの2つの値には、合計値が21%となる相補性が認められた。 Keyword: 土壌空気, 溶質移動, 地下水保全・地下水汚染GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-53地温日変化による土壌熱定数と熱フラックスの推定法 ―地温解析法とその応用(1)−○清澤 秀樹〔三重大学生物資源学部〕地温データより土壌の熱定数や熱フラックスを導く方法を提案した。すなわち、対象土層の上下境界の地温変化より土層内の温度勾配を求める式を示し、土層中央の計算値が土層平均温度勾配と最も近くなるよう熱拡散率を求めた。この土層の乾燥密度や水分量から容積比熱を求めれば、熱伝導率や熱フラックスも推定できる。この方法を永久凍土帯での測定値に適用し、理想的な日周期変動と著しく異なる場合にも、適用可能なことを示した。 Keyword: 地温解析, 熱拡散率, 熱フラックスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 6-56火山灰土壌への硫酸溶液浸透による溶脱液のpH変化予測(2)○亀山 幸司〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕松川 進〔宇都宮大学農学部〕加藤 秀正〔宇都宮大学農学部〕pH2の硫酸溶液の浸透への適用で、良い適合度が得られた化学平衡式とMixingCellモデルを結合する予測手法をpH3の硫酸溶液の浸透へ適用した結果、溶脱液のpHの計算値と測定値で一致せず、不一致の要因として硫酸イオン吸着をLangmuir式によりモデル化していることが考えられた。従って、アロフェン質火山灰土壌の特性を考慮した陰イオン吸着モデルの適用が課題と考えられた。 Keyword: 溶質移動, 土壌, 吸着GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-1畑地灌漑の実態からみた灌漑スケジュ−ルの可能性○駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕岩田 崇利〔東京農業大学大学院農学研究科〕本研究の目的は、農家が実際に行う畑地灌漑の実態把握からみた計画的な灌漑の可能性の検討である。現状では灌漑実施に当たり、適切な予測は困難である。たとえば農家が灌漑を実施した後に、降雨が発生し貴重な用水が無駄となったり、反対に降雨を予測して灌漑を控えたが降雨が発生せず水分不足が生じるなどである。計画的な灌漑の実施が可能かどうか、土壌水分のシミュレ−ション結果とともに降水確率の両面から検討した。 Keyword: 畑地灌漑, 果樹園, 水利用実態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-5土壌面蒸発量の定量化と作物係数に及ぼす影響評価−正射影魚眼図法の適用−○弓削 こずえ〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕畑地における消費水量の推定に利用されている作物係数の物理的特性について考察を行った。作物係数には様々な要因が関与している。本研究では畑地の蒸発散機構を土壌面蒸発と作物体蒸散に分離し、土壌面蒸発が作物係数に及ぼす影響評価を試みた。そのために、3種の作物の空間構造モデルを用いて正射影魚眼図法を適用し、圃場実験および数値実験を行い、それぞれで得られた結果から、土壌因子係数を算定した。 Keyword: 畑地灌漑, 土壌面蒸発, 作物体モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-6Effect of Evapotranspivation Models on Outcome of Tank Irrigation Simulation○Amu-Mensah, Frederick K.〔Arid Land Research Center, Tottori University〕タンク灌漑の目的は,乾燥地・半乾燥地において少ない降雨を持続的に利用することである.ガーナ国の3種類の農業環境地域を選定し,16.2%の流出率を有する5000m3の柑橘圃場を対象として,降雨期間12〜22年にわたるシミュレーションを行った.計算結果より,点滴法下の蒸発散パターンをさらに明確にする実験が必要があることを提案できた. Keyword: Tank Irrigation, Evapotranspiration models, Rainwater HarvestGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-7東北タイ天水田における稲生育・収量の推定モデル○鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕三沢 健一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕東北タイの2農村において現地調査を行い、選定した水田群一列について勾配と収量を把握し、その関係について考察した。既往の研究を参考に、生育ステージの推定に基づいて減収を評価するモデルを構築した。これと天水田水文モデルを結合し、実際の圃場に適用した。シミュレーションの結果、推定収量と実収量の傾向はおおよそ再現された。さらなる水文モデルの改良によって、収量推定の精度向上が図られるものと考えられる。 Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 稲生育・収量モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-10地下灌漑条件下における土壌中の水と塩の挙動について○田中 邦彦〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕インダス川流域などで問題となっている農業排水処理問題対策の一環として、暗渠排水システムを利用した排水の地下灌漑と淡水による地表灌漑の組み合わせについて、人工気象室内における簡単なカラム実験と数値計算を行った。その結果、作物の生育は多少抑制されたものの、淡水利用量を抑制することができた。また、地表灌漑時期の決定には土壌水分減少法の適用は困難であり、今後の検討課題となった。 Keyword: 排水利用, 地下灌漑, コンピュータシミュレーションGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-11地中灌漑の実用化に関する研究(V)―負圧設定のホースによる給水管理―○谷川 寅彦〔大阪府立大学農学部〕本多 康久〔滋賀県立大学環境科学部〕岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕本報では、これまで低正圧設定が主であった不織布ホースについて管内負圧設定条件下で栽培への適用可能性を検討した。実験は、雨除け栽培レタスを対象に、新規に作成したホース(給水部開孔数16と32箇所)および素焼き多孔質管区の3試験区で行った。検討結果から、今回作成の不織布ホースを適用することにより、負圧による給水管理条件下においても従来の素焼き多孔質管と同等以上の給水管理が実現できることがわかった。 Keyword: 地中潅漑, 不織布, 設定圧力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-13かん水量と野菜の生長に関する研究○吉永 安俊〔琉球大学農学部〕米盛 重保〔琉球大学農学部〕かん水量と野菜の生長量の関係をビニールハウス内でパミスサンドを培地として1%標準液肥を用いて栽培し明らかにした。培地水分量を飽和状態、pF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に設定しかん水の上限値とした。野菜はサラダ菜を用いた。その結果、培地水分量が多いほどサラダ菜の生長量が大きく、また、サラダ菜生重1gを生産するための要水量も飽和培地が最も小さいことが明らかになった。沖縄では高温期ほど要水量は大きい。 Keyword: かんがい, 培地水分, サラダ菜GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-14土中水分の発現度数分布について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(次法○澤 剛〔明治大学農学部〕渡邉 千洋〔明治大学農学部〕静川 英宏〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕関東ローム層の立川ロームに設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を毎日一回観測した。主に作付け期間(約60日)を中心に、水分張力値とpF値の発現頻度をヒストグラム化した。正規性の検定(χ2適合度検定)を行なうことにより、作付け期の水分張力値の分布は、浅い土層・深い土層とも、正規分布でないことが多いが、pF値の分布は正規分布に従うことが多いことを示した。 Keyword: 土中水分, 関東ローム, ヒストグラムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-16水路改修時における水管理及び分水方式の設定○中 達雄〔農業工学研究所水工部〕島 武男〔農業工学研究所水工部〕田中 良和〔農業工学研究所水工部〕近年、水路事業は更新及び改修事業が多くを占めている。この時現在の用水路の本来の機能及び管理実態を十分調査し、施設機能の向上と管理・操作の改善などの高度化を図る技術的戦略が必要である。ここでは水管理に関する国内外の文献を基に、水路システム内の水管理方式と分水方式の考え方を整理したので報告する。 Keyword: 用水管理, 計画手法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-17山間集落における水田と水源の存在状態とその調査法―山間集落のための集落農民自身による水利情報の調査の提案―○田辺 直大〔鳥取大学大学院農学研究科〕長谷川 紘一〔鳥取大学農学部〕川尻 裕一郎〔鳥取大学農学部〕中山間地域の対策を進めるには、地域を構成する山間集落の農地や用水に関する情報の構築と農村振興への活用は重要な課題である。本研究では農地や用水等が自己形成的成立過程を有することを考え、山間集落での自己形成的な水利施設の維持・管理活動を支える情報を、限られた資料環境のもとで、集落農民自身が実行可能な方法で、創出する試みを鳥取県の山間集落において行った。 Keyword: 水利用, 水利情報, 山間集落GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-18水門管理権者の変遷−猪苗代湖十六橋水門の事例−○石井 宏〔双葉測量設計事務所〕渡辺 健〔福島県会津農林事務所〕猪苗代湖は藩政時代から会津盆地の水田を灌漑している。明治政府は安積疏水事業を興し湖を水源として郡山周辺の原野を水田に替えた。その分水・水位調節施設は十六橋水門である。当初安積疏水水利組合が水門の管理を担当したが、湖岸農地に浸水被害が発生し、水門操作に高度な技術が必要になり管理経費を捻出する為に、発電会社に利水操作業務を委任した。平成11年から水門を放流施設として県の責任で治水操作を行う事とした。 Keyword: 用水管理, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-19インドネシアにおける灌漑水放流ルール決定に用いる降雨データが決定結果に及ぼす影響について○酒井 一人〔東京大学大学院〕Yanuar Pruwanto〔ボゴール農科大学〕インドネシアにおいて安定した乾期作を行うためには、効率的な貯水池管理が必要である。しかし、有効な貯水池管理法は確立されていない。その理由に、水文気象データや過去の貯水池管理情報が少ないこと、降水量の変動が激しく平年的な管理状況を把握できないことなどがある。そこで本研究では、インドネシアの河川流域における10年間の降雨データを用いて、灌漑用水放流ルールと作物損失の関係を数値実験的にシミュレーションし、放流ルールおよび、そのルール決定に用いるデータ期間についてどのようなものがよいか検討した。 Keyword: インドネシア, 貯水池管理, 乾期作GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-20スリランカ連珠ため池群における最適水管理に関する研究○凌 祥之〔農業工学研究所畑地灌漑研究室〕講演の概要:スリランカ北部では主要な水源はため池である.これらは時に連結し,連鎖したため池システムを形成する.乾燥地,半乾燥地では有用なシステムといわれているが,生産性が比較的低く,信頼性に乏しいという欠点がある.この連続ため池群を対象に最適水管理を行うために最適化手法(NLP)を用いた.また,その過程で入力情報として必要なシステム全体の水文モデルを開発し,灌漑地における地下水流動を明らかにした. Keyword: 水管理, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-23二次的塩類集積防止に向けた水管理改善対策の検討−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−○北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕塩害による耕作放棄が問題となっているカザフスタン・クジルオルダ州の代表的な集団農場を対象に,広域水収支・塩分収支および水管理の実態を明らかにし,水管理が二次的塩類集積に及ぼす影響を明らかにした。この結果をもとに,二次的塩類集積を抑止するための水管理・営農改善対策を検討し,提案した。 Keyword: 二次的塩類集積, 水管理, 中央アジアGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-27遺伝的アルゴリズム(GA)による代かきスケジュールの最適化○馬場 一秋〔太陽コンサルタンツ株式会社〕後藤 光敦〔太陽コンサルタンツ株式会社〕杉本 博之〔北海道学園大学工学部〕水田灌漑において水利用が最大となることが多い代かき時を選び、水田各筆への配水計画の最適化問題を遺伝的アルゴリズム(GA)により検討した。條圍を目的関数として、実在する受益面積42ha水田数48筆の地域を対象に、用水路の通水能力に基き最短時間で配水が完了するスケジューのル作成を検討した。その結果経験的な計画の3分の2の期間で完了するという解を得ることができた。 Keyword: 水田灌漑, 遺伝的アルゴリズム, 代かきスケジュールGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-28直播栽培導入に伴う水利用変化○坂田 賢〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕 稲作の労働生産性向上のために,水田の大区画化と直播栽培の導入が進められている.そこで,水利用実態を把握するために,移植および直播栽培水田の大区画圃場レベルでの実態調査を行った.その結果,灌漑初期では栽培様式による供給量の差はみられず,灌漑普通期では直播栽培の水需要が大きく,圃場ごとのバラツキもみられた.また,栽培管理用水については,省力化に図ることで,ある水準以上の水量が生じることがわかった. Keyword: 直播栽培, 水利用, 大区画水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-29栽培法の異なる水田の普通期用水量の変化要因○李 尚奉〔岐阜大学大学院農学研究科〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕栽培法の違いによる水田の普通期用水量の変化を把握するため、移植水田と乾田直播水田を対象に調査を行った。その結果、乾田直播水田の水需要が、移植水田に比べ多いことが明らかになった。また、水収支計算の結果、乾田直播水田の浸透量は移植水田の2倍に達することが分かった。このような浸透量の違いが乾田直播水田と移植水田の水需要の差となって表れたと考えられる。 Keyword: 移植水田, 乾田直播, 浸透量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-30深水管理と栽培管理用水量に関する検討○井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕北海道の稲作地帯では,深水管理が低温障害の有効な回避策として普遍的に実施されるようになった。深水取水は栽培管理用水量の一部として位置づけられる。この栽培管理用水量は,通常,落水転化方式で計算されるが,深水管理では高い湛水を維持するためあまり落水がともなわないことから,従来の栽培管理用水量の計算方法では十分評価され得なかった。そこで深水取水を評価する方法を提案する。 Keyword: 深水灌漑, 栽培管理用水量, 水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-31荒川流域における反復・循環灌漑地区での農業用水の還元形態と水環境○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕森友 洋亮〔東京農業大学大学院農学研究科〕谷内 功〔 埼玉県農林部〕峰岸 正人〔埼玉県農林部〕荒川流域都幾川下流部の長楽用水地区を事例に農業用水の反復・循環灌漑に伴う農業用水の還元形態と水環境との関係について検討した。その結果、窒素を除いた他の水質項目の平均濃度はほぼ農業用水水質基準値にあった。灌漑区域内の負荷量差を検討した結果、降雨量の影響を受けて有機物質ならびに浮遊物質の流出負荷量が増加したが、窒素については特に灌漑期後期に負荷量差は負の値を示し、汚濁負荷が緩和されていた。 Keyword: 反復・循環灌漑, 還元水, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-32EVALUATION OF RETURN FLOW FROM IRRIGATED PADDY FIELDS Comparison of Return Flows from Irrigated Paddy Fields○Adahi Botou〔University of Tsukuba〕Fujiki Tomohisa〔University of Tsukuba〕Tamura Takahiro〔University of Tsukuba〕Satoh Masayoshi〔University of Tsukuba〕本研究では,水田地帯からの還元水の流出特性を把握するために,三日間の間断取水が行われている小貝川岡堰灌漑地区内の水田を対象とし,現地観測に基づく水収支分析を行った.対象流域内(坂詰流域:321ha)にある山王地区の水田10haをサブ流域として水収支分析を行った結果,山王地区の全取水量の9%に相当する8.3mm/日が坂詰流域へ還元水として流出していることがわかった. Keyword: Return Flow, Water Balance, Paddy FieldsGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-35暗渠排水計画基準値の決定に関する研究(1) -地表排水量と暗渠排水量の定量評価-○村島 和男〔石川県農業短期大学〕荻野 芳彦〔大阪府立大学 農学部〕現在,粕r水v画基準が改定作業中で,その中で圃場排水における地表排水と暗渠排水の定量評価が残された課題の一つとなっている.そこで,水田の畑状態のときに, 地表排水と暗渠排水が雨水をそれぞれどれだけ排除するかについて実験的に定量評価を試みた.実験は,地表排水・暗渠排水施設を備えた小区画の排水試験区を畑状態に設定し,散水スプレ−で散水して,地表・地下排水量を計測して行った. Keyword: 地下排水, 地表排水, 農地の汎用化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-39DESIGN OF SPRINKLER IRRIGATION SYSTEM FOR UNIFORM DISCHARGES○Abedin Md.Zainul〔Kagawa University,Fuculty of Agriculture〕Hiroji Yokose〔Kagawa University,Fuculty of Agriculture〕Soichi Nishiyama〔Yamaguchi University〕Jyuichi Maoka〔Maoka Design Company,Takamatsu city〕スプリンクラーを用いて散水したり薬液を散布したりするとき、いずれのスプリンクラーからも同じ流量が出る事が望ましい。特に薬液の散布時間は短いので、均等性が重要となる。オリフィスを用いていずれのスプリンクラーからも同じ流量が出るシステムの設計手法を述べた。 Keyword: スプリンクラ−, 均一流量, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-41水利条件がポンプ圧送式水田パイプラインの最適管径に及ぼす影響○酒井 崇行〔筑波大学生物資源学類〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕ポンプ圧送式水田パイプラインは、ポンプ関係費と管路関係費の合計費用が最小となる最適管径という概念を用いて経済性の検討が行われるが、現行の設計基準は簡便法を用いており十分ではない。また、有効雨量の地域性を考慮すると全国一律の基準では問題がある可能性がある。本研究は、有効雨量の地域的差異を反映させてして経済性の検討を行った場合、採用すべき最適管径の値にも地域によって違いが生じることを示したものである。 Keyword: 水田パイプライン, 経済性, 有効雨量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-43農業水利事業への風力発電システムの導入可能性の検討○廣田 拓也〔東京農工大学大学院農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学大学院農学研究科〕大里 耕司〔東京農工大学大学院農学研究科〕河口排水機場のポンプの電力供給源として風力発電システムの導入の可能性の検討をする。研究方法は、時刻毎に得られた風速データを発電量に換算し、年間、月間、日毎、時刻毎において発電量とポンプの電力消費量を比較した。そして、これらの結果より風力発電システムの導入可能性を検討する。 Keyword: 排水施設, 風力発電, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-45地表潅漑法によるインテーク定数の決定法について(2)○渡邉 文雄〔東京農業大学地域環境科学部〕高橋 悟〔東京農業大学地域環境科学部〕畦間やボーダー潅漑などの地表潅漑の計画基礎データであるインテーク定数の決定法について検討した。まず、現場水あし試験から得られたデータを用いて、筆者らが既に提案した図解法によるインテーク定数の決定法の精度を検証するため、別のインテーク定数決定法である反復法を用いて比較検討した。その結果、両者の方法で求められたインテーク定数は概ね良好な対応を示し、簡便な図解法の現場での利用の可能性を示した。 Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-46施設栽培の増加がファームポンドおよび配水組織の必要容量に及ぼす影響について○伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕本研究におけるFPおよび配水組織容量の検討方法は,実測データから水利用実態とその問題点を踏まえた形でそれらの容量を検討できるという特長を有する。ハウス化率の異なる地区に適用した結果,施設栽培の増加に伴って調整容量および時間的集中度が増加することが明らかになった。また、適正FP容量は対象地区のうち露地畑主体の地区では平均16.5m3/ha,施設畑主体の地区では41.0m3/haとなった。 Keyword: ファームポンド, 施設畑, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-47転換畑におけるビニルハウスの灌漑管理−調査圃場(コマツ菜)と灌水の概査報告−○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ蝓転換畑のビニルハウスは,田面にそのまま建てられる。また,狭長であることから深耕されない。このため,水田時の耕盤が残り,ハウスの土壌条件は普通畑とはまったく相違していて,灌漑管理も異なることになる。また,用水は水田用水を利用しているが,周年必要とする。そこで,本研究では,転換畑ビニルハウスの基礎的灌漑諸元を明らかにするために,篤農家の圃場(コマツ菜)で灌漑管理の実態を調査した。 Keyword: 畑地灌漑, 転換畑, ビニルハウスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 2000発表番号 7-48既得農業用水における水利用の経年変化要因○宮本 幸一〔農業工学研究所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕近年における渇水の頻発によって,各地で用水不足を生じる事態が増加し,利水調整において農業用水の慣行水利権の内容を定量化すべきとの批判がみられる。そこで,河川法制定時の1964年と現時点における灌漑面積や取水量等の実態調査を行うとともに,各種諸元の経年変化について,数量化理論砧爐鰺僂い栃儔修鳳洞舛鰺燭┐詬廾の分析を行った。 Keyword: 慣行水利権, 農業用水, 取水量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-1開水路湾曲部における流況の安定に関する実験的研究田中 忠次〔明治大学農学部〕山本 光男〔明治大学農学部〕小島 信彦〔明治大学農学部〕○山崎 一〔明治大学農学部〕秋吉 康弘〔宮崎大学農学部〕急勾配開水路の湾曲部における溢水問題に着目し、湾曲部における流水制御を目的とした模型実験を行った。矩形断面を2種類、円形断面を1種類の計3種類の模型水路を使用して比較検討を行った。緩勾配において流速測定と水位測定を行ったところ、矩形断面では湾曲部の水位が余裕高を越えたほか、渦の発生も見られた。一方、円形断面は湾曲部の曲面構造により、全般に滑らかな流れとなった。 Keyword: 管・開水路流れ, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-3FEMとFVMを用いた開水路系の数値モデルとその応用○宇波 耕一〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕宮崎 純〔京都大学農学研究科〕開水路非定常流の数値モデルを開発し,自動制御開水路系のパラメータ決定に応用する.数値モデルにおいて,連続方程式はFEM,運動量方程式は風上スキームを含んだFVMを用いて空間的に離散化され,陽的解法によって時間的に積分される.そのうち特にFVMについて詳述する.得られた数値モデルによってH∞制御器を含んだ自動制御開水路系のシミュレーションを行い,制御器中のパラメータを試行錯誤的に決定する. Keyword: 数値流体力学, 水利システムの計測擂制御, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-4段波あるいは射流・常流の混在する開水路非定常流の数値解析法島田 正志〔東京大学農学部〕○外川 喜一郎〔東京大学農学部〕不連続流れをうまく捉えるための一次元解析手法として、既存の高解像度スキームであるTVDスキームとは異なる切り口として、基礎方程式の積分形から導いた、アルゴリズムが簡単で、プログラムを作成しやすい陽解差分スキームであるChang法を用い、これに準ずる境界条件を設定することにより、正段波の挙動や、射流・常流の混在する流れといった基本的な流れの数値解析を行い、境界条件の適合性について検証する。 Keyword: 一次元数値解析, 境界条件の設定, 不連続流れGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-5開水路下流水位制御の水理構造と自動制御○中 達雄〔農業工学研究所〕相川 泰夫〔農業工学研究所〕島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕幹線系の開水路システムを改修する時には、その機能向上のために下流水位制御が検討される場合がある。本制御方式は、我が国では一般化されていないが上流制御方式では不可能な正の水路内貯留量の確保など優れた機能がある。ここでは、下流水位を制御するスルースゲートの自動制御と下流水理構造との関係を水理実験により検討した。 Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 用水管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-6射流水路の底部分水における開口部形状の影響について○島崎 昌彦〔四国農業試験場〕川本 治〔四国農業試験場〕島 武男〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕常時射流が生ずる急勾配水路における,底部を横断するスリットからの分流について,スリットの下流端形状や,上下流端の高低差の分流量への影響を実験的に考察した.実験条件の範囲内で,分流特性は水路流速と分流流速の比で表せること,スリット形状によりスリット下流端部のよどみ点の位置が変化するが,上流の条件が等しければ分流量はよどみ点の位置に強く依存することがわかった. Keyword: 射流, 開水路, 底部分水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-8ため池洪水吐の極限洪水排除能力と洪水吐機能評価○加藤 敬〔農業工学研究所〕中西 憲雄〔農業工学研究所〕常住 直人〔農業工学研究所〕溜池洪水吐の機能評価を極限洪水排除能力(溜池の水が溢水する寸前における放流能力をとする.)と貯水池の洪水水収支から、降雨強度と溜池の水が溢水する寸前までの降雨継続時間の関係で評価する方法を検討した。 Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 管・開水路の流れ, 水収支・水循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-10水没した植生粗度を有する流れの水理計算木ノ瀬 紘一〔茨城大学農学部〕○森 望〔茨城大学大学院農学研究科〕抵抗体群(植生粗度)が水没して存在する流れの水理計算法を示した。ここでは、植生粗度による流水抵抗や植生頂部付近に発生する組織渦の影響を考慮し、植生粗度内外の流速分布とエネルギー損失を推定する方法を明らかにした。さらに、この計算法から得られる流速とエネルギー損失量を指標にした不等流計算法を開発した。計算結果は、様々な条件のもとで行った模型実験結果を良好に説明付けた。 Keyword: 植生粗度, 運動量交換量, 不等流計算GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-11植生水路内の流速変動の特性について藤村 洋平〔三重大学生物資源学部〕○田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕本研究は、沈水性水草の存在するかんがい用水路の流れにおいて流下方向、横断方向、水深方向の三方向の流速を測定し、植生水路の流速変動場の特性について統計解析、ウェーブレット解析、スペクトル解析法により検討したものである。水草に近い領域の流速変動の様相には、水草の群落の全体的な揺動と関係する時間スケールの変動と水草の揺らぎと関係する時間スケールの変動の2つの時間スケールをもつ変動成分から構成されることを見出した。 Keyword: 流速測定, 植生水路, 変動解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-12カスケード式頭首工の水クッション内の流況○小島 信彦〔明治大学農学部〕山本 光男〔明治大学農学部〕カスケード式頭首工は、生物の生息環境、親水空間、維持管理の3点を考慮して、頭首工固定堰を全面魚道方式とする3段からなる水クッション方式連続スロープ落差工として開発したものである。水理模型実験を行ったところ、射流発生限界から算出した水クッション設計流量以上の流量を流下させた場合においても、安定した減勢効果を発揮し、河川流量へ対する汎用性の高いことが明らかになった。 Keyword: カスケード式頭首工, 水クッション, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-13GAによるブランチ型管水路設計支援モデルの基礎的研究○平松 研〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕管水路口径の選択を行い,コストを最小とする設計支援問題を取り上げ,遺伝的アルゴリウム(GA)を用いた手法の適用可能性について検討を行った.基礎的研究であるため,樹枝状配管についての計算を行い,LP法との対比を行った.なお,制約条件に対しては,ペナルティ関数を与えて対応した.結果,GAを用いた手法によっても最適値を得ることができたが,収束性には問題があり,今後の改良が必要であることが明かとなった. Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 管水路, 線形設計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-15ハイブリット式魚道に関する実験的研究(掘法鬱道内の流速分布特性について−泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕相場 一文〔弘前大学大学院〕○佐藤 正一〔弘前大学大学院〕本報は、複合式魚道の一つである小流量時はプ−ルタイプ、流量が多くなるとストリ−ムタイプになるハイブリット式魚道の水理設計に関する基礎資料を得るため、水理模型実験を行って魚道プ−ル内の水理特性のうち流速分布特性を中心に考察を行ったものである。本実験の結果、プ−ルタイプとストリ−ムタイプの流況、および潜孔からの流速の逓減と潜孔出口部断面の流速分布を明らかにすることができた。 Keyword: 水利構造物, 管・開水路流れ, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-17都市型排水河川の砂礫河床区間における自然浄化能の解析○大橋 行三〔愛媛大学農学部〕戒能 治〔愛媛大学農学部〕藤原 正幸〔愛媛大学農学部〕河川の砂礫河床における自然浄化能を解析するため,低水敷幅が約50m,約2km区間を対象に,水量及び水質項目の変動が日サイクル波形となる都市型排水が流入する場合の現地観測を実施した。即ち,両端における,(1)1週間毎分の自動水質測定,(2)24時間毎時の採水と水質分析を実施し,関連水質項目の動特性の把握を試みた。今回各種の傾向が一応明らかと成ったが,さらに観測を重ね資料の充実と精度の向上が必要である。 Keyword: 水環境・水質, 自然浄化能, 砂礫河床GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-19代替価値交換法による多目的河川水質管理問題の求解○前田 滋哉〔京都大学大学院農学研究科〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕複数の目的を持つ河川水質管理問題では、各目的が互いに競合し、通約性がないことが一般的である。このような問題の場合、最適解を一個に絞ることは困難であり、複数の代替案を考慮する必要がある。そこで代替価値交換法では交換関数や代替価値関数を定義し、最適解を得るまでの段階で意志決定者がモデル作成者と協議する構造を持つ。本研究では前報で提示した多目的河川水質管理問題に代替価値交換法を適用し、最適解を計算する。 Keyword: 河川水質管理, 多目的最適化問題, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-21凝集の初期段階におけるフロックの構造に及ぼす乱流の影響○柳橋 寛一〔筑波大学生物資源学類〕小林 幹佳〔筑波大学大学院農学研究科〕足立 泰久〔筑波大学農林工学系〕フロックの沈降速度などの物理的性質が決定される要因を明らかにするためには,フロックの形成過程と構造の関係を知る必要がある.本研究では,フロックの形成条件を支配する因子として重要と思われる流体力学的条件がフロックの構造に及ぼす影響を調べるために,物理化学的条件の明確なモデルコロイドを用いた実験を行った.その結果,フロックの形成過程において乱流の影響が重要であることを示す実験結果が得られた. Keyword: 凝集, フロックの構造, 流体力学的条件GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-22波・流れの共存場における干潟域底泥の巻き上げについて○郡山 益実〔鹿児島大学大学院〕瀬口 昌洋〔佐賀大学農学部〕干潟域での底質輸送現象を明らかにするため、波と流れの共存場における底泥の巻き上げ実験を行い、その現象の実態を把握すると同時に、巻き上げに密接に関連する底面剪断応力と巻き上げ率について検討、考察した。その結果、共存場における濁度及び巻き上げ率は流れ場におけるそれと比較してかなり大きく、また平均巻き上げ率と底面剪断応力との関係も両者の間に明確な差異が見られ、巻き上げ現象に及ぼす波動運動の重要性が認識された。 Keyword: 濁度, 巻き上げ率, 底面剪断応力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-23Determination of Effective Radlus and Radius of Influence of a Pumping Well Using Genetic Algorithm(遺伝的アルゴリズムを用いた揚水井の有効口径と影響範囲の決定)○M.A.FAZAL〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕平松 研〔京都大学農学研究科〕井戸の設置において,井戸口径と影響範囲は重要であるが,それらの理論的推定値は実際の値と大きく異なることが多い.ここでは遺伝的アルゴリズムを用いた新たな確定法を提案し,その有効性を検討する.計算はデュプュイのモデルを基礎とし,段階的揚水試験の実測値と計算値との差を最小化する最適値問題として行った.結果,透水量係数が不明な場合でも,本手法により両者の値を効率よく推定可能であることが明かとなった. Keyword: , , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-25WATER DISTRIBUTION IN AFLAJ IRRIGATION SYSTEMS OF OMAN (オマーン国・アフラジ潅漑システムにおける配水管理)○Abudullah S. Al-Ghafri〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕W. Ray Norman〔アフリカ開発銀行〕乾燥地にあるオマーンの農業は潅漑に依存しているが,その約35%は4,000以上あるaflaj(単数形falaj)と呼ばれる潅漑システムが担っている。Aflajは水源によって3形態あり,枯れ川(約55%),地下水(イランのカナートと類似,約45%),湧水(1%以下)が水源となっている。Aflajは農家組織が管理し,地域の生活用水,農業用水として使われており,その水配分には独特の方法が採られている。本稿ではその水配分方法について紹介する。 Keyword: オマーン, 畑地潅漑, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-26河套灌区の水環境と乾燥地土壌の塩類集積問題○久米 崇〔岐阜大学農学部〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕吉田 智子〔岐阜大学農学部〕中国内蒙古自治区河套灌区では、厳しい気象条件にも関わらず、黄河の恩恵により古来から農作物生産が行われてきた。しかし、大量取水、排水路整備不良に起因する土壌塩類化問題が表面化した。さらに、黄河の水不足が深刻な社会問題となり、節水規制状況下で河套灌区も厳しく取水量の削減を迫られることになった。そこで、本地域で発生している塩類集積問題について土壌改良、農地整備などを考慮しながら検討するものである。 Keyword: 圃場整備, 環境保全, 土壌改良GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-31小型風車を使った家畜糞尿処理装置の開発○奥山 武彦〔農業工学研究所〕片山 秀策〔農林水産技術会議事務局〕後藤 眞宏〔農業工学研究所〕小綿 寿志〔農業工学研究所〕家畜排泄物スラリーを肥培かんがいに適するように性質を改善するための撹拌曝気処理を小型風車を動力として行う装置を開発した。風力エネルギーの賦存量は地域によって大きく異なるが,栃木県で行った本装置の実証試験では70〜90%の時間割合で稼働し,ほぼ連続的にスラリーの撹拌を行うことができた。スラリーの粘度,pH,窒素濃度などの改善効果が得られた。 Keyword: エネルギ, 環境保全, 新手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-34VLF-MT法及び電気探査法による比抵抗マッピング○中里 裕臣〔農業工学研究所〕今泉 眞之〔農業工学研究所〕森 充広〔農業工学研究所〕八島 茂夫〔国際農林水産業研究センター〕石垣島における陥没調査を事例に、VLF-MT法と電気探査法による比抵抗マッピングを行い、両者の比較を行った。その結果VLF法の探査深度は一般に表皮深度といわれているが、表層付近の浅い領域の影響が大きいと考えられた。VLF-MT法による比抵抗マッピングは簡易で広域概査に適するが、他の手法により深度方向の情報を得ることが解釈の上で重要である。 Keyword: VLF-MT法, 電気探査法, 比抵抗マッピングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-35非破壊探査によるダム管理システムの開発○森 充広〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕長束 勇〔農業工学研究所〕黒田 清一郎〔農業工学研究所〕比抵抗トモグラフィ法を用い,フィルダム遮水部およびその周辺部の温度分布や飽和状態の変化を比抵抗変化としてモニターすることによって,フィルダムの安全性を2次元的かつ長期的に監視するダム管理システムの開発に着手した。具体化に向けて実施した数値実験の結果では,ダム底面にあらかじめ電極を埋設することによって,漏水個所を精度よく特定できることが明らかとなった。 Keyword: ダム管理システム, 比抵抗トモグラフィ法, 埋設計器GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-36農業土木学会論文集英文アブストラクト検索システム○溝口 勝〔三重大学生物資源学部〕1960年以来農業土木学会論文集は今年で200号を超える。しかし国内外の研究者に研究内容が十分に知られてはいない。農業土木は総合的な開発・保全技術として今後需要が増すと予想されるだけにこうした現状は誠に残念である。そこで農業土木の扱ってきた内容を国内外の研究者・技術者に知ってもらい、関係者相互の議論を活性化させることを目的に、インターネットによる英文アブストラクト検索システムを構築した。 Keyword: データベース, 情報公開, インターネットGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-37中山間地域振興とモバイルGISの可能性について○山田 康晴〔農水省国際農林水産業研究センター〕歌代 和男〔アルケメディア(株)〕マーク・W・コーバー〔アルケメディア(株)〕最近になって、インターネット上で利用可能なGISの開発が盛んになった。この他、移動体通信を利用したデータ転送、D-GPS、モバイルPCなどが、安価で利用できるようになってきた。一方、中山間地域は、高齢化、過疎化など農業振興にとって厳しい条件下にある。先述の情報技術を組み合わせたモバイルGISは中山間地域の振興にも応用できる情報技術として、技術開発が急がれる。 Keyword: GIS, 移動体通信, 中山間振興GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-402毛作地帯を対象としたSARデータによる水稲作付け面積の早期推定○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕井上 吉雄〔農業環境技術研究所〕美濃 伸之〔農業環境技術研究所〕富田 淳志〔農業環境技術研究所〕岡本 勝男〔農業環境技術研究所〕斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕RADARSAT及びLandsat/TMのデータ,DEMを用いて,関東の2毛作もみられる栃木県中南部を対象に1998年の水稲作付け面積を早期に高精度で推定する手法について検討した。50mメッシュのDEMを用いることにより,フォアショートニングによる歪みを修正することが出来た。また,2時期のRADARSATデータ(5月17日及び6月27日観測データ)から水稲移植直後の作付け地を選出した結果,21市町村平均で統計データに対し101.1%と高い精度で推定できた。 Keyword: リモートセンシング, 測量, 電磁波・光GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-41水面の光反射特性に関する実験と考察○加治佐 隆光〔三重大学生物資源学部〕麻生 晃〔三重大学生物資源学部(現、茂原市役所)〕簡易反射率計を用いた可視光の反射率の比(赤と緑の比)と水質濃度の比(SS濃度と雇枳・A濃度の比)との関係を把握するために室内実験と野外観測を行った。その結果、両者に経験的関係が伺えた。さらに、大気の透過度などの波長別の違いを小さいと考えて、Landsat衛星のTMデータを用いた結果と比較検討したが、同一傾向が見られた。今後には、精度をあげて多様なデータを検討する必要がある。 Keyword: リモートセンシング, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 1-43RADARSAT SARデータの超広域観測モードによる湛水域抽出能力の検討○大坪 義昭〔財団法人日本農業土木総合研究所〕伊藤 忠夫〔財団法人日本農業土木総合研究所〕今里 亜紀彦〔財団法人日本農業土木総合研究所〕飯田 秀重〔財団法人日本農業土木総合研究所〕力丸 厚〔株式会社エア・グラフ〕メコン河下流域における湛水図作成技術の開発を、全天候型RADARSAT SAR画像を利用し実施している。大河川流域の湛水状況を把握するには、出来るだけ広域を撮影することが要求される。このため、97年には画像が100km四方のStandard Mode(地上分解能約25m)による技術の開発を行ったが、今回、もっと広い範囲の撮影が可能なScan Sar Narrow Mode(300km四方、地上分解能約50m)による比較検証を行い、利用の可能性を確認した。 Keyword: リモートセンシング, メコン河, 湛水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-1低平地クリーク水田地帯の洪水緩和機能について○平松 和昭〔九州大学農学部〕四ヶ所 四男美〔九州大学農学部〕森 健〔九州大学農学部〕低平地クリーク水田地帯を対象に,その洪水緩和機能の定量化を試みた.沿岸部に位置する低平地を想定し,水田,畑地,市街地の3パターンの土地利用形態の違いやクリークの面積比率がピーク末端水位に与える影響および排水施設の最適管理によってピ−ク末端水位をどの程度低減できるかについて検討した.さらに,クリーク低平農地域の洪水緩和機能を総合的に表現するマクロな指標を提案した. Keyword: 低平農地域, 洪水緩和機能, 排水解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-3洪水比流量曲線式に対する考察 −クリーガー式及び洪水比流量研究グループ式の比較−○大西 亮一〔農業工学研究所〕松田 周〔農業工学研究所〕中西 憲雄〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕ダム洪水吐の設計洪水流量を求める洪水比流量式として、クリーガー式と洪水比流量研究グループ式を比較して曲線形状から適用限界を考察した。この結果、クリーガー式では流域面積が1km2以下になると比流量が小さくなることがわかった。また、グループ式は7×103km2以上になると洪水流量が小さくなることがわかった。さらに、地域係数CとKは流域面積が1km2の洪水比流量を表し、1時間降雨強度の観測値からCの値が53以下となる。 Keyword: 洪水流出, 流出特性, 河川工学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-5ジャカルタ特別市における洪水解析モデルの適用○吉田 貢士〔東京大学大学院〕インドネシア国ジャカルタの河川を対象に、水文モデルと物理モデルを結合することにより、水系一貫での非定常流況解析を試みた。水文モデルにはタンクモデル、物理モデルにはプライスマン陰差分法を用いた。その際、上流部では射流が発生しないように、河床を階段状に近似して計算を行い、モデルの適用性を確認し、対象河川で行われる洪水対策事業効果の量的な把握を可能とした。 Keyword: 洪水流出, 気象災害, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-6決定論的流出モデルと確率モデルの結合によるメコン河中流域のリアルタイム流量予測○多々納 美穂〔宇都宮大学大学院(現愛知県庁)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕メコン河中流域における洪水予報の精度向上のため、本研究では、決定論的流出モデルにARMAを付加した結合モデルによるリアルタイム洪水予測を試みた。決定論的流出モデルには改良並列タンクモデルを用いた。それによる計算流量の誤差時系列にARMAを適用し、誤差予測を行った。モデルの適用結果から、3,4日先までの流量予測が高い精度で可能であることが確認された。 Keyword: メコン河, 流量予測, ARMAGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-7簡易単位図によるピーク流出量の推定精度○畑 武志〔神戸大学農学部〕岩崎 哲也〔神戸大学農学部〕田中丸 治哉〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕合理式と同程度の簡便性で、より高い精度でピーク流量の推定を行うために、簡易単位図とCN法を用いた方法について検討した。小流域への適用結果では、各流域ごとにパラメータを固定した場合、合理式による計算値と実測値のばらつきが大きかったのに対し、この方法では両者の間により強い相関性が見られた。パラメータが少なく、流域特性値との相関から、流量観測データのない流域への適用の可能性がある。 Keyword: 洪水流出, ピーク流量, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-8流域の部分的開発を考慮した集中定数型流出モデルとその適用○福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕自然丘陵地流域の流出特性を吟味するための流出解析法については、ほぼ実用的レベルで満足すべき流出モデルが確立されているが、農地造成など流域内の部分的開発に伴って、流出モデル定数がどのように変化するかについての実用的手法は未開拓である。本報告では、集中定数型流出モデルを応用して、部分的開発の影響を考慮しうる流出解析手法の提案と流域の約1/3を牧草地に開発した流域での適用事例を示す。 Keyword: 流出特性, 洪水流出, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-9洪水量算定におけるピーク流出係数の推定○瀧本 裕士〔富山県立大学〕洪水ピーク流出量を合理式で推定する際には、ピーク流出係数をどのように設定するかが重要となる。そこで、本研究では奈良県および京都府に位置する国営開発事業地区内の造成農地流域を対象に、ピーク流出係数に影響を与える要因について因子分析を行い、重回帰式によるピーク流出係数の推定を行った。ピーク流出係数は、独立変数として、降水量と流域乾湿状態を表す降雨直前の流出量を用いれば、予測可能であることがわかった。 Keyword: ピーク流出係数, 造成農地, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-11Nearest-Neighbor法による融雪流出予測に関する研究○藤原 洋一〔神戸大学大学院自然科学研究科〕田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕Nearest-Neighbor法は,現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出して,それに基づいて将来の河川流量を予測する流出予測手法である.本研究では,融雪流出の卓越した大河川である信濃川,石狩川流域を対象として,同法を1〜3日先の実時間流出予測に適用した.その結果,流量,降水量データに加えて気温データを特徴ベクトル内に組み込むことによって,同法が融雪流出予測に十分適用できることが分かった. Keyword: 降雪・融雪, 流出予測, 長期流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-12利水および流況の安定化に寄与する流域貯留量評価○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕瀧本 裕士〔富山県立大学短期大学部〕降雨から蒸発散量を差し引いた水供給時系列は,流域の貯留機能の影響を受け流出量の時系列に変換される.結果的に発現した流域貯留量を評価することは,水管理上にも重要な意味を持つ.ここでは,4流域を事例に,最小自流量を保障するために必要な貯留量および洪水の緩和も含めた流況の構成に必要な貯留量をそれぞれ評価した.その結果,山林流域では両貯留量とも造成流域に比べ約1.5倍前後大きいことが明らかにされた. Keyword: 流域貯留量, 最小自流量, 緩衝機能GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-13確率流況曲線とそれによる水文渇水特性の評価○杉山 博信〔新潟大学大学院自然科学研究科〕バラウト ブチバニ〔カセサート大学工学部〕アダヒ ボウトウ〔筑波大学農学研究科〕下村 智美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕本研究は、渇水特性の代表的な表現形式の一つとして目されている流況曲線のより一層の汎用化を狙ったものであって、まず初めに確率流況曲線を提案し、次いでそれを日本とタイ国に所在するダム流域に適用して、流域における水文渇水特性を検討してみた。その結果、提案流況曲線を適用することによって、流域における渇水の厳しさが評価できること、水文渇水特性を確率的に議論できることが明らかになった。 Keyword: 流出特性, 水資源開発・管理, 水文統計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-15筑後川中流域における流水構造と水質○阿南 光政〔九州大学大学院〕福田 哲郎〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕筑後川中流域を対象に,複合タンクモデルを適用することによって,各土地利用からの流出成分を推定した。さらに,水質と各流出成分との関連を重回帰分析によって検討した。その結果,COD,EC,T-NおよびT-Pに関しては山地,畑地および水田からの流出成分が深く関与していることが明らかとなった。また,土地利用以外に,当該地区では家畜ふん尿による汚濁がかなりのウェイトを占めていることが示唆された。 Keyword: 複合タンクモデル, 水質, 重回帰分析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-18ラドン濃度を指標とした河川への地下水浸出の実態解明○濱田 浩正〔農業工学研究所〕二平 聡〔農業工学研究所〕今泉 眞之〔農業工学研究所〕浅野 将人〔北陸農政局〕河川への地下水浸出の実態を明らかにするために,河川水のラドン濃度の測定を実施した。試験地として,石川県の手取川を選定し,かんがい期と非かんがい期に河川水のラドン濃度を測定した。その結果,ラドン濃度はかんがい期に著しく上昇していた。ラドン濃度を測定することにより,水田からの浸透水によって地下水位が上昇し,河川への地下水浸出量が増大している現象を把握することができた。 Keyword: 浸透流・地下水, 水収支・水循環, 水質水文GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-21Modeling Groundwater Flow in an unconfined aquifer in Alluvial Fan○Elhassan Ali Musa〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕後藤 章〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学〕本研究では、差分法(FDM)を用いて、扇状地における不圧帯水層のための地下水流モデルを構築した。このモデルでは、タンクモデル計算と地下水流モデルを結合させることによって、地下水涵養・流出の計算を行えるようになった。モデルの構築には改良の余地があるものの、実際の不圧帯水層の挙動は十分に表現されたものと思われる。 Keyword: 地下水モデル, 不圧帯水層, 地下水涵養GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-22分散を考慮した沿岸地下水への海水侵入解析○小路 順一〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕里山 大和〔鹿児島大学農学部〕國武 昌人〔宮崎大学農学部〕沿岸域における地下水は,貴重な淡水資源として種々の産業において利用されている。 沿岸域における地下水水質環境を定量的に把握し,複雑な海水侵入機構を解明することは,今後の地下水資源の保全と管理の点から極めて有意義である。本研究で用いた数値計算法の妥当性について,既往の研究での計算結果との比較から検討した。本法では特性曲線法を適用しており,流況の変化による物質輸送をよく再現できると考える。 Keyword: 地下水, 海水侵入, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-24大型要素に対応した比水分容量定義手法○石井 将幸〔京都大学防災研究所〕飽和−不飽和浸透流の数値解析では、大型の要素を用いると解析精度が大きく低下する。そこで大型要素に対応した、比水分容量の定義手法を提案した。飽和帯と不飽和帯が共存する要素の内部における水分量分布を仮定し、節点の圧力水頭と要素全体の水分量との関係から、要素の比水分容量を定義した。この手法を大型要素に適用し、鉛直一次元浸透の解析を行なったところ、従来の手法と比較して解析精度の向上がみられた。 Keyword: 浸透流・地下水, 地下浸透・地下水流動, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-25蒸発散を考慮した流出モデルに関する考察○竹下 伸一〔愛媛大学大学院農学研究科〕高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕佐藤 晃一〔愛媛大学農学部〕本報告では、流域の乾湿の影響を受け蒸発散比が変化することに着目し、蒸発散比を上2段のタンク貯留深の関数とするLogistic曲線で与え、長期間流出モデルに導入した。本モデルを山林地流域において平水年、豊水年、渇水年に適用したところ流出現象を再現できた。また、流出モデルによる蒸発散量を短期間水収支法による蒸発散量と比較検討したところ、概ね現象を表現できていることが明らかになった。 Keyword: 蒸発・蒸発散, 長期流出, 水収支・水循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-26乾季のある地域における降雨変動特性についての研究○酒井 一人〔東京大学,大学院〕本研究では,乾季の卓越する地域(ボンベイおよびニューデリー)において1年を4シーズンに分割し,ISODATA手法によるパターン分析を行い,降雨特性を検討した.その結果次のようなことがわかった.1)乾季は1つのクラスに含まれ、雨季がいくつかのクラスに分類された.2)乾季のクラスを除いて,どのクラスにおいても多変量正規分布していることが認められた. Keyword: パターン分析, 降雨特性, 多変数正規分布GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-27東北タイにおける天水田の米生産量推定のための水文モデル構築○鈴木 研二〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕神林 徹〔宇都宮大学農学部(現(株)日本精測)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕本研究では、東北タイにおける天水田の米生産量を推定するための天水田モデルのサブモデルである、天水田水文モデルの構築を目的とする。天水田水文モデルは、日降雨量データを入力量として、斜面上に連続する水田群の湛水深・土壌水分を斜面の上位部から下位部に向かって逐次的に日単位で計算するものである。現地調査に基づいて、このモデルを構築・適用し、モデル化の第一段階としては良好な結果を得た。 Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 天水田水文モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-28Updating the Prediction of Crop Water Requirements in Arid Region Using the Recommended Penman-Monteith Evapotranspiration Equation(ペンマン・モンティース式による乾燥地帯の作物用水量推定の改良)○A. W. Abdelhadi〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Takeshi Hata〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Haruya Tanakamaru〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Akio Tada〔神戸大学農学部〕Tariq Mohamed〔ゲジラ研究所〕広大な乾燥地灌漑地区であるスーダン・ゲジラ地区での用水量推定は従来ペンマン式に基づいて行われてきた。大面積であり、推定方式の違いは膨大な用水量の差異となり、水資源利用上多大な影響を及ぼすことになる。今回ペンマン・モンティース式を基に算定を行い、アカラ綿の実測消費水量と比較したが、決定係数等4指標値によっても本法の優位を評価できた。生物季節に基づいた作物係数の決定法も有効な方法であることが示された。 Keyword: 蒸発散, ペンマン, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-29温度を用いた土壌面蒸発係数の提案とその特徴○邱 国玉〔農業工学研究所〕佐瀬 勘紀〔農業工学研究所〕奥島 里美〔農業工学研究所〕J. Ben-Asher〔Ben-Gurion University,Israel〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕本研究では、土壌面蒸発係数(ha)を定義し、顕熱フラックスとの関係を検討するとともに、その特徴を検討しった。haと顕熱フラックス比はよく一致する。さらに、haの境界は良く定義されている(0≦ ha ≦1)。この境界は風速を基づくモデルではまったく不明である。新たに提案された土壌面蒸発係数の簡単さと明確的な境界は土壌面蒸発量の推定に役立つ。 Keyword: 蒸発, 畑地潅漑, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-30樹幹流を用いた森林への乾性降下量の推定○飯田 俊彰〔山形大学農学部〕塚原 初男〔山形大学農学部〕梶原 晶彦〔山形大学農学部〕常盤 祐紀子〔(株)那須環境技術センター〕森林での樹冠への乾性降下量と地表面での物質フラックスに関する情報を得ることを目的として、約10〜15年生クロマツの砂丘防風林の一区画で、夏から秋にかけての約4ヶ月間、林外雨(湿性降下)、樹幹流、林内雨のイオン濃度と水量との観測を行った。森林への乾性降下量は、気象条件のみならず葉面積等の樹木の状態によっても変動することが明らかとなり、イオン種によっては樹体からの溶脱量も大きいことが示唆された。 Keyword: 樹幹流, 乾性降下, 物質循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-31水田における水・地温の解析法についてー実測温度より諸係数を推定する方法ー○白井 清恒〔(有)アグリウエザー〕横山 慎司〔(有)アグリウエザー〕水田は水及び土の二層よりなる。各層における温度の時間変化は、一日を周期とする周期項と非周期項との和で与えられる。この非周期項を長周期のフーリエ級数に展開する。さらに、初期条件を考慮するために深さの二次式で表される関数を導入する。かくして、計算の容易な定常解によって、初期条件を近似的に満たし、又、温度変化の実測値より熱定数等の諸係数を推定し得ることを示した。 Keyword: 気象環境, 水田温度, 2層熱伝導GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-32微気象学的方法による水田からのメタンフラックスの測定○小谷 廣通〔滋賀県立大学環境科学部〕廣田 嘉美〔滋賀県立大学環境科学部〕水稲生育の後期段階の4日間午前10時頃から夜間0時頃まで,微気象学的方法を用いて水田からのメタンフラックスを測定した.得られた結果は次の通りである..瓮織鵐侫薀奪スは,時間的にも日毎でも大きく変動した.日中では大きく(29〜90mg/m2/hr),夜間では小さかった(-18〜12mg/m2/hr).B定した4日間の全平均値は16.6mg/m2/hr, 日中の全平均値は47.5mg/m2/hr, 夜間の全平均値は-2.0mg/m2/hrであった. Keyword: メタンフラックス, 微気象学的方法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-33水田における群落抵抗と気象条件および熱収支特性との関係○小野 啓子〔愛媛大学大学院農学研究科〕大上 博基〔愛媛大学農学部〕宗石 惠里子〔愛媛大学農学部〕福島 忠雄〔愛媛大学農学部〕水田の群落抵抗(rc)を算定し,気象条件との関係を検討した結果,日射量が大きくなるとrcは小さくなり,飽差が大きくなるとrcは大きくなる傾向が明らかにできた.次に,基準化rcという概念を新しく導入し,これが熱収支特性に影響を及ぼすパラメータであると位置づけた.さらに,蒸発散要求である飽差が増加すると,基準化rcが低下することがわかった.この特性は,水田で潜熱への分配が卓越する特性と関連することがわかった. Keyword: 熱収支, 群落抵抗, 水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-34タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響−(4)熱帯泥炭湿地林における森林構成要素の呼吸速度測定−○大澤 和敏〔宇都宮大学農学部(現東京大学大学院農学生命科学研究科)〕石田 朋靖〔宇都宮大学農学部〕鈴木 覚〔日本学術振興会特別研究員〕長野 敏英〔東京農業大学農学部〕タイ国の泥炭湿地林において森林構成要素の呼吸速度をオープンチャンバー法を用いて測定した。その結果、単位土地面積当りの葉の呼吸速度は2.5、枝は0.5、幹は0.3、根は3.6、そして土壌は1.2tC/ha/yrと求めることができた。よって地下部の特に根からの呼吸における寄与率の高さが伺われる。これらのデータを鈴木の求めた炭素収支に合わせると光合成量が約12.1t、樹木の純生産量が約5.2tとなることがわかった。 Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-35赤外線放射温度計による鏡ダムの対流現象の観測和泉 辰男〔高知大学農学部〕○紙井 泰典〔高知大学農学部〕近森 邦英〔高知大学名誉教授〕湖の放熱期の対流現象を解明するため,1998年11月11日の高知県鏡村鏡ダム湖表面水温を赤外線放射温度計により観測した.結果は直径5cm-23cmの極めて小規模の対流セルが観測された.周期は13分,鉛直一次元対流モデル(木村モデル)によって解析したところ,単位面積当たり沈み込み流量は水深13mまでは0.0075m3/s/m2 ,それより下は0.002m3/s/m2程度であった. Keyword: 対流, 水温, 赤外線GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-36地球温暖化による旬別融雪流出高の変化ー地球温暖化が融雪流出に及ぼす影響の予測に関する研究()ー○加藤 徹〔宮城県農業短期大学〕倉島 栄一〔岩手大学農学部〕気温上昇や降水量の増加等を考慮した融雪流出計算を行うことにより、地球温暖化による旬別融雪流出高等の変化について検討した。大倉ダム(宮城県)、刀利ダム(富山県)で検討したところ、気温上昇たとえば4℃上昇の場合には、旬別融雪流出高のピーク時期はいずれも20日ほど早まり、3月下旬へと変化し、ピーク旬別融雪流出高も大倉ダムでは約60%(70mm)、刀利ダムでは約50%(110mm)低下すること、などが確認された。 Keyword: 融雪流出解析, 地球温暖化, 融雪流出高GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-37鳥海山山麓の湧水温度○神尾 彪〔山形大学農学部〕大江 進〔月光川の魚出版会〕奥山 仁志〔遊佐町役場〕〕水温度と標高の関係を求め、標高に伴う湧水温度の逓減率を明らかにした。逓減率は0.4℃/100mであった。標高に伴う地温の低下割合は高度100mにつき0.3℃〜0.5℃であるから、鳥海山山麓の湧水温度は地温によって形成されていると言える。次に、⇒水場所と表層地質の関係を明らかにした。湧水場所は古い溶岩と新しい溶岩との境目や溶岩と扇状地との境目などにあった。また、胴腹滝の湧水温度は8.5℃で、年間を通じてほぼ一定であった。 Keyword: 湧水温度, 地下水, 水温GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-38Water Reuse and Water Quality in Low-lying Paddy Area with Creek Networks(低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用と水質)○Rachmad Jayadi〔九州大学大学院農学研究科〕福田 哲郎〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕低平地クリーク水田地帯を対象に,複合タンクモデルにより用水の配分操作および反復利用機構の解析を行った。その結果,晴天時において,クリーク貯留に占める還元水の割合(CTR)は50〜60%であることを明らかにした。また,CTRと水質との関係を分析し,CTRを57%以下に維持すればCODおよびECに対して水質基準を,T-Nに対して水稲被害発現濃度を維持できることを明らかにした。 Keyword: 灌漑システム, 反復利用 , 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-40Return Flow Analysis in Okazeki Irrigated Paddy Fields of Kokai River Basin(小貝川岡堰地区における水田地帯還元水の流出解析)○Adahi Botou〔筑波大学農学研究科〕野村 紀子〔筑波大学生物資源学類〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕小貝川岡堰用水地区において,用水配分の詳細観測を実施するとともに,水田用水が供給されている連続干天時を対象に,水田地帯からの還元水流出解析を試みた.水田用水の供給を水田地帯に対する降水とみなし,2段のタンクモデルで流出現象を再現する試みをした.その結果,中干しの前後での流出機構の違いを明らかにし,実測された配水管理用水(20%)を組み入れた並列流出モデルを開発した. Keyword: 還元水, 配水管理用水, タンクモデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 2-41地盤浸透を考慮した水田暗渠排水の浸透流解析−暗渠の影響を考慮した下部境界条件の設定方法について−○井村 英樹〔農業工学研究所〕吉田 昭治〔新潟大学農学部〕長利 洋〔農業工学研究所〕地盤浸透を考慮した水田暗渠排水のFEM浸透流解析を行う際の下部境界条件の設定方法を検討すべく,均質で下部境界が暗渠から比較的近いモデルと遠いモデルに対して,1.一定値,2.理論式,3.近似式,の3方法でフラックス分布を与えて解析を行った.その結果,下部境界が遠いモデルでは,暗渠周りの水頭分布に大差はなかったが,下部境界が近いモデルでは,近似式および理論式で妥当な解が得られることがわかった. Keyword: 暗渠, 地盤浸透, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-1乾燥地の輪作潅漑農地における水・塩収支について○安田 繁〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕中央アジアにおいてはアラル海の縮小問題とともにアムダリア・シルダリア両河川沿いに開発された農地の塩害と耕作放棄が問題となっている。本研究ではカザフスタン共和国のクジルオルダ州にあるシャメーノフ農場を取り上げ、水稲区と畑作区が混在する場合の水・塩分の動態と収支を調べた。その結果、水稲区の塩分は排水路からはほとんど流出しておらず、水稲区の地下やその周辺に堆積していることなどが明らかとなった。 Keyword: 塩類集積, 輪作, 水分動態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-4上ビルマ・半乾燥地域の潅漑と農業発展に関する基礎的研究○加藤 潤〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕農業を生業とする上ビルマ・半乾燥地の2農村を対象に、潅漑が農業に及ぼす直接的影響と村人の生活に及ぼす間接的影響を明らかにする事を目的とした。新規潅漑導入村では、1)水利用、農業生産様式が変化し、村の生産・生活構造も新展開していること。伝統的潅漑村は、2)農地開発の限界、用水不足等により、農業生産は停滞性を帯びていること、3)自衛策として、揚水ポンプを導入し作物生産の安定化を図っていることを明らかにした。 Keyword: 上ビルマ, 潅漑導入, 物質循環GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-5国営農場から共同農場への転換と課題―シルダリア川下流域イリヤソフ農場の事例(カザフスタン共和国)― ○清水 克之〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕中央アジア・カザフスタン共和国では農業生産組織の民営移管が進められている.これまでの国営農場は解体され,共同農場と名称が変わり,民営化の移行過程にあるが,農場の経営状態は年々悪化している.こうした状況の下で,共同農場の中の意欲的な農家が集まり独立した.このことが他の農家を刺激し,農家の間では生産集団として独立を目指す気運が高まっている.しかし一方では,土地・農場財産の分配などの課題が残されている. Keyword: カザフスタン, 共同農場, 民営化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-6Scheduling Tank Irrigated Agriculture in a Rainfed Environment for Optimum Water Saving(降雨依存環境における貯留水の有効利用を目的としたタンク潅漑農業のスケジューリング)○Amu-Mensah Frederick〔鳥取大学乾燥地研究センター〕タンク潅漑のためのコンピュータモデルを発展させた.主なプロセスは(1)集水域からタンクへの流去水の回収,(2)貯留水の潅漑利用,(3)圃場における用水量の決定である.シミュレーションは集水域,タンク及び圃場における水収支の結合を基礎にしており,ガーナ国の3地域への適用を目的にしている.検討の結果,アフリカの半乾燥地域における持続的な潅漑を展開する上でタンク潅漑と点適法の組み合わせが推奨された. Keyword: Tank Irrigation(タンク潅漑), Simulation(シミュレーション), Water Saving(貯留水の有効利用)GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-7中国における灌漑用水管理の現代的展開に関する事例的検討○陳 菁〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕本研究は中国水利改革の中で、農業水利施設の管理運営、利用実態およびその規制要因を明らかにすることを目的とし、中国の2対象地区を選定し現地調査を行った。その結果、1)2灌漑区の水制御方式、管理組織および属性、水利費負担方法および属性等を明らかにした。2)両灌漑区共に統制的な水管理が主流であることが分かった。3)末端水管理を担っている村管水員の役割は今後ますます重要視されることが予想される。 Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 畑地潅漑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-8PERFORMANCE ASSESSMENT OF THE IRRIGATED AGRICULTURE IN EGYPT(エジプトにおける灌漑農業のパフォーマンス評価)○Tarek Kotb〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕多くの開発途上国で問題となっている灌漑の実効を,定量的に評価する指標や手法は確立されていない.そこで,潅漑システム内の各地域ごとに,簡単な指標(用水供給量,用水水質,農地利用効率,土地生産性)を用いて,灌漑パフォーマンスを評価する方法を検討した.エジプトの23の灌漑管区に適用したところ,灌漑管理が効率的に行われている地域と,効率が低い地域とが明確となり,問題の所在を明確にできることが分かった. Keyword: 灌漑管理評価, 用水利用効率, エジプトGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-9Changes and Improvement in Water Management Practices in Mwea Irrigation Scheme, Kenya(ケニア・ムエア地区における水管理の改善)○Mohammed Abdullahi〔宇都宮大学大学院農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕松井 宏之〔宇都宮大学農学部〕ケニア共和国中央部に位置するムエア灌漑地区では,水管理システムの改善が行われてきた.具体的には,水利組織の再編,公平な水配分ルールの策定,輪作を基本とした新営農体系の導入である.その結果,渇水年においても公平な水配分が行われるなど水管理の改善がみられた.しかし,近年ムエアの上流において非公式な灌漑が開始されたため水資源が逼迫しつつあり,流域全体の水管理方法の検討が必要となってきている. Keyword: 水田水管理, ケニア共和国, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-12南九州地域の畑地かんがい事業完了地区の水利用の実態 ○山村 善洋〔宮崎大学農学部〕水源に乏しく恒常的に水不足の‘水’条件不利地域であった地域に,いつでも使いたい量の水利用が可能になると,その使用目的はいわゆる学習によって次々に増加していく。多目的化による水使用量の増加と,一方では灌水方法の最適化・合理化による灌水量の減量が進行している。農業用水は狭義な灌漑用水のみとしてだけでなく広く営農に関わる用水としてとらえる必要があることを水利用の実態は示唆している。 Keyword: 畑地灌漑用水量, 水利用実態, 多目的水利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-15小口径オープン型パイプライン分水施設の設計 −上流水槽内に設置される流出水槽の設計法−○相川 泰夫〔農業工学研究所(現、関東農政局)〕島 武雄〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕小口径オープン型パイプライン分水施設において、上流水槽内に流出水槽を組み込んで水槽構造の一体化、並びにコンパクト化を図る場合に、パイプライン口径と管路内流速、並びに空気球の上昇速度の関係式から、流出水槽の寸法を算出する手法を提示するとともに、口径ごとに算出した水槽長を、上・下流水槽分離型の水槽長と比較することで、コンパクト化を実証し、通気孔(b)の採用でさらにコンパクト化が高まることを報告する。 Keyword: 潅漑施設, 管水路施設, 分水施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-16地中潅漑の実用化に関する研究()―ホース型管による給水管理―○谷川 寅彦〔大阪府立大学農学部〕岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕前報では地中潅漑適用下において給水部に不織布を用いた管の適用可能性を検討した。本報では、不織布給水口数、配置が異なる各種ホースについて給水、土壌水分特性等から検討した。実験は雨除けメロンに対して防根シート適用条件下、低正圧設定による連続給水管理により行い、給水口数による土壌接触面積の差異が給水性能に及ぼす影響、各種条件下の圧力管理法、妥当な管の選定に関する基礎的資料を得ることを目的としている。 Keyword: 地中潅漑, 不織布, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-17農業用パイプライン向け除塵施設の開発小泉 健〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔農業工学研究所〕○小倉 邦雄〔(株)横田製作所〕稲垣 仁根〔クラウンエンジニアリング(株)〕従来使用されている農業用水用除塵施設は部品の分解などごみの除去等の管理に多大な労力を要している。そこでハンドル操作によりカムを作動させ、除塵用の金網等を急激に移動させ、通常の逆洗等の場合より大きな力を発生させることにより、強制的に異物を剥離させる構造を有し、前後のバルブ操作のみで手を汚さず、容易に異物を系外へ排出することができる除塵施設を開発し、工場試験にて良好な結果を得た。 Keyword: 除塵施設, ストレーナー , ごみGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-18ミゼロンライニング工法による農業用水路の補修への一提案○大塚 貴之〔株式会社大塚工業〕大塚 佐一郎〔株式会社大塚工業〕最近、人間と環境また経済と環境の問題が深刻化してきた。粗大廃棄物を抑制するためにも、維持補修が重要と考えられる。本ミゼロンライニングは、コンクリートの保護、補修に有効な工法として実績を積んでいる。超厚膜の塗膜は、漏水防止、防水、凍害、耐磨耗性に優れ、又、塗膜乾燥が速く作業効率が良く、冬期間でも作業が可能である。その上、人間に悪影響を及ぼす物質も含まれず、優れた塗料であり、又、工法である。 Keyword: 用水管理, コンクリート材料, ライニング材GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-19暗渠排水と開渠排水のpHの違い○泉本 悟〔三重大学生物資源学部〕足立 淳治〔三重大学生物資源学部(現、大日本土木)〕加治佐 隆光〔三重大学生物資源学部〕砂壌土の茶畑にある開渠排水と暗渠排水の水質を比較した結果、開渠排水のpHは小さく、暗渠排水のpHは比較的中性に近いことを見出した。この違いは水質変化に関する土壌の緩衝作用ではないかと考えて、長さの異なる土柱に固形の化学肥料を散布し浸透実験を行った。その結果、土柱の短い方が小さいpHになることを確かめた。なお、いずれの調査でも、pHが5以下になるとアルミニウム濃度が高くなることを確認した。 Keyword: 地下排水, 水質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-20毛烏素砂地の丘間低地における地下水資源の持続的開発と潅漑計画○池浦 弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕毛烏素砂地の丘間低地を対象にして地下水資源の持続的開発を目的とした土地利用法を提案した.砂丘側から湿地(灘地)に向かって地下水の涵養地,林地,農地,草地に4分割し,各々の面積割合を11.1 Keyword: 丘間低地, 地下水資源, 水質保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-21循環潅漑地区における水田排水の還元特性○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕増野 途斗〔東京農業大学地域環境科学部〕中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕茨城県笠間市の循環潅漑水田地区で水収支を検討した結果、潅漑期における日減水深は平均で24mm/dayとなった。ポンプで取水された用水が水田で使用され再び調整池に還元してくる率は0.57であった。水質については、T-Nを除いて農業用水基準値よりも低かった。排水路最下流部から調整池に導水される過程でT-NとT-Pの濃度が低下していた。ブロック内での1ha当たりの負荷量収支を算定したところ、T-P以外は正の値を示した。 Keyword: 水田潅漑, 水利用計画, 水質制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-23稲作ごよみに見る水田圃場水管理―水田稲作の展開と水田圃場水管理(1)―○向井 章恵〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕近年,水田稲作における環境・生態系保全の機能が注目されている.水田は基本的に湛水されているため,湛水管理を環境・生態系保全の視点から再検討することが必要である.この再検討に際して,現在広く行われている圃場水管理やその課題を把握するために,栽培技術の到達点であり,ガイドラインでもある「稲作ごよみ」を7府県で収集し,記載された水管理を考察した.その結果,現在の圃場水管理の基本パタンを確認できた. Keyword: 水田圃場水管理, 稲作ごよみ, 湛水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-25茎内流ならびに土壌水分測定に基づく自動潅漑−茎内流測定法の潅漑管理への適用に関する研究(后法○竹内 真一〔九州共立大学工学部〕笹見 育生〔九州共立大学工学部〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕TDR式水分計を用いた土壌水分に基づく自動潅漑と作物の蒸散量を指標とした自動潅漑システムの比較をハウス内ピーマンを対象に行った.前者は少量頻繁潅漑となり,後者は,多量間断潅漑となった本研究のような点滴潅漑下においては,根群域を限定させないために,土壌中にある程度余剰水を残し,根群を深層まで発達させることが,より増収につながるものであると示唆された. Keyword: 畑地潅漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-27湿潤部と乾燥部が混在する圃場における土壌水分の消費○原口 智和〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕本研究では,施設畑において部分灌漑を行い,土壌水分測定法として一般的なテンシメータ法と低水分領域での測定が可能なTDR法を用いて土壌水分を測定し,土壌水分減少法により根群域土層からの消費水量を算定した.その結果,乾燥部での土壌水分測定にTDR法を用いることにより,湿潤部と乾燥部が混在する圃場における土壌水分の消費量を土壌水分減少法によって算定できることを示した. Keyword: 水消費, 部分灌漑, 土壌水分減少法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-28南北斜面の土壌水分特性と植物生育に関する研究○魏 江生〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕乾燥地研究センターの大型ガラス室内に砂床の斜面実験区を設け,勾配(20°,30°),有効水分(ゼオライト混入区,対照区),方向(南斜面,北斜面),斜面の位置(上,中,下)に対して,数量化砧爐鰺僂い匿∧生育に及ぼす影響を分析した.南斜面は北斜面より積算日射量が多く,水消費が増加した結果,土壌水分量が少なくなり,水分条件が悪くなった.その反面,北斜面の水分条件は良好で,植物の生育がよくなった. Keyword: 斜面, ゼオライト, 植物生育GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-29熱収支法による水田からの蒸発散量の測定 ○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕竹原 桃子〔岡山大学大学院農学研究科〕1998年7月〜10月にかけて水田において熱収支法により蒸発散量を測定した。葉面積指数は観測開始時の1.4から最大で8.3へと増加した。蒸発散量は,夏季の晴天日で6〜8mm/d,ペンマン蒸発散位に対する比(作物係数)は1.0から1.4弱へと増加,完熟期にはまた1.0程度に減少した。水田では純放射相当量が蒸発散により失われており,顕熱伝達は小さく,周辺の気温を上昇させないという優れた機能があることが確かめられた。 Keyword: 蒸発散, 水田, 熱収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-30Determination of critical PF level for economic water use in sugarcane production(サトウキビに対する経済的灌漑の下限値に関する研究)吉永 安俊〔琉球大学農学部〕○HOSSAIN MUHAMMAD AKBAR〔琉球大学農学部〕サトウキビへの潅漑効率を高める目的で、経済性を加味した潅漑の下限値を明らかにした。サトウキビを植えたポットの土壌水分をPF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に制御し、生育状況を調べた。その結果、サトウキビの生育はPF値が低いほどよく、経済指標となるブリックスは逆に、FP値が高いほど大きくなった。蒸散係数(ここでは蒸発散量÷サトウキビ生重)を考慮すれば、潅漑の下限値はPF2.5〜3.0の範囲にあるもとの推定される。 Keyword: 蒸発散量, PF値, サトウキビGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-31転換畑の間断湛水畦間潅漑に関する研究(供法欖耽絣始時の土壌水分張力,1回の潅水量−○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ(株)〕露地転換畑の潅漑は,特別な設備を設けなくとも,水田用水をそのままに利用できる畦間潅漑で行われている。そして,近年は,地下水位が低い,あるいは,連年の畑使用で,耕盤の湛水機能が低下した圃場でも,間断湛水による畦間潅漑で畑利用されるようになってきて,この畦間潅漑による水利用の実態解明が求められている。そこで,本報告では,この潅漑に関する潅水開始時の土壌水分張力,1回の潅水量の調査結果を報告する。 Keyword: 畑地潅漑, 転換畑, 畦間潅漑 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-33再生紙マルチによる微気象・土壌水分・作物生育の改善効果○大槻 恭一〔鳥取大学乾燥地研究センター〕仲亀 英子〔鳥取大学乾燥地研究センター〕神近 牧男〔鳥取大学乾燥地研究センター〕近年,環境保全型農業対策として再生紙マルチが注目を集めている。本研究では,再生紙マルチと裸地においてホウレンソウ,アズキの栽培実験を行い,再生紙マルチはアルベドが高く,地温変化を抑制し,地表面の保水性を高めることを明らかにした。その結果,再生紙マルチ条件下では,根は地表面近くに水平に分布し,株当根量が多く,また草丈,株当葉数,葉面積,乾物重も裸地区より多いことを示した。 Keyword: マルチ, 環境保全, 再生紙GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-34施設畑における灌漑と窒素収支○下川 真徳〔九州大学大学院生物資源科学研究科〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕施設畑は一般の水田や畑に比べて多量の施肥を行っている.そのために多くの窒素が溶脱され,地下に浸透すると地下水汚染を招く恐れがある.本研究では雨除けハウスでのピ−マン栽培をもとに灌漑法や施肥法を変えて窒素の収支を求め,それぞれの関係を明らかにして対策を検討した. Keyword: 畑地灌漑, 窒素収支, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-35ほうれんそうハウスの水分動態○相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕斎院 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕ほうれんそうハウスにおける効果的な水管理の方法を見出すために、土層改良「有材心破」を実施して50坪ハウス当り3〜50ton/回の潅水を行った。播種前はスプリンクラーによる散水潅漑、播種後は多孔ホースを用いたマイクロ潅漑で潅水した。ハウス土壌の乾燥はほうれんそうの根の吸水に起因すると考え、2回作のほうれんそう栽培期間中の水分動態を検討して、異なる乾燥傾向がほうれんそうの根の伸長展開の相違によると推察した。 Keyword: 水分動態, マイクロ潅漑, 土壌環境と植物根系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-37長辺取水による代かき用水量の節減(1)−大区画水田における実施工−○山田 雅彦〔北海道立中央農業試験場〕草野 恭文〔北海道立中央農業試験場〕寺元 信幸〔北海道農政部設計課〕中山 熈之〔北海道農業試験場〕圃場の大区画化で長辺方向が長くなると、代かき時などの短辺取水では、取水量や取水時間の増大を招くことがある。そこで、試験地(区画規模 Keyword: 水田潅漑, 潅漑施設, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-38長辺取水による代かき用水量の節減(2)−簡易シミュレーションによる解析○中山 煕之〔北海道農業試験場作物開発部〕山田 雅彦〔北海道立中央農業試験場農業土木部〕寺元 信幸〔北海道農政部設計課〕代かき用水を長辺から取水することで用水量が8割も節減できた事例があるが、常にそうなるとは考えにくい。水足を簡易にシミュレートできるモデルを考案し、他の条件を同一にしたまま短辺取水と長辺取水という条件のみを変えて水足を比較した。その結果、節減量8割のうち、短辺取水を長辺取水に変えたことよる節減が2割弱、長辺取水年の浸透量が他の年に比べ小さかったための節減が6割強であると見積もられた。 Keyword: 水田灌漑, 長辺取水, シミュレーション GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-40地形要因からみた中山間地用水路の特性―熊本県通潤用水を事例として―○島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕相川 泰夫〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕中山間地水路の立地配置を通潤用水を事例として調査したところ、幹線水路は等高線に沿って、また分水路は擬似河動に沿うように建設されていることが分かった。暗渠水路をつくったりと地形に応じた水路システムが構築されていた。分水路は傾斜に対してより慎重に設計されていたものと思われる。水路密度は高くなっていた。このように中山間地の水路は、地形条件に大きな制約をうけながら傾斜に配慮し建設されていることが分かった。 Keyword: 水田潅漑, 水利用計画, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-41開水路用水位調節器の機能調査と開発(中山間地水田までの利用可能性の検討)○兼子 健男〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所〕村川 雅己〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所〕水田ほ場の水管理は、経営規模を拡大していくと大きな労力となる。この問題を解決するための用水位調節器は、数社のメーカーで開発され、市販されている。しかしながら開水路用の機種には、用水面と田面の落差が0.5m以上で機能しない機種も多い。円錐台形の栓の両側に箱型のフロートを直結させ、この栓で給水口を開閉する熊農研式は落差2mでも調節能力があり、中山間地水田で利用できることを室内試験で確認した。 Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 中山間地水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 3-42モバイル型遠隔水管理システムの開発○村川 雅己〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所”〕兼子 健男〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所”〕本システムは、開発を行った「大区画水田におけるマイコン制御用排水管理システム」の改良版である。特徴は、/絨未箋ぞ櫂如璽燭離皀縫拭爾肇轡好謄狎御のプログラムをwindows95上で操作が可能である。▲轡好謄爐留鶻崛犧遒鯀受信ともPHSを利用するモバイル化が図られ、制御内容の変更も遠隔地から可能である。 、△砲茲螢蓮璽匹隆蔑化に伴い低コストで利用可能で、他の農業施設への利用も可能である。 Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-4一時的水域(水田)との水系ネットワークが支えるドジョウの再生産に関する研究○藤咲 雅明〔東京農工大学連合大学院兼山梨県環境科学研究所〕佐々木 誉〔(株)東邦技術〕鈴木 正貴〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕小河川と水田を繋ぐ水系ネットワークがドジョウの再生産量に与える影響を調査した。その結果、以下のことが明らかになった。1)水田の水管理とドジョウの水域間の双方向移動に密接な関係を確認した。2)水田は再生産を保証する機能をもつと共に、採餌場を兼ねており生物量を倍増させ、小河川へ大きな生物量を供給する。3)一時的水域との水系ネットワークの維持は、水田に再生産場を求める魚類の生息を保証する上で重要である。 Keyword: 生物量, 一時的水域, 水系ネットワークGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-6とげ魚(イトヨ)生息池の改修規模と水温維持の関係○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕木本 凱夫〔三重大学生物資源学部〕矢島 延浩〔三重大学生物資源学部〕淡水魚イトヨの生息環境条件(水温,水深)及び地下水利用上限値を満たす改修池規模を見積もるため,現状池の水温調査を残暑期に行った.水温変化は主に日射量(日照時間)に影響されることが判明した.熱収支の考えから,改修池規模は現状池の約6倍が上限であろうと推定した.ただし盛夏期の日照時間は残暑期より増大し,イトヨの適水温域を狭める恐れがある.それを解決するために日陰策の導入を指摘した. Keyword: 水温, とげ魚イトヨ生息池, 地下水利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-7農業水利系・河川の生態環境に関する文献調査と技術的課題○竹村 武士〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕谷本 岳〔農業工学研究所〕本年2月、メダカやホトケドジョウが絶滅危惧種に指定された。農村生態系の主役たるメダカがこの様に激減した背景はこれまでの研究から明らかである。しかし一方で水利系の物理的環境がメダカ等に与える影響は定量化されておらず、事業による保全のためにも明確化していく必要がある。ここでは河川生態系を含めた、これまでの関連研究を整理し、最近の研究動向および筆者らが11年度から予定している実験について報告する。 Keyword: 環境保全, 生態系, 生態環境評価手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-8農地整備後の経過年数による水路の水生生物の変化○真部 和代〔岩手大学大学院農学研究科〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕農地整備により、農業用水路は土水路からコンクリート水路に変わり、環境が劣化すると言われている。しかしコンクリート水路にも生物は存在し、多少なりとも施工経過年数を経る事により生物の回復が見られる。そこで本研究では、今後の生物に配慮した農地整備手法を考える手始めとして、生物の回復が農地整備前の状況にどの程度近づくものか、また生物相が安定するまで何年程度必要であるかを明らかにする事を試みた。 Keyword: 水生生物, 水路環境, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-10河川内植物の年平均水深に対する分布 −多自然型川づくり実施のために−○國清 順一〔山口大学農学部〕深田 三夫〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕高度経済成長が終わり心の豊かさが求められている。河川では、コンクリート三面張りに代表される合理化目的の川ではなく、多くの生物の生息・移動の場としての川づくりが求められている。しかし、河川管理メが既存の動植物のデータを川づくりへ利用するには多岐にわたる専門知識を必要とされる。本研究は、年平均水深に対する相対高度と植物の分布との関係を調べた。改修後の植物分布を予測する指標になればと思う。 Keyword: 多自然型川づくり, 植物, 平均水深GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-11水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(機法歐綣禅擇喊綫呼以調査−○立川 周二〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕水田地域で圃場整備事業を実施した場合、面的な整備工事となることから、地域の生態系が大きく破壊されると言われている。しかし、周辺環境によりその自然復元力は異なっているとも言われている。そこで、圃場整備事業の実施年が異なる地域がいくつかあり、周辺環境が類似している新潟県三和村にてビオトープの施工年による変遷調査を行った。本発表は、水生生物に影響する水質と水生動物の調査結果を報告する。 Keyword: ビオトープ, 水田圃場整備, 生物相GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-12水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(供法欸揚平∧および鳥類ほ乳類調査−○桝田 信彌〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕水田地域で圃場整備事業を実施した場合、面的な整備工事となることから、地域の生態系が大きく破壊されると言われている。しかし、周辺環境によりその自然復元力は異なっているとも言われている。そこで、圃場整備事業の実施年が異なる地域がいくつかあり、周辺環境が類似している新潟県三和村にてビオトープの施工年による変遷調査を行った。本発表は、畦畔植物と鳥類ほ乳類の調査結果を報告する。前報と続けて発表を希望する。 Keyword: ビオトープ, 水田圃場整備, 生物相GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-14ため池における底泥からの溶出○野口 寧代〔京都大学農学研究科〕長坂 貞郎〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕農業用ため池集水域での物質循環を評価するため,京都府南部に位置する2つのため池で1998年4〜12月に月1回,底泥調査とコア擬似現場法による溶出試験を行った.その結果,有機汚濁の進んだため池で夏から秋の初めにかけてアンモニア態窒素の溶出量が増大した.この原因として,底泥上層水から底泥表層に供給されるデトリタスの分解が推察された.いずれのため池でも硝酸態窒素,亜硝酸態窒素の溶出はほとんどなかった. Keyword: 底泥, ため池, 栄養塩類GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-19鳥屋野潟における水質変化特性○川井 雅美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕越山 直子〔新潟大学大学院自然科学研究科〕三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕 新潟平野にある鳥屋野潟を対象として、潟の中での水質化特性を見るために、流出入時の水質濃度差と流量との関係について検討を行なった。その結果SS,COD,T-N,T-Pなどは流量の少ない非灌漑期で濃度上昇幅が大きく逆に、流量の多い灌漑期では、濃度上昇幅が小さかった。ただSSのように、灌漑期に浄化要因が強く働く水質項目と逆にCODのように汚濁要因の支配が強く働く項目があることが分かった。 Keyword: 水質, 湖沼, CODGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-20八郎潟干拓地における窒素・リン差引排出負荷量の変動と要因 − 八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第4報 ) −○近藤 正〔秋田県立大学短期大学部〕三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕八郎潟中央干拓地のN・P差引排出負荷量と汚濁物質の流出機構を明らかにするため、干拓地排水、流入水のN・P濃度を毎日観測し、干拓地内から八郎湖へ排出されるN・Pの差引排出負荷量とその時期変動を明らかにした。また本研究では負荷量の算定精度を高めるため、モデルにより水と成分収支を同時に成り立たせるような流量係数をもとめ流量を検定した。差引排出負荷量では田植え時の落水の影響が浮彫となった。 Keyword: 水質, 水質水文, 水環境・水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-21水管理の異なる水田群からの排出負荷○吉永 育生〔農業工学研究所〕高橋 順二〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕水管理方法の異なる二つの水田群(排水路の堰き上げにより減水深の抑制を行った地区,排水路の堰き上げを行わない地区)の排出負荷量調査を実施した。両地区の排水の水質濃度については有意な差が認められなかったものの、減水深の抑制を行った地区の排水量および排出負荷量は堰き上げを行わない地区の約5分の1であった。 Keyword: 水環境・水質, 水管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-22降雨出水時における流出負荷量の推定−農林地流域における降雨出水時の負荷流出(機法○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕本研究では、降雨出水時を対象に累加比流量と累加比負荷の関係から出水毎の負荷流出の違いについて検討した。その結果、累加比流量と累加比負荷の関係式の傾きで表される出水時の平均濃度が、各出水で異なることが明らかとなった。このことから、1つのL-Q式から負荷量を推定することは問題があること、および、また、T-NとNO3-Nについて出水時の平均濃度は初期濃度と高い相関があることを見いだした。 Keyword: 降雨出水, LQ式, 負荷流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-23負荷流出に関する降雨の検討−農林地流域における降雨出水時の負荷流出(供法○岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕本研究では、降雨出水時の負荷流出と降雨特性との関係について検討した。傾斜地に農地が展開する流域では、影響降雨量とEI30値ともにT-N総比負荷量と高い相関が認められた。降雨の取り扱い上、影響降雨量とEI30値とで違いは認められなかったが、流量データと降雨データを必要とする影響降雨量と比較して、降雨デ−タのみから算出できるEI30値は降雨特性と負荷流出の関係を検討する上で有効な手法と思われる。 Keyword: 降雨出水, EI30値, 負荷流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-24降雨時における農林地流域河川水の溶存イオン○齊藤 麻美子〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕人為的負荷のある農業流域と人為的負荷の少ない林地流域を対象として河川水中に含まれるイオン濃度を分析し、流域の土地利用と降雨時における河川水質環境の関係を検討した。その結果、人為的影響に起因するイオンは農業流域と林地流域で流出が異なるが、人為的影響の少ないイオンは両流域で流出に差の無いことが明確になった。河川水中のイオン濃度を検討することは、土地利用の水質環境への影響をはかる手段として有効と思われる。 Keyword: 降雨出水, イオン濃度, 農林地流域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-26中山間地域の土地利用と河川水質環境 −河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(掘法○草 大輔〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕本報告では、北海道の朱太川水系を対象として河川の水質、流量、雨量等を観測し、河川水質を指標として農業的土地利用が中山間地域に及ぼす影響について検討した。農地率の高い流域では汚濁負荷が多く、これは肥料や家畜糞尿等の影響によるものである。降雨時における水質のピーク濃度は、林地流域より農地流域の方が高く、増加率も大きかった。また、流下過程において河川の希釈・浄化作用が認められた。 Keyword: 土地利用評価, 水質, 中山間地域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-27谷地田の土地利用と環境特性の研究(1)−環境特性評価の方法と谷地への適用事例−○猪狩 恭子〔東京農業大学大学院農学研究科〕白井 慎〔東京農業大学農学部〕三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学部〕谷地は自然環境の中で安定した土地利用が行われてきた。しかし、自然環境の安定性は人の過度の働きかけによって不安定になる。自然環境の度合いを数値評価することができれば相互の比較が可能であり、環境保全の方向性が明らかになる。本研究は自然環境度の構成要因を検討し、主成分分析を行い、各構成要因の重みから自然環境度を評価する指標を提案したものである。 Keyword: 環境影響評価, 土地利用, 谷地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-29農業用水の水循環と河川の水質変動要因に関する研究○高橋 順二〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕吉永 育生〔農業工学研究所〕流域の健全な水循環の再構築が課題となっている中で、農業水利システムを通じた水循環と水域の水環境との関わりを適切に把握・評価する手法が求められている。本研究は、現実に行われている多くの水質調査結果及び比較的容易に得られる集水域情報から、水質変動が有する意味とその影響要因を統計的手法により分析を行い、水域の水環境と水利システムによる水循環との関係の評価を試みたものである。 Keyword: 水循環, 水環境, 水質変動要因GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-33土地利用連鎖系における地下水の水質変動 −非潅漑期水田下層土の窒素除去機能−○石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕森瀬 崇史〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学大学院新領域創成科学研究科〕日高 伸〔埼玉県農業試験場環境生物部〕本研究の目的は,埼玉県西北部に位置する櫛引扇状地において,土地利用連鎖系における地下水の水質変動の実態を把握するとともに,非灌漑期(冬期)・非湛水状態の水田下層土における窒素除去機能を明らかにすることである。その結果,非潅漑期において,地下水中の高濃度の硝酸態窒素は,土地利用連鎖系末端に位置する非湛水状態の水田下層土において完全に除去されており,その除去の主因は,脱窒作用であることが示唆された。 Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-34台地畑土壌における窒素成分濃度の変化と谷地への窒素成分の流出について○森本 恭行〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕近年、農耕地での化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で、農耕地周辺の水環境が悪化している。本研究では、多肥による畑地からの硝酸態窒素の流下、流出の現状を、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取し、さらに、流出水を畑地近傍の谷地より採取して、把握してみた。この結果、畑土壌に施用された窒素成分は、その大部分が作物に吸収されるが、降雨や灌漑水等とともに土壌深層に流下しているといえた。 Keyword: 硝酸態窒素, アンモニア態窒素, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-37無代かき・育苗箱全量施肥栽培の物質収支−無代かき・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(3)−○金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕久馬 一剛〔滋賀県立大学環境科学部〕実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区(苗箱区)と慣行施肥区及び無肥料区を設け,物質収支を測定した。慣行区と苗箱区の収入の大半は肥料であり、無肥区では土壌からの持ち出しの割合が高かった。支出では、窒素は大半が収穫物であり,リンは収穫物と土壌残留の割合が高かった。流出(表面+浸透)負荷は窒素では慣行区11、苗箱区8、無肥区5kg/haであり、リンでは慣行区2.7、苗箱区1.6、無肥区0.60kg/haであった。 Keyword: 環境保全, 水質, 物質収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-43建設工事排水対策としての砂濾過による除鉄工法の開発若林 孝〔日化エンジニアリング株式会社〕○守田 秀則〔香川大学工学部〕大西 正幸〔中国四国農政局四国東部農地防災事業所〕掘削を伴う建設工事により生じる排水(地下水)に含まれる溶解鉄は、未処理で放流すると多くの問題を引き起こす。この溶解鉄の除去工法として砂濾過による新工法を立案した。従来工法に比べ、薬剤を全く使わず産業廃棄物を生じない点、資源のリサイクルが可能である点、運転管理が容易で安価な点が特長である。試験施工の結果、処理能力は申し分なく、コストも従来工法の1/3程度であったことから、有望な工法であることが示された。 Keyword: 環境保全, 水質, 工法・施工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 4-45ホタテ貝を用いた廃堰の水質改善実験−農業水利施設の多目的利用(5)−○工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕大島谷 志〔弘前大学大学院農学研究科〕ホタテ貝をろ材に用い、循環ポンプで水槽内に流れを起こした場合は COD,T-N,T-P濃度ともに5〜10時間で半減した。さらに、ドブ臭の実験開始5時間程度でほとんどなくなった。循環を停止させた場合でも浄化機能は認められたが、循環状態に比較すると減少率は5割程度である。ろ材を入れないで循環した場合はほとんど水質の低下がなかった。従って、廃棄物であるホタテ貝をろ材に用いた水質改善が可能である。 Keyword: 水質浄化, ホタテ貝, 水環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-2診断カルテを活用したため池の現状分析と整備方針の提示桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○雪本 博志〔大阪府立大学農学部〕ため池の整備においては、多様な要求に応える必要がある。そこでため池診断カルテを作成し、そのカルテに基づいた現状評価を行うことで整備方針を決定する方法について検討した。大阪府立大学周辺のため池25カ所についてカルテを作成して現状評価を行ったところ、得点という形でため池の現状を表現することができ、明確に整備方針を決定することができた。また同時に調査したため池全体の傾向も把握することができた。 Keyword: ため池整備, 土木環境デザインの論理, 診断カルテGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-5「ガマ」のある傾斜地水田の整備−大阪府能勢町長谷の事例考察−○小柳 祐子〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕傾斜地水田での面的整備には技術やコストなどの制約が大きい.一方,環境・景観保全や,都市との交流などを考慮した整備が求められる.本研究では,「ガマ」と呼ばれる独特の石積みの水路を有する大阪府能勢町長谷を事例に,圃場整備方式,石積み保存,府民農園について課題を考察し,ガマや石積み畦畔の機能と役割を再評価し,その積極的な活用を含めて,生産性の向上と環境・景観の保全を図る整備の必要性を示した. Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備, 農村振興GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-6地被植物の植栽労力と植付け労力の軽減対策−中山間地域における農地斜面の管理法と景観形成(VI)−○川崎 哲郎〔愛媛県農業試験場〕杉山 英治 〔愛媛県農業試験場〕河内 博文 〔愛媛県農業試験場〕地被植物の植栽労力を調査した結果、植付け作業に1.1時間/m2と多量の労力を要した。その軽減対策として直接斜面に挿し木を行う方法を想定し、マツバギクとシバザクラについて、挿し木の時期と活着率の関係を検討した。その結果、マツバギクは直挿しを行った場合でも活着率が高かったのに対し、シバザクラは、毎日かん水した場合には活着率は高いと考えられるが、かん水を行わなかった場合には活着率が著しく低下した。 Keyword: 中山間地域, 農地斜面, 地被植物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-7大区画圃場整備の経営規模拡大推進効果上川 高史〔農林水産省構造改善局水利課〕○山路 永司〔東京大学大学院新領域創成科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕農業経営の規模拡大は急務の課題であるが、その実施はきわめて困難である。そこで大区画圃場整備を契機とすれば流動化が進展すると期待できるため、大区画圃場整備地区において、大区画部分とそれ以外の部分とで受委託に差があるか否かを検証することとした。調査対象地区としたB地区では、地区の約3割が1ha以上の大区画であり、そこでの受委託は他と比べて2倍程度、平均値に対して1.5倍程度あり、仮説は検証された。 Keyword: 圃場整備, 経営受委託, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-9まちなおし方式による区画拡大と乗用田植機の単位面積当たり作業時間との関係○細川 雅敏〔四国農業試験場〕井上 久義〔四国農業試験場〕内田 晴夫〔四国農業試験場〕まちなおし方式に関し,区画(不整形)拡大に伴う機械作業効率の改善効果について調査した。調査は,田植え作業とし,乗用の4条型田植機を対象に,中山間の不整形なほ場において実施した。その結果,整形区画と不整形区画の作業時間/10aの違いは,あまりみられず,まちなおし方式を用い,数アール程度の狭小な複数の区画を1枚にまとめることによっても,作業時間/10aの改善効果は大きいことが明らかとなった。 Keyword: 中山間, 乗用田植機, 作業効率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-10レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果○藤森 新作〔農業工学研究所〕千葉 佳彦〔北海道空知支庁〕佐々木 新一〔深川土地改良区〕中山 豊一〔スガノ農機蝓水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法を開発した。本工法は,ゴムクローラー型トラクタとレーザープラウ・レベラー等を使用するものであり,最大田差50cmまで施工可能である。大区画整備や整備後における不陸修正に効力を発揮する。また,営農段階で使用すれば,乾田状態で容易に均平度を高められ,水稲直播の導入や代カキ作業時間短縮等が図れる。 Keyword: 圃場整備, 整地工法, 反転均平工法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-11亀田郷泥炭地水田の大区画化整備手法について吉田 昭治〔新潟大学農学部〕中野 俊郎〔新潟大学農学部〕粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕○遠田 修〔富山市役所〕微傾斜低平地の下層に泥炭層が広く分布する亀田郷大渕地区において、大区画圃場整備を実施するに当たり、主に地耐力の保持・改善のための表土扱いの要否、地下排水方式の可否を検討し、同地区の大区画化整備手法について報告する。 Keyword: 圃場整備, 地下排水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-12泥炭農地での置土に伴う沈下量の推定○森川 俊次〔北海道開発局開発土木研究所〕石渡 輝夫〔北海道開発局開発土木研究所〕後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施され、耕地の標高を確保するための置土が計画・実施されている。そこで、置土を実施した場合の圧密沈下を簡易に把握するための沈下量計算を検討した。その結果、泥炭層厚および自然含水比毎の沈下傾向を示した。 Keyword: 泥炭, 置土, 沈下GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-14畑地土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出特性と削減対策○上野 貴司〔東京農業大学大学院農学研究科〕三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学部〕本研究では,農地からの表面流去水量,流亡土量と,生育密度等が異なる植生帯との関係が流出制御能に与える影響を調べた。また,現地観測における土壌流亡量と富栄養化成分の流出量との関係を基に,植生帯による窒素・リン成分の流出制御を評価した。その結果より土壌および窒素・リン成分の流出制御に適当な植生帯のあり方を検討した。 Keyword: 土壌侵食, 植生帯, 流出制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-15傾斜カンキツ園における土壌侵食現象の実態○中尾 誠司〔四国農業試験場〕長谷川 美典〔四国農業試験場〕山西 弘恭〔四国農業試験場〕本報告では、静岡県、和歌山県、愛媛県、香川県のいくつかの傾斜カンキツ園を踏査し、土壌侵食状況やその形態ならびに発生に至った原因について整理した。その結果、最近普及が始まった園内作業道整備に基因すると考えられる侵食が多く見られた。園内作業道整備に伴う降雨流出水の流下形態の変化により、流水の集中化などの起こる可能性が高くなると考えられた。従って、作業道整備園流出水の合理的処理方法の構築が急務である。 Keyword: カンキツ園, 土壌侵食, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-17畝部の土壌侵食量の算定に関する一考察○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕小倉 力〔農業工学研究所〕上村 健一郎〔農業工学研究所〕試験区における土壌侵食の観測データを用いて,自然降雨による畝部の土壌侵食量の算定における土壌侵食レート式の有効性,およびKiの同定値の妥当性について検討した.その結果,時間間隔が5(min)以下の平均降雨強度を用いた場合に,この侵食レート式が有効であることが示唆された.また,各降雨事象におけるKi値の分布を調べた結果,Kiの同定値は実用上妥当なものと考えられた. Keyword: 土壌侵食, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-18黄土の受食性と斜面の地盤特性 −中国黄土高原の土壌保全に関する研究(供法長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕○上遠野 健〔北海道大学大学院農学研究科〕高橋 英紀〔北海道大学大学院地球環境科学研究科〕李 思鋒〔中国科学院西北植物研究所〕張 継敏〔中国科学院西北植物研究所〕楊 恒〔中国科学院西北植物研究所〕黄土高原の土壌保全に資するため、黄土の性質と斜面地盤の性状に着目し検討した。その結果、黄土は高い受食性を示し、斜面地盤の性状は向きにより異なることが明らかになった。この違いの原因の一つは、冬期間における凍結融解作用であると考え、実験的に検討を加えた。その結果、凍結時の条件により融解後の物理的性質が異なることを確かめた。こうした現象は、凍結融解作用が斜面の土壌保全に影響することを示唆するものである。 Keyword: 黄土高原, 土壌保全, 凍結融解GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-20代かき直後の水田の表層硬度について―湛水散播の播種深度に関する基礎的検討―○牧山 正男〔茨城大学農学部〕松島 和人〔茨城大学農学部〕斉藤 伸之〔茨城大学農学部〕水稲湛水散播における播種深度の均一化を目指して,発売されたばかりの「土壌表面硬度計」を用いて,代かき直後の表層硬度について検討した結果,(1)この硬度計では播種深度の把握には限界があること,(2)硬度発現と含水比の相関は極めて高く,時間経過の影響も含水比が主因であること,(3)圃場レベルでの表層硬度の早期発現・均一化のためには,水分状態の均一化が必要であること,の3点が明らかとなった. Keyword: 湛水散播, 代かき, 土壌表面硬度計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-21スパンボンド(土木資材)を用いた圃場法面造成の新しい設計法の提案山下 恒雄〔四国農業試験場〕○佐藤 雅宏〔株式会社テクノソール〕阪田 誠造〔ユニチカ株式会社〕中山間地域の圃場法面では、豪雨災害などで崩壊する事例が多い。この圃場法面造成法として土木資材の1種であるスパンボンドを利用した低コストな法面整備法を開発した。その設計法において、新しく変位による性能規定の概念を導入した。 Keyword: 農地造成, 圃場法面, スパンボンドGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-22スパンボンド(土木資材)を用いた圃場法面造成法による施工盛土○山下 恒雄〔四国農業試験場〕佐藤 雅宏〔株式会社テクノソール〕中山間地域では、圃場整備、農道工事で圃場法面が出現するが、小規模な法面は豪雨災害などで崩壊することがある。この圃場法面造成法としてジオテキスタイル(土木資材)の1種であるスパンボンドを利用した低コストな法面整備設計法を開発した。その設計法に基づいてスパンボンドを敷設した高さ5m、幅17mの試験盛土を造成し、スパンボンドの排水・補強効果を検証している。 Keyword: 農地造成, 圃場法面, ジオテキスタイルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-23浸透性沈砂池に埋設する有孔暗渠管における通水孔の構造特性○三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕本研究では,通水孔構造の拡大程度の違いが流量に与える影響について比較検討した。また塩化ビニールの有孔暗渠管と砂礫の被覆材を用いて実験室内に模型の浸透性沈砂池を作成し,有孔暗渠管の通水孔構造の違いが排水量に与える影響ついて調べた。さらに北海道女満別に位置する浸透性沈砂池に埋設した暗渠管からの排水量を比較して,流れ方向に向かって半径が拡大するfunneled型通水孔を持った暗渠管の有効性を現地で検証した。 Keyword: 暗渠, 土壌懸濁流, 沈砂池GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-24鉄による暗渠機能低下に関する研究○佐々木 長市〔弘前大学農生命科学部〕長谷部 次郎〔(元)弘前大学農学部〕澤田 悦史〔弘前大学農学生命科学部〕亀山 博之〔東北農政局津軽土地改良調査管理事務所〕高杉 伸悦〔屏風山土地改良区〕鉄による暗渠の機能低下が問題となっている畑地において対策試験をした。その対策の主眼は、暗渠の種類(網状管、マット被覆の塩ビパイプ、土管、透水性コンクリート管)の相違による鉄の集積の差異を確認すること及び暗渠勾配を急にすることによる除去効果を比較することとした。その結果、多少管種及び勾配による集積の違いが見られたが、鉄の集積量が多く、いずれは管が閉塞すると推察される結果となった。 Keyword: 圃場整備, 地下排水, 農地造成GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-25玄手川の水収支調査−環境に配慮した水路改修工法−○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕工藤 勝彦〔柏崎周辺農業水利事業所〕玄手川は扇端部位置する排水路で、湧水がみられ、水生動植物が豊かである。自然環境と維持管理に配慮し、玉石詰ブロックと平ブロックによる底張り工法が実施された。調査区間642mのうち約半分の施工段階で、粗度係数の改善により、年平均水温が約30cm低下した。また、水収支調査の結果、かんがい期は漏水型、非かんがい期は湧水型であることがわかった。施工の進捗に伴う水収支の経年変化に興味がもたれる。 Keyword: 環境保全, 水収支, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 5-28水環境保全事業を含む流域管理計画策定支援モデルの構築○加藤 亮〔茨城大学農学部〕中村 良太〔財団法人農業土木総合研究所〕流域管理計画における、策定支援モデルの構築を行った。このモデルで、水環境保全事業の影響を考慮した、水質に関する将来予測を得ることができることを示した。モデルは、2つのサブモデルから構成される。一つは、事業の影響を表わす事業効果予測サブモデルで、もう一つはシステムダイナミクスを用いた、土地利用の変化を考慮した水質変動予測サブモデルである。なお、モデルの検証には過去20年のデータを用いている。 Keyword: 流域管理, 計画策定の支援, システムダイナミクスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-2連続流入間欠曝気運転と鉄凝集剤による窒素・リンの高度処理高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕○林田 洋一〔京都大学大学院農学研究科〕現在、生活排水からの窒素・リン除去が大きな問題となっている。多くの施設で採用されている凝集沈殿法によるリン除去はコスト面で問題がある。そこで、間欠曝気運転と生物反応槽への鉄凝集剤添加により経済的、効率的な有機物、窒素、リンの除去を行うことを目的に研究を行っている。現在までの結果から、本法で良好な有機物、窒素、リンの除去が可能であることが判明した。 Keyword: 集落排水, 窒素・リンの高度処理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-4地域用水の管理主体と管理方法に関する基礎的研究水谷 正一〔宇都宮大学〕○浪川 彰〔宇都宮大学〕木村 貴文〔宇都宮大学〕灌漑用水と地域用水の同時的な利用を行うために、地域用水の利用形態に対応した最適管理方式を解明する。これまでに、地域用水の機能によって灌漑用水とは異なる管理主体が存在すること、地域用水の受益者が特定される場合と不特定の場合があること、市町村が土地改良区に対して地域用水の利用に係わる費用を負担する場合があることなどがわかった。そして、地域用水の機能と灌漑用水量及び水利施設の利用との関係が明かとなった。 Keyword: 地域用水, 土地改良区, 一部事務組合GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-6農業用水の地域用水利用に関する住民意識○渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕地域用水の潜在的需要の解明に資することを目的として,事例地区における住民アンケート調査結果をもとに,住民の属性別に地域用水利用に関する意識傾向を把握した。その結果,農業用水の地域用水利用に関する住民の意識と属性との間には関連性があることが明らかにされた。特に,住民の年代及び上下流別の意識傾向に回答者の属性との関連性が高い。 Keyword: 地域用水, 住民意識, 農村GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-7中山間地域水田団地における遊休化農地発生要因の解明○石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕わが国の農業の約4割のシェアを占める中山間地域では、水田の遊休化が進行している。この研究では、事例町村の31の水田団地に、団地面積規模、傾斜、農道、通作距離、地下水位の5要因を説明変数とし、遊休化農地面積割合を外的基準として数量化理論砧爐鯏用することにより、農地の主要な遊休化要因とその影響度合を定量的に明らかにした。20ha未満の団地面積、2km以上の通作距離の条件が農地の遊休化を拡大していた。 Keyword: 中山間地域, 農村振興, 耕作放棄地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-8北海道における農業地域類型別及び耕地形態別の市町村の特徴 −北海道における中山間地域の特性に関する研究(機法○矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕1995年農業センサスの農業地域類型区分に基づき、北海道の全市町村を対象として中間地域と山間地域に含まれる市町村の一般的な特徴を求めた。次に主要な耕地形態別(水田中心、普通畑中心、牧草畑中心、混在型など)の中山間地域の特質を、経年変化指標(人口・総農家数・経営耕地面積の増減率)、規模指標(耕地面積、総農家数、集落数)、農家レベル指標(戸当たり耕地面積、主業農家率、農業就業者高齢者率)に分けて論じた。 Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 市町村特性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-9農家減少率と経営耕地の増減率から見た水田中心の市町村の特徴−北海道における中山間地域の特性に関する研究(供法矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕○川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕北海道における水田中心の耕地形態を有する市町村を対象にして、地域類型別の分布、経営耕地面積と戸当たり耕地面積の特性を明らかにした。また農家減少率と経営耕地増減率による地域類型別の差異及び中山間農業地域に属する市町村の農業集落の差異について検討した。事例市町内の集落間にも農家減少率と経営耕地増減率に明らかな差異が認められた。今後はその要因について集落の立地条件も含めて検討する必要がある。 Keyword: 中山間地域, 農業集落, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-10農家減少率と経営耕地の増減率から見た普通畑中心の中山間市町村の特徴−北海道における中山間地域の特性に関する研究(掘法矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕○志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕中山間地域では農業労働力の流出による過疎化・高齢化の進行が顕著に見られる。それは農業の停滞,農業集落の衰退を引き起こし、総面積の約7割を中山間地域に持つ北海道にとっても深刻な問題である。本研究では主要な耕地形態が普通畑である北海道の市町村を対象とし、その分布の地域特性を明らかにするとともに、中山間地域に相当する事例町村について農家減少率と経営耕地の増減率から見た農業集落間の差異を検討した。 Keyword: 中山間地域, 農業集落, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-11中山間地域における農業・農村基盤の維持・管理システム○清水 夏樹〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕経済的システムの持続を前提に、経済条件の不利性に対する社会的支援のあり方に着目し、中山間地域の農業・農村基盤の維持・管理を目的としたシステムを構築した。立地・インフラ整備等の条件が不利な地域では、条件不利地域農業に対する直接支払いや経済的インフラに対する資金援助を社会的支援策とし、また、都市の経済的影響力が強い地域では都市住民の労働的・資金的支援を取り込んだシステムを構築した。 Keyword: 中山間地域, 経済的システム, 社会的支援GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-12農地の遊休化が進む中山間地域の農地整備方式−岩手県大迫町S地区における意識調査−○藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕農地の遊休化の進行している中山間地域で、従来の一般型、個人単位での農地整備する個人型とその中間の簡易型の農地整備方式について意識調査した。その結果、個人型でもある程度の事業効果があり、要望が強いので、当座の対応としてこの制度を一般化すること、簡易型は中途半端であり一般型実現に向け、整備不要農地や耕作放棄農地を巻き込んだ地域合意形成に努力することとこの地域合意形成手法の開発、が望まれることがわかった。 Keyword: 農地整備, 中山間地域, 農地の遊休化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-13高知'98水害における山間部頭首工の現状篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕○西田 真弓〔高知大学農学部〕堰本来の機能や効果、安全性を検討する目的で、昨年高知県に発生した幾つかの豪雨災害を対象に、降水量や堰の構造による被害状況の相違の把握と現地踏査を試みた。その結果、以下の知見が得られた。1)被災した堰のほとんどが、山間部に位置する小規模な石積み堰であり、現在これらがコンクリート堰に改修されている。2)堰は、降水量とともに時間雨量の多い地点のものほど壊れやすい傾向がある。 Keyword: 頭首工 , 気象災害, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-17景観に配慮し、地域の意見を採り入れた水路周辺整備について○上島 菜美子〔水資源開発公団利根導水総合事業所〕近年、環境に対する人々の意識の高まりとともに、水路の周辺整備も、景観との調和や地域環境に配慮した整備が求められる様になってきている。そこで、利根導水総合事業所では、景観に配慮し、地域に親しまれる水路周辺の環境造りをめざして整備を進めた。本報告は、地元の小学生に水路周辺のイメージ図を描いてもらうなどのユニークな試みを行った事例を紹介するものである。 Keyword: 景観, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-18水辺環境整備計画における整備目標設定過程に関する研究○田村 孝浩〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕大竹 真和〔宇都宮大学農学部(現群馬県立中之条高校)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕近年,水辺の環境整備が各地で活発に行われている.本研究では,計画段階において設定される整備目標を,水辺の特性に応じて客観的・合理的に評価・判定するための手法を提示することを目的とした.水辺の環境整備が行われた栃木県下の4地区を事例として,整備計画における目標設定の過程を調査・分析した.これに基づいて,目標設定過程における現状の問題点を整理するとともに,その改善方法を検討した. Keyword: 親水, 整備計画, 環境評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-19景観に関する基礎研究○藤沢 和〔明治大学農学部〕柳沼 倫彦〔明治大学農学部〕角田 幸彦〔明治大学農学部〕科学技術が発達した現代,環境問題と同等に”景観問題”が必要だと考えている.では,景観とは何か.それは”人類の行動の軌跡を美的にみたさま”としてみた.そして良い景観とは何かに対しては”あるべきものがあるべきところにあるべき量あること”との説がある.おして景観問題を紐解く分野には三者を考えている.すなわち脳波からの分析,景観哲学からのアプローチ,そして景観工学からの分析である. Keyword: 景観工学, 景観形成, 景観哲学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-20農村景観構成要素である畦畔木の保存方法の提案−農業的土地利用と景観保全の調整に関する研究−○落合 基継〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕現在の農村整備において,保全すべき景観や生態系の機能を把握した上で農業的土地利用との調整を図ることは重要な課題であると考える.本報では,農村景観構成要素である畦畔木を事例として,畦畔木の位置的特徴や利用方法などの現状把握から,畦畔木の利用を伴った保存・維持管理・地元住民の意識向上といった畦畔木保存のための条件を示し,近代的な農業的土地利用との調整を考慮した畦畔木保存方法を提示する. Keyword: 畦畔木, 景観保全, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-21風土を生かした景観設計のためのフラクタル解析−東京編−○大野 研〔三重大学生物資源学部〕中島 悦子〔ユニオン(株)〕我々は、景観の持つ「形の法則性」をフラクタル次元によって定量化しようと考え、三重県を例にとり、地域の景観を標高から評価しようとしてきた。その結果では、都市部と山間部にさほど大きな違いは存在せず、フラクタル解析だけで地域特性を理解することはやや困難に思われた。そこで、きわめて都市化された地域の存在する東京都を例に取り、50mメッシュの数値標高地図によるフラクタル解析でいかなる特徴が出るのかを検討した。 Keyword: 景観, 風土, フラクタルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-22色彩フラクタル解析を用いた景観評価○鈴木 勝士〔三重大学〕大野 研〔三重大学〕近年、景観を考慮した設計が増えてきている。しかしその景観の評価は設計者や建築家の熟度や自然観に依存しがちであったり、人によって異なるなどの様々な問題がある。したがって景観を考慮した設計を行う場合には、その場所の景観の評価が必要になる。そこで本研究では、特に「色」に注目し景観の評価の定量化を試みるため、色彩フラクタル解析をもちいて検討した。また河川景観を例に取り、研究の対象とした。 Keyword: 農地環境・景観, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-23地域資源の多面的活用における景観設計に関する一手法の提案−農業公園内の土木構造物の景観シミュレーション−桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○今西 潤一郎〔大阪府立大学農学部〕農業用施設の景観設計を考えるために,農業公園を農村地域のモデルとして取り上げ,公園内のため池について農業公園の持つ特質を反映させ,その結果を検討することで,景観設計手法の方針について考察した.考慮した3つの要素は農業公園内に限らず一般的な場合においてもため池の持つ役割の拡大に貢献することがわかり,結果をCGシミュレーションすることで,各要素の与える効果をより良く把握できることも確認できた. Keyword: 景観設計, 農業公園, CGシミュレーションGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-24Grey-Markov Chain Approach for Projection in Per Unit Area Yield of Crops○Jia Hua〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕作物の単収を正確に予測することは土地利用計画において重要である。本研究では、作物の単収を正確に予測するために、Grey Markov chain の手法を取り上げた。この手法の長所は、気象学的要素を比較する必要がない点と、年毎の異なった収穫状況を考える事ができる点にある。この手法を用いて予測した結果、実際の収量とほぼ一致し、誤差は非常に小さかった。この手法は、長期的な計画策定に大きく寄与するものと思われる。 Keyword: 土地利用計画, GIS, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-26棚田保全のための整備技術−長野県姨捨・田毎の月の事例−○木村 和弘〔信州大学農学部〕棚田に対する関心が高まっている。本文は、「田毎の月」で有名な長野県更埴市姨捨地区の棚田に導入された四つの事業、県営圃場整備事業、県営ふるさと水と土保全モデル事業、県営ふるさと水と土ふれあい事業及び棚田地域等緊急保全対策事業について、整備方法を検討し、棚田の保全の実態とその可能性などを検討した。そして、棚田保全のための整備技術として、三つの方法を示し、その技術上の問題点を示した。 Keyword: 棚田保全, 農用地計画・整備, 中山間地域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-27中山間地域における水田の土地条件と水田利用○吉迫 宏〔農林水産省四国農業試験場〕高知県内の中山間地域を対象に、水稲作付面積や水田面積の変動と土地条件の関係について両面積の1990年から1995年の増減率と水田の立地や経営、地域条件の指標間を統計分析等によって検討した。この結果から、水稲作の縮小を引き起こす外力がこの地域に働いた場合、土地条件面からは水田適地度合や労働作業性の劣る水田がより多く放棄されること、また基盤整備は水田耕作放棄の防止に有効であることが明らかになった。 Keyword: 中山間地域, 土地利用計画, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-28農村集落におけるグラウンドワークの普及活動の事例−岩手県胆沢郡胆沢都鳥地区の場合−○去石 真佐子〔財団法人日本グラウンドワーク協会〕広田 純一〔岩手大学農学部〕岩手県胆沢町都鳥地区、第14集落内で行ったグラウンドワークの普及活動の経過と成果について報告する。一連の活動の成果は、実践活動にまで短期間で至ったことである。成果が得られた要因としては、当初から地区の目標を実践活動に定めていたことと、農村ならではの様々な技術を持った人材を確保することが容易であったことが挙げられる。 Keyword: グラウンドワーク, 環境改善, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-31農村地域における適正な土地利用の誘導と居住空間整備の課題(供高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕○齋藤 晋〔京都大学大学院農学研究科〕中西 信彦〔(社)地域社会計画センター〕優良農地の無計画な転用r廃の防止や過疎的地域の活性化のために、適正な土地利用や居住空間整備課題を明確にすることを目的とする。近畿圏内の大都市近郊地域の農業集落を、主成分分析などで作成した緒Z空間としての利便性・xD良農業性n化可能農地存在割合w標により類型化した。更にそれらを重ね合わせて類型化を行い結果を地図表示した。この結果は今後の各種計画の一助になると考えられる。 Keyword: 土地利用計画, 集落計画, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-32土地利用と社会経済的・自然地理的要因間の関係把握○清水 庸〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕本研究では日本全域を対象地域として土地利用と社会経済的・自然地理的要因の関係を正準相関分析により分析し、それらの関係を把握することを目的としている。自然地理的要因は社会経済的要因との関係において第2・3次産業の立地しやすい条件を示しており、社会経済的要因と土地利用の関係では、宅地において人口と第2・3次産業が集積しており、一方、林地の割合が高い地域において高齢者人口割合と農家率が高いという特徴を持つことを示していた。 Keyword: 土地利用計画, 統計的手法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-33圃場整備を契機とした集落ぐるみの農地利用集積−岩手県前沢町大桜地区の事例−○広田 純一〔岩手大学農学部〕沼崎 宏祥〔岩手県庁〕圃場整備を契機として集落ぐるみの農地利用集積を実現した岩手県前沢町大桜地区を対象に,その実現要因を検討した。その結果,21世紀事業の要件の達成,利用権設定および作業委託の経済的有利性,農家の零細性と他産業就業,土地条件差方式の解消,地区役員や行政機関のリーダーシップが重要であること,そして農家の金銭負担の軽減と圃場整備による土地の利用・資産価値の大幅な向上が事業参加の動機であることがわかった。 Keyword: 圃場整備, 農地利用集積, 担い手育成GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-34グリーンベルト施行規則における開発行為変遷に関する考察○李 尚遠〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕本稿では、グリーンベルト施行規則の改正・新設が行われた8条項の変遷内容に対して、各部門別に考察し、2点を述べる。1)開発許可項目が全8部門において、大幅に拡大された。特に、1990年代に改正・新設が多かったのは、地方自治体の活性化が原因であると考えられる。2)時代的な背景により、許可項目が変遷しながら規制の緩和は、許容業種の範囲、設置資格および許容面積の拡大の3つのパターンで行われた。 Keyword: グリーンベルト施行規則, 開発行為, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-37用水施設の多目的利用における整理と配慮事項の解明−農業施設の地域用水利用のための施設整備計画手法の開発(2)−○松尾 芳雄〔農業工学研究所〕原山 昭彦〔農業工学研究所〕友正 達美〔農業工学研究所〕用水施設の多目的な利用状況を施設の持つ通水等の施設機能と水面等の施設空間の利用対象要素から整理した。また、多目的な利用を念頭におく施設整備の前提として、利用供与主体の問題意識を調査結果から集約し、多目的な利用への意識や関心(使用料等期待感や異種利用への配慮等)が高い反面、本来の管理・保全対象である財産管理や権利保全・機能保全に係る視点が希薄な点を明らかにし、検討事項として摘出した。 Keyword: アンケート調査, 利用類型, 計画条件GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-38農道整備による観光農業イベントの来場者数変化の推計○谷本 岳〔農林水産省農業工学研究所〕竹村 武士〔農林水産省農業工学研究所〕丹治 肇〔農林水産省農業工学研究所〕岡山県柵原町のイベントを対象とし、建設中の広域農道と完了している農免道路の2つの農道について効果推計を行った。農道整備によるトラベルコストの減少が誘致率を増加させるという前提のもとに、観光農業イベントの誘致率関数を求め、この関数から来場者数変化を推計する。現状と広域農道が完成しているケース、農免道路が建設されていないケースでの推計来場者数を比較し、農道整備のイベントへの効果を求めた。 Keyword: 農道, 整備効果, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-39農村環境整備における農道の利活用について−北海道・水田地帯における調査事例より−磯西 勲〔北海道空知支庁北部耕地出張所〕○矢満田 啓明〔ルーラルエンジニア株式会社〕生産・生活・交流面からの農道の利活用の向上は、農村アメニティの創出に有効な手段と考える。北海道の水田地帯において、ケーススタディにより実態・可能性の調査をおこなった。その結果、農道施設・沿線資源の一体的な活用と案内・景観・安全の向上により、農道の多機能化が図られる。本地域では調査結果をもとに、実施に向けた整備手法や、地域の合意形成や協働・協調体制などの確立を図っている。 Keyword: 農村環境, 地域資源, 農道利活用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-40再資源炭−製造と利用による環境保全の展望−○山岡 賢〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕小泉 健〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕吉田 弘明〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕柴崎 和夫〔(株)東芝環境機器開発研究所〕集落排水施設の汚泥,用排水路のゴミ,家畜糞等の農村廃棄物を炭化処理し,生成された炭(「再資源炭」と命名)を土壌改良材や水質浄化材として利活用することで,資源循環システムを構築できると考えた。本報では,発表者らによる再資源炭に関する第1報として,再資源炭の製造結果を報告するとともに,資源循環システムの構築の展望をコンポスト化の場合と比較した。 Keyword: 炭, 再資源炭, 環境保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-41再資源炭(2)−土壌施用による改良効果の検討−○吉田 弘明〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕小泉 健〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕山岡 賢〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕集落排水施設の汚泥,用排水路のゴミ,家畜糞等の農村廃棄物を炭化処理し,生成された炭(「再資源炭」と命名)を土壌改良材や水質浄化材として利活用することで,資源循環システムを構築できると考えた。本報では,発表者らによる再資源炭に関する第2報として,土壌改良効果について報告するとともに,化学的性質の分析結果を報告し,今後の研究の展開方向を示した。 Keyword: 炭, 再資源炭, 土壌改良GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-43住民参加による土地利用計画制度への課題−市町村での土地利用計画策定の実態をもとに−○小川 明〔玉野総合コンサルタント株式会社〕我が国の土地利用計画に関しては、所有権重視、ヨ−ロッパとの比較での風土や国民性の相違などから住民参加が定着しないとの見方が一般的である。現時点での課題として1)住民参加が保証される法体系の整備、2)変更段階での住民参加の保証、3)変更手続きの公平性、透明性の確保があげられる。今後は、土地改良法による換地制度に関する研究成果等を再評価し、新しい時代の住民参加による土地利用計画制度の確立が期待される。 Keyword: 土地利用計画, 現場報告, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-45神出方式の適用による住民主体の地区総合計画づくり(供法殃叱妨南淡町北阿万地区−○牛野 正〔京都大学大学院農学研究科〕高野 三朗〔近畿農政局計画部地域計画課〕内田 耕吉〔近畿農政局計画部地域計画課〕 Keyword: 土地利用計画, 農用地計画=:農村振興, 北阿万地区の地区総合計画づくりは、近畿農政局の広域農業開発基本調査の一環で行われている。計画の実効性を担保するために、神出方式を適用し、行政主導による住民主体の地区総合計画づくりを実施している。計画課題である土地利用秩序の形成や農用地の流動化を図りながら、圃場整備事業を実施しようとして精力的な活動が行われており、本稿では神出方式の適用の実態を明らかにし、適用上の諸問題を指摘している。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-46農業環境指標による地域診断手法と事業効果の予測技術の開発可能性○小泉 健〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔農業工学研究所〕農業農村整備事業の費用対効果分析の推進が求められている。そこで、現状および現状に至る履歴という視点から、24個の指標を用いた主成分分析による地域農業の特性を把握する地域診断手法を紹介する。また、この方法の改善点を述べるとともに、農業農村整備事業を実施することによる事業効果の予測技術の開発可能性についても言及する。 Keyword: 地域診断手法, 事業効果, 予測技術GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 6-48教科書に見る農業土木の位置づけの変化 −小学校社会科を対象に、30年前と現在−広田 純一〔岩手大学農学部〕○北口 まゆ子〔岩手大学農学部〕小学校の社会科教科書における農業土木の取り上げられ方を現在と30年前で比較した。その結果、農業・農村の話題全体に占める割合は,30年前の21%に対し、現在は13%と大きく減少していることがわかった。また,内容的にも,30年前は,その当時の大規模な農業土木事業を大きく取り上げているのに対し,現在は,歴史上の事業や技術的な内容が中心で,現在実施中の事業に関する記述がほとんどないことがわかった。 Keyword: 小学校教科書, 農業農村整備事業, 農村計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-1DMTによる粘性土のKo値推定方法の検討○藤原 幸彦〔宮城県農業短期大学〕平塚 智幸〔基礎地盤コンサルタンツ蝓岩崎 公俊〔基礎地盤コンサルタンツ蝓三田地 利之〔北海道大学大学院〕簡便な原位置試験である DMTによるKo値の推定方法を検討を進めているが,新たに東北地方における沖積粘性土地盤4地点でDMTおよび三軸Ko圧密試験を行った。両試験から得られたKo値を比較し,DMTによるKo値の推定方法を検討した結果,土質に応じたKoNC値を考慮したKo推定式を用いることによって,沖積粘性土層のKo値をDMTによって実用上十分な精度で推定し得ることを明かにした。 Keyword: 静止土圧係数Ko, 原位置試験, 粘性土GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-3有明粘土の一面剪断強度特性○東 孝寛〔九州大学農学部〕高山 昌照〔九州大学農学部〕永田 和成〔内外エンジニアリング(株)〕諌早湾奥部で採取した不撹乱有明粘土試料について,改良型一面剪断試験機を使用した圧密定体積剪断試験を行った.その結果,実験に使用した有明粘土の正規圧密状態における強度増加率は0.29〜0.33の範囲にあり,一般的な有明粘土の強度増加率0.3〜0.4の下限値に近くなった.また,剪断応力のピ−クとベクトルカ−ブの包絡線から求めた内部摩擦角は,それぞれ27〜30゜,31〜36゜の範囲であった. Keyword: 有明粘土, 強度特性, 圧密定体積一面剪断試験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-7過圧密砂のダイレイタンシー特性と非排水条件のp'-q関係○中野 俊郎〔新潟大学農学部〕吉田 昭治〔新潟大学農学部〕大沢 陽子〔新潟大学農学部〕鈴木 岳央〔蠖越測量〕塚田 泰博〔京都大学大学院〕過圧密砂を用いた非排水条件での側圧一定試験の有効応力径路について、比較的簡単な仮定に基づいて誘導した応力−ひずみ関係式を用いて、弾性領域から正規圧密領域に至る有効応力径路全般にわたる解析が行えることができた。特に、弾性領域の解析では、従来、弾性領域ではダイレイタンシーは起こらないとして解析が行われているが、その実験データをみると有効平均圧力は増加しており、明らかに理論の不備が指摘できる。 Keyword: 土の静力学的性質, 土壌構造, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-9琉球石灰岩中の未固結砂礫のせん断特性新城 俊也〔琉球大学農学部〕○瀬戸内 秀規〔琉球大学農学部〕本研究は,琉球石灰岩中の未固結層を形成する砂礫を対象に,定圧一面せん断試験を行った。試験では,反力板側に荷重計を設置することでせん断面上の垂直応力が測定できるよう試験機を改良し,従来方式の圧密圧力一定の試験を行った。試験結果については,せん断面上の垂直応力によるせん断応力経路から内部摩擦角を算定した場合と,通常の最大せん断応力と圧密圧力の関係から内部摩擦角を算定した場合とで比較検討を行なった。 Keyword: 支持力, せん断力, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-12トラップドア問題の受働領域における剪断帯の観察田中 忠次〔明治大学農学部〕○山崎 仁〔明治大学農学部〕トラップドア装置で模型地盤を作製し、トラップドア上昇に伴い発生する剪断帯を巨視的に観察すると共に、マイクロスコープを用いて土粒子の軌跡を追い、剪断帯の発生状況を微視的に観察した。また二次元弾塑性有限要素解析を行い、実験のドア変位ー土圧関係・観察結果と比較・検討した。実験と解析の結果はほぼ一致し、双方で破壊の進行性を表現し、確認した。 Keyword: 落し戸実験, 剪断帯, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-13真空突固め装置の試作について古賀 潔〔岩手大学農学部〕三浦 英晃〔岩手大学農学部〕○織間 宏明〔岩手大学大学院農学研究科〕締固め土の構造形成に果たす空気の役割を検討するためには,真空中でも突固めを行える試験装置が有用であると考え,開発を試みた。試用の結果,真空中で締固めた土の乾燥密度は空気抵抗がないために低含水比で大気中に比べて増加した。さらに,真空中では透水係数の増加の過程が生じなかった。今回試作した試験装置の機密性,操作性はほぼ満足のいくものであり,これにより真空中での締固め土の作製が可能となった。 Keyword: 締固め, 突固め装置, 土の構造GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-14エアスレ−キングを考慮した泥質岩のスレ−キング性について○荒井 涼〔滋賀県立大学環境科学部〕スレーキング要因としての吸水体積膨張やエアスレーキングを人為的に制御して、スレーキングの発達段階における各試料を作成し、スレーキング性を観察するとともに、原形を保つ試料の力学量を求めた。その結果、スレーキングはエアスレーキングや吸水体積膨張作用の連動により、よりアクテブに発揮される可能性、また再飽和岩の力学量より、スレーキングは各泥質岩に応じた剥がれやすさが重要な因子になる可能性などを指摘したものである Keyword: 土構造, 特殊土壌, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-18不良土のパイプライン埋戻し土への利用技術開発(機法 歙亞シ聾撚什爐砲茲詆堽錨擇諒理性・力学性の改良−吉田 英人〔北海道開発局開発土木研究所〕小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所〕○田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所〕秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所〕宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所〕後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕パイプライン工事において、軟弱な粘性土や含水比の高い土も多量に発生するが、これらの土はトラフィカビリティが得られず十分な締固めができないため、不良土として運搬捨土されることが多い。筆者らは、不良土をパイプライン埋戻し土に利用すべく、石灰等の固化材の添加による不良土の改良効果について検討している。本報は、室内試験結果から得られた石灰系固化材処理土の物理・力学性の特徴について報告するものである。 Keyword: 不良土, 石灰系固化材, パイプライン埋戻し土GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-19砂の構造変化を考慮した弾塑性構成式とその変形特性○塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕田中 史也〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕 Keyword: 土の静力学的性質, 密=:土構造, 本研究においては,構造をもつ砂の弾塑性構成式を提案し,構造の消失および低位構造への遷移によって発現する砂の変形特性を考察することを目的とする。この構造の導入により低位の構造へと遷移する砂は,構造が残るが故にせん断強度が低減することが確認された。また,土の圧密特性の正確な数学記述が可能となるとともに,その物理的解釈として構造をもつ土の準定常状態との関係が示された。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-20熱力学の原理からわかる地盤材料の塑性流動則○木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕固体力学を熱力学的に解釈し、散逸関数から非関連流動則を用いた砂の弾塑性モデルを導出することを目的とする。最近ではCollins & Houlsby (1997)が、応力依存型散逸関数を仮定すると、塑性の非関連流動則が導出可能である事を示している。実際に、塚田らによって提案された砂の弾塑性構成式を熱力学的に解釈した結果、塑性変形時の散逸が応力比に依存して生じることが明らかとなった。 Keyword: 土の静力学的性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-21擁壁受働土圧に関する研究―壁面摩擦角の検討―○森 洋〔東京都土木技術研究所〕田中 忠次〔明治大学農学部〕壁面摩擦条件の異なる擁壁模型実験と、壁面摩擦角を変化させた弾塑性有限要素解析を比較しながら、密な砂質地盤を対象とした受働土圧に対する壁面摩擦の評価を検討した。壁体近傍に接するインターフェイス部要素のφを低減させることで、壁面摩擦角を考慮するとした弾塑性有限要素解析は、実験値と比較しうる結果となった。特に、自動メッシュ再分割法を導入した有限変形解析まで用いれば、実験値に追随する傾向にあった。 Keyword: 受働土圧, 壁面摩擦角, 弾塑性有限要素解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-23アーチ型地中構造物の座屈に伴う地盤挙動 −アーチ部材曲げ剛性に関する検討(その1)−田中 忠次〔明治大学農学部〕中村 康明〔明治大学大学院〕○木ノ内 雅司〔明治大学農学部〕アーチ型地中構造物の座屈問題に対してアーチ構造部材の曲げ剛性が及ぼす影響について、模型実験により検討を行った。また画像処理により、アーチの座屈に伴う地盤挙動を観察した。その結果、アーチ部材の曲げ剛性が崩壊荷重に与える影響は小さく、また上載荷重の増加に伴って進行するアーチ頂部の変位には殆ど影響しないことが分かった。これは、周辺地盤がアーチ作用によって上載荷重の大部分を受け持つ為であると考えられる。 Keyword: 地中構造物, 座屈, 曲げ剛性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-24アーチ型地中構造物の座屈に伴う地盤挙動 −アーチ部材曲げ剛性に関する検討(その2)−田中 忠次〔明治大学農学部〕○中村 康明〔明治大学大学院〕木ノ内 雅司〔明治大学農学部〕アーチ型地中構造物の座屈問題において、アーチ曲げ剛性が崩壊に及ぼす影響に着目し、崩壊のメカニズムを地盤と構造物間の摩擦抵抗を考慮した有限変形解析により検討した。境界面に地盤の内部摩擦を用いた解析では、崩壊荷重を過大に評価する傾向があり、境界面摩擦を考慮する必要があることが示された。有限変形解析結果に基づく、最大剪断ひずみコンター図において、実験画像処理と同様に、剪断帯が卓越することが確認された。 Keyword: 地中構造物, 座屈, 有限変形解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-26移動量の大きい泥岩地すべりの安定解析について−沖縄,仲順地すべり−宜保 清一〔琉球大学農学部〕○中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕畑 勢津子〔琉球大学大学院農学研究科〕仲順地すべりについて,すべり形態,すべり面状況および土質強度を勘案して安定解析を行った。地すべり斜面下方部の破砕ピーク強度が滑動力に抵抗しているとし,斜面中・上方部に鏡肌面で発揮される残留強度の関与を想定した。すべり面の平均強度定数は,「残留係数を導入した安定解析法」に基づいてc′−tanφ′関係図から図解的に得られ,c′= 2.5kPa,φ′=15.1°となった。 Keyword: 斜面安定, 土の静力学的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-27STUDY OF STABILITY ANALYSIS IN EMBANKMETS AND SLOPES(盛土斜面の安定解析に関する研究)○青山 咸康〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕K. L. Oo〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕長谷川 高士〔近畿大学農学部国際資源管理学科〕斜面の安定解析を有限要素法による変位ベクトルから求めた臨界円につき応力解から求めた安全率と、同じ臨界円に対する一般化すべり円法であるJanbu法で求めたものを比較した。有限要素法により臨界円及び発現安全率を求める方法はSmith I Mの方法によった。一般化滑り面法による安全率算定はMS EXCELLのワークシートを用いた対話型のプログラムで容易に算定できることを示した。 Keyword: 斜面安定解析, 有限要素法, 極限釣り合い法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-29模型斜面の振動実験○毛利 栄征〔農業工学研究所〕松島 健一〔農業工学研究所〕河端 俊典〔農業工学研究所〕Hoe I. Ling〔コロンビア大学〕斜面の地震時安定性を評価することを目的として、模型斜面の振動実験を実施した。含水比調整した豊浦砂を用いた模型斜面は円弧状にすべり面が発生し、鉛直動の影響によって斜面の崩壊パターンが異なることが明らかとなった。また、斜面内部の応答加速度分布は法尻から法肩にかけて大きな領域が連続しており、すべり面の発生位置と良く整合している。 Keyword: 斜面安定, 振動実験, すべり面GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-31ロック材の飽和・不飽和せん断挙動とその解釈○向後 雄二〔国際農林水産業研究センター〕ロック材の飽和および不飽和せん断挙動を明らかにするために,大型三軸圧縮試験を実施した。同一拘束圧のもとでは,不飽和供試体の方がピーク強度は大きく,ダイレタンシー量も大きかった。しかし,終局強度には殆ど差がなかった。これらのせん断挙動特性を,筆者らが提案している二つのサクション効果を考慮した弾塑性モデルを用いて解釈した。その結果,上記のロック材の不飽和挙動をうまく説明できることがわかった。 Keyword: 不飽和, ロック材, 弾塑性モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-33Infulence of Compacted Material Stiffness and the Core Base Width Variation on Load Transfer and Cracking in Zoned Dams(ゾーン型フィルダムのコア幅とコア弾性係数の荷重伝播特性に及ぼす効果)○Azo Hisidore〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕青山 咸康〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕長谷川 高士〔近畿大学農学部国際資源管理学科〕中央遮水ゾーン型のフィルダムにおいて遮水ゾーンの厚さ及び遮水ゾーンの弾性係数の相違が荷重伝播に及ぼす効果を調べた。ここで荷重伝播とは遮水ゾーンと透水ゾーンの境界面における最大主応力とこの点の土被り応力の比を言う。伝播係数が1より大きい場合は透水ゾーンから遮水ゾーンへの応力伝播が生じており1より小さい場合はその逆の伝播が起こっている。有限要素法により各種の応力状態を照査した。 Keyword: フィルダム, 応力伝播, ハイドローリックフラクチャーリングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-34ダムの基礎地盤およびその周辺の地形・地質三次元解析システムの開発○谷 茂〔農業工学研究所〕〔新技術研究開発組合〕ダム建設のための地形・地質調査は新たなボーリング調査などから得られる地質情報と既存の地質情報をあわせて解析が行われるため、調査が進む毎に地質情報が増加し、解析作業が膨大になっていく。本研究では、ダムの地形・地質調査データの解析作業の効率化と高精度化を目的に、地形・地質構造の三次元解析のための「ダムの基礎地盤及びその周辺の地形・地質三次元解析シスム」を開発したのでその概要について報告する。 Keyword: ダム, 地質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-36ロックフィル材を通る非線形浸透流れの解析森井 俊広〔新潟大学農学部〕○佐田 豊和〔新潟大学大学院自然科学研究科〕小林 孝至〔新潟大学農学部〕河川礫を用いた一次元透水試験により、流速と動水こう配の非線形関係を調べた。一連の試験により、非線形係数とhydraulic mean radius(HMR)との関数モデルを明らかし、水温の影響を考慮できるようにした。仮想透水係数を導入した非線形浸透流解析法を開発し、室内の水路模型実験により検証した。HMRと水温を考慮した非線形係数のモデル式および数値解析法により、ロックフィル構造物の非線形流れをほぼ説明できるようにした。 Keyword: 非線形浸透流, ロックフィル材, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-37震災復旧したため池の耐震性評価に関する研究−弾性波探査・PS検層−○内田 一徳〔神戸大学農学部〕本研究は、兵庫県南部地震で被災し、原型復旧されたため池の耐震性を評価することを目的とする。本研究では第1段階として、ため池堤体・基礎地盤の層序および弾性パラメータの分布を把握することを目的に、堤体中央部におけるボーリング調査とPS検層、堤軸方向の反射法弾性波探査を行った。本文では、小野市の二六池と菅田谷池について、ボーリング調査とPS検層の結果をもとに解析した弾性波探査結果を報告する。 Keyword: ため池, 土構造物の地震時挙動, 地震工学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-38GISによる兵庫県南部地震のため池被災原因の究明−地質および堤軸・主震動方向との関係−○奥村 隆司〔神戸大学大学院(現クボタ)〕内田 一徳〔神戸大学農学部〕兵庫県南部地震によるため池の被害は様々な要因に起因しており、これまでにGISを用いて、想定震源断層からの距離や地形、地質などの被災要因を検討してきた。本論文では、本土側および淡路島北部におけるため池の被災原因の究明を総合的に検討した結果、,燭畸咾地質境界にあること、△燭畸咾猟藜簡向が主震動方向とほぼ直角方向であること、の2つがGISから解明できる主な被災原因であることが明らかになった。 Keyword: GIS, 地震工学, ため池GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-39地盤統計学を利用した液状化対策地盤改良の最適設計○西村 伸一〔岡山大学環境理工学部〕小西 まど華〔岡山大学環境理工学部〕藤井 弘章〔岡山大学環境理工学部〕島田 清〔岡山大学環境理工学部〕本研究は,砂質地盤の液状化の可能性を検討するため,土質定数の空間的変動性や,地震発生の統計的性質を考慮して,液状化確率を求める手法を開発することを第一の目的としている.今回は,地盤統計学手法の一つであるcokriging法を利用して二次元液状化確率分布を求めている.さらに,計算された液状化確率に基づき,液状化に対する最適な地盤改良を決定するための信頼性設計理論について考察する Keyword: 信頼性設計, 液状化, 地盤統計学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-40三次元数値解析における暗渠管内の境界条件の取り扱いについて -農地における湧水処理工法に関する研究-○加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕三次元数値解析により暗渠排水を検討する場合、暗渠の境界条件設定が問題となる。本報告では、三次元模型実験の結果を基に、適切な暗渠の境界条件の設定方法を考察した。その結果、同一の暗渠管であっても管内の水位の状況によって境界条件を変更する必用があることが分かった。このとき、暗渠管内の水位が低い場合には、排水口近傍に大気と連動する領域を設けることで、解析値と実験値に高い整合性が見られることを示した。 Keyword: 地下浸透,地下水流動, 地下排水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-41地下水位分布のsimplifying cokriging推定に関する考察○浜口 俊雄〔京都大学大学院農学研究科〕長谷川 高士〔近畿大学農学部〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕客観的で迅速に最適な地下水位分布推定結果を得るべく簡略化コクリッギングを採用し,AICと最尤法を援用して最適モデルを求めた後,一斉計測データから水位分布を推定した.その結果を簡略化しない場合のものと比べると,簡便化の影響でトレンドの構造同定が不十分なために貯留域面積が過大推定されていることが分かった.従って基盤高分布と水位分布のトレンドを比較して,本手法利用の有無を予め判断すべきであると思われる. Keyword: simplifying cokriging, 地下水, AICGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 7-43地下レーダによる溜池の漏水経路調査法ー貯水位の異なるデータの比較ー○堀 俊和〔農業工学研究所〕森 充広〔農業工学研究所〕中島 正憲〔農業工学研究所〕山下 恒雄〔四国農業試験場〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕農業用溜池の堤体盛土中及び洪水吐水路周りに発生する漏水経路位置の調査法として地下レーダの適用を検討した。貯水位の異なる漏水時と漏水停止時の地下レーダ調査結果を比較し、電磁波の反射や減衰の変化点を検出することにより漏水経路の位置を特定できることが判った。この方法により堤体材料のばらつきや締固め層などの反射と漏水経路の反射を区別することが可能であり、漏水経路検出の確度が向上することが分かった。 Keyword: 地下レーダ, 地下浸透, 溜池GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-1籾殻灰混合セメントを用いたコンクリートの破壊特性○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕籾殻灰を結合材質量の内割で0,10,20および30%混入したコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギ、最大荷重および引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを求めた。破壊エネルギおよび最大荷重は、籾殻灰を混入したものが無混入に比べて、それぞれ、2〜15%および15〜30%増加した。また、籾殻灰混入により引張軟化曲線に少し差異がみられた。 Keyword: コンクリート材料, 籾殻灰, 破壊特性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-3廃棄発泡スチロール混合コンクリートの開発桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○藤原 慎八〔大阪府立大学農学部〕発泡スチロールの再資源化に貢献すると供に,新しい軽量コンクリートの開発を目的として,廃棄発泡スチロール混合コンクリートを作成した.廃棄発泡スチロールを粗骨材として扱い,混合割合を変えて供試体を作成した.強度試験は圧縮強度試験を行い,そのひずみおよびAE計測を行った.その結果として混合割合の増加と供に強度の低下が見られたが,軽量コンクリートとして利用するには十分であると判断できた. Keyword: 発泡スチロール, コンクリート, 廃棄物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-4廃ガラスのコンクリート2次製品への利用に関する基礎的研究○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕高田 龍一〔松江高専土木工学科〕加藤 隆志〔(株)加藤商事〕本研究は従来リサイクル不可能とされ塵と位置づけられていた廃ガラスをコンクリート2次製品製造の原材料として利用するための基礎研究である.始めにガラスパウダーを使用したモルタルの強度試験を行ったところ,強度的には問題がなかった.次にアル骨反応の有無を確かめたが,化学法では無害でない結果が迅速法では無害となった.結果的にアル骨反応の可能性は残るものの廃ガラスの利用可能性は高いと考えられる. Keyword: 廃ガラス, コンクリート2次製品, アルカリ骨材反応GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-8Antimicrobial Activities and Physical Properties of Repair Mortar with Hydrotalcite in Wastewater Treatment Plants(下水処理施設におけるハイドロタルサイトを混入した補修モルタルの物理的性状および防菌効果)○Wei YANG〔鳥取大学連合大学院〕野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕佐藤 利夫〔島根大学生物資源科学部〕下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法は,劣化部の除去,断面修復と防食被覆である。本研究では,環境に低負荷で,かつ劣化防止機能を有する断面修復用の補修モルタルの開発を目的に,銅、亜鉛含有ハイドロタルサイトを用いたモルタルを作成し,その強度,施工性,防菌防黴防藻効果について検討した。その結果,超微粉末高炉セメントを用いるHTCu15%と20%はモルタルに混入した際に優れた強度、施工性と防菌効果を示した。 Keyword: 補修モルタル, ハイドロタルサイト, 防菌効果GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-11廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(4)○上田 真一〔北海学園大学大学院〕久保 宏〔北海学園工学部〕北野 隆春〔北野コンクリート(株)〕現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質な砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内試験及び野外試験にてその適用性について検討を行った。 Keyword: 廃棄ビニルシート, リサイクル, 凍上抑制層材料GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-12農業土木への発泡廃ガラス材の有効利用−岩盤緑化と軽量盛土材および軽量骨材−○原 裕〔日本建設技術株式会社〕横尾 磨美〔日本建設技術株式会社〕桃崎 節子〔日本建設技術株式会社〕蒲池 豊〔ミラクルソル協会〕安田 功〔株式会社ニッケン〕ガラス廃材を焼成することによってできたリサイクル製品の発泡廃ガラス材は,比重が0.4〜1.5と軽く,連続間隙を有する物は保水性を目的として緑化工法に使用する。また独立間隙の物は,軽量盛土材および,軽量骨材として,コンクリート二次製品へ使用することにより,天然骨材を使用した時の約1/3重量が軽くなる。今回はその事例について報告する。 Keyword: ガラス廃材, リサイクル, 発泡廃ガラス材GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-13画像処理によるコンクリート劣化度判定の一手法○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕コンクリートが劣化する原因は色々あるが、ここでは酸性水による劣化を取り上げ、その劣化度の判定について、画像処理による方法(二値化法と名付ける)を提案する。既知法との比較検討を行った。実験は、直径5僉濆發毅隠悪僂離灰鵐リート供試体を3年間酸性河川に浸漬し、これを実験室に持ち帰り、室内実験行い劣化度を判定した。 Keyword: 画像処理, 劣化, 酸性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-14初期養生条件の異なるマスコン供試体の諸特性−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(勝法○服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学農学部農学研究科〕実構造物コンクリート部材に近いサイズのマスコンクリート供試体(高さ×幅×奥行=70×60×40cm)2体を,1つは厚さ1cmの発泡スチロール製保温材で覆い,1つは保温材無しで作製し,内部温度,超音波伝播速度,抜取りコアの圧縮強度を測定し,両者の強度発現の違いなどを比較検討した。その結果,初期の内部上昇温度の高い方が初期強度発現は速いが,材齢28日以降の長期強度の伸びが抑制されることが判った。 Keyword: 超音波伝播速度, マスコン供試体, 抜取りコア強度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-15マスコンクリ−ト供試体の密度差がマチュリティ−法による推定強度に及ぼす影響について○佐藤 周之〔鳥取大学大学院農学研究科〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕マスコンクリ−トは,その上層部と下層部で締固め効果やブリ−ヂング等の影響を受けるために密度が異なる.しかし,マチュリティ−法により強度を推定する場合,一般的に示方配合から得られる密度を用いて強度推定を行う.そこで,抜取りコアから得られる密度を用いて推定した強度と,示方配合から得られる密度を用いて推定した強度を比較してみたところ,密度差は推定強度にほとんど影響を及ぼさないことが分かった. Keyword: 非破壊試験, マチュリティ−法, 密度 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-16早期強度発現を目的とした人工軟岩作成法 ○田頭 秀和〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕増川 晋〔農業工学研究所〕浅野 勇〔農業工学研究所〕豊浦砂、カオリン、関東ロームを対象に、エトリンガイト系固化材(スタビライト)を用いて人工軟岩を作製した。qu=10〜50(×98kPa)を目標に配合し、一軸圧縮強度、圧裂強度、弾性係数とS/Wおよび材令との関係を求めた。その結果、3項目全てについて、S/Wと比例関係があり、S/Wの調節によって目標強度材料を作製し得ることが分かった。91日強度に対する28日強度の割合は、90%前後であった。 Keyword: 人工軟岩, エトリンガイト, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-17Numerical Experiment of Geosynthetic Reinforced Porous Cementitious Composite (PCC) Panel with Recycled Aggregates(リサイクル材料を骨材とする地盤繊維材補強の多孔質性セメント複合材(PCC)パネルの数値実験)内田 一徳〔神戸大学農学部〕○MD.Zakaria Hossain〔神戸大学農学部(外国人特別研究員)〕アスファルトや煉瓦、木片等のリサイクル材料から成る骨材をソイルセメントで結合して、地盤繊維材で補強した表題材料の短期載荷時のたわみ挙動を薄膜FEM解析により検討した。解析に用いたパラメータは体積割合に従って評価した。上述した種々の骨材を用いた場合や混合割合やパネル厚さと、荷重−たわみ関係、終局荷重、単位重量などの変化を求めた。これらの結果は、今後の室内試験や設計に有用である。 Keyword: リサイクル, ソイルセメント, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-18連結格子セルラオートマトンによるUplift Problemの解析○村上 章〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕連結格子セルラオーマトンを拡張して、落し戸受働モードが解析可能とするローカルルールを提案した。既往の粒状体解析法として、個別要素法、粒状要素法、極限解析、セルラオートマトンがあるが、本研究で用いるセルラオートマトンによれば、他のいずれの方法よりも短い計算時間で、多くの粒子を扱うことができる。提案法ではつりあい式を考慮しないので、初期パッキングや粒子配置といった幾何要因に絞って、粒状体挙動を観察する。 Keyword: セルラオートマトン, 落し戸, 粒状体GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-19柱状節理の発達した岩盤における基礎掘削と基礎処理について−金峰ダム本体工事−田島 准一〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕前田 勉〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕上川 浩二〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕○金巻 宏明〔(株)日本農業土木コンサルタンツ〕古屋 亨〔飛島・植村・久保JV〕金峰ダムは、溶結凝灰岩を基礎とするが、冷却時に生じた柱状節理による亀裂が発達しているため、掘削仕上り面の凹凸の増加、ブランケットグラウト注入時の斜面の安定、鉛直孔によるブランケットグラウトの改良効果に懸念がもたれる。そこで、プレスプリッティング工法、ロックボルト、ブランケットグラウトの斜孔配置を行って、良好な基礎掘削、基礎処理が施工できた。 Keyword: 工法・施工, 現場報告, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-20重力式コンクリートダムの湛水後の長期挙動○浅野 勇〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕増川 晋〔農業工学研究所〕田頭 秀和〔農業工学研究所〕湛水後10年以上経過した重力式コンクリートダムの変形及び漏水量の観測データを対象に,季節調整を用い,観測データを季節成分,トレンド成分に分離するとともに,各成分に影響する要因について検討した。その結果,ダムの安全性に強く影響を及ぼすと推定される変形及び漏水量のトレンドは,湛水後3〜6年でほぼ定常状態に達することが示された。 Keyword: 重力式コンクリートダム, 挙動観測, 安全管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-21フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−監査廊実大規模試験体の載荷実験−○原 夏生〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕安中 正実〔農林省農業工学研究所〕従来,鉄筋コンクリート構造で構築されていたフィルダム監査廊に対して,鋼繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。一連の研究の一環として,SFRCを用いた監査廊の実大試験体の載荷実験を実施した。その結果,十分な構造性能を有することが確認できた。さらに,SFRCの破壊エネルギーを考慮した有限要素解析を行い,試験体の挙動を解析的に評価することが可能であることを示した。 Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, フィルダムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-22フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―新工法を用いた模擬監査廊の構築(施工試験の概要)―○赤坂 雄司〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕安中 正実〔農林水産省農業工学研究所〕従来、鋼製の型枠を用いて鉄筋コンクリート造で構築していた、フィルダム監査廊を、鋼繊維補強コンクリートとプレキャスト型枠を用いて構築することで、大幅な合理化を図ることを目指して共同研究を行っている。今回、実工事でも使用可能なプレキャスト型枠を用いて、実際の監査廊と同じ大きさの模擬監査廊を構築する施工試験を実施した。本文は施工試験の概要と結果について報告するものである。 Keyword: 監査廊, プレキャスト型枠, 鋼繊維補強コンクリートGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-23ため池堆積土の有効利用に関する研究(その1) −環境保全を目的としたため池改修−松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕○矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕須田 清隆〔(株)ジオスケープ〕農業用ため池の改修事業において、ため池内堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、現状のため池改修工事における課題と、池内堆積土の有効利用にあたっての課題について整理している。 Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-24ため池堆積土の有効利用に関する研究(その2) −改良土の配合と強度特性−松原 榮一〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕○後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕ため池の改修工事に伴って発生する堆積土を、従来は固化材を用いて改良した後、搬出していた。一方築堤土は外部から搬入していた。このような堆積土を築堤材料として用いることを目指して3種類の改良方法で作成した供試体を用いて改良土特性を検討した。強度や透水係数など基本特性は築堤材料として利用可能なものであることが確認された。 Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-25ため池堆積土の有効利用に関する研究(その3) −改良土の長期特性−松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕○小野 正樹〔(株)ジオスケープ〕自然生態系や周辺環境との調和が求められている大和平野地区のため池改修事業において、改修ため池内の堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、ため池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、ため池供用に際しての改良土の長期特性について室内試験及び数値解析の結果から考察する。 Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-27コンクリートの熱伝達係数の評価方法に関する研究○緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕マスコンクリートの温度解析に用いる入力パラメータの一つである熱伝達係数の評価方法を検討した.まず,解析温度と実測温度の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができなかった.一方,外気温の影響により生じる起伏の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができた.同定値を用いて温度解析を行った結果,解析温度は実測温度によく近似し,同定値の妥当性が示された. Keyword: コンクリート, 熱伝達係数, 目的関数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-28熱伝達境界の違いを考慮したコンクリート供試体内部の温度推定○中園 健文〔日本学術振興会特別研究員〕近藤 文義〔宮崎大学農学部〕國武 昌人〔宮崎大学農学部〕中澤 隆雄〔宮崎大学工学部〕初期の材令におけるコンクリート構造物内部の温度の経時変化は、熱の拡散の大きい表面部位と断熱状態に近い中心部では異なる履歴を呈する.そこで,実験室で測定したコンクリート供試体の温度をもとに,実際に使用した型枠の熱伝達率を用いて異なる熱伝達境界を仮定し温度推定を行った.その結果,現実に近い境界条件を仮定することで供試体内部の温度分布を表現でき,境界面に合板を用いることで急激な放熱の緩和が確認できた. Keyword: 熱伝達境界, コンクリート供試体, 3次元有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-29A study on Thermal analysis of RCD concrete (RCDコンクリートの熱伝導解析に関する一考察)Koichi FUJII〔岩手大学農学部〕○Ashna NEHRIN〔岩手大学農学部〕ダムの合理化施工法の一つとしてRCD工法がある。マッシブなダムの施工においてはコンクリートの発熱が大きな問題であり、施工時におけるコンクリートの温度上昇、時間経過による温度下降を予測することが施工計画を立る上でも、合理的なコンクリートの打設を行う上でも重要な課題である。あるダムの施工状況と温度記録を調査し、打設節後の温度上昇を簡便な熱伝導解析によって推定しようとするものである。 Keyword: コンクリートの性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-30重力コンクリートダムにおけるフィレットの効果に関する一考察藤居 宏一〔岩手大学農学部〕○王 メイ〔岩手大学農学部〕ダムの合理的設計法の一つとして上流側にフィレットを付ける方法がある。本研究では、東北農政局のOダムのデ−タを用いて、ダムにおいてフィレットの有無による2つの標準断面について、2次元有限要素解析を行った。満水時と空虚時(地震力は下流向きと上流向き) にそれぞれの外力を作用させて、そのときの変位、反力、応力の面から比較・検討した。それによってフィレットのを付けることによる利点、欠点を検証した。 Keyword: コンクリート材料, 構造物の設計手法 , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-31重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−圧縮力と引張力とに分離して−○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕2次元境界要素解析によるパラメトリックスタディから求めた動水圧値を,圧縮方向と引張方向とに分離して整理し直すことで,簡便な高精度ノモグラムを作成した.フィレットの形状や,地震による系の振動方向をも考慮できるという利点を有しており,現行の設計基準に比し,汎用性に優れ,かつ簡易性の点でも劣らぬ高精度な動水圧推定法であると考える.重力式コンクリートダムの全体計画段階において極めて有効なツールと言えよう. Keyword: 構造物の設計手法, 構造物の動力学的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-33EFGMによる水〜土連成解析○川端 浩司〔京都大学農学研究科〕村上 章〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕近年、工学のさまざまな分野で注目されているEFGM(Element Eree Galerkin Method)は、FEMとは異なる形状関数で剛性方程式を組み立てる解法である。この利点は、要素情報入力の省力化、要素に依存しない計算を行えることにある。本研究では、水〜土連成解析にEFGMを適用、定式化を行い、一次元圧密問題について数値解析を実施した。この境界値問題に関する厳密解や有限要素解との比較を行い、十分な精度の計算結果を確認した。 Keyword: メッシュフリー解法, 数値解析, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-34層間滑りを有する2次元多層弾性地盤の解析解と有限要素法○渡辺 正平〔鳥取大学農学部〕2次元半無限多層弾性地盤に関する解析法の例は,以前に公表されているが,本稿では,有限領域の2次元多層弾性体の解析法を示す.ただし,境界条件は,側面が滑,つまり領域側面での剪断抵抗力が0の場合に限られる.通常の有限要素法は,層境界面の滑りがある場合の計算ができない.そこで,層境界面で滑りがある場合の有限要素法の計算法を示し,それによる結果と解析解による結果を,平面ひずみと平面応力について比較対照した. Keyword: 境界条件, 層境界面, 応力関数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-36強震時のフィルダムの動的破壊形態○増川 晋〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕浅野 勇〔農業工学研究所〕田頭 秀和〔農業工学研究所〕"「レベル2地震動」のような強震時のフィルダムの破壊形態を明らかにするために、堤高80cm、堤頂長360cm、法面勾配1 Keyword: 強震動, 振動実験, 破壊GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 8-37地理情報システムを援用した兵庫県南部地震におけるため池被害の要因解析篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕神原 孝行〔株式会社五星〕○天野 琢文〔株式会社五星〕淡路島の被害ため池の要因を把握するためにGISを用い、視覚的な検討を行い、それをもとに多変量解析を行った。GISを用いた検討によりため池と震央あるいは活断層などとの位置関係等を検討し、さらに、西淡町における被害の偏在も確認した。この結果をもとに、さらに要因と思われる項目をため池台帳より選定し、数量化I類により解析することで、島全域及び西淡町での被害要因、並びに西淡町での偏在理由を検討した。 Keyword: 兵庫県南部地震, GIS, 多変量解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-1X線回折による粘土鉱物の半定量的同定法の検討○軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕久保 孝〔茨城大学農学部〕土の物理性は粘土鉱物の性質を反映するので,その組成との関係が問題になる.そこで,X線回折を利用して土の粘土鉱物組成をできるだけ定量的に同定する方法について検討した.今回の結果では,結晶性粘土鉱物を多く含む土ほどそれらが過少に見積られた疑いがもたれた.この点についてもう少し検討を進めたい. Keyword: 粘土鉱物, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-6高分子電解質を用いたモデルコロイド粒子の凝集機構に関する研究−その3−○松本 哲洋〔筑波大学農学研究科〕足立 泰久〔筑波大学農林工学系〕M.A.Cohen Stuart〔オランダワーゲニンゲン農科大学物理化学およびコロイド科学研究室〕土壌改良や水処理などの環境技術において、しばしば応用されている高分子電解質を用いたコロイド粒子の凝集機構に関する研究の第3報である。一般に、溶媒のイオン強度を増すと、静電的理由によって、高分子電解質の柔軟性も高まると考えられている。その性質が、動力学および平衡状態を含めた凝集機構に対しても多大な影響を及ぼすことが、流れ場のせん断強度の大きさも考慮した体系だった凝集速度の実験から明らかにされた。 Keyword: コロイド, 高分子電解質, 凝集GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-7土壌の間隙と固相配列分析のための直流型軟X線発生装置およびイメージング・デバイスの改良について○成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕足立 忠司〔岡山大学環境理工学部〕小泉 和彦〔ソフテックス蝓上野 薫〔岡山大学大学院〕軟X線映像法は、土壌内部の物理的現象を可視的に解析できる手法と評価されているが、得られる映像(影像、画像)の先鋭度やコントラスト分解能、空間分解能、動的映像追跡などに種々検討の余地が残され、土壌研究の発展的推進に高い壁となっていた。本報はこの問題解決にあたり、軟X線発生装置の改良を試み、その概要を公表するものである。 Keyword: 軟X線映像, 土壌構造, 装置の改良GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-8Effect of Wetting and Drying on Crack Patterns Formation(湿潤・乾燥の影響を受ける亀裂形成過程)○Mastur〔東京農業大学〕成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕安富 六郎〔東京農業大学〕穴瀬 真〔東京農業大学〕亀裂は熱帯多湿地域において重要な土壌物理現象である。それは主として湿潤・乾燥の繰り返しで促進される。火山灰土壌は、湿潤・乾燥にかなり強く影響される土壌の1つであることは知られているところである。本報では、インドネシア、タイ、日本における火山灰土壌と非火山灰土壌を比較し、軟X線映像法を用い、土壌物理的特性と亀裂形成過程の関係を検討した。 Keyword: 軟X線映像, 湿潤乾燥, 亀裂形成GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-9水稲条間の亀裂発生における土壌水サクション分布の影響○吉田 修一郎〔北陸農業試験場〕高木 強治〔北陸農業試験場〕足立 一日出〔北陸農業試験場〕水稲の条間に乾燥亀裂が発生するメカニズムについて、室内実験により解析した。高含水比の粘性土を両側から吸引圧を与えて脱水した際の試料表面に形成される亀裂の変化、および、サクション分布の変化を測定し、それらを基に、土壌水のサクション分布が、亀裂の形成に与えている影響を明らかにした。 Keyword: 土壌の収縮, 重粘土, 水稲の蒸散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-11畑土壌の空間変動性と人為および地形作用の関係○柏木 淳一〔北海道大学大学大学院農学研究科〕相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕円子 雅恵〔サンケイ企画(株)〕畑土壌の時空間変動の特性について詳細なサンプリングをもとに、変動の要因と考えられる人為及び地形との関係から解析を行った。耕耘や畝立て、機械走行による人為作用により、圃場全体での土壌物理性、特に粗間隙でかなりの変動が検出された。また、それぞれの処理区で耕耘作付け直後に認められた地形の影響と考えられる測線上でのトレンドや相対的に大きな変動は、時間の経過や踏圧により消失、均一化の方向に向かうことが認められた。 Keyword: 土壌の物理化学的性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-12土壌構造の判定プロセスとその畑地土壌への応用○山田 宣良〔香川大学農学部〕土壌構造の数量的評価に際し,一般的に行われている三相分布,耐水性団粒の測定に,通気性,酸素拡散係数,土壌呼吸量,pF水分特性の4項目を加えるとともに,団粒分析の中に非耐水性団粒,練返団粒の定量を含め,それらを少数のサンプリング試料によって連続的に行うプロセスを提案した.さらに畑地においてこの方法による土壌構造の総合的判定を行い,実用的であることを示した. Keyword: 土壌構造, 土壌の物理的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-134極センサーを用いた非定常浸潤法による水分・溶質移動特性値の推定○井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕不飽和土壌中の水分と溶質移動を予測するために,水分保持曲線,不飽和透水係数,分散係数などの水分・溶質移動特性値が不可欠である。本研究では,4極センサーを用いた非定常浸潤カラム実験を行い,浸潤量と溶質濃度を瞬時に変化させ,その後のカラム内の圧力水頭と土壌中の電気伝導度の推移から,逆解析法を用いて,これらの特性値を推定した。別の定常浸潤法で得た分散長と比較して,推定値が妥当であることを確認した。 Keyword: 逆解析, 不飽和透水係数, 分散長GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-15クロボク土の体積含水率−比誘電率関係における粒径組成の影響○宮本 輝仁〔九州農業試験場〕樽屋 啓之〔九州農業試験場〕久保田 富次郎〔九州農業試験場〕九州地方の粒径組成の異なる2種類のクロボク土の体積含水率(θ)−比誘電率(ε)関係を測定し,粒径組成の違いがθ−ε関係に反映されるかどうかを検討した.そして,乾燥密度が同じ場合,粒径組成によらず同様なθ−ε関係が得られた.しかし,別途求めた水分特性は飽和からpF2.0で水分変化傾向が異なり,クロボク土のθ−ε関係を特徴づけているのはpF2.0以上のマトリックポテンシャル相当の微細団粒であることが推察された. Keyword: TDR法, クロボク土, 粒径組成GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-16プレッシャーインフィルトロメータ法による砂地ほ場の透水性の測定○森井 俊広〔新潟大学農学部〕秋田 由紀〔新潟大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕プレッシャーインフィルトロメータ(PI)法は、ほ場飽和透水係数を簡便かつ迅速に測定する原位置試験法である。砂地ほ場におけるPI法の適用性を調べ、理論式に用いられる土壌係数について検討した。まずPI試験時における土壌水分挙動を計測し、数値解析と対比した。これにより、砂地ほ場では、土壌係数としてα*=0.06/cm程度が適切であることを示した。次いで、土壌コアの透水係数と比較し、透水係数が1.3倍程度大きなることを示した。 Keyword: プレッシャーインフィルトロメータ法, ほ場飽和透水係数, 原位置試験法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-17蒸発法による不飽和水分移動特性の推定○取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕空閑 真吾〔佐賀大学農学部〕長 裕幸〔佐賀大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕水分蒸発過程における土中の圧力の変化から水分移動特性を逆推定する蒸発法 についての検討を行った。水分移動特性にはvan Genuchten式を用いて数値計算を行い,圧力の実測値に対して非線形最小2乗法によりパラメータの決定を行った。鳥取砂丘砂の場合,脱水のほぼ終了する圧力水頭が-50cm程度の領域に対してはvan Genuchten式が良く適合し,1点の圧力の変化から精度良く水分移動特性が推定できた。 Keyword: 不飽和透水係数, 保水性, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-18Multi-step outflow法による非破壊土壌の不飽和透水係数の推定○森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕土壌の不飽和透水性の迅速な測定法としてMulti-step outflow法を採用し非破壊土壌にこれを適用した。7段階の圧力を設定し,計算による積算排水量と土壌負圧を実測値に最適化することで不飽和透水係数を得た。10回程度の反復で解は収束したが,飽和透水係数は変数として与えた方が解が安定した。飽和時には粗間隙が透水を担うため,非破壊土壌の飽和透水係数ではなく充填土壌のそれを与える方が実用的な解を与えると推測できた。 Keyword: Multi-step outflow, 不飽和透水係数, 非定常法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-21泥炭地水田の心土の化学性が稲に与える影響について國光 正博〔北海道石狩支庁〕○草野 久美恵〔株式会社ズコーシャ〕粘土客土により改良済の泥炭地水田においても米の収量品質が共に地域の基準に達していない事例がある。この原因を調査したところ、心土に多量の窒素蓄積がみられ、これが稲の生育後半に肥効を発現し、過分けつ、窒素過剰吸収につながることが判明した。窒素の蓄積は主に、施肥の未利用部分が集積して生じたものであり、問題解決には減肥が条件となるが、初期生育を補償する地温対策や窒素の後効きを抑制する排水改良が有効である。 Keyword: 特殊土壌, 土層改良, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-26黒ボク土壌における土壌水分と細菌数の関係○武田 裕一〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕土壌の水分変化に伴う細菌数の変動を把握するため、加圧板法および自然乾燥による水分調整後、細菌数を計数した。また団粒構造内外におけるその差異を確かめるため、洗浄強度に差をつけ計数した。pF値の増加に伴う細菌数の減少、および洗浄強度の増加に伴う細菌数の増加などから、毛管水中および団粒内部に細菌が多く生息していることが確認された1999 Keyword: 土壌細菌, 土壌水分, 団粒構造GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-28ガラスビーズ充填層での浸潤の初期水分依存性○稲垣 融一〔茨城大学大学院〕大井 節男〔農業工学研究所〕安中 武幸〔山形大学農学部〕ガラスビーズ充填層の湛水降下浸潤での初期水分依存性をGreen-Ampt式を用いて前進毛管圧、透水係数で明らかにした。初期含水比1.0%以上の前進毛管圧と水分特性曲線での毛管上昇高が一致し、透水係数は飽和度に依存し、飽和度の低下は間隙率の増加に依存することが透水試験から明らかとなった。また、落下充填試験を行い、間隙率と含水比の関係を明らかにしリング水での初期水分依存性のメカニズムのモデル化を行った。 Keyword: 浸潤, 初期水分依存性, リング水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-29飽和・不飽和状態におけるガラスビーズ充填層の電導度○大塚 秀樹〔茨城大学大学院〕大井 節男〔農業工学研究所〕多孔質体における屈曲度と水の連結性を明らかにするために、ガラスビーズ充填層の電導度測定を飽和状態及び不飽和状態で行った。飽和状態においては溶液の電導度と比較した場合相対的に大きな値を示した。実験結果からO'Brienの多孔質体の電導度の理論を用いてガラスビーズの表面電位が推定された。また、低水分領域に水分量が増加しても電導度が変化しない領域があることが明らかになった。 Keyword: 電導度, 屈曲度, 水の連結性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-30土壌水の水理学的連続性について(2)-懸垂水帯の圧力分布-○粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕金沢 千明〔新潟大学大学院自然科学研究科〕庄子 裕〔山形県庁農林水産部〕吉田 昭治pF試験は土壌の保水性を把握する上で不可欠であるが、大まかな測定範囲が示されているに過ぎず、供試土壌内部の圧力状態など不明確な点が残されている。ここではpF試験の土柱法と吸引法に着目し、排水平衡状態の圧力測定から液状の土壌水の水理学的連続を考究した。その結果、川砂のような粒径の大きな土壌では約-27cmの負圧で水理学的な連続が絶たれることが明らかとなった。 Keyword: 静水圧分布, 水理学的連続, 懸垂水帯GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-31Characteristics of Leaching Effect Due to Sloping Structure of Coarse Materials Beneath the Finer Ones.(下層の粗物質が傾斜している時のリ−チング効率の特性について)○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕原 道宏〔岩手大学農学部〕筆者らは表面が水平で境界面のみ傾斜しているような傾斜成層砂において,乾砂層への浸潤試験,塩水灌漑およびリ−チング試験を試みた。染料を用いて砂層を流れる水の動きを観測した結果,境界の傾斜角が増加するほど下方へ傾斜して流れる傾向にあった。また,全てのケ−スでキャピラリバリアを観測した。さらに,塩水灌漑,リ−チングでは境界面の傾斜が増加するほど少ないポアボリュムで排出水の相対濃度が置換濃度に変化した。 Keyword: 溶質移動, 傾斜成層砂, キャピラリーバリアGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-34浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(次佐々木 長市〔弘前大学農学部〕○澤田 悦史〔弘前大学農学部〕松山 信彦〔弘前大学農学部〕工藤 啓一〔弘前大学農学部〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕成層水田の模型(全層黒ボク土及び心土のみレキのモデル、全層沖積土の3種類、3層構成)を作製し、水稲栽培条件下で浸透形態と降下浸透水の各種構成分(カルシウム、マグネシウム、鉄、微生物、BOD等)及び水稲の生育収量の関係を調査した。その結果、降下浸透水中の鉄濃度に対応してカルシウム、マグネシウムが増減することが確認された。また、微生物の個体数及びBODの値は湛水に比べ排水が低下する傾向も認められた。 Keyword: 土壌の物理化学特性, 水質, 土壌GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-36黒ボク土壌の土壌断面調査について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(検法柳澤 剛〔明治大学農学部〕渡辺 千洋〔明治大学農学部〕○江崎 要〔明治大学農学部〕肥料三要素試験圃場に隣接した典型的な関東ロームの自然放任区で、土壌断面調査(深さ2mまで)を実施した。13の異なる深度において不攪乱試料と攪乱試料を採取して、pF〜水分特性曲線、飽和透水係数、真比重、強熱減量などの試験を実施した。土壌物理性はA層とB層とで、また同じB層でも深さによってかなり異なることが判明した。また、造園の分野で使用されている長谷川式土壌貫入計と緻密度との相関性について検討した。 Keyword: 土壌断面, 緻密度, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-37施肥及び作物の相違が圃場基盤の硬さに及ぼす影響−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響(后法○渡辺 千洋〔明治大学農学部〕柳澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕明治大学の肥料三要素連続施用試験区においてJ川式土壌硬度計を用いて作物別、施肥別の土壌の硬さについて調査した。本報では10cm貫入するのに必要な打撃回数という新たな指標で検討した。深さ1mまで調査したが、試験区内のエダマメ区、トウモロコシ区では硬さが大きく異なった。またこの試験区はplotごとにA層厚さが大きく異なるので、そこに着目してA層厚さと土壌の硬さの関係について解析した。 Keyword: 土壌硬度計, 緻密度, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-38連続干天期の土壌水分消費状況について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(此法○柳澤 剛〔明治大学農学部〕渡辺 千洋〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕肥料三要素試験圃場に隣接した関東ローム層の自然放任区(裸地状態)において土中水分状態を調査した。水分張力などの観測値から、土壌水分の降下浸透・毛管上昇、トータルポテンシャル、水分消費量等について検討した。連続干天期間が16日間あったので、これを4日間毎に分け、土層厚さを30cm毎に深度210cmまで等分に区切って解析した。土壌水分の降下浸透・毛管上昇、土壌水分消費量などについて、若干の知見を得た。 Keyword: 水分移動, 土壌水分消費量, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-40凍結土壌の熱伝導率と温度,水分の関係○鈴木 伸治〔北海道大学大学院農学研究科〕相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕北海道大学附属農場(沖積土)から採取した土壌の熱伝導率(λ)を+1〜−10℃の温度で測定した。その結果、土壌水を。亜繊檻押遒播爐訖紂き◆檻押繊檻隠亜遒播爐訖紂き−10℃でも凍らない水に分けたとき、水分の多い試料は,多く、△稜伝導経路の形成に及ぼす影響が大きいため、凍結および凍結後の温度低下に伴いλが大きく増加すると考察された。これらの水は粗間隙中に存在する割合が多いと思われる。 Keyword: 凍土, 熱伝導率, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-41斜面における凍結深の観測○伊藤 隆広〔株式会社鴻池組技術研究所〕武田 一夫〔株式会社鴻池組技術研究所〕岡村 昭彦〔株式会社鴻池組技術研究所〕寒冷地の斜面において,斜面方位による凍結深の違いを明らかにするために,4方位の斜面が揃う北海道河東郡音更町の観測地で,1997年11月〜1998年5月に凍結深を観測した.その結果,西斜面で最大値(51.4cm)が示され,ついで北(36.5cm),東(25.3cm),南(20.9cm)の順になった.これらの凍結深の違いは,各斜面の日射・放射の違いに加え,積雪深の違いが大きく影響すると考えられる. Keyword: 凍結深, 斜面, 積雪深GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-43豊浦砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性について○望月 秀俊〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕豊浦砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性を調べる為に、0-3mol/lまでの7種のNaCl溶液を用いて、含水比調整した試料の熱伝導率を、プローブ法で測定した。初期含水比は風乾から20%までの12種類とした。その結果、見かけの熱伝導率は1-4%では低下し、6%以上では上昇すること、伝導成分は5%以上では上昇すること、水蒸気成分は全水分域で低下すること、その低下量は濃度に依存していることを明らかにした。 Keyword: 豊浦砂の熱伝導率, 水分依存性, 塩類依存性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-44土壌の熱伝導率の気圧依存性○百瀬 年彦〔岩手大学連合大学院農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学連合大学院農学研究科〕これまでに、固・気二相系における熱伝導率の気圧依存性のメカニズムは、粒子間距離が重要な要因になっていることを明らかにした。本研究では、三相状態での減圧下における熱伝導率を正確に測定し、得られたデータから三相系における土壌の熱伝導率の気圧依存性を明らかにすることを試みた。その結果、一定の水分量を超えると気圧に依存することが明らかとなった。 Keyword: 土壌の熱的性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-45Numerical Analysis of Water and Heat Flow in a Field Soil by the Coupled Model and the Uncoupled Model○諸泉 利嗣〔北里大学獣医畜産学部〕Binayak P. Mohanty〔U.S.Salinity Laboratory〕Pete J. Shouse〔U.S.Salinity Laboratory〕Martinus Th. van Genuchten〔U.S.Salinity Laboratory〕野外土壌における水と熱の時空間分布を解析するために、1次元の水分・熱同時移動モデルを開発した。モデルの出力を野外データと非連成モデルであるHYDRUS_1Dと比較し、その妥当性を検討した。その結果、今回開発したモデルは乾燥状態及び湿潤状態の土壌の水分・地温予測に対して十分有用であることがわかった。 Keyword: 水分移動, 土壌の熱的性質, 気象環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-47大型カラムを用いた水分・塩分・熱の移動実験について○木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕大槻 恭一〔鳥取大学乾燥地研究センター〕坂口 義英〔鳥取大学乾燥地研究センター〕土壌中において水分・塩分・熱は相互に影響しながら移動している。本研究ではより現場の条件に近い、屋外のビニールハウス内で大型のカラムを用いて実験を行い、その結果について検討した。水収支、塩収支の結果より、この実験システムで正確な測定ができることがわかった。また、小型カラムと同様に、土壌溶液の濃度の違いが浸透ポテンシャルを通じて、水分・塩分・熱の移動に影響を与えていることがわかった。 Keyword: 水分移動, 蒸発・蒸発散, 保水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1999発表番号 9-50Temperature difference between boundaries of water layer in a paddy field○M.I.M. Mowjood〔岩手大学連合大学院農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学連合大学院農学研究科〕水田の湛水層は24時間中対流が生じている。この原因は、水田湛水層の上下の温度差にある。実際の水田における温度差は最大でも4℃程度までである。この理由を明らかにするために、恒温室内で、水槽を用いて再現実験を試みた。その結果、水田湛水層の境界層における温度差の形成に湛水層に接する土壌の熱伝導率が関与していることが明らかとなった。 Keyword: 水田湛水層, 対流, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-10Identification of Diffusion Coefficient and Air Bubble Rise Velocity inSpillway Chute Flow(余水吐流れにおける拡散係数と気泡上昇速度の同定)京大院 ○M. Munir Babar・宇波 耕一・河地 利彦余水吐の急勾配部における流下水への空気の混入,連行過程を移流拡散方程式によってモデル化し,拡散係数と気泡上昇速度を同定するため逆問題への定式化を行なう.評価関数として,領域および境界での目標値と計算値の間の誤差自乗積分を設定し,随伴方程式の解を含んだ最小原理を導く.その最小原理にもとづいて,最適な拡散係数と気泡上昇速度を検索するための数値手法を開発し,その応用例を示す. Keyword: 水理構造物, 逆解析, 数値流体力学GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-11開水路網のH∞制御京大院 ○宇波 耕一・河地 利彦開水路網を貯留網モデルによってモデル化することにより,水利構造物の流量制御を行なう制御系を構築する.系外からの流入流量および周波数領域における制御誤差を評価するための一般化制御対象に対し,H∞制御を用いてフィードバック補償器を設計する.開水路網流れの数値モデルに補償器を組み込み,シミュレーションを行ない,制御系の目標値追従特性,ロバスト性,ならびにパラメータの設定方法について検討する. Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 数値流体力学, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-12貯水池内溶存酸素のサイドビューモデル化京大院 ○平松 研・河地 利彦・灘 由佳流れ・水温,植物プランクトン,溶存酸素の三つのサブモデルにより構成される溶存酸素予測モデルを構築した.一次のサブモデルである流れ・水温サブモデルの結果を二次の植物プランクトンサブモデルに,一次および二次サブモデルの結果を三次の溶存酸素サブモデルに導入することにより計算を行なう.実際の貯水池に適用した結果,計算値は実測値と良い精度で一致し,本モデルが貯水池の水質予測に有効であることが明らかとなった. Keyword: 溶存酸素, 水質, 環境影響評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-13平面流解析における水平渦動粘性係数の影響農工研 ○桐 博英・毛利 栄征技術会議 片山 秀策九州農試 樽屋 啓之平面流解析の解析精度に影響を及ぼすパラメータである水平渦動粘性係数の評価法の違いが解析結果に及ぼす影響について検討した。水平渦動粘性係数を定数とした場合とElderの方法により評価した場合の解析結果を模型実験の結果と比較し,Elderの方法によるものが壁近傍の流速分布をより現実に近く表現できることが分かった。 Keyword: 平面流解析, 有限要素法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-18正弦振動流場でのフロック粒子の沈降速度の低下について−乱流中のフロック粒子の沈降特性(機法九大農 ○平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健九大院 原田 昌佳水平振動流および鉛直振動流がフロック粒子の沈降速度の低下に与える影響を数値実験で比較検討した.振動流には正弦波形を用いた.その結果,沈降速度の低下は,粒子の流体変動への追随性の低下によって生じること,その低下量は水平振動流と鉛直振動流では同程度であることが明らかになった.また,沈降速度の低下は,ストロ−ハル数,粒子レイノルズ数,粒子の比重,流体の振動振幅で説明できることを示した. Keyword: 沈降速度, フロック, 振動流GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-19Waveletによる剪断流場におけるフロック粒子の動的応答解析−乱流中のフロック粒子の沈降特性(供法九大院 ○原田 昌佳九大農 平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健本報では,水平・鉛直両成分の流速変動の乱れエネルギースペクトル形状を考慮して数値模擬した鉛直二次元剪断流場を対象にフロック粒子の動的応答を検討した.検討にあたり,新しい信号処理手法として最近注目されているWavelet解析の導入を試みた.その結果,粒子が追随しうる流体の低周波変動と,粒子の運動に影響を及ぼす高周波変動をそれぞれ粒径との関係から見出すことができた. Keyword: 土砂水理, 数値流体力学, 時間周波数解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-20農業用ダム堆砂の音波探査九州農試 ○樽屋 啓之農工研 奥島 修二・桐 博英・藤井 秀人本研究は、農業用ダム貯水池の堆砂対策を計画する際に必要な堆砂の堆積機構や粒度および量の空間分布の効率的な把握を目的として、農業用ダム現地においてGPS測量を利用した音波探査法による堆砂下層の探査と分析を試みたものである。その結果、必要最小限の堆砂のサンプリングを音波探査と併用することにより、浮泥を主成分とする2〜3m程度の堆砂層であれば、堆積機構と堆砂量分布の推定が概略可能であることがわかった。 Keyword: ダム堆砂, 音波探査, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-25取水管理の高度化のための頭首工取入れ口の水理構造農工研 ○中 達雄・相川 泰夫・島 武男・田中 良和本研究では、取水管理の高度化を図った事例を参考に、取入れ口の水理模型の製作および自動制御システムを試作し、その機能を実験的に検討した。取入れ口構造は、下流水位制御のゲートと流れの状態が完全越流の台形堰の組み合わせとした。台形堰については、完全越流の流量係数等を求め、従来式の本間式との比較を行った。自動制御については、水位計測値の平滑化処理回数が、制御の安定性に大きく影響することを明らかにした。 Keyword: 頭首工取入れ口, 台形堰, 水位自動制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-28ハイブリット式魚道に関する実験的研究(機法鬱道内の流況について−弘前大農学生命科学 泉 完・工藤 明弘前大院 ○相場 一文最近、河川環境の維持と河川生物の保護の考え方が著しく高まってきており、魚道環境を川の流れの一部として整備することが重要になってきている。本報は、複合式魚道の一つである小流量時はプ−ルタイプ、流量が多くなるとストリ−ムタイプになるハイブリット式魚道の水理設計に関する基礎資料を得るため、水理模型実験を行って魚道内の水理について検討したものである。 Keyword: 水利構造物, 管・開水路流れ, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-29農業用パイプラインの管内付着物による通水障害の調査農工研 ○田中 良和・島 武男・相川 泰夫・中 達雄四国 試島崎 昌彦農業用パイプラインの内壁面に付着層が形成されることによって通水障害が生じている3箇所の圃場整備地区について付着状況の実態調査を行った。付着層の構成物質は各地の水源水質によって異なり、粘土、酸化鉄および炭酸カルシウムなど様々であった。付着層は数年の内に数mmまで急速に成長するので、早急な現場対応が求めらている。 Keyword: 農業用パイプライン, 付着物, 通水障害GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-2胆沢導水幹線用水路における水面動揺軽減対策に関する実験的検討岩手大農 三輪 弌・○山本 恵・辻 聡太胆沢幹線用水路の落差工下流において生じている水面動揺を水路の改修なしで軽減させる方法を模型水路実験によって検討した.落差工下流静水池の直下流の水面に浮体を設置する対策を考案し,その軽減効果を水面形変動の画像解析によって明らかにした.実験結果の適用性を現地水路の1/2規模の水路において試作浮体を設置して検討した.その結果,浮上式での設置は実用上困難であったため模型実験により適当な据え付け高を決定した. Keyword: 水利構造物, 水面動揺, 模型実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-31安全弁による低圧化パイプラインシステムの水撃圧対策鹿児島大院 ○稲垣 仁根横田製作所 小倉 邦雄クラウンエンジニア 角田 範明新型の自動減圧弁を設置した低圧化パイプラインシステムについて現地試験を行い,さらに末端分水工を操作した場合の水撃圧の発生状況をシミュレーションにより求めた。末端弁を急閉鎖すると,圧力波が自動減圧弁を通過して,上流へ伝播することが明らかとなった。そこで,水撃圧を抑制するための対策として,安全弁の設置を検討したところ,設置位置としては,パイプライン末端に設置する方法が有効であるとの結果が得られた。 Keyword: 自動減圧弁, 安全弁 , 水撃圧GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-33真空式集落排水システムの障害物横断施設の流況について三重大生物資源 ○田中 雅史・山中 潤一・藤村 洋平・井川 英樹真空式集落排水システムにおけるサイフォン作用を応用した新しいタイプの障害物横断施設に関する水理実験をおこなった.今回の実験では、従来の施設よりも流入管路長を延長すると共に管路途中にリフト部を設置し、流入管路および横断施設の流況について検討した.流況は概ね正常であり、サイフォン管内に発生するサージ現象の規模も小さく、このタイプの障害物横断施設が十分実用化できることが確認された. Keyword: 集落排水, 管水路流れ, 水理実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-34日本における河川流量変動の水資源特性筑波大院 ○山本 里美筑波大農林工 佐藤 政良本研究は、必要貯水池容量を指標に河川流量変動の評価を行なう方法を用いて、日本の自然流況を水資源利用の立場から検討し、その特性を明らかにすることを目的とする。まず河川流量変動を規定すると考えられる因子の分析を行い、次にそれらの特徴を用いて、日本の灌漑期における河川流量変動の再構築を試みる。 Keyword: 河川流量の変動特性, 渇水持続曲線, 必要貯水池容量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-36Nearest-Neighbor法による淀川流域の実時間流量予測神戸大院 田中丸 治哉兵庫県 ○奥谷 和慶神戸大農 畑 武志・多田 明夫Nearest-Neighbor法は、現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出し、それに基づいて将来の河川流量を予測する実時間流出予測法である。本研究では、淀川流域を対象として、この手法を1〜3日先の実時間流量予測に適用した。枚方地点(7281km2)を対象とし、22間の日平均流量・日降水量資料を用いて予測計算を行ったところ、1日先流量ならばかなり正確に予測でき、実用上十分な精度が得られることが分かった。 Keyword: 洪水流出, 長期流出, 流出予測GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-37バングラデシュ国における流入河川の流量推定京大防災研 ○岡 太郎・石井 将幸京大工 鈴木 秀樹バングラデシュ国に流入する国際河川の流量推定は洪水対策上不可欠である。ここでは、バングラデシュ・インド国より水文資料を収集し、これらを活用してバングラデシュ国の流入河川について流出解析を行い1987・1988年洪水の流量推定を試みた結果を示してある。本解析では、基底流出の解析にユニットハイドログラフ法、直接流出の解析にキネマティック流出モデル、両者の分離には保留量曲線法が用いられている。 Keyword: 洪水流出, 国際河川, 流出解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-38旭川流域の豪雨特性に関する一考察岡山大環境理工 ○近森 秀高島根県 山野邊 大輔岡山県内を流れる旭川流域およびその周辺部における豪雨の地域分布特性を,主成分分析法およびクラスター分析法を用いて調べた結果,豪雨特性によって対象地域は9地域に分類されることが分かった。また,これらの各地域における雨量と旭川下流の下牧地点におけるピーク流量との相関を調べた結果,下牧地点におけるピーク流量は流域中流部の48時間雨量と下流域の12,24時間雨量に左右されることが分かった。 Keyword: 豪雨分布, 主成分分析, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-39波と流れの共存場おける底面摩擦係数について京大防災研 ○石井 将幸・岡 太郎京大院 大久保 豪浅海干潟域での底質輸送現象の解明を前提に波と流れの共存場における底面摩擦係数について理論的かつ実験的検証を行った。その結果、波のみと共存場における底面摩擦係数には差異が見られ、また算出された底面摩擦係数を用いて求めた波動流成分の計算値は実測値の分布傾向を比較的良く表した。このことより、今回の底面摩擦係数の算出法及びその値を用いた流速分布式の妥当性がある程度検証された。 Keyword: 渦動粘性係数, 底面剪断応力, 底面摩擦係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-42Spreadsheet Software Application in Crop Water Requirements Predictionand its Role in Water Resources Management and Planning in the Sudan(用水量算定手法の開発とスーダンの水資源計画管理への適用)神戸大院 ○Abdelwahab Hadi・Takeshi Hata・Haruya Tanakamaru・Akio Tada青ナイルに建設されたSenana, Roseiresの2つのダムと後者の嵩上げによる貯水の増強によって,今後の灌漑面積の拡大と効率化を図るため,用水量とダム貯水変化の迅速な計算法が求められた。提案されている輪作作付パターンに従えば,その組合せ数はKenana地区で108,Rahad驚篭茲7680となる。FAO, ICID, またFabrotherによる蒸発散量を基に用水量を算定し,限られた水資源量の下での最適な作付計画の検討手法について論じた。 Keyword: 蒸発散, 水資源管理, 畑地用水量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-43植生内部と上部におけるエネルギー交換過程に関する研究愛媛大農 ○大上 博基スギ森林で実施した微気象観測結果を用いて,植生微気象モデルを構築した.運動量および熱と水分の保存式の解法にはK理論と2次のクロージャー・モデルの2種類を用いた.植生上におけるフラックスの計算値は,2つのモデルおよびグラディエント法による結果ともほとんど差がなかった.しかし2次のクロージャー・モデルによる計算値は,植生内で温度勾配が逆転する高度付近において,温度勾配と逆向きの顕熱フラックスを示した. Keyword: エネルギー交換過程, クロージャー・モデル, 植生GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-44土壌面での炭酸ガス交換量の計測(1)−土壌呼吸計測システムの開発−開発局、開発土木研 ○秀島 好昭・矢野 真人・中山 博敬・大野 隆東京農工大農 青木 正敏気象協会 和田 通英土づくりでは土壌の活性評価として、土壌呼吸の把握も課題の一つである。空気の吸入系統を自動的に切換え、開放測定により土壌呼吸量を計測するシステムを開発した。本計器を使って、ビート圃場と牧草地で長期観測を行ったところトラブルは皆無であり、長期の土壌呼吸観測に適したものと判断できる。 Keyword: 気象環境, エネルギ循環, 畑地潅漑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-45土壌面での炭酸ガス交換量の計測(2)−畑地と草地の土壌呼吸−開発局、開発土木研 ○中山 博敬・矢野 真人・秀島 好昭・大野 隆東京農工大農 青木 正敏開発した土壌呼吸計測システムを用いて、ビート圃場(北海道更別村)と牧草地(同枝幸町)で土壌呼吸量の計測を行った。ビート圃場では地温が上昇するに伴いCO2フラックスが増加していることがわかった。また、土壌水分とCO2フラックスとの間には一定の傾向は認められなかった。牧草地では、糞尿を腐熟スラリー化して還元散布しているスラリー区は、散布していない区より土壌呼吸が大きい値を示した。 Keyword: 気象環境, エネルギ循環, 畑地潅漑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-47定常蒸発下における水分分布の数値解析による表面抵抗関数の推定鳥取大乾燥地研 ○藤巻 晴行・山本 太平・井上 光弘表面抵抗を用いることにより,大きな空間増分でも比較的高い精度で土壌面蒸発速度を数値予測できるが,土壌毎に異なる表面抵抗関数の測定コスト及び時間が短所であった.そこで定常水分分布の数値解析により低コストかつ迅速に推定する方法を提案し,その表面抵抗関数が非定常状態にも適用できることを示した.また,気象条件の影響を組み入れた表面抵抗関数を提案した.それを用いた場合,精度が向上することが明らかとなった. Keyword: 土壌面蒸発, 水蒸気移動, 表面抵抗GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-48情報量統計学と地盤統計学に基づく最適な地下水位分布推定京大院 ○浜口 俊雄近畿大農 長谷川 高士地下水の運営上重要な貯留状況の把握を迅速に行うため,本稿では地下水位観測データから水位分布を Krigingで客観的に推定した.その際,統計モデルのパラメータを最尤推定するとともに,4つの情報量規準ごとに,統計モデルの適合性の優劣を評価した.その結果,どの規準においても最適モデルには同じモデルが選択された.最適モデルによる推定結果には非常に高い再現性があり,本手法は有用な推定結果をもたらすことが分かった. Keyword: Kriging, 地下水, 情報量規準GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-49ラドン濃度による地下水流速の計測農工研 ○濱田 浩正・今泉 眞之北陸農政局 小林 郁雄地下水流速は,トレーサを観測孔に投入し,その動きから計測していた。しかし,孔内での流速が10−5cm/sより遅い時には計測が困難である。そこで,筆者らは地下水中のラドン濃度を指標とした計測法を提案した。孔内水は,ラドンの供給が絶たれるため,半減期3.8日で濃度が低下する。このため,孔内水と帯水層の濃度を比較することにより,孔内での滞留時間を求めることができる。現地調査の結果,方法の有効性が示された。 Keyword: 地下水, ラドン, 流速GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-4急勾配・わん曲水路の流水制御に関する実験的研究宮崎大農 ○秋吉 康弘明治大農 山本 光男・小島 信彦山間地などの急傾斜地で施工される矩形断面水路がわん曲する場合、跳水や衝撃波,偏流等により流況が変動し,その流水の制御は困難である。そこで、このような急勾配でわん曲する水路における1つの新しい試みとして、わん曲部下流側水路の外側壁を半円形状とし、急勾配水路を流下する高速水流の上向きのエネルギをらせん流の回転エネルギに変換して流水の制御を行おうとするものである。実験の結果を報告する。 Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, 排水施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-50Determination of Well Efficiency using Genetic Algorithm京大院 ○M.A.Fazal・平松 研・河地 利彦地下帯水層を適切に管理するためには井戸効率を把握することが求められる.そのためにはヤコブの式に含まれる複数の係数を正確に推定する必要がある.本研究では,遺伝的アルゴリズムを用いてそれらの係数の推定を行ない,結果が連立方程式を解いて得られる解と良く一致すること,図解法による解とは大きく異なることを示した.さらに解の自乗誤差の和を比較し,遺伝的アルゴリズムの利点を明らかにした. Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水, 井戸効率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-51OPTIMAL MANAGEMENT OF TAKAOKA AQUIFER,TOSA CITY,JAPANTosa CityJapan"高知大農 ○Madan Kumar Jha・紙井 泰典高知県土佐市高岡地区では,過剰揚水による地下水位の低下が懸念されている.そこで有限要素法モデルによる解析結果から,線形計画(LP)モデルを作成し,想定し得る2つの揚水操作シナリオについて,最適揚水結果とその場合の地下水位等高線を示した.結論として,長期的持続可能な地下水利用のためには,生産性の低い井戸からの揚水を中止し,いくつかの生産性の高い井戸からの揚水を地域内に配水するのがよいことがわかった. Keyword: 地下水管理, 最適揚水量, 線形計画法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-53現地海岸帯水層における海水侵入域地下水の数値解析鹿児島大院 ○小路 順一鹿児島大農 籾井 和朗宮崎大農 近藤 文義・國武 昌人離島における地下水の有効利用を図る方法として,塩・淡水混合域の地下水を原水とする海水淡水化装置がある。導入に際して,海水侵入域における塩・淡地下水の挙動を解明することが重要となる。本報は,琉球石灰岩を帯水層とする島の現地観測データに基づき難透水層基盤岩の空間分布を考慮した準3次元密度流解析を用いて,観測値の再現を行ったところ,良好な結果を得たので,その一連の解析手法を説明する。 Keyword: 地下水, 塩水侵入, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-54農地の洪水貯留容量を利用した超過洪水時の流域管理農工研 ○増本 隆夫・高木 東農地は多面的機能を持っていると言われて久しいが、マクロスケールでの農地の持つ洪水災害防止機能の定量的な評価法は必ずしも提示されていなかった。これまで、都市近郊における低平農地の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法を提示し、それを利根川の鬼怒川流域に適用してきた。次に、ここでは、超過洪水の例として小貝川の氾濫を対象に、農地が担った役割と超過洪水時の流域管理についての検討結果について報告する。 Keyword: 水田貯留機能, 流域管理, 超過洪水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-55流出モデル定数の探索に関する一考察島根大生物資源 ○福島 晟UNIXワークステーションを利用したFORTRAN77プログラムによる流出解析を実行する際に、基準化パウエル法による流出モデル定数の探索法について若干の工夫を加えた検討結果について述べる。すなわち、基準化パウエル法の適用に際し、オーダーの異なる各流出モデル定数の有効桁を設定し、一定の刻み幅でモデル定数を探索する手法を取り入れることにより、幾分効率的な流出解析が可能であることを示した。 Keyword: 洪水流出, 流出特性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-56Flood Runoff Analyses by the Simple SCS Model in ExperimentalWatersheds(簡易なSCS型モデルによる試験流域の洪水流出解析)神戸大院 ○Muhammad Khan・Takeshi Hata・Akio Tada・Haruya TanakamaruSCSモデルの適用性を検討しているが、都市化の進む流域への適用の結果では、カーブナンバーはかなりばらついた値をとることが示された。しかし、それらの平均値を用いれば有効雨量の推定に使えることが示された。この方法で有効雨量を算定し、指数関数型と三角形型の単位図による洪水流出解析を行った。パラメータは,前者が1個,後者が2個と少ないが、比較的良好な推定結果が得られ,簡易な洪水推定法として利用できる。 Keyword: 洪水流出, 流出特性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-57上津ダムの洪水流出予測法について近畿、大和高原開拓 貝塚 仁サンスイコンサル ○中井 均ダム計画では、建設工事と併せて、貯水運用時の流水管理を十分検討しておく必要がある。とりわけ洪水時の管理は、管理規程または操作規程を遵守して安全かつ的確に行わなければならず、これには洪水の流出予測が重要となる。完成が近い自由越流式洪水吐の上津ダムについては、洪水流入に伴う貯水位変化の特徴を、既往洪水を利用したシミュレーションにより把握し、これを考慮して実用的な洪水流出予測法を構築した。 Keyword: ダムの高水管理, 実時間的洪水流出予測, 上津ダムの洪水 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-59タンクモデル定数探索における観測誤差の影響神戸大院 ○田中丸 治哉中央復建コンサル 岸本 恵神戸大農 畑 武志・多田 明夫本研究では、河川流量の観測誤差がタンクモデル定数の同定結果に与える影響について数値実験によって検討した。適当な定数(真値)を仮定した直列4段タンクモデルに降水量と蒸発量を入力して得た日流出高に正規乱数を用いて観測誤差を与え、この流量資料を用いてSCE−UA法でモデル定数の真値が同定できるか否かを調べた。その結果、下層タンクの定数に真値からのずれと探索試行ごとのばらつきが生じることが示された。 Keyword: 長期流出, タンクモデル, 最適化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-5みお筋を安定化させる流路蛇行形状に関する実験的研究岩手大院 永吉 武志岩手大農 ○相沢 要一・三輪 弌河川の蛇行形状に近いとされている Sine-Generated Curve 蛇行実験水路において,交互砂洲のみお筋変動と交互砂洲挙動との関係について検討した.交互砂洲の移動は,ある限度以上の蛇行角の場合に抑えられ,水路の蛇行波長が大きい場合に小さくなった.みお筋の安定は,交互砂洲の下流への移動が抑えられた場合に得られるが,ある通水条件の場合に,砂洲は移動しても,みお筋が安定化する例もみられた. Keyword: みお筋, 交互砂洲, 流路蛇行 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-7領域分割による不等流計算茨城大農 木ノ瀬 紘一・浮辺 悦信茨城大院 ○森 望複雑な断面形状や流水抵抗が場所的に異なる流れの水理計算において、従来から用いらている断面分割法では、流れの等流状態を仮定して流速の横断方向分布を求めている。本研究では、等流の仮定を用いずに、流速分布を求める不等流計算法を提案する。この計算法は、抵抗体群が存在する水路(単断面、複断面)での模型実験で得られた流速分布と水深変化の実験結果をほぼ裏付けたといえる。 Keyword: 領域分割, 不等流計算, 複断面水路GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 1-9非定常水理解析における時間精度比較クボタ ○木村 彰男・草野 聡也四国農試 島崎 昌彦農工研 田中 良和・毛利 栄征・中 達雄配水池と弁から構成された長い直線管路モデルに対して、線の方法とルンゲクッタ法を用いて時間精度を変化させた差分法により非定常水理解析を行い、解の時間精度について比較、検討した。3次精度以上の時間精度を用いた場合の解析結果は水撃波の管末端への到達時間および水撃圧力の変動周期とも理論値とほぼ完全に整合した。しかし、2次精度の結果については5%以上の誤差があることが確認された。 Keyword: 非定常水理解析, 水撃, 差分法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-13スイカ・ビニールハウスにおける蒸発散量とペンマン蒸発散位−施設畑の消費水量算出法に関する検討−岡山大環境理工 ○三浦 健志岡山大院 森田 昇スイカ・ビニールハウス内において,気象,土壌水分環境と潅水量を測定し,ハウス内の特徴的な気象環境を確認した。また作物の生長段階により生育前期,生育旺盛期,生育後期の3段階に分け,ハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する水収支から求めた蒸発散量の比(作物係数)を算出した。作物係数はそれぞれ0.23,0.84,0.31となり,とくに生育前期と後期に小さな値を示した。 Keyword: 消費水量, ビニールハウス, 作物係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-16大区画p化水田のための排水整備計画(13-1)−転換畑の暗渠排水計画v−大阪府大農 ○荻野 芳彦・中桐 貴生・千原 正規石川短大 村島 和男大区画・汎用化水田や大規模畑地において安定した畑作農業を行うためには,圃場排水の促進,特に地下排水の強化が必要である.暗渠排水には,暗渠排水量と地下水位の低下速度の2つの異なる観点から設定された計画基準値があって,これが実際の設計業務に混乱を惹起している.暗渠排水量に基づく計画・設計法は,これまでの研究によって整理されたので,ここでは,畑地の,地下水位に関する調査と設計の考え方について検討する. Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-17大区画p化水田のための排水整備計画(14)−緩勾配小排水路の暗渠化設計−石川短大 ○村島 和男大阪府大農 荻野 芳彦小排水路の暗渠化は,泥土が管内に堆積しない流速を60cm/s程度とすると、管の埋設勾配は少なくとも1/500は必要であるといわれ,これが制約条件となって平坦地では暗渠化は不可能と考えられている.しかし,管内の流速は流れが満流状態であれば動水勾配に支配されてより大きくなることから,平坦地においても暗渠化が可能なことがわかっている.本報告はこの水理設計法に基づいて,S県S地区を事例として設計を試みたものである. Keyword: 暗渠排水, 小排水路の暗渠化, 大区画圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-1地中潅漑の実用化に関する研究大阪府大農 ○谷川 寅彦滋賀県立大環境科 岩間 憲治・矢部 勝彦地中潅漑法に関してこれまで基礎の確立を行ってきた。研究は、先ず使用する多孔質管に負圧を設定し自動調節給水する負圧差潅漑法により行い、次に低正圧を設定し、静安定性緩和条件下において予測制御的に自動制御される低正圧地中連続潅漑法について行った。両方法ともセンサ等を使用した複雑な調節装置は不要であるが特性は異なる。本研究では、両方法の特性を考慮し実用化に向けた各種給水量管理の適用から考察を試みた。 Keyword: 畑地潅漑, 土壌, 水分移動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-21Validity of transient Drain Spacing Equations非定常な地下水位を対象とした暗渠間隔公式の評価岡山大院 ○Mahmoud M. Moustafa岡山大環境理工 四方田 穆わが国の暗渠排水計画基準では、暗渠管の間隔は経験的に決定されている。これに対して暗渠設置圃場における地下水位や排水量観測結果の報告は少ない。ここでは、非潅漑期の水田において、雨量、地下水位、暗渠流量の観測を実施し、観測結果を基に、非定常的な地下水位の変化に対応する暗渠間隔の検討を行い、両者の関係を与える方程式を導いた。併せて既往の10個の方程式に観測結果を適用し、それらの評価を行った。 Keyword: 地下排水, 暗渠公式, 暗渠間隔GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-23大区画水田における栽培様式と水管理京大院 ○堀野 治彦・坂田 賢・三野 徹近年,省力・低コスト化を図るための水田大規模営農が増加の傾向にあるが,その水管理の実態は十分に把握されていない.そこで,滋賀県蒲生町横山地区を事例に,湛水土中直播,乾田直播,移植栽培を採用した大区画水田における水需給調査を行った.その結果,各栽培様式とも生育期ごとにかなり需要量が異なること,浸透量の増大のため総量として乾田直播が最も多くの水を必要とすることなどが認識された. Keyword: 用水管理, 排水管理, 大区画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-25NEW POLICY FOR AGRICULTURE EXPANSION IN EGYPT(エジプトにおける農地開発の新政策)大阪府大農 ○タレク H.S. コトブ・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦近年、エジプトの農地開発は、ナイルデルタ周辺を徐々に拡張する方法から、本国南西部等の遠隔地を新規開発する方法に移行しつつある。ここでは、まずその背景として、エジプトにおける現在の土地・水資源の現状、水需給状況、政府による水利計画、および塩類化等による開発の制約について述べた。次に筆者等の開発した手法を用いて新規開発における水需給の推定を行った。最後に、この新しい農地開発政策に対する展望と課題を述べた。 Keyword: 新農地開発政策, 水利計画, エジプトGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-27北海道の農業用ダムの貯水実態と水管理について北大院 ○井上 京・Khairullah・長澤 徹明石狩川流域と天塩川流域に分布する16の農業用ダムの各年の管理月報を基礎資料に,ダム貯水池の水管理実態を,流入量,取水量,越流量,放流量を指標として整理した.用水の確保という面で農業用ダムはその機能を果たしている反面,農業用水として取水されない量もかなりに達しており,貯水管理のさらなる合理化を通じて河川環境の保全・向上,あるいは農業用水や地域用水などの水利条件再考に余地があることを明かにした. Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 水源施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-29Study on Irrigation Return Flow in Creek Networks of low Lying PaddyArea (低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用)九大院 ○Rachmad Jayadi九大農 黒田 正治・福田 哲郎Gadjah Mada University Fatchan Nurrochmad低平地クリーク水田地帯を対象に、クリーク貯留における還元水混合率の経日変化を求めた。水稲栽培期において還元水混合率は晴天時に上流部〜下流部間で50%〜65%の範囲で変化することが明らかとなった。 Keyword: 水田灌漑 , 還元水 , 反復利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-2点滴潅漑による海成粘土の除塩と作物の栽培九大院 ○岩城 哲雄九大農 黒田 正治・中野 芳輔海成粘土の畑地利用には、土壌改良と除塩が必要とされる。塩害による作物の被害を回避するため、点滴潅漑法により作物の栽培実験を行い、合わせて除塩の進行を調査した。根群域のみに注目して、入手容易な焼モミ殻を土壌改良材として作土層に混入し、透水性の改善を図った結果、作物を育てながら除塩を行うことが可能であることが分かった。 Keyword: 畑地潅漑, 除塩, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-31マイコン制御による用排水管理の自動化装置を利用した水稲栽培熊本県農研センター ○兼子 健男・村川 雅己マイコン制御の水管理システムは、暗渠排水と水槽を組合せ水路と連結し各水位をフロートレスセンサーで感知し、水中ポンプをマイコンで制御して、用水・地下かんがい・循環かんがいそして強制排水ができる機能がある。特に低平地水田の用水不足・排水不良の水田で効果的であり、このシステムを利用して水稲栽培した結果、対照区と比較した結果、水田浸透量(減水深−推定蒸発散量)と収量の関係には正の相関が認められた。 Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-32パイプライン用水位調節器の機能調査熊本県農研センター 兼子 健男・○村川 雅己水田ほ場の水管理は、経営規模を拡大してきくと大変大きな労力となる。この用水調節器は、数社のメーカーで開発、市販されている。しかしながら水頭の圧力損失が大きく取水の能力を減じている機種も多い。そこで、各種の用水位調節器の機能を3段階の静水圧で5機種試験した結果、吐出量最大は無負荷時の81%であり、最低は23%であった。 このことはパイプラインの末端圧が低いと取水能力に大きな影響を与えることになる。 Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-34渦動分水工の試作及び機能の検討四国農試 ○島崎 昌彦・川本 治農工研 島 武男・田中 良和・中 達雄ホクエツ 佐々木 國隆・山田 健三流れが射流となる急勾配水路で使用する渦動管付きフリュームを分水工・取水工として利用する渦動分水工の試作を行ない,室内水理実験および現地試験により機能評価を行なった。その結果,最大取水量は傾斜地水田用の取水工として必要最小限以上の量を満足することがわかった。また,水路や流れの状態,および取水工の細部構造などの条件が変わると,平均取水量が比較的大きく影響を受けることがわかった。 Keyword: 水田潅漑, 潅漑施設, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-36浅井戸群の最適揚水管理に対する自律分散型スケジューリングの構成と適用愛媛大農 大橋 行三・藤原 正幸愛媛大院 ○今津 三和すでに提案した浅井戸(径:3〜5m、深さ:8〜15m)の水理属性の計量手法に基づき、まず、40数個を10井戸群に分け、Q揚水能力揩Tブシステムと想定した。次に、これらが自律分散型システムを構成し、その揚水管理は、系内のスケジューリング問題として捉えた。群内の揚水操作には、水量割付ルールと経験知識から抽出した揚水継続・休止時間等を計量要素とする手法を提案し、具体的事例によってその適用の妥当性を検討した。 Keyword: 自由地下水, 浅井戸, 揚水能力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-37農業用パイプラインにおけるゴミ詰まりの現状と対策農工研 ○小泉 健・吉田 弘明横田製作所 小倉 邦雄クラウンエンジニア 稲垣 仁根官民連携新技術研究開発事業の一環として農業用パイプラインに発生するゴミを容易に除去するためめの新しいストレーナの開発を行っている。この開発に当たり、全国調査したゴミ詰まりの状況を報告するとともに、新しいストレーナの開発の必要性やコンセプトについて報告するものである。 Keyword: パイプライン, ストレーナ, ゴミ詰まりGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-38ポンプ送水系畑地かんがい地区における段階的整備方式導入の検討農工研 ○吉田 弘明・小泉 健畑地かんがい地区では,地域的な作付け体系等の変化により水利用計画に対して,現実の営農の立ち上りが遅れることが多く,計画との間に水利用の乖離が生じている。そこで,ポンプ送水地区を対象に,施設整備費と維持管理費とのトータルコストに着目し,経済的な観点から畑地整備における段階的整備方式の導入を検討した。 Keyword: 畑地かんがい, ポンプ送水, 段階的整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-3地表潅漑における適正給水量の推定東京農大地域環境科 ○渡邉 文雄・高橋 悟・白井 清恒開発途上国などで最も一般的な潅漑方法である地表潅漑の畦間法について、現場水足試験から得られたデータから既報のインテーク定数の決定法を利用し、浸潤量が均一となるような適正給水量の推定を試みた。まず、給水量の分布を推定し、その給水量の適否を検討した。さらに、水口と畦間水路末端部の浸潤量分布がほぼ等しくなる給水量の推定を試み、その結果、適正給水量の推定が可能であることを示した。 Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-43慣行水利権による農業用水取水の実態と関与する要因の分析九大農 ○古後 志岐子・黒田 正治・中野 芳輔九州地方における慣行水利権による取水地区を対象に,取水量とこれに関与する要因について,数量化理論砧爐砲茲詈析を試みた.解析の結果,取水二関与する特性要因として,受益地の所在(都市近郊,平地農村,中山間地など),地域用水の利用項目,受益面積の大小などが,土地改良区の取水行動におおきな影響を与えることが明らかとなった. Keyword: 慣行水利権, 農業用水取水量, 数量化理論砧GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-44東北タイにおける天水田稲作の安定性に関する研究 (供東京農工大院 ○鈴木 研二宇都宮大農 後藤 章・水谷 正一本研究では東北タイの天水田稲作を対象として、稲作安定性に関する評価方法の提案と適用を行う。自給稲作の存立基盤が動揺している状況下における稲作生産基盤の定量的な評価のために、生産水準安定性と自給稲作安定性の評価基準を設定し、個別農家について適用した。これら2つの評価指標に基づいて対象農村の農家類型の展開傾向が分析された。このような結果から、評価基準の妥当性および有用性が示されたと考えられる。 Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 稲作安定性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-4作物の蒸散量を指標とした自動潅漑システム−茎内流測定法の潅漑管理に関する研究()− 九州共立大工 ○竹内 真一・元村 友次・河原田 礼次郎鳥取大乾燥地研 矢野 友久茎内流測定法であるヒートパルス法により算定したハウス内ピーマンの蒸散量を指標として,自動潅漑システムの構築を試みた.この方法は土壌水分が制限されないように設定された対照区に対して,自動潅漑を実施する区の積算蒸散量の比が0.8以下に低下した場合に,この値が回復するまで潅漑を続行するというものである.実証試験の結果,システムの作動性は問題がないが,潅水強度を改善する必要があることがわかった. Keyword: 畑地潅漑, 用水管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-50風土を生かした景観設計のためのフラクタル次元三重大生物資源 ○大野 研エース 松原 一世自然の多様性を取り入れた空間を創出するためには、自然の持つ特性をうまく取り入れることが重要になる。しかし、その特性を十分に理解するのは困難であり、農村景観の設計者等の熟度や自然観により、自然理解の質や程度が大きく異なる。自然空間の形の法則性は、フラクタル的な特徴を随所に含んでいる。そこで本研究は、各地の地形にフラクタル理論を適用し、その結果から、景観設計の諸元となる形状や数量を客観的に提示する。 Keyword: 景観, 地形, 風土GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-51地域資源の多面的活用における景観分析に関する基礎研究−農業公園予定地内の土木構造物の景観シミュレーション−大阪府大農 小山 修平・桑原 孝雄・木全 卓大阪府大院 ○今西 潤一郎土木構造物を含む景観の美は、構造物そのものの美しさとともに、構造物とそれが置かれる周辺環境との調和であるが、近年特に後者が重要視されている。本研究では、堺市内の農業公園予定地を例に挙げ、土木構造物をため池データベースより抽出し、GGシミュレーションによりできる限りその景観を再現し、アンケート調査、主成分分析法を用いて、その景観に対する人の景観印象を客観的に評価することを試みた。 Keyword: 景観シミュレーション, ビジュアルデータベース, 景観評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-52土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(掘法'96年8月から'97年7月までのUSLE標準試験枠を用いた観測結果−東京農大地域環境科 ○三原 真智人・安富 六郎東京農大院 上野 貴司東京農工大農 楊 宗興本研究では傾斜地の畑地圃場にUSLE標準試験枠を作り,1996(平成8)年8月から翌年の7月末に至る1年間,降水に伴って表面流が発生する度にその流亡土量と水質を観測し,土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出について検討した。 Keyword: 土壌侵食, 窒素, リンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-53土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(検法歛翩時における土壌侵食と富栄養化成分の流出−東京農大院 ○上野 貴司東京農大地域環境科 三原 真智人・安富 六郎東京農工大農 楊 宗興本研究では、傾斜地の畑地土壌にUSLE標準試験枠を作成し、平成9年6月20日の台風上陸時における観測により、土壌侵食と、それに伴う富栄養化物質の流出特性を検討した。 Keyword: 台風, 土壌侵食, 富栄養化物質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-56上・下水汚泥の熱処理による農業資材化に関する研究韓国建国 大金 善柱・尹 春庚・梁 勇易農工研 ○金 宝中・端 憲二上・下水汚泥を農業生産資材として利用できるようにする方法の一つとして成型、乾燥、熱処理(焼成)して人工的に土壌及び培地などを生産して物理・化学的性質を分析したが、土壌改良材や園芸及び施設農業用培地として利用しても作物に悪影響を与えないと判断された。また、汚泥を高温焼成して生産した人工培地は長期間水に置いていても膨張せず高い透水性を維持するのを確認した。 Keyword: 上・下水汚泥, 人工土壌, 人工培地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-57地被植物植栽地における除草労力とその軽減対策−中山間地域における農地斜面の管理方法と景観形成(后法愛媛県農試 ○川崎 哲郎・杉山 英治・河内 博文愛媛大農 佐藤 晃一地被植物を農地斜面に植栽した場合の除草労力とその軽減対策について検討した。その結果、除草労力は被覆が早いシバザクラの植栽地では植え付け後約5年で約1.1時間/m2・と少なかったのに対し、タマリュウ、リュウノヒゲは被覆が遅いために雑草の発生量が多く、各々3.1時間/m2、4.1時間/m2と多くの労力を要した。マルチ敷設後植え穴を開けてマツバギクを植栽した場合には、雑草の発生量が減少し除草労力を大幅に軽減できた。 Keyword: 中山間地域, 農地斜面, 雑草管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-5多孔管灌漑のためのスケジューリングモデルの開発鳥取大農 ○猪迫 耕二・吉田 勲九大農 中野 芳輔・黒田 正治最適な畑地灌漑スケジューリングを立案する際に,スケジューリングモデルは極めて有効なツールとなる。しかし,2次元的湿潤域を形成する多孔管灌漑に適用できる実用的なモデルは開発されていない。そこで,本研究では多孔管灌漑に適用可能な実用的な灌漑スケジューリングモデルの開発を行った。開発したモデルでは,モデルパラメータを適切にキャリブレートすることによって良好な推定精度を得られることが示された。 Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-6上湧別地域における畑地かんがい(3)−畑地かんがいの実態と評価−専修大北海道短大 山上 重吉北海道農業近代化コンサル ○南部 雄二網走支庁上湧別地域の圃場レベルでの潅水の実態や施設整備による効果を把握するために、受益農家へのアンケート調査を実施した。その結果、畑地かんがい事業でかんがい用水施設が整備されたことで感じられる効果としては、「水源が確保されたことの安心感」(80%)、「潅水作業の省力化による時間のゆとり」(70%)が高く評価され、事業による施設整備が「安心感・ゆとり」の創出にも寄与している状況がうかがえる。 Keyword: 畑地潅漑, 潅漑効果, 事業評価GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-7Comparison of Irrigation Methods (Raingun Sprinkler, Raingun SprinklerCum Border and Border Irrigation) for Water Saving and Wheat Yield(潅漑方法(レインガン潅漑,レインガン潅漑とボーダー潅漑の組合せ,およびボーダー潅漑)が節水と小麦収量に及ぼす効果の比較)鳥取大乾燥地研 ○Niaz Ahmad・北村 義信・矢野 友久ファイサラバード農業大 F. Abbas・Q. A. Awan作物の生育初期には少量潅漑が必要である。途上国では地表潅漑の適用により,生育初期の水損失と養分溶脱が多くなり,水使用効率,費用便益比ともに低くなる。本研究では,レインガン潅漑およびボーダー潅漑の単独利用と両者の複合利用が節水・小麦収量に及ぼす効果を比較した。その結果,生育初期にレインガン潅漑,後期にボーダー潅漑を適用する方法が収量,水使用効率,費用便益比ともに最高となることが明らかとなった。 Keyword: レインガン潅漑, ボーダー潅漑, 水使用効率GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 2-8乾燥地の輪作潅漑農地における広域水収支と塩分収支−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−鳥取大乾燥地研 ○北村 義信・矢野 友久エリコ 大庭 達哉塩害による耕作放棄が問題となっているカザフスタン・クジルオルダ州の代表的な農場を対象に,広域水収支・塩分収支を調査し,水管理が塩類集積に及ぼす影響を検討した。この結果,8圃式輪作は水稲区に隣接する畑作区や周辺部の地下水を上昇させ,塩類集積を助長していること等が明らかになった。 Keyword: 広域水収支, 広域塩分収支, 8圃式輪作GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-10山形県日本海沿岸地域における降水水質の経年変化山形大農 ○飯田 俊彰・上木 勝司・塚原 初男・梶原 晶彦高島コンサル 河原 明寿美山形県日本海沿岸地域において最近の6年間に実測されたデータを用いて、本地域での降水水質の経年変化について検討した。平均イオン濃度およびイオン降下量は、検討を行った塩素、ナトリウム、硝酸、硫酸、カルシウムの5種のイオン種すべてで増加傾向を示し、特にカルシウムイオンではそれらの増加率が高かった。また、海塩由来成分は年々の変動が大きく、非海塩由来成分の組成比が年々増加する傾向が明らかとなった。 Keyword: 降水水質, 経年変化, 水質水文GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-13土地利用とその配置の違いが湧水水質におよぼす影響について茨城大農 ○黒田 久雄・中曽根 英雄土地利用と水質の関係を調べるために、湧水水質に着目して調査を行った。その結果、湧水後背地に有機肥料を大量に播いたことによる硝酸態窒素汚染が観測された。その結果、14.1mという近さの湧水でも200倍もの濃度差が観測された。この理由を探るために、湧水付近の地下水と湧水水質の関係を調査した。そして、この汚染が地下水の不均一流れによって生じることが判明した。 Keyword: 硝酸態窒素, 土地利用, 湧水水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-14緩効性肥料を用いた畑地からの窒素負荷の流出削減−傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(機法島根大院 ○成松 克彦島根大生物資源科 武田 育郎・福島 晟傾斜ライシメータに緩効性の被覆肥料を施用して、畑地からの窒素負荷流出の削減効果について考察した。その結果、被覆肥料を標準量よりも20%減量したライシメータは、速効性肥料を標準量施用したライシメータに比べ、窒素負荷流出量が約13%少なくなり、肥料効率が約10%多くなった。したがって、被覆肥料は、施肥量を20%減量した場合、作物の栽培を維持することが可能で、さらに、窒素負荷流出の削減に効果的であると考えられた。 Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-15傾斜畑地におけるリンとCOD成分の流出特性 ー傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(II)ー島根大院 成松 克彦島根大生物資源科 ○武田 育郎・福島 晟傾斜ライシメータにおける,リンとCOD負荷の流出を十分な精度で計測した。その結果,T−PとT-COD濃度は,地表流出水で高濃度になり,流出負荷量は,そのほとんどが地表流出によるものであった。これらはライシメータ間で施肥量の違いがあるにもかかわらず,顕著な差異はみられなかった。したがって,リンとCODの流出成分は,土壌や肥料に由来するものではなく,むしろ堆肥に由来するものであると考えられた。 Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-16代かきが田面水の水質に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(1)−滋賀県立大環境科 金木 亮一・久馬 一剛・○稲垣 ちずる実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と代かき全層施肥区を設けた。代かき区のSS、COD,T-N,T-P濃度は無代かき区に比べて著しく高かったが、田植後の用水の流入によって徐々に低下した。代かき田植期6日間の代かき区の表面流出負荷は、無代かき区に対してSS19倍,BOD5倍,COD14倍,T-N8倍,T-P13倍に達した。ポット4個を用いた実験の結果、窒素は肥料からリンは肥料と土壌からの供給であることが判明した。 Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-17田面水・浸透水濃度,生育,収量,食味に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(2)−滋賀県立大環境科 ○金木 亮一・久馬 一剛実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と慣行施肥区を設け、追肥期以降の田面水濃度及び浸透水濃度の差異、水稲の生育・収量,食味の比較検討を行った。慣行施肥区では追肥時に田面水のT-N・T-P濃度が高くなり、降雨や灌漑に伴って表面流出負荷量が増加したが、育苗箱全量施肥では常に低濃度で推移した。浸透水の濃度には両区の間に大きな差異は見られなかった。また、水稲の生育・収量・食味は両区ともほぼ同様であった。 Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-18浅海底質汚染の軽減除去に関する研究(7)−DO濃度の低下が底質の酸素消費速度に与える影響について−愛媛大農 ○戒能 治・大橋 行三・藤原 正幸DO濃度が底質中の有機物の分解速度に与える影響について実験的に調べ、DO濃度と底質の有機物の酸化速度を求めると共に、基準化によって異なる酸素要求量を持つ底質に対してもその消費速度を求め得るようにした。また、7ppm定常状態での消費速度に値に補正して表示する方法を提案した。 Keyword: 水質, 環境影響評価, 水環境・水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-19渓流における落葉の流出と堆積山形大農 ○大久保 博北里大獣医畜産 嶋 栄吉落葉の流入や堆積は,水生昆虫を餌とする河川の魚の生産力にも影響を与え,一方では,砂防ダムに堆積して腐敗し,砂防ダム下流側の渓流の水環境の変化の原因となる.落葉は河川環境を考える上で重要な物質である.本研究では7河川を対象に調査し,渓流上流域における落葉流出量と期別の変化を把握した.つぎに,砂防ダムにどれほど堆積するかを概算した.最後に,自然の河道内での堆積と流出の状況について検討した. Keyword: 落葉流出量, 渓流環境, 有機物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-1八郎潟中央干拓地におけるN・P、流入・流出負荷量 -八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第3報)-秋田短大 ○近藤 正・青木 貞憲八郎潟中央干拓地からのN・P排出負荷量と汚濁物質の流出機構を明らかにするため、南部および北部排水機場排出水のN・P濃度の観測を実施し、干拓地内から八郎湖へ排出されるN・P負荷量を算出した。さらに、差引き排出負荷量を試算したところ、N3.9t、P17.8tの排出(潅漑期)となったが、時期によっては干拓地が浄化の働きをしていることが推定された。 Keyword: 水質, 水質水文, 水環境・水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-20水田域の水管理と水環境に関する研究(機農工研 ○高橋 順二・白谷 栄作・吉永 育生水源段階からほ場レベルまでの水管理が地域の水質形成に対する影響について、現地調査結果に基づき報告したものである。水源の種類・水量や降雨の状況に応じた水管理(取・排水量の人為的な制御)は、特に閉鎖性水域の汚濁負荷制御と密接な関連があることを明らかにするとともに、外部環境へのインパクトの少ない水管理手法について基礎的な検討を行った。 Keyword: 水管理, 水環境, 汚濁負荷GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-21都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(2)−自然条件を利用した水質改善のための基礎実験−大阪府大農 ○山本 龍仁・三島 隆伸・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦大阪府堺市の石津川水系を対象として、河川流域の自然条件を利用した水質改善のための基礎実験を行い、河川環境の改善について検討した。実験結果から低濃度の汚濁ならば、河川の瀬と淵によるばっ気・沈澱効果で水質改善が可能であることが分かった。また、遮光もCOD低減に有効である。特に滞水域では植物プランクトンの増殖による二次汚濁を防止するために、浮葉植物などで遮光することが有効と考えられる。 Keyword: 石津川, 水質浄化, 水槽実験GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-22補給水導入による廃堰の水質改善実験−農業水利施設の多目的利用(3)−弘前大農学生命科 ○工藤 明・泉 完劣悪な廃堰の水質を改善するため、上流部より補給水を導入しその効果について検討した。導入後水質濃度は次第に低下するが、補給水を停止すると生活雑排水が卓越するため再び濃度が急上昇する。従って定常的な維持用水が必要である。補給水は通常の廃堰流量に対してその2〜5倍の流量で水質濃度の低下や悪臭防止が期待できる。単位幅当り流量では通常の廃堰流量が少ないため、0.05〜0.1m3/s程度で十分である。 Keyword: 水環境, 水質, 廃堰GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-23干拓地水田地域における汚濁物質の流出に関する研究京大院 高橋 強・○萬井 あゆみ現在、閉鎖性水域における富栄養化が大きな問題となっている。そこで本研究では汚濁物質の負荷削減対策を明らかにすることを目的として干拓地水田地域を対象に調査を行っている。そこから得られたデータをもとに、汚濁負荷流出の実態を明らかにし汚濁源別負荷量の算出を行ったのでその結果を示す。また、水田地域からの流出負荷を削減するための対策について提言した。 Keyword: 水質, 汚濁負荷削減, 干拓地水田 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-25農業用水域における水質改善施設について農工研 ○吉永 育生・高橋 順二・白谷 栄作農業用水域における水質改善施設についての全国的なアンケート調査を行った。水質改善施設は総数で80件を数え、うち30件の施設が供用されており、琵琶湖を有する近畿地方の数が突出している。対象水域の主たる汚濁要因は家庭排水であり、続いて農地排水、畜産排水となっている。水質改善手法は対象水域によって大きく異なり、水路においては接触酸化法が、ため池においては水生植物が多く採用されている。 Keyword: 水質改善施設, 水質保全, 農業用水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-26粒状電気炉スラグのCa溶出特性と処理水への適用三重大生物資源 近藤 雅秋これまでの研究で、電気炉スラグによるリン濃度減少にはスラグから溶出するCaとの密接な関連性が定性的に明らかになった。スラグによるリン減少特性を把握するために、Caとの関係で反応の最適条件を定量的に検討する必要がある。本報告では、循環円筒水槽を作製し、粒状スラグ試料でのリン濃度減少を確認すると共にリン酸二水素カリウム溶液へのCa溶出特性を検討した結果濃度に規定され、処理水に適用した結果リン流出が認められた。 Keyword: 水質, リン, カルシウムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-27栄養塩類に対する濾過材の浄化機能香川大院 ○山本 拓次・河野 広富栄養化の進んだ水域の水質改善方法として、濾過法を取り上げ、研究目的として栄養塩類を取り除ける濾過材の選定をした結果、赤玉土と塩酸処理木炭の併用において、リンと窒素の大幅な除去が確認され、水質浄化の効果が高いことがわかった。次に濾過材に対する栄養塩類の吸着の強さを検証した結果、栄養塩類は濾過材に強く吸着されるのではなく、一時的に吸着されている可能性があることがわかった。 Keyword: 水質, 水質制御, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-29生物膜法に浮遊法を併用した運転方法について滋賀県農村下水道協会 平居 忠雄・○南 吉裕滋賀県の農集排処理施設は水濁法上乗せ条例により高度処理が義務づけられ、これまで窒素除去を目的とした嫌気性ろ床槽併用接触ばっ気方式が採用されてきたところである。しかし、本処理方式は冬期の水温低下時及び後生動物の発生により窒素除去性能に影響を及ぼしている。このため、本処理方式に浮遊法を併用した方式を採用することにより、窒素除去性能を目的とした運転方法および、その調査結果について報告するものである。 Keyword: 集落排水, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-2Water Quality Analysis in Low Lying Paddy Field System(低平地水田における水質の分析)九大院 ○Hairul Basri九大農 黒田 正治・福田 哲郎低平地水田 ― 排水路系を対象に、水田による水質汚濁機能の分析を行った。分析の結果、TNは水田によって浄化された。ECおよびCODは水田によって汚濁されることが 明らかになった。そして、TN、ECおよびCODについて、水稲の普通栽培期の差引負荷量、また施肥後における降雨後と差引排出負荷量との関係式を明らかにした。 Keyword: 水田灌漑 , 水質 , 差引負荷量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-32選択放流操作、選択流入による濁水軽減効果の検討山形大農 ○仲野谷 幸・梶原 晶彦濁水長期化対策として、「選択放流パターンの操作」、「選択流入」の2つの方法を考え、シミュレーションによる効果の把握を行った。三重県安濃ダムのデータから、数値シミュレーションによって現象の再現を行い、それをもとにそれぞれの対策についてのモデルを組み込み、その効果を定量的に把握した。その結果、選択放流で10ppm以上の日数を65日、選択流入で123日減少させることができた。これにより、2つの対策の有用性が示された。 Keyword: 水質, 水質制御, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-35脱窒菌の移動と活動度を考慮した硝酸態窒素の移行モデル岩手大農 小林 晃・○一坪 満美子硝酸態窒素の流出を予測する際ために、地下水中の窒素の移動をシミュレートするコードを開発してきた。しかし、発生の主要因である土壌微生物の微生物反応を示すモノー式によって考慮される脱窒菌の特性についてよくわかっていない点があった。そのために筆者らは、脱窒菌の土中分布を測定し、さらにその温度特性、pH特性について実験を行った。また、計測結果によると、脱窒菌の土中分布に2つのピークが見られ、脱窒菌が土中を移動した可能性が見受けられたので、その分配係数を求めることも試みた。これらの知見をもとに、菌の移動・増殖も考慮した解析手法へとさらに発展させ。数値解析の結果、各菌の活性度の差がNO3の分布に大きく影響を与えることが分かった。 Keyword: 脱窒菌, 硝酸態窒素, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-37地球観測衛星による植生分布量の推定佐賀大農 ○瀬口 昌洋・草野 絵美鹿児島大院 郡山 益美現在のところ、陸域での広域的な植生分布量の定量的推定法は、必ずしも十分に確立されているとは言えない。本報では、樹木などの植生キャノピーにおける光の放射伝達過程に基づいて、地球観測衛星(Landsat5号TM)データから葉面積指数 (LAI)すなわち単位地表面を被覆する葉面積を推定する方法について検討、考察した。その結果、ここで提示した方法の理論的合理性さらにはその有用性がある程度検証された。 Keyword: 環境保全, 地球環境, リモートセンシングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-38都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(1)−オイカワを指標とした段階的対策−大阪府大農 ○三島 隆伸・山本 龍仁・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦都市域中小河川では水質汚濁、河川改修により生態系は大きな影響を受けている。本研究では堺市を流れる石津川水系を対象に流域調査、魚類調査を行った。本川においてのオイカワの分布は上流域の一部のみで、本来の生息域である中・下流域には生息していなかった。このオイカワの生息を生態系回復の初段階の目標として、底質、水質の改善の両面から河川環境の改善をはかることを提案した。 Keyword: 生態系, オイカワ, 指標GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-40湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件東京農工大院 ○藤咲 雅明宇都宮大農 鈴木 正貴・水谷 正一・後藤 章秋田短大 神宮字 寛栃木県谷川を対象として、湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件に関する調査を行った。3種の分析方法により、河川区間の分類および魚類の環境要因への選好性との関係を分析した。立地条件により形成された環境要因の特性から河川区間を〇該欸拭き⊃綸跳拭きC羇峽燭裡涯茣屬卜犒寝修靴拭重回帰分析を用い、魚類の環境要因に対する選好性を確認した。類型化と選好性から各魚種の主生息場所としての環境特性を確認した。 Keyword: 淡水魚, 環境要因, 選好性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-43生態系に配慮した農業排水路整備について−北海道京極町ガル川の事例を主に−農業近代化コンサル 玉山 政宏農村地域の河川・排水路は地域生態系における水辺環境として重要な空間であり、その整備においては、排水・治水機能と自然生態系の保全との適切な整備が 技術的工法として求められている。本報文は、北海道における生態系に配慮した 農業排水路の整備検討・実施事例について報告するとともに今後の展開に向けて の考え方をしめす。 Keyword: 環境保全, 生態系, 排水路整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-45農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究供◆歔蠻六垓面鄰喙辺の生物相−東京農大 ○立川 周二・桝田 信彌・北原 正宣・牧 恒雄・中川 昭一郎農村に生息する生物に適した環境として、福島県相馬市において、未整備の水田とため池の生物相を調査した。植物、昆虫、動物ともに、希少種を含めて多様な種が生息(生育)していた。湿地や水域の環境が改変あるいは減少する現況下で、水田とため池がこれら生物のビオトープとして果たしている役割は重要である。 Keyword: ビオトープ, 農村, 生物相GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-46農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究掘◆歹本型ビオトープと圃場整備について−東京農大 ○牧 恒雄・立川 周二・金子 忠一・中川 昭一郎岡山大 成岡 市農業農村整備事業でビオトープの保全や創出を行う時、従来の整備手法を尊重した方法が必要である。福島県相馬市にある玉野溜池を中心に、圃場整備事業が計画されているが、この事業にビオトープ的な保全を実施する場合の計画を検討し、圃場整備とビオトープを両立させる計画を作成し、事例を示した。 Keyword: 農業農村整備, ビオトープ, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-47河川中流部河道内における評価について-河川中流部の河道内の評価に関する研究(2)-北里大獣医畜産 ○柿野 亘・堤 聡・嶋 栄吉・服部 俊宏河道内は、河川の栄力によって形成された多様な性格のエコトープが配列し、それに伴って発達體A物も独特である。本研究では、・・狽烽Gコトープ要素の評価に関する研究その1A物淵多様性指数から、評価点として設定したエコトープ度を算出し地形構成要素ごと検討した。 Keyword: 親水, 生態系, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-48内水面域の生態学的管理に関する研究−釣り場の創設と放流管理−山形大院 ○渡辺 一哉山形大農 大久保 博・前川 勝朗内水面域の代表的な利用の場として釣り場が挙げられ、その需要は年々高まっている。そこで、釣りと放流活動の実態及びそれらを取りまく現在の法制度について調査し、生態学的管理から見た場合の分析と問題点の把握を行った。その結果、入漁料の根拠や釣り場として設定する際の漁業との調整手法と現在施行されている規制手法に捕獲規制、捕獲量規制を加えて、放流による生息数のコントロールを行う必要があることがわかった。 Keyword: 放流活動, 生態学的管理, 調整手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-49わさび田モデルの作製とその環境について香川大農 弥永 孝一三重大生物資源 ○新庄 彬・楠原 将巳・荒河 健介農業農村振興策の一案として、山葵田構築を考えた。山葵は沖縄県を除き全国に栽培地が存するが、水温条件等に制約され、その適地は限られる。また、品種の多さ等も有り、適正な栽培条件についての情報は整備されたとは言えないようである。これに対処するために、水循環式の山葵田ミニモデルを作製した。ここでは、透水性、水質、温熱環境について検討し、山葵苗定植の条件整備を行った。 Keyword: 生態系, 農村振興, 生産施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-50水稲区と裸地区におけるメタンフラックスの比較山形大農 神尾 彪ヨシ群落地からのメタン発生量を評価するために、水田からのメタン発生量の季節変化(田植え直後から落水までの期間)を求めた。同一水田内に水稲区と裸地区を設定し、水稲区のメタンフラックスから裸地区のメタンフラックスを差し引くことによって、水稲体を通じてのメタン発生量を求めた。その結果、裸地区と水稲区からのメタンフラックスの比は1.0:4.8であった。また、土壌中ガスのメタン濃度が低下すると、水田からのメタンフラックスは激減した。 Keyword: 水田, メタンフラックス, チャンバー法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-52タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(3)泥炭湿地林の積み上げ法による炭素循環推定宇都宮大農 ○石田 朋靖・松川 進学術振興会研究員 鈴木 覚東京農大農 長野 敏英タイ国の泥炭湿地林において炭素収支要素を測定した。その結果、4.0tC/ha/yrの群落による正味の炭素吸収および3.9tC/ha/yrの泥炭蓄積速度が推定された。すなわち、植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるため、植物群落が極相に達していると考えられる泥炭湿地林で、正味の炭素吸収が行われているものと考えられた。また、泥炭蓄積速度は純生産速度の75%に相当するものであった。 Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-53タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(2)泥炭湿地林伐採が炭素収支に及ぼす影響学術振興会研究員 ○鈴木 覚宇都宮大農 石田 朋靖・松川 進東京農大農 長野 敏英タイ国の泥炭湿地林および伐採後に成立した二次林において、定速渦累積法を用いて測定したCO2フラックスから年炭素吸収量を推定した。原生状態の泥炭湿地林に正味の炭素吸収が観測され、その原因は植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるためと推察された。二次林において湛水を通年維持した場合、現状の1.8倍の炭素吸収が見込まれ、乾燥状態を通年維持した場合は炭素の放出源になると推定された。 Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-56養豚におけるふん尿処理・利用と畜産排水問題北里大獣医畜産 ○嶋 栄吉・堤 聰・服部 俊宏北里大院 天木 洋介養豚におけるふん尿処理・利用の実態について、青森県内の上十三地区内の養豚場を事例に調べた。その結果、ふんなどの固形物は農地還元で利用されているが、尿などの液状の処理方法は、 崚攵躾仔・蒸発」方式、◆嵌酵蒸散」方式、「汚水処理」方式の3つに大別された。次にそれぞれの処理方式ごとに、機械装備と施設機械費の特徴を整理し、さらに液状物の窒素排出の面から畜産排水に関する考察を行った。 Keyword: 畜産, 窒素流出, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-58家畜糞尿処理施設の悪臭改善について北海道石狩支庁 國光 正博都市と農村の交流を進める上で課題となっている家畜糞尿処理施設から発生する悪臭について、容易かつ安価に改善できる方法を発見するため優良事例を参考にして試験研究を行った。その結果、処理施設の改善と適正な処理濃度、ばっ気強度の範囲を想定することができた。又、試験結果を実際の糞尿処理施設に適用したところ室内試験と同様な改善効果があったので、酪農家の処理施設について事例報告する。 Keyword: 環境保全, 生産施設, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-5降雨出水別の窒素負荷量の推定について−農業流域における河川水質の変動特性(XX)−北大院 ○山本 忠男・井上 京・長澤 徹明本研究では全窒素(T−N)を対象として,降雨出水を中心とした負荷量推定についての検討をおこなった.LQ式の傾きaは,平均降雨強度や最大降雨強度と関係のあることがわかった.すなわち降雨の状態によって,T−Nの流出傾向が異なることが考えられる.そこで,Lを推定するためにQのみでなく時間雨量を説明変数に加えることを検討した. Keyword: 水質, 負荷量, LQ式GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 3-7非灌漑期における谷津田からの暗渠流出水の水質特性−北総鹿島川上流域の事例−東京農大地域環境科 ○中村 好男・山本 有美・森友 洋亮千葉県北総地域の谷津田での非潅漑期における暗渠排水の流出量と水質を測定した。その結果、河川流量に占める暗渠からの流出水量の割合は36%であった。暗渠流出水の水質は、pH、DO、COD、SSは農業用水水質基準値よりも濃度は低かった。しかし、T-Nについては3〜35mg/lとかなり高い濃度が検出された。一方、流下する間の河川水の濃度変化を見たところ、EC、T-N、T-Pは低下する傾向が見られた。比負荷も0.001〜0.022g/sルm2低下していた。 Keyword: 水質, 水質制御, 排水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-10埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減に関する実験的検討鳥取大農 ○緒方 英彦宮崎大工 中澤 隆雄宮崎県 山下 博埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減効果を実験的に検討するために、実物のコンクリート構造物で温度計測を行った。埋め込んだパイプは、型が50mmの配管用炭素鋼鋼管(通称、ガス管)である。温度計測の結果、パイプ両端部を開放した場合は、約2.6℃の温度低減を図れることがわかった。また、パイプの片端部だけを開放した場合は、温度低減効果がほとんどないことがわかった。 Keyword: コンクリート, 埋め込みパイプ, 温度計測GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-12各種骨材を用いたコンクリートの破壊特性三重大生物資源 石黒 覚川砂利、砕石および人工軽量骨材を用いた3種類のコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギならびに最大荷重を求めた。破壊エネルギは、砕石コンクリートにおいて最も大きく(143N/m)、次いで川砂利コンクリート(98N/m)、軽量骨材コンクリート(71N/m)において最小となった。また、最大荷重も破壊エネルギと同じ傾向を示した。 Keyword: コンクリート材料, 破壊特性, 破壊エネルギGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-14アルカリ骨材反応抑制混和材による強度低下の改善に関する研究島根大生物資源科 野中 資博水貯留コンクリート構造物の補修を対象として,陽イオン交換能を有する物質を断面修復に用いて,コンクリート中のアルカリイオンを吸着し,アルカリ骨材反応を抑制する補修方法を検討する.この時,アルカリ骨材反応抑制混和材を混入したモルタルは強度低下を示すが,高炉スラグ超微粉末を用いた高炉セメントを使用することにより強度低下を減じ,且つその抑制効果も保持できることが確認された. Keyword: アルカリ骨材反応, 水貯留コンクリート構造物, 補修GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-15Effect of remainder SO42- ions on durability of concrete with X-rayfluorescence analysis(蛍光X線回折分析による残存硫酸イオンのコンクリ−トの耐久性に対する影響)鳥取大院 ○Yang Wei島根大生物資源科 野中 資博下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法として有機質防食被覆が有効である。本報では蛍光X線強度を調べ,未除去部分の長期安定性を確認することとした。ここでは硫酸溶液を用いて,防食被覆を施したコンクリ−トを浸漬し,表面処理による残存SO42-イオンの防食層・コンクリ−ト内部への影響と被覆厚の違いによるSO42-イオンの浸透性を検討した。その結果,防食厚は,1プライの被覆厚さ以上を採用することが望ましいと考えられる。 Keyword: コンクリ−トの耐久性, 残存硫酸イオン, 蛍光X線強度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-16フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―鋼繊維補強コンクリートの性状・物性―前田建設 ○赤坂 雄司農工研 浅野 勇・安中 正実フィルダムの施工の中でも、これまで体系的な作業改善努力があまりなされてこなかった監査廊の構築に関し、コスト低減に結びつく設計・施工法として、鋼繊維補強コンクリート(SFRC)と脱型不要のプレキャスト型枠を用いた工法を検討しており、代表的な形状の鋼繊維をピックアップし、形状による曲げ特性の違いを把握し、さらに監査廊への適用を考慮して、粗骨材最大寸法とSFRCの関係を調べた。 Keyword: 鋼繊維補強コンクリート, 繊維長さ, 粗骨材最大寸法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-17養生温度の違いによるコンクリートの温度上昇実験式に用いる定数の比較学術振興会研究員 ○中園 健文宮崎大農 國武 昌人・近藤 文義宮崎大工 中澤 隆雄著者らは、養生温度が5℃一定のコンクリート供試体中心部の測定温度には、周囲温度が低い場合のコンクリート断熱温度上昇実験式を、養生温度が17℃の測定温度には低い養生温度に限定しない新たなコンクリートの温度上昇実験式を用いた3次元有限要素温度解析で推定してきた。本報では、これら2つの測定温度を用いた試行錯誤法による逆解析でコンクリートの温度上昇実験式の定数を算出し、養生温度の違いによる比較を行った。 Keyword: 養生温度, 温度上昇実験式, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-18石材ブロックにおける付着強度について(1)−付着面における劣化状況−岩手大農 藤居 宏一自然石を貼付けた環境型の石材ブロックについて、厳しい環境下でのコンクリートと石材の付着性について、製造方法を変えて調査した。石材が6面のうち、表面以外の5〜4面で囲むように接着していれば、剥離は起こりにくい。1面で接着されていると剥離は起こり易いので接着剤を使うことが望ましい。 Keyword: 二次製品, 付着強度, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-19廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(2)北海学園大院 ○伊藤 智明北海学園大工 久保 宏ズコーシャ 佐渡 知典現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質の砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内実験及び野外実験にてその適用性について検討を行った。 Keyword: 廃棄ビニルシート, 凍上抑制層材, リサイクルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-1地下レーダによる構造物の非破壊診断に関する現地実験農工研 ○森 充広・長束 勇・黒田 清一郎・中里 裕臣電磁波を利用した物理探査法の一種である地下レーダを用いて,RCDコンクリートの電磁波透過深度と比誘電率の測定に主眼をおいた現地モデル実験を行った。供試体打設直後と1年後の測定結果を比較したところ,打設直後は含水率が高いため比誘電率は12〜14と大きいが,日数が経過すれば含水率が低下し,比誘電率が小さくなることが明らかとなった。 Keyword: 地下レーダ, RCDコンクリート, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-20生成方法の異なるごみ溶融スラグ細骨材の材料特性宮城農短大 ○北辻 政文岩手大農 藤居 宏一本研究は,生成方法の異なる3種類(コークスベッド,電気プラズマ,電気アーク)のごみ溶融スラグについて,コンクリート用細骨材としての利用の可能性を検討したものである.その結果,スラグ骨材の品質および安全性は優れ,細骨材としての利用の可能性が高いことが明かとなった.特に,コークスベット方式により生成されたスラグを用いたコンクリートの長期強度発現は,川砂単味のコンクリートに比べ,大きかった。 Keyword: ごみ溶融スラグ, コンクリート材料, 圧縮強度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-21京都府営水道乙訓浄水場(仮称)取水導水施設建設工事について京都府企業局 森田 敏夫京都府営水道乙訓浄水場(仮称)の取水導水施設の掘削において、取水施設をNATM、導水施設の大部分をTBM(トンネルボーリングマシン)により施工した。本工事は、多くの制約を受ける場所での施工となるうえ、単一のTBMとしては、他にあまり例のない長距離掘削となった。本報では、施設の概要と掘削工事の経過を紹介した。 Keyword: 工法・施工, 施工機械, 現場報告GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-22供試体の形状(長さ,直径,断面積)が超音波伝播速度に及ぼす影響---非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(宗---鳥取大農 服部 九二雄長さ(20,40,60cm)と直径または辺長(10,20,30cm)のサイズの異なる円柱及び角柱供試体を一体ずつ作成し,材令7,14,28,42,56日に超音波伝播速度を測定し形状の影響を検討した。その結果,長さよりも断面積の変化の方が大きく超音波伝播速度に影響することが分かった。さらに,形状の違いの影響よりも,断面積の大きさの違いの方が影響が大きいことが分かった。 Keyword: 非破壊試験, 超音波伝播速度, 供試体形状GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-26直播稲作の導入目的に関する農家への意向調査東大院 ○牧山 正男・山路 永司・佐藤 洋平農家が直播を導入する目的を各農家の農業経営の経営形態に注目して分類することを目的として聞き取り調査を行った。その結果、すでに注目されている作稲が主収入源の農家の大区画水田への移行の可能性の他に、米以外の作物が主収入源の農家が作業競合の回避を目的として直播を導入すること、また農外収入が主の農家は直播導入に消極的であると考察された。 Keyword: 直播稲作, 大区画水田, 農業経営形態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-27数量化砧爐砲茲詒行機播種における発芽面積率の検討,ー中国・伊克昭盟の流動砂丘の固定に関する研究(掘法鳥取大乾燥地研 ○魏 江生・山本 太平・井上 光弘飛行機播種において,数量化砧爐鰺僂ぁと芽面積率に及ぼす播種時期,砂丘高度,播種前植物被覆率,砂丘占有率等の要因を総合的に検討した結果,次のように結論された.1.播種時期と砂丘高度の影響が大きかった.2.播種時期5月25日〜6月25日の発芽面積率は4月25日〜5月25日より23.5%高かった.3.平均砂丘高度0〜10mの発芽面積率は12m以上より14.9%高かった. Keyword: 飛行機播種, 発芽面積率, 数量化砧GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-28直播栽培と不耕起水田における土壌特性と基盤整備東京農大農 ○駒村 正治・中村 貴彦・吉田 大文岡山大環境理工 成岡 市今日の稲作は従来の稲作手法と異なる新しい栽培技術の導入が望まれる。例えば、直播栽培(乾直や湛直)や不耕起栽培などである。本研究の目的は、これらの新技術に対する土壌特性と水田基盤の望ましい在り方の確立のための基礎資料とすることである。そのため調査地対象地として、直播栽培を実施している千葉県八千代市米本地区を取上げ、そこで土壌に関する調査、圃場レベルの調査を実施したので、その主な結果について報告する。 Keyword: 圃場整備, 乾田直播, 不耕起水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-29緑肥植生のある不耕起移植栽培水田土壌の物理性愛媛大農 ○櫻井 雄二・治多 伸介水田は、国土保全や水質浄化などが評価される一方、農薬や化学肥料の大量使用が水と土を汚染し、自然を破壊することも指摘されている。省力、低コスト農法として最近注目を集めている不耕起栽培は、持続的な生産環境を確保する環境保全型農法としても評価されている。そこで、環境保全型農法の整備に資するため、緑肥植生のある不耕起移植栽培水田における土壌の密度や保水性などの物理性を、慣行水田の場合と比較検討を行った。 Keyword: 不耕起移植栽培, 緑肥植生, 土壌の物理性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-2在来工法ダムコンクリートの温度挙動観測と解析東京農工大農 ○青山 咸康・西尾 玲堤高69.4m,堤長160m,堤体積175,000m3の柱状工法で建設される重力ダムのコンクリートの温度挙動の計測と解析を行い、理論によりどこまで現実を表せるか確認した。これは昨年本学会で報告したRCDコンクリートにおける場合との比較を目的とする。観測したブロックは岩着面から半リフト(75cm)上に位置する1リフト分(1.5m厚さ)であり、長さ36m、幅15mである。この長方形領域の1/4に熱電対20個とひずみ計12個を挿入し、打設後の挙動を観測した。 Keyword: ダムコンクリート, RCD, 温度応力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-31大区画水田におけるほ場整備後の早期地耐力強化技術新潟県農業総研 ○水地 勝・丸山 昭人ほ場整備後、水田の地耐力を増強するには暗渠排水工が最も効果的であるが、その実施までに数年待っているのが現状である。そこで、営農的土木手法で補助暗渠として実績のあるモミガラ・トレンチ暗渠と弾丸暗渠を施工し、その後の調査結果により大区画水田の早期地耐力強化技術を開発する。平成9年度は施工後間もないこともあり、明確な効果が現れなかったが、10年度は春・秋を中心に調査を継続する予定である。 Keyword: 圃場整備, 農地造成, 土層改良GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-33粗粒火山灰畑圃場の畑地潅漑効果北大院 ○相馬 尅之・柏木 淳一排水性は良好であるが保水性が劣悪であるために、根圏域土層の有効水分が常習的に不足する粗粒火山灰畑圃場に対して、バーク資材客土を実施して保水機能の改善を図り、水分動態から畑地潅漑効果を検討した。バーク資材投入量 20ton/10aの客土により潅水後24時間の水分貯溜量は約2倍に増加し、水分要求量が多い葉菜類(レタス)の栽培において、多孔ホースによるマイクロ潅漑で十分な容水量が確保できることを確認した。 Keyword: 土層改良, 保水性, マイクロ潅漑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-34耕地化された泥炭土壌の性状と暗渠排水の試験工法開発局、開発土木研 ○森川 俊次・宍戸 信貞・中村 和正・石渡 輝夫開発局、稚内開建 福富 隆義泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施されている。そこで造成後約15年を経過した泥炭草地の土壌の性状を調査し、収縮、透水性、腐食化度等の特徴を示す。また、ホタテ貝殻、埋木チップを使った暗渠排水の試験施工を行い、地下水位及び流出水の水質を調査した結果を示す。 Keyword: 泥炭, 暗渠排水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-38傾斜畑流域における侵食・流亡の定量評価 北大院 ○長澤 徹明・井上 京・山本 忠男北海道南部の湖沼流入河川流域において、傾斜畑の土壌侵食量を予測するとともに、河川の浮流物質を指標として流域外への流亡量を推定し、流域における土砂移動を定量的に検討した。その結果、林地にくらべて農地の受食性は格段に大きいものの、侵食土砂は大部分が捕捉されて河川への流入を抑制している実態が明らかになった。しかし、河川への流入を完全に阻止することは不可能であり、圃場での侵食抑制を対策の基本にすべきである。 Keyword: 土壌侵食, 浮流土砂, 傾斜畑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-39A Practical Soil Loss Equation and Its Applicability in Each of ItsRevised Stages(実用型土壌流亡量推算式の展開およびその適用性)日大生物資源科 ○Kingshuk ROY山口大農 Tatsuro KUSAKA・Mitsuo FUKADA近年,著者らは実用型土壌流亡量推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ )の展開およびその適用性に関する研究を続けてきている。この推算式の適用率をさらに向上させるため,数々の室内実験や野外観測のもとに,2段階にわけて新たな推算式の展開 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ ,qe = aKeLdα sinβθqrγ Ndδ Wdε )を試みた。各推算式で得た土壌流亡量の推算結果,最終段階の推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ Wdε )はより高い適用性をもっていることがわかった。 Keyword: 土壌流亡量, 水食, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-40急傾斜畝立て試験区における土砂流出量予測モデルの適用四国農試 ○中尾 誠司・川本 治・長谷川 美典農工研 高木 東筆者らが提案した畝立て圃場における土砂流出量予測モデルにおいては、その妥当性を検証するために、これまで傾斜5度前後の緩傾斜畝立て試験区が用いられてきた。本研究では、傾斜角約25度の急傾斜畝立て試験区におけるモデルの適用性について検討した。その結果、試験区からの実測流出土砂量とモデルによる計算流出土砂量は、概ね良好な一致を見た。本モデルが急傾斜畝立て畑においても有効であることが確認された。 Keyword: 土砂流出量予測, 畝立て圃場, 急傾斜畑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-45Conservation Strategy on Sloping Land in Indonesia(インドネシアにおける傾斜地の土壌保全対策)岡山大環境理工 ○成岡 市東京農大総研 Mastur東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真傾斜地は持続的農業を実施するには、土壌侵食が常に発生するなどあまりにも脆弱な自然環境に囲まれている。そこで、このような地域の農業形態は適切な保全方法を選択することで持続可能となる。本報では持続型農業を傾斜地で実施するための保全対策の一つについて検討ものである。 Keyword: インドネシア, 傾斜地農業, アグロフォレストリGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-47耕作放棄された傾斜地水田における畦畔形状変化農工研 ○小倉 力山崎農研 中川 昭一郎岡山大 成岡 市耕作放棄後の棚田における畦畔形状変化を3県に設定した調査区で調査した。畦畔形状の変化形態は調査区毎に、|側法面の勾配が急な畦畔や高さが高い畦畔での谷側法面の崩壊、一部の石積畦畔を除く全畦畔における谷側法面全体が崩落するような形での崩壊、B筋にある低い畦畔における山側法面の消失と、所在地毎に異なった形となることが明らかになった。 Keyword: 耕作放棄, 畦畔形状変化, 傾斜地水田GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-48耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響の評価−新潟県東頸城地域の事例−北陸農試 ○足立 一日出・高木 強治・吉田 修一郎耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響を、新潟県東頸城地域の傾斜地水田団地を対象に、数量化粁爐鰺僂い童‘い靴拭その結果、土砂崩壊の判別には表層地質が最も寄与し、傾斜と耕作放棄率はほぼ同程度であった。表層地質は新第三紀層が、傾斜は急傾斜ほど、また、耕作放棄率が高い団地ほど土砂崩壊に影響を及ぼしている。干ばつ時の被害率を考慮した解析では、乾きやすい団地ほど土砂崩壊への影響が大きいものと推察された。 Keyword: 耕作放棄, 中山間地域, 土砂崩壊GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-4フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−繊維補強コンクリート梁の寸法効果に関する解析的検討−前田建設 ○原 夏生農工研 浅野 勇・安中 正実著者らは鉄筋コンクリート構造で構築されているフィルダム監査廊に対して,繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。SFRCの曲げ耐力は鉄筋コンクリートに比べ寸法効果の影響が大きい。そこで,寸法効果を適切に設計に考慮する一段階として,SFRCの引張軟化特性に着目したFEM解析を実施し,SFRCの曲げ耐力の寸法効果を解析的に検討した。さらに解析結果を既往の実験結果と比較した。 Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, 寸法効果GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 4-5フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―フィルダム監査廊の設計・施工法について―前田建設 ○横沢 和夫農工研 浅野 勇・安中 正実フィルダムの監査廊は、岩盤部を含んだ二次元モデルを考えて、有限要素法により応力を求めて配筋する設計法が定着している。また、施工は、基礎岩盤を掘り込んで監査廊を設置してからでないと、盛り立てに着手できない。筆者らは、施工工期の短縮、工種の削減による安全性の向上、およびトータルコストの縮減を目指して、現状の設計・施工法の調査を行い、合理的な監査廊の設計・施工法について検討した。 Keyword: 監査廊, 鋼繊維補強コンクリート, プレキャスト型枠GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-10シラスの弾塑性挙動について鹿児島大農 ○平 瑞樹・三輪 晃一・若松 千秋地盤の変形強度を把握する目的から、有限要素法などの数値解析が比較的容易に利用される傾向にある。ところが、土の応力〜ひずみ関係は応力状態でその挙動はかなり異なる。近年、様々な構成式が提案さているが、どの土質材料にも適用する構成則には限界があるため、解析する範囲内でパラメータのできるだけ少ない適切な構成式を選択することが重要である。本報告は南九州に広く分布するシラスの構成式を検討する基礎的研究である。 Keyword: 土の静力学的性質, 地盤の変形, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-13落球式締固め試験に関する研究明治大農 田中 忠次・○佐々木 信和・木村 幸平 Keyword: 圧密=:地盤改良, , 本研究では動圧密工法における地盤の打撃、圧縮のメカニズムを探るため、鉄球を用いた模型実験を行った。鉄球の落下高さを変化させて様々な相対密度の地盤に打撃を与え、実験方法の検討を行いながら、打撃対称地盤の相対密度、鉄球の貫入量、地盤体積の変化などに着目し、それらの相互関係について考察した。GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-14逆解析結果の近隣地盤への適用法―観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(6)―岡山大環境理工 ○西村 伸一・島田 清・藤井 弘章岡山大院 池内 審嗣本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形予測を適切に行う方法を提案するものである.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比によって補正するものである.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに室内模型実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている. Keyword: 圧密, 沈下予測, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-17地盤工学的有効利用からみた焼却灰の物理特性の基礎的研究琉球大農 新城 俊也琉球大院 ○永吉 功治沖縄総合事務局 島袋 総子焼却灰の粒子密度試験および粒度試験においては、焼却灰からの溶出物により、それぞれピクノメータおよび沈降分析用シリンダーの内容物に含まれる溶液の密度が増加することから、測定結果に及ぼす溶液密度の影響を検討した。粒子密度は内容物中の溶液を蒸留水とみなす通常の測定法による結果を溶液密度で補正した。粒度試験では24時間後の比重計の読みに相当する密度の溶液中を粒子が沈降するとみなして沈降分析結果を補正した。 Keyword: 土の物理的性質, 土の物理試験, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-20地すべり土の残留強度定数の決定手法琉球大農 宜保 清一利根コンサル 周 亜明鹿児島大院 ○中村 真也残留強度包絡線が低い垂直応力レベルにおいて湾曲して、定数C、Φが決定手法によって異なること、残留強度包絡線が試料の種類を問わず、高い垂直応力(δ、n)レベルでc=0となるに対して、低いδnレベルではcが無視できないばかりではなく、高いδnレベルに比べてΦが幾分大となることが明らかにされた。 Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-23ロックフィル材でできた透水型堤体の非線形浸透特性新潟大農 森井 俊広鳥取大院 ○秋本 健治・Ahmed K. HUSSEIN鳥取大農 服部 九二雄ロックフィル材でできた透水型堤体の設計法の提案に向けて、(a)粗粒材中の非線形浸透流れの水理特性、(b)透水型堤体の水位流量式、(c)流水条件下における力学的安定性について、段階的に検討を加えてきている。(b)の一環として実施した室内水路模型実験の結果をまとめるとともに、代表的な実験ケースに対する非線形浸透流解析により、透水型堤体の水理特性を調べた。水頭損失パラメータの影響についても考察した。 Keyword: 透水型堤体, 水路模型実験, 非線形浸透流解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-24三次元FEM解析における暗渠条件の影響 -農地における湧水処理工法に関する研究-弘前大農 学生命科○加藤 幸・角野 三好・谷口 建遮断層工法による湧水処理効果について三次元FEMにより検討した。三次元解析では、湧水個所、遮断層は二次元解析と同様に実測値をそのまま用いればよいが、暗渠部分には異なった対応が必要となる。暗渠の透水係数比(K)と大気との連動割合(La)を変化させ解析した結果、K=100〜375、La=0.10〜0.20とすることで模型実験結果を再現できた。また、La、Kが等しい場合には、平均地下水位の比がほぼ一定となることが明らかとなった。 Keyword: 地下浸透,地下水流動, 地下排水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-29Prediction of non-linear parameters of soil containing large particles(大粒径土粒子を含む土の非線形パラメータの予測)京大院 ○Nguyen Canh Thai・長谷川 高士土の実粒径を考慮した原位置試験は困難で、大粒径土粒子は通常考慮されない。このため実挙動と室内試験挙動は異なる土質パラメータを用いることになる。本研究では, 大粒径土粒子の体積と粒径効果を考慮できる数値解析を行い, 新しい土質パラメータを決定した。その結果, 新土質パラメータによる数値解析結果は実験結果とよく適合した。本手法は粒子の広範な分布を統計的に考慮しており複合材料全般に適用できると考えられる。 Keyword: 土構造物の解析, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-2泥炭土のせん断抵抗の発現について東京農工大院 ○冠 秀昭東京農工大農 加藤 誠軟弱地盤の典型である泥炭土に関しては数多くの未解決問題を残している。その一つに泥炭土の応力〜ひずみ関係を把握するための試験方法に関する問題がある。今回の実験では、泥炭土の有機物含有量とせん断挙動に注目し、繊維質泥炭土を想定したダミー供試体を作成し、K0圧密非排水圧縮せん断試験を行った。その結果、有機物含有量の違いによりK0値およびせん断特性が大きく異なることが分かった。 Keyword: 土の静力学的性質, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-31統計的非線形圧密モデルの逆解析への応用−観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(7)−岡山大環境理工 西村 伸一・島田 清・藤井 弘章岡山大院 ○渡辺 徹軟弱地盤の圧密解析を行う場合,体積圧縮係数,透水係数等の土質定数が必要であるが,これらは地盤の不均一性により大きな変動性を有する.一方,圧密パラメータは通常,圧密途中において非線形に変化するので,精密な解析ではこの点を考慮する必要がある.このような見地から,土質定数の統計的性質と非線形性を同時に考慮した圧密モデルの開発を試みた.今回は,このモデルを圧密逆解析に適用して有効性を検討した. Keyword: 圧密逆解析, 統計モデル, 非線形性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-32有限変形弾塑性FEMによる地盤の非排水支持力解析−有限変形解析と微小変形解析の比較を中心として−九大農 ○東 孝寛・高山 昌照有限変形理論と微小変形理論に基づく圧密変形(土/水連成)解析手法を用いて,帯状等分布荷重の作用する均質な等方正規圧密地盤の非排水支持力解析を行い,両解析結果の比較を通して,幾何学な形状変化(非線形性)が解析結果に及ぼす影響について検討した.その結果,幾何学的な形状変化(非線形性)を考慮した場合,考慮しない場合より地盤の極限支持力が大きくなり,その違いは,地盤の圧縮性が大きいほど大となることが分かった. Keyword: 有限変形解析, 圧密変形解析, 支持力GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-34長期観測結果に基づくロックフィルダムの挙動農工研 ○初川 栄治・安中 正実フィルダムの安全監視のための挙動観測は、築堤中及び湛水初期に集中しており、長期にわたる挙動を評価した事例は少ない。今後、堤体安全性の評価手法を確立するためには、長期間のデータを収集し、堤体挙動を把握することが重要となる。今回は、湛水開始から数ヶ年経過したロックフィルダムの長期観測結果から明らかになった堤体挙動について報告する。 Keyword: 漏水量, 間隙水圧, 土圧GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-35前面コア型ダムのコアに亀裂の生じた場合の対策工法に関する研究弘前大農学生命科 ○平見 仁美・角野 三好・加藤 幸・谷口 建前面コア型ダムのコアに亀裂が生じた場合の浸潤線に対する内的安定性を考慮した対策工法について室内実験により検討した。コアにクラックの生じないときの浸潤線とクラックが生じたときの浸潤線の間に配置した対策工法ドレーンが、クラックが生じないときには影響しないがクラックが生じるとダムの安全性を保つべく効果的に機能することが明らかとなった。 Keyword: フィルダム, 対策ドレーン, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-36ため池底泥の物理的性質について農工研 ○谷 茂フジタ 石黒 和男・福島 伸二秩父小野田 池田 康博・酒巻 克之ため池貯水池内に堆積した底泥の浚渫が行なわれているが、浚渫土は一般に含水比が高く、有機質も多いため土捨て場へ廃棄することが多い。ため池底泥の固化処理を行い、有効利用する事を目的として全国のため池11箇所の底泥の物理的性質、特に固化強度に影響のあるフミン酸含有量を調査した。この結果、東日本のため池底泥に含有量が高く、西日本のため池に少ない傾向が有ることが明らかになった。 Keyword: ため池, 底泥, 固化処理土GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-38乾燥側で締固めたおんじゃくの一次元水浸時の挙動九大農 高山 昌照・肥山 浩樹・○金山 素平最適含水比より乾燥側で締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)を一次元圧縮後に水浸した場合の挙動を【平均有効応力−応力比[偏差応力/(2*平均有効応力)]】図上でみると,水浸時の圧縮圧力が圧縮降伏応力よやや大きい値以上であれば,応力比は圧縮過程と同程度の 0.5程度である.圧縮圧力の大きさが圧縮降伏応力近傍においては,応力比は 1.3〜1.5 にも増大する.この値の大きさはせん断破壊時の応力比と同程度である. Keyword: 玄武岩風化土, 締固め土, コラプスGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-39ため池の災害事例と底樋設計の課題について農工研 中島 正憲老朽ため池の整備は、全面的な改築から取水設備の改築、表法刃金土施工等、種々行われているが齡zはその代表的なものである。底樋の多くは旧ミオ筋付近の堤体下に設けられているがs同沈下、破損、周囲に沿う水みちの発生などによって堤体の最大弱部となる危険性を持つ構造物である齡竭闢_、設計上留意すべき事項等に関する講演である。 Keyword: ため池, 底樋, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-40トンネル坑口部の地表面沈下挙動について長野県 ○粕尾 明弘清水建設 森 直樹・山本 和義・伊原 広明坑口部が未固結地山の3車線大断面トンネルに、補助工法として注入式長尺鋼管フォアパイリング(AGF)を用いた場合の地表面沈下挙動を報告する。地山リングの形成には、1D(D:トンネル幅)の土被りが必要であること、注入式長尺鋼管フォアパイリングにより、切羽到達時の先行沈下が全沈下量の20〜30%に抑制され、トンネル通過後2D以内に収束することを明らかにした。 Keyword: 地盤の変形, トンネル坑口部, 鋼管フォアパイリングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-43児島湾浚渫ヘドロ脱水ケーキの工学的性質(2)岡山大環境理工 藤井 弘章・島田 清・西村 伸一・西山 竜朗岡山大 ○堀江 直樹岡山大院 脇谷 美明実験的手法(模型土槽、遠心載荷、圧密試験)により脱水ケーキ(岡山、玉野工区)の工学的性質を解明しようとし以下の結果を得た。(1)試料は玉野工区の方が、脱水ケーキの粒径は大きい方が水浸により沈下率がより小さくなる。(2)ヘドロ地盤に比べ脱水ケーキはある荷重までは早く圧密が終了する。(3)圧密圧力が増大するとe とkに関して脱水ケーキとヘドロの値が近づく。(4)脱水ケーキのmvはpに、k はfによって定まる傾向がある。 Keyword: 脱水ケーキ, 遠心載荷試験, 圧密GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-44発泡スチロール混合土の圧縮強度特性大阪府大農 桑原 孝雄・木全 卓・○大野 高弘土の自重が原因となっている、地盤沈下やがけ崩れ等の問題を解決するために、発泡スチロール片を利用した軽量盛土が注目を集めている。本研究では、含水比、養生日数、養生方法を変えて圧縮強度に及ぼす影響を考察した。その結果、本実験の条件では、含水比は土の含水比+発泡スチロール体積の10%の水分量、養生日数は28日、養生方法は湿潤養生の時に最も圧縮強度が大きくなることが判った。 Keyword: 発泡スチロール混合土, 土の締固め, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-46平面問題からみたBernoulli-Eulerのたわみ式に関する考察鳥取大農 渡辺 正平梁の弾性たわみの式は,曲げモーメントのみから誘導された初等解が周知である.さらに,剪断応力の影響を考慮して初等解を補正された式も知られている.しかし,平面弾性問題では平面応力と平面ひずみの区別があり,両者の応力は同じであっても変位は一般に異なり,ポアソン比の関数でもある.そこで,平面ひずみと平面応力を区別した初等解を考え,それらと平面弾性解析解によるたわみとの差を調べることを本研究の目的とした. Keyword: 平面弾性解析, 一般化されたフックの法則, 曲げモーメントGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-48重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−斜方振動への対応−高知大農 松本 伸介・○井上 一哉・篠 和夫2次元境界要素法を用いたパラメトリックスタディにより算定した水深方向の動水圧分布結果を整理することで,コンクリートダムの基本設計時に有効な地震時動水圧の簡易推定法を提案した。前報で取上げた影響因子(堤体に付設したフィレットの形状や池底勾配)に加え,地震動による振動方向の影響にも配慮した。最終的には,最小二乗法による全動水圧・全モーメント等に対する回帰推定式と,簡易チャートの形で表現した。 Keyword: 構造物の設計手法, 構造物の動力学的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-49兵庫県南部地震における淡路島のため池の被害要因高知大農 篠 和夫・松本 伸介高知大院 ○天野 琢文1995年の大地震による淡路島のため池被害の要因を解析・検討することを試みた。特に、これまでの被害調査・研究の多くは、北部地域に重点をおいていたのに対し、ここでは、南部(西淡町)に偏在する被害にも着目し、GISや多変量解析などを用い、様々な角度から被害要因を追求した。その結果、取り扱った因子の中では、堤高、堤頂長、堤体積、ため池から震央までの距離の影響度が高いことがわかった。 Keyword: ため池, 地震災害, 多変量解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-4ガラス玉を用いたトラップドア受働状態における粒子径の影響について愛媛大農 ○酒井 俊典・宮内 定基2種類の粒径のガラス玉を用いた2層地盤を対象に、トラップドア受働状態における粒子径の影響について、荷重−変位関係およびせん断帯の発達から検討を行った。その結果、せん断帯幅は、地盤粒子径の20倍程度であった。地盤の進行性の程度は、地盤粒子径、地盤厚さの違いによって大きく異なり、これに起因して、ピーク荷重値に違いが現れることが明らかとなった。 Keyword: 粒子径効果, せん断帯, トラップドア装置GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-51堤長/堤高比の異なるシリコンダム模型の振動実験と動的解析の比較農工研 ○増川 晋・浅野 勇・田頭 秀和・安中 正実堤高、横断面が同一で、堤頂長が異なるシリコンダム模型の振動実験の結果と三次元動的解析の結果を比較した。ダム模型の堤長/堤高比(L/H)は2、4及び6である。解析は、モード重畳法を用いた。解析結果は、実験で得られたL/H=2模型で堤頂全体が振動している現象、L/Hが大きいほど、堤頂中央付近で急激に振幅が大きくなる現象を良く表している。モード重畳法による三次元動的解析はダムの振動モードの把握に適している。 Keyword: 振動, 振動実験, 動的解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-52Kalmanフィルタにおける忘却係数京大院 ○村上 章・長谷川 高士逐次最小2乗法推定のアルゴリズムには、過去のデータに対する重みを小さくして、現在から遠ざかるほど過去のデータを棄却する「忘却係数」がある。忘却係数がKalmanフィルタのフレームワーク内でいかなる役割を果たしているかを吟味した。Kalmanフィルタでシステムノイズを考慮せず、推定誤差共分散を忘却係数で除したものに相当し、過去のデータに対しては事前情報の重みを増やすことで忘却効果を持たせていることを明らかにした。 Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-53亀裂浸透の不連続体と連続体モデルの比較岩手大農 小林 晃・○細野 賢一動燃事業団 藤田 朝雄亀裂性岩盤中の地下水の浸透挙動の再現性を検討するため、連続体モデルと不連続体モデルを用いて浸透流解析を行った。連続体モデルの解析の際にはBarkerの理論より求まる流量と等しい流量を持つ異方透水係数楕円を同定するという手法を用いた。結果、偏った流れは表現できた。不連続体モデルの解析は計測された亀裂情報をもとに岩盤中の亀裂を再現し解析を行った。結果、実際現象に近い表現がされた。 Keyword: 数値解析, 亀裂性岩盤, クラックテンソルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-54比抵抗トモグラフィーと亀裂情報を用いた岩盤透水係数の推定岩手大農 小林 晃・○日向 弘恵本論では、indicator simulation手法により、比抵抗トモグラフィー及び、亀裂頻度を補助データとして透水係数の不均一性の推定を試みた。そして孔間透水試験をシミュレートし実測値、並びに補助データを用いないケースと比較した。結果は比抵抗を用いたものが実測値に近く、比抵抗トモグラフィーの様な非破壊検査法と本手法の併用が有効であると判断できる。 Keyword: 数値解析, 浸透流・地下水, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-57KNTによる3次元斜面安定逆解析について大阪府大農 小山 修平・佐々木 剛志奈良県 ○杉本 博章3次元弾塑性有限要素解析と階層型ニューラルネットワークを応用したKNT(カルマンニューロトレーニング)とを組み合わせて、土の強度定数や弾性係数の変化の同定を試みる。すなわち、3次元弾塑性有限要素解析を用いて、盛土斜面の変位や塑性破壊要素数を求め、逆解析手法にKNTを導入し、主に強度定数や弾性係数の変化を推定した。その結果、KNTによる逆解析では高精度で同定値を得られることがわかった。 Keyword: 斜面安定, 地盤の変形, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-5粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化岩手大院 ○菊池 智士岩手大農 古賀 潔・遠藤 明粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化を調べた。試料にはカオリンと自然土を使用し,間隙分布は水銀圧入法によって測定した。二次圧密中の間隙分布の変化は複雑である。また大径の封入間隙が減少するため二次圧密中の透水性を効率的に低下させていると思われた。応力緩和では供試体の体積が一定であるが,間隙分布は変化する。 Keyword: 圧密, 間隙分布, 応力緩和GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-60併用法および限界状態設計法での水貯留コンクリート構造物の設計について島根大院 ○中村 裕大島根大生物資源科 野中 資博阪神大震災でのコンクリート構造物の被害をふまえ,併用法と呼ばれる,阪神大震災級の地震動を考慮した設計法が提案されている。本報では,併用法で設計されたよう壁型,フラットスラブ型のファームポンドを,限界状態設計法で再設計した。その結果,終局限界状態では問題ないが,使用限界状態の曲げひびわれ幅が水密性を保証するひびわれ幅を越えるものがあり,併用法は使用限界状態のひびわれ制御には不十分であると考えられる。 Keyword: ファームポンド, 限界状態設計法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-63フィルダム基礎地盤の弾性特性非線形性を考慮した築堤解析法農工研 ○田頭 秀和・安中 正実・増川 晋基礎地盤の弾性係数をひずみレベルと深度に応じて評価し、非線形弾性体として扱う基礎地盤の非線形応力変形解析モデルを作成した。理想化したメッシュを対象に沈下量予測を行った結果、従来法よりも小さく見積もることが実証された。また、基礎部上端から下端に向けての沈下量の変化は、従来法では直線的に減少するのに対し、本モデルでは指数関数的に減少することが分かった。 Keyword: 弾性係数, 非線形性, 応力変形解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 5-7Deflection of Flexible Batter Piles in Sand and Clay under LateralLoads鹿児島大院 ○Fabian Johanes MANOPPO佐賀大農 Tatsuya Koumoto本研究は、幅広いたわみ剛性を有する傾斜杭の砂及び粘土地盤における横方向荷重下の変形について理論的・実験的に検討したものである。一般に、たわみ性杭の場合、Changの理論およびSastryらの理論と実験値との対応はPoulosらの理論の場合よりよいが、剛性杭の場合はPoulosらの理論の方が実験値の対応はよいことが明らかになった。 Keyword: 有明粘土, 砂, 傾斜杭 , 変位GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-13Effect of Repetitive Wetting and Drying on Water Retention of TropicalSoils(熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しによる保水力の影響について)東京農大総研 ○Mastur岡山大環境理工 成岡 市東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真熱帯土壌の湿潤・乾燥は土壌保全方法を検討する上で重要な現象として注目される。火山灰土壌の乾燥は保水性とコンシステンシーを減少させること、その影響は深層や堆積年代の新しい土壌で顕著であることなどは古くから知られていた。本報では、いくつかの熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しと保水性との関係について検討した。 Keyword: 土壌の物理科学的性質, 土壌構造, 保水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-15火山灰土におけるリン酸吸着の経時変化に関する研究東大院 ○浅野 孝行・宮崎 毅・中野 政詩リン酸欠乏が問題である、黒ボク土と立川ロームにおけるリン酸吸着の経時変化を比較した。吸着は1時間以内に起こることがわかった。また、水溶性リン酸濃度とリン酸吸着量の関係を非平衡における吸着等温線で示し、この曲線の経時変化を評価することができた。次に、リン酸抽出量の相違は有機物分が原因と考えられ、低濃度部の抽出量の差異は残存施肥の影響が考えられた。このことは可給態リン酸率の極値に現れたと考えられた。 Keyword: リン酸吸着, 経時変化, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-17硫酸溶液の水平拡散に伴う火山灰土壌中のpH分布予測宇都宮大農 ○松川 進・加藤 秀正火山灰土壌に硫酸溶液が水平拡散した場合、滑らかなpH分布を呈さなかった。また、火山灰土壌と酸性溶液の反応を促進した場合(バッチ法)に適合する化学平衡式と、ミキシング・セルモデルを用いて、拡散に伴うpH分布を予測した。化学平衡式中、硫酸吸着と反応に寄与する土壌割合が、pH分布に及ぼす影響を比較検討した。その結果、±pH0.1程度の誤差で予測可能であり、必ずしもpHは滑らかな分布とならないことを示した。 Keyword: pH分布, pH拡散, 硫酸溶液GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-1Possibilities in Soil Moisture Distribution Mapping:Soil ElectricalResistivity Method.(電気探査比抵抗法による土壌水分分布図の作成)帯広畜産大○LAKSHMAN WASANTHA GALAGEDARA・土谷 富士夫・有田 伸一圃場における非破壊の土壌水分分布を測定するため電気探査比抵抗法を用いて実験を行った。その結果、土壌の比抵抗とpFの間に線形関係があり、比抵抗と体積含水率の間にも非線形関係のあることがわかった。これらの関係を基に実験圃場において格子状に比抵抗を測定し、土壌水分分布図を作成した。これより、従来の地点観測よりも比抵抗法を使用することにより、圃場の空間的な土壌水分分布を非破壊で推定することが可能となった。 Keyword: 電気探査, 土壌水, pFGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-20畑地の排水性と土壌の分散性東大院 ○中野 恵子・東野 徹男・宮 毅・中野 政詩東京農工大農 西村 拓畑地の排水不良問題がある地区において、排水良好地、不良地の土壌について、降雨実験、耐水性団粒分析を行った。水質の条件を変えてイオン種とその濃度の影響をも見た。その結果、土壌構造は排水良好地でより安定であること、脱イオン水の場合と比べてCaイオンにより安定に保たれ、Naイオンにより不安定になることがわかった。また、粘土鉱物を同定し、排水良好地の方がスメクタイトが多いことが明らかになった。 Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌構造, 地表排水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-24電気浸透による児島湖底土中のイオンの移動に関する実験三重大生物資源 溝口 勝・伊藤 正康東京農工大 ○福村 一成産業廃棄物処分場や工場跡地などからの有害物質の漏洩による土壌や地下水の汚染が懸念されていることを背景に、現地処理が可能な土壌や地下水の浄化技術が現在求められている。その技術の1つとして電気浸透法がある。本研究では、電場による土壌中のイオンの移動現象を原理的に理解することを目的に、児島湾干拓地粘土を用いて土壌水分の移動、pH値の変化、試料の電気抵抗を観察する基礎実験を行った。 Keyword: 溶質移動, 水分移動, 土壌の物理化学的性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-30二次元モデルによる土壌中の水分移動に関する研究東京農工大 ○愛宕 徳行・安谷屋 真美子・橋本 誠・加藤 誠国際航業 林田 和子飽和−不飽和帯における水分移動現象の解明のため、室内実験において二次元土槽モデルを使用して水分動態をとらえ、有限要素法による数値解析プログラムを用いて検証を行ったので、ここに報告する。本研究により、農地に籾殻暗渠を布設した場合、籾殻暗渠層により土壌水分が捕捉されること、数値解析により均一土層の水分浸透過程を追跡することが可能であるが、籾殻暗渠土層では、設定条件に検討を要することが分かった。 Keyword: 二次元モデル, 水分移動, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-31SWMS_2Dコードを用いた地中潅漑時の2次元水分移動鳥取大乾燥地研 ○井上 光弘日本酸素 横山 順浸潤型多孔質ゴム管(リーキーパイプ)を用いた地中潅漑において,各土壌,植生に対する適切な埋設深,埋設間隔,潅水量を決定するために,2次元水分移動シミュレーションを行った。砂地圃場でリーキーパイプ2本を用いた少量頻繁潅漑を行う場合,SWMS_2Dコードの境界条件部を変更して,エミッタ周辺の水分移動を予測した。根の吸水パターンを考慮して,下層への浸透損失,対象領域の水分貯留量の変化を検討した。 Keyword: 地中潅漑, 2次元水分移動, 水分移動特性値GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-36黒ボク土表土厚さが土中水分変動と土壌水分消費量に及ぼす影響ー肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(掘法明治大農 高橋 佳孝・中矢 哲郎・○江崎 要黒ボク土表土(A層)の厚さの違いが、降雨後(ほぼ24時間容水量の後)の連続干天期に、黒ボク土の土層全体の乾燥進行過程にどのような影響を及ぼすか畑地で解析した。A層の厚さが20と50cmの2プロットを選び、深さ5〜160cmまでテンシォメーターを設置し、土中水分変動の模様と土壌水分消費量を比較した。保水性の良いA層の厚さが、土壌水分の毛管上昇補給など土層全体の乾燥に大きく影響することが判明した。 Keyword: 水分移動, 保水性, 関東ロームGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-38プレッシャーインフィルトロメータ法によるほ場飽和透水係数の測定新潟大農 ○森井 俊広鳥取大乾燥地研 井上 光弘原位置でほ場飽和透水係数を測定するプレッシャーインフィルトロメータ法の実用性を調べた。同一地点で採取した土壌コアの透水係数と対比するとともに、測定中の土壌水分のモニター挙動を数値計算と比較した。試験装置の簡便さ、測定の迅速性、測定精度から、原位置試験法として高い有望性をもつと判断した。砂丘砂のような均質で細粒の砂に対して、α*として推奨値の0.12/cmを採用できることを示した。 Keyword: ほ場飽和透水係数, 原位置試験法, 数値計算GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-3TDR法・4極法による土壌の電気伝導度測定島根大生物資源科 ○村田 剛司・森 也寸志・佐藤 理恵子TDR法と4極法センサーの測定値から土壌水の電気伝導度を計算し,1:5抽出法と比較した。鳥取砂丘砂を用い塩濃度,水分量の異なる24種類の充填土壌を用意した。回帰式を使って未知濃度の土壌水の測定に使用すると1:5抽出法とほぼ同じ値を示した。両方法とも2000mS/m付近に測定限界があり,またデータのばらつきから長さ10cm未満のプローブを使用する場合は4極法の方が精度が良く安定していると判断した。 Keyword: TDR, 4極法, 電気伝導度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-40Oxygen Balance in Ponded Water of a Paddy Field.岩手大院 ○M.I.M.Mowjood山形大農 粕渕 辰昭水田の湛水中における酸素(溶存酸素)は直播籾の出芽,土壌微生物の活性,土壌の酸化還元電位などに大きな影響を及ぼしている.これまでに,水田の湛水が24時間中対流していることを明らかにした.そこで,水田湛水中の酸素の動態について,湛水の対流の影響を考慮しつつ,大気とのガス交換,光合成,呼吸の各項に分けて解析した.この結果,水田湛水中における酸素の動態の特徴を明らかにすることができた. Keyword: 水田湛水中の溶存酸素, 酸化還元電位, 対流GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-41水田湛水層における対流速度測定法の開発新潟県 ○藤牧 洋介山形大農 粕渕 辰昭水田の湛水層においては、活発なエネルギと物質の輸送現象が見られ、その主因が対流現象にあることが最近明らかにされている。しかし、対流による輸送現象の定量化までには至っていない。このためには 湛水層における対流速度を正確に測定することが不可欠である。そこで本研究では、湛水層における対流速度を測定する装置を開発した。 Keyword: 水田, 対流, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-42ディスクパーミアメーターを用いた圃場における透水性測定に関する研究東大院 ○千野 和彦・宮崎 毅・中野 政詩圃場全体の物理性、透水性を正しく評価するためには、現地不攪乱測定を行うことが極めて重要である。ディスクパーミアメーターおよび採取試料を用いて、1つの圃場でグリット点状に測定を行った。本研究対象圃場では3.5m以上のラグでは空間的相関は存在しないことがわかった。また、ディスクパーミアメーター測定法から求めた透水係数と、不攪乱試料を用い変水頭法測定から求めた透水係数とは相関が見られなかった。 Keyword: ディスクパーミアメーター, 透水係数, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-44団粒構造解析に対する軟X線映像の適用北大院 ○柏木 淳一・相馬 尅之・松田 豊北大院工 加藤 精亮北海道網走支庁 菅原 央軟X線映像は土壌中の管状孔隙の解析に関して有効であることが報告されているが、団粒構造解析についてその有効性を検討した。フィルムに記録した軟X線映像の3次元情報を、256階調の明度によりデジタル化した画像を用いて、統計的な手法による解析を行った。土壌の収縮現象や土壌間並びに層位間の土壌構造について、単一径粒子によるX線画像との比較から、土壌の団粒構造に関する情報の抽出が可能であることを示した。 Keyword: 土壌構造, 土壌の物理化学的性質, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-45土壌凍結・融解過程における初期水分が熱収支に及ぼす影響―土壌凍結・融解過程に関する基礎研究―京大院 ○陳 暁飛・三野 徹・堀野 治彦初期含水率が凍結・融解過程に伴う熱収支に及ぼす影響を解明するために,SHAWモデルによる数値実験法を用いて,初期含水率が0.05,0.15,0.25(m3/m3)場合の熱収支及び各項が地表面での熱損失に対する割合の変化を検討した.その結果,初期含水率の大きい場合は潜熱,小さい場合は顕熱が大きい割合を占め,支配的な要因となる.下の境界面からの熱補給量は凍結前期では小さく融解過程に向かって増加すること等が分かった. Keyword: 凍結, 融解, 熱収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-47感温液晶シートを用いたアイスレンズ成長面近傍の温度測定三重大院 ○武藤 由子・渡辺 晋生三重大生物資源 溝口 勝凍上は土の中を熱と水が移動することによって起こる現象である。筆者らはこれまでに、氷の成長速度の重要性を指摘した。氷の成長速度は成長面の過冷却度と深く関わると言われる。しかし、アイスレンズ近傍の微視的領域における温度分布は、これまで実験的に明らかにされていない。本研究では、温度場を乱すことのない感温液晶シートを用いた実験を行い、成長過程にあるアイスレンズと感温液晶シートの色の変化を観察した。 Keyword: 凍上, アイスレンズ, 感温液晶GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-48斜面における凍結深の観測と予測鴻池組 ○伊藤 隆広・武田 一夫・岡村 昭彦寒冷地の斜面における凍結深の予測を目的として,北海道の道路法面において凍結深を観測した.その結果,凍結深は北法面では59cm,南法面では南斜面の約4分の1に相当する14cmとなり,斜面方位の影響を受けることが判明した.また凍結深Dを,積算寒度Fとの関係式D=αF^2を用いて予測するとき,係数αは北斜面では2.5 と平地裸地条件下と同等になるが,南斜面では0.69と大幅に小さくなった.これは日射の影響と考えられる. Keyword: 凍結深, 斜面, 積算寒度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-4TDR法による層状土壌の水分と溶質濃度の測定−TDRによる溶質移動の測定法に関する研究(1)−三重大生物資源 清沢 秀樹土壌が深さ方向に変化する場合、TDR法によって得られる水分量や電気伝導度は、プローブに接する各層の厚みを重みとした平均値と見なすのが通例である。本実験でも、同程度の厚さの二層からなる場合には、水分量、電導度ともに、この性質がほぼ成り立った。しかし、他と電導度が著しく異なる薄い(特異)層を挟んだ場合には、その位置によって水分量測定値が系統的に変化し、電導度も重み付き平均値とは大きく異なることが分かった。 Keyword: TDR, 土壌水分量, 溶質濃度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-5泥炭土壌の排水収縮特性東大院 ○飯山 一平・宮矧@ゝ・γ飜遏\・蹇Π翹棔’酥~泥炭土壌が飽和状態からの排水によって示す特性を把握するために、水分特性曲線、柱状供試体の収縮量およびマトリックポテンシャル分布変化を測定した。その結果、泥炭土壌の保水性が圧縮によって増加すること、排水に伴う泥炭土壌の収縮挙動は初期の大きな収縮とその後ノ続く緩やかな収縮からなること、3相体積の時間変化は全体積の減少に比べて気相体積が著しく増加する変化であることなどが明らかになった。 Keyword: 泥炭土壌の収縮, 水分特性曲線, 3相の体積変化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-6シリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル香川大農 ○石田 智之農環技研 牧野 知之非晶質粘土鉱物の結合水の構造を明らかにするために,構造がよく似たシリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル(10kHz-20GHz)を実測し,その結果に基づき,誘電緩和パラメータを同定した。三つの緩和過程が認められた。高周波側の緩和は自由水の配向による。低周波側の緩和はSi-OH基の影響を受けた表面極性基に,中周波側の緩和はAl-OH基の影響を受けた表面極性基に結合した水の配向に起因している事が明らかになった。 Keyword: コロイド・粘土, 保水性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-7カチオンによるモンモリロナイトの水分保持特性と微細構造の変化東京農工大院 ○M. ムニール・アハマッド茨城大農 軽部 重太郎種々のカチオンで処理したモンモリロナイトの水分保持特性を測定した.乾燥過程の含水比は同じ圧力ポテンシャルでNa > K > Al > Mg >Ca となり,イオンの水和半径の順と一致した.風乾後の湿潤過程ではNa以外は不可逆的に含水比が低下した.風乾状態の試料の層間距離をX線回折で求めたところ,2〜3価のカチオンで処理したものには不飽和の間隙ができていることが分かった. Keyword: カチオン, 水分保持特性, モンモリロナイトGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-8希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用について茨城大院 栗原 陽雄本研究では、希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用が、どのような要因に影響されるかを調べた。その結果、流体力学的相互作用は、剛体球粒子と比較して非常に大きく、かつ、塩濃度が低下するにつれて強く働くことがわかった。さらに、Huggins型の粘度式を用いて、実験データを解析した結果、流体力学的相互作用は拡散二重層の厚さに影響されることがわかった。 Keyword: レオロジー, コロイド・粘土, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 6-9モンモリロナイト懸濁液の凝集速度測定に対する光学的手法の有効性の検討茨城大農 ○宮原 和己・中石 克也筑波大農林工 足立 泰久吸光度法及び動的光散乱法を用いて塩化ナトリウムによるモンモリロナイト懸濁液の凝集速度を測定し,それらの有効性を検討した.実験の結果,低塩濃度領域では両者は適用可能であるが,高塩濃度領域では動的光散乱法の方が適用範囲が広いことが判明した.しかし,後者においても高塩濃度領域では,適用に限界がみられた.得られた測定結果を基に,両者をモンモリロナイト懸濁液に適用する際の改良点を考察した. Keyword: モンモリロナイト懸濁液, 凝集速度, 光学的手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-10札幌都市圏の土地利用変化と法定土地利用区分の関係北大農 矢沢 正士・高附 大介北大院 ○金子 ゆき都市的地域における都市的土地利用の拡大と農林地の関係を明らかにするため、札幌都市圏を対象に最近の土地利用変化を解析し、法定土地利用区分及び地域環境との関係について検討した。その結果、各市町で都市的土地利用が増加し、農業的土地利用、自然的土地利用が減少していた。荒れ地の増加は市町によって異なるが、特に農振白地区域の面積が大きい市町ほどそれが顕著であることがわかった。 Keyword: 札幌都市圏, 土地利用変化, 法定土地利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-11土地利用計画に関する一考察−市町村農振整備計画の実態をもとに−玉野総合コンサル 小川 明国土資源の合理的な利用の見地から市町村農振整備計画に着目し、農振制度の移り変わり及び市町村での農振整備計画策定の取組みを紹介し、1)制度運用の現場での対応の困難性、2)運用の不透明性等手続きの煩雑性を現時点での制度運用の問題点として述べた。今後は制度の透明化、簡素化、迅速化とともに平成9年から実施されている農用地利用計画明確化事業について住民参加、情報公開の観点からも現場での運用が期待される。 Keyword: 土地利用計画, 現場報告, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-12生産緑地法改正後の農地利用に関する考察京大院 ○九鬼 康彰・高橋 強生産緑地法改正後の土地利用変化を神戸市西区の市街化区域内集落で調べた。その結果,緑地法改正時に農家が生産緑地に振り分けたのは一筆面積が比較的大きく,道路に接していない農地であること,また,昨年の現地調査からは生産緑地の23.2%が不耕作農地になっている一方,宅地化農地の転用は37.2%しか進んでおらず,緑地法の趣旨通りに土地利用が変化しているとはいえない状況にあることがわかった。 Keyword: 生産緑地法, 土地利用変化, 農地転用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-13圃場整備を契機とした担い手への農地利用集積−宮城県南郷町二号第三地区の事例−岩手大農 広田 純一圃場整備を契機とした農地利用集積の実績を上げている宮城県南郷町の二郷第三地区を対象に、農地利用集積の成功要因を検討した。その結果、「担い手の2ha以上の生産団地の面積シェアが50%以上」という事業要件、町全域での圃場整備事業の推進体制の確立、集落の推進委員による利用調整、標準区画(1ha・50a)の未分割の徹底、一時利用地の毎年の移動、集落単位の農地集団化などが、農地利用集積に寄与していることがわかった。 Keyword: 圃場整備, 担い手育成, 農地利用集積GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-14グリーンベルト関連法規と土地利用変化に関する考察-ソウルグリーンベルトを事例として-東大院 ○李 尚遠・佐藤 洋平本研究では、グリーンベルト関連都市計画法の変遷とソウルグリーンベルト内の経年・部門別土地利用変化面積を比較し分析した。以下のことが明らかになった。1)グリーンベルト内の都市的土地利用への変化面積は、公共施設による土地形質変更が主な原因である。2)区域住民の生活改善のための開発許可件数は、道路、軍事施設、ゴミ処理場などの公共施設の件数より多い。 Keyword: グリーンベルト, 都市的土地利用, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-17棚田保全におけるオーナー制度の実態と課題-長野県更埴市姨捨地区の事例-岐阜大農 ○根井 かおる・松本 康夫・三宅 康成近年荒廃の進む棚田を保全するために,各地で行われている棚田オーナー制度の実態と課題を長野県更埴市姨捨地区を事例に調査した。「ふるさと水と土保全モデル事業」で整備された棚田約3haで平成8年から行われている。オーナーの栽培支援などは地元農家から成る「名月会」が行っている。しかし,将来的に継続するためには,オーナーの必須作業への不参加,イベントの開催,名月会の後継者などの課題への対策が必要である。 Keyword: 都市農村交流, 中山間地域, 棚田保全GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-19淡路島・農村における震災後の水利慣行の変化 −阪神W路大震災における農村環境の変化と対策(3)−信州大農 ○林 剛一・木村 和弘香川大工 森下 一男本報では、震災から3年が経過した淡路島一宮町の深草集落を対象に、農業的土地利用と水利慣行の変化について検討した。溜池が被災した池掛りの水稲作付け面積は、震災後の3年間に激減した。これを契機に伝統的な水利慣行の改正が行われた。水利慣行が改正されたことで、それまで困難とされていた圃場整備の導入が決まった。今後の営農のためには、既存の用水源の強化や用水節約的な潅漑方式を考慮に入れた整備が必要となる。 Keyword: 阪神・淡路大震災, 水利慣行, 農業的土地利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-1農村総合整備事業を通した農村環境整備の動向と課題農工研 ○小林 宏康・岡本 佳久・筒井 義冨農村総合整備事業計画の分析を行うと共に、農村整備にとって必要とされる一体的整備の内容を具体化するためのアンケート調査を行った。この結果、農村整備を推進するに当たっては、制度の充実はもとより、事業内容の評価、審査システムを確立することと、住民ニーズを計画に反映させる住民参加型システムの導入が欠かせないことを指摘した。 Keyword: 集落計画, 生産施設, 生活施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-20都市近郊地域の傾斜地水田水利―滋賀県大津市仰木町を例に―京大院 ○大西 健夫・堀野 治彦・三野 徹近畿において,都市的地域の傾斜地水田は,中山間地域の傾斜地水田に比較して,整備率が低いが耕作放棄地率は比較的低めに押さえられている.この実態をより詳細に理解するため,滋賀県大津市仰木町の未整備水田を対象に水利の調査を行った.対象地では,田越潅漑を利用した水利の個別化により営農の合理化が図られていることがわかった.しかし,耕作放棄抑制への影響の有無を明らかにするためには,さらなる調査が必要である. Keyword: 傾斜地水田, 耕作放棄, 水利GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-22豊かな地域用水とその利用・保全システムの解明−土地利用条件に対応した地域用水施設配置手法の開発−農研センター ○松尾 芳雄・秡川 信弘地域の土地利用条件解明に基づく、生活・親水等のための地域用水施設計画手法の開発を目指し、豊かな用水が多面的利用される先進事例(岐阜県郡上郡八幡町)での実状に分析端緒を求めた。豊かな用水を個人、共同、公共的に利用する市民団体・町会・行政の担当者への聴取調査等から、豊かな地域用水の保全と利用維持の関連を考察しその概要を解明・整理し、多様な価値観を持つ住民・関係者間に新たな合意形成の必要性を指摘した。 Keyword: 多目的水利用, 土地利用関連, 保全・利用メカニズムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-25北海道における農業用水の多目的利用について北大院 ○矢橋 潤一郎・長澤 徹明近年、農業を取り巻く情勢の変化によって、農業用水に内在する生活・環境用水(地域用水)的性格を質量ともに明確にすることが求められるようになってきた。北海道でも親水利用や防火・営農目的等、新規事業計画のなかで積極的な取り組みがみられるものの、地元や施設管理者は消極的である。北海道は、積雪というかたちで豊富な水資源を抱えている。今後、北海道独自の農業用水の多目的な利活用方法が検討されるべきであろう。 Keyword: 地域用水, 農業用水, 水利施設 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-26集落内を通る農業用水路の洗い場の実態調査−日田市S地区を事例として−農工研 ○島 武男・中 達雄・相川 泰夫・田中 良和・石田 憲治親水空間の確保など水路の多方面的機能が再確認されている。そこで古くから集落内を水路が流れ、現在も洗い場等に生活利用されている日田市S地区の農業用水路を事例として調査した。洗い場として利用されている地区は、水路の水質がある程度確保されていること、またそのような水路では地域住民の自発的な管理が行われ、その結果良好な水路景観が形成されていることが分かった。そのような点を含め、水路構造考えていく必要がある。 Keyword: 親水空間, 水路利用, 洗い場GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-28GISを用いた農村道路網整備計画支援システムに関する研究京大院 高橋 強・○相澤 智之愛媛大農 治多 伸介道路網整備の課題として,ヽ層の異なる道路網どうしの整合性が必要,道路の多面的機能を評価する手法が必要,の2点が挙げられる。生活関連施設の利用経路をGISを用いて抽出し,道路網の利用状況を類推し評価するという手法で,上記の整備課題を補完した道路網整備計画支援システムの構築をすることができた。今後の課題として,生活関連施設の利用頻度時間帯を調査し,その結果を本システムに反映させる必要がある。 Keyword: GIS, 道路網計画, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-2伊唐大橋にみるマスコミの農業農村整備事業に対する認識と今後の課題鹿児島県 伊集院 耕地前田 章・○前田 勉伊唐大橋は,開通とともに様々な効果を上げたにもかかわらず,マスコミによる公共事業批判の一例として取り上げられ,数々のマスコミの取材を受けることとなった。それら報道に至る経緯,取材・報道内容,農業農村整備事業に対する認識の違いについて紹介するとともに,取材や報道を通じて感じた今後の農業農村整備事業実施に向けての課題等について報告を行った。 Keyword: マスコミ, 公共事業批判, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-30農道整備による観光農業振興効果の試算農工研 ○谷本 岳・竹村 武士・丹治 肇農道整備による外部経済効果は様々な要因がくみ合わさって発現しているため、それぞれの要因による効果として分離することが困難であり、外部経済効果の農道整備の寄与分のみの抽出はされてこなかった。本研究では、重相関モデル式を用いた計画施設の動員数推計手法によりふれあい牧場の観光振興での農道寄与分について試算を行った結果、観光振興効果の内の農道寄与分について抽出することができた。 Keyword: 整備効果, 農道, 観光農業GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-31土木構造物景観設計への情報処理的アプローチ京大院 ○工藤 庸介近畿大農 長谷川 高士土木構造物の景観設計を行なう上で、提示された景観に対して適切な評価を行なうことが重要である。景観評価のように、従来の情報処理の枠組みからはみ出している非論理的な情報(感性)を情報処理の対象とするために、近年感性情報処理の必要性が説かれている。本研究は、この感性情報処理の考え方に基づいて、コンクリートダム景観に対する美的評価を規定する感性情報の特徴を数量化する手法について考察することを目的とする。 Keyword: 景観設計, 情報処理的アプローチ, 美的コミュニケーションGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-32段丘群及び撓曲線をもつ扇状地の田園景観分析-岩手県胆沢町を事例にして-東京農工大農 ○千賀 裕太郎箱根土木 藤本 健夫東京農工大院 上條 雄喜・飯田 英雄農村集落の景観がどのような自然・社会的要因に規定されているかを、岩手県胆沢町において分析検討した。ここは扇状地に細かな段丘面が段丘崖を伴って発達し、さらに撓曲線が崖線を形成しているという複雑な自然地理的状況を呈している。散居の集落景観の差異がその立地、すなわち段丘面及び撓曲線が分ける地域区分及び道路等によって規定されているという仮説を、クラスター分析を中心をする統計手法により実証しようとした。 Keyword: 田園景観, 扇状地, クラスター分析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-33「動」の景観に関する一考察明治大農 藤澤 和地域の景観構成要の中に「動」の部分がある。それは例えば風車や水車等である。本研究では特に静岡県等に存在している「防霜ファン」(茶園用)を取り上げて検証してみた。その結果として以下のように考察した。すなわち固定部の支柱(静の部分)と羽の動の部分より構成されていて、この2極の構成が景観的にみて特徴があり、プラスの存在感となっているものと思われた。 Keyword: 景観工学, 農村景観, 地域計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-36有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その1)−堆肥センターを中心とした経済的構造分析−東京農工大院 ○上條 雄喜・村井 和仁建設技術研究所 武信 絵美東京農工大農 千賀 裕太郎有機性廃物の農地還元におけるソフトシステムの1つである、堆肥センターを中心とした事業収支について経済的な分析を行った。具体的には、5地区を対象にヒアリング調査と資料収集を行った。その結果経済的構造は支出と収入のバランスで考えられ、支出では処理費が最も大きかった。また収入では堆肥販売売上・廃物の処理料徴収があげられたが、多くの地区ではそれだけでは支出をまかないきれず、行政や農協の費用負担がみられた。 Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 経済的構造分析, 費用負担GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-37有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その2)―システム構築・管理運営に関わる組織に着目して―東京農工大院 ○村井 和仁・上條 雄喜東京農工大農 千賀 裕太郎環境保全型農業の一手段として、農村地域から排出される有機性廃物(家畜ふん尿、籾殻、生ゴミなど)を堆肥化して農地に還元するシステムが考えられている。本報告は同システムを市町レベルで実施している地区の実態把握を行い、システム構築および管理運営に関わる組織に着目して分析した。その結果、行政や農協などが中心となり複数の関係組織が協力・連携しながら進められる場合が多いことがわかった。 Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 組織分析, キーパーソンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-39農地水資源の管理を行う大メコン河流域図の作成農土総研 ○山口 保身・大坪 義昭・天野 貴文(財)日本農業土木総合研究所では、農林水産省の委託により、東南アジア最長の河川であるメコン河流域の環境に合致した持続可能な農業農村開発に協力するには、大メコン河全流域(約795,000平方km、6ヶ国)の開発の変遷と現状を把握するすることが必要と考え、メコン河委員会と共同して1997年より同図の作成を開始した。なお、この大メコン図はRS、GISの手法に社会経済データをオーバーレし、作成する計画である。 Keyword: リモートセンシング, GIS, モニタリングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-3中山間地域における人口定着の条件-東日本を事例として-東大院 ○畑中 賢一・佐藤 洋平・山路 永司人口定着の度合いは所得、公共財、及び都市への近接性の三つで決まるとの仮定のもと、それらを代表する指標と人口との関係を、東日本の特定農山村法指定市町について調べた。重回帰分析により回帰式の推定を行った結果、所得、下水道普及率、公害苦情件数、および都市への近接性が人口に影響を及ぼすことがわかった。なお今後の課題として、景気動向等のマクロな社会経済要因を加味し分析を充実させることが挙げられる。 Keyword: 中山間地域, 人口定着, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-40メコン河流域における湛水図作成手法についての研究(農地水資源管理モニタリングシステム構築調査)農土総研 山口 保身・○大坪 義昭・天野 貴文エア・グラフ 力丸 厚(財)日本農業土木総合研究所では現在、農林水産省の委託により進めている農地水資源管理モニタリングシステム構築調査の中で、1997年度からメコン河流域における湛水図作成をてがけており、人工衛星、特にRADARSAT衛星を利用した湛水状況把握の手法について研究を行っている。この報告では、RADARSAT画像の特徴及びRADARSAT画像を利用した湛水状況の把握手法について説明する。 Keyword: リモートセンシング, GIS, モニタリングGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-41衛星データを用いた全天候型の水田面積の推定農環技研 ○小川 茂男・井上 吉雄・美濃 伸之・富田 淳志・岡本 勝男・斎藤 元也RADARSAT及びLandsat/TMのデータを用いて,北海道の石狩川中流域(旭川市や滝川市等の17市町)を対象に1997年の水田面積を推定した。その結果,滝川市付近の低平な水田地帯では±4%程度で推定できた。標高が高くなると歪むRADARSATデータのため,Landsat/TMデータと標高の高い地区で水田位置のずれが大きくなった。その結果,この地区では水田面積が少なく推定されることがわかった。 Keyword: リモートセンシング, 測量, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-42リモートセンシングによる熱帯水田の収量把握東大農 ○小原 達也東大院 山路 永司・牧山 正男・佐藤 洋平タイ国ナラチワ県では水稲の収量が全国平均よりも低く、また郡別にかなりの格差が生じていることから、この原因を追究する初期段階として、リモートセンシングを用いて収量把握を行った。その結果ナラチワ県内の水田を誤差+2.6%の高精度で分類でき、リモートセンシングデータを変数とした収量式を求めて、ナラチワ県で生じている水稲収量の格差の実態を明らかにした。 Keyword: リモートセンシング, 収量把握, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-43GPSを用いた現地調査によるTM土地被覆分類項目の教師データ収集宮崎大農 ○近藤 文義・國武 昌人宮崎県中部農林 星原 慎也宮崎大院 倉岡 孝幸本報は、ランドサットTMデータによる土地被覆分類において、GPSを用いた現地調査による分類項目の教師データ収集ならびに、教師無し分類と教師付き分類との比較検討を行ったものである。教師データを収集することにより、通常の教師無し分類では抽出が困難な分類項目であった「裸地土壌」と「ビニールハウス」の分光特性を容易に抽出することができるようになり、土地被覆分類の精度を向上させることが可能となった。 Keyword: リモートセンシング, GPS, 教師データGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-45地理情報システム(GIS)のユーザインターフェースとしての利用方法について−インターネットでの利用方法−国際農研センター 山田 康晴地理情報システム(GIS)をデータベースのユーザインターフェースとして利用する場合の方法について、最近のオブジェクト指向GISの利用について述べた。また、インターネットで地図を含めた情報提供を行う場合の方法についても言及した。 Keyword: 地理情報システム, ユーザインターフェース, インターネットGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-48海岸保全施設におけるブロックの格子枠状鉄網基礎工法北海道石狩支庁 國光 正博北海道日高支庁 山田 芳弘北海道留萌支庁 相田 真人汀線の変動に伴う海岸侵食により、保全施設の基礎が洗掘され、ブロックは散逸し、構造物も転倒、倒壊等の危険にさらされている事例が少なくない。最近、北海道の海岸保全区域において、消波根固ブロックの基礎部に鋼鉄製の格子網または格子カゴを敷設する新工法により、ブロックの散逸を阻止し、護岸等の構造物の安全を確保した。本工法の現場施工の結果を報告し、その考察と今後の課題について述べる。 Keyword: 海岸保全施設, 現場報告, 基礎工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-4中山間地域総合整備事業の事業効果計測に関する研究北里大獣医畜産 ○服部 俊宏東大院 佐藤 洋平・山路 永司中山間総合整備事業の事業評価計測手法として、アンケート調査により現状評価、住み続ける上での重要度を住民に評価していただき、事業評価を行った。その結果、住み続ける上で重要なのは福祉関係や交通インフラの整備であり、現状評価が福祉や交通インフラ、ほ場の整備が高かった。故に、中山間事業は個別分野では効果が出ているが、このままの形では定住促進への貢献は高いとは言えない。 Keyword: 事業評価, 中山間地域総合整備事業, アンケート調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-7中山間地域における牧場環境整備に関する研究 3.意識調査によるふれあい関連施設の最適な配置条件農用地整備公団 ○古田 学北里大獣医畜産 細川 吉晴都市農村交流を図る上で有力な手段のひとつであるふれあい牧場には多くのふれあい関連施設が設置されている。これらの最適な配置条件を検討したところ,駐車場やふれあい畜舎,スポーツ施設は面積の広い場所へ,あずまやと休憩施設は傾斜のある場所へ,展望台や宿泊・食事施設は標高の高い場所へ,さらに売店は駐車場近くへ,案内所は牧場入口付近への設置が望ましいことがわかった。 Keyword: ふれあい牧場, ふれあい関連施設, 施設配置GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-8住民参加研究に関する一考察東大院 ○橋本 禅・佐藤 洋平・山路 永司現在全国各地で住民参加が試みられている。しかし、住民参加は未だ制度化されておらず、法制度化された各種事業計画のようにそのプロセスが統一化・マニュアル化されていない。また参加過程では主体を形成する住民の心理的な変化の影響を強く受けるため分析も容易ではない。本研究ではSynergeticsの応用である意見形成モデルを用いて土地利用計画への住民参加における住民の意見の収斂過程を分析することを目的とする。 Keyword: 住民参加, 土地利用計, 画意見形成モデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1998発表番号 7-9住民参加型施設整備計画の支援事例と今後の課題について農工研 ○岡本 佳久・小林 宏康・筒井 義冨技術会議 山本 徳治中四国農政局 田澤 裕之近年、地域に適合した整備推進の必要性と、住民参加による事業推進の重要性が指摘されている。このため、住民の多様な意見を効果的に集約し、これを調整しながら整備計画に反映させていく効率的な合意形成手法の確立が求められている。本報では、用排水機場の建設計画に基づき、地域住民を交えて、景観シミュレーションなどを用いながら、地域に適合した施設及び周辺の景観整備を検討した結果について総括する。 Keyword: 住民参加, 合意形成, 景観整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-9TDR法のシラスへの適用九州大学大学院 ○原口 智和九州大学農学部 中野 芳輔九州大学農学部 黒田 正治・ Keyword: TDR法, シラス, 誘電率 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-11降雨による土壌水分変化の初期水分・降雨条件への依存性農業工学研究所 ○宮本 輝仁農業工学研究所 安中 武幸農業工学研究所 小泉 健・農業工学研究所 吉田 弘明 Keyword: TDR法, 土壌水分, 降雨浸透GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-13多段加圧流出法による不飽和土中の水分移動特性値の測定鳥取大学乾燥地研究センター ○井上 光弘 ・ Keyword: 土壌水分保持曲線, 不飽和透水係数, 逆解析GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-14定常蒸発法による不飽和透水係数測定の低水分領域への適用鳥取大学乾燥地研究センター ○藤巻 晴行鳥取大学乾燥地研究センター 山本 太平鳥取大学乾燥地研究センター 井上 光弘・ Keyword: 不飽和透水係数, 水蒸気移動, 土壌面蒸発GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-16レキ・細砂2層土壌系における熱・水同時移動現象予測のための簡便解法京都大学大学院農学研究科 ○中村 公人京都大学大学院農学研究科 堀野 治彦京都大学大学院農学研究科 丸山 利輔・ Keyword: 熱・水同時移動, 対流, 水蒸気移動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-282次元土槽モデルによる土壌中の塩類移動に関する研究東京農工大学農学部 ○愛宕 徳行東京農工大学農学部 林田 和子東京農工大学農学部 安谷屋 真美子・東京農工大学農学部 加藤 誠 Keyword: 2次元モデル, 物質移動, 4電極法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-31黒ボク土表土厚さの違いによる土壌水分移動動態について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(供法明治大学農学部 ○中矢 哲郎明治大学農学部 江崎 要 ・ Keyword: 水分移動, 保水性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-40各種塩溶液とpH におけるモンモリロナイトの分散凝集東京農工大学連合大学院 ○M. ムニール・アハマッド茨城大学農学部 軽部 重太郎茨城大学農学部 中石 克哉・ Keyword: 臨界凝集濃度, モンモリロナイト, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-44パルス型NMR法による塩を含む土の不凍水量測定三重大学生物資源学研究科 ○渡辺 晋生三重大学生物資源学部 溝口 勝 ・ Keyword: 凍土・凍上, 不凍水, NMRGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-49透水球の沈降速度茨城大学農学部(アジア航測) ○金目 達弥農業工学研究所 大井 節男 ・ Keyword: 透水球, 沈降速度, 壁面効果GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 1-54有機物を含む土壌のサイクロメータ法による微細孔隙解析東京大学大学院農学生命科学研究科 ○末継 淳東京大学大学院農学生命科学研究科 井本 博美東京大学大学院農学生命科学研究科 宮崎 毅・東京大学大学院農学生命科学研究科 中野 政詩 Keyword: 土壌構造, 土壌有機物, 保水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-2パイプライン呑口部の空気排除手法農業工学研究所 ○相川 泰夫農業工学研究所 島崎 昌彦農業工学研究所 小林 宏康・農業工学研究所 中 達雄・臼杵 宣春 Keyword: 管水路流れ, 空気混入, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-6植生群を有する開水路流れの流速分布と水位変化の簡易解析法茨城大学農学部 木ノ瀬 紘一茨城大学大学院 ○森 望茨城大学農学部 高橋 幹子・ Keyword: 開水路流れ, 混合・拡散, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-13格子生成法による密度流の数値解析と水理実験による検証京都大学農学部 ○鳥井 清司東京水産大学 加納 敬四日市大学 千葉 賢・四日市大学 武本 行正 Keyword: 格子形成法, 密度流, 塩水くさびGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-20粗石付き斜路式魚道におけるリ−プフロッグ設計法の検討−M頭首工の水理模型実験事例より−農業工学研究所 ○常住 直人農業工学研究所 加藤 敬農業工学研究所 桐 博英・農業工学研究所 中 達雄 Keyword: 設計手法, 魚道, 粗度係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-27Nearest-Neighbor法による実時間洪水予測に関する研究神戸大学農学部(現{技研株式会社) ○藤村 達也神戸大学農学部 田中丸 治哉神戸大学農学部 畑 武志・神戸大学大学院自然科学研究科 多田 明夫 Keyword: 洪水流出解析, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-36都市近郊低平水田域が持つ洪水防止機能のマクロ評価法農業工学研究所 ○増本 隆夫農業工学研究所 吉村 亜希子農業工学研究所 高木 東・ Keyword: 洪水防止, 広域水田地帯, 貯留・遊水機能GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-42融雪出水予測システムについて北海道開発局札幌開発建設部 河野 靖男・鈴木 賢北海道開発局札幌開発建設部 古川 英二(財)日本気象協会北海道本部 ○臼谷 友秀・(財)日本気象協会北海道本部 松岡 直基・桜田 純司 Keyword: 流出予測, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 2-51美唄泥炭湿原の地表面、地下水位、浸出量の季節的変化について東京大学大学院農学生命科学研究科 ○斎藤 広隆東京大学大学院農学生命科学研究科 宮崎 毅東京大学大学院農学生命科学研究科 中野 政詩・ Keyword: 泥炭土, 地下水, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-1Estimation of soil evaporation by three temperatures (邦訳:「Three temperatures法(三温法)」により土壌面蒸発量の推定)農林水産省農業工学研究所 ○邱 国玉鳥取大学乾燥地研究センター 矢野 友久鹿児島大学農学部 籾井 和朗・ Keyword: Evaporation, Three temperatures, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-2微気象法による水田からの蒸発散量の測定岡山大学環境理工学部 ○三浦 健志岡山大学環境理工学部 四方田 穆岡山大学大学院農学研究科 竹原 桃子・岡山大学大学院農学研究科 森田 昇 Keyword: 蒸発散量, 水田, 熱収支法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-6作物の蒸散量を指標としたハウス内ピーマンの潅漑管理について−茎内流測定法の潅漑管理への適用に関する研究()−九州共立大学工学部 竹内 真一九州共立大学工学部 ○安田 繁九州共立大学工学部 河原田 禮次郎・鳥取大学乾燥地研究センター 矢野 友久 Keyword: 蒸散, 潅漑管理, 節水潅漑GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-9植被上の温度分布における地面修正量について滋賀県立大学環境科学部 ○小谷 廣通 ・ Keyword: 空気力学的方法, 温度分布, 地面修正量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-13施設畑における電照ギク栽培の潅水管理石川県農業短期大学 ○橋本 岩夫岐阜大学農学部 千家 正照若鈴際支摂i株) 西出 勤・ Keyword: 畑地潅漑, 用水管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-16地表潅漑におけるインテークレート定数の決定と浸潤量分布の推定東京農業大学農学部 ○渡邉 文雄東京農業大学農学部 高橋 悟東京農業大学農学部(客員教授) 白井 清恒・ Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-19ファームポンド加圧ポンプ送水施設容量と畑地用水使用量との関係について明治大学農学部 ○江崎 要 ・ Keyword: 畑地潅漑, 潅漑施設, 計画手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-31不耕起栽培による大区画低湿重粘土水田の用水量(3)弘前大学農学部 ○泉 完弘前大学農学部 佐々木 長市秋田県立農業短期大学 佐藤 照男・ Keyword: 水田潅漑, 用水管理, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-32配水管理用水の定量化のための数値計算シミュレーションシステムの構築と適用東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属、現{技研株式会社) ○服部 昌弘宇都宮大学農学部 水谷 正一宇都宮大学農学部 後藤 章・ Keyword: 水田潅漑, 開水路流れ, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-36地域用水の水量の算定手法について東京農工大学農学部 ○千賀 裕太郎農林水産省 小林 賢一香川大学農学部 角道 弘文・ Keyword: 地域用水, 必要水量, 機能GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 "3-41Comparison of Irrigation Management Practices for Reuse of Tile Drainage Water(暗渠排水の反復利用のための灌漑管理法の比較検討)CSEAS,Kyoto University&UAF,Pakistan ○Niaz AhmadCSEAS,Kyoto University Y.KaidaUAF,Pakistan N.Qazi・ Keyword: Drainage water neuse, Irrigation management, Soil chemical property"GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-46中国毛烏素砂漠における地表灌漑法について−乾燥地における灌漑農業の持続的発展(后法鳥取大学乾燥地研究センター ○池浦 弘鳥取大学乾燥地研究センター 魏 江生鳥取大学乾燥地研究センター 山本 太平・鳥取大学乾燥地研究センター 井上 光弘 Keyword: ボーダ法, 適用効率, 長辺の長さGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-47DEVELOPMENT OF A NEW METHODOLOGY FOR ESTIMATING THE DIVERSION REQUIREMENTS IN EGYPT(邦訳 エジプトにおける新たな元杁取水量推定法の開発)大阪府立大学大学院農学研究科 ○Tarek.H.S.Kotb大阪府立大学農学部 渡辺 紹裕大阪府立大学農学部 荻野 芳彦・ Keyword: 用水計画量, 元杁用水量, エジプトGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 3-48サヘル地帯の半乾燥・乾燥亜湿潤帯における砂漠化と灌漑計画−乾燥地の灌漑農業における持続的発展(VI)−鳥取大学乾燥地研究センター ○山本 太平・神近 牧男・Frederick K. Amu-Mensah京都大学農学部 鳥井 清司ジョモケニヤッタ農工大学 野坂 治朗・ガーナ国科学技術大学農学部 Sampson K. Agodzo Keyword: サバンナ, 土壌侵食, 小規模灌漑計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-13強制排水による湿性植物群落のコントロール−農業生態系の再生に関する研究(供法北里大学獣医畜産学部 ○杉浦 俊弘・中武 禎典北里大学獣医畜産学部 本間 圭一北里大学獣医畜産学部 小林 裕志・北里大学獣医畜産学部 馬場 光久 Keyword: 農用地整備, 生態系, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-19不耕起水田における土壌環境・地温・水質保全の実態−水稲の不耕起栽培に関する実証的研究(6)−秋田県立農業短期大学 ○佐藤 照男弘前大学農学部 佐々木 長市弘前大学農学部 泉 完・ Keyword: 環境保全理論, 水質, 土壌GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-21農業用ため池の水質形成要因の実態分析−農業用ため池の水質保全に関する研究(機法農業工学研究所 ○高橋 順二・白谷 栄作農業工学研究所 吉永 育生九州農政局 塩尻 紀明・九州農政局 古谷 正俊 Keyword: 水質, 灌漑施設, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-22農業用ため池における集水域情報と水質の関係−農業用ため池の水質保全に関する研究(機法農業工学研究所 ○白谷 栄作農業工学研究所 高橋 順二農業工学研究所 吉永 育生・九州農政局 塩尻 紀明・古谷 正俊 Keyword: 水質, 灌漑施設, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-25農業用溜池の水位と水質変化−農業水利施設の多目的利用(1)−弘前大学農学部 ○工藤 明 ・ Keyword: 水質, 溜池, 親水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-28多雪地域の山地小流域における陰イオンの降下・流出山形大学農学部生物環境学科 ○飯田 俊彰山形大学農学部生物生産学科 上木 勝司山形大学農学部附属演習林 塚原 初男・真岡市役所 篠崎 崇宏 Keyword: 水質, 生態系, 物質収支GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-30降雨出水時の河川水EC変動とイオン構成−農業流域における河川水質の変動特性(将察法北海道大学農学部 ○井上 京北海道大学農学部 長澤 徹明北海道大学大学院農学研究科 斎藤 大作・ Keyword: EC, 農業流域河川, 降雨出水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-36八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第2報)−南部排水機場からの排出負荷量と西部承水路への循環利用に伴う負荷還元量−秋田県立農業短期大学 ○近藤 正秋田県立農業短期大学 青木 貞憲秋田県立農業短期大学 阿部 克日呼・秋田県立農業短期大学 茂木 恵美子 Keyword: 窒素・リン, 排出負荷量, 八郎潟干拓地GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-40畑地かんがい用水水質基準(試案)について−霞ヶ浦用水地区を例として−筑波大学名誉教授(畑地農業振興会専門委員) ○鈴木 光剛 ・ Keyword: 畑地潅漑, 水質制御, 水質環境GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 4-47魚類の生息を重視した河川・農業用水路系の整備手法に関する研究宇都宮大学大学院 ○藤咲 雅明宇都宮大学 水谷 正一・後藤 章・菊池 俊次東京農工大学 神宮字 寛・中島 香子・東京農工大学 畠山 欣也・加藤 潤・渡辺 俊介 Keyword: 水域間ネットワーク, 微環境, 魚類GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-5住民参加型農業・農村整備に関する一考察−ガーナでの活動をもとに−玉野総合コンサルタント株式会社 ○小川 明 ・ Keyword: 農用地計画・整備, 海外, 現場報告GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-11在来農法を基本とした農村開発計画−タンザニア連合共和国ムビンガ県を事例として−京都大学大学院農学研究科 ○小林 愼太郎京都大学大学院農学研究科 水野 直人 ・ Keyword: 海外, 集落計画, 土地利用計画GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-18圃場整備計画支援システムの開発財団法人 日本農業土木総合研究所 ○日高 崇司・磯部 拓二信州大学 農学部 木村 和弘・鈴木 純農業工学研究所 有田 博之・友正 達美・ Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備計画, 計画支援システムGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-20マツバギク、リュウノヒゲ、タマリュウの生育特性と雑草の発生−中山間地域における農地斜面の管理法と景観形成()−愛媛県農業試験場 ○川崎 哲郎愛媛県農業試験場 杉山 英治愛媛県農業試験場 河内 博文・愛媛大学 農学部 佐藤 晃一 Keyword: 中山間, 景観, 雑草制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-26属人的視点による農地の権利移転と転用行動に関する研究東京大学 ○星野 達夫東京大学 佐藤 洋平 ・ Keyword: 農用地計画, 農地法, 農地転用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 5-32水田のほ場整備事業における土づくり−社会資本投資としての土づくりに関する予備的研究(1)−九州農業試験場 ○石田 憲治・島 武男九州農業試験場 脇山 恭行・久保田 富次郎義村 利秋 井上 浩・政策科学研究所 農林水産省構造改善局 Keyword: 農用地計画・整備, ほ場整備, 土壌GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-9重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧の簡易算定法の提案高知大学農学部 ○松本 伸介高知大学農学部 篠 和夫 ・ Keyword: 構造物の解析・設計, 地震・振動, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-13局所的な地質構造を調査するための比抵抗トモグラフィ法の検討農業工学研究所 ○森 充広農業工学研究所 中里 裕臣農業工学研究所 竹内 睦雄・農業工学研究所 長束 勇 Keyword: 比抵抗トモグラフィ法, 電気探査, 電極配置GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-16実数次元を用いた異方透水係数テンソルの推定法岩手大学農学部 ○小林 晃岩手大学農学部 下平 暢樹動燃事業団 藤田 朝雄・ Keyword: 岩盤, 浸透流, 透水係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-18フィルダムの平面ひずみ縦断解析における堤体荷重の考え方農林水産省農業工学研究所 安中 正実大成ロテック(株) 武長 眞司農林水産省農業工学研究所 ○田頭 秀和・農林水産省農業工学研究所 初川 栄治 Keyword: フィルダム, 築堤解析, 堤体密度GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-22拡底基礎アンカーの引抜き抵抗力について愛媛大学農学部 ○酒井 俊典愛媛大学農学部 宮内 定基 ・ Keyword: アンカー, せん断帯, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-25地盤の有限変形解析の評価と効率化手法について明治大学農学部 ○田中 忠次 ・ Keyword: 有限変形, 弾塑性, 動的緩和法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-29Application of the new effective stress principle for the partially saturated porous media to the computational finite element analysis(新しい有効応力の原理に基づいた不飽和層の有限要素法解析)京都大学大学院農学研究科 ○ゾウ ルゥイン ツン京都大学大学院農学研究科 長谷川 高士 ・ Keyword: 浸透・透水, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-39環境を考慮した土斜面の安定性について−植物根を含む斜面のRBSM解析と円弧すべり面法の比較−大阪府立大学農学部 桑原 孝雄大阪府立大学農学部 小山 修平京都市役所 ○奥村 高弘・ Keyword: 斜面安定, 地すべり, 植物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-48三次元的視点からみた暗渠排水の湧水処理効果−三次元サンドモデルによる湧水処理工法の実験的研究−岩手大学連合大学院(日本学術振興会特別研究員) ○加藤 幸弘前大学農学部 角野 三好弘前大学農学部 長谷部 次郎・ Keyword: 湧水処理, 暗渠排水, 地下水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-50透水係数の空間分布と拡散に関する基礎的考察岡山大学環境理工学部 ○西村 伸一 ・ Keyword: 拡散, 確率場, モンテカルロ法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-51広域地下水モデルにおいて既定境界の不確定性を評価した逆解析手法京都大学大学院農学研究科 ○浜口 俊雄京都大学大学院農学研究科 長谷川 高士京都大学大学院農学研究科 村上 章・ Keyword: 地下水, 逆解析, 不確定性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 6-52平成9年3月高知県安芸市弁天池の決壊災害速報高知大学農学部 松田 誠祐高知大学農学部 大年 邦雄高知大学大学院学生 ○中西 和史・高知大学学生 糸瀬 真作 Keyword: 農業用溜池, 決壊氾濫, 農地被害GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-5供試体の長さと太さ(直径)が超音波伝播速度に及ぼす影響−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(次法鳥取大学農学部 ○服部 九二雄鳥取大学農学部 森井 俊広 ・ Keyword: 超音波伝播速度, 供試体の直径, 供試体の長さGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-6Glover法によるアスファルト混合物の熱拡散係数測定に関する実験的研究宮崎大学大学院農学研究科 ○内田 順一宮崎大学農学部 坂元 忠実・近藤 文義宮崎大学農学部 時任 寛貴・鹿児島大学大学院連合農学研究科 中園 健文 Keyword: Glover法, アスファルト混合物, 熱拡散係数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-13薬液注入工法によるトンネルの施工農林水産省東北農政局 大坪 義昭農林水産省東北農政局 米田 富雄農林水産省東北農政局 ○高桑 学・ Keyword: トンネル, 薬液注入工法, 地盤改良GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-19コンクリートダム監査廊プレキャスト化について農林水産省会津農業水利事務所 ○辻 誠一農林水産省会津農業水利事務所 武田 典夫蠕通攘設研究所材料研究室 牛島 栄・新宮川ダム共同企業体 餅田 庄一 Keyword: 二次製品, 工法, 構造物の解析設計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-20新宮川ダムRCD工法の現場試験施工について(機法櫂灰鵐リートの性状について−東北農政局会津農業水利事務所 ○馬淵 誠司東北農政局会津農業水利事務所 佐藤 義信株式会社 三祐コンサルタンツ 武永 礎秀・株式会社 三祐コンサルタンツ 森 博信 Keyword: RCD工法, RCDコンクリート, 振動ローラーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-26ダム常時満水面下裸地の法面緑化工法の検討(第一報)(財)日本農業土木総合研究所 大坪 義昭農村基盤建設協業組合技術部 ○宮田 哲郎 ・ Keyword: 法面緑化, ダム景観, 耐水没性植物GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-36有材心破の土層改良効果の判定方法北海道大学農学部 ○小林 伸行北海道大学農学部 中川 進平北海道大学農学部 相馬 尅之・北海道大学農学部 松田 豊 Keyword: 土層改良, 水分特性曲線, 土壌水分動態GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-41土砂流出量予測における受食性係数の評価法四国農業試験場 ○中尾 誠司四国農業試験場 川本 治・細川 雅敏四国農業試験場 吉迫 宏・農業工学研究所 高木 東 Keyword: 水食, 畑地造成, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-48網走地域の土壌侵食抑制に関する基礎的調査−USLEの降雨係数、土壌係数の検討−財団法人北海道農業近代化コンサルタント ○鎌田 和也財団法人北海道農業近代化コンサルタント 野本 健財団法人北海道農業近代化コンサルタント 小枝 郁哉・有限会社アグリウェザー 横山 慎司 Keyword: 土壌浸食, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1997発表番号 7-49北海道における降雨係数の推定(検法歸攵軼犒訝楼茲砲ける冬期間の降雨係数の換算について−帯広畜産大学 ○辻 修 ・ Keyword: 水食, 土壌凍結, 融雪 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-1住民参加のプロセスと住民意識について−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(1)−東京農工大学大学院農学研究科 相澤牧子 Keyword: 住民参加, 住民意識, むらづくりGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-2水環境整備事業地区の地域住民に対する水辺の利用と維持管理についての意識調査−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(2)−東京農工大学大学院農学研究科 組嶽欣生 Keyword: 維持管理, 住民参加, アンケート調査GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-3生物の生息条件に適した親水性水路の創造に関する基礎的調査−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(3)−東京農工大学大学院農学研究科 畠山欣也 Keyword: 親水性水路, 底生動物, 多様性指数GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-6グラウンドワ−ク手法を活用した地域資源再生改善活動の展開静岡県企画部空港対策課 渡辺豊博 Keyword: 地域資源の再生改善, グラウンドワ−ク手法, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-10山田川流域の低水時水質特性について−混住化流域における水質水文(機法神戸大学大学院自然科学研究科 多田明夫 Keyword: 水質, 環境影響評価, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-12出水時における河川水の電気伝導度とイオン成分の変動について−農業流域における河川水質の変動特性(将掘法北海道大学農学部 斎藤大作 Keyword: 水質, 溶存イオン, 農業流域GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-13河川水質の季節変動要因に関する考察−中山間地域の水質環境(掘法鳥取大学農学部 猪迫耕二 Keyword: 水質, 中山間地域, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-25精密水質調査による実測流出負荷量と原単位法による予測負荷量の比較について茨城大学農学部 花島紀秀 Keyword: 原単位法, 発生負荷量, 流出負荷量GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-26LQ式を用いたSS,T−N,NO3−N流出負荷量の推定精度に関する検討−流出負荷予測タンクモデルに関する研究(此法茨城大学農学部 黒田久雄 Keyword: LQ式, 流出負荷量, タンクモデルGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-36不耕起水田における土壌環境(地温・水質)の特性−水稲の不耕起栽培に関する実証的研究(5)−秋田県立農業短期大学 佐藤照男 Keyword: 土壌の熱的性質, 土壌構造, 水質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-39スラリー散布による牧草生育と土壌理化学性の変化−北海道東部酪農地帯における肥培かんがい実証試験(機法神戸大学農学部 鈴木創三 Keyword: スラリー, 肥培かんがい, 酪農地帯GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-40スラリー散布による土壌動物相の変化−北海道東部酪農地帯における肥培かんがい実証試験(供法北里大学獣医畜産学部 杉浦俊弘 Keyword: スラリー, 肥培かんがい, 酪農地帯GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 1-44八郎湖流域における水・養分フローの解明(第1報)−八郎潟干拓地における農業用排水の水質変動特性−秋田県立農業短期大学 近藤正 Keyword: 水質, 水質制御, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-9土地利用計画におけるアンケート調査法の検討東京農工大学大学院連合農学研究科 斉琳 Keyword: 土地利用計画, アンケート調査, 数量化3類GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-24傾斜地水田の整備水準と土地利用動向(2)−圃場条件による小作料格差の事例−農業工学研究所 友正達美 Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 圃場整備GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-25広域市町村圏における農村社会資本整備の圏域間格差に関する研究−農村社会資本の整備水準に関する研究(1)−東京大学農学部 東城暢毅 Keyword: 農村社会資本, 広域市町村圏, 圏域間格差GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-26広域市町村圏における農村社会資本整備の圏域内格差に関する研究−農村社会資本の整備水準に関する研究(2)−東京大学農学部 星野達夫 Keyword: 農村社会資本, 生活施設, 圏域内格差GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-33「環境教育牧場」設置の試み−農業生態系の再生に関する研究(機法北里大学獣医畜産学部 小林裕志 Keyword: 環境教育, ビオトープ, 農業生態系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-39地域生態系維持のための農地・農村空間の評価(その3)−北海道における農地・農村空間の展開と地域生態系の維持−(財)北海道農業近代化コンサルタント 野本健 Keyword: 農村景観, 土地利用, 地域生態系GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-40農地・農村空間の展開と景観構造の推移(その2)−石狩・サロベツ・釧路低平湿地を事例として−北海道大学農学部 森下達士 Keyword: 景観形成, 泥炭地, 排水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-41農地・農村空間の展開と景観構造の推移(その3)−十勝・根釧丘陵台地を事例として−北海道大学農学部 山本忠男 Keyword: 地域生態系, 農村景観, 土地利用GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-42切土斜面におけるシバザクラ、アジュガの生育特性と雑草の発生−中山間地域における農地斜面の管理方法と景観形成(掘法愛媛県農業試験場 川崎哲郎 Keyword: 景観, 農地斜面, 雑草制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 2-45中国の土地利用総体計画の作成方法と今後の課題−黒龍江省依蘭県を例として−宇都宮大学農学部 陳明利 Keyword: 土地利用総体計画, 作成方法, 中国GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-9浸潤量の推定方法について東京農業大学農学部 渡邊文雄 Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-12製紙廃材粒子を用いた毛管浄化法の浸潤状況に関する研究日本大学農獣医学部 和田祥司 Keyword: 毛管浄化法, 浸潤, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-18定常蒸発実験による不飽和透水係数の測定法岐阜大学農学部 西村直正 Keyword: 不飽和透水係数, 定常蒸発, 水分移動GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-28EGMEによる粘土の比表面測定法の問題点と改良法(供茨城大学農学部 高野友善 Keyword: EGME, 比表面積, 粘土GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-29圃場における土壌物理性変化の測定法東京農業大学大学院農学研究科農業工学専攻 佐藤公俊 Keyword: 土壌空気, 土壌の熱的性質, 土壌の物理化学的性質GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-30熱伝導率の圧力依存性による土壌中の水蒸気拡散の評価法について三重大学大学院 布目貴秀 Keyword: 土壌の熱的性質, 水分移動, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 3-34電気炉スラグの熱定数の推定法三重大学生物資源学部 鍵本啓子 Keyword: 土壌の熱的性質, 畑地潅漑, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-9非かんがい期における維持用水量決定の事例について福島県農林水産部農林検査課 渡邊明雄 Keyword: 計画手法, 水利権, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-10地目別流出を根拠にした排水施設管理費の公的負担算定法農業工学研究所 増本隆夫 Keyword: 排水施設, 施設管理費, 洪水流出GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-13地区内反復利用率と差引き負荷量の関係−水田地帯の水管理と水質水文収支(1)−弘前大学農学部 工藤明 Keyword: 用水管理, 排水管理, 水質制御GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-16Analysis_of_Regional_Water_Requirement_for_Paddy_Irrigation_and_Its_Application.岡山大学大学院自然科学研究科 Surasri_Kidtimonton Keyword: 水田灌漑, 計画手法, 灌漑施設GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-18中央アジア乾燥地域の潅漑農業と水管理(I)−大規模潅漑地域における潅漑効率の実態−大阪府立大学農学部 清水克之 Keyword: 用水管理, 水収支・水循環, 海外GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-19中央アジア乾燥地域の潅漑農業と水管理(II)−水田-畑ローテーション潅漑の水管理−大阪府立大学農学部 渡邉紹裕 Keyword: 用水管理, 水収支・水循環, 海外GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-31浅層暗渠の効果について(その6)−低平地粘質土水田に埋設した浅層暗渠圃場の排水性に関する一考察−東京農業大学農学部 甲斐貴光 Keyword: 暗渠排水, 重粘土水田, 排水性GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-32大区画・汎用化水田のための排水整備計画(X)−石川県潮津地区を事例とした緩勾配小排水路の暗渠化設計−石川県農業短期大学 村島和男 Keyword: 圃場整備, 排水施設, 計画設計GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-33大区画・汎用化水田のための排水整備計画(IX)−大中の湖地区を事例とした地下水位低下のための暗渠設計−大阪府立大学農学部 千原正規 Keyword: 暗渠排水, 圃場整備, 農地の汎用化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-36カラマツチップの暗渠疎水材の耐久性−暗渠排水の機能向上に関する研究(第2報)−北海道立中央農業試験場 北川巌 Keyword: 暗渠排水, 疎水材, 未利用資源GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-37インドの農地排水の現状と問題点−アジア・モンスーン地域における排水調査(供法国際農林水産業研究センター 北村義信 Keyword: 排水施設, 地表排水, 排水管理GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-45畑地灌漑の導入と作型について−畑地灌漑地区の水使用実態に基づく日消費水量の算定に関する研究供日本大学大学院農学研究科 重松智範 Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 作型 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 4-48北海道の大規模畑作圃場における作物係数北海道開発局開発土木研究所 児玉正俊 Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, 計画手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-1短時間雨量の確率推定法(1)高知大学農学部 松田誠祐 Keyword: 水文統計, 降雨特性, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-4耕作放棄水田の地下水位と流出量の関係−中山間水田の耕作放棄が流出に与える影響とその評価(3)−北陸農業試験場 高木強治 Keyword: 流出特性, 洪水流出解析, 地下水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-13線形Muskingum-Cunge_法における数値的挙動忠北大学校農科大学農工学科(_韓国)_ 金鎭洙 Keyword: 洪水流出解析, 開水路流れ, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-14SCE-UA法によるタンクモデル定数探索の実用性について神戸大学農学部 田中丸治哉 Keyword: 長期流出解析, 最適化, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-15スイカ畑における微気象測定とペンマン蒸発散位の計算−ハウス内消費水量決定法に関する検討−岡山大学大学院農学研究科 森田昇 Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地潅漑, 計画手法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-19バルク法による植被面蒸発散量の算定に関する研究鳥取大学乾燥地研究センター 大槻恭一 Keyword: 蒸発散, バルク法, 植被GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-20熱収支ボーエン比法が適用できない場合と異常推定値の簡単な抽出法滋賀県立大学環境科学部 小谷廣通 Keyword: 蒸発・蒸発散, 気象環境, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-28中国毛烏素砂漠における地下水調査−乾燥地における灌漑農業の持続的発展(掘法鳥取大学乾燥地研究センター 池浦弘 Keyword: 地下水位, 水質, 塩類化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-38作物の蒸散量を指標とした灌漑時期の判定方法−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(機鳥取大学乾燥地研究センター 弘重秀樹 Keyword: 畑地灌漑, 蒸散量, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-39灌漑時期判定に対する葉温(CWSI)、蒸散量および収量の比較検討−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(供九州共立大学工学部 竹内真一 Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 5-45土地被覆カテゴリーの事前確率の最尤法分類への導入効果−RS土地被覆分類における誤分類pixelの分析−東京大学農学部 吉野邦彦 Keyword: リモートセンシング, 土地被覆分類, ベイズ判別GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 6-9薄層長大打設ブロック・コンクリートの温度挙動東京農工大学農学部 富澤真未 Keyword: 薄層長大打設ブロック・コンクリート, 温度解析, 有限要素法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 6-15比較電極法によるフルーム水路の鉄筋腐食調査東京農工大学農学部 千葉一紀 Keyword: 腐食, 鉄筋コンクリート, 比較電極 GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 6-16個別要素法による高含水安定処理土の流動シミュレーション東京農業大学農学部 竹内康 Keyword: 個別要素法, 高含水安定処理土, 流動シミュレーションGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 6-23強酸性土における農・工学的研究(8)日本大学生物資源科学部 青木正雄 Keyword: 土壌改良, 土層改良, 工法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 6-24法面緑化工施工後の木本侵入状況と肥料袋工施工の効果農業工学研究所 小倉__力 Keyword: 畑地造成, 農地保全施設, 緑化工GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 7-14有限要素法によるアーチ型地中構造物の限界荷重解析について明治大学大学院 菊地雅義 Keyword: 地盤内応力・支持力, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 7-26比抵抗モニター法によるため池の漏水経路調査のためのモデル実験農業工学研究所 堀俊和 Keyword: ため池, 漏水, 比抵抗モニター法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 7-27比抵抗モニター法によるため池漏水経路調査のためのモデル実験(2)−逆解析手法を用いた漏水位置の特定法−農業工学研究所 森充広 Keyword: 浸透・透水, , GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 7-29湧水処理工法における遮断層形状と地下水位の関係性について−三次元サンドモデルによる湧水処理工法の実験的研究−岩手大学連合大学院 加藤幸 Keyword: 浸透・透水, 暗渠排水, 浸透流・地下水GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 7-35弾塑性有限要素法による盛土構造物の挙動解析 −有明干拓新白石排水樋門右岸側取付堤防の場合−九州大学農学部 東孝寛 Keyword: 有限要素法, 盛土, 沈下GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-4流し掛け水車の水理特性(その1)−負荷と出力特性−農業工学研究所 後藤眞宏 Keyword: 流し掛け水車, 開水路流れ, 地域エネルギーGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-10管水路におけるHazen-Williamsの流速係数Cの同定法農業工学研究所 金永化 Keyword: 管水路, 流速係数C, 同定法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-14新型自動減圧弁による管路圧力の制御技術鹿児島大学大学院連合農学研究科 稲垣仁根 Keyword: 自動減圧弁, インライン減圧型システム, 塩化ビニール管GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-29散逸型ガレルキン法による不連続流解析京都大学大学院農学研究科 岡本岳之 Keyword: 開水路流れ_, 流れの基礎原理・特性, 散逸型ガレルキン法GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-40回分式活性汚泥法に併用した鉄接触材による脱リン法の実用化に関する研究_京都大学大学院農学研究科 佐藤誠治 Keyword: 回分式活性汚泥法, 鉄接触材, 脱リンGET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-41農業集落排水施設における汚泥貯留方法に関する基礎的検討京都大学大学院農学研究科 御前武志 Keyword: 農業集落排水, 汚泥消化, 汚泥減量化GET PDF=農業土木学会全国大会講演要旨集 pp., 1996発表番号 8-43有機農業の現状とその農地生態系の把握−那須野ヶ原におけるオオタカ棲息環境構造の解明(その2)−宇都宮大学農学部 小林英司 Keyword: オオタカ, 有機農業, GET PDF=(C) JSIDREJSIDRE search system: Produced by mizo (1998.10.15) Updated by mizo & seki (update history)
Ion Concentration Prediction in soil solution with addition of acid solution varying SO42-- to -NO3- ratios in volcanic ash soil.
KAMEYAMA KOUJI [United Graduate School of Agricultual Science, TUAT]MATSUKAWA SUSUMU [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]KATO HIDEMASA [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
SO42-, NO3-比の異なる酸性溶液を添加した場合の土壌溶液濃度予測
○亀山 幸司 [東京農工大学大学院連合農学研究科]松川 進 [宇都宮大学農学部]加藤 秀正 [宇都宮大学農学部]
火山灰土壌を対象に、NO3-とSO42-の当量割合が異なる酸性溶液を用いた繰り返し添加実験から得られた土壌溶液中の濃度変化を酸緩衝能を表す化学平衡式を用い計算した。その結果, pH, 全塩基性陽イオン濃度, 陰イオン濃度変化, 全塩基性陽イオン累積離脱量について計算値は測定値と比較的良く一致し, 計算手法の妥当性が示された。
Keyword: 火山灰土壌, 酸緩衝能, 陰イオン組成GET PDF=02/0203-33.pdf
Ion adsorption characteristic of the nitrogen fertilizer component in the volcanic ash soil.
Takafumi Tojyo [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Susumu Matsukawa [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Hidemasa Kato [ Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
火山灰土壌における窒素系化学肥料成分のイオン吸着特性
○東條 貴文 [宇都宮大学農学部]松川 進 [宇都宮大学農学部]加藤 秀正 [宇都宮大学農学部]
遠沈管内の北関東ロ−ム下層土に0.01mol/Lの硫安,または硝安溶液を逐次添加するバッチ法を適用し,添加回数毎のpH,イオン濃度,遠沈管内液量等を測定した。硫酸,硝酸イオンの吸着量を陰イオン濃度と水素イオン濃度の関数で表した結果,硝酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存し,硫酸イオン吸着量は水素イオン濃度に依存せず,硫酸イオン濃度が支配因子であった。共通陽イオンであるアンモニウムイオンの吸着も同様であった。
Keyword: 窒素肥料, イオン吸着, 火山灰土壌GET PDF=02/0203-34.pdf
How can permanent charge be measured by the potentiometric titration method
Jutaro Karube [Ibaraki University]Youko Ikezawa [Ibaraki University]
電位差滴定法で永久電荷はどのように測定されるか?
○軽部重太郎 [茨城大学農学部]池沢陽子 [茨城大学農学部]
電位差滴定法の一種であるSTPT法を用いて,試料中の永久電荷の影響がσpとpH-電荷曲線にどのよう現れるかを検討した.モンモリロナイトをアロフェンに添加して,CECを増加させた試料を用いた.σpの増加量は添加した負電荷よりも大きくなる場合と小さくなる場合があった. σpを基準にしてpH-電荷曲線を描くと,モンモリロナイト添加後は広いpH範囲にわたってほぼ一定の電荷が増加した.
Keyword: 電位差滴定法, 変異電荷, 永久電荷GET PDF=02/0203-35.pdf
Effect of Soil ESP and Clay Content on Degradation of Soil Aggregate
Masae ARAI [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Rami KEREN [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Tahei YAMAMOTO [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]Mitsuhiro INOUE [Arid Land Res. Ctr., Tottori Univ.]
土壌のESPおよび粘土含量が団粒構造の崩壊に及ぼす影響
○荒井 昌枝 [鳥取大学乾燥地研究センター]ラミ ケレン [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]
乾・半乾燥地では土壌中の塩類のために土壌構造が脆弱であり、得に降雨下では土壌団粒の崩壊が生じ易い。この崩壊によって土壌の透水性が低下し、結果的に土壌侵食の原因となる。本研究では湿潤篩別法を修正した方法を用い(Le Bissonnais et al., 1996, 1997)、土壌のESP (Exchangeable Sodium Percentage)、粘土含量および飽和浸潤速度等が土壌団粒の崩壊に及ぼす影響について検討した。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌団粒構造, 粘土GET PDF=02/0203-38.pdf
Composite spheres models for describing the dielectric permittivities of aggregate soil
Teruhito Miyamoto [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Hiroyuki Taruya [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]Takahiro Shiono [National Agricultural Research Center for Kyushu Okinawa Region ]
混成球モデルを用いた団粒土の誘電特性のモデル化
○宮本 輝仁 [九州沖縄農業研究センター]樽屋 啓之 [九州沖縄農業研究センター]塩野 隆弘 [九州沖縄農業研究センター]
従来,土壌の誘電特性は2つの3層混成球モデルを組み合わせて表現されるが,そのうちの1つを団粒構造による水分分布の偏りを表現する4層の混成球モデルと置きかえることで,団粒土の誘電特性をモデル化した.更に,2つの混成球モデルを加算する時の重み関数を飽和度に応じたS字曲線関数で与えることにより,低水分領域では水分が団粒内間隙でより保持されるという実験結果を再現した.
Keyword: 団粒構造, 誘電特性, モデル化GET PDF=02/0203-03.pdf
A Basic Study on Evaluation of the Weathering Degrees of Decomposed Granite Soil Using Thermal Conductivity
Akio Yamashita [Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture]Fumio Watanabe [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]Satoru Takahashi [Tokyo University of Agriculture, Faculty of Regional Environment Science]
熱伝導率を用いたまさ土の風化度判定に関する基礎的研究
○山下 明生 [東京農業大学大学院農学研究科]渡邉 文雄 [東京農業大学地域環境科学部]高橋 悟 [東京農業大学地域環境科学部]
本研究では、個々の断面でのまさ土風化度判定ではなく、全てのまさ土の現場で迅速にそして統一的に求める風化度判定を考えようとした。花崗岩の風化には、水分状態、間隙状態、構成粒子が非常に深く影響を与える。今回筆者らは、これら風化の影響因子を包括すると考える土壌の熱伝導率(λ)に注目し、λとこれらのまさ土風化の影響因子との関係を明らかにしようとした。
Keyword: まさ土, 熱伝導率, 風化度GET PDF=02/0203-40.pdf
Heat and moisture transport in sand during the evaporation underreduced pressure
Yuji Abe [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Masaru Mizoguchi [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Hiromi Imoto [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agricultural and Life Science, The University of Tokyo]
減圧蒸発過程における砂中の熱と水分の移動
○阿部 勇児 [東京大学大学院農学生命科学研究科]溝口 勝 [東京大学大学院農学生命科学研究科]井本 博美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
低圧環境下における多孔質体中の熱と水分移動について普遍的な法則を調べることを目的に、減圧による強制的な蒸発過程下での砂中における熱と水分移動の実験を行なった。実験より仝紺気砲茲訃発下では気化熱が奪われることによる試料中温度への影響が大きく、蒸発前線で最も温度が低い「く」の字形の温度分布が生じる⊃緤量が急激に低下して体積含水率が0%になる時間と温度が上昇をはじめる時間とが一致することが分かった。
Keyword: 水分移動, , GET PDF=02/0203-42.pdf
Observation of lens-like formation of THF hydrate in monosized powder during directional cooling
Kunio_Watanabe [Faculty of Bioresources, Mie University]
粉粒体中のクラスレートハイドレートの観察
○渡辺 晋生 [三重大学生物資源学部]
近年、土中のハイドレートの形成・解離機構の解明が多くの分野で求められている。本研究では、土壌の凍結実験に用いられる一方向凍結法を応用し、粉粒体中のTHFハイドレートの形成・解離過程を直接観察した。結果、温度勾配、冷却速度、含水比の条件が揃えばレンズ状のTHFハイドレートが粉体中に析出することが示された今後、土中のハイドレートの形成・解離機構の解明に、農業土木の分野で蓄積されてきた知見が役立つと思われる。
Keyword: 凍上・凍結, 土壌の熱的性質, ハイドレートGET PDF=02/0203-43.pdf
Dependance of unfrozen water content in an unsaturated frozen soil on initial water content
SUZUKI Shinji [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]KASHIWAGI Junichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]HASEGAWA Shuichi [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
不飽和土壌の不凍水量の初期水分依存性
○鈴木 伸治 [北海道大学大学院農学研究科]柏木 淳一 [北海道大学大学院農学研究科]長谷川 周一 [北海道大学大学院農学研究科]
凍土の不凍水量をTDR法とパルス型NMR法で測定し,不凍水量の初期水分依存性について検討した.測定方法による測定値の差違はなく,褐色低地土下層土と黒ボク土において不凍水量に初期水分依存性が認められたが,砂丘未熟土ではほとんど認められなかった.浸透圧の影響は無視できるほどに小さく,氷の増加に伴って不凍水量が増加したため,氷が不凍水のマトリックポテンシャルを低下させることが原因として考察された.
Keyword: 凍土, 不凍水, TDRGET PDF=02/0203-44.pdf
Estimation of Unfrozen Water Content of frozen soil by TDR in situ
Liping_Wang [Okayama Univ. Graduate School of Natural Science and Technology]Takeo_Akae [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]
TDRによる現地測定凍土中の未凍結水分量の推定
○王 麗萍 [岡山大学自然科学研究科]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]
TDRは現地土壌水分の簡便な測定法として,良く用いられている。そもそもTDRが誘電率測定する手法であることから、これを凍土の凍結状態の判定することを試みた。土壌水分を自由水と吸着水に分けた経験モデルを用いて、吸着水と氷の誘電率がほぼ同一であるので、モデルを未凍土に適用して計算される自由水量が凍土の未凍結水分量を与えるものと考えた。本方法で推定した未凍結水分量は,凍結層の状態を定量的に表す指標となることが分かった。
Keyword: TDR, 未凍結水分量, 経験モデルGET PDF=02/0203-45.pdf
A Measurement of Unsaturated Hydraulic Conductivity of Freezing Soil by Centrifuging Method
Xia_Liu [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]Takao_Amaya [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]Takeo_Akae [Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.]Naomasa_Nisimura [Faculty of Agriculture, Gifu Univ.]
遠心法による凍土の不飽和透水係数の測定
○劉 霞 [岐阜大学大学院連合農学研究科]天谷 孝夫 [岐阜大学農学部]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]西村 直正 [岐阜大学農学部]
凍土の不飽和透水係数の測定は過冷却水の一定圧力勾配下での浸透法では,適用温度が0℃〜-0.6℃と限られており,アイスレンズの成長を観察する方法では,適用できる試料はアイスレンズが直接観察可能な試料と条件に限られている。本論文では凍土中の不飽和透水係数を測定する目的で,現地の不撹乱試料について,広い温度領域で可能な測定法として,凍結状態での異なる土質に遠心力場を作用させ,このときの水分排出量および試料中水分分布から不飽和透水係数を測定する方法を考察し,その適用性に関する検討を行った。
Keyword: 凍土, 不飽和透水係数, 遠心法GET PDF=02/0203-46.pdf
発表番号 3-4
Estimation of evaporation from a bare dune sand using TDR technique
Nobuhito Ohigashi [Arid Land Research Center, Tottori University]Toshio Yamada [Arid Land Research Center, Tottori University]Tomohisa Yano [Arid Land Research Center, Tottori University]Yoshinobu Kitamura [Faculty of Agriculture, Tottori University]
TDR法を用いた砂丘砂裸地圃場からの蒸発量の推定
○大東 信仁 [鳥取大学乾燥地研究センター]山田 俊雄 [鳥取大学乾燥地研究センター]矢野 友久 [鳥取大学乾燥地研究センター]北村 義信 [鳥取大学農学部]
鳥取砂丘砂の裸地圃場において,TDR法を用いて土壌水分減少法によって蒸発量を推定した.マイクロライシメータによって測定した蒸発量と比較検討した結果,蒸発量の実測値と推定値の平均値は0.98 mm,0.86 mmであり,また推定値の誤差の標準偏差は0.51 mmであった.推定の精度は,不飽和透水係数が大きく関係し精度的に改善の余地はあるものの,実用的な水収支を把握できる可能性を示唆する結果であった.
Keyword: 蒸発量, 土壌水分減少法, TDR法GET PDF=02/0203-04.pdf
Estimation of subsurface NAPLs by using PITT
Junko Nishiwaki [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba (Graduate School of Agric. And Life Sci.,The Univ. of Tokyo)]Jyougen Tou [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba ]Masahito Yoshimura [Graduate School of Sci. And Tech.,The Univ. of Chiba (DOWA Mining Co.,Ltd.)]Tsuyoshi Miyazaki [Graduate School of Agric. And Life Sci,The Univ. of Tokyo]
PITTを用いた地下NAPL量推定に関する研究
○西脇 淳子 [千葉大学大学院自然科学研究科(現:東京大学大学院農学生命科学研究科)]唐 常源 [千葉大学大学院自然科学研究科]吉村 雅仁 [千葉大学大学院自然科学研究科(現:同和鉱業(株))]宮崎 毅 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
PITTは地下に存在する汚染物質量を推定するための有効な手法であるが、量の推定は理想的な概念に基いて行なわれる。そのため、推定値と実測値の異なることがある。その原因として、汚染物質へのトレーサーの不均一な分配が挙げられる。室内実験を行なうことにより、汚染源が1ヶ所である場合よりも2ヵ所の方が、また汚染物質表面積が増加するとともにPITT精度も上昇する、という結果が得られた。
Keyword: PITT, NAPL, 室内実験GET PDF=02/0203-53.pdf
Lens water in glass beads column
Takeyuki Annaka [Faculty of Agriculture, Yamagata Univ. ]Sagiri Tano [Ministry of Health, Labour and Welfare]
ガラスビーズ充填層におけるリング水
○安中 武幸 [山形大学農学部]田野 早霧 [厚生労働省]
ガラスビーズ充填層において、風乾から水分が増えるにつれてリング水の体積と数がどう変化するか検討した。測定された熱伝導率の水分依存性に鋪虻攬汐攪_を援用して、リング水1個当たりの体積を推定した。次に、含水比と圧力水頭の関係を測定し、全ての粒子接点にリング水が存在する場合の予測値と比較した。その結果、水分量が増えるにつれリング水の数とともに体積も増えることが示唆された。
Keyword: ガラスビーズ, リング水, 浸潤GET PDF=02/0203-07.pdf
発表番号 3-9
Numerical Simulation for 2-Dimensional Coupled-Transfer of Water and Solute in Multi-Layerd Soil
Kikuchi, Takasi [Faculty of Software and Information Science]Noborio, Kosuke [Faculty of Agriculture, Iwate University]Abe, Yoshihiko [Faculty of Software and Information Science]
多重成層土壌中における水と溶質の2次元連立移動の数値シミュレーション
○菊池 貴 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]登尾 浩助 [岩手大学農学部]阿部 芳彦 [岩手県立大学ソフトウェア情報学部]
家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。ふん尿還元が行われている緩傾斜地における経時的な観測により、年降水量の62%が地下水涵養に寄与していることがわかった。水質観測から還元ふん尿の影響は、地表水よりも地下水水質に対して大きいことが示唆された。TDR法による土壌水分量と電気伝導度の観測からも、地下水・土壌水水質への影響が観察された。
Keyword: 水分移動, 溶質移動, プログラミング手法GET PDF=02/0203-09.pdf
Reinforcement Method by Panel Lining for Concrete Canal
Isamu Natsuka [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Tsugio Naoe [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Masaru Tokashiki [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Mitsuhiro Mori [Department of Structural Engineering, National Institute for Ruarl Engineering]Akira Taguma [Misawa Hobas Co.,LTD.]
水路系コンクリート構造物の内張り再生工法の開発
○長束 勇 [農業工学研究所造構部]直江 次男 [農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [農業工学研究所造構部]森 充広 [農業工学研究所造構部]田熊 章 [ミサワホーバス株式会社]
ひびわれや摩耗などにより機能低下した既設水路を取り壊すことなく改修する工法として,水路内面に平滑度の高いレジンコンクリート製のパネルを補強材として用いた内張り再生工法の開発を進めている。本稿では,本工法を現地に適用することを目的として試作したレジンコンクリートパネルの力学的および水理的特性試験結果を報告する。
Keyword: レジンコンクリート, 改修, 水路GET PDF=02/0204-10.pdf
Parametric Study on Thermal Properties of Asphalt Mixture
Masahiro YURUGI [Hirosaki University]Toshio OHNO [Kajima Technical Research Institute]Takahiro WATANABE [Kajima Technical Research Institute]
アスファルト混合物の粘弾性温度応力解析における熱定数の影響
○万木 正弘 [弘前大学農学生命科学部]大野 俊夫 [鹿島技術研究所]渡部 貴弘 [鹿島技術研究所]
ため池などの表面遮水工法にアスファルト混合物を用いた場合、気温の低下に伴って温度応力が発生し、場合によってはひび割れが生じる。この温度応力を粘弾性有限要素法を用いて解析するにあたり問題となるアスファルト混合物の熱定数についてパラメータ解析を行った。その結果熱定数のうち、熱伝達率および線膨張係数が発生応力に大きく影響を及ぼすこと、さらには実測値との比較から線膨張係数の大略の値を提案することができた。
Keyword: アスファルト混合物, 温度応力, 粘弾性解析GET PDF=02/0204-13.pdf
Stress Analysis of Concrete Specimens in Biaxial Fracture Tests
Satoru Ishiguro [Faculty of Bioresources, Mie University]
二軸破壊試験におけるコンクリート供試体の応力解析
二軸応力(圧縮-引張)下におけるコンクリートの破壊特性を調べるために,くさび挿入法に基づく二軸破壊試験装置を作製した.本研究では,二軸破壊試験におけるコンクリート供試体の応力状態を把握するため,仮想ひび割れ面における結合力を考慮したFEM応力解析を行った.破壊進行時のひび割れ先端近傍の応力状態は,圧縮載荷の有無によってそれぞれ圧縮-引張および引張-引張の二軸応力状態となっていることを確認した.
Keyword: コンクリート, 破壊特性, 応力解析GET PDF=02/0204-14.pdf
A Consideration on Image Treatment Material Used for Porous Concrete
Masao Aoki [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Hiroshi Tsuji [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Ryota Nakamura [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]Tetsuo Yamaguchi [College of Biresoures Sciences, Nihon University ]
ポーラスコンクリートにおける画像処理に関する一考察
○青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]中村 良太 [日本大学生物資源科学部]山口 哲男 [日本大学生物資源科学部]
02/0204-15.pdf
Keyword: 画像処理, 二値化, 累易什欷悵=:パソコンを用いた画像処理による二値化は、コンクリートの劣化度の定量、締め固めによる材料分離の判別等、コンクリート供試体の断面診断法の一つとして利用が可能である。昨年は、普通コンクリートの材料分離の判別について発表した。さらに今年度は、ポーラスコンクリートにおける空隙測定への適用を検討した。GET PDF=408-409
Evaluation of freezzing and thawing resistance of concrete by ultrasonic pluse method (3) - Evaluation method used ultrasonic pluse velocity in crossing direction of rectangular specimen -
Hidehiko Ogata [Faculty of Agriculture, Tottori University]Kunio Hattori [Faculty of Agriculture, Tottori University]Ryuichi Takada [Department of Civil Engineering, Matsue National College of Technology]Tsuguhiro Nonaka [Faculty of Life and Environmental Science, Shimane University]
超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価(3)―角柱供試体の横断方向における超音波伝播速度を用いた評価方法―
超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価を行う場合,供試体の劣化状況などに関係して,角柱供試体の縦断方向における超音波伝播速度の測定が不可になる場合がある。そこで,この場合の対処方法として,角柱供試体の横断方向における測定値を用いた凍結融解試験結果の評価方法について検討した。その結果,横断方向における超音波伝播速度の最小値を用いることで耐凍結融解特性の評価が行えることが明らかになった。
Keyword: 凍結融解試験, 超音波伝播速度, 相対超音波伝播速度GET PDF=02/0204-16.pdf
Strength estimation of concrete structure using Schmidt hammer type-N and type-M
Shushi SATO [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]HASSAN Khaled [The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University]
N型,M型シュミットハンマ−による構造体コンクリ−ト強度の推定
○佐藤 周之 [鳥取大学大学院連合農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]HASSAN Khaled [鳥取大学大学院連合農学研究科]
本研究では,反撥度法の測定器機であるN型・M型シュミットハンマ−による構造体コンクリ−トの強度推定式を検討した。その結果,N型であっても,構造体コンクリ−ト強度の推定は可能であることがわかった。そして,普通ポルトランドセメントを使用した10〜45MPaの強度領域における強度推定式を得た。さらに,最高温度60℃以下の構造体コンクリ−トに限定すると,より精度の高い強度推定が行えることを明らかにした。
Keyword: 反撥度法, 圧縮強度, 強度推定式GET PDF=02/0204-17.pdf
Non-destructive test for finding aging parts in agricultural facilities
Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]Shinichi Hattori [Mitsubishi Electric Corporation]
音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法による構造物の非破壊調査事例
○森 充広 [(独)農業工学研究所造構部]渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所造構部]直江 次男 [(独)農業工学研究所造構部]長束 勇 [(独)農業工学研究所造構部]服部 晋一 [三菱電機(株)]
頭首工のピアおよび管理用道路床版の劣化箇所および剥離危険箇所を非破壊で検査することを目的として,音響弾性波法および赤外線サーモグラフィ法を適用した。その結果,両手法により,ピアおよび管理用道路床版の剥離危険箇所を検出することができた。
Keyword: 音響弾性波法, 赤外線サーモグラフィ法, 非破壊調査GET PDF=02/0204-18.pdf
Extraction of Resonance Frequency from Impact Sound on Concrete Specimens
Katsuichiro GODA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Shigeyasu AOYAMA [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]Akira KOBAYASHI [Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.]
コンクリート供試体打撃音における共振周波数の抽出
○合田 且一朗 [京都大学大学院農学研究科]青山 咸康 [京都大学大学院農学研究科]小林 晃 [京都大学大学院農学研究科]
近年,コンクリート構造物の剥落や劣化が大きな問題になりつつあり,我が国では適切に診断するために様々な非破壊検査法が用いられている.本論では,1次検査として頻繁に使用される打音法に着目し,打撃音から共振周波数を抽出することで打音法の定性的・定量的評価のための基礎的実験と有限要素法を用いた時刻歴応答解析により結果の解析的検証を行った.また,実構造物への適用のため,大規模供試体に対して打音試験を行った.
Keyword: コンクリート, 打音試験, 局所定常AR解析GET PDF=02/0204-19.pdf
New Constraction Recycling System for Public Works in Agricultural Infrastructure Improvement Projects and Rural Development
YOSHIHIKO OGINO [Osaka Prefecture University]ATUSHI SHIGEMORI [The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan]HIRONORI OGATA [National Federation of Land Improvement Association]YOSHIAKI ANDOH [Taiyo Consultants Co.,Ltd]
農業農村整備事業における建設リサイクルの取り組み
荻野 芳彦 [大阪府立大学]重森 篤 [農林水産省農村振興局]○緒方 博則 [全国土地改良事業団体連合会]安藤 嘉章 [太陽コンサルタンツ株式会社]
本報告は,農業農村整備事業直轄における建設リサイクルの現状・課題の調査結果とともに,設副産物の有効利用の推進を目的として農林水産省が創設した「建設副産物活用推進事業」について述べている.推進事業は公共工事のコスト縮減及び環境負荷軽減を目指し,建設副産物活用情報交換システムの整備,建設副産物活用技術マニュアルの策定,建設副産物活用工法・事例集の整備及び建設副産物活用推進のための啓蒙に取り組んでいる.
Keyword: 建設リサイクル, 建設副産物, GET PDF=02/0204-01.pdf
Yoshikiyo Kitakaze [Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture University]
○北風 喜清 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
コンクリートの内部探査については給yび打音によって検査されている黷o験的な判断に頼るところが大きく沚髀n練が求められる。本研究ではアコースティックエミッション法を用いて詞yび圧縮試験を行なうことにより熾蝿fする可能性を検討した=:02/0204-20.pdf
Keyword: アコースティックエミッション, 内部探査, GET PDF=418-419
Influence of Rice Husk Ash and Fly Ash Admixture on the Properties of Mortar
Cherif Ould AHMED [The Graduate School of Agriculture Sciences, Tottori University]Kunio HATTORI [Faculty of Agriculture, Tottori University]Hidehiko OGATA [Faculty of Agriculture, Tottori University]
モルタルの諸特性にライスハスクアッシュおよびフライアッシュ混和材が及ぼす影響
○シュリフ オウルド アハメド [鳥取大学大学院農学研究科]服部 九二雄 [鳥取大学農学部]緒方 英彦 [鳥取大学農学部]
本研究では,セメント用混和材としての籾殻灰およびフライアッシュの利用性を,両者の混入率を変えたモルタル供試体により検討した。その結果,フライアッシュはワ−カビリティの改善,および長期材齢における強度発現の増加に効果があることが確認できた。さらに,長期材齢におけるモルタル供試体の強度は,籾殻灰の置換率30%の方が,置換率40%のものよりも大きいことがわかった。
Keyword: ライスハスクアッシュ, フライアッシュ, モルタル供試体GET PDF=02/0204-21.pdf
Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material -In use of plasticizer with setting time control function-
Shinsuke_MATSUMOTO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Kazuo_SHINO [Faculty of Agriculture , Kochi University]Masatoshi_KURODA [Faculty of Agriculture , Kochi University]
稲藁灰のポゾラン材としての利用に関する研究 −凝結時間調節型減水剤を添加して−
○松本 伸介 [高知大学農学部]篠 和夫 [高知大学農学部]黒田 昌利 [高知大学農学部]
良好なワーカビリティを保った上で液体/粉体比を一定にするために,減水剤を添加し強度試験と凝結試験を行い,稲藁灰(RSA)のポゾラン材としての利用可能性について検討した.特に,今回,凝結時間調節機能を有する減水剤を用い,RSA混入率=0〜40%の何れの場合も凝結の始発・終結時間が規格条件内に収まるよう調整した.その後,材令3,7,14,28日に対する曲げ・圧縮強度試験を行い,RSA混入率の及ぼす影響を考察した.
Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 減水剤GET PDF=02/0204-22.pdf
Development of Functional Concrete for Environmental Protection and Resource Cycle
Kouhei ABE [SHIMANE UNIVERSITY]Toshio SATOU [SHIMANE UNIVERSITY]Hiroki YAMAMOTO [SHIMANE UNIVERSITY]Tsuguhiro NONAKA [SHIMANE UNIVERSITY]
環境保全・資源循環型機能性コンクリートの開発
○阿部 公平 [島根大学]佐藤 利夫 [島根大学]山本 広基 [島根大学]野中 資博 [島根大学]
平成12年に建設リサイクル法が制定され、コンクリートの再資源化が義務付けられた。平成12年度におけるコンクリートのリサイクル率は96%であるが、その大部分は路盤材や埋め戻し材に限られた利用方法である。したがって、資源を循環利用するためには、再利用する事を前提として製造時にあらかじめ、コンクリートを機能化しておく必要があるといえる。本研究では、水環境の富栄養化を引き起こす原因物質であるリンを除去した後リンを有効利用するために、これまでリン酸イオン高選択性無機質材ハイドロタルサイト化合物(HT)を利用したリン吸着型コンクリートを作製し、基礎実験を行ってきたのでその結果を報告する。
Keyword: 環境保全, 資源循環, コンクリートGET PDF=02/0204-26.pdf
Consideration on Temperature Variations inside Concrete Specimens with Different Curing Conditions
Takefumi Nakazono [Faculty of Agriculture, Miyazaki University]Takashi Ono [Oita Prefectural Office]Takao Nakazawa [Faculty of Engineering, Miyazaki University]Tadayoshi Kikumura [Ready-Mixed Concrete Association of Miyazaki]
養生条件が異なるコンクリート供試体内部の温度変化に関する考察
○中園 健文 [宮崎大学農学部]小野 貴史 [大分県庁]中澤 隆雄 [宮崎大学工学部]菊村 忠由 [宮崎県生コンクリート工業組合]
本報では,型枠の脱型がある場合と脱型がない場合の円柱供試体を実験室または屋外で作成し,温度計測実験を行った.その結果,外気温の温度低下量が大きい程コンクリートの発熱量が抑制されることや脱型を行った供試体には表面からの気化熱の影響を受けた温度低下があること,セメント水和発熱は脱型の有無に拘らず約13日で停止すること,塩化ビニールパイプを型枠に用いると外部への放熱が小さくなることなどが明らかになった.
Keyword: コンクリートの温度, セメント水和熱, 気中養生GET PDF=02/0204-27.pdf
A study on the temperature fields around a cooling pipe in laboratory tests.
室内試験によるクーリングパイプ周辺の温度分布について
コンクリートの発熱が顕著な打設から約2日間のクーリングパイプ周辺の温度分布を室内クーリング試験装置を用い求めた.計測結果を正規化した結果,パイプ周辺のコンクリート温度は,パイプから30cm程度離れたコンクリート温度,クーリング水温及びパイプからの距離から推定可能であることを明らかにした.
Keyword: パイプクーリング, コンクリート, GET PDF=02/0204-28.pdf
A SEMI-NATURAL CANAL RENOVATION AND ITS EFFECTS ON M&O
OBATA YASUHARU [College of Technology, Toyama Prefectural University]HIROSE SHINICHI [College of Technology, Toyama Prefectural University]
近自然水路工法と維持管理の改善
○小幡 泰晴 [富山県立大学短期大学部]広瀬 慎一 [富山県立大学短期大学部]
玄手川では、水草刈りを容易にし流積を確保するとともに、ミクリやトミヨが生息する貴重な自然を保護することを目的として、水路底に玉石詰枠ブロックと平ブロックを交互に配置する近自然水路工法が実施された。この改修により、沿線の集落で実施されている維持管理作業がどのように変化したかを明らかにする目的で江ざらい作業時間、水路環境の変化、堆砂量の3項目について経年変化を調査した結果を報告する。
Keyword: 近自然水路工法, 維持管理, 江ざらい作業時間GET PDF=02/0204-33.pdf
Biotope mapping in Hachioujicho, Yokkaichi city
Yuichi_Sugihara [Graduate School of Bioresources,Mie]Ken_Ohno [Faculty of Bioresources,Mie-u]
四日市市八王子町におけるビオトープマップの作成
○杉原 裕一 [三重大学大学院生物資源学研究科]大野 研 [三重大学生物資源学部]
現代社会では、自然破壊と生物多様性の喪失が進み、環境問題が大きな問題となっている。そこで、自然保護を考えるのに、ヨーロッパやアメリカでは、地球上のあらゆる空間を’ビオトープ’という空間単位で区切る事によって、ビオトープマップを作成することが、有効と考えられ発達している。よってビオトープマップの未整備な日本での作成方法の研究を行った。
Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=02/0204-36.pdf
Artificial Life in Estimating Biotope’s Form and Composition
Atsushi Miyake [Faculty of Biorisearchers,Mie-u]Ken ohno [Faculty of Biorisearchers,Mie-u]
ビオトープの形状と配置を評価する人工生命の研究
○三宅 敦 [三重大学生物資源学部]大野 研 [三重大学生物資源学部]
我々は、セルオートマトンを利用したビオトープの形状と配置について評価できるシミュレーションの開発を目的としている。すでに、1種類の人工生命については簡単な形状と配置の原則を評価できることを確認しているので、他の種類の人工生命についても確認したい。そこで、様々なルールをもつ人工生命の増加曲線をロジスティック方程式で近似し、その係数を比較することで形状と配置の原則の検討が効率的に行えることを目指す。
Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=02/0204-37.pdf
Environment and Conservation on Naruto wetland
KIMURA Kenji [Graduate School of Bioresource Science,Nihon University]KOHNO Eiichi [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]SASADA Katsuhiro [College of Bioresourace Sciences,Nihon University]
成東湿原における環境把握とその保全について
○木村 賢治 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]
成東湿原の現状の問題点について、地下水位計測、湿原内外の水質分析、湿原土壌の理化学性試験などを行い、成東湿原の環境把握と保全における課題について検討した。その結果、灌水用河川の水質悪化、腐植層の増大、乾燥に強い食虫植物の増加、といった湿原の乾燥化の傾向が見られ、これ以上の乾燥を防ぐために、水位のコントロールの完全化、表土のはぎ取り、作田川以外の水源の確保など、積極的な保全対策が求められる。
Keyword: 湿原, 腐植, 水質GET PDF=02/0204-38.pdf
Project of Farm Land Consolidation for Conservation of Akaiyachi Mire
Katsuhiro Sasada [College of Bioresource Sciences,Nihon Univ]Eiichi Kohno [College of Bioresource Sciences,Nihon Univ]Katsuyoshi Satou [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]Toshikatsu Satou [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]Naoki Yomogida [Aizu Agriculture and Forestry Office,Fukushima Prefectural Goverment]
赤井谷地湿原の保全に対する圃場整備事業の取り組みについて
○笹田 勝寛 [日本大学生物資源科学部]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]佐藤 勝義 [福島県会津農林事務所]佐藤 利勝 [福島県会津農林事務所]蓬田 直樹 [福島県会津農林事務所]
赤井谷地湿原周辺で行われた圃場整備事業における保全対策とその効果について述べた。赤井谷地湿原周辺の圃場整備の計画にあたっては、赤井谷地調査指導会議の要望をふまえ、赤井谷地湿原の保全に最大限配慮したものとされた。そのうちの平成13年度に施工された矢板の効果を検証するために、地下水位の計測を行った。計測結果から、矢板の施工によって地下水位の高位安定がもたらされていることが明らかとなった。
Keyword: 圃場整備, 湿原, 地下水位GET PDF=02/0204-39.pdf
A variety of plants and coverage in the submerged paddy fields
Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]
湛水管理水田における植生と被度の変化
○谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]
湛水管理を行っている試験圃場の植生と被度の変化について検討した。自然発生した植生については、コナギ、イヌホタルイ、シズイ、タマガヤツリなどが優占種となった。植え付けした水生植物について、抽水植物は被度2(調査区の1/10〜1/4)、浮葉植物は被度1(調査区の1/10以下で、個体数が少ない、または調査区の1/20以下で個体数の多い)を植え付け初年に確保できた種が、次年以降も生育する可能性の高いことがわかった。
Keyword: 水田, 植生, 被度GET PDF=02/0204-41.pdf
Cutting Slope protection using vegetation for farm roads
Hisaki Nagai [Aguriculture Forestry Fishieries Commerce and Industey Section]
農道事業における切土法面の植生保護について
○永井 久喜 [三重県農林水産商工部]
公共工事を行なう際、景観や環境に配慮した工事を行なうことが重要になっている。その為道路工における切土法面保護も植生工を選択することが三重県全体でとりくんでいる住民満足度の向上を満たす工法である。そこで今回はこれまで施工した植生工の中でも植生基材吹付工についての経年変化による植生の変化や植生環境の大きな要因である法面方位別植生状況に絞って調査を行い今後植生工を考える上での一助となるよう報告する。
Keyword: 緑地, 環境保全, 現場報告GET PDF=02/0204-42.pdf
発表番号 4-43
Status of Tree Growth on Rock Slope
Satoko Koishi [NagoyaOffice,Gifu Zohen Co.,Ltd]Taketo Hamada [NagoyaOffice,Taisei Co.,Ltd.]Ryoji Okawara [TechnologyCenter,Taisei Co.,Ltd.]
岩盤斜面における樹木生育調査
○小石 聖子 [蟯阜造園名古屋支店]濱田 武人 [大成建設衞掌轍飴拇]大川原 良治 [大成建設蟲蚕僖札鵐拭]
自然界を見れば凹凸の岩盤急斜面で、樹木はごく普通に存続している。ならば、法面造成を自然界の法面同様の凹凸にすれば、同様な植生が復元できるはずであるが、斜面安定技術として進歩してきた岩盤法面の造成は、平滑な傾斜面造成を永年実施してきた。よって、自然界の凹凸岩盤斜面で生育する樹木の岩着部分を調査することで生育条件の特定を行い、岩盤法面の緑化作業に取り入れ、森林復元緑化技術の開発を図ることを目的とする。
Keyword: 緑地, 緑化, 環境保全GET PDF=02/0204-43.pdf
発表番号 4-44
Aiming for Coexistence with Nature: Guidelines to Protect Endangered During Maintenance Construction of Reservoirs
Katsuhiko Kawabe [Department of Agriculture,Foretry,Fisheries,Commerce and Indystry Mie Prefecture]Hirokazu Shibayama [Department of Agriculture,Foretry,Fisheries,Commerce and Indystry Mie Prefecture]
ため池の生きものたちとのふれあいをめざして
○川部 克彦 [三重県庁農林水産商工部]柴山 浩一 [三重県庁農林水産商工部]
三重県における「環境との調和への配慮」の取り組みとして、希少生物を中心とする生態系の調査及び保護の方法について標準的な手法を定め、希少生物の発見・保護は勿論のこと、一般県民の誤解等による混乱を回避することを目的として、「ため池整備工事に係る希少生物等保全対策指針」を策定しましたので、その趣旨と概要及び具体的な取り組み状況について報告いたします。
Keyword: 生態系, -, -GET PDF=02/0204-44.pdf
Irrigation reservoirs construction and Its effects on the preservation of scarce local wildlife
Yoshiaki Taniguchi [Mie Prefecture]
ため池工事における希少生物の保護について
○谷口 喜昭 [三重県農林水産商工部]
近年、環境保護が全国的に叫ばれる中、農業用ため池改修工事において、事前調査により池内で希少植物が発見されたことから、その保護対策工法の経済面、管理面からの検討、実施計画についての事例報告
Keyword: 理想と現実, 痛みを伴うもの, GET PDF=02/0204-45.pdf
A Case of Drainage Canal in Consideration of Ecosystem
Hiroyuki ISHIKAWA [Seibu Agriculture and Forestry Office Shizuoka Pref.]
生態系に配慮した水路の施工事例
○石川 裕之 [静岡県西部農林事務所]
改正土地改良法の施行により、環境との調和に配慮した事業実施が原則となった。これにさきがけ、平成5年に県営かんがい排水事業漆島地区では、生態系に配慮した工法を考案し「ザリガニの家」「なまずの家」を施工した。本報告では、その調査から設計、そして施工後6年を経過した後に行ったモニタリング(生態調査)から本工法の評価と、生態系に配慮した工法の設計におけるヒントを示唆する。
Keyword: 生態系に配慮した工法, アメリカザリガニ, なまずGET PDF=02/0204-46.pdf
Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 1)
Itou Tomoaki [Mie Prefecture]Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]Koshna Keni [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering ]
固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その1)
○伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]松浦 司 [三重県北勢県民局]福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]越名 健 [(株)フジタ技術センター]谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]
一般に、ため池のような小規模ダムは老朽化して堤体損傷や漏水により早急な改修が必要で、かつ底泥土が厚く堆積しその除去も必要な例が多い。そこで、著者らは固化処理した底泥土を築堤土として有効活用できる砕]圧盛土工法を開発してきた。ここではこの工法を三重県鈴鹿市寺家池の拡張工事に適用した事例を紹介するものである。
Keyword: ため池, 底泥土, 固化材GET PDF=02/0204-04.pdf
Distribution of aquatic life in drainage canals in a consolidated paddy field area
Akira MATSUI [Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences , University of Tsukuba]Masayoshi SATO [Institute of Agricultural and Forest Engeneering , University of Tsukuba]
整備済み水田排水路における水生生物の分布に関する研究
○松井 明 [筑波大学大学院農学研究科]佐藤 政良 [筑波大学農林工学系]
これまでの圃場整備に対して生物多様性保全の観点から様々な問題指摘がなされており,2001年6月の土地改良法改正を踏まえて,環境との調和に配慮した農業農村整備事業が今後強く求められることになる.しかし,現段階では生物の生態学的な知見が少なく,これらの技術を確立する上で大きな障害となっているのが現状である.本研究では,圃場整備が済んだ水田地区の排水路を取り上げ,魚類および底生動物等の水生生物が種類に応じて幹線排水路,支線排水路および小排水路をどのように利用しているかを,2001年4月〜2002年3月の現地調査に基づいて検討したので報告する.
Keyword: 生態系, ビオトープ, 水利用計画GET PDF=02/0204-54.pdf
Detachable Fishway for a Paddy Drainage Canal and Improvement of Paddy Outlet
Minekazu IZUMI [Shiga Purefectur Department of Agriculture and Fisheries Rural Developmennt Division]Norio KUROHASHI [Shiga Purefectur Department of Agriculture and Fisheries Rural Developmennt Division]Seiji UENO [Shiga Purefectur Fisheries Experimental Station]Kenji HATA [National Institute for Rural Engineering]
水田排水路の簡易魚道化及び水田排水桝の改良
泉 峰一 [滋賀県農政水産部農村整備課]○黒橋 典夫 [滋賀県農政水産部農村整備課]上野 世司 [滋賀県農政水産部水産試験場]端 憲二 [独立行政法人農業工学研究所]
平成13年度に実施した、魚類が水田に遡上できる機能を持つ「排水路堰き上げ工」と「水田排水桝」の構造開発結果を報告する。排水路堰き上げ工の実験では、支線排水路を堰き板で階段状に堰き上げ、排水路と水田の水位差の緩和及び生息空間として機能する構造を確立した。水田排水桝の実験では、排水路溝畔内に設置できるコンパクトな水田排水桝の構造を確立した。なお、8月の発表時には平成14年度の調査結果も報告する。
Keyword: 魚道, 生態系保全, 水田排水口GET PDF=02/0204-56.pdf
Proposal of Test Method of Aquatic Environmental Structure by Killifsh
TANJI Hajime [National Institute for Rural Engineering]NAKAYA Tetsuo [National Institute for Rural Engineering]KIRI Hirohide [National Institute for Rural Engineering]
メダカを使った水棲環境の生態工法評価法の提案
○丹治 肇 [農業工学研究所]中矢 哲郎 [農業工学研究所]桐 博英 [農業工学研究所]
環境水路素材の適正を判定するために、水槽、模型水路、現地水路の階層化した試験手法体系を提案した。次に、市販の水槽を用いた標準的な水槽での試験法を具体的に提案した。提案方法は水槽を右左に2分して、メダカを遊泳させ、左右の区間への滞留時間を比較する。片側に試験素材を入れれば選好性が数値評価できる。計測機器としては、市販のVTRが使える。
Keyword: in vivo, in vitro, メダカGET PDF=02/0204-58.pdf
Effects of Uneven Surfaces and Slope of Concrete Blocks on the Behavior of Small Animals
Yoshiharu Hosokawa [Kitasato university]Hamada Ryota [Kitasato university]Sato Toshiaki [Japan Naturock Co Ltd.]
凹凸や傾斜の異なるブロック表面上における小動物行動
○細川 吉晴 [北里大学獣医畜産学部]濱田 良太 [北里大学獣医畜産学部]佐藤 俊明 [日本ナチュロック株式会社]
河川周辺に生息する小動物を対象に、コンクリートブロック表面の凹凸や傾斜を変えることにより、移動距離や滞在場所にどのような傾向がみられるかを観察した。その結果、ブロックの凹凸が大きくなるにつれ、移動距離が顕著に減少し、傾斜のきつい場合では凹凸がなければその場に留まることができなかった。凹凸の大きいブロックは小動物の生息環境として機能する可能性が高いと考えられる。
Keyword: ブロック表面凹凸, 傾斜, 小動物行動GET PDF=02/0204-59.pdf
Pepairing Method of Embankment using Cement-Stabilized Sedimentary Mud Soil in Old Small Earth Dam (Part 2)
Fukushima Shinji [Fujita Corporation]Itou Tomoaki [Mie Prefecture]Matsuura Tukasa [Mie Prefecture ]Yagi Tetsurou [Fujita Corporation]Koshna Keni [Fujita Corporation]Tani Shigeru [NRI of Agricultural Engineering ]
固化処理底泥土の有効活用によるため池堤体の改修事例(その2)
○福島 伸二 [(株)フジタ名古屋支店]伊藤 知昭 [三重県北勢県民局]松浦 司 [三重県北勢県民局]八木 哲郎 [(株)フジタ名古屋支店]越名 健 [(株)フジタ技術センター]谷 茂 [農林水産省農業工学研究所]
Keyword: ため池, 底泥土, 固化材GET PDF=02/0204-05.pdf
Real time disaster prevention system for earth dam
Shigeru TANI [National institute for rurral engineering]
リアルタイムため池防災システム
○谷 茂 [独立行政法人農業工学研究所]
地震、豪雨によりため池が災害を受けているが、混住化により,下流地域への2次災害の増加が懸念されている。このため,地震時や集中豪雨時のため池被災の可能性を広域的かつリアルタイムに予測することが必要とされている。本報告は、ため池の広域災害をリアルタイムに予測するための、潟Aルタイムため池防災システムqべたものである。
Keyword: ため池, 防災, 気象情報GET PDF=02/0204-06.pdf
発表番号 4-8
Repair and Reinforcement of Concrete Structures for Agriculture
Masaru Tokashiki [National Institute for Rural Engineering]Isamu Natsuka [National Institute for Rural Engineering]Tsugio Naoe [National Institute for Rural Engineering]Mitsuhiro Mori [National Institute for Rural Engineering]
農業用コンクリート構造物の補修・補強に関する事例調査
○渡嘉敷 勝 [(独)農業工学研究所]長束 勇 [(独)農業工学研究所]直江 次男 [(独)農業工学研究所]森 充広 [(独)農業工学研究所]
農業用コンクリート構造物の機能を適正に維持することを目的として実施された補修・補強工法の事例を収集し,整理した。その結果,構造物に生じている変状及びそれに対する工法についての概要が得られた。
Keyword: コンクリート構造物, 補修, 補強GET PDF=02/0204-08.pdf
Effect of Crop Growth on Micro-meteorological Environment at Soil Surface
HARAGUCHI Tomokazu [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]MORI Ken [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]NAKANO Yoshisuke [Faculty of Agriculture, Kyusyu Univ.]YUGE Kozue [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyusyu Univ.]
作物生長が土壌面微気象環境に及ぼす影響
○原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]森 健 [九州大学大学院農学研究院]中野 芳輔 [九州大学大学院農学研究院]弓削 こずえ [九州大学大学院生物資源環境科学府]
作物の生長が土壌面付近の微気象環境形成に及ぼす影響について,とくに日射エネルギーに着目して検討した.全生育ステージに亘って土壌面の微気象環境を測定した結果,土壌面の微気象環境形成機構が作物群落構造の変化の影響を受けることが示唆された.さらに,シミュレーションモデルを用いて,列状栽培圃場における土壌面日射量分布の推定を行った結果,土壌面日射量は観測地点および畝方位角によって変化することが示された.
Keyword: 土壌面蒸発, 日射環境, 作物群落GET PDF=02/0205-10.pdf
Microclimate and Temperature of Irrigation Water of Yachida in Samegawa Village, Fukushima Prefecture
FUMIO WATANABE [Tokyo University of Agriculture]SATORU TAKAHASHI [Tokyo University of Agriculture]
福島県鮫川村における谷地田の微気象と潅漑水温について
○渡邉 文雄 [東京農業大学]高橋 悟 [東京農業大学]
福島県鮫川村の中山間地域の谷地田について微気象と潅漑水温の調査を実施し、その調査結果から生産環境改善の対策について考察を行った。その結果、標高の高いことが耕作放棄の一因であることを述べた。さらに、本地域の水田では水温上昇のための水管理対策の必要性を示した。
Keyword: 谷地田, 潅漑水温, 微気象GET PDF=02/0205-11.pdf
Influence of Environmental Factors on Water Flux in the Stem of Tomato Plants
Osamu Asai [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]
トマト体内の水分動態に及ぼす環境要因について
○淺井 修 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部]
本研究では,茎熱収支法を用いてトマトの茎部,果柄,葉柄の3個所の水分動態とトマト果実のひずみ量を測定し,周辺環境がそれらに及ぼす影響について検討を行った。また,非暖房期と暖房期の違いについて検討を行った。その結果,非暖房期の水分動態は日射量に最も影響を受けたが,暖房期では本試験の測定項目とはまったく相互関係がみられなかった。そして果実のひずみ量は日射量よりも気温に影響を受けていた。
Keyword: 水分動態, 茎熱収支法, 果実のひずみ量GET PDF=02/0205-13.pdf
Experimental study of Sunflower Response to Water-Slat Stress in Saline Soil
Haibin Shi [Faculty of Environment Science and Engineering, Okayama Univ. Inner Mongolia Agriculture University , China]Takeo_Akae [Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University ]Dong Kong [Inner Mongolia Agriculture University , China]Yaxin Chen [Inner Mongolia Agriculture University , China]Zhanmin Wei [Inner Mongolia Agriculture University , China]
塩類土壌の水分・塩分ストレスへのヒマワリの応答に関する実験的研究
○史 海濱 [岡山大学環境理工学部中国内蒙古農業大学]赤江 剛夫 [岡山大学環境理工学部]孔 東 [中国内蒙古農業大学]陳 亜新 [中国内蒙古農業大学]魏 占民 [中国内蒙古農業大学]
節水灌漑を迫られいる河套灌区において、土壌塩分濃度と水分量をそれぞれ4段階に管理して,ポット試験および野外試験を行い,油ヒマワリの発芽,生育,収量への塩・水分ストレスの影響を検討した。発芽率と初期成育には土壌塩分濃度が高いと大きな障害が発生し,発芽期の灌漑は生育障害を与えた。中程度以上の塩分ストレスは収量を42%減少させたが,水分ストレスのみによる収量低下は20%程度にとどまった。
Keyword: 塩類土, 水分・塩分 ストレス, 節水灌漑GET PDF=02/0205-19.pdf
Effectiveness the organic mulch in the tropical monsoon region
Hiroki Ueyama [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]
熱帯モンスーン地域における有機物マルチの有効性
○植山 浩樹 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部]
本研究では、熱帯モンスーン地域で栽培されるパイナップル圃場において、有機物マルチが土壌水分や地温、そして土壌の有機物含有量に与える影響について検討を行った。その結果、散水灌漑下では黒色ビニールマルチよりも有機物マルチの方が、高い土壌水分量であった。また、使用する有機物資材によって、地温に対する影響が異なることが分かった。
Keyword: 有機物マルチ, 土壌水分, 地温GET PDF=02/0205-01.pdf
Proposal for Improvement of Water Distribution in Pipeline Systems in Cold Region
kazuhiko HASAGAWA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]kazumasa NAKAMURA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]Yoshiaki HIDESHIMA [Civil Engineering Research Institute of Hokkaido]
寒冷地水田パイプラインの配水管理改善の提案
○長谷川 和彦 [北海道開発土木研究所]中村 和正 [北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [北海道開発土木研究所]
冷害対策を意識した水管理がなされる北海道の水田管水路では、5月下旬〜7月下旬の生育初期に、早朝に極めて大きな水需要が発生し、送配水管理の障害となる。送配水の改善のためには、水需要の夜間への誘導による早朝の需要ピークの緩和が必要である。本報では、自動給水栓を導入すれば給水栓管理労力の増大を伴わないで夜間取水が可能になり、水需要ピークの緩和にとって有効であることをシミュレーションを用いて提案した。
Keyword: 用水管理, 水田灌漑, パイプラインGET PDF=02/0205-23.pdf
A Case Study on Reaction of a Water Management Organization to an Incentive to Save Water
Tatsumi Tomosho [National Institute for Rural Engineering]Naoya Fujimotyo [National Institute for Rural Engineering]Akiko Yoshimura [National Institute for Rural Engineering]
節水インセンティブへの用水管理組織の対応に関する事例研究
○友正 達美 [農業工学研究所]藤本 直也 [農業工学研究所]吉村 亜希子 [農業工学研究所]
農業用水価格について、潅漑ブロックを単位とした従量制課金によって節水インセンティブを導入している地区を対象に、節水の効果、及び効果発現と用水管理組織の関係について検討した。その結果、(1)従量制によるインセンティブは一定の節水効果を持つが、(2)その効果の発現は、潅漑ブロックへのインセンティブを集落内水利組合間の競争的節水へと転化するような、用水組織の特徴に基づいていることが分かった。
Keyword: 農業用水, 用水管理組織, 水価格GET PDF=02/0205-25.pdf
Irrigation strategy framework model and guidelines for smallholder irrigation- Irrigation development in Zambia (III)-
[Gradutate school of agriculture and biological sciences]Takao Nakagiri [Gradutate school of agriculture and biological sciences]Haruhiko Horino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]Yoshihiko Ogino [Gradutate school of agriculture and biological sciences]
灌漑普及のための枠組みモデルと小規模灌漑の指針−ザンビアにおける灌漑の普及(掘法
○Barnabas M. Mulenga [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]中桐 貴生 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]堀野 治彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]荻野 芳彦 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
ザンビアの農村域に住む80%以上の人々は農業に大きく依存して生活しており、干ばつの緩和や安定的な作物生産のために灌漑が欠かせない。現在、小規模灌漑の持続的な発展は、社会的な制度の不備、市場の制限、適切な灌漑を含む耕作技術の欠如により大きな制約を受けている。ここでは制度的、農業生態的、持続的な視点から灌漑技術を見つめ、安定な作物生産に寄与する生産性の高い灌漑農業のための最適なモデル設計を検討した。
Keyword: ザンビア, 小規模灌漑, 灌漑区GET PDF=02/0205-26.pdf
Study on storage operation method of Kinda dam in the Panlaung river basin, Upper Burma
Daisuke Hayashi [Graduate school of Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Aung Win Swe [Myanmar Irrigation Department]
○林 大介 [宇都宮大学大学院]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]アゥン ウィン スゥエ [ミャンマー灌漑局]
上ビルマ・パンラウン川水系のキンダーダムでは、前年雨季の流入量を翌年の乾季・雨季の灌漑補給水に利用するという、単年貯留型になっている。この場合、平年より降雨が少ない年は十分ダムに水がたまらず、実灌漑面積の経年変化が大きい。そこで本研究は、キンダーダムの灌漑運用方法の実態を把握、問題点を明らかにするとともに、流入量の効率的な利用のための経年貯留方式のダム貯水運用方法を確立することを目的とする。
Keyword: Storage operation, Upper Burma, GET PDF=02/0205-27.pdf
Modelling of Irrigation Water Movement in a Distributed Runoff Model
Mohammed ABDULLAHI [United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology]Hiroyuki MATSUI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya University]
分布型流出モデルにおける灌漑用水のモデル化
○Mohammed ABDULLAHI [東京農工大学大学院連合農学研究科]松井 宏之 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
ケニア中央に位置するティバ川流域では、農業水利の増加に伴い数々の問題が生じている。そこで、灌漑が流域水循環に及ぼす影響を検討しうる分布型流出モデルの基礎モデル(灌漑を除く部分)を開発し、検証を行った。その結果、灌漑地区の上部に位置する流量観測点で、高い流況再現性を示した。今回は、未開発であった灌漑部分をモデルに加えることにより、灌漑地区全体における再現性の向上を目的として、その手法を提案した。
Keyword: Paddy Irrigation system, Distributed runoff model, KenyaGET PDF=02/0205-29.pdf
Evaluating Performance of Pipe Drain by Groundwater Level and Pipe Flow Rate
Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]Masahiko KIUCHI [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture Hokkaido University]
地下水位と暗渠流出量による暗渠の機能評価
井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]○木内 正彦 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]
暗渠の機能・効果を評価する簡便かつ客観的な手法が求められている。そこで暗渠の排水機能に焦点を絞って、その指標化を試みた。一様勾配の傾斜牧草畑で降雨、暗渠流出量、地下水位について連続調査を行った。暗渠流出量と地下水位の関係をプロットし、回帰直線の分布と傾き、切片の値から、暗渠の排水機能を指標化できる。同一の暗渠に対して長期間調査をすれば、排水機能の経年変化を評価することにも適用できよう。
Keyword: 暗渠の機能評価, 暗渠流出量, 地下水位GET PDF=02/0205-31.pdf
Ancient Irrigation System at Katabe Relics in Mie Prefecture
Syuuitirou Matumoto [Arrow consultant Co. ]Masafumi TANAKA [Fac. Bioresources ,Mie Univ.]
三重県片部遺跡にみる古代農業水利
○松本 宗一朗 [アローコンサルタント株式会社]田中 雅史 [三重大学生物資源学部]
三重県嬉野町において発掘された片部遺跡および貝蔵遺跡の水利施設について農業水利的な視点から検討したものである.地理情報システムの手法を用いて同遺跡の取水源を特定し、現存する取水地点から取水していたが、水路は自然河川であることを検証した.水路遺構について検討し、この施設がかんがい用水を貯留し、流向、流勢などの一連の調整をおこなう施設であることを考察した.
Keyword: GIS, 農業水利, GET PDF=02/0205-32.pdf
Evaluation of Deteriorated Agricultural Pipeline(機法Method of Evaluation for Agricultural Pipeline Function−
NAWA Norio [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office]SONODA Kazuki [South Kyushu Land Improvement Research , Planning & Management Office , Kagoshima Branch Office]IWATA Hirofumi [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]SUZUKI Tetsuya [Nippon Suiko Consultants CO., LTD.]
老朽化パイプラインの施設機能評価(機法欖貧施設の機能評価−
○名和 規夫 [南部九州土地改良調査管理事務所]園田 和記 [南部九州土地改良調査管理事務所鹿児島支所]岩田 博文 [株式会社日本水工コンサルタント]鈴木 哲也 [株式会社日本水工コンサルタント]
本報は,鹿児島県笠野原地区の幹線水路を対象とする機能評価を行なう際に検討した「管路施設の機能調査評価(案)」の概要について報告する。評価(案)を運用する上での課題として,本評価(案)は1水理ユニット内の同一管種・管径を前提として作成したが,管種・管径が混在する場合や,調査内容,個所,期間等が制限される場合には基本的な考え方を踏襲した上で,調査地区に合った適用指針が必要となることが明らかになった。
Keyword: 笠野原地区, 老朽化パイプライン, 管路施設の機能調査評価GET PDF=02/0205-33.pdf
発表番号 5-34
Evaluation of Deteriorated Agricultural Pipeline(供法A Case Study of Kasanohara District , Kanoya City in Kagoshima Prefecture −
老朽化パイプラインの施設機能評価(供法歇児島県笠野原地区の調査事例−
名和 規夫 [南部九州土地改良調査管理事務所]園田 和記 [南部九州土地改良調査管理事務所鹿児島支所]岩田 博文 [株式会社日本水工コンサルタント]○鈴木 哲也 [株式会社日本水工コンサルタント]
Keyword: 笠野原地区, 老朽化パイプライン, 管路施設の機能調査評価GET PDF=02/0205-34.pdf
Landscape Effect of Dams' Coloring Assessed with CG and Questionaire
Riota Nakamura [Nihon University]Hiroshi Tsuji [Nihon University]Masao Aoki [Nihon University]
CGとアンケートによるダム着色の景観効果の予測
○中村 良太 [日本大学生物資源科学部]辻 厚志 [日本大学生物資源科学部]青木 正雄 [日本大学生物資源科学部]
ダムなどの水利構造物に着色することにより、印象がどう変わるかを探る。12人の調査者を選定し、それぞれの方法でダムの写真をコンピュータ処理させ、色彩環より選定した8色に白・黒を含めて10色にダムを着色した絵を作らせた。これらの絵を約 100 人の被験者に見せ、アンケートを行った。結果は、概してダムの色は明るい感じの寒色が好まれ、暗い感じの暖色がきらわれる傾向が明らかであった。
Keyword: ダム, 景観, 色彩GET PDF=02/0205-36.pdf
Estimation of soil loss and soil conservation effect in grobal scale
Shigeo Ogawa [National Institute for Rural Engineering]Masato Fukumoto [National Institute for Rural Engineering]Takeo Shima [National Institute for Rural Engineering]
畑地における土壌流亡推定と抑制効果の広域評価
○小川 茂男 [(独)農業工学研究所]福本 昌人 [(独)農業工学研究所]島 武男 [(独)農業工学研究所]
畑地における土壌流亡量と抑制効果について,広域に推定,評価する手法について検討した。ここではUSLEを用いて全国を対象に推定する手法を検討した。6係数のうち,R,K値は全国展開が可能であり,LS値についても50mメッシュDEMと圃場区画データを組み合わせる方法とした。C,P値については過去のデータと現地調査に求める方法とした。ここで提案した方法で広域を推定し,推定結果の検証を行う予定である。
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, 環境保全GET PDF=02/0205-37.pdf
The water reduction effect of the sodium soil by artificial zeolite
Aritsune Yuya [Arid Land Reseach Center Tottori University]Tahei Yamamoto [Arid Land Reseach Center Tottori University]Mitsuhiro Inoue [Arid Land Reseach Center Tottori University]Mina Yamada [Arid Land Reseach Center Tottori University]
人工ゼオライトによるナトリウム土壌の水食軽減効果
○祐谷 有恒 [鳥取大学乾燥地研究センター]山本 太平 [鳥取大学乾燥地研究センター]井上 光弘 [鳥取大学乾燥地研究センター]山田 美奈 [鳥取大学乾燥地研究センター]
人工的に作成したナトリウム土壌に,Ca型人工ゼオライトを混入し降雨実験及び団分析実験を試みた。その結果,表面流出水量及び流亡土量が減少した。また,土壌団粒の分散が減少した。これは,人工ゼオライトが土壌中のナトリウムイオンを吸着したために,土壌団粒の分散が減少し,透水性がよくなった。ゆえに水食が軽減されたと考えられる。
Keyword: 土壌侵食, , GET PDF=02/0205-40.pdf
Drainnage and Irrigation rapid technique on paddy field surface with micro-slope
Kousuke WAKASUGI [National Institute for Rural Engineering]Sinsaku FUJIMORI [National Institute for Rural Engineering]Takeshi TANIMOTO [National Institute for Rural Engineering]Youichi SETOGUCHI [Kagoshima Prefectural Government]Kenichi ONODERA [Iwate Prefecture Agricultural Reseach Center]
田面の緩傾斜化による排水及び潅水の迅速化技術
○若杉 晃介 [独立行政法人農業工学研究所]藤森 新作 [独立行政法人農業工学研究所]谷本 岳 [独立行政法人農業工学研究所]瀬戸口 洋一 [鹿児島県庁]小野寺 健一 [岩手県農業研究センター]
水田での麦・大豆の栽培といった汎用化の阻害要因として,湿害や旱魃害が上げられる.そこで田面に緩傾斜を施すことで,それらの問題を緩和できるのではないかと考え,排水及び潅水試験によりその効果を分析した.その結果,潅水にかかる時間及び用水量は縮減し,明渠を設けることによって傾斜化の効果が発現することが分かった.排水においても同様に時間が縮減された.また,傾斜化による表土浸食への影響はみられなかった.
Keyword: 田面の緩傾斜化, 排水及び潅水, 表土侵食GET PDF=02/0205-42.pdf
The effect of underdrain drainage of which the suction action is obtained by connecting water absorption conduit in collecting drain
Takahiro Abe [Niigata Prefecture Federation of Land Improvement Association]Taturu Syoji [Nippon Hodo co.]Koji Komamura [Department of Agricultural Land,Niigata Prefecture]Toshiro Nakano [Faculty of Agricalture,Niigata University]
サクション作用を付与した暗渠排水効果
○阿部 孝弘 [新潟県土地改良事業団体連合会]庄司 立 [日本舗道株式会社]駒村 幸司 [新潟県農地部]中野 俊郎 [新潟大学農学部]
50年前に施工された集水渠に疎水材に籾殻を用いた暗渠を連結すると、集水渠が満流することと集水渠出口が排水路水面下に出て排水路水位が暗渠より約20cm低いために、暗渠にサクション作用が働き、間断灌漑期後半から作土層と耕盤層に大きな負圧が作用することが判った。また、暗渠終端に開閉コックを取り付けて閉塞状態の暗渠排水量とを比較すると、大気開放状態の方が2倍の排水強度であることが判った。
Keyword: サクション, 暗渠, 汎用化水田GET PDF=02/0205-44.pdf
Function of Natural Voltage Regulation with Carbon Product
Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering] [National Institute for Rural Engineering] [National Institute for Rural Engineering]
炭化物による自然電位調整機能の解明
○凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]
炭化物には自然電位を調整することが期待できる。しかし、どのような炭化物でどのような機構で電位が変化するのかは解明されていない。圃場に各種の炭化物を埋設した直上で自然電位を測定した。その結果、以下のことが解明された。1)自然電位と土壌水分(張力)は密接な関係が見られた。2)ケナフ及び間伐材を材料とした炭化物についてはブランク(掘削のみの比較区)及び他の炭化物とは異なる特異な自然電位を示した。
Keyword: 土層改良, 炭化物, 自然電位GET PDF=02/0205-47.pdf
発表番号 5-6
Investigation of water use in upland area
Yukiko Sumi [Faculty of Agriculture, Gifu University]Kengo Ito [Faculty of Agriculture, Gifu University]Masateru Senge [Faculty of Agriculture, Gifu University]
畑地帯の地区レベルにおける水利用実態
○墨 由希子 [岐阜大学農学部]伊藤 健吾 [岐阜大学農学部]千家 正照 [岐阜大学農学部]
本研究では,ファームポンドに水位計を設置し使用水量を測定することで、畑地における水需要に影響を与えると考えられる要因について検討した。月毎の使用水量は、作付け作物及び栽培土壌により異なっていた。施設栽培や砂地における栽培では、通常の栽培方法より多量の潅水が必要であることが分かった。また、作付け率が低い時期でも使用水量がそれほど減少していないことが明らかになった。
Keyword: 使用水量, 施設栽培, 土性GET PDF=02/0205-06.pdf
Water Flow and Solute Transport to Tile Drains in Upland Fields
Abenney Mickson [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]
○Abenney Mickson [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]
農用地においては適切な水分管理が重要であり、湿潤なわが国では、特に梅雨、秋雨時においては排水の必要性が高い。一方、近年、特に硝酸態窒素を中心に、農用地からの排水負荷が問題となっている。これらの対策のためにも農用地における水分、溶質移動を解明する必要がある。本研究では、暗渠を用いることを想定し、モデル試験及びモデルを用いて畑の水分と溶質移動機構を解明するものである。
Keyword: 圃場排水, 水分,溶質移動, GET PDF=02/0205-07.pdf
The Systems of Green Tourism Activity under the Leadership of Rural People in Motegi Town
Eisuke TAMURA [Graduate School of Agri., Ibaraki Univ.]Masao MAKIYAMA [Ibaraki Universituy]
栃木県茂木町における住民主導の五悵歛椅殉・鞫g
○田村 英介 [茨城大学大学院農学研究科]牧山 正男 [茨城大学農学]
02/0206-11.pdf
Keyword: 五悵歛椅殉=:住民主導, 行政支援, 住民主導の五悵cーリズム(GT)の動きが出ている。本研究は,茂木町の住民主導のGT活動を事例に,運営のための条件と行政支援のあり方を検討する。茂木町の行政は,支援がある活動段階から支援の無い地元住民による活動の段階に移行する事を目標に挙げている。そのためには,住民が運営体制を整えるための時間と,行政が住民の成長段階や地区の条件に合わせて,段階的に支援を減らしていく。GET PDF=628-629
Correlation of pupil population in Shuraku and outdoor children's play in the depopulation area 〜Case study in Kawakami village〜
Daisuke_FURUKAWA [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]Yohei_SATO [Graduate school of Agricultual and Life Sciences The Univ. of TOKYO]
過疎地域における集落別児童数と外遊びとの相関〜山村地域奈良県川上村を事例として〜
○古川 大輔 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
農山村部の子どもの外遊びの減少は,過疎化が原因であるか信憑性を追求する。方法は,放課後子どもが留まる集落に着目し,集落ごとに遊びの頻度を把握し,それと集落の人数と相関があるか検証する。その結果,自然遊びの頻度は集落の子どもの数と負の相関があった。人数の多い集落は自然系の遊びが少なく,少数の集落は自然系の遊びが多い。これは,普段の生活において都市的な生活の視点頻度と関係があると推測される。
Keyword: 遊び, 過疎化, 集落GET PDF=02/0206-13.pdf
The method to evaluate the order degree of land use in case of Miyata irrigation area
Akihiko Harayama [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]Matuhiro Maruyama [Hokuriku Regional Agricultual Administration Office Shinanogawa River Agricultural Water Survey Office]Hisashi Takeichi [Tokai Regional Agricultual Administration Office Kisogawa River Agricultural Water Survey Office ]
土地利用の秩序度の評価方法について−宮田用水地区
○原山 昭彦 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]丸山 松廣 [北陸農政局信濃川水系土地改良調査管理事務所]武市 久 [東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所]
土地利用の秩序度(または無秩序度)の評価は、地域計画等の策定においてその重要性が認識されているが、これを数値化するなど客観的に評価する手法は開発されていない。現状では視覚的な表現による把握が主であり、この方法では個々人の主観に左右されやすい。そこで、土地利用の秩序度を客観的に評価する方法を考案し、宮田用水地区をモデルに試行した。今回は、画像工学、地理学、都市計画などの分野で別の目的に使われている手法を秩序度の評価に適用し、その妥当性を確認した。今後、このような手法の確立により最適な地域計画の策定に寄与するものと思われる。
Keyword: 土地利用, 秩序度, 宮田用水GET PDF=02/0206-16.pdf
The Land Consolidation of Fukakusa District in Awaji Island after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster
Nobuhisa YAMADA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuo MORISHITA [ Fac. of eng, Kagawa Univ.]Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
淡路島・深草地区における震災後の圃場整備−阪神W路大震災による農村環境の変化と対応(10)−
○山田 修久 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]森下 一男 [香川大学工学部]内川 義行 [信州大学農学部]
淡路島・深草地区では、明治期以前から続く、番水を伴う配水慣行による用水管理の軽減と地区内道路の拡幅を主目的に、阪神・淡路大震災発生以前から圃場整備の導入が検討されていた。震災はこれを一時中断させたものの、農家はその影響とこれへの対応を通じ、整備への意向を変化させ、導入が決定された。本報告では、その経過と、そこで求められた整備内容を検討し、導入された整備の技術上の問題点についてのべた。
Keyword: 圃場整備, 阪神W路大震災, ため池地域GET PDF=02/0206-17.pdf
Paddling Work in Autumn on Maki, Niigata
Yoshiyuki UCHIKAWA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuhiro KIMURA [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]Kazuo WATANABE [Fac. of agr, Shinshu Univ. ]
新潟県東頸城郡牧村の秋代かき作業の実態 −地すべり地域の水田における維持管理−
○内川 義行 [信州大学農学部]木村 和弘 [信州大学農学部]渡辺 一生 [信州大学農学部]
新潟県東頸城郡の傾斜地水田では,一般に春おこなわれる代かき作業が,秋の収穫直後に実施されることが多い。これにより表面水の地下浸透が抑制され,畦畔崩壊や地すべりの災害発生に役立つともいわれ,注目される。この秋代かき作業の実態を同郡牧村の2集落で調査した。その結果,集落間で実施に差があること,村内で見られる小型ブルドーザによる作業方法について明らかにした。また,この作業の実施される背景について考察した。
Keyword: 傾斜地水田, 地すべり地域, 秋代かきGET PDF=02/0206-18.pdf
発表番号 6-1
A Stydy on People's Participation and Decision Making for Rural Park Planning
Takashi OBA [Hasama Industries Development Office]Masakazu MIZUTANI [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Akira GOTO [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]
農村公園計画策定における住民参加と意思決定に関する基礎研究
○大場 喬 [宮城県迫産業振興事務所]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
本研究では、計画案策定への住民参加と住民による計画案の意思決定の視点から、事業への住民の主体的な参加を可能とする公園整備プロセスの構築を試みた。事例調査により、2公園の整備プロセス、住民の公園評価を把握した。その結果、公園規模の大小による参加形態の違い、住民と市民の役割、計画の意思決定手法が分かり、主体的住民参加を可能とする公園整備プロセスの1つのタイプを構築することができた。
Keyword: 農村公園, 住民参加, 意思決定GET PDF=02/0206-01.pdf
Reality of Landscape and Biotop Conservation in the Isawa-Nanbu Farmland Consolidation Project
HIROTA Junichi [Faculty of Agriculture, Iwate University]FUJISAKI Hiroyuki [Faculty of Agriculture, Iwate University]
国営農地再編整備事業いさわ南部地区における環境配慮の実際と課題
○広田 純一 [岩手大学農学部]藤崎 浩幸 [岩手大学農学部]
700haの水田圃場整備を内容とする国営農地再編整備事業いさわ南部地区(岩手県胆沢町)は,計画段階から景観と自然生態系保全への配慮を行ってきており,この種の取り組みの先進事例の一つとして注目を集めている。本稿では,計画段階より本地区に関わってきた立場から,いさわ南部地区における環境配慮の経過と,計画から実施の各段階での具体的な配慮内容を紹介するとともに,取り組みの過程を通じて明らかになった課題を報告する。
Keyword: 圃場整備, 生態系保全, 景観保全GET PDF=02/0206-22.pdf
Land-use management for preserving the landscape of Shugakuin Imperial Villa
Tomoko TAKAHASHI [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Yohei SATO [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]
修学院離宮景観保全のための農地利用管理の方策
○高橋 知子 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
修学院離宮では周囲の田畑が景観の重要な構成要素である.本研究では,農業生産の場としての利用を通じ将来にわたり景観要素として良好な状態を維持するための対策を提案する.小規模経営で農業従事者が高齢の農家が多く,基盤条件が不利であるため,農家の負担を軽減する必要がある.また,農家だけでは管理しきれない農地については,離宮特有の制約条件等を考慮に入れ,実際に各地で採用されている農地管理方法を比較検討する.
Keyword: 農地管理, 景観, GET PDF=02/0206-24.pdf
Sustainable land-use management for preserving traditional landscape in the case of Shirakawa village
Emi Yasuda [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo]
白川村合掌造り集落景観保全のための農地利用管理
○安田 絵美 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
岐阜県白川村荻町集落は水田を主体とした農山村景観の価値が世界的に広く認められた集落である。しかしながら遊休農地の増加等に伴い、景観の質の低下が起こっており,農地管理方法が問題となっている。本研究では荻町集落の景観を維持することを目的とし、自然地理的条件の定量化、及びこれまでに行われた遊休農地化問題への取組の検討から、農業の持続を困難にしている要因の明確化と今後の農地管理方策の検討を行っている。
Keyword: 農山村景観, 農地管理, 遊休農地GET PDF=02/0206-25.pdf
The Landscape Evaluation of Agricultual Road
Ken Taniguchi [Graduate course of Agriculture ,Hirosaki University]Daisuke Katoh [Faculty of Agriculture and Science ,Hirosaki University]
農道景観の評価に関する研究
○加藤 大扶 [弘前大学農学部農学研究科]谷口 建 [弘前大学農学生命科学部]
農道は直接農業に関わる機能のほかに、地域住民の重要なライフラインである。また、近年では観光客が農村を訪れ、その景観を楽しむ姿が見られるようになってきた。従って、自然環境の保全は勿論のこと、農村景観のアメニティを高めていくことが求められる。本研究では、農道からの景観に着目し、人がどのように景観を把握し評価しているのかについて解析し、景観の保全や良好な景観の創出の手法についての研究を目的とする。
Keyword: 農道景観, , GET PDF=02/0206-26.pdf
A survey on landscape evaluation of drainage facilities constructed in agricultural area around city
Shigeki Ogake [Graduate school of science and technology Niigata University]Toshiiro Morii [Faculty of agriculture Niigata University]
都市近郊農業地帯における既設排水機場の景観評価調査
○大懸 重樹 [新潟大学大学院自然科学研究科]森井 俊広 [新潟大学農学部]
新潟平野の低平輪中型という特徴的な地形に,数多く建設された排水機場の景観評価調査を行う.この地域では排水機場が欠かすことのできない存在となっており,地域住民と学生の心理的評価の相違を因子分析によって調べ,また重回帰分析により好ましさを予測した.因子分析では,因子構造・評価特性に世代や生活環境による違いが見られ,また重回帰分析の結果から,排水機場の好みに関して共通性が見られることも分かった.
Keyword: 景観評価, 既設排水機場, SD法GET PDF=02/0206-27.pdf
発表番号 6-2
The condition of resident's participation for the maintenance of flower beds by neighborhood committee
Toshihiro Hattori [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]Toshiyuki Imai [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]Hiroshi Kobayashi [Kitasato University School of Vet. Medicine Animal Sci.]
町内会による花壇整備への住民の参加状況
○服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]小林 裕志 [北里大学獣医畜産学部]
花壇整備にどのような住民が参加しているかを明らかにするために,アンケート調査を実施した。花壇の整備によく参加しているのは居住歴が長く,花壇の近くで生活している人たちである。いつも参加している人たちの参加理由は町内がきれいになるといよいからと町内会の活動だからで,前向きな回答をしているのはいつも参加している人たちの特徴である。また,現在参加している人たちは今後の参加意向も高い。
Keyword: 住民参加, 町内会, 花壇整備GET PDF=02/0206-02.pdf
A study on the influence range of the rural park in view of the residents' evaluation and usage: an approach with using the CV model and the gravity model
Yoji Kunimitsu [National Institute for Rural Engineering]
住民評価と利用状況からみた農村親水公園の受益範囲に関する研究− CVモデルとグラビティ・モデルによる分析 −
○國光 洋二 [農業工学研究所]
本研究は、地域用水環境整備事業による親水公園の計画手法の高度化を目指し、仮想状況評価(CV)モデル及びグラビティモデルに依拠する離散選択モデルを用いて親水公園の空間的な受益範囲を分析することを目的とする。整備が終わった親水公園周辺の住民に対するアンケート調査データを基に分析した結果、住民評価と公園利用が正の因果関係で定式化できること、受益範囲は親水公園を中心に概ね5km圏内であることが分かった。
Keyword: 親水公園, 受益範囲, 離散選択モデルGET PDF=02/0206-30.pdf
Soil Colors as Local Color Indexes-North & Middle Part of Mie-
Ohno Ken [Faculty of Bioresources, Mie University]Tadaaki Inagaki [Faculty of Bioresources, Mie University]
地域色の指標としての表土の色ー三重県北中部の例ー
○大野 研 [三重大学生物資源学部]稲垣 匡顕 [三重大学生物資源学部]
よりよい地域づくりを行う際に、地域の色(土、空、海、森などの色)を大切にすることは重要である。すなわち、地域の色は、環境と調和した地域を設計するためには欠かすことができない要因である。そして地域の土の色を知ることは、地域環境設計の重要な基礎資料となる。そこで、比較的山間部の三重県北中部の各地域の土の色を調べ、その傾向を解析し、今後の地域づくりにおける指標の1つとなることを目指した。
Keyword: 環境保全, ビオトープ, 農地景観GET PDF=02/0206-31.pdf
Actual Conditions and Revitalization of Existing Irrigation Ponds after New Pipeline Systems-The Case of KISOGAWA UGAN Irrigaton District, Gifu Prefecture-
Yasuo Matsumoto [Faculty of Agriculture, Gifu University]Yasunari Miyake [Himeji Institute of Technology, School of Humanities for Environmental Policy and Technology]
水利再編に伴う既存ため池の現状と利活用構想-木曽川右岸用水地域を対象として-
○松本 康夫 [岐阜大学農学部]三宅 康成 [姫路工業大学環境人間学部]
農業用水の管路化に伴って,引き継がれてきた既存施設の維持管理に新たな課題が生じている。木曽川右岸用水の既存ため池を対象に,立地環境等の現地調査と管理者の意向調査を実施し,ため池の利用形態を類型化して今後の利活用にあたっての基本方針を検討した。ため池は3類型に区分でき,用水とため池の「関わり」を伝承する「学習機能」を重視しながら維持管理体制を維持強化する利活用構想を提起した。
Keyword: 水利再編, ため池, 利活用構想GET PDF=02/0206-34.pdf
Irrigation Water Use Management in Fukuokazeki Land Improvement District
Yukio Tanaka [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]Yohei Sato [Graduate School of Agricultural and Life Sciences,Univ. of Tokyo]
福岡堰土地改良区における農業用水利用管理に関する研究
○田中 幸夫 [東京大学大学院農学生命科学研究科]佐藤 洋平 [東京大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では、これまで明らかにされてこなかった土地改良区内部の農業用水利用管理がどのようなシステムで行われているかを、福岡堰土地改良区の事例を元に明らかにした。調査を進める際に「水利用の公正さ」に着目し、いかにして公正な水配分が行われうるかという考察を行った。管理は水路の規模レベルに応じて土地改良区、集落連合、集落、農家による分業が行われていることがわかった。
Keyword: 公正な水配分, 土地改良区, GET PDF=02/0206-36.pdf
How to obtain sustainable revenue for OM cost of LIDs
Masami OKAMOTO [College of Bioresource Sciences, Nihon University]Atsushi ISHII [ Faculty of Bioresource, Mie University]
土地改良区の経常維持管理費の安定的確保
○岡本 雅美 [日本大学生物資源科学部]石井 敦 [三重大学生物資源学部]
土地改良区の経営難の一因である経常維持管理費の安定的確保には、公的補助や施設利用料ではなくて、現在の法的行政的社会的状況のなかで当面実現可能な土地改良法の「市町村協議」条文を活用した市町村の管理費負担が望ましいことをあきらかにし、最近の成功事例における分担額算定の方法を示した。
Keyword: 土地改良区, 維持管理費, 市町村協議GET PDF=02/0206-37.pdf
Characteristics of agricultural settlements with different forms of cultivated field
Hoihoon CHUNG [Graduated school of Hokkkaido University]Masao Yazawa [Graduated school of Hokkkaido University]
耕地利用形態の異なる中山間農業集落の特性
○鄭 会勳 [北海道大学大学院農学研究科]矢沢 正士 [北海道大学大学院農学研究科]
中山間地域市町村では、集落の立地条件に加え、耕地面積の動態についても差異が生じることが予想される。本研究では、農業地域類型区分では山間農業地域に属する北海道仁木町を事例に、主要な耕地利用形態が異なる集落の耕地条件を明らかにするとともに、近年の農家減少率および耕地増減率との関係について考察を行った結果、水田集落(以下A)は農家減少率が高くても耕地が増加している集落があるが、樹園地集落(以下B)では耕地が減少しているにも関わらず農家減少率は前者よりも小さい傾向があった。耕地増加の要因として、Aでは標高の大小、Bでは耕地率と標高が関与しており、農家減少率については標高、傾斜3度未満耕地率が関与していた。
Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 農業集落GET PDF=02/0206-40.pdf
Decaying Process of Animal Wastes Composts Using Microorganism
Yoichi ITO [Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University ]Eiichi KOHNO [College of Bioresource Sciences, Nihon University ]Osamu IIZUKA [Junior College, Nihon University ]
微生物利用による家畜ふん尿堆肥の腐熟過程について
○伊藤 洋一 [日本大学大学院生物資源科学研究科]河野 英一 [日本大学生物資源科学部]飯塚 統 [日本大学短期大学部]
本研究では、微生物を利用して有機質廃棄物資材を堆肥化するにあたっての基礎資料を得るために、家畜ふん尿堆肥の腐熟過程における品温、水分、全炭素および全窒素の変化を把握した。その結果、微生物が難分解性物質を分解するため、堆積期間は長くなるが、より完熟堆肥に近づき、水分は通常の堆肥化の最適水分(60〜65%)より低くても微生物が活動したといえる。また、全窒素の割合が高くなるので、施用効果も期待できる。
Keyword: 循環型社会, 家畜ふん尿, 微生物GET PDF=02/0206-42.pdf
A Development of the Compost Demand Forecasting Method usign Contigent Valuation Method
Hideo Aizaki [National Institute for Rural Engineering]Naoyuki Yamamoto [National Agricultural Research Center]
CVMによる堆肥需要予測手法の開発
○合崎 英男 [農業工学研究所]山本 直之 [中央農業総合研究センター]
家畜ふん尿等の堆肥化施設(堆肥センター等)を設置,あるいは管理運営する際には堆肥の需要予測がきわめて重要となるが,これまでは堆肥の供給面に注目した研究が多く,需要分析(特に需要予測)を取り上げた研究は極めて少なかった。そこで本報告では,堆肥の価格および利便性と需要との関係に注目した上で,CVMを用いて耕種農家の堆肥需要量を予測する手法を開発し,茨城県稲敷郡東町において適用した。
Keyword: 堆肥, 需要予測, GET PDF=02/0206-43.pdf
Features of Bio-gas Plant in Rural Area composed of Daily Farming and Upland Agriculture
Makoto Miyakawa [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Yoshiaki Hideshima [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Kazumasa Nakamura [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Masanori Ofuka [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]Nakayama Hironori [Civil Engineering Reserch Institute of Hokkaido]
酪農・畑作混合地域に設けたバイオガス施設の稼働状況
○宮川 真 [(独)北海道開発土木研究所]秀島 好昭 [(独)北海道開発土木研究所]中村 和正 [(独)北海道開発土木研究所]大深 正 [(独)北海道開発土木研究所]中山 博敬 [(独)北海道開発土木研究所]
北海道の湧別町に乳牛スラリーを原料とするバイオガスプラントを建設し、1)家畜ふん尿の効率的処理、2)肥料(消化液、堆肥)の還元による農地づくり、3)コージェネレーション技術の検証、さらに、4)施設とその運営が経済的に立脚するための条件を解明することとした。実験教養後の約1年間の稼働で得られた成果概要を報じた。
Keyword: 家畜ふん尿, バイオガス, GET PDF=02/0206-44.pdf
A Characteristic of Points of Animal-car Accidents on Rural Roads
IMAI Tosiyuki [Kitasato University ]URYU Minako [Kitasato University ]KASAHARA Saori [Kitasato University ]HATTORI Tosihiro [Kitasato University ]
農村地域の道路におけるロードキル多発地点の特色
○今井 敏行 [北里大学獣医畜産学部]瓜生 美奈子 [北里大学獣医畜産学部]笠原 さおり [北里大学獣医畜産学部]服部 俊宏 [北里大学獣医畜産学部]
農道環境保全調査の内容充実のため、動物の道路上の死亡事故であるロードキルについて、資料の得やすい一般道路で調査し、各種調査の結果から土地利用や道路状況等の特色と調査方法の農道への適性について考察した。その結果から、積雪地帯では動物の足跡調査により、交通量及びロードキルの件数の少ない農道においてもロードキル発生点の予測検討が可能であることを明らかにした。
Keyword: ロードキル, 調査方法, 発生密度GET PDF=02/0206-45.pdf
Feasibility of Farmer-initiated Farming and Water Management in Mwea Irrigation Scheme, Kenya
MATSUI Hiroyuki [Utsunomiya University]Mohammed Abdullahi [United Graduate School of Agri. Sci., Tokyo Univ. of Agri. and Tech.]WATANABE Miho [Nihon Wacon Co., Ltd]MIZUTANI Masakazu [Utsunomiya University]GOTO Akira [Utsunomiya University]
ケニア・ムエア灌漑区における農民主導の営農・揀Vステムの可能性
○松井 宏之 [宇都宮大学農学部]Mohammed Abdullahi [東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)]渡辺 美穂 [日本ワコン(株)]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 章 [宇都宮大学農学部]
サブサハラ・アフリカの大規模灌漑地区において前例のない農民主導による営農・水管理への歩みを始めたケニア・ムエア灌漑区を対象として,アンケート調査,聞き取り調査をもとに現状を明らかにし,農民主導システムの可能性について検討した。その結果,現行の水管理及び灌漑施設の維持管理に問題があり,その解決には法的な権限の付与と政府など公共機関による財政的支援が必要であることを示した。
Keyword: ケニア・ムエア灌漑区, 農業組合, 営農・水管理システムGET PDF=02/0206-46.pdf
METHOD OF IRRIGATION SCHEDULING IN AFLAJ IRRIGATION SYSTEM OF OMAN
Abdullah Al-Ghafri [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi INOUE [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
オマーンのアフラジ灌漑システムにおける灌漑スケジュールについて
○アブドゥラ アルガフリ [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
オマーンの伝統的灌漑システムであるアフラジ灌漑(aflaj,単数形falaj)では,水量配分ではなく時間配分により公平性を確保してきた。古来から天体運行が時計代わりに使われ,日足の季節変化に対応する工夫をこらしてきた。現在もまだ多くのアフラジがこの伝統的な計時方法を堅持している。また時計を使うようになったアフラジも,GhoroobiとZawaliとよばれる時間システムで段階的に対応している。
Keyword: アフラジ灌漑システム, 伝統的方法, オマーンGET PDF=02/0206-49.pdf
Analysis on Structure of Nitrogen Balance in Cidanau Watershed, West Java, Indonesia
Satoru Suzuki [Utsumomiya University(Niigata Pref.)]Akira Goto [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.)]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture,Ustunomiya Univ.)]Kenichi Misawa [Graduate School , Utsunomiya Univ.]Arien Heryansyah [Graduate School , TUAT]
西ジャワ・チダナウ流域における窒素収支構造の分析
○鈴木 悟 [宇都宮大学(現新潟県庁)]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]三澤 健一 [宇都宮大学農学部]アリン ヘルヤンサ [東京農工大学大学院]
ジャワ島・最西部に位置するチダナウ流域は、生活系・農業生産系の排出負荷によって水質汚濁が進行している。そこで本研究では、流域の水質改善の基礎的アプローチとして、流域内の窒素収支構造を解明することを目的とした。現地調査・文献調査から窒素収支モデルを構築し、農家レベルにおける窒素収支概算を行うことが可能となった。また、今後最終的に流域全体の窒素収支を推定するために、克服すべき課題を明らかにした。
Keyword: Water pollution, Nitrogen balance , IndonesiaGET PDF=02/0206-50.pdf
Estabulishing a Sustainable Grassland Agriculture System as measures against Desertification in Asia 1.Steppe of the Aletai District in Xinjiang Uighur Automnomous Region
Naohiko Oza [Kitasato Univ.]Mituhisa Baba [Kitasato Univ.]Hirosi Kobayashi [Kitasato Univ.]Toshihiro Sugiura [Kitasato Univ.]Takehiko Maeda [Japan Green Resources Corp.]Yukihiro Yamamoto [Japan Green Resources Corp.]
アジア地域沙漠化防止対策のための環境保全型草地農業の創出 第1報 新疆ウイグル自治区アルタイ地方ステップの現況
○尾坐 直彦 [北里大学獣医畜産学部]馬場 光久 [北里大学獣医畜産学部]小林 裕志 [北里大学獣医畜産学部]杉浦 俊弘 [北里大学獣医畜産学部]前田 武彦 [緑資源公団]山本 幸弘 [緑資源公団]
新疆ウイグル自治区に広がるステップ地帯では、過放牧により草原の荒漠化が進んでいる。演者らは、これまで内蒙古の退化草原において、「現地主義」に基づいた環境保全型草地農業の創出に取り組んできた。この実績をもとに、新疆ウイグル自治区においても環境保全型草地農業を創出することが、最も有効な沙漠化防止対策であると考えている。本報では、越冬飼料畑の造成が計画されている実証圃場を対象に現況調査を行なった。
Keyword: 沙漠化防止, 新疆ウイグル自治区, ステップGET PDF=02/0206-51.pdf
Method for the flood-inundated area detection using the satellite data -The first report of the relation between micro-geomorphology in the Central Plain of Thailand and satellite data-
Yasuharu Yamada [Japan International Research Center for Agricultural Sciences]
衛星データを利用した洪水域推定技術の開発−第一報 タイ中央平原での微地形分類との関係−
○山田 康晴 [国際農林水産業研究センター]
途上国の大河川下流域は、長期間の広域的洪水に見舞われることが多い。本報告では、タイ国中央平原を例に、合成開口レーダデータを利用して洪水湛水域を抽出し、水害地形分類図により、その解釈を試みた。水田の存在が、レーダデータによる洪水域抽出に工夫を要した。水害地形分類図との対比で農地被害推定へ研究を発展させる可能性が示唆された。
Keyword: リモートセンシング, タイ中央平原, GET PDF=02/0206-52.pdf
発表番号 6-53
Electiric conductivity of the small ponds in Nang Saeng, Northeast Thailand
Hamada Hiromasa [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]Ogura Chikara [Japan Interanational Research Center for Agricultural Sciences]Somsak Sukchan [Land Development Department]
東北タイ Nang Saeng 村のため池の電気伝導度
○濱田 浩正 [(独)国際農林水産業研究センター]小倉 力 [(独)国際農林水産業研究センター]ソムサック スクチャン [タイ国土地開発局]
開発途上国では地下水調査対象の現地においてさえ,観測井がない場合が多く,地表水の水質から地下水の動きを把握しなければならない。本研究では,東北タイのNang Saeng 村において,ため池の電気伝導度を測定し,貯水が降水の直達か地表水・地下水の流入であるかを検討した。さらに、その結果を検証するため,オーガーによる地下水位調査も実施した。電気伝導度の調査結果はオーガーによる調査で裏付けられた。
Keyword: 東北タイ, 地下水, 現場報告GET PDF=02/0206-53.pdf
Survey for the propagation velocity of electromagnetic wave in soil beneath a paddy rice field with cross-hole ground penetrating radar
Seiichiro Kuroda [National Institute for Rural Engineering]Yoshinori Shiina [Tohoku Regional Agricultural Administration Office]Hiroomi Nakazato [National Institute for Rural Engineering]Takehiko Okuyama [National Institute for Rural Engineering]
孔井間地中レーダによる農地下層地盤の電磁波速度構造調査
○黒田 清一郎 [独立行政法人農業工学研究所]椎名 義徳 [農林水産省東北農政局]中里 裕臣 [独立行政法人農業工学研究所]奥山 武彦 [独立行政法人農業工学研究所]
農地の下層土における水分分布およびその動態の解明は農地地すべりや地盤環境を考える上で重要である。今回、米沢盆地の農地において下層土における水分動態の解明を目的とし、孔井間地中レーダによる電磁波速度構造調査を実施した。作土層、下層土のレキ層と飽和帯、挟在する粘土層等の水分状態の相違を電磁波速度の変化として捉えることができた。灌漑時におけるレキ層の電磁波速度の変化も調査した。
Keyword: 地中レーダ, ボアホールレーダ, 電磁波速度GET PDF=02/0206-54.pdf
発表番号 6-56
Resistivity monitoring using VLF electromagnetic method
Hiroomi NAKAZATO [National Institute for Rural Engineering]Mikyung PARK [National Institute for Rural Engineering]Seiichiro KURODA [National Institute for Rural Engineering]Takehiko OKUYAMA [National Institute for Rural Engineering]
VLF電磁探査法による比抵抗モニタリング
○中里 裕臣 [農業工学研究所]朴 美京 [農業工学研究所]黒田 清一郎 [農業工学研究所]奥山 武彦 [農業工学研究所]
簡易な地盤環境モニタリング手法としてVLF電磁探査法を用いた比抵抗モニタリング手法を検討し、同法の探査深度を明らかにした。さらに、塩水浸入地区における経時観測では干満に伴う比抵抗変化をとらえることができた。
Keyword: モニタリング, VLF電磁探査法, 比抵抗GET PDF=02/0206-56.pdf
発表番号 6-57
A method of soil salinization assessment in Hetao irrigation district using EM-38
Takashi KUME [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]Tsugihiro WATANABE [Research Institute for Humanity and Nature]Toru MITSUNO [Graduate School of Agriculture, Kyoto University]
内蒙古河套灌区におけるEM-38を用いた土壌塩類評価に関する一手法
○久米 崇 [京都大学大学院農学研究科]渡邉 紹裕 [総合地球環境学研究所]三野 徹 [京都大学大学院農学研究科]
内蒙古自治区河套灌区では土壌塩類化が非常に広域で発生している.広域の土壌塩分評価は多くの時間,労力,コストが必要となるが,非接触ECa測定器であるEM-38を使用することにより,それらの問題は解決できると考えられる.本稿では,非接触電磁誘導による土壌ECa測定原理について簡単に紹介する.また,河套灌区塩分調査の前段階として,京都大学付属農場において行った調査結果について述べる.
Keyword: 河套灌区, 土壌塩類化, EM-38GET PDF=02/0206-57.pdf
Actual Condition and the Task Ahead of Community Agreement Farming for Better Farm Management
Kenji_ISHIDA [National Institute for Rural Engineering]Akiko_YOSHIMURA [National Institute for Rural Engineering]
農地管理の向上を目指した集落協定の締結状況と課題
○石田 憲治 [農業工学研究所]吉村 亜希子 [農業工学研究所]
平成12年度から実施の中山間地域等直接支払制度においては、初年度1,676市町村で25,621件の集落協定が締結された。全国平均値でみた集落協定1件当たりの対象面積は約21ha、参加者1人当たりの交付金額は約8.5万円であった。水田を主体に、畑地では急傾斜地等支払単価の高い圃場を中心に締結が進んだ。協定締結を契機としたコミュニティ活性化効果も指摘されるが、一部では地域住民主導への誘導が必要である。
Keyword: 中山間地域, 集落協定, 農地管理GET PDF=02/0206-05.pdf
発表番号 6-61
Consideration about design VE result and problem of agriculture engineering works
YASUMICHI_KOIZUMI [NIHON SUIKO CONSULTANT]
農業土木分野の設計VE成果と課題に関する考察
農林水産省では1998年度から「設計VE」を試行し、多くの成果を得た。独自のマニュアルを作成してVE活動を進め、技術職員にVE研修を行うとともに、外部のVE資格取得を勧めている。農業土木分野における設計VEの進め方と主要な事例を述べ、VE活動の進め方、成果およびその活用法などを国土交通省や米国連邦道路庁の例と比較して、一層の効果発現を図る方策を考察する。
Keyword: 設計VE, コスト縮減, 農業インフラGET PDF=02/0206-61.pdf
Monitoring on Making a Comprehensive District Plan with Inhabitants Participation
Tadashi Ushino [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]Yuuko Nakano [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]Masaki Masuda [Graduate School of Agri.,Kyoto Univ.]
神出方式による住民主体の地区総合計画づくりの事後評価−神戸市西区神出地区−
○牛野 正 [京都大学大学院農学研究科]中野 裕子 [京都大学大学院農学研究科]升田 雅紀 [京都大学大学院農学研究科]
神戸市西区神出地区において、住民主体により1975年神出町総合改善計画(自己点検調査書)、1976年同(構想計画書)、1977年同(基本計画書)を策定して、約25年が経過する。この間、圃場整備事業、東播用水事業、集落排水事業、農業構造改善事業、農村総合整備事業等を導入している。本稿では、神出町総合改善計画の概要を明らかにするとともに、地域づくりの成果と問題点を、ヒアリンぐ調査やアンケ−ト調査を実施することにより明らかにしている。
Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 社会計画GET PDF=02/0206-07.pdf
Properties of Charcoals which are Made from Trash Flown Down to Irrigation Canal
農業用排水路に流着したゴミ等の炭化物の特性
○齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]
有機性廃棄物の循環利用技術として,炭化に着目し,生成炭化物を再資源炭と命名している。炭化条件(温度)を変えた農業用用排水路の流着ゴミ等の再資源炭を土壌に施用し,物性及び肥料成分分析を実施することにより,その特性変化が確認された。また,植物を用いた発芽・生育試験結果から,重量10%以下の添加では支障なく,有機性廃棄物の循環利用技術の1つとして,炭化は有効であると考えられた。
Keyword: 炭化, 廃棄物, 土層改良GET PDF=02/0207-11.pdf
Comparsion of four water purification models using charcoal as filter
Masaru YAMAOKA [National Institute for Rural Engineering]Yoshiyuki SHINOGI [National Institute for Rural Engineering]Takanori SAITO [National Institute for Rural Engineering]
水質浄化のための木炭の適用方法の比較
○山岡 賢 [独立行政法人農業工学研究所]凌 祥之 [独立行政法人農業工学研究所]齋藤 孝則 [独立行政法人農業工学研究所]
4タイプ(水平流、下降流、上向流、散水)のベンチケールの模型を用いて、木炭の水質浄化機能を調査した。実験の結果、滞留時間の設定によって、浮遊物質の除去、透視度の改善等の浄化効果に有無が見られた。また、模型内の無機性堆積物を調べたところ、上向流タイプでは木炭層上流に堆積物が多くみられ木炭層に堆積物が少なく、水質浄化効果の持続に有利と考えられた。
Keyword: 水質, 木炭, 資源循環GET PDF=02/0207-12.pdf
Qualitative analysis for water purification capacity of carbonized waste
Eisaku SHIRATANI [National Institute for Rural Engineering]Ikuo YOSHINAGA [National Institute for Rural Engineering]Yanwen FENG [National Institute for Rural Engineering]Hitoshi HASEBE [National Institute for Rural Engineering]
再資源炭の水質浄化に関する定性的評価
○白谷 栄作 [農業工学研究所]吉永 育生 [農業工学研究所]馮 延文 [農業工学研究所]長谷部 均 [農業工学研究所]
間伐材の炭化物をろ材として使った接触酸化法における再資源炭の物理吸着及び生物的浄化機能を室内実験により明らかにした.その結果,炭は,物理吸着によって有機物(COD)を除去し,特に,1050℃の再資源炭は高い除去機能と溶液の脱色機能が優れていることが判明した.また,炭は,黒ボクの土粒子に対して吸着・沈降による顕著な除去効果を示したが,アルカリ土壌の島尻マージに対しては沈降を阻害した.
Keyword: COD, SS, 室内実験GET PDF=02/0207-13.pdf
Study of the water quality evaluation of irrigation ponds for the northern part of Vietnam by neural networks
LE THANH HAI []AOKI RYOHTATSU []KOYAMA SHUHEI []
ニューラルネットワークによるベトナム北部池沼群の水質分析とその評価(1)
○LE THANH HAI [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]青木 亮達 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]小山 修平 [大阪府立大学大学院農学生命科学研究科]
本研究では、四季を有するベトナム北部の首都ハノイ郊外のバンチ池沼群を対象として、その池沼群の水質を調査し、観測した富栄養化現象をニューラルネットワークにより解析することで、富栄養化現象を分析・測定しやすい物理・化学的項目(指標)に結び付けることを目的とする。そして、地域の低経済力を踏まえて、抽水植物による水質浄化能力を換算し、環境改善方法を考える。
Keyword: ため池, 水質, 環境保全GET PDF=02/0207-14.pdf
Study of the Suspended Sediment Runoff Model for General Use
Kazutoshi OSAWA [Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo]Kazuhito SAKAI [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]Anshun YOSHINAGA [Faculty of Agriculture, University of Ryukyus]
浮遊土砂流出モデルの汎用性の検討
○大澤 和敏 [東京大学大学院農学生命科学研究科]酒井 一人 [琉球大学農学部]吉永 安俊 [琉球大学農学部]
沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.本研究では既往の研究で構築された浮遊土砂流出モデルの汎用性を検討するめに,新たな対象流域を設けて現地観測を行った.そして,既往の観測値と新たに得られた観測値を用いて浮遊土砂流出モデルに適用した結果,計算値は概ね観測値と一致することを確認した.また,モデルによって計算された土砂生産量を比較した結果,流域状況によってその値は大きく異なることがわかった.
Keyword: 水質, 赤土流出, 浮遊土砂流出モデルGET PDF=02/0207-21.pdf
Change of Nutrients Concentration and Load of River Water with Flowing Down −Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment(勝法
Yasushi Sato [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tadao Yamamoto [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
河川流下にともなう栄養塩類の濃度・負荷変動−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(勝法
○佐藤 康志 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
農地から河川に排出された栄養塩類の下流への流送を抑制する方法の一つとして、河川の水質浄化作用の有効利用が挙げられる。本研究は河川の自然河川区間に着目し、その負荷流下抑制の効果について考察した。その結果平水時では、多くの水質項目で自然河川区間を流下することにより流送される負荷が減少した。しかし、全窒素とその大部分を占める硝酸態窒素に関しては、その効果は非常に小さいことが判った。
Keyword: 栄養塩類, 濃度変化, 流下負荷GET PDF=02/0207-26.pdf
Nitrogen Runoff during Snowmelt Period in Upland Farming Watershed, Tokachi, Hokkaido−Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(VII)−
Keiji UNOKI [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tadao YAMAMOTO [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Takasi INOUE [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]Tetuaki NAGASAWA [Graduate School of Agriculture,Hokkaido University]
北海道十勝地方の畑作流域における融雪期の窒素流出−農業流域における融雪期の水質環境(VII)−
○鵜木 啓二 [北海道大学大学院農学研究科]山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]
北海道の畑作地域で融雪期の水質水文調査を行った結果,窒素成分が高濃度・高負荷で流出している状況が明らかとなった.とくに,硝酸態窒素濃度の高い期間が長期にわたっている.その要因は,畑圃場からの暗渠流出水であることが示唆された.また,わずか1ヵ月の融雪期間に,農地面積当たり43kg/haもの窒素負荷流出が認められた.これは,この地域の窒素施肥量の約4割に相当する量である.
Keyword: 融雪流出, 畑作地域, 窒素GET PDF=02/0207-33.pdf
Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environments−III. Nitrogen dynamics−
周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−III. 窒素動態−
○登尾 浩助 [岩手大学農学部]颯田 尚哉 [岩手大学農学部]古賀 潔 [岩手大学農学部]馬場 秀和 [岩手大学農学部]向井田 善朗 [岩手大学農学部]
家畜ふん尿の農地への還元は持続可能な農業の観点からは望ましいが、周辺水環境への悪影響を最小限にする必要がある。水収支計算によると、年降水量の50から60%が地下浸透に寄与していた。窒素収支計算により、畑に搬入された窒素のほとんどが牧草の収穫に伴って畑から排出されることが判明した。さらにTDR法を使った観測から、土壌中に運び込まれたNO3は地表面から60cmの土層内で比較的短期間のうちに消失することがわかった。
Keyword: 地下水, 地表水, 家畜ふん尿GET PDF=02/0207-37.pdf
The Experiment of Nitrate Nitrogen Removal at differnt types of Soil
Hisao KURODA [College of Agriculture]Hideo NAKASONE [College of Agriculture]Tasuku KATO [College of Agriculture]Mayumi HIRANO [College of Agriculture]Toshio TABUCHI []
地方別土壌による硝酸態窒素除去実験
○黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]加藤 亮 [茨城大学農学部]平野 真弓 [茨城大学農学部]田渕 俊雄 [農業土木学会名誉会員]
北海道、秋田(不耕起、慣行の土層別)、広島、九州(二毛作、単作)の土壌を用いて窒素除去実験を行った。秋田は0−1cm層の窒素浄化能力が他の層に比べ大きかった。地方別では九州二毛作が最も大きく、九州単作が最も小さかったが,グルコース添加実験では両者とも大きな値を示し,九州,広島,北海道の順であった.この結果土壌中の有機物蓄積量が窒素浄化能力に大きな影響を与えていることがわかった.
Keyword: 水質水文, 水質, GET PDF=02/0207-38.pdf
Problems and their improvement on in-situ automatic water quality measurement-the case of FIP system-
Kazuya TSURUGA [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]Akio TADA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Takeshi HATA [Faculty of Agriculture, Kobe University]Haruya TANAKAMARU [Guraduate School of Science and Technology, Kobe University]
現地水質自動観測における問題点と改良-FIPシステムの事例
○鶴賀 一也 [神戸大学大学院自然科学研究科]多田 明夫 [神戸大学農学部]畑 武志 [神戸大学農学部]田中丸 治哉 [神戸大学大学院自然科学研究科]
本研究ではFIP(フローインジェクション電位差計測法)に基づいた現場設置型FIP自動水質分析システムを開発した。測定項目はK+、Na+、Cl‐であり、2週間の連続観測が可能である。本システムを2000年9月より奈良県五條市の山林流域に設置し観測を行った。今回は、現場試験運転の結果と、本システムで連続観測をしていく上で問題となった現場連続観測をする上での問題点とその改良について報告する。
Keyword: 自動連続観測, FIP, オンサイト分析GET PDF=02/0207-03.pdf
The effect of untilled organic rice cultivation on the environmental preservation
TANIGAWA Torahiko [Osaka Prefecture University]MAEGAWA Kaoru [University of Shiga Prefecture]SATO Keiichi [University of Shiga Prefecture]YABE Katsuhiko [University of Shiga Prefecture]
不耕起有機稲作が環境保全に果たす効果について
○谷川 寅彦 [大阪府立大学]前川 薫 [滋賀県立大学]佐藤 慶一 [滋賀県立大学]矢部 勝彦 [滋賀県立大学]
従来の水田からは常時排水が行われてきたため外部に大きな環境負荷を与えてきた。これに代わる方法として不耕起栽培法が注目されているが、化学的特性等メリットの解明は十分ではない。本研究では、環境負荷を最小限にとどめるため、常時排水を行わない不耕起栽培と地表面下5cmまでを耕起した半不耕起栽培を行い、慣行区との比較から不耕起稲作栽培が環境保全に果たす効果を土壌物理学的、化学的、水質化学的に追究した。
Keyword: 不耕起稲作, 有機栽培, 環境保全GET PDF=02/0207-40.pdf
The Outflow Loads of Dioxins and Nitrate Nitrogen from Paddy Field
Kazuo Shibano [Institute of Agro-Environmental Sciences]Kenichi Kanda [Institute of Agro-Environmental Sciences]Yasuhiro Nakajima [Institute of Agro-Environmental Sciences]Takeshi Noda [Agency of Yamanashi Prefecture]
水田からのダイオキシン類と硝酸態窒素の流出特性
○芝野 和夫 [農業環境技術研究所]神田 健一 [農業環境技術研究所]中島 泰弘 [農業環境技術研究所]野田 岳史 [山梨県庁]
環境ホルモンとして問題になっているダイオキシン類と、富栄養化の主因とされる硝酸態窒素について、それぞれの水田からの流出特性を調査した。代かき時に懸濁物質に伴って流出するダイオキシン類は、節水代かき・無代かきにより流出は抑制されることを明らかにし、また、市街地-茶園-水田を含む290haの流域の中間流出に対してエンドメンバーズ法を適用して硝酸態窒素の流出に対する水田の寄与率を推定した。
Keyword: ダイオキシン, 水質トレーサー, エンドメンバーズ法GET PDF=02/0207-42.pdf
On the relationship between denitrification rate and rate-determining factor of the bottom mud in the tidal flat area
Masahiro Seguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]Masumi Kooriyama [Faculty of Agriculture, Saga University]Osamu Deguchi [Faculty of Agriculture, Saga University]Taichi Tamura [Faculty of Agriculture, Saga University]
干潟域底泥の脱窒速度と律速因子との関係について
瀬口 昌洋 [佐賀大学農学部]○郡山 益実 [佐賀大学農学部]出口 修 [佐賀大学農学部]田村 太一 [佐賀大学農学部]
本報では,干潟域での環境浄化機能の一部である底泥の脱窒特性とその律速因子との関連性を実験的に検討l察したものである。その結果,底泥中の脱窒速度は,硝酸濃度と温度に強く依存することが確認された。また,異なる含泥量の底質を用いて実験したところ,高含泥量の底質ほど高い脱窒活性が認められた。さらに,脱窒速度を酵素反応速度理論に基づいて理論的に解析した結果,理論値と実験値との分布傾向は概ね一致した。
Keyword: 底泥, 脱窒速度, 律速因子GET PDF=02/0207-44.pdf
On impacts of environmental factors of a canal connected to a tank for agricultural water use on a diversity of benthic nvertebrate communities
Takanori Kusakabe [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]Hirohumi Kakudo [Faculty of Engineering,Kagawa Univ.]
ため池導水路の水路環境特性が底生生物の種多様性に及ぼす影響
○日下部 貴規 [香川大学工学部]角道 弘文 [香川大学工学部]
本研究では,ため池導水路において底生生物群集を対象に生態調査を行い,また種の多様性を規定する水路環境特性として水路の構造,流況,水質などを調べ,底生生物の種多様性との関係について重回帰分析により解析した.その結果,当該水路のような環境条件下においては,護岸の植生被覆状況,水路床の底質粒径や全窒素といった護岸工法や水質が底生生物の多様性に影響していることがわかった.
Keyword: 底生生物, 水路環境, 多様性GET PDF=02/0207-45.pdf
Wind Induced Flow in a Closed Density Stratified Water Area Partially Covered with the Floating Water Plants
Akinori OZAKI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Ryosuke MURAMATSU [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Ken MORI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Eiji INOUE [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]Tomokazu HARAGUCHI [Graduate School of Bioresource and Bioenvironmental Sciences, Kyushu University]
水草に覆われた閉鎖性成層水域吹送流の乱流構造
○尾崎 彰則 [九州大学大学院生物資源環境科学府]村松 亮介 [九州大学大学院生物資源環境科学府]森 健 [九州大学大学院農学研究院]井上 英二 [九州大学大学院農学研究院]原口 智和 [九州大学大学院農学研究院]
本研究は,水生植物による水質浄化能をより効率よいものにするために,浮葉性の植物の繁茂状況が,密度2成層型吹送流の連行現象と乱流構造に及ぼす影響について,水理実験を行い比較検討した.その結果,水面が浮葉性水草で覆われた吹送流型2成層流における界面の連行係数は,水草による水面の被覆率の増大とともに低下すること,およびそれが乱流構造と密接に関係していることを明らかにした,
Keyword: 連行現象, 乱流構造, 閉鎖性水域GET PDF=02/0207-47.pdf
The characteristics of retention and transport of leaf litter in a mountainous stream
KITANO Miki [Graduate School of Agriculture,Yamagata University]OKUBO Hiroshi [Faculty of Agriculture,Yamagata University]MAEKAWA Katsuro [Faculty of Agriculture,Yamagata University]
山地渓流河川における落葉の滞留特性
○北野 実紀 [山形大学大学院農学研究科]大久保 博 [山形大学農学部]前川 勝朗 [山形大学農学部]
落葉の滞留を流量の違いや滞留箇所の特性から検討するために,葉の流下試験を行った.その結果,流出した落葉は調査区間の下流端に5分以内に到達し,15分前後にピークがみられた.滞留量は河川形状や流量により変化した.滞留箇所は捕捉作用や堆積作用の影響を受ける6つの滞留様式(罐,圍,娃,|木CA物C「よどみ」)が示され,流量や初期滞留量によって滞留様式ごとの違いがみられた.
Keyword: 落葉, 滞留, 流下試験GET PDF=02/0207-48.pdf
Relation of River Water Quality and Landuse surrounding the River -Landuse Evaluation by Water Quality for Conservation of Regional Environment (将供法
Tadao Ymamoto [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Takashi Inoue [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Tetuaki Nagasawa [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]Hirofumi Kurata [Graduate School of Agriculture, Hokkaido University]
河川近傍の土地利用と河川水質の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(将供法
○山本 忠男 [北海道大学大学院農学研究科]井上 京 [北海道大学大学院農学研究科]長澤 徹明 [北海道大学大学院農学研究科]倉田 裕史 [北海道大学大学院農学研究科]
本研究では、河川近傍の土地利用が河川水質に与える影響について検討した。その結果、河川のT-N、NO3-N濃度は、河川近傍の土地利用に影響を受けていることが明らかとなった。したがって、流域環境の保全を考慮した土地利用としては、畑地の適正な施肥管理が重要なのは当然ながら、河川周辺を河畔林として整備する、あるいは河川近傍の圃場での施肥管理をきめ細かく行う、などの方策について検討する意義が認められた。
Keyword: 土地利用, 水質, 環境保全GET PDF=02/0207-51.pdf
Runoff Loading from Uso River and Houryu River Basin to Lake Biwa
宇曽川、法竜川流域からの琵琶湖への流出負荷量
○若井 泰佑 [滋賀県立大学環境科学部]金木 亮一 [滋賀県立大学環境科学部]
農業・生活系負荷が多い宇曽川と工業系負荷が多い法竜川において、流量及び水質濃度を実測し、琵琶湖への汚濁負荷流出量の把握を検討した。代かき・田植え期の濁水が大きな問題となっているが、両河川から琵琶湖に流入する負荷量は、代かき・田植え期よりも降雨後の方が圧倒的に大きかった。また、窒素、リン、CODのL-Q式を用いて推定した負荷量と原単位とを比較すると、水質項目によって大きな差異が見られた。
Keyword: 水質, , GET PDF=02/0207-52.pdf
発表番号 7-5
Water Quality Tank Model Applied Fertilizer Database No.2
Tasuku KATO [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]Kumiko NAKAGAWA [Yanmar Diesel Engine Corp.,Ltd]Hisao KURODA [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]Hideo NAKASONE [Collegeof Agriculture, Ibaraki University]
作物別施肥量を考慮した水質タンクモデル(その2)
○加藤 亮 [茨城大学農学部]中川 久美子 [ヤンマーディーゼル]黒田 久雄 [茨城大学農学部]中曽根 英雄 [茨城大学農学部]
霞ヶ浦流域を対象に流域管理計画に一般に用いられる原単位法と、今回開発した土地利用別水質タンクモデルによる窒素流出負荷に関する予測方法を比較した。原単位法では、トレンドを考慮してフレームの予測を行えたが、面源の予測が難しいことがわかった。水質タンクモデルによる将来予測は原単位法と同じシナリオ予測が可能であり、さらに面源における蓄積された窒素負荷の影響も扱えるという点を明らかにした。
Keyword: 流域水質管理, 水質タンクモデル, GET PDF=02/0207-05.pdf
A study on recycling system of livestock excreta at Nasunogahara
Tsukasa Hashidume [Utsunomiya University.]Akira Goto [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Masakazu Mizutani [Faculty of Agriculture, Utsunomiya Univ.]Mssahumi Goto [KAJIMA Corporation]Yoshitaka Togo [KAJIMA Corporation]
那須野ヶ原における家畜糞尿の循環利用システムに関する研究
○橋爪 司 [宇都宮大学]後藤 章 [宇都宮大学農学部]水谷 正一 [宇都宮大学農学部]後藤 雅史 [鹿島建設株式会社]東郷 芳孝 [鹿島建設株式会社]
近年、大量に発生する家畜糞尿が環境に負荷を与えており、法律により糞尿管理が義務化された。しかし農家では処理に限界があり、地域的な糞尿循環利用が必要である。そこで栃木県黒磯市を対象に、メタン発酵を導入した糞尿循環利用システムの可能性について検討した。システムにより広範は環境負荷の低減が得られたが、コストを計算したところ年間2000万円以上の赤字となり、行政負担が必要となる事が明らかになった。
Keyword: livestock excreta, methane fermentation, ground water pollutionGET PDF=02/0207-08.pdf
発表番号 1-2
Flow characteristics of a series of orifices in an open channel
Kyoji TAKAKI〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroyasu KOBAYASHI〔National Institute for Rural Engineering〕Atsushi NAMIHIRA〔National Institute for Rural Engineering〕
開水路に連続して設置されたオリフィスの水理特性
○高木 強治〔農業工学研究所〕小林 宏康〔農業工学研究所〕浪平 篤〔農業工学研究所〕
オリフィスを開水路に設置すると、流れは大きな抵抗を受けるとともに、オリフィスの通過点で流れが加速される。この原理を利用して土砂を排除したと伝えられる水路に熊本県の鼻ぐり井手がある。この井手は、加藤清正公が新田開発のために開削した用水路で、阿蘇火山灰が堆積しないように工夫した独特の構造を持つ。本研究では、このような連続したオリフィスが設置された水路の基礎的な水理特性を明らかにした。
Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, オリフィスGET PDF=
発表番号 1-3
Flow patterns of the Orifice Gate for Downstream Control in Open Channels
Tatsuo NAKA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕Takeo SHIMA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕Yoshikazu TANAKA〔National Institue for Rural Engineering, Dep. of Hydrulics 〕
開水路下流水位制御用のオリフィスゲートの流況特性
○中 達雄〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕島 武男〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕田中 良和〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕
水管理・操作の高度化を目的に開水路に下流制御方式を導入することが考えられる。この流量制御方式では、ゲートからの流出流況の把握が必要である。このため、オリフィスゲートの下流の流況特性を把握するための水理実験を行った。ここでは、各流況の臨界点について報告する。
Keyword: オリフィスゲート, 開水路流れ, GET PDF=
発表番号 1-6
STUDY ON THE STRUCTURE OF FLOW IN CHANNELS WITH PILE GROUPS
NAKAYA TETSUO〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕FUJII HIDETO〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕KIRI HIROHIDE〔NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING〕
円柱群周辺の流れ構造に関する研究
○中矢 哲郎〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕
ため池・湿地における植生の土砂捕捉効果の解明を前提に、円柱群を有する流れ場の特徴について水理模型実験を通して検討を行った。円柱密度の違いが平面二次元的な流れの構造に及ぼす影響を流速、水面変動の計測より検討したところ、密度が高いほど、先端部で斜め方向の流れが大きくなり、背後には後流域が生じ混合が活発になることがわかった。円柱群境界では周期的な水面変動が生じ、主流域と円柱群域との混合に寄与していることがわかった。
Keyword: 開水路流れ, 水理模型実験, 植生水理GET PDF=
発表番号 1-7
The Relationship Between Some Kinds of Fish Traps for Ayus Going Downstream and River Channel Bars
Masako Sugawara〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Hajime Miwa〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕
各種落ちアユ捕獲施設と砂礫堆との関係
○菅原 雅子〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕
落ち鮎を捕獲する伝統的な漁法の一つであるヤナには,堰部と魚取部からなる一般的な形状のヤナのほか,一定間隔に打ち込んだ杭に細い竹を縛りつけた芝ヤナと呼ばれる簡単な構造のものもある.1999年までの調査により,一般的な形状のヤナは,河川砂礫堆上の下流側に並行に設置されるタイプが7割を占めていることが分かった.一方,山口県錦川の17箇所の芝ヤナを調査した結果,砂礫堆の先端部付近で河川を横断しているものが多いことがわかった.
Keyword: 河川工学, 落ちアユ用ヤナ, 砂礫堆GET PDF=
発表番号 1-8
Driftwood Production at the Yukiya River Reach in Iwate Prefecture
Takayuki FUKUDA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕Hajime MIWA〔Faculty of Agriculture,Iwate University 〕Takeshi NAGAYOSI〔Junior college of Akita Prefectural University 〕
雪谷川(岩手県軽米町)における流木の発生について
○福田 隆之〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕永吉 武志〔秋田県立大学短期大学部〕
平成11年10月末に岩手県雪谷川で発生した河川災害のうち,橋梁に滞留することで浸水被害を拡大させた流木について現地調査を実施した.主な流木発生は,増子内地区での堤防決壊と河岸侵食による約32本,車門地区での頭首工周辺3箇所の河岸侵食による約260本と山腹崩壊3箇所による約250本であった.雪谷川は長年にわたり大きな災害に見舞われていなかったために,寄洲などの沿岸で樹木が生い茂り,今回の災害によって河川に大量に流失した.
Keyword: 河川工学, 洪水災害, 流木発生GET PDF=
発表番号 1-9
Fundamental Studies on Flow State when Tree in River
atushi torihata〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕katsuro maekawa〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕hiroshi okubo〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕
河道内樹木に伴う流況特性に関する基礎的研究
○鳥畑 淳〔山形大学農学部〕前川 勝朗〔山形大学農学部〕大久保 博〔山形大学農学部〕
出水時における河道内樹木に伴う流況を調べた。特に、擬似木の形を変えて水理実験を行い、後流の特性を調べた。結果は次のようである。後流の流速分布を関係式を用いて表わした。そして、流下距離に対する実験係数の変化の傾向を示した。これらを用いて実験値と計算値の比較を行い、後流のおよその形を表わすことができることを示した。
Keyword: 水理実験, 後流, 河道内樹木GET PDF=
発表番号 1-13
On the denitrification characteristics of tidal flat sediments in Ariake Sea
Masahiro SEGUCHI〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Masumi KOORIYAMA〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Osamu DEDUCHI〔Facultly of Agriculture,Saga University〕Masahiro MORITA〔Facultly of Agriculture,Saga University〕
有明海干潟域の脱窒特性について
瀬口 昌洋〔佐賀大学農学部〕○郡山 益実〔佐賀大学農学部〕出口 修〔佐賀大学農学部〕守田 昌宏〔佐賀大学農学部〕
本報ではヨ謦齠Dの持つ環境浄化機能の一部である脱窒について実験的に検討l察した。脱窒量の測定には、アセチレンブロック法を用いて行った。その結果ヨ謦齠Dにおける脱窒活性は温度齠D中に含まれる含水量さらには硝酸塩濃度によって大きく変化することが明らかにされた。また、干潟の持つ高い脱窒能力は、潮汐の干満とそれに伴う底生生物の活動による底泥環境の変化によって維持されているものと推察された。
Keyword: 脱窒, 硝酸塩, 生物的撹乱GET PDF=
Identification of Non-Point Contamination Flux to Groundwater by ANN
Ken HIRAMATSU〔Grad. School of Agric. Sci., Kyoto University〕Eiji ICHION〔Ishikawa Agricultural College〕Toshihiko KAWACHI〔Grad. School of Agric. Sci., Kyoto University〕
ANNによる面源汚染の地下水溶脱量推定
○平松 研〔京都大学大学院農学研究科〕一恩 英二〔石川県農業短期大学〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕
農地における窒素肥料の溶脱など,面源による地下水汚染が深刻化している.これらに対して適切な地下水管理を行うために,観測井の汚染濃度から面源における地下水溶脱量をニューラルネットワークを用いて推定する手法を開発した.計算例を通じて,本手法による解が十分な精度持つこと,さらに本手法を用いれば,旧来の手法で困難とされた初期汚染濃度が不明な場合に対しても推定が可能になることを明らかとした.
Keyword: ニューラルネットワーク, 地下水汚染, 面源汚染GET PDF=
H∞ Control of Water Quality in a Lake
Koichi Unami〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕Toshihiko Kawachi〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕Shuhei Terada〔Grad. School of Agri. Sci., Kyoto University〕
湖沼水質のH∞制御
○宇波 耕一〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕寺田 周平〔京都大学農学研究科〕
確率論的条件下における湖沼水質に対する制御工学的改善対策手法を提示する.湖沼汚濁に関与する元素の観測データを水質改善対策にフィードバックし,自浄係数が変動した場合に系全体を安定化するため,一般化プラントを用いて記述されたH∞制御問題を解いて制御器を得る.この制御器はまた,汚濁負荷が変動しても湖沼水質の変動を過大にしない性質も有する.琵琶湖で観測されたデータにこの手法を適用し,有効性を検討する.
Keyword: 湖沼水質, H∞制御, フィードバック制御GET PDF=
Robust Optimization of River Water Quality Management by ε-Constraint Method
Shigeya Maeda〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University〕Toshihiko Kawachi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto University〕
ε制約法を用いた河川水質管理のロバスト最適化
○前田 滋哉〔京都大学大学院農学研究科〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕
これまで, 河川網全体へのBOD負荷を河川の各汚水排出口に配分する方法について, ロバスト最適化(RO)モデルを用いて検討してきた. 本報では, より検討価値のある非劣解が得られるよう, 剰余偏差の最小化を目的に加えてROモデルを再定式化する. さらに, 政策決定の際に非劣解の中から最も望ましいものが選び易いように, 非劣解生成法にε制約法を採用する. そして, 計算例により提案するモデルの有効性を検証する.
Keyword: 河川水質管理, ε制約法, ロバスト最適化GET PDF=
発表番号 1-19
Experimental Study on Preference Curve of Japanese Medaka for Hydraulic Environments
Kazuaki HIRAMATSU〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕Shiomi SHIKASHO〔Laboratory of Drainage and Water Environment, Department of Bioproduction Environmental Science, Division of Regional Environment Science, Faculty of Agriculture, Graduate School, Kyushu University〕
水理環境に対するメダカの選好強度の定量化実験
○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院生産環境科学部門地域環境科学講座水環境学研究室〕
魚巣ブロック内の主要環境を考慮し,環境因子として水深因子および流速因子,遮蔽因子を取り上げ,これらの環境因子に対するヒメダカ(Oryzias latipes)の選好特性を水理実験によって検討した.環境因子に対する選好強度の定式化には正規化因子ウェイトを用いた乗法形選好強度式を用いた.解析の結果,水深因子実験では9.4cm,流速因子実験では2.8cm/s,遮蔽因子実験では全遮蔽条件でそれぞれ選好強度が最大となること,また因子ウェイトは水深が0.322,流速が1.0,遮蔽が0.662となることが明らかになった
Keyword: メダカ, 選好強度, 水理環境GET PDF=
Simple Prediction Method of Sedimantation from Irrigation Dam River Basin
HIROHIDE KIRI〔National Institute of Rural Engineering〕HIROYUKI TARUYA〔National Agricultural Research Center for kyushu Okinawa Region〕HIDETO FUJII〔Mekong River Commission Secretariat〕TETSURO NAKAYA〔National Institute of Rural Engineering〕
農業用ダム流域からの流出土砂量の簡易予測
○桐 博英〔農業工学研究所〕樽屋 啓之〔農業技術研究機構九州沖縄研究センター〕藤井 秀人〔メコン河委員会事務局〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕
農業用ダム貯水池の堆砂に関するアンケート調査結果をもとに土砂流入の規定要因を分析し、農業用ダム流域からの流出土砂量を予測する手法を検討した。本手法は、流域面積、気候区分および地質区分から、流域面積が100Km2程度までの比較的小さな流域から流出する土砂量を予測するものである。
Keyword: ダム堆砂, 土砂流出, GET PDF=
THEORY ON TIME MARCHING APPROACH GIVING STEADY FLOW CONDITION IN PIPELINES
Masashi Shimada〔Graduate School of Agricultural and Life Sciencies,The University of Tokyo 〕Naoya Matsumoto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciencies,The University of Tokyo〕
パイプライン解析における定常流計算の収束性について
島田 正志〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○松本 直也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
パイプラインの非定常解析には初期条件として定常流れの条件を与える必要がある。その与え方にTMA法というものがあり、改良され用いられている。だが、繰り返し計算回数を最小化するという意味で厳密な、固有値計算による解析手法は今だ開発されていない。そこで、本研究では固有方程式を解き、固有値の絶対値の最大値を最小化させるようなパラメータの最適値を元め、数値解析により検証を行った。
Keyword: パイプライン, 固有値, 最適化GET PDF=
発表番号 1-23
Stability Analysis With Boundary Conditions and Numerical Error
Masashi Shimada〔Univ. of Tokyo〕Leslie D.〔Univ. of Dundee〕Vardy A.E.〔Univ. of Dundee〕
境界条件を考慮した安定性解析と数値誤差
○島田 正志〔東京大学大学院〕Leslie D.〔ダンディ大学〕Vardy A.E.〔ダンディ大学〕
水撃解析では線形安定性解析を誤差評価に応用した格子設計法が提案されている。安定性解析は無限領域において境界条件を全く捨象する。時間補間特性直線法について、単一管路系の両端で水頭、流量を時間の関数として与えた差分方程式系から、補間誤差を規定する2種類の固有多項式を導き、数理的、物理的に定常(自由)振動との関連付け、複雑な系へ拡張する方法について述べる。
Keyword: 水撃解析, 特性法, 安定性解析GET PDF=
A concept for gate operation strategy in complex canal network
RAJENDRA PETER 〔Tokyo University of Agriculture &Tecnology.〕NARITAKA KUBOOOSATO KOUJI
○RAJENDRA PETER 〔東京農工大学農学生物生産学〕久保 成隆大里 耕司
水利システムにおいて、チェックゲート群を操作して、ある定常状態から別の定常状態に変更する場合、流れは非定常になる。その場合、現場においては複雑なゲート操作はできないことを前提に、簡単な操作でもって、しかも目的とする状態との乖離をできるだけ小さくする操作方法を探す方法を提案した。すなわち、定常状態におけるゲート開度を予め計算し、各ゲートを操作する時間をパラメータにし、乖離を評価する評価関数の値を最大にするようにパラメータを決めると言う方法である。
Keyword: Check gate, Gate operating time , Gate operation manualGET PDF=
The Analysis of the Influence of the Tide Gate in the "B" river, "T" country
Sasaki Hiroshi〔Sanyu Consultants Inc.〕Kubo Naritaka〔Tokyo Univ Agri & Tech〕Osato Kouji〔Tokyo Univ Agri & Tech〕
T国B川の防潮水門による異常水位解析並びに被害軽減対策
○佐々木 大〔(株)三祐コンサルタンツ〕久保 成隆〔東京農工大学〕大里 耕司〔東京農工大学〕
B川では防潮水門を全閉した結果,水位変動の振幅が増幅した。結果、下流域で法面の崩落や浸水が報告さてた。本研究では、発生した現象を解析し対策を提案する。先ず地形条件を簡略化したモデルを作成した。そして現象を再現し、対策の検討・評価を行った。次に、地形・境界条件が比較的単純なので、理論解析により堰地点の水位を求めた。更に、手法の汎用性により、他地域での類似のケースに対し予防措置を提案する。
Keyword: シミュレーション, 理論解析, GET PDF=
Analysis of Two-Layer Flow using 2step Lax-Wendroff Scheme
SUNGILL KWON〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕NARITAKA KUBOKOJI OSATO
2step Lax-Wendroff法を用いて2層流解析
○権 ソンイル〔東京農工大学農学研究科〕久保 成隆大里 耕司
河口で発生している海水の逆上について数値解析する。三つの逆上形態中、弱混合型(塩水くさび)に関して有限差分法の2step Lax-Wendroffを用いて解析する。塩水くさびの先端部の解析が今まで、あまり研究されていないので、これは今後の課題にして、まず中間部分の2層流についてだけ研究する。そして、解析値の信頼性のため、自然河川の実際観測値または実験値と比較して検証する。
Keyword: 2step Lax-Wendroff法, 塩水くさび, 2層流GET PDF=
Proposal of Enhancing Retarding Capacity Project
HOTTA CHIKAYO〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕KUBO NARITAKA〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕OSATO KOUJI〔Tokyo University of Agriculture and Technology〕
チャオプラヤ川流域浮稲地帯における遊水機能向上計画
○堀田 千佳代〔東京農工大学農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学農学部〕大里 耕司〔東京農工大学農学部〕
年々深刻化するチャオプラヤ川流域における洪水と渇水の解決策の一つとして、現在の浮稲地帯を利用した新しい土地利用方法を考案し、このプロジェクトの実現可能性を計る。この計画は、すでに高い遊水能力を持つ浮稲地帯に、低収量の浮稲から高収量品種に転換して新たな栽培期間と水利用形態を導入することにより、洪水を地区内に一時貯留し、これを乾期に利用することを可能とする遊水機能向上プロジェクトである。
Keyword: 遊水機能, 浮稲地帯, 水収支GET PDF=
発表番号 1-28
Relationship between Vegetation Index and Evapotranspiration in small experimental catchments ()
Shinichi Takeshita〔Graduate School of Agric., Kyoto Univ.〕Keiji Takase〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕Keiko Fukuyama〔Faculity of Agric.,Ehime Univ.〕
小試験流域の植生指標と蒸発散量の関係()
○竹下 伸一〔京都大学大学院農学研究科〕高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕福山 桂子〔愛媛大学農学部〕
本研究では,土地利用の異なる3つの小試験流域を対象にして,衛星データによる植生指標(NDVI)の特性を検討し,さらに短期間水収支法によって求めた流域蒸発散量との関係を検討した.その結果,NDVI値によって植生の有無や営農形態などの植生状況を定量的に評価できることがわかった.また,NDVIに加え気象要因を示す可能蒸発量および,流域の乾湿を示す湿潤指数も含めて検討したところ流域蒸発散量との高い関連性が示された.
Keyword: 蒸発・蒸発散, リモートセンシング, GET PDF=
Evaporation from Lake Ikeda
Ito Yuji〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Momii Kazuro〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Cho Katsushi〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕
池田湖の蒸発量に関する研究
○伊藤 祐二〔鹿児島大学農学部〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕長 勝史〔鹿児島大学農学部〕
本研究では,湖の水資源としての重要性から,池田湖周辺の気象観測所で観測されている気象データと月1回測定した鉛直水温分布に基づいて,池田湖の蒸発量を求めた.熱収支式中の短波および長波放射量は比較的よく推定できること,および湖面蒸発量の季節変化は,ペンマン法から算定した蒸発位とは異なることを示し,深い湖の場合,湖水温の精度よい推定が蒸発量の算定に大きく影響し,非常に重要な因子となる.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・z環, 気象環境GET PDF=
発表番号 1-30
Measurements of evapotranspiration from paddy fields by eddy correlation energy balance method.
MIURA Takeshi〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕TAKAHASHI Yoshito〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕
渦相関熱収支法による水田からの蒸発散量の測定
○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕高橋 良人〔岡山大学環境理工学部〕
超音波風速計により渦相関法で顕熱伝達を求め,熱収支の残差として潜熱伝達を算出する渦相関熱収支法により水田からの蒸発散量の測定を実施した。熱収支ボーエン比法は夜間に異常値を示す日があるのに対し,渦相関熱収支法はほぼ妥当な値を示し有用性が確かめられた。水田では潜熱伝達が主な熱放出項で,湛水による貯熱変化量も大きい。顕熱伝達,地中熱伝導量はともに小さいなど水田での熱収支の特徴が確かめられた。
Keyword: 蒸発散, 渦相関法, 熱収支法GET PDF=
3-Dimensional Seepage and Transport Analyses Combining Saturated and Unsaturated Region
Teruhiko Usui〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo〕Kazuhito Sakai〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences,The University of Tokyo〕
飽和域と不飽和域を組み合わせた水資源評価モデルの構築
○臼井 照彦〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
地下ダムは営農での循環利用により硝酸負荷の可能性があるため、定量的な水資源評価のできる地下水モデルが求められている。農地を持つ流域での水質評価には、不飽和域での物質移動を考慮する必要があるが、完全3次元解析は実用的でない。そこで本研究では、小さな規模で、飽和・不飽和域を3次元的に計算できる浸透流計算モデルを検討し、物質移動解析には飽和・不飽和域を統一的に扱える粒子追跡法を組み込むことを試みた。
Keyword: 浸透流解析, 物質移動解析, GET PDF=
Study on simple evaluation method of groundwater recharge
Masayuki IMAIZUMI〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Satoshi NIHIRA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Satoshi ISHIDA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
簡易的な地下水涵養量の評価手法の検討
○今泉 眞之〔農業工学研究所〕二平 聡〔農業工学研究所〕石田 聡〔農業工学研究所〕
最も入手しやすい地下水位の変動から涵養量を求める方法を検討した。夏期に地下水位が上昇するタイプでは,ある期間における地下水位の上昇または下降高と地下水の流入量および流出量との間には,収支バランスが成り立つ。この関係を利用して水田からの涵養量を推定することができる。この方法を水収支計算が行われている松本盆地北部に適用したところ,水収支計算の涵養量と推定した涵養量は良い一致を示した。
Keyword: 地下水涵養量, 評価手法, GET PDF=
Modeling Analysis on Cropping Area and Farm Management of Rainfed Paddy Fields in Northeast Thailand
Kenji SUZUKI〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Yu MITSUGI〔Utsunomiya Univ.〕Akira GOTO〔Utsunomiya Univ.〕Masakazu MIZUTANI〔Utsunomiya Univ.〕
東北タイ天水田の作付面積と農家経営に関するモデル解析
○鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕三津木 佑〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
東北タイでは斜面の高位部にまで天水田が開田されている。本研究では、天水田の立地範囲を縮小・選択することにより生産・安定性が向上することを作業仮説として設定し、農家経営に関する分析を行った。作付率を後退させるシミュレーションによって天水田群1列につき3割程度の作付後退で生産量が同水準・安定化することが示され、立地範囲の選択・経営規模の拡大により自給米生産を越えた販売米生産の経営の可能性が示唆された。
Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 作付の後退GET PDF=
Modelling snowmelt in Thiba Catchment in central Kenya
Mohammed Abdullahi〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Hiroyuki MATSUI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
ケニア・ティバ川流域における融雪モデルの検討
○Mohammed Abdullahi〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕松井 宏之〔宇都宮大学農学部〕
ケニア共和国ティバ川流域における水文解析を行うために、降雪・融雪現象のモデル化を行った。モデルの有効性は、筆者らが開発した水文流出モデルに、日気温法に基づく融雪サブモデルを加えたモデルから得られる河川流量を実測流量と比較することにより検証した。その結果、若干の再現性の向上がみられるものの、歴然とした差は認められなかった。これは流域内の降雨分布の設定、実測流量の精度に問題があるためと考えられた。
Keyword: 融雪, 分布型流出モデル, GET PDF=
Recession flow analysis of the Blue Nile River (青轍・
Anil MishraTAKESHI HATAHARUYA TANAKAMARUAKIO TADA
Recession flow analysis of the Blue Nile River (青ナイル川の逓減流量解析)
○Anil Mishra〔神戸大学〕畑 武志〔神戸大学〕田中丸 治哉〔神戸大学〕多田 明夫〔神戸大学〕
青ナイル川の水源量がスーダンのかんがい可能面積を決定づけ、10月以降の無降雨期流量の正確な予測が重要である。エチオピアの雨量データが入手し難いことから、流量データのみを用いた予測法を検討した。入手水文データから主に8,9月の既知流量データを用いて、10月〜翌年3月までの逓減流量を、Wittenberg型の逓減曲線式で予測計算を行った。その結果、先に報告している方法に比し、より高い精度で流量予測が可能になった。
Keyword: 流出特性, 長期流出, GET PDF=
Real-Time Forecasting of Rainfall Using Surface Observed Rainfall
Hidetaka Chikamori〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Akihiro Nagai〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕
地上観測降雨データを用いた実時間降雨予測
○近森 秀高〔岡山大学環境理工学部〕永井 明博〔岡山大学環境理工学部〕
岡山およびその周辺の77地点における地上観測降雨データに基づき,局所線形近似法を用いて岡山における1?3時間先の時間雨量および3時間移動平均雨量の予測を行った。岡山における降雨データのみを用いた場合,時間降雨の予測精度は悪かったが,周辺地点の降雨データを用いることにより,ピーク付近の降雨強度の上昇が予測が可能になり,3時間移動平均を用いた場合は3時間先の降雨強度の上昇が予測できることが分かった。
Keyword: 降雨予測, 降雨特性, 水資源開発・管理 GET PDF=
Calculation of Input Rainfall Sequence to the Distributed Runoff Model using Point Rainfall Data
Fukushima Akira〔Fac. of Life & Environmental Science, Shimane University 〕
地点雨量データを活用した分布型流出モデルへの入力降雨系列の算定
○福島 晟〔島根大学生物資源科学部〕
レーダー雨量計で観測される流域内の降雨の時間的空間的分布特性を分布型流出モデルへの入力降雨に反映させる流出解析法については、レーダー雨量計による面積雨量評価精度に問題点が残されていることから、なお検討の余地がある。本報告では、流域内の地点観測降雨データを活用して、流域内の降雨分布特性を組み込んだ分布型流出モデルへの入力降雨系列の算定手法を新たに提示し、その適用例を示す。
Keyword: 地点雨量, 流出モデル, 流出解析GET PDF=
An Evaluation of Storage Depth in Yasu River Basin
SAKAMOTO Yoshitsugu〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕HORINO Haruhiko〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕MITUNO Toru〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
野洲川流域における貯留量評価
○坂本 佳嗣〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
流域の貯留特性を評価することは,水資源の総合的な管理を行っていく上で重要である.本論では,日単位の水文データに基づいた簡易な方法によって,渇水流量の緩和に寄与する貯留量を利水貯留量,洪水の緩和から渇水流量の底上げまで全てに寄与する貯留量を総合貯留量とし,滋賀県野洲川流域において,上・中・下流それぞれに評価を行い検討した.また野洲川ダム自体の利水,治水面での貯留効果を評価した.
Keyword: 流域, 自然貯留量, ダムGET PDF=
Quantitative Analysis of Groundwater Effluent and Reservoir-Water Influent in a Small Pond Using 222Rn- and Water- Balance Equations
Hiromasa HAMADA〔Japan International Research Center for Agricultural Sciences 〕Satoru KISHI〔Kanto Regional Agricultural Administration Office〕Satoshi NIHIRA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
ラドン・水収支式を用いた小規模ため池での地下水流入・流出の定量解析
○濱田 浩正〔国際農林水産業研究センター〕岸 智〔関東農政局〕二平 聡〔農業工学研究所〕
中山間地では、ため池からの浸透水が地すべりを誘発する場合があり、地すべりの防止のためには、浸透水の存在を明らかにする必要がある。しかし、現在、用いられている手法は、地表水の流量を観測するだけで、得られる結果は地表水の流入と地下水の流出の差に過ぎない。本研究では、河川において有効性を確認しているラドン・水収支式を小規模のため池に適用し、地下水流入・流出の定量解析を実施した。
Keyword: 地下水, 水収支, ラドンGET PDF=
Parameter Optimization of Tank Model using Multi-objective Programming
Haruya Tanakamaru〔Graduate School of Science and Technology, Kobe University〕Yoichi Fujiwara〔Graduate School of Science and Technology, Kobe University〕Takeshi Hata〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕Akio Tada〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕
多目的計画法によるタンクモデル定数の最適同定について
○田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕藤原 洋一〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕
本研究では、永源寺ダム流域の水文データを用いて多目的計画法によるタンクモデル定数の最適同定を試みた。目的関数には、高水部重視の平均2乗誤差平方根と低水部重視の相対誤差の平均2乗平方根を採用し、加重和最小化法によってパレート最適解を求めた。その結果、一方の目的関数値を小さくすると他方は大きくなり、これら関数の最小化は競合関係にあることが示された。各パレート最適解に対するハイドログラフも示した。
Keyword: 流出モデル, 最適化, 長期流出GET PDF=
Quantitative Evaluation of Hydrological Properties in Terraced Paddy Fields
Takeo ONISHI〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Haruhiko HORINO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
傾斜地水田群における水文環境の定量的評価
○大西 健夫〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕
京都市左京区静原地区の傾斜地水田群を対象に水文環境の定量的評価を地下水に注目して行った.地表水の水収支計算より,上段圃場ほど浸透量が大きくなる傾向が見られ,地下水の供給が上流から下流へと存在する事が示唆された.また,非灌漑期無降雨時の法面上部における地下水位の逓減に,水平一次元の地下水流動モデルを適用したが良い再現性は得られず,土壌の不均一性,鉛直方向の地下水流等を考慮する必要性が明らかになった.
Keyword: 傾斜地水田, 地下水流動, 浸透量GET PDF=
Grandwater and Seawater Intrusion Analysis with Rainwater Recharge
Jun-ichi Shoji〔Asia Planning Co.Ltd.〕Kazuro Momii〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕Yamato Satoyama〔Faculty of Agriculture, Kagoshima University〕
降雨涵養を考慮した地下水海水侵入解析'- 離島における地下水資源の保全と開発に関する研究 -
○小路 順一〔アジアプランニング(株)〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕里山 大和〔鹿児島大学農学部〕
水資源として表流水の利用が困難な離島では、増加する水需要に対処するためには、淡水地下水および海水侵入状況の把握が必要となる。本研究では、著者らが従来検討を加えた地下水海水侵入解析のための非混合アプローチに、降雨および蒸発等の水文現象を表現する地下水涵養タンクモデルを組みこみ、現地観測結果と比較検討した。数値解析は概ね現状を再現しており、今後の地下水資源管理を検討する際、有効な手法であると考える。
Keyword: 地下水, 海水侵入, 涵養モデルGET PDF=
Down Limit of Water Temperature of Pond Spine Fish Itoyo Lives in Mid Winter
akira shinjoHIDEKI HAYASHISUSUMU OOSAWA
真冬期のイトヨ生息池水温の低下限界について
○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕林 秀樹大澤 進
一定量の地下水を供給しているイトヨ生息池の熱収支式を検討し、池水温の低下限界を明らかにした。この場合の熱収支式は夜間に成り立つ。熱収支式では、潜熱量、顕熱量の推定が問題であったが、潜熱量は池内に設置した水面蒸発計蒸発量を充て、顕熱量はボーエン比式から求めた。その結果、住民合意の許容地下水使用量の範囲において、かつ、稀に見る厳しい気象条件下においてもイトヨ生息のための餌環境を満たす水温を得た。
Keyword: 地下水 , 蒸発, 気象環境GET PDF=
Applicability of a Regional Groundwater Flow Model Using Different Mesh Sizes
Elhassan Ali Musa〔United graduate School, Tokyo University of Agric. And Tech (Utsunomiya Univ)〕Sato Tomonori〔Tokyo Institute of Tech.〕Goto Akira〔Utsunomiya University, Fac. Of Agric.〕Mizutani Masakazu
異なるメッシュサイズによる地下水流動モデルの適用性について
○Elhassan Ali Musa〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属〕佐藤 知典〔東京工業大学大学院〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
地下水流動モデルのメッシュサイズを1kmと2kmとに変更する事により,モデルパラメータ値の比較検討および感度分析を行った.このモデルは,浅層地下水流動をシミュレートするために,地表の水文過程を表現するタンクモデルを2次元地下水モデルに結合したものである.モデルを栃木県那須野が原扇状地に適用した結果,1kmと2kmメッシュサイズのモデルそれぞれのパラメーター値は一致しないこと、1kmメッシュがより良いということが分かった。
Keyword: 地下水流動モデル, メッシュサイズ, 那須野が原扇状地GET PDF=
Modeling of groundwater nitrogen pollution considering distributed property of load effluent
Haruki SAKIYAMA〔Utsunomiya Univ.(Okinawa Prefecture)〕Hiroaki SOMURA〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Akira GOTO〔Utsunomiya Univ.〕Masakazu MIZUTANI〔Utsunomiya Univ.〕
負荷排出の分布性を考慮した地下水窒素汚染のモデル化
○崎山 春樹〔宇都宮大学(現沖縄県庁)〕宗村 広昭〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕後藤 章〔宇都宮大学〕水谷 正一〔宇都宮大学〕
近年、全国的に浅層地下水帯における硝酸帯窒素汚染の進行が問題となっている。本研究では、地下水水水質保全対策を検討するための基礎モデルとして、負荷の分布性を考慮した水質モデルを構築した。地下水帯を分布型にした水質水文モデルと、地上、地下両方を分布型にした水質水文モデルの2種類を構築し、実測値との照合を行った。結果として、濃度起伏の傾向は対応していたが、妥当な結果とは言い難く、様々な問題点が浮上した。
Keyword: 分布型地下水水質水文モデル, 地下水窒素汚染, 畜産糞尿GET PDF=
発表番号 1-61
The Vertical Percolation of Surface Meltwater in Snow
Aoyama Sigenobu〔Graduate School of Agriculture Science Iwate University〕Kurasima Eiichi〔Faculty of Agriculture Iwate University〕Kato Toru〔Miyagi Agricultural College〕Mukaida Yosiaki〔Faculty of Agriculture Iwate University〕
積雪内における表層融雪水の鉛直浸透
○青山 滋伸〔岩手大学大学院農学研究科〕倉島 栄一〔岩手大学農学部〕加藤 徹〔宮城農業短期大学〕向井田 善朗〔岩手大学農学部〕
融雪洪水を予測するためには, 積雪内における表層融雪水の浸透機構を明らかにする必要がある.そこで本研究では1999年に岩手大学農学部付属演習林内で気象観測を行い, 得られたデ−タをもとに, 表層融雪量を熱収支法により推定した.さらにその地面到達時間を推定し, 実測の地面到達時間との比較を行った.
Keyword: 表層融雪水, 鉛直浸透, 地面到達時間GET PDF=
Flow Characteristic of Okinawa's Soils
MARO TAMAKIKATSUYA NAKAISHISETSUO OOI
沖縄土壌の流動特性について
○玉城 麿〔沖縄県農業試験場〕中石 克也〔茨城大学農学部〕大井 節男〔農業工学研究所〕
南西諸島における土壌流亡は、海岸付近の生態系を脅かす環境問題の一つとしてあげられている。現在、沖縄県では土壌流出量の算定方法について検討しているが、それには懸濁液の流動特性を把握しなければならない。本研究では流動特性の一つである粘度に着目した。粘度は土粒子やフロックの沈降速度や降雨時の土砂の輸送量を決定するために明確にする必要がある。本研究では、沖縄土壌の国頭マ−ジ・ジャ−ガル・島尻マ−ジの粘度について検討した。
Keyword: レオロジ−, コロイド・粘土, 農地保全GET PDF=
Effect of pore solution on liquid limit of swelling clay
TOSHIHIKO YAMAMOTOTOSHIYUKI DOMEKIKATSUMI FUJIIHIROYUKI FUJISAKI
膨潤性粘土の液性限界に及ぼす間隙溶液の影響について
○山本 俊彦〔岩手大学大学院農学研究科〕百目木 敏行〔岩手大学大学院農学研究科〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕
モンモリロナイトの液性限界付近の力学的性質は、間隙溶液イオンの種類と濃度に依存し変化するとされている。陽イオンはNa型、Ca型の2種類、さらに溶液の濃度を変えながらキャサグランデ法、フォールコーン法の2種類の液性限界試験を試みた。これにより、液性限界が溶液濃度により不連続に変化し、陽イオン種はこれらの変化を上回ることが明らかになった。
Keyword: モンモリロナイト, 液性限界, フォールコーン試験GET PDF=
On the initial inclination of volume-water content curve for saturated clays
TATSUYA KOMOTOPAKU JONFA
飽和粘土の体積〜含水比曲線の初期勾配について
○甲本 達也〔佐賀大学農学部〕朴 鐘華〔佐賀大学農学部〕
飽和粘土を乾燥させて得られる、体積(V)〜含水比(w)曲線において、乾燥の初期は、水の減少量は体積の減少量に等しいのでV―w曲線は直線となる。本報は曲線の初期勾配Gは初期体積をV0、土粒子密度をρs、水の密度をρw、初期間隙率をn0とすると、G=V0*(ρs/ρw)*10-4 *(100−n0)が成り立ち、Gは一定のV0(n0は一定となる)およびρsに対して、一定となることを明らかにしたものである。
Keyword: 飽和粘土, 乾燥収縮, 初期間隙率GET PDF=
Effect of air on the formation of compacted soil ()
Hideaki Miura〔Graduate School, Agriculture Course, Iwate university〕Kiyosi Koga〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕Akira Sasaki〔Faculty of Agricultur, iwate Univercity 〕
締固め土の構造形成における空気の役割(供
○三浦 英晃〔岩手大学大学院農学研究科〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕佐々木 旭〔岩手大学農学部〕
締固め土は時間経過に伴い強度が増加する。この養生効果には締固め時に土中に封入された空気が間隙内にて何らかの役割を果たしていると考える。そこで締固め土中の空気の挙動を明らかにするため,大気圧と真空の条件下で締固めた供試体の間隙構造を軟X線造影法によって観察したところ,含水比が最適含水比より湿潤側の供試体において大気圧下では膜状,真空下では団粒を包む薄膜状の影像が造影され間隙構造の違いが観察された。
Keyword: 間隙構造, 土壌構造, 圧密・締固めGET PDF=
Quantitative indices for soil structure and their physical meaning
Noriyoshi Yamada〔Kagawa university 〕
土壌構造の数量的表示法とその物理的意義
○山田 宣良〔香川大学農学部〕
土壌構造を数量的に表示する方法として、(1)構造発達係数、(2)締固S値、(3)遠心S値を選定し、10種類の土壌に対して17項目の基本的物理性と、15項目の二次的物理性の測定結果からみた物理的意義について検討を加えた。その結果、これらの3種の表示法を物理的諸因子の重回帰式で表すことが可能であり、その式に土壌構造の判定基準を代入すれば、土壌構造の良否が数量的に判定できることがわかった。
Keyword: 土壌構造, 土壌の物理化学的性質, GET PDF=
Measuring soil heat capacity, thermal conductivity, and volumetric water content with a thermo-TDR probe
Akira Endo〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕Kosuke Noborio〔Graduate school of Agriculture., Iwate University〕
サーモTDRプローブによる土壌の体積熱容量・熱伝導率と水分量の測定
○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕登尾 浩助〔岩手大学大学院農学研究科〕
近年,土壌の熱的性質を測定する方法として,双極熱パルス法が注目されている。本報では,サーモTDRプローブを使用し土壌の熱的性質と水分量を測定したので報告する。仮比重の異なるλを測定すると,特に約θ>0.1において顕著な差異が表れ,モデルにおいてもそのようになった。更に多くの研究が必要であるが,サーモTDRプローブを使用して熱的性質と体積含水率を測定することは有効だと考えられる。
Keyword: サーモTDRプローブ, 熱的性質, 体積含水率GET PDF=
ESTIMATION OF BULK DENSITY OF DISTURBED AND UNDISTURBED SOIL BY USING AMPLITUDE DOMAIN FLECTOMETRY (ADR) PROBE
Krissandi Wijaya〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
○Krissandi Wijaya〔東京農工大学農学研究科〕西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕
プローブ長6cmのADR水分センサーで測定した土壌の体積含水率と含水比または湿潤密度を用いて土壌の乾燥密度を推定することを試みた. 試料は黒ボク土(LiC)を使用した. 土壌の乾燥密度0.4〜1.1g/cm3、含水比40〜88%の範囲で、かく乱土、不かく乱土とも推定値と実測値は良い一致を示した. また、この方法で圃場の乾燥密度分布を調べたところ、実測の分布と良い一致を示した.
Keyword: 乾燥密度, ADR水分計, 不均一GET PDF=
Heat pipe phenomenon in soil
Toshihiko Momose〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕Tastuaki Kasubuchi〔The United Graduate School of Agricultural sciences, Iwate University〕
土壌中におけるヒートパイプ現象
○百瀬 年彦〔岩手大学大学院連合農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学大学院連合農学研究科〕
これまでに土壌の熱伝導率の温度依存性は,潜熱輸送が重要な要因であることが明らかにされている。本研究では,減圧下における土壌の熱伝導率を測定し,土壌間隙内の潜熱輸送をより明確にすることを目的とした。得られた実験データから,温度勾配下の土壌間隙内にヒートパイプ現象が起こるということを明らかにした。さらに,液状水フラックス,すなわち,水の戻りが潜熱輸送量を決定する重要な要因であることを明らかにした。
Keyword: 土壌の熱的性質, , GET PDF=
Measurement of charge characteristic of allophane and imogolite with potentiometoric titration
Yoshiyuki Saida〔Hokkaido Regional development bureau 〕Jutarou karube〔Ibaraki Universitty〕
電位差滴定法によるアロフェンとイモゴライトの荷電特性の測定
○齊田 義之〔北海道開発局〕軽部 重太郎〔茨城大学〕
変異荷電をもつ土壌の荷電ゼロ点(PZC)は、正・負イオン交換容量(CECとAEC)による正味荷電ゼロ点(PZNC)や、電位差滴定法によるPZSEで表される。ここでは、電位差滴定法の測定内容を検討した。そして、電位差滴定法を用いて正味の荷電を求めることができることを見出し、その結果をイオン交換法の結果と比較した。
Keyword: 荷電ゼロ点, 電位差滴定法, 荷電特性GET PDF=
The relationship between soil retentivity of moisture and ions.
Nakamura Takahiko〔Tokyo University of Agriculture〕
土壌の保水性とイオン濃度との関係
○中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕
土壌の保水性と土壌水中のイオン濃度との関係を明らかにする初期段階として,遠心法によるpF測定を行うとともに,その抽出水についてイオン濃度を測定することで,土壌水中でのイオンの存在量を把握することを目的とした.茶園表層土の土壌を用いて測定した結果,抽出水中の硝酸イオン濃度はpFの増加につれて極大値を示すことが明らかとなった.このことから土壌中のイオン濃度の分布が一様でないことが確認できた.
Keyword: 保水性, 溶質移動, 水質GET PDF=
Transport of Ca-solutions through acid Kunigami Mahji soil
Miyuki Nakajima〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Taku Nishimura〔Graduate school of agriculture, TUAT〕Makoto Kato〔Graduate school of agriculture, TUAT〕
酸性赤黄色土中を流れるCa電解質溶液の動態
○中嶋 美幸〔東京農工大学農学研究科〕西村 拓〔東京農工大学農学研究科〕加藤 誠〔東京農工大学農学研究科〕
酸性土壌の改良におけるCa系改良剤の移動形態や反応について考察を深めるために、沖縄本島に分布する国頭マージを用いてカラム実験を行った。4電極ECセンサーで土壌中のECを測定した結果、浸透溶液を同じ電解質濃度のNa溶液からCa溶液に切り替えた時のECの低下から土壌中でイオン交換や水和といった反応が起きていることが示唆された。
Keyword: 酸性土壌, 土壌改良, 4電極ECセンサーGET PDF=
Methan and Carbon dioxide Emissions from Peat Soils
Keiji TAMURA〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru MIZOGUCHI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi IMOTO〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi MIYAZAKI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕
泥炭土壌からのCH4とCO2の放出に関する研究
○田村 啓治〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
湿原の泥炭土壌において地下水位変動と二酸化炭素・メタン放出の関係を把握することは、地球温暖化の問題や湿原保全という立場から重要である。本研究では、美唄湿原で観測井攪拌時のCH4の瞬間的な放出を観測するとともに、室内実験より、地下水面低下時に定常時の約1000倍のCH4が短時間のうちに発生すること、地下水面を低下させた後の排水過程ではCH4が放出された後に遅れてCO2が放出されることを明らかにした。
Keyword: 土壌空気, フラックス, 泥炭GET PDF=
Ion Concentration Prediction of Effluent during Sulfuric Acid Solution permeates into Volcanic Ash Soil.
KAMEYAMA KOUJI〔The United Graduate School of Agriculture Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕MATSUKAWA SUSUMU〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕KATO HIDEMASA〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
火山灰土壌への硫酸溶液浸透による溶脱液のイオン濃度変化予測
○亀山 幸司〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕松川 進〔宇都宮大学農学部〕加藤 秀正〔宇都宮大学農学部〕
酸緩衝能を表す簡便な化学平衡式と溶質移動を近似するミキシング・セルモデルをpH3硫酸溶液浸透による溶脱液のpH等に適用した結果、比較的良い対応が得られ、予測手法の妥当性が示唆された。また、化学平衡式とミキシング・セルモデルを結合する予測手法が多成分の溶質移動の予測に有効であることが立証された。
Keyword: 溶質移動, 土壌, 酸緩衝能GET PDF=
Effect of antecedent moisture on capillary pressures in sand columns
Takeyuki ANNAKA〔Faculty of Agriculture, Yamagata University〕Takashi KITABAYASHI〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕
砂充填層の前進・能動毛管圧の初期水分依存性
○安中 武幸〔山形大学農学部〕北林 高〔東北農政局〕
豊浦砂の充填層を対象に、前進・能動毛管圧の初期水分依存性を、吸水過程の水分特性の測定および湛水浸潤実験を通じて検討した。その結果、能動毛管圧(毛管上昇高に負号を付けたもの)および浸潤時の透水係数には顕著な初期水分依存性が認められたが、前進毛管圧はほとんど依存性を示さないことが明らかになった。また、能動毛管圧と透水係数の水分依存性は、含水比0.3〜0.5%において顕著であることが示された。
Keyword: 水分移動, 浸透流・地下水, GET PDF=
Evaporation losses from mulched dune sand columns as influenced by gravel mulch and column size
Makoto Imai〔Arid Land Research Center Tottori university〕Velupillai Rasiah〔Arid Land Research Center Tottori university〕Tahei Yamamoto〔Arid Land Research Center Tottori university〕Mitsuhiro Inoue〔Arid Land Research Center Tottori university〕
砂丘砂カラムからの蒸発量へ異なるサイズのカラムとグラベルマルチが与える影響と効果について
○今井 良〔鳥取大学乾燥地研究センター〕Velupillai Rasiah〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
乾燥地農業の弊害として土壌の塩類化による塩害が挙げられる。この圃場における塩害を防ぐ方法の一つに、蒸発量を減らして塩類の集積が起こりにくくする方法がある。本研究では大小二種類の砂丘砂カラム表面にサイズの異なる二種類のグラベルマルチを施し、それらのサイズの違いが蒸発量にどの程度の影響を与えるのか調べた。その結果サイズの違いに関わらず、グラベルマルチは砂丘砂においても有効であることがわかった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, マルチ・マルチング, 水分移動GET PDF=
Variation of soil moisture and depth of A soil layer―The Observation, Experiment and Research in the Continuous Yearly Use Test Field of Three Major Nutrients of Chemical Fertilizers (X)―
Tsuyoshi YANAGISAWA〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕Kaname EZAKI〔Faculty of Agriculture , Meiji University〕
土壌水分の変動とA層厚−肥料三要素連続施用圃場試験区における調査詞吋研究(X)−
○澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕
関東ロームの立川ローム層に設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を地表面下100cmまでの8深度について、毎日一回観測した。作付け期間の70日間を旱天期と降雨期に分けて統計分析した。また、深度100cmまでの土層を3つの層(作土層・中間層・心土層)に分けることにより同様の検討をした。その結果、土中水分とA層厚との間に少なからず関係があることが示された。
Keyword: pF値, A層厚, 関東ロームGET PDF=
Study on structure and permeability changes by soil compression
Makiko Ishizuka〔Graduate school of Agricultural and Life science, The Univ. of Tokyo〕Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate school of Agricultural and Life science, The Univ. of Tokyo〕
土壌圧縮による構造変化と透水性変化に関する研究
○石塚 真記子〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
土壌圧縮は、微視的な土壌構造変化や間隙比分布の変化を伴い、透水性などを変化させる。撹乱土を圧縮整形した供試体を用い、できるだけ広範囲な間隙比にわたり、透水性の推移を観測した。圧縮方法が間隙比と透水性の関係に影響を与えることがわかった。団粒の発達した土では、間隙比に対する透水性推移に3パターンが見られること明らかになった。観察より、構造単位スケールの変化がその原因である可能性を指摘した。
Keyword: 土壌圧縮, 構造変化, 透水性GET PDF=
Permeability Reductions Induced by Surfactant-Enhanced Soil Washing
Jun Goto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Shinya Ishizaki〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi IMOTO〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi MIYAZAKI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕
界面活性剤による土壌の透水性の低下に関する研究
○後藤 淳〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石崎 慎也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
NAPL(非水液)によって汚染されたサイトの浄化法の一つとして、界面活性剤を浄化剤として併用した地下水揚水処理法がある。しかし、粘土分を多く含む土壌では急激な透水性の低下を起こし、浄化効率を低下させることが報告されている。本研究においては地盤洗浄の基礎として、界面活性剤が土壌の透水性に与える影響を調べた。界面活性剤は豊浦砂の透水性には影響を及ぼさないが、関東ロームと沖積土の透水性を低下させることがわかった。
Keyword: 地盤洗浄, 土壌・地下水汚染, 界面活性剤GET PDF=
Hysterestic behavior of unsaturated hydraulic conductivity in sandy soils
Takeshi Kawamura〔Faculty of Engineering, Saitama University〕Yoshiya Nagamine〔Faculty of Engineering, Saitama University〕Ken Kawamoto〔Faculty of Engineering, Saitama University〕
砂の不飽和透水係数に履歴の違いが及ぼす影響
○川村 健〔埼玉大学工学部〕長嶺 由哉〔埼玉大学工学部〕川本 健〔埼玉大学工学部〕
本研究は圧力制御法とディスクパーミアメーター法を用いて不飽和透水係数を測定しlを比較しz水E水過程の履歴の違いが不飽和透水係数に及ぼす影響を調べた。圧力制御法の不飽和透水係数は水分特性曲線の回帰より得られた係数を用いたK−h曲線とほぼ一致しTクションが10cmH2Oより大きな領域では焜fィスクパーミアメーター法で求まる不飽和透水係数は圧力制御法よりも低い値を示した。
Keyword: 不飽和透水係数, 砂, 履歴GET PDF=
Temperature at growth surface of ice lens in glass-powder saturated with NaCl solution
Kunio Watanabe〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Yoshiko Muto〔Department of Bioresources, Mie university〕Masaru Mizoguchi〔Department of Biological and Environmental Engineering, The University of Tokyo〕
ガラス粉粒体中に析出するアイスレンズ成長温度とNaCl濃度の関係
○渡辺 晋生〔三重大学生物資源学部〕武藤 由子〔三重大学大学院生物資源学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
土壌が凍結すると、土中にアイスレンズが析出することがある。本研究では、アイスレンズの成長に関する塩の影響を調べる目的で、異なる濃度のNaCl溶液で飽和した均一粒径ガラス粉粒体の一方向凍結実験を行った。本実験の結果、NaCl濃度の増加による、アイスレンズ成長面温度の低下、アイスレンズの厚みのNaCl濃度依存性が明らかになった。これらの結果をもとに、アイスレンズ成長面近傍の溶質拡散について議論した。
Keyword: 凍上・凍結, 溶質移動, 土壌の熱的性質GET PDF=
発表番号 2-61
Studies on Unsaturated Hydraulic of Soil Using Centrifugation Methodl
Xia Liu〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕Takao Amaya〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕Takeo Akae〔Faculty of Environment Sciene and Engineering, Okayama Univ.〕Naomasa Nisimura〔Faculty of Agriculture, Gifu Univ.〕
遠心法による土壌の不飽和透水係数の測定に関する研究
○劉 霞〔岐阜大学大学院連合農学研究科〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕赤江 剛夫〔岡山大学環境理工学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕
土壌の不飽和透水係数の測定には,様々な方法がある。凍土中の不飽和透水係数は,土壌凍結・融解に伴う移動現象の定量的な解析過程において重要な物性値であるが,測定が極めて難しい。そこで,遠心法による不凍結土壌の不飽和透水係数の測定精度と従来の方法により測定精度を比較し、凍土中の不飽和透水係数の測定及び影響要因、遠心力場のサクションによる土壌の水分分布を検討するものである。
Keyword: 不飽和透水係数, 遠心法, 凍結土壌GET PDF=
The usage of grants by direct paid at 3 rice terrace area on the Kanto district.
Eisuke Tamura〔Ibaraki Universitty〕Masao MAKIYAMA〔Ibaraki Universitty〕Eiji YAMAJI〔The Univ.of Tokyo〕
関東地方の棚田地域3地区における直接支払い交付金の使われ方
○田村 英介〔茨城大学〕牧山 正男〔茨城大学〕山路 永司〔東京大学大学院〕
中山間地域等直接支払制度は近年,多面的機能などで注目されている棚田などの耕作放棄を防止するために導入された。この制度は'00年度から導入されたばかりで,また実態を把握されていない。そこで関東の棚田地域3地区を対象に,交付金の使われ方の実態を把握した。それによると3地区の交付金の使われ方は地域活性化と農地保全の2通りの使い方が見られた。それは,棚田の現状や自治体の取組などに,左右されると考えられる。
Keyword: 棚田, 直接支払い, 地域活性化GET PDF=
発表番号 3-5
Owner System of Rice Terrace at Oyama District in Kamogawa City
Wakana Yamamoto〔The University of Tokyo〕Eiji Yamaji〔The University of Tokyo〕Masao Makiyama〔Ibaraki University〕
鴨川市大山地区における「大山千枚田オーナー制度」への取組み
○山本 若菜〔東京大学新領域創成科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕牧山 正男〔茨城大学農学部〕
鴨川市大山千枚田における棚田オーナー制度について、その発足の経緯、取組みの様子を追い、棚田オーナー制度による地域活性化システムの今後の検討につなげようとする。また、当地区のオーナー制度における課題を考察する。
Keyword: 地域活性化, 地域資源, 棚田GET PDF=
Measures and achievement factors to utilize the cultivation abandonment fields - In case of sugar cane field of Kume-island in Okinawa -
Kunimitsu Youji〔National Institute for Rural Engineering〕Yoshio Matsuo〔National Institute for Rural Engineering〕Tatsumi Tomosho〔National Institute for Rural Engineering〕
耕作放棄地解消の取組みとその達成要因− 沖縄久米島のサトウキビ畑における事例から −
○國光 洋二〔農業工学研究所〕松尾 芳雄〔農業工学研究所〕友正 達美〔農業工学研究所〕
国内自給率向上の観点から耕作放棄地の解消が重要な政策課題とななる中,本稿では,1995-2000年にかけて耕作放棄地面積が減少している沖縄の久米島を対象に,代表的作物であるサトウキビを事例として,耕作放棄地解消のための市町村,農業委員会,製糖会社によるサトウキビ再活性化事業の取り組みと,それを活用した農業生産法人の活動を紹介し,これら活動が有効に機能する要因を考察した.
Keyword: 耕作放棄, サトウキビ再活性化事業, 生産法人GET PDF=
The restoration cost and the point of preservation of paddy field-Correlation between succession and restoration cost of the abandoned paddy fields(2)-
Arita Hiroyuki〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕Tatsumi Tomosho〔National Institute for Rural Engineering〕Toshiya Ohkuro〔National Institute for Agro-Environmental Sciences〕Hidenori Yasui〔The Japanese Institute of Irrigation and Drainage〕Mayumi Yamamoto〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕Minoru Shibutami〔Niigataii University Faculty of Agriculture 〕
耕作放棄水田の復田コストと農地管理のあり方−耕作放棄水田の植生遷移と復田コスト(2)−
有田 博之〔新潟大学農学部〕○友正 達美〔農業工学研究所〕大黒 俊哉〔農業環境技術研究所〕安井 秀則〔日本農業土木総合研究所〕山本 真由美〔新潟大学農学部〕渋田 見稔〔新潟大学農学部〕
耕作放棄水田を対象に、復田に必要な作業工程及びコストを調査し、植生遷移のステージと復田コストの関係について考察した。復田コストはブルドーザ等の重機の使用により急増し、更に植生遷移の進行についてコストが逓増する。遊休水田の管理にあたっては、復田に重機が必要としない段階に遷移をとどめるような管理を行うことが重要と考えられる。
Keyword: 耕作放棄, 復田, 農地保全GET PDF=
Correlation between succession and biomass chenge of the abandoned paddy fields-Correlation between succession and estoration cost of the abandoned paddy fields
hiroyuki arita〔Niigata univ〕tosiya ohkuro〔National institute for agro-environmental〕mayumi yamamoto〔Niigata univ〕tatumi tomosho〔National institute for rural engneering〕hidenori yasui〔TheJapanese institute of irrigation and drainage〕
耕作放棄水田の植生遷移とバイオマス量変化-耕作放棄水田の植生遷移と復田コスト-
有田 博之〔新潟大学農学部〕大黒 俊哉〔農業環境技術研究所〕○山本 真由美〔新潟大学大学院自然環境学研究科〕友正 達美〔農業工学研究所〕安井 秀則〔日本農業土木総合研究所〕
農地資源保全を目的として、耕作放棄期間と農地管理コストの関係を植生の面から明らかにすることにより植生を指標とした効率的な管理方法を提案したい。そこで、耕作放棄期間と植生バイオマス量の相互関係を把握することで検討した。バイオマス量は放棄5年前後から20年の間でS字曲線を描いて急増加することを推定できた。この傾向を把握できたことから、より具体的な管理方式の提案につなげていきたい。
Keyword: 農地資源保全, 植生バイオマス量, 植生遷移GET PDF=
A Case Study on the Use of Nature for Green Tourism-A Case Study of “Nabekura-kougen Morinoie" , Iiyama-City, Nagano Pref.-
Yuya Inagaki〔Graduate School of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕Yutaro Senga〔Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕Masahiro Nakajima〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo Univ. of Agr. and Tech.〕
グリーンツーリズムの展開における自然活用のあり方に関する基礎的研究−長野県飯山市「なべくら高原 森の家」を事例として−
○稲垣 裕也〔東京農工大学大学院農学研究科〕千賀 裕太郎〔東京農工大学農学部〕中島 正裕〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕
本研究では、地域住民の自然保全活動に対する意識調査を行うことにより、グリーンツーリズム事業における自然の活用のあり方について検討するために、「なべくら高原 森の家」の周辺集落である温井集落の住民に対しアンケート・ヒアリング調査を行った。その結果、住民は、自然利用の際に環境教育の要素を求め、その反面、自然利用による自然荒廃に対する懸念が強い。自然活用をする場合、これらのことを留意する必要がある。
Keyword: グリーンツーリズム, 自然保全, GET PDF=
Real states and trends of Firm inn, considering from the point as a manager
Koh Kato〔Faculty of Agriculture and Science, Hirosaki University〕Ken Taniguchi〔Faculty of Agriculture and Science, Hirosaki University〕Shinji Nishizawa〔Japan Nature Game Association〕
経営者の視点からとらえた農村体験民宿の実態と動向
加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕○西澤 新地〔日本ネイチャーゲーム協会〕
Keyword: 農村振興, 五悵歛椅殉=:, 農村体験民宿に関する研究を考えた場合、民宿に訪れる側の視点にたった研究例は数多く見られるものの、受け入れ側である民宿経営者の視点にたった例は比較的少ない。そこで、本研究では来訪者と経営者が直接に結びつく情報手段として、インターネットに着目し、メールを活用して全国の体験民宿に対してアンケートを実施した。その結果をもとに、現在の体験民宿の抱える問題点や今後の課題などについて検討を加えた。GET PDF=
Analysis of the Pesent Situation in Agricultural Water Use for Regional Water
HORINO Haruhiko〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕SHIOMI Tomoya〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕NOGUCHI Yasuyo〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕MITSUNO Toru〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕
地域用水としての農業用水利用に関する実態分析
○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕塩見 智也〔京都大学大学院農学研究科〕野口 寧代〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
農業用水は本来の灌漑用水機能の他に,住民の生活・環境などに寄与する地域用水機能も有することが認識されつつある.ここでは湖北用水を事例として,住民の同用水に対する地域用水機能の認識・利用状況を調査し,集落の配置や水量,水質とどのような関わりがあるのかについて検討した.その結果,下流集落に向かうにつれて,水質悪化,水量低下の傾向がみられ,これに呼応して地域用水の利用頻度も低下していることが示された.
Keyword: 地域用水, 農業用水, 水質GET PDF=
Application of CVM on Multipurpose Functions of Regional Water
Yasuyo NOGUCHI〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Haruhiko HORINO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Kenji ISHIDA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
地域用水の多面的な機能に関する経済評価
○野口 寧代〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕石田 憲治〔農業工学研究所〕
集落内外に存する用水の維持管理主体の問題などを考えるため,滋賀県湖北地域において地域用水がもつ多面的な機能を仮想評価法によって経済評価した.その結果,湖北地域の住民は少なからず地域用水の多面的な機能に価値を認めていることが明らかになった.また,性別,年齢,農家か非農家かなどの個人属性の違いによってその評価値は大きく異ならなかった.諸処の条件が整えば非農家も維持管理に参画する可能性が示唆された.
Keyword: CVM(仮想評価法), 地域用水, 多面的な機能GET PDF=
Relationship between Water Quality and Multi-purpose Use of Irrigation Water
Masayuki Furukawa〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕Ryoichi Kaneki〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕
地域用水の水質と利用状況の関係
○古川 政行〔滋賀県立大学環境科学部〕金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕
滋賀県内の4集落を対象に,集落内水路の水質を調査すると同時に地域用水の利用に関するアンケート調査を行った.用水の利用頻度では,利用頻度の高い集落と低い集落に分かれた.用水を積極的に利用しない理由は,水質が悪いことや,衛生上の問題を挙げる割合が高かった.そこで,集落間で水質を比較した結果,利用頻度の低い集落の水質は,利用頻度の高い集落よりも悪い傾向が見られ,水質が地域用水の利用に影響を及ぼしていた.
Keyword: 地域用水, 水質, GET PDF=
On Feasible Release of Agricultural Pond for Supply to Required Water for Community-based Water Use
Hirofumi Kakudo〔Faculty of Engineering, Kagawa Univ.〕Yoichi Kirino〔Faculty of Agriculture, Kagawa Univ.〕
ため池による地域用水量供給の可能性について
○角道 弘文〔香川大学工学部〕桐野 洋一〔香川大学農学部〕
香川県丸亀市の道池を対象に,ため池による地域用水量供給の可能性について検討した.ため池より放流しうる水量は,過去の貯水率変動をもとに推定した.ため池放流のみでは目標とした必要水深を完全には充足できなかったが,利用地点の水路断面の縮小と組み合わせることによって,必要水深を充足しうることがわかった.
Keyword: 地域用水, ため池, 水利用計画GET PDF=
Water Supply Optimization Method for Regional Water Use
MASARU TOKASHIKI〔National Institute for Rural Engineering〕KENJI ISHIDA〔National Institute for Rural Engineering〕AKIKO YOSHIMURA〔National Institute for Rural Engineering〕
地域用水利用を考慮した配水最適化手法
○渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕
Keyword: 地域用水, 騰易挌・椣=:箕灼=:灌漑用水と地域用水の利用を調和させるため,地区内における水路網をモデル化し,農業用水の期別の動態をニューラルネットワーク手法を用いて把握するとともに,利用者の水量に対する満足度をファジィ・メンバーシップ関数で数値化することにより最適な水配分調整を試みた。その結果,本手法では利用者の満足度を評価基準として水路網における水の流れを調整できることから,地区内における配水管理に有効であると判断された。, GET PDF=
Image of Drowning Risk at Irrigation Ponds
Naoki HAYASHI〔Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University〕Tsuyoshi TAKAHASHI〔Graduate school of Agricultural Science, Kyoto University〕
ため池における水難危険性のイメージ
○林 直樹〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕
本稿では,ため池において住民が達観的に判断している水難事故の危険性(危険イメージ)を取り上げた。主な調査は,地元管理者を対象としたアンケートである(回収157地区)。数量化2類の分析を用いて,危険イメージを形成する要因,すなわち,ため池の老朽化・転落防止柵の整備状況・水深等を抽出した。最後に,危険イメージに配慮したため池整備に関して論じた。
Keyword: ため池, 水難, GET PDF=
Change of Agricultural Land Use after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji Island
Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕
淡路島・農村における震災後の農業的土地利用の変化 -阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(5)-
○木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕
阪神・淡路大震災で被害を生じた淡路島農村の農業的土地利用の変化を5年間にわたって調査した。水稲期の不作付け面積は増加しているが、大幅な増加の翌年には回復が見られた。農地復旧状況やため池水量に応じて、作付けの対応が行われている。また、水稲期の作付け形態を見ると、農地被害の多い集落では1年目の作付けなしが多く、ため池の貯水能力低下した集落では作付け制限で対応した。被災状況により、対応方法は変化する。
Keyword: 阪神W路大震災, 農業的土地利用, 継続調査GET PDF=
Change of Residential Environment after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji Island
Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕
淡路島・農村における居住空間の変化-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(6)-
○内川 義行〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕
阪神・淡路大震災で被災した淡路島北部の農村家屋は,母屋以外に座敷・長屋等の建物を持ち,それらの特徴的配置・様式等により美しい農村空間を形成してきた。被災時,農家は敷地内の多種の建物に避難することができたが,震災後は,他の生活や生産基盤への復旧費用も要し,全ての建物を再建することができない。現在,これら居住空間に変化が生じている実態を報告し,震災後の農村住環境復興のあり方について問題提起した。
Keyword: 阪神・淡路大震災, 居住空間, 住居形態GET PDF=
Restoration of Agricultural Infrastructure after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji Island
Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ.〕
淡路島・農村における生産基盤の復旧-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(7)-
○坂本 充〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕
Keyword: 阪神・淡路大震災, 生産基盤, 災害復旧恚=:阪神・淡路大震災での農地・溜池復旧状況を淡路島の2集落において5年間継続調査した結果,’晴箸枠鏈卩醒呂紡个靴読旧工事後も独自の手当てを行い,機能回復には3年程度要していること,また8什澆盖’讐麌しない農地があることを明らかにした。これを踏まえ,震災に対する災害復旧事業では,被害申請期間の延長等を検討すべきことを,また復旧にとどまらず復興事業へと展開するための整備やその補助のあり方を提言した。GET PDF=
Damage to Irrigation Ponds and Measure taken by Tazu on after Hanshin Awaji Great Earthquake Disaster in Rural Settlement of Awaji Island
Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕
淡路島・農村におけるため池被害と田主の対応-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(8)-
○山田 修久〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕
震災により被害を受けたため池や、翌年に貯水量の低下等の被害が明かとなったため池に対して、平成7・8年に災害復旧事業が実施された。一方、水利組織としての田主では、震災直後から作付け制限というソフト的な対応が行われていた。本報告では田主におけるソフト面での対応に着目し、その実態について検討した。ため池被害へは、災害復旧事業によるハード的な対応だけでなく、田主による臨機応変な対応が寄与している。
Keyword: 阪神・淡路大震災, ため池被害, 作付制限GET PDF=
Correspondence to Hanshin Awaji Greatquake Disaster in Area of Depending on Irrigation Ponds
Kazuo MORISHITA〔 Fac. of eng, Kagawa Univ.〕Kazuhiro KIMURA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Yoshiyuki UCHIKAWA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Mituru SAKAMOTO〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕Nobuhisa YAMADA〔Fac. of agr, Shinshu Univ. 〕
ため池地域における震災への対応-阪神・淡路大震災による農村環境の変化と対応(9)-
○森下 一男〔香川大学工学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕内川 義行〔信州大学農学部〕坂本 充〔信州大学農学部〕山田 修久〔信州大学農学部〕
阪神W路大震災で、ため池の被害を受けた小野市と淡路島一宮町の農村集落における震災時の町内会長の行動の検討と住民への防災に関するアンケート調査により、ため池地域住民の震災時の行動や防災意識の根底にあるものを検討した。その結果、住民の諸行動や防災意識は、ため池社会で伝統的に培われてきたこと、さらにため池の灌漑利用がその根底にあることがわかった。
Keyword: 震災被害, ため池地域, 防災意識GET PDF=
Public Rural Development Guide Plan
Kouji TANAKA〔RESEARCH INSTITUTE FOR REGIONAL ECONOMIC AND AFFAIRS〕Masatosi ENDOU〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Yayoi KONAGAYA〔Management Development Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Atusi KOMATSU〔Agricultural Land Planning Office Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕Fumitaka IKENO〔Administrative Office of Agriculture, Forestry and Fisheries Department of Agriculture, Forestry and Fisheries Shizuoka Prefectural Government〕
住民参加型農村整備ガイドプラン
○田中 孝治〔(社)静岡政経研究会 地域・産業研究所〕遠藤 正敏〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕小長谷 弥生〔静岡県農林水産部経営普及室〕小松 淳〔静岡県農林水産部農地計画室〕池野 文隆〔静岡県農林水産部農林水産管理室〕
時代が、行政や地域住民、民間団体による協働を求めている中、これからの農村整備には、相互理解・知恵の結集・責任の共有が必要となっている。そのためには、活性化によって利益を得る者や満足を得る者をどう作り上げていくかといった、地域住民の自噴力を高めていく工夫と仕掛けが必要で、地域の将来に不安・危機感を感じているあなたに、快適田園空間整備を検討している行政のあなた等に参考として冊子を作成したものである。
Keyword: Field Work, Rural 21, GET PDF=
Design Issue of Central Bio-gas Plants in Cold and Snowy Region
Makoto Miyakawa〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Takashi Okamoto〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Masanori Ofuka〔Civil Engineering Research Institure of Hokkaidou〕Tomeo Tateyama〔Docon Co. ltd〕
積雪寒冷地における集中型バイオガスプラントの設計課題
○宮川 真〔北海道開発土木研究所〕岡本 隆〔北海道開発土木研究所〕大深 正〔北海道開発土木研究所〕館山 留男〔株式会社ドーコン〕
筆者らは、「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」研究において、メタン発酵技術による家畜ふん尿の効率的処理やバイオマスエネルギーの有効活用等の検討のため、モデルプラントによる実証試験研究を進めている。ここでは、北海道湧別町に建設したプラントの設計に際し、現地の飼養形態や積雪寒冷環境下にあることを配慮した点(家畜ふん尿の凍結対策や冬期間の堆肥・消化液の保管等)について報告する。
Keyword: バイオマスプラント, 積雪寒冷環境, 施設設計GET PDF=
Decaying Process of Animal Wastes Composts
Yoichi ITO〔Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon University 〕Eiichi KOHNO〔College of Bioresource Sciences, Nihon University 〕Osamu IIZUKA〔Junior College, Nihon University 〕
家畜ふん尿堆肥の腐熟過程について
○伊藤 洋一〔日本大学大学院生物資源科学研究科〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕飯塚 統〔日本大学短期大学部〕
本研究では、有機質廃棄物資材を堆肥として活用するにあたって基礎資料を得るために、家畜ふん尿堆肥の腐熟過程における変化を把握した。その結果、牛ふん堆肥と豚ふん堆肥は5ヶ月程度で完熟したと考えられるが、鶏ふん堆肥はpH、ECの値より、このまま施用すると、発芽障害および初期生育障害が生じる可能性がある。以上のことから、有機質廃棄物資材を堆肥化するにあたっては、水分管理を徹底し、pH、ECを測定する必要がある。
Keyword: 家畜ふん尿, 堆肥, 腐熟過程GET PDF=
Estimation of pavement thickness of rural roads by actual track traffic
Yoshinobu ARARAGI〔Natinal Institute of Agricultural Engineering〕Hajime TANGJITakeshi TAKEMURA〔Natinal Institute of Agricultural Engineering〕
大型車の交通実態からみた農道の舗装厚の評価
○蘭 嘉宜〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕竹村 武士〔農業工学研究所〕
農道の舗装厚の決定手法について、‖膩深屬慮鯆摸未砲茲詈法と輪荷重の実測による方法の比較、農道の設計基準と国土交通省の車両重量調査の比較を行い、過積載への配慮の必要性を明らかにした。
Keyword: 農道, 舗装厚, GET PDF=
On Inprovement Planning of Farm Road Networks
Yoshiaki Sato〔Graduate course of Agriculture,Hirosaki University〕Ken Taniguchi〔Faculty of Agricultural Science,Hirosaki University 〕
農道網の整備に関する研究
○佐藤 嘉昭〔弘前大学大学院農学研究科〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕
農村地域の道路は、農道、国県道、市町村道等の網で構成され、地域住民はトリップ目的によって多様な道路を選択、利用している。農道の機能の再構築を考える目的で、青森県弘前市の中山間地域を事例として、パーソントリップ調査をもとに、トリップ目的別に地域住民の道路利用実態を把握するとともに、グラフ理論によって最短経路を算出し、パーソントリップ調査結果による実際の利用道路との整合性を検討した。
Keyword: 道路計画・整備, パーソントリップ調査, 最短経路問題GET PDF=
A Study on Resident's Participation and Decision Making for Rural Eco-park Planning
Takashi OBA〔Graduate School,Utsunomiya University〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture,Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture,Utsunomiya University〕
○大場 喬〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
愛着の持てる農村公園づくりのためには、計画策定への主体的な住民参加と住民による計画案の意思決定、施設の事後評価・改善を行うことが必要ではないかという仮説を立てた。これを検証するために公園整備の全体プロセスを仮説から導き、2つの公園の整備事例を対応させて評価を行った。その結果、市町村レベルの農村公園では利用者の規模が大きいため、計画策定・意思決定の主体と方法の確立が困難であると考えられる。
Keyword: 農村公園, 住民参加, GET PDF=
Analysis of Planning Process by Public Participation Using Artificial Society Approach - Land Use Planning by Multi Rational Agent -
SHIZUKA HASHIMOTOYOHEI SATO
人工社会を用いた住民参加による計画過程 - 合理的な多主体による土地利用計画の策定-
○橋本 禅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
計画過程への住民参加は,研究対象地が異なれば参加者や参加者を取り巻く環境の相違が生じるだけでなく,参加対象となる計画,参加方法までが異なる.この様な参加研究に対し本稿では,電算機上に生成した人工社会における計画過程を観察する実験社会科学的な方法を提示した.今後試行を繰り返しより現実的な挙動を示すモデルを構築すると共に,人工社会,意思決定の複雑化,シナリオ設定を経て政策提言へと結びつける必要がある.
Keyword: 住民参加, 計画過程, 人工社会GET PDF=
Preliminary Research of Natural Voltage at upland Field.
Yoshiyuki SHINOGI〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroomi NAKAZATO〔National Institute for Rural Engineering〕Takanori SAITO〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru YAMAOKA〔National Institute for Rural Engineering〕
畑圃場の自然電位に関する基礎的研究
○凌 祥之〔独立行政法人農業工学研究所〕中里 裕臣〔独立行政法人農業工学研究所〕齋藤 孝則〔独立行政法人農業工学研究所〕山岡 賢〔独立行政法人農業工学研究所〕
自然界には電位差があることが言われている.畑においても自然電位に差があることが報告されているが,その研究蓄積は少ない.ここでは畑における自然電位に関して基礎的な調査を行った.まず,炭化物が自然電位に及ぼす影響を検討した.その結果,炭化物によって自然電位には差が見られた.また,圃場において自然電位を測定した結果,耕作放棄されている圃場では自然電位は低く,再現性もあった.
Keyword: 環境保全, 圃場整備, GET PDF=
Present condition and problems in the drainage of upland fields in Tokachi Distirict, Hokkaido
Katsuhisa Niwa〔Zukosha Co. Ltd.〕Shigeki Nakamura〔Hokkaido Development Bureau, Obihiro Development and Construction Department.〕Kiyoshi Obuchi〔Zukosha Co. Ltd.〕Koji Kikuchi〔Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine.〕
十勝管内における圃場排水の現状と課題
○丹羽 勝久〔螢坤魁璽轡磧中村 茂樹〔北海道開発局帯広開発建設部〕大淵 清志〔螢坤魁璽轡磧菊地 晃二〔帯広畜産大学〕
十勝管内テンサイ集落別収量地図、気象、土壌図、地形区分図を用いて、十勝管内の抱える現況の圃場排水の課題を調査した。その結果、多湿黒ボク土などの湿性土壌は、黒ボク土などの乾性土壌に比べ、その生産力が劣っていた。そのため、圃場排水の課題として、^典整備率の向上、∧理性不良土層に対する土層改良の施工、C老鼠廾を考慮した排水法の開発が必要と考えられた。
Keyword: 圃場整備, 土層改良, GET PDF=
Experimental Study on Bearing Capacity for Paddy Field vehicle
SEINO masato〔YAMAGATA Prefecture, MURAYAMA Branch office〕ENDO toru〔YAMAGATA Prefecture, Rural Construction Depertment〕
水田栽培管理機作業に必要な地耐力の検討
○清野 真人〔山形県村山支庁〕遠藤 徹〔山形県農村整備課〕
稲作の追肥、防除など中間管理作業を行う水田栽培管理機が実用化されているが、立毛湛水状態の作業となることから、走行試験を行って必要な地耐力を検討した。 WES簡易法により算定した水田栽培管理機の限界コーン指数は0.5〜0.3Mpaで、走行試験結果とほぼ一致した。WES簡易法は水田栽培管理機の走行性判定にも適用できる。今後の圃場整備は、この地耐力確保を目標とする必要がある。
Keyword: 圃場整備, 地耐力, 水田栽培管理機GET PDF=
Seeding Depth of Sprayed Direct Seeding of Rice Plant
MAKIYAMA Masao〔Shool of agriculture, Ibaraki University〕OBA Koji〔Shool of agriculture, Ibaraki University〕
水稲湛水散播での播種深度に関わる諸因子
○牧山 正男〔茨城大学農学部〕大羽 孝司〔茨城大学農学部〕
カルパー粉衣した種籾を代かきした水田に播く「湛水散播」は,最も省力的な直播手法だが,播種深度が制御しにくい.特に表面播種になった場合には,鳥害や倒伏による収量の減少を引き起こす. 本報では湛水散播での播種深度に関わる諸因子について整理・検討し,田面の硬度よりも湛水の方が影響が大きいこと,均平技術を鑑みると,湛水散播では播種深度は制御しにくいことを示した.なお,種籾の質量についてはさらに検討を要する.
Keyword: 湛水直播, 代かき, 均平精度GET PDF=
Examination on pH correction of Subsoil Treated by Soil Cement
YOSHIMASA TAMAI〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕TAKEO AKAE〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University 〕
セメント系固化剤処理土のpH矯正に関する検討
○玉井 良政〔岡山大学環境理工学部〕赤江 剛夫〔岡山大学環境理工学部〕
児島湾干拓地大曲地区のセメント系固化剤で改良した水路基盤土が堆積放置された荒地を圃場整備基盤するためには固化土の高pH、高ECという問題が発生する。これを矯正する中和剤としては硫酸第一鉄が最適であった。カラム試験では、この中和剤の効果が明瞭にでたのに対して、現地試験圃場では施工上の問題より中和剤の混合がうまくいかず期待された効果が得られなかった。改良法としては質の良い客土を厚く盛ることが適当であると考えられた。
Keyword: セメント系固化剤, pH矯正, 圃場整備基盤GET PDF=
Observation of Soil Erosion in Cabbage Field Plot
SHIONO TAKAHIRO〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕OKUSHIMA SHUJI〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕FUKUMOTO MASATO〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕TAKAGI AZUMA〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
キャベツ畑の試験区における土壌侵食の観測
○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕奥島 修二〔農業工学研究所〕福本 昌人〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕
作物による土壌侵食の抑制効果を組み込んだ短期間の土壌侵食量を評価する方法を構築する目的で,キャベツ畑に試験区を設けて土壌侵食の観測を行った.観測は,5〜10月にかけて3年にわたり実施した.各年の観測期間においてキャベツを栽培した試験区と裸地の試験区を比較したところ,流出量と侵食土砂量はともに裸地の試験区が大きかった.
Keyword: 土壌侵食, 農地保全, GET PDF=
TATUYOSHI MAJIKINATAKASHI IGEIGENJI KURIMAMORITERU INAMINE
農地造成工法の検討−島尻マージ土壌地帯における赤土等流出防止対策−
真境名 達怡〔沖縄県中部農林土木事務所〕伊芸 隆〔沖縄県中部農林土木事務所〕来間 玄次〔沖縄県土地改良事業団体連合会〕○稲嶺 盛晃〔沖縄県土地改良事業団体連合会〕
土地改良事業における農地造成工事が完了した地区で、降雨時に発生する赤土等流出防止対策として、水質保全対策事業が導入された。筆者らはさんご石灰岩を母材とする島尻マージ土壌地帯における赤土等流出防止対策工法として、ほ場面勾配の修正、渦動排砂型沈砂池と従来型沈砂池の並列配置、及び植生によるグリーンベルトの設置で、有機的な防止工法を講じた。その設計、施工例を紹介する。
Keyword: 農地保全, 渦動排砂型沈砂池, GET PDF=
Construction and Application of the Suspended Sediment Runoff Analysis Model for Red Soil Runoff in Okinawa
Kazutoshi OSAWA〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Kazuhito SAKAI〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕
沖縄県における赤土流出に対応した浮遊土砂流出解析モデルの構築および適用
○大澤 和敏〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕酒井 一人〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.まず,代表的な負荷流出算定式であるLQ式の問題点に対する改良点を挙げ,その改善結果を考察した.そして,降雨データのみから浮遊土砂濃度の経時変化を再現できる浮遊土砂流出解析モデルを構築した.その際,LQ式の改良点を降雨流出過程とともに表現できるようにモデルに組み込んだ.約2ヶ月間の適用の結果,流量および浮遊土砂濃度を精度よく再現できた.
Keyword: 土壌侵食, 浮遊土砂流出解析モデル, 水質汚染GET PDF=
発表番号 3-56
Effect of soil erosion control by improvement of cultivation method in semi-arid area - Study on farmland conservation in Bolivia,South America-
TAKAO NAKAGIRI〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕TSUGUHIRO WATANABE〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕YOSHIHIKO OGINO〔Graduate School of Osaka Prefecture University〕HARUYUKI DAN〔Japan Green Resources Corporetion〕
半乾燥地域における耕起法改良による農地土壌流防抑制効果−南米Bolivia国における農地保全に関する研究−
○中桐 貴生〔大阪府立大学大学院〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学大学院〕荻野 芳彦〔大阪府立大学大学院〕團 晴行〔緑資源公団〕
ボリビア国をはじめ南米アンデス半乾燥地域に属する諸国では、とくに傾斜地農地において、この地域特有の強度の強い降雨による土壌侵食が深刻な問題となっている。ここでは、ボリビア国ヨタラ地区において行われている、農地土壌流防抑制を目的とした改良耕起法の比較実験の結果を報告した。実験の結果、家畜を使った耕起の場合、改良耕起法は従来耕起法よりも土壌流亡猟を抑制し、収量(バレイショ)も増加した。
Keyword: 半乾燥地, 土壌侵食, ボリビアGET PDF=
Influence of Locational Conditions to Slope Failure in Terrace Paddy Fields
Hiroyuki Taruya〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕Tomijiro Kubota〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕Teruhito Miyamoto〔National Agricultural Reserch Center for Kyushu Okinawa Region〕
棚田の法面崩壊に及ぼす立地条件の影響
○樽屋 啓之〔九州沖縄農業研究センター〕久保田 富次郎〔九州沖縄農業研究センター〕宮本 輝仁〔九州沖縄農業研究センター〕
宮崎県の中山間棚田地帯において平成9年に豪雨によって引き起こされた135地区の法面崩壊事例を対象に、崩壊に及ぼす立地条件因子を水田団地と耕区スケールで分析した。単位水田面積あたりの崩壊土量の大きさは、傾斜や土地利用面積などに関わる二つの因子に整理でき、さらにそれぞれの因子は耕区一筆のデータを集積して得られる法面面積比率や耕区密度などの水田配置構造を表す因子とも密接な関係を有することが推察された。
Keyword: 棚田, 法面崩壊, 因子分析GET PDF=
Estimation of soil erosion using USLE model for Kawamukai watershed in Japan
Abdul Nasir〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕Uchida Kazunori〔Dept. Ag. & Env. Eng., Kobe University〕
川向流域におけるUSLEモデルを用いた土壌侵食量評価に関する研究
○Abdul Nasir〔神戸大学自然科学研究科〕内田 一徳〔神戸大学農学部〕
土壌侵食は世界中で重大な問題になっている。流域における土地の荒廃とその流域で計測された気象データにはとても強い相互作用がある。本研究では滋賀県南部の川向試験流域における土壌侵食量を評価するための方法について検討した。Universal Soil Loss Equation(USLE)は降雨、地形、土壌などのデータを用い、侵食強度を観測するための基礎式として、用いられてきた。降雨と降雨強度は変動が激しいことが観測された。EI30、降水量、降雨継続時間の関係により、短時間の降雨強度の大きい降雨または比較的長時間の降雨強度の小さい降雨が水食を引き起こしていることが認められた。
Keyword: 土壌侵食, 緑化, GET PDF=
2-dim Elastic Eigenvalue Analysis by Element Free Galerkin Method
Hiromasa Okada〔Graduate School of Agriculturl Science , Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agriculturl Science , Kyoto Univ.〕
エレメント・フリー・ガラーキン法による2次元弾性体固有値解析
○岡田 拓正〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
メッシュデータ作成が困難な解析や、リメッシングの必要な解析での有利さが期待されるメッシュフリー法であるが、農業土木分野においても動的解析の例はあまり見られない。そこで今回、代表的なエレメント・フリー・ガラーキン法を固有値解析に適用し、その性質を調べた。平面応力のはりを解析し、有限要素法の結果と比較した。その結果、両者の結果はよく一致し、本法の固有値解析における実用性が確認された。
Keyword: 計算工学, メッシュフリー法, 固有値解析GET PDF=
Estimation of Single Freedom Model Dynamic Parameter by Earthquake Acceleration
OSUGA Toshiki〔Graduate School of Agricultural Science〕AOYAMA Shigeyasu〔Graduate School of Agricultural Science〕
地震加速度記録による1自由度系振動パラメータの同定
○大須賀 寿樹〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
本稿ではダムの振動特性を推定するために、地震加速度記録を周波数と時間の2領域で扱い推定し、比較した。前者は周波数応答関数、後者はカルマンフィルタを用いた。はじめに加速度記録の定常性を短時間の時間区分に分けることで検定した。次に、加速度記録を6秒の時間区間に分け、2手法で推定された固有振動数の時間変化を比較した。非線形のヒステリシスの効果が小さいと考えられる範囲では両手法とも比較的近い値を導き出した。
Keyword: 振動特性, 周波数応答関数, カルマンフィルタGET PDF=
Estimation of Permeability distributions with Fracture density as Soft data
Keisuke Inoue〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Akira Kobayashi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕
亀裂密度を補助情報に用いた透水係数分布の推定
○井上 敬資〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
地盤内の透水性を推定する際,経済的な理由により情報が限られており,詳細な透水性の分布を推定することは難しい.そこで,透水性と何らかの相関を持ち計測にも比較的安価で容易に手に入る情報を用いて,透水係数分布を推定することが考えられる.本研究では計測が比較的簡易な岩盤での亀裂頻度を補助情報として,より精度の良い透水係数分布を統計的手法により推定することを試みた.
Keyword: 亀裂密度, 透水係数, 統計的手法GET PDF=
Thermal Stress Analysis of Concrete Dams with Raising
Aoyama shigeyasu〔Graduate Schoool of Agriculture,Kyoto univ〕Murakami genn〔SANYUU Consultants INC〕
嵩上げコンクリートダムの温度応力析
○青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕村上 玄〔(株)三祐コンサルタンツ〕
Keyword: 際誇按折=:嵩上げ, 温度挙動, コンクリートダムの嵩上げに伴う温度応力解析の実例を報告する。嵩上げ前ダム高さが30mで嵩上げ後ダム高さが42mとなるダムを2次元有限要素でモデル化し、コンクリートと地盤の熱物性値、水和熱の発生挙動、弾性物性値を想定し、温度応力の解析の後に、これによる温度応力の解析を行った。又外気温の年変動を解析に取り入れた。結果として、短期的なコンクリートの水和熱によるよりも、外気温に伴う温度挙動が大きいことが分かった。GET PDF=
発表番号 4-9
Shear Strength Behavior of Landslide Soils Subjected to Large-displacement Shear
Seiichi Gibo〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕Shinya Nakamura〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Kagoshima University〕Kazuhiko Egashira〔Faculty of Agriculture, Kyushu University Graduate School〕Yu Higa〔Graduate School of Agriculture, University of the Ryukyus〕
地すべり土の大変位リングせん断挙動について
宜保 清一〔琉球大学農学部〕○中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕江頭 和彦〔九州大学大学院農学研究院〕比嘉 優〔琉球大学大学院農学研究科〕
地すべり土についてのリングせん断試験結果に基づき,大変位せん断挙動に及ぼす物理的・鉱物学的性質の影響を明らかにしてせん断挙動の類別化を試みた。せん断挙動の支配因子は,優勢なものから順に,配向性粘土鉱物総量,石英や長石等の非配向性鉱物の総量および砂含有量で,配向性粘土鉱物が少ない場合に非配向性鉱物の影響が顕在化する。これらのことから大変位せん断挙動を3タイプに類別した。
Keyword: 土の静力学的性質, リングせん断, せん断挙動GET PDF=
Mechanisms of failure in in-situ rock shear tests for high normal stress range
Tatsurou Nishiyama〔Okayama University〕Takashi Hasegawa〔Kinki University〕
高垂直応力域での原位置岩盤せん断試験における破壊形態
○西山 竜朗〔岡山大学環境理工学部〕長谷川 高士〔近畿大学農学部〕
原位置岩盤せん断試験における岩盤の破壊形態を調査するために、同試験を想定した石膏模型試験を行った。比較的広い垂直応力域に対して試験を行うことにより、垂直応力の規模による破壊形態の相違について検討した。試験の結果から、せん断面が形成される部分の応力分布および局所破壊の特性が垂直応力の規模による影響を受け、その結果として試験での測定結果が影響を受けるといった結論を得た。
Keyword: 岩盤, せん断, 破壊規準GET PDF=
Discontinuous Seepage Model of Fractured Rock Mass considering Aperture Change
Izumi Fukushima〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Akira Kobayashi〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕Shigeyasu Aoyama〔Graduate School of Agricultural Science, Kyoto Univ.〕
亀裂開口幅の変化を考慮した不連続亀裂浸透モデル
○福島 泉〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
亀裂性岩盤中の浸透挙動を把握するため不連続亀裂浸透モデルに水圧変化による亀裂開口幅の変化を考慮した非線形性モデルを用いて単孔式透水試験をシミュレートし、Barkerによる流路断面積を次元の関数として評価する手法で解析した。同一の亀裂情報を亀裂開口幅の変化を考慮しないモデルと考慮したモデルに用いて水圧上昇に伴った亀裂開口幅の変化、透水係数、次元を検討した結果、連結性の増加等の検討が必要であることが判った。
Keyword: 岩盤, 透水係数, 浸透流GET PDF=
Rock classification of D-class Granite basin using the index of Impact Acceleration
Mitsuhiro Mori〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Nobuyuki Bizen〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Hisashi Mouko〔Sanyu co.〕
衝撃加速度を指標としたD級花崗岩の地盤評価法
○森 充広〔東北農政局〕備前 信之〔東北農政局〕望戸 尚〔三祐(株)〕
ダム堤敷のように面的に広がる基礎地盤の支持力評価手法として,衝撃加速度を指標とした岩級区分を試み,山中式土壌硬度計および簡易動的コーン貫入試験値との相関を求めた。その結果,これらの相関は,線形で近似できることが明らかとなった。さらに,N値との相関が高いと言われている動的コーン貫入試験と衝撃加速度との相関式を用いることにより,衝撃加速度からおよそのN値を推定する経験式を示した。
Keyword: 衝撃加速度, 岩級区分, 風化花崗岩GET PDF=
The behaviors of L-shape and reversed L-shape retaining walls by experiments and the finite element analysis
Tadatsugu TANAKA〔Graduate school of Tokyo University〕Miyuki IMADA〔Graduate student, Meiji University〕
L型および逆L型擁壁と背面地盤の挙動に関する実験と有限要素解析
田中 忠次〔東京大学大学院〕○今田 美幸〔明治大学大学院〕
L型および逆L型擁壁と背面地盤の、地震時における挙動の把握を目的に、室内模型実験と弾塑性有限要素解析を行った。L型、逆L型ともに、擁壁頂部の水平変位は早い段階で始まり、限界角度に至り大きく変位し、転倒破壊する結果を示した。解析においてインターフェイス部要素を考慮することは、逆L型の初期変位状況に大きく影響した。解析では、破壊直前にほぼ実験の滑り面発生位置に最大せん断ひずみの集中が見られた。
Keyword: 擁壁, 地震時挙動, 滑り面 GET PDF=
The Buckling of Underground Arch Structures by Model Experiment and Finite Deformation Analysis
Tadatsugu Tanaka〔Graduate school , University of Tokyo〕Masashi Kinocuhi〔Graduate student , Meiji University〕
アーチ型地中構造物の座屈に関する模型実験と有限変形解析
田中 忠次〔東京大学大学院〕○木ノ内 雅司〔明治大学大学院〕
トンネル、パイプラインに代表されるアーチ型地中構造物の座屈問題に関して、模型実験と有限変形解析により検討を行った。アーチ部材要素のみにimplicit型解法を適用するimplicit−explicit型の有限変形解析では、全要素にexplicit型解法を適用した場合に比較して崩壊荷重は大となったが、初期状態から座屈に至るまでの傾向はよく一致した。また繰り返し計算の収束性が良く、計算時間が大幅に短縮された。
Keyword: 地中構造物, 座屈, 有限変形解析GET PDF=
Tadatugu Tanaka〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕Hirosi Mori〔Institute of Civil Engineering of Tokyo Metropolitan〕Kenji Okajima〔Department of Biological and Environmental Engineering , University of Tokyo〕
有限要素法による抗土圧壁体の転倒破壊解析
田中 忠次〔東京大学農学生命科学研究科〕森 洋〔東京都土木技術研究所〕○岡島 賢治〔東京大学農学生命科学研究科〕
矢板掘削工などの抗土圧壁体問題において、通常壁体の両背面では主働土圧、受働土圧が同時に生じている。従来、主働・受働の混在が生じている状態では、壁体転倒に伴う背面地盤の初期変形から破壊に至るまで、連続的に変形解析を行う研究はあまり行われていなかった。本研究では、抗土圧壁体における背面地盤の掘削破壊を、explicit-implicit混合型の動的緩和法を用いた有限要素法によって解析した。また、模型実験を行うことで、複雑な土圧分布を持つ抗土圧壁体の転倒破壊において、本研究の解析手法の有効性を検証した。
Keyword: 土圧, 有限要素解析, せん断帯GET PDF=
Finite elements analysis for loading test considering excavation on soft rock
Yasuhiro Tsukada〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Akira Kobayashi〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Shoichi Kiyama〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕Shigeyasu Aoyama〔Gradiate School of Agriculture, Kyoto University〕
軟岩における掘削載荷試験の有限要素解析
○塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
近年,多種の物質の貯蔵や空間の確保に環境条件が安定し,創造の容易な地下空間が利用されている.しかし,地下空間を利用するためには掘削により地層を切り拓かなくてはならず,周辺からの地圧作用による影響が問題となる.そこで,本研究においては有限要素解析を行い,動力炉・核燃料開発事業団東海事業所において行われた放射性廃棄物模擬処分孔掘削前後の載荷試験と比較検討し,地下空間の地圧作用の影響を考察した.
Keyword: 有限要素法, 掘削, 載荷試験GET PDF=
Simulation of triaxial compression tests for an unsaturated sand-clay mixture soil
Kohgo Yuji〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Asano Isamu〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕Hayashida Yoichi〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
不飽和砂・粘土混合土の三軸圧縮試験シミュレーション
○向後 雄二〔農業工学研究所造構部構造研究室〕浅野 勇〔農業工学研究所造構部構造研究室〕林田 洋一〔農業工学研究所造構部構造研究室〕
粒状土の不飽和な力学的挙動を表現可能な弾塑性モデルを提案した。このモデルでは,筆者らによってすでに提案されたモデルと同様に二つのサクション効果が考慮されているが,粒状土をも対象にするように,サクションのモデル化を変更した。このモデルを用いて,砂・粘土混合土の三軸圧縮試験をシミュレートした結果,シミュレーション結果はおおむね良く実験結果と一致した。
Keyword: 土の静力学的性質, 土構造物の解析, 数値解析GET PDF=
Effects of water content and density on triaxial compression characteristics of compacted loam
Koushi Toriyama
締固めたロームの含水比と密度の三軸圧縮特性への影響
○鳥山 晄司〔島根大学生物資源科学部〕
大山ロームの締固め含水比をWoptの乾燥側と湿潤側に、乾燥密度をD値が95、90、85%として水浸状態で圧密非排水三軸試験を行い、昨年のWoptの結果と共に、締固めと正規圧密での剪断特性を比較した。この結果、Woptと乾燥側ではD値85%で正規圧密より強度は小さいが、湿潤側ではほぼ等しいこと、正規圧密のφcu、φ'は締固めより大きく、Ccu、C'は小さいこと、湿潤側の締固めの方が水浸後は締固めの効果が大きくなる。
Keyword: 締固め土, 強度定数, D値GET PDF=
Friction between carbonate silt and steel
TOSHIYA SHINJO〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕YASUAKI KOMIYA〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕MAKI SHIMABUKURO〔Faculty of Agriculture, University of the Ryukyus〕
石灰質シルトの鋼材との摩擦特性
新城 俊也〔琉球大学農学部〕小宮 康明〔琉球大学農学部〕○島袋 真希〔琉球大学農学部〕
杭の周面摩擦特性を石灰質シルトと鋼材の摩擦試験により検討した。試験は一面剪断試験装置を用いて定圧試験,簡易定圧試験および定体積試験を行った。摩擦角は試験方法に関係することなく25〜26°の値を示した。しかしながら,定体積試験では体積収縮に伴う垂直応力の減少が生じ,定体積試験に比べて破壊に至るまでの剪断強度の動員に著しく低下がみられた。垂直応力の減少が杭の周面摩擦力の低下の原因に挙げられる。
Keyword: 周面摩擦力, 石灰質堆積物, 杭GET PDF=
Deflection of buried pipe during sheet pile extraction
TADATSUGU TANAKAKENICHI MATSUSHIMAYOSHIYUKI MORI
矢板引き抜きによる埋設管のたわみ〜掘削する厚みによる影響〜
田中 忠次〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○松島 健一〔農業工学研究所〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕
矢板施工によって埋設されるパイプは矢板引き抜き時に大きなたわみが発生することが現地計測により明らかになっている。埋設管のたわみは矢板引き抜きによる地盤内の空隙の大きさによって影響を受ける。本研究では矢板引き抜きによって生じる空隙に着目し、要素掘削手法とピンボールアルゴリズムを適用した引き抜き解析(有限要素法)を用いて、空隙の大きさと地盤の相対密度が埋設管のたわみに与える影響についてシミュレーションを行った。
Keyword: 地盤の接触, 埋設管のたわみ, 矢板施工GET PDF=
Freeze-thaw Resistance of Foundation Course of Lagoon with Compacted Stabilized Soil
Yasuhiro ONODERA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Hidenori TAJIKA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Makoto MIYAKAWA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
固化処理したラグーン基盤土の凍結融解抵抗性について
○小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所農業土木研究室〕
北海道のような寒冷地域でのラグーンの設計・施工においては、耐久性および安定性確保のために、凍結融解作用の影響を考慮した基盤造成工の検討が必要である。本報は、供用期間約20年の既設のラグーン基盤から発生した旧基盤土を活用した固化処理土を、新しく造成するラグーン基盤に適用する場合を想定し、固化処理土の凍結融解抵抗性等を検討したものである。
Keyword: 安定処理, 凍上・凍結, ラグーンGET PDF=
Permeability of sand sediment soil determined by taking account of gravel mix.
Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕Yuuji TAKESHITA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Tuyoshi SHIGA〔Taisei Kiso Sekei Co. Ltd.〕Satoshi MATSUMOTO〔Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture〕Takayuki MORI〔Graduate School of Science and Technology, Niigata University〕
礫混じりの土砂堆積地盤における透水性の評価
○森井 俊広〔新潟大学農学部〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕志賀 剛〔大成基礎設計株式会社〕松本 智〔新潟県土木部〕森 敬幸〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
流出特性を知るため,土砂堆積地盤の透水性を調べた.調査サイトは,斜面崩壊土が流下し,峡谷の河川敷に堆積した地盤で,大きな礫の間に小礫まじりの砂が分布する.試験にはゲルフ式プレッシャーインフィルトロメータ(GPI)法を用いた.統計的な分析を行うことができ,GPI法の原位置試験法としての優れた適用性を確認できた.礫を含む地盤の透水係数の評価法を提示し,礫率にともなう仮想地盤の流出特性を検討した.
Keyword: 透水性, 土砂堆積地盤, 原位置試験法GET PDF=
Comppaction and Permeability Characteristics of Mechanical Stabilized Embankment Soil by Adding Mud-soil
Fukushima Shinji〔Fujita Corporation〕Tani Shigeru〔NRI of Agricultural Engineering 〕Kitajima Akira〔Fujita Corporation〕Ishiguro Kazuo〔Fujita Corporation〕
底泥土を混合した粒度調製堤体土の透水=:粒度調製
○福島 伸二〔(株)フジタ技術センター〕谷 茂〔農林水産省農業工学研究所〕北島 明〔(株)フジタ技術センター〕石黒 和男〔(株)フジタ土木本部〕
Keyword: 透水係数, 締固め, 最近では、ため池のような潅漑用貯水ダムの漏水対策に必要な遮水材は入手難である。そこで、ここでは現況堤体土に貯水池内の底泥土を混合した粒度調整土の遮水材への適用性を検討するために底泥土を混合した堤体土の締固め・級垂驕BGET PDF=
Simple and Accurate In-situ Permeability Test Using Well Permeameter
Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕Takayuki MORI〔Graduate School of Science and Technology, Niigata University〕Satoshi MATSUMOTO〔Department of Civil Engineering, Niigata Prefecture〕Yuuji TAKESHITA〔Faculty of Environmental Science and Technology, Okayama University〕Mitsuhiro INOUE〔Arid Land Reaearch Center, Tottori University〕
ウェルパーミアメータ法を用いた簡便で精度の良い原位置透水試験法
森井 俊広〔新潟大学農学部〕○森 敬幸〔新潟大学大学院自然科学研究科〕松本 智〔新潟県土木部〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
砂地盤でのフィールド試験と数値実験により,ゲルフ式ウェルパーミアメータ法の適用性を調べた.測定装置のシンプルさ,測定の簡便さと迅速性といった原位置試験法としての優れた性能を確認した.測定精度も十分に実務的なものであることを明らかにした.締固め地盤を想定した数値実験により,E−19法に比べ,測定精度が良好であり,しかも測定作業が簡単であることから,多点数のデータをとることができることを示した.
Keyword: 原位置透水試験法, ウェルパーミアメータ法, E-19法GET PDF=
Studies on Seepage Flow of Electrical Analogue Method
Kadono Miyoshi〔Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University〕Koh Kato〔Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University〕
電気アナログ法による浸透流に関する研究
○角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕
自由水面を有する地下水流動問題を電気アナログ法で解析する場合、解析の初期条件を設定する時点で自由水面を特定できないことがネックとなっている。本研究では、吉田等が提案しているFEMによる飽和・不飽和浸透流の簡易解析法を電気アナログ法に適用し、均一型フィルダムを例に浸潤線(自由水面)を求めた。本研究で提示した電気アナログ法で得られた結果を、FEM解析およびCasagrande式と比較検討し、ほぼ満足する結果を得た。
Keyword: 地下水流動, 電気アナログ法, 浸潤線GET PDF=
Spatio-temporal Estimation of Groundwater by Transition Cokriging
Toshio Hamaguchi〔Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University〕
状態遷移型時空間cokrigingの開発と地下水流況への適用
○浜口 俊雄〔京都大学防災研究所〕
非定常地下水流況に対して,空間変動と時間変動を両方考慮した統計学的分布推定を行うため,既往の研究と異なる時空間cokriging手法を提案した.それは簡便ながらも時間変化である状態遷移量を統計的に空間で捉えている点が優れている.本手法は,或る時刻の分布を基にして次時刻への遷移量を推定して状態更新を行っているにも関わらず,状態遷移を考慮しない結果とほぼ同精度で推定できることが,数値実験から示せた.
Keyword: 時空間cokriging, 地下水, 状態遷移GET PDF=
Simulation of Heterogeneous Permability Field and Seepage Analysis
Noriyuki KOBAYASHI〔Ehime University〕Yoshitaka YOSHITAKE〔Ehime University〕Kenji IIMA〔Ehime University〕
不均質透水場の作成と浸透流解析
○小林 範之〔愛媛大学農学部〕吉武 美孝〔愛媛大学農学部〕飯間 健司〔愛媛大学農学部〕
老朽化したため池を改修する場合,築造時の資料を入手することが困難であったり,時間的,経済的,物理的な理由から調査の規模が小さくなるため,不確定な要因が多くなる.本研究は,透水係数のばらつきに着目し,有限要素法による浸透流解析の信頼性について評価した.ここでは,空間的なばらつきをもつ擬似的な透水場をモンテカルロシミュレーションにより複数個発生させ,解析結果の分布を検討した.
Keyword: 浸透流解析, 不均質性, GET PDF=
Estimation of sterngth of the soil containing roots
Tomofumi NAWA〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Kunio WATANABE〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Hideki KIYOSAWA〔Faculty of Bioresources, Mie University〕
根系土壌の強度推定法に関する基礎的研究
○名和 智史〔三重大学生物資源学部〕渡辺 晋生〔三重大学生物資源学部〕清澤 秀樹〔三重大学生物資源学部〕
表層崩壊の予測・防止のためには,樹木根系が土壌強度に及ぼす影響を評価する必要がある.本研究では,模擬根系を土壌に埋設し,土壌のせん断試験と根系の引抜き試験を行なった.結果,根系の引抜き試験は土壌強度の推定に有効であるとわかった.また,根系の埋設深は引抜き抵抗力の増加傾向ではなく,最大値に影響を与える事がわかった.そこで,根系含有土壌の強度推定法の開発ために,2種類行なった引抜き試験を比較した.
Keyword: 樹木根系, 斜面安定, 土の動力学的性質GET PDF=
Model experiment of peatland subsidence
Ippei Iiyama〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Hiromi Imoto〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕Tsuyoshi Miyazaki〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo〕
泥炭地盤沈下挙動のモデル実験
○飯山 一平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
飯山ら(2000,農土論集,205,1-11)が排水時の泥炭地盤沈下を模した実験で見出した(1)急激な初期沈下(2)排水を伴う緩慢な沈下(3)排水がほぼないごく緩慢な長期沈下の3つの沈下機構を明らかにすることを目的に、泥炭土供試体およびペーパータオル供試体を用いて沈下実験を行った。初期沈下挙動の詳細な追跡から、沈下-(1)は水位低下中の沈下と定義できた。また、泥炭土供試体の2週間以降の沈下速度から、沈下-(3)は分解消失沈下であることが示唆された。
Keyword: 泥炭地盤, 沈下予測, モデル実験GET PDF=
Jukichi YAMAGAMI〔Hokkaido College , Senshu Unversity〕Mamoru KOJIMA〔Hokkaido Development Bureau〕Yuji NAMBU〔Hokkaido Agriculture Modernization Technical Research Center〕
共和地域における畑地かんがい(1)−かんがい施設の整備と水利用の実態−
山上 重吉〔専修大学北海道短期大学〕小嶋 守〔北海道開発局〕○南部 雄二〔財団法人北海道農業近代化技術研究センター〕
北海道後志支庁管内の共和地域は、5月から7月の降水量が200伉度と少なく、また保水性に乏しい土壌条件ではあるが、スイカ・メロン栽培の導入により、生産性の高い農業が展開されている。これまで多大な労力を要していた灌水作業は、土地改良事業による基幹水利施設や圃場灌水施設などの整備により省力化された。地域営農の安定化に大きく寄与している畑地灌漑施設の整備内容、地域の水利用の実態と評価について報告する。
Keyword: 畑地灌漑, 灌漑施設, 事業評価GET PDF=
Water Management of Vinyl House at Upland Field Converted from Paddy Field()
Iwao HASHIMOTO〔Ishikawa Agricultural College〕Masateru SENGE〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo ITOU〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Tsutomu NISHIDE〔Wakasuzu Consultants Co.,Ltd.〕
転換畑におけるビニルハウスの灌漑管理(供
○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ(株)〕
転換畑のビニルハウスは,田面にそのまま建てられる。また,狭長であることから深耕されない。このため,水田時の耕盤が残り,ハウスの土壌条件は畑地のハウスとはまったく相違していて,灌漑管理も異なることになる。また,用水は水田用水を利用しているが,周年必要とする。そこで,本研究では,転換畑ビニルハウスの基礎的灌漑諸元を明らかにするために,ハウス栽培で代表的な作目のキュウリの灌漑管理の実態を調査した。
Keyword: 畑地灌漑, 転換畑, ビニルハウスGET PDF=
Influence of selected mulches on evaporation and evapotranspiration, soil moisture, soil temperature and root distribution.
Osamu Asai〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Shamim Ara Begum〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Iwao Hashimoto〔Ishikawa Aguricultural College〕
マルチが蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布に及ぼす影響
○淺井 修〔岐阜大学農学部〕シャミム アラ ベグム〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕
本研究では,4種類のマルチを使用しその特性が作物の生育環境に与える影響について検討した。マルチ資材に黒色ビニール,再生紙,わらを使用し,さらにわらは270g/cm2と810g/cm2の重量を変化させた2種類のものを使用した。測定項目は,アルベド,蒸発及び蒸発散,土壌水分,地温,根群分布である。これらを解析した結果,高温乾燥の気象環境条件下ではマルチ資材としてわらが最も有効であることが明らかになった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, マルチ, 地温GET PDF=
Estimation of water consumption in green house -Cultivation of tomato using rock wool in vinyl house-
Yukiko Sumi〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Kengo Ito〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕Masateru Senge〔Faculty of Agriculture, Gifu University〕
トマトのロックウール栽培における消費水量の推定
○墨 由希子〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕
本研究では、連棟型ビニールハウスにおけるトマトのロックウール栽培を対象に、消費水量の推定に必要な蒸発位と作物係数について調査・検討を行った。その結果、ハウス外データからハウス内蒸発位を推定できることが分かった。その際、湿度については飽差よりも水蒸気圧を用いる方が暖房の影響を受けず推定精度が向上することが分かった。また、作物係数は、露地栽培とほぼ同じ値を示した。
Keyword: ロックウール, 作物係数, 蒸発位GET PDF=
発表番号 5-5
The Distribution of Soil Water and the Evapotranspiration under the Subsurface Irrigation
Kozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕Sayoko Ohtsuka〔Graduate School of Kyushu University〕Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕
地中灌漑圃場における土壌水分分布と蒸発散量
○弓削 こずえ〔九州大学大学院〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕大塚 早余子〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕
沖縄県宮古島で行われている節水灌漑法の1つである地中灌漑を事例として,土壌水分の分布を把握し,Bowen比法を用いて蒸発散量を算定した.その結果,地中灌漑では灌漑を行った際に土壌面まで水分が到達しておらず,節水効果が発現していることが明らかになった.また,Penman法で求めた蒸発散位と蒸発散量の比をとって作物係数を求めた.その結果,作物係数は様々な要因によって変動することが明らかになった.
Keyword: 節水灌漑, 土壌水分分布, 蒸発散量GET PDF=
Relationship between wetted area and water uptake under drip irrigation -Studies on the application of the sap flow measurement in irrigation management ()-
Shinichi Takeuchi〔Kyushu Kyouritsu University〕Kazuma Kinoshita〔Kyushu Kyouritsu University〕Fumiko Tashiro〔Kyushu Kyouritsu University〕Masaharu Kuroda〔Kyushu Kyouritsu University〕
点滴灌漑により形成される湿潤域と蒸散量の関係 -茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(察法
○竹内 真一〔九州共立大学工学部〕木下 数馬〔九州共立大学工学部〕田代 史子〔九州共立大学工学部〕黒田 正治〔九州共立大学工学部〕
点滴灌漑では湿潤域が形成されるのが特徴である.この湿潤域と作物蒸散量について,茎内流量に基づく自動灌漑システムを点滴灌漑下で行った実証試験をもとに検討した.特定の個所の土壌水分量に基づいて点滴灌漑を行う方式では,高蒸発能時に作物は水ストレス状態となり,水分一定の灌漑管理を行った場合でも,蒸散量が低下することが示された.また,吸肥や吸水の範囲が限定されたことにより,減収につながる危険性も示唆された.
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=
Automatic irrigation system based on sap flow rate -Studies on the application of the sap flow measurement in irrigation management()-
Shinichi Takeuchi〔Kyusyu Kyouritsu University〕Hiroko Hashizume〔Kyusyu Kyouritsu University〕Ikuo Sasami〔ALRC Tottori University〕Tomohisa Yano〔ALRC Tottori University〕
茎内流量に基づく自動灌漑システム−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(此-
竹内 真一〔九州共立大学工学部〕○橋爪 裕子〔九州共立大学工学部〕笹見 育生〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
ヒートパルス法により算定したハウス内ピーマンの積算茎内流量を灌漑の指標として自動灌漑システムを構築し,3パターンの積算茎内流量を設定し,実証実験を行った.その結果,システムは良好に作動し,設定流量を小さくすると多灌水となり灌漑効率が低下し,大きくすると間断期間が長くなり,水ストレスにより収量低下を招いた.本システムを実用的に用いるためには,設定流量の最適値を定める必要があることが明らかになった.
Water Demand Characteristics in a Melon and Watermelon-growing District
Satoshi DOHI〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Kazumasa NAKAMURA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Hiroshi OKUI〔Otaru Construction Office, Hokkaido Development Bureau〕Takashi OONO〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕Yoshiaki HIDESHIMA〔Civil Engineering Research Institute of Hokkaido〕
スイカ・メロン栽培地帯の水需要特性
土肥 諭志〔北海道開発土木研究所〕中村 和正〔北海道開発土木研究所〕奥井 宏〔北海道開発局小樽開発建設部〕○大野 隆〔北海道開発土木研究所〕秀島 好昭〔北海道開発土木研究所〕
多孔ホースによる灌漑を行い、ハウスやトンネルによりメロン・スイカを栽培している北海道内のA地区での水需要特性をファームポンドの水収支から整理した。生育が進んだ段階で最高気温が25℃程度になれば、1.0〜1.5mmの水需要が生じる。また連続干天日数が5日を超えると1.0mm/d以上の取水が生じうる。さらに、5mm/d前後の降雨日でも0.5mm程度の取水がなされる。取水時間帯は4時〜18時頃であり、需要は午前にやや集中する。
Keyword: 畑地灌漑, 用水管理, 北海道GET PDF=
Circulated Irrigation Systems and Water Management of Yatsuda in the Inbanuma Basin
NAKAMURA YoshioMASHINO Michito
印旛沼流域の谷津田における反復・循環灌漑と水管理特性
○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕増野 途斗〔東京農業大学地域環境科学部〕
印旛沼流域では、谷津田でのポンプの運転による電気料金が沼周辺の水田より高額であった。谷津田では、地下水を水源とする揚水機灌漑区域での1ha当たりの揚水量ならびに電力量が、河川水を水源とする揚水機灌漑区域よりそれぞれ1.5倍と2倍を示した。これは、安定した用水源である地下水利用のもとで水管理の粗放化が進んでいることが影響している。しかし、いっぽうでは地下水の取水は谷津田河川の水源増強や印旛沼の水資源ならびに水環境保全に重要な役割を果たしている
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, 水利用計画・水利権GET PDF=
Study of the Actual and Optimum Water Use in Ohishi Diversion Weir Command Area
Mitsumasa Anan〔Graduate School of Kyushu University〕Kozue Yuge〔Graduate School of Kyushu University〕Yoshisuke Nakano〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tamotsu Funakoshi〔Faculty of Agriculture of Kyushu University〕Tomokazu Haraguchi〔Institute of Tropical Agriculture, Kyushu University〕
大石堰掛吉井地区における取水実態と適正取水量の検討
○阿南 光政〔九州大学大学院〕弓削 こずえ〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学大学院農学研究院〕舟越 保〔九州大学大学院農学研究院〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕
筑後川中流域の大石堰掛約600haを対象とし,取水実態を把握するため用排水路の流量観測を行った.さらに,対象地域内に約6haの精査圃区を設け,生育期別の水管理状況を調査した.これらの観測データを用いてタンクモデルに適用した結果,本研究で用いた最適化手法が妥当であることが明らかになった.さらに,観測データから用水量操作の逆推定を試み,モデルに組み込んでシミュレーションを行い,適正取水量の将来予測を行った.
Keyword: 水田灌漑, 用水管理, タンクモデルGET PDF=
An Analysis of Water Allocation among Sectors during Drought
Ayako MURAKAMI〔Dept. of Agriculture, Forestry and Fisheries, Shizuoka Pref.〕Masayoshi SATOH〔Inst. Of Agri. and Forest Eng., Univ. of Tsukuba〕
渇水時における部門間水資源配分の分析
○村上 彩子〔静岡県西部農林事務所〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
戦後、ほとんど農業用水だけが支配してきた河川の取水体制に、ダムを伴って都市用水が参入し、権利関係が複雑になった。本研究では、矢作川水系上中流部を対象に、渇水時に既存農業用水がより大きい節水率を引き受け、上水道へ融通している現状について、農業用水の費用負担額と上水道の減収縮小額を推計した。その結果、渇水時に農業用水の協力を得るには、節水対策に対する補償が望ましく、経済的にも可能であるとした。
Keyword: 河川水利用, 水資源配分, 渇水GET PDF=
Groundwater Level and Soil Water Content in the Subirrigation Fields
Takeshi TANIMOTO〔National Institute for Rural Engineering〕Hideki IMURA〔National Institute for Rural Engineering〕Sinsaku FUJIMORI〔National Institute for Rural Engineering〕
地下かんがい圃場における地下水位と土壌水分の変動
○谷本 岳〔独立行政法人農業工学研究所〕井村 英樹〔独立行政法人農業工学研究所〕藤森 新作〔独立行政法人農業工学研究所〕
地下かんがいにおいては、圃場内のかん水むらが問題であり、均一に制御するためには、弾丸暗渠を密に入れることが有効であるとされている。弾丸暗渠を密に施工した大区画汎用水田において地下かんがい試験を実施し、地下水位と土壌水分の関係および土壌水分の圃場内におけるばらつきについて検討した。その結果、暗渠直上と暗渠中間での土壌水分の平均値に大きな差はみられず、弾丸暗渠が有効に働いていると考えられる。
Keyword: 地下かんがい, 地下水位, 土壌水分GET PDF=
Comparison of the methane emission between a well-drained paddy field and a ill-drained paddy field
Akira Kamio〔yamagata university〕
乾田と湿田におけるメタンフラックスの比較
○神尾 彪〔山形大学農学部〕
本研究はほ場の排水性の改良によるメタン発生量の抑制効果の定量化に関する研究である。乾田と湿田における稲作期間(140日間)中の平均気温、平均水温及び平均地温はほぼ同じである。この様な条件下での乾田と湿田におけるメタンの発生量は、乾田からよりも湿田からのメタン発生量が多く、湿田からのメタン発生量は乾田の約3倍である。同様に、非かんがい期間(76日間)では、湿田と乾田のメタン発生量の比は約1.6倍である。
Keyword: 地球環境, 大気, 農地環境GET PDF=
Influence of the Channel flow on CaCO3 scale deposition
Yoshikazu TANAKA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕Takeo SHIMA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕Tatsuo NAKA〔National Research Institute for Rural Enginnering, Laboratory of Canal〕
CaCO3スケール生成作用に及ぼす水路流動システムの影響
○田中 良和〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕島 武男〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕中 達雄〔農業工学研究所水工部水路工水理研究室〕
開水路、クローズドタイプパイプライン、およびオープンタイプパイプラインの3つの水路の流動システムがCaCO3スケールの生成に及ぼす影響を、CaCO3スケール付着量、水質変化、および走査型電子顕微鏡(SEM)観察から検討した。その結果、遊離炭酸の大気拡散が生じないクローズドタイプパイプラインがスケール生成防止に優位であり、遊離炭酸の拡散速度がスケールの形成において重要な因子であることが示唆された。
Keyword: CaCO3, スケール, 水路流動システムGET PDF=
Indexes to Removal of Sediment in Agricultural Reservoirs
Atsushi Namihira〔National Institute for Rural Engineering〕Hiroyasu Kobayashi〔National Institute for Rural Engineering〕Kyoji Takaki〔National Institute for Rural Engineering〕Keisuke Takagi〔Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries〕
農業用貯水池における堆砂除去に関する評価指標の検討
○浪平 篤〔農業工学研究所〕小林 宏康〔農業工学研究所〕木 強治〔農業工学研究所〕木 圭介〔農林水産省〕
本研究では、農業用貯水池の堆砂に関する全国的なアンケート調査の結果から、堆砂率(実際の堆砂量/設計堆砂量)をもとに、堆砂進行の現状把握と将来予測を行い、堆砂除去の緊急性について検討した。そのうち水田灌漑を行う貯水池に対しては、利水運用に伴って生じる貯水池空き容量と堆砂の位置をもとに、堆砂除去の可能性について検討した。そしてこれらを、農業用貯水池における堆砂除去に関する評価指標として提案した。
Keyword: 農業用貯水池, 堆砂, GET PDF=
The Actual State of Regional Drainage in the Owariseibu District for Rain Disaster of Tokai Area
Ryouichi Ohnishi〔National Research Institute of Agricultural Engineering 〕Masato Fukumoto〔National Research Institute of Agricultural Engineering 〕Yoshito Yuyama〔JICA Expert(Colombo Plan)〕Norio Nakanishi〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕Matsuhiro Maruyama〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕Tooru Mizukami〔Kiso-River Agricultural Land and Water Planning and Management Office〕
尾張西部地区における東海豪雨時の広域排水
○大西 亮一〔農業工学研究所〕福本 昌人〔農業工学研究所〕柚山 義人〔JICA専門家(タイ国派遣)〕中西 憲雄〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕丸山 松廣〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕水上 徹〔木曽川水系土地改良調査管理事務所〕
名古屋市周辺地域では平成12年9月の集中豪雨によって、甚大な洪水被害を被ったが、排水条件が厳しい尾張西部地区は被害が軽微であった。この実態を調査した結果、木曽調と農工研が愛知県の協力を得て、地区内の排水施設を詳しく調査し、広域排水解析を行って、排水のネックを徹底的に解明し、広域排水計画を作成した結果でもあることが明らかになったので報告する。
Keyword: 広域排水, 集中豪雨, 洪水被害GET PDF=
A CASE FOR IRRIGATION AND AGRICULTURAL DEVELOPMENT IN ZAMBIA IN VIEW OF THE AVAILABLE LAND AND WATER RESOURCES-IRRIGATION DEVELOPMENTIN ZAMBIA()-
Barnabas M. Mulenga〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕TAKAO NAKAGIRI〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕YOSHIHIKO OGINO〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences,Osaka Prefecture University〕
土地および水資源の点から見た灌漑と農業開発の概要−ザンビア国における灌漑開発に関する研究(機法
○Barnabas M. Mulenga〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕中桐 貴生〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕荻野 芳彦〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕
アフリカ中南部のザンビア共和国における灌漑農業の開発は膨大な土地・水資源の持続可能な利用にかかっている。本研究では、政治・社会的問題を考慮し、ザンビアの土地・水資源利用の包括的概要を述べている。灌漑農業は社会経済の発展、自国の食糧問題の解決のために改善される必要があることを強調した。
Keyword: IRRIGATION DEVELOPMENT, IRRIGATION POTENTIAL ANALYSIS, GET PDF=
Estimation of Evapotranspiration and Improvement of Water Use Pattern in Iran
Hossein Dehghani Sanij〔Tottori University Arid Land Research Center〕Abbas Keshavarz〔Agricultural Research, Education and Extension Organization of Iran〕YAMAMOTO Tahei〔Tottori University Arid Land Research Center〕
○Hossein Dehghani Sanij〔鳥取大学乾燥地研究センター〕Abbas KeshavarzTahei Yamamoto〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
農業部門はイランの経済における最も重要な役割を占めている.だが,1998年までは水利用効率が悪かったので,イラン農務省では同国における農業の水消費パターン(CPWAI)の収集を決定し,水利用効率の向上を図った.この研究により作物に必要な水の決定のためペンマン−モンティス法が採用され,20年間の気象統計量を用いて灌漑のための畑作物の用水量が600ヶ所の平野部における耕作パターンを基礎として推定された.
Keyword: Crop Water Requirement, Penman-Monteith, IranGET PDF=
A Compaction on Inspecting Concrete Segregation Caused by Vibration Compaction
Masao Aoki〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Hiroshi Tsuji〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Ryouta Nakamura〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕Tetsuo Yamaguti〔College of Bioresources Sciencse, Nihon University〕
コンクリートの締固めに伴う材料分離判別の一考察
○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕中村 良太〔日本大学生物資源科学部〕山口 哲男〔日本大学生物資源科学部〕
コンクリート打ち込みにおける材料分離への喚起については、経験的伝承的にいわれているきらいがある。その分離の程度は、主観的に直接の視角判断によるところが大きい。昨年は、酸性水によるコンクリートの劣化の定量法について、コンュータの画像処理による二値化の方法を発表した。本報では、同様な手法を用いたコンクリートへの適用性を探求するため、振動締固めによる供試体の材料分離の判別について検討した。
Keyword: 材料分離, 締固め, 画像処理GET PDF=
Prediction of concrete adiabatic temperature rise curve on simplified testing method
Asano Isamu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Kohgo Yuji〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Tagashira Hidekazu〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕Hayashida Yoichi〔National Research Institute of Agricultural Endineering , Department of Structural Endineering〕
簡易断熱温度上昇試験に基づくコンクリートの断熱温度上昇曲線の推定方法
○浅野 勇〔農業工学研究所造構部構造研究室〕向後 雄二〔農業工学研究所造構部構造研究室〕田頭 秀和〔農業工学研究所造構部構造研究室〕林田 洋一〔農業工学研究所造構部構造研究室〕
簡易断熱温度上昇試験装置を試作し詞級辜Rンクリートの断熱温度上昇曲線を推定する方法を提案した詞癲闥lと通常の断熱温度上昇試験機から求めた断熱温度上昇曲線は良好な一致を示しf熱温度上昇試験の有効性を確認した5-38
Keyword: コンクリート, 断熱温度上昇曲線, 有限要素法GET PDF=
Evaluation of the result of test for freezzing and thawing resistance of concrete by ultra sonic pluse velocity (2)- Comparison of various evaluation methods of dynamic modulus of elasticity by ultra sonic pluse velocity -
Hidehiko Ogata〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Kunio Hattori〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Shushi Sato〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University〕Hassan Khaled〔The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University〕
超音波法によるコンクリートの凍結融解試験結果の評価(2)―超音波伝播速度を用いた動弾性係数の各種評価方法の比較―
○緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学連合農学研究科〕ハッサン カハリド〔鳥取大学連合農学研究科〕
著者らは,超音波伝播速度と動弾性係数の関係を明らかにし,超音波法による凍結融解試験結果の評価を行うための一連の研究を実施している.これまでに,279個のデータを用いて実用的な強度の範囲内における超音波伝播速度と動弾性係数の関係式を得ることができた.本文では,著者らが得た関係式の有効性と実用性を検証するために,既存の動弾性係数評価式と硬さ定数による動弾性係数の評価を行い,それぞれの評価結果を比較検討した.
Keyword: 凍結融解試験, 超音波伝播速度, 動弾性係数GET PDF=
A Consideration of Mechanical Properties of Asphalt Mixtures at Low Temperature
Masahiro Yurugi〔Faculty of Agriculture and Life Science, HIROSAKI Univ. 〕Toshio Ohno〔Kajima Technical Research Institute〕Takahiro Watanabe〔Kajima Technical Research Institute〕Osamu Fujisawa〔Kajima Technical Research Institute〕
水工用アスファルト混合物の低温時挙動に関する一考察
○万木 正弘〔弘前大学農業生命科学部〕大野 俊夫〔鹿島技術研究所〕渡部 貴裕〔鹿島技術研究所〕藤澤 理〔鹿島技術研究所〕
ため池等の遮水工法に用いられるアスファルト混合物について、低温下の挙動を解明することを目的に、新しい試験方法を開発するとともに、温度低下に伴う変形係数の変化を解析的に求めた。その結果−10℃以下ではアスファルト混合物はほぼ弾性的に挙動するものの、わずかではあるが粘弾性的性質も有しており、詳細に検討するにあたっては、これらの性質を考慮する必要の亜あることを明らかにした。
Keyword: 瀝青材料, 温度応力, 低温脆性GET PDF=
New managing system for maintenance of fill type dam using Resistivity Tomography
Isamu Natsuka〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Motoharu Hatakeyama〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Mitsuhiro Mori〔Tohoku Regional Agricultural Administration Office〕Tetsuma Toshioka〔OYO corporation〕Ken Sakurai〔OYO corporation〕
比抵抗トモグラフィ法によるフィルダム安全監視システムの開発
○長束 勇〔農業工学研究所造構部〕畑山 元晴〔農業工学研究所造構部〕森 充広〔東北農政局〕利岡 徹馬〔応用地質株式会社〕櫻井 健〔応用地質株式会社〕
比抵抗トモグラフィ法によりフィルダム遮水部およびその周辺部の含水状態を比抵抗変化としてモニターし,フィルダム遮水部の安全性を2次元的かつ長期的に監視するシステムの開発に関する研究を進めている。本稿では,農業工学研究所内に設けた小規模なモデル堤体における貯水以降の計測結果および現地実験フィールドとして選定した高柴調整池の築堤直後に行った測定結果を示し,その開発可能性が高いことを報告する。
Keyword: 比抵抗トモグラフィ法, フィルダム, 安全管理GET PDF=
Development of Floating Canopy System (FCS) for Farm Ponds
Naoya Fujimoto〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Tsugio Naoe〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Isamu Natsuka〔Department of Structural Engineering, National Research Institute of Agricultural Engineering〕Tetsuo Miyata〔Rural Infrastructure Construction Joint Business Cooperatives〕
貯水槽の水上浮上式天蓋の開発
○藤本 直也〔農業工学研究所造構部〕直江 次男〔農業工学研究所造構部〕長束 勇〔農業工学研究所造構部〕宮田 哲郎〔農村基盤建設協業組合〕
ファームポンドを計画する際の天蓋(屋根)の必要性は各種条件から総合的に判断されていたため、経済性の面から天蓋なしで計画されることもあった。しかし、建設後に維持管理上の問題から新たに天蓋の必要性が求められると、貯水槽の構造や地盤の支持力の制限等から工事には困難さが伴っていた。本研究は、上記問題点を改善するため貯水槽に新たな負荷をほとんどかけず、従来に比べより安価な天蓋技術を開発するものである。
Keyword: ファーム・ポンド, 工法・施工, かんがい施設GET PDF=
Regarding the construction work on the bridge with long span and high bridge pier "Nagakura Bridge on the Karumai-Kunohe area farm road in Iwate Prefecture"(as the tentative name)
YUTAKA KAMATA
長大・高橋脚橋梁の施工について−広域農道軽米九戸地区長倉大橋(仮称)−
○鎌田 裕〔岩手県二戸地方振興局二戸農村整備事務所〕
本広域農道には、極めて急峻な地形のため長大・高橋脚な橋梁(橋長L=450m、高さH=87mの橋脚)が施工されており、大口径深礎工、移動式大型足場など特殊な工法を採用している。現在、下部工の工事を実施しているところであり、大規模で特殊な橋梁工事の施工事例として紹介する。
Keyword: 橋梁, 長大・高橋脚, 施工事例GET PDF=
Properties of Porous Concrete with Recycled Aggregate
Susumu Tsukioka〔Faculty of Bioresources, Mie University〕
再生骨材を用いたポーラスコンクリートの性質
○月岡 存〔三重大学生物資源学部〕
コンクリート解体材から得られた再生骨材を使用したポーラスコンクリートの配合や締固め方法等が、コンクリートの性質に及ぼす影響についての実験を行った。その結果、セメントペーストのフロー値や骨材の水分状態等が圧縮強度などに影響すること、ならびに、ポーラスコンクリートの連続空隙率と全空隙率の関係および空隙率と透水係数の関係を示した。
Keyword: リサイクル , 特殊コンクリート, コンクリートの性質GET PDF=
Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material with Plasticizer
Shinsuke MATSUMOTO〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕Kazuo SHINO〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕George OWUSU〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕Kozo IWASAKI〔Faculty of Agriculture , Kochi University〕
稲藁灰のポゾラン材としての有効利用に関する実験的研究
○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕オウス ジョージ〔高知大学農学部〕岩崎 貢三〔高知大学農学部〕
所望のワーカビリティを保ちつつ液体/粉体比を一定にするために,高性能減水剤を添加した各種物理実験を行い,ポゾラン材としての稲藁灰(RSA)の利用可能性を検討した.その結果,曲げ・圧縮強度ともに普通ポルトランドセメントに比し,RSAを混入することでモルタル強度が増加する傾向が認められた.しかし,凝結試験の結果より,RSA混入率の増加とともに終結時間が伸び,施工不良を引き起こす危険性の高まる点が指摘された.
Keyword: コンクリート材料, 稲藁灰, 特殊コンクリートGET PDF=
Expansion of Mortar with Rice Husk Ash due to Alkali-Aggregate Reaction
Satoru Ishiguro〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Toshiyuki Karamatsu〔Faculty of Bioresources, Mie University〕Hideaki Iwamoto〔Faculty of Bioresources, Mie University〕
アルカリ骨材反応による籾殻灰混入モルタルの膨張特性
○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕唐松 利行〔三重大学生物資源学部〕岩本 秀明〔三重大学生物資源学部〕
農業副産物である籾殻の焼却灰を混和材として利用し、籾殻灰によるアルカリ骨材反応の抑制効果を調べた。モルタルバー法による膨張率の測定結果から、籾殻灰を結合材質量の内割で5%混入した場合の膨張抑制効果は小さく、10%以上混入することにより顕著な膨張抑制効果の得られることがわかった。また、粉砕レベルを細かくした籾殻灰はシリカフュームと同程度のアルカリ骨材反応に対する膨張抑制効果を示した。
Keyword: コンクリート材料, コンクリートの特性, リサイクルGET PDF=
An Adaptation of Numerical Shallow Water Equation Using Solutio-Adaptive Quadtree Grids to Flow in a Vertical Slot Fishway
Kitatsuji masafumi〔Miyagi Agricultural college〕
ごみ溶融スラグの粗骨材としての利用に関する実験的検討
○北辻 政文〔宮城県農業短期大学〕
本研究は,製造方法が異なる3種類の空冷方式ごみ溶融スラグについて,コンクリート用骨材としての利用の可能性について検討したものである。研究の結果、製造方法の違いによりスラグの品質が異なっていたものの概ねコンクリート用の粗骨材として利用できる可能性があることが明らかとなった。しかしスラグの種類によっては、それを用いたコンクリートの耐久性が低く、今後の検討課題が残った。
Keyword: コンクリート材料, ごみ溶融スラグ, 粗骨材GET PDF=
Repair of Reinforced Concrete Structures for Water-use
TSUGUHIRO NONAKA〔Shimane Univ. Fac. Life Env. Sci.〕M.I.El-Desouky〔Shimane Univ. Fac. Life Env. Sci.〕
コンクリート水利構造物の補修・補強
○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕M.I.El-Desouky〔島根大学生物資源科学部〕
上水道や下水道と同様に公的な資産である農業水利構造物は、基盤整備事業の進捗に伴い、そのストックも拡大したが今後順次老朽化し、まさに維持・管理の時代に直面している。本稿では、これまでの調査・研究結果をもとに、コンクリート水利構造物の補修・補強を題材に、その知見を整理して、今後の農業土木における水利施設工学分野に課せられたコンクリート工学からの回答を考えた。
Keyword: 鉄筋コンクリート, 水利構造物, 補修・補強GET PDF=
Propreties of Charcoals which are Made from Trash Flown Down to Irrigation and Drainage Canal
Takanori Saito〔National Institute for Rural Engineering〕Yoshiyuki Shinogi〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru Yamaoka〔National Institute for Rural Engineering〕
農業用用排水路に流着したゴミ等の炭化物の特性
○齋藤 孝則〔独立行政法人農業工学研究所〕凌 祥之〔独立行政法人農業工学研究所〕山岡 賢〔独立行政法人農業工学研究所〕
有機性廃棄物の循環利用技術として,炭化に着目し,生成炭化物を再資源炭と命名している。炭化条件(温度)の違いによる,農業用用排水路の流着ゴミ等の再資源炭の物性及び組織解析(工業・元素・肥料成分分析)を実施することにより,その特性が確認された。また,再資源炭中の懸念された有害物質のダイオキシン類濃度も環境基準値を下回ったことから,有機性廃棄物の循環利用技術の1つとして,炭化は有効であると考えられた。
Keyword: 再資源炭, 資源循環, 有機性廃棄物処理GET PDF=
Report of Trial Accreditation Process from an Evaluator
Kazunori Uchida〔Dept. Ag.&Env. Eng., Kobe University〕
審査員側からの試行審査報告
○内田 一徳〔神戸大学農学部食料生産環境工学科〕
平成12年度JABEE試行審査(農業土木プログラム)の2チームが平成12年12月10日〜12日に東京農大と日大において大学実地審査を行った。初めて他大学の教育システムを精査し、改めて大学教育の改革の必要性について考えるよい機会であり、お互いに真剣な情報交換ができた。試行参加校の教官も審査員も、精神的にも時間的にも大変であったが、お互いの努力を十分認めあえるものであった。本文では、審査員からみた試行審査の方法や審査結果の概要について報告する。
Keyword: 農業土木教育, JABEE, 教育手法GET PDF=
Process of Engineering Education and Direction, Tokyo University of Agriculture
Masaharu Komamura〔Tokyo University of Agriculture〕
試行までの経緯と今後の方向(東京農業大学)
○駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕
東京農業大学が試行校に希望したことから、試行までの準備と実施審査の概要を整理した。審査後、試行結果報告書の指摘事項に対する回答作業に入った。その中で学科のみでは解決出来ない事項について大学をあげて検討することになった。とくに、教育評価やFDおよび教育点検などである。今後は恒常的な技術者教育検討のための委員会を組織し、機能させてJABEEの認定に向けて行動を開始したい。
Keyword: 技術者教育, JABEE, 東京農業大学GET PDF=
Internationalization of Technical Standard and Education
TADASHI OHORI〔NIPPON GIKEN CONSULTANTS Inc.〕
技術基準と技術教育の国際化
○大堀 忠至〔日本技研(株)〕
ウルグアイラウンド多角的貿易交渉を経て1995年に発効した、WTO 協定において規格およびライセンスが技術的貿易阻害要因として指摘されている。規格の国際化とは ISO シリーズに代表される技術規格等であり、ライセンスとは技術士制度の相互承認に関連する一連の動きであって、技術者教育課程の評価制度もここに位置づけられる。これらの規格、評価制度のなかで注目されるのは、「OUTCOMES 評価」および「情報公開」である。
Keyword: ISO2394, 技術者教育, OUTCOMES 評価GET PDF=
発表番号 6-6
Aproach of the training program for rural engineer
Takeshi Koizumi〔National institute for rural engineering〕Tamaki Masegi〔National institute for rural engineering〕
農業土木技術者育成のための研修計画策定の手法
小泉 健〔独立行政法人農業工学研究所〕○柵木 環〔独立行政法人農業工学研究所〕
独立行政法人農業工学研究所において国、地方公共団体、公団等の職員を対象に基礎技研修、中堅技術研修、専門技術研修等を実施している。これらの農業土木技術者研修は、時代の変遷とともに〇業の多様化、技術領域の拡大、5蚕儿埓官の業務内容の変化、さ蚕囘曽気虜て餡宗↓サ蚕儻鑽、体験機会の減少等様々な要因により研修内容等を年々見直してきた。ここでは、これらの研修計画策定の手法について報告する。
Keyword: 研修計画, 技術者像の想定, 研修の評価GET PDF=
From 'Knowledge' to 'Ability'-oriented menu in 'Experiment on Engineering Materials'
Toshihiro MORII〔Faculty of Agriculture, Niigata University〕
「土木材料実験驕u知識型轣u能力型」メニューへの指向
○森井 俊広〔新潟大学農学部〕
農業土木分野における「土木材料学」科目の位置付けを確認した.大学教育では,環境・社会問題に適切に対処していく上で,基礎から積み上げた信頼ある技術が欠かせないとの認識が重要になることを指摘した.「土木材料実験」科目で一般にとられている「知識型」授業内容(メニュー)の不備を示し,「能力型」メニューへの移行の必要性をとなえた.「能力型」を指向した授業内容例を示し,学生の授業への取り組みを紹介した.
Keyword: 教育手法, 農業土木教育, 土木材料実験GET PDF=
Using second hand computers for soil physics experiment
Katsutoshi Seki〔The University of Tokyo〕Masaru Mizoguchi〔The University of Tokyo〕Ippei Iiyama〔The University of Tokyo〕
中古パソコンを利用した土壌物理実験の工夫
○関 勝寿〔東京大学大学院〕溝口 勝〔東京大学大学院〕飯山 一平〔東京大学大学院〕
中古ノートパソコンを利用した土壌物理環境実験の授業の一工夫を紹介した。ダルシー則を確認する実験において、フラックスが定常になることを確かめるために、天秤からの出力をケーブルで一定時間ごとに直接パソコンに出力し、表計算ソフト上でリアルタイムにグラフを表示できる。簡便な方法であり、かつ学生の興味をひく。今後も授業における工夫が情報交換され、教育の質をあげることに本学会が貢献することを期待する。
Keyword: 教育, 授業, 中古パソコンGET PDF=
An Actual Condition of Graduate Students II.
Nakamura Takahiko〔Tokyo University of Agriculture〕Toride Nobuo〔Saga University〕Yamamoto Tadao〔Hokkaido University〕
農業土木系大学院生の現況
○中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕山本 忠男〔北海道大学〕
農業土木学会スチューデント委員会において実施している大学院生の実態に関する調査結果を報告する。平成10年,11年度のアンケート結果から,従来の農業土木分野以外への就職が増加し,所属研究室から見た大学の体制において「環境」と名のつくものが増加しているけれども,論文のテーマには農業土木分野が依然として多く見られることが明らかとなった。
Keyword: 大学院, 農業土木教育, 就職GET PDF=
Trial for Seminar on Environmental Education
eiji yamaji〔University of Tokyo〕
環境教育セミナーの試み
○山路 永司〔東京大学〕
日・米・スイス3国の大学が共同で行っているAGSプロジェクトの中に、環境教育グループがある。そこが中心となって企画した環境教育セミナーの概略と課題を述べる。本企画は12カ国28名の大学院生を一同に集め、2週間にわたって環境教育の基礎から応用までのテーマ設定のもとディスカッションを続けたものである。これにより各参加者の環境に関する意識は格段に高まったと言えるが、この手法の汎用性にはなお問題が残っている。
Keyword: 農業土木教育, 環境教育, GET PDF=
Detation of agricultural land use change using some satellite images
SHIGEO OGAWA〔Institute of Rural Engineering〕ATSUSHI TOMITA〔Institute of Rural Engineering〕YOSHIO INOUE〔National Institute of Agro-Environmental Sciences〕NOBUYUKI MINO〔Himeji Institute of Technology〕
衛星データの組み合わせによる農地の土地利用変化の抽出
○小川 茂男〔農業工学研究所〕富田 淳志〔農業工学研究所〕井上 吉雄〔農業環境技術研究所〕美濃 伸之〔姫路工業大学〕
農地の土地利用変化の面的分布を明らかにするために,過去に観測された精度の低い衛星データと最近の高精度の衛星データを重ね合わせ,精度を落とすことなく変化部分を抽出する解析手法を試みた。その結果,低解像度の衛星データを高解像度の衛星データと比較できることが可能であった。解像度が2〜3倍程度であれば,複数のデータやマスク処理をすることにより,高精度の衛星データに合わせて比較することが可能である。
Keyword: リモートセンシング, 土地利用変化, 画像処理GET PDF=
A notice of the GPS measurement on the landslide monitoring
Hiroomi Nakazato〔National Institute for Rural Engineering〕Seiichiro Kuroda〔National Institute for Rural Engineering〕Takehiko Okuyama〔National Institute for Rural Engineering〕
地すべり移動観測におけるGPS測位の留意点
○中里 裕臣〔独立行政法人農業工学研究所〕黒田 清一郎〔独立行政法人農業工学研究所〕奥山 武彦〔独立行政法人農業工学研究所〕
GPS干渉測位では対流圏遅延誤差の影響が知られているが、標高差がある場合の測量方法は確立されていない。巨大地すべり観測では標高差が無視できないため、観測による変位量を評価する際に、標高差に起因する誤差範囲を把握する必要がある。
Keyword: GPS, 地すべり, 対流圏遅延誤差GET PDF=
Estimation of the Nitrogen Pollutant Load Change for the Integrated Watershed Management in Cidanau River Basin, West Java
Tasuku Kato〔School of Agriculture, IBARAKI University〕Hiroaki Soumura〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agricultural and Technology〕
西ジャワチダナウ流域の流域管理に関する窒素負荷変動の予測
○加藤 亮〔茨城大学農学部〕宗村 広昭〔東京農工大学連合農学研究科〕
インドネシア西ジャワ島のチダナウ流域にて人口・土地利用・fータの収集、および現地における聞き取り調査を行った。その結果から、原単位法とシステムダイナミクス法による、窒素排出負荷の将来予測を行った。予測はシナリオ法を用いており、各シナリオの結果を、GISにより表示することができた。この手法は、水資源の持続的利用を目指す、流域管理計画への計画策定支援ツールとして有用な情報を提示することができた。
Keyword: 流域管理, 窒素排出負荷, システムダイナミクスGET PDF=
Method for Estimating Disappearance Date of Snow Cover Using Mesh Data of Snow Cover Duration
Yukiyoshi Iwata〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Kouichi Kita〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Atsushi Itho〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕Ryouji Sameshima〔National Agricultural Research Center for Hokkaido Region〕
長期積雪統計情報を用いた消雪日推定手法の開発
○岩田 幸良〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕喜多 孝一〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕伊藤 淳士〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕鮫島 良次〔農業技術研究機構北海道農業研究センター〕
各年の消雪日の面的分布を把握するため、長期積雪統計情報から各年の消雪日を推定する手法を開発した。本手法は、計算方法が簡便である上、推定したい地点のみを限定して消雪日を推定することが可能であるため、効率的に消雪日を推定することが可能であるため、多年度にわたる消雪日の推定が必要な時には特に有用な手法である。本手法を用いて実際に1998年の消雪日マップを作成し、本手法の有用性を確認した。
Keyword: GIS, 消雪日の推定, 再現期間GET PDF=
Questionnaire survey about agricultural productivity in Northeast Thailand
Kenji Iwama〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕Takaaki Niren〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕Katsuhiko Yabe〔School of Environmental Science, the University of Shiga prefecture〕
東北タイにおける農業生産実態のアンケート調査
○岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕仁連 孝明〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕
東北タイの農業生産の実態についてアンケート調査を実施した。稲作では天水田か灌漑水田か、雨期作か乾期作かを区別した上で、畑作物ではキャッサバ、サトウキビ、トウモロコシについて調査した。データはGISにより、地図上で表示した。その結果、低平地域で稲作を中心に、山間地域では畑作物を中心であることが明確となった。
Keyword: 東北タイ, GIS, 土地生産性GET PDF=
Land and Water Resources Monitoring System in Rainfed Area
Kiyotaka FURUSAWA〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Noriaki BARAKI〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Takashi IIJIMA〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Keiichiro KOBAYASH〔Japan Institute of Irrigation and Drainage〕Yoshiaki OTSUBO〔Japan Institute of Irrigation and Drainage (former)〕
天水農業地域における農地・水資源管理システムの構築
古澤 清嵩〔(財)日本農業土木総合研究所〕茨木 教晶〔(財)日本農業土木総合研究所〕飯嶋 孝史〔(財)日本農業土木総合研究所〕○小林 慶一郎〔(財)日本農業土木総合研究所〕大坪 義昭〔元(財)日本農業土木総合研究所〕
世界の天水農業地域は約4億2,000万haにも及び、その地域では土地生産性、労働生産性がともに非常に低い。また計画性を欠いた水資源の開発等に起因する農地劣化が進行しつつあり、適切な農地・水資源管理システムの構築が望まれてい。このためリモートセンシング及び地理情報システム等の技術を活用し、農地、水資源の現況と可能性を明らかにした上で、その結果に基づき灌漑農業開発の可能性を評価するシステムを構築した。
Keyword: リモートセンシング, GIS, カンボジアGET PDF=
Independent use of Photovoltaic Power
Okuyama Takehiko〔National Institute for Rural Engineering〕Kowata Hisashi〔National Institute for Rural Engineering〕
独立型太陽光発電の利用技術
○奥山 武彦〔農業工学研究所〕小綿 寿志〔農業工学研究所〕
家畜糞尿処理装置の動力として太陽光発電を利用するために,太陽電池出力変動を調べ,現地試験装置を試作した。太陽電池発電量は夏期に多く,太陽電池の設置角度40度と25度による差は冬期には10%程度であった。試作装置では飼料置き場の雨除けとして使える簡易な屋根を作って太陽電池を設置した。晴天の日にはモーターを8時間定格運転でき,曇天の日にも晴天日の40%の電力を供給できた。
Keyword: 太陽光発電, 自然エネルギー, GET PDF=
Selectivity of the groundwater resources in the diluvial terrace by electric prospecting (CSAMT method)
Hizuru Okuno〔Co.,Ltd. Asuka Soil Corner 〕Shuhei Koyama〔Osaka Prefecture University Environmetal Information Science and Application Engineering Lab.〕
電磁波探査による洪積台地下の揚水源選定
○奥野 日出〔株式会社アスカソイルコーナー〕小山 修平〔大阪府立大学大学院環境情報工学研究室〕
本調査事例は、ほ場整備の用水確保のため、電磁波探査(CSAMT法)により洪積台地下での揚水源を検討したものである。解析手法は、比抵抗測定値と水平多層構造式による深度1kmの地層モデルとから1次元インバ−ジョンを用い、これより測定区間の比抵抗断面図を作成した。水源候補地は基盤岩や破砕帯の浅層分布を避け、砂優勢層の位置に求めた。本手法は未固結地盤の層相区分が把握でき、深井戸計画に適用効果があることが分った。
Keyword: 電磁波, 地下水源, 井戸計画GET PDF=
Function of Woodlands in Fog Collection: -Results from Observations in Dhofar, Oman-
Eiichi Takigawa〔Graduate School of Agriculture, Ibaraki University〕Hisashi Kobayashi〔Ibaraki University〕
霧の捕獲に対する森林の機能−オマーン国ドファール地方での観測結果より−
○滝川 永一〔茨城大学大学院農学研究科〕小林 久〔茨城大学〕
独特の自然環境を持つオマーン国サラーラ地域で、霧の捕獲に対する気象特性と林の機能を解析するために、気温、相対湿度、林内滴下雨量、樹幹流量、霧の着水量を観測し、水資源としての霧の重要性及びその霧の捕獲に対する林の機能を考察した。
Keyword: 環境保全, アグロフォレストリ, 気象環境GET PDF=
Rural Landscape Evaluation by Multi-Fractal Measures
Ken Ohno〔Bio-resources, Mie University〕Yutaka Kato〔Bio-resources, Mie University〕
マルチフラクタル測度による農村景観評価
○大野 研〔三重大学生物資源学部〕加藤 豊〔三重大学生物資源学部〕
景観は多くの情報量を持っているので、95枚の農村風景写真に対して、4種類の解析法により、8種類のフラクタル測度を算出し、それらを用いて農村景観を定量化することを試みた。その結果、景観の悪い写真は、形状と色彩分布に関して、2種類のグループ(「極度に人工的」と「自然の中に不釣り合いな人工物」等)に分類でき、それらの組み合わせによる景観の定量化の可能性を示せた。
Keyword: 農村景観, フラクタル, 環境影響評価GET PDF=
Principal Component Analysis of Aesthetic States of Structures
Yosuke Kudo〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕Takao Kuwabara〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕Katsuhiko Tanizaki〔Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture Univ.〕
主成分分析を用いた構造物景観の美的状態解析
○工藤 庸介〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕桑原 孝雄〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕谷崎 勝彦〔大阪府立大学大学院農学生命科学研究科〕
美しさのように主観的で曖昧な概念は工学の不得意とするところだが、構造物景観の問題を考えるにあたっては、まずその美的状態を適切に記述・表現しなければならない。本研究ではSD法によるアンケート結果に対して主成分分析を行って、構造物景観の美的状態を解析した。その結果、構造物の美的状態は主要な3つの主成分に集約されることが示された。このことから、より簡潔な形で美的状態を表す意味空間を構成することができる。
Keyword: 構造物景観, 主成分分析, 感性情報GET PDF=
The consideration on the modification of rural area landscape from the viewpoint of land use change -A Case Study in Hokota-town of Ibaraki-prefecture-
Tetsuya Takada〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Yohei Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
土地利用変化からみた農村景観の変容に関する考察−茨城県鉾田町における事例−
○高田 哲也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
本研究で、景観とは、地域的な広がりを持ち、自然と人間活動の相互作用によって形成される生態的全体像の動的客体であると定義する。農村景観保全の計画論を確立しようという考えのもとに、景観の構成単位の存在仮説の検証を行った。研究対象地としては、農業が今なお盛んである茨城県鉾田町を選定し、方法としては、集落と密接に関係しているとの仮定のもとにGISソフトを用いて土地利用を空間的に分析した。
Keyword: 景観, 土地利用, GET PDF=
Character of the Cognition of the Environmental Stock Classification
tokuji yamamoto〔National Institute for Rural Engineering〕yoshitomi tsutsui〔National Institute for Rural Engineering〕
環境ストックの種別の認知特性の解明
○山本 徳司〔農業工学研究所〕筒井 義冨〔農業工学研究所〕
環境ストックの風致・文化・教育的な機能の定量的な評価手法を開発するため、環境ストックに対する人の認知特性の解明を行った。その結果、景観整備においては、特徴的な点的ストックを景観内の要素として明確に位置づけることが望ましいこと、住民参加のによる地域環境形成においては、効果的かつ視点の明確な点検手法の開発が必要であることが明らかになった。
Keyword: 景観整備, 環境ストック, 認知特性GET PDF=
Function of water quality purification in paddy field
Yoshirou Shimizu〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Shigeo Ishikawa〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Sadao Nagasaka〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕Eiichi kohno〔College of Bioresource Sciences, Nihon University〕
水田の水質浄化機能に関する研究
○清水 芳朗〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
Keyword: 水田浄化機能, 水質, 物質収支GET PDF=
発表番号 7-2
Nitrogen Concentration of river water in hilly areas
Motoko SHIMURA〔National Agricultural Research Center for Western Region, Japan〕Minoru YAMAUCHI〔National Agricultural Research Center for Western Region, Japan〕
中山間地域の河川水の窒素濃度について
○志村 もと子〔近畿中国四国農業研究センター〕山内 稔〔近畿中国四国農業研究センター〕
水源地として重要な役割を担う中山間地域を流れる河川において、水質の実態把握を目的とする現地調査を行った。また、既存の水田除去機能付き窒素流出モデルの中山間地域での適用についても検討を行った。その結果、中山間地区の水田に、窒素除去機能があることが確認された。窒素除去は湛水による脱窒と水稲による吸収によると思われる。また、今回使用したモデルの適用については、さらに他の地区での検討が必要である。
Keyword: 水質, 水質水文, GET PDF=
Nitrogen load outflow from paddy fields -Taking Cidanau Watershed,Indonesia-
Norio Kajita〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Yohei Sato〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕Masaya Ishikawa〔Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univ. of TOKYO〕
水田群からの窒素負荷流出 −インドネシア共和国チダナウ川流域を対象として−
○梶田 典男〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
本研究対象地では河川の水質悪化が問題となっているが、その原因の一つとして水田からの窒素負荷に注目し、その負荷量を調査した。また、現地での農作業、農法についても不明であったため、施肥量、年間耕作回数、水管理について聞き取り調査を実施した。単位面積当たりの窒素負荷量は144.6kg/ha・earであり、多施肥の傾向がうかがえ、その流出負荷量は63.5kg/ha・earに達した。また、水田は吸収型であることが分かった。
Keyword: 水質, 海外, 現場報告GET PDF=
Verification of The Water Purification Function of Paddy Field Area.
Hitoshi HASEBE〔National Institute of Rural Engineering〕Eisaku SHIRATANI〔National Institute of Rural Engineering〕Ikuo YOSHINAGA〔National Institute of Rural Engineering〕
一定の拡がりを持つ水田地域の水質変動について
○長谷部 均〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕吉永 育生〔農業工学研究所〕
本研究は、通常の営農活動を継続している一定規模の拡がりを持つ水田地域における水質変動について、滋賀県の名神日野川頭首工掛かり674haの竜王ブロックにおける実測データをもとに、農業用水の入りと出の水質をマクロ的に評価したものである。その結果、広範な水田地域が有する水質浄化機能について明確な結論は得られなかったものの、非降雨期間(290日間)においては明らかに浄化型に機能していることが検証できた。
Keyword: 水 質, 物質収支, GET PDF=
Self-Purification of River Water during Down Flow on Agricultural Watershed ?Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()?
Yasushi Sato〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
農業流域河川の流下過程における水質浄化?河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(后?
○佐藤 康志〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
農地や放牧地から河川に排出された栄養塩類を除去する手段の一つとして、河川の水質浄化作用の活性化が考えられる。本研究は、河川の流下に伴う水質変化を把握し、濃度変化と流路形態との関係について考察した。その結果、自然河川区間では多くの水質項目で、流下に伴う濃度の減少がみとめられた。また、対象区間に流入する際の濃度の高低を考慮した結果、濃度を低下させる機能は、自然河川区間で大きいことがわかった。
Keyword: 農業流域, 水質, 流路形態GET PDF=
Quantification of Self-purification Function by Flow Load- Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment () -
Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Yasushi Sato〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
流下負荷を指標とした自然浄化作用の定量化-河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(此-
○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕佐藤 康志〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
河川の流下負荷と区間への流入負荷を考慮して,自然浄化による窒素とリン,SSの低減負荷量(Lself)を求めた.T-N,NO3-Nについては改修河川で浄化作用の効果が認められ,自然河川区間では認められなかった.NH4-N除くその他の項目ではおおむね自然河川区間で浄化作用の効果が認められた。浄化作用の発現は,改修河川区間と自然河川区間,水質項目,対象とする河川によって異なることが判明した.
Keyword: 自然浄化, 負荷, GET PDF=
Development of on-site FIP system for continuous monitoring of water quality from forested basin
Akio TADA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕Eriko YAMAMOTO〔Yanmar Diesel Engine Co., Ltd.〕Tomoya Ohira〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕Haruya TANAKAMARU〔Guraduate School of Science and Technology, Kobe University〕Takeshi HATA〔Faculty of Agriculture, Kobe University〕
山林渓流水質の連続モニタリングのための現場設置型FIPシステムの開発
○多田 明夫〔神戸大学農学部〕山本 江梨子〔ヤンマーディーゼル(株)〕大平 智也〔神戸大学大学院自然科学研究科〕田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕
面源からの負荷流出を評価するため、現場設置型の水質自動観測システムを開発した。本システムはイオン選択性電極(ISE)を用いたフローインジェクション分析法を基としており、自動校正回路、装置の洗浄回路、フィルタの目詰まり防止機能を有する。測定項目はナトリウム、カリウム、塩化物イオン、水温・気温であり、15分に一度の分析を実現している。実際に奈良県五條市の山林流域に機器を設置し、現場観測を行っている
Material Transport Model of Rural Area by Tank Model
AKINOBU TOMIYASU〔Univ.Tsukuba Environmental Sciences〕TAKAAKI AMADA〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕KUNIAKI MIYAMOTO〔Univ.Tsukuba Agricultural and Forest Engineering〕
農村流域におけるタンクモデルを用いた物質輸送モデル
○冨安 昭亘〔筑波大学大学院環境科学研究科〕天田 高白〔筑波大学農林工学系〕宮本 邦明〔筑波大学農林工学系〕
農村域の河川水質を改善するためには雨天時におこる農地や山林など面源からの多量な負荷流出を管理する河川水質のシミュレーションモデルが必要である。本研究ではタンクモデルを用いて水質を予測した。とくに中間流出層における流量・物質の動きを表現するため、貯留水内の負荷変動と吸着脱着モデルの2相モデルとした。その結果、流量とCODはよく現象を説明することが示された。
Keyword: 水質, シミュレーションモデル, GET PDF=
Agricultural Landuse and Eutrophic Load-Landuse Evaluation by River Water Quality for Conservation of Regional Environment()-
Hirofumi KURATA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Tetuaki NAGASAWA〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Takashi INOUE〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕Tadao YAMAMOTO〔Graduate School Agriculture ,Hokkaido University〕
農業的土地利用形態と流出負荷の関係−河川水質による土地利用評価と地域環境保全に関する研究(察法
○倉田 裕史〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕
本研究では、流域土地利用と流出負荷との関係を検討した.その結果、土地利用割合、とくに畑地・草地率の増加に伴う比負荷増加の傾向が確認できた.その中でも、栽培作物で推定される単位面積当たりの施肥量と比負荷の関係が、農地率以上に強い因果関係にあることを示すことができた.
Keyword: 流出負荷, 土地利用, GET PDF=
Genetic Algorithm solution for estimating the groundwater contamination source
INOUE Kazuya〔Graduate School of Agricultural Science〕KOBAYASHI Akira〔Graduate School of Agricultural Science〕AOYAMA Shigeyasu〔Graduate School of Agricultural Science〕
遺伝的アルゴリズムによる地下水汚染源の推定
○井上 一哉〔京都大学大学院農学研究科〕小林 晃〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
本稿では地下水の汚染源推定問題に焦点を当て,複数のパラメータを簡便かつ同時に推定できる逆解析手法である遺伝的アルゴリズムの本問題への適用性について検討した.その結果,観測間隔は短くして計測するよりも観測間隔は長くとも観測点を増やした方が汚染源の同定には有効であることがわかった.また,汚染源の位置だけでは予測性能は向上せず,汚染源の幾何的大きさと濃度変化を適切に求めることが重要であることがわかった.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水汚染源, 逆解析GET PDF=
発表番号 7-20
Sustainable cattle manure application to maintain the surrounding water environment-II. Effects on water quality-
Noborio Kosuke〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Satta Naoya〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Baba Hidekazu〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Koga Kiyoshi〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕Mukaida Yoshiaki〔Faculty of Agriculture, Iwate University〕
周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−II. 水質への影響−
○登尾 浩助〔岩手大学農学部〕颯田 尚哉〔岩手大学農学部〕馬場 秀和〔岩手大学農学部〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕向井田 善朗〔岩手大学農学部〕
Keyword: 地表水, 地下水, 家畜ふん尿GET PDF=
Down flow of nitrogen nutrient in upland soil on heavy fertilizer dressing
Yasuyuki MORIMOTO〔Graduate school of Agriculture ,Nihon University〕Eiichi KOHNO〔College of Bioresource Science ,Nihon University〕
多肥の台地畑土壌における窒素成分の流下について
○森本 恭行〔日本大学大学院農学研究科〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
農耕地では、化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で周辺域の水環境を汚染している。本研究では、多肥による畑地からの窒素成分の流下の現状を把握するために、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取して、さらに耕地2m深までの土壌採取を行い、土壌中の水溶性窒素成分について把握してみた。その結果、畑土壌に施用された窒素成分は表層の根に吸収されるが、下層にも高濃度で集積し、徐々に土壌深層へ流下している。
Keyword: 硝酸態窒素, 全窒素, GET PDF=
Characteristics of River Water Quality and Hydrology during Snowmelt Period on Dairy Farming Watershed, Eastern Hokkaido-Water Quality Environment during Snowmelt Period in Agricultural Watershed(IV)-
Keiji Unoki〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tadao Yamamoto〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Takashi Inoue〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕Tetuaki Nagasawa〔Graduate School of Agriculture,Hokkaido University〕
北海道東部酪農流域における融雪期の水質水文特性−農業流域における融雪期の水質環境(検法
○鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
冬期に土壌が凍結する北海道東部酪農流域において,融雪期間の河川水質水文調査を行った.凍結土壌は難透水層であるため,融雪水の地下浸透が妨げられ,流量増加の大部分は直接流出の増加によるものであり,最大で97%に達していた.また,冬期間に酪農から発生した家畜糞尿は,適正な処理が困難であり,融雪期間に表面流去水に伴って河川に流出し,水質汚濁の原因となる.
Keyword: 融雪期, 土壌凍結, 酪農GET PDF=
Changes in Soil and Eutrophic Components Losses from Rotary and Shaft Tillage
Machito Mihara〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Kiyoshi Tajima〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Yasukuni Horaguchi〔Faculty of Regional Environment Science, Tokyo University of Agriculture〕Janya Sang-Arun〔School of Agricultural Technology, Mae Fah Luang University〕
ロータリー耕うんと局所耕うんにおける土壌流亡および富栄養化成分の動態変動
三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕田島 淳〔東京農業大学地域環境科学部〕○洞口 泰邦〔東京農業大学地域環境科学部〕ジャンヤ・サンアルン〔タイ国メイファールアン大学農学部〕
本研究では, 人工降雨装置を備えた裸地状態の傾斜模型試験枠を用いて, ロターリー耕うんと保全耕うん法である局所耕うんの違いが流亡土量および富栄養化成分の流出に与える影響について調べた。実験の結果, 浅耕区, 深耕区の流出負荷は標準区, 局所耕うん区を下回った。保全耕うん法は地表の残渣や被覆植物があることを前提とした耕うん法であることから, 今後, 土壌表面に植生をほどこし, 同様な条件下で実験を行う必要がある。
Keyword: 耕うん, 土壌流亡, 富栄養化成分GET PDF=
発表番号 7-31
Relationships between Cross-sectional area of flow and Efficiency of Denitrification using Sulfur-calcite Compound.
Shin Asai〔The school of Aguriculture IBARAKI Univercity.〕Hideo Nakasone〔The school of Aguriculture IBARAKI Univercity.〕Atsushi Yatagai〔Nitchitsu Co.,Ltd〕
硫黄D石混合資材を用いた脱窒処理における通水断面積と脱窒効率の関係
○浅井 真〔茨城大学農学部〕中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕谷田貝 敦〔株式会社ニッチツ〕
地下水硝酸態窒素汚染の一対策法として,硫黄と石灰石の混合資材であるSC11による脱窒処理に着目した。SC11を用いた脱窒処理ではN2OやNO2-N,H2S発生による脱窒率低下を防ぐために,ろ材に均一な窒素負荷を与える必要がある。本実験は,整流板で箱型容器を4パターンに分割して,通水断面積の変化と脱窒効率の関係を検討した。その結果,通水断面積を小さくすることは,脱窒効率の向上に有効であるとの結論を得た。
Keyword: 硝酸態窒素, 脱窒処理, 集落排水GET PDF=
Water purification by macrophytes
Yoshiki Osawa〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕Ryoichi Kaneki〔School of Environmental Science, University of Shiga Prefecture〕
水生植物による水質浄化
○大澤 芳樹〔滋賀県立大学環境科学部〕金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕
水質浄化対策として近年注目されている水生植物であるクレソンおよびスペアミントを用いて、温度・栄養塩濃度といった要素がこれら水生植物の栄養塩除去にどのような影響を及ぼすか実験を行った。分散分析法の結果、植物種間および栄養塩濃度による積算浄化量は有意な差が見られたが、温度については有意な差は見られなかった。
Keyword: 水質, 水生植物, GET PDF=
High Level Treatment of Low Concentration Nitrogen Component in Treated Swage Water by Bio-Reactor
Yasuo KASUGA〔Faculty of Agriculture, Kyoto University〕Toru MITSUNO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Yoshimoto SAITOO〔Graduate School of Agriculture, Kyoto University〕Masataka YAMAGISHI〔Marushima Aqua-System Co.〕Chika ARIUMI〔Marushima Aqua-System Co.〕
バイオリアクターを用いた下水処理中の低濃度窒素成分の高度処理
春日 康男〔京都大学農学部〕○三野 徹〔京都大学農学研究科〕齋藤 禎一〔京都大学農学研究科〕山岸 真孝〔丸島姥閏獣i株)〕有海 智香〔丸島姥閏獣i株)〕
固定化担体を用いたバイオリアクターを農業集落排水処理場に設置して実際に運転実験を行った.その結果,本方式は低濃度の下水処理水中の窒素成分を十分除去できるを有すること,滞留時間を短くすることができ,場所をあまりとらないこと,装置の設置が簡単なことなどの利点を有することがわかった.一方,運転が難しいこと,ランニングコストがかかること,BODが増加する恐れのあること等の問題点のあることがわかった.
Keyword: バイオリアクター, 下水処理水, 硝酸態窒素GET PDF=
Influence of Rural Sewerage Effluent on Ecotope Elements in River Channels() ~Evalution by the Bottom Community~
Yuko KOIZUMI〔KITASATO Univ.〕Satoshi TSUTSUMI〔KITASATO Univ.〕Eikichi SHIMA〔KITASATO Univ.〕
農業集落排水処理水が河川中流部エコトープ要素に及ぼす影響(検法祖貔言己群集による評価〜
○小泉 優子〔北里大学大学院獣医畜産学研究科〕堤 聰〔北里大学生物生産環境学科〕嶋 栄吉〔北里大学生物生産環境学科〕
農業集落排水処理水が排水基準を満たすことは容易になったが,受容水域の生態系に及ぼす影響は考慮されず,調査例も少ない。そこで,河川中流部を事例に処理水が河川へ直接放流する『直接放流型』を選定し,調査を実施した。その結果,農業集落排水処理水が河道内を構成するエコトープ要素に影響を及ぼしている実態が明らかとなった。また,底生生物群集による各種評価法を用いて,その影響が数量的に評価された。
Keyword: 河川環境, エコトープ要素, 生態系GET PDF=
Direct natural drying of excess sludge for a membrane bioreactor
Tatsuki Ueda〔National Institute for Rural Engineering〕Kenji Hata〔National Institute for Rural Engineering〕Shinya Honma〔National Institute for Rural Engineering〕Masaru Yamaoka〔National Institute for Rural Engineering〕
膜分離活性汚泥法における余剰汚泥の直接自然乾燥
○上田 達己〔農業工学研究所〕端 憲二〔農業工学研究所〕本間 新哉〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕
膜分離活性汚泥法より発生する余剰汚泥を,汚泥濃縮工程を経ずに直接自然乾燥することにより,汚泥処理工程の簡略化を図る。膜分離活性汚泥法の余剰汚泥と集落排水処理施設で採取した濃縮汚泥を自然乾燥実験に供し,比較した。結論として,ヾ淇緡┐諒儔修ら,膜分離汚泥と濃縮汚泥の自然乾燥特性はほぼ同じである。△燭世掘ごチ膠泥の衛生的安全性を考慮する場合,膜分離汚泥は乾燥時間をより長くとることが望ましい。
Keyword: 集落排水, 汚泥処理, リサイクルGET PDF=
Study on the Characteristics of the Water Quality Changes in Toyano Lagoon
MASAMI KAWAIMASARU TOYOTASHINICHI MISAWA
鳥屋野潟における水質変化特性に関する研究
○川井 雅美〔石川県農林水産部農地整備課〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕三沢 眞一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
新潟市近郊にある鳥屋野潟を対象に、潟の内部の水質変化特性とフラッシュ用水の効果も含めて検討を行った。その結果、CODの濃度変化は、流量と滞留時間に関係し、流量が少なく滞留時間が長くなると潟内での濃度上昇幅が大きくなる。COD濃度の増加速度には、水温や日射量が関係していることも判明した。また、フラッシュ用水は希釈効果だけでなく滞留時間を短縮させることによって、非灌漑期の濃度を低下させていることが分かった。
Keyword: 水質, 滞留時間, CODGET PDF=
Distribution of Heavy Metals of Bottom Sediments in Lake Koyama
Masayoshi Harada〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕Isao Yoshida〔Faculty of Agriculture, Tottori University〕
湖山池における底泥中重金属の分布特性
○原田 昌佳〔鳥取大学農学部〕吉田 勲〔鳥取大学農学部〕
本研究では,平成12年11月に鳥取県湖山池の58地点で底質調査を行い,底泥中重金属の濃度分布について検討した.重金属濃度の主成分分析を行った結果,総合量を表す因子と,酸化・還元状態に依存する金属を表す因子の2因子を導くことができた.また,流入河川付近の粘土含有量の多い底質で,重金属濃度が相対的に高いことが明らかになった.さらに,重金属の総合量を表す因子は,底泥中の全有機炭素量と高い相関を示した.
Keyword: 重金属, 底質環境, 湖沼調査GET PDF=
Antimony distribution in soil around an incinerator of wastes
Naoya Satta〔Iwate University〕Chiho Miyano〔Iwate University〕Masato Horiuchi〔Daido Institute of Technology〕Satoshi Fukutani〔Kyoto University〕Shinsuke Morisawa〔Kyoto University〕
清掃工場周辺における土壌中アンチモン分布
○颯田 尚哉〔岩手大学〕宮野 千穂〔岩手大学〕堀内 将人〔大同工業大学〕福谷 哲〔京都大学〕森澤 眞輔〔京都大学〕
Keyword: 環境影響評価, 土壌汚染, 腔禽湊為嘘=:田園丘陵地帯において清掃工場に起因するアンチモン(Sb)の表面土壌汚染を水平分布・鉛直分布から検討した。土壌中Sbの分析は中性子放射化分析法を適用した。その結果、調査対象とした小さな町であっても、その清掃工場周辺では大都市と同様のSbによる周辺環境の汚染が生じていることが確認された。GET PDF=
Change in river environment factors and inhabiting fishes in a small stream by the consolidation project
Masak SUZUKI〔United Graduate School of Agricultural Science, Tokyo University of Agriculture and Technology〕Masakazu MIZUTANI〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira GOTO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Munehide KATO〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Masahiro MASUDA〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
農業用小河川における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について
○鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕加藤 宗英〔宇都宮大学農学部〕増田 将洋〔宇都宮大学農学部〕
栃木県河内町西鬼怒川地区を流れる農業用小河川の谷川を対象に,同地区における圃場整備前後の河川環境と生息魚類の変化について調査した.’00年までの調査結果から次のことがわかった.1)付け替え工事が施工された区間では生息数の回復が遅れている.また,沈水植物は増加傾向にある.2)全区間において,仏ドジョウが優占種となり,その一因として種間競争の緩和が推察される.3)一時減少した遊泳魚の生息数が増加傾向にある.
Keyword: 淡水魚, ホトケドジョウ, 圃場整備事業GET PDF=
Restration of waterweeds in the remodeled river Gente
HIROSE Shinichi〔Toyama Prefectural University〕TAKENAKA Taeko〔New Japan Conultant〕
近自然水路工法と水性植物の回復
○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕竹中 妙子〔新日本コンサルタント〕
玄手川排水路では、水草刈りを容易にし流積を確保するとともに、ミクリやトミヨにダメージを与えないように、玉石詰め枠ブロックと平ブロックを交互に配置する川底改修工法が施工された。コンクリート舗装率は80%であった。ナガエミクリやバイカモなど主な6種類の水草の構成比率は、水路底施工後3年目元へ戻りつつある。また水路底を水草で覆う植被率も、施工後4年目で元の状態へ戻った。
Keyword: 近自然工法, ナガエミクリ, 植被率GET PDF=
The Environment of the Habitat of Inversidens japanensis and Inversidens yanagawensis ?The Physical Conditions in a Habitat of Tanakia Tanago-
Takuro Ohtani〔Doctoral Degree Program in Agricultural Sciences,University of Tsukuba〕Kenji Hata〔National Research Institute of Agricultural Engineering〕
マツカサガイ類の生息環境 −ミヤコタナゴの一生息地における物理的条件−
○大谷 拓郎〔筑波大学大学院農学研究科〕端 憲二〔農業工学研究所〕
国の天然記念物ミヤコタナゴの産卵母貝であるマツカサガイ,ニセマツカサガイ(以後「貝」)の生息環境の物理的条件を明らかにすることを目的に,ミヤコタナゴの一生息地において水路の一区間を平面的に30cm×10cmの区画に分け,水深,流速,底質,植生,貝の生息地点の調査を行った結果,貝は両岸側に存在する植物群落の,流心側の生え際付近に存在する急激な流速の変化点の,岸側20cmの範囲に多く生息していた.
Keyword: 生態系保全, ビオトープ, 農業水路GET PDF=
A study on the effect of biodiversity in low input rice cultivations.
Sonoko Hayashi〔Ibaraki University〕Hisashi Kobayashi〔Ibaraki University〕
環境保全型農法の生物相保全効果に関する基礎的研究
○林 苑子〔茨城大学〕小林 久〔茨城大学〕
環境保全型農法の評価手法に関する基礎的研究を目的として農法の異なる水田の昆虫相及び雑草群集を調査・比較し、生物的指標の可能性を検討した。その結果昆虫相および雑草群集は農法および周辺環境の影響を大きく受けると考えられたので環境保全型農法の評価に生物指標を適用させるためには周辺環境と生物相との関係を明らかにする必要がある。
Keyword: 生態系, 農地環境・景観, GET PDF=
Strategy for Agricultural Aquatic Ecosystem
Hajime Tanji〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕Yoshinobu Araragi〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕Takeshi Takemura〔National Research Institute of Agriculturan Engineering〕
農業水利系のrestoration戦略について
○丹治 肇〔農業工学研究所〕蘭 嘉宜〔農業工学研究所〕竹村 武士〔農業工学研究所〕
農業水利系の生態系に配慮した整備のためには、基準となる生態系をrestorationすることが必要である。その際、流域管理におけるrestorationを応用することで、農業水利系のrestorationの概念と類型化手法を確立する必要がある。ここでは、農業水利系の生態系の類型化の試案として、地形類型、水源類型、営農類型、開発類型で分類する手法を提案した。
Keyword: restoration, 生態学的景観, 環境整備GET PDF=
Fundamental Research for Bio-tope Networks by A-life
Atsushi Miyake〔Faculty of Biorisearchers,Mie-u〕Ken ohno〔Faculty of Biorisearchers,Mie-u〕
A-lifeによるビオトープネットワーク計画のための基礎的研究
○三宅 敦〔三重大学生物資源学部〕大野 研〔三重大学生物資源学部〕
近年様々な場所で設置されているビオトープは、将来、ネットワーキングされる事が予測される。そこで、本研究はセル状オートマトンを用いて、ビオトープネットワーク計画を評価できるようなオートマトンの構築を目標とした。まずは、セルの増加曲線がロジスティック曲線となるセル状オートマトンの法則を見つけ、それを用いて、簡単な形状評価が可能かを調べた。その結果、形状が細長いほど、セルの総数が減少する法則を得た。
Keyword: ビオトープ, 生態系, 土地利用計画GET PDF=
The survey of fish species and environment in irrigation canal
TAKEO SHIMAYOSHIKAZU TANAKATATSUO NAKA
農業用水路に生息する魚種と生息環境の調査
○島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕
今回の調査により、河川と水路システムの生息魚種は関連していること、また水路システムを評価する場合、まず系として評価し、ネットワークの分断ごとの生息ユニットでさらにその地点の生息環境を評価する手順が有効であると推察された。 また系として評価する場合は、自然河川とのネットワークの分断が構成要素の評価としては流速が生息環境を評価する場合の重要な因子となると示唆された。
Keyword: 環境評価, 水田潅漑, GET PDF=
発表番号 7-55
Effects of an aritificially dug pond located between a small stream and paddy field-ditches on fish fauna (1)
Chikako Sugihara〔Graduate School of Agricultural Science, Utsunomiya University.〕Toshie Shimizu〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕Masakazu Mizutani〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕Akira Goto〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University.〕
河川と水田・水路系に介在する人工池が魚類の生息に果たすい役割の解明 (1)
○杉原 知加子〔宇都宮大学大学院農学研究科〕清水 俊慧〔宇都宮大学農学部(現(株)第一測工)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
ため池などの二次的自然水域は生物にとって貴重な空間と考えられている。しかし、池の持つ生物の生息場としての機能を評価した研究は殆どない。本研究では、河川と水田・水路系に介在する池の魚類生息場としての役割を解明することを目的とした。魚類は、河川から池、さらに水路/水田へと遡上し、遡上形態は、産卵目的と生育目的に分類できた。また、池は殆どの魚類の生息場となり、仔稚魚の成長に利用されていると推定された。
Keyword: 魚類, 人工池, 水路・水田系GET PDF=
発表番号 7-57
Hydraulic Studies on Fishway of Concrete Block Embedded with Stones by PIV
Hiroshi ITAGAKI〔 Gifu University〕Yuuichi KURODA〔Gifu University〕
PIVによる粗石付きブロック魚道の水理特性に関する研究
○板垣 博〔岐阜大学農学部〕黒田 裕一〔岐阜大学農学部〕
粗石付きブロック魚道の流況を,定量的に求める方法は未だ確立されておらず,早急にこの魚道に対して設計指針が示されることが望まれている.本研究においては,PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)この魚道に対して適用して,その水面における流速ベクトルを測定した.また,同一の水理条件の元でタフトにより流向を測定して,PIVによる誤ベクトルの除去の作業を行った.
Keyword: PIV, 魚道, 流速ベクトルGET PDF=
Study on in situ experimnt to verify effects of small-scale fishway on fish migration
Masaki Suzuki〔Tokyo Univ. of Agriculture and Technology〕Masuda Masahiro〔Depertment of Agriculture in 〕Mizutani Masakazu〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Akira Goto〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕Munehide Kato〔Faculty of Agriculture, Utsunomiya University〕
小規模水田魚道の効果に関する現場実験
鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕○増田 将洋〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕加藤 宗英〔宇都宮大学農学部〕
近年の大規模圃場整備により分断された水域ネットワーク再生の一手段として「小規模水田魚道」を考案した。'00年にその魚道を現場に設置して、そこで行った様々な調査と、現場周辺の河川で’96年から行っている四季調査の結果を合わせて、魚道の評価を行った。魚道を移動する個体が確認され、ドジョウの移動要因を解明する糸口が見つかったが、調査初年度であったため調査手法や調査器具等の様々な問題点が見つかった。
Keyword: 小規模水田魚道, 水域ネットワーク, ドジョウGET PDF=
発表番号 1-1
融雪期間を通じた河川水質変動特性−農業流域における融雪期の水質環境(機法
○鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
積雪地域の河川では,年間流出量に占める融雪期の流出量割合が非常に大きく,汚濁物質の流出も大きいため,下流域の水環境に大きな影響をおよぼしている.本報告では,農業流域における融雪期の河川水質変動特性を主成分分析を用いて検討した.固有値1以上の主成分として3主成分がしめされ,‥攵輊汁悗らの溶存物質の流出,懸濁物質の流出,C浪射話κ質の流出を表す主成分と解釈された.
Keyword: 融雪, 水質, 農業流域GET PDF=
河川流出履歴が浮流土砂流送挙動に及ぼす影響−農林地流域における降雨出水時の負荷流出()−
○長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕鵜木 啓二〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕
降雨出水時の浮流土砂流送量を予測するには、総流量よりピーク流量による方が精度の高いことを確認した。しかし、河川流量から浮流土砂流送量を推定する経験式は、ほかの条件が関係するため誤差が大きい。本報告では、ピーク流量がある程度大きな出水では、当該出水とこれよりおおきなピーク流量が発生した前出水間の「経過時間」が、浮流土砂濃度に影響することを明らかにした。
Keyword: 農林地流域, 降雨流出, 浮流土砂GET PDF=
発表番号 1-4
降雨出水時の負荷流出傾向に関する検討―農林地流域における降雨出水時の負荷流出(后法
○岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕
本研究では,降雨出水毎に異なる負荷流出傾向について,流域貯留量との関係から特性を検討した.その結果,農林地流域河川では流域貯留量が小さいほど,出水時の流量加重平均濃度が大きくなる傾向を示した.一方,林地流域河川では流域貯留量の変化に対して濃度の変動は小さく,流域貯留量の小さい場合は濃度の低下する場合も認められた.これらの傾向は、NO3-Nでとくに顕著にあらわれた.
Keyword: 農林地流域, 降雨出水, 負荷流出GET PDF=
韓国広域水田における降雨時の流出負荷特性
○金 鎮洙〔忠北大学校農科大学〕呉 昇泳〔忠北大学校農科大学〕呉 光泳〔忠北大学校農科大学〕李 鍾珍〔忠北大学校農科大学〕権 純国〔ソウル大学校農業生命科学大学〕
韓国の中部にある河川灌漑の広域水田における降雨時の流出負荷の特性が検討された。流量の増大に伴って、T-N濃度は減少し、T-P濃度は増大し、COD濃度はほぼ変わらない傾向が見られた。また、降雨による水田からの流出水はN/P比を大きく低下させた。韓国と日本の直接流出高と比負荷量の関係をみると、直接流出高がT-Nでは70mm,T-Pでは160mm以下の場合、日本が韓国より同じ直接流出高で高い比負荷量を示した。
Keyword: 水質, 水質制御, GET PDF=
降雨時の流出負荷量について−水田地帯の水管理と水質水文収支(4)−
○工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕大島谷 志〔弘前大学大学院農学研究科〕
低平地水田地帯で循環灌漑を行っている地区で降雨時の連続観測を行った結果、降雨量に対する直接流出量と流出負荷量の関係は指数型で表現され、極めて高い相関を示した。さらに、既往の調査結果と比較すると、本地区からの流出負荷量(T-N,T-P)はかなり小さい値を示した。従って、本地区の灌漑方法は持続的な用水確保、栄養塩類等の再利用とともに、流出負荷量も軽減され、水環境の保全にとっても有益であることが実証された。
Keyword: 環境影響評価, 循環灌漑, 流出負荷量GET PDF=
周辺水環境への低負荷ふん尿灌漑法をめざして−I. 初年度の調査結果−
○登尾 浩助〔岩手大学農学部〕颯田 尚哉〔岩手大学農学部〕馬場 秀和〔岩手大学農学部〕古賀 潔〔岩手大学農学部〕
家畜糞尿の圃場への還元は、営農上からも資源の有効利用の点からも有効な糞尿処理法である。しかし、過剰還元は地下・地表水の汚染源となりうるので、水環境への負荷が最小限となるような灌漑管理が必要である。牧草畑における地表面流出水・土壌水・地下水の移動と水質を継続的にモニターした。圃場内の井戸水や湧水のNO3-N濃度は、10mg/Lを越える場合もあった。糞尿散布が近傍の河川水質に及ぼす直接的な影響はみられなかった。
Keyword: ふん尿灌漑, 水質, 地下水GET PDF=
台地畑土壌および谷地流出水の窒素成分濃度の変化について
近年、農耕地での化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で、農耕地周辺の水環境が悪化している。本研究では、多肥による畑地からの硝酸態窒素の流下、流出の現状を、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取し、さらに、その畑地を上流域とする谷地より流出水を採取して、把握してみた。この結果、環境基準を超える高濃度の窒素成分が降雨や灌漑水等とともに土壌深部へ流下しており、土壌への施肥法の改善が必要であるといえた。
Keyword: 硝酸態窒素, アンモニア態窒素, GET PDF=
代かきの有無及び肥料の種類が田面水の窒素、リン濃度に及ぼす影響
○金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕
実験計画法に基づいて8つのポットに要因を配置した。代かきの水準は2(有無)、肥料の種類の水準は4(無肥料、重焼リン、化成肥料、被覆肥料)で、繰返し数3回である。ポットに粘質土を約20cm詰め、実験開始後1,3,5,7日目に田面水を採水した。分散分析の結果、代かきの影響が肥料よりも強く表れ、窒素では代かき区(9.9mg/l)>無代かき区(2.1mg/l)、リンでは代かき区(2.4mg/l)>無代かき区(0.23mg/l)となった。
Keyword: 水質, 土壌, GET PDF=
窒素系化学肥料(硫安、硝安溶液)の火山灰土壌中の移動特性
○松川 進〔宇都宮大学農学部〕加藤 秀正〔宇都宮大学農学部〕河合 史人〔浜北市役所 〕
代表的窒素系化学肥料である、硫安と硝安溶液を火山灰土壌に浸透させ、溶脱液のイオン濃度変化を比較した。硫安の場合、硫酸イオンの吸着量が硝酸イオンより多いため、硫酸イオンの溶脱が遅れた。また、共通陽イオンであるアンモニウムイオンの移動も、陰イオン移動の影響を受け、硫安のアンモニウムイオンが遅れて溶脱した。さらに、溶脱液のpHは硝安の方が低く推移し、塩基類の溶脱量も硝安の方が硫安より多いことが判明した。
Keyword: 窒素系化学肥料, 溶質移動, 土壌環境GET PDF=
浸漬型膜分離活性汚泥法におけるばっ気強度と膜ろ過・汚水処理性能
○上田 達己〔農業工学研究所〕端 憲二〔農業工学研究所〕
本研究は,浸漬型膜分離活性汚泥法を用いて複数のばっ気条件下で実験を行い,最適なばっ気条件を検討することを目的とする。実験結果から,ばっ気工程に2つの役割をもたせる浸漬型膜分離活性汚泥法においては,単に汚水処理にかかる酸素要求量を満たすのみならず,安定した膜ろ過運転のために充分な気泡上昇流を確保するという観点をも考慮して,最適な送風量を決定する必要があることが示唆された。
Keyword: 活性汚泥法, 膜分離, ばっ気強度GET PDF=
発表番号 1-18
連続流入間欠曝気運転と鉄凝集剤による窒素・リンの高度処理
高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕○林田 洋一〔京都大学大学院農学研究科〕
窒素・リンの高度処理を目的に、鉄凝集剤添加活性汚泥法において間欠曝気運転を行い、その性能と除去特性の検討を行った。その結果、間欠曝気運転を行い撹拌行程で嫌気条件を確保すれば、通常必要とされる凝集剤量の10分の1の添加量でも良好なリン除去が可能であることがわかった。
Keyword: 集落排水, 高度処理, 鉄凝集剤GET PDF=
農業流域河川の流下過程における水質変化−河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(検法
○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
河川流下過程での水質変化を指標として,農業流域における土地利用や河川形態などが水環境に及ぼす影響を検討した.その結果,多くの項目で濃度の低下が認められたが,負荷の変化には特定の傾向はみられなかった.ただし.自然河川区間の流下過程では,濃度に加えて,NH4-NとT-P負荷の減少は確認されたが,T-N,NO3-Nでは浄化を認めるには至らなかった.
Keyword: 土地利用, 環境保全, 浄化GET PDF=
地下水の硝酸態窒素の除去
○中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕黒田 久雄〔茨城大学農学部〕加藤 亮〔茨城大学農学部〕
畑地帯や茶園の地下水の硝酸態窒素濃度が高いことが知られている。農業土木の分野でも営農飲雑用水として簡易水道を建設する地域もあり、十分注意しなければならない。飲料水には硝酸態窒素に基準(10mg/L)が設けられている。この基準を満たすには、硝酸態窒素の除去方法を確立して置かなければならない。その方法は幾つかあるが、最も簡便な方法として生物活性炭による方法を試みた。今回はその概要と実験結果を報告する。
Keyword: 地下水, 硝酸態窒素, 脱窒GET PDF=
土壌生物の密度探知法と再資源炭の新たな機能の検討
凌 祥之〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕竹内 睦雄〔農業工学研究所〕○小泉 健〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔構造改善局〕
再資源炭とは,農村地域から排出される有機性廃棄物(資源)を無酸素あるいは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ,「炭素+無機質」という組成をもつ担体である。この再資源炭の利用可能性を究明するために取り組んだ中で生まれた特許「土壌生物の密度探知法」と再資源炭の新たな機能としての電位調整機能及び硝酸性窒素吸着について報告する
Keyword: 再資源炭, 密度探知法, 硝酸性窒素GET PDF=
干拓地水域における濁り動態の一次元モデル解析
○久保田 富次郎〔九州農業試験場〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院〕森 健〔九州大学大学院〕平松 和昭〔九州大学大学院〕
干拓地水域が濁りや富栄養塩類の動態にどのような役割を果たしているかについて検討するために、数理モデルを構築した。水移動には一次元不定流解析を、濁りには移流分散方程式を用いた。数値計算には差分法(leap-frogスキーム(水)、移動子を用いた特性曲線法(濁り))を用いた。計算結果は調整池における濁りの動態を定性的に良く表現した。計算結果から干拓地水域の維持管理が、海域への負荷流出削減に大きく関わっていることが推察された。
Keyword: 濁り, 水質, 物質循環GET PDF=
水田の水質浄化機能について
○鈴木 秀史〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕清水 芳朗〔日本大学生物資源科学部〕丸山 利輔〔石川県立農業短期大学〕
湖沼等閉鎖水域は、流入する汚濁負荷が大きい上に、滞留時間が長く汚濁物質が蓄積しやすい。印旛沼はその条件を備えており、汚濁の進んだ湖として知られている。本調査は印旛沼の水質改善の一環として、流域水田の多面的機能、即ち自然浄化施設としての可能性をより明らかにすることを目的として行った。その結果、浄化機能の評価は、単に灌漑期のみを対象とするだけでなく、通年の物質収支の把握も重要であることが示唆された。
八郎潟干拓地における農業用水管理と窒素・リンの流出特性−八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第5報)−
○近藤 正〔秋田県立大学短期大学部〕三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕
八郎潟中央干拓地からのN、Pの流出特性を明らかにするため干拓地内から排出される差引排出負荷量と水管理の実態を調査し汚濁負荷流出との関連を考察した。田植え時期にはN、Pとも高pH、縣濁態主体の濃度上昇を伴い、差引排出負荷量を増大した。取水量のうち直接流下水量は田植後に増加し50%を越え、養分の循環速度を速めていた。循環利水構造と水田の浄化機能を活用した、水管理による改善の可能性が伺えた。
Keyword: 環境保全, 水質, 用水管理GET PDF=
GISを用いた霞ヶ浦の流域水質管理のための窒素負荷の変動の分析
○加藤 亮〔茨城大学農学部〕黒田 久雄〔茨城大学農学部〕中曽根 英雄〔茨城大学農学部〕
霞ヶ浦流域での流域水質管理のためのGISによる窒素負荷変動の分析を試みる。各種統計資料を用いてデータベースを構築し、原単位法とLQ式法から、窒素排出負荷量を算定する。データは1980年から95年までのものを使用し、流域を流入河川ごとに分けて、負荷量の算定を行った。結果として、流域内に堆積する窒素負荷量や、肥料の投入量等について今後も検討することで、流域水質管理への応用が期待できる。
Keyword: 流域水質管理, GIS, 窒素排出負荷GET PDF=
那須野ヶ原における地下水窒素汚染のモデル解析
○宗村 広昭〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕中村 英則〔福島県庁〕
本研究は地下水窒素汚染の実態解明,地下水帯への窒素負荷流入過程のモデル化を目的に研究を進めた.水質モデルの構築にあたり,従来この地域で作られた水文流出モデルをベースにした.水質モデルの再現性を比較するために,これまで約4年間に渡って蓄積してきた湧水水質測定結果を用いた.その結果,NO3-N濃度の分布性は表現できなかったが,濃度の変化傾向や降雨に対する反応は概ね表現できた.さらに感度解析の結果,水動態の正確な再現が重要であると分かった.
Keyword: 窒素負荷地下水流入モデル, 地下水水質, 硝酸態窒素GET PDF=
ミヤコタナゴ・マツカサガイ類の生息環境調査
本研究では、絶滅危惧種であるコイ科淡水魚ミヤコタナゴの生息環境を明らかにすることを目的として、ミヤコタナゴの自然生息地として大変貴重である農業水路において、水路形態、植生、底質、流速の多様性と、ミヤコタナゴの産卵母貝であるマツカサガイ類の生息状況の調査、及び水質調査を行っている。大会ではこれまでに行った水質調査の結果とともに、マツカサガイ類の生息環境として重要な底質等の調査結果について発表する。
Keyword: 絶滅危惧種の保護, 魚類の生息環境としての農業水路, 生態系保全GET PDF=
棘魚イトヨ生息池の真冬期の水温変化
○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕木本 凱夫〔三重大学生物資源学部〕鈴木 隆介〔三重大学生物資源学部〕
前回の盛夏期水温調査に続けて厳冬期の棘魚生息池の熱収支的な考察を行った.水面からの熱放散を推定するために,気温,水温垂直分布,天気の観測を行った.この対象池は冬季,地下水位が低下するために漏水する.そのため,池への地下水供給量をバルブの開閉操作で調節し,池水位の簡易測定を実施した.水量計の読み取りには誤差を伴いがちであった.熱収支式の検討から,供給水量計の読み取り値及び水位測定に誤差が推測された
Keyword: ビオト−プ, 潅漑水温, GET PDF=
メダカの遊泳能力と空間選好性についての一考察
○竹村 武士〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕谷本 岳〔農業工学研究所〕蘭 嘉宜〔利根川水系土地改良調査管理事務所〕
生物の行動に配慮した農業水利系計画手法の開発が求められている。本研究では水利系における物理環境と生物の行動の関係を検討するため実験水路を用いる。今回メダカの遊泳能力の検討と底砂等の選好性を検討した結果、断面平均流速が約28.0〜45.6cm/sのとき、メダカは側壁に身を寄せて定位または流失した。選好性実験では底砂の有無よりも隠れ場所の効果が極めて大きいことが判明した。
Keyword: 環境保全, 生態系, GET PDF=
魚類の双方向移動を保証する小規模水田魚道の開発(1)−カスケード・M型魚道について−
○鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕嶋田 喜之〔千葉県庁〕
水田地帯に生息する魚種を保全する為、圃場整備で断たれた水系ネットワークの再構築を目的とした小規模水田魚道の開発を行った。その結果、「カスケード・M型」魚道を製作した。この魚道の特徴は次の通りである。1)ドジョウの匍匐及び遊泳型の遡上に適しており、遡上に必要な休憩場としての機能を有する。2)小流量では急勾配でも遡上可能である。3)ドジョウの盛んな遡上・降下行動が認められ、双方向移動が保証されている。
Keyword: 魚道, 淡水魚, ドジョウGET PDF=
魚類の双方向移動を保証する小規模水田魚道の開発(2)−千鳥X型魚道について−
○嶋田 喜之〔千葉県庁〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
河川−小水路−水田といった水系ネットワーク再構築の一手段として、小規模水田魚道を開発することを目的とした。その結果、底生魚(ドジョウ)、遊泳魚(メダカ)両方が遡上可能な「千鳥X型魚道」を製作した。この魚道の特徴は、1)小流量でも越流水深を確保できる。2)流程を長くすることで落差を小さくできる。3)休憩場所となる静水域ができる。
Keyword: 生態系, 水田, 魚道GET PDF=
水生昆虫による水環境の評価について
○松田 芳臣〔山形大学大学院農学研究科〕大久保 博〔山形大学農学部〕前川 勝朗〔山形大学農学部〕渡辺 一哉〔岩手大学連合農学研究科〕
水生昆虫は水質の指標生物として利用されるが、本研究は水質以外の環境要素も含む評価を水生昆虫で行えるか検討した。分布調査から得られた科ごとの採取個体数に対して主成分分析を行い、既に知られている食性、生息可能水域、営巣方法、生活形態から主成分の意味について考察した。その結果を用いて採取地点の環境を評価した。さらに、期別の結果に対して同様な考察を行い、両者の比較から問題点と今後の課題について言及した。
Keyword: 水生昆虫, 生息環境, 環境評価GET PDF=
河川の環境影響評価としての底生生物と水質分析項目との関連性
○松本 直樹〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕長坂 貞郎〔日本大学生物資源科学部〕竹森 崇幸〔日本大学生物資源科学部〕
水域環境の評価は、理化学的評価が一般的で、得られる数値は、それによる影響を直接評価は出来ない。一方、生物相の面からの調査は、汚濁物質が特定できないが、生息生物相の状況から汚濁の影響、その他物理的な影響をも評価できる。本調査は、水域環境を理化学および生物学的評価法であるASPT(生息 底生生物を数値化したもので、平均スコアという)とで評価し、その関係を検討した。その結果、特にT-NとBODはASPTに関与していることが認められた。
Keyword: 生物学的水域環境評価 , 底生生物相, 水質GET PDF=
農業集落排水処理水が河川中流部エコトープ要素に及ぼす影響(供法歡貔呼以によるエコトープ評価−
○小泉 優子〔北里大学大学院@生〕堤 聰〔北里大学生物生産環境学科〕
集落排水処理水は排水基準を満たすことは比較的容易になっているが、受容水域の生態系に及ぼす影響は考慮されておらず、調査例も少ない。そこで、河川中流部を事例に放流形態の異なる2地区を選定し、集落排水処理水がエコトープ要素へ及ぼす影響を把握]価することを目的として調査を行った。その結果、底生動物地因子へ及ぼす影響の実態、また、生物学的水質判定法によりその影響範囲を推察できることが明らかとなった。
地域資源としての水辺空間を活用した農村環境整備について−北海道低平地水田地帯の河跡湖におけるビオトープ整備を事例として−
○佐藤 宣彦〔株式会社ルーラルエンジニア〕
近年、農業農村の多面的機能の向上を目的とした整備が進められてきている。北海道の低平地水田地域における河跡湖は、地域資源としての水環境として重要な要素である。河跡湖は、適切な整備により農業生産機能のみならず、ビオトープ機能やレクリェーション機能なども期待される。北海道雨竜町において、ビオトープ整備を実施した事例をもとに、生態系整備手法ならびに地域での進め方等について検討した。
Keyword: ビオトープ整備, 地域資源, 河跡湖GET PDF=
圃場整備事業における水辺の生態環境保全対策−国営苗場山麓開拓整備における事例−
○平井 宏雄〔北陸農政局苗場開拓建設事業所〕養父 志乃夫〔和歌山大学システム工学部〕下之園 守〔北陸農政局苗場開拓事業所〕田中 啓介〔(社)農村環境整備センター〕斉藤 光男〔(社)農村環境整備センター〕
生態系や生物多様性の保全は、地球環境問題を契機に、わが国をはじめ世界の要請となっている。圃場整備事業では対象地と周囲の自然資源を的確に把握し、住民意見を考慮に入れることにより、生態系に配慮した工法を検討することが急務の課題となっている。本報では、新潟県津南町の国営苗場山麓開拓整備において、ミクリ、ヒツジグサ等希少種が自生する溜池堰堤と土水路改修に際して実施し水辺の生態環境の保全対策を報告する。
Keyword: 圃場整備, 生態環境, 保全対策GET PDF=
圃場整備事業におけるビオトープ保全への配慮の実態−12事業地区の分析から−
○広田 純一〔岩手大学農学部〕小野寺 淳子〔宮城県庁〕
圃場整備事業においてビオトープ保全への配慮がどの程度なされているのか,それが十分なものであるかどうかを明らかにするために,12事業地区についてアンケート調査および聞き取り調査を行った。その結果,’枸犬靴神己種の多様性,▲咼トープ保全地(または区間)の全体に占める割合,9事完了後のモニタリングの実施状況,す事完了後の生息状況のいずれにおいても,配慮が必ずしも十分でないことがわかった。
Keyword: 圃場整備, ビオトープ, 多自然型工法GET PDF=
水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(掘法充損槐度が異なる水田の水生動物群衆調査―
○立川 周二〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学 〕平野 繁〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕
圃場整備の影響を受ける水田生物について、新潟県三和村において実施年度が異なる水田を対象に群集生態学的な比較検討を行った。その結果、水生動物類は、独立性の高いヘテロゼニウスな生息状況を示していた。また、土水路の生物多様度が高いことはわかったが、コンクリート水路で圃場整備された場所では、実施年度に関係なく、水路の構造や流速、土砂の堆積等の影響を受けていると推測された。
Keyword: 環境保全, ビオトープ, 圃場整備GET PDF=
水田圃場整備に伴うビオトープの変換(検法歐綸弔諒狆貔鞍と農業排水の水質−
○中村 貴彦〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕平野 繁〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宜〔山崎農業研究所〕
圃場整備事業を実施した年代と関連水域の水質との関係を明らかにすることを目的とした事例研究をおこなった.調査は30 a標準区画圃場周辺,1 ha 圃場周辺で,湛水期,中干し期,非灌漑期に実施した.その結果,圃場整備の実施年代と水質との間に明確な関係は見られなかった.調査地域の下流側で水質が悪い傾向が見られた.下流側では事業が終了しているが,非灌漑期にも同様な傾向があり事業による影響を断定することはできなかった.
Keyword: 水質, 環境保全, 圃場整備GET PDF=
水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(后法柔限峽呂貿枸犬靴進狆貔鞍方法についての考察―
○牧 恒雄〔東京農業大学 〕中村 貴彦〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕平野 繁〔東京農業大学〕伊藤 健〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕
圃場整備事業が生態系に与える影響を調査する目的で、新潟県三和村において、実施年が異なる地区4カ所を選び、生物調査、営農調査、水質調査、構造調査等を行った。その結果、圃場整備の実施年が新しいほど生態系の回復が遅れているとは言えず、周辺の水路環境等が影響していた。また、生物環境が改善されないのは、面的な土木工事にも一因があるが、圃場整備によって営農形態が変化したことなども影響していた。
水路底改修に伴う水草の変化−環境に配慮した水路改修工法(后法
○広瀬 慎一〔富山県立大学〕竹中 妙子〔富山県立大学〕
玄手川は、扇端部に位置する用排水路で、水生動植物が豊かである。自然環境と維持管理に配慮し、玉石積み枠ブロックと平ブロックを組み合わせた底張り工法が実施された。1年目は、水環境が激変したことにより、現況で優勢であったナガエミクリとバイカモが激減した。種の構成上は、年を経るにつれて元へ戻りつつあるが、重量は漸減し、3年目で現況の3分の1で、未だ回復しない。
Keyword: 環境保全, 生態系, 水生動植物GET PDF=
河道付け替え前後の河川環境と生息魚類の変化
○杉原 知加子〔宇都宮大学大学院農学研究科〕藤咲 雅明〔農村環境整備センター〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕水谷 正一〔宇都宮大学〕後藤 章〔宇都宮大学〕
栃木県西鬼怒川地区を流れる谷川では、圃場整備により97年度に河川の流程の約半分が付け替えられ、99年冬には河川全域で水涸れが起こった。本研究では、96年からの環境要因・魚類採捕調査をもとに、工事前後の河川環境の改変とそれに伴う生息魚類への影響を明らかにした。工事により谷川の河川構造は変化し、ドジョウやフナ類は激減し、アブラハヤやウグイが優占種となった。また、水涸れは全魚類個体数の著しい減少を招いた。
Keyword: 河道付け替え, 魚類, 環境要因GET PDF=
水田地帯における魚類の生息場と水域間ネットワーク
○藤咲 雅明〔農村環境整備センター〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕鈴木 正貴〔東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕
栃木県西鬼怒川地区を対象に,小水路を介して連結した小河川,水田,農業用水路の3つ水域が魚類の安定的な再生産を保証するという水田地帯の環境特性を検討した.魚類の生息空間をmicro-,meso-,macro-scaleとして捉え,恒久的水域と一時的水域のネットワークの重要性を確認すると共に,魚類の生活史に応じた生息場の拡がりを提示した.さらに,農業農村整備事業において魚類相の生息を保証しうる整備のあり方を検討した.
Keyword: ネットワーク, スケール, 魚類生息場GET PDF=
発表番号 2-1
しゃへい物背後の流速変動場の構造について
○田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕中村 絵里〔三重大学生物資源学部〕青井 耕造〔三重大学生物資源学部〕
開水路内に設置したしゃへい物背後に形成される流速場の構造について、ニ方向の流速成分の測定に基づいて検討した。平均流速場については、水深方向にはしゃへい物の高さの1.0倍、流下方向については1.5倍程度にしゃへい物の影響が及ぶことを見出した。変動流速場については、影響する領域は水深方向に1.4倍、流下方向には10倍以上となる。流速変動の時間スケールについても検討し、卓越する変動の時間スケールを評価した。
Keyword: 開水路流れ, 水環境, 水利構造物GET PDF=
カスケード式頭首工の水クッション内の流況(供
○小島 信彦〔明治大学農学部〕
カスケード式頭首工は、親水・環境・維持管理に配慮して開発された。本報では、水理諸元の決定方法を確立するために行った水理模型実験のうち、水クッション内の流況について述べたものである。増水時には上段から下段に向けて露出射流が生じる。一方、減水時には、多くの場合は下段より、水クッションが形成される常流状態へと戻るが、全3段のうちの中央の段より戻ることがたびたび生じることが観察された。
Keyword: カスケード, 水クッション, 頭首工GET PDF=
らせん流水路
○秋吉 康弘〔宮崎大学農学部〕松井 十三生〔九州農政局計画部資源課〕伊藤 和幸〔宮崎県土地改良連合会〕小島 信彦〔明治大学農学部〕
中山間地域や棚田での用排水路は,急傾斜地に位置しているために平場とは異なった水理現象が見られる.よって,新しい技術の開発や研究があまりなされていない.そこで,急傾斜地に位置する用排水路の流れを安全に導水するために,新しい水路構造である「らせん流水路」を開発した.本報告ではらせん流水路の構造面と経済面(コスト縮減)について述べる.
Keyword: らせん流水路, わん曲水路, コスト縮減GET PDF=
2重円筒式分水スタンドにおける中心部円筒越流ナップの形状
○平賀 譲〔岩手大学農学部〕三輪 弌〔岩手大学農学部〕小倉 牧子〔岩手大学農学部〕浅倉 千吉〔東北プランニング〕
農業用水パイプラインの分水スタンドとして既製品のパイプをドーナツ状に配置した「2重円筒式分水スタンド」を開発中である.ここでは中心部円筒からの越流ナップが2次水槽の外壁に接触しないような構造とするために,越流ナップ形状を幾何縮尺1/10の模型実験により検討した.その結果,刃形堰ナップ上面の一般式のパラメータを実験データによって決定することで越流ナップ形状を高い精度で近似できることがわかった.
Keyword: 分水スタンド, 越流ナップ, 水理実験GET PDF=
定常流況解析機能を有するパイプライン路線評価システムの試作
○田中 良和〔農業工学研究所水工部〕島 武男〔農業工学研究所水工部〕中 達雄〔農業工学研究所水工部〕
パイプラインシステムの設計において、路線の選定はシステム全体の制御のあり方をはじめとして地形条件、水理特性および経済性など種々の問題を考慮して行われる困難な作業である。本研究では、地形条件が路線の水理特性に与える影響を評価し、路線選定の作業を効率化できるシステムを開発すること目的とした。
Keyword: パイプライン, 定常流況解析, オブジェクト指向GET PDF=
植生帯を有する流れ場の構造に関する実験的研究
○中矢 哲郎〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕吉永 育夫〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕
浅い湖沼・湿地における微細土砂の堆積現象の解明を前提に、植生帯を有する流れ場の構造について水理実験を通して検討した。植生の形状抵抗が十分大きい場合は植生層を浸透層とみなし力の釣り合い式から流速値を算定できるが、植生密度が低くなると表現できなくなる。横断方向では植生層内外で流速差が生じ境界付近で水平渦が現れることを確認した。植生帯の存在は微細土砂の横方向の輸送に影響を与えることが予想された。
Keyword: 植生水理, 開水路流れ, 流水抵抗GET PDF=
発表番号 2-9
INFLUENCE OF THE RELATIVE FREEBOARD ON THE BERM STABILITY OF BERM ARMOR STONES BREAKWATER
○Peter Karl Bart ASSA〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕Osamu KATO〔Laboratory of Water Supply and Management Engineering of Saga University〕
海岸の汀線の前進(侵食防止)を目的として離岸堤が設置される。この離岸堤に波が作用したときの堤防の小段及び前面斜面の安定性について実験的に調べた。その結果、離岸堤の小段の変形量は、有義波高と正規化した中央粒径で表した安定係数(Ns)、相対的堤高(h/ds)及び堤体構成粒径指数(D85/D15)の関数で表されることを示した。また、この式が実験値をよく表現していることを検証した。
Keyword: 離岸堤, 堤体安定, 不規則波GET PDF=
粗石付きブロック魚道の水理特性に関する研究
○板垣 博〔岐阜大学農学部〕岩村 勉〔岩村技術士事務所〕
粗石付きブロック魚道は粗石(玉石)をブロック内に埋め込むことによって,河川に近い多様な流れを作り出すことを意図として製作されたものである.さらに,この魚道は形状からして,自然の景観との調和に繋がり,生態学的要求にも応えることができるものと考えられる.本研究においては,この粗石付きブロック魚道について,水理実験を行い,その水理特性について検討したものである.
Keyword: 水理実験, 魚道, 呼び水効果GET PDF=
水理環境に対するメダカの応答行動のモデリング
○平松 和昭〔九州大学大学院農学研究院〕四ヶ所 四男美〔九州大学大学院農学研究院〕森 健〔九州大学大学院農学研究院〕
魚類にとって良好な河川・水路環境とはどのようなものかを,水理学的側面から検討するための第一歩として,メダカの静水中の群行動のモデリングを試みた.先ず,水槽実験を行い,各個体および群の特徴を定量化した.つぎに,行動パターンモデルを用いて,水槽実験結果の再現を試みた.その際,遺伝的アルゴリズムを援用して,モデルの最適化を行った.その結果,本モデルはメダカ魚群の特徴を良好に再現できることを確認した.
Keyword: メダカ, 水理環境, 生息環境GET PDF=
水面画像を用いた画像計測による射流水路の流量評価手法の検討
○島崎 昌彦〔四国農業試験場〕川本 治〔四国農業試験場〕
急勾配の用・排水路,渓流河川等の無人流量観測への適用を想定した,射流の水面画像から画像計測により流量を推定する手法を検討した。本手法は,PIVの手法を応用したものであるが,マーカを使用せず,水面の光の反射ムラ等を利用する。小型水路模型を用いた実験により検討した結果,本手法は,流量が大きくなるに従い流量を小さく評価しすぎる傾向があることがわかった。
Keyword: 射流, 画像計測, 流量観測GET PDF=
時間補間特性差分法を用いたパイプラインの定常流計算に関する基礎的研究−定常流収束のメカニズムと格子分割の効果について−
島田 正志〔東京大学農学部〕○松本 直也〔東京大学農学部〕
現在、時間補間特性差分法による、大規模パイプラインシステムでの非定常流、定常流の統一的な数値解析法が開発されつつある。このような数値解析には、初期条件の設定が不可欠である。そこで、この非定常流解析用に設計された格子を用いて初期条件となる定常流を効果的に計算する方法を、「臨界振動」という物理的な立場から考え、単一管路、複合管(3本直列)の場合に対して検証し、ほぼ予測通りの結果を得た。
Keyword: パイプライン, 定常流解析, 臨界振動GET PDF=
有限体積法に基づく高次差分スキームの分散特性
○高木 強治〔北陸農業試験場〕吉田 修一郎〔北陸農業試験場〕足立 一日出〔北陸農業試験場〕
水理解析において,現在もっとも広く用いられている2次精度の差分スキームは,水路の1次元解析などの比較的単純な流れに対しては有効であるが,多次元の複雑な水理現象を解析する際には,より高次の差分スキームの導入が必要である.本研究では,基礎式の時間微分と空間微分の近似を独立して取扱う線の方法において,位相誤差を最小にする空間パラメータの決定方法を提案し,それらの特性を数値実験によって検討した.
Keyword: 数値流体力学, 有限体積法, GET PDF=
漂流式ブイによる流況・水質観測装置
○藤井 秀人〔農業工学研究所〕桐 博英〔農業工学研究所〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕
ディファレンシャルGPS(DGPS)を利用した漂流式ブイによる流況・水質観測装置を開発した。開発した装置の概要と現地観測結果について報告する。本装置を用いて、有明海沿岸域の流況観測を実施し、防潮水門下流域の流況と流れに乗った水質(塩分濃度と濁度)を測定した。その結果、実用的な精度で流況や水質が観測できる見通しをつけた。今回開発した装置は、”汁慘れの流跡線や流速を容易に把握できる、淡水と海水の2種類の流れが合流する場での流れの解明に有効な観測手法になる、3銅錣凌綣疎定器を取り付けることが可能である、す真綮など危険な時でも危険な作業を改善できる、等の特徴を有している。本装置は河口域から海域における広範囲の流況と水質を容易に高精度に観測する手法として有効な手段である。
Keyword: 河口干潮域の水理, GPS, 観測ブイGET PDF=
有明海湾奥部における塩分濃度の準三次元解析
○桐 博英〔農業工学研究所〕藤井 秀人〔農業工学研究所〕中矢 哲郎〔農業工学研究所〕
従来、平面二次元として数値解析が行われてきた有明海湾奥部の塩分濃度環境について有限要素法による準三次元解析を行った。潮位変化が大きいという特徴を持つ有明海に対し、潮位が変化しても表層の層厚の変化を小さくできるようレベルモデルに移動境界法を適用して解析を行った。有明海における海苔養殖の育苗期での小潮について解析を行い、塩分濃度の分布状況の再現を試みた。
Keyword: 河口・感潮域の水理, 数値流体力学, GET PDF=
Chang法を用いた開水路非定常流の数値解析法における境界計算の考え方
島田 正志〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕○外川 喜一郎〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
一次元解析手法において、基礎方程式の積分形から導いた、流れの不連続付近で解が振動したり散逸しない陽解差分スキームがChangによって提案された。しかしこの方法を、境界条件を考慮した実際的な流れへ適用するためには、境界の安定性に関する議論がまだ不十分である。本研究では、上流境界における安定性解析に関する数値実験と、水路結合部(植生や勾配の異なる水路同士の結合部)の境界条件の設定法について検証した。
Keyword: 1次元非定常流解析, 境界条件計算, 安定性GET PDF=
GAを用いた管水路口径決定手法の検討
○平松 研〔京都大学大学院農学研究科〕河地 利彦〔京都大学大学院農学研究科〕一恩 英二〔石川県短期大学農業部〕
コストを最小とする管水路口径の最適決定問題を取り上げ,遺伝的アルゴリズムを用いた手法の適用可能性について検討を行った.口径が自由となるた,問題は非線形目的関数を持つ計画問題となるが,口径選択型の問題に比べて,決定変数を大幅に減少させることが可能となった.また,世代交代後の個体が実行可能解の条件を満たすための条件を与えることにより,比較的単純なループ型配管において最適値を得ることが可能となった.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 管水路, 非線形計画GET PDF=
Application of two step Lax-Wendroff scheme to unsteady flow with interior boundary conditions
○Rajendra Peter〔Tokyo university of Agi. & Tech United Graduate School〕
本研究では内部境界条件を含む非定常流解析を、新川排水路をモデルとして行った。結果、堰やゲートを含む枝状水路ネットワークの排水解析に成功した。今後は本研究で用いた手法を改良し、応用していく。
Keyword: 2step Lax-Wendroff, 非定常流解析, 内部境界条件GET PDF=
古代水利施設に関する農業水利学的研究−三重県の治水・利水遺跡を中心として−
○松本 宗一朗〔三重大学生物資源学部〕田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕
三重県内で発掘された水利施設をともなう遺跡を中心に古代の水利システムについて水利学的視点から検討した。遺構中の堰は水をせき上げて取水する機能を有する取水堰ではなく、流速や流向を制するための水制あるいは分水施設であると推定した。遺跡の水田跡が小区画、不定流水田を形成しているのは、現地形にそれほど手を加えないように自然の地形条件の利用や、水管理を容易にするためなどが考えられる。
Keyword: 水利構造物, 水環境, 水利施設GET PDF=
農業用水(地域用水)利用の実態−滋賀県湖北地区を事例として−
○野口 寧代〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕石田 憲治〔農業工学研究所〕
農業用水のもつ多面的機能を評価する第一歩として,滋賀県湖北地区を対象に,農業用水の取水実態を整理し,さらに,住民アンケート調査によって地域用水的利用の実態を明らかにした.灌漑期は水稲生育に必要な水量を各頭首工で取水しているものの,その量は水利権水量を下回っていた.非灌漑期は水利権水量を取水していた.一方,湖北用水を現在利用している用途として,「雪捨て場」,「農機具の洗浄」,などが上位を占めた.
Keyword: 農業用水, 地域用水, アンケート調査GET PDF=
水路の多目的機能を維持するために必要な水深と流速の表示法
○樽屋 啓之〔九州農業試験場〕宮本 輝仁〔九州農業試験場〕久保田 富次郎〔九州農業試験場〕
農業用水の多目的機能(地域用水の機能)は、役割の多様化に関する認識に止まっており、具体的な機能の内容やその機能の発揮に必要な用水量の定量的評価手法については十分解明されていない。本研究は、生活・親水系の地域用水機能を有する開水路網を対象として、水路の形態や利用実態に関する現地調査を行い、各機能を維持するために必要な水深、流速、水路構造の表示法について、主として水理学的側面から明らかにした。
Keyword: 地域用水, 多目的機能, 開水路GET PDF=
農業用水の年間利用パターン把握のための事例解析
地域用水利用の定量的な検討に資するため,ニューラルネットワーク手法を用いて事例区における農業用水の年間利用パターン把握を試みた。その結果,期別,気象要素及び河川取水条件を入力層としたモデルで,異なる変動パターンを表現し得たことにより,同手法の有効性が示唆された。
Keyword: 農業用水, 地域用水, ニューラルネットワークGET PDF=
淡路島の農村・深草集落における番水方法の改編と圃場整備−阪神・淡路大震災における農村環境の変化と対策(4)−
○山田 修久〔信州大学農学部〕木村 和弘〔信州大学農学部〕森下 一男〔香川大学工学部〕
阪神・淡路大震災により被害を受けた淡路島一宮町の農村集落を対象に、継続して現地調査を行なっている。深草集落では、震災後の渇水により溜池の貯水量が減少し、作付け制限が行なわれた。渇水に対処するため、番水方法が改編されたが、その後も不作付地は増加している。現在は、圃場整備が行なわれることになり、農地の荒廃化の防止が図られている。
Keyword: 震災, 厳格な水利慣行, 圃場整備GET PDF=
循環潅漑における河跡湖の機能評価
○草 大輔〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕
本報告では、石狩川本流の河跡湖を対象として農業水利との関わりを把握し、河跡湖の特性を通じて地域資源として果たしている役割について検討した。浦臼地区では補助水源としての河跡湖の利用が盛んで、循環潅漑を通じた還元水利用の割合も高かった。雁里沼では潅漑用水のすべてを河跡湖の水に頼った循環潅漑を行っていた。これらの実態から、河跡湖は農業水利面において利用価値の高い地域資源であることが確認された。
Keyword: 河跡湖, 循環潅漑, 地域資源GET PDF=
農業用ため池におけるゴミ投棄の現状と対策
農業用ため池におけるゴミ投棄の現状等に関して,地元管理者を対象としたアンケート調査を実施した(回収157地区)。数量化2類の分析から,家庭ゴミや粗大ゴミについては,住宅地から一応見えるものの監視性が弱く(物陰が多い),掃除草刈りの回数が少ない農業用ため池が狙われていることが分かった。ただし,空き缶等については,そのような傾向は見られない。最後に,環境設計によるゴミ投棄対策に関する提言を行った。
Keyword: ため池, ゴミ投棄, GET PDF=
親水公園整備の受益範囲に関する分析
親水公園整備(水環境整備事業)では、平成12年度新規地区より費用便益分析が開始されている。事業の便益額は、CVMによる評価額と受益範囲内の世帯数から算定される農業外効果が大宗を占めることから、特に受益範囲の設定が重要となる。本稿では、親水公園42地区におけるアンケート調査を基に、施設の利用圏、認知圏及び類似公園の立地状況から親水公園の受益範囲を検討し、受益範囲の内外でCVM評価額が異なることを明らかにした。
Keyword: 産業経済計画, 生活施設, 親水GET PDF=
市民参加によるまちづくり―南国市まちづくり意識調査をもとに―
○宮田 隆弘〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕
南国市は、地方拠点都市地域として、高知市との連携を強めながら都市機能の分担による拠点を確立しつつある。本市は中心市街地活性化を図るため、市街地再開発事業を進めている。それに呼応して、市民参加まちづくりに適した市民のニーズを把握するため、アンケート調査によって 課題を抽出した。本研究は市民参加による地域の再生を行うため、地理情報システムを活用してデータベース化し、環境総合計画の構築を目指す。
Keyword: 土地利用計画, 集落計画, 道路計画・整備GET PDF=
農村地域の住環境整備−青森県相馬村の事例−
谷口 健〔弘前大学農学生命科学部〕○浅水 智〔弘前大学農学生命科学部〕
農村住民の生活環境を改善するとともに、農村地域に都市住民、農村住民が混住してコミュニティー社会を形成するための居住空間の創設が各地で行われている。その事例として、ループ型街路、歩行者専用道路、融雪構の配置、または景観を考慮したポケットパーク、親水施設、、そして集会場建設のためのワークショップ、等の居住空間整備を行っている相馬村においてアンケート調査を行い、今後の整備のあり方について検討した。
Keyword: 生活施設, 集落計画, GET PDF=
景観の工学的操作に関する一考察
○工藤 庸介〔大阪府立大学大学院農学研究科〕桑原 孝雄〔大阪府立大学大学院農学研究科〕仲谷 律子〔大阪府立大学農学部〕
景観現象は多様な要因が複雑に絡み合っている上に、人間の主観的な心理的判断が大きく影響しているため、その把握や分析には様々な困難が伴う。しかしながら、ある構造物に対する景観設計を行う場合、対象の景観状態を工学的に操作するという観点からの体系化が必要となる。本件急では、景観設計が操作する景観状態というものについて考察し、感性情報処理の考え方を導入してその表現方法を整理する。
Keyword: 景観設計, 感性情報処理, GET PDF=
発表番号 2-50
米の生産調整の実施状況と地域農業特性の関連性について(2)−京都府を事例として−
○武山 絵美〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕
京都府44市町村を米の生産調整実施状況ごとに、5グループに分類した。そこから、共に農業特産物を持つ2町村の現地調査結果を分析したところ、特産物の種類、経営規模、圃場や集落の立地条件により、生産調整への対応方法と農地の利用状況に大きな違いが見られることが分かった。また、中山間地域における生産調整への対応策の成功事例では、転作作物のブロックローテーションが有効的に行われていることが分かった。
Keyword: 米の生産調整, 地域農業特性, 中山間地域GET PDF=
農村の道路形態と下校時の児童の行動−伊那市西箕輪小学校の事例−
○藤本 史〔岐阜大学連合農学研究科(信州大学)〕木村 和弘〔信州大学農学部〕
小学校児童の下校時の行動観察と、周辺土地利用H現況の調査をもとに、事例地の通学路の道路形態と児童の行動の関係を検討し、通学路線の特性を明らかにした。路線を特性別に4つに分類し、集落外周型の路線での児童の行動の広がりや、幹線道を利用する遠距離型路線の歩道設備で、児童の行動が抑えられることを示し、通学路の路線配置や歩道整備の参考として示した。
Keyword: 道路形態, 通学路, 児童の行動GET PDF=
油温減圧式乾燥汚泥の肥料効果について
○猪迫 耕二〔鳥取大学農学部〕井上 信一郎〔鳥取大学農学部〕筑紫 二郎〔九州大学生物環境調節センター〕田熊 勝利〔鳥取大学農学部〕
本研究では,新たに開発された油温減圧式乾燥法によって工業的に生産された乾燥汚泥に着目し,その肥料効果を検討するために栽培実験を行った.その結果,“醂糎果は認められるが,窒素利用率は非常に小さいこと,∋寨僂砲△燭辰討禄填眤阿亡悗垢訝躇佞必要であることが明らかとなった.今後は,他の汚泥肥料,有機質肥料との相違について様々な観点から比較検討を行う予定である.
Keyword: 集落排水, 新素材, GET PDF=
牛ふんバーク堆肥の腐熟過程における品温、水分および化学成分の変化について
○伊藤 洋一〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕飯塚 統〔日本大学短期大学部〕
近年、わが国では有機農産物を作るために堆肥を使用するようになってきた。本研究では、有機質廃棄物資材等を堆肥として活用するにあたって基礎資料を得るために、牛ふんバーク堆肥の腐熟過程における品温、水分および化学成分の変化を把握してみた。この結果、屋内の堆肥はC/N比が10前後となり、全窒素が2.50%前後となる日、屋外の堆肥は品温変化より、屋内の1ヶ月程前には完熟したと思われる。
Keyword: 堆肥, 腐熟過程, 家畜ふん尿GET PDF=
山間農業集落における農業・農村基盤の維持・管理−山形県大江町を事例として−
○清水 夏樹〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕
山形県の山間農業集落を対象に,農業・農村基盤の維持・管理の担い手の状況と集落機能維持対策を調査・検討した。その結果,集落活動の担い手は急減しており,集落内農地保全の担い手も65歳以上の就業者が6割を占め高齢化が進んでいることが明らかになった。今後,自治体等の支援のもとに都市からの観光客を集落組織に取り込むなど,農業・農村基盤の管理母体の強化が必要であることが示唆された。
Keyword: 農業・農村基盤, 集落機能, GET PDF=
発表番号 2-56
中山間地域における生産要素の変化と耕地利用の変動
○吉迫 宏〔農林水産省四国農業試験場〕
高知県中山間地域を対象に、生産要素と経営耕地面積の経時的変化を検討した。単位土地当りの資本・労働を集約的に利用する農業生産の増加は土地利用の後退を招くこと、土地・労働生産性が低いことは土地利用の後退を招くこと、資本生産性は土地利用の変動に対して中立的であること、土地・労働生産性は大幅に向上しているのに対し資本生産性は低下していること、及び生産要素間の相対的な配分率は変化していることを考察した。
Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 中山間地域GET PDF=
中山間地域の活性化にむけた住民活動の展開 −北海道沼田町恵比島地区の事例から−
山上 重吉〔専修大学北海道短期大学〕上野 寛〔北海道農政部農村振興課〕南部 雄二〔(財)北海道農業近代化コンサルタント〕○小林 英徳〔(財)北海道農業近代化コンサルタント〕
近年の過疎化、高齢化の進行により、人口が減少している北海道沼田町恵比島地区は、平成11年に放映されたドラマ「すずらん」の舞台として一躍脚光を浴び、これを機に、住民組織による農産物直売所の設置、ボランティア活動等の取り組みが始まった。本報告は、このような地域の動きを背景に、恵比島地区を中心とした沼田町全体での地域資源の形成とその有効な利活用を通じた住民主体による活動の展開方向を検討したものである。
Keyword: 中山間地域, 住民活動, 地域づくりGET PDF=
発表番号 2-58
北海道におけるファームインの現状と課題 −鹿追町,新得町を事例として−
○高田 哲也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
本研究は北海道を対象地域として、経営者へのインタビュー調査、宿泊客へのアンケート調査を通して、ファームイン経営を阻害する要因と宿泊客のニーズを把握することにより、ファームイン経営への提言を行うことを目的としている。経営阻害要因として交通コストや関係法規の整備の重要性が確認された。ニーズ把握のために景観の整備が重要であることが確認された。
Keyword: ファームイン, グリーンツーリズム, GET PDF=
農家及び耕地の増減率における集落間差異と立地条件に関する事例的研究−GISを用いた北海道における中山間農業集落の特性評価(1)−
○志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕
過疎wSい手不足の進行する中山間農業地域において、持続的農業を達成するためには農家と耕地の減少に歯止めをかける必要があり、これは多面的機能を発揮させるためにも重要である。本研究では、北海道の山間農業地域において普通畑中心の農業が営まれている喜茂別町を対象として、農家と耕地増減率における集落間差異と集落の立地条件を解析するため,主成分分析と地理情報システム(GIS)を適用してみた。
Keyword: 中山間農業地域, 農業集落, GISGET PDF=
地域条件に適した棚田保全−兵庫県を事例として−
○飯塚 史生〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕清水 夏樹〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
農作業の受委託、利用権設定による農地の貸し借り、オーナー制のそれぞれ3つの方法により棚田を保全している地域を対象に、土地の条件と社会・経済条件の両面からどのような地域条件を持った場所なのか細かく分析を行う。さらにその地域で行われている助成や補助と合わせて、なぜその地域で棚田保全が成功したか調べる。そして、どのような地域でどのような棚田保全対策が有効か発見する。
Keyword: 棚田保全, , GET PDF=
デジタル画像による棚田擁壁の景観評価 −農業土木技術者及び地域住民への画像アンケート調査−
○平 瑞樹〔鹿児島大学農学部〕三輪 晃一〔鹿児島大学農学部〕若松 千秋〔鹿児島大学農学部〕中島 鹿之助〔鹿児島大学大学院〕
昨今,棚田は農村の原風景であると同時に,周囲に及ぼす多面的な機能が見直され,農村地域の活性化の一役を担っている。棚田の保全を含めた事業も各地で行われ,環境や景観に配慮した計画が図られている。本報告は,事業の計画・設計側の技術力に加え,個々の感性が問われる擁壁の視覚的評価手法について検討した。デジタル修景画像を呈示した解析より,技術者と地域住民の棚田擁壁の景観評価因子量には若干の差異が認められた。
Keyword: デジタル画像, 棚田擁壁, 統計解析GET PDF=
傾斜地水田群における水文環境に関する考察
○大西 健夫〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕
京都市静原地区で実測した1年分の水文諸量から傾斜地水田群の水文環境を考察した.対象地水田群においては,栽培管理用水率が比較的高く,畦畔に削られた落水口から漏出する水量がこれに寄与している.また,地下水位の挙動から,法面上部の変動が大きいのに対し,法面下部では地表面付近からほとんど変動せず,同一圃場内でも谷側と山側とでは土壌の水分環境,浸透量に相違が見られることが推察された.
Keyword: 傾斜地水田群, 栽培管理用水, 地下水位変動GET PDF=
傾斜カンキツ園における作業道整備およびマルチ栽培が降雨流出に及ぼす影響(1)−降雨流出率の変化−
○中尾 誠司〔四国農業試験場〕長谷川 美典〔四国農業試験場〕吉川 弘恭〔四国農業試験場〕
本報告では、傾斜カンキツ園における園内作業道の整備やマルチ栽培が降雨流出に及ぼす影響の解明を目的とし、雨量・流出量の現地観測データを基に、園内作業道舗装やマルチ資材の敷設に伴う降雨流出率の変化について検討した。その結果、作業道舗装・マルチ敷設率が約32%のカンキツ園では、作業道舗装ならびにマルチ敷設後の降雨流出量が導入前に比べ、3割程度増大することが明らかとなった。
Keyword: 傾斜カンキツ園, 作業道整備, 降雨流出GET PDF=
確率流況曲線に関する一考察
○杉山 博信〔新潟大学大学院自然科学研究科〕アンドリュウ ウティカー〔新潟大学大学院自然科学研究科〕バラウト ブチバニ〔蕎三蜉w工学部〕平井 省悟〔富山県農林水産部〕
本研究は、確率流況曲線の特性を明確にし、あわせて総合化のための水文情報抽出を行ったものである。その結果、各流況区分流量の分布は対数確率分布に従うこと、流況曲線の渇水量(355日目)付近の形状には持続性の強弱が反映されていること、諸外国で渇水指標として多用されている年最小7日平均流量(10年確率)は10年確率渇水量に相当すること、確率流況曲線の総合化が可能である等を明らかにした。
Keyword: 水文渇水特性, 水資源開発, 水文統計GET PDF=
中山間小流域における耕作水田及び耕作放棄水田の流出特性比較
○吉村 亜希子〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所 〕渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕
中山間小流域において耕作水田区と耕作放棄水田区で流出を観測し、耕作放棄による流出変化を検討した。試験地区では放棄区の地表流出高は耕作区のそれと比較して小さいことが分かった。流出高の差は耕作区は水管理を行い雨水を排除すること、放棄区では放棄による土壌構造変化により孔隙率が増加したため浸透量が増加したためだと判断された。このことより放棄区では法面崩壊などの潜在的危険を増大させていると推察された。
Keyword: 流出特性, 水管理, 耕作放棄GET PDF=
東北タイの天水田における水文流出過程のモデル化
○清水 太一〔宇都宮大学大学院農学研究科〕鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
東北タイの天水田稲作は、降水量に加え水文立地特性に強く規定される。そこで、現地調査・観測により、天水田における地表面の水移動、および地下水動態を把握しモデル化を行なった。この地下水動態をモデルで再現するために、まず、斜面各位部での地下水位の差異を考慮した。更に、水田特有の耕盤による圧力変化の発生や、田面からの降下浸透の抑制をある程度までモデル化できた。
Keyword: 東北タイ, 天水田, 天水田水文モデルGET PDF=
長短期流出両用モデルを活用した貯留分布型流出モデル
流域内の降雨の時空間分布特性を分布型出水解析法に反映させることを目標に着手した検討の一部である。すなわち、既に提案している長短期流出両用モデルを基礎にした貯留型流出モデルを拡張し、貯留分布型流出モデルを新たに提案した。本流出モデルには、レーダ雨量計データが入力降雨情報として利用できるようにモデル構成が工夫されている。なお、流出シミュレーション及び実流域での検証は今後の課題としている。
Keyword: 洪水流出, 流出特性, GET PDF=
棚田を含む流域の水循環特性(その2)−潅漑期・非潅漑期を考慮した長期間流出モデルの適用−
○高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕井原 克明〔愛媛大学農学部〕
本報告では、灌漑期と非灌漑期における水の流れを考慮した長期間流出モデルを棚田を含む流域に適用し、その妥当性を検討した。その結果、棚田流域における潅漑期での複雑な流出変動と非潅漑期での低水流出量の回復など流出特性をある程度的確に再現でき、また、棚田部について同定されたモデルパラメ−タのうち地表面における最終浸入能が山林地と比べて小さい値となり、現地における土壌特性調査を反映する結果が得られた。
Keyword: 棚田, 流出モデル, 水循環GET PDF=
安定したタンクモデル定数を得るための同定期間長について
松田 誠祐〔高知大学農学部〕○矢谷 剛〔パシフィックコンサルタンツ〕
タンクモデル定数の探索には,大域的探索法であるSCE-UA法が有力である。著者らは,安定したモデル同定には10年程度の同定期間長のデ−タが必要であることを指摘している。本研究では,四万十川水系の津賀ダム流域および後川流域について同様の検討を行った結果を報告する。
Keyword: タンクモデル, 大域的探索, 同定GET PDF=
流出モデル定数のパレート最適解について
○田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕
本研究は、流出モデル定数探索への多目的計画法の適用を検討したものである。ここでは、永源寺ダム流域の水文データを用いてタンクモデル定数のパレート最適解を求めた。目的関数には、相対誤差の平均2乗平方根および水収支誤差を採用し、ε制約法によってパレート最適解を算出したところ、一方の目的関数値を小さくすると他方は大きくなり、これらの目的関数は相競合する関係にあることが示された。
SOLOネットワークモデルを用いたダム流入量の実時間予測
○近森 秀高〔岡山大学環境理工学部〕永井 明博〔岡山大学環境理工学部〕Kuo-lin Hsu〔アリゾナ大学水文水資源学部〕
ニューラルネットワーク型アルゴリズムの一つであるSOLO法を用いて,岡山県旭川上流の黒木ダム流域を対象にダム流入量の実時間予測を行った。ニューラルネットワークによる予測法では学習データにないような大規模出水での予測が問題になるが,SOLO法では従来のタンクモデルに基づく予測法と同程度の予測精度が得られた。しかし,3時間先の流量予測精度を上げるためには降雨予測が不可欠であることが改めて確認された。
Keyword: 洪水流出, 洪水実時間予測, GET PDF=
矢作川水系における多目的ダムの農業用水への影響
○村上 彩子〔筑波大学大学院農学研究科〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
夏期の渇水時、農業用水が節水すべき根拠として多目的ダムによる「恩恵」を農業用水が日常的に受けていることがあげられる。しかしその実態を分析した例は少ない。そこで本研究では、愛知県矢作川上中流域を対象に、矢作ダム建設及びそれに伴う新規利水参入が既存利水である農業用水に与えた影響を分析し、ダム及び新規利水の影響とダムの果たしている役割を明らかにした。
Keyword: 多目的ダム, 農業用水, 矢作川GET PDF=
サ−モトレ−サによる鏡ダムの対流現象に関する研究
丹羽 祐詞〔協和建設(株)〕○紙井 泰典〔高知大学農学部〕近森 邦英〔高知大学名誉教授〕
1999年10月29日から12月24日にかけて、高知県鏡村の鏡ダムで、対流セルを赤外線放射温度計で撮影した。10〜11月には直径10cm位であったセルは12月16日には30〜40cmとなり、またこの日、直径1.5m程の大規模セルが出現した。12月24日にも小規模セルが出たほか大規模セルの大きさがカメラの画面からはみ出すほどになった。木村らの鉛直一次元対流モデルにより単位面積当り沈降流量を計算すると、12月16日で0.02m3/s/m2程度であった。
Keyword: 対流, 赤外線放射温度計, サ−モグラフィGET PDF=
池田湖の水温分布と蒸発量の算定−水資源としての湖の水収支に関する研究(1)−
○真辺 勝裕〔鹿児島大学大学院〕湯ノ谷 理恵〔鹿児島大学農学部 〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部 〕長 勝史〔鹿児島大学農学部〕
水利用が多目的化している現在,合理的な水管理を行うことは、流域の健全な水循環系を保つためにもきわめて重要である。 本研究では、鹿児島県南薩地域の農業用水資源として貴重な池田湖の水収支および湖水位の時間変化を明らかにすることを目的に、湖面蒸発量を算定する方法について検討した。今回の観測期間内では湖面水温を十分よく再現できることを確認し、水温と蒸発量の算定方法のアルゴリズムについては概ね確立できた。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水収支・水循環, 数値解析GET PDF=
温度を用いた蒸散輸送係数の提案とその特徴
○邱 国玉〔国立環境研究所〕戸部 和夫〔国立環境研究所〕清水 英幸〔国立環境研究所〕佐瀬 勘紀〔農業工学研究所〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕高 永〔内蒙古農業大学〕
本研究では、蒸散輸送係数(hat)を定義し、顕熱フラックスとの関係を検討するとともに、その特徴を検討しった。hatと顕熱フラックス比はよく一致する。さらに、hat≦1。この境界より蒸散速度がその下限(0)から上限(可能蒸散速度)までの範囲内に限定することができる。この良く定義された境界は風速に基づくモデルではまったく不明である。新たに提案された蒸散輸送係数の簡単さと明確な境界は蒸散量の推定のために有用である。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 計画手法, GET PDF=
高濃度塩水灌漑条件下のオレンジの蒸散量
○大東 信仁〔鳥取大学乾燥地研究センター〕楊 勝利〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕竹内 真一〔九州共立大学工学部〕
乾燥地域では,灌漑水は質,量ともに乏しく,塩分が比較的多く含まれる灌漑水が用いられることも少なくない.そのため,水,塩管理を適切に行う必要がある.本研究では,塩水灌漑条件下のオレンジの蒸散特性をヒートパルス法により評価した.その結果,塩水灌漑が蒸散特性に影響を与える事が明らかになった.しかし,作物体の連続的なモニタリングに基づいた適切なリーチングの実施により,収量低下を回避する可能性が示された.
Keyword: 塩水灌漑, 蒸散量, GET PDF=
低コストヒートパルス法による木本蒸散量の測定
竹内 真一〔九州共立大学工学部〕○大野 真義〔九州共立大学工学部〕大槻 恭一〔九州大学演習林〕廣瀬 茂樹〔九州大学演習林〕小川 滋〔九州大学演習林〕
既存のヒートパルスプローブに汎用マイクロロガー,外部リレー,バッテリーを組み合わせた安価な木本用ヒートパルス測定システムを作成し,円管モデルによって実流量との比較を行い,マテバシイ林の蒸散速度の測定に供与した.円管モデルでは,これまで困難であった高流速時においても,本システムは測定精度が良好であることが示された.マテバシイ林における観測では,長期観測に対する有効性が示された.
Keyword: 蒸発・蒸発散, 水循環, GET PDF=
熱収支フラックス比法における温度差補正について
○小谷 廣通〔滋賀県立大学環境科学部〕
熱収支フラックス比法は,渦相関法で測定した顕熱フラックスと2高度間の温度差およびある気体の混合比差とからその気体のフラックスを求めるフラックス比法と,熱収支式とを組み合わせたものである.この方法は2高度の温度差が補正できるので,農地−大気間における種々の気体フラックスが精確に推定できると考えられる.本報では,誤差論(誤差伝播の法則)を用いた温度差の補正方法を示した.
Keyword: 熱収支フラックス比法, 気体フラックス, 温度差補正GET PDF=
側面開放ビニールハウス内の風速環境とペンマン蒸発散位
○原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕廣田 修〔九州大学熱帯農学研究センター〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕舟越 保〔九州大学農学部〕
側面開放状態のビニールハウスにおいて,風速環境の測定とペンマン法による蒸発散位の算定を行った.側面を開放したハウス内の風速環境は,作物の生育ステージにより変化した.また,ペンマン式の風速関数に,露地において導かれた経験式を用いて,蒸発散位の算定を行った結果,ペンマン式の空力項の蒸発散位にしめる割合は,風速環境と作物の状態によって変化することが示された.
Keyword: 蒸発散, ペンマン法, 施設畑GET PDF=
積雪地域における流域の自然貯留量
○堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕瀧本 裕士〔富山県立大学短期大学部〕
丹後半島付近位置する2つの山林流域及び造成農地流域において,利水貯留量(渇水緩和により利水に寄与する貯留量),総合貯留量(渇水緩和及び洪水緩和の双方に寄与する貯留量)を年単位で評価した.結果的に発現した各貯留量は年毎の気象要素にも大きく関与して変動すること,積雪の影響は利水貯留量ではほとんど無視されるが,総合貯留量ではかなり有意なウェイトを占めることなどが明らかになった.
Keyword: 流域貯留, 積雪, 融雪GET PDF=
与論島沿岸帯水層における地下水位と海水位侵入−離島における地下水資源の保全と開発に関する研究(供法
○里山 大和〔鹿児島大学農学部〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕小路 順一〔アジアプランニング(株) 〕多田 憲司〔(株)協和計器〕
水資源としての表流水の利用が困難な離島においては、農業および生活用水を地下水に依存しており、地下水利用のために沿岸帯水層における海水侵入状況の把握が必要となる。本研究では、与論島沿岸地下水域にて現地調査を行い、潮汐に応答する地下水位および淡塩境界面位置について非混合アプローチによる解析を加えた。数値解析は概ね現状を再現しているが、地質構造の空間分布や境界条件について更に検討を加える必要がある。
Keyword: 地下水, 海水侵入, 数値解析GET PDF=
不完全貫入井戸周辺の揚水による地下水流動
○今泉 眞之〔農業工学研究所〕西嶋 輝之〔中央開発株式会社〕菅野 幸臣〔中国四国農政局〕御船 義弘〔中国四国農政局〕
那賀川沿岸の沖積層中に設置した不完全貫入井で揚水試験を実施し,揚水井と観測井で水温,電気伝導度,ラドン濃度の変化をモニターした。揚水井の電気伝導度は,揚水の経過時間の増加に伴い増加し,揚水を停止すると減少した。ラドン濃度は,揚水期間中増加する傾向を示した。電気伝導度とラドン濃度の変化から,揚水により水平方向の地下水流動以外に,上向きの地下水流動も生じていたと考えられた。
Keyword: 揚水試験, 不完全貫入井戸, 地下水流動GET PDF=
Performance of a Regional Groundwater Flow Model in an Alluvial Fan
○Ali Musa Elhassan〔United Grad. School, Tokyo Univ. of Agric.&Technol.〕Tomonori Sato〔Tokyo Institute of Technol.〕Akira Goto〔Utsunomiya University〕Masakazu Mizutani〔Utsunomiya University〕
地下水の涵養・汲上げを表現しうるタンクモデルと扇状地における不圧帯水層の地下水流動を計算する差分モデルを結合した前報の地下水モデルをもとに、本研究では湧水による地下水の流出や伏流水による地下水の涵養、期別の境界条件などを組み込むことにより、モデルの性能を向上させた。モデルを構築・検証し、その結果から、構築したモデルは実際の不圧地下水の挙動をシミュレートすることができたといえる。
Keyword: 湧出量, 伏流, 扇状地GET PDF=
ランダムウォーク法による物質輸送の解析
物質移動の解析にランダムウォーク法を用い適用での課題について検討した。汚染質量を担う粒子数を増加させる方法と粒子数を一定にし1個あたりの質量を変える方法の2通りで解析を行い、どちらの場合もクーラン数に厳しい制限が必要であることと、粒子数一定の方法では全粒子数を多くしないと満足のいく結果が得られないことが分かった。限られた粒子数での解析、長期にわたる解析に課題を残した。
Keyword: 物質移動, ランダムウォーク, 地下水汚染GET PDF=
発表番号 3-37
積雪を考慮した凍結深の推定
鈴木 扛悦〔北海道開発局農業水産部〕進藤 正博〔北海道開発局農業水産〕○中村 祐二〔日本気象協会北海道本部〕佐藤 隆光〔日本気象協会北海道本部〕中林 宏典〔日本気象協会北海道本部〕
北海道のような寒冷地では、管水路の埋設深を決めるにあたり、凍結深を設定する必要がある。通常は積雪が無い状態の凍結深を算出して利用していたが、原則として除雪が行われない管水路では、自然積雪状態を考慮した設計が考えられる。また、凍結深は、10年確率により設計することから、長期の気象データから凍結深を推定する必要がある。このため、気象データから自然積雪条件下の凍結深を推定する手法を検討した。
Keyword: 降雪・融雪, 凍上・凍結, GET PDF=
農業土木分野におけるVEの適用
○小泉 泰通〔ジャス・コンサルタンツ〕
農業土木のインフラ造りは、コスト縮減等の社会的要請が厳しい。農業従事者のニーズに適合した機能本位の農業インフラ造りを進め、農業の生産性向上・生産物のコスト引き下げを図る必要があるAジョブプランなどVEの基本事項に従った本格的VE手法を設計段階・施工段階に導入すべき理由ならびに期待される効果について述べた。またVEの定義・基本原則など、本格的VEの基本事項を解説をした3-40
Keyword: VE, 機能本位, 新手法GET PDF=
数値シュミュレーション結果の動画表示に関する研究
○阿部 幸次郎〔東京農工大学大学院農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学大学院農学研究科〕大里 耕司〔東京農工大学大学院農学研究科〕
本研究の目的は、1次元非定常流解析の結果を利用し、時系列的に変化する水面形を3D動画表示することにある。これまでは、結果を2次元のEXCELグラフとして出力してきた。しかし、われわれの扱うのは水の流れであり、この方法では空間的にも時間的にも変化する現象を表現しにくい。結果を視覚的にも数値的にも捉えられる表示方法としてVisual Basicによる動画表示方法について考える。
Keyword: 動画表示, , GET PDF=
電子調査法による雨水利用施設に対する地方自治体の助成制度に関する情報収集
○喜多 威知郎〔島根大学生物資源科学部〕竹山 光一〔島根大学生物資源科学部〕丸山 健夫〔武庫川女子大学文学部〕北村 邦彦〔石川県農業短期大学〕
近年,都市部では渇水が生じる一方で,集中豪雨による都市型洪水が生じる矛盾が報告されている.これらの解決策の一つとして,雨水浸透・貯留施設があげられる.その普及のため,個人レベルでの雨水貯留施設の設置に対して助成制度を制定し,実施している地方自治体の数も増加しつつある.インターネットの双方向通信性を利用した電子調査法によって雨水利用施設に対する地方自治体の助成制度の現状に関する調査を実施した.
Keyword: インターネット, 電子調査法, 雨水利用施設GET PDF=
東北タイの天水田における基盤整備・水管理技術の検討
○藤森 新作〔農業工学研究所〕
東北タイの天水田地帯は,雨期の降雨を利用した稲作が行われている。しかし,砂質土壌であるため,畦畔漏水や降下浸透によって用水不足が発生している。また,耕起を小型ディスクプラウで行っているため,作土厚が不均一であり,生育ムラがみられる。そこで,畦畔漏水防止対策として,土壌硬化剤と硬質塩化ビニールシートを用いた造成を試みた。また,耕起については,ボトムプラウの使用を提案した。
Keyword: 東北タイ, 天水田, 基盤整備GET PDF=
ビクトリア湖西岸地域における食料生産と土地利用
○黒川 史子〔国際航業蝓水野 啓〔京都大学農学研究科〕小林 愼太郎〔京都大学農学研究科〕
タンザニア北西部・ハヤ族農村における土地利用システムの空間構造を明らかにし,食料生産の観点から定量的な評価を行った。主食のバナナを中心とした生産空間と屋敷地を兼ねるエキバンジャは,地形などの立地条件に加え,周辺の草地利用と組み合わせた高度な物質循環系によって高い生産力が維持されている。その一方で,土地所有に関する慣習や労働力の流出などが土地の有効利用を妨げる要因となっている。
Keyword: 在来農法, 農村土地利用, GISGET PDF=
中国内蒙古地方における環境保全型草地農業の創出−7.農牧交差地におけるトウモロコシ連作畑の地力維持−
○井戸田 幸子〔北里大学獣医畜産学部〕小林 裕志〔北里大学獣医畜産学部〕馬場 光久〔北里大学獣医畜産学部〕佐藤 幸一〔北里大学獣医畜産学部〕杉浦 俊弘〔北里大学獣医畜産学部〕桂 栄〔中国農業科学院草原研究所〕那日蘇〔中国農業科学院草原研究所〕
中国内蒙古自治区の有畜農業地域においてトウモロコシ連作年数の異なる4つの畑(1年,5年,10年,15年)での養分収支を評価し、その連作と地力維持について検討した。結果、土壌が過剰養分を吸着保持していたり、不足分を補っているが、試験地においては、地力が低下しておらず、長期施肥が本来養分含有量の低い風積砂土の肥沃度を高めていた。このことにより本試験地においてトウモロコシ連作が可能であったと推察された。
Keyword: 中国内蒙古, 地力維持, トウモロコシGET PDF=
衛星データによる高原野菜地帯の畑土壌および作物の生育状況把握
○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕高野 充〔日本情報システム協会〕山之口 勤〔日本慯按象杓五技術象整〕今井 力〔南牧村役場〕
衛星データを用いて,高原野菜栽培で有名な長野県南牧村を対象に,畑土壌の腐植含量分布や作物生育状況の把握を試みた。その結果,畑土壌の腐植含量分布図を作成し,排水改良のために客土した畑は腐植量が少なく,その分布状況がわかった。また,1998年5月21日,7月3日,7月23日に観測されたSPOT/XSデータから植生指数であるNDVI画像を作成し,作付け時期の違いや畑の利用状況を把握できた。
Keyword: リモートセンシング, 土壌腐植量, 作物生育モニタリングGET PDF=
農業センサス情報と衛星画像データを利用した北海道における水田の推移解析-第一報センサスによる解析-
○岩田 幸良〔北海道農業試験場〕伊藤 淳志〔北海道農業試験場〕喜多 孝一〔北海道農業試験場〕小川 茂男〔農業環境技術研究所〕
北海道における水稲栽培面積の全体的な推移を見るため、市町村ごとに集計された農業センサスデータを用い、北海道の水稲作付面積の現状と増減の関係を調べた。埼玉県、長野県、新潟県で同様の解析を行い、比較した結果、本州の3県では水田の減少傾向に歯止めがかかりつつあるものの、北海道では農家の経営規模の小さな市町村で依然減少傾向にあり、何らかの対策が必要であることが示唆された。
Keyword: 農業センサス, 水田利用, 北海道GET PDF=
十勝地方における耕地防風林に関する研究−第3報 耕地防風林と風害の関係−
○辻 修〔帯広畜産大学〕積山 武司〔帯広畜産大学〕
北海道芽室町を調査対象に、GISを用い耕地防風林の現状把握と風害との関係を検討した。その結果、耕地防風林の樹種はカラマツが非常に多く、常緑樹の少ないことがわかった。また、樹齢は更新適期を迎えた25年以上の樹木が多く、このままの更新状況では、将来減少の危機にあることがわかった。風害との関係については、発生箇所を耕地防風林の風上、風下と分類した結果、圧倒的に風上で発生しており、耕地防風林の効果の検証が行えた。
Keyword: 耕地防風林, 風害, GISGET PDF=
有明粘土の三軸圧縮強度特性
○東 孝寛〔九州大学農学部〕高山 昌照〔九州大学農学部〕肥山 浩樹〔九州大学農学部〕永田 和成〔内外エンジニアリング(株)〕
有明海西岸部に位置する諌早湾奥部で採取した不撹乱有明粘土試料の強度特性を調べるために,等方圧密非排水三軸圧縮試験を行った.その結果,等方圧密試験から求まった圧密降伏応力の3倍以上の圧力で圧密を行うと,内部摩擦角φ',強度増加率および破壊時の間隙圧係数はそれぞれほぼ一定となり,正規圧密状態へ移行することが明らかになった.また,内部摩擦角φ',強度増加率ともに塑性指数との相関は認められなかった.
Keyword: 有明粘土, 強度特性, 等方圧密非排水三軸圧縮試験GET PDF=
撹乱粘土の間隙率nと圧密圧力pとの関係
○甲本 達也〔佐賀大学農学部〕朴 鐘華〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕
撹乱粘土の圧密試験結果を,間隙比eと圧密圧力pを用いた従来のe〜log p表示に替わり,新しく間隙率n〜log p表示により整理し,本整理法の適用性を検討すると共に本整理法による圧密降伏時間隙率nc,新しい圧密降伏応力pcnや新しい圧縮指数Ccnの意義について検討したものである.
Keyword: 撹乱粘土, 圧密試験, 間隙率GET PDF=
締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)の三軸圧縮強度特性
肥山 浩樹〔九州大学農学部〕山 昌照〔九州大学農学部〕○村本 康敬〔九州大学農学部〕
締固めたおんじゃくの密度やサクションが強度特性におよぼす影響を検討するために三軸圧縮試験を行った.その結果,飽和土では,初期乾燥密度の増加とともに,強度定数は直線的に増加すること,不飽和土では,粘着力はサクションの増加とともに増大するが,せん断抵抗角はサクションの影響を受けないことが明らかになった.また,不飽和土の圧密降伏応力と圧縮指数は,サクションの解放にともない減少することが認められた.
Keyword: おんじゃく, 締固め, 三軸圧縮試験GET PDF=
一面せん断試験の有限要素法による解析
田中 忠次〔東京大学 大学院〕○阿部 剛士〔明治大学 大学院〕渡辺 大亮〔明治大学 農学部〕
一面せん断試験は要素試験の一つだが、三軸試験や平面ひずみ圧縮試験の結果と一致しない。そのため供試体内部の応力とひずみが不均一、破壊基準を示す結果の解釈が不確か、という批判があった。DavisらやRoweらはこの破壊基準に関し、一面せん断試験の条件と平面ひずみ圧縮試験の条件を理論的に導き両者の条件が異なる事を示した。本研究では応力やひずみの不均一性の効果について弾塑性有限要素解析を用い検討する。
Keyword: 有限要素解析, 一面せん断試験, GET PDF=
構造を有する土のダイレイタンシー挙動の数学的記述法
○木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕田中 史也〔京都大学大学院農学研究科〕塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
以前に提案した構造を有する土の弾塑性構成式に塑性軟化則を付加し、砂のダイレイタンシーの定式化をした。提案モデルは修正カムクレイモデルを改良したもので、拘束圧依存挙動を記述できる。これは砂のダイレイタンシーを評価する上で不可欠なことを理論的に証明した。また、砂のダイレイタンシー実測値との比較から提案モデルが妥当なことを示した。
Keyword: 弾塑性構成式, ダイレイタンシー, 拘束圧依存性GET PDF=
CL-CAにおいて重力を考慮した接触力分布
○松岡 明日香〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕村上 章〔岡山大学自然科学研究科〕
連結格子セルオートマトン(CL-CA)において仮想の粒子間接触力を算出した。接触力の大きさは粒子間の重なり合う面積とし、垂直方向に作用することとした。またその大きさを深さに比例させることで重力を考慮した。均等粒径最密配置の落し戸受動モードについて、力学的要因を考慮せずに解析可能であるCL-CAの接触力分布と、物理法則に基づいて計算される個別要素法の粒子間垂直力分布とを比較し、よい類似性を示した。
Keyword: 粒状体, セルオートマトン, 接触力GET PDF=
直列ジョイント要素の接線方向変形
○山口 哲男〔日本大学大学院研究生〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕
グッドマンのジョイント要素を鉛直方向に複数連ねて非拘束側の節点に外力を負荷し、生じた鉛直方向の変位を有限要素法を用いて求めた。その際ジョイント要素を2個ないし3個連結した場合について検討し一定の規則性を見いだしたのでここに報告する。これは、軸対称供試体にピストンを貫入した時に表面に生じる変位を的確に表現する筆者提案の手法を補強するもので、近い将来この表現がさらに的確なものとなると考えられる。
Keyword: 有限要素解析, ジョイント要素, せん断変形GET PDF=
船上山ダム基礎処理工の施工結果について
瀬戸 太郎〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕○柴田 伸亮〔中国四国農政局東伯農業水利事業所〕
船上山ダムは、中心遮水ゾーン型ロックフィルダムで平成4年度に着工、平成14年度には完成の予定である。ダムサイトに広く分布している溝口凝灰角礫岩類は、岩相変化が著しくかつ固結度が低いことから、基礎処理工の施工にあたっては二重管ダブルパッカー注入工法を採用している。本報告は、その施工経過並びにその結果について紹介するものである。
Keyword: 現場報告, 地盤改良, GET PDF=
ため池豪雨災害と降雨量の関係
○堀 俊和〔農業工学研究所〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕松島 健一〔農業工学研究所〕
ため池の豪雨災害事例をもとに、破壊形態の特徴の分類、堤体の土質及び降雨量と堤体の破壊についての関係について検討した。破壊形態は越流破壊、すべり、浸透破壊に分類され、そのうち浸透破壊が最も多く見られることが分かった。その結果、被害ため池の分布と時間最大雨量との間に大きな相関が認められ、貯水位の急上昇が破壊の誘因の一つであることが分かった。また、堤体の土質とため池の破壊については相関が見られなかった。
Keyword: ため池, 豪雨災害, 降雨量GET PDF=
ANALYSIS OF CONSTRUCTION PORE WATER PRESSURE ON FILL DAMS
○Shemsu Kemal〔Div. of Environmental Science and Tech. Kyoto University〕Shigeyasu Aoyama〔Div. of Environmental Science and Tech. Kyoto University〕
フィルダムの締固めに伴う間隙水圧の発生は、堤体の安定性に重要な影響のあることが知られている。この報告では、様々の形態のフィルダムの遮水ゾーン及び均一型ダムの施工時発生間隙水圧を解析した結果を報告する。すなわち高さ32mの堤体を仮想し、施工速度を4m/15日と4m/45日の2種類と変化させた、築堤解析により、厚コア〜薄コア及び均一型ダムに生じる間隙水圧の消長を論じた。
Keyword: フィルダム, 間隙水圧, 有限要素法GET PDF=
フィルダムの動的進行性破壊の検討−水平及び鉛直加速度を作用させた振動模型実験と3次元有限要素解析−
田中 忠次〔東京大学大学院〕○齋藤 泰之〔明治大学大学院〕増川 晋〔農林水産省技術会議事務局〕向後 雄二〔農林水産省農業工学研究所〕
フィルダムの動的耐震設計法を検討するためには、堤体の進行性破壊のメカニズムを把握する必要がある。そこで筆者らは、ひずみ軟化、せん断帯等を考慮した動的弾塑性有限要素解析をフィルダム模型振動実験に適用し、検討を行っている。本論文では水平加速度と鉛直加速度が同時に作用するフィルダムの挙動を検討するため、フィルダム模型振動実験と3次元有限要素解析を行い、比較沒sった。
Keyword: 有限要素解析, 振動台実験, フィルダムGET PDF=
泥炭地の地盤変動の原位置観測
○神谷 光彦〔北海道工業大学〕川端 伸一郎〔北海道工業大学〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕
泥炭地盤の広域沈下の要因とそのメカニズムを検討するため,石狩郡新篠津村で地盤変動の観測を行った。短期間の観測のため,定量的な傾向は把握できていないが,地盤変動は含水比の高い高位泥炭層のみで生じていた。また,地盤の凍結期では沈下は1.0〜3.0mの層で生じ,融解期になると表層部分が沈下し,逆に下層が膨張する傾向がみられた。さらに,地盤沈下が積雪深や地下水位の変動に関連し,特に積雪の影響が顕著であった。
Keyword: 地盤の変形, 特殊土壌, GET PDF=
石狩泥炭地における泥炭地盤沈下の実態
井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕○尾花 宏平〔北海道大学大学院農学研究科〕
石狩川下流低平地の農業地帯における泥炭地盤沈下の実態について報告する。土地改良事業の際に作成された2つの時代の図面をもとに,泥炭地の地盤沈下を面的に捉えた。対象地域では1956年から1996年までの40年間に平均約60cm,最大で約2mに及ぶ沈下が生じていた。また泥炭沈下特有の現象として、地点毎の沈下量のばらつきが大きいことを明らかにした。沈下量と泥炭層厚や分解度,客土層厚等との明確な関係は認められなかった。
Keyword: 泥炭, 地盤沈下, 泥炭地GET PDF=
初期間隙比および応力の相違を考慮した同定パラメータの修正法― 逆解析結果の近隣地盤への適用に関する研究(3) ―
西村 伸一〔岡山大学〕○池内 審嗣〔岡山大学〕藤井 弘章〔岡山大学〕
本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形を適切に予測する方法を提案する.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比および載荷重を含む応力状態の相違に基づき補正する.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに2層圧密実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている.
Keyword: 圧密, 沈下予測, 逆解析GET PDF=
モンモリロナイト懸濁液の流動特性の塩濃度依存性
○嵯峨 美由紀〔岩手大学農学部〕石川 奈緒〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕
モンモリロナイト懸濁液(固相率1.4〜2.2%、塩濃度0〜0.3N)を(1)モンモリロナイトとNaCl溶液とを直接混合し作製するもの、(2)モンモリロナイトに半量のイオン交換水を混合し一旦分散させた後、2倍濃度のNaCl溶液をさらに半量加えて作製するという2種類で行なった。こうして作製した懸濁液の粘度をコーンプレート型粘度計で測定し、塩濃度、作製方法、固相率ごとに比較検討した。
Keyword: モンモリロナイト, 懸濁液, レオロジーGET PDF=
PERMEABILITY OF SOIL CONTAINING LARGE PARTICLES
○Nguyen Canh Thai〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Aoyama Shigeyasu〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Kiyama Shoichi〔Division of Environmental Science and Technology, Kyoto University〕Hasegawa Takashi〔Department of Natural Resources Management,Kinki University〕
現場で用いる用土には、粘土・シルトから礫や玉石クラスまで広範囲の粒径粒子から成っている。細粒・粗粒土の配分割合と最大粒径の寸法が土の工学特性に大きな影響を及ぼす。本発表ではフィルダムの遮水材に用いる混合土の透水係数に及ぼす礫率の影響を実験及び解析で論じた。実験では礫率を変化させると透水計係数がどのように変化するかを調べたが、これを種々の土粒子が混合した状態を表すFEMモデルで表し浸透流を解析した。
Keyword: 透水性, 土−礫混合物, 有限要素法GET PDF=
cokrigingが地下水位分布推定にもたらす相互相関的効果
○浜口 俊雄〔京都大学大学院農学研究科〕長谷川 高士〔近畿大学農学部〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
観測井の計測水位データから或る時刻の地下水位の空間分布を推定する際,基盤高との相互相関性を補助的に考慮し得るcokrigingの採用によって,時間経過とともに水位観測数が減少した場合に推定精度の低下が最小限に抑えられることを数値実験によって示した.よって同手法は,要所の観測データに欠損が生じても補助的に活用可能な計測データが或る程度揃っていれば結果の妥当性を損なわないように補って推定できると分かった.
Keyword: cokriging, 地下水, 相互相関GET PDF=
遮水シート設置条件が地下水環境に及ぼす影響について―模型実験による湿原における地下水環境保全工法に関する研究―
○加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕内田 順也〔弘前大学大学院農学研究科〕
周辺域での都市化や農用地開発は、湿原の環境に大きく影響する。本研究では、湿原における地下水環境保全工法のうち、遮水シートを活用した工法について三次元模型実験により検討を加えた。その結果、シート設置条件について、シート埋設深さと自由地下水面の位置関係が重要であることが分かった。また、遮水幅について、浸透域の7割程度が必要最小限度の目安であることが明らかとなった。
Keyword: 地下浸透・地下水流動, 環境保全, GET PDF=
地下ダムを考慮した硝酸性窒素による地下水汚染解析
○井上 一哉〔京都大学大学院農学研究科〕浜口 俊雄〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
地下ダム堤体を迂回する流れについて等角写像の適用により迂回流量を理論的に導き,迂回流を考慮した地下水流動と物質移動モデルを構築した.地下ダム貯留域での硝酸性窒素汚染を想定し,有限要素法により濃度分布を把握した.また,汚染源での負荷量低減策の有無による物質推移の差異を捉え,その効果の程を検討した.その結果,堤体の止水効果と汚染物質の流入形態は濃度遷移に大きく影響を及ぼしたと結論づけられる.
Keyword: 地下水汚染, 地下ダム, 有限要素法GET PDF=
発表番号 4-47
固化処理したため池底泥土の堤体盛土材への適用性確認のための現場実証試験
○福島 伸二〔(株)フジタ〕北島 明〔(株)フジタ〕石黒 和男〔(株)フジタ〕谷 茂〔農林水産省 農業工学研究所〕池田 康博〔太平洋セメント(株)〕酒巻 克之〔太平洋セメント(株)〕
ため池に堆積した底泥土の除去処理と堤体の改修を同時に行うために、底泥土を固化処理して堤体改修のための盛土材への適用性を実施工レベルで確認することを目的に現場実証試験を実施した。その結果、初期固化して所定の期間養生して、解砕してから通常土と同様に転圧して盛土すれば十分適用できることがわかった。ただし、一様な盛土を造成するには解砕粒径を管理する必要がある。
Keyword: 安定処理・地盤改良, リサイクル, GET PDF=
廃棄発泡プラスチック破砕片混合土のせん断強度特性と盛土材料への適用性の検討
○木全 卓〔大阪府立大学農学部〕桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕大野 高弘〔大阪府立大学農学部〕
廃棄発泡プラスチック破砕片を軽量地盤材料として有効利用することを目的に、締固めた供試体の三軸圧縮試験を行いその基本的なせん断特性を明らかにするとともに、仮想盛土における円弧すべり斜面安定解析を行って軽量盛土材料としての適用性を検討した。その結果、破砕片の混合比が増加すると混合土のせん断強度は低下するが、軽量化の効果も大きくなるため、軽量な盛土材料としての適用性は高いことがわかった。
Keyword: 軽量混合土, 土の静力学的性質, 土構造物の解析GET PDF=
地中構造物の浮上抑制実験に関する液状化解析
○湯浅 明〔株式会社解析技術サービス〕川上 哲太朗〔東海大学海洋学部〕矢尾板 啓〔株式会社解析技術サービス〕
地震時、地盤の液状化による地中構造物の浮上被害に対し、各種対策工法の研究・開発が行われている。一方、設計においては想定する被害に対する変形など定量的情報が要求されるようになってきた。この場合、数値解析により情報を得るのが一般的である。そこで著者等は、液状化時の地中構造物の浮上に対し抑制対策を施した振動台実験のシミュレーション解析を行い、既存解析コードの適用性について検討を行った。使用したコードは有効応力解析プログラムFLIPである。検討の結果、最大浮上量、浮上開始時間の遅延など再現でき、液状化対策を行った地中構造物の挙動の再現性を解析でも確認できることが明らかにした。
Keyword: 液状化, 浮上り現象, 有効応力解析GET PDF=
地中構造物の液状化実験に関する数値シミュレーション
湯浅 明〔株式会社解析技術サービス〕川上 哲太朗〔東海大学海洋学部〕○矢尾板 啓〔株式会社解析技術サービス〕
地震時、地盤の液状化による構造物の被害やそれに起因する人的危害が大きな問題となっている。しかし、地震による構造物の液状化被害を精度良く解析するには十分な検討がなされていない。そこで著者等は有効応力法による有限要素解析により、地中構造物の液状化浮上実験のシミュレーション解析を行い、既存解析コードの適用性について検討を行った。使用コードは、有効応力解析プログラムFLIPである。検討の結果、FLIPによる計算は、構造物と完全液状化でない地盤の間に剥離・滑りを考慮できる境界条件、即ちジョイント要素を設定することで、実験と概ね一致した結果が得られることが分かった。
スラスト力を受ける管の地震時挙動と対策工法
○佐藤 弘康〔株式会社クボタ〕河端 俊典〔株式会社クボタ〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕
地震時の液状化地盤では内圧により管にスラスト力が作用するため、管が移動するなどの被害が発生しやすい。本報では液状化地盤中で管を水平に引き抜く実験を実施し、液状化発生時の管の挙動と過剰間隙水圧の関係を明らかにした。対策工法としては管背面に砕石を設置する方法、ドレーンを設ける方法などが有効であることが分かった。また、それぞれの実験に於いて、液状化地盤の見かけ上の粘性係数を計算した。
Keyword: 埋設管, 液状化, 粘性係数GET PDF=
室戸市ため池の地震時動水圧3次元境界要素解析
○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕藤本 寛史〔高知大学農学部〕
高知県室戸岬周辺には活断層が確認されており,近い将来,南海地震の発生も予想されている.そこで,室戸市のため池を対象に3次元境界要素解析により地震時動水圧を算定した.その結果,1)堤軸に垂直な面内に震源のある時が最も危険で,殊に,斜下方からの突上げ振動時にはZanger解の3倍以上にもなること,2)上流面が緩勾配のフィルダムでも,地震波の鉛直成分を考慮すると,動水圧を無視し得ないケースのあること等が分かった.
Keyword: 構造物の設計手法, 土構造物の地震時挙動, ため池GET PDF=
個別要素法による埋設管の押上げ抵抗シミュレーション
○藤田 信夫〔株式会社クボタ〕毛利 栄征〔農林水産省農業工学研究所〕河端 俊典〔株式会社クボタ〕
土被りの異なる2ケースでφ260mmのパイプに押上げ力を加える実験について、DEMシミュレーションを行った。その結果、パイプ直上の土荷重に対しピーク時で3倍程度の押上げ抵抗力を示すこと、および押上げに伴う土粒子の移動状況は、実験結果をよく表している。さらに要素の回転に抵抗を与えたモデルにより、せん断帯の進展を表現できることがわかった。
Keyword: 埋設管, 浮上, 数値解析GET PDF=
混合径粒子積層体のCL-CA解析
○村上 章〔岡山大学自然科学研究科〕高須賀 俊之〔岡山大学自然科学研究科〕藤井 弘章〔岡山大学環境理工学部〕
CL-CA(連結格子セルオーマトン)を用いて新しく提案したローカルルールにより、混合径粒子積層体の落し戸問題を解析した。著者らによる既往の研究では、均等径粒子群について、落し戸の主働(重力流動)・受働(Uplift)両モードのローカルルールの有効性を検討し、アルミ棒積層体を用いた落し戸実験結果とよい一致を得ることにより、ローカルルールの妥当性を確認した。初期パッキングや粒子配置といった幾何要因に絞って、粒状体挙動を観察する
Keyword: セルオートマトン, 落し戸, 粒状体GET PDF=
亀裂の透水性の不均一性が流れの様相に与える影響
○福島 泉〔岩手大学農学部〕小林 晃〔京都大学農学部〕
亀裂性岩盤中の浸透挙動を把握するために不連続体浸透モデルを用いて、浸透挙動を再現できる亀裂特性を検討した。その結果、大きな亀裂幅は大きい透水係数をもつことが推定された。また、亀裂幅、透水係数を均一・不均一にすることで選択的な浸透がおき、そのために次元が小さくなり、集中的な浸透のために、透水係数が大きくなっていることが判った。
Keyword: 岩盤, 浸透流, 透水係数GET PDF=
岩石変形挙動の損傷力学的考察
○山本 清仁〔岩手大学大学院〕小林 晃〔京都大学農学部〕藤居 宏一〔岩手大学農学部〕
劣化を考慮した岩石の変形メカニズムを考察するために、有限要素メッシュの形状を変えて損傷力学を用いた弾塑性FEM解析を行った。有限要素メッシュの側面が外に膨らんでいる樽形と内側に膨らんでいる糸巻き形についての解析を行った。結果、樽形、糸巻き形を与えられたそれぞれのメッシュは与えられた形を強調するように変化し、樽形と糸巻き形のメッシュを比べると損傷進展の仕方と損傷分布が逆になることが判った。
Keyword: 損傷力学, 岩盤力学, 数値解析GET PDF=
レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果(供法殄重擇反甘擇諒離度合い及び透排水性改善効果の検証−
○千葉 佳彦〔北海道空知支庁北部耕地出張所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕佐々木 新一〔深川土地改良区〕中山 豊一〔スガノ農機蝓
水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法の開発について前年度の本大会で報告した。今回の報告は、その後において現地調査ほ場を設置し、レーザープラウによる反転状況や施行後における土壌の理化学性、生育収量調査等を実施した結果である。
Keyword: 圃場整備, 整地工法, 反転均平工法GET PDF=
スパンボンド不織布を用いた圃場法面整備技術
○山下 恒雄〔四国農業試験場〕佐藤 雅弘〔(株)テクノソール〕
中山間地域の圃場法面は、豪雨などで崩壊することが多い。法面の安定を図るため、ジオテキスタイルの1種であるスパンボンド不織布を用いた法面整備技術を開発した。この方法は、盛土内に数段水平に敷設したスパンボンドで法面内部の過剰水を排除し、土の強度を増加させ、法面を安定する技術である。設計は、求められる法面高さと勾配より、設計図から選択し、それに基づいて施工する。
Keyword: 農地造成, 圃場法面, ジオテキスタイルGET PDF=
環境に配慮した水辺空間創設の技術的検討−ダム水位変動域裸地法面緑化工法−
原田 幸治〔迫川上流農業水利事業所〕○上田 啓二〔農村基盤建設協業組合 〕宮田 哲郎〔農村基盤建設協業組合〕
ダム湖の水位変動域は植物の生育が困難で裸地化が進み、景観やダム機能保全上好ましくない状況になることが多い。周辺自然環境と調和のとれた護岸工法の開発が望まれている。水位変動域における緑化の障害要因を緩和することのできる植生袋客土注入工法に耐冠水性植物の導入を組み合わせて緑化による湖岸保全を図るもので、3年間の試験調査結果から、その可能性と方向性が明らかになった。
Keyword: 緑化, 環境・景観, GET PDF=
帯状の透水盤を有する暗渠開発のための基礎試験
○中山 熙之〔北海道農業試験場〕
作土の下に、土壌固化材を利用して広帯状の透水性硬盤を造成し、その透水盤と暗渠とを非腐食性の疎水材で連絡すれば、圃場の排水が抜本的に促進されると考えた。ただし、固化材で処理された土壌が、「多量の水の通過による浸食(水食)と機械の踏圧に耐えて高い透水性を持続」するのでなければ、この技術は成り立たない。従って、固化材処理土の耐久性の問題を先ず検討することにした。その結果、固化土の砕片層を作れば、踏圧に相当する重錘落下衝撃や水食に耐えて高透水性を持続することが分かった。
Keyword: 暗渠排水, 土壌固化材, 透水性GET PDF=
未分解植物遺骸が厚く堆積した泥炭層での大区画化に伴う走行性について
○佐藤 亜喜子〔山形県庁〕大野 浩美〔富山県庁〕中野 俊郎〔新潟大学農学部〕井川 悟〔新潟県庁〕
下層に未分解の植物遺骸が厚く堆積する地区において大区画化事業を行うとき耕盤層の均平度は保たれないために、排水性が悪く刈り取り機械の走行性が充分に得られない個所が生ずる。本調査地区においては、コーン支持力は構造改善局の基準を満たさないが走行性は保たれているのが観察される。そこで走行性の判定基準となる沈下量とせん断抵抗力を求めるためにベーンせん断試験と非排水条件の側圧一定試験を行った。
Keyword: 大区画, 走行性, せん断GET PDF=
1999年8月豪雨による室戸市西の川流域の農地災害について
○畠中 隆史〔高知県安芸耕地事務所〕松浦 寛〔高知県安芸耕地事務所〕佐藤 泰一郎〔高知大学農学部〕伴 道一〔高知大学農学部〕
1999年8月10日から翌日未明にかけて紀伊半島から近畿へ北上した熱帯低気圧に伴う局地的な豪雨により,県東部では土砂崩れ,河川氾濫,堤防決壊,農地流出・埋没などの災害が発生した.室戸市の中山間部では東西に延びる帯状に被害が発生した.西の川下流部の中の川地区では堤防の決壊により収穫時期にあった圃場整備完成直後の水田が甚大な被害を受けた.本報告では降水データをもとにこの豪雨特性を明らかにし,西の川流域のおける農地被害状況の概要について述べる.
Keyword: 現場報告, , GET PDF=
土壌侵食発生発達機構に関する基礎的研究
○北田 健介〔東京大学新領域創成科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕
土壌侵食の発生・発達の過程を実験圃場レベルで追い、考察することを目的とする。実験で用いる人工降雨装置、及びレーザー変位センサの概要と、その妥当性の検証を行った。最後には、測定結果の一例を図示した。この方法では、降雨毎に数値として地表面のデータを得ることができるため、モデル構築等の基礎データとして有用なものになると考える。
Keyword: 土壌侵食, 人工降雨, 環境保全GET PDF=
土壌の塩類化が土壌侵食および土壌物理性に与える影響
○廣島 達也〔山口大学農学部(院)〕深田 三夫〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕
本研究は土壌に塩類が加わることによるy壌侵食の様子の変化ならびに土壌物理性の変化を測定することを目的とした。マサ土を試料として用い、塩類を加えて塩類土壌を作成した。この塩類土壌を用いて表面流による侵食実験を行い、侵食溝の発生の様子・流出土量の測定を行った。また塩類土壌の液性・塑性限界、せん弾試験を行い、土壌物理性の変化を測定した。そして土壌に塩類を加えると土壌の性質が大きく変化する事がわかった。
Keyword: 土壌侵食, 特殊土壌, 土壌の物理化学的性質GET PDF=
赤土系土壌の流出機能とその抑制法
○篠崎 桂一〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕深田 三夫〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕
濁土流出実験によるとマージは降雨時にリル形成が生じるとき最も土壌流亡量が多い。濁水流出抑制実験では、焼土のフィルター材としての効果が高いことが明らかになった。沖縄県前兼久地区圃場にある沈砂池の測量・調査・堆積土壌の分析の結果、現存の沈砂地ではシルト・粘土粒子の流亡抑制効果はあまり高くないことが明らかになった。
Keyword: マージ, 濁度, 沈砂池GET PDF=
再資源炭を利用した土壌改良効果の報告
○吉田 弘明〔農林水産省構造改善局〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕凌 祥之〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕小泉 健〔農業工学研究所〕
再資源炭とは,農村地域から排出される有機性廃棄物を熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ,「炭素+無機物」という組成を持つ担体である。牛糞・農業集落排水脱水汚泥・バガスより生成した再資源炭を用い土壌混入することにより,透水性や保水性等の改善効果が認められた。再資源炭中の重金属等の有害物質も法律規制された基準値以下であったことから,有機性廃棄物の循環利用において有効であると考えられた。
Keyword: 再資源炭, 土壌改良, 有機性廃棄物処理GET PDF=
諫早湾干拓土の熟成化促進のための土層改良対策
○小石 聖子〔岐阜大学大学院農学研究科〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕
笠岡湾干拓地で確立された石膏客入による土層改良法を諫早湾干拓地に導入すべく、必要なデータ収集と検討及び土壌特性変化の追跡を行い、その結果を基にさらに適切な土層改良対策の確立を目指す。現地調査及び室内実験より、石膏客入の効果は期待できたものの、干陸後の土壌特性変化と各調査地点における除塩の進行状況に差異が見られたことから、それぞれの土層に適した改良方法と改良時期の検討が必要となる。
Keyword: 干拓, 土層改良, GET PDF=
黒ボク土畑地圃場における土層の硬さと透水性について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(察法
渡邉 千洋〔明治大学農学部〕澤 剛〔明治大学農学部〕静川 英宏〔明治大学農学部〕○江崎 要〔明治大学農学部〕
肥料3要素連続施用験区における土壌の物理性を、道路緑化基準・同解説で植栽地構造の適否の判断になっている長谷川式土壌貫入計、同簡易現場透水試験器により実施した。とくにエダマメ区、トウモロコシ区間を隔てる通路を挟んだ近距離間で、打撃回数(10cmごと、1m)に有意差が見られた。一方透水性に関しては作物間、深度間、試験区間に有意差が見られなかった。
Keyword: 長谷川式土壌貫入計, ベーシックインテークレイト, 関東ロームGET PDF=
遊休農地の管理方式と農地基盤整備条件
○友正 達美〔農業工学研究所〕有田 博之〔新潟大学農学部〕藤井 義晴〔農業環境技術研究所〕河原 秀聡〔(財)日本農業土木総合研究所〕
遊休農地の管理に必要な農地の基盤整備条件を明らかにするために、主要な管理方式についてその作業内容と管理上必要な農地基盤条件を調査した。農地管理は多様な作業の組み合わせから構成されており、また作業の機械化も進んでいた。多様な管理方式の選択を可能とし、かつ管理の効率化を図るには、機械作業条件の確保、排水改良及び管理農地の連担化等が重要と考えられる。
Keyword: 農地保全, 遊休農地管理, GET PDF=
事業担当者へのアンケートによる樹園地圃場整備の現状把握
○山岡 賢〔農業工学研究所〕凌 祥之〔農業工学研究所〕齋藤 孝則〔農業工学研究所〕小泉 健〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔構造改善局〕
果樹,茶等の樹園地の圃場整備の現状を把握するため,樹園地圃場整備を事業内容に含む,平成11年度調査,全計及び実施中と平成6年度から10年度の間に完了した都道府県営の全事業を対象に,担当者にアンケート調査を実施した。回答によると50地区中14地区で事業の阻害要因が存在する(した)と回答した。阻害要因として最も多くの地区で掲げられたのは,事業による果樹木の伐採で農業所得が得られない期間が生じることであった。
Keyword: 圃場整備, 樹園地, アンケート調査GET PDF=
傾斜地水田における受託組織の作業実態とまちなおし整備ほ場の営農上の評価
○細川 雅敏〔四国農業試験場〕井上 久義〔四国農業試験場〕内田 晴夫〔四国農業試験場 〕
傾斜地受託組織の水田の作業実態について調査した。代かき・田植え期において,作業の一時集中が起きている。受託ほ場の遠距離分散と相まって,ほ場内作業可能時間は圧迫され,作業者の労働負担も厳しくなっている。既存の畦畔をできるだけ活用しつつ区画拡大を図るまちなおし整備工法を導入することで,整備後の区画は不整形となるものの機械の作業効率及び受託者の作業環境は大きく改善される。
Keyword: 傾斜地, まちなおし整備, 受託組織GET PDF=
時変パラメータを用いた浮遊土砂流出解析モデルの構築および長期解析への適用
沖縄県では赤土流出の予測方法が求められている.赤土流出の長期観測が難しいことから,実用的なモデルの構築には至っていない.そこで,時変パラメータとして残存堆積負荷量を用いた時変系L-Q式型の浮遊土砂流出モデルを構築した.パラメータの同定には競争原理を用いた大域的パラメータ探索法のSCE-UA法を用いた.そして,沖縄県本島中部の屋嘉下口川において適用し,2ヶ月間の連続解析において良い解析結果を得た
Keyword: 赤土流出, 浮遊土砂流出解析モデル, 土壌侵食GET PDF=
代かき排水時のSS流出に関する考察 ―灰色低地土水田の事例―
代かき時のSS流出について灰色低地土水田を事例として検討した結果,排水中のSS濃度は田面水と同程度になりうること,SS流出量には排水口の垂直位置が関係すること,事例水田での土壌流亡は数μmであることが,また実験から,代かき時の湛水深が浅く,代かきが軽度かまたは念入りなほどSS濃度は低下することがわかった.よってSS流出の軽減には湛水深を浅くすることが有効で,そのためには均平管理が重要である.
Keyword: 代かき, SS, 均平GET PDF=
Effect of Tractive force on Soil Particles and Turbidity of the Red Soil in the Rill Erosion Process
○Samaresh Das〔Yamaguchi University〕Tatsuro Kusaka〔Yamaguchi University〕Mitsuo Fukada〔Yamaguchi University〕Soichi Nishiyama〔Yamaguchi University〕
本研究では、リルの形成時において掃流力が土粒子および濁度に及ぼす影響等の関係を明らかにしました。縦100×横20×深さ11cmの侵食ボックスに深さ10cmで試料土を充墳し、27cm3/sの表面流を作用させた。20分の間に、2分おきに流出水を採取した。掃流力が微細粒子に与える影響は、特に侵食初期段階において顕著に見られ、土粒子の大きさによって流動中の土粒子の沈降速度が異なること等が明らかになった。
Keyword: 土壌浸食, 掃流力, 濁度GET PDF=
腐食劣化を受けた地中RC構造物の構造性能診断に関する2,3の考察
○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕岩崎 基恭〔日本ジッコウ蝓
微生物劣化が生じた地中RC構造物に、構造性能の診断を行った。劣化深さを2cm,5cmと変えて、常時・地震時の断面破壊の終局限界状態と、ひびわれの使用限界状態の照査を行ったが,LEVEL2地震動に相当する大きな地震時外力のもとでも耐力に問題はなく、使用限界状態のみが、問題となった。この事から、腐食劣化を生じた地中RC構造物の構造性能の診断においては、使用限界状態が支配的な要因である事が推察された。
Keyword: 鉄筋コンクリート, , GET PDF=
マチュリティ法の強度低減係数に関する研究 − マチュリティ法によるマスコンクリ−ト供試体の非破壊強度推定(供法
○佐藤 周之〔鳥取大学大学院連合農学研究科〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕
マスコン供試体の強度をマチュリティ法で推定するためには,推定強度にコンクリ−トの最高温度に関係する強度低減係数を乗じる必要がある.しかし,これまでに検討した最高温度の領域は小さかったため,本研究では,マスコン供試体の内部温度を人為的に上昇させ,より広い最高温度領域におけるマチュリティ法の強度低減係数を検討した.その結果,強度低減係数は,内部積算温度が大きくなるほど小さくなる傾向にあることが分かった.
Keyword: マチュリティ法, 圧縮強度, 強度低減係数GET PDF=
保温材増厚による初期養生条件の変化がマスコン供試体の諸性状に及ぼす影響−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(将機法
○服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学大学院連合農学研究科〕
マスコン供試体(高さ×幅×奥行=70×60×40cm)2体を厚さ5cmと10cmの発泡スチロールで覆って作製し,内部温度,超音波伝播速度,表面部と中心部の抜取りコアの圧縮強度を測定し,初期の内部上昇温度が強度発現に及ぼす影響を昨年度までの結果を含め検討した.水和熱の蓄積による初期の中心部温度が高いと,特に中心部の圧縮強度の発現が著しく遅れることが分かった.
Keyword: マスコン供試体, 抜取りコア, 超音波伝播速度GET PDF=
異なる寸法をもつコンクリート円柱供試体内部の測定温度の実験的考察
○中園 健文〔宮崎大学農学部〕丸山 明〔九州農政局北松農地整備事業所〕中澤 隆雄〔宮崎大学工学部〕菊村 忠由〔宮崎県生コンクリート工業組合〕
一般に,コンクリートの温度推定には断熱温度上昇実験式が用いられるが,断熱状態のセメント水和発熱を構造物の全部位に仮定するので,現実よりも高めの推定結果になる.また,既存の断熱温度上昇試験では放熱の影響や寸法の違いを考慮できない.本報では,室内および野外において異なる寸法の円柱供試体の温度測定実験を行うことで,放熱のあるコンクリートの温度変化を型枠の材質,供試体の寸法および部材位置別に比較検討した.
Keyword: セメント水和熱, コンクリート円柱供試体, 温度上昇量GET PDF=
A Fundamental Study on the Use of Rice Straw Ash as a Pozzolanic Material
Shinsuke MATSUMOTO〔Kochi University〕Kazuo SHINO〔Kochi University〕○George OWUSU〔Kochi University〕Sayaka YAMASHITA〔Kochi University〕
稲藁灰をポゾラン材として有効利用するための基礎実験を実施した.まず,灰の化学的成分分析を行った.次に,灰混入率を0〜60%に変化させたモルタル供試体を用いて,曲げと圧縮強度試験(材令3〜28日)を行った.その結果,28日曲げ強度だけは混入率0%より20%とした時の方が増強されたが,総じて混入率が高くなるほど強度は低下傾向にあることが示された.これは,水粉体比の影響が顕著に現れたためと考える.
Keyword: コンクリートの性質, 特殊コンクリート, 廃棄物GET PDF=
ゴミ溶融スラグのリサイクルによる生物生息環境創造コンクリート製品の開発
○細川 吉晴〔北里大学獣医畜産学部〕川路 史奈乃〔北里大学獣医畜産学部〕及川 賢治〔青森前田コンクリート工業蝓
本実験で供試した魚が好んで入る潜孔要素は、高さが体高の1.5〜3倍、幅が体幅の5〜6倍、位置は水路の端に、形状は水路の底に接するものが望ましい。また、5舒幣紊離好薀阿篭度が極めて弱いため、圧縮強度・曲げ強度ともに若干劣るが、空隙の多いポーラスコンクリートヘの使用には問題ない。さらに、魚が寝床として滞在しやすいブロックの形状は、魚が中で方向転換できるような広さのあるものであった。
Keyword: 生物生息環境創造コンクリート製品, 潜孔要素, ゴミ溶融スラグGET PDF=
画像処理によるコンクリート劣化度判定の一手法(2)
○青木 正雄〔日本大学生物資源科学部〕辻 厚志〔日本大学生物資源科学部〕
酸性水によるコンクリート供試体の劣化について定量するため、二値化手法(回転法)による検討を試みた。これは従来法(ノギス法、質量法、水浸法)に代わる方法で昨年は二値化の切断法について発表した。実験は、直径5僉10僂留瀉豬繕〇鄲里鮑鄒修靴道誓河川に3年間浸漬し、その劣化度について画像読み取り装置を用いて検証した。
Keyword: コンクリート, 劣化, 画像処理GET PDF=
地下レーダ法によるRCDコンクリートの品質管理
○畑山 元晴〔農業工学研究所〕長束 勇〔農業工学研究所〕黒田 清一郎〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕森 充広〔東北農政局〕
RCD工法に用いるコンクリートは超固練りのため,施工条件によってはポーラス箇所が生じる可能性があり,現状ではコンクリートの品質を確認するために多点でコアを採取してチェックを行っている。コアを採取する前にコンクリートの状態がわかれば,効率のよい品質管理が可能となり,施工管理の確実性が向上する。非破壊調査法である地下レーダ法を用いて,打設後のRCDコンクリートを探査した結果,ポーラス箇所を検出できたことから品質判定法として適用可能であることが明らかになった。
Keyword: 地下レーダ法, 品質管理, RCDコンクリートGET PDF=
比抵抗トモグラフィ法によるフィルダム安全監視システムモデル実験
長束 勇〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕畑山 元晴〔農業工学研究所〕○森 充広〔東北農政局〕利岡 徹馬〔応用地質株式会社〕
地下の比抵抗分布を2元的に把握できる比抵抗トモグラフィ法を用い,フィルダム遮水部およびその周辺部の含水状態を比抵抗変化としてモニターすることによって,遮水部の安全性を2次元的かつ長期的に監視するフィルダム安全監視システムの開発に関する研究を進めている。本稿では,農業工学研究所内に設けた小規模なモデル堤体における貯水前後の計測・解析結果を示し,その開発可能性が高いことを報告する。
池内堆積土の築堤材への利用−試験施工報告−
三好 正夫〔大和平野農地防災事業所〕○吉岡 栄〔大和平野農地防災事業所〕空閑 秀行〔(社)農村環境整備センター〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕須田 清隆〔螢献スケープ〕小野 正樹〔螢献スケープ〕後藤 年芳〔蠱羝Ε灰鵐汽襯織鵐函清水 和也〔蠱羝Ε灰鵐汽襯織鵐函
池内堆積土をセメント系固化材により改良した改良土を、コア部を含めた築堤材として利用するための研究を平成9年度より続けており、平成11年度には室内試験にて材料的特性について確認を行ってきた。さらに平成11年度には、これらの成果を踏まえ、実規模の断面における試験施工を実施した。本論文では、この試験施工の内容及び実用化へ向けての課題について報告する。
Keyword: リサイクル, 建設残土・廃棄物, 工法・施工GET PDF=
池内堆積土の築堤材への利用−気泡混合土の物性−
三好 正夫〔大和平野農地防災事業所〕吉岡 栄〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔農村環境整備センター〕空閑 秀行〔農村環境整備センター〕○後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕須田 清隆〔(株)ジオスケープ〕小野 正樹〔(株)ジオスケープ〕
奈良県大和平野地区には古くからのため池が多数存在し、改修工事が順次行われている。このような改修工事では、池内にたまった堆積土の搬出、提体の機能維持のため古い提体の掘削および良質土によるコアの造成を行っている。そのため、余剰土として粒度の細かい堆積土と粒度の粗い提体掘削残土が発生している。これらの土を有効利用するため、平成9年度よりセメント系固化材を用いた改良土による提体造成工法を研究している。本報告はそのうち、堆積土と残土を混合して気泡混合土とした材料の物理特性に関するものである。検討の結果、細粒分含有率を60%程度以上となるように調整して用いれば築堤材としても利用可能であると考えられた。
Keyword: リサイクル, 建設残土・廃棄物, GET PDF=
岩接着工法による落石対策の施工事例
○森田 義明〔鳥取県米子地方農林振興局〕
広域営農団地農道整備事業西伯地区の落石対策に用いた岩接着工法の施工事例を紹介し工法の特徴や施工手順、施工上の課題等について報告する。
Keyword: 工法・施工, , GET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―PCa型枠を本体構造とした桝谷ダムの監査廊の構築―
○赤坂 雄司〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省 農業工学研究所 〕向後 雄二〔農林水産省 農業工学研究所〕
フィルダム監査廊のPCa化施工は、すでに実施工が行われているダムがあるが、PCa型枠を本体構造せず、単に埋設型枠として適用されている。今回、実際の60%のスケールの試験体による載荷試験を実施して、PCa型枠の一体性や構造性能を確認して、PCa型枠を本体構造との一部として用い、桝谷ダムの監査廊の構築を行い、その結果、工程短縮、安全性の向上などの効果が確認された。
Keyword: フィルダム, 監査廊, PCa型枠GET PDF=
TDRプローブ(CS615)を用いた土壌物理生の推定に関する基礎的研究
○本田 澄江〔ケミカルグラウト(株)〕西村 拓〔東京農工大学〕加藤 誠〔東京農工大学〕
TDR水分計を用いて測定した体積含水率に加えて迅速に測定ができる湿潤密度もしくは,容易に測定できる含水比のデータを用いて乾燥密度を推定する方法を試行した。湿潤密度,含水比のどちらを用いてもある程度の精度で乾燥密度の推定が可能であった. 含水比のデータを使用した場合,TDR水分計のキャリブレーションカーブの精度が乾燥密度推定の精度に大きく影響した
Keyword: 水分移動, 保水性, 土壌構造GET PDF=
土壌の比誘電率のヒステリシス現象に関する研究
○大竹 潤〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
近年、土壌の体積含水率を測定するための方法としてTDRと呼ばれる方法が普及し、その成果が報告されている。しかし、TDRで得られた体積含水率と比誘電率の関係のヒステリシス現象はまだ明らかではない。本研究では、結合水に着目し水分履歴の違いによる結合水体積含水率に対して単調増加するという関係があり、これまで様々な実験式が求められてきた。よっては体積含水率を求めるを用いて土壌の体積含水率と比誘電率の関係を求めた。試料は豊浦砂と関東ローム心土を用いた。排水過程と吸水過程で水分調整した
Keyword: TDR, ヒステリシス, 結合水GET PDF=
TDRによる根の誘電率の測定
Md. Abdul Mojid〔佐賀大学農学部〕○長 裕幸〔佐賀大学農学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕
TDRの土壌水分測定値に及ぼす植物根の影響を調べるために、TDRを使用して根の誘電率の測定を試みた。採土した土壌から、根だけをサンプリングし、ガラス管の中に入れ、水を加え、容積をもとめるとともに、水と根の2相モデルを用いて、混相の誘電率から根の誘電率もとめた。その結果、根の誘電率は約49.0であった。また根の水分量の変化とともに、42から56の範囲で線形的に変化することを明らかにした。
Keyword: TDR, 水分移動, 土壌環境と植物根系GET PDF=
吸引法を用いたTDRと4極センサーによる体積含水率と電気伝導度測定のキャリブレーション
○木村 将彦〔佐賀大学農学部〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕長 裕幸〔佐賀大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
TDRおよび4極センサーを挿入した吸引法装置を用いた脱水および吸水過程の土コラムに対して,誘電率と体積含水率,異なる土中溶液ECwに対する電気伝導度ECaと体積含水率の関係についてキャリブレーションを行った。それぞれのセンサーの特性を把握し,またTDRから得られる体積含水率を用いて,水分保持特性のヒステリシスについて検討を行った。
Keyword: 吸引法, TDR, 4極センサーGET PDF=
散水浸潤時に乾いた砂層で発生する浸潤形状とSorptivity
○川本 健〔埼玉大学工学部〕間篠 暁子〔埼玉大学工学部〕村井 芳巳〔埼玉大学工学部〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
散水浸潤時に乾いた砂層で観察される浸潤形状はわずかな初期含水比の違いで,フィンガー状の流れから滑らかな浸潤前線へと変化する。本研究では,土壌の吸水の度合いを表すSorptivityの大きさに注目して,浸潤形状の関連性を調べた。浸潤形状がフィンガーから滑らかな浸潤前線へと移行する初期含水比0.0%から1.0%の間に,Sorptivityは10倍程度大きさに違いがあることが明らかになった。
Keyword: 水分移動, フィンガー流, SorptivityGET PDF=
ガラスビーズおよび砂に形成するフィンガー流の相違とその要因
○安中 武幸〔山形大学農学部〕佐藤 利一郎〔山形県〕丹野 美紀〔北陸農政局〕
乾いたガラスビーズと砂に形成するフィンガー流の相違を実験的に明らかにし、その要因を考察した。ガラスビーズに形成した流路は水平方向に広がらないが、同程度の粒径の石英砂では流路の拡大が生じた。ガラスビーズでは動的水浸入圧が存在するとともに、水浸入圧>空気侵入圧の関係が認められた。一方、石英砂ではこれらの条件が満たされないことから、上記の2条件が安定なフィンガー流形成と密接に関連すると判断された。
毛管上昇法による土の接触角の測定
○小谷 悟〔岡山大学環境理工学部〕石黒 宗秀〔岡山大学環境理工学部〕
有機物を含む土壌には、乾燥すると水が浸潤しにくくなるものがある。これは乾燥した有機物に水をはじく性質があることに関係している。本研究では、水とエタノールを毛管上昇させることによって、腐葉土とピートモスの接触角を求め、それをガラスビーズやまさ土などと比較した。その結果、前者の接触角は後者のものより大きく、疎水性であることが認められたが、接触角の値の正確さに関しては検討が必要と考えられた。
Keyword: 接触角, 毛管上昇, GET PDF=
多段流出法による土壌水分移動特性測定の信頼性検討
○藤巻 晴行〔筑波大学農林工学系〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
近年,土壌水分移動特性の測定に広く用いられている多段流出法の信頼性を,クロボクを供試土壌として検討した。その結果,信頼性の高い定常浸潤法による測定値と比べ著しく小さな不飽和透水係数が得られた。また,最適化されたパラメータを用いた下部境界付近の圧力水頭の数値解は,実測値と大きくかけ離れた。多段流出法の信頼性には大きな問題があり,その測定結果には十分な注意を払うべきであろう。
Keyword: 土壌水分移動, 不飽和透水係数, 土壌水分保持曲線GET PDF=
塩分濃度が不飽和透水係数に及ぼす影響に関する研究
○橋本 真吾〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
塩分濃度の違いが不飽和透水係数に及ぼす影響について調べるため豊浦砂、沖積土黒ボク土の土それぞれに異なる濃度のNaClを流し定常法で不飽和透水係数を測定した豊浦砂では濃度の違いによる影響は見られなかったが。沖積土では塩分濃度が大きい程不飽和透水係数は大きくなった。黒ボク土では大きな違いは見られなかった。沖積土では分散凝集の効果が大きく、黒ボク土では有機物量が多いため緩衝作用が働いたと推測された。
Keyword: 不飽和透水係数, 塩分濃度, 定常法GET PDF=
鉛直上昇定常流における土壌の不飽和透水係数の厳密解析
○竹内 浩二〔岐阜大学農学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕
不飽和透水係数Kを測定する実験方法としての上昇吸引法は降下吸引法と比べて幾つかの利点を有するが、発生するサクション分布の非線形性から適用は困難とされてきた。これに対して数値解析(デュアル法・シリーズ法)を用いてこの非線形のサクション分布から不飽和透水係数を計算し、その精度を検討したところ従来の差分近似法よりも極めて良好な解が得られることが確認された。
Keyword: 水分移動, 土壌の物理化学的性質, 地下浸透・地下水流動GET PDF=
水田の亀裂パターンを支配する営農的要因
○吉田 修一郎〔農林水産省北陸農業試験場〕足立 一日出〔農林水産省北陸農業試験場〕高木 強治〔農林水産省北陸農業試験場〕
代かき回数、水稲の蒸散の有無、水稲の条間隔を要因とした圃場試験を実験計画法に基づき実施し、亀裂の方向性、集中度に影響を与える要因を分析した。方向性に対しては「亀裂方向指数」を定義し定量化を図った。また、集中度は亀裂の周長をその面積で割った値を指標とした。その結果、方向性に対しては蒸散および代かき、集中度に対しては条間隔が主要な要因であることが明らかになった。
Keyword: 土壌の収縮, 蒸散, 代かきGET PDF=
籾殻の不飽和水分移動特性について
○井村 英樹〔農業工学研究所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕
暗渠疎水材として広く用いられる籾殻のカラム透水試験を行い,Van Genuchten式の不飽和水分移動特性値を推定する方法として,‥效賈 き一段流出試験の逆解析,B臣蔑出試験の逆解析を試みた.その結果,土柱法では,ソフトフリージングによる凍結・切断が有効であることが判った.また,逆解析による推定も可能であることが確認されたが,飽和透水係数が実測値のおよそ2倍となることが問題として残された.
Keyword: 水分移動, 保水性, 地下排水GET PDF=
浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(宗
○佐々木 長市〔弘前大学〕澤田 悦史〔弘前大学〕松山 信彦〔弘前大学〕工藤 啓一〔弘前大学〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕
水稲を栽培した成層水田の模型(作土及びスキ床層:黒ボク、心土:レキ、3層構成)を作製し、浸透形態(心土層のみ開放浸透のものと閉鎖浸透のものを作製)と降下浸透水の各成分(硝酸態窒素、鉄等)及び水稲の生育収量の関係を調査した。その結果、鉄濃度は心土層が閉鎖浸透時に濃度が高く、開放浸透層時に低くなった。硝酸態窒素濃度は逆の傾向となった。葉色の変化のスピードは、心土層の浸透形態により差異が確認された。
Keyword: 土壌の物理化学特性, 水質, 土壌GET PDF=
ミズゴケ分布地の水分と地温の条件について
○安積 晃次郎〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕石川 重雄〔日本大学生物資源科学部〕
本研究では、貴重な高位泥炭地の保全管理に必要な地下水位および各種ミズゴケの生育の土壌水分と地温の変化を測定した。土壌水分の変化はTDR法により、地温の変化は抵抗温度計を使用した。この結果、高位泥炭地の保全管理のための基本条件として、ハリミズゴケが生育できるように土壌の体積含水率が80%以上、地温の変化として日地温差が5.5℃のところが出現するように維持すべきことが得られた。
Keyword: ミズゴケ, 土壌水分の変化, 地温の変化GET PDF=
凝集状態における粘土懸濁液の粘度
○二重作 将雄〔茨城県〕中石 克也〔茨城大学農学部〕大井 節男〔農業工学研究所〕
粘土懸濁液は、凝集状態では粒子同士がくっついてフロックを形成しているので、試料濃度と粘度の関係を表すには、フロック内に抱き込まれた溶媒も加味した有効体積を用いる必要がある。そこで、本研究では、カオリナイトフロックの形状に関する知見を考慮して森・乙竹の粘度式を用いることによって、粘度のデ−タのみから有効体積を見積もることが可能であることを示した。ついで、塩濃度が有効体積に及ぼす影響について検討した。
Keyword: コロイド・粘土, レオロジ−, GET PDF=
連成挙動がベントナイト中の水分移動に与える影響の熱力学的検討
○小林 晃〔京都大学農学部〕児玉 将志〔竹中土木〕
高レベル放射性廃棄物の処分方法として検討がなされている地層処分において、廃棄体周辺の緩衝材の水分挙動を推定することは安全評価上で極めて重要である。緩衝材は高圧縮したベントナイトを使用することが考えられており、その中の水分移動の予測には土壌物理学の知識が不可欠である。本論では、Carnahanの手法を参考にし、緩衝材中の水分挙動についての熱力学的検討を釜石で行われた原位置試験のデータを用いて行った。原位置で計測された温度、含水比分布を用いて検討した結果、緩衝材中の水分移動の検討では特に蒸気による移動を考慮した連成解析が重要であると言えることがわかった。
Keyword: 水分移動, 連成現象, ベントナイトGET PDF=
Na・Ca混合溶液の飽和浸透に伴うベントナイトの透水性変化について
○宮本 英揮〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕
ベントナイトと砂の混合試料を対象に,Naッa混合溶液の濃度を段階的に低下させる飽和浸透実験を行い,透水性の溶液依存性についての検討を行った。透水係数Kは,Na吸着補正比SAR≧20において大きく低下し,それ以下ではあまり変化しなかった。試料内部のK分布より,SARが高く膨潤が卓越する場合は,表層のKが局所的に低下すること,逆に分散が卓越した場合では,全体的にKが低下することが明らかになった。
Keyword: 透水係数, 膨潤, 分散GET PDF=
前処理による火山灰土壌の分散性の変化
○北原 はるか〔茨城大学農学部〕軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕
火山灰土壌表土のpHによる分散性を調べたところ,無処理の土は酸性で凝集し,アルカリ性で分散した.H2O2処理をすると酸性で分散,アルカリ性で凝集した.この場合,アルカリ性で凝集するのはイモゴライトのせいではないと考えられた.そして,脱鉄処理をすると弱酸性〜中性付近で凝集し,酸性とアルカリ性で分散した.このように,同じ土が前処理の違いによって3つの異なったパターンを示した.
Keyword: 分散凝集, 火山灰土壌, 前処理GET PDF=
火山灰土壌の荷電ゼロ点(PZC)に関する実験的研究
○齊田 義之〔茨城大学農学部〕町田 美佳〔茨城大学農学部〕軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕
変異荷電をもつ土壌の荷電ゼロ点(PZC)は,陽・陰イオン交換容量(CECとAEC)による正味荷電ゼロ点(PZNC)や,電位差滴定によるPZSEで表される.コロイド成分については,電気泳動法によるPZC(狭い意味での)もよく用いられる.ここでは,PZNCとPZSEの測定法の違いと測定結果の関係について実験的に検討した.
Keyword: 荷電ゼロ点, PZSE, PZNCGET PDF=
サーモグラフィーによる不飽和凍土の浸潤現象の観察
○溝口 勝〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕近藤 伸彦〔東京大学大学院〕
永久凍土の凍結融解のサイクルはアジアモンスーン地域全体の水文・気象現象にも多大な影響を及ぼす。融雪水による凍土の融解現象を実証するために、浸潤過程におけるマクロポアをもつ不均一な砂凍土中の温度変化を熱電対で測定し、加えてサーモグラフィーによりマクロポア周辺の温度分布の変化を観察した。その結果、凍土がマクロポアからのバイパス流によって不均一に融解するメカニズムが明らかにされた。
Keyword: 凍土, 浸潤, サーモグラフィーGET PDF=
ガラスビーズの熱伝導率のNaCl濃度依存性について
○望月 秀俊〔東京大学大学院〕宮 毅〔東京大学大学院〕
ガラスビーズの熱伝導率のNaCl濃度依存性を明らかにするために,水分・気圧依存性を明らかにした.豊浦砂に塩類を加えたときの見かけの熱伝導率の低下の理由は,水蒸気成分の低下によるもので,伝導成分はほとんど変化しなかったのに較べて,ガラスビーズの見かけの熱伝導率の低下の理由は,逆に伝導成分の低下によるもので,水蒸気成分の低下によるものはNaCl濃度1.5mol/kg以上でのわずかな低下にすぎないことがわかった.
Keyword: 土壌の熱伝導率, 塩類濃度依存性, 水分依存性GET PDF=
耐水性団粒について―肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(宗法
○静川 英宏〔明治大学農学部〕渡邉 千洋〔明治大学農学部〕澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕
明治大学生田南圃場における20数年の同一施肥条件での作物の栽培が、土壌の団粒構造に及ぼす影響を明らかにするために、耐水性団粒分析試験を実施した。試験結果をもとに団粒化度を算出した。団粒の形成状況は、同一作物間については施肥の違いによる有意差はなく、エダマメとトウモロコシの作物間で有意差が認められた。施肥の種類、場所の違いを2つの要因とする2元配置分散分析法などの統計分析法を用いた。
Keyword: 土壌構造, 団粒, 関東ロームGET PDF=
PAMの添加が土壌の透水性に及ぼす影響に関する研究
○東野 徹男〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕井本 博美〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
高分子凝集剤の中でもPAMは土壌の団粒を安定化させる効果が最も大きいと言われている。沖積土試料表面にPAM溶液(非イオン性(NP)・陰イオン性(AP))を添加した後、人工降雨を与え土壌表層の透水性と降雨直前試料の団粒安定性の変化を調べた。PAM溶液の濃度によらず、PAMの添加により団粒安定性・透水性ともに増加し、その効果はAPよりNPの方が大きかったが、持続性はAPの方が良いという結果が得られた。
Keyword: 高分子凝集剤, 土壌の透水性, 土壌の団粒安定性GET PDF=
草地における表層土壌水分の空間分布特性
○諸泉 利嗣〔岡山大学環境理工学部〕三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕佐藤 裕一〔北里大学獣医畜産学部〕佐藤 幸一〔北里大学獣医畜産学部〕
本報告では,様々な地表面条件のうち傾斜草地における表層土壌水分の空間分布状態とその特性を明らかにすることを目的として,現地調査に基づく検討を行った。その結果,同一の土地利用であっても,傾斜がある場合には低位部での体積含水率が最も高く,調査区域の違いによって表層土壌水分量は異なってくることがわかった。また,空間的バラツキは,体積含水率・乾燥密度ともに,どの調査日においても傾斜部で最も大きかった.
Keyword: 表層土壌水分, 草地, 空間分布GET PDF=
浸透過程における畑土壌中の無機態窒素挙動に関する基礎実験
○中村 公人〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕中野 未和〔システム環境計画コンサルタント(株)〕
畑作地帯における地下水への硝酸態窒素の浸入機構を解明し,これを防止するための水管理・施肥管理法を確立する第一段階として,浸透過程における土壌中の無機態窒素挙動に関する実験を砂質土と黒ボク土を用いて行った.その結果,黒ボク土で硝化作用が活発に生じ,土壌中に硝酸態窒素が生成されたが,施肥法の違いによって土壌中の各態窒素量分布に違いがみられた.つまり,施肥管理による土壌内窒素管理の可能性が示された.
Keyword: 無機態窒素, 施肥管理, 地下水汚染GET PDF=
リンゴ園の土層内における地温、酸化還元電位(Eh)、O2、CO2濃度の周年変化
佐々木 長市〔弘前大学〕○青木 栄秀〔弘前大学〕相馬 竜司〔弘前大学〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕
本研究は、青森県のリンゴ園土壌である沖積土と黒ボク土の土壌環境の周年変化を現場で調査した(1m深さまで)。これまでの現場調査は夏季のものが多く、冬季のものは少なかった。調査の結果より冬季における酸化還元電位は夏季と同様に酸化状態(500mV)を示てした。酸素濃度は17%〜20%と、二酸化炭素濃度は1〜5%となった。これらの2つの値には、合計値が21%となる相補性が認められた。
Keyword: 土壌空気, 溶質移動, 地下水保全・地下水汚染GET PDF=
地温日変化による土壌熱定数と熱フラックスの推定法 ―地温解析法とその応用(1)−
○清澤 秀樹〔三重大学生物資源学部〕
地温データより土壌の熱定数や熱フラックスを導く方法を提案した。すなわち、対象土層の上下境界の地温変化より土層内の温度勾配を求める式を示し、土層中央の計算値が土層平均温度勾配と最も近くなるよう熱拡散率を求めた。この土層の乾燥密度や水分量から容積比熱を求めれば、熱伝導率や熱フラックスも推定できる。この方法を永久凍土帯での測定値に適用し、理想的な日周期変動と著しく異なる場合にも、適用可能なことを示した。
Keyword: 地温解析, 熱拡散率, 熱フラックスGET PDF=
火山灰土壌への硫酸溶液浸透による溶脱液のpH変化予測(2)
pH2の硫酸溶液の浸透への適用で、良い適合度が得られた化学平衡式とMixingCellモデルを結合する予測手法をpH3の硫酸溶液の浸透へ適用した結果、溶脱液のpHの計算値と測定値で一致せず、不一致の要因として硫酸イオン吸着をLangmuir式によりモデル化していることが考えられた。従って、アロフェン質火山灰土壌の特性を考慮した陰イオン吸着モデルの適用が課題と考えられた。
Keyword: 溶質移動, 土壌, 吸着GET PDF=
畑地灌漑の実態からみた灌漑スケジュ−ルの可能性
○駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕岩田 崇利〔東京農業大学大学院農学研究科〕
本研究の目的は、農家が実際に行う畑地灌漑の実態把握からみた計画的な灌漑の可能性の検討である。現状では灌漑実施に当たり、適切な予測は困難である。たとえば農家が灌漑を実施した後に、降雨が発生し貴重な用水が無駄となったり、反対に降雨を予測して灌漑を控えたが降雨が発生せず水分不足が生じるなどである。計画的な灌漑の実施が可能かどうか、土壌水分のシミュレ−ション結果とともに降水確率の両面から検討した。
Keyword: 畑地灌漑, 果樹園, 水利用実態GET PDF=
土壌面蒸発量の定量化と作物係数に及ぼす影響評価−正射影魚眼図法の適用−
○弓削 こずえ〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕原口 智和〔九州大学熱帯農学研究センター〕
畑地における消費水量の推定に利用されている作物係数の物理的特性について考察を行った。作物係数には様々な要因が関与している。本研究では畑地の蒸発散機構を土壌面蒸発と作物体蒸散に分離し、土壌面蒸発が作物係数に及ぼす影響評価を試みた。そのために、3種の作物の空間構造モデルを用いて正射影魚眼図法を適用し、圃場実験および数値実験を行い、それぞれで得られた結果から、土壌因子係数を算定した。
Keyword: 畑地灌漑, 土壌面蒸発, 作物体モデルGET PDF=
発表番号 7-6
Effect of Evapotranspivation Models on Outcome of Tank Irrigation Simulation
○Amu-Mensah, Frederick K.〔Arid Land Research Center, Tottori University〕
タンク灌漑の目的は,乾燥地・半乾燥地において少ない降雨を持続的に利用することである.ガーナ国の3種類の農業環境地域を選定し,16.2%の流出率を有する5000m3の柑橘圃場を対象として,降雨期間12〜22年にわたるシミュレーションを行った.計算結果より,点滴法下の蒸発散パターンをさらに明確にする実験が必要があることを提案できた.
Keyword: Tank Irrigation, Evapotranspiration models, Rainwater HarvestGET PDF=
東北タイ天水田における稲生育・収量の推定モデル
○鈴木 研二〔東京農工大学連合農学研究科(宇都宮大学配属)〕三沢 健一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
東北タイの2農村において現地調査を行い、選定した水田群一列について勾配と収量を把握し、その関係について考察した。既往の研究を参考に、生育ステージの推定に基づいて減収を評価するモデルを構築した。これと天水田水文モデルを結合し、実際の圃場に適用した。シミュレーションの結果、推定収量と実収量の傾向はおおよそ再現された。さらなる水文モデルの改良によって、収量推定の精度向上が図られるものと考えられる。
Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 稲生育・収量モデルGET PDF=
地下灌漑条件下における土壌中の水と塩の挙動について
○田中 邦彦〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
インダス川流域などで問題となっている農業排水処理問題対策の一環として、暗渠排水システムを利用した排水の地下灌漑と淡水による地表灌漑の組み合わせについて、人工気象室内における簡単なカラム実験と数値計算を行った。その結果、作物の生育は多少抑制されたものの、淡水利用量を抑制することができた。また、地表灌漑時期の決定には土壌水分減少法の適用は困難であり、今後の検討課題となった。
Keyword: 排水利用, 地下灌漑, コンピュータシミュレーションGET PDF=
地中灌漑の実用化に関する研究(V)―負圧設定のホースによる給水管理―
○谷川 寅彦〔大阪府立大学農学部〕本多 康久〔滋賀県立大学環境科学部〕岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕
本報では、これまで低正圧設定が主であった不織布ホースについて管内負圧設定条件下で栽培への適用可能性を検討した。実験は、雨除け栽培レタスを対象に、新規に作成したホース(給水部開孔数16と32箇所)および素焼き多孔質管区の3試験区で行った。検討結果から、今回作成の不織布ホースを適用することにより、負圧による給水管理条件下においても従来の素焼き多孔質管と同等以上の給水管理が実現できることがわかった。
Keyword: 地中潅漑, 不織布, 設定圧力GET PDF=
かん水量と野菜の生長に関する研究
○吉永 安俊〔琉球大学農学部〕米盛 重保〔琉球大学農学部〕
かん水量と野菜の生長量の関係をビニールハウス内でパミスサンドを培地として1%標準液肥を用いて栽培し明らかにした。培地水分量を飽和状態、pF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に設定しかん水の上限値とした。野菜はサラダ菜を用いた。その結果、培地水分量が多いほどサラダ菜の生長量が大きく、また、サラダ菜生重1gを生産するための要水量も飽和培地が最も小さいことが明らかになった。沖縄では高温期ほど要水量は大きい。
Keyword: かんがい, 培地水分, サラダ菜GET PDF=
土中水分の発現度数分布について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(次法
○澤 剛〔明治大学農学部〕渡邉 千洋〔明治大学農学部〕静川 英宏〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕
関東ローム層の立川ロームに設けた肥料三要素連続施用試験区において、土中水分状態を毎日一回観測した。主に作付け期間(約60日)を中心に、水分張力値とpF値の発現頻度をヒストグラム化した。正規性の検定(χ2適合度検定)を行なうことにより、作付け期の水分張力値の分布は、浅い土層・深い土層とも、正規分布でないことが多いが、pF値の分布は正規分布に従うことが多いことを示した。
Keyword: 土中水分, 関東ローム, ヒストグラムGET PDF=
水路改修時における水管理及び分水方式の設定
○中 達雄〔農業工学研究所水工部〕島 武男〔農業工学研究所水工部〕田中 良和〔農業工学研究所水工部〕
近年、水路事業は更新及び改修事業が多くを占めている。この時現在の用水路の本来の機能及び管理実態を十分調査し、施設機能の向上と管理・操作の改善などの高度化を図る技術的戦略が必要である。ここでは水管理に関する国内外の文献を基に、水路システム内の水管理方式と分水方式の考え方を整理したので報告する。
Keyword: 用水管理, 計画手法, GET PDF=
山間集落における水田と水源の存在状態とその調査法―山間集落のための集落農民自身による水利情報の調査の提案―
○田辺 直大〔鳥取大学大学院農学研究科〕長谷川 紘一〔鳥取大学農学部〕川尻 裕一郎〔鳥取大学農学部〕
中山間地域の対策を進めるには、地域を構成する山間集落の農地や用水に関する情報の構築と農村振興への活用は重要な課題である。本研究では農地や用水等が自己形成的成立過程を有することを考え、山間集落での自己形成的な水利施設の維持・管理活動を支える情報を、限られた資料環境のもとで、集落農民自身が実行可能な方法で、創出する試みを鳥取県の山間集落において行った。
Keyword: 水利用, 水利情報, 山間集落GET PDF=
水門管理権者の変遷−猪苗代湖十六橋水門の事例−
○石井 宏〔双葉測量設計事務所〕渡辺 健〔福島県会津農林事務所〕
猪苗代湖は藩政時代から会津盆地の水田を灌漑している。明治政府は安積疏水事業を興し湖を水源として郡山周辺の原野を水田に替えた。その分水・水位調節施設は十六橋水門である。当初安積疏水水利組合が水門の管理を担当したが、湖岸農地に浸水被害が発生し、水門操作に高度な技術が必要になり管理経費を捻出する為に、発電会社に利水操作業務を委任した。平成11年から水門を放流施設として県の責任で治水操作を行う事とした。
Keyword: 用水管理, , GET PDF=
インドネシアにおける灌漑水放流ルール決定に用いる降雨データが決定結果に及ぼす影響について
○酒井 一人〔東京大学大学院〕Yanuar Pruwanto〔ボゴール農科大学〕
インドネシアにおいて安定した乾期作を行うためには、効率的な貯水池管理が必要である。しかし、有効な貯水池管理法は確立されていない。その理由に、水文気象データや過去の貯水池管理情報が少ないこと、降水量の変動が激しく平年的な管理状況を把握できないことなどがある。そこで本研究では、インドネシアの河川流域における10年間の降雨データを用いて、灌漑用水放流ルールと作物損失の関係を数値実験的にシミュレーションし、放流ルールおよび、そのルール決定に用いるデータ期間についてどのようなものがよいか検討した。
Keyword: インドネシア, 貯水池管理, 乾期作GET PDF=
スリランカ連珠ため池群における最適水管理に関する研究
○凌 祥之〔農業工学研究所畑地灌漑研究室〕
講演の概要:スリランカ北部では主要な水源はため池である.これらは時に連結し,連鎖したため池システムを形成する.乾燥地,半乾燥地では有用なシステムといわれているが,生産性が比較的低く,信頼性に乏しいという欠点がある.この連続ため池群を対象に最適水管理を行うために最適化手法(NLP)を用いた.また,その過程で入力情報として必要なシステム全体の水文モデルを開発し,灌漑地における地下水流動を明らかにした.
Keyword: 水管理, , GET PDF=
二次的塩類集積防止に向けた水管理改善対策の検討−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−
○北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
塩害による耕作放棄が問題となっているカザフスタン・クジルオルダ州の代表的な集団農場を対象に,広域水収支・塩分収支および水管理の実態を明らかにし,水管理が二次的塩類集積に及ぼす影響を明らかにした。この結果をもとに,二次的塩類集積を抑止するための水管理・営農改善対策を検討し,提案した。
Keyword: 二次的塩類集積, 水管理, 中央アジアGET PDF=
遺伝的アルゴリズム(GA)による代かきスケジュールの最適化
○馬場 一秋〔太陽コンサルタンツ株式会社〕後藤 光敦〔太陽コンサルタンツ株式会社〕杉本 博之〔北海道学園大学工学部〕
水田灌漑において水利用が最大となることが多い代かき時を選び、水田各筆への配水計画の最適化問題を遺伝的アルゴリズム(GA)により検討した。條圍を目的関数として、実在する受益面積42ha水田数48筆の地域を対象に、用水路の通水能力に基き最短時間で配水が完了するスケジューのル作成を検討した。その結果経験的な計画の3分の2の期間で完了するという解を得ることができた。
Keyword: 水田灌漑, 遺伝的アルゴリズム, 代かきスケジュールGET PDF=
直播栽培導入に伴う水利用変化
○坂田 賢〔京都大学大学院農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学大学院農学研究科〕三野 徹〔京都大学大学院農学研究科〕
稲作の労働生産性向上のために,水田の大区画化と直播栽培の導入が進められている.そこで,水利用実態を把握するために,移植および直播栽培水田の大区画圃場レベルでの実態調査を行った.その結果,灌漑初期では栽培様式による供給量の差はみられず,灌漑普通期では直播栽培の水需要が大きく,圃場ごとのバラツキもみられた.また,栽培管理用水については,省力化に図ることで,ある水準以上の水量が生じることがわかった.
Keyword: 直播栽培, 水利用, 大区画水田GET PDF=
栽培法の異なる水田の普通期用水量の変化要因
○李 尚奉〔岐阜大学大学院農学研究科〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕
栽培法の違いによる水田の普通期用水量の変化を把握するため、移植水田と乾田直播水田を対象に調査を行った。その結果、乾田直播水田の水需要が、移植水田に比べ多いことが明らかになった。また、水収支計算の結果、乾田直播水田の浸透量は移植水田の2倍に達することが分かった。このような浸透量の違いが乾田直播水田と移植水田の水需要の差となって表れたと考えられる。
Keyword: 移植水田, 乾田直播, 浸透量GET PDF=
深水管理と栽培管理用水量に関する検討
○井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
北海道の稲作地帯では,深水管理が低温障害の有効な回避策として普遍的に実施されるようになった。深水取水は栽培管理用水量の一部として位置づけられる。この栽培管理用水量は,通常,落水転化方式で計算されるが,深水管理では高い湛水を維持するためあまり落水がともなわないことから,従来の栽培管理用水量の計算方法では十分評価され得なかった。そこで深水取水を評価する方法を提案する。
Keyword: 深水灌漑, 栽培管理用水量, 水管理GET PDF=
荒川流域における反復・循環灌漑地区での農業用水の還元形態と水環境
○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕森友 洋亮〔東京農業大学大学院農学研究科〕谷内 功〔 埼玉県農林部〕峰岸 正人〔埼玉県農林部〕
荒川流域都幾川下流部の長楽用水地区を事例に農業用水の反復・循環灌漑に伴う農業用水の還元形態と水環境との関係について検討した。その結果、窒素を除いた他の水質項目の平均濃度はほぼ農業用水水質基準値にあった。灌漑区域内の負荷量差を検討した結果、降雨量の影響を受けて有機物質ならびに浮遊物質の流出負荷量が増加したが、窒素については特に灌漑期後期に負荷量差は負の値を示し、汚濁負荷が緩和されていた。
Keyword: 反復・循環灌漑, 還元水, 水質GET PDF=
EVALUATION OF RETURN FLOW FROM IRRIGATED PADDY FIELDS Comparison of Return Flows from Irrigated Paddy Fields
○Adahi Botou〔University of Tsukuba〕Fujiki Tomohisa〔University of Tsukuba〕Tamura Takahiro〔University of Tsukuba〕Satoh Masayoshi〔University of Tsukuba〕
本研究では,水田地帯からの還元水の流出特性を把握するために,三日間の間断取水が行われている小貝川岡堰灌漑地区内の水田を対象とし,現地観測に基づく水収支分析を行った.対象流域内(坂詰流域:321ha)にある山王地区の水田10haをサブ流域として水収支分析を行った結果,山王地区の全取水量の9%に相当する8.3mm/日が坂詰流域へ還元水として流出していることがわかった.
Keyword: Return Flow, Water Balance, Paddy FieldsGET PDF=
暗渠排水計画基準値の決定に関する研究(1) -地表排水量と暗渠排水量の定量評価-
○村島 和男〔石川県農業短期大学〕荻野 芳彦〔大阪府立大学 農学部〕
現在,粕r水v画基準が改定作業中で,その中で圃場排水における地表排水と暗渠排水の定量評価が残された課題の一つとなっている.そこで,水田の畑状態のときに, 地表排水と暗渠排水が雨水をそれぞれどれだけ排除するかについて実験的に定量評価を試みた.実験は,地表排水・暗渠排水施設を備えた小区画の排水試験区を畑状態に設定し,散水スプレ−で散水して,地表・地下排水量を計測して行った.
Keyword: 地下排水, 地表排水, 農地の汎用化GET PDF=
DESIGN OF SPRINKLER IRRIGATION SYSTEM FOR UNIFORM DISCHARGES
○Abedin Md.Zainul〔Kagawa University,Fuculty of Agriculture〕Hiroji Yokose〔Kagawa University,Fuculty of Agriculture〕Soichi Nishiyama〔Yamaguchi University〕Jyuichi Maoka〔Maoka Design Company,Takamatsu city〕
スプリンクラーを用いて散水したり薬液を散布したりするとき、いずれのスプリンクラーからも同じ流量が出る事が望ましい。特に薬液の散布時間は短いので、均等性が重要となる。オリフィスを用いていずれのスプリンクラーからも同じ流量が出るシステムの設計手法を述べた。
Keyword: スプリンクラ−, 均一流量, GET PDF=
水利条件がポンプ圧送式水田パイプラインの最適管径に及ぼす影響
○酒井 崇行〔筑波大学生物資源学類〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
ポンプ圧送式水田パイプラインは、ポンプ関係費と管路関係費の合計費用が最小となる最適管径という概念を用いて経済性の検討が行われるが、現行の設計基準は簡便法を用いており十分ではない。また、有効雨量の地域性を考慮すると全国一律の基準では問題がある可能性がある。本研究は、有効雨量の地域的差異を反映させてして経済性の検討を行った場合、採用すべき最適管径の値にも地域によって違いが生じることを示したものである。
Keyword: 水田パイプライン, 経済性, 有効雨量GET PDF=
農業水利事業への風力発電システムの導入可能性の検討
○廣田 拓也〔東京農工大学大学院農学研究科〕久保 成隆〔東京農工大学大学院農学研究科〕大里 耕司〔東京農工大学大学院農学研究科〕
河口排水機場のポンプの電力供給源として風力発電システムの導入の可能性の検討をする。研究方法は、時刻毎に得られた風速データを発電量に換算し、年間、月間、日毎、時刻毎において発電量とポンプの電力消費量を比較した。そして、これらの結果より風力発電システムの導入可能性を検討する。
Keyword: 排水施設, 風力発電, GET PDF=
地表潅漑法によるインテーク定数の決定法について(2)
○渡邉 文雄〔東京農業大学地域環境科学部〕高橋 悟〔東京農業大学地域環境科学部〕
畦間やボーダー潅漑などの地表潅漑の計画基礎データであるインテーク定数の決定法について検討した。まず、現場水あし試験から得られたデータを用いて、筆者らが既に提案した図解法によるインテーク定数の決定法の精度を検証するため、別のインテーク定数決定法である反復法を用いて比較検討した。その結果、両者の方法で求められたインテーク定数は概ね良好な対応を示し、簡便な図解法の現場での利用の可能性を示した。
Keyword: 畑地潅漑, 計画手法, 用水管理GET PDF=
施設栽培の増加がファームポンドおよび配水組織の必要容量に及ぼす影響について
○伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕
本研究におけるFPおよび配水組織容量の検討方法は,実測データから水利用実態とその問題点を踏まえた形でそれらの容量を検討できるという特長を有する。ハウス化率の異なる地区に適用した結果,施設栽培の増加に伴って調整容量および時間的集中度が増加することが明らかになった。また、適正FP容量は対象地区のうち露地畑主体の地区では平均16.5m3/ha,施設畑主体の地区では41.0m3/haとなった。
Keyword: ファームポンド, 施設畑, GET PDF=
転換畑におけるビニルハウスの灌漑管理−調査圃場(コマツ菜)と灌水の概査報告−
○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕伊藤 健吾〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ蝓
転換畑のビニルハウスは,田面にそのまま建てられる。また,狭長であることから深耕されない。このため,水田時の耕盤が残り,ハウスの土壌条件は普通畑とはまったく相違していて,灌漑管理も異なることになる。また,用水は水田用水を利用しているが,周年必要とする。そこで,本研究では,転換畑ビニルハウスの基礎的灌漑諸元を明らかにするために,篤農家の圃場(コマツ菜)で灌漑管理の実態を調査した。
既得農業用水における水利用の経年変化要因
○宮本 幸一〔農業工学研究所〕藤森 新作〔農業工学研究所〕
近年における渇水の頻発によって,各地で用水不足を生じる事態が増加し,利水調整において農業用水の慣行水利権の内容を定量化すべきとの批判がみられる。そこで,河川法制定時の1964年と現時点における灌漑面積や取水量等の実態調査を行うとともに,各種諸元の経年変化について,数量化理論砧爐鰺僂い栃儔修鳳洞舛鰺燭┐詬廾の分析を行った。
Keyword: 慣行水利権, 農業用水, 取水量GET PDF=
開水路湾曲部における流況の安定に関する実験的研究
田中 忠次〔明治大学農学部〕山本 光男〔明治大学農学部〕小島 信彦〔明治大学農学部〕○山崎 一〔明治大学農学部〕秋吉 康弘〔宮崎大学農学部〕
急勾配開水路の湾曲部における溢水問題に着目し、湾曲部における流水制御を目的とした模型実験を行った。矩形断面を2種類、円形断面を1種類の計3種類の模型水路を使用して比較検討を行った。緩勾配において流速測定と水位測定を行ったところ、矩形断面では湾曲部の水位が余裕高を越えたほか、渦の発生も見られた。一方、円形断面は湾曲部の曲面構造により、全般に滑らかな流れとなった。
Keyword: 管・開水路流れ, , GET PDF=
FEMとFVMを用いた開水路系の数値モデルとその応用
○宇波 耕一〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕宮崎 純〔京都大学農学研究科〕
開水路非定常流の数値モデルを開発し,自動制御開水路系のパラメータ決定に応用する.数値モデルにおいて,連続方程式はFEM,運動量方程式は風上スキームを含んだFVMを用いて空間的に離散化され,陽的解法によって時間的に積分される.そのうち特にFVMについて詳述する.得られた数値モデルによってH∞制御器を含んだ自動制御開水路系のシミュレーションを行い,制御器中のパラメータを試行錯誤的に決定する.
Keyword: 数値流体力学, 水利システムの計測擂制御, 用水管理GET PDF=
段波あるいは射流・常流の混在する開水路非定常流の数値解析法
島田 正志〔東京大学農学部〕○外川 喜一郎〔東京大学農学部〕
不連続流れをうまく捉えるための一次元解析手法として、既存の高解像度スキームであるTVDスキームとは異なる切り口として、基礎方程式の積分形から導いた、アルゴリズムが簡単で、プログラムを作成しやすい陽解差分スキームであるChang法を用い、これに準ずる境界条件を設定することにより、正段波の挙動や、射流・常流の混在する流れといった基本的な流れの数値解析を行い、境界条件の適合性について検証する。
Keyword: 一次元数値解析, 境界条件の設定, 不連続流れGET PDF=
開水路下流水位制御の水理構造と自動制御
○中 達雄〔農業工学研究所〕相川 泰夫〔農業工学研究所〕島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕
幹線系の開水路システムを改修する時には、その機能向上のために下流水位制御が検討される場合がある。本制御方式は、我が国では一般化されていないが上流制御方式では不可能な正の水路内貯留量の確保など優れた機能がある。ここでは、下流水位を制御するスルースゲートの自動制御と下流水理構造との関係を水理実験により検討した。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 用水管理, GET PDF=
射流水路の底部分水における開口部形状の影響について
○島崎 昌彦〔四国農業試験場〕川本 治〔四国農業試験場〕島 武男〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕
常時射流が生ずる急勾配水路における,底部を横断するスリットからの分流について,スリットの下流端形状や,上下流端の高低差の分流量への影響を実験的に考察した.実験条件の範囲内で,分流特性は水路流速と分流流速の比で表せること,スリット形状によりスリット下流端部のよどみ点の位置が変化するが,上流の条件が等しければ分流量はよどみ点の位置に強く依存することがわかった.
Keyword: 射流, 開水路, 底部分水GET PDF=
ため池洪水吐の極限洪水排除能力と洪水吐機能評価
○加藤 敬〔農業工学研究所〕中西 憲雄〔農業工学研究所〕常住 直人〔農業工学研究所〕
溜池洪水吐の機能評価を極限洪水排除能力(溜池の水が溢水する寸前における放流能力をとする.)と貯水池の洪水水収支から、降雨強度と溜池の水が溢水する寸前までの降雨継続時間の関係で評価する方法を検討した。
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 管・開水路の流れ, 水収支・水循環GET PDF=
水没した植生粗度を有する流れの水理計算
木ノ瀬 紘一〔茨城大学農学部〕○森 望〔茨城大学大学院農学研究科〕
抵抗体群(植生粗度)が水没して存在する流れの水理計算法を示した。ここでは、植生粗度による流水抵抗や植生頂部付近に発生する組織渦の影響を考慮し、植生粗度内外の流速分布とエネルギー損失を推定する方法を明らかにした。さらに、この計算法から得られる流速とエネルギー損失量を指標にした不等流計算法を開発した。計算結果は、様々な条件のもとで行った模型実験結果を良好に説明付けた。
Keyword: 植生粗度, 運動量交換量, 不等流計算GET PDF=
植生水路内の流速変動の特性について
藤村 洋平〔三重大学生物資源学部〕○田中 雅史〔三重大学生物資源学部〕
本研究は、沈水性水草の存在するかんがい用水路の流れにおいて流下方向、横断方向、水深方向の三方向の流速を測定し、植生水路の流速変動場の特性について統計解析、ウェーブレット解析、スペクトル解析法により検討したものである。水草に近い領域の流速変動の様相には、水草の群落の全体的な揺動と関係する時間スケールの変動と水草の揺らぎと関係する時間スケールの変動の2つの時間スケールをもつ変動成分から構成されることを見出した。
Keyword: 流速測定, 植生水路, 変動解析GET PDF=
カスケード式頭首工の水クッション内の流況
○小島 信彦〔明治大学農学部〕山本 光男〔明治大学農学部〕
カスケード式頭首工は、生物の生息環境、親水空間、維持管理の3点を考慮して、頭首工固定堰を全面魚道方式とする3段からなる水クッション方式連続スロープ落差工として開発したものである。水理模型実験を行ったところ、射流発生限界から算出した水クッション設計流量以上の流量を流下させた場合においても、安定した減勢効果を発揮し、河川流量へ対する汎用性の高いことが明らかになった。
Keyword: カスケード式頭首工, 水クッション, GET PDF=
GAによるブランチ型管水路設計支援モデルの基礎的研究
○平松 研〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕
管水路口径の選択を行い,コストを最小とする設計支援問題を取り上げ,遺伝的アルゴリウム(GA)を用いた手法の適用可能性について検討を行った.基礎的研究であるため,樹枝状配管についての計算を行い,LP法との対比を行った.なお,制約条件に対しては,ペナルティ関数を与えて対応した.結果,GAを用いた手法によっても最適値を得ることができたが,収束性には問題があり,今後の改良が必要であることが明かとなった.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 管水路, 線形設計GET PDF=
ハイブリット式魚道に関する実験的研究(掘法鬱道内の流速分布特性について−
泉 完〔弘前大学農学生命科学部〕工藤 明〔弘前大学農学生命科学部〕相場 一文〔弘前大学大学院〕○佐藤 正一〔弘前大学大学院〕
本報は、複合式魚道の一つである小流量時はプ−ルタイプ、流量が多くなるとストリ−ムタイプになるハイブリット式魚道の水理設計に関する基礎資料を得るため、水理模型実験を行って魚道プ−ル内の水理特性のうち流速分布特性を中心に考察を行ったものである。本実験の結果、プ−ルタイプとストリ−ムタイプの流況、および潜孔からの流速の逓減と潜孔出口部断面の流速分布を明らかにすることができた。
Keyword: 水利構造物, 管・開水路流れ, GET PDF=
都市型排水河川の砂礫河床区間における自然浄化能の解析
○大橋 行三〔愛媛大学農学部〕戒能 治〔愛媛大学農学部〕藤原 正幸〔愛媛大学農学部〕
河川の砂礫河床における自然浄化能を解析するため,低水敷幅が約50m,約2km区間を対象に,水量及び水質項目の変動が日サイクル波形となる都市型排水が流入する場合の現地観測を実施した。即ち,両端における,(1)1週間毎分の自動水質測定,(2)24時間毎時の採水と水質分析を実施し,関連水質項目の動特性の把握を試みた。今回各種の傾向が一応明らかと成ったが,さらに観測を重ね資料の充実と精度の向上が必要である。
Keyword: 水環境・水質, 自然浄化能, 砂礫河床GET PDF=
代替価値交換法による多目的河川水質管理問題の求解
複数の目的を持つ河川水質管理問題では、各目的が互いに競合し、通約性がないことが一般的である。このような問題の場合、最適解を一個に絞ることは困難であり、複数の代替案を考慮する必要がある。そこで代替価値交換法では交換関数や代替価値関数を定義し、最適解を得るまでの段階で意志決定者がモデル作成者と協議する構造を持つ。本研究では前報で提示した多目的河川水質管理問題に代替価値交換法を適用し、最適解を計算する。
Keyword: 河川水質管理, 多目的最適化問題, 有限要素法GET PDF=
凝集の初期段階におけるフロックの構造に及ぼす乱流の影響
○柳橋 寛一〔筑波大学生物資源学類〕小林 幹佳〔筑波大学大学院農学研究科〕足立 泰久〔筑波大学農林工学系〕
フロックの沈降速度などの物理的性質が決定される要因を明らかにするためには,フロックの形成過程と構造の関係を知る必要がある.本研究では,フロックの形成条件を支配する因子として重要と思われる流体力学的条件がフロックの構造に及ぼす影響を調べるために,物理化学的条件の明確なモデルコロイドを用いた実験を行った.その結果,フロックの形成過程において乱流の影響が重要であることを示す実験結果が得られた.
Keyword: 凝集, フロックの構造, 流体力学的条件GET PDF=
波・流れの共存場における干潟域底泥の巻き上げについて
○郡山 益実〔鹿児島大学大学院〕瀬口 昌洋〔佐賀大学農学部〕
干潟域での底質輸送現象を明らかにするため、波と流れの共存場における底泥の巻き上げ実験を行い、その現象の実態を把握すると同時に、巻き上げに密接に関連する底面剪断応力と巻き上げ率について検討、考察した。その結果、共存場における濁度及び巻き上げ率は流れ場におけるそれと比較してかなり大きく、また平均巻き上げ率と底面剪断応力との関係も両者の間に明確な差異が見られ、巻き上げ現象に及ぼす波動運動の重要性が認識された。
Keyword: 濁度, 巻き上げ率, 底面剪断応力GET PDF=
Determination of Effective Radlus and Radius of Influence of a Pumping Well Using Genetic Algorithm(遺伝的アルゴリズムを用いた揚水井の有効口径と影響範囲の決定)
○M.A.FAZAL〔京都大学農学研究科〕河地 利彦〔京都大学農学研究科〕平松 研〔京都大学農学研究科〕
井戸の設置において,井戸口径と影響範囲は重要であるが,それらの理論的推定値は実際の値と大きく異なることが多い.ここでは遺伝的アルゴリズムを用いた新たな確定法を提案し,その有効性を検討する.計算はデュプュイのモデルを基礎とし,段階的揚水試験の実測値と計算値との差を最小化する最適値問題として行った.結果,透水量係数が不明な場合でも,本手法により両者の値を効率よく推定可能であることが明かとなった.
WATER DISTRIBUTION IN AFLAJ IRRIGATION SYSTEMS OF OMAN (オマーン国・アフラジ潅漑システムにおける配水管理)
○Abudullah S. Al-Ghafri〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕W. Ray Norman〔アフリカ開発銀行〕
乾燥地にあるオマーンの農業は潅漑に依存しているが,その約35%は4,000以上あるaflaj(単数形falaj)と呼ばれる潅漑システムが担っている。Aflajは水源によって3形態あり,枯れ川(約55%),地下水(イランのカナートと類似,約45%),湧水(1%以下)が水源となっている。Aflajは農家組織が管理し,地域の生活用水,農業用水として使われており,その水配分には独特の方法が採られている。本稿ではその水配分方法について紹介する。
Keyword: オマーン, 畑地潅漑, 用水管理GET PDF=
河套灌区の水環境と乾燥地土壌の塩類集積問題
○久米 崇〔岐阜大学農学部〕天谷 孝夫〔岐阜大学農学部〕西村 直正〔岐阜大学農学部〕吉田 智子〔岐阜大学農学部〕
中国内蒙古自治区河套灌区では、厳しい気象条件にも関わらず、黄河の恩恵により古来から農作物生産が行われてきた。しかし、大量取水、排水路整備不良に起因する土壌塩類化問題が表面化した。さらに、黄河の水不足が深刻な社会問題となり、節水規制状況下で河套灌区も厳しく取水量の削減を迫られることになった。そこで、本地域で発生している塩類集積問題について土壌改良、農地整備などを考慮しながら検討するものである。
Keyword: 圃場整備, 環境保全, 土壌改良GET PDF=
発表番号 1-31
小型風車を使った家畜糞尿処理装置の開発
○奥山 武彦〔農業工学研究所〕片山 秀策〔農林水産技術会議事務局〕後藤 眞宏〔農業工学研究所〕小綿 寿志〔農業工学研究所〕
家畜排泄物スラリーを肥培かんがいに適するように性質を改善するための撹拌曝気処理を小型風車を動力として行う装置を開発した。風力エネルギーの賦存量は地域によって大きく異なるが,栃木県で行った本装置の実証試験では70〜90%の時間割合で稼働し,ほぼ連続的にスラリーの撹拌を行うことができた。スラリーの粘度,pH,窒素濃度などの改善効果が得られた。
Keyword: エネルギ, 環境保全, 新手法GET PDF=
VLF-MT法及び電気探査法による比抵抗マッピング
○中里 裕臣〔農業工学研究所〕今泉 眞之〔農業工学研究所〕森 充広〔農業工学研究所〕八島 茂夫〔国際農林水産業研究センター〕
石垣島における陥没調査を事例に、VLF-MT法と電気探査法による比抵抗マッピングを行い、両者の比較を行った。その結果VLF法の探査深度は一般に表皮深度といわれているが、表層付近の浅い領域の影響が大きいと考えられた。VLF-MT法による比抵抗マッピングは簡易で広域概査に適するが、他の手法により深度方向の情報を得ることが解釈の上で重要である。
Keyword: VLF-MT法, 電気探査法, 比抵抗マッピングGET PDF=
非破壊探査によるダム管理システムの開発
○森 充広〔農業工学研究所〕中里 裕臣〔農業工学研究所〕長束 勇〔農業工学研究所〕黒田 清一郎〔農業工学研究所〕
比抵抗トモグラフィ法を用い,フィルダム遮水部およびその周辺部の温度分布や飽和状態の変化を比抵抗変化としてモニターすることによって,フィルダムの安全性を2次元的かつ長期的に監視するダム管理システムの開発に着手した。具体化に向けて実施した数値実験の結果では,ダム底面にあらかじめ電極を埋設することによって,漏水個所を精度よく特定できることが明らかとなった。
Keyword: ダム管理システム, 比抵抗トモグラフィ法, 埋設計器GET PDF=
農業土木学会論文集英文アブストラクト検索システム
○溝口 勝〔三重大学生物資源学部〕
1960年以来農業土木学会論文集は今年で200号を超える。しかし国内外の研究者に研究内容が十分に知られてはいない。農業土木は総合的な開発・保全技術として今後需要が増すと予想されるだけにこうした現状は誠に残念である。そこで農業土木の扱ってきた内容を国内外の研究者・技術者に知ってもらい、関係者相互の議論を活性化させることを目的に、インターネットによる英文アブストラクト検索システムを構築した。
Keyword: データベース, 情報公開, インターネットGET PDF=
中山間地域振興とモバイルGISの可能性について
○山田 康晴〔農水省国際農林水産業研究センター〕歌代 和男〔アルケメディア(株)〕マーク・W・コーバー〔アルケメディア(株)〕
最近になって、インターネット上で利用可能なGISの開発が盛んになった。この他、移動体通信を利用したデータ転送、D-GPS、モバイルPCなどが、安価で利用できるようになってきた。一方、中山間地域は、高齢化、過疎化など農業振興にとって厳しい条件下にある。先述の情報技術を組み合わせたモバイルGISは中山間地域の振興にも応用できる情報技術として、技術開発が急がれる。
Keyword: GIS, 移動体通信, 中山間振興GET PDF=
2毛作地帯を対象としたSARデータによる水稲作付け面積の早期推定
○小川 茂男〔農業環境技術研究所〕井上 吉雄〔農業環境技術研究所〕美濃 伸之〔農業環境技術研究所〕富田 淳志〔農業環境技術研究所〕岡本 勝男〔農業環境技術研究所〕斎藤 元也〔農業環境技術研究所〕
RADARSAT及びLandsat/TMのデータ,DEMを用いて,関東の2毛作もみられる栃木県中南部を対象に1998年の水稲作付け面積を早期に高精度で推定する手法について検討した。50mメッシュのDEMを用いることにより,フォアショートニングによる歪みを修正することが出来た。また,2時期のRADARSATデータ(5月17日及び6月27日観測データ)から水稲移植直後の作付け地を選出した結果,21市町村平均で統計データに対し101.1%と高い精度で推定できた。
Keyword: リモートセンシング, 測量, 電磁波・光GET PDF=
水面の光反射特性に関する実験と考察
○加治佐 隆光〔三重大学生物資源学部〕麻生 晃〔三重大学生物資源学部(現、茂原市役所)〕
簡易反射率計を用いた可視光の反射率の比(赤と緑の比)と水質濃度の比(SS濃度と雇枳・A濃度の比)との関係を把握するために室内実験と野外観測を行った。その結果、両者に経験的関係が伺えた。さらに、大気の透過度などの波長別の違いを小さいと考えて、Landsat衛星のTMデータを用いた結果と比較検討したが、同一傾向が見られた。今後には、精度をあげて多様なデータを検討する必要がある。
Keyword: リモートセンシング, , GET PDF=
RADARSAT SARデータの超広域観測モードによる湛水域抽出能力の検討
○大坪 義昭〔財団法人日本農業土木総合研究所〕伊藤 忠夫〔財団法人日本農業土木総合研究所〕今里 亜紀彦〔財団法人日本農業土木総合研究所〕飯田 秀重〔財団法人日本農業土木総合研究所〕力丸 厚〔株式会社エア・グラフ〕
メコン河下流域における湛水図作成技術の開発を、全天候型RADARSAT SAR画像を利用し実施している。大河川流域の湛水状況を把握するには、出来るだけ広域を撮影することが要求される。このため、97年には画像が100km四方のStandard Mode(地上分解能約25m)による技術の開発を行ったが、今回、もっと広い範囲の撮影が可能なScan Sar Narrow Mode(300km四方、地上分解能約50m)による比較検証を行い、利用の可能性を確認した。
Keyword: リモートセンシング, メコン河, 湛水GET PDF=
低平地クリーク水田地帯の洪水緩和機能について
○平松 和昭〔九州大学農学部〕四ヶ所 四男美〔九州大学農学部〕森 健〔九州大学農学部〕
低平地クリーク水田地帯を対象に,その洪水緩和機能の定量化を試みた.沿岸部に位置する低平地を想定し,水田,畑地,市街地の3パターンの土地利用形態の違いやクリークの面積比率がピーク末端水位に与える影響および排水施設の最適管理によってピ−ク末端水位をどの程度低減できるかについて検討した.さらに,クリーク低平農地域の洪水緩和機能を総合的に表現するマクロな指標を提案した.
Keyword: 低平農地域, 洪水緩和機能, 排水解析GET PDF=
洪水比流量曲線式に対する考察 −クリーガー式及び洪水比流量研究グループ式の比較−
○大西 亮一〔農業工学研究所〕松田 周〔農業工学研究所〕中西 憲雄〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕
ダム洪水吐の設計洪水流量を求める洪水比流量式として、クリーガー式と洪水比流量研究グループ式を比較して曲線形状から適用限界を考察した。この結果、クリーガー式では流域面積が1km2以下になると比流量が小さくなることがわかった。また、グループ式は7×103km2以上になると洪水流量が小さくなることがわかった。さらに、地域係数CとKは流域面積が1km2の洪水比流量を表し、1時間降雨強度の観測値からCの値が53以下となる。
Keyword: 洪水流出, 流出特性, 河川工学GET PDF=
ジャカルタ特別市における洪水解析モデルの適用
○吉田 貢士〔東京大学大学院〕
インドネシア国ジャカルタの河川を対象に、水文モデルと物理モデルを結合することにより、水系一貫での非定常流況解析を試みた。水文モデルにはタンクモデル、物理モデルにはプライスマン陰差分法を用いた。その際、上流部では射流が発生しないように、河床を階段状に近似して計算を行い、モデルの適用性を確認し、対象河川で行われる洪水対策事業効果の量的な把握を可能とした。
Keyword: 洪水流出, 気象災害, GET PDF=
決定論的流出モデルと確率モデルの結合によるメコン河中流域のリアルタイム流量予測
○多々納 美穂〔宇都宮大学大学院(現愛知県庁)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
メコン河中流域における洪水予報の精度向上のため、本研究では、決定論的流出モデルにARMAを付加した結合モデルによるリアルタイム洪水予測を試みた。決定論的流出モデルには改良並列タンクモデルを用いた。それによる計算流量の誤差時系列にARMAを適用し、誤差予測を行った。モデルの適用結果から、3,4日先までの流量予測が高い精度で可能であることが確認された。
Keyword: メコン河, 流量予測, ARMAGET PDF=
簡易単位図によるピーク流出量の推定精度
○畑 武志〔神戸大学農学部〕岩崎 哲也〔神戸大学農学部〕田中丸 治哉〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕
合理式と同程度の簡便性で、より高い精度でピーク流量の推定を行うために、簡易単位図とCN法を用いた方法について検討した。小流域への適用結果では、各流域ごとにパラメータを固定した場合、合理式による計算値と実測値のばらつきが大きかったのに対し、この方法では両者の間により強い相関性が見られた。パラメータが少なく、流域特性値との相関から、流量観測データのない流域への適用の可能性がある。
Keyword: 洪水流出, ピーク流量, GET PDF=
流域の部分的開発を考慮した集中定数型流出モデルとその適用
自然丘陵地流域の流出特性を吟味するための流出解析法については、ほぼ実用的レベルで満足すべき流出モデルが確立されているが、農地造成など流域内の部分的開発に伴って、流出モデル定数がどのように変化するかについての実用的手法は未開拓である。本報告では、集中定数型流出モデルを応用して、部分的開発の影響を考慮しうる流出解析手法の提案と流域の約1/3を牧草地に開発した流域での適用事例を示す。
Keyword: 流出特性, 洪水流出, GET PDF=
洪水量算定におけるピーク流出係数の推定
○瀧本 裕士〔富山県立大学〕
洪水ピーク流出量を合理式で推定する際には、ピーク流出係数をどのように設定するかが重要となる。そこで、本研究では奈良県および京都府に位置する国営開発事業地区内の造成農地流域を対象に、ピーク流出係数に影響を与える要因について因子分析を行い、重回帰式によるピーク流出係数の推定を行った。ピーク流出係数は、独立変数として、降水量と流域乾湿状態を表す降雨直前の流出量を用いれば、予測可能であることがわかった。
Keyword: ピーク流出係数, 造成農地, GET PDF=
Nearest-Neighbor法による融雪流出予測に関する研究
○藤原 洋一〔神戸大学大学院自然科学研究科〕田中丸 治哉〔神戸大学大学院自然科学研究科〕畑 武志〔神戸大学農学部〕多田 明夫〔神戸大学農学部〕
Nearest-Neighbor法は,現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出して,それに基づいて将来の河川流量を予測する流出予測手法である.本研究では,融雪流出の卓越した大河川である信濃川,石狩川流域を対象として,同法を1〜3日先の実時間流出予測に適用した.その結果,流量,降水量データに加えて気温データを特徴ベクトル内に組み込むことによって,同法が融雪流出予測に十分適用できることが分かった.
Keyword: 降雪・融雪, 流出予測, 長期流出GET PDF=
利水および流況の安定化に寄与する流域貯留量評価
降雨から蒸発散量を差し引いた水供給時系列は,流域の貯留機能の影響を受け流出量の時系列に変換される.結果的に発現した流域貯留量を評価することは,水管理上にも重要な意味を持つ.ここでは,4流域を事例に,最小自流量を保障するために必要な貯留量および洪水の緩和も含めた流況の構成に必要な貯留量をそれぞれ評価した.その結果,山林流域では両貯留量とも造成流域に比べ約1.5倍前後大きいことが明らかにされた.
Keyword: 流域貯留量, 最小自流量, 緩衝機能GET PDF=
確率流況曲線とそれによる水文渇水特性の評価
○杉山 博信〔新潟大学大学院自然科学研究科〕バラウト ブチバニ〔カセサート大学工学部〕アダヒ ボウトウ〔筑波大学農学研究科〕下村 智美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕
本研究は、渇水特性の代表的な表現形式の一つとして目されている流況曲線のより一層の汎用化を狙ったものであって、まず初めに確率流況曲線を提案し、次いでそれを日本とタイ国に所在するダム流域に適用して、流域における水文渇水特性を検討してみた。その結果、提案流況曲線を適用することによって、流域における渇水の厳しさが評価できること、水文渇水特性を確率的に議論できることが明らかになった。
Keyword: 流出特性, 水資源開発・管理, 水文統計GET PDF=
筑後川中流域における流水構造と水質
○阿南 光政〔九州大学大学院〕福田 哲郎〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕
筑後川中流域を対象に,複合タンクモデルを適用することによって,各土地利用からの流出成分を推定した。さらに,水質と各流出成分との関連を重回帰分析によって検討した。その結果,COD,EC,T-NおよびT-Pに関しては山地,畑地および水田からの流出成分が深く関与していることが明らかとなった。また,土地利用以外に,当該地区では家畜ふん尿による汚濁がかなりのウェイトを占めていることが示唆された。
Keyword: 複合タンクモデル, 水質, 重回帰分析GET PDF=
ラドン濃度を指標とした河川への地下水浸出の実態解明
○濱田 浩正〔農業工学研究所〕二平 聡〔農業工学研究所〕今泉 眞之〔農業工学研究所〕浅野 将人〔北陸農政局〕
河川への地下水浸出の実態を明らかにするために,河川水のラドン濃度の測定を実施した。試験地として,石川県の手取川を選定し,かんがい期と非かんがい期に河川水のラドン濃度を測定した。その結果,ラドン濃度はかんがい期に著しく上昇していた。ラドン濃度を測定することにより,水田からの浸透水によって地下水位が上昇し,河川への地下水浸出量が増大している現象を把握することができた。
Keyword: 浸透流・地下水, 水収支・水循環, 水質水文GET PDF=
Modeling Groundwater Flow in an unconfined aquifer in Alluvial Fan
○Elhassan Ali Musa〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕後藤 章〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学〕
本研究では、差分法(FDM)を用いて、扇状地における不圧帯水層のための地下水流モデルを構築した。このモデルでは、タンクモデル計算と地下水流モデルを結合させることによって、地下水涵養・流出の計算を行えるようになった。モデルの構築には改良の余地があるものの、実際の不圧帯水層の挙動は十分に表現されたものと思われる。
Keyword: 地下水モデル, 不圧帯水層, 地下水涵養GET PDF=
分散を考慮した沿岸地下水への海水侵入解析
○小路 順一〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕里山 大和〔鹿児島大学農学部〕國武 昌人〔宮崎大学農学部〕
沿岸域における地下水は,貴重な淡水資源として種々の産業において利用されている。 沿岸域における地下水水質環境を定量的に把握し,複雑な海水侵入機構を解明することは,今後の地下水資源の保全と管理の点から極めて有意義である。本研究で用いた数値計算法の妥当性について,既往の研究での計算結果との比較から検討した。本法では特性曲線法を適用しており,流況の変化による物質輸送をよく再現できると考える。
大型要素に対応した比水分容量定義手法
○石井 将幸〔京都大学防災研究所〕
飽和−不飽和浸透流の数値解析では、大型の要素を用いると解析精度が大きく低下する。そこで大型要素に対応した、比水分容量の定義手法を提案した。飽和帯と不飽和帯が共存する要素の内部における水分量分布を仮定し、節点の圧力水頭と要素全体の水分量との関係から、要素の比水分容量を定義した。この手法を大型要素に適用し、鉛直一次元浸透の解析を行なったところ、従来の手法と比較して解析精度の向上がみられた。
Keyword: 浸透流・地下水, 地下浸透・地下水流動, GET PDF=
蒸発散を考慮した流出モデルに関する考察
○竹下 伸一〔愛媛大学大学院農学研究科〕高瀬 恵次〔愛媛大学農学部〕佐藤 晃一〔愛媛大学農学部〕
本報告では、流域の乾湿の影響を受け蒸発散比が変化することに着目し、蒸発散比を上2段のタンク貯留深の関数とするLogistic曲線で与え、長期間流出モデルに導入した。本モデルを山林地流域において平水年、豊水年、渇水年に適用したところ流出現象を再現できた。また、流出モデルによる蒸発散量を短期間水収支法による蒸発散量と比較検討したところ、概ね現象を表現できていることが明らかになった。
Keyword: 蒸発・蒸発散, 長期流出, 水収支・水循環GET PDF=
乾季のある地域における降雨変動特性についての研究
○酒井 一人〔東京大学,大学院〕
本研究では,乾季の卓越する地域(ボンベイおよびニューデリー)において1年を4シーズンに分割し,ISODATA手法によるパターン分析を行い,降雨特性を検討した.その結果次のようなことがわかった.1)乾季は1つのクラスに含まれ、雨季がいくつかのクラスに分類された.2)乾季のクラスを除いて,どのクラスにおいても多変量正規分布していることが認められた.
Keyword: パターン分析, 降雨特性, 多変数正規分布GET PDF=
東北タイにおける天水田の米生産量推定のための水文モデル構築
○鈴木 研二〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕神林 徹〔宇都宮大学農学部(現(株)日本精測)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
本研究では、東北タイにおける天水田の米生産量を推定するための天水田モデルのサブモデルである、天水田水文モデルの構築を目的とする。天水田水文モデルは、日降雨量データを入力量として、斜面上に連続する水田群の湛水深・土壌水分を斜面の上位部から下位部に向かって逐次的に日単位で計算するものである。現地調査に基づいて、このモデルを構築・適用し、モデル化の第一段階としては良好な結果を得た。
Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 天水田水文モデルGET PDF=
Updating the Prediction of Crop Water Requirements in Arid Region Using the Recommended Penman-Monteith Evapotranspiration Equation(ペンマン・モンティース式による乾燥地帯の作物用水量推定の改良)
○A. W. Abdelhadi〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Takeshi Hata〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Haruya Tanakamaru〔神戸大学大学院自然科学研究科〕Akio Tada〔神戸大学農学部〕Tariq Mohamed〔ゲジラ研究所〕
広大な乾燥地灌漑地区であるスーダン・ゲジラ地区での用水量推定は従来ペンマン式に基づいて行われてきた。大面積であり、推定方式の違いは膨大な用水量の差異となり、水資源利用上多大な影響を及ぼすことになる。今回ペンマン・モンティース式を基に算定を行い、アカラ綿の実測消費水量と比較したが、決定係数等4指標値によっても本法の優位を評価できた。生物季節に基づいた作物係数の決定法も有効な方法であることが示された。
Keyword: 蒸発散, ペンマン, GET PDF=
温度を用いた土壌面蒸発係数の提案とその特徴
○邱 国玉〔農業工学研究所〕佐瀬 勘紀〔農業工学研究所〕奥島 里美〔農業工学研究所〕J. Ben-Asher〔Ben-Gurion University,Israel〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕籾井 和朗〔鹿児島大学農学部〕
本研究では、土壌面蒸発係数(ha)を定義し、顕熱フラックスとの関係を検討するとともに、その特徴を検討しった。haと顕熱フラックス比はよく一致する。さらに、haの境界は良く定義されている(0≦ ha ≦1)。この境界は風速を基づくモデルではまったく不明である。新たに提案された土壌面蒸発係数の簡単さと明確的な境界は土壌面蒸発量の推定に役立つ。
Keyword: 蒸発, 畑地潅漑, GET PDF=
樹幹流を用いた森林への乾性降下量の推定
○飯田 俊彰〔山形大学農学部〕塚原 初男〔山形大学農学部〕梶原 晶彦〔山形大学農学部〕常盤 祐紀子〔(株)那須環境技術センター〕
森林での樹冠への乾性降下量と地表面での物質フラックスに関する情報を得ることを目的として、約10〜15年生クロマツの砂丘防風林の一区画で、夏から秋にかけての約4ヶ月間、林外雨(湿性降下)、樹幹流、林内雨のイオン濃度と水量との観測を行った。森林への乾性降下量は、気象条件のみならず葉面積等の樹木の状態によっても変動することが明らかとなり、イオン種によっては樹体からの溶脱量も大きいことが示唆された。
Keyword: 樹幹流, 乾性降下, 物質循環GET PDF=
水田における水・地温の解析法についてー実測温度より諸係数を推定する方法ー
○白井 清恒〔(有)アグリウエザー〕横山 慎司〔(有)アグリウエザー〕
水田は水及び土の二層よりなる。各層における温度の時間変化は、一日を周期とする周期項と非周期項との和で与えられる。この非周期項を長周期のフーリエ級数に展開する。さらに、初期条件を考慮するために深さの二次式で表される関数を導入する。かくして、計算の容易な定常解によって、初期条件を近似的に満たし、又、温度変化の実測値より熱定数等の諸係数を推定し得ることを示した。
Keyword: 気象環境, 水田温度, 2層熱伝導GET PDF=
微気象学的方法による水田からのメタンフラックスの測定
○小谷 廣通〔滋賀県立大学環境科学部〕廣田 嘉美〔滋賀県立大学環境科学部〕
水稲生育の後期段階の4日間午前10時頃から夜間0時頃まで,微気象学的方法を用いて水田からのメタンフラックスを測定した.得られた結果は次の通りである..瓮織鵐侫薀奪スは,時間的にも日毎でも大きく変動した.日中では大きく(29〜90mg/m2/hr),夜間では小さかった(-18〜12mg/m2/hr).B定した4日間の全平均値は16.6mg/m2/hr, 日中の全平均値は47.5mg/m2/hr, 夜間の全平均値は-2.0mg/m2/hrであった.
Keyword: メタンフラックス, 微気象学的方法, GET PDF=
水田における群落抵抗と気象条件および熱収支特性との関係
○小野 啓子〔愛媛大学大学院農学研究科〕大上 博基〔愛媛大学農学部〕宗石 惠里子〔愛媛大学農学部〕福島 忠雄〔愛媛大学農学部〕
水田の群落抵抗(rc)を算定し,気象条件との関係を検討した結果,日射量が大きくなるとrcは小さくなり,飽差が大きくなるとrcは大きくなる傾向が明らかにできた.次に,基準化rcという概念を新しく導入し,これが熱収支特性に影響を及ぼすパラメータであると位置づけた.さらに,蒸発散要求である飽差が増加すると,基準化rcが低下することがわかった.この特性は,水田で潜熱への分配が卓越する特性と関連することがわかった.
Keyword: 熱収支, 群落抵抗, 水田GET PDF=
タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響−(4)熱帯泥炭湿地林における森林構成要素の呼吸速度測定−
○大澤 和敏〔宇都宮大学農学部(現東京大学大学院農学生命科学研究科)〕石田 朋靖〔宇都宮大学農学部〕鈴木 覚〔日本学術振興会特別研究員〕長野 敏英〔東京農業大学農学部〕
タイ国の泥炭湿地林において森林構成要素の呼吸速度をオープンチャンバー法を用いて測定した。その結果、単位土地面積当りの葉の呼吸速度は2.5、枝は0.5、幹は0.3、根は3.6、そして土壌は1.2tC/ha/yrと求めることができた。よって地下部の特に根からの呼吸における寄与率の高さが伺われる。これらのデータを鈴木の求めた炭素収支に合わせると光合成量が約12.1t、樹木の純生産量が約5.2tとなることがわかった。
Keyword: 地球環境, 炭素収支, 泥炭湿地林GET PDF=
赤外線放射温度計による鏡ダムの対流現象の観測
和泉 辰男〔高知大学農学部〕○紙井 泰典〔高知大学農学部〕近森 邦英〔高知大学名誉教授〕
湖の放熱期の対流現象を解明するため,1998年11月11日の高知県鏡村鏡ダム湖表面水温を赤外線放射温度計により観測した.結果は直径5cm-23cmの極めて小規模の対流セルが観測された.周期は13分,鉛直一次元対流モデル(木村モデル)によって解析したところ,単位面積当たり沈み込み流量は水深13mまでは0.0075m3/s/m2 ,それより下は0.002m3/s/m2程度であった.
Keyword: 対流, 水温, 赤外線GET PDF=
地球温暖化による旬別融雪流出高の変化ー地球温暖化が融雪流出に及ぼす影響の予測に関する研究()ー
○加藤 徹〔宮城県農業短期大学〕倉島 栄一〔岩手大学農学部〕
気温上昇や降水量の増加等を考慮した融雪流出計算を行うことにより、地球温暖化による旬別融雪流出高等の変化について検討した。大倉ダム(宮城県)、刀利ダム(富山県)で検討したところ、気温上昇たとえば4℃上昇の場合には、旬別融雪流出高のピーク時期はいずれも20日ほど早まり、3月下旬へと変化し、ピーク旬別融雪流出高も大倉ダムでは約60%(70mm)、刀利ダムでは約50%(110mm)低下すること、などが確認された。
Keyword: 融雪流出解析, 地球温暖化, 融雪流出高GET PDF=
鳥海山山麓の湧水温度
○神尾 彪〔山形大学農学部〕大江 進〔月光川の魚出版会〕奥山 仁志〔遊佐町役場〕
〕水温度と標高の関係を求め、標高に伴う湧水温度の逓減率を明らかにした。逓減率は0.4℃/100mであった。標高に伴う地温の低下割合は高度100mにつき0.3℃〜0.5℃であるから、鳥海山山麓の湧水温度は地温によって形成されていると言える。次に、⇒水場所と表層地質の関係を明らかにした。湧水場所は古い溶岩と新しい溶岩との境目や溶岩と扇状地との境目などにあった。また、胴腹滝の湧水温度は8.5℃で、年間を通じてほぼ一定であった。
Keyword: 湧水温度, 地下水, 水温GET PDF=
Water Reuse and Water Quality in Low-lying Paddy Area with Creek Networks(低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用と水質)
○Rachmad Jayadi〔九州大学大学院農学研究科〕福田 哲郎〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕
低平地クリーク水田地帯を対象に,複合タンクモデルにより用水の配分操作および反復利用機構の解析を行った。その結果,晴天時において,クリーク貯留に占める還元水の割合(CTR)は50〜60%であることを明らかにした。また,CTRと水質との関係を分析し,CTRを57%以下に維持すればCODおよびECに対して水質基準を,T-Nに対して水稲被害発現濃度を維持できることを明らかにした。
Keyword: 灌漑システム, 反復利用 , 水質GET PDF=
Return Flow Analysis in Okazeki Irrigated Paddy Fields of Kokai River Basin(小貝川岡堰地区における水田地帯還元水の流出解析)
○Adahi Botou〔筑波大学農学研究科〕野村 紀子〔筑波大学生物資源学類〕佐藤 政良〔筑波大学農林工学系〕
小貝川岡堰用水地区において,用水配分の詳細観測を実施するとともに,水田用水が供給されている連続干天時を対象に,水田地帯からの還元水流出解析を試みた.水田用水の供給を水田地帯に対する降水とみなし,2段のタンクモデルで流出現象を再現する試みをした.その結果,中干しの前後での流出機構の違いを明らかにし,実測された配水管理用水(20%)を組み入れた並列流出モデルを開発した.
Keyword: 還元水, 配水管理用水, タンクモデルGET PDF=
地盤浸透を考慮した水田暗渠排水の浸透流解析−暗渠の影響を考慮した下部境界条件の設定方法について−
○井村 英樹〔農業工学研究所〕吉田 昭治〔新潟大学農学部〕長利 洋〔農業工学研究所〕
地盤浸透を考慮した水田暗渠排水のFEM浸透流解析を行う際の下部境界条件の設定方法を検討すべく,均質で下部境界が暗渠から比較的近いモデルと遠いモデルに対して,1.一定値,2.理論式,3.近似式,の3方法でフラックス分布を与えて解析を行った.その結果,下部境界が遠いモデルでは,暗渠周りの水頭分布に大差はなかったが,下部境界が近いモデルでは,近似式および理論式で妥当な解が得られることがわかった.
Keyword: 暗渠, 地盤浸透, 有限要素法GET PDF=
乾燥地の輪作潅漑農地における水・塩収支について
○安田 繁〔鳥取大学乾燥地研究センター〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
中央アジアにおいてはアラル海の縮小問題とともにアムダリア・シルダリア両河川沿いに開発された農地の塩害と耕作放棄が問題となっている。本研究ではカザフスタン共和国のクジルオルダ州にあるシャメーノフ農場を取り上げ、水稲区と畑作区が混在する場合の水・塩分の動態と収支を調べた。その結果、水稲区の塩分は排水路からはほとんど流出しておらず、水稲区の地下やその周辺に堆積していることなどが明らかとなった。
Keyword: 塩類集積, 輪作, 水分動態GET PDF=
上ビルマ・半乾燥地域の潅漑と農業発展に関する基礎的研究
○加藤 潤〔宇都宮大学大学院〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
農業を生業とする上ビルマ・半乾燥地の2農村を対象に、潅漑が農業に及ぼす直接的影響と村人の生活に及ぼす間接的影響を明らかにする事を目的とした。新規潅漑導入村では、1)水利用、農業生産様式が変化し、村の生産・生活構造も新展開していること。伝統的潅漑村は、2)農地開発の限界、用水不足等により、農業生産は停滞性を帯びていること、3)自衛策として、揚水ポンプを導入し作物生産の安定化を図っていることを明らかにした。
Keyword: 上ビルマ, 潅漑導入, 物質循環GET PDF=
国営農場から共同農場への転換と課題―シルダリア川下流域イリヤソフ農場の事例(カザフスタン共和国)―
○清水 克之〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕
中央アジア・カザフスタン共和国では農業生産組織の民営移管が進められている.これまでの国営農場は解体され,共同農場と名称が変わり,民営化の移行過程にあるが,農場の経営状態は年々悪化している.こうした状況の下で,共同農場の中の意欲的な農家が集まり独立した.このことが他の農家を刺激し,農家の間では生産集団として独立を目指す気運が高まっている.しかし一方では,土地・農場財産の分配などの課題が残されている.
Keyword: カザフスタン, 共同農場, 民営化GET PDF=
Scheduling Tank Irrigated Agriculture in a Rainfed Environment for Optimum Water Saving(降雨依存環境における貯留水の有効利用を目的としたタンク潅漑農業のスケジューリング)
○Amu-Mensah Frederick〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
タンク潅漑のためのコンピュータモデルを発展させた.主なプロセスは(1)集水域からタンクへの流去水の回収,(2)貯留水の潅漑利用,(3)圃場における用水量の決定である.シミュレーションは集水域,タンク及び圃場における水収支の結合を基礎にしており,ガーナ国の3地域への適用を目的にしている.検討の結果,アフリカの半乾燥地域における持続的な潅漑を展開する上でタンク潅漑と点適法の組み合わせが推奨された.
Keyword: Tank Irrigation(タンク潅漑), Simulation(シミュレーション), Water Saving(貯留水の有効利用)GET PDF=
中国における灌漑用水管理の現代的展開に関する事例的検討
○陳 菁〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕
本研究は中国水利改革の中で、農業水利施設の管理運営、利用実態およびその規制要因を明らかにすることを目的とし、中国の2対象地区を選定し現地調査を行った。その結果、1)2灌漑区の水制御方式、管理組織および属性、水利費負担方法および属性等を明らかにした。2)両灌漑区共に統制的な水管理が主流であることが分かった。3)末端水管理を担っている村管水員の役割は今後ますます重要視されることが予想される。
Keyword: 用水管理, 水田灌漑, 畑地潅漑GET PDF=
PERFORMANCE ASSESSMENT OF THE IRRIGATED AGRICULTURE IN EGYPT(エジプトにおける灌漑農業のパフォーマンス評価)
○Tarek Kotb〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕
多くの開発途上国で問題となっている灌漑の実効を,定量的に評価する指標や手法は確立されていない.そこで,潅漑システム内の各地域ごとに,簡単な指標(用水供給量,用水水質,農地利用効率,土地生産性)を用いて,灌漑パフォーマンスを評価する方法を検討した.エジプトの23の灌漑管区に適用したところ,灌漑管理が効率的に行われている地域と,効率が低い地域とが明確となり,問題の所在を明確にできることが分かった.
Keyword: 灌漑管理評価, 用水利用効率, エジプトGET PDF=
Changes and Improvement in Water Management Practices in Mwea Irrigation Scheme, Kenya(ケニア・ムエア地区における水管理の改善)
○Mohammed Abdullahi〔宇都宮大学大学院農学研究科〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕松井 宏之〔宇都宮大学農学部〕
ケニア共和国中央部に位置するムエア灌漑地区では,水管理システムの改善が行われてきた.具体的には,水利組織の再編,公平な水配分ルールの策定,輪作を基本とした新営農体系の導入である.その結果,渇水年においても公平な水配分が行われるなど水管理の改善がみられた.しかし,近年ムエアの上流において非公式な灌漑が開始されたため水資源が逼迫しつつあり,流域全体の水管理方法の検討が必要となってきている.
Keyword: 水田水管理, ケニア共和国, GET PDF=
南九州地域の畑地かんがい事業完了地区の水利用の実態
○山村 善洋〔宮崎大学農学部〕
水源に乏しく恒常的に水不足の‘水’条件不利地域であった地域に,いつでも使いたい量の水利用が可能になると,その使用目的はいわゆる学習によって次々に増加していく。多目的化による水使用量の増加と,一方では灌水方法の最適化・合理化による灌水量の減量が進行している。農業用水は狭義な灌漑用水のみとしてだけでなく広く営農に関わる用水としてとらえる必要があることを水利用の実態は示唆している。
Keyword: 畑地灌漑用水量, 水利用実態, 多目的水利用GET PDF=
小口径オープン型パイプライン分水施設の設計 −上流水槽内に設置される流出水槽の設計法−
○相川 泰夫〔農業工学研究所(現、関東農政局)〕島 武雄〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕
小口径オープン型パイプライン分水施設において、上流水槽内に流出水槽を組み込んで水槽構造の一体化、並びにコンパクト化を図る場合に、パイプライン口径と管路内流速、並びに空気球の上昇速度の関係式から、流出水槽の寸法を算出する手法を提示するとともに、口径ごとに算出した水槽長を、上・下流水槽分離型の水槽長と比較することで、コンパクト化を実証し、通気孔(b)の採用でさらにコンパクト化が高まることを報告する。
Keyword: 潅漑施設, 管水路施設, 分水施設GET PDF=
地中潅漑の実用化に関する研究()―ホース型管による給水管理―
○谷川 寅彦〔大阪府立大学農学部〕岩間 憲治〔滋賀県立大学環境科学部〕矢部 勝彦〔滋賀県立大学環境科学部〕
前報では地中潅漑適用下において給水部に不織布を用いた管の適用可能性を検討した。本報では、不織布給水口数、配置が異なる各種ホースについて給水、土壌水分特性等から検討した。実験は雨除けメロンに対して防根シート適用条件下、低正圧設定による連続給水管理により行い、給水口数による土壌接触面積の差異が給水性能に及ぼす影響、各種条件下の圧力管理法、妥当な管の選定に関する基礎的資料を得ることを目的としている。
Keyword: 地中潅漑, 不織布, GET PDF=
農業用パイプライン向け除塵施設の開発
小泉 健〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔農業工学研究所〕○小倉 邦雄〔(株)横田製作所〕稲垣 仁根〔クラウンエンジニアリング(株)〕
従来使用されている農業用水用除塵施設は部品の分解などごみの除去等の管理に多大な労力を要している。そこでハンドル操作によりカムを作動させ、除塵用の金網等を急激に移動させ、通常の逆洗等の場合より大きな力を発生させることにより、強制的に異物を剥離させる構造を有し、前後のバルブ操作のみで手を汚さず、容易に異物を系外へ排出することができる除塵施設を開発し、工場試験にて良好な結果を得た。
Keyword: 除塵施設, ストレーナー , ごみGET PDF=
ミゼロンライニング工法による農業用水路の補修への一提案
○大塚 貴之〔株式会社大塚工業〕大塚 佐一郎〔株式会社大塚工業〕
最近、人間と環境また経済と環境の問題が深刻化してきた。粗大廃棄物を抑制するためにも、維持補修が重要と考えられる。本ミゼロンライニングは、コンクリートの保護、補修に有効な工法として実績を積んでいる。超厚膜の塗膜は、漏水防止、防水、凍害、耐磨耗性に優れ、又、塗膜乾燥が速く作業効率が良く、冬期間でも作業が可能である。その上、人間に悪影響を及ぼす物質も含まれず、優れた塗料であり、又、工法である。
Keyword: 用水管理, コンクリート材料, ライニング材GET PDF=
暗渠排水と開渠排水のpHの違い
○泉本 悟〔三重大学生物資源学部〕足立 淳治〔三重大学生物資源学部(現、大日本土木)〕加治佐 隆光〔三重大学生物資源学部〕
砂壌土の茶畑にある開渠排水と暗渠排水の水質を比較した結果、開渠排水のpHは小さく、暗渠排水のpHは比較的中性に近いことを見出した。この違いは水質変化に関する土壌の緩衝作用ではないかと考えて、長さの異なる土柱に固形の化学肥料を散布し浸透実験を行った。その結果、土柱の短い方が小さいpHになることを確かめた。なお、いずれの調査でも、pHが5以下になるとアルミニウム濃度が高くなることを確認した。
Keyword: 地下排水, 水質, GET PDF=
毛烏素砂地の丘間低地における地下水資源の持続的開発と潅漑計画
○池浦 弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
毛烏素砂地の丘間低地を対象にして地下水資源の持続的開発を目的とした土地利用法を提案した.砂丘側から湿地(灘地)に向かって地下水の涵養地,林地,農地,草地に4分割し,各々の面積割合を11.1
Keyword: 丘間低地, 地下水資源, 水質保全GET PDF=
循環潅漑地区における水田排水の還元特性
○中村 好男〔東京農業大学地域環境科学部〕増野 途斗〔東京農業大学地域環境科学部〕中村 貴彦〔東京農業大学地域環境科学部〕駒村 正治〔東京農業大学地域環境科学部〕
茨城県笠間市の循環潅漑水田地区で水収支を検討した結果、潅漑期における日減水深は平均で24mm/dayとなった。ポンプで取水された用水が水田で使用され再び調整池に還元してくる率は0.57であった。水質については、T-Nを除いて農業用水基準値よりも低かった。排水路最下流部から調整池に導水される過程でT-NとT-Pの濃度が低下していた。ブロック内での1ha当たりの負荷量収支を算定したところ、T-P以外は正の値を示した。
Keyword: 水田潅漑, 水利用計画, 水質制御GET PDF=
稲作ごよみに見る水田圃場水管理―水田稲作の展開と水田圃場水管理(1)―
○向井 章恵〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕
近年,水田稲作における環境・生態系保全の機能が注目されている.水田は基本的に湛水されているため,湛水管理を環境・生態系保全の視点から再検討することが必要である.この再検討に際して,現在広く行われている圃場水管理やその課題を把握するために,栽培技術の到達点であり,ガイドラインでもある「稲作ごよみ」を7府県で収集し,記載された水管理を考察した.その結果,現在の圃場水管理の基本パタンを確認できた.
Keyword: 水田圃場水管理, 稲作ごよみ, 湛水管理GET PDF=
茎内流ならびに土壌水分測定に基づく自動潅漑−茎内流測定法の潅漑管理への適用に関する研究(后法
○竹内 真一〔九州共立大学工学部〕笹見 育生〔九州共立大学工学部〕北村 義信〔鳥取大学乾燥地研究センター〕矢野 友久〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
TDR式水分計を用いた土壌水分に基づく自動潅漑と作物の蒸散量を指標とした自動潅漑システムの比較をハウス内ピーマンを対象に行った.前者は少量頻繁潅漑となり,後者は,多量間断潅漑となった本研究のような点滴潅漑下においては,根群域を限定させないために,土壌中にある程度余剰水を残し,根群を深層まで発達させることが,より増収につながるものであると示唆された.
Keyword: 畑地潅漑, 用水管理, 蒸発・蒸発散GET PDF=
湿潤部と乾燥部が混在する圃場における土壌水分の消費
○原口 智和〔九州大学大学院〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕
本研究では,施設畑において部分灌漑を行い,土壌水分測定法として一般的なテンシメータ法と低水分領域での測定が可能なTDR法を用いて土壌水分を測定し,土壌水分減少法により根群域土層からの消費水量を算定した.その結果,乾燥部での土壌水分測定にTDR法を用いることにより,湿潤部と乾燥部が混在する圃場における土壌水分の消費量を土壌水分減少法によって算定できることを示した.
Keyword: 水消費, 部分灌漑, 土壌水分減少法GET PDF=
南北斜面の土壌水分特性と植物生育に関する研究
○魏 江生〔鳥取大学乾燥地研究センター〕山本 太平〔鳥取大学乾燥地研究センター〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
乾燥地研究センターの大型ガラス室内に砂床の斜面実験区を設け,勾配(20°,30°),有効水分(ゼオライト混入区,対照区),方向(南斜面,北斜面),斜面の位置(上,中,下)に対して,数量化砧爐鰺僂い匿∧生育に及ぼす影響を分析した.南斜面は北斜面より積算日射量が多く,水消費が増加した結果,土壌水分量が少なくなり,水分条件が悪くなった.その反面,北斜面の水分条件は良好で,植物の生育がよくなった.
Keyword: 斜面, ゼオライト, 植物生育GET PDF=
熱収支法による水田からの蒸発散量の測定
○三浦 健志〔岡山大学環境理工学部〕竹原 桃子〔岡山大学大学院農学研究科〕
1998年7月〜10月にかけて水田において熱収支法により蒸発散量を測定した。葉面積指数は観測開始時の1.4から最大で8.3へと増加した。蒸発散量は,夏季の晴天日で6〜8mm/d,ペンマン蒸発散位に対する比(作物係数)は1.0から1.4弱へと増加,完熟期にはまた1.0程度に減少した。水田では純放射相当量が蒸発散により失われており,顕熱伝達は小さく,周辺の気温を上昇させないという優れた機能があることが確かめられた。
Keyword: 蒸発散, 水田, 熱収支GET PDF=
Determination of critical PF level for economic water use in sugarcane production(サトウキビに対する経済的灌漑の下限値に関する研究)
吉永 安俊〔琉球大学農学部〕○HOSSAIN MUHAMMAD AKBAR〔琉球大学農学部〕
サトウキビへの潅漑効率を高める目的で、経済性を加味した潅漑の下限値を明らかにした。サトウキビを植えたポットの土壌水分をPF1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0に制御し、生育状況を調べた。その結果、サトウキビの生育はPF値が低いほどよく、経済指標となるブリックスは逆に、FP値が高いほど大きくなった。蒸散係数(ここでは蒸発散量÷サトウキビ生重)を考慮すれば、潅漑の下限値はPF2.5〜3.0の範囲にあるもとの推定される。
Keyword: 蒸発散量, PF値, サトウキビGET PDF=
転換畑の間断湛水畦間潅漑に関する研究(供法欖耽絣始時の土壌水分張力,1回の潅水量−
○橋本 岩夫〔石川県農業短期大学〕千家 正照〔岐阜大学農学部〕西出 勤〔若鈴コンサルタンツ(株)〕
露地転換畑の潅漑は,特別な設備を設けなくとも,水田用水をそのままに利用できる畦間潅漑で行われている。そして,近年は,地下水位が低い,あるいは,連年の畑使用で,耕盤の湛水機能が低下した圃場でも,間断湛水による畦間潅漑で畑利用されるようになってきて,この畦間潅漑による水利用の実態解明が求められている。そこで,本報告では,この潅漑に関する潅水開始時の土壌水分張力,1回の潅水量の調査結果を報告する。
Keyword: 畑地潅漑, 転換畑, 畦間潅漑 GET PDF=
再生紙マルチによる微気象・土壌水分・作物生育の改善効果
○大槻 恭一〔鳥取大学乾燥地研究センター〕仲亀 英子〔鳥取大学乾燥地研究センター〕神近 牧男〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
近年,環境保全型農業対策として再生紙マルチが注目を集めている。本研究では,再生紙マルチと裸地においてホウレンソウ,アズキの栽培実験を行い,再生紙マルチはアルベドが高く,地温変化を抑制し,地表面の保水性を高めることを明らかにした。その結果,再生紙マルチ条件下では,根は地表面近くに水平に分布し,株当根量が多く,また草丈,株当葉数,葉面積,乾物重も裸地区より多いことを示した。
Keyword: マルチ, 環境保全, 再生紙GET PDF=
施設畑における灌漑と窒素収支
○下川 真徳〔九州大学大学院生物資源科学研究科〕中野 芳輔〔九州大学農学部〕黒田 正治〔九州大学農学部〕
施設畑は一般の水田や畑に比べて多量の施肥を行っている.そのために多くの窒素が溶脱され,地下に浸透すると地下水汚染を招く恐れがある.本研究では雨除けハウスでのピ−マン栽培をもとに灌漑法や施肥法を変えて窒素の収支を求め,それぞれの関係を明らかにして対策を検討した.
Keyword: 畑地灌漑, 窒素収支, GET PDF=
ほうれんそうハウスの水分動態
○相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕斎院 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕
ほうれんそうハウスにおける効果的な水管理の方法を見出すために、土層改良「有材心破」を実施して50坪ハウス当り3〜50ton/回の潅水を行った。播種前はスプリンクラーによる散水潅漑、播種後は多孔ホースを用いたマイクロ潅漑で潅水した。ハウス土壌の乾燥はほうれんそうの根の吸水に起因すると考え、2回作のほうれんそう栽培期間中の水分動態を検討して、異なる乾燥傾向がほうれんそうの根の伸長展開の相違によると推察した。
Keyword: 水分動態, マイクロ潅漑, 土壌環境と植物根系GET PDF=
長辺取水による代かき用水量の節減(1)−大区画水田における実施工−
○山田 雅彦〔北海道立中央農業試験場〕草野 恭文〔北海道立中央農業試験場〕寺元 信幸〔北海道農政部設計課〕中山 熈之〔北海道農業試験場〕
圃場の大区画化で長辺方向が長くなると、代かき時などの短辺取水では、取水量や取水時間の増大を招くことがある。そこで、試験地(区画規模
Keyword: 水田潅漑, 潅漑施設, 圃場整備GET PDF=
長辺取水による代かき用水量の節減(2)−簡易シミュレーションによる解析
○中山 煕之〔北海道農業試験場作物開発部〕山田 雅彦〔北海道立中央農業試験場農業土木部〕寺元 信幸〔北海道農政部設計課〕
代かき用水を長辺から取水することで用水量が8割も節減できた事例があるが、常にそうなるとは考えにくい。水足を簡易にシミュレートできるモデルを考案し、他の条件を同一にしたまま短辺取水と長辺取水という条件のみを変えて水足を比較した。その結果、節減量8割のうち、短辺取水を長辺取水に変えたことよる節減が2割弱、長辺取水年の浸透量が他の年に比べ小さかったための節減が6割強であると見積もられた。
Keyword: 水田灌漑, 長辺取水, シミュレーション GET PDF=
地形要因からみた中山間地用水路の特性―熊本県通潤用水を事例として―
○島 武男〔農業工学研究所〕田中 良和〔農業工学研究所〕相川 泰夫〔農業工学研究所〕石田 憲治〔農業工学研究所〕中 達雄〔農業工学研究所〕
中山間地水路の立地配置を通潤用水を事例として調査したところ、幹線水路は等高線に沿って、また分水路は擬似河動に沿うように建設されていることが分かった。暗渠水路をつくったりと地形に応じた水路システムが構築されていた。分水路は傾斜に対してより慎重に設計されていたものと思われる。水路密度は高くなっていた。このように中山間地の水路は、地形条件に大きな制約をうけながら傾斜に配慮し建設されていることが分かった。
Keyword: 水田潅漑, 水利用計画, GET PDF=
開水路用水位調節器の機能調査と開発(中山間地水田までの利用可能性の検討)
○兼子 健男〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所〕村川 雅己〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所〕
水田ほ場の水管理は、経営規模を拡大していくと大きな労力となる。この問題を解決するための用水位調節器は、数社のメーカーで開発され、市販されている。しかしながら開水路用の機種には、用水面と田面の落差が0.5m以上で機能しない機種も多い。円錐台形の栓の両側に箱型のフロートを直結させ、この栓で給水口を開閉する熊農研式は落差2mでも調節能力があり、中山間地水田で利用できることを室内試験で確認した。
Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 中山間地水田GET PDF=
モバイル型遠隔水管理システムの開発
○村川 雅己〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所”〕兼子 健男〔熊本県農業研究センター農産園芸研究所”〕
本システムは、開発を行った「大区画水田におけるマイコン制御用排水管理システム」の改良版である。特徴は、/絨未箋ぞ櫂如璽燭離皀縫拭爾肇轡好謄狎御のプログラムをwindows95上で操作が可能である。▲轡好謄爐留鶻崛犧遒鯀受信ともPHSを利用するモバイル化が図られ、制御内容の変更も遠隔地から可能である。 、△砲茲螢蓮璽匹隆蔑化に伴い低コストで利用可能で、他の農業施設への利用も可能である。
Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 圃場整備GET PDF=
一時的水域(水田)との水系ネットワークが支えるドジョウの再生産に関する研究
○藤咲 雅明〔東京農工大学連合大学院兼山梨県環境科学研究所〕佐々木 誉〔(株)東邦技術〕鈴木 正貴〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
小河川と水田を繋ぐ水系ネットワークがドジョウの再生産量に与える影響を調査した。その結果、以下のことが明らかになった。1)水田の水管理とドジョウの水域間の双方向移動に密接な関係を確認した。2)水田は再生産を保証する機能をもつと共に、採餌場を兼ねており生物量を倍増させ、小河川へ大きな生物量を供給する。3)一時的水域との水系ネットワークの維持は、水田に再生産場を求める魚類の生息を保証する上で重要である。
Keyword: 生物量, 一時的水域, 水系ネットワークGET PDF=
とげ魚(イトヨ)生息池の改修規模と水温維持の関係
○新庄 彬〔三重大学生物資源学部〕木本 凱夫〔三重大学生物資源学部〕矢島 延浩〔三重大学生物資源学部〕
淡水魚イトヨの生息環境条件(水温,水深)及び地下水利用上限値を満たす改修池規模を見積もるため,現状池の水温調査を残暑期に行った.水温変化は主に日射量(日照時間)に影響されることが判明した.熱収支の考えから,改修池規模は現状池の約6倍が上限であろうと推定した.ただし盛夏期の日照時間は残暑期より増大し,イトヨの適水温域を狭める恐れがある.それを解決するために日陰策の導入を指摘した.
Keyword: 水温, とげ魚イトヨ生息池, 地下水利用GET PDF=
農業水利系・河川の生態環境に関する文献調査と技術的課題
○竹村 武士〔農業工学研究所〕丹治 肇〔農業工学研究所〕谷本 岳〔農業工学研究所〕
本年2月、メダカやホトケドジョウが絶滅危惧種に指定された。農村生態系の主役たるメダカがこの様に激減した背景はこれまでの研究から明らかである。しかし一方で水利系の物理的環境がメダカ等に与える影響は定量化されておらず、事業による保全のためにも明確化していく必要がある。ここでは河川生態系を含めた、これまでの関連研究を整理し、最近の研究動向および筆者らが11年度から予定している実験について報告する。
Keyword: 環境保全, 生態系, 生態環境評価手法GET PDF=
農地整備後の経過年数による水路の水生生物の変化
○真部 和代〔岩手大学大学院農学研究科〕藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕
農地整備により、農業用水路は土水路からコンクリート水路に変わり、環境が劣化すると言われている。しかしコンクリート水路にも生物は存在し、多少なりとも施工経過年数を経る事により生物の回復が見られる。そこで本研究では、今後の生物に配慮した農地整備手法を考える手始めとして、生物の回復が農地整備前の状況にどの程度近づくものか、また生物相が安定するまで何年程度必要であるかを明らかにする事を試みた。
Keyword: 水生生物, 水路環境, GET PDF=
河川内植物の年平均水深に対する分布 −多自然型川づくり実施のために−
○國清 順一〔山口大学農学部〕深田 三夫〔山口大学農学部〕日下 達朗〔山口大学農学部〕西山 壮一〔山口大学農学部〕
高度経済成長が終わり心の豊かさが求められている。河川では、コンクリート三面張りに代表される合理化目的の川ではなく、多くの生物の生息・移動の場としての川づくりが求められている。しかし、河川管理メが既存の動植物のデータを川づくりへ利用するには多岐にわたる専門知識を必要とされる。本研究は、年平均水深に対する相対高度と植物の分布との関係を調べた。改修後の植物分布を予測する指標になればと思う。
Keyword: 多自然型川づくり, 植物, 平均水深GET PDF=
水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(機法歐綣禅擇喊綫呼以調査−
○立川 周二〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕桝田 信彌〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕
水田地域で圃場整備事業を実施した場合、面的な整備工事となることから、地域の生態系が大きく破壊されると言われている。しかし、周辺環境によりその自然復元力は異なっているとも言われている。そこで、圃場整備事業の実施年が異なる地域がいくつかあり、周辺環境が類似している新潟県三和村にてビオトープの施工年による変遷調査を行った。本発表は、水生生物に影響する水質と水生動物の調査結果を報告する。
Keyword: ビオトープ, 水田圃場整備, 生物相GET PDF=
水田圃場整備に伴うビオトープの変遷(供法欸揚平∧および鳥類ほ乳類調査−
○桝田 信彌〔東京農業大学〕牧 恒雄〔東京農業大学〕立川 周二〔東京農業大学〕中村 貴彦〔東京農業大学〕中川 昭一郎〔山崎農業研究所〕北原 正宣〔山崎農業研究所〕
水田地域で圃場整備事業を実施した場合、面的な整備工事となることから、地域の生態系が大きく破壊されると言われている。しかし、周辺環境によりその自然復元力は異なっているとも言われている。そこで、圃場整備事業の実施年が異なる地域がいくつかあり、周辺環境が類似している新潟県三和村にてビオトープの施工年による変遷調査を行った。本発表は、畦畔植物と鳥類ほ乳類の調査結果を報告する。前報と続けて発表を希望する。
ため池における底泥からの溶出
○野口 寧代〔京都大学農学研究科〕長坂 貞郎〔京都大学農学研究科〕堀野 治彦〔京都大学農学研究科〕三野 徹〔京都大学農学研究科〕
農業用ため池集水域での物質循環を評価するため,京都府南部に位置する2つのため池で1998年4〜12月に月1回,底泥調査とコア擬似現場法による溶出試験を行った.その結果,有機汚濁の進んだため池で夏から秋の初めにかけてアンモニア態窒素の溶出量が増大した.この原因として,底泥上層水から底泥表層に供給されるデトリタスの分解が推察された.いずれのため池でも硝酸態窒素,亜硝酸態窒素の溶出はほとんどなかった.
Keyword: 底泥, ため池, 栄養塩類GET PDF=
鳥屋野潟における水質変化特性
○川井 雅美〔新潟大学大学院自然科学研究科〕越山 直子〔新潟大学大学院自然科学研究科〕三沢 真一〔新潟大学大学院自然科学研究科〕豊田 勝〔新潟大学農学部〕
新潟平野にある鳥屋野潟を対象として、潟の中での水質化特性を見るために、流出入時の水質濃度差と流量との関係について検討を行なった。その結果SS,COD,T-N,T-Pなどは流量の少ない非灌漑期で濃度上昇幅が大きく逆に、流量の多い灌漑期では、濃度上昇幅が小さかった。ただSSのように、灌漑期に浄化要因が強く働く水質項目と逆にCODのように汚濁要因の支配が強く働く項目があることが分かった。
Keyword: 水質, 湖沼, CODGET PDF=
八郎潟干拓地における窒素・リン差引排出負荷量の変動と要因 − 八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第4報 ) −
八郎潟中央干拓地のN・P差引排出負荷量と汚濁物質の流出機構を明らかにするため、干拓地排水、流入水のN・P濃度を毎日観測し、干拓地内から八郎湖へ排出されるN・Pの差引排出負荷量とその時期変動を明らかにした。また本研究では負荷量の算定精度を高めるため、モデルにより水と成分収支を同時に成り立たせるような流量係数をもとめ流量を検定した。差引排出負荷量では田植え時の落水の影響が浮彫となった。
Keyword: 水質, 水質水文, 水環境・水質GET PDF=
水管理の異なる水田群からの排出負荷
○吉永 育生〔農業工学研究所〕高橋 順二〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕
水管理方法の異なる二つの水田群(排水路の堰き上げにより減水深の抑制を行った地区,排水路の堰き上げを行わない地区)の排出負荷量調査を実施した。両地区の排水の水質濃度については有意な差が認められなかったものの、減水深の抑制を行った地区の排水量および排出負荷量は堰き上げを行わない地区の約5分の1であった。
Keyword: 水環境・水質, 水管理, GET PDF=
降雨出水時における流出負荷量の推定−農林地流域における降雨出水時の負荷流出(機法
○山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕
本研究では、降雨出水時を対象に累加比流量と累加比負荷の関係から出水毎の負荷流出の違いについて検討した。その結果、累加比流量と累加比負荷の関係式の傾きで表される出水時の平均濃度が、各出水で異なることが明らかとなった。このことから、1つのL-Q式から負荷量を推定することは問題があること、および、また、T-NとNO3-Nについて出水時の平均濃度は初期濃度と高い相関があることを見いだした。
Keyword: 降雨出水, LQ式, 負荷流出GET PDF=
負荷流出に関する降雨の検討−農林地流域における降雨出水時の負荷流出(供法
本研究では、降雨出水時の負荷流出と降雨特性との関係について検討した。傾斜地に農地が展開する流域では、影響降雨量とEI30値ともにT-N総比負荷量と高い相関が認められた。降雨の取り扱い上、影響降雨量とEI30値とで違いは認められなかったが、流量データと降雨データを必要とする影響降雨量と比較して、降雨デ−タのみから算出できるEI30値は降雨特性と負荷流出の関係を検討する上で有効な手法と思われる。
Keyword: 降雨出水, EI30値, 負荷流出GET PDF=
降雨時における農林地流域河川水の溶存イオン
○齊藤 麻美子〔北海道大学大学院農学研究科〕長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕井上 京〔北海道大学大学院農学研究科〕山本 忠男〔北海道大学大学院農学研究科〕岡澤 宏〔北海道大学大学院農学研究科〕
人為的負荷のある農業流域と人為的負荷の少ない林地流域を対象として河川水中に含まれるイオン濃度を分析し、流域の土地利用と降雨時における河川水質環境の関係を検討した。その結果、人為的影響に起因するイオンは農業流域と林地流域で流出が異なるが、人為的影響の少ないイオンは両流域で流出に差の無いことが明確になった。河川水中のイオン濃度を検討することは、土地利用の水質環境への影響をはかる手段として有効と思われる。
Keyword: 降雨出水, イオン濃度, 農林地流域GET PDF=
中山間地域の土地利用と河川水質環境 −河川水質による土地利用評価と地域環境の保全に関する研究(掘法
本報告では、北海道の朱太川水系を対象として河川の水質、流量、雨量等を観測し、河川水質を指標として農業的土地利用が中山間地域に及ぼす影響について検討した。農地率の高い流域では汚濁負荷が多く、これは肥料や家畜糞尿等の影響によるものである。降雨時における水質のピーク濃度は、林地流域より農地流域の方が高く、増加率も大きかった。また、流下過程において河川の希釈・浄化作用が認められた。
Keyword: 土地利用評価, 水質, 中山間地域GET PDF=
谷地田の土地利用と環境特性の研究(1)−環境特性評価の方法と谷地への適用事例−
○猪狩 恭子〔東京農業大学大学院農学研究科〕白井 慎〔東京農業大学農学部〕三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学部〕
谷地は自然環境の中で安定した土地利用が行われてきた。しかし、自然環境の安定性は人の過度の働きかけによって不安定になる。自然環境の度合いを数値評価することができれば相互の比較が可能であり、環境保全の方向性が明らかになる。本研究は自然環境度の構成要因を検討し、主成分分析を行い、各構成要因の重みから自然環境度を評価する指標を提案したものである。
Keyword: 環境影響評価, 土地利用, 谷地GET PDF=
農業用水の水循環と河川の水質変動要因に関する研究
○高橋 順二〔農業工学研究所〕白谷 栄作〔農業工学研究所〕吉永 育生〔農業工学研究所〕
流域の健全な水循環の再構築が課題となっている中で、農業水利システムを通じた水循環と水域の水環境との関わりを適切に把握・評価する手法が求められている。本研究は、現実に行われている多くの水質調査結果及び比較的容易に得られる集水域情報から、水質変動が有する意味とその影響要因を統計的手法により分析を行い、水域の水環境と水利システムによる水循環との関係の評価を試みたものである。
Keyword: 水循環, 水環境, 水質変動要因GET PDF=
土地利用連鎖系における地下水の水質変動 −非潅漑期水田下層土の窒素除去機能−
○石川 雅也〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕森瀬 崇史〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学大学院新領域創成科学研究科〕日高 伸〔埼玉県農業試験場環境生物部〕
本研究の目的は,埼玉県西北部に位置する櫛引扇状地において,土地利用連鎖系における地下水の水質変動の実態を把握するとともに,非灌漑期(冬期)・非湛水状態の水田下層土における窒素除去機能を明らかにすることである。その結果,非潅漑期において,地下水中の高濃度の硝酸態窒素は,土地利用連鎖系末端に位置する非湛水状態の水田下層土において完全に除去されており,その除去の主因は,脱窒作用であることが示唆された。
Keyword: 水質, 環境保全, 地下環境GET PDF=
台地畑土壌における窒素成分濃度の変化と谷地への窒素成分の流出について
○森本 恭行〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
近年、農耕地での化学肥料や家畜糞尿による過剰な施肥が原因で、農耕地周辺の水環境が悪化している。本研究では、多肥による畑地からの硝酸態窒素の流下、流出の現状を、畑土壌中の土壌溶液を各深さより採取し、さらに、流出水を畑地近傍の谷地より採取して、把握してみた。この結果、畑土壌に施用された窒素成分は、その大部分が作物に吸収されるが、降雨や灌漑水等とともに土壌深層に流下しているといえた。
無代かき・育苗箱全量施肥栽培の物質収支−無代かき・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(3)−
○金木 亮一〔滋賀県立大学環境科学部〕久馬 一剛〔滋賀県立大学環境科学部〕
実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区(苗箱区)と慣行施肥区及び無肥料区を設け,物質収支を測定した。慣行区と苗箱区の収入の大半は肥料であり、無肥区では土壌からの持ち出しの割合が高かった。支出では、窒素は大半が収穫物であり,リンは収穫物と土壌残留の割合が高かった。流出(表面+浸透)負荷は窒素では慣行区11、苗箱区8、無肥区5kg/haであり、リンでは慣行区2.7、苗箱区1.6、無肥区0.60kg/haであった。
Keyword: 環境保全, 水質, 物質収支GET PDF=
建設工事排水対策としての砂濾過による除鉄工法の開発
若林 孝〔日化エンジニアリング株式会社〕○守田 秀則〔香川大学工学部〕大西 正幸〔中国四国農政局四国東部農地防災事業所〕
掘削を伴う建設工事により生じる排水(地下水)に含まれる溶解鉄は、未処理で放流すると多くの問題を引き起こす。この溶解鉄の除去工法として砂濾過による新工法を立案した。従来工法に比べ、薬剤を全く使わず産業廃棄物を生じない点、資源のリサイクルが可能である点、運転管理が容易で安価な点が特長である。試験施工の結果、処理能力は申し分なく、コストも従来工法の1/3程度であったことから、有望な工法であることが示された。
Keyword: 環境保全, 水質, 工法・施工GET PDF=
ホタテ貝を用いた廃堰の水質改善実験−農業水利施設の多目的利用(5)−
ホタテ貝をろ材に用い、循環ポンプで水槽内に流れを起こした場合は COD,T-N,T-P濃度ともに5〜10時間で半減した。さらに、ドブ臭の実験開始5時間程度でほとんどなくなった。循環を停止させた場合でも浄化機能は認められたが、循環状態に比較すると減少率は5割程度である。ろ材を入れないで循環した場合はほとんど水質の低下がなかった。従って、廃棄物であるホタテ貝をろ材に用いた水質改善が可能である。
Keyword: 水質浄化, ホタテ貝, 水環境GET PDF=
診断カルテを活用したため池の現状分析と整備方針の提示
桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○雪本 博志〔大阪府立大学農学部〕
ため池の整備においては、多様な要求に応える必要がある。そこでため池診断カルテを作成し、そのカルテに基づいた現状評価を行うことで整備方針を決定する方法について検討した。大阪府立大学周辺のため池25カ所についてカルテを作成して現状評価を行ったところ、得点という形でため池の現状を表現することができ、明確に整備方針を決定することができた。また同時に調査したため池全体の傾向も把握することができた。
Keyword: ため池整備, 土木環境デザインの論理, 診断カルテGET PDF=
「ガマ」のある傾斜地水田の整備−大阪府能勢町長谷の事例考察−
○小柳 祐子〔大阪府立大学農学部〕渡辺 紹裕〔大阪府立大学農学部〕荻野 芳彦〔大阪府立大学農学部〕中桐 貴生〔大阪府立大学農学部〕
傾斜地水田での面的整備には技術やコストなどの制約が大きい.一方,環境・景観保全や,都市との交流などを考慮した整備が求められる.本研究では,「ガマ」と呼ばれる独特の石積みの水路を有する大阪府能勢町長谷を事例に,圃場整備方式,石積み保存,府民農園について課題を考察し,ガマや石積み畦畔の機能と役割を再評価し,その積極的な活用を含めて,生産性の向上と環境・景観の保全を図る整備の必要性を示した.
Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備, 農村振興GET PDF=
地被植物の植栽労力と植付け労力の軽減対策−中山間地域における農地斜面の管理法と景観形成(VI)−
○川崎 哲郎〔愛媛県農業試験場〕杉山 英治 〔愛媛県農業試験場〕河内 博文 〔愛媛県農業試験場〕
地被植物の植栽労力を調査した結果、植付け作業に1.1時間/m2と多量の労力を要した。その軽減対策として直接斜面に挿し木を行う方法を想定し、マツバギクとシバザクラについて、挿し木の時期と活着率の関係を検討した。その結果、マツバギクは直挿しを行った場合でも活着率が高かったのに対し、シバザクラは、毎日かん水した場合には活着率は高いと考えられるが、かん水を行わなかった場合には活着率が著しく低下した。
Keyword: 中山間地域, 農地斜面, 地被植物GET PDF=
大区画圃場整備の経営規模拡大推進効果
上川 高史〔農林水産省構造改善局水利課〕○山路 永司〔東京大学大学院新領域創成科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
農業経営の規模拡大は急務の課題であるが、その実施はきわめて困難である。そこで大区画圃場整備を契機とすれば流動化が進展すると期待できるため、大区画圃場整備地区において、大区画部分とそれ以外の部分とで受委託に差があるか否かを検証することとした。調査対象地区としたB地区では、地区の約3割が1ha以上の大区画であり、そこでの受委託は他と比べて2倍程度、平均値に対して1.5倍程度あり、仮説は検証された。
Keyword: 圃場整備, 経営受委託, GET PDF=
まちなおし方式による区画拡大と乗用田植機の単位面積当たり作業時間との関係
○細川 雅敏〔四国農業試験場〕井上 久義〔四国農業試験場〕内田 晴夫〔四国農業試験場〕
まちなおし方式に関し,区画(不整形)拡大に伴う機械作業効率の改善効果について調査した。調査は,田植え作業とし,乗用の4条型田植機を対象に,中山間の不整形なほ場において実施した。その結果,整形区画と不整形区画の作業時間/10aの違いは,あまりみられず,まちなおし方式を用い,数アール程度の狭小な複数の区画を1枚にまとめることによっても,作業時間/10aの改善効果は大きいことが明らかとなった。
Keyword: 中山間, 乗用田植機, 作業効率GET PDF=
レーザープラウとレベラーを利用した反転均平工法の開発とその効果
○藤森 新作〔農業工学研究所〕千葉 佳彦〔北海道空知支庁〕佐々木 新一〔深川土地改良区〕中山 豊一〔スガノ農機蝓
水田圃場整備の整地・均平作業の低コスト化と均平精度の向上を図る反転均平工法を開発した。本工法は,ゴムクローラー型トラクタとレーザープラウ・レベラー等を使用するものであり,最大田差50cmまで施工可能である。大区画整備や整備後における不陸修正に効力を発揮する。また,営農段階で使用すれば,乾田状態で容易に均平度を高められ,水稲直播の導入や代カキ作業時間短縮等が図れる。
亀田郷泥炭地水田の大区画化整備手法について
吉田 昭治〔新潟大学農学部〕中野 俊郎〔新潟大学農学部〕粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕○遠田 修〔富山市役所〕
微傾斜低平地の下層に泥炭層が広く分布する亀田郷大渕地区において、大区画圃場整備を実施するに当たり、主に地耐力の保持・改善のための表土扱いの要否、地下排水方式の可否を検討し、同地区の大区画化整備手法について報告する。
Keyword: 圃場整備, 地下排水, GET PDF=
泥炭農地での置土に伴う沈下量の推定
○森川 俊次〔北海道開発局開発土木研究所〕石渡 輝夫〔北海道開発局開発土木研究所〕後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕
泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施され、耕地の標高を確保するための置土が計画・実施されている。そこで、置土を実施した場合の圧密沈下を簡易に把握するための沈下量計算を検討した。その結果、泥炭層厚および自然含水比毎の沈下傾向を示した。
Keyword: 泥炭, 置土, 沈下GET PDF=
畑地土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出特性と削減対策
○上野 貴司〔東京農業大学大学院農学研究科〕三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕安富 六郎〔東京農業大学地域環境科学部〕
本研究では,農地からの表面流去水量,流亡土量と,生育密度等が異なる植生帯との関係が流出制御能に与える影響を調べた。また,現地観測における土壌流亡量と富栄養化成分の流出量との関係を基に,植生帯による窒素・リン成分の流出制御を評価した。その結果より土壌および窒素・リン成分の流出制御に適当な植生帯のあり方を検討した。
Keyword: 土壌侵食, 植生帯, 流出制御GET PDF=
傾斜カンキツ園における土壌侵食現象の実態
○中尾 誠司〔四国農業試験場〕長谷川 美典〔四国農業試験場〕山西 弘恭〔四国農業試験場〕
本報告では、静岡県、和歌山県、愛媛県、香川県のいくつかの傾斜カンキツ園を踏査し、土壌侵食状況やその形態ならびに発生に至った原因について整理した。その結果、最近普及が始まった園内作業道整備に基因すると考えられる侵食が多く見られた。園内作業道整備に伴う降雨流出水の流下形態の変化により、流水の集中化などの起こる可能性が高くなると考えられた。従って、作業道整備園流出水の合理的処理方法の構築が急務である。
Keyword: カンキツ園, 土壌侵食, GET PDF=
畝部の土壌侵食量の算定に関する一考察
○塩野 隆弘〔農業工学研究所〕高木 東〔農業工学研究所〕小倉 力〔農業工学研究所〕上村 健一郎〔農業工学研究所〕
試験区における土壌侵食の観測データを用いて,自然降雨による畝部の土壌侵食量の算定における土壌侵食レート式の有効性,およびKiの同定値の妥当性について検討した.その結果,時間間隔が5(min)以下の平均降雨強度を用いた場合に,この侵食レート式が有効であることが示唆された.また,各降雨事象におけるKi値の分布を調べた結果,Kiの同定値は実用上妥当なものと考えられた.
Keyword: 土壌侵食, , GET PDF=
黄土の受食性と斜面の地盤特性 −中国黄土高原の土壌保全に関する研究(供法
長澤 徹明〔北海道大学大学院農学研究科〕○上遠野 健〔北海道大学大学院農学研究科〕高橋 英紀〔北海道大学大学院地球環境科学研究科〕李 思鋒〔中国科学院西北植物研究所〕張 継敏〔中国科学院西北植物研究所〕楊 恒〔中国科学院西北植物研究所〕
黄土高原の土壌保全に資するため、黄土の性質と斜面地盤の性状に着目し検討した。その結果、黄土は高い受食性を示し、斜面地盤の性状は向きにより異なることが明らかになった。この違いの原因の一つは、冬期間における凍結融解作用であると考え、実験的に検討を加えた。その結果、凍結時の条件により融解後の物理的性質が異なることを確かめた。こうした現象は、凍結融解作用が斜面の土壌保全に影響することを示唆するものである。
Keyword: 黄土高原, 土壌保全, 凍結融解GET PDF=
代かき直後の水田の表層硬度について―湛水散播の播種深度に関する基礎的検討―
○牧山 正男〔茨城大学農学部〕松島 和人〔茨城大学農学部〕斉藤 伸之〔茨城大学農学部〕
水稲湛水散播における播種深度の均一化を目指して,発売されたばかりの「土壌表面硬度計」を用いて,代かき直後の表層硬度について検討した結果,(1)この硬度計では播種深度の把握には限界があること,(2)硬度発現と含水比の相関は極めて高く,時間経過の影響も含水比が主因であること,(3)圃場レベルでの表層硬度の早期発現・均一化のためには,水分状態の均一化が必要であること,の3点が明らかとなった.
Keyword: 湛水散播, 代かき, 土壌表面硬度計GET PDF=
スパンボンド(土木資材)を用いた圃場法面造成の新しい設計法の提案
山下 恒雄〔四国農業試験場〕○佐藤 雅宏〔株式会社テクノソール〕阪田 誠造〔ユニチカ株式会社〕
中山間地域の圃場法面では、豪雨災害などで崩壊する事例が多い。この圃場法面造成法として土木資材の1種であるスパンボンドを利用した低コストな法面整備法を開発した。その設計法において、新しく変位による性能規定の概念を導入した。
Keyword: 農地造成, 圃場法面, スパンボンドGET PDF=
スパンボンド(土木資材)を用いた圃場法面造成法による施工盛土
○山下 恒雄〔四国農業試験場〕佐藤 雅宏〔株式会社テクノソール〕
中山間地域では、圃場整備、農道工事で圃場法面が出現するが、小規模な法面は豪雨災害などで崩壊することがある。この圃場法面造成法としてジオテキスタイル(土木資材)の1種であるスパンボンドを利用した低コストな法面整備設計法を開発した。その設計法に基づいてスパンボンドを敷設した高さ5m、幅17mの試験盛土を造成し、スパンボンドの排水・補強効果を検証している。
浸透性沈砂池に埋設する有孔暗渠管における通水孔の構造特性
○三原 真智人〔東京農業大学地域環境科学部〕
本研究では,通水孔構造の拡大程度の違いが流量に与える影響について比較検討した。また塩化ビニールの有孔暗渠管と砂礫の被覆材を用いて実験室内に模型の浸透性沈砂池を作成し,有孔暗渠管の通水孔構造の違いが排水量に与える影響ついて調べた。さらに北海道女満別に位置する浸透性沈砂池に埋設した暗渠管からの排水量を比較して,流れ方向に向かって半径が拡大するfunneled型通水孔を持った暗渠管の有効性を現地で検証した。
Keyword: 暗渠, 土壌懸濁流, 沈砂池GET PDF=
鉄による暗渠機能低下に関する研究
○佐々木 長市〔弘前大学農生命科学部〕長谷部 次郎〔(元)弘前大学農学部〕澤田 悦史〔弘前大学農学生命科学部〕亀山 博之〔東北農政局津軽土地改良調査管理事務所〕高杉 伸悦〔屏風山土地改良区〕
鉄による暗渠の機能低下が問題となっている畑地において対策試験をした。その対策の主眼は、暗渠の種類(網状管、マット被覆の塩ビパイプ、土管、透水性コンクリート管)の相違による鉄の集積の差異を確認すること及び暗渠勾配を急にすることによる除去効果を比較することとした。その結果、多少管種及び勾配による集積の違いが見られたが、鉄の集積量が多く、いずれは管が閉塞すると推察される結果となった。
Keyword: 圃場整備, 地下排水, 農地造成GET PDF=
玄手川の水収支調査−環境に配慮した水路改修工法−
○広瀬 慎一〔富山県立大学短期大学部〕工藤 勝彦〔柏崎周辺農業水利事業所〕
玄手川は扇端部位置する排水路で、湧水がみられ、水生動植物が豊かである。自然環境と維持管理に配慮し、玉石詰ブロックと平ブロックによる底張り工法が実施された。調査区間642mのうち約半分の施工段階で、粗度係数の改善により、年平均水温が約30cm低下した。また、水収支調査の結果、かんがい期は漏水型、非かんがい期は湧水型であることがわかった。施工の進捗に伴う水収支の経年変化に興味がもたれる。
Keyword: 環境保全, 水収支, GET PDF=
水環境保全事業を含む流域管理計画策定支援モデルの構築
○加藤 亮〔茨城大学農学部〕中村 良太〔財団法人農業土木総合研究所〕
流域管理計画における、策定支援モデルの構築を行った。このモデルで、水環境保全事業の影響を考慮した、水質に関する将来予測を得ることができることを示した。モデルは、2つのサブモデルから構成される。一つは、事業の影響を表わす事業効果予測サブモデルで、もう一つはシステムダイナミクスを用いた、土地利用の変化を考慮した水質変動予測サブモデルである。なお、モデルの検証には過去20年のデータを用いている。
Keyword: 流域管理, 計画策定の支援, システムダイナミクスGET PDF=
現在、生活排水からの窒素・リン除去が大きな問題となっている。多くの施設で採用されている凝集沈殿法によるリン除去はコスト面で問題がある。そこで、間欠曝気運転と生物反応槽への鉄凝集剤添加により経済的、効率的な有機物、窒素、リンの除去を行うことを目的に研究を行っている。現在までの結果から、本法で良好な有機物、窒素、リンの除去が可能であることが判明した。
Keyword: 集落排水, 窒素・リンの高度処理, GET PDF=
地域用水の管理主体と管理方法に関する基礎的研究
水谷 正一〔宇都宮大学〕○浪川 彰〔宇都宮大学〕木村 貴文〔宇都宮大学〕
灌漑用水と地域用水の同時的な利用を行うために、地域用水の利用形態に対応した最適管理方式を解明する。これまでに、地域用水の機能によって灌漑用水とは異なる管理主体が存在すること、地域用水の受益者が特定される場合と不特定の場合があること、市町村が土地改良区に対して地域用水の利用に係わる費用を負担する場合があることなどがわかった。そして、地域用水の機能と灌漑用水量及び水利施設の利用との関係が明かとなった。
Keyword: 地域用水, 土地改良区, 一部事務組合GET PDF=
農業用水の地域用水利用に関する住民意識
地域用水の潜在的需要の解明に資することを目的として,事例地区における住民アンケート調査結果をもとに,住民の属性別に地域用水利用に関する意識傾向を把握した。その結果,農業用水の地域用水利用に関する住民の意識と属性との間には関連性があることが明らかにされた。特に,住民の年代及び上下流別の意識傾向に回答者の属性との関連性が高い。
Keyword: 地域用水, 住民意識, 農村GET PDF=
中山間地域水田団地における遊休化農地発生要因の解明
○石田 憲治〔農業工学研究所〕吉村 亜希子〔農業工学研究所〕渡嘉敷 勝〔農業工学研究所〕
わが国の農業の約4割のシェアを占める中山間地域では、水田の遊休化が進行している。この研究では、事例町村の31の水田団地に、団地面積規模、傾斜、農道、通作距離、地下水位の5要因を説明変数とし、遊休化農地面積割合を外的基準として数量化理論砧爐鯏用することにより、農地の主要な遊休化要因とその影響度合を定量的に明らかにした。20ha未満の団地面積、2km以上の通作距離の条件が農地の遊休化を拡大していた。
Keyword: 中山間地域, 農村振興, 耕作放棄地GET PDF=
北海道における農業地域類型別及び耕地形態別の市町村の特徴 −北海道における中山間地域の特性に関する研究(機法
○矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕
1995年農業センサスの農業地域類型区分に基づき、北海道の全市町村を対象として中間地域と山間地域に含まれる市町村の一般的な特徴を求めた。次に主要な耕地形態別(水田中心、普通畑中心、牧草畑中心、混在型など)の中山間地域の特質を、経年変化指標(人口・総農家数・経営耕地面積の増減率)、規模指標(耕地面積、総農家数、集落数)、農家レベル指標(戸当たり耕地面積、主業農家率、農業就業者高齢者率)に分けて論じた。
Keyword: 中山間地域, 耕地形態, 市町村特性GET PDF=
農家減少率と経営耕地の増減率から見た水田中心の市町村の特徴−北海道における中山間地域の特性に関する研究(供法
矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕○川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕
北海道における水田中心の耕地形態を有する市町村を対象にして、地域類型別の分布、経営耕地面積と戸当たり耕地面積の特性を明らかにした。また農家減少率と経営耕地増減率による地域類型別の差異及び中山間農業地域に属する市町村の農業集落の差異について検討した。事例市町内の集落間にも農家減少率と経営耕地増減率に明らかな差異が認められた。今後はその要因について集落の立地条件も含めて検討する必要がある。
Keyword: 中山間地域, 農業集落, GET PDF=
農家減少率と経営耕地の増減率から見た普通畑中心の中山間市町村の特徴−北海道における中山間地域の特性に関する研究(掘法
矢沢 正士〔北海道大学大学院農学研究科〕○志村 祐〔北海道大学大学院農学研究科〕川成 武司〔北海道大学大学院農学研究科〕
中山間地域では農業労働力の流出による過疎化・高齢化の進行が顕著に見られる。それは農業の停滞,農業集落の衰退を引き起こし、総面積の約7割を中山間地域に持つ北海道にとっても深刻な問題である。本研究では主要な耕地形態が普通畑である北海道の市町村を対象とし、その分布の地域特性を明らかにするとともに、中山間地域に相当する事例町村について農家減少率と経営耕地の増減率から見た農業集落間の差異を検討した。
中山間地域における農業・農村基盤の維持・管理システム
○清水 夏樹〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕
経済的システムの持続を前提に、経済条件の不利性に対する社会的支援のあり方に着目し、中山間地域の農業・農村基盤の維持・管理を目的としたシステムを構築した。立地・インフラ整備等の条件が不利な地域では、条件不利地域農業に対する直接支払いや経済的インフラに対する資金援助を社会的支援策とし、また、都市の経済的影響力が強い地域では都市住民の労働的・資金的支援を取り込んだシステムを構築した。
Keyword: 中山間地域, 経済的システム, 社会的支援GET PDF=
農地の遊休化が進む中山間地域の農地整備方式−岩手県大迫町S地区における意識調査−
○藤崎 浩幸〔岩手大学農学部〕藤井 克己〔岩手大学農学部〕
農地の遊休化の進行している中山間地域で、従来の一般型、個人単位での農地整備する個人型とその中間の簡易型の農地整備方式について意識調査した。その結果、個人型でもある程度の事業効果があり、要望が強いので、当座の対応としてこの制度を一般化すること、簡易型は中途半端であり一般型実現に向け、整備不要農地や耕作放棄農地を巻き込んだ地域合意形成に努力することとこの地域合意形成手法の開発、が望まれることがわかった。
Keyword: 農地整備, 中山間地域, 農地の遊休化GET PDF=
高知'98水害における山間部頭首工の現状
篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕○西田 真弓〔高知大学農学部〕
堰本来の機能や効果、安全性を検討する目的で、昨年高知県に発生した幾つかの豪雨災害を対象に、降水量や堰の構造による被害状況の相違の把握と現地踏査を試みた。その結果、以下の知見が得られた。1)被災した堰のほとんどが、山間部に位置する小規模な石積み堰であり、現在これらがコンクリート堰に改修されている。2)堰は、降水量とともに時間雨量の多い地点のものほど壊れやすい傾向がある。
Keyword: 頭首工 , 気象災害, GET PDF=
景観に配慮し、地域の意見を採り入れた水路周辺整備について
○上島 菜美子〔水資源開発公団利根導水総合事業所〕
近年、環境に対する人々の意識の高まりとともに、水路の周辺整備も、景観との調和や地域環境に配慮した整備が求められる様になってきている。そこで、利根導水総合事業所では、景観に配慮し、地域に親しまれる水路周辺の環境造りをめざして整備を進めた。本報告は、地元の小学生に水路周辺のイメージ図を描いてもらうなどのユニークな試みを行った事例を紹介するものである。
Keyword: 景観, , GET PDF=
水辺環境整備計画における整備目標設定過程に関する研究
○田村 孝浩〔東京農工大学大学院連合農学研究科〕大竹 真和〔宇都宮大学農学部(現群馬県立中之条高校)〕後藤 章〔宇都宮大学農学部〕水谷 正一〔宇都宮大学農学部〕
近年,水辺の環境整備が各地で活発に行われている.本研究では,計画段階において設定される整備目標を,水辺の特性に応じて客観的・合理的に評価・判定するための手法を提示することを目的とした.水辺の環境整備が行われた栃木県下の4地区を事例として,整備計画における目標設定の過程を調査・分析した.これに基づいて,目標設定過程における現状の問題点を整理するとともに,その改善方法を検討した.
Keyword: 親水, 整備計画, 環境評価GET PDF=
景観に関する基礎研究
○藤沢 和〔明治大学農学部〕柳沼 倫彦〔明治大学農学部〕角田 幸彦〔明治大学農学部〕
科学技術が発達した現代,環境問題と同等に”景観問題”が必要だと考えている.では,景観とは何か.それは”人類の行動の軌跡を美的にみたさま”としてみた.そして良い景観とは何かに対しては”あるべきものがあるべきところにあるべき量あること”との説がある.おして景観問題を紐解く分野には三者を考えている.すなわち脳波からの分析,景観哲学からのアプローチ,そして景観工学からの分析である.
Keyword: 景観工学, 景観形成, 景観哲学GET PDF=
農村景観構成要素である畦畔木の保存方法の提案−農業的土地利用と景観保全の調整に関する研究−
○落合 基継〔京都大学大学院農学研究科〕高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕
現在の農村整備において,保全すべき景観や生態系の機能を把握した上で農業的土地利用との調整を図ることは重要な課題であると考える.本報では,農村景観構成要素である畦畔木を事例として,畦畔木の位置的特徴や利用方法などの現状把握から,畦畔木の利用を伴った保存・維持管理・地元住民の意識向上といった畦畔木保存のための条件を示し,近代的な農業的土地利用との調整を考慮した畦畔木保存方法を提示する.
Keyword: 畦畔木, 景観保全, 圃場整備GET PDF=
風土を生かした景観設計のためのフラクタル解析−東京編−
○大野 研〔三重大学生物資源学部〕中島 悦子〔ユニオン(株)〕
我々は、景観の持つ「形の法則性」をフラクタル次元によって定量化しようと考え、三重県を例にとり、地域の景観を標高から評価しようとしてきた。その結果では、都市部と山間部にさほど大きな違いは存在せず、フラクタル解析だけで地域特性を理解することはやや困難に思われた。そこで、きわめて都市化された地域の存在する東京都を例に取り、50mメッシュの数値標高地図によるフラクタル解析でいかなる特徴が出るのかを検討した。
Keyword: 景観, 風土, フラクタルGET PDF=
色彩フラクタル解析を用いた景観評価
○鈴木 勝士〔三重大学〕大野 研〔三重大学〕
近年、景観を考慮した設計が増えてきている。しかしその景観の評価は設計者や建築家の熟度や自然観に依存しがちであったり、人によって異なるなどの様々な問題がある。したがって景観を考慮した設計を行う場合には、その場所の景観の評価が必要になる。そこで本研究では、特に「色」に注目し景観の評価の定量化を試みるため、色彩フラクタル解析をもちいて検討した。また河川景観を例に取り、研究の対象とした。
Keyword: 農地環境・景観, , GET PDF=
地域資源の多面的活用における景観設計に関する一手法の提案−農業公園内の土木構造物の景観シミュレーション−
桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○今西 潤一郎〔大阪府立大学農学部〕
農業用施設の景観設計を考えるために,農業公園を農村地域のモデルとして取り上げ,公園内のため池について農業公園の持つ特質を反映させ,その結果を検討することで,景観設計手法の方針について考察した.考慮した3つの要素は農業公園内に限らず一般的な場合においてもため池の持つ役割の拡大に貢献することがわかり,結果をCGシミュレーションすることで,各要素の与える効果をより良く把握できることも確認できた.
Keyword: 景観設計, 農業公園, CGシミュレーションGET PDF=
Grey-Markov Chain Approach for Projection in Per Unit Area Yield of Crops
○Jia Hua〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
作物の単収を正確に予測することは土地利用計画において重要である。本研究では、作物の単収を正確に予測するために、Grey Markov chain の手法を取り上げた。この手法の長所は、気象学的要素を比較する必要がない点と、年毎の異なった収穫状況を考える事ができる点にある。この手法を用いて予測した結果、実際の収量とほぼ一致し、誤差は非常に小さかった。この手法は、長期的な計画策定に大きく寄与するものと思われる。
Keyword: 土地利用計画, GIS, GET PDF=
棚田保全のための整備技術−長野県姨捨・田毎の月の事例−
○木村 和弘〔信州大学農学部〕
棚田に対する関心が高まっている。本文は、「田毎の月」で有名な長野県更埴市姨捨地区の棚田に導入された四つの事業、県営圃場整備事業、県営ふるさと水と土保全モデル事業、県営ふるさと水と土ふれあい事業及び棚田地域等緊急保全対策事業について、整備方法を検討し、棚田の保全の実態とその可能性などを検討した。そして、棚田保全のための整備技術として、三つの方法を示し、その技術上の問題点を示した。
Keyword: 棚田保全, 農用地計画・整備, 中山間地域GET PDF=
中山間地域における水田の土地条件と水田利用
高知県内の中山間地域を対象に、水稲作付面積や水田面積の変動と土地条件の関係について両面積の1990年から1995年の増減率と水田の立地や経営、地域条件の指標間を統計分析等によって検討した。この結果から、水稲作の縮小を引き起こす外力がこの地域に働いた場合、土地条件面からは水田適地度合や労働作業性の劣る水田がより多く放棄されること、また基盤整備は水田耕作放棄の防止に有効であることが明らかになった。
Keyword: 中山間地域, 土地利用計画, 圃場整備GET PDF=
農村集落におけるグラウンドワークの普及活動の事例−岩手県胆沢郡胆沢都鳥地区の場合−
○去石 真佐子〔財団法人日本グラウンドワーク協会〕広田 純一〔岩手大学農学部〕
岩手県胆沢町都鳥地区、第14集落内で行ったグラウンドワークの普及活動の経過と成果について報告する。一連の活動の成果は、実践活動にまで短期間で至ったことである。成果が得られた要因としては、当初から地区の目標を実践活動に定めていたことと、農村ならではの様々な技術を持った人材を確保することが容易であったことが挙げられる。
Keyword: グラウンドワーク, 環境改善, GET PDF=
農村地域における適正な土地利用の誘導と居住空間整備の課題(供
高橋 強〔京都大学大学院農学研究科〕○齋藤 晋〔京都大学大学院農学研究科〕中西 信彦〔(社)地域社会計画センター〕
優良農地の無計画な転用r廃の防止や過疎的地域の活性化のために、適正な土地利用や居住空間整備課題を明確にすることを目的とする。近畿圏内の大都市近郊地域の農業集落を、主成分分析などで作成した緒Z空間としての利便性・xD良農業性n化可能農地存在割合w標により類型化した。更にそれらを重ね合わせて類型化を行い結果を地図表示した。この結果は今後の各種計画の一助になると考えられる。
Keyword: 土地利用計画, 集落計画, GET PDF=
土地利用と社会経済的・自然地理的要因間の関係把握
○清水 庸〔東京大学農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学農学生命科学研究科〕山路 永司〔東京大学新領域創成科学研究科〕
本研究では日本全域を対象地域として土地利用と社会経済的・自然地理的要因の関係を正準相関分析により分析し、それらの関係を把握することを目的としている。自然地理的要因は社会経済的要因との関係において第2・3次産業の立地しやすい条件を示しており、社会経済的要因と土地利用の関係では、宅地において人口と第2・3次産業が集積しており、一方、林地の割合が高い地域において高齢者人口割合と農家率が高いという特徴を持つことを示していた。
Keyword: 土地利用計画, 統計的手法, GET PDF=
圃場整備を契機とした集落ぐるみの農地利用集積−岩手県前沢町大桜地区の事例−
○広田 純一〔岩手大学農学部〕沼崎 宏祥〔岩手県庁〕
圃場整備を契機として集落ぐるみの農地利用集積を実現した岩手県前沢町大桜地区を対象に,その実現要因を検討した。その結果,21世紀事業の要件の達成,利用権設定および作業委託の経済的有利性,農家の零細性と他産業就業,土地条件差方式の解消,地区役員や行政機関のリーダーシップが重要であること,そして農家の金銭負担の軽減と圃場整備による土地の利用・資産価値の大幅な向上が事業参加の動機であることがわかった。
Keyword: 圃場整備, 農地利用集積, 担い手育成GET PDF=
グリーンベルト施行規則における開発行為変遷に関する考察
○李 尚遠〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕佐藤 洋平〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
本稿では、グリーンベルト施行規則の改正・新設が行われた8条項の変遷内容に対して、各部門別に考察し、2点を述べる。1)開発許可項目が全8部門において、大幅に拡大された。特に、1990年代に改正・新設が多かったのは、地方自治体の活性化が原因であると考えられる。2)時代的な背景により、許可項目が変遷しながら規制の緩和は、許容業種の範囲、設置資格および許容面積の拡大の3つのパターンで行われた。
Keyword: グリーンベルト施行規則, 開発行為, GET PDF=
用水施設の多目的利用における整理と配慮事項の解明−農業施設の地域用水利用のための施設整備計画手法の開発(2)−
○松尾 芳雄〔農業工学研究所〕原山 昭彦〔農業工学研究所〕友正 達美〔農業工学研究所〕
用水施設の多目的な利用状況を施設の持つ通水等の施設機能と水面等の施設空間の利用対象要素から整理した。また、多目的な利用を念頭におく施設整備の前提として、利用供与主体の問題意識を調査結果から集約し、多目的な利用への意識や関心(使用料等期待感や異種利用への配慮等)が高い反面、本来の管理・保全対象である財産管理や権利保全・機能保全に係る視点が希薄な点を明らかにし、検討事項として摘出した。
Keyword: アンケート調査, 利用類型, 計画条件GET PDF=
農道整備による観光農業イベントの来場者数変化の推計
○谷本 岳〔農林水産省農業工学研究所〕竹村 武士〔農林水産省農業工学研究所〕丹治 肇〔農林水産省農業工学研究所〕
岡山県柵原町のイベントを対象とし、建設中の広域農道と完了している農免道路の2つの農道について効果推計を行った。農道整備によるトラベルコストの減少が誘致率を増加させるという前提のもとに、観光農業イベントの誘致率関数を求め、この関数から来場者数変化を推計する。現状と広域農道が完成しているケース、農免道路が建設されていないケースでの推計来場者数を比較し、農道整備のイベントへの効果を求めた。
Keyword: 農道, 整備効果, GET PDF=
農村環境整備における農道の利活用について−北海道・水田地帯における調査事例より−
磯西 勲〔北海道空知支庁北部耕地出張所〕○矢満田 啓明〔ルーラルエンジニア株式会社〕
生産・生活・交流面からの農道の利活用の向上は、農村アメニティの創出に有効な手段と考える。北海道の水田地帯において、ケーススタディにより実態・可能性の調査をおこなった。その結果、農道施設・沿線資源の一体的な活用と案内・景観・安全の向上により、農道の多機能化が図られる。本地域では調査結果をもとに、実施に向けた整備手法や、地域の合意形成や協働・協調体制などの確立を図っている。
Keyword: 農村環境, 地域資源, 農道利活用GET PDF=
再資源炭−製造と利用による環境保全の展望−
○山岡 賢〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕小泉 健〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕吉田 弘明〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕柴崎 和夫〔(株)東芝環境機器開発研究所〕
集落排水施設の汚泥,用排水路のゴミ,家畜糞等の農村廃棄物を炭化処理し,生成された炭(「再資源炭」と命名)を土壌改良材や水質浄化材として利活用することで,資源循環システムを構築できると考えた。本報では,発表者らによる再資源炭に関する第1報として,再資源炭の製造結果を報告するとともに,資源循環システムの構築の展望をコンポスト化の場合と比較した。
Keyword: 炭, 再資源炭, 環境保全GET PDF=
再資源炭(2)−土壌施用による改良効果の検討−
○吉田 弘明〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕小泉 健〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕山岡 賢〔農業工学研究所畑地かんがい研究室〕
集落排水施設の汚泥,用排水路のゴミ,家畜糞等の農村廃棄物を炭化処理し,生成された炭(「再資源炭」と命名)を土壌改良材や水質浄化材として利活用することで,資源循環システムを構築できると考えた。本報では,発表者らによる再資源炭に関する第2報として,土壌改良効果について報告するとともに,化学的性質の分析結果を報告し,今後の研究の展開方向を示した。
Keyword: 炭, 再資源炭, 土壌改良GET PDF=
住民参加による土地利用計画制度への課題−市町村での土地利用計画策定の実態をもとに−
○小川 明〔玉野総合コンサルタント株式会社〕
我が国の土地利用計画に関しては、所有権重視、ヨ−ロッパとの比較での風土や国民性の相違などから住民参加が定着しないとの見方が一般的である。現時点での課題として1)住民参加が保証される法体系の整備、2)変更段階での住民参加の保証、3)変更手続きの公平性、透明性の確保があげられる。今後は、土地改良法による換地制度に関する研究成果等を再評価し、新しい時代の住民参加による土地利用計画制度の確立が期待される。
Keyword: 土地利用計画, 現場報告, GET PDF=
神出方式の適用による住民主体の地区総合計画づくり(供法殃叱妨南淡町北阿万地区−
○牛野 正〔京都大学大学院農学研究科〕高野 三朗〔近畿農政局計画部地域計画課〕内田 耕吉〔近畿農政局計画部地域計画課〕
Keyword: 土地利用計画, 農用地計画=:農村振興, 北阿万地区の地区総合計画づくりは、近畿農政局の広域農業開発基本調査の一環で行われている。計画の実効性を担保するために、神出方式を適用し、行政主導による住民主体の地区総合計画づくりを実施している。計画課題である土地利用秩序の形成や農用地の流動化を図りながら、圃場整備事業を実施しようとして精力的な活動が行われており、本稿では神出方式の適用の実態を明らかにし、適用上の諸問題を指摘している。GET PDF=
農業環境指標による地域診断手法と事業効果の予測技術の開発可能性
○小泉 健〔農業工学研究所〕山岡 賢〔農業工学研究所〕吉田 弘明〔農業工学研究所〕
農業農村整備事業の費用対効果分析の推進が求められている。そこで、現状および現状に至る履歴という視点から、24個の指標を用いた主成分分析による地域農業の特性を把握する地域診断手法を紹介する。また、この方法の改善点を述べるとともに、農業農村整備事業を実施することによる事業効果の予測技術の開発可能性についても言及する。
Keyword: 地域診断手法, 事業効果, 予測技術GET PDF=
教科書に見る農業土木の位置づけの変化 −小学校社会科を対象に、30年前と現在−
広田 純一〔岩手大学農学部〕○北口 まゆ子〔岩手大学農学部〕
小学校の社会科教科書における農業土木の取り上げられ方を現在と30年前で比較した。その結果、農業・農村の話題全体に占める割合は,30年前の21%に対し、現在は13%と大きく減少していることがわかった。また,内容的にも,30年前は,その当時の大規模な農業土木事業を大きく取り上げているのに対し,現在は,歴史上の事業や技術的な内容が中心で,現在実施中の事業に関する記述がほとんどないことがわかった。
Keyword: 小学校教科書, 農業農村整備事業, 農村計画GET PDF=
DMTによる粘性土のKo値推定方法の検討
○藤原 幸彦〔宮城県農業短期大学〕平塚 智幸〔基礎地盤コンサルタンツ蝓岩崎 公俊〔基礎地盤コンサルタンツ蝓三田地 利之〔北海道大学大学院〕
簡便な原位置試験である DMTによるKo値の推定方法を検討を進めているが,新たに東北地方における沖積粘性土地盤4地点でDMTおよび三軸Ko圧密試験を行った。両試験から得られたKo値を比較し,DMTによるKo値の推定方法を検討した結果,土質に応じたKoNC値を考慮したKo推定式を用いることによって,沖積粘性土層のKo値をDMTによって実用上十分な精度で推定し得ることを明かにした。
Keyword: 静止土圧係数Ko, 原位置試験, 粘性土GET PDF=
有明粘土の一面剪断強度特性
○東 孝寛〔九州大学農学部〕高山 昌照〔九州大学農学部〕永田 和成〔内外エンジニアリング(株)〕
諌早湾奥部で採取した不撹乱有明粘土試料について,改良型一面剪断試験機を使用した圧密定体積剪断試験を行った.その結果,実験に使用した有明粘土の正規圧密状態における強度増加率は0.29〜0.33の範囲にあり,一般的な有明粘土の強度増加率0.3〜0.4の下限値に近くなった.また,剪断応力のピ−クとベクトルカ−ブの包絡線から求めた内部摩擦角は,それぞれ27〜30゜,31〜36゜の範囲であった.
Keyword: 有明粘土, 強度特性, 圧密定体積一面剪断試験GET PDF=
過圧密砂のダイレイタンシー特性と非排水条件のp'-q関係
○中野 俊郎〔新潟大学農学部〕吉田 昭治〔新潟大学農学部〕大沢 陽子〔新潟大学農学部〕鈴木 岳央〔蠖越測量〕塚田 泰博〔京都大学大学院〕
過圧密砂を用いた非排水条件での側圧一定試験の有効応力径路について、比較的簡単な仮定に基づいて誘導した応力−ひずみ関係式を用いて、弾性領域から正規圧密領域に至る有効応力径路全般にわたる解析が行えることができた。特に、弾性領域の解析では、従来、弾性領域ではダイレイタンシーは起こらないとして解析が行われているが、その実験データをみると有効平均圧力は増加しており、明らかに理論の不備が指摘できる。
Keyword: 土の静力学的性質, 土壌構造, GET PDF=
琉球石灰岩中の未固結砂礫のせん断特性
新城 俊也〔琉球大学農学部〕○瀬戸内 秀規〔琉球大学農学部〕
本研究は,琉球石灰岩中の未固結層を形成する砂礫を対象に,定圧一面せん断試験を行った。試験では,反力板側に荷重計を設置することでせん断面上の垂直応力が測定できるよう試験機を改良し,従来方式の圧密圧力一定の試験を行った。試験結果については,せん断面上の垂直応力によるせん断応力経路から内部摩擦角を算定した場合と,通常の最大せん断応力と圧密圧力の関係から内部摩擦角を算定した場合とで比較検討を行なった。
Keyword: 支持力, せん断力, GET PDF=
トラップドア問題の受働領域における剪断帯の観察
田中 忠次〔明治大学農学部〕○山崎 仁〔明治大学農学部〕
トラップドア装置で模型地盤を作製し、トラップドア上昇に伴い発生する剪断帯を巨視的に観察すると共に、マイクロスコープを用いて土粒子の軌跡を追い、剪断帯の発生状況を微視的に観察した。また二次元弾塑性有限要素解析を行い、実験のドア変位ー土圧関係・観察結果と比較・検討した。実験と解析の結果はほぼ一致し、双方で破壊の進行性を表現し、確認した。
Keyword: 落し戸実験, 剪断帯, GET PDF=
真空突固め装置の試作について
古賀 潔〔岩手大学農学部〕三浦 英晃〔岩手大学農学部〕○織間 宏明〔岩手大学大学院農学研究科〕
締固め土の構造形成に果たす空気の役割を検討するためには,真空中でも突固めを行える試験装置が有用であると考え,開発を試みた。試用の結果,真空中で締固めた土の乾燥密度は空気抵抗がないために低含水比で大気中に比べて増加した。さらに,真空中では透水係数の増加の過程が生じなかった。今回試作した試験装置の機密性,操作性はほぼ満足のいくものであり,これにより真空中での締固め土の作製が可能となった。
Keyword: 締固め, 突固め装置, 土の構造GET PDF=
エアスレ−キングを考慮した泥質岩のスレ−キング性について
○荒井 涼〔滋賀県立大学環境科学部〕
スレーキング要因としての吸水体積膨張やエアスレーキングを人為的に制御して、スレーキングの発達段階における各試料を作成し、スレーキング性を観察するとともに、原形を保つ試料の力学量を求めた。その結果、スレーキングはエアスレーキングや吸水体積膨張作用の連動により、よりアクテブに発揮される可能性、また再飽和岩の力学量より、スレーキングは各泥質岩に応じた剥がれやすさが重要な因子になる可能性などを指摘したものである
Keyword: 土構造, 特殊土壌, GET PDF=
不良土のパイプライン埋戻し土への利用技術開発(機法 歙亞シ聾撚什爐砲茲詆堽錨擇諒理性・力学性の改良−
吉田 英人〔北海道開発局開発土木研究所〕小野寺 康浩〔北海道開発局開発土木研究所〕○田鹿 秀則〔北海道開発局開発土木研究所〕秀島 好昭〔北海道開発局開発土木研究所〕宮川 真〔北海道開発局開発土木研究所〕後藤 典史〔北海道開発局開発土木研究所〕
パイプライン工事において、軟弱な粘性土や含水比の高い土も多量に発生するが、これらの土はトラフィカビリティが得られず十分な締固めができないため、不良土として運搬捨土されることが多い。筆者らは、不良土をパイプライン埋戻し土に利用すべく、石灰等の固化材の添加による不良土の改良効果について検討している。本報は、室内試験結果から得られた石灰系固化材処理土の物理・力学性の特徴について報告するものである。
Keyword: 不良土, 石灰系固化材, パイプライン埋戻し土GET PDF=
砂の構造変化を考慮した弾塑性構成式とその変形特性
○塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕田中 史也〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕
Keyword: 土の静力学的性質, 密=:土構造, 本研究においては,構造をもつ砂の弾塑性構成式を提案し,構造の消失および低位構造への遷移によって発現する砂の変形特性を考察することを目的とする。この構造の導入により低位の構造へと遷移する砂は,構造が残るが故にせん断強度が低減することが確認された。また,土の圧密特性の正確な数学記述が可能となるとともに,その物理的解釈として構造をもつ土の準定常状態との関係が示された。GET PDF=
熱力学の原理からわかる地盤材料の塑性流動則
○木山 正一〔京都大学大学院農学研究科〕青山 咸康〔京都大学大学院農学研究科〕塚田 泰博〔京都大学大学院農学研究科〕
固体力学を熱力学的に解釈し、散逸関数から非関連流動則を用いた砂の弾塑性モデルを導出することを目的とする。最近ではCollins & Houlsby (1997)が、応力依存型散逸関数を仮定すると、塑性の非関連流動則が導出可能である事を示している。実際に、塚田らによって提案された砂の弾塑性構成式を熱力学的に解釈した結果、塑性変形時の散逸が応力比に依存して生じることが明らかとなった。
Keyword: 土の静力学的性質, , GET PDF=
擁壁受働土圧に関する研究―壁面摩擦角の検討―
○森 洋〔東京都土木技術研究所〕田中 忠次〔明治大学農学部〕
壁面摩擦条件の異なる擁壁模型実験と、壁面摩擦角を変化させた弾塑性有限要素解析を比較しながら、密な砂質地盤を対象とした受働土圧に対する壁面摩擦の評価を検討した。壁体近傍に接するインターフェイス部要素のφを低減させることで、壁面摩擦角を考慮するとした弾塑性有限要素解析は、実験値と比較しうる結果となった。特に、自動メッシュ再分割法を導入した有限変形解析まで用いれば、実験値に追随する傾向にあった。
Keyword: 受働土圧, 壁面摩擦角, 弾塑性有限要素解析GET PDF=
アーチ型地中構造物の座屈に伴う地盤挙動 −アーチ部材曲げ剛性に関する検討(その1)−
田中 忠次〔明治大学農学部〕中村 康明〔明治大学大学院〕○木ノ内 雅司〔明治大学農学部〕
アーチ型地中構造物の座屈問題に対してアーチ構造部材の曲げ剛性が及ぼす影響について、模型実験により検討を行った。また画像処理により、アーチの座屈に伴う地盤挙動を観察した。その結果、アーチ部材の曲げ剛性が崩壊荷重に与える影響は小さく、また上載荷重の増加に伴って進行するアーチ頂部の変位には殆ど影響しないことが分かった。これは、周辺地盤がアーチ作用によって上載荷重の大部分を受け持つ為であると考えられる。
Keyword: 地中構造物, 座屈, 曲げ剛性GET PDF=
アーチ型地中構造物の座屈に伴う地盤挙動 −アーチ部材曲げ剛性に関する検討(その2)−
田中 忠次〔明治大学農学部〕○中村 康明〔明治大学大学院〕木ノ内 雅司〔明治大学農学部〕
アーチ型地中構造物の座屈問題において、アーチ曲げ剛性が崩壊に及ぼす影響に着目し、崩壊のメカニズムを地盤と構造物間の摩擦抵抗を考慮した有限変形解析により検討した。境界面に地盤の内部摩擦を用いた解析では、崩壊荷重を過大に評価する傾向があり、境界面摩擦を考慮する必要があることが示された。有限変形解析結果に基づく、最大剪断ひずみコンター図において、実験画像処理と同様に、剪断帯が卓越することが確認された。
移動量の大きい泥岩地すべりの安定解析について−沖縄,仲順地すべり−
宜保 清一〔琉球大学農学部〕○中村 真也〔鹿児島大学大学院連合農学研究科〕畑 勢津子〔琉球大学大学院農学研究科〕
仲順地すべりについて,すべり形態,すべり面状況および土質強度を勘案して安定解析を行った。地すべり斜面下方部の破砕ピーク強度が滑動力に抵抗しているとし,斜面中・上方部に鏡肌面で発揮される残留強度の関与を想定した。すべり面の平均強度定数は,「残留係数を導入した安定解析法」に基づいてc′−tanφ′関係図から図解的に得られ,c′= 2.5kPa,φ′=15.1°となった。
Keyword: 斜面安定, 土の静力学的性質, GET PDF=
STUDY OF STABILITY ANALYSIS IN EMBANKMETS AND SLOPES(盛土斜面の安定解析に関する研究)
○青山 咸康〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕K. L. Oo〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕長谷川 高士〔近畿大学農学部国際資源管理学科〕
斜面の安定解析を有限要素法による変位ベクトルから求めた臨界円につき応力解から求めた安全率と、同じ臨界円に対する一般化すべり円法であるJanbu法で求めたものを比較した。有限要素法により臨界円及び発現安全率を求める方法はSmith I Mの方法によった。一般化滑り面法による安全率算定はMS EXCELLのワークシートを用いた対話型のプログラムで容易に算定できることを示した。
Keyword: 斜面安定解析, 有限要素法, 極限釣り合い法GET PDF=
模型斜面の振動実験
○毛利 栄征〔農業工学研究所〕松島 健一〔農業工学研究所〕河端 俊典〔農業工学研究所〕Hoe I. Ling〔コロンビア大学〕
斜面の地震時安定性を評価することを目的として、模型斜面の振動実験を実施した。含水比調整した豊浦砂を用いた模型斜面は円弧状にすべり面が発生し、鉛直動の影響によって斜面の崩壊パターンが異なることが明らかとなった。また、斜面内部の応答加速度分布は法尻から法肩にかけて大きな領域が連続しており、すべり面の発生位置と良く整合している。
Keyword: 斜面安定, 振動実験, すべり面GET PDF=
ロック材の飽和・不飽和せん断挙動とその解釈
○向後 雄二〔国際農林水産業研究センター〕
ロック材の飽和および不飽和せん断挙動を明らかにするために,大型三軸圧縮試験を実施した。同一拘束圧のもとでは,不飽和供試体の方がピーク強度は大きく,ダイレタンシー量も大きかった。しかし,終局強度には殆ど差がなかった。これらのせん断挙動特性を,筆者らが提案している二つのサクション効果を考慮した弾塑性モデルを用いて解釈した。その結果,上記のロック材の不飽和挙動をうまく説明できることがわかった。
Keyword: 不飽和, ロック材, 弾塑性モデルGET PDF=
Infulence of Compacted Material Stiffness and the Core Base Width Variation on Load Transfer and Cracking in Zoned Dams(ゾーン型フィルダムのコア幅とコア弾性係数の荷重伝播特性に及ぼす効果)
○Azo Hisidore〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕青山 咸康〔京都大学農学研究科地域環境科学専攻〕長谷川 高士〔近畿大学農学部国際資源管理学科〕
中央遮水ゾーン型のフィルダムにおいて遮水ゾーンの厚さ及び遮水ゾーンの弾性係数の相違が荷重伝播に及ぼす効果を調べた。ここで荷重伝播とは遮水ゾーンと透水ゾーンの境界面における最大主応力とこの点の土被り応力の比を言う。伝播係数が1より大きい場合は透水ゾーンから遮水ゾーンへの応力伝播が生じており1より小さい場合はその逆の伝播が起こっている。有限要素法により各種の応力状態を照査した。
Keyword: フィルダム, 応力伝播, ハイドローリックフラクチャーリングGET PDF=
ダムの基礎地盤およびその周辺の地形・地質三次元解析システムの開発
○谷 茂〔農業工学研究所〕〔新技術研究開発組合〕
ダム建設のための地形・地質調査は新たなボーリング調査などから得られる地質情報と既存の地質情報をあわせて解析が行われるため、調査が進む毎に地質情報が増加し、解析作業が膨大になっていく。本研究では、ダムの地形・地質調査データの解析作業の効率化と高精度化を目的に、地形・地質構造の三次元解析のための「ダムの基礎地盤及びその周辺の地形・地質三次元解析シスム」を開発したのでその概要について報告する。
Keyword: ダム, 地質, GET PDF=
発表番号 7-36
ロックフィル材を通る非線形浸透流れの解析
森井 俊広〔新潟大学農学部〕○佐田 豊和〔新潟大学大学院自然科学研究科〕小林 孝至〔新潟大学農学部〕
河川礫を用いた一次元透水試験により、流速と動水こう配の非線形関係を調べた。一連の試験により、非線形係数とhydraulic mean radius(HMR)との関数モデルを明らかし、水温の影響を考慮できるようにした。仮想透水係数を導入した非線形浸透流解析法を開発し、室内の水路模型実験により検証した。HMRと水温を考慮した非線形係数のモデル式および数値解析法により、ロックフィル構造物の非線形流れをほぼ説明できるようにした。
Keyword: 非線形浸透流, ロックフィル材, 数値解析GET PDF=
震災復旧したため池の耐震性評価に関する研究−弾性波探査・PS検層−
○内田 一徳〔神戸大学農学部〕
本研究は、兵庫県南部地震で被災し、原型復旧されたため池の耐震性を評価することを目的とする。本研究では第1段階として、ため池堤体・基礎地盤の層序および弾性パラメータの分布を把握することを目的に、堤体中央部におけるボーリング調査とPS検層、堤軸方向の反射法弾性波探査を行った。本文では、小野市の二六池と菅田谷池について、ボーリング調査とPS検層の結果をもとに解析した弾性波探査結果を報告する。
Keyword: ため池, 土構造物の地震時挙動, 地震工学GET PDF=
GISによる兵庫県南部地震のため池被災原因の究明−地質および堤軸・主震動方向との関係−
○奥村 隆司〔神戸大学大学院(現クボタ)〕内田 一徳〔神戸大学農学部〕
兵庫県南部地震によるため池の被害は様々な要因に起因しており、これまでにGISを用いて、想定震源断層からの距離や地形、地質などの被災要因を検討してきた。本論文では、本土側および淡路島北部におけるため池の被災原因の究明を総合的に検討した結果、,燭畸咾地質境界にあること、△燭畸咾猟藜簡向が主震動方向とほぼ直角方向であること、の2つがGISから解明できる主な被災原因であることが明らかになった。
Keyword: GIS, 地震工学, ため池GET PDF=
地盤統計学を利用した液状化対策地盤改良の最適設計
○西村 伸一〔岡山大学環境理工学部〕小西 まど華〔岡山大学環境理工学部〕藤井 弘章〔岡山大学環境理工学部〕島田 清〔岡山大学環境理工学部〕
本研究は,砂質地盤の液状化の可能性を検討するため,土質定数の空間的変動性や,地震発生の統計的性質を考慮して,液状化確率を求める手法を開発することを第一の目的としている.今回は,地盤統計学手法の一つであるcokriging法を利用して二次元液状化確率分布を求めている.さらに,計算された液状化確率に基づき,液状化に対する最適な地盤改良を決定するための信頼性設計理論について考察する
Keyword: 信頼性設計, 液状化, 地盤統計学GET PDF=
三次元数値解析における暗渠管内の境界条件の取り扱いについて -農地における湧水処理工法に関する研究-
○加藤 幸〔弘前大学農学生命科学部〕角野 三好〔弘前大学農学生命科学部〕谷口 建〔弘前大学農学生命科学部〕
三次元数値解析により暗渠排水を検討する場合、暗渠の境界条件設定が問題となる。本報告では、三次元模型実験の結果を基に、適切な暗渠の境界条件の設定方法を考察した。その結果、同一の暗渠管であっても管内の水位の状況によって境界条件を変更する必用があることが分かった。このとき、暗渠管内の水位が低い場合には、排水口近傍に大気と連動する領域を設けることで、解析値と実験値に高い整合性が見られることを示した。
Keyword: 地下浸透,地下水流動, 地下排水, GET PDF=
地下水位分布のsimplifying cokriging推定に関する考察
客観的で迅速に最適な地下水位分布推定結果を得るべく簡略化コクリッギングを採用し,AICと最尤法を援用して最適モデルを求めた後,一斉計測データから水位分布を推定した.その結果を簡略化しない場合のものと比べると,簡便化の影響でトレンドの構造同定が不十分なために貯留域面積が過大推定されていることが分かった.従って基盤高分布と水位分布のトレンドを比較して,本手法利用の有無を予め判断すべきであると思われる.
Keyword: simplifying cokriging, 地下水, AICGET PDF=
地下レーダによる溜池の漏水経路調査法ー貯水位の異なるデータの比較ー
○堀 俊和〔農業工学研究所〕森 充広〔農業工学研究所〕中島 正憲〔農業工学研究所〕山下 恒雄〔四国農業試験場〕毛利 栄征〔農業工学研究所〕
農業用溜池の堤体盛土中及び洪水吐水路周りに発生する漏水経路位置の調査法として地下レーダの適用を検討した。貯水位の異なる漏水時と漏水停止時の地下レーダ調査結果を比較し、電磁波の反射や減衰の変化点を検出することにより漏水経路の位置を特定できることが判った。この方法により堤体材料のばらつきや締固め層などの反射と漏水経路の反射を区別することが可能であり、漏水経路検出の確度が向上することが分かった。
Keyword: 地下レーダ, 地下浸透, 溜池GET PDF=
籾殻灰混合セメントを用いたコンクリートの破壊特性
○石黒 覚〔三重大学生物資源学部〕
籾殻灰を結合材質量の内割で0,10,20および30%混入したコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギ、最大荷重および引張軟化曲線などの破壊力学パラメータを求めた。破壊エネルギおよび最大荷重は、籾殻灰を混入したものが無混入に比べて、それぞれ、2〜15%および15〜30%増加した。また、籾殻灰混入により引張軟化曲線に少し差異がみられた。
Keyword: コンクリート材料, 籾殻灰, 破壊特性GET PDF=
廃棄発泡スチロール混合コンクリートの開発
桑原 孝雄〔大阪府立大学農学部〕木全 卓〔大阪府立大学農学部〕工藤 庸介〔大阪府立大学農学部〕○藤原 慎八〔大阪府立大学農学部〕
発泡スチロールの再資源化に貢献すると供に,新しい軽量コンクリートの開発を目的として,廃棄発泡スチロール混合コンクリートを作成した.廃棄発泡スチロールを粗骨材として扱い,混合割合を変えて供試体を作成した.強度試験は圧縮強度試験を行い,そのひずみおよびAE計測を行った.その結果として混合割合の増加と供に強度の低下が見られたが,軽量コンクリートとして利用するには十分であると判断できた.
Keyword: 発泡スチロール, コンクリート, 廃棄物GET PDF=
廃ガラスのコンクリート2次製品への利用に関する基礎的研究
○野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕高田 龍一〔松江高専土木工学科〕加藤 隆志〔(株)加藤商事〕
本研究は従来リサイクル不可能とされ塵と位置づけられていた廃ガラスをコンクリート2次製品製造の原材料として利用するための基礎研究である.始めにガラスパウダーを使用したモルタルの強度試験を行ったところ,強度的には問題がなかった.次にアル骨反応の有無を確かめたが,化学法では無害でない結果が迅速法では無害となった.結果的にアル骨反応の可能性は残るものの廃ガラスの利用可能性は高いと考えられる.
Keyword: 廃ガラス, コンクリート2次製品, アルカリ骨材反応GET PDF=
発表番号 8-8
Antimicrobial Activities and Physical Properties of Repair Mortar with Hydrotalcite in Wastewater Treatment Plants(下水処理施設におけるハイドロタルサイトを混入した補修モルタルの物理的性状および防菌効果)
○Wei YANG〔鳥取大学連合大学院〕野中 資博〔島根大学生物資源科学部〕佐藤 利夫〔島根大学生物資源科学部〕
下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法は,劣化部の除去,断面修復と防食被覆である。本研究では,環境に低負荷で,かつ劣化防止機能を有する断面修復用の補修モルタルの開発を目的に,銅、亜鉛含有ハイドロタルサイトを用いたモルタルを作成し,その強度,施工性,防菌防黴防藻効果について検討した。その結果,超微粉末高炉セメントを用いるHTCu15%と20%はモルタルに混入した際に優れた強度、施工性と防菌効果を示した。
Keyword: 補修モルタル, ハイドロタルサイト, 防菌効果GET PDF=
廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(4)
○上田 真一〔北海学園大学大学院〕久保 宏〔北海学園工学部〕北野 隆春〔北野コンクリート(株)〕
現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質な砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内試験及び野外試験にてその適用性について検討を行った。
Keyword: 廃棄ビニルシート, リサイクル, 凍上抑制層材料GET PDF=
発表番号 8-12
農業土木への発泡廃ガラス材の有効利用−岩盤緑化と軽量盛土材および軽量骨材−
○原 裕〔日本建設技術株式会社〕横尾 磨美〔日本建設技術株式会社〕桃崎 節子〔日本建設技術株式会社〕蒲池 豊〔ミラクルソル協会〕安田 功〔株式会社ニッケン〕
ガラス廃材を焼成することによってできたリサイクル製品の発泡廃ガラス材は,比重が0.4〜1.5と軽く,連続間隙を有する物は保水性を目的として緑化工法に使用する。また独立間隙の物は,軽量盛土材および,軽量骨材として,コンクリート二次製品へ使用することにより,天然骨材を使用した時の約1/3重量が軽くなる。今回はその事例について報告する。
Keyword: ガラス廃材, リサイクル, 発泡廃ガラス材GET PDF=
画像処理によるコンクリート劣化度判定の一手法
コンクリートが劣化する原因は色々あるが、ここでは酸性水による劣化を取り上げ、その劣化度の判定について、画像処理による方法(二値化法と名付ける)を提案する。既知法との比較検討を行った。実験は、直径5僉濆發毅隠悪僂離灰鵐リート供試体を3年間酸性河川に浸漬し、これを実験室に持ち帰り、室内実験行い劣化度を判定した。
Keyword: 画像処理, 劣化, 酸性GET PDF=
発表番号 8-14
初期養生条件の異なるマスコン供試体の諸特性−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(勝法
○服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕佐藤 周之〔鳥取大学農学部農学研究科〕
実構造物コンクリート部材に近いサイズのマスコンクリート供試体(高さ×幅×奥行=70×60×40cm)2体を,1つは厚さ1cmの発泡スチロール製保温材で覆い,1つは保温材無しで作製し,内部温度,超音波伝播速度,抜取りコアの圧縮強度を測定し,両者の強度発現の違いなどを比較検討した。その結果,初期の内部上昇温度の高い方が初期強度発現は速いが,材齢28日以降の長期強度の伸びが抑制されることが判った。
Keyword: 超音波伝播速度, マスコン供試体, 抜取りコア強度GET PDF=
マスコンクリ−ト供試体の密度差がマチュリティ−法による推定強度に及ぼす影響について
○佐藤 周之〔鳥取大学大学院農学研究科〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕
マスコンクリ−トは,その上層部と下層部で締固め効果やブリ−ヂング等の影響を受けるために密度が異なる.しかし,マチュリティ−法により強度を推定する場合,一般的に示方配合から得られる密度を用いて強度推定を行う.そこで,抜取りコアから得られる密度を用いて推定した強度と,示方配合から得られる密度を用いて推定した強度を比較してみたところ,密度差は推定強度にほとんど影響を及ぼさないことが分かった.
Keyword: 非破壊試験, マチュリティ−法, 密度 GET PDF=
早期強度発現を目的とした人工軟岩作成法
○田頭 秀和〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕増川 晋〔農業工学研究所〕浅野 勇〔農業工学研究所〕
豊浦砂、カオリン、関東ロームを対象に、エトリンガイト系固化材(スタビライト)を用いて人工軟岩を作製した。qu=10〜50(×98kPa)を目標に配合し、一軸圧縮強度、圧裂強度、弾性係数とS/Wおよび材令との関係を求めた。その結果、3項目全てについて、S/Wと比例関係があり、S/Wの調節によって目標強度材料を作製し得ることが分かった。91日強度に対する28日強度の割合は、90%前後であった。
Keyword: 人工軟岩, エトリンガイト, GET PDF=
Numerical Experiment of Geosynthetic Reinforced Porous Cementitious Composite (PCC) Panel with Recycled Aggregates(リサイクル材料を骨材とする地盤繊維材補強の多孔質性セメント複合材(PCC)パネルの数値実験)
内田 一徳〔神戸大学農学部〕○MD.Zakaria Hossain〔神戸大学農学部(外国人特別研究員)〕
アスファルトや煉瓦、木片等のリサイクル材料から成る骨材をソイルセメントで結合して、地盤繊維材で補強した表題材料の短期載荷時のたわみ挙動を薄膜FEM解析により検討した。解析に用いたパラメータは体積割合に従って評価した。上述した種々の骨材を用いた場合や混合割合やパネル厚さと、荷重−たわみ関係、終局荷重、単位重量などの変化を求めた。これらの結果は、今後の室内試験や設計に有用である。
Keyword: リサイクル, ソイルセメント, 数値解析GET PDF=
連結格子セルラオートマトンによるUplift Problemの解析
○村上 章〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕
連結格子セルラオーマトンを拡張して、落し戸受働モードが解析可能とするローカルルールを提案した。既往の粒状体解析法として、個別要素法、粒状要素法、極限解析、セルラオートマトンがあるが、本研究で用いるセルラオートマトンによれば、他のいずれの方法よりも短い計算時間で、多くの粒子を扱うことができる。提案法ではつりあい式を考慮しないので、初期パッキングや粒子配置といった幾何要因に絞って、粒状体挙動を観察する。
Keyword: セルラオートマトン, 落し戸, 粒状体GET PDF=
発表番号 8-19
柱状節理の発達した岩盤における基礎掘削と基礎処理について−金峰ダム本体工事−
田島 准一〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕前田 勉〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕上川 浩二〔鹿児島県伊集院耕地事務所〕○金巻 宏明〔(株)日本農業土木コンサルタンツ〕古屋 亨〔飛島・植村・久保JV〕
金峰ダムは、溶結凝灰岩を基礎とするが、冷却時に生じた柱状節理による亀裂が発達しているため、掘削仕上り面の凹凸の増加、ブランケットグラウト注入時の斜面の安定、鉛直孔によるブランケットグラウトの改良効果に懸念がもたれる。そこで、プレスプリッティング工法、ロックボルト、ブランケットグラウトの斜孔配置を行って、良好な基礎掘削、基礎処理が施工できた。
Keyword: 工法・施工, 現場報告, GET PDF=
重力式コンクリートダムの湛水後の長期挙動
○浅野 勇〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕増川 晋〔農業工学研究所〕田頭 秀和〔農業工学研究所〕
湛水後10年以上経過した重力式コンクリートダムの変形及び漏水量の観測データを対象に,季節調整を用い,観測データを季節成分,トレンド成分に分離するとともに,各成分に影響する要因について検討した。その結果,ダムの安全性に強く影響を及ぼすと推定される変形及び漏水量のトレンドは,湛水後3〜6年でほぼ定常状態に達することが示された。
Keyword: 重力式コンクリートダム, 挙動観測, 安全管理GET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−監査廊実大規模試験体の載荷実験−
○原 夏生〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕安中 正実〔農林省農業工学研究所〕
従来,鉄筋コンクリート構造で構築されていたフィルダム監査廊に対して,鋼繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。一連の研究の一環として,SFRCを用いた監査廊の実大試験体の載荷実験を実施した。その結果,十分な構造性能を有することが確認できた。さらに,SFRCの破壊エネルギーを考慮した有限要素解析を行い,試験体の挙動を解析的に評価することが可能であることを示した。
Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, フィルダムGET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―新工法を用いた模擬監査廊の構築(施工試験の概要)―
○赤坂 雄司〔前田建設工業(株)技術研究所〕浅野 勇〔農林水産省農業工学研究所〕安中 正実〔農林水産省農業工学研究所〕
従来、鋼製の型枠を用いて鉄筋コンクリート造で構築していた、フィルダム監査廊を、鋼繊維補強コンクリートとプレキャスト型枠を用いて構築することで、大幅な合理化を図ることを目指して共同研究を行っている。今回、実工事でも使用可能なプレキャスト型枠を用いて、実際の監査廊と同じ大きさの模擬監査廊を構築する施工試験を実施した。本文は施工試験の概要と結果について報告するものである。
Keyword: 監査廊, プレキャスト型枠, 鋼繊維補強コンクリートGET PDF=
ため池堆積土の有効利用に関する研究(その1) −環境保全を目的としたため池改修−
松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕○矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕須田 清隆〔(株)ジオスケープ〕
農業用ため池の改修事業において、ため池内堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、現状のため池改修工事における課題と、池内堆積土の有効利用にあたっての課題について整理している。
Keyword: 環境保全, 農地環境・景観, リサイクルGET PDF=
ため池堆積土の有効利用に関する研究(その2) −改良土の配合と強度特性−
松原 榮一〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔近畿農政局大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕○後藤 年芳〔(株)中研コンサルタント〕清水 和也〔(株)中研コンサルタント〕
ため池の改修工事に伴って発生する堆積土を、従来は固化材を用いて改良した後、搬出していた。一方築堤土は外部から搬入していた。このような堆積土を築堤材料として用いることを目指して3種類の改良方法で作成した供試体を用いて改良土特性を検討した。強度や透水係数など基本特性は築堤材料として利用可能なものであることが確認された。
ため池堆積土の有効利用に関する研究(その3) −改良土の長期特性−
松原 榮一〔大和平野農地防災事業所〕矢田 義輝〔大和平野農地防災事業所〕上田 富正〔大和平野農地防災事業所〕朝日 彰弘〔(社)農村環境整備センター〕○小野 正樹〔(株)ジオスケープ〕
自然生態系や周辺環境との調和が求められている大和平野地区のため池改修事業において、改修ため池内の堆積土を固化した改良土を築堤材料として有効利用することにより、従来の改修工事で必要であった土取場・土捨場の縮減による自然環境の保全を図ると同時に、ため池内の水質浄化や親水空間の創造を目的とした研究である。本論文では、ため池供用に際しての改良土の長期特性について室内試験及び数値解析の結果から考察する。
コンクリートの熱伝達係数の評価方法に関する研究
○緒方 英彦〔鳥取大学農学部〕服部 九二雄〔鳥取大学農学部〕
マスコンクリートの温度解析に用いる入力パラメータの一つである熱伝達係数の評価方法を検討した.まず,解析温度と実測温度の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができなかった.一方,外気温の影響により生じる起伏の残差平方和を目的関数とする評価方法では同定することができた.同定値を用いて温度解析を行った結果,解析温度は実測温度によく近似し,同定値の妥当性が示された.
Keyword: コンクリート, 熱伝達係数, 目的関数GET PDF=
熱伝達境界の違いを考慮したコンクリート供試体内部の温度推定
○中園 健文〔日本学術振興会特別研究員〕近藤 文義〔宮崎大学農学部〕國武 昌人〔宮崎大学農学部〕中澤 隆雄〔宮崎大学工学部〕
初期の材令におけるコンクリート構造物内部の温度の経時変化は、熱の拡散の大きい表面部位と断熱状態に近い中心部では異なる履歴を呈する.そこで,実験室で測定したコンクリート供試体の温度をもとに,実際に使用した型枠の熱伝達率を用いて異なる熱伝達境界を仮定し温度推定を行った.その結果,現実に近い境界条件を仮定することで供試体内部の温度分布を表現でき,境界面に合板を用いることで急激な放熱の緩和が確認できた.
Keyword: 熱伝達境界, コンクリート供試体, 3次元有限要素法GET PDF=
A study on Thermal analysis of RCD concrete (RCDコンクリートの熱伝導解析に関する一考察)
Koichi FUJII〔岩手大学農学部〕○Ashna NEHRIN〔岩手大学農学部〕
ダムの合理化施工法の一つとしてRCD工法がある。マッシブなダムの施工においてはコンクリートの発熱が大きな問題であり、施工時におけるコンクリートの温度上昇、時間経過による温度下降を予測することが施工計画を立る上でも、合理的なコンクリートの打設を行う上でも重要な課題である。あるダムの施工状況と温度記録を調査し、打設節後の温度上昇を簡便な熱伝導解析によって推定しようとするものである。
Keyword: コンクリートの性質, , GET PDF=
重力コンクリートダムにおけるフィレットの効果に関する一考察
藤居 宏一〔岩手大学農学部〕○王 メイ〔岩手大学農学部〕
ダムの合理的設計法の一つとして上流側にフィレットを付ける方法がある。本研究では、東北農政局のOダムのデ−タを用いて、ダムにおいてフィレットの有無による2つの標準断面について、2次元有限要素解析を行った。満水時と空虚時(地震力は下流向きと上流向き) にそれぞれの外力を作用させて、そのときの変位、反力、応力の面から比較・検討した。それによってフィレットのを付けることによる利点、欠点を検証した。
Keyword: コンクリート材料, 構造物の設計手法 , GET PDF=
重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−圧縮力と引張力とに分離して−
○松本 伸介〔高知大学農学部〕篠 和夫〔高知大学農学部〕
2次元境界要素解析によるパラメトリックスタディから求めた動水圧値を,圧縮方向と引張方向とに分離して整理し直すことで,簡便な高精度ノモグラムを作成した.フィレットの形状や,地震による系の振動方向をも考慮できるという利点を有しており,現行の設計基準に比し,汎用性に優れ,かつ簡易性の点でも劣らぬ高精度な動水圧推定法であると考える.重力式コンクリートダムの全体計画段階において極めて有効なツールと言えよう.
Keyword: 構造物の設計手法, 構造物の動力学的性質, GET PDF=
EFGMによる水〜土連成解析
○川端 浩司〔京都大学農学研究科〕村上 章〔京都大学農学研究科〕青山 咸康〔京都大学農学研究科〕
近年、工学のさまざまな分野で注目されているEFGM(Element Eree Galerkin Method)は、FEMとは異なる形状関数で剛性方程式を組み立てる解法である。この利点は、要素情報入力の省力化、要素に依存しない計算を行えることにある。本研究では、水〜土連成解析にEFGMを適用、定式化を行い、一次元圧密問題について数値解析を実施した。この境界値問題に関する厳密解や有限要素解との比較を行い、十分な精度の計算結果を確認した。
Keyword: メッシュフリー解法, 数値解析, 有限要素法GET PDF=
層間滑りを有する2次元多層弾性地盤の解析解と有限要素法
○渡辺 正平〔鳥取大学農学部〕
2次元半無限多層弾性地盤に関する解析法の例は,以前に公表されているが,本稿では,有限領域の2次元多層弾性体の解析法を示す.ただし,境界条件は,側面が滑,つまり領域側面での剪断抵抗力が0の場合に限られる.通常の有限要素法は,層境界面の滑りがある場合の計算ができない.そこで,層境界面で滑りがある場合の有限要素法の計算法を示し,それによる結果と解析解による結果を,平面ひずみと平面応力について比較対照した.
Keyword: 境界条件, 層境界面, 応力関数GET PDF=
強震時のフィルダムの動的破壊形態
○増川 晋〔農業工学研究所〕安中 正実〔農業工学研究所〕浅野 勇〔農業工学研究所〕田頭 秀和〔農業工学研究所〕
"「レベル2地震動」のような強震時のフィルダムの破壊形態を明らかにするために、堤高80cm、堤頂長360cm、法面勾配1
Keyword: 強震動, 振動実験, 破壊GET PDF=
地理情報システムを援用した兵庫県南部地震におけるため池被害の要因解析
篠 和夫〔高知大学農学部〕松本 伸介〔高知大学農学部〕神原 孝行〔株式会社五星〕○天野 琢文〔株式会社五星〕
淡路島の被害ため池の要因を把握するためにGISを用い、視覚的な検討を行い、それをもとに多変量解析を行った。GISを用いた検討によりため池と震央あるいは活断層などとの位置関係等を検討し、さらに、西淡町における被害の偏在も確認した。この結果をもとに、さらに要因と思われる項目をため池台帳より選定し、数量化I類により解析することで、島全域及び西淡町での被害要因、並びに西淡町での偏在理由を検討した。
Keyword: 兵庫県南部地震, GIS, 多変量解析GET PDF=
X線回折による粘土鉱物の半定量的同定法の検討
○軽部 重太郎〔茨城大学農学部〕久保 孝〔茨城大学農学部〕
土の物理性は粘土鉱物の性質を反映するので,その組成との関係が問題になる.そこで,X線回折を利用して土の粘土鉱物組成をできるだけ定量的に同定する方法について検討した.今回の結果では,結晶性粘土鉱物を多く含む土ほどそれらが過少に見積られた疑いがもたれた.この点についてもう少し検討を進めたい.
Keyword: 粘土鉱物, , GET PDF=
高分子電解質を用いたモデルコロイド粒子の凝集機構に関する研究−その3−
○松本 哲洋〔筑波大学農学研究科〕足立 泰久〔筑波大学農林工学系〕M.A.Cohen Stuart〔オランダワーゲニンゲン農科大学物理化学およびコロイド科学研究室〕
土壌改良や水処理などの環境技術において、しばしば応用されている高分子電解質を用いたコロイド粒子の凝集機構に関する研究の第3報である。一般に、溶媒のイオン強度を増すと、静電的理由によって、高分子電解質の柔軟性も高まると考えられている。その性質が、動力学および平衡状態を含めた凝集機構に対しても多大な影響を及ぼすことが、流れ場のせん断強度の大きさも考慮した体系だった凝集速度の実験から明らかにされた。
Keyword: コロイド, 高分子電解質, 凝集GET PDF=
発表番号 9-7
土壌の間隙と固相配列分析のための直流型軟X線発生装置およびイメージング・デバイスの改良について
○成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕足立 忠司〔岡山大学環境理工学部〕小泉 和彦〔ソフテックス蝓上野 薫〔岡山大学大学院〕
軟X線映像法は、土壌内部の物理的現象を可視的に解析できる手法と評価されているが、得られる映像(影像、画像)の先鋭度やコントラスト分解能、空間分解能、動的映像追跡などに種々検討の余地が残され、土壌研究の発展的推進に高い壁となっていた。本報はこの問題解決にあたり、軟X線発生装置の改良を試み、その概要を公表するものである。
Keyword: 軟X線映像, 土壌構造, 装置の改良GET PDF=
Effect of Wetting and Drying on Crack Patterns Formation(湿潤・乾燥の影響を受ける亀裂形成過程)
○Mastur〔東京農業大学〕成岡 市〔岡山大学環境理工学部〕安富 六郎〔東京農業大学〕穴瀬 真〔東京農業大学〕
亀裂は熱帯多湿地域において重要な土壌物理現象である。それは主として湿潤・乾燥の繰り返しで促進される。火山灰土壌は、湿潤・乾燥にかなり強く影響される土壌の1つであることは知られているところである。本報では、インドネシア、タイ、日本における火山灰土壌と非火山灰土壌を比較し、軟X線映像法を用い、土壌物理的特性と亀裂形成過程の関係を検討した。
Keyword: 軟X線映像, 湿潤乾燥, 亀裂形成GET PDF=
水稲条間の亀裂発生における土壌水サクション分布の影響
○吉田 修一郎〔北陸農業試験場〕高木 強治〔北陸農業試験場〕足立 一日出〔北陸農業試験場〕
水稲の条間に乾燥亀裂が発生するメカニズムについて、室内実験により解析した。高含水比の粘性土を両側から吸引圧を与えて脱水した際の試料表面に形成される亀裂の変化、および、サクション分布の変化を測定し、それらを基に、土壌水のサクション分布が、亀裂の形成に与えている影響を明らかにした。
Keyword: 土壌の収縮, 重粘土, 水稲の蒸散GET PDF=
畑土壌の空間変動性と人為および地形作用の関係
○柏木 淳一〔北海道大学大学大学院農学研究科〕相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕松田 豊〔北海道大学大学院農学研究科〕円子 雅恵〔サンケイ企画(株)〕
畑土壌の時空間変動の特性について詳細なサンプリングをもとに、変動の要因と考えられる人為及び地形との関係から解析を行った。耕耘や畝立て、機械走行による人為作用により、圃場全体での土壌物理性、特に粗間隙でかなりの変動が検出された。また、それぞれの処理区で耕耘作付け直後に認められた地形の影響と考えられる測線上でのトレンドや相対的に大きな変動は、時間の経過や踏圧により消失、均一化の方向に向かうことが認められた。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, , GET PDF=
土壌構造の判定プロセスとその畑地土壌への応用
土壌構造の数量的評価に際し,一般的に行われている三相分布,耐水性団粒の測定に,通気性,酸素拡散係数,土壌呼吸量,pF水分特性の4項目を加えるとともに,団粒分析の中に非耐水性団粒,練返団粒の定量を含め,それらを少数のサンプリング試料によって連続的に行うプロセスを提案した.さらに畑地においてこの方法による土壌構造の総合的判定を行い,実用的であることを示した.
Keyword: 土壌構造, 土壌の物理的性質, GET PDF=
4極センサーを用いた非定常浸潤法による水分・溶質移動特性値の推定
○井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
不飽和土壌中の水分と溶質移動を予測するために,水分保持曲線,不飽和透水係数,分散係数などの水分・溶質移動特性値が不可欠である。本研究では,4極センサーを用いた非定常浸潤カラム実験を行い,浸潤量と溶質濃度を瞬時に変化させ,その後のカラム内の圧力水頭と土壌中の電気伝導度の推移から,逆解析法を用いて,これらの特性値を推定した。別の定常浸潤法で得た分散長と比較して,推定値が妥当であることを確認した。
Keyword: 逆解析, 不飽和透水係数, 分散長GET PDF=
発表番号 9-15
クロボク土の体積含水率−比誘電率関係における粒径組成の影響
○宮本 輝仁〔九州農業試験場〕樽屋 啓之〔九州農業試験場〕久保田 富次郎〔九州農業試験場〕
九州地方の粒径組成の異なる2種類のクロボク土の体積含水率(θ)−比誘電率(ε)関係を測定し,粒径組成の違いがθ−ε関係に反映されるかどうかを検討した.そして,乾燥密度が同じ場合,粒径組成によらず同様なθ−ε関係が得られた.しかし,別途求めた水分特性は飽和からpF2.0で水分変化傾向が異なり,クロボク土のθ−ε関係を特徴づけているのはpF2.0以上のマトリックポテンシャル相当の微細団粒であることが推察された.
Keyword: TDR法, クロボク土, 粒径組成GET PDF=
発表番号 9-16
プレッシャーインフィルトロメータ法による砂地ほ場の透水性の測定
○森井 俊広〔新潟大学農学部〕秋田 由紀〔新潟大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕竹下 祐二〔岡山大学環境理工学部〕
プレッシャーインフィルトロメータ(PI)法は、ほ場飽和透水係数を簡便かつ迅速に測定する原位置試験法である。砂地ほ場におけるPI法の適用性を調べ、理論式に用いられる土壌係数について検討した。まずPI試験時における土壌水分挙動を計測し、数値解析と対比した。これにより、砂地ほ場では、土壌係数としてα*=0.06/cm程度が適切であることを示した。次いで、土壌コアの透水係数と比較し、透水係数が1.3倍程度大きなることを示した。
Keyword: プレッシャーインフィルトロメータ法, ほ場飽和透水係数, 原位置試験法GET PDF=
蒸発法による不飽和水分移動特性の推定
○取出 伸夫〔佐賀大学農学部〕空閑 真吾〔佐賀大学農学部〕長 裕幸〔佐賀大学農学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
水分蒸発過程における土中の圧力の変化から水分移動特性を逆推定する蒸発法 についての検討を行った。水分移動特性にはvan Genuchten式を用いて数値計算を行い,圧力の実測値に対して非線形最小2乗法によりパラメータの決定を行った。鳥取砂丘砂の場合,脱水のほぼ終了する圧力水頭が-50cm程度の領域に対してはvan Genuchten式が良く適合し,1点の圧力の変化から精度良く水分移動特性が推定できた。
Keyword: 不飽和透水係数, 保水性, 逆解析GET PDF=
Multi-step outflow法による非破壊土壌の不飽和透水係数の推定
○森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
土壌の不飽和透水性の迅速な測定法としてMulti-step outflow法を採用し非破壊土壌にこれを適用した。7段階の圧力を設定し,計算による積算排水量と土壌負圧を実測値に最適化することで不飽和透水係数を得た。10回程度の反復で解は収束したが,飽和透水係数は変数として与えた方が解が安定した。飽和時には粗間隙が透水を担うため,非破壊土壌の飽和透水係数ではなく充填土壌のそれを与える方が実用的な解を与えると推測できた。
Keyword: Multi-step outflow, 不飽和透水係数, 非定常法GET PDF=
泥炭地水田の心土の化学性が稲に与える影響について
國光 正博〔北海道石狩支庁〕○草野 久美恵〔株式会社ズコーシャ〕
粘土客土により改良済の泥炭地水田においても米の収量品質が共に地域の基準に達していない事例がある。この原因を調査したところ、心土に多量の窒素蓄積がみられ、これが稲の生育後半に肥効を発現し、過分けつ、窒素過剰吸収につながることが判明した。窒素の蓄積は主に、施肥の未利用部分が集積して生じたものであり、問題解決には減肥が条件となるが、初期生育を補償する地温対策や窒素の後効きを抑制する排水改良が有効である。
Keyword: 特殊土壌, 土層改良, GET PDF=
黒ボク土壌における土壌水分と細菌数の関係
○武田 裕一〔日本大学生物資源科学部〕河野 英一〔日本大学生物資源科学部〕
土壌の水分変化に伴う細菌数の変動を把握するため、加圧板法および自然乾燥による水分調整後、細菌数を計数した。また団粒構造内外におけるその差異を確かめるため、洗浄強度に差をつけ計数した。pF値の増加に伴う細菌数の減少、および洗浄強度の増加に伴う細菌数の増加などから、毛管水中および団粒内部に細菌が多く生息していることが確認された1999
Keyword: 土壌細菌, 土壌水分, 団粒構造GET PDF=
ガラスビーズ充填層での浸潤の初期水分依存性
○稲垣 融一〔茨城大学大学院〕大井 節男〔農業工学研究所〕安中 武幸〔山形大学農学部〕
ガラスビーズ充填層の湛水降下浸潤での初期水分依存性をGreen-Ampt式を用いて前進毛管圧、透水係数で明らかにした。初期含水比1.0%以上の前進毛管圧と水分特性曲線での毛管上昇高が一致し、透水係数は飽和度に依存し、飽和度の低下は間隙率の増加に依存することが透水試験から明らかとなった。また、落下充填試験を行い、間隙率と含水比の関係を明らかにしリング水での初期水分依存性のメカニズムのモデル化を行った。
Keyword: 浸潤, 初期水分依存性, リング水GET PDF=
発表番号 9-29
飽和・不飽和状態におけるガラスビーズ充填層の電導度
○大塚 秀樹〔茨城大学大学院〕大井 節男〔農業工学研究所〕
多孔質体における屈曲度と水の連結性を明らかにするために、ガラスビーズ充填層の電導度測定を飽和状態及び不飽和状態で行った。飽和状態においては溶液の電導度と比較した場合相対的に大きな値を示した。実験結果からO'Brienの多孔質体の電導度の理論を用いてガラスビーズの表面電位が推定された。また、低水分領域に水分量が増加しても電導度が変化しない領域があることが明らかになった。
Keyword: 電導度, 屈曲度, 水の連結性GET PDF=
土壌水の水理学的連続性について(2)-懸垂水帯の圧力分布-
○粟生田 忠雄〔新潟大学農学部〕金沢 千明〔新潟大学大学院自然科学研究科〕庄子 裕〔山形県庁農林水産部〕吉田 昭治
pF試験は土壌の保水性を把握する上で不可欠であるが、大まかな測定範囲が示されているに過ぎず、供試土壌内部の圧力状態など不明確な点が残されている。ここではpF試験の土柱法と吸引法に着目し、排水平衡状態の圧力測定から液状の土壌水の水理学的連続を考究した。その結果、川砂のような粒径の大きな土壌では約-27cmの負圧で水理学的な連続が絶たれることが明らかとなった。
Keyword: 静水圧分布, 水理学的連続, 懸垂水帯GET PDF=
Characteristics of Leaching Effect Due to Sloping Structure of Coarse Materials Beneath the Finer Ones.(下層の粗物質が傾斜している時のリ−チング効率の特性について)
○遠藤 明〔岩手大学大学院農学研究科〕原 道宏〔岩手大学農学部〕
筆者らは表面が水平で境界面のみ傾斜しているような傾斜成層砂において,乾砂層への浸潤試験,塩水灌漑およびリ−チング試験を試みた。染料を用いて砂層を流れる水の動きを観測した結果,境界の傾斜角が増加するほど下方へ傾斜して流れる傾向にあった。また,全てのケ−スでキャピラリバリアを観測した。さらに,塩水灌漑,リ−チングでは境界面の傾斜が増加するほど少ないポアボリュムで排出水の相対濃度が置換濃度に変化した。
Keyword: 溶質移動, 傾斜成層砂, キャピラリーバリアGET PDF=
発表番号 9-34
浸透形態が物質の移動集積に及ぼす影響(次
佐々木 長市〔弘前大学農学部〕○澤田 悦史〔弘前大学農学部〕松山 信彦〔弘前大学農学部〕工藤 啓一〔弘前大学農学部〕江成 敬次郎〔東北工業大学〕小関 恭〔宮城農業短期大学〕
成層水田の模型(全層黒ボク土及び心土のみレキのモデル、全層沖積土の3種類、3層構成)を作製し、水稲栽培条件下で浸透形態と降下浸透水の各種構成分(カルシウム、マグネシウム、鉄、微生物、BOD等)及び水稲の生育収量の関係を調査した。その結果、降下浸透水中の鉄濃度に対応してカルシウム、マグネシウムが増減することが確認された。また、微生物の個体数及びBODの値は湛水に比べ排水が低下する傾向も認められた。
黒ボク土壌の土壌断面調査について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(検法
柳澤 剛〔明治大学農学部〕渡辺 千洋〔明治大学農学部〕○江崎 要〔明治大学農学部〕
肥料三要素試験圃場に隣接した典型的な関東ロームの自然放任区で、土壌断面調査(深さ2mまで)を実施した。13の異なる深度において不攪乱試料と攪乱試料を採取して、pF〜水分特性曲線、飽和透水係数、真比重、強熱減量などの試験を実施した。土壌物理性はA層とB層とで、また同じB層でも深さによってかなり異なることが判明した。また、造園の分野で使用されている長谷川式土壌貫入計と緻密度との相関性について検討した。
Keyword: 土壌断面, 緻密度, 関東ロームGET PDF=
施肥及び作物の相違が圃場基盤の硬さに及ぼす影響−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響(后法
○渡辺 千洋〔明治大学農学部〕柳澤 剛〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕
明治大学の肥料三要素連続施用試験区においてJ川式土壌硬度計を用いて作物別、施肥別の土壌の硬さについて調査した。本報では10cm貫入するのに必要な打撃回数という新たな指標で検討した。深さ1mまで調査したが、試験区内のエダマメ区、トウモロコシ区では硬さが大きく異なった。またこの試験区はplotごとにA層厚さが大きく異なるので、そこに着目してA層厚さと土壌の硬さの関係について解析した。
Keyword: 土壌硬度計, 緻密度, 関東ロームGET PDF=
発表番号 9-38
連続干天期の土壌水分消費状況について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(此法
○柳澤 剛〔明治大学農学部〕渡辺 千洋〔明治大学農学部〕江崎 要〔明治大学農学部〕
肥料三要素試験圃場に隣接した関東ローム層の自然放任区(裸地状態)において土中水分状態を調査した。水分張力などの観測値から、土壌水分の降下浸透・毛管上昇、トータルポテンシャル、水分消費量等について検討した。連続干天期間が16日間あったので、これを4日間毎に分け、土層厚さを30cm毎に深度210cmまで等分に区切って解析した。土壌水分の降下浸透・毛管上昇、土壌水分消費量などについて、若干の知見を得た。
Keyword: 水分移動, 土壌水分消費量, 関東ロームGET PDF=
凍結土壌の熱伝導率と温度,水分の関係
○鈴木 伸治〔北海道大学大学院農学研究科〕相馬 尅之〔北海道大学大学院農学研究科〕
北海道大学附属農場(沖積土)から採取した土壌の熱伝導率(λ)を+1〜−10℃の温度で測定した。その結果、土壌水を。亜繊檻押遒播爐訖紂き◆檻押繊檻隠亜遒播爐訖紂き−10℃でも凍らない水に分けたとき、水分の多い試料は,多く、△稜伝導経路の形成に及ぼす影響が大きいため、凍結および凍結後の温度低下に伴いλが大きく増加すると考察された。これらの水は粗間隙中に存在する割合が多いと思われる。
Keyword: 凍土, 熱伝導率, GET PDF=
斜面における凍結深の観測
○伊藤 隆広〔株式会社鴻池組技術研究所〕武田 一夫〔株式会社鴻池組技術研究所〕岡村 昭彦〔株式会社鴻池組技術研究所〕
寒冷地の斜面において,斜面方位による凍結深の違いを明らかにするために,4方位の斜面が揃う北海道河東郡音更町の観測地で,1997年11月〜1998年5月に凍結深を観測した.その結果,西斜面で最大値(51.4cm)が示され,ついで北(36.5cm),東(25.3cm),南(20.9cm)の順になった.これらの凍結深の違いは,各斜面の日射・放射の違いに加え,積雪深の違いが大きく影響すると考えられる.
Keyword: 凍結深, 斜面, 積雪深GET PDF=
豊浦砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性について
○望月 秀俊〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕宮崎 毅〔東京大学大学院農学生命科学研究科〕
豊浦砂の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性を調べる為に、0-3mol/lまでの7種のNaCl溶液を用いて、含水比調整した試料の熱伝導率を、プローブ法で測定した。初期含水比は風乾から20%までの12種類とした。その結果、見かけの熱伝導率は1-4%では低下し、6%以上では上昇すること、伝導成分は5%以上では上昇すること、水蒸気成分は全水分域で低下すること、その低下量は濃度に依存していることを明らかにした。
Keyword: 豊浦砂の熱伝導率, 水分依存性, 塩類依存性GET PDF=
土壌の熱伝導率の気圧依存性
○百瀬 年彦〔岩手大学連合大学院農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学連合大学院農学研究科〕
これまでに、固・気二相系における熱伝導率の気圧依存性のメカニズムは、粒子間距離が重要な要因になっていることを明らかにした。本研究では、三相状態での減圧下における熱伝導率を正確に測定し、得られたデータから三相系における土壌の熱伝導率の気圧依存性を明らかにすることを試みた。その結果、一定の水分量を超えると気圧に依存することが明らかとなった。
Numerical Analysis of Water and Heat Flow in a Field Soil by the Coupled Model and the Uncoupled Model
○諸泉 利嗣〔北里大学獣医畜産学部〕Binayak P. Mohanty〔U.S.Salinity Laboratory〕Pete J. Shouse〔U.S.Salinity Laboratory〕Martinus Th. van Genuchten〔U.S.Salinity Laboratory〕
野外土壌における水と熱の時空間分布を解析するために、1次元の水分・熱同時移動モデルを開発した。モデルの出力を野外データと非連成モデルであるHYDRUS_1Dと比較し、その妥当性を検討した。その結果、今回開発したモデルは乾燥状態及び湿潤状態の土壌の水分・地温予測に対して十分有用であることがわかった。
Keyword: 水分移動, 土壌の熱的性質, 気象環境GET PDF=
大型カラムを用いた水分・塩分・熱の移動実験について
○木原 康孝〔島根大学生物資源科学部〕森 也寸志〔島根大学生物資源科学部〕井上 光弘〔鳥取大学乾燥地研究センター〕大槻 恭一〔鳥取大学乾燥地研究センター〕坂口 義英〔鳥取大学乾燥地研究センター〕
土壌中において水分・塩分・熱は相互に影響しながら移動している。本研究ではより現場の条件に近い、屋外のビニールハウス内で大型のカラムを用いて実験を行い、その結果について検討した。水収支、塩収支の結果より、この実験システムで正確な測定ができることがわかった。また、小型カラムと同様に、土壌溶液の濃度の違いが浸透ポテンシャルを通じて、水分・塩分・熱の移動に影響を与えていることがわかった。
Keyword: 水分移動, 蒸発・蒸発散, 保水性GET PDF=
発表番号 9-50
Temperature difference between boundaries of water layer in a paddy field
○M.I.M. Mowjood〔岩手大学連合大学院農学研究科〕粕渕 辰昭〔岩手大学連合大学院農学研究科〕
水田の湛水層は24時間中対流が生じている。この原因は、水田湛水層の上下の温度差にある。実際の水田における温度差は最大でも4℃程度までである。この理由を明らかにするために、恒温室内で、水槽を用いて再現実験を試みた。その結果、水田湛水層の境界層における温度差の形成に湛水層に接する土壌の熱伝導率が関与していることが明らかとなった。
Keyword: 水田湛水層, 対流, GET PDF=
Identification of Diffusion Coefficient and Air Bubble Rise Velocity inSpillway Chute Flow(余水吐流れにおける拡散係数と気泡上昇速度の同定)
京大院 ○M. Munir Babar・宇波 耕一・河地 利彦
余水吐の急勾配部における流下水への空気の混入,連行過程を移流拡散方程式によってモデル化し,拡散係数と気泡上昇速度を同定するため逆問題への定式化を行なう.評価関数として,領域および境界での目標値と計算値の間の誤差自乗積分を設定し,随伴方程式の解を含んだ最小原理を導く.その最小原理にもとづいて,最適な拡散係数と気泡上昇速度を検索するための数値手法を開発し,その応用例を示す.
Keyword: 水理構造物, 逆解析, 数値流体力学GET PDF=
開水路網のH∞制御
京大院 ○宇波 耕一・河地 利彦
開水路網を貯留網モデルによってモデル化することにより,水利構造物の流量制御を行なう制御系を構築する.系外からの流入流量および周波数領域における制御誤差を評価するための一般化制御対象に対し,H∞制御を用いてフィードバック補償器を設計する.開水路網流れの数値モデルに補償器を組み込み,シミュレーションを行ない,制御系の目標値追従特性,ロバスト性,ならびにパラメータの設定方法について検討する.
Keyword: 水利システムの計測・管理・制御, 数値流体力学, 用水管理GET PDF=
貯水池内溶存酸素のサイドビューモデル化
京大院 ○平松 研・河地 利彦・灘 由佳
流れ・水温,植物プランクトン,溶存酸素の三つのサブモデルにより構成される溶存酸素予測モデルを構築した.一次のサブモデルである流れ・水温サブモデルの結果を二次の植物プランクトンサブモデルに,一次および二次サブモデルの結果を三次の溶存酸素サブモデルに導入することにより計算を行なう.実際の貯水池に適用した結果,計算値は実測値と良い精度で一致し,本モデルが貯水池の水質予測に有効であることが明らかとなった.
Keyword: 溶存酸素, 水質, 環境影響評価GET PDF=
平面流解析における水平渦動粘性係数の影響
農工研 ○桐 博英・毛利 栄征技術会議 片山 秀策九州農試 樽屋 啓之
平面流解析の解析精度に影響を及ぼすパラメータである水平渦動粘性係数の評価法の違いが解析結果に及ぼす影響について検討した。水平渦動粘性係数を定数とした場合とElderの方法により評価した場合の解析結果を模型実験の結果と比較し,Elderの方法によるものが壁近傍の流速分布をより現実に近く表現できることが分かった。
Keyword: 平面流解析, 有限要素法, GET PDF=
正弦振動流場でのフロック粒子の沈降速度の低下について−乱流中のフロック粒子の沈降特性(機法
九大農 ○平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健九大院 原田 昌佳
水平振動流および鉛直振動流がフロック粒子の沈降速度の低下に与える影響を数値実験で比較検討した.振動流には正弦波形を用いた.その結果,沈降速度の低下は,粒子の流体変動への追随性の低下によって生じること,その低下量は水平振動流と鉛直振動流では同程度であることが明らかになった.また,沈降速度の低下は,ストロ−ハル数,粒子レイノルズ数,粒子の比重,流体の振動振幅で説明できることを示した.
Keyword: 沈降速度, フロック, 振動流GET PDF=
Waveletによる剪断流場におけるフロック粒子の動的応答解析−乱流中のフロック粒子の沈降特性(供法
九大院 ○原田 昌佳九大農 平松 和昭・四ヶ所 四男美・森 健
本報では,水平・鉛直両成分の流速変動の乱れエネルギースペクトル形状を考慮して数値模擬した鉛直二次元剪断流場を対象にフロック粒子の動的応答を検討した.検討にあたり,新しい信号処理手法として最近注目されているWavelet解析の導入を試みた.その結果,粒子が追随しうる流体の低周波変動と,粒子の運動に影響を及ぼす高周波変動をそれぞれ粒径との関係から見出すことができた.
Keyword: 土砂水理, 数値流体力学, 時間周波数解析GET PDF=
農業用ダム堆砂の音波探査
九州農試 ○樽屋 啓之農工研 奥島 修二・桐 博英・藤井 秀人
本研究は、農業用ダム貯水池の堆砂対策を計画する際に必要な堆砂の堆積機構や粒度および量の空間分布の効率的な把握を目的として、農業用ダム現地においてGPS測量を利用した音波探査法による堆砂下層の探査と分析を試みたものである。その結果、必要最小限の堆砂のサンプリングを音波探査と併用することにより、浮泥を主成分とする2〜3m程度の堆砂層であれば、堆積機構と堆砂量分布の推定が概略可能であることがわかった。
Keyword: ダム堆砂, 音波探査, GET PDF=
取水管理の高度化のための頭首工取入れ口の水理構造
農工研 ○中 達雄・相川 泰夫・島 武男・田中 良和
本研究では、取水管理の高度化を図った事例を参考に、取入れ口の水理模型の製作および自動制御システムを試作し、その機能を実験的に検討した。取入れ口構造は、下流水位制御のゲートと流れの状態が完全越流の台形堰の組み合わせとした。台形堰については、完全越流の流量係数等を求め、従来式の本間式との比較を行った。自動制御については、水位計測値の平滑化処理回数が、制御の安定性に大きく影響することを明らかにした。
Keyword: 頭首工取入れ口, 台形堰, 水位自動制御GET PDF=
ハイブリット式魚道に関する実験的研究(機法鬱道内の流況について−
弘前大農学生命科学 泉 完・工藤 明弘前大院 ○相場 一文
最近、河川環境の維持と河川生物の保護の考え方が著しく高まってきており、魚道環境を川の流れの一部として整備することが重要になってきている。本報は、複合式魚道の一つである小流量時はプ−ルタイプ、流量が多くなるとストリ−ムタイプになるハイブリット式魚道の水理設計に関する基礎資料を得るため、水理模型実験を行って魚道内の水理について検討したものである。
農業用パイプラインの管内付着物による通水障害の調査
農工研 ○田中 良和・島 武男・相川 泰夫・中 達雄四国 試島崎 昌彦
農業用パイプラインの内壁面に付着層が形成されることによって通水障害が生じている3箇所の圃場整備地区について付着状況の実態調査を行った。付着層の構成物質は各地の水源水質によって異なり、粘土、酸化鉄および炭酸カルシウムなど様々であった。付着層は数年の内に数mmまで急速に成長するので、早急な現場対応が求めらている。
Keyword: 農業用パイプライン, 付着物, 通水障害GET PDF=
胆沢導水幹線用水路における水面動揺軽減対策に関する実験的検討
岩手大農 三輪 弌・○山本 恵・辻 聡太
胆沢幹線用水路の落差工下流において生じている水面動揺を水路の改修なしで軽減させる方法を模型水路実験によって検討した.落差工下流静水池の直下流の水面に浮体を設置する対策を考案し,その軽減効果を水面形変動の画像解析によって明らかにした.実験結果の適用性を現地水路の1/2規模の水路において試作浮体を設置して検討した.その結果,浮上式での設置は実用上困難であったため模型実験により適当な据え付け高を決定した.
Keyword: 水利構造物, 水面動揺, 模型実験GET PDF=
安全弁による低圧化パイプラインシステムの水撃圧対策
鹿児島大院 ○稲垣 仁根横田製作所 小倉 邦雄クラウンエンジニア 角田 範明
新型の自動減圧弁を設置した低圧化パイプラインシステムについて現地試験を行い,さらに末端分水工を操作した場合の水撃圧の発生状況をシミュレーションにより求めた。末端弁を急閉鎖すると,圧力波が自動減圧弁を通過して,上流へ伝播することが明らかとなった。そこで,水撃圧を抑制するための対策として,安全弁の設置を検討したところ,設置位置としては,パイプライン末端に設置する方法が有効であるとの結果が得られた。
Keyword: 自動減圧弁, 安全弁 , 水撃圧GET PDF=
真空式集落排水システムの障害物横断施設の流況について
三重大生物資源 ○田中 雅史・山中 潤一・藤村 洋平・井川 英樹
真空式集落排水システムにおけるサイフォン作用を応用した新しいタイプの障害物横断施設に関する水理実験をおこなった.今回の実験では、従来の施設よりも流入管路長を延長すると共に管路途中にリフト部を設置し、流入管路および横断施設の流況について検討した.流況は概ね正常であり、サイフォン管内に発生するサージ現象の規模も小さく、このタイプの障害物横断施設が十分実用化できることが確認された.
Keyword: 集落排水, 管水路流れ, 水理実験GET PDF=
日本における河川流量変動の水資源特性
筑波大院 ○山本 里美筑波大農林工 佐藤 政良
本研究は、必要貯水池容量を指標に河川流量変動の評価を行なう方法を用いて、日本の自然流況を水資源利用の立場から検討し、その特性を明らかにすることを目的とする。まず河川流量変動を規定すると考えられる因子の分析を行い、次にそれらの特徴を用いて、日本の灌漑期における河川流量変動の再構築を試みる。
Keyword: 河川流量の変動特性, 渇水持続曲線, 必要貯水池容量GET PDF=
Nearest-Neighbor法による淀川流域の実時間流量予測
神戸大院 田中丸 治哉兵庫県 ○奥谷 和慶神戸大農 畑 武志・多田 明夫
Nearest-Neighbor法は、現在の流出現象に類似した過去の流出現象を抽出し、それに基づいて将来の河川流量を予測する実時間流出予測法である。本研究では、淀川流域を対象として、この手法を1〜3日先の実時間流量予測に適用した。枚方地点(7281km2)を対象とし、22間の日平均流量・日降水量資料を用いて予測計算を行ったところ、1日先流量ならばかなり正確に予測でき、実用上十分な精度が得られることが分かった。
Keyword: 洪水流出, 長期流出, 流出予測GET PDF=
バングラデシュ国における流入河川の流量推定
京大防災研 ○岡 太郎・石井 将幸京大工 鈴木 秀樹
バングラデシュ国に流入する国際河川の流量推定は洪水対策上不可欠である。ここでは、バングラデシュ・インド国より水文資料を収集し、これらを活用してバングラデシュ国の流入河川について流出解析を行い1987・1988年洪水の流量推定を試みた結果を示してある。本解析では、基底流出の解析にユニットハイドログラフ法、直接流出の解析にキネマティック流出モデル、両者の分離には保留量曲線法が用いられている。
Keyword: 洪水流出, 国際河川, 流出解析GET PDF=
旭川流域の豪雨特性に関する一考察
岡山大環境理工 ○近森 秀高島根県 山野邊 大輔
岡山県内を流れる旭川流域およびその周辺部における豪雨の地域分布特性を,主成分分析法およびクラスター分析法を用いて調べた結果,豪雨特性によって対象地域は9地域に分類されることが分かった。また,これらの各地域における雨量と旭川下流の下牧地点におけるピーク流量との相関を調べた結果,下牧地点におけるピーク流量は流域中流部の48時間雨量と下流域の12,24時間雨量に左右されることが分かった。
Keyword: 豪雨分布, 主成分分析, GET PDF=
波と流れの共存場おける底面摩擦係数について
京大防災研 ○石井 将幸・岡 太郎京大院 大久保 豪
浅海干潟域での底質輸送現象の解明を前提に波と流れの共存場における底面摩擦係数について理論的かつ実験的検証を行った。その結果、波のみと共存場における底面摩擦係数には差異が見られ、また算出された底面摩擦係数を用いて求めた波動流成分の計算値は実測値の分布傾向を比較的良く表した。このことより、今回の底面摩擦係数の算出法及びその値を用いた流速分布式の妥当性がある程度検証された。
Keyword: 渦動粘性係数, 底面剪断応力, 底面摩擦係数GET PDF=
Spreadsheet Software Application in Crop Water Requirements Predictionand its Role in Water Resources Management and Planning in the Sudan(用水量算定手法の開発とスーダンの水資源計画管理への適用)
神戸大院 ○Abdelwahab Hadi・Takeshi Hata・Haruya Tanakamaru・Akio Tada
青ナイルに建設されたSenana, Roseiresの2つのダムと後者の嵩上げによる貯水の増強によって,今後の灌漑面積の拡大と効率化を図るため,用水量とダム貯水変化の迅速な計算法が求められた。提案されている輪作作付パターンに従えば,その組合せ数はKenana地区で108,Rahad驚篭茲7680となる。FAO, ICID, またFabrotherによる蒸発散量を基に用水量を算定し,限られた水資源量の下での最適な作付計画の検討手法について論じた。
Keyword: 蒸発散, 水資源管理, 畑地用水量GET PDF=
植生内部と上部におけるエネルギー交換過程に関する研究
愛媛大農 ○大上 博基
スギ森林で実施した微気象観測結果を用いて,植生微気象モデルを構築した.運動量および熱と水分の保存式の解法にはK理論と2次のクロージャー・モデルの2種類を用いた.植生上におけるフラックスの計算値は,2つのモデルおよびグラディエント法による結果ともほとんど差がなかった.しかし2次のクロージャー・モデルによる計算値は,植生内で温度勾配が逆転する高度付近において,温度勾配と逆向きの顕熱フラックスを示した.
Keyword: エネルギー交換過程, クロージャー・モデル, 植生GET PDF=
発表番号 1-44
土壌面での炭酸ガス交換量の計測(1)−土壌呼吸計測システムの開発−
開発局、開発土木研 ○秀島 好昭・矢野 真人・中山 博敬・大野 隆東京農工大農 青木 正敏気象協会 和田 通英
土づくりでは土壌の活性評価として、土壌呼吸の把握も課題の一つである。空気の吸入系統を自動的に切換え、開放測定により土壌呼吸量を計測するシステムを開発した。本計器を使って、ビート圃場と牧草地で長期観測を行ったところトラブルは皆無であり、長期の土壌呼吸観測に適したものと判断できる。
Keyword: 気象環境, エネルギ循環, 畑地潅漑GET PDF=
土壌面での炭酸ガス交換量の計測(2)−畑地と草地の土壌呼吸−
開発局、開発土木研 ○中山 博敬・矢野 真人・秀島 好昭・大野 隆東京農工大農 青木 正敏
開発した土壌呼吸計測システムを用いて、ビート圃場(北海道更別村)と牧草地(同枝幸町)で土壌呼吸量の計測を行った。ビート圃場では地温が上昇するに伴いCO2フラックスが増加していることがわかった。また、土壌水分とCO2フラックスとの間には一定の傾向は認められなかった。牧草地では、糞尿を腐熟スラリー化して還元散布しているスラリー区は、散布していない区より土壌呼吸が大きい値を示した。
定常蒸発下における水分分布の数値解析による表面抵抗関数の推定
鳥取大乾燥地研 ○藤巻 晴行・山本 太平・井上 光弘
表面抵抗を用いることにより,大きな空間増分でも比較的高い精度で土壌面蒸発速度を数値予測できるが,土壌毎に異なる表面抵抗関数の測定コスト及び時間が短所であった.そこで定常水分分布の数値解析により低コストかつ迅速に推定する方法を提案し,その表面抵抗関数が非定常状態にも適用できることを示した.また,気象条件の影響を組み入れた表面抵抗関数を提案した.それを用いた場合,精度が向上することが明らかとなった.
Keyword: 土壌面蒸発, 水蒸気移動, 表面抵抗GET PDF=
情報量統計学と地盤統計学に基づく最適な地下水位分布推定
京大院 ○浜口 俊雄近畿大農 長谷川 高士
地下水の運営上重要な貯留状況の把握を迅速に行うため,本稿では地下水位観測データから水位分布を Krigingで客観的に推定した.その際,統計モデルのパラメータを最尤推定するとともに,4つの情報量規準ごとに,統計モデルの適合性の優劣を評価した.その結果,どの規準においても最適モデルには同じモデルが選択された.最適モデルによる推定結果には非常に高い再現性があり,本手法は有用な推定結果をもたらすことが分かった.
Keyword: Kriging, 地下水, 情報量規準GET PDF=
ラドン濃度による地下水流速の計測
農工研 ○濱田 浩正・今泉 眞之北陸農政局 小林 郁雄
地下水流速は,トレーサを観測孔に投入し,その動きから計測していた。しかし,孔内での流速が10−5cm/sより遅い時には計測が困難である。そこで,筆者らは地下水中のラドン濃度を指標とした計測法を提案した。孔内水は,ラドンの供給が絶たれるため,半減期3.8日で濃度が低下する。このため,孔内水と帯水層の濃度を比較することにより,孔内での滞留時間を求めることができる。現地調査の結果,方法の有効性が示された。
Keyword: 地下水, ラドン, 流速GET PDF=
急勾配・わん曲水路の流水制御に関する実験的研究
宮崎大農 ○秋吉 康弘明治大農 山本 光男・小島 信彦
山間地などの急傾斜地で施工される矩形断面水路がわん曲する場合、跳水や衝撃波,偏流等により流況が変動し,その流水の制御は困難である。そこで、このような急勾配でわん曲する水路における1つの新しい試みとして、わん曲部下流側水路の外側壁を半円形状とし、急勾配水路を流下する高速水流の上向きのエネルギをらせん流の回転エネルギに変換して流水の制御を行おうとするものである。実験の結果を報告する。
Keyword: 開水路流れ, 水利構造物, 排水施設GET PDF=
Determination of Well Efficiency using Genetic Algorithm
京大院 ○M.A.Fazal・平松 研・河地 利彦
地下帯水層を適切に管理するためには井戸効率を把握することが求められる.そのためにはヤコブの式に含まれる複数の係数を正確に推定する必要がある.本研究では,遺伝的アルゴリズムを用いてそれらの係数の推定を行ない,結果が連立方程式を解いて得られる解と良く一致すること,図解法による解とは大きく異なることを示した.さらに解の自乗誤差の和を比較し,遺伝的アルゴリズムの利点を明らかにした.
Keyword: 遺伝的アルゴリズム, 地下水, 井戸効率GET PDF=
OPTIMAL MANAGEMENT OF TAKAOKA AQUIFER,TOSA CITY,JAPAN
Tosa CityJapan"高知大農 ○Madan Kumar Jha・紙井 泰典
高知県土佐市高岡地区では,過剰揚水による地下水位の低下が懸念されている.そこで有限要素法モデルによる解析結果から,線形計画(LP)モデルを作成し,想定し得る2つの揚水操作シナリオについて,最適揚水結果とその場合の地下水位等高線を示した.結論として,長期的持続可能な地下水利用のためには,生産性の低い井戸からの揚水を中止し,いくつかの生産性の高い井戸からの揚水を地域内に配水するのがよいことがわかった.
Keyword: 地下水管理, 最適揚水量, 線形計画法GET PDF=
現地海岸帯水層における海水侵入域地下水の数値解析
鹿児島大院 ○小路 順一鹿児島大農 籾井 和朗宮崎大農 近藤 文義・國武 昌人
離島における地下水の有効利用を図る方法として,塩・淡水混合域の地下水を原水とする海水淡水化装置がある。導入に際して,海水侵入域における塩・淡地下水の挙動を解明することが重要となる。本報は,琉球石灰岩を帯水層とする島の現地観測データに基づき難透水層基盤岩の空間分布を考慮した準3次元密度流解析を用いて,観測値の再現を行ったところ,良好な結果を得たので,その一連の解析手法を説明する。
Keyword: 地下水, 塩水侵入, 数値解析GET PDF=
農地の洪水貯留容量を利用した超過洪水時の流域管理
農工研 ○増本 隆夫・高木 東
農地は多面的機能を持っていると言われて久しいが、マクロスケールでの農地の持つ洪水災害防止機能の定量的な評価法は必ずしも提示されていなかった。これまで、都市近郊における低平農地の持つ洪水防止機能をマクロ的に評価する方法を提示し、それを利根川の鬼怒川流域に適用してきた。次に、ここでは、超過洪水の例として小貝川の氾濫を対象に、農地が担った役割と超過洪水時の流域管理についての検討結果について報告する。
Keyword: 水田貯留機能, 流域管理, 超過洪水GET PDF=
流出モデル定数の探索に関する一考察
島根大生物資源 ○福島 晟
UNIXワークステーションを利用したFORTRAN77プログラムによる流出解析を実行する際に、基準化パウエル法による流出モデル定数の探索法について若干の工夫を加えた検討結果について述べる。すなわち、基準化パウエル法の適用に際し、オーダーの異なる各流出モデル定数の有効桁を設定し、一定の刻み幅でモデル定数を探索する手法を取り入れることにより、幾分効率的な流出解析が可能であることを示した。
Flood Runoff Analyses by the Simple SCS Model in ExperimentalWatersheds(簡易なSCS型モデルによる試験流域の洪水流出解析)
神戸大院 ○Muhammad Khan・Takeshi Hata・Akio Tada・Haruya Tanakamaru
SCSモデルの適用性を検討しているが、都市化の進む流域への適用の結果では、カーブナンバーはかなりばらついた値をとることが示された。しかし、それらの平均値を用いれば有効雨量の推定に使えることが示された。この方法で有効雨量を算定し、指数関数型と三角形型の単位図による洪水流出解析を行った。パラメータは,前者が1個,後者が2個と少ないが、比較的良好な推定結果が得られ,簡易な洪水推定法として利用できる。
上津ダムの洪水流出予測法について
近畿、大和高原開拓 貝塚 仁サンスイコンサル ○中井 均
ダム計画では、建設工事と併せて、貯水運用時の流水管理を十分検討しておく必要がある。とりわけ洪水時の管理は、管理規程または操作規程を遵守して安全かつ的確に行わなければならず、これには洪水の流出予測が重要となる。完成が近い自由越流式洪水吐の上津ダムについては、洪水流入に伴う貯水位変化の特徴を、既往洪水を利用したシミュレーションにより把握し、これを考慮して実用的な洪水流出予測法を構築した。
Keyword: ダムの高水管理, 実時間的洪水流出予測, 上津ダムの洪水 GET PDF=
タンクモデル定数探索における観測誤差の影響
神戸大院 ○田中丸 治哉中央復建コンサル 岸本 恵神戸大農 畑 武志・多田 明夫
本研究では、河川流量の観測誤差がタンクモデル定数の同定結果に与える影響について数値実験によって検討した。適当な定数(真値)を仮定した直列4段タンクモデルに降水量と蒸発量を入力して得た日流出高に正規乱数を用いて観測誤差を与え、この流量資料を用いてSCE−UA法でモデル定数の真値が同定できるか否かを調べた。その結果、下層タンクの定数に真値からのずれと探索試行ごとのばらつきが生じることが示された。
Keyword: 長期流出, タンクモデル, 最適化GET PDF=
みお筋を安定化させる流路蛇行形状に関する実験的研究
岩手大院 永吉 武志岩手大農 ○相沢 要一・三輪 弌
河川の蛇行形状に近いとされている Sine-Generated Curve 蛇行実験水路において,交互砂洲のみお筋変動と交互砂洲挙動との関係について検討した.交互砂洲の移動は,ある限度以上の蛇行角の場合に抑えられ,水路の蛇行波長が大きい場合に小さくなった.みお筋の安定は,交互砂洲の下流への移動が抑えられた場合に得られるが,ある通水条件の場合に,砂洲は移動しても,みお筋が安定化する例もみられた.
Keyword: みお筋, 交互砂洲, 流路蛇行 GET PDF=
領域分割による不等流計算
茨城大農 木ノ瀬 紘一・浮辺 悦信茨城大院 ○森 望
複雑な断面形状や流水抵抗が場所的に異なる流れの水理計算において、従来から用いらている断面分割法では、流れの等流状態を仮定して流速の横断方向分布を求めている。本研究では、等流の仮定を用いずに、流速分布を求める不等流計算法を提案する。この計算法は、抵抗体群が存在する水路(単断面、複断面)での模型実験で得られた流速分布と水深変化の実験結果をほぼ裏付けたといえる。
Keyword: 領域分割, 不等流計算, 複断面水路GET PDF=
非定常水理解析における時間精度比較
クボタ ○木村 彰男・草野 聡也四国農試 島崎 昌彦農工研 田中 良和・毛利 栄征・中 達雄
配水池と弁から構成された長い直線管路モデルに対して、線の方法とルンゲクッタ法を用いて時間精度を変化させた差分法により非定常水理解析を行い、解の時間精度について比較、検討した。3次精度以上の時間精度を用いた場合の解析結果は水撃波の管末端への到達時間および水撃圧力の変動周期とも理論値とほぼ完全に整合した。しかし、2次精度の結果については5%以上の誤差があることが確認された。
Keyword: 非定常水理解析, 水撃, 差分法GET PDF=
スイカ・ビニールハウスにおける蒸発散量とペンマン蒸発散位−施設畑の消費水量算出法に関する検討−
岡山大環境理工 ○三浦 健志岡山大院 森田 昇
スイカ・ビニールハウス内において,気象,土壌水分環境と潅水量を測定し,ハウス内の特徴的な気象環境を確認した。また作物の生長段階により生育前期,生育旺盛期,生育後期の3段階に分け,ハウス内気象データから計算したペンマン蒸発散位に対する水収支から求めた蒸発散量の比(作物係数)を算出した。作物係数はそれぞれ0.23,0.84,0.31となり,とくに生育前期と後期に小さな値を示した。
Keyword: 消費水量, ビニールハウス, 作物係数GET PDF=
大区画p化水田のための排水整備計画(13-1)−転換畑の暗渠排水計画v−
大阪府大農 ○荻野 芳彦・中桐 貴生・千原 正規石川短大 村島 和男
大区画・汎用化水田や大規模畑地において安定した畑作農業を行うためには,圃場排水の促進,特に地下排水の強化が必要である.暗渠排水には,暗渠排水量と地下水位の低下速度の2つの異なる観点から設定された計画基準値があって,これが実際の設計業務に混乱を惹起している.暗渠排水量に基づく計画・設計法は,これまでの研究によって整理されたので,ここでは,畑地の,地下水位に関する調査と設計の考え方について検討する.
Keyword: 暗渠排水, 計画・設計, 大区画・汎用化水田GET PDF=
大区画p化水田のための排水整備計画(14)−緩勾配小排水路の暗渠化設計−
石川短大 ○村島 和男大阪府大農 荻野 芳彦
小排水路の暗渠化は,泥土が管内に堆積しない流速を60cm/s程度とすると、管の埋設勾配は少なくとも1/500は必要であるといわれ,これが制約条件となって平坦地では暗渠化は不可能と考えられている.しかし,管内の流速は流れが満流状態であれば動水勾配に支配されてより大きくなることから,平坦地においても暗渠化が可能なことがわかっている.本報告はこの水理設計法に基づいて,S県S地区を事例として設計を試みたものである.
Keyword: 暗渠排水, 小排水路の暗渠化, 大区画圃場整備GET PDF=
地中潅漑の実用化に関する研究
大阪府大農 ○谷川 寅彦滋賀県立大環境科 岩間 憲治・矢部 勝彦
地中潅漑法に関してこれまで基礎の確立を行ってきた。研究は、先ず使用する多孔質管に負圧を設定し自動調節給水する負圧差潅漑法により行い、次に低正圧を設定し、静安定性緩和条件下において予測制御的に自動制御される低正圧地中連続潅漑法について行った。両方法ともセンサ等を使用した複雑な調節装置は不要であるが特性は異なる。本研究では、両方法の特性を考慮し実用化に向けた各種給水量管理の適用から考察を試みた。
Keyword: 畑地潅漑, 土壌, 水分移動GET PDF=
Validity of transient Drain Spacing Equations非定常な地下水位を対象とした暗渠間隔公式の評価
岡山大院 ○Mahmoud M. Moustafa岡山大環境理工 四方田 穆
わが国の暗渠排水計画基準では、暗渠管の間隔は経験的に決定されている。これに対して暗渠設置圃場における地下水位や排水量観測結果の報告は少ない。ここでは、非潅漑期の水田において、雨量、地下水位、暗渠流量の観測を実施し、観測結果を基に、非定常的な地下水位の変化に対応する暗渠間隔の検討を行い、両者の関係を与える方程式を導いた。併せて既往の10個の方程式に観測結果を適用し、それらの評価を行った。
Keyword: 地下排水, 暗渠公式, 暗渠間隔GET PDF=
大区画水田における栽培様式と水管理
京大院 ○堀野 治彦・坂田 賢・三野 徹
近年,省力・低コスト化を図るための水田大規模営農が増加の傾向にあるが,その水管理の実態は十分に把握されていない.そこで,滋賀県蒲生町横山地区を事例に,湛水土中直播,乾田直播,移植栽培を採用した大区画水田における水需給調査を行った.その結果,各栽培様式とも生育期ごとにかなり需要量が異なること,浸透量の増大のため総量として乾田直播が最も多くの水を必要とすることなどが認識された.
Keyword: 用水管理, 排水管理, 大区画GET PDF=
NEW POLICY FOR AGRICULTURE EXPANSION IN EGYPT(エジプトにおける農地開発の新政策)
大阪府大農 ○タレク H.S. コトブ・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦
近年、エジプトの農地開発は、ナイルデルタ周辺を徐々に拡張する方法から、本国南西部等の遠隔地を新規開発する方法に移行しつつある。ここでは、まずその背景として、エジプトにおける現在の土地・水資源の現状、水需給状況、政府による水利計画、および塩類化等による開発の制約について述べた。次に筆者等の開発した手法を用いて新規開発における水需給の推定を行った。最後に、この新しい農地開発政策に対する展望と課題を述べた。
Keyword: 新農地開発政策, 水利計画, エジプトGET PDF=
北海道の農業用ダムの貯水実態と水管理について
北大院 ○井上 京・Khairullah・長澤 徹明
石狩川流域と天塩川流域に分布する16の農業用ダムの各年の管理月報を基礎資料に,ダム貯水池の水管理実態を,流入量,取水量,越流量,放流量を指標として整理した.用水の確保という面で農業用ダムはその機能を果たしている反面,農業用水として取水されない量もかなりに達しており,貯水管理のさらなる合理化を通じて河川環境の保全・向上,あるいは農業用水や地域用水などの水利条件再考に余地があることを明かにした.
Keyword: 水田潅漑, 用水管理, 水源施設GET PDF=
Study on Irrigation Return Flow in Creek Networks of low Lying PaddyArea (低平地クリーク水田地帯における用水の反復利用)
九大院 ○Rachmad Jayadi九大農 黒田 正治・福田 哲郎Gadjah Mada University Fatchan Nurrochmad
低平地クリーク水田地帯を対象に、クリーク貯留における還元水混合率の経日変化を求めた。水稲栽培期において還元水混合率は晴天時に上流部〜下流部間で50%〜65%の範囲で変化することが明らかとなった。
Keyword: 水田灌漑 , 還元水 , 反復利用GET PDF=
点滴潅漑による海成粘土の除塩と作物の栽培
九大院 ○岩城 哲雄九大農 黒田 正治・中野 芳輔
海成粘土の畑地利用には、土壌改良と除塩が必要とされる。塩害による作物の被害を回避するため、点滴潅漑法により作物の栽培実験を行い、合わせて除塩の進行を調査した。根群域のみに注目して、入手容易な焼モミ殻を土壌改良材として作土層に混入し、透水性の改善を図った結果、作物を育てながら除塩を行うことが可能であることが分かった。
Keyword: 畑地潅漑, 除塩, GET PDF=
マイコン制御による用排水管理の自動化装置を利用した水稲栽培
熊本県農研センター ○兼子 健男・村川 雅己
マイコン制御の水管理システムは、暗渠排水と水槽を組合せ水路と連結し各水位をフロートレスセンサーで感知し、水中ポンプをマイコンで制御して、用水・地下かんがい・循環かんがいそして強制排水ができる機能がある。特に低平地水田の用水不足・排水不良の水田で効果的であり、このシステムを利用して水稲栽培した結果、対照区と比較した結果、水田浸透量(減水深−推定蒸発散量)と収量の関係には正の相関が認められた。
パイプライン用水位調節器の機能調査
熊本県農研センター 兼子 健男・○村川 雅己
水田ほ場の水管理は、経営規模を拡大してきくと大変大きな労力となる。この用水調節器は、数社のメーカーで開発、市販されている。しかしながら水頭の圧力損失が大きく取水の能力を減じている機種も多い。そこで、各種の用水位調節器の機能を3段階の静水圧で5機種試験した結果、吐出量最大は無負荷時の81%であり、最低は23%であった。 このことはパイプラインの末端圧が低いと取水能力に大きな影響を与えることになる。
渦動分水工の試作及び機能の検討
四国農試 ○島崎 昌彦・川本 治農工研 島 武男・田中 良和・中 達雄ホクエツ 佐々木 國隆・山田 健三
流れが射流となる急勾配水路で使用する渦動管付きフリュームを分水工・取水工として利用する渦動分水工の試作を行ない,室内水理実験および現地試験により機能評価を行なった。その結果,最大取水量は傾斜地水田用の取水工として必要最小限以上の量を満足することがわかった。また,水路や流れの状態,および取水工の細部構造などの条件が変わると,平均取水量が比較的大きく影響を受けることがわかった。
Keyword: 水田潅漑, 潅漑施設, GET PDF=
浅井戸群の最適揚水管理に対する自律分散型スケジューリングの構成と適用
愛媛大農 大橋 行三・藤原 正幸愛媛大院 ○今津 三和
すでに提案した浅井戸(径:3〜5m、深さ:8〜15m)の水理属性の計量手法に基づき、まず、40数個を10井戸群に分け、Q揚水能力揩Tブシステムと想定した。次に、これらが自律分散型システムを構成し、その揚水管理は、系内のスケジューリング問題として捉えた。群内の揚水操作には、水量割付ルールと経験知識から抽出した揚水継続・休止時間等を計量要素とする手法を提案し、具体的事例によってその適用の妥当性を検討した。
Keyword: 自由地下水, 浅井戸, 揚水能力GET PDF=
農業用パイプラインにおけるゴミ詰まりの現状と対策
農工研 ○小泉 健・吉田 弘明横田製作所 小倉 邦雄クラウンエンジニア 稲垣 仁根
官民連携新技術研究開発事業の一環として農業用パイプラインに発生するゴミを容易に除去するためめの新しいストレーナの開発を行っている。この開発に当たり、全国調査したゴミ詰まりの状況を報告するとともに、新しいストレーナの開発の必要性やコンセプトについて報告するものである。
Keyword: パイプライン, ストレーナ, ゴミ詰まりGET PDF=
ポンプ送水系畑地かんがい地区における段階的整備方式導入の検討
農工研 ○吉田 弘明・小泉 健
畑地かんがい地区では,地域的な作付け体系等の変化により水利用計画に対して,現実の営農の立ち上りが遅れることが多く,計画との間に水利用の乖離が生じている。そこで,ポンプ送水地区を対象に,施設整備費と維持管理費とのトータルコストに着目し,経済的な観点から畑地整備における段階的整備方式の導入を検討した。
Keyword: 畑地かんがい, ポンプ送水, 段階的整備GET PDF=
地表潅漑における適正給水量の推定
東京農大地域環境科 ○渡邉 文雄・高橋 悟・白井 清恒
開発途上国などで最も一般的な潅漑方法である地表潅漑の畦間法について、現場水足試験から得られたデータから既報のインテーク定数の決定法を利用し、浸潤量が均一となるような適正給水量の推定を試みた。まず、給水量の分布を推定し、その給水量の適否を検討した。さらに、水口と畦間水路末端部の浸潤量分布がほぼ等しくなる給水量の推定を試み、その結果、適正給水量の推定が可能であることを示した。
慣行水利権による農業用水取水の実態と関与する要因の分析
九大農 ○古後 志岐子・黒田 正治・中野 芳輔
九州地方における慣行水利権による取水地区を対象に,取水量とこれに関与する要因について,数量化理論砧爐砲茲詈析を試みた.解析の結果,取水二関与する特性要因として,受益地の所在(都市近郊,平地農村,中山間地など),地域用水の利用項目,受益面積の大小などが,土地改良区の取水行動におおきな影響を与えることが明らかとなった.
Keyword: 慣行水利権, 農業用水取水量, 数量化理論砧GET PDF=
東北タイにおける天水田稲作の安定性に関する研究 (供
東京農工大院 ○鈴木 研二宇都宮大農 後藤 章・水谷 正一
本研究では東北タイの天水田稲作を対象として、稲作安定性に関する評価方法の提案と適用を行う。自給稲作の存立基盤が動揺している状況下における稲作生産基盤の定量的な評価のために、生産水準安定性と自給稲作安定性の評価基準を設定し、個別農家について適用した。これら2つの評価指標に基づいて対象農村の農家類型の展開傾向が分析された。このような結果から、評価基準の妥当性および有用性が示されたと考えられる。
Keyword: 東北タイ, 天水田稲作, 稲作安定性GET PDF=
作物の蒸散量を指標とした自動潅漑システム−茎内流測定法の潅漑管理に関する研究()−
九州共立大工 ○竹内 真一・元村 友次・河原田 礼次郎鳥取大乾燥地研 矢野 友久
茎内流測定法であるヒートパルス法により算定したハウス内ピーマンの蒸散量を指標として,自動潅漑システムの構築を試みた.この方法は土壌水分が制限されないように設定された対照区に対して,自動潅漑を実施する区の積算蒸散量の比が0.8以下に低下した場合に,この値が回復するまで潅漑を続行するというものである.実証試験の結果,システムの作動性は問題がないが,潅水強度を改善する必要があることがわかった.
Keyword: 畑地潅漑, 用水管理, GET PDF=
風土を生かした景観設計のためのフラクタル次元
三重大生物資源 ○大野 研エース 松原 一世
自然の多様性を取り入れた空間を創出するためには、自然の持つ特性をうまく取り入れることが重要になる。しかし、その特性を十分に理解するのは困難であり、農村景観の設計者等の熟度や自然観により、自然理解の質や程度が大きく異なる。自然空間の形の法則性は、フラクタル的な特徴を随所に含んでいる。そこで本研究は、各地の地形にフラクタル理論を適用し、その結果から、景観設計の諸元となる形状や数量を客観的に提示する。
Keyword: 景観, 地形, 風土GET PDF=
地域資源の多面的活用における景観分析に関する基礎研究−農業公園予定地内の土木構造物の景観シミュレーション−
大阪府大農 小山 修平・桑原 孝雄・木全 卓大阪府大院 ○今西 潤一郎
土木構造物を含む景観の美は、構造物そのものの美しさとともに、構造物とそれが置かれる周辺環境との調和であるが、近年特に後者が重要視されている。本研究では、堺市内の農業公園予定地を例に挙げ、土木構造物をため池データベースより抽出し、GGシミュレーションによりできる限りその景観を再現し、アンケート調査、主成分分析法を用いて、その景観に対する人の景観印象を客観的に評価することを試みた。
Keyword: 景観シミュレーション, ビジュアルデータベース, 景観評価GET PDF=
土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(掘法'96年8月から'97年7月までのUSLE標準試験枠を用いた観測結果−
東京農大地域環境科 ○三原 真智人・安富 六郎東京農大院 上野 貴司東京農工大農 楊 宗興
本研究では傾斜地の畑地圃場にUSLE標準試験枠を作り,1996(平成8)年8月から翌年の7月末に至る1年間,降水に伴って表面流が発生する度にその流亡土量と水質を観測し,土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出について検討した。
Keyword: 土壌侵食, 窒素, リンGET PDF=
土壌の侵食過程における富栄養化成分の流出(検法歛翩時における土壌侵食と富栄養化成分の流出−
東京農大院 ○上野 貴司東京農大地域環境科 三原 真智人・安富 六郎東京農工大農 楊 宗興
本研究では、傾斜地の畑地土壌にUSLE標準試験枠を作成し、平成9年6月20日の台風上陸時における観測により、土壌侵食と、それに伴う富栄養化物質の流出特性を検討した。
Keyword: 台風, 土壌侵食, 富栄養化物質GET PDF=
上・下水汚泥の熱処理による農業資材化に関する研究
韓国建国 大金 善柱・尹 春庚・梁 勇易農工研 ○金 宝中・端 憲二
上・下水汚泥を農業生産資材として利用できるようにする方法の一つとして成型、乾燥、熱処理(焼成)して人工的に土壌及び培地などを生産して物理・化学的性質を分析したが、土壌改良材や園芸及び施設農業用培地として利用しても作物に悪影響を与えないと判断された。また、汚泥を高温焼成して生産した人工培地は長期間水に置いていても膨張せず高い透水性を維持するのを確認した。
Keyword: 上・下水汚泥, 人工土壌, 人工培地GET PDF=
地被植物植栽地における除草労力とその軽減対策−中山間地域における農地斜面の管理方法と景観形成(后法
愛媛県農試 ○川崎 哲郎・杉山 英治・河内 博文愛媛大農 佐藤 晃一
地被植物を農地斜面に植栽した場合の除草労力とその軽減対策について検討した。その結果、除草労力は被覆が早いシバザクラの植栽地では植え付け後約5年で約1.1時間/m2・と少なかったのに対し、タマリュウ、リュウノヒゲは被覆が遅いために雑草の発生量が多く、各々3.1時間/m2、4.1時間/m2と多くの労力を要した。マルチ敷設後植え穴を開けてマツバギクを植栽した場合には、雑草の発生量が減少し除草労力を大幅に軽減できた。
Keyword: 中山間地域, 農地斜面, 雑草管理GET PDF=
多孔管灌漑のためのスケジューリングモデルの開発
鳥取大農 ○猪迫 耕二・吉田 勲九大農 中野 芳輔・黒田 正治
最適な畑地灌漑スケジューリングを立案する際に,スケジューリングモデルは極めて有効なツールとなる。しかし,2次元的湿潤域を形成する多孔管灌漑に適用できる実用的なモデルは開発されていない。そこで,本研究では多孔管灌漑に適用可能な実用的な灌漑スケジューリングモデルの開発を行った。開発したモデルでは,モデルパラメータを適切にキャリブレートすることによって良好な推定精度を得られることが示された。
上湧別地域における畑地かんがい(3)−畑地かんがいの実態と評価−
専修大北海道短大 山上 重吉北海道農業近代化コンサル ○南部 雄二
網走支庁上湧別地域の圃場レベルでの潅水の実態や施設整備による効果を把握するために、受益農家へのアンケート調査を実施した。その結果、畑地かんがい事業でかんがい用水施設が整備されたことで感じられる効果としては、「水源が確保されたことの安心感」(80%)、「潅水作業の省力化による時間のゆとり」(70%)が高く評価され、事業による施設整備が「安心感・ゆとり」の創出にも寄与している状況がうかがえる。
Keyword: 畑地潅漑, 潅漑効果, 事業評価GET PDF=
Comparison of Irrigation Methods (Raingun Sprinkler, Raingun SprinklerCum Border and Border Irrigation) for Water Saving and Wheat Yield(潅漑方法(レインガン潅漑,レインガン潅漑とボーダー潅漑の組合せ,およびボーダー潅漑)が節水と小麦収量に及ぼす効果の比較)
鳥取大乾燥地研 ○Niaz Ahmad・北村 義信・矢野 友久ファイサラバード農業大 F. Abbas・Q. A. Awan
作物の生育初期には少量潅漑が必要である。途上国では地表潅漑の適用により,生育初期の水損失と養分溶脱が多くなり,水使用効率,費用便益比ともに低くなる。本研究では,レインガン潅漑およびボーダー潅漑の単独利用と両者の複合利用が節水・小麦収量に及ぼす効果を比較した。その結果,生育初期にレインガン潅漑,後期にボーダー潅漑を適用する方法が収量,水使用効率,費用便益比ともに最高となることが明らかとなった。
Keyword: レインガン潅漑, ボーダー潅漑, 水使用効率GET PDF=
乾燥地の輪作潅漑農地における広域水収支と塩分収支−カザフスタン・クジルオルダ州における事例−
鳥取大乾燥地研 ○北村 義信・矢野 友久エリコ 大庭 達哉
塩害による耕作放棄が問題となっているカザフスタン・クジルオルダ州の代表的な農場を対象に,広域水収支・塩分収支を調査し,水管理が塩類集積に及ぼす影響を検討した。この結果,8圃式輪作は水稲区に隣接する畑作区や周辺部の地下水を上昇させ,塩類集積を助長していること等が明らかになった。
Keyword: 広域水収支, 広域塩分収支, 8圃式輪作GET PDF=
山形県日本海沿岸地域における降水水質の経年変化
山形大農 ○飯田 俊彰・上木 勝司・塚原 初男・梶原 晶彦高島コンサル 河原 明寿美
山形県日本海沿岸地域において最近の6年間に実測されたデータを用いて、本地域での降水水質の経年変化について検討した。平均イオン濃度およびイオン降下量は、検討を行った塩素、ナトリウム、硝酸、硫酸、カルシウムの5種のイオン種すべてで増加傾向を示し、特にカルシウムイオンではそれらの増加率が高かった。また、海塩由来成分は年々の変動が大きく、非海塩由来成分の組成比が年々増加する傾向が明らかとなった。
Keyword: 降水水質, 経年変化, 水質水文GET PDF=
土地利用とその配置の違いが湧水水質におよぼす影響について
茨城大農 ○黒田 久雄・中曽根 英雄
土地利用と水質の関係を調べるために、湧水水質に着目して調査を行った。その結果、湧水後背地に有機肥料を大量に播いたことによる硝酸態窒素汚染が観測された。その結果、14.1mという近さの湧水でも200倍もの濃度差が観測された。この理由を探るために、湧水付近の地下水と湧水水質の関係を調査した。そして、この汚染が地下水の不均一流れによって生じることが判明した。
Keyword: 硝酸態窒素, 土地利用, 湧水水質GET PDF=
緩効性肥料を用いた畑地からの窒素負荷の流出削減−傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(機法
島根大院 ○成松 克彦島根大生物資源科 武田 育郎・福島 晟
傾斜ライシメータに緩効性の被覆肥料を施用して、畑地からの窒素負荷流出の削減効果について考察した。その結果、被覆肥料を標準量よりも20%減量したライシメータは、速効性肥料を標準量施用したライシメータに比べ、窒素負荷流出量が約13%少なくなり、肥料効率が約10%多くなった。したがって、被覆肥料は、施肥量を20%減量した場合、作物の栽培を維持することが可能で、さらに、窒素負荷流出の削減に効果的であると考えられた。
傾斜畑地におけるリンとCOD成分の流出特性 ー傾斜ライシメータからの水質汚濁負荷の流出に関する研究(II)ー
島根大院 成松 克彦島根大生物資源科 ○武田 育郎・福島 晟
傾斜ライシメータにおける,リンとCOD負荷の流出を十分な精度で計測した。その結果,T−PとT-COD濃度は,地表流出水で高濃度になり,流出負荷量は,そのほとんどが地表流出によるものであった。これらはライシメータ間で施肥量の違いがあるにもかかわらず,顕著な差異はみられなかった。したがって,リンとCODの流出成分は,土壌や肥料に由来するものではなく,むしろ堆肥に由来するものであると考えられた。
代かきが田面水の水質に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(1)−
滋賀県立大環境科 金木 亮一・久馬 一剛・○稲垣 ちずる
実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と代かき全層施肥区を設けた。代かき区のSS、COD,T-N,T-P濃度は無代かき区に比べて著しく高かったが、田植後の用水の流入によって徐々に低下した。代かき田植期6日間の代かき区の表面流出負荷は、無代かき区に対してSS19倍,BOD5倍,COD14倍,T-N8倍,T-P13倍に達した。ポット4個を用いた実験の結果、窒素は肥料からリンは肥料と土壌からの供給であることが判明した。
Keyword: 水質, 環境保全, GET PDF=
田面水・浸透水濃度,生育,収量,食味に及ぼす影響−無代かき移植・育苗箱全量施肥栽培に関する研究(2)−
滋賀県立大環境科 ○金木 亮一・久馬 一剛
実験圃場に無代かき育苗箱全量施肥区と慣行施肥区を設け、追肥期以降の田面水濃度及び浸透水濃度の差異、水稲の生育・収量,食味の比較検討を行った。慣行施肥区では追肥時に田面水のT-N・T-P濃度が高くなり、降雨や灌漑に伴って表面流出負荷量が増加したが、育苗箱全量施肥では常に低濃度で推移した。浸透水の濃度には両区の間に大きな差異は見られなかった。また、水稲の生育・収量・食味は両区ともほぼ同様であった。
浅海底質汚染の軽減除去に関する研究(7)−DO濃度の低下が底質の酸素消費速度に与える影響について−
愛媛大農 ○戒能 治・大橋 行三・藤原 正幸
DO濃度が底質中の有機物の分解速度に与える影響について実験的に調べ、DO濃度と底質の有機物の酸化速度を求めると共に、基準化によって異なる酸素要求量を持つ底質に対してもその消費速度を求め得るようにした。また、7ppm定常状態での消費速度に値に補正して表示する方法を提案した。
Keyword: 水質, 環境影響評価, 水環境・水質GET PDF=
渓流における落葉の流出と堆積
山形大農 ○大久保 博北里大獣医畜産 嶋 栄吉
落葉の流入や堆積は,水生昆虫を餌とする河川の魚の生産力にも影響を与え,一方では,砂防ダムに堆積して腐敗し,砂防ダム下流側の渓流の水環境の変化の原因となる.落葉は河川環境を考える上で重要な物質である.本研究では7河川を対象に調査し,渓流上流域における落葉流出量と期別の変化を把握した.つぎに,砂防ダムにどれほど堆積するかを概算した.最後に,自然の河道内での堆積と流出の状況について検討した.
Keyword: 落葉流出量, 渓流環境, 有機物GET PDF=
八郎潟中央干拓地におけるN・P、流入・流出負荷量 -八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第3報)-
秋田短大 ○近藤 正・青木 貞憲
八郎潟中央干拓地からのN・P排出負荷量と汚濁物質の流出機構を明らかにするため、南部および北部排水機場排出水のN・P濃度の観測を実施し、干拓地内から八郎湖へ排出されるN・P負荷量を算出した。さらに、差引き排出負荷量を試算したところ、N3.9t、P17.8tの排出(潅漑期)となったが、時期によっては干拓地が浄化の働きをしていることが推定された。
水田域の水管理と水環境に関する研究(機
農工研 ○高橋 順二・白谷 栄作・吉永 育生
水源段階からほ場レベルまでの水管理が地域の水質形成に対する影響について、現地調査結果に基づき報告したものである。水源の種類・水量や降雨の状況に応じた水管理(取・排水量の人為的な制御)は、特に閉鎖性水域の汚濁負荷制御と密接な関連があることを明らかにするとともに、外部環境へのインパクトの少ない水管理手法について基礎的な検討を行った。
Keyword: 水管理, 水環境, 汚濁負荷GET PDF=
都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(2)−自然条件を利用した水質改善のための基礎実験−
大阪府大農 ○山本 龍仁・三島 隆伸・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦
大阪府堺市の石津川水系を対象として、河川流域の自然条件を利用した水質改善のための基礎実験を行い、河川環境の改善について検討した。実験結果から低濃度の汚濁ならば、河川の瀬と淵によるばっ気・沈澱効果で水質改善が可能であることが分かった。また、遮光もCOD低減に有効である。特に滞水域では植物プランクトンの増殖による二次汚濁を防止するために、浮葉植物などで遮光することが有効と考えられる。
Keyword: 石津川, 水質浄化, 水槽実験GET PDF=
補給水導入による廃堰の水質改善実験−農業水利施設の多目的利用(3)−
弘前大農学生命科 ○工藤 明・泉 完
劣悪な廃堰の水質を改善するため、上流部より補給水を導入しその効果について検討した。導入後水質濃度は次第に低下するが、補給水を停止すると生活雑排水が卓越するため再び濃度が急上昇する。従って定常的な維持用水が必要である。補給水は通常の廃堰流量に対してその2〜5倍の流量で水質濃度の低下や悪臭防止が期待できる。単位幅当り流量では通常の廃堰流量が少ないため、0.05〜0.1m3/s程度で十分である。
Keyword: 水環境, 水質, 廃堰GET PDF=
干拓地水田地域における汚濁物質の流出に関する研究
京大院 高橋 強・○萬井 あゆみ
現在、閉鎖性水域における富栄養化が大きな問題となっている。そこで本研究では汚濁物質の負荷削減対策を明らかにすることを目的として干拓地水田地域を対象に調査を行っている。そこから得られたデータをもとに、汚濁負荷流出の実態を明らかにし汚濁源別負荷量の算出を行ったのでその結果を示す。また、水田地域からの流出負荷を削減するための対策について提言した。
Keyword: 水質, 汚濁負荷削減, 干拓地水田 GET PDF=
農業用水域における水質改善施設について
農工研 ○吉永 育生・高橋 順二・白谷 栄作
農業用水域における水質改善施設についての全国的なアンケート調査を行った。水質改善施設は総数で80件を数え、うち30件の施設が供用されており、琵琶湖を有する近畿地方の数が突出している。対象水域の主たる汚濁要因は家庭排水であり、続いて農地排水、畜産排水となっている。水質改善手法は対象水域によって大きく異なり、水路においては接触酸化法が、ため池においては水生植物が多く採用されている。
Keyword: 水質改善施設, 水質保全, 農業用水GET PDF=
粒状電気炉スラグのCa溶出特性と処理水への適用
三重大生物資源 近藤 雅秋
これまでの研究で、電気炉スラグによるリン濃度減少にはスラグから溶出するCaとの密接な関連性が定性的に明らかになった。スラグによるリン減少特性を把握するために、Caとの関係で反応の最適条件を定量的に検討する必要がある。本報告では、循環円筒水槽を作製し、粒状スラグ試料でのリン濃度減少を確認すると共にリン酸二水素カリウム溶液へのCa溶出特性を検討した結果濃度に規定され、処理水に適用した結果リン流出が認められた。
Keyword: 水質, リン, カルシウムGET PDF=
栄養塩類に対する濾過材の浄化機能
香川大院 ○山本 拓次・河野 広
富栄養化の進んだ水域の水質改善方法として、濾過法を取り上げ、研究目的として栄養塩類を取り除ける濾過材の選定をした結果、赤玉土と塩酸処理木炭の併用において、リンと窒素の大幅な除去が確認され、水質浄化の効果が高いことがわかった。次に濾過材に対する栄養塩類の吸着の強さを検証した結果、栄養塩類は濾過材に強く吸着されるのではなく、一時的に吸着されている可能性があることがわかった。
生物膜法に浮遊法を併用した運転方法について
滋賀県農村下水道協会 平居 忠雄・○南 吉裕
滋賀県の農集排処理施設は水濁法上乗せ条例により高度処理が義務づけられ、これまで窒素除去を目的とした嫌気性ろ床槽併用接触ばっ気方式が採用されてきたところである。しかし、本処理方式は冬期の水温低下時及び後生動物の発生により窒素除去性能に影響を及ぼしている。このため、本処理方式に浮遊法を併用した方式を採用することにより、窒素除去性能を目的とした運転方法および、その調査結果について報告するものである。
Keyword: 集落排水, , GET PDF=
Water Quality Analysis in Low Lying Paddy Field System(低平地水田における水質の分析)
九大院 ○Hairul Basri九大農 黒田 正治・福田 哲郎
低平地水田 ― 排水路系を対象に、水田による水質汚濁機能の分析を行った。分析の結果、TNは水田によって浄化された。ECおよびCODは水田によって汚濁されることが 明らかになった。そして、TN、ECおよびCODについて、水稲の普通栽培期の差引負荷量、また施肥後における降雨後と差引排出負荷量との関係式を明らかにした。
Keyword: 水田灌漑 , 水質 , 差引負荷量GET PDF=
選択放流操作、選択流入による濁水軽減効果の検討
山形大農 ○仲野谷 幸・梶原 晶彦
濁水長期化対策として、「選択放流パターンの操作」、「選択流入」の2つの方法を考え、シミュレーションによる効果の把握を行った。三重県安濃ダムのデータから、数値シミュレーションによって現象の再現を行い、それをもとにそれぞれの対策についてのモデルを組み込み、その効果を定量的に把握した。その結果、選択放流で10ppm以上の日数を65日、選択流入で123日減少させることができた。これにより、2つの対策の有用性が示された。
脱窒菌の移動と活動度を考慮した硝酸態窒素の移行モデル
岩手大農 小林 晃・○一坪 満美子
硝酸態窒素の流出を予測する際ために、地下水中の窒素の移動をシミュレートするコードを開発してきた。しかし、発生の主要因である土壌微生物の微生物反応を示すモノー式によって考慮される脱窒菌の特性についてよくわかっていない点があった。そのために筆者らは、脱窒菌の土中分布を測定し、さらにその温度特性、pH特性について実験を行った。また、計測結果によると、脱窒菌の土中分布に2つのピークが見られ、脱窒菌が土中を移動した可能性が見受けられたので、その分配係数を求めることも試みた。これらの知見をもとに、菌の移動・増殖も考慮した解析手法へとさらに発展させ。数値解析の結果、各菌の活性度の差がNO3の分布に大きく影響を与えることが分かった。
Keyword: 脱窒菌, 硝酸態窒素, 数値解析GET PDF=
地球観測衛星による植生分布量の推定
佐賀大農 ○瀬口 昌洋・草野 絵美鹿児島大院 郡山 益美
現在のところ、陸域での広域的な植生分布量の定量的推定法は、必ずしも十分に確立されているとは言えない。本報では、樹木などの植生キャノピーにおける光の放射伝達過程に基づいて、地球観測衛星(Landsat5号TM)データから葉面積指数 (LAI)すなわち単位地表面を被覆する葉面積を推定する方法について検討、考察した。その結果、ここで提示した方法の理論的合理性さらにはその有用性がある程度検証された。
Keyword: 環境保全, 地球環境, リモートセンシングGET PDF=
都市域中小河川の水質汚濁と生態系保全に関する研究(1)−オイカワを指標とした段階的対策−
大阪府大農 ○三島 隆伸・山本 龍仁・中桐 貴生・渡辺 紹裕・荻野 芳彦
都市域中小河川では水質汚濁、河川改修により生態系は大きな影響を受けている。本研究では堺市を流れる石津川水系を対象に流域調査、魚類調査を行った。本川においてのオイカワの分布は上流域の一部のみで、本来の生息域である中・下流域には生息していなかった。このオイカワの生息を生態系回復の初段階の目標として、底質、水質の改善の両面から河川環境の改善をはかることを提案した。
Keyword: 生態系, オイカワ, 指標GET PDF=
湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件
東京農工大院 ○藤咲 雅明宇都宮大農 鈴木 正貴・水谷 正一・後藤 章秋田短大 神宮字 寛
栃木県谷川を対象として、湧水性農業河川の環境要因と魚類の生息条件に関する調査を行った。3種の分析方法により、河川区間の分類および魚類の環境要因への選好性との関係を分析した。立地条件により形成された環境要因の特性から河川区間を〇該欸拭き⊃綸跳拭きC羇峽燭裡涯茣屬卜犒寝修靴拭重回帰分析を用い、魚類の環境要因に対する選好性を確認した。類型化と選好性から各魚種の主生息場所としての環境特性を確認した。
Keyword: 淡水魚, 環境要因, 選好性GET PDF=
生態系に配慮した農業排水路整備について−北海道京極町ガル川の事例を主に−
農業近代化コンサル 玉山 政宏
農村地域の河川・排水路は地域生態系における水辺環境として重要な空間であり、その整備においては、排水・治水機能と自然生態系の保全との適切な整備が 技術的工法として求められている。本報文は、北海道における生態系に配慮した 農業排水路の整備検討・実施事例について報告するとともに今後の展開に向けて の考え方をしめす。
Keyword: 環境保全, 生態系, 排水路整備GET PDF=
農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究供◆歔蠻六垓面鄰喙辺の生物相−
東京農大 ○立川 周二・桝田 信彌・北原 正宣・牧 恒雄・中川 昭一郎
農村に生息する生物に適した環境として、福島県相馬市において、未整備の水田とため池の生物相を調査した。植物、昆虫、動物ともに、希少種を含めて多様な種が生息(生育)していた。湿地や水域の環境が改変あるいは減少する現況下で、水田とため池がこれら生物のビオトープとして果たしている役割は重要である。
Keyword: ビオトープ, 農村, 生物相GET PDF=
農業農村整備とビオトープ保全に関する調査研究掘◆歹本型ビオトープと圃場整備について−
東京農大 ○牧 恒雄・立川 周二・金子 忠一・中川 昭一郎岡山大 成岡 市
農業農村整備事業でビオトープの保全や創出を行う時、従来の整備手法を尊重した方法が必要である。福島県相馬市にある玉野溜池を中心に、圃場整備事業が計画されているが、この事業にビオトープ的な保全を実施する場合の計画を検討し、圃場整備とビオトープを両立させる計画を作成し、事例を示した。
Keyword: 農業農村整備, ビオトープ, GET PDF=
河川中流部河道内における評価について-河川中流部の河道内の評価に関する研究(2)-
北里大獣医畜産 ○柿野 亘・堤 聡・嶋 栄吉・服部 俊宏
河道内は、河川の栄力によって形成された多様な性格のエコトープが配列し、それに伴って発達體A物も独特である。本研究では、・・狽烽Gコトープ要素の評価に関する研究その1A物淵多様性指数から、評価点として設定したエコトープ度を算出し地形構成要素ごと検討した。
Keyword: 親水, 生態系, GET PDF=
内水面域の生態学的管理に関する研究−釣り場の創設と放流管理−
山形大院 ○渡辺 一哉山形大農 大久保 博・前川 勝朗
内水面域の代表的な利用の場として釣り場が挙げられ、その需要は年々高まっている。そこで、釣りと放流活動の実態及びそれらを取りまく現在の法制度について調査し、生態学的管理から見た場合の分析と問題点の把握を行った。その結果、入漁料の根拠や釣り場として設定する際の漁業との調整手法と現在施行されている規制手法に捕獲規制、捕獲量規制を加えて、放流による生息数のコントロールを行う必要があることがわかった。
Keyword: 放流活動, 生態学的管理, 調整手法GET PDF=
わさび田モデルの作製とその環境について
香川大農 弥永 孝一三重大生物資源 ○新庄 彬・楠原 将巳・荒河 健介
農業農村振興策の一案として、山葵田構築を考えた。山葵は沖縄県を除き全国に栽培地が存するが、水温条件等に制約され、その適地は限られる。また、品種の多さ等も有り、適正な栽培条件についての情報は整備されたとは言えないようである。これに対処するために、水循環式の山葵田ミニモデルを作製した。ここでは、透水性、水質、温熱環境について検討し、山葵苗定植の条件整備を行った。
Keyword: 生態系, 農村振興, 生産施設GET PDF=
水稲区と裸地区におけるメタンフラックスの比較
山形大農 神尾 彪
ヨシ群落地からのメタン発生量を評価するために、水田からのメタン発生量の季節変化(田植え直後から落水までの期間)を求めた。同一水田内に水稲区と裸地区を設定し、水稲区のメタンフラックスから裸地区のメタンフラックスを差し引くことによって、水稲体を通じてのメタン発生量を求めた。その結果、裸地区と水稲区からのメタンフラックスの比は1.0:4.8であった。また、土壌中ガスのメタン濃度が低下すると、水田からのメタンフラックスは激減した。
Keyword: 水田, メタンフラックス, チャンバー法GET PDF=
タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(3)泥炭湿地林の積み上げ法による炭素循環推定
宇都宮大農 ○石田 朋靖・松川 進学術振興会研究員 鈴木 覚東京農大農 長野 敏英
タイ国の泥炭湿地林において炭素収支要素を測定した。その結果、4.0tC/ha/yrの群落による正味の炭素吸収および3.9tC/ha/yrの泥炭蓄積速度が推定された。すなわち、植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるため、植物群落が極相に達していると考えられる泥炭湿地林で、正味の炭素吸収が行われているものと考えられた。また、泥炭蓄積速度は純生産速度の75%に相当するものであった。
タイ国の泥炭湿地林伐採が熱および炭素収支に及ぼす影響(2)泥炭湿地林伐採が炭素収支に及ぼす影響
学術振興会研究員 ○鈴木 覚宇都宮大農 石田 朋靖・松川 進東京農大農 長野 敏英
タイ国の泥炭湿地林および伐採後に成立した二次林において、定速渦累積法を用いて測定したCO2フラックスから年炭素吸収量を推定した。原生状態の泥炭湿地林に正味の炭素吸収が観測され、その原因は植物体枯死物が泥炭として湛水中に蓄積されるためと推察された。二次林において湛水を通年維持した場合、現状の1.8倍の炭素吸収が見込まれ、乾燥状態を通年維持した場合は炭素の放出源になると推定された。
養豚におけるふん尿処理・利用と畜産排水問題
北里大獣医畜産 ○嶋 栄吉・堤 聰・服部 俊宏北里大院 天木 洋介
養豚におけるふん尿処理・利用の実態について、青森県内の上十三地区内の養豚場を事例に調べた。その結果、ふんなどの固形物は農地還元で利用されているが、尿などの液状の処理方法は、 崚攵躾仔・蒸発」方式、◆嵌酵蒸散」方式、「汚水処理」方式の3つに大別された。次にそれぞれの処理方式ごとに、機械装備と施設機械費の特徴を整理し、さらに液状物の窒素排出の面から畜産排水に関する考察を行った。
Keyword: 畜産, 窒素流出, 水質GET PDF=
家畜糞尿処理施設の悪臭改善について
北海道石狩支庁 國光 正博
都市と農村の交流を進める上で課題となっている家畜糞尿処理施設から発生する悪臭について、容易かつ安価に改善できる方法を発見するため優良事例を参考にして試験研究を行った。その結果、処理施設の改善と適正な処理濃度、ばっ気強度の範囲を想定することができた。又、試験結果を実際の糞尿処理施設に適用したところ室内試験と同様な改善効果があったので、酪農家の処理施設について事例報告する。
Keyword: 環境保全, 生産施設, GET PDF=
降雨出水別の窒素負荷量の推定について−農業流域における河川水質の変動特性(XX)−
北大院 ○山本 忠男・井上 京・長澤 徹明
本研究では全窒素(T−N)を対象として,降雨出水を中心とした負荷量推定についての検討をおこなった.LQ式の傾きaは,平均降雨強度や最大降雨強度と関係のあることがわかった.すなわち降雨の状態によって,T−Nの流出傾向が異なることが考えられる.そこで,Lを推定するためにQのみでなく時間雨量を説明変数に加えることを検討した.
Keyword: 水質, 負荷量, LQ式GET PDF=
非灌漑期における谷津田からの暗渠流出水の水質特性−北総鹿島川上流域の事例−
東京農大地域環境科 ○中村 好男・山本 有美・森友 洋亮
千葉県北総地域の谷津田での非潅漑期における暗渠排水の流出量と水質を測定した。その結果、河川流量に占める暗渠からの流出水量の割合は36%であった。暗渠流出水の水質は、pH、DO、COD、SSは農業用水水質基準値よりも濃度は低かった。しかし、T-Nについては3〜35mg/lとかなり高い濃度が検出された。一方、流下する間の河川水の濃度変化を見たところ、EC、T-N、T-Pは低下する傾向が見られた。比負荷も0.001〜0.022g/sルm2低下していた。
Keyword: 水質, 水質制御, 排水管理GET PDF=
埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減に関する実験的検討
鳥取大農 ○緒方 英彦宮崎大工 中澤 隆雄宮崎県 山下 博
埋め込みパイプによるコンクリート内部の温度低減効果を実験的に検討するために、実物のコンクリート構造物で温度計測を行った。埋め込んだパイプは、型が50mmの配管用炭素鋼鋼管(通称、ガス管)である。温度計測の結果、パイプ両端部を開放した場合は、約2.6℃の温度低減を図れることがわかった。また、パイプの片端部だけを開放した場合は、温度低減効果がほとんどないことがわかった。
Keyword: コンクリート, 埋め込みパイプ, 温度計測GET PDF=
各種骨材を用いたコンクリートの破壊特性
三重大生物資源 石黒 覚
川砂利、砕石および人工軽量骨材を用いた3種類のコンクリートを対象として、くさび挿入法によるモードI破壊試験を実施した。計測した荷重―開口変位曲線から破壊エネルギならびに最大荷重を求めた。破壊エネルギは、砕石コンクリートにおいて最も大きく(143N/m)、次いで川砂利コンクリート(98N/m)、軽量骨材コンクリート(71N/m)において最小となった。また、最大荷重も破壊エネルギと同じ傾向を示した。
Keyword: コンクリート材料, 破壊特性, 破壊エネルギGET PDF=
アルカリ骨材反応抑制混和材による強度低下の改善に関する研究
島根大生物資源科 野中 資博
水貯留コンクリート構造物の補修を対象として,陽イオン交換能を有する物質を断面修復に用いて,コンクリート中のアルカリイオンを吸着し,アルカリ骨材反応を抑制する補修方法を検討する.この時,アルカリ骨材反応抑制混和材を混入したモルタルは強度低下を示すが,高炉スラグ超微粉末を用いた高炉セメントを使用することにより強度低下を減じ,且つその抑制効果も保持できることが確認された.
Keyword: アルカリ骨材反応, 水貯留コンクリート構造物, 補修GET PDF=
Effect of remainder SO42- ions on durability of concrete with X-rayfluorescence analysis(蛍光X線回折分析による残存硫酸イオンのコンクリ−トの耐久性に対する影響)
鳥取大院 ○Yang Wei島根大生物資源科 野中 資博
下水処理場における劣化コンクリ−トの補修方法として有機質防食被覆が有効である。本報では蛍光X線強度を調べ,未除去部分の長期安定性を確認することとした。ここでは硫酸溶液を用いて,防食被覆を施したコンクリ−トを浸漬し,表面処理による残存SO42-イオンの防食層・コンクリ−ト内部への影響と被覆厚の違いによるSO42-イオンの浸透性を検討した。その結果,防食厚は,1プライの被覆厚さ以上を採用することが望ましいと考えられる。
Keyword: コンクリ−トの耐久性, 残存硫酸イオン, 蛍光X線強度GET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―鋼繊維補強コンクリートの性状・物性―
前田建設 ○赤坂 雄司農工研 浅野 勇・安中 正実
フィルダムの施工の中でも、これまで体系的な作業改善努力があまりなされてこなかった監査廊の構築に関し、コスト低減に結びつく設計・施工法として、鋼繊維補強コンクリート(SFRC)と脱型不要のプレキャスト型枠を用いた工法を検討しており、代表的な形状の鋼繊維をピックアップし、形状による曲げ特性の違いを把握し、さらに監査廊への適用を考慮して、粗骨材最大寸法とSFRCの関係を調べた。
Keyword: 鋼繊維補強コンクリート, 繊維長さ, 粗骨材最大寸法GET PDF=
養生温度の違いによるコンクリートの温度上昇実験式に用いる定数の比較
学術振興会研究員 ○中園 健文宮崎大農 國武 昌人・近藤 文義宮崎大工 中澤 隆雄
著者らは、養生温度が5℃一定のコンクリート供試体中心部の測定温度には、周囲温度が低い場合のコンクリート断熱温度上昇実験式を、養生温度が17℃の測定温度には低い養生温度に限定しない新たなコンクリートの温度上昇実験式を用いた3次元有限要素温度解析で推定してきた。本報では、これら2つの測定温度を用いた試行錯誤法による逆解析でコンクリートの温度上昇実験式の定数を算出し、養生温度の違いによる比較を行った。
Keyword: 養生温度, 温度上昇実験式, 逆解析GET PDF=
石材ブロックにおける付着強度について(1)−付着面における劣化状況−
岩手大農 藤居 宏一
自然石を貼付けた環境型の石材ブロックについて、厳しい環境下でのコンクリートと石材の付着性について、製造方法を変えて調査した。石材が6面のうち、表面以外の5〜4面で囲むように接着していれば、剥離は起こりにくい。1面で接着されていると剥離は起こり易いので接着剤を使うことが望ましい。
Keyword: 二次製品, 付着強度, GET PDF=
廃棄ビニルシートの農道路盤材への活用に関する研究(2)
北海学園大院 ○伊藤 智明北海学園大工 久保 宏ズコーシャ 佐渡 知典
現在、農業用塩化ビニルシートが焼却によるダイオキシンの発生でその処理法が問題となっている。また、北海道では凍上対策に必要な良質の砂利、砕石等が枯渇化傾向にあり、新たな代替材料の開発が望まれている。本研究は、使用済み塩化ビニルシートのリサイクル利用と凍上対策用置換材料の枯渇化への対策、この2つの社会的問題を同時解決することを目的として、室内実験及び野外実験にてその適用性について検討を行った。
Keyword: 廃棄ビニルシート, 凍上抑制層材, リサイクルGET PDF=
地下レーダによる構造物の非破壊診断に関する現地実験
農工研 ○森 充広・長束 勇・黒田 清一郎・中里 裕臣
電磁波を利用した物理探査法の一種である地下レーダを用いて,RCDコンクリートの電磁波透過深度と比誘電率の測定に主眼をおいた現地モデル実験を行った。供試体打設直後と1年後の測定結果を比較したところ,打設直後は含水率が高いため比誘電率は12〜14と大きいが,日数が経過すれば含水率が低下し,比誘電率が小さくなることが明らかとなった。
Keyword: 地下レーダ, RCDコンクリート, GET PDF=
生成方法の異なるごみ溶融スラグ細骨材の材料特性
宮城農短大 ○北辻 政文岩手大農 藤居 宏一
本研究は,生成方法の異なる3種類(コークスベッド,電気プラズマ,電気アーク)のごみ溶融スラグについて,コンクリート用細骨材としての利用の可能性を検討したものである.その結果,スラグ骨材の品質および安全性は優れ,細骨材としての利用の可能性が高いことが明かとなった.特に,コークスベット方式により生成されたスラグを用いたコンクリートの長期強度発現は,川砂単味のコンクリートに比べ,大きかった。
Keyword: ごみ溶融スラグ, コンクリート材料, 圧縮強度GET PDF=
京都府営水道乙訓浄水場(仮称)取水導水施設建設工事について
京都府企業局 森田 敏夫
京都府営水道乙訓浄水場(仮称)の取水導水施設の掘削において、取水施設をNATM、導水施設の大部分をTBM(トンネルボーリングマシン)により施工した。本工事は、多くの制約を受ける場所での施工となるうえ、単一のTBMとしては、他にあまり例のない長距離掘削となった。本報では、施設の概要と掘削工事の経過を紹介した。
Keyword: 工法・施工, 施工機械, 現場報告GET PDF=
供試体の形状(長さ,直径,断面積)が超音波伝播速度に及ぼす影響---非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(宗---
鳥取大農 服部 九二雄
長さ(20,40,60cm)と直径または辺長(10,20,30cm)のサイズの異なる円柱及び角柱供試体を一体ずつ作成し,材令7,14,28,42,56日に超音波伝播速度を測定し形状の影響を検討した。その結果,長さよりも断面積の変化の方が大きく超音波伝播速度に影響することが分かった。さらに,形状の違いの影響よりも,断面積の大きさの違いの方が影響が大きいことが分かった。
Keyword: 非破壊試験, 超音波伝播速度, 供試体形状GET PDF=
直播稲作の導入目的に関する農家への意向調査
東大院 ○牧山 正男・山路 永司・佐藤 洋平
農家が直播を導入する目的を各農家の農業経営の経営形態に注目して分類することを目的として聞き取り調査を行った。その結果、すでに注目されている作稲が主収入源の農家の大区画水田への移行の可能性の他に、米以外の作物が主収入源の農家が作業競合の回避を目的として直播を導入すること、また農外収入が主の農家は直播導入に消極的であると考察された。
Keyword: 直播稲作, 大区画水田, 農業経営形態GET PDF=
数量化砧爐砲茲詒行機播種における発芽面積率の検討,ー中国・伊克昭盟の流動砂丘の固定に関する研究(掘法
鳥取大乾燥地研 ○魏 江生・山本 太平・井上 光弘
飛行機播種において,数量化砧爐鰺僂ぁと芽面積率に及ぼす播種時期,砂丘高度,播種前植物被覆率,砂丘占有率等の要因を総合的に検討した結果,次のように結論された.1.播種時期と砂丘高度の影響が大きかった.2.播種時期5月25日〜6月25日の発芽面積率は4月25日〜5月25日より23.5%高かった.3.平均砂丘高度0〜10mの発芽面積率は12m以上より14.9%高かった.
Keyword: 飛行機播種, 発芽面積率, 数量化砧GET PDF=
直播栽培と不耕起水田における土壌特性と基盤整備
東京農大農 ○駒村 正治・中村 貴彦・吉田 大文岡山大環境理工 成岡 市
今日の稲作は従来の稲作手法と異なる新しい栽培技術の導入が望まれる。例えば、直播栽培(乾直や湛直)や不耕起栽培などである。本研究の目的は、これらの新技術に対する土壌特性と水田基盤の望ましい在り方の確立のための基礎資料とすることである。そのため調査地対象地として、直播栽培を実施している千葉県八千代市米本地区を取上げ、そこで土壌に関する調査、圃場レベルの調査を実施したので、その主な結果について報告する。
Keyword: 圃場整備, 乾田直播, 不耕起水田GET PDF=
緑肥植生のある不耕起移植栽培水田土壌の物理性
愛媛大農 ○櫻井 雄二・治多 伸介
水田は、国土保全や水質浄化などが評価される一方、農薬や化学肥料の大量使用が水と土を汚染し、自然を破壊することも指摘されている。省力、低コスト農法として最近注目を集めている不耕起栽培は、持続的な生産環境を確保する環境保全型農法としても評価されている。そこで、環境保全型農法の整備に資するため、緑肥植生のある不耕起移植栽培水田における土壌の密度や保水性などの物理性を、慣行水田の場合と比較検討を行った。
Keyword: 不耕起移植栽培, 緑肥植生, 土壌の物理性GET PDF=
在来工法ダムコンクリートの温度挙動観測と解析
東京農工大農 ○青山 咸康・西尾 玲
堤高69.4m,堤長160m,堤体積175,000m3の柱状工法で建設される重力ダムのコンクリートの温度挙動の計測と解析を行い、理論によりどこまで現実を表せるか確認した。これは昨年本学会で報告したRCDコンクリートにおける場合との比較を目的とする。観測したブロックは岩着面から半リフト(75cm)上に位置する1リフト分(1.5m厚さ)であり、長さ36m、幅15mである。この長方形領域の1/4に熱電対20個とひずみ計12個を挿入し、打設後の挙動を観測した。
Keyword: ダムコンクリート, RCD, 温度応力GET PDF=
大区画水田におけるほ場整備後の早期地耐力強化技術
新潟県農業総研 ○水地 勝・丸山 昭人
ほ場整備後、水田の地耐力を増強するには暗渠排水工が最も効果的であるが、その実施までに数年待っているのが現状である。そこで、営農的土木手法で補助暗渠として実績のあるモミガラ・トレンチ暗渠と弾丸暗渠を施工し、その後の調査結果により大区画水田の早期地耐力強化技術を開発する。平成9年度は施工後間もないこともあり、明確な効果が現れなかったが、10年度は春・秋を中心に調査を継続する予定である。
Keyword: 圃場整備, 農地造成, 土層改良GET PDF=
粗粒火山灰畑圃場の畑地潅漑効果
北大院 ○相馬 尅之・柏木 淳一
排水性は良好であるが保水性が劣悪であるために、根圏域土層の有効水分が常習的に不足する粗粒火山灰畑圃場に対して、バーク資材客土を実施して保水機能の改善を図り、水分動態から畑地潅漑効果を検討した。バーク資材投入量 20ton/10aの客土により潅水後24時間の水分貯溜量は約2倍に増加し、水分要求量が多い葉菜類(レタス)の栽培において、多孔ホースによるマイクロ潅漑で十分な容水量が確保できることを確認した。
Keyword: 土層改良, 保水性, マイクロ潅漑GET PDF=
耕地化された泥炭土壌の性状と暗渠排水の試験工法
開発局、開発土木研 ○森川 俊次・宍戸 信貞・中村 和正・石渡 輝夫開発局、稚内開建 福富 隆義
泥炭土壌の耕地化では、置土(客土)及び排水改良が不可欠であるが、これらの施工により泥炭の圧密、脱水収縮や腐朽により地表面の沈下を生じている。このような耕地の再整備を行う事業が実施されている。そこで造成後約15年を経過した泥炭草地の土壌の性状を調査し、収縮、透水性、腐食化度等の特徴を示す。また、ホタテ貝殻、埋木チップを使った暗渠排水の試験施工を行い、地下水位及び流出水の水質を調査した結果を示す。
Keyword: 泥炭, 暗渠排水, GET PDF=
傾斜畑流域における侵食・流亡の定量評価
北大院 ○長澤 徹明・井上 京・山本 忠男
北海道南部の湖沼流入河川流域において、傾斜畑の土壌侵食量を予測するとともに、河川の浮流物質を指標として流域外への流亡量を推定し、流域における土砂移動を定量的に検討した。その結果、林地にくらべて農地の受食性は格段に大きいものの、侵食土砂は大部分が捕捉されて河川への流入を抑制している実態が明らかになった。しかし、河川への流入を完全に阻止することは不可能であり、圃場での侵食抑制を対策の基本にすべきである。
Keyword: 土壌侵食, 浮流土砂, 傾斜畑GET PDF=
A Practical Soil Loss Equation and Its Applicability in Each of ItsRevised Stages(実用型土壌流亡量推算式の展開およびその適用性)
日大生物資源科 ○Kingshuk ROY山口大農 Tatsuro KUSAKA・Mitsuo FUKADA
近年,著者らは実用型土壌流亡量推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ )の展開およびその適用性に関する研究を続けてきている。この推算式の適用率をさらに向上させるため,数々の室内実験や野外観測のもとに,2段階にわけて新たな推算式の展開 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ ,qe = aKeLdα sinβθqrγ Ndδ Wdε )を試みた。各推算式で得た土壌流亡量の推算結果,最終段階の推算式 (qe = aKeLdα sinβθ qrγ Ndδ Wdε )はより高い適用性をもっていることがわかった。
Keyword: 土壌流亡量, 水食, GET PDF=
急傾斜畝立て試験区における土砂流出量予測モデルの適用
四国農試 ○中尾 誠司・川本 治・長谷川 美典農工研 高木 東
筆者らが提案した畝立て圃場における土砂流出量予測モデルにおいては、その妥当性を検証するために、これまで傾斜5度前後の緩傾斜畝立て試験区が用いられてきた。本研究では、傾斜角約25度の急傾斜畝立て試験区におけるモデルの適用性について検討した。その結果、試験区からの実測流出土砂量とモデルによる計算流出土砂量は、概ね良好な一致を見た。本モデルが急傾斜畝立て畑においても有効であることが確認された。
Keyword: 土砂流出量予測, 畝立て圃場, 急傾斜畑GET PDF=
Conservation Strategy on Sloping Land in Indonesia(インドネシアにおける傾斜地の土壌保全対策)
岡山大環境理工 ○成岡 市東京農大総研 Mastur東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真
傾斜地は持続的農業を実施するには、土壌侵食が常に発生するなどあまりにも脆弱な自然環境に囲まれている。そこで、このような地域の農業形態は適切な保全方法を選択することで持続可能となる。本報では持続型農業を傾斜地で実施するための保全対策の一つについて検討ものである。
Keyword: インドネシア, 傾斜地農業, アグロフォレストリGET PDF=
耕作放棄された傾斜地水田における畦畔形状変化
農工研 ○小倉 力山崎農研 中川 昭一郎岡山大 成岡 市
耕作放棄後の棚田における畦畔形状変化を3県に設定した調査区で調査した。畦畔形状の変化形態は調査区毎に、|側法面の勾配が急な畦畔や高さが高い畦畔での谷側法面の崩壊、一部の石積畦畔を除く全畦畔における谷側法面全体が崩落するような形での崩壊、B筋にある低い畦畔における山側法面の消失と、所在地毎に異なった形となることが明らかになった。
Keyword: 耕作放棄, 畦畔形状変化, 傾斜地水田GET PDF=
耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響の評価−新潟県東頸城地域の事例−
北陸農試 ○足立 一日出・高木 強治・吉田 修一郎
耕作放棄が棚田の土砂崩壊に及ぼす影響を、新潟県東頸城地域の傾斜地水田団地を対象に、数量化粁爐鰺僂い童‘い靴拭その結果、土砂崩壊の判別には表層地質が最も寄与し、傾斜と耕作放棄率はほぼ同程度であった。表層地質は新第三紀層が、傾斜は急傾斜ほど、また、耕作放棄率が高い団地ほど土砂崩壊に影響を及ぼしている。干ばつ時の被害率を考慮した解析では、乾きやすい団地ほど土砂崩壊への影響が大きいものと推察された。
Keyword: 耕作放棄, 中山間地域, 土砂崩壊GET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究−繊維補強コンクリート梁の寸法効果に関する解析的検討−
前田建設 ○原 夏生農工研 浅野 勇・安中 正実
著者らは鉄筋コンクリート構造で構築されているフィルダム監査廊に対して,繊維補強コンクリート(SFRC)を適用することで,施工の合理化を図る検討を行っている。SFRCの曲げ耐力は鉄筋コンクリートに比べ寸法効果の影響が大きい。そこで,寸法効果を適切に設計に考慮する一段階として,SFRCの引張軟化特性に着目したFEM解析を実施し,SFRCの曲げ耐力の寸法効果を解析的に検討した。さらに解析結果を既往の実験結果と比較した。
Keyword: 監査廊, 繊維補強コンクリート, 寸法効果GET PDF=
フィルダム監査廊の合理化工法に関する研究―フィルダム監査廊の設計・施工法について―
前田建設 ○横沢 和夫農工研 浅野 勇・安中 正実
フィルダムの監査廊は、岩盤部を含んだ二次元モデルを考えて、有限要素法により応力を求めて配筋する設計法が定着している。また、施工は、基礎岩盤を掘り込んで監査廊を設置してからでないと、盛り立てに着手できない。筆者らは、施工工期の短縮、工種の削減による安全性の向上、およびトータルコストの縮減を目指して、現状の設計・施工法の調査を行い、合理的な監査廊の設計・施工法について検討した。
Keyword: 監査廊, 鋼繊維補強コンクリート, プレキャスト型枠GET PDF=
シラスの弾塑性挙動について
鹿児島大農 ○平 瑞樹・三輪 晃一・若松 千秋
地盤の変形強度を把握する目的から、有限要素法などの数値解析が比較的容易に利用される傾向にある。ところが、土の応力〜ひずみ関係は応力状態でその挙動はかなり異なる。近年、様々な構成式が提案さているが、どの土質材料にも適用する構成則には限界があるため、解析する範囲内でパラメータのできるだけ少ない適切な構成式を選択することが重要である。本報告は南九州に広く分布するシラスの構成式を検討する基礎的研究である。
Keyword: 土の静力学的性質, 地盤の変形, GET PDF=
落球式締固め試験に関する研究
明治大農 田中 忠次・○佐々木 信和・木村 幸平
Keyword: 圧密=:地盤改良, , 本研究では動圧密工法における地盤の打撃、圧縮のメカニズムを探るため、鉄球を用いた模型実験を行った。鉄球の落下高さを変化させて様々な相対密度の地盤に打撃を与え、実験方法の検討を行いながら、打撃対称地盤の相対密度、鉄球の貫入量、地盤体積の変化などに着目し、それらの相互関係について考察した。GET PDF=
逆解析結果の近隣地盤への適用法―観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(6)―
岡山大環境理工 ○西村 伸一・島田 清・藤井 弘章岡山大院 池内 審嗣
本研究は,過去の施工時の計測データを利用し,近隣地盤での施工における地盤変形予測を適切に行う方法を提案するものである.第一に,地盤の変形計測データに対して逆解析を適用し,変形係数と透水係数を同定する.さらに,次の施工に対して,その値を地盤の初期間隙比によって補正するものである.本報告では,手法の検証のため,現場実測値を用いる代わりに室内模型実験を実施し,この沈下挙動の予測を行っている.
地盤工学的有効利用からみた焼却灰の物理特性の基礎的研究
琉球大農 新城 俊也琉球大院 ○永吉 功治沖縄総合事務局 島袋 総子
焼却灰の粒子密度試験および粒度試験においては、焼却灰からの溶出物により、それぞれピクノメータおよび沈降分析用シリンダーの内容物に含まれる溶液の密度が増加することから、測定結果に及ぼす溶液密度の影響を検討した。粒子密度は内容物中の溶液を蒸留水とみなす通常の測定法による結果を溶液密度で補正した。粒度試験では24時間後の比重計の読みに相当する密度の溶液中を粒子が沈降するとみなして沈降分析結果を補正した。
Keyword: 土の物理的性質, 土の物理試験, GET PDF=
地すべり土の残留強度定数の決定手法
琉球大農 宜保 清一利根コンサル 周 亜明鹿児島大院 ○中村 真也
残留強度包絡線が低い垂直応力レベルにおいて湾曲して、定数C、Φが決定手法によって異なること、残留強度包絡線が試料の種類を問わず、高い垂直応力(δ、n)レベルでc=0となるに対して、低いδnレベルではcが無視できないばかりではなく、高いδnレベルに比べてΦが幾分大となることが明らかにされた。
Keyword: 土の静力学的性質, 斜面安定, GET PDF=
ロックフィル材でできた透水型堤体の非線形浸透特性
新潟大農 森井 俊広鳥取大院 ○秋本 健治・Ahmed K. HUSSEIN鳥取大農 服部 九二雄
ロックフィル材でできた透水型堤体の設計法の提案に向けて、(a)粗粒材中の非線形浸透流れの水理特性、(b)透水型堤体の水位流量式、(c)流水条件下における力学的安定性について、段階的に検討を加えてきている。(b)の一環として実施した室内水路模型実験の結果をまとめるとともに、代表的な実験ケースに対する非線形浸透流解析により、透水型堤体の水理特性を調べた。水頭損失パラメータの影響についても考察した。
Keyword: 透水型堤体, 水路模型実験, 非線形浸透流解析GET PDF=
三次元FEM解析における暗渠条件の影響 -農地における湧水処理工法に関する研究-
弘前大農 学生命科○加藤 幸・角野 三好・谷口 建
遮断層工法による湧水処理効果について三次元FEMにより検討した。三次元解析では、湧水個所、遮断層は二次元解析と同様に実測値をそのまま用いればよいが、暗渠部分には異なった対応が必要となる。暗渠の透水係数比(K)と大気との連動割合(La)を変化させ解析した結果、K=100〜375、La=0.10〜0.20とすることで模型実験結果を再現できた。また、La、Kが等しい場合には、平均地下水位の比がほぼ一定となることが明らかとなった。
Prediction of non-linear parameters of soil containing large particles(大粒径土粒子を含む土の非線形パラメータの予測)
京大院 ○Nguyen Canh Thai・長谷川 高士
土の実粒径を考慮した原位置試験は困難で、大粒径土粒子は通常考慮されない。このため実挙動と室内試験挙動は異なる土質パラメータを用いることになる。本研究では, 大粒径土粒子の体積と粒径効果を考慮できる数値解析を行い, 新しい土質パラメータを決定した。その結果, 新土質パラメータによる数値解析結果は実験結果とよく適合した。本手法は粒子の広範な分布を統計的に考慮しており複合材料全般に適用できると考えられる。
Keyword: 土構造物の解析, , GET PDF=
泥炭土のせん断抵抗の発現について
東京農工大院 ○冠 秀昭東京農工大農 加藤 誠
軟弱地盤の典型である泥炭土に関しては数多くの未解決問題を残している。その一つに泥炭土の応力〜ひずみ関係を把握するための試験方法に関する問題がある。今回の実験では、泥炭土の有機物含有量とせん断挙動に注目し、繊維質泥炭土を想定したダミー供試体を作成し、K0圧密非排水圧縮せん断試験を行った。その結果、有機物含有量の違いによりK0値およびせん断特性が大きく異なることが分かった。
統計的非線形圧密モデルの逆解析への応用−観測的手法による軟弱地盤の挙動予測に関する研究(7)−
岡山大環境理工 西村 伸一・島田 清・藤井 弘章岡山大院 ○渡辺 徹
軟弱地盤の圧密解析を行う場合,体積圧縮係数,透水係数等の土質定数が必要であるが,これらは地盤の不均一性により大きな変動性を有する.一方,圧密パラメータは通常,圧密途中において非線形に変化するので,精密な解析ではこの点を考慮する必要がある.このような見地から,土質定数の統計的性質と非線形性を同時に考慮した圧密モデルの開発を試みた.今回は,このモデルを圧密逆解析に適用して有効性を検討した.
Keyword: 圧密逆解析, 統計モデル, 非線形性GET PDF=
有限変形弾塑性FEMによる地盤の非排水支持力解析−有限変形解析と微小変形解析の比較を中心として−
九大農 ○東 孝寛・高山 昌照
有限変形理論と微小変形理論に基づく圧密変形(土/水連成)解析手法を用いて,帯状等分布荷重の作用する均質な等方正規圧密地盤の非排水支持力解析を行い,両解析結果の比較を通して,幾何学な形状変化(非線形性)が解析結果に及ぼす影響について検討した.その結果,幾何学的な形状変化(非線形性)を考慮した場合,考慮しない場合より地盤の極限支持力が大きくなり,その違いは,地盤の圧縮性が大きいほど大となることが分かった.
Keyword: 有限変形解析, 圧密変形解析, 支持力GET PDF=
長期観測結果に基づくロックフィルダムの挙動
農工研 ○初川 栄治・安中 正実
フィルダムの安全監視のための挙動観測は、築堤中及び湛水初期に集中しており、長期にわたる挙動を評価した事例は少ない。今後、堤体安全性の評価手法を確立するためには、長期間のデータを収集し、堤体挙動を把握することが重要となる。今回は、湛水開始から数ヶ年経過したロックフィルダムの長期観測結果から明らかになった堤体挙動について報告する。
Keyword: 漏水量, 間隙水圧, 土圧GET PDF=
前面コア型ダムのコアに亀裂の生じた場合の対策工法に関する研究
弘前大農学生命科 ○平見 仁美・角野 三好・加藤 幸・谷口 建
前面コア型ダムのコアに亀裂が生じた場合の浸潤線に対する内的安定性を考慮した対策工法について室内実験により検討した。コアにクラックの生じないときの浸潤線とクラックが生じたときの浸潤線の間に配置した対策工法ドレーンが、クラックが生じないときには影響しないがクラックが生じるとダムの安全性を保つべく効果的に機能することが明らかとなった。
Keyword: フィルダム, 対策ドレーン, GET PDF=
ため池底泥の物理的性質について
農工研 ○谷 茂フジタ 石黒 和男・福島 伸二秩父小野田 池田 康博・酒巻 克之
ため池貯水池内に堆積した底泥の浚渫が行なわれているが、浚渫土は一般に含水比が高く、有機質も多いため土捨て場へ廃棄することが多い。ため池底泥の固化処理を行い、有効利用する事を目的として全国のため池11箇所の底泥の物理的性質、特に固化強度に影響のあるフミン酸含有量を調査した。この結果、東日本のため池底泥に含有量が高く、西日本のため池に少ない傾向が有ることが明らかになった。
Keyword: ため池, 底泥, 固化処理土GET PDF=
乾燥側で締固めたおんじゃくの一次元水浸時の挙動
九大農 高山 昌照・肥山 浩樹・○金山 素平
最適含水比より乾燥側で締固めたおんじゃく(玄武岩風化土)を一次元圧縮後に水浸した場合の挙動を【平均有効応力−応力比[偏差応力/(2*平均有効応力)]】図上でみると,水浸時の圧縮圧力が圧縮降伏応力よやや大きい値以上であれば,応力比は圧縮過程と同程度の 0.5程度である.圧縮圧力の大きさが圧縮降伏応力近傍においては,応力比は 1.3〜1.5 にも増大する.この値の大きさはせん断破壊時の応力比と同程度である.
Keyword: 玄武岩風化土, 締固め土, コラプスGET PDF=
ため池の災害事例と底樋設計の課題について
農工研 中島 正憲
老朽ため池の整備は、全面的な改築から取水設備の改築、表法刃金土施工等、種々行われているが齡zはその代表的なものである。底樋の多くは旧ミオ筋付近の堤体下に設けられているがs同沈下、破損、周囲に沿う水みちの発生などによって堤体の最大弱部となる危険性を持つ構造物である齡竭闢_、設計上留意すべき事項等に関する講演である。
Keyword: ため池, 底樋, GET PDF=
トンネル坑口部の地表面沈下挙動について
長野県 ○粕尾 明弘清水建設 森 直樹・山本 和義・伊原 広明
坑口部が未固結地山の3車線大断面トンネルに、補助工法として注入式長尺鋼管フォアパイリング(AGF)を用いた場合の地表面沈下挙動を報告する。地山リングの形成には、1D(D:トンネル幅)の土被りが必要であること、注入式長尺鋼管フォアパイリングにより、切羽到達時の先行沈下が全沈下量の20〜30%に抑制され、トンネル通過後2D以内に収束することを明らかにした。
Keyword: 地盤の変形, トンネル坑口部, 鋼管フォアパイリングGET PDF=
児島湾浚渫ヘドロ脱水ケーキの工学的性質(2)
岡山大環境理工 藤井 弘章・島田 清・西村 伸一・西山 竜朗岡山大 ○堀江 直樹岡山大院 脇谷 美明
実験的手法(模型土槽、遠心載荷、圧密試験)により脱水ケーキ(岡山、玉野工区)の工学的性質を解明しようとし以下の結果を得た。(1)試料は玉野工区の方が、脱水ケーキの粒径は大きい方が水浸により沈下率がより小さくなる。(2)ヘドロ地盤に比べ脱水ケーキはある荷重までは早く圧密が終了する。(3)圧密圧力が増大するとe とkに関して脱水ケーキとヘドロの値が近づく。(4)脱水ケーキのmvはpに、k はfによって定まる傾向がある。
Keyword: 脱水ケーキ, 遠心載荷試験, 圧密GET PDF=
発泡スチロール混合土の圧縮強度特性
大阪府大農 桑原 孝雄・木全 卓・○大野 高弘
土の自重が原因となっている、地盤沈下やがけ崩れ等の問題を解決するために、発泡スチロール片を利用した軽量盛土が注目を集めている。本研究では、含水比、養生日数、養生方法を変えて圧縮強度に及ぼす影響を考察した。その結果、本実験の条件では、含水比は土の含水比+発泡スチロール体積の10%の水分量、養生日数は28日、養生方法は湿潤養生の時に最も圧縮強度が大きくなることが判った。
Keyword: 発泡スチロール混合土, 土の締固め, GET PDF=
平面問題からみたBernoulli-Eulerのたわみ式に関する考察
鳥取大農 渡辺 正平
梁の弾性たわみの式は,曲げモーメントのみから誘導された初等解が周知である.さらに,剪断応力の影響を考慮して初等解を補正された式も知られている.しかし,平面弾性問題では平面応力と平面ひずみの区別があり,両者の応力は同じであっても変位は一般に異なり,ポアソン比の関数でもある.そこで,平面ひずみと平面応力を区別した初等解を考え,それらと平面弾性解析解によるたわみとの差を調べることを本研究の目的とした.
Keyword: 平面弾性解析, 一般化されたフックの法則, 曲げモーメントGET PDF=
重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧簡易推定法の提案−斜方振動への対応−
高知大農 松本 伸介・○井上 一哉・篠 和夫
2次元境界要素法を用いたパラメトリックスタディにより算定した水深方向の動水圧分布結果を整理することで,コンクリートダムの基本設計時に有効な地震時動水圧の簡易推定法を提案した。前報で取上げた影響因子(堤体に付設したフィレットの形状や池底勾配)に加え,地震動による振動方向の影響にも配慮した。最終的には,最小二乗法による全動水圧・全モーメント等に対する回帰推定式と,簡易チャートの形で表現した。
兵庫県南部地震における淡路島のため池の被害要因
高知大農 篠 和夫・松本 伸介高知大院 ○天野 琢文
1995年の大地震による淡路島のため池被害の要因を解析・検討することを試みた。特に、これまでの被害調査・研究の多くは、北部地域に重点をおいていたのに対し、ここでは、南部(西淡町)に偏在する被害にも着目し、GISや多変量解析などを用い、様々な角度から被害要因を追求した。その結果、取り扱った因子の中では、堤高、堤頂長、堤体積、ため池から震央までの距離の影響度が高いことがわかった。
Keyword: ため池, 地震災害, 多変量解析GET PDF=
ガラス玉を用いたトラップドア受働状態における粒子径の影響について
愛媛大農 ○酒井 俊典・宮内 定基
2種類の粒径のガラス玉を用いた2層地盤を対象に、トラップドア受働状態における粒子径の影響について、荷重−変位関係およびせん断帯の発達から検討を行った。その結果、せん断帯幅は、地盤粒子径の20倍程度であった。地盤の進行性の程度は、地盤粒子径、地盤厚さの違いによって大きく異なり、これに起因して、ピーク荷重値に違いが現れることが明らかとなった。
Keyword: 粒子径効果, せん断帯, トラップドア装置GET PDF=
堤長/堤高比の異なるシリコンダム模型の振動実験と動的解析の比較
農工研 ○増川 晋・浅野 勇・田頭 秀和・安中 正実
堤高、横断面が同一で、堤頂長が異なるシリコンダム模型の振動実験の結果と三次元動的解析の結果を比較した。ダム模型の堤長/堤高比(L/H)は2、4及び6である。解析は、モード重畳法を用いた。解析結果は、実験で得られたL/H=2模型で堤頂全体が振動している現象、L/Hが大きいほど、堤頂中央付近で急激に振幅が大きくなる現象を良く表している。モード重畳法による三次元動的解析はダムの振動モードの把握に適している。
Keyword: 振動, 振動実験, 動的解析GET PDF=
Kalmanフィルタにおける忘却係数
京大院 ○村上 章・長谷川 高士
逐次最小2乗法推定のアルゴリズムには、過去のデータに対する重みを小さくして、現在から遠ざかるほど過去のデータを棄却する「忘却係数」がある。忘却係数がKalmanフィルタのフレームワーク内でいかなる役割を果たしているかを吟味した。Kalmanフィルタでシステムノイズを考慮せず、推定誤差共分散を忘却係数で除したものに相当し、過去のデータに対しては事前情報の重みを増やすことで忘却効果を持たせていることを明らかにした。
Keyword: 逆解析, 地盤の変形, 数値解析GET PDF=
亀裂浸透の不連続体と連続体モデルの比較
岩手大農 小林 晃・○細野 賢一動燃事業団 藤田 朝雄
亀裂性岩盤中の地下水の浸透挙動の再現性を検討するため、連続体モデルと不連続体モデルを用いて浸透流解析を行った。連続体モデルの解析の際にはBarkerの理論より求まる流量と等しい流量を持つ異方透水係数楕円を同定するという手法を用いた。結果、偏った流れは表現できた。不連続体モデルの解析は計測された亀裂情報をもとに岩盤中の亀裂を再現し解析を行った。結果、実際現象に近い表現がされた。
Keyword: 数値解析, 亀裂性岩盤, クラックテンソルGET PDF=
比抵抗トモグラフィーと亀裂情報を用いた岩盤透水係数の推定
岩手大農 小林 晃・○日向 弘恵
本論では、indicator simulation手法により、比抵抗トモグラフィー及び、亀裂頻度を補助データとして透水係数の不均一性の推定を試みた。そして孔間透水試験をシミュレートし実測値、並びに補助データを用いないケースと比較した。結果は比抵抗を用いたものが実測値に近く、比抵抗トモグラフィーの様な非破壊検査法と本手法の併用が有効であると判断できる。
Keyword: 数値解析, 浸透流・地下水, GET PDF=
発表番号 5-57
KNTによる3次元斜面安定逆解析について
大阪府大農 小山 修平・佐々木 剛志奈良県 ○杉本 博章
3次元弾塑性有限要素解析と階層型ニューラルネットワークを応用したKNT(カルマンニューロトレーニング)とを組み合わせて、土の強度定数や弾性係数の変化の同定を試みる。すなわち、3次元弾塑性有限要素解析を用いて、盛土斜面の変位や塑性破壊要素数を求め、逆解析手法にKNTを導入し、主に強度定数や弾性係数の変化を推定した。その結果、KNTによる逆解析では高精度で同定値を得られることがわかった。
Keyword: 斜面安定, 地盤の変形, 逆解析GET PDF=
粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化
岩手大院 ○菊池 智士岩手大農 古賀 潔・遠藤 明
粘土の二次圧密および応力緩和中の間隙分布の変化を調べた。試料にはカオリンと自然土を使用し,間隙分布は水銀圧入法によって測定した。二次圧密中の間隙分布の変化は複雑である。また大径の封入間隙が減少するため二次圧密中の透水性を効率的に低下させていると思われた。応力緩和では供試体の体積が一定であるが,間隙分布は変化する。
Keyword: 圧密, 間隙分布, 応力緩和GET PDF=
併用法および限界状態設計法での水貯留コンクリート構造物の設計について
島根大院 ○中村 裕大島根大生物資源科 野中 資博
阪神大震災でのコンクリート構造物の被害をふまえ,併用法と呼ばれる,阪神大震災級の地震動を考慮した設計法が提案されている。本報では,併用法で設計されたよう壁型,フラットスラブ型のファームポンドを,限界状態設計法で再設計した。その結果,終局限界状態では問題ないが,使用限界状態の曲げひびわれ幅が水密性を保証するひびわれ幅を越えるものがあり,併用法は使用限界状態のひびわれ制御には不十分であると考えられる。
Keyword: ファームポンド, 限界状態設計法, GET PDF=
発表番号 5-63
フィルダム基礎地盤の弾性特性非線形性を考慮した築堤解析法
農工研 ○田頭 秀和・安中 正実・増川 晋
基礎地盤の弾性係数をひずみレベルと深度に応じて評価し、非線形弾性体として扱う基礎地盤の非線形応力変形解析モデルを作成した。理想化したメッシュを対象に沈下量予測を行った結果、従来法よりも小さく見積もることが実証された。また、基礎部上端から下端に向けての沈下量の変化は、従来法では直線的に減少するのに対し、本モデルでは指数関数的に減少することが分かった。
Keyword: 弾性係数, 非線形性, 応力変形解析GET PDF=
Deflection of Flexible Batter Piles in Sand and Clay under LateralLoads
鹿児島大院 ○Fabian Johanes MANOPPO佐賀大農 Tatsuya Koumoto
本研究は、幅広いたわみ剛性を有する傾斜杭の砂及び粘土地盤における横方向荷重下の変形について理論的・実験的に検討したものである。一般に、たわみ性杭の場合、Changの理論およびSastryらの理論と実験値との対応はPoulosらの理論の場合よりよいが、剛性杭の場合はPoulosらの理論の方が実験値の対応はよいことが明らかになった。
Keyword: 有明粘土, 砂, 傾斜杭 , 変位GET PDF=
Effect of Repetitive Wetting and Drying on Water Retention of TropicalSoils(熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しによる保水力の影響について)
東京農大総研 ○Mastur岡山大環境理工 成岡 市東京農大農 安富 六郎・穴瀬 真
熱帯土壌の湿潤・乾燥は土壌保全方法を検討する上で重要な現象として注目される。火山灰土壌の乾燥は保水性とコンシステンシーを減少させること、その影響は深層や堆積年代の新しい土壌で顕著であることなどは古くから知られていた。本報では、いくつかの熱帯土壌の湿潤・乾燥の繰り返しと保水性との関係について検討した。
Keyword: 土壌の物理科学的性質, 土壌構造, 保水性GET PDF=
火山灰土におけるリン酸吸着の経時変化に関する研究
東大院 ○浅野 孝行・宮崎 毅・中野 政詩
リン酸欠乏が問題である、黒ボク土と立川ロームにおけるリン酸吸着の経時変化を比較した。吸着は1時間以内に起こることがわかった。また、水溶性リン酸濃度とリン酸吸着量の関係を非平衡における吸着等温線で示し、この曲線の経時変化を評価することができた。次に、リン酸抽出量の相違は有機物分が原因と考えられ、低濃度部の抽出量の差異は残存施肥の影響が考えられた。このことは可給態リン酸率の極値に現れたと考えられた。
Keyword: リン酸吸着, 経時変化, GET PDF=
硫酸溶液の水平拡散に伴う火山灰土壌中のpH分布予測
宇都宮大農 ○松川 進・加藤 秀正
火山灰土壌に硫酸溶液が水平拡散した場合、滑らかなpH分布を呈さなかった。また、火山灰土壌と酸性溶液の反応を促進した場合(バッチ法)に適合する化学平衡式と、ミキシング・セルモデルを用いて、拡散に伴うpH分布を予測した。化学平衡式中、硫酸吸着と反応に寄与する土壌割合が、pH分布に及ぼす影響を比較検討した。その結果、±pH0.1程度の誤差で予測可能であり、必ずしもpHは滑らかな分布とならないことを示した。
Keyword: pH分布, pH拡散, 硫酸溶液GET PDF=
Possibilities in Soil Moisture Distribution Mapping:Soil ElectricalResistivity Method.(電気探査比抵抗法による土壌水分分布図の作成)
帯広畜産大○LAKSHMAN WASANTHA GALAGEDARA・土谷 富士夫・有田 伸一
圃場における非破壊の土壌水分分布を測定するため電気探査比抵抗法を用いて実験を行った。その結果、土壌の比抵抗とpFの間に線形関係があり、比抵抗と体積含水率の間にも非線形関係のあることがわかった。これらの関係を基に実験圃場において格子状に比抵抗を測定し、土壌水分分布図を作成した。これより、従来の地点観測よりも比抵抗法を使用することにより、圃場の空間的な土壌水分分布を非破壊で推定することが可能となった。
Keyword: 電気探査, 土壌水, pFGET PDF=
畑地の排水性と土壌の分散性
東大院 ○中野 恵子・東野 徹男・宮 毅・中野 政詩東京農工大農 西村 拓
畑地の排水不良問題がある地区において、排水良好地、不良地の土壌について、降雨実験、耐水性団粒分析を行った。水質の条件を変えてイオン種とその濃度の影響をも見た。その結果、土壌構造は排水良好地でより安定であること、脱イオン水の場合と比べてCaイオンにより安定に保たれ、Naイオンにより不安定になることがわかった。また、粘土鉱物を同定し、排水良好地の方がスメクタイトが多いことが明らかになった。
Keyword: 土壌の物理化学的性質, 土壌構造, 地表排水GET PDF=
電気浸透による児島湖底土中のイオンの移動に関する実験
三重大生物資源 溝口 勝・伊藤 正康東京農工大 ○福村 一成
産業廃棄物処分場や工場跡地などからの有害物質の漏洩による土壌や地下水の汚染が懸念されていることを背景に、現地処理が可能な土壌や地下水の浄化技術が現在求められている。その技術の1つとして電気浸透法がある。本研究では、電場による土壌中のイオンの移動現象を原理的に理解することを目的に、児島湾干拓地粘土を用いて土壌水分の移動、pH値の変化、試料の電気抵抗を観察する基礎実験を行った。
Keyword: 溶質移動, 水分移動, 土壌の物理化学的性質GET PDF=
二次元モデルによる土壌中の水分移動に関する研究
東京農工大 ○愛宕 徳行・安谷屋 真美子・橋本 誠・加藤 誠国際航業 林田 和子
飽和−不飽和帯における水分移動現象の解明のため、室内実験において二次元土槽モデルを使用して水分動態をとらえ、有限要素法による数値解析プログラムを用いて検証を行ったので、ここに報告する。本研究により、農地に籾殻暗渠を布設した場合、籾殻暗渠層により土壌水分が捕捉されること、数値解析により均一土層の水分浸透過程を追跡することが可能であるが、籾殻暗渠土層では、設定条件に検討を要することが分かった。
Keyword: 二次元モデル, 水分移動, GET PDF=
SWMS_2Dコードを用いた地中潅漑時の2次元水分移動
鳥取大乾燥地研 ○井上 光弘日本酸素 横山 順
浸潤型多孔質ゴム管(リーキーパイプ)を用いた地中潅漑において,各土壌,植生に対する適切な埋設深,埋設間隔,潅水量を決定するために,2次元水分移動シミュレーションを行った。砂地圃場でリーキーパイプ2本を用いた少量頻繁潅漑を行う場合,SWMS_2Dコードの境界条件部を変更して,エミッタ周辺の水分移動を予測した。根の吸水パターンを考慮して,下層への浸透損失,対象領域の水分貯留量の変化を検討した。
Keyword: 地中潅漑, 2次元水分移動, 水分移動特性値GET PDF=
黒ボク土表土厚さが土中水分変動と土壌水分消費量に及ぼす影響ー肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(掘法
明治大農 高橋 佳孝・中矢 哲郎・○江崎 要
黒ボク土表土(A層)の厚さの違いが、降雨後(ほぼ24時間容水量の後)の連続干天期に、黒ボク土の土層全体の乾燥進行過程にどのような影響を及ぼすか畑地で解析した。A層の厚さが20と50cmの2プロットを選び、深さ5〜160cmまでテンシォメーターを設置し、土中水分変動の模様と土壌水分消費量を比較した。保水性の良いA層の厚さが、土壌水分の毛管上昇補給など土層全体の乾燥に大きく影響することが判明した。
Keyword: 水分移動, 保水性, 関東ロームGET PDF=
プレッシャーインフィルトロメータ法によるほ場飽和透水係数の測定
新潟大農 ○森井 俊広鳥取大乾燥地研 井上 光弘
原位置でほ場飽和透水係数を測定するプレッシャーインフィルトロメータ法の実用性を調べた。同一地点で採取した土壌コアの透水係数と対比するとともに、測定中の土壌水分のモニター挙動を数値計算と比較した。試験装置の簡便さ、測定の迅速性、測定精度から、原位置試験法として高い有望性をもつと判断した。砂丘砂のような均質で細粒の砂に対して、α*として推奨値の0.12/cmを採用できることを示した。
Keyword: ほ場飽和透水係数, 原位置試験法, 数値計算GET PDF=
TDR法・4極法による土壌の電気伝導度測定
島根大生物資源科 ○村田 剛司・森 也寸志・佐藤 理恵子
TDR法と4極法センサーの測定値から土壌水の電気伝導度を計算し,1:5抽出法と比較した。鳥取砂丘砂を用い塩濃度,水分量の異なる24種類の充填土壌を用意した。回帰式を使って未知濃度の土壌水の測定に使用すると1:5抽出法とほぼ同じ値を示した。両方法とも2000mS/m付近に測定限界があり,またデータのばらつきから長さ10cm未満のプローブを使用する場合は4極法の方が精度が良く安定していると判断した。
Keyword: TDR, 4極法, 電気伝導度GET PDF=
Oxygen Balance in Ponded Water of a Paddy Field.
岩手大院 ○M.I.M.Mowjood山形大農 粕渕 辰昭
水田の湛水中における酸素(溶存酸素)は直播籾の出芽,土壌微生物の活性,土壌の酸化還元電位などに大きな影響を及ぼしている.これまでに,水田の湛水が24時間中対流していることを明らかにした.そこで,水田湛水中の酸素の動態について,湛水の対流の影響を考慮しつつ,大気とのガス交換,光合成,呼吸の各項に分けて解析した.この結果,水田湛水中における酸素の動態の特徴を明らかにすることができた.
Keyword: 水田湛水中の溶存酸素, 酸化還元電位, 対流GET PDF=
水田湛水層における対流速度測定法の開発
新潟県 ○藤牧 洋介山形大農 粕渕 辰昭
水田の湛水層においては、活発なエネルギと物質の輸送現象が見られ、その主因が対流現象にあることが最近明らかにされている。しかし、対流による輸送現象の定量化までには至っていない。このためには 湛水層における対流速度を正確に測定することが不可欠である。そこで本研究では、湛水層における対流速度を測定する装置を開発した。
Keyword: 水田, 対流, GET PDF=
ディスクパーミアメーターを用いた圃場における透水性測定に関する研究
東大院 ○千野 和彦・宮崎 毅・中野 政詩
圃場全体の物理性、透水性を正しく評価するためには、現地不攪乱測定を行うことが極めて重要である。ディスクパーミアメーターおよび採取試料を用いて、1つの圃場でグリット点状に測定を行った。本研究対象圃場では3.5m以上のラグでは空間的相関は存在しないことがわかった。また、ディスクパーミアメーター測定法から求めた透水係数と、不攪乱試料を用い変水頭法測定から求めた透水係数とは相関が見られなかった。
Keyword: ディスクパーミアメーター, 透水係数, GET PDF=
団粒構造解析に対する軟X線映像の適用
北大院 ○柏木 淳一・相馬 尅之・松田 豊北大院工 加藤 精亮北海道網走支庁 菅原 央
軟X線映像は土壌中の管状孔隙の解析に関して有効であることが報告されているが、団粒構造解析についてその有効性を検討した。フィルムに記録した軟X線映像の3次元情報を、256階調の明度によりデジタル化した画像を用いて、統計的な手法による解析を行った。土壌の収縮現象や土壌間並びに層位間の土壌構造について、単一径粒子によるX線画像との比較から、土壌の団粒構造に関する情報の抽出が可能であることを示した。
土壌凍結・融解過程における初期水分が熱収支に及ぼす影響―土壌凍結・融解過程に関する基礎研究―
京大院 ○陳 暁飛・三野 徹・堀野 治彦
初期含水率が凍結・融解過程に伴う熱収支に及ぼす影響を解明するために,SHAWモデルによる数値実験法を用いて,初期含水率が0.05,0.15,0.25(m3/m3)場合の熱収支及び各項が地表面での熱損失に対する割合の変化を検討した.その結果,初期含水率の大きい場合は潜熱,小さい場合は顕熱が大きい割合を占め,支配的な要因となる.下の境界面からの熱補給量は凍結前期では小さく融解過程に向かって増加すること等が分かった.
Keyword: 凍結, 融解, 熱収支GET PDF=
感温液晶シートを用いたアイスレンズ成長面近傍の温度測定
三重大院 ○武藤 由子・渡辺 晋生三重大生物資源 溝口 勝
凍上は土の中を熱と水が移動することによって起こる現象である。筆者らはこれまでに、氷の成長速度の重要性を指摘した。氷の成長速度は成長面の過冷却度と深く関わると言われる。しかし、アイスレンズ近傍の微視的領域における温度分布は、これまで実験的に明らかにされていない。本研究では、温度場を乱すことのない感温液晶シートを用いた実験を行い、成長過程にあるアイスレンズと感温液晶シートの色の変化を観察した。
Keyword: 凍上, アイスレンズ, 感温液晶GET PDF=
斜面における凍結深の観測と予測
鴻池組 ○伊藤 隆広・武田 一夫・岡村 昭彦
寒冷地の斜面における凍結深の予測を目的として,北海道の道路法面において凍結深を観測した.その結果,凍結深は北法面では59cm,南法面では南斜面の約4分の1に相当する14cmとなり,斜面方位の影響を受けることが判明した.また凍結深Dを,積算寒度Fとの関係式D=αF^2を用いて予測するとき,係数αは北斜面では2.5 と平地裸地条件下と同等になるが,南斜面では0.69と大幅に小さくなった.これは日射の影響と考えられる.
Keyword: 凍結深, 斜面, 積算寒度GET PDF=
TDR法による層状土壌の水分と溶質濃度の測定−TDRによる溶質移動の測定法に関する研究(1)−
三重大生物資源 清沢 秀樹
土壌が深さ方向に変化する場合、TDR法によって得られる水分量や電気伝導度は、プローブに接する各層の厚みを重みとした平均値と見なすのが通例である。本実験でも、同程度の厚さの二層からなる場合には、水分量、電導度ともに、この性質がほぼ成り立った。しかし、他と電導度が著しく異なる薄い(特異)層を挟んだ場合には、その位置によって水分量測定値が系統的に変化し、電導度も重み付き平均値とは大きく異なることが分かった。
Keyword: TDR, 土壌水分量, 溶質濃度GET PDF=
泥炭土壌の排水収縮特性
東大院 ○飯山 一平・宮矧@ゝ・γ飜遏\・蹇Π翹棔’酥~
泥炭土壌が飽和状態からの排水によって示す特性を把握するために、水分特性曲線、柱状供試体の収縮量およびマトリックポテンシャル分布変化を測定した。その結果、泥炭土壌の保水性が圧縮によって増加すること、排水に伴う泥炭土壌の収縮挙動は初期の大きな収縮とその後ノ続く緩やかな収縮からなること、3相体積の時間変化は全体積の減少に比べて気相体積が著しく増加する変化であることなどが明らかになった。
Keyword: 泥炭土壌の収縮, 水分特性曲線, 3相の体積変化GET PDF=
シリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル
香川大農 ○石田 智之農環技研 牧野 知之
非晶質粘土鉱物の結合水の構造を明らかにするために,構造がよく似たシリカアルミナゲルの誘電緩和スペクトル(10kHz-20GHz)を実測し,その結果に基づき,誘電緩和パラメータを同定した。三つの緩和過程が認められた。高周波側の緩和は自由水の配向による。低周波側の緩和はSi-OH基の影響を受けた表面極性基に,中周波側の緩和はAl-OH基の影響を受けた表面極性基に結合した水の配向に起因している事が明らかになった。
Keyword: コロイド・粘土, 保水性, GET PDF=
カチオンによるモンモリロナイトの水分保持特性と微細構造の変化
東京農工大院 ○M. ムニール・アハマッド茨城大農 軽部 重太郎
種々のカチオンで処理したモンモリロナイトの水分保持特性を測定した.乾燥過程の含水比は同じ圧力ポテンシャルでNa > K > Al > Mg >Ca となり,イオンの水和半径の順と一致した.風乾後の湿潤過程ではNa以外は不可逆的に含水比が低下した.風乾状態の試料の層間距離をX線回折で求めたところ,2〜3価のカチオンで処理したものには不飽和の間隙ができていることが分かった.
Keyword: カチオン, 水分保持特性, モンモリロナイトGET PDF=
希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用について
茨城大院 栗原 陽雄
本研究では、希薄なNaモンモリロナイト分散系における流体力学的相互作用が、どのような要因に影響されるかを調べた。その結果、流体力学的相互作用は、剛体球粒子と比較して非常に大きく、かつ、塩濃度が低下するにつれて強く働くことがわかった。さらに、Huggins型の粘度式を用いて、実験データを解析した結果、流体力学的相互作用は拡散二重層の厚さに影響されることがわかった。
Keyword: レオロジー, コロイド・粘土, GET PDF=
モンモリロナイト懸濁液の凝集速度測定に対する光学的手法の有効性の検討
茨城大農 ○宮原 和己・中石 克也筑波大農林工 足立 泰久
吸光度法及び動的光散乱法を用いて塩化ナトリウムによるモンモリロナイト懸濁液の凝集速度を測定し,それらの有効性を検討した.実験の結果,低塩濃度領域では両者は適用可能であるが,高塩濃度領域では動的光散乱法の方が適用範囲が広いことが判明した.しかし,後者においても高塩濃度領域では,適用に限界がみられた.得られた測定結果を基に,両者をモンモリロナイト懸濁液に適用する際の改良点を考察した.
Keyword: モンモリロナイト懸濁液, 凝集速度, 光学的手法GET PDF=
札幌都市圏の土地利用変化と法定土地利用区分の関係
北大農 矢沢 正士・高附 大介北大院 ○金子 ゆき
都市的地域における都市的土地利用の拡大と農林地の関係を明らかにするため、札幌都市圏を対象に最近の土地利用変化を解析し、法定土地利用区分及び地域環境との関係について検討した。その結果、各市町で都市的土地利用が増加し、農業的土地利用、自然的土地利用が減少していた。荒れ地の増加は市町によって異なるが、特に農振白地区域の面積が大きい市町ほどそれが顕著であることがわかった。
Keyword: 札幌都市圏, 土地利用変化, 法定土地利用GET PDF=
土地利用計画に関する一考察−市町村農振整備計画の実態をもとに−
玉野総合コンサル 小川 明
国土資源の合理的な利用の見地から市町村農振整備計画に着目し、農振制度の移り変わり及び市町村での農振整備計画策定の取組みを紹介し、1)制度運用の現場での対応の困難性、2)運用の不透明性等手続きの煩雑性を現時点での制度運用の問題点として述べた。今後は制度の透明化、簡素化、迅速化とともに平成9年から実施されている農用地利用計画明確化事業について住民参加、情報公開の観点からも現場での運用が期待される。
生産緑地法改正後の農地利用に関する考察
京大院 ○九鬼 康彰・高橋 強
生産緑地法改正後の土地利用変化を神戸市西区の市街化区域内集落で調べた。その結果,緑地法改正時に農家が生産緑地に振り分けたのは一筆面積が比較的大きく,道路に接していない農地であること,また,昨年の現地調査からは生産緑地の23.2%が不耕作農地になっている一方,宅地化農地の転用は37.2%しか進んでおらず,緑地法の趣旨通りに土地利用が変化しているとはいえない状況にあることがわかった。
Keyword: 生産緑地法, 土地利用変化, 農地転用GET PDF=
圃場整備を契機とした担い手への農地利用集積−宮城県南郷町二号第三地区の事例−
岩手大農 広田 純一
圃場整備を契機とした農地利用集積の実績を上げている宮城県南郷町の二郷第三地区を対象に、農地利用集積の成功要因を検討した。その結果、「担い手の2ha以上の生産団地の面積シェアが50%以上」という事業要件、町全域での圃場整備事業の推進体制の確立、集落の推進委員による利用調整、標準区画(1ha・50a)の未分割の徹底、一時利用地の毎年の移動、集落単位の農地集団化などが、農地利用集積に寄与していることがわかった。
Keyword: 圃場整備, 担い手育成, 農地利用集積GET PDF=
グリーンベルト関連法規と土地利用変化に関する考察-ソウルグリーンベルトを事例として-
東大院 ○李 尚遠・佐藤 洋平
本研究では、グリーンベルト関連都市計画法の変遷とソウルグリーンベルト内の経年・部門別土地利用変化面積を比較し分析した。以下のことが明らかになった。1)グリーンベルト内の都市的土地利用への変化面積は、公共施設による土地形質変更が主な原因である。2)区域住民の生活改善のための開発許可件数は、道路、軍事施設、ゴミ処理場などの公共施設の件数より多い。
Keyword: グリーンベルト, 都市的土地利用, GET PDF=
棚田保全におけるオーナー制度の実態と課題-長野県更埴市姨捨地区の事例-
岐阜大農 ○根井 かおる・松本 康夫・三宅 康成
近年荒廃の進む棚田を保全するために,各地で行われている棚田オーナー制度の実態と課題を長野県更埴市姨捨地区を事例に調査した。「ふるさと水と土保全モデル事業」で整備された棚田約3haで平成8年から行われている。オーナーの栽培支援などは地元農家から成る「名月会」が行っている。しかし,将来的に継続するためには,オーナーの必須作業への不参加,イベントの開催,名月会の後継者などの課題への対策が必要である。
Keyword: 都市農村交流, 中山間地域, 棚田保全GET PDF=
淡路島・農村における震災後の水利慣行の変化 −阪神W路大震災における農村環境の変化と対策(3)−
信州大農 ○林 剛一・木村 和弘香川大工 森下 一男
本報では、震災から3年が経過した淡路島一宮町の深草集落を対象に、農業的土地利用と水利慣行の変化について検討した。溜池が被災した池掛りの水稲作付け面積は、震災後の3年間に激減した。これを契機に伝統的な水利慣行の改正が行われた。水利慣行が改正されたことで、それまで困難とされていた圃場整備の導入が決まった。今後の営農のためには、既存の用水源の強化や用水節約的な潅漑方式を考慮に入れた整備が必要となる。
Keyword: 阪神・淡路大震災, 水利慣行, 農業的土地利用GET PDF=
農村総合整備事業を通した農村環境整備の動向と課題
農工研 ○小林 宏康・岡本 佳久・筒井 義冨
農村総合整備事業計画の分析を行うと共に、農村整備にとって必要とされる一体的整備の内容を具体化するためのアンケート調査を行った。この結果、農村整備を推進するに当たっては、制度の充実はもとより、事業内容の評価、審査システムを確立することと、住民ニーズを計画に反映させる住民参加型システムの導入が欠かせないことを指摘した。
Keyword: 集落計画, 生産施設, 生活施設GET PDF=
都市近郊地域の傾斜地水田水利―滋賀県大津市仰木町を例に―
京大院 ○大西 健夫・堀野 治彦・三野 徹
近畿において,都市的地域の傾斜地水田は,中山間地域の傾斜地水田に比較して,整備率が低いが耕作放棄地率は比較的低めに押さえられている.この実態をより詳細に理解するため,滋賀県大津市仰木町の未整備水田を対象に水利の調査を行った.対象地では,田越潅漑を利用した水利の個別化により営農の合理化が図られていることがわかった.しかし,耕作放棄抑制への影響の有無を明らかにするためには,さらなる調査が必要である.
Keyword: 傾斜地水田, 耕作放棄, 水利GET PDF=
豊かな地域用水とその利用・保全システムの解明−土地利用条件に対応した地域用水施設配置手法の開発−
農研センター ○松尾 芳雄・秡川 信弘
地域の土地利用条件解明に基づく、生活・親水等のための地域用水施設計画手法の開発を目指し、豊かな用水が多面的利用される先進事例(岐阜県郡上郡八幡町)での実状に分析端緒を求めた。豊かな用水を個人、共同、公共的に利用する市民団体・町会・行政の担当者への聴取調査等から、豊かな地域用水の保全と利用維持の関連を考察しその概要を解明・整理し、多様な価値観を持つ住民・関係者間に新たな合意形成の必要性を指摘した。
Keyword: 多目的水利用, 土地利用関連, 保全・利用メカニズムGET PDF=
北海道における農業用水の多目的利用について
北大院 ○矢橋 潤一郎・長澤 徹明
近年、農業を取り巻く情勢の変化によって、農業用水に内在する生活・環境用水(地域用水)的性格を質量ともに明確にすることが求められるようになってきた。北海道でも親水利用や防火・営農目的等、新規事業計画のなかで積極的な取り組みがみられるものの、地元や施設管理者は消極的である。北海道は、積雪というかたちで豊富な水資源を抱えている。今後、北海道独自の農業用水の多目的な利活用方法が検討されるべきであろう。
Keyword: 地域用水, 農業用水, 水利施設 GET PDF=
集落内を通る農業用水路の洗い場の実態調査−日田市S地区を事例として−
農工研 ○島 武男・中 達雄・相川 泰夫・田中 良和・石田 憲治
親水空間の確保など水路の多方面的機能が再確認されている。そこで古くから集落内を水路が流れ、現在も洗い場等に生活利用されている日田市S地区の農業用水路を事例として調査した。洗い場として利用されている地区は、水路の水質がある程度確保されていること、またそのような水路では地域住民の自発的な管理が行われ、その結果良好な水路景観が形成されていることが分かった。そのような点を含め、水路構造考えていく必要がある。
Keyword: 親水空間, 水路利用, 洗い場GET PDF=
GISを用いた農村道路網整備計画支援システムに関する研究
京大院 高橋 強・○相澤 智之愛媛大農 治多 伸介
道路網整備の課題として,ヽ層の異なる道路網どうしの整合性が必要,道路の多面的機能を評価する手法が必要,の2点が挙げられる。生活関連施設の利用経路をGISを用いて抽出し,道路網の利用状況を類推し評価するという手法で,上記の整備課題を補完した道路網整備計画支援システムの構築をすることができた。今後の課題として,生活関連施設の利用頻度時間帯を調査し,その結果を本システムに反映させる必要がある。
Keyword: GIS, 道路網計画, GET PDF=
伊唐大橋にみるマスコミの農業農村整備事業に対する認識と今後の課題
鹿児島県 伊集院 耕地前田 章・○前田 勉
伊唐大橋は,開通とともに様々な効果を上げたにもかかわらず,マスコミによる公共事業批判の一例として取り上げられ,数々のマスコミの取材を受けることとなった。それら報道に至る経緯,取材・報道内容,農業農村整備事業に対する認識の違いについて紹介するとともに,取材や報道を通じて感じた今後の農業農村整備事業実施に向けての課題等について報告を行った。
Keyword: マスコミ, 公共事業批判, GET PDF=
農道整備による観光農業振興効果の試算
農工研 ○谷本 岳・竹村 武士・丹治 肇
農道整備による外部経済効果は様々な要因がくみ合わさって発現しているため、それぞれの要因による効果として分離することが困難であり、外部経済効果の農道整備の寄与分のみの抽出はされてこなかった。本研究では、重相関モデル式を用いた計画施設の動員数推計手法によりふれあい牧場の観光振興での農道寄与分について試算を行った結果、観光振興効果の内の農道寄与分について抽出することができた。
Keyword: 整備効果, 農道, 観光農業GET PDF=
土木構造物景観設計への情報処理的アプローチ
京大院 ○工藤 庸介近畿大農 長谷川 高士
土木構造物の景観設計を行なう上で、提示された景観に対して適切な評価を行なうことが重要である。景観評価のように、従来の情報処理の枠組みからはみ出している非論理的な情報(感性)を情報処理の対象とするために、近年感性情報処理の必要性が説かれている。本研究は、この感性情報処理の考え方に基づいて、コンクリートダム景観に対する美的評価を規定する感性情報の特徴を数量化する手法について考察することを目的とする。
Keyword: 景観設計, 情報処理的アプローチ, 美的コミュニケーションGET PDF=
段丘群及び撓曲線をもつ扇状地の田園景観分析-岩手県胆沢町を事例にして-
東京農工大農 ○千賀 裕太郎箱根土木 藤本 健夫東京農工大院 上條 雄喜・飯田 英雄
農村集落の景観がどのような自然・社会的要因に規定されているかを、岩手県胆沢町において分析検討した。ここは扇状地に細かな段丘面が段丘崖を伴って発達し、さらに撓曲線が崖線を形成しているという複雑な自然地理的状況を呈している。散居の集落景観の差異がその立地、すなわち段丘面及び撓曲線が分ける地域区分及び道路等によって規定されているという仮説を、クラスター分析を中心をする統計手法により実証しようとした。
Keyword: 田園景観, 扇状地, クラスター分析GET PDF=
「動」の景観に関する一考察
明治大農 藤澤 和
地域の景観構成要の中に「動」の部分がある。それは例えば風車や水車等である。本研究では特に静岡県等に存在している「防霜ファン」(茶園用)を取り上げて検証してみた。その結果として以下のように考察した。すなわち固定部の支柱(静の部分)と羽の動の部分より構成されていて、この2極の構成が景観的にみて特徴があり、プラスの存在感となっているものと思われた。
Keyword: 景観工学, 農村景観, 地域計画GET PDF=
有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その1)−堆肥センターを中心とした経済的構造分析−
東京農工大院 ○上條 雄喜・村井 和仁建設技術研究所 武信 絵美東京農工大農 千賀 裕太郎
有機性廃物の農地還元におけるソフトシステムの1つである、堆肥センターを中心とした事業収支について経済的な分析を行った。具体的には、5地区を対象にヒアリング調査と資料収集を行った。その結果経済的構造は支出と収入のバランスで考えられ、支出では処理費が最も大きかった。また収入では堆肥販売売上・廃物の処理料徴収があげられたが、多くの地区ではそれだけでは支出をまかないきれず、行政や農協の費用負担がみられた。
Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 経済的構造分析, 費用負担GET PDF=
有機性廃物農地還元のソフトシステムに関する研究(その2)―システム構築・管理運営に関わる組織に着目して―
東京農工大院 ○村井 和仁・上條 雄喜東京農工大農 千賀 裕太郎
環境保全型農業の一手段として、農村地域から排出される有機性廃物(家畜ふん尿、籾殻、生ゴミなど)を堆肥化して農地に還元するシステムが考えられている。本報告は同システムを市町レベルで実施している地区の実態把握を行い、システム構築および管理運営に関わる組織に着目して分析した。その結果、行政や農協などが中心となり複数の関係組織が協力・連携しながら進められる場合が多いことがわかった。
Keyword: 有機性廃物の農地還元システム, 組織分析, キーパーソンGET PDF=
農地水資源の管理を行う大メコン河流域図の作成
農土総研 ○山口 保身・大坪 義昭・天野 貴文
(財)日本農業土木総合研究所では、農林水産省の委託により、東南アジア最長の河川であるメコン河流域の環境に合致した持続可能な農業農村開発に協力するには、大メコン河全流域(約795,000平方km、6ヶ国)の開発の変遷と現状を把握するすることが必要と考え、メコン河委員会と共同して1997年より同図の作成を開始した。なお、この大メコン図はRS、GISの手法に社会経済データをオーバーレし、作成する計画である。
Keyword: リモートセンシング, GIS, モニタリングGET PDF=
中山間地域における人口定着の条件-東日本を事例として-
東大院 ○畑中 賢一・佐藤 洋平・山路 永司
人口定着の度合いは所得、公共財、及び都市への近接性の三つで決まるとの仮定のもと、それらを代表する指標と人口との関係を、東日本の特定農山村法指定市町について調べた。重回帰分析により回帰式の推定を行った結果、所得、下水道普及率、公害苦情件数、および都市への近接性が人口に影響を及ぼすことがわかった。なお今後の課題として、景気動向等のマクロな社会経済要因を加味し分析を充実させることが挙げられる。
Keyword: 中山間地域, 人口定着, GET PDF=
メコン河流域における湛水図作成手法についての研究(農地水資源管理モニタリングシステム構築調査)
農土総研 山口 保身・○大坪 義昭・天野 貴文エア・グラフ 力丸 厚
(財)日本農業土木総合研究所では現在、農林水産省の委託により進めている農地水資源管理モニタリングシステム構築調査の中で、1997年度からメコン河流域における湛水図作成をてがけており、人工衛星、特にRADARSAT衛星を利用した湛水状況把握の手法について研究を行っている。この報告では、RADARSAT画像の特徴及びRADARSAT画像を利用した湛水状況の把握手法について説明する。
衛星データを用いた全天候型の水田面積の推定
農環技研 ○小川 茂男・井上 吉雄・美濃 伸之・富田 淳志・岡本 勝男・斎藤 元也
RADARSAT及びLandsat/TMのデータを用いて,北海道の石狩川中流域(旭川市や滝川市等の17市町)を対象に1997年の水田面積を推定した。その結果,滝川市付近の低平な水田地帯では±4%程度で推定できた。標高が高くなると歪むRADARSATデータのため,Landsat/TMデータと標高の高い地区で水田位置のずれが大きくなった。その結果,この地区では水田面積が少なく推定されることがわかった。
Keyword: リモートセンシング, 測量, GET PDF=
リモートセンシングによる熱帯水田の収量把握
東大農 ○小原 達也東大院 山路 永司・牧山 正男・佐藤 洋平
タイ国ナラチワ県では水稲の収量が全国平均よりも低く、また郡別にかなりの格差が生じていることから、この原因を追究する初期段階として、リモートセンシングを用いて収量把握を行った。その結果ナラチワ県内の水田を誤差+2.6%の高精度で分類でき、リモートセンシングデータを変数とした収量式を求めて、ナラチワ県で生じている水稲収量の格差の実態を明らかにした。
Keyword: リモートセンシング, 収量把握, GET PDF=
GPSを用いた現地調査によるTM土地被覆分類項目の教師データ収集
宮崎大農 ○近藤 文義・國武 昌人宮崎県中部農林 星原 慎也宮崎大院 倉岡 孝幸
本報は、ランドサットTMデータによる土地被覆分類において、GPSを用いた現地調査による分類項目の教師データ収集ならびに、教師無し分類と教師付き分類との比較検討を行ったものである。教師データを収集することにより、通常の教師無し分類では抽出が困難な分類項目であった「裸地土壌」と「ビニールハウス」の分光特性を容易に抽出することができるようになり、土地被覆分類の精度を向上させることが可能となった。
Keyword: リモートセンシング, GPS, 教師データGET PDF=
地理情報システム(GIS)のユーザインターフェースとしての利用方法について−インターネットでの利用方法−
国際農研センター 山田 康晴
地理情報システム(GIS)をデータベースのユーザインターフェースとして利用する場合の方法について、最近のオブジェクト指向GISの利用について述べた。また、インターネットで地図を含めた情報提供を行う場合の方法についても言及した。
Keyword: 地理情報システム, ユーザインターフェース, インターネットGET PDF=
海岸保全施設におけるブロックの格子枠状鉄網基礎工法
北海道石狩支庁 國光 正博北海道日高支庁 山田 芳弘北海道留萌支庁 相田 真人
汀線の変動に伴う海岸侵食により、保全施設の基礎が洗掘され、ブロックは散逸し、構造物も転倒、倒壊等の危険にさらされている事例が少なくない。最近、北海道の海岸保全区域において、消波根固ブロックの基礎部に鋼鉄製の格子網または格子カゴを敷設する新工法により、ブロックの散逸を阻止し、護岸等の構造物の安全を確保した。本工法の現場施工の結果を報告し、その考察と今後の課題について述べる。
Keyword: 海岸保全施設, 現場報告, 基礎工GET PDF=
中山間地域総合整備事業の事業効果計測に関する研究
北里大獣医畜産 ○服部 俊宏東大院 佐藤 洋平・山路 永司
中山間総合整備事業の事業評価計測手法として、アンケート調査により現状評価、住み続ける上での重要度を住民に評価していただき、事業評価を行った。その結果、住み続ける上で重要なのは福祉関係や交通インフラの整備であり、現状評価が福祉や交通インフラ、ほ場の整備が高かった。故に、中山間事業は個別分野では効果が出ているが、このままの形では定住促進への貢献は高いとは言えない。
Keyword: 事業評価, 中山間地域総合整備事業, アンケート調査GET PDF=
中山間地域における牧場環境整備に関する研究 3.意識調査によるふれあい関連施設の最適な配置条件
農用地整備公団 ○古田 学北里大獣医畜産 細川 吉晴
都市農村交流を図る上で有力な手段のひとつであるふれあい牧場には多くのふれあい関連施設が設置されている。これらの最適な配置条件を検討したところ,駐車場やふれあい畜舎,スポーツ施設は面積の広い場所へ,あずまやと休憩施設は傾斜のある場所へ,展望台や宿泊・食事施設は標高の高い場所へ,さらに売店は駐車場近くへ,案内所は牧場入口付近への設置が望ましいことがわかった。
Keyword: ふれあい牧場, ふれあい関連施設, 施設配置GET PDF=
住民参加研究に関する一考察
東大院 ○橋本 禅・佐藤 洋平・山路 永司
現在全国各地で住民参加が試みられている。しかし、住民参加は未だ制度化されておらず、法制度化された各種事業計画のようにそのプロセスが統一化・マニュアル化されていない。また参加過程では主体を形成する住民の心理的な変化の影響を強く受けるため分析も容易ではない。本研究ではSynergeticsの応用である意見形成モデルを用いて土地利用計画への住民参加における住民の意見の収斂過程を分析することを目的とする。
Keyword: 住民参加, 土地利用計, 画意見形成モデルGET PDF=
住民参加型施設整備計画の支援事例と今後の課題について
農工研 ○岡本 佳久・小林 宏康・筒井 義冨技術会議 山本 徳治中四国農政局 田澤 裕之
近年、地域に適合した整備推進の必要性と、住民参加による事業推進の重要性が指摘されている。このため、住民の多様な意見を効果的に集約し、これを調整しながら整備計画に反映させていく効率的な合意形成手法の確立が求められている。本報では、用排水機場の建設計画に基づき、地域住民を交えて、景観シミュレーションなどを用いながら、地域に適合した施設及び周辺の景観整備を検討した結果について総括する。
Keyword: 住民参加, 合意形成, 景観整備GET PDF=
TDR法のシラスへの適用
九州大学大学院 ○原口 智和九州大学農学部 中野 芳輔九州大学農学部 黒田 正治・
Keyword: TDR法, シラス, 誘電率 GET PDF=
降雨による土壌水分変化の初期水分・降雨条件への依存性
農業工学研究所 ○宮本 輝仁農業工学研究所 安中 武幸農業工学研究所 小泉 健・農業工学研究所 吉田 弘明
Keyword: TDR法, 土壌水分, 降雨浸透GET PDF=
多段加圧流出法による不飽和土中の水分移動特性値の測定
鳥取大学乾燥地研究センター ○井上 光弘 ・
Keyword: 土壌水分保持曲線, 不飽和透水係数, 逆解析GET PDF=
定常蒸発法による不飽和透水係数測定の低水分領域への適用
鳥取大学乾燥地研究センター ○藤巻 晴行鳥取大学乾燥地研究センター 山本 太平鳥取大学乾燥地研究センター 井上 光弘・
Keyword: 不飽和透水係数, 水蒸気移動, 土壌面蒸発GET PDF=
レキ・細砂2層土壌系における熱・水同時移動現象予測のための簡便解法
京都大学大学院農学研究科 ○中村 公人京都大学大学院農学研究科 堀野 治彦京都大学大学院農学研究科 丸山 利輔・
Keyword: 熱・水同時移動, 対流, 水蒸気移動GET PDF=
2次元土槽モデルによる土壌中の塩類移動に関する研究
東京農工大学農学部 ○愛宕 徳行東京農工大学農学部 林田 和子東京農工大学農学部 安谷屋 真美子・東京農工大学農学部 加藤 誠
Keyword: 2次元モデル, 物質移動, 4電極法GET PDF=
黒ボク土表土厚さの違いによる土壌水分移動動態について−肥料三要素連続施用が土壌物理性に及ぼす影響に関する研究(供法
明治大学農学部 ○中矢 哲郎明治大学農学部 江崎 要 ・
Keyword: 水分移動, 保水性, GET PDF=
各種塩溶液とpH におけるモンモリロナイトの分散凝集
東京農工大学連合大学院 ○M. ムニール・アハマッド茨城大学農学部 軽部 重太郎茨城大学農学部 中石 克哉・
Keyword: 臨界凝集濃度, モンモリロナイト, GET PDF=
パルス型NMR法による塩を含む土の不凍水量測定
三重大学生物資源学研究科 ○渡辺 晋生三重大学生物資源学部 溝口 勝 ・
Keyword: 凍土・凍上, 不凍水, NMRGET PDF=
透水球の沈降速度
茨城大学農学部(アジア航測) ○金目 達弥農業工学研究所 大井 節男 ・
Keyword: 透水球, 沈降速度, 壁面効果GET PDF=
有機物を含む土壌のサイクロメータ法による微細孔隙解析
東京大学大学院農学生命科学研究科 ○末継 淳東京大学大学院農学生命科学研究科 井本 博美東京大学大学院農学生命科学研究科 宮崎 毅・東京大学大学院農学生命科学研究科 中野 政詩
Keyword: 土壌構造, 土壌有機物, 保水性GET PDF=
パイプライン呑口部の空気排除手法
農業工学研究所 ○相川 泰夫農業工学研究所 島崎 昌彦農業工学研究所 小林 宏康・農業工学研究所 中 達雄・臼杵 宣春
Keyword: 管水路流れ, 空気混入, GET PDF=
植生群を有する開水路流れの流速分布と水位変化の簡易解析法
茨城大学農学部 木ノ瀬 紘一茨城大学大学院 ○森 望茨城大学農学部 高橋 幹子・
Keyword: 開水路流れ, 混合・拡散, GET PDF=
格子生成法による密度流の数値解析と水理実験による検証
京都大学農学部 ○鳥井 清司東京水産大学 加納 敬四日市大学 千葉 賢・四日市大学 武本 行正
Keyword: 格子形成法, 密度流, 塩水くさびGET PDF=
粗石付き斜路式魚道におけるリ−プフロッグ設計法の検討−M頭首工の水理模型実験事例より−
農業工学研究所 ○常住 直人農業工学研究所 加藤 敬農業工学研究所 桐 博英・農業工学研究所 中 達雄
Keyword: 設計手法, 魚道, 粗度係数GET PDF=
Nearest-Neighbor法による実時間洪水予測に関する研究
神戸大学農学部(現{技研株式会社) ○藤村 達也神戸大学農学部 田中丸 治哉神戸大学農学部 畑 武志・神戸大学大学院自然科学研究科 多田 明夫
Keyword: 洪水流出解析, , GET PDF=
都市近郊低平水田域が持つ洪水防止機能のマクロ評価法
農業工学研究所 ○増本 隆夫農業工学研究所 吉村 亜希子農業工学研究所 高木 東・
Keyword: 洪水防止, 広域水田地帯, 貯留・遊水機能GET PDF=
融雪出水予測システムについて
北海道開発局札幌開発建設部 河野 靖男・鈴木 賢北海道開発局札幌開発建設部 古川 英二(財)日本気象協会北海道本部 ○臼谷 友秀・(財)日本気象協会北海道本部 松岡 直基・桜田 純司
Keyword: 流出予測, , GET PDF=
美唄泥炭湿原の地表面、地下水位、浸出量の季節的変化について
東京大学大学院農学生命科学研究科 ○斎藤 広隆東京大学大学院農学生命科学研究科 宮崎 毅東京大学大学院農学生命科学研究科 中野 政詩・
Keyword: 泥炭土, 地下水, 有限要素法GET PDF=
Estimation of soil evaporation by three temperatures (邦訳:「Three temperatures法(三温法)」により土壌面蒸発量の推定)
農林水産省農業工学研究所 ○邱 国玉鳥取大学乾燥地研究センター 矢野 友久鹿児島大学農学部 籾井 和朗・
Keyword: Evaporation, Three temperatures, GET PDF=
微気象法による水田からの蒸発散量の測定
岡山大学環境理工学部 ○三浦 健志岡山大学環境理工学部 四方田 穆岡山大学大学院農学研究科 竹原 桃子・岡山大学大学院農学研究科 森田 昇
Keyword: 蒸発散量, 水田, 熱収支法GET PDF=
作物の蒸散量を指標としたハウス内ピーマンの潅漑管理について−茎内流測定法の潅漑管理への適用に関する研究()−
九州共立大学工学部 竹内 真一九州共立大学工学部 ○安田 繁九州共立大学工学部 河原田 禮次郎・鳥取大学乾燥地研究センター 矢野 友久
Keyword: 蒸散, 潅漑管理, 節水潅漑GET PDF=
植被上の温度分布における地面修正量について
滋賀県立大学環境科学部 ○小谷 廣通 ・
Keyword: 空気力学的方法, 温度分布, 地面修正量GET PDF=
施設畑における電照ギク栽培の潅水管理
石川県農業短期大学 ○橋本 岩夫岐阜大学農学部 千家 正照若鈴際支摂i株) 西出 勤・
地表潅漑におけるインテークレート定数の決定と浸潤量分布の推定
東京農業大学農学部 ○渡邉 文雄東京農業大学農学部 高橋 悟東京農業大学農学部(客員教授) 白井 清恒・
ファームポンド加圧ポンプ送水施設容量と畑地用水使用量との関係について
明治大学農学部 ○江崎 要 ・
Keyword: 畑地潅漑, 潅漑施設, 計画手法GET PDF=
不耕起栽培による大区画低湿重粘土水田の用水量(3)
弘前大学農学部 ○泉 完弘前大学農学部 佐々木 長市秋田県立農業短期大学 佐藤 照男・
Keyword: 水田潅漑, 用水管理, GET PDF=
配水管理用水の定量化のための数値計算シミュレーションシステムの構築と適用
東京農工大学大学院連合農学研究科(宇都宮大学配属、現{技研株式会社) ○服部 昌弘宇都宮大学農学部 水谷 正一宇都宮大学農学部 後藤 章・
Keyword: 水田潅漑, 開水路流れ, 用水管理GET PDF=
地域用水の水量の算定手法について
東京農工大学農学部 ○千賀 裕太郎農林水産省 小林 賢一香川大学農学部 角道 弘文・
Keyword: 地域用水, 必要水量, 機能GET PDF=
発表番号 "3-41
Comparison of Irrigation Management Practices for Reuse of Tile Drainage Water(暗渠排水の反復利用のための灌漑管理法の比較検討)
CSEAS,Kyoto University&UAF,Pakistan ○Niaz AhmadCSEAS,Kyoto University Y.KaidaUAF,Pakistan N.Qazi・
Keyword: Drainage water neuse, Irrigation management, Soil chemical property"GET PDF=
中国毛烏素砂漠における地表灌漑法について−乾燥地における灌漑農業の持続的発展(后法
鳥取大学乾燥地研究センター ○池浦 弘鳥取大学乾燥地研究センター 魏 江生鳥取大学乾燥地研究センター 山本 太平・鳥取大学乾燥地研究センター 井上 光弘
Keyword: ボーダ法, 適用効率, 長辺の長さGET PDF=
DEVELOPMENT OF A NEW METHODOLOGY FOR ESTIMATING THE DIVERSION REQUIREMENTS IN EGYPT(邦訳 エジプトにおける新たな元杁取水量推定法の開発)
大阪府立大学大学院農学研究科 ○Tarek.H.S.Kotb大阪府立大学農学部 渡辺 紹裕大阪府立大学農学部 荻野 芳彦・
Keyword: 用水計画量, 元杁用水量, エジプトGET PDF=
サヘル地帯の半乾燥・乾燥亜湿潤帯における砂漠化と灌漑計画−乾燥地の灌漑農業における持続的発展(VI)−
鳥取大学乾燥地研究センター ○山本 太平・神近 牧男・Frederick K. Amu-Mensah京都大学農学部 鳥井 清司ジョモケニヤッタ農工大学 野坂 治朗・ガーナ国科学技術大学農学部 Sampson K. Agodzo
Keyword: サバンナ, 土壌侵食, 小規模灌漑計画GET PDF=
強制排水による湿性植物群落のコントロール−農業生態系の再生に関する研究(供法
北里大学獣医畜産学部 ○杉浦 俊弘・中武 禎典北里大学獣医畜産学部 本間 圭一北里大学獣医畜産学部 小林 裕志・北里大学獣医畜産学部 馬場 光久
Keyword: 農用地整備, 生態系, GET PDF=
不耕起水田における土壌環境・地温・水質保全の実態−水稲の不耕起栽培に関する実証的研究(6)−
秋田県立農業短期大学 ○佐藤 照男弘前大学農学部 佐々木 長市弘前大学農学部 泉 完・
Keyword: 環境保全理論, 水質, 土壌GET PDF=
農業用ため池の水質形成要因の実態分析−農業用ため池の水質保全に関する研究(機法
農業工学研究所 ○高橋 順二・白谷 栄作農業工学研究所 吉永 育生九州農政局 塩尻 紀明・九州農政局 古谷 正俊
Keyword: 水質, 灌漑施設, GET PDF=
農業用ため池における集水域情報と水質の関係−農業用ため池の水質保全に関する研究(機法
農業工学研究所 ○白谷 栄作農業工学研究所 高橋 順二農業工学研究所 吉永 育生・九州農政局 塩尻 紀明・古谷 正俊
農業用溜池の水位と水質変化−農業水利施設の多目的利用(1)−
弘前大学農学部 ○工藤 明 ・
Keyword: 水質, 溜池, 親水GET PDF=
多雪地域の山地小流域における陰イオンの降下・流出
山形大学農学部生物環境学科 ○飯田 俊彰山形大学農学部生物生産学科 上木 勝司山形大学農学部附属演習林 塚原 初男・真岡市役所 篠崎 崇宏
Keyword: 水質, 生態系, 物質収支GET PDF=
降雨出水時の河川水EC変動とイオン構成−農業流域における河川水質の変動特性(将察法
北海道大学農学部 ○井上 京北海道大学農学部 長澤 徹明北海道大学大学院農学研究科 斎藤 大作・
Keyword: EC, 農業流域河川, 降雨出水GET PDF=
八郎湖流域における水・養分フローの解明に関する研究(第2報)−南部排水機場からの排出負荷量と西部承水路への循環利用に伴う負荷還元量−
秋田県立農業短期大学 ○近藤 正秋田県立農業短期大学 青木 貞憲秋田県立農業短期大学 阿部 克日呼・秋田県立農業短期大学 茂木 恵美子
Keyword: 窒素・リン, 排出負荷量, 八郎潟干拓地GET PDF=
畑地かんがい用水水質基準(試案)について−霞ヶ浦用水地区を例として−
筑波大学名誉教授(畑地農業振興会専門委員) ○鈴木 光剛 ・
Keyword: 畑地潅漑, 水質制御, 水質環境GET PDF=
魚類の生息を重視した河川・農業用水路系の整備手法に関する研究
宇都宮大学大学院 ○藤咲 雅明宇都宮大学 水谷 正一・後藤 章・菊池 俊次東京農工大学 神宮字 寛・中島 香子・東京農工大学 畠山 欣也・加藤 潤・渡辺 俊介
Keyword: 水域間ネットワーク, 微環境, 魚類GET PDF=
住民参加型農業・農村整備に関する一考察−ガーナでの活動をもとに−
玉野総合コンサルタント株式会社 ○小川 明 ・
Keyword: 農用地計画・整備, 海外, 現場報告GET PDF=
在来農法を基本とした農村開発計画−タンザニア連合共和国ムビンガ県を事例として−
京都大学大学院農学研究科 ○小林 愼太郎京都大学大学院農学研究科 水野 直人 ・
Keyword: 海外, 集落計画, 土地利用計画GET PDF=
圃場整備計画支援システムの開発
財団法人 日本農業土木総合研究所 ○日高 崇司・磯部 拓二信州大学 農学部 木村 和弘・鈴木 純農業工学研究所 有田 博之・友正 達美・
Keyword: 傾斜地水田, 圃場整備計画, 計画支援システムGET PDF=
マツバギク、リュウノヒゲ、タマリュウの生育特性と雑草の発生−中山間地域における農地斜面の管理法と景観形成()−
愛媛県農業試験場 ○川崎 哲郎愛媛県農業試験場 杉山 英治愛媛県農業試験場 河内 博文・愛媛大学 農学部 佐藤 晃一
Keyword: 中山間, 景観, 雑草制御GET PDF=
属人的視点による農地の権利移転と転用行動に関する研究
東京大学 ○星野 達夫東京大学 佐藤 洋平 ・
Keyword: 農用地計画, 農地法, 農地転用GET PDF=
水田のほ場整備事業における土づくり−社会資本投資としての土づくりに関する予備的研究(1)−
九州農業試験場 ○石田 憲治・島 武男九州農業試験場 脇山 恭行・久保田 富次郎義村 利秋 井上 浩・政策科学研究所 農林水産省構造改善局
Keyword: 農用地計画・整備, ほ場整備, 土壌GET PDF=
重力式コンクリートダムに作用する地震時動水圧の簡易算定法の提案
高知大学農学部 ○松本 伸介高知大学農学部 篠 和夫 ・
Keyword: 構造物の解析・設計, 地震・振動, GET PDF=
局所的な地質構造を調査するための比抵抗トモグラフィ法の検討
農業工学研究所 ○森 充広農業工学研究所 中里 裕臣農業工学研究所 竹内 睦雄・農業工学研究所 長束 勇
Keyword: 比抵抗トモグラフィ法, 電気探査, 電極配置GET PDF=
実数次元を用いた異方透水係数テンソルの推定法
岩手大学農学部 ○小林 晃岩手大学農学部 下平 暢樹動燃事業団 藤田 朝雄・
フィルダムの平面ひずみ縦断解析における堤体荷重の考え方
農林水産省農業工学研究所 安中 正実大成ロテック(株) 武長 眞司農林水産省農業工学研究所 ○田頭 秀和・農林水産省農業工学研究所 初川 栄治
Keyword: フィルダム, 築堤解析, 堤体密度GET PDF=
拡底基礎アンカーの引抜き抵抗力について
愛媛大学農学部 ○酒井 俊典愛媛大学農学部 宮内 定基 ・
Keyword: アンカー, せん断帯, 有限要素法GET PDF=
地盤の有限変形解析の評価と効率化手法について
明治大学農学部 ○田中 忠次 ・
Keyword: 有限変形, 弾塑性, 動的緩和法GET PDF=
Application of the new effective stress principle for the partially saturated porous media to the computational finite element analysis(新しい有効応力の原理に基づいた不飽和層の有限要素法解析)
京都大学大学院農学研究科 ○ゾウ ルゥイン ツン京都大学大学院農学研究科 長谷川 高士 ・
Keyword: 浸透・透水, , GET PDF=
環境を考慮した土斜面の安定性について−植物根を含む斜面のRBSM解析と円弧すべり面法の比較−
大阪府立大学農学部 桑原 孝雄大阪府立大学農学部 小山 修平京都市役所 ○奥村 高弘・
Keyword: 斜面安定, 地すべり, 植物GET PDF=
三次元的視点からみた暗渠排水の湧水処理効果−三次元サンドモデルによる湧水処理工法の実験的研究−
岩手大学連合大学院(日本学術振興会特別研究員) ○加藤 幸弘前大学農学部 角野 三好弘前大学農学部 長谷部 次郎・
Keyword: 湧水処理, 暗渠排水, 地下水GET PDF=
透水係数の空間分布と拡散に関する基礎的考察
岡山大学環境理工学部 ○西村 伸一 ・
Keyword: 拡散, 確率場, モンテカルロ法GET PDF=
広域地下水モデルにおいて既定境界の不確定性を評価した逆解析手法
京都大学大学院農学研究科 ○浜口 俊雄京都大学大学院農学研究科 長谷川 高士京都大学大学院農学研究科 村上 章・
Keyword: 地下水, 逆解析, 不確定性GET PDF=
平成9年3月高知県安芸市弁天池の決壊災害速報
高知大学農学部 松田 誠祐高知大学農学部 大年 邦雄高知大学大学院学生 ○中西 和史・高知大学学生 糸瀬 真作
Keyword: 農業用溜池, 決壊氾濫, 農地被害GET PDF=
供試体の長さと太さ(直径)が超音波伝播速度に及ぼす影響−非破壊試験方法によるコンクリート強度の推定(次法
鳥取大学農学部 ○服部 九二雄鳥取大学農学部 森井 俊広 ・
Keyword: 超音波伝播速度, 供試体の直径, 供試体の長さGET PDF=
Glover法によるアスファルト混合物の熱拡散係数測定に関する実験的研究
宮崎大学大学院農学研究科 ○内田 順一宮崎大学農学部 坂元 忠実・近藤 文義宮崎大学農学部 時任 寛貴・鹿児島大学大学院連合農学研究科 中園 健文
Keyword: Glover法, アスファルト混合物, 熱拡散係数GET PDF=
薬液注入工法によるトンネルの施工
農林水産省東北農政局 大坪 義昭農林水産省東北農政局 米田 富雄農林水産省東北農政局 ○高桑 学・
Keyword: トンネル, 薬液注入工法, 地盤改良GET PDF=
コンクリートダム監査廊プレキャスト化について
農林水産省会津農業水利事務所 ○辻 誠一農林水産省会津農業水利事務所 武田 典夫蠕通攘設研究所材料研究室 牛島 栄・新宮川ダム共同企業体 餅田 庄一
Keyword: 二次製品, 工法, 構造物の解析設計GET PDF=
新宮川ダムRCD工法の現場試験施工について(機法櫂灰鵐リートの性状について−
東北農政局会津農業水利事務所 ○馬淵 誠司東北農政局会津農業水利事務所 佐藤 義信株式会社 三祐コンサルタンツ 武永 礎秀・株式会社 三祐コンサルタンツ 森 博信
Keyword: RCD工法, RCDコンクリート, 振動ローラーGET PDF=
ダム常時満水面下裸地の法面緑化工法の検討(第一報)
(財)日本農業土木総合研究所 大坪 義昭農村基盤建設協業組合技術部 ○宮田 哲郎 ・
Keyword: 法面緑化, ダム景観, 耐水没性植物GET PDF=
有材心破の土層改良効果の判定方法
北海道大学農学部 ○小林 伸行北海道大学農学部 中川 進平北海道大学農学部 相馬 尅之・北海道大学農学部 松田 豊
Keyword: 土層改良, 水分特性曲線, 土壌水分動態GET PDF=
土砂流出量予測における受食性係数の評価法
四国農業試験場 ○中尾 誠司四国農業試験場 川本 治・細川 雅敏四国農業試験場 吉迫 宏・農業工学研究所 高木 東
Keyword: 水食, 畑地造成, GET PDF=
網走地域の土壌侵食抑制に関する基礎的調査−USLEの降雨係数、土壌係数の検討−
財団法人北海道農業近代化コンサルタント ○鎌田 和也財団法人北海道農業近代化コンサルタント 野本 健財団法人北海道農業近代化コンサルタント 小枝 郁哉・有限会社アグリウェザー 横山 慎司
Keyword: 土壌浸食, , GET PDF=
北海道における降雨係数の推定(検法歸攵軼犒訝楼茲砲ける冬期間の降雨係数の換算について−
帯広畜産大学 ○辻 修 ・
Keyword: 水食, 土壌凍結, 融雪 GET PDF=
住民参加のプロセスと住民意識について−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(1)−
東京農工大学大学院農学研究科 相澤牧子
Keyword: 住民参加, 住民意識, むらづくりGET PDF=
水環境整備事業地区の地域住民に対する水辺の利用と維持管理についての意識調査−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(2)−
東京農工大学大学院農学研究科 組嶽欣生
Keyword: 維持管理, 住民参加, アンケート調査GET PDF=
生物の生息条件に適した親水性水路の創造に関する基礎的調査−滋賀県甲良町におけるむらづくりに関する研究(3)−
東京農工大学大学院農学研究科 畠山欣也
Keyword: 親水性水路, 底生動物, 多様性指数GET PDF=
グラウンドワ−ク手法を活用した地域資源再生改善活動の展開
静岡県企画部空港対策課 渡辺豊博
Keyword: 地域資源の再生改善, グラウンドワ−ク手法, GET PDF=
山田川流域の低水時水質特性について−混住化流域における水質水文(機法
神戸大学大学院自然科学研究科 多田明夫
Keyword: 水質, 環境影響評価, GET PDF=
出水時における河川水の電気伝導度とイオン成分の変動について−農業流域における河川水質の変動特性(将掘法
北海道大学農学部 斎藤大作
Keyword: 水質, 溶存イオン, 農業流域GET PDF=
河川水質の季節変動要因に関する考察−中山間地域の水質環境(掘法
鳥取大学農学部 猪迫耕二
Keyword: 水質, 中山間地域, GET PDF=
精密水質調査による実測流出負荷量と原単位法による予測負荷量の比較について
茨城大学農学部 花島紀秀
Keyword: 原単位法, 発生負荷量, 流出負荷量GET PDF=
LQ式を用いたSS,T−N,NO3−N流出負荷量の推定精度に関する検討−流出負荷予測タンクモデルに関する研究(此法
茨城大学農学部 黒田久雄
Keyword: LQ式, 流出負荷量, タンクモデルGET PDF=
不耕起水田における土壌環境(地温・水質)の特性−水稲の不耕起栽培に関する実証的研究(5)−
秋田県立農業短期大学 佐藤照男
Keyword: 土壌の熱的性質, 土壌構造, 水質GET PDF=
スラリー散布による牧草生育と土壌理化学性の変化−北海道東部酪農地帯における肥培かんがい実証試験(機法
神戸大学農学部 鈴木創三
Keyword: スラリー, 肥培かんがい, 酪農地帯GET PDF=
スラリー散布による土壌動物相の変化−北海道東部酪農地帯における肥培かんがい実証試験(供法
北里大学獣医畜産学部 杉浦俊弘
八郎湖流域における水・養分フローの解明(第1報)−八郎潟干拓地における農業用排水の水質変動特性−
秋田県立農業短期大学 近藤正
土地利用計画におけるアンケート調査法の検討
東京農工大学大学院連合農学研究科 斉琳
Keyword: 土地利用計画, アンケート調査, 数量化3類GET PDF=
傾斜地水田の整備水準と土地利用動向(2)−圃場条件による小作料格差の事例−
農業工学研究所 友正達美
Keyword: 土地利用計画, 農用地計画・整備, 圃場整備GET PDF=
広域市町村圏における農村社会資本整備の圏域間格差に関する研究−農村社会資本の整備水準に関する研究(1)−
東京大学農学部 東城暢毅
Keyword: 農村社会資本, 広域市町村圏, 圏域間格差GET PDF=
広域市町村圏における農村社会資本整備の圏域内格差に関する研究−農村社会資本の整備水準に関する研究(2)−
東京大学農学部 星野達夫
Keyword: 農村社会資本, 生活施設, 圏域内格差GET PDF=
「環境教育牧場」設置の試み−農業生態系の再生に関する研究(機法
北里大学獣医畜産学部 小林裕志
Keyword: 環境教育, ビオトープ, 農業生態系GET PDF=
地域生態系維持のための農地・農村空間の評価(その3)−北海道における農地・農村空間の展開と地域生態系の維持−
(財)北海道農業近代化コンサルタント 野本健
Keyword: 農村景観, 土地利用, 地域生態系GET PDF=
農地・農村空間の展開と景観構造の推移(その2)−石狩・サロベツ・釧路低平湿地を事例として−
北海道大学農学部 森下達士
Keyword: 景観形成, 泥炭地, 排水GET PDF=
農地・農村空間の展開と景観構造の推移(その3)−十勝・根釧丘陵台地を事例として−
北海道大学農学部 山本忠男
Keyword: 地域生態系, 農村景観, 土地利用GET PDF=
切土斜面におけるシバザクラ、アジュガの生育特性と雑草の発生−中山間地域における農地斜面の管理方法と景観形成(掘法
愛媛県農業試験場 川崎哲郎
Keyword: 景観, 農地斜面, 雑草制御GET PDF=
中国の土地利用総体計画の作成方法と今後の課題−黒龍江省依蘭県を例として−
宇都宮大学農学部 陳明利
Keyword: 土地利用総体計画, 作成方法, 中国GET PDF=
浸潤量の推定方法について
東京農業大学農学部 渡邊文雄
製紙廃材粒子を用いた毛管浄化法の浸潤状況に関する研究
日本大学農獣医学部 和田祥司
Keyword: 毛管浄化法, 浸潤, GET PDF=
定常蒸発実験による不飽和透水係数の測定法
岐阜大学農学部 西村直正
Keyword: 不飽和透水係数, 定常蒸発, 水分移動GET PDF=
EGMEによる粘土の比表面測定法の問題点と改良法(供
茨城大学農学部 高野友善
Keyword: EGME, 比表面積, 粘土GET PDF=
圃場における土壌物理性変化の測定法
東京農業大学大学院農学研究科農業工学専攻 佐藤公俊
Keyword: 土壌空気, 土壌の熱的性質, 土壌の物理化学的性質GET PDF=
熱伝導率の圧力依存性による土壌中の水蒸気拡散の評価法について
三重大学大学院 布目貴秀
Keyword: 土壌の熱的性質, 水分移動, GET PDF=
電気炉スラグの熱定数の推定法
三重大学生物資源学部 鍵本啓子
Keyword: 土壌の熱的性質, 畑地潅漑, GET PDF=
非かんがい期における維持用水量決定の事例について
福島県農林水産部農林検査課 渡邊明雄
Keyword: 計画手法, 水利権, GET PDF=
地目別流出を根拠にした排水施設管理費の公的負担算定法
農業工学研究所 増本隆夫
Keyword: 排水施設, 施設管理費, 洪水流出GET PDF=
地区内反復利用率と差引き負荷量の関係−水田地帯の水管理と水質水文収支(1)−
弘前大学農学部 工藤明
Keyword: 用水管理, 排水管理, 水質制御GET PDF=
Analysis_of_Regional_Water_Requirement_for_Paddy_Irrigation_and_Its_Application.
岡山大学大学院自然科学研究科 Surasri_Kidtimonton
Keyword: 水田灌漑, 計画手法, 灌漑施設GET PDF=
中央アジア乾燥地域の潅漑農業と水管理(I)−大規模潅漑地域における潅漑効率の実態−
大阪府立大学農学部 清水克之
Keyword: 用水管理, 水収支・水循環, 海外GET PDF=
中央アジア乾燥地域の潅漑農業と水管理(II)−水田-畑ローテーション潅漑の水管理−
大阪府立大学農学部 渡邉紹裕
浅層暗渠の効果について(その6)−低平地粘質土水田に埋設した浅層暗渠圃場の排水性に関する一考察−
東京農業大学農学部 甲斐貴光
Keyword: 暗渠排水, 重粘土水田, 排水性GET PDF=
大区画・汎用化水田のための排水整備計画(X)−石川県潮津地区を事例とした緩勾配小排水路の暗渠化設計−
石川県農業短期大学 村島和男
Keyword: 圃場整備, 排水施設, 計画設計GET PDF=
大区画・汎用化水田のための排水整備計画(IX)−大中の湖地区を事例とした地下水位低下のための暗渠設計−
大阪府立大学農学部 千原正規
Keyword: 暗渠排水, 圃場整備, 農地の汎用化GET PDF=
カラマツチップの暗渠疎水材の耐久性−暗渠排水の機能向上に関する研究(第2報)−
北海道立中央農業試験場 北川巌
Keyword: 暗渠排水, 疎水材, 未利用資源GET PDF=
インドの農地排水の現状と問題点−アジア・モンスーン地域における排水調査(供法
国際農林水産業研究センター 北村義信
Keyword: 排水施設, 地表排水, 排水管理GET PDF=
畑地灌漑の導入と作型について−畑地灌漑地区の水使用実態に基づく日消費水量の算定に関する研究供
日本大学大学院農学研究科 重松智範
Keyword: 畑地灌漑, 計画手法, 作型 GET PDF=
北海道の大規模畑作圃場における作物係数
北海道開発局開発土木研究所 児玉正俊
Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, 計画手法GET PDF=
短時間雨量の確率推定法(1)
高知大学農学部 松田誠祐
Keyword: 水文統計, 降雨特性, GET PDF=
耕作放棄水田の地下水位と流出量の関係−中山間水田の耕作放棄が流出に与える影響とその評価(3)−
北陸農業試験場 高木強治
Keyword: 流出特性, 洪水流出解析, 地下水GET PDF=
線形Muskingum-Cunge_法における数値的挙動
忠北大学校農科大学農工学科(_韓国)_ 金鎭洙
Keyword: 洪水流出解析, 開水路流れ, GET PDF=
SCE-UA法によるタンクモデル定数探索の実用性について
神戸大学農学部 田中丸治哉
Keyword: 長期流出解析, 最適化, GET PDF=
スイカ畑における微気象測定とペンマン蒸発散位の計算−ハウス内消費水量決定法に関する検討−
岡山大学大学院農学研究科 森田昇
Keyword: 蒸発・蒸発散, 畑地潅漑, 計画手法GET PDF=
バルク法による植被面蒸発散量の算定に関する研究
鳥取大学乾燥地研究センター 大槻恭一
Keyword: 蒸発散, バルク法, 植被GET PDF=
熱収支ボーエン比法が適用できない場合と異常推定値の簡単な抽出法
滋賀県立大学環境科学部 小谷廣通
Keyword: 蒸発・蒸発散, 気象環境, GET PDF=
中国毛烏素砂漠における地下水調査−乾燥地における灌漑農業の持続的発展(掘法
鳥取大学乾燥地研究センター 池浦弘
Keyword: 地下水位, 水質, 塩類化GET PDF=
作物の蒸散量を指標とした灌漑時期の判定方法−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(機
鳥取大学乾燥地研究センター 弘重秀樹
Keyword: 畑地灌漑, 蒸散量, GET PDF=
灌漑時期判定に対する葉温(CWSI)、蒸散量および収量の比較検討−茎内流測定法の灌漑管理への適用に関する研究(供
九州共立大学工学部 竹内真一
Keyword: 畑地灌漑, 蒸発・蒸発散, GET PDF=
土地被覆カテゴリーの事前確率の最尤法分類への導入効果−RS土地被覆分類における誤分類pixelの分析−
東京大学農学部 吉野邦彦
Keyword: リモートセンシング, 土地被覆分類, ベイズ判別GET PDF=
薄層長大打設ブロック・コンクリートの温度挙動
東京農工大学農学部 富澤真未
Keyword: 薄層長大打設ブロック・コンクリート, 温度解析, 有限要素法GET PDF=
比較電極法によるフルーム水路の鉄筋腐食調査
東京農工大学農学部 千葉一紀
Keyword: 腐食, 鉄筋コンクリート, 比較電極 GET PDF=
個別要素法による高含水安定処理土の流動シミュレーション
東京農業大学農学部 竹内康
Keyword: 個別要素法, 高含水安定処理土, 流動シミュレーションGET PDF=
強酸性土における農・工学的研究(8)
日本大学生物資源科学部 青木正雄
Keyword: 土壌改良, 土層改良, 工法GET PDF=
法面緑化工施工後の木本侵入状況と肥料袋工施工の効果
農業工学研究所 小倉__力
Keyword: 畑地造成, 農地保全施設, 緑化工GET PDF=
有限要素法によるアーチ型地中構造物の限界荷重解析について
明治大学大学院 菊地雅義
Keyword: 地盤内応力・支持力, , GET PDF=
比抵抗モニター法によるため池の漏水経路調査のためのモデル実験
農業工学研究所 堀俊和
Keyword: ため池, 漏水, 比抵抗モニター法GET PDF=
比抵抗モニター法によるため池漏水経路調査のためのモデル実験(2)−逆解析手法を用いた漏水位置の特定法−
農業工学研究所 森充広
湧水処理工法における遮断層形状と地下水位の関係性について−三次元サンドモデルによる湧水処理工法の実験的研究−
岩手大学連合大学院 加藤幸
Keyword: 浸透・透水, 暗渠排水, 浸透流・地下水GET PDF=
弾塑性有限要素法による盛土構造物の挙動解析 −有明干拓新白石排水樋門右岸側取付堤防の場合−
九州大学農学部 東孝寛
Keyword: 有限要素法, 盛土, 沈下GET PDF=
流し掛け水車の水理特性(その1)−負荷と出力特性−
農業工学研究所 後藤眞宏
Keyword: 流し掛け水車, 開水路流れ, 地域エネルギーGET PDF=
管水路におけるHazen-Williamsの流速係数Cの同定法
農業工学研究所 金永化
Keyword: 管水路, 流速係数C, 同定法GET PDF=
新型自動減圧弁による管路圧力の制御技術
鹿児島大学大学院連合農学研究科 稲垣仁根
Keyword: 自動減圧弁, インライン減圧型システム, 塩化ビニール管GET PDF=
散逸型ガレルキン法による不連続流解析
京都大学大学院農学研究科 岡本岳之
Keyword: 開水路流れ_, 流れの基礎原理・特性, 散逸型ガレルキン法GET PDF=
回分式活性汚泥法に併用した鉄接触材による脱リン法の実用化に関する研究_
京都大学大学院農学研究科 佐藤誠治
Keyword: 回分式活性汚泥法, 鉄接触材, 脱リンGET PDF=
農業集落排水施設における汚泥貯留方法に関する基礎的検討
京都大学大学院農学研究科 御前武志
Keyword: 農業集落排水, 汚泥消化, 汚泥減量化GET PDF=
有機農業の現状とその農地生態系の把握−那須野ヶ原におけるオオタカ棲息環境構造の解明(その2)−
宇都宮大学農学部 小林英司
Keyword: オオタカ, 有機農業, GET PDF=