MIZOちゃん,土壌圏の科学

土壌圏の科学　（MIZOちゃん担当編）

土壌物理学と地球温暖化 (2002.10.29)　　受講者　108名
土壌の中の熱と物質移動 (2002.11.5)　　受講者　105名

講義の感想（その１）：

この講義を聴いて自分もフィールドに出て研究したいと思いました。火星の水の話をもう少し詳しく聞きたかったです。農学部に進学したら土壌力学の講義をとってみたいと思います。
　Ａ．火星の話はまた別の機会にしますね。土壌力学ではなく、土壌物理学です。よろしく。
この四学期から、とうとう専門が始まりました。今までの広く浅くの教養科目とは違って、ようやく深い学びができるようになってきています。しかし、前回の先生の授業は、先学期までよく見られた、自分の研究紹介に重点が置かれているものでした。はじめのフーリエの法則のような所をもっとやってほしい気持ちもありました。このような授業は、楽で面白いけどあまり得るものはないんだよな、と思いながら聞きはじめました。
しかし、終わってみればそれなりに有意義な授業でした。実際のフィールドワークの様子が聞けたことが一番参考になりました。机上の話と違って、様々な不足な事態が起こりながらも、柔軟な思考で対応していく力の必要性。これから社会に出て、働いていく中で重要な事ですね。ありがとうございました。
　Ａ．なるほどフーリエの法則のような基礎を求めているんですね。来年の授業の参考にします。
スライドでの授業は、ノートをとる必要もないし、わかりやすいのでいいと思いました。ただ、終わってみて記憶に残っているのは印象的だった写真ぐらいですが・・・。今回の授業で使われていた嬬恋村は、僕の出身地の群馬でしたので懐かしい感じがしました。授業中、「冬になると、この地方は地面が凍る」という文句がありました。新潟に雪を降らせ、山を越えてきた乾燥した空っ風がふくため、群馬の冬は寒いだけで雪は降りません。だから田んぼなどには、土中の水分が凍ってできた霜柱がたくさん見かけられます。小学生のとき、よく田んぼの中に入って、霜柱をじゃりじゃり踏みながら学校へ登校したものでした。「ああ、なつかしいなぁ」というのが、今度の授業の率直な感想でした。
　Ａ．そのような幼いころの体験が大切なのだと思います。
　どんな先生がやってくるのかと思って、教室の入り口を見ていると、親しみやすそうな先生が教室に入って来ました。
　まずは、先生の自己紹介が始まりました。自分のことをミゾちゃんと言って、面白そうな先生だと思いました。また、自身のホームページにまつわり、ミゾ語を話す山奥に住む民族との偶然の交流の話があり、興味深く聞きました。
　そして、本題の授業に入りました。一回目の講義では、永久凍土が地球温暖化の優れたセンサーであるという内容でした。スライドでシベリアの大地を見ながら、現地での調査の様子を聞きました。凍土の解け方は、植生によって異なる事を突き止め、ツンドラの苔は蒲団のような役割を果たし、熱を伝えにくいので、苔の下の凍土はあまり溶けないということでした。聞けば理解出来ることをどれだけ化学的な裏付けで示すかも研究にとっては大事なことだと気付きました。研究には実際に現地に赴いて、現地を肌で感じ調査することが必要だし、研究者にとっても研究の面白さの一部なのだろうと思いました。私はまだ将来何かを研究したいと思っています。研究室に閉じこもって、ひたすら机に向かうのではなく、現地調査を積極的に行う行動力のある研究者になりたいと思っているし、その方が同じ研究をするにも楽しいと思います。
　二回目の講義は、土壌の中の熱や物質の移動のメカニズムを解明することで、土壌浸食やメタンガスの発生の原因を突き止めようとする話でした。土壌浸食がどのようにして起きているのか、今まで知らなかったのですが、大型機械の導入で、踏み固められた土の上にふかふかの土が乗っている状況ができたために、水が地中に染み込まず表面を滑ることが原因だと知りました。原因が分かれば、土壌浸食を防ぐ事に役立ちます。自分の興味のあることを研究し、それが社会の役にも立つことであれば、最高だと思います。また、湿原がら発生するメタンガスの話では、現地調査で実際に使った計測器具を見ることができ、研究を身近に感じることが出来ました。
　溝口先生の授業を聞いて、研究者というのは普通の人が見逃しているようなことにも興味を持ち、そこから何かを見いだしていく職業なのだと思いました。そして、想像力も豊かでなければ、新しい発見はできないのかもしれません。土壌物理学を学んで、火星にまで研究の対象を広げていることには驚きました。
　土壌圏の科学で初めて土壌物理学に触れ、興味深く話を聞きました。また、学問はもちろんのこと、溝口先生の授業では、実際の研究調査風景を織り交ぜながらの講義でした。私は将来研究職を考えていますので、そういう意味でも将来を膨らませながら、授業を聞くことができました。
　Ａ．長いレポートありがとう。とても励みになります。もっと面白いこと研究しよう、という気になれます。
　先生の講義は、他の講義と違い非常にユニークでした。私がユニークなどと言うことは、失礼なことかもしれませんが、適度な（オヤジ）ギャグをまじえながら、学生の興味をひきつけ、集中させるというものは、他の講義ではほとんど見られませんでした。
　講義内容に関しては、スライドがメインでしたが、話されている内容が視覚で確認することができ、非常に理解しやすかったです。また世界各地に飛び、調査する先生の話を聞いて、非常に楽しそうだなと感じました。
　また土壌圏の科学の講義は、最初は正直関心があまりありませんでしたが、初回の宮崎先生の地下水のしくみの話が非常にわかりやすかったおかげで、今では楽しみな講義の１つになっています。これからも引き続き、勉強に取り組みたいと思っています。
　Ａ．オヤジギャグを評価してくれてありがとう。大学院生にもなると全く動じなくなるので困ったものです。研究を楽しいと感じてくれただけで、講義をやった甲斐ががあります。
土壌の乾燥過程、凍結過程の水分移動の説明が印象に残っています。水分ポテンシャルの大きい所から小さい所へ移動するというのはなるほどと思いました。
スライドの資料に写真などを取り込んでいてわかりやすく、退屈しない講義でした。ミゾ族？の話、かなり面白かったです。
　Ａ．土壌の乾燥過程と凍結過程の水分移動のアナロジーに興味をもってくれてありがとう。実は、これが一番伝えたかった土壌”物理”の基礎事項でした。
非常に面白い話が聞けたので満足しています。特に嬬恋村キャベツ畑の表土流出解明の話が面白かったです。農学部内定の学生は授業中のテンションが低いので教壇に立っていて反応が分からなかったかも知れませんが本当に面白かったですよ。これでテストを出されたら困るでしょうが。
　Ａ．ありがとう。この冬にも嬬恋で融雪プロセスの現場実証実験をします。
シベリアでの体験や、凍土の溶けるメカニズム、土壌流出の問題などが、おもしろかったです。温暖化などの、環境問題全般に興味があるのですが、実地での調査の仕方などがわかって、そういうこともするのか、と、少し自分の中でのイメージが具体的になりました。メカニズムにも、納得させられました。
研究者に必要なものは、観察力とコミュニケーション力と体力だということですが、私には、ほかはもとより体力ないのが困ったことです。
熱伝導の方程式などは、理解不足で終わってしまったので残念でした。

　Ａ．"体力"というのは、私の学生時代の経験をそれらしく活かすための半分冗談です。全ての人が同じタイプの研究者になる必要はないのですから、君は君なりの研究者を目指してください。熱伝導の方程式については、良い本がたくさんありますから、これを機会に勉強するとよいでしょう。
講義は一日目はそんなにおもしろくなかったです。二日目は楽しく講義を聞くことができました。スライドをめくるのがはやすぎて、ノートをとることが不可能でした。
　Ａ．農業に密着した話の方が良いのかな？確かにスライドというのはノートをとる側にとっては大変ですね。次年度から何らかの対策を考えてみます。
普段はあまり意識することのないシベリアの永久凍土の話は、興味深く聞かせていただきました。現場でのシベリアの寒さを経験すると考えも変わるかも知れませんが、フィールドワークの映像をみているとなかなか楽しそうだったので現地に行ってフィールドワークのような調査をする仕事もやってみたいと感じました。ただ、体力とコミュニケーション力にはあまり自信がないのですが。
植物が地球の温暖化に関わっているというのは良く言われている話ですが、土壌に含まれている温室効果ガスも結構重要だということはほとんど知らなかったので、土壌に対する考え方が少し深まりました。地下が凍っている所や、上から機械で踏み固められた所が表土が流れやすい場所となる、というのは聞いてみればなるほどと思える話でしたし、農学部は国内の農家の畑の問題からシベリアの永久凍土の状態、果ては地球の温暖化や別の惑星のテラフォーミングといった全世界的な問題にも取り組むのだということを知って農学部の良さを再認識するとともに現実の土壌の問題や、重要性がよくわかりました。
　Ａ．フィールドワークの重要性を認識してもらえただけでも講義の甲斐がありました。農学部に進学するからには、３年生の授業で他学部では体験できないフィールドワーク（農場実習）を受講することをお勧めします。
全体的に話がおもしろかったです。特に興味が持てたのは、センサーを自分で工夫して作ったという話でした。結果的にはおもしろおかしい笑い話という感じにまとまってしまいましたが、やはりああいった姿勢、必要に応じて自分で器具を作るという意欲は必要だと感じ取ることができました。それを実際にやってみた例を挙げて説明してみせるあたりは、さすがだと思いました。先生にしてみると、当たり前のこと、普通のこととおっしゃるかもしれませんけど。
わかりにくかった点としては、微積分の話があります。見えないうちにすぐに黒板が消されてしまったので、よくわかりませんでした
シベリアの話は、スケールが大きいというのが一番の感想です。あれだけのものを相手にしていると、本当に精密なデータがとれるのかと疑問でしたが、世界中でやってる動きの一環だということなので、そのうち大きな成果がでることでしょう。期待してます。
　Ａ．「必要に応じて自分で器具を作る」ことはオリジナル研究のための基本とも言えます。次年度からは黒板の字を消すタイミングをもう少し考えることにします。指摘ありがとう。スケールの大きさと精密なデータ。考えている系に対応させて必要な精度も決まります。その意味では、シベリアの１ピットの情報だけで全体を語ることには常に危険が伴っています。その両方を繋ぐＵＰスケールの方法が求められています。
先生の永久凍土のお話を興味深く聞かせていただきました。私は寒いのは嫌なので、そんなに寒い所に行って研究をなさっていらっしゃる溝口先生にはある種の尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。これからもご活躍を期待しております。またミゾラムの人達との交流は大事だと思いますので、これからも続けてくださいね。
　Ａ．単に暑いのに弱いだけ、という噂もあります。（昔のウルトラマンにジャミラという暑さに強く水に弱い怪獣がいました。。。）ミゾラムの人達との交流については今後にご期待下さい。
　話すスピードや声の大きさもちょうどよく、わかりやすい説明でした。また、コンピュータの画像を表示した様々な写真や概要が、話を理解するのにとても役立ちました。特に、土の様子やシベリアの風土など、実際に写真で見ると話で聞くよりもずっとわかりやすかったです。また、ノートをとったり話を聞く上で、目の前に話す要点が文章や図や絵によって示されているとより頭に入りやすかったです。
　二回ともの授業で、一番最初にその日のトピック全部をざっと示して下さったのが、その日に何を学ぶのかが先にわかって良かったです。それから、最後にその日のまとめを表示してくれていたのが、もう一度内容を振り返ることになり有り難かったです。所々にキーワードがあるのも良かったです。
　１１月５日の最初の方で行われたフーリエの法則についての説明ですが、大体の流れはついていけたと思うのですが、文字や式の意味が一部はっきりとはわかりませんでした。
　内容については、土や特にシベリア凍土のことなど、様々なことを初めて知りました。特に、土自体がどのように凍結や融解するかなど基本的なことも今まで知らなかったのだと今回気付きました。また、コンピューターを活用することによって研究室に居ながら遠くのデータを採取する事が出来る、というのが面白かったです。
　センサーの実物も初めて見たので、面白かったです。　特に悪かったと思う点はありません。情報量も多く、面白くてよい授業だったと思います。
　Ａ．好意的な評価を頂きましてありがとうございます。来年度は、式の説明についてもう少し工夫するように努力したいと思います。
　私はサカナやへんてこな生物にひかれて農学部水圏を選択した。農学部の「の」は「のほほん」の「の」だ、との先生のお言葉通り私も感じながら毎日楽しく過ごしている。
　　しかし、4学期の専門の授業をきくにつれ、農学は人類の生き残りをかけた、思ったより切羽詰まった学問なのかもしれないとも思い始めた。人口増加、水不足、食糧不足、温暖化、等々、人類の危機に対処するためには、人間が生存するためのごく当たり前の部分（水、大気、土、といった古くから人が素だと考えていたもの）を調べることは必須で、それは結構農学の範疇にある。
　　　あまりにも大きなテーマに、人間は結局無力かもしれないと私などは考えただけですぐひよりがちであるが、凍土の小さな根や虫の巣の跡、融雪剤の撒き方のちょっとしたうまい工夫などの、意外に些細なことが自然の結果をかえてくることに勇気付けられた（また同時にこわいことともいえるが）。
　今回の授業で永久凍土のことを学んだのも面白かったが、フィールドワークについての話は特に参考になった。大学に入ってからの方が原理を生々しく見ることが増えたのだが（ゲスプリを用いた冊子作り、手書きレポなど）、農学部にいったらますます増えるのだろう。穴掘りは是非実践してみたいし、背筋はどちらかといえば弱いので鍛えようと思います。ＩＴも苦手とかいう問題ではないなと気づかされ、なんでも使えるものは使っていくという先生の姿勢は見習おうと思いました。コミュニケーションの大切さは、この授業でも繰り返し話題になったが、すべての学問でもっと強調されていい事柄なのではないだろうか？結局学問は人のためにあるし、そのためにしかなく、人のココロや立場を見失ってしまえば全く意味がないと思う。
　「土壌圏の科学」はどの講義も興味深い。先生方に味があるというのもあるが、「そういえばなぜ？」という部分が土壌圏に多いからというのもある。これから先、わかっていそうでわかっていないところを見抜けるようになりたいと思う。
　Ａ．農学は人類の生き残りをかけたものであることは間違いありませんが、だからといって思い詰め過ぎるのもよくありません。バランスが大切なのだと思います。「のほほん」の「の」は、急激に変化しつつあるいまの日本の大学の雰囲気の中にあって、人間の促成栽培はできないことを思い出させてくれる大切なキーワードだろうと思います。そういう意味でも農学は人間が人間らしく生きるための学問なのかな。
今回の授業は実際のフィールドでの写真もあり、HPにも張ってあったのであとでじっくり見ることもできて、とてもよかったです。特に実験装置を市販のものから応用して作ったり、穴の掘り方を教えていただいたりと、 90分の授業が内容のとても濃いものになったと思います。
凍土の融解や土壌浸食などが環境問題にも発達し、今の妹尾教授の授業では文明をも滅びさせるということを学びました。興味を持つきっかけになるようなフランクなというか親しみやすい授業だったと思います。
　Ａ．穴の掘り方実習などもあるともっと面白いかもしれませんね。でも数人ならばともかく100人がスコップを持って穴を掘っている実習など想像もしたくありませんが。。。
　一回目の授業で興味を持ったことは、二酸化炭素だけでなく湿原などの土壌から発生するメタンガスも地球の温暖化に影響していることです。そしてその指標として永久凍土に注目してロシアの極寒の地で地道にその深さを測定していることに驚きました。いままでは温暖化というとオゾン層の破壊や二酸化炭素濃度の上昇など大気中の物質ばかりに注目していたので、土壌という観点から環境問題を論じることはとても新鮮でした。しかし土壌中には液体、固体、気体の物質が複雑に存在しているので、その状況下での熱や物質の移動が大変重要だがその解明は非常に困難であることがわかった。
　二回目の授業では、農地において凍結した土壌が融解する際土壌の流出が起こることを知った。日本の農業で重要な北海道や高冷地でそのようなことが起こりその原因が土地の傾斜や機械の通った跡で起こることは意外だった。二回の授業で共通にいえることは土壌中の物質移動の解明が不可欠であるが、それは非常に複雑であるということです。もしまた授業を受ける機会があればそのメカニズムをもっと詳しく教えてほしいです。
　授業自体は写真での説明が多くてわかりやすかったし、外国や農家でのエピソードもおもしろかった。
　Ａ．土壌中の物質移動は複雑ではありますが、いまの地球環境問題を考える上で重要なテーマだということです。３年生になったら「土壌物理学」の授業を受講してみてください。
　今回の講義を受けてみて、今まで漠然としたイメージしか持っていなかった地球温暖化についてその将来の危険性を具体的に認識することができたように思う。100年後には平均温度が2℃上昇、南極・北極の氷が融解、それに伴う海水面の上昇、陸地の減少、降雨や干ばつへの被害、砂漠化、農作物への被害、マラリアなど伝染病の増加など、地球温暖化によってもたらされる人類への被害は深刻なものである。
　また地球温暖化の進行度を調べるためのセンサーとして、シベリアの永久凍土を用いるという考えはとてもスケールが大きく、面白いと思った。確かに地球温暖化により気温が上昇するなら、地球上の約14%を占めるといわれている永久凍土が溶け出すのは必然である。逆にこの永久凍土がどの程度溶けたかを調べることによって、その後の地球温暖化予測が可能になり、また、この水分量の変化を調べることでより正確な天気予報も行えるようになるだろう。このような永久凍土に隠された有用性をとても興味深く聞くことができてよかったと思う。
　Ａ．確かにシベリアのスケールは大きいけれど、宇宙からみればまだまだ小さい。土粒子は小さいけれど、素粒子レベルからみれば大きすぎる。どのスケールを対象にしてもやるべきことは結局地道な作業です。
　「土壌温度の性質」のこ難しそうな数式、意味は分かったけれど今一つどんな場面で使うのかわからなくて、あまり幸せになった気がしないです。明示的に使用場面を例として出してくれると助かったかも。
「土壌流出」、メカニズムが分かっておもしろかった。
　Ａ．次回からはできるだけ応用例も説明するようにします。
　教官の実体験を写真などを交えて説明してくれたのでわかりやすかったです。特にシベリアなどでの研究調査の話は興味深かったです
　Ａ．お褒め頂きありがとう。
　まず始めに感想を贈るのが遅くなり大変申し訳ありませんでした。決して先生の講義がつまらなかったり、誰かに代返してもらったため感想文の存在を忘れていたためではございませんのでご容赦ください。私の専攻は生物材料開発科学なので、講義を受ける前までは土壌なんてあまり関係ないや、専攻はその上に立っている木だしなんと愚かな事を考えていましたが、授業を受け感銘を受けました。今までは土壌なんて当然あるもので、それを地球の皮膚と捉える頭は持ち合わせておりませんでした。そこで初めて土壌の働き、更に永久凍土からわかる地球温暖化の問題。講義はすごくわかりやすく、分野外の自分でも楽しく、そして興味深く聞かせていただきました。いままで、土壌から地球温暖化へのアプローチというのは考えてはいませんでしたが、自分自身が生物材料を選考に決めたのも地球温暖化が問題になっている今日の世の中において、それに対して何かできたらいいなという想いからでありました。今回は別なアプローチからの観点も聴け、これから差し迫ってくる地球温暖化問題、しいては京都議定書の問題にたいしてどのようなことが自分に出来るか考えることの出来るいい機会になりました。また、来年でも機会があったら土壌の講義を取り、先生に再会したいと思います。また、最後になりましたが、先生の研究にたいする話や研究生活の話は、自分自身将来は研究で生きて生きたいと考えておりますので、すごくさんこうになり、ためになりました。今回は本当にありがとうございました。
　Ａ．生物を含まない粒子の集合体は、粉粒体ではあるけれど、土壌とはいえません。生物が含まれるからこそ土壌なのです。その意味では、土壌も”生物材料”といえるのかも知れませんね。
　先生の土壌圏の科学の講義を拝聴させていただいて感銘を受けました。がんばってください。
　Ａ．ありがとう。
　全体的にとても興味深い内容でしたが、特に調査・研究に用いられた道具に関心をおぼえました。
溝口先生は、まったくの新しい製品をどんどん利用することはもとより、必要な道具は自分でも作ってしまうので非常に感心しました。
　Ａ．既製品は誰かが何かの目的のために開発したものですから、それをそのまま使って研究したところで、真新しいものは生まれません。逆に言えば、既製品でできないところにこそ、誰も手掛けていない研究の芽が転がっているのです。
　永久凍土、って言われてもあまりなじみのない言葉です。思い浮かべるものは、マンモスぐらいです。しかし、高校のとき地理の授業で床を高くする、シベリアの住宅の写真を見たことあります。彼らにとって地球温暖化は我々よりも切実な問題なのでしょう。
土が凍る、という概念はこの授業を通じて初めて知った気がします。先生の授業以外にも、土壌には間隙に水を含むことが可能ということは教わっていたので、すぐにその現象を理解できました。
土壌って身近な存在だけど、見落としやすい。生命の根源はこの豊かな大地なんだ。というのがこの「土壌圏の科学」全体を通じた感想です。土壌にはさまざまな微生物がいて、彼らの営みにも少なからず興味を抱きました。私的にはなかなか面白い講義でした。
　Ａ．その豊かな大地が失われつつある現状をどうするか？　地球温暖化といって大気のことばかりが注目されていますが、人類の財産である表土にももっと目を向けるべきでしょうね。それが「土は地球の皮膚」に込めた私の主張です。
http://dream.a.u-tokyo.ac.jp/~dream/21c/a182.pdf
　　私は、今学期の農学部の講義は、農学に必要な知識の勉強というよりも、農学部では、実際どんなことをするのか、また、多くの農学関連の研究の中で、自分が興味を持てそうなものは何かを知るために、いろんな教官の話を聞きたいという気持ちで受講しています。
　凍土の研究のお話は興味深く聞かせていただきました。やはり農学の醍醐味は、ひとつの研究からほかの分野に根が広がって行くところだと思います。ほかの分野の技術を自分の研究に利用するだけでなく、自分の研究から分かったことがほかの分野で生かされる、そんなフィールドワークを、将来やってみたいと思いました。
　Ａ．農学の醍醐味は対象や目的が明確なことでしょう。つまり、生物（その環境も含む）を対象として、食を目的とすることです。その点だけ押さえておけば、どんな方法を使おうが全て農学といえるでしょう。
　先生の講義はかみくだいて説明してくださった（と思われる）のでとてもわかりやすかったです。正確に言うと、私には数式が、「そんなものなのか」程度にしか理解できなかったのですが、土壌侵食のメカニズムや永久凍土の性質など、具体的に研究の様子の紹介も交えて解説された部分は概念的でなるほどなぁと納得しながら聞かせていただきました。（数式は興味がある人なら自分で学ぶと思うので講義中にはあれ以上詳しく説明なさらなくてもいい気がします）１番印象に残っているのが大型機械の導入による土壌侵食についてです。”侵食”などというのは土の表面の話だとばかり考えていましたが、土壌の30㎝も40cmも下の部分が踏み固められたり凍結したりすることが誘引するなんて目からうろこでした。また、湿原の内部はガスだらけというのも非常に驚いています。いまだにこれには実感がわきません。炭酸水みたいな状態ですか？60ｃｍ下が全部ガスとはどういうことなんでしょう？ＨＰも拝見しましたがこれもかみくだいてあるのですね。研究の成果を見るとあまりに高尚な（!?）理論が展開されていてひるんでしまいましたが、そんな研究をこれからも親しみやすい形で世に送り出してください。ありがとうございました。
　Ａ．湿原のガスの話も土壌侵食の話もいま大学院生と一緒にフィールドに出かけていって得られた採れたてのデータです。現物を直接みると、単に話を聞いたり、本を読んだだけでは得られないような”カン”が働くようになります。
　土壌圏の科学での先生の講義、楽しく拝聴させていただきました。ツンドラ地帯の実地調査の写真を数多く見させていただきました。写真の風景は見るからに寒々としていましたが、先生のセンス溢れるギャグが冷え込みそうな教室の空気を暖め続けていたのが印象的でした。
数式が登場する理論的な部分になると、やや申し訳なさそうに話しておられましたが、こちらも一応理系なので、この手の話もどんどんしていただきたいと思います。それ以外の研究のお話は大変興味深く、あまり知ることのないツンドラ地帯の自然環境にもさまざまな科学が潜んでいることを知ることが出来ました。
なかなか注目されることのない分野で、新しい発見を求めて情熱を絶やさず研究に打ち込んでおられる姿が言葉の端々から垣間見えました。非常に面白い授業でした。どうもありがとうございました。
　Ａ．「センス溢れるギャグ」とヨイショして頂きましてありがとうございます。ツンドラ話に寒いギャグ。皆さんには教室で十分寒さを体験できたのではないでしょうか？　うけても受けなくてもこれからもマイペースでオヤジギャグに磨きをかけるよう努力したいと思います。「一応理系」・・・そうですよね。確かに申し訳なさそうに話す必要はなかったんですね。来年はビシバシと数式も使って見ようと思います。
学校のパソコンだと何回送っても文字化けしたので家のパソコンから送ります。先生の講義をではまずフーリエの基礎式というものを勉強しました。難しかったのですがなんとなく理解できたかなと思います。ただそのあと具体的な話題が出てきてとても楽しく講義を受けることができました。特に土壌が流れる話は面白かったです。この講義でならったことがそのまま将来の自分に生かされることはないですが、先生の実験に対する姿勢っていうものがなんとなく垣間見ることができいい経験だったと思います。ありがとうございました。
　Ａ．文字化けの問題ね。学校からはmuleから送っているのですか？
先生の授業の中で一番印象深かったのは実はミゾ族の話だったりします（笑）なんというか、ちょっとしたきっかけを捕らえてその後も連絡をしあうというその行動力に感嘆いたしました。フィールドワーク、そして学問には行動力は不可欠で、そういう一面をこういう話しの中にもみたような気がいたします。
授業の内容としては、永久凍土のお話し、興味深かったです。
個人的には、温暖化の影響を見ることが凍土で見ることができるというのが成る程と思ったのとマクロポアの話しが面白かったです。
欲を言えば、火星の話しを楽しみにしていたので、もう少したくさん火星のについて話しを聞きたかったなとは思いますが、スライドも沢山見れて話しも面白くて楽しい授業でした。
ありがとうございました。
　Ａ．この前研究室にインド人が遊びにきたので、ミゾラムの話をしたら、やはりミゾ族のことを知っていました。うそではないようです。火星の話はまた別の機会にしようと思います。
　一度メールを送ったのですが、文字化けしてしまった危険性が高いので、もう一度同じ内容のメールを送らせていただきます。申し訳ありません。
　溝口助教授の授業は、全体的になかなかおもしろかったです。ミゾ語や深い穴の掘り方などについての話もおもしろかったですが、私はフィールドに出て体を動かして調査・研究をしているという話を非常に興味深く感じました。現地の人々との交流を楽しみながら研究を進めていることは、学ぶことは机に向かうことである学生の私にはうらやましい限りです。いつか私もフィールドに出て働いてみたいものだと思いました。また、スライドで映像やグラフなどを見せていただけたのもよかったです。ノートはとり辛かったですが、土壌の様子などを理解する助けになりました。ただ、火星に水があるという話の時間が短かったことは残念です。進学後の授業などで機会があれば、火星の話を詳しく聞いてみたいです。　では、なかなかおもしろい授業をありがとうございました。
　Ａ．やはり文字化けしていましたので、こちらのメールに対して返信しています。火星の水の話はまた別の機会にしましょう。お楽しみに。
　私は今まで植物や微生物のなどばかりで、「土壌」に関心を持つことがなかったため、「土壌」が主題であるこの講義がとても新鮮でした。　講義では写真が多くて、土壌や現地の状態だけでなく実際のフィールドワークの様子がよくわかり、研究者を目指している私にとって参考になりました。　永久凍土の話では、地球温暖化で氷が溶けるという問題はよく耳にしていたけれども、土壌中の嫌気性微生物が出すメタンガスが温暖化の原因の一つになっていることを知り、温暖化から土壌に影響を及ぼしているだけでなく、逆に土壌からも温暖化に影響を与えているということに驚きました。また、凍土がただ溶けるといっても、土壌成分違いの影響があったり、こけや虫が作った穴などの生物的な影響があったりして、「土壌」の奥深さを知ることができ、「土壌」への見方が変わったと思います。土壌から温暖化や天気予報を調べられるということも興味深かったです。　キャベツ畑の話では、フィールドワークでの現地の人たちとのふれあいの話や実験器具の実物をみることができたりして、とても楽しかったです。　シベリアという遠い土地で環境問題というスケールの大きい内容と、日本のキャベツ畑という身近な内容という対称的な二つの講義を聴くことで、「土壌」のさまざまな面を見ることができてよかったです。
　Ａ．フィールドワークで現地の人々からいかに本音を聞きだすか、これはフィールド調査の成否を左右する重要なファクターです。
シベリアの永久凍土や嬬恋村の土壌侵食の調査などのフィールドワークの話が聞けて、大変面白かったです。中でも、永久凍土層の溶け方が場所によって異なり、それが土壌中の水の移動に影響しているという話や、嬬恋村の畑の土壌侵食の原因が、大型機械によって土が踏み固められ、透水性の低下したことにあるということには驚かされました。他にも電話回線を用いた遠隔監視システムが面白かったです。
　Ａ．携帯電話システムをさらに発展させて、いまはハワイから土壌水分情報をリアルタイムに取り込む実験をしています。
遅くなった分いろいろな先生の授業を受けましたが、やはり溝口先生の授業が（人柄が？）イチバン個性的でおもしろかったですね。
私は個人的に、パソコンが効果的に使われる授業が好きです。これだけITが進んだ世の中なのだから、授業や発表等に活かさなくては損です。
授業では、先生のなさったフィールドワークが写真をまじえて紹介され、自然の大きさと先生の楽しそうな姿に感動しました。
私が最も「おっ」っと思ったのはツンドラでの「蚊」の話です。以前読んだフリーマントルの『待たれていた男』（異常気象によってシベリアのツンドラが溶けてしまい、その下から死体が見つかり…という話）で、蚊が大発生して人間を攻撃し、時には放牧してある牛や馬の鼻の穴をふさぐと書かれていました。「蚊」というとツンドラなどの寒い地域では発生しないイメージがあったので、その記述には驚きました。
が、今回先生が「蚊が大量に発生する」と話されていたので納得！実際体験するというのは大切なことですね。地球上には私の知らない世界がまだまだいっぱいある！
HPも拝見しましたが、アメリカの大学院での研究は大変意義のあるものだったようですね。私は今、学部を卒業したらアメリカ（やカナダ、イギリス）の院に行きたいと考えています。でも、やはり迷っています。英語は日常生活に不足しない程度には話せると思っていますが、本当にスムーズに勉強をしたいなら、日本の院で日本語で研究をしたほうがいいのかな、と。言葉やお金や距離やその他もろもろで苦労をしてまで、外国の教育を受けるというのは意味のあることでしょうか。
世界をみるという意味では最高だと思いますが（＾－＾）
というわけで、長くなりましたがこれで感想を終わりたいと思います。また本郷でお会いできるのを楽しみにしています。楽しい授業をありがとうございました。
　Ａ．実際、我々も蚊に取り囲まれた隊員を遠くから眺めて、「蚊柱」がやってくると表現して喜んでいました。
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mizo@soil.en.a.u-tokyo.ac.jp
Update by mizo (2002.12.17)

土壌圏の科学 （MIZOちゃん担当編）

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