土壌圏の科学05



寒冷地土壌圏の科学 (2005.12.20)  受講者 120名
地球規模の土壌物理学(2006.1.10)  受講者 ???名


講義の感想(その1):

レポートの提出順に掲示してあります。提出したのに掲示されていない場合にはお知らせください。レポートが届いていない可能性があります。
他の感想を読んで、さらに、追加の感想があれば、BLOGのページを利用してお送りください。

  1.  これだけは押さえておいてほしいという所をはっきりと言ってくれたので、講義を受ける側としてはポイントがよく分かったし、その分、他のスライドのと ころは妙なプレッシャーを感じることがなく見れたので大変ありがたかったです。
     農学の責任として、土の大切さや、ローテクを組み合わせることというのはなるほどと思いました。最近は、高度な技術にばかり目が行き、昔ながらの手法 や泥臭いことが敬遠されがちな中で、改めて基本的なことの大切さを認識しました。
    【2005/12/20 (火) 18:14】

  2.  授業の話では、ウェブに昨年度までの先輩のレポートがあるとのことだったが、私が見つけたのは感想集であった。ややレポートという響きとは遠い気もす るが、これを見習えということだと解釈し、あまり気負わずに思った通りを書こうと思う。
     土壌については授業を取るまで特に興味もなく、大体私は実験が大嫌いであるし、あまり関わろうと思うこともなかった。だが、宮崎先生を始めとする様々 な先生の授業を通し、だんだん土壌の重要性、及びその奥深さがわかってきた。溝口先生の授業でも、また個性的な(変わり者の?)切り口から土壌の一面を かいま見せてもらえたと思う。一方で、ITを利用した現場の観察というのは、『環境と生物の情報科学』という授業で毎回のように扱われるリモートセンシ ングというやつで、何度か見たことはあった。これからもこういった技術はどんどん取り入れられていくのだろうなと改めて実感した。
     研究内容についてはあまりかっこいい感想を持てなかったので、配布資料(『特集/大地』)について。個人的な考えとしては、4段目のような『―どこ で、どの循環を断つと、どのような影響が、どれくらいでる.....といった科学的に証明できるデータ』がなくても、昔からの人々の知恵(local knowledge)を上手に使えばいいと思っている。(私が実験嫌いだからだろうか?)もちろん今の科学技術崇拝社会においてはデータ、実証がなけれ ば認めてもらえないだろうし、研究者の職がなくなってしまうのだが。それはともかく、文章の趣旨には大いに賛同だ。先生は内閣府におられたということだ が、政策としても、自然の摂理を重んじる方向になっているのだろうか?オエライ所の考えていることはあまり想像がつかなかったが、先生のウェブから色々 見られるようなので、後でじっくり読みたいと思う。先生の土壌物理学の研究が、広くは諸々の環境問題から、授業でおっしゃられていた地下管の凍結の防止 等の身近な問題にまで応用され、社会に貢献できていることは素晴らしいと思うし、またうらやましくもある。今後も、研究及び教育におけるいっそうのご活 躍を期待しています。
    【2005/12/20 (火) 21:54】

  3. 講義の感想。まずここだけは理解しなさい、と言われた凍結過程の水分移動と乾燥過程の水分移動におけるアナロジー。最初は何のこっちゃと思ってしまいましたが、不飽和土の話、透水係数を設定してのダルシー則。これらは絵を描いてくださったおかげでだいぶ理解できたと思います。水圧が高いところから低いところに流れることから今流行りの(二年生の授業では良く出てくるので・・・)塩類化までなんとなくながらも概略をつかむことが出来ました。話口調もとても親しみやすく農業分野でのITとか目新しい発見もありよかったです。
     また、先生の問題提起としてローテクとハイテクの使い分けや食糧問題の対応策などこれから様々な授業を受けていく上で自分で考えていかなければならないテーマ(指針)のようなものを与えてもらったように感じます。食糧問題については先生のおっしゃっていた土壌の問題・保全(荒廃や塩類化等)にしかり、化学肥料の是非や害虫や疫病に耐性のある新種の開発の必要性など様々な角度から一つの問題を各個人が勉強し、見つめていく必要性があると思います。次回も楽しみにしています。
    【2005/12/20 (火) 22:16】

  4.  僕は将来研究者になりたいと考えています。しかし、具体的に研究したいと思うものがありません。漠然とおもしろそうだなぁと思う分野がいくつかある程度なのです。プリントによると、溝口先生は忘年会帰りの明け方に起こった事がきっかけで土壌の凍結に興味をひかれられるようになったそうですね。
     ところで、今僕が一番興味を持っているのは、農学のどの分野でもなく、読書です。これまではずっと読書と無縁だったのに、なぜ突然没頭するようになったかというと、それはバイトでクビになったことがきっかけでした。現実逃避をしてクビになったショックをやわらげようと思い、一冊本を読んでみたのです。そうしたら見事にハマりました。やはりきっかけというのはそういうものでしょうか?
     自分の好きなことをみつけるためには、何事にも積極的に取り組んだり学んだりする必要があるように思います。様々なことに触れれば、それだけ出会いも多くなるからです。もちろん、それは勉強に限らないでしょう。もし、先生が忘年会に行かなかったら・・・。
     授業中、本を片手にそんなことを考えていました。
     そういえば、今日読んでいた本の作者は先生に似ているような似ていないような・・・。
    【2005/12/21 (水) 0:33】

  5. 「土壌圏の科学」の授業では今まで3人の先生が講義をされましたが、どの先生もフィールド調査の写真や資料を多く紹介されていました。やっぱり土壌の調 査をするのだから、研究者が現地へ行って調査することは当たり前か、と、これまでの授業を通じて感じていました。
     そのため、今回紹介されたインターネットを使ったリアルタイムのモニタリングや、24時間データ測定可能な デバイスの存在は、大変興味深いものであり、とても驚かされるものでした! この技術があれば、研究者がフィールドへ行く回数を減らすことが出来るし、 それ以上に、日々の変化(目で見れる変化や数値のデータなど)を毎日のように確認できます。フィールド調査を要する研究のスタイルを大きく変えるもの で、今まで困難だった研究も実現可能にする技術だと思います。 今後、さらにこのような技術が発展すれば様々な方面への活用が期待できるのではないで しょうか。
    【2005/12/21 (水) 18:09】

  6.  先生の研究が霜柱の疑問からはじまり、土の凍結・土壌侵食などの大きな スケールへと展開していったということが印象に残りました。研究と聞くとどこ か難しいイメージを抱いてしまうのですが、ふとした素朴な不思議がきっかけ となって研究が始まるのだなと思いました。そして、その研究からさまざまな 展開があるのだなと思いました。都市地下のトンネル(水路)を掘るときにも先 生の研究の応用が利くというところには思いつきもしないことで驚きました。霜 柱が環境問題や土木技術といったものにつながっていくとは、研究に夢があ るなと感じます。
     農学分野が研究機器の開発の宝庫とおっしゃったのも記憶に残りました。IT との組み合わせにより農学分野の研究もさらに発展できるのだろうと期待でき ます。
     授業の内容自体はメリハリがついていて聞きやすく、重要な内容もわかりや すかったです。乾燥と凍結という反対のように見えることにもアナロジーがある のですね。この説明のときに水ポテンシャルについての説明が一言あったらよ かったです。
     先生は行政関係の方でも働いていたことがあるとプロフィールにありますが、 どのようなことをしていたのでしょうか。行政の立場で専門性を生かした仕事を するのと、大学で研究するのとの大きな違いはどのようなところにあったでしょ うか。個人的に官庁に勤めることに多少なりとも興味があるので、何かエピソー ドがあれば話してもらいたかったなと思います。多分みんながわかっていない であろう行政の一端がわかるのではないでしょうか。
    【2005/12/22 (木) 0:30】

  7. 溝口先生の講義は大変面白いものでした。そのなかで最も印象に残っているのは、インターネットを利用して現地の様子を実際に見せてくださったことです。
     パソコンからカメラの方向まで変えられてしまうのには感心しました。研究室に居ながらにして現地の状況が確認でき、観測データが瞬時に得られるのは、現 代科学の最大の利点だと思います。
     霜柱一つ取ってみても、一言では説明できないほど様々な力が働いている。私も研究者として、これから自然現象の解明とその応用に少しでも貢献していきた いです。
     楽しい授業をありがとうございました。
    【2005/12/22 (木) 1:47】

  8. 授業を受けての感想ですが、非常に興味深いお話でした。 まず溝口先生の研究テーマは霜柱から始まったということですが、僕はほとんど霜柱を見たことがありません。僕の出身地の兵庫県ではあまり見られなかったように思います。兵庫県では霜柱があまり見られないという話をどこかで聞いたことがあるのですが、どうなのでしょう?寒い朝に霜柱のサクサクとした感触を感じながら歩くという経験に多少の憧れを感じているので、大変興味があります。
     また、授業の後半で話題に上った農業のIT・ハイテク利用ということにも興味を覚えました。農地に機械を設置し、インターネットで遠隔操作してデータを得るということは僕の感覚としてはとっくに普及しているもののような感じがしていたのですが、意外と普及していないということに驚きました。これからどんどん開発・普及していく分野だと思いました。
    【2005/12/22 (木) 2:25】

  9. 農学部に進学が内定したもののこれといってやりたいと思うものがなかった。なぜ農学を選んだかといえばなんとなく面白そうだなと思う研究が農学部にあったからである。東大に入る前は環境問題を森林学からアプローチしていきたいと思っていたが入ってみてなんとなく違和感があった。それから少しずつ興味がわいてきたものに、微生物学(特に発行)植物病理学、そしてこの土壌学である。今はこの土壌学が一番楽しそうだと思っている。もともと物理を高校で勉強し生物はあまりやらなかったのでさほど遺伝子に興味はなく、遺伝子組み換えを行うことによって収穫量を増やす品種を生み出すという方法に大して魅力を感じない。もちろん植物の持つ防虫作用を利用した農薬不要化や昆虫のフェロモンを利用した新たな農薬といった”おそらく”環境に無害な農薬関係には興味があるのだが、もっと根本を考えると健康な土壌に行き着く。今まではどれも同じ”土”ではないかと思っていたが含まれる成分によって、その土の状態によって植物の成長が大きく変わってくることを聞くと、また変わった展望が開けてくる。そして先生がおっしゃられたような”泥まみれ”が自分にはあっていると思われるのでもう少し土壌に関することを学んで行きたいと思った。そしておいしい野菜を作っていけたら尚良いと思う。
      また、農学にも経営やITがますます求められてくる中でジズンはもっとITに強くならなければいけないのかなとも思った。
    【2005/12/22 (木) 3:02】

  10. 霜柱についてのオタッキーな話をしてもらいたかった。講義の内容から何故凍結時に水分が地表面に集まるかということに関してはとりあえず分かったが、何故凍結が始まるのかということと何故凍結が霜柱という妙な形態で起こるのかに関しては不明であった。配布資料がら不凍水や過冷却が破れるという言葉が鍵となるらしいことは想像できたが、結局それ以上ははっきりしなかった。個人的に聞けとか自分で調べろと言われればそれまでだが、講義時間が足りなかったわけでもないので話してほしかった。霜柱の話など学生にとってはさほど面白くないからと思ってやめたのかもしれないが、その面白くなさそうなことを先生がいかに面白いと感じているかを伝えてもらいたかった。
    【2005/12/22 (木) 9:56】

  11. 授業の始めに配られたプリントには笑わせていただきました。でも、経歴も研究内容もとても多彩で興味深くお話を聞きました。
     中でも、霜柱の話が面白いと思いました。日常生活の中では、ほとんど土の上を歩いたりもしなくなり、土壌にはまるで馴染みがありませんし、霜柱も小学生 の頃に見たきりですが、土の中に広がる非日常的な不思議な世界の一端が霜柱に現れているんだと思いました。不凍水や永久凍土の事を,物理的にもっと知り たくなりました。富士山の永久凍土が温暖化で縮小したという話も聞きますし、土壌の研究はこれからの時代には、地球を救う事にもなると思います。嬬恋か らの生中継も印象的でした。臨場感がありました。フィールドワークさえ研究室でできるようになるのかなと思いました。
     普段は滅多に土の事など考えませんが、文字通り母なる大地である事を改めて認識し、環境問題や食料問題に密接に関わっている事を思うと、自分も『土力』 したいと思いますが、今の自分にできる事は具体的に思いつきません。これから勉強して、自分も何か貢献できるようになりたいです。
    【2005/12/22 (木) 17:04】

  12.  この授業では土壌物理学の重要性を知ることができました。今まで、園芸が趣味であり、植物に対する人1倍強い興味を持ちながらも、その植物が育つ土壌に対する興味を殆ど持ってきませんでした。私が興味を持っていたのは、植物に最適な土を作るために、外部から都合のよい土(例えば苦土石灰、赤玉土、バーミキュライト、腐葉土…といった風な)を導入してやる、ということだけで、土のエネルギー循環や物質輸送については考えてもいませんでした。また、私は将来バイオテクノロジーの化学者か、国家公務員になろうと思っていたので、「in vitroな研究が中心になるのだから、きっと土の構造なんて関係ないだろう」と思いこんでいました。今回の授業を通じ、どんな研究分野にも幅広い知識(ex.生化学をやるにも物理の知識が必須である)が必要であることや、フィールドワークの大切さがわかりました。頭だけで考えるだけでなく、実際に身軽に動いて実験を行うことの意義もわかりました。
     1番面白かったことは、「凍結と蒸発現象にはanalogyがある」という考え方です。それぞれの現象における水分移動において、「液状の水が気体/氷に”相変化”する」ということと、「水のpotentialが下がる」ということが共通しています。確かに、長い間食品を冷凍しておくと、水分が外に出てしまい、解凍してみると食品が乾燥してしまっていて、元々の食感と全然違うことがあります(これはちょっと違うかもしれませんけど)。もしかしたら、冷凍食品の場合は、食品内よりも外の方がpotentialが低いから外に水が出て行ってしまったのかなぁ、と考えました。土壌などのmaterialについての水のpotentialの研究を通して、冷凍食品にも応用できたら、まさに分野の融合だと思います。特に、土壌における水の透過の仕方の研究結果を冷凍食品などに活かせたら、日本の食を担う農学として素晴らしいことだと思います。
     今まで、永久凍土のことは知っていたのですが、高冷化畑土壌については土壌圏の科学の授業を受けるまで知りませんでした。凍結→融雪→再凍結というstepの繰り返しで凍土層が中に残った、表面の凍結しやすい層を持つ劣化土壌となるといいます。中学・高校時代(私立です)、園芸の授業で「土の団粒構造は人が踏み固めることや降雨などによってだんだん壊れ、単粒構造になり、空気や水が透過しにくくなるので植物の根にとってよくない」ということを習ってきました。確かに、この説明から考えても、凍結という物理学的圧力が土粒子の構造を破壊してしまうことは想像に難くありません。中高時代には肥料を混ぜたり「天地返し」をして単粒構造を再び団粒構造に直したりしてきました。しかし、嬬恋などの「山の斜面を利用した規模の大きい畑」などには、平地の狭い畑のように「天地返し」を行うことは簡単にはできません。さらに、施肥はできても、傾斜地の場合には「天地返し」に該当することを行うことがとても難しいことを、授業で知りました。前の授業と今回の授業で、不透水層より下に水が流れなくなってしまった土壌の改善としては、硬板の破砕が挙げられていました。排水をよくするには、斜面方向でなく、等高線方向に溝を作ってやるといいといいます。しかし、これはあくまで1次的な対症療法に過ぎないと思います。ことによっては毎年硬板に穴を開けることになるかもしれません。それは大変だし、costもかかることだと思います。融雪剤の開発などを通し、より手入れの楽な、持続する土壌の開発が望まれると思います。
     土は私達の地球の皮膚、という比喩を聞きました。私達は今まで化学肥料の使いすぎで肌荒れやニキビやシミを作って、その皮膚をどんどん老化させてきました。そろそろ化粧水(農薬の正しい使い方)やフェイスリフト(現在研究中の硬板破砕のような、物理的な構造改善)で若返りのケアを始め、美しい地球の肌を取り戻したいものです。
    【2005/12/25 (日) 11:01】

  13. 土壌圏の科学としての授業内容とは少し離れてしまいますが先生がおっ しゃっていた研究 は役にたってこそというお話についていろいろと考えました。 自分も社会の役に立つことにつながることがしたくて農学部の2類に進学したのです が( できれば人体に関連することをやりたい)自分がやりたい分野の研究はミクロになっ てき て歯車の一つになってしまう可能性がありなんだか少しむなしい気がします。しかし 歯車 も必要だとは考えています。基礎研究があってこそ社会の役にたっている例も多く見 られ ます。自分が考えているようなことをやるには自分が5000人くらいいないとできない よう な気がしています。土壌圏の科学で講義している先生方が扱っている研究内容は比較 的マ クロなことに直接つながるものでそういう風に自分の研究が目に見えて役立つという 分野 もいいのかなと少し考えました。
    【2005/12/28 (水) 11:00】

  14.  私はこの講義を聞いて土壌に関する研究のイメージが変わりました。今までは、土壌中での生態系や土壌資源などの化学・生物に関係する研究しか知りませんでした。この講義で数学と物理学を基礎にする土壌の研究があることを知りました。数学と物理を苦手とする自分にとって土壌物理学は正直避けたい分野でしたが、今回の講義を良い機会だと思ってこの分野にふれてみたいと思います。
     21世紀に突入して人口はますます増加しています。将来この人口増加のスピードに食糧供給が間に合うかどうか懸念されていますが、土壌の改良による生産力の向上に期待できます。土の凍結に伴う水移動の研究は寒冷地での農業に役立つと思いました。気候が温暖な場所での農業は盛んですが、食糧供給量を増加させるためには寒冷地での生産力を高めることが効果的でしょう。講義での凍結と蒸発現象のアナロジーについての話はとても分かりやすく、霜柱ができる過程も納得できました。水は重力によって必ず上から下に流れるという固定観念がありましたので、水ポテンシャルを用いて土壌中の水が下から上に移動する考え方は新鮮でした。霜柱が土壌中から地表上に伸び出てくるイメージから土壌中の水が下から上へ移動することを考えついたのでしょうか。固定観念にとらわれずに色々な視点から研究対象と向き合うことは大切だと感じました。
     資料で先生は土を地球の皮膚にたとえていましたが、気候の変化によって人の皮膚の状態が変化するように土壌も環境の変化の影響を受けると思います。地球温暖化や酸性雨など多くの環境問題がありますが、これらの環境問題だけでなく焼畑農業や塩害の原因となる灌漑などの影響も受けています。このような多くの影響を受けることによって本来の土壌構造が壊されていくことが懸念されます。化学肥料を投与して土壌構造を元通りに修復できたとしてもこれは一時的な現象にすぎないでしょう。人は病気になったとき薬を飲んで治すことができますが、やはり薬に頼るより自己治癒力を高めた方が今後の病気に対応する力がつくと思います。土壌が自然の力で本来の構造を取り戻すためには、私たちが環境問題にもっと関心を向けて地球の環境を改善する必要があるのではないでしょうか。 講義ではシベリアでのツンドラ調査の話が最も印象に残りました。研究は実験室にこもってやるものだと思っていましたが、このようなフィールドワークも重要なことであると知りました。やはり研究対象が自然ならば実験室で土壌が存在する場所の条件をそろえて実験するより、実際に現場に行って調査をした方が土壌の性質をよりつかむことができるのでしょうか。私はまだ将来どのような研究をしたいか具体的に決めていませんが、研究対象の本質をできるだけ正確につかめるような方法でやりたいと思います。
    【2005/12/29 (木) 2:48】

  15. 個人的には先生の裏専門分野が非常に気になりました。こんなことを高らかとおっしゃてくださる先生に今まで会ったことがなかったので。
     さて、授業についてですがもう少しゆっくり進めてほしかったです。専門用語の説明がなかったように思え、困惑する場面もありました。しかし内容自体は大変興味深く楽しく拝聴することができました。また年が明けてからの講義楽しみにしてます。
     資料もおもしろいですね。僕としては「うん、これからは金本位主義じゃなく、土本位主義っていうのは、いいですね」という先生の言葉が大変気に入りました。
    【2005/12/29 (木) 23:21】

  16.  最近、急激に土への興味が増した。どちらが原因で結果なのかは分からないが、今学期は土関係の講義を多く聞いている気がする。この土壌圏の科学は名称からすぐにわかるが、その他にも、水の環境科学や生態系の中の人類という講義で、先生によっては土の話をしてくださる方もいる。そんな土好きな私がこの講義を聞いて感じたのは、嫌いな学問からいつまでも逃げていてはいけないということだ。私はもともと生物が好きで大学に来たようなもので、物理は大学1年のときに少しかじった程度の知識しかない。生物が好きだからこそ、その生息地としての土壌圏に興味を持ち始めたのだ。それ以来、生物の道にすすむのだから嫌いな物理など分からなくてもいいとたかをくくってきたのだが、そうもいかないようだということがようやくわかってきた。水分含有量や間隙率は生物の生息に大きな関係があるが、これを計算するにはやはり物理の知識(物理を学んではいないので、正確には物理になるのかどうかはわからないが)が必要となる。さらに土砂災害の危険性を考える際にも、力学(?)の知識がなければ予測ができない。また、物理学だけではなく、私は機械も相当苦手なため、できるかぎりパソコンとは関わりたくないと思っている。しかし、シミュレーションにはパソコンは必須であることはもう明らかだ。講義で紹介されたSIMS−CPの便利さには、何も知らない私でも単純にすごいと感動してしまった。便利なものはどんどん使うべきである。勉強して使えるようになりさえすれば、それを利用して、自分のやりたい研究で成果が出るかもしれないのだから。
     このように、私は講義内容の本質とは関係ないところですらいろいろと考えさせられた。これから、まだまだ興味は移っていくかもしれないが、必要ないからといって切り捨ててしまうのは危険だと再認識できたことは非常に良かったと思う。大学に入学して、学問はすべてどこかで繋がっているのだなと感じたことはあったが、これを機会に、再度様々な分野の学問を学べるうちにまじめに学んでおきたい。
     講義の内容に関しては、凍結と蒸発のアナロジーがとても印象に残っている。先にも述べたように、私は物理が苦手なのだが、丁寧な説明のおかげで、すっと理解することができた。たしかに、以前セーター植物等の高山植物についての講義を受けたときに興味から読んだ本によると、低温対策として凍らないようにしなければいけないということのほかに、乾燥対策が非常に重要だと書いてあった。低温では飽和水蒸気量も少なく、凍結によってさらに水ポテンシャルが低下してしまうのなら、これは植物にとって危機である。
     以前からある知識と、講義で得た知識がリンクしていると、その講義をおもしろいと思うことができるような気がする。農学部の授業になってから、興味のある分野の講義が多くなったのは嬉しいのだが、実際には期待したほどおもしろいとは感じられていない。おそらくその理由は、興味のある分野は自分で本などで勉強しているために既に知っている知識が多いからだと思う。しかし逆に全く知らない内容だと、理解するのが大変だったり、興味がない話だったりということで、これもまたおもしろいとは感じにくい。その意味で、20日の講義はとてもおもしろいものだったと記憶に残っている。
    【2005/12/30 (金) 12:40】

  17. 食糧問題に関しては、我々農学部が絶対に取り組まなければならないと思っています。私はこれから、水や土の深い研究をしたいと思っており、日本の様々な地域の問題を解決したいです。
    【2005/12/30 (金) 18:20】

  18. まず思うのは、最初に配布された講義資料が非常に興味深かったこと。面白くてあっという間に読んでしまった。
      私は小さいころから霜柱を見てきた。庭の土、道端の土、畑の土・・・踏んでも大して面白くないような背の低いものから、土の塊を持ち上げている驚くほど太いものもあった。あまりにもきれいで踏まずに、そっと取って眺めたこともあった。そんな霜柱の研究のお話を聞くのは初めてで、とても新鮮だった。あまりなじみのないものだろうと感じていた不凍水というものが突然身近なものとなり、凍結と蒸発現象に類似性があると知った。水の移動の話など、まさに土壌「物理」という印象だった。
      そしてこの研究を現場に応用された過程に圧倒された。以前ゼミで「基礎研究をやるとか応用をやるとか言うけれど、結局のところ大きな目で見れば皆、ある一つの結果に向かっていることになる。ある発見から、実用までの段階を、たくさんの人がそれぞれのステップを担当しているわけだから」と言われたことを思い出した。先生は基盤となる研究から、現場での研究までのステップを一人で担当されたことになる。研究室での研究とフィールドワークは、時に相対するもののように語られるが、どちらも大切であるしどちらもやりたい私にとっては、羨ましい、というのが真っ先に出た感想である。
      洪水防止のトンネルの写真を見せていただいた地盤凍結工法が、アクアライン建設時にも使われたというのも身近な話題であったし、逆に、家は農業もやっているのだが、地元は温暖なので、冬季の土壌凍結が土壌浸食の原因になるとは考えたこともなく、印象的だった。また、配布資料の環境地水学に関する説明にも興味を持った。汚染土壌や水の浄化は、私がやりたいと思っているテーマの一つだからである。
      長くなってしまったが、このようにトピックそのものも、研究者としての姿も、いろいろ考える糸口をあたえられた授業だったと思う。
    【2005/12/30 (金) 23:25】

  19. 私は将来研究者には絶対なりたくないなと今まで思っていました。なぜなら、農学部で遺伝子など特定の分野以外では、研究結果を現実に反映させることはあまりできないし、それなら研究したって面白くないと思っていたからです。でも嬬恋での土壌流出実験の話などを聞いて、そういう研究なら楽しそうだなと少し思いました。もちろん現実には理論も必要でしょうが、実際に役立つ研究が出来るのはとてもやりがいがあるように感じます。なのでこの講義はなかなかためになりました。また講義に写真をたくさん使って、実際の研究の内容を話してもらったのが、聞きやすくてよかったです。あと、霜柱とか簡単なものの話をしてもらったのも、印象に残りやすくてとても良かったです。つい先日も家の近所で2段の霜柱を発見してこの授業を思い出しました。とにかく専門用語がたくさん出てくるような授業でなくてとても助かりました。
    【2006/01/02 (月) 18:37】

  20.  こんにちは。早く出そうと思っていたのに気づいたら年が明けていました。残念です。授業のほうは、同じ栃木県出身ということではじめから興味をもって臨むことができました。ちなみに私の地元は小山市で、大田原とは結構離れていますね。
     授業内容でまず印象的だったのが、凍結と蒸発現象(乾燥と霜柱形成)のアナロジーについてのお話です。植物生理学という授業で、植物の低温傷害に関して、水がゆっくり凍結する場合には乾燥傷害となるという理論を習ったのを思い出したのです。ゆっくり凍結する場合、植物表面の水が凍結して体外から水を取り込めなくなる一方、体内の細胞は凍結せず生理活性を保つ、というのが私のノートに書いてあった要旨(疑わしいと言えないこともない)です。乾燥時でも霜柱形成時でも、表土の水ポテンシャル低下という同じ現象により土壌水の上昇を説明できるという先生のお話とは本質的に異なるような気もしますが、乾燥と凍結とが同じような結果をもたらすということでつながりました。
     季節的融雪層や硬盤層の上の土が流亡するお話からは、高校の部活(登山)で聞いた雪崩についてのお話を思い出しました。雪が断続的に降ると、表面が凍った上に新たに雪が積もることがあり、気温が高くなってきてもとの凍った層(「弱層」というそうです)が融けだしてくると、その上の雪が自重で滑り落ちる、というのが雪崩発生の基本的なメカニズムらしいのです。弱層の形成過程は融雪層や硬盤層のそれとは異なると思いますが、表土の流出も雪崩と同じような現象なのかなと、そんなことも考えたのでした。
     授業の最後に先生がおっしゃっていたこともとても印象的でした。農学ではやはりフィールドを意識しなければならないということ。ハイテク時代だけどローテクも侮れないのではないかということ。そして農学をやるなら多かれ少なかれ食料に関るべきだということ。どれもたいへん共感できるご意見です。飽食を享受しつつ、世界の人みんなが不自由なくご飯を食べられればよいなー、と思う今日このごろです。まずはとりあえず冬休み明けの授業頑張ろうと思う次第です。失礼いたしました。
    【2006/01/03 (火) 1:30】

  21. 明けましておめでとうございます。前回の講義を聞いて、やはり現在日本の農学にとって必要なのはフィールド、現場で応用する、研究室での実験とは違った技術なのだと感じました。さまざまな産業分野において「環境への配慮」が見直され、世界的な問題としても注目されてきている現在、土壌研究の分野も大きく開けていくのではないかと思っています。日本でも、豊かな自然を取りもどしたいと、人々の意識もだんだんと変化しつつあります。その中で、いかに人間が自然と共存していけるかどうかを実際の現場で研究することこそ、まさに農学部9類が存在する意義ではないかと思います。自分は文科出身ですが、農学部9類に来て本当に良かったと思います。来年度は、どうぞよろしくお願いします。
     
       p.s. 9類は面白い先生方ばっかりですね。ますます学部進学が楽しみになってきました。
    【2006/01/03 (火) 14:46】

  22. 講義の内容の中では、特にフィールドサーバの話に興味が沸きました。インターネット上でのリアルタイムのデータ観測とは、至極自然な発想だと思いますが、今まであまりそういう話を聞いたことがないのが不思議です。  また、土壌に関する授業では大抵そうですが、極端に単純化された理論の話とフィールドワークや応用の話との間にはギャップを感じてしまいます。
    【2006/01/04 (水) 4:57】

  23. 土壌の問題は砂漠化や先進国の金属汚染くらいのものだと最初は考えていました。しかし実際には発展途上国などこれからも農業のために正常な土壌が必要となっている場所においても化学肥料や森林伐採などによって土壌浸食が進んでいるという実態を知って驚きました。
     地球上には資源がいっぱいあるが、先史時代のころからまたこれからの未来においても土壌という資源は人間の生活にとって不即不離のものであるといえます。昨今環境問題として温暖化や酸性雨などが話題になっていますが、そこにこの土壌問題も並列して考えていかなければならないと感じました。
    【2006/01/04 (水) 11:30】

  24. 授業の最初、先生のプロフィールから始まったので、「これ授業になんのかな〜ってゆーか痴酔学ってなんだよ?!」とか思ってましたが、 フィールドでの作業の写真や、嬬恋のlive映像を見せていただいたり、楽しく興味深い授業でした。フィールドで作業している姿を見ていると、私も早く体験してみたくなります。フィールドでの作業って、実際に土と触れ合っている農家さんと一緒に仕事をしている感じがしていいですね。作業後にお酒と料理をみんなで囲むのは楽しそうで、うらやましいです。
     私は広島出身ですので、霜柱というのをほとんど見たことがなく、授業で先生が霜柱の話をされた時も、「ふーん、今まで気がつかなかったなぁ」程度にしか思っていませんでした。しかし、ついこの間、部活の練習で朝早くにグランド(東京)に行った時、土がカチカチに凍って盛り上がって、踏んだらシャクシャクと音をたてる状態になっており、「これが霜柱なんだ」と実感しました。霜柱ができる時の水分移動と乾燥過程の水分移動は似ていて、水ポテンシャルの低下によって水が移動する・・・と原理は習って知っていても、こんな立派な実物の霜柱を見るのは初めてだったので、「なんでこんなのができるんだろう!!」と感動しちゃいました。
    【2006/01/05 (木) 0:57】

  25. 配布資料を読んで、メソポタミア文明が既にチグリス・ユーフラテス川からの大規模な灌漑システムを開発していたことに驚いた。しかし更に、長年に渡る土地の使用過多と、その灌漑が悪影響を及ぼして農耕地に塩害が発生するようになり、果ては砂漠化していったこともメソポタミア文明が滅びた原因の一つである、という記述にはもっと驚かされた。
     土が地球の生命系を支えているというのは何となく解っていた(つもりだった)が、その土、とりわけ有機物を含む土壌は、地球をリンゴに置き換えるとその皮一枚の厚さよりも薄いという事実には大変衝撃を受けた。 私たちは薄氷の上をそれと気付かずに歩き、踏み荒らしているのかもしれないと思った。
    【2006/01/05 (木) 12:10】

  26.  感想:先生の“農学の逆襲”を読んで、“そうか、フツーに“農学部”ってカッコ悪い“と思っていたが“内閣府総合科学技術会議事務局”なるところでも農学の地位は低いのか、と何か納得するものがあった。
     4学期になって農学部(自覚的でなく農学部に来た)の専門科目を受講するようになって“けっこう面白いじゃん!いろんな分野があって”とは感じはしたものの、第1次産業に対する“偏見”は、なかなか消えそうにない。農家出身の先生を前にして言うのも気が引けることではあるが、“いなか”はcivilizedと対立関係にあって、カッコイイcivilizationは“都市”が成立して始めて生まれたのだし、田舎の人って自分たちのことしか考えていなくて、息苦しくて醜くてイヤだなという偏見は根強くて、“敬遠”したいものであるのには変わりがないのである。勿論、都会にも自分のことしか考えない、世界が狭い人間は大勢いるが。
     しかし一寸勉強しただけでも現在ほど“農学”が重視されなければならない時代はないみたいなのである。!!なのではあるが。
     先生のお話の最後の方で出て来た“キタ”をどう援助?するかというのが興味深かった。近所の国なのだし、出来る手助けはしようというのが気に入ってしまった。夏休みに読んだ推理小説に、北朝鮮から、もう日本では獲れなくなった大きなアワビが密輸入されて高級料亭で消費されているという設定があったが、さもありなん?と考えられる。タイムカプセルに入っているようなものなので海の汚染(放射性物質によるそれはあるかもしれないが)も少なそうなのと同時に、土壌も過剰な農薬や肥料による負荷を受けている可能性は低そうであることから、time trip して“過去”の北東アジアについての多くの情報を得るチャンスなのでは?と考えられる。援助の体制づくりも大切であろうが彼の地から学ぶ準備もしておかなくてはいけないような気がする。援助の実行のためにも現状の研究・調査は不可欠なのだから(それを口実として?)学問のための詳細な調査が行われるといいと思う。韓国とか中国とかとも連携して。しかし、キタにはウラン鉱があって云々という雑誌記事を読んだ記憶があって、それが本当だとすると、地質学者などを巻き込んでの調査は“危険な野望”と見られてしまうのかも。 
     水と土の関係も非常に複雑そうであるが面白そうでもあった。
    【2006/01/05 (木) 12:31】

  27.  溝口先生は、霜柱から研究をスタートされたという事で大変驚きました。 小さい頃冬になると小学校に行くわき道に霜柱が立っているのを発見すると 一目散に踏んで、ポキポキと折れる感触を楽しんだものです。 一度、霜柱を手にとってその真っ直ぐ伸びた形状を不思議に思ったこともありましたが まさかそれを研究なさっている方がいらっしゃるとは思いませんでした。 失礼ながら、何の役に立つのか疑問に思いましたが、その研究が永久凍土での温暖化調査などに 役立っているということで納得がいきました。
     後、溝口先生は内閣府総合科学技術会議事務局で仕事をしたとおっしゃっていましたが 将来的に色んな仕事に手を出してみたい自分としては、そうなった経緯や感触など もっとお話を聞きたかったです。
     楽しい授業、ありがとうございました。映像、写真が多く印象に残りました。 あ、本当にWhat's Mizo?ってホームページに書いてあってびっくりしました。
    【2006/01/05 (木) 16:04】

  28. 20世紀、世界の動向としては農業にせよ自然にせよ人間の住みやすいように人間の生活が営みやすいように抑えこんでいくという形で大量に生産していくという形がとられた。土などはまさに典型で、農業に使える土地は残さず使われ、必要なら化学肥料や灌漑などで人工的に矯正され、結果といえばアメリカの土壌のように大量生産型の農業のため土が流されて年々表土の厚みが減っている現状や、灌漑に失敗して塩害で使い物にならなくなってしまった土地など、自然界が何億という時間をかけてはぐくんできた土は人間の浅はかな技術で将来持続的な生産ができるような状態とは到底いえない。比較的恵まれた土壌環境にあるといわれる日本でさえも団粒が減っているとか、土が固くなっているといった劣化の傾向が否定できないという。川を矯めて洪水を押さえ込んでしまったのが一因だという意見も聞く。
     最近「ALWAYS 三丁目の夕日」という映画をみた実感として日本という国は、物質欲からくる物質生産型の成長すなわち高度成長型の成長としてはもはや行き詰っているのだという実感を得た。このままの形で農業生産もちろん水産などに関しても単なる消費的な活動を続ければ衰退は避けられない。人口の減少期にも入り、日本という国にはより老成することを求められているのだと思う。それは農業に関していえば、例えば洪水にしても完全に防止してしまうのでなく洪水の自然界でなしてきた役割をはっきりと認識した上で洪水と共生する道を見つける、ように自然界のあらゆる現象がなしている役割をはっきり認識した上で絶妙な共生関係を生み出すことが求められる。農学の基礎研究はそういう意味で非常に重要になるのだと僕は考える。
     日本は人口減少期に入ったが、過利用状態にある日本の土地を考えればもしかしたら人口減少はより自然との共生に向けた土地利用への転換に向けたチャンスなのかもしれないとさえ思うのである。今世界の中には急速に発展し日本に追いつかんとする国はいくつもある。しかしそういう国にもいつか成長が止まる日が来る。日本は魁としていち早く人間界の老成への道を見つけ、実現する役割を担っているのではないか.
    【2006/01/06 (金) 8:43】

  29. この講義を聴いて、また、資料を読んでまず感じたことは、これはこの講義全般を通してのことでもあるが、霜柱という身近な現象から始まり、塩類化や砂漠化などまで、すべて同じ仕組みで説明できること、また、後者の二つに関しては、それらが水ポテンシャルの低下という現象を起こすために土壌の劣化につながるということを知り、驚くとともに、非常に興味深いと思った。また、考えたことは、このように土壌に関する現象が、水のポテンシャルという、いわゆる物理的な仕組みで説明できるのだから、土壌という一見、微生物や植物などの生物的な面が重要視されるが、土壌を回復させるなどの土壌についての問題を考えるには、生物的な面だけでなく、物理的な面、さらには化学的な面も考慮しなければならないと考えた。
    【2006/01/06 (金) 10:15】

  30.  砂漠における水分蒸発と寒冷地における霜柱形成とが水ポテンシャルの観点からすると 類似の現象に見える、という話が印象に残りました。また、日頃から何でもお金に換算してしまう事に疑問を感じていたので、先生の”土本位主義”という発 想は面白いと思いました。大量生産による経済効率のみを追いかける資本主義農業の健全さに疑問を抱いている人は確かに増えている、と感じます。”ダッ シュ村”の様な番組が好視聴率を得ているのも、そうした世相の表れではないでしょうか。土を肥沃にしているのは、生命の活動が深く関わる物質循環による 事を頭におきつつ、今後も”土コンシャス”な姿勢で専門課程の学習に臨みたい、と思います。
    【2006/01/06 (金) 11:07】


ホームページへ戻る( 溝口勝, 国際情報農学研究室, 農学国際専攻, 農学生命科学研究科, 東京大学

amizo@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
Update by mizo (2006.1.7)